【なんか】ひだまりスケッチ2枚目【いい気持ち】

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1名無しさん@ピンキー
どうみても百合専用スレです。本当にありが(ry

このスレは蒼樹うめ氏の作品「ひだまりスケッチ」のエロパロスレです。

・ルール

・常時sage進行。時たまage。
・荒らしはスルー。未成年に餌をあげない。
・過疎時は馴れ合いでマターリ。
・マイナー、百合だからって落胆しない。
2過去スレとか:2007/06/18(月) 16:20:50 ID:HlQMdvSx
・紗英×→沙英○
・吉野家×→吉野屋○

保管庫
http://www22.atwiki.jp/hidamari774/pages/1.html

前スレ
【ほのぼの】ひだまりスケッチ【百合の天国】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1134746082/
3名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 17:29:10 ID:Za6kjNtF
>>1
4名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 17:40:27 ID:0ADbXk4b
                           -――――-  、
                     '": : : : : : : : : : : : : : : : :丶
                  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
                 /: : : : : : : : : : : : : : : \: : : ヽ: : : : : :ヽ
                /: : : :./: : |: : : : : : : ヽ: : : :\ : : : : : : : : : : .  >>1乙だよ〜♪
            _ _/ : : /: : l : : :l : :.|: : :{ : :.:|\:__: :ヽ: : :.<\/ 〉: ヽ
             ` /.: : : :| : : |: : : |: :j:l : : |\':l ̄\. :!ハ: :|: :\ く: : : ヘ
             |: :/: : | : : レ'⌒l: :八: : |  ヾ   ヽ| |.:l: : //\>. :│
             l: :! : : | : : |:.{ィてヘ \l    __  j/: :</: : : : : :.:ト
             l:/! : : | : : lVハi:::::ハ      〃 ̄ ` /: : : : : : : : : :.l:|
             l:∧ : :lヽ :ヽ{! Vr'圦       /// /: : : : : : : : : : : リ
               \∨ハ:\ ゞ'´  ' _     /: : /: :/: :∧: /
              f゙ヽ      /: : : j:∧    ∨)   ∠: :./l: /イ : :/ V
             | }.    厶-= ア: : ゝ          イ_/^l |/
          /ヽ |/^)     l: /V!: :/二7 弋r<   人  ヘ
       __/ ヽ| l /       '´   V/::::/{__/_j:_xj  / /:::::::::>,
       (_ _ ヽ ノ  }         /7::::::// ヾル' レ' /::::::::::/^\
      ヽ   ヽ  ノ          //::::_//  //|  /::::::::::/  / ヽ
       \   /ヘ       /l ヾ_:: ヾ、_ //l | 「:::`ヽ〃   /   l
         ∧/   ヘ       { :| /::/O::::://::l├┴―-{{.  /     |
       rく/     ∧     /  /::/:::::::::〈/::::Ll:::::::::O::/:|ヽ∨    │
       \     / ∧.   /   {:::{ :::::::::::::::::::::::::::::::::::/:: | ∧     ハ
5名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 20:44:12 ID:hab1mWQK
>>1
乙です
6名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 22:17:09 ID:QjyEPfU0
>>1

>前スレ993
ありがとー。
そういう風に言ってもらえると発案者としてはすごく嬉しい。
7名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 22:22:13 ID:vl/p9DZa
>>1乙ってきます!!
引っ越し>>1
課題「>>1乙画」
吉野屋先生の>>1
ゆのと宮子の>>1乙なお客さま
>>1乙だよ!
8名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 23:24:13 ID:TqH4/oI+
>>1
乙だぜGJ!!
9名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 00:41:32 ID:IgngU3Y2
>>1
週一くらいで作品投下されるぐらいにはなって欲しいな。
10名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 03:10:39 ID:+ZuVJqpL
保守しておこうか
11名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 12:52:43 ID:dqJ2Imzm
保守
12名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 14:07:29 ID:GLUvsHVM
相関図でも張っておくか


     親友・ごはん
   宮 ─────→ ゆ
   子 ←───── の
   ↑│   親友    ↑│
 殺││横       義││義
 意││綱       妹││兄
   ││           ││
   │↓  両想い  │↓
   ヒロ←────→ 沙英
   ↑          ↑│
   │          ││ヒロにきつく当たるので嫌い
   │          好き││
   │          │↓
   └───────ちか
     嫉妬・敵視
13名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 23:11:13 ID:EfDQ1kX5
>>12
俺はどこだ?
14名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:09:49 ID:sXM8WA4Q
>>12携帯からじゃ訳わかんね。
保守
15名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 12:19:06 ID:SVk3c4My
>>14
AASってのでみればもんだいなくね?
16名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:37:00 ID:HLWTKiEE
>>14
こんな感じ。
ちゃんと見えるかどうかは不安だが…。

ゆの→(親友)→宮子
宮子→(親友・ごはん)→宮子
ゆの→(義兄)→沙英
沙英→(義妹)→ゆの
宮子→(横綱)→ヒロ
ヒロ→(殺意)→宮子
沙英←(両想い)→ヒロ
沙英→(ヒロにきつく当たるので嫌い)→智花
智花→(好き)→沙英
智花→(嫉妬・敵視)→智花
17名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:38:07 ID:HLWTKiEE
あ、最後の行の智花→智花は右側ヒロさんね
間違いスマソ
18名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 02:01:42 ID:errI/I78
やはり沙英さんはギャルゲ主人公の条件を完全にクリアしてるな
19名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 08:36:38 ID:O9AhFgjM
>宮子→(親友・ごはん)→宮子

ダメーw
20名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 08:53:06 ID:cPmEm9Br
ゆの→(お兄さま(性的な意味で))→俺
宮子→(ごはん(性的な意味で))→俺
ヒロ→(クリーニング屋さん(性的な意味で))→俺
沙英→(小説の題材(性的な意味で))→俺

を忘れてる
21名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 13:04:31 ID:VYyF2oz0
>18
宮子は攻略難度高そうだなw
22名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 00:25:43 ID:HLuldRvb
>>20
お前わかりやすくて好きだよw
23名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:54:31 ID:NHwMonlC
ヒロさんの「クリーニング屋」ってアレか、昼ドラとかでよくありそうなドロドロ系の(ry
24名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 10:01:01 ID:fvquCnp8
「やめてクリーニング屋さん、私には沙英がっ……」
25名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 11:27:32 ID:8AslsUdJ
誰か>>20を題材にSSかいてくれw
26名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 01:15:42 ID:hbcEIwKL
どうも、前スレ600付近でヒロ攻め宮子受けモノの導入書いたきり、ご無沙汰していた者です。

しばらく創作意欲が減退していたのですが、最近別スレで何個か書いてみて
それも持ち直してきたと感じたので、勢いに乗って続きの執筆を再開しました。
中途半端な所で止めてしまったこと、住人の皆様には深くお詫び申し上げます。

今回は導入編に続いて失禁編になります。NGワードはずばり「失禁」で。
あと、ヒロさんが鬼畜なのでその点にご注意下さい。

じゃ、投下いきます。
27ふたなりスケッチ(失禁編)(1/4):2007/06/24(日) 01:16:58 ID:hbcEIwKL
101号室。
そこはひだまり荘の住人にとって、憩いの場とも呼べる空間である。
暖かいこたつ、優しい雰囲気のインテリア、部屋主であるヒロの人柄。
それら全てが癒しという名でもって客人を迎え入れ、リラックスさせてくれる。
そこはまさしく陽の当たるところ───ひだまり荘の象徴といっても過言ではない場所のはず。
そのはず、だった。


   ■   ■   ■


「ヒ、ヒロさん? その、嘘にはついていい嘘と悪い嘘ってのがあって、あの……」
「あら、宮ちゃんが正論を言うなんて珍しいわね。今日は槍でも降るのかしら」

そんな戯れを口にして、ヒロは簀巻きの宮子に近寄る。
手足を封じられた宮子はそのまま成す術なく転がさせられ、天地が逆転する気分を味わった。

「ヒ、ヒロさん、その、トイレ……行かせて?」
「あら、意識したら行きたくなっちゃった?」
「そ、そーそー。普段は遠いのにどうしてこんな時だけ……あはは」

いつもと違うヒロの様子、突きつけられた現状が、宮子を焦らせる。
その結果、今の宮子は彼女自身、信じられないぐらいに引け腰になっていた。
当然ながら、その言動にいつものような溌剌とした印象は見受けられない。

「焦ってる宮ちゃんって、何だか可愛いわね」
「はっ?」

唐突に飛び出してきた言葉に、宮子は呆気にとられる。

「普段より女の子らしいって意味よ」

ヒロの指が伸びてきて、宮子の腹部をシーツの上から軽くなぞる。

「あっ、ちょっとヒロさん……っ! そんなことされたら……」
「漏れちゃう?」

口に出すことは憚られるのか、渋い顔でこくこくと頷くだけの宮子。
見るからに必死な様子で、視線を投げかける。

「ふーん……そう」

しかし、返すヒロの答えは非情なもの。
言葉を失う宮子をよそに、ヒロは指による圧迫を続けていく。
眉を顰め、瞳を潤ませてヒロの攻めに耐える宮子。
しかし、悩ましい息遣いが、火照り始めた頬が、額に光る少量の脂汗が、
沙英をして「なかなかの器量良し」と言わしめた顔立ちを淫猥に引き立てていく。

「宮ちゃん、かわいい」
28ふたなりスケッチ(失禁編)(2/4):2007/06/24(日) 01:22:49 ID:hbcEIwKL
沙英との関係で既に示されている通り、同性愛の気のあるヒロ。
多少ベクトルが違うとはいえ、沙英と同じく美少女と呼ぶに値する宮子の艶姿に彼女の興奮は高まる。
左手を下腹部の辺りに宛いながら、欲情を露わにした顔が宮子へと近づく。

「ひ、ヒロさん、こんなの変だよ、おかしいよぉ……」
「おかしくなんかないわよ。だって今の宮ちゃん、ちゃんと女の子してるもの」

そうじゃない、そういうことじゃない。
宮子はそう叫びたいが、今の彼女にはたったそれだけの言葉を発するにも力が要る。
力むのは今の宮子にとって致命的な行為だ。
ヒロの指による圧迫を受けているこの状態、どこの筋肉の強張りが膀胱を緩めるか解らない。
頭は回らず、天啓もなく───そうこうしている間に、ヒロは宮子との距離を恋人のそれにまで詰めた。

「ひっ───」

ヒロの舌が宮子の唇を割り、口内へ侵入してくる。
舌と舌を絡ませ、歯茎を洗い、唾液を混ぜ合わせる、いわゆるディープキスと呼ばれる行為。
しかし、それは相思相愛の恋人がするものとは違う。
自分自身の欲望を相手の体へ一方的に注ぎ込む───即ち強姦。
そして、今の宮子にそれに逆らう力はない。

「んっ、んんぅっ……!」
「ん、ふっ、ん……」

ヒロの蹂躙を為すすべなく受け続ける宮子。
無理矢理に与えられ、しかし着実に体を犯していくヒロの唾液は、
本能に沿って生きる宮子がただひとつ従わない『肉欲』への盲従をその心に強要する。

「何だか、蓑虫のままっていうのも風情がないわねぇ。仕方ないから解いてあげるわ」

宮子を包む布団をヒロは剥がしていく。
遠慮に欠けたその行為は宮子にさらなる負担を掛けるようなもので、
当初の状況から解放されたとはいえ、まともに動けないような宮子には何の救いにもならなかった。
ヒロは宮子の身体を浅く抱く。それから人差し指でTシャツの下の肌、下腹部を一撫でし、

「ふふ、宮ちゃんのおなか、パンパンね」
「ひ、ヒロさぁん……」

宮子の体が震える。
目尻に涙すら浮かべ始めたその姿にヒロはさらに欲情し、
そのままズボンの中、下着の中と手指を差し込んでいく。そして辿り着いた先は、

「宮ちゃんの大事なところ。ふふ、少し濡れてるのね。
 漏れちゃったおしっこかしら? それとも、何か別のもの?」

意地悪く言うヒロに宮子は何も返せない。
その無言に自分の優勢を感じ取ったヒロは、指の腹で宮子の陰唇を軽く押す。
29ふたなりスケッチ(失禁編)(3/4):2007/06/24(日) 01:25:17 ID:hbcEIwKL
「あ……っ!」
「あら、少し漏れてきたわ」

即座に体を引き締める宮子。
その必死な様子をヒロは笑って、

「宮ちゃん、そんなに漏らしたくないの?」

首肯する宮子。その表情には既に僅かな余裕もない。
だが、そんな宮子に対してもヒロは容赦というものをしない。
宮子の膣内へ指を差し込んだヒロは、その細やかな指使いで中を刺激していく。
尿意と性感は混じり合い、宮子の花園は絶え間なく蜜を零し、
苦痛とも快楽ともつかない感覚の中で精神を磨り減らしていく。

「ヒロさんだめぇ、だめだよぉ……っ!」
「何が『だめ』なの? 私はただ、女の子らしい宮ちゃんをもっと見たいだけなのに」

言って、ヒロは中指を追加する。
動作が精密でない分、太く、乱暴に動くその指は宮子の中に新たな刺激を加えていく。

「ふあぁ! あっ……!」
「あら、また出ちゃった?」

愛液の激しい分泌とともに、僅かな小水が宮子の膀胱から漏れ出ていく。
ヒロの片手を濡らしたそれは宮子の秘所でくちゃくちゃと粘り、

「もうそろそろ限界って所かしら。ねぇ、宮ちゃん」

耳元で囁くヒロ。
脂汗の滲む宮子の顔に片手を沿わせ、慈しむように撫でていく。
ますます緊張に身を固くする宮子に向かってヒロは、

「ふぅ」

不意に息を吹きかけた。

「───っ!?」

宮子の表情に一瞬の強張りがあり、そして弛緩する。
次の瞬間、

「あ、あぁぁぁ……」

金色の液体が宮子の股間から漏れ出す。
黒ずむ衣服、立ち上がる湯気、太股を濡らす生暖かい感触。
弱いアンモニアの臭いと飛沫の音。
それら全てが失禁という現実を宮子に突きつける。
閉じこもっていた力は流れ出てしまって、代わりに別の何かが宮子の中に込み上げてくる。

「……っ!」
30ふたなりスケッチ(失禁編)(3/4):2007/06/24(日) 01:28:17 ID:hbcEIwKL
それは羞恥。
宮子に欠けており、しかしそうであるがために彼女を彼女たらしめているもの。
それが今、失禁の事実に晒されることで心の奥底から浮かび上がり、宮子の表面へ出ていこうとしている。
その不慣れな感情の波は宮子を戸惑わせ、状況に対して震えることしか許さない。

「ふふ」

聞こえたヒロの声に宮子の視線はそちらへ向く。
目を細めて、失禁の現場を注視するヒロ。
体が急速に赤らみを帯び、目の奥が特に熱くなっていくのを宮子は感じている。
そんな宮子の様子を楽しげに見遣りながら、ヒロは言った。

「あらあら宮ちゃん、おしっこ、漏らしちゃったのね」

その一言が、失禁の現場を他人に見られたという事実が宮子の心に一石を投じた。
今までよりも強い動揺が波紋のように広がり、全身へと伝播。
人前で失禁してしまったという事実に心は折れ、宮子は自らの描いた地図の上に力なく手を突き、

「うぁぁ……っ!」

心からの絶望とともに、己の涙腺を決壊させた。

<続く>









なかがき

いじょです。
重ねて申し上げますが、遅くなってしまい大変申し訳ありませんでした。

今回は「ゆのと違って宮ちゃんを落とすのは難しそう→ならば本番の前に思い切り辱めてやれ」
という発想で書いた失禁編です。なんだか視点があっちこっちして定まってない……orz
この点に関しましては今後、精進させていただきます。

次で完結編になります。
ヒロさんふたなり解禁なので苦手な方はご注意を……。
31名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 03:29:06 ID:8ihrRlSg
>>30
おおっ、よくがんがった。
宮子は動かしにくいってのはよく分かるので、それをヒロさんで
封じるという持って行き方がいい。

ふたなりは賛否両論ありそうだがここは大いに期待。
32名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 05:21:50 ID:oSL0/lwc
>>30イイヨイイヨ-GJ!

子宮がここまで受けに転じさせられるとはな!すごい文才と想像力に敬服。
33名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 11:22:53 ID:As8txB4j
あのあのどんな棒が 好きですか
笑顔のFUCK 涙のSEX シコってみたとき
本日快調なり グラビアに
チン○のミルク ぶっ掛けて
元気に受精トッピング

おーし ズリネタ ぷりーず
みんなの オナ禁コンテスト
よーし 後でどぴゅっ 出さないでね おちんこ 擦ったら わはは〜

なんかいい気持ち なれば いい感じ
SEXだ 中田氏だ ゴムは無しで
あららできちゃった 子供できちゃった
グラビアはモデルさん
さあFUCKしましょうか 子作りだよっ
34名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 17:26:31 ID:3ggv2SqT
>33
映像k(ry
35名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 22:54:11 ID:dlQb0TaE
>>30
おお、前スレの続きが来てる。もう読めないと思ってたから嬉しさもひとしお。
普段の宮ちゃんの様子とかけ離れてるけど、そこが可愛いなぁ。
こんな宮ちゃんもイイネ!
36名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 01:42:26 ID:0xFrAqKg
hosyu-
37名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 00:19:03 ID:BcUfm2tv
保守
38グリーングリーン:2007/06/29(金) 00:32:46 ID:OThQWyfX
   ⌒>                     \
   /        l                 \
. //     /  /| |   /| l\\   ヽ   \  \
/〃  / // /.  レ|    | N  \l\   l    \  ヽ
 l  / /  l/||     \  |      ||\ ト、    |   ',   ある日〜パパと〜二人で〜♪
 l / /.    ||       \|      ||  ', | |     |_  l     ま○毛を剃ったさ〜♪
 |/l /      ||                 ||  lj |.   /  l |   この世に生きる人間。みんな、まn毛はやすぅ〜♪  
.  V へへへ             へへへ/  /  / j
  /     l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l   /  /  / /
  \     \            / ∠  イト‐ ´/
     > 、 _\______/__ ィ Z厶イ
     / ,  / / /  ! ? / / ,/ l   l ',
      ∨ /  |   > ∨¥V  l  / 人   l! l
.     \|   |   \ ∨V.   レZ/ |\ノレ


39名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 07:04:26 ID:EA36+iPh
アゲ
40名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 08:43:22 ID:Ba6ZA//L
男×沙英も見てみたい今日この頃
41名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 21:58:21 ID:wxW26lfz
前スレで一瞬話題に上がった同人のひだまり麻雀を買ってきた

なんかこう、やっぱゆのは鬼畜な扱いをされてなんぼな気がしてきたw
42サナララスケッチ(前):2007/07/02(月) 01:20:21 ID:QqaZ6VHt
ヒロはドアノブに手をかけ、ふと気づいた。
「……なんでまた自分の部屋に戻ろうとしてるのかしら」
自分の現在の状況を確認する。
どこかいつもより控えめで無口な―ヒロにとってはそれはそれで見ていて愛らしいのだが―沙英と一緒にひだまり荘に帰ったのがつい数十分前。空は初夏らしくまだ十分明るいが、時刻で言えばもはや夕方。
夕方なら夕飯の支度をしなくてはならない。沙英の分も要るだろう(そういえば、今日の沙英は疲れてたみたいだった)。しかし、冷蔵庫の中はおばけスイカが入るのではと疑わせるほどに空虚だった。

そこまで思いだし、結論をつける。
つまり、ヒロはベリマートを目指してなければなら分明るいが、時刻で言えばもはや夕方。
夕方なら夕飯の支度をしなくてはならない。沙英の分も要るだろう。しかし、冷蔵庫の中はおばけスイカが入るのではと疑わせるほどに空虚だった。

そこまで思いだし、結論をつける。
つまり、ヒロはベリマートを目指してなければならなかった。
それが、折り畳まれた買い物袋をもったまま部屋に―『わぁ、しかもよく見たら102じゃない……!』―に入ろうとしている。
そんなに沙英に会いたいのかしらん、と苦笑しヒロはきびすを返した。

が。
「あれ……?」
ターンした足は見事な円を描き、ヒロは自分の手が無意識に102のノブを回していたのに気づいたところで再び硬直した。
(なんなんだろう……)
まぁ、沙英に今日のリクエストを聞いてからでもいいだろう。
ヒロはあえてそう解釈することで、心に生じた言い知れぬ不気味さを無視することにした。
43しかし前編のみorz:2007/07/02(月) 01:21:46 ID:QqaZ6VHt
沙英に限らず、この寮では主のいる部屋には鍵がかかっていない。
女子寮にしては不用心だが、ヒロはその気楽さが好きだったし、それは他の3人にも当てはまった。
しかし、ヒロがばたん、と戸を閉じると、それに応じて部屋も暗くなってしまう。
「沙英? 居る……のよね?」
そもそも、一緒に帰ってきたのだ。
勝手知ったる友人の部屋、ヒロは靴を揃えると遠慮することなく入っていく。
明かりを手探りで付けると、果たして、沙英は居た。ベッドの上で体を抱き、驚きを含んだ少し赤い目で友人を見つめて。
「ヒロ!」
その声の小動物めいた必死さに、ヒロは動揺する。
一体何があったのだろうか。
「沙英、何があったの?」
とりあえず、横に腰掛けながら頭を抱いてなだめる。
ヒロは自分から抱きついてくる沙英に新鮮さとを覚えながらも、同時に沙英をここまで追い込んだ何かに怒りを感じていた。

しかし、やっと落ち着いた沙英が次に口にしたのは。
「ヒロ、私が見えるんだよね?」
張りつめていたヒロの思考回路の電線が張力そのままに吹っ飛ぶ。
………………
…………
……
OK、これが宮ちゃんならほっぺたをぎゅっ、で終わりだ。けれど沙英はそんなことにはならない。
今度は違う動揺を抑えながら、訪ね直す。
「え、えぇ……。そりゃはっきりと見えるけれど……。
あの、怖い夢でも見たの?」
ヒロの思考能力ではそれが唯一求められる解だった。
もとから興奮で赤くなっていた顔をさらに朱に染め、沙英はしどろもどろにこの奇行ともとれる発言の釈明をする。
「あーっと……。ま、まず、これから私が言うことを信じてもらえる、かな?」
「水くさいわ、沙英。
世界中を敵に回しても私は沙英の言うことを信じるわよ♪」
もちろんヒロの本心である。
それを知っている沙英はまた本心からその言葉に感謝し、一呼吸を起き、話し始める。
「うん、ありがとう……。
じゃ、じゃあ、話すね。

まず、ヒロはこの度『一生に一度のチャンス』を行使する権利を手に入れました。
……OK?」
44続きは未定 ◆oBdIxgEKfQ :2007/07/02(月) 01:23:35 ID:QqaZ6VHt
「……いぇす、あいどぅ」
ノーとは言えなかった。ヒロにはもはや否定すべき理由も対象も、何より沙英の言っている言葉の内容も分からなかった。
が、ヒロにとって沙英が冗談の類を言っているのではないことだけは確かだった。また、新興宗教にハマってると言うことも断言できた。
そんなヒロの内面の混沌を知ってか知らずか、一番の難関を乗り越え安堵する沙英。
「よかった……。もしヒロにバカバカしい、って言われたらどうしようかと……」
「い、いや、あの、その」
「ただでさえ誰にも気づかれないのが怖くて仕方なかった……って、ごめん、何?」
急に元気を取り戻した沙英に圧倒されながらも、ヒロは脳内整理を敢行する。
「うーんと……いろいろ聞きたいような何から聞くべきかも分からないような……。
まず、具体的に、その『一生に一度のチャンス』って何?」
沙英は待ってましたとばかりに擦り切れた青い本を取り出し、読み上げた。
「えっとね……これは説明しても分かりづらいかも知れないんだけど……。
『一生に一度、必ず巡ってくるチャンス。
自分の願いが叶えられる。』
これが一番、というかこれ以上の説明はないかな。
とりあえず、『お試し』ってのをやった方が早いかも。あ、無茶なのはダメだからね」
あまりに簡単な説明に拍子抜けするヒロ。当初の怒りもぺしゃんこに萎んでしまった。
「そ、そうなの……。
で、さっき沙英は何であんなに元気なかったの?」
「今の私はヒロ以外の人間に気づかれないの。厳密には少し違うんだけど影が薄いというか……」

…………(チャンスシステム詳細は『サナララ』をご参照下さい)
……

あまりに不可思議、奇想天外な話だったが、ヒロにとっては沙英が無事だったこと、自分によく分からないチャンスが巡ってきていることが分かっただけで十分だった。
結局沙英の部屋の有り合わせで夕飯を済ませた二人は、再び「チャンスシステム」の話に戻っていた。
「で、とりあえずお試しでなんかやってみたら?」
すっかり調子を取り戻した沙英がニヤニヤしながら促す。
「うん……けど、何願ったらいいのかな。そんな大切なこと、急には決められないよ」
「だから、お試しだって。無茶じゃなきゃまた変えられるんだから」
色々な願い―ひだまり荘安泰、学業成就、スレンダーなカラダ、etc...―を想い描きながら、無茶じゃなさそうでお試しに叶えてみたい一つを決める。
「うーん、じゃあ、いい?」
「よし、その意気♪」
沙英はウィンクで返事をした。
そして、ヒロは沙英と額を重ねて願った。
沙英の吐息を感じながら―

(私は、
1.沙英と二人だけの世界を願った)
2.ひだまり荘のみんながより仲良くしあうことを願った)
3.そうじゃない、別の何かを願った)
45名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 02:55:43 ID:a79X6E+0
選択肢ものか〜GJ!

俺は3。ひだまり荘の四人で大乱交を繰り広げるを。
46名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 03:22:46 ID:PrvNqal5
2.ひだまり荘のみんながより仲良くしあうことを願った、性的な意味で
47 ◆oBdIxgEKfQ :2007/07/02(月) 08:20:33 ID:nMLCV3YD
よく見たらとんでもない誤植
×ハマってる
○ハマってない

これはひどい
48名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 17:14:10 ID:Od++U6WN
>>47
サナララやったことないけどGJ!

……なんですが、1レス目の真ん中付近がカオスになってますぜ。
保管庫に入れる時は修正しておいた方がいいよね?
49 ◆oBdIxgEKfQ :2007/07/02(月) 19:44:59 ID:nMLCV3YD
ひどいな……。もう意味もなく焦って眠気と戦いながら投稿なんてしないよ。
というわけで修正おながいしますm(_ _)m

サナララなのは原画師さんが(ryってつながりだけですハイ……。ねこねこの作品ではトップクラスに好きだったり
50名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 00:41:58 ID:xVFgSs57
>>46に同じで、2で。

>>49
ああ、あれやっぱり誤植だったんだ。
自分の読解能力の無さに落ち込みかけてた所だったんで、安心した(笑)
51名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 17:07:01 ID:0lg2b1vO
とりあえず、このまま過疎ってるのもアレなので聞いておこうか。


今月号の内容で何かエロ方面に展開できそうなネタってあった?
52名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 18:50:20 ID:rPaiLAVf
ぬこ(♂)×宮ちゃんで獣姦
53名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 20:20:09 ID:nuYBEogh
ですよねー。

もしくは宮子ネコプレイ。飯はネコ缶
54名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 20:48:59 ID:gIhEd0XP
つまりシッポもつけるんだな?
ちゃんと動くやつな。
55名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:37:50 ID:v/sbBuHt
ゆのっちがぬこのチ○コ凝視。安直だが。
56名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 01:56:28 ID:2TK/oPeW
ぬこ「何じろじろ見てんにゃよ、そんにゃに、オレのコイツが欲しいのにゃ?」
ゆの「う、ううん、ち、違う! 私、別にあなたの・・・その・・・『それ』なんて欲しくない!」
ぬこ「あんにゃに熱のこもった目で見といて、トボけてもムダにゃ。欲しいんにゃろ?」
ゆの「ほ、ホントに・・・・・・違うんだってばぁ・・・」
ぬこ「ほら、もう我慢もいい加減にするにゃ。いいから、ほら、 し ゃ ぶ れ よ」
ゆの「やぁぁぁ・・・違うのぉ・・・」

※ぬこの声は宮ちゃんがあてています。
57名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:02:47 ID:99xDVg/p
>>56ちょーーッwwwwどうせならゆのみやのにゃんにゃんプレイがいい!
58名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 10:15:46 ID:kyMxI3We
>>56
ちょwww宮ちゃん何やってんすかwwww
59名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 13:42:56 ID:/KOF/oRL
「ほら、さ わ れ よ」

とか言って、肉球ぷにぷにさせる・・・なんていうほのぼの展開かと思いきや
60名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 06:10:05 ID:5OePNicn
誰か投下を・・・
61名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 22:27:02 ID:Tuf4Dmgr
今月はゆのの意外な一面を見たな
62名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 01:04:16 ID:t1Wd7uJ4
ゆの「なんか…イイ気持ち…」
63名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 03:50:23 ID:PrKsW2uD
保守
64名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:01:09 ID:+ljP4vNJ
元々だがアニメ終わってからさらに過疎が激しいな・・・
age
65名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 22:33:52 ID:QmasRy+H
エロスレなのにアニメや原作スレよりエロ分が少ないという
ある意味不思議なスレです
66名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 16:09:15 ID:Ju/15Z/w
このスレにエロを分けてくれ…
67名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 18:16:12 ID:MxkqDHfZ
ゆの「これを入れるの…?」
68名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 21:34:40 ID:VzIQO83f
吉野屋「大丈夫ですよ〜♪痛いのは始めだけですから〜♪」
69名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 01:04:15 ID:ki558fBf
宮子「待てい!ゆのっちの×××を頂くのは、この私だぁ!」
70名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 13:52:49 ID:D1tlge7N
沙絵「や、やめなさい二人とも!!吉野屋先生も何してるんですか!!」
ヒロ「いいじゃない沙絵…私達も愉しみましょう…?」
沙絵「ひゃん!そ、そんな所さわらないでよぉ…」
71名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 06:24:29 ID:lVX+tnwo
保守。誰か投下して
72名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 12:12:45 ID:GG4EQTMx
73名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 15:04:06 ID:JllcRb2q
ブラクラ
74名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 00:58:52 ID:ix3qc5kK
あのあのどんな棒が 好きですか?
笑顔のFuck 涙のSEX
シコってみたとき
本日快調なりっ グラビアに
チンコのミルク 精子ごくん
元気に精子トッピング

おーい! ずりねた・ぷりーず
みんなのオナ禁コンテスト
よーし! 後で「ぴゅっ」シコらないでね
おちんこ すったら どぴゅぴゅ〜

なんかいいキモチ 出せばいいカンジ
競争だ! いち早く精子入れよ
そうじゃないんだよ 挿でいいんだよ!?
嫁さんはフィギュアさん
さあSEXしましょうか 子作りだよん

もしもし口に精子 朝ごはん?
お口が便器 あり得る便器
オナペット代わりグッズ

昨日の精液は む〜ん…いまひとつ
も少しFUCK 強めにFUCK
おもしろ増えたよ

いぇーい! ラブ&ピース風
剃毛が勝負 まんまるフラワーカット
わーい! 大好きなことがあるとね
楽しくすごせるスイッチ らっぱっぱ〜

まるでチンコから 子供生まれるドリーム
精液が 爆発だ ハメて子供
あららできちゃった ヤればできちゃうね
ちんこの絵は短小でグッド?
はい挿れてますよ ひだまりです
75名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 01:55:49 ID:uNP83OB0
ひだまりとは関係ないが、
>>42で興味もってぷちファンディスクみたいなので
サナララ触ってみたらかなりつぼに来た

SS続きマダー?
76名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 02:37:05 ID:hBxQWNCF
保守
77名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 18:43:32 ID:WuC1wFZt
>>74
エロ過ぎワロスwww
78名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 20:09:15 ID:jTG3nAZW
>>74
前スレにもあったな
79名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 03:45:59 ID:2DFcj/r1
ひだまりラノベ買った?
80名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 04:22:11 ID:boFz0ojE
うん、買った。あの作者が好きというのも大きかった。
81名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 02:45:13 ID:undya9D9
オリキャラの男の子がメアリ・スーとかよく聞くんだが、そこんところどうなんだ?
キャラとしての立ち位置(大家さんの親戚の子供だっけ?)を考えると、
そういう捉えられ方をされていることに違和感を感じてならないんだが…。
82名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 04:49:11 ID:DGXcwKNa
保守
83名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 01:42:08 ID:puWO15K3
>>78
前スレにあった奴より進化しててワロタw
84名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 05:16:15 ID:kRXIr/kH
特別編まで投下無し?
85名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 00:52:35 ID:6cNCfX39
   ____
  ァ′ /′ \
 /_レイノ(ノレ小 jハ
 ∠リ /  / VXi
  厶" ー " イ/ ム
   ≧ニ7≦く⌒ ̄
  (_)==(_Y|
   |  `イ
   `ァ-r―く
   ヾ7ーチ-勹ヽ
    /ー/` ̄`-′
   にV ぱたぱた
86名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 03:03:04 ID:3N0SMoTT
>>85
物凄く和んだ
87名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 00:21:30 ID:I7o24pkE
特別編、1話限りだと思ってたら数話やるみたいだな。
結構楽しみになってきた。
88名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 00:28:12 ID:+On/x86Z
>>87
kwsk
89名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 04:46:58 ID:/YWJb5cA
第二期
90名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 17:44:12 ID:2qdoK+Z9
>>88
キャラット読んでみそ
91名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 20:13:31 ID:JmkdT7k7
そういやウチの地元でキャラット売ってるの見たことないな…
行くコンビニとか書店は全てチェックしてるつもりなんだが。

見た人詳しい情報とか頼む。
92:2007/08/02(木) 12:35:43 ID:hKZUpa4O
お前の地元はどこだ 俺はKAKOGAWAだからな、お前の地元の情報はわかんねーな
93名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 15:06:07 ID:Viv8QcC7
さすがにコンビニじゃ滅多にみないが、
それなりに大きい書店なら、漫画雑誌コーナーに置いてあると思う。

最近は平積みされるのもよく見るし。
9491:2007/08/02(木) 22:08:05 ID:8fKyfvCl
>>92
置いてある場所じゃなくて、雑誌の内容に関して聞いたつもりだったんだ。
というか、地元がどこかも言ってないのに置いてある場所教えろ、ってのはさすがに…。

>>93
ありがとう。今度行った時に見てみる。
95名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 04:51:45 ID:L92u1xp7
保守
96名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 21:25:56 ID:dSODdc30
黄色い看板?に「本」

って書いてる店にあるはず
97名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 00:08:25 ID:N47G6cPb
保守
98名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 19:40:57 ID:gFgxLx6C
保守
99名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 19:25:53 ID:W+G/fyJN
男×沙恵さん希望
100名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 13:09:20 ID:oz/by3rP
>>99
サエでフタナリならギリギリなんだが
この作品で純粋に男のチンコ出す話を書く勇気が俺にはないw
101名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 19:17:14 ID:Z+zvkZPk
>>100
むしろそこはヒロさんがフタナ(ry
102名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 19:22:43 ID:UdUT8d/6
モアイさんもフタナリ
103名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 23:22:22 ID:IKnn5YB5
吉野家先生もふた(ry
104名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 23:54:19 ID:/yQ5Bfsf
もう、みんなフタナリで
105名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 01:18:30 ID:5DaBaThO
ひだまり荘ならふたなり荘ってか
106名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 10:36:17 ID:vMpAEgd0
誰がうまいことを(ry
107名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 10:40:05 ID:3wEfJMZL
特別編ってOVAなのか?
完全限定生産で出てるが
108名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 13:06:01 ID:Cw+rmcKk
bs-人 10/18
109名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 16:47:10 ID:w8JYPVQk
保守
110名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 23:19:02 ID:qAbIe9uR
そういや、コミケでこれのエロって出てた?
111名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 13:12:35 ID:mCzUKwBz
>>110
今までエロはひだまり麻雀以外見たこと無いな。
当時似た感じのぱにぽにでも結構弾があったんだから、ひだまりも
結構出てもおかしくないなぁとは思うんだが、あまり話を聞かない。
112名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 01:48:01 ID:bwww+1MM
オンリーイベントのやまぶき祭では結構見かけたよ。
3〜4割くらいエロだった気がする。
113名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 17:56:53 ID:Ng+4eEUB
>>112
おぉ、あれ行ったのかね!
サークルリストちょろっとみたら、あまり好みの絵がなかったから
流したんだけど、結構レベル高い人もいたかい?
114名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 15:11:18 ID:UyWZwKUU
らきすた目当てで行って、そのときまだひだまりを知らなかった俺は負け組・・・・。
115名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 02:24:13 ID:2ugEFU96
>>114
安心しろ。田舎すぎて行けない自分はもっと大負け組だから…
116名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 00:26:47 ID:RwCHSTYY
>>114
安心しろ。原作すら買ってない自分はもっとさらに負け組だから
117名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 09:41:38 ID:4tM3J4eA
>>116
買えよwwwwwwww
118名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 01:34:04 ID:2BwWbuQI
今月末に公式アンソロの2巻出るけど、
公式はやっぱり公式だからガチ展開の百合じゃなくて匂わす程度にしかないのが残念。
119名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:44:44 ID:6AhzkOlN
いや、わからんぞ。

…今月の本誌を見るにw
120名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 03:12:26 ID:InXfF/ON
昨日立ち読みでこの漫画の素晴らしい百合百合っぷりを知り、FITOW(9号)の機嫌次第(仙台市民ゆえ)で今日あたりとらで単行本とアンソロ買ってこようと思う。
連載誌も知らないし、途中から読むのはあまり好きじゃあないから連載を追えないが、そんな俺でもこのスレは受け入れてくれるか?

後、アンソロ買うべきか教えてくれ。
121名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 18:10:37 ID:APp8Ay0o
>>120
アンソロはわりとお勧め。基本は原作と同じほのぼのギャグ路線だけど、
壊れギャグとか微ダークとかもあって、二次創作集としては結構楽しめる。

と、同じ宮城県民の俺が助言してみる。
122120:2007/09/10(月) 00:25:44 ID:DBhoNmv/
>>121
とりあえず金曜日にアンソロ以外買って、今日アンソロ買ってきた。
鼻血が出そうだ!!
123名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 11:08:55 ID:oP9+qBBh
>>122
その鼻血をインクにSSを書くんだ!
124名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 11:40:16 ID:8a9GyePX
>>123
スレに投下できぬぇーじゃんwwwww
125最早:2007/09/10(月) 20:24:42 ID:8a9GyePX
>>124みたいな事言ってた俺が一人沙英SS投下。

注※
・沙英→ヒロ(このスレに来ていてこの二人が嫌いという事はまず無いだろうがw)

それでも良ければどうぞ。
126最早:2007/09/10(月) 20:25:41 ID:8a9GyePX

『The other day』

「……ふぅ…」

風呂から出たばかりの、タンクトップと下着だけというラフというにはラフすぎる服装をまとった身体をベッドの上に投げ出して私はおもむろにため息を付いた。
……ヒロ。私の大切な親友。
原稿を締め切り前に仕上げるために無理してる私をいつも気に掛けてくれる、私よりずっと女性的な性格と身体を持っている、私と同じ女の子。
私に見せるその優しい笑顔に…私に聞かせるその優しい励ましに…
私はいつの間にか……男にもした事が無い癖に、一ちょ前に恋をしていた。
始めは気の迷いだと思った。
した事も無い夢物語恋物語を書いていて、そんな事考えた頭に急に浮かんだただの妄想の残り粕だと思ってた。
でも違う、それは思い過ごし、そう思う度にその感情は膨れ上がってゆく。

……女が女を好きになるのは、イケナイ事なんだろうか?
一般的には『イケナイ』と言われるだろうが、好きになってしまったものを今更「好きになるのを止めろ」、と言われたところでどうすればいいか私には分からない。
色々要らない事もあったろうが、とどのつまりが、私はヒロが友達の好きでなく好き、なのだ。

127最早:2007/09/10(月) 20:26:33 ID:8a9GyePX
「……何考えてんだ、私。」

私はそう呟いて頭の中でさえうまく喋れない自分を自嘲する。
…恋をするとそうなるのかな?なんて考えてみたりする。なんだか可笑しい。
私は、ふと右の手の平を天井に掲げてみた。

「ヒロ……」

……私の思い人の名前を口に出してみる。
……手の平の中に、ヒロの顔を思い浮かべてみる。
その顔を手に含ませてゆっくりと、ぎゅっ…と握ってみる。

……別に何が起こる訳でもない。そこには自分の握り拳があるだけだ。
そんなつまらない握り拳に付いた腕を自分の真横に垂直に置いて、大の字の形になる。

「……ヒロ、」

もう一度、ヒロの名前を呟く。

「私…ヒロの事が…」

自然と手が下の方に伸びる。
そして、自分の大事な部分にショーツごしに触れてみた。

「んんっ…!」

同時に走る、むずがゆい甘さ。
私はその甘さを得ようとして大胆になって、直にそこを触ってみる。

「はぁ、はぁ…んぁっ、はっ、ふぁっ…」

自然と息が荒く、顔が赤くなっていく。
女の子を……ヒロを想像しながら、自分の一番女の子らしい体の一部に触れる。
そこに触れる度に甘い疼きが身体中に広がり、そこはその甘さを持っているかの様な蜜を吐き出してゆく。
こんな事、恥ずかしいのに、止まらない。

「んふっ…」

自分の……ヒロとは天地の差があるなだらかな胸の先っぽにも、余った手で触ってみる。
……ぴりぴりした感じがなんとも心地好い。

「やぁっ…ふぁ、ひあぁ…っ!」

身体を突き抜ける一時の快感に、私は身を預けていた。

「あっ、くぁっ……はぁ、ひ、ヒロ……」

私は軽い気持ちでヒロを呼んでみる。
…それがいけなかった。言葉を自分の耳で確認した瞬間、自分の身体の中で何かが弾けてしまった。

128最早:2007/09/10(月) 20:27:09 ID:8a9GyePX
「はっ、はぁっ、ヒロ、ヒロぉ…!!」

熱に浮かされた子供のうわごとの様にヒロの名前を呼ぶ。
触れていた指も二本に増え、擦っていただけの胸もぎゅっぎゅっ、と揉みしだく様になっていた。

「ヒロっ、ヒロぉっ!!私っ…ヒロの事、ヒロの事ぉっ!!」

届かない思い、それを言葉に紡いで、私は叫んだ。

「あっ、ああっ……ひっ、ヒロぉっっ!!!」

……私は、ヒロの名前を呼びながら、白い世界へ身を墜としていった。
「はぁ…はぁ…」

達した後の気だるさをしばらく味わった後に襲ってきた、ヒロに対する罪悪感。

「ごめん…ごめんねヒロ…私、ヒロに酷い事したよ……」

行為の最中、私はヒロを想像していた。
自分と同じように喘ぎわめいてるヒロを。
自分がヒロを呼ぶのと同じように、自分の名前を呼ぶヒロを。
……そんな事、あるわけ無いのに。
何の謝罪にもならない謝罪を呟いて、自らの罪を償ったつもりでいる私。

「……最低。」

また、自分を自嘲する。

……ヒロが私に向ける無垢な笑顔が頭から離れない。

「……もう、寝るか…」

後始末をした後、少し早いが寝ることにした。
…今日の夢は絶対悪い夢だろうな……
そんな事を思いながら。
129最早:2007/09/10(月) 20:29:30 ID:8a9GyePX
以上。
うーむ、なんだかあまりエロくないかも…orz
130名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 22:01:48 ID:GDk0abWX
GJ!
131名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 22:18:49 ID:1vdFxxNa
GJすぎる!
132名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 00:36:08 ID:HiyjnH5N
>>129
GJ!
クールな感情とホットな感情の交錯が沙英さんらしくてイイ。
133名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 00:42:15 ID:ss9omWZ/
あ、あんたは某スレの…!
とりあえず、二ヶ月にも渡る作品無投下期間に終止符を打ってくれた事に礼を言いたい。
GJ!
134名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 02:13:38 ID:dZHWB7Nk
>>129
GJ! 沙英さんには実によく自慰ネタが似合う。
保管庫見ても、そういった傾向があるのはやっぱり耳年増+純情だからかねぇ。
135名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 23:57:03 ID:503+zjuX
>>120
いいよなー仙台は…何気にオタショップ関連が充実しててさ…下のオーストラリアに似た形の県なんてアニ〇イトしかないんだぜ?しかも何故か県内に三店舗


>>129
GJでありんす!久しぶりにここでハァハァしたぜ

しかし最近貴方をどこかのスレで見た気が…らきすただったか…?
136名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 01:15:21 ID:PtZ/sPew
ひだまり関連でネタになりそうなのは月末のアンソロと来月の特別編か……。
まぁ、まったりしながら気長に待つか。

>>135
>最近貴方をどこかのスレで見た気が
確かそうだったと思う。
137名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 02:10:47 ID:Zc4h/xhA
保守
138名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 11:24:25 ID:s0TRXQae
139名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 09:02:31 ID:jhCT3eFq
hosyu
140名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 07:47:21 ID:PV0EJNvN
アンソロ2巻近くの本屋で売ってない…いいネタあった?
141名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 11:53:41 ID:OVePN5MQ
なんか1巻よりも気持ちエロかったイメージがある。
142名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 19:34:33 ID:qhW28Onh
からぶりスナッチが一番良かったかな。沙英さんとヒロさんで百合。
宮ちゃんのキャラが少し違う気がしたが、サービスカットで巨乳ハミ乳だったので不問に処す。
143名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 12:34:03 ID:Sos2rhb0
保守
144名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 02:50:15 ID:1eU7TBe7
アンソロ2は吉野屋先生が生徒になったのがエロかったです
145名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 00:33:29 ID:uadCgg3k
特別編ついに来週か……ここまで長かったな
146名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 14:17:38 ID:r8E/b766
                        ,  __ 、   __
                       il ー )ヽ)、'´,'´__,ィ,
                      , -‐゙      ´  "ニ、
                 , '/            ヽ_`,
                i、、_!             ン´
                ヽ、゙     ,  , 、 、  、 ヽ
                    ,', - /, '  i ,' ヽ ヾヾ、、`i 'l
               、_彡' ' ,'i,'_l、ヾ l、l_l」i, ,  ミー
                 _ン ゝ、ilrlモi=、 lr'iモiゥ,イ,イン、´     職人さんマダー?
                      '´,ゝi ー‐' `ヽー‐'l',ィ'、`
               ,  -‐ ´/i,iヽ  __   ,イlヽ、` ‐- 、
               ,<´      /l ' 'l i` 、'/゙`/!l ' lヽ    `ヽ,、
              /  ヽ     /l   ヽ "`´   /   l、ヽ     /  ヽ、
            /   ヽ   /l   ヽ     /   l 、    /    l
         | , '    ヽ  / l /|\ヾ  '/ィ'`iヽ、 l 、,  /    、 l
           /   、  ヽ l` '、´  | i i`V´i l  | _ >' i / ,  i   ヽ
        |,     l   l l   > |  l l ゚//   | \   ヽl l l     ヽ
        /     、ヽ l,l/ , '´    |  l´゙"7   |  \  ヽl l       ヽ
       /  ー- ヽヽ、l/  \   |  ├┤  |     /  ヽ l,__‐--   `、
        /        `〈    \  |   l l   |   /    〉´        ヽ
     〈           \   ヽ  |  l  l  |   /     /           l
        i..、            \  `、 | l  .l |  /   /           /|
      | \            \  l | l  l |  l  /         /::::::|
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        |:::::::::::::::::::::::::::\/、 /ヽ    ヽ /    r'、ヽ/、/:::::::::::::::::::::::/
           l::::::::::::::::::::::::::::::::::`i::::::l     Y    l:::::`l:::::::::::::::::::::::::::::::::/
          〉、::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::i   i i    イ:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/
         〈 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::l:::r゙  、 、 〉 i .レ::::/::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ
          ∧  〉::::::::::::::::::::::::::::::l〈,ィil / /i !__!‐'::::/:::::::::::::::::::::::::::::∧ /l
       /   V∧::::::::::::::::::::::::::::::l::::゙-'ー'i-'i:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::| ´ l、
    , -‐/   / |::::::::::::::::::::::::::::::,ゝ:::::::::i:_:i:::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::|l    l ヽ、
    /   /    /   |:::::::::::::::::::::/ l-‐´ ̄  ̄`‐-l- 、:::::::::::::::::::::::::| l   ヽ \
  / /     /  ` ー-- イ    l     i    ,'   `i 、_::::::::::/ ヽ   `   \
/´       /        /'     l   _l l    l     ヽ  ̄´   ヽ       ヽ
`ヽ、 _   /--――‐フ< `ヽ、   )、 ̄   ̄`l    , -‐ヽ、___ _ヽ       ヽ
       ̄      , '´   `ヽ ヽ, ィ'-'l      l`ー-、/ , '´ ̄ヽ     `ー――‐'  ̄
             i゛='、____, ゝ‐'ニ-‐´       ヽ _、`´、   , ,',i
           `ー ニニ-‐'´               ヽ 、`二ニ-'


147名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 23:06:22 ID:1EGPhCO2
特別編はグロテスクなシーンがあったため放送中止になりました。

Nice Yuno.
148名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 11:24:31 ID:cSE88jla
なんという血だまりスケッチ
149名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 21:52:22 ID:K7z21P+2
ヒロさんと夏目が沙英さんを取り合って…


いやいや、ひだまりスケッチに混沌を持ち込んではいかんな。
150名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 20:16:17 ID:EDGcxgpN
沙英さんは俺の嫁にしてヒロさんの夫でもある

大変ですね
つ旦
151名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 00:45:20 ID:PUj118LM
新作期待age
152名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 17:31:49 ID:0HA9oKfd
…さて、皆さん今夜の準備はオケですか?
153名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 17:35:22 ID:PtcBWALT
大丈夫、昨日から既に全裸だ。
154名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 17:55:02 ID:B4xXzSkH
録画準備ばっちりです
155名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 08:54:36 ID:XryuDCBP
うぎゃああ!
録画失敗したぁっ!
後編のほぼ半分が録画されてない……orz

ちなみに俺は>>154じゃないぞ
156名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 09:46:06 ID:aOyjTYcj
>>155
大丈夫、154の俺も録画失敗してるから…orz
157名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 12:35:58 ID:jJiLrM/v
奇遇だな。全裸待機していた俺も寝過ごして見れなかった上に録画失敗だ。
158名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 13:46:48 ID:uQepZDwi
ご三方には悪いけど生で観ました。
相手の男の子を殺してでもヒロさんを奪い取る沙英に萌えた。
159名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 16:02:13 ID:Gh956gM6
ゆのっちがずいぶんと育ってたなぁ・・・
160名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 23:23:31 ID:wdl/j0At
>>159
もちろん身体的な意味で。

終わったはずのアニメの続きを見ると「あ〜…」って感じになるな。
161名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 06:11:45 ID:gxIWjacs
ラノベ第二巻買ったか?
162名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 21:21:53 ID:qvdofPup
>>161
買ったぞ。
個人的には焼き芋の話で校長に惚れたw
163名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 23:51:25 ID:+ZfW7ALe
改めてひだまりが好きになった
ちょっと美術に目覚めてくる
164名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 00:01:22 ID:40CKOrcc
特別編は沙英さんがガチすぎてにやにやしてた。
3巻収録分のエピだから早く3巻出てくれ。
165名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 03:20:04 ID:9ilq0huO
特別編ででてきた新キャラ?が分からなかった俺がやってきましたよ
きらら購読しないとかな…
166名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 11:20:50 ID:BGPRSJRh
原作持ってればわかるだろ
てかアニメにも出てる
167名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 15:35:37 ID:1tBDsQod
てことは新キャラ(?)ってのは釘宮智花ちゃん?
168名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 19:07:42 ID:6uykhdh9
CVどころか苗字も釘宮になっとる!
169名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 23:49:15 ID:BaeyApL4
>>165
つ「嵐の乾燥剤」
170名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 00:25:42 ID:8ar+9wCz
もしくは

つ「こころとからだ」

だね。
171名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 06:43:56 ID:jDHlSJ2R
ええと・・・大家みゆきさん?
172165:2007/10/24(水) 10:01:26 ID:Ug1YrA4J
スマン、俺が聞きたかったのは大家さんじゃなくて学食で紗英さんに挑発的なことをいってた夏目って人と吉野屋先生を運ぶ指示してた保険の先生?のことなんだ
173名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 14:04:14 ID:RvOBJkjC
>>172
はい〜、それも原作に出てきてますので。
単行本買いなはれ〜。
174名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 21:48:10 ID:emDdEHvJ
保健の先生はヒロが宮子にズボンとパンツ脱がされた回に出て来たよな。
175名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 00:32:33 ID:u+ULty62
>>172
> 学食で紗英さんに挑発的なことをいってた夏目って人

だから、「嵐ノ乾燥剤」の回で既に出てるって。

> 吉野屋先生を運ぶ指示してた保険の先生?

「こころとからだ」の回に出てる。
176名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:47:38 ID:d+bqT1WB
二日もレスがないとさすがに寂しいぜ。
三時間レス無かったらゆのは俺のもの。
177名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:50:35 ID:ziEQSte8
寂しさを紛らわすために俺もやろうか。
三時間レス無かったら宮子は俺のもの。
178名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:18:12 ID:d+bqT1WB
>>177
おまw早いよwww
だが阻止だ。
179名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:34:29 ID:78fWZ3WF
今月号をみて
ヒロ沙英←夏目を書く神は現れないか・・・
180名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 21:40:55 ID:cBQaupfn
宮子×ゆのとか妄想しながら保守
181名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 14:02:31 ID:Krwld2Ci
ゆのっち濡れてんの
182名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 14:18:45 ID:fBpm1pGJ
>>181
突然の雨で
183名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 15:46:26 ID:fTmxqcBM
宮ちゃん・・・冷えちゃったから温めてくれる?
184名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 15:51:44 ID:5dOEgvze
       /             へ  \
    __,/     .'           、  `ヽ  ヽ
     / /     i    、  \  ヽ   ',  ,
      /〃  i  ,! | l.  ぃ ヽ __ぃ. i   i.   '
     イi   l ,.ムH ト、|ヘ./ヽ ト`.T i !ト.   l
       |  i イ レ= ヽ\!  \} \川 川、i }i|
     | !i lVf{::い      /'__l .リうリ! , リ
      いト、 vトV小,     '"¨´ ̄//_/!|//    >ゆのっち
.    r‐、ヽ{ \、ゞ'" '   __,,.、  '´ノ「 }//イ    電子レンジ!!
     ,レ ‐-、  { ト、   マ¨´ _ノ  イノ ノ /、`ーz_
    /  -‐¬ ヽ! _〕iー-- .-‐≦-‐'"´ / ヽい´
.   l   -―{  / ア´  ,.イ } / / //´ /⌒ヽリ
   !  ‐‐v i V   / !_, -{イ/,イ./-'´   ,. -ヘ
  ,.「〉、 ヘノ,ノ! { i ハ{ヽj‐''"´ ヽ{ヘ{   /  亅
 /i{/ r `ー-ヘ{  ! ヘ.ト{ / /     ,  /    ;
. { ヽノ / /.イ  /   -′     i /     /
/l   `ー- '} !  {             |       ヘ
185名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 16:46:52 ID:OfdkrTyM
>>184
ゆのは入れそうだから困るw
186名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 16:01:11 ID:CQUKbBmG
>>184
あぅ・・・もう、宮ちゃんったら・・・
187名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 17:32:59 ID:/m1q6CbL
ゆのっちを電子レンジに入れるのか
ゆのっちに電子レンジを入れるのか


宮子がゆのっちに入るのか
188名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 18:00:03 ID:t6mB+CQp
>>187
宮子“の”をゆの“の”に入れる
189名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 18:36:19 ID:ll/IXCuL
>>188
そこんところをもうちょっと詳しく頼む
190名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:00:09 ID:aK0lGYiu
宮子「あ゛ー。ゆのっちの中はたまらんですなぁー」
191名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:06:03 ID:t6mB+CQp
ゆの「もぅ…宮ちゃん“こたつ”が抜けてるよ?」

宮子の“足”をゆのの“こたつ”に入れる
192名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:59:52 ID:LUxjIJ87
卒業文集ネタでゆのっちを怒らせた宮子。
お詫びにベッドの中で愛撫をする宮子。
193名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 01:00:36 ID:1rOCKLnf
あうぅ・・・駄目だよ宮ちゃ〜ん・・・気持ちよくて変になっちゃうよぅ
194名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 01:45:16 ID:/edymIeR
11月―。
気温も下がり、身体も芯から冷えてしまう時期。こう寒くなると人肌が恋しくなるものだ。
あの時に触れた温かいスベスベの肌が忘れられない。子どもっぽい風貌を残しつつ、成熟していく身体はそそられる。
前に彼女の肌を触れたのは、彼女が風邪をひいた時だった。彼女が起きないように身体を拭いていた時、こっそりと触れたのだ。風邪のせいか、熱くほてったその肌に私は惹かれてしまった。
多分、そろそろ我慢出来なくなる。
私はもう、彼女に…ゆのに、恋してしまったのだから…。
※お知らせ
―作者逃亡の為この作品は打ち切らせていただきます―
___
←樹海|
 ̄|| ̄ ┗(^o^ )┓三
 ||    ┏┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
195名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 09:29:55 ID:ZE7w3CVw
>>194
早まるな!!
続きをうpする作業に戻るんだ
196名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 14:46:09 ID:1rOCKLnf
>>194
宮子!早く戻って来い!!
197名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 11:49:18 ID:x6SBN8JJ
俺沙英さんはガチ百合や思うんだ
198名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 13:32:08 ID:F7xZ1Way
>>197
何を今更
むしろ分かってて世話をするヒロさんがガチだと思うんだ。
199名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:11:56 ID:vIVPg8/9
沙英的には
ゆの→とても可愛い妹(スール)
宮子→美人で、よくからかわれる
ヒロ→つうかあの仲にして誰にも譲れない大切な人
200200:2007/11/05(月) 09:54:13 ID:jBkgTvEM
沙英さんとヒロさんは夫婦にしか見えない時があるからな。
父:沙英さん
母:ヒロさん
姉:ゆの
妹:宮子
な感じ。ゆのと宮子は二卵生双生児。
201名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 13:02:36 ID:Er+3H2no
>>200
ゆのが宮子の姉tってところにワロタwwww
普通逆じゃないか?
202名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 17:19:53 ID:vIVPg8/9
利発でやんちゃな妹にこづき回される姉はたまらない
203名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:43:07 ID:YMnSO7CM
宮ちゃんゆのの栄養奪いすぎだろwww
204名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:10:05 ID:QIlewkCd
公式(?)には

  宮子:ペット
205200:2007/11/06(火) 15:00:28 ID:KO4GkBG/
>>201
俺の経験から、
姉:比較的しっかり者で真面目
妹:チャランポラン
なイメージがあってな。
俺の姉二人なワケだが。
206名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 21:14:15 ID:o29dFYFh
>>200
そこに
長男:俺

で手を打とうじゃないか
207名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 10:05:37 ID:qXBoLiSw
二日経っても>>206を止めない程の過疎っぷりに泣いた。
208名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 12:13:39 ID:3O5v7Mok
俺たちは信じてるんだ。>>206が血縁の姉妹に手を出せないチキンであることを・・・さ。
209名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 15:48:37 ID:TSU7/NOx
夫婦(というか婦婦?)→ラブラブ
姉妹→ラブラブ
長男→孤立

そんな中にあえて飛び込む>>206に合掌。
210名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 20:09:23 ID:9Rj7o+NN
沙英「長男なんか放っておいても育つ」
ヒロ「長男なんだから我慢しなさい」
ゆの「……(怖がってる)」
宮子「お金貸してーってかよこせー」
211206の俺:2007/11/08(木) 21:23:46 ID:C8xDvzEx
俺「沙英は調教して俺の物。ヒロも媚薬飲ませて俺の物。
212206の俺:2007/11/08(木) 21:25:17 ID:C8xDvzEx
ゆのとは普通の兄妹として接し、宮子は再教育する。」
213名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 00:32:00 ID:acOznWPX
隊長、俺>>211-212を倒したら故郷にいるアイツにプロポーズしようと思ってるんです。
では、いきます!
214名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 05:17:54 ID:HXFYJly3
アーッ!
215名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 16:20:08 ID:tYTLYbMl
アーッ!じゃない、アッー!だ
216名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 16:21:49 ID:XbpHKFDG
ゆの「>>206お兄ちゃん大好き」

宮子「ゆのっちずるいー私の兄ぃを!」

ヒロ「ちょっと二人とも、私の人になにするのよ・・・ようし、参戦」

沙英(ちょ・・・ヒロまで・・・こっちに振り向かせてヒロを取り戻す!)
   「>>206は私のものだーーー」
217名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 23:00:16 ID:UyBzd33H
>>216
それは凄い死亡フラグだね。

Nice Hidamari.
218名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:20:49 ID:PK/GiPWu
夕方。
沙英は煮詰まっていた。
いつも通りと言えばそれまでだが、今回はいつもより酷い。
さっぱり思い付かない所か、やる気さえ起こらない。
ペンを持つことすら嫌になるくらいだ。
どうして私には才能が無いのだろう?とか、今まで頑張ってきたのは無駄だったのか?とか、モヤモヤと頭を巡り自己嫌悪に陥ってしまう。
あぁ、どうしてこんな
「沙英?大丈夫?」
「うひゃぁ!?」
いきなり後ろから声を掛けられびっくりした。
振り向くと、そこにはヒロがいた。
「い、いきなり現れないでよ!ビックリするじゃない!」
「ちゃんとドアを叩いたわよ?」
「え?あ、う…」
言葉が止まる。
「沙英、また煮詰まってるみたいだから来ちゃった」
「べ、別に来て欲しいなんて…」
「あら?来て欲しくなかったの?」
「そうじゃない…けど…あぅ…」


それは、数ヶ月前から始まったコト。
沙英が煮詰まっていたある日、ヒロが言った一言から始まったコト。
「いっそのこといっぱい気持ちいい事して、ストレス解消してみたら?」
今にして思えば、その引き金を引いたのは私だった。
「…だったら…ヒロも手伝ってよ…」
何を迷ったのか、こんな事を言ってしまったのだ。
「いいの?沙英」
後はもう流れるまま、ヒロに、快楽に身を委ねてしまった。
それからというのも私が煮詰まる事に、ヒロはやって来た。もちろん今までのように食事も持ってきてくれる。けど…。
分かってる。
ヒロは悪くない。
だけど…。


「それじゃ、始めるわね♪」
こうして、また、私は、ヒロに、快楽に、身を委ねる事になった…。

___
←未完| ウヒョー
 ̄|| ̄ ┗(^o^ )┓三
 ||    ┏┗  三
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
219名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:26:31 ID:Jsc6kqMn
>>218
ちょwww未完のまま逃げるなwwwww
220名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:41:20 ID:UERvh04j
もしかして>>194かっ!

