魅×可、清×可ときたので大人っぽい美×可も読みたいです。
トリップの人じゃなくてスマソ
保守がてら一本投下させてくだちい
魅録×野梨子+清四郎
レイプネタ含む
後味最悪
苦手な人はどうかスルーでよろしく哀愁
キャリア組とは言え異例のスピード出世を、是非祝わせて欲しい。
そう言われ、清四郎の家へと出向いた。
座卓には野梨子の心づくしの料理が並ぶ。床の間を背にして座る清四郎から
差し出される杯を、一抹の疚しさを感じつつ、魅録は受けた。
綺麗事だけでは何一つ進まぬ世界での出世が何を意味するか、聡明な彼が
解っていない筈も無かったが、それでも清四郎は心から魅録の出世を喜び、
祝ってくれた。
友人の有難さを噛みしめながら、妙にペースの早い清四郎につられるように
して、魅録も矢継ぎ早に杯を乾した。
このところ仲間内での集まりにあまり顔を出すことのなかった野梨子も珍しく
同席し、頬を桜色に染めて魅録の杯を受けている。
清四郎の妻になり、少女時代の凛と伸びた青竹を思わせるような潔癖さは
影をひそめて、女性の色香を漂わせるようになった野梨子を、魅録は眩しそうに
見つめながら酒を勧め、自分も呑んだ。
「――が数日、家を空けていたときの――」
はっとして目を開ける。酔いと眠気がピークに達して、話の途中で一瞬意識が
途切れたらしい。野梨子はいつの間にか中座している。魅録は傾いだ体を立て
直し、清四郎を見た。彼もまた相当呑んでいるはずで、言葉つきはしっかりとして
いるものの目元が赤い。
「野梨子も、充分に注意はしていたようなんですが――」
焦点がぶれて、また、上体が揺れる。なにか、大切な話の途中だったはずだ。
彼ら夫婦の身に起きた、重大な事件について話していたのではなかったか。
――そこで、ふっつりと意識が途切れた。
目を覚ましたとき、魅録は服を着たまま蒲団に横たわっていた。どうやら話の
途中ですっかり酔い潰れ、眠ってしまったようだ。気を利かせ、蒲団に寝かせて
くれたものらしい。
夜も更け、部屋は静まり返っている。
と、部屋の一角から、衣擦れと、かすかな水音がした。
まだぼんやりと酔いの残る頭を、魅録はゆっくりと巡らせた。
先ほどまで3人で食事をしていた客間の、奥の間に魅録は寝かされていた。
開いた襖の向こう、料理の並んでいた座卓はすでに片付けられて、がらんと
している。
庭に面した障子は開け放たれ、鈍く蒼い月明かりと、部屋の中央にぽつんと
置かれた古めかしい行灯の灯りが、部屋を心もとなく照らす。
その、襖の向こうから、物音がする。
起き上がり、そっと顔を覗かせた。
魅録の眠っている間に着替えたのか、浴衣に身を包んだ清四郎が、壁に背を
預け、足を投げ出して座る。片手に文庫本を持ち、物憂げに眼を走らせている。
その両足の間に、淫靡な赤い襦袢姿の野梨子が、顔を埋めている。
清四郎の空いた片手は、野梨子の頭に添えられている。
湿った音は、そこから聞えてくる。
「――野梨子、ぼくはもういい。……魅録が起きたようだ」
顔を上げた野梨子が、指の先で唇を軽く拭い、こちらを見た。
指先から唇に、唾液の糸が伝って光る。
「――わ、悪い――見るつもりじゃ――」
動転し、後ずさる魅録に、野梨子は艶然と微笑みかけた。
つと、立ち上がり、魅録の傍へ来る。
魅録のベルトに手をかけた。
「っ、おい、野梨子。何を――」
「いいんですよ」
平然と座ったままの清四郎を見る。
「野梨子の好きなように、させてやってください」
驚く間もなく、ファスナーが下ろされ、下着の上から野梨子が性器を手でなぞる。
「……ふふ」
至近距離で見る野梨子は瞳を潤ませ、かすかに息を弾ませていた。
「――おいっ、野梨――」
「――パラダイムシフトが、必要だったんです」
何を、と言おうとした魅録を遮るように、文庫本を傍らに置いて、清四郎が呟いた。
魅録のそこは、部屋の淫猥な雰囲気に呑まれてか、わずかに強張り、野梨子は
楽しそうに下着の上から指でそこを嬲っている。
「――宅配業者を装っていたんだそうですよ」
野梨子の手が魅録の下着をずらす。待ちかねていたかのように、それを眺め、
野梨子は躊躇なく赤い唇に包んだ。
「……んっ……」
熱い口腔内の感触に、魅録はわずかに腰を浮かす。
本来ならばこんな状況が受け入れられる筈もない。
だが、野梨子から立ち上る退廃的で淫らな気配と、清四郎の纏うどこか自堕落な
匂いが、部屋全体に不思議な結界を巡らして、魅録を縫いとめる。
部屋の空気は凝り、海中にいるかのように重く粘りつく。庭木の隙間から覗く、
薄く雲に覆われた月が、水底から見上げたそれのようにぼんやりと滲んで、蒼い光
を部屋に注ぐ。
「――3人いたそうです。押し入ってきて、ここで」
清四郎の話は、何なのだろう。酔い潰れる前にしていたのは、確か――
「ここで、野梨子を――かわるがわる、」
「おいっ、清四郎――」
「犯したんだそうです。一晩中――休む暇も与えずに」
一度に酔いが醒めた。
聞き流すにはあまりに重いその話を、何故この状況で聞かねばならないのか、
魅録には理解ができない。野梨子は魅録の性器を唇と指で、愛撫しつづけている。
「そ……んな、なんで俺にすぐ、言――」
「警察は、当てになりません」
ぴしゃりと、清四郎が言う。
「ぼくたちが必要としたのは、刑事としての魅録じゃない。友人としての魅録です」
言葉を失った。
魅録は刑事を生業としている。もしも、その話を友人夫婦から聞いたならば、彼ら
のために出来ることは決まっている。刑事事件として告発し、犯人を探して捉える。
それしかない。
しかしそれは、野梨子にとって、心の傷を掘り返し、それを無理矢理に広げて、
衆目に晒すことに他ならない。
「――事件のあとの野梨子は、それは酷かった。自殺を口にしたし、実際に何度も
――幸いにも、すぐに発見して、大事には至りませんでしたが」
頭上で交わされる会話は、まるで自分と無関係でもあるかのように、野梨子は
無心に魅録の性器を貪る。いつしか熱く、固く滾っているそれが、今の魅録には酷く
汚らわしいものに見える。
にも関わらず、意志とは関係なしに、与えられる感触に反応し、そこから広がる
快楽は魅録を繋ぎとめて止まない。
「見知らぬ男に嬲られた、というだけでは無かったんです。――野梨子の苦しみは」
「――な、」
「達したんだそうです。数え切れないほど――好きでもない、顔も知らぬ男たちに、
嬲られている間に――そうそう、深夜に男たちは知人を呼んで、随分多くの人数に、
朝まで慰みものにされたのだとか」
「っ、清四郎っ――!」
「何度も、絶頂に達して、そのたびに、――何と言われたのだった、野梨子?」
顔を上げた野梨子は、事もなげに応えた。
「お高く止まってるくせに、嫌らしい女だな、と笑われましたわ。こうやって、大勢に
やられるのが大好きなんだろう、とも」
「――おいっ!」
「――写真もたくさん、撮られましたの。携帯電話や、カメラの音がひっきりなしに
響いて――両足を開かされて、ここを、たくさんの人に、指で弄られたり、舐められ
たり――数え切れないほど、何度も気をやってしまいましたわ」
ぞくり、と、魅録の背筋をおぞましい感覚が走り、思わず身を引いた。
それを、野梨子はもの足りなげに見つめた。
紅い唇が開いて、信じがたい言葉を紡ぐ。
