魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
リンクは
>>2
>>3 保守して28に再利用でいいじゃないか。
どうせこのペースだと1000行く前に容量オーバーするし、半月もしないうちに次要るだろうし。
とりあえず下げとけ
ターンA氏
亀レスですがGJ!
おっきくした→ちょい泣きかけた→ニヤニヤ動画の順番に楽しませてもらいました
妻は強しという所でしょうか
やっぱりエリオはこれからも尻に敷かれながらも妻と子のために頑張るのでしょうね
アリシア編も楽しみにお待ちしてます
ちなみにエリオの部下(水色の髪でちょいおしゃべりな子)に萌えたのは私だけ?
なのはとヴィヴィオが捕まりヴィヴィオを人質にされ
なのはがエッチな事をされる。
なのはを助ける為にヴィヴィオが大人モードになるが返って逆効果で雪崩の様に男が押し寄せ陵辱されるヴィヴィオ
ヤッパ若い方が良いよな。とか。同じ十代でも肌のツヤが違うぜアイツのはガサガサだぜ
とか逆鱗に触れる発言をした人間が居たためにヴィヴィオが失神してから数分後。本当の意味での惨劇が起こる
保守。
……ぴちゃぴちゃと水音がする。
くぐもった呻き声が闇の中に消える。
「……ぷはっ、フェ、フェイトさ……あっ!?そこぉっ、駄目っ、キ、キャロ!?」
「ふふ、随分とキスが巧くなったわね」
「ん、んくっ、エリオぉ、出るよね?だ、出してもいいよっ!?」
少女の顔面にまぶされた白濁を、まだ若い義母は丹念に、そして少し悔しげになめ取る。
「んくっ、エ、エリオの味……」
「あ、あぁん……これ、わたしのぉ……くふぅん」
三人が夜を共に過ごす時は、キャロが先に受け入れるのが習慣である。
故に、キャロは何時もの様にエリオの腰の上に跨る。そして、愛しきモノを受け入れる。
……三人が疲れ切るまで愛を交わした後で、フェイトは思う。
何時まで、こうしていられるのか、と。
そろそろ再利用され始める頃かな?
470KB越えたし。
ごめん娯爆した。417KBだったorz…
ここが次スレ?
13 :
前スレ、111:2007/09/10(月) 21:02:54 ID:ThlHCbW1
前スレでは失礼しました
改めて、投下予告します
使用レス数22レス
メインはシグナムの話。なのはさんとガチで死合ったという戦技披露会でのくだりです
本編中のタイムテーブルは15話直後くらいのつもりです
タイトルは、烈火の将の“楽しみ”
では行きます
機動6課、隊舎近くの訓練場、今日は市街戦想定仕様。既に日は高い
折角のオフシフトだというのに、訓練場にはエリオとシグナムの姿があった
「エリオ、私は指導に当たることに何の問題も無いのだが、お前は本当に良いのか?休める時に休むことは大切なことだぞ」
「それは勿論わかってます。でも、スバルさん達や配属されたばかりのギンガさんに頼りっ切りって言うのは情けないですから・・・」
子供らしい意地の張り方、とも言える
諫めるべきか、とも考えたが、エリオの瞳に宿る強い意志の光に、シグナムは諫言を溜息に変えて口から吐き出した
頑固者め。全く誰に似たのやら ――――
○烈火の将の“楽しみ”
「では、今日も模擬戦から入る。準備運動は十分か?」
「いつでも行けます。お願いします、シグナム副隊長!」
「あぁ・・・今日こそは、私から一本取ってみろ。エリオ」
「頑張ります!」
「良い返事だ。カートリッジ無しでの一本勝負、良いな」
平素の訓練でも個別指導となると、シグナムは戦闘スタイルが良く似ているエリオを担当することが多かった
彼女の訓練はまず短時間の模擬戦から入る。基礎的な部分はなのはとフェイトの指導に任せて、模擬戦の最中に見つけた欠点を、実戦形式で叩き直すのが烈火の将の流儀だ
最初は、自分は人に物を教える柄ではない。そう言って訓練への参加は億劫だったシグナムだが、今では参加できる限りは、積極的に協力するようにまでなった
きっかけは、今目の前にいる少年だ
フェイトに頼まれ、初めて参加した訓練の時にも、シグナムはエリオの指導を受け持った
その時も同じように最初にまず模擬戦を行い、その反省点を見つけ出し、欠点を叩き直し、その日の締めにもう一度模擬戦を行った
すると、僅か数時間の訓練で、エリオは指摘された欠点を克服し、シグナムの動きについてくるようになったのだ
勿論、それだけでシグナムが遅れを取るはずはないが、シグナムとしては“育てる”ことの楽しさに目覚めた瞬間だった
それから、シグナムは訓練に積極的に参加するようになった。のめり込んだ、と言っても良い
「では、始めるぞ」
「はい、お願いします!」
ぐっ、とストラーダを腰溜めに構えるエリオ。それに対して、シグナムはレヴァンティンを抜きもせず、自然体のまま立っていた
傍目には無防備とも思えるその姿には最初はエリオも反感を抱いたが、今ではそんなことなど考えもしない。あれで全然隙が無いのだ
エリオは更に姿勢を低く。弓弦を引き絞るように力を蓄え、爪先が地面に沈み込み、
20mの相対距離を一瞬で駆け抜けた
目で追えぬほどの速さから繰り出される高速突撃。だが、ストラーダの穂先は鞘に納まったままのレヴァンティンに阻まれている
模擬戦の初手は、いつも真っ直ぐな突撃から始まる。奇手を用いぬエリオの姿勢を、騎士としては感心するシグナムである
「この前よりも、少しだけ速くなったな」
鞘を振って穂先を逸らしながら、シグナムは凄味の混じる笑みを浮かべてエリオの成長を褒めた
「良い覚悟の踏み込みだ。だが・・・それだけか?」
「くっ?!」
鞘に納まったままのレヴァンティンでエリオの肩を狙う。だが、エリオは更に身を低く沈み込ませてこの打撃をかいくぐり、一旦距離を取った
エリオは考える。シグナムの反応速度は早い。自分の動きが全て見透かされているような錯覚を抱くほどに
真っ向勝負での勝ち目などあるとは思っていない。だが、それでも勝つ為の手段を模索する
「でやぁぁっ!!!!
袈裟懸けの打ち込みはレヴァンティンに受け止められる。エリオは即座に次の一手。意識を集中し、手中の槍の名を叫ぶ
「ストラーダ!」
『sonic move!』
打ち込んだ勢いのままに地を蹴り、一条の閃光と化したエリオは真上に飛んだ
およそ10mの跳躍、シグナムはまだ頭上の自分を見上げてはいない
『speer angriff!』(スピーア・アングリフ!)
「行っけぇぇっ!!!」
重力方向に穂先をポイント。落下ベクトルとストラーダの推進力を乗せた高速突撃
シグナムはまだ動かない。いける、エリオはそう踏んだ。ストラーダの加速ならば10mという距離は文字通りの“一瞬”だ
6課に編入されたばかりの頃は、キャロのブーストを受けてやっとなのはのバリアジャケットに傷を入れるのが精一杯だった。だが今は違う
魔力も、技術も、格段に進歩した・・・と思う。シグナムから一本取ったことは一度も無いけれど、今回はいける
高速に流れる視界の中で、烈火の将が微かに笑っているのが見えたような気がした
シグナムは、一歩だけ動いた。ただその一歩の為に、エリオはシグナムを捕捉しきれず、ストラーダの穂先は地面を穿った
避けられたときの事など考えてもいなかったので、エリオ自身も墜落の衝撃に負けてぶっ飛んでしまった
「・・・申し分のない突撃だったぞ。だが、己の所在が敵手の視界の外からであっても、あまり不用意な突撃はしないことだ」
「は・・・はい・・・でも、何で・・・?」」
「前方からの攻撃、そして高速移動での離脱。横にも後ろにも気配を感じなかった・・・残る死角は頭上くらいしか無いだろう?ほとんど勘任せだったがな」
「はぁ・・・適わないなぁ」
土埃に汚れたバリアジャケットのコートを叩きながら、エリオは地面に突き立っているストラーダを抜いた。己の愛槍の汚れを払い、小さく謝る
「ごめん、ストラーダ。でも、次は絶対に決めてみせるから」
『ja』(ヤー)
「筋は悪くなかったぞ。今日は、近・中距離での立ち回り方を中心に教えよう」
「はい」
姿勢を正すエリオに、シグナムはやっとレヴァンティンを抜いて見せた。陽光を照り返す白刃は、数多の敵を斬り捨ててきた業物である。その輝きに、エリオは少しだけ畏怖を抱く
「良いか、エリオ。斬撃は膂力と得物の重量。刺突は使い手の膂力・脚力に左右される。それは教えたな。ストラーダは自律推進機構を備えたアームドデバイスであり ――――
2時間程汗を流し、エリオ達は小休止をすることにした
へたり込んだエリオは、シグナムに手渡されたボトル入りのスポーツドリンクを喉を鳴らして嚥下する
汗だくだった身体を、冷たい水分と吹き付ける風が心地よく冷ましてくれていた
エリオは、横目でシグナムの様子を盗み見る
少しだけ汗をかいた様子で、ペットボトルに唇を付けていた。稽古を付けてもらうようになったばかりの頃は、汗一つかかずにあしらわれていたものだったのに
そうやって様子を伺っていると視線に気付いたのか、シグナムも横目でこっちを見た
目が合ったものの、交わす言葉も思いつかずそのまま視線を外してしまう。しばらく、静かな時間が二人の間を流れ・・・不意にシグナムが口を開いた
「・・・お前も、少しは楽しい相手になってきたな」
「・・・楽しい、ですか?」
「あぁ」
烈火の将なりの褒め言葉なのだが、そんな台詞ばかりを言うからバトルマニアだの戦狂いだの決闘趣味持ちだのと呼ばれてしまうのである
「じゃぁ、副隊長にとって一番、その、楽しい相手って言うのは誰ですか?」
「テスタロッサだな。シスターシャッハとの手合わせもなかなか楽しい。勿論ヴィータもな。航空部隊にいた時の同僚にも手応えがある相手は何人か居たが・・・」
「あれ。なのはさんは、入らないんですか?」
首を傾げるエリオの口から出てきたその名前に、シグナムは一年程前の過去に思いを馳せる
「高町、か。あぁ、彼女もまた心躍る相手だな・・・だが、あの一件以来、模擬戦は一度もしていないからな・・・」
「あの一件?」
遡ること約1年、地上本部で開催された戦技披露会
管理局員のエース達が一堂に会し、互いの持つ技術を全力でぶつけ合う晴れの舞台である
主な目的は後進達への手本としてエースの技術を示すことなのだが、各部署の縄張り争いという意図がどうしても見え隠れするため、どこかピリピリした空気が漂っていた
そんな、静かに殺気立った舞台で、シグナムとなのはは相対したのであった
「まさか、こんな場所で私達が戦うことになるとはな」
「・・・私も、正直言って複雑です」
首都防衛部隊から選出されたシグナムと、教導隊から選出されたなのは
フィールドの中央に向かいながら、旧知の仲である二人はそんな言葉を掛け合っていた
戦技披露会は最終プログラムである、エース同士による一対一での訓練試合を迎えていた。しかし、よりにもよって見知った顔を相手に戦うことになるとは
なのはがぼやいたように、正直言って複雑な気分である。やりにくいと言っても良い
そんな彼女達の内心を推し量れぬ外野は、女性同士の対決という異例のマッチメイクに無責任な歓声を飛ばしていた
「まぁ・・・私もお前と模擬戦を行ったことはあまり無かったしな、今回は楽しませて貰おう」
「あの、その、お手柔らかにお願いします。シグナムさん」
「この期に及んで・・・手加減などしていては後輩達の手本になれないだろう。覚悟を決めろ」
やっぱり、シグナムは苦手だ。なのはは溜息を吐きながらそんなことを考えた
「わかりました・・・やるからには、私も全力で行きますよ」
「そうでなくてはな・・・お互いに、存分に楽しもう」
差し出した手を握り合い、二人は開始線の位置につく
訓練フィールドの外、観客席では、はやてとはやての守護騎士であるヴォルケンリッター一同の姿があった
「お、ぼちぼち始まるかな?」
「恐らく。このアナウンスが終れば開始かと」
「ったく、さっさと始めろってのに」
「確かに、なのはちゃんは有名人だし、こんな風に紹介する必要も無いかもしれないわね」
苦笑しつつシャマルが言った。場内アナウンスがなのは達のパーソナルデータや略歴を読み上げているのだ
高町なのは一等空尉、魔導師ランクは空戦S+。無敵のエース、不屈のエースオブエースとも呼ばれる実力者
管理局員の若手ならばほぼ誰もが知っている有名人である。なのは本人はそんな名声を少々疎ましく思っていたりもするのだが、最近は有名税と思って諦めたようだ
対するはシグナム二等空尉、魔導師ランクは空戦S−。首都航空部隊に在籍し、同部隊内では飛び抜けた実力を持っている
古代ベルカの技を扱う数少ない騎士の一人であり、なのは程ではないが局内ではそこそこ知られている顔だ
「なぁ、ザフィーラ。ザフィーラはどっちが勝つと思てる?」
「・・・実力は伯仲しています。普通に考えるならば、砲撃に特化した魔導師が高速戦闘に長けた騎士に適うとは思えませんが・・・
お互い、手の内を知っている者同士の対戦です。どちらが勝ってもおかしくは無いかと」
「せやなぁ」
「個人的な感情から申し上げれば、勿論、我らが将を応援していますが」
「あたしはなのはが勝つんじゃねぇか、って思うけどなー。単純に考えたら相性が悪い対戦だけど、そんなの百も承知だし。何か打つ手は考えてるぞ」
「お、ヴィータはなのはちゃんの味方なんやね」
「み、味方とかそんなんじゃねーよ。そんなんじゃねーけど・・・」
「はいはい、シャマルはどないや?」
「怪我をしないようにしてくれればそれで良いです。なのはちゃんもシグナムも、熱くなるとちょっと視野が狭くなるタイプだから・・・」
「その癖、戦略的な視野は広がるんだよな。あの二人」
ヴィータのぼやきに、頷いてしまう一同であった
「あ、居た居た。やっと見つかった」
そう言いながら、一同に駆け寄ってきたのははやての10年来の友人、フェイト・T・ハラオウン執務官である
彼女は前のプログラムで、追跡戦演習の教官役として参加していたのだった
「お。フェイトちゃん、さっきはお疲れ様。どないやった?」
「どうって言われても・・・その、すごく緊張したよ。こんな大勢の前での演習なんて初めてだったんだから」
「あはは、そりゃそうやね」
「あぁ言うのは、絶対はやての方が向いてるのに・・・」
フェイトがぼやくのは無理も無い、追跡戦、と言っても彼女が受け持ったのは多数対一人での演習だったのである
航空隊の新人魔導師30人との演習であったが、フェイトは追う側でも追われる側でも見事に勝利を収めたのだった。勝ち負けを競う場ではないのだけれど
完敗を喫した航空隊の新人達は地団駄を踏んで悔しがるかと思っていたが、フェイトの技に魅せられたのだろうか、意外にスッキリした顔で退場していったものである
「みんな良ぇ顔しとったやんか。私だったらあぁはならへんのよ。あん中の何人かは絶対フェイトちゃんに一目惚れしてるで?」
「そ、そんなこと・・・困るよ」
「あっはは。それより、ほら。もうすぐ始まるみたいやよ。なのはちゃんとシグナムの決闘・・・やなかった、訓練試合。
フェイトちゃんとしてはどないや?親友とライバルの対戦!どっちが勝つと思う?」
「わ、私は・・・どっちにも、勝って欲しいよ。けど、そんなの無理だよね・・・でも、想像できないよ」
「何が?」
「なのはが負ける姿も、シグナムが負ける姿も・・・二人とも、本当に強いから」
優れた防御力と、一撃必殺の長距離砲撃魔法を持つなのは
目にも止まらぬ程の高機動と、剣による近接戦闘を定石とするシグナム
全く真逆のタイプである。その真逆のタイプ同士がぶつかり合った時に勝敗を分けるのは何なのか
そんな所が、この対戦カードでは注目されているようだ
「前評判やと、やっぱりザフィーラが言うてたみたいに、なのはちゃんが不利で、シグナム有利っていうのが大半やったね」
「うん、普通にミッドの魔導師対ベルカの騎士って考えたら・・・騎士の方が有利だとは思う。だけど、なのはもシグナムも、その、規格外だからね」
「まぁ、何にせよ。やりすぎねぇようにして欲しいもんだな・・・訓練試合なんだから、あんまり熱くなるな、ってシグナムにはみんなで言い聞かせたけど・・・」
「あの決闘趣味が無ければ、シグナムも素晴らしい騎士なんですけどねぇ」
「あぁ、好んで戦いに臨むという姿勢は、我らが将の大きな欠点だな」
本人の知らぬところで、滅多切りにされているシグナムである
フェイトは、あははは、と乾いた笑いで応えるしかない。全く以てその通りなのだから仕方がない・・・だけど、彼女としては少しフォローもしてあげたい
「確かに、シグナムはちょっとアレだし、とても厳しいけど・・・基本的には、すごく優しい騎士だと私は思うよ?」
「あー、それはきっとフェイトちゃんにしか見せへん顔やね」
「そ、そんなこと・・・そうなの?」
「シグナム、フェイトちゃんにはぞっこんやからねー。むふふふふふ」
「うう・・・あ、そう言えばはやてはミゼット統幕議長から貴賓席の方に招待されてたんじゃなかったの?少し覗いたけど居なかったから・・・すごく探しちゃったんだよ?」
「あぁ。最初に貴賓席の方には行ったんやけど・・・お偉いさんばっかりで場違いやったから、申し訳ないけど断ってきたんよ」
「ミゼットばーちゃん、ちょっと寂しそうだったけど・・・流石にあの中には居られねーよ」
レジアス・ゲイズ中将を筆頭とする“陸”陣営と、“海”陣営とが静かに火花を散らし合う貴賓室は、決して居心地の良い空間ではない
「あ、そろそろ始まるみたいですよ」
シャマルの言葉に、フィールドの方に目を向けた
アナウンスがルールを説明する。曰く、フィールドは市街戦を想定。カートリッジは6発。勝敗はどちらかが戦闘不能と判断されるか、制限時間である五分間が経過するまで
なお、カートリッジ装填数の都合上、なのはは三発装填のマガジンを二つ持つことが決められていた
レヴァンティンの装填数は三発。しかもリロードは一つ一つ手動で行わなければならない
それに対してレイジングハートには六発装填のマガジンが装着されている。そこに生じる差にハンディキャップを求められた形だ
「さぁて、どうなるかなぁ?」
「どっちも、頑張って・・・」
『両選手、バリアジャケット、及び騎士甲冑を着用してください』
「「了解!」」
アナウンスの告げた言葉に、二人はそれぞれ武装した。シグナムはいつもの騎士甲冑だが、なのはの方は戦闘向きのエクシードモードである
『両選手、デバイス・身体ともに異常はありませんね』
「「ありません!」」
『それでは、10秒後に模擬戦を開始します。カウントスタート』
50m程の距離を置いて、二人は身構えた
投影表示されるカウントダウンを睨みながら、二人はじっとカウントが0になるのを待つ
緊張に干上がる喉で唾を飲み下し、ぎゅっとデバイスを握り締めた
満場、水を打ったように静まり返り、エース同士の対戦が始まるのを待ち構え・・・そして、カウントが0を刻んだ
カウント0
その瞬間、なのはは迷うことなく後ろに飛んだ。50mという中距離の間合いではあるが、シグナムが相手では5mも50mもそう大差は無い
精々、“一瞬”が“数瞬”になる程度の差でしかない。機動力で劣ることなど先刻承知、騎士を相手に接近戦など無謀の極み
なのはの本分は砲撃だ。その状況をうまく作りながら戦わなくてはならない
「カートリッジロード、アクセルシューター!」
『Shoot』
カートリッジを1発使用、魔力を漲らせたレイジングハートが32発の光弾を放った
敵手がもし並の相手だったなら、32発の誘導弾というのは大変な脅威に映るだろう。だが相手はシグナム、ヴォルケンリッターの将である
なのはとしては、正直に言ってどの魔法もまともに撃って当たるとは思えない。シグナムはそれほどに“速い”
直線的なバスターは言うに及ばず。シューターの追尾性能に自信はあるが展開速度で負けるために振り切られてしまう
一瞬でも脚を止める状況があるならバインドできるかもしれないが、果たしてシグナムにそんな隙があるかどうか
正攻法は通じない。初手で放った32発のシューターも、なのはとしては牽制も良いとこ。本音を言えばハッタリのようなものだ
シグナムが地を蹴る。投網を投げたように、包み込むように展開してくるシューターを目にしてもシグナムは毫も怯まない
だが、直線機動ならば・・・!
「エクセリオン、バスター!!」
エクセリオンバスター。10年に渡って悲しみ・苦しみを撃ち抜いてきたなのはの“主砲”:ディバインバスターの1バリエーション
放たれた魔力の奔流は、シグナムの影を呑み込んだ・・・影だけを。一瞬、視界からシグナムの姿を見失い、
『Protection』
レイジングハートがいち早く反応した
右側面、レヴァンティンで突き込んできたシグナムに魔力の障壁を展開。魔力と魔力の接触に火花が散る
だが、その拮抗も長くは続かない。追い付いてきたシューターに今度はシグナムの方から距離を取るように動いた
その姿を目で追いながら、なのははアクセルフィンを展開、戦いの舞台を空へと切り替える
カウント0
一散に突撃しようとした矢先に放たれたのはアクセルシューター。中距離戦におけるなのはの定石とも言える誘導魔法
カートリッジを一発使ったようだ。32発の光弾はこちらを包み込むように展開してくる
都合が良い。シグナムは唇を歪めて地を蹴った。シューターを放つと同時に、やはりなのはは距離を取るように後退している
とにかく距離を取られるのはマズイ。砲撃魔術師であるなのはにとっては、50mが500mになっても不利な要素は何も無い。零距離よりも離れればそれは即ちなのはの間合いだ
だから、シグナムとしてはシンプルで良い。とにかく間合いを詰めて、砲撃を撃たせないようにしながら攻める
だけど、それだけでは勝てないことをシグナムは知っている。なのはの展開する防壁は、隊長陣の中でも最も強固である
少々機動がトロかろうが何だろうが、あの防御力にレヴァンティンは刃を徹せるかどうか。カートリッジを用いた紫電一閃ならばどんなシールドも打ち抜く自信がある
だが、厄介なことに防御が抜かれる攻撃に対してはレイジングハートが魔力をバーストさせるという攻性防壁で対応される。無駄に仕掛けても弾き返されるのがオチだ
シグナムには一つだけ策がある
その瞬間に勝負を決めるために、今は高速機動で攪乱しながら戦えばいい
「行くぞ、レヴァンティン!」
『Jawohl!』(ヤヴォール!)
真ッ正面からシューターの網を駆け抜けて、シグナムはなのはに迫る。相対距離10m、正面に魔力光、なのはの主砲であるバスターの予兆
正面切っての突撃をキャンセル、一度地を蹴り、強引に右側面に回り込む円軌道に切り替える
「ハァァァァッ!!!」
渾身の力を込めた諸手突きは、やはりレイジングハートに防がれた。十分な加速を乗せた刺突撃だが、刃先が僅かに埋まった程度でしかない
堅い、改めてそう認識する。そして、後方から追い付いてきたシューターの群れ。鍔迫り合いはやはり危険か。そう判断してシグナムは空に逃げた
追いすがるシューターの群れを眺めればマルチタスク軽減のためか4発を1グループとして制御しているのが良くわかる。大したものだと少し感心
飛び立ったなのはが更にシューターを発射。今度は二発。だが、今展開しているシューターとは魔力密度も速度も段違いだ。左右から背後に回り込むように展開している
「成る程、それが本命・・・だが、レヴァンティン、カートリッジロード!」
『Ja!Sturmwellen!』(ヤー!シュツルムヴェレン!)
どうせ通用しないと踏んではいたが、34のシューターが只の一振りで無力化されたという事実は少々衝撃的である
だが、心の隅の方で、そうこなくっちゃ、と呟いたのもまた事実だ
しかし、アクセルシューター32発がろくな足止めにもならないというのならどうするか。面での攻撃を叩きつけて、動きを止めたところに砲撃を撃ち込む
基本のプランはこれだが・・・
「・・・だけど、シグナムさんに並の攻撃は通じないしバスターは回避される・・・シューターじゃ足止めにもならない・・・だったら・・・」
突然、なのはは疑似構築されている廃ビルにバスターを撃ち込んだ
観客達からすれば意図不明な攻撃だ。少量とはいえ魔力を無駄に使うなどどういうつもりなのか。そんな囁きが満ちる中、なのははカートリッジをロード。残りは4発
そして立ち上る粉塵の中に突っ込んだ
正攻法では勝ち目が無い。ならば奇策を用いるまでだ
「よし、行くよ、レイジングハート!」
『All right。Sphere protection』
なのはの周囲を球状のバリアが取り囲んだ。意識を集中させてシグナムの位置を探る。魔力を辿って察知する
大雑把な当たりはついた。シグナムは今、粉塵の外でこちらの出方を伺っているようだ。正確に居場所が分かるならバインドを飛ばすのも良いが、生憎探知の精度は低い
予定通りの作戦で行こう。そう決めて、なのはは周囲の瓦礫に意識を振り向けた
どういうつもりだ。シグナムは困惑していた
逃げに走ったなのはがいきなり廃ビルを撃ち貫き、倒壊させた。そして、もうもうと立ち上る粉塵の中に突っ込んでいったのだ
「姿を隠した上での奇襲・・・か?」
しかし、バスターならば撃つ瞬間を見てからでも避けることができる。シューターは防ぎきる自信がある
粉塵の中でなのはが自分の居場所を探ったのと同じように、シグナムにもなのはの位置は大体判っている。どうやら球状バリアに包まれているようだ
シュランゲで切り込むか、しかしそれでバリアが抜けるかどうか。新しいカートリッジを装填しながら逡巡するシグナムだが、それは中断することにする
なのはの周囲で、複数の魔力反応を確認したからだ。またもシューターか?そう見当を付けて、シグナムは身構えた。その予想はある意味で当たっており、ある意味で外れていた
粉塵を割って、何かが飛来してきた。シューターの様な光弾ではない。その正体は ―――
「岩!?」
正しくは崩れ落ちたビルの外壁だ。帯状魔法陣に捕獲された、小はテニスボールくらいの石礫から、大は大人の腕で一抱え以上もあるような岩塊まで
スターダストフォール。魔力による物質加速投射魔法。小さい礫は銃弾の如く、大きな塊は大砲の様にシグナムに襲い掛かってきた
アクセルシューターの様な誘導機能は無いために、射出されたら何かに当たるまで止まらない。流れ弾が廃ビルに突き刺さる。傾いだ街頭が梢のように薙ぎ払われる
観客席とフィールドを隔絶する結界にぶち当たって砕け散る岩塊に、観客席の一同は揃って顔を引き攣らせた。これは本当に訓練試合デスカ?
シグナムは逃げる、必死に逃げる
シューターよりも連射が効くだけに遙かに厄介だ。マシンガンが弾痕を刻むように、ビルの外壁にはのたくったラインがびすびすびすびしびしがんがんどがどがどがと穿たれる
いつまでも瓦礫の弾丸を飛ばし続けられるわけではないだろうが、このままではジリ貧だ
「やむを得ん・・・仕掛けるぞ、レヴァンティン!」
『Jawohl!Explosion!』(ヤヴォール!エクスプロージョン!)
カートリッジを使用。シグナムもこれで残りは4発
レヴァンティンの刀身が炎を纏う。大分薄くなってきた粉塵の向こう。スフィア・プロテクションに護られているなのはの姿が見えた
覚悟はとうに決めていた。シグナムは真っ直ぐに突っ込む。炎の魔剣を振りかざし、石塊の弾丸を捻れた軌道で回避しながらなのは目掛けて肉迫する
目が合った
白い砲撃魔導師は笑っていた
レイジングハートから空薬莢が弾き飛ばされる。一本目のマガジンに装填されていたカートリッジの、最後の一発
望むところだ。烈火の将もまた獰猛に笑う
「紫電!」「ブレイク!」
斬撃と砲撃、騎士の技と魔導の技、意地と意地とのぶつかり合い。相打ち必死のこの状況にあって尚、二人は身を退こうとはしなかった
「一ッ閃ッッッッ!!!!!!」「シュ――――トッ!!!!!」
「ちょ、二人とも大丈夫なん!?」
「なのは!?シグナム!!」
観客席で観戦している観客の大半は、あまりの展開について行けず腰を抜かしているような有様の者が多い
そんな中で、はやてとフェイトは立ち上がって悲鳴のような声を上げてしまった
何が起こったのかはわかっている。シグナムの紫電一閃が炸裂したか、なのはのエクセリオンバスターが零距離で直撃したか。あるいはその両方か
いずれにせよ、その瞬間二人の影は爆風に呑まれ、今もフィールドには濃い土煙が立ち籠めている所為で状況が何もわからない
試合の成り行きを見守っていた審判達も、困惑しているようだ
「あー・・・こうなるんじゃないかって思ってたけどよー」
「はぁ、二人とも大丈夫かしら」
「大丈夫だろう。この程度でどうにかなるほどヤワな鍛え方はしていない筈だ」
ヴォルケンリッターの3人は、落ち着いた、どこか諦めたような顔をして状況を見守っている
二人が無事かどうか、気が気でないフェイトは立ち上がっておろおろとするばかりである。フィールドに乱入はできないし、審判達の指示がなければ救急隊も入れない
そうしていると、土煙の中から人影が一つ浮き上がってきた
「なのは!」
フェイトが歓声を上げた。バリアジャケットのあちこちに傷が付いてはいるが、なのはは無事だ
だが、ということはシグナムはエクセリオンバスターの直撃を受けて撃墜されてしまったのだろうか
恐らく、否
なのはは今も警戒を解いていない
煤まみれの頬を拭いもせずに、荒い息を吐きながら険しい視線を眼下に投げ落としている
「シグナムは、まだやられていない・・・?」
フェイトが呟いた、その瞬間だった
シグナムは、最初からこの瞬間を待っていた
彼女が繰り出す剣撃は、恐らくほとんどなのはには通用しない。これほどまでに厄介な相手とは戦ったことが無かった
だから、シグナムは最初から待っていた。ルールが説明された時から決めていた
レヴァンティンにカートリッジを2発残したまま、なのはのレイジングハートがカートリッジを使い尽くす瞬間を
一つだけ、シグナムには切り札があった。如何に強固な防壁であろうと貫き徹せる最後の手段
なのはが険しい視線を眼下に投げ落としながら、レイジングハートから空になったマガジンをリリースする
そして、新しいマガジンを手に取ろうとした
その瞬間、背後の土煙を割って、騎士甲冑をボロボロにしたシグナムが姿を現した
背後から頭上を飛び越すような格好、上下さかさまになっているシグナムとなのはの目が合った
手にはレヴァンティン、但しそれは剣の姿ではない。大きな弓となり、光の矢がつがえられている
シグナムは笑った。獰猛に。その顔は今度はこちらの番とでも言っているかのようである
なのはは息を呑み、カートリッジを使ってバリアを展開しようとした。が、先程空になったマガジンを落としたばかりで、レイジングハートはカートリッジを使える状態ではない
やられた。素直にそう思った
だが、もしも、今この瞬間にレイジングハートを投げ出して降参の意志を表せば、シグナムはその必殺の一矢を放ちはしないだろう
だけど、なのははバリアを展開した。自前の魔力だけで防ぎきれるとは思えない。だが、この距離で炸裂すればシグナムとて只では済まない
ならばせめて、只では済まさせない。決意を込めて、なのはは歯を食いしばった
シグナムが叫ぶ
「翔けよ!隼ッ!!」
レヴァンティンが応える
『Sturmfalken!!!』(シュツルムファルケン!!!)
再び起こった大爆発に、観客一同は今度こそ肝を潰した
ヴォルケンリッターの面々でさえ、シグナムが見せた捨て身っぷりに開いた口が塞がらないような顔になっている
あまりの事態にフェイトは顔面蒼白になってぶっ倒れた
シュツルムファルケン
レヴァンティンにカートリッジを2発使用し、フォルムドライ:ボーゲンフォルムから放たれる必殺の一矢。シグナムの持つ技の中で最も破壊力に優れた奥の手である
だが、しかし
だが、しかしである
断じて、人間相手に、まして零距離から放つような技ではない
これは訓練試合であり、断じて殺し合いではないのだ。審判団が何と言おうと、ここで試合は止めるべきだ。ルールなんぞ知ったことか
なのはがスターダストフォールを繰り出したあたりからどうも流れが妙な雰囲気を帯びつつあると懸念はしていたが・・・はやては中断を求めて駆け出そうとした
「お、おぃ・・・アレ・・・嘘だろ?」
ヴィータの震える口調に足を止め、はやてはもう一度フィールドに視線を向けた
居た
信じ難いことに、二人はまだ己の足で立っている
だが、その姿はどう控えめに表現しても満身創痍と言う他ない。ジャケットも甲冑もボロボロで、あちこちに血が滲んだ掠り傷がある
非殺傷設定の魔法戦な筈なのに、傷を負っているという異常さを理解していただきたい
傍目には生きているだけでも十分不思議だが、もっと不思議なのは二人とも己の足で立っており、デバイスを手放していないことだ
「ゼェゼェ・・・なかなか、やるな。高町。エースオブエースは伊達では無いか」
「ハァハァ、シグナムさんこそ・・・流石です。ついて行くのが精一杯ですよ」
「馬鹿を言え、ついて来るのが精一杯だという相手に、こんな有様にされるものか・・・」
「あ、あははは・・・はははは」
「ふっ・・・ふふふふふ・・・・・」
「「はーっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!!!!!!!!」」
突如として高笑いを放つ二人の姿に、腰を抜かしていた観客一同は揃ってドン引きに引いた。シグナムの軽口に緊張が切れて、つい笑いが込み上げてきただけなのだが
「さて、残り時間は1分弱・・・くくっ・・・決着を付けようじゃないか。高町」
「あはっ、望むところです、シグナムさん」
お互いに、先程までの高笑いの余韻が残っているらしい。含み笑いと共に口にされた台詞はどう聞いてもバトルマニアの台詞です。本当にありがとうございました
「行けるね。レイジングハート!」
『Yes my master!』
「やれるな、レヴァンティン」
『Naturlich!』(ヌートリヒ!(勿論の意)
二人の獰猛な意志はデバイスにまで伝播したらしい。ボロボロの姿でありながらも、二人の顔にははっきりと喜悦の笑みが浮かんでいる
なのはは殴り付けるような動作でレイジングハートにマガジンを突き刺した。シグナムも素早い手付きでレヴァンティンに2発の装弾を完了する
同時に、なのははレイジングハートに2発のカートリッジを使用。シグナムも1発、レヴァンティンに使った
「アクセルチャージャー起動、ストライクフレーム展開!」
『All right!A.C.S standby ready!』
「レヴァンティン、フォルムツヴァイ!」
『Jawohl!Schlangeform!』(ヤヴォール!シュランゲフォルム!)
レイジングハートの先端に突撃用魔力刃が展開され、6枚の光翼が推進炎のように噴き出した
レヴァンティンもまた、連結刃形態へと姿を変える
「エクセリオンバスター・A.C.S!ドライブ!!」
なのはが駆ける。己もまた騎士であると言わんばかりの、ベルカ式のお株を奪う様な高速突撃
シグナムの目から見ても、その踏み込みは思い切りが良い。怯え怯みは欠片も見受けられない。真っ直ぐに、一散に、敵手である自分目掛けて突き進んでくる
だが、
「騎士を相手に、魔術師風情がする真似ではないな!」
ストライクフレームの切っ先をシグナムは最小限の動きで避けて見せた。これがもしも、専業騎士の突撃であったなら、彼女は負けていただろう
だが、なのははミッドチルダ式の砲撃魔導師。近接戦闘の訓練経験は少ない。まして高速突撃の訓練など殆ど行っていないだろう
擦れ違う瞬間に回避動作を見せるシグナムを、なのは自身の目と腕が捕捉しきれていないのだ
『Schlangebeisen!』(シュランゲバイセン!)
突撃を避けられて姿勢を崩したなのはを連結刃が襲う。咄嗟に身を捩って避けようとするのだが、シュランゲフォルムのレヴァンティンは蛇のような動きを見せ、なのはを斬り付けた
非殺傷設定、魔力ダメージのみなので、付けられる傷はごく浅い。浅いが、与えられるダメージに意識が丸ごと刈り取られそうになった
だが、まだだ
レイジングハートはよく耐えていてくれるが、自分も相棒もそろそろ限界だ。次の交差が最後になるだろう
ならば、何としてでも一矢報いねば。シュランゲバイセンから逃げおおせながら、なのはは最後のカートリッジを使用した
この一戦だけで随分と傷塗れになったレイジングハートに魔力が満ちる。自身に残るなけなしの魔力も振り絞って、なのはは最後の魔法のトリガーを引いた
「アクセルシューター!!」
「何っ!?」
レイジングハートから、32発の光弾が発射された。こちらを包み込むように展開している
「行けぇ―――――っ!!!!!」
そしてなのはは疾った。半ば意識を失いかけた身体だが、レイジングハートの切っ先はシグナムをポイントして微動だにしない
シグナムは一瞬考えた。だが、万全の状態なら何の問題もないが、このボロボロの状態で32発のシューターから逃げ切れることができるかどうかわからない
仕方が無い。退くことができないなら、進むのみだ
レヴァンティンに最後のカートリッジを使用。魔力を帯びた連結刃がその長さを増す
『Schlangebeisen・angriff!!』(シュランゲバイセン・アングリフ!!)
連結刃が空間を走る。迫り来るシューターを次々に叩き落としながら、シグナムは正面に連結刃を張り巡らせる
だが、刃の結界、とも言えるシュランゲのディフェンスを、なのは自身はかわそうともしなかった。既に意識が無かったのかもしれない
「そ、それで、結局最後はどうなったんですか!?」
勢い込んで尋ねるエリオに、シグナムは苦笑を浮かべながら結末を告げた
「引き分けだよ。高町は既に意識を失っていたし、あいつの突撃を防ぎきれず、私は最後の突撃を受けて気絶した」
「意識を失っていたのに、なのはさんは諦めていなかったんでしょうか・・・?」
「或いは、デバイスの意地だったのかもしれんがな。何にせよ。不屈のエースオブエースは伊達では無かったと言うことだ。
あの一件以来、私と高町が模擬戦をしようとすると、テスタロッサやヴィータがいつも邪魔をする」
実りのある訓練ができる相手なのだが、とシグナムは少し残念そうだ
エリオとしては頬を引き攣らせるしかない。フェイトやヴィータが二人の模擬戦をやらせないのは当然である
「戦技披露会の締めを飾った試合だと言うのに、とても教材にはならないからという理由で映像記録はお蔵入りというのが解せんしな」
「あはは・・・でも、僕は見てみたいですね。もっと強くなって、副隊長やなのはさんの戦いが理解できるようになったら」
「ならば、さしあたって必要なのは更なる鍛錬だな」
シグナムは笑いながら立ち上がり、レヴァンティンを構えて見せた。エリオも同じくストラーダを手に身構える
「では、今日の訓練の締め括りだ。カートリッジの使用も許可する。今日一日の成果を見せてみろ、エリオ」
「はいっ!!カートリッジロード!ストラーダ、フォルムツヴァイ!」
『Dusenform!』(デューゼンフォルム!)
ストラーダの穂先と石突きにブースターノズルが現れる。今日一日の訓練を思い出しながら、エリオは口火を切った
「行きます!!」
「来い!」
裂帛の気合いと共に放たれる初太刀はやはり正面切っての突撃。だが、ヴィータのラケーテンハンマーよろしく、デバイスそのものが加速するデューゼンフォルムである
今日初めの模擬戦で見せた突撃とは、速さも重さも段違いだった
レヴァンティンの刀身と鞘を交差させて受け止めたシグナムは、僅かに自分が後退させられていることに気付き、
その唇に獰猛な笑みを刻んだ
「やるようになった、だがまだだ!!」
「ッ!?」
受け止められていたストラーダの穂先が流される。エリオの勢いをそのまま後ろに逃がすようにシグナムは体を捌き、エリオはつんのめるように転倒を
――― しなかった
「ストラーダ!」
『Ja!』(ヤー!)
姿勢を崩したエリオを強引に振り回すようにストラーダが動いたのだ。憤進炎を迸らせて、脇腹を斬り上げるような斬撃が迫る
間一髪で鞘を割り込ませ、駄賃にレヴァンティンでどやしつけてやろうとしたが、それよりも速くエリオは距離を取っていた
だが、次の一手を考える暇をシグナムは与えない。今度は彼女の方から距離を詰めに走る
一瞬エリオは瞠目したが、それも一瞬のこと。唐竹の一閃をストラーダの長柄で食い止め、逆手で振るわれる鞘の殴打を後退して避ける
シグナムは噛み付くような猛襲でエリオを攻め立てるが、防戦一方となりながらもエリオは全ての攻撃を捌き続けている
(守りの技術はほぼ完成型か。あとは体力の問題だな・・・こればかりは、地道に時と鍛錬を積み重ねるしかないか)
10歳の身にしては、エリオの身体能力は驚異的だ。だが、10歳という若すぎる年齢は、未だに持久力を十分身に付けていない
あと5年、いや、3年あれば、エリオはきっと自分とも比肩しうる騎士になれるかもしれない
シグナムはそんな想いを抱きながら、彼の地力を少し試すことにした
「レヴァンティン!」
『Schlangeform!』(シュランゲフォルム!)
「うわっ!?」
突如、レヴァンティンが連結刃に姿を変え、エリオは突然の変化に思わず踏鞴を踏んだ
シュランゲをストラーダで受け止めることはまず不可能だ。エリオの魔力で作り出せる防壁では、あっさりと貫かれるだろう
蛇のような、複雑な動きで迫る猛追を何とかやり過ごし、デューゼンフォルムで逆進を掛け一気に間合いを取った
荒い息をつきながら、渇ききった喉に無理矢理唾を流し込む
シグナムは、シュランゲを展開したままこちらの出方を伺っていた
さぁ、どうする?その瞳は間違いなくそんな風に語っている
シュランゲのディフェンスを突き破り、剣の騎士に一撃入れることが自分にできるのか
試されている、それはわかっていた
それがわかっていたから、エリオはこの“師範代”を落胆させるような結果を見せたくなかった
相対距離は30m。これだけあれば、十分な加速を得ることができる
エリオはストラーダをきつく握り締め、ブースターに火を入れた
「行くよ、ストラーダ。今日こそは決める!」
『Jawohl!Speer angriff&Sonic move!』(ヤヴォール!スピーア・アングリフ&ソニックムーヴ!)
「一閃、必中!・・・行きます!!」
眼差しの先に居るシグナムからの返事は無かった。ただ、レヴァンティンを一振りし、連結刃がシグナムを取り囲むようなディフェンスを張り巡らせた
そして、エリオは地を蹴った
その瞬間は、シグナムさえ知覚できなかった程の、過去最速の踏み込みを見せた
だが、速さだけでシュランゲのディフェンスを、刃の結界を貫くことなど適う筈がない。逆に己の身を引き裂かれるだけだ
一瞬、シグナムは刃を引くことを考えた。だが、それはエリオの誇りを傷付けることにもなる
危険を承知で、シグナムはレヴァンティンを振るった
連結刃の防壁を前方に集中。突っ込んでくるエリオを迎撃する。そしてエリオは
忽然と消えた
これ以上無いくらいに意表を突かれたシグナムの耳に、ストラーダが紡ぎ出した合成音が小さく聞こえた
『Blitz Action!』
彼女の斜め後方、エリオは廃ビルの壁面に足を着いていた。シグナムは振り返ることさえ間に合わない
裂帛の気合いと共に、エリオは壁面を蹴った
「・・・・・見事だ」
万感の想いを込めて、シグナムはそう称賛した
褒められたというのに、エリオは目の前の状況が信じられないのか。呆然と立ち尽くしている
ソニックムーブとスピーアアングリフで二重の加速を付け、シグナムが展開していたシュランゲのディフェンスに接触する寸前に、隠し球:ブリッツアクションで軌道をねじ曲げる
そうしてエリオはシグナムの斜め後方に回り込んだのだ。シグナムは意表を突かれながらもシールドを展開したが、ストラーダの穂先は僅かにシールドを貫き徹した
そして、シグナムの右肘の辺りに、一筋の傷を残したのである。普段の訓練風に言えば、“撃墜”された
「まさか、本当に私から一本奪うようになるとはな・・・」
「あ、あの、それよりも血が、手当をしないと!」
「エリオ、そう慌てるな。確かに出血はあるが、この程度の傷が命に関わる筈がないだろう」
「でも、その」
慌てふためくエリオの姿にシグナムは、本当にこの子が私から一本取ったのだろうか、と真剣に悩んだ
エリオとしては、シグナムに自分の槍が届いたという事実は勿論嬉しい。だが、僅かとはいえ、出血させた事にエリオは激しく後悔していた
「心配は無用だ。この程度の傷はシャマルに診てもらえば傷も残らん」
「・・・はい、その、すみませんでした・・・」
「何を謝っている?こういう時にはどうするのか。テスタロッサに教わっているのではなかったのか?」
「え、ええと、その・・・・・えっへん・・・・・」
やらなきゃ良かったとエリオは死ぬほど後悔したが、シグナムは笑顔を浮かべてくしゃくしゃに彼の頭を撫で回した
「もう、お前を騎士見習いとは呼べないな」
「そんな・・・僕なんてまだまだです・・・だから、これからもよろしくお願いします。シグナム副隊長」
「当然だ。一本入れることができたくらいで天狗になるなよ。エリオ」
「はいっ!」
「よし、では今日の訓練は終了だ。よく頑張ったな」
「はい、ありがとうございました!!」
「そうですか、エリオが・・・」
「全く、あの成長の早さは空恐ろしいとさえ思うぞ」
食堂で二人、ライトニング隊の隊長と副隊長は話していた
視線を動かせば、スバル達4人が賑やかに夕食の時間を楽しんでいるのが見えた。そして、その輪の中にいる少年の笑顔も
「ありがとうございます、シグナム。いつもエリオに稽古をつけてくれて」
「気にするな。私も楽しんでいるからな」
「それで、腕の傷は大丈夫なんですか?」
「お前までエリオのような心配をするのか?大した傷ではない・・・シャマルが主はやてと外出中というのは誤算だったが・・・ッ」
少しだけ、引き攣るような痛みが走る
我慢我慢、とシグナムは努めて平静を装う。これは愛弟子が初めて自分に付けた傷なのだ。本来ならば自分への戒めの為にも傷を塞がずに残しておいておきたいくらいなのである
最も、そんなことをすればエリオが大騒ぎをするだろうから、傷跡はシャマルに癒してもらうが
「しかし、私もまだまだ修行が足りんということが良く分かった・・・テスタロッサ。また時間がある時に私の訓練に付き合ってはくれないか?」
「え・・・うん、私も最近事務処理ばっかりだったから、少し、動きたい。かな」
「そうか!実はエリオに乞われて戦技披露会の時の話をしてな、私も久しぶりに本気でぶつかれる相手との戦いをしたかったんだ。テスタロッサ明日は暇か?暇だな。よし決まりだ」
「あ、あの、ちょっと待ってくださいシグナム!わ、私は“あの時”みたいな戦い方なんて・・・」
「何を言う。お前との模擬戦も久しぶりなんだ。たっぷり付き合ってもらうぞ」
「ぁ、ぁぅぅ・・・」
今まで見たことが無いくらいの嬉しそうな笑みを浮かべる烈火の将に、フェイトは困った様な笑みを浮かべるばかりだった
子供のように、約束だぞ、忘れるな、絶対だぞ、と念を押すシグナムに根負けしたフェイトは、観念して約束した
隊舎の賑やかな夜は更けてゆく
36 :
26-111:2007/09/10(月) 21:19:15 ID:ThlHCbW1
以上です。スレ汚し失礼しました
前スレ535の一階の名無し氏による超GJなエリオの話に比べればエリオ分はいまいち
戦闘描写も微妙な拙作ではありますが・・・精進しよう
いつまでもコテが前スレ111では段々長くなりそうなので、今後は「26-111」ということでよろしくお願いします
では、失礼します
フェイエリの甘々エロエロなSSは…
>>36 いやもうGJ!と言わざるを得ない
漫画版のなのは vs. シグナムの血戦のSSは誰か書かねーかなーって
内心思ってたので、これはかなり嬉しい。燃え分が補給できた。d
なのはとシグナムの死合を見てニヤニヤしてしまったw
こういうのを待ってたんだよ
>>36 久しぶりに真面目に働くペドくない上司を見て思わず涙が出ました(´Д⊂ヽ
これだよ、俺はこういうのを見たかったんだよ……GJ!
それにしても、なのはVSシグナムはやっぱり過激な戦いだったんだなあ…
なんというウォーモンガー。
なのはさんも力を付けてきたティアナに対して
同じように愉しみながら模擬戦やりそうだなあ。
>>36 ひゅーかっけー
なのはとシグナムは一度頭に血が上ると納得するまでやめなさそうですもんなw
GJでした
>>36 いや、もう普通に感動しました。戦闘描写が上手い人は尊敬します。
けど“楽しみ”なんて言うから副隊長がエリオを喰っちゃう話だと思ったのはきっと俺だけなんだぜ?
やっぱいいなー。
ニヤニヤしながら見てました。
うーん、いいなぁ、開始までの引っ張り方がいい、ドキドキしました
0距離隼はいいアイディアですねぇGJ
快心の表情のシグナムが見えたかのように感じました
なのはさんが無策っぽかったかな、そこだけが気になったかも
対抗策で出現地点予測してAシューターとかどうすかねぇ
さてナンバーズ全員が妊婦だという事が判明したわけだが・・・・。
奥義『見なかったことに』
>>46 あれは予想の斜め上を疾走していたね。
にしても今後生き残ったナンバーズへの処遇はどうなるのか。
堕胎させる…想像したらすげえ嫌な気分に…orz
数の子たちは産んで養育費を稼ぐために機動六課へ
で12人のスカのクローンは管理外世界にバラバラに養子に出される
って感じは駄目か
そうですか
ノン麻酔で内視鏡画像を強制的に見せて、切り刻まれてバキュームされるざまを… orz
とりあえず前スレ、まだ随分容量に余裕あるんだぜ?
スバルのIS、「振動破砕」で着床している卵子だけ破壊とか?
まぁ、あの世界なら薬剤注射だけで堕胎させられるかもしれないが。
シャマルさんが「扉」で子宮内に繋げて卵子鷲掴みというのはエグいしなぁ。
生ませるにしてもスカの記憶を持ってるらしいしなぁ
54 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 23:19:02 ID:nMBl9fbu
おまいらなんつー残酷なことを妄想してるんだ。
俺らがイチモツを切り取られるようなモンだぞ?
出産させた後スカの記憶消して、フェイトが保護するってのが無難なところだろ。
司書長『スカリエッティの記憶が無いのなら、ちゃんと育てて司書にしてください
最近本編に出番ないわりに仕事は増えて過労死しそうですマジで。』
このスレ的には、その子が6課全員に種付け?
俺達のチンクねぇが…
>>55 それなんかプレシアママンの再来を思わせるんですけど
プレシアと違って「ああはしたくないのになってしまう」ってパターンだけど
ママンの場合は「ああしたいのになってくれない」
何か電波が来たのでネタ投下しとく。
ギンガの趣味編
ギンガの個室。耳を澄ませ、周囲に誰もいないことを確認し、
ギンガ・ナカジマは静かにテーブルに置かれた箱を手に取った。
直径20センチほどの、ラッピングされた白い箱。
持ち上げれば、確かな重量感を感じる。
意を決して、箱を開けた。
約束の品物と、小さな紙切れと、乾電池が入っていた。
紙切れを手に取る。スカリエッティ秘密基地と書かれた見出しが目に入る。
説明書だ。念のため、一通り目を通す。
右下には小さく、約束の品物だ、楽しみたまえ、とスカリエッティからと思しき直筆のメモ。
紙を置き、箱の中を見た。
ドリルナックルが、ライトを反射して鈍く光っていた。
ひかる! まわる! おとがでる! の三拍子そろったオモチャである。
乾電池を入れる。
左手にはめて、スイッチを入れる。
くるくるとドリルが回りだす。
ぎゅいーん、と音が出る。
なんか楽しかった。
調子に乗って、部屋の中で振り回してみる。
「ぎゅいーん、ぎゅいーん」
口に出すと楽しさ倍増だった。
脳内でお花畑がイメージされる。素晴らしい。
あははははははー、と笑いつつ左腕のドリルを突き上げ、カッコよく決めた。
素晴らしい。とてつもなく楽しい。
「ハイパードリルアターーークっ!」
右足を上げ、左足でクイックターンを決めて、ギンガは後ろから襲いかかってくる見えな
い敵を、左手のドリルで貫いた。
ドリルアタックの先にエリオがいた。
「あ」
「あ」
その日。
ごめんなさいごめんなさいと叫びながら逃げまどうエリオと。
左手のドリルを振り回しながら、違うの違うのと顔を真っ赤にして叫びながら、
エリオを追うギンガの姿があった。
スカリエッティ博士が送るヒーローアイテム第一弾!
商品番号23番、乙女の武器、ドリルナックルっ!
ひかる! まわる! おとがでる!
価格は驚きの120円!
ご注文は機動六課のスカリエッティ秘密基地までっ!
注)毎秒一億二千万の全力回転すると某ゆりかごの装甲くらいは破壊可能ですが、乾電池が持たないため、
使うことはできません。
>>49 12人…てことはギン姉は大丈夫?
こっちは放送まだで詳しくは知らないのだが、スカのクローンがいるのは
No.12までという認識でOK?
>61
「ナンバーズには」という発言なので微妙。
ギンガは]Vのプレート付けられてるし。
洗脳と一緒に受胎も……はありえなくもない。
十二人て明言してたし、十三番目は大丈夫じゃない?
と俺は思ってるから、ギン姉に関してはショックを全く受けてない。
>>61 「12人の戦闘機人たち全員」と言ってるので、素直に考えればそう。
まあ、5は重態、2は長期の出張任務で不在だったので除外して
ギンガ+(レリックを入れる改造をした)ヴィヴィオも、
と無理やり考えられないこともないかもしれない。
内部に保管してあるだけで成長はしないんじゃね?>クローン
どこか落ち着いたところで人工生育させるつもりだったとか
あの事件から数年後、執務官となったティアナは煎餅片手にとある雑誌を見ていた表紙には昔の同僚である青年二人
年若い青年隊長とその補佐官である先輩のヘリパイロット兼狙撃手、まあティアナの補佐官の兄なのだが
「私じゃ絶対身代わりなんて無理です」
と半泣きで新しい上官の就任式に幻術で外見ごまかして出席させたが対して内容のない式典だ、問題はないだろう、声似てるし
そんなことを頭の片隅で少しは考えつつ今ミッドの裏同人界を賑わす美青年隊員二人のプライベートインタビューなど読みふけってみる。
Q1、まずはお約束ということでお名前を
A1、「エリオ・モンディアルです。」「ヴァイス・グランセニックだ」
Q2、次にこれが最も質問してほしいと手紙が来たのですがお互いのことをどう思ってますか?
「えっと、頼れる先輩でいつも危ないところを背中から助けてくれて・・・そんな人です」
「エリオのことはそれなりに小さいころから知ってるんだけどな、随分たくましくなったなと・・・相変わらず危なっかしいが
立派な上司だとは思うぜ」
うわぁ・・・・ティアナは一瞬背中をよぎる妙な感覚に体を震わせる、シャマル先生の冗談だと思ってたけど
なんて考えつつエリオの肩を力任せに抱き寄せている写真を見て、なるほどとも思う
Q3、恋人はいますか?
うわ、直球ー、そんなことを考えつつも目は雑誌を読むのをとめられない
「いや、僕は恋人なんて、ヴァイスさんみたいに僕はもてないですから」
「何言ってやがる、キャロはどうした」
『そのキャロさんとは環境保全部のキャロ・ル・ルシエさんのことですか』
「そうエリオのやつ休みの日結構な確率で二人で出かけるんだぜ」
『それはそれはじゃあエリオさんにとってキャロさんはどんな人でしょうか、やはり恋人?』
「ち、違いますよ、キャロはそういう対象じゃ『全然』なくて仲のいい血のつながらない兄弟というか
そういうヴァイスさんだってこの前ティアナさんと」
うわ、私の名前まで出てるよ、何?最近私見てヒソヒソ話するのよくみると思ったら
「ティアナか?あいつはなんつうか、妹?なんかラグナと似てるしそういう対象じゃないな」
ビリッ!!、あれどうしてこの雑誌破れたんだろう、不良品?
『あはは、エリオさんといえば他に最近発足されたルーテシアさんとも仲がいいとか』
「ルー?あの子は世間をよく知らないから色々教えるのに苦労しました」
「でもいまだにエリオと一緒じゃなきゃ風呂にも入れないけどな」
『やはりお二人はそういう関係で?二人きりでお風呂で洗いっことか(笑)」
「いやいや実はキャロとこいつとルーで三人一緒なんだけどな、不健全だよな、いや健全なのか?」
『うわぁ。実はただれてますね、で実際のところどうでしょうエリオさん』
「だから、僕にとっては二人とも大事な家族だからそういう対象じゃないんです、ヴァイスさんだってラグナさんの裸見ても何も思わないでしょう」
「あ、なるほど確かに欲情はしないわな」
「そういうことです。それに僕なんかと付き合ってることにされたら彼女達がかわいそうです」
「ああ、かわいそうだな、彼女達・・・違う意味で」
『全くです、違う意味で、ところでヴァイスさん、最近後輩のアルトさんにヘリ操縦の腕で負けそうだとぼやいているとか』
どこがだか、ティアナは左手で煎餅に手を伸ばしつつ思う、彼女もよく言うがアルトがうまいのは操縦技術だけだ
ヘリ操縦と魔術戦を高度に融合させた今のヴァイスのレベルには到底及ばない
空という絶対の射撃ポイントから、時にはデバイス自体を囮に別の死角から確実に打ち抜く、
その射撃で何回味方を救ったことか
「全くだね、あいつの操縦テクもともとは俺が教えてたんだがつうか押しかけられて今でも教えてるんだが」
「お二人昔からの知り合いだとかですごく仲良いんですよ。恋人みたいに見えますけど?」
な、何だって・・・ま、まさか私にいつまでたっても振り向かないのはもしかして
『おおっとエリオさんナイス、これスクープですかヴァイスさん』
「ん?馬鹿言え、アルトのやつは俺にとって妹はおろかどちらかというと弟だぞ、
兄としては同じ趣味を理解する弟がいてなんかうれしいいみたいな」
ひ、酷すぎる、ライバルとはいえ、こんな言い方
『あ、あははー、じゃあ最後に皆さんにどうぞ』
・・・・・・・
・・・・・
・・・
あたりさわりない締めの言葉で記事は幕を閉じ私は雑誌を閉じる。
さて今日はラグナが代理で出てくれてる就任式以外はオフだしヴァイスさんとエリオの舞台に遊びに行くのもいいかもしれない
そうと決まったら皆が行動に集まっている間にばれないよう出かけよう
・・・ポン?
肩をたたかれた、あれ?私以外この部屋誰もいないはずなのにっていうか幻術でこの部屋に気づくことすら普通できないのあれ?
「久しぶりティアナ、ところで私の就任の挨拶よりもその雑誌のほうが大事なの?」
その声で呼び起こされるのは未熟だったころの苦い思い出、相棒と二人で無謀にも立ち向かって返り討ちにされた最悪の
「ティアナ、幻術うまくなったよね、というわけで私久しぶりに模擬戦したいなあ、一対一で本気で」
なにが?というわけ?悲鳴すら上げることができない私はその日久しぶりに上司の洗礼を受けた。
単発行きますー
・非エロ
・主要メンバー:細部でちょろっと?