わっふるわっふる
221名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 08:07:05 ID:A8uCMIDA
わふーるわふーる
222名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 16:41:13 ID:uSTaMpKz
「宮ちゃん・・・らめぇ!!また、ああぁ、まひゃいっひゃうよぉ!!」
「ははっ、ゆの。顔、すごくいやらしいよ」
「やぁぁ、そ、そんなこといわないでぇぇぇ!!ああああぁぁぁぁぁ!!!」
「またいっちゃったんだね。かわいいよ、ゆの・・・ずっと味わいたいくらい」

以上、ちょっと妖艶な宮子でしたwww
223名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:28:13 ID:civZLdhi
>>222
ちょwww途中のまま逃げるなwwwww
224名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:32:14 ID:civZLdhi
そういえば、攻めのゆのもいいかもしれんな

「うひゃぁ・・・ゆ、ゆのっちちょっと・・やめっ」
「ダメだよ宮ちゃん、これからっはぁ・・・はぁ・・・なん・・・・ひゃぅ・・・だからぁ」

お粗末さまでしたwww
225名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:44:53 ID:x0irNqVv
ゆのっちは酔ってるとガチでSだよな。それも全員篭絡できそうなぐらいの勢いで
226名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 12:22:07 ID:RFn65vKE
禿同
そんなSSを見てみたい。
ワッフルワッフル
227名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 12:43:15 ID:NU9SA9uC
ゆのっちが車買うとしたらどんなのだろうな
軽で卵形なのは間違いないだろうけど
228名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 17:41:30 ID:JDOx8oCI
可愛らしいピンクで振動押さえ目の奴だろうね
229名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 17:52:06 ID:Ol3ntFFr
吉野屋先生の暴走
230名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 18:55:50 ID:BIKrWbN3
普段が暴走しているようなもんだろw
231名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:24:09 ID:jnEpmxoB
>>228
振動とかピンクとかいう単語でローターを連想した俺は破廉恥な人間かもしれん…。
232名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:26:01 ID:N7dc2KtE
>>231
よう俺
233名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:34:55 ID:gsT8vCvO
>>231
え?車ってローターの隠語のことじゃないの?
234名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:05:27 ID:Ol3ntFFr
>>233
そうだったのかーーーーーーー

じゃあ>>228をゆのは使って・・・・・・らめぇ

235名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 12:47:42 ID:oHPbso5F
ゆのっちに股開かせてパンツ越しにローターで縦スジなぞるぜ?
喘ぎ声出したら入れちゃうよ?って言って
声出すの我慢させるんだ
我慢するゆのっちそそるハァハァ
236名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 13:31:35 ID:O6QmEH9o
>>235
通報しますた。






校長先生に。
237名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 18:18:19 ID:Sb3c1Edz
>>235-236
通報しますた











校長と吉野屋先生に
238名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 21:45:26 ID:QYLMEtcT
アニメ続編来たね。
それに合わせてラジオもやるらしい。
239名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 23:46:37 ID:d5XTprLq
>>233
ローターってFDとかFCの事?
240名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:58:16 ID:dZs+paHb
高校性なんだからローターの一つや二つぐらい持っててもおかしくないかもしれない。
これはエロパロのネタになるな。
241名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 01:09:45 ID:ShI69nDv
>>238
地上波でやりますか?











ゆのと
242名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 21:18:52 ID:rz14rltd
ゆの「あ゛ぁ、や、だめぇっ!!
繋がってるとこ撮さないでぇっ!!
やだぁ、ゴールデンのお茶の間に生放送されちゃうぅっ!!」
243名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 01:36:03 ID:e6S+zwsX
撮影者はヒロさん?
244名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 02:25:30 ID:CLdX2cvf
宮ちゃんがハメ撮りしてます
245名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:48:51 ID:wK2sZh0Y
>>243
沙英はヒロを攻めていますが
246名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:10:01 ID:+6JVSR0B
>>245

「あん……沙英、そこ……いい」
「ヒロって、ここ好きだよね」
「……何か変よね、こんな所が好きなの」
「変じゃないよ」
「……汚いし」
「汚くないよ」
「……本当」
「ホントホント……ヒロは変じゃないし、ヒロのここは綺麗だよ」
「もう、沙英ったら……あっ」
「さてここで問題です! ヒロさんの『ここ』とは一体どこでしょう!?」
「み、宮子ちゃん!?」
「宮子、い、いつのまにっ!?」
「1、おま○んこ 2、お○しりのあな 3、お○へそ さあ、どれ!?」
「○いらないじゃない」
「いや、冷静なツッコミしてる場合じゃないんじゃ……?」
「正解は3のおへそでしたー。おへそで感じるとは、なかなかやりますなー」
「………………」
「あ、ヒロさんが茹蛸に」
「……宮子」
「はい、なんでしょー?」
「とりあえず……出てけ」
「えぇー。もっとヒロさんと沙英さんの痴態を観察して審美眼を」
「出てけぇええええええええっ!!」
「あひゃー」
「………………」
「……出て行ったか……ってヒロ?」
「沙英……明日、宮子ちゃんと、どんな顔して会ったらいいのかしら……」
「………………」
「………………」
「き、気にしないっ! きっと宮子の事だから、明日になったら綺麗さっぱり忘れてるよ!」
「……そ、そうかしら……? だといいんだけど……」
「……と、とりあえず、さぁ」
「とりあえず?」
「……続き、いい?」
「もう……沙英ったら……んっ、あ……そ、そこからなの……っ?」
「ここで中断したから、ね」
「あっ……じゃあ、今度は……最後までお願いね、沙英……ふぁっ!」


 一方その頃。

「あ゙ぁ……うくっ……ひっ……あくぁ゙、いっ……イぐ……イクゥッ! ッ……!
 ……………………はぁ……まだ中で暴れてるよぉ……宮ちゃん、こんなの
 入れたまま……んっ……どこ行っちゃったんだろう……ああ、また……きてっ……!」

 ゆのは双頭ディルドー兼バイブを挿入されたまま放置されていたとさ。ちゃんちゃん
247名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:46:42 ID:wK2sZh0Y
>>246
なんとwwwwwww
GJすぐるwwwww
248名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:06:24 ID:3HEqsqbg
ひだまり2期放送決定記念age
249名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:32:50 ID:DVjFN8K+
ひだまりの二期では遂に沙英とヒロの恋に決着が!!
そしてゆのと宮子は今、お互いの思いに気付き始める!!!
ひだまりスケッチ×365放送決定!!!!!
250名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:36:44 ID:xID6UXWu
外伝DVD、ひだまりスケッチ -SAGA-も製作快調!
お互いのぬくもりを感じながら、今少女達は女になる……っ!
251名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:59:09 ID:9mk09PG3
お前らのそんなノリが大好きだwwwww
二期決定記念にゆの主体のエロパロでも書いてみようと思う。
が、ナメクジ並の遅筆なので期待すんなよ!
252名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 19:49:49 ID:EdPMsE7v
チクリンとうめ先生の対決、なツンめの想い、校長の前世……
今、全ての伏線が解き放たれる!

ひだまりスケッチ─羅刹の章─
253名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 19:57:41 ID:8o3lIoxF
宮子「私は鳥になるー!」
254名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 20:21:16 ID:DVjFN8K+
ひだまり荘に迫る最大の危機!
大家「ひだまり荘が・・・崩れていく・・・」

引き裂かれる思い!!
チクリン「っーーー!」
うめせんせい「だーーー!」

激闘に次ぐ激闘!!!
校長「くっ、私もここまでのようですね・・・後は頼みます。吉野家先生・・・」
吉野家「校長ーーー!!」

そして・・・今、ひだまり荘の絆が試されるとき
沙英「ゆの、宮子・・・絶対に生きて・・・。ここで死ぬのは私一人でいいわ・・・」
ヒロ「一人じゃないでしょ、沙英」

全ては終焉へ・・・

ひだまりスケッチ the movie ースケッチスイッチー

宮子「ゆのっち、好きだよ・・・」
ゆの「うん、私も宮ちゃんが大好き・・・」


同時上映!『うめ先生の夏休み!』

今夏、上映予定!!



のはず・・・
255名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 23:32:02 ID:x3+OkcO9
>>249
ワロタ

同人でも何でもそのノリでやってくれればなあ
256名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 22:44:27 ID:htrP++JW
>>248
第二期決定かww

>>249-254
お前ら好きだwwwww


「ひだまりの日々 The Battle Of Teacher's「校長vs吉野屋」

因縁の闘いについに決着か!!

闘いの浦で繰り広げられる4人の少女達のラブストーリー

秘めた想いは果たして通じたのか?

同時上映 「うめ先生と。」

この続きはWebへ

 _______
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257名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 02:57:31 ID:DZjqlSuD
お前ら抱き締めて良いですか。
258名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 00:44:23 ID:83MnjGIM
抱き締めるならゆのかヒロさんだな。
ゆのはイイ匂いしそうだしヒロさんはふかふk…あれ?誰か来たみたいだ…
259名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 00:48:51 ID:ejqhCSP3
宮子もふかふかというかそんな感じかと思うし、吉野家先生もじゃない?
まあ俺は華奢な沙英さん派だけどね
260名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 00:49:37 ID:bmbonBfN
サイズ的にゆの
261名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 02:16:04 ID:uIlQG+tm
いつも宮子に後ろから抱きつかれてて、知らないうちに中毒になってるゆのっちきぼんぬ。
262名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 13:51:42 ID:aAri7pxN
>>260
よう俺
263名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 12:25:10 ID:nulbYH4T
>>259
よう俺
264名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 00:36:38 ID:IlVkPKd4
さて、ゆのっちに夜這いしに行ってくる!
265名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 00:46:35 ID:OMDf5r0G
ゴメン、先にやってた。
266名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 08:34:27 ID:6fXkgZ+c
宮子が?
267名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 12:26:33 ID:u7kgdlZV
うん、殺ってた。
268名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 13:28:52 ID:UvioxV9f
宮子が先回りして>>264を殺ってたか…
269名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 15:23:12 ID:vRd2ZLva
次の獲物はだ〜れだ♪
270名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:19:58 ID:+5CUUCbC
ここは敢えて沙英とちかの姉妹丼と言ってみる。
271名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 21:33:39 ID:65twzMXq
あんなピンク髪のデブ女にわたしの大切なお姉ちゃんが取られちゃうくらいなら、わたしが奪ってやる!
夜中姉の部屋に侵入し強姦紛いに沙英を抱くちか。
隣の部屋の異変に気づき駆けつけたヒロが見たものは、妹の下腹部を嬉しそうに舐める、愛しい人の信じられない姿だった。

「あんたなんかにお姉ちゃんは渡さない! お姉ちゃんはわたしのものなんだから!」
ヒロとちかの、沙英をめぐる争いの火蓋が切って落とされた。

うん、姉妹百合考えたらこんなになった、なぜだorz
272名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 01:38:08 ID:G2gya/9Q
圧縮回避保守
273名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:30:39 ID:FKOYsHPz
>>271
そこへヒロが乱入
274名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 10:05:41 ID:DJV94HsK
ヒロさんが入るとどうしても姉妹揃って責められる図しか思い浮かばないんだが…。
275名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 14:40:06 ID:bdAEuDQf
いや、二人に責められるほうが沙英さんらしい

ヒロさんも二人に責められてる時の沙英さんの顔を見てニヤニヤしたいだろう
276名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:38:17 ID:n9J64PB6
ヒロさんに「私のほうが好きよね?」って言われながら指動かされて
「あっ……はっ……もっ、もちろんよヒロ……んぅ……」と喘ぎながら答える沙英さん。
「ひどーーい、わたしのほうが好きだよね? おねえちゃん!」といいながら沙英の乳頭を甘噛みするちかに、
「ひゃふっ……うん、好きよ、ちか大好き、だからやめ……ひぃん」と喘ぎながら答える沙英さん。

「もう、沙英ったらどっちなのよ」微笑みながら、沙英の中に入れる指を一本増やして、徹底的に中を舐るヒロさん。
「優柔不断なおねえちゃんなんて……こうだ!」乳頭を指で摘み上げるちか。
弄られるたびに、好きって対象を変える、どっちも好きで選べない沙英。

沙英が想ってくれてるってことは解るから、とりあえず現状の関係に満足する二人。
申し訳ないと思っているから攻められっぱなしの沙英。
こうして三人の情事は沙英が気絶するまで続けられると。
277名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 17:36:31 ID:yHEkMYpz
アニメ2期決定おめ
278名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 00:06:52 ID:u/uUL68k
アニメ二期詳細kwsk

保守
279名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 00:42:18 ID:AfCjR0Fa
>>278
ひだまりスケッチ×365でググレ
280名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 02:02:30 ID:2+RImEnk
まだあんまり情報でてないけどな。
ウチの地方だと地上波での放送は絶望的だからBSに期待。
281名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 15:38:40 ID:w3SdXUOv
意気込んで書き始めたはいいが膨らみ過ぎて終わってくれないww助けてwwww
282名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 16:28:58 ID:AqqtKRIL
>>281
さぁ、書き上げた所までをうpするんだ
283名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 21:36:19 ID:0Bzi4ZI/
>>281はまだかい?
284名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 22:26:44 ID:w3SdXUOv
>>282-283
話の構成上一気に読んでもらった方が都合がいいんだ
自分の勝手な都合ですまない

たまに思い出したようにチョコチョコ書いてる程度のモノだから年内に書き上がるかどうかすらわからんけどそれまでスレ持たせてくれw頼むww
285名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 22:54:43 ID:AqqtKRIL
>>284
正座してまってる
286名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 23:00:23 ID:0Bzi4ZI/
>>284
把握した
ここってどのくらいで落ちるの?
287名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 02:06:39 ID:baRnva3q
ほす
288名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 22:55:14 ID:i/g7lpKj
>>284
了解
じゃあ、できるまで一日も一分も寝ないでここにいるわww
289名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 02:04:36 ID:N7vgbGXR
290名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 07:39:12 ID:N5Wm1aIA
×
291名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 09:55:05 ID:a3gTLhdj
292名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 12:17:45 ID:oq6OQQts
293名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 21:21:46 ID:4IhvTXrg
□?
294名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 21:52:44 ID:3FTx6OFa
ペケ
295名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 02:48:31 ID:HJjbdzfY
ゆのっちはまだ女はではない。
女の子だ。
296名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 03:02:17 ID:tRwNwYiw
俺が女にしてやんよ
297名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 13:12:22 ID:KYzqMuIn
デレデレの宮子はいいかもしれない。
298名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 19:29:24 ID:VU8pUbrx
ゆのっちにデレデレだろ
299名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 20:35:09 ID:KYzqMuIn
>>298
サーセンww
300名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 02:53:00 ID:w8t8uuel
デレデレっつーか、宮子はいつもゆのっちにべたべたしてるよな…。
301 ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:01:51 ID:tmbE5UF6
誰もいない、投下するなら今のうち…
吉野屋先生×大家さんという需要があるかどうか分からないネタです。
鬼畜成分はないけれど、一部原作やアニメにない設定があるので
興味ない人とか設定に納得がいかない人は
このトリップをNG指定してくださいな。
302(1/4) ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:04:15 ID:tmbE5UF6
 日曜日、朝から天気がよい。
 ここひだまり荘に住む4人もそんな雰囲気に包まれてまったりと……するのがいつもの風景だが、
今日は皆外出中。
 なんでも大家さんが近所の遊園地の割引券を手に入れたようで、それをもらって皆で遊びに行って
いる。そこでただいまひだまり荘はガランと、人気のない状態であった。
 と、そこへいそいそと、というかダラダラと、そんな感じで一人ひだまり荘に入っていった。
 何を隠そう件の大家さんである。
 手にはスーパーの袋、そして中にはかなりの量の酒とおぼしき飲み物とつまみ類になりそうな食べ物
が入ってきている。
 「……よし」
 ひだまり荘に誰もいないことを確認したのだ。そして本来は誰も住んでいない103号室に、自前の
マスターキーで解錠して中に入っていった。

 程なくしてもう一人が、主なきひだまり荘、いや正確には「本来の主のみがいるひだまり荘」に入って
いった。
 「あらあらぁ、今日はいつもの4人はいないんですねえ……ということはあの人だけかしら」
 深緑の長い髪の持ち主、そう吉野屋先生である。もっとも今日は「先生」という肩書きは全く外れた
状態にある。まあ彼女の性格からすれば常日頃外れているような気がしないでもないが、今日は
完全にオフ。
 そして迷うことなく103号室のドアを開けて、まるで旧来の友人の家に上がるかのように入っていった。
 「久しぶりぃ……ってこの前のプール以来ですねえ」
 「おおーっやっと来たかあ」
 簡単な挨拶で早速中に入れば、すでに大家さんは2本目のビールに取りかかっていた。
 「相変わらずお酒ねえ」
 「ああー…、もうやめらんねえ……って、ほれまず1本。話はそれからだ」
 「ああん私お酒弱いってのにぃ」
 渋々……だけどどこか嬉しそうな面持ちで最初の1本を開ける。こうして飲むのはいつ以来かしら……
と思いを馳せながら冷えたビールを喉に流し込んでみた。
303(2/4) ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:05:49 ID:tmbE5UF6
 「やまぶき高校の美術科教師」と「やまぶき高校の美術科が集まるアパートの管理人」という、接点が
あるようなないような間柄だが、こうして飲むことがしばしばあった。
 しかしただ飲むだけでは終わらない二人であった。そして今日もそれを「予定」していた大家さんは、
周りに迷惑をかけないため、というより周りに感づかれないようにするために「がら空きの建物」を用意
した、という算段である。
 「そういえばさ、沙英とヒロはうまくやってるの?」
 「ええもうそれはそれは、やまぶき高校随一のおしどり夫婦と」
 「そっか……、なんか昔のうちらを見ているような感じだよなあ」
 「ふふふっ、私もそんな感じで見ていますのよ」
 さらには、かつてこの二人もやまぶき高校で机を並べていた仲であり、まさに今ひだまり荘に住んでいる
四人同然であったともいえる。だからこそこの二人にとって、今の住人たちを特別な思いで見守っているの
かもしれない。
 そして二人は別々の道を歩みつつも、再びこうして一同に会している。歴史は繰り返す……。

 「しっかしここはなんだね、や〜たらとカップルが成立するんかねえ〜〜」
 半ばろれつが回らない大家さん、すでに4本目といったところ。
 「わらしたちがそんなんじゃらいんですかあ」
 一方の吉野屋先生もなんだかんだで2本目の半ばといったところで、こっちも大分できあがってきて
いたが、突然に彼女は、
 「ヒロさんと沙英さんなんかには負けませんからあ」
 などと、訳の分からないことを言って唐突に大家さんを押し倒してしまったのだ。
 「ちょっ……いやっ……そんな強引……」
 そんなことを言いつつ、想定はしていた。こうなるだろうからこそひだまり荘を予め無人にしておいた。
だけどやっぱり唐突に来られてしまったことにあわてふためく。
 「大家しゃんおしゃけくしゃあい」
 そんなことを言って、一気に唇を唇で奪った。ディープキス。
 (お酒臭いってあんただって相当に……)
 頭でそう思って冷静に突っ込もうとしたが、唇は押さえ込まれている上に急に鼓動が上がってうまく
頭の中が繋がらない。
304(3/4) ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:06:54 ID:tmbE5UF6
 唇を話した吉野屋先生、しかし体はもう離さない。
 「でもそんなおおやしゃんがぁ好きなんですう」
 そして大家さんの服を一気に巻き上げ、覆うものは黒のブラジャーのみという胸を手で包み込んでは
やんわりと握り、そのボリュームを確かめた。
 「や……んんっ……はあっ」
 「黒のブラだなんてぇアダルトじゃあないですかぁ」
 動き出した手は止まらない。今度はそのブラジャーをまくり上げ、いよいよ露わとなってしまった二つの
果実。
 「あらあらあ、こんなにボリュームがあるのにここはかわいらしいんですねえ」
 そういって、その「かわいらしい」突起を舌で転がし始めた。
 「そ、そんなこと言わないで……あああっ、ふはあああっ……」
 空いた手を今度は下半身に回し、ジーパンのファスナーを手早く下ろして、するりと下ろしてしまった。
そして一気に薄手となった下半身に指がからみつく。
 「それれぇここはすっかりしっとりとしているじゃあなあいですかぁ」
 「いやああ……ああっ……らめぇ……ふあああああん」
 なんとか遮ってみようとするが、酒による酔いと、上下から来る刺激で既に頭の中はかなりのぼせて
きていた。
 「ここまできたんだからもっと気持ちよくしちゃいますぅ」
 舌で転がしていた乳首を口全体で吸ってみたりして、さらに下半身は、最後の防御であったパンティの
布をよけてすっかり蜜壺と化したところに指をまとわりつかせてこねくり回していった。
 「ああああああああいっ、いっちゃううううう〜〜……」
 ビクンビクンと上背を仰け反らせながら痙攣し、そして蜜壺は最早ひっくり返したかのようにあたりを
濡らしていった。
305(4/4) ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:07:59 ID:tmbE5UF6

 「先にイッちゃうなんてずるいですよぅ」
 少し不満そうに言った吉野屋先生、今度は自分がといわんばかりに服を脱ぎだし、さらに大家さんの、
脱ぎかけ状態の服をも全て脱がせてお互いの体を重ね合う。
 目の前にはピンクの、そして潤滑な花弁が、誘うように、求めるようにその時を待っていた。
 そしてお互いがお互いの局所を舐め合い、さらに胸などに手を伸ばして感じさせ、感じ合う。
 「んんっあああああっ(クチュックチュッ)、あああああっ(クチュックチュッ)」
 交わり合っている二カ所からは潤いの音と、吐息とともに漏れ出る喘ぎ声が混ざり合って部屋の中に
こだまする。
 それがさらなる快感を求め、さらにに激しく舌を動かしてゆく。
 「ああああああああいいいいくっ、いくうううっ……」
 二人はほぼ同時に絶頂へと上り詰めた。

 興奮冷めやらぬまま、いよいよお互いの秘所を触れさせ、思うがままに腰をくねらせた。
 「あああああん…んっっ…あああああっ…気持ちいいよおお」
 二人の喘ぎ声がひだまり荘全体に響き渡る。いつもの4人がいないからこそ出来る秘密の時間。
 さらに腰の動きは激しくなり、目が回るような勢いでしびれがが襲ってくる。
 「あああああああんああああああんいっちゃう、いっちゃううううう……」
 最後の大波が二人を襲い、再びひだまり荘に静寂が訪れた。
 わずかに、二人のとぎれとぎれの呼吸が聞こえるだけだった。
306(あとがき) ◆AZ/YvnCP36 :2007/12/17(月) 03:13:28 ID:tmbE5UF6
最後まで読んでくれてありがとうございます。
書き始めたのは1ヶ月以上前だというのに、途中で全然進まなくなって、最後がかなり
尻すぼみな感じになってしまったのはひとえに僕の力量不足ですorz

この後、誰かがひょっこりひだまり荘にやってきたのが運の尽き、そのまま二人に攻められ
そして3Pというネタがなくもないけれど…誰か書かないか?
307名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 03:45:06 ID:RqUcHehj
投下と聞いてわいてきました
GJ!面白かったよ
この二人もなかなかいいな


「券を忘れるなんてゆのっちらしいねー」
「うぅごめんなさい・・・」
「気にしなくていいよ、ゆの。そんなに急いで行くこともないしね」
「そうよゆのさん、確認しなかった私達だって悪いんだから。あら、何か物音がするわね」
「!! 吉野屋先生に大家さん!何してるんですか!?」
「あらあらー見つかってしまいましたねー。折角ですからみなさんにもまざって頂きましょうか」

って続きを書いてくれまいか
308名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 23:22:26 ID:H2J7GVT3
>>307
何を言うか。もう既に書いているではないかwww

という訳で、大人2人と少女4人による性宴を書きなさい。

全裸で構えながら待ってるから。
309名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 04:22:56 ID:rz/cQhbC
>>306
GJ!

>訪問者
そこで小説版の主人公ですよ
310名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 23:51:32 ID:cXZYnQdu
過疎ってるなあ
やっぱ6Pは無茶振りすぎたな
311名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:24:13 ID:UhpVdeqd
>>310
俺もいる
312名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 05:22:29 ID:U4o4MqZd
俺、ゆの、宮子、いさお、吉野家先生、千佳。6P
313名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 08:50:31 ID:C75duXtZ
うめてんてーを忘れてる。
314名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:39:05 ID:2J/TFscB
夏目と桑原先生がいないな。あと校長も。
315名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 22:57:45 ID:9SRFqebv
>>312
いさおは誰だっけか
316名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:06:28 ID:NbWjSv6C
いさおは沙英って打とうとして誤爆ったけど直すのめんどくさいからそのまま書き込んだ。
317名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:48:53 ID:elXlcw2r
誤変換…じゃなくて打ち間違いを「誤爆」って言うのか。初めて見た。
318名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 00:35:18 ID:+YQnbn4V
「ISAO」と「SAE」をどう打ち間違ったんだろう。
特にキー同士が近いというワケでもないようだが・・・。
319名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 03:08:34 ID:xF5Xhdlh
沙英「ねぇヒロ、いいでしょ?」
ヒロ「だ、だめよいさお。ゆのさん達が起きちゃ」
沙英「……え?いさおって誰?」
ヒロ「……」
320名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:42:09 ID:ABBn93f2
沙英「ねぇ、いさおって誰よ?」
ヒロ「・・・」
321名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 01:02:50 ID:iUS7wxp/
♪なんとかその場はごまかして〜
322名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 14:22:55 ID:ABBn93f2
『ガチャッ』
宮子「あーいさっちとヒロだー」
ゆの「ちょ・・宮ちゃんお邪魔だから私の部屋へ行こ。お邪魔しましたーヒロさん、いさおさん」
『ガチャン』
・・・・・・
323名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:30:20 ID:JRQjatql
ほす。
324名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:07:38 ID:hHJekYoQ
保守あげ
325名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:04:47 ID:M+useQKk
hssh
326名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:27:44 ID:FecdjDie
あげ
327名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:22:58 ID:iUS7wxp/
保守
あげないと不味い?
328名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:14:41 ID:S9BV8LBZ
あげ
329名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:19:59 ID:S9BV8LBZ
あげ
330名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 00:09:39 ID:6FuFzjB3
ほす
331名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 03:57:41 ID:oLKoD8gX
>>327
125 名無しさん@ピンキー 2007/12/26(水) 17:17:23 ID:oj9h7n7Z
ピンクの運営が2chの運営と揉めました。
そんでもって、現在Pinkちゃんねるは一切の規制がかかっていない状態にあります。

(以前の危機のように)いきなりピンクが消えるという心配はありませんが、
スクリプト爆撃で現行スレが流される可能性はあります。
(既に葉鍵板は壊滅しました)
332名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 00:02:07 ID:mk9CahUk
エロくもないし文才もない。そんなんで良かったら暇つぶしに読んでやってくださいな。

締め切りが終わって沙英の部屋で一息ついた沙英とヒロの会話主体で。



「締め切りお疲れ様、沙英」
「ありがとヒロ、今回もかなりお世話になっちゃったね」
「いいのよそんなこと。こっちは好きでしてるんだもの」
「そっか。でもありがとね。何かお礼とかしとかないとね。やっぱりケーキとか甘い物?」
「もうー、また太っちゃうじゃない。」
「そんなに気にすることないと思うけど・・・。でもそれなら何か別のお礼、・・・そうだ」
そう言って沙英は身を乗り出してヒロに軽く口付けた。
「・・・これでお礼になったりしない、かな?」
しばらくの間があって、顔を少し赤らめながらヒロが答える。
「んー、こういうのはもう少しそういう雰囲気でして欲しいわね。沙英ったら急なんだもん」
さらに続けて言う。
「でも、もう一回してくれたら許してあげる」

そうして二人は今度はさっきよりも長めのキスをした。


おしまい。
333名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 02:08:28 ID:dCFVx7h6
ぐじょーぶ!
334名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 02:30:58 ID:CqPJOXIW
>>332
大丈夫。GJだから
335名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 02:58:48 ID:vwHgEPYB
>>332
それだけ書けるんだ。文才がないはずがない。
こういう1レスで完結するネタも大歓迎。
336名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 04:03:49 ID:dPZz7xKZ
ID変わるくらい今更だけど>>332です
喜んでもらえてうれしいです
また機会があったら書きたいと思ってますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
337名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:11:03 ID:mSvbEUJb
ある日曜の昼下がり、ゆのは自分の部屋で何をするともなく過ごしていた。そんな日曜の静寂は急に破られた。ドタドタと階段を登る音がひだまり荘に響いたのだ。さらにゆのの部屋のドアが勢い良く開けられた。
「ゆのっちー。やっほー」
いつもながら騒々しくやって来たのはもちろん宮子である。そんな宮子に少し驚きつつもゆのも答える。
「宮ちゃん、どうしたの急に?」
「うん。ゆのっちにお願いがあって来たんだけどさ」
「お願いって? お昼ならさっき一緒に食べたよね?」
「ゆのっち、ちょっとキスしてみよう」
「え?えええええ!?キ、キスってキス!?だって私達女の子同士だよ!」
あまりに突然の言葉に激しくうろたえるゆの。しかし宮子はあっけらかんと言う。
「いや実はさっき下の部屋から物音がするから何かあったのかなって庭から見てみたらね、沙英さんとヒロさんがキスしてたんだ。それで私も一度してみたいなって」
「沙英さんとヒロさんがキス!?でも宮ちゃん、そういうのって恋人とか好きな人同士がするもので、その、だから」
慌てるゆのに、宮子が口を尖らせる。
「えーじゃあゆのっちは私のこと嫌いなの?私はゆのっちのこと好きだよー?」
「そりゃ私だって宮
338名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:15:13 ID:mSvbEUJb
「えーじゃあゆのっちは私のこと嫌いなの?私はゆのっちのこと好きだよー?」
「そりゃ私だって宮ちゃんのこと好きだけど、その好きの種類か違うって言うか、何て言うか…」
「でも私はゆのっちのこと友達としても好きだけど、違った意味でも好きだよ。沙英さんたちを見たらそのことに気付いたんだ。やっぱり嫌、かな?」
そう言って目を閉じたゆのの顔に、ゆっくりと宮子が近付く。そして二人の唇が重なりまた離れた。先に口を開いたのはやはり宮子だった。
「なんか不思議な感じだね。でもすっごく嬉しいよ」
「そうだね、私も宮ちゃんが相手で良かった」
339名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:16:32 ID:mSvbEUJb
そのしばらく後のこと。
「そういえば私はぼーっとしてたから気付かなかったんだけど、沙英さんたちキスするだけなのに何でそんなに物音たててたのかな?」
ゆのの疑問に宮子はためらいがちに答える。
「実はね…」

宮子の答えにゆのの顔はこれ以上ないくらいに赤く染まった。

おしまい。
340名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:20:58 ID:mSvbEUJb
ミスって途中で切れてしもうた。本当すいません。
もう半年ROMりたい…
341名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:47:06 ID:L+DN5nkh
>>339
>「そういえば私はぼーっとしてたから気付かなかったんだけど、沙英さんたちキスするだけなのに何でそんなに物音たててたのかな?」
>ゆのの疑問に宮子はためらいがちに答える。
>「実はね…」
>
>宮子の答えにゆのの顔はこれ以上ないくらいに赤く染まった。

次は是非この部分をkwsk
342名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:49:12 ID:RlFKMR7A
>>341
つ【脳内補完】
343名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 01:49:49 ID:RlFKMR7A
すまねぇ・・ageてもたorz
344名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 10:22:27 ID:mSvbEUJb
見返したら途中一部抜かしてたorz
本当にすいません
345 【1811円】 :2008/01/01(火) 22:48:39 ID:r4ObuB9H
>>284だが年内に終わらなかったwwwお年玉で許してくれwwwww
346名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 14:48:39 ID:HcFTV115
>>345
その金があったらひだまりの原作本買うかな
347名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 01:03:47 ID:jsRCEtE9
宮子「え、沙英さん外でエッチしたことないの?」
沙英「な…なによいきなり! そんなのあるに決まってんじゃん」
ヒロ「靴箱で?」
沙英「靴箱もあったし、放課後もあったし、電話でとか、駅のホームとか…」
宮子「…あー、そういえば経験豊富だったんだよね。今思い出したけど」
ゆの「……」
348名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 07:02:25 ID:ybCV8Zbc
吉野屋「ライバル!?(露出狂的に)」
349名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 22:46:56 ID:Uj2qGnLR
( ゚∀゚)<あのあのどんなエロが いいですか?
      ラブラブSEX 無理矢理Fuck
      ヤラれてみたとき
      本日濃厚なりっ ザーメンが
      お口にピュッ 精子ごくん
      元気に精子トッピング

      おーい! 男キャラ・ぷりーず
      みんなで乱交コンテスト
      よーし! 中で「ぴゅっ」出さないでね
      避妊を 忘れて (*´Д`)ハァハァハァ〜

      なんかいいキモチ 挿せばいいカンジ
      競争だ! いち早くバイブ入れよ
      そうじゃないんだよ そこはアナルだよ!?
      恋人はコケシさん
      さあ挿入しましょうか オナニーだよん
350名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 23:05:39 ID:gFo9WOCa
>>349
そのスイッチ自重www
351名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 23:32:06 ID:4bwgUNbh
おまwww
そのノリで何か書いてくれよw
352名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 00:32:21 ID:V6oqz53z
2番

( ゚∀゚)<精液口に出して 朝ご飯?
      お口がホワイト あり得るプレイ
      オナホール代わりグッズ

      昨日のオナニーは む〜ん・・・いまひとつ
      も少しぶって 強めにFuck
      ズリネタ増えたよ

      いぇーい! 野外&レイプ風
      泣き声が勝負 強制陰毛カット
      わーい! 大好きなシチュでやるとね
      楽しく潮吹くスイッチ らっぱっぱ〜

      まるで妄想から プレイが生まれるドリーム
      ムチ打ちだ 中田氏だ 燃えて蝋燭
      あららイッちゃった やればイッちゃうね
      アブノーマルなのは妄想でグッド?
      はいそこでイッてますよ ひだまりです



我ながら酷い替え歌だ。原作愛好者さんごめんなさい。
今もあまり反省していない( ゚∀゚)
353名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 23:42:11 ID:Ou6AnLul
しかし歌詞が実に孔明
354名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 00:14:18 ID:1r2lQdVu
そのノリでSSを書くんだ
355名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 03:25:17 ID:OoLg6l/K
保守が必要な過疎スレはここですか?
356名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 20:54:31 ID:J1Jfu8+f
保守どころかageが必要です
357名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 00:20:03 ID:QyIXGqju
吹いたwww
>>349>>352
エッチスケッチワンタッチを思い出した
358345:2008/01/21(月) 22:50:36 ID:RHn6nqGp
未だに書き上がらない遅漏野郎な俺参上

あまりに過疎なのでとりあえずキリのいい所まで置いときます


中篇?SS
「mom, we lov'you our!」

それでは投下ー
359mom, we lov'you our!:2008/01/21(月) 22:58:52 ID:RHn6nqGp
1/

「―――ちょ、ちょっと待ッ! いきなり!?」

「だってぇ…早くしないと人が来ちゃうでしょう?」

時、放課後。
於、第二美術室。

建物の一階という場所柄の所為か、窓から差し込む夕日は部屋全体を隅々まで照らしている。
まるで色水のように、隈無く、隙間無く。
机も椅子も、壁も黒板も、カンバスも石膏像も。
この室内に存在る万物全てを、あらゆる事物を同じ色調に染め上げていく、淡朱の光。

―――綺麗だ、と。

瞬間的に。
本能的に。
私は、そう思った。

彼(か)のミレーやモネも、こんな夕緋の色に心打たれて―――あの種撒く農民を、あの大聖堂を描いたのだろうか。
描きたくて描きたくて、その感動をカンバスにぶつけたくて堪らなくなるくらいに。
この朱と紅と橙のグラデーションは、彼等の心に強く響いたのだろうか―――




―――とまぁ、仮にも美術学校の生徒であれば一応こんな感じのコトを考えはするのだろうけれど。

これから行為に及ばんとする二人にとっては、会った事すら無い偉大な画家の方々や彼等の作品のコトなど二の次なワケで。

…むしろそんな平面な絵画より、まるで水浴でもするように夕の光の中にその肌を晒す目の前のあの子の肢体の方が何倍も綺麗だ、
なんてバカップル意識丸出しな事を考えてしまっている自分がいるワケで―――

でも事実、色眼鏡でも贔屓目でもなく、目の前の彼女は本当に綺麗だった。―――と私は思う。
元が絹のように白い(この時点で自分でも結構に贔屓目だと思わなくもないが)彼女の肌は、夕の朱に何の抵抗もなく染まっている。
ある意味其処に転がっている木の枝や空きビンなんかより、余程彼女の方が静物らしく「風景」に溶け込んでいた。

しかし、それは決して存在感が薄いという意味ではない。むしろ逆だ。
つまり椅子に座っている私に対して、彼女は上半身を屈めて私の顔を覗き込んでいる訳だから―――その、圧倒的と言うか何と言うか、
そういうレベルの存在感が私の眼前に確固として在している訳で。

惜し気もなく見せ付けられる、布一枚で隔てられたそのボリュームをいよいよ正視出来なくなった私は、
自分でもそうだと判るくらいに顔を赤らめながら彼女の肢体から目を逸らす。

「だからって―――あっ」

―――目を逸らした途端に、制服のリボンを解かれる。
しゅるりという音が、やけに大きく、そして艶かしく―――私の耳に、頭に、脳に、はっきりと響いた。

「だからこそ、よ」

そのまま身を乗り出して、ずい、と顔を近付けてくる。それはもう鼻先がコンニチハと握手を交わしそうな距離まで。
360mom, we lov'you our:2008/01/21(月) 23:06:00 ID:RHn6nqGp
その色々な意味で心臓に悪い彼女のアップに怯んでいる間に、気付くと既にワイシャツの一番上のボタンが外れていた。
何という早業。器用にも程がある。
将来は手品師にでもなるんじゃないか――などと下らない考えが浮かぶ。――浮かんだその時にはもう、
彼女の手は次のボタンに掛かっていた。我ながら隙だらけだ。

「―――でも安心して」

ふたつ、みっつ、よっつ。
次々と、手早く、寸分の淀みも無く。
半ば流れ作業的にシャツのボタンを外し終えると、彼女は眼前に晒されたスポーツブラを躊躇無く捲り上げ、
漸く現れた私の乳房に―――

失礼、一部の情報に誤りが御座居ました事を深くお詫び申し上げます。


「手は、一切抜かないから」


ボタンを外し終えると、彼女はそう言った途端に下着――文字通り、下の方の――に右手を突っ込んできた。
マリ○カートも吃驚のショートカット。
何だそりゃ。
反則だルール違反だセオリー通りにやれ。
そんな自分の性格とは最も縁遠い風紀委員的なツッコミが口から飛び出す前に、
私の理性と僅かな知性は瞬時にして、どろりとした薄っぺらい虹色に灰色を混ぜ込んだような色をした彩色豊かな暗幕に
火花のデコレーションをスプレーチョコレートよろしくささやかに刺激的に散らしました店長オススメのメニューでございます、
そんな感じのつまるところよく解らないけど極めて猛烈に、何かが競り上がって来るような感覚に覆い尽くされていった。

「ちょっ!ちょっと、待っ、あ、あっ!」

ささやかな抵抗を試みるも、それすら許さるる事能わず、殆ど言葉にならない。
下着の中に滑り込んだ彼女の手は、先程までの何処か焦らすようなそれとは正反対の動き―――準備運動ナシ、
問答無用の激しい上下運動を開始していた。

「や、ま、っあ、だ、め…あ、だっ、んあっ、あ、ああっ!ん、んんっ!」

言葉による――言い換えれば、上辺だけの――抵抗さえ適わない、
その時点でもう既に、私には為す術がない。何一つない。ビタ一文ない。

何故かと言えば。身体の方はもう、悦んで受け入れてしまっているから。
―――次に来る快感の波紋を、数秒たりとも待ち切れずにいるのが自分でも判るから。

「あぁ、っふぁ、ん、んん!っも、だ…あっあぁああ!」

今の今までゆっくりと、本当にゆっくりと、トロ火にかけられたチョコレートの如く、長い時間をかけて溶かされる感覚、
ジェットコースターの上りのような、徐々に感情が高ぶっていくあの感覚を味わい、酔い、浸りきっていたから―――

「ぅあ、あっ、も、イっ、あ、あぁ!っあ!あ、あ、あっ、あ、んあぁ!」

導火線に点いた火のように。
坂道を走る自転車のように。

一度軌道に乗ってしまったモノは、簡単にはキャンセルが利かず。
後はただずるずると、おちていくだけ。

「ん、ん、んんっ!んぅ、っちゃ、あ、うっ、あ、ぁ、あぁ!イっ、あ、あっ!っあぁああぁあああああぁああ!」

かしこいにんげんしての役目を失った私の口は、
ただ意味を持たぬ母音を切れ切れに吐き出すだけの機械になっていた―――
361mom, we lov'you our!:2008/01/21(月) 23:11:04 ID:RHn6nqGp
1.5/


―――大丈夫?



―――はぁ、っはぁ、は、い、きな、り、つよすぎ、だ、よぉ…



―――ごめんなさい。あんまり気持ち良さそうにしてくれたから、つい一生懸命になっちゃって。



――――――…………



―――すっごく、可愛かったよ?





―――ばか。



362mom, we lov'you our!:2008/01/21(月) 23:16:31 ID:RHn6nqGp
2/


目を開けると、板張りの天井が見えた。

見慣れた光景。
それこそ毎日のように目にするその木目の流れは、数年前から何一つ変わらない。

のそのそと上半身を起こす。
全身の血液が、例外なく重力に従う感覚。

腹部に掛かっていたタオルケットがぱさりと落ちる。
足元に落ちたそれは、淡い朱色。

顔を上げ、窓の外を見る。
斜陽。
眩しくもなく昏くもなく、優しく柔らかい色彩でもって、
しかし手の届く限りの総てを、単一の色調でもって染め上げる、まるい朱日。

まるで色水のように、隈無く、隙間無く。
机も椅子も、
壁も黒板も、
―――カンバスも、石膏像も。



「―――夢か」

かすれた声で、ぽつりと呟く。

言葉にする必要は、特に無いのだけれど。
口に出して言わなければ、夢から醒めないような気がした。

言葉で確認しなければ、
自己に言い聞かせなければ、
このまま、温湯のような思い出に、甘えてしまいそうな気が―――


「……………」

大丈夫。
戻って来られた。

向こう側で未だ名残惜しげに、温湯に半身を委ねている私を無理矢理引っ張り上げるように、ごしごしと瞼をこする。

もう一押しと言わんばかりに、上体を反らして一欠伸。

鳴呼お父様お母様、
私は戻って参りました。

ただいま現実。
ただいまアタシ。

そんな感動の帰郷再会抱擁シーンを、尚も二重三重と畳み掛けるような欠伸で吹き飛ばす。
タオルケットを引っ掴みつつ立ち上がり――かけた所で、ピンポーン、という聞き慣れた電子音が部屋に響き渡った。
363mom, we lov'you our!:2008/01/21(月) 23:20:27 ID:RHn6nqGp
「へいへーい、どちらさんですかー」

抑揚も覇気も愛想も、凡そ感じられない声でドアの向こうの誰かさんに応えかけ、
特に急ぐ風でもなく、ガリガリと頭を掻きながらもう一欠伸、玄関のドアノブに手をかける。
窓の外を見ると、夕闇が押し迫っていた。

こんな時間に、と思うような時間ではまだない。
しかし来客は多い方ではない――と思う、自分では――なので、
こういった中途半端な時間に自分の家を訪れる客の方がむしろ珍しい。
そんな訳で、多少の好奇心と隠し味程度の警戒心を鍋に掻き混ぜよく練り薄く伸ばして固めたような表情でもって、
アタシは玄関のドアを開けた。



「……………あ」

なんとなく、ほんの少し面食らったよう表情。
それはアタシも同じだっただろうと思う。

一応は見慣れている筈のその来客は、しかしこの時間に此処を訪れるような理由が、
家主たる自分でも直ぐには考えつかないような人物であった。
名前は…えーと、確か―――

「あ、あの…こんばんはっ」

そう…思い出した、ゆの。ゆのだ。

「夜分遅くすいません…じゃなくてっ」

アタシが色々と思案している間に、向こうは何時の間にやら相当にテンパっている。
絡まった紐を解こうとして余計にこんがらがらせてしまうという話をディ○ニーか何かで見たような気がするが、
まさにそんな感じだ。小動物っぽいし。
助け舟でも出してやらないといけないかな、などと思っていると、
彼女は後ろ手に隠していた――と言っても、身体の小ささの所為で少しはみ出していたが――何かの薄い透明袋を、
アタシに向かってずい、と突き出して。

「大家さん!」

まるで告白でもするかのような形相で、こんな事を言った。



「花火っ!……やりませんか?」



364358:2008/01/21(月) 23:25:01 ID:RHn6nqGp
今回はここまでです

そんな訳で大家さん話です
まだ一応続きますがえちシーンはもうありませんごめんなさい

エロなきゃ意味ねーよな皆さんも最後まで付き合ってやって下さい

では
365名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 02:40:00 ID:t6zNppmb
>>364
いや、エロ無しのSSが多いスレが今34まで行ってるし、面白ければなんでもおk
366名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 21:54:14 ID:Aw3K9baU
>>365
アニメ化された某4コマ漫画のスレですなw
あそこはスレの流れが比較的速いから最近は行ってないな。

>>364
またーり待っとります。
367名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 22:39:54 ID:t6zNppmb
>>366
原作よりも本編よりもそのスレのSSの方が面白いという罠
368名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 00:23:40 ID:pYVsYsUx
>>364
登場人物の名を伏せるのって難しい罠
GJwktk
369名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 12:30:33 ID:svGovyXR
>>364
GJ! 雰囲気の出し方が秀逸だわ。続きがどうなるのか期待。

>>365
作品数1200のアレかw
あそこはもうエロパロじゃなくて普通のSSスレでいいんじゃないかとか思ってしまう俺。
370名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 16:52:45 ID:GHWyoBSB
>>369
どこのスレ何ですか?
371名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 02:12:52 ID:GcgD//QT
>>370
一応ヒントを出しておくと
ヒント1:原作は4コマ漫画
ヒント2:内容は学園物、舞台は共学だけど男は殆ど出てきません
ヒント3:昨年アニメ化されてオープニングテーマが話題を呼びました
ヒント4:メインキャラは4人で全員ひらがな3文字の名前です、近年は下級生組の出番が増えましたがそっちもかな3文字の人たちです
ヒント5:大ヒント!つい先日PS2用のゲームが発売されました、限定版特典にセーラーふく(ホントに着られる)が……
372名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 02:24:19 ID:/w7d8nGI
>>370
まあ、ガチな4コマ読みなら知らなくてもおかしくはないな
俺もアニメ化するまではアウト・オブ・眼中だったし・・・
373名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 14:21:57 ID:fVD3fBhW
なるほど、ぱにぽにか。
374名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 15:03:01 ID:7gFIsziT
なるほど、ぽてまよか。
375今まで…:2008/01/26(土) 15:14:26 ID:EASDGsMg
ずっとこのスレをROMってた俺だが、SS書きたくなったので、書いてみた。
ケータイからなので読みにくいかもしれないけど、何か感想&指摘くれたらうれしい。


・本編から五年後、舞台は東京。
・えちしーんはもしかするといっこもないかもしれない…
・とりあえず書き終えた1話だけ…反応にもよるが、どれだけ長くなっても最後まで書き上げるつもり。
・勝手にいろいろ設定…

ごめん、初挑戦だからもう頭ん中がぐちゃぐちゃだが…

投下します!!
376375:2008/01/26(土) 15:21:47 ID:EASDGsMg
「えっと…あっ、はい!以上のカットを持ちまして今回の歌舞伎町ドキュメント製作撮影は全て終了です!皆さん、お疲れ様でしたー!!」
「「お疲れ様でしたー!!」」
「そっ、それでは撤収もよろしくお願いします!」
「「うぃーす」」
(…相変わらず、大声出すのは苦手だなぁ)
そんな事を思いながら、私はめーいっぱいの声を出す。
"大きな声は良いテンポとチームワークが生まれる"
と、この会社に入った時、先輩に教えられた。
私はそれにすごく感動して、納得した。
だけどそれまで大声を出す事なんか無いまま生きてきた私はすごく苦労した。
だけど、今は、その頃よりはまだ声が大きくなった。先輩には、「まだ小さい!」って怒られるけれど…


(はぁ…今日もやっと終わったよぉ…)
撤収作業が終わって、私はやっと家路についた。
今日は朝の6時に集合で、終わったのは夜11時。
この仕事をするようになってから、家にいる時間がほんと少なくなった。
ひだまり荘にいた頃は、ひろさんに沙英さんに宮ちゃんの4人で学校に行ったり、お昼や晩ごはんを食べたり、それこそ、ひだまり荘を中心に私の世界は動いてた。
だけど、東京に出てからだんだん家は寝に帰るだけの場所になって、今はまともに帰ってもいない。
やっと見つけた夢を、追う気持ちが今の私を動かしてるから、どんなに辛くても、寂しくても、頑張れるけど…
「東京」は、まだあんまり好きになれないや。

この歌舞伎町の眩いくらいのネオンも、人の声もなんだか辛くて…

"人の心の美しさは、人の手で描ける"

それがやまぶき高校生活3年間で私が学んだ事だったから、この綺麗なようでからっぽな眩しさに私は頭が痛くなって、わずらわしく思うだけだった。

「早く、帰ろう」
明日は久々の休み。ゆっくり寝て、ゆっくりお風呂に入って、散歩もしよう。


ーー夜11時半近くになっても今だ絶える事の無い人ごみの中、私は頭の中を久々の休みの過ごし方でいっぱいにして、新宿駅へ足を進めた。


ーーだけど、この時私はまだ知らない。
これから訪れる突然の再会と痛みが、私の日常を少しずつ動かしていくことを。

377375:2008/01/26(土) 15:24:32 ID:EASDGsMg
↑間違って先に後半部分を投下してしまた…orz

見なかった事にしてください…

それでは、ドゾー!!
378375:2008/01/26(土) 15:29:02 ID:EASDGsMg
ひだまり荘の窓には緑を揺らす風が吹き込む。
夏だったか、春だったか、だけどとても暖かい、穏やかな午後。
ゆのと宮子は風に揺れる緑をベランダから眺めていました。


ーーねぇ、ゆのっち。

ーーどうしたの?宮ちゃん。

ーーあたしたちの未来って一体どんなんだろうね。

ーーう〜ん、分からないけどたぶん私達はいつまでも私達なんだと思うよ?

ーーそっか!そうだよね!あたしたちはいつまでもあたしたちだよね!

ーーそうだよ、きっと。

(そうだよ…宮ちゃん…)

(おーい…おーい…!)


「おぉーいっ!!!」
「えっ、あっ、はい!ごめんなさい!あぁ…びっくりしたぁ…」
ゆめ、だったんだ。
ここ…どこだろう…あぁ…今私、ドキュメント撮影の仕事で歌舞伎町に来てるんだった…
「ゆのちゃーん?仕事中だよー?ってかあんたは本当にどこでも寝るのね。まさかヤクザの事務所が軒並み連ねるテナントビルで、しかも階段の踊り場で…パッと見、抗争に巻き込まれて打たれたのかと思ったわよ」
そうか、ここでお昼を食べて、そのまま寝ちゃったんだな、私。
「えっと…あはは、いやぁ…」
「…誉めてないから。まぁ、怒る気もしないけどね…あぁ、とりあえずこの後歌舞伎町の通りのスチール撮るから。あんたまたケーブル捌いてね、よろしく」
「あっ、はい!わかりました!」


東京スケッチー第1話ー


私は、ゆの。
去年の春に東京の映像の専門学校を卒業して、小さな製作会社に就職した新人ADです。
やまぶき高校を卒業してひだまり荘を出て、東京へ出て来てからもう3年。
今は慣れない体力仕事と雑用に追われながら、先輩達の技術を勉強しています。
「おーい、ゆのちゃーん。次のテープの準備しといて!」
「あっ、はい!」
「こっちもここにビニテかましといてね!」
「わ、わかりました!」
(ええと…あれがこっちでこれがあっちで…うわぁーん!それはどこなんだっけー!!)
「まったくあんたは…落ち着いて仕事しなさい?」
「は、はい…すみません…」
今は、右も左も分からないけど…
いつか、心の中にしか残せないような景色や気持ちを映像にするのが私の夢なんです。
379375:2008/01/26(土) 15:30:44 ID:EASDGsMg
「えっと…あっ、はい!以上のカットを持ちまして今回の歌舞伎町ドキュメント製作撮影は全て終了です!皆さん、お疲れ様でしたー!!」
「「お疲れ様でしたー!!」」
「そっ、それでは撤収もよろしくお願いします!」
「「うぃーす」」
(…相変わらず、大声出すのは苦手だなぁ)
そんな事を思いながら、私はめーいっぱいの声を出す。
"大きな声は良いテンポとチームワークが生まれる"
と、この会社に入った時、先輩に教えられた。
私はそれにすごく感動して、納得した。
だけどそれまで大声を出す事なんか無いまま生きてきた私はすごく苦労した。
だけど、今は、その頃よりはまだ声が大きくなった。先輩には、「まだ小さい!」って怒られるけれど…


(はぁ…今日もやっと終わったよぉ…)
撤収作業が終わって、私はやっと家路についた。
今日は朝の6時に集合で、終わったのは夜11時。
この仕事をするようになってから、家にいる時間がほんと少なくなった。
ひだまり荘にいた頃は、ひろさんに沙英さんに宮ちゃんの4人で学校に行ったり、お昼や晩ごはんを食べたり、それこそ、ひだまり荘を中心に私の世界は動いてた。
だけど、東京に出てからだんだん家は寝に帰るだけの場所になって、今はまともに帰ってもいない。
やっと見つけた夢を、追う気持ちが今の私を動かしてるから、どんなに辛くても、寂しくても、頑張れるけど…
「東京」は、まだあんまり好きになれないや。

この歌舞伎町の眩いくらいのネオンも、人の声もなんだか辛くて…

"人の心の美しさは、人の手で描ける"

それがやまぶき高校生活3年間で私が学んだ事だったから、この綺麗なようでからっぽな眩しさに私は頭が痛くなって、わずらわしく思うだけだった。

「早く、帰ろう」
明日は久々の休み。ゆっくり寝て、ゆっくりお風呂に入って、散歩もしよう。


ーー夜11時半近くになっても今だ絶える事の無い人ごみの中、私は頭の中を久々の休みの過ごし方でいっぱいにして、新宿駅へ足を進めた。


ーーだけど、この時私はまだ知らない。
これから訪れる突然の再会と痛みが、私の日常を少しずつ動かしていくことを。

380名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 08:10:12 ID:mNRX9lQo
書きたくなる気持ちがわかる今日この頃
wktkしてるから頑張ってくれ
381名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 13:36:55 ID:6KfzYJos
ぐっじょ!
この手のアフターものは超好みなんだぜ。期待して待ってる。
382名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 14:01:03 ID:rts09N3q
GJ!!!!
わっふるわっふる
383375:2008/01/27(日) 22:00:03 ID:cnUBJWOz
またまた、やってまいりました。

初心者の俺にGJほんとにうれしいです。今まで見てるだけだったけど、GJとかワッフルってこんなにうれしいんだね。
ほんとありがとう。

期待に応えられるか分からないけど、少しずつ書いて投下していくので良かったら読んでください。

長レススマソ。

それでは今日の分、投下します。
384375:2008/01/27(日) 22:01:02 ID:cnUBJWOz
ーー小さな頃に、ひとりぼっちで見た空の蒼さ。

ーーひだまり荘で、4人で見た空の青さ。

ふたつが混ざって、ぐるぐるになっていく。


(あの空の色がなかなか絵の具じゃ出ないんだよねぇ〜)
(ちょっ、巻き戻して巻き戻して!!)

(まずこの乾燥剤をどうするか…)
(へぃ、ゆのっち!パス!)
(えっ。あっ、うわぁぁー!!)


ーーみんなの声がきこえる。混じり合う空の色に、やさしく吹く風のように。

ーーずっと、ここにいたいな。


でも…


これは"ゆめ"なんだよね。


東京スケッチー第2話ー


打ちっぱなしのコンクリートに囲まれた真っ黒なワンルーム。一つしかない窓から、流れるネオンがすりガラスに溶けて見える。
床に散らばった弁当の空き箱と空のペットボトル。積み上げられた服の山に、置き鏡の周りに乱暴に並べられた机の上の化粧品。
いつの間にか当たり前になったこの景色を大して気に掛けるわけでもなく、下着姿の宮子は洗面所へと無数のゴミを踏み歩きながら足を進めた。


(涙が落ちる音で目が覚めた…か)

ーーきゅっ、きゅっ。
ひねった蛇口から残った雫が落ちる。鏡の中には、やつれた、死人のような顔。
(…へんな顔)
そう思って何日もかけっぱなしのタオルで塞いだ。

「はいは〜い。12時には入るよぉ」
いきなり鳴った着信音は大して好きでもない流行のメロディ。仕事用だからね、"公私混同"はしないんだ。
どうせかけてくるのだって自分の事しか考えてないおじさんか、今みたいに「早く来い」って催促してくるボーイ君の電話。

「いいかげん、ケータイも1台にしちゃった方が良いのかなぁ」
催促の電話を切って、なんとなく口をついて出た言葉。個人用のも持ってるけどほとんど使わない。
だって今のあたしを、みんなが好きになってくれるとも思えないし、逢いたい気持ちも、どこかに忘れちゃった。

(もう、逢えないよ。みんなにも、にぃにぃにも)
385375:2008/01/27(日) 22:05:18 ID:cnUBJWOz
念入りに化粧をして、綺麗な服を着て、精一杯取り繕って玄関に鍵を掛けて、今日もうるさい新宿の街に飛び込んだ。
居酒屋の呼び込みにキャッチのなれなれしい声。横を駆け抜けてく爆音の青い改造車。酔っ払いの群れと、愚痴ばっかり言ってる女子高生。
ここに来た頃は、目的もあったし、気にもならなかった「東京」の音が、目的がなくなって、空っぽになってからはとてもうるさくて体の奥の方が軋むような気持ちになった。
だって、何もかも無くなってまで居るほど、良い街でもないもん。欲しいものはなんだって手に入るけど、あたしはこの街を描きたいとは思わない。
ただ他に生きていける場所が無いだけ。

ーーただ、生きてるだけ。

夜も11時半を回ってるのに人だかりが出来る大きな交差点。信号の向こうにはいつもの歌舞伎町が見える。
やがて信号が青に変わり、くわえていたセブンスターをヒールで踏み潰して、人だかりの中を歩き出す。
遠くからこっち側にやって来る人をぼんやり眺めながら、

(あっ、あの人はまだこっちに来たばっかだなぁ)

なんて慣れない様子で人混みの中をこっちに歩いてくる小さな女の子が目に映った…


ーーゆの、っち…!?


時間が止まる…。
そんな想いが胸に突き刺さった。
人混みの中で立ち尽くすあたしの方へ、ゆのっちは一生懸命歩いてくる。
あの日と同じ。
なんにも変わらないままで。
相変わらず不器用なままで。

夢かもしれない…幻かもしれない…!
ーーいやいや!人違いかも…だってバッテンないし…!
でも…
"ゆのっち"も"ゆの"になったって事なのかな…

突然、胸の奥がきゅーっと搾られて、想いがたくさん飛び出してきて…
人混みの中で立ち尽くした。
足が動かない…それでもこの瞳は、"ゆの"を追う。

…逃げたくなった。でもそれ以上に少しだけ大人になったゆのにあたしを見つけてほしかったのかもしれない。

("逢いたい"が勝つか、"逃げたい"が勝つか。どっちだろうなぁ〜)

心臓が鳴る。
"こわさ"と、"うれしさ"で。

そして…

「…!!み、宮ちゃん!?」

「…ゆのっ…ゆの!!」


新宿のど真ん中で、あたしたちは3年ぶりに出会った。

大嫌いな"東京"で、
久しぶりにほんの少しだけ涙が零れた。
386名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 22:23:42 ID:rts09N3q
2話目もGJ!
続きを期待して待ってます

出来れば最後に○話目終わりってつけてくれると途中割り込み無しでGJできる
387名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 23:48:51 ID:lmG2U8nA
しかし携帯からよく書いたな。GJ
388375:2008/01/28(月) 12:50:28 ID:MM6Zwtu8
今日もやって来ました。

>>386 ご指摘ありがとう。確かに分かりにくかったね…なので今回からは分かりやすくしてみたのでまた感想お願いします。

本当にGJありがとう。

それでは今日の分、投下します。
389375:2008/01/28(月) 12:52:16 ID:MM6Zwtu8
「…宮ちゃん」

「ゆの…」

ーーずっとずっと逢いたかった人が私の目の前にいる。毎日の忙しさの中で忘れられなかった、でも忘れてしまいそうになってた大切な人が。


「…宮ちゃん!」

「…ゆの!」

ーーとうとう出会っちゃった。一番逢いたくて、一番逢いたくなかった、あたしの大切なともだちに。



((こんな"東京"の街で))



東京スケッチー第3話ー
"人魚姫と金のネオン"



「とりあえず、こっち行こうよ。ここじゃ車にひかれちゃうし」
「えっ、あっ、うん!そだね…えへへ」

なんとか、周りの状況が見えるまでには落ち着いた…かな?
あたしはこっちへ向かってくるゆのを連れて、横断歩道の手前まで戻った。

「えっと…久しぶり、だね!逢うのは3年ぶり…宮ちゃん、元気にしてた?」
「うん。相変わらずだよ〜。ゆの、"×"取ったんだね!」
「う、うん、仕事でね?前にカメラのケーブル捌いてて…あれに引っかけて大失敗しちゃって…それ以来外してるんだ…はは…」
「そっかぁ…映像会社だったよね?いや〜あたしはてっきり"ゆのっち"が大人の階段を上って"ゆの"になったんだって思ってたよ〜」
「えっ、大人?………!そっ、そんな事ないってばぁ〜!!」
「わははは、冗談だよ〜。ほんと、"×"が無くなってもゆのはゆのなんだね」
「え〜っ…なんだか素直に喜べないよぉ。あっ、でも宮ちゃんはすっごく変わったね!なんかすごい綺麗になったし、服も…」

「そんな事無いよ」

「えっ…」

私は、何かすごく後悔した。聞いちゃいけない事を、言っちゃいけない事を言った気分。
「そんな事無いよ」って言った宮ちゃんの顔が、心の中に重くのし掛かった。

宮ちゃんなのに、宮ちゃんじゃないような気分。



「あっ、もう12時だ!ごめんゆの!あたしこれから行かなきゃいけないんだ」
「えっ、こんな時間から!?もう電車もあんまり無いよ?」

駅の方を指差した私に、宮ちゃんは笑って…

「えへへ、あたしが行くのはね、あっちなんだよ〜」

背中の向こうの歌舞伎町を指差した。
そして、その手首に巻いた時計の針は深夜0時をちょうど、しらせていた。
390375:2008/01/28(月) 12:54:03 ID:MM6Zwtu8
その後、「また電話するから!」って言ったゆのと別れて、あたしは横断歩道を早足で歩いた。

(電話…か…)

高校を卒業してから離れ離れになってもずっと連絡は取り合っていたけど、あたしが東京に来る少し前からそれも少なくなって…

(最後に声聴いたの、去年ゆのが就職する時だったかな。ひろさんと沙英さん主催のお祝いパーティに誘われて、あたしは断った)

それまで、ちょくちょく来ていたメールや電話さえあたし返事しなかったり、出なかったりしてたし、就職してからはゆのも忙しくなって連絡が無くなった。

(あたしは、怖かったんだよね)



宮子は、逢えた事の嬉しさと同じ分だけ風穴の空いた心の中に吹いてくる北風に体を震わせながら、歌舞伎町を歩いていた。

目的地の"いつもの場所"の周りには、看板を持って声をあげるタキシード姿の男、こっちをちらちら見てくるスーツの男たち…そして、吐き気がするくらいのピンク色したネオンと流行のメロディ。
すべてがごった返していた。

宮子はその中のひとつ、「うめ学園」とかかれた看板の店へ入っていった。


「お〜い!遅いよ〜。12時には来るって言ったじゃん!」
「ごめんごめん。途中でちょっとね〜」
「もぉ〜お客さんも待ってるんだよ?自分が人気者だってそれなりに自覚してよ?」
「わかってるって〜」

入るなりいつものボーイ君にお小言を言われる。でも、それはもうほとんど毎日の事だから。どうだっていいけどね。もう2年くらいこんなんだし。
391375:2008/01/28(月) 12:54:30 ID:MM6Zwtu8
(宮ちゃん…)


頭の中で、ふとさっきのゆのの姿が浮かんだ。
慣れない人混みと、都会の中で、必死に夢を追いながら、まっすぐ歩いてる少女の姿が。




ーーねぇ、ゆのっち。

ーーどうしたの?宮ちゃん。

ーーあたしたちの未来って一体どんなんだろうね。

ーーう〜ん、分からないけどたぶん私達はいつまでも私達なんだと思うよ?

