年の差カップルでエロ萌え 2歳差

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1名無しさん@ピンキー
親父と少女、お姉さまと少年など、年の差万歳なエロと萌えを語るスレです

職人様へ
特殊傾向は表記必須でお願いします


前スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1176813582/

保管庫
http://wiki.livedoor.jp/toshinosa_moe/d/FrontPage
2名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:45:16 ID:Y+ljtejn
2スレ目も年の差で萌えまくるぜ
3名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:25:56 ID:5+FHMQP5
1乙!!
4名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:44:24 ID:3iVl9L3V
>>1
お姉さんを僕に下さい。
5名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:46:32 ID:5rkLWJeW
>>1

大学生くらいのお姉さんと小学生の気弱な子 がカップルの
漫画でもゲームでもいいからないかなぁ
6名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 00:42:53 ID:K2UwdWRL
テンプレ変更とかスレルールに関わるようなことを話すなら、
せめて3日くらい待ってほしい。
意見を言う間もなく短時間で決めないでくれ。
今回は同意見が多かったからいいけど。
7名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:49:30 ID:v4OVlHqG
>>5
前に角煮でそんな感じの漫画の画像があったんだよな
けど俺としたことが保存していなかったようだ…
8名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:14:35 ID:aOXHsBcX
20代後半の枯れた朴念仁と中学生くらいの女子でどうだろう。
構想中なんだけど。
9名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 06:29:28 ID:QI9my9BF
いいぞー!やれやれー!
10名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 14:56:56 ID:AaiWNTBh
落ちないか心配になったのでsage
11名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:28:22 ID:FSEW2xbr
前スレ、ウマタ
12名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 12:48:43 ID:IJS0s225
まとめサイトなんて出来てたのか、乙
13名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:07:27 ID:f0nJaXB4
やっぱり男が年下の場合、女の人との年の差は4歳か5歳くらいはほしいよな
14名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 04:01:52 ID:gmySDoT9
年齢差にも萌えるのだが、
身長差にも萌える。
歳月とともに、身長差が逆転したらなお萌える。

女「とうとう追い越されたか…」
みたいな
15名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 04:06:35 ID:gmySDoT9
身長差で一番萌えるのは、
年上の胸の位置あたりまでの身長の年下
16名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 09:33:46 ID:EATKRIOj
身長差で萌えるなら、追い付く過程だな。
最初は腰ぐらい低かった身長が、年を経る毎に胸や肩ぐらいまで伸びてくる。
んで、「やっと追い付いた。これならキスも出来るね。」とかなんとか。
17名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 13:22:35 ID:+O+vE2UF
男の方がちっさくてコンプレックス持ってるような設定も結構好きだなw
18名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 14:36:07 ID:UjSSSLqe
@年下デカ女vs年上チビ男:昔からの知り合いで速攻抜かされて男涙目
A年上デカ女vs年下チビ男:どうみてもベーシックなショタです。本当に(ry

B年下デカ男vs年上チビ女:ロリ姉さんキタコレ!?
C年上デカ男vs年下チビ女:どうみてもベーシックなロリです。本当に(ry

@は面白そうだなw
19名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 19:37:28 ID:EATKRIOj
>>18
Aも結構好きだが。
20名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 23:10:56 ID:ZiznEsJ/
>>18
@の設定はついこの間完結した某ハードカバーのラノベじゃねえかw
21名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 23:25:12 ID:EATKRIOj
>>20
そのラノベkwsk
22名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 02:55:40 ID:2CSBLzpr
20じゃないがたぶん図書館戦争のことだと思う。今月完結巻が出たばかりだから。全四巻でなかなか分厚い。
ちなみにスレもあるぞ。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168614659/
23名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 03:22:37 ID:NMkdYoL5
ああ、たしかに図書館戦争っぽいね。

@なら、エロ漫画に「大妹」ってのがあるけど、
あんま年の差っぽくない…
24名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 09:52:08 ID:imn5mtt1
いやほらだってエロ漫画だし。
天然淫乱強引妹に犯されまくるショタ兄ちゃん。
お世話になってます。

チビとデカに体格を加味するとさらにバリエーションが増える。
長身つるぺたとかチビグラマーとか。
(おっぱいサイズだけじゃなくて体型全体で考えてほしい)

Bのチビで幼児体型なおねーさんvsデカくてゴツくて老け面な少年とかも良いと思う。
25名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:48:21 ID:lOzhd3ps
Bなら、まんくらオリジナルで連載中の4コマかな
年の差はたぶん5歳以内くらいだけど
外見ロリで言動シビアな元キャリア主婦、すげー好きだ
26名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 13:51:13 ID:622ya1RH
ってか次スレから
「年の差・体格差カップルでエロ萌え」

じゃダメなの?
27名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 15:37:05 ID:xL36OaUb
歳の差というギャップを補強するための体格差だと思うんだ。
つまり体格差は必須じゃない。
体格差があっても年齢差がないと。


老顔年下vs童顔年上で歳の差は10以上あるけど容姿的にはタメなカップルとか
老顔年上vs老顔年下で5程度の歳の差なのに親子にしか見えないとかね。
(後者は俺の実体験だが)
28名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 19:40:27 ID:wR/4j0zp
>>27
vsって言い方はどうかと思うぞw
29名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:23:38 ID:XTqq83uR
>>27
 >>老顔年上vs老顔年下で5程度の歳の差なのに親子にしか見えない

  老顔年上vs『童顔』年下じゃないと
  5歳程度の歳の差なのに『親子』にしか見えない……、は無理なんじゃまいか
30名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:37:06 ID:dVGbsMQO
てけてけマイハートとか年上ロリ顔×年下歳相応だな
年齢差は2歳だが、中学の先輩後輩だからそれ以上に精神的な差が初期はあった
31名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:00:59 ID:4/JzTQNq
俺は人外モノでもなけりゃ外見は実年齢相応の方がいいなぁ。
渋くて格好良いおっさんと無垢な少女の純愛とかすげー燃えね?もちハッピーエンドで。
32 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/11/16(金) 00:00:36 ID:Zrf+jSeE
流れ豚ギリ失礼

瀬能と美春、4回目を投下します
今回もエロ無し
33瀬能と美春・4 1 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/11/16(金) 00:03:39 ID:gFFOMRB7
 親友の娘。二十歳年下の女の子。
 瀬能にとって、美春はそれ以上でも以下でもない。なかった筈だ。
 だが、その関係が、少しずつおかしくなっている。
 それが良いのか悪いのか、瀬能には分からない。

 きっかけは、些細な事だった。
 美春の泣き顔を見た。胸に暖かさを感じた。たったそれだけの事なのに、酷く動揺する自分が居た。
 それ以来、瀬能は美春をまともに見る事が出来ずにいた。

 美春は相変わらずの調子で、瀬能の変化には気付いていない。
 それだけが救いだった。

 二月のある晩。
 ここ数日残業続きだった瀬能は、疲れた体を引きずるようにして、帰路に着いた。
 クリスマスから正月、バレンタインデーと、イベントが目白押しのこの時期は、瀬能の勤める広告会社にとっても一番忙しい時期と言える。
 企画や営業と言った花形部署ではなく、会社の隅でちまちまパソコンに向かう経理部署でも、忙しさは尋常ではない。
 決算を間近に控えてはいたが、久しぶりに日付の変わる前に会社を出た瀬能は、家の扉に掛けられた物に気付いて目を細めた。

 小さな紙袋が一つ。
 黒一色のシンプルなその中には、英字があしらわれた小さな包み。上には、折り畳まれたメッセージカードが乗っていた。

 不思議に想いながらも、瀬能は紙袋を取り上げ部屋に入る。
 鞄を放り投げた瀬能がカードを開くと、小さな文字が並んでいた。

「お疲れ様。甘い物でも食べて、また明日から頑張って……か」

 差出人の宛名は無い。
 だが考えずとも、瀬能にはそれが誰からの贈り物なのか、すぐに分かった。

 包みを開くと、手作りと覚しきチョコレートが並んでいる。
 やや不揃いなそれを一つ摘んで、瀬能は携帯を取り出した。

 2/14 AM00:03

 点滅する時刻を確認し、瀬能はもう一つチョコレートを摘んだ。
34瀬能と美春・4 2 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/11/16(金) 00:04:46 ID:Zrf+jSeE
 甘すぎず、苦すぎず。少しオレンジの香りのするチョコレートは、口の中でゆっくりと溶ける。
 口許が綻ぶ自分に気付き、思わず苦笑した瀬能だが、綻んだのは口許だけでは無かった。

 少し考えてから、瀬能は包みを片手に居間兼寝室に戻り、ちこちこと携帯のボタンを押して、一通のメールを送る。
 チョコレートを摘みながら、風呂の準備をしていると、不意に携帯の着信音が鳴り、瀬能は慌てて部屋に戻った。

「もしもし」
『も、もしもし!』

 勢い込んだ電話の相手に、瀬能は思わず笑いそうになったが、それを押し殺すと、もう一つチョコレートを口に運んだ。

「まだ起きてたのか」
『うん。もう寝る所だったんだけど』

 瀬能が言うと、電話の向こうの美春は、小さな声で答えた。
 美春は妹の千秋と二人部屋のはず。この時間に電話をするのは、いくら美春でも気が引けるのだろう。

『あの、チョコ…』
「うん。今、食ってる」
『今?』
「そう、今」

 メールの内容を気にしてか、美春の声はいつもより少し自信が無さそうで、それが瀬能の笑いを誘う。
 バレンタインのチョコを貰った事はあるが、今までは全て既製品だった。
 手作りのチョコを美春から貰ったのは初めてで、それを突付くような内容のメールを送ったのだが、美春も気になっていたのだろう。わざわざ電話を寄越す辺り、その様子が伺える。

「美味いよ」
『……ホント?』
「ほんと。ありがとな、一番乗り」

 礼の言葉に、美春は少し押し黙ったが、やがて小さな声で呟いた。

『他の人には、あげてないから』
「……え?」
『手作りなのは、瀬能さんにだけだから。これからもずっと、そうしようって決めてるから』

 真っ直ぐな口調からは、美春の真っ直ぐな眼差しが思い出され、瀬能は思わず言葉を失った。
 しかし、瀬能が口を開くより早く、美春はやはり小さな声で瀬能に告げる。

『疲れてるのにごめん。千秋がうるさいから、もう切るね』
「あ、あぁ」
『おやすみ』
「……おやすみ」

 瀬能が返すより早く、電話が切られ、瀬能の声は美春に届いたかどうか定かではない。
 それよりも、言われた言葉がぐるぐると頭の中を駆け巡り、瀬能はしばらくの間、携帯を手にしたまま呆けていた。
35瀬能と美春・4 3 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/11/16(金) 00:06:19 ID:Zrf+jSeE

「俺だけ……って、治樹は?」

 的外れな事を呟いているのは承知している。
 しかし美春がそう言ったのならば、父親である治樹にすら、手作りのチョコレートをあげるつもりはないのだろう。

 恐らくは一生。

 ようやく頭の中が整理され、瀬能は徐々に頬が緩むのを自覚した。
 もし直接言われたならば、仏頂面を貫き通すしかなかっただろう。だが今は、狭い部屋に一人きりである。
 その事に感謝しながら口許を覆いはしたが、緩む頬を引き締める事は出来ない。

「やべ……変態趣味はねぇぞ、俺」

 ニヤける自分の胸の内で、美春に対する気持ちが、明らかに変わってしまっているのが分かる。
 いくら自分に言い聞かせても、頬はいっこうに引き締まらず、それどころか胸の内そのままに、嬉しさと困惑とが混じった笑みが湧いて来る。

「親友のガキだろ。駄目だって、マジで」

 自嘲混じりに呟いてみるが、そうする事で、自分の気持ちをよりいっそう強く自覚してしまう事に気付き、瀬能は慌てて立ち上がった。

 疲れのせい。汗を流せば、この感情も、汗と共に流されるかも知れない。
 勿論、そんな訳はないのだが、藁にもすがる想いの瀬能は、逸る気持ちを抑えながら風呂場に向かった。

 考えなければ済む話。
 何かに没頭していれば、忘れられる些細な出来事。
 今まではそうだったかも知れないが。
 自覚してしまった今となっては、そんな事ではどうにもならない。

 今度美春に会った時、どんな顔をすれば良いのやら。
 それだけが酷く憂鬱で、瀬能は考えを振り払うように、勢い良く服を脱ぎ捨てた。

36 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/11/16(金) 00:07:59 ID:gFFOMRB7
今回は以上で

保守にふさわしい短編だ…orz
37名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:14:12 ID:NEv3EVvI
いやいや、にやりとさせてもらいました。
相変わらず丁寧な描写が凄く好ましいですわ。
38名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 01:58:26 ID:65iE8ZaQ
瀬能と美春ファンとしてはなんともいい展開。
続きに期待してまっす!
39名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 09:03:25 ID:tmdcU7ah
待ってました!
思わずにやついてしまう展開ですね
次の進展にwktk

長編の投下も期待してます
40名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 20:29:39 ID:Xd57cwVx
投下しようとしたら神がいた…orz
流れぶった斬りで悪いけど、とりあえず投下
41家出少年の夏:2007/11/16(金) 20:31:30 ID:Xd57cwVx
僕、里山優は12歳の夏に一度家出をしたことがある。
いや、正確には家出とは言えないかもしれない。なんせ、たった半日で家に連れ戻されたからだ。
家出をした理由は、まぁ、あまり大したことではないのでここでは割愛しておく。
ただ、僕は、その時に喫茶店の女主人(その時は名前を聞かなかった)に、とてもお世話になった。
お世話になったというか、ただ家に連絡されただけだけど。
でも、平日の昼間から一人で喫茶店に入ってきた小学生を追い返さずに、優しく声を掛けてくれた事は、凄く感謝している。
それに、もし彼女が僕を家に返してくれなかったら、僕は泣きながら夜の住宅街をさ迷うことになっていただろう。(その時僕は迷子だった)
結局のところ何が言いたいかというと、僕は小学生の時に家出をして、喫茶店の女主人と知り合いになった、ということだ。
それからは毎日のようにその喫茶店、「日向」に入り浸った。
金も持っていない小学生に、毎日一杯のとても美味しいコーヒー(最初はミルクと砂糖たっぷりだったが、最近はブラックになった)をくれた彼女には感謝の言葉が尽きない。
ただ、高校生になって最初の夏休みに、今までの迷惑をさらに越える迷惑を彼女に掛けることになってしまった。
その時、僕はまた、3年前と同じ真夏日に、3年前と同じように家出をして、3年前のように彼女の喫茶店を訪れたからだ。
42家出少年の夏:2007/11/16(金) 20:32:41 ID:Xd57cwVx
―――カランコロン
乾いたベルの音が、誰もいない店の中に鳴り響く。
お昼時なのに店内に客がいないのは、今日が定休日だからだ。
「やぁ優くん、いらっしゃい。」
店の奥から、ここの女主人が出てくる。休みだからか、いつもは着けているエプロンを着けていない。それに、いつもは吸っていないタバコも吸っている。
「こんにちは、遥さん」
僕はいつも通りの挨拶をする。
「残念だけど、今日は休みだからコーヒーは出せないよ」
「えぇ?遥さんのコーヒーを飲むのは僕の楽しみなのに…」
「まぁ、一杯だけなら淹れてあげても良いけどね」
それからは、特に書き表す必要の無い他愛の無い世間話で盛り上がった。
しかし、話題も無くなってコーヒーカップも空っぽになったころ、急に遥さんが真剣な顔をして僕に言ってきた。
「それで、本当は今日は何しにきたんだ?ただコーヒーを飲みに来た、って訳じゃないだろ?」
流石に遥さんは鋭かった。僕はいつも通りのつもりだったが、どうやらバレバレだったようだ。
僕も真剣な顔をして、彼女の目を見ながら言った。
43家出少年の夏:2007/11/16(金) 20:36:40 ID:Xd57cwVx
「今日は、お願いしたい事があって来ました」
「お願い?」
僕は一呼吸置いてから、改めて彼女の目を見て言った。
「この喫茶店で、バイトさせて下さい。できれば住み込みで」
遥さんは驚いているようだった。そりゃそうだろう。
バイトだけならまだ解るが、住み込みでだなんて、普通は頼まないだろう。
ただ、今の僕には住める場所が必要だった。
「親御さんには許可をとったのか?」
「一応、一応君の親には連絡を入れるぞ」
「ということは?」
新しいタバコに火を着けながら、彼女は僕に言った。
「前に追い返された私の所に来た、ってことは何か事情があるんだろ?バイトも雇うつもりだったし、ちょうど良かった」
「あ、有り難うございます!」
僕は彼女に頭を下げる
44家出少年の夏:2007/11/16(金) 20:40:28 ID:Xd57cwVx
「まだ喜ぶのは早いぞ?とりあえず、2日は様子見だ。それで使えるようなら続けてもらう。」
「もし駄目だったら?」
「その時は…、解ってるよな?」
彼女は、ニヤリとしながら言った。


この日から、一人の家出少年と、喫茶店の女主人の、二人きりの夏が始まる





とりあえずここまで。
覚えてる人はいないと思うけど、前スレで中学生と女子大生の書く、って言ってたやつです。
あの書き込みは確か10月の半ばだったか…。
次の投下は今月中か来月か来年か…。
とりあえず未定。
45名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:16:30 ID:DsCXnZgR
これだけではまだなんとも言えませんが、面白くなりそうな予感はひしひしと。
続き期待してます。
46名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:47:34 ID:gFFOMRB7
新作ktkr
どんな風に二人の関係が進むのか、楽しみに待ってます!
47名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 03:57:04 ID:7KxD2KBM
乙〜。
続きを待ってますよ。
できれば早く!
48名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 09:50:01 ID:/KjVI+ZY
小学生が…3年で…高校生に…!
49名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 10:35:36 ID:pUp8CoUt
ぐわ、ミスった…

中学生に脳内変換しといてください…
50名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:53:38 ID:kj8rJto8
総一郎と茜のラストに泣いた
51名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:04:34 ID:co59K9pS
まだ終わったと決まったわけでは……と思いたいのだが。
52名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:11:01 ID:wmU48//p
そろそろ終わっとけ
53名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:20:16 ID:MBSq00WY
54名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 18:00:33 ID:6ynJkMCP
おぉ、これはまた良い素直なクールで
55名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 00:33:21 ID:FnTw3NTG
ファンタジーで年の差は好きですか?
56名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 02:19:04 ID:XuoS2Z76
嫌い



だなんて誰が言うだろうかッ!
57名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 02:42:54 ID:6yYt7CL5
瀬能と美春の展開が気になってしょうがない

職人さん待ってる
58名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 15:44:49 ID:CJa8JToc
>>55
自分は好きなほうだ。
ていうか普段触れる漫画やラノベやゲームがファンタジー多いんで
商業作品で好きな年の差カップルもそっちばっかり。
59名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 22:29:05 ID:hr2VILur
ファンタジーなら、
外見年齢20代半ばから後半で実年齢数百歳の魔女と、
外見実年齢共に10代の少年弟子というのを夢想するのだが。
60総一郎と茜_ ◆DswpUl0rgY :2007/11/23(金) 23:58:40 ID:ZRx6q2N1
投下行きます。エロあり。
二度目の4月
61二度目の4月_1 ◆DswpUl0rgY :2007/11/23(金) 23:59:33 ID:ZRx6q2N1
 寝起きはいいほうだ。
 ああ、朝だ、と思った次の瞬間にはちゃんと起きている。
 特に、ここに泊まった日は茜に付き合って長く眠るので、いつもの休日のように二度寝の必要がない。

 ちらりと時計を見た。
 9時。
 茜が起きるまであと1時間。
 退屈だ。

 寝転がったまま頬杖をついて、じっと綺麗な寝顔を見つめた。
 マスカラを落としてもまだ長いまつげ。
 うっすらと開かれた、赤いくちびる。
 滑らかな肌。
 白いあご。
 さらさらの髪。
 こうして改めてまじまじと見つめると、茜は本当に綺麗だと、心底思う。
 はだけかけた羽毛の布団を、肩にふわりと掛けてやると茜が小さく身じろぎした。
 猫のように肩をすくめると、総一郎の方へずるりと身体をすりよせる。

 その様子は、今はもう生意気になってしまった弟がまだ上手く喋れない頃の寝姿にそっくりだった。
 にやにやと笑って、茜が寝返りをうった拍子に顔を覆った髪を、そっと掬ってかきあげた。
「……ん、」
 悩ましげな声音に、どきりとする。
 寝惚けている時の茜は本当に色っぽい。
 はっきりとした意思を持って総一郎とイタしている時は、いかに理性を保っているかがよく分かる。

 たまらなくなって、くちびるをそっと重ねた。
 触れた瞬間に、ぴくりと茜の柔らかなくちびるが動いた。
 一度離して、すぐにまた吸い付いて。湿った音をたてながら、幾度も繰り返す。
 薄い隙間から舌を割り入れてみるが、茜は目を覚まさない。
 額、まぶた、こめかみ、ほほ、鼻の頭、あご。
 思い付く限りの場所に、愛しさを込めてキスを落とす。

 くびにかかる髪も払い除けてやると、総一郎の好きなすっとしたくびすじが露になる。
 耳たぶを甘く噛んで、舌先でねっとりとそのラインをなぞった。
 ついでにきつく吸い上げて、赤く痕を残す。
 自分をないがしろにして眠り続けている茜に、抗議をこめたちょっとしたいたずらだ。

 茜の寝息が、時折乱れるたびにヒヤリとして顔をあげるが、多少眉間にしわが寄った程度で起きる気配はない。
 こんな所で起きてしまったら、後でなにを言われるか判ったもんじゃない。
 もう辞めるべきだ、と判ってはいるのだが、嫌がられずに好きなだけ触れられる、絶好の機会なのだ。
 あと少し、ちょっと触るだけ、と誰かに言い訳をしつつ、寝間着のすそから手を差し入れる。
62二度目の4月_2 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:00:05 ID:2RwPVHVy
 すべすべとした腹を撫であげて、右の膨らみにたどり着く。
 普段はくすぐったいとあまり触らせてくれない乳房の、ふにふにとした柔らかな感触を存分に堪能した。
 時折、指の腹が敏感な頂きに触れると、茜がごく小さく身を捩って逃れようとする。
 無意識のその仕草に、心底感動を覚えて、硬くなり始めたそこを指で挟んで刺激を与えた。

 まだ目を覚まさないのだろうか?
 試してみたくなって、布団をはだける。
 くびすじをゆるく撫でて、寝間着のボタンを両手で丁寧に外した。
 ゆっくりと下までたどり着いて、前をくつろげてしまう。
 にも関わらず、相変わらずの穏やかな寝息に、総一郎は安堵と驚きを同時に感じた。
 
 そういえば、明るい場所で茜の身体を見るのは初めてだ。
 クリーム色のカーテンから淡く透ける朝日の中で、白い茜の肌はぼんやりと浮かび上がる。
 先ほど総一郎がこね回した突起は、淡く色づいてぷっくりと存在を主張していた。
 思い余って、その先端に吸い付いた。
「んっ……」
 ぴく、と細い肩が揺れる。
 日ごろの不満足を解消するかのように、思う存分にその形を楽しむ。
 舌で転がし、くちびるで挟むたびに、茜の息が荒くなる。
「……センセイ?」
 小声で呼ぶと、茜の瞼がちいさく震えた。
「……あ、さお?」
 呼んだものの、息を吐いてまた眠りに落ちてしまったようだ。
 本当に、茜の眠りは深くて頑固だ。

 ふと思いついて、下肢に手を伸ばす。
 下着の中に手を入れて秘部を探ると、そこはうっすらと湿り気を帯びていた。
 眠っていても感じるようだ。
 人体の不思議をここに見た。

「ぅ、ん……?」
 違和感に、茜が抗議のような声を上げる。
「起きて」
 こんな小声では起きられないだろう、という程度の大きさで囁く。
「……あー」
「まだ寝る?」
「うん……」
「じゃあ腰、ちょっとあげて」
 まるで催眠にかかったかのように、茜が素直に軽く腰を浮かせる。
 その隙にさっと下肢の寝間着を下着ごと剥ぎ取ってしまう。
 むき出しになったふくらはぎから順番に、ひざの裏とももの内側を撫でながら自分の衣服も脱ぎ捨てる。
 くすぐったそうにこすり合わせたひざを開かせて、間に身を置いた。
 もう止まらなかった。
 
 まじまじと茂みの奥の秘所を眺める。
 いつも、軽く触るだけでびくびくと身体を震わす性器はこれか。
 ぺろりとそれを舐める。
 こういう日の為に、健全な青少年のための本で勉強を重ねてこの行為を知った。
 実行しようとすると茜に頑なに拒否をされ続けたために、そんなことをするのは初めてだった。
 妙な味がする、と思ったが、構わずに犬のようにぺろぺろと舌を蠢かした。
 よく茜の柔らかなくちびるにそうするように、時折吸い付いて、くちびるで甘く噛み付いて。
63二度目の4月_3 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:00:39 ID:2RwPVHVy
 繰り返すうちに、そこからはとめどなくぬるぬるとした蜜が溢れ出した。
「……っ、あ、んんッ……?」
 まだ茜は夢の中だろうか。
 夢の中で、総一郎に抱かれているのだろうか。
「……っ、いや、だ……あ……」
 途切れ途切れに喘ぎながら、その手が何か掴むものを求めて彷徨っていた。

 舌で花芯を転がしたまま、秘部に指を沿わせた。
 そこは唾液と蜜で充分すぎるほど濡れて、総一郎の指を簡単にくわえ込んでしまう。
 抜き差しをする度に、くちゃり、と湿った音が響いた。
 その音を楽しむかのように、くちゃくちゃと内部をかき回す。

「んんんっ! ぁあ、あっ……んッ!!」
 意識がなくてもやはり控えめな嬌声を上げながら、茜の細い体がしなやかに逸れた。
 指を受け入れている入り口が、びくびくと収縮を繰り返す。
 眠っていてもイクんだ、と半ば関心しながら、その手を引き抜いた。
「んー……?」
 息を乱しながら、茜が薄く瞳を開く。
 
 前髪をそっとなでて、くちびるに軽くキスを落とした。
 額はうっすらと汗ばみ、総一郎の手よりも熱くほてっている。
「……ん、ぅん?」
 軽くくちびるを食んでキスに応えながら、何が嬉しいのか含み笑いの様な息を漏らす。
 今ならうんって言ってくれそうな気がして、気持ちよかった? と聞きたかったが、辞めにした。
 ちょっとそれは不毛だ。

「……入れていい?」
 耳元でささやく。
 息がかかりくすぐったかったのか茜は、頬を枕にうずめた。
「……ぅうん……」

 うんって言った? 今うんって言ったよな。よし。

 身勝手に解釈して、枕元から避妊具を取り出した。
 すっかり慣れた手付きで手早く自身に被せると、白い膝裏を持ち上げて更に足を開かせる。
 手を沿えて、先端を差し込むと、細い腰がびく、と震えた。

 縋るものを求めて、茜のすらりとした右手が空を掴む。
 その手に指を絡ませて、枕の隣にすとんと置いた。
 左手も同じように、ぎゅっと握る。

「センセイ」
 ハッキリと呼んで、茜の反応を待たずにくちづける。
 さすがにそろそろ起きてもらわないと、一人でバカみたいだ。
 呼吸を奪うように激しく、夢中になって舌を絡ませながら、ぐっと腰を押し付けて一気に奥まで貫いた。
「んッ! む、んん!」
 くぐもった悲鳴を上げながら、顔を逸らそうと茜が暴れる。
 素直にくちびるを解放して、荒く息を吐く彼女の顔を覗き込んだ。
 ゆっくりと頭を振って、ぼんやりと目を開ける茜ににっこりと笑いかけた。
64二度目の4月_4 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:01:12 ID:2RwPVHVy
「おはよ」
「ん、浅尾……え? な…ん、んん!」
 前触れもなく腰を揺らす。
 何が起きたか判らないまま、茜は突然の刺激に余裕なく甘い声を漏らした。
「あ、まて、……んッ、あ、いや、ああっ」
 頬を上気させ、ぎゅっと閉じた目じりにかすかな涙を滲ませながら、性急に与えられた熱に浮かされて、珍しく我を保てずに言葉にならない悲鳴を上げる。

「……あさ、お! んっ、て、あ……はなし、んっ、手!」
 手?
 手を放せってことか、と冷静なもう一人の自分が判断して、絡めた右手を解放する。
 冷静でないほうの自分は、本能のまま腰を振ったままだ。

 ぱっと自由になった左手で、茜は拳を作ってくちもとを塞いだ。
 ああ、声を抑えたかったのか。
 でも、これされちゃうと、キスできないんだよな。

 顔を近づけてもくちびるは白い手で覆われて、うーん邪魔だと冷静なほうが思った。
 握りこんだ指が緩んだスキに鼻先を差し込んで開かせて、手のひらにくちづけた。
 ついでにぺろりと舐めると、びっくりしたように茜の両目が開いた。
 
 いつも茜がよくそうするように、くちびるの端を上げてにやりと笑う。
 左手をすばやく攫って、再びシーツに縫いとめてしまった。
「や、浅尾! あぁっ! だめ、だ……はっ」
 焦ったように首を左右に振りながら、下くちびるを噛んで声を堪えようと試みて、すぐに耐えかねてまたくちびるを開く。
 何度もそれを繰り返す茜の、白い喉にかみつくように吸い付いた。
「ん、いやだ、やめ……ッ! やだ、やっ……!」
 あまやかな声音に、拒否の言葉が増えてきて、ちょっと面白くなくなった。
 そういえば、普段は寛容なのに、している間はあれはだめだこれはイヤだとずいぶんと注文が多いよなと気がついた。

 ドSでヘンタイのくせに受身で押しに弱くて、クールで鉄仮面で照れ屋で、エロが好きなわりに、どこかいつも冷静で。
 ああ、もう、矛盾だらけでワケが判らない愛しのセンセイにこんなにも夢中だ。
 もっと、彼女が乱れる様子が見たい。茜が理性をどこかへ飛ばしてしまったらどうなるのか、知りたい。
 いつの間にか冷静な自分はどこかへ行ってしまっていた。
 
「んっ、ぅんんー! ふ……あ、んん!」
 乱暴に重ねたくちびるから、相変わらず嬌声が漏れ続ける。
 普段のアルトより幾分も高いその声に、総一郎はますます我を失った。
 身体がぶつかりあう度にどんどん追い詰められていく。

 余裕なく乱雑とも思える動きで快楽をむさぼり、総一郎はとうとう精を吐き出した。


 茜の肩に額を埋めて、余韻に浸りながら息を整える。
 熱い吐息が細い肩に落ちるたびに、胸の下の茜の身体がぴくと震えた。

 深呼吸を3度繰り返したころ、ぐず、と鼻をすする音が聞こえて慌てて身体を起こした。
 顔を目一杯逸らした茜が、表情を変えずにぽろぽろと涙をこぼしている。

 え、泣いてる?
 
 おろおろと顔を覗き込むものの、すべきことは何も見つからなくて、とりあえず絡めた手を放して指の背で拭った。
65二度目の4月_5 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:01:46 ID:ZRx6q2N1
「ご、ごめん……センセイ、大丈夫?」
「……………………どけ」
 低く、簡潔かつ乱暴に命じられて、背筋が冷えた。
「はやく」
 身動きできないでいる総一郎の胸をぐいと片手で押しやって、茜はその軽い身体をずるりとずりあげて身を起こした。
 慌てて、避妊具の中身が零れないように自身の根元を押さえた。
 その様子をちら、と氷のようにつめたい瞳で確認して、ベッドから降りてしまう。
 寝間着のズボンとそれに絡まっていた下着を掴むと、すたすたと歩き出した。

「え、どこ行くの?」
「………………シャワー」

 こちらをちらりとも見ずにそう告げると、さっさと出て行ってしまった。
 ――ああ、やばいかも。
 総一郎は茫然とその背中を見送った。
 汗で身体に張り付いた寝間着のすそから覗く白い太ももに、不謹慎にもドキドキしながら。


*

 シャワーの水音が止まると同時にコーヒーメーカのスイッチを入れた。
 こぽ、と穏やかな音が響く。
 寝起きのコーヒーが欠かせない茜のために用意するのだが、シャワーの後にホットでいいものか、と逡巡する。
 だけど浴室の中の茜に声を掛けるのも憚られ、まぁいいかと結論づける。
 これで茜の機嫌が少しでもよくなるといいのだけど。

 部屋中に心地よい芳香が漂うころに、髪を乱雑に拭いながら茜が戻ってきた。
 枕元に置いた眼鏡をかけると、やはり総一郎の方を見ないままベッドに背を預けて床に座り込んだ。

「…………コーヒー、どうぞ」
 恐る恐るマグカップを差し出す。
 いらない、と言われるかと思ったが、茜は無言でそれを受け取ってそのまま口をつけた。
 湯気で眼鏡が曇った。
「……起きました?」
「………………」
 無視された。
「………………ごめんなさい」
「………………」
 やはり無言だ。
 ちらりともこっちを見てくれない。
「怒ってます?」
「当たり前だ」
 ですよね。
 ぴしゃりとした冷たい声音に、びくりと肩をすくめた。

 怒られるのは予想の範囲内だったが、泣かれるとは思っていなかった。
 泣き顔を見られてラッキー、などと不謹慎にも考えた。
 が、非常事態だ。
 帰れ、と追い出されてしまうかもしれない。
 
 今の総一郎に出来るのは、ただ、誠実な謝罪と反省だけだ。
66二度目の4月_6 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:02:40 ID:2RwPVHVy
 そっと茜の前にひざを突いて、頭を垂れる。

「その、ごめんなさい。許してください」
「…………君は、最低だな」
「はい」
「寝込みを襲うなんて」
「襲ったのは寝起きです、いてっ」
 枕元を飾っていたうさぎ(小)が飛んできた。
 幸い、自分のカップはテーブルに置いたままだったので、じゅうたんを汚さずにすんだ。

 いかん、口が滑る。
 許してもらうのにこの態度はないだろう、と内省する。
「ケダモノ」
「……はぁ、本当に、その通りです」
「サル、ゲス」
 素敵な暴言だ。
 ああ、だんだん心地よくなってきた。
 もしかして自分は真性のマゾになってしまったのだろうか。

「ヘンタイ、ロクデナシ、ばか、あほ、すかぽんたん、あー……ばか、ばーか」
 貧弱なレパートリーの罵り言葉に、神妙に俯きながら笑いを噛み殺した。
「じ、自分の欲望を押し付けて、最低だ」
「でもセンセイもちゃんとイってたし、あたた」
 今度はうさぎ大・中と、枕が立て続けに飛んできた。
 茜の握るマグカップの中身が揺れている。
 大慌てでそれを奪って、ローテーブルの上に避難させた。
 そのうちにこれも投げつけられかねない。

 むくれた表情の茜の顔を覗き込む。
 一瞬目が合うと、顔を真っ赤にしてすぐに逸らした。
 立てたひざを抱えて、総一郎から距離を取るように、ず、と身体をずらした。
 おや、と首をかしげた。
 殴られるかと覚悟を決めていたのに、茜の手は飛んでこない。

「センセイ?」
「お、起きたら、突然、あ、あんなことになっていて、その、心の準備が何も出来てなかったのに、」
「……ハイ」
「寝ている間に、み、見ただろう?」
「…………何を? つめたっ」
 今度は濡れたタオルが飛んできた。頭を拭いていたやつだ。

 返答をどうしようかと思い悩んだ挙句、これ以上怒られるのは嫌なので、子供のようにしらをきることに決めた。
「見てません」
「うそだ」
「見てないってば」
「う、うそだ」
「何でうそって言うんですか」
 もごもごと、だってと口の中で繰り返す茜の濡れた頭に、さっきのタオルをふわりとかぶせてやる。
 ついでに、機嫌を取るようにうさぎ(小)を手渡すと、それを受け取って抱きしめた。
 鼻先を耳の間に埋めるその仕草は、まるで子供のようだ。

67二度目の4月_7 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:04:16 ID:2RwPVHVy
「寝てたでしょ?」
「寝ていたけど、へ、ヘンなゆめを見た」
 あー、そう。

 怒られているにも関わらず、珍しく優位に立ててにやにやと笑う。
 こんなに余裕のない茜はめったに見られない。
「ヘンなゆめって?」
「き、みが……」
 俺が? と意地悪い声音で聞き返した総一郎の顔をばっと仰ぎ見られた。
 しまった、にやにや笑いを隠すひまがなかった。
 
「――ッ! もういいっ」

 また濡れたタオルで殴られて、いててと呻く。
 もう一度殴ろうとふりあげた手首をぐっと掴んだ。
 肩を震わせて、放せ、と弱々しく呟いた茜の、眼鏡をすっと奪い取る。
 額をぶつけて、泣きそうに潤んでいた瞳を覗き込んだ。

「さっきも、わ、私を押さえつけて」
「だってキスしたかったから」
「……待ってくれと、何度も言ったのに」
「すっげー気持ちよかったんだもん。センセイは? 気持ちよくなかった?」
「っ!」
「そういえば気持ちいいって一回も言ってくれないよなー。俺ばっかり」
「言えるわけ……ない、そんな、」
「俺とするの嫌なんだ……」
 顔をしかめて傷ついた顔をしてみせた。
 いや、実際には少し傷ついていた。
 茜は免許皆伝かも知れないが、こちらはバリバリの若葉マークだ。自分のしていることが正しいのかどうか、全然判らない。
 たまには褒めてもらわないと、自信喪失で、いつか勃たなくなりそうだ。

「い、嫌じゃない」
「ほんと?」
「ああ……でも、さっきみたいなのは嫌だ」
「さっきみたいなのって?」
「寝起きで、わけが判らないまま押さえつけられて、こ、声も抑えられなくて、隣に聞こえないかヒヤヒヤした……」
「声、我慢できないぐらい気持ちよかった?」

 どうしても言わせたい。
 どうしても彼女の口から言ってもらいたい。
 追い詰めてる、という自覚はあるものの、止められなかった。

「センセイ、ちゃんと言って。気持ちよかった?」

「――――っ、………………うん」
 ついに茜が小さく頷いた。

 やったぜ、と眼鏡を握ったままガッツポーズを取ったら、手のひらが飛んできて頬をぱちんと殴られた。
 全然痛くなかったけれど、反射的にいててと呟きながら、眼鏡をベッドに放り出して殴ったほうの手も握った。
 
 ちゅ、と軽く音を立ててくちびるに触れた。
 茜も大人しく目を閉じて、総一郎のくちびるを受け入れてくれる。
 お互いの身体の間で、うさぎがころんと転がって床に落ちた。
68二度目の4月_8 ◆DswpUl0rgY :2007/11/24(土) 00:05:38 ID:2RwPVHVy
「もうしません、誓います」
「……当然だ」
「まだ怒ってる?」
「怒っている。睡眠時間が15分足りない」
「ごめんなさい。オムライス作るから許してください」

 む、と茜が唸った。
 しばらく悩んだあと、判った、手を打とう、と頷いた。
 オムライス様々だ。



 うんと手間をかけて茜の好きなクリームソースまで作って、二人でオムライスを食べた。
 茜の機嫌が治ったと思った頃に、くびすじへのいたずらが見つかってまた激怒された。
 もうオムライスでは釣れないから、「ごめんなさい何でもします」と謝ったら、「何でも」という言葉に茜の瞳がきらりと光った。

 しまった、何でもは言い過ぎたか、と思ったが取り消すことも出来ず。

「そうか、何でも、か」

 ドSの恋人は、くちもとをにやりと歪めて笑った。
 そんな顔も素敵だ、なんて、相当ヤられている。

 真性のマゾになる日は案外近いかもしれない。


*

以上です。
まとめには「寝起き」と、備考欄に入れていただけたら幸いです。
お付き合いありがとうございました。
69名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 00:51:45 ID:ywqx7lSb
GJ!!!
戻ってきてくれてよかった!まだ続くんですね?
相変わらずセンセイ可愛過ぎ!

>「ヘンタイ、ロクデナシ、ばか、あほ、すかぽんたん、あー……ばか、ばーか」
ここすごいツボに入ったw
年上の女性にこんな可愛く罵倒されたら、悶え死んでしまうw
70名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:45:55 ID:rvasWQK8
ほのぼのとした日常の一コマにドキドキした!!
続編あってうれしいよ・・・
71名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 06:30:15 ID:CEJ4uGer
待望の続編がついに公開と聞いて全裸で飛んで来ました!!
寝起きを襲われるドS茜良いね、GJ!!
72名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 20:05:46 ID:8xxRyT9e
待ってましたぁぁぁぁ!
久々に悶えましたよ。
まだ続きますよね?




個人的には琴子がどうなったのか、知りたかったり知らなくてよかったり。
73名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 20:55:51 ID:kIOkt1xT
GJ!!
うさぎかわいいようさぎw
74名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 23:27:29 ID:q2z4k2go
>>59
何だその妄想は。
75育成ソフト1日目:2007/11/25(日) 03:12:53 ID:Hz2UVqgT
>>120の続きですw

その日、俺は学校で一日中物思いに耽っていた。もちろんこれからどうすれば良いかについてだ。
あの女の子が言っていたことがホントなら姉ちゃんを新しい姉ちゃんにすることも出来るはず。
昔みたいに優しくて、社交的な人にだって変えられるかもしれない。
学校が終わると俺は一目散に家に帰った。家にはすでに幼稚園から帰ってきてた幼い姉がいた。
「お兄ちゃん、おかえりぃ〜」
「あ、あぁ。ただいま」
この姉を俺が育て直す!そんな決意を胸に俺は自室へと向かった。
説明書を熟読した後、俺はいよいよゲームを始めた。
ゲームには、多きく分けて知性、体力、社交性、お色気などパラメータがあり、それらのそれらの数値で
性格が決まるらしい。そして、どうやらそれがリアルにも反映されるとのことだった。
反映は現実で一日過ぎるごとに変わってゆくらしい。
悩んだ挙句、俺は手始めに社交性のパラメータを上げていくことにした。
「おお、これは面白いな」
社交性をあげるために友達と遊ばせると続けていたら、次第に体力と社交性が上昇していった。
性格も『大人しい』から『活発』へと見事に変化した。
ゲームの中での、姉ちゃんの成長は早く大体1年が一時間で終わるようだ。
姉ちゃんはクラスの中でも中心的な存在になり、お遊戯会では主役、運動会でも大活躍となった。
もちろん、知性も上げてクラスでも上の方だ。お色気は流石にまだ早いから上げてないけど、
年頃になったら少しずつ上げていこう。
「しかし、ギャルゲーなんてやったことないけど面白いな。もう小学校1年生か」
3時間ぶっとうしでやった甲斐あって、姉ちゃんは小学校1年生にまで育った。
身長体重は平均、社交性と体力はかなり高く、知性はまずまず、お色気は普通で性格は『素直』
なかなか良い感じで仕上がってきた。入学式にランドセルを背負ったういういしい姉ちゃんの姿は
とても可愛らしかった。俺は明日を楽しみにして眠りについた。
76名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 03:18:13 ID:Hz2UVqgT
誤爆しましたorz
77名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 03:27:59 ID:F4Q7Bdqf
>>59の妄想と似たような話を書いてたが挫折した。
見た目10代実年齢数百歳の魔女と見た目も実年齢も20代の弟子だけど。
78名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 05:42:22 ID:65/QHWRB
>60
有難うーーーーーーーーっ
> 「ヘンタイ、ロクデナシ、ばか、あほ、すかぽんたん、あー……ばか、ばーか」
死ねた。かわいい……
79名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 14:22:56 ID:hxIPX33/
>>76
ドジッ子が現れたと聞いて
80名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 19:32:45 ID:yAvOILCV
作品投下キターと思いきや>>>>75ww
凄い喪失感。
何処のスレと間違えたんだ?



続きが気になるではないか
81名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 20:10:15 ID:yyJh8Pfe
>>80
 今現在、真下のスレ

 若返る女・成長する少女4 >>120 の続き作品
 http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158573671/120
82名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 21:12:49 ID:yAvOILCV
>>81
サンクス。
83名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 12:55:59 ID:y4GcSIXl
遅くなりましたが、 総一郎と茜キターw
続編書いていただいてありがとうございます!
大スキなのですごく嬉しいです!

小物使いが大変お上手ですね。
うさことオムライス好きとは…萌える!!
84名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 20:34:02 ID:l5wl0d+A
>>59
年齢差が逆のパターンのファンタジーも多いよね。
実年齢が数百歳、もしくは不明の人外の男(外見は少年・青年・おっさんと様々)と
人間の10代女子とか。
85名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 21:02:47 ID:DwA+DP1y
>>84
少女マンガだけど、新書館から出てる「メテオ・メトセラ」がそのパターン
エロはまったくないけどかなり萌える。
86名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 21:49:26 ID:ns/sVoPz
俺は女性が年上の方が好きだから>>59のパターンがいいな。
87名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 01:06:06 ID:6LuzcBFj
>>85
自分もメテオ・メトセラ好きだー
あの2人は身長差もたまらんな(*´∀`*)
88名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 12:14:43 ID:nNm9pc5P
続きができたので投下します。


家出少年の夏2・今回もエロ無しです。
89家出少年の夏2:2007/11/27(火) 12:15:29 ID:nNm9pc5P
―――上も下もない暗い世界。気付いたらそこにいた。
(ねぇ、お父さん。その人、誰?)
あれは…、小学生のころの僕?
(この人はお前の新しいお母さんになる人だ。仲良くするんだぞ)
(よろしくね、優くん)
そうだ、これはあの日の…
(お父さん、新しいお母さんって?)
なんでこの日をもう一度見なくちゃならないんだ…。
(お父さんは、この人と結婚しようと思うんだ。)
ヤメロ
(え?結婚って一人としかできないんじゃないの?)
ヤメロ
(………)
(お父さん?ねぇ、お父さん!?どういうこと!?ねぇ…)
ヤメロヤメロヤメロヤメロヤメ―




「ーッ!!」
僕は布団から飛び起きた。荒い呼吸を整えるために、大きな深呼吸をする。
ここは、どこだ?
まず、目に飛び込んできたのは一枚の絵画。そして、その絵画とベッド以外何もない部屋。
ここは自分の部屋じゃない。そうだ、昨日…。
90家出少年の夏2:2007/11/27(火) 12:16:53 ID:nNm9pc5P
「家出、したんだっけ」
混乱していた頭が徐々に落ち着きを取り戻す。
そうだ、ここは遥さんの家だ。昨日、僕が頼んで無理やり住まわしてもらったんだ。
ただ、さっきの夢は…。

コンコン

「おい、どうした?さっきの叫び声はなんだ?」
扉の向こうから遥さんの声がする。どうやら起きる時に声を上げていたようだ。
「なんでもありません、寝惚けていただけです」
「…、そうか、凄い寝惚け方だな。朝食ができたから早く下に降りてきなさい。」
「はい、わかりました」
遥さんが階段をおりて行く音が聞こえる。
まいったな、あんな夢を見るなんて。
家出をした場所に泊まったからか?
まぁ、いいや。よくないけど。とりあえず朝食を食べよう。
下におりると、良い匂いがした。
トーストにサラダ、一杯のコーヒーと、なんとも喫茶店らしいメニュー。
「毎朝こんな感じのメニューですか?」
「いやかい?」
「いえ、嫌ではないですけど…。僕の家では朝は和食と決まっていたもので」
「ご飯が食べたいのなら自分で早起きして炊け。私の作る朝食はこれしかない」
「わかりました」
朝からトーストなど食べたことがないので、少々違和感がある。
とりあえず明日から早起きをすることにしよう。
91家出少年の夏2:2007/11/27(火) 12:19:28 ID:nNm9pc5P
「さて、君に今日から働いてもらう訳だが」
寝間着から制服に着替え、机を拭いている僕に遥さんが話かけてくる。
「君は、家事はできるのかい?」
「一応料理に洗濯、掃除から一通りできますが」
両親親が殆んど家にいなかったため、自然と身に付いた。
「そうか、それは良かった。じゃあ、料理の腕を見たいから終わったら厨房へ来てくれ」
「わかりました」
そう言って遥さんは厨房へ戻っていった。




「それじゃあ、とりあえず得意料理でも作ってくれ」
「わかりました」
とは言ったものの…。
目の前の食材の山を見ると、何を作ればいいのか迷ってしまう。
とりあえず、焼きそばでも作ろう。
まずは、豚肉ともやし、キャベツとニンジンと麺を用意してと…。
うぅ、遥さん、じっと見てるよ。
さっきはああ言ったけど、料理はそんなにできる訳じゃない。
一応親は朝、昼と作ってくれていたし、夜はお金が無いとき以外は外食だった。
まぁ、料理ができるのは嘘ではないが。
とりあえず、キャベツを切って…。

「痛ッ!」

あ、指から血が…。
92家出少年の夏2:2007/11/27(火) 12:20:17 ID:nNm9pc5P
指を切ってしまった。とりあえず止血をして消毒を…。
そんなことを考えていると、おもむろに遥さんが僕の手をとった。
消毒でもしてくれるのかな?

ペロッ

あれ?なんだか指が温かく滑ったものに包まれた感触が…。
自分の指を見てみると、遥さんが僕の指を舐めていた。
「え、えぇー!?は、遥さん、何やってるんですか!!」
「止血と消毒」
遥さんは、さも当然のように平然と答える。
「も、もういいです、止めて下さい!」
これ以上舐められると、変な気分になってしまいそうだ。
「そんなに怒鳴ることは無いだろうに」
遥さんは、やれやれ、と良いながら舐めるのを止めた。
あぁ、危なかった。
「遥さんは指を切ったらいつもこんな風にするんですか?」
「ああ、つい癖でな」
癖って、あんた…。
「その癖は直したほうがいいですよ」
「努力するよ」
本当にはやく直してほしいものだ。
「ほれ、はやく続きをしろ」
「あ、はい」
そうだ、まだキャベツを切っている途中だったんだ。





二人の夏は、まだまだ始まったばかりである。
93名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 12:24:55 ID:nNm9pc5P
今回はここまで。
所で、この話ってエロパート突入まで結構時間がかかるんだけど、このスレではそういうのって有り?
前に茜と総一郎の時も似たような話してたけど…。
無しだったら追い出されスレでも行くので。
94名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 15:14:14 ID:ciyTSo4N
全然おkだと思うけどなぁ
95名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:10:49 ID:astYgprn
全裸で待ってる
96名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 00:33:01 ID:HMi1SeRl
時間がかかりすぎるなら追い出されスレ
97名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 03:19:48 ID:sQL+MqEI
エロがないからどうとか言い出すとスレが廃れ始めるんで勘弁してください
98名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 06:12:13 ID:vs47l93j
前の騒動を見ていたのなら分かると思うが…
エロなしばかりが続くのを嫌がる人もいる。
一方、エロなしでもいいという人もいる。
自分でこのスレがふさわしいかどうか、考えて決めれ。
自分で決められないなら質問なんかしないで黙ってエロなしスレ。
99名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 19:31:36 ID:c/n/RDGz
エロ無しが嫌いな連中だって、このスレが廃れ錆びれるよりはマシだろw


焼そばが食べたくなってきた
100名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:28:37 ID:4pGUfzma
そういう聞き方をする場合って、前の時もそうだったけど
嫌って意見があっても結局ここに投下することにしました、ってなるんだよな。
101名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:03:48 ID:pL58DLWa
てめぇら発情期のお猿さんみたいにエロに拘りやがって!!
面倒くせぇから俺が纏めて相手してやんよ、ほらケツ出しな!!
102名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:29:31 ID:HqRgAXid
ごめんなさい、タイプじゃないです。
103名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:52:47 ID:AzpkcTk/
嫌なら読まなければいい。
つまんなくても文句を垂れない。

これですべて解決。
104名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:55:50 ID:RkBZp6ji
>>101
ここエロパロ板なんだから、エロに拘るのは当たり前。
105名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 03:46:57 ID:Vc3wm5vK
>104
禿胴

こ こ は エ ロ パ ロ 版 だ !
106名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 07:19:27 ID:GdmH8XWn
新着たくさんで喜んだのに……
107名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 10:50:21 ID:nt4lgTPQ
別にそんな安直にエロ=本番、ではないと思うがな
108名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 13:14:20 ID:yC+Jcx49
>>104
絶対エロくなきゃいけないなんていうルールはありません
109名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 14:45:34 ID:HsL3G/NS
完全に話がループしてるな。
110名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 15:05:09 ID:K8H8yYmJ
このスレももう終わったな
削除依頼出して来たいんだけど、どうやればいいか
誰か教えて下さい
111名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 15:09:33 ID:siMetPy3
>>110
うせろクズ
理由もないのに出しても削除してもらえないよ馬鹿
112名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 15:32:21 ID:bfGgaWrT
エロの定義とは。

結局は個人の感じるところだと思うので、
そう心の狭い事いいなさんな。
113名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 15:38:53 ID:bfGgaWrT
切れてしまった、、

エロパロなんだからエロないと!
とか言うけど、パロディについては拘らなくていいの?
-パロディ(parody、παρωδια)とは、他の芸術作品を揶揄や風刺、批判する目的を持って模倣した作品、あるいはその手法である
114名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 15:53:08 ID:OcAtRgjw
年の差というシチュにこだわるのなら、状況説明だったり感情移入させるためだったりで
エロなし導入部が長くなるのも仕方ないことだと思う。
ただ年の差カップルがエロいことしてればそれでいいなら、ロリショタ系いけばいいだろ、てことになるし。
相手との年齢差や考え方の違いにうだうだ悩みつつも最終的になんとかくっつく、みたいなのが
年の差カップルの醍醐味だと思うわけで。

けどやっぱエロパロ板なんだからそれなりにエロ展開は欲しいなあ。
ボディタッチなり寸止めなり、本番なしでもエロい雰囲気に持っていくことはできるはず。
それができないなら、ちゃんと最後まで書ききってから投下するとか。
ちょっとずつでも毎日のように投下できるならまだしも、
投下まで散々時間かけてちょっと書いて今日はここまでー、なんてされるよりは
エロなし50レスエロ部分5レス一気にどーんのほうがずっといいと思う。
ただし投下少なくなってスレが寂れるかもしれん諸刃の剣だが。
115名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 16:13:47 ID:K8H8yYmJ
じゃあ埋めだな
こんな状況じゃ読者にお伺いを立てる様なか弱い職人が投下できるはずもない
次スレのテンプレにはエロの扱いに関する一文も入れて置くんだな
上質なSSの読めるいいスレだったのにな
116名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 16:42:18 ID:siMetPy3
自治厨は消えろ
何でお前の言うようにしなきゃいけないんだよ。
さっきからウザイぞお前
117名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 17:21:48 ID:pwke9AL+
全くだ
118名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 19:04:15 ID:K8H8yYmJ
>>111>>116は血の気が多いな
献血にでも行ってらっしゃい
119名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 20:45:48 ID:JPJ8WM4c
なぁ、みんな落ち着こうぜ。
具体的な作品名はあんまり出したくないが、総一郎と茜の時はナンダカンダ言いつつ最後まで読み、そして悶えただろ?
美春と瀬能だってまだセクロスないが皆GJって言ってるじゃないか。

つまり、投下すべき。
120名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 21:52:50 ID:Vc3wm5vK
荒らしたくないから我慢してたこっちの気持ちもすこーしは考えてくれ
投下するなとはいわないがな
121名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:00:37 ID:ioNFgbmj
この状況が続いて、総一郎と茜や美春と瀬能の続きが読めなくなるなんて
寂しすぎる・・・
面白ければエロ無しでも良くないか?
何をそんなにこだわる必要があるんだ?
この不毛な議論を繰り返す方がよっぽどつまらんだろ?
122名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:31:46 ID:Pix65vJ1
住人同士で揉めて、狭量でギスギスした雰囲気を作れば
エロなしどころかエロあり作品すらロクに投下されなくなる危険がある。

そのことを考えて行動しているのなら何もいうつもりはない。
123名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:49:57 ID:UdngqFZB
投下する職人さんが「エロなしだけど投下していいですか?」とお伺いたてる度にこの流れになるのだからいちいち確認せずに自己判断で投下すればいいんじゃね?
直接的なエロはないけど雰囲気エロだ!イケる!と思うなら投下すればいいし、
ヤバい!全然エロくねえ!と思うならエロなしスレに投下してからこんなん落としましたーと報告しにくればいいじゃん。
エロなしでも年の差萌えがあるなら読みたい住人は読みに行くだろうし。
エロなきゃダメな住人も誘導レスくらいじゃやいのやいの騒がないでしょ。
いちいち住人に判断任せるから物議かもすわけで。だって、みんながみんな同じ意見くれるわけじゃないからさ。
同じ書き手として、自己判断出来ないなら投下自体考え直せと思うけどね。
124名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:00:41 ID:8b3P2xcW
本番以外はエロではないというならば、本番の無い作品は全てNGになるというのは、器が小さすぎないか?
絡みの場面にしか興味がないなら、年の差に関わずお姉系やロリ系、ショタ系、センセイ系のスレにいけばヌケる作品はいくつもあるはずだ。
しかし、エロの定義は絡みだけでなく、広く取ればチラリズムやシチュエーションだってエロのはずだ。
正直俺は『総一郎と茜』ならば絡みが無くても一向に構わなかった。
本番が無くても仕草や言動に充分なエロスを感じることができたからだ。

盛りの付いたケモノじゃあるまいし、本番がないと絶対にイヤ!って毛嫌いすることは無いんじゃないかな。
125名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:09:14 ID:IeEJhpF0
総(sy信者はちょっと自重してくれ。
自分の萌えが他人の萌えとは限らないんだ。
126名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:11:58 ID:JKR0XNU5
>>125
いつ信者なんて浸透してるんだ
他人と自分の萌えが違う?
だから何? だからってああいう作品は全部駄目って言うのか?
127名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:12:02 ID:IeEJhpF0
ついでに>>123に激しく同意。
128名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:13:08 ID:Z9hwXNK5
どのスレでも、エロ無し叩く奴は本当にウザイな。
エロ無しSSが無くなりゃ、そのかわりにエロ有りのSSが投下されるとでも思ってのかね。エロ無しの予定で書いてたけど、やっぱりエロ入れてみたとか、続編で書いてみたとかでエロ有りが投下される可能性もあるのに。
おとなしく待てないのかね。
129名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:41:16 ID:v3Grt9B+
いろんな意見があるよね。

>>123には同意
じゃあさ、次回テンプレに「投下作品にエロがなくても自己判断を! エロなしスレへの誘導もありです」って入れればいいんじゃ?

エロがまったくないってわけじゃなく、到達までに時間がかかるってんだし。
投下待ってる住人はここにいるから、職人さん方、お願いします。

ところで>>123は書き手なら、投下お待ちしてますw
130名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:48:59 ID:/Ehsh8PV
>>126
ああいう作品が駄目っていうんじゃなくて、
名前を挙げすぎるのが駄目なんじゃないのか。
あの作品をいいと思った奴もいれば、つまらんと思った奴ももちろんいるだろう。
エロなしでもよかったと思う奴もいれば、エロなしスレに行けと思った奴もいるだろう。
何度も名前を挙げて賞賛していれば、今まで黙っていた者達も言い出すかもしれない。
名前を挙げて目立てば荒らしにも目をつけられやすくなる。
だから自重しろという意見には賛成だ。
131名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:07:33 ID:4Hbpizkj
いくつか同意得られて有り難い。
>>129の言う通りテンプレにその一文入れてりゃいいと思う。
結局、一人でもエロなしOKがいれば投下するんだろうからきくだけ無駄だろ。悪く言うと誘い受けだ。
それでもお伺いたてる職人さんいたら>>1読めで後はスルーすればいいんじゃないかと。


>>129
どれとは言わんが既に投下済みだよw
この流れ変えるために書けと言われてるなら、努力するが期待はするなとしか言えん。
132名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:09:21 ID:4Hbpizkj
ID変わってた。>>123です。
133名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:15:37 ID:wWHAvx8W
話の流れでえっちなシーンが必要か要らないかってのは変わると思う
134名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:24:02 ID:0KvrAtAl
「続き」が投下されているかと思えば、自治厨によるくだらんカキコで
沸騰してたのか。
ガッカリ。
135名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:49:53 ID:Jx7jR2ra
>>123>>130に同意

>>124は自分こそ器が小さすぎると自覚しろ
自分の好みを他人に押し付けるなよ
136名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 03:36:13 ID:nOot+MTN
煽るような言い方しか出来てないおまえの器の方がもっと小さいだろ…
と心の中で密かに思う俺であった
137名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 04:23:23 ID:dkaJmcLO
一言砂かけずにはいられないお前の器も小さいなwww
俺も課
138名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 05:48:22 ID:IpyUoiXZ
楽しみにしてたあのSSの続きも、もう読めないんだろうな…
だってお前ら、罵り合ってる方が楽しそうだもん
GJなSS読んでる時より遥かにな
もうどうにでもな〜れ(AA略
139名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 06:39:04 ID:roXl+x6S
>>138
うっぜえ
楽しみにしてるのはおまえだけ
140名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 07:27:47 ID:BZBBEAO7
じゃあまた雑談でレス消費しようぜ

松たか子が年の差婚か、だって…
141名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 10:25:58 ID:rxDx2l0X
テメエで書きもせずエサを待つ鯉のようにクチをパクパクしているだけの住人がナニを言ったところで、
書き手がどうしたいのか、このスレ的にコレはどうなのかを判断するしかないだろ。

受容の自由度は住人全員それぞれ異なるんだから意見が合う必要もないし、
そもそもココは2chだ、面白いだけが正義だ。
142名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 12:02:30 ID:x/OQbTNW
>>141
何二番煎じでえらそうに語ってんの?
143名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 13:46:51 ID:ZQTN/Nxp
123に同意とか言ってるレスは全て自演にしか見えません><
144名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 17:01:45 ID:A+E9nhIB
書き手さん頑張って。
総一郎と茜続き期待してます。
145名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 18:10:12 ID:+rD1D12A
>>140
松たか子自身30歳だからなあ。
46歳のおっさんとくっついても、そんなに萌えないなぁ。
子供の頃からずっと憧れ続けてきた近所のお兄さんって
感じだったら良かったんだけど。

リアルではぺタジーニ夫妻を越える有名人夫婦はもう現れないだろう
146名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:45:14 ID:Yt9MTtWq
早く新作投下されないかなー。
147名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 20:58:51 ID:6Wiz8bv9
せっかく自分のニーズにあうスレ見つけたのに荒れてるなんて悲しすぎるぜ

このスレ題名がエロパロじゃなくエロ萌えになってるところから答えはでてるんじゃないか?
これ以上は言わない。
読み手と書き手の判断にまかせる
148名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 22:24:14 ID:d3i1k75k
うん、「萌え」じゃなくて、「エロ萌え」だもんな。
149名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 02:53:01 ID:Sl1JHHfv
とりあえず瀬能と美春待ってる
150名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 09:22:29 ID:RzCJOK+7
>>148
ひっかき回すなよ。

つか、ここは21禁だ。自分の意見を主張するだけの消防、厨房は大人しくROMっとけ。
151名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 11:54:52 ID:P5WZzxuN
>>150
 BBSPINKは、『18禁』だよ

 それ以外の所は、禿市区胴胃
152名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 20:50:46 ID:f5httkXP
ちょっと質問。

このスレでの歳の差ってのは、だいたい何歳くらいになるの?最低でも5か6くらいかな?
153名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 21:43:45 ID:57jWH0gy
>>152
そのあたりは人によってどの辺から「歳の差感」を感じられるかとか
書き手によってどれくらい歳の差があればその感じを出せるかとか
いろいろあんじゃまいかと

あと単純に年齢差だけでは言えないんじゃない?

たとえば同じ歳の差6歳でも12歳と18歳なのか
22歳と28歳のカップルなのかで印象はぜんぜん違うだろうし
154名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 21:49:17 ID:f5httkXP
>>153
なるほど。確かにその通りですね。参考になりました。
155名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 04:59:48 ID:M6ogjzg1
そうだそうだエロ萌えだ
エロエロ
156名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 14:22:12 ID:RlTFVTj1
こないだ出た某エロゲは良かったな
157名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 22:56:18 ID:TDbZUNwR
年上のお姉さんが年下の男の子の童貞を美味しくいただく
これぞ年の差カップルの醍醐味である
158名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 23:57:28 ID:QOp83kC+
いい歳したおっさんが10代の生娘を丁重にいただくのも
捨てがたいものです
159名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 03:02:19 ID:booj86G4
いい歳したオッさんが娘くらいの少女に押し負けるのも捨てがたい
160名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 19:18:25 ID:EinYQmS2
>>158
何故だろう、年の差というより犯罪を連想してしまったwww
161名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 00:46:55 ID:/v9akQL0
でも好きだwww
162名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 02:50:34 ID:YuX1ozRq
親バカ的心境で小さい頃からべたべたに甘やかしてきた少女が美しく育って
お約束の「私、もう子どもじゃないんだよ?」(上目遣いで)

そんな夢を見た俺は勝ち組。
163名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 03:35:59 ID:KqLPm36y
ロリは強気が萌え
ショタは弱気が萌え
164名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 15:00:56 ID:3ROXeQrn
>>163
禿同
165名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 01:41:54 ID:Kj8V+ph1
いやいや、ヤンチャで素直でないショタも萌えるよ。
大好きなお姉ちゃんに対して「なに言ってんだ、おばはん?」だとか、
「ブース、ブース、ブース!」だとか、照れ隠しに言っちゃう男の子とか。

でも、エロシーンでは弱気。
いわゆるギャップ萌え。
166名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 01:44:30 ID:Kj8V+ph1
つーか、ロリでも同じか。

とにかく、
ロリショタでの萌えどころは、

普段:強気
エッチ時:弱気
167名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 20:41:24 ID:xfsXuAq0
年上の癖にエロになれていなくて
エロ玄人の年下に翻弄されるってーのは
…多分駄目なのかもしれない
168名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 22:34:14 ID:tA74ExDf
そこまで言っておいて駄目なのかよ!!
169名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 11:52:44 ID:cNBHHJ3C
>>167
いや、そういうのも好きだ
170名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 23:45:12 ID:p4dTQAGi
お互い初めてで四苦八苦……ってのでもいいぞ
171名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 08:46:22 ID:Yla3G9eA
年の差あるのにHするのに四苦八苦

なんかこう、来るものがあるな
172名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 09:58:36 ID:4Zgp6WnT
女が歳上というと4コマの「わくわくワーキング」みたいに
仕事一筋のバリキャリがとつぜん新入社員に恋してしまった
みたいなのも定番だな

あれなんか、みおさんどう見ても今まで男と付き合ったことないから
初Hはどちらも緊張しまくり大慌てって感じになりそうだ
173名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 20:18:07 ID:yjAZLN5k
4コマっていうのが残念だな
174名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 04:07:32 ID:C2pZf1Rp
>>166
普段もエロも強気でもおkだが。

「あはっ、こんなぺったんこに欲情しちゃったんだぁ…へんたいさん?」

とかいって踏み躙られるんだ、黒ニーソを履いた足でグリュッと。
175名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 12:02:27 ID:k4R95RTI
>>166
いやいや、弱気でも全然おkだと思うぞ
というかショタなら弱気のほうが萌える
176名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 13:40:50 ID:U7pGUGGz
>>171
幼なじみ同士の、奥手で真面目なお兄さんとそういうことに疎い女の子が
どうにか結婚したがお互い初めてで四苦八苦 まで想像した
177名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 19:31:43 ID:uV7KVrTw
>176
さあ、はやく執筆作業にもどるんだ
そして是非このスレに投下を
178名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 00:34:10 ID:ppIC5U3Z
ほしゅ
179名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 20:39:57 ID:ne6gSFz6
図書館とかに普通に置いてる戦時中の体験の本で、
17歳で血気盛んな陸軍士官候補生だった著者に、
夫を病だかで早くに亡くした女性(確か24〜7?)
が、
「家が広くて寂しいから部屋を好きに使っていい」と持ちかけられて休みの日に利用していたそうな。
そしたら、その女性が反戦的なことを言う人で
「あなたは非国民だ!」
「日本人として恥ずかしくないのか!」
「俺は立派にお国のために戦って死んでみせる!」
と少年だった著者は反発していたらしい。
でも、少年が戦場へ行く前に終戦になって、意気込んでいた若い軍人達は呆然となったらしい。
自決してしまう人もいる中、酒に酔った著者が
「俺はお国のために死ねなかった! 先に靖国に行かれた方々のためにも俺は明日割腹する!」
と叫ぶと。
「あなたが生きていてくれて良かった……」
と女性が彼を抱きしめて男女の関係を結んだ、という話があった。

現実の話だけに、切ないね…
180名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 21:45:05 ID:fHh4l7fb
中学生くらいの少年と夫だけでは満足できないど淫乱の継母の話が読みたい
「あらあら走って帰ってきたの?お友達との付き合いも大切にしなきゃ駄目よ」
「フフフじゃぁお風呂を沸かしましょうか」
・・・
「もうお父様が帰ってくるわね、今日はおしまい」
「そうそう、貴方の部屋のお母様のお写真捨てちゃったから」
「え、、、いけなかったかしら」
(クチュックチュ・・・)
「ふふ、お利口さんね」
181名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 20:18:36 ID:mLolTtcD
>>179
アニメ化決定
182名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 20:21:39 ID:0GDeLgye
>>181
敢えてドラマ化
183179:2007/12/17(月) 20:56:14 ID:xFhBNrDC
終戦時に17歳ならまだご存命かもね……
戦後の混乱期に、その女性とは故郷の家族のもとへ帰ってから、それきりなんだそうな。

あ、それと、どこかの市で行われた
「ありがとうの手紙コンテスト」というイベントで、八十歳過ぎのおばあちゃんが

「あなた。
あなたがいなくなってもう五十年以上経ちました。
早くあなたに会いたい。
私はもうヨボヨボのおばあちゃん。
あなたは戦地へ行ったとき二十歳の若者ですから、
私が天国であなたと再会したらあなたはどこの家の方ですか?≠ネんて聞いてしまわないでくださいね。
ああ、あなたのことを忘れたことはありません。
あなたからもう一度愛されたい。
あなたのたくましい腕でもう一度抱かれたい。
私はもう少しでそちらへ行けるかもしれません。
だから、もう少しだけ待っていてください」

って手紙を応募していたのを見たことがあった。
切ない……すごく。
184名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 19:36:24 ID:P18tVvpe
幼馴染スレから覗きに来ました
>>72のおかげで良作に出会えた
続き期待してます
185名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 21:38:18 ID:4Sm+1Iq8
ほむ(・ω・`)?
俺が>>72だが、何かをした覚えはないぞ?
186名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 22:03:21 ID:P18tVvpe

>>185
したら【友達≦】幼馴染み萌えスレ13章【<恋人】の471からどうぞw
187名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:00:31 ID:ntFh/zm8
同じ作者だろうと、別スレの話題を引っ張ってくるのはやめてくれ。
このスレはこのスレ、よそはよそ。
そっちで盛り上がってるからって、こっちまで来なくていい。
188名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:26:25 ID:ObuvcmbR
そうカリカリせずにマターリ行こうぜ
189名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:36:21 ID:ai3PX5kL
そうそう。俺もさっき読んだけど、ここと全く関係ない別の話という訳でも
なかったからさほど問題でも無いように思う。
それより場の空気を乱して職人さんが投下しづらくなるような雰囲気になる
方が困る。
190名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:43:49 ID:KhRymMfx
他のスレの話は他のスレで、このスレの話はこのスレで。
それでいいではないか。
「自演出張宣伝乙www」って言われるだけだよ。
191名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 00:05:14 ID:RhIL/r24
大変申し訳ない
以後気をつけます
192名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 16:46:21 ID:qaOZqyNI
おまえが謝る必要は何処にもない
自治厨が暴れてるだけだから
193名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 23:35:19 ID:HMJgigo2
30代の一介の兵士が、20そこそこの女性上官(エリート)に、任務としてのセックスを迫られる妄想をした。

「少尉として、軍曹へ任務遂行のために性交渉を命じます」
とかなんとか。
断る男に
「今回あなたが断ったとしても、私は次回組んだパートナー、もしくは次回のターゲットに同じ依頼をするでしょう。私は諜報部の人間です。幸せな性交渉など望むべくもない。
 だったら私は、あなたがいい」
と、敬語で迫る妄想。

設定が困難すぎて上手く形に出来ないよ・・・ごめん・・・。
しかしどっちかっていうと主従スレ行きっぽい。
194名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 23:39:07 ID:TdgOD9zP
>>193
身体の二ヵ所にキュンときた
195名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 05:00:43 ID:W9yu6r5F
>>180
いいなぁ、それだけで立ってきた
196名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 18:55:13 ID:iJ8Mhe4V
年上のお姉さんは巨乳であるべきか、貧乳であるべきか
大きな胸で息子を挟まれながら言葉責めされたい俺ドM
貧乳とバカしたら、怒って言葉責めされなが高速手コキされたい俺ドM
どっちがいいか悩むな…
197名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 20:36:57 ID:SyuxGykI
姉は一人とは限らない

好みに合わせ、取りそろえておけば良かろう
198名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 06:40:06 ID:nGkEvob5
年上のお姉さん×ショタが大好きな俺としては、
やはりパイズリできるくらいの大きさの胸が望ましい。
199名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 07:00:19 ID:ajzX8K2Y
>>198

それが最後の姉とは思えない・・・
このスレが続く限り、やがて第二,第三の姉が現れるだろう。





そのときに好きな姉を選べばよい。
200名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:23:09 ID:43vv34tu
「ねぇ、ロリコンの人って、相手が大人になったらどうするの?
見捨てちゃうわけ?」
と、聞かれたことがある。

そうじゃないんだ! そうじゃないんだ!
相手が大人になっても愛し続けるのだ!