・メイン:ゲンヤパパ
ド中年の再就職はなるか・・・・
ナカジマ・ゲンヤ氏の朝は早い
無論「ほんの少し前まで」勤め人、それも時空管理局という司法機関。
その一部隊の責任者だったのだから、早朝起床の癖も何らおかしいものではない。
しかし居室のふすまを開け、休暇で帰っている娘を起こさないよう、
階段を抜き足で降り、玄関に行く姿は余り明るいものではない。
元々明るさよりは口数の少なさが目立ち、反面味のある冗談で周りを和ませるなど、
なかなか人好きのする男であったが、この日も玄関ポストを開け、
投函物を一通り見終わると、深々と息を付いて肩を落とす。
初老の域にさしかかり、髪にも白いもの、顔には皺が目立つようになったとはいえ、
未だに現役時代以来の筋骨逞しい姿がそうしているのは、
ある意味で滑稽を誘う。本人は本気で落ち込んでいるのである。
(お父さん、可愛そうだよねー・・・色々やりすぎたかなあ、私達)
(色々ありすぎた、でしょ。局に。誰も悪くない、父さんも。でも現実は厳しいよね・・・))
そう、玄関のポストから再度玄関扉の前に戻るゲンヤ氏は、未だ働き盛りの壮年でありながら、
十数日前から急遽リタイアを拝命され、当初の規定より大幅に減額されかけた退職金と恩給を餞別に、
二十年以上は勤務したであろうこの組織から離職する羽目になったのだから・・・・
実は、これは何もゲンヤ氏彼個人に限ったことではない。
時空管理局のあらゆる年齢層、あらゆる職種で同様の悲喜劇が多数展開されていた。
局をリタイヤして経理資格を有した者が、有資格者として安価に派遣されることもある
フネのことなら我が子より知り尽くしている提督が、只、年齢という制限だけで、
明日からは地方警備会社の顧問へ転ずる場面もあった
なかには折角各種魔堂士ランクを、試験突破の末に取得したにもかかわらず、
そのランクと一つ上の階級を生前供養と与えられた挙げ句、予備役という枠に流し込まれる若者達もいた・・・・
管理局は見事にスカリエッティ一味の意図を阻止し、古代の危険な兵器を封印し、
不当に拘束された幼女を無事に助け出し、損害は僅少。
機動六課と取り巻きというジョーカーを差し引いても、それは十分誇れるだけの実績といえた。
しかしながら
今は故人のレジアス中将、そして同様に行方不明となった最高評議会に端を発する命令で、
スカリエッティ一味へ膨大な金銭、設備、機材、移動手段、隠蔽区画などが横流しされたことは、
中将の死後の各種合法的な捜査で、後一歩で露わに出来るところまで漕ぎ着けられた
つまるところ局の選択肢は二つ
暗部をさらして改革の茨の道を行くか。我々は被害者として振舞って組織維持に執着するか
どちらも一概に否定できない正論だが、今回はより乱暴な部類の前者が買った
誰も彼もが現場で惨状を経験し、自らに素直になり始めたのかもしれない。
彼らは身内の有象無象に巻き込まれ、友軍の足かせで戦友を喪い、傷つくのに疲れ切ってもいた
そしてそれら改革路線は、局の放漫経営経理体制に業を煮やしていた、
陸上並び本局バックヤードと結託し、後に「火の七日間」と呼ばれる、
大粛清(リストラ)の嵐が吹き荒れることになる・・・・・
彼らはこれまで局へ出資してきた外部世界、彼らの批判と罵倒さえ引き入れることで、
余りに非効率化した組織、装備、運用体型を叩かせ、同時にあるところにはあるが、
無いところには全くないという、流通では最悪の人者金の流れを晒すことで、
管理局が外部の視線を医者の外診のように必要とする、危篤状況と断じた
当然その対象から、エースクラス戦闘魔術師をかき集め、不相応に豪華な設備さえ持つ機動六課
その六課と関係深く、訓練交流の結果としてB+という陸士ならなかなかいない人材を三桁で持つ108部隊
彼らも当然「偏在の排除」の波に抗することは出来なかった。
両者共に改革案はけして反対ではなかったが、スケルトンクルーたる幹部は残して欲しいと頼んだ。
しかしお上は据えなく断った。そのスケルトンクルーの集中にこそ、問題が発生している。
君達が為そうとしていた任務を、もう少し普通の部隊で、普通の編成で、数の効率で動かすのが真意だ。
一つの部隊は一つの所にしかいられない。
そう、過去の六課や一〇八部隊の警備、災害派遣出動の実績を提示されれば、黙るほか無かった。
一〇八にしても、ランクこそ高くないが、平均的に底が高く、部隊としての錬成が完了している辺り、
お上からすれば、他へちらばす絶好の対象ではあった・・・・
そしてゲンヤ個人を待っていたのは四十台にして「定年退役」。
退職金こそ早期退職扱いでとゴネた結果満額は引きずり出した
しかし雀の涙の恩給では、愛娘二人の給料に負担をかけるという、最悪の結末に至ることになる。
無論、娘たちはそれを厭う子ではないが、なればこそ親として余計な負担はかけたくなかった。
あの子達は、ある意味で親の都合に振り回され、過酷な人生を送ってきた。
もうこれからは、あの二人の人生は、あの二人のものなのだ。
居間に座りなおし、置き通しの夜間から茶碗へ冷茶を注ぎ、それを片手にゲンヤのは、居間の亡き妻。
クイントの遺影に短く乾杯すると、一気に飲み干し、身支度を整え始めた。
再就職戦線という、ある意味で如何なガジェットやロストロギアよりも手ごわく、
長い戦に、今日も彼は乗り出そうとしていた・・・
(END)
以上です、お騒がせしました。
以前、これだけのスキャンダルを抱えてしまった管理局は、
一歩間違えれば官公庁再編も真っ青なリストラが入るかなあ、と予想したことが。
で、まあそこで、早期退職の悲哀をゲンヤ氏に体現してもらいました。
頑張れゲンヤ氏、固定資産税や自動車税が貴方を待っている♪
フェイトとエリオの初体験とかどんな感じなんだろうか…
>>74 せつねぇなぁ…でもGJです
たたき上げの軍人の再就職ってどんなもんだろうな
警備員とか
警備会社と称する傭兵斡旋所とか。
>>74 GJです!あわれゲンヤさん・・・、魔道士としての素質が無いため警備員としても難しそうだ・・・
でも、管理局は一○八部隊を高い錬度でまとめた手腕を評価すべき気がする
>>76 将官クラスともなれば、軍を顧客に持つ企業の顧問とかで天下りが多いけど、
いかんせん佐官クラスとなると、余程優秀かコネでもない限り
普通のサラリーマンと変わらないだろうな。
>>36 これはいい師弟関係
ニヨニヨさせてもらいました
誰もいない
投下するなら今のうち…
Failure in the first time 1(Return not anticipated)
83 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:00:59 ID:Lc6un18r
「ん…なの…は…?」
開いた扉から入ってくる光にフェイトは、目を覚ました。
逆光で顔は、見えないがその長く伸ばしたサイドポニーは、間違いなくなのはのものである。
一体どうしたのだろうか…
今日、正確には昨夜から明日の午前までユーノのところにいるはずだった。
「遂にこの日が来たんやなぁ、なのはちゃんも…」
腕を組んだはやてが満足そうに笑う。
「そ、そんなんじゃないよ〜」
顔を赤く染めて、俯くなのは。
その顔には、いつもはしていない化粧が施されている。
なのはの素顔を損なわせることのない薄さであるが、なのはを美しさを引き立てている。
「うちは、この日、としか言ってへんで〜」
はやてが意地悪な笑顔でなのはを更に赤くさせる。
「なのは、頑張ってね」
「フェイトちゃんまで〜」
フェイトがそう告げると、なのははポリポリと頬を掻く。
何をどう頑張ればいいのか全く分からない。
“初めて”ということでこれだけ、あーだこーだと考えるのは、これに関してだけだろう。
少し想像して、なのはは再び顔を染めた。
「もう時間やで」
はやてがそう告げると、なのは腕時計を確認する。
この時計はユーノに貰ったもの。
高くもなく安くなもない時計。
『これを見た時、なのはに似合うって、そう思ったんだ』とは、ユーノの言葉。
その言葉通り、なのはにしっかりと似合っている。
可愛くて、それでいてどこか強さを感じさせるなのはにぴったりのもの。
「じゃあ、行ってくるね」
「「行ってらっしゃい」」
手を降り合って、なのはは、約束の場所へ向かった。
「先、越されちゃったね…」
なのはの背中を見送って、2人並んで隊舎に戻りながらフェイトが呟いた。
「そやな…」
幼馴染みの3人。
19という大人でも子供でもない年齢。
その中でなのは確実に一歩抜け出し、大人に近付く。
そう思った。
そう確信した。
だが、なのはは目の前にいる。
84 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:03:54 ID:Lc6un18r
この時間、なのはは疲れで眠っているはずでは…
もしくはユーノと甘い愛の言葉を囁き合っているはずでは…
はたまた、燃えに燃えに行為を繰り返し、溺れているはずでは…
だが、なのははここにいるのだ。
「なのは?」
なのはの名を呼ぶ。
ヴィヴィオが僅かに動き、起こしたかと思い、そちらに目を向けたが、
ヴィヴィオは再び、寝息を立て始めた様子だった。
そして、再びなのはにを見る。
暗闇に慣れてきた瞳に映ったのは、影を宿したなのはの顔。
「なのは…?」
三度、今度は無意識になのはの名を呼んだ。
「ごめん、フェイトちゃん、今日はもう眠りたいの」
そう言って、なのははフェイトに背を向けるようにベッドに横になる。
なのはの淋しそうな背を見ながらフェイトは考えた。
この状況、なのはの顔、浮かぶのは1つ、失敗の2文字。
理由は分からない。
何しろ自分には、経験が無いのである。
とりあえず、とフェイトは目覚ましを切ると、小さな端末を操作し、胸に抱えると眠りについた。
翌朝、胸の中の端末の振動でフェイトは目を覚ました。
視線に入ったなのはとヴィヴィオはまだ夢の中の様子。
2人が起きないように静かに用意を始める。
用意を終えると、ヴィヴィオを抱えて、部屋を出た。
「すみません、お願いします…」
寮母のアイナにヴィヴィオを頼み、深く礼をする。
フェイトが深く説明していない為、アイナは、なのはがいないので
仕事のあるフェイトが頼みにきたとしか思っていない。
説明しようと思ったが、ユーノとの初めてが失敗に終わったと思われることを
他人に言ってしまうのは、沽券に関わることだろう。
ただでさえ、なのはが昨日の夜、泊まりがけでユーノの元へ向かったことは
機動六課で知らないものがいない状況になっているのだ。
はやてのところに向かう前にヴィータに教導を頼もうと思っていたら、ちょうどヴィータと出くわした。
85 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:06:19 ID:Lc6un18r
「おはよう、ヴィータ」
「ん、おはよ」
背を伸ばして欠伸をしていたヴィータに挨拶する。
フェイト達の部屋から食堂、もしくは訓練場に向かうのにここを通る理由も必要も無い。
そのことにヴィータが首を傾げるのを見て、フェイトは早めに用件告げることにした。
「今日の教導、ちょっと遅れてもいいかな?」
なのはがいない為、フェイトとヴィータで4人を見る予\定となっていた。
シグナムは「働きたくないでござる」ということなので、模擬戦をやる時に知らせることになっている。
「あぁ、別に構\わねぇけど…執務官の仕事があるんなら無理しなくてもいいぞ。
私1人でなんとかやるから」
個々の訓練なら無理だが、1人に対し4人でも可能\な訓練はいくらでもある。
「そうじゃなくて、ちょっとはやてに話があって」
その言葉を聞いて、ヴィータはニヤリと笑った。
「帰って来たなのはをどう虐めるかを話すのか?」
本来ならそうなる予\定であった。
なのはをからかい、祝福して、実体験を無知な自分達の知識とする。
そんな平和な昼下がりになる予\定であったのだ。
「う、うん、そんなところ…じゃあ、頼んだね」
詮索されてはまずい、とヴィータに手を振り、はやての元へ向かった。
「うーん、分からんなぁ…」
フェイトから話を聞いたはやては唸っていた。
「ユーノは、そんなことやる気無かったとかかな?」
とりあえず思い付いたことを口に出すフェイト。
「自分から泊まりを誘っておいてか?流石にユーノ君も意識したやろ。
我らが鈍感魔王のなのはちゃんも分かったっていうんに」
「そうだよねぇ…まさか!…勃たなかった…とか」
次に思い付いたのは男として、絶望を味わうことになる恐るべき状態。
「ま、まさかぁ…でも、初めては緊急で勃たへんって話もあるしなぁ…」
2人は思考に没頭する。
「行為は行ったけど、ユーノが寝言で他の女の子の名前呟いて、帰ってきちゃったとか」
86 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:09:07 ID:Lc6un18r
「なのはちゃんが痛そうやったから、ユーノ君がやめてもうたとか」
「ユーノのが被ってた」
「ユーノ君が早過ぎて満足出来なかった」
とりあえず考えれるだけ列挙してみるが、そんなことで分かる筈もない。
そこで、はやてが閃いたのは…
「この際、男でもええ聞いてみるしかないなぁ」
「誰に?」
「部下にそんなこと聞くんのもあれやし、童貞やったら可哀相やし。
…1人おるやないか、確実に非童貞で聞きやすいお方が…」
はやての言葉で、フェイトの頭に1人の人物が浮かんだ。
「そ、そんなこと聞けないよ」
「大丈夫やて。妹とこんな話もするやろ。兄妹やったら」
そんなことは、知らないし、かなり適当にはやては言っているが、
確実なところを突けば、フェイトの義兄、クロノ・ハラオウンに行き着いた。
「機動六課部隊長、八神はやて二等陸尉です。クロノ・ハラオウン提督との連絡をお願いします」
フェイトが渋っているのを無視して、はやてはクロノとの連絡を始めた。
「なんだ、フェイトもいるのか。急にどうしたんだ?」
画面に映るクロノを前にやっぱりやめたくなったフェイト。
「もしかして、なのはとユーノのことか?まだ帰ってはきてないんだろ?」
人の口に戸は立てられない、というが一体何処まで話が広がっているのか。
それは、エースオブエース、高町なのはと無限書庫書記長、ユーノ・スクライアという大型カップルであり、
この2人の付き合いを知るものは少なくはないのだが。
「いやぁ、そのことでな…実は…」
「成る程。でも、それをわざわざ僕に報告してどうするんだ?」
話を聞き終えたクロノは、当然の疑問を述べる。
こうやって話をするのは可能\だが、動くのは提督の地位に立っているクロノには難しい。
「聞きたいことがあって…」
「なんだ?」
クロノに聞かれ、詰まってしまうフェイト。
はやてを見るが、フェイトに言わせようと全く反応しない。
「あ、あの…お兄ちゃんの…初体験は…どんな感じだった?」
87 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:11:42 ID:Lc6un18r
やっぱり兄にこんなことを聞くのはおかしい、と思いながらなんとか言った。
「え?」
クロノもまさか妹にそんなことを聞かれるとは、全く思っておらず、呆けてしまう。
「もし、失敗したんやったら何が原因かな、と思うてな。
その…うちらじゃ分からんし、クロノ君に聞いてみようと思うて」
はやてが次いでクロノに話しかける。
「うーん、僕の…」
自分の初体験なんて、この歳にもなって人に、ましてや妹に話すなんてことは、
非常に避けたい為、口篭るクロノ。
はやてが肘でフェイトを突く。
押して!とはやての瞳に書かれているのを見て、フェイトは画面のクロノを見る。
「お願い、お兄ちゃん。なのはとユーノ、幸せになってもらいたいの。
お兄ちゃんもそう思うでしょ?」
「…分かったよ。参考になるかどうかは分からないけど」
ユーノはともかくなのはには幸せになってもらいたい。
PT事件、闇の書事件、なのはの力が無ければ解決は、長引いていた、もしくは解決出来なかったかもしれない。
借りもある。
何より大事な妹の頼みである。
「あれは、16の時だったな…エイミィが家に来ていてね…」
「いやぁ、やっぱり生々しいものがあるなぁ…あのエイミィさんがそんな大人しくなるなんて…見てみたいなぁ」
感想を述べるはやて、その横ではかなり純情な話であったことにホッとしているフェイト。
酔ったエイミィに縛られて、半分無理矢理に奪われた、なんて聞かされたらどうしようかと思っていたのだ。
「参考になったかい?」
話し終え、顔を赤くしたクロノが言う。
「参考になったわ。ホンマに助かったわ」
「それは良かったよ」
はやての返事にとりあえず安堵するクロノ。
恥ずかしいことを話しておいて「全く参考にならへん」など言われたらヘコむしかない。
「それじゃあ、仕事があるから。また」
88 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:14:30 ID:Lc6un18r
他の通信が入ったクロノは、手早く通信切った。
「はやて、参考になったって何か分かったの…?」
「いや、全く分からへんかった」
話をしていても糸口は見付かりそうにもないし、何より仕事もある。
解散し、フェイトは訓練場に向かっていた。
「え?」
そこで見たのは、4人に話を聞かせるなのはの姿であった。
フェイトに気付いたヴィータが、念話を飛ばした。
『どういうことだよ、知ってたのか?』
『知ってたって…?』
『だからさぁ、なのはとユーノの…上手くいかなかったってこと…』
やっぱり、そうだったかとフェイトは、溜息を吐いた。
『なのはから聞いたの?』
『まぁ、そうなんだが…』
教導開始前に4人に話をしていたヴィータは、パタパタと足音を聞いた。
フェイトと思い振り向いて「早かったな」と言おうとしたのだが
足音の正体がなのはのものだったことに口が固まった。
いるはずのないなのはがここにいる。
早目に帰ってきたのかとも思ったが、厚意を受けるのが苦手でありながらも
受けた厚意はしっかりと感じ取るなのはなので、休ませた午前中に戻ってくるはずがないと考えた。
聞きたいが聞けない。
地雷を踏みそうで恐ろしい。
だが、1人だけ、勇気があるのか無頓着なのか、踏み出す者がいた。
「あれ?ユーノさんのところじゃなかったんですか?」
この馬鹿!とパートナーの間抜けっぷりにティアナは、頭を抱えたくなった。
「ちょっと、色々あってね…」
空気が重い。
スバルも踏んでから気付いたようだが、もう遅い。
なのはの顔は既に暗い。
「と、とにかくは、始めようぜ」
なんとかヴィータが声を上げた。
その後は、割と普通に教導は進んだ。
ただ、なのは攻撃がやけに重く鋭い気もしたが。
そして、今に致る。
89 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:17:14 ID:Lc6un18r
「じゃあ、シグナムさんも呼んで、模擬戦を始めようか。それまで休憩ね」
そう言われ、4人は温かく軽い空気を確保しようと、素早く散った。
となると、なのはとフェイト、ヴィータが固まるのは当たり前となる。
「4人を散った位置に配置してから始めようか」
表\情はいつものなのはなのだが、発するオーラが全く違う。
だが、突っ込むことは不可能\。
「うん、分かった」
「あぁ、OK」
2人にはなんとか返事を返すことしか出来なかった。
そこに烈火の将が現れ、素早く地雷を踏んでくれた。
「ん?高町?スクライア書記長のところではなかったのか?何かあったのか?」シグナァァァァァァァァム!!!
フェイトとヴィータは心の中で叫んだ。
一方のなのはは
「じゃあ、始めるよ!ティアは…」
無視!?
烈火の将は、空気を読む気が無い様子であった。
「遅いよ!リーダーのティアナが遅れちゃったら意味無いよ!」
フェイトは、斬撃をダガーで受けるティアナに忠告する。
それでも、ティアナは焦ることなく、音や魔力の反応から3人の位置を把握していた。
うん、落ち着いてるね。
接近戦が苦手なティアナが詰め寄られても、慌てず周りを見渡せていることに
笑みが零れそうになるフェイト。
だが、その緩みが僅かに手に伝わり、ティアナ好機となる。
手首を捻り、バルディッシュを受け流す。
フェイトもほんの僅かに態勢を崩される。
その間に、ティアナは距離を取りながら射撃を続ける。
なんとか4人が集まったところで、フェイトはあることに気付いた。
なのはは?
なのはの姿が見えないのだ。
そう思い、周りを見渡そうした瞬間、上から高い魔力を感じ、シグナムの「高町!!」という叫びが聞こえた。
天を統べるのは白い悪魔。
星々は自らの意志のように彼女の元へ集まっていく。
ボーっとしたままのなのはがレイジングハートを振るう。
90 :
予期せぬ帰還:2007/09/11(火) 06:20:03 ID:Lc6un18r
凝縮された魔力が7人の元へ降り立とうと進み始まる。
「あ!」
正気になったのか、スターライトブレイカーを放ったことに焦るなのは。
だが、もう遅く止めることは出来ない。
どうにか出来ないかと、考えているうちに、7人は飲みこまれた。
「ごめんね…」
疲れ果てていた7人になのははひたすら頭を下げる。
意表\を突かれはしたが、拘束されていたわけでもなかった為、7人全員で防御に回ったことで
なんとか7人は耐えることが出来た。
「大丈夫だよ、なのは。…それより…」
フェイトが何を言いたいか、なのははすぐに分かった。
「うん、はやてちゃんが休憩に入れたら…」
そう言ったなのはの笑顔には、やはり元気が無かった。
糸売く
もうダメかも分からない
エリオの続きを書いた方がヨカタ
公式に無いんだけどゲンヤって歳いくつ?
>>90 何だが続きが気になるなぁ。ユーノ、どうした?
期待して待っています、あと
>シグナムは「働きたくないでござる」ということなので、模擬戦をやる時に知らせることになっている。
ここちょっと待て
とりあえず、シグナムがニート侍なのに普通に吹いた。
ユーノ、まさかお前、いきなり(ry・以下いろんな意味で自主規制
シグナムさんそんなにアレな人じゃないよう…
つか、ホントにユーノどうしたんだろう
続き楽しみにしてます
前になんか妄想で偽アクションゲーム広告があったみたいだから、
俺も偽格ゲー広告投稿していいかな?答えは聞いて無いけど。
―魔法少女、闘います―
原作を忠実に再現したストーリー!
キャラクター30over、ステージ20overのボリューム!
コナミとバンダイナムコゲームズのタッグだからできた!
熱血マジックバトルゲーム、ここに登場!
魔法少女リリカルなのは A's STRIKERS VER.A
なんとVER.AからCPU専用コラボキャラが登場!
アタックモードで条件を満たせば、あのキャラが!
隠されたコラボキャラは8人!君は全部見つけることができるか?
更に、CPU専用キャラはコラボキャラ8人に加え、なのはシリーズより8人が参戦!
より激化する闘い、「ストライカー」を超える称号、「エースストライカー」を目指せ!
―時空管理局VSナンバーズ、戦いは終焉へ―
うわー、無茶振り設定・・・
アレじゃない人をアレっぽく書くからジョークとして成立するんじゃないか。
>76
「叩き上げ」をどう定義するかにもよるが……
普通にイメージされる、かつての特務士官の様な人々を指すなら民間でも重宝される。
外国の場合は佐官で退役してもあまり困らない。
民間軍事企業や軍事コンサルタント、それに軍需関連企業は世界中いくらでもある。
特に米国の場合なんかだと退役軍人省のような専門政府組織をかかえている上に
各種退役軍人団体が強力な圧力組織として機能しているので、よほどのミスをして
軍を追い出されたのでもない限りは路頭に迷うこともない。
この作品の場合、管理局は結局のところ三桁に余る世界にまたがる巨大組織であり、
その縮小は各管理世界独自の武力育成か管理局機能の外部委託機関の設置かのどちらかに決着するだろう。
受け皿を考慮せずに軍縮を強制すると第一次大戦直後のドイツ・フライコーアみたいになってしまうから。
さすがに管理局は当時の連合国ほど愚かではあるまい。
よって、ゲンヤはミッドや他の世界が独自の軍を新編成する際に幹部として迎え入れられるか、
あるいは他の退役組と語らって自前の民間軍事企業を立ち上げるのではないかと想像される。
徴兵で集められた奴ならともかく、職業軍人は本当色んな技術を学ばされるからな。
多分管理局の方も似たようなもんだろうし、そういう意味で考えても再就職先って色々あるのかもね。
101 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 17:29:46 ID:ClBPtfRT
なあ、9歳で入れて初等教育受けながら任務を遂行できる。
なんて軍事組織あるのか?
アレは、才能と実力故に許された例外。
時空管理局執務官。クロノの役職。
事件捜査や法の執行の権利、現場人員への指揮権を持つ管理職。
高い権限を持つ反面、優れた知識と判断力、実務能力が求められる。(以上、小説版)
クロノは執務官になってから既に3年のキャリアを積んでいる。
逆算してクロノは11〜12歳で人を捕まえたり法の執行を行ってます。
いや小学生兼任なことに文句言ってんだからそれ例に出してもしょーがねーんじゃない?
まあ十分アレだけど、クロノは本気で英才教育受けてるしなぁ。
リーゼ先生のはちみつ授業ですか
>>104 フェイトもな。
だからフェイトが兼任できるとこまでは不思議じゃない。
問題はなのはとはやてだ。
>>90 ニートシグナム噴いたw
>>92 あの外見だと50普通に行ってそうなんだが……、クイントさんがどうみても30そこらです、本当に(ry
>>101 天才だからだろ。
フェイトは半分なのはを守るために小学校入れたら義務教育のせい(+リンディさんが戻そうとしなかった)で中卒までそのまま、だなw
はやてはまだしもなのはは実家が店やってるし、転校って手も使えないしな。
報告。前スレの埋めを完了した。
109 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 20:21:15 ID:MUOgWsFo
sage忘れた・・・
ゲンヤ×クイントは犯罪カップルだということでしょうか
112 :
kogane:2007/09/11(火) 21:18:05 ID:FNGg8mIe
投下させていただきます。
『ハラオウン兄妹の憂鬱・鬱憤・憤死 〜憤死の症(誤字に非ず)〜』
・エロあり(なのはとユーノ)
・フェイト→なのは×ユーノ←クロノで端二人が壊滅的にバカです。
10レスほど。
113 :
kogane:2007/09/11(火) 21:18:43 ID:FNGg8mIe
目は口ほどに物を言うけれど、クッキーに何か影響は与えたりはしない。
――とはいえ焼き上がりが気になって仕方がない。
だからヴィヴィオは高町桃子とオーブンの中を見つめていた。
「む〜、まだかな〜?」
「んー、もう少しでできるわよ。ほら、とっても良い匂いがしてきたでしょ?」
ヴィヴィオはそう聴いて、おとぎ話の小人か妖精の様にクンクンと匂いをかいだ。
「うん、良いにおいするね!オイシイかな?」
「ヴィヴィオが作って桃子おばあちゃんがお手伝いしたんだもの。すっご〜く美味しいわよ〜」
この何処からどう見ても親子にしか見えない少女と女性の関係は今本人が言ったとおり祖母と孫である。
驚くべきは29歳の息子が居るにもかかわらず、5,6歳の少女が子供のように見える桃子の若々しさであろう。
「おーい、クッキーもうできたのかい?」
そこに高町士郎が加わってくると、もう新婚夫婦とその初めての子供、という風にしか見えない。
「今焼きあがるのを待っているところよ」
「うん、もすこしまってね」
「ははは、待つ待つ、ヴィヴィオが作ってくれるクッキーなら、おじいちゃん幾らでもガマンできるぞー!」
そう言いながら、少女を抱え上げる士郎。これほど『おじいちゃん』が似合わない光景もないだろう。
「うん、ヴィヴィオのクッキー、おじいちゃんにも、おばあちゃんにも、なのはママにもユーノパパにもあげるの」
「フフ、それじゃあ、沢山作らなきゃね」
「よし、おじいちゃんも手伝うよ、ヴィヴィオ」
「うん!それでね、はやてお姉ちゃんでしょ、ザフィーラでしょ、ヴィータちゃんたちに、
スバルお姉ちゃんたちに、きょうやちゃんと、みゆきちゃん、クロノお兄ちゃんとぉ……」
そして、とても大好きで、とても大切な人の顔を思い浮かべ、満面の笑みでヴィヴィオは言った。
「フェイトお姉ちゃんにあげるの!」
『ハラオウン兄妹の憂鬱・鬱憤・憤死 〜憤死の症(誤字に非ず)〜』
所変わって日付も変わって――時空管理局本局。
「お姉ちゃんよ!?お姉ちゃん!!今まで必死に立ててきたフラグがバッキボキよ!」
なのはがママでユーノがパパ。
ということは、ママは何人も居ちゃいけないわけであるから、
ヴィヴィオはフェイトをお姉ちゃんと呼ぶ事にしたのである。
親愛の情は変わらないのはフェイト自身が一番分かっている。
なんだが。
「なのはとヴィヴィオと私の、百合の華咲く幸せ家族計画をあの淫獣が壊滅させたのよ!!」
「お前のような変態に育てられないだけヴィヴィオは幸せだろうが!」
「その変態に現在進行形で育てられているのはドコの子よ!エイミィに土下座しなさいよ!」
先ほどから繰り広げられているクロノとフェイトの会話であるが、
どう聴いても――言葉は悪いが――目糞と鼻糞の説教合戦である。
しかし会話の聞こえないような所から見れば、正に猛る風神と荒ぶる雷神の決闘である。
この光景を見ている武装局員の多くが、いつか自分もあの二人の様な強さを、と思っているのだから
真実とは必ずしも、詳らかにすべき物ではないのである。
114 :
kogane:2007/09/11(火) 21:19:29 ID:FNGg8mIe
「は……ちょっ、ちょっ、ちょっと待ってクロノ!!」
漸く自らを省みたのか、フェイトは変態の片割れに待ったをかけた。
「一体なんだ!何にせよ、絶対にユーノはヤらせはせん!ヤらry」
「そんな往年のネタはどうでもいいのよ!!」
クロノは明らかに何か言いたげだったが、埒を明けるために義妹の話を促した。
「いい、良く聴いてね……」
@ヴィヴィオは、なのはの娘である。
Aヴィヴィオはフェイトを姉と呼ぶ。→A'ヴィヴィオとフェイトは姉妹である。
Bつまりフェイトはなのはの娘である。
「ということは、娘の私は!なのはママのオッパイを吸っていいんだ!!」
Q!E!D! Q!E!D!
今、フェイトの頭の中ではブラジャーを外すなのはと、上の掛け声を叫ぶ自分が映っていた。
「証明されたのはお前の頭の悪さだけだ!!」
クロノ、無駄に的確である。
「大体、そんな理論を立てなければ道理を通せぬとはお前の愛も多寡が知れているな!!」
「ぐっ!」
――この兄妹は何故今の会話で一本取った、取られたという空気を漂わせるのだろうか。
「そんな事などしなくても己の意志一つで貫き通すべきだろう!愛に理論などいらん!」
ちなみにクロノ、はやくユーノと貫き通し愛たいと考えたが、口には出さない。
「フェイト。君は夢枕と云うものをご存知だろうか……」
「は?」
ある晩のことである。
そう、そのまま飲み込んで……僕のデュランダル……な夢を見ようとイメトレした
クロノの夢に、今は亡き父、クライド・ハラオウンが現れた。
(クロノ…クロノ……)
(父さん……?)
(クロノ、なのはさんがユーノ君を捕らえて放さない?クロノ、それは祝福すべきことなんだよ。
逆に考えるんだ。『二人とも幸せに成ればいいさ』と考えるんだ)
夢とはその人の深層意識が表層に表れである、という説がある。
また仮に幽霊というものが居るのならば、亡き父は息子の
――大分手遅れな――アレを治しにやって来たということでもある。
つまりその後の返答を鑑みるに、息子はどうしようもないと言うことである。
「だが断る。僕はそう言ったんだ」
「………………………はい?」
クロノは誇らしげに語り続ける。
「そういうと、父さんは消えていった……とても寂しい夢だったよ……」
「この親不孝もの!! おとうさん草葉の陰で号泣してるわよ!?」
ちなみに事実である。
「な、なんだと!? 子は父を越えていくものだ! 僕はあの夜、父さんを越えたんだ!」
「越えたのは人としての一線でしょーーー!!」
それにしてもお互い、相手のアレな所は良く分かるようだ。
更には、幾ら恋敵とはいえこんなのに見初められるとは、
とフェイトはユーノに、クロノはなのはに同情すら覚えた。
にも拘らず、人の振り見て我が振りなおせ、という結論には至らない。
つまり、自分の間違いには気づかなかった、というわけである。
115 :
kogane:2007/09/11(火) 21:20:34 ID:FNGg8mIe
「いっけーー、艦長!!男の、兄の意地を見せ付けてくださいよーーー!!」
「フェイトさまーーーーー!!う、美しい!美しすぎます!!やっちまってくださーーーい!!」
フェイトとクロノの激戦を観戦する武装局員達は、何時終息するか分からない二人の戦闘を
飽きることなく、というより時の流れに比例して興奮の度合いを果てなく高めていた。
「それにしても息つく暇も無ぇなぁ」
「ああ、もう賭けもどっちが勝つかー、だけじゃなくなってるし」
「引き分け、両者戦闘不能に……乱入者による勝負無効?なんか結果の想定が豊富だな、オイ」
「いやぁ、もうココまで来るとなにが起きるかわからんしなー」
「たしかにな。カートリッジまで使いだした時にはシャマル先生かスクライア司書長に結界頼もうかと思ったぜ」
「二人とも多忙だから無理よ」
「まぁ、そうだよなー。でもさぁ、さっき司書長って高町教導官と歩いてたぜ」
「え、マジ?じゃ、なんでこれ見ないん?っつーか、もしもの時にでも控えてほしいっつーか」
「付き合ってられないんでしょ。兄妹喧嘩に首突っ込むよりも」
「そりゃあ、なあオイ」
「自分らで突っ込んだり、突っ込まれる方がいいわなぁ」
ワハハハハ、と軍隊らしく下ネタで話を締めくくる武装局員達。
その歴戦の勇士としての風格が溢れる顔が青ざめるのは、一瞬後だった。
「ワハハハハハ……ではリンディ・ハラオウン総務統括官が命令を下します」
「……え?」
「この場の武装局員全員!」
空気が凍りついた。
「あの二人に拘束しなさい!! 手加減は一切無用!!」
その後、青くなったままの顔で空を飛びつつ、彼らは言った。
「……セクハラって、死刑になったりしないよな」
さて、こんな激闘が終息するまで、原因である高町なのはとユーノ・スクライアはというと。
116 :
kogane:2007/09/11(火) 21:21:17 ID:FNGg8mIe
「はー、やっと明日はヴィヴィオにも会えるのかぁ」
「ふふふ、ヴィヴィオったら、すっかりお父さんとお母さんに懐いちゃったもんね」
初めて翠屋を訪れた日からヴィヴィオは高町家に可愛がられた。
それはもう、物凄く。ヴィヴィオは姫か、王女か、妖精か、という程の歓待だった。
士郎など、ウチの娘にする!などと言い出す始末で、本当に珍しくユーノと舌戦を繰り広げたものである。
兎にも角にも賑やかで明るくて楽しい高町家にすっかり馴染み、孫と祖父母に良く有るような
おじいちゃんとおばあちゃんとあそぶ〜、という我が侭をよく言うようになったヴィヴィオであった。
「まぁ、でも時期的に丁度良かったしね」
なのはとユーノとヴィヴィオは明日から親子三人水入らずの旅行に出る。
それならば出発前に孫と祖父母の時間も、とのご本人方の要請を受け、
ヴィヴィオは旅行までの間、翠屋で士郎達と過ごしていた。
「そうだね、ちょっと寂しいけど明日になれば会えるし」
「んー、楽しみだなぁ」
喜色満面に湛えたユーノを見て、なのはは少しばかり意地悪したくなった。
「ユーノパパはヴィヴィオをお泊りさせる時泣いてたもんね〜」
娘を愛する気持ちは立派だが、別れは2、3日かつ、その後はずっと旅先で一緒に居られるというのに。
ユーノ・スクライア、親ばかである。
「い、いいの!娘を愛する親はそういうものなんだよ!」
そっぽを向いて、照れ隠しに少しばかり怒鳴るようにユーノは答えた。
こんな些細な言葉こそ、幸せの証。
――その言葉がなのはは本当に嬉しかった。
幾多の苦難を越えた先には、互いの幸せをずっと守ってくれる人が、守りたい人が居た。
どんなに辛い事も、皆が、ユーノとヴィヴィオが居るなら乗り越えられる、打ち砕ける。
「ね、ユーノ君」
まだちょっと顔の赤いユーノが振り向く。そして、ゆっくりと、なのははユーノに口付けた。
そっと触れるように、優しく。
名残惜しむように離したなのはの唇が、心からの願いを言葉にした。
「……ずっと、私たちの傍に居てね。私たちも、ユーノ君の傍に居るからね」
ユーノの残りかけだった顔の赤がまた広がり始めたが、今度ははっきりと伝えた。
「うん、僕は君とヴィヴィオとずっと一緒に居るよ」
というか、と頬に手を当てつつユーノは照れ照れ言った。
「こんなに可愛いお嫁様とあんなに可愛い娘から離れるわけ無いよ」
ユーノは優しくなのはを抱きしめた。どちらも、互いの温もりと、言葉に出来ないものを確かめながら。
「それじゃあ……お嫁様は可愛がってほしいなぁ……」
そしてユーノから離れたなのははベッドに倒れ、言った。
「あのね、ユーノ君……今日は、脱がせてほしいな」
ユーノはちょっと驚いた。なのはに押し倒された回数は自分がするよりずっと多い。
こんな風になのはが受身というのは、自分達の関係を振り返ってみると珍しい。
とはいえ、愛する人にこんな事を言われて拒むなどと言う事は無い。
ユーノはなのはに覆いかぶさり、嬉しそうな顔の彼女と交歓の口付けを交わしながら衣服を脱がせていった。
部屋に響くのは、衣擦れ、吐息、二人の舌と口が絡み合う、淫蕩で扇情的な音だけ。
ユーノの舌がなのはの口内を弄り、指は服の上からも分かるほどに均整の取れた彼女の美しい体を愛撫する。
それらと同時に器用に服を脱がせてゆく。
そして下着だけになったなのはを見て――ユーノは赤面した。
117 :
kogane:2007/09/11(火) 21:22:14 ID:FNGg8mIe
「えっと……その……えーっと」
「えへへ、やっぱりぃ。そうなると思ったんだ」
悪戯が成功した少女のような笑顔で、なのははユーノの頬にキスをした。とても暖かい頬だった。
なのはの下着姿は、普段の彼女からは考えられないほどに、というよりも、ユーノが今まで見てきた
彼女のソレの中で、一番過激というか、着ている方が裸より扇情的で、
女性らしい身体を強調――いや、淫靡に見せていた。そもそもガーターベルトを着けた彼女を見るのは初めてだ。
「こういう方が男の人はエッチになるって、ちょっと勉強したの」
「勉強って……そんなの何処で」
「女の人向けの雑誌はそういうの多いよ?」
畏怖と敬意と、限りない感謝を込めてユーノは思った。恐るべし、女性誌。
「それでぇ……聞かなくても、フフ、その顔見たら直ぐに判っちゃうね」
これ以上は無理。という赤い顔を、また赤くしてユーノは答えた。
「うん……凄く綺麗だよ。似合ってるし……えと、エッチ、というか、ドキドキするし」
自分達は恋人同士で、将来を約束しあっていて、今は二人だけなのに、こんなにもシドロモドロになる。
けど、そんなユーノが可愛くて愛しくて溜まらない。
普段は無限書庫の司書長として、時空管理局の末端の構成員からも畏敬の視線を浴び、
その期待以上の成果をあげ続けるユーノ・スクライア。
そんなユーノの、なのはだけが見る事の出来る可愛い面。
彼と自分の特別な関係を再確認できて本当に嬉しくて。
――思わずひっくり返してしまった。
「わわ!な、なのは?」
「ホントにドキドキしてるね、ユーノ君……私も嬉しい……」
彼のベルトを慣れきった手つきで外し、パンツとトランクスを脱がせて、
怒張しきったユーノの肉棒を指で撫で回す。浮き出た血管、雁首、亀頭、睾丸。
どこをどうすればユーノが気持ちよくなるか、彼女はもう完璧に把握していた。
「ん……もうエッチな匂いしてるよ……ん、はぁ……」
なのはが撫で回していたユーノ自身に吐息をかけると、ユーノはビクンと反応した。
「あ、あのさ、なのは?いつも言ってるけどそれ、気持ちよすぎるから」
「やー。辞めてあげません」
言いながら亀頭にキスをする。これにもユーノは弱い。しかも。
「やっぱりこの間できなかったから溜まってる?」
「…………はい」
三日前にあった時に出来たのはキスだけ。それでも充分幸福感は味わえたけど、ソレはソレ。
「じゃあ……やっぱりもっと気持ちよくなることしてあげるからねぇ……」
自身が二人の淫蕩な空気に当てられているのを隠さず、妖艶な顔と声でユーノに向き合うなのは。
「うん……お願いするね、後で僕も……いっぱいするから」
なにを?と尋ねて更に赤くさせても良かったのだけれど、とにかく今はユーノを気持ちよくさせたくて。
なのはは口淫を開始した。それは、当然ではあるが、目の前で見るユーノのリビドーを刺激して止まない光景である。
唾液の絡みつく音と強弱のついた吸引の音。頻繁にユーノを見つめる、妖艶な目。
雁首を舐り、亀頭を舌で撫でるように舐めまわし、また口腔で包み込む。
ユーノはなのはの頭と耳を撫で、愛しげに彼女の輝くような美しい髪をいじくる。
「なのは……凄い気持ちいいよ……」
「んん……よかったぁ……ねぇ、ユーノくん……エッチなの、出てきたよぉ……」
「うん……そろそろ……」
それを聞いて、なのはは口淫をやめた。ユーノは今度は自身が彼女を労わる番だと思った、のだが。
118 :
kogane:2007/09/11(火) 21:23:12 ID:FNGg8mIe
なのはは今度はブラの中、つまり乳房の谷間に彼のものを包み込んだ。
「な、なのは? も、もう出そうだから」
「うん、いつもみたいに、いっぱい出してね」
楽しそうに答え、なのはの豊かな乳房での愛撫は続く。しかも例の下着は着けたまま。
視覚的にも感触的にもユーノの限界は直ぐ其処まできている。
というのに、なのはの口淫が再開される。亀頭と鈴口を舌と指でで撫でまわされ、竿は乳房に包まれる。
なのはの視線はユーノの表情に注がれる。
射精の欲求と、今すこしの快楽を味わいたいがためにそれを耐えているのが直ぐ判る。
私はいっぱいほしいのに。そう思い、なのはの乳房と舌先での愛撫は更に激しくなる。
ユーノは決壊寸前の限界に駄目押しをされ。
「なのはぁ!もう、で、出るから!出すよ!」
「ん……はぁ……ちゅっ、んん……出してぇ……温かくて、濃くてぇ……美味しいのぉ……」
なのはが言い終わると同時か、少し後か。
ユーノの精液がなのはの顔と口、口内、そして乳房に降りかかる。
ユーノは射精特有の快楽としての解放感に満たされ、なのはは喜びを隠せず恍惚とした表情を浮かべていた。
「んはぁ……温かくて、凄いやらしい匂い……」
言いつつなのははちゅる、と音をたて、精液を飲み込んだ。
彼女の顔にかかった自身の体液を拭きつつユーノはいつも言っていることを、今日もまた告げた。
「あのさ、なのは? それって苦い、って聞くからさ。無理して飲まなくても」
「もー。いつも言ってるでしょ? ユーノ君のはそんなことないの」
なのははまだ乳房に残っていた白濁を撫で回し、指で掬って飲み込んだ。
「それともユーノ君は、こういうのイヤ?」
実際のところ、なのはとするまでは、精飲というのはどうかと思っていた。
今でも理性の方では、先ほどの言葉をユーノに言わせるが、今ではちょっと。
「……嬉しい、っていうのはあるかも。なのはに僕の事、全部好きだって言われてるみたいで」
その言葉でなのははドギマギしてしまった。
その為照れ隠しでついつい、またユーノを赤面させるような言葉を考え付く。
「ユーノ君を全部受け入れてるって言うなら、ずっと前からしてると思うけどね」
「うん、だからさ」
不意にユーノの唇がなのはの口をふさぎ、少し驚いた彼女から口を離すと、
攻守交替という意味合いの笑顔を向け、
それから彼女を背中から抱きかかえた。
「僕もなのはの事、全部好きだって言うの、伝えたい」
119 :
kogane:2007/09/11(火) 21:23:55 ID:FNGg8mIe
優しい言葉を紡いだユーノの舌がなのはの耳たぶを淫猥に嘗め回し、右手の指先は彼女の乳房と優しく撫でる。
「ふあ! ユ、ユーノくん……」
優しく乳房を撫でていた指が、今度は乳首を強く刺激する。舌先は首筋を這い、左手でなのはの顔を彼へと向ける。
潤んだ瞳で見つめ、キスをねだるなのはの頬を撫でつつ、乳房と乳首への愛撫も続ける。
この体勢で断続的に強めに弄くる時が可愛らしく、なのはがキスをしたくても身体の方は愛撫に反応し
ビクビクと震えてしまうため、顔をこちらに向けるのが困難なのである。
「やぁ! 早く、んん! キスさせてよぉ……」
「ん、ゴメンネ。なのは、凄い気持ちよさそうで気づかなかった」
「……ユーノ君のバカっ」
苦笑いをしつつ、ユーノは自分の口内を彼女に委ねる。
「んん……ちゅ、はぁ、ん……」
暫く乳房への愛撫もゆったりとしたものにし、ユーノとなのはは互いの唾液を求め続ける。
なのはの手も休んでばかりではなく、片方は愛撫を続けるユーノの手に重ね、もう一方は彼の肉棒を撫でる。
「ふあぁ……もう、ちゅ……元気になってるね……」
「うん……なのはと早くしたくてさ」
なのはを赤面させる言葉を吐くと同時に、ユーノの手がなのはの乳房からショーツの中、陰唇へと移る。
「くぅ! あ、ああん! はぁ、ああ!」
「やっぱりこっちが一番いいみたいだね、ずっとされたかったんでしょ?」
指先で愛液の水音を激しく響かせ、なのはへの言葉攻めは続く。
「凄いね、こんなに濡れてたって事は僕のを咥えてた時にはもう溢れてた?」
「や! やぁ、ユー、ノくん! あん、はぁ、ああ!」
まるでもがく様にユーノの腕の中で、なのはの身体は快感で震え続ける。
「ね、こうやって指でされるのと、胸を撫で回されるのと、挿れられるの、どれ一番好き?」
先ほど彼女は『お嫁様を可愛がってほしい』と言ったのだ。ではどうして欲しいのか聞かなくては。
偶には自分が攻め続けて終えてもいいと思ったユーノ、よくあるタイプだが、効果的な言葉攻めをした。
返答の方は、想定したものと大違いで恥じ入ることとなるが。
「ぜんぶ……」
「え?」
「手を握ってくれるのも……頭撫でてくれるのもぉ、抱きしめてくれるのも、キスも舐められるのも。
……それから、おっぱい触るのも……吸うのも……こっちをいじるのも……」
言葉攻めをしていたはずのユーノの方が顔、いや全身赤くなった。そこでダメ押しとばかりに。
「……一緒になるのも、ううん、ユーノ君が私にしてくれる事……全部、大好きだよ……」
もう、ユーノは爆発寸前、卑語で攻めるなどと言うことをした自分を殴り飛ばしたい。
とはいえ、こんな、もう、何で表せばいいのか分からないほどの幸福感で自身を満たしてくれる言葉が聞けたのだ。
よくやった自分、と、ちょっと頭が悪い結論に達した。流石に謝るのは忘れないが。
「あの、なのは、ゴメンね……変な事言って」
「うーん、でもね……ちょっとだけ、その、偶になら、いいかな」
ちょっとだけ妙というか、変な雰囲気だったが、なのはの一言と行動であっさり打開した。
ぎゅっとユーノに抱きついて言葉を続ける。
「ユーノ君が本当に私を好きでいてくれるの、私が一番知ってるから」
こういう言葉を聴くたびユーノは、初めてなのはへの恋心を自覚したときからの思いを甦らせる。
本当に自分は彼女が好きで仕方ないのだという事を、改めて思い出す。
「でも、恥ずかしくなかった?」
「……ちょっと恥ずかしかったけど、大丈夫」
ずっと一緒に居たい。そう思える人が今では数え切れないほど出来た。
それでも自分が愛する女性は生涯なのはだけだから。
「んと、ユーノ君……」
そんな人に皆まで言わせるほど甲斐性無しな彼ではない。
「うん、それじゃ……」
120 :
kogane:2007/09/11(火) 21:24:45 ID:FNGg8mIe
なのはが膝立ちになり、ユーノが彼女の腰を引き付ける。
そして、充分に濡れそぼった彼女の割れ目へと自身の怒張を押し付け、ゆっくりと最奥に進める。
「ふぁああ! あ、あぁ、ん! くあぁ!」
なのはもまた、ゆっくりとユーノを受け入れながら、腰を落としていく。
「ユーノ君が、はっ、くぅ! はいって、る! んん、はぁ!」
そして、互いの身体が完璧に繋がったのを理解すると、なのははユーノの首筋に強くキスをした。
「ちょ、な、なのは!? うぁ、ん、くぅ……」
「ん、ちゅ、んん……ホントに首弱いね、ユーノ君」
いきなりこんな風に攻めるとは。ホントは怒ってたのか?と、自分の事を棚に上げ、ユーノはそんな考えをもった。
「一杯、気持ちよくしてあげるからね……」
「僕もだよ、なのは」
なのはが対面座位の体勢が好きな理由は、二つ。
一つはキスが簡単にできる事。これはユーノのせいで、なのはは完全にキス魔となったからである。
もう一つは互いに動いて相手を気持ちよくできるからで、このため、ユーノは未だになのはとバックでしたことが無い。
まぁ、今日の反応を見る限り、次回くらいには、と考えているが。
とにかく今は今。愛する人のため、ユーノが腰を突き上げ、なのはを攻め立てる。
「ひゃう! んあぁ! はぁ、ああ! ユ、ノくん! もっと、もっとして!」
それに合わせるようになのはの膣内も締め上げ、腰が前後、上下に動くる。
「くぅ、きっつ……気持ち、良すぎだよ、ホント……うっ、くぅ!」
一度は盛大といえるほど出したのに、射精の感覚が簡単にやってくる。
「だって、わた、しのは、んん! ユーノくんの、オチンチンの、ために、なったから、あ、ああ!」
ユーノもそれは間違いないと思う。結合の回数を重ねるごと彼女の中は自分の分身をより良く受入れている。
「身も、心もぉ、ユーノ君の、ものに、なったんだよ、や、ぁん!」
ユーノの頭は痺れてどうにかなりそうだった。射精感は刻々と増大し続ける。
口付けを重ね、舌が口腔の全てを犯すように弄び、腰の動き以外の所へと注意を逸らす。
「ん! ちゅっ、んん、はぁ、ん! く、ひゃぁ、あん!」
今度は胸を吸い上げ、指で陰核を強く弄くる。
「ひゃ、あ! や、だめ! それ、したら! イっちゃう! 先に、イくの、やぁ!
ユーノくんと、い、いっしょじゃなきゃ、やぁ!」
「ん、大丈夫だよ……ちゃんと、一緒に、イくからね、なのは!」
なのはもユーノもそろそろ相手の限界が近い事を感じ取っている。
なにせ、二人の交歓の回数は、互いの性器の動きで相手の絶頂の時が近いかが分かるほどだった。
「もう、い、イくよね!? 一緒に! ユーノくんと、イ、っくぅ!」
「うん、くぅ……な、なのはも! イこう!」
そのまま、二人の言葉は無くなる。絶頂の瞬間まで互いの口は相手のソレと交わり続けたから。
腰の動きが更に激しくなり、ユーノが最奥に叩きつける様に、打ち付け。
「イくよ、なのは! くぅっ!」
なのはの膣内、子宮をユーノの精液が完璧に満たした。
「あぁ! イっくぅぅ!! ユーノ君! ユーノくんのでイくぅぅぅ!!」
言い終わらぬうちに、なのはもまた、俗に言う潮を噴き上げた。
二人は絶頂の余韻を味わうように見つめあい、崩れ落ちる。
愛していると、言葉を紡ぎ、心には幸福と、身体には抱き締めあいから生まれる温もりを感じながら。
121 :
kogane:2007/09/11(火) 21:25:34 ID:FNGg8mIe
「こ・れ・は」
そこで言葉を区切ってから、リンディは大きく息を吸い上げた。
「どーーーいうことなのーーー!!!!!」
そして本局中に響くのでは、というほど叫んだ。
「いや、あのホントすいません。久々に会ったのでテンション上がっちゃったというか」
「こう、なんか拳と拳で語り合う言語もあって、丁度あの時はそれでしか喋れなかったので」
クロノとフェイトが、苦し紛れ以下の言い訳を交互に答え、リンディの渋い顔が更に渋くなる。
兄と妹は武装局員百何人との激闘の末、バインドでグルグル巻きにされ、正座させられていた。
ちなみに、それら結構な人数だった武装局員組は、
激闘の後、大半が真っ白な灰か、天高く拳を突き上げ仁王立ちしていた。
前者は消耗ゆえ、後者は恐怖からの現実逃避。
事務局員達は、彼女まで癇癪を起こさぬようにと、リンディ好みの茶の手配を迅速に済ませていた。
げに恐ろしきは、時空管理局に轟く、ハラオウン家の威光と実力である。
とはいえ、この兄妹のとばっちりで発生したわけであるから、妙な噂も尾鰭や背鰭をつけそうである。
もっとも、そのどれもが兄妹喧嘩の真相には程遠いのだが。
リンディは溜息を吐きつき、喋りだした。
「確かに、クロノは提督として最近は実戦に赴く機会も少ないし、フェイトもそれに付き合うのはいいけど」
出来の悪い生徒にもう何度同じ話をさせるか、という眼差しで二人を鋭く睨む。
「時と場所と立場を弁えなさい!! ここをどこだと思っているんですか!? 時空管理局の本局のど真ん中よ!」
今更ながらに、自分達のやった事とやった場所に慄く二人である。
冷静に考えなくても有り得ない様な事をやってしまったのであるから、無辺なるかな。
「前言撤回! 一つも良くないわ! 覚悟しなさい二人とも! 明日からは不眠不休で働きなさい!」
つまり、責任とって戦闘で発生した瓦礫の撤去、建造物の修繕、関係各位への謝罪、報告書、始末書作成。
これらが氷山の一角になるような事が振って沸いたのである。
「かかかかか! 母さん、そんな事したらなのはと私は!」
「ユーノと僕が!!」
会えなくなるじゃないか、とこの期に及んでちょっと待てやな発言は遮られた。
「なのはさんとユーノ君の二人には、迷惑のかからないよう、こちらから補助の局員を充分用意しときます。
その局員への給与は貴方達から天引き!ついでに言うと修理費もよ! あと、全部二人でやりなさい!」
流石は管理局にその人ありと言われた手腕、リンディの事後処理は実にスムーズであり、兄妹にとっては最上級の刑罰である。
「ちょ、ちょっと待って! そんなの一体何日かかるか!」
「だ・か・ら、寝ずにやれば一週間でできるでしょ?」
つまり、思い人に、一週間、七日間、168時間、会えないと。
「そんなの厭ダァァァァァ!!!!」
クロノが暴れだすが、血と汗と魂と、
こんな事に巻き込みやがってコノヤロウ的怨念が染み込んだ百以上のバインド。
消耗しきったクロノに破れるワケが無い。
「ううううう……なのはぁ……」
とうとうフェイトは半べそをかき出す。
どうするかは決まったが、今どうしたものか悩むリンディ。
そこへ。
「なんというか……途轍もない事になってますね……」
「これはまた派手にやったもんですねぇ……」
「あら、なのはさんに、ユーノ君」
バカの耳に永久なる天空の調べが聞こえた。
122 :
kogane:2007/09/11(火) 21:26:30 ID:FNGg8mIe
「な、なのはぁぁぁぁぁ!!!!」
「ユ、ユーノォォォォォ!!!!」
さっきまでの負の感情や空気は何処へやら、急激に元気になる二人。今にも挿入歌をバックにまた戦いそうである。
二人がやっとこ、騒ぎに駆けつけたのは理由は単純である。
聞こえなかったのだ。自分の部屋とはいえ、二人とも致している時は防音結界を張るのが常である。
で、終わった後に結界を解除すれば聞こえてきたのは――轟音、爆音、激突音。悲鳴、怒号に嬌声、雅声。
すわ何事かと見てみれば。
「フェイトちゃん、クロノ君、これはちょっと……ねぇ」
「うん……リミッター解除は……してないってきいたけど」
壁といわず、地面といわず、ベッコベコでボッコボコの、まさに戦後の状態である。
心地よくても疲れは疲れ。騒ぎが静まるまでなのはとユーノは見ざる聴かざるで――割愛。
今、管理局の一角にぽつねんと五人がいる。
内二人がバインドで簀巻き、一人は怒り、呆れており、
最後の二人は仲睦まじく寄り添っているのだから奇妙な光景である。
「うわああああん!! なのはぁ! わ、私、一週間も、なのはと会えなくなるって!」
「ユ、ユーノ! 僕が居ない一週間なんて、その、アレだ、暇すぎるだろう!」
一人は素直、一人は天邪鬼な訴え。
しかし。
「まぁ、一週間くらいならいいじゃない。流石にやりすぎだし、ちゃんと働いて返すんだよ、頑張って!」
「あのねぇ、僕だって明日から旅行だし、他にも案件抱えてるんだから。妹相手に本気で戦う奴ほど暇じゃないよ!」
これであるから、とどのつまりは無駄な訴えである。
と、いつもならここでハイさようなら、の筈だったのだが。
「はぁ……ごめんなさいね、ユーノ君。クロノも根が素直じゃないから、本当はユーノ君のことは大切な友達だと思っているから」
クロノが別の意味で否定しようとした時――奇蹟が起きた。
「えぇ、知ってますよ」
ユーノが天使のような微笑とともにクロノを見つめて喋った(注:クロノ主観です)。
「……無限書庫が今みたいに管理局で相当な扱いを受ける事が出来たのは」
クロノの無茶な量の依頼のおかげですから――と、苦笑いをしつつも、
今度は変な思い込み無しに、ユーノは確りとクロノを見つめ語りかけた。
「無限書庫を利用する事で事件の防止、早期解決が各段に上がった事との関連性や、
局員や魔導士の教育、研究資料としての重要性を上層、末端問わずに認識させてくれたのは、
クロノが無限書庫の利用を度々アピールしてくれたからですし」
まぁ、時々苛めかというほど依頼の来る日もあるけど、とユーノはクロノだけを見つめ
(注:実際はなのはと顔見合わせ)苦笑いした。
「だからクロノはあんな無茶な量の依頼をしてたんだね」
幾分平静になったフェイトが兄に話しかける。しかし兄のほうはというと。
「べ」
他の四人が全員異口同音で尋ねる。
「べ?」
「べ、べべべべべ、別に君や無限書庫のためにやったんじゃない!!
役立つから使ったり教えたりしただけだ!!! へ、へんな勘違いするな!!!!」
テンパりきったクロノは、もう初めてフェイトにお兄ちゃんと呼ばれたときより照れ、を通り越していた。
「アハハハハハ、ホントにこうだもんな」
で、ユーノの方は暖簾に腕押し、糠に釘。泰然自若で受け流していた。
「あのさぁ、クロノ? 僕は君をなのはにとってのフェイトみたいに思ってるから」
ユーノの後ろでなのはが微笑んでいる。今にも、幸せにおなり、と言いそうな表情で。
「そ、それは、つまり!」
クロノとフェイトの頭を駆け巡る思考。
(ユーノもクロノが好き→ユーノ×クロノ成立→なのはもそれを望んでいる→フェイト×なのは成立。
……。
悪くない……!本当に悪くない……!)
悪いのは己の頭というのを理解していない二人であるからして、目を覚ますには、相応のダメージが必要であった。
ちょっと照れくさそうな表情でユーノがハッキリと言った。
123 :
kogane:2007/09/11(火) 21:27:16 ID:FNGg8mIe
「親友」
そして、時は動き出す。
「グホッ!!」
「ク、クロノ君!?」
「あー、大丈夫よ、バインドキツイだけよ、きっと」
リンディ、ワリとスパルタな発言である。
ちなみに日本では毎年一人以上は自縄自縛で死んでしまう事件が起きている。拘束には注意が必要である。
「おーい、頼みがあるから最後まで聞いてよ!」
「な、なんだ……?」
生きも絶え絶えなクロノ。しかし彼の言葉、一言一句逃さぬように聞き耳を立てる。
「親友の君にしか頼めないことなんだよ」
「あぁ……」
もう、なんでも恋、もとい来いだ。そんな決意も吹き飛ぶ。妹ごと。
「なのはと僕の結婚式の友人代表、僕の方は君に頼みたいんだよ」
そして、時は動き出す
「ゴハァッ!!!」
「フェイトちゃーーーん!?」
「あー、大丈夫よ、バインドキツイだけよ、きっと」
リンディ、ワリとスパルタな発言である。
ちなみにry。
「ク、クロノォ、そんな泣くほど感激してくれなくても……
アハハ、そんな君が素直になるなんて明日は次元震でも起きるかな」
「えへへ、アリガトウね、クロノ君! フェイトちゃんもお願いね」
なのは、ユーノ、ともに兄妹の血涙に、最初から最後まで、唯の一度も気づかず。
ハラオウン兄妹――憤死。
それから――。
なのはとユーノは、リンディからのお祝いの言葉を受け、
自分も是非とも挨拶をしたいという彼女の申し出を心から喜び快諾した。
そんな三人を尻目に、兄と妹は――簀巻きのまま台車に載せられ運ばれていた。
押しているのは旧式の傀儡兵。
「デハ、サッソクキョウカラ、ガレキノテッキョデス」
そんな言葉は上の空。
思い人の結婚宣言に、憤死した二人。
が、ちゃちゃっとリンディ、ユーノに治された。
ホント凄くあっさりと。
というわけで、身体は元気なハラオウン兄妹はガラリガラリと揺られていく。
しかし、お互い相手を慮る余裕も無い。
こんな時、脳裏によぎるのはあの言葉。
だから、二人は空に向かって叫んだ。
「世界は……こんなはずじゃないことばっかりだーーーーー!!!」
その二人の姿は、事情を知っている人にとっても、知らない人にとっても、それはそれは。
もうスッゴイ――間抜けな光景だった。
124 :
kogane:2007/09/11(火) 21:29:48 ID:FNGg8mIe
以上で投下を終了したします。ここまで読んでいただいた方、前回、前々回にGJ,感想
くださった皆様、ウィキ編集の方、本当にアリガトウ御座いました。
チラウラ
初めて…エロを書いちまった〜。でも思ったより、絶望した!
地の文でどうにも出来ないからってセリフで誤魔化す自分に絶望した!
あと、甘さがまだたりないですね・・・・・ではまたどこかで
夜中なのに盛大にワロタwww
ダメだこの兄妹と局員達・・・はやくなんとかしないと・・・
>士郎など、ウチの娘にする!などと言い出す始末
士郎さん自重してくださいwww
ヴィヴィ………シグナムやシャマルは?
馬鹿兄妹良すぎwwww
甘さ?甘いって十分甘いよGJ!!
(自分のなんて本番ねーしwww)いや勉強になりますmjd
GJ!
なんという馬鹿兄妹、この兄妹を見た瞬間確信した。
もうダメだこいつら、早く何とかしないと。
あとさりげに甘い本番もGJ。
>>124 GJ! GJ!
ハラオウン兄妹の馬鹿さ加減とユーなののラブラブっぷりにもうお腹いっぱいですよ!
まあ、クロノらはこれで多分再起不能、でしょうし……後はユーノ一家のほのぼのとか読んでみたいですね。
あ、八神一家はこの事態、どう見てたのかも気になりますがw
>>126 はやてに次ぐと思われるセクハラ大臣のシャマルは、きっとはやて以上に無分別
だからヴィヴィオになにかしようとして怖がられてるんだろう……
そして、シグナムは殆ど接点がないんじゃないだろうか。
訓練でエリオやフェイトと試合してるとこしか見てなくて怖い人と思われてるとかw
GJ。
ユーなの至上主義者の私にとっては最高の一品でございました。
>>124 GJ!
素晴らしいユーなのと行くとこまで行っちゃってる馬鹿兄妹に盛大な拍手をwww
>>124 GJ!
甘いなのユーにすっかり癒されてしまいました!エロの描写も最高でした。
これで迫り来る欝に対抗…出来ればいいなあ。楽しみではあるけど。
>>124 え、終了・・・そんなー、続編ぷりーず!
ともあれGJでした。
>>124 …け、結婚式のあれやそれは無しですか?
バカ兄妹のさらなる暴走が見たかったっすw
GJでしたよー
136 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 01:00:54 ID:EIZwKgAT
爆笑し砂糖フカセテいただきましたGJ!
鬱もいいけど純愛Hもいーよね。俺もユーなのに癒されましたZE
>>134 ユーノとなのはの式を見に来てたエリキャロ等が影響されて急接近とかを妄想してみるとか…。
それで駄目なら書くか続編懇願しよう。
>>124 >初めて…エロを書いちまった〜。でも思ったより、絶望した!
お前……よくやった!粗悪品を与える!!
さっそく、”実用”させてもらったからなッッ!!
次回もエリオなSSを期待しています!!
初登校。あんまエロくないかも
部屋で一人、ベットの中のティアナ
テ「ぁ・・・んっ・・・なの・・・はあっっ・・・・・・さ・・・んんっ・・・」
ガチャ!!
ス「あ〜いいお湯だった。ねぇティア〜!アレ?寝ちゃってるの?」
テ「・・・」
ス「なんだつまんないな〜」
テ「・・・」
ス「なにパンツずらしてるんだろ?布団捲くれて丸見えだっつの」
テ「・・・!!・・・」
ス「まぁいっか。よいしょっと」
テ「・・・」
ス「最近ティア夜中に何モゾモゾしてんだろ。ハァハァ息切らしてるし」
テ「・・・!!!!・・・」
ス「あれ?ミミが真っ赤になった!ティア?起きてるの?」
テ「・・・」
ス「いいけどね〜。それはそうと、お風呂でなのはさんと一緒だったんだ」
テ「・・・」
ス「それでね。色々聞いたよ〜。秘密特訓の後の事とか」
テ「・・・!?・・・」
ス「特訓の後のティアってすっごい甘えん坊さんなんだって?」
テ「・・・・!!・・・・」
ス「時々フェイト隊長や八神部隊長にも可愛がられてるみたいじゃん」
ス「///////////」
ス「あれ?ティアど〜したのかな〜?体も真っ赤になっちゃったよ〜?」
テ「・・・」
ス「ティアってホント強がりだよね。まぁそういうトコも可愛いんだけどね」
テ「・・・」
ス「でね。私もティアの甘えた顔が見てみたいな〜ってなのはさんに言ったら」
テ「・・・??・・」
ス「ティアの喜ぶこと、色々教えてくれたよ〜」
テ「//////」
ス「で、なのはさんがティアがもっと可愛くなるために私にも手伝って欲しいって!」
テ「///orz///」
ス「ティア〜。してあげよっか〜?好きなんでしょ〜?」
テ「///o rz///」
ス「ねぇティア〜。私にもなのはさんにしてるみたいに甘えてみてよぉ〜」
>>138の続き
ガバッ!!