「――もう、やめてしまいますの?……これから、もっと……愉しい事が待っていま
すのに」
乾ききってもいないかさぶたを無邪気に掻き毟り、剥がして喜ぶような痛々しい
二人の会話には、はっきりと狂気が見える。
――どうかしている。野梨子も、清四郎も。
「――野梨子には、それが許せなかったんです。無理矢理に体を開かされ、望まぬ
行為を強いられながら、快楽を覚えた自分の体がどうしても」
つと立ち上がり、盆に載った湯飲みを野梨子に手渡した。一口含んで、野梨子は
魅録に口付ける。拒めなかった。
生温い、喉の焼けるような液体が滑り下りて、魅録は咳き込んだ。酷く濃い酒だった。
「――だから、パラダイムシフトが、必要だったんです」
自分も湯飲みに口を付けて、清四郎が言う。
「価値観を、ほんのちょっとスライドさせてやれば――瑕は、瑕ですら無くなる」
清四郎が、傍らの煙草盆を引き寄せて、一本抜き出して咥えた。いつからそんな
悪習に染まったものか、煙草を吸う彼を、魅録は初めて見た。
「――う」
くらり、とした。話の内容のせいか、濃い酒のせいかはわからない。
頭の芯がズキズキと痛む。悪夢の中にいるように、体が思い通りに動かない。
気付けばシャツの胸元がはだけられている。
魅録に馬乗りになった野梨子は自らの手で襦袢の裾を割った。
下着すら付けていない野梨子の、薄い体毛に包まれたそこが月光に照らされて、
思わず息を呑む。
「ぼくらはそれまで、ごく慎ましやかにことを済ませていました。互いの愛情を確認
することができれば、それで良いのだと考えていましたから」
浴衣の裾を乱した立膝で紫煙を吐きながら、清四郎が言う。見慣れないはずの
光景が、妙にしっくりと、この異様なシチュエーションに馴染む。罪を覆い隠すように
煙が広がり、ゆっくりと蒼い闇に溶けた。
「――けれど、それは間違いでした。淫らな快楽は悪だと、快感を求めるのは恥ず
かしいことだと、野梨子は思い込んでしまった」
魅録の目の前で、野梨子の細い指が自らの亀裂を開く。
すでに濡れそぼり、ぬらぬらと光る花弁を、見せつけるように挑発的に弄っては
吐息を漏らす。頬が上気し、潤んだ瞳は魅録の方を見ているようで、その実、何も
見てはいない。
「だからぼくは、野梨子に教えてやった。――快楽は、決して悪ではないと」
「……っ、はぁ……」
魅録の上で野梨子が喘いだ。片手は襦袢の胸元に差し込まれ、やわやわと胸を
弄んでいる。
ジジ、と音をたてて、行灯の炎が揺れた。野梨子の体に刻まれた陰影がそれに
つれて揺らめく。毒々しく赤い襦袢と、白磁のような肌との対比が壮絶なほどに妖艶で、
目を離すことができない。
体の熱が中心に集まり、痛みを感じるほどに反り返っているのがわかった。
「今の彼女には、あの出来事はもはや瑕では無い。甘美な思い出のひとつに過ぎ
ない――そうですね、野梨子」
「――楽し……かったですわ――はぁ……ん、――あんな、あの時のような体験、
……んっ……二度とは……できませんものね」
思い出したように、亀裂を嬲る指の動きが激しくなった。
魅録の体の上で、野梨子は浅ましく腰を揺らして、自らを慰めているのだ。
「最後の仕上げに、魅録、きみの力が必要なんです。刑事ではなく、友人として」
「――どう……いう」
「愛してはいない相手とでも、充分に快楽を感じ取れること、そしてそれは、異常な
事でも何でもないと、野梨子に理解して欲しいんですよ。――体で」
煙草を揉み消しながら、清四郎が言った。その口調からは、何の感情も読み取る
ことができなかった。
しかし、一瞬魅録と絡んだ清四郎の眼には、蒼く冷たい嫉妬が燃えている。そして、
その奥には、倒錯的な欲情の潤みが、確かに見て取れた。
――堕ちる。
この部屋の空気が、彼らの発する狂気じみた情欲と、滲んだ月が照らす蒼い空間が、
そして口移しに呑まされた得体の知れぬ濃い酒が、魅録の理性をじわじわと侵食し、
深い闇の底へと誘う。
――溺れてしまう。
海の底にいるように、重く痺れる体が、部屋いっぱいに満ちる淫らに濁った蒼い水に
混じり、溶け込んで、境界を無くして漂ってゆく。
ぴちゃぴちゃと、水音がする。
「……は、ぁあ……」
野梨子の細い指先が、奥に眠る快楽の種を探り当て、そこを執拗に擦っている。
もどかしげに眉を顰め、はぁはぁと忙しなく小さな呼吸を繰り返す野梨子の額を、
玉のような汗が伝い、髪が頬に張り付いて、切ないその顔で魅録を見つめる。
「ああ――魅録、わ……たくしを」
――堪らなかった。
魅録は、野梨子の腰を両手で掴んだ。小柄な野梨子の体は軽く、魅録のなすが
ままになる。そのまま顔の方へと引き寄せて、花弁へ舌を伸ばした。腰が、ビクリと
跳ねた。
「んんっ……!」
舌先で膨らんだクリトリスを転がし、舐め上げる。あっ、あっ、と小さな声を漏らす
野梨子が愛らしく、更に執拗に舌を押し付け、唇で吸い上げる。
腰が小刻みに震え、小さな高みが見えたと知るや、魅録は唇を離した。
野梨子の腰を抱え、自分の下腹部に下ろしてやる。ぬるぬるとしたそこは、少し
腰を滑らせればすぐにでも魅録を受け入れてしまうほどに熟しきり、熱を持っていた。
もどかしげに、魅録は自らに手を添えて、野梨子の入り口へとあてがう。
旧い友人であり、同時に旧い親友の伴侶でもある女を、――そして魅録の目の
前で自慰をしてのけた、淫気を放つ女を、魅録は見つめた。そして、親友へと眼を
やった。
――これは、悪い夢だ。
「……野梨子」
小さな声で呟いて、魅録は腰を打ちつけた。
「……ふ、ああっ!」
野梨子はピンと体を反らせて、快楽の第一波を受け止めた。
両手で尻を押し開くようにして、力を込めて揉みしだくと、いやいやと腰を振って、
それが次第に円を描くように、激しい動きになる。
「ひっ――や、ぁ……」
魅録が触れるまでもなく、野梨子は自らのクリトリスに指を当て、そこをなぞる。
「は、あぁぁ……ん、んんっ……!」
――目が眩む。息が詰まる。情念で満たされた部屋が、清四郎の冷たく燃える
眼が、魅録を絡めとり、溺れさせる。
「んぁあっ……!あ、あ、っ……はあぁ……っ!」
びくん、と野梨子の体が震えて、極まったことを示した。腰が砕けたように、魅録
の上に倒れこむ。それを許さずに、更に強く、己を野梨子の奥深くへと打ちつけた。
びくびくと、身をくねらせて逃れようとする野梨子を押さえつける。
「……ふ、っ……くうっ……!」
熱く、濁った欲望が放たれる瞬間、清四郎と視線が絡んだ。
もはや欲望を隠そうともせず、ぎらぎらとふたりを見つめるどこか満足げな瞳に、
痺れるような、かつて無かった陶酔を覚えながら、魅録は精を吐き出した。
親友であった夫婦の闇に、――暗く、濁った水底に――今この瞬間、捕えられた
のだと、魅録は悟った。
雲に滲む月が、ただ蒼く、海の中から仰いだように歪んで見えた。
【了】
作者様、GJでした。
エロパロ抜きにしても、上手い。
GJでした。
レイプネタはちょっと苦手なのですが読んでしまいました。
めちゃくちゃ恐かったです…でもほんと上手いですね。
またなにか読ませて頂けると嬉しいです。
おもしろかったです。
上手いから、ぐいぐい読ませますね。
自分は暗い話もスキーだから楽しみました。
投下有難う!