と、思った時点で、
自分がロリではなく、年の差萌えだと気付いた
201名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:49:39 ID:malm8aFE
>>200お前は俺か?
202 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:39:20 ID:ryxW0ihq
相変わらず保守代わり
瀬能と美春、5回目を投下

エロ無し
NGワードは「瀬能と美春」かトリで
気に入らなければスルー願います
203瀬能と美春 5・1 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:41:11 ID:ryxW0ihq
 知らぬ振りは大人の得意技だ。
 老獪、の言葉が表す通り、年をとればとるほどずるくなる。
 子獪など、造語にしても語呂が悪い。

 それでも、真っ正直な美春の眼差しを受けると、見ない振りなど出来なくなりそうで、それが瀬能には怖かった。
 そしてこの二週間、瀬能はそんな美春に悩まされていた。



 相変わらず、美春は不意打ちで瀬能の元を訪れる。
 しかし、ここしばらくは、不意打ちではなく、瀬能が帰宅すれば必ずと言って良いほどに美春が居た。
 美春は高校三年。所謂「受験生」と言う立場である。
 そんな美春が、頻繁に瀬能の元を訪れるには、確固たる理由──大義名分とも言うが──があった。

 図書館が閉まった後、勉強をするのに静かな場所が欲しいから。

 家に帰れば、中学にあがったばかりの妹も居るし、美春の気持ちも分からないでもない。
 塾に通っていない美春のために、父親の治樹を交えて相談した結果、午後八時までに家に戻る事と、受験が終れば返す事を条件に、瀬能は部屋の合い鍵を美春に手渡した。

 それが、二週間前のこと。
 そして瀬能の苦労も、その日から始まったと言うわけだ。
204瀬能と美春 5・2 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:42:21 ID:ryxW0ihq



「おかえりなさーい!」

 玄関を開ける前から漏れていた匂いは、扉を開けると、よりいっそう強くなった。
 キッチンに立つ美春は、顔だけを瀬能に向けながら、流しで洗い物の最中だ。

「良かったー、帰ってきてくれて」
「……ただいま」

 職場から真っ直ぐ帰れば、瀬能の帰宅時間はほぼ七時半。ちょうど美春と入れ替わりに帰宅する事になる。

「今日はオムライスだよ。お味噌汁も暖めてあるから」
「おう…サンキュ」

 きゅっと蛇口を捻った美春は、手を拭きながら居間へと戻る。
 ダイニングテーブルにはオムライスと大根の煮物(これは美春の母親が持たせた物だ)、伏せられた汁椀が一人分並べられていた。

「お前、ちゃんと勉強してんのか?」

 背広を脱ぎながら美春に続いて居間へと移る。
 美春はトートバッグに勉強道具一式を押し込みながら、にへっと緩んだ笑みを向けた。

「してるよ。何のために来てると思ってるの」
「……」

 言えるはずがない。

 瀬能が疑問に思うのも当然で、この二週間、瀬能が帰宅するのに合わせてか、美春は必ず食事の支度をして瀬能の帰宅を待っていた。
 一度だけ、電車の都合で帰宅が遅れた時も、食事の用意だけはきっちりと済ませ、ご丁寧にもメモを残して帰宅していたこともある。

「部屋借りてるんだもん、お礼はしなきゃ。でしょ?」
「そうかもしんねぇけど…」

 身支度を終えた美春は、トートバッグを肩に担ぐと、頭半分高い瀬能を見上げた。

「細かいことは気にしない。私が好きでやってるんだから」

 笑みを向けられれば、それ以上は強く言えない。
 瀬能はひっそりと溜め息を溢して、背広と鞄をベッドに放り投げた。

「それじゃあ、また明日ね」
「気を付けて帰れよ」
「はーい」

 ヒラヒラと手を振る美春を玄関まで見送って、小さな溜め息を一つ。
 味噌汁をよそい、冷蔵庫からお茶を取り出して、瀬能はもそもそと食事を開始した。


205瀬能と美春 5・3 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:43:29 ID:ryxW0ihq

 正直なところ、この二週間、瀬能は違和感があった。

 離婚してから早四年。独り暮らしを始めてから、もう二十年にもなる。
 その間、帰宅してから他人の作った料理を口にしたのは、結婚前の一年と、結婚してからの二年だけである。
 要するに、帰宅してから誰も居なかった年月の方が多いのだ。
 それが瀬能には、大きな違和感を与えている。

 美春は決して無器用ではない。
 それなりに炊事洗濯家事一般も出来るようで、簡単とは言え瀬能ほど手を抜いた料理を作ることもなく、それがまた瀬能に違和感を感じさせている。

「ごっそーさん」

 美春の好みなのか、やや薄味の料理を綺麗に平らげ、食器を流しへ運んだ瀬能は、洗い物はそのままに居間へと戻った。

「……何なんだろうな、コレは」

 ほどよく膨れた胃は心地良く、思考も上手く働かない。
 働かせようと思っても、充足感に動くのも億劫で、テレビのリモコンを探すこともせずに、瀬能はベッドに持たれ掛った。

「何やらせてんだろ…俺」

 美春が勝手にやっていること。
 なのに、瀬能は後ろめたい。

 長年向けられた好意に甘えているような気がして、美春に対して申し訳ないような気がするのだ。
 迷惑ではない。迷惑だと思えたら、その方がどんなに楽か。
 だが、情にも近い愛情を抱いていると自覚している今、美春の好意を無下にも出来ず。
 美春を傷付けたくない気持ちの裏で、後ろめたさが残る。

「……何なんだろうな…ホント」

 考えても答えなど出るはずもなく。
 瀬能は天井を仰ぎ見ながら、大きな溜め息を一つ吐いた。



 それから更に二週間が経過した。

 週末を除けば、毎日のように美春は家を訪れていて、必ず晩御飯を作って、瀬能の帰宅を待っていた。
 最初の方は違和感だけだった瀬能も、この日々が一ヶ月も続くと、後ろめたさは明らかに罪悪感へと変わっていた。

 そのせいだろう。
 今日も今日とて真っ直ぐに帰宅した瀬能は、家の前で一度携帯を取り出した。
 部屋の明かりを確認しながら、なかなか出ない電話の相手に、僅かながらも緊張したが。


206瀬能と美春 5・4 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:45:30 ID:ryxW0ihq

「ただいま」
「お帰りなさい」

 電話を終えた瀬能が玄関を開けると、美春はちょうど家を出ようとしている所だった。

「良かった、入れ違いになんなくて」

 にへっと笑う美春に、今までならば罪悪感を感じていた瀬能だが。

「今日は何?」
「鯖味噌に初挑戦! 不味かったらごめんね」
「平気。それよか美春、今日は何か用事あるのか?」

 いつもと違う瀬能の様子に、美春はきょとんとした表情。
 しかしすぐに頭を振ると、やはり不思議そうに瀬能を見つめた。

「別に。そろそろ帰らないと、時間に間に合わないんだけど……」

 悠長に背広を脱ぎ、ネクタイを緩める瀬能の背中に、美春は返事を返す。
 居間からキッチンへ戻った瀬能は、玄関口に佇んだままの美春に、にぃっと笑って見せた。

「なら良かった。お前も座れ」
「へ?」
「晩飯、一緒に食おうぜ。家には連絡してあるからさ」

 言いながら、食器棚からもう一つお茶碗を出す。
 美春はしばしきょとんとしていたが、やがてへにゃりと相合を崩すと、履き掛けていた靴を脱ぎ捨てた。

「一人で食うのもつまんねぇんだよな。たまには良いだろ?」
「うん!」

 心底嬉しそうに笑う美春の笑顔に、瀬能はふっと小さな息を吐いた。

「えっへへー」
「何だよ」
「なんか、新婚さんみたいじゃない?」

 ご飯をよそう瀬能の傍らに立ち、美春はにやにやと笑いながら瀬能の顔を覗き込む。
 瀬能は一瞬口を閉ざしたが、苦い笑みを返しながら、美春に茶碗を差し出した。

「ばーか」
「あ、ひっどー! 馬鹿って言う方がバカなんだよ?」
「そういう事言ってるうちはまだまだだ」

 ぶぅっとむくれる美春に瀬能は勝ち誇った笑みを返し、自分の茶碗を手に席に着く。
 美春も向かい合わせに腰を下ろすと、パシンと両手を合わせた。

「いただきます!」
「頂きます」

 唱和など久しぶりで、瀬能は面はゆい気持ちになったが。

(……まぁ、良いよな、これぐらいは)

 罪悪感や後ろめたさに比べれば、これぐらい些細な問題にもならない。
 目をつぶってばかりでは、こんな気持ちにも気付かなかったに違いないのだ。

 居心地の良さを、美春と共有出来る嬉しさに、瀬能は知らず表情を緩めた。
207 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2007/12/25(火) 21:47:13 ID:ryxW0ihq
以上です

ノロノロペースですが、待っていて下さる方々に感謝
必ずエロ入りで結末を…と思っていますので
気長にお待ち頂けると有り難く思います
208名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:36:52 ID:CG2rsOyR
GJでした
ノロノロペース、嬉しいですよ、自分のお楽しみの機会が続くと思うと。
これからもまったり気長に楽しませてください
お待ちしております。
209名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:13:14 ID:x/bFOcy2
>>207
本当にありがとう、いつも期待してまってますよ。
ゆっくりでもいいので、ほんとがんばってくださいな!
210名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:52:30 ID:n4M3dJ4e
>>207
まってました!GJです!
のんびりペースはまた次の楽しみが膨らむので、次回も期待してまってます。
211名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:29:20 ID:M+useQKk
hssh
212名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:38:30 ID:TDaSXcQE
保守sage
213名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:33:02 ID:2pE00bPE
保守age
214名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 22:39:25 ID:d5sOqZ9x
>>211
ここと、個人的な巡回スレたくさん守ってくれてありがとう。感謝してます。


少女がお兄さんに拾われて育てられるってシチュが好きなんだ
215名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 07:12:44 ID:cJFJSckg
>>214
実はそれに近いシチュで書いてたり…育てることになるきっかけは違うけどさ
216名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 12:00:30 ID:3eADmcfZ
>>214
「皇国の守護者」の蓮乃がそんな感じ。
青年将校に戦災孤児だったところを拾われて十年後に結婚して子供にも恵まれてる。
原作を読んだことあるなら結末が悲惨だけど…
217名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 23:54:40 ID:z6hqK+a4
>>207
GJです。楽しみに待ってます!
>>196
年上巨乳のおねーさんが泣きそうな顔で無理して
年下男に初パイズリするってのはどうよ
218少年と大きなお姉さん1/1:2007/12/29(土) 06:43:35 ID:kWRQp54Y

樋口アリカ 芸能界引退か?
 彼女はひっそりと週刊誌の片隅にちんまり載った記事を、一目見ただけで読まずに隣の座席に置いた。
 引退を承諾するかしないか迫られて一週間が経ち、明日夜に事務所に報告をする約束だった。
 引退しない場合、脱ぐしか道はないと聞かされ、彼女は引退することを決めていた。
 大学を出てから芸能界に入るという時点でかなり遅いし、自分はアイドルという顔や容姿ではない。
 子供の頃から演技の道を進み、もともと女優志望だったが、最初に与えられた仕事がグラビアで、それから四年近く、それ以外の仕事をしたことはほとんどない。
 甘くみていたわけではないが、自分の根性のなさを思い知らされる。
 枕営業をしていると業界内で噂の女が、自分より後で入ってきたにもかかわらずすぐにゴールデンタイムに進出したりもした。
 理由はそれだけではないだろう。
 外見である。
 彼女は平均どころではなく高身長であった。
 プロフィールの身長欄は、空けることができない時はいつも低めにサバ読んだ数字を入れている。
 男でさえ、心ない者は「近くにいると威圧感がある」と言うほどだ。
 しかも、彼女はれっきとした日本人だが、肌の色はヒスパニック系を思わせる褐色で、顔も鼻は高く日本人離れしている。街で外国人に母国語のまま話しかけられることさえある。
 これが白人のような色白な容姿ならとにかく、これでは受けない。男は自分より背の高い女など女として見ることはないのだ。
 またしがない舞台女優に戻るか、あるいは田舎の実家の米屋を継ぐか。
 前者の方が濃厚だろう。実家は大卒後に大喧嘩して飛び出して一度も帰っていないのだから。
 好きなことをしていたのだ。それを後悔はしていないし、今更ごめんなさいと帰ってはそれこそ親に迷惑だ。
 ああ、そうだ、と彼女はもう一つの引退理由を思い出した。
 今年で26歳、芽の出ていない女優志望にしては若くはない。
 結婚もしていないし、彼氏もいない。八方ふさがりだ。
219少年と大きなお姉さん2:2007/12/29(土) 06:44:21 ID:kWRQp54Y
「どうしよう……彼氏もいないし……誰か抱いてくんないかな……」
 ハスキーな声で呟く。一人言の冗談である。
 電車内には人影はない。誰も聞いてはいないだろう。
 一人暮らしが長くなると増えるのが独り言だ。
 家賃の関係で郊外に住んでいる彼女の自宅までの道中はいつもこうだ。
 いつもこう……
「……あら?」
 彼女は何か気配を感じて周囲を見渡した。

220少年と大きなお姉さん3:2007/12/29(土) 06:44:53 ID:kWRQp54Y

 その日、吉里達也は凹んでいた。
 高校生活一年目にして失恋を経験したからである。
ごめんね……でも、達也くん、ちょっと背が低いし、私はそういうのは……
 振られた理由を要約するとそういうことだった。
 この年齢なら175pくらいある男子もいるのに、自分は中一で止まったまま、まるで少女のような体格だ。
 声も幼く、電話で女子と間違われることはしょっちゅう。髪を伸ばすとそのまま女なので、なるべく短いままにしている。それでも、ベリィショートの女と見られることもあるから情けない。
 彼自身は気が強く、尊敬する人物は漢気溢れる人物ばかりだ。今好きな漫画はシ○ルイ。
 少なくとも、彼が目指している人物像と今の外見は一致しない。
 女みたい、というのに合わせた服装と所作をすれば美少年でも十分通るのだから、そうすればという友人の言葉もあった。
 だが、それだと自分を曲げているようで彼は嫌なのだった。
 頑固である。
 現在15歳、今年で16歳。彼女いない歴立派に15年。
 生まれてこの方いいことなどほとんどなかった気がする。
 自分が生まれてすぐに父親は事故でこの世を去り、そして母親は細腕一つで自分を育て、そして、今は病院で闘病中である。
 外へ出れば犬にほえられ、どぶ板を踏み抜くといった不幸が最初は当たり前だと思っていたが、小学校を出る頃あたりにはそれが異常な運の悪さだと気づき始めた。
 それまでの人生でそんな悪事をはたらいていたわけではない。むしろ、健全に生きてきたと思う。
 それが、なんで……こんな不運続きなんだよ。
 夕焼けの風景に変わりつつある電車の中で、彼は内心そう呟いた。
「誰か抱いてくんないかな」
 はっきりと聞こえた。
 ……え、誰? 何だって!?
 瞬間、思春期の少年特有の、淫らな言葉には敏感な聴覚が反応した。電車の走行音の中とて聞き逃さない。
 はっと振り向くと、真横に二つのふくらみがあった。
 いや違うとさらに上を向く。
221少年と大きなお姉さん4:2007/12/29(土) 06:45:30 ID:kWRQp54Y
「あら」
 女性の少し驚いた声がする。
 外人さん!?
 達也は目を丸くした。
 頭一つ分以上高い位置に彫りの深い外人らしい女性の顔があった。
 金髪に褐色肌、目は自分と同じブラウンだが、その顔立ちや身長は日本人のものとは思えない。
 ゆさっ
 彼女が首を傾げると、その柔らかな胸が揺れた。少年のほとんど目の前だ。
「……びっくりした。気のせいね」
 女性は車内を見渡すと、安堵した様子でまた背もたれた。
 彼には気づいていない様子だ。
 視界内に入っていない!?
 少年は一瞬、その事実に腹立った。思わず、声を上げる。
「ここですよ」
「きゃあっ!?」
 女性が驚いて飛び上がる。
 じっと意地悪く立ち上がった彼女を見つめる少年をやっと認めると、わなわなと紅いルージュの引かれた唇を震わせる。
「き、君……」
 真っ赤に顔をしながら、彼女が言う。
「聞いてたの……?」
「あ、うん」
 ああ、日本人なんだな、と彼は思った。
222少年と大きなお姉さん5:2007/12/29(土) 06:46:10 ID:kWRQp54Y
 できるだけ平静を装って彼は言ったが、立ち上がった彼女の迫力はちょっとしたものだ。
 レザー生地の露出の多い赤い服とミニスカート、脚には黒のガーターベルトと上着と同色のブーツというセクシー極まりない服装だ。
 鍛えて締まっているからこそ見せられるヘソ出しのスタイルも、よくその体格の良さと合っている。
 小柄な女性がこれを着てもカワイイ方で、彼女のように格好良くはならなうだろう。
「はぁぁ……」
 女性は頭を抱えると、ややあってすとんと再び腰を下ろした。
 電車が次の駅に着くにはまだかかる。
 座席に座り込んで、眉間に手を当ててやってしまったとばかりに表情を曇らせる大人の女性。
 奇妙な沈黙がしばらく続いた。
 少年が話しかけようとすると。
「独り言なの……最近ろくなことがなくてさ」
 それを制して女性が紅いルージュの引かれた肉厚の唇を開いた。
 少年はその妖艶さに思わず生唾を飲み込むが、彼女の言葉にややあって引っかかるものを感じた。
「んなもん、大したことないっすよ」
 少年が不機嫌そうに言い返す。
 彼は見かけの可愛らしさとは裏腹に直情的な性格を持っていた。
 女性がびっくりしたように彼の方を向く。
 ……この女の人、俺のこと女だと思ってたんじゃなかろうな?
 じとりとその好奇を含んだ視線を見つめ返す。
223少年と大きなお姉さん6:2007/12/29(土) 06:46:44 ID:kWRQp54Y
「若い子にはわかんないわよ。あたしの苦労なんてね」
 ハスキーな声だった。
「自分一人苦労してるわけじゃねえっす。俺なんて今日振られましたよ好きだった子に」
 少年は頭の中にあることをそのまま口にしていた。
 好きな子に振られるは生まれてこの方不幸続きだわで、半ば彼はヤケッパチだった。
「えー……マジなの?」
「超まじっす」
 他に話相手もいない。二人はまだ先の長い次の駅までの道のりを、なんとなしに会話を始めた。
「おねーさん、何があったんすか? 今の俺よりキツイ?」
 年上相手でも、少年は物怖じはしなかった。
 女性は、そんな彼を少し意外そうに見つめる。
「うん……そーね……人生の岐路に立ってるから」
「何? 彼氏と結婚するかどーかとか……あ、まさか……」
 少年がしまった、といった表情を浮かべ、彼女の様子をうかがう。
 どうしたことかと女性がきょとんとしていると、ややあって気づいた様子で顔を赤くして声を荒げた。
「に、妊娠なんかしてないわよ!」
「あ、そーなんすか?」
 平成世代は全くもって失礼だ、といわんばかりに女性がそっぽを向く。
 少年は外見のセクシーさの割にはその行動が少し女の子っぽく見えて、彼女のことを同じ目線で話せる人だと親近感を抱いた。
 ……いや、同じ目線ではねーけど。
 見上げる形で話している今の状態を思い出して自分で突っ込んでしまう。
「マジごめんなさい。その、エロガキの言ったことなんで」
 少年が申し訳なさそうに手を合わせて彼女に謝る。
 彼は意外なところで素直だった。
「……あたし、長いこと彼氏いないし」
 彼女がそっぽを向いたまま、拗ねたように呟く。
224少年と大きなお姉さん7:2007/12/29(土) 06:47:22 ID:kWRQp54Y
「え? そーなんすか? お姉さん超美人なのに」
「え」
 少年の直情的な、それゆえに端的な言葉。
 女性がゆっくりと彼の方を向いた。
 やはり綺麗だと少年は思った。
 笑顔を浮かべる。
「ハードル高いんですよね。いーなぁ、お姉さんのメガネにかなった人」
 本心だった。
 少年は目の前のような美人に異性≠ニして見られていないという意識があったからこそ純粋にそう感じて口にしたのだ。
 女性は少し考え込むような様子で口を閉じると、ややあって再び向き直る。
 女性が真面目な、それでいてどこか色香を感じさせる表情で少年を見つめた。
 情熱的な視線。
「ねえ」
「は、はい……」
 思わず、その絡め取るような視線に彼は身動きできなくなる。
 女性がその長い手を伸ばし、彼の顎を上に向かせた。
「今だけ私の彼氏になってみない?」

225少年と大きなお姉さん8:2007/12/29(土) 06:48:30 ID:kWRQp54Y


 彼女はその容姿同様、どちからといえば気の強い方だった。
 しかし、今目の前にいる少年には下心丸出しのオヤジに対するような態度がとれない。
 普通なら、こんな失礼な言動の男にはブーツの踵をお見舞いしてやるところだ。
 だが、屈託ない笑顔や直球な言葉には、そういう態度を取ることが逆に失礼な気がしてしまう。
 つまり、彼のペースに乗せられてしまっているということだ。
 彼女・アリカは少しそれが悔しかった。
 ……でも、あんなにまっすぐに美人だなんて言われたことなかった。
 彼女はカッコイイ、あるいは怖いといった評価を人に受けることが多い。
 昔から同性にはもてた、だが、彼女は至ってノーマルなのでそういった好意ははた迷惑なものだった。
 かといって、男性からとりわけもてたわけでもない。
 スタイルが良かったので、一応異性の対象にはされた。だが、それは所詮好奇心のようなものだ。
 目つきはするどく、しかも自分より背の高い女を連れて街を歩こうという男はいなかった。大学二年の時に短くして別れた元カレでさえも。
 この少年は、いったい自分の何を見ているというのだろうか。コンプレックスはないのだろうか。
 ないのなら、それはとても珍しいことだ。
226少年と大きなお姉さん9:2007/12/29(土) 06:50:54 ID:kWRQp54Y
 そうね、と彼女は考える。
 どうせ落ち目の自分である、少し男の子に刺激をくれてやっても、大したことではないだろう。
 彼女は日頃のストレスからわずかに解放されたいとも願っていた。
 女にも、それも辛いときほど性欲というものが高ぶる場合もある。
「ねえ」
 彼女は演技と本気がない交ぜになった表情で少年の顎に手を伸ばした。
 少年が今までの生意気な様子から、萎縮した一匹の年若い雄になっている。
 円らな瞳が自分を見つめていた。
 ……やだ、カワイイ!
「今だけ私の彼氏になってみない?」
 彼女の唇が妖しく蠢いた。


(続く?)
227名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 06:53:11 ID:kWRQp54Y
書いてみました。
好きなものを詰め込んでたらどこに投下すべきかよく分からない話になりましたが……

次はエロシーンに突入できると思いますのでちょっと待っててくださいねw ムズイ……
228名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 07:12:50 ID:m3eRb0HH
GJ!
視界に入ってないで糞ワロタw 身長差いいね萌ゆる
続き楽しみにしてます
229名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 21:46:32 ID:eWttXssv
新作ktkr グッジョブ
230名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 23:46:29 ID:10nxYVKc
>>227
全裸で待ってる
231少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:24:22 ID:Qxj4gEct

「え……お姉さんそれって」
「ぅむ」
 返事を聞くよりも早く、唇を塞いだ。
 閉じた瞳を、うっすらと開けて彼の様子をうかがう。
 少年が目を白黒させている。
 ……そう、あんまり経験はないんだ。
 内心そう思いながら、幼い少年をそうして弄んでいることが、妙に興奮することに気づく。
 嗜虐心とでもいうのだろうか。
 それまで威勢の良かった少年が身動ぎ一つしなくなる。
 それが少し快感だった。
 シラフでこういうことをするのは初めてだ。自分から男を誘うこと自体珍しい。
 ナイーブなのだろう、今の自分は、と彼女は自分に言い聞かせる。
「……っ!」
 にちゃり、と卑猥な音を立てて舌を入れる。
 彼は拒まない。
 そのまま口内を蹂躙していく。
 ……あ、気をつけてるんだ。
 少年の口内は爽やかな香りがする。
 彼が今日好きな娘に告白して振られたというのを思い出す。
 少年なりに初々しくも女の子に嫌われまいとしていたのだろう。
「ちゅ……」
 少年がたどたどしく舌に応じてくれる。
 嫌がってはいないようだ。
 控えめな少年の舌を、絡め取るように蹂躙していく。
 熱い愛撫のようなキスだった。
「んふ」
 唇を放すと、一筋の唾液の橋がかかる。
 少年は茫然自失といった様子で、舌なめずりする彼女の紅い唇を見つめている。
 主導権は完全に彼女のものだ。それが彼女の気持ちを高ぶらせた。
 何も言えないでいる少年のズボンのベルトを手早く解き、チャックを開ける。
 敏感な年頃らしく、もう少年のものは窮屈そうに膨張していた。
232少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:24:55 ID:Qxj4gEct
 すり、と紅いマニキュアの指先で下着の上から撫でてみる。
「ぅく」
 少年がうめき、それに合わせて下着の中のものもビクッと反応する。
「ふふっ」
 女が妖艶に微笑み、少年の下着をずり降ろす。
 ピクピクとそそり立つ男性器が現れた。身体こそ小柄だが、少年のここは並以上のものだった。
 人は見かけによらないわね、と彼女が微かに驚いていると、少年の顔が真っ赤になった。
 彼女はそれを見逃さない。
 この子くらいの歳なら、じゅうぶんありえそうだ。
「ひょっとして……君童貞?」
「う……」
 少年の性格は少しだけだが分かっている。勝ち気で、活発な子なのだろう。
 こういったことを聞かれ、事実を知られるのは屈辱極まりないはずだ。
「わ、悪いかよ。しょーがねーじゃん。ふ、振られたし……」
「あら。じゃあ私がファーストキスの相手なの?」
「う、うん」
 ……あ、悪いことしちゃったかな。傷ついてないといいけど。
 彼女は表情こそ崩さなかったが、心の中で後悔した。
 風俗嬢でさえ若い男の初めてをもらってしまうのは気が引けるというのだから、仕方がない。
「嫌、だったかしら……?」
 悪女を意識して耳元で囁く。
233少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:25:27 ID:Qxj4gEct
「そんなことはないよ……」
 意外にも少年はそう即答してきた。
「俺、どーせうまくなんてできなかったろうし」
 恥ずかしげにそう続ける。
「そう……」
 彼女はそのまま少年の耳たぶを甘噛みした。
「くぅぅ」
 瞬間、少年がまるで女の子のような声を上げる。
 その声が彼女にゾクゾクとした何かを背筋に走らせた。
「じゃあ、あたしが記念に……こうしてあげる!」
 天井を向いた少年のものを片手で握り、そのまま上下にしごき始める。
 声にならない様子で少年が苦悶の表情を浮かべる。
 彼女は少年のシャツをまくり上げると、彼の蕾のような乳首を口にくわえ、舌で転がすように愛撫する。
「あ……ああ……く…」
 二カ所で責められる少年は、まるで蛇に絡め取られた獲物のようになすがままだった。
 しかし、少年も刺激に抗うだけで精一杯という中でも、なんとか口を開く。
「お、お姉さん」
「……何かしら?」
「おっぱい触っていいすか?」
234少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:26:01 ID:Qxj4gEct
 突然の要望に彼女はしばし考えると、答えた。
「いいわ……やってみなさい。ただし、君がイッちゃうまでね」
 そう挑発的に笑うと、少年の眼前にその巨乳を差し出す。
 少年が顔をうずめてもまだあまりあるその異様は、インナーの黒のシャツと合わさって野性的なエロティズムがある。
 少年はおずおずと両手でその二つのふくらみに両手を伸ばした。
 むに、と音がしたような気がする。
 柔らかさと弾力が心地よく彼の手にのしかかってくる。
「あぁん!」
 女が声を上げる。
 ……男の人に触られるのって、凄い久しぶり。
 久々の刺激に、彼女は危うく素に戻って手コキを止めてしまうところだった。
 少年は服の上かたさわさわとしばらく確かめるように触ると、今度は邪魔な布をたくし上げてブラ一枚にする。
 豹柄のブラジャーだった。褐色の肌と合わさり、思春期の子供なら見ているだけで射精してもおかしくないセクシーさを醸し出している。
「お姉さんのおっぱい、すげえ大きい」
 今度は彼女が顔を赤くした。
 日本人離れしているのは身長や肌の色だけではなかった。
 重量感さえ見て取れるその巨乳は、彼女の自慢であり、悩みの種でもあった。
 この乳のおかげでもらえる仕事があるのも事実だが、反面、自分のような日本人にはほとんどいない体格には、合った下着がなかったりする。
 しかし、今の少年にとっては、ただただ圧倒されるばかりの存在だ。
 彼の学校の……中学か高校か分からないが……女子全員の中にも、自分のような胸をした者はいないだろう。
235少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:26:38 ID:Qxj4gEct
 彼女はそれを思い、優越感と悪戯心が首をもたげた。
「ブラを外してみて」
「え、いいの?」
「ええ。……今日は特別よ?」
「う、うん!」
 少年が慌てて彼女の背後に手を伸ばす。
「あ、あれ……ええと……」
 ここに至って彼女は自分の体格を思い出した。
 ……背中まで届かないのね。
 しごいている手は休めず、片方の手で背中に手を回し、ホックを外す。
 弾けるように、ブラが胸から離れた。
 ぷる、と音がするような柔らかな躍動。
 少年が生唾を飲み込んだ。
 褐色の肌と二つの乳房は、しっとりと汗に濡れて鈍く輝いていた。
 ひきしまった腹筋にしても、彼女は並外れて身体を鍛えているようだった。
 若い女でもだらしなく垂れた脂肪の塊のようになっていることは多い。
 しかし、彼女の乳はまるで生きた彫刻のように完璧な弾力を持ち、ピンクの可愛らしい乳首と共に挑発的に天を仰いでいる。
「お姉さんの乳首、立ってる……」
 少年はうわごとのように呟き、彼女の許しも聞かずにそれに口をつけた。
 柔らかで、熱い舌先のが彼女の小さな果物のような瑞々しい乳首をぱくついた。
「嫌ぁっ!?」
「むちゅ……ちゅく……」
 ただでさえ少年は小柄で童顔だ。
 異性とそこまで経験豊富ではない彼女の敏感な部分をむしゃぶるその姿は背徳的ですらある。
 彼女は驚きながらも、確かに下腹部に沸き上がる快楽を覚えていた。
236少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:27:15 ID:Qxj4gEct
「だ、ダメ……だめよっ」
「ぷぁ…」
 やんわりと少年の顔を引きはがし、胸を片手で覆う。
 ここで主導権を失ってはまずい、と彼女は思った。
「お返しよ!」
 少年の行動を制すように、手コキの上下運動を速める。
 理性を失うほどに高まっていたチェリーの少年にとってそれは致命打だった。
「うあぁあっ!? そ、そんなぁ!」
「何言ってるのよ。胸触らせてやってるんだからそれくらい我慢なさい」
 彼女はビクビクと怒張するペニスを容赦なく紅いマニキュアの手でしごき続ける。
 少年はあまりの気持ちよさに急速に限界に近づいていった。
「うああぁ! お、お姉さん!」
 少女の悲鳴のような切なげな声で彼は叫ぶ。
 限界に達した射精感が堰を切ったように溢れ、精液が駆け上がってくるのを感じた。
 彼は反射的に目の前の野性的で健康的な大人の女に抱きつく。
「あっ!? ちょっと……」
 驚いた女が、手の中で少年のペニスがビクビクと痙攣していることに気づいた。
「嫌っ! 服にかけちゃダメ!」
「ふぁあああああっ!!」
 彼女の声はもう聞こえず、少年が一回りも大きな彼女にしがみつき、背を弓なりに反らして絶頂を迎えた。
 ビュクンッ ビュクッ ピュルッ トピッ
 驚くほど大量の精液が、驚くほど長い射精によって吐き出されていく。
 肌に付着する精液は、あまりに濃いのかへばりついてあまり垂れることがない。
 抱きついたとき、少年はその谷間に顔をうずめ、飛んだ精液はヘソ出しの腹部に降りかかった。
 熱い白濁した雄の体液を受け、彼女もまた軽く達していた。
 ストレスが原因か、性欲が異常に高ぶっていたせいもあるのだろう。
237少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:27:54 ID:Qxj4gEct
 少年のペニスを握ったまま、しばらく彼女も事後の余韻を味わった。
「ご、ごめん……我慢できなくて」
 少年が先に身を起こし、焦った表情でけだるげに座席に身を預ける彼女の顔をのぞき込んだ。
 白い若い精液と、褐色の肌のコントラストはそれだけで淫らな光景だった。
 彼女は豊かな金髪を掻き上げ、艶のこもった声で答えた。
「……いいわ。私も少し調子に乗り過ぎちゃったし」
 隣の座席からバッグをたぐりよせ、中からポケットティッシュを取りだして腹部に粘り着いた精液を拭い始める。
 ……凄い量。それに、濃いし。
 むせかえるような精の匂いが鼻をつく。彼女にはなぜかそれが興奮を誘った。
 彼女は少し考えた。
 ……本番までしてもいいけど、でも。
 自分が降りる駅はもうすぐそこまで迫っていた。
 それに、おそらく彼は避妊具など持っていないだろう。自分も男性と関係をもたなくなって久しく、コンドームは持っていない。
 ストレスのせいか自分は最近、生理周期が不安定なので危険日か安全日かも定かではない。
「ねえ」
「は、はぃ!」
 少年が裏返った声で返事をする。
 勝手にイってしまって叱責されるのかと思っているのだろう。
 強気そうな男の子だし、完璧にできないことを気にしているのだろう。誰だって、最初から上手なわけはないのに、だ。
 彼女はそんな少年の若さに好意と、微かな羨望を抱いた。
 自分にもあんな頃があったのだろうか、でも、もう忘れてしまった。
238少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:28:40 ID:Qxj4gEct
「続きがしたい?」
「続きって……」
「私とセックスしたいのか、と聞いているの」
 少年の瞳が希望に満ちたものになる。
 若い雄なんて、まあそんなものだろう、と内心苦笑する。それを否定するほど彼女は心は狭くない。
「し、したいっす。超したいっす。マジで」
 ばっと立ち上がり、意気込んで彼は言う。
 彼女は駅に近づきつつある中、身なりを整えた。
「今日はだめよ」
「え」
 冷徹な答えに少年が呆然とする。
 車内アナウンスが駅到着を告げるのが響いた。
 彼女はバッグを肩に提げ、立ち上がる。
「……う」
 少年がその異様に息を呑む。
 立った彼女は自分より頭一つ分以上の体格差があった。
239少年と大きなお姉さん:2007/12/30(日) 04:29:06 ID:Qxj4gEct
 だが、それゆえに鍛えられ、整ったプロポーションは美しい。
「紳士の嗜みを今度持ってきなさい。それで続きができるかもしれないわよ」
「え? 紳士のたしなみって?」
 彼女が一歩下がり、腰を曲げて彼と同じ目線にする。
「意味は考えなさい」
 手を添え、唇がわずかに触れるキスをする。
 電車が停車し、ドアが開く音がする。
 少年が何か言う間もなく、彼女は電車を降りていった。
 慌てて窓に彼が移動すると、ホームで彼女が笑って投げキスしてくれた。
「あーあ……なんか約束みたいなのしちゃったよ。ま、いいか」
 彼女はそこで、あ、そういえば引退の話はどうしよう、と思い出した。
「ま、今日は別にいいか……」
 ため息混じりにそう呟く。
 気づけば周囲はもう暗くなっていた。


(続く?)
240名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 04:31:32 ID:Qxj4gEct
アリカことお姉さんには一応元ネタがあるんですが、この描写で分かったら凄いです。
今度は童貞喪失の話まで書けたらいいんですが、エロ描写がこんなムズイとはおもわなんだ…
241名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 07:14:27 ID:Gqks0ZCe
やはり童貞とは年上のお姉さんに捧げるものだと確信した!!
GJ!!
242名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 09:55:31 ID:Qxj4gEct
大きなお姉さんのイメージとしてはこの人らのコスチュームで脳内補完すると吉でございます。
……こういう時代があったんだな自分が生まれて間もない頃って。いいなぁ。
バブルよ再び! ボディコンお姉様よ再び!

ttp://www.youtube.com/watch?v=gJonmFPcAFY&feature=related
243名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 10:01:39 ID:Qxj4gEct
あ、上の動画はボディコンとかエロコスとかお姉様とか、
バブル時代に興味のない人は全くおもしろくないのでご注意を……
がんばってこれからも書いていきますのでどうか皆さんおつきあいください。
244名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 23:08:17 ID:G08pwIPO
あけおめことよろショタとお姉さんGJだ
245名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 06:32:39 ID:E+noffjl
年明けおめでとうございます。

年明け一発目、前回の続きです。
246少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:33:25 ID:E+noffjl

「紳士の嗜みが何かですって?」
 生徒の質問を受け、椅子を回転させて黒髪の女性が振り返った。
「うん、持ち物限定なんだけど」
 昨日の一件から、夜もろくに眠れず少年は考えたものの、答えはどうにも出てこなかった。
 今日、学校でたまに仮病で利用する保健室に来た彼は、保健医の先生にそのことをそれとなしに尋ねる。
 彼女の名前は中島唯。この保健医は、小柄で無口だが気兼ねなく話せて頼りになるともっぱら女子に噂の人物だった。
 彼もちょくちょく、彼女が女生徒の相談らしい話をしているのを見たことがある。
 そういう人なら、昨日の長身の女性の言った問いの答えを知っているのかもしれない。
 午後一限目をほっぽり出し、彼がここへ足を運んだのはそのためだった。
 振り返り、彼を無表情に見つめる彼女の、白磁のように白い肌が差し込んでくる初夏の日差しに眩しい。
 長身グラマラス褐色肌の昨日の女性とは対極の女性に思えた。
 小柄で、まるで少女のような顔をしているが、転勤してきたことなどから二十代後半らしいという説が有力だ。
 有力、というあたり確かなことはわかっていないのだから、ミステリアスな女性である。
 白衣がなければ十代で通じるのではないかとさえ彼には思えた。
「ふぅん」
 意味ありげに彼女は少年を見据える。
 ノンフレームの眼鏡の奥の瞳は何を考えているのか相変わらず不明だった。
 それは怜悧な雰囲気、悪く言えば根暗な変人に近かった。
「それは何に関してのものなのかしら?」
「え」
 少年は保健医の質問に答えに詰まった。
 まさか童貞捨てるために必要な道具らしいんですとはいえない。
247少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:33:59 ID:E+noffjl
「えーと……その、女性が男性が持ってると助かるもの、ということなのかな?」
 曖昧極まりない答えを返す。
 怪訝な表情も浮かべず、保健医は、そう、とだけ呟いた。
「俺もよく分からないから聞いてるんすよ」
 頭をかいて彼は苦笑いを浮かべる。
「そう……」
 中島は机の引き出しを開け、おもむろに何か取り出す。
 いったい何をしているのか理解できない達也はただその光景を見つめる。
「はい……」
 彼女は小さな箱を差し出す。
「紳士の嗜み」
 少年が手に取る。
 コンドームの箱だった。
 中島保健医が納得した口調で言う。
「この学校でも女の子に時々相談されるわ。彼氏が避妊してくれないって」
「え。俺は別に……」
 避妊云々より、自分はまだ童貞だ。
 しかし、同世代の女の子どころか名前も知らない大人の女性相手に童貞を捨てようとしているとは打ち明けられない。
 それに、確かに今思えば、あのときお姉さんは少し困ったような顔をしていた。
 つまりお姉さんはゴムを切らしていたかしたのではないか。
 ……避妊なんて全然考えてなかった。
 少年は反省した。
 エロ雑誌のセックステクニックのコーナーで猛勉強する以前の問題だったのだ。
「大事にしてやりなさい。今回それは無料であげるから。なくなったら今度は売ってあげてもいいわ」
「あ、ありがとうございます」
「彼女の様子がおかしいなら妊娠検査薬もつけるわよ? 良い病院紹介してもいいわ」
「い、いえ妊娠はしてないと思いますんで」
 まだ本番さえしていないのに妊娠はしないだろう。
「そう。また困ったことがあればきなさい」
「そりゃどうも」
 誤解されているようだが……まあまさか自分のようなガキのセックスの相手があんな美女だとは思わないだろう……、結果オーライなのでよしとしようと彼は思う。
 答えは出たのだから、今日は……
 美女の裸身が脳裏に浮かぶ。
 はやる気持ちを抑えながら、彼はコンドームの箱をポケットにしまった。


248少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:34:29 ID:E+noffjl


「……答えは分かったかしら?」
 幸いにも昨日と同じ時刻、同じ車両に彼女はいた。
 露出の大きさは昨日の服よりも際どかった。
 豹柄のネックホルダートップスと、黒いエナメルの光沢を放つミニスカート。靴は紅いパンプスで、背中は臀部近くまで大胆に肌を曝している。今日はガーターベルトをしていないので、その日本人離れした長く褐色の素足を惜しげもなく曝している。
 日差しが厳しくなってきた季節とはいえ、これで人気のない場所を歩けば襲われてもおかしくはない。ほとんど裸のような服装だった。
 その長身と美脚を見せつけるように、脚を組んで座席に座る彼女は、今日は少し機嫌が良さそうにみえた。
「これ、っすよね」
 少年がカバンから小さな箱を取り出す。
 立ち上がった彼女はそれを手にとって確認し、妖艶に微笑んだ。
「んふ。正解よ」
 彼女はコンドームの箱を開け、中から束を取りだした。
 ピリリ、と今日はピンクのルージュを引いた唇でくわえ、束から一枚を切り取る。
 ゴムをくわえた彼女はそれだけで淫らなイメージを増幅させた。
 こっちに来なさい、と目配せし、彼女は少年を引き連れていく。
 彼女は後部車両のトイレへ、人影がないことを確認して入っていった。
 当然、少年も一緒だ。
 ゴムを手荷物置きに置くと、少しウェーブのかかった豊かな金髪を掻き上げる。
 トイレの中だというのに、彼女の香水の香りが一切の悪臭を中和するようだった。
「ここでしましょう。邪魔も入らないわ」
 彼女は内鍵をかけると、少年を抱き寄せ、腰を折ってキスをする。
 ディープキスだった。舌と舌が絡み合い、唾液を交換する。
 少年は昨日の感覚を頼りに必死で応じた。まるでなにかをむさぼり合っているような感覚だ。
「んぅー」
「んく」
 二人とも互いの粘液を嚥下し、頬を紅潮させる。
 既にセックスが始まっていることを少年は理解した。
「どこを触ってみる?」
 彼女がドアを背にして挑発的に尋ねた。
「お、おっぱい」
「オーケー。じゃあ、やってみて……」
 少年が彼女に抱きつく。
 脇から服の中へ手を入れ、背中へ回し、ブラのホックを外す。
 昨日、必死に夜中に雑誌のコーナーで予習した通りにできた。
「うまいうまい」
 彼女が素で関心する。
 少年の瞳がよく見ると少し充血しているのは、きっと興奮以外にも原因があるのだ。
 ……私のために、昨日一晩だけで勉強したのかしら。
 それを思うと、キュッと胸の奥が熱くなった。
 今まで、そこまで自分のために何かする……いや、厳密には自分の身体目当てためかもしれないが、それでもよかった……男はいなかった。
 彼女は少年の股間に手を伸ばし、ベルトを外してジッパーを下げる。
 彼のものは既に固くそそり立っていた。
「んふふ……」
「ふぁ」
 つつ、と指でなぞり、下着の中から取り出す。
 少年も負けじとその掴んであまりある乳を両手をもみしだく。
 柔らかさと、指を押し返す弾力はたまらない感触だった。
「ああぁん」
「はぁはぁ」
 まだ慣れていないのだろう。荒っぽい愛撫だった。
 しかし必死にしてくれているのはよく分かる。
「ちゅっちゅる……」
「あぅ!」
 乳首を口に含まれ、彼女が仰け反る。
 コリコリと片方の乳首もいじられると、綺麗な色と形の乳首が緊張するのが分かった。
249少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:35:15 ID:E+noffjl
「ん……お姉さん、下もいい?」
「はぁはぁ……ふふふ、どーぞ」
 少年がミニスカの中に手を入れる。
 アンダーヘアの感触が指先に伝わった。
「んぅ……ああぁ……」
 クチュクチュと愛液の弄ばれる音がする。
「ショーツ汚れちゃうから……脱がして」
「は、はい」
 片手ではうまく脱がせないので、両膝をついて下着を脱がしていく。
 トップスとセットなのだろう、野性的な豹柄のハーフバックショーツだった。
 脱がす瞬間、愛液が糸をひいて垂れる。そのまま降ろしていくと、脱ぐために彼女が片足を上げる。セクシーな紅いパンプスがカツッと音を立てた。
 少年は彼女が感じてくれていることに歓喜した。
「んう……」
「はぁんっ!?」
 少年が彼女のよく整えられた茂みに舌をはわせた。
 もう互いに口数は少なく、互いにむさぼるような行為が繰り広げられている。
 少年はそのまま、クリトリスを探し当てて舌先で転がす。
「ああぁあぁ! いいっもっとぉ!」
「ぷちゅ……くちょ……」
 ハスキーな声で彼女が喘ぎ、さらなる愛撫を望む。
 少年はそれに興奮し、息継ぎも忘れて舌を動かした。
 女は彼の頭を乱暴に掴み、自分好みに愛撫させる。
 ただ、それは嫌ではなかった。彼女は自分を求めてくれているのだから。
 ひくひくと蠢く膣内に舌を差し込むと、少し酸味がかった膣内の味がした。
 それから女性主導の強制クンニがしばらく続く。
「ぷはっ」
「ん……」
 満足げに彼女が少年の顔を放す。
 彼女はそれほど嗜虐趣味の持ち主ではないが、セックスで主導権を握ることがこんなに楽しいことだとは知らなかった。
 この少年は、自分好みの愛撫をしても全て応じてくれる。何と便利な存在なのだろう。
 ……なら、ここらでご褒美をあげなきゃね。
 奥底に眠っていたサディスティックな性格を露わにし、彼女は言い放った。
「いいわ……始めましょう。その情けないもの、ぶち込みたいんでしょう?」
「は、はい……」
 少年の亀頭は今にも暴発してしまいそうなほど怒張していた。
 彼女は先刻そこに置いたコンドームを手に取る。
250少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:35:59 ID:E+noffjl
「立ちなさい」
「え?」
 とりあえず言われるがままに彼は立ち上がる。
 ピリッ!
 彼女はコンドームの封を切ると、中のゴムを口にくわえた。
 そして跪くと、いったい何をしているのか分かっていない様子の少年のペニスに口を近づける。
 すると、まるでペニスにキスするように彼女はくわえたコンドームを慎重に被せていく。
「ぁう!?」
 ゴムをフェラ着けされていくペニスには、ゴムフェラされているのと同じ感覚が走る。
「くう……」
 少年は射精しそうになるのを必死に耐える。
「んふ」
 彼女が口を離し、その淫らな唇を紅い舌でペロリとなめる。
 ピクピクと脈打つペニスには、唾液に濡れた薄紫色のコンドームが装着され、鈍い光沢を放っていた。
「さぁ、ここに座って」
 少年を便座に乗せると、彼女はそこに大胆にまたがった。
 少年が生唾を飲み込む。
 いよいよ、自分の初体験なのだ。
 目の前には、汗ばんだ半裸をさらす美女の身体がのし掛かってきている。
 まるで逆レイプされているようだ。
「じゃあ、あなたの初めて、もらうわ」
 ひくつく膣口に先端をあてがい、そのままゆっくりと腰を下ろしていく。
 ニュック、と音がしたような気がした。
「はぁはぁ……久しぶりだからちょっとキツ……」
「かはっ!?」
 情熱的な熱い感触が背筋をゾクゾクとさせた。
 必死に踏ん張らなければ、このまますぐに射精してしまいそうだ。
 大人の女性など、ガバガバな膣だと今までバカにしていた彼だが、そんな偏見は全くの嘘だと思い知る。
 スキン越しでも伝わってくるぬめりと、締め付けてくる膣壁の感触はまるで彼の想像を絶していた。
 少年は今でも信じられなかった。
 ……こんな大人の、それもとびきりの美人が初体験の相手だなんて。
 一生分の運を使い切ったのではないかと思えるほど贅沢な初体験だ。
「ん……全部入ったね。じゃあ、動くよ?」
「は、はい」
 本来男が言うべきであろう言葉をかけられ、少年はただうなずいた。
 もはや少年にできることなど限られている。
 彼女が腰をゆっくりと上下させ始める。
 便座に座った少年にまたがった状態でも、彼女のパンプスは床にしっかりとついている。脚の長さはまさに驚異だった。
 そのため、上下運動も腰だけというより、身体全体を使っているようだ。
 降ろす時は柔らかく、そして早く。上げる時はキュッと鍛えられた身体全体でペニスを締め上げ、そしてゆっくりと。
251少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:36:30 ID:E+noffjl
 一分もしない内に、彼の我慢は限界を超えた。
「だ、ダメっす! もう出るっ!」
 ビクビクと亀頭が膨張するのを彼女も感じた。
 それが射精の前兆というのは知っている。
「いいわよ。我慢しないで出しなさい」
 彼女がすぐにラストスパートに腰の動きを切り替える。
 パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ
 彼女のむっちりと、それでいて引き締まった尻と少年の股間がぶつかり合い、トイレ内に断続的に響く。
 彼は壊れてしまいそうな快感の中、目の前で乱暴に揺れる二つの乳を両手で搾るかのようにもみしだく。
 そして、せり上がってくる精液をペニスに感じた。
 渾身の力をこめて、腰を上げて彼女の膣奥にペニスを押しつける。
 その瞬間だった。
 ドックン!
 塊のような精液が彼女の膣内で打ち出された。
 子宮口に直撃したその迸りに、彼女が目を剥く。
「ああああぁー! あたしの中でピュッピュッて出てるぅ!!」
 昨日のような手のひらではなく、胎内でその迸りを感じる。
 背中を反らせ、髪を振り乱し、天井を仰いで彼女は叫声を上げた。
 その間にも、少年の若く新鮮な精液がドクドクと射精されていく。
 膣内で少年の射精を感じながら、同時に彼女も達していた。
「はぁー……はぁー……」
 射精が収まると、少年にもたれかかるように抱きつく。
 膣内が精を吸い取る収縮を繰り返し、少年がなおも軽くうめいた。
 ピュッと子宮口に押しつけて放つ。それがなんだか彼女にとっては必死で可愛く感じられる。
「く……」
「んふふっ」
 それがなぜか可愛く思え、彼女は笑みをこぼした。
 しばらくそのまま二人は性交渉の後の余韻を楽しんだ。
「ふー…」
 彼女が身を起こし、ゆっくりと膣から少年のペニスを抜いていく。
「中でゴムが外れないようにこうするのよ」
 思い出したように彼女は彼にゴムの注意点を教える。
 萎えたペニスからゴムが外れて精液が膣内に漏れることがしばしばあるからだった。
 にゅるりと膣内から愛液に濡れて出てきたゴムの先端には、大量の白濁した液が詰まっていた。
 彼女は手早くゴムを外し、少年に意地悪く見せつける。
「あらあら、凄い量ね」
「う……」
「ふふ、初めての感想は?」
「さ、最高でした」
「そ、良かったわ」
 ティッシュで股間を拭き、下着をはいて身なりを整える。
 昨日も見た光景だった。
「あの、お姉さんの名前って……」
 少年が声をかけようとすると、彼女が唇を塞いだ。
 濃厚なキス。
「じゃ、ね」
 彼女はそう言い残すと、トイレから出て行く。
 車内アナウンスが駅到着を知らせた。
 少年は慌てて彼女の後を追おうとするが、ズボンもはいていない状態で出て行くわけにはいかなかった。
 彼女の姿は消え、香水のほのかな匂いだけが残る。
 強烈過ぎる体験に、強気な彼も呆然としている。
 ……これで、終わりなのかな。
 そう思うと寂しい。本当に寂しかった。
 彼女はろくなことのない自分の前に現れた女神だったのだ。
 女神はそう安いものではない。できることならもっと、と思うはガキの我が儘というものだろう。
 達也はろくでもない人生を歩んできた分、その辺りは人並み以上に謙虚だった。
 それに、初体験としては最高のものだった。それが例え電車のトイレの中だろうとも関係なかった。
 封の切られたゴムの包みと、縛られた使用済みコンドームだけが彼女との交わりの証だ。
252少年と大きなお姉さん:2008/01/02(水) 06:37:05 ID:E+noffjl
「ふぅ……」
 彼はコンドームの箱を手にとってカバンにしまおうとする。
「ん…?」
 箱の上に何かある。
 手帳の切れ端のようだった。
初エッチおめでと  名前、言ってなかったね 「リカ」よ だいたいこの時間に電車乗ってるから コレ、連絡先
 その一文の下に、携帯のアドレスが載っていた。
「……お、おおお」
 トイレの中で飛び上がってしまいそうだった。
 要は彼は彼女に飼われ℃nめているのだが、浮かれるあまりそれに気づかない。
 彼は自分が年上の女性にとって得難い獲物だと、今まで考えたこともない。
 ただあの女神≠ノ気に入ってもらえたらしいことだけが、生まれてこのかた不運続きの彼にとっては最高に嬉しかったのだった。
 


(続く?)
253名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 06:46:16 ID:E+noffjl
こうしてうpしてみると結構短いもんですねぇ……
ちょっとでもエロく感じていただければ幸いです。
エロいお姉さんにこだわってみましたw
254名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 09:31:59 ID:agCZzz11
GJ!
これは、保険医ルートも期待していいのか?
255名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 14:00:22 ID:cRKHMt6D
>>253
続きを期待していますよ。頑張って。
256大きなお姉さん@作者:2008/01/02(水) 16:45:42 ID:+yYuzDvX
>>254
保健医さんルートもあった方がいいでしょうか?
どういうシチュエーションがお好みでしょうか? シチュエーションは重要ですw

>>255
ありがたいお言葉でございます。
がんばります。
お姉さんにこういうことして欲しいとかあったらどーぞw
257名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 20:03:19 ID:rm60JAIn
黙って自分の好きな話を自由に書く
そんな硬派な作者も好きなんだぜ
258名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 23:01:26 ID:w3xLb93U
自分も>>257に同意
259大きなお姉さん@作者:2008/01/03(木) 02:55:31 ID:IFqp0rCq
>>257−258

そんな硬派な貴方たちに惚れましたw
260名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 06:34:27 ID:EQtoXsod
あーあ
261名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 11:47:45 ID:W7KC02XT
性格悪いなおまえら
262名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 12:02:17 ID:5vEJ/YPU
単に好きなように書きなさいなって事でしょ
レスを返しまくる作者が現われた時点でこうなることは予想できてた
263名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 13:09:14 ID:jkxPjpaJ
全ての住人の意向に沿うSSなんて書きようがないからな。
最初から書き手の好きなように書いたほうがいい。
264名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 11:24:34 ID:y3UouKZ3
いつの間にかまとめが更新されてる乙
265名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 19:06:08 ID:NgYr6tjY
保守
266名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 23:19:56 ID:9WkCBEmj
絶対保守
267名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 23:16:49 ID:EF+uCDd4
お姉さん分が足りないぞ、気合いを入れろっ!!
268名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 23:50:45 ID:ETVjjdpF
補完庫みたけど、女の人が年上って小説が少ないな、おいコーは熟読したし
なにか女の人が年上でいい小説はないかね?
269名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 17:35:27 ID:rgGzaBP5
大学の女教授と男の子の学生だか助手だかの小説があった気がするんだが
肝心のタイトルが思い出せん…
270名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 11:47:28 ID:RmJFeWMn
その小説のジャンルはなにかね?
271名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 13:18:53 ID:vR736xpQ
推理ものだった気がする
272名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 15:42:48 ID:sq2Ob5iI
ラノベで意外とありそうでない年の差本
273名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 18:35:34 ID:D8hM1g3P
>>272

男が年上なら「読者層と離れていて感情移入できない」
女が年上なら「読者層の趣向と離れていて華がない」

みたいな評価になるからね。
274名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 18:55:43 ID:MfmvElTG
ラノベの年の差は人外キャラ以外は難しそう
275名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 23:57:36 ID:JCI/ZGjW
そこをなんとか…
276名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 00:21:12 ID:GacLGhuT
コバルトならあるかも知れない。

ちょーシリーズの、ライー(元殺し屋・現宰相)とリブロ(女王)の過去なんてどうだろうか
青年(?)と幼女だった

あとオーフェンとアザリーとか…


ごめん、最近ラノベから離れていて。
「天使の卵」と「天使の梯子」も読んでみたのなら、「DIVE!!」のコーチと生徒に萌える?
男が年上なら「アジアンタムブルー」「きみよわすれないで」などどうだろうか
277名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 10:13:37 ID:YFC2e32N
リブロ様(*´Д`)ハァハァ
278名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 12:35:54 ID:ltvCl/bL
ラノベで言えば新ロードスの小ニースとスパークか。
まぁ小ニースは半分人外だけど。

年の差だけならパーンとディードもか。
279名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 15:55:14 ID:+7kh3PWt
エルフ有りならかなりあるだろ
280名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 16:19:30 ID:uiVeRP+R
>>276
天使の卵は泣いた、3回泣いた
281名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 16:14:08 ID:FcHvYKVh
3回抜いた

に見えた
282名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 19:26:51 ID:qqZP4iZ4
>>276
あれは普通、リブロ様が年上かと思うよな
283名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 22:35:01 ID:R4sF8LM4
>>269
北森鴻の
「蓮丈那智のフィールドファイル」シリーズかねぇ?
民俗学者の女教授と助手のシリーズ。
284名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 23:41:46 ID:Xhav2WR5
>>276
ちょーシリーズって外伝で

奥さんと死別した中年男×10代の巫女さん

のカップルがあったよなw
後のシリーズであまり触れられていないのが残念だった。
285名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 00:10:49 ID:q8p5cKB8
ラノベで年の差といえば、ファミ通文庫のBLOODLINK。
長らく中断してたのに来月唐突に続きが出るらしくびっくり。

登場するのは17歳男と9歳女のカップルなんだけど、
女の子の頭がよくて精神年齢も高いためかロリ色は薄い。
互いの年の差を認識しつつも真摯に恋愛している様は、
この手のカップルにおけるある種の理想形とすら思える。
「あたし一筋を貫きとおせば、5年で天下をプレゼントしてあげる」
とは女の子の弁。

非アクションの現代伝奇というニッチがOKな人なら、ぜひ。
でも既刊はかなり前だし、今から手に入るかな?
286名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 19:21:52 ID:iugs5X0W
久しぶりにふしぎの海のナディアを見てるが
サンソンとマリーは美味しいカップルだな
どんな経緯で結婚まで至ったのか気になる
287名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 21:51:16 ID:Qv984xhu
年の差の海のマリー
288名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 23:16:16 ID:dsoAnrgr
昨日の深夜にハチクロ傑作選を見てて思ったが、
真山と理花さんも年の差があるカップルだな
289名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 01:02:30 ID:flrRkLCC
それいったらはぐと修も
野宮と山田もか?
290名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 03:25:20 ID:izLr4Mbl
>>289
『ふしぎの森のマリー』という小説になりそめがある。
ttp://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-ISBN=4196696627

>ネオ・アトランティスとの戦いから10余年。
>幼なかったマリーも美しく成長し、いまは看護婦として忙しい毎日を送っている。
>しかし彼女もお年頃。
>はじめての担当患者、シュマッツに淡い恋を抱くようになっていた。
>と、そこへ重傷を負ったサンソンが担ぎ込まれた。
>不思議な再会を果たしたふたり。
>マリーの恋心を察したサンソンは彼女のためにシュマッツの身辺を探り始める。
>ところが彼には意外な秘密が隠されていた…。

俺も今は手元にないんだが、
サムソン&マリーの背中を押す姐さんが格好よかったのを覚えている
291名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 03:30:23 ID:YOoSk56V
アンカー間違えてるぞ
292名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 07:02:24 ID:s9fMOR/+
北村薫の『スキップ』。
ヒロインはごく普通の高校生。
ある日うたた寝から覚めると、見知らぬ家の中にいた。
戸惑うヒロインの前に同年代の女の子が現れ、「お母さん」と呼び掛ける。
鏡を見ると、そこには40歳前後になった自分の姿が。

内面的な意味で「女子高生と40代のおじさん」カップル、
外見・立場的には「女性教師と教え子」の淡い恋、両方堪能できます。
自分の置かれた境遇に悩みながら、それでも凛として生きるヒロインが格好いい。
293名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 07:08:50 ID:fxBrCVaJ
シティハンターってもともとはけっこうな歳の差カップルでね?
エンゼルハートはみとめません
294名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 11:38:32 ID:cWiqGgvy
シティハンターは年齢不詳だからな
でも兄妹程度だと思ってる
槇村兄とか考えてね
295名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 16:35:13 ID:Fq6t18wj
エンゼルハートっつーたらミッキー・ロークの映画だべ?
296名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 18:22:13 ID:uNesOtMe
性格には恋愛じゃないかもしれないが、東野圭吾の「秘密」の
外見的には父親と娘の年齢差カップル
内面は熟女と少年または成年カップル

自分が読んだときは親父の気持ちに一番寄り添って読みすすめた。
297名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 18:25:16 ID:uNesOtMe
うわ、すごい変換ミス。

性格→正確
成年→青年と読み替えお願いします。
298名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 09:37:49 ID:lYucuncD
>>293
>エンゼルハートはみとめません
おまえ、DVD買った俺に謝れよ
299名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 11:36:23 ID:TNOep1M6
>>288
せめて理花さんの年齢が分かれば…
300名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 15:49:45 ID:HiePuBAE
俺の中で理花さんは26歳くらい
301名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 17:36:40 ID:UEjlRWSA
はぐと修司が手を繋いで歩いてたら職質されそう
302名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 10:59:05 ID:RuFLR0/b
それも男が年上の場合の醍醐味です
303名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 12:39:08 ID:CRNCXC50
そうなのかwww
304名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 14:15:56 ID:bQUBH0Zd
俺の頭の中で年の差萌えが活性化してきた
305名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 18:15:44 ID:nP6LElz0
活性化してきたところで文章にしてみようか
306名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 23:23:36 ID:bnS4w8Ui
歳の差カップルのつもりで書き上げましたので投下します。
今回の分にはエロは入っていませんので苦手な方はスルー願います。
307彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:24:21 ID:bnS4w8Ui
「だから、もう電話して来ないでって何度も言ってるでしょ?
……酒の勢いだったぁ?その言い訳はもう聞き飽きたわよ!
酒の勢いが言い訳になるとでも思ってるの?
酒の勢いで浮気相手を妊娠させて、会社をクビになるなんて……最低ね。
もう連絡してこないで。アンタと寄りを戻すなんてありえない話だから。
アタシはこれから仕事なの。無職のアンタとは違うのよ。……もう電話してこないでね!」

 『ガチャン!』

 受話器を叩き付けるように電話を切る。何度聞いてもムカつく言い訳。
お酒に酔っていたら、許されるとでも思っているの?……フザケンな!
出勤前に、離婚した旦那からの寄りを戻そうとの言い訳電話。
あんな最低な男だったとは、思わなかったわ。
アタシは出勤前の憂鬱な電話に溜め息を吐きながら部屋を出る。
アイツと離婚してから働き出した今の職場。
仕事には慣れてきたけど、いつまでも出来る仕事じゃない。
アイツと結婚してた時は、生活の心配なんかする必要はなかったのに……
女1人で生きていくのには、辛い世の中なのね。
……ホントにお酒の勢いだったのかな?そういえばアイツってあまり人気なかったしね。
……もういいわ。アイツとの生活はもう終わったこと。アイツの話はもうこれでお終い!