テ「・・・べ・・・別にスバルにして欲しい訳じゃないんだからね!」
ス「!!!」
テ「なのはさんが気を使ってくれてるから・・・その・・・ご・・ご主人様ぁご褒美欲しいワンッ」
ス「( ゚Д゚;)」
テ「////ぁ、あんたが甘えて欲しいっていうから仕方なくその//////」
ス「キャハハ!ティアカワイイ〜!たっぷり可愛がってあげる〜!おいでティア〜!」
テ「////クゥーン!!////」
まぁなんだ、その難しいよな!SSって!!
ゲンヤパパネタで昨晩投下したものを・・・
タイトルを変えた上で、若干内容修正の上で投下します。
これ、続き・・・・ご要望頂いても書けるかなあ(汗)
142 :
Father:2007/09/12(水) 01:47:13 ID:dnwKzKA6
ナカジマ・ゲンヤ氏の朝は早い
無論「ほんの少し前まで」勤め人、それも時空管理局という司法機関。
その一部隊の責任者だったのだから、早朝起床の習慣も何らおかしいものではない。
しかし居室のふすまを開け、休暇で帰っている娘を起こさないよう、
階段を抜き足で降り、玄関に行く姿は余り明るいものではない。
元々明るさよりは口数の少なさが目立ち、
反面、味のある冗談で周りを和ませるなど、
なかなか人好きのする男であったが、この日も玄関ポストを開け、
投函物を一通り見終わると、深々と息を付いて肩を落とす。
初老の域にさしかかり、髪にも白いもの、顔には皺が目立つようになったとはいえ、
未だに現役時代以来の筋骨逞しい姿がそうしているサマは、 ある意味で滑稽を誘う。
尤も、本人は本気で落ち込んでいるわけだが・・・・
「やはり書面選考とコネだけでどうにかはならん・・か。世知辛いねえ」
(お父さん、可愛そうだよねー・・・色々六課でやりすぎたかなあ、私達)
(色々ありすぎた、でしょ。局に。誰も悪くないわよ、父さんも。でも現実は厳しいわよね・・・)
143 :
Father:2007/09/12(水) 01:48:47 ID:dnwKzKA6
そう、玄関のポストから再度玄関扉の前に戻るゲンヤ・ナカジマ氏は、
未だ働き盛りの壮年でありながら、 十数日前から急遽リタイアを下命され、
当初の規定より大幅に減額されかけた退職金と恩給を餞別に、
二十年以上は勤務したであろうこの組織から離職する羽目になったのだから・・・・
実は、これは何もゲンヤ氏彼個人に限ったことではない。
時空管理局のあらゆる年齢層、あらゆる職種で同様の悲喜劇が多数展開されていた。
局をリタイヤして経理資格を有した者が、有資格者として安価に派遣されることもある
フネのことなら我が子より知り尽くしている提督が、只、年齢という制限だけで、
明日からは地方警備会社の顧問へ転ずる場面もあった
なかには折角各種魔堂士ランクを、試験突破の末に取得したにもかかわらず、
そのランクと一つ上の階級を生前供養と与えられた挙げ句、予備役という枠に流し込まれる若者達もいた・・・
何れも局の人員、組織再編。そしてそれに伴う「余剰人件費削減」の一環であった
144 :
Father:2007/09/12(水) 01:53:02 ID:dnwKzKA6
管理局は一連の大事件において、一度は大失態を晒したものの、
見事にスカリエッティ一味の意図を阻止し、古代の危険な兵器を封印し、
不当に拘束された幼女を無事に助け出し、損害は僅少という成果を得た
機動六課と取り巻きというジョーカーを差し引いても、それは十分誇れるだけの実績といえた。
しかしながら
今は故人のレジアス中将。
そして同様に行方不明となった最高評議会に端を発する命令で、
スカリエッティ一味へ膨大な金銭、設備、機材、移動手段、隠蔽区画などが横流しされたことは、
中将の死後の各種合法的な捜査で、後一歩で露わに出来るところまで漕ぎ着けられた
ここで管理局は、そこに属するあらゆる層で、選択を行わなければなくなった。
些か乱暴に言ってしまうのであれば、
自分達の暗部をさらして、茨の道を歩んでも現状の歪んだ立場から歩き出すか。
もしくは我々は被害者として振舞い、当面の被害の少ない組織維持に執着するか
どちらも一概に否定できない正論だが、今回はより乱暴な部類の前者が支持を得た
誰も彼もが現場で惨状を経験し、自らに素直になり始めたのかもしれない。
彼らは身内の有象無象に巻き込まれ、友軍の足かせで戦友を喪い、傷つくのに疲れ切ってもいた
ましてその身内の偉いサンが独善的な態度で予算、機材を恣意的に用い、
この事態を招いたとあっては、局の存在意義はあるのかという激越な声さえ挙がった
145 :
Father:2007/09/12(水) 01:56:38 ID:dnwKzKA6
そしてそれら改革路線は、局の放漫経営経理体制に業を煮やしていた、
陸上並び本局バックヤードと結託し、後に「火の七日間」と呼ばれる、
大粛清(リストラ)の嵐が吹き荒れることになる・・・・・
彼らはこれまで局へ出資してきた外部世界、彼らの批判と罵倒さえ引き入れることで、
余りに非効率化した組織、装備、運用体型を叩かせ、同時に人モノ金があるところにはあるが、
無いところには全くないという、流通では最悪の流れを晒すことで、
管理局が外部の視線を医者の診察のように必要とする、危篤状況と断じた
当然その対象から、エースクラス戦闘魔術師をかき集め、不相応に豪華な設備さえ持つ機動六課
その六課と関係深く、訓練交流の結果としてB+という陸士ならなかなかいない人材を三桁で持つ108部隊
彼らも当然「偏在の排除」の波に抗することは出来なかった。
両者共に改革案はけして反対ではなかったが、スケルトンクルーたる幹部は残して欲しいと頼んだ。
しかしお上は据げなく断った。そのスケルトンクルーたる幹部の集中にこそ、問題が発生している、と。
君達が為そうとしていた任務を、もう少し普通の部隊で、普通の編成で、数の効率で動かすのが、
今後の新体制の真意だ。一つの部隊は一つの所にしかいられない。
そう、過去の六課や一〇八部隊の警備、災害派遣出動の実績を提示されれば、黙るほか無かった。
六課は確かに大きな活躍を示したが、少数精鋭部隊で複数方面へ展開など出来るはずもなく、
犯罪者側の陽動や災害状況変動の前に、何度も危ない橋を渡っている
一〇八は魔導士ランクこそ高くないが、指揮官から二士に至るまで、魔力資質を問わず粒が揃っており、
部隊としての能力は、超人天才を含まないにも関わらず、高い。
また、数が六課より余程揃っていることから、不測の事態への冗長性も高く評価された。
お上からすれば、片方を、不測の事態に弱い天才少数精鋭の終焉と位置づけ、
片方を数をそろえて編成、何処でも行ける部隊のプロトタイプとしたいというのは、傍目にもよく分かる有様であった・・・
146 :
Father:2007/09/12(水) 02:00:11 ID:dnwKzKA6
そしてゲンヤ個人を待っていたのは四十台にして「定年退役」。
やはり功罪双方で大きい「八神閥」(当時は暗にそう呼ばれていた)と繋がりが深く、
局に爆薬を付けて改革しようにも、更に危ない爆弾を持ち出しかねない輩は、
穏当にご退場というのが、恐らくはお上の考えか・・・・
体面は「指揮官が君より劣る平凡でも、何処まで出来るかというテストケース」と聞いたが、
まあ体の良いおためごかしと聞き流すのが吉だろう。やってること自体には疑問はないが
(まあいいさ、大切なのは一〇八が今後も働けること。俺の私兵部隊じゃないんだからな)
自分の育て上げた部隊が、いいように解体されるサマは不愉快なものであったが、
最早自分があらゆる意味で関われず、組織としては正論で動いているのであれば、
彼も何処かで妥協せざるを得なかった。
結局、退職金こそ早期退職扱いでとゴネた結果、満額は引きずり出した
しかし雀の涙の恩給では、生活の収支を考えてしまえば、
愛娘二人の給料に負担をかけるという、最悪の結末に至ることになる。
正直、それは頂けない。
147 :
Father:2007/09/12(水) 02:02:39 ID:dnwKzKA6
無論、娘たちはそれを厭う子ではなく、相応の収入を得るようにもなってきたが・・・
なればこそ親として余計な負担はかけたくなかった。
あの子達は、ある意味で親の都合に振り回され、余りに過酷な人生を送ってきた。
普通の同世代の少女が味わうのとは、余りに異なる、危険な道でもあった。
もうこれからは、あの二人の人生は、あの二人のものなのだ。
局に居続けるにしても、外へ出るにしても、それはスバルやギンガの自由であり、
親としてはそれが人倫を外れていない限り、最大限助けてやるのが道理と、
亡き妻との誓いも合わせ、固く心中で信じていたのであった。
彼はよい指揮官である以上に、よい父親であることを、
第一に自らに課した男でもあった。
やがて居間で座りなおし、置き通しの薬缶から茶碗へ冷茶を注ぐ。
それを片手にゲンヤは、居間の亡き妻。 クイントの遺影に短く乾杯すると、
一気に飲み干し、やがて手早く身支度を整え始めた。
本日はミッドチルダベスト5に入る人材登録派遣会社での面接。
自分と同様の境遇の人間が多発していることを思えば、楽と言うことはあり得まい。
しかしこればかりは、退いてはならんのだ。
再就職戦線。
ある意味で如何なガジェットやロストロギアよりも手ごわく、
いかな犯罪者よりも執拗、残酷な戦線へ、今まさに彼は足を踏み入れようとしていた・・・
以上です。再就職と言うよりは、父親としての視点というのを強めに、
誤字脱字を若干修正し、幾つか細部を新しくしたもので
しかし民間軍事会社や傭兵会社ですか・・・・・
ちょっとばっかり発想なかったですね、エエ
その内に三人娘の誰かを入れる羽目にならなきゃ・・・・w
いや、ぶっちゃけた話直接・間接問わず六課に関わったメンバーの中で
首切りとは無縁、絶対安全って言えるのはユーノぐらいじゃないすか?
三人娘も含めて全員替えが効くし。飼い殺しで済めば良い方かも。
八神家はもちろん、ハラオウン家やロウラン家も案外やばいかも。
というかすでに派閥形成しつつありますからねえ、頭はクビ決定かも。
スバ×ティアにするかティア×スバにするか…それが問題だ
ただ一つ言えることは
スバ×ティアなら胸を、ティア×スバなら尻を攻めるとゆうことだけだ
>>150 >ティア×スバなら尻を攻める
どうしてもティアがスバルをバックから極太ディルドーで貫く姿しか想像出来なかった
>>149 提督クラスですら、現場で戦う連中は代わりがいるが
無限書庫の司書長が務まるのは、少なくとも作中に登場してるキャラの中では
ユーノくらいしか居なさそうだしな・・・
一部門のトップなら、お飾りとはいえ階級もかなり高そうだし、
何気にリリなのシリーズの中で一番エロい奴なのかも
安定した職って側面から言うなら、ユーノみたいなのが安定といえば安定。
代わりがいなければいないほど、後継者の育成が大変そうだがなー。
ただ、給料というか待遇全般について言えば、管理局の人員自体がエリート中のエリートレベルの数なわけで
偏りあるとしても、ひとつの世界から一桁ー三桁レベルの人間の集合体であると仮定するならば
それほど職について困るような能力の持ち主でないと考えられないか?
コテハンって要るのだろうか
短めを投下
暴走フェイトさん
―ははは、はははははははは、はーはっはっはー
震えた。
この男、ジェイル・スカリエッティの言葉にフェイトは震えた。
そう、正に狂喜乱舞。
スカリエッティは言った。
「ナンバーズに子供仕込んだ(意訳)」と。
その子供は生まれながらにして、スカリエッティの記憶を持っている。
そうなれば、直接的な性行為で仕込んだわけではないだろう。
ならば、遺伝子を利用した可能性がある。
その技術を応用すれば…すれば…すれば!!!
私 と なのは の 子供 を 作れる !!!
―落ち着け、落ち着くのよ、フェイト・ハスタロッサ・テラオウン…違った
落ち着くのよ、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン
最優先は事件の解決。
スカリエッティは恐らく裁判にかけられる。
隙を見計らって誘拐。
技術をこちらに流せば、逃がすと交渉する。
―完璧、完璧だ。
私となのはの子供の為に!!
エリオとキャロが「戦って」と叫んでいたのも耳に入らず、
フェイトはスカリエッティをホームランにした。
なんとかかんとか事件は解決。
今は、その事後処理に負われている機動六課。
フェイトは、何時何処で拉致を敢行するか模索していた。
だが、なかなかいい隙を発見することが出来ない。
それはそうである。
スカリエッティは、その辺の犯罪者とは、やらかしたことが違うのだ。
拘置から裁判、裁判から禁固、もしくは処刑まで厳重な管理体制が敷かれている。
―こうなったら…!
フェイトは、席を外し、電話をかけた。
「どうしたんだ?」
相手はキョ…クロノ。
「お兄ちゃん、私の言う通りにしてくれたら例の写真をネガごと渡すよ」
単刀直入に切り出す。
電話の向こうでは、写真の言葉にクロノが「うっ」と声を漏らした。
155 :
フェイトさん:2007/09/12(水) 03:24:10 ID:zcbccoM8
間髪入れずフェイトは続ける。
「断れば写真をエイミィや母さんはもちろん、お兄ちゃんを知っている全ての人に送る」
クロノは震えていた。
あの写真をバラまかることは、社会的な死を意味する。
母、リンディ・ハラオウンに見られることは、精神的な死を意味する。
妻、エイミィ・ハラオウンに見られることは、肉体的な死を意味する。
「分かった、それでどうすればいい?」
フェイトは、ニヤリと笑った。
「ジェイル・スカリエッティ、聞きたいことがある」
作戦は成功し、今、フェイトはスカリエッティに質問を行っている。
管理局は、スカリエッティが拉致された、ということで大騒ぎになっている。
「おやおや、こんな事を仕出かして一体何を知りたいんだい?」
まさか、このプロジェクトFの残滓がこんなことを仕出かすとは、流石に思っていなかったが
彼女は自分の望み、欲望の為だけに動いている、という事実に口元を緩めた。
「ナンバーズを孕ませた方法を教えなさい。答えるなら貴方を逃亡させることを約束します」
「くくく、ははは」
思わず笑った。
法を司る者の台詞では、決してない。
目的は分からない。
誰か、既成事実を作りたい男でもいるのだろうか…
面白い、非常に面白い。
「いいでしょう、教えますよ」
「この技術には、精子や卵子の類は必要ありません」
―キターーーーーーーーーーーー!!!
スカリエッティの視線も気にせずフェイトは力強くガッツポーズを作った。
「それで、リンカーコアが云々、遺伝子が云々」
スカリエッティの言葉を一字一句逃さず、フェイトはメモし続けた。
―名前は何にしようかな。 2人の名前を取ってフェのは、とか!なイト、とか!!
完全に有頂天のフェイトは、フュージョンでもしたのかのようなセンスの無い名前を頭に浮かべていた。
―男の子でも女の子でもきっと可愛い子が生まれるんだろうなぁ
私となのはの子供だもん。
妄想でよだれまで垂らし始めたフェイトに、スカリエッティも流石に退いた。
156 :
フェイトさん:2007/09/12(水) 03:27:58 ID:zcbccoM8
「ありがとう、スカリエッティ」
満面の笑みで謝礼を述べると、約束通り拘束を解いた。
早く去った方がいい。
管理局が迫ってくるのもあるが、何よりも未だ妄想の中で
花を咲かして笑っているこの女が恐ろしく不気味だったからだ。
しかし、ここで科学者の性が出てしまう。
どうしてそうなるのか理論を説明したくなってしまうのだ。
それがフェイトを、そして自分をも地獄に落とすことを知るよしも無かった。
「こ、この方法は男性のY染色体を利用するというのがポイントでね」
フェイトの妄想が止まった。
―この男は、今なんと言った?
男性の?Y染色体?は?はぁ?はぁぁぁぁぁぁぁ???
―何かマズイことを言ったのか…?
明らかに変わった空気にスカリエッティは、焦りの表情を浮かべた。
重苦しい空気の中、フェイトが口を開いた。
「…女の子同士では?」
「無理」
フェイトの夢は、崩れ去った。
たかが2文字に打ちのめされ、orzとなるフェイト。
―糠喜びさせやがって…この野郎…
フェイトの周りにバチバチと電撃が飛び散る。
「わ、私はもう行かせてもらう」
非常にマズイと感じたスカリエッティは、脱兎の如く逃げ出した。
だが、次の瞬間、フェイトが目の前に現れる。
『Homer hit out of the park』
バルディッシュの声。
次の瞬間、世界のホームラン王、王貞治も真っ青の特大のホームランをフェイトは、放った。
スカリエッティは瞬く間に、小さくなり、そして消えた。
「…そ、そんなぁ…」
絶望の風に晒されフェイトは、気を失った。
「う…」
「あ、フェイトちゃん!」
目を開いていくと愛するなのはが見えた。
―私のなのは…
「おはよう、なのは」
暢気なフェイトになのはは、溜息を着いた。
「おはよう、じゃないよぉ。心配したんだからね。なんであんな場所で倒れていたの?」
フェイトにゆっくりと記憶が戻る。
157 :
フェイトさん:2007/09/12(水) 03:30:36 ID:zcbccoM8
―そうか、私は…
再び、絶望に打たれる。
あれほどやったというのに全ては無駄だったのだ。
「とりあえずスカリエッティは見付かったから安心して。
理由は分からないけど、本局の外壁に頭から突き刺さってたらしいの。
生きてはいるけど、記憶を失っててちょっと大変な状況みたい」
「そう」
気の無い返事を返すフェイト。
まだ元気が出てないのか、となのはは心配になる。
「フェイトちゃん」
なのはの声に視線を上げると、すぐそこになのはの笑顔があった。
「元気出して」
―こ、ここ、これは…キスシーン!?
またも不埒な妄想を始めるフェイトだったが、なのははすぐに離れて、ガックリした。
「ヴィヴィオも無事に帰ってきたんだし、元気出してね」
そう告げたなのはの顔は、美しくフェイトはドキッとした。
そして、久し振りに素直な笑顔を浮かべた。
―なのはと一緒に生きていければ、私はそれでいい。
「それで、ね…?」
綺麗に終わらせろよ、と思ったフェイトだったが、顔を赤く染め、
指先を弄りながら照れるなのはに再びドキッとした。
「私ね…誰にも言ってないんだけど…ね」
―こ、ここ、これは愛の告白!?
またも妄想に突入するフェイトだったが、照れているなのはの言葉が全てを砕いた。
「ユーノ君の子供、妊娠しちゃった」
バキッ
終
投下してからあれだが、一応ほんの少し24のネタバレ?がある…すまん…
写真や作戦なんて深く考えてない
>>148 うむ渋すぎる展開だ!
しかし、やはりゲンヤさんをそのまま放り出す形というのは勿体無いと思う。
有効活用しなくては。
おもむろに交渉能力が高そうだから、管理外世界との折衝役とか交渉役とかに使えそうと思いますね……。
若干二十歳にならない魔法使いの少年少女を遣わすよりも、
魔法能力(管理外世界から見れば恐怖そのものだ)とかなくて、
しかも外見的にそれなりの威厳性がある渋めのキャラクターは受け入れやすいでしょう。
まあ、それでも地方の僻地に左遷ちゃあ左遷ですなあ( ゚Д゚)y─~~
>>157 ( ゚∀゚)アハハハハノヽノヽノヽ/ \
GJ!GJすぎですwwww
葬らんされたスカに幸アレ。
生まれてくる子供が女性限定でいいなら
XX染色体同士でも組み合わせられるんでは
(スカの場合男だからY染色体必須だけど)。
確かそんなマウス実験が実際にあったはず。
スマン、染色体のとこもかなり適当なんだ
>>158 GJ!なんか最近なのは魔王ネタより暴走フェイトネタの方が多いなwww
フェイト乙wwww
>>158 朝からニヤニヤニヨニヨしましたwテンポよい言い回しにセンスがw
ぜひぜひコテハンで続投をw
コテハン薦めるのはさすがに自演に見えるぞ
どっかで見たことがあるんだけどどこか思い出せない壊れフェイト+クロノってやつだな。
まあGJ
>>158 >『Homer hit out of the park』
バル自重wwww
>>158 GJ。
ユーノめ、ヤることはしっかりヤってんじゃねーかw
というか最近壊れフェイトさんネタ多いなw
やっぱりフェイトさんはどこかなのはさんに依存してるっぽく見えるのが原因か?
>>149 >三人娘も含めて全員替えが効くし
本編で展開されている総力戦、機動六課戦力無しだと瞬殺されてしまいかねない程度
の実力の地上勤務魔道師部隊員、一体何人集めれば3人娘達のかわりになるんだろう?
あと本編では特に記述されてないけど「高町教官の教え子達」という派閥が存在する筈。
この場合、派閥構成員はほぼ全員が武装局員で構成されているわけだから下手な
政治的派閥組織より協力だぞ。
高町教官の教え子達>別名「高町なのはファンクラブ」だなw
>>169 いや、本局には教導隊がいるじゃないか。
いままで本局や各支局に固めていたのを数人単位で主要世界に
配置してなのは達がやったように教導すれば六課みたいな組織は
比較的容易に作成できるんじゃないかな?
教導隊は班単位で構成されているから(なのはは時空管理局本局航空戦技教導隊第五班所属)班毎に分けても良いかもしれない。
ゲンヤはともかく3人娘は本局がむしろどんな手を使っても引き取るだろ…
確かに能力だけあっても干されることはあるけど、
クロノ・リンディ・レティ・グレアム挙句に老人会(3提督)までいたら安泰安泰
俺もこんなコネ欲しいわww
そろそろいい加減にしとけよ、お前ら
いつまでもエロパロスレでチラ裏し続けやがって
お前らのそのカキコがこのスレに対して何かの役に立ってるとでも思ってるのか?
ゴミはお前らのオナヌのティッシュだけで十分なんだよ
>>172 教導隊を前線送りって…。
それどこの敗戦間近の軍隊?
擬人化フリード×エリオの人マダかな・・・
ずっと待ってるぜ!
三人娘は貴重な戦力だが、全く替えがきかないわけでもないってのが妥当じゃないか。Sランクは希少だが、それでも教導隊のことを考えれば100人以上いるみたいだし。
天才と言われるプログラマーが企画家を指して言った台詞。うろおぼえだけど。
「僕の技術は時間や効率などで無駄は出るけど替えがきく。
でも彼の替えはきかない。
片田舎の何もない荒野にでっかいお城を建てて毎日お祭りをするんだって言って誰がスポンサーを説得できる?
彼にはできるんだよ。僕にはできない」
ネズミーランドの事かwwwwww
おいおい、あのお団子頭の話題はやめとけよ
>177
問題は管理局が面倒を見てる世界も結構な数がある点だ。
なにせ、管理外世界の小学生だろうが「協力」という名でこき使ってたくらいだからな。
むしろ慢性的人材不足なのではないか?
希少魔導師を抱え込むことはあっても、放出することは考えにくいが。
お前らいい加減にしないとクロノさんのデュランダルからエターナルコフィンが来るぞ。性的な意味で
最近なのは達三人の行き着く果てもまたあの脳味噌なんじゃないのかと
怖くなっている俺がいる。
>>183 最終的には太陽に突っ込むというわけかw
>>184 ……VS複製人間だっけ?
何故かEDを三波春夫が歌ってたなぁ
時空管理局地上本部の地下数百メートル。正方形の小さい足場が浮遊して点在するその一角に、
脳と脊髄だけになったかつて魔導師キャリア3人娘といわれた彼女らのなれの果ての姿があった。
培養管の最下部にFate・T・HARLAOWNと刻み込まれた円筒から合成音が聞こえてくる。
「ねー、ひまなんだけどーなのはー」
隣に設置されたNanoha・Takamatiと刻まれた培養管から、相変わらずの返答が帰ってくる。
「もう何回もいわないでよー、エリオとキャロの玄孫の写真とかは?」
「多すぎて誰が誰かわかんないんだもん、大体あの子達危うく大台まで作りかけたんだから…」
「初子が16とかだったっけ…信じられないよねー、私なんて死に掛けてたのに。今もそうだけど」
「ああもう、こんなんやっぱやめときゃよかったなぁ、ひまでひまでかなわんわー」
3本目のHayate・Yagamiと書かれた培養管から突っ込みが入る。
「ていうかヴィータちゃん、なんでまだぴんぴんしてるの?」
「ほんまになあ、こないだも新人研修いうて一発かましちゃるーとかいっとったわー」
「えー、ひどーい、私らも体作ってもらってでよーよー」
「なのは、それで一回でたけど魔法使えなくっていやーとかいってすぐ戻ってきたじゃない…」
「ぶー、フェイトちゃんがスカリエッティぼっこぼこにするからー」
「そ、そんなこと今更言われても…何年前だっけ、あれ」
「覚えてないよそんなの…というかいい加減廃棄処分でいいんだけど」
「そんなこというてもなぁ…地上本部の最高責任者適任者がおらんからって、
もうよぼよぼのうちら引きずって決まるまでお願いだからーって話やったんやけどな」
「いまだに決まってないんだよね?」
「せやー、そらー責任持つの嫌やろうけど、いい加減にして欲しいわー、
ちょーシグナムあたり突付いてさっさと決めさせてまうかなあ」
「もうエリオもキャロも立派におじいちゃんおばあちゃんなのに、まだ嫌がるんだよね…」
「あーもーユーノ君のところへいかせてー」
「わーっかったわーっかった、今度ティアにいい加減なんとかするようにいうとくーくたばる前にー」
平和過ぎるというのも案外罪なのかも知れないと切に思う、なのはさんなのでした。
ワロタ
188 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 16:55:47 ID:z1DK61Om
>>186 ワロタ。年食って脳味噌なったわりに軽いなw
案外書いてみたら意外と普通で安心した罠。
…まあシュールなのは堪忍な。いい子達だから生に執着したりはしないだろうしww
ゼスト。クイント。メガーヌの三人のドタバタな日常
メガーヌさんはゼストが好きだけどゼストはクイントさんの事が好き
でもクイントさんは眼中にない
そしてメガーヌさんの嫉妬が
笑撃の珍騒動を引き起こすって感じで
192 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 17:09:00 ID:z1DK61Om
アギトがシグナムをロードにする事を拒否する。しかも理由「ニートは嫌だ」
193 :
192:2007/09/12(水) 17:10:29 ID:z1DK61Om
済まない。こんなリリカルなのはは嫌だ のスレと間違えた……スルーしてくれ……orz
吹いたじゃないか。
シグナム『主はやてがユーノと結婚してくれれば収入が安定するから安心してニートできるな』
「なぁ、シグナムせんせ、剣術おせえてんか」
「剣術ならゼスト先生に教わりなさい」
「せやけど、ゼストせんせはこのごろ来はらへんもの」
「私は剣術が苦手だからな。手習いならいつでも教えるが」
「うそや。おとうちゃんが言うてはった。シグナムせんせは「きどうろっか」の「ふくたいちょー」やて。なぁ、せんせ。剣術おせえて」
シグナム先生は楽しげに高笑いをいたしましてね、「絶対に働きたくないでござる」と
>>197 シグナム『働いたら負けかなと思ってる』
いずれにせよ地上本部の「質を量で補う」戦略構想は時空管理局的にはアウトなんだろうな。
時空犯罪者がロストロギアという「規格外品」を持ち出してきた時、管理局側も
エースオブエースという「規格外的存在」で対抗しないとダメなわけだから。
ガンダム系の「巨大MAは雑魚には強いがエースには弱い」というのに似てるな。
さて…脳みそなんて書いてないでいい加減、white mother後編投下しまっしゅw
〜あらすじ〜
うっかりユーノがフェイトに手を出しちゃったせいで家出した挙句、
スカリエッティに篭絡されて婚姻届まで出しちゃったなのはさん。
果たしてフェイトはなのはを取り戻せるのか!?スカリエッティの目的とは!?
全てが明らかになる最終章。どこへ行くかは筆者ですらわからない!?
読みにくかったらごめんなさい!なのはは俺の嫁って方は読まないほうがいいかも。
「もっとしたいよ〜」(キャロ談)
…また今度ナ
ふわりと空中から降り立ったなのはが、森の中の一角でへばるトーレ、セッテ、セインの目の前で
バリアジャケットを解除し教導隊制服に姿を戻す。
「うん、今日はこんなところかな。お疲れ様」
と微笑むが、座り込んだ3人は答えるのも酷な様子であった。
「あ、ありがとうございました」
トーレが辛うじて声を搾り出すと、うん、と答えてアジトへ続く洞窟の中へと姿を消した。
「セインさん、もう壊れそうです〜」
いもむし状態で顔をべったりと草の上につけて、セインがぼやく。
「本当に人間か?あいつは」
普段感情を表に出すことのないセッテをしてそう問わずには居られないほど、彼女の力はまさに人間離れしていたのである。
「そういうな。あの方のおかげで我等の蓄積データも、尋常ではないクオリティに高まっているとドクターも喜んでおられる」
と、トーレ自身も言いつつも、さすがに連日続く超ハードな訓練には正気を疑っていた。
アルコールに溺れていたなのはに、ドクターがナンバーズのトレーニングを勧めたところ快諾したのはよかったが、
返って回復しすぎて相手をする方は惨状を呈する始末であった。
「しっかし〜、よくわからないね、あの人。あんなに優秀なのになんで裏切ったの?」
セインの疑問も当然である。逃げだすどころか、本来は敵であるはずなのに自分自身から
でていく意思が全くないようにしか見えないのだから。
「優秀過ぎるが故の孤独というものもある。ドクターと一緒だ」
「ふ〜ん…凄い優しいしさあ…私達の能力もちゃーんとみてしっかり育ててくれるのに、ねえ」
「ああ、そうだな」
自分の掌を見つめながら、人間というものは難しいな、とトーレも思わずにはいられなかった。
ラボのメインルームに戻ったなのはに気づくと、夫は静かに振り返った。
「おかえり、なのは。どうだったかな、午前中の訓練は」
「うん、みんなすごくいい感じだよ」
「そうかそうか…まあ私の作品だから当然だが、君のおかげでさらに磨きがかかって喜ばしい限りだよ。
午後もお願いできるかい?」
そういって優しく肩を抱かれて、素直にうん、と笑顔になった。
朝日の中、すやすやと穏やかに眠るフェイトの隣で、相変わらず細身で金髪の髪を後ろでひとくくりにした
ユーノ・スクライアは上体だけを起こして、意識と外したメガネの位置を確認しながら額に手を当てた。
隣りで安らかに眠る人は、なのはの結婚のニュースの直後は動揺とショックが激しかったが、
体を重ねることで最近はすっかり落ち着いてしまっていた。
あれから、数ヶ月。
婚姻届のニュース以来、フェイトを筆頭にスカリエッティ一味の捜査は延々と行われていたが、
手がかりどころか、レリックの報告すらもなく気味の悪いほど平穏な日々が続いていた。
半ば諦めて甘えてくるフェイトに、もうこのままでいいのでは――とユーノですら思い始めていた。
「ん…」
幸せそうに寝返りを打つフェイトの髪を静かに梳いていたが、携帯電話が鳴った。
「はい、ユーノです」
「ユーノ君、フェイトちゃんそこにいてるか!?」
かけてきたはやては昔からの知り合いだし驚きはなかったが、声の調子が明らかに切羽つまっている。
「うん、いるけど、なにかあったの?」
「大変なことになってるんや、ちょい画面だすな」
「う、うん」
開かれた画面に映し出されたのは、首都上空に浮かぶ多数のガジェットドローンと、巨大な三又の主砲を持つ鉄の塊であった。
「これは、アインへリアル?!完成してたの?」
管理局地上部隊上層部が秘密裏に作成していた巨大な質量兵器。
その存在自体はユーノも知っていたが、どの程度出来上がっているかなどは最重要機密で知っているはずもない。
「そうや…それがな…奪われたんや」
「え?誰に」
「ん…?」
話し声に意識が戻ったフェイトが、薄っすらと目を開ける。
「それが…」
アインへリアルを映し出すスクリーンが順次拡大し、そして映し出されたのは寄り添うように飛ぶ、よく見慣れた白い服の魔導師――
「なのは!」
ユーノも驚かせる勢いで画面に飛びついたフェイトに、映像に割り込んだはやてが真剣な表情で語りかける。
「フェイトちゃん、悪いけどお願いできるかな」
「うん!もちろん!ちゃんとなのはを連れて帰ってくる!」
「うん、辛いやろうけど…お願いな」
「大丈夫、任せて」
「わかった。アインへリアルは管理局地上本部で奪われて、現在ここ、機動六課に向かってる。
戦闘機人もかなりの数が動いてるから、六課始まって以来の大捕り物や、よろしくな」
「うん、現地に直接向かう」
「了解」
通信の画面が消えると、するりとベッドから降りて慌しく制服を着込んでいくフェイト。
すっすっ、と衣服身にまとい、もうあとは上着を取って飛び出さんばかりの彼女を、
シーツを腰に巻いたままユーノは後ろからゆっくりと抱きしめた。
「フェイト」
「うん?」
「無茶は…だめだよ」
「うん、わかってる、でもね」
手に握ったバルディッシュを見つめなおして、すっと深く息を吸う。
「なのはを助けられるのは私だけだから…私の命はなのはに救ってもらって、今日があるから。今度は私の番」
「うん」
「いってきます!」
上着を手に取ると、振り返って短くキスをした。
アインへリアルが奪われる数時間前、スカリエッティのラボではウーノが慌しくコンソールと格闘していた。
「ナンバーズ全員、所定の配置につきました。ルーテシアお嬢様とゼスト様も協力して頂けるそうです」
「そうか、楽しい宴になりそうだ。さて、あとは」
隣りに佇んでいる、全く髪を結んでいない妻の方に視線を向ける。
「準備はいいかい?」
こくり、と頷くとぽん、と赤い宝石を弾く。
「standby ready...setup」
戦闘服に変わると同時に、左手に愛杖が握られる。
「といけない、これを渡さなくてはな」
と、異様に赤みがかった金色のマガジンをなのはに手渡した。
「ジェイル」
「ん?」
「その、今まで、本当にありがとう」
「なあに、能力のあるものに対して環境を用意するのは当然だからね。礼をいわれるまでもないよ、ククク」
「うん…研究、頑張ってね」
そっと夫の横顔を見つめた後、そのまま頬に小さくキスをした。
「愛してる」
「ああ、いっておいで」
「うん」
儚げに微笑むと、身を翻し入り口へ向かって飛び去った。
「よろしかったのですか?」
「なにがだい、ウーノ」
「いえ、もしかしたらもう二度と会えないかもしれないのでは」
「それはそれで構わないさ。彼女自身もそのつもりだろう」
「…そうですか」
「今回の事態も、実は彼女が原因でね。クライアントからあれを置くなら六課を潰せと言われている。
まあどう転ぼうが、大筋のプランには影響はないさ。
それに、残念ながら、遠い昔からあるかないかわからなかったようなものを私に期待されても、持ち合わせていないのでね。
あれば悪くないのかもしれんが、その答えはどちらにしろ今から向かう先にしかないんだよ」
「向かう先といいますと…フェイトお嬢様ですか?」
「そう、フェイト・テスタロッサ。かのプロジェクトFの残滓だよ。まあ、お手並み拝見と行こうじゃないか」
ククク、と楽しそうに笑うドクターを見て、ウーノもつられて微笑んだ。
「はい」
機動六課の指揮官室。ロングアーチスタッフの3人娘が慌しく動く様子をはやてと隣に立ったグリフィスが見守っている。
「グリフィス、やっぱりカリムとは連絡つかへんか?」
「はい…かなり遠い世界に視察にでているらしく、戻ってきても間に合わないかと」
「そっかー、弱ったなー、クロノ提督はもう使えんし、隊長の解除だけで乗り切るしかないな…」
管制主任のシャーリーの声が響く。
「シグナム副隊長、ヴィータ副隊長、戦闘機人4体と接触。戦闘を開始しました」
「ん」
(はやてちゃん)
突然の思念通話の主は、本来であれば医療担当のシャマルであったが、六課付近の戦闘ということもあり防衛指揮を担当していた。
(どしたシャマル?)
(それが例の騎士と召還師を発見したんですが、今のところ動く気配がなくて)
(そっか…本当はシグナムとヴィータを手伝って欲しかったけど、それじゃしゃーないな…とりあえず監視をお願いしていいか?)
(了解しました)
(ザフィーラもいいか?)
(心得た)
(シグナムとヴィータ、リィンもごめんな)
(ご心配なく、この程度すぐに片付けます)
(おう、任せとけってー!)
(お任せです!)
(そやな、任せたで)
思念通話が途切れるのとほぼ同時に、計測担当のルキノの報告が続く。
「アリンヘリアル、距離5万、主砲発射距離まで到達予測あと20分です」
「20分か…それまでに片付けんとな…」
「フォワード隊のヘリ、フェイト隊長と合流、迎撃ポイントに降下します」
「うん」
(頼んだでフェイトちゃん…!)
フェイトがヘリのハッチから飛び込むと、バリアジャケット姿のフォワード隊とギンガが一斉に不安そうな視線で出迎えた。
「ごめん、遅くなった。ティア、状況を教えてもらっていいかな」
「はい。現在アインへリアルは、首都クラナガンより機動六課隊舎に向けて進行中です。
主砲発射可能地点への到達予測時間は20分後。付随する戦力は、確認できているだけで地上に戦闘機人3機、
それから…高町なのは元一等空尉が制空をしています」
「うん、ありがと。じゃあ、私がなのはを抑えるから、ギンガ、スバル、ティアで戦闘機人をお願い」
「はい!」
ティアの力強い返事にギンガが続ける。
「了解しました」
「エリオとキャロは、上空のガジェットを潰しながら、首都の航空部隊と協力してなんとかアインへリアルを止めて欲しい」
「了解です、フェイトさん」
「はい、なんとか頑張ってみます」
「…あの、フェイト隊長」
「ん…何かな。スバル」
不安そうな瞳のまま、揃えた足の上で両の手を結んだ。
「その、なのはさん…帰ってきてくれますよね」
「うん、大丈夫。任せて。ちゃんと連れて帰ってくるからね」
「はいっ!」
地上に降り立ったスバルを迎えたのは、同型のデバイスを持つノーヴェの強烈な蹴りだった。
ガードすることしか出来ず派手にぶっ飛ばされる。
「うわあっ!」
フォローしようとするギンガに対して、複数の小さなダガーが間髪いれず飛来し、静止する。
「インヒューレントスキル・ランブルデトネイター」
「くっ」
激しい爆発を辛うじて退いてかわす。
「ギンガさん!」
「っと〜アンタの相手はこっちっすよ〜」
ティアを魔力弾で牽制しながら、ウェンディがボードと共に軽やかに旋回した。
逃げるウェンディに対して、クロスミラージュの弾丸が襲うがするすると避けられてしまう。
(ギンガさん、スバル、長引かせちゃまずい。集中して一体ずつやろう)
(了解、ティア)
(了解)
「飛べもしないくせにほんっとよくがんばるっすね〜」
ティアが露骨に、むっとした表情をしたのを見て、スバルが何か思いつく。
(ギン姉、あれやろう!)
(了解、スバル)
一気にウェンディに向かって走り出すスバルとギンガ。
「あっれー?補助魔法なしでどうする気っすか〜?」
武装の上でけらけらと笑う、ウェンディに対してさらに速度を速める2人。
「いくよ、スバル!」
「うん、ギン姉!」
ギンガが、突然地を蹴るとそのまま倒立し、両の腕を縮めながら上に向けた足に、スバルが飛び乗った。
「へっ?」
「スカイリボルバー…」
2人の極限まで屈伸した脚が一気に伸び、どん、っという音と共にウェンディの目の前に舞い上がるスバル。
「う、うそ!?」
「はりけえええええええええん!!!」
避ける間もなく全力の拳が彼女のボードを破壊した。
返す蹴りで地面に叩きつけられるウェンディ。
「ウェンディ!」
チンクの叫びが届く前に、ティアの弾丸が届くかに見えたが、
「じゃっじゃ〜ん、セインさん参上〜」
地中からふわっと飛び出したセインが共に地に潜り難を逃れた。
「てめえよくも!」
ノーヴェが勢いよくティアの背後から蹴りを入れたが、幻のように消え去った。
「くっそー!」
物陰に隠れてティアが指示を飛ばす。
(ナイススバル!)
(いぇい!)
(これで実質あと2体。さっさとやるわよ!)
(おう!)
くるくると旋回する、黄色の円状弾がアインへリアルの側面に突き刺さったに見えたが、
派手な爆発の割には傷ひとつついていなかった。
「くっ…魔法が利かない?」
「無駄だよ、フェイトちゃん」
アインへリアルと無数のガジェットを背景に、髪を降ろしたまま、虚ろな瞳で目の前に浮かび上がってくる元、親友。
「…なのは」
「この子はね、いったん動いちゃえば、魔法なんて利かないの」
「どんな兵器でも、必ず穴はあって崩し方もある。…一緒に勉強したじゃない」
「そうだね…」
呟いて、エクセリオンモードのレインジングハートを水平に構えなおす。
「懐かしいな」
「…ねえ、なのは。もうやめよう。このままじゃ不幸になるばっかりだよ。今からでも遅くない。帰ってきて」
ふるふる、と首を振る。
「それでも、私はあのひとの望みを叶えたいから。それだけだよ」
「そんなに、そんなにあの男が大事なの?」
「あの人はね、フェイトちゃんが思っているような人じゃないよ」
「嘘だ!生命を弄ぶ様な人間がまともなわけがない!」
「言ってもわからないと思うけど、ドクターはね、望まれたことをしているだけ。
自分の能力、ううん、存在を受け入れてくれる場所が今の形しかなかったんだ。
そして私も、あの人の側でなら必要とされる。例えそれが、利用だったとしても構わない。
それにね、あの可哀想な子達を放って置けないんだ」
「なのは…」
「もし…私を止めたいんだったら、力づくで止めて見せて。それが唯一の真実だから。レイジングハード、エクシードモード」
「Exceed Mode」
光と共にバリアジャケットが本気の形態へと変わる。
「…そっか、やっぱりやるしかないのかな。はやて、リミッター解除をお願い」
通信で呼びかけると、小さな画面にはやての顔が現れる。
「わかった、私からは何もいえへんけど…ひとつだけ。2人とも死んだらあかんで」
「うん」
「……」
「隊長・副隊長、リミット・リリース。リリースタイム90分」
カチリ、と画面の向こうで赤い魔法陣がオンになり、それに合わせてバルディッシュをザンバーフォームに変えて、足元に陣を作る。
「…捨てればいいってわけじゃない。逃げれればいいってわけじゃ、もっとない」
「……」
「最初で最後の本気の勝負。私が勝てなかったらなのはの好きにしていいけど、その代わり私が勝ったら必ず帰ってきて」
「そうだね…ふふ、昔の私もそんなこといったっけ」
「なのは…」
虚ろだった瞳に、確かな力が宿る。
「いくよ、フェイトちゃん。レイジングハート、カートリッジロード!」
リミッターも解除され、速攻で片付けられると思っていたシグナム、ヴィータは背を合わせて戸惑っていた。
「ヴィータ、気づいたか」
「ああ、こいつら、マジやる気ねーな」
ヴィータはリィンとユニゾンし、白くジャケットを変えていたが、周りを囲んだ4体の戦闘機人は1体も落ちていなかった。
「時間稼ぎか…」
「それだけならまだしも、なんかこいつら私らの癖知ってるみたいな動きしやがる。なんつーかなのは相手にしてるみてえだ」
「あいつが鍛え上げたのだろう。全く、敵に回すとこれ以上厄介な相手はないな」
「ちっ、くそ…こんなことしている場合じゃないってのによ」
晴れ渡った遠い空の向こうに見える、巨大な鉄の塊が徐々に六課隊舎に近づいていた。
黄色い弾丸と薄く桜色の弾丸が激突し、すれ違ったものもお互いの魔力障壁の前に砕け散っていく。
「バルディッシュ、ハーケンフォーム!」
「Harken Form」
自身の黄色い弾丸、プラズマランサーを追って、なのはに向かって突き進む。
「エクセリオンバスター」
速度に任せて、桜色の光線を紙一重で交わすと振り上げたバルディッシュを叩きつける。
「Round Shield」
輝く黄色い刃を片手で軽々と受け止めると、くいっと引き上げられたなのはの愛杖に合わせてバスターが方向を変えた。
(バスターリバース・回避・ランサーターン・バスター相殺・ザンバーチェンジでいけるかな)
(バスターリバース・回避・ランサーターン・バスター相殺・ザンバーチェンジに、アクセルシューターかな)
背後から帰ってきたバスターをフェイトが上空にかわすと、待機していたランサーが迎撃し煙幕ができた。
「Zamber Form」
大きい両刃に形を変えるバルディッシュ。なのはがいたで在ろう位置に切りつけるが――
ふわり、とかわされしかもその周りにはいくつもの光弾が浮かんでいた。
「アクセル――」
「くっ」
「シューット!」
無理矢理バルディッシュの刃で撃ち殺すが、押されている感が否めない。
「はぁ、はぁ」
(相変わらず、強くて、速い…その上読みきられてる…)
知ってか知らずか睨むフェイトの高さまで余裕の表情でゆっくりと昇ってくるなのは。
「なんだ、私を止めるんじゃなかったの?」
失望と共に消えうせていく瞳の色。興味のなくなったおもちゃのように視線を返される。
「まだまだっ」
「ふぅん…これでも?」
赤みを帯びたマガジンを取り出すと、レイジングハートにがちゃり、と差し込む。
「レイジングハート、レリックカートリッジ、カートリッジロード」
「えっ!?」
「Relic Cartridge, Cartridge Load」
ガシャリと気味の悪い音をたて、異様に赤みを帯びるレイジングハート本体。
「アクセル――」
危険な色合いの光源がレインジングハートの先端に宿った。
「バルディッシュ!」
慌しくハーケンフォームに戻すと、そのまま刃を投げつける。
「ハーケンセイバー!」
「シューット!」
幾筋かの光源は相殺したが、殺しきれなかったアクセルシューターがフェイトの眼前に迫る。
「うっ」
「Defenser Plus」
バルディッシュが無理矢理カバーしてくれるが、あっさりとヒビが入り、そして破綻した。
ドーン…
わずかな抵抗も空しく、可視できるようになったフェイトのデバイスを握る腕には血が伝う。
バリアジャケットも、髪を結ぶ黒いリボンまで久方ぶりに削られている。
(まずい…パワーで勝負したらなのはの思う壺だ…なんとかしないと…)
ゆったりと浮いている白い悪魔のデバイスが、白い吐息を吐き、再びカートリッジを飲み込んだ。
何度目かわからない跳躍を終えて、エリオが大きくなったフリードの背に降り立った。
「はぁ…はぁ」
「だ、大丈夫?エリオ君」
「うん、なんとか…でもこの数は…」
首都の防衛戦力と共同でひたすらガジェットを潰していたが、とにかく数が多い。
「T型密集ポイント3時方向作成完了!お願いします!」
「あ、はい!フリード!ブラストレイ!」
コオオ、とガジェットを追い込んだ方向に向かって炎弾を構える。
「ファイヤ!」
激しい炎に巻かれて、焼け焦げたガジェットが大量に落下していく。
「きりがないよ、これじゃ…」
キャロの顔に焦燥が浮かぶのも無理はない。アインへリアルの主砲発射地点までもうあと10分もないのだ。
「しかも魔法利かないみたいだし、どうすれば」
「フェイトさんは…」
遠くの方でかなり激しい戦いを繰り広げている隊長は、傍目から見ても旗色が良さそうには見えなかった。
「アインへリアル上部よりエネルギー弾来ます!推定Aランク以上!」
「えっ」
鉄の塊の上部から発生した鋭い光源がこちらに真っ直ぐ向かってくる。
「ケリュケイオン!」
「Protection」
防御フィールド発生直後に、直撃。一瞬、フリードの高度が下がりバランスを崩しかけたが、何とかこらえた。
「キャロ!」
「だ、大丈夫…でもこれ、誰かブーストしてる…?」
アインへリアルのメインナビゲータールームで、コンソールを叩くクアットロはご機嫌であった。
「ふっふ〜ん」
ディエチが思わず問いかけるほどのご機嫌振りである。
「クア姉…楽しそうだね」
「ふっふーん、それはそうよ。たまにはこういう大きいおもちゃで遊んでみてもいいじゃない?」
「それはいいけど、次撃てるよ?」
「りょ〜かい。じゃ、お願い」
両手と片膝を床につき、巨大な鉄の塊自体をスキルの対象に変えていく。
「インヒューレントスキル・ヘビーバレル発動」
「ぽちっとな」
クアットロがキーを押すと、巨大なフロントモニターに一筋の光線が延び、その先に浮かんでいた白い飛竜にまた直撃した。
「う〜ん、あと何回もつかしらね?」
「さあ…」
相殺の煙幕で咳き込むキャロの肩を慌ててエリオが支える。
「きゃ、キャロ」
「大丈夫、でもこれじゃ」
「くっそー…くそう」
憎らしげにアインへリアルを睨み返すが、いかんともしがたい現実があった。
再びアインへリアルの上部が光り、今度は二筋の光が見えた。
「わ、わ、キャロ!」
「え?」
涙目のキャロが防御魔法を発動できるはずもなく、エリオは背中で庇うだけで精一杯だった。
直撃――するはずだったが、2人が目を開けてもフリードは平然と飛んでいる。
「あれ?」
巨大な緑色の魔方陣が展開され、それは見事にかき消されていた。
防御の主は、金髪の髪を後ろでひとくくりにした、メガネをかけたありきたりな格好の兄ちゃん。
「ユーノさん?」
キャロの問いかけに、うん、と頷くとその向こうで長身の尻尾の生えたオレンジ頭がガジェットをぶっ飛ばしていた。
「アルフ!」
「アルフさん!」
「よー、エリオ、キャロ、元気か?ちょっと心配でな。来てやったぞ」
再び二筋の光が来襲したが、ユーノは平然とそれを受け止めきって見せる。
「防御は僕がやる。あと、アインへリアルの攻略法、調べてきたよ」
「え?本当ですか?」
エリオの問いに頷くと、説明を始めた。
「魔法嫌いのゲイツ中将だけあって、嫌味なぐらい対魔法性能の素材と構成で全体を作ってあるんだけど、
一箇所だけ防御できない箇所があるんだ」
「防御できない箇所?」
「うん、3つの主砲…つまりあの穴の中に強力な魔力砲を打ち込めば、奥まで破壊できるはずだよ」
「強力な魔力砲を3発ですか?」
「そうだね…1発を3回か、3発を1回でもいい」
「強力な魔力砲…ヴォルテールだとあの正面からは撃てないし…」
「う〜ん、僕じゃ無理だ…」
悔しそうにストラーダを見つめる。
「誰か他に撃てそうな人は?」
「無理です…八神部隊長も能力限定されたままですし、フェイトさんも」
ユーノは遠くで激戦を繰り返す2人を寂しそうに見たが、それ以上の発言はなかった。
「う〜んこまったねえ」
アルフも一緒に悩んでくれるものの、知恵の足しにはなりそうもない。
「あ…」
キャロの指先に出撃前に一応、とポケットの奥に入っていた例の薬の瓶が当たった。
「……エリオ君」
「うん?」
後ろに座っているエリオに、思いつめた目で問いかける。
「あのね…もし私がどんなことになっても、受け止めてくれますか」
「え?それはどういう意味?…あ」
キャロの手の平に乗せられた薬の瓶をみて、言っている意図を理解する。
「…うん、わかった。どんなことになっても、ちゃんとキャロを助ける」
「うん、ありがと。私やってみるね」
速度に任せてなのはを崩そうと、あらゆる方向から切り込みを図るフェイトだったが、
魔力感知能力と経験と読みで、ソニックムーブすら止められてしまっていた。
(だめだ…私の斬撃が線なら、なのはの防御は面…崩せない)
「終わり?」
「はぁ…はぁ…」
(なのはにリミットブレイクを仕掛けるわけにも行かないし…でもこのままじゃ)
「ああ、なんだ…もう時間切れ」
「え?」
彼女が振り向いた先のアインヘリアルは静止していた。ゴゴゴゴ、と地響きのような音が聞こえ始める。
「あ〜あ、やっぱりフェイトちゃんじゃ、だめだったね」
「……」
「役立たずでちっとも使えない。どこへなりと、消えていいよ」
「なのは…本気でいってるの?」
「本気だよ?レイジングハート、レリック・カートリッジ・ロード」
「くっ…」
(やるしか、ないかな…)
機動六課の指揮官室には絶望的な雰囲気が漂い始めていた。ルキノの悲鳴に近い報告が響く。
「アインヘリアル、チャージ開始!推定カウント残り約120秒!」
「八神部隊長!隊員の避難を!」
グリフィスの判断も至極真っ当である。人的被害を出さなければまだましなのだから。
「…いや、まだや、まだおわってへん」
「え?」
はやての台詞はシャーリーによって肯定された。
「あれ?アインヘリアル正面に高エネルギー反応!AA…AAA…え、S+!?…まだあがってます!
しかもこれってLightning04!?キャロちゃん?!」
「どんなことがあっても、最後の最後まであきらめへん。それが機動六課の魂や!」
昇りきった陽の光を真っ白く綺麗に反射するフリードの背の上で、
高い空の風を感じつつキャロはアインヘリアルを眼前に見据えて立っていた。
薬の瓶の蓋をあけると、数えもせず錠剤を瓶の半分ほどを一気に手のひらに開け、水も無しに飲み込む。
体の中に満ちていく膨大な魔力。瞳の色も薄い青色へ変わっていく。
「どんな無茶をしても、命をかけても、守らなきゃいけないものがある…そうですよね、フェイト隊長…なのは隊長!」
宙に浮かびあがり、巨大な魔法陣を展開していく。
薬の効果か否か、背中のマントに黒く大きな『六課魂』の3文字が浮かび上がった。
「いくよ、フリード!竜魂臨界!天翔ける星、地を這う炎、荒れ狂う水!三振りの剣となりて我が祈りに応えよ!
竜魂臨界、アルティメットフォーム!!」
フリードの巨体が原型を確認できないほど白い光に変わって、さらに膨れ上がっていく。
三倍近く大きく成ったところで、光が弾け現れたフリードは前より逞しく、そして長い三つ首に変わっていた。
空に三頭分の咆哮が響き渡る。
クアットロはとても愉快そうに、主砲のチャージ率を示す3本のゲージを見ながら発射準備を進めていた。
「ふっふ〜ん、あと10%〜、ディエチちゃん、準備はいい?」
「いつでも」
「なんかやってるみたいだけど…1本でも当たれば十分なのよね〜、ほんっとおっばっかさん、あ、あと5%」
その声を聞いて、ディエチは自身のスキルを発動させた。
「インヒューレントスキル・ヘビーバレル・セカンド発動」
「チャージ完了120%っ、そーれっと!」
モニターには主砲の先端に光が湛えられて行くのが映し出された。
横並びの主砲の光り輝く様を前にしても、巨大な魔法陣上のキャロと直下のフリードは全く臆する気配もなく堂々と構えていた。
「フリード!」
彼女の呼吸に合わせるように、ゆっくりと首をもたげそれぞれの首が主砲と正対する。
「アルティメットブラストぉ――」
フリードのそれぞれの口腔の先に作り出される、主砲の直径にも負けないかなり巨大な青い光球。
先に放たれたのはアインヘリアルの主砲であったが、光球はまだ膨らんでいく。
「ストリーーーーーーーーーーーーム!!」
ドンッ、ドンッ、ドンッ!
まさに眼前に迫る黄色い光に対して、ようやくそれは放たれた。
真正面からぶつかり合うかに見えたが、主砲の光はまるでなかったかのように食われつつ、
巨大な青い3本の光が主砲に向かって凄まじい速度で突き進む。
フロントモニターに迫る青い光に、クアットロはメガネをずり落として唖然とするしかない。
「そ、そんなぁ」
状況を客観的に分析し、ディエチが冷静に助言する。
「クア姉、逃げた方がよくないか」
「やーん、うっそー?!」
青い光が主砲の中に吸い込まれ、内部どころか威力過剰で一気に後部まで貫通し、ピキ、ピキと何かがひしぐような音の後、
一気に大爆発を起こし、四散した。
先程のお通夜のような雰囲気はどこへやら、シャーリーの明るい声が状況を報告する。
「アインヘリアル、完全に沈黙!」
おおお、と部屋中に溢れる感嘆のどよめき。
「よっしゃ!さすが六課自慢のフルバックや!」
さらにルキノが朗報を続ける。
「六課付近の戦闘機人、撤退していきます。アインヘリアル側も、随分前に離脱した模様です」
「うん…追跡はしたいけど、まあ今回はしゃーないかな…あとは」
スクリーンに映し出される、白と黒の魔導師。
「あの2人だけやね…」
なのはの瞳は沈んでいくアインへリアルを目の前にしても、何も変化がなかった。
「…じゃこっちもそろそろ終わりにしようか」
「……」
(とにかく、隙を作らないと…一番いいのはスターライトブレイカーだけど…)
カートリッジが無言で飲み込まれると、無数の弾丸がなのはの周りに生成されていく。
ハーケンフォームだったフェイトは円状弾をすかさず投げつける。
「はぁっ!」
(回避・ソニックムーブ・ラウンドシールド・誘導弾発射・後退・トライデントスマッシャー・再突撃で確実に捕まえる!)
(回避・ソニックムーブ・ラウンドシールド・誘導弾発射・後退・エクセリオンバスター・スフィア迎撃・
レストリクトロックで詰みかな)
なのはが余裕でかわすと、読みどおり高速移動が発動する。
「Sonic Move」
「Round Shield」
がし、と完璧なタイミングでバルディッシュを止めたなのはは、準備された魔力スフィアを当然の如く向かわせる。
一瞬で退がってかわしたフェイトは、カートリッジをロードし、左手をなのはに向けた。
「トライデントスマッシャー!」
「エクセリオンバスター」
読み通り、エクセリオンバスターで迎撃するなのは。
「Sonic Move」
魔力の相殺を待たずになのはの懐に飛び込もうとするフェイト。
だが残っていた魔力スフィアに思いっきり全力で迎撃されていまい、視界と速度を奪われ、足止めされた。
「つっ」
体の回りに拘束魔法の発現を感知したが、フェイトには保険があった。
(戻って来い!)
先程放ったハーケンセイバーが旋回し、なのはの横からぶつかるコースに入る。
「!?」
存在に気づいたなのはが視線をそちらに向けた。
(防御タイミングに合わせてライオットフォームでレインジグハートを破壊…いける!)
だが――ハーケンセイバーは空を切り、なのはは幻のように消え去った。
「フェイクシルエット!?」
「惜しかったねフェイトちゃん」
頬に頭上から照らされる思い出したくない桜色の光を感じて見上げると、巨大な収束魔法が出来上がっていた、しかも3つ。
病んだ瞳で見下ろされ、空戦魔導師らしい一言を呟く。
「燃え尽きるまでわずか数秒。空で死ねれば幸せって言うよね」
「Starlight Breaker Genocide Shift」
――実はフェイトはこの『過剰演出』を待っていたのだ。いつかと同じこのタイミングでバインドが来る、それを抜ければ――
拘束魔法の発動を感じ取った瞬間だった。
「Sonic Move」
迷わずなのはに突撃する。
「ライオットフォーム!」
「Riot Form」
「スターライトブレイ」
(え…)
まだ時間があると思っていたのに、既に杖は振り下ろされていた。
――もし、自分が過剰演出を狙っているのに気づいていたら?バインドタイミングを遅らせたなら?