ーーそっか!そうだよね!あたしたちはいつまでもあたしたちだよね!

ーーそうだよ…きっと。




(そうなのかな…ゆの…)

(あたしは変わってしまったよ。もうあの頃のあたしじゃない。ただ、生きてるだけだよ)


ふと思い出して、込み上げそうになった涙を堪えて、誰にも見られないように、人差し指で上まつげを押さえた。

ヒビだらけの仮面を着けたあたしを、「好きだ」なんて言う馬鹿な大人達の好きにさせて、あたしはただ、生きるためのお金をもらう。
ただ、生きていく為だけのお金を。

そんなあたしに流す涙なんて無いし、理由もない。



(ねぇ…ゆのっち?あの頃の"宮子"はもう死んじゃったんだよ。にぃにぃと一緒に。だから今のあたしは誰でもない。人形と同じ)



「んじゃあ、今日もよろしくね!"かおり"ちゃん!」



(だから売るの)



(…お金になるから。)




東京スケッチー第3話ー
"人魚姫と金のネオン"完。
392名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 21:09:47 ID:JZrC+15Z
今日も激しくGJ。
こんなに続きが楽しみになる作品もしばらく出会ってないぐらいだ。
393名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 22:44:08 ID:d2Uc7q9f
同じく激しくGJ
続きが楽しみすぎる
394名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 22:58:52 ID:ZZeMWg8Y
宮子の変化がなんだか寂しい感じがする
しかし続きwktkしてるんだぜ
395375:2008/01/28(月) 23:41:08 ID:MM6Zwtu8
1日に二回も来るとは思わなかった…

結局3話をうpした後、結局休みを丸一日使って4話を書いてしまいました。
こんな事はあんまりないだろうな…

それにしてもGJにwktkほんとにありがとう。

ひだまり荘のみんなが大人になっていくのが寂しいかもしれないですが、見てほしいので書きます。
また長レス、スマソ。

それでは今日の分、投下します!
396375:2008/01/28(月) 23:41:54 ID:MM6Zwtu8
薄暗いピンクの照明に、白いベッドとお風呂があって、マットやら、ローションやら、"気持ちよくなるためだけのもの"が揃って、小さな部屋の扉にはひらがなで"かおり"と書いたホワイトボードが掛けてある。

「東京」に来てからのあたしのもうひとつの居場所。

今日もここへ、あたしを好きにする為に男の人がお金を持ってやってきてはあたしみたいな、空っぽな人間に溜まったものを吐き出す。



「んっ…あっ…ふあっ…!」

あたしの大事なところを擦る欲の固まりが、ローションまみれになりながら下で汗をかいてる。

気持ちいい。虚しい。
苦しい。悲しい。

「かっ、"かおり"ちゃん…!もっもうダメだ…くっ…!」

両手で先をなぞって、気持ちいいところへ指先を動かしていく。

君、誰?
あたしは、誰?

「はぁ…はぁっ!いいよぉ?口に出す?おなかに出す?」

誰だっていいよ…そんなの。

「じゃあ…口に…」

「はいっ、あ〜んっ」

「くっ…ううっ…!」

濃くて苦い…口の中でもぐもぐしながら、唾液を混ぜて飲みやすくして…ごくっ。
喉をならすと、喜ぶんだよね。

ーーはい、いっちょあがりっと。



シャワーの蛇口をひねって、赤と青をちょうどいい温度になるまで指先で確かめたら、仁王立ちになった男の身体を上から下へ流していく。

終わったら肩からタオルを掛けてあげて、あたしはローションまみれになったマットを同じようにシャワーで流していく。

それも終わったら、外へ出て、もう時間だし、後は台本通りの会話をするだけ。

「ねぇ、もうすぐ時間だけど、今日はどうする?」
「えっ、きょ今日は帰るよ…タクシー拾って…」
「え〜そうなのぉ〜?なんだ、さみしいなぁ…」
「ごっ、ごめん…また来るから…ね?」
「約束だからね?」
「うん!」

男は手首にはめた銀色の時計を気にしながら部屋を出ていった。
丑三つ時を過ぎた、午前3時半。
今日3人目の客が、そそくさと出ていった。入ってくる時はあんなにじろじろ見てたあたしの顔を横目でさえ見もしないで。
397375:2008/01/28(月) 23:44:03 ID:MM6Zwtu8
ーーちょうど良いや。今日はなんか気分乗らないし。



ベッドに掛けたバスローブを羽織って、ボーイ君を呼ぶ。

「どしたの〜かおりちゃん?」
「あんね…今日ちょっと調子悪いんだ。だから切り上げていい?」
「あら。珍しいね、大丈夫?…うん、今日はもう足も退いてきてるし上がっていいよ」
「いや〜ごめんね?明日休みだしちょっとゆっくりするわぁ」
「うん。気をつけて?かおりちゃん人気者なんだから1日いないだけで店傾いちゃうし、はは」
「照れるなぁ〜へへへ」
「それじゃ、お疲れ」
「お疲れ様でした〜」

そう言ってボーイ君は部屋の扉を閉めた。


「さて、と…」

いそいそと服を着て、ケータイを確認する。仕事用の方には常連さんから次の来店の日にちが書いてあるメールが2、3件。
だいたい予想通りだからすぐにしまう。

「早く帰ろう…」

そう思って外に出ると、しとしと雨が降ってる。来る時は降ってなかったし、傘はない。
398375:2008/01/28(月) 23:44:32 ID:MM6Zwtu8
「…走って帰るか。」

ヒールを脱いで、人通りも消え、静かに雨の音だけが響く歌舞伎町の中を裸足で走っていく。

雨はいつも見慣れた街灯が今日は淡い円を描いて照らした。

ーー初めて、"綺麗だ"と思った。

そして、大嫌いな「東京」が、眠らない「東京」が、空っぽな「東京」が、泣いてるみたいで、無性に悲しくなっていく。

「あぁ…ダメかも…」

走りながら、込み上げた涙。今日は何度もこらえたから、もう我慢できない…雨も降ってるから…いいよね…

「うっ…ううっ…」


ーーどうしてあたしは泣いているんだろう?

ーーこんな事、無かったのに。

ーー悲しい?辛い?虚しい?


…ううん…。




…逢いたいんだ。




東京スケッチー第4話ー
"Bath-Time Tear's"
399375:2008/01/28(月) 23:45:15 ID:MM6Zwtu8
ーーゆのに、ひろさんに、沙英さんに、智花ちゃん。大家さんと吉野屋先生、校長先生。そして…


ーーにぃにぃ…。


「逢いたい…っ…逢いたいよぉ…」


もうダメだ。ずっとずっと我慢してたのに。我慢できてたのに…みんなの声が頭の中で回る…


(えっ、それは私たちの分もあるの?)

(題して"白を食べつくせ弁当"!)

(校庭にドームがあればいいのに…)
((ドーム?))
(でもドームがあったら体育館の立場は?)

(わ、我々は!スポーツマンシップ"を"のっとり!)

(き、金太郎っ!)

(も〜う!宮ちゃん!それはどおゆうことよぉ!)

(宮子…あんたも行ったら?)


ーーまわる…まわる…まわる…


冷たい雨が降る中で泣きながら走って、思い出したみんなの声が優しくてまた泣いて…面白くてにやにやして…

(忙しいなぁ、あたし…っ!)
400375:2008/01/28(月) 23:46:06 ID:MM6Zwtu8
ずぶ濡れになって、ようやくたどり着いた部屋。重い空気を引きずる扉を開けて、濡れて重くなった服を脱いだ…

「シャワー浴びよう…」

止まらない涙を両手で擦りながら、蛇口をひねって、お湯が出る。

その温かさが冷えきった体にぶつかって、宮子はひだまり荘に差し込む太陽の暖かさを思い出した。

自分の両手で体を抱きしめ、その暖かさのある場所へもう一度帰りたくてつかまえようとしても、無機質な温水はその両手から零れてしまう…。

ーーどんなに帰りたくても、帰れない。

そんな想いだけが宮子を支配してゆく。


(帰りたい…逢いたい…ゆのぉ、ひろさん、沙英さん…先生…にぃにぃ…助けて…助けてよう…)

ーー嗚咽混じりに吐いた弱音。それが今の宮子の精一杯だった…

届かない悲しみを知って、
失う怖さを知って、

疲れきった宮子の小さな声が。

誰かに届くはずもないまま、分厚いコンクリートと零れていく温水シャワーの音にかき消された…




ーー止まらない涙と、小さな声。




ーー「東京」は、いつもすべてぐちゃぐちゃにして無情にも朝を待つ準備を始める。


"夜"に取り残された宮子を…


今日も置き去りにして。



東京スケッチー第4話ー
"Bath-Time Tear's" 完
401名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 23:50:35 ID:d2Uc7q9f
わっふるわっふる
402名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 02:09:41 ID:o5OFe82I
>>395
うおおおおキタキタキター
しかしどこをどうやったらこれだけのストーリーが沸いてくるんだ?

まああまり無理せず書ききってくれ。
このスレ使い尽くしても俺が許す。
403名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 07:14:21 ID:VdsuwFx5
続きが気になるー
ハッピーエンドを期待してるんだがどうなんだろうなあ
404375:2008/01/29(火) 18:33:50 ID:yosXVpJG
今日も、やって来ました。

なんか、頭の中で話が進んでいくのを止められず、結局今日もちょこちょこ合間を縫って書きました。

>>402 なんだろう…SSを書くのが初体験なんだ…だから今まで溜まった妄想が吹き出してるのかも…
書ききるよ…どれだけ時間が掛かっても。ありがとう。

>>403 ハッピーエンドになるのかな?まだ俺自身も分からないんだ…出来たらそうなれば良いと俺も思うけど…

またも長レス、スマソ。

みんなありがとう。

それでは今日の分、投下します!
405375:2008/01/29(火) 18:34:39 ID:yosXVpJG
(そんな事無いよ)

(えっ…)

ーーあの時の顔、なんだったんだろう…宮ちゃんにいったい、この3年間で何があったんだろう…。


宮子との突然の再会の後、終電で帰ってきたワンルームのベッドの上で、ゆのは横になりながら、さっきの宮子の言葉と表情を繰り返し、繰り返し、思い出していた。

カチ、カチと鳴る目覚まし時計ーーやまぶき高校を卒業する時に宮子からもらった贈り物。アラーム音が女の声の断末魔なんて、宮子らしい贈り物だ。

(これがあれば!どんなにうるさい都会でも一発で起きれるよぉ〜)
(えっ、でもこれって…)
(良いから良いから!お姉さんの言う事は聞かないとダメだよ〜ゆのっち?)
(お姉さんって…私たち同い年だよ、宮ちゃん)
(あははは〜ゆのっちは可愛いねぇ)


ーーあの時の宮ちゃんと、今の宮ちゃんは明らかに変わってた。外見も、性格も…。

ーー私は、どうしたらいいんだろう…。





東京スケッチー第5話ー
"太陽"





ひだまり荘に似た外観を持つ小さなアパート。その201号室が今のゆのの居場所。

中の造りもひだまり荘とそっくりで、8畳間1つにキッチン、お風呂、トイレがあり、窓の外にはベランダがある。

しかしひだまり荘のゆのの部屋と決定的に違うのは、今の部屋には物も少なく、殺風景な程白さが際立つ事。


"眠る為だけに帰ってくる場所"


まさしくそんな部屋だった。


そんな部屋のベッドに横たわるゆのは、"ーーごろん。"と寝返りを打った後、窓から差し込む雨の影をぼんやり眺めながら、考えを巡らせていた。

(そうだ…!明日、電話してみよう。いっぱい宮ちゃんとお話ししよう。きっと、宮ちゃんは話してくれるはずだから…)

ようやくたどり着いた自分なりの結論に、とりあえず一安心して、早朝から酷使した体はゆのを眠りの渦の中へと導いていった。


406375:2008/01/29(火) 18:37:53 ID:yosXVpJG
ーー中学卒業したら、山梨の高校に行こうと思ってるんだ〜。美術科がある高校に。

ーーそっか!みぃちゃんは絵が上手だもんね。僕は、応援してるよ。みぃちゃん才能あるし。

ーーそうかなぁ〜わはは。だけどにぃにぃはあたしと離れ離れになって、寂しくないの?

ーー寂しいよ?けど僕らは大丈夫。どんなに離れ離れでも逢えない訳じゃないし、気持ちは変わらない。それにみぃちゃんはやりたい事を一生懸命やってる時が一番かわいいよ。

ーーいや〜てれますなぁ…でもね、にぃにぃ。あたしも同じ気持ちだよ。どんなに離れ離れでもにぃにぃが世界で一番大好き!

…うん。僕も大好きだよ…

…じゃあさ、キスしよう…?



ーー目が覚めると、ひとりだった。

当たり前なんだけど、胸の奥が痛い。

結局、昨日はシャワーを浴びた後も涙は止まらなくて、ベッドの上でも泣いて、最後は泣き疲れていつの間にか眠ってしまった。

窓の向こうで、夕焼けが差している…しばらくボーッと天井を眺めた後、

「…顔洗おっと」

洗面所の鏡に映る宮子は、泣き疲れた真っ赤な瞳と涙を止めようとして擦った目元の赤い跡が痛々しかった。

「すっごい顔だなぁ」

顔を洗った後に見た鏡の中の自分に、宮子は素直に驚いてしまった。


407375:2008/01/29(火) 18:38:29 ID:yosXVpJG
ーーひと息ついて、ベッドの上に腰掛けて宮子は煙草に火を付けようとした…その時…

(ヴーヴー)

聞こえたバイブ音に、宮子は"どうせ常連さんか誰かだろう"と思って仕事用のケータイを手繰りよせたが、

(あれ?鳴ってない…って事は)

まさかと思ってのぞいた個人用のケータイの画面を確認すると…


(着信 ゆのっち)


ーー胸が高鳴って苦しくなった…怖くて一瞬迷ったけど、宮子は通話ボタンを押した。

「…もしもし?ゆの?」
「あっ宮ちゃん!良かった出てくれて…ごめん今大丈夫かな?」
「大丈夫だよ〜突然だったからちょっとびっくりしただけ。どうしたの?」
「う、うん…ちょっとねっ、宮ちゃんと話したいなぁって思ったんだ」
「そうかそうか。お姉さんはうれしいよ。」
「宮ちゃん…私たち同い年だよ?」
「あはは、ゆのは可愛いねぇ」


ーーあれ?今の前にも話した事あるような…

二人が同じような事を考えた。
きっかけは、そんな小さな事…だけどそんな小さなきっかけが、ゆのと宮子の間にあの頃のリズムを取り戻す合図になる。


408375:2008/01/29(火) 18:39:20 ID:yosXVpJG
「ーーでさぁ!ゆのは昼休みにいっそいで宿題作りに帰ったんだよね!」
「あったあった!私が帰ってきた時宮ちゃんが窓から変な事言うから…恥ずかしかったんだよ?」
「そんな事あったかなぁ〜ははは」
「もう宮ちゃんったらぁ…ふふっ」

思い出が今を繋ぎ止める薬になるーー。そして、二人は「東京」に来てから初めて本気で笑えたような気がして…心が暖かくなっていく。

「ゆのは、今の会社どうなの?」
「んーそうだね…学校でいっぱい勉強したし、大丈夫!って思ってたんだけどね…いざ入ったらやっぱり現場ってすごいんだ…頭で考える前に体が動くくらい経験して、技術を磨かないといけないし…毎日大変だよ」
「辞めたい、とは思わないの?」
「…思わないよ。だってやっと見つける事が出来た私の夢だから…辛いけど、叶えたいんだ」
「…やっぱり、ゆのは強いね」
「えっ、そ、そんな事無いよ…私ね、ひだまり荘に居た時ずっと憧れてたんだ。すごくしっかりして大人のひろさんと、自分の目標に確実に進んでいく沙英さん…そして、誰よりも自由で、誰よりも優しい宮ちゃんに」

ーーずきっ…。

「だから私もみんなに近づきたくて、みんなの力になりたくて」

あたしは…強くなんかない…。
嘘つきで、汚くて、もうどうしようもないんだ。

「いやいや、そんな事無…
「…宮ちゃん。宮ちゃんに聞きたい事があるんだ」

ーーえっ…?

「きゅ、急にどしたの!?なんか、ゆのらしくないよ…」

心臓が急に早くなる…。
あたしの傷口にゆのの手が触れそうになったから。
怖い…のかな…

「そんなことない…」

宮ちゃんは…この3年間でどこか変わってしまった…今、ひだまり荘にいた頃みたいに話してやっと解った…笑ってる宮ちゃんが…とても辛そうだから…

…私は、力になりたい…

「ねぇ、宮ちゃん…私ね、東京に来てから辛い事があった時、いっつも宮ちゃんがいつか言ってくれた事を思い出すの」


409375:2008/01/29(火) 19:09:55 ID:yosXVpJG
ーーねぇ、宮ちゃん…"夢"が消されちゃう事ってあるのかな…?

ーー無いと思うよ。

ーーえっ。

ーー"夢"はね、「やーめたっ」て言わない限りずっと、ここにあるんだよ。

ーー"夢"はどこにも逃げないのだっ、きっとゆのっちの"夢"は、どこかで見つけてもらうのをずっと待ってるよ〜。




「その言葉を、思い出したら…っ!どんなに辛くても、苦しくても…っ!頑張れたんだよっ…?だから…だから今度は…ぐすっ…今度は私が宮ちゃんを助けてあげたいっ!」

泣きながら言うゆのの声が、心の奥まで響いて…宮子もいつの間にか涙が零れ落ちていた。
そして、本当の気持ちも声になって、堰をきったように溢れていくーー。

「ゆっ…ゆの…!あたし…あたし…!ずっと、ずっと辛かった…!東京に来てからずっとずっと苦しかったんだよぉ…!!うっ…ううっ…」

小さなきっかけは、閉じた心の鍵を開けて、心から溢れた涙はゆのと宮子を濡らしたーー。

ゆのはただ、あれだけいつも元気で優しくて笑っていた宮子の「辛かった」と言う言葉がすごく苦しくて、宮子の背負った悲しみの深さを思い知った…。

「宮ちゃん…話して?何があったか…話して…」

ーー宮子はもう迷わなかった。
ゆのが精一杯の勇気で差し出したその手を、あたしも精一杯勇気を出して掴もう…。

そう…思えたからだ。


410375:2008/01/29(火) 19:10:24 ID:yosXVpJG
「…わかった。全部話すよ、だから聴いてほしい…ゆのに、全部聴いてほしい…」

「ありがとう…宮ちゃん…全部、全部聴くよ…!」

「えっとさ、ゆのっち?今から時間あるかな?」

「えっ、う、うん!今日はお休みだし、大丈夫だよ!」

「じゃあ、今から新宿駅まで来てくれない?あたしの部屋で、直接、話すよ」

「わ、わかった!んじゃあ今から急いで用意するね!駅に着いたらまた連絡するから!」

「うん!待ってるよ!」


ーー涙を拭って、笑って返事をした。無理した訳じゃなくて、それが一番だと思えた。


電話を置いて、窓の外にはもう夜が近い事を知らせる深い蒼が広がり、"東京"にはまた、きらびやかなネオンが灯り、悲しみを背負う人々を深い闇へ誘うーー。


だけどもう、宮子にはその当たり前に繰り返される景色が怖くなかった。





永遠のように繰り返される"夜"が明けるーー。





ずっとずっとーー探し続けていた"太陽"を、見つけられたのだから。





東京スケッチー第5話ー
"太陽" 完。
411名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 20:30:00 ID:Xm+ZmA+M
基本的な文章作法くらい守ろうよ
守ったところで面白くはならないけど
412名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 21:34:15 ID:Bm+B6AOx
泣けた
413名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 22:35:53 ID:rXis4pcQ
宮子が指すにぃにぃっていたっけ?
414名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 03:08:47 ID:TeQdGfZi
>>413
アニメ版で存在が言及されてる兄貴のことじゃないか?
呼び方とかはオリジナルだと思うけど。

とりあえず、作者にはGJを贈っておく。そして続きに期待。
沙英さんとヒロさんも見たい所だが……この展開だとゆの宮子がメインになりそうだな。
415名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 18:41:44 ID:tTxKC8l1
>>410
GJ続き期待
わっふるわっふる

>>411
さぁ、まずはお手本をうpする作業に戻るんだ
416名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 19:53:12 ID:H9f7tVSj
>>415
行の書き始めは一文字下げるとか
三点リーダは二個繋げて使うとか
! ? の後には空白入れるとか
ーじゃなくて―――使うとか
そういう基本的なことさえ文章に起こさなきゃ理解出来ない?
今まで竜騎士みたいな文章しか読んで来なかった?
ライトノベル作家も、下手すりゃ絵本作家ですら守ってる文章作法だよ?
文章書いてる人間として、最低限のマナーだと思うんだけど
417名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 20:13:30 ID:zdibUZ6e
>>416
ここはプロの場じゃないんだし、
そんなに細かくしなくてもいいんじゃない?
最低限、誤字、脱字さえなければ。

俺は別に粗が気になる文章でもないけどなぁ。
作者氏は気にせず続けてください。
418375:2008/01/30(水) 20:21:48 ID:fLZSt3w3
今日は、投下はないですが来ました。

>>416 すまない…"初めて書いた"と言うのは言い訳だがとにかく夢中になりすぎてて分からなかった…そこを踏まえてこれからのを書いていくよ。本当に助かった、指摘ありがとう。

それとレスを付けてくれた皆さん本当にありがとう。
しばらくはゆの宮子メインになりますが必ず沙英さん、ひろさんも出て来ます。
長い戦いになりそうですが皆さん良かったらお付き合い下さい。

それではまた。
419名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 20:22:41 ID:jEYMF8pp
>>416
言ってる事はもっともだが、>>411の二行目はひたすらに余計だと思うよ。
最低限のマナーをどうこう言うのなら、自分もそれを守った方がいいんじゃないかな。
文章のマナーではなくて、対人関係においてのマナーだけどね。

単に最低限のマナーを守って欲しいというだけなら、コミュニティの雰囲気などに
配慮するというのは最低限のマナーじゃないかと思うし、そのマナーを君が
守れてるかって言うと、ちょっと疑問符がつく。

まあ、そういったマナーを守るに値しない程に作品がどうしようもないと思ったのかもしれないけど、
それならそれで、自分で作品をうpし、そのどうしようもない作品よりもスレを盛り上げればいい。

今の君のやり方だと、ただスレッドの雰囲気が悪くなってしまってそれで終わりだ。
そこら辺をよく考えて欲しいな、というお願い。


>>375
携帯からの投下という事もあるんだろうけど、実際に文章の作法として
いくつか間違ってる所があるし、そういう部分に関してはなるべく作法に
あわせた形を取った方が無難だよ。読んでもらうにしても、自分が読み直すにしても、
結構読みやすくなると思うから。

軽くぐぐったら、そういう作法が載ってるサイトは見つかると思う。
もっともっと頑張ったら、頑張っただけ面白くなるし、読みやすくなると思うよ。
420名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 20:22:46 ID:RbqfFDyy
そもそも、文頭一下げくらいはともかく、
「三点リーダは二個繋げて使うとか
 ! ? の後には空白入れるとか
 ーじゃなくて―――使うとか」
は何所のローカルルールだ?
421名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 20:24:32 ID:jEYMF8pp
よし、リロード忘れたし死ぬか!

orz

>>420
基本的な作法として存在する、まあ"お約束"だね。
必ずしもそうしなくてはならないという決まりは無いけども、
だいたいはその通りにされてる、って感じかな。

422名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 22:29:26 ID:yZ2yzW3Y
個人の意見としてだが、質の高い文学作品を読みたい気持ちは分かる。
でもそれはこういう掲示板に求めるものではないと思う。
読むことが出来ればいっこうに構わないし、脳内保管が基本だと思ってる。

まあ要は作品を書いてくれる人には止めて貰いたくないし、頑張ってほしいって話でした。
423名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 22:47:18 ID:p05qa2Hd
>>416
俺の場合、三点リーダーは…でも・を繋げた・・・でも何ら変わりないと思うんだが。
そこまで厳密にする必要はないかと。

指摘された点を改善して投下する人もいるけど、それで気分を害したのか
考えがまとまってないか判らないが投下されずに未完とかあるし。
424375:2008/01/30(水) 23:11:10 ID:fLZSt3w3
本日2度目、やってまいりました。

>>419 ありがとう。作法一つも知らないまま夢中になりすぎてたみたいだ…orzこれから投下するのはそう言う物もいろいろ参考にして書いてみた。また何かあれば頼むよ。ありがとう。

みんなすごく議論してくれていて、すごく勉強になった。本当にありがとう。
続きを書く事も、投下しなくなる事もけして無いよ。スレ汚しになるだけかもしれないけど、俺の頭の中で生きてる21歳のゆのや宮ちゃんがいる世界をみんなにも知ってほしい。

その為に俺はこれからも書いていきます。少しでも良い文章で。

みんな本当にありがとう。

それでは今日の分、投下します!
425375:2008/01/30(水) 23:11:45 ID:fLZSt3w3
----ゆのは、ただ走った。自分を信じて、深い傷跡に出来た生乾きのかさぶたを剥がす勇気をもった"ともだち"の為に。

----人は、人を傷つける。

だけどその傷口を、ひとりぼっちで背負ったその深い深い傷口を、癒す事が出来るのも"人"だけだから。 それを信じきっているのか、何故自分がこんなに急いでいるのかも判らないまま、ゆのは何の迷いも無く新宿駅へ急いだ。

(早く、早く、早くっ----!)

 人混みをかき分け、電車に飛び乗って、肩で息をしながら、その場所へ急いだ。

----ともだちが待つ、"新宿"へ。



東京スケッチ--第6話--
"ピンクのケロイド"
426375:2008/01/30(水) 23:12:15 ID:fLZSt3w3
週末の新宿----、時間も午後6時半となれば街じゅうが人混みで溢れ返る。
まだ都会に慣れないゆのにとって、普段は苦痛で仕方がないこんな風景も、宮子が待ってる事を考えればどうって事無かった。

「えっと……、この辺で……っと!」

昨日、宮子と出逢った交差点の前でゆのはポケットから携帯を取り出した。

(プルルルルル、プルル……ガチャ!)

「はい〜」
「みっ、宮ちゃん!? 着いたよ……。今、昨日逢った、こ、交差点の前……。」
「速かったねぇ〜、ありがとうっ。それじゃあ今から行くからね、そこで待ってて?」
「うっ、うん! わかった……。」

----急いで来てくれたんだね。ありがとう、ゆの。

「ふう……。」
上がった息を落ち着かせて、ゆのは辺りを見回した。
制服姿の女子高生の群れ、ヘッドホンを付けて、ケータイを見ながら歩く人、何かを見定めるように街を歩くスーツ姿の若い男に、ヒールを鳴らして胸を張って風を切る若い女。

 そしてここにいる、私----。

たくさんの人達がここで、精一杯呼吸をしている。そして"夢"や"希望"と引き換えに"自分"を殺して生きている。みんな目の前しか見えなくて、ここにある"景色"も、"美しさ"も見えなくなってしまうんだ……。
----そう、ゆのは思った。

あんまり好きになれなかった"東京"でも、ここにしか無い"景色"が必ずある。
ここへ来て、初めて出逢った"東京"の"景色"をゆのはゆっくりとその目に映して、宮子を待った。

427375:2008/01/30(水) 23:12:42 ID:fLZSt3w3
「……わっ!!」
突然後ろから肩を叩かれ、思わず驚いたゆのは振り返った先の姿を見て、ほっと肩を撫で下ろした。

「あっ! もう〜宮ちゃんたらぁ……。」
「あははは、ゆの、待たせてごめんね? びっくりした?」
「う、うん……ほんと、すっごくびっくりしたよ〜。」
「ごめんごめん! 悪かったね。それじゃあ、行こうか。」
「……うんっ!」

歩き出した二人は、新宿の街を歌舞伎町とは反対の方へと進んでいく。
 ゆのは宮子の後ろで静かに深呼吸をして、頬を両手の手の平でひとつ、ふたつ叩く。
その姿を宮子に見られ、
「何してんの?」
と聞かれて何故か照れくさくなってしまったのだが、
「な、何でもないよ!」
と、あたふたしながら言葉を返す事しか出来なかった。

----東京の街に、夜の灯が点る。

428375:2008/01/30(水) 23:13:07 ID:fLZSt3w3
10分ほど歩いて、繁華街を少し外れたマンションにたどり着いた二人は、言葉も無いまま階段を登り、宮子の住む部屋の前までやって来た。

「さ、ここだよ〜入って。」
「う、うん。お邪魔します。」

薄暗い部屋の中でゆのは違和感を覚えた。足の踏み場も無い事は、ひだまり荘にいた頃からあった事だから特別に意識はしなかったのだが、この部屋には筆も、キャンバスも、絵の具も、絵を書くものが何一つとして無かったのだ。
少し向こうで部屋の灯りを付けた宮子に、ゆのはその理由を聞こうとしたが、言葉に詰まった。そして言葉が喉の奥から出るより先に宮子が口を開いた----。

「ごめんね〜ゆの。めっちゃくちゃ汚いけど適当に座って? あっ、そうだなんか飲む? 水しかないけど……」
「あっ……、うん、いただきます。」

 ベッドの前に座ったゆのの向こうで、宮子は冷蔵庫から水のペットボトル取り出し、並べた二つのグラスに注いだ。ゆのはその後ろ姿を眺めて、部屋中を見渡した。
 綺麗な服、たくさんの化粧品、煙草の吸殻----。どれもひだまり荘にいた頃の宮子からは想像できないものばかりだった。

「さっすがに東京の水道水は飲めなくってさぁ〜、水なんて買うのもったい無いんだけどねぇ〜。」
「あっ……うん! そうだよね。私なんてご飯炊く時でもミネラルウォーター使っちゃうよ。」
「ほんと、東京って人だらけだし、汚いし……それに……」
「……それに?」
「……辛いなぁって、はは」

そう言って小さく笑いながら、二つのグラスを持った宮子はベッドに腰掛けて、ゆのと並んで座る格好となった。

429375:2008/01/30(水) 23:17:06 ID:fLZSt3w3
「はい、ゆの。」
「ありがとう。」

 ----互いに一口ずつ水を飲んだ後、沈黙が二人を包んだ。ざわつく街の音だけが、耳に届く。そんな"ここにしかない音"をしばらく聞いた後だった……。

「……ゆの。何から話そう?」
 沈黙を破った宮子は、隣にいるゆのの顔を見て、そう言った。
「……何からでも良いよ。宮ちゃんが話したいだけ、全部聴くよ。だから、どれだけ時間が掛かっても良い、話して?」
 ゆのもこちらを向いた宮子に向かって、出来るだけ静かに、だけど街の音に書き消されないように、宮子の目を見て優しく微笑みながら応えた。

「……わかった。ありがとう、ゆの。」


 ----そして宮子は、深呼吸をしてゆっくりと話し始めた。

 ----この3年間に起こったこと、自分がここにいる理由、そして、自分が背負った生乾きの傷痕を。




東京スケッチ--第6話--
"ピンクのケロイド" 完。
430375:2008/01/30(水) 23:19:33 ID:fLZSt3w3
今日の分は終了です。

って、今見たらスペースが半分ぐらい反映されてない…orz

すみません、今回は脳内補完して下さい。
431375:2008/01/30(水) 23:26:41 ID:fLZSt3w3
今日の分は終了です。

って、今見たらスペースが半分ぐらい反映されてない…orz

すみませんが今回は脳内補完して下さい。すみません…orz
432名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 23:46:44 ID:p05qa2Hd
>>431
そんなに萎縮しないでいいからww

宮子主体の話なのに非常に切ないなこの作品は

続きwkwktktk
433名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 00:35:26 ID:J6zCWpon
>>431
今日も乙。この調子だとまだまだ続きそうだな。
まあこの手の話は賛否両論ありそうだが是非続けてくれ。

ちなみに半角スペースをふたつ以上続けても反映されないから注意汁。
434名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 00:44:09 ID:d4E5/3nr
>>416
すまないが基本的な文章うんぬんじゃなくて、コッチに対する突込みなんだ。
 →守ったところで面白くはならないけど
さぁ、お手本をうpする作業に戻るんだ

>>431
今日も乙!
435375:2008/01/31(木) 22:27:31 ID:hW0pzEIL
今日もやってまいりました。

>>433 そうなのか…知らなかった…orz
じゃあ全角スペースにして投下するから今日は多分大丈夫かと。助かった、ありがとう。

まだまだ、続きそうだし賛否両論多そうだけど頑張って書いていくよ。やっぱり宮子には幸せになってほしいからね。

読んでくれるみんなほんとにありがとう。

それでは今日の分、投下します!
436375:2008/01/31(木) 22:28:16 ID:hW0pzEIL
----部屋の中を静寂が広がる。

 ゆのは目の前にいる宮子の声をすべて捕まえようと意識を研ぎ澄ませ、じっと宮子の方を見ていた。
 そして宮子も、そのゆのの表情を見て、ゆっくり呼吸を重ねて声に出した----。

「……ゆのには、好きな人いる?」

 ----あまりに予想外だった宮子の一言にゆのは全身の力が抜けそうになったが、宮子の真剣な表情を見て同じように眼差しを向け、声に出した。

「……ううん、今は……いないよ。」
「そっか……あたしはね、居るんだ。小さな頃からずっとずっと好きな人。すごく優しくて、温かい人。でもその人はね……あたしとは血が繋がったお兄ちゃんだった……」
「えっ……?」
 ずっと知らなかった意外な告白に、ゆのは驚きを隠せずに思わず声が出た。
 宮子はそんなゆのを一瞬見たが、迷わず続ける。

「……小さい時からお兄ちゃんがずっと大好きだった。それは、小学校に入っても、中学に入っても変わらなくて……ううん、もっと好きになっていってた。」
 静かに続ける宮子に、ゆのは驚きを通り越して吸い込まれるように見入っていた----。

「それでね、2年生になって、とうとう言っちゃったんだ……"好き"って。」
 照れて頭を掻いた宮子に、ゆのも思わず胸が高鳴った後、頬が緩んだ。
 ----こんな宮子を、ゆのは見た事が無かったから。

437375:2008/01/31(木) 22:31:39 ID:hW0pzEIL
「そしたらね! にぃにぃ……あっ、兄ちゃんの事ね! にぃにぃも"僕も宮子が大好きだよ"って言ってくれたんだ……びっくりしたよ〜、あたしは諦めるつもりで言ったからさ。へへ。でもめでたくあたし達は恋人同士になった。」
「えっ、でもそれって……」
「いけない事だって知ってたよ?、
でもせっかく両思いになれたのに今まで通り普通の兄妹に戻れるわけ無かったんだ……。
だからあたし達はお父さんとお母さんに見つからないように隠れてキスしたり、抱き合ったりして……ほら! 受験勉強教えてもらってる合間……とかにね、えへへ。」

 ----いつの間にか相づちを打つ事も忘れていたゆのは、初めて聴く事実にただ聞き入っていた……。
 兄妹の間で交わされる愛が禁忌であるという考えはもちろんあった。しかし、宮子の想いはその考えを動かすほど真っ直ぐで、美しいものだと思えた。

「でも、あたしがやまぶき高校に入ってからは、遠距離になったんだけど……それでもお盆やお正月に帰った時は、必ず二人だけの時間を作ってくれた----。
ほんと、今まで生きてきて一番幸せだったよ……。
ひだまり荘には大好きなゆのがいて、ひろさんと沙英さんがいたし、家にはにぃにぃがいたんだから……。」

438375:2008/01/31(木) 22:32:31 ID:hW0pzEIL
そこまで言った後、宮子はひとつ息を吐き、すぐに続けた。

「でも終わりって来ちゃうんだよ……。にぃにぃには離れ離れになって……、もう二度と会えなくなっちゃった。」

 その言葉を聞いたゆのは"ちくっ"と胸を刺すような痛みを覚えて思わず声が出た。

「えっ……ど、どうして……!?」
 ----永遠のような、一瞬が二人の間に流れた……。
 そして宮子はまたひとつ、息を吸って言葉を紡いだ。


「……にぃにぃね……。



……死んじゃったんだ。」




東京スケッチ--第7話--
"私の好きな人"
439375:2008/01/31(木) 22:33:05 ID:hW0pzEIL
----生まれ育った町に広がる桜並木が満開の桃色に咲き誇っていた、春だった。
 宮子はやまぶき高校を卒業し、夢である"世界一周放浪"の資金を貯める為、ひだまり荘を出た後、一旦実家に戻る事になっていた。
 幼い頃に見た風景が残りつつも、新しいマンションがそこかしこに建ってたり、昔ながらの市場が24時間営業のスーパーになってたり、と、宮子が生まれ育ったこの町にも新しい景色が広がりつつあった。

(変わってくんだなぁ〜、こんな町でも。)

 桜が舞い散る中に見えた、"見知らぬ景色"----しかしさしてそれに感傷的になるわけでもなく、宮子はいつの間にか鞄からスケッチブックと鉛筆を取り出し、新しい風景を思うままに描いていった。
 "こんなところで?"と、まばらな通行人誰もが宮子を横目に通り過ぎていく。
 しかしそれを気にも止めずただひたすらに宮子は広がる白のキャンバスの上に鉛筆を走らせていた、その時だった。

440375:2008/01/31(木) 22:42:54 ID:hW0pzEIL
「おーい……、おーい……! みぃちゃーん……!」
 少し鼻にかかった低い声で優しく宮子を呼ぶ、男の人が走ってこちらにやって来る。
 宮子はすぐに気付いて、鉛筆を走らせる手を止め、耳を"ぴくんっ"と踊らせて声のする方へ向いた。

「……ん? あっ、にぃにぃ!」
「……はっ、はぁっ……! みぃちゃん! おかえり!」
 よっぽど急いだのか肩で息をしている"彼"は、久々に逢えた"彼女"にふれたい気持ちが隠しきれず、宮子の頭をポン、ポンッと撫でた。

「……っ、はぁ……みぃちゃん、遅いと思ったら……やっぱりここで絵を描いてたんだね。」
「え〜あはは。やっぱ、分かってたんだね……へへ。ん〜やっぱりここの桜が一番好きー、それに見たことない建物もあるから描いてて楽しいし。」
「ははっ。やっぱり、みぃちゃんは絵を描いてる時が一番楽しそうだね。」
「んーまぁねー。でも、楽しいのはそれだけだからじゃないよ?」
「えっ……じゃあ、い、一体……何?」

 ----大きな瞳を真ん丸に開けて、宮子は背の高い"彼"の瞳を覗き込んで、優しく答えた。

441375:2008/01/31(木) 22:48:13 ID:hW0pzEIL
「にぃにぃにね、逢えるからだよっ。」

 "ぽんっ"と音を立てて赤面した"彼"を尻目に宮子は"彼"に抱きつき、顔を胸の中に埋めたまま続けた----。

「……ただいま、にぃにぃ。」

「おかえり……、みぃちゃん。」

 ----久々に抱き合った体温と匂いが宮子の喉の奥を通り、桜の花びらが回した両手にかすめる。
 そして、大好きな人に"ただいま"を言える喜びを宮子は大好きな"にぃにぃ"の中で感じていた……。



 それは、そう……二人で過ごした最期の春の日の事だった。



東京スケッチ--第7話--
"私の好きな人" 完。
442名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 22:49:38 ID:SsSKrEJ3
GJ
続きが気になるぜ
443名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 23:25:53 ID:I3sT4UwP
今日も乙
wktkしてるよ
444名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 08:05:29 ID:hQ+dvzTi
おお…今までうpされた分一気に読んだよ、そして泣いた
GJ!続き期待してる!
445375:2008/02/03(日) 01:28:42 ID:XvAbdJW6
さて、やってまいりました。

やっと、宮子の回想に入りましたがどのくらい続くんだろう…と不安になりながらも8話を書き上げました。
まだまだ、東京スケッチの世界は続いていきますが、良かったらいつになるか判らない最後まで、皆さんお付き合い下さい。

みんな、GJ本当にありがとう。

それでは今日の分、投下します!
446375:2008/02/03(日) 01:29:12 ID:XvAbdJW6
 ----満開の桜並木の中で再会した二人は、並んで家までの道のりを歩いた。
 宮子は大好きな"彼"の手を引いて、桜並木の中を軽いリズムで歩いていく。

「そう言えばさぁ〜にぃにぃ、もう大学も4回なんだし忙しいんじゃなかったの?」
 はねるリズムのまま宮子は振り返り、ゆっくり確かめるように歩く彼に問いかけた。

「うん。まぁね……だけどせっかく宮ちゃんが帰ってくる日にいてもたってもいられなくて……講義途中で抜け出してきたんだ。はは……。」
 宮子に繋いだ左手を引かれながら、右手で頭をかいて照れくさそうに彼は本音を口にした。
 ----大好きな人が、大好きな声で、照れくさそうに口にした想い……そのすべてが宮子の胸の中を熱くする。

「なんか……照れちゃうね、へへ。ありがとうね、にぃにぃ。」
 右手はしっかりと繋ぎながら、左手で頭をかいて宮子は照れくさそうに言った。

 ----"好き"という気持ちが二人だけの"温もり"になっていく。
 赤くなった頬に花びらひとつかすめて、こそばゆい笑顔を浮かべながら二人、手を繋いで春を歩いた。


447375:2008/02/03(日) 01:29:50 ID:XvAbdJW6
「た〜だいま〜。」
「あら、宮子。えらく遅かったじゃない。何してたのいったい。」
 水仕事で濡れた手を拭きながら宮子を迎え入れたのは母だった。
外見は宮子にそっくりで、自由奔放な宮子と兄の二人を放任しながらもしっかり育ててきた宮子にとって最も尊敬する女性。

「いやぁそこの桜がねぇ、すっごいきれいだったもんでさ〜記録を残してた。」
「あんたまた道の真ん中でふらふら絵を書いてたんでしょ? お兄ちゃんまで連れて……。ほんと、お父さんそっくりなんだから……。まぁ、でもよく帰ってきたわね、おかえり。」
「うんっ。ただいま〜。」

 素っ気ないようで愛のある会話の後、階段を登り、宮子は自室のドアを空けた----。
 産まれた時から育ったそこには、ひだまり荘には無い暖かさがある。
 変わらないその静けさに心の中で"ただいま"を言った後、荷物を置いた宮子は、
「ふぅ……。」
 と、ひとつ息を吐いてベッドに横たわる。春の陽が部屋の中であくびをするように揺れて、宮子はすぐ穏やかな眠気に誘われた。
 しかし夢の中へ意識を運ぼうとしていたその時……。


448375:2008/02/03(日) 01:30:25 ID:XvAbdJW6
 ----コン、コン。
「みぃちゃん、いる?」
 ノックと共に聞こえた声に目を覚まして、呼び掛けに答えた。
「ん? にぃにぃ? いるよ〜、どうぞ〜。」

 ----ガチャッ。
と、ドアがゆっくり開いて、顔を覗かせた彼は照れくさそうに口を開いた。

「あの、さ……、お母さん買い物行ったみたいで……。な、なんだろ……、久々に二人っきりになりたいなぁって……。」
「なんだぁ。ってそんなに照れなくて良いよぉ。とりあえず、入って?」
「う、うん。」

 二人ぼっちになった小さな部屋で、静寂が包み込んだ----。
 辛く重たい沈黙ではなく、優しくまどろんだ静寂。
 言葉が出るより先に、並んでベッドに腰かけた二人は少しずつ、少しずつ、肌がふれ合う距離まで近づきあっていく……。

「つっかまえたぁ!」
「わっ!あぁ…!」
 ----ガバァッ!
と、突然宮子は彼に抱きつき、驚いた彼は力が入らずそのまま宮子に押し倒されるように後ろへ倒れ込んだ。
 しかし、
「びっくりしたぁ……!」
 と、言葉を漏らしながらもその右手はしっかり宮子の髪を撫でていた。
 胸の中に埋もれた宮子はまるで猫のように喉を鳴らしながら喉の奥をくすぐる匂いを思い切り吸い込んで、両手を彼の頬に滑らせながら口を開いた----。

「ねぇ、にぃにぃ……、しよ?」



東京スケッチ--第8話--
"眠れる森へふたりで。"
449375:2008/02/03(日) 01:31:30 ID:XvAbdJW6
 午後の日だまりが、絨毯に揺らいで、静けさは耳鳴りのように宮子と彼を包んでいく----。
 ただベッドの上には二人の布が擦れる音が、
 ----しゅっ、しゅっ。
 と響いて、もつれる二人を艶やかに彩っていた……。

 ----ちゅっ、ちゅっ。

「んっ、んふっ……にぃにぃ……っ、なんか……上手になったね……んっ……。」
「そんなこと……っ!無いよ……。」

 服を脱がせ合いながら、お互いを弄り合う----。
 どちらが主導権を握るわけでもなく、彼は宮子の乳房を弄り、宮子は彼の陰部を手を添わすように撫でる。
 服をすべて脱ぎ合った後、彼は宮子の乳房を下を絡めて吸いながら秘所へと手を伸ばす----。
 濃い目の陰毛に囲まれたそこはもう充分に濡れていて、彼の中指はすぐに奥まで飲み込まれた。
 中指を少し曲げ、指先を粘膜に擦り付けるように出し入れしていく----。彼が知ってる、宮子の弱点。

「あっ、あぁっ……! だ、だめだって……うぅんっ! そこ、そこ弱いんだよぉ……。」
「す、すっごい濡れてきた……。みぃちゃん、"ここ"好きなんだよね?」
「すっ……すきかも……っ。ねっ……ねぇ? もっと……ぐりぐりってして……?」
「う、うん。こ……こうかな?」

450375:2008/02/03(日) 01:31:57 ID:XvAbdJW6
 宮子に言われるがまま彼は中指を縦に横に動かして、秘所の中の粘膜に深く擦り付ける----。

「あぁっ! そうっ! そうっ! うんっ……き、きもちぃ……っ! きもちぃよぉ……。」
 快感が背筋を通って、身体中を支配していく……。
 やがて宮子は頭からつま先まで痺れていく感覚に酔い痴れて絶頂を迎えようとしていた……。

「もっ、もぅだめっ! いくっ! いっちゃうっ! ふぁっ! ふあぁぁっ……!」

 ----びくっ、びくっ。
 と、身体を震わせて絶頂に達した宮子は、力無く彼の上にのし掛かった。

「はぁっ……、はぁっ……。」
「みぃちゃん……、大丈夫?」
 汗をかいた宮子の背中を優しく両手を沿わせ、彼は耳元で静かに言った。

「うん……。ちょっと、力抜けちゃったけどね……。でもっ、もっとしたい……かな? だから……ね?」
 そう言って倒れ込んだ彼の上から離れ、目の前で足を開き、その手で自らの秘所を広げながらうつ向いて恥ずかしそうに言う宮子は続ける----。

「ここに入れて……? にぃにぃ……。」


451375:2008/02/03(日) 01:32:49 ID:XvAbdJW6
 ----少し傾いてきた日差しは部屋に深い蒼とオレンジを運ぶ。
 薄暗い部屋にはベッドが不規則に軋む音だけが、
 ----ぎしっ、ぎしっ。
 と、響いていた。

「……っ、もっとっ! もっとぉ……っ!」
 向かい合って座りながら宮子は彼の上で身体をしならせる----。
 せめぎ合う快感に、二人の絶頂はもうすぐそこまで来ていた。

「……はっ、はぁっ……! みぃちゃん……っ、もう僕……っ!」
「いっ……いいよぉ……! あたしの中に……っ! いっぱい出してっ……!」
「でっ……! でもっ……!」
「いいからっ!あたしと……あたしと一緒に……っ!」
 そう言って宮子はつま先をぎゅっと曲げて力を込める----。
 押し寄せる快感に身体の奥が熱くなって、膣がぎゅぅっと締めつけられて----。

「あぁっ! にぃにぃ! にぃにぃ……っ! すきっ! すきぃぃ……っ!」
「……っ、あっ! みぃちゃんっ! みぃちゃん……っ!」

 ----びくっ、びくっ。

 揃って震わせた身体----、熱を持った精子が、宮子の膣の中で暴れまわる……。

 ----兄から妹へと。


 その後、母が玄関を空ける音に二人は急いで服を着た。

 キスを、ひとつだけして。


452375:2008/02/03(日) 01:33:27 ID:XvAbdJW6
 血の繋がった兄妹には許されない関係----。
 それを承知の上で二人は何度も一線を越えた。

(想う気持ちがあれば、なんだって出来る)

 そんな想いで愛し合って、本気で二人で生きていこうとしていた。


 ----春の夜に満月の光がさして、淡い蒼色に染まった宮子の部屋。
 家族が寝静まった午前2時、宮子はまだ彼の匂いが残るベッドの上で眠れずに、じっと天井を見上げていた。

 ----コン、コン。
 昼間と同じように、部屋のドアを叩く音。ただ夜が深い分、その音は静かに鳴り響いた。
 宮子は一瞬目を見開いたがゆっくりと起き上がり、ドアノブに手をかけた……。

 ----ガチャッ。

「……にぃにぃ?」
「う、うん……。ちょっとさ、眠れなくて。」
「な〜んだ。あたしもだよ……。入って?」
「うん……ありがとう。」

 ひそひそと言葉を交わして、宮子は同じように眠れない彼を部屋に迎え入れた。

453375:2008/02/03(日) 01:34:01 ID:XvAbdJW6
 ----昼間とは違い、並んでベッドに横たわり二人は手を繋いで同じ天井を眺めた。
 夜の淡い光が沈黙を連れて来る----。想いだけでは越えられない深い闇が、目の前に立ち塞がった。

 お互いに掛ける言葉が見つからないまま、ただ繋いだ手は汗ばんでいく……。
 温もりが汗をかいて、滑り落ちてしまいそうになる----。
 それが何故かすごく怖くて、宮子は繋いだ手にぎゅっと----、力を込めた。

「……にぃにぃ……?」
「……ん? どうしたの?」
「……。」
 言葉が出なくて、唾を飲み込んだ。
 どうしてこんなに悲しいのか判らなくて宮子は込み上げる涙を堪えながら……、ようやく言葉を紡いだ。

「……すき……っ。」
「えっ? う、うん…。僕も、すきだよ……。」
「……だいすき……っ。」
 涙は、言葉を吐き出せば吐き出すほど零れてしまう----。
 そしていつの間にか宮子は隣にいる彼を精一杯引き寄せ、胸の中に顔を埋めていた。

454375:2008/02/03(日) 01:35:22 ID:XvAbdJW6
「どっ、どうしたの? なんかあったの? みぃちゃん……。」
「ううん……、なんでもない……。なんでもない……から……、このままでいさせて、にぃにぃ……。」
 突然の宮子の行動に一瞬慌てたが、それでも彼は宮子の髪を撫でながら、ぎゅっと、優しく……力強く、宮子を抱きしめていた。


 ----決して良くない予感と、得体の知れない恐怖が、宮子の胸を包んだ。
 そしてそれが涙になって彼の胸の奥を濡らしながら、夜は更けていった……。

 ----温もりの中で、薄れていく恐怖……それはどこか、儚くて、苦しい温度。
 胸の奥が詰まりそうになって、二人で大きく深呼吸をした後、やがて眠りの森へ落ちていく……。



 やがて来る、破滅の前の静けさの中で……。



東京スケッチ--第8話--
"眠れる森へふたりで。" 完。
455名無しさん@ピンキー:2008/02/04(月) 02:23:29 ID:hKfeTF+U
GJ
続きが気になる終わり方だぜw
456名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 18:12:17 ID:0v43Th1N
確かにこれは気になるなあ
まあまったり書いて下さいな
457名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 23:11:34 ID:4i+HrnfI
未来が分かってるだけに、何だかもの悲しいな。
あぁ、宮ちゃん・・・。
458名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 23:25:53 ID:qovEj+2e
流れを無視してるんだがな最近コミックスを読み返して思ったんだ
銭湯行く話あるだろ
ゆの「沙英さんみたいなお兄さん欲しかったなあ…」
沙英「お兄…?」
沙英の思考『ゆのが妹になるってことは毎日一緒にお風呂入ったり、お兄(姉)ちゃんとか話しかけてきたりー!?』

そして翌月
ゆの(軽く照れつつ)「沙英さん、今月のきらら読みましたよ。今回はきょうだいのお話なんですねー」

ってなったらすごい楽しいなあ
誰か書いてくんないかなあ
459名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 00:46:04 ID:DE2+NpsC
保守あげ
460名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 19:25:40 ID:hv5B2r2S
保っ守
宮ちゃんまだかな〜♪でもじっくりコトコトやってくださいね〜
461名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 11:00:17 ID:qxMkkzrj
保守
462名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:47:46 ID:JVB3LRaz
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
463名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 00:07:04 ID:iAbgHMe9
ここにもマルチってくるんだな
464名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 07:17:41 ID:pPfNG8K3
保守上げ
465名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 06:16:16 ID:N4oR+2RW
保守ゆのっち
466名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 13:38:06 ID:tEqGCGL3
アゲゆのっち
467名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 12:53:10 ID:g3RCO5Me
保守宮子
468名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 13:30:38 ID:V9g1sPbG
なんか保守宮子って名前に見えた
469名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 15:27:20 ID:g3RCO5Me
あら、汗、すいません。
470名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 15:14:31 ID:/YRy4mE2
保守、ひろさん
471名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 03:10:00 ID:jKxeqHBQ
保守沙英さん
472名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 04:36:54 ID:y5F7Fe1r
なんか保守沙英って名前に見えた
473名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 15:26:48 ID:afS6Izxz
ゆの「なんか…人いないね…みやちゃん、ヒロさん、紗英さんみんなどこ行ったのかな…」
474名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 16:55:29 ID:6WNcDq3U
近いうちに投下するから待ってくだちい
475名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 05:50:34 ID:lMAfboRA
>>474
ひだまりスレで待ってます
476名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 12:55:27 ID:rx4YUMwq
ゆの「それまで何してようかな…宮ちゃんは何したい?」
宮子「そうだなぁ〜あっ♪
ゆのっち一言レスしながら遊んでようか?」
477名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 16:08:56 ID:2JIQwXPl
点呼でもとるか
478名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 18:55:49 ID:rx4YUMwq
ヒロ「ゆのさん、宮ちゃんなにしてるの?」
宮子「あ〜♪ヒロさんだぁ」ゆの「うん今ねSS作品投下されるまで何して遊ぼうか宮ちゃんと話してた所、あたしSSとかって書いた事ないし…」
479名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 15:32:22 ID:hnewSDmr
「ひだまり」に1回5円で入り込めるイベント開催中!
ttp://ww52.tiki.ne.jp/~nishikis/news/sinsha.html
480名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 16:28:27 ID:Ylxaq3L9
こちらでは始めて投下させていただきます

・宮子×ゆの(ゆの視点)
・SM要素あり
・9〜10レス?拝借

ではいきます
481宮子×ゆの1:2008/02/23(土) 16:29:54 ID:Ylxaq3L9
「私、宮ちゃんのことが好きなのっ……!」
二人きりの部屋に木霊した、私の少し震えた声。
その言葉を聞いていた宮ちゃんは少し呆けたような顔で私を見ていた。
西日に照らされたひだまり荘。時刻はもう6時半を回ろうとしていて、どの家も晩御飯の準備をしていた。
私は放課後を晩御飯の材料の買い出しにあてた。それ自体は別に珍しいことじゃなかったんだけれど、
今日は少しだけいつも通りの晩御飯の準備、とは違っていた。量はいつもより多め、それもちょっといい材料。
(ね、宮ちゃん? 今日は私の部屋で一緒にご飯食べない?)
今から四十分前。私は宮ちゃんを晩御飯に誘った。これなら宮ちゃんは私の部屋に必ず来てくれると思っていたから。
多分宮ちゃんならそんなことしなくても、来てと言ったら快く来てくれたんだろうケド……。
案の定、宮ちゃんは満面の笑みでOKしてくれて、これで私の買った食材達は無駄にならずに済んだ。
(今日こそは、宮ちゃんにこの気持ちを伝えなきゃ……)
いつもよりいい材料を買ったのも、宮ちゃんを晩御飯に誘ったのも、すべてはこの為。ひとりで食べるのが寂しかったわけじゃない。
いつからから私は宮ちゃんに、友達以上の感情を抱くようになっていた。
最初は確かに戸惑った。毎日のように悩みぬいて、それでも宮ちゃんを見る度に高鳴る胸はどうすることもできなくて。
どうせなら自分を偽らないで、正直に気持ちを告白してしまおうと思ったのは、自分の気持ちに気付いてもう三ヶ月も後のこと。
この日のために何度もイメージトレーニングをした。誰かに愛の告白なんてしたことないし、想像するだけで恥ずかしかった。
今日は朝から緊張が止まらなかった。ひだまり荘のみんなや吉野屋先生に、いつものように接していられたか不安だった。
こうして晩御飯の準備をしているときも、そばに宮ちゃんがいると思うと緊張はピークに達していて、料理の失敗が気になるほどで。
料理の待ち時間の間、私の部屋で二人きりだった私達はベッドに腰掛けて、少しだけ世間話なんかもして、
話も途切れた頃に私は、ここというタイミングで決心して、そして……。
(い、言っちゃった……私、本当に言っちゃったんだ……!)
顔が熱くなるのを感じていた。
宮ちゃんが呆けるの無理はなかった。急な告白。しかも友達から。しかも女の子。しかも料理中。
部屋に少しばかりの沈黙が走って……。
「ゆのっち……私もゆのっちのこと、好きだよー」
宮ちゃんはいつもと同じ快活な笑顔でそう答えてくれた。
にぶちんの私にもわかる。ああ、宮ちゃん、なんか勘違いしてる。好きの意味を履き違えてる。
でも、相手が宮ちゃんである以上そういう反応が先に返るかもしれないっていう予想はもうとっくにしていた。
「ち、違うの! 宮ちゃん!」
「ん? やっぱり私のこと好きじゃないの?」
「そうじゃなっくって、その……友達としての好きとか、そういうことじゃなくて!」
恋愛対象としての『好き』。私はそういうことを伝えたかったし、今日の日のために何度もその決心をしてきた。
ただおかしなもので、ここまで言っておきながら恥ずかしがり屋の虫が急に騒いで、次の言葉が口に出せなかった。
私はただ、宮ちゃんの前で顔を赤く染めたまま、『うー……』と呟いて俯いているだけ。
開け放した窓から入る夕日に照らされているはずの宮ちゃんの顔をまっすぐに見詰めることが出来ない。
それから少しの間があって、先に口を開いたのは宮ちゃんのほうだった。
「……そっか。ゆのっちは私の事が大好きなんだね」
柔らかい響きを含んだ言葉。宮ちゃんの手が私の頭を優しく撫でた。やっと宮ちゃんは私の気持ちを全部理解してくれたみたい。
でもそれは、私がずっと押し殺したままの想いを宮ちゃんが知ってしまったということで……それはとても怖いことで。
私の頭は依然撫でられたまま。触れてくるっていうことは、決して拒絶はしていない。けれど。
482宮子×ゆの2:2008/02/23(土) 16:30:58 ID:Ylxaq3L9
「ごめんね、宮ちゃん。私、本当に宮ちゃんにこんなこと言っていいのかなってずっと悩んでて、いつもタイミング探してて、
 でも私達女の子同士だから、宮ちゃんに気持ちを伝えたら絶対迷惑だってわかってたし、もしかしたら嫌われるかもだし、
 だけど、私もうこのままじゃいられなくて、どうしても伝えたくて、だからご今日宮ちゃんを呼んで、その、こっ、告白……!」
自分で自分が何を言っているのかわからない。顔は俯いたままでも、頭の中は歯車が狂ったようにテンパっている。
「なるほど。じゃあ今日晩御飯に誘ったのは私の気分をよくするためかー?」
「ちっ、違うよ! それは違うの! ただ、宮ちゃんと一緒にご飯が食べたいだけで」
実際はまだ調理の段階で、晩御飯は二人ともすませてなかったりするんだケド。
「うん、わかってるよ。ゆのっちはそんなやましいこと考えないもんね」
宮ちゃんはそう言ってはくれたけれど、実は少しだけ考えていた。意味のない策略だっていうのはどこかわかっていたんだケド……。
「ごめんね、宮ちゃん。宮ちゃんにとっては単なるお友達だと思っていたはずなのに、こんな気持ちの悪い思いさせちゃって……。
 無理に私のことは受け入れなくていいから、今まで通りに戻らなくてもいいから、お願いだから嫌いにならないでくれる……?」
私の声は震えていて、俯いていても半泣き状態でいることはきっと宮ちゃんにバレバレだった。
今まで通りに戻らなくてもいいから、なんて嘘。私はどこか欲張りで、せめて今日私の想いを宮ちゃんが受け入れなくても、
これまでのように私と宮ちゃんと、ヒロさん、沙英さんの四人で、このひだまり荘で、ずっと仲良くしていたかった。
もし宮ちゃんに嫌われたり、避けられたりするようになれば、私はいつでもひだまり荘を出ていくつもりですらあった。
そうでないとここにいる意味なんて、私にはなかったから。でも宮ちゃんは優しいから、きっと嫌ったりはしない。
そういう優しさに甘える事で、私は想いを伝えやすくなった。それでも、やっぱり最悪の事態を考えると怖くて仕方なかったけれど。
「私がゆのっちのことを嫌いに?」
「う、うん」
「うがー!」
私の身体が急に強い力でグッと引き寄せられた。宮ちゃんが私の身体を抱き寄せたからだった。
少し窮屈に思えるくらいの強さで、宮ちゃんの胸に顔を押し付けられている私。何が起こったのかわからない。
ただひとつわかることは、宮ちゃんが私を嫌いになってはいない、ということだった。
だって何されているのはわからなくても、今の私には体温以外の暖かさを感じることができていたから。
「み、宮ちゃん?」
「ゆのっちは私がこんなことでゆのっちのこと嫌いになると思ってたのかー!」
「で、でも……」
「うーん。私、そんなに薄情に見えてたかなあ?」
「そっ、そんなことないよ! 宮ちゃんはすごく人懐っこくて、思いやりがあって、優しくて……」
「お、今度は褒め殺し作戦?」
「ち、違う〜……」
何だろ、このやりとり。あれだけ神経をすり減らして想いを告げた直後の状況だとはとても思えない。
でも、何だかとっても宮ちゃんっぽい反応。それはつまり、私が好きになった人の、その人柄が良く出てる反応。
だからまだ結果は伝えられてないのに、とても安心する。少なくとも、嫌われる事はないとわかってはいたんだし……。
「ごめんね、ゆのっち。ゆのっちの気持ちに、今まで気付いてあげることができなくて」
「う、ううん。宮ちゃんは謝らなくていいよ……でも、宮ちゃんさえ良かったら今までみたいにお友達でいてほしいな……」
「あれ、ゆのっちは『お友達』でいいんだ?」
最初がその言葉の意味が理解できなくて、私は宮ちゃんの胸に顔を押し付けられたまま、ぽかんとしていた。
やがて、私の頭に回されていた宮ちゃんの両手の力が緩んで、私を優しく抱き締めるような形になった。
「でも宮ちゃん、私達、お友達にしかなれないんじゃ……」
「どうして? ゆのっちはお友達以上になりたくて、私に告白してくれたんじゃないの?」
「だ、だって」
「ゆのっちはにぶちんだなー。それともわざとなのかー」
「う……ご、ごめんね」
483宮子×ゆの3:2008/02/23(土) 16:31:50 ID:Ylxaq3L9
ええっと。もしかして。もしかして……?
「私もゆのっちが好きなんだよ。両想いってこと」
「へ……ふぇえええええ!!」
私が思いっきり顔を上げると、ガツンという音を鳴らして、私の頭は宮ちゃんのアゴにクリーンヒットした。
「あぐっ」
「いたっ……って、宮ちゃん、大丈夫!?」
「ゆ、ゆのっち、なかなかやるな……」
宮ちゃんはあごを抑えてふらふらしていた。私達が両想い? 宮ちゃんが私を好き? 友達じゃなくて? あ、それよりもアゴ。
色んな事が急に押し寄せて、またもや私の頭はテンパっていた。それでもまず最初にやるべきことは。
「み、宮ちゃん、ごめん!」
「ゆのっち〜……本当に反省してるなら」
宮ちゃんはそれから、再びいつもの笑顔に戻るとそれを私に向けながら、
「ゆのっちの美味しいご飯、早く食べさせて♪」