 気合を入れるために頬を軽くパンパンと叩き、職場に向かう為、夕方の町に出る。
そうよ、アイツとはもう終わったのよ。
浮気相手が妊娠して中絶。それを会社に知られてクビになるようなアイツとは終わったの。
それにこんなアタシにも慕ってくれる男の子が出来たしね。……しかも2人も!
……25歳でもまだまだいけるのね。
あの子達、アタシが7つも年上だって聞いても変わらず相手してくれるし……
もしかしてホントに口説いて来てるのかな?
直樹君は女性に手馴れた感じがするけど、静馬君はまだ異性に慣れないカワイイ18歳って感じがするわ。
……アタシってモテモテじゃん。だから毛利さんにからかわれちゃうのよね。
なにが『おばちゃんに余った1人ちょうだい』よ。……50歳を過ぎてるのにお盛んなのね。
真剣にあの2人から次の相手を探そうかな?
そんなことを考えながら歩いていると、職場へとたどり着いた。

 派手な『チャンプ』と書かれたネオンの看板。タバコ臭い店内。
うるさい音楽に、咥えタバコで黙々と玉を弾くお客さん達。
表から店内を覗き見る。……お?今日はなかなか箱を積んでるじゃないの。
店長、今日は釘を開けたのかな?
そんな銀色の球が詰まった箱をせっせと運ぶ同僚達。
こりゃあ今日は忙しそうね、アタシも気合を入れなきゃね!

 駅前のこじんまりとしたパチンコ店。そう、ここがアタシの職場。……そして、彼等と出合った大切な場所。
308彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:25:21 ID:bnS4w8Ui
 アタシ、守屋麗菜(もりや れいな)は、この春に5年間の結婚生活を終わらせた。
二十歳で恋愛結婚をして5年。5年間の夫婦生活でアタシ達に子供は出来なかった。
子供が出来ない事を気にしているアタシを、慰めてくれる優しい旦那だと思っていたのに……裏切られた。
別れた理由は……旦那の浮気。
真面目でいい人だと思っていたのに、浮気相手を妊娠させて中絶させるなんて……最低な男。
会社の同僚を酒に酔った勢いで抱いてしまい、妊娠させたって言い訳してたわ。
お酒のせいでも、浮気は浮気。妊娠させたのも事実。しかも会社にバレてクビになった。
クビというか、自主退社に追い込まれたの。それも引き金となり、アタシは離婚を決意した。
ただ、ちょっと後悔してるかな?……たんまりと慰謝料をふんだくればよかったわ!ってね。
だから生活するに、こんなに苦労して……

「麗姉さん、こんばんわ〜。険しい顔してどうしたの?シワが増えるよ?」
「おい池田!麗菜さんにシワなんてないだろうが!いい加減なこと言ってると締め上げんぞ?」
「ほぉぉ〜、面白れぇ。テメェごときがこの俺様にかなうとでも思ってんのか?」
「はははは!オレに絞め落とされて、ションベン漏らしたヤツの言葉とは思えねぇな」
「んだとテメェ!ぶっ殺してやる!」
「ほぉぉ、やるかぁ?」「おお、殺ってやんよぉ〜!」
「はいはいはいはい!アンタ達ウルサイ!仕事の邪魔!」

 いけないいけない!仕事中に考え事は厳禁!接客はいつもニコニコ爽やかに!
そんな仕事中のアタシの横で口喧嘩をしてる2人の青年。
1人は池田直樹(いけだ なおき)君、18歳の社会人。
見た目通りのヤンチャな男の子。
もう1人は静馬拓(しずま たく)君。同じく18歳の社会人。
なかなかいい顔をしている真面目な好青年。
ビックリする事に、静馬君って今まで女の子と付き合ったことがないんだって。
奥手だったのか知らないけど、女の子と話すのにもあまり慣れてないみたい。
だからアタシと話すのも、まだちょっとぎこちないのかな?
2人ともこの春に高校を卒業して、池田君のお父さんの勧めで同じ会社に就職したんだって。

「アンタ達、ここに何しに来てるの?打たないんならさっさと帰りなさい!」
「うわ!麗姉さん冷たい!せっかく会いに来たのに、そんな冷たいこと言わなくてもいいんじゃないの?」
「オレは打ってますよ?今日も勝ち確定です。仕事終わったら何か食いにいきませんか?奢りますよ?」
「おおお〜!さっすが静馬さん!俺、焼き肉がいいな」
「アンタ達ってさっきまで、殺すだのなんだの言い合ってなかった?ま、いいわ。
それより……誰がシワだらけだ!こらぁぁ〜!」
「うごお!シワだらけなんて言ってねぇし!
っていうか麗姉さん、殴るのは反則!お客を殴るなんていいのかよ!」
「お金を使わない貧乏人は客じゃねぇ!金のないヤツはさっさと帰れ!」
「はははははは!池田、麗菜さんは貧乏人が嫌いだそうだ。お前、もう諦めて帰ったらどうだ?」
「アンタも毎日毎日なんで勝てるのよ!お金を落とさないヤツも客じゃねぇ!アンタも帰れ!」
「いげぇ!な、なんでオレまで殴るの?」
「うっさい、このアンポンタン共!これ以上仕事の邪魔をするようだったら、ぶん殴るからね!」
「いや、もうぶん殴られてますけど?」
「なんか言った!アタシは忙しいの!……今日も遅くなるから無理ね。誘ってくれたのにゴメンね?」
「そ、そうっすか、残念です……でも絶対メシ食いに行きましょうね!」
「静馬さ〜ん、オレも連れてってくださいよぉ〜。パチンコで負けすぎてお金がないんすよぉ〜」
「寄るな!貧乏がうつる!」
「んだとテメェ!ぶっ殺す!」
「おう!かかってこいやぁぁ〜!」

 にらみ合う2人にため息を吐き、アタシは仕事へと戻る。
……女1人で食べていく為には、しっかりと働かなきゃいけないからね。
309彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:26:04 ID:bnS4w8Ui
 静馬君と直樹君……この2人と仲良くなれたのは、2人がこのパチンコ店に遊びに来たから。
直樹君に連れられて初めてパチンコに来た静馬君に、パチンコの打ち方を説明してあげたの。
その日の静馬君はビギナーズラックなのか、夕方からだったのに5万円オーバーの大勝ち!
まぁ一緒に来てた直樹君はボロ負けだったみたいだけどね。 
で、それからよく打ちに来るようになったんだけど、静馬君は連勝を続けたわ。
いつも2人で打ちに来てるんだけど、いつも勝っているのは静馬君。
直樹君は負けてばかりで、最近は打たずにウロウロしてるだけ。
あの2人、最近よく打ちに来るなぁ〜って思ってたら、直樹君が話しかけてきたの。

『今度の休み、僕達2人と遊びに行きませんか?』ってね。

 そこでアタシはもしやと思ったの。

『もしかしてこの2人、アタシ目当てで店に通ってるんじゃないの?』ってね。

 その予想は大当たりで、話すようになってからはよく遊びに誘われるようになったわ。
まぁアタシも女だし、男の子にちやほやされるのは悪くない。というか、むしろ嬉しい。
でもアタシは25歳。特に若作りとかはしてないんだけど、いつも年令を低く見られることが多いわ。
2人も最初は同年代だって思ってたみたい。
アタシが7つも年上だって知って、ビックリしてたなぁ。
直樹君は『マジですか?すげぇ若作りですね!』ってビックリしてたわ。
失礼な事を言った直樹君はぶん殴ってやったんだけど……直樹君、なんで殴られて嬉しそうな顔したの?
静馬君は静馬君で『いいレスラーは30近くから実力を発揮するんです!だから年上でも大丈夫!』
って、訳の分からないことを口走ってたなぁ。……いいレスラーってなんなの?
とにかく2人はアタシが7歳年上だって知っても今までと変わらず話してくるし、遊びに誘ってくる。
……離婚の事は教えてない。×1だって知ったら、相手をしてくれなくなるかもしれないから。
でも、いつかは教えなきゃいけないんだろうなぁ……この2人から次の旦那を決めるつもりなら、ね。
ま、それはないから教える事もないかな?いくらなんでもこの2人からは選べないわ。
2人とも働いているっていっても、高卒で働き出したばかり。
直樹君なんて先月のお給料、全部使い切ったって威張ってたもんね。
……バカじゃないの?お金っていうのはとても大事なものなのよ?
一円でも節約する為に、足を棒にして安い食材を探してスーパー巡りをする主婦の苦労を少しは考えなさい!
それをパチンコなんてギャンブルで使い切るなんて……大バカね。
あははは、まぁそのギャンブルのお店で働いているアタシはなんなの?って話だけどね。
……できればOLさんってのをしてみたかったけど、今の不況じゃ働けるだけマシ。高望みなんてできないわ。
それにこの職場じゃ、私生活について聞いてくる人もほとんどいないしね。
パチンコ屋ってアタシみたいな訳ありの人が働いているのが多いのよね。
だから皆、人の過去の話は聞いてこない。……自分も聞かれたくないから。
だからアタシは気に入っている。この『パチンコチャンプ』という職場を。

「守屋ちゃん、今日もあの2人来てるんじゃないの。で、どっちか決めたの?」

 そんな事を考えながら空のドル箱を運んでいると、声をかけられた。
そうだった、この人がいたんだったわ。
声の主を見てみると……紫色の頭のおばさんが立っていた。
310彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:26:54 ID:bnS4w8Ui
「決めるって……もう、毛利さん!アタシはそんな気持ち、ありませんから!」
「じゃあ、おばさんが2人とも頂いていいのかい?」
「どうぞどうぞ、煮て食おうが、焼いて食おうが好きにしてください」
「そうかいそうかい!なら美味しくいただいちゃおうかしらね?
どうせならいただくなら、縛って焙って食べるのが美味しいんだけどねぇ」
「……それ、冗談で言っているんですよね?」

 鋭い眼差しで2人を見つめる毛利さん。……不気味だから舌なめずりは止めてほしいわ。
毛利さんはこの仕事の先輩で、勤務歴20年を越えるベテラン選手。
生き方についても先輩で、アタシと同じく×1なの。
だから時々女の1人暮らしについて、いろいろと相談に乗ってもらってたりする、頼りになるとてもいい人。
……若いお客を見て、舌なめずりするのはよくないと思うけどなぁ。
だから常連さんに、『この店には妖怪が住んでいる』なんて言われてるのよ。

「けど守屋ちゃんもいつまでも1人でってわけには行かないでしょ?
モテるうちが花よ?だからあの2人のうち、どちらかに決めちゃいなって!
……チャンスってのは、長い人生でもそうは巡ってこないんだよ?
チャンスを見逃しまくってたおばさんが言うんだから間違いないって!」

 アタシの肩をバンバン叩きながら、がっははは!と大きな口をあけて笑う毛利さん。
言われなくても分かってますって!だけど、あの二人から選ぶなんて……ありえないなぁ。

「でもあの子達、まだ18ですよ?」
「そんなもんすぐに19になって20になるわよ」
「その頃にはアタシ、27ですよ?」
「そんなの気合で歳を取らなきゃいいのよぉ。
おばさんは気合い入れまくりだから年取ってるように見えないでしょ?」

 ……その気合いが紫の頭なんですね。空回りしてますよ?

「……真面目な話、この仕事をしてたら外の人との出会いなんてそう簡単にないわよ。
もうすぐ21世紀になろうかとしてるんだから、新しい世紀を新しいパートナーと一緒に迎えなって!」
「もうすぐって……まだ98年ですよ?ずいぶんと気が早いですね」
「早いくらいがいいのよぉ、男が早いとダメだけどね。……あの2人はどうなんだろうねぇ」

 だから舌なめずりはダメですって!ほら、お客さんが引いてるじゃないですか。

「ま、少しは真剣に考えなよ?真剣に考えて後悔だけはしないようにね。
さて、と。そろそろ無駄話は止めて仕事するかね!」

 そう言って呼び出しランプが点灯している台へと向かう毛利さん。
後悔しないように真剣に考える、かぁ。……でもその前に、目の前の仕事に集中しなきゃ!
アタシを待ってるお客さんがいるんだ、頑張んなきゃね!
接客はいつもニコニコ爽やかに!毛利さんには負けてらんないわよ!
そう気合を入れて、毛利さんを見てみる。……ドル箱3つを持って運んでるわね。
紫の頭で怪力って……あの人、ホントに妖怪なんじゃないの?
そんな妖怪まがいの同僚に負けないようにアタシもお客さんの下へと走っていく。

「お待たせ致しました!ドル箱交換ですか?すぐにお運びいたします!」

 接客はいつもニコニコ爽やかに!しっかりと頑張んなきゃね!
そうよ!頑張っていればきっといいことがあるはずよ!
アタシはドル箱を運びながら、気合を入れなおした。

 ……うぅぅ、重いよぉ。ドル箱運びは腰に来るなぁ。
311彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:27:50 ID:bnS4w8Ui
「お疲れさ〜ん。守屋ちゃん、これからどっか御飯食べに行かない?」

 ふぃ〜い、今日もよく働いたねぇ。いい仕事したよぉ。
いい仕事の後はガッツリとビールでも飲んで、気分よく寝たいもんだねぇ。

「毛利さんゴメンなさい!実はあの2人が御飯食べに行こうってきかないんですよ」
「あらららら……いいわねぇ、若い子2人と夜遅くに御飯かい?
もちろん御飯の後はデザートで2人を食べちゃうんだろ?残り物でいいからおばさんにも分けておくれよぉ」
「そんなもの食べません!じゃ、先に帰りますね。お疲れ様でした〜」

 いつ見ても気持ちがいい笑顔を残し、2人が待つであろう待ち合わせ場所に向かう守屋ちゃん。
う〜ん、カワイイ笑顔だねぇ。あれで離婚してるってんだから世の中間違ってるねぇ。
明るくてよく気がつくし、性格もいい。なんであんな子が苦労しなきゃいけないんだろうね。
あんないい子が嫁だったのに、浮気する元旦那ってよっぽど馬鹿だね。
あたしも昔は……ヤダよぉ!昔のことなんか思い出しちゃって!
昔よりも今だよ今!恋愛に終わりなんかないんだよぉ!
……池田君に静馬君かぁ。引き締まった体してそうだし、美味しそうだねぇ。
どっちを頂くかは守屋ちゃん次第だね。できればヤンチャ坊主っぽい池田君がいいねぇ。
それにしても……あの2人にはちゃんと教えてるのかねぇ?自分が離婚経験者だってことを。
2人ともまだ若いんだから、そういうことにはショックを受けそうだからねぇ。
……ショックを受けた池田君を癒してあげるってのもいいわねぇ。
守屋ちゃん、さっさと決めちゃわないかしら?あたしゃ体が疼いてきたわよ。
さて、と。あたしゃ寂しく1人でお酒でも飲んで、酔っ払いのサラリーマンでも引っ掛けるとするかねぇ。


 あたしのかなり年の離れた同僚の、守屋麗菜ちゃん。
25歳の彼女は、20前後に見える見た目とは違い、暗い過去を持っている。
その明るい笑顔からは想像できない、『彼女は×1』で離婚経験者。
あんないい子が苦労するなんて……世の中は間違っているわねぇ。

 
312ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/01/22(火) 23:28:36 ID:bnS4w8Ui
今回は以上です。
313名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 23:53:43 ID:FvpEOGCq
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
GJ、続きに期待しますよ!!
314名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 00:02:33 ID:09njq6n3
続きといっても麗菜と静馬がくっついて、その後別れるのが分かっているのが…
スピンオフ作品なら作者スレでやって欲しいと思うのが正直なところ。
話し自体は好きなので、新規キャラでやって欲しかった。
315名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 00:21:08 ID:cHECcFch
まずスピンオフなことも知らなかったので、先を知ってても言わないで欲しかったよ…。
たとえ探せばすぐに判る事実とはいえ、せめて1行目は黙っててくれる配慮を……。

自分の萌えは他人の萎え、自分の萎えは他人の萌えなんだ。
316名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 18:12:07 ID:8P66YbZ1
今315が良いことを言った
317名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 03:29:16 ID:6/gL3K7n
>312
続き楽しみ

流れを読まずに、スウィーニートッド見に行ったら、ヒロイン←養い子の
年の差片想いっぷりに萌えた
まあ、内容はアレなんだが
318名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 13:10:44 ID:jPaonJt7
ジョニー・デップが歌うやつか
319名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 17:32:18 ID:p/7rjV2P
あの映画で年の差とは予想外だったwwwww
320名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 14:14:52 ID:u1ci47Vk
アニメ化決定!!
321名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 16:05:23 ID:pxnpprI0
>>314

ん?
何を言っているんだ?

「年の差」カップルスレなんだから、毛利のおばちゃんが
舌なめずりしながら各個撃破して、しゃぶり尽くす話に
決まってるじゃないか。
性的な意味で。
322sage:2008/01/28(月) 23:44:23 ID:2XPy3sYE
作品が出来たので、投下します。

女性年上のもので、連作になる予定です。

今回の題名は「幽霊屋敷にて」です
323 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/28(月) 23:59:18 ID:2XPy3sYE
幽霊屋敷にて

 
 夏休み最初の土曜日。半ドンで終わった部活の帰り道だったと思う。
 明日は完全に休みということで、早めに帰って新作のゲームでもしようかと思っていた僕は、真っ先に下駄箱へと向かった。
 そこで出会ったのが、二人のクラスメイト、確か安岡と吉行だった。
 「おっ、遠藤も帰りか?」
 剣道部に所属していている二人も、僕と同じように部活が半ドンで終わり、丁度帰宅するところだったらしい。
 思えば、この時から嫌な予感はしていた。
 文芸部員という非体育会系の僕と体育会系の二人とは、性質が違うというか、どこか波長が合わない。
 どちらかというと、向こうは僕を馬鹿にしていると言っていいだろう。二人は僕を見て、獲物を見つけたといわんばかりに笑みを浮かべた。
 「え〜んど〜っ。一緒に帰ろうぜぇ〜♪」
 がっしりと肩を掴まれた僕は、拒否する間もなく両脇を挟まれた。
 ・・・まるでロズウェルの宇宙人だ。
 内心で毒づいたものの、頭一つ分違う同級生二人が相手では逆らうこともできない。僕は妙にテンションの高い二人と共に、家路に就いた。
 
 三人での帰宅だったが、喋っているのは二人。しかも内容は僕の失敗談ばかりだった。
 一つ一つ振られる思い出したくない話を、苦笑して受け流す。
 最初からこれが目的だったのだろう。二人は僕が下駄箱で見かけた時よりも、遥かに活き活きとしていた。
 どんなに仲の良い友人同士でも、話のネタに尽きることがある。僕はそんな二人のための潤滑剤のような役割を強いられているようだった。
 苦行のような時間は、学校から僕達の住む新興住宅街との中間地点、文字浜の交差点まで続いた。
 信号を前にして止まった時、二人の話がぴたりと止んだ。絶え間なく聞こえていた声が急にしなくなった事で、僕は思わず二人の顔を見回す。
 すると、二人は今にも舌舐め摺りをしそうな顔で、こちらを見ていた。
 まるで(お楽しみはこれからだ)とでもいうような、嫌な笑顔だった。
 「なぁ、宰相坂に行こうぜ。」
 吉行が安岡に向けて、おもむろに言った。
 「おっ、いいねぇ〜♪」
 ツー、と言えばカーの格言のとおり、二人の息は絶妙だった。見ていて白々しくなるほどである。
 「遠藤は、どうする」
 安岡の反応を見た吉行が、今度は僕に尋ねる。
 が、これは質問では無く確認だった。その証拠に吉行の眼は鋭く僕を睨んでいる。
 視線での無言の圧力。答えは一つしか無いようだった。
 「うん…。行く」
 ややあって、僕が小さく回答する。
 その答えに満足したのか、吉行は嬉しそうに眼を細めると宰相坂の方向へ振り帰った。
 「よし、そしたら行くかぁーっ!」
 「おーぅ」
 「お、おぅ…」
 声高に、吉行と安岡が出発を告げる。
 僕は二人の企みが読めないままに、不安だけを抱きながらやる気のない掛け声を掛けた。
 
 
 
324 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/29(火) 00:05:14 ID:cyKbtl3U
 
 文字浜交差点から進んだ先の古びた住宅街に、宰相坂と呼ばれる急な坂道がある。
 総理大臣の地位にまで上り詰め、日本を牛耳った政治家が屋敷を構えていたことから、その名で呼ばれるようになった場所だ。
 高校の大先輩でもあるその人が総理だった時期からしばらくの年月が経つが、未だにその名前は町内で使われ、いっそのこと正式な町名にしようかとの意見が、一部にも出ているらしい。
 その由来となった屋敷は、坂の頂上に築地で囲われているものの、それに不釣り合いな西洋風な建築が成されていた。
 赤茶けたレンガに、最初は金メッキが施されていた銅版の屋根。ロシアの聖堂みたく玉ねぎのついた塔に、イスラムの寺院にあるようなキューポラ…。
 清濁併せ持つ最後の大物政治家と呼ばれた主人の性格を表しているようなその建物は、僕のような学生が一目見ても、悪趣味と映るシロモノだった。
 主人であるこの政治家が十年前に亡くなって、その悪趣味さは不気味さに変わった。
 メッキは剥げ落ち、築地の周りの草は伸び放題。おまけに主人が自宅内で謎の死を遂げたという噂が流れれば、幽霊屋敷の出来上がり。
 主人のうめき声や女のすすり泣く声が響いてくる。誰もいないはずの部屋に明かりが付く、逆に真っ暗闇の中からピアノの音が聞こえてくる…。
 「公園トイレの怪人」と同じように、「宰相坂の幽霊屋敷」の怪談話は、町内でも知らない人がいないというほど有名だった。

 そのいわく付きの幽霊屋敷の前に、僕達は立っていた。
 寺の山門のように大きな門の前には、色褪せた「立ち入り禁止」の札が立てられており、侵入者を防ぐ有刺鉄線が潜り戸の周りに張り巡らされていた。
 築地は瓦の部分から雑草が伸び、手入れがされていないことを伺わせる。土壁の部分も、所々削れていた。
 「まさか、入るの?」
 答えは分かり切っていたが、恐る恐る吉行に聞いてみる。
 「当たり前だろ。何言ってんだ」
 当然という表情で吉行が答える。やはりここに入ることは予定調和らしい。
 「でも、あれじゃあ入れないと思うけど」
 門の前の有刺鉄線を指さして最後の抵抗を試みる。が、吉行はその答えも待ってましたと言わんばかりに笑みを浮かべた。
 「それがなぁ、他にあんだよ、入口が」
 言うが早いが、吉行はしばらく北に進むと僕と安岡を手招きした。門から少し離れたその場所には、築地が窪んでいる所がある。
 通用口だろうか、黒色の戸が設けられていた。
 「ほら、開けてみろよ」
 吉行に促されて、僕は戸の前に立った。鉄製なのだろうか、黒光した戸板には竜虎や想像上の動物が浮彫りにされており、立体感がある。
 左手に取っ手らしき出っ張りがあったため、握って右へと引いてみる。
 …びくともしない。
 さては引き戸かと思い、今度は押してみるが駄目だった。逆に弾いてみても、同じ結果に終わった。
 「ぎゃっはっはっ!お前も引っかかってやんの!」
 背後で吉行が腹を抱えて笑っていた。笑うほどのことなのかと、憮然とした目で吉行を見たが、何故か安岡も同じような視線を吉行に向けていた。
 「あ〜。やっぱみんな分からねぇんだろうなぁ。安岡ぁ」
 「ちっ、門の開け方なんて自慢にならねぇってんの」
 僕と同じ目に遭ったのだろうか、安岡はやれやれといった様子で戸に近づくと、僕をどけて戸の前に立った。
 そして取ってではなく、浮彫の方に手をかけると、おもむろにそれを左手に引っ張った。
 
 
325 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/29(火) 00:05:58 ID:cyKbtl3U
 

ガララララ……。
 
 あっけなく戸が開く。取っ手はミスリードだったのだ。
 「ピンポ〜ンっ♪」
 吉行が満足気に正解を告げて、開かれた扉から中に入る。
 呆れたような表情の安岡がそれに続き、その後ろを僕が続く形になった。
 「へえ・・・。」
 屋敷の庭は、以外なほど整然としていた。
 通用口から母屋にかけて、芝が植えられており、放置されているはずなのに見苦しく伸びているものは無い。
 所々に石組みがされ、刈り込まれた植木が配置されている。名前は分からないが、木々も植えられており、夏の日差しを浴びて青々と茂っていた。
 「以外に、片付いてる・・・。誰か住んでいるのかな」
 「さあな。俺が入ってる時にゃあ、誰もいないようだったけど」
 何度も入ったかのような口振りで、吉行が答える。躊躇うことなく進むその姿から見て、かなり場慣れしているようだった。
 「こっちが入口だ。ここには、鍵が掛かってないんだ」
 入口と言って吉行が指差したのは、幾つかある縁側の内、最も通用口に近いところの掃き出し窓だった。
 どうみても入口とは呼べない場所とは思うが。
 吉行は土足のまま縁側にあがり、がらりと窓を開けて、中に入る。
 安岡も同じようにして続いたが、僕はどうしても他人の家へ土足で入ることに躊躇いがあったため、縁側で靴を脱ぎ、二人の後に続いた。

 僕達が最初に入った部屋は、物置のようで、段ボール箱や箪笥、桐箱のようなもので溢れていた。
 閉め切っているためか、室内は薄暗く、ほとんど手探りのようにして、やっと僕達が通れるような隙間を進むしかない。
 通り抜けると木製のドアがあり、それを開く。
 ドアの外は回廊のようになっていて、目の前にも、そして廊下の左右にも他の部屋に通じるドアがあった。
 幽霊屋敷の名に恥じず、回廊は妙に静まり返っている。いきなりドアが開いて、得体のしれないモンスターが出てきても一向に不思議ではなかった。
 「な、なぁ。帰らない・・・?」
 不気味さに耐えきれず、僕は吉行に引き返すそうかと提案した。
 しかし吉行はニヤニヤした笑いを浮かべて、僕の提案を一蹴した。
 「おいおい、まだ来たばかりだぜ。せっかく来たんだから、少しくらい探検していこうぜ」
 「あぁ?もしかして、ビビってんのか?」
 安岡も一緒になって、探検の続行を告げる。僕の反応が面白くて仕方がないという表情だった。
 「…だ、大丈夫だよ」
 虚勢を張り、答える。しかしそれも予想の範囲内だったのか、二人がニヤリと、不気味な笑みを浮かべた。
 「よーしっ、それじゃ手分けして探検と行くかっ!」
 吉行がポン、と手を打って宣言する。僕の返答を待っていたかのように、はっきりとした声だった。
 「俺がそっちの、安岡はあっちの部屋に入ってくれ。遠藤はここの部屋な。入って何もなかったらすぐに出ること。いいな」
 「ああ、何もなかったらすぐに出てくるよ…!」
 妙に手際良く、吉行が探索の割り振りを決める。反論する間もなく、二人は僕を残して割り当てられた部屋の前に駈け出した。
 「ちょ、ちょっと!」
 「大丈夫だって、俺らもすぐに戻るから。」
 二人はあっという間に扉を開けて、部屋の中へと消えていった。
 一人残された僕は、どちらかの後を追おうかと思い扉の間で左右に首を振っていたが、結局は決めることが出来なかった。
 残された道はただ一つ。
 僕は意を決して、扉のドアノブを回した。

 
326 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/29(火) 00:06:53 ID:cyKbtl3U
 

 カチャリと音を立ててドアノブが回転し、木製の扉が内側に開く。錆びついているのか、蝶番が嫌な音を立てて動いた。
 最初に飛び込んできたのは、噎せ返るほどに籠った空気だった。長年開けられる事がなかったためか、埃が混じったかのように重い空気が僕を包んだ。
 床にはペイズリー柄の絨毯が敷かれており、床とは違う柔らかい感触が足元に流れる。
 正面には黒く塗られた木製のテーブルと、それを挟んで向かい合う薄茶色のソファーがあった。テーブルを黄色がかったレースのクロスが覆っており、ここが応接室であることを告げていた。
 テーブルの右手に目を向けると、グランドピアノが壁沿いに置かれており、その傍に木製の本棚と扉があった。
 逆の方向に目をやると、映画の中でしか見たことのない、煉瓦造りの暖炉が聳えている。本当に使われていたのだろう、暖炉には石炭らしきものが残っていた。
 その上部、マントルピースの上側に何かがあることに気づき、僕は視線を上げた。
 「あっ…!」
 女の子が居た。いや、正確には描かれていた。
 裸婦像というのだろうか。そこに描かれていたのは、僕と同じ位の年をした少女が生まれたままの姿で椅子に座っている絵だった。
 等身大なのだろうか、大きなカンバスに描かれたその姿は、まるで生きている人間がそこにいるのかと錯覚するほどだった。 
 両足を閉じて秘部を隠し、両手を頭の後ろに組んで顔を恥ずかしそうに顰めている。
 年にしては豊かな胸が、褐色の乳首を天に向け、圧倒的な存在感を示していた。
 綺麗だった。
 クラスメイトにだって、こんなに綺麗な女の子はいない。
 例えれば人形。人の形をしながら人には決して生み出すことの出来ぬ、儚さという美しさをもった人形を思わせる出来だった。
 しばらくの時間、僕はその絵に見とれていた。
 学校で見た絵画のカタログとは違う、ナマの美しさ。まるで魂を吸い寄せられたかのように、僕は絵の少女から目を離す事が出来なかった。
 
 だから、背後に近づく人影に全く気付かなかった。

 「あなたは、誰?」
 
 身体に、電撃が走ったかのように僕は硬直した。
 聞き慣れた二人の声ではない、静かな女性の声。
 誰かが居る!
 振り向くことが躊躇われた。同時に、この屋敷の噂が、頭の中に駆け巡った。
 幽霊屋敷、ゆうれいやしき、ユウレイヤシキ…………。
 嫌な想像だけが、頭の中を駆け巡る。憑り殺される。祟りに遭う。
 駄目だ駄目だ。バッドエンドしか思い浮かばない。
 そうこうしている内に、僕の右肩が強い力で掴まれた。ぐいっと時計回りに身体が回る。
 殺される!!
 僕は覚悟して目を閉じた。
 
 
327 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/29(火) 00:07:40 ID:cyKbtl3U
 
幽霊屋敷にて
 
 「………?」

 しばしの沈黙。
 想像を絶する痛みが襲ってくるのかと思ったが、幸い、僕の体に物理的な衝撃は生じていなかった。
 が、息使いは聞こえていた。軽い呼吸音が耳に届いている。
 恐る恐る、僕は閉じていた目を開いた。
 
 そこには、僕よりも大分年上の、美しい女性がいた。
 長く伸びた黒髪と、同じように黒色をしたサマードレスに身を包み、色が抜けたように白い肌をしていた。
 切れ長の瞳。やや高い鼻柱。血を啜ったばかりのように紅い唇。そのどれもが整っていて、まるで人形のようで―――。
 突如として現れた得体の知れない人に恐怖心を覚えるのと同時に、思わず僕は見とれてしまっていた。
 (あの、女の子…?)
 その顔に見覚えがあった。今まで見ていた絵に描かれていた裸の少女。
 目の前の女性は、あの少女が美しさを損なわずに成長した姿だった。
 
 無言のままその女性が僕を見つめている。
 何の感情も読み取ることの出来ない、深く濁ったような瞳が僕を捕らえて離さない。
 声が、出ない。
 緊張のためか、まるで金縛りに遭ってしまったかのように、喉が詰まって息苦しい。
 隣に吉行か安岡が居れば、この感覚も違っていたのかもしれない。だが、あの二人はここにはいない。
 最初から、臆病な僕を一人にして反応を楽しむつもりだったのだろうが、この時ばかりは勘弁してほしかった。
 ふと、僕の鼻をかすかな匂いがくすぐった。お線香のように儚げな香り、どうやら女性から発しているようだった。
 ここで初めて、僕の思考にこの女性が幽霊ではないのかという疑問が持ち上る。そうだ、ここは「宰相坂の幽霊屋敷」。 
 本物の幽霊が居たとしても、何の不思議もないじゃないかっ……!!
  
 「…可哀相な子ね」
 
 そんな僕の様子が、滑稽なのだろうか。哀れむかのように、彼女がぽつりと声を漏らす。
 僕の身体が、言葉へ過敏に反応する。背中がびくりと弾み、自分でもはっきりと分かるほど息が荒くなる。
 可哀相に?
 何が?僕のことが!?
 
 恐怖の二文字が頭を支配し、逃げろ、逃げろと警報を鳴らす。
 だが。
 「何怯えているの、見つかってしまって怖いの?」
 今度は女性にしては響く、低い声が聞こえた。
 艶とでも言うのだろうか。魂が蕩けてしまうほどに、心地よい声だった。
 僕はその声に、何か大切なものを奪われてしまった。もう、駄目だと確信する。
 
 『僕はこの女性に憑り付かれてしまった。』
 
 
328 ◆CoudB9M4c2 :2008/01/29(火) 00:11:04 ID:cyKbtl3U
以上で投下を終了します。

すぐに人大杉の画面になりますので、書き込み→戻る→書き込みをしていましたので、重複になっている箇所がありますことをご容赦ください。

お目汚し失礼しました。
329名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 02:25:46 ID:yeUTM76Y
またまた新作ktkr!!
これは続きに期待せざるをえない
330名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 05:03:23 ID:b7y0qMVk
良作の予感!GJっした
wktkして待ってます。
331名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 13:52:58 ID:K7UAQGsU
こ、これは……幽霊とセクロスですか?(*´Д`)ハァハァ
332名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 17:52:45 ID:GpG3RNZ0
>>328
GJ!!
続きも全裸で待ってるぞ
333名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 15:49:38 ID:Q7YV+XRR
>>323-328
なんか新作キテタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
334名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 23:27:22 ID:iDmcO4+R
ふふふ…
萌えるじゃないか…
335 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 07:48:56 ID:2CxGx07b
以前、「幽霊屋敷にて」を書いたものです。

前回の続きができましたので、投下します。

今回の題名は「幽霊屋敷の客間にて」です。
336 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 07:50:34 ID:2CxGx07b
          幽霊屋敷の客間にて
 
 女性がゆっくりとした足取りで近づいてくる。死神のような不気味さを帯びて、一歩、また一歩。
 その様子を、僕は茫然として見ていた。
 決して速くない。踵を返して走れば、何とか逃げることが出来そうだと思えるのに、身体が動かない。
 正確には、動こうとすることを、僕の身体が許さなかった。
 あの、お線香のように儚げな匂いが、女性の姿が近づくたびに強くなる。
その香りがとても心地良く、僕を捉えていたのだ。 
 
 気がつけば、女性は僕の目の前にまで近付いていた。
 「だ、誰ですか」
 唾をごくりと飲み込んで、声を出す。震えていることが自分でも分かる、情けない声だった。
 「それはこちらの台詞よ」
 僕の問いに答えず、女性は柳眉を逆立てて僕を睨んだ。
 伏し目がちな二重瞼が、鋭く光る。視線は僕を探るかのように、全身をジロジロと眺めていた。
 「だ、だって、ここは空家、だから」
 意味のない反論が口から飛び出す。
 空家だからと言って、建物の中へ勝手に入ってはいけない。子供でも分かる理屈だ。
 だが、今の僕にとってはこの状況から逃れることが全てだった。どんな屁理屈でも、この場をどうにかしないと、憑り殺されてしまう……!
 僕の恐怖心を知ってか知らずか、女性は僕の反論を受けて目を丸くした。
 その刹那、女性の目が再び細くなり、口元がわずかに歪む。
 「空家…?、前提条件が間違っていると思うけど。」
 女性の口から飛び出した言葉は、意外なものだった。
 空家であるという前提条件が間違っている?つまり、それは、この家が空家でないということで。
 「ここは、私の家よ。」
 続いて女性が告げたのは、僕の仮定を証明するかのような言葉だった。
 宰相坂の幽霊屋敷の女主が意味するもの。
 「ゆ、ゆ、幽霊……!?」
 僕は一歩後ずさった。その拍子に小鼻から眼鏡のテンプルが、わずかにずれる。
 女性は、何の反応も示さない。正確には、遠い目を僕の後ろに向けて、一点を見ていた。
 
 ああ、悲しい瞳をした女(ひと)だ。
 
 
337 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 07:52:20 ID:2CxGx07b
 
 儚さを含んだその仕草を見た瞬間、僕の身体を包んでいた恐怖感が消えた。
 この女はなんて、悲しい瞳をしているのだろう。
 自分まで、胸を掻き毟られるような感覚。
 まるで瞳を通して、この人が抱いている感情が、自分の中に流れ込んでくるようだった。
 
 「幽霊、か」
 女性がぽつりと呟く。
 「そうね、私はもう、生きてはいないから」
 自嘲気味に、女性は笑った。
 生きてはいない。口にすれば単純だが、とても重い響きの言葉だった。
 
 「そんなことはどうでもいいこと。問題は、あなたよ」
 二の句が継げないでいた僕に、再び低い声。
 見ると、先程までの悲しさが嘘だったかのように、目を細めて僕を睨んでいる姿があった。
 「人の家に土足で上がりこんで、随分な態度ね」
 穏やかだが、怒気を含んだ声だった。
 しまったと今更ながら思う。自分の部屋にいきなり踏み込まれたら、誰だって気分の良いものではない。
 怒られるのは、尤もなことだった。
 「ご、御免なさい…」
 僕は頭を下げた。目を閉じて、女性の次の言葉を待つ。
 しばしの沈黙の後、ふうっ、という溜め息が聞こえた。
 覚えがある。子供のころ母さんに叱られてお説教を喰らった時の終り、僕を開放する言葉を告げる前に聞こえるあの音だ。
 

 
338 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 07:55:33 ID:2CxGx07b
 
 「よろしい。」
 確かに、女性の声からは怒気が消えていた。
 恐る恐る頭を上げて目を開くと、手の甲を腰に当てた姿で、女性が僕を眺めていた。
 細まった瞳からは鋭さが消えている。
 一瞬で全身を探られるかのような切れ長の瞳が、今は眠そうな二重瞼に隠されていた。
 「人の家に入る時は、声をかけること。子供でも知っているはずよ」
 「は、はい…」
 「それと、室内には土足で入らない。廊下が汚れるでしょう。」
 「はい…」
 まるで幼稚園児を諭すかのような、お説教だった。
 ガミガミと怒鳴られるよりも、実はこういう風に自分の過ちを直面させられる方が心に効く。
 正確には、ここに来るつもりも不法侵入するつもりもなかったのだが。
 そういえば僕を引きずり込んだ二人はどうしたのだろうか?
 部屋を探るだけなら、そんなに時間はかからない筈だ。僕がこの部屋に入ってしばらく経つから、もしかして僕を探しているのかもしれない。
 「どうしたの?」
 僕があたりを見回し始めたのに気づいたのか、女性が説教を止めて僕に尋ねる。
 「学校の仲間も、ここにいるんです。どうしているかなと思って」
 「ああ、あの二人はもう帰ったみたいよ」
 「えっ!?」
 二人の事を向こうから告げられ、僕は驚いた。
 まあ、女性がこの屋敷の主なら、入ってきた人間の様子を把握しているのも当然か。
 「あなたがこの部屋に入ってすぐかしら、笑いながら出て行ったみたい」
 「あ、あいつらぁ…」
 女性の言葉を聞いて、僕は一瞬でその光景を思い浮かべることが出来た。
 (幽霊屋敷に置き去りにしたら、あいつどうなるだろうな?)
 (おっ、それ面白そう!やってみようぜ)
 言葉の概要まで分かってしまう、自分の想像力に乾杯だ。
 「置いてけぼりにされたのね」
 的確な指摘に、心が痛む。見ると女性は僕の境遇がおかしいのか、口元に笑みを浮かべていた。
 「ううぅ」
 僕は肩を落として唸った。散々だ。
 「可哀相な子ね」
 憐れむかのように、女性が呟く。
 ややあって女性は踵を返し、背中越しに僕へと声を掛けた。
 「おいで」
 「え?」
 「せっかく来たんだから、少し話さない?ここに人が来るのも久々だから。」
 「え、えええっ、でもっ」
 「何?女性の誘いを断るの?」
 断るの?と言われても、女性に誘われた経験の無い僕にとって、こういう時の対処が分かるはずもなかった。
 本音を言えば、このまま付いていったら、もう引き返せないところへ引きずり込まれてしまうのではないのかという恐怖があった。
 しかし、女性というものは、ずるい。
 僕が逡巡していると、女性は再び僕の方を向き、身体をほんの少し折り曲げた。
 女性の顔が僕の顎元に近づき、僕を見上げるようになる。
 それで小首を傾げられたら、もう、犯罪的だ。
 「断るの?」
 こんな手で心を掴まれたら、断れるわけがない―――。
 時代劇での「殿はおなごに籠絡されてしもうた!」という台詞そのものだ。
 次に口から出たものは、力無い肯定の言葉だった。


 
339 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 07:58:55 ID:2CxGx07b
ピアノの横にある扉を抜けると、そこは応接室と同じような間取りをした部屋だった。
 左手側は庭に面した縁側のある掃き出し窓になっており、正面にはトロフィーや賞状らしきものがふんだんに入ったキャビネットが聳えている。
 ペルシア絨毯が敷かれた床には、細い脚をした黄土色のテーブルが、本革のL字型をしたソファーに囲まれていた。
 「少し待ってて」
 女性が、右手にあるドアを開けて姿を消す。幽霊だから壁抜けをするというわけではなさそうだ。
 その背中を見送っていた僕の目に、扉の横にある肖像画が目に入る。
 応接間にある少女の絵と同じような大きさで、タッチというのだろうか、絵の雰囲気も同じだった。
 違っているのは、書かれている人物の姿だった。
 濃紺のスーツに身を包み、光り輝く勲章を誇らしげに胸につけたその男性は、恰幅の良い老人だった。
 血色の好い顔をしているが、目は見る者を威圧するように見開かれている。
 直立不動にしてはやや体が崩れており、気難しげな雰囲気が強い。
 見覚えがある顔だった。確か何代も前に総理大臣を務めた人だ。
 亡くなって十年以上の月日が経つが、未だにその伝説が残る人物だった。
 「お待たせ」
 しばらくして女性がドアから出てきた。手にはガラス瓶に入った茶色の液体と、薄い切子のコップが乗せられたお盆を持っている。
 テーブルの上にお盆が置かれると、女性はコップを僕と自分に振り分け、瓶の中の液体を静かに注いだ。
 カラリ、と中に入っている氷が、切子の縁にぶつかって音を立てる。
 ほのかにたつ清涼感のある匂いは、それが麦茶であることを示していた。
 「どうぞ」
 ソファーの向かいにある鏡台の椅子に座って、女性が僕に麦茶を勧める。
 「い、頂きます」
 手に取って、飲む。
 冷たい。夏の暑さに水気を欲していた身体には最高の贅沢だ。
 一気に飲みほす。
 麦茶特有の爽やかな味が、喉を駆ける。煮出し過ぎていない良い味だった。
 「はい」
 氷だけが残ったコップに、女性が瓶を差し出す。
 僕は恭し気にコップを両手で包み、女性に差し出した。
 こぽこぽと音を立てて、コップが満たされる。
 もう一度口を付けて飲む。やはり濃過ぎず、薄すぎない、良い味だった。
 
 
340 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 08:02:46 ID:2CxGx07b
 「どうして、ここに来たの?」
 一段落して、女性が僕に来訪の理由を聞いてきた。
 麦茶を飲んで落ち着いたのか、恐怖心も薄れている。僕は正直に今日の顛末を語った。
 下校時の状況と、名前は伏せていたが吉行と安岡との関係を交えて伝える。
 語り終えると、耳を傾けていた女性が苦笑した。
 「男の子って、本当にそういうのが好きね」
 「やり過ぎたら、さすがに後悔するんですけど、その時はそうは思わないんですよ」
 「それはあるわね。集中している時には、特に」
 何気ない話を二・三度交わす。他愛無い、今日の天気やこの屋敷でのことだ。
 その世間話が尽きれば、必然的に話題はお互いのことに及んだ。
 「そういえば、あなたの名前は?」
 「遠藤です。遠藤周」
 「遠藤、あまね…?」
 「グラウンドを一周するの周です。」
 「あまね、って女の子みたいな名前ね」
 「昔、西周って人がいたんです。その人から父が名前を取ったらしいです」
 「ふふ、冗談。明治の学者さんでしょ」
 自分の名前を説明する時に何度も行った会話。初対面の人に、必ず説明をしなければならない名前をつけた父親を、ほんの少し恨んだものだった。
 最初から西周を知っている人は、例外なく歴史に詳しいお年寄りが、学者さんだった。
 この女性のように、若い人からその名前を聞くのは二度目だった。もちろん、女性からは初めてである。
 「あ、知っているんですか」
 「まあ、年の功ね」
 自嘲気味に女性が笑う。確かにこの女性の持つ雰囲気は、同級生や先輩とは違った大人のものだった。
 いや、学校にいる若い女教師でも及びがつかないほど、女性らしいと言えた。
 「あの、あなたの名前は…?」
 こんどは僕が女性に尋ね返す番だった。
 女性は、しばらく考えるようにして遠くを見ると
 「いおり」
 とだけ答えた。
 「いおり…?」
 「そう、庵。山奥にあったりするあの庵」
 僕よりもはるかに男らしい名前だ。
 「名前、か」
 女性がぽつりと呟く。
 「この丘に、菜摘ます児、家聞かな、名告らさね…」
 何だろうか、呪文のような言葉。
 幽霊屋敷の女主人が唱える、魔女の呪文。
 シチュエーションとしては良くある光景だが、実際に見てみると、妙にエロティックだ。
 虚空を見上げて口元を動かすその姿が、何とも悩ましくて。
 コップの汗が手を湿らせることも忘れて、僕は見惚れていた。
 
341 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/01(金) 08:07:56 ID:2CxGx07b
今回は以上です。

絡みにはもう少し時間がかかると思います。

乱文乱筆、失礼しました。
342名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 17:52:27 ID:oXzbYqlB
「女性の誘いを断るの?」

断れるわけねええええええええええええええええええええええええええええええ
343名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 19:45:59 ID:DVvuZ4+D
>>335-341
続きキテタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
344名無しさん@ピンキー:2008/02/06(水) 00:38:59 ID:hjlMvrnS
高飛車な年上のお姉さん
345名無しさん@ピンキー:2008/02/06(水) 17:26:35 ID:mGNvCv5X
>>341
GJ!!
引き続き全裸で待ってる
346 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:50:17 ID:PXBSRtVR
「幽霊屋敷にて」シリーズを投下させて頂いている者です。

お話が進んだので投下させて頂きます。

今回の題名は「幽霊屋敷からの帰りにて」です。

ほんの少し絡む部分があります。

347幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:51:28 ID:PXBSRtVR
             幽霊屋敷からの帰りにて

 もう一杯目の麦茶を御馳走になってすぐ、部屋の中に高い女性ボーカルの声が響き渡った。
 音楽を聞いてすぐ分かる。鞄の中に入れている、僕の携帯電話が鳴りだしたのだ。
 慌てて鞄を開けて、通話ボタンを押す。
 「悪りぃ悪りぃ、おい、大丈夫か?」
 電話の主は吉行だった。僕が長く帰ってこないので、心配して電話をかけたらしい。
 「…大丈夫だよ」
 至福な時間を邪魔されたような気がして、不機嫌そうに答える。
 吉行は自分たちが既に外に出ていることを告げてきた。気楽なものだ。
 「俺ら、外にいるからさ、早く出て来いよ」
 「出て来いって、自分たちだけ先に出て言うとはね、へー?」
 騙した向こうよりもこちらが優位にあるからか、いつもよりも口調がきつくなる。
 「おいおい、拗ねるなよ…」
 「拗ねてないよ、だいたい、最初はそっちが―――――!」
 誘ったんだろう。と、言いかけた時だった。ぞくり、と僕の首筋に冷たいものが触れた。
 それが人の指だと気づくのには、少し時間がかかった。
 携帯電話を持ったまま、顔を左に向ける。見ると、彼女が赤い唇を引っ張るようにして、微笑んでいた。
 「おしおき」
 目で「どうして!?」と訴える僕に、彼女は笑みを浮かべたまま答えた。
 おしおき?な、何をしたんだ僕は!?
 「あっ!!」
 今度は、耳たぶに湿ったような感触。ぴちゃりという水音がすぐそこに聞こえる。
 口に含まれているのだ。くぐもった鼻息が、襟足にかかっている。
 柔らかく暖かな、唇という二枚の蓋が僕に与えるのは、背筋から腰にまで抜けるような嫌悪感。
 気持ち、悪い。
 「ん。どうした?」
 事情を知らない吉行の声が、電話口の向こうで遠く聞こえる。
 「な、なんでも、ないっ…」
 息が乱れる。僕は携帯電話を耳から離して、彼女に尋ねた。
 「な、何するんですか」
 「言ったでしょう、おしおき。話しているのに、いきなり携帯を使うような悪いコにね」
 耳から口を話して、彼女が答える。
 携帯電話?ああ、確かに僕は彼女に了解を取らずに電話に出た。
 別に普通じゃないか、誰だって携帯が鳴ったら電話に出るじゃないか!
 「あら、分からないの?」
 不服そうな顔をした瞬間、彼女がとん、と指で僕を突いた。
 意外に強い力。僕はソファーの上に仰向けになるようにして倒れた。
 「うわ」
 思わず、小さな声が上がる。その声が終わるか終らないかの間に、彼女の身体が、僕の腹の上に乗ってきた。
 所謂、マウント・ポジションというやつだ。
 「話の途中で無視されるのって、女の子にとっては屈辱なのよ」
 屈辱を感じているにしてはやけに嬉しそうな顔で、僕を見下げたたままの彼女が呟いた。


 
348幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:54:17 ID:PXBSRtVR
  
 「おーい、えんどー?」
 耳元の携帯電話越しに、間延びした吉行の声が聞こえる。
 助けを求めるべきなのか。しかし、女の人に襲われているから助けてくれなんて言った日には、クラスで何を言われるか分からない。
 (おいおい、遠藤ってさあ、年増女にヤられそうになったんだぜ)
 ただでさえクラスで浮いている僕が、ますます浮いてしまいそうだ。
 僕は、プライドを優先した。
 「だ、大丈夫だから、自分で帰るから…」
 返事を聞かずに電源を切り、床へ投げ捨てる。これで恥ずかしい姿を聞かれる心配は無さそうだ。
 「良かったの?」
 馬乗りのまま、その様子を眺めていた彼女が尋ねる。
 そうだった、吉行達への心配は無くなったが、次の問題はこの状態を何とかしなければいけないのだ。
 マウント・ポジション。
 総合格闘技では、決まった瞬間に勝負がついているといっても過言ではない体勢だ。
 何しろ上体が固定され、顔面が的になってしまう。乗った方はただ顔面に向けて拳を振るえばいいだけのことだ。
 無論、乗られた側は顔面を何とか守ろうとする。しかし両手で顔面を守っても、防ぐことが出来るのは所詮一方向。
 全方位体制で拳の速射砲を受ければ、次第に体力がなくなりK.Oである。
 僕が強いられているのがこの体勢だった。
 脇腹から腰を挟んでいる彼女の両足は、か細い体とは思えないほどに強い力で、容易に解けそうにない。
 肉感的で、柔らかいのに、芯が通っているようで…。
 敏感な脇腹が伝える彼女の足の感触は、この状態でなければと思うくらいに、気持ちが良かった。
 「友達が来るなら、私は消えてあげてもよかったのに」
 彼女が右手の人差し指を僕の胸板に乗せる。ほとんど筋肉の無い胸が、その感触にぴくりと波を打った。
 「こんな姿、見せられますかっ」
 余裕しか見えない相手に、精一杯の強がりを見せる。しかし彼女は唇をほんの少し片方に上げ、憐れむような視線を向けた。
 「本当に、男の人って馬鹿ね」
 次の瞬間、太腿の内側を触られるような感触があった。
 反射的に背筋が伸びあがる。彼女が乗っていなければ、派手に飛び上がるくらいの勢いだった。
 だって、そこは一番敏感な場所のすぐそばだったから。
 「何するんですっ!」
 両腕を振り上げて僕は叫んだ。
 しかし、彼女は素早く自分の両腕で僕の手首を掴むと、僕の脇腹に持っていき、わずかに膝を浮かせてから膝で挟んだ。
 何度か振りほどこうとするが彼女の膝の力は強く、戒めを解くには至らない。
 しかも、彼女は僕を完全に拘束すると、今度は左手で一番敏感な部分に触れたのだった。
 「うぁ」
 制服のズボン越しに、自分以外の人の指が触れた。
 皮の部分に感じる刺激。思わず気の抜けた声が口から洩れる。
 「ふふ」
 僕の反応が面白いのか、彼女は右手を軽く顎にあてて微笑んだ。
 くそ、何て可愛い顔で笑うんだ。僕よりも大分年上に見えるのに、その笑顔の可愛さは犯罪的だ。
 こんな目に遭っているのに、僕はそういう事を考えてしまっている。
 どうかしてしまっているのだろうか、これではエロマンガでいう
 『イヤあぁぁぁっ!感じちゃうッ!!犯されているのにわたし感じちゃうゥゥゥッッ!!』
 という状態ではないか。
 実際、僕は感じてしまっていた。
 庵さんの指はさらに動きを強めていて、敏感な場所への刺激が強まっていた。
 ただ触るだけではなく、撫でたり、摘んだりという変化が、新しい快感を僕に与えてくれている。
 「久しぶりなのよ、あなたみたいな子と話すの」
 後ろ手に責める彼女が、もう片方の手で僕の頬を撫でながら呟く
 「一度くらい、私のことを知らない人とこうしてみたかったからかも」
 先程の問に対する答えとでもいうのだろうか、僕は茫然とする頭でその言葉を聞いていた。
 「それに私から奪うというのも、面白い話だから」
 奪う?どういうことなのだろう。魂を奪うとでもいうのだろうか。


 
349幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:57:26 ID:PXBSRtVR
 「もう、いいか」
 言葉と共に、彼女の愛撫が止まった。
 既に僕の敏感な部分はすっかり硬くなっている。正直に言えば、あと数回刺激を受けただけで達してしまうほどだった。
 「いいっ、て…?」
 力無い声で、彼女に尋ねる。頭が車酔いをしたかのように、くらくらと回っていた。
 「言わなくてもわかるでしょ?」
 ずるく笑うと、彼女は腰を浮かした。黒いサマードレスのスカートが、暗幕のように僕の腰の上にかかる。
 先程まで僕の頬をさすっていた彼女の右手がスカートの裾の中に入り、しゅるり、という衣擦れの音がした。
 もう一度同じような音がして、僕の腹の上に布のようなものがふわりと落ちる。
 おぼろげにそれが下着であることが分かった。
 「まさか」
 意図を察して全身が凍りつく。彼女が僕にしようとしていることが理解できたからだ。
 「やめて、下さいっ。そんな、いきなり」
 「ここをこういう風にしている子のいう台詞じゃないわね」
 ズボンのジッパーを摘まみながら、彼女が答える。
 同時に、鈍い音がしてジッパーが下された。
 「大丈夫よ。そんなことを言っていられるのも、最初だけだから」
 「最初、だけ…?」
 「してしまえば、男はみんな同じだから」
 下着の前をまさぐろうと、彼女がジッパーの中に手を伸ばす。触れられたら最後、僕は抵抗する意思を無くしていただろう。
 「あなたもそうでしょう?男なんて」
 だが、彼女が告げた最後の言葉が、僕の残った最後の正気を呼び覚ました。

 「女を抱ければいいんだから」
 
 瞬間。僕は彼女の膝から腕を引き抜いた。
 幸い、彼女は下着を脱ぐ時に力を抜いていたせいか、抵抗なく両手が自由を取り戻す。
 その自由になった手で、僕は彼女の胸を突き飛ばした。
 弾力のある二つの膨らみが、触れるのと同時に遠ざかる。
 「あっ」
 奇襲を受けた感じになって、彼女がソファーの上に尻もちを着く。
 同時に、どうして?という瞳で彼女が僕を見る。
 上体を起こし、ソファーから降りて立ち上がった僕は、息を弾ませながら答えた。
 「―――駄目、です」
 「え?」
 息が乱れていたせいか、最初の言葉が聴き取れなかったのだろう。彼女が聞き返す。
 僕は一度大きく息を吸い込んで、同じ言葉を告げた。
 「抱くだけなんて、駄目です」
 女の人を抱きたいという気持ちは、男なら、特に僕のような思春期の男にとって強くあるものだ。
 現実に、僕だってエロ本やDVDを持っているし、クラスでもそういった話題の時は参加することもしばしばだ。
 でも、僕にとって女の人を抱くという行為はとても大切で、神聖なものに等しかった。
 セックスというものはお互い好き合う者同士でしなければ、満たされないのではないかと思う。
 本当に、理想論。クラスの連中にも「はぁ、ダッセぇ奴」と宣告された考え。
 だが大切な、僕にとっての恋愛論。この信念だけは、誰にも譲れない。
 「好きあってもないのに、しかも会ったばかりなの人にそんなことをするなんて、僕には出来ません。」
 彼女の目を見て、告げる。
 一瞬、彼女の瞳が大きく見開き、口がかすかに動いた。
 「うそ」
 はっきりと聴き取れなかったが、彼女はそんな言葉を言ったような気がした。

 
 
350幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:58:09 ID:PXBSRtVR
 「帰ります、お茶ごちそうさまでした」
 引っ手繰るようにしてテーブルの上の鞄を掴むと、僕は彼女に暇を告げた。
 まだ彼女は茫然と僕を見て固まっている。
 僕は頭を下げるのも慌ただしく、足早に部屋を後にすると、ドアノブに手をかけた。
 「あ」
 背後で声がする。が、僕は振り返らずに扉を開けた。
 「玄関は、左よ」
 屋敷のことを知らない僕を気遣ってくれたのだろうか、彼女の声はそれまでの妖艶なものとは違っていた。
 僕はほんの少し横を向いて、軽く頭を下げた。
 すぐに扉から出て応接間を抜け、廊下を進む。入ってきた時とは逆の方向である左側を進む。
 絵が飾られてある廊下を進み突き当りを曲がると、そこには大理石の土間がある、広い玄関があった。
 靴箱には立派な松の盆栽が飾られ、横には虎退治をする加藤清正の置物が据えられている。
 今更ながらここが宰相様のお屋敷であることを感じて、僕は玄関の引き戸を開けた。
 夏の陽光が眩しく光る。目を細めてたたきに出ると、正面に石畳で舗装された玄関までの道が見えた。
 敷地を見渡して、最初入ってきた通用口を見つける。
 吉行がやった時のように、出っ張りとなった飾りを引いて外に出る。わずかな時間にも関わらず、酷く長い間外に出ていなかった気がする。
 「おっ、来た来た。」
 道路に出てきた瞬間に、思いもしなかった声。通用口近くの電信柱から、吉行と安岡が駆け寄ってきたのである。
 「遅えんだよ、吉行が電話でお前の様子がヘンだっていうから、待ってたけど、心配して損したぜ」
 「けっ、俺は帰ると言ったんだがな、安岡が待ってるというから、熱い中待っててやったんだ。後で何かおごれ」
 なんだかんだ言いながら、僕の事を心配してくれていたのか。
 僕を嵌めたり気楽な電話をかけたり、一時は恨んだものだが、この熱い中待っていてくれた二人に感謝だ。
 「ありが…」
 礼を言おうとして二人の様子がおかしいことに気付いたのは、しばらくした後だった。
 どうも二人の視線がある一点に集中している。吉行などはあからさまにニヤニヤした笑みを浮かべていた。
 「おい」
 視線をそらしながら、安岡がその一点を指差す。
 
 「開いてるぞ」

   
 
351幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 07:58:54 ID:PXBSRtVR
    帰り道は散々だった。
 開いていた社会の窓について、屋敷の中での出来事について根掘り葉堀り聞かれ、ジュースを奢らされる羽目になったからだ。
 「だから電話口でハァハァ言っていたんだな、まさか幽霊屋敷でオ○るとはなぁ〜」
 電話口での僕の態度を知っている吉行がやけにはしゃいでいた。
 あれは学校で言いふらす気だな。これからの学校生活が憂鬱になりそうである。
 別れて自宅へ帰ったのは夕方五時くらいだった。
 僕の家は文字浜交差点から海沿いに伸びるシーサイド山手下という住宅街の一角にある。
 「おかえり、あら汗びっしょりね」
 玄関を開けると、母さんが横に広がった体を揺らして出迎えてくれた。あの幽霊、庵さんが二人分入りそうな大きさである。
 母さんが急かして脱衣所に連れて行ったので、学生服を洗濯籠に入れ、風呂場に入る。
 母さんの言うとおり、身体は汗でびっしょりだったので、念入りにシャワーを浴びる。
 「よ、帰ってきたんだあま兄。早く出ろよ〜」
 普段着のジーンズに黒のTシャツに着替えて風呂場から出ると、弟の襄(じょう)が少年ソフトから帰ってきていた。
 灰色をしたユニフォームが土色に汚れているところを見ると、かなり練習をしてきたのだろう。母さんが困った顔をして洗濯をするのが目に見える。
 風呂場を襄に譲り、二階の自室に戻る。
 今は社会人として県外に出ている兄の密(ひそか)が元々使っていた六畳間が僕の個室だ。
 僕には少々大きいベッドに寝転がり、天井を見上げる。
 白色の壁紙を見ると、昼間の情景がありありと浮かぶ。
 幽霊屋敷で会ったあの女主。自分では言っていなかったが、あの屋敷の主となると、やはり幽霊なのだろう。
 とても美しく、寂しげで、そして僕を襲おうとした、悲しい眼をした年上の女。
 不思議と嫌悪感は沸かなかった。むしろ据え膳を蹴とばした自分を今更ながら後悔した。
 教条主義は損をするってのは、本当だったんだなぁ…。


 
352幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 08:00:35 ID:PXBSRtVR
 午後7時過ぎに父が帰宅してから、夕食になった。
 そう、この県庁勤務の父が僕ら三兄弟の名付け親(本物の親であるのだが)である。
 林太郎という、明治の大文豪の名前を持ったこの父は、名前の元になった人が生きた明治という時代の異常なマニアであった。
 その証拠が、当時の識者から拝借した息子三人の名前であることは言うまでもあるまい。
 夕食の膳は家族全員で囲むのが、遠藤家の基本である。
 父を上座に左手に母と襄、右手は密兄さんの席を空かして僕だ。
 ご飯とみそ汁を主に、鰈の姿煮と切干大根が今夜の献立だった。
 今日は「カレイ」よと言う母の言葉に、「カレー」と勘違いした襄が、席について落胆する。
 弟よ、まだまだ若いな。僕はお前よりも一年先に、その試練は乗り越えたんだ…。
 
 夕食を終え、僕は自分の部屋でCDを聞きながら課題を解いていた。
 夏季補習の最中でも、夏休みの宿題に等しい課題問題は出る。そう難しくはないのだが、各教科分がけっこうな量ので面倒な作業だった。
 「あまねー。お客さんよ〜」
 下から僕を呼ぶ母の声が聞こえてきたのは、丁度数学の課題が半分終わろうかとするころだった。時計は九時を回って少し経ったくらいだ。
 「今行く〜」
 お客?
 心当たりはなかった。学校の連中とも僕はほとんど接点がないし、こうして自宅に誰かが訪ねてきたこともない。
 面倒くさそうにヘッドフォンを外して部屋を出る。
 「ほら、あんたは携帯を忘れて…わざわざ届けて下さったんよ」
 階段の先で、母が来訪者の目的を告げる。
 ああ、忘れ物を届けに来てくれたんだ。
 そうか、携帯電話はいつもカバンの中に入れているから、使わないとすっかり存在を忘れてしまっていた。
 ん?そういえば最後に携帯を使ったのはいつだっけ。
 「ほら、綺麗な人なんだから、しゃんとせんと」
 母がそう言って玄関の先を見る。
 きれいな人?僕もその視線を追うようにして、玄関を向いた。
 
 「今晩は」

 居た。あの時と同じサマードレスの上に白いショールを掛けて。
 
 「本当にすいません、息子がお世話になって」

 笑った。黒髪の上に、キャスケットの帽子を乗せて。

 「私の方こそ、中身を見たらここの住所がデータにあったので」

 こっちを見た。悲しい光を帯びた瞳を向けて。 

 すっかり忘れていた。携帯電話だ。
 屋敷から逃げ出すときに、床に投げ捨てたまま、忘れていたのだ。
 でもどうしてわざわざ?警察に届けれでもなんでもして、ここに来る必要はないじゃないか。
 
 いや、愚問だった。
 だって当然のことではないか。
 
 僕はこの女性に取り憑かているのだから―――。 
353幽霊屋敷からの帰りにて ◆CoudB9M4c2 :2008/02/07(木) 08:04:22 ID:PXBSRtVR
以上で投下を終了します。

今回で「序章」部分は終わりです。

この調子では、絡みを書くまでにいつまでかかるか…。

誤字・脱字、奇妙な文体がありましたらご容赦ください。実際これまで、取り憑くを憑り付くと書いていました…。

あと、大分下がっているようなのでageておきます。

今回も乱文乱筆失礼しました。

354名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 18:05:23 ID:Buif5DTi
GJ!
こういうの好きだ〜。キャラ設定もしっかりしてあってすごいなあ。
続きも投下してもらえるのかな、気長に楽しみしてます!
355名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 18:09:09 ID:14/+6eL+
このショタ野郎、理想論なんて語る前に素直にお姉さんに抱いてもらえ!!
こっちだってズボン下ろして待ってr(ry
GJ!!
356名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 01:04:18 ID:4WR5VEig
>>252
続きまだ〜?