フェイトがそれを理解できた瞬間、なのはの口元がにやっ、と少しだけつりあがった。
――やられた
しかし杖は振り下ろされただけで、何も起こらなかった。
「えっ?」
なのはの胸元に突きつけたバルディッシュも直前でぴたり、と止まっている。
「な…んで?」
問いかけた親友の瞳に、鮮やかな色が戻り涙が溢れていく。
「レイジングハートがね、動いてくれないんだ」
「sorry, my master」
――あ
「うん…実はね、バルディッシュもなんだ」
「excuse, sir」
「フェイトちゃん、あのね」
「うん」
「ユーノ君が私を見てくれないことも、フェイトちゃんのものになるのも、どうでもよかったの」
「うん」
「私はね…フェイトちゃんを取られるのが、嫌だったんだ」
ぼろぼろと零れていく涙。
「うん…うん」
――名前を初めて呼んだあの時から、そう、きっとずっとそうだった。
「フェイトちゃんのこと、好きだよ」
「なのは!」
フェイトがぎゅっと抱きしめると、全ての力を抜いて、泣きじゃくるなのは。
「う、ひぐっ」
「ごめん、ごめんね」
「うっ、うっ……」
ぼろぼろと泣く親友を抱きながら、そっか、そうだったんだ…とようやく気づく。
「私もなのはのこと、大好きだよ」
「うん…うん…」
「ごめんね…」
腕の中の人の力が、ふっと抜ける。
「なのは?」
呼吸はしているが、意識が消えてしまったのは確実なようだった。
「ずっと張り詰めてたんだね。ごめんね…」
しっかりと抱きとめながら、運ぼうとするが、胸のポケットに挟まれた小さな紙に気づく。
「ん?」
紙に書かれていた場所はミッドチルダ廃棄都市区画の一角だったが、スカリエッティ絡みの何かがある可能性が高く、
捜査主任のフェイトは泣く泣くユーノになのはを預けると、フォワード隊と共にそこへ向かった。
該当の建物の屋上にヘリをつけると、消耗の激しいエリオとキャロを残し、4人は記された部屋を探索に出る。
皆が出て行った後、ヘリの中でエリオがようやく安堵感からふうっと息を付くと、隣のキャロにそっと寄り添われる。
「あ…大丈夫?キャロ」
「んとね、実はさっきからもうかなり…」
「んと、どうしたらいいかな?」
「ほっぺに触って欲しいかも…」
真っ赤になってそんなことを言われてする方まで真っ赤になりながら、約束を破るわけにも行かずそっと手を伸ばす。
「ふあっ!」
びくびくっ、とエリオが驚くぐらいの勢いで震えるキャロ。
「きゃ、キャロ?」
「ぎゅーっとして、お願い」
言われるがままにぎゅっと抱きしめると、ふるふる、ふるふる、と可愛らしく体が震える。
「…ごめんね、こんな変な私、嫌いになるよね」
抱きしめられながら、薬の副作用に苦しみながらも健気に理性がそんな発言を許した。
幼いとはいえ男性の役割を必死に果たそうとするエリオはそっと瞳を見つめなおす。
「大丈夫だよ、こんなことでキャロのこと嫌いになったりしないから」
「うん…」
そのまま瞳を閉じられて差し出される唇に戸惑いながらもキスを敢行すると、痛いぐらいぎゅーっと抱きつかれる。
「んんっ」
(このままで…)
(うん)
念話に答えてぎゅっと抱きしめなおすと、少し震えが収まりエリオもようやく少し安心することができた。
該当の部屋番号を探し当てると、緊張の面持ちでフェイトが扉のノブに手をかけ、スバル、ティア、ギンガに
目配せし、頷きを得てから勢いよく扉を開けた。
フェイトが一歩踏み込むと、そこにあったのは――
「え?」
ぼろぼろのベッドの上の小さいゆりかごに載せられた、すやすやと眠る赤ん坊。
「これは一体…」
全員拍子抜けして顔を見合わせていると、壊れた窓に突然巨大なスクリーンが出現し、そこに現れたのは
「スカリエッティ!」
紫色の長髪に金色の瞳――希代の研究者にして犯罪者、そしてなのはの夫であった。
「くくく、先に断っておくがね、これは自動再生だから申し訳ないが返答はない、許してくれたまえ」
録画とはいえ、色々な意味でフェイトが睨み付けるのは不可抗力であろう。
「さて、安心してもらいたいのは、ここにはトラップはない…いやあるといえばあるのだが…
まあ簡単に行こう。そこにいるのは、私と妻の子だ」
軽い眩暈を覚えたのがスバルやティアに悟られたのか、わずかに心配されたが再生は容赦なく続く。
「もちろん健全な赤ん坊…と言ってあげたいところなのだがね、実はちょっと私の遺伝子に細工をしたところ
殊の外上手く行ってね。長いこと研究をしてきたがこんなに上手く行ったことは滅多にないよ、ククククク」
「まさか…」
と、突然ティアが口元を抑えて、気分が悪そうな素振りをし始める。
「ティア?どうしたの?」
「な、なんかこの部屋気持ち悪い…」
「そろそろ気づく頃かな?そう、その部屋は異様に魔力密度が濃いんだよ。もちろん原因はその子だ」
「貴様!」
「クククク、いやまさか、こんなに簡単に上手く行くとはね。過去に成功した試しはないのに、彼女はたいしたものだよ。
ああ、一応説明しておこうか。私が仕込んだ遺伝子というのはだね、古代ベルカで開発され完全実用化されていたんだ。
遺伝子兵器とでも呼ぶべきだろうか?基本的には魔力資質を高める手法なのだがね。
ただあまりの実用性のなさに使われてこなかった。なぜか?それはね、自身のもつ魔力量に耐え切れず――」
片手をグーからパーに開く。
「ボーン、というわけだククククク。大体5歳ぐらいかな?頑張ればもっと行けるかもしれないがね、クククククク」
「なんてことを…!」
「まあ頑張ってくれたまえ。ああ、そうそうちなみに爆発の規模は小規模次元震クラスだ」
「………」
「それでは、ごきげんよう。せいぜい巻き込まれて死なないように気をつけることだね、クククク、くはははははははは」
ブツリ、と途切れる映像。
重苦しい沈黙が部屋を支配する。
「どうしましょうか。部隊長の指示を仰いだほうがいいでしょうか」
ティアの冷静な一言にようやく時が動き出す。
「うん、お願い…」
数分後、ようやく開いた通信の画面にははやてと、事後処理を手伝いに来てくれていたヴェロッサ・アコース査察官の姿があった。
「また、とんでもないことになってもうたな…」
沈痛としか表現のしようのないはやての面持ち。アコース査察官が続けて説明をしてくれる。
「正式名称はジェノサイドホワイト。かなり珍しい技術ではあるけど、手法に関してはほぼ解明済みなんだ。
ただし、滅多に、というか成功例は皆無で、死んだ技術だと思われていたんだが――
まさかなのはさんが試行可能母体、ホワイトマザーとはね。確かにあの魔力資質であれば納得もできるんだが」
「育てることは不可能でしょうか?」
一縷の望みにすがるように問いかけるフェイト。
「前例がないからはっきりとは言えないけど、AMFやその他器具類を使ってどこまでやれるか…
本人の意思が弱ければどうにもならない可能性もある。一般的な判断でいうなら、間違いなくこの場で処分だ」
「そんな…!」
「不確定要素が多すぎて、手に負えへん。そいうわけで…フェイト隊長は無理やろうから、スバル、お願いできるかな」
「……」
ゴロゴロ…と乾いたローラーの音と共にベッドの前に移動するスバル。
「す、スバル、まって、まって!」
じっと赤子を見つめて、ゆっくりと回りだすリボルバーナックル。
大きく振り上げられそして――
ズドン、と叩きつけられた拳は壊れたベッドにさらに大穴を開けてはいたが、赤子にはかすってもいなかった。
ぽた、ぽた、と産着に小さな雫が落ちる。
「…できません」
ゆりかごごと大事そうに抱えあげると、泣きながら画面に向かって叫ぶ。
「どうして、そんなことがいえるんですか!ちゃんと生きてるじゃないですか!
この子だって生きていいんじゃないでしょうか!」
「スバル…」
「どんなに無理だって、絶対助からないかもしれないって言われても、生きてる人だっているじゃないですか!」
そう言われて、はやては待機状態のデバイスをぎゅっと握り締めた。
「もし、この場で処分ということであれば命令には従えません。例え機動六課全部を相手することになっても!」
「スバル…本気?」
ティアの問いかけに迷わず頷く。
「はぁ…で私はまたその我侭に付き合わされるわけ?」
「うん」
「まったくもう、いいけど…正直、機動六課全部が相手ってのはぞっとしないわね」
「ありがとう、ティア。ギン姉は?」
「もちろん」
「フェイトさん…」
「うん、はやて」
「はぁ…まあそう言うやろうとおもったけどな、けど記録が」
言った端から記録なんてありましたっけ?と指揮官室のオペレータ陣から帰ってくる返事。
「ロッサ…」
「ん?白いお母さん?なのはさんなら確かにそう呼んでも差し支えないんじゃないかなあ」
「もう、しゃーないなあ」
苦笑いを浮かべながら、改めて命令を下す。
「じゃ、お母さんのところへ、連れて行ってあげよか」
「はいっ!」
全員の返事が綺麗に揃う。
「フェイトさん」
スバルに静かに手渡されて、丁寧に受け取るフェイト。
「じゃ、お母さんのところへいこっか」
赤子に優しく微笑みかけて、ゆっくりと部屋の外へ向かって歩く。
ベッドに開いた大穴だけが残されて、陽に照らされていた。
この子が後に、二代に渡ってエースオブエースと言われるようになるのであるが、それはまた別の話である。
以上です。やーれやれ疲れた⊂´⌒つ。Д。)つ
しかし、方向性変りまくって気づけば、なんだか熱血魔砲少女バトルアクションアニメみたいな話に
…あ、いいのか(ちょ
アニメでやってくれないから自分でやってみた。反省は…ちょっとしてるw
しかし、まさか都築さんとネタが被ろうとは…夢にも思いませんで
ヤレヤレマイッタネ一週間待って欲しかったよwww
それでは、またどこかでお会いしましょうノシ
あらすじ見て、ちょっと興味を惹かれて、斜め読みして、
>>213で小躍りした、なのははフェイトの嫁派の俺が通りますよ。
>>217 GJ!
レッドアイズアルティメットドラゴン吹いたwwww
220 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 20:40:05 ID:GFHIf7w5
>>217 ぐっじょぶww一件落着ですなww
しかしアルティメットうけるわぁ
GJ!!!
一件落着……で良いのか?
このあとのなのはさんの処遇とかどこぞへ逃亡したであろうスカリエッティ一味とか
なのフェイユーのフェイトとユーノのどっちが両手に花なのか悩むような三角関係とか
色々気になるwww
>>217 グッジョォォォォブ。
これでユーノ捨てられたら今度はユーノが敵に回りそうだなw
ユーノとスカ様のコンビとかだとそれはそれで凶悪な頭脳コンビになりそうだ。
>>217 イイヨイイヨこういう話は大好きだw
一件落着…で良いのか?
ここから、ナンバーズを含めたミッド地上世界を震撼させる愛憎劇が始まりそうだw
>>221 なのはとフェイトに嫉妬するユーノとユーノとフェイトに嫉妬するなのはとなのはとユーノに嫉妬するフェイト…
嫉妬のスパイラルw
>>223 で、今度はスカとユーノの遺伝子を掛け合わせた子が生まれるわけですねw
乙。
フリードがキングギドラに成ったのに噴いた。
そして赤子で二度噴いた。
それにしてもこのスカなのJr.?
出来た子になったらスカはどう思うんだろ?
>>224 おま、スカリエッティ×ユーノを想像してしまったじゃないか。
何だこの怪しい色気あふれるカプールは。
そしてスカ様も出番がなくなると
>>217 たまにこんな面白いのがあるからここに来るのはやめられねぇんだよな☆
スカ陣営視点から白い悪魔の無敵っプリまで、ある意味での痛快ドタバタシリアス展開に充分に楽しめました。
グッジョb
素晴らしい。なんというGJなスカ。
しかし白い悪魔に鍛え上げられたナンバーズって止められるのか?
スカ様とユーノのカプというと
「ユーノ。私は今まで戦闘機人に何かが足りないと思っていた。ソレが今わかった。」
「それは何かな、ジェイ。」
「それはね、君を見ていて気づいた男性美だよ。最も、私ですら君の美しさは再現できないだろうがね。」
「ああ、僕の愛しいジェイ・・・・・・嬉しいけど、それは言いすぎだよ。」
「ユーノ、そんなに謙遜しなくてもいい。私が愛した君は、全てにおいて最高なんだ・・・・・・。」
こうですか、分かりません。ってちょっとガチすぎたか?
>>217 ネタ性もSS性も抜群でGJ!。つーか今週は何処のスレもスカリエッティが輝きすぎている。
>>232 すんません〜BLってよく知らないのですが、こういう事なのでしょうか?
軽く想像しても見た目に嫌悪はしなかった。
>>233 ガチホモ経験者から言わせてもらえばそんなものはただの幻想だ。
跡形もなく棄ててしまえ。
マントに浮かび上がる六課魂はやり過ぎだろwwww
BLはもっとアレでアレな感じ。
これはどっちかっつーとエレガントシンジとか(スレ違いですまない)そういうネタ系統っぽい感じがする
>221 市街地無断飛行とフェイトへの魔法攻撃ぐらいかな(しかもお互い了解の上で決闘)
無断欠勤と失踪が重いですね、どっちかつーとw
とはいえデバイスなくても危険親子だから首も切れないし六課で保護観察ってとこかな
(といいつつ訓練はばりばりやっちゃう)
気が向いたら書いてみるのもいいかもですね後日談
>231 意外と数の子は脆いので(ティアに一瞬でKOされるし)
正直なのはスパルタ訓練+時間稼ぎでも心もとないですよ…一応設定だとヴォルケンには
トーレ・セッテ(VSシグナム)
オットー・ディード(VSヴィータ)
ゼスト・ルーテシア・アギト(ザフィーラ・シャマル、監視)
で一番硬いところ当ててますがこれでも不安かな…と
なんにせよお褒めの言葉多数頂きありがとうございます。すごい嬉しいです!
ちなみに、キャプ翼とかエリア88のネタは気づいた人はいるかな?あと関西弁シャアとか…
キャロ社長は…うんごめんキャロも遊戯も大好きですごめんなさい自重しますwwwwwww
貴様ら…ユーノの尻を貫けるのはd…提督のデュランダルだけだ!
240 :
エロロ:2007/09/12(水) 23:10:03 ID:GxU97pYg
これをみた人ゎ、とってもちあわせだねぇ!!
だってこれを一時間以内に7箇所張り付ければ、好きな人に告らてるん
だもん☆
ぅちゎ暇だったので{どうせ嘘だろ}って思ってやったんだ!!
そしたら次の日・・・大好きなM君に付き合ってくれって告られたの〜!!!
嘘だと思うかもしれないけどやってみて!!!
ちなみに今もM君と付き合ってるょ☆
信じなくてもぃぃけど、自分のことを思えば・・・
今でゎちょぉラブラブかっぷるになってまぁす!!!
みんなにもちあわせをおすそ分け☆やった方が得だょぉぉ!!!!!!
>>239 何やってんですか提督、ほら、とっとと刺身にタンポポ乗せるの終わらせちゃいましょう
そっちこそなにやってんだ提督www
一本書かせて頂きますが良いですよね?
・以前やったなのはとユーノがプロレス見に行く話の続編
・例によってなのはが何故かプロレスオタ化してる
・前回同様ユーノ受難
・筆者は昔のレスラーしか知らん
・実在レスラーがモデルの奴登場
・フェイトはなのは×ユーノ否定派
・はやては面白ければなんでもええよ派でフェイトに協力
・なのははユーノを傷付ける奴はフェイトやはやてであろうとも許さない
・前回と似たような構成だけど最後にエロがある
ではでは…
>>217 いいね!いいね!スカ様好きになったよv
そして、まさかのなのフェイ展開wゴチです!
なんっかなのはさん恐いのに合いすぎw痺れたv
なのはとユーノは運良く同じ日に休日を取る事が出来た為、またデートに行く事になっていたのだが…
「ユーノ君! プロレス見に行こう!?」
「ええ!? またプロレス!?」
笑顔で二枚のチケットを見せるなのはに対し、ユーノの表情は大きく歪んだ。
以前もデートの際にプロレスを見に行って、そこでユーノが大変な目にあうと言う事件があったのだ。
「プロレスはもう勘弁ってこの間言ったじゃないか!?」
「ごめんなさいユーノ君! おねがい! 今回だけはおねがい! この通りだから!」
「ええ!?」
何と言う事か、突然なのはがユーノに土下座をしたでは無いか!
「お願いユーノ君! 今度のプロレスはスタン=ハンソン対アブドーラ=ザ=ブッちゃんって
言う大物レスラー同士の超好カードなの! この通りだから! この通りだからぁぁぁ!」
「なのはやめて! 他の人も見てるよ!」
なのはも余程今度のプロレス観戦に見に行きたいのだろう。周囲の目さえ気にせずに
なりふり構わない土下座をユーノに対して行い、ユーノも戸惑うしか無かった。
そして…周囲の視線が余りにも痛かった。
「おい…あれ見ろよ…。」
「高町一等空尉がスクライア司書長に土下座してるぜ?」
「一体何をやったんだ?」
と、彼方此方からその様な名無し局員の声が聞こえる始末。
「お願いだから! この通りだから一緒にプロレス見に行こうよぉぉぉぉぉぉ!!」
挙句の果てにはなのはが血の涙を滝の様に流し出す始末。もうこれにはユーノも
素直に聞いてあげるしかなかった…
「分かった…分かったよ…なのは…分かったから土下座はやめてよ…。」
「ありがとうユーノ君!」
「ええ?」
先程まで泣いていたのが嘘の様に笑顔になったなのはにユーノも呆れるが、
なのはは円満の笑みを浮かべながらユーノの手を掴んだ。
「それじゃあ明日○○時に△△で集合ね! 遅れちゃダメだよー! じゃあまた明日ねー!」
「う………うん………。」
ユーノは苦笑いしながら手を振るしか無かったが、そんな彼を憎らしい目で見つめる者がいた。
「フェレット男…なのはに土下座までさせるなんて…こんな外道は絶対に許せない…。」
それはフェイトだった。自分こそなのはにとっての一番と考えるフェイトは
なのはが一方的にユーノに土下座する光景をユーノがなのはに何か卑怯な事をやって
それでなのはに土下座させているんだと勘違いしていた。
「とりあえず明日も面白い事になりそうやな…。」
面白ければそれで良いと考えるはやてもフェイトに協力するつもりだった。
翌日、ミッドチルダ体育館になのはとユーノの姿があった。そこの体育館中心部に
リングが置かれ、そこで若手レスラー同士の前座試合が行われており、
例によってなのはとユーノは最前列の席に座っていたりする。
「うおおおおお!! ぶっころせぇぇぇぇ!!」
「前も言ったけどさ…なのはやっぱりキャラ変わってるよ…。」
既に人が変わった様に熱くなっているなのはにユーノは呆れるしか無かった。
過去にも一度二人でプロレスを見に行った事があるユーノであるが、
どうしてもプロレスに魅力を感じないユーノはなのはが何故こうも熱くなれるのか
理解出来なかった。だからと言ってなのはのプロレス好きを否定するつもりは無いが…。
と言うか、前座でここまで熱くなっているのならメインイベントが始まった時
一体どうなってしまうのだろうか…。ユーノはそこが怖くて仕方が無かった。
それから一時した後、ついにメインイベントの始まりとなった。
『さあさあ! 本日のメインイベント! 浮沈艦スタン=ハンソン対
黒い呪術師アブドーラ=ザ=ブッちゃんの試合が始まります!』
「待ってました! これを見る為に彼方此方頭下げて今日休みを取れるようにしたんだから!」
体育館中に響き渡るアナウンスと共になのはは両手をパンパン叩きながら熱狂していたが、
やはりユーノはそれに呆れていた。
「ねぇなのは…。そのハンソンとブッちゃんってそんなに凄いの?」
「凄いに決まってるじゃない! 私の口からはとても言い表せ無いくらい凄いよ!」
「そ…そんなに凄いの…?」
「とにかく見て入ればユーノ君もハンソンとブッちゃんの凄さが分かるって!」
「う…うん…。」
その時のなのはの目は実に真剣そのものであり、なのはをそこまで本気にさせる様な
凄いレスラーとは一体何者なのかとユーノも若干の興味を抱いていたのだが、
そこでついにハンソンとブッちゃんがそれぞれ花道を入場して来たのであった。
『スタン=ハンソンとアブドーラ=ザ=ブッちゃんが花道を入場して来ました!』
「ユーノ君! あのテンガロンハットを被ってるヒゲの人が浮沈艦の異名を持つ
スタン=ハンソン! パワーでこの人に右に出る人はいなって位のパワーファイターでね、
特にウェスタンラリアットの威力は凄いんだよ! でね、額に傷のある色黒でツルツル頭の
方が黒い呪術師の異名を持つアブドーラ=ザ=ブッちゃん! 凶器攻撃が得意な悪役レスラー
なんだけど空手も使える側面もあってね、相手の首筋目掛けて放たれる地獄突きの威力は
もう痛いとかそういうレベルさえ超えてるらしいよ!」
「な…なのは詳しいね…。」
なのはは妙にユーノに詳しくハンソンとブッちゃんについて教えてくれたが、
やはりユーノは少々呆れている様子であった。
そんなこんなで、ハンソンとブッちゃんがそれぞれリングに上がり、
試合開始のゴングが鳴った。
『さあ試合開始のゴングが鳴ったぁぁ! 両者リング中央で組み合います!』
大型選手同士のぶつかり合いは実に迫力があり、四角いリングが何時もより小さく
見えてしまう程だった。
「うおおおおおおおお!! ぶっころせぇぇぇぇ!!」
「わ! なのは落ち着いて落ち着いて! ってうあ!」
案の定なのはは人が変わった様に熱くなり、観客席とリングサイドを遮る柵から
身を乗り出しながら腕をブンブンと振り回し、思わず止めようとするユーノが
なのはの振り回す腕で殴られてしまったりと微笑ましいアクシデントがあったが、
ハンソンとブッちゃんの試合は普通に進められていた。
『出たぁぁぁ! ブッちゃんの頭突きが炸裂したぁ! ハンソンの額が割れて大流血だぁぁ!
しかしブッちゃんの額もまた大流血となっております!』
早くも双方の額から大量の血が噴出し、顔面が血まみれになっていた。
「なのは! あれショーなんでしょ!? 本当は血のりか何か使って血が
出たように見せかけてるんでしょ!?」
「何言ってるの!? ユーノ君! そんなワケないでしょ!? あれは本当に
流血してるんだよ!」
早くも流血戦となったこの試合にユーノは慌てていたが、逆になのはは燃え滾っていた。
「いけぇぇぇぇ!! 早くブッちゃんの凶器攻撃を見せてぇぇぇぇ!!」
「なのは…。」
ユーノは今のなのはが恐ろしかった…
『あーっと! 双方とも組み合いながらリング下へ落下! 場外乱闘に突入だー!』
大型選手の二人が同時にリングから物凄い音を立てて落下し、場外乱闘へ入った。
しかもそれがまたなのはとユーノの座る席のすぐ前でである。
「うわ! 凄い! 凄い場外乱闘だよこれ!」
なのはは感激の余り涙していたが、大男二人の激しい場外乱闘が直ぐ前で展開されている。
これは非常に危険だ。何しろハンソンもブッちゃんも目の前の相手を倒す事に
集中している上に、先程の大流血によって血が目の中に入って前が見えない状況にある。
これは下手をすれば観客を巻き込む惨事に発展してもおかしくない。そして案の定…
『あーっと! ハンソンとブッちゃんが柵を破って観客席に突入だー!』
「なのは危ないってうご!」
ハンソンとブッちゃんが突入して来た先にはなのはの座る席がある。このままでは
なのはが体重100キロを超える二人に押し潰されるのは必至だ。故にユーノは
なりふり構わずになのはを突き飛ばすが…次の瞬間にはユーノがハンソンとブッチャーに
押し潰されてしまっていた。
『あーっと! メガネの青年がハンソンとブッちゃんに押し潰されてしまったぞー!』
「ダァァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!!」
ユーノがハンソンとブッちゃんに下敷きにされてしまった直後、突然その様な笑い声が響き渡り、
その笑い声の主であるフェイトとはやてがリングサイドまでやって来ていた。
「ダァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッ!! フェ…フェレット男がぁぁぁぁ!!」
「おおおおお押し潰されとるやがなぁぁぁぁぁ!!」
「ダァァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!!」
「フェイトちゃん…はやてちゃん…。」
ハンソンとブッちゃんに押し潰されたユーノを指差しながら腹を抱えて大笑いする
フェイトとはやてになのはは失望と怒りの混じった感情を覚えた。
『ああっと! ハンソンがメガネの青年を持ち上げてボディースラムだぁぁぁ! これは痛い!』
「ダァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッ!! フェレット男がぁぁぁぁぁ!!」
「ボディースラムやてぇぇぇぇ!! ダァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!!」
やはりフェイトとはやては大爆笑していた。だがそれだけでは無い。
『あーっと! 今度はブッちゃんがメガネの青年にボディープレスを仕掛けたぁぁ!」
「ダァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッ!! フェレット男がぁぁぁぁぁ!!」
「ボディープレスやてぇぇぇぇ!! ダァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!!」
例によってフェイトとはやては大爆笑。ハンソンとブッちゃんも流血によって目の中に
血が入った故に目が見え無い状況にある(特にハンソンは元々から近眼)ので
未だにユーノをやっている事に気付いておらず、それぞれの対戦相手に技をかけていると
思ったままであるのだが、もうユーノは死んだように動かなくって板。
『いや〜この状況はこの間のアントニオ=猪樹対ティーガー=ジェット=シン戦で
起こった観客が試合に巻き込まれて半殺しにされちゃった事件を彷彿とさせ…
と言うかこの人って、あの時のメガネの青年と同じ人じゃありませんか!
ああ二度もこのような目にあうとは何と不幸な青年なのでしょうか〜!』
「ダァァァァァッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ!!」
なおも腹を抱えて大爆笑を続けるフェイトとはやてになのはの怒りが頂点に達した。
「これ以上ユーノ君を笑うなぁぁぁぁぁぁ!!」
なのはは物凄い形相になり、フェイトとはやてにラリアットを仕掛けた。
『あーっと! メガネの青年と一緒にいた長髪の女性がリングサイドで大爆笑していた
金髪と短髪の二人の女性にダブルラリアットを仕掛けたぁぁぁ!』
だがそれだけでは無い。なのははさらに二人を自らの両腕に引っ掛けたまま大きく跳ぶ。
『そしてそのままジャンピング・ネック・ブリーカー・ドロップだ――――!』
これによってフェイトとはやては忽ち後頭部をしたたかに打ちった。
「うあああああああ!!」
『金髪と短髪の女性が後頭部を抑えてのた打ち回る―――! これは痛いぞー!
だが長髪の女性はその二人を情け容赦無くストンピングの嵐だー!』
「ユーノ君を笑う奴は…例えフェイトちゃんやはやてちゃんでも許さない!」
なのはは鬼の形相となってフェイトとはやてを何度も踏み付けた。
だがその間にハンソンは無理矢理ユーノをリングの上へ引っ張り上げていたのである。
しかも本人は対戦相手であるブッちゃんに対し行っていると思っているから性質が悪い。
『出たぁぁぁぁ! ハンソンが左腕のサポーターの位置をずらしたぞー!
これこそハンソンのウェスタンラリアットへのプレリュードだ―――――!!』
ハンソンの強靭な左腕から繰り出されるウェスタンラリアット。
これこそハンソンの代名詞であり、同時に必殺技でもある超荒技。
「デイィィィィィィィ!!」
「ギャ―――――――――!!」
『出たぁぁぁぁぁ!! ハンソンのウェスタンラリアットがメガネの青年の首を薙いだぁぁぁ!!
これは痛い! 余りにも痛い! 痛すぎるぅぅぅぅ!!』
体重は100キロを楽に超え、しかもプロレス界屈指のパワーを持つとされる
ハンソンのラリアットを受ければ軽量なユーノはゴム毬の様に吹っ飛ぶ。
しかもその吹っ飛んだ先にはブッちゃんの姿があったのである。
『あーっと! ブッちゃんが空手の構えを取った―――――!!
これは地獄突きへのプレリュードだ――――――――!!』
「シュビシュビシュビシュビ!! キャ―――――――――――!!」
「ギャウ!」
次の瞬間、ブッちゃんの地獄付きがやはりユーノの首筋に突き込まれていた。
『うあああ! メガネの青年にブッちゃんの地獄突きが炸裂! これはもう
言葉では言い表す事は出来ません! 誰にも出来ません!』
さて、その頃なのはがどうなったのかと言うと…
「行くよはやてちゃん! この間無限書庫で読んだ本に乗ってた技で死んでもらうから!」
「な…なんやこの体勢は…ごっつ恥かしいわ…。」
なのはははやての頭を左腕で捕獲し、同時に自身の頭をはやての左肩下にもぐり込ませ、
両腕の絡みを強固にして大地の巨木を引き抜く心構えではやての身体を高くさしあげ、
そして両内腿を押さえ、身体の自由を奪ってしまった。しかもこの状態で
リングの鉄柱の上まで登っていたのである。
「全力全開! ディバインバスタ―――――――――――――!!」
「これディバインバスターやあらへん! どう見ても額に肉の人の技やないか―――――!!」
『あーっと! 長髪の女性が短髪の女性にキ○肉バスターを仕掛けたー!』
はやてを掲げたまま鉄柱から高く飛びあがったなのははそのまま落下していく。
しかもその落下地点にはフェイトが倒れているのである。
「フェイトちゃんも一緒に死ねぇぇぇぇぇ!!」
「ギャフゥ!!」
「んぎゃぁぁぁ!!」
『長髪の女性が短髪の女性にキン○バスターを仕掛けたまま金髪の女性の上に落下したー!
これはこれで滅茶苦茶に痛すぎる―――――――!!』
なのはのディバインバスター(?)によってはやての首・背骨・腰骨・左右の大腿骨の
五箇所が破壊され、しかもなのはとはやての二人分の体重落下を一気に顔面に食らった
フェイトもまた何とも説明のし難い状態になっていた。
結局試合はグダグダの内に引き分けで終了するのだが…本当に大変なのはここからだった。
「誠に申し上げにくい事ですが…この方はもう目を覚ます事はありません…
言うなれば…植物人間になってしまわれた…と言うべきでしょうか…?」
「え? それひょっとしてギャグで言ってるの?」
なのはが直々に病院送りにしたフェイトやはやてはともかくとして、
ハンソンとブッちゃんの二大レスラーにやられたユーノのまた病院送りになっていたのだが、
そこで医師から言われた診断結果になのはは愕然としていた。
「失礼かもしれませんが…これはギャグではありません。真実です。
この方はもう目を覚ます事は無いでしょう…。」
「え!? そんな…何とかならないんですか先生!!」
「おわ―――――――――――!! 病院で卍固めはやめい!!」
ユーノの診断結果が衝撃的な余りなのはは医師に卍固めを仕掛けていたのだが、
医師は全身の関節をギシギシ言わされながら必死に叫んだ。
「本当なんですよ! ミッドチルダ最大の医師であるホワイトジャック先生(なんじゃそりゃ?)でも
サジを投げた程なんですよ! この私に卍固めを仕掛けてもどうにもなりませんよ!」
「そ…そんな…それじゃ…ユーノ君は…もう…。」
ハンソンとブッちゃんから受けたダメージは余りにも大きな物だった…。
ユーノはもう目を覚まさない…植物人間となってしまった…
この事実を受け入れざるを得ないなのはは…愕然とする余り
医師にコブラツイストを仕掛けていた…
なのははユーノの眠る病室の中で一人うな垂れていた…。
「ユーノ…君…。」
なのははユーノの名前を呼ぶ…しかしユーノは返事をしない…ただ呼吸音が聞こえるのみ…。
「わ…私が…悪いんだ…。私が…ユーノ君をプロレスに誘う様な事さえしなければ…。」
なのはの目には涙が浮かび、自身の罪の深さを痛感していた。
しかしいくら悲しもうとも…ユーノが元に戻るワケでは無い。それがますますなのはを苦しめた。
「ごめんなさい…ごめんなさいユーノ君…。」
なのはは何度も謝った。ユーノに対する自分の責任はどんな物よりも大きい。
だからこそなのははユーノに贖罪をしなければならない。そう考えていた時…
『(なのは、なのは聞こえるかい?)』
「(え? ユーノ…君?)」
『(良かった。思念通話は通じるみたいだ。)』
突然ユーノが話しかけて来た。思念通話を使って…
『(僕の身体はもう自分の力では動かせなくなってしまったけど…思念通話は通じて安心したよ。)』
「(ごめんなさいユーノ君…ごめんなさい…。私のせいでこんな事になって…ごめんなさい…。
こんな私なんか…恨んでも恨んでも足りないよね…。)」
なのはは再び何度もユーノに謝る。しかし、ユーノからは怒りの表情が見えなかった。
『(でも…なのはだって僕の為に頑張ってくれたんでしょ? そんななのはを恨む事は出来ないよ。)』
「(そんな事は無いよ。私がフェイトちゃんやはやてちゃんへの制裁に必死にならなくて
直ぐにハンソンとブッちゃんの間に割って入っていれば…ユーノ君だってこんな事には
ならなかったかもしれない…。いや…ハンソンとブッちゃんが場外乱闘になった時点で
私も逃げていればユーノ君が私を庇ってこんな事になる事も無かったかもしれない…
いやいや…そもそも私がユーノ君をプロレス観戦に誘わなければ…。)」
なのははますます涙を流しながら自分を責めていた。
『(なのはは自分を責めすぎだよ!)』
「(!)」
ユーノに怒鳴られたなのはは黙り込んだ。
『(なのはは何だって自分一人で抱え込みすぎなんだよ! 僕だって怒る時は怒るよ!
と言っても僕がこんな状態にされた事に怒ってるんじゃない! なのはがそうやって
何でも自分のせいにしようとしているから怒ってるんだ! 仮にあの時なのはが割って
入っていたとしても僕を助けられていたとは限らない! 逆になのはもやられて
一緒に植物状態にされていたかもしれないじゃないか! それにクロノだって言ってただろ?
世の中はこんなはずじゃない事だらけだって…。)』
「(ユーノ君…。)」
『(僕の事なら気にしないで…。植物状態になっても…思念通話を使ってあれこれ支持したり
出来るから無限書庫で働く上ではそこまで問題は無いと思うし…。)』
ユーノは自分の体にそこまでショックを受けた様な様子は見せず笑っていた。
しかし…心の底では耐え難いショックに耐えているに違いない。…と、なのはは考えた。
「(でもユーノ君…。何もしないんじゃ私が罪悪感に耐えられないよ! だから何かさせて…
ユーノ君の為に…何かさせて…私…何でもするから…。)」
なのははユーノの手を掴み、涙を流しながら言う。ユーノとしては別に無理して
何かしてもらわなくても良いのだが、なのはの本気を見る意味としてちょっと
お願いしてみる事にした。
『(本当かい? ちょっと無理なお願いかもしれないけど…聞いてくれるかい?)』
「(う…うん聞くよ…ユーノ君の為なら私…何だってするよ…。)』
『(なら…実はね…こうやって僕の身体は動かなくなってしまったけどね…。
一つだけ動かせる部分があるんだよ。)』
「(え? たった一つ動かせる所?)」
その時だった。突如ユーノの股間が盛り上がったのである。
「(え? これまさか…オチンチ…。)」
そう、ユーノの股間の盛り上がりは間違いなくユーノの股間に聳えるモノである。
しかもこれがかなり巨大で、思わずなのはは顔が真っ赤になっていた。
『(恥ずかしながら何故かここは自分で動かせてね…。とりあえず…やってくれるよね?)』
つまり性行為をさせろ…これがユーノがなのはにお願いしたい事だった。
「(う…うん…良いよ…。)」
もうこうなった以上なのはに拒否権は無いし、なのは自身拒否するつもりも無かった。
だからこそなのははユーノの目の前で服を脱ぎだし、その美しい裸体を露にした。
「(そ…それじゃあユーノ君…行くよ?)」
全裸になったなのははベッドの上で仰向けになって寝ているユーノの上に乗りかかり、
ズボンとパンツを下ろしてその巨大なモノを優しく掴んだ。
「(ユーノ君のオチンチン…大きい…。)」
なのははユーノのモノを軽くペロッと嘗めた。
『(アッ!)』
ユーノの身体は動かない。しかし思念通話によってユーノが感じている事が分かるし、
その巨大なモノもビクビク痙攣しているのがなのはにも分かった。
「(ウフフ…ユーノ君…可愛い…。)」
早くもノリノリになっていたなのははその勢いのままユーノのモノを跨ぎ、
自身のソレへと押し付けていた。
「(それじゃあユーノ君のお望み…行くよ!)」
実はなのはは怖かった。始めてのSEXが…。しかし…ユーノとはいつかこう言う日が
来ると信じていたし、ユーノの為を思えば怖い物も怖くない。本当なら結婚した後で
やりたかったけど…どっちにせよやると言うのなら…遅かろうが早かろうが関係ない。
なのはは一気にユーノのモノを下の口で飲み込んだ!
「痛ぁ!!」
破瓜と共に襲った激痛になのはは叫び、涙を飛び散らせた。ユーノの巨大なモノが
まるで鋭い凶器の様になのはのソレの中に突き刺さり、容易く貫かれた処女膜から
真っ赤な鮮血が流れ出ていた。
『(なのは大丈夫かい!?)』
「(大丈夫…大丈夫だよ…。ユーノ君こそ…きつくない?)」
『(うん…ちょっとキツイけど…なのはの中は温かくて気持ち良いよ。)」
「(そう…良かった…。)」
なのはは目に涙を浮かばせながら微笑み、少しずつ腰を動かし始めた。
初めての状態でユーノのモノを自身のソレの中で蠢かせるのは痛いし苦しい。
しかし…ユーノの受けた苦しみを思えば…何だって耐えられた。
「(ユーノ君…気持ち良い?)」
『(気持ち良い…気持ち良いよなのは…。)』
なのはの腰使いは徐々に大きく、激しくなって行く。そしてその時奇跡が起こった。
『(なのは! なのはぁぁぁぁぁぁ!)』
動かないと診断されたはずのユーノ手が動き出し、なのはの身体を掴んだ。
その時はなのはも自身の激しい腰使いによってユーノの身体も揺さぶられて
たまたまそれっぽい形になっていただけだと思っていたが…
『(なのはぁぁぁぁぁぁ!)』
今度は脚が動き出した。だがそれだけでは無い。次はユーノの腰が動き出し、
逆になのはの身体を大きく揺さぶり始めたのである。
「(え? ユーノ君!?)」
「なのはぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
何と言う事か。ユーノの閉じられていた目が大きく見開き、なのはの目を
見つめると共に大声で叫んでいたのである。しかもその直後には
ユーノはなのはを押し倒し、逆になのはに覆い被さって激しく突きまくっていた。
「なのは! なのは! なのはぁぁぁぁぁぁ!!」
「あああ! ユーノ君凄い!」
誠に信じがたい事が起こった。とても植物状態と診断された人間とは思え無い。
五体満足ってレベルじゃねーぞって位に凄い事になっていたのである。
「奇跡じゃ! 奇跡が起こったのじゃ! 愛の奇跡じゃ!」
いつの間にか病室にいた医師が感動の涙を流しながらそう叫んだ。
確かにそうだ。過去にこの様な例は無い。だからこそ奇跡と言えたのである。
世の中こんなはずじゃない事だらけであるが、そのこんなはずじゃない事が
良い方向に働いたのである。ユーノのなのはに対する旺盛な性欲が起こした奇跡が…
まあ、その10秒後にはその医師の存在がなのはの気付かれて
「きゃあ! エッチィ!」
と叫ばれて吹っ飛ばされるワケだが。
ユーノはなのはとのSEXを通して本当に五体満足で復活し、翌日には退院していた。
しかし…その場になのはの姿は無かった。
「うう…ユーノ君の…馬鹿…あんな激しくするなんて…。」
余程ユーノの突きが激しかったのだろう。なのはは物凄い筋肉痛によって
その日、立ち上がる事が出来なかったと言う。」
数週間後…
「ユーノ君! お願い! 今度の今度で最後だからもう一度プロレス見に行こう!?
今度はジャイアント馬婆対オンドレ=ザ=ジャイアントの巨人対決なんだよ!」
「おねがいなのはぁぁぁぁ!! もうプロレスは勘弁してぇぇぇぇ!!」
そこには血の涙を流しながらなのはに土下座するユーノの姿があったと言う。
「おいおい見ろよ。今度はスクライア司書長が高町一等空尉に土下座してるぜ。」
「一体何があったんだ?」
と、周囲の名無し局員からもあれこれ言われる始末。
まあ結局また二人で見に行ったんだけどね…プロレス。
さて…フェイトとはやてがどうなったのかと言うと…
二人の恋路を邪魔する愚か者の屍拾う者無し。
「あのさ〜困るよ。こっちとしても慈善事業でやってるんじゃないんだよ?」
と、地獄の鬼からにさえウザがられていたそうである。
おしまい
以上が今回のお話です。
何か毎度の事フェイトが悲惨な目にあってますが…
>>217 なのはが後でどういう処分をされるのかとか気になりますが
激しくGJです。前回の分の複線なんかもあったりしましたし。
次回作の方もかなり期待したいです。
>>252 毎度の事ながらGJww
フェイトとはやての壊れっぷりが大好きですwww
最近はアホなフェイトの汚れオチが流行りかw
フェイトはフェイ→なのになったとたんギャグキャラになるよなw
>>254 このスレに投下された作品で3つがそうだなw
>>255 その理屈だと、俺の中のフェイトは常にギャグキャラになってしまうのだが。
まぁフェイトはかわいそうなほうが萌えるってのが俺の自論でな・・・
…………このフェイトとはやての後じゃ、フェイエリとかはやエリとかスバエリとか
ティアエリとかシグエリとかルーエリとか投下する気にならない職人さんがいそう
だw
まぁ、ハンセンがサポーターの位置をずらしたときの絶望感は異常だけどな。
全部エリ受けかよと突っ込めない俺が居る。
ユーエリとかクロエリとかヴァイエリとかヴェロエリとかスカエリとかならいるかもしれんぞ
浮沈艦?不沈艦じゃなくて?
っと、感想を忘れる俺バカス。
>>252 素晴らしい作品です、GJwwwwww
フェイトさんは壊れてもオイシイキャラだからのう・・・・・・。
あと、ユーノは巨根というイメージが何故か固定しつつある今日この頃。
ユーノやエリオみたいな真面目奥手系は、突発的なイベントで不意に大きくなっちゃって
隠し切れない!どうしよう!ってのが可愛いから巨根というイメージがしやすい
逆に嫁さん持ちのクロノやそこそこ遊んでそうなヴァイスなんかは普通のサイズっぽそうだ
まあエリオは年相応にちっこくても可愛いが何分相手が年上ばっかりだからな…
顔立ちや体形が女っぽい男は男の象徴に男が集まってるって死んだおばあちゃんが言ってた
エリオの巨大なストラーダを更に育て上げるフェイトやはやてとかいいじゃないか
24話ネタばれ聞いて唐突に思いついたネタ投下。
当然ネタばれありっす。
といっても、私自身はファミ劇派なもんで未見ですが。
本編と食い違っているところはオリ設定ということでご容赦を
269 :
胎教大作戦:2007/09/13(木) 02:52:35 ID:wmbn1TcE
レリック事件は無事解決、スカリエッティは死亡し、ナンバーズは
スカリエッティに洗脳されていた犠牲者として保護された。
普通ならばこれでハッピーエンド、となるのだが…ここにひとつの
問題が残された。
スカリエッティの分身とも呼べる存在が、ナンバーズの胎内に宿っ
ていたのである。
「さーて、どないしたもんやろな」
機動六課部隊長、八神はやてがうなった。
「うーん、普通なら問答無用で堕胎ってことになるんだろうけ、ど…」
ヴェロッサがそう言ったとたん、ナンバーズはもとより、その場に
いた女性陣全員からの冷たい視線が浴びせられた。
「い、いや、あくまで一般論だよ、一般論」
査察官、陥落。
「けど、ただの子供ならともかく、スカリエッティの話じゃ記憶も受
け継いでいるっていうし……しかも、それが12人」
フェイトの言葉に、押し黙る一同。
そこが一番の問題なのだ。記憶があるなら、いずれまた今回のよう
な事件を起こさないとは言い切れない。むしろ、起こす可能性のほう
が高い。
「で、でも、あたし……この子を殺すなんて嫌っす!」
ウェンディが叫んだ。それと同時に、ナンバーズ全員が身構える。
それは、製作者の命令を遂行しようとする機械の動きではない、紛れ
も無く、子を守ろうとする母のそれだった。
「みんな、落ち着いて。私たちだってそんなことはしたくないから、
こうして話し合ってるんだよ」
なのはが間に立って、ひとまずはみな肝を…じゃなかった、頭を冷
やした。
「えっと、つまり、生まれてくる子供たちが悪さをしなければいいっ
てことだよね」
「まあね…って言っても、どうすればいいのか」
スバルやティアナも頭を抱える中、ギンガが進み出た。
「あの……胎教っていうのはどうでしょう?」
「胎教?」
胎教とは、まだ母親の胎内にいる胎児に、クラシックを聴かせたり
して情緒ゆたかな子供に育てることをいう。
「記憶があるといっても、胎児のうちからはっきりと覚えてるとか、
周りのことを把握しているとかは無いと思うんです。だから、今から
なら、胎教である程度性格を矯正できるんじゃないかって」
「なるほどー」
「さすがギンねぇ!」
感心している一堂の中、ティアナが恐る恐る手を上げた。
「あの、それって……洗脳っていうんじゃ」
するとギンガは、笑顔でこう答えた。
「大丈夫よ。自分の知らない間に勝手に改造されてるなんて良くある
ことだって、この人が一番良くわかっているでしょうから」
サメのような笑顔だった。
「あ、お腹の中でドクターがビクっと震えあがったっす」
270 :
胎教大作戦:2007/09/13(木) 02:53:20 ID:wmbn1TcE
「ほんなら、とりあえずギンガの案を採用するってことで……具体的
には、どうしよか?」
「そうだね、普通の胎教じゃなくて、もっと積極的に性格に影響を与
えたいからね。愛情とか、優しさを育めるような」
すると、キャロが手を上げた。
「あの、赤ちゃんにずっと、夜中に耳元で『人生って素晴らしい』っ
てささやき続けるとかはどうでしょう」
「ふむ、なら試してみよか」
翌朝、目の下にクマをつくったクアットロが何かをぶつぶつ言いな
がら部屋から出てきた。
「駄目でした、夜中の4時ごろにはもう喉がかれちゃって……」
「テープに録音したらいいんじゃないの?」
「駄目ですよ、胎教なんですから愛情こめて自分でささやかないと」
「ほんなら、キャロの喉のためにこの作戦は没やな」
「振・動・破・砕!」
「うぎゃ〜!」
スバルの必殺技を受けて、クアットロが宙を舞った。
「何をしてるんだ、スバル」
「あ、ヴィータ副隊長。愛のムチです!」
得意げに言うスバルに、ヴィータは眉をひそめた。
「愛のムチ?」
「はい! 悪いことをすると報いを受けるって今のうちから体に覚え
させておこうと思って! 振動だから、ちゃんと胎児にもダメージい
くんですよ!」
「おっかねえなあ、おい」
でも、口元は笑っているヴィータだった。
ちなみにスバル発案のこの胎教(?)は適用されるのが4番だけだっ
たため没となった。
4番以外のナンバーズは基本的にいい子だった。
「……で、ティアナ? これは一体どんな胎教なのかな?……かな?」
「は、はい! えっと、世の中には絶対に逆らっちゃいけない人がい
るって教えようと思っただけで……」
「『ちょっと、頭冷やそうか』」
モニターの中の白い魔王と、目の前にいる白い魔王の声が唱和した。
クアットロは、この日からなのはの言うことに逆らわなくなった。
「それで、スバルとティアナさんの失敗を踏まえたうえで、考案してみ
たんですけど」
ギンガの前にあるモニターでは、どこかで聞いたような声の「ミカン」
というキャラが死ぬところが延々リピートされている。
「ほら、悪いことするとああなっちゃうのよ、ふふふ」
クアットロのお腹を撫でながらギンガは「ミカン」の断末魔を聞かせ
続けた。
たまたまこの様子を見たヴィヴィオがマジ泣きしたため、これも没に
なった。
271 :
胎教大作戦:2007/09/13(木) 02:54:03 ID:wmbn1TcE
「ていうか、みんなわかってないよね。愛情をもつ子に育てようって言
ってるのに、悪い子に罰を、みたいなことばっかり言ってるんだから」
効果をあげるどころか、むしろ心身ともに衰弱している母体(クアッ
トロ)を見ながら、なのはがため息をついた。
「最初に一人だけで試してみたのは正解だね。あやうく、ナンバーズの
みんな全員ノイローゼになるところだったよ」
フェイトの言葉にうなづくと、なのはは決心したように言った。
「やっぱり、私がやるしかないかな」
「え、なのはが?」
「うん、私にいい考えがあるの」
「ほんなら、ここはなのはちゃんに任せてみようかな」
はやてのお墨付きをもらい、なのはは力強く微笑んだ。
「任せといて。みんなに、愛の素晴らしさを全力全開で教えてあげるから」
それから、数日。
「んー、どした、ルールー」
「……みんなが食べてるの、私たちと違う」
ルーテシアの言葉に、アギトが隣のテーブルを見ると、たしかに自分た
ちが食べている献立と違うものが出ている。なんだか真っ赤で、ひどく辛
そうだ。
「ああ、ナンバーズのみんなの食事だね。なら、心配要らないよ」
ルーテシアとキャロに挟まれて食事をしていたエリオが言う。
「なんでも、つわりって言って、妊娠した女性は一時的に味覚が変わって、
酸っぱいものとか、普段は食べないようなものが食べたくなるんだって」
「へー、なんか大変だな」
「……でも、素敵」
そういうと、ルーテシアはエリオを見つめていった。
「私も赤ちゃん欲しい」
「ぶっ!?」
「ええっ!?」
エリオが壮絶に噴出し、キャロが激しく動揺、すわ、修羅場かと思われ
たその時――
隣に座っていたナンバーズが、いっせいにルーテシアを取り囲んだ。
「やめとくっす! 妊娠なんかするもんじゃないっす!」
「おまえはまだ若い、この苦しみをあじわうには早すぎる」
「私……今、はじめてドクターを憎んでいます……なぜ、私たちに子供を」
ものすごい勢いで壊れ始めたナンバーズ、そのとき、新たな声が響いた。
それは、けして大きくは無いのにその場にいた全てのものの脳裏に響く、
さながら魔王のような声だった。
「みんな、もう食事は終わった? じゃあ、午後の胎教を始めるよ」
「サー、イエッサー!」
冷や汗だらだら流しながら、それでもなのはに続いていくナンバーズ。
そう、彼女たちはすでに知っている、もはやこの魔王から逃れるすべは
無いのだと。
「午前中はどこまで話したっけ。ああ、闇の書事件が終わって、みんなに
魔法のことを話したってところかな。あのとき、『娘に危険な仕事をさせ
るのは』って渋るお父さんたちに、『なのはは僕が必ず守ります!』って
言ってくれたんだ、ユーノ君。かっこよかったなあ……それでね、その後
のセリフが――」
母体の外から聞こえてくる声に、スカリエッティズは叫んだ。
「お母さん、糖分はもう結構です」
ちょっとした短編投下
ほのぼの?ではないか…
ある暇な昼下がり(はやて、シグナム、ヴィータ編)
スカリエッティを逮捕し、擽りの刑で全ての情報を引きずり出した後、処刑し、事件は解決した。
そして、世界は非常に平和で、何より暇だった。
「暇だなー」
ヴィータは、リビングのソ\ファーで足をばたつかせながら、お菓子を食べている。
「平和はいいことやでー、ワントゥー!ワントゥー!」
デスクワークばかりでお腹に気になるお肉が付いてしまったはやては、
テレビに映る○リー隊長の指示に従い、軍隊式運動を参考にした某ダイエットを行っている。
「そうですね、何より働かなくていいですし…」
シグナムは、ボケッとしながら暫くの間使っていないレヴァンティンの整備をしていた。
「あー、名前を書いて人を殺せるノート拾ったり、無意識の内に世界を改変する力とか
目を合わせた相手を操る絶対遵守の力とか手に入れたりしねーかなー」
ダラーンと手足を伸ばして、クッションに顔を埋める。
「ヴィータはアニメの見すぎや、ワントゥー!ワントゥー!」
はやては息を切らしながら、突っ込む。
「はやてもさー、別に彼氏もいないのにダイエットとかしてどうすんだよ」
ヴィータの言葉にはやては固まった。
「うちだって…どうすればええのか分からんのよ…もうすぐ二十\なのに
未だに年齢=彼氏いない歴やし処女やし…」
「い、いや、別にそういう…イテッ」
ガシャン
やべ、と言ってしまったことに焦りながら、素で落ち込むはやてをなんとかしようと、
立ち上がり手を広げたヴィータは、テーブルの上に乗っていたトロフィーを倒してしまう。
「あーあ…」
日本ドッグフリスビーコンテスト優勝、と刻まれたトロフィーを持ち上げると、
先端が折れてしまっていることに気付いた。
「やべ」
273 :
昼下がり:2007/09/13(木) 02:59:47 ID:Qwdlateb
ヴィヴィオと二人三脚で獲得したこの功績を、「使い魔ではない!守護獣だ!」
と叫んでいた頃の自分を忘れてしまっているザフィーラは、誇りに思っていた。
助けを求めようとはやてとシグナムを見る。
しかし、
「すずかちゃん?なんか大学で合コンとかせんの?うちも呼んでや」
ふて腐れた表情のはやては、すずかに合コンを求めて、電話を行い、
「流石は我が師匠、働く気など一寸も無い」
シグナムは、師匠と呼ぶ某元人切り抜刀斎の漫画を読んでいる。
「ま、いっか」
ヴィータは、再び、ソファーに寝転んだ。
ヴィータは、再び、ソファーに寝転んだ。
「ニュータイプに目覚めねーかなー」
今日もまた、とても暇な1日だった。
おわり
ヴィヴィオと二人三脚で獲得したこの功績を、「使い魔ではない!守護獣だ!」
と叫んでいた頃の自分を忘れてしまっているザフィーラは、誇りに思っていた。
助けを求めようとはやてとシグナムを見る。
しかし、
「すずかちゃん?なんか大学で合コンとかせんの?うちも呼んでや」
ふて腐れた表\情のはやては、すずかに合コンを求めて、電話を行い、
「流石は我が師匠、働く気など一寸も無い」
シグナムは、師匠と呼ぶ某元人切り抜刀斎の漫画を読んでいる。
「ま、いっか」
ヴィータは、再び、ソファーに寝転んだ。
「ニュータイプに目覚めねーかなー」
とても暇な1日だった。
うわ、きちんと見てなかった…すみません…
276 :
胎教大作戦:2007/09/13(木) 03:01:22 ID:wmbn1TcE
以上です。
本当はナンバーズ一人ずつ12種類の胎教を用意したかったけど、
ネタ思いつかないし思いついたのはひどいのばっかだし
ナンバーズ書き分けできないしってことで4番に割り食ってもらいました。
クアットロファンの人、ごめん。
では、失礼しました。
ヲタヴィータとは新しいwwww
ヲタヴィータ吹いたwww
279 :
胎教大作戦:2007/09/13(木) 03:17:08 ID:wmbn1TcE
>>275 いや、こっちも実は更新してなくてあやうく後書きで割り込みかけたので…
後書き書くの忘れて直接うちこんでたもので、すみません。
しかしかぶらなかったのが奇跡的なタイミングですね。わずか数秒差w
なんかニートネタが定番になりつつあるな、シグナムw
そして子煩悩ザフィーラ萌えw…あれ?シャマルさん?
八神家もただの人間になったら結構あせり始める年頃だよなあ
ヴィータはまだ大分余裕があるけども
シャマルはうまい事どこぞの御曹司でも捕まえて有閑マダム気取ってそうだ
2作も笑える良作が!GJwwww
それにしても、ザフィーラは完全にヴィヴィオの犬だなww
ザフィーラとアルフは犬科の繁殖力で…
シャマル先生は長女:出戻りだな。
284 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 05:04:30 ID:Vxfd+tIH
シャマルを嫁にしたい
空気を読まず、ここで投稿いって見たいがよろしいか?
ジャンルは……主人公最強モノ?
とりあえず、かなりキャラを壊しているので、
ティアナとスバルのファンは見ないほうがいいかも。
286 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:17:23 ID:LK8oYy1m
俺はその日、伝説を目の当たりにした。
信じられるか? 時速200キロを雄に超えるスピードで、
碌にブレーキもかけずヘアピンカーブを駆け抜けて行ったんだ。
多分あの車種のバイクならフルスロットルだったはずだ。
あれは、頭の螺子がどこかぶっ飛んでるとしか思えねえ。
ていうか、物理的に有り得ねえ。
普通だったらそんなバカは相手にしねえさ。
いつかでなくても死ぬのが目に見えてる。巻き添えだって御免だ。
けど、あの人は絶対にそうはならないっていう、確信があった。
こんな感覚のは初めてだった。まるで、バイクの神に選ばれた
人間だったんじゃないかって、そう思ったんだよ。
それに、そうだな。俺は見惚れていた。フルフェイスの
ヘルメットから流れていく長い髪は流星の様に煌き、車体の紅は
プロミネンスの様に鮮烈に映った。舞う様なコース取りは、しかし、
激流を下る様に苛烈で、ひたすら果敢に攻め続けていた。それでも、
あの人は満足なんかしてねえのさ。ずっと速さに飢えてやがる。
そのためなら、きっと命だって惜しくねえんだ。
俺だって腕に覚えはある。それまで会った事はなかったが、
「峠の姫君」なんて目じゃねえ。俺がこの峠で一番速いんだって、
そう思ってたよ、あの人を見るまではさ。俺は、背筋の凍る様な
感覚と共に、この世には絶対に適わない者がいるって事を悟ったよ。
――ああ、俺が誰かって? 「峠の姫君」ティアナ・ランスター
(非公式)ファンクラブNO.06667、それが今の俺の肩書きさ。
投下すればいいっス。
288 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:20:46 ID:LK8oYy1m
――頭文字R
ティアナ・ランスターはいつもの様に峠をかっ飛ばしていた。
体で風を切り裂いていく感覚が気持ちいい。すべての景色が後ろへと
流れていく光景も堪らなく爽快だ。そういえば、そろそろ
ヘアピンカーブにさし当たるはずだ。しかも下り。だが、ティアナは
グリップを緩める気などさらさらなかった。
最近、鬼教官にしごかれたり、無神経なルームメイトに乙女心を
ドキドキさせられたりで、テンションが上がったり下がったりの
繰り返し。ティアナの心臓と血管のストレスは今がバブル景気
真っ盛りだった。
そんな時、ティアナの心を癒してくれたのがバイクだった。
グリップを握りこみ、クラッチを切り、スロットルを回す。
それだけがティアナの心を高揚させてくれた。スピードが頂点に達し、
まるでこの世界に自分とこの子しかいないかの様に感じられる一瞬。
ティアナは、相棒との二人乗りの時には感じる事の出来ない
その瞬間が大好きだった。
ちなみに、この赤いバイクをチューンナップしたのは
ヴァイス・グランセニック陸曹である。ティアナが最高にハイな気分に
浸れるのも、偏にそのチューンナップのお陰でもあった。まるで、
乗り方の癖から何から、自分の全てを知っているかの様に
マッチしているのだ。こんな素晴らしいバイクを仕立ててくれるのなら、
ヴァイス陸曹に抱かれてもいいとすら思った、かなり本気で。
いやいや、あたしにはスバルという心に決めた人がいる。
しかし、この子も捨てがたい。うーむ。ティアナが頭を悩ませながら、
とっくの昔にヘアピンカーブを通り過ぎていた頃、あっさり
抜き去られたライダー達は絶望を味わい、そして、それぞれ新しい
何かに目覚めていったが、ティアナの目には止まらなかった。
ティアナは自分に変な渾名をつけられている、と言う風には
自覚していたが、まさかファンクラブまでが出来ているとは
思っていなかった。それが、後に凄惨な悲劇を生もうとは、
誰が予想できたのであろうか。
289 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:24:23 ID:LK8oYy1m
いつの頃からか、峠が走り難くなっていた。やたらと人が多いのだ。
別にこの先に観光スポットがあるわけでも、ここが戦略上重要な
交通路というわけでもない。だが、走れば走るほどに人が増えている。
しかも、自意識過剰かもしれないが、どうも皆が自分のバイクに
併走している様な気がする。これは困った。ティアナは気づいてないが、
もちろん、ファンクラブ達の追っかけである。
前述からすると、ティアナはスピード狂だと思われるかもしれないが、
そうではない。いや、実際スピード狂には違いないのだが、
別に誰より速く走りたいと思っている訳ではない。今まで
バイクを抜き去っていた理由が、事故を起こすからではなく、
ぶつかったら減速してしまうから、と言う時点で相当だが、
少なくとも競走には興味はなかった。
ティアナは他者との比較でなく、ただ速く走りたかった。
事走りに関しては自分とこの子、後ついでにヴァイス陸曹がいれば
よかった。他の者は邪魔者でしかない。その為に一人で走れる場所を
探したのだが、どうしても余計な邪魔者共が目立った。
抜き去ればいい話だが、1台や2台ならともかく、
何十台もいるとなると話は別だ。自然無駄なコース取りが増え、
かわせばかわすほど減速する。それは、ティアナにとって大変な
ストレスだった。尤も、ティアナの腕なら、全部かわしたところで
減速するのは時速10キロ程度すんだ筈だったが、
それでも耐えがたかったらしい。
仕方なく、ほとぼりが冷めるまで、ツーリングを止める事にした。
だが、ストレスが消えるわけではない。むしろ溜まっていく一方だ。
なので、バイクを眺めて、自分が速さの極みに達する瞬間を
想像する事で我慢した。当然、ヴァイス陸曹と顔をあわせる時間が
増えた。
ちょくちょく顔を見せに来るティアナを見て、ヴァイス陸曹は
「あれ、もしかして俺に気がある?」とか思ったりもしたが、
潤んだ乙女の瞳が自分のチューンナップしたバイクにしか向けられて
いないと気づいて凹んだりもした。
290 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:27:24 ID:LK8oYy1m
とはいえ、周りの人間はそう思わなかったらしい。
「やたー、ティアの百合卒業やー」とか「むー、つまらないの」とか
「まあまあ、なのは、私がいるじゃない」とか、周りは勝手に
盛り上がるだけ盛り上がっていた。
中でも大変だったのはティアナの想い人、スバル・ナカジマ二等陸士であった。
ティアナとヴァイスが怪しいと言う噂を聞いて以来、あの手この手で
ティアナへアプローチをかけていたのだが、いとも簡単に袖に
振られてしまう。自分を放っておいてヴァイスの元へ行ってしまうのだ。
以前、スバルはティアナから熱烈ラブコールを受けた。その時には、
結局パートナー以上の関係を想像する事が出来ず断った。だが、
ティアナのそっけない態度には、自分にはそっちの趣味はない、
そう自覚していたスバルの中に今までにはない感情を芽生えさせたのだった。
しかし、実際はヴァイスの元に行っていたのではなく、バイクの元に
行っていた。そんな事実にスバルが気づくはずもない。そもそも、
バイクに走った、もとい、バイクで走った理由の半分はスバルが
原因である、ティアナ的には。
こうして、ティアナのストレスはどんどん溜まっていった。空いた時間に
格納庫に足を運んでは、うっとりとした表情でバイクを見つめ、
時より、はあ、とため息をつく姿を見て、かつての
ティアナ・ランスターを思い出せる者はいないだろう。幸い、
仕事には支障が出ていなかったものの、正直、どうしていいかわからず、
機動六課内では腫れ物の様に扱われた。
291 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:30:08 ID:LK8oYy1m
流石に、バイクを眺めるティアナを見て、ティアナ×ヴァイス説を
信じる者はいなかった。しかし、スバルだけは例外だった。彼女は
何とかしてヴァイスの魔の手から親友を救い出そうと躍起になった。
スバルが傍らにいる事すら気づかぬパートナーにひたすら呼びかけ、
空返事を続けているのにもめげず、彼女はティアナに語りかけ続けた。
いつか、元の関係に戻れると、へたれスナイパーなんぞより
自分を見てくれると、そう信じた。
スバルはふと、ティアナの見つめるバイクに埃が溜まっている事に
気づいた。ヴァイスはずいぶん前から地縛霊のいる格納庫に
寄り付かなくなっていた。だから、バイクを手入れする者がいなかったのだ。
あのバイクはエロ陸曹の所有物とはいえ、休日にはティアナと二人で
ツーリングした思い出の品だった。スバルは悲しくなった。埃を被る
バイクがまるで自分とティアナの行く末の様に見えてしまったのだ。
そこで、スバルがバイクの手入れを行った。親友が、愛する人が
かつての姿を思い出せる様に。
始めこそ埃を落すだけだったが、直接触ってみてバイクがかなり
ボロボロである事がわかった。スバルはいつかティアナと再び
ツーリングする事を夢見て、本格的な補修とチューニングにも
手をつける。
だが、バイクのチューンは予想以上に難航した。デバイスの簡単な
整備くらいなら一人で出来る自信はあったが、これは全く次元が違った。
何処から手をつけていいかわからず、スバルはため息をついた。
しかし、同時に安堵もした。あのティアナが毎日の様に全力で
乗り回してきたバイクだ。既にバイクは限界までダメージを抱えていたのだ。
もし、ティアナがこの様な状態にならず、バイクに乗り続けたとしたら、
いずれ大事故を起こしてしまっていただろう。ならば、
自分にできる事は一つ。このバイクをティアナの全力全開に
耐えられるよう、生まれ変わらせてやるだけだ。
292 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:32:22 ID:LK8oYy1m
そうは言っても、バイクに関しては門外漢のスバルだ。訓練や
任務の片手間、勉強しながらの作業となった。憎きヴァイスに
頭を下げてまで教えも乞うた。それを、苦しいとは思わなかった。
これもすべてはティアナの為。そう思えば連日の徹夜も、厳しい訓練や
命懸けの任務にも耐えられた。
不摂生と油汚れでボロボロになった自分の指先を見て、
惜しんでしまったスバルが、ああ、あたしも女の子だったんだな、
なんて自嘲した頃。とうとうバイクは完全に修理完了した。
それどころか、以前よりもスペックアップして生まれ変わったのだ。
スバルが疲れきった体を休めようと、つなぎ姿のまま格納庫で
仰向けに倒れた。ちょうどその時の事だった。ぷちん、と何かが
切れる様な音が聞こえた、気がした。上体だけ起こして見てみると、
ティアナが立ち上がっている。その血走った目は、バイクに
向けられていた。バイクに歩み寄ったティアナは、バイクに跨ると、
肌身離さず持っていたキーでエンジンを起動させる。
「――ク」
マフラーを吹かしながら、ティアナは口元を歪めた。
――我慢の、限界だった。
これはヤバイ。スバルは思った。
「ティア、ダメだよ!」
何をしようとしているかなどわかりきっていた。慌てて
起き上がったスバルがティアナを止めようとして抱きついた瞬間、
二人は風になった。制限速度も交通ルールも知った事かと、
ティアナはクラナガン中を暴走した。管理局にかぎつけられるまでに、
そう時間は掛からなかった。
293 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:35:33 ID:LK8oYy1m
――どれくらいの時間がたったのだろう。高速道路の上で、
パトランプをピーポーピーポー鳴らしている車十数台に追っかけられる
状況になって、ようやくティアナは正気に戻った。
「ごめんね、スバル……」
「うん」
「これ、どうしようか」
「どうしようかって――」
ティアナにしがみついてバイクの後ろに跨るスバルは、背後に
ちらりと視線を移した。何か映画とかドラマでしか見たことないような
光景だった。とてもじゃないがごめんなさいで許してもらえる
状況ではない。それはまるでバッファローの群に見えて、いっそ壮観だった。
「馬鹿ぁーーー! どうするの、ティアーーー!」
「うっさいわね! あたしだって後悔してるわよ! 大体、
あんたがあたしの気持ち知ってるくせに脈あるんだかないんだか、
訳わかんない態度取るから悪いんでしょうが! そんなのバイク乗ってないと
やってられるかってーの!」
「開き直らないでよぉ!
