今回は、以上です。
リザかわいいよリザ
面白い!こりゃwktkwktkせずにはいられねぇぜ
正座で待機w
ヒロ疑いすぎだから!姫を疑いすぎだからw
ええなぁ。かわいいなぁ姫
ヒロおもしれぇw
続きが待ちきれないぜ!
もう一回最初から読む事にしよう
続きまだかな?
「ほんとに…,姫…?」
「そうだ」
う〜ん…
『そうだ』って言われなくても、ティアラを着けてる頭、っていうか“首から上”は確かに姫なんだけど…
でも、どうしていつもの黒いドレスじゃないんだろう…?
上は白い半袖のパーカーの中にグレーのシャツ。下がベージュのショートパンツ。そして足元は茶色のブーツ。
なぜに姫はこんな格好を…?
「そのようなところに突っ立っていないで、近くに来てよくその目で見て確かめたらどうだ?それに…」
「?」
「あまり大声で騒ぎ立てると、またリザに聞きつけられてしまうぞ!」
わわわっ!そ、それは勘弁してほしい!
僕は姫に言われたとおり、ドアをそっと閉めて姫に近付いていく。
近くに来て、よく見ても−いや、『よく見れば』かな?−、やっぱり姫だ。
「どうだ?」
「姫…、です…」
ハハハハッと姫がとても楽しそうに笑う。
姫の笑い声も、そっと閉じたその瞼も、優しく緩んだその頬も、とっても、とっても、綺麗だな…
「しかし、先ほどはよくやった。
何時でも精神を研ぎ澄まし少しの異変に対しても敏感である事は、血の戦士としての基本中の基本だからな」
「あははは…」
褒めてもらったのは嬉しいけど、本物の姫をニセモノ扱いしちゃったのは大失敗だった。
でもそれは、いつもと全く違う、っていうか、
今までに一度もしたことが無いような格好をしている姫にも原因があるんじゃないかと…
「あの…」
「ん?」
「どうしたの…?その格好…」
「似合わぬか…?」
「いや…、そういうことじゃなくて…」
「紗和々に見立ててもらったのだが、やはりヒロに好みを聞いたほうがよかったか…?」
姫はちょっと残念そうに自分の服を眺めてるけど、でも、『ヒロに好みを聞く』って、どういうこと…?
「あの…、僕と、姫の服と…、一体どんな関係が…」
僕の言葉を聞いた姫は、ちょっとぷっと膨れて僕を睨みつけた。
「想い人が逢いに来るのに、それを特別な服装で出迎えようという女心が分からぬのか。全く、鈍いヤツだ!」
いや、『特別な服装』っていうのは分かるよ。でも、『想い人』って…
その時、姫はティアラをそっと外して、サイドテーブルの上に置いた…
うわわわッ!!ぼ、僕の目の前にさっきのめちゃくちゃに綺麗で可愛い女の子がッ!!!
僕は、前後もわきまえずに思わず口走ってしまった。
「あっ…、綺麗だ…」
自分の言ったことを自分で聞いて、僕は、その場に突っ立ったまま耳まで真っ赤になってしまう。
その様子を見た姫が、再びティアラを着けた。
「これでどうだ…?」
いつもの姫はいつもの姫で、とっても魅力的だけど…
僕のちょっとがっかりした気持ちが顔に出ちゃったのか、僕の顔を見ていた姫が、ティアラをもう一度外す。
あー!またもや物凄い美少女が、僕の目の前にー!!
「そうか、ヒロ。お前は、冠を着けぬ私が好みなのだな…」
「ええッ!そ、そんな…」
ちょ、ちょっと待ってもらえませんか…?『好み』って、それも『お前は』って一体、どういうこと…?
「それとも、逢い引きの始めから、もう私に飽きてしまったのか?」
姫が、ちょっと真剣な顔になって、僕をじっと見詰める。
確か、『逢い引き』って『デート』のことだよね…。なぜ、姫が僕とデートを…?それに『私に飽きる』って…?
姫が、僕と、デート…。姫と、僕…、デート…。姫、僕、デー…
!
あああああーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!!!