 ☆ チン マチクタビレタ〜
     マチクタビレタ〜
☆ チン  〃 ∧_∧
 ヽ___\(\・∀・)
  \_/ ⊂ ⊂_)
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
 | 愛媛みかん |/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
357名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 01:21:51 ID:/lK/qC8+
GJ!
これは期待せざるをえない
358名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 23:57:33 ID:FbHq1Qiq
ちくしょう、相変わらず焦らしプレーの続くスレだぜ(;´Д`)
359名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 20:30:51 ID:u5CA9vbA
全裸で待つには寒い時季だ
360名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 17:31:23 ID:SR1NV7ea
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
361名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 22:42:09 ID:wb+aCp0j
年の差萌えバレンタインSS特集はまだですか?
362 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:15:42 ID:756uSHlM
「幽霊屋敷」シリーズを書いているものです。

書くのが遅れましたが、続きを投下させて頂きます。

今回の題名は「食堂までの掲示板迄」です。

何のひねりもないタイトルですみません。

ちなみに今回から「〜にて」から「〜迄」と末尾が変わります。

363食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:16:43 ID:756uSHlM
            食堂前の掲示板迄
  

 ひどく、息苦しかった。
 まるで胸が誰かに押さえ付けられているようで、気持ちが悪い。
 時々意識がふっと失われるような感覚。
 何度も、何度も経験のある、慣れ親しんだ感覚なのだが、すぐに思い出す事が出来ない。
 思い出そうとすると、頭の中に靄がかかったかのように記憶がぼやける。今の状態を理解出来るのには、あと少し時間がかかりそうだ。
 うっすらと目を開ける。焦点の定まらない瞳が薄暗い天井を眺めた。

 「起きたの?」

 声が耳元で聞こえた。
 ほんの少し低い、女性の声。それがあの幽霊屋敷の女主、庵の声であることを理解するのに時間はかからなかった。
 「え…?」
 周は驚きを帯びた呻きを上げた。
 
 昨夜、確かに庵は自宅を訪ねて来た。
 もう関わりあう事も無いだろうと思っていた幽霊の、突然の来訪。想定外の事に、周は出迎えた玄関先でほとんど立ち尽くしていた。
 一瞬、庵が自分を取り殺しにきたのかと思ったが、庵はそんな素振りを微塵にも見せず、意外なほど母親と打ち解けていた。
 確か庵は、携帯は自宅の前に落ちていたとか、母親に告げていたはずだ。
 (じゃあね、周くん。忘れ物しちゃ、駄目よ)
 去り際に、そう言って庵は帰って行ったはずだ。
 だから、ここにいるはずがなかった。

 「どうし、て、ここに」

 寝ぼけているためか、それとも緊張のためか、酷く気の抜けた声になる。
 その様子が可笑しいのか、庵がクスリと笑う声が聞こえた。
 
 「決まっているじゃないの」

 瞬間、自分の股間に何かが触れる感触がした。

 「つ、づ、き」

 本当に嬉しそうな声を上げて、庵が股間にある敏感な部分を包み込んだ。



 
364食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:17:35 ID:756uSHlM
 動かない。いや、動けない。
 まるで金縛りに遭ったかのようだった。
 頭は自分の周囲を認識している。
 寝る前に見るいつもの光景。兄のお古の勉強机に、クローゼットの引き出しや女性ボーカルのポスターの位置に間違いは無い。
 だが、その場所の距離感が掴めない。例えれば、全ての物が一枚の写真に納まっているような感覚だ。
 加えて、身体を指一本も動かせないことが、現実感をさらに希薄なものにさせる。
 小学四年生の時に遭った事故で全身麻酔を受けたことがあったが、例えるならばそれが一番近い。
 目覚めても麻酔が完全には抜けず、体の自由が利かない状態だった。

 その状態で、一点だけ感覚が鋭敏な個所があった。庵が包み込んでいる周の股間である。
 いつの間にかいきり立っているその箇所は、はち切れんばかりに膨らみ、普段は皮に包まれている中身が、下着と直に触れていた。
 「へえ、結構…」
 庵の声が聞こえる。
 首を動かせないために姿を見ることは出来ないが、おそらく自分の分身をまじまじと見ているのだろう。
 「くっ」
 周は恥ずかしさに首を振ろうとした。しかし、完全に麻痺した自分の感覚は、首を動かすことすら許さなかった。
 「まだ、かかっているのね」
 亀頭の事を言っているのだろうか、庵が竿の部分を包んでいた指を、そこへとかける。
 赤みを帯びた敏感な部分にひんやりとした感触。普段は包皮で守られている部分への刺激に、ほんの少し声が漏れた。
 「ふふ」
 周の反応が面白いのか、庵は先端への刺激を更に強めた。最初は一本の指でなぞるだけだった刺激が、二本、三本と増える。
 最終的には、亀頭が全ての方向から責められる形となった。
 「あっ、ああっ、あん……っ」
 敏感な部分を集中的に責められ、周がまるで女の子のような声を漏らす。
 普段はティッシュ越しにしか行わない亀頭への愛撫。それが紙を取り除くことだけで、気持ち良さが格段に違った。
 「気持ちいい?」
 「んっ、く、くぅあ、ああっ……」
 「あれ、まだ弱いかな?」
 返事が出来ないくらいに感じていた周の反応を、刺激が少ないためと勘違いしたのか、庵が首を捻る。
 そして、両手の指を使い、一気に亀頭へ圧力をかけた―――。
 
 「やっ、あ、あああぁっ!」

 自分では行わない、容赦の無い刺激。
 まるで亀頭が押し潰されるような感覚が、痛みと共にこれまで味わった事の無い快感を全身に広げた。
 「はあッ、はあっ、はあぁぁ…」
 息が荒い。大きく開いた口が、空気を求めてぱくぱくと動いた。
 「あら、強かった?」
 指を竿の部分に戻してから、庵が尋ねる。
 「んあッ!」
 周の返答を待たずに、陰嚢へと指が下り、柔らかい部分を刺激する。袋の中の大切な部分が、驚いたかのように動いた。
 


 
365食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:18:20 ID:756uSHlM
 「さて、と」
 周が陰嚢への刺激に震えている最中、庵が体勢を整える声が聞こえた。
 「もらうね」
 貰う?何を?
 周が考える前に、その部分が何かで包まれた。
 これまでとは違う強い刺激。自分の奥底から全てを絞り取るように、吸い込むような刺激を持つもので包まれたような気分だった。
 「はっ、はああああッッ!!」
 周が背中を反らして声を上げる。快感が腰から背中の神経を駆け抜けて、脳天に届くかのような感触。
 「ふふ、周くんのはじめて、奪っちゃった」
 庵の声が遠くで聞こえる。
 ああ、童貞ってこんなに簡単に無くなるものなのか。
 初体験に関しての知識だけはあったが、周が想像していたのは、もっとロマンチックで、甘いものだった。
 年上の女性に優しく教えてもらう、という思春期の男子特有な欲望。
 半分は叶って、半分は期待を裏切られたという気分だった。
 まさかこんな形で自分が男になるとは。未だに自分がしていることに現実味が持てない。
 「うっ、あ、ああ………」
 周の分身を包み込むそれが、上下する。
 皮と亀頭の間の、普段刺激を受けることの無い部分が動きに反応して、周の全身に強い快感を与えた。
 「気持ち、いい?」
 わずかに声を乱しながら、庵が周の上で尋ねる。
 所謂騎乗位の体勢になっているのだろうが、相変わらず動かない体のせいで姿は見えない。
 断続的に続く上下運動と、少しづつ漏れる声が、庵が自分を抱いている唯一の証だった。
 「あっ、あ、ああっ…。気持ち、良い、です…」
 「ふふ、私もよ。周くん、とても、上手よ」
 「い、庵さんの中も、き、気持ちよくて」
 「あん…。まだ、大きくなってる」
 「ふぁ、ふああっ。庵さん、僕」
 「あはっ、いっちゃうの?私で、いっちゃうの?」
 くちゃくちゃという粘着質な音が、部屋の中に低く響く。その中に交る男女の卑猥な声。
 周は快楽に陶酔していた。
 女性の中によって得られる快感が、身も心も溶かしつくすようで、自分の身体が自分のものでないかのような感覚を覚える。
 分身の先端には、止めようも無い射精感。昨日は途中で遮られた、男として耐えがたい欲望が今まさに発射されようとしていた。
 「ふふ、いくのね…」
 周の限界を察したのか、庵が一端動きを止めた。
 「いらっしゃい、私たちの世界へ」
 その時に発した庵の言葉が、とても怜悧なものだったので、周も打ちつけていた腰の動きを止める。
 「え、それ、は…?」
 「言葉通りよ。私たちの世界へようこそって」
 「私たちの、世界?」
 「そうよ。周くん『牡丹灯籠』ってお話知らない?」
 牡丹灯籠。
 幽霊に恋した男が最終的には精気を吸い取られ、取り殺されてしまうという話だ。
 周もおぼろげながら、その話を覚えていた。つまり、その話が意味することも
 「そ、そんなっ!僕、未だっ!」
 死にたくない。
 そう告げようとしたが、声が出せなかった。まるで、言葉まで金縛りに遭ったかのように。
 「言ったでしょ、周くん」
 腰の動きを再開させて、庵が周に声をかける。それはとても無機質で、だからこそ不思議に胸へと響いた。
 「もらうね。って」
 そうだったのか。庵が貰うと言ったのは、自分の生命のことだったのだ。
 気づいてみたが、もう遅いようだった。既に周の射精感は限界であり、あと二・三度の刺激するだけで達してしまうだろう。
 「大丈夫よ、周くん。」
 全てを吐き出す直前、耳元で庵が囁いた。
 
 「私が全部、教えてあげるから」



 
366食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:20:32 ID:756uSHlM
 「う、うわああああああああっっっ!!」
 
 殺される!!
 僕は思わず叫び声を上げ。ベッドから転げ落ちた。
 ゴチン!
 …積んでいた週刊マンガ雑誌に脳天が派手に当たった。
 「うっ、痛ぁ…」
 手を当てて当たったところを撫でさする。どうやら、金縛りからは解放されているようだ。
 周りを見回すと、見慣れた自分の部屋。密兄さんのお古である勉強机も、クローゼットのドアも、CTガールのネコちゃんが写ったポスターも、変わりがない。
 窓を見ると、遮光カーテンの隙間から、夏の朝日が部屋の中に漏れ出ていた。外からは雀の鳴く声も聞こえる。
 机の上の目覚まし時計を見ると、時刻は午前の六時過ぎ。普段よりも少し早い目覚めだ。
 
 僕はどうやら、夢を見ていたらしい。
 
 今までのことが現実で無かったことに、僕は心から安堵した。
 なんて、恐ろしい夢を見ていたんだ、僕は。
 思い出してみてぞっとする。あの幽霊屋敷の女主、庵さんが僕を取り殺そうという悪夢。
 昨日色々なことがあったせいか、頭の中が混乱して、あんな夢を見てしまったのかもしれない。
 でも、それが杞憂だと笑い飛ばせる自信は無かった。なにせ僕はあの人に、自分の家を知られてしまっている。
 出会ったばかりの僕を襲おうとしたあの人だ。正直、次に何をしてくるのか想像もつかない。
 「はぁ…」
 思わず溜め息が漏れる。
 今日は補修で学校だから、少しは気も紛れるかもしれない。
 しかし、今のような気分で、学校へ行くことは憂鬱だった。
 時計を見れば、目覚ましを設定している時間まで、あと少し余裕がある。
 もう一眠りしようかと思い、僕はベッドに横になろうとした。
 が、その瞬間。僕はひんやりとしたものを股間に感じて、絶句した。
 (げ、まさか)
 寝巻用のジャージのズボンの中を見る。
 白色の液体が、僕の下着を鈍く染めているのを見つけるのには時間がかからなかった。

 
367食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:21:11 ID:756uSHlM
 「早かったな、周」
 こっそりと下着を洗濯籠に隠した帰り、トイレの前にスーツ姿の父がいた。
 遠藤林太郎。
 県庁の農林部で防疫課長に勤める、公務員の鑑と言っても良い人物だ。
 色々と不祥事が取り沙汰される公務員だが、この父に限ってはそんなことは全くないだろうというほどのカタブツである。
 オールバックにした髪の毛はポマードによって、キッチリと固められており、性格そのものを滲み出していた。
 金壺眼の奥に光る瞳も、凛としており、直視されると全てを見透かされそうで、正直怖い。
 「う、うん。父さんは、今から?」
 「ああ。丁度良い。一緒に食べるか」
 家から父の勤める県庁までは、電車で片道一時間かかる。そのため父は朝八時に職場に着くため、六時半には家を出るのだ。
 そのため、七時半から補修が始まる僕と、朝食が合わないことが普通なのだ。
 「うん、そうだね」
 あんな夢をみた後のせいか、いつにも増して父さんが頼もしく見える。僕は即答して着替えに向かった。
 「あら周。珍しか、いつもより早かとね」
 学生服に着替えると、既に父は食卓に着いており、母がご飯をよそおっている最中だった。
 僕も席に着くと、母が鰯の味醂漬けとちりめんじゃこ、ジャガイモの入った味噌汁を持ってきてくれた。
 「ねえ、父さん」
 ご飯をついでもらってすぐ、父に尋ねる。食の早い父は、既に漬物の浅漬けを摘まんでいる途中だった。
 「どうした」
 「父さんは、幽霊って信じる?」
 突拍子もない質問に、父は一瞬難しい顔をしたが、しばらく考え込んだ上で答えた。
 「難しかな」
 母とは違い、あまり方言を使わない父だが、本音を話す時は訛りが出る。
 「死んだもんがどがんなるかは、死んだもんにしか分からん」
 それはそうだ、人が死んだら幽霊になるのか否か、それは死んだ人にしか聞くことが出来ない。
 「じゃあ、祟りって、信じる?」
 祟り。ある意味幽霊に取り憑かれるというのは、祟られるようなものだ。
 その意味で言えば、僕はあの人、庵さんに祟られているのかもしれない。
 「そいは、信じんな」
 今度は、父は明確に答えた。
 「どうして」
 「祟りが本当にあっとなら、宗教はもっと信じられとっと思う。考えんね、死んだ人間にそんな力があるなら、こん世の中は死人が天下ば取っとる」
 なるほど、合理的な父らしい回答だ。
 だが、僕が今直面しているのは、そんな合理的なものではなくて、現実にある幽霊への問題なんだ…。
 「周」
 食事を終え、仕事鞄を持ちながら父が言った。
 「いつでも、電話してよかけんな」
 僕を心配してくれたのだろうか。父はそれだけ言うと、照れ臭そうに玄関へと向かった。



368食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:22:04 ID:756uSHlM
シーサイド山手下から山手下交番を通り、文字浜交差点を真っ直ぐに進んでしばらくすると、左手に坂道が見えてくる。
 宰相坂よりもやや勾配が緩い、車がやっと離合できるほどの広さを持つ坂道の中腹部分に、僕の通う県立海山手高校の正門があった。
 戦後直ぐ『○×縣立海山手高等學校』と揮毫されたブロンズ製の看板がある門扉がそれだ。
 旧制中学時代からの進学校で、県下では古くからの名門校と呼ばれる学校であるが、通っている身から言わせてもらえば、特段別の高校と変わったところはないと思う。
 十五年ほど前に校舎が新築されたせいもあって、校内にあまり古臭さが無いのも理由の一つだ。
 だが、一応県立校ということで、他の高校よりも厳しい所がある。毎朝登校時に行われる点検もその一つだった。
 正門前にずらりと並ぶ、男女の列。その先頭に立つのは教師達。
 こうして毎朝、一人一人の服装や持ち物を確認しているのだ。
 生徒指導の教師を筆頭に、男子は男教師、女子は女教師が何人かに分かれてチェックを行う。
 無論、禁制品を持ち込んでいたり、服装に乱れがあったら生徒指導室での説教待ちだ。
 実際、マンガ本を持ち込んでいた生徒が、検査をパスした生徒達とは別の方向に進んでいる。
 僕は並ぶ人間が一番少ない列の最後尾に付いた。
 「…よし、次」
 数人の生徒の検査を経て、僕の番になった。
 僕の列を検査しているのは、生物担当の対馬先生だった。
 痩せた青白い顔に魚の死んだような眼と、若いのにまるっきり生気を感じさせない雰囲気を持った先生で、生徒達からは距離を置かれている。
 死のっかな。という口癖と、何故か毒物に詳しいということが、それに拍車を掛けているらしい。
 だが、朝の点検に関しては、人気のある先生だった。点検に無関心というか、ぱっぱと一見するだけで、すぐに生徒を通してしまう。
 それが例え禁制品を持ち込んでいたとしても、興味無さそうに見て見ぬ振りをしてくれるのだ。
 禁制品など持っていない僕だが、朝の点検で色々と探られるのが嫌いな性質だから、担当が対馬先生でほっとする。
 僕は対馬先生の前に出ると、黙って学生鞄の口を開けた。
 「………」
 ???
 どうしたのだろうか。対馬先生は僕を見ると、眠そうな目を更に細めて頬に手を当てた。
 何か考えているのか、口をほんの少し開けて二・三度首を捻る。
 「遠藤、だったかな」
 「あ、はい」
 「お前、女と遭ったのか?」
 反射的に、背筋が伸びた。
 「あ、え、あっ!ど、どうして…?」
 知っているのか?
 どうして、対馬先生があの女性の事を。
 驚きの表情で対馬先生の顔を見る。青白い、死神のような顔には何の感情も表れていない。
 訳が分からなかった。いや、もしかしてあの幽霊のことだから、対馬先生の所にも…?
 だが、対馬先生が次に告げたのは、拍子抜けするほど当然の事だった。
 「香だ」
 「え?」
 「お香だよ。お前、香水を付ける趣味はないだろ」
 言われてみて、自分の鼻に注意力の向ける。
 …確かにあの匂い。庵さんが付けていたお香の香りがほんの僅かに残っていた。
 上着は昨日洗濯に出していたから、ズボンから匂ってくるようだった。
 あれだけ密着したのだ。このくらいの匂いが残ってもおかしくは無いだろう。
 「恋愛は、毒だ」
 僕の様子を見ていた対馬先生がぽつりと呟いた。
 「特に、お前らみたいに若いのにはな。まぁ、若くなくても毒にかかった奴は山ほど居るが」
 頬をほんの少し歪めて、対馬先生は顎を校舎の方に突き出した。
 行けという事だろうか、僕は対馬先生に一礼して、下駄箱へと駈け出した。
 「…ほどほどにしておけよ」
 最後に聞こえた言葉が、妙に印象に残った。
 


 
369食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:23:07 ID:756uSHlM
 正午を少し過ぎたころ、午前中の授業の終わりを知らせるベルが鳴った。
 「よし、次は明日。今月中に終わらせるよう、努力してくれ」
 でっぷりと肥えた菊池先生が参考書をトントン、と叩いて授業の終わりを告げる。
 「二向聴(リャンシャンテン)ってところか、もう少しで聴牌(テンパイ)だな」
 好きな麻雀に例えられても、イマイチ良く分からない。
 先生が退出した後、教室は昼食を迎えてざわめきを取り戻す。
 弁当を食べる者、食堂へ向かう者、それぞれがグループを作って話を始める。
 僕はいつもの通り、母さんが作ってくれた弁当を机の上で食べようとした。昨日の残り物で作ったシロモノだ。
 「おぉ、遠藤」
 弁当包みを広げようとしたところで、正面から声がした。
 見ると、安岡がバツの悪そうな顔で立っている。
 「メシ、一緒に食おうぜ」
 驚いた。
 安岡は普段、吉行などの剣道部仲間と食事するのが日課だ。その彼が、僕と昼食を一緒にしようとするとは。
 「昨日、ホントに悪かったからな、今日は俺がおごるよ」
 バツが悪そうに頭を掻いて、本当に意外な提案をしてくれる。昨日僕を置いて屋敷から出たことを気に病んでいるのだろう。
 「あ、僕は弁当なんだよ」
 いつも学食で食事する安岡とは違い、僕は弁当派だ。包みを見て安岡が困惑の溜め息をつく。
 それが少し可哀相だったので、僕は安岡に提案した。
 「じゃ、食堂でたべようか」
 
 食堂へ、安岡と連れ立って歩く。
 話題はお互いの趣味のこと、最近のテレビ番組のこと、他愛のない話だった。
 しかし、これまであまり話したことのない安岡の一面が見えて、新鮮な時間だった。
 校舎一つ挟んだグラウンド沿いの食堂があっという間に近づいてきている。
 「あ、俺トイレ言ってくる」
 食堂前のトイレに入る安岡を見送りながら、僕は食道入口に掲げられた、メニュー表を見ていた。
 弁当を持つ身ではあまり利用しない食堂だが、ここの食堂は美味しいメニューが多いことで生徒からの人気は高い。
 定番メニューから、聞き慣れない名前の食品まで、様々なものが用意されている。
 「へえ、ビーフストロガノフか。何だろ、これ」
 本日のメニューで見つけた珍しい名前に、思わず独り言がでる。
 だからそれに返事が、しかも意外な人の返事が聞こえた時には本当に驚いた。

 
370食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:23:52 ID:756uSHlM
 「ロシア料理ね。牛肉と玉葱とマッシュルームを炒めて煮込むの。それをバターライスにかけるのよ」

 即座に振り向く。
 そこには彼女が、幽霊屋敷の女主人が居た。
 今日は水色のワンピースに上品な薄紫のサマーセーターを身に包み、まるで暇だからここに立ち寄ったとでもいうような表情で。
 「なっ!なななななっ!何でっ!?」
 派手に飛び退いて疑問をぶつける。
 今は昼だし、しかもここは学校という、人間ばかりの場所だ。幽霊が来るには煩すぎる場所じゃないのか?
 いや、学校に幽霊がいるのは当然か。「学校の怪談」ってカテゴリーもあるくらいだから。
 ああああ。もう訳が分からない。
 「何でって」
 庵さんは、小首を傾げて僕の質問が愚問であるかのように言った。
 その仕草も犯罪的に可愛くて、こんな状態でも、僕の喉はごくりと鳴った。
 
 「私、ここの出身だから」

 意外な回答。
 この学校の出身者?
 ああ、だったら問題無い。
 卒業生が母校を懐かしんで学び舎を尋ねる、良くある話だ。
 と、いうことは庵さんは僕の先輩になるのか。
 
 取り殺されるかもしれないという恐怖はどこへやら、あの仕草に心を奪われていた僕はかなり暢気な事を考えていた。
 その僕の方をポンと叩き、幽霊屋敷の女主は、白い歯を見せた満面の笑みで微笑んだ。
 すごく、可愛い。もう、今すぐに抱きしめてしまいたいほどの笑みで。
 
 「と、いうこと。よろしくね、後輩」
371食堂前の掲示板迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/15(金) 22:26:23 ID:756uSHlM
以上で今回の投下を終了します。

やはりエロパロということでエロ分を入れさせて頂きましたが、夢オチという偽エロで申し訳ありません。

ちゃんとした絡みはもうしばしお待ち下さい。

あと、大分下がっているので、ageさせて頂きます。

今回も乱文乱筆、失礼しました。

372名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 01:04:29 ID:/JERSSiT
瀬能と美春の続きを長期的に期待している
373名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 01:52:52 ID:7r3dlAq5
しつこい
374名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 02:16:14 ID:2vWbvPF4
GJ!
もしかして彼女は幽霊じゃないのか
375名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 07:25:00 ID:UO3rtyuR
GJ! 
親父の格好良さは異常
376名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 23:12:40 ID:QM+nEQJ2
>>371
いいね、エロい夢いいね!!
377名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 19:57:27 ID:PxIVK8y+
淫夢ハァハァ
378名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 00:19:42 ID:4w7zXg0X
亀レスだが、ちょーシリーズの年の差といえばだな

オパールとしっぽ王子を忘れてないかね?
379ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:16:21 ID:6K996WDy
>>307-311の続き書けましたので投下します。

>>315のレスの通り、このssはスピンオフですので読まれるのが嫌な方は『彼女は□□』をNGワード願います
380ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:17:03 ID:6K996WDy
『いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!ありがとうございます!ありがとうございます!
今日も出します、出しますチャンプ!彼女を泣かせたその指で、彼氏をイカせたそのテクで!
ジャンジャンバリバリ!ジャンジャンバリバリ!弾いてください出してください!
チャンプ自慢のサービスタイム!ただいま6時、スタートです!』

 午後6時。軍艦マーチが流れる中、主任自慢のマイクアピールが店内に流れる。
毎回思うんだけど、主任のマイクアピールってスゴイなぁ。よくアドリブであんなに話せるわよね。
……シモネタが多いのが、ちょっとアレなんだけどね。

『来た来た来たフィーバー!315番台、サービスタイム一番乗り!ラッキーフィーバースタート!』

 っといけないけない!マイクアピールに感心してる場合じゃなかった、仕事しなきゃ仕事!
接客はいつもニコニコ爽やかに!アタシも主任に負けないように頑張らなきゃね!

「お客様、フィーバースタートおめでとうございます!
サービスタイム中ですので、ラッキー無制限スタートです!
……ってなんだ、静馬君か。あれ?一人なんだ?今日は直樹君、来てないの?」

 無制限札を持って行くと、そこにはいつもの顔があった。
ホントに毎日来てるわね。ねぇ静馬君、なんで毎日勝てるわけ?

「アイツ、今日は残業ですよ。仕事が終わったら来るって言ってたから、もうすぐ来るんじゃないかな?」
「ふぅ〜ん、そうなんだ。君もパチンコに精を出すよりも仕事をガンバンなよ?
じゃないと出世争いで直樹君に負けちゃうぞ?じゃ、負けないように頑張ってね」

 さてと。次の台に札を刺しに行かなきゃね。
お客様がアタシを待ってるんだ。接客はいつもニコニコ爽やかに!
せっかく打ちに来てくださってるんだから、少しでも楽しんでもらわなきゃね!

「あ、麗菜さん、今日はもうすぐ上がりですよね?
今夜またメシに行きませんか?池田が飯を奢れって煩いんですよ」

 ん?また御飯に行くの?確かに今日は7時で上がりだけど……先客がいるのよね。

「今夜?今夜は先客があるからなぁ……その人が一緒でもいいのなら行ってもいいよ?
ちなみにその人、女の人よ?アタシなんかよりもすっごい大人の女性なんだから」
「麗菜さんよりも大人の女性?も、もちろん大丈夫っす!今日もオレが奢りますんで、任せてください!」

 ウソはついてない。確かにあの人、アタシなんかよりもずっと大人なんだからね。
それよりも静馬君、アタシを誘ってくれるのは嬉しいんだけど……他の子はいないの?

「君ねぇ〜、アタシなんか追いかけてないで、同年代の女の子を捕まえなよ?
せっかくいい顔してるんだからさ、もっと若い子を探した方がいいんじゃないの?
ま、せっかく奢ってくれるってんだから、美味しく御馳走になるけどね。
じゃ、食事代を負けないように気をつけてね」

 やた!これで食事代が浮いたわ!
あの人と御飯に行くと、つい飲んじゃうからビール代とかで結構な金額になっちゃうんだよね。
ま、静馬君はパチンコで勝っててお金持ってるはずだし、おまけに明日はお店はお休み。
あの人もいることだし……今日は飲んじゃおうかな?
381彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:17:41 ID:6K996WDy
「うふふふふ……おばさんまで御馳走になるなんて悪いわねぇ。
あ、お兄さん、生中お代わりと、あとシシャモとホッケお願いするわね」
「あ、アタシもお代わり!あとは、っと……大根サラダと、出汁巻き玉子くださ〜い」

 これはなんだ?なんなんだ?
仕事が終わり、静馬との待ち合わせ場所に来てみたら、麗姉さんもそこにいた。
静馬のヤロウ、童貞のクセにうまく誘い出しやがったな?その時はそう思ったもんだ。
ここまでは予定通りだったんだ。
あとは酒を飲んだ事のない静馬に飲ませ、ベロベロに酔わせダウンさせ、その隙に俺が麗姉さんを口説き落とす!
もちろん会計は静馬持ちでな。そう、こういう完璧な計画だったんだ。
なのに、なんだ?麗姉さんの横にいる、紫頭の化け物はなんだ?妖怪か?
 
「いやぁ、若い男の子の奢りで飲むお酒は格別だねぇ〜。
守屋ちゃんもしっかり飲みなさいよ?明日は休みなんだからねぇ。しっかりと飲み溜めしとかなきゃねぇ。
お兄さん、日本酒をメニューに載ってる分全部持って来てちょうだい」
「もっちろん飲みますよ!って、毛利さん、もう日本酒いっちゃうんですか?あははははは!
毛利さんペースはや〜い!酔ってどうするつもりですかぁ?」

 いつもよりハイテンションな麗姉さん。
毛利と呼ばれる伝説の妖怪の肩をバシバシ叩きながらケラケラ笑っている。
こんな麗姉さん初めて見るな……この化け物がいなきゃ最高だったのにな。
なんでこんな化け物を連れてきたんだ?俺は怒りに震え、静馬を睨みつける。
……っておいおい!お前、なんで烏龍茶なんて飲んでいるんだよ!
ここは居酒屋だぞ?酒飲まんかい!アルコール飲まんかい!

「おい、静馬!てめえ何ウーロンなんて飲んでるんだ?酒飲めや!酒を!」

 そして酔い潰れろ!酔い潰れて妖怪に介抱されるんだ!
お前が連れてきたんだ、絶対にお前に妖怪紫頭を押し付けてやるからな!

「いや、オレ、まだお酒って飲んだことなくて……っていうか、20にならなきゃ飲んだらダメだろ?」
「お前はつまんねぇやつだな、シラケちまうよ!麗姉さん、そう思いますよね?」
「そうだわねぇ……おばさん、こういう真面目な子、大好物……じゃないわね、大好きだわよぉ」
「の、飲みます!お酒をガバガバ飲みます!すみません!大至急お酒を持ってきてください!」

 だ、大好物って……あっちの意味で大好物なのか?
恐る恐る、妖怪紫頭を見てみる。……舌なめずりがここまで似合うババアも珍しいな。
静馬、ロックオンされたな。……はっはっはぁ!ざまあみろ!

「もちろん、ヤンチャな子も大好物だよぉ」

 ひぃ!こ、こっち見んな!
お、俺はヤンチャじゃない!真面目な好青年だ!

「あははははは!毛利さん、2人がビビッてるじゃないですか。あまり苛めないでくださいよ」

 震える俺達を見て、助け舟を出してくれた麗姉さん。
さすがは俺の麗姉さん、愛してるぜ!

「やだよぉ、苛めてなんかないよぉ。どうせ苛めるなら……ベッドの上がいいわよぉ。
ねぇ直ちゃん、直ちゃんもそっちの方がいいわよねぇ?」

 ひ、ひぃぃぃ〜!お、俺にそっちの趣味はねぇ!
あってもテメエとはぜってぇにしねぇ!っていうか俺をロックオンするな!
恐怖で震える身体を押さえる為、ビールを一気に飲み干す。
見、見るな!そんな目で俺を見るんじゃねえ〜!
382彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:18:13 ID:6K996WDy
「このバカ、道場に乗り込んできたはいいが、クソ親父にボッコボコにやられたんすよ!
肋骨折られて歯もへし折られて!ひゃはははは!よわっちいヤツ!ぎゃはははは!」

 上半身裸の酔っ払い直ちゃんが、困り顔の静馬ちゃんの肩をバンバンと叩く。
わたしがビールに日本酒を混ぜたのに気がつかず、ビールを飲み続けたカワイイ直ちゃん。
その工作のかいあって、見事に酔っ払ったわねぇ。
……静馬ちゃんにも飲ませたんだけど、なんで酔っ払わないのかねぇ?
でもいいねぇ、鍛えている若い子の体は!
実家が空手道場だけあって、筋肉質で余計な肉がついてない、とても美味しそうな身体をしているよぉ。
その割れた腹筋にカワイイおへそ!いいねぇ、舌を這わせたいねぇ。
ピンク色した乳首もカワイイし……静馬ちゃんが邪魔だねぇ。

「ああ〜!もう鬱陶しい!お前、飲みすぎだ!
コイツ、完全な酔っ払いだな。麗菜さんもそう思いますよね?」
「ん〜?……飲みすぎはねぇ……いけないんだぁよぉぉ」

 わたしの横で、コックリコックリと舟を漕いでいる守屋ちゃん。
う〜ん、守屋ちゃんちょっと飲みすぎちゃったねぇ。
守屋ちゃん、ほぼ毎日出勤してるから仕事疲れもあるだろうし、これ以上は無理そうだねぇ。

「あらあら、守屋ちゃんも酔っちゃってるわねぇ。2人がこんなだし、今日はもう解散かねぇ」

 守屋ちゃんまで酔っ払うのうは計算外だったねぇ。
せっかく2人を酔わせて持ち帰ろうと思ってたんだけどねぇ。
……ん?もしかしてこれは使える状況じゃないかい? 

「そうですね、2人がこれじゃあ、これ以上は無理っぽいですね。
今日はこれで解散しますか?じゃあ自分は池田を連れて帰りますね」
「ホントに直ちゃんでいいの?守屋ちゃんも酔っ払ってるんだよ?」
「そうですね、かなり酔ってますね。こんな麗菜さんはじめて見ましたよ」

 静馬ちゃん、アンタは鈍感だねぇ。

「おばさんがこんなこと言うのもなんだけど、チャンスだと思うよ?」
「へ?チャンス、ですか?」
「そう、チャンスだよ。アンタのライバルは酔っ払っててこれモンだし……」

 いつの間にか寝転がり、ガーガーとイビキをたてて寝ている直ちゃんを指差す。
カワイイ寝顔だねぇ。今夜は一晩中眺めてあげようかね?

「アンタの好きな人もこうなってるんだよ?」

 アタシの肩に、小さな顔を乗せ、スヤスヤと寝息をたてている守屋ちゃん。
ホント、女のわたしから見てもカワイイ子だよぉ。……わたしが男だったらほっとかないねぇ。

「ええ、2人とも寝ちゃってますね」
「はぁぁ〜……静馬ちゃん、アンタ守屋ちゃんと付き合いたいんだろ?
まさか直ちゃんと3人仲良く、なんて考えてないだろうね?」
「そ、それは……」

 わたしの言葉に表情を曇らせる静馬ちゃん。
この子、いい子だねぇ。直ちゃんと守屋ちゃん、どっちを取るか迷ってるよぉ。
でもねぇ、恋愛ってのはね、ライバルとの戦争なんだよねぇ。
負けたら好きな子を征服されちゃうんだよねぇ。
383彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:18:49 ID:6K996WDy
「いいかい、静馬ちゃん?
恋愛なんてものはね、周りの状況を上手く利用し、いかに相手を出し抜くか、なんだよ。
こんなチャンス、滅多に回ってこないよ?
いいのかい?もたもたしてたらこのままじゃ守屋ちゃん、直ちゃんに取られちゃうよ?
直ちゃんだったら躊躇せず、守屋ちゃんを持って帰るだろうねぇ」

 アンタの好きな子が酔っ払って寝ているんだよ?
無防備に酔っ払って寝ている好きな子を、持って帰ろうとしないなんて……
静馬ちゃん、アンタ、ホントに男なのかい?

「いいのかい?守屋ちゃんを直ちゃんに取られて。
おばさん、こんなチャンスを見逃すようだったら、直ちゃんに負けちゃうと思うよ?
君はそれでいいのかい?守屋ちゃんが直ちゃんに取られても我慢できるのかい?」

 両手をギュッと握り締め、唇をかみ締めている静馬ちゃん。
真剣に考えているんだねぇ。……うん、やっぱりアンタの方がいいよ。
守屋ちゃんを任せるのなら、アンタの方が間違いない。おばさんの人生経験がそう言っているよぉ。
こんな簡単なことに、ここまで悩むんだ。絶対に守屋ちゃんを大事にするに決まってるよぉ!
いいねぇ、こんないい子に好かれるなんて、守屋ちゃんが羨ましいよぉ。
……さっさと持って帰ってくれないかねぇ?早く直ちゃんを食べたいよぉ。

「……でも、麗菜さんは寝ているんですよ?卑怯じゃないですか!」
「恋愛ってのはね、卑怯でもなんでも最後に勝てばいいんだよぉ。
このまま寝てる守屋ちゃんを連れて、守屋ちゃんの部屋に乗り込んじゃいなよ!
という事で、直ちゃんはわたしが引き受けたから、守屋ちゃんを頼んだよ?」

 もう、じれったいねぇ!あんた達若いんだから、さっさとヤっちゃいなよ!
SEXから生まれる恋心ってのもあるんだよ。……ねぇ、直ちゃん?

「でも、寝てる麗菜さんの部屋に勝手に行くなんて……やっぱり卑怯ですよ」
「グダグダ言ってないで、さっさと連れていきなさい!
……守屋ちゃん、あんた達と出会うまでは、毎日わたしと飲みに行ってたんだよ。
なんでか分かるかい?女が一人で生きていくのってのはね……寂しいんだよ。
けどね、あんた達と出会ってからそれもなくなった。
守屋ちゃん、口ではあんた達から次の男は選べないと言ってたけど、本心は違うはずだよ。
じゃないと静馬ちゃんから御飯に誘われて、あんなに嬉しい顔をしないよ。
……安心させてあげなよ。守屋ちゃん、あんた達より歳を取ってることを気にしてんのよ。
年齢なんか関係ないって行動で示してあげなよ」

 そう、年齢なんて関係ないのよねぇ。……ねぇ直ちゃん?

「……わ、分かりました。でもオレ、麗菜さんの部屋、知りませんし……」
「別に守屋ちゃんの部屋じゃなくても、あんたの部屋でも、そこら辺のホテルでもいいんだよぉ。
肝心なのは守屋ちゃんをお持ち帰りする事だよぉ。……じゃあ頑張りなさいよ?」

 オドオドしてる静馬ちゃんに、守屋ちゃんを任せて店を出る。
もちろん寝ている直ちゃんをかついでいる。2人の邪魔をしちゃいけないからねぇ。
……ねぇ直ちゃん、わたし達2人の邪魔をする人がいないところへ入ろうかねぇ?
……やだよぉ!おばさん興奮してきたよぉ!
目が覚めて暴れられちゃ面倒だから、コンビニに行って、ガムテープでも買うとするかねぇ?
身動きが取れない直ちゃんを美味しくいただく……やだよぉ!おばさん濡れてきちゃったよぉ!
今夜はたっぷりと、大人の女のテクニックを披露してあげようかしらねぇ?
同年代のガキなんかより、わたしの方が気持ちいいって身体に教え込んであげるわよぉ。
んふふふふふ、やっぱり若い子っていいねぇ……早くむしゃぶりつきたいねぇ。
……なんで守屋ちゃんは嫌がるんだろうねぇ?あの子も変わった子だよぉ。
384彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:19:16 ID:6K996WDy
「う、うぅ……は、吐き気が、うぷ!うぅぅ……き、気持ち悪いぃ」

 目が覚めると、見覚えのない天井が。ここ、何処だ?なんで俺、寝てたんだ?
おかしいな、居酒屋で皆でメシを食ってたはずなのに……ここは何処だ?

「直ちゃん、目が覚めたの?直ちゃん飲みすぎはダメよぉ、体壊しちゃうわよぉ」

 足元から、どこかで聞いた事のあるような、嫌な声がする。……この声って誰だっけ?

「こ、ここは何処だ?あんた誰だ?」

 足元からする声の主を見ようと起き上がろうとしたんだが……おいおいおい!手足縛られてるじゃねぇか!
しかも両手足とも手首足首同士で縛られてるから、M字開脚のようになってんじゃねぇか?
俺、こんな窮屈な姿勢でよく寝てたな。そこまで酔ってたのか……そんなに飲んだ記憶ないんだけどなぁ?

「てめぇ、誰だ!なんでヘンな格好させてるんだ!早く両手足を解きやがれ!」
「誰だって……直ちゃん冷たいよぉ。
あんなにもたくさん子宮に出してくれたのに、忘れたのかい?おばさん悲しいよぉ」

 し、子宮に出した?お、おばさん?ど、どういうことだ?
訳が分からない俺の顔を覗き見る、知った顔が。て、てめえは!

「て、てめぇは……妖怪ババア!ってなんで俺、素っ裸なんだよ!てめえ俺に何をした〜!」
「何をしたって……やだねぇ、ラブホテルですることは一つだよぉ。
『ナニ』をしたに決まってるじゃないのぉ」

 ナ、ナニ?ナニってなんだ?なにをしたんだよぉぉ〜!

「直ちゃん、攻めに弱いんだねぇ。乳首咥えてあげたら、女の子みたいに喘いでたわよ?
おばさん、興奮しちゃったわよぉ」
「お、おおおお、お前、ま、まさか……酔って寝てる俺を無理やり……襲ったのかぁぁ〜!」

 ひぃぃ〜!この俺様がこんなババアとヤッちまったのか〜!

「ヤダよぉ、襲ったなんて人聞きの悪いこと言わないでおくれよぉ。
ただ、直ちゃんに対するおばさんの愛を示しただけだよぉ」

 フザケンナてめえ!てめえは生まれてきたことを後悔させてやる!

「クソババア!てめえぜってぇぶち殺す!必ず殺してやる!」

 クソが!手足を解きやがれ!ぶち殺してやるからよぉ〜!

「あらヤダ、おばさん殺されちゃうのかい?なら今のうちに悔いが残らないように……堪能しなきゃねぇ」
「え?堪能って?……ふおおお!お、お前、どこ舐めて……あふぅ、お、おうぅ」

 突然尻に感じる違和感。ヌメヌメした温かい生き物が俺の尻の穴を這っているような感触。
こ、これは……今まで感じた事がない、おふぅ……し、尻が、あふぅ……い、いいかもしれん。
385彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:19:56 ID:6K996WDy
「カワイイよぉ。ピクピクしててとってもカワイイよぉ。直ちゃんの肛門、ピンク色して舐め応えがあるねぇ」
「ヤ、ヤメテ……んふぅ、あ、ダメ、ヤメテ……ヤメ、いや、ヤメないで……あ、ダメ、そこ、ダメ……」

 こ、声が、声が勝手に出てく……おふぅ、い、入れるな!舌をねじ込むな!お、おひ!

「ぐふふふふ、おばさんのテクニック、凄く感じるでしょ?ビクンビクンしてカワイイねぇ。
次はうつ伏せになってもらってと……恥ずかしい格好だねぇ、カワイイ肛門が丸見えだよぉ」
「や、ヤメテくれぇ……もう許してくれぇ」

 何故か抵抗できずにババアの言うとおり、うつ伏せになってしまう。
両手を両足にM字開脚の形で縛られているため、うつ伏せ状態だと尻の穴は丸見えだ。
こ、こんな恥ずかしい格好をさせられているのに、なんでだ?なんで逆らおうとしないんだ?どうした、俺!
こんなババアに好き勝手に……んあ!ひぃ!あ、あふぅぅ〜。

 抵抗しようとする俺の、尻の穴に舌を這わすババア。
そ、それをされると力が入らなくなって……ひゃう!た、玉を咥えるな!転が……して。もっとしてくれぇ〜!

「ぐふふふふふ……直ちゃん、肛門を舐められながら、おチンチンをシコシコされるのって経験ないでしょ?
とっても気持ちいいんだよぅ?おばさん、直ちゃんの為に張り切って舐めて、シコシコしてあげるからね?」
「や、やめろ、もうヤメテ……もう許し……ん、んああ!き、きもち……あ、あふぅぅ、おふぅ」

 股間を這う手が、キュッと俺を握り締め、上下にピストン運動を開始する。
それと同時に尻の穴に滑った温かい物がチロチロと這い出す。
股間の手は時折亀頭をナデナデと擦ってくれ、
尻は舐めるだけじゃなく、進入してきたり吸い付いたりしてくる。
こ、これは……こんな快楽があったのか。
これがこんな妖怪ババアじゃなければ……そうだ!してくれているのは麗姉さんだと想像しよう!
麗姉さんが俺を襲って、尻まで舐めてくれてる……麗姉さんが俺を襲って、尻まで舐めてくれてる……
麗姉さんが俺を襲って、尻まで舐めてくれてる……麗姉さんが俺を襲って、尻まで舐めてくれてる……
目を瞑り、必死に頭の中で麗姉さんが俺を襲うイメージを膨らませる。
そうだ、この股間を擦ってる手も、麗姉さんの白くて小さい手。
尻を舐めている舌も、麗姉さんのカワイイ舌だ。
こ、これはいいな。かなりいい感じだぞ?このままイケるかもしれん……

「ぐふふふふ、気持ちいいかい?直ちゃん、とぉっても気持ちいいでしょ?」

 ……うげぇ〜!せっかく想像してたのに喋るんじゃねぇ!

「だ、誰が気持ちい……ひゃう!ふあ!あう!おぅぅ……」
「いきがっても説得力ないねぇ。そんなに喘いじゃったら、おばさん、俄然やる気が出ちゃうわよぉ」

 も、もう止めて……止めてくれ〜!もうイっちま…………あ、ああ、イっちゃっ……た……グス。

 チクショウ……チクショウ!こんなババアじゃなく、美人でエロいことしてくれる女を絶対に捕まえてやる!
386彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:20:25 ID:6K996WDy
(え〜とぉ……アタシの部屋にこんなポスター貼ってたっけ?)

 目が覚めると天井には知らない女性のポスターが。
黒髪が腰くらいまで伸びており、綺麗で意志の強そうな顔をしている女性のポスター。
なんでこんなのが張ってあるの?アタシ、こんな人知らないよ?
なんでだろ?……あいててて、あ、頭が痛いよぉ〜。
なんでこんなポスターがあるのか考えようとしたら、ズキンズキンと頭痛が。うぅぅ、二日酔いだぁ。
昨日は飲みすぎたなぁ。どうやって部屋に帰って来たか、記憶がないんだもんなぁ。
……あれ?なんかおかしいわね?この間干したばかりなのに汗臭い布団に、スプリングが弱ってるベッド。
そもそもアタシ、ベッドを使ってないし。ってことはここはアタシの部屋じゃない?
もしかして毛利さんの部屋に泊まっちゃったのかな?酔ったアタシを泊めてくれたのかな?
キョロキョロと部屋の中を見渡してみると……今度は男の人のポスターが張ってあった。
……前に来た時、ジャイアント馬場のポスターなんかあったっけ?毛利さん、趣味変わった?
床には静馬君が寝てるし、その横には重そうなダンベルが置いてある。
毛利さん、ドル箱運びの為に体でも鍛え始めたのかな?
あれ?なんかおかしくない?なんで毛利さんの部屋に静馬君がいるの?
…………ま、まさかここって?
二日酔いでふら付く頭でも分かる異常事態。い、いやぁぁぁ〜!

「な、なんでアタシがこんな部屋にいるのよ〜!こら、静馬君起きなさい!
酔った私を部屋に連れ込んで何をしたのよ!」

 ガーガーとイビキをかいている静馬君を踏みつけて起こす。酔った女の子を連れ込むなんて……最低ね!

「おぐふ!お、おお、おはようございます」
「おはようじゃな〜い!君はお酒に酔ったアタシを連れ込んで……なにをした〜!」
「な、なにをって……ベッドに寝てもらっただけですけど?」
「ウソつけ!酔ったアタシの身体を好き勝手にしたでしょ!その証拠に下着が……あれ?」

 ブラはちゃんとつけてるわね。色んなとこから寄せてるから外したら分かるわ。
という事はブラは外してないわけね?じゃあショーツだけを脱がせてした訳?最低ね!
……あれれ?ショーツもちゃんとつけてる。
っていうか、特に身体に違和感はないわ。あるとすれば二日酔いの頭くらいなものね。

「え、え〜っと……もしかして酔ってるアタシを部屋に連れ込んで、何もしなかった?」
「あ、当たり前じゃないですか!
毛利さんからは麗菜さんの部屋に行けって唆されたけど、そんな失礼な事はできません!
かといって、酔って寝てる麗菜さんをおいとけないし……だからオレの部屋に連れてきたんです」

 顔を真っ赤に染めて反論する静馬君。
あはははは!そうよね、静馬君がそんな大胆なこと出来るわけないわよね?
……あれ?でも、なんだろう?この女としてのプライドを傷つけられたような屈辱感は?
387彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:20:50 ID:6K996WDy
「……えい!」

 ドガ!

 なんかムカついたのでとりあえず殴っておく。なんでだろ?なんでこんなにムカつくんだろ?

「いでえ!な、なんで殴るんすか!オレ、なんかしましたか?」
「何もしないからよ!」
「……は?それってどういう意味ですか?」
「子供は分からなくていいの!」

 そっかぁ。静馬君、お酒を飲んでもえっちなことしてこないんだ。……しないんだぁ。
アイツとは違うのね。お酒の勢いで浮気をし、アタシの人生を狂わせた、バカ旦那とは違うんだぁ。
……っぷ、あっはははは!そっかそっかぁ、静馬君はバカな事をしない子なんだぁ。

「急に殴るんだもんなぁ、いってててて……麗菜さん?嬉しそうな顔してどうしたんですか?」
「ん?なんでもないよ?それよりこのフトン、すっごく汗臭いんだけど?ちゃんと干してるの?
部屋も汚いし……仕方ないなぁ。知らないうちにとはいえ、一泊させてもらったわけだし、掃除してあげるわね」
「ええ?そんな悪いですよ、そこら中散らかってるし……」
「別に気にしなくていいから。アタシを泊めてくれた、お礼よお礼。
それとも見られたら困るような、えっち物でも隠してるのかな?」
「な!そ、それは……」
「あはははは!なに困ってるのよ!静馬君の歳だったら、えっちな本を何冊か持ってて当たり前よ。
さ、掃除の邪魔だから、どいたどいた!」

 何故か鼻歌交じりで掃除をしてしまうアタシ。
うふふふ、久しぶりだなぁ。男の人の部屋を掃除するのって。
それにしても静馬君の部屋って、プロレスの本ばかりなんだ?
アタシと趣味が合わないなぁ。……プロレスって面白いのかな? 


 この日からアタシの中で静馬君の評価が変わった。
年下で、アタシを慕ってくれるカワイイ男の子から、安心できる、信用の置ける男に変わったの。
男として見るようになっちゃうと、静馬君って背も高く、優しくて結構いい男な訳で……
この日から2週間後、アタシ達は交際をスタートさせる事になった。
その間、直樹君はお店に来なくなっていた。
なんでもアタシ達が働くお店に近づくだけで、ジンマシンが出るようになったんだって。
……そういえばあの皆でお酒を飲んだ日の次の勤務日、毛利さんの顔、すごくツヤツヤしてたなぁ。
静馬君は、次の日、直樹君が仕事を休んだって言ってたし……毛利さん、襲ったのかな?

 こうしてアタシは新しいパートナーを手に入れた。
7歳年下だけど、アタシの事をとても大事にしてくれる、優しい人。
この人となら、今度こそ幸せになれるかな?……先の事を考えるのはまだ早いかな?  
388 ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/02/18(月) 01:21:51 ID:6K996WDy
今回は以上です。
389名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 02:36:19 ID:bN2TAybo
これはひどい
390名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 02:31:18 ID:M47vwKU8
いくら年の差とはいえババアはちょっと・・・
391名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 05:23:53 ID:omyXKqdr
まだ話は始まったばかりだろう?これは氏なりのギャグと受け取るべき。
392 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:25:50 ID:gzrCzpYS
「幽霊屋敷」シリーズを投下させて頂いているものです。

続きが出来ましたので投下させて頂きます。

今回の題名は「眠り姫の居る娯楽室迄」です。





393眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:28:00 ID:gzrCzpYS
          眠り姫の居る娯楽室迄

 学校に現れた、幽霊屋敷の女主。
 突然現れた彼女、庵さんが僕に告げたのは、自分が僕の学校の先輩だということだった。
 「何だ、遠藤。知り合いか?」
 庵さんの後ろから聞きなれた声。ハンカチで両手を拭きながら、安岡がトイレから戻ってきたのだ。
 「あ、うん」
 躊躇いがちに僕は答える。
 確かに彼女は知り合いだ。だが、知り合いであるというのと取り付かれているというのは、若干違う気がする。
 「こんにちは」
 「あ、はい。こ、こんにちは」
 庵さんが僕に背を向ける形で安岡に挨拶する。
 僕の位置からは庵さんと正対する安岡の顔が良く見えるのだが、その顔がみるみる内に赤くなって、鼻の下が伸びた。
 気持ちは良く分かるよ、安岡。こんな美人、いや麗人というのだろうか、校内の何処を探しても居ないから。
 しみじみと思う。これで幽霊でなければと。
 彼女が何時頃この学校に居たのかは分からないが、同じ時間を過ごしていたならば、きっとその美貌を毎日のように見続けていたに違いない。
 制服姿の彼女は、体操服姿の彼女は、部活姿の彼女は。時折変わるその姿に、きっと僕はどぎまぎする筈だ。
 そんな幻想を目の前の安岡も抱いているのだろうか。
 「周くん」
 しばらく妄想の世界に入っていた僕は、突如聞こえてきた庵さんの声で我に返った。
 見ると、体を安岡に向けたまま、庵さんは首をやや傾けて僕を見ている。切れ長の瞳が流し目になって、ぞっとするほど美しい。
 「これからご飯よね。邪魔しちゃったね」
 いえ、そんなことはありません。
 言葉が口から出る前に、彼女はさっと、まるで舞台の上でターンするかのように身を翻した。
 「じゃあね」
 両手を後ろで組み、軽く頭を下げて、彼女は本校舎の方向へと歩き出す。
 優雅なその仕草に、食堂前で立ち止まっていた生徒達が溜め息を付きながら見送っていた。
 「あっ、あの!」
 ようやく声が出た。
 しかし、次の言葉が出てこない。もう帰ろうとする人を留める程の言葉なんて、意外に思いつかないものらしい。
 
  
394眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:29:25 ID:gzrCzpYS
 「これから、何処に行くんですか?」
 数秒間考えに考えた後、口から出てきたのは、ありふれた質問の言葉だった。
 愚問とまでは言わないが、貧相な言葉である。
 だが、庵さんはその言葉に足を止め、ゆっくりと振り向いて告げた。
 「久しぶりだから校舎でも見ていくつもり、知り合いもいるから、挨拶でもしようかな」
 成程、校舎への再訪と挨拶回りか。卒業生が母校に帰ってきた時の定番だ。
 待てよ、挨拶回り?
 幽霊による挨拶回りってもしかしてそれは。
 「まさか、お礼参りですか?」
 そう、お礼参り。恨みつらみのある先生に対する復讐の別名だ。
 学園ものの漫画でよくあるパターンである。
 『おんどりゃあァァ先公ッ!!今日はお礼参りに来てやったけェのォォっ!!』という感じで。
 しかも彼女は幽霊だ。その彼女が行うお礼参りと言えば…。
 そんな心配があって掛けた言葉。だが、彼女は僕の言葉に一瞬目を丸くすると、次の瞬間笑い出した。
 「ふふっ、あは、あはははは。」
 本当に面白いのだろう。上品だがお腹を抱えて笑う姿は、こらえるのに必死という風体だった。
 「あはは、面白い」
 一頻り笑い終えてから、彼女は静かに告げた。
 「誰かを取り殺すとでも思った?」
 図星を突かれ、途端に次の言葉が出なくなる。
 取り殺すという生々しい言葉を本人の口から聞くと、目の前に居る彼女が急に怖く思えた。
 「ふふ、馬鹿ね」
 肩にかかった長い髪を掻き上げながら、彼女は口の端だけを上げて笑みを浮かべる。
 柔らかそうな黒髪が波打つように揺れて、背中に流れた。
 「だったら、一番危ないのはあなたじゃないの?」
 「え、僕…?」
 
 「だって周くん断ったじゃないの、私のお誘い」

 何の抑揚もない、無機質な言葉。
 僕の背中が、ぞくりと冷えた。



 
395眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:32:42 ID:gzrCzpYS
 庵さんが立ち去った後に食堂で催された安岡との会食では、自然と彼女の話が大半を占めた。
 安岡の質問攻めは、先ずどうして僕が彼女と知り合ったのか、彼女は何者かとの点から始められた。
 (あの人は幽霊屋敷の女主で、幽霊なんだ)
 なんて事実を語ったら、どれだけ電波扱いされるか分からない。
 僕は彼女を遠い親戚であり、家庭教師をしてもらっているという、誤魔化すにはベタベタな話を作り上げた。
 幸いなことに安岡はそれを信じたらしく、「くーっ、何だよそのマンガみたいな話は、俺にも美人の家庭教師をよこせー!」と叫んでいた。
 確かに僕達思春期の青少年にとって、美人の新米教師と家庭教師という存在は、エロの代名詞に等しい。
 正直彼女が幽霊でなく、僕にあんなことをしていなければ、完全に参っていただろう。
 
 食堂から戻り、一時限だけ設けられた午後の補習時間を終えるまで、妙に安岡は興奮していた気がする。
 「安岡君、今日はいいことでもあったの?」
 古文担当の釈信夫先生が、いつものオネエっぽい仕草で指摘する。
 傍から見ても分かるほど、安岡の顔は昂揚し、呆けたかのように笑みを浮かべていた。
 「んあ、何でもないっス」
 急な指摘に、安岡が一瞬かぶりを振る。授業を聞いていないことが一目で分かる反応だった。
 「じゃあ、ここを答えて。古今和歌集の編者は?」
 「えーと、藤原道長?」
 「…立ってなさい。あと、補習が終わったら、私の所へ来ること」
 げげっ、という顔をしながら安岡が立ち上がる。この釈先生には、気に入った男子学生にセクハラまがいのことをするという悪しき噂があった。
 昔、放課後に呼ばれた生徒が、下校時に薬局で痔の薬を買いに行ったという伝説が残っている。
 俺、ノーマルのままでいられるのかな。
 油蝉の鳴き声が響く教室で一人立ち尽くす安岡が、そう呟いた気がした。

 
396眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:33:56 ID:gzrCzpYS
 補習の良いところは、授業終了後のホームルームが無くて、すぐに帰れるところにある。
 古文の補習を終え、クラスメイトがおのおのの部活や帰路を急ぐ中、僕も自分の部活へ行くために本館へと向かっていた。
 この高校の校舎は、一・二年生用の棟と三年生用の棟、家庭科や化学の実験で使う教場棟、そして職員室等がある本館に分かれている。
 僕の部活は、四階建ての本校舎の三階にある、「娯楽室」と書かれた部屋を部室に使っていた。
 「お疲れ様でーす」
 引き戸をガラリと開けて、挨拶をする。
 元々生徒たちの健全な娯楽用に作られたというこの部屋は、茶道室と並ぶ校内唯一の畳敷きの部屋だった。
 八畳間程の大きさの部屋に、卓袱台と数枚の座布団。西向きの窓は開け放たれており、その下には碁盤があった。
 その隣に、棋譜帳を手にした女生徒が座椅子に座って、…いや眠っていた。
 雲で翳った夏の日差しを浴びたその女生徒は、静かな寝息をたてている。
 夏服のスカーフが規則正しく上下に揺れており、黒縁眼鏡の奥の瞳は、固く閉じられていた。
 高校三年生とは信じられないその小さな身体が座椅子に乗っている姿は、まるで子供が揺り椅子で眠っているように思える。
 僅かに赤みを帯びた前髪が眼鏡のレンズにかかり、さわさわと風に揺れていた。
 僕は静かに引き戸を閉めて、土間で静かに靴を脱ぎ、音を立てないようにして畳の上を歩く。
 彼女を起こさないよう、慎重に。
 そっと片隅に鞄を置き、彼女に近づく。碁盤の上を見ると、白黒の石が数個だけ置かれていた。
 おそらく棋譜を始めて直ぐに寝入ってしまったのだろう。昼間の一番眠い時間帯だから無理はないが、この人に限っては珍しい話ではない。
 この海山手高校の眠り姫こと、囲碁・将棋部の部長。正確には前部長の柴田恋先輩だった。
 眠り姫の二つ名の由来は言うまでもないだろう、この人は寝る。それはまた良く眠る。
 何せ、去年の囲碁の全国高校囲碁選手権大会の県大会決勝戦でも、対局中に眠ってしまった人なのだから…。

 
397眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:35:26 ID:gzrCzpYS
 全国高校囲碁選手権。
 日本棋院主催の、囲碁をする高校生にとっては甲子園ともいえる大会である。
 男子と女子で分かれて、三人一組の団体戦と個人戦により行われるこの大会で、この恋先輩は個人戦で、全国への切符をかけた戦いに挑んだ。
 宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の決闘に匹敵する大一番。文字通りに全身全霊を掛けた一騎打ち。
 その最中、恋先輩は寝た。冗談ではなく、応援しているこちらが、叫んでやっと起きるというほどに寝入っていた。
 そして待ち時間ギリギリまで寝過ごしながらも、恋先輩は勝った。
 前代未聞のこの対局の後、恋先輩に付けられた二つ名は「海山手高校の眠り姫」。
 全国大会ではその年の王者に一回戦で敗れたものの、その逸話と打ち筋の美しさから、いつしかそう呼ばれるようになったのである。
 「ん…」
 眠りから覚めようとしているのだろうか、恋先輩が小さく唸り、眉を顰めた。
 無防備だった寝顔に凛としたものが蘇えり、高貴さを含んだ表情が現れる。
 まるで貴族のお姫様のように、凛々しさと気高さを含んだ表情。眠り姫のもう一つの由来だ。
 眼鏡の下の瞳が開く、両目を覆う縁と同じように深い黒色が、何度か宙を彷徨った。
 「遠藤…?」
 視線が僕を捕らえて、恋先輩が顔を上げる。
 一瞬、呆けたような表情。おそらく思考がまだ目覚めていないのだろう。
 しばしの沈黙。
 ほんの数秒だったのかもしれないが、僕にしてみれば、何十秒とも感じられる時間だった。
 「ああ、遠藤か」
 思考が完全に目覚めたためか、恋先輩が僕に向けて微笑む。
 成程、庵さんのようにぞくりとするような美しさは無いが、綺麗な花が咲いたかのような可憐さがある。
 「お早うございます、先輩」
 前半に妙なアクセントを付けて、僕は恋先輩に声をかけた。
 また寝ていたんですか、という皮肉さを混ぜての言葉に気づいたのか、恋先輩は口を僅かにすぼめる。
 「…可笑しいな。もうとっくに昼だぞ」
 「知ってます」
 「知っているならば、この時間の挨拶は『こんにちは』の方が良い」
 恋先輩が座椅子から立ち上がる。それでも僕の胸あたりにやっと届くくらいだ。
 正直、片手で持ち運び出来るかもしれない。もっとも、本人が強行に拒否するだろうが。
 「ん?何を考えているんだ」
 僕の考えが読めているのだろうか、恋先輩が探るような視線を僕に送る。
 慌てて否定すると、彼女はふぅ、と一息ついて、碁盤を指差した。
 「まあいいさ。とりあえず指すか?」
 「はい、お願いします」
 卓袱台の下にあった座布団を引っ張り出して、恋先輩の向かいに置く。その間、恋先輩は盤上の石を集め、碁笥に直していた。
 「今日は、何目置く?」
 「三目で、お願いします」
 「いいのか?おそらく君はボクに、八割の確率で負けるぞ」
 「…四目でお願いします」
 「分かった」
 本人いわく、三人の弟に嘗められない様な生活をしていけば、自然と言葉も、男子のそれに近づいてくるらしい。
 目の前の小さな体にTシャツと半ズボンを着せれば、生意気な小学生男児が出来上がるようだ。
 まあ、男には出せない爽やかな匂いと、時折見せる女らしい仕草を見れば、彼女が女性であることは一目で分かるのだが。
 


 
398眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:36:20 ID:gzrCzpYS
 「ふん、それでは駄目だな」
 対局も終盤を迎え、僕がかなりリードされているという状況になった。
 自分でも信じられない。確かに僕と恋先輩との腕前に開きはあるが、それでもここまで差がつくことは滅多にない。
 筋が乱れている。読みも完全に外れている。
 ドツボに嵌って何もかも上手くいかない。そうとしか例えられない状況だった。
 「終わりにするか」
 「…はい」
 投了を告げる恋先輩の声に、僕は否応なく頷いた。
 「まあ、飲め」
 石を碁笥に片づけてすぐ、恋先輩が自分の学生鞄から何かを取り出し、僕に投げてよこした。
 取り損ねて畳の上に転がったそれは、恋先輩が愛飲している烏龍茶の200ミリリットル入りペットボトルだった。
 「あ、ありがとうございます」
 直ぐに拾ってお礼を言う。恋先輩は僕の目の前に近づいて座ると、一足先に同じペットボトルの蓋を開け、口に含んでいた。
 「一体、どうしたんだ?」
 唇を湿らせる程度にお茶を飲んだ恋先輩が、僕を正面から見据える。
 「心配ごとでもあるのか」
 「そんな、ことは」
 「…あるみたいだな」
 対局中に見せる、鷹の目のような視線を送られた僕に、嘘は付けなかった。
 一流の武芸者や棋士は相手の心理を見抜くことが出来ると言うが、その言葉通り、彼女は対局から僕の異常を察したのだろう。
 「女、か?」
 驚いた。そこまで分かるものなのか。
 「まぁ、そんなところです」
 素直に認める。すると恋先輩は女の子にしては可愛げのない表情で、くっくっく。と笑った。
 「ほぉ、君が女性問題で悩むとは。」
 「笑わないで下さいよ、こっちは真剣なんですから」
 「悪い悪い。で、悩んでいる理由は何なんだ?好きになったけど、告白できないとでもいうやつか?」
 「そんなのじゃありません」
 「ああ、そうだったな。君はそんなことでは悩まない男だ」
 もう一度、可愛げの無い笑い。この悪戯っ子のような笑みに、僕は不吉を覚えた。
 
 「何せ身の程を考えず、このボクに告白した男なのだからな」
 
 不発弾が爆発したような感覚。
 「わーーーーーっ!!」
 顔を真っ赤にして周りを見渡す。幸いにしてこの場所に他の人間はいないようだ。
 「な、何を言っているんですかっ!」
 「悪い悪い。これはボクと君だけの秘密だったな」
 か、確信犯だ。
 僕の反応を楽しんでいるその表情は、庵さんのそれとほとんど変わらない。女性というものは皆そうなのだろうか。
 あたふたする僕と飄々としている恋先輩。本当に誰かが見ていたら、滑稽としか思えない風景だろう。
 
 そう、学年が上がって直ぐのことだった。僕は目の前にいるこの先輩に告白し、見事に振られた。
 あの口調を、態度を、何よりその性格を愛おしいと感じるようになったのは一年生の半ばからだったろうか。
 第二次性徴期を迎えてから初めて他人に抱いた恋心。だからあの春の日、僕は彼女に部活が終わった後、この場所に残るようお願いした。
 夕闇が迫る二人だけの部屋。あの時も彼女は、今ここにいるように飄々とした顔をしていた気がする。
 こちらはかつてない緊張と、断られるのではないかという恐怖心で一杯だったというのに、気楽な様子だった。
 だから、僕が彼女に告げた言葉をよく覚えていなかった。確か恋愛映画や小説、マンガから色々と引っ張り出したものだったように思える。
 しかし、彼女が僕に告げた断わりの台詞は、今の今でもよく覚えていた。
 
 「すまない、君のことは弟のようにしか見れない」
 
 俗に言う特攻→玉砕というやつだった。
 
 
 
 
399眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:37:13 ID:gzrCzpYS
 初めて味わう失恋の痛みはまるで吐き気のようで、正直、息が止まるような感覚がした。
 言いようもない気まずさが胸の中に溢れて、頭の中に『退部』の二文字が頭の中に浮かんだ。
 すぐに背中を向けて、走り去ろうとした。この場から一刻も早く立ち去りたかった。
 しかし恋先輩は、背を向けた僕の肩に手をぽん、と置くと、振り向いた僕に困ったような顔を見せた。
 「そんな顔はしないでくれ」
 たぶん今にも泣き出しそうな顔をしていたのだろう。いつものポーカーフェイスが珍しく、弱気な顔へと崩れていた。
 今にして思えば、そんな顔にさせたのは他ならぬ彼女自身だったのだが、その時の僕にそんなことを考える余裕は無かった。
 確か彼女の手を振り払うようにして、再び引き戸へと踵を返していたはずだ。
 その背中に、今度は彼女の言葉が触れた。
 「忘れるから」
 びくりとして、もう一度振り返る。崩れていた顔は元の無表情に戻っておりしっかりと僕を見据えていた。
 「今日のことは忘れる。君とボクの間には、何も無かった」
 忘れる。ある意味残酷な言葉だ。
 今日のために費やした僕の情熱を、恋先輩への思いを、全て無かったことにするというのですか、あなたは。
 虫がいいとしか思えない、彼女の提案。馬鹿にするなと、文句の一つでも言ってやろうかとも思った。
 だが、怒りをぶつけようと視線を一度畳に移した時に僕は気づいた。彼女の足が、遠目で見ても分かるくらいに震えていたのだ。
 すぐに顔を上げて彼女をよく見ると、眼鏡の向こうにある瞳が潤んでいる。
 その時に、僕は思い出す事があった。
 『提案することは勇気の居ることだ。しかし、それを断るのは、もっと勇気の居ることだ』
 父さんが、その日の朝食の時に言っていた言葉だった。思い返せば、告白することで頭が一杯だった僕を見ていた父が、さりげなく伝えてくれた助言だったのかもしれない。
 恋先輩も、苦しかったのだ。
 例えば兄弟姉妹に告白されたとして、それを受け入れることのできる人間は多くないはずだ。
 実際、僕に妹がいたとして「お兄ちゃん、大好き!きょうだいでもいいから結婚して!!」と言われても、到底受け入れることは出来ない。
 彼女も、同じような気分だったのだろう。弟同然に見ているものからの告白は、即ち弟からの告白。
 そう考えれば、僕の告白を断らざるを得ない彼女の気持ちを理解することが出来た。
 関係は壊したくない。でも、受け入れるわけにはいかない。
 強烈なジレンマが、僕と同じように、彼女の心を苦しめていたのだ。
 「分かり、ました」
 頭とは異なり、中々冷静な判断を理解出来ない心を無理やりに抑え、僕は彼女の提案を受け入れた。
 「すまない。本当にボクの身勝手だ」
 僕の返答に安心したのか、彼女は最後に大きく息をついて言っていた。
 「このことは胸の中にしまっておく、他の誰にも言わないから」
 
 …と、言ったはずなのに、今になってその話を持ち出すとは、正直奇襲に等しい一撃だった。
 「うわ、恋先輩。それ約束違反じゃないですか?」
 「他の誰にも言わないとは言ったが、それに君は入らない。よって約束違反には該当しない」
 どうしてこう、女性というものは意地悪なのだろうか。一度は惚れた弱みだから仕方無い部分はあるが、納得いかない。
 「それで、君が悩んでいるのはどんな問題なんだ?」
 横道に逸れてしまった話を戻すべく、恋先輩が当初の質問を僕に振ってきた。
 実はあの告白以来、かえって僕と恋先輩との仲は良くなっていた。
 姉弟のような関係というべきなのだろうか、恋愛感情抜きという事で、気兼ねなく話し合うことが出来る仲になっていたのだ。
 「実は…」
 僕は幽霊屋敷で出会った庵さんのことを、恋先輩に伝えた。勿論、襲われそうになったことは隠して。
 先輩は時折ふむとか、ほうとか頷いていたが、話が終わると
 「ちょっとあっちを向いていてくれ」
 と、僕に背を向けるよう言った。

 
 
400眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:37:50 ID:gzrCzpYS
 「もういいぞ」
 少しして、振りむく。
 恋先輩は僕の目の前に両手を突き出していた。手の先はジャンケンでいうグーの形になり、固く握られている。
 「石はどこにあると思う?」
 いきなりクイズというわけか。僕は何も考えずに、先輩の左手を指差した。
 先輩がちっ、と苦い顔をするのと同時に左手が開かれる。現れたのは一個の黒石だった。
 「正解ですか」
 回答を求めて先輩に尋ねる。すると先輩は答えないまま残る右手を開いた。
 「あっ」
 右手の中には、白石が一個。すると、どちらにも石が入っているということか?
 「下も、見てみろ」
 今度は畳の上を見てみろという指示。
 視線に下にやる。うお、スカートから健康そうな恋先輩の膝小僧が…。
 っと、見る所を間違えていた。正面の畳の上には白黒の石が一つずつ、寄り添うようにして載せられている。
 つまり、石は手の中以外にもあるわけだ。
 「まずは、前提条件から疑うことだな」
 畳の上の石を摘まみながら、先輩が告げる。
 「君はボクが石の在り処を尋ねた時、付き出された両手を見て、そのどちらかにあると思った。」
 「え、ええ。そうです」
 「まずそこで君の思考は両手へと集中し、それ以外の選択肢を失った。次いで、君は『石はどこにあると思う?』の質問を違った意味に捉えた」
 「違った意味?」
 「君はこう思ったのではないか?『石は両手の内のどちらかにあると思う?』と。ボクは一度も石が一個だと限定していないのに」
 確かにそうだ、先輩は一度も石の個数について尋ねていない。
 同じようなことが、つい昨日もあった。幽霊屋敷でのミスリード、あの通用口の仕掛けと同じようなものだ。
 「つまり、君は前提条件に惑わされ―――」
 更に先輩は言葉を続けようとした。しかし次の瞬間、勢いよく開け放たれた娯楽室のドアの音にそれは遮られた。
 「ごめん、ごめん。遅れたーっ」
 元気の良い声が、部屋中に響く。
 鞄を片手に入ってきたのはこの部活の現部長で、クラスは違うが僕の同級生、初芝遼子だった。
 「あの、遅れて申し訳ありません」
 その後ろに後輩の一年生、宮城昌美さんが続く。
 「あ、恋先輩、お疲れ様です。おっ、周ちゃんも早いね〜」
 「ん、ああ」
 真っ茶色の髪を靡かせて、初芝が入ってくる。あれで地毛だというが、僕にはどうしても信じられない。
 昔バリカンで長髪を刈られた生徒が自殺して以来、この学校は服装検査は厳しくても、髪型については甘い所がある。
 「やっぱ二人とも付き合っているでしょ。もー、部活内恋愛は禁止のはずじゃ〜?」
 ばしばしと背中を叩かれた。中学までは体育会系の部活に入っていたためか、文科系部活の部員としてはかなりテンションが高いのが彼女の特徴だ。
 「あの、初芝先輩。遠藤先輩、痛がっていると思います」
 老舗の土産物屋のお嬢様である宮城さんが、遠慮がちに初芝を窘める。しかし初芝のテンションは収まることなく。
 「そろそろ吐いちゃえよ〜。おっ姉さんに言ってみ〜」
 と、今度は僕にヘッドロックをかけ始めた。
 それを隣で見ている恋先輩の視線が冷たいこと冷たいこと…。
 結局先輩の言葉を聞くことなく、今日の部活が幕を開けたのである。
401眠り姫の居る娯楽室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/02/21(木) 21:42:06 ID:gzrCzpYS
以上で、今回の投下を終了します。

作品の中に色々と謎がありますが、話が進んでいく内に明らかになっていくはずです。

実はこうなのではないかと思われる事あると思われますが、今しばらく御辛抱下さい。

今回も乱文乱筆で失礼しました。
402名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 08:50:59 ID:4Dn8PXTV
乙。
でも、一人称が僕になったり、俺になったり、庵を幽霊と信じていたり
主人公が電波にしか見えない…
403名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 20:49:52 ID:PvIRUUG3
GJ
まあ一人称が変わるなんてことは実生活でも良くあるけど、周りの人間にも見えてるヤツを幽霊だ! とは思わないよな
404名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 23:53:04 ID:KYEdVvfh
もう一人の年の差キテター!!