******

国産牛のビーフシチューにマッシュポテトとコールスロー、香草をふりかけたトースト。
晩御飯を食べ終えると、宮ちゃんはすぐにベッドに身体を倒した。多分、五人前は食べてるかも。たくさん作っててよかった。
「うー、もう食べられませーん」
「宮ちゃん、いっぱい食べたよね」
「だってゆのっちのシチュー美味しいんだもん。これはオーストラリア牛だな!」
「一応国産なんだケド……」
「こ、国産!? それはオーストラリア牛何匹分なんだ……でも、ゆのっちはいいお嫁さんになれるね」
「お、お嫁さん!?」
いつもなら宮ちゃんのそういう言葉は、笑いとばせるものだったけれど、今日だけは違った。
だってこの食事をするつい数分前に、私達は両想いになったんだから。ということはつまり……。
「……ねえ、宮ちゃん」
「なあに?」
「私達って、やっぱり恋人同士ってことになるのかなあ?」
まだ想いが通じ合って一日だって経ってないんだから、実感が湧かないのも無理はないと思うケド、それでもなんか微妙な感じ。
それに私には、もしかしたらさっきの宮ちゃんの言葉は、冗談かもしれないという思いもあった。
「がおー」
「ひゃっ」
キッチンに立ってお皿を片付けていると、後ろから宮ちゃんが抱き付いてきた。
いつもならただのスキンシップで終わるのに、今は少しばかり状況が違う。私の胸は早鐘のようになっていた。
「ゆのっち、好きだよ」
「宮ちゃん……」
「私とゆのっちは恋人同士、これでOK?」
「……うん」
よかった、やっぱり夢じゃない。そう気付くと、急に喜びが胸に満ち溢れてくる。
こんなこと、ヒロさんや沙英さんが知ったらきっと驚くだろうな。お皿を水に浸しながらそんなことを考えていた。
私から離れた宮ちゃんはベッドにダイビングすると、暇ですと主張するみたいにゴロゴロと転がっていた。
お皿なんてどうでもいい。すぐにでも宮ちゃんのところにいきたい。自分を急かすようにお皿をバシャバシャと洗った。
484宮子×ゆの4:2008/02/23(土) 16:32:53 ID:Ylxaq3L9
「宮ちゃん、お待たせ〜」
「おお、ゆのっち。私の恋人よー」
たしかにそうなんだけど、宮ちゃん直球すぎるよ……私は顔を真っ赤にしながら、ベッドに座る宮ちゃんの横に腰掛けた。
「あはは……なんだか恥ずかしいね」
「ゆのっちは恋人作るの初めて?」
「うん。そういうの、あまり縁がなかったから……宮ちゃんは?」
「えっへん。実は私も初めてなのだ!」
こういうこと考えたら失礼なんだろうけど、宮ちゃんは私とは違う意味でそういうこととは縁が遠そうだった。
「じゃあ初めて同士なんだ……ちょっと嬉しいな」
「ねー。ゆのっちって、私のどこを好きになったの?」
突然の質問に私は戸惑った。されて当たり前の質問なのかもしれないケド……。
「え……えっと、う〜ん、どこかなぁ……」
「私を褒めちぎってくれー」
そうは言われてもいきなりは思いつかないし、たっぷり時間を与えられてもきっと私には答えられない。
気が付けば宮ちゃんの全部に惹かれていたし、態度や言葉や仕草や人柄、ひとつ残らず私にはかけがえがなかったから。
「あのね……宮ちゃんはすごく優しくて、思いやりがあって、元気で、色々できるからすごくて、えと……」
「もー、そんなに褒めるな、ゆのっち!」
さっきは褒めちぎってくれと言ってたくせに、そんなことを言って宮ちゃんは私の頭をがしがしと撫でてきた。
でもきっと、それは私が返答に困っているのを知っていて、してくれたことなんだよね。宮ちゃんは優しいから。
「宮ちゃんは……私のどこを好きになったの?」
これは本当に聞いてみたいところで、こんなに魅力たっぷりの宮ちゃんがどうして私みたいな女の子を好きになったのか、
とても気になるところだった。誰かの恋愛対象になるような自分のセールスポイントは、自分では何一つ見つけられないのに。
「全部、かな?」
「あ、ずるーい!」
私達は笑いあって、それから色んなことを話し合った。昨日までとはちょっと違う二人で。
「ゆのっち」
「なあに?」
「キス、していい?」
宮ちゃんのその言葉が、私を緊張させるどころか逆に冷静にさせて、私はこくっと小さく頷いた。
それから宮ちゃんの柔らかな唇がそっと触れて、私はその心地良さにいつまでも抱かれていたかった。

******

時刻は夜の10時半になった。あと三十分後にはお風呂に入って、明日に備えて寝ないといけない。
「今日、ゆのっちの部屋に泊まってもいーい?」
「うん、いいよ……って、あっ」
そこまで言って、私はまた赤面して俯いた。本日何度目だろ? 
だって、恋人同士がお泊りするってことは……いや、まだ私達はキスだってしてないんだけど……。
宮ちゃんは何も感じてないみたい。私のほうが考えすぎていることが、すごく恥ずかしい。
「今日はゆのっちと一緒に寝れるんだ。すごく嬉しいな」
「私もだよ」
「だってゆのっちのことを考えて、眠れないこともあったからね」
「そ、そうなの? 実は私も……」
485宮子×ゆの5:2008/02/23(土) 16:33:58 ID:Ylxaq3L9
あ、私達今すごくノロケあってるかも……でもそれは仕方なくて、私ときたら寝る前に考える事は毎晩決まって宮ちゃんのこと。
だから宮ちゃんが同じ事を考えてるって知って、とても嬉しかった。やっぱり宮ちゃんも、恋する乙女になっちゃうんだ……。
「好きな人のこと考えると、なかなか寝付けないよねー」
「うん、胸がドキドキして、苦しくなって」
「それでもしも付き合えたらとか、都合のいいこと考えちゃって」
「あるよねー、実は私もそうだったから」
「それで勝手に付き合ったときのこととか想像して」
「あはは、宮ちゃんもそうなんだ」
「たまらずひとりエッチとかしちゃうんだよね」
「わかるよー、私もついつい……つ……い……」
あれ……? 今なにか、すごくショッキングなことを聞いた……っていうか、言っちゃったような……。
宮ちゃんが目の前で、ちょっと悪戯な笑みを浮かべていた。見慣れた顔、何か面白い事を考えたっていう顔。
「ゆのっち、してるんだ?」
「は……し、してないしてないしてない!!」
頭からボンッという音が鳴った……ような気がした。
必死に首を横に振って、宮ちゃんの言葉、そしてさっきの私自身の言葉を否定してみる。
「えー? でも今『わかるよー、私もついつい』って言ったような」
「いっ、言ってないよ! 言ってないもん!」
「いや、確かに聞きましたぞ。ゆのっちも案外、そういうことするんだね」
「宮ちゃん、茶化さないでよ! こんなことやだよ。なんでそういうこと聞くの?」
確かに私は、ここのところ毎晩寝る前には宮ちゃんのことを考えて……ひとりでしていた。
でもそれを誰に一番知られないかといったら、もちろん宮ちゃん本人。でも、今は宮ちゃん自身からそれを追求されている。
恥ずかしかった。穴があったら入りたかった。勢いで自分から口にしてしまったといっても、やっぱり耐えられない。
「なんで? 何も悪い事じゃないじゃん。だって私もゆのっちのこと考えて」
「……み、宮ちゃんも?」
「うん。だから私、嬉しいな。ゆのっちも同じでいてくれて」
宮ちゃんは恥ずかしげなんて一切無いと言わんばかりにあっけらかんとそう答えた。
「で、でも……宮ちゃんはイヤじゃない?」
「だから、イヤじゃないって言ってるじゃん。嬉しいよ〜。……ゆのっちはイヤだった?」
「う、ううん……嬉しい、かも……」
その言葉は自然と出ていた。確かに最初は驚いたし、こういうことは不潔で悪いことだっていつも考えてはいたんだけれど、
でも宮ちゃんに私でそういうことをされて、イヤだっていう気持ちは不思議と全然なかった。むしろ本当に少し嬉しかった。
「じゃあ私達はおあいこだね!」
「う……うんっ!」
こういうことは、恋人同士なら話して当然のことなのかな? それはわからなかったけれど、宮ちゃんとの距離が近付いたような気がした。
486宮子×ゆの6:2008/02/23(土) 16:35:11 ID:Ylxaq3L9
「そんでさー、ゆのっちはー」
「うん」
「どんな風にしてるの?」
また時が止まっちゃった……宮ちゃんはいたって笑顔で、何の悪気も感じさせなかった。
天然でこれを聞いてるんだとしたら、宮ちゃん大物すぎるよ……。
「え、えっ……それは、ナイショだよ」
「えー? いいじゃん。恋人同士なんだから」
「だ、ダメだよぉ。恥ずかしすぎるもん……」
傍らの枕を掴んで、ぎゅっと顔を押し付ける。熱い。体温が、急にぐっと上がったみたい。
ひとりでしていたことがバレただけでもすごく恥ずかしいのに、そんなの、答えられるわけないよ。
「私は知りたい! 他ならぬゆのっちのことだし」
「じゃ、じゃあ、宮ちゃんは答えられるの?」
「もちろん! まず私はローt」
「わ、わわわあっ!! 宮ちゃんストップ!!」
「あれ、聞きたいんじゃないの?」
「うー……言わなきゃ、ダメ?」
「ダメってわけじゃないけど……」
宮ちゃんの手がそっと私の手の上に重なってきた。私の心臓が、ドクンと大きな音を立てる。
とても柔らかくて、とても暖かくて、とても頼りになる、離したくないって思わせるような、そんな温もり。
「私は聞きたいな」
上目遣いで私を覗きこむように、宮ちゃんは懇願してきた。いつもの宮ちゃんから想像できない表情。
私の心が揺れた。宮ちゃんからいつものように明るくお願いされたら、思わず勢いで頷いてしまいそうだけど、
こんな顔でお願いしてくる宮ちゃんも、私の気持ちを動かすには十分すぎて……私は宮ちゃんの手をぎゅっと握った。
「う……わ、私はその」
「ゆのっちは?」
なんだか言いくるめられたような気もするけど……。
「あ、あのね? 夜布団に入ったときに、宮ちゃんのことを思い出してね? その、身体がむずむずして……」
「私のことを思っただけで?」
「ううん。そうじゃなくって、宮ちゃんと、その……」
どうしよう。これを言っちゃったら、宮ちゃんに引かれちゃうかな? でも私は、なぜか言わないといけないような気分になっていた。
「宮ちゃんと抱き締めあったり、キスしたりしてるところを想像して、宮ちゃんの手の温もりとか思い出して……」
「ゆのっちは私と抱き締めあったり、キスしたいんだ?」
「ふぇ……う、うん……」
顔が耳まで熱くなる。たしかにしたくてたまらなかったし、どっちももうすませちゃったけれど……。
「それから、どうするの?」
「それから……足がもじもじして、太ももをすりあわせたりして……」
「太もも?」
487宮子×ゆの7:2008/02/23(土) 16:36:11 ID:Ylxaq3L9
いきなりの感触に、私の身体が大きく跳ねた。宮ちゃんの左手が突然、私の太ももの上に置かれてきたからだった。
宮ちゃんの少し熱い手のひらの温度が、私の太ももにダイレクトに伝わる。でも、触れるか触れないかの微妙な接触で。
「ふぁ……」
「ゆのっちの太ももって、柔らかいんだ。これを擦り合わせてるの?」
「そ、そうだよ……お腹の下のほうがきゅんってなって、それで……」
私の太ももには宮ちゃんの手が置かれたままだった。やっぱり絶妙なタッチで、指先はその上を這っている。
とてもくすぐったかったけど、触っている相手が宮ちゃんだから、全然イヤじゃなかった。むしろ少し心地いいくらいで……。
「それで、ゆのっちはどうするの?」
「それから、上のパジャマのボタンを外して……枕を足の間に挟んで」
「枕を股に挟むの?」
宮ちゃんの視線が一瞬、ベッドの上の枕に向かったような気がして、私は恥ずかしさで失神しそうになった。
「ゆのっち、毎日あの枕使ってたんだよね」
「そ、そうだけど……うう、やっぱり恥ずかしいよぉ……」
「大丈夫だよ、ゆのっち」
私がまた迷い始めていると、私の左手に添えられていた宮ちゃんの右手に、きゅっと優しく力が込められた。
「枕を挟んで、どうするの?」
宮ちゃんは私に耳打ちするように、そう言った。
柔らかい声でそんな言葉を、それも耳元で囁かれてしまったことで、私は宮ちゃんにきちんと答えなくちゃならない気になって。
「枕を挟んで、パジャマの上から、その……だ、大事なところを枕で擦って……」
「大事なところって、あそこ?」
「う、うん……」
「ゆのっちはそうすると、気持ちいいの?」
宮ちゃんはずっと、私の耳元で囁くように喋る。その響きが鼓膜に響く度に、強張りが抜けて体温だけが上がっていく。
「き、気持ちいいっていうか、その、身体がゾクッてして……」
「ゆのっちは昔からそれをしてたの?」
「ちっ、違うよ!」
それだけは決して違う。どんなに頭がぼやけていても、それだけは絶対に否定しないといけなかった。
「宮ちゃんのこと好きになってから、こんなこと、初めてしたの……本当だよ、本当だから」
「そっか、ゆのっちだもんね。ごめんね」
「ううん……いいよ」
今度は私から、宮ちゃんの右手をぎゅっと握った。宮ちゃんはすぐに謝ってくれたし、本当に申し訳無さそうな顔をしていたから。
私は全然怒ってないのに、宮ちゃんにそんな顔をされたら私は自分が悪い事をしたような気分になっちゃう。
「身体がゾクってして、どうなるの?」
「それからね? 続けていくうちに身体が熱くなって、だんだん息が荒くなってきて」
「声が出たり?」
「うん……ずっと宮ちゃんの名前呼んだりして、その、す、好きとか言って……」
「私の名前呼んでるんだ? 嬉しいなー」
「ほんと? 宮ちゃん、嬉しいの?」
「嬉しいよ。ゆのっちのこと、好きだからさ」
胸の中が熱くなった。そんな風に間近で好きなんて言われると、私はもう何も抵抗なんて出来なくなってしまう。
488宮子×ゆの8:2008/02/23(土) 16:37:24 ID:Ylxaq3L9
「それから、どうするの?」
「あと、枕だけじゃガマンできなくなって、手をズボンに入れて……触るの」
「どこを?」
「どこって……あそこ」
「濡れた下着の上から?」
「うん……あっ! ぬ、濡れて……うん、濡れてるの……」
「それから?」
「下着の上からあそこを擦って……そしたら身体中ビリビリして、息もすごく荒くて、枕をぎゅって抱き締めて」
「ガマンできないくらい気持ちいいの? 私のこと考えながらするから?」
「うん、私、宮ちゃんのこと好きだから、宮ちゃんのこと考えながらすると気持ちいいよ……」
気が付くと自分でも驚くくらい饒舌になっていた。宮ちゃんに聞かれていると、どんなに恥ずかしい事も安心して口に出せる。
それだけじゃなくて、宮ちゃんに太ももを触られたり、耳元で囁かれたりすると、恥ずかしいって感じるのも悪い気がしなくて。
「ゆのっちはそれから、どうなるの?」
「あ、頭の中がくらくらして、足がきゅってなって……下着もいっぱい濡れちゃって……宮ちゃんのこと、大好きだから」
「わかってるよ。ゆのっち、やめられなくなっちゃうんだー?」
「うん、やめられないの。でも、頭が真っ白になりそうになったら、急に怖くなってそこでいつも終わっちゃうんだ」
「怖くなって?」
「う、うん。それに、そこでいつも疲れて寝ちゃうから……」
気が付けば私はありのままに喋っていた。そんなに細かく話す必要もなかったはずなのに、宮ちゃんに誘われるままに……。
そんな直前の自分を考えると、やっぱりかなり恥ずかしかったし、自分でもどうかしてると思った。
でも今の胸のドキドキは、苦しいものじゃなかった。宮ちゃんは私の頭をぽんぽんと撫でると、おでこにそっとキスをした。
「ゆのっちって、やっぱり可愛いねー。えっちなゆのっちも好きだぞ〜」
「え、えっちじゃないよっ! えっちじゃないもん……」
「ういやつめー。このこのっ」
「きゃっ! もう、やめてよ宮ちゃん……」
またしても私をぎゅっと抱き寄せる宮ちゃん。こんなに優しくて暖かい抱擁、やめてほしいだなんて本気で思うはずない。
(うう……やっぱり恥ずかしかったケド……宮ちゃんにだったら全部知られても)
そのとき、私は自分の異変に気付いた。ひんやりとした感触が、自分の下半身で感じていた。
「ひゃっ」
気がつくと宮ちゃんを突き放すように、私は身体を引き離していた。当然、ぽかんとする宮ちゃん。
(どどど、どうして……!?)
まさかと思った。ケド、この冷たさは何度も経験してるから私にはわかる。夜中に何度も感じたこの感覚。
(私なんで、濡れてるの……?)
「ゆのっち?」
下着に感じる湿っぽさは、今の話をする前までには感じてなかったものだった。だからこれは、あの話が原因で起きたこと。
(えっちなことしてないのに、なんで? えっちなこと話したから? 宮ちゃんに太もも触られたりしたから?)
だとすれば、私はどこまでいやらしい女の子なんだろう。話をするだけで濡れるだなんて、そんなの聞いたことない。
そうでなくてもこの手の話はあまり聞いたことはなかったんだケド……でも、実際濡れてるってことは、私は興奮したってことで。
「……ゆのっち、どうしたの? やっぱり、イヤだった?」
宮ちゃんが心配そうに訊ねてきた。もしかして、今ので自分が拒絶されたのかと思ったのかも。私は首を横に振った。
489宮子×ゆの9:2008/02/23(土) 16:38:30 ID:Ylxaq3L9
「う、ううん! 違うの……ただ、ちょっと」
「ちょっと?」
本当のことを言うべきなのかな? それでもし引かれちゃったらどうしよう。さっきの話は引かないでいてくれたケド……。
もしかして話をするだけで濡れたっていうのも、そんなに珍しい話じゃないのかも。でもそれを聞く勇気は私になかった。
次の言葉を口にすることができなくて、私は都合の悪い部分を隠すように、太ももを閉じてもじもじと擦り合わせていた。
すると不思議そうにそれを見ていた宮ちゃんの顔が、困惑からいつもの快活な笑顔になった。
「ね、ゆのっちー」
「な、なあに?」
宮ちゃんの顔が近付いて、私はキスをされるのかもと思った。でも宮ちゃんの唇は私の耳元へと近付いて……。
「ゆのっちがひとりでしてるとこ、見たい」
「えっ……」
悪戯な提案がまた、私の前に差し出された。宮ちゃんはやっぱり、悪意ゼロでいたって満面の笑顔。私の答えはもちろん、
「む、無理だよっ! それだけはだめっ!!」
確かに話すところまでは、言いくるめられて何とかできたけれど、実際するのとではまた全然話が変わってくる。
しかも『見たい』って言っている以上は、それは宮ちゃんの目の前。
「えー? ゆのっちのえっちなとこ、見せろー」
「だから、ダメなの! いくらなんでもそれは無理だよ……」
少し頭の中がパニクっていたケド、さすがにもう流されたりなんかしない。気をしっかりもたなくちゃ。
あれの話をしたことは後悔なんてしてないケド、今度はさすがの私も簡単にOKを出したりなんかはしない。
好きな人のお願いはできるだけ聞いてあげたいけど、それとこれとは話が別。
「ゆのっちはどうしても、私に見られたくないの?」
「と、当然だよぉ……」
「本当?」
「えっ?」
「“本当に?” ひとりでしてるところ、本当に、“私に見られたくない?”」
強調するようにそう言われた。本当にって、どういう意味だろう……でも、何かがおかしかった。
宮ちゃんのその言葉を聞いたとき、私の中で確かに大きな迷いみたいなものが生まれたから。
「ゆのっちは、私にえっちなところ、見られるのがイヤ?」
「わ、私……私……」
宮ちゃんは澄みきった目で私を見詰めていた。見透かされるような感じって、こういうことをいうのかな?
それにその目はなんだか、原始的って言うか、強い力を秘めていて、私の心を強引にかき乱してしまいそうな。
『嘘をつけない』だけじゃなくて、『嘘をついたらいけない』って思わせるくらいの強さがあって……。
(もしかして私……)
少しづつ自信や自我っていうものが薄れていこうとしている、それを私は自分でも感じていた。
でもそれは考えたらいけないこと。少しでも考えたらそれに、私はきっと驚くほど簡単に流されてしまうから。
それに、それが自分自身の本心だって思いたくなかった。それでも……。
(宮ちゃんに見られたいのかも……えっちなところ、見てほしいって思ってるのかな……)
そんな考えが頭に浮かぶのを、私は抑えることが出来なかった。どうしても殺したい思いを、少しでも意識してしまうと、
それはただの疑惑から、私の自信がなくなっていくのと一緒にすぐに真実味を帯びていって、ほどなくして確信になる。
「み、宮ちゃん……」
「なあに?」
「私のこと、嫌いになったりしない? 不潔だなって、思ったりしない?」
「しないよ。だって、私からしてってお願いしてるんだし、それに」
「それに?」
490宮子×ゆの10:2008/02/23(土) 16:39:40 ID:Ylxaq3L9
「さっきも言ったけど、ゆのっちがそういうことをしてくれて、私は嬉しいんだー」
もうだめだと思った。宮ちゃんの言葉はやっぱり嬉しくて、宮ちゃんの願望と私の本心が一致しちゃったんだ。
私は頭から倒れ込むように、宮ちゃんの胸元に身体をもたれかけさせた。宮ちゃんの手が私の頭にまわって、優しく撫でる。
「す、少しだけだよ?」
「うん」
言っちゃった。でもここまできたら、私ももう残された選択肢はひとつしかなくて。
私は目を閉じると、おそるおそる右手をスカートの中に忍び込ませた。そのまま慣れた手つきで、その部分の指を触れさせる。
(あ……すごい……)
下着の上から軽く触っただけでも、熱く湿っているのがわかって、しかも今までよりずっと濡れていたから、急に恥ずかしくなる。
本当はもっと不安があってもいいはずなのに、宮ちゃんの肩と胸の間に顔を押しつけていると、自然と緊張なんかはなかった。
ショーツのクロッチの上から、割れ目のラインに添って指で擦ると、いつもよりも強めの刺激が身体に走った。
(指がもう汚れちゃった……)
宮ちゃんにどこまで見られているか気になる。スカートの中に隠れて濡れたショーツや動いている指は見られてないけれど、
たとえ肝心なところは見られていなくても、宮ちゃんの目の前で、しかも宮ちゃんに触れながらしていることは変わらない。
(やだ、声でるかも……でも、恥ずかしいよ……)
それでも動きは止まらなくて、私の指先もどんどん湿り気を増してくる。納まってきていた体温がまた、上昇していく。
「あっ……はあ……」
「ゆのっち、気持ちいい?」
「うん、気持ちいい……」
素直に言葉が出てきた。それは本音で、しかもいつもよりもたしかに気持ちが良い。そこまでは宮ちゃんに口にしないんだケド。
少しづつ息が荒くなってきた。いやらしい声も抑えきれずに漏れていたケド、聞かれても何も感じなくなっていた。
ううん、何も感じなくなったんじゃない。聞かれることでかえって、私の気持ち良さが増しているような気がしていた。
「みゅぅ……宮ちゃ……ん……」
「ゆのっち、可愛いね」
「かわいい……わたしがぁ……?」
「うん。ひとり占めしたい、ずっと」
「して……すっと宮ちゃんの……んっ、宮ちゃんのものに、して……」
私のこめかみにそっと触れる柔らかい感触。宮ちゃんがそっとキスしてくれていた。
慈しむような優しい口付け。愛されているっていうことがそれだけで強く伝わってきて、幸せと快感が入り混じっていく。
「ねえ、ゆのっちってさ」
「なあに……?」
「見られるの、好きでしょ」
「……うん」
「えっちなとこ、見られると感じるんだ?」
「でもぉ……宮ちゃんだけ……宮ちゃんだけなの……」
ついに認めちゃった。しかも、宮ちゃんの目の前で。私は宮ちゃんに見られると、いつもより気持ちよくなるような女の子。
宮ちゃん、ごめんね。私、いやらしい女の子だった。でも、こうしてえっちなことするの、止めることができないんだ。
宮ちゃんは優しいから、こんな私の事、受け入れてくれるよね? こんな私の本当の姿を知ってて、好きでいてくれるんだよね?
「やっぱり……」
拒絶の姿勢を見せるどころか、私の頭を何度も優しく撫でてくれる宮ちゃん。今度は私が、本当の私を受け入れなくちゃ。
「ゆのっち、どこが気持ちいいの?」
「えっ……」
「どこが気持ちいいのー?」
491宮子×ゆの11:2008/02/23(土) 16:40:43 ID:Ylxaq3L9
「……あそこが、あそこが気持ちいいよぉ……」
「もうグショグショ?」
「うん……んっ、いっぱい、濡れてる……」
「私のこと考えると、興奮しちゃうんだよね」
「あっ、ひぁ……宮ちゃん、宮ちゃん……」
「ゆのっち、大好きだよー」
「私も好きっ……ふああ……きゅぅ……」
歯と歯の間を割って吐き出される、私の熱い吐息。熱暴走みたいに上がった体温を外に出そうとしてるみたいだった。
ふと、私の顔がくいっと上げられて、宮ちゃんに唇を塞がれた。私の熱い息は宮ちゃんの口の中に吐き出されていく。
すると、私の口の中に柔らかいものが侵入してきた。宮ちゃんの舌。これ、ディープキスっていうんだっけ……。
「ふっ、ちゅっ……んむぅ……ちゅぶっ……」
宮ちゃんはわざと音を立てるようにキスをしている。きっと、ますます私を恥ずかしがらせようとしているんだ。
でもその思惑は成功していた。お互いの唇から漏れる水音は、私の気持ちをどんどんえっちにしていく。
何分キスしたかわからなかった。その間も私は指を動かし続けていて、ショーツはもうグショグショに濡れきっていた。
宮ちゃんが唇を離すと、今度は私が唇を塞ぐ。私が唇を離すと、宮ちゃんがもう一度塞ぐ。そんなことを繰り返してた。
その度に二人の唇の間に、唾液の糸が伸びてキラキラ輝いていた。いい加減お互いの顎も疲れていたけど、そんなの関係なくて。
今までお互いに相手のことを求めていた分、長い長いキスを続ける。時間の感覚も麻痺してきた頃にようやくお互いから唇が離れた。
「あっ、ああんっ、ひあ……あっ、あっ」
「ねえ、ゆのっち」
「な……に……? みや……ちゃん……」
「ずっと私と一緒にいてくれる?」
「うん……一緒、ずっと、一緒……だよ」
「じゃあ、ずっと私のご飯、作ってくれる?」
「うん……宮ちゃんのご飯、作ってあげる」
「やったね。ゆのっちの料理、すごく美味しいからね」
「本当……? ヒロさんのご飯や、学食のご飯より美味しいの?」
「うん。ゆのっちの愛情がたくさん込められてるからねー。ゆのっちが一番だよ」
「嬉しい、嬉しいよぉ……」 
宮ちゃんの言葉のひとつひとつが、私の快感を強くしていく。固く閉じている私の目には、うっすらと涙が滲んでいた。
頭の中がぐるぐるして、自分が自分でなくなりそう。ただ、宮ちゃんをスキだっていう気持ちだけが残っていくような。
「あっ、み、宮ちゃん……」
「んー? どうしたのー?」
「……」
気持ち良さの中で突然私の頭の中に浮かんだ、宮ちゃんへのお願い。それは口にする前に、胸の内へと消えていった。
『宮ちゃん……触って?』
そんなわがまま、言えるはずがなかった。私の汚い部分を宮ちゃんに触らせるなんて、それを考えただけでも失礼なのに。
付き合っていたらいつかはすることだけど、今の宮ちゃんにそこまで求めるのはまだ早いって、私は勝手に判断した。
でも、やっぱり宮ちゃんを感じていたかったし、それに、いつものあの『怖さ』がもうそこまでやってきていたから。
「ゆのっち?」
「ねえ、宮ちゃん……」
「んー?」
「手、繋いでて……ギュッてしてて……」
492宮子×ゆの12:2008/02/23(土) 16:42:01 ID:Ylxaq3L9
宮ちゃんはにこっと笑うと、私の左手を力強くぎゅっと握ってきた。言葉にできない安心感が湧いてくる。
ただ手を握られてるだけ、それなのに、包み込んで守られているみたい。私にとって宮ちゃんはそういう人だった。
「あっ、みっ、宮ちゃん……もうだめ……」
「ん? イキそうなの?」
「イキそうって……?」
「そっか。ゆのっち、イッたことないんだ」
「もう、終わっていい……?」
「ダメだよ。そのまま続けて」
「……うん」
頭の中がもう何も判断できないくらいにぼやけてきて、身体がガクガク震えてきた。いつもならここで終わってるところだけど、
宮ちゃんに続けてと言われると、続けないわけにはいかなかった。私は言われるがまま。指を動かし続ける。
「あっ、宮ちゃん……気持ちいいよぉ……なんか、おかしくなりそう……」
「いいよ、おかしくなって。私がついてるから」
身体が浮きそうになっている。もう宮ちゃんの言葉も満足に聞き取れないくらい、意識に靄がかかってた。
「あっ、あんっ、宮ちゃ、ひあっ」
「ゆのっち……大好き」
「私も、好きっ、あっ、ひああっ、んんんっ……!」
頭の中が真っ白になって、もう何も考えられなかった。身体が飛びあがりそうなくらい浮かんでしまうような感覚。
頭のてっぺんから足の先まで、ふわふわとしたままで私は宮ちゃんの胸に顔を押しつけたまま、ピクピク身体を跳ねさせていた。
「あはは。ゆのっち、イッちゃったねー」
「ふぇ……?」
宮ちゃんに抱かれてぐったりとしたまま、私は初めての感覚の虜になっていた。全身のどこにも、力を込められない。
すると頭は少しだけ冷静になって、自分のしたことがまざまざと思い出されてくる。宮ちゃんの前で、えっちなことしたんだ……。
「ゆのっち、お疲れ様」
「ふあ……おつかれさまぁ……」
全部終わった私の身体を労る様に、子供をあやすお母さんのように、私を優しく抱きよせて背中をぽんぽんと叩く宮ちゃん。
「すっごく可愛かったよー、えっちな声もたくさん出てたしね」
「も、もう……宮ちゃんってば」
「そんなゆのっちも、私は大好きだけどね」
今日だけでもう何回、私達は好きって言ったんだろう。最初は一回言うだけでも、死ぬほど苦労したっていうのに。
「私も、好きだよ……」
チュッ。
今度は小鳥が啄ばむような優しいキスを交わして、私達は面と向かって笑いあった。さっきまでとは全然違う、ほのぼのな空気。
ずっとご飯を作ってあげる……なんて、すごい約束しちゃった。私はそれ破る気は全然ない。宮ちゃんは大事な人なんだから。
「やっぱりゆのっちって……すごいMなんだね」
私の頭を撫でながら、宮ちゃんは満面の笑みを浮かべてそう言った。頭がぼんやりしたままで、何を言ってるのかわからない。
「私、結構Sだから覚悟するんだぞー」
宮ちゃんの言葉の意味がそのときは理解できなくて、きっと何か嬉しい事を言ってくれているんだとだけ考えていた。
でもそれは、あとですぐわかることになる。それを知らないこの時の私は、今の幸せを胸いっぱいに感じているだけだった。
493名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 16:43:47 ID:Ylxaq3L9
投下は以上です。
読んでくださってありがとうございました。
誤字脱字等ありましたら申し訳ありません。

ゆ の は 宮 子 の 嫁 ということで
ほのぼの甘々SMにしてみました。
ではでは。
494名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 17:23:15 ID:dlg0PXOd
GJ!
じわじわと攻めていくのがエロいですね。

ゆのは宮子の嫁というのは異存なし
495名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 02:46:00 ID:bu9gPJL3
>>493
なんというGJ!
思わずこっちもジワリジワリと読んでしまった。
ゆのが宮子の嫁だということに反対する理由が見あたらなくなってしまった。
496名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 06:12:41 ID:p/k4QYa2
GJ!!いや〜朝から良い
物が見れて良かったッス
紗英「う〜ん次の小説のネタになるね」
497名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 08:45:54 ID:gMf+7sRd
ひだまり荘に2組目の夫婦誕生(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
498名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 11:42:36 ID:tBAvpW5b
みなとらじお 君が主で執事が俺で 02
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2336941

伊藤静「じゃあ、次もwww」
後藤邑子「斬ったほうがいい?www」
伊藤「次は斬る?www」
後藤「どうするww」
伊藤「ペンネーム『心が綺麗な天使』から頂きましったww(フンッwww) 私はこの日本に住むのにはピュアすぎます。どのようにしたら天使のような私がこの今の日本に馴染めるのでしょうか?」
後藤「.........ウザい」
二人「キャッハハハハハwwwww」
伊藤「ちょほんとさあ、大丈夫?www」
後藤「おい天使、おいおい自称天使ww」
伊藤「自分が天使だと思ってること自体がちょっと間違ってんじゃないの?っていうねwww」
後藤「うん。ね。ちょっと軽く(精神病院に)通院してみたほうがいいんじゃないの?www もしくは、今の日本に馴染めるようにちょっと汚れちゃえよwwww」
伊藤「それかもう日本出て行ったらいいんじゃないの?www」
後藤「天使が住める国にwwwwwww なんかエルフの国とかに行ったらいいんじゃないの?wwww」
伊藤「妄想の中とかに(プフッww)行っちゃえばいいんじゃないのwww」
後藤「コワイヨーwwwコワイヨーwwwww」
二人「クックックックwwww」
499名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 14:17:23 ID:gLEaEtHl
もう二人は結婚しちまえよ!
って何回言っただろうwww
ともあれ>>493さんGJです!
500名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 05:57:46 ID:amLL5cAK
保守ゆのっち
501名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 17:03:54 ID:yBdJcUp/
>>481-492を投下したものです
前回感想をくださった方々、ありがとうございました。
投下してよかったと本気で思いました。
新作ができたので投下したいと思います。

・ゆの×宮子(>>481-492の続き)
・ほのぼのSM?(放尿要素あり)
・12レス拝借

前回の作品を読んでないとわからない部分がありますが、申し訳ありません。
ではいきます。
502宮子×ゆのU・1:2008/02/27(水) 17:05:12 ID:yBdJcUp/
「あーん」
宮ちゃんが大きな口を開いて、お箸で運ばれたから揚げを私の手ごと丸飲みした。
お昼のやまぶき高校。学食はいつものようにお腹を空かせた生徒達でいっぱいだった。
私はいつものように宮ちゃん、沙英さん、ヒロさんの四人でテーブルに座って、昼食をとっていたんだけど……。
今日はいつもと少しだけ違っていた。沙英さんの前にはカツ丼、ヒロさんの前にはサンドウィッチ、私の前には小さな弁当箱、
そして宮ちゃんの前には……重箱。しかも四段組。もちろん私達四人で食べるんじゃなくて、宮ちゃんひとり分の量。
「宮ちゃん、おいしい?」
「とっても美味しいよー」
私は野菜の煮物をお箸でつまむと、宮ちゃんの口へと運ぶ。満面の笑みで、それを口にする宮ちゃん。
沙英さんとヒロさんは昼食を食べるのも忘れて、こっちをぽかーんとしている様子で見ていた。
二人のそんな反応に気付いて、私はお箸の動きを止めた。そして、顔を赤くしながら自分の弁当を食べ始める。
「ゆの、それに宮子。これはどういうこと?」
「二人とも、すごく仲良しなのね」
混乱する沙英さんに、ひきつり笑顔のヒロさん。反応は違っても、二人の考えてる事はきっと同じ。
私達の状況になにかただならないものを感じている。二人が一緒にいたことを、私は一瞬忘れてしまっていた。
「いえ、あの、これは……」
「ゆのっちとの約束なんだよねー」
「約束?」
「ゆのっちが私のお弁当、毎日作ってくれるって」
お弁当をぱくぱく食べながら答える宮ちゃん。味わっているのかどうかわからないようなスピードで、重箱の中身が減っていく。
沙英さんが怪訝そうな顔で私達を見ていた。何か気付かれちゃったかな。沙英さん、案外するどい人だし……。
「毎日って……どうしてまた」
「あ、あのっ……宮ちゃんが私の料理、好きだって言ってくれたから」
「それじゃ重箱じゃないと足りないわね」
ヒロさんが微笑みながらそういうと、『そういう事じゃないでしょ』と肘でつつく沙英さん。
「まあそれはいいんだけど……ところで、なんでゆのが作ったお弁当は」
沙英さんが指を指したのは、重箱の一段目、ご飯の部分。一段目を丸々占める白米の上には、桜でんぶで大きなハート。
頭のてっぺんから足の先まで、私の身体が熱くなっていく。しまったという言葉が、頭の中に浮かんだ。
「あっ……! ち、違うんです、これは」
「これじゃあ思いっきり愛妻弁当じゃないの」
「だっ、だから、その、違くて……」
「えー? だって私が好きなの、お弁当だけじゃないし」
弁当箱から顔をあげた宮ちゃんは、口の周りにご飯粒をつけたままにっこり笑っていた。
鈍感な私にもわかる。なんだか、危ない事を口に出しそうな予感。
「どういうこと?」
「私が好きなのはお弁当だけじゃなくて、ゆのっちむぐぐ」
503宮子×ゆのU・2:2008/02/27(水) 17:06:03 ID:yBdJcUp/
私は急いで宮ちゃんの口を両手で塞いだ。むぐむぐと口を動かして、何か訴えようとしていた。
「どうしたの?」
「な、なんでもないんです」
まだ もがもがと何か口に出そうとしていた宮ちゃんに、私は沙英さんやヒロさんに聞こえないようにそっと耳打ちをした。
(だめだよ、宮ちゃん。まだ私達のこと、二人に話すのは……)
(もがもが)
納得したような、でもやっぱりできないような、そんな表情を浮かべる宮ちゃん。
私達は付き合っている。つい一昨日、私から宮ちゃんに想いを告白して恋人になったばかりだった。
もちろん、そのことはまだ沙英さんやヒロさんには言ってなかった。二人のことが信用できないとかじゃなくて、これはデリケートな問題だから。
だって、私達は女の子同士だから。普通の人なら引いてしまって当然なんだけど、沙英さんとヒロさんなら応援してくれると考えていた。
それでも私にはまだ、それをはっきりと二人に告げるには勇気と時間が足りなかった。宮ちゃんはそうでもなさそうだったけど……。
(もうちょっと、もうちょっとしてからね?)
(もがー)
とりあえずは理解してくれたみたい。ばっと手を離すと、宮ちゃんは余程苦しかったのか、大きく息を吐いていた。
それにしても、なんて失敗しちゃったんだろう……お弁当のハートを、二人に見られちゃうなんて。
桜でんぶでハートを作ろうと思ったときは、良い考えだと思いつつもやっぱり少し恥ずかしかった。
なんだかすごくラブラブな恋人っぽい、いや、新婚さんっぽいかも……そう考えるたびに、私の胸はきゅんきゅんと高鳴っていった。
沙英さんとヒロさんに学食に誘われたときには、ハートのことをすっかり忘れていて、しかも重箱を開けたときにも自分で気付かなくて……。
(絶対、二人に変な疑惑もたれちゃったよ〜……)
それは疑惑じゃなくて本当の事なんだけど……だからこそ余計に気が気でならなくて、自分の不注意はイヤになってくる。
「そ、それよりお弁当食べましょう!」
私はなんとかその場をごまかそうとした……つもり。ごまかせてるかな。ごまかせてるよね。二人は微妙な顔をしてるケド……。
「でもこの量だと、大変じゃないの? その……時間とか、お金とか」
「やだなあ、私もちょっと出してますよ〜ちょっとだけどね」
「いえ、ひとり分作るよりは安く済むんです。私の分も一緒に作っちゃいますし、冷蔵庫に保存したり……」
今日のお弁当は、一段目に桜でんぶでハートのご飯、二段目にから揚げとか油もの、三段目に卵焼きと野菜炒め、四段目にサラダ。
私はのお弁当はそれぞれの段からちょっとずつ詰めたものだけど、それでも弁当箱はいっぱいになった。
余った分は保存して、手を加えて晩御飯にしたり、次の日のお弁当にしたりする予定だった。
宮ちゃんはよく食べるけど、その分作りがいがあった。私の気持ちを残さず食べてくれることが、とても嬉しかった。
「ゆのも気をつけたほうがいいよ。宮子、底無しだから」
「私は……好きで作ってるからいいんです」
「むぅ……私だってさすがに遠慮を知っているぞー」
「そう言いながら宮子、もうお弁当完食してるじゃん」
「えっ! うそ!」
宮ちゃんの前に置かれているのは、きっちり四段、お米粒一粒残さないで綺麗にすっからかんになった重箱。
いつの間に……宮ちゃんは両手を合わせて、頭を下げながら『ごちそうさまでした』と呟いた。
「ありがと、ゆのっち。すごく美味しかったよ」
「本当? 今度も頑張るね……あっ」
「んー?」
宮ちゃんの口の周りについたご飯粒を私は指で拾うと、自分の口へと運んだ。宮ちゃんと私は顔を合わせて、にこにこと微笑み合う。
「うらやましいわね、沙英」
そんな私達の姿を見ていたのは、微笑を浮かべるヒロさんと、赤面している沙英さん。私、またやっちゃった……。
504宮子×ゆのU・3:2008/02/27(水) 17:06:56 ID:yBdJcUp/
******

放課後。
私達はそろってベリマートで買い物をすませたばかりで、両手には食材やお菓子の入ったレジ袋がぶら下がっていた。
今日は特売日で、野菜が特に安かった。大手のスーパーに負けない安さが売りのベリマートは、学生の味方でもある。
「お豆腐とネギが安くてよかった〜。今日は具沢山のおみそ汁だよ、宮ちゃん」
「おお……最近寒いからそれはいいね。ゆのっちのおみおつけがいただけるわけですな」
「おみおつけって言い方た、なんだか古いよ?」
「何を言うゆのっち。おみおつけを上手に作れるかどうかで、いいお嫁さんになるかどうかわかるんだよ?」
お嫁さん……その言葉を聞いて、私は少し照れくさくなった。
ベリマートの中で二人で食材を選んでいたとき、なんだか夫婦みたいだ……と思った。こうして二人で食材を持って並んで歩いている事も。
宮ちゃんがどう考えているかどうかはわからなかったけど、結婚とかしたらこういうことがささやかな幸せになったりするのかな。
もしかして宮ちゃん、おみそ汁にはうるさい? だとしたら今日はいつもより、力を入れて作らないといけない。
「上手に作れるようにならないと……」
「ん? なあに?」
「ううん、なんでもないよ」
今日は宮ちゃんと一緒に晩御飯を食べる予定で、食材は気持ち多めに買ってきていた。
予定では今朝保存していた弁当の残りを野菜で炒めて、あとは具沢山のおみそ汁。量も宮ちゃんが喜んでくれるものになるはずで。
私の部屋に到着して、食材を冷蔵庫に入れていく。時刻は五時半を過ぎていて、七時までに晩御飯も完成しそう。
「私が晩御飯作ってる間、宮ちゃんどうする?」
「私? 私は……ちょっと用事があって」
「そうなんだ……どこか行くの?」
「うん。ちょっと会いたい人がいるんだー」
「わかった。じゃあ、まあ後でね」
「はいはーい」
私の部屋を去っていった宮ちゃん。もしかしたら二人で一緒に料理ができるかもと思っていたから、少し寂しかった。
でも私には、宮ちゃんを満足させるようなおみそ汁を作るっていう仕事が残っていた。それをきっちり片付けなくちゃ。
それで宮ちゃんが思ってくれたらいいな、私の事、お嫁さんにしたいって。女の子同士ではあるんだけど……。

******

「ごちそうさまー」
大きな鍋で作ったおみそ汁の半分以上をひとりで食べた宮ちゃんは、満足そうにそう言うと、ごろりと床に寝転んだ。
「宮ちゃん、だめだよ。食べたあとに寝ちゃったら。牛になっちゃうよ?」
「モー、食べられません」
「ね、宮ちゃん……」
「ん?」
「おみそ汁……どうだった?」
恐る恐る聞いてみた。ここまで食べてくれたってことは、美味しくなくはなかったっていうことなんだろうけれど……。
それでも私は聞かずにはいられなかった。宮ちゃんはバッと身体を起こすと、私の目を見て答えた。
505宮子×ゆのU・4:2008/02/27(水) 17:07:53 ID:yBdJcUp/
「すごく美味しかったよ。さすがはゆのっちだよね」
「よかった……」
実はいつもとは少し違う作り方をしていた。おダシは市販のダシの素じゃなくて、いりこを使った本格なもの。
一応何度も味見はしてみたケド、どれくらい美味しく作ったら宮ちゃんを満足させられるだろうって、そんなことばかり考えて。
「あ、あのね」
「なにー?」
「毎日飲んでもいいかなって思った?」
「みそ汁?」
「うん……」
私の身体が抱き寄せられた。というよりは、宮ちゃんが強引に私の首を引っ張って、自分の胸元に押しつけていた。
「当たり前じゃん。ゆのっちの愛情がたっぷり入ったおみそ汁なんだよ? 今までで一番美味しいみそ汁だったよ」
「……ありがとう、宮ちゃん」
「お礼を言うのは私のほうだよ。ありがとね、ゆのっち」
本当によかった。宮ちゃんがどんな意味をもってそんなことを言ってくれたのかはわからないケド、十分過ぎるほど嬉しかった。
お嫁さんがどうだとか、そんなことを考えておみそ汁を作ってたんだってわかったら、宮ちゃんはどんな顔をするんだろう。
でも、それは宮ちゃんのことを考えながら作ったってことだから、やっぱり込められた愛情の多さに関しては胸を張っていた。
「じゃあ、お皿片付けちゃうね」
「あ、ちょっと待って!」
私が立ちあがろうとしたのを、宮ちゃんが制した。代わりに宮ちゃんが立ちあがって、食べ終えた皿を手に取った。
「私がするから、ゆのっちは座ってて」
「え、うん……あ、じゃあ私がお皿洗うよ」
「ああー! それもいいから! 私がやるから。ゆのっちは何もしないでねー」
「そ、そう……? じゃあ、お願いしちゃうね」
「ほいほーい」
お皿をかちゃかちゃと片付けていく宮ちゃん。ご飯のお礼なのかな? あんまり気にしなくてもいいのに。
とは言っても手持ち無沙汰。宮ちゃんはお皿を洗っているから話相手もいないし、テレビは面白い番組をやっていない。
(夜だけど……お風呂でも洗っちゃおうかな)
きっと今日は宮ちゃんの入っていくだろうし、ここは綺麗にしておくのもいいかもしれなかった。
「宮ちゃーん」
「なーに?」
「私、お風呂洗ってるね」
「ゆのっち、ストーップ!」
浴室に向かおうとした私の前に駆け出して立ち塞がる宮ちゃん。両手には洗剤の泡がついていた。
「それは私があとでやるから! ゆのっちは座っててね」
「えっ……でも、そこまでさせちゃ悪いよ」
「ゆのっちは何も気にしなくていいんだよー」
「でも、なにもやることなくて……」
「本でも読んで休んでてよ。ゆのっちもお疲れだろうし」
「別に疲れてないよぅ……」
宮ちゃんに背中を押されて、私はベッドの上に腰掛けた。キッチンに戻ってもう一度お皿を洗い始める宮ちゃん。
テレビは消しているから、蛇口から流れる水の音だけが響く私の部屋。その静けさが、一層私を孤独にさせる。
506宮子×ゆのU・5:2008/02/27(水) 17:09:24 ID:yBdJcUp/
(今日の宮ちゃんどうしたんだろう……お礼のつもりなら、そこまでする必要無いのに)
本当にお礼のつもりでやっているんだとしたら、その気持ちはすごく嬉しかったはずなのに、私は少しだけ悲しかった。
私は自分が宮ちゃんに食べてもらいたくて料理をつくったわけだし、食べてくれるだけで、できれば美味しいって言ってくれるだけで、
それだけで十分過ぎるほど、心からそうしてよかったって思えるのに、そこにお礼をするとかそういった遠慮を挟んでほしくなかった。
宮ちゃんが優しいから、そういうことをしちゃうんだろうケド、私はどうしてもそんな思いやりを受けとめることができない。
それに、なにか不自然な感じがする。宮ちゃんがそういうことをするっていうことに、なにか引っかかりを感じていた。
(なんだろう、この感じ。宮ちゃんが宮ちゃんじゃないような……)
私の中の正体不明の不安は、宮ちゃんとの間に距離を作ってしまうように思えた。たぶん気のせいなのかもしれないケド……。
(……お部屋の掃除でもしようかな)
私は立ちあがって、押入れにしまってある小さいほうきを取り出そうとした。
同じタイミングで、お皿を洗い終えた宮ちゃんが戻ってきた。もしかして、まずいかも。
「ゆのっち、何してんの?」
「……お掃除、しようかなって」
押入れに顔を突っ込んだまま答えた私。すると宮ちゃんが後ろから私に抱きついて、押入れから引きずり出した。
「もー、そういうのは私がやるってば」
「でもぉ……料理のお礼なんかでそこまでさせられないよぉ……」
「私がしたいからいいんだよ。ゆのっちは今日は休んでるだけでいいの」
「でも宮ちゃん……」
宮ちゃんは私をベッドに降ろすと、押入れに顔を突っ込んで、ほうきとちりとりを取り出した。
私は宮ちゃんにばれないように、近くに積まれてある洗濯物に手を伸ばす。でも、宮ちゃんの眼光は鋭くって……。
「なあに? 洗濯物たたむの? じゃあ私が……」
「でっ、でも! これ、下着とかあるよ?」
「女の子同士だし、気にしなくてもいいよ。それよりゆのっちは」
「もう、宮ちゃん!」
私は駆けよって、宮ちゃんの背中に抱きついた。
「……ゆのっち?」
「お願いだから、もうそんな風に無理にお礼なんてしないで」
私の言葉に、宮ちゃんの表情が露骨に曇った。でもすぐに笑顔に戻って……。
「大丈夫だよ、ゆのっち。私は無理なんかしてないぞー」
「でも、イヤなの」
宮ちゃんに抱きつく手に、ぎゅっと力が込められる。宮ちゃんは苦しくないかな。でも、止められなかった。
「ごめんね、宮ちゃん……でもなんかイヤなの。宮ちゃんは優しいからそこまでしえくれるんだって、頭ではわかってるんだけど、
 今日のこんな優しさは、ちょっとイヤなの。なんだか宮ちゃんが宮ちゃんじゃないようで、きちんと説明はできないんだけど……。
 宮ちゃんがそういうことをするたびに、なんか寂しくなっちゃうから……宮ちゃんの思いやりをないがしろにしちゃうのに」
私がそうまくしたてると、宮ちゃんは何かを考えるように難しい顔で下を向いていた。
「ゆのっちには、迷惑だった?」
「迷惑なんかじゃないよ。宮ちゃんの気持ちはすごく嬉しい。でも宮ちゃんには普段通りにしてほしいよ。お礼とか、そんなのはいいから」
心からの本音だった。わけのわからない寂しさは、こんな短い時間で募りに募って爆発しちゃっていた。
今日の宮ちゃんが宮ちゃんじゃないように思えるのかはわからないままだし、これじゃ宮ちゃんがお礼を考えない人だと思われているようになる。
でも、うまい言いまわしを考えられるほど私は利口でもないし、今はそんな心の余裕はなかった。
507宮子×ゆのU・6:2008/02/27(水) 17:10:18 ID:yBdJcUp/
「宮ちゃん……」
「……わかった。ごめんね、ゆのっち。不安にさせちゃって」
「うん……こっちもごめんね」
よかった。これでようやく、宮ちゃんがいつもの宮ちゃんに戻ってくれる。
心の中に、熱いものが込み上げてくる。でも宮ちゃんにうっとおしいと思われていないかな。
「一緒にお風呂洗っていい?」
「うん……ついでに一緒にお風呂、はいろうか」
「……うん!」

******

二人でお風呂を洗うと、やっぱり思っていたよりも早く終わった。やっぱり誰かが無理にやるより、このほうがずっと楽しいよ。
私達はタオルと着替えを用意すると、湯気が立ち込める浴室に二人で入った。
「私、一番風呂!」
「私は頭を洗わなきゃ……」
綺麗になったばかりの湯船に飛び込んだ宮ちゃん。浴室は狭いのに。身体を動かした後だから、その心地良さは格別だよね。
「あー、やっぱりお風呂はいいね」
「二人で一生懸命洗ったあとだしね」
手のひらにシャンプーを押し出す。このシャンプーはココナッツの成分が入っていて、良い香りがして私のお気に入りだった。
ココナッツといえば南国。なんだかそういうのは、イメージ的に宮ちゃんに合っているような気がする。
「ゆのっち、あとで流しあいっこしようね」
「うん」
ふと、私は横目でちらりと宮ちゃんを見た。
一糸纏わぬっていうか……タオルさえかけてない宮ちゃんの身体は女の子の私から見ても照れちゃうくらいスタイルが良くて……。
私のほうは浴室に入るときもタオルで身体を隠していて……私もあのくらい自信のある身体だったら、タオルをかけずにすんでるのかな?
性格の問題なのかもしれないけど、宮ちゃんのあっけらかんとした感じが、私には少しうらやましかった。
この場でタオルっていうのは布一枚だけでも、なんだか他人行儀な気がする。でも、恥ずかしさには代えられないんだケド……。
(でも、いつかは私も宮ちゃんに……その……)
そう。二人は恋人同士だから、いつかは宮ちゃんに自分の肌をあますことなく見せなきゃならないような日が来る。
それに関しては、私が熱を出して寝込んで宮ちゃんがこっそり私を着替えさせてくれたときに、結構見られちゃっている。
でも、それとこれとは話が別。あのときは意識がなかったケド、自分が見られてると認識していたらやっぱり恥ずかしい。
もう一度、宮ちゃんを横目で見てみた。やっぱりドキドキするようなプロポーション。胸ははりがあって、お尻はきゅっと引き締まって。
食事量の割にウエストには無駄な肉が削がれていて、セクシーというよりは健康といった感じで、健全な色気を見せていた。
(うう……私、こんなにいやらしい女の子だったのかな……)
宮ちゃんの身体にやたらと興奮している自分が恨めしい。ああいういやらしい意味での興奮とはまあ違うのかもしれないけど、
うらやましいと思う反面、この身体に抱き締められたいとか、そんなことまでどうしても考えちゃうから。
「ゆのっち、どうしたの。ぼーっとして」
「へ……? う、ううん。なんでもないよ」
考えを振りきるように、私は軽く目を瞑って頭を洗い始めた。
宮ちゃんが頭を洗い終わって、私達は背中の流し合いを始める。まずは私が宮ちゃんの背中を洗って、それから宮ちゃんが私の背中を。
508宮子×ゆのU・7:2008/02/27(水) 17:11:30 ID:yBdJcUp/
「ゆのっちってやっぱり肌が真っ白だよねー」
「でも、あんまり白いのも気持ち悪いよ」
「私は好きだな〜。可愛らしくて」
「えへへ、ありがと。私も宮ちゃんの肌、好きだよ。健康的な感じがして」
私はタオルで胸を隠しながら、背中にときどき触れる宮ちゃんの手の感触を楽しんでいた。背中だけなら、見られても恥ずかしくない。
「……」
「どうしたの、宮ちゃん」
背中の泡をお湯で流してくれた宮ちゃん。私の背中を凝視していた。そこまで見られたら、さすがに恥ずかしいんだケド……。
「ねえ、ゆのっち」
「なあに?」
「ゆのっちの身体、見せて」
「え……もう見せてるよ?」
「そうじゃなくて……タオルとって。きちんと見てみたい」
私の顔が真っ赤になる。宮ちゃんは屈託の無い自然な笑顔で、とんでもないことを口にしていた。
「ええっ……! ダメっ! 無理だよ、恥ずかしいよ」
「大丈夫だよ、女の子同士だし」
「で、でも〜……」
前にあてたタオルを一層強く胸に押し当てた。いつかは見せる日がくるとは確かに考えてたケド、こんなに早いなんて聞いてない。
本当に純粋な目で私にお願いしてくる宮ちゃん。それほいやらしい目的じゃないって知ってるから、断りにくい。
「ゆのっち、だめ?」
「う……うう〜……」
すると宮ちゃんは、後ろからそっと耳打ちするようにして、
「私、ゆのっちの全部が見たい」
……好きな人にそこまで言われて、OKを出さないわけにもいかなかった。本当に、私は宮ちゃんに弱い。