すっかり忘れてたよ!!!!
そうだった!そうでした!!この間、僕は姫に「恋人にしてください」って告白したんだ。
そして、今日、その返事がもらえるに違いないって、ついさっきまで物凄く緊張しまくってたのに…
今の『姫を刺客と間違えちゃった』騒動で、そのことをすっかり忘れちゃってたよ…
うわぁ〜〜〜〜〜〜〜〜、参ったなぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜…
『姫に告白したのを忘れてました』なんて言ったら、姫に対してとんでもなく失礼だよね…
下手したら、「お前を恋人にするのは、止めだ!」なんてことになるかも知れない…
もしそんなことになったら、喩えこの身は半不死身とはいえ、死んでも死にきれないよ…
返す返すも、あまりに慌てん坊のこの身が只々情けない。
ああ!一体、僕はどうしたらいいんだろう…?
でも、姫は物事の本質や人の本心を見抜く名人だし、
こちらが誠実に接すれば、姫は、必ず誠実に応えてくれるから。
ここは素直に『忘れてました、ごめんなさい』って謝ったほうがいい。
「…あの…、姫…」
「ん?」
「ごめんなさいッ!さっき、姫を刺客と間違えて大騒ぎしたせいで、姫に告白したことをちょっとの間忘れてました。
ほんとに、ほんとにごめんなさい!!」
僕は、今まで一度もしたことが無いくらい身体を腰から二つに深々と折り曲げて、必死の最敬礼をする。
「ふふん。よい、気にするな」
「えっ…」
姫の優しい言葉に、僕は思わず顔を上げた。
「我が想い人としては、色恋沙汰に夢中になって警戒を怠るよりずっと頼もしいぞ、ヒロ…」
『我が想い人』ってことは、つまり、僕を恋人にしてくれるってこと、なの…?
「…じゃあ…」
「ん?」
「…僕を、…恋人にしてくれるの…?」
「うむ」
姫が、僕の目を真剣な眼差しで見詰めながらしっかりと頷いた。
僕は…
僕は、自分自身の運命に勝利したんだ。
“姫”と“下僕”、“主人”と“家来”という立場の差や
“成人すると不死鳥になる身”と“半不死身”という生きる時間軸の差を超越して、
姫っていう、この世に二人といない素晴らしい女性の恋人になったんだ。
テレビでは、何十輌もの戦車や何百人もの兵士を高い壇上から閲兵する将軍や、
大きなホールで何百人もの議員を前にして演説する大統領の映像が流れることがあるけど、
僕は、そんな彼らより、何千倍、何万倍…、いや、とても比べることなんて出来ない位、
姫の恋人になれたことが、姫が恋人にしてくれたことが、とってもとっても誇らしかった。
「姫…、ありがとう…」
「ふふん。これから、よろしく頼む」
なんだかちょっと普通の“恋人同士”の遣り取りと違うような感じはするけれど、
でも、今、目の前にいる物凄く綺麗で可愛い女の子は、確かに僕の恋人なんだ…
僕は今、生まれて初めて『生まれてきた意味』とか『生きる意味』っていう言葉が存在する理由を理解した…
今回は、以上です
うおぉーーー!!
待ちくたびれたぞ!
それにしてもwktkが止まりませんな。続き頼む!
あぁぁっ……。 良い所で……
続きにwktkwktk
わっふるわっふる
GJ!!!!
うおお、GJ!!
続き気になるなぁ、これ。
「まずは、血を飲ませてやろう。来い」
姫が、いつも通りの優雅な足取りでソファーの前へと歩いていく。
服装は普通の人間の女の子と全く変わらないけど、
その背筋をスッと伸ばした歩き方は、姫がまぎれも無く高貴な存在だということ表していた。
だけど、その『普通』と『高貴』のギャップに、ちょっと萌えちゃう僕って…
「ん?何をしている…?」
「姫の、歩き方…。綺麗だな、って…」
「ふふん。私は、普段と同様に歩いているだけなのだが…?」
姫は、悪戯っぽい眼差しで僕の方を見ながら、
片方の手を腰に当てて、ちょっと気取った歩き方でソファーの前をゆっくり2、3回往復してくれる。
さっきと歩き方、明らかに違うんですけど…?