脇役にも個性があっていいね、このクオリティで続き頼む
405名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 12:03:30 ID:+TvssGMk
>>401
神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
続きも全裸で待ってるお
406名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 21:19:11 ID:akMXOJM4
『少年と大きなお姉さん』の続きマダ〜?
407名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 01:33:23 ID:dNm8ud89
続きが楽しみだー!
408ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:51:44 ID:P1kynJjr
>>307-311 >>380-387 の続きが書けましたので投下します。

今回もエロはナシです。エロナシが苦手な方はスルー願います。
409彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:52:34 ID:P1kynJjr
「麗菜さん、オレ、肉が喰いたいです」

 精肉コーナーで立ち止まり、1パック1000円の焼肉用お肉をジッと見つめる静馬君。
1パック1000円?ダメダメ!高い高い!高すぎるわよ!

「んん〜?お肉かぁ……う〜ん、まだ高いわね。タイムセールまで待ちなさいね」
「いやいや、金はオレが出しますから、いい肉食いましょうよ。
っていうか、焼き肉屋に行きませんか?奢りますよ?」

 静馬君との交際をスタートさせてから2週間。
初めて2人の休みが合った2連休の初日、アタシ達は夕御飯のおかずを買いにスーパーに来ている。
う〜ん、このスーパーはあまり安くないわね、タイムセールまで我慢かなぁ?

「焼き肉屋さん?う〜ん……却下ね」
「ええ〜!なんでですか?せっかく2人でゆっくりとメシを喰えるんだから、豪勢に行きましょうよ!」
「焼き肉なんてスーパーでお肉を買えば安く済むわよ。
ほら、もう少ししたらタイムセールだからお肉も安くなるって」
「えええ〜!焼き肉屋、なんでダメなんですか?
せっかく明日の事を気にせずにのんびりできる夜なんですから、肉食って、お酒飲んで楽しみましょうよ」
「はぁぁ〜、静馬君、君ねぇ分かってるの?のんびり出来る夜だからこそ、外食はダメなのよ。
……初めて君の部屋に泊まるんだよ?夕御飯くらい作らせてよ」

 そう、今夜は初めて静馬君の部屋に泊まるの。まぁ厳密に言えば初めてじゃないんだけどね。
前の時は酔って寝てたアタシを保護してくれただけだしね。
……静馬君、アタシが部屋に泊まるって意味が分かってるのかな?
静馬君って真面目でいい子なんだけど、少し……かなり鈍感なのよねぇ。
付き合いだして2週間、いまだに静馬君からのそういうアプローチはナシ。
初めて手を繋いだのもアタシからだったし、二人きりになっても、キスをしてくる素振りもない。
だから少し不安になって毛利さんに相談したの。
静馬君、本当はアタシのこと、好きじゃないんじゃないかって。
直樹君とアタシと落とす事を競ってたから、好きになったつもりだったんじゃないかって。
毛利さん、不安になってたアタシにこう言ってくれたわ。

『確かに守屋ちゃんの言うとおりかもしれないねぇ。
守屋ちゃんみたいなカワイイ女の子を前に、手を出さないなんて普通じゃ考えられないからねぇ。
でもそれがどうしたの?守屋ちゃんが静馬ちゃんを好きになった気持ちはウソなのかい?
静馬君のことが好きなら、体でも何でも使って気持ちを奪っちゃいなよぉ、虜にしちゃいなよぉ。
おばさん、そういうことから始まる恋もあると思うよ?……そうよね、直ちゃん?』

 毛利さんの言葉でアタシは決心した。
今夜、静馬君に抱かれよう。そして、アタシの物にしようって。
……もう一人で暮らすのはイヤなの。もう一人での寂しい生活には戻りたくないの。
そのために、静馬君は絶対に物にして見せるわ!……直ちゃんって言葉は聞こえなかった事にしよう。

 はぁぁ〜、まさか短時間でここまで好きになっちゃうなんてねぇ。
アタシ、結構いい年なのに、まだまだ若いわね。恋する気持ちはまだまだ10代ね!
……やっぱり静馬君って初めてなんだよね?うぅぅ〜、緊張しちゃうなぁ。
毛利さんに急かされて、少し焦っちゃったかな?
やっぱりこういう事はゆっくりとしたほうがよかったかな?
勝負下着は黒でよかったかな?セクシーに決めたつもりだけど、引いたりしないよね?
奮発して買ったんだから、引かれたらちょっとショックだなぁ。
……コンドーム一箱持って来たのはやりすぎたかな?
……一箱で足りるのかな?静馬君、体力ありそうだからなぁ。
410彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:53:14 ID:P1kynJjr
「麗菜さん?顔、少し赤いですけど、どうしたんですか?」
「……へ?な、なんでもない!それよりこのスーパー、あまり安いものがない……あああ!もやしが安い!
これはお買い得ね!一人2袋までかぁ……静馬君と2人で4袋買える訳ね。おし!買っちゃおう!」

 もやし一袋10円!これは安いわ!安いのよ!こういうのを見たら血が騒ぐってものよね〜。

「4袋も買うんですか?もやしなんかそんなに買ってどうするんです?」
「もやしはねぇ、安くて美味しくて、お金を節約するのにいい食材なのよ。
静馬君、お金はなければ困ることがたくさんあるけど、あって困る事はないわ。
だから君も将来に備えて、たくさん貯金しときなさいね?」

 そう、貯金は大事なのよね。あの浮気者と離婚して、一番苦労したのがお金だったからね。
……まだ苦労してるのよねぇ。慰謝料ふんだくっとけばよかったかな?
そんな事を考えているアタシを見つめる静馬君。
なに?そんな見つめられたら少し恥ずかしい……なんでクスクス笑ってるの?

「ははは、なんか麗菜さん、主婦って感じがするなぁ」
「へ?な、ななななんで主婦なの?アタシのどこが主婦なのよ!」

 まさか気づいたの?アタシが結婚してた事があるって気がついたの?
ウソでしょ?だって静馬君、あなたすっごく鈍感じゃないの。なんでこういうことだけ気づくのよ!

「へ?なに慌ててるんですか?いや、金銭感覚がしっかりしてるのが主婦っぽいなぁって。
自分の母親もしっかりしてたから、主婦みたいだなぁって思っただけですよ。
安売りのもやしを見つけた表情なんて、母親そっくりでしたよ」

 ……ほっ。アタシが結婚してた事があるって気がついたわけじゃないのね?
まったく、驚かせないでよ!×1だってばれちゃったかと思ったじゃないの!
……そうよね、いつかは話さなきゃいけないのよね。
静馬君、アタシの話を聞いても怒らないかな?嫌いにならないでいてくれるかな?
……母親そっくりってなによ?

「ちょっと静馬君!母親そっくりってなによ!アタシ、まだそこまで年取ってないわよ!」
「はははは!怒らないでくださいよ。ちょっとした冗談ですよ、冗談」
「女性に年齢を感じさせる話は厳禁なの!覚えときなさい!」
「ははは、分かりました。でも麗菜さんって主婦が似合いそうですよね」

 まだ言うかぁ!……え?主婦が似合う?そ、それってもしかして?
……そういうことなの?主婦になってほしいってことなの?そ、それはまだ早くない?
411彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:53:41 ID:P1kynJjr
「もやしは4袋でいいんですよね?もやしよりも肉食いたいんですけど……麗菜さん?
ジッとこっち見てどうしたんですか?」
「……へ?な、なんでもない!それよりお肉は商店街のお肉屋さんで買おうね!
グラム売りしてくれるし、おまけもしてくれるしね!」

 う〜ん、主婦が似合うってセリフは、アレを意図して言ったんじゃないみたいね。
そりゃそうよね。いくらなんでも、付き合いだして2週間で、プ、プロポーズはないわよね?
……ないのかぁ。はぁぁぁ〜。

「麗菜さん?どうしたんですか?」
「……へ?な、なんでもないってば!そ、それよりさ、さっきから君は、アタシの顔色ばかり気にしてるね」
「そりゃそうでしょ?だって麗菜さんが一緒に買い物してくれてるんですよ?
嬉しくてつい横顔を見ちゃいますよ」

 ニッコリと微笑み、アタシを見る静馬君。その真っ直ぐな視線に、ドキドキと鼓動が早くなる。
ぐぅ……こういうことを意識せず、サラッと言っちゃうのが静馬君なのよねぇ。
はぁぁ〜……その顔でこんな事をサラッと言われ続けたら、そりゃますます好きになっちゃうわよねぇ。
静馬君……天然の女たらしね。

「な、なんですか?なんでそんな目で睨むんですか?」
「ん?なんでもないよ?それよりさ、商店街の方に行こ?
お肉食べたいんでしょ?せっかくだから、いいお肉食べちゃおうね」
「おお!麗菜さんもやる気になりましたね?オレ、レバーも食いたいです!生レバ生レバ!」

 ええ?レ、レバー?レバーかぁ……せ、精力つけるにはもってこいのお肉ね。
……ゴクリ。もしかして静馬君も今夜そのつもりなんじゃ?

「やっぱり焼き肉は心躍りますよね?好きなだけ肉を食えるって最高ですよ!
社会人になってよかったぁ〜って心から思う瞬間っすね!」

 ……すっごい無邪気に笑ってるわね。
はぁぁ〜、単純にお肉を食べられるのを喜んでいるだけかぁ。……男として、それってどうなのよ?
カワイイ彼女が自分の部屋に泊まりに来るんだよ?
それなのに、お肉を食べれるからって、そんなに嬉しそうな顔をして!
そんな顔嬉しそうな顔、今までアタシに見せたことないでしょ!……あれ?嬉しそうな顔?
あ、あれれ?アタシが泊まるって言った時より、嬉しそうな顔をしてない?
もしかしてアタシ、お、お肉に負けてるの?

「麗菜さん?急に暗い顔になってどうしたんですか?」

 そ、そうかぁ……アタシ、お肉に負けちゃってるんだぁ。

「れ、麗菜さん?オレ、なんか変なこと言いましたか?」
「……な、なんでもないよ!それよりさ、あまりお肉ばかり食べてちゃダメだよ?
しっかりとお野菜も取って、栄養のバランスを考えなきゃ。
という訳で、今日はお野菜もたっくさん食べてもらいま〜す」

 買い物籠にキャベツやたまねぎ、ピーマンに茄子を次々と入れる。 
……お肉になんか負けないわよ!にっくきお肉なんか、いっぱい食べさせてあげないんだから! 
412彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:54:27 ID:P1kynJjr
『ジュー…ジュジュー……ジュージュジュー』

 小さな電気コンロでフライパン使い、たくさん買ってきたお肉を焼く。
う〜ん、ちょっと火力が弱いわね。やっぱり料理するなら大きなガスコンロがいいなぁ。
……静馬君、買ってくれたりしないかな?
目の前のフライパンから聞こえる、ジュージューというお肉が焼けるいい音。
いい音ね、そろそろ焼けたかな?

「静馬く〜ん、お肉焼けたから、お皿持ってきて〜」

 料理の邪魔だからと、テレビの前に座らせておいた静馬君にお皿を用意してもらう。 
ん〜、いいにお〜い。よく考えたらアタシもお肉、久しぶりなのよね〜。
カルビにハラミにホルモン。レバーも買って来たし……2人で食べるにはちょっと買いすぎたかな?
いい匂いを嗅いで、お腹が自己主張を始めそうになった時、静馬君がお皿を持ってきてくれた。
うふふふふ、こういうのってなんだかいいわね、新婚時代を思い出すわ。
……ってあんな浮気者との生活を思い出すって何考えてるのよ!

「麗菜さん、この皿でいいですか?」
「ん?ちょっと小さいけど、仕方ないかな?普通、男の一人暮らしじゃ大きな皿なんてないだろうしね」
「ぐっ……大きな皿、用意してなくてすみません。今度、買って来ます!」
「あははは、わざわざ買わなくてもいいわよ。小さくても何皿も使えばそれで済む話なんだから。
それより、次はお野菜を焼くわね?すぐ焼くからタレの用意をして待っててね」

 お肉の後は、お野菜を焼く。
キャベツは生で食べるからいいとして、たまねぎとピーマン、茄子は焼かなきゃね。

「麗菜さん、オレ、たまねぎはあまり得意じゃないんですよ」
「ダメよ!好き嫌いは許しませ〜ん!という訳で、静馬君には特別に買ってきたたまねぎ全部食べさせちゃう!」
「ひ、ひでえ!そんなたまねぎばっかり食えないっすよ!」

 アタシの冗談に、真っ赤な顔で抗議して来る静馬君。
……ぷっ!あっははは!冗談を本気にしてるんだ?ホント静馬君ってカワイイなぁ。

「あははは!冗談よ、冗談。静馬君ってからかうとカワイイ反応するからつい、からかいたくなっちゃうのよね」
「ひ、ひでえ!ホントに全部食わされるのかと思いましたよ!」
「はいはい、お野菜も焼けたから、食べるわよ。お肉、冷めちゃうからね」

 小さなお皿に焼けたお野菜を盛り付けて、準備完了!
両手にお皿を持ち、小さなテーブルに運ぶ。

「じゃあ頂きましょうか?」
「うおおお!美味そうだ……頂きます!」

 ガツガツとお肉を口に運ぶ静馬君。
ホント、美味しそうに食べるわね。見てるだけでお腹が一杯になっちゃいそうだわ。

「静馬君、お肉ばかりじゃなく、お野菜も食べなきゃ。はい、たまねぎ取ってあげるね」

 たまねぎを静馬君のお皿に持って行くとヘンな顔をされた。
あははは!たまねぎ、そんなにキライなんだ?顔、ヘンな感じになってるよ?

「れ、麗菜さん、たまねぎにはちょっと嫌な思い出があって……」
「たまねぎに嫌な思い出って珍しいね?興味あるなぁ、どんな事があったの?」

 興味あるなぁ……君の昔の話。君がどんな子だったのか、知りたいなぁ。
413彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:55:41 ID:P1kynJjr
「昔、隣に住んでる子にお料理作ってあげるって、ハンバーグ食わされたんですよ。
……火がちっとも通ってない、厚切りたまねぎたっぷりの生焼け手作りハンバーグをね。
おかげで腹壊してしばらく寝込んでしまったんですよ。
たまねぎと聞いたら、あの生焼けのハンバーグを思い出して……
シャリシャリとした、生焼けたまねぎの食感を思い出して……苦手なんですよねぇ」

 生焼けのハンバーグ?それがたまねぎが苦手になったトラウマだって言うの?そんなことで?
……隣の子?それって誰よ?もしかして昔に付き合ってた女の子なの?

「だったら今度、手作りハンバーグを作ってあげるわよ。それでたまねぎ嫌いも治るでしょ?」
「ええ?い、いいんですか?」
「いいもなにも……君ねぇ、アタシは君の彼女なんだよ?
彼氏に手料理を作ってあげたいって思うのは当たり前じゃないの」
「あ、ありがとうございます!」
「きゃ!ちょっと急に大声出さないでよ!ビックリしちゃうじゃないの!
ところでさ……その隣の子ってのはどんな子だったの?」

 感動したのか、頬を赤く染め、大声でお礼を言う静馬君。
ちょっと!声大きすぎるわよ!……そこまで喜んでくれるんだぁ、嬉しいなぁ。ところでその隣の子っていうのが気になるわね。どんな子なの?

「へ?彩ですか?そうですねぇ……ちょっと素直じゃないけど、いい子ですよ」

 彩?それが静馬君の昔の彼女な訳ね?……あれ?確か静馬君って今まで誰とも付き合ったことがなかったよね?

「ふ、ふぅ〜ん……その幼馴染に手料理作ってもらえるような関係だったんだ?」
「あれは手料理というか、実験台にされたようなものですよ。
今ではオレのおふくろに料理を習ってるとか言ってましたけど、上達してるのかも妖しいですね」

 んな!お、親公認なわけ?静馬君にそんな女の子がいるの?じゃあアタシは一体なんなのよ!

「そ、その彩って子、静馬君とどういう関係なのかな?お姉さん、ちょっと気になっちゃうなぁ?」

 怒りで震える手を押さえつけ、冷静なフリして聞いてみる。
もし彼女だったりしたら、ぶっ殺すからね!……本気でね。

「どういう関係もなにも、オレが中3の時、隣に彩が引越して来たんですよ。
で、引っ越して来たばかりで友達がいなかった彩の遊び相手になってやってたんです。
今では友達も増えて明るくなったんですけど、昔は引っ込み思案で暗くて、大変だったんですよ」
「ふ、ふぅ〜ん、そうなんだぁ?で、そんな彩って子のことが今でも気になると?」
「そうなんですよねぇ。心配だから毎日電話してるんですよ」

 で、電話?毎日してるの?ちょっと静馬君!アタシにはしないくせに、なんでその女にはするのよ!

「アイツ、今年から中学に通ってるんですけど、同級生を怪我させてないか心配なんですよ」
「な、なんで毎日電話するの?ちょっとヘンじゃないかなぁ?お姉さん、ヘンだと思うなぁ?
……今年から中学生?ええ?じゃあその彩って子、今は……12歳なの?」
「そうですよ、オレより6つ下ですからね。もうすぐ13になるかな?でもそれがどうしたんですか?」

 はぁぁ〜、なぁんだ、アタシの勘違いかぁ。てっきり同い年くらいの女の子が静馬君の地元で待ってるのかと思ったわ。
6つも年下だったら、妹みたいなものね。はぁぁぁ〜、驚いたなぁ。

「そ、そうかぁ……そうなんだぁ。アタシはてっきり静馬君が囲ってる女かと思ったわよ」
「囲うってなんですか!彩は妹みたいなもんですよ」
「はいはい、分かったわよ。それよりさ、早く食べちゃおうよ。お肉、もう冷めちゃってるかもしれないけどね」
「そうっすね、では、いただきます!」
「たくさん食べて、精力つけてね」
「はい!たくさん食います!精力つけます!」

 どうやらアタシの勘違いのようね。
そうよね、静馬君が二股とかそんな器用なこと出来る訳ないわよね?気の回しすぎよね?……精力つけての意味、分かってるのかな?
414彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:56:17 ID:P1kynJjr
 美味しいお肉を食べた後、後片付けを終え、シャワーを借りる。
いざという時に、髪にお肉の匂いが残ってたらヤダからね。……そろそろ勝負をかけなきゃいけないわね。
ドキドキしながら今日の為に買ってきた下着を身に着ける。
鏡に映る下着姿の自分をチェックする。……うん、なかなかセクシーね。
こんな下着、初夜の時くらいしか着たことなかったなぁ。
あの時はアイツ、大喜びだったなぁ。静馬君も男だから喜んでくれるよね?
あとは、と。Tシャツとホットパンツを着て、露出を多くして、と。
よし、これでだったらいくら静馬君でもドキドキするでしょ?
この格好でお酒で酔って迫ったら、いくら静馬君でも……ゴクリ。
おし!気合を入れて、静馬君を誘惑するぞ!……気合を入れなきゃいけないってのはどうなんだろうね?

「静馬君、お風呂いただいたわよ〜」

 気合を入れてシャワー室から出て、静馬君に声をかける。
静馬君はテーブルの上にビールやおつまみを並べてアタシが出てくるのを待っていた。
どう?静馬君、アタシのこの姿、グッと来ない?

「麗菜さん風呂上りのビールでもどうぞ」

 缶ビールを手渡しながらも、視線をチラチラ足に向ける静馬君。
んっふっふっふ、どうやら効果はテキメンのようね! 

「ありがと。静馬君、お風呂はこまめに掃除しなきゃダメだよ?カビ、生えてたから掃除しておいたわよ」
「す、すみません。めんどくさくてついサボっちゃいました」
「まったく……これだから男の一人暮らしの部屋は汚いのよねぇ。
よし!これからは時々掃除しに来てあげるわね?」
「えええ!い、いいんですか?あ、ありがとうございます!」

 おし!これで部屋に来る理由も出来たわ。
あとは、どうえっちな雰囲気に持っていくかなんだけど、どうしよう?
……少しお酒の力、借りちゃおうかな?いくらアタシが年上でも、自分から誘うってのは恥ずかしいもんね。

「じゃあビール頂きましょか?……2人での初めての夜に、かんぱーい!」

 缶ビールを合わせ、乾杯する。乾杯の後、美味しそうに一気にビールを飲み干す静馬君。
あれ?乾杯の時にアタシ、『2人での初めての夜に』って言ったわよね?
なんで意識しないの?ねぇ静馬君、少しは意識しようよ。

「あ〜、美味い!この間、初めて飲むまではビールがこんなに美味いとは知りませんでしたよ」
「そ、そうね。特にお風呂上りのビールは美味しいわよね」
「あ、そうだ!麗菜さん、オレ、いいビデオ持ってるんですけど、一緒に見ませんか?」

 おお?これは静馬君からのアピールなのかな?
恋愛ビデオを見て、気持ちを盛り上げ、そのままの流れで……うん!
初めてするえっちには申し分のない展開ね!

「うん、いいわね、ゆっくり出来そうだね。さっそく見ようよ」
「これはレアなビデオですよ〜。なんせ田上と川田が前座で戦ってるビデオですから」

 まずは静馬君の横に座って身体を密着させてよう。
で、映画が進んできたら、肩に頭をちょこんと乗せて、ドキドキさせちゃおう。
静馬君、肩を抱いてきたりしないかな?盛り上がってきたら少し目を潤ませて、下から見つめて……
……田上?川田?戦ってる?え?それって何?
頭が混乱してるアタシに嬉しそうな顔でビデオを見せる静馬君。
それって恋愛映画なんでしょ?そうよね?ねね?

「じゃじゃ〜ん!オレ編集の秘蔵のビデオ!『全日本プロレス中継 ザ・ベスト!第6巻』です!
これを見たら興奮して今夜は眠れなくなりますよ?」

 …………マジで?
415彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:56:48 ID:P1kynJjr
「静馬君!君はねぇ、もう少し女の子の気持ちというものをだねぇ、考えなきゃいけないんだよぉ?」
「ちょっと麗菜さん、飲みすぎですよ!おわ!ちょっと重たいって!」
「こらぁ!女の子に重いとか言うのはダメ!年齢と体重の話は絶対禁止ぃ!」
「分かりましたから、乗っからないで下さいっての!」

 晩飯で焼き肉をたらふく食った後、風呂に入り、湯上りの麗菜さんとビールを飲む。
こんな至福の一時を過ごせることができるなんて、思いもしなかった。
あぁ、幸せだ。カワイイ彼女とうまい肉を食ってプロレスビデオを見ながらビールを飲む。
あぁ、ホントに幸せだ。……彼女が酔っ払いになっていなければ、だけどな。
麗菜さんはビールを4本も飲んで、かなり酔っ払っている。
今はオレの背中に乗っかってきて、後ろから首に抱きついてきてる。こんな麗菜さん、初めてだ。
麗菜さん、オレより年上なのにカワイイよなぁ。……背中に当る胸の感触がたまらんな。
池田と麗菜さんをどっちが口説き落とすか争っている時には、
麗菜さんとこんな風に出来るとは思いもしなかったな。
池田……アイツ、まだオレと口を利いてくれない。
麗菜さんと付き合うことになった時、アイツに報告をしたんだ。
オレが麗菜さんと付き合うことになったと聞いたアイツは、顔を真っ赤に染めてオレを罵りだした。

『この裏切り者!俺を生け贄にして麗姉さんを物にしたのか?卑怯者!お前とは絶交だ!』ってな。

 それ以来アイツとは口を利いていない。
職場で話しかけても無視されている。……キツイよなぁ。せっかくツレになれたと思ったのにな。
でもオレがアイツの立場ならそうしてたかもな。
酒に酔った麗菜さんを連れて帰り、気を引いたんだからな。……生け贄ってなんなんだろうな?

「だいたいねぇ。初めてねぇ。泊まりにねぇ。来たねぇ。カワイイねぇ。彼女にねぇ……」

 池田の事を考えていたオレを、飲みすぎたせいで眠いのか、フラフラしながら説教する麗菜さん。
時折オレの首筋に噛み付いてきたり、シャツの中に手を入れてくる。
胸が苦しいって言い出して、ブラジャーも脱いじまったし……黒のブラジャーなんてつけてるんだ。
このブラジャーどうすればいいんだ?とりあえずは……麗菜さんの鞄に入れておくか?
しかし麗菜さん、完璧な酔っ払いだな。いったいどうしたんだ?なんでこんなに飲んじまったんだ?
……そうか!熱いプロレスビデオが面白くて、ついつい飲んじゃったんだな?
熱い戦いに血が騒ぎ、つい飲みすぎちまったんだな?

「麗菜さん、もう今日は寝ましょうか?ちょっと飲みすぎですよ。
プロレスのビデオなら貸しますから、家でゆっくり見てくださいよ」

 新日でも貸すかな?タイガーマスク特集のほうがいいか?

「……はぁぁぁ〜、もういいわ。なんかやる気が失せちゃった、もう寝るわ」

 首筋にかじりついていた麗菜さん、急に冷めた声でオレから離れた。
あれ?麗菜さん、さっきまで酔っ払ってたよな?
なんでそんな冷静な声で話せるんだ?冷静というか、冷たいというか……怒ってるような気がする。
416彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:57:23 ID:P1kynJjr
「れ、麗菜さん?なんか怒ってませんか?」
「怒ってる?怒ってるわよ!怒ってるに決まってるでしょ!」

 えええ?な、なんで怒ってるんだ?っていうか、麗菜さん、酔っ払ってたんじゃないの? 

「君ねぇ、今夜は2人だけで初めて過ごす、記念すべき日なんだよ?
それを……なんでプロレスなんか見せられて、語られなきゃいけないの?
君がカッコイイのに全然モテなかった理由、やっと分かったわ」
「いや、ちょっと麗菜さん、急にどうしたんですか?」
「アタシがどんな覚悟で今日、泊まりに来たか考えた事あるの?
女の子が男の部屋に泊まりに行くってことは、どういうことか考えた事があるの?」
「い、いや、まったくないです。今まで生きてきて一度もないです」
「なんでないのよ!」
「いや、だって……モテなかったから」

 オレ、なんで説教されてるんだ?オレ、なんで泣きそうになってるんだ?
まさか、麗菜さん……新日派だったのか?猪木信者なのか?
猪木信者じゃないのかと疑っているオレの胸倉を掴み、顔を近づける麗菜さん。
す、すみません!なんでか分からないけど、ゴメンなさい!

「いい!静馬君!女の子が泊まりに来るってことはね……こういうことよ!」

 麗菜さんのあまりの迫力に、『殴られる!』そう思ったオレは、目を瞑り、歯を食いしばった。
しかし、歯を食いしばった瞬間、唇に柔らかい物があたり、オレの口をふさぐ。
なんで手で口を塞ぐんだ?まさか……窒息死させるつもりなのか?
そう思い、慌てて目を開けると、そこには麗菜さんのドアップの顔があった。

「ん……んん。少しは分かった?アタシがどういう覚悟で泊まりに来たか。
本来なら君からしなきゃいけない……静馬君?ねぇ聞いてるの?」

 頬を赤く染めた麗菜さんが、人差し指と中指で唇を触りながらオレを見ている。
い、今のは……今のはまさか……今のはまさか!

「れ、れれ麗菜さん?今のはまさか……その、間違ってたらすいませんけど、まさか……」
「そう、キスよ。今、アタシと静馬君は初めてキスをしたの」
「キ、キス?……お…おわわっわああああっわあ〜!!」

 い、今のがキス?さっきのがキス?あの柔らかい感触が麗菜さんの唇だったのか?

「す、すんませんでした!悪気はなかったんです!許してください!ゴメンなさい!」
「ちょ、ちょっと静馬君?君、なんで土下座してるの?」
「オレ、そんなつもりなかったんです!ワザとじゃないんです!オレ、ワザとじゃないんですぅぅ〜!」
「こらぁ!静馬君、落ち着けぇ〜!」
「で、でも、でもオレ……麗菜さんにキスしちゃったし」
「君がしたんじゃなくて、アタシがしたの!……キスでこれかぁ。これじゃSEXは当分無理かなぁ」

 え?い、今、麗菜さんの口からとんでもない単語が出なかったか?
417彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:57:47 ID:P1kynJjr
「れ、れれ、麗菜さん?今なにかとんでもない事を言いませんでしたか?」
「言ったわよ。君とSEXするのは当分無理かなぁってね」
「セ、セセセセ、セックスぅ?そ、それって、アレですか?あのセックスですか!」
「SEXに『あの』も『その』もないでしょ?ねぇ静馬君……アタシとSEXしたい?」

 ……ゴクリ。こ、これは……ドッキリカメラ?いつの間にカメラを仕掛けたんだ?
いや、オレのような小市民にドッキリを仕掛けても意味が無い。
という事は……麗菜さん、本気で言っているのか?

「は、はい!したいです!麗菜さんと……セックスしたいです!」

 お……うおおおおおおお〜〜!!!!
オレにも!オレにもついに卒業の季節が来た!
生まれてからの付き合いだった、ヤツとも今日で卒業なんだぁぁぁ〜!
さらば童貞!さようならチェリーボーイ!

「そう、君もアタシとしたいんだ?そう思ってね、コンドーム、買って来てるの。
君は用意してないと思ってね。ねぇ静馬君、コンドームの使い方、分かる?」
「いえ!全然分かりません!物さえも触った事すらありません!」
「そうなの?さすがは童貞なだけはあるわね。これ、あげるからしっかり勉強してね?」

 麗菜さんは妖しく微笑み、お泊りセットが入っている鞄の中から小さな箱を取り出す。
そしてその小さな箱を、オレに手渡す。
オレはツバを飲み込みながら、箱に書いている説明を見てみる。なになに……

『ダブルゼリー加工!!最終兵器うっすうっす1500!めちゃくちゃ薄い!!
薄いくせに、避妊は確実!老舗メーカーの成せる職人ワザ!

【ここに注目!】

●秘密兵器うっすうっす1000よりも、薄い!! ●すぐれたフィット感のラテックス製 
●分かりやすい表、裏のはっきり表示 ●ラテックスゴムと特殊ゼリー加工 ●ナチュラルタイプ 
●ゴム臭もカット! ●ダブルゼリー加工……』

 読んでみても意味はよく分からないが……とりあえず薄いという事は分かった。
やはり薄いと感触が違うのか?……オレ、うまく着けれるのか?

「うふふふふ……ねぇ静馬君、今すぐSEXしたい?」
「は、はい!したいです!今すぐしたいです!」

 胸の前で腕を組み、胸を二の腕で挟み、胸を強調する麗菜さん。
お、おおおお!この胸に顔を埋める事が出来るのか!
チクショウ!最高だ!恋人サイコー!彼女がいるって素晴らしい!

「そう、静馬君、君はアタシとSEXしたいんだ?でもね?……絶対にしないから」
「れ、麗菜さん!オレ、初めてだから何にも分からないんですけど、セックスってどう始めればいいんですかね?」
「始めるも何も……今日、君とはしないから」
「やっぱりこう、電気を消して雰囲気を盛り上げて……え?い、今、なんて言いました?」

 興奮してて聞き間違えたのかな?今、君とはしないって言ったような?
いやいやいや!そんな訳ない!あるはずがない!
だって麗菜さん、コンドームまで持ってきてるんだぞ?やる気満々じゃないか!

「聞こえなかったの?じゃあもう一度言ってあげるわね?
今日……君とは……ぜっっったいにSEXをしないって言ったのよ!」

『バチン!』
 
 頬に走る衝撃!え?ええ?なんでビンタされたんだ?
……えええ?絶対にセックスしない?ええええ!な、なんだってぇぇぇ〜?
418彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:58:10 ID:P1kynJjr
「な、なんで叩いたんすか?ねぇなんで?」
「君が女の子の気持ち、分かってないからよ!」
「ど、どういうことっすか!」
「どうもこうも……なんで初めて泊まりに来た彼女にプロレスなんて見せるのよ!
そこは恋愛映画でしょうが!」 

 『バシーン!』
 
 二発目のビンタが顎を捉える。
ぐお!脳が揺れるぜ!麗菜さん、いい張り手もってるな。

「抱きつこうが、ブラを外して胸を押し付けようが、なんで誘いに乗らないのよ!」
 
 『バシバシーン!』

 往復ビンタが両顎を的確に捉え、脳を激しく揺する。
うおをを!さすがは麗菜さん!いい打撃だ!程よく脳が揺れるぜ!

「はぁはぁはぁ……ねぇ静馬君。君、アタシのことどう思ってるの?
アタシのこと、好きじゃないの?愛してないの?アタシが……欲しくないの?」
「ほ、欲しいってどういうことですか?」
「アタシとSEXしたくないのかってことよ!で、どうなの?アタシとしたいの?したくないの?」
「し、したいっす!メチャクチャしたいです!」
「そ、したいんだ?君はアタシとSEXしたいんだ?アタシもしたいと思ってた。でもね?……してあげない」

 胸を揉みながら唇を舐め、オレを見つめる麗菜さん。
す、すげえ色っぽい……普段の麗菜さんからは想像出来ない色っぽさだ。
やっぱりオレより年上なだけはある。……やっぱ色んな経験あるんだろうなぁ。
……なんでダメなんですか!そこまでしといてダメってなんなんすか!

「そこまでしといてダメってなんですか!」
「恋人同士がケンカした時にはね、仲直りするのに一番手っ取り早いのがSEXなの。
アタシと仲直りしたい?静馬君、アタシとSEXしたい?」
「したいっす!メチャクチャしたい!今すぐしたいです!」
「うふふふふ……誰がさせるか!女の子の気持ちが全然分からない君は、一晩中悶々としときなさい!」

 アッカンベーっと舌を出し、ベッドにもぐりこむ麗菜さん。
いたいけな童貞をからかうなんてヒドイ!酷すぎるわ!
419彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:58:46 ID:P1kynJjr
「ひ、ひでえ!酷すぎる!」
「うるさいなぁ〜。寝れないでしょ?ねぇ静馬君、一緒に寝たい?アタシと一緒のベッドで寝てみたい?」
「ね、寝たいっす!麗菜さんと一緒に寝たいっす!」
「うふふふふ……誰が寝るか!君は一人で床で寝てなさい!天罰よ!」
「ひでえ!酷すぎる!ヒドイを通り越して残酷すぎる!」
「うるさいなぁ、黙って寝なさい!黙らないと……口を封じるわよ」
「く、口を封じる?な、なんすかそれ!なんでそんなおっかないこと言うんですか!」
「あああ〜!う・る・さ・いぃぃ〜!うるさいのはこの口か!」

 ベッドから飛び起きた麗菜さん、オレの口を両手でグイグイ引っ張る。
痛いっす!麗菜さん、マジで痛いです!

「こんなうるさい口は……塞いであげるわ」

 ちゅ……口から手を離し、オレの首に両手を回して抱きついてきた麗菜さん。
そして、唇に感じる甘い感触。あぁ、キスって気持ちいいんだ、こんなにもいいものだったんだ。

「ねぇ静馬君、アタシとSEXしたい?」
「は、はい!オレ、麗菜さんとしたいです!」

 ちゅ……再度唇に感じる甘い温もり。オレも麗菜さんをギュっと抱きしめる。

「アタシのこと……好き?」
「はい、好きです」

 ちゅ……見つめあい、抱きしめあいながら唇を合わせる。
あぁ、最高だ。麗菜さんとこんなキスが出来るなんて、生きててよかったぁ〜。

「愛してる?」
「愛してます。オレは守屋麗菜を愛してます」 

 ちゅちゅ、ちゅ……ついばむ様なキス。
お互いを強く抱きしめあい、唇を求めあう。……これはかなりいい雰囲気だ。
このままの流れで一気に……卒業かぁ?

「アタシも好きよ、愛してる。アタシも君とSEXしたいわ。でも今日はね……ぜっったいにさせない!」

 ……ひ、ひでえぇぇぇ〜!
 
420彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:59:11 ID:P1kynJjr
「ふんふふふ〜ん」
「どうしたんだい?守屋ちゃん、えらくご機嫌だねぇ。あぁ、そうかいそうかい、うまくいったんだ?」
「んふふふふ……それは秘密で〜す!」

 連休も終わり、今日からまた休みナシの連勤が始まる。
いつもは憂鬱な気持ちだけど、今日はちょっと違う。
職場で連休中のことを思い出し、少しにやけちゃう。たまにはいいよね?
んふふふふ……静馬君、血の涙を流しそうな顔してたなぁ。ちょっとイジワルしすぎたかな? 
でも、静馬君、鍛えてるだけあってすごい身体してたなぁ。ギュッと抱きしめられちゃったんだよね?
さすがにキスだけってのは可哀想だったかな?
いちおう枕の下にはコンドームを隠しておいたんだけど、静馬君、真面目だから襲ってこなかったんだよね。
まぁたくさんキスできたからいいかな?たくさんキスしたからえっちしなくても満足しちゃったしね。
んへへへへ……久しぶりのキスだったなぁ、気持ちよかったなぁ。
静馬君、ビックリしてたなぁ……急に大人の雰囲気で迫ったからビックリしたかな?
でも、ああいう大人の演技は疲れるなぁ。慣れないことはするもんじゃないわね。
でも静馬君、真っ赤な顔でアタシを見てたなぁ……可愛かったなぁ。……デヘヘヘヘ。

「……んへへへへへ」
「あらあら、締まりのない顔しちゃって。守屋ちゃん、仕事中は思い出すのはダメだよぉ。
じゃないとおばさんも直ちゃんとのことを思い出しちゃうじゃないのぉ……ぐへへへへ」

 不気味の笑う毛利さん。……一気に冷めたわ。直樹君、いったい何されたんだろうね?
そんな事より静馬君、今日は来ないのかなぁ?やっぱりちょっと苛めすぎちゃったかな?
静馬君の歳でオアズケ喰らっちゃったらたまらないわよね?
……今度こそ、アタシとSEXしようと誘ってくるかな?
いい雰囲気になったら許しちゃおうかな?……っていうか、いい雰囲気にしないと引っ叩いてやるわ!

『来たきたキター!578番台!本日16回目のラッキーフィーバー!おめでとうございます!』

 あっといけないいけない!仕事しなきゃ!接客はいつもニコニコ爽やかに!
せっかく打ちに来てくださってるんだから、少しでも楽しんでもらわなきゃね!

「お客様、フィーバースタートおめでとうございます!」

 ニコニコと微笑み、ドル箱を交換する。
あぁ、重いなぁ……静馬君なら軽々持ち上げちゃうだろうなぁ。腕、硬かったなぁ。
静馬君、今日は来てくれないのかな?……会いたいなぁ。顔を見たいなぁ。

 重いドル箱を持ち上げながら思い浮かべる静馬君の顔。
はぁぁ〜。今度2人でゆっくり出来るのは、いつなんだろうね?
……今度こそ、ね。静馬君、今度は期待してるからね?
アタシをその気にさせてよね?……プロレスビデオは許さないからね。
421ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/03/02(日) 23:59:44 ID:P1kynJjr
今回は以上です。
422名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 17:25:30 ID:nhLy8r22
お泊りセットワロタw
423名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:37:23 ID:NfdYkAsk
アタシというのがスイーツ(笑にしか見えない・・・。
ネタとしては面白いんだが。
424 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:02:00 ID:CtIxz3gC
「幽霊屋敷」シリーズを投下させて頂いているものです。

 遅れておりますが、続きが出来ましたので、投下させて頂きます。

 今回の題は「誰も居ない放送室迄」です。

 
425誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:03:37 ID:CtIxz3gC
              誰もいない放送室迄

 「お疲れさん。先に帰るけぇ」
 初芝と同じクラスの阿川が帰ると、娯楽室に残って居るのは僕一人になった。
 一応副部長の肩書きを持つ僕はこの部屋の鍵の管理を任されており、帰宅はいつも最後になる。
 恋先輩は今日はツイていないと言い残して早々に引き揚げ、初芝も趣味で集めているバンダナを買うために、定時に引き揚げていった。
 残っていた部員もそれぞれに帰宅して、阿川と僕だけが最後まで対局していたのだ。
 「うん、お疲れ」
 僕は碁盤を押入れの中に仕舞うと、自分の帰り支度を始めた。時間は午後五時と、そろそろ西日がきつくなり始める頃だ。
 窓が閉じていることを確認し、引き戸のそばに掛けられている鍵を取る。しっかりと鍵を閉めると、僕は二階の職員室へと向かった。
 補習のために先生達も出勤しているはずだが、鍵を返しに行った時、職員室にいたのは対馬先生だけだった。資料の整理をしているためか、難しい顔をして机に座っている。
 小さく挨拶するが、気づいていないのか何の反応もない。
 僕は職員室入口に備え付けられているボックスに鍵を戻すと、足早に職員室を後にした。
 同じように鍵を戻しにきたのだろう、見知らぬ生徒とすれ違いながら階段を下り、一階へと向かう。
 階段横の放送室を抜けた左手にある渡り廊下を通れば、一・二年生棟の下駄箱はもうすぐだ。
 昨日はあんなことがあったから、ネットを繋ぐ暇も無かった。自然と足早になる。
 だから、放送室の扉が開いていることに気付いた時も、何とも思わなかった。
 「うわ」
 左の腕に突然の衝撃。誰かの両手が手首を掴む感覚があった。
 その拍子で、足がスローモーションのように宙を舞う。
 次の瞬間には強い力で引っ張られていた。するするっと、反応する間も無く放送室の内側に引きずり込まれる。
 叩きつけられる!
 僕は目を閉じた。強い力に振り回されて、壁か何かにぶつけられる事を覚悟したのだ。
 が、僕の体は抱きとめられるかのように、柔らかい何かにぶつかった。
 その中でも最も柔らかい所へ、顔面が眼鏡越しに当たる。
 ぽわん、と両の頬に水風船が触れたような感触。瞬時に、どこかで嗅いだ事のある良い匂いが、僕の鼻孔をくすぐった。
 
 「つかまえた」

 聞き覚えのある声が聞こえた。
 声は頭の上からしているようなので、確認することにする。
 まず目を開ける。眼鏡の幅が僅かに光を入れてくれるので、薄紫色をした壁のようなものが目の前にあるのが分かる。
 次に顔を上げようとする。両頬が動くのと同時に、水風船のようなものが心地よい肌ざわりを与えてくれた。
 完全に顔を上げ終わる。目の前には見知ってしまった細い顎と、切れ長の瞳があった。
 「い、庵さん」
 声の主は庵さんだった。何を考えているのか分からない、不思議な微笑みをたたえて僕を抱きとめている。
 抱き、とめている…?
 はっ、と気づく。
 そうだ、僕は彼女に抱きとめられているのだ。すると、僕の顔がぶつかったのは。
 「うわああああっ!」
 胸、ムネ、むねっ!!
 今まで僕が顔を埋めていたのは、彼女の胸の谷間だったのだ。
 つまり水風船のように心地よかったあの感触は、彼女のおっぱいということで、いわゆる「ぱふぱふ」の体勢になっていたのである。
 恥ずかしさに、すぐ彼女の元を離れようとする。
 しかし、僕の頭はしっかりと彼女の手に抱えられ、離れようにも離れることが出来ない。
 「ふふ、赤くなって。恥ずかしいの?」
 彼女が体を入れ替えながら、僕に囁く。
 艶を帯びた気持ちの良い、心まで溶かしてしまいそうな声。
 一瞬だが力が抜ける。だが、僕は彼女の正体の事を思い、踏みとどまった。
 「そ、そんなことはありません」
 堕ちないぞ、と彼女へ反論する。
 しかし、彼女にとってはわずかな時間を稼げれば十分なようだった。
 体を入れ替えるようにして背中を入口に向けると、後ろ手で引き戸を閉めたのである。
 同時に、カチャリと鍵が閉まる音。
 背筋が凍る。閉じ込め、られた…?


  
426誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:05:01 ID:CtIxz3gC
 「ようやくお話できるわね、二人きりで」
 優位を確保したので安心したのか、庵さんの手が僕の頭から離れた。
 戒めが無くなったことを感じて、僕はすぐに彼女から離れる。一歩、また一歩。
 だがそこから進めなくなる。足が、放送室の音響装置に当たったのだ。
 後ろを振り向き、退路を確認する。音響装置の左手は通路のようになっているが、すぐ奥にCD等が入ったキャビネットがあるため、わずかな隙間しかない。
 今度は右手を向く。こちらにはスタジオへと向かうドアがあるが、庵さんの方が近い。
 追い詰められた。袋の鼠という言葉が頭をよぎる。
 そして、鼠を追い詰める猫のように、彼女が僕に向けて歩みを進める。
 「帰ったかと思って心配していたのよ」
 両手を後ろに組んで、わずかに前屈みになりながら、彼女が尋ねる。
 この姿勢は、自然と胸が強調される格好だ。
 取り立てて胸元を強調しているわけでは無い。食堂前で別れた時と同じ、水色のワンピースに薄紫のサマーセーターという姿。
 だが、布越しに触れた彼女の胸の感触を思い出し、自然と目が薄紫色の衣装にいってしまう。
 ボリュームが、ある。
 クラスの女子で最も大きな胸を持つ、海音寺よりも、大きい。
男子の誰かが盗み聞きした話によれば、海音寺がDの88というサイズだから、それ以上ということか。
 ごくりと、喉が鳴る。
 彼女の正体が何者であろうと、さっき感じた充実感は嘘じゃない。
 一瞬良からぬ方向に飛んでしまう僕の思考。だから、彼女が笑っていると気づくのに、少し時間がかかった。
 「んん〜?ふふ、ふふふ」
 彼女は後ろ手にしていた両手を腕組みのようにし、右手の指を顎の下に当てて笑っていた。とても優雅な仕草である。
 目を細め、僕を見ている両の瞳には、怪しい光があった。

 「―――やっぱり、興味あるじゃない」

 背中を、つららで貫かれるような衝撃。
 僕の考えを、読んだ?
 しかも、人に知られたら赤面モノな、好色な妄想を。読まれた!?
 「な、ななな、何を言って」
 持っていた鞄を抱きかかえて、彼女の言葉を否定する。
 顔が熱い。多分僕の顔は文字通りの赤面へと、真っ赤に染まっているのだろう。
 「図星みたいね」
 彼女は片目を瞑りながら、勝ち誇るようにしてくすくすと笑う。
 何で分かるんだろう。やはり、幽霊だから変な力でも使ったのだろうか。
 「男の人の考えることなんて、みんな一緒だから」
 心中の疑問に答えるかのように、彼女が言葉を続ける。
 「どういうことですか」
 「抱きたくなったんでしょ?」
 「え?」
 抱く。
 言うまでもなく、相手を抱くという性的な関係を意味する言葉だ。
 正直、クラスの連中がする猥談すら苦手な僕には、聞いただけでも刺激が強い言葉。そんな言葉を、目の覚めるような佳人である彼女が発する。
 まるで、背徳の響き。敬虔な修道女が淫語を使っているかのような気分だ。
 「心配したのよ。周くんは女の子に興味がないんじゃないかって」
 不思議な感覚だ。彼女が僕を襲おうとするような危険人物だと分かっていても、どういうわけか仕草や言葉に卑猥さが無い。
 学校でも男性経験を誇らしげに語る女子は結構いるが、彼女たちのような下卑た雰囲気が、庵さんには無かった。
 正直、セックスとかコンドームとか、ヤるとか膣出しするとか、女子の方が危険な淫語を使う。
 しかし、どんな淫語よりも彼女の言葉の方が、何というか…エロい。
 彼女の場合、清楚さと淫靡さの両立という相反する二つの性質が、程よく調和しているのだ。
 これが、大人の女性の色香というものなのだろうか。
 「そんなことは、無いです」
 彼女の質問を否定する。
 僕も健全な男子学生だから、女性に興味が無いと思われるのは嫌だった。
 「良かった」
 僕の回答に満足したのか、彼女はさもありなんという顔で頷いた。
 「私を抱こうと思わない男(ひと)なんて、居るわけないもの」


 
427誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:06:40 ID:CtIxz3gC
 何という、自負心。
 庵さんの言葉からはある種のプライドが感じられた。
 自分を抱こうとしない男はいない。
 普通の女性であれば身の程知らず、調子に乗っていると言われても可笑しくない台詞だ。
 だが、彼女の場合は違った。その台詞を口ずさんでも許される、気品のようなものがある。
 例えれば、自分の作る料理は客を絶対に満足させられるとの確信を持つ、高級料理店のシェフが抱く自信だ。
 彼女は、自分の美しさに何の疑いも抱いていない。
 高飛車でも、傲慢でもない。客観的な事実に基づいた、当然の事を述べているのだ。
 「だから、びっくりしたのよ」
 いつの間にか、彼女は僕のすぐ傍に立っていた。
 手を伸ばさなくても、一歩踏み出せば触れることが出来る距離。
 僕と同じくらいの身長を持つ彼女だから、鏡の前の自分のように、自然と視線が合う。
 それがとても恥ずかしくて、僕は俯こうとした。
 「あんな事を言う人なんて、初めてだったから」
 突然、彼女の声がか細くなった。
 俯きかけた自分の顔を、声のする方に向ける。彼女は唇の端を僅かに上げて、自嘲気味に微笑んでいた。
 「好きでも無い人は抱けないって」
 ああ、確かに屋敷の客間でそんなことを言った気がする。彼女に言われるまで忘れていた。
 でも、それは当然の事ではないのだろうか?
 「嘘でも、嬉しかったのよ。そんな人が居るんだと思うと」
 彼女の手が、僕の左頬に触れる。
 僕は茫然としたまま、されるがままになっていた。
 この悲しい瞳に見つめられると、何も出来なくなる。
 捨てられた子猫が、自分を気に掛けた人間に向ける哀願を帯びた視線。深い光を湛えた瞳が、僕の胸をうつ。
 恐怖心も、欲望も影を潜める。
 駄目だ、反則だ。そんな目をされたら僕は、何をされても許してしまうじゃないか。
 「嘘、なんかじゃ」
 ないです。
 全てを言い終わる前に、右頬を触られた感触。
 彼女の左手が右手と同じように伸びて、僕の顔を包んでいた。
 「わかってるわ」
 彼女の顔が僕に近づく。
 
 あ。
 
 声を上げる前に、僕の唇が塞がれた。
 最初は、ゴムみたいなものが、口に纏わりついたのかと思った。
 次に、甘い匂いが胸一杯に広がった時、これがキスというものだということを理解した。
 
 恋人同士がどちらかの部屋でお互いに目を閉じて、唇を求めあう神聖な儀式。
 僕が想像していたファースト・キス像は、確かこんなものだったと思う。
 だが、現在も継続している僕のファースト・キスは、全然違ったものになっていた。
 先ず、僕と庵さんは恋人同士ではない。
 たった一日前に出会ったばかりの年上の人で、しかも幽霊だ。
 次に、ここはどちらの家でもない。
 夕方の公園でも、誰も居ない教室でもない。ロマンチックとは無縁な放送室の中だ。
 最後に、僕は目を閉じていない。
 自分の眼鏡越しに、彼女が目を閉じているのは分かる。しかし僕の方はというと、目を閉じる暇が無かった。
 正確に言えば、目を閉じる余裕が無かった。あまりにもいきなりで、心の準備が出来ていなかったのだ。
 
 
428誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:08:10 ID:CtIxz3gC
 「ん…」
 感動を味わう間も無く、彼女の唇が離れた。
 思わず舌で自分の唇を舐める。他人の唾液の味なんて分かるはずもないが、何故か形容しがたい甘さを感じる。
 舌を口の中に戻すと、熱い感覚。
 キス、なんだ。
 今、僕が経験したのは、まぎれもなくキスなんだ。
 背中が震える。あれがキスの感触。
 夢かと思い、指で唇を触ってみる。
 何も変わったところは無い。ただ、乾いた自分の唇があるだけ。
 それなのに、強い喪失感があった。昨日、あれだけの辱めを受けたのが問題にならないほどに。
 「あ、あ、ああぁ………」
 キャビネットを背に、ずるずると身体が沈む。
 足に力が、入らない。
 僕は鞄を抱えたまま、体育座りをするような格好になって床にへたり込んだ。
 突然キスされることを俗に「唇を奪われる」と言うが、ごっそりと心の中の何かを奪われた気分だ。
 「あれ、どうしたの?」
 頭上から、声。
 反射的に顔を反らすと、庵さんが髪をかき上げるような仕草をして、僕を見下ろしていた。
 前屈みになって、笑っている。意地の悪さを感じる笑みは、まるで子悪魔のそれだ。
 「なぁに、気持ち良すぎた?」
 馬鹿な事を言う、そう思った。
 無理やりに奪われたキスが気持ち良い訳ないじゃないか…!
 だから僕は、反論の言葉を彼女に浴びせようと思った。唇を開き、動かそうとする。
 「…っ!?」
 その瞬間、僕の顎へと彼女の指が伸びた。
 優しく、流れるかのように指が顎を包み込み、おとがいの部分が親指と人差し指で挟まれる。
 これは、ロマンチックな洋画によくあるシーン。主人公がヒロインに、キスをしようとする時の仕草だ。
 「ん……」
 もう一度、キス。
 今度は彼女も眼を閉じない。僕の反応を見届けるかのような悪戯な瞳が、眼鏡越しに揺らめいている。
 少しして、密着した唇が動き始めた。僕の唇を求めるかのように、彼女が顔を動かしていたのだ。
 「やっ、やめ……」
 求めたわけではないキスを遮るべく、僕は反論する言葉を言おうとした。
 しかし、それが力無く萎む。
 不思議な感覚。最初キスされた時には感じなかった感覚が、徐々に僕の中で目覚めてきたのだ。
 
                  
429誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:09:21 ID:CtIxz3gC
 気持ち、良い………?

 そんな、馬鹿な。
 否定しようとする。だが否定しても否定しても湧き上がってくる。
 僕はおかしくなっているのではないだろうか。だって犯されそうになって、監禁されて、無理やりキスをされているというのに、快感を覚えているのだ。
 例えれば、これは麻薬。禁忌と背徳感を乗り越えて始めてしまえば、それなしではいられなくなる恐怖の薬。
 いや、彼女自身が麻薬のような存在なのかもしれない。その証拠に、彼女が幽霊であると知っていても、僕は虜にされようとしているじゃないか。
 快楽と理性の狭間で、僕の思考が乱れに乱れる。
 このまま堕ちて行きたい。妄想の中でしか支配することが出来なかった、女性の体を貪りつくしたい!
 駄目だ。欲望のまま堕ちていくのか?お前の信念はその程度だったのか!?
 二人の僕が、心の中で激しく争う。
 永遠とも思える時間の果てに、僕は片方の手を取り、決断を下した。
 「やめて、下さい…」
 キスを受け続ける中での逡巡の末、僕の理性は欲望に流されないことを選択した。
 自分でも息が上がっているのが分かる。本当は欲望のまま、庵さんを味わっていたい。
 だが、このまま流されることに恐怖があった。一度流されれば戻ってこれなくなる。そんな恐怖。
 僕は彼女の両肩に手を置いて、ゆっくりと彼女を引き剥がした。
 「あ……」
 力無い声を上げて、彼女が僕の唇から離れる。
 唾液が銀色の糸を引いて、雫がぽとりと床に落ちた。
 「どうして」
 恨めしげな彼女の声が聞こえる。
 僕は俯いたままそれを聞いていた。正直、顔を上げて彼女の顔を見たなら、決心が揺らぐかもしれないと思ったのだ。
 「どうしてよ」
 彼女の手が、僕の両手首を掴む。
 力は強くない。ただ、すがるような依存感があった。
 「やっぱり、駄目です。好きあってもいないのに、こんなことは出来ません」
 幽霊屋敷の客間でも言った言葉を、僕はもう一度繰り返した。
 キスも、セックスも、愛し合っている者同士でするべきだという、子供じみた信念だった。


 
430誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:10:16 ID:CtIxz3gC
 「凄いわね」
 両手首からの手を離すのと同時に、庵さんが呟いた。
 顔を上げて、正面を見てみる。彼女は前屈みになっていた上体を伸ばして、直立しようとしているところだった。
 「本当に、凄いわ」
 妙に晴れ晴れとした顔をして、彼女は笑顔を見せた。
 あ、可愛い。
 多分、今日見た彼女の笑顔の中で一番の笑顔。
 「でもね、周くん」
 その愛らしい表情が、曇る。豹変とも言うべき変化だ。
 初めて見る、彼女の悲しげな顔。深い光を持つ瞳と合わさって、見ている僕まで沈痛な気分になる。
 そして彼女は、嗤った。
 醜悪としか感じることの出来ない、嫌な表情を見せて、嗤った。
 
 「堕ちてしまった方が、楽なんだよ」

 恐怖感。
 彼女の台詞には、聞くものに恐れを抱かせる強い響きが込められていた。
 自然に肌が粟立つ。今まで触れていなかった、彼女の黒い一面に、僕は怯えてしまっていたのだ。
 「堕ちて、堕ちて、堕ちきって…。そうすればね、見方が変わるの。堕ちる前には分からなかったことも、分かってくるのよ」
 言葉に重みがある。彼女は一体何を見て、何を体験してきたのだろうか。
 そういえば、僕は彼女の事について何も知らない。
 彼女が幽霊屋敷の主だということは知っているが、どうして彼女が主になったのかも、彼女とあの屋敷にどんな関係があるのかも知らない。
 僕が彼女について知っていることは、幽霊であるということと、名前だけではないか。
 「だから、楽しみなのよ」
 いつの間にか、彼女の姿は引き戸の前にあった。立ち去ろうというのか、左手を取っ手にかけている。
 「周くんが堕ちるのが、どんな風に変るのかを考えるのが」
 僕が、堕ちる?
 想像出来ない。それに、彼女の言う堕ちるとはどういう意味なのだろうか。
 問いかけようと、手を伸ばす。しかし、彼女は直前にすっ、と引き戸を開いた。
 「またね。周くん」
 ふわりとスカートを翻して、彼女の姿が消える。
 水を打ったように静まり返った放送室に残されたのは、僕一人になった。
 幻のような、彼女との邂逅。夢だと言われれば信じてしまいそうな出来事だった。しかし、唇に残るキスの感覚が、今までのことは現実にあったのだと僕に告げる。
 今更ながら、唇を強く覆う。
 「キス、だよな」
 放送室の中に、僕の独り言だけが響く。
 ああ、キスしたんだ。想像とは違い、奪われたという形であったとしても、僕は女の人とキスしたんだ。
 正直、幽霊屋敷で襲われた時に大事な部分を握られた事の方が、男としては一大事なんだろうけど……。
 このキスをされた時の衝撃には比べ物にならなかった。
 そして、改めて思う。彼女は僕に取り憑いているのだと。
 父さんも、恋先輩も、言いたいことは結局「幽霊なんていない。そう考える僕の思いすごしだ」ということなんだろう。
 でも、この状況を。僕が置かれている今の状況を見ても、同じ言葉を言えるのだろうか?
 僕の居る所へ次々と現れ、考えを読み、僕を誘惑しようとしている…。
 父さん、恋先輩。
 彼女が幽霊で無いというのなら、どうして彼女は僕の前にしつこく現れるんでしょうか。
 正直、僕は格好よく無いですし、背も低いです。
 根暗で、眼鏡で、一見すればオタクですし、女の子にモテる要素は皆無です。
 それなのにどうして彼女は僕を誘惑しようとするのでしょうか。
 彼女が幽霊でないとするのなら、僕に取り憑いているのでないとするのなら、その理由が分かりません………っ!


431誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:11:53 ID:CtIxz3gC
 小テストの採点を終えた対馬治は、答案を引出しへ乱暴に仕舞うと、舌打ちをした。
 レベルが、低い。受験を控えた三年生にしては平均点が悪すぎた。
 加えて、本来自分の仕事で無い採点を押し付けられたことにも腹が立っていた。
 今回の採点は、本来同じ生物教師で三年生の担当をしている井伏がするはずだった。
 しかし、急用が出来たとかで早めに帰ったため、自分にお鉢が回ってきていたのである。
 「死のっかな…」
 嫌なことがあった時に出る、自分の口癖が出た。
 井伏はいつもそうだ。自分がこの学校の生徒だった時から、あの教師を知っているが、都合の悪いことは他人に押しつける癖がある。
 おかげで、今日は補修を終えてすぐ帰る予定だったのに、残る羽目になってしまった。
 時計を見れば、まもなく午後の五時半。今から帰る用意をしても、帰宅するのは午後六時を軽く過ぎてしまうだろう。
 笑点には間に合わない。楽しみにしていた大喜利を見ることが出来ない事を悟り、治は軽くうなだれた。
 ああ、イライラする。治は半袖カッターシャツの内ポケットの中をまさぐり、煙草を取り出した。
 学生時代から愛煙している、重めのキャスターだ。とんとん、と机で尻を叩いて、一本を取り出す。
 左手を机の上に伸ばしたところで、ここが自宅ではなく、職場である事を思い出す。灰皿があるはずは無かった。
 煙草を指に挟んで、職員室を後にする。禁煙になって久しい職員室には、煙草嫌いの教頭の意向もあり、スチールの灰皿一つ置いていない。
 職員室を出てから右手の縁側に、学校唯一の喫煙スペースが設けられている。スタンド式の灰皿を一つ置いただけの寂しい作りだ。
 全く、愛煙家には厳しい時代になったものだ。価格は上がるし、喫煙場所はどんどんと無くなっていく。
 麻薬や覚醒剤のように、煙草が禁制品になる日は近いのかもしれない。
 そんなことを考えながら、治は取り出した煙草を咥え、百円ライターの石を、何度も擦る。
 火が付くと、やがて紫色の煙が立ち上り、彼の視界を僅かに歪めた。
 足りないものが補充されたかのように、落ち着きを取り戻す。わずかだが、感覚が鋭敏になったようだ。
 その時、彼は視界の端に何者かを認めた。
 見覚えのある姿。記憶の底に眠っていた姿が、一瞬にして蘇る。
 「馬鹿な」
 思わず声が漏れる。次の瞬間、治は灰皿に煙草を押し付けて、駆け出していた。
 人影は、放送室を抜けた渡り廊下に居た。そのまま進めば、一・二年生の棟へと至るはずである。
 忘れもしない、あの長い黒髪と後姿。
 あの頃と違って、ワンピースに薄紫のサマーセーターを着ているが、見間違えるはずはない。
 縁側を走って、近づく。どたどたと音が鳴るのも気にしない。
 だから、声をかける前に彼女は気づいた。優雅に振り返り、音の主を確認する。
 間違いはなかった。彼は彼女の目の前まで走ると、息を整えて声を掛けた。
 
 「坂口先輩」

 十二年ぶりに掛ける言葉。
 もう二度と、かけることはないと思っていた言葉だった。
 声をかけられた女性は、きょとんとした表情で、治を見ていた。
 忘れられてしまっているのだろうか、彼の脳裏に、一瞬不安がよぎる。
 しかし彼女は、彼に向けてにっこりと笑うと、懐かしそうに口を開いた。
 
 「お久し振りね、治くん」
432誰も居ない放送室迄 ◆CoudB9M4c2 :2008/03/04(火) 00:15:58 ID:CtIxz3gC
以上で投下を終了します。

今回はキスでエロさを表現しようとしたのですが、難しいです。

ちなみに、主人公の思考については仕様ですので、彼を温かく見守って頂ければ幸いです。

今回も乱文乱筆失礼しました。
433名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 03:38:52 ID:ixc5ZFoT
乙。

一つだけ。バストのカップのあとの数字はふつうアンダーサイズをいう。
アンダーとトップの差がカップのサイズ。で、アンダーは5cm刻みがデフォ。
たとえばのだめカンタービレの主人公はD70=アンダー約70cmのDカップ=
トップは87.5cm前後ってこと。
スリーサイズ(BWH)のバストはトップサイズをいうけどね。
434名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 19:26:48 ID:9EXFUN2Q
乙。
ここまで幽霊と言い張るのが仕様ですか。
何かとんでもない過去でもあるのか?単なるメンヘラーなのか?
男主人公側がメンヘラーだと萌えられない…
435名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 21:42:54 ID:Dfij1fAX
GJ!
>>434まぁ「わたしたちの田村くん」好きなやつなら普通に見れると思うけど。
436名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 20:15:51 ID:lsXN7Zff
>>435
「わたしたちの田村くん」は割と好きだが、彼は壊れ易いだけでメンヘラーじゃない希ガス。


スレチすまん
437 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/07(金) 22:52:27 ID:YfH30mmB
お久しぶりです
瀬能と美春、6回目の投下行きます

・今回もエロ無し
・NGワードはトリか「瀬能と美春」で

気に入らなければスルーでお願いします
438瀬能と美春・6 4 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/07(金) 22:57:16 ID:YfH30mmB
 もしもこれが、もう少し前の話なら、冗談混じりに、美春に「おめでとう」と言っていたに違いない。
 今だって、そうしようと思えば出来るのだ。
 だが、そんな気分にはなれない。
 むしろ、自分の知らない場所で、美春に告白をした男の事を、疎ましく感じている。
 抑えていた筈の独占欲が、こんな形で顔を覗かせ始めた事に、瀬能自身困惑した。

「……別に、謝るような事じゃないだろ」

 酷く苦い気持ちをひた隠し、ビールを口にする。
 美春はやはり無言だ。

「今更、迷惑でもないし。……うん」

 それは正直な気持ちだ。
 だが、あくまで一部分にしか過ぎない事も、瀬能は良く分かっている。
 本音を言えば、こうして素直に会いたいと言ってくれる美春の気持ちは嬉しい。
 嬉しいが、同じように素直になれない自分が酷く嫌で、当たり障りのない言葉しか返せない。

 認めてしまえば良い。

 そう頭の中で囁く声に、瀬能はビールを流し込む事で無視を決める。
 そうするしかない。年の差や、回りの環境や、人間関係の柵を越える勇気が無い自分には、美春に対する気持ちを無視するしかない。

 しかし。

「……でも、やっぱ悪いよ。ごめん、もう二度としないから」

 顔を上げた美春の笑みを目にした瀬能は、思わず、缶を持つ手に力を入れた。

「私、いっつも迷惑掛けて、瀬能さんに甘えてばっかで、瀬能さんの事、考えてなかった」

 無理矢理に取り繕った笑顔が痛々しい。

「瀬能さんは大人で、私は子どもで。でも、だからって、それに甘えてばっかりじゃ、瀬能さんだって嫌だよね」
「……いやっつうか…」
「だから、もう二度とこんな我が儘言わない。ごめん、ありがと」

 瀬能の呟きが余りに小さかったのか、美春は早口で言葉を続けると、ぴょこんと頭を下げる。
 その姿に、瀬能は小さく息を飲んだ。
439 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/07(金) 23:04:30 ID:YfH30mmB
今回は以上です。

進展が遅くて申し訳ないorz
もっと萌えのある作品を書けるよう精進しますので
今暫くお付き合い願えれば有り難く…。
440 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/07(金) 23:06:08 ID:YfH30mmB
とんでもない投下失敗or2
再度投下します…ごめんなさいぃぃぃ!!
441 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/07(金) 23:25:40 ID:YfH30mmB
投下が反映されないので…日付変わった頃に再チャレンジします
スレ汚しスマソ
442 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:05:28 ID:xFNcBRc1
三度目の正直
再度注意書き

・エロ無し
・NGワードはトリか「瀬能と美春」
・気に入らなければスルーで
443瀬能と美春・6 1 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:18:58 ID:xFNcBRc1

 ときめきや恋心など、四十を手前にして無縁だと思っていた。
 とは言え、健全な肉体と思考を持っていると、それなりに性欲も湧く訳で。持て余す程ではないにしろ、処理をせねば溜るのは自然の説理。
 そんな時、不意に思い出される面影に気付き、慌てて思考を振り払う。

 恋をしている、とは思わない。
 だが、独占欲はひっそりと、静かに重く募っている。

 爆発させない程度に抑えるのは、そう難しい事ではなかったが、油断をすれば顔を覗かせるその感情に、瀬能は小さな溜め息を吐いた。
444瀬能と美春・6 2 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:20:41 ID:xFNcBRc1

 近所の公園の桜も、その殆んどを緑色に染めた、五月のある晩。
 新入社員達も仕事に慣れ、飲みに行くぐらいの余裕も生まれ始めている。その付き合いを断る理由も無く、少しばかりアルコールを胃に入れた瀬能が、自宅に戻ったのは午後十一時を過ぎた頃だった。
 風呂の支度をして、軽く酔いを覚ますためにお茶を入れる。
 その、ほんの僅かな時間の隙間を縫うようにして、携帯の着信が鳴った。

 床に放り投げた鞄を引き寄せ、携帯を取り出すが、酔いもあってか、タイミング悪く着信が途切れた。
 誰からだろうと履歴を見ると、意外なことに美春からだ。

 今時の若者の例に漏れず、美春とはメールでの遣り取りが多い。
 よほど差し迫った用件でもない限り、美春も自分も電話をする事はまずない。
 不思議に思いながら掛け直すと、一度目のコールが終る前に美春が出た。

「もしもし」
『瀬能さん?』
「どうした、こんな時間に」

445瀬能と美春・6 3 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:21:06 ID:xFNcBRc1
 大学生とは言え、美春はまだ未成年だ。
 なのに美春の背後からは、ざわざわと耳に馴染んだ喧騒が伺える。

『あの……あのね、瀬能さん』
「ん?」

 珍しく言葉に迷う様子に、瀬能は片眉を下げたが、ほろ酔い気分もあってか、急かすことなく応える。
 美春は暫し躊躇っていたようだったが、背後で「井口」と男の声が聞こえると、慌てて携帯から口を離したらしい。
 「ちょっと待って」と美春の声。男は何事かを言ったようだが、口許を抑えられているのか、瀬能の耳にまでは届かなかった。

『ごめん。あの、今日なんだけど…』

 再び美春が会話を戻す。
 軽く相槌を打った瀬能は、続く言葉の予感に、急な息苦しさを覚えた。


『泊まっちゃ、ダメかな』


446瀬能と美春・6 4 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:23:33 ID:xFNcBRc1

 美春の通う大学は電車を乗り継いで一時間程の距離にある。
 途中、瀬能の家の最寄り駅を通過して、隣の駅が美春の家の最寄り駅。
 瀬能の家から美春の家までは、歩いても三十分ほどの距離なので、瀬能の家に来る必要性は無いに等しい。

 だが。

 終電が通り過ぎる音を聞きながら、瀬能は駅の改札前で美春が来るのを待っていた。
 酔いは遠の昔に冷めきっている。
 人の少ない流れの中、美春の姿はすぐに見付かった。

「ごめんね、いきなり」
「いや……遅かったんだな」

 まだ少し肌寒い夜の空気。
 なのに、駆け寄った美春の頬は、ほんのりと赤く染まっている。

「サークルの歓迎会でさ。初、飲み会!」

 照れ臭そうに、それでも少し誇らしげに笑う美春に、瀬能は知らず眉を寄せた。
447瀬能と美春・6 5 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:24:11 ID:xFNcBRc1

「まだ未成年だろ? 捕まったらどうすんだよ」
「大丈夫だって。飲んだのだって、ほんのちょこっとだよ?」
「そのちょこっとがヤバいっつの……」

 一見上機嫌にも見える美春に、瀬能は隣を歩きながら軽く頭を小突いてやる。
 美春はコツンと鳴った頭を押さえ、誤魔化すようにへらりと笑ったが。

 瀬能の家が近付くにつれ、美春の口数は少なくなる。

 そもそも、前述の通り、美春が瀬能の家に泊まる必要などないのだ。
 なのに、わざわざ泊まりたいと電話をしてきた。しかも唐突にだ。
 何か理由があるのだろうと、見当付けていた瀬能の予感は的中した。

448瀬能と美春・6 6 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:26:21 ID:xFNcBRc1

 先に美春を風呂に入れ、待っている間に、瀬能は冷蔵庫からビールを取り出した。
 別に飲みたい訳ではない。飲んだ所で、酔える保証もないが、しらふのままで居る気にもなれなかった。

「出たよ」

 ちびりちびりと時間を掛け、半分程を飲んだ所で、美春が肩にタオルを掛けて風呂場から出て来た。
 湿った髪は後ろで一つに束ね、その毛先をタオルで拭う。
 生温くなったビールの缶をテーブルに置くと、瀬能はだらけていた姿勢を正して美春を手招いた。

「そこ座れ」
「……うん」

 テーブルを挟んで向かい合わせに座った美春は、やはり無口だ。
 二人の間に漂う空気は、明らかにいつもと違う。
 妙な緊張感さえ感じられる静寂に、瀬能はがりがりと頭を掻くと、美春に視線を定めた。
449瀬能と美春・6 7 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:27:49 ID:xFNcBRc1

「で、今日はどうした?」

 なるべく穏やかに。そう心がけて切り出した瀬能だが、美春は言葉に迷ったように、僅かに俯いて首を傾げた。

「泊まりたいなんて、理由があるんだろ?」

 急かすつもりも、叱るつもりもない。
 美春とて、もう子どもではないのだ。
 少なくとも、突然家出をして来た十数年前と比べれば、心身共に大人と呼べる年齢に近付きつつある。

 返事を待つ間、瀬能は居心地が悪いが、それは恐らく美春も同様で。
 指先で長い髪を擦り合わせていたが、やがてゆっくりと顔を上げた。

「あのね……」
「…うん」
「……告白、されたの」

 一瞬、言われた意味が分からず眉を寄せる瀬能に、美春はもごもごと口篭りながら言葉を続けた。
450瀬能と美春・6 8 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:28:54 ID:xFNcBRc1

「サークルの、先輩に。……今日、突然」
「……それで」
「断ったんだけど、考えてみてくれって。……何か……いきなりで、混乱しちゃって。色々考えてたら、瀬能さんに会いたくなって。それで……」

 言葉を切った美春が再び俯く。その間際、小さな声で「ごめんなさい」と呟かれ、瀬能は無言でビールの缶に手を伸ばした。

 もしもこれが、もう少し前の話なら、冗談混じりに、美春に「おめでとう」と言っていたに違いない。
 今だって、そうしようと思えば出来るのだ。だが、そんな気分にはなれない。むしろ、自分の知らない場所で、美春に告白をした男の事を、疎ましく感じている。
 抑えていた筈の独占欲が、こんな形で顔を覗かせ始めた事に、瀬能自身困惑した。

「……別に、謝るような事じゃないだろ」

 酷く苦い気持ちをひた隠し、ビールを口にする。
 美春はやはり無言だ。
451瀬能と美春・6 8 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:32:13 ID:xFNcBRc1

「今更、迷惑でもないし。……うん」

 それは正直な気持ちだ。
 だが、あくまで一部分にしか過ぎない事も、瀬能は良く分かっている。
 本音を言えば、こうして素直に会いたいと言ってくれる美春の気持ちは嬉しい。
 嬉しいが、同じように素直になれない自分が酷く嫌で、当たり障りのない言葉しか返せない。

 認めてしまえば良い。

 そう頭の中で囁く声に、瀬能はビールを流し込む事で無視を決める。
 そうするしかない。年の差や、回りの環境や、人間関係の柵を越える勇気が無い自分には、美春に対する気持ちを無視するしかない。

 しかし。

「……でも、やっぱ悪いよ。ごめん、もう二度としないから」

 顔を上げた美春の笑みを目にした瀬能は、思わず、缶を持つ手に力を入れた。
452瀬能と美春・6 10 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:33:27 ID:xFNcBRc1

「私、いっつも迷惑掛けて、瀬能さんに甘えてばっかで、瀬能さんの事、考えてなかった」

 無理矢理に取り繕った笑顔が痛々しい。

「瀬能さんは大人で、私は子どもで。でも、だからって、それに甘えてばっかりじゃ、瀬能さんだって嫌だよね」
「……いやっつうか…」
「だから、もう二度とこんな我が儘言わない。ごめん、ありがと」

 瀬能の呟きが余りに小さかったのか、美春は早口で言葉を続けると、ぴょこんと頭を下げる。
 その姿に、瀬能は小さく息を飲んだ。

 表面的には瀬能は大人で、美春は子ども。
 美春の言う事は正しい。正論だ。
 だが、瀬能が考えているよりもずっと、美春は大人で。でなければ、子どもの美春が、こんな事を言うはずがない。

 認めてしまえば良い。

 再度、頭の中で囁く声に、瀬能の思考は揺らぐ。
453瀬能と美春・6 11 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:34:17 ID:xFNcBRc1
 それと同時に、言い知れぬ何かに突き動かされて、瀬能は缶を床に置き、身を乗り出した。

「子どもじゃねぇよ、美春は」

 テーブルに突いた手を握りながら、瀬能は美春の顔を覗き込む。
 顔を上げた美春は、その近さに驚いたようだったが、瀬能は気にも留めずに言葉を繋いだ。

「ちゃんと、相手の事を考えられる大人になってる。全然、子どもなんかじゃない」

 認めてしまえば良い。
 そうすればきっと、もう二度と、偽物の笑顔を見なくて済む。

「だから、俺は迷惑とも思わないし、そんな美春が好きだ。ちゃんと、一人の女性として、そう思う」

 真っ直ぐに。いつも美春がそうであるように、瀬能は正面から美春の眼差しを捉えると、今までただ押し殺すだけだった本音を口に上らせた。
454瀬能と美春・6 11 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:36:20 ID:xFNcBRc1
 それと同時に、言い知れぬ何かに突き動かされて、瀬能は缶を床に置き、身を乗り出した。

「子どもじゃねぇよ、美春は」

 テーブルに突いた手を握りながら、瀬能は美春の顔を覗き込む。
 顔を上げた美春は、その近さに驚いたようだったが、瀬能は気にも留めずに言葉を繋いだ。

「ちゃんと、相手の事を考えられる大人になってる。全然、子どもなんかじゃない」

 認めてしまえば良い。
 そうすればきっと、もう二度と、偽物の笑顔を見なくて済む。

「だから、俺は迷惑とも思わないし、そんな美春が好きだ。ちゃんと、一人の女性として、そう思う」

 真っ直ぐに。いつも美春がそうであるように、瀬能は正面から美春の眼差しを捉えると、今までただ押し殺すだけだった本音を口に上らせた。
 言ってしまえば、それは案外簡単な事で、まるで肩の荷が降りたように、瀬能の心に乗し掛っていた重荷が晴れた。

 告げられた美春はと言うと、ぱちぱちと瞬きを繰り返すのみで。

「だから、もう余計な事考えんな。会いたくなったら来い。美春の我が儘ぐらい、いつだって聞いてやる」

 呆けた表情の美春の頭を撫でてやる。
 まだ湿った髪は柔らかく、その感触に瀬能の頬が綻ぶが。

「……う、っそだぁ」
「嘘じゃねぇよ」

 されるがままの美春だが、口を開けばそんな事を言う。
 それも仕方がないかと、瀬能は美春の頭から手を離すと、上げていた腰を落ち着かせた。
455瀬能と美春・6 12 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:38:24 ID:xFNcBRc1

「だって、瀬能さん。今まで全然、そんな事言わなかったし!」
「今まではな」
「ずるいよ! 私ばっかり好きなんだと思ってたんだから!」

 そう言われてしまえば、返す言葉もない。
 困った瀬能だが、その表情は心の中同様晴れ晴れとした物で、笑みを浮かべながら残るビールを飲み干すと、美春は不満そうに唇を尖らせた。

「大人ってずるい。ずるすぎる」
「ずるいずるい言うな。俺にだって事情があんだよ」

 当面の壁は、二十年来の親友でもある治樹の事。
 娘に告白したなどと知ったら、どんな顔をするやら皆目見当が付かない。下手をすれば、冷たい眼差しで拒絶される可能性だってある。
456瀬能と美春・6 13 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:39:34 ID:xFNcBRc1
 しかし美春は、そんな瀬能の気持ちを知ってか知らずか、ぶぅっと頬を膨らませたままそっぽを向いた。

「じゃあさ、瀬能さん」
「何」
「もしも、婚姻届け持ってきたら、サインしてくれる?」

 空になった缶をゴミ箱に捨てようとした瀬能の動きが止まる。
 美春の方を見ると、美春の視線は、やはり真っ直ぐに自分を捉えていて。

「…………風呂入ろ」
「やっぱりずるい!」

 逃げるようにその場を後にした瀬能の背中に、美春の声が振り掛った。



 余談ではあるが。
 瀬能が風呂から上がった時には、美春は勝手に瀬能のベッドで眠りこけており。
 その寝顔に、年相応の幼さを感じた瀬能が小さな溜め息を吐いたのは、また別の話である。
457 ◆ZZ9zuXJ0Gw :2008/03/08(土) 00:43:04 ID:xFNcBRc1
レス数消費&途中の同文投下、本当に申し訳ありません
改行規制か長文規制かに引っ掛かっていた模様

深夜の投下は控えます…orz
458名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 03:55:23 ID:Gx6Q4zay
gj

申し訳ないと思うなら続きを〜〜〜
459名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 04:16:42 ID:SkTxl13h
ぐっ じょぶ

エロ展開期待
460名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 04:19:55 ID:6UqMOxjK
GJ
待ってたよ
461名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 19:05:50 ID:cD9vnakX
GJ
同じくずっと待ってた。
462名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 21:29:24 ID:iU+kRDak
>>457
あなたが神か
463名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 03:55:34 ID:wnSYmP5m
>>457
自分も期待して待っている一人です。
がんばってください、とは言えませんが、楽しみにしていますよ〜
464名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 19:37:26 ID:1YVQOZ5u
GJ
465ID:Tm46Yhri:2008/03/09(日) 19:39:02 ID:1YVQOZ5u
GJです。
466ID:Tm46Yhri:2008/03/09(日) 19:59:10 ID:1YVQOZ5u
GJでございます
467名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 22:41:27 ID:1AO/1e0R
近年のアニメは萌えアニメが無駄に多い傾向にある。
それなのに何故、年の差萌えが普及しないのか?
理由は簡単だ、年の差萌えとは萌えアニメで扱えるようなテーマではないからである。
年の差萌えは深い、あまりにも深すぎるテーマなのだ。
468名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 10:06:47 ID:7fvJA15t
深いっつか王道だし。

あとは学校やらを舞台にすると出しにくいし、
ガキだらけの中に1人でも大人がいると事件を簡単に解決しちゃうし。
469名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 16:40:58 ID:B95OxVnY
>>457

良い仕事でした。葛藤があるのはいいことですw

ところで、投下が反映されないのは規制ではなくおそらく仕様の為です。
AAなどの荒らし対策に、先頭の一行が空白行かつ長文のレスは問答無用で弾かれるんだとか。
本当にSS書き手泣かせで自分も痛い目にあったことが……

470名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 23:05:23 ID:GfVB4BMU
なぁに、いざSSを投下しようと思ったら規制に巻き込まれていました
とかもよくあることだ
471名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:17:58 ID:XxClaQIb
全裸で待つには暖かい季節で助かる
472名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 07:43:09 ID:O/aHUWLY
473名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 14:07:39 ID:3PFRnE/t
スーパーで30〜40歳くらいの男性が小学校低学年くらいの泣いてる娘に「泣かないの」って頭ぽんぽんしながらあやしてた
なんかよくわからないけどその光景にとても萌えた
474名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 22:59:58 ID:cFurybMB
誘拐される予感
475名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 02:08:55 ID:AIeAxsnm
書き方が悪かったかもだけど、いちおう親子ねw
476名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 00:01:29 ID:sVkhVaxS
なあ、保管庫の更新遅れてないか?
管理人何処いったんだろ
477名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 00:13:45 ID:x/wS+E9w
>>475
親子のふれあいに和んだだけでしょ
478名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 19:45:07 ID:E2QrFzd5
>>476
現行スレがある間は、半年に1回か2回更新があればいいんじゃないかね
479名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 22:50:10 ID:M5MYwmzG
>>473に萌えた
エロなし短い


 私は、自分の叔父にあたるひとに恋をしていた。


 そのひとはシングルマザーだった母の、弟だった。
 私がまだお腹にいる時に、母は離婚をした。
 詳しい事情は母も祖母も叔父も語らないし、私自信も知りたいと思わないから判らないまま今に至る。
 
 ほんとうの父親に興味はない。
 私にとっては叔父が父そのものだったからだ。

 実際、叔父は一般の父親よりもよほど父親らしかった。
 私が生まれた時、叔父はまだ十八歳の高校生だった。
 祖父はとうに亡く、家計を助けるために母は産後早々に仕事に復帰し、祖母も日中は働きに出ていたため、私の世話は叔父がしていたらしい。
 そのおかげで一年余分に浪人できて、希望の大学に通わせてもらえた、と私の罪悪感を無視して叔父は穏やかに笑う。
 その後保育所に空きが出て、大学に普通に通えるようになっても、叔父が公務員試験を突破して市役所に勤め始めても、私の送迎は変わらず叔父の役目だったから、私は仕事にのめりがちだった母よりもむしろ叔父と長い時間を過ごしていた。

 私の目から見ても、母と叔父は仲のいい姉弟だった。
 たぶん叔父は、私ではなく母の為に公務員になったのだと思う。
 今となっては、真実を知る術はないけれど。


「おにいちゃん」
 私は叔父をそう呼んでいた。
 まだ十代の叔父を呼ばせるのにおじさんでは彼が気の毒だと祖母や母が考えたのだろう。
 おにいちゃんだよ、と母に教えられ、物心つく前からそう呼んでいた。

 叔父が、兄じゃなく父でもなく、おじさんなのだと知った時に沸き上がったのはまず喜びだった。
 幼いながらに、兄や父とは結婚出来ないと知ってはいたからだ。
 おじさんとなら結婚できる。
 なぜそう思い込んだのか、今でも判らない。とにかく、六歳の私は嬉しくて仕方なかった。


480あげはちょう 2/3:2008/03/23(日) 22:56:24 ID:M5MYwmzG
 
「新婚さんだね」
 スーパーの野菜売り場のトマトの前で、私の手を引いた叔父がぽつりと呟いた。
「シンコンさんって、なぁに?」
 耳慣れない言葉が理解出来なくて、叔父を見上げた。
 ん。
 叔父が私を見ないまま頷く。
 その視線の先を追うと、若い二人の男女が手を繋ぎながらピーマンを指差して笑いあっていた。

「結婚したばっかり、ってことだよ」

 だからなんなのかイマイチ判らなかったけれど、叔父の表情からそれはとてもいいことなのだと思った。
 だから、私がその嬉しいのをおにいちゃんにしてあげたいと、単純に考えたのだと思う。

「私が大きくなったら、おにいちゃん結婚してね。だから、大人になるまで、待っててね」

 そのとき、叔父の手から溢れ落ちたトマトの赤さを、今でも覚えている。あれ以上に赤いトマトに、私は未だ出会えずにいる。

「あげは」
 穏やかな声音の中に、いつもと違う空気を感じ取って、身が冷えた。

「俺はね、あげはのおじさんだから、結婚は出来ないんだよ」

「どうして?」
「法律でそう決まっているから。お父さんやお兄さんや、お母さんと結婚できないのと同じ」
「……どうして?」

 叔父はいつも優しかった。
 私がどんな悪戯をしても我が侭を言っても、頭ごなしに怒ったりはせずにいつも「なぜ」と聞いて向き合ってくれていた。
 法律、なんて曖昧なもの、納得がいかない。

 私が記憶する限り、叔父から与えられた理不尽なものは後にも先にもこれだけだ。

481あげはちょう 3/3:2008/03/23(日) 23:00:05 ID:M5MYwmzG
 
「……あげは」
 叔父の声があんまりにも悲しそうなので、私は急に鼻の奥がつんと痛んで、ああ泣くのだなとぼんやり思った。
 直後に案の定、瞳から大きな涙が溢れ落ちて、身体中が熱くなった。

 身を屈めて買い物かごを床に置いた叔父が、膝を付いてちいさな私と目線を合わせる。
 だけど私の視界はぼやぼやに歪んでいてしまって、大好きな叔父の瞳を受け止められなかった。

「泣かないの」

 大きなてのひらが、私の額を撫でる。
 その手の暖かさが、余計に私を悲しくさせた。
 ぽろぽろと止められない涙が、頬を撫でた叔父の指を濡らした。

 何も言えずただしゃくりあげるばかりの私を、ひょいと叔父は抱き上げて、今日はあげはの好きなかぼちゃのスープを作ろうか、と言った。
 かぼちゃ安くならないなぁと一昨日叔父がぼやいていたばかりだったので、私は泣きながら首を左右に振った。

「じゃあポッキー買おう」

 まだ困った声で叔父が言う。
 間食に関しては母よりもむしろ叔父のほうが厳しいのに、今日に限ってポッキーを買おうなんて。

 急にご機嫌を取られて私は何故かますます悲しくなった。


 子供の言うことだから、と適当に相槌を打ったりせずに、きちんと否定をして私を泣かせた叔父は、とても優しく、誠実だった。
 真面目で、嘘がつけなくて、優しくて優しくて、穏やかな叔父を、私は世界で一番愛していた。




おわり
482名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 23:13:35 ID:uWk9jA0X
GJ、シンコンさんがシスコンさんに見えてしまったwww
483名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 09:44:37 ID:XoWcs4C1
>>481
無粋を承知で書くが

続き読みたいです
484名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 09:58:17 ID:7LawKRjs
なにこれ。俺?
(姉が父親不明の娘を産みました)
485名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 11:40:53 ID:b8BmvvEd
>>484
泣かないの 

つ_;
486名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 13:19:40 ID:WIZsqkwV
激しく萌えた、GJ!

>>482、おかしいな、俺がいるぞ
487名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 14:51:02 ID:jr4QT9V6
蝶☆GJ!!
かなりグッときた
488名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 14:57:59 ID:hYUjRbY8
年の差分が足りない
489名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 14:06:27 ID:UfxpbqTR
「コミックアンソロジー 年の差」なる漫画があったんだが
おまえらなら読んでいそうだからこの本の評価を聞きたい
490名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 23:07:04 ID:iC1wvcPL
随分とストレートなタイトルだなw
491名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 14:41:54 ID:POB8tlLT
492名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 09:57:54 ID:UEF/Sfdxi
>>489
スクエアエニックスのヤツかい?
493名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 17:35:25 ID:29fInekd
そうそれだ
494名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 00:26:08 ID:uYJw7GvI
492だけど、ぶっちゃけ微妙だった。面白かったが歳の差としてはどうなんだってカンジ?

読んだのが少し前だし、立ち読みだからうろ覚えだが、1つ目の話なんて歳の差と言うより若返りネタだったし、小学生と花屋の話なんて恋愛すら…すまん否定ばっかだな。

まぁでも、面白い(ってか俺好み)の話もあったな。技師?と配達の少年の話は相当キタ。古本屋で体をクネクネさせながら読んでたぜw

長文スマソ
495名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 15:48:03 ID:ROUIDBlX
dクス
取り敢えず良作が一本入ってる辺り、地雷ではないようだなw
買ってみるわ
496名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 22:42:05 ID:bgxEPlFC
本のタイトルは無駄に素晴らしいのにwww
497名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 13:41:36 ID:Zt3pSXeG
文章を書くことに慣れてないので おかしい部分があると思いますが
途中まで投下してみます。
とりあえずエロ無し。読み苦しくなったらスルーしてください
498名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 13:51:56 ID:Zt3pSXeG
小学6年の春、徹さんに会った。

 その日は日曜の朝で、私はすっかり目が覚めていたけれど
休日を理由にして、暖かい布団の中にいつまでも潜り込んでいた。
もう春とはいえ、朝はまだ肌寒い。まだ寝ていたい。
しかし、そんな私の願望は、外から聞こえるトラックのエンジン音に
かき消されることになる。

 「んー…、なに?」
ガヤガヤと人の声も聞こえ始め、起き上がり カーテンを開けて外を見た。
お隣の家の前に、引越しセンターのトラックが止めてあり、数人の作業着を着た人が
次々と荷物を運び出していく。
そういえば、と、何年も前からお隣には誰も住んでいないことを思い出した。
  
 「誰か引っ越してきたんだ。わぁ、どんな人だろ」
春眠を邪魔された不快感は一瞬で消えていった。
 着替えと簡単な朝食をすませてから、お隣へ行ってみた。
引越し作業はすでに終えたらしく、丁度トラックが去っていくところだった。
こっそりと草木で覆われた広い庭を覗くと、
開放された玄関に立っている着物姿の男性と目があった。

 「こ、こんにちはっ」
反射的にそう言った後で おはようございます、の方が良かったかも、と少し後悔した。
 「ああ、こんにちは。この辺の子?」
「はい、えっと、隣に住んでます。隣の、新実です。」
「そうか、今 挨拶に行こうかと思ってたんだよ」

 着物姿だったので、一瞬おじいさんだと思ったけど とても若い人だった。
当時の私には一体いくつなのかさっぱり見当がつかなかったけれど、
紺色の着物がとても似合っていて、縁側のある和風なこの家と合っている。
 「俺はオオクボテツ。大久保彦左衛門の大久保に 徹底の徹。一応物書き志望なんだ。よろしく」
「私は新しい実って書いてニイミで、名前はひらがなでゆき、です。」

 そんなことを言って、2人でちょっと笑った。
少しだけ片付けをしてから改めて伺うよ、と言って彼は家へ戻っていったけれど、
とりあえず、大久保彦左衛門って誰?ものかきってなに?なんで着物着てるの?という疑問を
投げかけに彼の後を追った。
その時 自分の顔の筋肉が緩んでいることに、私は気付いていなかった。
499名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 14:18:15 ID:Zt3pSXeG
それから時間を見つけると徹さんに逢いに行くようになった。

彼は大学を卒業してから3年間小説家を目指してフリーターをしていたが、
付き合っていた彼女にフラれ、何十もの作品も全く賞にひっかからず悩んでいたところ、
環境を変えて落ち着いたらどうだと 親戚から使っていない古い家を貸してもらったそうだ。
 着物を着ているのは彼曰く、小説家といったら和服だろう、とのこと。
物識りでちょっと変わっていて、楽しい人だった。
私は学校での出来事を話し、徹さんはバイト先のこと、作品の構想など話してくれた。
勉強をみてもらったこともある。
彼の筆が進まない時は、私も一緒に頭を悩ませた。

 母が仕事で家にいない日は、一緒に食事をする約束をした。
徹さんはお米を研いだこともないそうで、コンビニ食がほとんどだった。それじゃあだめだよ、と
私が食事を作って持っていくのが習慣になり、おかげで私の料理の腕は格段に上がった。
でも初めの頃は、子供ゆえに拙い出来だったけれど、彼は褒めてくれた。
それは味に対するものではなく、小学生の子供が一生懸命作っくれたことに対するものだと
気付いていたので 私はそれが悔しく感じ、自分なりに料理の特訓をした。

 結果、中学1年の時にはオリジナルの創作料理を作るようになっていた。
そんな私をモデルに徹さんは短編小説を書き上げたんだけど、やっぱり賞から外れた。
500名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 14:25:35 ID:Zt3pSXeG
それからずっと 一緒にご飯を食べて新しい物語を考えて
掃除をしたりテレビをみたり。 

そんな何気ない日常が続いて、とても幸せに感じられた。
父親が他界し、一人っ子で家族が母親しかいない私にとったら
徹さんは兄のような存在になっていて、きっと徹さんも妹のように私に接していたに違いない。

だって実際そんなこと言っていたから。
妹が出来たようで嬉しい―。あの時の笑顔が忘れられない。私も嬉しい。楽しい。


でも私が中学3年になってから 身体の成長と共に 少しずつ何かが変わり始めている。
501名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 14:29:12 ID:Zt3pSXeG
とりあえずここまでです。
最初の書き込み多くて申し訳ない…
需要あれば続き投下します
502名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 16:58:59 ID:6qCc8kJl
需要があろうが無かろうが、書きたいところまでうp
貴方が最初に書いたように、つまらなければスルーするだけなのだから

何より、自分がいちばん書きたいところこそ
いちばん見て欲しい、反応なり感想なりが聞きたいところではないのかえ?

俺的には2人の設定からしてツボなので
需要ありありです
503名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 19:20:47 ID:ukXSay9U
そこまで卑屈にならなくても…

なかなか良い雰囲気の作品なのでかなり期待
504名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 21:40:39 ID:MqkOJfXP
続きが気になる引きで、「需要があれば」なんて言わないでくれ

ようは、早く続きが読みたい
505名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 22:57:25 ID:I1a/LW3C
需要があれば投下って宣言は
「みんなでチヤホヤしてくれるなら」「読みたいならチヤホヤしろ」の意味
506名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 00:45:35 ID:Fa6Ktq7G
反応が良ければ一言「ありがとう」
悪ければ忘れて次回作に活かす

とにかく投下するなら勢いで書き終えた全編一気、だと思う
507名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 05:13:32 ID:b8wAGWeX
過疎スレなら存在自体が貴重だし
それなりに賑わってるスレでも新しい書き手が疎まれることはありえない
需要が無いスレなんて事実上存在してないよ
508名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 07:57:04 ID:LqM7jLU4
それは出来不出来に関係なく投下には需要があるという事で、
多分>>498はGJとか絶賛とか激励が欲しいと思われ
でもありがち設定のエロなし出だしだから評価ができない
だから続きの投下を薦める
509名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 09:53:43 ID:cj/Pe9Wa
完結していない作品は、評価の対象にすらならないんだよ。
という訳で今すぐ続きを書くんだ!
510名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 15:25:54 ID:5y21+pba
よし、期待しているから取り敢えず続きをだな(ry
511名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 17:26:53 ID:iM9201Wr
おいらもwktk
息子もwktk
512名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 23:13:15 ID:F/sHBOWf
息子はbk
513名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 14:14:34 ID:Hk6sBG1e
このスレを読んで、自分も何か書いてみたいと思い、試行錯誤している
最中なのですが……年齢差が2歳程度ですと、スレ的には年の差、と
いうほどではないのでしょうか?
もしよろしければ、教えてください。
514名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 15:40:19 ID:rBGfbo4V
>513
実年齢よりもその「差」によるギャップ感の醸成がポインツ。
学生じゃ一年差でも高い壁があるしな。
スレ的には学生vs成人が多いけど。
515名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 17:00:42 ID:Y5Fan8o/
1歳の年の差でも「○○先輩」と「○○くん」なんて呼び合う仲なら大好物です
516名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 17:32:20 ID:N4bm7/M9
女子高生と男子中学生、女子中学生と男子小学生とかならギャップがあっていいかもね。
逆に社会人で2歳程度の年齢差ならギャップを感じないのでいまひとつかも。
517名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 17:58:38 ID:i09wO9ZH
バカ野郎、新入社員の部下と上司で美味しくいけるだろう!!
518名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 20:47:42 ID:3UCNG8yY
3学年差なんてのは結構いいかもしれないな。

中学に入ったと思ったら向こうは高校に進んでしまって、
そのあと高校に入学した時には相手はもう大学生。
どんなに望んでも埋められない、そんな近くて遠い距離感。

……まぁ、いちおう飛び級すればどうにか。
519名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 05:38:39 ID:6fNZj2Fw
社会人が中学生の女の子に告白して付き合っているSSを書いたら、住民にドン引きされた俺がとおりますよ。
520名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 12:51:45 ID:WOS/5cQW
どん引きされたんなら、このスレに投下すれば良いじゃない
521名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 14:18:28 ID:92Jh4VhK
>>517
つい最近、そういうネタの同人誌を買ってしまった
新卒の男の子と仕事に厳しい年上の女上司のやつ
522名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 23:44:36 ID:kemtANu9
うp
523名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 22:24:32 ID:jQXhA9AA
そういえば、保管庫見てて思い出したんだが、家出少年の夏はどうなったんだろうな…。
あれのせいでスレが荒れたけど、設定とかがかなり壷だったんだよな。
続きが見てみたい。まぁ、無理だろうけど。
524名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 05:48:06 ID:jbYFBYyK
保管庫更新キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
525名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 12:42:38 ID:Z46PM24Z
久し振りの更新だなw
526名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 14:36:41 ID:cVl+qh0A
更新乙
527名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 07:48:58 ID:ysE8B1OI
上げ
528名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 08:54:57 ID:IvXLAmYQ
529名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 17:54:18 ID:632rEbXv
>>521
アネゴっていうドラマを思い出した
530名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 18:11:28 ID:W4x+SUKx
「きみはペット」はこのスレ的にはストライクじゃないか?
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8D%E3%81%BF%E3%81%AF%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88
531名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 23:41:55 ID:50dgZV+1
>>529-530
勿論、両方見てました
532名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 00:56:59 ID:N+vNoFKT
>>530
スミレちゃんが最高だったな。
533名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 23:51:23 ID:6TlSjZDO
アニメ化決定だな!!
534名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 22:54:44 ID:bbef+XQM
俺のことを拾ってくれるクールビューティーなお姉さんはどこにいますか?
535名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 19:51:13 ID:/0i8f0lh
神待ち
536名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 19:59:30 ID:DpEQIwxU
続きが気になるSSがいろいろあるんだが、まだー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
537名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 18:15:09 ID:dvYWKTt/
年の差分が足りない
538名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:57:41 ID:kMv2cXuO
俺も…足りな…い……
539名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 23:51:51 ID:+spx4XYQ
友達のお母さんと小学生
540名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 01:52:25 ID:T72FsFCR
保守
541名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 04:21:52 ID:CwkBcVa9
>>539
「あのね、〇〇君が大人になったらおばさん、おばあちゃんになっちゃうんだよ」
「いいもん!!ボク、おばさんとぜったいにけっこんするもん!!」

で三十路前の清楚系な未亡人が胸に芽生えた恋心に動揺するんですね


こうですか?わかりません><
542名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 08:36:22 ID:1y6Pq1vO
>で三十路前の清楚系な未亡人が胸に芽生えた恋心に動揺するんですね

頭に浮かんだ言葉は
老 後 の 貯 えでした><
543名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 17:38:07 ID:hOQI6C2V
てめぇなんてことを言いやがる!!
544名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 19:35:56 ID:cvX/qqC4
後のペタジーニか
545ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:12:10 ID:0zn80I13
>>307-311
>>380-387
>>409-420 の続きを投下します。
546彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:12:49 ID:0zn80I13
「……アンタもしつこいわねぇ。いい加減諦めたら?
いくら電話してきても、アンタとよりを戻すなんてこと、ありえないから」

 2連休の前日。仕事から帰ったアタシを出迎えたのは、別れた旦那からの未練がましい電話。
いい加減にしてくれないかなぁ、しつこいったらありゃしないわよね。
いくら電話してきても、アンタのような浮気者とよりを戻すなんてこと、ありえないから。

「アンタねぇ、いくら電話してきてもアタシにその気はないんだから。
それにね、もうアタシには大事な人が出来たの。アンタも他を探しなさいよ。
ま、アンタのような浮気者を選ぶ女がいるとは思えないけどね。
……話すのも鬱陶しいからもう二度と電話してこないでよね」

 『ガチャン!』と受話器を叩きつけ、電話を切る。
ホントにしつこい男。いい加減にしないと、警察へ相談に行くわよ?
アタシはアンタなんかに構ってる暇はないの!明日の準備をしなきゃいけないの!
……静馬君と2人で温泉かぁ、温泉なんて久しぶりだなぁ。

 明日の朝、静馬君と2人で温泉旅行に出発する。
お互いに仕事があるから、一泊二日の小旅行なんだけどね。
普段の仕事で疲れきってる身体を癒すには最高の旅行よね!
温泉旅行をプレゼントしてくれるなんて、静馬君、なかなかやるわね。
けど、2人でお泊り旅行かぁ……絶対に求められるんだろうなぁ。
静馬君との初キスをしてから2ヶ月……そろそろ許してあげてもいいかな?
いつまでもキスだけじゃ、静馬君も限界だろうしね。……明日が勝負なのね。
静馬君もそのつもりだろうし……じゃないと家族風呂がついてる部屋なんて予約しないわよね?
アタシと一緒に温泉に入るつもりなんだろうなぁ……許してあげようかな?
静馬君も19歳になったことだし、いつまでもおあずけ状態じゃ可哀想ね。うん、許してあげよう。
……アタシが26になっているのは、秘密にしておこう。
とりあえずはセクシーな水着と、下着を持っていくとして……念のためにコンドームを一箱持っていこう。
旅行の準備をしながら明日の事を考える。……久しぶりだから上手く出来るかな?
でもいざ身体を許すとなると、なんだか緊張しちゃうな。……とりあえずは身体をピカピカにしておこう。
カバンに着替えなどを詰め込んでから、シャワーを浴びる。
着いていきなりって事もあるかもしれないから……明日の朝もシャワーを浴びなきゃね。
ずっとおあずけをしておいたから、静馬君、餓えてるわよね?
ガツガツしてきたらヤダなぁ……旦那との初体験の時もガツガツやられちゃったしね。
ここは一つ、アタシが静馬君を導いてあげようかな?……上手く出来るかな?
547彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:13:11 ID:0zn80I13
「うわぁ!すっごくいい眺め!静馬君、この部屋ってけっこうお金かかったんじゃないの?」

 電車に揺られること2時間。やっと着いた温泉宿は、なかなかいい雰囲気の旅館だった。
部屋に通されてビックリ!すっごく景色のいい部屋に案内されたの!
静馬君、奮発したんだね。……それだけこの旅行に賭けてるってことかな?

「せっかくの旅行ですからね、ちょっと奮発しちゃいましたよ。
それに、2人での初めての旅行ですから……いい思い出を作りたくて、いい部屋にしたんですよ」
「静馬君……君もなかなかやるようになってきたわね。……ん」

 窓の外の景色を見ながら静馬君の腕に手を回し、静馬君の頬に軽く唇を触れる。
こんないい部屋だったら文句のつけようがないわね。……いつかな?静馬君、いつ迫ってくるのかな?
ドキドキしながら静馬君の腕をギュッと抱きしめる。……朝、シャワーを浴びてきて正解だったわね。
 
「麗菜さん、せっかくだから温泉入りませんか?この旅館、色んな温泉があるんですよ」
「ん?もう入るの?そうね、せっかく温泉に来たんだから、たくさん入って疲れを癒さなきゃね」

 そうかそうか、温泉で迫ってくるつもりかな?
この部屋には家族風呂ってのがあることだし、そこで迫ってくるのかな?
急に迫られたらどうしよう?初めては布団でするのがいいんだけどなぁ。
ま、温泉で初めてってのも面白いかな?……久しぶりだから上手く出来るのかな?
静馬君、初めてなんだからアタシがリードしてあげなきゃ……緊張してきたなぁ。

「じゃあオレ、露天風呂行ってきます!露天なんて初めてだから、すっげぇ楽しみっす!
美人の湯ってのもあるらしいすから、麗菜さんはそこに入ってきたらどうですか?」

 そういえばアタシから攻めるなんてしたことないわ。
あの浮気者とはいつも攻められてばかりだったし、時々口に咥えてあげる位しかした事がない。
う、上手く出来るのかな?静馬君を気持ちよくさせれるのかな?
……え?露天風呂?ええ?美人の湯?えええ?別々に入るの?一緒に家族風呂に入るんじゃないの?

「じゃあオレ、早速行ってきます!電車の疲れを露天風呂でとって、美味しい夕飯を食って酒を飲む。
クゥ〜!最高っすね!じゃあまた後で!」

 ……ねぇ静馬君、あなた何の為に家族風呂がある部屋を取ったの?
何の為にアタシはセクシー水着を買ってきたの?
何の為にアタシは朝からシャワーを浴びて、身体をキレイにしてきたと思ってるの?
……はぁぁ〜。やっぱり静馬君だねぇ。なんか色々考えてたあたしがバカみたいに思えてきたわ。
はぁぁぁ〜、なんだかめんどくさくなってきちゃった。アタシも温泉に入って疲れを癒そ。
静馬君相手に色々考えたことが失敗だったわ。

 いつも通りの静馬君の鈍感ぶりにガックリと肩を落としながら温泉に向かう。
念のために着込んできたセクシー下着を脱ぎ、肩まで温泉に浸かる。
まったく何の為に高い下着を着けてきたと思ってるのよ!アタシとSEXしたくないの?それでも男なの?
そんな事を考えながら、ゆったりとした時間を過ごす。
あぁ〜、気持ちいい〜。いつも仕事で重いドル箱を持ってるから腰にキてるのよねぇ。
ホント、気持ちいい〜!あ〜癒されるわぁ〜。温泉サイコー!
毛利さんも羨ましがってたし、職場のみんなに後でお土産買わなきゃね。
……この美人の湯って、ホントに肌がツルツルになるんでしょうね?
548彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:13:41 ID:0zn80I13
「ん、このお刺身、とっても新鮮で美味しいわね」

 目の前に並べられた豪勢な料理の数々。
新鮮なお刺身に箸をのばし、舌鼓を打つ。美味し〜い!やっぱりスーパーのお刺身とは違うわね。

「この鍋もなかなか美味いですよ。ビールに合うっすね」

 温泉でゆっくりと身体を癒したアタシ達。
美人の湯に1時間は入ってたかな?さすが美人の湯というだけあって、お肌がツルツルになった気がするわ。
満足しておいてなんだけど……ねぇ静馬君、恋人を1時間もほったらかしってどうなの?

「どれどれ……ん、美味し〜い!これはビールも進むわね!」
「でしょ?さ、麗菜さん、ドンドン飲んでくださいよ。
温泉で汗をたくさんかいたんだから、ビールで水分補給しなきゃいけないっすよ」

 静馬君に言われるまでもなく、美味しく水分補給させてもらうわよ?
熱いおなべをハフハフと頂き、冷たいビールで流し込む。
ああ〜、温泉サイコー!疲れも取れたしご飯はおいしいし、ビールは冷たいしで……もうサイコー!
そんな温泉旅行を満喫してるアタシにビールを次々と注いでくれる静馬君。
静馬君、ビールを注いでくれるのは嬉しいんだけど……視線がいやらしいのよねぇ。
アタシの浴衣姿に色気を感じてるのかな?
試しに浴衣を少しはだけさして、太ももを見せてみた。……視線が釘付けね。
そんなにもアタシの身体、見て見たいんだ?だったら少し、サービスしちゃおうかな?

「あぁ〜、美味しいわぁ〜。静馬君も飲みなさいよぉ〜」
「れ、麗菜さん、もう酔ったんですか?早すぎっすよ」
「うっさいわねぇ〜、誰が酔わせたのよ!あ〜、少し暑くなっちゃったわね」

 酔ったフリをして胸元を広げ、パタパタと手で扇ぐ。……視線が餓えてるわね。

「れ、麗菜さん、その、下着が見えて……」
「だいたいさぁ〜、アタシをこんなに酔わせてどうするつもり?
どうせえっちな事しちゃうつもりなんでしょ?静馬君ってやらしぃんだぁ〜」

 ……いいんだよ?えっちなことしてもいいんだよ?
アタシだって覚悟はしてるんだし……っていうか、もうずっと前から待ってるんだけどね。
えっちはおあずけしてたんだけど、迫られたら許すつもりだったんだよ?
初キスした日にちょっと苛めすぎたかなぁ?あれ以来、どれだけ隙を見せてもダメなんだよねぇ。
静馬君の前で酔い潰れても手を出してくれないし、何度泊まりに行ってもダメだった。
カワイイ彼女がわざわざ泊まりに来て、目の前で酔っ払ってるんだよ?
なんで手を出そうとしないんだろうね?……まぁ酔ったフリしてるアタシもどうかと思うけどね。
それにしても静馬君ってえっちに関しても真面目なんだねぇ……っていうか、鈍感すぎ!
アタシがどれだけ餓えてるか、少しは気づけっての!
寂しい女の1人暮らしなんだから、人肌が恋しい日もあるわけよ?
それなのに静馬君ったら……そこが君のいいところといえばいいところなんだけどねぇ。
さすがに今日は襲ってくるよね?そのために新しい下着、高いお金を出して用意してきたんだから。
2人での初めての温泉旅行に、酔って無防備な彼女。これだけお膳立てが出来てるんだから大丈夫よね?
……今日静馬君とえっち出来なかったら女としての自信を失うわよ。
549彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:14:23 ID:0zn80I13
「いや〜、美味しかったねぇ。もうおなか一杯になっちゃったわね」

 豪勢な夕食を堪能したアタシ達。おなか一杯になったので部屋でおなかを休ませる。
新鮮なお刺身に魚介類がたくさんのお鍋。天ぷらもついてたし、〆の雑炊がまた美味しかった!
静馬君も一心不乱に食べてたし……食べる事に夢中で恋人をほったらかしってどうなの?
ま、アタシも夢中で食べてたから別にいいけどね!……もう少し相手をしてよ。

「ホント美味かったっすね。刺身は新鮮で美味かったし、鍋も美味かった!
鍋と一緒に飲むビールもまた美味かったっす!」
「アハハハ!静馬君、美味いばっかりね」
「美味いもんは美味いんだから仕方ないでしょ?」
「アハハハ!そりゃそうか。お料理とっても美味しかったもんね。
お酒も美味しかったし……うふふふ、なんだかとってもいいきぶ〜ん」

 地酒もなかなか美味しかったし……少し酔っちゃった。
フラフラと少しフラつく足取りで、静馬君の後ろに回る。
静馬君っておっきい背中してるんだねぇ……浮気者のバカ旦那とは違うわね。
大きな背中を見ていたら、抱きつきたい衝動に駆られ……抱きついちゃった。

「し・ず・ま・く〜ん!えへへへ……こんな素敵なところに連れてきてくれてアリガトね」
 
 後ろから大きな背中をギュッと抱きしめる。……もちろん胸を押し付けるようにしてね。
おなかも満たされたし、そろそろいいでしょ?次は……性欲を満たそうよ。 

「れ、麗菜さん?かなり酔ってませんか?大丈夫ですか?」
「だいじょ〜ぶ、だいじょ〜ぶ。エヘヘヘ、静馬君って硬い胸してるんだね。
アタシとは違うなぁ。ホラ、アタシの胸って君とは違ってプニプニでムニムニだよ?」

 後ろから浴衣の中に手を回し、静馬君の鍛えてる胸に手を這わす。 
手で鍛えている胸をサワサワと触り、背中にはアタシの胸を押し付ける。
どう?この攻撃はどうなのよ?お酒の勢いもあってムラムラしちゃうでしょ?
押し倒したくなったでしょ?……アタシから押し倒しちゃおうかな?

「麗菜さん!ちょっと飲みすぎですよ!大丈夫ですか?」

 ダメか、この程度の攻撃じゃ、誘いには乗ってこないのね。
普通の男だったら女の子にここまでされたら襲ってくるよね?
静馬君、照れているのか耳まで赤くなってるのに、なんで我慢するの?

「麗菜さん、胸触るの止めてください!飲みすぎです!酔っ払いすぎですよ!
そ、そうだ!温泉で汗かいて酔いを醒ましましょう!それがいい!そうしましょう!」

 ……ダメだ、この男、ヘタレすぎる!
この後に及んで温泉に逃げようなんて……自分からは誘うことが出来ない、チキン野郎なんじゃないの?
……温泉?そうか!その手があったわね!

「温泉かぁ……いいわねぇ。静馬君のおっきい背中、アタシが流してあげるわね?」
「え?背中を流す?」
「そ、お背中お流しいたしますわね?せっかく家族風呂ってのがある部屋なんだからさ、いっしょに入ろうよ」
「い、いや、でもそれって……」

 耳を真っ赤にして戸惑っている静馬君の首に両手を回し、後ろからギュッと抱きしめる。
耳をこんなに真っ赤にしちゃって……うふふ、カワイイなぁ。なんだか興奮してきちゃった。
550彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:14:52 ID:0zn80I13
「アハハハ!静馬君ってウブねぇ。耳、すっごく赤くなってるわよ?」
 
 真っ赤な耳をパクリとかじり、首に回していた手を浴衣の中に入れて胸を優しく愛撫する。
耳を噛む度、胸を触る度に、ピクンピクンと身体が反応する静馬君。

「れ、麗菜さん、その……」
「静馬君もそのつもりで温泉に誘ったんでしょ?アタシはねぇ……そのつもりよ?」

 浴衣の中に入れたてを徐々に降ろしていく。
鍛えていて硬い腹筋。カワイイおへそ。ちょっと迂回して太ももを触る。
その度にピクンピクンと可愛く反応してくれる。
アタシはその反応が嬉しくなり、耳をかじり、舌を這わす。

「うふふふ……君が悪いんだよ?こんなにも素敵な旅館に招待してくれた君が悪いの。
いつまで経ってもえっちをしてこない、君が悪いの。だから今日は……君を食べちゃうから」

 太ももを触っていた手を股間へと移動させようとした瞬間、手を払われて突き飛ばされた。

「イタ!ちょっと静馬君!痛いじゃないの、何するのよ!」
「何するはこっちの台詞ですよ!麗菜さん、酔っ払いすぎです!温泉に入って酔いを醒ましてください!
オレは……確かにオレは今日、麗菜さんとSEXするつもりでした。
そのつもりでいい部屋を予約して、お金もかけました。
でも酔っ払ってる麗菜さんとはしたくないんです!
いつもの明るくて優しい……初めては、オレが大好きな麗菜さんとSEXしたいんですよ!」

 大声で力いっぱい叫ぶ静馬君。
……青いねぇ。さすがは童貞、青すぎるわね。でもね……その青さが嬉しい、かな。

「2人でいい雰囲気の時は麗菜さん、いつもお酒を飲んで酔っ払ってて……
酔って正常な判断が出来ない麗菜さんとSEXするなんて卑怯じゃないですか?
だから今日は……今日こそは普段の麗菜さんとSEXしようと思ってたんです。
でも今日も麗菜さん、飲みすぎて酔っ払って……」
「ねぇ静馬君。人を酒飲みで、いつも酔っ払ってる可哀想な女みたいに言わないでくれる?
だいたいねぇ、君の前で酔っ払ったのって、毛利さんや直樹君と4人で行った居酒屋くらいだよ?
そのとき以来、酔ってなんかないのよ?……まぁ、酔ったフリはしてたけどね」

 はぁぁ〜、そうか、そうだったのね。
アタシが酔ったフリして隙を見せても、襲ってこなかったのはそういう訳だったのね。
そういえば静馬君の部屋に泊まりに行った時って、いつも酔ったフリをしてたわね。
ってことはなに?襲ってほしくて酔ったフリしてたのが、アダになってたわけ?

「……ねぇ静馬君。早く温泉に入らない?酔いが冷めたら抱いてくれるんでしょ?
静馬君もけっこう飲んでるんだから、一緒に温泉に浸かって汗かいて、お酒を抜いちゃおうよ」
「え?だ、抱く?い、いや、その、なんというか……」
「じゃあアタシ、水着を着てくるね?静馬君先に入っててね」
「え?み、水着?」
「そ、水着。うふふふ、裸じゃなくて残念?」
「え、いや、そういう訳じゃ……」
「あとでたっぷりと見れるんだからいいでしょ?せっかく買ってきたんだから一度くらいは着なきゃね」

 真っ赤な顔して口をパクパクさせてる静馬君を置いて、水着へと着替えに行く。
うふふふ……温泉で初えっちってのも面白いかもね?
静馬君、今日こそは覚悟なさいよ?アタシ、君に餓えてるんだからね?
551彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:15:18 ID:0zn80I13
(ど、どうすりゃいいんだ?まさかこんな事になるなんて……
そ、そりゃあ確かに今日、勝負をかけるつもりだったさ!
でもな、麗菜さんから迫ってくるなんて……どうしよう?)

 温泉に浸かりながらこれから起こるであろう事に対し、対策を練る。
……対策なんて思い浮かばねぇよ!どうすりゃいいんだよ!
そ、そりゃあオレも麗菜さんとSEXしたい!やりたいさ!
でもな、こんな風になるなんて思ってなかったんだよ!
オレの予定では、メシ食った後に部屋でいい雰囲気に持っていき、その流れでSEXに……
ってなる予定だったんだけどなぁ。
まさか麗菜さんもやる気満々だったとは。と、とりあえずは……洗っておくか。
温泉の中で、今夜、大人へと生まれ変わるであろう相棒を丁寧に洗う。
……やべぇ、でっかくなってきちゃった。

「お待たせ〜。うわあ!綺麗な景色ねぇ。
2人きりで温泉に浸かりながら、こんな景色を見ることが出来るなんて、最高ね!」
「うお!れ、麗菜さん、もう来たんですか!ど、どうぞどうぞ、狭いところですがゆっくりとしてください」 
 
 や、やばい!まだ相棒が大きくなったままだ!こんなの見られたら何言われるか分からんぞ!
頭に載せていたタオルを腰に巻き、相棒を隠す。
静まれ〜、静まれ〜……頼む相棒よ、静まってくれ!大事な勝負の時なんだ!
あとでいくら暴れてもいいから、今だけは収まってくれ!
なかなか言う事を聞いてくれない相棒に手こずるオレをよそに、
隣に入って来て景色を眺め、ふぅ、と息を吐く麗菜さん。
その横顔が綺麗で、潤んだ瞳が色っぽくて、アップに纏めた髪と首筋がたまらなくて、
身体を隠しているバスタオルがもどかしくて、少し赤く染まっている頬が愛おしくて……もうたまらない。

「ホントにいい眺め……静馬君、こんないいところに連れてきてくれて、ホントにありがとうね」
「い、いや、別にどうってことないですよ。麗菜さんに喜んでもらえてオレも嬉しいですし」

 完全にいきり立ってしまった相棒を、タオルで押さえつけるように隠すオレ。
こんないい雰囲気で、相棒がいきり立ってるなんて知られたら、ぶち壊しだ!
収まれ!頼むから収まってくれ!着席だ!相棒、頼むから座ってくれぇ〜!

「うふふふ、嬉しいのはアタシが喜んでいるから?それとも……アタシと、えっち出来るから?」

 少し頬を染めたまま、オレと向かい合うように湯船に入った麗菜さん。
バスタオルが濡れて身体に引っ付き、身体のラインが浮き彫りになる。
……ますます収まりがつかなくなってきた。ど、どうしよう?もうこのままいっちゃっていいのか?
552彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:15:40 ID:0zn80I13
「い、いや、それは、その……なんというか」
「……ぷっ、静馬君、顔、真っ赤よ?えっち出来るのが嬉しいって正直に言ってほしいなぁ。
……身体は正直なのにね」

 麗菜さんは湯船に浸かり、微笑みながら白いスラッとした綺麗な足を、オレに向かって伸ばしてきた。 
な、何ですか?麗菜さん、いったいなにを?……おふぅ!

「れ、れれれれ麗菜さん?ちょ、ちょっとやめて……おふぅ」
「うふふふ、もうカチコチだね?こんなにおっきくしちゃって……もうタオル取っちゃいなよ?」

 白く、スラッとした綺麗な足がタオルの上からとはいえ、オレの相棒をサワサワと撫でる。
足が触れる度、小さな足の指が相棒を撫でる度に情けない声を出してしまう。
き、気持ちいい……触ってもらうのって、タオル越しでもこんなに気持ちのいいものなんだ。
こ、これはクセになりそうだな。

「うふふふ……気持ち良さそうな顔。アタシの足、そんなに気持ちいい?」
「は、はい、もうたまらないっす。うぁ……す、スゴイっすよ」

 タオル越しに指先を器用に使い、亀頭をからカリ首を弄る。
そうかと思うと、足の裏でサオの部分を優しく撫でてくれる。
まるで別の生き物のような動きで、オレを攻めてくる麗菜さん。
あまりの気持ちよさに勝手に腰が動き、麗菜さんの足に相棒を押し付けるようにしてしまう。
自分でするのとは格段の違う!人にしてもらうのがこんなに気持ちいいとは思わなかったぞ!
足だけでこんなにも気持ちいいのに、麗菜さんの中はどんだけ気持ちいいんだ?

「ねぇ静馬君。君のおっきくなってるココ、見て見たいなぁ?早くタオルを取っちゃってよ。
うふふふ、君だけが脱ぐの恥ずかしいだろうから、アタシも脱ぐね?」

 俺を攻めていた足を引き、立ち上がる麗菜さん。
そして、その身体を包んでいたバスタオルに手をかけ、微笑みながら取り払う。
その瞬間、思考が停止し、息を呑んだ。
バスタオルに包まれていた身体は、オレが思い浮かべていた水着姿ではなく、
何も身に着けていない、一糸纏わない体が出てきたからだ。

「れ、麗菜さん……水着、着てなかったんですか。……とっても綺麗だ」
「うふふふ、アリガト。……静馬君、触ってもいいよ?」
「……は、はい」
   
 フラフラと立ち上がり、麗菜さんを抱きしめる。
立ち上がった瞬間、腰にまいていたタオルが落ちたが気にしない。
今はそんな事を気にするよりも、早く麗菜さんを触りたい……麗菜さんを抱きしめたい!
そんな思いで頭の中がいっぱいになっている。
その思いは行動となり、気がつけばオレは麗菜さんを抱きしめていた。
553彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:16:09 ID:0zn80I13
「麗菜さん……ああ!麗菜さん!」
「あん!静馬君……静馬君!」

 湯船の中でお互いが一糸纏わぬ姿になり抱きしめあう、オレと麗菜さん。
頭の中が麗菜さんでいっぱいになり、もう何がなんだか分からなくなってきた。
夢中でキスをしながら、強く抱きしめる。
抱きしめるほどに感じる、麗菜さんの体温。
抱きしめる度に胸に当る、麗菜さんの柔らかい胸。
その全てがオレを興奮させ、何をしていいのか分からなくなる。
今までAVやエロ本で培ってきた知識が全て吹っ飛び、ただ抱きしめるしか出来ない情けないオレ。
もう何がなんだか分からず、何をどうすればいいのか分からなくなってきた時、麗菜さんが話しかけてきた。

「うふふふ、裸の女の人を抱きしめたのは初めて?そうだよね、君、まだ童貞だもんね。
初めてで舞い上がるのは分かるけど、ちょっと興奮しすぎかな?
アタシで興奮してくれて嬉しいんだけど、もう少し落ち着こうね?」

 興奮してるオレの頭を優しく撫でてくれ、落ち着かせてくれる麗菜さん。
その表情は、オレが今まで見たことがないような、とても優しい顔をしていた。

「はぁはぁはぁはぁ……ス、スンマセン!
オレ、興奮して何がなんだか分からなくなって……ホントにスンマセン!」
「あははは、ちょっとテンパッテるね。まぁ初めてだからしょうがないかな?
でもどうしよう?今の君に任せてたら、上手くいくものも失敗しちゃいそうだね。
う〜ん……仕方ないなぁ。今日はアタシがリードするからね?
今からアタシが言うとおりにするんだよ?分かったかな?」

 まるで子供をあやすような麗菜さん。
優しく頬を撫でてくれて、その微笑みかける笑顔は、舞い上がったオレを落ち着かせてくれた。

「ス、スンマセン、ホントにスンマセン!こんな大事な時に……オレ、情けないっすよね」 
「ううん、別にいいよ。なんか焦ってる君がとっても可愛く見えたから」
「な、なんすかそれ?カワイイって言われても嬉しくないですよ」
「あははは!ゴメンゴメン。でも安心して?君のココ、可愛くなんかないから。とっても逞しいよ?」

 チュ……オレの首筋に舌を這わせながら、手が相棒を撫でる。
軽く握り締め、優しく扱いてくれたかと思うと、亀頭を指で優しく撫でてくれる。
情けない事に舌が首筋を這う度、手が相棒を撫でる度に身体が反応し、声が出てしまう。
そして、今までこんな経験のないオレは、情けない事に我慢できそうになく……早くも限界になる。

「うふふふ……静馬君って感度いいんだ?ホントにカワイイなぁ」
「うぁ……れ、麗菜さん、手、離して下さい、もうマズイっす!」
「あれ?もう出しちゃいそう?」
「あ、いや、その、なんというか……出ちゃいそうです」
 
 オレの情けない言葉に、麗菜さんの手が止まる。
助かったような、残念なような。そんなヘンな気持ちになってしまった。
554彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:16:32 ID:0zn80I13
「静馬君って、19歳だよね?」
「はい、そうですけど。それがいったい何か?」

 麗菜さんはニコリと……いや、ニヤリと微笑み、オレの前で屈みこむ。 
そしていきり立ったままの相棒を軽く握り、オレを見上げて再度ニヤリと微笑んだ。

「だったらさ……連射出来るでしょ?今日はアタシ、餓えてるの。だから君をたくさん食べちゃうからね?」
「へ?食べちゃうって?……おふ!お、おおお……れ、麗菜さん?これって、フェ、フェラチ……お、おふぅ」

 下半身に走る、生まれてから一度も感じた事がない感触。
温かく、それでいて滑った物に相棒が包まれる。
相棒を包みながら柔らかく締め付け、それでいて小さな舌が器用に動き、オレを攻め立てる。
す、すげえ!オレ、フェラチオをされてるんだ!
オレ、麗菜さんに咥えられて……フェラチオをされて……う、うおおお〜!

「れ、麗菜さん、オレもうダメ……で、出る!」

 ビュク!ビュビュビュ!ドクン!ドクドクドク……ドピュ!……ビュピュ!

 咥えられて一分ももたず、麗菜さんの口に大量に精液を吐き出してしまった。
ドクドクと止まらない射精。今までの人生で一番気持ちがいい射精。
オレはあまりの気持ちよさに、麗菜さんの頭を押さえつけ、一滴残らず麗菜さんの口に吐き出した。

「んん〜!……んくんく……ごくり。ぷはっ!あ〜、喉に絡むわ。静馬君、すっごく濃いのを溜めてたんだね。
どう?気持ちよかった?」
「う、うぁぁ……さ、最高でした……スゴ過ぎでしたぁ」

 腰が抜けそうになり、ヘタヘタと湯船の中に座り込んでしまう。
射精がこんなに気持ちいいなんて、知らなかった。
他人にしてもらうとここまで気持ちがいいんだ。……はぁぁ〜、すごかったぁ〜。

「ホント気持ち良さそうな顔してるねぇ。喜んでもらえてアタシも嬉しいよ。
でもね、今度は君がアタシを気持ちよくする番だよ?」

 あまりの気持ちよさに湯船にへたり込んでいるオレに妖しく微笑む麗菜さん。
え?気持ちよくする?ええ?オ、オレの番?うえええ?オレが麗菜さんを気持ちよくするの?
555彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:16:54 ID:0zn80I13
「恥ずかしい話なんだけど、君を咥えててアタシも感じちゃったの。だから、ね?……来て」

 湯船の淵に手をかけて、オレに向かってお尻をあげる麗菜さん。
その綺麗で引き締まっているお尻を見ていると、出したばかりだというのにオレの相棒はいきり立った。

「れ、麗菜さん……その、いいんですか?」
「うん、いいよ。今日は安全日だから生でも大丈夫なの。君も初めては生がいいよね?
今まで我慢してた分、思いっきり抱いていいからね?……抱いてくれなきゃ怒るわよ?」

 湯船の淵に手をついてお尻をオレに向け、顔を振り向きながら話す麗菜さんのお尻が僅かに揺れる。
その揺れがオレを誘っているようで……その揺れがとても色っぽくて……
その揺れをを見ていると、オレの理性が吹き飛んでしまうようで……うおおおをおをお〜!れ、麗菜さん!

 理性がブチギレたオレは、麗菜さんの細い腰を持ち、一気に貫い……あ、あれ?

「あれ?ここか?……あれ?もう一度……クソ!」
「……静馬君のを擦り付けてもらっても気持ちいいことは気持ちいいんだけど……場所、分からないの?」
「い、いや、それはその……ゴメンなさい」

 な、何たる失態!相棒の待ちに待った晴れの舞台でこんな失態をしてしまうとは!
このままじゃ麗菜さんに呆れられちまうよ!
早く、早く入れなければ!クソ!ここら辺のはずなのに、なんで上手く入らないんだ?
薄い茂みに守られた、麗菜さん自身に相棒を突き入れようと試みるも、なかなか上手くいかない。
クソ!なんで上手く入らないんだ?チクショウ!

「静馬君、そんなに焦らなくていいよ。アタシが誘導してあげるね?」

 へ?ゆ、誘導?誘導ってなんだ?麗菜さん、いったい何をするつもり……うお!
湯船に手をついていた麗菜さんは、右手を股間の下から伸ばし、オレの相棒を掴んだ。
その瞬間、思わず暴発しそうになる相棒。
頑張れ!こんなところで暴発はしてくれるな!頑張れ、相棒!