950 :
名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 21:03:22 ID:omGtwlE/
何か甘いのが読みたいage
自分もあまあまが読みたい。
952 :
名無しさん@ピンキー:2008/12/06(土) 22:38:42 ID:Kefv5qSD
暗いのが流行みたいだけど、明るくて甘いのがいいね。
それは作家のおまかせでいいじゃん。
せっかく書いてくれてるんだから。
のりこ好きだが、今回のように暗いのも楽しかった。
せっかくここに来て嫌なものが貼られてるとがっかりするよ
嫌かどうかは個々人の好みじゃないか
一人のためだけのスレじゃないし
人の萌には口を出さず、
投下されたエロは美味しくいただく。
それがエロパロ板での嗜み。
自分が嫌だと思うものは全力でスルーすればいいだけ。
ただ希望を書くならまだしも、わざわざ嫌いだとか好みじゃないとか書くのは荒らしと同じだな。
ブラックなのもラブラブなのもどっちも読みたい。
暇ができたので、771-798の番外編で3つのエピソードを投下。
連投に引っ掛かりそうなので2,3日に分けて書き込みます。
エロは3つ目のエピソードに極薄。基本おバカ話。ただ今、3つ目を書き直しているので、
3つ目の投下までは日にち空くと思います。今回はみんなのエセピンクリボン運動風味。
前の話を読んで( ゚Д゚)ゴルァ だった方はトリップをNG指定でスルーヨロ
−*−*−*−*−
「だからね、あんた達も清四郎に診てもらうべきよ!」
興奮して真っ裸で立ち上がった可憐。
石のように固まってしまった「あんた達」であるところの野梨子と悠理。
二人が可憐のゴーゴン並みの石化の術に掛かった訳はこの前夜に遡る。
前夜、可憐が「女同士じっくり話せる場所で大事な話があるからっ!」と興奮気味に
電話を掛けてきて、急きょ、悠理が場所を提供するいつものパターン。
しかも可憐が温泉がいいと言いだしたので、学校が終わってすぐに、箱根にある剣
菱グループの老舗高級温泉旅館に繰り出した。
明日も学校があるにもかかわらず。
平日のためか、はたまたグループ会長のお嬢様の御来訪のためか、旅館は離れ
の棟を丸々三人で貸し切り状態に。可憐のリクエスト通りの環境はこうして整ってい
た。
学校帰りに直行したため、到着してすぐ夕食。
テーブルに載せきれないぐらい並べられた豪華な料理に悠理が満足し、その後、
三人で貸切となった広い露天風呂につかりながら星空を眺めた頃までは、平和な
時間が流れていた。
「で、そろそろ可憐の『大事な話』とやらを聞かせてくださいな」
露天風呂で過ごすゆったりした穏やかな時間の流れ。
可憐の話を「男関係」かと予想していた野梨子が、可憐に今回の小旅行の目的を
聞いた。
そして、二人は石化の罠に陥る――。
そこで語られたのは、前日に可憐が体験したとある「健康診断」の体験談だった。
湯気に当てられたか、その可憐の診察の細部にまで及んだ独演会に当てられたの
か、悠理と野梨子は貸し切りの露天風呂の中であっけにとられて石像と化した。
「ちょっとぉ、聞いてるのー?」
反応に乏しい二人に痺れを切らし、じれったそうに可憐が尋ねる。
「……ちゃ、ちゃんと、き、聞いてますわ。とりあえず、立ったままだとカゼひきます
わよ?」
可憐の声で我に返った野梨子がようやく反応するも、どうにも上の空な様子はあり
ありだった。
「そうね。もう冬だし」
可憐は素直に湯船につかる。彼女の正面に相対してる野梨子は呆然と、その横に
いる悠理は石のように固まったままだ。
やっぱり、あたしがこの二人の背中も押してやんないと、ダメよね。二人だってもう
結婚できる歳なんだし、見合いの話もこれからどんどんあるだろうし、恥ずかしがら
ずに今のうちに身体の発育具合のチェックはしておくべきだわ。
うん、そうよ!