でも、わざわざ僕のために、ポーズを作りながら歩いてくれたんだよね…
とっても嬉しいよ!ありがとう、姫!!
「どうだ?」
「うん!とっても綺麗で…、とっても、カッコいい!」
これが僕の正直な感想だ。
「ふふん。そうか…。しかし、女を褒めるのに『カッコいい』というのは、どうかと思うぞ。」
「ごめん!じゃ、『カワイイ』がいい…、かな…?」
「こらこら、お前は、自分の恋人に、どんな風に褒めて欲しいかを自分の口で言わせるつもりか?」
「ごめん…」
姫!本っ当にごめん!!
『女心』とか『ムード』とかいうものに僕が詳しければ、二人きりの時間を楽しく過ごせるのに…
でも、僕は今までまともに恋をしたことなんか無いし、あの日、姫に告白したのも、
もう自分自身の中に姫への想いを蓄え込んでいることに耐えられなくなった挙げ句の一か八かの大博打、
みたいなものだったかから、正直、後先のことを考えてなかったんだよね…
僕が、姫の気持ちや立場を考えないで、自分の都合だけで告白した“つけ”が、姫に行っちゃっているんだね…
余りの申し訳なさに、僕はその場で俯くことしか出来ない
「…、言葉が過ぎた…、すまん…」
何で姫が謝るんだよ!悪いのは僕なのに!
「ごめん!僕が悪いんだよ!
『姫のことが大好きだ』って言ってるくせに、僕が、上手く姫のことを褒めて上げられないから…」
姫は、静かに僕に近付くと僕の手をキュッと握り、その手を引いてソファーのところに連れてきた。
「私の隣に座れ。いいな…?」
とっても綺麗でとっても優しい、姫の顔…
「はい!」
僕は嬉しくなって、思わず元気よく返事をする。
二人で仲良く並んでソファーに座る。
二人の身体は最初はちょっと離れていた−僕が少し遠慮したんだ−けど、
それに気が付いた姫がちょっと座りなおして僕に身体を密着させると、そっと体重をかけてきた。
姫のとってもいい匂いを、こんなに近くに感じる…
僕は、全身がカーッと熱くなって、首から上の肌がサァーッと蛍光ピンクに染まっていくのを、どうすることも出来ない。
膝の上で握り拳を作っている僕の手に、姫の柔らかい掌がふんわりと重なってくる。
「我々は、今始まったばかりだ。そして、お前は、私とずっと一緒にいたいと言った。そうだな、ヒロ?」
「はい…」
「私は王座になど興味は無いが、死ぬつもりも無い。
私が死なぬ以上、我々は、これからずっと一緒にいられる、ということになる。そうだな?」
「はい」
「ならば、今ここで少々意志の疎通が上手く行かぬからといって焦る必要など全くない。
我ら二人、これから少しずつゆっくりと互いのことを理解してゆけばよい。そうだろ?」
「はい!」
姫の、白くて細くてとっても綺麗な指が、僕の握り拳を丁寧に解いていく。
そして、その姫の指が、僕の指に、最初は軽く、次第に強く、絡みついてくる。
姫が、その指に力を込め始める。
どんどんその力が強くなっていく。
ちょっと、痛い。
僕は、思わず、小さく悲鳴を上げた。
「痛ッ…」
「こういうのは嫌いか?」
イタズラっぽい眼差しで僕の目を覗き込む姫。
姫の瞳を近くで見る機会って今までも何回かあったけど、恋人同士になってから覗き込んだそれは、
本当に美しい緋色をしていて、大きくて、澄み切っていて、キラキラと輝いていた。
そして、よく見ると、僕の顔が映り込んでいた。
僕は何も言わずに、指を絡めあっている手をゆっくりと上げて僕の口元まで持ってくると、
僕の手に乗っている姫の手の、その甲に、チュッと軽くキスをした。
「ふふん。なかなかやるな…」
「でも…、痛いのは…、ちょっと、苦手かな…」
「そうか、さもあらん。お前は私を護るため、事ある毎に痛い思いをしているからな…」
「ううん。姫のためなら、どんな事だって平気だよ」
「ふふん。頼もしき我が血の戦士、ヒロよ。今からお前に血を飲ませてやろう。ここに、横になるがよい」
絡めていた指を解いた姫は、僕を残して立ち上がると、一人でソファーの端に座りなおした。
そして、「?」という顔をしている僕に、得意そうに、こう告げた。
「『膝枕』なるものをしてやる!」
え…、ええーっ!!