「……ん、ココよ。ここがアタシの入口。ここに君のこれを入れて、いっぱい動いて欲しいの。
いっぱい動いてアタシを感じさせてね?……静馬君、大好きよ」

 誘導された場所に相棒を合わせると『クチュ』という滑った音がした。……麗菜さん、濡れてるんだ。
オレの事を大好きと言いながら、自らにオレの相棒を誘導した麗菜さん。
オレはそんな麗菜さんが、愛おしくて愛おしくて堪らなくなった。
556彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:17:16 ID:0zn80I13
「麗菜さん……好きです。オレ、麗菜さんが初めてでよかったです。オレ、麗菜さんが大好きです!」
「うん、アタシも静馬君が好きよ。君の初めての女性になれてすっごく嬉しいわ。
だから、ね?早く君をアタシに……ん、んん!し、しずまく……んんん!」

 ヌルッ……腰を突き出した瞬間、今まで感じた事がないような、
暖かく、それでいて滑っていて柔らかく、締め付けられるような感触がオレを包んだ。

「ど、どう?気持ちいい?これが女の子よ?これが……アタシだよ」
「れ、麗菜さん……温かくて柔らかくて気持ちよくて……うぅ、すごいっす」
「気持ちいいの?嬉しいなぁ……もっと激しく動いていいよ?」

 いや、すんません。激しく動いていいと言われましてもですね。
そのですね、大変申し訳ないんですが、動こうにも動けない事情というものがありましてですね……

「いや、その、麗菜さん。実はですね、今動いたらすぐ出しちまいそうで……情けないですよね」
「え?1回出したのにもう出ちゃいそうなの?あはははは!……いいよ。何回出してもいいよ。
だから、ね?いっぱい動いて。君をもっと感じさせて。……アタシをもっと感じて!」 

 麗菜さんの言葉に、オレは無意識のうちに腰を突き出していた。
湯船のお湯がオレが腰を突き入れるたびに溢れ、
オレが突き入れるたびに、浴室にオレと麗菜さんがぶつかるパンパンという音が響く。
オレが突き入れるたびに揺れる麗菜さんの背中。
オレが引き抜くたびに発する、麗菜さんの切なそうな声。
その全てがオレを興奮させ、一段と動きを加速させる。

「麗菜さん!麗菜さん!麗菜さん!」
「あ、ん、ん、んん!い、いい!静馬君、それいい!気持ちいい!」
「麗菜さん!麗菜さん!麗菜さ……う、ぐおお!」

 麗菜さんの一番奥に突き入れた瞬間、爆発した。
爆発するような激しい射精で、麗菜さんをオレの精液で満たす。
ドクドクと止まらない射精。
麗菜さんの一番奥に届くように、一番奥まで満たすようにと腰を動かし、精液を送り込む。
全てを吐き出した後、オレは繋がったまま後ろから麗菜さんを抱きしめた。

「はぁはぁはぁ、麗菜さん……ありがとう」
「はぁはぁはぁ……静馬君、アタシこそありがとう。こんな年上の女なんかに初めてをくれて」
「麗菜さん……オレ、麗菜さんでよかった。初めてが、好きになったのが麗菜さんでホントによかった!」

 麗菜さんから相棒を引き抜き、向かい合う。
そして力いっぱいに麗菜さんを抱きしめ……唇を奪った。
麗菜さん……ありがとうございます!オレ、ホントに幸せです!
557彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:17:38 ID:0zn80I13
「え〜っとぉ、毛利さんにはお酒でいいかな?お店のみんなの分は、お饅頭でも買ってと……
あ、そうだ!アタシの分のお酒も買わなきゃね」

 2日目の朝、アタシ達は旅館のお土産コーナーでお土産を選ぶ。
お土産を買ったら駅に向かわなきゃいけないのかぁ。温泉旅行も、もう終わりかぁ……楽しかったなぁ。
毛利さんはお酒でいいとして、職場のみんなには何を買おうかな?お饅頭かな?
う〜ん、お饅頭ってのもベタすぎて面白味がないわね。

「麗菜さん、お酒を買うんですか?
昨日は酒飲みじゃないって言ってましたけど、どう見ても酒飲みじゃないですか」

 首筋に赤いマークを残したままの静馬君が微笑みながら話しかけてくる。
君ねぇ、なんでキスマークつけたまま堂々としてるの?
ま、付けたアタシが悪いんだけどね。……もしかして気がついてないだけなのかな?……酒飲みってなによ!

「うるっさいわね!誰が酒飲みよ!美味しかったんだから、買ってもいいでしょ?」
「飲みすぎには注意してくださいよ?」

 ニヤリと笑い、赤くて綺麗な民芸品の髪飾りを手に取る静馬君。
なんか余裕って感じがするわね。もしかして童貞卒業して調子に乗ってるんじゃないの?生意気ね!
あ、その髪飾り、なかなかいいわね。……もしかして買ってくれるのかな?だとしたら、嬉しいな。

「う〜ん、これでいいかな?それとも黒がいいか?……もうメンドくせぇ、これでいいや。
文句言ってきたらフェースロックで締め上げてやる」

 ……面倒くさい?ちょっと!恋人へのプレゼントを選んでおいて、面倒くさいってなによ!
たとえちょっとした物でも、真剣に選んでこそ気持ちが伝わるのよ!……フェースロックってなに?

「ちょっと静馬君!面倒くさいってなによ!キチンと選びなさいよ!」
「へ?いや、でも彩はまだ色気づいてないからこれで十分かなと」

 へ?あ、あや?それってアタシへのプレゼントじゃないの?……あやって誰よ?

「静馬君?そのあやって子、何処のどちらさんなのかしら?
昨日アタシをあれだけ求めて来たのに、君は浮気してるんだ?……ヘタなくせに生意気よ!」

 アタシの中に6回も出しといて、よくも堂々と浮気相手にお土産を買えるわね!
アタシは浮気は絶対に許さないんだから!君もバカ旦那みたいにアタシ以外の女と……見損なったわ。最低よ!

「はぁ?浮気?いやいやいやいや!麗菜さん、彩っていうのは実家の隣に住んでる子ですよ!
前にも教えたじゃないですか。……ヘ、ヘタ?そ、そんなはっきり言わなくても……グス」

 実家の隣の子?……あ、そういえば聞いた事があったわね。
毎日電話してるとか言ってた子ね?……この男はなんでアタシには毎日電話してこないんだろ?

「あ〜、そういえばだったわね。あやって子、君が毎日電話してあげてる子よね?
よく考えればそうよね。君が浮気できるような男だったら、いつまでも童貞な訳ないもんね」

 アタシの容赦ない言葉にガックリと肩を落とす静馬君。アタシをやきもきさせた罰よ、落ち込んでおきなさい!
落ち込んだままの静馬君を無視してお土産を選ぶ。
あやって子を大事にするよりも、カワイイ彼女のアタシを大事にしてよね。
……まだ君がアタシの中にいるみたいだよ。昨日はちょっと張り切りすぎたかな?
アタシが年上でリードする立場だったから、張り切っちゃったんだけど……今考えるとまるで痴女よね。
ま、静馬君が喜んでくれたからいいかな?……アタシも興奮しちゃったしね。
今度は君から迫ってきなさいよ?女の子から迫るのって恥ずかしいんだからね?

 職場のみんなへのお土産を選びながら、落ち込んでいる彼氏を今夜にでも慰めてあげようかなと考えるアタシ。
今夜はコンドームのつけ方をレクチャーしてあげようかな?
558ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/02(金) 21:18:02 ID:0zn80I13
今回は以上です。
559名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 23:05:20 ID:qdAM1u6j
GJ、俺も連射したいです!!(*´Д`)ハァハァ
560名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 20:58:35 ID:laJHrnpB
ありがとうございます。
素晴らしい。
561名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 19:44:17 ID:JirxZlGK
           ⌒フ---ァ≦´::::::::::::::::::::::::::::ヽ:`;ー、:::::`ヾ、\      7
    , -、  / ̄ヽ´:::::〃 '";::::::::::::":::::::::/::::::::::::!::::::、:\::::::::::ヾ\._   ∠___
  /   ! / r 、  l::::〃/:::::::::::///!:::::::i:::::|::l::l::l:::|::::、::::::::::::ヾ;三⌒)'フノ
  /   l |  { l   !:::l|::::::::/:::::/::/__/::/l::::::::l| !:| l_l|_l_ll_::::ヽ:::::::ヽミ{Ll::::::j/::l!::
. /    / ,ヘ ゝノ /:::::l|:::::::i::::/7/ l|`l| !:::::l| !i´l l| i l| i`l::i,::::::::ヾ!::l::l:/:l|::::l|:
/   // ゝ _,ノl:::::::l|::::::l:::l l l, -‐-、l l:::/l ノ ニ-‐-、l l| i|:::::::l:l|シ乂:::l|:::ノl
   〃  /!l:::::ノli:::::/l|:::::l:::| {i f⌒ヽ l::i (  , = 、 ヾ;j! l|:::::::l/l ノ:::l|:(:::
     /ル1//::::/乂l}::::l:::!  l-;:::'゙i  )'   l_:::::'::i   l} l|/lソノ:::::メ;::ノ:::
    /〃 / /:/{l:::l八=l-、 ゝとニン     と'-ヘj  " 〃}彡"::::::〃::乂:i:::
   l  /  //ヽ:::l介 l}ヾ、 \:::::::   〈l  ::::::` ̄::ー=彡"/:::::::{{:::{ l|:l:
   ー"  /--┐ 〃::lヽゝl }\ )         ー=≦彡 /:::::::::::::ll:/ l|::l
|     /" __ └'7}:::l人:}l 、 ノ\  r===     /´フノl:::::::::r'´ ̄ ̄`ヽ
\_,/  レ' 〉  / l|:ノ)r─、ヽ  )o ゝ ___ }   /  〃/:::::::::::  フ| -、  }
       / /「l rァ ! ピ } \ (⌒) 。" ゚ 。   { , ィ/ /:::::::/l  l  _ノ !
       {__/「l / / | ュゞ 0 丶( ノ ) O_ -'" ピ l-{|::::// |   わ {
          ` //  ゝ ッ}/⌒ヽ人_二二´  y' ュ }ノ|::/、!_ !    っ >
         ______r─へ.ノ       `ヽ  { ッ ノ !:! i ゙ヽ、    /
       _∠ __ゝ_ソ   /      ,二二ヽ }-''´  ̄´  )'    /\ー'
      /___ゝ_ソ   /     人__) `ヽ           /   \
562ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:03:18 ID:IRCPoYlL
>>307-311
>>380-387
>>409-420
>>546-557 の続きを投下します。
563彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:04:25 ID:IRCPoYlL
「ふんふふ〜ん、白滝は軽く湯でてっと……うん、こんなものでいいかな?
お湯からあげて、食べやすい大きさに切っておく、っと。おし、白滝の準備完了!」

 静馬君の部屋で白いエプロンを身に纏い、小さいコンロを使っての夕御飯作りで悪戦苦闘する。
やっとガスコンロを買ってくれたのはいいけど、料理するには小さすぎるわね。
大きなコンロのついているもっと広い部屋に引っ越せなんて言えないし、こればかりは仕方ないかな?

「じゃがいもと人参は乱切りで、切ったじゃがいもは水にさらしておくっと。
おし、あとはたまねぎも乱切りにしてっと」
「麗菜さん、今日は何を作ってくれるんですか?オレ、もう腹が減っちゃってたまんないっすよ」

 包丁片手に格闘するアタシの後ろに立つ静馬君。
まだ5時過ぎだよ?もうおなか空いちゃったの?

「今日は美味しい肉じゃがよ。あと40分もすれば出来るから、もうちょっと待っててね」
「ええ〜?40分も待つんですか?オレ、我慢出来そうにありませんよ」

 温泉旅行以降、休日は静馬君の部屋で過ごすことが多くなった。
で、今日もこのままお泊りする予定なの。
美味しいご飯を食べた後、2人でのんびりとプロレスのビデオを見て、ゆっくりとした時間を過ごす。
休日に好きな人と何をする訳でもなく、ゆっくりとした同じ時を過ごす。
いいねぇ、和んじゃうねぇ。……こういうことを幸せって言うのかな?
……プロレスビデオってのが、ちょっとアレなんだけどね。 

「出来上がるまで我慢しなさい!……愛情こめて美味しく作ってあげてるんだから、もうちょっと待っててね」
「いや、待てません!だから美味しくいただいちゃいます!」

 待てないと言いながら、後ろからギュッと抱きしめてくる静馬君。
え?待てないってそっちの意味だったの?

「ちょっと静馬君!今は包丁を使ってるから危ないって!」
「じゃあ包丁は置いてください。今週はオレ、今日の為にずっと我慢してたんですから」

 逞しい腕で後ろからアタシをギュッと抱きしめながら、その大きな手はアタシの胸の上で蠢いている。
まったくこの子は……生意気にも上手くなってきたのよね。
上手くなったのはいいけど、ご飯を食べるまで我慢しなさいっての!
564彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:04:47 ID:IRCPoYlL
「まったく君はがっつくねぇ。昔のウブな君はどこに行っちゃったんだろうね?」

 最近はいつもこうなの。温泉旅行まで、えっちするのをずっと我慢してた男と同じとは思えないわね。
静馬君とは温泉旅行以来、会う度にえっちしてる。
会う度にアタシを求めてくれて、アタシも静馬君を求めてしまう。
最近じゃ一方的に攻めてくるようになったし……う〜ん、なんか悔しいけど、気持ちいいから、まぁいいかな?
アタシの胸で器用に蠢く静馬君の手。その動きに段々と身体が高まってくる。
せっかく君の為にお料理してるってのにどうしてくれるのよ!
……収まりがつかなくなってきたじゃないの。

「ウブなオレは麗菜さんに食われちゃいましたよ」
「食うとか言うな!あん!だから危ないって!……んん!こ、こらぁ!下着に手を入れちゃダメだって!」

 耳元で囁く静馬君。囁きながら胸で蠢いていた手はブラの中に入り込んできて、アタシの胸を揉み解す。
揉まれる度に力が抜けて、先端を摘まれる度に声が出てしまう。
このままでは包丁で怪我をしそうだから包丁を離し、静馬君との行為に集中する事にする。

「いいじゃないですか。麗菜さん、乳首立ってきてるよ?」
「んん!そ、そんな恥ずかしいこと言わないで……あん!汗かいてるから舐めちゃダメェ〜!」

 首筋に舌を這わされながら胸を直接揉まれる。
そしてその手はブラから出て行ったかと思うと、スカートを捲り上げ、ショーツの上からアタシを撫でる。

「んん!し、静馬君、ベッドで……んあ!こ、こんなところでするつもりなの?」

 軽く数回ショーツの上からアタシを撫でたかと思うと、
その指はショーツの中に入って来て、クチュクチュとアタシを犯しだす。
その指が動く度に身体は高まり、首筋を舐められる度に心が高まる。
クチュクチュと指がアタシを犯すたびに膝が震えてしまい、舌が首筋を舐める度に心が震えてしまう。

「麗菜さん、もうこんなになっちゃってますよ?」

 アタシを犯すのを止めて、抜き取ったその指をアタシの目の前に差し出す。
その指は少し濡れて光っていた。

「もう、バカ!……こんなにした責任、取ってくれるんでしょ?……ん、ちゅぶ、んん」

 その濡れた中指と人差し指を口に含み、丁寧にしゃぶる。
そして今度は唾液で濡らしてあげる。……静馬君、ホントにえっちが上手くなったわね。

「もちろん責任取りますよ!……麗菜さんもオレのがこうなった責任、取ってくれるんでしょ?」

 静馬君は耳元でそう囁いたかと思うと、アタシの口から指を抜き取った。
そして、その唾液まみれになった手で、アタシの手を取り静馬君の股間へと持っていく。
うふふふふ、凄いわねぇ。ズボンの上からでも分かるわ。
興奮してとても大きくなっている静馬君。
アタシにこんなにも興奮してくれているかと思うと嬉しくなって、さらに興奮しちゃう。
静馬君の攻めで興奮してたまらなくなったアタシは、
濡れて汚れたショーツを下ろし、自ら壁に手をつきお尻を持ち上げた。
565彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:05:11 ID:IRCPoYlL
「……来て。今日は危ない日だからゴム着けてよね?」
「そこら辺はぬかりありません!今日の為に1箱買ってきてます!」
「ひ、一箱?一箱分もするつもりなの?……そんなに何回も君に出来るのかな?」
「お?挑発ですね?一晩かけてじっくりとやって見せますよ!」 

 壁に手をついたままのアタシの後ろで、ガサゴソとコンドームの箱を開ける静馬君。
ゴムをつけるのも手馴れてきたわね。
えっちしだした頃は、アタシが着けてあげたんだけどね。
何度着けてる途中でイッちゃった事か。……あの時の静馬君の情けない顔、可愛かったなぁ。

「装着完了っす!じゃあ麗菜さん……好きです、愛してます!」

 クチュ……静馬君がアタシに重なった瞬間、イヤらしい滑った音がしたような気がした。
ズ、ズズズ……ズブ!最初はゆっくりと、そして一気にアタシの中に突き進んできた静馬君。
静馬君がアタシの一番奥をコツンと叩いた瞬間、頭の中に電気が流れる。
ガッシリと両手でアタシの腰を掴み、最初はゆっくりと、そして段々と力強くアタシを突き上げる静馬君。
静馬君が突き進んできて奥に当たる度に電気が走り、アタシから引き抜くたびに声が出てしまう。
アタシの中から静馬君を出し入れするという単調な作業が、アタシを上り詰めさせてアタシを狂わせる。

「ん、あ、あ、ああ!い、いい!静馬君、スゴクいい!感じちゃう!んああ〜!」

 パン!パン!パン!

 アタシを力強く犯す静馬君の腰使い。
腰を動かす度にアタシのお尻とぶつかって『パン!』と音を出す。
その音がする度に、無意識で声が出てしまう。

「あ、あん!い、いい!スゴイ!んん!あん!んああ〜!」 

 まるで身体ごとぶつかって来るような激しい動きに、『アタシは今、犯されているんだ』と思い知らされる。
そして、愛する人に犯される喜びで心が高ぶり、激しく動く静馬君の攻めで、身体が高まっていく。
突き入れられる度にグチュグチュと感じてしまい、アタシと静馬君の結合部から水滴が落ち、床を汚してしまう。

「麗菜さん!すっごく気持ちいいっす!ゴムの上からでも麗菜さんが蠢いているのが分かります!」
「あ、あ、んん!は、激し!アタ、アタシ……も、もう!もうダメェ〜!」

 グチュ!グチュ!グチュ!

 一段と激しく突き上げてくる静馬君。
もうこれ以上されたら頭の中が真っ白になる!もうイッちゃう!イカされちゃう!
そう思った瞬間、焦らすかのように動きが止まった。

「はぁはぁはぁ……静馬君?なんで止めちゃったの?あと少しだったのに……急に止まってどうしたの?」
「う、うぁぁ……き、気持ちよかったぁ。う、んん……はぁはぁ……はぁぁ〜」

 ゆっくりと、まるでアタシを利用して搾り出すかのような動きをみせる静馬君。
……また1人でイッちゃったのね。はぁぁ〜……3回に1回位かな?2人一緒にイケるのは。
静馬君はそっとアタシから引き抜き、中身が零れないようにゴムを縛ってゴミ箱へ捨てる。
そして小さくなったアソコをティッシュで綺麗に拭き取り、満足げな顔をして床に座り込んだ。
……君ねぇ、えっちしてすぐにそんな事しなくてもいいでしょうが!
えっちした後って普通はギュッと抱きしめたり、甘い囁きをしたりするものよ?
前の旦那はそこら辺はちゃんとしてくれたのに……君はまだまだだね。
仕方ないなぁ、今日はそこら辺をたっぷりと教え込んであげるわね?
ゴムを捨てた後、床にへたり込んで余韻に浸っている静馬君を、ギュッと抱きしめる。
覚悟なさいよ?今夜はアタシが満足するまで寝かせやしないんだからね?
566彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:05:35 ID:IRCPoYlL
「あら?守屋ちゃん、そんなところに絆創膏を張ってどうしたの?変な虫にでも噛まれたのかい?」
「へ?あははは、噛まれたといえば噛まれたのかな?」

 静馬君との激しい一夜を過ごした次の日、職場で毛利さんに首の絆創膏についてつっこまれた。
やっぱり目立っちゃうよね?
まったく静馬君ったら……こんな目立つところにキスマークを付けなくてもいいんじゃないの?

「いいねぇ、順調にいってるんだねぇ。おばさん羨ましいよぉ」
「えへへへ……おかげさまで順調にいってます」
「いいねぇ、直ちゃんは最近お店に来てくれないし、おばさん少し寂しいよぉ」

 そういえばそうね。直樹君、最近見てないわね。
ていうか、アタシ達が付き合いだしてから顔を見ていない。
静馬君に聞いても、職場でも話すらしてくれないって嘆いていたしね。
きっとアタシと静馬君が付き合いだしたことに拗ねてるんだろうね。

「おばさんのテクニックがダメだったのかしらねぇ。
おばさん、頑張ってたくさんイカせてあげたんだけどねぇ。
最後なんて泣きながら喘いでたんだけどねぇ。……ヤダよぉ!思い出したら濡れてきちゃうよぉ!」

 毛利さん、大きな声でヘンな事言わないで下さい!
ヘンな事言うから、お客さんがジュース吐き出してるじゃないですか!

「でもよかったよぉ、順調にいってて。どうせアレなんだろうねぇ、毎日電話で話してたりしてるのかい?
恋愛してるねぇ。若いっていいねぇ」
「……それなんですけどね、一度も電話してきたことないんですよ。
静馬君、電話で話すよりも直接会いたいと言って、夜遅くでも会いに来てくれるんです」
「やだよぉ〜!あたし相手に惚気ちゃうなんて、幸せなんだねぇ〜。まったく羨ましいよぉ」

 そう、会いに来てくれるの。でもね、毎日ってわけじゃない、3日に一度位の頻度で会いに来てくれる。
アタシがお休みの日には、静馬君の部屋に泊まりに行っているからけっこうな頻度で会っている。
だから全然寂しくない。でもね……静馬君には毎日電話している相手がいるのよねぇ。

「はぁぁ〜……電話してほしいなぁ」
「なんだい?会うだけじゃダメなのかい?守屋ちゃんは欲張りだよぉ〜。
でもね、おばさんもその気持ち、とっても分かるねぇ。毎日声を聞きたくなるのは仕方ないからねぇ」

 電話をしてほしいというアタシの呟きに、ウンウンと頷いている毛利さん。
え?毛利さんにもそんな人がいるの?うわぁ知らなかった!初耳だぁ〜!

「おばさんね、声が聞きたいから毎日電話してるんだよね。
でもねぇ、照れてるんだろうねぇ。直ちゃん恥ずかしがりやさんだから、電話に出てくれないんだよぉ」
「え?ええ?毛利さんの電話の相手って、もしかして直樹君?」
「そうだよぉ、直ちゃんだよぉ。毎日40回くらい留守電に愛の言葉を入れてるんだけどねぇ。
愛というものはなかなか届かないものなんだねぇ」
「……受け取り拒否してるんじゃないのかなぁ」
「ん?守屋ちゃん、何か言ったかい?おっと、いつまでも無駄話してる場合じゃないよ!
お客様があたし達を待ってるよぉ!守屋ちゃん、気合入れて働くよぉ!」

 あっといけないけない!呼び出しランプが光ってる!
急いでお客様のところへ行かなきゃ!接客はいつもニコニコ爽やかに!

「お待たせしました!お帰りですか?ではドル箱お運びします!」

 ドル箱2つを持ち上げて、ジェットカウンターへと持っていく。
うぅぅ〜、重いよぉ。、腰にくるよぉ〜。……毛利さん、なんで軽々と3箱も持てるの?
やっぱり毛利さんは、『パチンコチャンプ』に巣くう妖怪なのかしらね? 
567彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:05:55 ID:IRCPoYlL
「いやぁ〜、今日もよく働いたよぉ〜!疲れた疲れたっと」
「ホントに疲れましたねぇ。今日は釘を開けてたのか、出玉が多かったですからね」

 閉店作業も終え、ロッカー室で着替える。
あぁ〜、今日も一生懸命働いたなぁ〜。つっかれたぁぁ〜!
今日は開放日だったのかな?店長、いい事でもあったのかな?

「守屋ちゃん、これからおばさんとご飯食べに行かない?たまには付き合っておくれよぉ」

 着替え終わった毛利さんがアタシの腕に手を回し、飲みに誘ってきた。
あ、いいですね!仕事終わりの冷たいビール、ゴキュゴキュ喉を鳴らしながら飲みた〜い!

「いいですね!冷たいビールで乾杯といきましょ!
今日は静馬君と会う約束はしてないし、アタシも毛利さんと飲みたいですしね」
「あらあら、あたしは静馬ちゃんの代わりなのかい?おばさんちょっとショックだよぉ」

 ガックリと肩を落とし、唇を尖らせ、手の平にのの字を書いている。
毛利さんのこういうところ、かわいくって好きだなぁ。……見た目は妖怪っぽいんだけどね。

「あははは!なにカワイク拗ねてるフリしてるんですか?」
「おばさんをカワイイとか言ってくれるのって、守屋ちゃんだけだよぉ」
「それよりどこに食べに行きます?軽く飲めるところがいいから……いつもの居酒屋ですかね?」

 最近は静馬君に酒飲みと言われるのがイヤで、あまり飲んでないんだよね。
だから今日は飲んじゃおう!毛利さんがいれば酔っても大丈夫だしね!

「でもいいのかい?静馬ちゃん、電話してくるかもしれないんじゃないのかい?」
「あぁ、それなら大丈夫ですよ。仕事中も言いましたけど、アタシには電話してこないんですよね」
「あぁ、言っていたねぇ。電話するより会いたいって言われたんだっけ?熱いねぇ、羨ましいねぇ」
「えへへへ……会いに来てくれるのは嬉しいんですけど、やっぱり電話もしてほしいじゃないですか?」

 そう、電話して欲しいのよね。なんでそれが分からないの?あの鈍感バカ男がぁぁ〜!
毎日実家の隣に住んでいる女の子には電話してるくせに……そんなヒマがあったらアタシに電話しろっての!
はぁぁ〜……惚れた弱みかな?強く言えないんだよね。

『そんな子なんかよりも、アタシに電話してよ!』

 何度酔った勢いでそう言いそうになったことか。
電話してるって聞いてから、何かモヤモヤしてるんだよねぇ。……その子に嫉妬してるのかな?
12歳の中学生に嫉妬するなんて、我ながら大人気ないなぁ。
あ、もう13歳になってるのかな?確か静馬君と6歳差って言ってたもんね。

「守屋ちゃん?いったいどうしたんだい?急に暗い顔をして。何かあったのかい?」
「え?何でもないです!……って、何でもないことないかな。
居酒屋で少し相談に乗ってもらってもいいですか?」

 1人で悶々と考えるより、毛利さんに話して気分を変えよう。
毛利さんが何か解決策を教えてくれるかもしれないし、話したら気も紛れるだろうしね!
 
568彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:06:23 ID:IRCPoYlL
「守屋ちゃんがあたしに相談なんて、久しぶりだねぇ。どんな悩みだい?
……もしかして離婚してたこと、何か言われたのかい?」

 いつもの居酒屋に入り、乾杯用のビールを注文したところで毛利さんが聞いてきた。
そうなのよね、まだ教えてないんだよね。
実はアタシ、離婚経験者で×1でした!……なんて簡単に言えることじゃないわよね。

「え?それは……実は、離婚のことはまだ話していないんです。
知られても大丈夫だとは思うけど、嫌われるかもって考えたら……教えるのが、怖いんです」

 静馬君はアタシの事を大事に思ってくれている、だから教えてもきっと大丈夫だと思う。
……でも、もしダメだったら?もし教えたことが原因で、嫌われたりしたら?
もし、教えたことが原因で別れてほしいなんて言われたら、アタシ、どうしたらいいか分からないわ。
だから……教えていない。怖くて教えることが出来ないの。
はぁぁ〜……こんなところでもバカ旦那が足を引っ張るなんてねぇ。

「そうかい……確かに怖いよねぇ、怖くて言えないよねぇ。おばさん、その気持ちよく分かるよぉ。
『好きだよ、愛してるよ』って言ってくれてた人が、
離婚経験者と知ったとたんに態度がコロッと変わるなんて、よくある話だからねぇ」
「……毛利さん、経験あるんですか?」
「おばさん、こう見えても人生経験豊富なんだよぉ。長く生きてりゃいろんな事があるもんだよぉ。
でもね、静馬ちゃんは大丈夫だと思うよ?おばさんの女のカンがそう言ってるよぉ」

 少しおどけた表情で、アタシを励ましてくれる毛利さん。
……ありがとうございます!なんだか少し、元気が出てきました!

「あははは、アタシのカンもそう言ってるんですよ。だからいつかは言うつもりです。
でも今はまだ言う勇気がないの。……いい歳して情けないですよね」
「それでいいんだよぉ。恋する女の子ってのはそういうものだよぉ。
おばさん、恋に年齢は関係ないと思ってるからね。……そうよね?直ちゃん?」

 そういって財布の中から写真を取り出し、キスをする毛利さん。
わ!直樹君の写真を財布に入れてるんだ?毛利さん、本気で直樹君を狙ってるんだぁ。
……なんで直樹君が裸で縛られてる写真なのかは聞かないでおこう。
恋愛にもいろんなパターンがあるからね。

「相談したいことって、このことだったのかい?なら問題解決だねぇ。
悩みも解決したことだし、今日はガバガバ飲み倒すとしようかねぇ」
「いえ、このことは相談したいこととは違うんですよ。
相談というか、愚痴というか……毛利さんに聞いてほしい事があるんですけど、いいですか?」
「なんだい、そこまで聞いたらダメだなんて言えやしないよぉ。
いいよぉ、今日は守屋ちゃんのお話を聞いてあげるわよぉ。惚気でもなんでもおばさんに言っちゃいなよ」
「あははは、ありがとうございます!
じゃあ早速なんですけど、話したいう事って言うのは、静馬君についてなんですよ」
「なんだい?やっぱり惚気なのかい?いいねぇ、ラブラブだねぇ」

 うん、毛利さんに話してスッキリしよう。静馬君がアタシに電話してこないのも、仕方ないことだからね。
アタシとはいつでも会えるけど、その子とは電話でしか話せないんだもんね。
……13歳も年下の女の子に嫉妬するなんて、アタシってダメな大人だったのね。
569彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:06:57 ID:IRCPoYlL
「すみませ〜ん、生中お代わりくださ〜い!あと、ホッケと出汁巻き玉子と大根サラダもお願いしま〜す!」
「こっちは冷酒をお願いねぇ〜。あ・と・は……お兄さんがお酌をしてくれたら大満足だよぉ」

 乾杯の生ビールを一気に飲んで、追加注文をしたアタシ達。
毛利さん、注文を取りにきた店員さんにちょっかい出すのは止めてあげましょうよ。
店員さん、鳥肌まみれですよ?まったく、毛利さんっていつでもどこでもマイペースなんだからなぁ。
でも毛利さんのそういうとこ、アタシも見習わなきゃいけないわよね。

「で、守屋ちゃん。相談ってなんだい?……静馬ちゃんが早漏とかそういう話かい?」
「違います!」

 そりゃ少し早いかな?って思うこともあるけど、最初の頃よりは持つようになってきたんだから!

「なら短小なのかい?いくらおばさんでも短小を治す方法は知らないよぉ」
「ち・が・い・ま・す!満足できる、いいサイズをしてますよ!」
「あら?そうなのかい?静馬ちゃんはなかなかのイチモツを持っているんだねぇ。
……おばさんなんだか興奮してきたよぉ〜!」
「人の男に興奮しないで下さい!」
「守屋ちゃん、おばさんからのアドバイスだけど、イチモツの大きさとかは大声で話すもんじゃないよぉ」

 してやったりといった顔で、ニヤニヤと笑っている毛利さん。
くっそ〜、また毛利さんにからかわれちゃったわ!
ニヤニヤとアタシを見ている毛利さんを見て、やっぱり敵わないなぁ、と思ってしまう。
さすがは毛利さんよね、アタシなんかよりも全然役者が上ね。

「で、あたしに聞いてほしい話って何なんだい?」

 妙なところで感心しているアタシに、毛利さんが本題を切り込んできた。   
そうだった。感心している場合じゃないんだ、毛利さんにアドバイスをもらわなきゃ!
どうすればアタシにも毎日電話をしてくれるようになるのか。……他の女に電話をしなくなるのか、を。
はぁぁ〜……アタシ、26だよ?結婚経験者だよ?……離婚も経験してるんだよ?
なんで13歳の子相手にモヤモヤとして、嫉妬してるんだろうね?情けないなぁ。

「実はですね……静馬君に毎日電話してほしいんですよ」
「はぁ?そんな簡単なことなのかい?ならあたしじゃなくて、静馬ちゃんに直接言いなよ?」

 アタシの相談に呆れ顔の毛利さん。……やっぱりそう思うわよね?
電話してほしくて悶々とするくらいなら、電話してって静馬君に直接言った方が早いわよね?
でもねぇ、13歳の子に電話してるのが悔しいからだなんて知られたくないし……だってカッコ悪いじゃない。

「そんなの……恥ずかしくて言えないじゃないですか。……嫉妬してるとか思われたくないし」
「恥ずかしいも何も、もっと恥ずかしいことをズッポズッポとしたりされたりしているのにねぇ。
……嫉妬してるってなんだい?」
「あ、そうか、毛利さんは知らないんでしたね?
静馬君、実家の隣に住んでいる13歳の女の子に毎日電話してるそうなんですよ。
なんでも静馬君が実家を出た後、仲がよかったその子が落ち込んで、元気を失くしちゃったそうなんです。
そんな事があったから心配して、毎日電話してるそうなんですよね。
静馬君、優しいお兄さんしてるでしょ?」

 そうなのよね。優しいお兄さんしてるから、文句も言えないのよね。
知り合いの13歳の子供に電話するだけなんだから、
好きにさせてあげなきゃいけないってのは、分かってるつもりなんだけど……モヤモヤしちゃうのよねぇ。
静馬君が電話しているという13歳の女の子の事を考えると、モヤモヤしちゃう。
はぁぁ、情けないなぁ。大人の女なんだから、大きな心で電話くらい好きにさせてあげなきゃいけないのにね。
モヤモヤを吹き飛ばす為に運ばれてきた生ビールを一気に煽る。
そんなアタシを驚きの表情で見ている毛利さん。
……え?毛利さん、そんな驚いた顔してどうしたんですか?
 
570彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:07:18 ID:IRCPoYlL
「いやぁ〜、このシリーズの試合はどれも最高だったんですよ!麗菜さんにも一度、生で見てもらいたいですね」

 満面の笑みの静馬君の手には『チャンピオンカーニバル』と書かれたビデオテープが。
はぁぁ〜……今日はそれを見るつもりなんだ。恋愛映画って選択肢はないのかな?
たまには恋愛映画を見ようよ。喉元まで出掛かっているその言葉を、グッと堪えて微笑んでみせる。
こんなことなんかで嫌われたくないもんね。

「へぇ〜、そうなんだ?やっぱりビデオで見るよりも試合会場で見たほうが面白いの?」
「ええ!プロレスは会場で見てこそ、最高なんですよ!」
「そうなんだぁ〜。じゃあさ、今度一緒に見に行かない?アタシを連れて行ってよ」
「いいですね!是非一緒に行きましょう!」
 
 静馬君はアタシとプロレスを見に行けることがよほど嬉しいのか、満面の笑みを見せている。
その顔を複雑な思いで見つめるアタシ。……毛利さんが言った事、本当なのかな?
昨日仕事終わりの居酒屋で、静馬君が実家の隣に住んでいる13歳の女の子に毎日電話をしていることを相談した。
アタシはそんなに深い考えもなく、ただアタシにも電話してほしい……そんな気持ちで相談しただけだった。
相談というか、軽い愚痴のつもりで毛利さんに話したの。
でも、あたしの話を聞いた毛利さんが言った言葉で、頭の中が真っ白になった。

『その隣の女の子、静馬ちゃんの事を好きなんだねぇ。好きだからこそ落ち込んだんだよ』

 それだけならまだよかった。でも、毛利さんが言った次の言葉にアタシは動揺し、グラスを倒してしまった。

『守屋ちゃん、落ち着いて聞きなさいよ?
男っていう生き物はね、その気がない子に毎日マメに電話なんか出来ないもんだよ。
もしかしたら静馬ちゃん、その女の子のこと……悪く思ってないかもしれないねぇ』

 悪く思っていない。……言葉を濁した、大人のずるい言い方。
でも、それなりの人生を送ってきているアタシには、毛利さんが本当は何を言いたいのかが分かる。
……好きなのかも知れない。静馬君、その女の子を好きなのかもしれない。
毛利さん、きっとそう言いたかったんだ。

「けど珍しいですね。初めてじゃないのかな?麗菜さんがプロレスに興味を示してくれたのは」
「あははは、アタシは君の大事な彼女だからねぇ。彼氏の趣味に合わせるのも彼女の努めなのよ」

 アタシはすぐに反論したわ。その女の子、まだ13歳ですよ?静馬君よりも6つも年下なんですよ?ってね。

「か、彼女の努め、ですか?」
「そ、彼女の努め。で、彼氏の努めは彼女を満足させることよ」

 毛利さん、そんなアタシにこう言ったわ。

『6歳差って……守屋ちゃん、分かってるのかい?あんたと静馬ちゃんは7歳差なんだよ?』
571彼女は□□  ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:07:42 ID:IRCPoYlL
 その言葉を聞いた時、アタシは分かったの。
毎日電話をしていると聞いた日から感じていた心のモヤモヤは、嫉妬じゃなかったんだって。
心のモヤモヤが嫉妬ではなく……静馬君を取られるかもしれないという、不安だったんだって気がついたの。

「満足、ですか?」
「そ、満足よ。……今夜もたっぷりと満足させてね?」

 心の中ではきっと分かってたんだと思う。静馬君の本当に好きな人は、その女の子なんだって。
静馬君って鈍感だから、自分の気持ちに気づいてないだけなんだって。
……好きな子じゃないと、律儀に毎日電話なんかしないわよ。
そう気づいたアタシは、分かっちゃったの。アタシ、いつも静馬君を見ているから、分かっちゃったんだ。
……静馬君がアタシに抱いている感情は、恋人に対するものじゃなく、憧れの人に対する感情なんだって。  
そう、年上のお姉さんに憧れる感情なんだって。
そう考えたら全てに納得がいっちゃった。
静馬君がなかなかアタシを求めてこなかったのも、本当に好きじゃなかったからなんだ。
いつまでたってもアタシに敬語で話すのも、いつまでたってもアタシに気を使って話してくるのも、
全部憧れの人に対する態度だったんだ。全てがそうだったんだって分かっちゃったの。

「ま、満足させます!たっぷりとしてもらいます!」
「あははは、静馬君はいつも餓えてるねぇ。……でもね、アタシも餓えてるの」

 全てを悟り、落ち込んで涙を零すアタシに毛利さんは教えてくれた。
……恋愛は奪い合う、女の戦いなんだって。そして、女には女だけの武器があるんだって。
その言葉でアタシは腹をくくったわ。13歳の子供には出来ない、女の武器を使わせてもらうって。

「だから、ね?君にこの飢えを満たして欲しいの。この飢えを君で満たして欲しいのよ」

 確か……あやちゃんだったっけ?
ゴメンね?あなたがいない場所で身体を使って静馬君を物にしようとして。悪いお姉さんを許してね?
でもね……恋愛は戦争なのよ?女の武器を使えない、幼いあなたが悪いの。

「麗菜さん……オレ、もう我慢できません!」
「ん、アタシもよ。君を感じたいの。ギュッと……強く抱きしめて!」

 あやちゃん、恨むのならあなたを遅く産んだ親を恨みなさいね?
残念だけど、静馬君はアタシの物。あなたみたいな子供なんかには負けないわ。

 アタシは静馬君に犯されながら、顔も知らないライバルに宣戦布告をしたわ。 
静馬君はアタシの物。13歳の小娘なんかには負けないわ!
572ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/05/04(日) 22:08:03 ID:IRCPoYlL
今回は以上です。
573名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 22:27:19 ID:sEoAIquP
乙。
同じような語尾が続くと、読み難いし、しまいには一人称の語り部がキモく思えてくる。
574名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 00:32:02 ID:TSEt3VXC
長いだけでキモい
全部読み飛ばした
575名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 21:32:10 ID:YYr2QUtY
>>574
罵倒や中傷なら誰だって出来る。

大人の対応をしようぜ
576名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 04:08:07 ID:8ZAFuBnx
他の作品の続きも待ってる
577名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 01:57:58 ID:1e7n9g0Q
投下します。
男性(18歳)×女性(25歳)の7歳差で。

>>576
期待と違って、ごめんよ。
578昼下がりの気分転換-1 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 01:58:45 ID:1e7n9g0Q
 ある昼下がりの土曜日の午後、俺はビルの二階にある洒落た喫茶店の窓側の席に
座っていた。向かいに座る女性の言葉は聞こえているが、うまく頭に入ってこない。
「今度、あなたをカタログで使いたいってクライアントがいるんだけど」
 目の前で服のカタログを広げながら喋っている美希さんは、高校生の俺がアルバイトモデル
として雇われている小さなモデル事務所の社長兼たった一人の社員だ。色素の薄い
円らな瞳が印象的な美しく整った顔立ちに、元モデルのことだけはある抜群のプロポーションと
非の打ち所がない魅力的な女性だが、どこかしら他人を寄せ付けない冷たい感じがする。
「ちょっと、聞いているの?」
 指先でトントンと資料を叩きながら、こちらを見つめた美希さんは怪訝な表情を浮かべて
いる。
「えっ……ああ。はい」
「どうしたのよ。浮かない顔でボンヤリして何かあったの、ヒカル君?」
 俺にとっては「何かあった」──どころの話ではない。ずっと想いを寄せていた幼馴染の
女性の口から、彼女はよりにもよって俺の弟が好きだということを告げられてしまったのだ。
あまりの衝撃に俺はそれ以降、何に対してもやる気も興味も起きなくなった。
 心に重く圧し掛かっていたそのことを美希さんへ簡潔に説明した。
「それはショックよね、君みたいにモテそうな男の子がフラれるなんてね」
 美希さんは桜色のグロスを引いた唇を緩める。
「……可笑しいですか?」
「そうではないわ」
 糊のきいた白いブラウスシャツの襟元を正しながら、美希さんはちょっと困って視線を
外した。
「ただ、君は何でも欲しいものを欲しい時に手に入れてきたように見えるの。ハンサムだし、
成績も優秀なんでしょ?おまけに運動もよくできるって聞いているわ。だから、そういうのを
どう感じるのかなって思っただけよ」
 俺はそこまでスーパーマンではない。何かを為すために必死に努力も苦労もしているが
悲しいことに、なかなか人は理解してくれない。美希さんもきっと俺の友人にでも聞いた話を
鵜呑みにでもしているのだろう。
「俺だって別に他の人と何一つ変わりませんよ。一緒です……最低な気分ですよ」
「じゃあ、仕事も当分回さない方が良いかしら?」
「……ええ。美希さんなら分かるでしょ?」
 写真の出来不出来は何もカメラマンの腕だけではない。モデル側が体調面や精神面を
しっかりと整えることも良い写真を作るために不可欠な要素だ。つまり、今の俺の状態では
とてもではないが、クライアントが満足するような写真は望めないと思う。
「君のそういうところは大事よ。他のモデルにも見習って欲しいわね」
 美希さんはショルダーバッグから携帯電話を取り出すと、すぐさまどこかに掛け始めた。
「……ええ。すいません。こちらの都合で、折角の御好意を……」
 口元を抑え小声でクライアントに断りを入れる姿を見ているうちに、自分が彼女に悪い
ことをした、との思いが大きくなっていった。このビジネスを取ってくるために彼女も相当
苦労したに違いない。それを俺の勝手な都合で無にして良い筈はなかった。
579昼下がりの気分転換-2 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 01:59:17 ID:1e7n9g0Q
「……ええ。はい。もし何かあればまた……はい。それでは失礼します」
 彼女が携帯電話を折り畳むとバッグにしまった。かわりにキャラメル色の手帳を取り
出して、ビッシリと書き込まれたページの隅にメモをしている美希さんの様子を見つめて
いると心が痛む。
「すいませんでした。俺の我が儘で……」
 口をついて出たのは謝罪の言葉だった。
「良いのよ。君はプロじゃないし、学業もあるんだから無理しなくても」
 視線を手帳に落としたまま、美希さんは優しくそう応えてくれた。
「だけど……」
「クライアントとの折衝は私の仕事。君の仕事は写真に格好良く映ること。だから、なるべく
早く気分転換することね……よしっと」
 パタンと手帳を閉じると、彼女はストローを咥えグラスに残ったアイスコーヒーを吸った。
俺は申し訳ない気持ちで、ただボンヤリとその光景を見つめた。
「で、何をして気分転換するつもり?」
「えっ……いや、その何も……」
 何も思いつかなかった。申し訳ないという気持ちとは裏腹に、十年来想い続けた女性に
フラれた虚無感と喪失感を埋め合わせる方法はすぐに考えつきそうにもない。強いて言えば、
時間が解決してくれるのを待つぐらいだ。
「ふうん。まあ、時が経てば癒されるとはよく言うけど……それじゃあ、いつ仕事が回せるか
分からないし、困ったわね」
 目の前の彼女は可笑しそうに微笑む。普段は相手に軽んじられないためか、できる
キャリアウーマンみたいに顔を引き締めている美希さんだが、笑うと意外に可愛らしい。
少し眦を下げたその目が悪戯好きの子猫のように輝く。
「ねぇ、ヒカル君はこの後、何か予定ある?」
「いえ」
「そう。じゃあ、ちょっと付き合ってくれる。うちの大事な稼ぎ頭に気分転換してもらわ
ないとね」
 美希さんは細く長い指で伝票を掴むと、束ねた黒髪を揺らしながらレジへと向った。
モデル時代と変わらぬ背筋の伸びたウォーキングで颯爽と歩くその姿は店内中の男性の
視線を釘付けにする。その後を歩く俺には刺々しい視線が四方八方から浴びせられる。
 店を出て駐車スペースに停めてあった美希さんの愛車──銀色のスピードスターの
助手席に乗り込む。ドライビングシートに座った美希さんは本当に絵になる。彼女はシフト
レバーを軽やかに操作し、ハンドルを巧みに取り回しながら都会の渋滞を縫うように進んで
いく。
「どこへ行くんですか?」
「……んっ、良い所かな」
 運転中の美希さんに話しかけても、返ってくるのはいつも一言、二言の短い言葉だけだ。
「仕事以外は車が趣味」と言って憚らない美希さんに没頭する美希さんに慣れっこの俺は、
窓の外を流れていく景色をただボンヤリと眺めていた。

 ◆ ◇ ◆

 着いた先は都内の閑静とした高層マンションだった。
「ここですか?」
580昼下がりの気分転換-3 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 01:59:55 ID:1e7n9g0Q
「そう、私のマンション」
 事も無げにそう告げてカツカツと甲高いヒールの音を立てながら、美希さんが歩き出した
ので慌てて後を追う。エレベーターで九階まで昇り、その階の一番右端から数えて三番目の
部屋のドアの前で彼女は立ち止まる。部屋の間取りは2LDKで小ざっぱりとしており、
ホテルの一室みたいに生活感がない。
「モデルやっていた時に貯めたお金で買ったの。地価も下がっていたし、安かったわよ」
 キッチンで淹れたコーヒーを手に美希さんが歩み寄ってくる。リビングのカウチに二人
して座り、マグカップに口を寄せる。
「何だか、さっぱりした部屋ですね?」
「そうね。ここにいるよりオフィスに居る時間の方が長いからかな」
 微笑んだ美希さんの顔は疲労の色が濃いように見える。一人で事務所を切り盛りする
彼女は、寝る間も惜しんで仕事をしているらしい。事務所であくせく働かずとも、美希さんは
今も充分にトップレベルでやっていけるぐらいの美貌とスタイルを維持している。
 だから、そんな彼女がモデルを辞めてまで事務所を立ち上げた理由は何だろうか、
とふと疑問に思った。
「どうして、モデルを辞めたんですか?」
「…………ん。続けると嫌なことが色々と出てくるのよ」
 曖昧に誤魔化すように美希さんはマグカップに口をつけた。 
 その答えから、それ以上掘り下げて聞くのは悪い気がした。コーヒーを啜って、俺は
話題を変えようとしたが、それよりも先に美希さんが口を開く。
「昔ね、ヒカル君も聞いたことがあるような有名なブランドから仕事のオファーが舞い
込んできたの」 
 そこで彼女は息を吐き、躊躇いがちに目を伏せた。
「でも、条件が付いていたのよ……『一晩付き合うこと』、それがオファーの条件だったわ」
 俺も「一晩付き合う」ことの意味が分からないほどの子供ではない。要は「体を差し
出せ」ということだ。ひどい話だ、と俺は露骨に顔を歪める。
「そんな顔しないで。あくまでそれもビジネスの条件なのよ。それに相手が彼らほどの
大企業ならば、一回きりの後腐れなしのキレイな関係よ……一晩、我慢するだけで彼ら
とのコネクションができると聞けば、喜んで飛びつく人間は山ほどいるのよ」
 平然と彼女が言い放つので、俺は毒気を抜かれてしまった。
──ショービジネスの世界とはそういうものなのだろうか?
「だから、正直、私も迷ったわ」
 美希さんの表情は、その頃の苦悩の深さが分かるぐらいに辛そうに歪む。
「……だけど私にはできなかった。その頃好きな人がいたの。だから、ビジネスだと
分かっていてもそんなことしたくなかった。その後は想像つくでしょ?私はモデルとして、
業界に居られなくなっちゃったわけ」
 頬に掛かる髪を耳にかけ、彼女は長い溜め息を吐いた。
「でも皮肉なことにクライアントの誘いを断ってから、三日後に恋人にはフラレちゃった。フフフ、
貞操と言うほどのものではないけど、彼のためにと思っていたのにね」
581昼下がりの気分転換-4 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:02:15 ID:1e7n9g0Q
「……」
「でもね、私はこの世界しか知らないから離れられないのよ。離れるのが怖くて、今の
事務所を何とか自分で立ち上げて少しずつだけどエージェントの仕事をやっている……
といったところね」
 そんなこととは知らず、辛い過去を思い出させるような申し訳ないことを聞いてしまった。
「そんな酷い顔しないで。これでも私は幸せなのよ……このまま、仕事だけして一人で
おばさんになっちゃっても良いかなって」
 寂しげに笑った美希さんに俺は困惑してしまった。
──何故、こんなにも綺麗で聡明な人がこんな淋しい事を言うのだろうか?
「でも、おばさんになっちゃう前に少し付き合ってくれる?」
 微笑んだ彼女はそう言って、ほっそりとした指を俺の手に絡めた。そして、美希さんに
引かれるままにカウチから立ち上がった。

 ◆ ◇ ◆

 引っ張られていった先の部屋には、シックなデザインの黒のデスクとそして──少し大
きめのシングルベッドが一つ置かれていた。
「……こ、これって?」
「気分転換よ」
 俺の手を離しベッドに腰掛けた美希さんがバレッタを外すと流れるような黒髪がはらりと
解けた。ただ、それだけのことなのに、彼女の雰囲気が変わった。凛とした美しさは
そのままだが、美希さんが纏っていたどこか近づき難い雰囲気が消え、和らいで見えた。
 その変化に驚いて呆然と突っ立っていた俺の姿を見て、美希さんはフフと薄く笑った。
「やっぱり、こんな年増じゃ君みたいな若い人の気分転換の相手にもならないかな」
「そ、そんなことないです!」
「じゃあ、そこに立ってないで取りあえず横に座って」
 誘われるままに美希さんの隣に座る。鼻腔を擽る香水の匂いに心臓の鼓動が早まる。
「……ねぇ、君が好きだった人はどんな子?」
「快活な性格で、誰にでも平等の明るい女の子でした」
 俺は意識せずとも口をついて出てくる幼馴染の記憶を次々と美希さんに話した。所々、
相槌を打ったり、聞き返してきたりと美希さんは身を乗り出して話しを聞いてくれた。
「私と正反対ね」
  確かに、操(みさお)──俺の幼馴染は美希さんとは全然違う。美希さんが何事もミス
せずソツなくこなすタイプだとすると、俺の幼馴染は少々の失敗も強引に何とかしてしまう
タイプなのだ。
「操さんだっけ?その子の名前」
 その名前を言われると思わず身体がビクリと震える。
「分かりやすい反応ね……まあ、いいわ。こうやって、君が悩んでいることを誰かに話すの。
そうすると少しずつ楽になれるから。君は何でも人並み以上にできちゃうから、全部
自分で解決しようって溜め込んじゃうでしょ?だけど、自分で解決できるものもあれば、
そうでないものもあることを学んだ方が良いわね」
582昼下がりの気分転換-5 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:02:49 ID:1e7n9g0Q
「どうして、そう思うんですか?」

「………………私もそうだったから」

 両手を後ろにつき、背中を反らした姿勢で彼女は訥々としゃべった。
「さっき、クライアントの誘いを断ったから仕事を干されたって言ったでしょ。あれは半分本当で、
半分嘘。確かに大きな仕事は全部逃げていっちゃった。でも、仕事が完全に無く
なったわけじゃなかったのよ」
 美希さんは口元に苦笑いを浮かべたまま、真実を教えてくれた。
「私がモデルを辞めることになった本当の原因は彼に捨てられたことを誰にも言えず、
独りで悩んでいたからなの。一人で塞ぎこんでいるうちに仕事ができるような精神状態では
なくなってしまって、事務所から契約を解除されちゃったのよ。君には失礼かもしれないけど、
同じタイプだと思うの。だから、私みたいになって欲しくはないから、さっき言ったことを
覚えておいて欲しい」
「わかりました……おかげで少し楽になれました」
「そう、良かったわ」
 俺の答えに彼女は、まるで自分のことみたいに嬉しそうな微笑みを浮かべた。
「これが気分転換ですか?」
 俺の問い掛けに、少し困ったように美希さんは首を傾げた。
「…………ん、それでも良いんだけど」
 普段はハッキリと自分の意思を押し通す強い言葉を使う、美希さんが珍しく歯切れが悪い。
「まだ、スッキリしてないでしょ?」
──それはそうだ。少しは楽になれたが、人に話したぐらいで十年来積もっていた想いが
一掃されるわけがない。
 俺は同意を表すために、小さく頷く。

「それなら、気分転換に私を抱いてみない?」

 美希さんの口からはっきりと告げられた言葉に、俺は固まってしまう。
 彼女の寝室に連れてこられた時に、そういうことを意識しなかったかと言えば嘘になる。
だが、美希さんみたいに綺麗な大人の女性が、俺みたいな若造を本気で相手にするはずが
ない、と思い込んでいた。
 だから、いざ言われると頭が真っ白になってしまう。
──だ、抱く?俺が……美希さんを?
 そんな俺の様子を見た美希さんは年上の余裕だろうか、悪戯っぽい笑顔を浮かべて、軽い
口調でサラリと切り出す。
「ほら、エッチしてスッキリすれば君の中のモヤモヤも晴れるかなってさ。でも、仕事が
恋人の七つも離れたこんな女に迫られても……やっぱり君も戸惑うよね」
──嬉しくはあっても戸惑うことなどある筈がない。
583昼下がりの気分転換-6 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:04:02 ID:1e7n9g0Q
 俺は自嘲する彼女に腕を伸ばし、そっと抱き締めていた。
「……軽蔑しますか、俺のこと?」
「ん?どうして?」
 俺の腕の中で、彼女が小首を傾げるとイアリングが小気味良く揺れる。
「さっきまで、散々、幼馴染への想いを喋っていながら……今は……」
 簡単に想いを翻して、美希さんを求めようとする自分の情けなくて言葉に詰まる。オスの
本能は彼女を求めているが、理性は美希さんが「ただの冗談」と言って全てを無かったことに
してくれることを期待していた。
──そうすれば、俺は情けない男にならずに済む。
 だが、美希さんは俺の頭と背中にそっと腕を回すと抱き返してきた。
「……バカね。そんなつまらないことで悩まなくて良いのよ」
 彼女は優しく微笑むと俺の髪を撫ぜる。
「これは気分転換なの。だから、誰も裏切らないし誰も傷つけないのよ」
 まるで子供をあやすみたいに慈愛の籠もった彼女の口調に俺は甘えてしまった。
「本当に……良いんですか?」
「私から誘ったのよ。後は君の答えを待っているの」
 可笑しそうに微笑む美希さんの唇を奪った。それが俺の答えだった。
 彼女の唇はゼリーみたいに瑞々しく弾力がある。どれほど貪っても足りないぐらいに魅惑的だ。
だから、悪戯半分で薄く塗られたリップグロスを舐め取るように丹念に舌を這わせてみる。
「ん……ん……こんなこと、どこで覚えるのよ……最近の高校生は……」
 その言葉に軽く笑いながら、彼女の唇の隙間へ舌を捻じ込む。口内を嘗め回していると、
おずおずと美希さんから舌を絡めてきた。もつれた二つの舌に互いの唾液が絡み、どちら
の口端からともなく漏れ出す淫靡な音に興奮が一層掻き立てられる。
 一旦、口を離して呼吸を整えようとすると、今度は美希さんの方から唇を重ねてきた。
彼女は目尻を下げて楽しそうに「お返し」といった様子で攻めてきた。長いキスの応酬が
終わる頃には、美希さんの頬は桜色に上気していた。
「良いんですか?」
 俺はもう一度だけ確認した。ここから先は、多分もう止められない。
「君こそ……私なんかで」
「美希さんは充分綺麗です。俺には勿体無いぐらいに」
「うまいお世辞ね。でも言われて悪い気はしないわ」
 お世辞ではない、と否定しようかと思ったが、まどろっこしい駆け引きを愉しんでいる
余裕は今の俺にはなかった。
 美希さんの肩まで伸びた黒髪を一度優しく撫でて、それから彼女のブラウスのボタンを
一つずつ外していく。震える指先がもどかしいが、何とか緊張を彼女に気取られずに
済ませることができたようだ。シャツの下には、真っ白のブラジャーに包まれた予想よりも
大きな膨らみが隠されていた。
「……こんなことになるんだったら、もうちょっと興奮するのにするんだったな」
 残念そうに呟く美希さんに思わず俺は吹き出してしまう。
584昼下がりの気分転換-7 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:05:10 ID:1e7n9g0Q
「充分、興奮していますから安心してください」
「意外に初心ね?」
 それを軽く流して、黒いタイトスカートを脱がせるとブラジャーと揃いの薄布が慎ましく
美希さんの花園を覆っている光景が飛び込んでくる。
 彼女は恥ずかしげにモゾモゾと横すわりの姿勢を取って、太腿を閉じて秘所を隠そうと
している。それでも充分に刺激的なその姿に、俺はクラクラするほどの昂ぶりを覚える。
「ヒカル君も脱いでくれない?私だけだと……その、恥ずかしい」
「え、ええ」
 彼女に背を向けシャツのボタンに手をかけるが、美希さんのブラウスを脱がした時よりも
手間取ってしまう。おまけにベルトのバックルが奏でる金属音がやけに喧しい。
 下着に手を掛けたところで、美希さんから「もういいわよ」と言われたので、彼女の方を
振り向いた。下着以外何も纏っていない白い肢体を改めて見ると、われ知らず生唾を飲み
込んでしまう。
 飛びつきたくなる欲求を抑え、伏せ目がちにこちらを見る美希さんの細く尖った顎を指先で
捉え、再び唇を重ねる。啄むようなキスを落とすと、俺はフロントホックを外して彼女の
乳房を外気に触れさせる。ふっくら丸みを帯びた胸は青い静脈が薄く透けて見えるほど
白く透き通っている。指先で軽く突くとフルフルと震え、頂の天辺に鎮座する小さな
鮮やかな桜色の蕾が少し立ち上がる。
「……好きにしていいのよ」
 俺の手つきを遠慮と解したのか、彼女は目を細め、胸を突き出した。
「そうさせてもらいますから」
 彼女の背中に手を回すと体重を掛けて、そのまま仰向けに押し倒す。
「ちょっ……んくっ」
 指に吸い付くようなしっとりとした肌の感触は病みつきになりそうだ。しかし、少し力を
入れて揉むと、雪のような肌にすぐに赤い痣が付いてしまう。だから力を加減しようと
したが、美希さんが恨めしそうな目でこちらを見ていることに気づく。
「痣……付いちゃいますよ」
「いいの。どうせ、誰かに見せるところじゃないから」
 いいのだろうか──と思っても、本能に突き動かされるままに指は動いていた。
「うっ……ぁぁ……ど、どう…………んぅ」
「柔らかくて、すごく触り心地がよくて、素敵です」
 胸を弄りながら、彼女の鎖骨に軽くキスをしてから舌を這わせる。美希さんは俺が何か
する度にビクビクと震えて反応してくれるのでこちらも嬉しい。そんな彼女をもっと悶え
させたくて、張りのある乳房だけでなくぷっくりと勃った桜色の突起を指先で刺激する。
「んぅぅぁ……ああっ」
 引き結んでいた唇を堪えきれずに開き、美希さんは甘い声を漏らす。脳が溶けてしまい
そうなぐらいに刺激的な声だ。もっと啼かせたくて、乳頭を指で抓み転がす。
 もっと、もっとと思ったところで突然、美希さんが強引に身体を回転させてうつ伏せに
なってしまう。
「……美希さん?」
585昼下がりの気分転換-8 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:05:43 ID:1e7n9g0Q
「……」
──もしかして、嫌がられたのだろうか?
 美希さんは首だけを回して、少しボンヤリとした表情で肩越しにこちらを見つめている。
「触れるの……嫌ですか?」
「ち、違うの……あまりに気持ち良過ぎて……その……ついね」
 悪戯を窘められ言い逃れできない子供のように、美希さんはそのまま口を噤んでしまった。
「じゃあ、嫌がられているわけじゃないんですね?」
 念のためもう一度だけ確認する。
「そんな筈ないわ」 
「それなら、もう一度こっちを向いてくれませんか?」
 しかし、彼女は駄々っ子のように首を振って、枕に顔を埋めてしまう。
 いつものクールな姿からは想像できない子供っぽい仕草に驚きつつも、彼女の意外な
一面を垣間見れたことは素直に嬉しかった。
 彼女の相貌と丸みを帯びた乳房の代わりに目の前の、背骨に沿った一条の窪み、腰の
括れが描く見事な曲線、そして何より小ぶりだが上向きの白いお尻に視線を奪われる。
ほっそりとしたしなやかな脚をモゾモゾと動かす度に揺れる太腿やふくろはぎは充分に
扇情的だ。
 縦に走る窪みを指先でなぞり、次にそこを舌で同じように舐め上げ唾液を擦りつける。
「……んっむ……」
 枕に押し付けられた口から何だか奇妙な声が漏れてきて、頬が緩んでしまう。
 それから小ぶりの臀部にそって掌を宛がい、柔らかな丸い丘を捏ねる。我ながらいやらしい
手つきだ、と思う。それに促され美希さんの身体が悩ましげにクネクネとうねる。
──ダメだ……滅茶苦茶、いやらしい。
 本人は無意識かもしれないが、こっちは盛りのついた傷心の十八歳だ。幾らなんでもこれ以上、
我慢できない。背後からお腹に手を回し、力を入れて彼女の細い腰を抱え上げる。
「えっ!?」
 突然のことに、美希さんが枕から顔をズラしてこちらを見上げる。
「お尻、上げてください」
「だ、ダメ!恥ずかしい!」
 彼女は腰を抱える俺の腕を掴む。しかし、そこには振り払うほどの力はこもっていないから、
本気でダメな訳ではなさそうだと判断する。俺は腰を抱えたまま、両足を彼女の膝の
内側に滑り込ませ、彼女の股を一気に広げさせる。 
「きゃっ!」
 美希さんは頭を下に尻を突き出すようにかかげた格好になった。
「ちょ、ちょっと!!」
 弱々しい抗議の声を無視して、俺は彼女に問い掛ける。
「美希さん、気分転換させてくれるんですよね?」
「……うっ……そ、それは」
「じゃあ、このままの姿勢でいてくださいよ」
586昼下がりの気分転換-9 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:09:23 ID:1e7n9g0Q
 自分自身でもこんなに性悪だったとは、と苦笑が漏れそうになる。 
「……ズルい」
「ズルいのは美希さんでしょ。盛りのついた年頃にお預けさせようとするなんて」
 枕に頬を押し付けた美希さんが戸惑いながら目の端でこちらの様子を伺っている。
「もうこっちは止まりませんから、大人しく言うこと聞いてください」
 美希さんは「う〜」とか「む〜」とか訳の分からない音で唸りながら考え込んでいる。
 少しずつ腰を抱えていた腕から力を抜いても、彼女が姿勢を崩す様子はない。
 これはチャンスとばかりに、彼女が最後に身に纏っていた薄布のショーツをずらす。
「ヒ、ヒカル君!」
「今更ですよ」
「心の準備というのものが……」
──それは始める前に整えて欲しかったです。
 美希さんの言葉を無視して、初めて目の当たりにする彼女の秘所に視線を注いだ。
 控えめな柔毛の茂みの真ん中に、鮮やかな桜色の裂け目が走っている。
「……綺麗……ですね」
 女性経験は数えるほどしかないが、美希さんのピタリと閉じた秘裂は今までに見たどの
女性器と比べても、際立って美しかった。 
「いいのよ、お世辞なん…」
「違います!俺、本心から言っていますから!美希さんは美人で、聡明で、素敵だから自分を
……自分をもっと大事にして下さい」
──美希さんはもっと我が儘に、そして欲張りになるべきだ。俺の言いたい「自分を大事に
する」ということはそういうことだ。それだけの資格と魅力が美希さんにはある。本当は
俺なんかでは、手の届かない素敵な女性なのだから。
 俺の言葉を聞いた美希さんは、ただ瞼を閉じた。
「……じゃあ、君も優しくしてね」
 俺が頷くと目を閉じているにも関わらず、あたかもそれが見えたかのように彼女は微笑んだ。
最後の一枚が美希さんの細い左の足首を通り抜けると、彼女は俺の求めた姿勢で隠す
ことなく秘所を晒してくれた。
 壊れ物を扱うみたいに美希さんの秘部をそっと摩ると、ぬめりを帯びた液体が指先に
付着する。軽くヒタヒタと花弁を叩いてみると粘液が見事に透明な糸を引き、まるで秘所が
指先と離れることを嫌がっているように見える。
「んっ…んン…」
 花弁だけでなく、今度は皮を被った陰核を指の腹で軽く押さえ、転がす。
「…んぁ、ぁあっ!!」
 一段と高くなった嬌声と同時に湧き出た蜜液が彼女の悦びの証拠だ。スラリと長い脚を
摩っていたもう一方の手を使い、その彼女の内側へ続く穴に侵入する。
「えっ!?…はぁぁっ……んぅう」
 中は温かくしとどに潤っていて、入り込んだ指に襞が絡み付いてくる。
──キツイ……これ。
587昼下がりの気分転換-10 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:10:10 ID:1e7n9g0Q
 たかが指一本と思っていたが、美希さんの内側は異物の侵入を拒むかのように閉ざされ
ている。そんな俺の様子を察したのか彼女が荒い呼吸の中で話かけてきた。
「……フフ……キツイ……でしょ?私ね、四年前に付き合っていた人が最初で最後なの。
その人とも一回しかできてないのよ……痛かった記憶しかなったわね……」
「……止めますか?」
 俺の申し出に彼女は軽く首を振って答えた。
「ううん。いいの。痛いことより、今は君を失望させて嫌われてしまうんじゃないかって
方が心配なの……だってほら、七歳も違うから」
「でも、まだ二十五歳でしょ。俺、全然ストライクゾーンですよ」
「……嘘?」
「本当」
 何だか子供の言い合いみたいだが、美希さんの顔は少し綻んだ。
「だから、大人しくしててくださいね」 
 そういって、蜜泉と包皮を剥いた薄紅色の花珠への愛撫を再開する。
「えっ?……ぁぁ…んん……イイ…んぅ…ぁぁあ」
 程なくして美希さんは全身を震わせ、そのままベッドへ力なくうつ伏せに沈み込んだ。
 荒い息でうねる背中の上で黒髪が踊っていた。先程の駄々っ子みたいな仕草を思い出し、
どうやって振り向いてもらおうかと思案していたが、彼女から仰向けになってくれた。
「はぁぁ…はぁ…はぁぁ…な、何でこんなに上手いの?」
「……ええっと、普通ですけど」
「嘘。前の人とはこんなことなかったのに」
──あまり前の人とは比較しないで欲しいが、褒められていると思うと嬉しい。
「最近の男子高校生は……はぁ…はぁ…も、もう…はぁぁ」
 荒い息を繰り返しているせいで、会話が途切れてしまう。彼女が落ち着くまで艶やかな
髪を撫でながら少し話をすることにした。
「この業界にいると、男の人みんなが敵に見えてくるの。あんなこともあったし。私、言い
寄られても拒んできた」
「じゃあ、どうして俺なんかと……」
「……人ごとに思えなかったの、君のこと。それに……やっぱり、私だって女だってこと。
男の人に抱かれたいと思うことだってあるのよ」
 項まで朱色に染めて恥ずかしそうにする姿は、普段のやり手のキャリアウーマンとは
全然違って見え、とても女性っぽくて愛らしい。
「でも、ダメな社長ね……私」
「えっ?」
「だって、口実はどうあれ、事務所の社長が所属モデルに手を出すなんて……」
 視線を外した美希さんは申し訳なさそうに呟いた。
──申し訳ないのは俺の方。幼馴染への想いをいつまでも引きずって、美希さんに迷惑を
掛けた俺の方なんだ。
「……美希さん」
「何?」
588昼下がりの気分転換-11 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:10:41 ID:1e7n9g0Q
「手を出しているのは俺……アルバイトが社長に手を出したらマズイ?」
 美希さんの細い目が大きく見開かれる。