******

湯気が立ち込める浴室。私はタオル一枚を巻いただけの姿で、浴槽に身を沈めた宮ちゃんの前に立っていた。
「じゃ、じゃあ……タオル外すね?」
私は身体を強張らせたまま、震える手でタオルを外していった。生まれたままの姿になっても、胸と大事なところは手で隠している。
「ゆのっち、手どかしてー」
「だ、だって……」
恐る恐る手をどかせると、ついに私は何も隠すものが無い自分の身体を、宮ちゃんに見せつけていた。
緊張と恥ずかしさで身体が震える。このままゆでだこになっちゃうんじゃないかと思うくらいだった。
(うー……やっぱり恥ずかしいよぉ……宮ちゃん、思いっきり見ちゃってるし……)
宮ちゃんは写生のモデルを見るときぐらいに真剣な眼差しで、私の身体をまじまじと見ていた。
そのいやらしさの無さが、かえって恥ずかしかった。つまりは曇った目で私を見ていないってことだから。
「ゆのっち、やっぱり綺麗。それに、すごくかわいいよ」
「か、かわいいって……」
かわいいっていうのはどういう意味で? 発達が他の人より悪い私の身体は、きっと見たってつまらない。
そんなものより宮ちゃんみたいに健康的だったり、沙英さんのようにスレンダーだったり、ヒロさんのようにふくよかで色っぽいほうが……。
509宮子×ゆのU・8:2008/02/27(水) 17:12:44 ID:yBdJcUp/
「ゆのっち、かわいい」
「な、何回も言わないで〜……」
宮ちゃんは立ちあがって湯船から出ると、どこかの鑑定士が骨董品を見定めるように、私の身体を色んな角度から見てきた。
胸、お腹、お尻、太もも、二の腕、背中、足の先、宮ちゃんの視線が注がれるたびに、胸のドキドキが止まらなかった。
身体が熱い。中から燃えてくるような熱さだった。それに、少し意識がとろんとしてくる。なにか、恥ずかしさ以外の何かが……。
「ゆのっちのこっちは、桜の花びらみたいだね」
「きゃっ!」
宮ちゃんの指がちょんとつついたのは、私の……ち……乳首……。急な接触に、私の身体が大きく跳ねた。
「だ、だめだよ、さわっちゃ……」
「だって、かわいかったから」
悪意ゼロ。そんな顔を浮かべる宮ちゃん。怒る気だって殺がれちゃう。そんなに怒る気もないんだけど……。
「それにゆのっちのこっち、すごく少なくて、薄いね」
宮ちゃんが指摘してるのは、私のアンダーヘアのこと。薄いのは私も気にしていることだった。
(わ、わざわざ実況しなくていいよぉ……)
なんだか頭がくらくらする。恥ずかしさで? 少なくとも、熱気にのぼせてきたわけじゃなさそう。
宮ちゃんの視線が、まだ見られてなかった新しい場所に注がれるたびに、ゾクゾクとした感覚が私の身体に走った。
(なんだろ……恥ずかしいのに、それだけじゃなくて、なんだか変な感じがする……)
なんだか下腹部のほうが熱くなっているのを感じた。宮ちゃんはいまだ、飽きる事無さそうに私を舐め回すように見ている。
「腋の下のほくろはいけーん」
「ひゃあっ……!」
宮ちゃんが左手を掴んで、ぐいっと上にあげる。そしてがら空きになった私の腋を、まじまじと見詰めていた。
(やだ、恥ずかしいよぉ……)
内緒にしてることだけど、私は腋のほうにまだ毛が生えてなかった。だから、処理してないとかの心配はなかった。
でも、ほくろを見られる、しかもがら空きのところでっていうのは恥ずかしい。ほくろを発見したのは宮ちゃんなんだけど……。
(あ……も、なんか、変な感じがする……)
自分では気付かないけど、明らかに私の中に変化が生まれていた。恥ずかしさが徐々に、形を変えていくような……。
「あれ?」
宮ちゃんの声。すると私の大事な部分に、宮ちゃんの指がぴとっと触れた。意識がとびかけた私は急に現実に引き戻される。
「な、ななななに!? 宮ちゃん、そこはさわっちゃ……!」
「ゆのっち、濡れてるよー?」
「えっ……!」
宮ちゃんは私の目の前で、人差し指と親指を閉じたり開いたりしている。指の間には透明な糸が伸びていて……。
ということはこれは私の……恥ずかしさで死にたいくらいになった。でも、目の前にはたしかに真実があって……。
「うそ、なっ、なんで? なんでその……あ……」
「ゆのっち、見られて興奮しちゃったんだ?」
「してない、してないよ!」
「でも一昨日だって、私にひとりエッチ見せてくれたじゃん」
「あ……!」
ふと、一昨日の光景がフラッシュバックした。宮ちゃんにお願いされて、宮ちゃんの見てる前で……ひとりでしたこと。
いつものよりもたしかに気持ち良くて、どこか幸せな気分で、あのときは私がどうかしてたんだケド……。
「でもあのとき、私に見られるのが好きって言ってたよ。私に見られると、気持ち良いって」
「あ、あれは違うの! あれは忘れて!」
「あのときのゆのっちは可愛かったよ」
「もう、宮ちゃん!」
510宮子×ゆのU・9:2008/02/27(水) 17:13:53 ID:yBdJcUp/
じゃあさっきの恥ずかしさ以外の変な感じっていうのは、私がエッチな気分になってたっていうこと? 宮ちゃんに見られて?
私ってそんなにいやらしい女の子だったの? 見られるだけで濡れちゃうなんて、しかも宮ちゃんに知られるなんて……。
「そんなこというんだったら、もうお風呂でちゃうよ!」
「ゆのっち、それはだめだー」
その場から離れようとした私に、急に抱きついてきた宮ちゃん。
二人とも素っ裸のままのハグ。何一つ遮るもの無く繋がっているっていう状況に、私の胸が早鐘を打っていた。
「み、宮ちゃん……」
「だめだよ、ゆのっち。正直にならなくちゃ。私はそんなゆのっちも大好きなんだから」
「……本当に?」
「もちろんだよ。好きだよ、ゆのっち」
「……私も」
それから私達は裸のまま、しばらく抱き合っていた。宮ちゃんの抱擁はとても暖かくて、私はそのまま溶けちゃいそうなくらい。
もう、それでいいのかもしれない。私は、宮ちゃんに見られて気持ち良くなる女の子なんだ。でも、それは宮ちゃんだけ。
宮ちゃんにだけなら、全てを見せてもいいって信じられるから。そんな恥ずかしい私も、宮ちゃんは好きでいてくれるから。
「ゆのっち、お願いがあるんだケド」
「なあに?」
「さっきもいったけど、ゆのっちの全部が見たい」」

******

(うう……恥ずかしくて、死にそうだよ……)
私はお風呂用の座椅子に座って、足をぴたりと閉じていた。
宮ちゃんが見たいって言ってきたのは、私の大事なところ。一番……恥ずかしいところ。
もちろん、小さい頃を除けば誰かに見せたことなんて一度もなかった。見せる事に納得はしたけど、相手が宮ちゃんだから。
(見られちゃうんだ、宮ちゃんに、私の恥ずかしいところ……)
いつものようにのほほんとした顔の宮ちゃん。私が恥ずかしがっているのを知ってこの表情だから、すごい。
「ゆのっちの恥ずかしいところ、見ちゃうね?」
「う、うん……気持ち悪かったら、ごめんね……」
それから私はゆっくりと足を広げていった。徐々に私の恥ずかしい部分が、宮ちゃんの前に曝け出されていく。
一気に注がれる宮ちゃんの視線。私の羞恥がさらに昂ぶって、意識がとんでしまいそうになる。
「おお……ゆのっちの、きれー。それにやっぱり、なんか可愛い」
「あんまり言わないで……恥ずかしいよ……」
「しかも濡れてキラキラしてる」
「あうぅ……!」
「ね、指で広げていい?」
「い、いいよ……」
宮ちゃんの指がまた、私の大事な部分に触れた。誰にも触られたことが無いそこは、恥ずかしさで敏感になっていて、
私はこそばゆさに小さな声をあげた。宮ちゃんの指でぐいっと広げられて、奥の奥まで見られてと思うとたまらなくなる。
「綺麗なピンクだねー。それにあれも、すごく小さくて可愛い」
「あ、あれって?」
「また、いっぱい溢れてきてるよ」
「うそ……やだぁ……」
511宮子×ゆのU・10:2008/02/27(水) 17:15:08 ID:yBdJcUp/
「ゆのっち……私に見られて気持ちいい?」
もう満足に物事を考えられない。頭の中はぽーっとして、宮ちゃんと自分しか世界に存在しないような。
「うん……宮ちゃんに見られて、私気持ちいいの……もっと見て、宮ちゃん……」
自分でもびっくりするくらい、いやらしい言葉がでてきた。自分が自分でなくなっているような感じで……。
宮ちゃんが私の大事な部分を……正確には大事な部分のまわりをくにくにといじっていた。
気持ちいいとか痛いとかっていうよりは、なんだか安心できるような優しいタッチで。
「ほらみて、ゆのっち。こんなになってるよ」
宮ちゃんの広げた指には、私のエッチなもので糸をひいていて、しかもたくさん……。
これが自分から出たものだと思うと、とても不思議な気分だった。それに私、こんなに興奮してるんだ……。
「えへへ……えいっ」
すると、宮ちゃんは濡れた自分の指を口に咥えた。私は一瞬びっくりしたけど、宮ちゃんは愛しそうに指を舐める。
その動きがなんだかエッチな感じで、私は直視できなかった。宮ちゃんの舌の動きが、とても艶かしくて……。
「だめだよ、宮ちゃん。美味しくないよ……?」
「そんなことないよ。ゆのっちのだからすっごく美味しい」
指を一通り舐め終えると、その指でまた私の大事な部分の周りをいじり始める宮ちゃん。
ゾクゾクとした感じと一緒に、なにか込み上げてくるものを感じていた。私は小さな声を上げる。
「そんなにいじっちゃやだよ……くすぐったいよぉ……」
「でも、気持ちいいでしょ?」
「うん……なんかムズムズする」
「まだ中は触らないね。きっと痛いから」
「ありがとう……」
宮ちゃんの動きは大事な部分の周りだけじゃなくて、下腹部の部分にまで及んだ。押したり、揉んだり、撫でたり。
そのたびにムズムズとした感覚がどんどん強くなって、それが宮ちゃんのものだと思うと、そこにゾクゾクも加わって。
でも、その違和感に次第に気付いてきて……このむずむずとした感じ、エッチなものとはちょっと違うような……。
(あれ、これって……)
最初はもしかしてと思ったけど、それは段々確信に変わってきた。宮ちゃんに触られているうちに、そうなっちゃったんだ。
「あの、宮ちゃん……もういいよ」
「どうして?」
「だって、これ以上されちゃうと……」
このムズムズはこれはエッチなのじゃなくて……おしっこがしたくなってるんだ。
たぶん、宮ちゃんに触られて安心したり、膀胱を刺激されたりしていた。それでもよおしちゃっている。
「これ以上されちゃうと、なーにー?」
「な、なんでもないよ……でも、もう」
さすがに宮ちゃんの前でおもらしをしちゃうほど、私は子供でもなければ羞恥心を無くしていたわけじゃない。
指の動きを止めた宮ちゃん。私はほっと胸を撫で下ろした。すると宮ちゃんは私の背後へと回ってきて……。
「宮ちゃん?」
「ゆのっち、遠慮しなくていいよ」
宮ちゃんの腕が背後から伸びて……再び私の下腹部を刺激しはじめた。
「やっ、だめ! 宮ちゃんダメだよ!」
「大丈夫だよ、ゆのっち」
「ダメだよ、だって」
「うん。わかってるよ、ゆのっち……でも、大丈夫」
512宮子×ゆのU・11:2008/02/27(水) 17:16:18 ID:yBdJcUp/
わかってるってことは……まさか知ってて刺激してるの? 大丈夫って、すごく汚いことだよ?
「あっ、お願い、恥ずかしいよ、やだよ」
「ガマンしちゃダメだよ、ゆのっち」
私は必死に耐えていたけど、だめだった。一度意識してしまったら、もうどうしてもガマンできなくなっちゃっていた。
それでも宮ちゃんは私をいじり続ける。さっきよりも動きが激しくて、わざと出させようとしているように。
「本当に出ちゃうよ、宮ちゃん……見ないで、お願い」
「私がゆのっちの、見ててあげるから。だから全部出しちゃっていいよ」
「本当に? 宮ちゃん、逃げたりしない? 汚いよ、でも」
「ほら……ゆのっちがおしっこするところ、私に見せて」
宮ちゃんの言葉は、悪魔の囁きのようで……本当に見せてもいいんじゃないかっていう気持ちまで芽生えてきて……。
私は宮ちゃんにぎゅっと抱きつくと、ただからだを強張らせていた。私のおでこに、宮ちゃんの唇の感触が伝わる。
「あっ……もうだめ、出ちゃうよぉ……」
ついに限界を迎えた私。お腹の力が一気に緩んで、それからすぐに聞こえる、しゃー……という水音。
「は……ふあぁ……」
自分がどうなっているかなんて、直視できなかった。ただ宮ちゃんにしがみついて身体の力が抜けていくのを感じる。
(見られてる……おしっこしてるところ、宮ちゃんに見られちゃった……)
ひとりエッチとは違う、生きるのに必要な行為。なのに、それを見られるだけでこんなに恥ずかしいなんて。
水音は徐々に弱くなっていって、すぐにちょろちょろという音になると、やがて完全に止まってしまった。
「はう……うああ……」
「お疲れさま、ゆのっち」
すっかり脱力しきった私の唇を、宮ちゃんが塞ぐ。慈しむような優しいキス。
ぐったりとした私を抱き起こすと、宮ちゃんはシャワーで床と私の下半身を洗い流してくれた。
「ゆのっち、大丈夫?」
「宮ちゃん……ごめんね」
私はまた、宮ちゃんに抱きついた。少しだけ泣きそうになりながら、宮ちゃんの胸に甘えている。
「汚くて、いやらしくて、ごめんね」
「ゆのっちは謝らなくていいよ。私こそごめんね」
宮ちゃんは私をそっと抱き締めて、優しく頭を撫でてくれた。全てを受けとめてくれる宮ちゃん。私にはそれだけで十分だった。

******

もちろん宮ちゃんはその日、私のおうちに泊まっていた。
ほとんどのぼせきっていた私を運んだり、着替えさせたりしてくれた宮ちゃん。寝るときも頭を撫でてくれて……。
翌日の朝、私はやっぱり気合を入れてお弁当を作った。昨日の残りを大胆にアレンジして……もちろん桜でんぶのハート。
「あら、ゆのさん。おはよう」
玄関から出ると、ちょうどヒロさんと鉢合わせた。
「今日は宮ちゃんは一緒じゃないの?」
「はい。今日は早く起きたので」
単に、もうちょっとだけ宮ちゃんを寝かせてあげようと思っただけだった。私はただお弁当のために早起きしただけだから。
「あら、また重箱? それで早く起きたのね」
「は、はい……」
私の手には、重箱が包まれた風呂敷が握られていた。部屋に置いて、宮ちゃんに持ってきてもらえばよかったかな……。
513宮子×ゆのU・12:2008/02/27(水) 17:17:28 ID:yBdJcUp/
「ヒロさんがこんな時間からなんて、珍しいですね」
「昨日は珍しく早く眠っちゃったのよ。沙英も起こそうかと思ったんだけど、最近仕事忙しいし、可哀想だからそのまま」
「じゃあ、今日は一緒にいきましょう」
私とヒロさんは並んで歩く。まあ、十秒も歩けば学校に到着する距離だったんだけど……。
ヒロさんはずっと何かを考え込んでいるようだった。どうしても気になったから、野暮だと知りつつ聞いてみた。
「ヒロさん、難しい顔してますケド、どうしたんですか?」
「これは言っちゃったほうがいいかな……あのね、ゆのさん。昨日、宮ちゃんが私の部屋にきたのよ」
「宮ちゃんが?」
「うん……夕方ぐらいにね。そこで相談されちゃったのよ。『ゆのっちにお返しがしたいんだけど、どうしよう』って」
「私にお返し……?」
宮ちゃんは昨日、用事があるって言っていたケド、このことだったのかな?
「いつもお弁当を作ってもらったり、それ以外でも色々してもらってるから、何かお返しがしたいんだって」
「そんな……そんなことしてもらわなくてもいいのに」
「仕方ないわよ。大好きなゆのさんのことだもの。私は、自然にしていればいいんじゃないかって答えたの。
 ゆのさんもきっとそれを望んでいるわよって……宮ちゃんは納得してない感じだったけど、実際そうでしょ?」
「はい……」
私は宮ちゃんが宮ちゃんでいればそれでいい。それだけで、私は見返りなんて求めることができないくらい満たされるから。
「ゆのさんは、宮ちゃんのいいところって、どこだと思う?」
「いいところ、ですか?」
いっぱいありすぎて、すぐには答えられない。ヒロさんはそれが見ぬけているらしく、クスクスと笑っていた。
「わかんないわよね。たくさんあるから。でも、お礼を考えて必死になる宮ちゃんと今までの宮ちゃん、違うところあるよね」
「違うところ……?」
「それきっと、ゆのさんが宮ちゃんの大好きなところよ」
違うところ……昨日の宮ちゃんに感じた、宮ちゃんらしくないあの感じのことなのかな? 今まではそんなことしなかった。
優しさが目立つわけでもないのに、絶対に優しいと言える人が宮ちゃん。私はそこで、はっと気付いた。
昨日の宮ちゃんになかったもの。それは宮ちゃんのとても素敵なところ。ヒロさんは私に問い掛けた。
「さりげない優しさ?」
「……はい」
「宮ちゃんが誰かに何か優しさを与えるときは、本当にさりげなくて、宮ちゃんはそういうことができる素敵な子だった。
 でも、誰かを好きになると、ダメね。あまりにも相手への感謝の思いが強すぎると、途端に不器用になっちゃうみたい」
「私の事、好きだから……? だから宮ちゃん、あんなになっちゃったんだ……」
アブラナの絵を見付けたときも、そうだった。落ち込んでいる私を、宮ちゃんは元気付けてくれた。押しつけがましくない優しさで。
宮ちゃんは、そういう人だった。誰かのためにすることは、絶対に無理はしないし、声高に主張しない。
(でも宮ちゃん、私のためにあんなに頑張って……あんなに悩んでくれて、必死になってくれて)
宮ちゃんの素敵なところを再確認した途端、私の胸が大きく高鳴る。ドキドキのせいで、まともに歩けなくなるくらい。
(宮ちゃんのこと、もっと好きになっちゃうよ……)
まさか同じ相手を、もう一度、それも前よりもずっと好きになるなんて、思わなかった。これが、惚れ直すっていうことなのかな?
「きっと、宮ちゃんも戸惑っているわ。ゆのさんがしっかり、導いてあげてね」
しっかりしているようでも、割と抜けているから……そう言うとヒロさんは、廊下で私と別れた。
教室に向かう中で、私はどこかひっかかっていた。そして、顔が青ざめていくのを感じる。
「もしかして、ヒロさん……私達のこと、気付いてる?」
514名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 17:20:28 ID:yBdJcUp/
投下は以上です。読んでいただいた方、ありがとうございました。
誤字脱字ありましたら申し訳ありません。
どうしても甘々しか書けない性が……。
515名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 18:38:59 ID:l/bShw/r
(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
ごちそうさまですた。宮子×ゆの(・∀・)イイ
516名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 23:50:13 ID:OswqLZrY
投下GJ!

そして待望の3巻発売だぜひゃっほう!
517名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 00:54:11 ID:TObFMzA1
>>514GJ!
なんというか、実に濃厚だ。
でもくどいわけではない。
そしてうまく本編とリンクしていてうまいなあと思った。
518名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 02:07:06 ID:ilKd/QmZ
>>514
甘あま最高!
GJ
519名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 21:50:52 ID:4oYVVrLu
>>514
GJ!
やっぱりこの2人には砂糖のように甘いのが一番ですね。
520名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 22:25:55 ID:OYjmFHEq
>>514


最後の章、( ;∀;)イイハナシダナーと感心しちゃったよ。
521名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 15:42:01 ID:JIR9Uo2s
準備室ではどんな魔宴が日夜繰り広げられているのかを想像すると夜も眠れません
522名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 15:11:09 ID:UAqEU4Z0
ゆの「浮上っと」
523名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 15:23:24 ID:JGssgIFR
宮子「ゆのっち大胆っ」
524名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 03:03:35 ID:HSKdt/k7
宮子「ゆのっち、やっぱり見られたいんだね」
525名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 06:04:27 ID:+5l7Pmhf
ゆの「みっ…みやちゃん!?朝から変な事言わないでよ〜はぅ」
526名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 08:40:44 ID:t6weaQWi
ゆのっちは実は腐嬢
527名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 16:05:13 ID:+7tnvv75
>>502-513を投下したものです。
感想を下さった方、ありがとうございました。
差し支えなければ新作を投下したいと思います。

・沙英×ヒロ
・微エロ
・9レス拝借

では、他に投下宣言ありませんでしたらいきます。
528沙英×ヒロ1:2008/03/05(水) 16:07:59 ID:+7tnvv75
「え? お父さんが?」
ヒロの実家から電話がきたのは八月、夏休みのど真ん中。
クラスメートや他の学生達が夏休みに浮かれて遊んだり、真面目にも勉学に励んでみたりする中で私はといえば、
いうものようにこれといって特別な変化も無く、相変わらず〆切に追われて部屋に閉じこもって、仕事に勤しんでいた。
次の号は夏休みの増刊ということもあって、私に任された原稿の量はいつもよりも多い。その分原稿料ははずむんだけど。
それでも従来の仕事量ですらギリギリの私には、夏休みで時間が取れるのが嬉しい。だから仕事を増やされたんだろうし。
「でもたくさんの仕事を任されたってことは、それだけ沙英さんの作品が評価されてるってことですよね」
ゆのは真顔でそんな事を言うものだから、私は照れ隠しにわざと虚勢を張ったりしてみる。
「ま、まあね! やっぱり経験が多いとそれだけの作品が生み出せるものなのよ」
そんなことを言うと私の傍らで、ヒロは何か含むようにクスクスと笑っていたりする。いつものことだった。
話を戻すと、ヒロに訪れた実家からの連絡によるところ、ヒロの父親がいきなり倒れて病院に運ばれたとのことだった。
少し取り乱していたヒロを私とゆの、宮子の三人で言い聞かせるように落ち着けると、私達は四人でヒロの帰郷の準備をした。
「ごめんね、三人とも。手伝わせちゃって……」
「いいですよ。それよりも、お父さんのところに早く行ってあげてください」
「お土産とか気にしなくていいですからね」
「こら、宮子」
ヒロはボストンバッグひとつを抱えて、ひだまり荘の前に立っていた。今しがた、タクシーを呼んだばかりだった。
命に別状はないらしいけれど、それでも父親の一大事に帰らないわけにもいかない。なによりヒロも傍にいてあげたいだろうし。
「向こうで落ち着いたら連絡するわね」
「ゆっくりしていくといいよ。せっかく夏休みなんだし」
「えー……でも……」
「でも?」
ヒロは上目遣いで私を見詰めてきた。少しばかり私の胸が、トクンと音を鳴らす。
「ど、どうしたの?」
「沙英のことが気になって」
「な……!」
ゆのと宮子がいる前で、ヒロは何を言うんだろう。まあ特別な意味はないってわかってはいるんだけど……。
私が今〆切に追われているから、その世話役がいないことを危惧しているんだろう。かといってそれは今考える事じゃない。
「だって、沙英って今大変だし……」
「私のことより、お父さんのこと心配しなさいよ。そっちのほうが大変じゃないの」
この期に及んで私の事を気にかけてくれるのは嬉しいんだけど、それはそれでまるで私がヒロの負担のように思えてやりきれない。
なじよりさっきも言うように、ヒロの父親の状況を考えたら、今の私のことなんてそんなに大した事態でもないんだ。
でも、私ってそこまで手のかかるような甘え方をしていたのかな……ヒロに「していた」と言われたらそれまでだけど。
「沙英、本当に大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。私も子供じゃないんだから」
「でも……」
「あーもう、ヒロがいなくたって大丈夫なの!」
これ以上はなんだか私がいたたまれない。これじゃあまるで幼稚園児のお留守番みたいじゃない……。
私はそれが少し気恥ずかしくて、気持ちばかりヒロを突き放すように大きな声を出した。
「いざとなれば宮子やゆのもいるしね。ヒロは何も気にかける必要はないんだよ」
「……そうね。宮ちゃん、ゆのさん、沙英をよろしくね」
ヒロから世話役を任命された返事の代わりに笑顔で応えた。
529沙英×ヒロ2:2008/03/05(水) 16:09:09 ID:+7tnvv75
タクシーがひだまり荘の前に停まって、ヒロはバッグと一緒に後部座席に乗り込んだ。走りゆく姿を三人で見送る。
「……ヒロさん、行っちゃいましたね」
「まあ、一週間くらい向こうにいるんじゃないかな?」
「ヒロさん、本当に沙英さんのことをいつも気にかけてるんですね」
「あ……ヒ、ヒロは世話好きだからね。私はそこまで色々させているつもりはないんだけど」
「沙英さん、なにかあったらいつでも言ってくださいね」
やっぱり笑顔のゆのと宮子。二人の気持ちは本当に純粋で、私はそれに感謝しなくちゃいけない。それは知っている。
でもそのときの私は少しばかり、意地になっていた。私は自分の世話くらい自分でやけないとでも思われているのか。
「あー……そうね。そのときは二人を呼ぶから。それじゃ、仕事に戻ろうかな」
その場はとりあえずそう口にしてはいたけれど、心の中では全く別の事を考えていた。
(なにさ……そのくらい、ひとりでやるわよ。ヒロがいなくたって大丈夫だって、見せつけてやるんだから)
なんだか自分がヒロなしでは、毎月の修羅場を満足に乗り越えられないと思われているようで悔しかった。
別に洗濯とか、食事の用意とか、掃除とか、その辺のことだけで、私にできないことは別にないわけだし。
それに、こんなときだからこそ、ヒロにだってたまには私のことを気にかけない日を作りたい。
私が〆切の度にヒロに世話を焼かせるようだと、確かに感謝はしているけれど、やっぱりヒロに申し訳ないし。
(ヒロが帰ってきたころには、もう余計な心配しなくてすむようにしてあげるわよ)
ゆのと宮子にも、もちろん世話になるつもりはなかった。物書きはいつも一人が当たり前なのだから。
(……とりあえず、その前にベリマートでスルメと栄養ドリンク買っておこう)
二人に頼らないと決めた以上、おつかいも頼めないしね……。

******

(お腹空いた……)
タイピングに勤しんでいた指を止めたとき、とてもベストなタイミングで私のお腹が小さく鳴った。
でも胃の中は随分前からからっぽのはずだった。最後に食事をしたのは九時間くらい前になるのかな……。
筆がのっていると空腹も感じないものだけど、一度キリがいいところに入ってしまうと、生理現象は必要以上に意識してしまう。
するめは空腹を紛らわせる事はできても、お腹を満たしてくれるわけじゃない。なにより、これは本当に最後の砦。
「あ、もう夜中なんだ。冷蔵庫に何かあったかな……」
薄暗い部屋で冷蔵庫を開けると、マヨネーズやらポン酢やら作り置きの麦茶やらキムコやらが姿を見せた。
でも私が一番望んでいた、この空腹を終わらせてくれるようなものはなにひとつ置かれていない。冷蔵庫の中は非常に寂しいものだった。
「あちゃー……もう切らしてるんだ。おかしいな、いつもは何かしら置いてあるはずなのに」
こっちのほうも買い物しておけばよかった……と思ってふと、なぜ買い置きがされていないのかを考えた。
確かに〆切前は自分から買い出しに出るなんてことは滅多にない。でも冷蔵庫には必ず食材やら作りおきの食事が……。
作りおきの食事が……ああ、そうか。
「いつもヒロが買い置きしてくれてたんだっけ……」
私が徹夜をする日には夜食が恋しくなるのを知っているヒロは、いつも冷蔵庫に食事を入れてくれていた。
それはサンドウィッチであったり、クレープであったり、スパゲティサラダであったり、エネルギーもきちんと補給できて、
やっぱりどれもとても美味しくて、深夜に寂しくひとりの食事であっても、どこか安心な気持ちで食べることができて……。
(ああ……だめ。ヒロのご飯が恋しいだなんて、思うから余計にお腹が空くのよ)
カップ麺とか買い置きしてなかったっけ。その前に、コーヒーでも飲もうかな……。
キッチンの棚を開けるとコーヒー豆や砂糖と一緒に、丁度よくカップ麺が1個残されていた。随分前のだから、賞味期限に気をつけないと。
薬缶に火をかけて、カップにコーヒー豆を入れる。コンロの火を見つめて、私は物思いに耽っていた。
530沙英×ヒロ3:2008/03/05(水) 16:10:35 ID:+7tnvv75
(ヒロはどうして、あんなに世話を焼いてくれるんだろ……)
思えば正面切って、それをヒロに問い掛けたことはなかった。私がそんなに世話をしてほしそうなほど不器用に見えているのか、
ヒロが単に本当に世話好きなだけなのか、いや、ヒロはたしかにどちらかと言えば世話好きなほうではあるんだけど……。
それともやっぱり、なにか別の理由があるのかな。ヒロと私の今の関係は、誰が言い出すでもなくとても自然に生まれてしまっていた。
気付けば薬缶が沸騰していた。カップ麺とコーヒーカップに、それぞれ熱湯を注いでいく。
「あれ、ミルクってどれくらいいれたらいいんだっけ……」
久しぶりに自分でコーヒーを煎れたものだから、すっかり感覚を忘れてしまっていた。
こういったことも大体、ヒロに任せっきりだった。ヒロの煎れるコーヒーは美味しいから、つい自分で煎れるのを横着する。
私がヒロに甘えるのは、なにも〆切前だけに限ったことじゃない。だからこんな当たり前のことも、時々やりづらく感じてしまう。
「ヤバいな……いい加減、ヒロに頼りっきりになるのは本当にやめないと」
ヒロに甘えているのは心地良いけど、自分がだらしなくなってしまってはなにも意味がない。
コーヒーはいつもと違って味が薄い。豆が足りなかったのか、お湯が多かったのか、ミルクを入れすぎたのかはわからない。
今ごろヒロは実家で寝息でも立てている頃かな。もう私を心配したりなんてしてないんだろうけれど。忙しいだろうしね。
それでいいんだ。私の事は今だけ忘れてくれて。私も今だけはできるだけ、ヒロを意識しない方がいいだろうから。
でも、やっぱりいきなりは変われなくて……ふと時計を見ると、湯を注いでからもう二十分経っている。
「やばっ……カップ麺」
案の定、カップ麺はびろんとのびきっていて、私は椅子の上で足を組んだまま、それをすすり始めた。
(なーんかみじめ……なにこれ)

******

朝から少しばかり仮眠をとったおかげで、すっかり体力は取り戻せた。でも〆切は今日で、明日の朝には原稿を送らないといけない。
やっぱりお腹は空いてしまったんだけど、もうカップ麺は残っていない。この時間ならゆのも宮子を起きているはずだけど……。
私は二人にバレないようにひだまり荘を出た。見つかったら『買い物は自分達で行く』と言われるに決まっているから。
でも、せっかくの後輩の心遣いをこんなふうに黙って無駄にしているのは少しばかり心が痛い。
そんな想いをしてまで自分の意地を貫き通す必要もあるのかな、とも考えたけれど、油断するとまた甘えたくなる。
起き抜けの頭を洗顔で目覚めさせると、私はベリマートへと向かった。〆切もあるし、買い物は手早く済ませておきたい。
(そういえばヒロから連絡きてないな……)
ベリマートで買い物かごをぶらつかせていると、そんなことを考えていた。簡単に済ませられるから、パンを買っておこう。
落ち着いたら連絡をくれると言っていたし、ヒロに限って大事なときに私への連絡をしてこないわけがない。
(ヒロ、大丈夫かな。お父さんの様態が悪くなったとか、そんなことはないよね)
連絡もとれないなんていう状況なら仕方ないかもしれないけれど、もしそんなことがあってヒロが今弱っているのなら、
私はせめて話を聞いたり声をかけてあげるだけでもして、ヒロを元気付けたい。最悪の想像をするのは不謹慎な気もしたけれど。
(ヒロの声、聞きたいな……)
私の顔が真っ赤になった。いくらぼんやりと考え事をしているからといって、普通にそんなことを考えている自分が恥ずかしい。
これだと、ヒロがいなくて寂しいみたいじゃない……それは全く寂しくないって言ったら嘘になるんだけど……。
(単に、ヒロの状況が気になっていただけだよね)
カゴの重さに気付いた。ヒロのことを考えているうちに、パンをポンポンとカゴに放り込んでいたようだった。
私からヒロに連絡しようか。でも、もし本当にヒロが切羽詰った状況にあったら、迷惑になったりしないかな。
ヒロのことだから私からの電話をないがしろにするようなことはないだろうけれど、それでもやっぱり気になる。
携帯電話のアドレスからヒロの番号を呼び出して、通話ボタンの上で指を滑らせた。でも、押せなかった。
本当に何もなくて、ただヒロが家族水入らずの時を過ごしているだけなら、わざわざ邪魔をする必要もない。
531沙英×ヒロ4:2008/03/05(水) 16:12:05 ID:+7tnvv75
(私は執筆に集中しないと……)
部屋に戻ると早速、コーヒーを煎れる。今度は失敗しないはず。
あんぱんをかじっていると、携帯がブルブルと震えた。ヒロからだと思って携帯を掴むと、液晶に映るゆのの名前。
ゆのには申し訳ないけれど、私は少し残念に思った。でも、ゆのも心配してくれて私に連絡をくれたのだ。
もしかして、こっそりひだまり荘を抜け出していたことに気付かれてしまったんだろうか。私は通話ボタンを押した。
「私だけど……ゆの、何か用?」
『あ、おはようございます。沙英さん、調子はどうですか?』
「ああ……まあ、順調だよ。ペースが維持できれば、夜にはカタがつきそう」
『すみません、もしかして邪魔しちゃいましたか?』
「ううん、大丈夫。今、遅めの朝食を食べているところだからさ」
『買ってきたんですか?』
「う、ううん……買い溜めしていたやつだよ」
『何かしてほしいことはありますか?』
「大丈夫だよ。しっかりやれてる……宮子にもそう言っておいて。あとさ」
『はい、なんですか?』
「ヒロからそっちには連絡あった?」
『……なかったです』
「そ、わかった。心配してくれてありがとうね。じゃ、またあとで」
『わかりました。お仕事、頑張ってくださいね』
電話を切ると、部屋に沈黙が走った。テレビはつけていないし、つける気にもならない。
いつもなら上から横から生活感のある音が響いてきてもいいところだけど、今日に限ってなんでこんなに静かになるんだろう。
(連絡くらいしなさいよね……)
携帯電話を転がして、部屋の隅で膝を組んだままあんぱんをかじる。あんこの甘味を感じることができなかった。
ヒロを責めたって仕方ないのはわかるけれど、私は突然の行き場のない思いを、手の届かないヒロにぶつける以外できなかった。
寂しい……自分でもはっきりとわかるくらい、寂しさが胸に募っている。寂しがりやに育った覚えはないはずなんだけど……、
別にヒロがそばにいないから、私は寂しいわけじゃない。ひとりでいることなら、物書きである以上そう少なくはないから。
ただ、意地を貫き通すためだけに、必要以上にヒロを遠ざけようとして、それどころかゆのや宮子まで遠ざけている。
そんな自分の行動が正しいかどうか考えると、余計に惨めになるような気がしてくる。それだけなんだ……多分、
ヒロに甘えたいのかな、やっぱり、ヒロが傍にいてくれないと、私はいつもこんな気持ちのままでいてしまうのかな。
(何やってんのよ、私は……寂しがっていたりなんかしたら、またヒロを心配させちゃうじゃない)
頭をがしがしと掻き毟って、自分の中の感情や余分な考えを振り払うことに興じた。
寂しがっている暇があるなら、さっさと執筆に戻って気を紛らわせよう。きちんと仕事を済ませないと、ヒロが可哀想だ。
コーヒーカップを流しに戻すと、机に戻って再び原稿にとりかかる。今からラストスパート、もう気は抜けない。」

******

「で、できた……」
時刻は十一時半。無事に原稿を書き上げた私は、データを保存すると安堵の息を吐いた。
最後の最後で何かがとりついたように筆が進んだ。この追い込みのおかげで、徹夜の心配は無くなった。
たぶん、必要以上に気にしすぎていたことを忘れる為に必死に書いていたんだろう。それはおそらく、ヒロのこと。
532沙英×ヒロ5:2008/03/05(水) 16:13:39 ID:+7tnvv75
(おかしいな……全然お腹空いてない。こんな時間ならいつも、小腹くらいは空いているのに)
気がつけば半日近く、満足な食事やトイレやシャワーを忘れて、パソコンに向かっていたらしい。
目の疲れ、身体の疲れを感じて、私は椅子から立ち上がると、思いっきり背伸びをした。
するめも栄養ドリンクも、大分前に全部胃の中に納めていた。徹夜覚悟だったから、今日は少し過ぎた用意だったかもしれない。
結局、この時間になってもヒロから連絡がくることはなかった。お昼前の電話以来、ゆのや宮子とも話をしていない。
執筆の間はヒロを忘れることはできたけれど、それも終わってしまえば余計に、ヒロへの欲求が強くなってくる。
仕事終わりには必ずヒロがそばにいたっていうのもあるんだろうけれど、これじゃあまるで空腹と一緒だ。
ならば私にとってヒロを求めるという事は、もう生理現象のひとつのように身体の一部になってしまっているんだろう。
お腹が空くのと同じように、トイレに行くのと同じように、あくびをするのと同じように、私はヒロを求めている。
そんな風に思われて、ヒロもきっと迷惑に思うに違いない。そうわかっていても、私はどうしてもヒロの姿を追っていた。
(意識するからダメなのよ。だから寂しくなっちゃうんだ……)
自分はそんなに寂しがり屋じゃなかったはずだ。自信はないけれど、こんな自分はとてもヒロにもゆのに宮子にも見せられない。
なんでだろう。これまでにないほどの寂しさが、切なさが、胸の奥に迫り来る。昼まではここまで苦しくはなかったのに。
たった二日……ヒロがいなかった時間は。それだけで音を上げていたら、これから先どうなるっていうんだろう。
(それに、ヒロ無しでもきちんとできたじゃない)
じゃあ私はもう、ヒロに甘えないでいい? これからはきちんと、ひとりだけでこの修羅場を乗り越える?
ヒロは世話好きだからきっと、私が拒んでも、色々としてくれるんだろうな。やっぱり私はそんなに、手のかかるように映っている?
私はヒロの優しさを、本当に拒むことができる? ヒロが私だけに見せる優しさをまた私に施してくれたとき、虚勢を張って断る?
「できるわけない、できるわけないよ、ヒロ」
なぜ私は簡単に『できるわけない』なんて口にしたんだろう。いつものようの虚勢を張ればよかったのに。
寂しさが募りすぎて、つい本音が先に口をついて出た? 誰も聞いていないのをいいことに、弱音を吐いてしまったんだろうか……。
別にヒロと何日も離れ離れになることなんて、ひだまり荘にきてからはこれまでに何度だってあった。
それがどうして今日に限って、こんなに胸が苦しくなって、いたたまれない気持ちになるんだろう。
仕事で疲れて精神が弱ったのか、ヒロに対する感情が日増しに強くなっていったのか、それはわからない。
子供じゃあるまいし、意地を張った結果ぐずって匙を投げたわけでもないはず。でも、ヒロへの甘えたい欲求は益々溢れていく。
私は携帯電話を握って立ちあがると、月明かりが差し込む窓辺に立って、アドレスからヒロの番号を呼び出す。
今度は何の迷いも無く、通話ボタンを押していた。
この時間なら寝てるかな。いや、眠っていたって関係ない。私はどうしてもヒロの声を、少しでもいいから聞きたかった。
ただの呼び出し音が、永遠のように長く感じられた。プツッという音と同時に、私はまくしたてるように口にする。
「あっ、ヒロ? 沙英だけど、こんな遅くにゴメンね? 今どうして」
『留守番電話サービスセンターに接続します――』
通話を切断しては、リダイヤルを繰り返した。ヒロの声が耳に届くまで、何度も何度も。
十回目くらいになるとようやく諦めもついて、携帯を投げ飛ばしたい気持ちが胸に込み上げたけれど、なんとか自制する。
私は衝動的に椅子を蹴り飛ばすと、壁にもたれかけながら萎れるように床に座り込んだ。
ヒロから折り返し連絡が来るかもしれない……そんな淡い期待を抱いて携帯を握り締めた手をだらんとうなだれさせながら。
目を閉じても、眠気はやってこなかった。いつもなら仕事の終わりにはバターのように布団に倒れ込んでいるはずなのに。
そういえば私、修羅場を超えた日はどうやって眠ってたんだっけ。ああ、ヒロが布団を用意してくれてるんだ、いつも。
布団には嗅ぎなれたヒロの残り香があって、私は安心して眠る事ができて、時々はヒロが添い寝をしてくれていて、
部屋の中にヒロの幻影を見たような気がした。幻のままでもヒロは笑顔で、私のために布団を敷いてくれていた。
(寂しいよ、ヒロ……)
533沙英×ヒロ6:2008/03/05(水) 16:14:27 ID:+7tnvv75
静寂を破ったのは、コンコンという音だった。誰かが、ドアをノックしている。
「誰よ、こんな時間に……」
どんなに寂しいとはいえ、今はヒロ以外の誰とも接触をはかりたくない。何より、色々と疲れ切っている。
私は難儀に思いながらも泥のように力が抜けた身体を、すっと立ちあがらせた。もしかしてゆのや宮子かもしれないし。
『沙英……いるの?』
その声が耳に響いた途端、私の身体は急に活力が注がれたように、かっと熱くなった。
駆け出すようにしてドアに向かって、カギを外すともう矢も盾もたまらないという具合にドアを開ける。
そこには私が今しがたまで……もちろん今も求めてやまない人の姿があって、いつものような微笑みを浮かべていた。
「ごめんね、沙英。もしかして、寝てた?」
「うそ……ヒロ、なんで?」
「戻ってきちゃった」
ヒロは両手に買い物袋をぶら下げて、玄関の前に立ち尽くして私をまっすぐに見つめている。
「きちゃったって……こんな時間に? 向こうの方は大丈夫なの?」
「うん。上がらせてもらうわね」
勝手知ったる私の家に滑り込むようにして上がると、ヒロは手早く買い物袋の中身を冷蔵庫へと詰めていく。
私は状況はすぐに把握できなくて、それをただぽかーんと間抜け面で見ているだけだった。」
「もう、電気ぐらいつけたらいいのに。ますます目が悪くなっちゃうわよ」
「ごめん……あの、お父さんは?」
「単なる風邪から来る立ちくらみみたい。それでも大事をとって、病院で検査は受けたみたいだけど」
「それなら……よかった」
「沙英、仕事は終わった?」
「う、うん」
「お腹空いたでしょ。材料買ってきたから、何か簡単に作る? それとももう眠いかしら」
「いや……」
「お布団敷いたほうがいい?」
「い、いらない」
「じゃあ何かお夜食でも……」
「い……いらない!」
気がつくと私はヒロを背中から抱き締めていた。本当に無意識に、身体が勝手に動いてしまっていた。
私達はぴったりとくっついたまま、少しの間キッチンの前で息を止めるようにしていた。
「沙英……?」
「ヒロさえいてくれたら……何もいらない」
「とりあえず、お布団敷いちゃいましょう?」

******

それでも私はヒロの抱き締めたまま離そうとしなくて、やっと二人が身体を離した頃には、私は自分の行動に赤面していた。
ヒロが手早く布団を用意すると、私は恥ずかしさを隠すように礼だけ言ってそれに潜り込んだ。
するとヒロもまた同じように布団に潜り込んできた。それから毛布の中で私をそっと抱き締めて……。
私の頭はヒロの胸に押しつけられて、ヒロの香りが鼻腔をくすぐると複雑な感情がどうでもいいものに思えてしまう。
これじゃあまるで母親に甘える子供のようだった。でも、今はそれでいいかもしれないと思った。
534沙英×ヒロ7:2008/03/05(水) 16:15:31 ID:+7tnvv75
「沙英はこうされるのが好きだものね」
「い、言わないでよ……」
「恥ずかしがらないの。私もこうするの、大好きなんだから」
服が皺になるよという私の忠告を制するように、ヒロは私を優しく包んでくれた。
たしかに私は、ヒロにこうされるのが大好きだ。世界のどこを探しても、ここより安心になれる場所は見つからない。
私の頭をいとおしそうに撫でるヒロの手。それだけで、疲れや寂しさは跡形も無く溶けきっていくようだった。
「沙英はひとりでもちゃんとできたのね」
「あ、当たり前じゃん。赤ん坊じゃあるまいし……ヒロがいなくたって、私は大丈夫だよ」
「そう……私は大丈夫じゃなかったわ」
ヒロが優しい響きでそう言うと、堰を切ったように語りかけた。
「向こうにいる間、沙英のことがずっと気がかりで仕方なかった。もちろん、お父さんのことも心配だったけれど……。
 沙英のことだからひとりでもできるだろうし、宮ちゃんやゆのさんがいるから、そういった部分では気にかけなかったけど、
 沙英が少し離れただけで、すごく寂しくて、夜も眠れなかった。自分でも驚くくらいよ、こんなに寂しがりだったなんて」
ヒロも私と同じで心配とは別の部分で私の事を、心のどこかに常においていて、そしていつも想い続けてくれていた。
それがわかっただけで十分だった。胸の中が熱いもので満たされていって、腕の中の人がこれまで以上に愛しく感じる。
「わ、私も……」
私はヒロの身体をいっそう強く抱き締めた。二人の身体がくっついてひとつになってしまうと思えるくらいに。
ヒロがここまで言ってくれているのに、私はもう強がりを口にする必要はなかった。今なら恥ずかしい事も、口にできそうだったから。
「本当はヒロがいないとダメだ……ヒロがいないとずっと寂しくて」
「そうだったの……ごめんね、沙英」
「私もごめん……」
本音を言うのは恥ずかしいけれど、それ以上に気持ちいいことは知っている。相手がヒロなら尚更だった。
「だったら……連絡くらいしてくれてもよかったのに。忙しかったの?」
「ううん……沙英が忙しいの知ってるから、いつもと違ってそばにいないからタイミングがわからなくて」
「あ……」
だとしたら、私達はお互いのためにお互いのことに遠慮しあって、それでお互いに寂しがっていただけなんだ。
せめて私から連絡してあげたらよかった。そしたらヒロも私も、余計な寂しさに悩む事もなかったのに。
自分の不器用さを呪いたくなる。どこかで、ヒロに連絡したら意地を貫き通せないなんていうくだらない考えもあったはずだから。
「でもね? 宮ちゃんやゆのさんには連絡したのよ。でね、沙英の様子を聞いたの」
「二人とも、なんて言ってた?」
「沙英が部屋に閉じこもったまま、全然私達を頼ってこないって、とっても心配してたわ。二人とも優しいから。
 私、沙英が大丈夫だって言ってたから、一人で無理してるんじゃいかって思って、家を飛び出してきたのよ」
「バッグも持たずに?」
「それも夜に」
結局どうあがいても、ヒロには心配も迷惑もかけちゃうってことか……今回はゆのにも宮子にもいらない心配をかけてしまった。
ヒロの言う通り、二人は優しいから、心配してくれるなんて考えればすくわかることだった。先輩としてとても恥ずかしい。
あとで謝っておこう。とりあえず落ち着いたら、お茶でもご馳走してあげたらいいかもしれない。
「私、ヒロに何度も連絡したんだけど」
「嘘……いつ?」
「ほんの、二、三十分前」
「私がひだまり荘に向かっているときね。あのときは沙英の元にいくことだけを考えて、周りが見えてなかったから」
535沙英×ヒロ8:2008/03/05(水) 16:16:54 ID:+7tnvv75
その途中で買い出しのためのコンビニにも寄ったみたいだけれど、気持ちだけがはやって満足にできなかったらしい。
「でもヒロ……さっき持ってきた買い物袋なんだけど……買い出しにしてはちょっと多すぎるような」
「ああ……ひとつは私が買ってきたものだけど、ひとつはさっきドアノブにかかっていたのよ。きっと、ゆのさんと宮ちゃんね」
「二人が?」
「沙英が忙しいの知ってるケド、それでも何かしてあげたかったんでしょうね。軽食や栄養ドリンクが入っていたわ」
お茶のご馳走だけじゃ足りないかも……。私は二人への感謝の気持ちを、大事にしていかないといけない。
「ねえ、ヒロ」
「なあに?」
「私さ……これからもたくさん、ヒロに甘えちゃうかもしれない」
それはヒロにずっと傍にいて欲しいと遠まわしに言っているようなもので、私はまた気恥ずかしさに襲われる。
「今更かもしれないけど、色々迷惑かけちゃうかも……そのときは、ごめん」
私らしくもないかな……と思いつつ、そんなことを口にしてみた。でも、これは私の偽りない本音なんだけど……。
「私、沙英に甘えられるの全然イヤじゃないんだけどな」
「本当?」
「本当よ。だって私も、沙英に甘えちゃってるもの」
「私に? ヒロが?」
「だって沙英がいないと、あんなにダメになっちゃうなんて……今ごろ気付いちゃったのよ?」
私の髪の毛をぎゅっと握るヒロの手。まるで私が離れようとしているのを、必死に止めているかのようだった。
「だから……私がいなくても大丈夫だなんて言わないで、私のそばにいてね?」
「……うん」
私は顔を上げると、ヒロの唇にそっと口付けた。危なげなほどに優しい口付けだったけど、時間をかけて何度も繰り返して。
ヒロの感触を味わうには唇だけじゃ物足りなくて、私はヒロの頬に、鼻に、瞼に、おでこに何度もキスを這わせる。
時折ヒロもお返しをするように私の唇を求めてきて……私の中にヒロを閉じ込めたい気持ちが、溢れるほどに強くなった。
私は顔を離すと、少し濡れたヒロの瞳を見つめたまま、ヒロの上着のボタンに手をかけた。
「ヒロ……いい?」
「私、帰ってきてまだ一時間もたってないわよ? お風呂にも入ってないし」
「ヒロが欲しい……もっとヒロを感じていたいの」
ヒロは少し恥ずかしそうに視線を逸らしたけど、それからすぐに私の首に両手を回してきた。
「……私も、かな」

******

私達は生まれたままの姿になって、ダイレクトにお互いの体温を受け入れるように、肌と肌とで触れ合っていた。
それは単純な性欲とかそういったものじゃなくて、お互いの中の熱い感情や相手への想いをひとつ残らず感じるために。
何度も長い口付けをして、ただ抱き合っているだけでも、私はヒロに愛されていることを直球で理解できていた。
ヒロの大事な部分に触れるとそこはもう湿り気を帯びていて、でもそれは私のほうもきっと同じのはずで……。
「あっ……沙英、さ……え……」
「ごめん……痛い?」
「ううん。沙英の触り方……私、好きよ」
「ヒロ……」
「ちょっと臆病だけどとても優しくて、どこかじれったいって思いながらも、すごく気持ち良くなれるの」
536沙英×ヒロ9:2008/03/05(水) 16:17:56 ID:+7tnvv75
ヒロは確かに私と比べれば肉感のある身体だけど、それでも真っ白な肌はどこか脆く映って……。
私はそれに触れるたびに、必要以上に慎重になってしまう。それをヒロがどう感じていたか、今日までわからなかった。
足りなかったのか、少し辛かったのか、私は不器用だから察せられない。でも今、とても嬉しい答えを聞くことができた。
「好きよ、沙英。これからも、よろしくね」
「うん……私も、ヒロが好き」
もう何度としたかわからないキスをもう一度交わす。
お互いの身体が溶けて、元が完全にひとつの固体だったかと錯覚してしまうくらい、私達は心の中まで触れ合っている。
「あっ、沙英……」
「ん……私も、もう……」
時間の流れが止まったようにゆっくりとお互いを昂ぶらせていって、やがて揃って果てていた。
短いまどろみの中で意識が闇に落ちていっても、ヒロの温もりだけはしっかりと感じられることができた。

******

「……おはよう、沙英」
私が目を覚ますと、ヒロはすでに起きていてキッチンに立っていた。
昨日買ってきた食材で朝ご飯を作っている。この匂いだと……コンソメスープにサラダ、ハムエッグかな?
「コーヒー、飲む?」
「うん……」
「砂糖は二つ、ミルク入りよね」
「自分で作ったら、美味しくなかったよ」
ヒロはくすくすと笑った。強がって、自分でも作れたよなんて言う必要はないって思うから、こんなことが言える。
煎れたてのコーヒーと一緒にヒロが持ってきたのは、私の原稿のデータが入ったディスクだった。
「これ、郵便局に持っていかないといけないんでしょう?」
「今、何時なの?」
「8時よ。これならお風呂にも入って、ご飯を食べても余裕ね」
「お風呂かぁ……」
キッチンに再び向かおうとしたヒロの手を引いて、私はその身体をぎゅっと抱き締めた。
「もちろん、ヒロも一緒に入ってくれるよね。ていうか入ってくれないと……イヤ」
「沙英ってそんなに甘えん坊だった?」
「……昨日言ったじゃん。これからも、たくさん甘えるって」
「私、なんて返したかしら」
「イヤじゃないんでしょ?」
ヒロはそっと私に口付けすると、私の胸にそっと頭を押しつけてきた。このままだと鍋が吹き零れちゃうな……。
「むしろ好きよ」
ヒロの煎れてくれたコーヒーの良い香りが、ヒロの香りと混じって私の鼻を掠める。何度も迎えた、私の好きな朝の香り。
こんなに天気の良い日。今日はお風呂に入って、ご飯を食べて、郵便局に行って、それからどうしようか……。
「ゆのと宮子、今日暇かな。心配かけたお礼に、今日はみんなでお出かけしようか」
「いいわね。沙英にケーキでもおごってもらっちゃおうかしら」
ヒロと宮子がどれくらいケーキを食べるのかと考えると少し怖かったけれど、まあそれは仕方ないよね。原稿料でるし。
鍋のふたが持ちあがっているのに気付いたヒロが焦るように私から離れた。もうしばらく、このままでいたかったんだけどな……。
537名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 16:19:54 ID:+7tnvv75
投下は以上です。読んでいただいてありがとうございました。
誤字脱字ありましたら申し訳ありません、
3巻読んだらこのカップリングを書かずにはいられないですよね・・・・・・。

ゆのと宮子でヒロと沙英で結婚して、四人でいつまでも暮らしていけばいいんだと思います。 
ではでは。
538名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 19:40:52 ID:HSKdt/k7
>>537
GJです!!甘くてとろけそうでした
3巻は沙英]ヒロ見たくなるよねえ
539名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 21:16:43 ID:AJo0K0fv
>>537
GJ!!
なんつーか原作を見てるくらいに雰囲気が良かった。
ってか沙英はヒロがいなかったらまともな生活をしてないんだろうなぁ。
540名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 22:54:49 ID:7Rc9SHEh
>>537
超GJ!ヒロ×沙英好きの俺にはたまんねえぜw
これぞヒロ×沙英っていう雰囲気がでてたぜ。

あと一つ疑問に思ったんだが、沙英って執筆のとき鉛筆派じゃなかったけ?
重隅スマソ
541名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 03:37:47 ID:4M2erOo3
>>537
いいなあ。乙。
やっぱりヒロ沙英はいい。
まあ細かいつっこみはあるけれど雰囲気がよかったのでおk。
542名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 10:07:35 ID:x1WtTrNU
なんという夫婦(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
同性とかそんなこといいから、もうおまいら結婚汁!
543名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 20:39:25 ID:rjYtEr4E
>>537
( ;∀;)イイハナシダナー
愛があって良いです。
544名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 12:56:01 ID:39uymsrn
ヒロ「浮上っと」
545名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 13:02:02 ID:T3iQmVFV
重過ぎて浮き上がらない!
546名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 14:59:48 ID:mcFwDr4m
>>545
あ〜あ、やっちゃったな。
ヒロさんに何されるかわからないぞ。
547名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 15:27:57 ID:39uymsrn
宮子「ヒロさんが真っ黒になった…」
548名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 20:56:35 ID:EorPXJbH
明日は水曜日だから職人さんがきてくれるな
549名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 05:59:46 ID:AsZgkL0B
宮子「水曜日はカレーの日ぃ」
ゆの「?みやちゃんなんで水曜日がカレーの日なの?」
宮子「う〜ん…なんとなくかな…アハハ」
550名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 09:25:44 ID:af2+L3gr
ゆの「宮ちゃん、夕飯一緒に食べない?」
宮子「行く行くー! この匂いは、カレー? ゆのっちも食べたかったんだ〜」
ゆの「えっと、その、カレーをじゃなくて…宮ちゃんと一緒に食べたかったの…」
551名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 15:13:32 ID:AsZgkL0B
宮子「そうか―ゆのっちはあたし一緒にご飯食べたかったのか〜♪」
ゆの「うん…みやちゃんの為にあたし一生懸命作るね」
552名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:37:55 ID:af2+L3gr
みやちゃんの為にあたし一生作るねって見えたけどまあ間違いじゃないな
553名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:28:39 ID:XiC/Cvwj
宮ちゃんを食べたかったのって見えたけどまあ間違いじゃ

・・・間違いか?(性的な意味で
554名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 22:51:15 ID:pz9BmeJ2
料理も性的な意味も食べるのは宮ちゃんだよ
もちろん一生
555名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 20:20:39 ID:PZI8lFvg
>>552
それはいいプロポーズですね(´ー`)
556名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 06:42:33 ID:+Zx69ju2
吉野家「浮上っと」
557名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 10:50:07 ID:zcqaY64+
宇宙戦艦○マトコスの吉野家先生
558名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 12:23:00 ID:+Zx69ju2
校長「吉野家先生…そんな所でなんて格好してるんですか?」
559名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 21:51:31 ID:600i+vMj
吉野 屋 です♪
560名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 05:46:43 ID:l1htt+Yg
保守
561名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 20:14:04 ID:LJFXtPx0
>>559
宮ちゃーん、先生笑ってるけど怒ってるよぅー……
562名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:55:00 ID:X7kAFMp7
吉野屋「三回連続で間違えられて先生悲しいわ♪」
563名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 22:24:47 ID:SNr8xrG7
初めてこういうトコ来ました。妄想は好きですのでよろしくです。
ここに書くSSって百合物じゃなくても大丈夫ですか?
564名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 23:09:25 ID:WANf8ylO
ひだまりスケッチの妄想ならどうぞー
565名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 12:25:43 ID:cmv2nc5a
長編みたいな形式でもだいじょぶですか?
一回の話で終わるようなのが浮かばないです……
566名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 17:39:14 ID:r91ecV18
長編ktkr


あとメル欄にsageを忘れないでね
567名無しさん@ピンキー:2008/03/25(火) 21:25:27 ID:cmv2nc5a
失礼しました。

ひだまりのSSが書けるところがみつからなくてイライラしてたんですよね。
568名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:02:47 ID:SKJuVMXP
期待して待ってるんだぜ
569名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:41:50 ID:7HYRhm0b
オパーイが一番でかいのって誰だっけ?
570名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:53:30 ID:/wdzVgqK
宮子か吉野屋先生では?
571名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:54:32 ID:/wdzVgqK
またsageるの忘れた……
572名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:57:47 ID:SKJuVMXP
>>569
吉野屋先生じゃね?

>>571
保守したと思えばいいんだ!
573名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 16:44:47 ID:EbMbfdiy
>>569
校長に不可能はない
574名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 11:55:56 ID:YHNmhZYi
校長「ふんはーっ!」
575名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 19:16:49 ID:bVoAjvL5
校長「ホワイョ」
576名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 19:40:26 ID:+dDtp6ji
やっとひだまり三巻とノベル2つ買えた……
577名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 20:30:14 ID:DWc4O2WJ
おいおい、買うなら三つずつだろ
保存用、塗装用、布教用だっけ?
578名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 20:38:56 ID:Tv7zTcEQ
塗装じゃなくて、観賞用だろw
579名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 21:15:41 ID:+dDtp6ji
お金の関係でそれぞれ一冊ずつしか。
ていうかアンソロジーとひだまりスケッチブックがなかった……
580名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 10:16:44 ID:4cvOmdJm
ゆのっちの誕生日っていつだっけ?
581名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 14:04:48 ID:kf8ksQeR
>塗装用
なにを塗りたくるんですか(・∀・)ニヤニヤ
582名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 19:13:14 ID:RZZnzpBQ
エロパロ板だし、せっかくの初投稿なので百合物を頑張って書いてみました。
喋り方とか違うかもしれませんが、なにぶんひだまりでSS&喘ぎ声その他諸々エロ系を書くのは初めてでして……
いえ、言い訳はしません。これから書くのが自分の全てだということで納得してください。
 
ちなみに、自分は『ゆの×宮子』派です。
583宮子のレッスン(ゆの弄り編):2008/04/02(水) 19:17:18 ID:RZZnzpBQ
「み、宮ちゃん……や、やっぱり、恥ずかしいよぉ……//」
「待っててねー、もうすぐ終わるから」

私の目の前でポーズをとってくれてるゆのっちが顔を赤くさせながら上目遣いで私を見てくる。
う〜ん、やっぱりゆのっちは可愛いなぁ……
私がゆのっちに顔を向けるたびに、身体がピクンって震える。


ふふ、いくら裸だからって、そんなにわかりやすい反応しなくてもいいのに。


裸婦画を描いたことないなと思いついたのが二時間前、ゆのっちを説得するのに要した時間は一時間三十分、絵を描くよりも説得に時間がかかった……

「よっし! 書けたよ、ゆのっち!」

スケッチブックをひっくり返して、完成した絵をゆのっちに見せる。
今回の絵は――自分で言うのもなんだけど――傑作だと思うな。

「どう? けっこう上手くできたと思うけど」

こういうのは本人に評定してもらわなきゃわからないからね。
あ、そだ。悪いけど、胸はそのまま描いたからね。
ゆのっちは粘土の時、実物より大きく作ってたけど、私そういったことは一切しておりませんっ!
『そのままの姿』ってのが一番だからね、人物画は。
ああ、色鉛筆があれば、ゆのっちの頬の赤みもリアルに表現したのに、こんな時に切らしちゃうなんて……

「やっぱり宮ちゃんは絵が上手だなぁ……」
「えへへ。ゆのっちの絵も、私は好きだよ」

ゆのっちが一番最初に描いたウサギの絵を見せる。
可愛くていいと思うな、ゆのっちの絵。
あはは、照れちゃって。ますます可愛いなあ、ゆのっちは。
584宮子のレッスン(ゆの弄り編):2008/04/02(水) 19:18:56 ID:RZZnzpBQ
「あ、あの、もう服を着てもいい……?」

あ、そっか。ゆのっちまだ裸だったっけ。
でもなぁ、ゆのっち可愛いし。

「な、なんだか寒くなってきたし、風邪ひいちゃ」
「だーめ」

ゆのっちの唇に人差し指をポンと置いてそれ以上の言動を制止。
あはは、ポカンとしてる。

「ゆのっちの裸をもっとたんのーしたいから、まだだめ」

ゆのっちの綺麗な肌を観察しながらそう言ってみた。
わわ、みるみるうちに顔が真っ赤になっていく。これじゃゆでダコだよ。

「じーーーー……」
「ううぅ……私、ツボとか巻き物じゃないもん……」

ツボ? 巻き物?
……ああ、なるほど。私は鑑定士さんか。ゆのっちらしい発想だね。

「そっかそっか、私は鑑定士さんか。じゃあ、ゆのっちをじっくり鑑定しなくっちゃね」
「……え?」
「えいっ」
「ひゃ!!」

ゆのっちのペッタンコな胸を両手でわしづかみにする。
むむむ、沙英さんよりはあるみたいだね。沙英さんのを知らないけど。

「あはは、モミモミー」
「み、宮ちゃ……んぁっ! や、やめ、てぇ……!!」

柔らかい感触が私の手に伝わってくる。
気持ちいいなぁ、可愛いなぁ……ゆのっちの胸……食べちゃいたいくらいだよ……

「あむっ」
「んひゃあああ!!」

ゆのっちの乳首を頬張ってみる。
ほのかにボディーシャンプーの香りが。ゆのっち、ちゃんと身体をきれいにしてるんだねぇ。
舌でペロペロ舐めるとそれにあわせてゆのっちが身体を震わせる。
585宮子のレッスン(ゆの弄り編):2008/04/02(水) 19:21:07 ID:RZZnzpBQ
「ひゃ……ん……! な、なに……これぇ……!!」

んむぅ? 予想外の反応……どしたんだろ、ゆのっち。
……あ、なるほど。そう考えたらつじつまがあうね。

「んは……そっか、ゆのっち、まだこーゆーの知らないんだ」
「ふぇ……?」

乳首から口を離してゆのっちの目を見る。
恍惚――本人はわかってないだろうけど――の表情を浮かべながらも、その瞳には戸惑いに満ち溢れてた。

「ゆのっち、知りたい?」

ニヤリと笑いながら問い掛けると、ゆのっちはさっきと同じ表情のまま首を縦に振った。

「ふふふ、いい子だね」
「あんっ」

乳首を指でピンと弾く。
今までに聞いたことのないゆのっちの声……私まで興奮してきちゃった。

「おやおや? ゆの、あそこがもうトロトロだよ?」
「へ……あ……!?」

濡れに濡れた自分のあそこを両手で隠すゆのっち。
顔はもうゆでダコじゃ通用しないくらいに赤くなってる。
例えるなら……マグマ?