恋人同士になっていきなり、『膝枕』なの!?それに、それと血を飲ませてくれることと、どういう関係が!?
いや、嫌だっていうんじゃないよ!
でも、そういうことって、並んで身体をくっ付けあって「好きだよ」とかって囁きあったりとかしてから…
「え…、あ…、その…、いきなり膝枕は、ちょっと…」
「嫌なのか?」
「そんなことないよ!そんなことないけど…」
「ならばよかろう。早くソファーに横になり、ここに頭を乗せるがよい!」
そう言いながら、姫は、自分の太股の上をポンポンと軽く叩く。
「はい…」
僕は、とてもぎこちなくソファーに横になると、注意深く頭を姫の太股の上にそっと乗せた。
姫の太股は、とっても柔らかかった。
「うむ。それでよい」
ああ…、姫の顔って、どこからどう見ても綺麗だけど、姫のふっくらとした胸越しに見上げるそれも、なかなか…
「血の一滴は生命の雫」
姫が、カプッと自分の人差し指に牙を立てて咬み傷を作る。
そして、血が滴り始めたその指を、僕の口元へと運んでくれる。
「飲むがよい」
なるほど、こういうことだったんだね!
『王族』と『血の戦士』ならではのラブラブイベント(!?)だ。ってことは、これからは、毎回…。ムフフフ…
僕の口の中に、ゆっくりと、いつもと同じ姫の血の味が広がっていく。
姫が、とても優しい眼差しで僕を見詰めながら、僕の髪を優しく撫で始める。
とっても、とっても、心地いい…
そう、今の姫のこの眼差しって、『慈しみ深い』っていうのかな…?
姉さんもこういう眼差しで僕を見てくれるし、余りよく覚えていないけど、
確か、母さんも同じ眼差しで僕を見てくれていたような気がする…
「姫…」
「ん?」
「髪を撫でてくれて、ありがとう…。とっても…、気持ちいいよ…」
「そうか…」
姫が、今度は、時折小首を傾げたりしながら、とても幸せそうな顔で、僕の顔全体を眺め回し始めた。
それが一通り終わって、姫が、柔らかい声音でポツリと呟く…
「ヒロ…。私の初めての想い人…」
今回は以上です
トリの付け違いをお詫び致します
本人確認用レスです
トリとIDをご確認ください
GJ!!
続きも頼むぜ
サイコーだ・・・
続きwktk!
GJ!!
ヒロが何かいちいち面白いなw
姫も可愛いよ。
続き待ってます!!
これ書き込む時点で容量481KB。
そろそろ次スレの準備が必要な時期ですよ。
>>651の続きです
血を飲み終えた僕を、姫は膝の上に引きとめた。
「もうしばらく、このままでいるがよい…」
「はい…」
姫は、指の咬み傷を塞ぐと、その手を、僕の頬にそっと優しく添えた。
もう一方の手は、僕の髪をずっと撫で続けている。
「ヒロ…」
姫が、僕の目を優しく見詰めながら、その綺麗な声で僕の名を呼んでくれる。
「はい…」
もう一度、姫が僕を呼ぶ。
「ヒロ…」
「はい、姫…」
「お前の声は、私の耳にとても快い。もう一度、私の名を呼べ…」
そう、姫の本当の名は『リリアーヌ』だ。でも、その名では絶対に呼んじゃいけないんだ。
あの時…
リザのお兄さんから姫を庇った時、僕が名乗っていないのに、姫は名乗ってくれた。
『よく聞け…、私の名は、姫』って…
あの時の姫の顔も、とっても綺麗だったっけ…
「はい…、僕の大切な姫…。僕の、とっても綺麗な恋人…。大好きな…、ご主人様…」
姫からは『名前を呼べ』とだけ言われたのに、つい、言葉が後から後から溢れ出てしまった…
「ふふん。それほどまでに私のことが『好き』か?」
姫が『好き』の位置にアクセントを持ってきたのがちょっと気になったけど、僕は素直に心の内を答える。
「はい、大好きです」
姫が、ちょっと寂しそうな顔でポツリと漏らした。
「私は、その『好き』ということが、もうひとつ、よく分からぬのだ…」
ええっ!!それって一体どういうこと!?