こういう関係にはとんと疎い友人たちを啓蒙すべく、可憐は二人の先生にでもなっ
た気持ちで、いかにこの診察が大切なのかをまくし立てている。可憐の悪意のない
「おせっかい」はさておき、聞かされている当の二人はそれどころじゃなくなっていた
のだが。
この瞬間、野梨子も悠理も確かにパニックに陥っていた。
可憐の評価通り、この二人は「箱入り娘」だった。
しかも、「箱に入ったまま、そうそう出てきそうもない娘」。
当然、恋愛をはじめ「性」への興味がほとんどないから疎い。気恥ずかしさが先に
出てしまって基本的に避けてきた話題だった。そんな二人にとっても常に「最先端」
の情報源であり、ある意味「先生」である可憐がそんなことを勧めるものだから、絶
対にどこかが変な話だとは思いつつも、明確に根拠立てて否定できないため、どう
反応すべきか迷うばかりだった。
やっと我に返った悠理は、湯船の中で、可憐の視線から自分の身体を隠すように
胸の前で無意識に自分の腕を交差させていた。
そして、おずおずと可憐先生に尋ねる。
「あの、そんなの…本当に必要なの? 第一、恥ずかしくない?」
「ちょっ、恥ずかしがってる場合じゃないわよ。これは『当り前のこと』なの。自分の
身体のチェックするのは当然でしょ。それに見ず知らずの医者に診てもらうより、
清四郎の方がいいわよ。友達だからこそちゃんと細かく診てくれるもの。第一、お
金かかんないし」
「……いや、お金は別にいくらかかっても構わないけど、…そんなこと、本当に皆
がもうやってるのかなと思ってさ…」
「やってるわ!」
即座に断言した可憐が湯船から再び立ち上がる。彼女のぷるんと揺れた豊かな
乳房からも水滴がはじけ闇に輝く。
「いいこと? これは二人のためなの! あんた達こういう話疎いから、あたしがこ
うして自分の体験を話して、背中を押してあげてるんじゃない! もう16歳なんだし
、すぐにでも一度診てもらった方がいいわ。結婚なんてまだまだ先だから必要無
いとか、そんなことは関係ないの。結婚可能な歳になったんだから、診てもらわな
くちゃいけないのよ!」
身体中から湯気を立ち昇らせて断言する可憐からは、鬼気迫る迫力があり、結局
「女」としての経験値が圧倒的に足りない二人はこうして診察するように押し切ら
れたのだった。
その深夜。
露天風呂で立ち上がったまま独演会を終えた可憐さんはすっかり湯冷めして、早
々に布団に潜り込み、後には困り顔のままの二人が残された。
「本当に『あんなこと』するもんなのかな?」
「さぁ…私には見当もつきませんわ…でも、何か納得しがたいですわよね…。それ
にしても清四郎がそんなことしていたなんて…」
二人で布団を被って話し声が可憐に漏れないようにし、懐中電灯の明かりだけを
頼りに、困惑顔の悠理が尋ねる。
「野梨子は全然知らなかった? そもそも、そんな『健康診断』した方がいいって清
四郎から聞いたことはある?」
悠理と同じように布団を被った野梨子がやや首を傾げながら小声で答える。
「そんなの知りませんでしたし、聞いたこともありませんでしたわ…」
「だよねぇ…」
悠理は懐中電灯を点けたり消したり、落ち着きがない。いつものペースが戻って
きた野梨子が冷静に続ける。
「ただ、私がずっと知らなかっただけで、もし清四郎に聞いたらあっさりと普通は『
体験』してるものだと言われるかもしれませんわ…『聞かれなかったから、言わな
かった』ってことは、よくありますもの」
「そうかぁ…でも、本当にそうなのかなぁ…?」
彼女たちには可憐の話を判断できるだけの知識がなかった。
さんざん堂々めぐりの会話を続けた後で、二人は互いに恥を忍んで別々に誰かに
確認し、そこで出た結果を互いに共有することにした。
その結果、可憐の言うような『健康診断』が待っているにしても、可憐の勧めるま
まに、明日いきなり学校で清四郎に頼み込むのは嫌だと言う結論には到達した。
「ではお互い信頼がおけそうな人物に恥を忍んで尋ねましょう」
「わかった…明日の夜までには絶対に誰かに聞く!」
「ええ。二人でそれぞれ誰かに確認して、その答えがどちらも可憐の言った通りな
ら、一緒に清四郎に診てもらいに行きましょう」
「うん…でも、相談するにしても、だからといって母ちゃんには聞くのは何か恥ずか
しいなぁ…」
こうして、箱入り娘たちの密かな奮闘がはじまった。
プロジェクトX――挑戦者たち 第一夜 Fin
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
改行失敗しました。読みづらくてすみません。
ではまた
おぉっ!清四郎の健康診断の番外編が!
可憐の健診をしれっとやってのけた清四郎がおもしろかったので
期待してます。悠理と野梨子は誰に確認するんだろう。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
その翌日。
旅館から学校に直行した悠理と野梨子は固く握手を交わしてお互いの健闘を誓った。
「ベストを尽くしましょう」
「野梨子も」
彼女たちは至って真剣だったが、目の前に横たわる課題の困難さに内心絶望もして
いた。
あんなこと、いったい誰に聞けばいいのかしら? 清四郎に直接聞くのが一番早いの
でしょうけど、何だか、恥ずかしいし、気が進まない…。
野梨子は授業も上の空で、ひたすら相談相手を誰にしようか考え続けた。
清四郎じゃなければ魅録…? きっと嫌がりそうな気が…ダメね。それじゃぁ美童か
しら? ……ううん、論外。
女性の生活全般にまで精通している美童なら真実を教えてくれるだろうとは思ったが、
彼に今までとは違った対象として見られそうで、野梨子は本能的に一瞬で却下した。
女性で気兼ねなく相談できる人はいないかしら? でもかといって、お母様に聞くのは
気恥ずかしいし。悠理も昨夜聞きたくないって言ってたけど、これは理解できますわ。
本当なら清四郎のお姉さまでもいいのだけど、そのまま清四郎に話が行きそうだし…
ダメね。思い切ってミセスエール? ううん、国が違うと、きっとそのへんの事情は違う
わ…。
こうして悩み続けてお昼休みになった。
清四郎が生徒会室でお弁当を食べようと誘ったが、それを断り学食へ向かう野梨子。
一緒にいれば、内心の混乱ぶりを清四郎に見透かされそうで避けたい気持ちがあった。
それに今日は旅館から直行なので、いつもなら持参するお弁当の用意はなく、断りやす
かったせいもある。
久しぶりに利用した学食でAランチを受け取り、野梨子が席を探していると離れた所から
声をかけられた。
「野梨子!」
カツカレーを食べつつ、軽くスプーンを上げ野梨子に合図する魅録。
「一人で学食に来るのって、めずらしいんじゃない?」
「今日はお弁当を持って来ていませんの」
魅録の隣に座り、早速食べ始める野梨子。
魅録はカツカレーを早くも平らげ、野梨子が食べる様子をお茶を飲みながら眺めている。
「ああ、昨日箱根か。いいねー」
「…星がとても綺麗でしたわよ」
昨夜のことは言えませんわねと思いながら無難に答える野梨子。
「そう言えば、いま千秋さんが帰って来ててさ、どっか連れて行けとか言ってたな…親父
が嫉妬するから俺は嫌なんだけどね…」
その時、不意に野梨子に天啓が下った。
「おじさまと揉めるのは大変ですわね……って、そうですわっ!」
突然立ち上がった野梨子を、あっけにとられた魅録は呆然と眺めていた。
お昼休み終わり間際、悠理は魅録からメモを渡された。
「今から聞きに行ってきます。結果は夜電話します。 野梨子」
野梨子…見つけたんだ…。でも誰に聞きに行ったんだろう?
あたいはどうしようか…?
午前中から考え込んではいたが、それよりも昨夜の睡眠不足がたたってか、授業中は
気持ちよく眠りこけてしまっていた。
着々と困難な課題に立ち向かう野梨子と比べてあたいは何やっているんだろう? こん
なんで誰かに聞けるのかな?