「……ううん、そんなこと無いわね……ありがとう」

 そして、彼女の見たこともない満面の笑みに心臓をギュッと握り締められるような感覚に
捉われる。 
「ねぇ……私、もう良いよ。君もそろそろ我慢の限界でしょ」
 少し潤んだ瞳で俺を見つめながら美希さんにそう言われて、初めて俺は避妊具を持って
いないことに気づいた。確かに我慢の限界だが、さすがに"なし"というのはマズイ。
「美希さん……俺、今日……持ってないんだよ。だから……」 
「心配しなくても良いよ。私、安全日だから……それとも私じゃ嫌?」
 慌てて首を振ると、彼女が上半身を起し俺の下着に手をかけ、強引にズリ下ろす。
「ちょ、ちょっと、美希さん!」
「ほらほら、元気過ぎるんだから少し発散させなさいと」
 腹に張り付くぐらいに隆起した自分のモノを見ると、思わず恥ずかしくなる。しかし、
あれだけ魅力的な女性の乱れる姿を見せられたら、男としてこうなるのが当然の反応だ。
 彼女はそれを見ると、もう一度ベッドに寝転がり消え入りそうな声で呟いた。
「……きて」
──この人は……。
 俺はゆっくりと美希さんの閉じた太腿を押し広げ、ジットリと湿った花芯に自分の先端を
宛がう。肌と肌が触れ合う、と言うにはあまりに濃密な接触に湧き上がる興奮を抑え
きれない。ゆっくりと押し進めると、美希さんの口から苦痛の呻きとも官能の吐息とも、
とれる声が漏れる。
 割り入ったそこはきつく締まり、内側の肉が入り込もうとする俺をブロックする。おかげで
根元まで収めるのには相当苦労させられた。
「痛みますか?」
 俺の問いかけに美希さんが首を左右に振ると、髪が軽やかに揺れる。
「痛くないけど、何だか……ジンジンと痺れるような感じかな……ええっと、動いて良いよ
って言うのよね」
「……暫くこのままで良いです」
 それはそうだ。こんな締め付けのまま動かしたら三擦りで我慢の限界を突破してしまい
そうだ。少しは自分を美希さんの内側に馴染ませないと、安っぽいが男の沽券にかかわる。
 時間稼ぎに彼女に覆いかぶさって、可憐なその唇を奪い濃厚なキスをする。美希さんの
目元が嬉しそうに細められるのを見て、俺は心の奥底がジンワリと暖かくなるのを覚える。
接吻を愉しむうちに、美希さんの緊張も解けたのか締めつけが少し緩まり潤滑油の愛液が
滾々と湧き出てくる。
──そろそろかな。
 上半身を起しゆっくりと腰を引いて自分のモノを引き抜くと、絡み付いていた襞が離れ
るのを惜しむかのように纏わりつく。
589昼下がりの気分転換-12 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:11:09 ID:1e7n9g0Q
「…うぅぅん……んっ」
 先端部分を入り口まで抜き出すともう一度、来た道を引き返し根元まで埋める。
「…あっ……ぅぅ……不思議……気持ち良い」
「奇遇ですね、俺もです」
 二人してクスクスと笑い合った。それから、もう一度覆いかぶさって抱き合いキスを
合図に抽挿とグラインドを合わせた下半身の動きをゆっくりと始め、徐々に速度を上げて
いく。
 半開きの形の良い唇から、美希さんの甘い声が零れる。それをもっと聞きたくて膣壁の
あちらこちらに、自分の剛直を擦りつける。やがて一箇所だけやけに反応がいい部分を
見つけた。奥まったところにある少し窪んだ箇所だ。別に意識をしなければ気づかないと
思うが、気づいてしまうと不思議に気になる。そこに狙いを定め、抉るように突き込むと、
一際大きな嬌声が上がる。
「んんっあぁ…ダメ、ダメ、ダメぇぇ…そこ……ダメ…」
「どうしてですか?」
「ダメ……気持ちよ、良すぎる……あああっ…イッちゃうから、ダメ!」
「気持ち良くなってください」
「やぁ…やっ……あああ…ダメ……もう…我慢できない…ぁぁあああん!!」
 一度ビクンと大きく戦慄いた後、強張った華奢な身体から徐々に力が抜けていく。
 それでも断続的な痙攣を繰り返し虚ろな瞳の彼女はその度に「あんっ」とか「うぁっ」
とか言葉にならない曖昧な吐息を洩らす。まだ俺を収めたままの部分からも熱い液体が
じっとりとしみ出す。
 呼吸の乱れた美希さんが焦点の定まらない眼差しで俺を見つめ、そして震える指先で
俺の頬をそっと慈しみ溢れる様子で摩ってくれる。 
「……んんっ……今度はヒカル君が気持ち良くなって頂戴」
 その言葉に俺は小さく頷き、そっと美希さんの括れた腰を掴む。そして、彼女と密着する
まで深く俺自身を打ち込む。一度、達したせいか、美希さんの内側は今まで以上に熱を
帯び、キュウキュウと情熱的に俺を包み込み吐精を促す。
 そして、視線の先にある恍惚とした彼女の美貌を見つめるうちに、一気に昂ぶり抑えが
効かなくなる。背筋を駆け上がってくるチリチリと焼けるような感覚は射精が間近な合図だ。  
「美希さん……俺…もう……」
「いいわよ…んんっ…きょ、今日は大丈夫な日だから…ん、あっ…受け止めて…ん、はっ
……あげ……る……んくっ」
 その言葉に心も身体も全ての箍が外れて、俺は美希さんの内側に思いっきり突き込み、
白い粘液を放出し果てた。彼女の膣は射精と同時に締め付けを一層きつくし俺のモノから
最後の一滴まで搾り出そうとする。出し尽くして尚それは暫くの間、緩むことはなかった。
590昼下がりの気分転換-13 ◆GK0/6l5f56 :2008/05/13(火) 02:13:21 ID:1e7n9g0Q
 
 ◆ ◇ ◆

 時計を見ると、まだ午後の三時だった。
 ランチがてらのミーティングの後、彼女の部屋で二時間近くを過ごしたことになる。そ
の間に、三度も身体を重ねて互いを求め合った。おかげで、軽い気だるさはあったものの、心はとても満たされていた。
 日ごろの疲れからか美希さんは心地良さそうに眠っている。眠りを貪るその顔は純真無
垢でとても愛らしい。俺は彼女を起さないように、静かにベッドから出るとリビングへと
向う。そして彼女のショルダーバッグから携帯電話を探し出し発信履歴を確認し、リダイ
ヤルボタンを押す。

「もしもし。私、早瀬美希の代理ですが……先程のお話、まだ代わりの方が決まっていな
いならば、ええ……それなら予定のモデルを手配します……はい、お願いします……そう
ですか、ありがとうございます。ええ、では来週の土曜日に」
 
 携帯電話を折りたたむと、そっと彼女のショルダーバッグに戻す。
 それから、また部屋に戻り美希さんの横に潜り込み、彼女の寝顔を眺める。心の傷はい
つしか塞がったが、そこには新たな何かが小さく芽生え始めていることに俺はまだ気づい
ていなかった。

──気分転換か……。
 
 (了)
591名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 02:14:10 ID:1e7n9g0Q
以上です。

長々と失礼しました。お付き合い頂いた方、ありがとう。  

592名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 22:29:30 ID:E1B1hSw+
GJ!もしかして、これ某スレのスピンオフ?間違ってたらごめん
593名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 17:57:45 ID:evz5pDv6
>>591
神だ、神が降臨なされたぞ
これは勿論続きがあるんだよな、なっ!?
594名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 00:54:18 ID:POiIVRXm
>>593
(了)
595名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 14:40:47 ID:NUr+p9so
GJGJ!!
592を見て初めて気付いた
>577の書く話が好きなので、どこかでまた読めたら嬉しい
596名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 18:10:34 ID:pC3s6BF3
>>594
続きがありそうな展開なのに…(´;ω;`)
597名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 16:08:15 ID:G7gKf8gz
クイズ!年の差なんて!
598名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 18:11:25 ID:rwF10F9/
あげ
599名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 01:52:59 ID:6k/so7oo
このスレ的には、昨年ベストエロゲに選ばれてしまったアレはどうなの?
600名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 18:44:23 ID:/uH7WTNw
世界で一番〜〜ってやつ?
やったことないから分からないぜ…
601名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 07:54:49 ID:1X5+PFgH
ああー
エロゲ的には珍しい「普通のお兄さん(あくまで「ちゃん」ではない)」が主人公のやつだっけ。

主人公「ぼ、僕はまだ二十代ですよ!」
ヒロイン「ふーんだ。あと一年だけでしょ?」

みたいな感じだった。
優柔不断だったりスケベ心しかない情けない主人公像とは一線を画していた。
602名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 08:52:10 ID:fYiCx5sF
普段エロゲとは無縁の俺が不覚にも気になった
603名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 09:26:11 ID:0No3hMU5
主人公がヘタレで、自分の事も出来ない癖に
「ボクが中学生ヒロインの面倒を見るんだ!」とか抜かし、
挫折して別ヒロインのヒモになって引き篭もったり
中学生ヒロインは独占欲丸出しでかなりイヤな奴

そこそこ面白いけど、結構不愉快。
アンチ乙とか言われそうだ。
604名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 19:27:05 ID:6kSjzboF
正直ただのロリコンものには興味ないな。
その逆は楽しみにしてる。
605名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 18:25:57 ID:VPqexP81
>>604
誰もお前の好みなんか聞いてねぇよ
606名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 22:12:49 ID:3SEQt+eh
エロゲの話題はスレ違い
607名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 00:31:34 ID:LFPGJKGL
まったくだ、よし!話題を年の差に戻してやる・・・・・・えっと・・・・・小柳るみ子と大隅k。・・違う!
えー・・ムハンマド夫妻ってどう思う?
608名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 07:14:30 ID:sKeAKQg8
確か嫁さんが10歳上だかだったよね
でもマホメットで萌えるのはどうかとw
609名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 17:37:13 ID:LFPGJKGL
10歳じゃきかないでしょ確か嫁さん40近くで結婚してたはず!
610名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 17:44:28 ID:mhbNBHmX
どうみても財産狙いです
本当にありがとうございました

…一番最初の信者だったらしいね、奥さん
611名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 23:00:01 ID:VbcORxGf
>>606
おまえは姉ちゃんとしようよ好きの野郎共を敵に回した
612名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 23:02:26 ID:VbcORxGf
と思ったらあれは姉ちゃんものだった
613名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 23:03:08 ID:PZpSz3se
>>611
そんなもん知るか!乙女さんがいればいいんだよ!
614名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 05:45:54 ID:x4o7/Vin
>>613
祈ちゃんを忘れるとは酷いな貴様!
615名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 21:32:09 ID:dJMjRNIL
>>614
じゃあセロリン姉は貰って行きますね(*^^*)

616名無しさん@ピンキー:2008/05/26(月) 21:26:56 ID:dxsDivQq
保守
617名無しさん@ピンキー:2008/05/27(火) 22:57:37 ID:jnQ1G1GK
こないだビデオ整理してる時に見付けて思ったんだが、カエサルとクレオパトラも年の差カップルだったんだな。
31も離れてる。
618名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 01:56:54 ID:Tf/FANyG
男>女はよくあるんじゃない女>男が珍しい、ゆえにムハンマドは貴重
619名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 13:12:14 ID:WVuXo82y
ニコール・キッドマンの『記憶の棘』は年の差映画の名作
620名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 20:45:03 ID:O2zrwQD3
「夏への扉」の主人公は女子小学生に本気のプロポーズしてる件について
621名無しさん@ピンキー:2008/05/28(水) 22:01:21 ID:2Qft7jXt
>>620
この間読む機会あったけどすごい年の差あったよな
622名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 12:32:29 ID:SHgDp6EE
年の差分が足りない
623名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 23:25:29 ID:L7PduVWZ
よし、俺が天使の卵を朗読してやろう
624名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 15:36:19 ID:AoGXwGnR
実写化さえされなければ…
625名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 16:42:35 ID:juzLuW4x
女子学生への溢れんばかりの愛をオープンに表現する
そんな30手前の教師はいないだろうか
626名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 16:42:56 ID:juzLuW4x
すまん、ageた
627名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 20:15:01 ID:yG34xooW
瀬能と美晴の続きはまだだろうか
628名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 00:18:00 ID:cPP2niF9
>>625
木村先生ですね、分かります
629名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 01:06:14 ID:3h7jxYBO
>>627
俺も待っているけど、クライマックスに向けて一番盛り上がるところ
でしょうから、気長に待っておりますよ。
630名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 10:18:24 ID:Cb6uRkEs
容量が440KBだから、次に投下があったら埋まってしまうかもしれない。
そろそろテンプレ案話し合おうぜ。
>>129のとおり「投下作品にエロがなくても自己判断を! エロなしスレへの誘導もありです」
って追加だけでOK?
631名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 10:31:18 ID:fS6VWi2Z
年頃の少年が好色そうなフェロモンムンムンお姉さんとお見合いするような話が読みたい
632名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 11:49:53 ID:EWC0yrFb
質問日時: 2005/9/20 20:38:37
気が強い女性が好きなのですが、僕は気が弱いです、気が弱い男が気が強い女性を彼女にするのは無理がありますか?
回答日時: 2005/9/20 22:28:43 回答番号: 22,333,814
今までに付き合った彼は、ほとんどが気の弱い人でしたよ。。。
私が気が強いから!!
一度だけ、気の強い彼と付き合いましたが、何度もくっついたり離れたりの繰り返しで・・・
最後に別れる時には、ひどい暴力を受けました。。。
だから、気の強い女性(私)には、気の弱い男性が一緒にいて居心地が良いのです。
ムリではありません!頑張って下さい!
回答日時: 2005/9/20 20:40:54 回答番号: 22,327,179
むしろ、それが普通だ。
気が強い女が俺のような男とつきあったらそれこそ毎日が喧嘩だろう。
世の中うまくできているのさ。
633名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 15:26:25 ID:v9tJEF85
>>630
おk
634名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 20:15:22 ID:LBdDgrBh
俺のストライクゾーンは広いぜ
635名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 22:40:21 ID:mA5cRH/E
おっ俺だって!!下は捕まらない年から上は、十朱幸代まで・・・・・・・・・ちょっと無理だな、池上きみこOKなんだぜ
636名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 23:59:56 ID:UThra/19
【社会】 「ダメ…でも、ひかれてしまった」 28歳ショタコン女教師、教え子の中2男子と性的関係→懲戒免職…北海道★5
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1212626052/
637名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 19:11:14 ID:s+U7l9ST
男女の恋愛を批判するとは、この国の法律は腐ってやがる…
638名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 20:26:53 ID:uoX9AFAt
いや、生徒と性的関係を持つのは駄目だろw
生徒が大人になるまで待つのが真の愛
639名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 21:51:38 ID:yXhsYcOh
「ぼく、大きくなったら先生のおむこさんになる」

「ありがとね、〇〇君。でも〇〇君が大きくなったら、先生、おばちゃんになっちゃうんだよ」

「いいもん。ぼく、ぜったいに先生とけっこんするんだもん!!」

と申したか
640名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 21:57:24 ID:dxDMMw/f
>>639
それだと幼稚園か小学校低学年みたいだw
それも良いが
641名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 17:17:06 ID:LiiA365m
>>636
それが男女逆になると途端に犯罪臭がするのは何故だ
なんか非常に理不尽な気がする
642名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 17:26:08 ID:/K/MvJ7s
教え子をおまんこ漬けにして結婚して玉の輿に乗るセクシー教師まだー?
643名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 17:44:01 ID:FhH2HduX
>>642
女の色仕掛けに嵌められるSS
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1183093965/
644名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 19:28:23 ID:U9xcNbJk
>>642
逆に貞操を守ったふりしたおあずけ攻撃の方がいいわ
たまに先っちょだけ咥えてすぐ抜いたりして
645名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 10:50:07 ID:LQMGqA2B
>639
小説なのかSSなのか何かのニュースなのか、実話かフィクションかは忘れたが、
昔の生徒が立派な青年になって行き後れた女教師を迎えにくるっつーハナシは
どこかで聞いたなぁ。

「わたしおとなになったらおにいさんのおよめさんになるー!」
とか言ってた近所の10歳下の女の子が10年そう言い続けて、
婚前交渉を要求されたけど「こればっかりは俺のケジメだ」と突っぱね続け、
さすがにヘソを曲げそうになったけど代わりに婚姻届を渡したとかいう、そんな話も昔聞いたな。
ネタかマジかは知らんが。
マジであってほしくはないが。
646名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 10:59:27 ID:vHElwgRt
川原泉作品はさりげに都市の差カップルが多かったな。最近のはあんまり読んでないが。
少年が大人になって迎えにくるやつだと、剣道場の一人娘と近所の外人少年のやつがあった。
647名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 22:35:54 ID:r0d/RYI1
架空の森

ゴジラの着ぐるみが、らぶり〜
648名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 11:56:50 ID:zZrW2TkC
あー、川原作品は年の差多いね。しかも社会人×女子高生
「美貌の果実」なんかは子持ち男×女子高生だったw

最近の「レナード現象には〜」は12歳に一目惚した高3男子が「そんな馬鹿な」と悩んでる話があるぞ
649名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 15:43:54 ID:GnKk8e45
年の差ってどんくらいから「ある」んだろ
男が上で10個ぐらいだと大したことないのかな。
逆に女が上だと10て大きく思える。
650名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 16:59:51 ID:BWosGSt3
差だけじゃなくて、年下のほうがそのときまだ未成年かどうかとかもでかいな
たとえば高校生と新米教師ならたとえば7〜8歳差でもかなり歳の差感が出ると思うし
小学生と中学生のカップルとか2、3歳でも充分歳の差感は出るんじゃないかと

女性のほうが年上の場合は、女性が「年上であることを気にする」要素が入ってると萌える
男との実年齢差が5歳くらいしかなくても、女性が29だったり30超えてることを気にしてるとか
年上の上司であることを気にしてるかだと、充分「歳の差」感がある

まあこのあたりは個人的に守備範囲がいろいろだと思うので職人さんは気にせずウエルカム
651名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 17:08:41 ID:ukgQ75fO
女子高生と小学生のカップルなんて妄想もしたことあるけど
それも6歳なんだよな 意外と狭い気もする
652名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 17:46:05 ID:PmFzls9A
お互い成人していても10って結構大きいかな。
一回りだもんね。
653名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 17:52:10 ID:BWosGSt3
剣客商売の秋山の老先生は40年下の下女に手を出して嫁にしたけどな
孫と娘のような熱愛夫婦www
654名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 17:52:59 ID:BWosGSt3
自分で書いててなんだが、孫と娘のようなってなんだよwww
爺さんと孫娘のような、なwww
655名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 18:21:16 ID:au/FPRPo
昨日の深夜にやってたマドンナ主演の映画「スウェプト・アウェイ」のシチュエーションに萌えた。
リゾート地にクルーズに来ていた生意気なセレブ熟女と貧しい船乗りの青年がとあるきっかけで
無人島に漂着してしまい二人きりになってしまった。そこで今まで生意気な態度をとっていた
高飛車熟女を青年が飴と鞭を駆使し調教して恋愛関係に仕立てていくという設定が気に入った。
まあ映画自体は駄作なのだが女性が年上で男性が年下の主従逆転の恋愛関係というのもいいな。
この映画のリメイク元になったイタリア映画「流されて…」も見てみることにしよう。
656名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 19:41:36 ID:Wxs/Iwt1
>>653
しかも、最終的にはその愛人に先立たれている……
小兵衛先生、長生きしすぎだ。
657名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 23:44:05 ID:spTqgstl
>>655
俺の住んでる地域ではやってなかったよ(´・ω・`)
658名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 09:43:55 ID:N9/HhBqz
>>656
そうなんだ先に死なれちゃうんだ・・・
ついでに言えば小兵衛のモデルになったお方も現在90過ぎてご存命ということを考えると
何かものすごいなw
659名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 10:22:21 ID:9l9XtGZ+
>>652成人後の10は大したことないんじゃないか
660名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 12:44:28 ID:a/bdsNbE
>>659
さすがに10も離れるとデカいかと
661名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 13:25:53 ID:PzXlnMI5
20と30とか萌える。
30が気にしてたら更に萌える。
662名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 13:47:47 ID:uplY9Uds
かなり年上の経験豊富に仕込まれる成人女性もナカナカ
ロリだけではないな、年の差の魅力は
663名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 14:13:51 ID:mqDVp1/o
>>659
>>660
俺の両親が10歳離れてる訳だが。
見合いだった様だ。
664名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 14:40:23 ID:OvKA1+/A
エロス
665名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 14:46:58 ID:AazI8B9J
成年後の10歳差はビジュアル的にはそんなに差はないだろうけど、
多分会話とかに(ビジュアル的に差異があんま無いが故に)差が現れるんじゃないかしら。
666名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 18:20:17 ID:3I3DCDFm
今やってるアニメのRD潜脳調査室では、
81歳と15歳というすごいカップルができそうだ。
667名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 18:51:22 ID:Sxd2UHXt
あれは一旦止まった年齢で判断すべき。
つーか下半身太すぎww
668名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 19:08:41 ID:j6tlGsPi
それでも成人男子と女学生だな
669名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 20:33:25 ID:RbcfKYYV
ウチは自分が10歳年下なわけだが、外見的も精神的にもそんなにギャップは感じない。
痛感するのは体力の差ですよw
こっちは3日に一度はしたいのにあちらは1か月に1度でいいみたいだ……セツナス

あちらが異性経験少ないようなので、ベッドではこっちが主導権握ってますけどね








ごめん妄想が過ぎた
670名無しさん@ピンキー:2008/06/16(月) 21:19:02 ID:a/bdsNbE
>>663
それと年齢差が大きいかは別問題でしょ
そら年の差の結婚とかはそれなりにあるわけで
671名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 18:23:39 ID:F9mLfEHH
>>661
おまえとは美味い酒が飲めそうだ
672名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 16:34:43 ID:LoXwoH1X
>>669
微笑ましく読んでたのに妄想かよおい!!
673名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 16:58:30 ID:1Moe8et+
二次で9歳差を書いてるんだが、気にさせるべきなのか、普通とさせるべきなのか、悩ましい所だぜ…。
ついココが気になって覗いてしまう。
674名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 18:04:11 ID:Sq2q0FJB
>>673
どっちが年上なのかで助言するかしないか決める
675名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 18:50:10 ID:5Tw9HHm7
いや性別の上下より、何歳と何歳の9歳差かが気になる
ナウシカの大ババ様と僧正様とか(9歳どころではない)だったらもう何も言えん
あ、もののけ姫の大狼と大猪なら9歳とかありかも、実際そういう関係の設定だったらしいし
676名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 19:27:15 ID:V9oIS3tV
31の男と20の女っす。審判のほどを!
今んとこ男が気にして女はスルーw

つーか歳の差って以外と萌えるな。なんだろこの惹かれる感じは。
677名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 20:00:42 ID:KsHDh+A9
31男と20女
それはもう軽く「このロリコンがぁ」と一瞬笑われて後は別に何も言われない大人同士だろ
678名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 21:29:45 ID:ybfOeHma
まて、それは11歳差だろうw
二次ならばキャラによるとしか言えないよなぁ…。

あたしもう子どもじゃないのよ or ガキ扱いすんなよ

こんなおじさん or おばさん で いいの?
は 登竜門だよね
モエス
679名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 21:47:10 ID:xBHu+2Bh
>>677ー678なにそれ!元ネタplz

確かに二次はキャラに寄るよね
男が年上だとしても全く気にせず女が躊躇しても良い思いさせてやる!任せておけ!なおっさんもいるかも知らん…
ゆるせんがwwww
680名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 00:19:19 ID:0SQ3Jc3J
出会った時、彼女は中学3年生。
俺は30歳だった。
不謹慎かもしれないが、俺は彼女に一目ぼれした。
散々悩んだ。
年の差だけじゃなくて、そのほかにも、色々。
だけど決めたんだよ。
彼女が中学卒業したその夜に結婚を申し込んだら泣かれたんで「ダメか」と思ったら
「…嬉しい。わたしも、好きです」と答えてくれたよ!
彼女も俺に一目惚れだったって!
愛に年の差なんて関係ねえ!
年齢だけが大人じゃない!!
心だ、思う気持ちが大人なら、二人は一緒になれるのさ!




ウチの両親の馴れ初めなんだけどな。
681名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 00:30:46 ID:mJsnFsiO
……おまえのオヤジさん、どうしようもないぐらいの漢だな
(褒めながら貶している)

場所は学校か塾か
682名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 00:37:24 ID:YG/urr5c
>>661,671
女が年上という設定なら俺に一杯奢らせてくれ
683名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 01:18:02 ID:0SQ3Jc3J
>>681
聞いてくれるかブラザー。
出会ったのは、彼女の妹の誕生祝の席だってよ _| ̄|○ トーチャン…
彼女の妹、つまりオレの叔母なんだが、こっちも
家庭教師してた8つ年下と結婚したというオチ付きだ。
生まれたときから年の差カポーが大好物なのはDNAのなせる業だったんだぜ…。

ちなみに、上のは酔った親父の語り口をそのまま書いてみた。
そのたびに照れたかーちゃんが親父をお盆で殴る。
684名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 02:46:05 ID:/6cMLFcc
>>683のところへ嫁に行きたいw

かくいううちの叔父も60前×30歳の、しかも国際結婚だったりする
685名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 08:02:15 ID:E7by6h3g
>60前×30歳の、しかも国際結婚

それは…邦人×先進国人よりも邦人×フィリピーナフラグっ
686名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 09:37:06 ID:qOPqCaJf
ワロタw>>685

>>678ひぃ、算数も出来なかった。30と21の間違いだわ。
しかし最初に軽くからかわれて、後は普通の大人同士のカプってなんか良いな。
でも本人は気にしてんだろうがw
687名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 20:07:18 ID:jJnoisPO
>>685
女が60過ぎという可能性もあるわけだが
688名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 23:13:35 ID:h7/IofjO
なんという一途さ
そういやどっかの国で年寄りお婆ちゃんに結婚申し込んだ二十台の若者がいたらしいな
なんでも昔から知り合いだったとか?
689名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 23:37:56 ID:KIy/0WXb
690名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 03:26:07 ID:r7LRLnQP
「マークスの山」って映画を観たんだけど、殺人鬼の若者と、
彼に精神病院で唯一優しく接した年配看護婦の恋路が凄く切なかった。
容赦ない警察内部の軋轢や上層部の腐敗、政治家達の闇を描く一方で、
身なりの汚い殺人鬼と看護婦との愛だけは本物だったという作品全体を通した描写は凄かった。
691名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 21:33:51 ID:JWPgwQ/U
>>683
……おまいのオヤジさんと叔父さんは、親子ほども年の差があるのか……
そして叔父さんとおまいさんの年齢差が10歳足らずなのか……

一目惚れ、告白から結婚に至る過程、そして余録として「家庭教師のお姉さんと僕」の話を全部書けば
それだけでVIP向けの実録スレになりそうだ
692名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 22:40:32 ID:2Ej6TY69
良スレになる予感しかしねぇwww
693名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 16:03:37 ID:MkDP6JkQ
是非お願いしたい
694名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 22:52:37 ID:GzINl1jx


年の差カップルにエロ萌え 3歳差
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1214833826/
695ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:56:00 ID:H4s3Wr9K
>>307-311
>>380-387
>>409-420
>>546-557 
>>563-571 の続きが書けましたので投下します。


>>694 新スレを立てていただき、ありがとうございました。
696彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:56:44 ID:H4s3Wr9K
「ふぃぃ〜、今日もよく働いたよぉ〜。店長、今日はずいぶんと釘を開けたんだねぇ。
あんなにドル箱を運んだのは久しぶりだねぇ。おばさん、ちょっと疲れちゃったよぉ」

 閉店作業を終えて、う〜んっと背伸びをする毛利さん。
そりゃ一気にドル箱4箱を運んだりしたら疲れちゃいますよ。
……それを5往復してちょっと疲れただけってのは、凄いんだけどね。

「毛利さんお疲れ様でした。ホント、疲れましたね。
でも毛利さん、ドル箱を4箱いっぺんに運べるなんてスゴイですよね。
なにを食べたらそんな力持ちになれたんです?」

 身長はアタシとそんなに変わらないのに、なんで力持ちなんだろ?この仕事、長いからなのかな?

「ん?教えて欲しいのかい?なら今日はおばさんに付き合って飲みに行こうよぉ。
最近、守屋ちゃんが付き合ってくれないから、おばさん寂しくて泣いちゃいそうだよぉ」

 イジイジと人差し指で手の平をいじり、拗ねたフリ。
あははは、毛利さんのこういうところ、可愛いんだよね。……見た目は残念な、紫頭オバケなんだけどね。

「あはははは、ゴメンなさい!実は今日も静馬君の部屋に泊まりに行くんですよ」
「なんだいなんだい、惚気かい?おばさん、妬いちゃうよぉ」

 やってられないとばかりにため息を吐く毛利さん。
最近ちょっと惚気すぎかな?いい加減にしないと怒られちゃうかな?

「ホントゴメンなさい!力持ちの秘密はまた今度ってことで」
「けど静馬ちゃんと順調そうでよかったよぉ。おばさん、この間ヘンなとこ言っちゃったって少し後悔してたんだよぉ」

 ヘンなこと……そう、毛利さんが教えてくれたから、本気になれた。
本気で静馬君を物にしようと行動できるようになった。
毛利さんが教えてくれなかったら、無駄に時間を過ごし、『あや』とかいう女に静馬君を取られたかも知れない。
……負けないわ。まだまだ青臭いガキになんか負けやしない!
フフフフ……大人の女はね、貴女の様な子供が使えない手を平気で使えるのよ?残念だったわね。
……アタシがしてることを知ったら、貴女はアタシを汚い大人だと思うのかしら?
でもね、汚くても最後に勝てばいいのよ。綺麗でも負けたら意味ないでしょ?
いくらでも恨んでいいわよ?恋敵に恨まれるのを恐れてたら、恋なんて出来やしないわ。
残念だったわね。静馬君、もうアタシの身体にメロメロよ?

「守屋ちゃん、どうしたんだい?怖い顔してるよぉ?おばさん、なにかヘンなこと言っちゃったのかねぇ」
「……え?ち、違いますよ!ちょっと考え事してただけですよ」
「そうかい?ならいいんだけど……あまり無茶しちゃいけないよ?
無茶しなくても静馬ちゃんは守屋ちゃんこと大事に思ってるはずだよぉ」
「無茶なんかしてませんよ。普通に恋愛を楽しんでますよ」
「そうかい?ならいいんだけどねぇ。守屋ちゃん、最近仕事が遅くなっても毎日会いに行ってるでしょ?
おばさん、守屋ちゃんの体が心配でねぇ。あまり無茶しちゃいけないよ?こういう仕事は体が資本なんだからねぇ」
「……あははは、分かってますよ、アタシもいい年なんですから。お金を稼がないと食べてけませんもんね」

 正直、身体はしんどいわ。キツイ仕事を終えた後、疲れた体に鞭打って毎日静馬君に会いに行く。
でもね?静馬君に会えないと、心が辛いの。とても不安になるの。
アタシといない時は、あやって子と会ってるんじゃないか。抱き合ってるんじゃないかってね。
毎日会わないと不安になって……もう好きな人がアタシ以外の女を選ぶのは見たくないの。
もう他の女に走るのを見たくないの。……だから、頑張らなきゃね!

「すいません、毛利さん。静馬君が待ってるから、アタシもう行きますね?」
「守屋ちゃん、あまり無理しちゃダメだよ?……頑張んなさいよ」
「ありがとうございます!じゃ、お先に失礼します!」

 毛利さんに頭を下げ、静馬君の部屋に向かう。
待ってなさい、静馬君!分かってるわよね?アタシをこんなに夢中にさせてるんだよ?
だから今日も静馬君で満たしてもらうわよ?
697彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:57:06 ID:H4s3Wr9K
「静馬君、湯加減はどうかな?背中流してあげるね?」

 夜の12時を過ぎてからの2人での一時。
アタシの仕事は終わるのが遅いから、夕ご飯は別々に食べるけどお風呂は一緒に入ることになっている。
ま、なってるといっても、アタシが無理やりそう決めたんだけどね。
静馬君も喜んでるし、別にいいよね?
静馬君の部屋の狭いユニットバス。二人で入るのには窮屈だけど、その分距離が縮まるの。
常に密着しなきゃいけないような狭い空間。アタシはこの狭さが好きだなぁ。

「おお!マジッすか?麗菜さんが来るまで待ってたかいがありますよ!」

 先に入っててもらった静馬君の背中を流してあげる。
流すといっても、普通に流すわけじゃないけどね。
静馬君も分かってるから、少し大きくなってきてるし……ウフフフ、今日もいっぱい愛してあげまちゅからねぇ?

「あははは、相変わらず君は餓えてるねぇ。毎日してあげてるのに、そんなにアタシとしたいんだ?」
「そ、そんなの当たり前じゃないですか!好きな人とセックスしたいのは男の本能ですよ」

 せっけんで泡だらけにした胸を静馬君の大きな背中のムニムニと押し付けて、背中を洗ってあげる。
両手は前に回して鍛えられた硬い胸を撫でるように優しく洗う。
胸で背中を洗いながら少し汗の匂いがする首筋にキスをし、手を徐々に下へと下ろしていく。

「あははは!そっかそっか、本能かぁ……ねぇ静馬君、知ってた?その本能って男の物だけじゃないんだよ?」
「ど、どういう、うぅ、い、意味っすか?」
「フフフフ……アタシも君とえっちしたいってことよ」

 胸から腹筋、わき腹へと這わしていた泡だらけの両手を、静馬君の元気になっているアソコに持っていく。
両手で優しく包んであげた瞬間、『ビクン!』と可愛く全身で反応してくれる静馬君。
ウフフフ、カワイイなぁ。何回してもこういう可愛いところは変わらないんだよね。
もっと……もっともっと可愛いところを見せてね?

「アタシね、静馬君とね、もっとえっちしたいの。もっともっと……もっともっともっともっと!
ず〜っとえっちしてたいの。こんな彼女、イヤかな?」

 熱く、硬くなっている静馬君をゆっくりと擦りながら囁く。
アタシの手が動く度に、軽い呻き声を上げ、擦りながら首筋にキスをするたびに、ビクンと反応してくれる。
 
「あ、うぁ……麗菜さんの手、すっげぇ気持ちいいっす」
「あら?手だけなの?」

 胸を背中に押し付けながら、亀頭の先を指で撫で回すように愛撫する。
空いている手では、睾丸を優しくマッサージして、首筋には舌を這わす。
亀頭を撫でる度に、睾丸を揉む度に、首筋に舌を這わす度に可愛く声を上げ、ビクンビクンと反応してくれる静馬君。

「手、手だけじゃないっす……う、うあぁ、ヤ、ヤバイっす。オレ、もう出そうっす!」
「え?もう出しちゃいそうなの?……まだ出しちゃダメ。
今、出したりしたら、首の目立つところにキスマーク付けちゃうからね?」

 そう言って、首筋にカプリと噛み付く。
あははは、アソコがピクンって反応しちゃったね。もしかして静馬君、噛まれたりするのも好きなのかな?

「そ、そんな!オレ、もう耐えれそうにないです!」
「耐えれなかったらキスマークよ?顔中にいっぱい付けちゃうんだからね」
「ヒ、ヒデェ!」
「ウフフフ、キスマークがイヤなら頑張って耐えることね」

 フルフルと震えながら必死に耐える静馬君。
そんな静馬君の後姿を見ていたら……我慢できなくなっちゃった。
698彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:57:32 ID:H4s3Wr9K
「ねぇ静馬君。君もアタシを洗ってよ?」

 限界まできている静馬君の下半身から手を離し、向かい合う。
ハァハァと息荒く、少し潤んだ瞳でアタシを見つめてくれる。
その表情を見ているだけで、ゾクゾクしてきちゃうわ。……アタシって、こんなに積極的だったんだ。
静馬君と付き合いだしてから……『あや』というライバルの事を知ってから、知らない自分が次々と出てきた。
前の旦那には可哀想なことをしちゃったかな?彼にはこんなサービス、したことなかったしね。
今のアタシだったら、浮気なんかされることなかったんじゃないのかな?
……なんであんな浮気者のことなんか考えてるのよ!今は静馬君とのことだけを考えていればいいの!

「麗菜さんを洗うって、どうすればいいんですか?」

 別れた浮気者の事を考えてたアタシに、キョトンとした顔で尋ねてきた静馬君。
いけないいけない、今は静馬君を満足させることを考えなきゃ!
満足させて……満足させ続けて、アタシ以外の女の事なんか、頭の中から追い出してやるんだからね!

「ん?それはね……こうすればいいのよ」

 石鹸を泡立てて、静馬君の両手も泡だらけにする。
その泡だらけになった片手をアタシの胸に。もう一方の手を、アタシの下半身に持っていく。

「ん、お互いを見つめあいながら洗いっこしようよ。一度こういう事してみたかったんだよね」

 静馬君は目をまん丸に開け、アタシの大胆な行動に驚いている。
そんな静馬君を見つめながら、大きいままの静馬君の下半身を掴み、しごきだす。
静馬君の下半身を掴んでいる手を、優しく動かすと『うぅ!』と低いうめき声をあげる。
うふふふ、感じちゃってるんだね?もっと……もっともっといっぱい感じてね?アタシが感じさせてあげるわ。
アタシが手を動かす度に目を瞑り、うめき声を上げていた静馬君。
でもすぐにアタシの胸に置かれた手が蠢きだし、下半身に置かれている手も、動き出した。
胸は押しつぶすように力強くアタシの胸を揉み出し、下半身ではクチュクチュと指で掻き出すように動き出した。
その静馬君の手の動きに、アタシも声を出してしまう。

「ん、んん!静馬君、胸、気持ちいいよぉ……あん!アソコが蕩けそうだよぉ」
「麗菜さん、気持ちいいんですか?泡だらけの手で揉まれるのが、弄られるのが気持ちいいんですか?」
「うん、君にね、んあ!触られてると思うだけで、やん!感じちゃうの。君はアタシの手で気持ちよくなってくれてる?」

 泡だらけのアタシの手の中で、返事の代わりなのか、ビクンと跳ねるように反応してくれた。
あははは、君は相変わらず敏感だねぇ。……んん!いきなり指入れてくるなんて、なかなかやるわね。

「う、うぁぁ……すっげぇ気持ちいいです。麗菜さんはどうですか?オレ、上手く洗えてますか?」

 グチュグチュと指を動かし、アタシを見つめる静馬君。
狭いお風呂場で、お互いを見つめあいながらお互いの性器を激しく犯す。
静馬君の指が動く度、アタシをかき回す度に膝の力が抜け、ガクガクと立っていられなくなってくる。
699彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:57:53 ID:H4s3Wr9K
「あ、あん!き、んん!気持ちい、んあ!スゴイよぉ……静馬君に見つめられながら、あん!
こんなに感じちゃってる……んん!」
「れ、麗菜さん、すげえ綺麗です!感じてる麗菜さんはメチャクチャ綺麗っす!」
「ん、んん!あ、ありがと。き、君も感じてる顔、あん!み、んん!見せて!」

 綺麗と褒められたことが嬉しくて、静馬君を扱く手にも力が入る。
シュコシュコと手を動かすスピードを上げた瞬間、情けない声をあげた静馬君。

「あ、うあああ!だ、ダメっす!オレ、それ以上されたらもうイッちまう!麗菜さん、止めて……」
「あ、んん!と、止めないよ。んぁ、君のイク瞬間のカワイイ顔、ジックリと見せてね」

 悶え苦しむ静馬君。アタシはそんなカワイイ静馬君をもっと苛めたくなりさらに速度を上げる。
アタシの手の中で、どんどん熱くなってくる静馬君。もうイッちゃいそうなんだね?

「静馬君、もうイクの?アタシの手でイッちゃうの?……イキなさい、アタシの手で、ドピュドピュとイッちゃいなさい!」
「れ、麗菜さ……あ、うああああ〜!」

 ドピュ!ドピュドピュ!ビュピュ!……ビュ!ビュピュ!

 手の中で、一瞬膨らんだかと思うと、一気に射精を始めた静馬君。
ドピュドピュと飛び出てくる精液が、アタシの太ももにかかり、ドロドロと流れ落ちる。
アタシの手で、こんなに大量にイッてくれたんだ……そう思い、静馬君を見つめて見る。
目を瞑り、フルフルと震えながら射精の快楽に浸っている静馬君。
そんな静馬君を見て、アタシも軽くイッちゃったわ。

「あ……んん、ふぅ、んぁ……はぁはぁ、ねぇ静馬君。出しちゃったね?」
「はぁはぁはぁはぁ……すごかったっす、麗菜さん、気持ちよすぎですよ」
「あははは、ふやけた顔してるねぇ。でもイクのが早すぎね、アタシは君の手でイケなかったんだからね。
これは罰としてキスマーク付けなきゃね」
「ええ?つ、付けるんですか?オレ、結構耐えてたでしょ?」

 キスマークをつけられるのがよっぽどイヤなのか、慌てて言い訳をしだした。
アタシにキスマークつけられるのがイヤなのかな?……あやって子のほうがいいって事なの?

「……まぁ頑張りは評価してあげましょうか?ってことで、見えないところに付けちゃいま〜す!」
「え?見えないところって……お、うお!」

 静馬君に抱きつき、鍛えられた胸に顔を埋める。
そしてそこにある可愛い乳首を口に含み……思いっきり吸い上げる。

「イテ!イテテテテ!麗菜さん、少し痛いです!っていうか、痛気持ちいい、かな?」
「ぢゅ、ぢゅちゅちゅ……ちゅぱ!ウフフフ、マーキング付けちゃったぁ〜。これで静馬君はアタシの物ね」

 胸から唇を離すと、そこには赤いキスマークがくっきりと付いていた。

「マーキングってなんなんすか?うわ!乳首のとこが赤くなってるよ……麗菜さん、強く吸いすぎ!」

 そのキスマークを鏡で見て驚く静馬君。あははは、ホントは目立つところに付けたかったんだけどね。
目立っちゃったら仕事に影響が出るかもしれないからね。
700彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:58:15 ID:H4s3Wr9K
「あはははは、いいじゃないの。たまにはこういうのも、ね」
「たまにはって……誰かに見られたらからかわれちゃいじゃないですか」
「もうブツクサ言ってないで、これの後始末してよね!」

 そう言って、アタシの足を流れ落ちている静馬君が出したばかりの精液を指差す。

「え?オレがこれの始末するんですか?」
「そ、君がアタシの足をドロドロにしたんだから、綺麗にしてよね」
「確かに出したのはオレだけど、無理やり出させたのは麗菜さんじゃないっすか」

 ブツクサと文句を言っている静馬君を横目に、湯船に腰を掛け、精液でドロドロに汚れている足を投げ出す。

「文句言ってないでさっさと流す!綺麗になったかどうかもチェックしてよね?」

 シャワーで精液を流し、両手を石鹸で泡立てて、優しく撫でるように洗ってくれる静馬君。
ん〜、気持ちいいなぁ。こうしてるとなんだか女王様ってのになった気がするわね。

「チェックっすか?」
「そ、チェックよ。綺麗になったかどうか……君の舌で調べてみてね?」
「し、舌で?」
「そ、君のそのいやらしい舌で……ゆっくりと、丹念に舐めて調べてね」

 アタシの言葉が予想外だったらしく最初は戸惑っていたけど、ゴクリとツバを飲み込んだ静馬君。
アタシの右足を手に取り少し持ち上げたかと思うと、親指から一本ずつ口に含み、丁寧に舐めだした。
ん、こういう事してると、んん!ホ、ホントに女王様になった気がするわね。
こんな恥ずかしいこと、ホントはイヤなんだけどなぁ……静馬君、足を舐めるの大好きだからね。
ちょっとヘンな気がするけど、愛しの彼氏の趣味に合わせるのも彼女の務めよね?
こんなことさせてあげるのってアタシくらいなものよ?ねぇ静馬君、分かってるの?
だからね、アタシを大事にしなさいよ?君の恋人はアタシなんだからね?
……貴女にこんな大胆なこと、出来るかしらね?ねぇ、あやちゃん?
701彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:58:36 ID:H4s3Wr9K
「はぁはぁはぁ……ちゅ、じゅじゅ……じゅるる、ちゅぱ!麗菜さんの足、すっげぇ美味しいっす。
スベスベしてて最高っす!」
「ん、あん!し、静馬君って、アタシの足、大好きよね?」

 足の指の全てを丁寧に舐め上げた静馬君の舌は、足首、くるぶし、ふくろはぎと徐々に上へと上ってくる。
舌が足を這うように上ってくる度に、電流が走るような快感背筋をゾクゾクと上ってくる。
膝頭にキスをされると、思わず声が出る。こんなところも気持ちいいんだ、知らなかったなぁ。
アタシも静馬君に色々開発されちゃってるな。早く責任取ってよね?

「ん、静馬君、足は綺麗になったわ。ありがとうね」

 ふくろはぎに顔をすり寄せている静馬君から足を引き離す。
残念そうな顔の静馬君。もう!君はどれだけ足が大好きなのよ!
まったく嬉しそうに舐め回して……おかげで疼いてきたじゃないの。

「なんて顔してんのよ!まったく君って男は……ホントに君は足が好きなんだねぇ?そんなに舐めるのが好きなんだ?」
「いや、それはその……はい、大好きっす」

 照れながら頭をボリボリと掻く静馬君。あははは!そんなことぶっちゃけてどうするのよ?

「あはははは!なにぶっちゃけてるのよ?前から思ってたけど、君ってば、ちょっとヘンタイが入ってるわねぇ。
こんなヘンタイなこと、アタシ以外の女の子に言わない方がいいわよ?
知られたらヘンタイだって言われちゃうかもしれないしね」
「マ、マジッすか?」
「マジッすよ?それにこういうことは、彼女であるアタシだけが知ってればいい事なんだしね」

 そう、他の女の子は知らなくていい事よ。……残念だったわね、あやちゃん?
貴女が知らない静馬君を、アタシはたくさん知ってるわ。
これからもアタシ以外の女には知るチャンスはないわ。だからさっさと諦めてね?
子供は子供らしく、幼い恋愛を楽しんでなさいな。

 それよりも舐められたせいで疼いた身体をどうにかしてもらわないと……そうだ!
アタシにもつけてもらおう!
702彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:58:59 ID:H4s3Wr9K
「ねぇ静馬君、このキスマーク見るたびにアタシを思い出してね?消えたらまたつけてあげるから」

 鍛えられた胸に付いている赤い印。この胸がアタシの物だという印。
この男がアタシの物だというマーキング。
そのマーキングにそっと触れて、その印から発する熱を感じ取る。

「え?またつけるんですか?勘弁してくださいよぉ」
「なによ!文句あるの!足が大好きなヘンタイのクセに生意気ね!」
「いや、文句はないですけど……ちょっと恥ずかしいというか、なんていうか」
「もう、分かったわよ!1人だけだと恥ずかしいんでしょ?……君にだけ恥ずかしい目に合わせないわ。
次は君がアタシにキスマークをつけてよ。……マーキングしてよ」

 そう、そのキスマークはマーキング。
君がアタシの物だというマークなの。だから、ね?君もアタシが君の物だというマークを付けてよ。

「え?オレがマーキング?麗菜さんにもキスマークを付けるんですか?」
「そ、マーキングして欲しいの。さっきね、君がイクところを見ててね……アタシもイッちゃったの。
足を舐められて感じちゃったの。だから、ね?アタシにも罰として、君にマーキングつけて欲しいの」

 湯船に腰を掛け、足を広げる。
静馬君の泡だらけの手で攻められ、足を舐められて濡れている、アソコのすぐ横、足の付け根を指差す。

「ここに……足の付け根にアタシは君の物だというマークをつけて欲しいの」

 アタシの大胆な行動にゴクリと唾を飲み込む。
うふふふ……なんだかこういう大胆なのも、たまにはいいわね。クセになっちゃいそうだわ。

「……ゴクリ。で、でも麗菜さん」

 目の前で足を広げ、全てをさらけ出しているアタシに驚く静馬君。
でも下半身は反応し、出したばかりだというのに、もうおっきくなってる。
アタシに興奮してくれてるんだ……嬉しいなぁ。

「ウフフフ……いいのよ、遠慮なんかしなくても。
それとも足の付け根じゃイヤなの?もっと違うところにマークを付けたい?
でもね、アタシはここがいいの。アタシの入口のすぐ側に、君のマークをつけて欲しいの。
マークを付けてくれたら、色んなところにキスしてもいいから。だから、ね?君のマーキング、ちょうだい?」
「れ、麗菜さん……うおおおお〜〜!」
「きゃ!ちょっといきなり、あん!し、静馬君!」
 
 アタシの股間に顔を埋め、両手で太ももをガッチリと固定し、一心不乱にアタシにむしゃぶりつく静馬君。
足の付け根に痛いほど強く吸い付き、吸い終わったかと思うと、アタシの中心に舌を這わす。
ジュルジュルとアタシを吸い続ける静馬君の激しい攻めに、
アタシは股間に埋まる静馬君の頭を両手で抑え、声をあげることしか出来なかったわ。
  
703彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:59:22 ID:H4s3Wr9K
「うぅぅ……グスッ、体がだるい。……風邪、引いちゃったかな?」

 目が覚めると、1人でベッドに寝ていた。
お日様の射し具合から見ると、朝ではないことは確かね。静馬君はもう仕事に行ったのかな?
今、何時なんだろ?寝ぼけ眼で時計を見ると……ええ?もう1時なの?

「うっわぁ……寝坊した。お弁当も作るの忘れてたし……失敗したなぁ」

 せっかくお弁当を作ってポイントを稼ぐチャンスだったのになぁ……う〜ん、失敗した。 
最近は毎日静馬君の部屋に泊まりに来ている。
狭いベッドに二人で入り、お互いの体温を感じながら寝る。この瞬間が一番幸せだなぁって感じるんだよね。
で、朝食はアタシが用意して、お弁当も作ってたんだけど……今日は起きれなかったみたい。
喉も痛いし、身体もだるい。お風呂でえっちして、そのまま体も拭かずにベッドでもしちゃったからかな?
昨日は3回も出してくれたのか……静馬君って毎日毎日よく出来るわね。
出させてるアタシが言うのもなんだけど、静馬君って絶倫ってヤツなのかな?
前の旦那は1日2回が限界だったんだけど、若い子ってすごいのね。
寝起きのせいか、それとも風邪のせいか分からないけど、ふら付く頭でベッドを降りる。
あ〜、喉も痛いし、頭もボ〜ッとしてるし……これは完全に風邪を引いちゃったみたいね。
とりあえず顔を洗ってスッキリしようかな?
ふら付く足で、洗面所に向かう。……あ、垂れてきちゃった。
溢れ出てきた精液が、太ももを伝う感触。うふふふ……昨日は2回も中に出してくれたんだよね。
最近は毎日出してもらってるし……このままだと出来ちゃうかもね?
もし出来ちゃったら、責任取ってくれるのかな?……はぁぁ〜、我ながら、卑怯な女よね。
生で出したら危ないって分かっていながら、それを止めないんだからね。
とりあえずは、シャワーを借りて、垂れてきてる精液を綺麗にしなきゃね。

「最初の子供は女の子がいいなぁ〜。3人くらいは欲しいなぁ〜……あれ?静馬君、こんな雑誌も見てるんだ」

 シャワーを浴びようとするアタシの目に飛び込んできたのは、折り目の付いたファッション雑誌。
折り目が付いたページはアクセサリー特集のページだったわ。 
へぇ〜、静馬君ってシルバーアクセサリーに興味があったんだぁ。
どれどれ……うわ!こんなに高いの?ひと月の家賃位するじゃないの。静馬君、こんなのが欲しいんだ。
……あ、そうだ!静馬君の誕生日にはこれをあげよう!
結構な値段するけど、年に一度のことだから、いいわよね?
……もっと安いものはダメなの?数万円するのを買うには、ちょっと勇気が要るわ。
他にはないのかな?もっと安くて静馬君が欲しがってるものは。
ペラペラとページを捲り、印が入ってないかを探してみる。 
う〜ん、ないみたいね。ということは、この高いアクセサリーを買わなきゃいけないのかぁ。
生活費、切り詰めなきゃいけないのかぁ。……はぁぁ〜、お仕事がんばろ。

 雑誌を机の上に放り投げ、シャワーを浴びようとしたアタシ。
お金を貯めなきゃいけないわね。う〜ん、頭の痛い問題ね、どうしよう?
……ん?裏側になにか書いてある。なんだろ?
放り投げた雑誌の裏側にマジックで何かが書いてある。なんだろ?メモ書きか何かかな?
気になったので、再度雑誌を手に取り見てみる。
カワイイ字で『拓にぃこれでちょっとは勉強しなさい』と書いてあった。
拓にぃ?静馬君のことかしら?静馬君、拓って名前だからそう呼ばれてるのかな?
……多分、このカワイイ字を書く子があやって子なのね。ということは、この雑誌、あやちゃんが送ってきたんだ。
なるほどねぇ……アタシが知らないところであやちゃんもいろいろ動いてるんだ。
でもね、こんな雑誌で静馬君の気を引こうなんて、甘いわよ。
折り目のついたページを破り取り、雑誌をゴミ箱へ捨てる。
他にはないの?ドロボウ猫から送られてきた物は?
押入れの中や本棚の中を探してみる。……あった。
送られてきた物ではないだろうけど、アルバムが一冊、押入れの中に置いてあった。
704彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 22:59:44 ID:H4s3Wr9K
 押入れの中にあったアルバム。中の写真を見てみると、ほとんどが同じ女の子との写真だった。
赤いランドセルを背負った小さな女の子と一緒に写ってる、制服姿の少し太めの静馬君。
その写真にはマジックで『高校入学式のデブ拓にぃとアタシ』と書かれていた。
次の写真は、少し細くなった静馬君が、カワイイ女の子に腕を組まれ、微笑んでいる。
同じくマジックで『拓にぃとプロレスデート』と書かれている。
次の写真は、女の子がスーツ姿の静馬君の胸に、顔を埋めている写真。
『就職のために実家を離れるオレ。泣きじゃくる彩』と書かれてるわ。
へぇ〜、『あや』って名前、『彩』って書くんだ。……なかなかいい名前ね。
初めて見るけど、彩ちゃんって結構カワイイじゃないの。学校では人気がありそうね。
将来はかなりの美人に育つんじゃないの?……数年もしたらアタシに勝ち目はなさそうね。
……不味いわ。思ったよりも2人の間には歴史があるみたい。
アルバムには同じような写真が何枚もあったわ。……アタシと付き合いだした後に撮った写真も挿んであった。
アタシが思ってるほど、リードはしていないみたい。
……そういえばアタシ、静馬君とはまだ写真を一枚も撮ってないわ。
アタシとは写真を撮っていないのに、彩ちゃんとは撮り続けてるのね。
……なによ、それ。彼女のアタシとは撮らなくて、彩ちゃんとは撮るの?何なのよ、それ。
……負けないわ。アタシは絶対に負けない!こんな女なんかに負けるものですか!
絶対に勝ってやる!静馬君はアタシの物なんだから!
……あん、このままじゃ床を汚しちゃうわね。
太ももを伝わる感触。気合を入れなおしたのに、気を削ぐかのように溢れてくる静馬君の精液。
まずいまずい、早くシャワー浴びなきゃどんどん溢れてきてるわ。
全く静馬君ったら、いっぱいアタシに出すんだから。こんないっぱい出したりしたら、妊娠しちゃうよ?
ウフフフフ……静馬君の子供を妊娠したって聞いたら、貴女はどんな態度を取るのかしらね?彩ちゃん?
お姉さん、早く貴女に報告したいわ。『静馬君の子供を妊娠したの』ってね。
その時貴女はどんな顔するのかしらね?ウフフフフ、楽しみだわ。
ゴメンね?卑怯なお姉さんで。でもね?貴女と違ってアタシには時間がないの。
まだ若い、中学生の貴女みたいに時間に余裕がないの。
時間が経てば経つほど貴女は綺麗になっていく。けれどアタシは……老いていく。
最近は肌の張りもなくなってきたし、仕事の疲れも一晩寝るくらいじゃ取れないの。
毛利さんも心配してくれてる。無茶しすぎじゃないかって。
でも、疲れたなんて言ってる場合じゃない。ここで頑張らなきゃ静馬君を物に出来ない。
……羨ましいわ。彩ちゃん、貴女はアタシを羨ましがるかもしれないけど、アタシは貴女が羨ましい。
貴女の若さが羨ましい。どんどん綺麗になっていくであろう、貴女の若さが羨ましいの。
だから……ゴメンね?時間は貴女に見方しているんだから、卑怯な手を使うのも仕方ないわよね?
……ホントに、ゴメンね。……卑怯な大人で。……汚い女で。
705彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 23:00:13 ID:H4s3Wr9K
「あ、静馬君?アタシよ、麗菜。今、大丈夫かな?」

 仕事の合間、つかの間の休憩時間。その短い時間を使って静馬君へ電話をする。
朝はアタシが寝てて話せなかったもんね。 

『あ、麗菜さん、急に電話してくるなんて珍しいですね。どうしたんですか?』
「なぁに〜?急に電話しちゃいけないようなこと、してるのぉ?」
『イヤイヤイヤ!してません!ぜんっぜんしてないっすから!』
「あはははは!なに焦ってるのよ。そんなに焦るとカワイイ女の子と浮気してると思っちゃうわよ?」

 ……浮気の方がまだよかったわ。自覚していない恋なんて、浮気よりもよっぽどたちが悪いわ。

『う、浮気なんかしてません!ていうか、できませんって!オレがモテないって知ってるでしょ?』
「ハイハイ、知ってるわよ。君がすっごい鈍感だってこと」
『は?鈍感ってなんですか?』
「ま、それはいいわ。今日も静馬君の部屋にお邪魔してもいいかな?
お昼に軽く掃除しておいたんだけど、迷惑じゃなかった?」
『いえいえいえ!部屋に帰ったら綺麗になってたんでビックリしましたよ!ありがとうございます!』

 部屋の掃除をしてみて改めて感じたこと。……静馬君と彩ちゃんとの深い絆。
数多くの彩ちゃんとのツーショットの写真。彩ちゃんとやり取りしたであろう手紙の数々。
……押入れの中に置いてあった、女の子用のカワイイパジャマ。
きっと何度も泊まりに来てるんだ。……アタシが知らないところで2人で仲良くしてたんだ。
彩ちゃんとの絆を物語る数々の物を見て、アタシは改めて自覚した。
やっぱり静馬君は、彩ちゃんが好きなんだろうな、ってね。
じゃないとあんな大事に写真をしまったりしないわ。
……でも本人は、まだ分かっていない。彩ちゃんが好きだって自覚していないの。
……まだあるわ。アタシにもまだチャンスはある!
706彼女は□□ ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 23:00:43 ID:H4s3Wr9K
「あはははは!お礼なんて言わなくていいのに……お礼は言わなくていいから、ちょうだいよね」
『へ?ちょ、ちょうだい……ですか?』

 チャンスというか、禁じ手というか……アタシ、やっぱり卑怯よね。

「今日もね、たくさん注いで欲しいの。君の熱い精液を、子宮で感じたいの。受け止めたいのよ」
『え?ええ?きょ、今日も、ですか?』

 そう、今日も注いでね?ちなみにけっこう危ない日だから……出来ちゃうかもね?

「そ、今日もよ。アタシ、君のせいで風邪気味だからしっかりと温めてよね。
君が身体が濡れたままのアタシを無理やり犯したせいなんだからね?
あ、もうこんな時間……そろそろ休憩時間終わっちゃうから、これで切るね?」
『え?ええ?わ、分かりました。じゃあ待ってますから』
「うふふふふ……楽しみだね。じゃあまた後でね」

 受話器にキスをして、電話を切る。
そう、赤ちゃんが出来るかどうか楽しみね。……これで君はアタシの物。アタシだけの物よ。
風邪で熱もあって身体はキツイけど、市販の風邪薬を飲んだからいけるでしょ?
それに、シンドイとか言ってられないわ。ここで頑張らなきゃ彩ちゃんに負けてしまう!
ゴメンね、彩ちゃん。静馬君との子供、貴女にも抱かせてあげるから許してね? 

 仕事が終わった後、静馬君の部屋へと真っ直ぐに向かったんだけど……静馬君はいなかった。
静馬君がいない代わりに、テーブルにはメモ書きが置いてあった。

『実家で急用が出来たので帰ります。今日の埋め合わせは必ずしますんで、許してください』と。

 あ〜あ……せっかく気合入れてきたのになぁ。でも実家の急用じゃ仕方ないか。
けど急に帰るなんて何があったんだろ?……もしかして、ご両親になにかあったの?
……いつになったらご両親に紹介してくれるんだろ?妊娠してからだと、変な目で見られたりしないかな?
けど静馬君、紹介するとか全く考えてなさそうだしなぁ……当分は無理かな?
はぁぁ〜……なんだかドッと疲れが出てきちゃったわね。気合が抜けちゃったからかな?
気合が抜け、フゥ〜っとため息を吐く。今日は妊娠するチャンスだったのになぁ。
とりあえず、今日はもう帰ろうかな?静馬君がいないんだし、ここにいても意味がない……あれ?
なんで手紙の文字が歪んで見えるの?……あれ?テーブル全体が歪んで……あれれ?
頭がグラグラして……部屋がぐにゃぐにゃに……

 誰もいない静馬君の静かな部屋。
静かな無人の部屋で、視界が歪み始めたアタシは立っていられなくなり、その場に倒れこんだ。
707ツクバ薪割り  ◆k8fXz6W8GA :2008/06/30(月) 23:02:00 ID:H4s3Wr9K
今回は以上です。次で最後になる予定です。
708名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 23:34:09 ID:b3wWU3T8
GJ、ラストは次スレに持ち越しですな
709エビフリャー:2008/07/01(火) 11:14:18 ID:1yg56/RZ
タモリ鉄道博物館
 ・名古屋市営地下鉄の車内搭載発車促進メロディーはフジテレビ系「なるほど・ザ・ワールド」の時間切れ前警報音を参考にして考案されたものです。
 ・ドレミファモーター(京浜急行)は芸能界の鉄道ファンタモリさんがテレビ朝日系「タモリ倶楽部」の中でで考案しました。
 ・名鉄パノラマカー7000系の発車音・走行音・減速音・停止音は日本テレビ系「欽ちゃんの仮装大賞」の不合格の時の効果音に似ている。
 ・西鉄のnimocaは歌手でタレントで倖田來未の実妹であるmisonoさんが考案したのもです。
タモリ空耳アワー
 ・高校三年生: あ、あー、あ、あ、あー 合ーコン三年生ーーーーーーーーーー
タモリさん名古屋大好き
 ・タモリさんはエビフリャーの名付け親です。
 ・タモリさんは日本の中で名古屋が一番好きであり、且つ地元の人以上に名古屋の文化や風習に詳しい人です。
 ・タモリさんは自分の第2のふるさとは名古屋であると言っており、将来名古屋市役所から名古屋親善大使として任命されると思います。
710名無しさん@ピンキー:2008/07/01(火) 13:35:21 ID:G8Ig5gkZ
GJ! いいなあお風呂で洗いっこ。いいなあ。
そろそろ最終回? 続きが気になります。
711名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 13:58:54 ID:D9h9i6f3
麗菜という名前からしてDQN
めんどうくせえ女にに引っかかったとしか思えないw
712名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 17:09:00 ID:D4Aou/61
カタカナでアタシの一人称はほぼビッチ確定で、実際バカだったので、もうどうでもいい

目が覚めたら目の前に彩がいて、動けないのにバカだから勝利宣言して
ナタ構えて振り下ろされても絶命するまで「何で殺されるの?アタシ」とかバカなままで
泣いてる彩に対して一切罪悪感なしのまま被害者顔で死んでいいくらいに、どうでもいい

そしてこれで子供できてハッピーエンドなら作者の神経疑うくらいに、どうでもいい
萌えじゃないもん、池沼グロ系は歳の差であっても非常に萌えられない
713名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 18:39:48 ID:rSELI4/F
>>711
いやDQNの名前わかってないよお前
>>712
何様?
死ねよ
714名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 22:16:26 ID:rR0g2WyU
気に入らなければスルーすればいいのに…。次スレのテンプレに入れてほしいぐらいだ。
便利なものがあるよ つ【専ブラ】
まだ入れてないの? せっかく職人さんトリップつけてくれてるのに。

あと、>>630入ってないよ(´・ω・`)
かなしい。
715名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 22:48:47 ID:AlI0n4/o
>気に入らなければスルーすればいいのに…。次スレのテンプレに入れてほしいぐらいだ。
GJ以外の感想はイラネというわけですね? わかります。
716名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 00:20:31 ID:PSChcs4B
子供できてハッピーエンドは自分もひくw
717名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 01:43:23 ID:Z2ClAihy
>>714
まず自分が気に入らない意見スルーする事覚えた方が良い
自分にできない事を他人に要求するな
718名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 10:41:17 ID:1OdAMkup
まぁ、でも、お節介だとは思うけど、一人称の語り方や語尾なんかが単調だったりするのは、
なんか工夫した方が良いと思うんだ。
719名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 17:08:33 ID:NZzQSRON
そういやこれスピンオフだったんだよな
720名無しさん@ピンキー:2008/07/03(木) 23:33:30 ID:O5mib8xY
瀬能と美春マダー?
721名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 23:15:03 ID:jGzcIiPE
今の時期的とはちょっと違うが、就活中の大学生は羨ましいね
就活先で美人な年上のお姉さんとの面接とかあったら、最高じゃないですか
722名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 22:20:00 ID:VPJpzzvI
就活終わりましたが…すべて脂ぎったおじ様ですたorz
723名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 23:42:51 ID:VdrzKDHw
>>721
おまえ就活したことないだろ
724名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:17:13 ID:vbBLgLtV
>>721
あきらかに就活した事ないね

面接官じゃねぇ!!控え室でお茶を出してくれる人事のお姉さんだ!!
725名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:48:59 ID:gmFE1uoB
いやいや、一緒に企業説明会で混じって
必死に質問している、年上の訳有りおねいさんですよ。
726名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 04:47:49 ID:nKYMOHw1
優秀なキャリアウーマンだが仕事に青春を捧げたせいで婚期を逃しつつあるお姉さん。
そんなある日、彼女の昇進を妬んだセクハラ元上司にはめられて閑職に追いやられてしまう。

「わたしにはもう何も残っていない……」

絶望の中で、ある若者が部署へやってくる。
たった二人の新部署で始まる、愛のサクセスストーリー!

……なんてことがないかなぁ。
727名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 12:25:34 ID:cDzb5Rqr
>>726
七夕の奇跡で何とかなるさ
728名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 17:09:12 ID:3uJclKzT
>>726
たった二人だけの特命係
729名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 21:26:59 ID:+zB6Ag6I
右京さんを、知的でクールに見えるけど寂しがり屋で、脱ぐと意外と凄くて、処女だけど見栄張って経験豊富なフリをする、銀フレームのメガネと泣き黒子が特徴的な年上のお姉さんにすれば…
730名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 19:45:44 ID:RmKDg4Fm
>>792TSスレで書いてくれw
731名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 20:56:49 ID:JRrrqMCn
ぼくのあいぼうはー、嵐を巻き起こすー
732名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 07:58:53 ID:tjPaL2Th
                                          ○________
                               なぎはらえー     |:|\\:::::||.:.||::::://|    /イ
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  ト、     ,.    ̄ ̄Τ 弋tァ―   `ー /  l从 |メ|_l  l_.l斗l |ヽ V |:| ̄ ̄ ̄ ̄ フ  ̄ ̄    |                  イ
  ヽ \__∠ -――く  __       .Z¨¨\   N ヒj ∨ ヒソj .l ヽ\|       / /     |                / !
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 入ノ. ヽ  く  ヽ______7 ー―∠__    〃  l :/    :l l     \V       ヽ       \    ,.  '´
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       ∠)__ノ ̄`‐⌒ヽ__|>      ∠)__r―――-― ..__{>        ∠_廴,. ⌒ー'  ̄ \__{>
733名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 08:27:50 ID:2YCTfA7N
↑ゼロ使でいえばキュルケ(18歳)とコルベール先生(40くらい?)もかなり歳の差なカップルだね。
734名無しさん@ピンキー
                                          ○________
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 入ノ. ヽ  く  ヽ______7 ー―∠__    〃  l :/    :l l     \V       ヽ       \    ,.  '´
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      <ヽ__      /し /        < )__ \   _r‐く___/  /    < ) \     {__ノ /
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