――あ、ティア、前!」
スバルに言われるまでもなく、ティアナも気づいていた。正面には
検問が待ち構えていたのだ。
「こぉおのおおおーーーーー!!」
ティアナの叫び声と共に、凄まじい遠心力が体に掛かる。そして、
その後の浮遊感。何とかティアナにしがみついて吹き飛ばずにすんだ
スバルだったが、一体何が起きたのかはわからなかった。
進んでも地獄、戻っても地獄。その状況で、ティアナはとんでもない
行動に出た。ほぼ直角、90度に曲がって見せたのだ。しかも、
全くの減速なく。まさしくティアナの変態的ドライビングテクニックと、
スバルの驚異的なチューンのなせる奇跡だった。
しかし、道路の真横は壁、乗り越えてみたところでその先はない。
だから跳んだ。バイクにそんな機能はないと百も承知だ。でも、
それしかないからティアナは跳んだ。
先頭のパトカーを運転する管理局員からすれば、有り得ない
光景だったろう。追い詰めたはずの犯人がものすごいスピードで
真横に曲がったと思ったら、高速道路を飛び降りていったのだ。
もしかすれば、突然消えたようにすら見えたかもしれない。
しかも正面には検問。焦った局員が急ブレーキをかけてしまうのも無理なかった。
高速道路の壁が邪魔して、ティアナ達にその光景は見えなかった。
ただ、立て続けに鳴り響く轟音と立ち上る炎から、大体察した。
炎の赤さとは裏腹に、二人の顔は青ざめていった。
294 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:38:03 ID:LK8oYy1m
同日、クラナガン某所にて、スカリエッティ一味は機動六課襲撃を
開始しようとしていた。が、何かがおかしい。自分達は管理局の
上層部と内通し、クラナガンの警備体制の盲点を知っている。だが、
現状は事前情報とは全く違うものだった。
そこかしこからはパトカーのパトランプの音が響き、切羽詰った声で
何かを指示する局員達もいた。まるで、自分達が来る事を
予想していたかの様に前面警戒態勢を布いている。まさか、上層部が
裏切った? いや、それこそまさかだ。自分達はやつらにとっての
アキレス腱。裏切るなど出来る訳もない。
ナンバーズ、9の番号を与えられた少女、ノーヴェが首を振って
自分の考えを否定し、もう一度顔を上げた時、目の前にあるのは
一面の漆黒だった。覚えているのはそこまでだ。
「ティア、今何か踏まなかった!?」
「ちょっと黙ってて、気が散る!」
薄れ行く意識の中でそんな声を聞いた気がする。
自分の意識を奪ったのがバイクのフロントタイヤである事に
気づいたのは、拘束されて管理局の牢屋にぶち込まれた後の事だ。
自分以外の姉妹と、スカリエッティまでもが捕まった事を知らされ、
牢屋の中でプロジェクターにてその姿を見せられた。皆一様に同じ傷を
負っている。顔面に黒いみみずばれの様な縦線が入っているのだ。
「そんな……」
これはつまり、すべて同じ下手人によって行われた事を意味する。
そんなとんでもない怪物が管理局にいたのだとしたら、始めから我々に
勝ち目などなかったのだ。ノーヴェは世の不条理と、自身の無力を
嘆き、そして、絶望した。
295 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:40:27 ID:LK8oYy1m
負傷者200名、奇跡的に死者はなしとはいえ、管理局員の
起こしたものであった為、後に戦後最大の不祥事として世の中の
矢面に立ったこの一件は、バイクのガス欠と言う形で決着がついた。
しかし、管理局に捕まり、裁判を受けたティアナとスバルは意外な
判決を受けた。なんと無罪放免ということで手打ちになったのだ。
これは、よりによってスカリエッティ一味をスバティアが捕らえて
しまった為である。実際には逃げ回っている途中、戦闘機人達に
気づかず轢いてしまっただけなのだが。
どちらにせよ、スバティアとスカリエッティという2つの不祥事を
民衆に知られる事なく処理するには、スバティアが特秘任務にて
スカリエッティ一味を逮捕した、という強引な言い訳をする破目に
なった訳である。この無理が通った裏には、
「地上の守護者」レジアス・ゲイズ中将閣下の後押しが
あったからだとも言われる。
また、この件とレリック事件が終結してまもなく、レジアス中将は
突然の辞任を発表した。辞任の理由は未だに不明だが、後釜に
機動六課課長である八神はやて二等陸佐を推挙した事は何らかの
裏取引の結果では、と言われる。だが、「伝説の三提督」までもが
そろって推挙した為、表向き批判する勢力が現れる事はなかった。
そして、図らずも戦闘機人を全滅させる働きをしてしまった
スバティアは、クラナガン中のライダー達のアイドル、いや、神として
崇められる様になった。同時に、渾名が「峠の姫君」から
「峠の魔王」にランクアップしたが、これに関してはティアナが
認めていない。
296 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:45:11 ID:LK8oYy1m
「――はあ。それにしても、なんか一気呵成に終わっちゃったわね」
クラナガンの僻地に借りたアパートの一室でティアナはため息をついた。
まだ引っ越したばかりで、荷物を入れたダンボールも空けてはいない。
本当に何にもない部屋のフローリングの床に、ティアナとスバルは
二人して寝転んでいる。何にもやる気が起きない。ひんやりとした
床の感触が心地よかった。
「フェイト隊長が何年も追ってた案件なのに、終わる時は一瞬だった」
笑うに笑えず、微妙な顔でスバルは言った。
今、ティアナとスバルは長期休暇(と言う名の追放処分)中だ。
口裏あわせの為に表向きの英雄に祭り上げてしまったので、罰する事も
解雇する事も出来なくなってしまった。いわゆる苦肉の策というやつだろう。
機動六課から支給されていたデバイスも回収され、せっかく
チューンナップしたバイクも解体された。何でも、ロストロギア
一歩手前までいったチューンナップだったとかどうとか。一時は
管理局で再利用という案もあったようだが、とてもじゃないが
ティアナ以外に乗りこなせる代物ではなかったそうだ。
「ねえ、ティア、これからどうするの? その、ティアの夢が、
執務官になるっていう夢が叶わなくなっちゃったんだよ」
むくり、と上半身だけ起こしたスバルがそう聞いた。
「だったら、あんたはどうなのよ? なのはさんみたいにたくさんの
人を救える人になりたいんじゃなかったの?」
「それは、新しい夢が見つかったっていうか……」
何故か俯き、スバルはぶつぶつと呟いた。
「へえ、あたしと同じね」
「――え?」
驚いた様に、スバルが声を上げた。そして、顔を真っ赤に染める。
「それって、もしかして……?」
「そう、これからいろんなレースに出て、戦いまくるのよ!
なんだかんだいって、管理局の連中相手に逃げ回るのは楽しかったし。
もしかすると、魔導師よりこっちの方が性に合ってるのかもね」
「あ、はは。そうだよね、そうだと思った……」
ガッカリ、どころかこの世の終わりみたいな顔でスバルは力なく
笑った。
「何、人事みたいに言ってるのよ。あんたも来るの」
「――は?」
スバルの目が点になった。
「当たり前でしょう。その、あんたはあたしのパートナーなんだから、
ずっと一緒について来てくれなきゃダメなんだから」
ティアナはふてくされた様に言った。こころなしか顔が赤い。
スバルはぱあっと笑顔になった。
「――うんっ!」
思わず、寝転がってるティアナに抱きついた。
「ちょ、離れなさいよ!」
「やだー。ティア好きー」
「わー! わー! わー! きーこーえーなーいー!」
これは、後に全次元世界を震撼させる一人のライダーと
一人のチューナーの物語である。
――頭文字R 完
297 :
頭文字R:2007/09/13(木) 05:47:20 ID:LK8oYy1m
と言うわけで、終わりです。
初投稿なので、エラー出たりして戸惑ったりもしましたが、
何とか終える事が出来ました。
それでは失敬。
>>297 ごめん、割り込んだっす。
出所したんで、坊っちゃんにオシオキされて来るっす。
未完になっている、はやエリの続きがすごく読みたいです。
最近エリオ系少ないなあ。
少ないなら自分で書くんだ
そうすれば段々増えていくさ
書くならまずストラーダを性的な意味でセットアップしてだな…
今朝、はやて×チンク姉←ノーヴェという夢を見た。
こんな電波誰が送信したんだよ!!
送るならワンシーンだけじゃなくてもっと前後の脈絡とかつけてくれないとSSにできないじゃないか!!
>>303 そして義母譲りのソニックブームと教官譲りのSLBをだな
>>297GJ!
これはいいスバティア。この二人の愛にはスカ一味どころか白い悪魔でさえも敵うまい。
だが本番シーンがほしかったよう。
エリオSS書きたいけど、エロかけないからなぁ……
で、エロ抜きならここじゃなくて自分のサイトにのっけりゃいいし……orz
24話見たんだが、
まずはヴァイス×ティアナが成立したことを喜ぶべきではないかッッ!??
エロパロ的に!
喘ぐティアナが思わず『兄さん』とか言ったりするのか
ヴァイス「ラグナッ!」
あれ、間違えたかな
シュラーバ確定ですな
>>311 ティアナとオイタしてるところをラグナに見られるんだな?
そして実はラグナは昔から病弱で、エンディング6個のうち5個は死んでしまうと…
ストラーダのモード2が馬上槍、3が大剣になるという夢を見たんだ…
フルドライブはフェイトとお揃いなんて淡い期待をね抱いていたのよ
ストラーダの第二形態はエネルギー内臓型
相手によって内臓されたエネルギーで大きさを変えられるんだよ
ついでにこの状態ではストラーダ・改(プラス)って名前になる
316 :
192:2007/09/13(木) 13:31:49 ID:ucq4SwTI
火力ばっか強くなるのも面白みが無い。
どっちかと言えば因果逆転でリンカーコアぶち抜く方が面白そうだ。
まあどっちみちネタに過ぎんのは変わらんが……1行目は本音
>>309 アレって成立したのか?
援護射撃をスルーして、嫁自慢してるように見えるのだが。
>>309 まぁあの2人は別の平行世界でだんご大家族作るからなぁw
>>313 それで選択しだいでは
「俺には妹がいた」が「俺には妹がいる」になるのか?
>>320 そんで
「俺のヘリは、彼女に風を感じさせるためにあるのだ」
「今日、海を見た。もう恐くない」みたいな…すまん、そろそろやめとく
エリオが『その心臓・・・貰い受けるッ!!』なんて言い出したら、
六課の女性は大変なことになっちゃうよ。
なんと言うクサさ
ナンバーズの特徴がスカの好みのタイプに由来していると仮定して、ナンバーズの各部位の特徴における最多or平均値から考えられるスカの好みのタイプ
=身長はスカの肩くらい、髪は明るい茶色でロング、童顔だが目つきは鋭い、スレンダー体型で胸は平均的、物静かで思慮深く言葉は饒舌だが暗い、どちらかというと力ずくで物事を解決しがち
=ヤンデレなのはさん?
という電波を受けた
無限の欲望を持つ男だから、
ナンバーズたちはそれぞれ何かに特化してるんだよ。チンクならロリ特化、うーさんなら能天気特化みたいな。
さすがにスカ博士も1人に全ての好みは入れられなかったんだな。
>>328 なんというハーレム。アルハザードに関わる人間は人恋しいのかねぇ。
いや、理想の女の子が近くにいなきゃヤダヤダ(AA略)ってことか?
スカといいプレシアママンといい……
最終決戦バットエンド編
ノーヴェ達に敗北し三人がかりで敏感な部分を弄られ悶えるティアナ
ギン姉のドリルが秘所を貫き絶妙な振動に翻弄され潮を噴きながら絶頂失神するスバル
ガジェットに胸を貫かれた後にAMF搭載機に囲まれ生体ケーブルに翻弄されるヴィータ
実は♀だったガリューに逆レイプされるエリオと召還虫の群れに陵辱されるキャロ
思った以上にディエチが頑丈で敗北しヘビィバレルを改造したヘビィバイブで昇天するなのは
>>327 お前さんは一つ忘れている!
つ【メガネ】
332 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 20:11:17 ID:xjchdonO
フェイトは本編で一応は一回は負けて捕らわれたので敢えて外しました
white mother 後日談できちゃったんですが読みます?w
>>334 否定する要素など皆無。
…是非とも読ませてください。
はーい、最初の1段はちと硬いので読みにくいですが
2段以降はだんだんフェイトさんが壊れていきますww
それでは〜前の読んでないとわからないのでそこはご了承を。
属性[壊れフェなのユ][ぷちコメディ?][でも後日談]
赤子を連れたフェイトがヘリに乗り込もうと中を見ると、エリオとキャロの密着状態に直面し硬直した。
(ご、ごめんなさい!副作用治療中です!)
(み、みなさんきにしないで〜)
冷静に反応するティアとスバル。
「きにしないでって…ねえ?」
「ま、まぁ、仕方ないんじゃないのかな?」
「やっぱりあの薬は、使用禁止にするべきなのかな。でも今回は助けられたから…でも…んー…」
隊長としても母親としても悩み事の多いフェイトさんなのでした。
〜あらすじ〜
なんとかスカリエッティからなのはを取り戻したフェイトさん。
しかしその先に待っていたのは泣き喚く赤ん坊と家庭崩壊の危機だった!?
ちょっぴりおまけのSS、適当に読み流しちゃってくださいねw
アインヘリアル強奪事件から一週間、物的な被害は元より最重要機密と朝っぱらから
首都上空で堂々と大魔法合戦なんて繰り広げたものだから、地上本部も本局も上へ下への大騒ぎ。
ようやく報道熱も冷め、上層部の言い訳がなんとか様になってきたものの、はやてが指揮官室でクロノ提督と
今まさに話し合っている議題――そう、なのはの処遇がなんとも頭の痛い問題であった。
クロノから分厚い、でも役不足な表現の書類を抱えたまま、結論を告げられる。
「目撃、物証ともに市街地無断飛行、管理局員への魔法攻撃。これは言い逃れのできない事実だ。ただし後者に関しては――」
「うん、フェイト隊長が個人的な決闘、と主張するようにばっちり記録にも残ってるしな」
「正当防衛とまで行かないまでもこれはフェイトに非がなくはないから、うちの妹が厳重注意という形で決着したよ。
アインヘリアル強奪に関しても完全にノータッチ。実質的に違法責任が問われるのは無断飛行だけとすこぶる軽微だ。
聞きたいことは山ほどあるだろうが、共犯にも問えず、法的には拘留すらできない――とここまではいいんだがな」
「うん…問題は職務復帰の方なんよね…」
「なんせ無断欠勤、失踪した挙句、広域重犯罪者と結婚。そして子供までいる、となるとね。
ミゼット提督はまだ若いんだから仕方ないわよ、と笑っていらっしゃったが――さすがにこのまま本局から出向扱いというのは
不可能だ。一旦退役という形を取らざるを得ない。とはいえ重要参考人のあの親子を野放し、というわけにもいかない。そこで…」
「六課で引き取って保護観察、ちゅうわけやな」
「まあ、そういうことだ。地上本部もあまり表沙汰にはして欲しくないようだし、しばらくすれば
職務復帰の話もできるようにはなるだろう――が、それでも10年、20年先の話だ。
可哀相だが、管理局でのキャリアという意味では……絶望的だ。諦めてもらう他ない」
「そっか…まあなのはちゃんは生涯一兵卒でも構わんやろうけど…残念やな」
「優秀だし復帰となれば教導隊だけどね。ただし、そこで一生を終えることになる」
「わかった。後で話しとく。で、当面の扱いやけど、非戦闘員ってことでいいんよね?」
「ああ、それでいい。正式に六課スタッフ扱いで構わないよ。ただし、デバイスに関してははやてが管理しておいて、
使わせる際は使用記録は必ず残すこと。六課内限定だが新人への指導等は好きにしてもらっていい。あー、ただ」
「ただ?」
「ちょっと頭の弱いゴシップ誌が色々嗅ぎまわってるからその辺は気をつけて欲しい。なんせ有名人だからな、なのはは…」
「あぁ、それならこの間勝手に敷地に入ってなんかパチパチやってるのがおったから、
シャマルに頼んでデータのカード抜かせたら腰抜かして逃げてったわ。あれ以来近寄ってきいへん。心配いらんよ」
ああ、そらさぞ怖かっただろうとクロノは苦笑いを禁じえなかった。
「ほんま色々ありがとうな、クロノ提督」
「この程度で済んでまだ良かったとも言えるがな…。
ああ、そうそう…何気にリミッターは全員解除になったから。今度正式に通達後、解除になる」
「あー、そっか、なのはちゃんの分がごっそりなくなったからな…。全く年寄りをこき使わんで欲しいわー」
「嫁入り前の娘が何を言っている…。で、結局なのはの待遇はどうするつもりなんだ?」
「ああ、それなら…」
ピンクのエプロンドレス――平たくいえばメイド服に着替え終わったなのはがフェイトの目の前でくるっと一回転してみせる。
「ど、どうかな?似合うかな?」
「うんー可愛いよー、凄く似合う」
「にゃはは、ありがとうフェイトちゃん」
サイドポニーのメイドなのはを見て、なんて可愛いんだこいつはっ、とフェイトが思っていると、ノックの音で邪魔が入った。
コンコン
「どうぞー」
開いた扉に現れたはやても、すっかり世話役モードになったなのはに感心する。
「お、ばっちり寮母さんやんかー」
「えへへ、これからまたお世話になります」
ぺこり、と頭を下げる。
「まあ…色々あるけど…なのはちゃんのことは信じてるからな」
「うん、ごめんね…ありがとう、はやてちゃん」
「いえいえ。それでな、さっきクロノ提督と話してきたんやけど、簡単にいうと現場復帰は10年単位で先になる。
それから、教導隊には戻れるかもわからんけど…そっから先はないと思っといてな」
「うん」
「六課にいるうちは、教導とかは、好きにしてもらってええけどな。フォワードの子達もまだまだ教えてもらいたいやろうし。
ただし、レイジングハートは私からの貸し出しになる。堪忍な」
「ううん、ジェノの面倒も見ないといけないし、ここにいさせてもらうだけで十分だよ」
「うん、まあ堅苦しい話はとりあえず、ここまでにしてー」
たったったっとベビーベッドに駆け寄るはやて。
「赤ちゃんみせてもらってもええか?」
「いいよー」
そっとなのはが抱き上げた赤ん坊の手に触ってみる。
「うわーほんまちっちゃいなー、かわいいなー、何ヶ月?」
「3ヶ月とちょっとだねー」
「ジェノ、くん?ちゃん?」
「ちゃん、だね。女の子だよ」
「そかあー、お母さんみたいに美人になるんかなー」
「またまたー」
「名前は旦那さんがつけてくれたんかな?」
「うん、辛いこと、悲しいことを打ち滅ぼせるように、弱い心に打ち勝てるようにって。Genocideのジェノ〜ね」
「そかあ、しかしほんまに可愛いなあ」
(フェイトちゃん、例の異常魔力体質のことは聞いてみた?)
(ううん、まだ。そのベビーベッドが弱AMF性能持ってるのは気づいたみたいなんだけど…)
(スカリエッティに関しては?)
(一応それとなく聞いてみたけど、寂しく笑うだけで何にも答えてくれないんだ)
(そかあー…まあ、そのうち何か教えてくれるまでは、そっとしとこか)
(うん)
ぺたぺた赤ん坊に触っていたはやてだが、突然泣き出し始めてしまった。
「あらら、触りすぎてもうたかな?」
「ん〜、おっぱいかなー、ちょっとごめんね」
ベッドに腰掛けて、ちょっと片側の肩だけ脱いで、乳房をそっと赤子に含ませると、器用に飲ませ始める。
「わー、もうなんかーほんまお母さんって感じやなー」
「ねー」
「え、えへへ、そかなー」
「うんうん」
本当に優しい瞳で我が子を愛おしく見つめながら、髪を撫でているなのは。
(ほんまに、なんとかなるといいんやけど…)
(そうだね…)
母乳ですっかり落ち着いたジェノを連れて、六課の散策にでるフェイトとなのは。
お日様は気持ちよく、風も涼やかで清々しい緑の上で立ったままぼーっとお日様に当たる。
「ね、なのは…」
「うん?」
「子育ては大変だから…私でよかったらどんなことでも手伝うから」
「うん、ありがとうフェイトちゃん…」
「その、私は女性だから、お父さん、ってわけにはいかないかもしれないけど…できるならそんな感じでっていうか」
「お父さんか…こんな素敵なお父さんなら大歓迎だよね、ジェノ」
もちろん乳飲み子に反応を期待するのは酷というものであるが。
「ほんと可愛いね、なのは似かな」
「そかな?」
「あの男、結構目つき悪いから…」
「あ〜、確かに…」
「だから間違いなくなのは似だと思うな」
「えへへ」
「もちろん、なのはも可愛いけどね」
「フェイトちゃん…」
「なのは…」
熱っぽく見つめ合う2人。
「あ”ー、百合もいいけどたまには僕のことも考えて欲しいかなー…、なんて」
びくっとして振り返ると、スーツ姿の一応フェイトの恋人なはずのユーノがちょっぴり怒りマークをつけていた。
「ユーノ、もう人が悪いよ〜」
「ユーノ君っ」
はいはい、とあえて2人の間に割って入る。
「いやそりゃ僕の子を産みたくないっていうなら、それでもいいけど…」
「え、えっとそいうことじゃなくてね、えとね」
肩にすがって甘えた瞳を作ってなだめはじめる。
「あーフェイトちゃんふたまたー」
「え、ええっ!?そ、そいうんじゃなくって、あのその」
慌てるフェイトにユーノがちょっと表情を崩すと、なのはもそれに合わせて微笑んだ。
「ぶー」
フェイトだけがぶーたれるが、構わず本題が切り出される。
「ん、まあそれはおいといて…その子に関して良い知らせだよ」
「ふえ?」
「大事なことだから直接伝えようと思ってね、わざわざ出向いたのにこれだから…」
「ご、ごめんなさい…」
素直にフェイトに謝られて、ちょっとだけ悪戯っぽく笑ってから先を続ける。
「うん、それはいいとして、調べてみたんだ。ジェノサイドホワイトについて」
なんのことだろうと?を浮かべるなのは。
「いい知らせだから言っちゃうけど、確かに遺伝子兵器として完成して、成果もあったんだけど実は一例だけなんだ。
しかも潜入して、突然破壊する目的だったらしいんだけど、この成果のあった例は、生まれたときから精神的に負荷を
かけ続けて5歳前後でやっと爆発する、っていうなんとも臨床実験もいいとこな成功例でね」
「えっと、つまり?」
「ようは…その一例だけ、小規模次元震が起こって、それ以降は実用性もない、母体も用意できない、ってことで
忘れられた技術になったんだ。簡単に言えば、普通に育てればおそらくほぼ安全だってことだね」
「……え?ちょ、ちょっとまって、なんか話が全然違うんだけど…。なのは、その子について何か聞いてない?」
「んー、あーえーっとね」
「ふむ、自分の子というのも案外面白い」
「えへへ、でもこの子ちょっと魔力きつい気がするんだけど…気のせいかな」
「ああ、実はちょっと試してみたいことがあってね、そうしたら成功してしまったんだよ」
「ふ、ふえ!?え、えっと大丈夫なの?」
「ああ、問題ないよ。大事に育てれば、命に問題は無いし、ちょっとばかり魔力が強い子に育ってしまうかもしれないがね。
まあ折角の君の才能を損ねるのも勿体無いし、ちょっとした親馬鹿と思ってくれればいい。
なんにせよ是非とも完成したところを見てみたいものだがね、クククク」
「うん、わかった!頑張って育てる!」
「こんな感じ」
「……」
「……」
「……」
「だ、だまされた!!スカリエッティめぇーーーーーーー!!あの男だけは、あの男だけは許さない!!
絶対見つけ出してぼっこぼっこにしてやる!!」
「え、ええっ!?な、なにがあったの?」
「あーえー、うーんっとね、まあちょっとした悪戯をされたんだよ」
「ああ、ジェイルって意外とお茶目さんだからー」
「お茶目ってレベルーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
一人で勝手に燃え尽きて灰になったフェイトに最後まで理解できなかったなのははほえっ?としていた。
丁度フォワード陣の朝の訓練が終わる頃合になり、挨拶ついでに訓練スペースに移動する3人。
スカリエッティの罠にどっぷりはまって凹みっぱなしのフェイトをユーノがなだめていると、
フォワード陣とギンガとヴィータが帰ってきた。
模擬戦をやっていたのか、全員バリアジャケット姿だが、当然エプロンドレスのなのはを見て驚いた。
「おかえりなさい〜」
「えええええな、な、なのはさんそれはいったい…」
真っ先に階段を上がってきたスバルが一番驚くのも無理はない。
「んー、色々あって、寮母になったの。この子もいるから」
「あ、あ、じゃあ戻ってこられたんですか?!」
「え、あーうん、一応…時々訓練もしていいって」
「ほんとにですか!よかった、ほんとに、うっ…うっ」
「もーなかないのーほらージェノも呆れちゃう」
「はう…あ、そういえばこの子…」
フェイトからフォローが入る。
「大丈夫だって、普通に育てれば問題ないみたいだよ」
ぱああ、と気持ちがいいほど表情が明るくなる。
「本当ですか!わー、よかったねー、あ、あのちょっと触ってみても?」
「いいよー、はーいてー」
「わーちっちゃーい」
わらわらと集まってくる他のフォワード陣。
間近まで寄ってくるエリオとキャロも、ちょっと離れたティアもさすがに赤子の前では表情が柔らかい。
「ちっちゃい…可愛い」
特にキャロの感激っぷりは凄く目がきらきらしている。
「ちょっと抱っこしてみる?」
「え、ええ、いいんですか?」
「いいよ〜、しっかりね」
「は、はい」
そっとキャロが腕を差し出すと、認識できたのかジェノが笑った。
「わー…」
と感激していると、渡される前に淡い桜色の光と共にゆっくりと宙に浮いて、キャロの腕に収まった。
「……」
「……」
「えええええええええええええええええええええ!?」
とにかくスバルは叫ぶ。
「こ、この子凄いです!こんなちっちゃいのにもう飛べるなんて!」
「にゃはは、びっくりしたよ」
「えっと今この子何歳ですか?」
「んー?3ヶ月とちょっと」
「わー、すっごーい将来優秀ですね…」
しっかりと抱きかかえながら感激しまくるキャロの後ろで、真っ暗なティアがしゃがみ込んで地面をいじっていた。
フェイトが回り込んで、そっと声をかける。
「てぃ、ティア、そんなに落ち込まないで」
「わかってます…世の中って不条理ですよね…わかってます、大丈夫…」
その様子に気づいたのか、とってった、と歩いてきて一緒に隣りにしゃがみこむなのは。
「あのね、ティア」
「は、はい?」
「六課でまともな人間ってティアだけだから、みんなのことよろしくね」
「…はい?」
どうにも答えにくい笑顔でそれだけ言うと、再びキャロのところに戻った。
「…ああ、そっか」
そういわれてようやくティアも気づく。
「そうね、一人ぐらいまともな人間がいないとだめよね」
ふっと立ち上がると、前より少しだけ胸を張って立てる気がした。
隣りのフェイトには聞こえていたのか、しっかりと微笑んでいた。
「いい笑顔になったね」
「そうでしょうか?」
「うん、なのはは魔法使いだからね」
「…そうかもしれませんね」
と、いい感じの会話をしている最中に可愛いLightningの教え子から爆弾が飛び出す。
「あの、なのはさん」
「うん?」
「その、どうやったら赤ちゃんってできますか?」
「教えてください!」
(ちょ、ちょ、ちょ、ちょ)
「あーそれはね、キャベ」
フェイトが何かを言う前にジェノを抱いたキャロとエリオの後ろに立つなのは。
「うーんとねー、エリオ君のーおちんちんあるよねー」
ぽんとエリオのお腹を触る。
「は、はい」
「エッチな気分になるとそれがおっきくなるから、それをね、キャロちゃんのー」
ぽんとキャロのお腹を触る。
「ここにね赤ちゃんの元があるからー、前の穴に入れてー、エリオ君の種を入れるとできるよー」
「へー…なんか痛そうです…」
「大変そうですね…」
「んー、まあ最初はちょっと痛いけどなれればそうでもないけど、そうねえ16ぐらいになるまではだーめよ?
おかあさんになる方が危ないからね」
「はーい」
「はーい」
「って、なのはーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
「ん?どうしたのフェイトちゃん、赤くなって…」
「いやあのそのくぁwせdrftgyふじこlp;@」
「えー、ユーノ君といっぱいしてるんじゃないのー?」
「そ、れは、そうだけ、どなんていうか乙女心っていうか」
「乙女心とか言われても…家出した挙句凶悪犯に篭絡されて子供まで生んじゃうような女だしなぁ」
「自分でいうなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「にゃはははは」
これが母は強しって奴ですか!?と思わずにはいられないフェイト。
「あれ、そういえば…キャロちゃん、この背中のおっきい文字は何?」
「あーっと」
(え?)
「わー、かっこいー六課魂って!いいねー」
「あ、これですね、この間薬飲んだ時にでちゃって、そのままなんです」
「そうなんだー…ってフェイトちゃんなに固まってるの?」
完璧に石化するフェイト。(心象風景です)
「これですね、ケリュケイオンのプログラムに割り込んで書き込まれてる上に、
物凄い勢いで焼き付いちゃってるらしくて戻すのに結構時間がかかるって」
(きゃ、キャロが不良に…)
「それで一人だけだとおかしいからって僕も出してみたんです」
「おー!おそろいだ!いいね!…フェイトちゃん?」
白色に固まってバラバラと崩れていくフェイト。(心象風景です)
知ってか知らずか止めを刺すエリオ。
「フェイトさんもどうですか?」
「いやーーーーーーーーーー!特攻隊長はいやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「フェイトちゃーん!?」
泣きながらどこかに走っていく隊長に呆然とするLightning。
「ど、どうされたんでしょうか…」
「あー、きっと夢が壊れたんじゃないかな。多分だけど」
「みーつけた」
なのはは、訓練スペースの一角で海を見つめてたそがれているフェイトをようやく見つけることができた。
「世界は…こんなはずじゃないことばっかりだよね…」
「にゃははは」
ゆら、ゆらといとし子を揺らしながら、どこかの子守唄を歌い始めるなのは。
「ねえ、なのは…」
「うん?」
「飛べなくて平気?」
「うん、いまは、いいかな」
「そっか」
「でもね、いつかは戻る。空が私の居場所だから」
どこまでも続く青い海の上に広がる晴れ渡った空。
それを見つめながらエプロンドレスのなのはは呟く。
「燃え尽きるまでわずか数秒。空で死ねれば、ってね」
「え…」
「この子が大きくなって、一人で羽ばたけるようになったら、空に溶けてしまうのもいいかな」
「なのは……」
子を抱えたまま、遠い空を見上げるなのはの横顔は、大きな青い空に溶けてしまいそうなほど透き通っていた。
以上です。それではノシ
>>343 GJ!リアルタイムで読めた自分は幸せ。
おまけなど謙遜を…素晴らしかったですよ。
なのはは管理局員としては残念な結果になってしまったけど、6課の仲間や自分の子供と一緒に過ごせてよかったです。
薬の副作用に対処中のエリキャロもなんだかカワイイですね。
にしてもユーノが両手に華なのかフェイトが両手に華なのかなのはが両手に華なのか…自分も疑問に思っていましたが、役得はフェイトなのかな。
また貴方の作品を読んでみたくなりました。これからも頑張ってください。
そういえば、ユーノ⇔なのは⇔フェイトはたまに見ても
ユーノ⇔フェイト⇔なのはは初めて見た気がする。
何はともあれGJ。
なんだろ…このスカなら俺も惚れる…
>>346 /: : : : /: : : : : : .: .:/: : : : : : : : : : : : : : :\
/: : : : ::/: : : : : : : /V: : : : : : : : : }.: : : : : : : :ヽ,
/: : : : ::/: : : __/ {: : : : : : : : :/: : : .: .:|: : : : : ', や
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/ : : : : : |: : : : / x===ミ、 ',: : : : : /: .:}: : : : .:|: : : : |: : ら
}.: : : /: .:|: : : / く (_) }}\',: .: .:/{: :/ : |: : : |: : : : |: :
ノ: : :/: : .:|: : : | `ー=彡'' ',.:.:/__V|: :/|: : :/: : : :/: : な
/: : :/: : : :八: : l ∨ _ レ' |: :/: : : :/: : :
/: : : :/.: .: .:/ \| / {{ O`≫ V.: .: .:/: : : : い
/: :/}: |: : : :| ', /´ ,′ `¨¨´ /: : : :/: /: : /
. // /: : |: : : :| ', {{\ ノ /: : :/:/{: :/ か
/ /:/ : |: : : :| ',. ', `ー──‐ァ) <´_,/}// V
, -‐|.:|: : :|: : : :| ', \____/ /: : : : : : / ??
/ .|.:|: : :|: : : :|\ ヽ ,/: : /: : /──‐‐-、
/ .|八 : |: : : :| >r \____ -‐'/: : /: : / , -‐─
. /{ ∧人: .:.:.:|/´:::::| / /: : /{: :/ /
/ ',. / |\: :|{:__::/| / {: :/ V /
{ \. { l ヽ| ::: {. レ'´ ∨ ./
最終決戦後、実験施設に幽閉されて研究者達の眼前で公開出産させられるナンバーズってのも…
つまりジェイル父さんはフェイトにちょっとしたお返しをやってくれた、と。
お茶目杉。
そしてネーミングセンスをさらりと流すなのははどう考えてもお似合いです。
電波が飛んできたんで書いとく。
スカリエッティの子供たちに対する解決方法
ある日の、はやてとシャーリーの会話。
「スカリエッティの子供たちの対処法が見つかったってホントか?」
「はい。これなら、母体にも胎児にも影響を与えません」
「グッジョブやシャーリー! で、どうするんや?」
「えっと、本題に入る前に話すことがあります。
実は、精密検査した所、全員女の子だって分ったんです」
「女の子? スカリエッティは男やろ? なら、」
「はい。彼のミスか、偶然か。
ともかく、そのため、スカリエッティ自身の記憶は持ち合わせていません。
ですが、彼女たちはスカリエッティ並みの知性を持つことになります」
「うわ、それはきついな」
「それと、彼女たちは生まれてすぐに10歳前後相当に成長します。
その後は、個人に差がありますけど、人間として成長していくでしょうね」
「個人差?」
「はい。女の子になったせいか母体の影響を受けてるんです。
成長が早い子遅い子、運動神経が高い子や低い子みたいに。
「……いろいろ複雑やなぁ。それで……対処法は?」
「刷り込みって、ご存じですよね?」
という訳で。
「エリオ君には義理の兄をやって貰うことになった。本部命令や」
「……あの。いろいろ話が見えないんですが?」
「頑張りや。万遍なく接するんやで。一人の子に贔屓すると世界が崩壊するから」
「……はい?」
ある朝、エリオ・モンディアルが目を覚ますと血の繋がらない12人の妹がいました。
「ええっーーーー!?」
シスター・スカリエッティズ!
ごめん力尽きた。あとは任せた。
これは羨ましくねえw
しかも母属性が追加されたナンバーズが裏ヒロインに!
……なんてことになったらエリオ余裕で死ねるな。
353 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 21:55:41 ID:Qj8xKt/i
>>351 lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/ ̄ ̄\llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll/ 読 ヽllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii|iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii| み つ |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| た づ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:.!;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;| い き |:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|l;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| で が |;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
;::;::;::;::;::;::;::;::;:__O__;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::| す .|;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;::;
;. ;. ;. ;. ;. ,. -|二二l' - .,;. ;. ;. ;. ;..| : |;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;. ;..
: :.,. - ' |二二l ' ‐ .,:. ヽ、_______ ノ :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :..
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i:;:;:;:;:;ゝ (ll||||||||||lli`‐r-、..,,____}  ̄
`¬‐‐' ""'''''''''''''''''`¬' `‐'
>>352 「あっ…そうだ吸えエリオ…あっ…私もミルクが出るようになったんだ…やっ…噛んじゃ…」
「ず、ずるいっスよチンク姉ー!ホラ、エリオこっちもこっちも!」
ぐいっと胸を寄せるウェンディ、忙しく交互に吸うエリオ
セインとノーヴェはハァハァと満足そうに失神しています
コシコシ…もくもくとエリオのブツをしごくディード、先っちょをペロペロするオットー
お尻に指を入れるクアットロ、「あぅ!」と言う感じのエリオの反応を見てキャッキャと喜んでいます
トーレとセッテは夢中でレズってます、ウーノ姉は取り合えず鞭を吟味しています
こうですか?
>>354 ちょっww
それはエリオ捕縛ルートwwww
>>343 シャッスフイタwww
いいじゃんフェイト特攻隊長でw
後の管理局愚連隊である
ライトニングの当て字が浮かばない・・・
羅威斗妊具
>350
とりあえず、ノーヴェの娘が衛なのは確定だな。
俺としてはフェイトとエリオが捕縛されてドクターの手により強制的に合体させられて機械の力で自動ピストンを…
そのうちエリオが告白しちゃってフェイトも心動かされちゃってピストンが激しくなるんだけどその時には機械は動いてなく自分達の意思で腰を振っているという……
そして六課に救出された時には身篭ってるんですよ、フェイトが
最後の二文字が何か卑猥な感じがするぜ。
その内いろいろな部署や組織を吸収して
ハラオウン会系フェイト組を旗揚げしそう。
もちろんエリオは若頭。
ミッドの表も裏も支配して犯罪を減らすぜ。
ちょwwww昔の任侠wwww
で、エリオは下着メーカーでうだつの上がらない社員を演じるわけですね
ディード「八神さ〜ん、まだ弾はのこってるけ〜の〜」
いけない、これだとディードが牢屋で相部屋になった数の子と血の杯を交わしてしまう
ドゥーエはエリオ行きつけのクラブのママだな
静かなるエリオ・・・。
ハラオウン会系の切り札、高町殲滅暗殺部隊(スターズ)がその内、分け前が少なくて離反するな。
じゃあ、チンクんとこは雛か
>>365 静かなるエリオで九大天王の人思い出した
意外と無いな、なのはキャラを九大天王や十傑集に当てはめるの
>>365 ごめん、素晴らしき指パッチンとか衝撃のとかが浮かんだ…
>>368 冥王八卦集に当てはめたのならあったな。
>>370 マスク・ザ・リーゼ
暮れなずむユーノ
激動たるヴィヴィオ
衝撃のザフィーラ
素晴らしきスカリエッティ
幻惑のクアットロ
直系のクロノ
白昼のリィン
混世魔王なのは
命の鐘のシャマル
こうですか><九大天王はまかせた。
静かなるシグナム
本当に最後まで静か
静かなるゲンヤ
神行太保のスバル
大暴れヴィータ
無明シグナム
忍者セイン
八神隊長
ディック・キャロ
豹子頭のティアナ
不死身の騎士・エリオ
無理があるか。
八卦だと風のランスターと雷光のテスタロッサくらいしか思いつかぬ・・・・・・。
>>375 風のランスターってまんまw
つかロボだしw
なにいってるんだッ!!我等が冥王こと『天』のなのはがいるじゃないかッ!!
378 :
暗愚丸:2007/09/14(金) 00:27:50 ID:tYlw1IZl
えと、流れ切ってすいません、暗愚丸です。
ふたフェイ、すずか編完成したので投下します
注
ふたなり、拘束、痛い系、アナル、の苦手な方はNG指定お願いします。
では、『FATE in the dark fate』すずか編はじめます。
379 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 00:27:56 ID:iqvKu9A7
なのは「天の力の前にひれ伏すが良いの!!」
ユーノ「次元連結システム作動・・」
なのは「は・・はは・・・なあーーーのはっはっはっはっはっはっはー!!」
『Good morning,Sir』
「……おはよう、バルディッシュ」
窓から漏れ込む陽光に、目が覚めるのとバルディッシュが声をかけてくるのは同時だっ
た。
「大丈夫?」
『Yes,sir』
淡々としたバルディッシュの答えに、一つ頷いてフェイトは体を起こす。
「んにゃ、もう、あさ?」
不意に脇から声が聞こえて、フェイトは視線を右に向ける。
惚けた顔のアルフがこちらを見上げていた。
「ん、まだ早いから、アルフは寝てても良いよ。ご飯も自分でするから」
「でも、昨日もしてないから……」
そう言いながら体を起こすアルフ。
「パンとご飯、どっちする?」
よっ、とかけ声をかけながらベッドから降りたアルフが、まだどこかとろんとした瞳の
まま問いかけてくる。
「それじゃ、今日はパンでお願いしても良いかな」
「ん、了解〜」
ぺたぺたと素足のまま歩いていくアルフの姿に気づいて。
苦笑しながら床に散らばっているソレに指を向けた。
「アルフ、服忘れてる」
「あー、うん……、って!」
そのまま、ドアに向かっていたアルフの動きがぴたりと止まって、慌てて床の服を拾い
始める。
その姿に笑みを零しながら、ちりちりとした微妙な違和感に小首をかしげるフェイト。
昨日からずっと続くその違和感が、どこから来ているのかはわからなかった。
「おはよう、フェイトちゃん」
「うん。おはようなのは」
いつもの集合場所。
珍しくフェイトが一番で、二番目に来たのがなのはだった。
ただそれだけの事が嬉しくて、だけど、なぜか朝と同じ奇妙な違和感が胸の奥に走る。
「えと、フェイトちゃん?」
「ん、何?」
少し心配そうな声をかけてくるなのはに、フェイトは小首をかしげる。
「なんだか辛そうな顔してるけど、大丈夫? 何か病気?」
その言葉に、胸の奥がざわついた。
なのはが、自分の事を視てくれているのだと、そうフェイトには思えたから。
けど、それがフェイトの思う見方と違っているのは、なのはの顔を見れば解った。
困ったような笑みを浮かべながらのなのはの問いかけは、きっとフェイトの事を大切な
友達だと想っているから。
もしこれがユーノだったら、なのはのことだから凄い大慌てでパニックになるはず。
「ん、大丈夫だよ。別に何かあったわけでもないし」
本当は言葉に出来ないほど酷い目に遭った。
だけど、そんなことを誰かに言えるはずがないから。
微笑みを浮かべながら答えを返した。
「なのはちゃん、おはよう。……フェイトちゃんも」
不意に背後から声が掛かって、ゆっくりと振り返るフェイト。
「おはよう、はやてちゃん」
「はやて、おはよう」
優しい笑顔を浮かべたはやてが、視線を背後のなのはに向けていて。
目があった瞬間、その笑顔が翳った。
ほんの僅かに頬を赤らめる様子に、昨夜の想像が当たった事を直観する。
「はやて、リインは元気かな?」
だから、口元に僅かな笑みを浮かべて問いかけた。
瞬間、恥ずかしげに目を背けるはやて。
このまま、言葉責めにするのも楽しそうで、だけど背後になのはがいる状況ではそれは
出来なかった。
「はやてちゃん? どうしたの?」
「う、うぅん、なんでもあらへん。なのはちゃん、今日は結構早かったんやね」
「うん。ちょっと良いことがあったんだ」
その嬉しそうな声だけで、それが何なのか理解できた。
だからゆっくりと振り返って、もう一度なのはに視線を向ける。
「ユーノとまた会ってたんだ?」
「はにゃっ!? なんで解るの!?」
「そりゃ、いまのなのはちゃんの良いこと言ぅたらそれ以外あらへんやん」
「うん、なのはは本当にわかりやすいから」
顔を真っ赤にして身もだえるなのは。
それが可愛くて、だけど、ユーノにソレを奪われるのが許せなかった。
だから、フェイトは微笑みを浮かべたまま、なのはに言葉を向ける。
「それで、こんな朝早くから会って、ナニしてたの?」
「何って普通におしゃべりしてただけだよ!?」
「おしゃべりだけなん? もっと色々やってたんちゃうん?」
背後からからかうようなはやての声が聞こえてくる。
「うん、キスとかくらいはしてたんでしょ?」
「はにゃっっ!? なななななななな何言ってるの二人して! そそそそそんなことして
ないよ!」
「なのはちゃん、その態度で何もあらへんかったなんて言ぅても、信じる子なんておらへ
んよ? さぁ、どこまでいったか、白状してもらおか」
「そ、その、あの、ふぇぇん〜〜。フェイトちゃんとはやてちゃんの意地悪〜!」
「あらあら、何が意地悪なんですの?」
「あんたら、朝っぱらから元気ねぇ」
今度は右手から声が聞こえてくる。
そちらに視線を向けるまでもなく、
『すずかちゃん、アリサちゃん、おはよう』
「おはようございます、はやてちゃん、なのはちゃん、フェイトちゃん」
「おはよ。で、三人ともどんな話しで盛り上がってたわけ?」
にこにこと笑うすずかと、仏頂面のアリサ。
次の相手はどちらにするか、そんなことを考えながらフェイトは、二人にさっきまでの
話題を教える。
途端になのはの周りを囲むように立ったすずかとアリサの質問攻めがはじまる。
ソレに加わりながら、少しだけフェイトは焦りを覚えていた。
今日は、朝にユーノと会って、少し話しをしていただけだと、解ったけれど。
その先へ進むのはきっと時間の問題で。
ソレよりも先になのはを手に入れなければならない。
「それじゃ、そろそろ行こうか。遅刻したら洒落にならないし」
呟きながら、フェイトは心を決めた。
アリサよりも、すずかを先に堕としてしまうべきだと。
ソレは根拠のない直感で、だからこそ従うべきだと理解していた。
皆がついてくるのを聞き取りながら、歩き出すフェイトの胸に奇妙な痛みが走った。
そのチャンスは、意外な時間にやってきた。
皆で屋上に上がって摂っていた昼食。
「えと、ちょっとごめんなさい」
苦笑を浮かべながらすずかが立ち上がった。
その動作と少し焦ったような笑顔で、トイレに向かうのだと簡単に理解できた。
「いってらっしゃい」
「ま、あんまり遅くなんないようにね」
「またあとでなー」
皆がそう言ってすずかを見送るのを見ながら、フェイトも静かに立ち上がる。
「あれ、フェイトちゃんどうしたの?」
真っ先になのはが不思議そうな表情を向けてきた。
そんな些細なことがほんの少しだけ嬉しい。
嬉しいはずなのにちくちくと走る奇妙な痛みに、フェイトはわざとらしく眉根を寄せた。
「……ん、ちょっと、調子悪いみたい。保健室、行ってくる」
言い終えて辛そうに見える様、わざと溜息を吐き出した。
「大丈夫? どうせあんたのことだから、シグナムさんあたりとガシガシやり合ってたん
だろうけど、あんまり無茶しても良いこと無いわよ?」
「んー、まぁ体調悪いんやったらしゃぁないなぁ」
「うん。先生に看て貰えば、大丈夫だと思う」(はやて、お願い)
三人に笑顔を向けて、フェイトはそのまま思念をはやてに向けた。
同じように笑みを返してくるなのはとアリサ。はやてだけがその表情を強張らせて。
「それじゃ、また後で」(すずかの行ったトイレ、解るよね。結界張ってくれる?)
「なんなら、五時間目サボってきたら? アタシ達はそろそろ教室に戻っとくわよ」(…
…結界って、何する気なん?)
「ん、そんなに酷くないとは思うけど、でも一応診て貰いたいから」(約束破る気なん
だ?)
「フェイトちゃん、ホントに平気? 早退するの?」(そ、そんなわけあらへんけど、で
もすずかちゃんまでなんて、やりすぎちゃうん)
「大丈夫。そこまで酷くないから」(別に私は良いんだよ? 約束守ってくれないなら、
みんなに話すだけだから)
平然となのはとアリサに言葉を返しながら、思念をはやてに突き付ける。
(はやてはお尻だけでイっちゃったり、リインでHな事をする変態さんなんだって、みん
なに知られたい?)
「ホントに? もし辛かったら、早めに帰った方が良いよ」(……ゴメン。それで結界っ
て)
なのはの心配そうな言葉に合わせて笑みを浮かべ、はやての諦念の籠もった思念に内心
で嗤いを作る。
「うん、ありがとう、なのは」(すずかと私だけを閉じこめるタイプで、なのはに探知さ
れないようにして。はやてだったら出来るよね?)
「それじゃ、アタシ達もそろそろ戻ろっか? で、さっきから静かねぇ、はやて。なんか
あった?」(そないな結界やったら、なんとか出来るけどっ)
「あ、うぅん、なんもあらへんよ! ちょっとぼけとったみたいや。やっぱ、ご飯食べた
後は眠なるなぁ」(それじゃ、お願い)
慌ててあくびをするはやてに、念を押してから、フェイトは三人に背を向けた。
「フェイトちゃん、ホントに大丈夫かな」
「ま、なんだかんだ言って、そこまで無理する子じゃないでしょ、フェイトは。どっちか
って言うと、アンタの方が無理してるし」
「うんうん、なのはちゃんの無理は時々度を超えるしねぇ」
そんなこと無い、と騒ぎはじめるなのは達。
その声が羨ましくて、羨ましいと思える自分に小首をかしげながら、フェイトはゆっく
りと階段を下りていった。
普段なら騒がしいはずの廊下は完璧に無人で、はやてがきちんと結界を張ったことが確
認できた。
自分たちの中では一番器用なはやての張った結界だから、なのはにだって気づかれてい
ない筈。
そんなことを思いながら、スタンバイフォームのバルディッシュを取り出すフェイト。
「バルディッシュ、セットアップ」
『Sir? Why is it?』
どこか不可思議そうなバルディッシュの問いかけに、訳もなく苛立ちを覚えた。
ソレを押さえるように、手にしたバルディッシュを握りしめる。
「バルディッシュ、セットアップ」
さっきよりも僅かに低めた声。
そこに込めた怒りに気づいたのか、今度は大人しくバリアジャケットを展開して、バル
ディッシュが手の中でアサルトフォームに変化した。
すずかの入ったトイレの位置を素早く確認しようとして、なぜか靄が掛かったようにそ
の場所が見えないことに気づく。
『Sir,Should not infringe privacy by magic』
同時に紡がれた言葉で、ソレがバルディッシュによる干渉だと理解した。
「バルディッシュ……、どうして私に逆らうの?」
『I don't defy sir. but』
「バルディッシュ。どうして、私に、逆らうの?」
一語一語区切って、もう一度問いかける。
普段なら、命ずるままに従うバルディッシュが言うことを聞かない。
それが苛立ちを増幅させる。
もう一度、言葉を口にしようとして、すずかが入ったトイレの個室が脳裏に映し出され
た。
お嬢様学校として有名な私立聖詳大付属だけに、全室洋式で広さも通常の1.5倍程度
はあるシミ一つ無い個室。
その中で、便器に腰を下ろしているすずかのほっとした表情が見て取れる。
その表情に色気を感じて、勝手に股間から熱い物がせり上がった。
今から存分に貪ることが出来る。
どれほどの快楽を覚えることが出来るか、ソレを思うだけで背筋が震えてくる。
だからそれ以上は考えることもせずに、転移魔法を選択した。
わざわざ細かい座標を指定しなくても、位置の特定は簡単で。
だけど、肝心の転移魔法の詠唱がはじまらない。
「バルディッシュ」
『……Yes,Sir』
何かを含むような音声の後、バルディッシュが転移魔法をロードした。
「きゃっ!?」
座ったままのすずかが、目を丸くして見詰めてくる。
それを感じながら、フェイトは微笑みを浮かべた。
「フェ、フェイトちゃん!? なんでいきなり!」
驚きで一瞬言葉を失った様子のすずかが、それでもすぐにきっと睨み付けてくる。
いくら普通より広いと言っても、二人の人間が同時に立ち上がれるほどではない。
それが分かっているからだろう。
立ち上がろうとせずパンツをあげたすずかが、それでもフェイトでさえ一瞬ひるむほど
の目つきで睨んできた。
「何考えてるんですか! 早く出て行って下さい!」
その目の色が変わったように見えて、それでも気のせいだと考え直してフェイトはすず
かを見詰める。
そして、くすりとさも楽しげに笑って見せた。
「出て行く気はないよ。だって……」
呟きながら、バリアジャケットの前をはだける。
がちがちに固まった擬根が、バリアジャケットを押し上げていた。
「ぇ」
呆然とした表情ですずかがソレをじっと見詰めてくる。
その仕草に、もう一度笑みを浮かべて、フェイトは口を開く。
「気持ちよくなろ、すずか」
「ひっっ! な、何考えて!?」
その口元が恐怖に引きつる。
それが嬉しいと感じて、感じる自分が不思議で、それでもフェイトは笑みを浮かべたま
ますずかを見詰めた。
「何、ってこれですずかのこと、気持ちよくしてあげる。気持ちいいんだよ、もう忘れら
れなくなるくらい」
そう告げた瞬間。
すずかの全身から異様な気配が立ち上った。
「いやぁっっ!」
一声叫ぶと同時に、すずかの右腕が霞んだ。
『Round Shield』
同時にバルディッシュが自動的にラウンドシールドを展開して。
すずかが広げた掌で腹を殴ってきたのだと言うことに、遅れて気付いた。
元々物理防御の特製もあるバリアジャケットを身につけているのに、ラウンドシールド
を展開したバルディッシュの判断に少し訝り、遅れて背筋がぞくりと震えた。
そのバリアジャケットでも防げないと、バルディッシュが判断するほどの威力が在った
のだと言うことに。
元々、信じられない運動神経を持っているすずかだけど、そんな生身の人間に出来ると
は思えない威力に冷や汗を浮かべながら、それでも変わることなくすずかを見詰め続ける。
「いきなり殴ろうとするなんて、すずかって酷いんだ」
「ひ、酷いのはフェイトちゃんですっ! お願い、正気に戻って下さい!」
今にも泣き出しそうな表情で見詰めてくるすずかに、ただ笑顔を向けただけでフェイト
は何も答えない。
すずかの攻撃力の高さは異常で、拘束してからの方が安心だから魔法を選択する。
「正気? 私は正気だよ? ただ気持ちよくなって欲しいだけだから」
「っ!」
笑いながら告げると、すずかが表情を凍り付かせる。
次の瞬間、起きたことに反応が遅れた。
すずかの体がいきなり目の前から消えたのだ。
上半身のバネと腕の力で跳び上がったのだと気付くのと、すずかがドアと天井の間の隙
間から外に逃げるのは同時だった。
「リングバインド」
バルディッシュを使わずに魔法を展開し、
「きゃぁっっ!?」
外から、すずかの声が聞こえた。
ゆっくりとドアを開けて外に出たフェイトは、そのまますずかの正面に廻る。
十字架に磔にされたような体勢で、すずかが空中に浮かんでいた。
左右の手首にひとつずつ、両の足首を纏めて一つ。
計三つのリングバインドが、すずかの体を止めているのだ。
「やめて! フェイトちゃん離して下さい!」
思い切り大声を上げるすずか。
それで誰かが入ってくるのを期待しているのだろう。
それが無駄だと告げるようとして、
『Sir』
バルディッシュの声が響いた。
『The use of the magic to the private citizen is prohibited for law』
それは正論で、だけどまともに答えるつもりにはなれなかった。
だから、何も言わずに右腕を振り上げて、バルディッシュを床にたたきつけた。
『Sir!?』
驚きの声を挙げるバルディッシュは完全に無視して、フェイトはすずかをじっと見詰め
た。
フェイトのバルディッシュへの仕打ちに、どこか呆然とした様子を浮かべるすずか。
そんなすずかに向かって一歩踏み出した瞬間、凄まじい迫力で睨んできた。
「フェイトちゃん! 本気で怒りますよ! いい加減にして下さい!」
そのプレッシャーに思わず足が止まって、それでも笑顔を崩しもせずにフェイトは手を
伸ばす。
「っ!」
息を呑んで体を強張らせるすずかのスカートを、無造作にまくり上げた。
途端に、恥ずかしげに目を伏せるすずか。
ソレを見ながら、フェイトは嘲弄を口元に浮かべた。
「ふふっ……。ちゃんときれいにしないといけないよ」
股布に着いている黄色いシミを見ながら呟いた言葉に、すずかが目尻に涙を溜めて見詰
めてくる。
「それは、フェイトちゃんが!」
更に叫びそうなすずかを無視して、フェイトはその部分に指を這わせた。
びくっと肩を震わせて睨み付けてくるすずか。
ソレに答えようともせず、いきなりパンツを引きずり下ろした。
「きゃぁぁあああっっっ!」
すずかの金切り声にすこしだけ不快感を覚えて、フェイトはすずかを見詰めた。
僅かに綻んでいる花びらの形に、ふっと笑って見せる。
「っ! 何がおかしいんですか!」
目尻に涙を溜めてすずかが睨んでくる。
それには答えずに、伸ばした手ですずかの秘処をなでつけた。
「ひっ! やめ、やめて下さい!」
更に声をあげるすずかに、ただ不愉快さを覚えた。
だから、無理矢理顔を近づける。自らの唾液に発情させる力があることは分かっている
から。
あとは唇を重ねて、無理矢理にでも飲ませれば、ソレで十分だと思っていた。
だから、すずかが首を反らせた事に気付くのが遅れた。
「っ!!」「なっ!?」
ぶんっと音が聞こえるのと、体を思い切り後ろに反らすのは同時だった。
目の前すれすれをアメジストの色合いが通り過ぎて、すずかが頭突きを放ったのだと、
遅れて気付いた。
ゆっくりと顔を上げるすずか。
涙を溜めて悔しげな表情を浮かべるすずかの、それでも反抗心を失っていない目に苛立
ちを覚えて、フェイトは口元に笑みを作った。
「まだ、諦めないんだ?」
「あ、当たり前です! いい加減、離して下さい! 今ならまだ、冗談ですむんですよ!?」
ぎろっと睨み付けてくるすずかを無視して、バリアジャケットの構成に手を加えて。
「ひっ! いやぁっ!」
すずかによく見えるように、擬根を引きずり出した。
両手と両足を封じられているのに、全身をくねらせて逃げ出そうとするすずか。
そんなすずかに笑いかけて、フェイトはゆっくりと近づいていく。
「すずか」
すぐ側にまで近寄って、フェイトはすずかを真正面から見詰めた。
今までの気の強さが嘘のように怯えた瞳で見詰めてくるすずかに笑いかける。
「気持ち良いのと、とても痛いの、どっちが良い?」
その問いかけに答えようともせず、すずかはただ怯えたように震えている。
無理矢理口づけを交わそうとすれば、きっとさっきみたいな頭突きがくる筈で。
だから言葉で籠絡しようとしたフェイトは、それでも答えようとしないすずかに溜息を
ついた。
「そうなんだ。いい加減、諦めればいいのに」
「いや、もう許して……」
すずかの顔が青ざめている。
その表情は嗜虐心を何処までもそそるもので、だから擬根を花弁にすりつけた。
「ひぃっっ! いや、イヤです、やめて、やめて下さい!」
思い切り激しく全身を揺らすすずか。
それでも、まるで吸い付いたように、フェイトの擬根はすずかの秘処からは離れようと
しない。
「ふふっ、そんなに腰揺らして誘うなんて、スケベなんだね」
「違うっ、違います! お願い、フェイトちゃん、元に戻って! なのはちゃんと同じ、
やさしいフェイトちゃんに戻って下さい!」
そんなすずかのわめき声に、苛立ちがただ募ってくる。
その理由が分からないまま、いつもと同じ笑顔を作った。
「私は、私だよ。元に戻ってとか言われても困るよ」
そして、何処までも優しいその笑顔を浮かべたまま。
すずかの体重を支えていた足のリングバインドを解除した。
「ぎぃっっっっっっっ!!!!」
歯を食いしばって喉の奥から悲鳴を上げるすずか。
フェイトの擬根が、一息で陰門の最奥まで貫いたのだ。
まだ誰も足跡を標していない処女地――しかも、快楽など一切与えられていない、蜜が
一滴も零れていない其処に突き込んだとなれば、その痛みは想像を絶するものだろう。
「んっ……、痛っ」
だけど、その乾ききった膣と擬根が擦れる感触が、フェイトにも痛みをもたらしていた。
僅かに感じるぬめりは、あまりにも強引すぎた破瓜故の出血。
更に初めての狭さと痛みでの収縮の為に、締め付けもとても強くてそれがまた痛みを増
やしていた。
あまりの痛みからだろう、歯を食いしばって全身を緊張させるすずか。
それでも、唇を求める事はためらわれた。
下手に歯をこじ開けて舌を突き込んだら、噛み千切られるかも知れない。
そんな予感を覚えたから。
「ふふっ……。でも、いいか」
「ふぇ……いと……ちゃ…………も……やめ……ぐっっ!!」
血の気が失せた真っ白な顔を見ながら、フェイトは思いきり腰を動かしはじめた。
「ぐっっ!! ぎぅっっ!!」
きつすぎる締め付けと乾ききった膣内の感触は、快感よりも痛みを強く感じさせる。
それでも、フェイトは動きを止めなかった。
「がっっ! や、やめっいぎぃっっ! ふぇ、ふぇい、とちゃ、や……やめ……ゆる……
んぎっっっ!!」
その真っ白な顔が、其処に浮かぶ苦痛が、その目に浮かぶ恐怖が、異常なまでに心地よ
かったから。
「ふふっ、すずか可愛い」
「や、やだ、ゆるし……んぐっっ!」
さっきまでの反抗的な様子とは裏腹の弱々しさに、苦笑を浮かべたまま更に激しく腰を
突き上げる。
一度中で吐き出して滑りを良くしてから、もっと貪ろう。
そう決意して、フェイトは腰を激しく動かし続ける。
最初は悲鳴を上げていたすずかも、あまりの痛みに耐えきれなくなったのだろう。
声も出さずに、フェイトの動くがままに身を任せてきた。
それでも、突き込むたびに痙攣するすずかに、気持ちよさを覚える。
それが不意に強烈な昂ぶりに変わった。
「んっ! 出るよ!」
「ひっ!?」
びくりと全身をふるわせたすずかが、どこか虚ろだった瞳に力を込めて、それでも弱々
しげな表情で見詰めてきた。
「お、おねがいです、それは、それだけは…………」
そのどこまでも儚げな表情が気に入って。
それを絶望の色に染めたくて。
フェイトはずんっと、すずかの最奥を突き上げた。
「はくっ!」
肺腑から息を漏らして、涙をこぼすすずか。
やめてと、その口から言葉が漏れるよりも早く、
「んっ、でるっ!」
「いやっ! いやぁっっ!」
どくんっっと、すずかの中に白濁液を流し込んだ。
「いやぁぁぁぁぁぁあああああああっっっっっっっっっ!!」
泣き叫ぶすずかの様子に満足感を覚えながら、どくんどくっと胎内に精液を流し込むフ
ェイト。
ゾクゾクと腰から心地よさがはい上がってくる。
けれど、コレで終わるはずがなかった。
あと五回もすれば、すずかも諦めて自分を受け入れてくれる筈。
だから一度、すずかから離れようと腰を引いた。
同時。
「ふぁぁっっっ!?」
すずかが甘い声を挙げた。
思わずフェイトはすずかをじっと見詰めてしまう。
それまで青白かった顔が、血色よく赤らんでいた。
悔しげにひそめられていた眉が、垂れ下がっていた。
口の端から、甘く芳しい唾液がこぼれ落ちていた。
それはすべて、すずかが感じている――しかも、かなり本気で――証左だった。
きっと、フェイトの精液自体にも唾液と同じ催淫効果があるのだろう。だけど、そんな
ことはすずかには分かっていないはずだから。
微笑みながら、その言葉を口にした。
「へぇ……無理矢理初めて奪われて、愛撫も無しで突き込まれて、なのに感じてるんだ?」
「っ!! 違っ! ひゃふっっ!?」
言葉の途中で、軽く突き上げただけで、甘い鳴き声を上げるすずか。
気がつけば、自身の放った液体とは違う粘度の汁が擬根にまとわりついていた。
見るまでもなく分かっている。
それが、すずか自身の愛蜜だということは。
「ふふっ、もっと、気持ちよくしてあげようか? ほら、口空けて?」
呟きながら唇を寄せる。
さっきみたいに頭突きをしてくれば、思い切り突き上げればいい。
それを感じ取っていたからこその行為を、必死ですずかが躱そうとする。
激しく首を左右に振って、フェイトの口づけを受け入れようとしないすずかに、何とな
く合点がいった。
「誰かキスしたい子がいるんだ? それって、Hよりも大事なこと?」
悦楽の涙を目尻に溜めて、それでもすずかが頷く。
「それだったら、キスは勘弁してあげる。代わりに気持ちよくしてくれるよね?」
微笑みながら優しく告げるフェイトに、すずかの視線が突き刺さってくる。
まだ、折れていないのだと、その仕草に気付かされて、思わず苦笑を浮かべた。
「ん、じゃ、いいよ」
「ひゃんっっ!」
ちゅぽっと音を立てて引き抜くのと、すずかが甘い声を上げるのは同時だった。
つま先がぎりぎり届く高さで宙づりになっているすずかが、辛そうに顔をしかめた。
足が床に届きそうで届かない状態というのは、精神的にかなり厳しいものがある。
実際、拷問の一手段として用いられることも在るほどだ。
その上に、体の重みが両肩に掛かっているのだから、その苦痛は如何ばかりのものか。
けれど、それ以上は意を向けることもなく、、歩いてすずかの後ろに移動するフェイト。
同時に、足が何かを蹴った。
『……Sir. Please already stop』
それがバルディッシュだと気付いて、フェイトの口元に笑みが浮かんだ。
言うことを聞こうとしないバルディッシュと、あくまで抵抗するすずか。
二人同時に苛む、面白い事を思いついたから。
「……はぁはぁ……んっっ……ふぅふぅ」
ぴくんぴくんっと体を上下させるすずか。
そのままスカートのホックを外して、ぱさりと床に落とした。
まだ太股に残っていたパンツも、一気に脱がせてしまう。
「ひっ! も、もう、やめてください……、お願い、します」
今にも泣き出しそうな表情で振り返ってくるすずかに、フェイトは微笑みを浮かべて見
せた。
その笑みで理解できたのだろう、まだ終わらないと言うことが。
すずかの目からぽろりと涙が零れた。
「なんで、なんでなんです……、フェイトちゃんなんで、こんな酷いこと……」
「気持ちいいから。きもちよくなろ?」
にっこりと満面の笑顔で告げた瞬間、すずかが肩を落とした。
もう、止める言葉さえ思いつかないのだろう。
それが分かったから、フェイトは手に持ったバルディッシュをくるりと反転して、柄を
上に向けた。
『Sir?』
「ふぇい……と、ちゃん?」
気力が限界までそぎ落とされた。
そんな表情を浮かべるすずかの両足を割り開いて、バルディッシュの柄頭をすずかの其
処に押し当てた。
「っ!? フェイトちゃん!? やめて!」
『Sir!? Please! Please stop it!!』
すずかの制止も、バルディッシュの懇願も聞くことなく。
フェイトはそのままバルディッシュを突き上げた。
「かはっっ!?」
『Sir!』
すずかの陰唇が大きく広がって、バルディッシュの柄頭の膨らんだ部分を飲み込んでい
た。
サイズとしては結構大きいフェイトのソレよりも、更に一回り太いものをくわえ込んだ
すずかのそこは、それでも快感を覚えているのか、ぎゅっと収縮していた。
「ふふっ、気持ちいいよね、バルディッシュもすずかも。でも、まだ私が気持ちよくなっ
てないよ?」
呟きながら、フェイトはすずかの太股を垂れている、自身の白濁とすずかの愛蜜の混ざ
った液体を掌にすくった。
ソレを菊座に塗り込んでいく。
「ひぐっ! やめて! そこ汚い、んんっ、ふぁぁっっ!? だめ、そんな前動かさない
で!」
『Sir! Please already stop! Please stop! Sir!』
やかましく叫び続けるバルディッシュの柄を掴んで前後に激しく動かしながら、フェイ
トは擬根をすずかのアナルに押しつけた。
「んくっ! やめて! だめです、こんなの! だめになっちゃう! 気持ちいい! き
もちよくて! おかしくなっちゃいますぅ!」
ソレまでとは違うどこか甘えた声音に、背筋がぞくっと震えて。
フェイトは一気にすずかの菊門を貫いた。
「ふぁああああっっっっっ!!!」
同時に、全身を激しく痙攣させて、すずかが達する。
「バルディッシュ!」
『No! No sir!』
まだ逆らうバルディッシュに苛立ちながら、フェイトはすずかの体を魔法で動かしてい
く。
両足を大きく割り開いて腰を後ろに突き出した状態で、空中に固定した。
自分も同じように浮かんですずかに突き立てたバルディッシュの柄に、跨るようにして
自身の秘処を押しつけるフェイト。
くちゅくちゅとイヤラシい音が股間から響く感覚と、きつく締め付けるすずかの菊座の
感触。
「ふぁっ! ひゃぐっ! やら! やらやら、おかひうおかひくなっひゃう」
見ることは出来ないけれど、すずかが舌をつきだしてあえいでいることは理解できた。
だから腰を突き出しながら、バルディッシュでぐりぐりとかき混ぜる。
もはや、バルディッシュもまともな音声を発していない。
時折ノイズ混じりの音を立てるが、それもすぐに途切れてしまう。
「ふぇ、ふぇいとちゃん、ふぇいとひゃんっっ!! わらひ! いふ、いふぃふぁう!!」
もう何を喋っているのかさえ分からないすずかが、それでも必死で振り返って見詰めて
くる。
その媚びが色濃く浮かんだ瞳に、だらだらと零れ続けている涎に、だらしなく開いて舌
を突き出した口元に、人外の快楽に耽るすずかを視ながらフェイトもざわざわと腰裏が疼
く事に気付いていた。
「ふふっ、私も、私も、もうすぐ、だよ!」
叫びながら腰の動きを早くして、バルディッシュも激しく動かしていく。
「ふあぁぁっっ! ああんっっ! ひぁぁっんぐぅっっ! や、イク、イッちゃう、イッ
ちゃうぅぅぅ!!」
ぎゅぅぅっっっと、すずかの菊座が強烈に締め付けてくる。
「んっ、! イクよ! 私も、私もっ! イクっっ!!」
「んっ、ふぁぁぁんっっ!! んぅぅっっっ!! っっ!!」
もう限界だった。
思い切り最奥まで貫きながら、バルディッシュを突き出す。
まるで食いちぎられそうなほどにきつい締め付けを感じたと思った瞬間。
どぷっっと、すずかの直腸に精液を噴出した。
「ひぎぃっっ! 熱いの出てる! 出てる出てるでてるぅ! んっっっ! ぁぁぁぁああ
ああああああああああああっっっっ!!!!」
すずかの啼泣を聞きながら、全ての魔法を消去した。
便座に腰掛けたフェイトは、汚い床にぺたりと座っているすずかを見下ろしていた。
ぺろぺろと擬根に舌を這わせるすずかに嗤いながら話しかける。
「そんなに、気持ちよかったんだ?」
「……はい。だから、その、もっとして欲しいです」
頬を恥じらいに赤く染めながらも、自ら求めてくるすずか。
その様子にフェイトは内心で嗤っていた。
自身の唾液よりも精液の方が強い効力を持っているのなら、彼女たちを落とすときはコ
レを使った方がいいなと、そんなことを思う。
「フェイトちゃん?」
さっきまでの抵抗など、存在すら無くなったように媚びた笑みを浮かべてすずかが見詰
めてくる。
「ふふっ、なんでもないよ。五時間目終わるまでまだすこし時間があるし、もう二回くら
いならしてあげるけど?」
ただそれだけを口にすると同時に、すずかが静かに立ち上がってフェイトをまたいでく
る。
「んっ、それじゃ、この姿勢で」
そう言いながら座り込んでくるすずか。
ぬちゅっと音を立てて、亀頭が小陰唇に口づけをする。
同時に一気に腰を落としてくるすずか。
その気持ちよさを味わいながら、床に落ちているスタンバイフォームのバルディッシュ
を見詰めた。
「……っ」
ぴくんっとはやての肩が震える。
だが、誰もそのことには気付いていない。
今は授業中で誰もが前に集中していたから。
だから内心ではほっとしていた。
「ふぅ……」(リイン……、こんなとこでなにやりよるん!)