悠理の脳裏に余裕たっぷりの微笑を浮かべる母親の顔が浮かんだ。
きっとこんなことを聞けば、娘もお年頃になったと喜び、『女』の先輩として助言と、それ
こそ縁談の一つも薦めてくるかもしれない。
そんな母が娘を育てる醍醐味を味わって喜々とする様を想像し、縁起でもないとばかり
に彼女はブルブルと首を振った。
「冗談じゃない。何とかしないと…」
チャイムが午後の始業を告げ始めていたが、授業に出る気にもなれず、悠理は生徒会
室へ向かった。
体調が悪いからサボると言い放ち教室から出ていく悠理の背中を見送りながら、魅録は
清四郎に小声で訊ねた。
「今日は可憐はカゼで休み、野梨子は用事で早退して、悠理は体調が悪いと…みんな
二日酔いかね?」
「野梨子に関して言えばそんなふうには見えませんでしたけど、まぁ遅くまで起きていて、
睡眠不足ってあたりでしょうね。授業中もぼんやりしていたようだし」
「どうせ出かけるなら、やっぱ次の日は休みの方がいいよな。朝から休んだ可憐が一番
賢い」
「ふむ。それはたしかに」
清四郎と魅録は苦笑しつつ互いの席に着き、午後の退屈な授業が始まった。
同時刻、生徒会室。
悠理は室内をグルグル歩き回っていた。頭の中では堂々めぐりの思考が回っている。
どうしよう。授業に出てる場合じゃないけど、ここで一人で考え込んでいても解決するもん
じゃないし…。やっぱ母ちゃんに聞くしかないのかな? でも母ちゃんはヤダなぁ…。だか
らと言って父ちゃんや兄ちゃんにはもっと聞けないし…。クラスの女子に聞くのも恥ずかし
いし、無理だ…。
思考も身体も落ち着きなくグルグル回っていた悠理はここでハタと気がついた。
あたい、こんな時に相談できる相手がいない――。
いつもなら、この手のことは可憐に聞けばそれで終了なのに、今それができない。
同じ悩みを共有する野梨子にも聞けない。
かと言って男性陣に聞くわけにもいかず、悠理は完全に手詰まりになっていた。
あたい、どうしたらいいんだろ…。
今となっては素直に清四郎に頭を下げるしかないのだろうか…いや、でも…でも…恥ずか
しいし。イヤダ。
あたい、こんな時、皆(有閑倶楽部)に頼れないと、こんなに「一人」だったんだ…。
他に誰も頼れる人間が浮かばないということを自覚してしまったことが、悠理を精神的に
ますます追い詰めた。
「何突っ立ってるの?」
突然、ふいに頭の上から声がした。
「…! あ………び、美童…う、うわ〜ん…」
振り返り、不思議そうにこちらを見ている美童の顔を見て、思わず泣き出す悠理。
「え? 何で泣くの? ちょと、何があったの? とりあえず、ここ座って、悠理」
困惑したままとりあえず悠理をあやす美童。
まるで子供を慰めるように、優しく席へ誘導する。悠理は何か話そうとしても、しゃくり上げ
るばかりで、話が続かない。
美童はそっと寄り添うようにひざまづき、背中をさすって、悠理に微笑みかける。
「悠理、落ち付いたらでいいからね。気が済むまで泣くといいよ。僕が付いているからもう
大丈夫。今日の僕の午後は全部悠理のものだよ。落ち付いたら、どうしてほしいか言って。
ね?」
5分後。
ようやく悠理は落ち着きを取り戻し、意を決して美童に洗い浚い昨夜のことを打ち明けた。
可憐が受けた診察内容も包み隠さずに。
「……でね、可憐が清四郎に診てもらえって勧めるんだけど、別にあたいにはちゃんとし
た根拠はないけど、何だか納得できないし、どこも悪いところがあるとも思わないし…。
野梨子とお互い今日中に誰かに聞いて確めてから、必要なら清四郎に頼み込もうって
昨夜約束してて…。野梨子はお昼に早退して誰かに確認に行ったのに、あたいは誰に
も恥ずかしくて聞けずに、しかもこんなこと、相談できる相手もいないんだって気が付い
たから、何だか余計に悲しくなってきて…」
言ってるうちにまた悠理の瞳が潤んできた。
「いま、こうして僕に相談出来ているからもう大丈夫だよ。僕にこうしうて話してるんだか
ら。野梨子には僕に相談したって言えばいい」
美童はハンカチで悠理の涙をぬぐってやりながら、安心させるように微笑いかけた。
「…うん」
彼はやれやれと内心思うとともに、同時に可憐の行為に呆れ、また清四郎に深く同情
していた。きっと可憐に無理に押し切られたのだろうということが、見てもないのに容易
に想像がついたからだ。
そしてまた、数多の女性と浮名を流し、女性のことには長けていると日頃から自認して
いた美童は、身近な女性同士で行われた思いもがけない濃い会話の内容に、新鮮な
驚きを感じてもいた。
日本の女性って「性」についてこんなにオープンに語り合うものだったのかな? 可憐
ならともかく、野梨子も悠理も加わって話していたとなると、それが日本の一般的って
考えていいはず…。こういうことって、日本ではもっと秘め事として表に出さないものだ
と思ってたけど、違ったのか…。これは日本女性について、いいサンプルが得られた。
日本女性と付き合う時の今後の参考にしよう…。
大和撫子についての貴重なサンプルを得た美童は内心ほくほく顔で喜び、不安顔の
ままの悠理に、優しく一言、一言諭すように語りかけた。密かな感謝の気持ちもこめ
ながら―。
「ねぇ、悠理。もしね、悠理がいま自分の身体のどこかに痛みを感じていたり、何か
違和感を感じているなら、僕はすぐにでも病院にかかることを勧めるよ」
「ううん、それはない」
「そう。良かった。
可憐が診てもらったのは、その、やり方はともかく、いわゆる『婦人科検診』に区分
されるものだと思うんだけど、それなら、確かに二十歳過ぎたら悠理だって、野梨子
だって、例外なく毎年診てもらった方がいいものだよ」
「……そうなの?」
「うん。乳癌とか、子宮なんかの婦人系の病気は、ちゃんと専門医に診てもらった方が
いいものだからね。これは僕ら男でも、男性特有の病気の検診は専門医に診てもらう
ものだし、別に特別なことじゃなく普通のことだよ。
だから年齢に関係なく、身体に異変を感じた時は、先延ばしせずに専門医に診てもら
うことは大切」
悠理が素直にうんうん頷くのを見て、女性心理のエキスパートはさらに語りかけた。
「で、ここからは僕の経験に基づく個人的な意見だけどいいかな?」
「もちろん!」
悠理は大きく頷く。
「僕がこの話を聞いて思ったのはね、可憐は強く勧めているようだけど、身体の発育具
合を診てもらうために、今すぐ専門医に行く必要は感じないんだよね。それに、僕が知っ
ている限りでも、そんな意味合いで診察を受けてる知り合いに心当たりはないよ。普通
の婦人科検診としてなら診察を受けているというならあるけどね」
「やっぱり、可憐のはしなくても大丈夫だったんだ…」
心底安心し、悠理はホッと息を吐いた。
「まぁ、あれを『婦人科検診』として肯定的に捉えれば、普通に必要なことだから、あな
がち間違いではないんだけどね…。
いま聞いた限りの内容が本当なら、可憐のだとちょっとやりすぎかなって気がするよ。