「大丈夫だよ、ゆのっち。これは『おもらし』じゃないから」
「え? じゃ、じゃあ……」

やっぱり知らなかったかー。ゆのっち、純情だねぇ。
よっし、ここは私が、ゆのっちを大人にしてあげよう。

「これは愛液って言ってね、気持ちよさを感じてる時に勝手に出てきちゃうんだ」
「んひゃあああぁああ!?」

ちょっとアソコを触っただけなのに、ゆのっちのアソコから大量の愛液が溢れる。
まさか……もうイっちゃった?
586宮子のレッスン(ゆの弄り編):2008/04/02(水) 19:23:15 ID:RZZnzpBQ
「ゆのっち、Mなんだね。こんなにされてるのに気持ちよくなってる」
「ひぃ! 宮、ちゃん! はふ! や、やめてぇ!!」

初めての感覚に、頭がついていってないんだろうな。
今のゆのっちは、恐怖しか感じてない。さっきまでの恍惚の表情はどっかに行っちゃったみたいだし。
……さすがに悪いことしちゃったかな……

「うし、じゃあ、やめてあげる」
「ふぇ……?」

ゆのっちの必死のお願いだし、もとはと言えば私が勝手にゆのっちを襲ったわけだしね。
これじゃ私、ただの犯罪者だもん。ゆのっちが望まない以上、私にコレをする権利はない。

「あ、あ……み、宮ちゃ……」
「ん? どしたの、ゆのっち。そんな餌を求めるハムスターみたいな顔して」

自分でもなんでハムスターが出てきたのかわからないや。
ただゆのっちの性格が、どこかハムスターに似てるような気がして。
あ、いや、ビンタで爆発を起こす方のハムスターじゃないよ? って、さすがにマイナーか……

「あ、あの……続けて……くれない、かな……? なんか、身体がムズムズして……き、気持ち悪いの……」

よしきた。
こういうのを途中で止められると欲求不満に陥るんだよね。
『ゆのっちからお願いしてきた』んだから、断る理由はない。
……へへへ、気付いた? 私が、ゆのっちからお願いしてくるように仕向けたんだよ。

「自分に正直だねぇ、ゆのっちは」
「ひぎぃっ!」

ゆのっちのアソコに指を二本突っ込んで、中でこねくり回す。
そのたびにゆのっちの口から喘ぎ声が洩れ、端からはヨダレが垂れている。
くちゅくちゅといやらしい音をたてながら、ゆのっちのアソコからはまだまだ愛液が溢れてくる。

「み、宮しゃん! は、激し、あひぃ!! ひゃあ! お、おかしく、はぅ!! なっひゃうよぉ!!!」
「大丈夫、大丈夫。私がついてるから」

泥船に……ってのはお約束なボケだからあえて言わない。
ああ……私の指で喘ぐゆのっち……可愛すぎる……
587宮子のレッスン(ゆの弄り編):2008/04/02(水) 19:25:15 ID:RZZnzpBQ
「やあぁぁ!! な、何かくる!! 何かきちゃうぅううう!!!」
「我慢しないで、ゆのっち。快楽に身を任せるんだっ」
「あぁあぁぁぁあああぁあぁああぁ!!!!」

今までまったく手をつけていなかったクリトリスを摘んだ瞬間、ゆのっちは大きく身体を仰け反らせて天井を仰いだ。
それと同時に溢れだしたゆのっちの愛液をペロッと舐めてみる。

「ん……おいしーよ、ゆのっち」
「あ……ひぁ……」

時折間抜けな声を出しながら、ひくひく痙攣してるゆのっちの身体。
どうやら、あまりの快楽に気を失ったみたい。私も最初にイった時はそうだったな。

「ん……」

冷たい感触がしてぱんつを脱いでみると、そこはもうトロトロになっていた。
ゆのっちで遊んでるうちに興奮しちゃったんだ。ドSだなぁ、私……

「……さて、どうしよ。この後はゆのっちに私のを弄ってもらう予定だったのに」

部屋を見渡して何かないか物色してるうち、ある物の存在を思い出した私はすぐさまクローゼットに飛び込んで引っ掻き回した。

「よし、あったあった……」

極太のバイブを握り締め、その後の快楽を想像した時、自然と笑みが零れてしまった。
588名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 19:27:32 ID:RZZnzpBQ
以上です。こんなので皆さんが喜んでくれるのか、よくわかんないですが……宮子慰め編(仮)に続きます。
589名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 19:36:22 ID:Rgokkmnf
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
590名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 20:28:50 ID:g57SbB5C
貴方に最大限のGJをささげたいっ!


しかしこのスレSM率が高いなwwww
591名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 20:53:15 ID:RZZnzpBQ
>>589-590
あたたかいお返事、ありがとうです。
ところで、転校生なんていう二次創作じゃベタなものを書こうとしてるんですが、ここでも大丈夫ですか?ちなみにエロは無しです
592名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 21:03:37 ID:g57SbB5C
>>591

百合っぽかったらたぶん大丈夫じゃないかな?
俺一人の考えだからよく解らないけど。
593名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 21:53:22 ID:RZZnzpBQ
>>592
百合要素……ですか。転校生は女子にするつもりだから可能ではありますが……
594名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 22:40:36 ID:Rgokkmnf
寧ろ百合じゃなくてもSSを書いてくれるなら大歓迎
595名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:28:28 ID:W/9jwPX2
>>592だが、わがまま言ってすまなかった。
別にガチじゃなくても、可愛いおにゃのこたちが
キャッキャウフフしてくれてたら俺の脳内フォルダが溶けきって
あべしなことになるってだけさ。

制作、がんばってくれよな!
596名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 01:29:30 ID:W/9jwPX2
あれ、ID変わってるな・・・。

連投スマソ
597名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 05:37:26 ID:+nvvnj7h
>>593です。

>>595
わがままなんかじゃないと思います。多分、おそらく、きっと。
それに、逆に閃いちゃいました。『番外編』という形で転校生との百合物を入れるのもアリかなーと。

だいぶ長くなりそうなんですが、500レスごとに保管していては分かりにくくないですかね?
長編は長編で保管してはどうですか?東京スケッチとかも。
598名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 20:22:00 ID:W/9jwPX2
心優しき創作者よ、ありがとう。貴方のその言葉で救われたよ。

保管のしかたには、よく解らないから口出しできない。
とにかく、保管庫とこのスレと創作者の皆の繁栄を祈っているよ。
599名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 22:50:00 ID:54FGOvAj
今回のひだまりラジオの最後に『三巻の裏表紙か背表紙でヒロさんが……』だとか言ってたような気がしますが、それは裏の寝転がっているヒロさんでいいんですかね?
600名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 00:56:47 ID:47lN3ogf
>>597
どうも、かなりスローペースですが保管などやってる者です。
ご意見の方、参考にさせて頂きます。
現在ログの方採集中で、一時間と経たないうちに更新も終わると思うので、気が向いたらどうぞ。
601名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 23:14:24 ID:inEShmeM
>>600
管理人さん乙です
602名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 20:08:16 ID:/hLEiic3
前に少し話していた転校生ネタ行きます。
と言っても、今回はゆのと宮子くらいしか出てきませんが。
603ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:10:21 ID:/hLEiic3
「本当に大丈夫かな……」
「大丈夫よ、あなたならやれる」
「今日までずっと頑張ってきたじゃないか。自信を持て」
「……うん、わかった」
「辛かったら、いつでも帰ってきていいからね」
「うん。それじゃ……行ってきます」

引っ越し屋のトラックの助手席に乗り込むと、少女を乗せたトラックはすぐさま行ってしまった。
次第に小さくなっていくトラックを見送りながらも、少女の母親はいまだ不安を隠せないでいた。
ああは言ったものの、引っ込み思案な娘がしっかり生活できるのか、とても心配している。

「……本当に大丈夫かしら」
「俺は大丈夫だと思うよ。『あの事故』に遇ってからはや一年、アイツは『あの事実』を聞いた時以外、一度も泣いちゃいないんだ」
「けど、それは私達を心配させないために我慢してるんじゃ……」
「可能性はあるが……とにかく、アイツならやれるさ。信じてやろうよ、娘を……」
「そうね……」

遠い目をする二人を後ろに、トラックは少女が新しく暮らす世界へと加速していった。

「……じゃあ……帰るか、故郷へ。このアパートに、もう用はないからな」
「ええ……」



Act.1 新しい生活(4月)
 Scene.1 『3月28日 ようこそ、ひだまり荘へ』



「うぅん……今日、春休みだった……」

やまぶき高校の美術科に通う生徒達が暮らすアパート――ひだまり荘。
目覚まし時計のアラームを止めて、そのひだまり荘202号室の住人――ゆのはようやくその事実に気が付いた。
そういえば、去年も同じことをしたなと、ちょっと自己嫌悪。
604ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:11:35 ID:/hLEiic3
「……朝ごはん作らなくちゃ……」

もう一度寝るわけにもいかないので、休日にしては少し早いけれど朝ごはんを作ることにした。
いつも金欠で腹ペコな201号室の住人――宮子のためにも、ちょっと多めに作る。
そのうち、味噌汁のいい香りが部屋中に広がったところで――

「ゆのっち、朝ごはーん!!」

と、自分のお茶碗と箸を持って宮子が突入してきた。

「おはよう、宮ちゃん。もうすぐ出来るから」

それに驚く素振りも見せず、ゆのは味噌汁の味見をする。
これが二人の日常で、ゆのはこの生活にとうの昔に慣れているのだ。

「ゆのっちー、早く早くー!」

いつのまにかテーブルまで移動していた宮子はマイ箸を左右の手で持ってお茶碗をカンカン叩いている。
ゆのはそのお茶碗を持ってご飯を盛る。宮子仕様にこんもりと。
それをテーブルの上に置くなり、宮子の目がキラキラと輝きだした。

「おおー、今日はいつになく大盛りだ!!」
「実は昨日お米の分量を間違えちゃって、ちょっと多くなっちゃったの。あ、まだ食べちゃ駄目だよ」

そう忠告をしながら、台所にあらかじめ準備しておいた宮子用の味噌汁と目玉焼きを持っていく。
宮子の口元からヨダレが出ているのを確認すると、ゆのは黙ってティッシュペーパーを差し出した。
宮子がヨダレを拭いているうちに自分用の食事をテーブルに置き、味噌汁が入った鍋を持ってきて、宮子の横にちょこんと座る。
605ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:12:46 ID:/hLEiic3
「さ、食べよっか」
「うすっ。いただきまーす!」

その量は、宮子のものと比べるとかなり少ないが、ゆのの胃袋の方が正常であるということを忘れないでいただきたい。

「ぷはっ♪ やっぱりゆのっちの味噌汁は美味いなぁ♪」
「えへへ、ありがとう。まだまだあるから、たくさん食べてね」
「おかわりー!」

言うが早いか、味噌汁をぐびぐびと飲み干して茶碗をゆのに突き出す。
相変わらず早いなぁと苦笑しながらも、宮子の茶碗を受け取る。

「そういえば、いつ来るのかな?」
「ん? 何が?」

味噌汁をお玉ですくいながら、ゆのが宮子に確認しようとしたが、宮子は何のことを言ったいるかわからなかったようだ。
どう言えばいいのかわからないといったように少し口籠もり、そしてゆっくり話した。

「んと……転校生、って言っていいのかな。その人が来る日だよ」
「あ〜、そんな話あったねぇ」

ゆのから味噌汁を受け取った宮子が思い出すように言った。


二日ほど前、ゆのが朝ごはんを作り終えるまで自室待機していた宮子は隣の203号室から物音がするのに気が付いた。
空き部屋であるはずの部屋から物音が……これに宮子は覚えがあった。
立ち上がった宮子は、無駄と隙がない動きで203号室に向かう。
ワクワクしながら扉を開けると、案の定そこには作業着姿の男女がいた。
去年、ゆのが201号室に入る前にも出会った、ハウスクリーニングの業者だった。

「おや、また君かい」
「お久しぶりでーす」
「残念だけど、おそばはないわよ?」

去年は『新しい子』が来たと勘違い、どんぶりを持って引っ越しそばをねだりに言ったためにすっかり顔を覚えられてしまったようだ。
前回の失敗を踏まえ、どんぶりは持ってきていない。なぜなら今、ゆのが作ってくれてるから。むしろ今回興味があるのは新しい住人の方だった。
606ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:13:53 ID:/hLEiic3
「あれ? 宮ちゃん?」
「お、ゆのっちだ」

自分を呼ぶ声がして、あわてて部屋を出る。
ドアが開きっぱなしの202号室を覗き込むと、部屋の真ん中でゆのがキョロキョロ見回していた。

「ゆの、こっちこっち」

その声に反応し、ゆのは振り返ってこっちを見てきた。
そして安心したかのように宮子に駆け寄ってくる。

「も〜、宮ちゃんてば、どこ行ってたの?」
「ゴメンゴメン、こっちにいたんだ」

ゆのにそう言うときびすを返し、203号室へと戻る。
その中を覗いて初めて、ゆのはハウスクリーニングの業者が来ていたことに気付いた。

「ハウスクリーニングか〜、もうすぐここに新しい子が来るんだね」
「そういや、私達ももう先輩なんだねー」

宮子の言葉に、ゆのがはっとしたように目を見開いた。

「ゆのっち、どしたの?」
「そうだった……私達、もう先輩になるんだった……」

その場にしゃがみこんで頭を押さえるゆの。
その顔には、若干の焦りがあるようにも見える。

「私、先輩としてうまくやっていく自信ないよぉ……」
「大丈夫だって」

うずくまるゆのの背中を、宮子はいつもと同じ顔でポンポン叩いた。

「ゆのっち、今まで頑張ってきたじゃん。だから胸はって、次にここに来る後輩に『私が先輩だ』って言ってやろう」
「ううう……でも……」
「あ、ここに来る子は新入生じゃないよ」
『え?』

いきなり声をかけられて、二人はお互いに顔を見合せて203号室を覗き込んだ。
中で黙々と作業を続けていた業者の人がいきなり話してきたことにもそうだが、言っている内容にも驚いた。
新入生ではないということは転校生だろう。だが、この時期になぜ転校生が?

「私達も詳しいことはわからないんだけど、去年の受験には受かってたの」
「ただ、その後に交通事故に遇っちゃってね、一年間ずっと入院してきたらしいんだ」
「交通事故……ですか……」

その言葉を聞いたゆのが視線を下げる。
せっかくやまぶき高校に入れたのに、事故のせいで一年間も通えなかったなんて……
607ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:15:01 ID:/hLEiic3
「落ち込んだってしょうがないよ、ゆのっち。これからその人と一緒に頑張っていこっ」
「……うん……」


この後、一階に住む先輩――沙英とヒロとの会話もあるのだが、ここでは割愛させていただくとしよう。

「交通事故で一年も……さぞかし暇だったであろう」
「そっち!?」

相変わらず着眼点がどこかズレている宮子に驚きながら、ゆのは三杯目のご飯を盛る。
もちろん宮子用で、もちろん大盛りだ。
それを受け取った宮子の頭にハートマークが浮き出たのを確認し、話を続ける。

「どんな子かなぁ?」
「まあ、来てみないとわからないけどね」

ご飯をかきこむ宮子を見て、『今は食事に専念したい』と悟ったゆのはようやく食事を始める。
だが、宮子のおかわり攻撃に翻弄され、ゆのの食事が終わったのは宮子が六杯目のご飯を食べ終わった時とほぼ同時だった。

「けぷっ。喰った喰った……」
「宮ちゃん、オジサンみたい……」

つまようじで歯の隙間を掃除する宮子を見てゆのは苦笑した。

「いつもよりも食べる量が多かったね」
「うん。昨日は冷蔵庫が空っぽでなにも食べてなかったからね」
「えーっ!?」

そのあまりにも意外すぎる事実にゆのはつい大声を出してしまった。
宮子の家の冷蔵庫が空っぽの時は、朝昼夕とお構い無しにゆのの家にご飯をねだりに来るはずなのに。

「はっはっは、いつまでも他人に頼ってばかりではないのだよ。ただ今朝はついに限界が来ちゃってね……」

たった一食抜いただけで限界とは、いかにも宮子らしい。クスクス笑いながら、宮子の分のお茶碗も台所に持っていく。

「今お茶碗洗うから、くつろいでて」
「もーくつろいでるよーん」

手足を投げ出して背中をまるめてテーブルにもたれかかる宮子。
よくこの光景を目撃するのだが、猫背にならないのが凄いなとゆのは思っていた。
608ひだまりの中で 1―1:2008/04/07(月) 20:16:35 ID:/hLEiic3
「……ん……?」
「あ……」

会話に夢中でまったく気付いてなかったが、二人の声が途切れた時にトラックのエンジン音と階段を上る靴音、そして二つ隣の部屋からであろう物音が聞こえてきた。
間違いない、ついに転校生が来たのだ。

「宮ちゃん!」
「うん!」

――ガンっ。
テーブルに膝を強く打ち付け悶える宮子に苦笑しながらも、ゆのは食器をシンクの中に入れて部屋を出た。
ぴょんぴょんと片足ではねながら、宮子が後に続く。
203号室を覗き込むと段ボール箱が二、三個と作業着姿の男性だけ。
階段の方まで歩いていくとひだまり荘の玄関先に引っ越し業者のトラック、その後ろで転校生とおぼしき女の子が積み荷を降ろしていた。
長くて青空のような淡い水色の髪が、彼女の動きに合わせて揺れる。
白いカチューシャが水色の髪と相まって、後ろ姿はとても美しく感じる。

「ゆのっち、あの子かな?」
「たぶん……。だけど、なんで自分で荷物を降ろしてるんだろ?」

積み荷はすべて降ろしたのだろう、左の手の甲で額を拭ってひだまり荘を向く。
その顔にはどこか幼さが残っていて、先ほどまでの『美しい』が一転、『可愛い』に変化してしまった。
と、彼女もこちらに気が付いたようで、頬を赤くして二人にペコリとお辞儀をした。
609ひだまりの中で:2008/04/07(月) 20:21:26 ID:/hLEiic3
>>608
1―1以上です。タイトル左側の1はAct.1で『月』、右側の1はScene.1で『Act.1の中の一話目』という意味です。
次の話は日にちが変わりますので。あと、次からひだまり荘の全員が出るはず。
転校生の紹介は次回に……
610名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 07:55:03 ID:4dk+92O8
GJ!続き楽しみ待ってるっス!
611名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 00:04:59 ID:XptfXVQD
おー、ついに投下か。
がんばってくれ。
612名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 07:48:18 ID:xyp5wq2j
ゆの「浮上っと」
613名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 08:17:38 ID:VlNri+V6
テッテテーテ テテテテー
614名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 08:26:07 ID:MjVnaO3f
保守
615名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 10:03:48 ID:wVK76IXK
気持ち悪いスレ上げるなボケ
616名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 15:01:16 ID:W6nlPiXy
保守
617名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 20:47:21 ID:VUgcQmWd
あんまし人が来てないみたいですが……転校生ネタの続きを投下します
618ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:49:54 ID:VUgcQmWd
「ついに学校始まっちゃったねー」
「そうだね。担任の先生は、誰になるのかなぁ?」
「とりあえず、同じクラスだといいね」
「うんっ」

ゆのの部屋、202号室から制服姿で出てきたゆのと宮子がそう口にする。
ちなみになぜ201号室の住人である宮子がゆのの部屋から出てきたかと言うと、例によって例のごとく朝ごはんをいただいていたから。
一年生の頃――数日前までは素通りしていた203号室の扉をゆのがノックする。

「由花ちゃん、起きてる?」
「は、はい! い、今行きます!!」

その返事から数秒後、新品の制服に身を包んだ小さな女の子が中から出てきた。
この春から新しくやまぶき高校の二年生として登校することとなった『由花(ゆか)』だ。
身長はなんと135cmという超小柄。美術科のある学校が近くにないため、わざわざ北海道の片田舎からここやまぶき高校までやってきたのだ。
顔は童顔……というよりも幼顔。どこからどう見ても小学生である。

「おはよう、由花ちゃん」
「おはよー、ゆっきゅん」「お、おはようございます……ゆのさん……宮子さん……」

宮子からゆっきゅんと呼ばれている彼女は顔を真っ赤にして二人に挨拶するが、目を合わせようとはせず。その視線は二人の胸元に行っている。
頭をポリポリと掻いて、宮子が困ったような顔をした。

「うーん、相変わらずの敬語だねぇ」
「す、すみません……」
「仕方ないよ、宮ちゃん。まだ慣れてないんだから」

実は彼女、人見知りが激しく、出会ってからもう二週間ほどになる二人にさえも心を開けないでいた。
それでも、初めに比べれば幾分か良くなったのだ。
業者のトラックが帰り、荷物も全て部屋に運んだところで101号室でひだまり荘の四人と自己紹介をしたのだが……
最初、由花は自分の名前を言ったっきりテーブルを見つめたままだった。
問い掛けられた質問にも一言答えてまた沈黙。そんな状態だったのだ。
619ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:51:41 ID:VUgcQmWd
「ゆっくりと慣れていこうよ。ね?」
「は、はい……」
「あ、沙英さんにヒロさん」

階段を降りたところで、三人は一階に住む沙英、ヒロと鉢合わせ。

「おはよ、宮子、ゆの。それに由花ちゃん」
「お、おはようございます、沙英先輩、ヒロ先輩……」
「うふふ、おはよう」

相変わらず俯いたまま、由花が二人にお辞儀をする。

「どう? こっちの暮らしには慣れ……てないか」

ここへ来てから、彼女の視線は常に斜め下となっている。今回も例外ではない。
その様子を見て、沙英は途中で質問をやめた。

「仕方ないわよ。時間をかけて、ゆっくりと慣れていきましょう」
「あ、それゆのっちも言ったのにー。ヒロさんパクったー」
「ええ!?」
「……どーしてあんたはそういう発想しかできないかな……」

宮子とヒロ、それに沙英を加えた三人の掛け合いにクスクスと笑う由花を見て、ゆのは少しだけうれしくなった。

(由花ちゃん、最初の頃は全然笑わなかったのに……よかった……)



 Scene.2 『4月9日 スケッチブックの中身』



「由花さんは初めて私の授業を受けますね。今年最初の授業ということもあるので、簡単に絵を書いてみましょう」

授業の初め、美術担当でゆの達のクラス担任、吉野屋先生が言った。
ひだまり荘の一年生は晴れて全員同じクラスとなった。

「絵の内容は、みんなが書きたいものならなんでもいいです。授業が終わる前に、先生に見せに来てくださいね」
(好きなもの……かぁ……)

ゆのは鉛筆を自分の頬にあてて、何を描くかあれこれ思案した。
テーマが決められていない場合の方が、描く素材から探さないといけないため、かなり難しいのだ。
昨年のやまぶき祭の時も『制約がない』ことで悩みっぱなしだったことを考えると、ゆのはそういうのが苦手なようだ。
620ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:53:10 ID:VUgcQmWd
「ね、宮ちゃんは何を……」

顔を右隣に向けた時、ゆのの言葉はそこで止まった。
宮子は物凄く真剣な顔で鉛筆を動かしている。しかも、相当なスピードで。

(……宮ちゃんの邪魔、しない方がいいよね……)

後ろの席の由花にも聞きたいのだが、授業中に後ろを向くわけにもいかないし、何より会話が成立しないだろう。
自分のスケッチブックに目をやり、いろいろと完成品を頭の中で想像する。
籠にいっぱいの果物、お花畑、ひだまり荘の外観など……
だが、やはり実物を見ながらでなければ上手に描ける気がしない。
記憶と想像だけで描けるようなものが、自分の頭にあっただろうか?

「できたー!」
「わっ!」

今までずっとスケッチブックと格闘していた宮子が急に声をあげた。
ゆのがあわてて時計を見ると、授業が始まって5分ほどしか経っていない。なんという早業。

「速いですね。何を描いたのですか?」
「はいっ」

スケッチブックをひっくり返した瞬間、吉野屋先生が口元を押さえて小さく笑った。
それが気になって、横からゆのがスケッチブックを覗くと、そこには美味しそうなカツ丼が描かれていた。

「なんというか……宮子さんらしいですね」
「えへへ、私の好きなものー」

『好きな』の意味を勘違いしているような気がするが、これが宮子のアイデンティティーなのだ。
ヨダレが垂れそうな宮子を見ながらゆのは小さく笑い、そしてスケッチブックにアタリをつけた。


授業が終わりに近づくと、黒板は吉野屋先生が描いた花畑でいっぱいになっていた。
消すのがもったいないなとゆのは苦笑する。後で写真でも撮っておこうかなと考えてみるが、そういえば自分の携帯にはカメラがないことを思い出し、肩を落とす。
621ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:55:03 ID:VUgcQmWd
「ゆのっち、できた?」
「あ、うん……」
「できました? では、見せてください」

いつのまにか後ろに来ていた吉野屋先生に驚きつつも、おずおずと自分のスケッチブックを差し出す。

「あら……」

宮子も横から覗き込んでみるとそこには、今まさにご飯を食べようとしている宮子の姿があった。
左手にはご飯が大盛のお茶碗。右手のご飯を乗せたお箸は口元へと向かい、その顔はとても幸せそうだった。
ほぼ毎日のように見る彼女のこの顔。それだけに描きやすさは抜群だった。

「おおー、私だ!」
「宮子さんの特徴をとてもよく捉えていますね。素敵ですよ」

恥ずかしそうに俯いて、ゆのは先生からスケッチブックを返してもらった。

「ゴメンね、宮ちゃん。いやじゃなかった?」
「全然ー。逆に私を描いてくれてありがとね」

宮子の屈託のない笑顔に、ゆのはホッと胸を撫で下ろした。
これを宮子が見たら怒るかもと少しビクビクしながら描いていたのだが、その必要はなかったようだ。

「さて、描けていないのは由花さんだけですよ?」
「あ、あと少しで終わります!」

ゆのの後ろに座る由花と吉野屋先生を見ながら、宮子がそっと耳打ちしてきた。

「ねぇゆのっち。ゆっきゅん、吉野屋先生とはけっこう普通に話せてるよね」
「うん、私も思ってた。なんでだろ?」
「できました!」

ひそひそ話す二人の後ろで、由花がスケッチブックを手渡す。
それを見た瞬間、先生は歓喜の声をあげた。

「由花さん! 私を描いてくれたんですね!!」
「はい。お世話になっていたお礼にと思いまして」

なぜだか頭を下げる由花。誇らしげというか、達成感のようなものが見て取れる。
教室内で跳ね回る吉野屋先生から宮子がスケッチブックを拝借。
622ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:56:39 ID:VUgcQmWd
「え……」
「うわ……」

その絵を見た瞬間、二人は小さく声をあげた。
描かれていたのは、ナース服に身を包んだ吉野屋先生の姿だったからだ。
いろいろとツッコむ間もなくチャイムが鳴り響き、今年最初の美術の授業は終了した。


「ゆっきゅーん!」
「あ、ゆのさん、宮子さん……」

放課後、由花が校門を出たところで振り向くと、ゆのと宮子が走って追い掛けてきた。

「あ、三人も今帰り?」
「沙英先輩、ヒロ先輩……」

そこにちょうど二年生組が現れ、ひだまり荘の住人が集まった。

「今日、美術の授業があったんだよね。どうだった?」

カバンを肩越しに担ぎながら沙英が何気なく三人に聞いてみる。
すると宮子が腹の虫を鳴らして立ち止まった。

「うー……思い出したらお腹減った……」
「お腹が減った……? 美術の授業なのに?」

その言葉を聞いたヒロが驚きの声をあげる。
体育ならまだしも、美術でお腹が減る理由がまったくもって浮かばない。

「由花ちゃんが初めての授業ということもあって、テーマは決められてなかったんです。そしたら宮ちゃん、食べ物ばかり描いて……」
「ははっ、宮子らしいね」

あの後、宮子は他にも食べ物の絵を描いていた。
カレーにそばにうどんにモンブラン……。だが、どれだけ描いても『絵に描いた餅』なのだ。

「今晩カルボナーラ作るつもりだったんだけど、来る?」
「行く!!」

目を輝かせ右手を挙げながらながらヒロの誘いに即答する宮子。
ルンルンとスキップしながらひだまり荘へと走っていく。

「え、あ、あの……」
「驚いた? あれが宮子の性格なの」

宮子が一瞬でハイテンションになったことに圧倒されてしまった由花に、沙英が優しく声をかける。
ひだまり荘で彼女と一年間過ごしてきた三人は、宮子の行動にすっかり慣れっこになっているのだ。
と言っても、まだ宮子の思考回路までは完全に把握できているわけではなく、言動や行動に振り回されることもしばしばである。

「沙英も来るわよね。ゆのさんと由花さんも来る?」
「はいっ」
「えと……その……」

由花はどうするべきかわからないといった様子でもじもじしている。
先輩からのお誘いを断るわけにいかないけれども、会話が続かなくなって気まずい雰囲気になるに違いない。
623ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:58:47 ID:VUgcQmWd
「由花ちゃんも行こうよ。慣れるためにも、ね?」

ゆのに右手を掴まれ、躊躇いながらも由花は頭を縦に振った。


「そういえば、ゆのさんは何を描いたの?」

101号室、ヒロが割烹着姿で台所からゆのに尋ねる。
その割烹着姿がさまになっていると感じたのは由花だけではなかった。

「えと……ご飯を食べてる時の宮ちゃんです」
「そりゃまたなんで?」
「先に宮ちゃんが絵を描いたんですけど、吉野屋先生に見せてる時の笑顔と被って……」

沙英の質問に顔を少し赤くして答える。
そんなゆのの肩を掴み、笑顔で宮子が言った。

「えへへ、ゆのっちに描いてもらって嬉しかったよ」
「ありがとう、宮ちゃん」
「仲がいいんですね、お二人とも」

思わず声を出してしまった由花。
視線が一気に自分に集まったことに気付き、慌てて目を逸らす。

「由花ちゃんは何を描いたの?」
「あ、あの、その……」

しどろもどろになりながら話そうとするが、どうしても続きが出てこない。
結局、その質問に答えたのは宮子だった。

「ゆっきゅんねー、吉野屋先生を描いてたんだよ」
「よっしーを……?」
「はい。しかもナース服の吉野屋先生でした」

かつてのコスプレを思い起こす沙英とヒロだが、ナース服を着た吉野屋先生は写真でしか見たことがない。
加えて、由花が吉野屋先生の存在を知ったのはごく最近のはず。
なぜ自分たちが知らないコスプレをこの子が知ってるんだろうか?

「それに由花ちゃん、吉野屋先生とは普通に話せてたんです」
「吉野屋先生と私達では付き合いが長いのは私達だよね。なんで吉野屋先生に懐いてるのかなー?」

宮子に肩を叩かれてビクッと反応する由花。
人差し指をツンツンさせながら、おずおずと答えた。

「あ、あの、私、この近くに入院してたんです。事故に逢ったのがここでしたから……」
「ふむふむ」
「そ、それで、毎週一回は、吉野屋先生が来てくださって、いろいろと勉強を教えてくれたんです。……毎回、ナース服でしたけど……」
「そうだったんだ」

かつて、吉野屋先生は風邪などで休んだ子の家にお見舞いに行っていたと、ゆのは聞いたことがあった。
基本的に、吉野屋先生はとても優しい人なのだということを思い出した。
……趣味や性格がアレなので忘れがちなことなのだが。

「よっしー、今でもそんなことしてたんだ」
「ケガなら、風邪を移されて学校を休む心配はないものね」
「一年留年になることも覚悟してたんですけど……吉野屋先生のおかげで、特例で二年生から始めることができたんです」
「吉野屋先生、素敵……」
「意外だなー。そんなことしてたなんて」

みんなが口々に感想を述べる中、由花はうっとりして空中を見つめていた。
624ひだまりの中で 1―2:2008/04/20(日) 20:59:44 ID:VUgcQmWd
「都会は怖いところだって言われて来たんですけど……吉野屋先生のおかげで、そんなの吹き飛んじゃいました……」
「うわ、よっしーのファンが出来た……」

沙英がそう声をあげた時、部屋中に良い匂いが漂ってきた。
宮子が興奮しながら立ち上がると、ヒロが特製カルボナーラを持ってやってきた。

「はい、カルボナーラよ。たくさん食べてね」
「言われなくてもそのつもりでーす!!」
「もう、宮ちゃんてば……」

おそらく自分の部屋から持ってきたのであろうフォークを掲げながら、宮子が高らかに宣言。
その光景を見ながらクスリと笑う由花に、ヒロは優しく話し掛けた。

「食べながらでいいから、由花さんのこと、もっと教えてくれないかしら? 私達みんな、由花さんと仲良くしたいと思ってるの」
「相手のことを知るっていうのが、仲良くなる一番の方法だからね」
「早く慣れて、私にご飯をご馳走してねー」
「だから宮ちゃんてば!!」
「ふふ……はいっ」

やっぱりこの人達は面白いなと思いながら、由花は小さく返事をした。
625ひだまりの中で:2008/04/20(日) 21:02:52 ID:VUgcQmWd
>>624
以上です。由花が皆さんに気に入っていただければ幸いです。
ついでに、一応保守しときます。
626名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 01:56:36 ID:CVjGpevb
GJです。
627名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 02:04:25 ID:nQb8uiGl
>>625
GJ!転校生かわいいですね
続き楽しみに待ってます
628名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 12:14:59 ID:jLDUsFFT
GJ!続き激しく期待してます。
629名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 19:51:19 ID:meuDqXs4
(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
630名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 15:57:57 ID:/t2iwnCF
631名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 16:03:32 ID:z2wA8g8U
最低の屑だな
632名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 21:21:49 ID:jwZT28r8
i
633名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 13:26:44 ID:kGA/lE0w
ho
634名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 20:06:44 ID:ZyTKYRRo
エロがどれだけ難しいか痛感した……喘ぎ声とかうまくできないっス……
とりあえず投下します。『宮子のレッスン 二人で一緒に編』
635宮子のレッスン(二人で一緒に編):2008/04/27(日) 20:08:40 ID:ZyTKYRRo
「んは……あっ、あっ……い、いい……」

振動に合わせて快感が身体中を駆け巡る。指にはない快感が得られる点でバイブはいい。
……いいんだけど、ちょっと緩くなってきたかな……
また新しいの買わなきゃ、気持ちよさが半減しちゃ……
いや……待てよ? バイブに加えて手で動かせば……

「―――――!?」

突然、頭の中が真っ白になった。
バイブの意味ないじゃんって話だけど……コレ、すっごく気持ちいい。

「あ、あ、ああぁぁぁーーーーーー!!」

今日で三度目の絶頂。でも、これまでにない快感が私を支配していた。やっぱり緩かったんだ。
ひとしきり絶頂の余韻に浸りながら、バイブを引き抜こうとした時、ゆのっちが身体を起こしていることに気が付いた。

「はあ……はあ……あれぇ……? ゆのっち……目ぇ醒ましたんだ……」

私の質問に答えずにずっとアソコのバイブを凝視したままのゆのっち。
まあ、そうだよね。こんなデッカイのが入ってたら、誰だって驚くよね。
しかもゆのっちにはそーいう知識がないわけだから余計に。

「ちょっと待ってぇ……今……抜くから……ひゃん!」

アソコからバイブを一気に引き抜く。
入れる時も抜く時も、『一気に』っていうのが気持ちいいんだよね。
636宮子のレッスン(二人で一緒に編):2008/04/27(日) 20:10:37 ID:ZyTKYRRo
「はあ……はあ……ゆのっちも……使う……?」

多分それはないんだろうけどね、一応聞いて……

「あれ……ゆのっち……?」
「……う……」

え……ちょ、嘘……!?

「ゆのっち……なんで泣いてるの……?」
「……がう……」

何か囁いてるみたいだけど、全然聞こえないや。
何? なんでゆのっちが泣いてるの?

「違うよ……こんなの……こんなの、宮ちゃんじゃないよぉ……」

……ああ、そっか……
ゆのっち、現実を知っちゃって、相当ショックだったんだ。
友達――自分で言うのもなんだけど――が淫乱だったなんて、信じたくないよね。

「……ゆのっち、現実って……こんなものだよ」

泣きじゃくるゆのっちに、ちょっと冷たい声で言った。
純粋で、世の中のいい部分しか知らないゆのっちのためなんだ。ゴメンね。

「グス……これが……現実……?」
「そうだよ、ゆのっち。信じてた人に裏切られるっていうのは、よくあることなんだ。私はそれを……何度も経験してきたから」

キョトンとした顔を向けてくるゆのっち。
ゆのっちにはまだ早すぎるかもしれないけど、これは早いうちに知っておかなくちゃね。

「ねぇ、宮ちゃん……どうして、こうなっちゃったの……?」

どうして、か……。話してもいいんだけどなぁ……

「結構重い話だよ? それでも聞く?」

聞いてみると、ゆのっちはコクンとうなずく。
少し間を置いて……ゆっくりと言った。

「私の家、借金まみれだったんだ。だから、小さい頃から私は身体を売ってたんだ。見ず知らずのオジサン達にね」
「え……!?」
「仕方なかったんだ、生活のためには。だから私も必死に我慢して、男の人のオチンチンを受け入れた」
「…………」
「いやー、まだ五歳くらいの時からだったんだけどさ、意外に私の身体は高く売れてねー。あ、そだ。一回妊娠しちゃって大変だった時が……」
「宮ちゃん!!」

突然、ゆのっちが抱き締めてきた。
その小さな身体は、小刻みに震えていた。ゆのっち、泣いてるんだ……
637宮子のレッスン(二人で一緒に編):2008/04/27(日) 20:11:58 ID:ZyTKYRRo
「宮ちゃん、ごめんね……!! 辛いコト、思い出させちゃったよね……!?……ごめんね……本当にごめん……!!」
「ゆのっち……」

私はゆのっちの頭をそっと包み込んであげる。
ゆのっちは、私が思ってた以上に優しい子だったんだね。

「宮ちゃん……私ができることなら、なんでもするから……だから、許して……」
「……」

ゆのっちの頭を少し離して、目を見ながら言った。

「許すもなにも、私は怒ってないよ」
「……ホント……?」
「うん、ホント。だからさ、せっかくお互い裸なんだし、一緒に気持ちよくなろーよ」
「……うんっ」





「えっと……これでいいの……?」
「はふ……うん……すごい、良いよ……」

あれからしばらくして、ゆのっちにいろいろと教え込んでから私のアソコを舐めてもらってる。
こうやって誰かに舐めてもらうってのは初めてだけど、自分でやるより何倍も気持ちいい……

「宮ちゃん、なんか濡れてきたね。気持ちいいんだ」
「んあぁ……!! ゆ、ゆのっち……! そ、それ……」

私のアソコの中に、ゆのっちの舌が入ってくる。
中でうごめく舌が、これまでにない快感を与えてくれた。
まるで痙攣してるかのように身体がピクピク震えて、口から甘い吐息が自然と漏れだしてくる。

「ゆ、ゆのっち! か、掻き回して!! 中ぐちゃぐちゃにしちゃって!!」
「ふふふ……」

中での動きが激しくなるゆのっちの舌。
私はすでに、頂点に達しそうだった。

「ん、くっ! あ! ゆ、ゆのっち! イク! イっちゃう!!」
「ひいよ? いっれ?」
「あ! あ! ああああぁぁぁぁぁあ!!!!」
「ひゃ!?」

頭と目の前が真っ白になったと思った時、私は潮を吹いていた。
私の愛液はアソコにいたゆのっちの顔面にモロにかかってしまった。
638宮子のレッスン(二人で一緒に編):2008/04/27(日) 20:14:03 ID:ZyTKYRRo
「ゆ……ゆのっち……ごめぇん……あんまり……気持ひよかったから……」

おそらく放心状態なんだろうゆのっちに、呂律の回らない口でそう声をかける。
そしてゆのっちが動いたと思ったら……

「んふぅ!?」
「じゅるる……宮ちゃん、おいし……」

唇を私のアソコにつけてじゅるじゅると音がするくらいに啜ってきた。

「あっ、あっ、ゆ、ゆのっち!! それ、だめ……ぇ……!!」
「じゅる……あはぁ……」

や……ヤッバ……ゆのっちにスイッチが入った……

「あ、そういえば……『二人で一緒に気持ちよくなろう』って言ってたよね……忘れてたよー……」

私の方におしりを向けてくるゆのっち。目の前にゆのっちのアソコがある。
たしか……『シックスナイン』って言ったっけ? この体勢。

「ほら……宮ちゃんも舐めて……」
「ん……」

そう言われて、改めてゆのっちのアソコを見る。
愛液がかかったせいで完全にエロモードになった(……と思う)ゆのっちのソコはトロトロになっていた。

「ちゅる……れろれろ……ちゅうううう……」
「んん……はむ……じゅるる……」
「んっ、はっ……」

お互いにアソコを吸ったり、舐めたり、指を入れたりする。
私が弄るのに合わせて、ゆのっちが吸い付く力が増していく。それに合わせて、私も強く……
もう、止めることはできそうになかった。

「んんん! ぢゅううううう!」
「ん! ん! あっ! ちゅるるる!!」

激しく音を立てながらお互いのアソコに吸い付く。
その音がまた私の性感を刺激して……
639宮子のレッスン(二人で一緒に編):2008/04/27(日) 20:16:37 ID:ZyTKYRRo
「んあ! ゆ、ゆのっち!! わ、私、もう……!!」
「み、宮ちゃん! わ、私も……!!」
「「んあああああぁぁぁぁぁ!!!」」

二人一緒に絶頂。体に力が入らなくなって、ベッドに身を沈める。
さっきもイッたばかりだからか、全っ然動けないや……

「宮ちゃん……」
「な、なに? ゆのっ……んっはぁぁぁぁ!?」

突然アソコに指を入れられて、完全に油断しきっていた私は簡単にイッてしまった。

「宮ちゃん……私、まだ……」

……マジですか……?



結局私はその後五回イかされ、買い物に行っていた沙英さん達に助けだされなくちゃ本気で危ないところだった。
完全に虫の息な私の目の前で沙英さんの説教を受けるゆのっち……
ごめんね……悪いのは私なのに……

「宮ちゃん、大丈夫……?」
「……ふあぁい……なんとかぁ……」

呂律が回らない。体に力が入らない。
私はヒロさんの膝に頭を置いて、静かに目を閉じた。

あ、そうそう。ゆのっちって意外にSの素質あるみたい。
普段はMみたいだけど、エロモードに入ると完全にSだね。あれだけイッても平気だなんて……
いやー、人ってワカラナイものだねぇ。

「あ、そうだ。みんなで一緒にヤリませんか?」

……意識が飛ぶ直前に聞こえた言葉は、信じられないものだった。
そして目を覚ました時に、目の前に凄惨な光景が広がっていたのは……言うまでもない。
640名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 20:19:25 ID:ZyTKYRRo
>>639
とりあえず、前回(宮子のレッスン ゆの弄り編)の続きで、原作にない設定が入ってます。
宮子の家って借金まみれだっけ?とか思いつつ書いてました。宮ちゃんファンの方、申し訳ないです……
641名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 02:11:52 ID:ZPi3+AjT
GJ、宮子が寝てる間の出来事もきになるw
642名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 18:01:24 ID:0my+KocP
あなたのパソコンを難病で困っている人の役に立てませんか?
詳しくは↓のスレで

【BOINC】書き手も読み手もマターリ参加 10【分散】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205449495/l50
643名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 12:40:46 ID:APb09oQ2
>>640
一週間前だけどGJ!
それにしてもゆのっち強すぎ…すえ恐ろしや
644名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 18:57:45 ID:UhCukskV
保守しとく
645名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 23:59:23 ID:LWa9FwRe
宮子のおしっこを飲むゆのっち
646名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 10:44:52 ID:CEhfTf2O
sageで保守って何か意味あるんですか?
647名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 16:37:30 ID:whDNU9fM
スレのdat落ちの判定基準は、スレの位置ではなくて
最終レスの時間だからね。
648名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 21:57:58 ID:6rKJBZ2B
どれぐらいの時間が空くとおちるんだ?
649名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 01:10:03 ID:2VFdHZs4
10年…かな
650名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 19:39:56 ID:DYTxq3fK
10年後、
そこには元気に走り回るゆのっちがいましたとさ
651名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 19:44:36 ID:RQvRBVKa
でも、よく見ると「ゅのつち」なんだな
652名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 00:33:13 ID:Ta6huRJ2
たまにはあげ
653名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 20:20:31 ID:E0cFED5J
人が来ないっスねぇ……
654名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 20:25:36 ID:I26J0kw4
それ、美味そうっスね
655ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:16:41 ID:muOo4zSp
これ、投下します。
二期が始まって活性化することを祈りつつ……
656ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:18:52 ID:muOo4zSp
「由花ちゃん、最初に比べたらだいぶ慣れてきたわよね」
「そうだね。最初はまともに話をすることもできなかったからね」

ひだまり荘の階段を登りながら、沙英とヒロはそう口にする。
由花がひだまり荘に来てから1ヶ月が経った。ひだまり荘での生活には慣れ、ゆの達との会話でガチガチになったりはしなくなった。

「あ、ゆのさん、宮ちゃん」
「やっほー、沙英さん、ヒロさん」

203号室の前、相変わらずの口調で宮子が二人に挨拶をする。
その隣には、そんな宮子に苦笑するゆのもいた。

「買い物でも行くの?」
「いえ、由花ちゃんの部屋に行くつもりでした」
「さっき『私の部屋に来てください』って言ってたから、遠慮なくお邪魔させてもらおーと」
「私達も用事があってね、由花ちゃんの部屋に行くつもりだったのよ」

203号室の扉を見て、ゆのは何か考え込むように口元に手を当てた。

「……よく考えたら私達、由花ちゃんの部屋に入るって初めてじゃないですか?」
「由花ちゃんに認められたってことなのかしらね」

そう会話をする二人をよそに、宮子が203号室のドアを乱暴に叩いた。
すぐに由花が出てきて、沙英とヒロが一緒にいることに気付き頭を下げる。

「ヒロ先輩に沙英先輩、今ちょうど呼びに行こうとしてたとこなんです。あ、立ち話もなんですから、皆さんどうぞあがってください。汚いところですが……」

ドアを開けたまま壁に張りつき、四人を中に招き入れる。最後にヒロが入ったところで、ようやく由花も自分の部屋に入った。
馬鹿丁寧な言動はクセらしく、ゆのや宮子に対しても敬語のままである。初対面の人及び先生にもタメ口な宮子の反対を行く性格だ。
657ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:20:30 ID:muOo4zSp
「いや、メチャクチャ綺麗なんだけど……」

彼女の言葉とは裏腹に、部屋のなかに散らかっている様子は見受けられなかった。
さらに本棚の本は左から背の順で並んでいて、ナンバーもしっかり1から始まっている。
教科書も同じでしっかりしていた。教科ごとに分けられ、それぞれで背の順で並んでいる。
ゴミ箱は燃えるゴミ、燃えないゴミ、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶と区分けされていて、中身はほとんど空に近い状態だった。

「すごいわ……」
「私の家はそういうところには厳しかったので、すっかりクセになっちゃいました」
「あれ?」

そんな中、ゆのが部屋の片隅にある何かを発見した。
かつて動物の四コマ漫画を見たことがあるゆのはそれを知っていた。ケージと呼ばれる小動物用の家である。

「由花ちゃん、動物飼ってたの?」
「はい、ハムスターを。一人暮らしでも寂しくないようにって、こっちに来てから飼い始めたんです。今日皆さんを呼んだのは、この子を紹介しようと思ったからです」
「ハムスターか〜……私ナマで見たことない」

一年生ズがいろいろ話してる傍で、沙英とヒロは眉をひそめた。

「由花ちゃん、ひだまり荘規約って知ってる?」
「いえ……知りませんが」

そこで何かに気付いたように口を手のひらで覆った。

「も、もしかしてひだまり荘ってペット禁止ですか!?」
「ええ。ちゃんとそう書いてあったじゃない」
「うう……見てなかったです……」

頭を抱えて縮こまる由花。しっかり見ていなかったことに対する自責の念が見て取れる。
そんな由花を慰めるように、沙英は由花の肩ポンと叩いた。

「多分、大丈夫だと思うよ。ハムスターだから吠えたりして迷惑をかけないだろうし」
「ほ……本当ですか……?」

半分涙目になった由花が顔をあげて沙英の方を見る。

「大丈夫だって。だから安心しなよ」

その言葉と微笑む沙英の顔に安心し、由花はホッと胸を撫で下ろした。
沙英は由花からケージに視線を移す。だがその中にハムスターの姿は見えない。
ハムスターの巣箱や床材のチップ、エサ入れや吸水器、回し車やトイレくらいしかない。
沙英は何かを考えるようにあごに手をやってから尋ねる。

「由花ちゃん。このハムスターってロボ?」
「あ、はい、その通りです。でもなんでわかったんですか?」
「ロボは基本臆病な性格だから、人が大勢だと巣箱に潜ったりしちゃうのさ」
「沙英先輩、博学です……」
「いや、ただ単に私も昔にロボを飼ってたことがあるってだけだよ」

二人の会話を聞くゆの、宮子、そしてヒロの三人は、それぞれおなじような想像を巡らせていた。
メタリックなハムスター。
ジェット噴射で空を飛ぶハムスター。
合体して巨大になるハムスター……
658ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:22:42 ID:muOo4zSp
「……あのさ、なんか変な想像してない?」
『え?』

三人の声がきれいに重なる。

「ロボっていうのは、『ロボロフスキーハムスター』の略称ですよ」
「そうなんだ……」
「なんだかロシア人みたいなハムスターね……」
「なぁんだ……合体しないんだ……」

それぞれ納得したり、がっかりしたりしながらケージを覗く。
しかし、今日は結局そのハムスターは現れなかった。

「そういえばヒロさん、最初『用事がある』って言ってませんでした?」

唇に人差し指を当てて記憶を掘り起こすゆの。
その言葉を聞いて、沙英とヒロは目を合わせた。

「すっかり忘れてたわね」
「そうだね。ゆのに言われなきゃ日が暮れちゃうところだったよ」
「……? 何の話ですか?」

二人の会話の内容が理解できなくて、由花が首を傾げる。
由花だけでなく、『用事』の内容を知らないゆのと宮子の頭にも大きなハテナマークが浮かんでいた。

「由花ちゃんもひだまり荘の生活に慣れたわけだし、歓迎会を開こうと思ってさ」



 Scene.3 『4月27日 共に生活する家族』



「すみません、私なんかのために……」

ひだまり荘から少し歩いたところにあるコンビニ――ベリマート。
その買い物からの帰り道で、両手にレジ袋を持つ由花が申し訳なさそうに頭を下げた。

「いいんだってば。これはひだまり荘の伝統でもあるから」
「今年の一年は誰もひだまり荘に入らなかったからな〜」
「今日は由花ちゃんが主役なんだから。荷物は私達が持つね」
「あ……ありがとうございます」

由花の方に手を差し出し、食材やお菓子、ジュースが詰まったレジ袋を受け取ろうとするゆの。
その善意を有り難く思いながら、由花は左手に持つ袋をゆのに渡した。
だが、由花の手が離れた瞬間、ゆのの手がガクッと下がる。

「こ、これ……相当な重さあるよ……!?」
「どれどれ?」

宮子が横から手をだし、それを受け取る。
一瞬だけよろめいたものの、なんとか態勢を整えた。

「う〜ん……確かにちと重いな……」
「宮子でも重いの? じゃあ、相当な重さじゃん」

宮子は女の子でありながら結構な力持ち。そこら辺の男子にも腕相撲で勝るほどである。
その宮子が苦戦している袋を顔色一つ変えずに持っていた由花……
659ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:24:30 ID:muOo4zSp
「由花ちゃんって、宮子より力持ち?」
「みたい、ですね。運動はからきしダメなんですが……」

左手で自分の頬をポリポリと掻く。
表情が暗くなったところを見ると、どうやらコンプレックスのようだった。

「……あれ、ヒロ?」

先ほどまで沙英のすぐ後ろにヒロがいたはずだが、忽然と姿を消していた。
キョロキョロと辺りを見回し、やっと見つけたところはケーキ屋の前だった。

「ケーキ……」
「ん、由花ちゃん、食べたいの?」
「え、あ、いえ……」

指をくわえてケーキ屋を見つめていた由花。
両手を左右に振って取り繕っても、バレバレである。

「ゆっきゅんが欲しいなら買ったげるよ〜」
「アンタは金欠でしょが。てゆーか、食べたいだけでしょ?」
「あはは、バレた? さっすが沙英さん」

最早おきまりと言ってもいいようなやり取りに、由花とゆのは目を合わせ、同時に笑った。

「では、お言葉に甘えて……」

由花がケーキ屋へと歩いていく。その後ろに三人がついていく。
ヒロの姿が見えないが、おそらく中に入っていったのだろう。

「うーん、いい匂い!」
「ケーキの匂いが漂ってるんだね」

自動ドアが開いた瞬間、甘い匂いが四人の鼻に届く。
なんだかんだ言って四人も女子高生、ケーキは大好物だったりするのだ。

「あら、みんなも来たの?」
「ヒロだけ置いて帰るわけにもいかないでしょ」
「由花ちゃんは何がいいの?」

指をくわえながら、ケーキが入ったガラスを眺める。
瞳がとてもキラキラしている。ヒロもそうだが、どうやら由花も甘いもの好きのようだ。

「すいません、レアチーズケーキ5個ください」
「はい、少々お待ちください」

店員はニコニコしながらレアチーズケーキを箱におさめていく。
営業スマイルだろうと、その笑顔は見ている人を幸せにさせるようだ。

「ゆっきゅん、まさか私達にも買ってくれたの!?」

店員から箱を受け取る由花に、宮子が目を輝かせながら尋ねる。
しかし、次に返ってきた言葉は衝撃的なものだった。

「え、皆さんも食べるんですか? じゃあ、更に20個追加します」

店員、他の客、そしてゆの達……その場にいた誰もが固まった。
660ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:25:30 ID:muOo4zSp


ひだまり荘に帰ってきてから。沙英の部屋である102号室で歓迎会が開かれていた。
テーブルの上にはお菓子やジュースのゴミが散乱……していない。由花がしっかり片付けたのだ。
レースカーテンの向こうには、すでに宵闇が広がっている。
台所では、なにやら鍋が煮え立っている。由花が持ってきたものなのだが、中身はまだわからない。

「……それにしても、さっきは驚いたわ……」
「一人でケーキ5つだもん。宮子以上だよ……」

先ほど買ってきたケーキはすべて由花の腹の中に収まっている。
もちろん、25個も買ってはいない。最初に由花が買った5個のみだ。
ちなみに宮子は一つも食べられなかったことがよほどショックだったのか、テーブルに突っ伏している。

「アレってつまり、一人5個ずつ食べるって思ってたんだよね」
「すみません……私の家系がおかしいんだと思います……」

人差し指をツンツンとつつきながら、由花が真っ赤な顔で答える。

「私の家族は、みんな甘いものが大好きで……ケーキバイキングのケーキを私達家族だけで食べ尽くしたことが……」
「うっわ……筋金入りの甘党だよ……」

ゆのの頭には、自分の両親が巨大な皿に山のように盛られたケーキを持っている姿が浮かんでいた。
それを片っ端から食べていき、山のように盛られていたケーキが数十秒で消えていく……。
あり得ない光景に、ゆのはくすりと笑った。

「いいなぁ、それだけ食べてもその体型だもの……」

甘いもの好きなところは由花もヒロも同じなのだが、二人には決定的に違うところがある。
それは――体重。
そういう身体なのかもしれないが、ヒロはちょっと食べただけでもすぐに体重が増えてしまうのだ。
ヒロはそれをものすごく気にしており、度々ダイエットを重ねてきたのだが……結局すぐに体重が増えてしまう。
一方の由花はというと、『小さい頃から甘いものを食べまくってきた』のにも関わらず、まったく太っていないのだ。
ヒロからしたら、羨ましいことこのうえないのだが……

「……ぐす……」
「え?」
「私だって……ひっく……好きでこんな体型してるんじゃないんですよ……? 背も高くなりたいし、太りたい……なのに……なのに……」

涙を流しながら由花が机に突っ伏す。いきなりの出来事に、宮子を除いた三人は驚いたのだが……
それより前に三人は同じ結論にたどり着いた。
『完全に地雷を踏んでしまった』。
由花が自分の身体にここまでのコンプレックスを抱いていたなんて……同じく低身長なゆのでさえ見抜けなかった。

「そんなに落ち込まなくてもいーじゃん、ゆっきゅん」

おもむろに立ち上がり、由花の隣まで歩いていって肩をポンとたたく宮子。
さっきまで自分自身が落ち込んでいたのだが、それはきれいさっぱり消え去ったようだ。
661ひだまりの中で 1―3:2008/05/18(日) 11:26:13 ID:muOo4zSp
「だって小さくなきゃ、ゆっきゅんはゆっきゅんじゃなくなるじゃん」
「あ……」

確かにその通りである。もし少しでも何かが違っていれば、今の由花には育っていなかったかもしれない。
某CM風に言うなら『私の背がもう少しだけ高かったら、この世界ももう少しだけ、変わるかもしれない』のである。

「だからゆっきゅんはそのままでいいんだよー。ゆのっちも、沙英さんも、ヒロさんも、私もね」

いつもはハチャメチャな発言をする宮子だが、こういう時はとても的確なことを言う。
しかもその内容のほとんどが『名言』的な内容なのだ。宮子、GJ。

「でもさー、宮子はもうちょっと変わった方がいいと思うよ」
「へ、なんでー?」

口を大きく開けながら首を傾げるあたり、どうやら本当に言われた理由がわからないようだ。
沙英はヤレヤレと溜め息をついた。説明する気も失せたらしい。

「ところで由花ちゃん、さっきから何を茹でてるの?」
「う〜んと……もうそろそろかな」

ゆのの問には答えずに立ち上がり、台所へと歩いていく。
気になった四人は立ち上がり、一緒に台所へと向かった。

『わあぁ……』

鍋の中を覗いた四人が一斉に歓喜の声をあげる。
その光景に、思わず由花も笑顔になった。

「由花ちゃん、これカニよね? どうしたの?」
「実家の隣の漁師さんから届いたんです。いつも型が悪かったりしてお店に出せない魚介類をもらったりしてるんですよ」
「いいなぁ、私も北海道に生まれたかった……」

宮子の口から流れ出ているヨダレを、ゆのがポケットティッシュで拭いてあげる。コンビネーションは抜群であった。
鍋のお湯を捨て、蟹の殻を切るためのハサミを出す。

「いっぱい送ってきたので、せっかくだから皆で頂こうと思いまして」
「やったー!! 今日は蟹パーティーだー!!!」

子供のようにはしゃぎながら宮子はリビングへと戻っていく。
窓の向こうはもう闇が広がっていた。五人での夜はまだまだ続きそうだ。

「改めて、これからよろしくね」
「はいっ」
662名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 11:36:08 ID:muOo4zSp
>>661
以上です。ついでにあげときます。
 
ところでお願いなのですが……どなたかこの五人で絵を描いてくれないでしょうか?
由花の特徴を明記しておくので、お願いします。
・髪の色は水色。白いカチューシャをしている
・瞳は髪と同じで水色
・身長は135cmと小柄
・初期の頃は出会う度に顔を赤くする

構図はお任せします。出来ればでいいのでお願いします。
自分で描ければいいんですが画力も時間もないので……
663名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 15:02:00 ID:sWENqRdx
GJ!次も期待してます!
絵は俺には無理だorz
664名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 05:04:32 ID:2lhUTvyK
>>662
GJです。新キャラ(?)もうまくとけ込んでる感じ。
ただ俺も絵は無理ぽ…

その代わりといっては何だけど、現在有沢さん×ゆのという
これまた需要があるかどうかわからないものを作成中。
665名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:49:54 ID:OnfwgSas
>>664
需要が無いなんてことはないから安心汁

有沢さんスキーの俺としてはこれは正座して待たねばならぬ
666375:2008/05/20(火) 08:11:26 ID:tGorOj6G
お久しぶりです、>>375です。

東京スケッチの8話を投下した後、少し心を患ってしまって、なかなか続きが書けずにいたのですが、少しずつ、書き貯めて、さっき出来た9話を投下したいと思います。

尚、オリジナル設定&近親相姦&微妙にHR要素もあるので嫌な方は東京スケッチをNGして下さい。

それから保管庫に1〜8話まで保管してくれた方、ありがとうございます。初めての経験なのですごく嬉しいです。
相変わらず携帯からで、記号等、不自然な点もあるかもしれませんが出来たら、完結させたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします。

それでは、投下します。
667375:2008/05/20(火) 08:17:08 ID:tGorOj6G
"愛し合うという事"

「……っ! あぅっ! もっと……っ、もっと奥にしてぇっ!」

 "許されはしない事"

「みっ……みぃちゃん……っ! 気持ちいいよっ……、みぃちゃんの中……うぅっ」

 "それでもいつまでも、「ふたり」でいられると信じてた"

「あっ、あたしも! あたしもすっごく気持ちいいよ……っ! だっ、だいすき! にぃにぃ……っ、にぃにぃ……っ!」

 "誰にも言えない秘密の味を口うつしであなたにもあげましょう"

「僕も……っ、すき……すきだよ……っ! みぃちゃんが大好きだよ……っ!」

 "苦くて、優しい味。そして、「ふたり」にしか、分からない味"

「うっ、うんっ……! ありがとうっ……ふぁっ! もうっ……もうダメっ!」

 "私たちはたぶん、いつかこうして「今」が変わってしまうこと、この「今」に未来なんて無いってこと、とっくに気付いてたのかも"

「僕も……! 僕ももう……うぁっ!」

 "それでもいいよ、私があなたを許してあげる。だから、私のそばにおいで? そして、あなたにも聞いて欲しいの。"


「このまま……あぁっ! このままっ! うぅっ! あぁっ! ふあぁぁっ!」



 "新しい、命の音を"



東京スケッチ―第9話―
"雨上がりと少女。"
668375:2008/05/20(火) 08:18:01 ID:tGorOj6G
----やまぶき高校を卒業して、久々の実家で過ごした春はあっという間に過ぎていった。
 世界一周放浪資金調達の為のバイトに明け暮れ、家に帰れば奔放な父や母と軽口を叩き合い、大好きな兄とは深夜の逢瀬を重ねて、3日に一度は親友と長電話をして、毎日は忙しなく、だけど想い出と笑顔がたくさん詰まった宝物のような日々を宮子は過ごした。

 そして季節は、生温い雨の匂いを連れて"夏"を運んでくる。

 ----宝物をなくした、19歳の夏。


 7月のある夜----、その日の朝から降り続いた雨は、日付が変わってもしとしと、静かに降り続いていた。

「止まないなぁ〜。」
 と、一人こぼした宮子は雑誌を捲りながら寝転んでいたベッドから起き上がり窓を濡らす雨と深い夜の景色を眺めていた。
 (----こんな日は、ろくな事を考えないなぁ……。)
 夜に降る雨のせいにして、宮子は窓の向こうの闇によぎる不安や胸が詰まるような想いを重ねていた----。

 あの春の夜に胸によぎった不安は、それからの宮子に少しずつ、少しずつ風穴を開けるように広がっていった。
 血の繋がった兄との今の関係がどうとか、これから先どうなるのか、あの時はそんな気持ちがふと胸をよぎったのだろう。だが、今はあの時判らなかったその不安の理由がわかるような気がしていた。
 いや----、今だからこそ、"解ってしまった"と、言うべきだろうか。

 ----いくら目を凝らしても変わらない窓にかかる雨のせいで、心の中まで滲んで、澱んでしまいそうになって宮子はため息をこぼした。
669375:2008/05/20(火) 08:19:07 ID:tGorOj6G
「な〜んか……、苦しいなぁ。」
 誰にも言えない事は独り言でしか言えない。
 それでもせめて、口から出さないと胸が破裂してしまいそうな気がして。
「あ〜っ! やめやめっ!」
 沈んでいく自分に堪えきれず、自ら歯止めをかけるように宮子は声を出した。
 "ばさっ"と、音を立てて再び寝転んだベッドの上----。
 うつ伏せになって瞳を閉じて、眠気が身体を包み込んでしまうまでじっとしていよう----。
 そう思って一人、まぶたの裏側の幾何学模様をただ追い掛けていた。


 眠ろうとした身体に湿気がまとわりつくのが少し気持ち悪くて、宮子は身体をよじらせて何度も寝返りを打った。
 ----そうして繰り返しているその時、しとしと、雨どいを伝う雨の音だけが耳を通り抜ける薄暗い部屋の中で、宮子は身体の中から、"とくんっ"と微かな、鼓動を感じた。

 "自分のものであって、自分のものではないもの"

 それはあまりに小さくて、身体を夜に委ねてようやく聞こえるほどの僅かな新しい"命"の鼓動。

 ----えっ……?