小さく溜息を吐きながら、はやてはスカートの内側、股間のあたりに実体化したリイン
に思念を投げつけた。
(はやてちゃんのここ、良い匂いがしてます〜。フェイトさん達のを視て気持ちよくなっ
たんですね?)
ちゅっちゅっとシミの浮いた部分に、リインがキスしてきて。
それの気持ちよさに出そうになった声を必死で押さえた。
この状態が周りに知られると流石にマズい。
そう考えるだけの理性は残っていて、快感を受ける精神と体の動きを司る神経を一旦よ
り分けた。
分割思考の応用だが、なのはやフェイトほど得意と言うわけでもないはやてとしては、
あくまで予防措置でしかない。
(はやてちゃん、沢山ぬれてます。ここも堅くなってます)
「っ!」
ぴくっと、思わず肩が震えた。
否、辛うじてその程度で澄んだと言うべきだろう。
もし普通の状態だったら、絶対に嬌声を上げていたはず。何しろ、堅くしこって股布越
しに存在を主張する真珠に吸い付かれたのだから。
(リインっっ! ええかげんにせんと怒るで!)
(え〜、だって、はやてちゃんも気持ちいいんでしょう? 気持ちいいことだったら、沢
山してもいいんじゃないですか?)
リインが呟きながらくにくにと肉芽をなで回してくる。
さっきよりも厳重に感覚を制御して、快楽を味わいながらも体に反応をさせなくした。
(それに、クリトリスでしたっけ? ここすごく堅くなってます)
リインの声が響くと同時に、股間に涼しさを感じた。
リインが股布を右に避けて、陰部を露出させたのだ。
(リインっ!)
思念では怒りながらも、はやてのそこは、快楽の予感にとぷんっと液体を漏らしていた。
リインがまるでフェラチオでもするように、肉芽に吸い付いてきた。
ぞくりと背筋が粟立った。
リインのサイズからみれば、それが丁度普通の女性に対する男性器と同じ程度のサイズ
だったから。
……昨夜、アルフに教え込まれた技で自分を慰めるリインの相手をして。
フェイトの言っていた変身魔法の応用でリインの初めての相手をしたはやてに、リイン
を止めることなど出来ない。
擬似的に作った男根で受けたフェラチオの快楽。
ソレに似て幾数倍も深い快感に、叫びそうになる体を必死で制御した。
だけど、その我慢もいつまで続くか分からなかった。
>>359 クァットロの娘が千影か鈴凛かで迷う(w
(んぅ……、すごく、堅いです)
楽しそうなリインの声と、股間からせり上がってくる気持ちよさに、とうとう押さえき
れずにはやては机に突っ伏した。
基本的に生徒には非常に甘い教師で、しかも五時間目と言うことで眠っている生徒もち
らほら見える教室内。
突っ伏したはやても奇異という程には見えなくて。
だから、ぴくんっとはやての体が震えた事に気付いた人間は、だれもいなかった。
(んくっっ! ひぁっ!)
(はふっ……、はやてちゃんの、おっきいですぅ……)
甘い糖蜜のようにとろけたリインの思念。
ソレに答えることも出来ず、喉から漏れそうになるあえぎを、思念で吐き出すはやて。
それも当然のこと。
リインが、はやてのクリトリスを、自身の女陰にくわえ込んだのだ。
それは想像を絶するほどの快楽。
(うち……、最後まで…………、我慢できるんやろか)
あまりの気持ちよさに白くなっていく世界に必死で抵抗しながら、はやては熱い息を吐
き出す。
その目には、また繋がってあえぎはじめるフェイトとすずかの姿が映っていた。
ん?レス番が飛んでるな。すまん誰かに割り込んだ。
393 :
暗愚丸:2007/09/14(金) 00:41:44 ID:tYlw1IZl
ということで、長々と失礼しました。
いやまぁ、エロが長くなりすぎですね、あはははは(汗
ちなみに、すずかの体力とかは原作設定準拠ってところです、はい。
前回の話しにレス下さった皆様、本当にありがとうございました。
これからも頑張ります。
次回は多分また三〜四スレ後になりそうですが、その時まで皆様御元気で。
次回、六章・ヴォルケンリッター編でお会いしましょう。
では、コレにて失礼
リアルタイムGJ!!!待ってましたー!!
395 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 01:28:47 ID:kq6MujR5
そーいやこのスレでユーはやって見た事ないな…在ってもおかしくはない気がするのに
とか言いつつユノフェで
(服買いに行ってフェイトが気に入ったのをユーノが似合わないと言い)
ユ「似合ってた…ホント言うと凄く似合ってたよ。
だから余計嫌だった。
あの姿に始めて会った時の君が視えた…あんな哀しかった頃の姿が似合ってるなんて…
絶対思いたくない!」
と言って親密になってるシーンを妄想する。
そーいやフェイトって執務官試験の勉強ユーノに手伝って貰ってたと何処かで見た気がするけど実際どうなんだっけ
>>395 や、そんな設定はないだろう
二次創作する分には全然構わないと思うが
>>395 サウンドステージMかなんかで勉強大変だったっつってたくらいでは?
なんか話あった気もするけど、出てきたとしてもクロノだったと思うが
>>393 GJです
はやてのユーノへの恋は実るか楽しみにしています
俺としたことが…
>>393GJ!すずかは陵辱が映えるねぇ…
>>395 ユノはやにしろユノフェにしろ妄想のネタはいくらでもあるんだぜ?
デバイス作成にしろ執務官試験の勉強にしろ無限書庫は御都合主義にはぴったりだぜ。
エリオ分が不足している!だれか救援を!
>>402 そういう時はまず自分で書くのが最良なんだぜ?
>>393 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
フェイト立ち直りフラグがいつか撒かれてるけど、どうなることか
個人的には、立ち直って欲しくな(ry
>>395 (なのは+はやて)×ユーノってのはあった気がする。
ちょっと一発ネタ行かせて頂きます。
・子供ネタに便乗してみました
・エロ無し(ただ人によってはエロいかも…多分…)
スカリエッティがナンバーズに自身の記憶も持ったコピーを植え付けている事実は
管理局を震撼させた。それでナンバーズを全て捕らえる事が出来ていれば問題は無かったのだが、
一人…たった一人を捕らえる事が出来ずに逃してしまった。
管理局の各課は総力を挙げて最後のナンバーズを捜索したが…発見する事は出来なかった。
このままでは最後の生き残りのナンバーズが何処かでスカリエッティのコピーを産み、
そのコピーが再び力を蓄えて管理局に牙を剥いて来るだろう。
機動六課でもその問題について誰もが悩んでいた。
今は平穏でも…数年後にスカリエッティのコピーによって今回の事を遥かに超える惨事が
起こってしまうのかと思うと…誰もが戦慄していた。
「大丈夫だよ! 僕は既にそれに関しての対抗手段を用意してある!」
突然そう言って現れたのは無限書庫司書長のユーノ=スクライアだった。
そしてユーノは余裕たっぷりの笑みと共にメガネをキラリと輝かせていた。
「で、その対抗手段って一体どんなんや!?」
はやてはそう訪ねると、ユーノはまたもメガネをキラリと輝かせながら言った。
「相手がスカリエッティの記憶と頭脳を受け継ぐコピーと言うなら…
こちらもその抗止力となる物を用意すれば良いんだよ!」
「だからそれは一体何なんやって話なんよ!」
「まさか投獄されてるオリジナルのスカリエッティを説得して利用するとか!?
彼がそんな上手く乗ってくれるかな…。」
フェイトもその様な事を言うが、ユーノは首を軽く振った。
「僕の用意した抗止力はそんな物じゃない! なのは!」
ユーノがなのはの名前を呼ぶと、何処からとも無くなのはが現れるのだが、
その時のなのはは何時もと何処か違う。何と言うか、少々恥かしそうな笑みを浮かべていたのである。
「なのはがどうしたの?」
「今はスカリエッティコピーへの対抗手段の話をしてるんや! いい加減教えや!」
余りにももったいぶるユーノにフェイトとはやては切れかけになっていたが、
なのははなおも恥かしそうな笑顔を浮かべるだけだった。
「あのね…対抗手段ならもうここにあるんだよ。」
「え…?」
フェイトとはやては意味が理解出来なかった。故に首を傾げていたのだが…
「まだ分からないかな? ほらここに…。」
なのはは恥かしそうに微笑みながら自身の下腹を優しく撫でる。二人や嫌な予感を感じた。
「まさか…。」
「そう! スカリエッティがナンバーズの中に自身のコピーを植え付けた様に
僕もなのはのお腹の中に僕達二人の子供を…。」
「そう言う事で…本格的に籍も入れる事になりました〜なんて…。いわゆる出来ちゃった婚だけど。」
「死ねぇ!!」
次の瞬間フェイトの拳がユーノの頬にめり込まれていた。
「このフェレット男! 何時の間になのはにこんな酷い事をぉぉ!」
「フェイトちゃん止めて! ユーノ君は悪くないよ! 二人で一緒に考えてやった事なんだよ!」
「え…うそ…。」
なのはに直接止められてフェイトは何とか大人しくなったが、はやては呆れ笑いしていた。
「なんや、要するに二人の子供が出来ただけやないか。まったく大げさやな〜。」
「大げさじゃない! 攻撃力最強のなのはと防御力&支援魔法最強の僕の子供だぞ!
となれば生まれてくるのは完全無欠のバケモンになってるのは必至じゃないか!」
「ユーノ君何自分の子供をバケモノ扱いしてるの!?」
とまあ結構グダグダな展開になっていたが、何だかんだでなのはとユーノは
普通に結婚して普通に子供も生まれて普通に幸せな家庭を作ったそうである。
そしてなのはとユーノの間に生まれた子供が十数年後に再び活動を開始した
スカリエッティコピーの野望を打ち砕く事が出来るか否か…それは別のお話…
おしまい
他にも旧約聖書でマリアが天使から受胎告知受けるのと同じ理論で
なのはが本物の悪魔から受胎告知受けるとか、グロイ怪物に犯られて
グロイの産んでしまうとか…
そんな不謹慎な鬱展開なんかも頭にあがってたりするからスマソセンorz
実際に書いたりはしないと思いますが…
>>343 これからが大変そうですけど、何だかんだで上手く行けそうな雰囲気になっているのが良かったです。
なのはの最後のセリフがかなり悲しげな感じでしたが…とにかくGJです。
>>393 個人的にフェイト×すずかは新しいと思いました。
あと最後のはやて×リィンとかも…
GJです。
スカリエッティ、獄中にて語る
「最初はね、天国だったんですよ。
でもだんだん皆貪欲になってきましてね。
夜討朝駆け当たり前。おかげで満足に研究もできませんでした。
拒否したらもう戦わないなんて言い出すし、もうどうしたらいいか。
子供?
ええ、ひとりが妊娠したら皆ずるいとか言い出してできるまで絞られて・・・・・・」
>>395 保管庫にわずかだがあるぞ。 エロ無しだか。
>>350 (´゚ω゚):;*.':;ブッ
>>354 君の投稿を待ってるぞ!
全裸で
>>391 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
次回はラヴラヴなのを希望するw
>>407 さあ!対抗戦力が出来上がるまでの『過程』をグッチョリネットリ詳細事細かく(ry
ようするに創造しただけでハァハァw
>>408 ちょwwwwww
いや、自業自得というべきか
しかし『得』は『得』でも、なんて『お得』で羨ましい野郎だ!!!
>>408 スカ「まぁ、今はエリオ君が代わりになって助かりましたよ。まったく」
412 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 13:43:08 ID:pRMAMgX4
エリ「も・・・もうイヤだ・・・」
>>411 「もう二度と、ナンバーズに手を出したりしないよ」
414 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 14:08:56 ID:pRMAMgX4
>>410 >ようするに創造しただけでハァハァw
何、すでにストーリーを作ったとな?
さればされば、とく投下すべし。
ささ、ここにここに。
投下しますね
・ナンバーズ妊娠ネタ
・微エロ
416 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 15:43:12 ID:ciSbb7BU
『レリック』『戦闘機人』『聖王のゆりかご』スカリエッティが関わったとされる事件は一応の終結をみせる。逮捕されたスカリエッティ一味の処置は様々な思惑が交錯した結果スカリエッティは無期懲役、ナンバーズは機動六課の監視下で執行猶予5年となった。
そのほかにも細々した事後処理があったが一番の問題はナンバーズの胎内にあるスカリエッティのクローンであった。
単なるクローンなら問題は無いが生まれてくるのは赤子の時からスカリエッティの記憶を持っているのだ。このままでは大変なことになると考えられていたが、この問題はあっさりと解決してしまった。
ユーノがプロジェクトF関連のデータから記憶の取り消し方を見つけてきたのだ。
方法は多少手間どったものの見事に処置を施し、出産後の様子からも記憶の取り消しが成功したことは間違いなく、めでたし、めでたしで終わるはずであった。
しかし、我々は大事なことを忘れていた。
ナンバーズ出産から一ヶ月後の機動六課ロングアーチオフィス、お昼時のオフィスにふさわしくない女性の声が響く。
「ん……あ…あぁ…」
声の主はナンバーズ長女ウーノ。必死に声が出ない様に我慢しているにも関わらず胸から送られる快楽に息が漏れる。
紫の髪、爬虫類を思わせる金眼の男が彼女をデスクの上に押し倒し胸にむしゃぶりつて快楽を送りこむ。
子供が生まれた事出るようになった母乳が次々に男によって飲み干されていく。そのことにいいようのない幸福感を感じると、もう声を押し殺すのは無理だった。
「ウーノ!」
突如現在の上司にあたるはやての声が響く。
ウーノは仕方なく男を自分から離すとはやてに向き直る。
「すみません。八神隊長」
「謝るくらいなら、授乳の度にああいう声出すのやめて欲しいんやけど」
はやてはそう言って先程まで彼女の胸にしゃぶりついていた男、ウーノの一人息子ジェイ太郎を見た。
つまり、はやて達が忘れていたのはスカリエッティのクローンが約一ヶ月で本人と同じ年に成長すること。
記憶転写技術の印象が強かった事とまさか培養液も使わず急成長しないだろうという油断が今のこの状況を作っていた。
本来なら記憶転写技術で肉体年齢に合った精神になるはずが、それを取り消したため『体は大人、頭脳は赤子』という典型的ダメ人間を作り出してしまったのだ。しかも12人も。
肉体は成人していても中身は生まれて一ヶ月の赤子。言葉が喋れないのは勿論、食事は母乳じゃないといけないし、おしめを変えることも必要。
当然、それらをするのは彼らの母親なのだが、ジェイ太郎達は見た目は大人のため、授乳をすれば先程の様にラブシーンに見えてしまうのである。(中にはお乳を与えている時にドクターと呼ぶ人がいるが気にしてはいけない)
これが12人もいるのだからたまったもんじゃない。事情を知らない来客に見られた時など回れ右をしてくれれば御の字、外見年齢が幼い母親を持つジェイ五郎やジェイ九郎などは何度か通報されたこともある。
はやては上からの圧力でも痛まなかったお腹を擦りながら打開策を考えた。
そもそも問題はジェイ太郎達のことを知られていないことだ。もっと多くの人にジェイ太郎達を知って貰えば誤解もなくなるはず………
「ごめん。私が悪かった。」
「なに言ってんだ。はやて」
我にかえると目の前にヴィータが立っていた
「うん、ヴィータどないしてん?」
「はやての方こそ…、まあいいや。あのさアレどうにかならねーか?」
「アレ?あぁジェイ三郎達か」
ナンバーズ全員がロングアーチに配属されている訳ではない。能力的考えれば当たり前だがウーノ、ドゥーエ、クアットロ以外は全てフォワードに配属されている。
ただそうするとフォワードの訓練の時、子供の面倒をみれない。必然的にフォワード陣の子供達は寮母のアイナさんに預けられる。そう、ヴィヴィオと一緒に……
最初、ヴィヴィオは泣いた。当たり前だ、あんなのに囲まれれば大人でも泣きたくなる。しかも、自分に酷い事した男と瓜ふたつなのだ。
泣いて、泣いて、泣いて、つられて、ジェイ三郎達も泣きだした。
そして、気付けばヴィヴィオがジェイ三郎達の頭を撫でていた。
聞けばいい話に聞こえるが実際その場に居たアイナさんとザフィーラによればシュールを通り越して気持ち悪いとのこと。
兎も角それ以来スカリエッティ兄弟を母親達以外で見分けられ、なおかつ姉代わりをしているヴィヴィオを見かけるのだが、心の広いアイナさん達でさえあれな感想を言ったのだ常人が耐えられる訳もない。
こうしてどうにかしてくれと言うヴィータの気持ちも分かる。しかし……
「ヴィータ、世の中にはジッと我慢せなあかんことがあるんや。スカ太郎達のことは堪えてーな」
「分かった。てっスカ太郎じゃなくてジェイ太郎だろ!」
「あぁ、ごめんごめん、なんや、オムツ代えるとこ見せられすぎて、ついな……」
私の言葉にヴィータはその光景を想像したのか、一度うめいた後「はやても苦労してんだな」と言って出て行った。
私は平和の定義について考えながらユーノ君が肉体年齢を若返らすロストロギアを持ってくるという奇跡を信じるしかなかった。
fin
途中sage忘れた済まん
>>421 ワロタw
ジェイ五郎ウラヤマシス(´・ω・`)
>>421 光景を想像するときっついものがあるw
ユーノ頑張ってよユーノww
っていうか、歯は生えそろってるだろうから、授乳はやめれるんじゃない?
消化器官も成長してるだろうし
初めて創作しました。エロ1%&時期はずれな文ですけど今から投下してもいいですか?
>424 いっちゃえ〜
(もう500kが見えるな…)
じゃあ投下させてもらいます タイトルはあまり気にしないで下さい メインは、ザフィーラかな
【シャッハはロッサにご立腹】
ZZzz....
機動六課
いつもの様に仕事を終えた守護騎士達
「さっ帰りましょみんな」
「悪いが先に帰っててくれ。俺はこれから仕事がある」
「今日も残業かザフィーラ?そんなものサボってしまえばいいだろう」
「大事な仕事なんだ」
「とか言ってホントはアルフに会いに行くんだろ」
「…そうゆうことにしておいてくれ」
「ふふっ、ザフィーラも毎晩大変ね」
帰路につくシグナム・ヴィータ・シャマル
家に着きドアを開けるとリビングから声が聞こえてきた
「テオ・アッー、テオ・アッー ハァハァ なかなかしんどいわこれ」
「は、はやて!?何やってんだ?」
「あっヴィータにみんなお帰り。ちょっとダイエットしよ思てな」
「最近デスクワークばかりで太っちゃいましたもんねはやてちゃん」
「ちょ、シャマル」「…[狸でも犬になれる雄叫びブートキャンプ]?」新聞を開き番組名を読むシグナム
「シャーリーから教えてもろたんやけど真ん中のバンダナ巻いてる男がな、めっちゃザフィーラに似てんねん。」
テレビを見る守護騎士達
「主、これはザフィーラ本人だと思うのですが…」
「ザフィーラ…ですよね」
「ほんまに?いや私もおかしいとは思ってたんやけど」
「あいつの仕事ってこれだったのか」
画面にはバンダナを巻いたザフィーラと十数人の女達が笑顔で筋トレをしていた
「さぁみんな後少しだ。頑張って僕と一緒に主はやてになろう」
「ザ、ザフィーラってこんなキャラでしたっけ?」
「おもいっきりわたしの名前言っとるし」
「ふへへ、シグナムもやってこいよ。おっぱい魔人になりたくば私についてこい!って」
「おっぱιヴィータ貴様!何度言えばわかるんだ。私はおっぱ…////おっぱなどではないっ!」
「おっぱおっぱうるせーんだよこのおっぱっぴーが!」
「ほんまシグナムはおっぱいが好きやな」
「なっ主まで、というかそれはあなたでしょう」
「まあまあせっかくザフィーラも上半身裸なんだし私たちも脱いでやりましょ」服を脱ぎ捨てキャンプ淫するシャマルたち
放送終了後
「はいお疲れ様」
ザフィーラにドリンクを渡すシャーリー「すまんな」
「でも毎回やってて疲れない?録画放送にすればいいのに」「俺は守護獣、リアルタイムで守れる方がいい。みんなの、いや主のぜい肉は俺が全て燃やしてやる」
「相変わらずねぇ」
「それよりこの事は主はやてには言ってないだろうな?アルフから貰ったバンダナを巻いてるからバレることは無いと思うが」
「うん、大丈夫(シャマル先生の変装よりバレバレよ)」
「それでは俺は帰るぞ」
ガチャ
「お帰りザフィーラ」
「主、まだ起きてらしたのですか」
「お礼言お思て、私の為にテレビで頑張ってくれてありがとな」
「気付いてらしたんですか。礼など、私は主の守護獣ですから」
「そやけど楽しかったで。みんないい運動になった言うて、シグナムなんかニートになってもうたんよ」
「それはなによりです」
「ザフィーラにご褒美やらなあかんなぁ」
「主?だ、駄目ですそんな、テオアッテオッ、アッー」
いけません主ZZzz....
一人の査察官が寝ているザフィーラの頭に右手をかざしている
「ふぅ、またくだらないことに魔力を使ってしまった。ま、仕事より楽しいけど。いい夢見ろよザフィーラ」
「…ロッサさん」
「ん?、!!シャッハ!!」
『烈風一陣っ!!!』
翌朝ザフィーラが目を覚ますと赤髪のロッサが横たわっていた
終わりです
以上です 投下しといてなんですが駄文すいませんι修行してエロも書けるようになってきます
乙
次スレそろそろ立ててこよかな?
やった!ザフィーラがキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
しかもアルフフラグでOK!
……で、次回は「名前」のカップルSSなんですねw!?
>>433 まあまて
まだ342kぐらいだ
それでも一週間以内に埋まるから恐ろしいぜ職人の皆さんッッ!!
>425
まだ350kじゃないかw
危なくだまされる所だった
437 :
ておあー:2007/09/14(金) 17:45:29 ID:trqgsf/7
前回レス下さった皆さん、ありがとうございました。
24話の中将あぼーん他で23話終了時に書き始めていた偽エンドものの構想が完全に
崩壊したので、素直に擬人化フリード×エリオの続きを書く事にします。しっかし前投
降したスレが25代目で今稼動中のスレが実質28代目とかなんぞこの流れの速さw
今回の注意
・StrikerS本編終了後の話
・フリード擬人化って時点でお気づきだと思いますが色々オリ要素も入ってます
・フリード×エリオだが今回はあまり絡みなし
・今回はエロなし
以上がアウアウな方はオプティックハイドでお願いします。
時間が開いちゃったので一応前回のあらすじ
スカ事件が終了して数ヵ月後。怪我なんかもあったりしたけどエリオとフリードは今日も元気で
ますます仲良し。ところがある朝エリオの部屋で寝ていたフリードが人間になっちゃったからさ
あ大変、しかもフリードって……女の子!? そんな話です。
「はあ〜、ほんなら今朝の地震はキャロが原因やったんか」
「ごめんなさい、八神部隊長……」
「まあそないに落ち込まんでもええよ。それより問題はフリードのほうや」
エリオの部屋とその前の廊下で起こった騒ぎから数時間後。
任務で別の次元世界まで出向中のフェイトとシグナムを除いた六課の主要メンバー(モ
ブキャラ以外)は全員集められ、部屋では『フリード人化事件対策会議(仮)』が開かれ
ていた。
とはいうものの、どう考えてもフリードが人間になった(まだ確定は出来ないが)理由
などわかるわけがない。なにしろ卵からフリードを育ててきたキャロにも原因がわからな
いのだ。
結局『困った時の無限書庫』頼みということでなのはがユーノを叩き起こし、何か手が
かりになりそうな情報を検索してもらう間、会議はいったん中断という形になっていた。
改めてティアナとキャロから今朝の事情を聞いたはやては苦笑いを浮かべる。
ソファに腰掛けている人型フリードは女性のはやてから見てもかなり美しい少女だ。
白い肌と赤い瞳。
額には小さな金のリング。
リイン以上スバル未満といった色合いの青髪。どうやらかなりの癖毛のようで、後頭部
からうなじの辺りにかけては何かが爆発したかのようなアホ毛祭りが開催されている。
アホ毛に混じって生えている獣耳と、今はキャロから借りた訓練着で隠されている尻尾
がなければ、普通の女の子と見間違えることもあるだろう。
ちなみに今フリードは両隣からはアルトとルキノの、正面からはシャマルとシャーリー
の「かわい〜×4」攻撃を受けていじり倒されている。すぐ近くではヴィータも会話に参
加したそうにチラチラその様子を窺ってしているが、副隊長としてのプライドがあるのか
声をかけるところまではいかないようだ。
まあ、目覚めた当初は自分でも自身の体の変化に気がついていなかったらしく、相当に
混乱していたようだが今では多少落ち着きを取り戻したようで表情にも笑顔が見られる。
どちらかといえば……心配なのはむしろフリードの主人達である。
勘違いで再建されたばかりの六課隊舎を危うく全壊させかけたキャロは酷く落ち込んで
おり、脇で慰めの言葉をかけているティアナへの返事も心ここにあらずといった感じだ。
一方別の一角では同僚達に下半身丸出しの情けない姿を露出した挙句泣き出すという、騎
士にあるまじき醜態を晒してしまった事でガチ鬱モードに入っているエリオをスバルが慰
めている。こちらは一応スバルの言葉に反応しているようだが、時間が経つに従ってその
背中が小さくなっている気がするのは自分だけだろうか。
「なんや不用意発言とフォローの永久機関が稼動しとる気がするけど……人選を間違えた
やろか?」
『……ということで、なのはに頼まれたとおりル・ルシエの一族や竜使役に関する情報を
検索してみたけど、今回のようなケースは過去に報告されてないみたいだよ』
「そっか、ありがとうユーノ君」
『これくらいは御安い御用だよ……ところでなのは、今回の僕の出番はこれだ(プチッ)』
「いいんですかなのはさん? ユーノさんまだ何か言いかけてたですよ?」
「いいのよリイン。本編中ならともかくこのスレでは無理にユーノ君の出番を作る必要もな
いし」
「……リインにはよくわかんないです」
ユーノとの通信を終えた高町なのはとリインフォースUがはやてたちの元に戻ってくる。
「どうやった? なのはちゃん」
「手がかりなし」
はやての問いになのはが肩を竦める。
「そうかあ……ユーノ君には雷電並の解説を期待しとったんやけど、ほんならこれからど
ないしたもんかなあ……」
「ねえ、はやてちゃん……今のフリードって何かに似ていると思わない?」
「……うちのザフィーラとか、フェイトちゃんとこのアルフか? せやけど使い魔の生成
には専門の知識と技術がいるはずや。それにそもそも竜使役の能力があるキャロが、今さ
らフリードと使い魔の契約を結ぶ意味はあらへんのとちゃうか?」
「それはそうなんだけど……」
「まあその辺はフェイトちゃんがおったらもうちょい詳しい話が聞けたんやけどな。ここ
からやと遠すぎて通信も通らへんし、帰ってくるのももうちょい先の話になるし……」
(同時刻、某次元世界)
(……きょ、今日こそテスタロッサのことを『フェイト』と呼ぶぞ)
「へくちゅん!」
「(ドキーン)どどどどどどうした!? 風邪でも引いたのか、フ、フェ、フェ……」
「大丈夫です、シグナム。ちょっと鼻がむずむずしただ……」
「フェックション!!」
「……シグナムの方こそ風邪じゃないですか? こっちは夜が冷えますし」
「……ああ……そうだなorz」
「それにしてもフリードが女の子やったとはなあ……キャロはこの事知っとったん?」
「いえ、私も男の子だとばかり……正直、そういうのを気にした事はなかったんで……も
しかしたら、一族を追われる前にお父さんやお母さんにそういう話を聞かされていたかも
しれないですけど……あまりよく覚えてないんです……ごめんなさい……」
キャロがそう言って視線を床に落とす。
(あ、しもた……)
はやてとしては何気なく質問しただけだったのだが、微妙に地雷を踏んでしまったらし
い。部屋の空気が凍りつき、部隊員達からの責めるような視線が突き刺さる。
(あうう……な、なのはちゃん……)
(……にぱー☆)
「(クソッ! 全力全開でシカトかっ!!)……あ、あのなキャロ。今のは別にキャロの
事を責めてるとか、そうゆうのやなくてな……」
「主はやてはフリードが女性だとご存じなかったのですか?」
「ほえっ!? ザフィーラ!?」
しどろもどろするはやてに救いの手を差し伸べたのは意外な人物(?)だった。
盾の守護獣ザフィーラ。主である八神はやてに忠誠を誓う、誇り高き蒼き狼である。普
段はめったに話す事がなく、一部では『他のヴォルケンズが人間に近づいたように、彼も
本物の動物に近づいたせいで言葉を忘れたのではないか』とまで囁かれる彼が珍しく口を
開いた事で、全員の視線が彼に集中する。
「今の言い方やと、ザフィーラはフリードが女の子やってわかってたんか?」
「ええ、正直なところ私も最初は区別がつかなかったのですが、先じ……あたたっ、
ちょ、痛いっ。ヴィヴィオ、耳を引っ張るのはよすんだ……」
「むー! 暴れちゃだめー!!」
「ほらヴィヴィオ、ザフィーラさんが困ってるでしょ。悪戯しちゃだめよ」
「ヴィヴィオいたずらしてないもん、ザフィーラにおめかししてるだけもんー」
寮母のアイナさんに注意され、ヴィヴィオがぶーとむくれる。
スカリエッティの事件が解決した後、正式になのはの養子になったヴィヴィオ・タカマ
チは今ではすっかり普通の女の子になっていた。ただその分年相応のやんちゃぶりが出て
きたのは困ったもので、今も自分のリボンを右手で、ザフィーラの耳を左手で掴み、なん
とか耳にリボンを結びつけようと悪戦苦闘している。
どうやら大好きなザフィーラ(彼女の中ではザフィーラはタカマチ家のペットらしい)を
自分と『おそろい』にしたいが、毛ならともかく耳を思い切りひっぱられるザフィーラの
ほうはたまったものではない。しかも下手に反抗してヴィヴィオを泣かせでもしようもの
なら、二人のママからの『少しお散歩or話を聞かせてor頭冷やそうか』というどれを選ん
でも答えが同じ三択クイズが待っているのである。
なのはがヴィヴィオに近づきしゃがみこむ。
「ごめんねヴィヴィオ。ママたちちょっとザフィーラとお話する事があるから、他の場所
で遊んでてくれる?」
「わかったー」
アイナに手を引かれてヴィヴィオが部屋を出て行くと、ザフィーラはホッと溜息をつい
た。ちなみに耳にはヴィヴィオが結んだリボンがついたままだが誰もツッコまない。
もう一つ余談になるが、ザフィーラが人間の言葉を喋る事については、ヴィヴィオは特
に気にしていないらしい。ザフィーラ曰く「初めて彼女の前で言葉を発した時の、彼女の
驚いた顔は死ぬまで忘れないだろう。実のところ、あの瞬間は主はやてとの別れを覚悟し
た」そうだが、まあ幼い子供ゆえに目の前の出来事を素直に受け入れられたのだろう。
「ザフィーラ、続きお願いしてええか?」
「……ハッ、申し訳ありません。とにかく私も最初は彼女が女性だとわからなかったので
すが、一度じっくりと話す機会がありまして……」
「話すぅ!?」
「はい。その時に気がつきました。自分が恥ずかしい限りです」
「きゅくる〜」
「……そう言ってもらえると、こちらも少し気が楽になる」
ザフィーラの言葉にフリードが手をあげて応え、ザフィーラもそれに対してまた普通に
言葉を返す。どうやら両者の間では、本当に会話が成立しているらしい。
「ホンマに会話が成り立っとるんやなあ……しっかしどうゆう理屈なんやろ?」
「魔法……念話に近い類のものです。主にはお話しする機会がありませんでしたが、そも
そも今私がこうして言葉を発しているのも一種の魔法です。心の中で思った事を相手の心
に直接伝えるのではなく言葉という形で伝える……そもそも狼を模したこの姿は、声帯が
人間の言葉を発せるような構造ではないのですから」
「なるほど。ほんなら二期ではちゃんと口をパクパクさせて喋ってたのに三期では腹話術
みたいな喋り方になっとるのも機能的には問題ないんやね……ほんなら、ちょっと通訳お
願いできるか?」
「心得ました」
以下、はやてとフリードの間で幾つか質問が交わされる。
Q.あなたはフリードですか?
A.はい、私はフリードです。
Q.なぜ人間の姿になったのですか?
A.あ…ありのまま 今 起こった事を話すわ!
『夜眠る時は竜だったのに、朝起きたら人型になっていた』
な… 何を言ってるのか わからねーと思うけど私も何をされたのかわからなかった…(以下略)
Q.元の姿に戻れそうですか?
A.やってみます……無理\(^o^)/
「なるほどなあ……」
はやては額を押さえて考え込む。
「……きゅくぅ」
「あまり気にしすぎるな。現状で原因がわからぬ以上、まだ責任の所在を追及するような
段階ではない」
「きゅくるー……」
「あーなんやフリード、もしかして責任感じとるんか? あはは、そんなん気にせんでえ
えよ」
「きゅくぅー」
「ザフィーラもありがとうなぁ」
「いえ」
「ほんでも、フリードの方でも心当たりが無いとなると、こらいよいよ事件は迷宮入りや
なあ。なんか手がかりになるような情報でもあればええんやけど……」
「それ、ボクが探します!!」
「エリオ?」
「フリードがこんな風になったのも、もしかしたらボクが原因かもしれないですし……こ
のままもしフリードが元に戻らなかったら、キャロや……フリード自身にも迷惑をかける
事になります! お願いします、やらせてください八神部隊長!!」
立ち上がったエリオがはやてに頭を下げる。エリオは元来真面目な少年だ。今回自分の
部屋で起こった事件に少なからず責任を感じているのだろう。
「きゅくるー!」
「うわっ!」
突然フリードがエリオに駆け寄ると、猛烈な勢いで抱きついた。そのままエリオを押し
倒すと暴れるエリオに笑顔で頬擦りする。
「わわっ、フリード……ちょっと……待って……」
「きゅくるー♪」
エリオとじゃれ合うフリードの姿はキャロのみならず他の六課メンバー、そして本編の
視聴者にとってもお馴染みすぎるほどお馴染みの光景である。だが、フリードが人間にな
った状態でそれをやられたら……
「きゅくー!!」
「『エリオ、私のためにそこまでしてくれるなんてありがとう、すごく嬉しいよ! 私エ
リオが大好きだよっ!!』と言っています」
「……通訳してもらわんでも大丈夫や、ザフィーラ。今のは私にも十分意味がわかったで」
「み、見てないで誰か止めてください……」
フリードの全力全開なスキンシップに、部屋にいる面々はあっけにとられるしかなかっ
た……一人を除いて。
「錬鉄……召喚」
「うわっ!」「きゅ!?」
二人の足元に桃色の魔方陣が浮かび上がると、そこから伸びた鉄鎖が二人の体に絡みつ
き強引に引き離す。
「キャ、キャロ!?」
「ダメだよエリオ君、こんなところでそんな事したら、みんなリアクションにに困っちゃ
ってるよ」
「ご、ごめんなさい……」
「それからフリードもエリオ君に感謝する気持ちはわかるけど、私だってフリードの事が
心配なんだからね」
「きゅくるぅ……」
「わかってくれたら……いいよ。みんなでフリードが元に戻る方法を探そうね、エリオ君」
――その日のティアナ・ランスターの日記より抜粋
『……明日からは幻術魔法を中心の練習に切り替えようと思う。錬度を上げるのでは
なく、幻影の耐久性を強める事に重点を置き、少々の衝撃では消えない幻影を作れ
るようにする。普通に考えれば必要の無い機能だが、なぜか近い将来そんな幻影が
必要になる予感がしたからだ』
「……まあキャロの言う通りやな。フリードかて六課の立派な一員や。みんなで原因を
解明して、みんなで元に戻れる方法を探していけばええ」
「だね。ユーノ君にも引き続き調べてもらうようにするよ」
その時、それまで黙っていた男が口を開いた。
「ところで、チビ竜を元に戻す方法は後で探すとして、フォワード陣のフォーメーショ
ンについてはどうします?」
「ヴァイス君」
傍らに座るグリフィス・ロウランと共に、事の推移を見守っていたヴァイス・グラン
セニックだった。スカリエッティ事件の際にトラウマを克服した彼は、現在は魔導師と
しても活躍している(戦力保有制限の関係上あくまでただのヘリパイロットという扱い
ではあるが)。
「俺は後方支援の狙撃型なんでフォワードの陣形にほとんど影響はなかったですけど、
チビ竜の場合はちびっ子達の移動手段も兼ねてたでしょう?」
「うーん……エリオがキャロをお姫様抱っこで運んでいくっちゅうのはどないやろ?
ちょうどそんなポップがあった気がするし」
「それじゃ現場に着く頃にエリオの方がへたばっちまいますよ」
「ほなら人型のザフィーラにしがみついて移動するとかシャマルの転移魔法でひとっ飛
びとか」
「できるんですかねそれ? 三期では無かった事のようにされてましたけど」
「そういえばそやなあ……なのはちゃんはどうすればええと思う?」
「……」
「なのはちゃん?」
(……はやてちゃん、今なのはさんに話しかけないほうがいいです……不眠不休で考え
た教導プランが使えなくなるかもしれないって事で爆発寸前ですぅ)
(……さよか)
――その日のティアナ・ランスターの日記より抜粋
『……この時、私は正直みんなが何を悩んでいるのか理解できなかった。走れば済
む話じゃないか』
「そういえばチビ竜って、竜だった時も二人を運ぶ時はデカくなってましたよね? あ
れなら人型でも空を飛べるようになれないっすかね?」
「あー、竜魂召喚のことか……まあ試してみる価値はあるかもしれんね。キャロ、ちょ
っとやってみてくれる?」
「あ、はい。行くよフリード……蒼穹を奔る白き閃光。我が翼となり、天を翔けよ。来
よ、我が竜フリードリヒ。竜魂召喚!」
――その日のティアナ・ランスターの日記より抜粋
『……あのシーンに何かBGMを流すとしたら、キュー〇ィーハニーのテーマ曲が
最適だったと思う』
普段はボストンバッグの中に入るサイズのフリードだが、本来は翼長が十メートル以
上ある巨大な竜である。当然人型になっても、巨大竜の状態が本来の姿である点は変わ
らない。つまり――
身体は大きく成長するが、着ている服はそのまんま。そしてここはエロパロ板。導き
出される答えは一つである。
ビリビリッ。
「うわぁ……」
「こらまた見事に……」
「すっぽんぽんですぅ……」
(人型ではあるが)本来の姿に戻ったフリードは、素晴らしいプロポーションの持ち
主だった。
「きゅくぅ〜!」
裸になった事を気にも留めず、フリードが飛び跳ねながら手をバタバタと振り回す。
その度になのは・フェイト・シグナムの六課美巨乳三提督に勝るとも劣らない両胸(お
っぱいマイスター八神はやて調べ)がプルンプルンと跳ねる。
「ぐはぁ、鼻血が!! こりゃたまらんでぇ…………ちち……もみ……」
「マズイです! はやてちゃんの理性が急激に減少しているです! 早くフリードに着
るものをあげてくださいです!!」
リインの言葉で皆があたふたと動き出す。
「スバル、ここからだとアタシの部屋が一番近え! 勝手に入っていいから適当に着る
モン持って来い!」
「で、でもヴィータ副隊長の服じゃ入らないですよきっと?」
「んだとぉ、誰が貧乳だ! ちょっとそこに座れスバル!!」
「えええ!? 違いますよっ、背丈とかの話ですってば!!」
「ああそっか……って誰がチビだあぁぁぁ!!」
「だから違いますってばあぁあ!!」
「二人とも何やってるんですか! フリードちゃんを抑えるのを手伝ってくださーい!」
「ルキノ、シャーリー離れて。クラールヴィントで動きを止めるわ!」
「ちょっとみんな落ち着いて! はやて部隊長もしっかりしてください!!」
「まあまあ、お前さんこそ落ち着けってグリフィス、それにしてもこりゃすげえ光景だ
ぜ……シグナム姐さんとどっちがでけえかな……って、殺気!?」
「ヴァイス陸曹……珍しく真面目な話題を振ったと思ったら、コレが狙いだったんです
ね」
「最低です、ヴァイス陸曹」
「こ、これはティアナさんにアルトさん……お揃いでどうされましたか……?」
「用件はもうわかってるんじゃないですか?」
「ち、違う、違うぞ! これはあくまで事故というものでだな……だいたい、見たって
んならこのグリフィスだって見てるだろうが!!」
「……ふんっ(パリーン)!! ああ、眼鏡を拭こうとしたらうっかり落として割って
しまった。これじゃあ何も見えない……」
「ああっこの野郎! 裏切りやがったな!? 旦那、ザフィーラの旦那だって見たでし
ょ!!」
「……クゥン?」
「なに今さら犬ぶってるんですかー!! いやマジで違うんだティアナ! アルト!
信じてくれ!!」
「どうして嘘をつくのカナ? カナ? クロスミラージュ……ギアエクセリオン」
『All right, Hatchet(鉈の意) mode』
「それはキャラが違うぞティアナ! ってアルト、お前もそのヘリの整備に使うバール
のようなものをしま……ギャアァアッー!!!!」
「ちょ、ティアナさんもアルトさんも落ち着いてー! 死なないでヴァイスさーん!!」
「どこへ行くのかな……エリオ君? エリオ君だって見たよね?」
「キャ、キャロ!? ボクは全然見てないよ! フェイトさんとどっちが大きいんだろ
うとか、ちっとも考えてないよキャロ!!」
「……やっぱり見たんだ」
「あ」
「竜魂……召喚」
「ってまたー!?」
「レイジングハート、モードリリース」
『A'll right』
部屋にいた全員が桜色の魔力輪に拘束され、一瞬にして部屋が静まり返る。
「……みんな、少し頭冷やそうか」
――その日のティアナ・ランスターの日記より抜粋
『……夢の中でお兄ちゃんに会った。川の向こう側から「こっちに来ちゃダメ
だ!」と叫んでいた……』
――その日のヴィヴィオ・タカマチの日記より抜粋
『……あさ、アイナさんといっしょにおさんぽした。おそとからママたちのい
るへやをみたら、ピンクいろのひかりがピカピカしててとってもきれいだっ
た。ろっかのおにいちゃんやおねえちゃんがキャーキャーいってるこえもき
こえてたのしそうだった。わたしがいないあいだにみんなではなびだなんて、
ママたちはずるいよお……』
――その日のアイナ・トライトンの日記より抜粋
『……もう辞めたい』
445 :
ておあー:2007/09/14(金) 17:53:51 ID:trqgsf/7
以上です。お付き合いくださった方はありがとうございました。
なんか設定捏造とか入ってカオス化が激しい……
起承転結でいうと前回の話が『起』、今回の話が『承』になります。二人(一人
と一匹?)がユニゾンするのは『結』の予定なんでもうちょい先になります。
しかしこのキャロは沸点が低いですね……こんなキャロならル・ルシエの部族から
追放されたのも納得してしまう……
あと保管庫の方、拙い自分の作品をしっかり保管してくださってありがとうございます。
精進します。
ちょwwwwwwユーノの扱いセツナスwwwwwwww
多分間違いなく絶対にこのユーノ尻に敷かれておる
>>445 GJ!楽しませていただきました
ザフィーラの名犬ぶりはガチ
黒くなりかけているキャロにガクブルしながらも続きを楽しみにしておりますぞ
>>445 >A.あ…ありのまま 今 起こった事を話すわ!
ポルポル吹いたwwwww
続き待ってます!
>>445 GJ!!
なのはさん直伝くさい黒キャロいいwwww
ザフィーラのクゥン?も吹いたwww
鬱になったりギャグになったり忙しいスレですねww
だが、それがいい
ではこっちも出来上がったので投下します。
今回はユノなのの告白準備号に近かったりしますw
では、「舞い踊る、恋歌」お楽しみください。
6th session〜心のカケラ、想いのカケラ
「わー……、……やっぱり、みんなこれから凄く伸びるね……」
訓練場を望む場所から、5人の戦い振りを眺めていたなのはは歓声を上げる。
と、なのはの後ろから、驚いたような気配が伝わって。
「……高町? 何故、ここに?」
「ヴィータちゃんが休んでろって無理矢理代わっちゃって……」
そう言ってにゃはは、と笑うなのはに、シグナムが言った。
「……確かに、元気が無いようには見えるな……。何かあったのか?」
「え、あの、別に……」
「……別に私に話したくないのならそれで構わないが……、誰かに話した方が気が楽になる事もあるぞ?」
そうシグナムが言うと、なのはは俯く。
と、視線を訓練場の方に向けて、シグナムは呟いた。
「そう言えば……昨日、主が『明日はひさびさにゆっくりできそうや』と言っていたな……」
「……シグナムさん……、ありがとう!」
そう言って駆け去って行くなのはを見送って、シグナムは微笑んだ。
「成る程……、それで私の所に来たんやね?」
「う、うん……」
少しどぎまぎとして答えるなのはを見て、はやては首を傾げる。
「それで、相談って?」
「え、えっと……」
そうはやてが聞くと、なのはは何故か部屋中を見回し出す。
その行動の意味にはやては気付き、くすりと笑った。
「リインならおらんで? シャマルの所に遊びに行ったさかい」
そうはやてが言うとなのははほっと息を吐く。
そして、ぽつりぽつりと昨日の夜の事を話し始めた。
……全てを話し終え、なのはは真っ赤になって俯く。
と、途中から机に突っ伏していたはやてが身体を起こし、これまた赤い顔で呟いた。
「……確かに……、リインに聞かせる訳には行かんわ……」
そう呟くと、はやては一転真剣な表情になって、なのはに言った。
「それで……なのはちゃん。ユーノ君からそう言う事された時……どう思ったんや?」
「ど、どうって……」
「怖かった……とは今聞いたで。……でも……それだけやった? ユーノ君の事、嫌いになったりせんかった?」
そう聞いたはやてに対するなのはの反応は激烈だった。
「き、嫌いになったりしてない! ……そんな訳ない! だって、私は……!」
ぎゅっと胸の前で拳を握ってはやてに詰め寄るなのは。
そんななのはの行動に、はやてはにっこりと笑みを浮かべた。
「私は……何や?」
「……え……?」
「なのはちゃんが言うたんやで? 『嫌いになったんじゃない』って、『そんな訳ない』って」
「……ふえ……」
「嫌いじゃないってそんなに強く言うんやから、なのはちゃんの気持ちは、1つやな♪」
「ふえええええっ!?」
一転にやにやと意地悪く笑うはやてに、なのはは赤くなって悲鳴を上げる。
しかし、はやてが悲鳴を上げた程度で許してくれる訳も無く。
「いつや? いつ好きになったんや? 告白は?」
「はううううっ!」
どんどん質問を畳み掛けられ、なのはの顔もどんどん赤くなる。
「怖かっただけなんやろ? もう一度、今度は自分から誘うんやろ?
……やったら……私がロッサを落とした方法、教えてあげてもええで?」
「にゃあああああーっ!?」
さらに言葉を続けるはやてに、なのはは真っ赤になって飛び上がる。
そんななのはを見ながら、はやては爆笑するのを必死に堪えていた。
一方。
「……はぁ……」
溜息を吐きまくるユーノに、たまたま手伝いに来ていたアルフは首を傾げる。
他の司書も奇妙に思っているようだが、誰も声をかけない現状にアルフは苛立って、
「……ちょっと来な、ユーノ」
「え!? ちょっ、アルフ!?」
ユーノを司書長室に引き摺り込んだ。
「成る程ねえ……」
ユーノから全てを聞き出して、アルフは腕を組む。
そのままアルフは1つ溜息を吐くと、話し始めた。
「……で? ユーノは何がやりたいんだい?」
「何、って……」
ユーノがきょとん、とすると、アルフの額に青筋が立った。
「……だから! ユーノがやった事はあやまるべき事だよ。……でも、その後、ユーノはなのはとどうしたいんだい?
なのはとどんな関係になりたいんだい?」
「……僕だけじゃ、決められないよ。僕だけの問題じゃ、無いんだから」
そうユーノが言うと、アルフはもう一度溜息を吐いた。
「……そうじゃないだろ? あたしが聞いてるのはユーノ、あんたの『希望』なんだ。
……ユーノはいつもそうだ。自分勝手になる事が無くて、他人の意思ばかり尊重する。
……そんな言葉自然に出来る奴なんてほとんどいないし、それは人としても良い事だと思うさ。
でもね、……少しは、少しくらいは、自分勝手になってもバチは当たらないんじゃないのかい?」
「自分……勝手に……?」
「そうさ! しかもあたしが聞いてるのはユーノ、あんたの希望だろ!?
だったら、それでいいじゃないか! 望むだけなら自由なんだから、望んだっていいじゃないか!」
そうアルフが叫ぶと、ユーノは何処かを刺されたように黙り込む。
と、そんなユーノに、アルフが続けた。
「もう一度聞くよ、ユーノ。……ユーノは、なのはとどうなりたいんだい? なのはの事……どう思ってるんだい?」
「……僕……は……」
口篭もるユーノ。
しかし、ユーノの心は、ユーノの想いは、とっくの昔に決まっていて。
「……ぼくは、なのはの事が好き。出来る事なら……恋人になりたい。そう思ってるよ」
そうユーノが言うと、アルフは満足そうな表情を浮かべて、口を開く。
「……そう、かい。……告白はしないのかい?」
「で、出来る訳ないだろ!? ……アルフだって言ったじゃないか! 思うだけなら自由だって!
……それって、思うのはともかく、行動に移しちゃいけないって事じゃないか!」
そう叫んだユーノに、アルフは大きな溜息を吐く。
「あんたね……それで、思うだけで、口に出さないで、一体何年なのはが気付かないでいると思ってるんだい!?
あたし達はみんな知ってた! 10年前からずっと、ユーノはなのはの事が好きだって事、知ってた!
10年、10年だよ!? あたしは断言出来るよ。このままなら一生ユーノはなのはの恋人になれないって!」
切れたようにアルフは叫び、……自分が口を滑らせた事に気付き、慌てて口を閉じるが時すでに遅し。
「……知ってた? ……みんな?」
そう呆然と呟くユーノを見ながらアルフは慌て、
……変な方向に開き直った。
「そうさ! みんな知ってたよ! あたし達の周りで、知らなかったのはなのはぐらいのものじゃないかい?
……でも、ユーノはなのはの事、怒れないよ。あんただって同じなんだから」
「……同……じ……?」
「そう、同じさ」
そう言い切ったアルフにユーノは考え込み……、
……突然、真っ赤になって飛び上がった。
「ま、ま、まさか……」
「そのまさか、さ。
ユーノ・スクライアが高町なのはを好きなように、高町なのはもユーノ・スクライアの事が好きなんだ。
あたし達がなのはのそれに気付いたのはあの事故の時だから……、正味8年、あんた達は両想いだったって訳。
……と、言うか8年両想いだったのに気付かないし、告白もしないって、どれだけ鈍くて臆病なんだい? あんた達二人は」
そうアルフに言われても、ユーノには硬直する以外、何も出来なかった。
これで終わりです。
何故最後だけ鳥が違うのか気になる。
仕事中に思いついたネタSS投下いっきまーす
【要注意】
なのはの性格が違います。
鬼畜というかひどい性格になってます。
嫌な方は以降スルーで。
エロなし
新暦75年4月〇日
だるい。眠い。疲れた。
今日はセクハラ乳揉み魔の頼みで、魔導師ランク試験の試験官をやった。
試験官っていうから、どーんとぶっ放せるかと思ったら、課題の設置の担当でがっかりした。
RHも凄く不満そうだった。私もフラストレーションがたまってしょうがない。
まあ、これは今夜、永遠のM奴隷ことフェイトちゃんで発散することにしよう。
腹いせに高難易の狙撃タイプの大型スフィアを設置してみたが、受験生その1が壊してしまった。
これだけでも腹ただしいのに、よりにもよって「ディバインバスター」?
人 の 技 盗 ん で ん じ ゃ ね ー よ カ ス
今度〇スラックに頼んで金巻き上げてきてもらおうかな?
つーか、しょぼ。あんなのは砲撃とは断じて認めないの。
ベルカ式はベルカ式らしく、おとなしくその辺で棒切れでも振り回してろってーの。
これが私の部下候補だってんだから目も当てられない。
受験生その2は射撃型というので少し親近感をもったのだけれど・・・・・・・
あのツインテつかえねー
魔力しょぼいし、空隊希望のくせして、空飛べてないし、試験中に足挫くなよゴルァ。どこの小学生よ?
どーすんのかと思ったら、勇者王みたいなのがヘタレツインテ背負って爆走してきてんのw
あれには久々にワロタw とりあえず、そのままにしとくと二人とも柘榴になってしまう、まあそれ自体は
別にどうでもいいけど、私の責任問題になるので、魔力爆発の爆風であのバカチンどもを助けてやった。
するとチビンフォースがいかにも自分がやりました、みたいな顔して受験生どものところにしゃしゃり出てた
ので何か悔しくなって、私も出て行ってみた。まったくこれだからチビは…家でピザでも食ってろや。
そしたら、何かパクリ野郎が私のこと馴れ馴れしく「なのはさん」とか呼んでやがんの。
慌てて言い直しても無駄無駄無駄ァ!