あの内容だとメインは『身体の発育』具合のようだし…。
第一、誰かを好きになって、互いに想いが通じて結ばれる時に、よほど年齢差が無け
れば、相手の身体の発育具合なんて普通気にしやしないからね」
「そういうものなんだ?」
「うん。そりゃ、顔や身体つきもそうだけど、肌の色だって、髪や、瞳の色だって、人間
一人ひとり違うものだし、可憐のようにグラマーもいれば、同い年でもそうじゃない人も
いるでしょ。人の発育具合なんていろいろだよ」
ふむふむと素直に聞いていた悠理は、ハタと自分の胸元に一瞬視線を落とし、美童に
向かってアカンべーとしかめっ面を見せた。
「あたいのことは、ほっといて」
美童はいつもの悠理が戻ってきたなと思いつつ、笑顔で続けた。
「ゴメン、ゴメン。だからね、そういう『発育具合』をメインに診てもらうのはナンセンスだ
ということが言いたかったんだ。
それにね、例えば僕が、誰か素敵な女性に夢中になったとして、すでにその相手の内
面に魅かれて、その存在全てが好きになってしまっていたら、相手の外見ってすでに
重要視してないよ。『好きになった人がタイプ』ってなるからね」
「うん…」
「そう。だから、悠理が誰かを好きになって、その相手も悠理のことが好きになって、い
つか結ばれる――それだけでいいと思うよ。恋をして、付き合ううちに何か問題がある
ということが分かれば、そこで診てもらえばいいだけだし。今、何も焦って自分の発育
具合を診てもらう必要性は、僕は感じないな。」
「本当にそう思う?」
「うん」
じっと美童の瞳を見つめていた悠理が心から安堵した笑顔を見せた。
「…何だかホッとしたぁ…。あたい、美童に相談出来て、本当によかった。将来はそう
いう婦人科検診を受けるにしても、今、焦って可憐の言うような発育を診てもらうって
のは、もう二度と考えない」
「そうだね。それでいいんじゃない」
悠理につられて美童も笑顔になった。
「さて、今日は午後から授業に出ようかと思って、彼女の家から直行して来たんだけど、
5時限目もう終わるなぁ…」
壁の時計を見ると5時限目が残り15分。今からでも授業に行くかどうしようかの思案顔の
美童に、すかさず悠理が提案する。
「あのね、美童。お礼を兼ねておごるから、今からどっか行かない?」
「いいの?」
「うん! おごらせて! 本当に感謝してるんだ、今日のこと。ホントにありがと…」
素直な笑顔全開の悠理の顔を見て、美童はウインクを寄こす。
「じゃぁ、悠理にごちそうになろうかな? ピエール・エルメ・パリスでモンブランケーキ
なんてどう?」
「行くいく行くいくーーーーーーーーーーーっ!」
誠に頼もしいカウンセラー美童に、心から尊敬の眼差しを向ける悠理。
やっぱり美童って、伊達にとっかえひっかえ女の子と付き合ってるわけじゃないんだな。
こういうとき一番頼りになる…。すごい…。
と、いらんことに感心をしながら、美童と平和な午後のティータイムを楽しむべく、悠理は
喜々として出かけていったとさ。
プロジェクトX――挑戦者たち 第二夜 Fin
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第三夜は書き終わり次第落とします。
では
>プロジェクト
GJ!
こういう時の美童って頼りになるんだなぁ。
素直な悠理がめちゃかわええ。
野梨子&千秋さんはどうなるか楽しみにしてます!
同じく続き待ってます!!
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
その日の夕刻。
野梨子は再び箱根にいた。
「昨夜が豪羅の老舗旅館で、今日は芦ノ湖に面した隠れ宿…。同じ箱根でも趣がだいぶ
違いますわね…」
重々しい歴史を感じさせる総檜造りの露天風呂を前に野梨子はそう呟いた。
「さぁ、洗い場はこっちよ」
「あ、はい千秋さん」
「野梨子ちゃんが来てくれてよかったわ。バカ息子に連れて来てもらおうかと思ったけど、
温泉はやっぱり女同士で来ないとつまらないもの…」
「はあ…」
野梨子はここ3時間の目まぐるしい出来事を振り返る。
学校を早退してまで魅録の家に押しかけたら、「相談聞いてあげる代わりに付き合って」と
千秋に有無を言わさずに連れ出され芦ノ湖へ。彼女の常宿らしく、すぐに離れの一室へ案
内された。
その間、相談を切りだすことも一切できず。
明日も学校ですのに、困りましたわ。夜遅くなっても帰らないと。何より、悠理に電話しなく
ては…。
洗い場で身体を洗いながら、野梨子は紅葉も終わり、すっかり冬の佇まいとなった湖を眺
めていた。すでに夜の気配が忍び寄り、刻一刻と闇が落ちてくる。
それにしても、ここは竹垣の隙間から芦ノ湖が見渡せて、景色が素敵…。
いつか悠理や可憐たちとゆっくりと来てみたい――。
野梨子が洗い場から露天風呂に来ると、一足先に温泉を満喫していた本日のカウンセラー
千秋は、いつの間にか湯船の傍に用意されてたワインクーラーからよく冷えたシャンパンを
取り出し、景気よく開けるとグラスに注いだ。
「まずは乾杯よねー」
「は、はぁ」
ウキウキした様子の千秋からグラスを渡され、カチンとグラス同士を合わせた後に一口。
露天風呂の中でシャンパンって本当に贅沢ですわ…。
冷えたシャンパンが心地よく喉を下っていく。野梨子はついつい飲み干してしまっていた。
「とてもおいしいです…でも、いつの間に?」
「さっき洗い場にいる間に、女将さんたちが運んで来てくれたの。いつもね、これを楽しみに
ここに泊まるから、サービスで今回は2本あるわよー。じゃんじゃん飲んでね」
満面の笑顔の千秋はジャック・セロスの蘇芳色の瓶を掲げ野梨子にお代りを勧める。その
言葉に甘え、お代りを注いでもらったところで、野梨子は本来の目的からだいぶ逸れ続け
ていることに気がついた。その気配を見透かしたように、千秋が先に釘を刺す。
「相談は少なくとも1本空けてからね。おいしいお酒飲んでいるんだし」
「あ…はい」
「じゃ、どんどん飲みましょ」
にっこり微笑むと千秋はどんどん野梨子にお代りを注ぐ。
雑談しつつ、勧められるままハイペースで飲むうちに、野梨子は自分の体調の異変を感じて
いた。
温泉に浸かりながら飲んでいるせいか、いつもよりも酔いのまわりが早かったのだ。瓶を1本
空にする頃には、野梨子の思考にいつものキレはもうなかった。
いけない、いつもよりも酔ってるかも…。えと、えーと、大丈夫。まだ聞くことちゃんと覚えてま
すわ…。しかし、熱い…。
自分の思考状態におぼろげながらも危機感を抱いたためか、野梨子は朝の約束を繰り返し思い返し
、空のグラスを湯船の縁に置くと、野梨子自身も立ち上がって、湯船の縁へ腰掛け
た。
温泉とシャンパンで熱くなりすぎた身体に初冬の空気が気持ちいい。闇の中、オリオンが輝く。凛とし
た光を放つ星を眺めていると、2本目のシャンパンを開けた千秋が彼女のグラスにシャンパンを注ぎ、
ようやく本来の仕事を開始した。