状況から考えても、姫が僕のことをからかったり、僕の気持ちを弄んだりしているわけじゃないってことは分かる。
それに勿論僕のことを嫌いになったってわけじゃないはずだ。
どこの世界に、
嫌いな相手に膝枕をして髪を撫でながら目をじっと見詰めて「あなたが嫌いです」って言う女性がいるもんか!
じゃあ、また、僕の言葉が足りなかったのかな?
僕が、姫のことをどれ位好きかってことを、もっとたくさんの言葉で伝えればいいのだろうか。
いや、もう、考えてる暇はない。
僕から見れば、姫が僕のことを好きだと思ってくれているのは間違いないんだから、
きちんと姫の気持ちを聞かなきゃ!
「姫、『好き』っていうことの、どこがどう分からないの?僕も一緒に考えるから、詳しく教えてよ」
姫は僕の大切な恋人なんだから、
こういう時は二人で一緒に悩まなきゃ、せっかく二人でいる意味が無いじゃないか!
それに、寂しそうな姫の顔はもう見たくない…。姫の笑顔は、僕が護る!
「ふふん。ヒロは、優しいな…」
姫がニッコリ微笑んでくれた!で、何が分からないの?
「僕が姫のことを大好きだってことを、もっとたくさんの言葉で伝えればいいの?」
ついさっきと同じ内容の提案だけど、今、僕が思い付くことといえばこれ位しかなかった。
「ああ、今度は言葉が足りなかったな…。すまない」
「ううん。せっかく僕たち恋人同士になったんだから、
どんな小さなことでも、気になることがあったらきちんと相手に話そうよ。
二人で考えたら、きっといいアイディアが見つかると思うから」
姫はとっても可愛らしくクスクスって笑うと、軽く頷いた。
「うむ。その通りだ。ヒロ、やはりお前は頼もしいな!」
僕は、残念ながら自分がそれほど頼もしいとは思えなかったけど、姫の気持ちを一生懸命に聞くことにした。
「私は王姫として生を享け、育てられ、そして、戦ってきた。
そうした環境の中では、男女の関係における『好き』という感情に接する機会はほぼ皆無だった。
私の周囲にいる年齢の近い親族は互いに刃を向け合う間柄だし、
血の戦士も、原則として爵位を持つ者の中から特に武功と忠誠心に篤いものを厳選して血の戦士とする関係上、
どうしても私とは年齢が遠くなる傾向がある上に、
主人である王族と恋愛関係になるなど夢にも考えぬような者達ばかりだ。
勿論、こうした事情は全く致し方ないことではあるのだが、
今回のような事態が発生した際には、これらは少々の不都合の原因となる…」
僕は薄々分かったけど、『何でもきちんと話し合おう』と自分で言った手前、勇気を出して姫に尋ねる。
「『今回のような事態』って…」
「私は、ヒロに、想いを告げられた…」
やっぱり…
問題の“質(中身)”は違うけど、結局、僕に責任があるわけか…。なら、勿論、僕が責任をとる。
「姫は、僕が傍にいると、嫌?」
「何だそれは!どうしてそういう話になるのだ!」
「ごめん。でも、今から『好き』って言う言葉を説明するためにいろいろ質問するから、怒らずに答えて」
「うむ…」
「僕が傍にいると、姫は、嫌?」
「血の戦士たる者は、片時も主君から離れず…」
「いや、そうじゃなくて、僕を一人の男性として見た場合だよ」
「嫌であるはずがなかろう」
「じゃ、僕が傍にいると、嬉しい?」
「うむ」
「僕が傍にいないと、寂しい?」
「うむ」
「僕に、何時も傍にいて欲しい?」
「うむ」
「僕のこと、気に入ってる?」
「うむ」
「僕が『姫のことが好きです』って言うと、姫は、嬉しい?」
「うむ」
「姫のその気持ちが、『好き』っていうことだよ」
姫は、ちょっとの間ポカンとした顔をしていたけど、暫くすると、とても愉快そうに明るく笑い始めた。
「なるほど…、『好き』というのは、このような感情のことをいうのか!」
「うん」
姫の表情が、ふんわりと、とっても柔らかくなった。
「では、私は、ヒロのことを好きなのだな…?」
「うん!」
姫は、ちょっと目を伏せて、言った。