マジぬっ殺そうと思って、乳揉み魔に念話で「殺っていい?」って聞いたら、それだけはやめてーって
泣いて懇願された。今度乳揉みから高級酒おごってもらう代わりに、パクリの命はとらないでやることにした。
乳揉みが言うには、パクリは4年前の空港火災で私が助けた奴らしい。
全然覚えてないけど。
でも何か段ボール箱に捨てられた子犬みたいな目をして、こっちを見てたので、
おっきくなったねとか言って適当に頭撫でてあげたら、号泣された。
ちょろいもんよ。
計画通りなの。
ゆくゆくは私の下僕にしたてあげてこき使ってやるの。
以上です。つづく…?
>>445 続き待ってましたよ、フリード擬人化!
ザフィーラがフリードの通訳をしているところに萌えますた。
これはいい名犬。
>>460 おもわず、なのは『様』と呼びたくなるなw
このまま時空管理局のっとりそうな勢いだ
>>458 今使ってるノーパソの調子が悪くて、時々ひらがなすら打てなくなるんだ。
「これで終わりです」だけは前の投稿からコピペして、名前欄も消えてたから使ってるトリップをローマ字打ちしただけ。
>>460 これはw
ちょっと書けなかった後書きを。
とりあえずエロが無いのは勘弁してくださいorz
プロット通りにやったらアグスタのシーンが終わった日の夜にエロになるんですが、そこまで一体何話かかる事やらw(下書き上がってる7話が模擬戦だし)
しかも次回フィレスVSヴィータでエロどころか萌えですらない燃えだしorz
「ファースト・アラート」後にSS01でエロ行けるかどうか検討してみます……。
468 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 23:59:15 ID:yqZ1MgIz
無印以前のユーノはどうしてたのかはネタになるだろうか。
RHは初めて恋をした今のスバルそっくりな女性(病死)に貰ったつー妄想だったが、
最近新しい最終物語Z出た影響でシグナムに激似な斬り込みお姉さんも出てきたりしてる。
序でに、ユーノの姉的キャラが管理局情報部上層部にいたつーネタを何処かで見たんだが誰か知らぬか?
>>468 知ってるけど、どうやって教えればいいんだ?
アド書くのは駄目だった気はするが。検索用語書ばいいのか?
うん、とりあえず検索用語をプリーズ
>>470 グリフォン なのは
で出てくると思う。らきすたキャラがサイト名の横にある
ありがとう!
○月×日
とりあえず捕まえたナンバーズ全員妊娠してて子供がスカの記憶もちクローンと判明
あわてるハヤテちゃんとと泣きそうなフェイトちゃんを前にして私が立ち上がらねば誰が立ち上がるのか
とりあえず昔とった杵柄、適当な画像素材&映像素材をかき集めてMAD製作開始
ここは地球ではなくミッドチルダだから著作権も関係ない、実にすばらしい
ついつい演出に力を入れすぎたものの自作MAD映画「あかちゃんがうまれるまで」完成
早速ナンバーズを集め上映開始、ちなみにヴィヴィオやキャロも見たがっていたが
ちょっぴり刺激が強いので入り口のドアを魔力で強制封鎖した。
「うわ、めんどくせ」
とか言いつつも優しいBGMといっしょに出産シーンが始まるころには釘付けになっているナンバーズたち
そして喜劇は始まった。
母体の原を突き破り飛び出す胎児、悲鳴を上げる母親と突然出現したクリーチャーに声を上げる暇もなく
首を○○される助産婦、そして息も絶え絶えな母体に向き直ると最初の食事をするために赤ん坊が××するころには
悲鳴と意識を失い倒れる音のコンサートが始まった。
数人目をつぶり耳をふさごうとしていたがそれも無駄なこと、私は打ち合わせどおりティアナに幻術で彼女達の神経系に強制介入させようとしたが
ティアナができないといったのでRHはたいそうご機嫌だ。
結局というかティアナも私の意志を汲み取ってくれたのか「ごめんなさい、ごめんなさい」と何度も繰り返しながら幻術を展開
最後のクライマックスに入るころには既に悲鳴さえ上がらず、こぼした汚臭が立ち込めるのみ
上映終了後、堕胎希望書を取ったところ全員から希望あり
超犯罪者確定とはいえ新しい命を摘み取るのは心が痛むが本人の死は最大限尊重すべきだ
仕方なく万が一のために用意しておいた処置を即座に行い全員堕胎完了
スカリエッティのクローン問題は結果として無事解決した。
474 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 00:29:13 ID:sp4b8iyd
ひどいな。
恐るべき悪魔・・・
いやこれはちょっと鬼杉だろう。
で、既にティアナは堕ちてんのね。
これはひどい
478 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 01:28:58 ID:gEIiwjK7
これはアメリカのゲームです。1度やってみてください。
これは、たった3分でできるゲームです。試してみてください。 驚く結果をご覧いただけます。
このゲームを考えた本人は、メールを読んでからたった10分で願い事が
かなったそうです。このゲームは、おもしろく、かつ、あっと驚く結果を 貴方にもたらすでしょう。
約束してください。絶対に先を読まず、1行ずつ進む事。 たった3分ですから、ためす価値ありです。
まず、ペンと、紙をご用意下さい。 先を読むと、願い事が叶わなくなります。
@まず、1番から、11番まで、縦に数字を書いてください。
A1番と2番の横に好きな3〜7の数字をそれぞれお書き下さい。
B3番と7番の横に知っている人の名前をお書き下さい。(必ず、興味の
ある性別名前を書く事。男なら女の人、女なら男の人、ゲイなら同姓の名
前をかく)
必ず、1行ずつ進んでください。先を読むと、なにもかもなくなります。
C4,5,6番の横それぞれに、自分の知っている人の名前をお書き下さ
い。これは、家族の人でも知り合いや、友人、誰でも結構です。
まだ、先を見てはいけませんよ!!
D8、9、10、11番の横に、歌のタイトルをお書き下さい。
E最後にお願い事をして下さい。さて、ゲームの解説です。
1)このゲームの事を、2番に書いた数字の人に伝えて下さい。
2)3番に書いた人は貴方の愛する人です。
3)7番に書いた人は、好きだけれど叶わぬ恋の相手です。
4)4番に書いた人は、貴方がとても大切に思う人です。
5)5番に書いた人は、貴方の事をとても良く理解してくれる相手です。
6)6番に書いた人は、貴方に幸運をもたらしてくれる人です。
7)8番に書いた歌は、3番に書いた人を表す歌。
8)9番に書いた歌は、7番に書いた人を表す歌。
9)10番に書いた歌は、貴方の心の中を表す歌。
10)そして、11番に書いた歌は、貴方の人生を表す歌です。
この書き込みを読んでから、1時間以内に10個の掲示板にこの書き込みをコピーして貼って下さい。
そうすれば、あなたの願い事は叶うでしょう。もし、貼らなければ、願い事を逆のことが起こるでしょう。とても奇妙ですが当たってませんか?
479 :
CRR:2007/09/15(土) 01:29:29 ID:psldqLbO
ども。
>>473 こ れ は ま さ に 悪 魔
24話の感想。えー…スカ博士なにやってんのっ!!おかげでスバル02式書き直しだっ!
だってあの設定使った方が面白そうなんだもん!
……で、ちょっとしたショートを投下します。
奇しくも最近ナンバーズ妊娠出産ネタが多いんでいいタイミングなんじゃないかと。
・非エロ
・チンク1人称
・注意、ちょっとしたオリ要素あり
ではドゾー
480 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 01:29:37 ID:gEIiwjK7
これはアメリカのゲームです。1度やってみてください。
これは、たった3分でできるゲームです。試してみてください。 驚く結果をご覧いただけます。
このゲームを考えた本人は、メールを読んでからたった10分で願い事が
かなったそうです。このゲームは、おもしろく、かつ、あっと驚く結果を 貴方にもたらすでしょう。
約束してください。絶対に先を読まず、1行ずつ進む事。 たった3分ですから、ためす価値ありです。
まず、ペンと、紙をご用意下さい。 先を読むと、願い事が叶わなくなります。
@まず、1番から、11番まで、縦に数字を書いてください。
A1番と2番の横に好きな3〜7の数字をそれぞれお書き下さい。
B3番と7番の横に知っている人の名前をお書き下さい。(必ず、興味の
ある性別名前を書く事。男なら女の人、女なら男の人、ゲイなら同姓の名
前をかく)
必ず、1行ずつ進んでください。先を読むと、なにもかもなくなります。
C4,5,6番の横それぞれに、自分の知っている人の名前をお書き下さ
い。これは、家族の人でも知り合いや、友人、誰でも結構です。
まだ、先を見てはいけませんよ!!
D8、9、10、11番の横に、歌のタイトルをお書き下さい。
E最後にお願い事をして下さい。さて、ゲームの解説です。
1)このゲームの事を、2番に書いた数字の人に伝えて下さい。
2)3番に書いた人は貴方の愛する人です。
3)7番に書いた人は、好きだけれど叶わぬ恋の相手です。
4)4番に書いた人は、貴方がとても大切に思う人です。
5)5番に書いた人は、貴方の事をとても良く理解してくれる相手です。
6)6番に書いた人は、貴方に幸運をもたらしてくれる人です。
7)8番に書いた歌は、3番に書いた人を表す歌。
8)9番に書いた歌は、7番に書いた人を表す歌。
9)10番に書いた歌は、貴方の心の中を表す歌。
10)そして、11番に書いた歌は、貴方の人生を表す歌です。
この書き込みを読んでから、1時間以内に10個の掲示板にこの書き込みをコピーして貼って下さい。
そうすれば、あなたの願い事は叶うでしょう。もし、貼らなければ、願い事を逆のことが起こるでしょう。とても奇妙ですが当たってませんか?
481 :
CRR:2007/09/15(土) 01:33:17 ID:psldqLbO
―――――――ドクターが捕まってしまった。
『ゆりかご』は陥落し、聖王の器も元の少女に戻り。
ナンバーズも軒並み確保され、ドクターの夢は儚く消えてしまった。
それから数ヶ月。
ドクターは裁判がまだ終わらず、未だ檻の中。
ナンバーズは管理局の監視下にこそいるが、それぞれの道を歩みだし。
私は―――――――
「ふぇぇぇぇぇん!!!ふぇぇぇぇぇぇ!!!」
「あー!!いい子だからもう少しガマンしてくれ!!」
―――――――『母親』になっていた。
チンク姉のピーカブー
「チンク姉ー!!買って来たっすよ!!」
ドアを開け、救世主・ウェンディとノーヴェが現れた。
手にはドラッグストアの袋、その中身は私が頼んだ粉ミルク。
「すまないなウェンディ、台所のお湯を使ってくれ!」
手が離せない私は、子供をあやしながら、ウェンディにお願いをする。
「あーバカ!そりゃ熱湯だ!そっちのヤカンに人肌の湯があるじゃねーか!」
「うっさいっす!だったらノーヴェが作ればいいっす!!」
「ふぇぇぇえええぇぇぇえええぇぇぇぇぇぇぇえぇえぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」
「「「頼む、いい子だから泣き止んでくれ(っす)………」」」
泣き疲れたのか、それともお腹が一杯になったのか。
ゲップを出し終わると、わが子はすやすやと眠りだした。
「ふー、やれやれっす……」
「大体チンク姉がミルク切らすからこんな事になるんだよ」
「……申し訳ない、ウェンディ、ノーヴェ……」
管理局の本局局員用の宿舎の一室。そこに私は今住んでいる。
ごく普通のパンツルックに、家事に邪魔だからという理由で髪を後ろでポニーにした私は、
部屋の絨毯の上にペタンと足を投げ出して座ったウェンディと、胡坐をかいてぶーたれるノーヴェに頭を下げた。
ちなみにウェンディはミニスカートにカットソー、ノーヴェはカーゴパンツにTシャツといった出で立ちだ。
そう、私がうっかり粉ミルクを切らしてしまったばっかりに、先ほどのような惨事が起こってしまったのだ。
482 :
CRR:2007/09/15(土) 01:35:45 ID:psldqLbO
「本当は母乳が一番、って書いてはいるんすけどねー……そうもいかないっすから」
「しかたねーよ、その母乳が出ねぇ体らしいからな、私ら」
ウェンディとノーヴェは、床に無造作に置かれていた「ひ○こクラブ」の最新号をペラペラとめくりながら雑談をしていた。
この「ひ○こクラブ」、私が買った物ではなくて八神はやてから貰った物なのだが……
『いやー私もリイン育てる時はお世話になったから、きっと無駄ではないはずやで。安心しいや、定期購読にしといたから』
だそうだ。そういえば八神は19歳、あのユニゾンデバイスが稼動し始めてから8年、
……どんな11歳だ……
ドクターが捕まって1ヶ月後。
他のナンバーズの体内の『ドクターのコピー』は除去されたが、私のだけは残されていた。
『プロジェクトFの応用技術』を使った生命が『戦闘機人』から誕生する。
管理局サイドとしてもこれほど魅力のある研究材料は無いだろう。
ナンバーズ12機の中で、生体ポッドに入ったままで戦闘によるダメージが一番少ない……
というか、全く無い私の体内の『ドクターのコピー』が一番成功する確立が高い、そう判断されたのだろう。
しかし、生まれてきたのは『全く普通の赤子』。
ドクターの記憶を一切持たず、体も人間の乳児と全く変わらない。
つまりドクターの研究は、この土壇場で失敗に終わってしまったのだ。
フェイト・テスタロッサがアリシア・テスタロッサになり切れなかった様に、この子もジェイル・スカリエッティにはなり切れなかった、という訳だ。
仮に、この子が無事に成長し、ドクターと瓜二つの外見になったとしてもだ。
「お?『ビシソワーズ』?……面白そうっすね。チンク姉、じゃがいも有るっすか?」
「ああ、台所のカゴにいくつかあったはずだが……台所使ったら片付けてくれよ」
「大ー丈夫っすよ!ノーヴェじゃあるまいし」
「あん!?おい、ウェンディ!もういっぺん言ってみろよ!」
時々他のナンバーズが私を訪ねてくる。
特にウェンディとノーヴェはよく顔を出してくれて、この様に離乳食レシピを試したりと、私の支えになってくれている。
……まぁ、どこかの眼鏡のように一回も顔を出さない奴もいるにはいるが。
……私は彼女らの『希望』なのだ。
芽生え始めていた、母親になる権利を剥奪された彼女らの代わりに、この子を育て上げる義務が生じてしまった。
「……なぁ、私は、母親としてよくやっているか?スクーデリア……」
乳児用のベッドですやすや眠るわが子……スクーデリアの頬を撫でながら、独り言を呟く。
今でこそ、母親としての義務を果たそうとしているものの、スクーデリアが生まれたばかりの頃からその気持ちがあったかといえば……
残念ながら、そうではない。
483 :
CRR:2007/09/15(土) 01:40:25 ID:psldqLbO
生まれたばかりの頃は、わが子だというのに世話を研究員に全部押し付けていた。
管理局の勝手な都合を優先して生まれてきたのだ、お前らが面倒見ろ……正直そんな気持ちだった。
そんなある日、ふとベッドを覗き込んだ時、スクーデリアは私に手を伸ばしてきた。
その小さな体で、私を求めるように、精一杯。
それを見たとき………何かが私の心の中で変わった。
なぜか私は涙を流しながら、スクーデリアの伸ばした手を握った。
……それを『母性』というのだろうか。私はそれから必死になってスクーデリアの母親として相応しくなろうと努力した。
先ほどの八神の「ひ○こクラブ」も、実は願ったり叶ったりだったので、二つ返事で受け取った。
妹達に協力してもらい、育児に関する情報は不足無いまでに集まった。
戦闘機人ゆえの身体能力のおかげで、夜鳴きで寝不足になるような事は特に無かった分、
もしかしたら人間の母親よりは楽だったかもしれない。
「うわっ!ミキサーから溢れたっ!!」
「ちょっ!なにやってるんすかノーヴェ!!台所がじゃがいもだらけっすよ!」
「うっせぇ!だったらお前がやってみろ!」
台所からノーヴェとウェンディの声がする。こら、そんなに騒ぐと……
「……ふぁ?ぁ……ふぇ………ふぇぇ………」
あー……スクーデリアが起きてしまった……
しかもぐずりだした。しょうがないか、あのおてんば妹達の大騒ぎを聞いてしまっては。
しかしここでいつもの様に泣かれてしまうのもそれはそれで困る。
二人がまだこちらに気付かないのを確認し、私はスクーデリアの顔を覗き込む。
……八神から教わった方法だ。
「おーい、スクーデリア」
両手で顔を覆うように隠す。
「いないいない……」
後はその両手を開くだけ。
教わった当時は「こんなもので?」と疑っていたが、どうもスクーデリアはこれがお気に入りのようだ。
そんな事は集めた情報にはなかったが、八神の一言で納得した。
『子供いうんはな……お母さんの気持ちがこもっていれば、些細な事でもうれしい筈や』
成程。ならば、私は些細な事でも精一杯母親を務めよう。この子に届くように。
ドクターの研究成果という呪縛から解き放たれたお前は、紛れも無く私の子なのだと、気持ちを伝え続けていこう。
「ばあっ!!」
「あーチンク姉、いないいないばぁやってるっすね?かわいいっすよ♪」
「……っ!!見るなぁぁぁぁああああ!!!!!」
おわり。
484 :
CRR:2007/09/15(土) 01:42:44 ID:psldqLbO
以上です。ピーカブー(peek a boo)=いないいないばぁ
チンクの子の名前はフェラーリの車の名前から適当に引っ張ってきただけなんで大した意味は無いです。
ていうか初案は「スカットロ」みたいにスカリエッティ+チンクで「スカンク」になる予定だったww
StS番外編できっとこんな『ナンバーズドタバタ育児日記』をやってくれるわけ……ねー!
ということでさらっと書いてみた。
さあ早くスバル02式とヴァイ×ティアを書く作業に戻るんだ俺。
では!
GJ
なんだろう
例の事件から良作が次々と生まれてきているような気がする……
24話がこれらを生み出す肥沃な土壌となったのか
あれ?なんだこれ?
GJすぎるだろう。常識的に考えて
和んだ。
確かにいちばんまっとうに母親やれそうだなあ。
前スレが立ったころ(このスレが重複でたった頃)からわずか10日で容量が400kに届きそうな件
いい、飲み過ぎでグロッキーになった俺に活力が
チンクは一番世話役にぴったりな気がする
>>485 みんな、赤子と母親ってのが好きなんだよ、きっと
ジェイ太郎は、絵面が放送禁止レベルな気がするけどなw
490 :
26-111:2007/09/15(土) 03:10:29 ID:MlXkYddU
ダレモイナイ、トウカスルナライマノウチ・・・
こんな時間に何やってんだとか突っ込まれると少々困りますが、
エアコンが壊れているために熱くて寝苦しい+蚊取り液が切れてるために蚊が鬱陶しい、という理由でこんな時間にまで起きてます
まぁ、アレですね。こんな寝苦しい夜は
エ☆ロ☆い☆話☆に☆限☆る☆ん☆だ☆ze!!
タイムテーブルは前回投下したシグナムの訓練話の続きです
メインはシグナム、とエリオ。エロ有り・・・ですが、果たしてエロいかどうか、少々微妙
使用レス数14レス
では投下、始めます
ヴォルケンリッター・烈火の将、シグナムの一日は入浴に始まり入浴に終わる
10年前に、現在の主・八神はやての元で目覚め、日本文化の風呂という物に触れ、それがいたく気に入った結果である
ちなみに、シャワーは彼女的に風呂には勘定されない。湯船に身を沈め全身を温めるというのが入浴の醍醐味であると彼女は豪語する
ミッドチルダの北部、聖王教会付近に天然温泉があると知った時は彼女らしからぬ興奮を見せたとか何とか
まぁ、そんなこんなで彼女は風呂好きなのだ
なので、今日も着替えを片手に廊下を歩いて風呂場に向かっていると、ふと、愛弟子の姿が目に入った
「エリオ、お前も風呂か?」
「あ、シグナム副隊長。はい、これから入浴です」
「そうか。風呂とは良いものだな。6課隊舎に浴場があって本当に良かったと思っているぞ」
「普通の官舎だと、シャワールームだけですよね・・・こういう様式の浴場は、元々八神部隊長やなのはさんが生まれた世界で主流なんでしたっけ?
いつか出張任務で海鳴市に行った時に使った、スーパー銭湯?みたいに大きな湯船がある様式の浴場は」
「あぁ、遠くの世界の、小さな島国の偉大な文化だ。湯に浸かるというのは良い。一日の疲れが溶け出すように思える」
「シグナム副隊長は、お風呂好きなんですね」
「あぁ、世の中に風呂嫌いなどという人間が居るのが信じられないくらいだ」
あはは、と笑うエリオの顔が、急に曇った
「あの、シグナム副隊長・・・お風呂に入ると傷に障りませんか?」
「多少の傷ならば、温めてやった方が直りは早い。それに、傷が痛むなどと言う理由で風呂を逃す気にはなれんよ・・・今日は少々体を洗うのが難儀かもしれんがな。
全く、よくもやってくれたものだよ。お前は」
「す、すみません・・・」
いちいち謝らなくても良いのだが、弄り癖のあるシグナムとしては、これほどからかう甲斐のある相手もいない。勿論、本気でエリオを責めている訳ではないのだけれど
「それとも、お詫びに背中でも流してくれるのか?」
○シグナムさんは大変な奉仕をされてしまいました
彼の名誉のために特筆しておきたい
エリオとしては何の下心もなく、ただ、自分の所為でシグナムは存分に入浴を楽しめないという申し訳無さからの行為であった
普段ならば、からかわないでください。という一言で対処しただろうが、今回はそうした負い目もあるために
「エリオ、いつまでそこに立っているつもりだ」
既に遅い時間であった為に、女湯は貸し切りになっているというのが唯一の救いだが・・・
「以前の出張任務の時に一度見ているだろう。今更照れるな」
衣擦れの音が妙に耳につく
エリオはガッチガチに強ばった体を脱衣所の隅っこに置いていた
3m程離れたところでは、シグナムが鼻歌でも歌いそうなくらいに上機嫌な顔で着ていた制服を脱いでいる
だが、いつまでも動こうとしないエリオの背中に、シグナムは眉を顰めて一言言葉を投げ掛けた
「エリオ。騎士を志す者に二言が許されると思っているのか」
ビクッとエリオの肩が震える。そのまま、エリオは出来の悪いロボットのような動きでギクシャクと振り返り、ワイシャツのボタンを外しているシグナムの姿から慌てて目を逸らした
スカートを落とし、シャツも脱いで下着姿になったシグナムは、ふと動きを止めた
「・・・エリオ、脱がないのか?」
「え!?あ、あ、いや、その・・・シ、シグナム副隊長お先に入っていてください!僕は、その、後から入りますから!」
エリオとしては妙案だったつもりである。だが、シグナムは少し意地悪な笑みを浮かべて首を横に振った
「駄目だ。私が待っている風呂場に入る勇気を出せずに逃げ出すかもしれないからな」
うっ、と言葉に詰まるエリオである。内心、こっそり逃げだそうかと考えていたのは事実だ
半ば自棄気味にエリオは服を脱ぎはじめた。10歳児としてはしっかりした体格だが、やはり子供らしい柔らかそうな体である
この細腕にしてやられたとは信じられん・・・そんなことを考えていたシグナムは、ふと目を凝らした
エリオの体、肌に妙な違和感を感じたからだ
「エリオ・・・お前の体は・・・これは、傷跡か?」
「あ・・・判りますか?もう大分薄くなってきたんですけど・・・これ、昔の傷跡なんです」
何でもない事のようにエリオは言うが、シグナムとしては驚きを隠せない
フェイトから、エリオを保護した経緯は聞いたことがある。研究所に監禁されて様々な実験に使われた、と・・・その中には、暴力を伴う物もあったのだろう
以前、海鳴市で風呂に入った時にはスバル達も気付いていなかったようだが、こうして間近で見ると、微かに肌の皮膚組織に差がある部分が多く見受けられる
「こういうの、完全には消えないんですよね・・・もうすっかり目立たなくはなったんですけど・・・」
ごく薄い傷跡を触りながら、エリオは溜息を吐いた。シグナムは己の無神経さを恥じるが、エリオの方があっけらかんとした口調でこんなことを言ってきった
「でも、マンガなんかで見る歴戦の猛将って大抵傷だらけですよね。そう考えると少し得かもしれませんね」
「・・・つまり、私は歴戦の猛将からは除外されるわけか?」
エリオが振り返ると、そこには苦笑を浮かべた全裸のシグナムが長い髪を結い上げているところだった
引き締まったしなやかな体躯は女性らしい丸みやふくよかさには欠ける物の、その素肌は目を奪われるほどに白く、ボディラインは過激の一言に尽きる程である
真っ赤になって動きを止めるエリオを訝しげに見やり、シグナムはとっとと脱げと促した
エリオもやっと全裸になり、猛スピードで腰にタオルを巻いた。シグナムも胸元にタオルを当て二人は風呂場のドアをくぐる
「そう言えば・・・風呂場には作法があるということを、エリオは知っているか?スバル達には高町が指導していたのだが」
「風呂場の作法・・・ですか?うーん、知らないですけど・・・?」
「ならば指導してやろう。まずはあちらだ」
そう言って、シグナムはエリオの手を取って風呂場を横切って行く
重ねて置いてあるプラスチック製の風呂用椅子を二つ取り、洗い場の前に並べて置く
「まずは掛け湯だ。下湯とも言う。こうした浴場では湯船の湯をあまり汚さぬのが作法だ」
シグナムは椅子に座り、風呂桶に一杯湯を張って肩からそっと流し掛けた
エリオも椅子に座り、風呂桶に湯を張って頭から湯を引っ被る。だが、これにはシグナムが渋面を作った
「エリオ、風呂場ではあまり湯を跳ねさせるものではない。湯を掛けるときはゆっくり流せ。頭を洗うときは屈んでシャワーを使え」
「は、はい」
言われたように、まだシグナムがそうしていたように、エリオはゆっくり体を流した
「あまり体が汚れているようなら、湯船に入る前に体を洗ってから入るべきだな。とにかく、掛け湯はしっかりとして、汗や埃を流すことだ」
そう言って、シグナムは三度ほど掛け湯をし、体を流して立ち上がった
「そう言えば、お前は風呂の温度はどのくらいが良いと思う?」
「温度ですか?・・・細かい数値までは考えたこともないですけど、ちょっと熱いくらいが好きです」
「ふむ・・・このくらいか?」
湯船になみなみと満ちた湯に手をつけて温度を確かめながら尋ねてくるシグナムに、エリオも習って温度を確かめた
「はい、丁度良いくらいです」
「ふむ、40〜42℃というところか・・・若い割には、なかなか良いセンスだ」
「センス?・・・はぁ、ありがとうございます」
「私は熱めが好きなのだがな、シャマルやヴィータは熱い風呂が苦手だったんだ。熱い風呂の良さを説明してやったら向こうは温い風呂の良さを語ってきたものだよ」
苦笑しながらシグナムはタオルを取って艶やかな裸身を湯に沈めていった
エリオは、風呂につかってもいないのに茹で上がったような顔になったが、腰のタオルを外して湯船に身を沈めていった
タオルを湯船に入れない。そのくらいはエリオも心得ている
「うむ、良い湯だ・・・熱い風呂は心臓に悪いとか、特にシャマルは肌が弱いからとか泣き言を言っていたな」
「昔は、八神部隊長とシグナム副隊長、あと、ヴィータ副隊長とシャマル先生とザフィーラは一緒に暮らしていたんでしたっけ」
「あぁ、リィンもな。クラナガンに引っ越してきたのは、4年ほど前のことになる・・・しかし、エリオ」
「はい?」
「風呂場でまで役職を付けて呼ぶな。何だかくつろげん」
「す、すみません・・・シ、シグナム・・・さん」
「うむ」
湯船にのんびりと身を横たえる烈火の将の姿は、普段の苛烈で実直な姿からはなかなか想像もつかない姿だった
しかも、意外に風呂場でのシグナムは饒舌で、風呂にまつわる話を次々と話し掛けてくる
「そもそも、な。私は半身浴というのがどうも好きになれんのだ。汗を出して血行が良くなると言うのは大変結構だとは思う。
だが、汗を洗い流すために入る風呂で、望んで汗をかくというのはおかしな話だとは思わないか!?デトックス効果って何なんだと思うだろう!?」
「そ、そうですね・・・」
駄洒落だったのかな、とエリオは思ったがそこは突っ込まずに置いておく。彼は空気が読める子供である
「そうだろう?風呂とはやはり肩まで浸かるものだ。心臓に負担が掛かるとか理屈を付ける者もいるが、湯に浸かって体を温めることこそが醍醐味だろう。
温い風呂に半端な姿勢で時間を掛けて入るなど、私に言わせれば邪道の極みだ」
「でも、半身浴は、風邪気味の時なんかは良いらしいですよ。保護施設の子供が風邪を引いた時は、みんな足だけ温めていましたし」
「ふむ、足湯も半身浴の延長線上にあるものなのかもしれないな。主はやてもリハビリの中で足湯を時にしていたことがあったが、全身が温まると言っていた」
色々、アレコレと話し込む内に、当初のような照れや気恥ずかしさが薄れつつあるエリオであった。普段は厳しい“副隊長”の意外な一面を見れたことが少し嬉しい
「ミッドチルダにも天然温泉があるらしくてな。北部、聖王教会の近くらしい」
「あの辺りの地形だと、険しい山地の中ですね」
「あぁ、私としては是非一度行ってみたいんだ。格好の修行場だとは思わないか?深く静かな山の中で修行に明け暮れ、疲れた体を温泉で癒し、日が暮れるまで鍛錬に没頭し、
また湯に浸かり一日の疲れを流す。最初、テスタロッサを誘ってみたのだがな、執務官の仕事が忙しいからとすげなく断られてしまった」
「フェイトさん、最近ますます忙しいみたいですからね」
「そうだな・・・場所が聖王教会の近くなら、シスターシャッハを誘うのも良いかもしれないな・・・エリオ、お前はどうだ?」
「え、えぇっ!?」
「師と二人、山に籠もっての修行だ。強くなれるぞ」
「え、えと、その、考えておきます・・・」
「そうか。考えておいてくれ」
にっこりと笑って、シグナムはざばりと湯船から上がった
惜しげもなく裸身を晒すその姿に一瞬目を奪われ、しかし次の瞬間には猛然と目を逸らすエリオを訝しげに見やって、シグナムはエリオに言った
「では、そろそろ頼むぞ」
「た、頼む・・・って」
「背中を流してくれるという約束だっただろう」
そう言い置いて、シグナムはさっさと洗い場に向かってしまった。エリオも、躊躇いがちに湯から上がって洗い場に向かう
椅子にどっかりと腰を掛けて待つシグナムの後ろに立ち、
「あの、シグナムふ・・・さん。スポンジで洗えば良いですか?」
「ん、タオルで頼む。スポンジはどうも柔らかすぎてな、体を洗っている実感が無い」
「そ、そういうものですか・・・?じゃぁ、タオルで」
「あぁ、しっかり頼むぞ」
ボディソープをしっかりと泡立てたタオルを手に、エリオはそっとシグナムの背中に触った。そして、今日の訓練の時よりも100倍は勇気を振り絞ってその背中を擦ってゆく
「エリオ、もう少しゴシゴシ洗ってくれても構わないぞ・・・というかそうしてくれ」
「は、はい」
騎士の身でありながら、傷一つ無い白い肌。水弾きの良い張りのある肌の上で石鹸の泡がふわりと踊る
エリオは、半ば見とれるようになりながらも、雑念を捨ててシグナムの背中をしっかりと洗う
「・・・んっ」
ピクッ、とシグナムの体に緊張が走った。エリオは慌てて背中を擦る手を止めて、
「す、すみません!痛かったですか?」
「い、いや、少しくすぐったかっただけだ。気にするな」
「・・・は、はい」
「お前の手は・・・気持ち良いな。人に洗ってもらうというのも良いものだな」
「あ、ありがとうございます・・・」
感心するシグナムだが、エリオとしてはそれを喜んでも良いのかどうか
背中を擦り終えると、シグナムは黙って右腕を水平に伸ばした。どうやら、腕も洗えということらしい
エリオは、口から心臓が飛び出そうなほどに緊張しながらも、シグナムの腕を洗ってゆく
細身だが、しっかりと締まった腕だ。その肘に残るまだ新しい傷跡を見止めてしまうと、エリオとしては申し訳なさがまず出てくる
「・・・傷口は、ゆっくりしますね」
「あぁ、任せた」
目を閉じて、されるがままになっているシグナムである。上気した頬にうっとりとした表情を浮かべる様は、そこだけ見れば艶っぽい色香を醸し出してはいるが、
鼻先に小さくついている白い泡が、色香よりも先に可愛らしさを演出してしまっていた
「こ、こら。くすぐったいぞ。そこばかり擦るな」
「は、はい」
烈火の将でも脇の下は弱いらしい。くすぐったそうな笑顔で身を捩るシグナムである
そんなこんなで腕を脇の下から掌、指先まで丁寧に擦られたシグナムは、何の悪気も無くエリオ的にはとんでもない注文をした
「ついでだ。前も洗ってくれ」
目を閉じたまま、シグナムはくるりと後ろを向いた。つまりは、エリオと正面から向かい合う格好なわけで
「・・・エリオ?どうかしたか?」
「あ、い、いえ、その、すみませんっ!さ、流石に、それは・・・」
耳の裏まで真っ赤になっているのは、決して湯当たりをしたわけではない。シグナムは、男ならば誰もが涎を垂らしてむしゃぶりつきたくなるような肢体の持ち主ではあるが、
生憎、エリオはそこまで“男”でも無いし、何の抵抗もなく素肌に触れることができるほどの“子供”でも無かった
もっとも、そんなエリオの内心など知ったこっちゃぁ無いシグナムとしては、不満に唇を尖らせるばかりだ
「なんだ、してくれないのか?折角気持ちよかったのだが・・・」
「は、はい・・・その、申し訳ありませんが・・・」
「・・・折角のオフシフトに訓練に付き合ってくれた上官の“お願い”を聞いてくれないとは、エリオは案外冷たいのだな」
「わ、わかりましたやりますっ!!!」
「うむ、そう言ってくれると思っていたぞ」
シグナムとしても、最初は背中だけを流してもらうつもりだった
だが、他人の、エリオの手で体を洗われるという行為は想像以上に心地良く、ついつい、フェイトに向けるような、少し意地悪な彼女の本性が出てきてしまっていたのだ
どこか吹っ切れたような手付きで、エリオはタオルを胸元に押し当ててきた。自棄になっているようにも思えるが、それでも力加減を間違えない辺りがエリオである
「・・・ん、上手いぞ。エリオ」
「は、はい・・・」
薄目を開けて少年の様子を伺うと、案の定、顔を真っ赤にして、困り切った顔をしながらも丁寧に体を擦ってくれているエリオの顔がそこにあった
目が合った瞬間、真っ赤になって俯く彼の姿に苦笑を漏らしながらも、シグナムは目を伏せた
少しざらついた浴用タオルが、ボディソープの泡と共に肌の上を滑ってゆく感触が心地良い。タオルの向こうから伝わってくるエリオの掌の熱さの所為だろうか
頤から首筋、耳の下までしっかりと、だが優しく擦られて、その感触は胸元から下に移ってゆく
「・・・ん、はぁっ・・・」
少しだけ、妙な溜息が出てしまった。だが、それほどに気持ち良い
胸元をくすぐるように動いていたタオルは、やがて意を決したように乳房を包んで擦りはじめた
ざらついたタオルが乳房全体を、滑る泡と共に刺激する。もしもこれが自慰であったなら、問答無用で責め立てるような刺激を送ったであろうが、
今、この刺激は他人の、エリオの手からくるものである。そのことが少しもどかしい、だがそれ故にぞわぞわとした、悪寒のような快感が背筋を上ってくる
“洗浄”だった筈の行為から“快楽”を得ている自分に驚きながらも、このもどかしい快楽を手放せない自分には何の違和感も持たなかった
「・・・く、ぁっ・・・」
タオルが乳房全体を擦ってゆく。谷間から下乳はいつも汗ばむために、そこを擦られるのは思わず声が出るほどに気持ち良かった
ざらりとした感触が少しだけ勃った乳首を捉える。これがもし、乳首を挟み込んで擦り上げるような動きであったならば、今の彼女はそれだけで絶頂に達していたかもしれない
だが、勿論エリオはそんなことをしてはくれない。する筈もない
生殺しのような快感だが、その辛ささえ、今は心地良い
はっきりと判る程に熱い掌と共に、タオルが腹部にたどり着く。贅肉など、存在することが許されていないと言い切ってしまっても良いくらいに引き締まった腹部をタオルが撫でる
腹部をぐるぐると円を描く様に擦り、脇腹を擦り上げた。こちらはさほどくすぐったくは無いらしい
エリオは、熱に浮かされたような顔のシグナムを、少しだけ心配そうに見上げながらも、せっせと手を動かす事にした
恥ずかしがって手を止めてもきっと彼女は解放してくれないだろうし、やります。と言い切った手前、途中で投げ出すようなことはしたくない
オフシフトだというのに訓練に付き合ってくれたシグナムへの感謝の気持ちなのだ。と心に決めて、それ以外のことは何も考えないことにしたエリオである
そう思えば、のんびりとくつろいで過ごすことができた筈の時間を、汗だく、埃まみれになって訓練に付き合ってくれた彼女の体を磨き上げることくらいせねば騎士道に反する
・・・少々行き過ぎた考えではあるが・・・
気恥ずかしさに負けてぞんざいに洗った胸を、もう一度洗い直す
一度洗った筈の乳房に、再びざらついたの刺激が襲ってきたことにシグナムは驚いて目を開け、
「エ、エリオ?」
「あ、あの・・・ごめんなさい。やっぱり、ちゃんとしないといけないように思ったので・・・」
乳房が擦られる度に、産毛が逆立つような快感が走る。乳首が押し潰された瞬間は、思わず胸を突き出す様な格好になってしまった
シグナムは唇を噛んで、嬌声だけは上げない様に耐えているが、何故こんなことになっているのか。という部分に疑問を抱けない
「はい、それじゃ、ちょっと足を伸ばしてください」
「ん、こうか?」
座ったまま、右足を伸ばす。そのむっちりとした太腿にタオルを当て、エリオはしっかりと洗ってゆく
足の付け根から腿、膝の裏、ふくらはぎを擦る際に少し揉むようにマッサージをするという小技を利かされた時には思わず声が出てしまった
「ぅあっ!」
「あ、ご、ごめんなさい!痛かったですか?」
「い、いや、こちらこそ済まない。少し驚いただけだ・・・」
快感に潤んだ瞳でじっと見つめられていることには気付いていないのか、エリオは無心にシグナムの爪先まで磨いてゆく
踵から指の間まで丁寧にタオルで擦られるのは、くすぐったくもあり、気持ち良くもあり、ただシグナムはされるままになっていた
そして、エリオの手は腿の間をするりと滑り込んでゆき、股間を、正確には熱く潤った秘部をざらりと撫で上げた
「ひぁんっ!!?」
咄嗟に、シグナムはエリオの手首を掴んだ。いきなり手の動きを止められたエリオは驚いて何か言っている様だがシグナムの耳には入らない
触られたくないから掴んだのではない、触っていて欲しいから掴んだのだ。タオル越しに感じるエリオの体温に、指先に、信じられないほどに感じてしまっている
「シ、シグナムさん!?」
「・・・す、すまない。その・・・何でもない」
「でも・・・顔、真っ赤ですよ。どこか具合でも悪いんじゃ・・・?」
気にするな。と快感に打ち震える瞳をエリオに向け、そっとエリオの手を離した
エリオは躊躇いながらも手を動かす。浴用タオル越しに、エリオの指が自分の秘部を撫で上げている。
それを目の当たりにした瞬間走った快感に、シグナムは背筋を真っ直ぐ伸ばしていられれず、上体が前のめりに崩れそうになり、目の前にいたエリオに抱きついた
「む!?むーっ!!!」
エリオも慌てるばかりだ
いきなり裸のシグナムに泡まみれの胸を顔に押しつけられるような格好で抱きつかれたのだから
耳元で、熱に浮かされたような熱い吐息を吐いている。石鹸の泡に滑るその体は、心配になるほど熱を帯びていた。その原因が分からないエリオはただ慌てるばかりだ
世にも羨ましい拘束から何とか抜け出し、エリオはこれはおかしいと思ってシグナムに懇願した
「シグナムさん、やっぱり具合が悪いんですよ!もう上がりましょう。動けないんでしたらシャマル先生を呼んできますから!」
「ん、ぅ・・・あ、あぁ・・・すまない・・・大丈夫だ」
エリオはシャワーを手にとって、体の熱を冷ますように少しぬるめの湯でシグナムの体を洗い流しはじめた
ボディソープの白い泡が流されてゆくにつれて、快感に浮かされていた彼女の頭も元に戻ってゆく・・・思い出せば頬を真っ赤にしてしまう程に
「エ、エリオ!?私は、その、一体・・・?」
「ごめんなさい、体調が悪いと気付いていたら今日の訓練もお願いしなかったのに・・・」
「???・・・わ、私は別に体調を崩してなどいない・・・そのつもりだったが・・・?」
「でも、さっきのシグナムさんは絶対に変でしたよ。もう出ましょう。体、拭けますか?」
「あ、あぁ、大丈夫だ」
混乱する頭のままで、シグナムは入ってきた時とは逆に、エリオに手を引かれて風呂場を後にしていった
脱衣所に引っ張られて行って、シグナムはどこかぼーっとした頭のまま体を拭いている
背中の方からは、心配顔のエリオが裸身にまとわりつく水滴を拭き取っていた
「あー、エリオ。私の方はもう良いぞ。お前も早く自分の体を拭け。風邪を引くぞ」
「はい・・・本当に何とも無いんですか?さっきは、顔が真っ赤になってたし、体も信じられないくらい熱かったんですよ」
「む、むぅ・・・少し湯あたりでもしたんだろう。湯船で話し込んでしまったからな。そんなこともある。心配してくれたのは嬉しいが、お前が気に病むことでは無い」
「でも・・・」
いつまでも心配顔を引っ込めようとしない、エリオの生乾きの頭をくしゃくしゃに撫でて、シグナムは安心させるように笑顔を見せた
「ありがとう、エリオ。お前に洗って貰うのはなかなか気持ち良かったぞ」
「い、いえ・・・恐縮、です」
顔を真っ赤にして立ち尽くす愛弟子の姿に、またも笑みをこぼすシグナムであった
その後は、特に特筆すべき事態にはならなかった。二人とも体を拭いて部屋着に着替え、シグナムが風呂上がりの牛乳をエリオに振る舞い、
牛乳はコーヒー牛乳派かフルーツ牛乳派か苺牛乳派か、そうした話題についてシグナムはまた熱く語った。ちなみに二人が飲んでいるのは普通の牛乳です
一頻り語り尽くした二人は空き瓶を瓶入れに戻し、そのまま寮に戻っていた。最後までエリオはシグナムの体を心配していたが、最後までシグナムは心配するなと笑っていた
本当は、笑って済ませられる状況ではなかった。当人であるシグナムが一番それを理解している
何とか自室まで辿り着き、震える手でドアを閉めると、一気に体に震えが走った。緊張が切れると、冷や汗が全身から噴き出してくる
「ふっ・・・はぁ、はぁ・・・は、ぅっ」
守護騎士システムが変調をきたしつつある
その事はシャマルから聞いていた。その“変調”の先に何があるのか。それは誰にもわからないが、この体の熱さも“変調”故の事なのだろうか
手が独りでに動いて、胸をまさぐりはじめた。待ち望んでいた刺激な筈なのだが、風呂場でのそれには遠く及ばない
部屋着のシャツを下着と共に捲り上げ、まろび出てきた乳房をきつく、鷲掴みに握り締める。その痛みさえ快感に変わる
「はっ・・・くぅっ・・・あ、あはぁっ!!」
ヴォルケンリッターは、元々闇の書の一機能:守護騎士システムから作り出される存在
“人間”と同じ姿、同じ血肉を備えた体を持っているが、根本的に作りが異なるために生殖機能は無い
指先が硬くしこった乳首を捉える。ぐりぐりと揉み潰しながら、引っ張るようにきつく指で挟み込む
「ふ、んっ・・・あ、あ、いっ・・・ん、んんっ!!」
元々は、“快感”という感覚を理解することさえ無かった筈だ。歴代の主の中には騎士達を弄んだ者も居たかもしれないが、最早記憶に残っていない
だが、シグナム達の存在の根幹を支える守護騎士システムが変調をきたしつつある。10年前からゆっくりと変化は始まっていたようだが、最近、顕著になってきた
ベッドに倒れ込み、汗を吸ってまとわりつくズボンをショーツと一緒に脱ぎ捨てる。上着も剥ぎ取って全裸になると、彼女の両手は快感を貪るために蠢きだした
風呂場で、自分の全身を撫でていったタオルのざらついた感触と、その向こうにあった指先、その熱さ。思い出すだけで体に震えが走る
「あ、ああっ!・・・くぅんっ・・・えり、お・・・ッ!!」
“人間”に変わりつつある。俄には信じ難い言葉だったが、それはつまり、人間として成長し、子を成し、老いて死ぬことができるということなのだろうか
子を成すために、有り体に言えば、男を迎え入れるための機能が急速に発達しつつあるということなのだろうか
じゅぶり、という有り得ないほどの湿った水音と共に、膣に指を突き立てながら、シグナムはがくがくと全身を震わせていた
体中が熱を帯びて汗にまみれ、シーツが肌をこすれる感触さえ快感に変わる
熱く潤った膣襞を指先が擦る度に、愛液が溢れ出して股から腿を流れ落ち、噎せ返るような“女”の臭いが部屋中に満ちている
「んはぁっ!!くっ!!あぁっ!!止まらな・・っ!ぃっ!!!うあああぁっ!!!」
脳髄まで溶かすような快感の熱さに翻弄されて、己がいかにはしたなく腰を振っているのか。熱に浮かされたような顔で涎を垂らしていることに気付いているのかどうか
揺れる乳房に指先を埋めるように握り締め、無理矢理、顔を寄せて乳首に舌を這わせ、唇で挟み込み、吸い上げる
同時に膣に深く突き立てていた指をぐっと曲げ、下腹部の裏を押し上げるように擦り上げると、快感が、白く爆ぜた
「く、ぁあぁぁああああああっ!!!!!!」
ぜぇぜぇと荒い息をつきながら体液に塗れた体をベッドに横たえ、そのまま意識を失うように眠り込むシグナムであった
寝言を呟くように、熱い唇が名前を呟く
「・・・エリオ・・・」
その名に何を求めているのか。きっと彼女自身もまだ判っていない ―――――
翌朝のことである
「・・・シグナム、何だかご機嫌ですね」
「そ、そうか?まぁ、お前との訓練も久しぶりだからな。テスタロッサ」
訓練場に向かいながら、フェイトと話すシグナムである。ライトニング分隊として機動6課で機能するようになってから、互いに多忙を極めていた二人である
こうして訓練をするのは、実に数ヶ月ぶりと言えた。バトルマニア呼ばわりされる事を最近は否定するのも面倒になってきたシグナムとしては、とても嬉しいのだ
「フェイトさん!シグナム副隊長!」
「あれ、エリオ?」「エ、エリオ!?どうかしたのか?」
思わぬ観客の存在に、二人とも少し、いや、シグナムは妙に驚いた様子だ
「はい!もしお邪魔でなければ、見学したいと思ったんです。以前、戦技披露会での話をシグナム副隊長からお聞きして、それで、是非勉強したいと思ったんですが・・・」
「私は、構わないけど・・・エリオの期待するような訓練じゃないかもしれないよ?」
「私も構わないぞ。ただ、見学を申し込むなら、見ているだけではなく、しっかりと技を盗むようにな」
「はい!・・・あの、副隊長。その後、体調はどうも無いのですか?」
「え?あ、あぁ、大丈夫だ。心配は無用だ」
「シグナム、何かあったんですか?」
「あ、昨日お風呂に入っていたときに少しおかしかったので」
「エ、エリオ!」
「・・・・・お風呂?」
フェイトの問い掛けに、とても素直に答えたエリオである
首を傾げるフェイトに、シグナムはわたわたと手を振って何か弁明を述べようとするが、それよりも早くエリオがトドメを刺した
「昨日、シグナム副隊長には自主訓練の指導をいただいて、少し手傷を負わせてしまったので、その、背中を流して欲しいと頼まれたんです」
「・・・そう。お風呂で、背中を」
「はい。背中だけじゃ無かったですけど・・・」
聞き捨てならない一言である
照れたように頬を染めて頷くエリオから、ぎぎっとシグナムの方に向き直ったフェイトは猛然と詰め寄り、エリオには聞こえないくらいの声量でぼそっと呟いた
「・・・シグナム、何だかお肌がつやつやなのはそういうことですか」
「い、いや。そういう・・・そういうわけではないとは言い切れんが、その、あー、テスタロッサ?」
「・・・ずるいですよシグナム、私だってそんな、エリオにお風呂で体を洗って貰うなんて。最近はあの子も照れ屋になってそんな風にはしてくれないのに」
「いや、昨日は、その、訓練に付き合ってやったという事で、冗談半分で頼んだのだが」
「あの子が貴方にに頼み事をされて断れるはずないこと、知ってますよね。知ってて言ったんですよね」
「ま、待て待てテスタロッサ。私は決してやましい気持ちは無かったしエリオを籠絡しようなどとはこれっぽっちも考えてはいなかったぞ。本当だ!」
「籠ら・・・シグナム、これはじっくりと語り合う必要がありそうですね(拳で)」
にっこりと、うそ寒い笑みを浮かべて、フェイトはエリオに手を振って見せた
「それじゃ、エリオ。私達は訓練を始めるから、危なくないところで見てるんだよ」
「はい!」
「じゃ・・・始めましょうか、シグナム。バルディッシュ、ザンバーフォーム・・・」
嗚呼、にっこりと笑った笑顔が恐ろしい
心躍る訓練の筈なのに、シグナムは唇を引き攣らせていた
二人の後ろからは、エリオが無責任な声援を送っている
ぎくしゃくとその声援に応え、バリアジャケット・騎士甲冑を颯爽と纏った二人は相対し、フェイトはバルディッシュ・ザンバーを、シグナムはレヴァンティンをそれぞれ構えた
「・・・シグナム、少し頭冷やしましょうか」
「・・・もう、止まらんのだ!!(エリオへの愛が!!)」
505 :
26-111:2007/09/15(土) 03:22:14 ID:MlXkYddU
以上です
シグナムの風呂好きは公式設定ですが、イメージ的に、きっと熱い風呂が好みだと妄想
展開としては、風呂場でシグナム→エリオ、という直球路線
あるいは、キャロ(本人、もしくは酔いどれはやての変身)乱入という変化球もありかと思ったのですが、
ごめんなさい。10歳児は汚せません・・・もう汚れてる?キノセイデスヨ
では、スレ汚し失礼しました
エリオ・・・恐ろしい子!
>>505 シグナム キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
これは良い!!
>>505 GJ、と。
>>490 >エロ有り・・・ですが、果たしてエロいかどうか、少々微妙
微妙じゃなくてシグナムの中にエリオのストラーダが入ってないのでこれはエロ有りとはいいませんよお(血の涙
将のエロSSが読めると思ったのに・・・(´・ω・`)
>>GJです!
胸を洗うのは少し躊躇するのに秘部を洗う時はあまり躊躇しないのは
さすが10歳児といったところか…
>>505 続編でフェイトとお風呂に入るエリオを!
そしてビンビンになっちゃったストラーダを発見されちゃうのを!!
>>484 和んだ、いいなぁ、自分もナンバーズもの書きたくなりましたよ
>>505 シグナムのエロもっともっとー、エリオ踏み込みが甘いぞw
GJです!!!
いやぁなんかすごくいいわ良作続き
>484 いいわぁチンクママほのぼの
>505 エリオきゅんかわゆすwwGJ!
やっと噂の24話見れた。クア姉ばさっ、にちょっと惚れた(ぇ
しかしシャッハもロッサも…Drも強いねえびっくり
グッジョブ!
止まらんのだ!にワロタ
僕もエリオとお風呂入りたいんです!
続編とか期待してます。
518 :
246:2007/09/15(土) 12:26:41 ID:CjuSeiyM
こんにちわ。お久しぶり。はじめまして。246 です。
前回、感想レスありがとございました。
続き、書けたので投下します。
注意
鬱展開鬱エンドです。
誰も死にませんが誰も救われません。
では。
「なのは、本当に大丈夫?」
「うん平気平気。お願いだから、そんな顔しないで?」
朝の食卓。一日の始まりを感じさせる、妻の手料理。味は十年前からの保障付き。変わらない、だが以前よ
り格段に美味しいといえる食事を口に運びながら、ユーノはただただ心配そうに眉を下げていた。
きっかけは、なのはの状態が良くなったこと。もう、以前のように暴れることもなく、家族やエイミィたち
とも笑顔のまま。
だからもう心配しないで、となのはがユーノに仕事に復帰することを勧め、その願いが叶いユーノが渋々ミ
ッドと海鳴市を往復し始めて早数ヶ月。
相変わらず、ユーノはなのはの体調を気遣ったまま。そして、なのははそれを大丈夫だと拒絶したまま。
それは、余りいいものではないけれど。
何故か、前のように戻れたようで嬉しさは拭えない。
「でもなぁ……やっぱり心配だよ」
この言葉も、半ば習慣のようになってしまったもの。変わらず心配はあるものの、それ以上になのはの事を
信じている度合いは大きい。
「ユーノ君、本当に大丈夫なの。この子が……いてくれるから」
「うん、そうだね」
大きく膨らんだ腹。それをゆっくり撫で、なのはが頬を赤くして笑みを浮かべた。
まるで、今の幸せが全て詰まっているように大きく。現実に、全てを宿した新しい家族の眠る場所。
「その子が生まれたら、何しようかなぁ」
最近の夫婦の話題。それはもっぱら自分達の子供のこと。
朝食を口にしながら想いを馳せ、その光景を互いに想像する。
「何でもいいよ。なのはとその子が笑顔なら」
「うん! 最初はね――――」
なのはが箸を休め、窓の向こうに広がる空を見た。
やっと、笑顔で空を見れるようになった。
やっと、空が好きなのだと思い出せた。
この子が生まれたら、一緒に空を飛ぶのもいい。先天的な飛行能力は不安だけれど、自分もユーノにも備わ
っているもの。この子が持たない筈がない。
でも、最初は決まっている。誰が何を言おうと、ユーノが何を望もうとこれだけは譲れない。
「――――パパがどれくらい素敵か教えてあげなくちゃ」
「……げほっ、げほっ! い、いきなり変な事言わないでよっ!」
「変じゃないもん。本当の、事だよ……?」
その真剣な表情に、微かに顔が熱くなるのを感じた。
ユーノの動揺を気にせず、なのははのろけたようにユーノがいかに素敵かを熱弁し、最後の最後勿体つけた
ようにその一言を加えて微笑む。
「私を笑顔にしてくれるから」
その言い切った口調に、恥ずかしさも忘れユーノが笑顔を零した。
そう。
その為だけに今まで走り続けていた。
自分の全てをかけて守り抜こう。
どんなに傷ついても、なのはの子供だけは守り抜こう。
そう、心の中で硬く誓った。
「いってきます」
「うん、おしごと頑張ってね、あなた」
「い、いってきます……!」
――――誓ったはずなのに。
何故、もっと笑顔にさせてあげなかったのか。
何故、もっと一緒にいてあげなかったのか。
何故、もっと彼女の作った料理を褒めてあげなかったのか。
何故、恥ずかしがってにキスのひとつも返してやらずに、彼女に背を向けてしまったのか。
もう、そんな事二度と出来なかったのに――――。
魔法少女リリカルなのはStrikerS
―Nameless―
(15)
「……行って、らっしゃい」
もう聞こえていないにも関わらず、なのはがユーノの背中を見つめたまま呟いた。
いけない。そう頭で分かっていても堪えきれず、激しく自分を叱咤して耐えようとしても無駄に終わる。
「ごめんね、こんなママで」
そう呟いて玄関の壁に背中を預け、なのははユーノがいなくなった寂しさに震えていた。
もう、大丈夫なはずなのに。
それでもまだ、心の中でユーノにいてほしいと叫んでいる。ユーノを離したくないと、暗い声で言っている
ような気がしてならない。
ずるずる、と壁に背を預けたまま床に腰を落ち着かせる。目を瞑り、自分の腹を撫で耳を澄ませる。
そうすれば聞こえてくるのは、とくんとくんという小さな音。自分の心臓の音に合わせそれは小さく、聞こ
えない筈なのに、まるで自分の為に懸命になってくれているよう。
「パパは、ママの事もあなたの事も守ってくれてるのに……ママは誰も守ってあげられないのかなぁ……」
こんな事聞かせる訳にはいかない。そう、理解していながら言葉は零れていく。
守りたい。守れるくらいに強くなりたい。
みんなを守れなくてもいい。けれど、この子だけは守れるくらいに強くなりたい。そうできれば、みんな笑
顔になってくれる気がしたから。
そんな母の辛さを感じ取ったのか。とくん、と先ほどよりも確かな鼓動がなのはの耳に届く。
それでようやく思い出す。自分は一人なんかじゃない。ユーノがいなくても、頑張れるということを。
「ありがとう……ママ、もっと頑張るから。誰にも心配かけないように」
その為に、ユーノに無限書庫の話を持ちかけた。定期的にくるフェイト達からの連絡で、今ユーノがいなく
て本局が大変なことは知っている。自分はいなくても大して問題ない。けれど、無限書庫を動かせるのはユー
ノだけ。
自分ひとりの為に、ユーノを独占など出来るはずがなかった。
よし、と拳を握り気を引き締めなのはが重たい体を立ち上がらせる。
今日、ユーノがいない間の気力は腹の子から代わりに貰っている。もう、寂しいなどと弱音は吐いていられ
ない。
立ち上がり、リビングへ戻って視線を巡らせる。
最初にしなければいけないのは朝食を片付けること。その後は皿洗い。問題は次。洗濯物は片付けるか、掃
除をするか。それとも、ユーノに再三言われているように余り動かず、自分の体を労わるか。
ちゃんと、今自分に出来ることは一生懸命になりたい。だけれど、ユーノや他の皆に言われたとおり、もう
自分ひとりではない体。動くたびに、重い腹を抱えるのはあまりいいとは思えない。
悩んだ末、とりあえず朝食の皿だけでも片付けようとソファから立ち上がり、不意のインターフォンにスリ
ッパの音を鳴らした。
「はーい、どちらさまですかー?」
「あたしだ。アルフだよ。エイミィがさ、なのはの所に行っても大丈夫だっていうから、来てやったぞ」
「ありがとうございます。アルフ先生」
「うむ。あっ、なのははあまり動かなくていいからな。全部あたしにまかせとけって」
父と母。エイミィにリンディ。親として、学ばなければいけない事は沢山ある。アルフにもそう。自他共に
認める子育てのプロフェッショナル。そのアルフからは、子育ての厳しさを教えてもらっている。主に、愚痴
という形で。
アルフが専用の台に立ち、小さな体で、しかし慣れた手つきで皿洗いを始めていた。その間なのはは何をす
るでもなく、何かをしなくちゃいけないと思いながらアルフにきつく言われ、今はスバルたちがくれた育児書
に読破中だ。
窓を開け、頬を撫でる風に目を細めながらなのはがちらり、とアルフの背中を見る。楽しそうに尻尾を振
り、小さな体で忙しく動くアルフを自分に重ね目を瞑った。
自分は、アルフのようにできるだろうか。そんな、もう不安とはいえない些細な心配を胸にして。
「――――だからな? あんまり子供は溺愛しないほうがいいんだよ。いつ反逆されるか分からないし、あた
しなんか何回尻尾を引っ張られたことか」
「にゃはは、私には尻尾ないもん。でも、大丈夫だよ。ちゃーんと、厳しくするから」
でも、この子はきっとそんな事しない。そう、心の中で親馬鹿になりつつ、アルフの確かに引っ張りやすそ
うな尻尾を目で追った。
洗濯機の稼動音。それに、立ち上がり窓を大きく開けてカーテンを固定する。だが、それすらアルフが目を
吊り上げてなのはを叱り、またしょんぼりと肩を竦めてソファに身を預ける。
「いいかい? なのはが今一番しなくちゃいけないのはその子の事を考えることなんだぞ? ほかの事なん
か、あたしやエイミィがいつだって手伝ってやるからさ。頼むから心配させないでくれよ」
「うん……それは、分かってるんだけど。一人だけ何もしないなんて……」
今まで自分がしていたことを考える。今はもう絶対にやりたくないと言えるけど、きっとユーノとこの子の
ためなら平気で出来ること。
それを考え、俯いて、視界に腹に触れるアルフの小さな手が飛び込んだ。
「あいつも言ってあげればいいのになぁ。なのはあのね? なのはは何もしてないなんて事全然ないんだぞ?