 宮子はさっき、喉まで出かかっていた不安が見事的中してしまった事への戸惑いと、それと同じだけじわり、じわりと沸き上がってくる愛する人との間に芽生えた新しい"命"へと向けられる喜びで胸がいっぱいになった。
 ----それはまるで、"希望"と"絶望"を同じだけ囲ったこの世界のような……苦しさに温もりさえ感じるこの小さな"命"の鼓動のように。
670375:2008/05/20(火) 08:22:30 ID:tGorOj6G
薄暗がりの中、目を丸くするような驚きと、言葉で言い表せない感動や切なさを胸に急に感じた……。
 そんな宮子はさっきまでまとわりついていた湿気も忘れて、雨の音をかき分けながら、丸くなってうずくまり、まぶたの奥で一生懸命初めての鼓動を感じていたら……。
 いつの間にか眠ってしまっていたのだった----。


 ----朝。カーテンのすき間から白い眩しい光が部屋の中を覗いていた。その光は僅かに揺れ、まだ落ちたままの宮子の瞼をゆっくりとかすめていく。

「んっ……、ふぅ。」
 夏用のタオルケットがはだけたまま宮子は"むくっ"と起き上がり、小さく伸びをして、右手でへその下を撫でた。
 ----昨夜聞こえた、新しい"命"を愛でるように。

 "ガラガラ"と音を鳴らして開けた部屋の窓へは、夏が始まる合図のような温い南向きの風が入り込んでくる。
 街路樹の桜は、今は深い緑を覆ってさっきまでの雨の雫を落としながら、強い日差しを跳ね返すように輝く色を放っていた。

 ----ふふん。と、光が無数の雫に反射してきらきら、光るいつもの景色に宮子は少し、嬉しくなって鼻を鳴らした。
671375:2008/05/20(火) 08:23:51 ID:tGorOj6G
リビングに降りると、もうそこでは家族が朝の食卓を囲んでいた。
「やぁ〜みなさま〜、おはよ〜。」
 "ひらひら"と、左手を花びらでも舞うかのように緩く振りながら、いつもの席に宮子は腰かけた。
 すると向かい合った父は新聞のスポーツ欄を見ながら、母は台所で味噌汁をよそいながら、隣にいる兄は、朝のワイドショーを眺めながら、皆、一様に、
「「おはよう」」
 と、応えた。

 今日もこうして、何も変わらない1日が始まっていく。
 ただひとつ、ただ一人、大きな変化を抱えた宮子を除いて----。


「それじゃあ、お母さんも行ってくるから、あんたたち出掛けるなら鍵持って出るのよ?」
「あいあ〜い。行ってらっしゃいませ〜。」
 朝食を食べた後、仕事へ出掛けた父を見送り、母も片付けを済ませたら週に何度かのパートへと出掛けていく。
 "きゅっ、きゅっ"と、靴を足に馴染ませながら荷物を肩に掛ける母のいつもの背中を宮子は眺めて、ずっと用意していた言葉を今ふと思い出したかのように辿々しく紡いだ。
672375:2008/05/20(火) 08:58:27 ID:tGorOj6G
「……あっ! そうだぁ! お母さん、保健証どこに置いてたっけ?」
 いきなりの背後からの声に思わず母はよろめきそうになったが、"よっ、とっと"と、バランスをとってその声の主である宮子に答えた。
「えっ? 宮子の? 宮子のなら電話の下の引き出しよ? あんたがこっちに帰ってきてすぐ、無くすと困るから〜ってお母さんに預けたんじゃない。」
「あ〜! そっかそっか! そうだったね! ありがとう。」
 ほんの少しわざとらしく礼を言う宮子に母は背中を向けたまま疑問を問いかけた。
「何、あんた風邪でもひいたの?」
「うん……ちょっとね〜。それよりさ、お母さん?」
「……? 何?」
「帰ってきたら、話したい事があるんだ。」
「何よ、いきなり……? あっ! お金なら無いわよ!?」
「ち〜が〜う〜! まぁ帰ってきたら話すから! 今は仕事へ行った行った!」
「……? まぁいいわ。んじゃあ、とりあえず行ってくるから。後、宜しくね。」
「はぁい、行ってらっしゃい。」

 ----背中を押されるように家を出た母は、背中でドアがしまる音を聞いた後、ほんの少し、"……ん?"と首をかしげながら仕事場へと向かった。
673375:2008/05/20(火) 08:59:25 ID:tGorOj6G
ドアを閉めた宮子は、"ふうっ"と一つ息を吐いて玄関から、兄のいる部屋の前へと向かった。
 ----もちろん、電話の下の引き出しから保健証を握りしめてから。

 ----コン、コン。

(にぃにぃ、いる?)
 部屋の中で大学のレポートを書いていた兄は、宮子の声に"ふっ"と意識を取り戻したかのように机に向かっていた顔を上げた。
「あぁ、みぃちゃん。うん、いるよ。今あけ……
(ううん、そのままでいいよ。)
 ドアを開けようとした兄を制止して、宮子はいつもより静かな口調で続けた----。
(にぃにぃ、あたし今からちょっと出掛けるんだけどね、帰ってきたら話したい事があるんだ……いい?)
 いつもとは違う宮子の口調に兄は戸惑いながらも答えた。
「えっ? うん。今日は大学も休みだし、バイトもないし……平気だよ。」
(そっか。なら良かった。んじゃあ、ちょっと行ってくるね。すぐ帰ってくるから。)
 ----静かに淡々と話す宮子に、兄も戸惑いながらも静かに返した。
「う、うん……、行ってらっしゃい。」
674375:2008/05/20(火) 09:00:07 ID:tGorOj6G
部屋で着替えた後、宮子はいつものスニーカーを履いて、右手にはさっき引き出しから取り出した保健証を握りしめ、外へ出た。
 そのまま今は緑が覆う桜の街路樹を抜け、町の表通りへと足を進める。
 決して急ぎもせず、だけど確実に歩いていく宮子は、昨日の雨の名残でまだ所々黒ずんだ石畳の表通りを歩き続け、通りも終わりに差し掛かった頃、左手の白い外壁の建物の前で立ち止まった----。
 今日の朝、ご飯を食べる前に宮子は携帯である調べものをしていた。
 初めて使う"町の検索機能"を駆使して、打ち慣れないキーワードをそこに打ち込んで……。
 そんな慣れない作業に15分も掛かって、ようやく宮子は見つけ出したのだった。家から一番近くて、歩いてでも行ける距離の……、



 ----"産婦人科"の場所を。



東京スケッチ―第9話―
"雨上がりと少女" 終
675375:2008/05/20(火) 09:11:55 ID:tGorOj6G
本日の分は以上です。

レスによって文の区切りが悪いところがあります、携帯からの投稿はやっぱり少しやりにくいですね…すみません。

後、上でも話がありましたが、もしこの話を読んでくださった方で絵師の方がいたら是非イラストを書いて欲しいなぁなんて思います。
少しずつ、大人になっていく宮ちゃんとゆの、そして今はまだ出ていませんがヒロさんや沙英さんも…書いてみて欲しいなぁなんて、思ってみたりします。

でもその為にはまず絵師さんの想像力を掻き立てるような作品を、書かなきゃですね。

4か月ぶりにも関わらず相変わらず暗いですが、すみません、最後まで書かせて下さい。
後、指摘等いただけると幸いです。

それではまた。ノシ
676名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 23:47:12 ID:voq80N2O
>>675
375さん待ってました&GJです!この後の展開がとても気になります。
ゆっくりでいいので次も期待してますね。
677375:2008/05/21(水) 08:12:42 ID:gFhuxzRA
おはようございます、>>375です。

昨日は久々の投下ですごく中途半端なところで終わってしまったので、2日続けてになりますが今から10話を投下します。

と言っても、この辺りから1話辺りの時間の流れが極端に遅くなります…どうしたら綿密にスピード感のある文章が書けるのか…と思っています。
10話はその試行錯誤が特に際立っておりますので、見た方は良かったらアドバイスを下さい。

注:この作品は近親相姦、オリジナル設定、HR要素がありますので、駄目な人は375をNGして下さい。

GJくれた方、ありがとうございます。がんばります。

それでは今日の分は、投下します。
678375:2008/05/21(水) 08:15:22 ID:gFhuxzRA
----雨上がりの石畳を歩くその右足は、
歩き慣れた町をいつもより少しだけ強く踏みしめるような足取り。
 昨日まで降っていた雨が嘘みたいに晴れ渡る7月の青空----。
 宮子は今まさにそんな気持ちで歩いていた。
 やわらかく、温い風になびいた髪。
 見慣れた景色の中を、優しく吹き抜けていく。
 ----そうして町の表通りの外れにやっと見つけた、
白い外壁のまだ新しい建物。
 看板の"長島産婦人科"の文字を、確かめるように目で追って----。
 宮子は味わった事の無い緊張を手のひらにぎゅっ、と握りしめながら、
開いた自動ドアの向こう側へと、足を踏み入れた。

----なんとなく、右足から。



東京スケッチ―第10話―
"女神の品格"
679375:2008/05/21(水) 08:16:46 ID:gFhuxzRA
(なんか、ざわざわするなぁ……)
 自動ドアの向こうに足を踏み入れた瞬間、
そんな気持ちが宮子の胸の中で巻き起こった。
 "不安"や"焦燥"----だけじゃない、なんだか"恐怖"にも似た感覚。
 だけど決して歩みを止めるわけでもなく、
宮子はその足を入り口から程近い受付へと歩いていた。

「あっ、あの〜すみません……」
 そんな風に胸の中は騒いだままだったからだろうか、
宮子はおどおどして少し吃りながら、
受付に座っていた年は母親と同じくらいの女性に声を掛けた。
「あぁ! おはようございます。診察ですか?
それなら診察券をここに入れてもらって……」
「いや、あの……初診です。」
「あら。そうですか……
なら保険証を出してもらっていいですか?」
「あっ、はい……」
 受付の人は、声が大きくて----。
 宮子は"ちょっぴりお母さんに似てるなぁ"と、思いながら、
ジーンズの左ポケットに入れた保健証を取り出して、その、
"お母さんに少し似てる"受付の女性に手渡した。

「それじゃあ、今日ここになんの診察で来たのか、
この髪に書いて下さいね。書き終わったら渡して下さい。」
 そう言うと、その"お母さんに少し似てる"女性は、
宮子に黒いボードの上に乗った記入用紙と鉛筆を手渡した後、
さっき預けた保健証を持って奥の部屋の方へと歩き出していった。
680375:2008/05/21(水) 08:18:10 ID:gFhuxzRA
(さてっ……と……)
 宮子は受付の前の黒い長椅子に腰かけて
、鉛筆を右手に握りしめ記入用紙とにらめっこを始めた。
 生まれてこの方、健康なのが取り柄だったからか、
あまり病院、と名の付くものに来た事は無かった。
 その為に渡された記入用紙に、まず何から書けば良いのか躊躇ったが、
とりあえず鉛筆を走らせ、名前と、住所と年齢と、
----診察理由の欄の"妊娠検査"の所に丸を付けた宮子だった。

「あの〜、すみません。」
 それからなんとか分かる範囲で記入用紙を埋めた宮子が、
受付に声を掛けたのは、書き初めてから15分が経った頃だった。
「……はい! あぁ、書き終わりましたか?
それじゃあ受け取ります。」
 こちらに背を向けるように座りながら、
受付の隅にあるパソコンへ何やら打ち込んでいたさっきの受付の人----
"お母さんに少し似てる"女性に宮子はその用紙を手渡した。
681375:2008/05/21(水) 08:19:52 ID:gFhuxzRA
「はい、確かに……あら?」
 受け取った用紙に目を通した受付の女性は、
何かを見つけたように呟いた。
 その予想外のリアクションに困った宮子からも、
思わず声が出た。

「えっ、あの、何か変なこと書いてました?」
 目を丸くして聞く宮子に、用紙に向けていた顔を上げ、
女性は少し笑いながら返した。

「いや、ううん。
あのね、私の娘も"宮子"って名前だからね。
思わず……ふふふ。」
 さっき以上の予想外の答えに宮子は、
何だか肩透かしを食らったような気分になったが、
女性のその笑顔を見ると思わず----

「ふふっ、そうなんですか。」
 と、宮子も笑顔を見せた。
 "あぁ、こんな風に優しく笑うのも似てるなぁ"と思いながら。

 そんな太陽のように笑う少女を見つめて、
受付の女性は続けた。

「ちょうどね、あなたと同じ年頃なのよ。
うちの娘もね、だからなんだか、不思議な気持ちなのよ……
自分の娘と同じ名前、同じ年頃の女の子が、
"お母さん"になるかもしれない、って思うと。」
「"お母さん"……?」
 自分にはおおよそ似合わないその響きが、宮子の胸の奥に届いた。
 女性はそうして不思議そうに、
こちらを見る少女に向かって、優しくこう呟いた。
682375:2008/05/21(水) 08:22:03 ID:gFhuxzRA
「そうよ。あなた----宮子ちゃんは、これから"お母さん"になっていくの。
この世界で一番大好きな人との間に生まれた、
"命"を宿したその瞬間から、少しずつ。」
 そう、話す女性----名前は"ゆうこさん"といった----
その目には自分の母と同じ、強くて、
優しい太陽のような輝きが宮子には見えた気がした。

「宮子ちゃんのお母さんも、私も、いきなり"お母さん"になれたわけじゃない。
大切な命を宿して、この世に生まれたあなたが大きくなっていったように、
私たちも少しずつ本当の"お母さん"になっていったのよ。
あなたと同じようにあなたのお母さんも、少しずつ成長して……
苦しいことも辛い事もたくさんあるけど、それはすごく幸せなものなの。」
 "お母さん"というありふれた響きが、違和感から、
胸の中にすっと吹く風のように優しく宮子に響いた。
 自らが呟いた言葉に目を丸くしていた少女が、
次第に何かを受け入れるように大きく息をしたのを見たゆうこは、
最後にこう付け加えた。

「だからね、本当に、おめでとう。
これから苦しいこと辛いことがたくさんあるかもしれない、
あなたは今まだ戸惑っているかもしれない。
だけど、今あなたの身体の中で生きているのは、
間違いなく"幸せ"そのものなのよ。
だから、おめでとう。
……あら、ちょうど宮子ちゃんの番ね。
それじゃ、行ってらっしゃい。」

 そう言って診察室の方を指差したゆうこへ宮子は、
「ありがとう。行ってきます。」
 と、だけ伝えて受付の斜め向かいにある診察室へと入っていった。
683375:2008/05/21(水) 08:24:12 ID:gFhuxzRA
("お母さん"……か。)
 と、胸の中に強く響いたその言葉と共に。



「おめでとうございます、3ヶ月目ですよ。」
 そう言ったのは、よれよれの白衣を着た初老の男性----
この産婦人科の主治医の"長島先生"だった。
 長島先生はそう言って宮子にエコーの写真を手渡す。
 ----僅かに灯りが差す海の底で小さな影が揺れているように見えたそれは、
確かに宮子の中に芽生えた新しい命だった。
 その証を手に取った宮子は、
(綺麗……。)
 と、涙が溢れるくらいその美しさに見入っていた。
「……と、えぇと、聞いておられますかな?」
 すっかり見入ってしまっていた宮子にようやくその言葉が届いたのを確認した長島先生は、
皺を蓄えた目尻を下げ、優しく微笑みながら続けた。

「さて、これから出産までの間、7ヶ月目までは月に一回、
それ以降は2週間に一回、検診を受けて頂きます。
それから母子手帖の手続きに出産費用の準備に、
まだまだやる事はたくさんあります。
詳しいことはこれからお渡しする書類に書いてありますが……。
ともかく、その中で一番大切なのは、
"ひとりでやろうとしない事"です。
身の回りの家族に友人、旦那さま、そして私たち……
あなたはこれからたくさんの人々と共に、
その生まれ来る"命"を迎える準備をしなければなりません。
それを分かっていただけますかな?」
 宮子はその言葉をただ受け止め、深く相づちを打って、
「はい。」
 と、だけ言った。
 そして、それを確認した長島先生は、
それまで合わせていた視線を一瞬外してから続けた。
「それから、もし、その命をあなたや、旦那さまが望まないと言う場合には、
"中絶"という選択肢もあります。」
「えっ……?」
 その言葉を聞いて、あからさまに動揺した宮子は、
すがり付くような瞳を先生に向けた。
 それを見て、見ないようにしながら、
長島先生は尚落ち着いた様子で続けた。
684375:2008/05/21(水) 08:27:45 ID:gFhuxzRA
「"産む"という選択肢だけでは無い。という事です。
生まれ来る命には、その生まれる場所を選ぶ事は出来ません。
そして、生まれ来る命は、幸せでなくてはならないのです。
子どものために親がする事----
親にとってそれは、幸せと同じだけとても辛く、苦しいものです。
今のあなた自身にそれを背負う事が出来ない時は、
もう一つの選択肢もある。
という事を覚えておいて下さい。
それを決めるには、まだ時間があります。
なので、ご家族や旦那さまとよく話し合う時間も必要でしょうね。」
 優しく微笑みながら、嗄れた声で長島先生はそう宮子に告げた。
 ----それはまだ若い"少女"への最大限の気配りだった。

 一方、その辛辣にも聞こえるほどの優しい言葉を受けた宮子は、
ただうつむいて、
「はい……。」
 と、答える事しか出来なかった。
685375:2008/05/21(水) 08:31:05 ID:gFhuxzRA
「……失礼しました。ありがとうございました。」
 と、沈んだ声で診察室を後にした宮子を受付にいたゆうこが迎えた。
 さっき診察室へと入っていった時とは正反対の曇った表情を見せる"少女"へ、ゆうこはひとつ、
「そうゆう事なの。"お母さん"になるって事は。」
 と、澄んだ優しい声で言った。
 宮子は黙ってうなずいた後、診察券と書類と内服薬を受け取り、
代金を支払って長島産婦人科を後にした。
 後ろ姿が遠く消えていく姿を見つめながら、
ゆうこは、
(幸せには、同じだけ痛みがあるものね。)
 と、ポケットから定期入れを取り出し、
一枚の写真を見つめながら思った。
(あなたも、そうだったのかしら……"宮子"。)
 まだ綺麗なその写真には、ゆうこと、小さな子を抱く"少女"が笑っていた。

 もう一人の"宮子"もまた、優しく、太陽のように笑う"少女"だった----。
686375:2008/05/21(水) 08:34:30 ID:gFhuxzRA
表へと出た宮子は、正午の強い日差しを受けながら元来た道を歩いた。
 ここに来た時には吹いていた風も今は無く、
ただ猛烈に注ぐ茹だるような日差しが、ただ宮子を突き刺していた。

("産む"という選択肢だけでは無い。という事です。)

 その言葉が、ただただ胸を突き刺してえぐっていく……
先生の優しさが、宮子には痛すぎて。

(だけど、この子は確かにここで生きてる。)

 その湧き出るように生まれる想いがただ今の宮子の歩く力になって、
零れそうになる涙を堪える力になった。
(にぃにぃ。)
 そして弱音を吐くように小さく呟いたのは、愛する人の名前----胸がちくりと痛んだ、いつもの帰り道。


「ただいま〜。」
 玄関を開けた先はガランとした空気が漂っていた。
「にぃにぃは……部屋か。」
 玄関に靴があるのを確認して宮子は廊下を抜け、
汗を流すために風呂場へと向かった。

 同じ頃、玄関が"バタン"と閉まった音を部屋にいた兄は聞いていた。
 朝からやっていたレポートも片付き、
今は椅子にもたれ掛かりながらただ天井を仰いでいた。
(みぃちゃん……)
 何気なく口にしたのは恋人であり、妹である人の名前----
いつもは胸の中を澄んだ音色で過ぎていくその響きも、
今日は何故か、名前を呼ぶほどに胸が騒いだ。
687375:2008/05/21(水) 08:37:10 ID:gFhuxzRA
"何故"----理由なんてもうとっくに気付いているのかも知れない。
 だけどそれが本当ではありませんように……
と、願う希望と、それを覆い隠すように拡がる不安。
 それは、部屋の窓から見えた、抜けるような青空さえ鬱陶しく思わせた。

 そうして、うつらうつらと過ぎる時間を泳いでいると、

----コン、コン。

「にぃにぃ、いる?」
 宮子の声にはっ、となって、その声に応えた。
「うん、いるよ。どうぞ?」
「うん、おじゃまするよ〜」
 出来るだけ平静を装うように応えた兄は、
風呂上がりでまだ上気した頬を覗かせる宮子を部屋へと迎え入れた。

「おかえり。なんだ、お風呂入ってたんだ。」
「うん。外暑くってさ〜、汗かいちゃったから。」
 いつもなら弾む声も今日は何だか静かな響きだった。
 それをお互いに感じて訪れた沈黙。

 ----打ち破ったのは宮子の方だった。
688375:2008/05/21(水) 08:39:04 ID:gFhuxzRA
「あのね、にぃにぃ。今日、さっきあたし、産婦人科に行って来たんだ。」

 兄の瞼がピクッと動いたが、ただ宮子を見つめるだけで言葉はなかった。
 その様子を宮子もじっと見つめ、続けた。

「春からずっと生理が無くてさ、それで、おかしいなぁって思って。」
 怒るわけでも焦るわけでもなく、いつものリズムで、宮子は核心へと話を進めた。

「それで今日検査してもらったらね……。」

 目の前には、ただ審判を待つように宮子の瞳を見つめる兄----。

 宮子は、躊躇わなかった。



「……居るよ。私たちの子どもがここに。今、2ヶ月目だってさ」



 目を見開いた兄、静かに告げた妹----。

 窓の外には雲ひとつ無い空から差した太陽が部屋に届いて、ふたりの間で揺らいでいる。



 こうして、宝物を無くしたふたりの最後の夏が、今、始まった。


 眩しさと温もりと、澱んだ絶望だけを頼りに。




東京スケッチ―第10話―
"女神の品格" 終。
689375:2008/05/21(水) 08:52:43 ID:gFhuxzRA
今日の分は以上です。

話がやっと動きだしました。ですが、エロパロ板なのに、ひだまりなのに、全くひだまれない内容ですみません。

けれど、ひだまり荘のみんなを心底愛してるのは私も同じです。

特に宮子は、もう本当に「俺の嫁!!」とか言いたくなるくらいです。

だから、って言うと怒られそうですが、この話の宮ちゃんにも本当に幸せになって欲しいと思いながら下手な筆を走らせています。

皆様、その日まで宜しければお付き合い下さい。

それでは、また。ノシ
690名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 11:15:47 ID:ogFtyFhC
会社でwktkしながら読んでる俺もいる。
あ、ゆのっちは俺の嫁な。

ところでこの宮子の中の人は「2ヶ月目」なのか「3ヶ月目」なのか・・・
691名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 16:52:17 ID:MEgV6IqK
自分も楽しみに待ってるよー。
今回の話もGJでした!
692ひだまりの中で:2008/05/22(木) 13:13:12 ID:UNuoVbR1
ふぐぉ!間違えたっス……。ゆのっちの部屋が201号室で宮ちゃんの部屋が202号室じゃないスか!!
す、すいません……保管時に修正して欲しいです……
693375:2008/05/22(木) 15:22:48 ID:h7RxcJXb
こんにちわ。>>375です。

宮子の中の人は"3ヶ月目"です。2ヶ月目と3ヶ月目と、間違って書いてしまいました…

ご指摘ありがとうございます。

今日は投下は無いです…もう少し待ってて下さいね。

それでは!ノシ
694375:2008/05/23(金) 06:00:48 ID:/354syaB
おはようございます、>>375です。

昨日の昼の書き込みの後から書いていた11話が出来たので投下したいと思います。

なんか、私ばっかりが投下して他の人の邪魔になってたら申し訳ないなぁと思います…
他の住民の皆様にご迷惑かかってないかが心配です。

話の方は今日の分で山をひとつ越えた感じです。
自分の中で、宮ちゃんの底無しの優しさや思いやりが表現できたかな、と思います。

相変わらず、エロなしギャグなしでごめんなさい。

GJくれた方々ありがとうございます。

それでは今日の分、投下します。
695375:2008/05/23(金) 06:01:46 ID:/354syaB
「……いるよ。私たちの子どもがここに。今、3ヶ月目だってさ。」
 そう言って宮子はへその少し下を撫でて見せた。
 それはとても優しく、まるで母が泣いている子をあやすかのように。
「……。」
 兄は、ただ狼狽える事しか出来ず俯いて口をつぐんだ。
 喜びや感動よりもまず先に押し寄せる絶望にも似た感覚----。
 宮子は、そんな兄の態度が何故かとても悲しく思えた。
 "うれしく、ないのかな?" と、思えたから。
 それでも、兄とは逆に喜びや感動に満たされていた宮子は、
それまでの感情を潜めたような態度から一転、嬉しそうにこう続けた。
「あっ、あのね! これ見て! エコーの写真、もらって来たんだぁ。
ねっ? ここに、小さな影が見えるでしょ?
これがねぇ、私たちの赤ちゃんなんだよ〜。
いやぁ、すごいよねぇ。まだ小さいけど、
心臓だってもうちゃんと動いてるんだよ〜。
私これ見た時に、なんか涙出そうになってさぁ〜、
すごく不安だったのがふわっ、て飛んでいっちゃったんだよ〜。
それにさ、この子を見た時思えたんだ! 私ももっと頑張らなきゃ……」

「……みぃちゃん。」

 よほど嬉しかったのか、この部屋に取りつく重苦しい静寂を払い除けたかっただけなのか、
写真を取り出してまくし立てるように話す宮子を、兄は静かな声で制した。
696375:2008/05/23(金) 06:02:54 ID:/354syaB
「……ん? どうしたの? にぃにぃ?」
 目を丸くして、世界で一番大好きな人がこっちを向く----。
 その顔を見ると、今から自分が吐く言葉は、ひどく醜悪で身勝手なもののように思えた。
 そして、それと同じくらい兄は確信もしていた。
 "あぁ、今から僕はみぃちゃんを傷つけるんだ。"----と。
 深い苦しみにまみれた胸の奥を更にひねり潰すかのように、
兄はくぐもった声で続けた。

「その子を、産むつもりなの?」
「えっ……?」
 振り絞るかのように出した声は真っ直ぐ宮子に届いた。
 それは重い積乱雲のような曇った瞳で、放たれた丸い刃----。
 残酷な優しさを併せ持った矛盾。
 それは字面をただ追うだけなら、単なる質問に過ぎないその言葉の奥にある、
声や表情に込められた"真意"を、宮子は感じ取らずにいられなかった。
 そしてこう思う----。

 "あぁ、喜んでなんかいない。"----と。

 "今どきのTVドラマだったらここで、
(なんで! なんで喜んでくれないの! あなたと私の子どもなのに!)
なんて言っちゃうとこなんだろうなぁ。"
 などと、まるで他人事のように浮かんだ"それ"は同時に、
宮子には兄にそんな避難を浴びせるつもりは一切無いという意思の表れでもあった。

 ----理由なんて、無い。

 "手に取るように分かっちゃうよ、にぃにぃの事なんて----。
 だって、生まれた時から一緒にいる----、"お兄ちゃん"なんだもん。



東京スケッチ―第11話―
"凜"
697375:2008/05/23(金) 06:04:22 ID:/354syaB
----午後の静寂が、またもふたりを包んだ。
 宮子は、気付いてしまっていた----。
今から目の前にいる大切な人が、自分に向けて何を話そうとしているのかを。
 そして、それは自分とは全く違う方向を示したものだという事を。

 それでも、ただ、待つ事しか出来なかった----。
 先を読んだだけで沈んでしまいそうになるこの心が、
その通りの事を言われてしまった時に一体どうなってしまうのか----?
 それはそれは空恐ろしい気持ちにもなったが、それでもただ宮子は待った。

 "内容どうこうなんか、どうだって良い。
世界で一番大切な人が私に向けて何かを伝えようとしてる。
----それはどんな事よりも大切なことだから。"

 ----そう、思えたからだった。

 それは1分だったか、10分だったか、永遠のような一瞬が過ぎた後----。
 蝉の声が鳴り、入道雲がせり出して部屋に影を差し始めた時だった。

「僕は、その子の為には生きられないかもしれない。」

 ----それは余りに呆気なく、宮子の希望を打ち砕いた一瞬だった。

 ----宮子の頬に、涙が伝った。
 哀しみでも、憤りでも無い。
 一番解り合えた筈の人と、"解り合えない"という事実を、
思い知ってしまったからだった。
 ----それでもう、充分だった。
698375:2008/05/23(金) 06:05:46 ID:/354syaB
「……っ! ごめん!」

 それまで向き合っていた身体を振り返り、そのまま宮子は部屋を飛び出した。
 涙でぐちゃぐちゃになった視界を必死で凝らして、
どこ行く宛もないまま、階段を駆け降り、宮子は洗面所へとひた走った。
 どれだけ声を殺しても、歯を食い縛っても止まらない涙は、たまらなく熱くて、尚悲しかった。
 そんな涙を誤魔化すかのように蛇口をめいっぱい開いて流れた水をすくって、
何度と無く、"バシャバシャ"と頬を叩いた。

 頭の中をぐるぐる駆け巡る言葉----。
 ふと、頭によぎった、
(産むという選択肢だけでは無い。と、いう事です。)
 という長島先生の言葉は、今の宮子の心を更に打ち砕くには充分だった。

「……うっ、くっ……うっ……うわぁぁぁぁ----!!」

 ついに堪えきれなくなって、
宮子は洗面台に前屈みだった姿勢のまま、嗚咽して膝から崩れ落ちた。

 "私たちには、守ってあげられない。
この子を、守ってあげられない。"

 そんな想いだけが宮子を支配していた……。

 項垂れたまま、洗面台にもたれ掛かり嗚咽する宮子の叫びは家中にこだました。
 ----その声は、新しい命がこの世に生きたいと、祈る声だったのかも知れない。

 そんな声を訊いた兄は、ただ誰も居なくなってしまって淡い日陰が支配する部屋で、
ただ泣くことしか出来なかった。

 ----大切な人の望みを、びりびりに引き裂いた自分にただ、
嗚咽する事しか出来なかった。

 ----"ごめんなさい"と、その叫びに応えるように。
699375:2008/05/23(金) 06:06:53 ID:/354syaB
空のてっぺんから見下ろしていた太陽が、西へ少し傾いた午後4時30分----。
 延々2時間以上泣き続けた宮子は、とうとう涙も枯れ果ててよろよろと立ち上がり、
居間のソファへ"バサッ"ともたれ掛かった。
 表が見える窓は網戸になっていて、
そこから少し暑さの和らいだ風が宮子の髪を揺らした。
 その風は宮子の涙を乾かし、優しく頬を撫でるようだった。
 ----ソファに身を任せていた宮子は、瞳を閉じて頭の中によぎるゆうこさんの言葉を思い出していた。
 "お母さんになる事は、そうゆう事なの。"
 その声は、厳しくて、哀しかった。

 "夢"も、"自由"も、"恋"も、結局捨てられやしない。

 そんなふたりを、戒めるような哀しみ----。
 "大人"にも、"母"にもまだなれない自分が苦しくて、
責めても責めきれない位にいろんな想いが絡み合った心……。

 それでも宮子の頬を撫でる風はただ優しく吹いた----。
 それはいつしか泣き疲れた宮子から意識をさらって、何度も寄せては返す波のように。

----少し、おやすみ。
 そう、言っているかのように。
700375:2008/05/23(金) 06:08:42 ID:/354syaB
「----小さい頃ね、私は寝る時お母さんにおでこを撫でてもらうのが好きだったんだ。
優しくね、前髪をこう、かき上げるみたいにゆ〜っくり私が寝るまで撫でてくれるんだ。
そしたらその内、それ無しじゃ眠れなくなっちゃってね、
小学校の時はよく"撫でてー!"って甘えてたの。」
「ふふっ、宮ちゃんって意外と甘えん坊さんだったんだねっ。」

 ひだまり荘の、いつもの202号室。
 私よりも小さくて、私よりもずっと可愛い女の子の部屋。
 いつもこうやって、並んで話してた。

「そうなのかもね〜。だからひだまり荘に来てからもね、
たまに眠れない時は自分でおでこ撫でてみるんだ。
でもちっとも気持ちよくなくて、"違うなぁ"なんて思いながら撫でてんの。
そしたらいつの間にか寝ちゃうんだけどね。」
「へぇ、なんか意外だね! 宮ちゃんに眠れない時があるなんて。」
「あたしだって寂しい時くらいあるよ〜?」

 何気ないこんな会話で、どうしてこんなに暖かくなるんだろう?
 ----一緒に過ごした3年間、ずっと思っていた。

「ふふっ、そうだね。じゃあこれからは、眠れなくなったら、私に言ってね?」
「ん? どうして?」
「私が、その……宮ちゃんのおでこ撫でに行くからね?」
「えっ……?」
「いっ嫌だったら良いんだよ!? ただその……私も眠れない時とか辛いし、宮ちゃんが眠れなくて苦しいの……いや、だし……って、宮ちゃん!? どしたの!?」
「なんか、急にゆのっちをぎゅうってしたくなった。
……ゆのっち。ありがとう。」
「ううん、いいよ。私ね、すっごく大切なんだ、宮ちゃんの事。
ずっと恥ずかしくて言えなかったけど、もうすぐ卒業しちゃうし、
離れ離れになったら言えなくなりそうだから……今言えて良かった。」
「……あたしも、同じだよ、ゆのっち……。」

 ----あぁ、答えなんていらなかったんだ。
 私の事、想ってくれてる。
 それだけで、こんなに暖かくなる。
 誰かを想い合う事って、きっとこうゆう事だったんだ。

 ……にぃにぃも、私の事、想ってくれてたのかな……。
 想ってくれてたんだろうな……。

 ……私は、ちゃんと、想えてたのかな……。
701375:2008/05/23(金) 06:10:39 ID:/354syaB
居間のソファですっかり眠ってしまっていた宮子が目を覚ますと……そこには宮子のおでこを優しく撫でる母と、それを見守る父がいた。

「ん……お父さん……お母さん?」
「あら、起こしちゃった?」
「おはよう、宮子。」
 "あらあら"と微笑む母と、それを包み込むように話しかけた父----。
 それを見た宮子は完全に目を覚まし、起き上がって、
「あっあの! お父さん、お母さん! 私、二人に話したい事が……」
 と、勢いよく言う宮子だったが、母はそっと抱きしめて、
「うん。解ってる……お兄ちゃんから、全部聞いたから。」
 と、柔らかい声で言った。
 抱きしめられた宮子は、背中までぎゅっとされた母の両腕に、
少し力がこもったのを感じながら、母の言葉に耳を傾けた。
「本当はお父さんもお母さんもね、もうずっと前から気付いてたの……
宮子とお兄ちゃんがただの仲良しな兄妹じゃないって事……」
「……えっ……ほんとに?」
 ----突然の告白に宮子はただ父と母の顔を覗き込む事しか出来なかった。
 そして母は宮子を抱きしめたまま、いつしか嗚咽混じりになりながら続けた。
「そりゃそうよ……
だって、私たちはあなたたちの事を生まれた時からずっとずっと見てきたのよ?
知らないことなんて無い。
ふたりが泣きながら生まれてきたこと、初めてしゃべった日のこと、
宮子が幼稚園の時の母の日にすっごく上手な似顔絵を書いてくれたこと、
お兄ちゃんが小学校の時に苛められてた宮子を助けに行って大ケガして帰って来た日のこと、
宮子が高校受験で猛勉強してた事、
それから入ったやまぶき高校ですっごく大切な人に巡り合えたこと、

お兄ちゃんが将来は学校の先生になりたいって言ってた事、
それから……
お兄ちゃんと宮子が、恋人同士だったこと……
みんな、みーんなお父さんとお母さんは知ってるよ?」

 嗚咽混じりになりながら、それでも母はありったけの想いを宮子に伝えた……。
702375:2008/05/23(金) 06:13:14 ID:/354syaB
宮子も抱きしめられた温もりとその想いの暖かさに胸が一杯になって、
また涙が溢れてきた。
 それをじっと見つめていた父は、大きい手のひらで宮子の肩を撫で、こう言った。
「父さんも、母さんもな、分からなかったんだ。
ふたりの為に出来る事はなんなのか……
ただ闇雲にふたりを引き離して、それで良いとも思えなかった。
相手が誰であれ、人を本気で好きになるのは素晴らしい事だ。
むしろそれが兄妹同士なら乗り越えなくちゃいけない事が他の人よりも多いことを、
ふたりも知ってて選んだんだろう。
そんな気持ちを、ただ乱暴に制したり、口を挟んだりなんか出来なかった。
だけど、今回の事はそうじゃない。これは家族みんなの問題だ。」
 ゆっくりと深い声で話す父の声を、
宮子は嗚咽混じりにしか聞く事はできなかったけれど、
宮子の肩に触れた温もりと父のその想いは、宮子の胸の奥まで強く響いた。
 そんな様子を見て父は、深く深呼吸をひとつして----すぅーっ、と息を吐いた。
 父は気付いていたのだ。
 "これから言うことが宮子を傷つけることになる----。"と、いう事を。
 兄と同じく、父もまた----"優しすぎる"くらいに優しい人だった。
 深呼吸をした後、さっきよりももっと深く、
宮子には計り知れないほどの想いが絡み合った声で、
父は----続けた。

「宮子……子どもを……堕ろしなさい。
それは決して、許されない事かもしれない。
芽生えた命を絶やす事は、とても苦しいかもしれない。
だけど、今のふたりはまだ親になれるほどまだ人生を味わっちゃいないんだよ。
夢や自由を両手一杯に抱えて、追いかけて、挫折して、苦しんで、叶える為になんども立ち上がって。
自由の寂しさを知って、人と繋がり合えない現実を知って初めて、
人は本当の意味で"親"になれるんだ。
今のふたりはまだ、その長い長い旅の支度も出来ていないんだよ。
そんなふたりの間に生まれた子はすごく寂しいよ?
子どもは僕らなんかよりずっと鋭い。
ふたりが何かを押し込めながら自分を見ている事なんて、すぐに気付かれてしまう。
そんな想いを、させるのかい?」

 ----宮子は言い返せなかった。そしてようやく理解した。
 長島先生が言った言葉の本当の意味を----。

(産むという選択肢だけでは無い。という事です。)

 ただ"可愛い"という理由だけで、
投げ出す事への"罪悪感"だけで生まれてくる命はなんて哀しいのか。
 もっともっと、望まれて生まれてこなければならない。
 もっともっと、望んで生まなければならない。
 ----それが長島先生の本当の"真意"だった。

 宮子はそれを----理解した。
 そして涙を拭って、
「わかった。」
 と、だけ呟いた。
703375:2008/05/23(金) 06:16:11 ID:/354syaB
父と娘のやり取りを聞いた母は、
「あなたたちふたりは、絶対にその子の事を忘れちゃいけない。
----これはさっき、お兄ちゃんにも言ったけど……
そのお腹の中の子は、あなたたちふたりに、夢や自由を託したの。
もっともっと真剣に向き合って、覚悟して自由と夢を追いなさいって、
教えてくれてるの。
だから、ふたりは、絶対に夢を掴んで幸せにならなきゃいけない。
それがあなたたちがその子へ出来ること……。
わかった?」
 と、宮子を抱きしめたまま、耳元で言った。
 宮子は、
「……はい。」
 と、何かを覚悟した深い声で返事をした。
 すると、
「……よろしい。それじゃあ、今日はここまで! ご飯にしましょ、お兄ちゃん呼んできて!」
 すっと立ち上がり、いつもの調子で言った母に、宮子も、
「うん! わかった!」
 と、赤くなった目を擦って居間から駆け出していった。

 そんな愛娘の後ろ姿を見た父と母は、
「……僕たちは何があってもふたりの味方でいようね。」
「……そうね。そうよね。」
 と、だけ交わして、いつもの日常へと戻った。
704375:2008/05/23(金) 06:18:04 ID:/354syaB
宮子は、昼間飛び出した兄の部屋の前に立っていた。
 ドアノブの少し上を軽く撫でて、心の中で"にぃにぃ"と呼んだ後、
ひとつ息を吐いてから……ドアノブを叩いた。

 ----コン、コン。

「にぃにぃ、ご飯だよ〜」
 そう言って部屋の扉を開けた宮子が見たものは、
月明かりだけがベッドに差した部屋の隅っこで、
うずくまって嗚咽していた兄の姿だった。
「にぃにぃ……。」
 思わず呼んだ声に兄は小さく反応して、組んだ腕の隙間からこちらを見た。
 暗い部屋でも伝わってくる深い哀しみ----。
 何よりも大切な人を傷つけた事への後悔と罪悪感。
 そんな兄を見ていられなくなった宮子は、
たまらず兄にすがり付き、強く強く抱きしめていた。

「ごめんね……ごめんね……」
 嗚咽混じりに呟く兄に宮子は、
「大丈夫。……私が、にぃにぃを許してあげるから。」
 と、小さな手のひらで兄の目にかかった前髪をたくしあげるようにおでこを撫でながら言った。
 何よりも欲しかった言葉を聞いた兄は、
まるで母の中で泣きじゃくる子どものように宮子に抱かれていた。
 ----おでこを撫でるその手が、抱きしめてくれるその手が、
何より暖かくて、安らぎに包まれた。

「だから、ほら。涙ふいて? ご飯食べようよ!
私もいっぱい泣いちゃってお腹ぺっこぺこなんだ。」
 そう言って笑う宮子は、太陽のようだった。
 眩しさも後ろめたさも感じない、オレンジの光。
 その光を真っ直ぐ見つめるように兄も、
「……うん。いこっか! 僕もお腹空いちゃった。」
 そう言って、宮子によく似た笑顔で微笑んだ。

 ----立ち上がる前に、ひとつキスをして、ふたりは部屋を出ていく。

 ----雲ひとつ無い青空へ、駆け出して行くように。



東京スケッチ―第11話―
"凜" 終。
705375:2008/05/23(金) 06:26:51 ID:/354syaB
今日の分は以上です。

精一杯、丁寧に書いたつもりでも、投下して改めて読むと、(急ぎすぎたかな?)とも思えたりします。
文章は難しいですね…

1話ずつ、少しずつ前に進んでいくこの物語と同じように、自分も前に進めたら、と思います。

これからもよろしくお願い致します。

そういえば今日はひだまりラジオ×365の第5回の更新日ですね!
個人的にはケメコスがゲストとにらんでおります。すえゆうさんかもしれないけども…w

2期まで後少し!わくわくしてます。

それではまた!ノシ
706名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 19:42:49 ID:lVipjpup
GJ
毎回楽しみにしてるよ!
707名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 07:48:23 ID:EqQd9xYP
>>705
GJ!
宮子の両親は話がわかるというか良い両親だな。
708名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 15:49:52 ID:g5Cd0ZIc
>>705
こういう話はやめてくれ


最近涙腺がゆるいんだ。もらい泣きしちまう
709名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 01:00:18 ID:mQ6zIZRN
ほんとに2人もひだまり荘に住人が入るとは・・・
710名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 13:29:56 ID:QmlyqJvA
何回化の話でキャラが確立すればこのスレも活性化するかな
711名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 14:28:26 ID:wTNxVmix
>>709って本編のひだまりスケッチですよね……。自分の転校生ネタには出せそうもないです。
てゆーか……もう203号室使っちゃってるので自分のはこのままで書かせてもらいますね。
712名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 21:59:04 ID:mQ6zIZRN
>>711
wktkしながら待ってます
713名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 19:03:00 ID:B6v2HS0S
月曜日の朝。ゆのはまだ真新しい制服の袖に腕を通す。
最初は何だか着心地悪かったこの制服も、今では少しずつ体に馴染みつつある。
思えばゆのにとって、やまぶき高校の制服というのは少し前まで憧れの物だった。
それを今自分が実際に着ている、ということを考えると、何だか不思議な気持ちになってしまう。
最初始めて制服を着たときははしゃぎすぎて両親を呆れさせたっけ…。
ふと制服をいじりつつそんなことを思い出す。
両親は初めはゆのが一人暮らしをすることに反対だった。
でもゆのがどうしてもと両親に頼み込んで、ここひだまり荘に一室借りて貰うことになったのだ。
ひだまり荘はゆのが通うやまぶき高校の丁度真正面にある。
学校へ登校するにはこの上なく絶好の場所だった。
「変なトコないかな…」
鏡に写る自分を前にしてゆのは制服のリボンをいじりつつ、登校前の最終チェックをしていた。
ひだまり荘での生活も徐々に慣れつつあった。
心優しい先輩と同級達に支えられて最初不安だった一人暮らしも、
今となっては家事もそれとなく一人でこなせるようになってきた。
今日、ゆのにとってひだまり荘が第二の我が家となりつつあった。

※この作品は作者不在のため、急遽連載を終了させていただきます。
 長い間のご愛読ありがとうございました。
714名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 20:19:20 ID:BcgNSnd+
「今度こそ見つけた…両親の仇!!」で終了じゃないのか?
715名無しさん@ピンキー:2008/06/04(水) 18:53:18 ID:kHH6p4l8
>>713
さあ早く続きを執筆する作業に戻るんだ
716ピンクレモン:2008/06/05(木) 05:12:41 ID:nB2WBhri
最近、宮子の部屋に変な男が出入りしているいう。
ゆの達は心配して宮子に聞いた。
宮子は親戚のおじさんだという。
でも、ゆの達から見るに、どう見ても、危ない感じの人に見えた。
ある休日の早朝だった。
「今日はわざわざ宮子ちゃんの所に来たのはわかってるよね?」
「・・・」
宮子は途端に暗い表情になってしまった。
ゆの達には絶対に見せたことない闇より暗い表情である。
男は宮子に擦り寄ると、後ろから抱きしめ耳にキスをした。
「宮子ちゃんのお父さん、またうちから借りたみたいなんだよね」
「ずっと前、せっかく返済が終わったのに、懲りないね」
「このままじゃ、宮子ちゃんもここに住めなくなるね」
「そしたらこの学校にいられなくなるよね」
「せっかく苦労して行きたい学校に入れたのにね、残念」
「だけど、おじさんのような寛大な心を持った人は、何とかしてあげないわけじゃないのよ」
「やめて!」
宮子は男を払いのけた。
男は再び宮子に擦り寄った。そして、
「ひゃあ!」
男の手は宮子のTシャツの上から豊満なバストに触れた。
「服の上からでもこの弾力とはね、おじさんオッパイ大きい子は嫌いじゃないよ」
「やめて!」
宮子は声を荒げた。
717名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 05:13:22 ID:nB2WBhri
「このままじゃね、宮子ちゃんが学校をやめるだけでは済まないんだよ」
「宮子ちゃんのお父さん首をくくらなきゃならないかもしれない」
「宮子ちゃん、首をくくるっていう意味わかるよね?高校生なんだし」
「・・・・・・」
宮子はゾッとした。

父親のことは大好きだった。宮子は家族のことをとても愛していた。現に仲の良い家族だった。
しかし、父親は借金ぐせのある人だった。宮子が中学生の頃、祖父母が宮子の父親の借金を完済した。
そのことで宮子の両親は祖父母とも険悪になり、親戚からも厄介者の烙印を押された。それでも良かった。
宮子には仲の良い家族に思えたからだ。その時、一から出直すと宮子の父は約束した。

それから宮子の父親は人が変わったように真面目に働いた。
そして、宮子も家庭の事情を心配して、この学園に通うことはあきらめていたが、
両親はそんな宮子の気持ちを想い、この学園に入学させた。

そして、貧乏ながらもひだまり荘にも住み、ゆのややさえやひろ達にも出会えた。
しかし宮子の父親はまたやってしまったのだ。

宮子は中学生に上がったばかりの頃も、父親の借金取りから悪戯されたことが何度かあった。
強姦まではされなかったが、裸にされて体中を観察という名のもとで、男の前に晒されたり、
胸を揉まれたり、ペニスを咥えさせられたこともあった。
あのときの男が再び宮子の前に現れたのだった。こんな遠いところまで追うように。

「宮子ちゃんの態度次第では、宮子ちゃんの家族が今までどおり幸せに暮らせることができるんだよ」
「もちろん、宮子ちゃんもこのまま楽しい学校生活を送れることになる」
「・・・・・・」
いつもうるさいくらい明るい宮子だが、下を向いたまま、完全に言葉を失っていた。
718名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 13:15:28 ID:xmXlxa7f
投下するなら注意書きをお願いします。
719ピンクレモン:2008/06/05(木) 13:35:49 ID:nB2WBhri
718さんのご指摘どおり、投下前のお品書きをさせていただきます。
駄文ながらこのスレで初投下したいと思います。
何かコメントをいただければ、創作の励みになります。

・宮子・ゆのが入学して少し経った頃のお話。
・貧乏っちくな女子高生みやっちの設定をできるだけ生かそうと思います。
・ゆのや沙英さん達が登場する&巻き込まれるかどうかは今のところ不明。
・えちしーんはできるうる限り、過激なものを目指します。
・皆さんに反響、反応があるのであれば、更新は続けようと思います。


投下します!!
720名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 20:30:20 ID:0eHb1ODx
よし。続けろ。
721ピンクレモン:2008/06/06(金) 02:33:22 ID:Hgw07ORY
男の手は宮子のTシャツの中へとするりと入っていく。
宮子はもう抵抗しなかった。
「あの頃よりも随分と育ったものだ」
男は宮子の胸をブラジャー越しに触った。
「宮子ちゃんは発育が良かったけど、ここまでとはね」
「高校に入って好きな男にでも揉まれたのかな?」
宮子はうつむいたまま、目に涙を浮かべていた。
そんなことある訳ないじゃないと心の中でつぶやきながら。

男は宮子のブラジャーのホックを外した。
するするっとTシャツの間からブラが下にすべり落ちた。
「おじさんによく見せてごらん、宮子ちゃんのおっぱいを」
男は宮子の手を強引に上に引っ張り上げ、Tシャツを脱がせた。
宮子の大きな胸はぷるんぷるんと大きく揺れ、男の興奮を誘った。
男は宮子のおっぱいを両手で持ち上げた。
「本当に大きいね、何カップあるのかな?」
宮子は歯を食いしばって耐えていた。
手では覆いきれない宮子の乳房を鷲づかみでぐにゅぐにゅと揉みあげた。
「張りがあるのに柔らかいんだね、おじさんたまんないよ」
男は宮子を1メートル先のベッドに押し倒した。
仰向けに押し倒された宮子の胸に男は唇を這わせた。
宮子の大きな膨らみを、片手で絞り上げるように掴み、ピンク色の突起を口にくわえた。
男の舌は圧力をかけて宮子の乳首を這った

男は浅黒いペニスを露出させると、宮子の上半身に馬乗りになった。
ペニスを宮子の巨乳に挟み、乳房を握って自らのペニスを刺激した。
強制的なパイズリだった。
男はそのまま射精した。勢いがよかったためか宮子の整った顔に精液の一部がかかった。
宮子はこの上ない気持ち悪さを感じたが、さらなる追い討ちをかけるように男は宮子に射精直後のペニスを口に含むように言った。
拒否する間もなく男のペニスは宮子の口元にあった。
男はイチモツを宮子の唇になすりつけ、宮子の髪の毛を引っ張りながら口を開くように強制した。
男のイチモツは宮子の口内に収まった。
宮子は吐きそうになりながらも、男の命じるまま舌で男のペニスを綺麗した。
722名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 19:19:20 ID:CXLySozT
721の続きに期待age
723名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 19:23:05 ID:U9FHv9WH
時々子宮に見えてフェラなのか本番なのか分からなくなる俺バカス
724C.G.Yang:2008/06/12(木) 02:22:46 ID:JS9geV9h
お初にお目にかかります。
初めてなので、駄文にもほどがありますし、情景がわかりにくいかもしれません。
が、おもいきって投下しますね。よろしく。

『季節の変わり目に』

・宮子×ゆの
・時期は梅雨半ば。
・4〜5レスを使う予定です。
725C.G.Yang:2008/06/12(木) 02:26:54 ID:JS9geV9h
不意に、201号室のドアが勢いよく開け放たれた。

「ゆのっち、いるー? 」
「どうしたの? 宮ちゃん」
 ゆのが玄関へと小走りで駆け寄る。

「えへへー、いいもの持ってきたんだ! じゃーん」
「どうしたの? こんなにいっぱい」
「家から送ってきたんだー、なんとなんと、名産地のやつなんだよ」
 大きくて黄色くてみずみずしいびわだった。それも、きれいに整列して箱詰めされたもの。
 よく熟れているのか、さわやかな甘い香りが玄関にかすかに広がっている。

「これが南国の香りってやつなのかなあ」
「ゆのっちー、いくら九州だからって、南国はないぞ。
それに、このびわ、長崎産だし」
「そうかなあ、あれー? 」
 いつものように、ゆのの天然ボケが炸裂して、玄関をびわの香りとともに、ほんわかした空気が支配

した。すぐに、そんな空気を吹き飛ばすがごとく、その場駆け足をしながら、宮子はゆのをせかすのだ

った。

「はやく! 食べようよ。せっかく冷やしたのに、ぬるくなっちゃうー」
「そうだね。じゃあ、あがって」


「ヒロさんと沙英さんにはあげなくていいの? 」
「うんにゃ、もうあげてきたんだよー」
「じゃあ、これは二人で食べてしまっても平気なんだね? 」
「うん! でも、四分の三は私のだからねー」
「そんなのずるいよー。びわなんてめったに食べないのに・・・」
「うそうそっ! 心のひろーい私は、ゆのっちに半分分けてあげるっ! 」
「もう、宮ちゃんってば! それじゃ、いただきますっ」
「ああ、ほら、ゆのっち、皮むかないと! 」
「あれっ、びわって皮むくんだっけ?! 」
「もうっ、世話が焼けるなあ、ゆのっちは、ははは! 」

 びわは、名産地のものとあって、最高にみずみずしく、皮をむいた瞬間に甘い果汁が染み出してくる

ようなものだった。玄関だけでなく、201号室全体に、さわやかではあるけれども、どこか控えめで

ほんのりとした甘い香りが漂っている。二人の会話と笑い声がそれに続いて、部屋に響く。 びわをむい
ては、口に入れ、他愛もないが、だからこそ楽しい会話が間断なく続く。この部屋だけ見ていれば、
六月末のじめじめとした外の空気なんてどこかへ吹っ飛んで、夏秋冬通り越して、再び春がやってきそう

だ。そんなうららかな陽気に包まれたような二人は、次々にびわを消費していく。
726名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 02:30:06 ID:JS9geV9h
「・・・それでね、宮ちゃん、そこで吉野屋先生が、あれっ」
「どうしたどうした、ゆのっち? 」
「みてー、指先が真っ黒だよ」
「びわはアクが強いからねぇ、しばらくすれば取れるよー」
「へえぇ、あ、もうびわ一つしか残ってないね、宮ちゃんどうぞ」
「いや〜、ゆのっち食べなよー、そんなに私もいじきたなくないぞ」
「だって、宮ちゃんが持ってきたんだからさ」

 何かと理由をつけて、食べたくないわけでもないのに、二人はそれぞれびわを遠慮し合い、そんな勧め合いっこがちょっとの間続いた。そのあと、宮子が、いいことを思いついた、という顔をしてこう持ちかけた。

「じゃあさ、じゃあさ、はんぶんこにしよーよー」
727C.G.Yang:2008/06/12(木) 02:31:51 ID:JS9geV9h
「えー、でも、これはんぶんこするのむずかしいよ? 」
「まあまあ、・・・皮をむいてっと、ほいっ」
宮子は、びわを半分口にくわえて、顔を突き出した。

「・・・宮ちゃん、何してるの?」
「はからー、ゆのっひはこのはんふんふぉはへるのー」
「へ? 」
「はやふー! 」

 宮子の唇にはびわの果汁がつたって、きらきら光っている。
 ゆのは、心の奥底で何かトクンとするものを感じつつ、そして、戸惑いつつも、宮子のくわえたびわに口をつけようとして、テーブルに身を乗り出した。
 宮子の吐息が近い。ゆのはびわに噛み付いて、本当に少しずつ食べ始めた。とってもむずかゆい。
 二人がそれぞれ果汁をすする音がする。変な気分、種があるから食べにくいな、とゆのは考えた。その瞬間、二人の唇がほんのすこし触れ合った。
 それを契機として、さっきのトクンはもっとずっと大きくなり、心からあふれて動脈を通り、全身に駆け巡った。
 ゆのは、その感覚に驚いたが、それを悟られまいと、静かにびわから口を離す。
 宮子は、ゆのが食べ終えたのを見るや、自分のくわえていた部分をいそいそ食べ終え、種を吐き出した。なんだか照れくさそうな表情をうかべている。

「あんまり、意味なかったねー、しっぱい、しっぱい、普通にスプーンか何かで半分にすればよかった

かなあ」
 ゆのはと言うと、さっきの全身に駆け巡った感覚、そして、唇に残ったかすかな感覚、その二つに支配されていて、うわのそらということばがぴったりな状況。

「ゆのっちー、聞いてる? おーい! 」
「・・・ふえっ! うん! おいしかったよ! 」
「何いってんの?」
「えっ! なに? 」
「ゆのっち、顔まっかっかだよー」
「あれ・・・ほんと・・・なんで?・・・」
「いひひー、さてはゆのっち、私とキスしちゃってこーふんしちゃってるのかなぁ」
「そんなんじゃ、ない・・・よ?・・・」
「ふーん・・・」

 そういって、宮子はテーブルの向こう側の純粋な少女に歩み寄る。
 ゆのの頭の中では、会話の最中にも関わらず、二つの感覚が渦を巻き、波立ち、泡立っていた。ゆのは完全に混乱していて、自分でも何から考えていいか見当もつかない、そんなときに。


 宮子がゆのの唇に自分の唇をやや乱暴に押し付けた。
 ゆのの頭はショートした。放心状態のゆのをあわてて支える宮子。ちょっとからかいすぎたのかな、と高校生にしては小さな体を支えながら、宮子はゆっくりとゆのの体を寝かせた。
728C.G.Yang:2008/06/12(木) 02:33:33 ID:JS9geV9h
すみません・・・
改行が変になってるのと、さげ忘れ、許してください。
脳内補完をお願いします。
729C.G.Yang:2008/06/12(木) 03:39:12 ID:JS9geV9h
「・・・宮、ちゃん・・・」
「大丈夫か、ゆのっち」
「わた、し・・・」
 
 頭を宮子のひざに乗せ、潤んだ目でゆのは宮子の顔を見つめている。宮子は、今のゆのの様子に欲情することを禁じえなかった。真っ赤な頬。うっすら汗ばんだ額。大きく呼吸するにしたがって上下に動くかわいい胸。
 頭から食べてしまいたいほどの衝動に駆られるも、ゆのをショートさせてしまったことへの罪悪感がそれを打ち消す。宮子は、すこし冷静になって、ぽつりぽつりとつぶやく。
「ゆのっち、私ね、ゆのっちのこと大好きなんだよ。とっても。
 ほんとうにかわいくて、丁寧で、それから・・・えっと、ええっと。
 ぜ、全部。大好きなんだよ、だから・・・さっきみたいなことを・・・」

 ゆのは、潤んだ目を少し細めて、ゆっくり、しかし、はっきりと答えた。
「私も、宮ちゃんのこと大好きなんだなって、今なんとなくわかってきたよ。
 そうじゃなかったら、キスするくらいで、こんなことにはならないもん」
 今度はゆのが、静かに起き上がって、宮子についばむようなキスをした。甘いびわの香りの。

 宮子の衝動を打ち消すものが消え去り、感情の赴くまま、ゆのを身体全体で感じるように、まるで包み込むように抱きしめた。
 今度はまた宮子の番。今度はやさしく唇を重ね、ゆのの口の中を味わいつくすため、舌を送り込む。ゆのも受け入れて、不器用ながらも舌を絡ませた。それに伴って、淫靡な音が部屋にかすかに響く。
 何十秒、何分、互いに互いを味わっていたかわからないくらい、甘美な味に酔いしれていた二人。唇がついに離れると、唾液がつーっと長く糸をひいた。
 じっとりとした梅雨の空気が、二人の肌に汗をかかせ、余計に淫靡な光景であった。
730ピンクレモン:2008/06/12(木) 04:13:34 ID:zuFXmymq
C.G.Yangさん、GJです!
キスも生生しい感じもグッドですね。

私も頑張って続きを投稿しよっと。
731ピンクレモン:2008/06/12(木) 04:46:24 ID:zuFXmymq
男はペニスを宮子の口から引き抜くと、そのイチモツで宮子のほっぺったを叩いた。
男の生殖器に残っている精液が宮子の顔に、飛び散った。
べたべたと白濁液が宮子の顔中に付着すると、宮子はなんともいえない気持ち悪さを覚えた。
男の興味は宮子の下半身へと移った。
宮子のお気に入りのブルーのホットパンツを脱がしにかかった。

男の手は極めて冷静にだった。
下半身を左右に動かし抵抗を見せる宮子だったが、
男は上手に宮子の動きを利用して上手に、いとも簡単に脱がしまった。
宮子の大事な箇所を守るのは紺色の水玉模様のパンティだけである。
男は布越しに宮子の陰部に手を触れた。
「いや・・・」
宮子は敏感な部分、誰からも触られたことのない所に刺激を受け、強い拒否感を抱いた。