「私は…、人を想うということは、もっと複雑で難儀なことかと思っていたのだが…」
ああ、そうか…。だから姫は一度も僕のことを『好き』って言わなかったんだね…
姫が再び僕の瞳に視線を据えて、自分自身に言い聞かせるように、そっと呟いた。
「私は、ヒロのことが好きなのか…」
「でも、僕は、姫に『想い人』って呼んでもらって、嬉しかったな…」
「そうか」
「あのさ、姫…。僕に、『好き』って言ってくれないかな…」
「ヒロ。私は、お前が、好きだ…」
「ありがとう、姫!とっても、てっても、とっても嬉しいよ!!」
「ふふん。幾らでも言ってやるぞ。
先ほどお前は、我々二人、気になることがあれば相手に何でも話すべきだと言ったろう?
私は、お前のことが気になって仕方が無いのだ。だから、何度でもお前に『好きだ』と伝えることにする」
「うん!」
「姫は、いつ、僕のことを好きになってくれたの?」
「そう…、いつからであったか…。
お前が先ほど話してくれた『好き』の諸条件によれば、お前を“気に入った”のは、
ロボ・ワイルドマンの襲撃を受けた折、私の盾となって倒れたお前が、『姫が無事でよかった』と言ってくれた時か…」
「そっか…」
エヘヘ…。僕は、出会ったときから姫のことが『好き』だったんだからね!僕の勝ちだよ!!
「お前を好きになったのは、やはり、三日前の晩、想いを告げられた時だ」
「そ、そうなんだ」
うーん…。あの“窮鼠、猫を咬む”みたいな告白で、か…
姫は、僕のリアクションがちょっと不満だったらしく、ほんの少し眉間にしわを寄せて唇をツンと尖らせた。
「あのように真剣に想いを告げられて、心が動かぬ女などいるはずが無かろう!」
そっか、僕が真剣だったってことは伝わってたんだ…
「ありがとう…」
有り難う、姫!僕を好きになってくれて!!
「お前の気持ちを受け入れる決心が付いたのは、あの翌朝のリザの発言から、
お前があの夜、私に想いを告げた後、自分の部屋で歓喜の声を上げていた、と知った時だ」
「エヘヘヘ…」
あれは、実は、姫にとにかく想いを伝えることが出来て、
いろんな意味で「すっきりしたー」って気持ちが半分くらい入ってのことだったんだけど…。姫、ごめんね…
「しかし、『好き』ということに関する知識については、ヒロに一日の長があるようだな。
これからいろいろと不明なことが出てきた場合にはそれを問うゆえ、しっかりと私を教え導け。いいな、ヒロ!」
「うん!」
『好き』っていう言葉や感情を姫が完全に会得したら、
たぶん僕は、そんな姫のことをもっともっと好きになると思う。
「では、今日は、もう下がってよい」
うーん。恋人に『下がってよい』は普通言わないよね。後でそれも相談してみよう。
「はい」
僕は、姫の膝枕からそっと身体を起こす。
そして、ソファーに座ったままの姫の前に立って、きちんとお辞儀をした。
僕が顔を上げ終わると、姫の表情が少し厳しくなっていた。どうしたのかな…
「我らの交際については、屋敷の者たちには内密にしておけ。
私はお前…、いや、ヒロと恋仲となったことを不都合だとも恥ずかしいとも思っているわけではないが、
しかし、屋敷の連中に知られると何かとややこしくなるし、
王族の交際に関してはいろいろと煩雑な決まり事がある。
詳しいことについては後ほどゆっくり説明するゆえ、それまでしばらくの辛抱だ。いいな?」
そうだよね。どんな事だって始めから全部上手くいくってワケじゃないもんね。
「はい」
僕は、『分かりました』って意味を込めてしっかりと返事をして、部屋を出る。
でも、ドアを閉める間際、首だけを姫のいる部屋に突っ込んで、姫に声をかけた。
「姫!」
「どうした?」
「その服、とっても似合ってるよ!」
「こら、ヒロ!ちょっと待…」
姫の顔がちょっと赤くなったみたいだったけど、僕は姫の返事を全部聞かずにドアをパタンと閉めた。
僕は、姫と両想いになれたんだ!最高の気分!!今だったら、空だって飛べるかも知れない!!!