この子を、お腹の中で育ててるんだ。生まれてからじゃない。今も育ててるんだぞ? お母さんが言ったん
だけどな」
少し、心が沈んでしまった気がした。
アルフの言葉、それは感心させられるほど大切な事のような気がして。
自分は、そんな大切なときにユーノがいない寂しさを漏らしてしまって。
「……ママ、出来るのかな……」
ヴィヴィオの事を脳裏に浮かべた。今はフェイトが代わりに見守っている娘。そして、腹の中の子の姉。
考えて、寒気と共に体を震えさせて。
怖くなってしまった。
自分は、やっぱり親になる資格はないのではないかと思ってしまった。
いくらヴィヴィオが笑顔でも、やってしまったことは消しようがない事。
「大丈夫だよ。なのははこんなにその子の事愛してやってるんだからな。ちゃんと出来るよ」
アルフが笑顔のまま、なのはの腹に耳を寄せた。なのはがくすぐったそうに動く中、目を閉じてその暖かさ
に触れる。
不思議と、何か自分まで繋がっているような錯覚を覚えてしまって。
それが何だかは分からないけれど、きっとなのはの子供だからだな、と納得した。
「こうやって感じてな、フェイトに伝えてるんだ。今、フェイトもあたしみたいに耳を澄ませてるんだぞ」
「うん……」
「フェイトも不安なんだ。自分は本当になのはの子供に会っていいのかって」
「そんなことっ、約束したんだよっ?」
約束は絶対に忘れない。この子が生まれたら、フェイトのところにいく。そう、なのはが眉をあげて声をあ
げた。
それがあまりにも真剣な声で、アルフがくすくす、と声を出し。なのはがそれにまた怒り始めて。
不安など、いつの間にか消えてしまっていた。
「フェイトちゃんも、感じてるんだ」
アルフの肩を抱きしめ、フェイトのぬくもりを思い出した。
みんなが助けてくれている。みんなが、自分の為に笑顔でいてくれている。
「うん、もう大丈夫」
「よし。じゃあ、洗濯の続きだな。なのはは座ってていいからな」
「うん。ありがとうアルフさん」
頷き、再び動き出したアルフの尻尾を目で追って。
「あ、れ……」
腹部の微かな痛みに眉を潜めた。
「あ、アルフさん! ちょっと来て!」
「どうしたなのは? そんな声出して……」
「あ、あのねっ、今……っ!」
今度は、先ほどよりも確かな痛み。
なのはの微かに歪んだ顔。腹部を抑える、震えた手。
「じ、陣痛だねっ? 待ってなよっ今連絡するから……!」
頷くことは出来なかった。波の様に襲う痛みがそれを許さない。
痛みに汗をかき、顔を歪めて腹を擦る。
「やっと会えるね。やっと、名前を呼んであげられるね」
固く誓った約束。
ユーノと一緒に抱きしめて。
まっすぐ顔を見つめて。
二人で決めた名前を呼ぶ。
その日がやっと訪れた――――。
* * *
アルフの連絡で店を飛び出し、ただ娘の出産の待ちわびた。
分娩室の扉を見つめ、きっとなのはは頑張っているのだと拳を握って。
ユーノは仕事中で来てくれない。それは、なのはが本調子で無いと同意の事。その事に不安を感じながら、
それでも何時間も無言で時を過ごし、時折なのはの叫びが聞こえた気がして涙が出そうになって。
だが、ようやく。
ようやく、長くて苦しい時間に終わりが訪れた。
なのはが生んだ、なのはと彼が愛した子の泣き声に、すべてが報われたような気がした。
「なのは、良く頑張ったな」
疲労の残る表情でベッドに身を預けたなのはが、その声に微かに微笑んだ。
見渡せは、そこにいるのは父と母。一番いて欲しかったユーノがいない。それに眉を下げ、辛そうに笑っ
て。
だが、看護士が抱いた子を見たとき、そんな辛さなど一瞬で消えてしまったような気がした。
「元気な女の子ですよ。抱いてみますか?」
「は、はい……」
そっと差し出された赤子に、なのはが恐る恐る手を伸ばす。まだすわっていない首に怯えながらも、その頬
に触れ、暖かさに触れ、涙が零れた。
暖かくて、生きているんだと実感させられて。
この子が、彼との間に授かった子なのだという事実が堪らなく嬉しくて。
知らず笑みを浮かべ、なのはが腕の中に確かになったぬくもりを抱いた。
「なのはどうだ? なのはもこうだったんだぞ」
「うん……なんか……」
自分もこうだったのか、そう感慨に耽り何も言葉が返せない。
なのはが震えたままその薄い髪を撫で、目を細める。
自分と同じ栗色の髪。ユーノが大好きだといってくれた髪。それをこの子が受け継いでくれたことが、ただ
ただ嬉しかった。
「始めまして……ママ、だよ?」
最初にこの子に何を言おう。そんな毎晩考えていたことは、何の意味も成さないことだった。
考えなくても、言葉が溢れるほど浮かんでくる。浮かんだ言葉は、自分でも驚くほどに優しく聞こえ、微笑
が段々と満面の笑みに変わっていく。
ただ、少し不安だった。ちゃんと、伝えられているか。ちゃんと、この子は自分なんかの言葉を受け止めて
くれるのか。
「なのは慌てなくても大丈夫よ。ゆっくりでいいから」
それを桃子たちも感じたのだろう。若干、笑みに不安を混ぜながら孫を抱く娘を見つめた。なのはが生まれ
たときに想いを馳せて。
「生まれてきてくれて、ありがとう……パパは今お仕事中だけど、すぐ来てくれるから」
母の不安そうな声に、小さく赤子が身じろぎをした。
それがまるで、自分を安心させてくれているように感じられ、嬉しさと一緒に微かに申し訳なさを感じてし
まった。
いつも励まされてきた。ユーノがいない不安をこの子が追い払っていてくれた。だからこれからは、もっと
強く。前よりも強くなってこの子を守りたいと強く願う。
栗色の薄い髪。その微かに揺れているそれに、なのはがそっと手を伸ばす。くすぐったそうに動く子に慌て
て手を離し、もう一度。
「髪の毛はママと一緒だね。あのね、パパが大好きって言ってくれた髪なんだ。きっと喜ぶよ? んー、おめ
めはどっちかなぁ? ママかな? パパみたいに綺麗な緑色かな?」
出来れば、ユーノのような緑色の瞳がいい。
あの綺麗な瞳に、自分の姿を映す。それは、自分が笑顔になれること。この子にもそうでありたい。そう、
首を傾げたままなのはは閉じられている瞼をじっと見つめていた。
――――そして。
「あ、ママに見せてくれるのかな?」
抗えないほど唐突に。
「……え?」
終わりは訪れた。
「あ、あれっ、おかしいな」
目を擦った。何も変わらない。
「ち、ちがっ、違うよっ……」
「なのは? どうしたんだ?」
目を擦った。やっぱり同じ。
「い、いやぁ……」
目を擦った。
目を擦った。
目を擦った。
見間違いだと目を擦り続けた。
でも変わらない。目の前の生き物は変わらず笑い、自分を見つめていた。
泣きながら、狂ったように目を擦り続けていたなのはの腕を士郎が制す。なのはの子を抱き上げ、その瞳を
見て絶句して。
それでも父親として。一人の親として。
なのはに言わなければと、なのはを見つめそれをやめた。
「んぐっ……!?」
口を手で覆い、吐き気をこらえているなのはの背中をゆっくり擦る。
桃子は部屋を飛び出し何処かへ消えていた。看護士を呼びにいったのか、いやユーノに連絡をしにいったの
だろう。自分達の無力さを、当たり前のように痛感した。
「なのは大丈夫だ。すぐユーノ君が来てくれるからな」
「ゆ、うの……くん……?」
その名前を聞いて、堪えていた全てが決壊した。
溜まっていた胃液を吐き出し、口の周りを汚したなのはが士郎に抱かれた生き物を見た。
これがずっといたのか。
これを腹に宿したまま、自分はユーノに笑っていたのか。
こんなものを宿した自分に、ユーノは笑顔を向けてくれていたのか。
――――これを見て、ユーノはどう思うのか。
「いや……」
これを生んだ自分を、どんな目で見るのか。
「い、や……いやっ、いやっ……いやぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!!!!!」
――――こころがこわれていくおとがした。
えがおも。
つづくはずだった、しあわせなまいにちも。
まもらなくちゃいけないやくそくも。
ぜんぶいっしょに。
その。
かのじょにそっくりなあかいひとみがこわしてけした。
「なのはっ? おいなのは!? なのはっ、ユーノ君が来てくれるんだぞ!?」
士郎が悲痛な呼び声で叫ぶ中、なのはは何も反応を返さない。たとえどれ程癒えよとも、傷ついた心は容
易く壊れる。呼び声に返す部分も、もう壊れてしまっていた。
そして最後に彼女は。
最愛の人を裏切って。
愛した全てに壊された。
そしてそれは、何もかも皆同じ。
「なのはっ、ユーノ君来てくれたわよっ!? 美由紀も――――」
「桃子。もう、いい……」
ここまで、必死に唇を噛んで堪えていたのだろう。
ボロボロの、泣き出す前の桃子に士郎が言った。
もう、我慢する必要なんかない。
もう、我慢しても何も変わらないという事を。
「そん、な……」
力を失い、泣き崩れた桃子の横を通り過ぎ、立ち尽くすユーノの目の前に士郎が歩んだ。
「俺達じゃ、何も出来なかった……」
無力さと、つい先ほどまで思い出していた娘との日々。そのすべてが無意味に思えてしまった。
残ったのは、なのはが生んだ子供だけ。
「抱いて、くれないか? なのはが愛した子だ。望まれない……でも、なのはが頑張った結果なんだ」
「これ、が……?」
認めない。そんなもの、認められるわけがない。
あんなに苦しんで、それでもあんなに頑張って。
もう少しだった。もう少しで、何もかも報われるはずだったのに。
「なのはは、なのはは……こんなことの為に……」
もう、最初から決まっていたことだった。
なのはが想いを伝えようとしたあの日、既にこの結末は約束されていた。
「出来ません……僕は、そんなに……強くない……」
なのはが笑顔になってくれるから頑張れた。
視線の先、焦点の合わない空虚な瞳で虚空に漂わせ、なのはは自分を見てくれない。
それで悟ってしまった。
幸せで溢れていた一年に満たない日々。
それは。
消えることが約束された、儚い夢でしかなかたった事に。
――――ユーノ君、約束破ってごめんなさい。
526 :
246:2007/09/15(土) 12:33:17 ID:CjuSeiyM
以上です。ありがとうっていうか、すいませんorz
前回、この結末を予想してくれた人がいて良かった良かった。
フェイトさんのエロ、ほんとは生やすかどうか悩んでいたのですが、これの為に
生やしてました。
ちょっと前半と後半でスピード感が違いますが、ジェットコースターなので。
次回最終話。多分、今日の夜か月曜日に。
最後までブレーキはかけません。
ではでは。
リアルターイム!
>>526 おおう……これか、そうでなきゃ流産かの二択だとは思ってたけど…
しかしGJ。胃が痛い…でも読みたいの…
>>526 GJ
そんな気もしてたがこうなるとは・・・
続きも楽しみにしてるから頑張ってくれ
これはフェイトさんが狂喜乱舞するフラグですね
>>526 この展開は予想外でした。
あーあ、やっちゃった。胃が痛ぇ・・・
gj
でも、これでフェイトが大喜びした日には……ぶっ○してやる
そうきたか
そうきたか
そうきたか
想定の範囲内だ
533 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 13:23:27 ID:RIovoosI
フ・・・やはり・・・か。
同士よ、この後この子はどういう運命を送るだろうか?
>>526 ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
な、なんという……orz
しかし続きが気になって困るぜ!
はじめてきたんですが
今の話の最初のほうってどこで読めますか?
結局最後の最後で思いが報われたのは、よりによって事の当事者のフェイトって事か…
やっぱり最後まで同情できなかった…
>535
>1の一番下の保管庫で23スレ目(24だったかも)以降のスレで検索かければ出てくる
作者別分類にはまだ入ってないかな
>>535 保管庫にある
ところで原作のウィキみたんだが…ナンバーズの中にあるスカJr.の記憶をクロノがイリアシードで消すってのを思いついた
誰だこの電波を送ったの?
予想はしていた……でも髪の色が解った時点で安心してしまった……
安心した分ダメージデカいよ………orz
しかしGJ
540 :
悪魔将軍:2007/09/15(土) 13:49:47 ID:AsPmGxxl
',ヽ,
', ヽ, ,/⌒´`⌒
,r-‐ー‐丶、,,,_,.,,,,,,' ', /⌒´
>>526 | ´ ,' ',、 ',ヽ ( ゲ…
|. c ( ,'c\、 l ', / ゲェ――――――ッ!!
| ∩ c'丶- c. ,-、ヽ ', ( そ…そう来るのか…
l', | l l ∪,/`'''ヽ、 /__ノ;l |. l \ 流石の私もフェイトに
l ヽ, ,l ∪ ll;;ヽ---';;;|| | ll;;;;;;;;!、| l l 殺意が沸いたぞ…
゙, `' 、!,,,,, ||;;;;;;;;;;;;;;;;;;|| ┃.ll''/´. | ,' ,(_こうなったらフェイトに
', ',. └===' c |.c´ |.,',ィ''~ ./地獄の断頭台を…仕掛けてやる!
\ ヽ l c | c .l´.  ̄ ',⌒`ヽ,,_,ノ ̄`ヽ
\ `t-ェ,,_l,..'', |.|∪ c |. c ,!`~~`ヽ ', //;;;;;;;;|: : : :',
\ _,. !-'''" ', || | ,'`ヽ `~ヽ ', //;;;;;;;;;;|: : : :',
>>526 GJ!
とりあえずこれは、フェイトさんフルボッコフラグですか?
>>526 GJです
今更ながらタイトルはこの子供のことだったんですな
「名無し」か
実はああ見えてメスのヴォルテールがハクテンオーに産卵管を突き上げられタマゴを植え付けられ
その光景を見て濡れ始めるキャロとルールー。お互いにキスして交わり始める(洗脳効果でルールーが責め担当)
そして黙々と戦闘を続けるエリオとガリュー。(内心、真面目に戦え!と突っ込みながら)
>>526 伏線の張り方といい話のオチといい実にすばらしい・・・・・・
GJすぎる・・・・・・。
>>526 素晴らしすぎるw
246氏は間違いなく神。
早く続きがみたいZE!
>>512 立派なストラーダに驚いて頬を紅潮させながらも、自分の体に興奮してくれているのを嬉しく思うフェイトだな!
548 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 17:12:08 ID:cE1BZNHU
しっかし、心情描写上手いよなあ・・・
Nameless女史に敬礼!!
>>526 ここまできてまさかの展開w
フェイトそんはこの子を引き取り失踪か?
GJGJv
まぁタイトルから考えて予想通りの展開だが、ベルセルク思い出した俺がいる、アレの場合は逆だったがw
まぁともあれ246さんG・・・ジョブとは心からいえないななのユー好きとして(苦笑)
はっはっはっ、246氏は酷いお人ですなぁ。
なんというか、もうグッジョブとしかいいようがない。
552 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 19:43:47 ID:wVpqtMGm
>>526 むぅ…もしやと思ってはいたがやはりこうきたか…。
続きは気になるがコレからどうなるのか、
どうせならユーノの子も産んでほしいが、この状態では…。
246氏GJです
そうならないで欲しいと願いつつ、予想が当たってしまった…
なのはだけでなく、子供の瞳を見たら、フェイトも壊れてしまいそう
赤ちゃんは、事情を全く知らない他人に養子に出したほうがよさそうですね…
何とか持ちこたえて育てる方向に
子供が大きくなったら大荒れしそうだな……
ユーノ、スバルに走らないかな。と期待
こんなことあったら二度と勃たない気もする
>>526 すげえ、マジで。超GJです。
この展開は想像できなかった。まさに別領域からの刃……!!
目が赤い理由がアルビノとかそういう感じかと思ったほど。
あの時の子供か! とわかった時の背筋の冷たさといったら……。
とにかくすげーです。終わるのは悲しいですけど、最終話待ってます!!
やはりこの展開だったが
予想していたがそれでも面白かったぞ!
559 :
ある機動六課の祝日:2007/09/15(土) 22:01:09 ID:iVF2DzYd
ヴィヴィオ「なのはママ、お腹空いたよ〜」
なのは「じゃあ、おやつにしようか!ヴィヴィオは何が食べたい?」
ヴィヴィオ「なのはママがたべたい」
なのは「へ…?」
はやて「ん、どうしたんや、なのはちゃん?」
なのは「はやてちゃん、実は…ゴニョゴニョ…」
はやて「フムフム…。ほほう、なのはちゃんついにあれをやる覚悟を決めたっちゅうわけか…。
よっしゃ、ウチに任しとき!!」
(作業中)
はやて「完成や!さあお上がり、ヴィヴィオ!下のクリームは一番最後に食べるんやで」
ヴィヴィオ「わあ〜、なのはママ美味しそう!いっただっきま〜す!!」
なのは「ひぁぁっ、ちょっとヴィヴィオ、あんまり慌てないで、くすぐったいよ〜!」
ヴィヴィオ「モグモグ…、なのはママ美味しいね!!」
なのは「それにしても、始めてはやてちゃんの家に遊びに言った時にシグナムさんがデコレーション
されて出てきた時には正直驚いたけど、まさか自分がやる日が来るとは思わなかったよ…。
…ああん、ちょっとヴィヴィオ〜!!」
はやて「フフフ、まあヴィヴィオに喜んで貰えて、何よりや!」
(ドアの隙間から…)
フェイト「ヴィヴィオ…、何て羨ましい…(ジュルルル…)」
エロさはある。だがなんじゃこりゃw
キャラスレのあれかww
もう449kなんだけど、そろそろ次スレ立てるべきだろうか?
しかし、スレ移行から実質四日で約450kとかwww
563 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 23:11:44 ID:iVF2DzYd
>>561 そう、キャラスレに続いて本スレでもスルーされたので最後の砦としてここに…w
やっぱキャラスレでエロネタはヤバイんかね〜…。
慌ただしいのは事実だなw
>>563 キャラスレは流れ次第だけど
本スレはやめとけw
27話重複だから次は29話だけど、間違って28話で立てるかもしれないから、
29話早めに立てといたほうがいいかもしれない。
普通なら480KBまで大丈夫と言うのだが。
567 :
ある海鳴市の祝日:2007/09/15(土) 23:17:52 ID:iVF2DzYd
十年前…
はやて「いらっしゃい、なのはちゃん、フェイトちゃん。ちょうどスペシャルなスイーツが出来上がったとこなんよ」
なのは「へえ〜、楽しみ〜!」
フェイト「お邪魔します」
はやて「さあ、こっちへどうぞ」
(ガチャ)
なのは&フェイト「!!!!!????」
シグナム「………」
はやて「ウチの特製デコレーション・シグナムや。さ、遠慮せんと食べてな!」
なのは「(『遠慮せんと』って言われても〜!!)」
フェイト「(どこから手を付けたら……いや、それ以前に人として間違ってる気が…!)」
シグナム「………」
なのは&フェイト「(うわ〜…。『いっそ、そのフォークで突き殺してくれ』って訴えるような目で見てるよ、
どうしよう…!?)」
あー、もし立てるなら宣言してから立ててくれよ。
重複はもうゴメンだ。
「ザフィーラのほうが…」と言い出すアリサを幻視した
よし、じゃ450と早いけどNameless最終話きたら確実にうまるんで、29立ててくるよ?
29話よろしく!
>>567 はやてが爽やかに鬼畜だw
この後にはシャマルやヴィータのスイーツも待ってるのだろうか?
乙です。
575 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 23:33:41 ID:kfvRpV+s
さあ皆!!
Nameless氏降臨を祈るんだ!!
>573
乙。
じゃあスバ×ユーの人の降臨を祈ってみる!
まじで続き待ってるんだが
というかスバルの人気のなさに俺がないた
3期新キャラ内では一番何だけどなぁ…
ちなみに1〜3期までならアリサが一番好きなんですよ、はい
イマイチ男っ気ないから。ヴァイスのいるティアやエリオのいるキャロに比べて。
ごめんね。
ナムレスでもなくスバユーの人でもなく、
>>459の続きです。
【要注意】
なのはの性格が違います。
鬼畜というかひどい性格になってます。
嫌な方は以降NG or スルーで。
エロあり(日記形式なので過剰な期待は禁物)
>>462さん、これで勘弁して。
新暦75年4月〇日
だるい。眠い。疲れた。
近頃、チョモランマ並みに積もり積もってきていたフラストレーションを発散させようと、永遠のM奴隷こと
フェイトちゃんを夜中いじめたおしたはいいが、張り切りすぎていささか疲れてしまった。年かなぁ…。
何だかんだで徹夜しちゃったし。ああ、朝焼けが目にしみる…。
しっかしこの薬、『トランスフォーレンジJS#027』は大したものだ。この薬、オレンジ色のねっとりとした液体で
見た目は悪いが、飲むだけで性別が一時的に変わってしまうという優れもの。
フェイトちゃんを組み伏せ、貫き、屈服させることに大きな喜びを見出した私には今や手放せない薬だ。
強壮剤の成分も入ってるらしく、4時間近くぶっ続けでヤッても萎えないという凄まじい効果。
まあ、正規の薬ではないので裏ルートからの入手になるのがあれなんだけど。
この薬の製造元は「スカリエッティ研究所」ってなってるけど、折角なんだからちゃんと認可とって正式に
商品化すればいいのに。絶対売れるよ、これ。
もうひとつのスカリエッティ研究所製の製品、『テンタクルJS#3028』は商品化無理だけど。
だって、ガジェットドローンにそっくりなんだもん、この触手玩具。
フェイトちゃんの服を剥ぎ取り素っ裸にして、このガジェット似のテンタクル君で縛り上げると、中々
素晴らしい眺めが見れる。両腕両足を絡めとられ大の字にされ、彼女の羞恥に真っ赤に
染まった怒った顔を見るのは、砲撃魔砲を撃つときと同じくらいにたまらなく楽しくてゾクゾクしてくるの。
そしてテンタクル君を操作してフェイトちゃんの後ろの穴に極太触手をズコズコと高速で出し入れさせる。
どう?機械に犯される気分は?と聞きながら、彼女の豊満な胸を揉みしだいていくと、段々と
自分から腰を振るようになるのだ。それを見るともう我慢ができない。フェイトちゃんの腰を掴んで
薬のおかげで生えた自分の一物を濡れそぼった秘所に叩き込み、ガジェットもどきと一緒に前後から
サンドイッチにし、泣き叫ぶフェイトちゃんをひたすら刺し貫き、突き上げまくって楽しむのが私の流儀だ。
しかしこの女、やたら縛られた姿が似合う。今ならプレシア・テスタロッサの気持ちも判るような気も…。
そういえば、あの受験生の二人も中々よい体つきだったな…。
パクリの代償は体で払ってもらおうか、勇者王?
それにヘタレツインテは何かフェイトちゃんと同じ匂いがする。
最近気づいたんだけど、どうやら私は、気の強そうなのを屈服させるのが好きらしい。
だから最初は嫌われてた方が燃えるかな。考えてみればフェイトちゃんもヴィータちゃんもそのパターンだし。
うーむ。乳揉み魔にのせられて一応あの二人を機動六課へ入れるのにOK出したのは結構よい選択
だったかもね。最初は拒否ったんだけど。まあ乳揉みにのせられてOK出してかえって良かったかな。
あとは武装隊の特別訓練であの二人がもう少し揉まれて(卑猥な意味ではなしに)強くなってくれれば、
いじめがい、もといしごきがい、もとい鍛えがいもあるのだけれど。
教導官だしね。戦闘ってのも色々な局面があるわけだしね。いつ敵に捕まって拷問や凌辱うけるか
わかんないわけだしね。そういう時のための訓練というか経験はしておくべきだよね。
よーし、頑張るの。
とりあえず朝の訓練に行こう。
今朝の目標、空き缶シューター3千回。
以上です。つづく・・・?
なのはさんマジ鬼畜wwww
実はメカッ娘と判明してからスバル好きになった俺は異端
>>526 乙、何ちゅうこっちゃ・・・・・orz
六課だけではなく、高町家の面々からも、
尋問や詰問では済まないでしょうなあ。
自分をレイプした奴の赤子を身ごもったことも知らず、
出産するその瞬間まで、
一年間ずっと最愛の夫との赤ちゃんだと信じきって腹の中で育ててきた女の気持ち……想像を絶する
これでフェイトが男だったら殺意どころじゃすまなかった。
一番可哀想な目に遭うのは生まれてきた赤ん坊だと思うんだ…
表題Namelessの伏線は、この子の名前のくだりが出てきたときに分かったわけだけど
伏線の張り方、回収、展開といいすばらしいね。
見事な鬱になってくれて個人的には大歓迎。
しかしなのはさん救われないなぁ〜。
589 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 00:48:43 ID:cy5rrstZ
>>586 そして、その後親からも社会からも見捨てられて、フェイトにも引き取って
もらえず、世界への復讐を決意するんですな?
そして沢山の男型戦闘機人を製作してひと騒動起こすんですな?
今日続きが投下されるかと思う時になって眠れん…
>>589 親からは見捨てられてしまったけど、結局まわりにお人よし多いから…顛末知ってるなら逆に同情は深くなるだろうし
誰か育ててくれる…と信じたいね。
592 :
246:2007/09/16(日) 01:03:06 ID:3+oR4yIK
>>573 スレ立乙であります。
前々回の最後で容量でやらかしてしまって、ここまで引きずるとは、何とも申し訳ないです。
Nameless感想レス、大量にありがとうございます。
後、投下予告してしまいましたが、テンションが上がらない……orz
誰か、書くためのテンションをください。
今日というか、日が変わりましたが今夜中は投下できません……orz
期待されている方申し訳ないです。
他の書き手の皆様も言う必要ないかもですが、気にせずに投下どうぞです。
と、現在黒百合で頭突き中にスレ見て、もしかしたら待っているのかもと本気で思ってしまった246でした。
ここはユーノには一つ、「この子には何の罪も無い」とか
「この子は僕たち三人の子供」とか、なのフェイなんぞ比較にならない
慈愛と器の大きさをユーノに発揮してもらいたいところなんだが・・・
話の展開上、それはあり得ないんだろうな・・・
一番可哀想なのは、名前も貰えない子供だっつの。
594 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 01:05:42 ID:cy5rrstZ
>>593 どうまとめるかは、Nameless氏の一存に任されている。
俺達はそれを見守ることしかできんのだ・・・
心が折れたんだよ
そんな時はキングゲイナーのOPオープニングを見て和むしかない。
でもテンション如何によっては物を投げつけたくなる諸刃の剣
>>592 乙、焦らないで頑張ってくれ
変なテンションのときキングゲイナーのOP見ると
なぜか真似して踊りだして恥ずかしい思いするから注意な
今でも寝る前に思い出して死にたくなってくる
馬鹿ハラオウンを見た後だと最高に廃になれるがな>げいな
長編は苦手なんですけれどもふたなりフェイトが仕込んだのが当たったでおk?(´・ω・`)
おk
>>592 結構なハイペースだもんね。
慌てて中途半端な状態のを上げるより、じっくり書いた方がいいと思います。
せっかくすげー面白いんですから。というわけで、のんびり待ってますねー。
自分も頑張ってギン姉×ユーノをそのうち書くぞ! と思っていたり。
しかしStrikerS、ナンバーズを混ぜると一気に面倒になるのが問題です。
これを乗り越えるにはよほどの愛が必要か。
物語部分が無駄に長くなり過ぎてエロ分が滅茶苦茶不自然な展開(後付けっぽい内容)になる場合
このスレ的には入れたほうが良い?
どちらでも書けない事は無いんだが
>>593 俺も、そんな展開を望みたいが……無理だろうなぁ
そんなアンピトリュオーン級に広い心を今のユーノが持てるとは思えない。
奥さん寝取られて、寝とった相手の子供も奥さんも愛する事が出来る豪の者はそうそういないっしょ。
>>607 無理して入れる必要はないんだよ?
話の展開上必要なら入れればいいし、アタッチメント出来るのなら、エロ分を他の話で作ることも視野に入れても良いのでは?
皆投下しすぎだ、週末から感想レスもらえてない作品が出てきてるぞ
うむ、だがSSにも投下したいなぁって時期があり、それを逃すとモチベーションが落ちてしまうことがあるからね。
まぁ何だ、書きたいときに書いちゃうべきだと思うよマイフレンド。
いつかこのペースも終わるときがくる。
集まった住民も散り散りに他の場所へと消えていく。
今は淡い祭りを存分に楽しもうじゃないかソウルブラザー。
書き手としては、投下後五〜六レスつく(感想レスであってもなくても)
あるいは二時間ぐらいは次の作品投下して欲しくないなぁとは思うが。
613 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 09:31:33 ID:1aDOZlgW
感想をもらえない作品は所詮その程度って事だろ
みんなそう思ってるん?沈黙はつまらんって意思表示?
>沈黙はつまらんって意思表示?
そうかもしれない、そうじゃないかもしれない
だけど、人に見て貰いたくて書いている側としては「GJ!」の一言には値千金の価値がある
褒めてもらえないからって拗ねるような人はいないとは思うけどね
投下に関しては感想レスが付くまで投下禁止なんてルールがあるわけでなし、良いんじゃね?
スレ違いスンマセン
録画溜め置きしたのを一気に見てから過去スレから追うと、
感想書いていいのか悩む。感想書きやすいタイミングってあると思う。
投下が連続しすぎても同じときある。
最後ヤツの感想ばっかりの時に過去の感想混ぜるのは怖いっす。
ほとぼりを待つ間にも次から次へと。ひぎい
初投下とか自作品を卑下してるとレス付きにくいのはあるかも
レス欲しいんなら、なんでもいいから感想キボンと書くほうがいいかもね
うちは次の放送見れるまでしばらくさようなら〜
まあ間空けたほうが無難かもね、色んな意味で
その方がネタにも反応しがいがあるしのw
さて帰ってきたら祭になってることを淡く期待しつつドロン
擬人化フリードエリオ待ってました
続きもお待ちしてます
沈黙ってタイミング悪いだけのような気がします
あまりにデタラメでも非難レスは投下されるし
どんなに亀になろうと、面白かったと思ったなら感想を書くってことで良いと思う。
まぁ全作品にレスってんだとまたアレかもしんないけど…四十行も五十行も書かなければさ
でも、読み手として読むとき、本当に面白いって思うのは正直限られてる
好みじゃないものや微妙なのでも、読んだらなるべくこれからの期待を込めて「乙」は言うようにしてるが
やはり投下数が凄くて……一日おくとだいたい100レスくらい進んでね?
623 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 11:38:30 ID:ZXBLTlB/
枯れ木の賑わいはもう飽きた。
新作の投下はまだかいの?
Nameless氏GJ
ハッピーな展開に見せかけて凄い落としっぷりに肝が冷えました。
鬱展開が怖いのについつい読んでしまうんですよね。
本当にGJです。最終回も凄く楽しみに待ってます。
自分もまた鬱展開書いてみたくなって来ました。
まあ自分が鬱展開を書いても
「話としては鬱なはずなのに笑いしか沸いてこない」
ってまた言われそうですけどorz
>>577 ユースバってどれ? ちょっと分からんのだけど……。
626 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 18:35:42 ID:hFq+176Y
Nameless氏の最終話、フェイトがなのはのコピー作成なんてことにならなきゃいいけど…w
でも期待してます。
>>625 >577じゃ無いけど保管庫にあるやつじゃない?
エロパロの中でもここは特に流れが速いからな。
読んだ作品にはできるだけ感想書くようにしてるけど、
下手したらスレが変わってるときがあって困る。
>>626 自分となのはの子がいるからな…
それより、フェイトが殺されて、ヴィヴィオが……
ああ、殺されるってのは、精神的にって事ね
フェイトが勝ち組、てことはないなぁ、これだと。そりゃ子供はできたけど、肝心のなのはが壊れてしまっては……
しかもとどめを刺したのが自分の行為のせいとなると……
何、ユーノ?
なのはの腹の子がフェイトの子供だったって?
逆に考えるんだ
フェイトとなのは両方手に入れるチャンスだと考えるんだ
>>631 そ の か ん が え は な か っ た わ
>631
天才
>>631 奇才現る。
アナザーエピソード執筆は頼んだぞ。
631の人気に嫉妬
638 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 22:40:11 ID:O4PejJE4
>>631に期待する流れの中、5分後くらいから埋め投下させてもらいます
・StS本編最後辺りの設定
・非エロ
・ユーなの要素有り
・予想11レス前後&22kB消費
642 :
empty:2007/09/16(日) 23:00:07 ID:0Ubcst64
「駄目や、間に合わへん!!」
聖王のゆりかごのポイント到達まで残り僅かの時になり、はやては焦り始めている
内部の様子が一向に見えて来ない事が不安になり、武装隊を突入させようとするが
ガジェットの猛攻にむしろ被害を無駄に増やす結果となってしまう。
現在、聖王のゆりかご内部には機動六課のスターズ分隊隊長高町なのは、副隊長ヴィータが単騎で突入している
しかし、どちらからも連絡が届かない、念話も不可能の様だ
その上捕らわれたヴィヴィオの事もある、事は一刻を争うというのに。
『はやて!こっちは終わった!すぐにそっちに向かう!状況の説明を!』
「フェイトちゃん!」
スカリエッティのアジトに突入していたフェイトから通信が入る、どうやら片が付いたようだ。
緊急時の為かコールサインを忘れているが、そんな事を気にしている暇など無い
「今現在なのはとヴィータが単騎でゆりかご内に突入、連絡は無し、恐らくは通信妨害の魔法か……」
『了解、私が行く』
「でも、もう時間が!」
『間に合うよね、バルディッシュ』
『Yes, sir』
「……了解、でも無茶はせぇへんでな」
通信を切り、近くを飛んでいたガジェットの小隊を軽く吹き飛ばす。
先程エリオとキャロから入った通信から考えると、フェイトは既にかなり危ない状態なのは分かっている
だが、それでも頼らざるを得なかった、今この場で動ける強力な人材が居なかったのである。
本当は自分が行きたかった、しかしそれは指揮官の身分であるはやてには無理な話だ
それに、はやて自身も自分の限界を知っての決断だった。
通信を切る
ゆりかごまで後少しだが、濃いAMFの中でライオットモードを使ってしまった事による魔力の消耗がかなり激しい
もって後数分だろう、そう自分で計算する
「ごめんね、バルディッシュ、こんなに無茶させちゃって」
『No problem』
「ありがとう。それじゃあ、もう一頑張り……いくよ、バルディッシュ!」
『All right.Sonic Move』
高速移動用魔法の展開、フェイトの十八番でもある飛翔魔法で一気に距離を詰める
確実に目の前に迫ってくるゆりかご、スピードと距離から、凡そ十数秒で接触するという位置と確認できた。
「こちらロングアーチ0、機体に開いている穴が目印や、そこから飛び込んで探して。
それと、任務はスターズ1、スターズ2、聖王の器……ヴィヴィオの確保が最優先、他の事は可能な限り控えるようにな
回収、撤退が完了次第、あたしが本体を落とす」
随分と豪快な作戦ではあるが、選ぶほどの策が無いのも事実だ
『ライトニング1、了解』
643 :
empty:2007/09/16(日) 23:01:08 ID:0Ubcst64
見れば、一つだけ大きな穴が開いている、恐らくなのはとヴィータが開けた穴だろう
そこに向かって一直線に飛び込むフェイト。
其の様子は、一筋の黄色い閃光が吸い込まれていく様にも見えた。
「ライトニング1、ゆりかごに……突入!?もう時間が!」
「構へん、フェイトちゃんなら大丈夫」
(お願いや……フェイト、あの三人を救ったって!)
親友と幼子の安全を祈る事しか出来ないもどかしさに悪態をつきたくなるが
背後に迫っていたガジェットを打ち倒して無理矢理押さえ込む
「残り12分……皆、持ちこたえてな!」
「「「おうっ!」」」
フェイトが突入してから数分が経過しているが、脱出者は確認出来ない
その間にも、時は無情にもリミットへと近付いていく
「残り7分です!」
「詠唱開始、皆は防御と通信をお願い!リイン!」
「はいですっ!」
先刻、シグナムと別れてはやてと合流したリインフォースと融合し、砲撃魔法の詠唱を始める
既に魔力も兵力も残り僅か、ここで決めなければ全てが水泡に帰してしまう
しかし、フェイトは未だに姿を現さない。
「残り4分!」
親友を犠牲にしても良いのだろうか、否、そんな事は断じて出来ない、ましてや命の恩人になど
親友の為に多くを犠牲にしても良いのだろうか、それも出来ない、八神はやての選んだ道にそんな人間は居てはならない
(フェイトちゃん……早くっ!)
「残り3分……あれはっ!」
ゆりかごから飛び出してきた黄色い光、それは一直線にこちらに近付いてくる
『こちらライトニング1、ゆりかご内にてスターズ2、ヴィヴィオを保護、それと――』
閃光は目の前で停止し、三人が姿を現す
一人は満身創痍のフェイト、一人は意識を失っているヴィータ、そしてボロボロな姿のヴィヴィオ
それを見て安堵の表情を浮かべるはやて、だが次の瞬間には驚愕に顔を青ざめさせていた。
「――フェイトちゃん!なのはちゃんは!なのはちゃんはどないした!?」
ただ一人、姿を見せていない人物が居る事に気がついたからである
「――それと、スターズ1より伝言を承っております」
その言葉に気付くはやて、あの船にはあと一人……
644 :
empty:2007/09/16(日) 23:01:45 ID:0Ubcst64
『ナンバーズの残党を確認、逮捕・保護します、反抗の意思有りにつき、現在交戦中』
作戦を知りながらも、自身が単身だろうとも敵であっても、誰一人死なせたくはない
それは、誰もが予想もしていなかった彼女の優しさ、伝えるフェイトの顔を幾筋もの涙が零れ落ちる
『私は大丈夫だから、絶対に帰ってくるよ』
そこまで伝えて崩れ落ちるフェイト
そばに待機していた隊員がその体を支え、安全な場所へと退避する
「なのはちゃん……」
「残り2分!」
沈む感情に身を任せる暇も無い、ここは戦場である、涙を堪えた瞳でしっかりとゆりかごを見据え
「総員退避!内部の安全確認!これより砲撃を行う!」
はやての指揮により全ての武装隊が戦地から離れる、これで隊員への被害は無いはずだ
(なのはちゃん……あたしはなのはちゃんを信じる、だから、帰って来てね……!)
「響け終焉の笛……ラグナロク!」
白い魔力の砲撃が、視界を包み込んだ。
645 :
empty:2007/09/16(日) 23:02:22 ID:0Ubcst64
―――数日後
戦闘機人事件は、その事後処理も含めて全て片付けられていた。
聖王のゆりかごはヴィータが駆動炉を破壊し、はやての砲撃魔法により墜落した
瓦礫に埋まった内部から破壊された戦闘機人No.4、負傷したなのはを保護、
また、その瓦礫は丁寧に運ばれ、研究材料として使われる事となった。
事件の首謀者スカリエッティは緊急に裁判にかけられ、刑を言い渡された
その結果、今後の人生をAMFが多重に掛けられた一室で研究者として終える事となるだろう。
ナンバーズは保護・研究の下、スカリエッティの情報を取り除かれ
身体能力を制限した上での観察保護となっている
しかし、破損状況の酷いNo.4のみ、戦闘機人システムの解明の為分解、研究材料に回される予定だったが
その際、その他の戦闘機人11機が猛反発、これを受けて予定を変更
No.4はスカリエッティの下で修復作業に入らせた。
先の襲撃で破壊された建物の修繕も滞りなく進んでいる
こうして、機動六課最初の大仕事が終わった。
ただ一つの犠牲を残して
アースラ艦内、医務室
「様子はどう?」
落ち着かない様子で尋ねるフェイト、今はオフの為私服を纏っている
同じ部屋にはスバル、ティアナ、エリオ、キャロ、そしてザフィーラが居るが
誰一人として戦勝の喜色を表す事無く、数刻前と同じ表情で首を横に振る
「そう……」
言わなくても分かるのだろうが、改めて深く息を吐くフェイト
彼女の心配は他でもない、未だ目を覚まさない親友の為に有った
なのはがここに運び込まれた時は、見るに耐えない状態だった。
バリアジャケットはその機能を殆ど失っており、ただの衣服とも変わりないほどに壊れていて
レイジングハートも、恐らくブラスターモードを酷使したのだろう、その形状を維持しているのがやっとであるほど。
それでも、最も酷かったのはなのは自身の身体だった
無理も無い、魔力が空に等しい状態で大規模な崩落に巻き込まれてしまって、生きているのが不思議な程だ
しかし、シャマルのクラールヴィントを最大限に使用して尚、生死の境を彷徨い、奇跡が起こった今も昏睡状態が続いてる。
「身体の方は何とか持ち直していうから、近い内に意識は戻ると思うの」
これはシャマルの言葉である
クラールヴィントとて伊達じゃない、むしろ久しぶりの活躍にその能力を十二分に発揮していた
それも有ってか、なのはの生命活動は安定しており、意識が戻るのは時間の問題である。
646 :
empty:2007/09/16(日) 23:03:27 ID:0Ubcst64
「それではフェイトさん、私達は午後の訓練に戻ります」
ティアナの言葉に、フォワードの4人が退室する
今回の事件の功績により、休養と隊宿舎の修繕も兼ねて機動六課全員に長い休暇が与えられていた
だが、若い隊員達は
「身体を動かしておかないと落ち着かないんです」
と、毎日普段通りのトレーニングを続けている
部屋を出て行った4人もナンバーズとの戦いで疲弊しているはずなのだが、そんな様子は微塵も感じられない
過酷なトレーニングのおかげなのだろうが、何故か不思議と心配になってしまう
また、ザフィーラはなのはのボディガードの任務を自ら買って出ている。
「う……ん」
その時、ベッドの上でなのはが呻く、意識が回復したらしい
「なのは!」
急いで駆け寄るフェイト、顔を覗き込むと、薄らと目を開けているのがはっきりと分かった
「フェイト……ちゃん」
「うん……なのは……なのは……!」
数日ぶりの声に涙し、なのはの身体に顔を埋めるフェイト、その頭をそっと撫で、なのはが柔らかく微笑む
しかし、なのはからは見えないフェイトの表情は、安堵のものだけではなかった。
なのはが身体を起こそうとして、その違和感に気付く
「……え?」
辛うじて一命を取りとめたなのはは、その時既に大きな代償を払っていた。
647 :
empty:2007/09/16(日) 23:04:12 ID:0Ubcst64
「魔力が……戻らない?」
その日の夜、一室に集められた機動六課メンバーに向けてシャマルから告げられた言葉に、事情を知らない者達が固まる
事情を知る者も、その現実に顔を塞ぐ
「なのはちゃんの身体がもう大丈夫なのはこの前言った通り、もう健康そのもの、
だけど、リンカーコアの破損が酷くて……本来なら少しずつ回復する筈なのに、その兆候が見られないの」
リンカーコアの破損、普通では考えられない事だった
通常通り、もしくは多少無理をしても時間と共に元通りになるのが一般の常識である
だが、なのはは以前から常人以上の無理を続けている上に、先の大戦での限界を超えた消耗により
魔力の源であるリンカーコアが破壊、及び機能停止にまで至ってしまっていた
幸いにも形状は留めている為、機能が戻れば普段通りに回復はすると付け加えられた。
事実を隊員に伝えた後、シャマルはなのはと特に親しい数名のみを集めて、改めて告げる
「今のなのはちゃんは精神的にかなり追い詰められてる、彼女の前では魔法の類の話はしないようにね、
それと、フェイトちゃんとはやてちゃんは出来る限りなのはちゃんのそばに居てちょうだい」
この場所に集められた者達――フェイトとはやて、シグナム、ザフィーラ、ティアナ、スバル、エリオ、キャロ
各々がその言葉を理解し、それぞれの活動に戻る
不動のエースオブエースにしてフェイトとはやての幼馴染、そしてティアナ達フォワード陣の無敵の指導教官は
何の力を持たないごく普通の少女として時を過ごして居た。
「なのはさん、調子はどうですか?」
翌朝、早朝訓練から戻って来たティアナとスバルは、なのはの居る病室を訪ねた。
既に目が覚めていたのか、身体を起こして窓から遠くを見ているなのはの姿を目の当たりにして
改めて事の重大さに、自分のではなくても失った物の大きさに胸が締め付けられる。
「おはよう、ティア、スバル」
二人に気付くと、笑顔で挨拶をするなのは
そして少し暗い表情をして、謝る
「ごめんね、私は皆の教官なのに、皆の事を見てあげられなくて」
「いえ、そんな事!」
「あたしも皆も大丈夫です!なのはさんこそしっかり休んでください!」
「ありがとう、二人とも……」
それきり会話が続かず、居辛そうに俯くティアナとスバル、先程の様に外を眺め続けるなのは
沈黙が部屋を支配する中、ただ少しずつ時間だけが動き続ける。
「それじゃあなのはさん、朝ごはんに行って来ますね」
「うん、行ってらっしゃい」
然程時を措かず退室する二人に、出迎えた時と同じ笑顔で見送るなのは
それでも二人が見えなくなってすぐに、窓の外を眺めていた
648 :
empty:2007/09/16(日) 23:04:50 ID:0Ubcst64
「スバル、どうする?」
「どうするって……何を?」
「何を、じゃないわよ!アンタは今のなのはさんを見て何とも思わないの!?」
「それは……何とかしてあげたいとは思うけど……」
食堂へ向かう途中、言い争い――というよりは、ティアナの一方的な説教が始められる
二人にとって、なのはは最高の教官であり、一番の先輩である
そして何より、なのはの想いを最も理解しているのは、他でもないこの二人であった。
「だって、リンカーコアの機能が停止したなんて事例は殆ど無いし、それが治った事なんて教科書にも無かったし……」
「教科書に無かったら出来ませーん、なんて言うつもり?」
「でも……」
「あぁもう!そんなに言うんなら勝手にしなさいよ!私は私で何とかするから!」
「待って、ティア!」
早足で歩き出すティアナの肩を掴み、歩みを止める
「あたしだって、なのはさんには良くなってほしいよ……もう一度、空を飛んでほしいよ!」
今朝病室に訪れている間、なのははずっと窓の外を眺めていた、空を見上げていた
なのはの空を飛ぶ事への想い、それはティアナやスバルには痛い程伝わっている
「それじゃあどうする?私達だけで何とか出切ると思う?」
「多分無理、私達だけじゃ足りないよ、それに、六課の皆でも」
「そうよね、六課の人達だけで終わらせられるなら、もう既に動いてる筈よ」
六課の隊員達も、なのはの事を見捨てるという事は考えられない
それでも行動に移していないのは、その可能性を追い求める程に絶望を突き付けられると感じているからである
だが、二人に諦めるという言葉は思い浮かなかったようだ
「リンカーコアを治した事例が無くても、それに近い魔法とかは有るかもしれないわね……」
「でも、あたし達にそんな凄い魔法使えるのかな?」
「やるしかないでしょ。でも、そんな魔法何処にも……ううん、まだ分からない」
「ティア?」
一人で考え出すティアナ、小さな声で何か呟いているがスバルには聞き取れなかった
そして、結論が出たようだ
「スバル、あたしの言う通りに動いて、お願い!」
「あ、うん!」
まだ可能性は有る、ならばそれを手繰り寄せるだけ
若い二人のストライカーは、憧れのエースオブエースの為に走り出す。
649 :
empty:2007/09/16(日) 23:05:26 ID:0Ubcst64
二日後、時空管理局本局・無限書庫
まだ外が薄暗い早朝、無限書庫の中に浮かぶ二つの影と、一つの高速で飛び回る影
慌しくも静かに調べ物を進めているのは、他でもない無限書庫司書長ユーノ・スクライアである
また、エリオとキャロもユーノの補佐として協力していた
「リンカーコアの生成……これじゃない、こっちも同じ、纏めてアウト」
「エリオ君、次は左37°先の一列お願い!」
「分かった、ストラーダ!」
ストラーダの加速機能を巧みに扱い、指定された場所の本を取り出すエリオ
本来なら無限書庫内では殺傷系デバイスの使用は禁止されているが、状況と時間により勝手に使用している
尚、当のストラーダは便利屋扱いされて不満の様子。
また、キャロは本を整理し、補助魔法でエリオの機動力、ユーノの読書魔法の同時強化を行っていた
その為負担は3人の中で最も大きく、時折休憩を挟んだりもしている。
ユーノの目の前を本が高速で横切り、後ろで高く積み上げられていく
「この列も外れ……ってもうこんな時間か、二人とも、もう休んだらどう?」
前日の夕方頃からの徹夜での作業である、疲れが溜まらない筈も無い
「いえ、まだ大丈夫です!」
「続けさせてください!」
明らかに元気の無い声で返事を返す二人を慌てて静止するユーノ
「駄目だよ、君達は休みなさい。それに、もうすぐ管理局の人達も来ちゃうしね」
流石に司書長の命令となれば、従わない事は出来ない
デバイスを待機状態に戻し帰っていくエリオとキャロ、別れ際に、おやすみなさいと挨拶をしてくれた。
子供達を帰らせて一息つくユーノ、体力は勝っていても元気じゃ敵わないな、と呟く
軽く休息を取ろうと自室に戻ってすぐに通信が飛び込んで来た
「おはよう、頑張ってるか、ユーノ」
「おや、誰かと思えば僕を頑張らせてる張本人様ではありませんか」
疲れていてもこれだけは忘れない、彼等の挨拶であるいきなりの喧嘩腰
「クロノの頼みなら何が何でも断ってやろうと思ったんだが、今回は別だ」
「結構、それだけで十分さ」
ユーノは引きつった笑顔で通信の相手、クロノへ敵意を剥き出しに答える。
650 :
empty:2007/09/16(日) 23:07:38 ID:0Ubcst64
本来なら、今頃ユーノは回収品の確認や分析に各地を駆けずり回っている頃である
そんな彼が今こうしてなのはの治療に尽力出来ているのは、他でもないクロノの指示が有ったからだ。
状況を説明されたユーノは、仕事を放り投げてでもなのはに会いに行くと言い、抑え付けるのに苦労した
なのはが大変なのに僕だけこんな事をしているわけにはいかない、と叫ぶように暴れていたが
司書長が権限を私用に利用するのを認められるほど管理局は空気を読めていない。
そこにクロノが割って入ってきて、直々にユーノへの命令を下したのだ
もっとも、そのクロノもリンディに、さらに遡ればティアナとスバルに丸め込まれた形だが
むしろ機会が有ればと待ち望んでいた事だったので、渡りに船である。
「それで、結果はどうだ?」
「あまり思わしくない、リンカーコアへ直接作用する魔法は事例がほとんど無いし」
一度切り、少し呼吸を整えてから
「……下手すると、死者蘇生の魔法と判断されるかもしれないよ」
死者蘇生、その名の通り死者の魂を蘇らせる事が出来るが、途轍もない危険と実験が付き纏う為
現在は違法行為とされている
稀代の研究者ジェイル・スカリエッティはこの研究にも手を出した為、研究所を追われた程だ。
「そうだな……ユーノ、他に何か思い当たる方法は思い付くか?」
「ん?考えてる中では修理と強化、分裂とかその辺りだけど」
それでも十分過ぎる程の高等技術であるが、無限書庫だけに可能性が無いとも言い切れない
「下手したら違法行為になると言っていたのはお前じゃないのか」
その上、いくつかはギリギリの行為だった。
「なのはの危機にそんな悠長な事言ってられないよ!」
「危機と言うか何と言うか……まあ構わない、相変わらずだな」
「何を今更」
「そうだな」
お互いに軽く噴出す、何とも緊張感の無い会話だった
「そろそろ出勤の時間か、それじゃあ最後に一つ言っておく」
「うん」
「何かするのではなく、たまには何かしてあげたらどうだ、案外良い案が見付かるかもしれないぞ」
「……は?」
「まあ、覚悟次第になるだろうけどな、では頑張れ、フェレットもどき」
そこまで言い切り、返事を待たずに通信を切るクロノ
「最後の最後でそれか……でも、言われたからにはやらなきゃ」
その言葉から何かに気付いたのか眠い目を叩き起こし、無限書庫へ向かうユーノ。
(待ってて、なのは)
微かに冷え始めた早朝から、魔法の発動音が広い無限書庫に響き渡る。
651 :
empty:2007/09/16(日) 23:08:15 ID:0Ubcst64
翌日、深夜のアースラ内医務室
淡く光るレイジングハートの反応に目を覚ますなのは
「レイジングハート、悪い人?」
「No.Master」
なのは自身に魔力は無くともレイジングハートには起動するだけの魔力が残されている、
また、シャーリーに頼めば補充も出来るので、レイジングハート自体は問題は無い。
つまり、夜も更けたこんな時間に来客だと告げているのは間違いではない。
「じゃあ、誰なんだろ……こんな時間に」
布団に顔まで埋め息を潜めている内に、ドアが開いた
「なのは、起きてるかな……?」
「ユーノ君!?」
慌てて起き上がると、ややくたびれた格好のユーノが目の前に映った
「ごめんね、こんな時間に来ちゃって」
「ううん、いいよ。けど、どうしたの?」
「やっと見つけたんだ、なのはを治す方法」
「えっ……?」
あのシャマルですら絶望的と言われた事が出来るのだろうか、なのはは疑問に思う。
「大丈夫、なんだけど……」
「?」
言葉尻が妙に弱くなるユーノ
「えっと、もしかして、確実な方法じゃないとか……?」
「いや、そういう事じゃないんだけど……」
暗くてよくは見えないものの、ユーノの顔が何処と無く険しくなっている気がする
「それじゃ、説明するけど……怒らないでね」
「大丈夫だよ、それで、どうすれば良いの?」
なのはがユーノに詰め寄ると、ユーノはしっかりとした口調で説明を始める
「それは……媒体を通して、他者の魔力を吸収し一時的な魔力として蓄える魔法」
「それって、闇の書の蒐集……?」
「うん、それに近い。それをなのはの魔力に代えて、一時的にだけでもリンカーコアを起動させる事が出来れば
後は手助けが無くても回復していくと思う」
「でも、そんな事したら相手の人は……」
「もちろん、危険な状態になるとは思う、
細かい調節は出来ないみたいだし、なのはの魔力資質と比べると、最悪どうなるかは予測がつかない」
「出来ないよ!そんなの!」
652 :
empty:2007/09/16(日) 23:09:10 ID:0Ubcst64
自らが助かる方法を否定する、ただ人を傷つけたくないが為に。
だが、ユーノはそんななのはを手で制して
「……僕がするよ」
「ユーノ君!」
なのはは、真剣な表情のユーノを見てその言葉が冗談によるものではないと確信する
しかし、そんな自殺行為をなのはが許す筈など無い
「お願い、僕にやらせて」
「どうして……?」
必死で無謀な行為を止めるなのはに、ユーノは落ち着いた声で語りかける。
「なのは、僕はこの十年間なのはに何もしてあげられなかったし、守ってあげられなかった。
こんな事だけで十年分なんて言わないけど、パートナーとして、なのはの助けになりたいんだ」
「ユーノ君……」
なのはが落ち着いたのを見て安心したのか、軽く微笑むユーノ。
「大丈夫、死んだりはしないから」
「……っ!!」
胸が詰まり、ユーノに抱きつくなのは
身体を預けて子供の様に泣きじゃくるなのはの頭を撫でる
「それじゃあレイジングハート、お願い出来るかな?」
『All right』
身体を離し、レイジングハートを手に取ったユーノの呼び掛けに呼応し、杖の形状に変化させる
それに向かって小声で何かを話した後
「一回分だけ設定しておいたから、今後暴発する心配は無いよ」
レイジングハートをなのはに手渡し、もう片方の手を取る
微かに震えているなのはの手を強く握ると、少し遅れて力強く握り返してきた、なのはも準備が整ったようだ
「それじゃあ、ユーノ君……」
「うん、お願い」
『Deprives』
653 :
empty:2007/09/16(日) 23:09:53 ID:0Ubcst64
レイジングハートをユーノの肩に当て、魔法を起動させる
ユーノの身体を緑色の魔力光が包み、その光が少しずつレイジングハートを伝い、なのはの身体に移り渡っていく
「私、元通りになれるのかな……」
「大丈夫、必ずまた空を飛べるようになるよ」
「……ありがとう、ユーノ君」
優しく抱き合う二人、十年間という別離の時くらいでは二人の気持ちは変わらない
パートナーとして以上にお互いを思い遣り、信頼し続ける
今この場でその気持ちを確かめ合い、離れていた距離を埋めていくように体を寄せ合った。
「六課の皆に後でお礼をしておきなよ、皆なのはの為に無茶を通してくれたんだから」
「うん、分かった」
「……一応、クロノにもね」
「ふふっ」
やがて淡い光が輝きを失い、レイジングハートも魔法を止めた
同時に、糸が切れた様に倒れ込むユーノを、優しく受け止め、支えるなのは
『Magic reaction confirmation』(魔力反応確認)
待機状態に戻ったレイジングハートが、ユーノの魔力が無事である事を伝える、
気が抜けてこの数日間の疲労を思い出したのか、ユーノはそのまま眠ってしまっていた
なのはは無防備な寝顔を見せるユーノに微笑んで
「ありがとう、ユーノ君」
軽く頬に口付けを施す。
そして、同じ様に身体を寝かせ、眠りに落ちた。
654 :
empty:2007/09/16(日) 23:10:51 ID:0Ubcst64
ユーノがなのはの居る医務室を訪れた数日後
なのはがフェイトに念話で「おはよう」と挨拶をした事がきっかけで小さな騒ぎが起こった。
フェイトからの連絡を受けて慌てて駆けつけたシャマルの検査によって、なのはのリンカーコアが
機能を回復させている事が明らかになる
一度動き出してしまえば後はなのはの資質がそれを後押しし、急激な速度で魔力を回復、
五日後には以前と何ら遜色無いほどに治っていた。
何がきっかけでここまで回復したのか分かる者は居らず、当の本人は何もしていないと語っているが
「そっかー、ラブラブさんなんやなぁ、なのはちゃんにユーノ君」
「な、何で知ってるのー!?」
「そんなん、ザフィーラが一部始終報告してくれたで。
『ベッドの下で警戒していたらユーノが来たので、出るに出られなかった』てな」
はやての言葉に肝を冷やしたのはザフィーラの方である。
退院した後、フェイトやヴィータと共に六課の擬似訓練場に足を運び、魔法の調子を確認する
レイジングハートの調子も良く、攻撃系統に関して言えば全く問題無し、また、防護魔法は以前に輪をかけて
上達しており、隊長陣でもそう簡単には崩せないバリアを軽々と展開し続けられる程
恐らくユーノの魔力のお陰なのだろう、なのはが本来使用する事の出来ないものまで発動していた。
一通り出力の確認を済ませた後、空へと飛び立つ、
暫くぶりの風を切る感触に心を躍らせ、より高く、より遠くを見据える目には先日までの弱さは無い
溢れんばかりの魔力とその奥に小さく、しかしはっきりと感じられるユーノの力を確かめる、
大切な人として、あの時の感情を忘れない様に。
その頃ユーノ・スクライア
魔力の枯渇による連続した欠勤によりその立場を危うくさせていた
また、見舞いに来たはやてによる
「これなんてエ○ゲ?」
という痛烈な突っ込みによる精神的ダメージは相当なものがあったと思われる
「クビになったらなのはの所行こうかな……」
床に臥せりながら、そんな事を考えていた。
以上で終了です
力を持つ子が力を失う→気弱になる
白いなのはさん
が書きたいが為に無理矢理時空を捻じ曲げる結果に
無駄に長くなるのは中の人の技量の低さのせいです
それでは、失礼しました
>>655 GJ!!
これはいいユーノはなのはの婿フラグですねwwwww
ザフィー、強化型SLBの刑か・・・・・
>>655 GJ
床に伏せったフェレットもどきの見舞いにはこないのか・・・流石はなのはさん!
「使い魔はご主人様のために存在するものなの」
>>655 GJだ。
六課には参謀が必要です。さっさと辞めて六課へ行こう。
>>631 なのユーフェイ、期待してる。
>>658 ここでユーノに見舞いに行くとものすごくこの板らしいことが起きるような気がするのは気のせいか?
>>655 ぐっじょぉぶ。そしてユーノカワイソスw
フェレット状態で籠の中で枕を涙でぬらしている光景を想像した。
でもユーノなら仮に司書長がだめになっても結界魔術師としても食ってけそうだ
>>662 いやいやスクライア族の技を生かして盗掘屋になるべき
そして犯罪者として追われるユーノ。
追う立場だったはずのなのはもいつの間にかユーノと共謀してふたりで管理局を相手に逃避行w
>>663 ロストロギア専門のトレージャーハンターユーノ。
そしてそれを許さない管理局は彼を捕らえようとするが並の隊員では全く話にならない。
管理局はついにはリミッターを解除させた機動六課隊員にユーノを追うように命令。
追うものと追われるものとの間に芽生えるロマンスとな?
18禁シーンは基本バインド仕様という通好みな作品でな!
>>664 いいねぇ
そういうシチュは大好物なんだぜ?
>>655 なのはの魔力が無事に戻って安心しました。
特にユーノがなのはに魔力を与えるところで
「あれ? 確か非エロだったよね? これって…。」
って疑問に感じてしまうくらいにまさかエッチシーンに突入かー!?
って思ってしまいましたスマソセン
668 :
631:2007/09/17(月) 00:26:38 ID:Pc29HmCl
何この空気?
まじで書かないといけないのか?
>>631 何、書くのは貴方の自由だ。自分らも無理強いはしないよ。
ただ、作品次第では貴方も神認定されるだけだ
>>655 GJ!白いなのはさん、いいなぁ。久々に見た気がするよ。
でもユーなのよりもザッフィーに目が行く私は破廉恥な男なのかもしれん…
>>668 書いてくれるんならこんなに嬉しいことはない…けど
まぁネタをネタと…ってレベルだから別に無理せんでも
671 :
631:2007/09/17(月) 00:42:02 ID:Pc29HmCl
OK書いてみるよ俺
唯文才無いからをスレに乗せられるレベルまでいけるか分からないが・・・。
まぁ頑張ってみるよ
煽った香具師ら、631が書いたらどんな出来でもちゃんと感想レスつけてやれよ?
流石にそろそろ次スレに行きたい、梅
梅といえば紀州、紀州といえば和歌山。
和歌山の人が、今日の本編でSAN値がどうなるかが心配だ
よろしい、ならば梅だ!
499kbにつき埋めいきます
スレを埋めてもら\ 白い悪魔の名は伊達じゃない… / ` ヽ{/ <二¨ 簀巻きにして
えるかな ? \ || ,'. .. ./i. .i .| ,ヘ. . . .l. . . lヾゝ| / \ヽ 埋めたげようか?
\ \ \l」 |: . : .!フニ!ミi;/ !ァ;ニ_}. . . |: ::| l / . ,. i ト、}
>=-、\ __ \ |. . : <ト' !` 'ト' .!〉. . |:.i:|ノ/ ::.. .....::/イ:| | | リ
フ>'´ `ヽ/./\ l. . . .lゝ- ' , `-'j , , レ /..:|i::::::::::::::::::::::::/イ,イ:レレ―-く^ ヽ、
/ イ / 、ハ)、\ . . lu" r‐ァ "イ/// . ::::| \:::ヽ:::::::::/ |::∧ ヽ. } ゴメンナサイ
∠V/ / // { ヽ\ Vl'、 \ト、>、 __ ,イ/../| ::::| Y^ ー ' , レ'::::! ヽ. ! | ゴメンナサイ
/ { { {{ トk从|\j斗l ',!ハ\j \∧∧∧∧/ | ::::| / ̄ ` 、i_ノ| ::::|::::::::::::i:::::::|:: | ゴメンナサイ
/ V llハY冽 f冽リ j ∨ .< な > . | / ::::|┴――‐< ̄ ̄ /^ヽ/ `Y.|::.| _r 、
. / / ヽ从小¨´ '_ `¨/l∨ ∨ < お の .>. | / ::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::rヘ<二ユ,|:::}┴、 `!
../ / |.lゝ, _ イ/ ∨< は > |/: :::::|::::::::::::::::::::::::::::::,.ム::::::::V.人. i ∨ `V
──────────────<. 話 さ .>───────────────────
なのは!今夜も いじめて(ry < ん > l { ヽ ヽ. lヽ,〉'´}. l ! .! ! }
/l -| 十! /- イ / | | ,' ,.< !!! の >. l. |、 ヽ \ ゝ ヾ〉';;:j '| j ,' j | ,'
l | W|_l_/| / |l ,' / メ/|: / /∨∨∨∨\ _」」__、_|_`_,j_ゝ_、,)、 {゚ソノ/ jノ / ,' j! /
:/こ| レ行ifヾ八{ /xく/ |/ 少し頭冷やそうか <´O:.:;;:i''l^`ヾ、 ヽ.jゝ‐' | , / / } /
{{^ | |!込,,ソ イf巧トV /〃:.:.:./.:.:.:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:: \ヽヽ=ニソ _」 、 /| ! j /!/ j/
| ヽ.| | ` 込,ソ// /:i: :.: i: :/:.:i:.:.|:.:l:.:.:.:.:.:.::.Y\ヽー-‐'´ _, , ' !/| / ,/j' |
l | | , ア/ . レl:!:.:./l::|:.:/レl:j、:j、::|::l:|:|:.:|:./l\ ´´ / j ノ // l
| l | r- _ / 'ヘ/:.:l::l:.:l'莎 ヘト忝レ::l::ム/ 'v l..\__ / // / | |
l ._/| |\ `ー / .|:.: :⊥ヽl ¨ , ゙ー' |/イ/ \|:.:\  ̄ /ノ j !
.斗{ | l ヽ、_. ,/ .l/ `l\ ‐ イ l/`llY  ̄\ :.:.:\ていうか、さんを付けろよ!
: : :.∨| |\_|/ / / lノ l¬≠ i lj.! ∧:.:.:.:'\ 東京湾に沈めるぜ!?
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第29話☆
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