「さて。じゃぁ、野梨子ちゃんの相談事って何かしら?」
一瞬星空に心を奪われていた野梨子は、千秋の問いかけで一気に現実へと引き戻された。
いくらかでも酔いを覚ました野梨子は、背筋をぴんと伸ばして再び湯船に浸かり、やっと見つ
けたカウンセラーに洗い浚い昨夜のことを打ち明けた。
ここまで来たのだし、ちゃんと答えを聞かないと、悠理に悪いですわ。
使命感に燃え、野梨子自身はいつもの冷静さで話しているつもりだったが、酔いの勢いも
あってか、恥ずかしがることもなく昨夜の可憐の独演会を再演してみせた。
5分後。
野梨子の話が終わった時、千秋はすでにぐったりした気分になっていた。
野梨子ちゃんが意外にお酒に弱かったのは予想外だわ。湯船に肩まで浸かっているから
酔いが回るのが早いのね。
それにしても、この子たち変なことしてるのねぇ。だいたい、可憐ちゃんも突っ走りすぎだし、
清四郎もよく診る気になったわね…。まぁ、暴走気味の彼女に押し切られたんでしょうけど。
千秋は正確に事の真相を見抜いた。
ホント、こんなことで大騒ぎって言うのも青春よねぇ…。身体なんて相性もあるし、胸なんて、
ほっといても育つ人間は育つし、恋人ができたら気にならないのに。
過ぎ去った自らの春を思い出し、現在青春ど真ん中の野梨子を眩しいものを見るかのよう
に目を細める千秋。
「あのね、野梨子ちゃん…」
「はい」
野梨子は湯船に肩まで浸かった状態で正座し、神妙に聞いている。顔まですでに真っ赤で、
額から汗が滴リ落ち、その瞳の光は鈍い。
「さっきの話って、本当にあったことなのね?」
「可憐が昨夜話したこと、覚えている限りそのままです」
野梨子のそんな様子を見た千秋は間をもたせるために、とりあえず野梨子にシャンパンを
勧める。話疲れたのか、こくこく素直に飲んでいる野梨子。その姿を見ながら、今、あまりに
も明け透けに語られた中身を思い返し、どう答えるか迷う千秋がいた。
どう考えたって「変」でしょうに、そこまで知識がないっていうのも、いかにもプレジデントの
「お嬢様」育ちってことよねぇ…。
まぁ、私も遊び始める前は似たようなものだけど。あの頃は変な入れ知恵されて恥かいたり、
いろいろあったわよね…。まぁ、後になればいい思い出だけど。
そうか。
「何」も知らないのね、彼女。
……ふふ。
青春ど真ん中で性の悩みに戸惑っている野梨子の相談を聞くうちに、ついちょっとからかって
みようかという気持ちが千秋に芽生えたとしても、仕方ないことであった。
千秋はグラスをワインクーラーの方へ戻すと、野梨子とジャグジーの反対側にある寝湯の方に
移動した。
「そのままだと、野梨子ちゃんのぼせちゃうから、寝ないで少し、上半身を冷やしながら聞いてい
てね」
「はい」
千秋は一人寝湯に横たわると、隣から覗きこむ野梨子に続けた。
「可憐ちゃんが受けたのは、ある意味『婦人科検診』だけど、それなら確かに検診は受けるべき
よ。今すぐじゃなくてもいいけど、二十歳過ぎたら毎年専門医でね」
「そういうものですか…」
「ええ。もちろん、どこか具合が悪い自覚があるならすぐに病院へ行くべきだけど」
「いまは特に…」
「まぁ、そういう一般論的な答えが聞きたいわけじゃないでしょうし、一般論なら、野梨子ちゃんも
そういう検診は受けるべきだと分かっていると思うから、ここからは私の個人的な意見だけアド
バイスするわね」
「はい」
満点の星と月の薄明かりの中で、千秋は野梨子の薄紅に染まった上半身を眺めた。
まだ、熟するまでは時間がかかる瑞々しい肢体。
「はっきり言えば、可憐ちゃんの言う意味で清四郎君に診てもらう必要は無いわ。惚れた同士な
ら、相手の身体がどうであろうと、互いの身体に溺れるものよ。身体の相性ってのは確かにある
けど、そのうち馴染むし、誰とも付き合う前から、発育具合なんて、あれこれ心配しなくていいわ。」
野梨子はふむふむと小さく頷いて聞き役に徹している。普段の彼女なら顔を赤らめてしまうよう
な話でも、思考も止まりがちな今夜は、そのまま疑いもせず素直に受け入れてしまう。
「女」としての大先輩でもある今夜の講師は静かに続けた。
「ただね。彼女の言ってることにも一理あるのよ。野梨子ちゃん今まで自分の身体って隅々まで
チェックしたことある? 正直に答えてね」
「チェック…ですか?」
「そ。胸や自分の性器をを観察したり、触ったり」
千秋はそう言うと自分の胸をつるりと撫でた。
「あ、ありません!」
かぶりを振って否定する野梨子。千秋は冷静に続けた。
「恥ずかしがる気持ちも分からないではないけど、自分の身体のことは自分が一番知っておくべ
きよ。別に医者に診てもらわなくても、普段から自分で状態を把握していれば、違和感を感じた
時に、それこそ、まだ何か痛みや自覚症状が無くても、すぐ医者に掛かることができるんだし。そ
のためにも、変に恥ずかしがらずに、普段から自分の身体とちゃんと向き合わなくちゃダメよ」
「はい…」
千秋の言っていることは過激でも、その内容は至極当然のことで、野梨子にも納得できた。
千秋は畳みかけるように続ける。
「それに、将来、乳がんの触診とかで、医者に触られて思わず悶えるのって、結構恥ずかしいわ
よ」
「そ、そうなんですか……」
野梨子の表情が不安げに曇る。
「触診に関しては触られることの慣れが必須よ。ま、普段から自分で触って慣らしておくことね」
「は、はい…」
自分で触るならともかく、知らないお医者さんに触られて悶えるなんて、絶対イヤだわ。そうか、
「触診」って結構ハードルが高そうですわ…。覚悟して受けるようにしなくちゃ。
それにしても流石ですわ千秋さん…。前もって相談できて良かった…。
野梨子の千秋への尊敬の想いは、次の瞬間パニックに陥った。
「じゃ、『やり方』教えるから、ここで一緒にやってみようか」
「え? ええーーーーーーー!」
「ほら、今までやったことがなきゃ、後でやろうと思っても困るでしょ。教えておくから、これから
は自宅でお風呂や寝る前にでも、かかさずやりなさいね」
「は、はぁ…」
千秋は野梨子に「まず見てて」と告げると、寝湯に仰臥したまま自分の胸をまさぐり始める。
白い月光の中、浅い寝湯に浮かぶような千秋の身体のラインは中々に艶めかしい。野梨子は
その身体のラインに改めて目を奪われた。千秋の声だけが滾々と湧き出る温泉の水音に混じっ
て響く。
「じゃぁ、まずは乳がんのチェックね。必ず仰向けに寝転んでやってね。ベッドの方がやりやすい
とは思うけど」
「……あ、はい」
千秋の声に我に返り、野梨子は慌てて返事をした。
「乳がんは手で触る触診も有効だから、自己診察しやすいわよ。あと、浴室に鏡があるなら、時折
鏡にも乳房を映して、自分の目で見えにくい部分で、皮膚に変なひきつった感じとか、気になる色
合いがないか観察しなくちゃだめよ。とにかく早期発見が第一」
「はい」
千秋は自分の乳房を両手で包みつつ、簡単な説明を加えながら、乳がんの触診のやり方をやって