真夜中に一人で屋敷の薄暗い廊下をスキップするなんて、
他の人が見たらいろんな意味でちょっと心配になるかもしれないだろうけど、
るんたった、るんたった、のリズムを刻む僕の足は、とっても軽快だった。
本日は、以上です。
さて、当方、現実世界での仕事がこれから少々忙しくなりそうなので、
次回投下までにお時間を頂く事になると思います。
申し訳ありませんが、ご了承下さいませ。
純愛って美しいなぁ、GJ!
お仕事がんばって下さい。次の投下を楽しみに待ってます(・∀・)wktk
GJ!&wktkwktk
焦らしプレイも中々悶々とすr(ry
続き、待ってます!頑張って下さいね!
wktkして待ってるぜ!
で、次スレは良いのか?
残り容量的に次に投下あったら埋まりかねないが。
建てれる人、居るかな?
やれやれ俺が立ててやろう
嘘です立てさせてください
>671乙。
大した言葉はかけてあげられないが
埋め
埋め兼誘導保守
ふふん
ふふふん
ふふふふんががが
, :'  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ >、
/. : : : : : : : : : : : : : : : : : \
/. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
/ . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
/ / / '.
'. : : : : : : :./ : : : /: : : .:/: : : / l:. l: : ヽ :\
. l . : .:.:.: : : ' : : / : : : .:.ィ.:.: : ;イ.:.∧ l: : : ヽ:ヽ:\
l. : : : : / : :./ : : ://: : / / / Vl : : : :\ヽ \
l. : :./.:.ィ.:.:/ :.:.:/ 'ナ‐;< /./ -‐弋\ : \ヽヽ ヽ
| /イ |: : : :イャtァテ:< /:/ ,.ィ=ヵト、:|\: : ヘ: l
イ : : \ |: : : : :l 弋hソ // ヒン.´/ : \ \:.:l
/. : : : : : ノ: : : : :| ' { / : : : : > }/
/. : : : : : : `ー―t‐' / /___/
/. : : : : : : : : : : : : |\ r、 イ: : :|
/.:.:.>―‐ヘヘー-―ク ヽ、 .\く_ : : : |
/: : :./-‐-、: ヽヽ.:.:.:.∧ `.r -イ.:.:\<: : :|
/ : : : :.l : : : : ヽ: :ヽヽ .:.:.ヘ ト、___/| ̄ ̄ ̄ ̄|
./ /: : :l : : : : : : \:ヽヽ: : :ヽ\ |\.:.:.:.:.:.| |. Tomato |_
: : ./.: : : :.|: : : : : : : : : V\\ : \ ヽ : : | | / __ }
://: : : : : l: : : : : :.:. : : : |.:. :ト、\ : `く二二_|: : :| | / / __}
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./ /: : :l : : : : : : \:ヽヽ: : :ヽ\ |\.:.:.:.:.:.| |TypeHiro |_
: : ./.: : : :.|: : : : : : : : : V\\ : \ ヽ : : | | / __ }
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