見せた。
一通り見せてから、すぐに横でレクチャーを聞いていた野梨子の手首を掴み自分の乳房を触らせ
る。
「ほら、実際に触ってみて。力は抜いてていいわよ。私が野梨子ちゃんの右手を動かすから。強く
力を入れすぎなくていいから、とにかく掌の動きだけ覚えてね」
「はっ、はい…」
他人の乳房など、およそ記憶の及ぶ範囲で直に触った覚えも無く、乳がんの検診のためとは言え、
野梨子の鼓動は再び早くなった。
千秋になすがまま手を取られた野梨子の身体は、どんどん斜めに、千秋側に傾いていき、最後に
はその艶やかな肌が近づき、彼女の身体の上に倒れこんでしまった。
温泉の泉質のせいか思いもかけないヌルッとした滑らかな感覚に戸惑いと、肌と肌の触れ合いの
気持良さを野梨子ははっきりと体感した。
「す、すみませんっ」
「あら、横だとやはり、やりにくかったわね。じゃぁ、こうしましょ。今度は野梨子ちゃんの番だから、
私が背後に回るから、さっきのように身体起こして座ってて」
千秋はそう言うと、野梨子の背後に回り、彼女を太腿で挟み込むようにして身体を密着させて座っ
た。
「これなら触診もやりやすいし。じゃ、最初に野梨子ちゃんの乳房を私が実際に触るから、動きを
覚えてね」
「は…い…」
背後から耳元で囁く千秋の声にドキリとし、野梨子は密着した彼女の身体に互いの体温を感じ、自
分の全神経が背中に向かうのが分かった。
千秋さんの胸が背中に…。女性同士だって分かっていますのに、ドキドキするなんて、何か変…。
「じゃぁいくわよ」
千秋の掌が野梨子の発育途上な乳房を優しく包む。
温泉の泉質のせいか、二人の身体はさらりとしつつも、肌にはぬらりとした滑りがあり、こうして実
際に千秋に触られた気恥ずかしさよりも、野梨子は味わったことのない気持ちよさを感じて密かに
悶えた。
何だか…変…。こんな気持ち…いい…? ダメよ、これは検診のために…自分で覚える為に千秋
さんがせっかく…。でも…。
野梨子はうっとりと、千秋の掌の動きに見惚れ、その初めて得た快感に翻弄されつつあった。
温泉で温まるのとは違う身体の奥に熱を感じ、微かに溜息をつく。
「……ふ…」
千秋は野梨子の溜息に気づき、手を止めた。
「あ、私の手に自分のが触られると気持ち悪かったかな?」
「あ、いえっ…あの、そぉいうんじゃなく、お、覚えられるかしらと思って…」
心配そうに覗きこんだ千秋に、野梨子は内心の動揺を隠すように慌てて言った。千秋は余裕たっ
ぷりの笑顔を見せ、悪魔の内容を言い放った。
「そう? よかった。じゃ今度は野梨子ちゃんが自分でやってみて」
昨夜、可憐から喰らったように、二夜連続で、千秋の一言で石化する野梨子。
「ほら、早く。あんまりのんびりしてると風邪ひくわよ」
容赦ない千秋からの追い討ちで、野梨子は我に返った。
さっきまで、見せられ、また手首を掴まれたまま動かされた、あれらの動きを必死で思い浮かべな
がら、自分の乳房をまさぐる。千秋は野梨子の肩越しに野梨子の手の動きを見守っている。
えと…ここで乳房の下側から中へ向かって…千秋さんと比べると私、触り甲斐がないですわね…
あ……横から持ち上げて、なぞる感じ…いい…。
斜め下からそーっと触れるのが、こんなに感じるなんて…ん…。
たどたどしくも、自らの胸をまさぐり続ける野梨子の動きを見守っていた千秋は、手近にあった桶
を引き寄せると、湯船のお湯を少しずつ野梨子の身体に掛けた。
「身体が少し冷えて来てるんじゃない? こうして、ゆっくりお湯を掛けているから、そのまま続けて
続けて」
お湯が胸を流れ落ちるのが、いつもと違う…かも…。何かに…舐められてるみたいで…。私…変
かな…? でも、これは自分の身体を…もっと知るため…。ん…。
自分で自分の胸をまさぐる行為に密かに懊悩しつつも、そこで得られた快感を素直に受け入れ、
野梨子は一人でやり遂げた。
完全に乳首が立ち、身体はいままで味わったこともない、未知の感覚で背中がゾワゾワしている。
「はい、お疲れさま。じゃぁ、もう、夕飯だし、女性器の方に触るのは『宿題』にしようかな。家に帰っ
たら、思い切って自分で触ってみること。とにかく、触り慣れておかないと、後で大変なんだからね。
それともう一つ、可憐ちゃんとお風呂に行く機会があったら、一度この乳がんの自己診断教えてあ
げるといいわよ。乳がんの検診は別に自分でもできることなんだから」
「わ、わかりました」
しゅ、宿題…もらってしまった…。がんばろう…。
野梨子が喘ぎつつ、素直に頷くのを、千秋は満足そうに眺めていた。
その翌日。
清四郎は野梨子と一緒に帰る途中だった。
「そう言えば清四郎、可憐から聞いたんですけど」
「何ですか?」
「可憐の『健康診断』をしてあげたんですって?」
「…………。」
冷静を装う清四郎だが、眉間に深く刻まれた皺は隠せない。その表情の変化に気がつきながら
も、野梨子は努めてサラリと冷静に、宣言した。
「実は、可憐からは同じことをするように勧められたのですけど、私、本当にそんなことが必要か
疑ってましたので、信頼のおける方に確認しましたの。そうしたら、その方から、ちゃんと教えても
らいましたから、清四郎の手は煩わさなくても大丈夫ですわ」
清四郎の右の眉がピクリと吊り上がる。
「ちょっと、野梨子、それはどういう…?」
「な、内容は言えませんけど、とにかく、清四郎に診てもらう気はありませんの。これはとてもデリ
ケートなことですもの」
幾分、頬を紅潮させて野梨子が言うのを聞いていた清四郎は完全に誤解した。
野梨子が? 一体、誰と?
この後、清四郎君が真相を探るべく問い質しても、野梨子さんは赤くなるばかりで一向に真相が
明らかになることはなく、彼の眉間の皺は、ますます深くなるばかりだったとさ。
その後。
だいぶ後になって、この件の真相が明らかになった時、「何であんなことを?」と訊ねた清四郎に
対し、千秋は悪びれずに「だって、面白そうだったから…いいじゃない、青春っていいわよねー」と
のたまったのだが、それはまた別のお話。
プロジェクトX――挑戦者たち 第三夜 Fin
ムシャクシャしてピンクリボン運動にするはずが、野梨子さんの「はじめてのおつかい」ならぬ、
「はじめての一人えっち」になってしまい反省している。
あと、改行ミスっててすいませんでした。次があれば今度こそ気をつけます。
感想入れてくださった方、ありがとうございました!
投下乙です!清四郎の眉間の皺www
最後にちゃんと繋がってたんですね。
てか清四郎w
自分が980だけどもう立てたほうがいいのかな?
GJでした!
いやぁ、楽しませてもらいました。
千秋さんてばおちゃめ。けど、魅録が知ったら卒倒しそうだw
またぜひお話読ませてください。
>>983 乙〜
じゃあ雑談しつつのんびり埋めるか
新作まだ読んでない人もいるだろうし
>>983 乙
いらないかとも思ったが何回かレスで書かれてたのをちょっと変えて
注意をつけたしてみた