男はしばらく、指を使って撫で回した後、一気にパンティを脱がした。
パンティは宮子の膝の関節辺りまで降ろされて止まった。
陰毛に包まれた15歳の宮子の秘部が露になった。
男は宮子の蜜穴を指で探りながら、グリグリと摘みながら触った。
732名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 04:47:14 ID:zuFXmymq
宮子のショックは相当大きなものだった。
こんな男に無理やりに下半身を露出させられ、弄くられたのだ。
宮子は足を懸命に閉じたが、男の太い腕が太ももの間に割り込み、完全に男の視線の下に晒されたままだった。
「宮子ちゃん、ここのほうも随分と成長したみたいだね」
「昔はお毛毛がちょろちょろっと生えてたくらいだったのに」
「今はいっぱし女のマンコじゃねえか」
「今まで何人の男のモノをくわえ込んだ?宮子?」
宮子は無言でかぶりを振った。
「まさか処女か?こんなに可愛い宮子ちゃんを男がほっとくわけねえよな」
宮子は恐怖が頂点に達し、震えていた。
「まあ、いい俺のマラで確かめてやるさ」

宮子は激しく抵抗した。
男が宮子の膝の裏に腕を入れて下半身を近づけてきたからだ。
宮子はとうとう犯されると思った。
宮子は一旦は、男の強迫に屈したが、処女の宮子にとってこんな好きでもない中年男に貞操を捧げるのかと考えたら、パニックになってしまった。
「お前の父ちゃん母ちゃん達がどうなってもいいのか?」
「もう一度言うぞ、宮子、俺の指図一つでおまえの家族はどうにでもなるんだぞ」
男の言葉が宮子の脳に少しずつ浸透していった。
家族の顔が浮かんだ・・・大好きなお父さん、お母さん・・・。
(いや・・・お父さんに何かあったら・・・私・・・)
宮子は涙を流しながら、抵抗をゆるめた。
733名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 04:48:05 ID:zuFXmymq
(私が・・・私が我慢すれば・・・・)
「そうそう、素直な女の子おじさん嫌いじゃないよ」
男は膨張した肉の塊を右手で掴み、宮子の陰部に誘導した。
宮子の花弁に何度かその浅黒い肉の柱を擦り付けた。
「おじさんずっと前から宮子のちゃんのここにオチンチン入れてみたかったんだよ」
「おじさん、興奮してきたよ」
「こんなに大きくなってるでしょ?」
「今から宮子ちゃんの膣内をじっくり味見してあげるからね」
「いや・・・許して」
宮子はらしくない諦めかけたトーンの低い声でぼそっとつぶやいた。

ゆっくりと男のイチモツが宮子の膣へと挿入されていった。
「いたい!」
宮子は思わず声を上げた。
「宮子ちゃんのアソコの入り口の狭いね」
「もしかして本当に処女なのかな」
「おじさんますます興奮してきたよ」
男は右手で自分のペニスを持つと同時に下半身をじりじり宮子のほうへおしやっていった。
「宮子のちゃんの膣内あったかいよ」
「きつくて気持ちいい」
男のペニスはほとんど宮子の膣内へと収まった。

「痛い・・・・・」
宮子の体には全身を駆け巡るほどの激痛が走った。
(こんなに痛いなんて・・・)
宮子の膣口は男の肉棒の大きさに押し広げられている。
734ピンクレモン:2008/06/12(木) 04:48:55 ID:zuFXmymq
「宮子ちゃんやっとおじさんと一つになれたね」
「もっと気持ちよくなろう」
男はそう言うと、肉棒がピストン運動を開始した。
男が己の生殖器を深く浅くと出し入れすると、宮子のびらびらの部分が男の肉柱に張り付き擦れた。
男の手は宮子の大きく実った果実を鷲づかみにしながら、腰をグラインドさせた。
男が宮子の乳房から手を離し、腰を掴み激しく下半身を打ち付けた。
さっき処女を散らされたばかりの宮子はさらなる激痛を感じた。

自由になった宮子の豊乳は、男の動きに合わせて好き勝手に暴れた。
男が宮子を突き上げるたびに、宮子をの豊満な乳房は上下左右に揺れ動く。
その乳房の動きが卑猥に見えて、男の獣の本能をさらに加速させていく。
「宮子ちゃんの膣内気持ちいいよ」
「あんまり締りがいいからおじさんもうイッちゃそうだよ」
それだけは嫌だ!
宮子は中に出されることだけは何とか阻止したかった。
「中には出さないよね?!!」
宮子は懇願の意を込めながらも痛さを堪えて男の目を見た。
「宮子ちゃんは赤ちゃん欲しくないの?」
男は半笑いの表情で宮子を見返した。
「いや!いや!いや!!!」
宮子は男が中出ししようとしていることを悟った。
735ピンクレモン:2008/06/12(木) 04:49:56 ID:zuFXmymq
「いや!お願い!中はだめ!」
男は宮子の腰をがっちり掴んで離さなかった。
女子の中で力があるほうの宮子といえども、男の力強い腕力からは逃れられなかった。
男はいっぱし宮子の下半身を引き寄せると、宮子の膣内に欲望をぶちまけた。
「いやああああああああ」
宮子はあきらめたように小さく悲鳴を上げた。
こんな状況でもまだ隣のゆのに気づかれまいとする、宮子の天才的ともいえる、頭の良さで機転を利かせたのだ。
男の両手は宮子の豊乳をぎゅっと握り締めながら、射精の余韻に浸っていた。
痛いくらいに乳房を握り締められたせいか、処女膜を破られたばかりの膣の痛みは相対的に和らいだ。
男は射精後も宮子の膣内からペニスを抜こうとしなかった。

痛みに混じって熱いモノを下半身に感じた。
(こんなことって・・・こんなことって・・・)
宮子はショックのあまり頭が真っ白になり、体の感覚がやけに強調される結果となった。
宮子は男のペニスで子宮までえぐられているような違和感を下半身に感じた。
 実際、男の平均以上の長く大きなペニスは宮子の子宮口にコツンとあたっているのかもしれない。
男と宮子の下半身は繋がったまま、男はお気に入りの宮子の大きな乳房を触って遊んだ。
ディープキスを強要し、乳首を噛み宮子の反応を楽しんだ。
736ピンクレモン:2008/06/12(木) 04:50:51 ID:zuFXmymq
やがて宮子をうつぶせにして、手と足で立たせ四つんばいの格好をさせた。
男は野獣のごとく、宮子のまだ精液が残り、膣口から白濁液がしたたっている膣内にバックからペニスを挿入した。
宮子は顔を布団にくっつけ、シーツを噛んで必死に泣き声を殺していた。
男がペニスを突き入れるたびに、「ぱんっ!ぱんっ!」と肉のぶつかり合う音がして、
豊満な乳房は重力に逆らうことなく、ぶるんぶるんと下に引っ張られながら揺れた。
安産型とも言える宮子の大き目のおしりを両手で掴みながら、男は背後からいきり勃ったモノを突き動かしている。
宮子にとって望まぬ性交をこんな恥ずかしい格好で強要させられている。

男のいいなりのままただ何もできず、男が満足するまで耐えなくてはいけない。
巨乳の美少女は隣の親友に気づかれまいと、必死に声を堪えていた。痛くて痛くてたまらなかったが、
ここで気づかれてしまうほど怖いことはなかった。学校にいられなくなるかもしれない。
そんなことになったら、仲良くなったゆのともこんな短い間にお別れをしなくていけなくなる。
宮子には似合わない悲しいそうな顔をして必死に耐えた。

宮子の悲鳴もさっきから降り続いている大雨の音でかき消されている。
相変わらず宮子の部屋は雨漏りがしていた。
宮子はいっそうのこと雨漏りで乾燥剤に火がついてくれれば、どんなに良いだろうかと思った。
そんな願いも空しく、宮子のベッドはギシギシと音を立て続けた。
737名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 09:16:45 ID:Y+Y/cxL/
激しく乙
738C.G.Yang:2008/06/12(木) 13:15:52 ID:JS9geV9h
ピンクレモン氏
お疲れ様です。精神的にも肉体的にも追い詰められる宮子、GJです。

続きを投下します。4〜5レスとか言ってたのに、もう少し長くなりそうです。
お許しを。
739C.G.Yang:2008/06/12(木) 13:17:15 ID:JS9geV9h
「一緒にシャワー、浴びない? 」
 宮子がゆのの耳元でささやく。こくりとゆのは首を縦に振った。
「ゆのっち、立てる? ゆっくり行こう」
「ありがとう、宮ちゃん」

 脱衣所で、宮子はてきぱきと服を脱いでいった。あっという間に一糸まとわぬ姿になると、ゆののほうへ向き直って観察を始めた。
「な、なあに、宮ちゃん? 」
「ゆのっちの下着、かわいいー」
「えへっ、そうかなあ、ありがとう」
ゆのも、少しはずかしいとは思いながらも、宮ちゃんにだったらと、躊躇なく下着を脱いで、脱衣かごに放り込んだ。
 少しばかりの起伏のある胸に、きれいな紫陽花のようなピンク色の突起があらわになり、控えめのヘアが空気に晒される。
 何もかも控えめ。宮子は、ゆのの裸体をよりじっくり観察する。まるでこれから展覧会に出すデッサンをはじめるがごとく。
 ゆのはゆので、宮子の裸体に釘付けだった。健康的な色の肌は汗で少してかっている。柔らかそうなのに、ハリのある二つの乳房。きゅっと引き締まったお腹。

 二人は互いの視線が交差しているのにも気付かず観察に夢中であったが、視線が合った瞬間、二人の心の中に、甘酸っぱいような何かがはじけて、アルカイックスマイルのような優しい表情をみせた。
 宮子は明るい声でにっこりわらって言った。
「ながしっこしようかっ! 」
「うんっ! 」
740C.G.Yang:2008/06/12(木) 14:04:50 ID:JS9geV9h
 シャワーの水の音がこだまする中、さっきよりも熱くて、深くて、激しい水の音が響いている。
 互いの甘ったるい唾液が交換され、それが口腔内からあふれようとするのをすすってせき止める。それからまた唇を唇で蹂躙し、舌を絡ませる。せき止めきれなくなった蜜は口角から滴って、身体に付着する。それがシャワーで流され、幾度となく同じサイクルが繰り返される。
 つやつやした濡れた髪が、互いに激しく求め合うがために、徐々に乱れていく。
「ちゅくっ、はむっ、・・・っは、っちゅ、じゅるっ」
「みや、ちゃん、んっ、ちゅくっ、ぁ、だいす、きぃ」
「ゆの、っち、っあ、じゅる、わたしもぉ、だいすきっ・・・」
どのくらいの時間が経ったかなど考える余裕もないほど愛し合っている二人は、最後に熱く唇を押し付けあって、ようやくゆっくりと離れた。

 ゆのは、シャワーを止め、ボディソープを手に取ると、まずは自分の身体に塗りつけた。
「ゆのっちー、わたしもー」
「ちょっとまってね」
 自分の上半身に少し塗りつけたところで、優しいタッチで、宮子の身体にボディソープを塗りつけていく。鎖骨の辺りから、下っていって、二つの大きな起伏。
 もっと優しい手つきで、塗り広げるに応じて、宮子は、甘い吐息をもらした。突起をてのひらでなでてあげると、それはすでに固く、宮子の身体は、ぴくっと反応する。
 面白がったゆのは、何度も何度もそこを手のひらでこすりあげる。あるときはやさしく、あるときは強く。あるときは連続して、あるときは、間をおいて。宮子は、ぴくっと小刻みに身体を震わせながら、彼女らしくない、小さな嬌声をもらした。
「・・・ぁっ、ふっ、っや、あんっ・・・」
「宮ちゃん、かわいいー」
「そんな、っく、こと、ぁは・・・」
「私も、その、してほしいなあ」

 自分の快感に酔いしれながらも、宮子は、ゆのの乳房に手を伸ばす。半ば荒っぽく指を突起に這わせると、つまんで刺激する。
「み、みやちゃ、んぁっ、いきなりっ、つよい、つよいよ、きゅぅ」
「ほら、ゆのっちー、私のほうがおろそかになってるぞー」
「わ、わかって、るけど、っふぁ、ぃやっ、あぁっ! 」
「そんなこには、おしおきだっ! 」
 宮子は、ゆのの敏感な二つの突起を、きゅっと強くつまんで少し引っ張った。
「んんっ!・・・・」
 声にならない声をだして、ゆのは身体をのけぞらせた。頭におしよせる真っ白な快感。そうかと思えば、身体全体には柔らかい優しい感触。宮子はかわいいゆのをきゅっと抱きしめたのだった。
741C.G.Yang:2008/06/12(木) 14:34:51 ID:JS9geV9h
「お背中、ながしまーす!」
 宮子は椅子にゆのを座らせて、背中に自分の乳房をぎゅっと押し付けて、ねちっこく上下に動いた。柔らかくて、あったかくて、鈍感な背中でも、宮子を十分に感じられる。
 乳房は、運動によってむにむにとその形を変えていく。それとともに、くちっ、ねちょっ、といやらしい音が響く。
「宮ちゃん、とっても気持ちいいよ・・・」
「ゆのっち、・・・私も気持ちいいっ! っあ・・・」
 上下運動ですれる突起が、もどかしいやらくすぐったいやらで、快感のご様子の宮子。

「ゆのっちも、もっと気持ちよくなろーねー」
 空いている宮子の手が、ゆのの秘部に伸びていく。
「あ、宮ちゃん、だめだって・・・」
「なにがだめなのー、もったいぶっちゃってー」
 そう言って宮子は、ゆののものに触れる。
 これまでの一連の流れで、ゆのの奥からはゆのの果汁が染み出していたため、宮子はいじわるっぽく言った。
「びわみたいにみずみずしいもんだねー、ゆのっち、食べちゃいたいっ」
「・・・っんぁ、んふぅ、やんっ・・・ふぁっ!」
 宮子の指が、恥部をやさしくなでるにつれて、もっと果汁は流れ出し、身体も小刻みに震えている。
「ここの感度はどーなのかなぁ」
 宮子がそういった瞬間、ゆのの頭の中に閃光が走る。陰核を指でつつかれたのだ。
 ゆのが惚けた顔になっているのを見て、宮子はまたいじわるっぽく。
「まだイっちゃだめだよー。わたしもいっしょに気持ちよくなるのー」
 そう言って宮子は、タイルの床に仰向けに寝転がって、ゆのに微笑みかけた。ひんやりしたタイルが火照った身体に心地よい。
 ゆのは、宮子の導くままに、宮子に覆いかぶさるように寝そべった。
742C.G.Yang:2008/06/12(木) 15:18:42 ID:JS9geV9h
嬌声とともに、宮子とゆのは互いに小刻みな上下運動を繰り返していた。
 ゆのの秘部には、引き締まった宮子の太ももが、そして宮子のには、ゆのの「太」ももと言うの

がはばかられるようなそれが密着していた。
「・・・みや、ちゃん、んあっ、んっ、ねぇ・・・っき、きもち、いい? 」
「ゆの、っち・・・っは、きもちい、・・・くぅっ!」
「もっ、と・・・いっぱい、うごいてっ・・・」
「ゆのっち、も、ぅんっ、だよぉ? ・・・」
 二人の甘い果汁で、太ももはてらてら輝いていて、運動によって、今にもあわ立ちそうな勢い。
 ますます動きをエスカレートさせて、激しく、熱く自分のいやらしい部分をこすり付ける二人。

 にちゃにちゃと音を立てて、二人は一つになっていく。熱い吐息が、浴室をサウナにしてしまう

よう。汗をせっかく流したばかりなのに、二人とも、汗やら唾液やら、淫汁やらでじっとりとしは

じめている。

「ゆのっちぃ、そこっ、っはぁ、・・・いいのぉ、そこがぁ! 」
「みや、ちゃんぅ、そんなに、うごくと、・・・んああっ! 」
「ゆの、っちぃ、ゆのっち、だい、すきぃ・・・んくぅっ、だいすきだよぉ! 」
「み、やちゃんぅ、わたしも、っはぁ、だい、だいすきぃぃ」
「いっしょ、にぃ、イこうねっ、ふぁっ、ゆの、っちいぃ」
「ずっと、ぁふぅ、・・・いっ、しょだよぉ」
「きちゃうぅ・・・、っやぁ、きしゃゆよぉぉ!」
「んぁぁ! いっちゃうぅ・・・らめぇぇっ! 」

「っぁあああ! 」

 ほとんど同時に二人は大きな声を上げながら果てた。ちょろちょろとゆのの秘部から流れ落ちる尿の音と、二人の荒い呼吸の音だけが、浴室に残った。
 すこし時間が経って、二人はそっと、短くキスをして、見つめ合った。
 二人の微笑みは、互いを安心させ、幸福を確かめ合うに足るものだった。
 ゆのがそっと口を開く。

「また、汗かいちゃったね・・・」
「ゆのっちは、おもらしまでしちゃったからねー」
「もーう、いわないでぇ」
「もういっかい、あらいっこしようね」
「うんっ」
 蒸し暑い夜はもう少し長く続くようだ。

 おわり 
743C.G.Yang:2008/06/12(木) 15:21:52 ID:JS9geV9h
というわけで、これで終わりです。
また機会があれば書きたいなあと考えています。
拙い文章で、それにくわえて、投下する際のミスで、さぞ読みにくかっただろうと思います。
そんな文章にさいごまでお付き合いしていただいた方、ありがとうございました。
744名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 15:44:43 ID:Wkr8p/td
GJ!
745名無しさん@ピンキー:2008/06/12(木) 20:19:31 ID:5q4JXWz9
>>743 GJ!!エロかった。

あと、ピンクレモン氏へ。NG登録しやすいように題名(もしくはコテ)をつけるなりしてくれませんか?
あぼ−んする為の方法がIDしかありませんので……。
746C.G.Yang:2008/06/13(金) 01:05:38 ID:JFn8hqP8
中途半端なものを投下しておいてこんなことを言うのもなんですが、
文章作法にあわせたりとか、推敲をやったとかしたので、あげてみます。
あと、もちろん、改行もきちんとなってます。
失礼しました。

http://www7.axfc.net/uploader/File/so/7190.doc
747名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 20:44:43 ID:fig96SqQ
お久しぶりです。最近全然来れませんでした……
ほのぼの(だと自分では思ってます。しかもたまに鬱系展開あり)SSの『ひだまりの中で』投下します。
748ひだまりの中で2―1:2008/06/18(水) 20:49:15 ID:fig96SqQ
「あああ〜〜!! もうこんな時間〜〜〜!?」

目覚まし時計を両手で鷲掴みにしながら、ゆのは出せる限りの声で叫んだ。
今、時計の短針は『9』を少しだけ過ぎている。そこまで遅すぎる時間ではないが……宮子に朝ごはんを振る舞う予定が完全に狂ってしまった。

「どどど、ど〜しよ……宮ちゃん怒ってるかも……」

少し落胆して、自室のカーテンをあける。
そこから太陽の光がさんさんと降注いで……

「あれ?」

こなかった。
202号室の方向から黒い塊が伸び、風に棚引いている。所々に白い部分が浮き出ていた。

「ああっ! ゆのっちの部屋に行っちゃった!!」
「だからアパートであげるのはやめましょうって言ったじゃないですか〜!」

隣から宮子、そして由花のあわてた声が聞こえてきた。だが、目の前の物体が風のせいでバタバタバタバタうるさい。
窓を開けて、202号室に大声で叫んだ。

「宮ちゃ〜ん! 由花ちゃ〜ん! なにやってるの〜!?」
「お、ゆのっち」
「こっちに来てくれませんか!? その方が話しやすいです!!」

どうやら向こうも同じような考えだったようで。
窓を閉めて部屋を出て、隣の202号室に入る。
そこで初めて、あの黒い物体がなんなのか気が付いた。

「あ、鯉のぼり?」
「私の実家から送られてきたんだ〜」
「せっかくだからあげようとしたんですけど、宮子さんがベランダにあげるって……」

宮子がゆのの方に歩いていくのに対し、自分のものでもない鯉のぼりを一生懸命取り込んでいる由花。
手伝おうよと思いながら、あることに気が付いた。

「でも、ひだまり荘って私達しかいないよ? 男の子なんて……」
「せっかく送ってきてくれたんだから、上げないとね」
「宮子さん、全部取り込みましたよ」

鯉のぼりをリビングにどんと置いて、由花もこっちの方に歩いてくる。
身長が低いにも関わらずよく取り込めたなぁと、ゆのは思わず感心してしまった。

「ベランダはダメだから、どこに立てよっかな〜」
「お庭は? 沙英さんとヒロさんにお願いしたら、きっと大丈夫だと思うよ」

その言葉に、宮子と由花はポンと手を叩いた。

「あ、そっか」
「ゆっきゅん、行こ!」

それからの二人の行動は、ゆのの想像の範疇を大きく越えていた。
宮子が(珍しく)スカートであるにも関わらず二階から飛び降りて見事に着地。
二階の由花が鯉のぼりを放り投げ、それを宮子がキャッチする。
今度は由花がベランダから飛び降り、下で宮子が受けとめてゆっくりと地面におろす。
コンビネーション抜群。この一連の動作を見て、ゆのは庭の二人を見下ろしながら思った。

(由花ちゃん……宮ちゃんに似てきたような……?)
749ひだまりの中で2―1:2008/06/18(水) 20:50:35 ID:fig96SqQ
由花は宮子を尊敬しているらしく、いつも宮子にくっついている。
悪貨は良貨を駆逐する……宮子恐るべし。
しかし、その後の二人の行動は別々なものだった。

「沙英さ〜ん、おっじゃま〜」
「わわっ! 窓から入ってこないでよ!!」

宮子は窓を開け、沙英の部屋に問答無用で入っていく。
それに比べ、由花は庭を回って玄関の方へ歩いていく。
しばらくして、チャイムの音と「ヒロさん、いますか?」という由花の声がした。わざわざ玄関まで歩いていったのだろう。
根本的な性格は変わっていないようで、ゆのは胸を撫で下ろした。

(良かった。宮ちゃんが二人もいたら、ひだまり荘が大変なことになっちゃう)

悪気はない。
だが、普段から行動の予測がつかない宮子が二人もいたら……
いくら寛容なゆのでも、それはできれば避けたい。

「……鯉のぼり……かぁ……」

ふと遠くの方を見てみると、たくさんの鯉のぼりが風に揺れている。
今日は全国の男の子達のお祝い、5月5日である。
女の子しかいないひだまり荘には何の関係もない、いたって普通の日なのだが……
ゆのにとっては、特別な日なのだ。

(……今日……私の誕生日、なんだけどな……)



Act.2 『知る』ということは素晴らしい
 Scene.1 『5月5日 ゆのとみんなと鯉のぼり』



『え、うそ? ゆのの誕生日って5月5日だったの?』

去年の6月初め、みんなの誕生日はいつかという話になった時、初めてゆのは5月5日が誕生日であることを皆に伝えた。

『言ってくれればちゃんとお祝いしたのに』
『い、いえ! 自分から言うのって、なんだかプレゼントを催促してるみたいで……』
『だったら来年は、今年の分までお祝いしたげるっ!』
『そうね。ゆのさんだけお誕生日をお祝いされてないのは可哀想だもの』
『まだ一年あるけど、期待して待っててね』
『宮ちゃん、沙英さん、ヒロさん……ありがとうございます』


うめ先生「そして今〜」


「はぁ……」

買い物からの帰り道、ゆのは大きなため息をついた。
やはり自分の誕生日を忘れられていたことが結構ショックだったのだろう、目にうっすらと涙が滲み出ていた。
ゆのの手に握られてるのは、真っ白で小さめの箱。自分でケーキ屋に行って、ショートケーキを二つ買ってきたのだ。
セールしていたので二つ買ってきたのだが、ゆのは二つも食べるような人間ではない。
宮子か由花にご馳走しようと考えながら、ひだまり荘の階段を昇る。
750ひだまりの中で2―1:2008/06/18(水) 20:52:35 ID:fig96SqQ
「あれ? ゆのさん、どこに行ってたんですか?」

すると、ちょうど203号室から由花が出てきた。
カーディガンを羽織っていることから、どこかに出かけるつもりなのだろう。

「うん。食べたくなったから、ケーキ買ってきたんだ。由花ちゃんも食べる?」
「いいんですか!? ありがとうございます!!」

目をキラキラさせて、頭を深々と下げる。
由花の甘いものへの情熱(?)は衰えることを知らない。

「でも……いいんですか? 私だけで……」
「二つしか買ってこなかったから、みんなには内緒ね」

由花は、自分が今日誕生日であるという事実そのものを知らない。
最初から何も知らない由花と一緒にいるのと、一度説明しているのに忘れてしまっている宮子達と一緒にいるのとでは、由花といる方が心が楽になる。
宮子達といると……忘れられたということを、思い出してしまうから。

「由花ちゃんはどこに行くの?」
「散歩に行こうと思ってます。この辺りの地理を確認するためにも」

やはりこういうところにもしっかりしている。
ひだまり荘に来てすぐの頃、盛大に道に迷ってしまったゆのとは大違いだ。

(う゛……思い出したら……なんだか自分が情けなくなってきた……)
「?」

頭を抱えるゆのに首を傾げる由花であった。

「じゃあ、行ってきます」
「あ、ちょっと待ってて!」

由花を制止すると、駆け足で201号室に戻っていった。
冷蔵庫にケーキを入れて、そのままUターンして渡り廊下で待つ由花のもとへ。

「私もついていっていいかな?」

その問に、由花は数秒間キョトンとしていた。
そして優しく微笑むと、「はいっ」と返事を一つした。


それから数分後。
二人はベリマートを通りすぎ、遠くの方まで歩いてきた。公園のベンチで、はしゃぐ子供達を見ながら休憩中。

「そういえば、由花ちゃんには兄弟いるの?」
「はい、双子の妹がいました」
「へぇ、双子なんだぁ。私一人っ子だから羨まし……」

そこで、ゆのはある違和感を覚えた。
なんだろう、今の由花の言葉におかしいところがあった気がする。

『そういえば、由花ちゃんには兄弟いるの?』
『はい、双子の妹がいました』


「……え?」
「ああ、気付いちゃいましたか」

由花は今、『いました』と言っていた。妹がいるのに過去形であるということは……
考えたくはなかったが、ゆのにはそれしか浮かばなかった。
751ひだまりの中で2―1:2008/06/18(水) 20:54:44 ID:fig96SqQ
「去年、妹とともにやまぶき高校を受験したんですが、二人で一緒に交通事故に遭ってしまって……。私は両足の骨折で済んだんですが、妹は……即死でした」

そう語る由花の顔は、あまりにも痛々しかった。
自分で自分を抱くようにし、唇は震え、瞳はうっすらと濡れている。
それがどれだけ辛い出来事だったかは、今の由花の状況が全てを物語っていた。

「最初はただ、涙を流すばかりでした。死にたくて仕方ありませんでした。でもやまぶき高校の合格通知が届いた時、決めたんです。妹の分までしっかり生きて、自分の――自分達の夢を叶えるって」

両目をこしこしと擦り涙を拭い、左手を握りこぶしにする由花。
自分がもし由花と同じ立場だったとしたら、間違いなく妹の後を追っている。
それなのに、由花は生きることを諦めず、妹の死を受け入れ、夢に向かって走っているのだ。

「由花ちゃん……」
「あ、すみません。こんな話、聞きたくありませんでしたよね」
「ううん」

ゆのは由花にゆっくり近付くと、その水色の髪を優しく撫でた。

「そんなことないよ。逆に由花ちゃんのこともっと知れて、嬉しいよ」
「ゆのさん……」
「辛かったらいつでも言ってね。できるだけ、力になるから……」
「……はいっ」

そして二人は立ち上がり、ひだまり荘への道を歩いていった。


「結構遠くまで行っちゃったね〜」
「ちょっと疲れちゃいました……」

あれから数十分後、ゆの達はひだまり荘へと帰ってきた。
途中でデパートやベリマートに寄ってきたため、いつのまにか日はとっぷりと暮れていた。

「あれ、鯉のぼり……」

由花がふと庭に目を向けると、もう日が沈んでいるにもかかわらず未だ鯉のぼりがあげてあった。
庭の方に歩いていく由花を、ゆのも後ろから追う。

「今日の天気予報、確か雨だったよね」
「え!? じゃあ、早く取り込まないと!!」
「なんだか洗濯物みたい……」

雨が降るから取り込む……。確かに洗濯物そのものである。
二人は協力しながら、せっせと鯉のぼりをしまっていく。

「あれ……?」

ふと地面を見てみると、一枚の紙が落ちていた。
二つに折り畳んであり、大きさは名刺ほどだろうか。ゆのはそれを手にとって中を開いてみた。

『ハッピーバースデー、ゆのっち!!』
「え……?」

ゆのがその紙の内容を読み切った瞬間、突然大きな音が102号室から聞こえてきた。
二人はびっくりして102号室の方を見ると、宮子・沙英・ヒロの三人が使用済みクラッカーを持っていた。
その中身は地面に落ちている。今しがた、三人がゆの達に向けて打ったのだ。

「「「ハッピーバースデー、ゆのっち/ゆの/ゆのさん!!」」」

それぞれ宮子・沙英・ヒロが同時に言った。
だがゆの及び由花はイマイチ事態が飲み込めず、ポカンとしているだけ。
752ひだまりの中で2―1:2008/06/18(水) 20:56:37 ID:fig96SqQ
「ゆ……ゆのさん、今日お誕生日だったんですか!?」

その硬直からいち早く抜け出し、由花は驚きに満ちた顔でゆのを見た。

「そーだよ。どっきりせいこーだねっ!」
「こら宮子、どっきりじゃなくてサプライズ!」
「どっちでもいいんじゃないかしら……?」

ここにきて、ゆのはようやく事態を飲み込めた。
三人は、自分のために『サプライズパーティー』を用意してくれていたのだ。
あえて普通を装い、ゆのの誕生日を忘れたふりをし、買い物に出たところを見計らってこんな細工を……

「由花ちゃんがいなかったら、私が鯉のぼりを取り込もうとしてたのよ」
「優しいゆのっちなら必ず手伝うって言うからねー。その時に見つけてもらう予定だったんだ」
「由花ちゃんにも教えようとしたんだけど、気が付いたのがちょっと前だったからさ……。いなくて教えてあげられなかったのよ」
「宮ちゃん……ヒロさん……沙英さん……。……ぐすっ……ありがとう……ございます……」
「わわっ! な、何泣いてるのさ!」

突然泣き出したゆのに、沙英は慌てて駆け寄るが、

「だって……えぐ……忘れっ、られてたって……ひっぐ……思ってた、から……」

泣き出した内容が悪い方向のものではないことに安堵しつつも、沙英はなにも言えなかった。
なぜなら、自分たちがしたことが、ゆのを泣かせたことに間違いないのだから。
すると宮子が、いつも通りの口調で言い切った。

「ゆのっちー、私達がそんな薄情な人間に見える? もっと私達を信用してよー」
「う、うん……ごめんね、宮ちゃん……」

涙を何度も拭うゆのの頭を撫でる。
こう見てると、ケガをした妹を姉が慰めてる、といったように見えなくもない。

「……さ、パーティー始めようよ。お腹ペコペコ〜!」
「もう、宮ちゃんてば……。今日はゆのさんのパーティーなんだから、ほどほどにね?」
「うぃす♪ごっつぁんです♪」
「……また締め出すわよ……?」
「ストップ! とりあえず中に入りましょうよ!」

ヒロにただならぬ恐怖を感じ、由花は室内へ入ることを促した。

「あ、と……ゆのさん」
「なに?」

由花が部屋の中に入っていく直前、振り向いてゆのの方を見る。
すっかり涙の止まったゆのは、由花からの問いかけに首を傾げた。

「あの……お誕生日、おめでとうございます」
「! ……ありがとう、由花ちゃん」



その日、ゆのにとって一生忘れることのない思い出ができた。
753ひだまりの中で:2008/06/18(水) 20:59:02 ID:fig96SqQ
以上です。由花の過去は、これからも活きてくるはずです。
ちょっとだけ次回の予告をしますと、沙英さんと由花のえっちい話です。
754名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 11:05:56 ID:W2h6itQK
なんとwktk
755名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 15:38:06 ID:n78nFBIX
読んでたら漏れの脳内で映像が出ますたヽ(゚∀。)ノ
ひだまりの世界がばっちり再現されていてとても(*・∀・*)イイ

756名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 16:03:20 ID:vZHv6VS7
いやぁ、どのSSもエロくて最高ですな
757名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 07:53:48 ID:CCnfyKZm
もうすぐひだまりスケッチ×365の放送ですね。七月三日からですよね?
758名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 08:12:47 ID:AImXOf62
あああ録画予約録画予約
759名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 09:39:41 ID:KzdZ6RVI
>>757
うおっと!危うく忘れるとこだった
760名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 13:25:47 ID:FHypjAJQ
TBSに続きまして、MBS・CBC・BS-iの放送予定日が決定しました!
予定日は下記となります。

TBSにて7月3日(木)深夜夜1時25分から放送予定
MBSにて7月12日(土)深夜2時25分から放送予定
CBCにて7月17日(木)深夜3時から放送予定
BS-iにて7月24日(木)深夜0時30分から放送予定


※放送日程・時間につきましては、予告無く変更となる可能性があります。予めご了承ください。
2008.06.13
761名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 19:30:42 ID:Sck67A0V
3日の……ってことは今日?じゃあもうすぐ!





……と言いたいけど、放送地域じゃないからまだ見れないです……
762名無しさん@ピンキー:2008/07/02(水) 19:40:14 ID:7VgVCN0O
今日と言いたい所だが貴様らには一晩待って貰おう
寝るがよい
763名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 00:57:48 ID:kHPdxQbw
ここまで長かったがいよいよ放送なんだぜ。
沙英とヒロの夫婦には期待せざるを得ないなw
764名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 02:10:53 ID:eGRejo3u
放送終了あげ
765名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 02:24:06 ID:Iz930s7j
やっぱヒロ×沙英はガチだな
766名無しさん@ピンキー:2008/07/04(金) 09:25:53 ID:l7AB4q1i
ヒロさん沙英さんはもう熟年夫婦ですよやっぱり
767名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 06:06:50 ID:ToQnz0g3
とりあえずOPがガチすぎヤバイ
768名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 20:17:55 ID:Q8k/qYSs
「うぅ……宮ちゃん待ってよー」
相変わらず宮子は自由奔放な子だ
昼休み──
食堂に向かうゆのと宮子
朝から続く雨で廊下は滑りやすくなっていた
普通なら用心して歩くところだが宮子は嬉々として、さながらスケート選手のように滑っていく
「ゆのっち早く早くー」
「危ないよー」
華麗に滑っていく宮子に追い付こうと、知らず知らず早足になっている自分こそが危ないことには気が付かない
「きゃッ!!」
宮子に気をとられた一瞬、ゆのの体が浮遊した。彼女は反射的に思い切り目をつぶり、衝撃に備える
しかし……いつまでもその衝撃はやってこない……
「えーと……大丈夫?」
それでも目をつぶり続けるゆのの上から声が降ってきた
「え?あれ?」
ゆのが目を開けると、知らない男の子が腕を掴んで体を支えてくれていた
「転ばなくて良かった。怪我はない?」
ゆのを起こすと彼は笑顔で言った
ここまできてようやくゆのは何が起きたのかを理解した
「おーナイスプレー」
ゆののそばまで戻ってきた宮子は拍手をしている
「は、はい!大丈夫です!ありがとうございました」ゆのが慌ててお礼を言うと、男も照れたように笑う
「滑りやすいから気を付けてね」
それだけ言うと行ってしまった
(あっ、名前聞けなかったな)
美術科では見たことがないから普通科なのだろうか
ゆのはその後ろ姿をぼーっと眺めていた……
769sage:2008/07/07(月) 20:24:56 ID:Q8k/qYSs
それから数日たった、ある日の放課後
ゆのは帰宅するために宮子と教室を出た
その途中、普通科の教室の前を通ってふと教室のなかを見ると、一人の男子生徒が座ってキャンバスとにらめっこしている
ゆのはその生徒に見覚えがあった

「み、みやちゃん!私忘れ物したから先帰ってて!」
「私も取りに戻ってあげるよー」
「い、いいから!先に帰ってて!」
必死なゆのの姿に首をかしげながら、帰っていく宮子
どうして宮子を先に帰したのか、ゆのにも分からなかった。でもその男子生徒と話してみたかったのだ
そしてなぜか、その姿を宮子に見られるのは恥ずかしかった

宮子の姿が見えなくなるのを確認して、ゆのはその生徒のいる教室のドアを開けた
「あ、あの……」
おずおずと声をかけると、その少年は振り返る
「あ、君はこの間の」
(良かった……覚えててくれたんだ)
「先日は……ありがとうございました。あの……何をしてるんですか?」
そう言って近づいて、キャンバスを覗くと描きかけの絵があった
「美術の授業で絵の課題が出たんだけど……俺、絵苦手でさ」
そう言って照れ臭そうに笑った顔は、キャンバスに向かっていたときの真剣な顔とはまた違っていた
確かにその少年の絵は美術科のゆのの目から見れば、お世辞にも上手いとは言えなかった
でもその絵からは少年の一生懸命さ、優しさが感じられた
「ここをもっとこう……こうすれば……」
ゆのは筆を持つ少年の手に自分の手を重ね、絵を描き加えていく
「えッ?あっ……」
少年は同い年の少女に手を重ねられ、赤面する
「ここはこの色を使えば……」
絵はどんどん描かれていき、30分ほどで完成した
ゆのが手を加える前とは見違える程の出来だった


「あの……そろそろ手を……」
「え……あ!」
ゆのは手を重ねていたことにやっと気付き、思いきり顔を赤らめた
「手伝ってくれて……って言うかほとんどやってもらっちゃったね」
「ご、ごめんなさい、勝手に手を出したりして」
「いや助かったよ。ありがとう」
そう言って屈託なく笑う少年を見て、ゆのはドキドキしていた
(なんだろう……すごくドキドキする)
「君は……えっと…美術科の人かな?名前は?」
「わ、私美術科1年のゆのっていいます」
「ゆのさんか。俺は普通科1年の──」
770名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 20:34:25 ID:Q8k/qYSs
「ふぅ〜、今日はなんか疲れたな」
ゆのはお風呂に入りながら1日を振り返っていた
あのあと少年は、「もう遅いから」と、ゆのを送ってくれたのだ(と言っても、ひだまり荘は学校の前なのだが……)

(もう少しお話したかったな…)
今日だけは、近すぎるアパートが少し恨めしかった
(でもちょっと勇気出せたかな……)
ゆのはアパートの前でのやり取りを思い出す──

「へー、ゆのさんってここに住んでるんだ。近くていいね」
「うん。課題忘れても取りに帰れるよ」
異性との会話の経験が少ないゆのでも、彼とは自然に接することが出来た
もうアパートには着いたのに、会話を止めるのが惜しくて、その場で10分以上話し込んでしまった
しかしその楽しい時間も、あっという間に過ぎ去ってしまう

「今日はありがとう。じゃ」
ゆのに背を向けて歩き始める少年。数日前は名前も聞けなかったその背中に、勇気を出して声をかける
「ぁの……あの!」
少年はゆのが出した大声に少しびっくりしたように振り返る
もうあとには引けない……今の私の気持ちを伝えたい……
断られても、後悔はしたくないから……

「あの……メールアドレス…おしえてください!」


「今思い出してもすごいことしちゃったな〜」
ゆのにとっては、知り合ったばかりの異性にメールアドレスを聞き出すのは、多大な勇気がいるらしい
771名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 20:58:34 ID:Q8k/qYSs
メールアドレスを交換したあの日から、2週間ほどがたち、二人は頻繁にメールをするようになっていた
ゆのから送ることもあれば、向こうから来ることもある
話題はその日学校であったこと、友人・家族のことなど、とりとめのない話題ばかりではあったが……
メールだけではなく、今では電話番号も交換して、何度か電話したりもした

学校で会えば立ち止まってお喋りに興じたし(その間宮子は置いてけぼりだ)、そのまま学食で一緒に食事を取ることも少なくなかった
会話のなかで彼を知っていくのが、とても楽しかった
彼はよく笑う、でもたまに見せる真剣な表情がまたかっこいい
彼は身長が高くて、ゆのより30pは高い
彼は親子丼が好きで、学食ではいつもそれを注文している
逆に野菜が嫌いなようで、サラダなどはゆのに食べさせようとしてくる

彼のことを知るにつれ、もっと彼のことが気になるようになった
だからもっと彼を知りたいと思った
でも知りたいけど、知りたくないこともある
聞きたいけど、聞けないことがある


彼に恋人はいるのだろうか……
772名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 22:17:46 ID:OnghK6cf
続き希望
773名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 22:25:30 ID:C8w4XPtN
本番マダ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
774名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 00:36:57 ID:aPJ9ltk0
俺の足りない頭では、この流れだと、嫉妬した宮子が

1.「一人にしないでよ」と、ゆのっちと無理矢理ゲフンゲフン
2.「ゆのっちは渡さない」と、少年と無理矢理ゲフンゲフン
3.一人で慰めゲフンゲフン

の、どれかだと思うんだ


4.ヒロと沙英がウフンアハン

あ、これはいつものことか
775名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:04:35 ID:rJo6tc9+
超絶百合嫌いですいません


その後も二人の関係は続いていたが、いまだにゆのは彼に恋人がいるかどうかは聞けていなかった
もし恋人がいるなら、二人きりで話したり、食事したりするのはいけないことだとゆのは思う
だからいつかは聞かなくてはならない
(でも今は……まだ……)
この関係が終わってしまうのがとても怖い
彼が自分ではない誰かと、一緒にいる姿を想像すると胸が苦しくなった
だからゆのは逃げていた
このままの関係がずっと続けばいいと思ったから……

しかしそれは、いとも簡単に壊れてしまった


休日のある日、ゆのは宮子とベリマートで買い物をして帰宅途中だった
彼女らの先輩である沙英が徹夜をするということで、買い物を頼まれたのだ
「沙英さん、目の下すごいくまだったね〜」
「最近徹夜続きって言ってたけど大丈夫かな」
友人とのお喋りに興じていたゆのがふと車道の向こう側を見ると、私服姿の彼がいた
彼は腕時計を確認したり、携帯電話をいじったり忙しなく動いている
(私服もかっこいいなぁ)
彼の制服姿しか見たことがない、ゆのにとっては新鮮だった
彼に気付いてもらおうと声を出そうとしたそのとき、別の声が彼を呼んだ
彼もその声に気付き、嬉しそうに笑う
「ごめん、待った?」
彼を呼んだ声の主は彼と同い年くらいの少女だった
背丈はゆのよりずっと高く、サラサラの長い黒髪がとても美しい女の子
「かなり待ったよ」
その言葉とは裏腹に全然怒っている風ではなく、冗談で言っているようだった
「じゃ、行こっか!」
少女に手をとられ、彼はゆのに気付かず行ってしまった
そのときの彼の顔は、ゆのが今まで見てきたどんな顔より素敵だった

ゆのは言葉を発することも出来ず、ただその場に立ち尽くした
776名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 01:27:39 ID:wn6K7d8a
な・・・なんか鬱展開・・・
777名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 06:21:21 ID:/qZ59PEk
>>775
自分の好きな展開ですね〜。貴方のおかげで男×ゆのに目覚めました。
 
 
 
ところでらき☆すたのエロパロ板でも似たような書き込み&SSを見た気がするんですが……他人の空似ですかね?
778名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 15:44:49 ID:rJo6tc9+
「………………ん」
ゆのが目を覚ましたとき、部屋はすでに薄暗くなっていた
「…………寝ちゃってたんだ」
眠気眼を擦りながら壁掛けのカレンダーを見る
ゆのが学校を休んでもう3日になった
一日中テレビも点けず、部屋のカーテンも閉めきったままなので、時間の感覚が徐々に曖昧になっていくのが分かる

そのままベッドにうつ伏せになって、寝起き独特のぼんやりとした頭で考える
(あの女の子……綺麗だったなぁ)
この3日間思い浮かぶのは、いつもそのことだった
(どんな関係なんだろ。やっぱり……恋人……なのかな)
それを考えると胸が痛いほど締め付けられた
兄妹かもしれないとも考えたが、彼に妹がいるなんて聞いたことがないし、あの時の彼の顔は家族に向けるそれとは違うように見えた
「うっ……ぐすっ……」
涙が頬をつたう
もう何回目の涙だろうか
あんなに泣いたのに、まだ涙は枯れていないようだ

いつまでも終わらない悲しみと寂しさが、ゆのを苦しめた
(会いたいな…………)
どんな顔で会えばいいのか、会って何を話せばいいのかは分からないが、とにかく彼に会いたかった
そうしないと心が壊れてしまいそうだったから


そのとき

ピンポーン──
ゆのの部屋の呼び鈴が鳴った
(宮ちゃんかな……)
宮子はゆのを心配して、毎日お見舞いに来てくれるのだ
ゆのは覚束ない足取りで玄関に向かった

鍵を外してドアを開ける──

「えっ?」
ゆのは自分の目を疑った

そこに立っていたのは

一番会いたくて、一番会いたくないあの人だったから……
779名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 18:27:26 ID:B11E7vC0
こういう展開凄く大好物なんでwktk
780名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 20:42:19 ID:Bj9pZD7K
wktk
781名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 02:21:36 ID:AZrvNpi6
あの子とはお別れした、もう会わない!
僕が好きなのはゆのさんだ!


みたいなのは止めてくれよ('A`)
782名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:35:18 ID:PcHpWUcK
確かこんな話、以前ゆのっちのキャラスレで見た気がする。
んでみんなそれなりに期待してたんだけど結末はまさに>>781だったw
あのときのリベンジなのか、それとも全然関係ない別の人なのかはわからないけど
とりあえずwktkさせてもらおう。
783名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 17:26:09 ID:Nx8+2JcC
ネタ潰しレスをするのは止めて欲しいと思う
784名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 17:31:31 ID:VD7aZKjA
>>781
オレそういうの期待してたわ
785名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 17:52:59 ID:VdDEJ9Kz
ベタでもいいじゃない
面白ければ
786名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 20:59:05 ID:izIWvTUR
あれ?今日はひだスケの日?
787名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 00:35:27 ID:mtnhNglB
今日のTBSの放送は、バレーボール中継で30分遅い(25:55〜)から注意な。
788名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 00:55:13 ID:yo5H+veL
>>787
貴重な情報をありがとう
789名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 02:11:03 ID:X5ehAtvM
パンパンパーン
  ∧_∧ ∩
 ( ・∀・)彡☆
   ⊂彡☆))Д´)
       ☆


おまたせしました
  ∧_∧
 (・∀・)
  ⊃⊂
790名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 02:49:59 ID:O5HMOw4I
>>781
それなんてキミキス?
791名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 01:19:48 ID:eHORZSMp
二期始まっても過疎
792名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 01:27:32 ID:vY2mMQfY
男が少ないからな
793名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 02:37:22 ID:RwzfVVTb
>>792
馬鹿な!それはプラス要素だろ!?
794名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 09:52:27 ID:Ponzc0os
沙英さんのみなぎる男分は無視ですか
795名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 20:21:25 ID:3rhYDl3l
未放送地域の負け組はショックで盛り下がる一方かもしれないからな。
俺とか俺とか俺とか。
796名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 22:50:45 ID:jQfPTFaq
俺はBS-人組だし
797名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 23:03:33 ID:r5l14eIT
TBSとBS-人をアナログテレビだけで両方見れる自分は勝ち組。
798名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 21:06:07 ID:WzC+9LsG
自分も映らない地域に住んでますが、あるサイトで見られるのでオッケーです。リアルタイムで見たいんですが…
 
 
 
さて、久しぶりに「ひだまりの中で」投下します。
「本誌ではすでに登場している」らしい一年生組がとても気になるのですが……仕方ないですよね。
799ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:08:59 ID:WzC+9LsG
あ、と……忘れてましたが、今回はエロ有りで沙英さん×由花です。本編とは違い独立した話となっています(Eバージョンは基本的に繋げる予定ですが)。
ちなみに、最後に登場するヒロさんがちょっと黒いですね……
800ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:11:08 ID:WzC+9LsG
沙英は鉛筆を握り締めながら、悩んでいた。
学生であり、また、小説家でもある沙英。自分の机に向かって小説に励んでいたのだが……

(全っ然続きが思い浮かばない……)

ネタが浮かばないのは小説家にとって死活問題。
彼女が持っている鉛筆は、一時間以上まったく動いてないのだ。

(……仕方ない、か……)

沙英は鉛筆を机の上に放り投げると、なんと自分の服を脱ぎ始めた。
数分後には、素っ裸というなんとも恥ずかしい格好となっている。
これは、沙英がネタに困った際の最終手段。『自慰』である。
一度イッて、頭の中を真っ白にする。そうすればネタも浮かびやすくなるのだ。
そのまま沙英はお風呂場へと行き、深呼吸をした。

「ん……」

まずは、といったような具合に、自分の小さな胸を揉んでいく。
確かに小さいのだが、快感は十分に得られる。
徐々に揉む力を強くしていき、指先を小高い山の頂上へ這わせる。
先端の突起に触れた際、ぴくんと身体が跳ねた。乳首に指先が触れたのだ。
そこから沙英は、胸全体から乳首に標的を変え、徹底的に攻めることにした。

「んぁ……はぁ……」

こりこりと指で摘んだり先端を優しく撫でてみたり。口から自然と声が洩れる。
この快感だけでは物足りなくなったのか、爪の先で引っ掻いてみた。

「っ〜〜〜〜〜!」

それだけで、沙英はイッてしまった。
沙英の花びらから愛液が溢れだし、お風呂場のタイルを濡らしていく。

「はぁ……はぁ……」

しかし沙英は止まらない。
腕を胸からそこへと移し、その花びらの中へ指を入れる。

「んっ、はっ、あはあぁ……」

ぬぷ、と音をたてて、沙英の指は奥深くまで入っていった。
指の腹で膣壁を撫でると、なんともいえない快感が沙英の身体を駆け巡る。
そして信じられないことに、沙英の秘裂は二本目、三本目の指の侵入を許した。

「あ、あ……ああ……」

沙英は全身鏡に身体を向けると、自分の痴態に見入っていた。
少し前のこと、その日も自慰に耽っていた沙英は、たまたま全身鏡に映る自分を見て……その行為が自分を更に興奮させるということを知った。
鏡の中で、惚けた顔で自慰をする自分がいる。右手で陰核をつまみ、左手の指は秘裂の中でくちゅくちゅと音をたてている。
801ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:12:21 ID:WzC+9LsG
「あっ、あっ、い、イクっ。イっちゃう……!」

意識とは無関係に指の動きが早くなる。
溢れ出てくる愛液の甘酸っぱい匂いが、沙英を更に加速させる。
沙英の中に、四本目の指が入った瞬間だった。

「っああああぁあ!!」

沙英の身体が大きくのけぞった。
指と秘裂の間から大量の愛液が溢れだし、全身鏡をも濡らす。
本日最大の快感を得た沙英は、ぐったりとお風呂場に横たわる。指は相変わらず入ったまま。

「はあ……はあ……んっ……!」

少しだけ休憩してから、秘裂から指を引き抜いた。
その快感に身体を震わし上半身を起こして鏡を見る。
沙英の秘裂は、行為のせいか『穴』と化していた。

「少し、やりすぎなのかな……」

立ち上がってシャワー手にとり、沙英は呟く。
ヒロから教えてもらった気分転換法だが、教えてもらったのはひだまり荘に入ってすぐの頃。回数はすでに100を越えていた。
だが「そーいうの」のために自慰をしているわけではない。これはある意味、努力の結晶である。
蛇口をひねってお湯を出し、シャワーを浴びる。特に股間やお風呂場の床は念入りに流していく。
と、不意にチャイムの音が響いた。
チャイムを鳴らすということは、勝手に入ってくる宮子でもわざわざノックをするヒロやゆのでもない。

「沙英先輩、いますか?」

シャワーの音のせいでうまく聞き取れなかったが、自分を先輩と呼ぶ人はひだまり荘に一人しかいない。
沙英はシャワーを止めると、ドアの向こうにいる人物――由花に向けて話した。

「いるけど、シャワー浴びてたのよ。着替えるから、ちょっとそこで待ってて」
「わかりました」

こういうお願いを素直に聞いてくれる辺り、宮子と似ても似つかない。
ゆの曰く、最近宮子に似てきたと言っているのだが……沙英にはよくわからない。
タオルで身体の水滴を拭い、ショーツ、ブラジャーと下着を着けていく。
そしてシャワーを浴びる前の状態に戻り、沙英はようやく玄関の扉を開けた。
802ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:14:21 ID:WzC+9LsG
「こんにちは、沙英先輩」
「うわっ!? ……さ、寒くないの?」

今、沙英の目の前にいる由花はブラウスにスカート姿。キュロットでもないし、タイツも履いていない。
まだ5月であり、沙英には今の服装でも寒く感じるほどの気温だ。それなのに……由花は「夏の暑い日に着る」ような服なのだ。

「そうですか? 5月にしては暖かいと思いますが……」
「あ、そっか……」

今の気温は16度、東京都の気温で言うならば寒い方だ。
しかし、北海道の5月の平均気温は10度以下なのだ。暖かいというのも仕方がないことなのだろう。

「まあ、とりあえず上がってよ」
「失礼します」

玄関でしっかりと靴を揃え、沙英の部屋に上がる。
机の上には、できれば知り合いには見られたくない、書きかけの原稿がある。
しかし由花はそれを覗き見するような人ではないことを沙英は知っていた。だからこそ、慌てて隠したりもしない。

「それで何? 話って」
「あ……えと……その……」

尋ねると、由花は恥ずかしそうに人差し指をつんつんさせた。

「き、聞きたいことがあったんですが……その……常識、だと思うんです……。そ、それで、沙英先輩なら、ちゃんと教えてくれるかなって……」

つまり、質問をして笑われるのが怖いらしい。

「大丈夫、どんな質問でも笑わないよ。それで?」
「そ、それで、宮子さんが言ってたんですが……」

次の言葉に、沙英の思考回路は一瞬でフリーズした。

「あの……オナニーって……なんですか……?」



 Scene.2 E1『5月18日 沙英先輩の特別授業』



「……ええぇ!?」
「や、やっぱり、常識でしたか……?」
「い、いや! その……」

常識ではないが、高校生なら知っていてもおかしくない単語であった。
しかし、逆に言えば知らなくてもおかしくないわけで……。

「ゆのさんは顔を真っ赤にして、教えてくれませんでした。宮子さんは話をはぐらかすばかり……。ヒロ先輩はお買い物ですし、あとは沙英先輩しか……」

……どうする?
先輩としては、教えてあげるべきなのだろう。
しかし由花は純真無垢。その内容を教えて、汚してしまうのも……
803ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:15:34 ID:WzC+9LsG
「由花ちゃん」
「なんですか?」
「……知ったら、もう戻れないかもしれないよ。それでもいいの?」

沙英は、最終的な判断を由花自身に委ねる事にした。
少し脅しを含んだ言い方に由花は恐怖を感じたが、

「……構いません。教えて下さい」

由花の決意は、固かった。

「わかった。じゃあ、これから私の指示に従ってちょうだい」
「はい!」

力強く返事をし、沙英の次の言葉を待つ。
それが異様に長く感じ、由花はごくりと唾を飲んだ。

「じゃあ……体験させてあげる。服脱いで、素っ裸になって」
「すっ……は、はい!」

一瞬ツッコみかけたが、沙英に従わなければオナニーというものを体験できない。
由花は「知り合いの前なら」結構大胆で、裸になること・裸を見せること自体は苦痛ではない。
故にぱぱっと服を脱いでしまった。しかも、きちんとたたんである。

「脱ぎました。次はどうしますか?」
「あ、ちょっと待って。お風呂場に行こう」

立ち上がりお風呂場に入る沙英に疑問を感じつつも、由花は沙英の後を追ってお風呂場に入った。
そして沙英も服を脱ぎ、素っ裸の少女がお風呂場に二人。これが姉妹とかならば、奇妙でもなんでもないのだろう。

「仰向けに寝て、足を開いて」
「はい」

言われた通りお風呂場の床に仰向けの状態で大の字に寝っ転がる。
沙英の目の前に、由花の小さな花びらが飛び込んできた。
一度も弄ったことがないのであろう、とても綺麗なピンク色。毛は生えてない。

「由花ちゃん、行くよ」
「……はい」

何が来るのだろうか、ドキドキしながら待っていると……

「ひゃう!」

くすぐったいような、痛いような、よくわからない感覚が襲ってきた。
股の辺りを触られてるみたいだが、それだけなのに……
804ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:17:48 ID:WzC+9LsG
「どう? 気持ち良い?」
「よ、よくわからないです……。な、なんか、変な感じです……」
「まあ、まだ初めてだからね。慣れればすぐ気持ち良くなるよ」
「はうっ!」

沙英は由花の陰核を軽く摘んだ。
すると由花は大きく身体を仰け反らせた。呼吸も荒くなっている。

「今のはどう?」
「……き、気持ち良いかも……です……。頭の中が……真っ白に……」

事実、陰核を摘まれた瞬間、由花は何も考えられなかった。
今まで感じたことのない快感……病み付きになりそうである。

「これがオナニーっていうやつだよ。自分の大事なところを弄って気持ち良くなること」
「ふぁあああぁ!!」

沙英は左手で由花の乳首を摘み、右手の小指を由花の花びらの中へ侵入させた。

「ひう! あ、ああっ!」

膣内で指をクリクリと回転させるたびに、第二間接を軽く曲げるたびに、由花の身体はビクッと震える。
そして、少し経ってから、沙英は気が付いた。例え小指だろうと、一度も異物が挿入されたことのない由花にとって、その破壊力は抜群だ、ということに。
現に由花は、指を軽く動かしていただけなのに疲労しきっていた。

「ぁ……はぅぅ……」
「ご、ごめん! やりすぎた?」

だらしなく舌を出しながら涙を流す由花に沙英は慌てて指を引っ込めたが、

「い、いえ……つ、続けてください……」
「でも……」
「頑張り、ます……乗り切ってみせます……から……」

ここに来て、やっぱり教えなければよかったと沙英は後悔した。
しかしこうなってしまっては仕方ない。由花の言うとおり、続けよう。
指を入れるのにはまだ早すぎたようだ。その花びらに指を這わせ、優しく撫でていく。

「ひ、あぁっ」

まるで何かを我慢しているかのように、身体をピクピクと震わせている。

「ひあ!!」

指先で由花の花びらを開くと、中から濃厚な蜜が垂れてきた。
沙英はゴクリと唾を飲み込み、陰核をつまみながら由花の花びらに舌を入れる。

「はぁああぁあああぁ!」

次々と溢れだしてくる蜜を舐め、そして啜っていく。
指などでは到底感じられることのない快感だった。

「ほら、由花ちゃん。私が触ってる、この突起部分があるでしょ? 自分で刺激してごらん」
「し、刺激って……ゆ、指で、触ればいいん、ですか……?」

沙英からもたらされる快感に脳が一部マヒしているようだった。今の沙英の言葉もしっかり理解できなかった。
しばらくして、快感で言うことを聞かない身体に鞭を打ち、両手を自分の陰核へと伸ばした。
805ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:20:02 ID:WzC+9LsG
「あ! あんまり強くやっちゃ――」
「ふあぁああああぁああぁああぁあ!!」

沙英の忠告は遅かった。







数十分後、由花は沙英のリビングで目が覚めた。
もっと正確に言えば、沙英に抱き抱えられた状態で目が覚めた。

「よっと……。まさかおしっこまで洩らすとはね……」

沙英の手から離れ、床にうつぶせの状態で寝かせられる。
床のひんやりとした触感が直に伝わってくる。まだ服は着ていないのだろう。
そういえば、身体がホカホカしてる気がする。どうやら自分は気を失い、沙英に身体を洗ってもらったようだった。
先輩に手間を掛けさせた罪悪感が込み上げてくる。が、そんな考えは一瞬で吹き飛んだ。

「!!?」
「ちゃんとキレイにしてるんだよね、由花ちゃんの3つの穴……」

肛門から陰核・小陰唇、尿道口を撫でていく。由花はそれからくる快感を必死に耐えた。
沙英は自分が気を失っているものと思い込んでいる。だからこそ、こういう行為をしているのだろう。
ならば、起きているということを隠し、気を失っているふりをすればいい。
しかし、先ほど『初めて』を経験した由花にとって、それは拷問に等しいだろう。

「……ん……は……」

ピクッ、ピクッと反応する由花の身体。口から自然と洩れる喘ぎ声。それでもなお、沙英は未だに気を失っていると思い込んでいる。
このままなら乗り切れる。由花はそう思ったが……

「うああああっ!!?」

沙英の指が、由花の尿道に侵入したのだ。

「あ、ごめん。起きちゃった?」
「はっ、あああああぁぁ!!」

中でくりくりと動く沙英の指に邪魔され、まともな思考は一切できなかった。
異物など、ましてや指など入れたことのない『そこ』からの快感は凄まじかった。

「はひいぃいいい!!!」

由花が一際甲高い声で鳴いた、その瞬間。
806ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:21:36 ID:WzC+9LsG
「ねぇ、沙英。なにをしてるのかしら?」

後ろから聞こえてきた声に、沙英の身体から血の気が一気に引いた。
壊れたロボットのようにゆっくりと振り返ると……

「ひっ、ヒロ……」

笑顔のままこちらを見つめてるヒロの姿があった。
しかし、左手を頬に当てているところを見て、沙英は恐れおののいた。これはヒロが『怒っている』時の癖。

「原稿書いてるのかなって思って来てみたら、由花ちゃんで遊んでるなんて……」
「ち、違うの! これは由花ちゃんから!!」
「言い訳は聞きたくないわ。とりあえずお仕置きね」
「んぁあああああ!!」

音もなく沙英に近付き、露になっていた彼女の性器を思い切り踏み付けた。
その後、沙英がどうなったのかは、ご想像にお任せするとしよう……





ちなみに二人から忘れ去られた由花は、

「はふ……はふ……き、きぉ、きぉちひぃぉぉ……」

最後のが決め手だったのか、完全にこわれていた。
807ひだまりの中で2―2(E):2008/07/14(月) 21:24:31 ID:WzC+9LsG
以上です。次回は普通のSSに戻ります。
由花の服装ですが、ちゃんと調べたつもりですが、あっているかわからないので、変なトコがあるかもです。
 
ちなみに自分は北海道人だったりします。
808名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 02:27:54 ID:GOvKlpqA
烈しくGJ!
809名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 20:27:32 ID:yE24vll/
( ゚∀゚)<わっしょい!わっしょしょい!
      い〜やいやいやいやい〜やよ
      い〜くいくいくいく騎乗位でエッチしよう
      とりあえず中出しです

      百合にレイプにSMだってエロパロ板の常識って
      とくだ〜いディルドー突っ込まれすぐに昇天
      特大な特注のバイブは
      やっぱやっぱ痛くて涙がにじむ イキそう
      入れよう 本気で 入れ食い競争(抜けない!抜けない!)
      だ〜れだれだれだれだ〜れだ
      れ〜いれいれいれいレイパーさん
      おんなのこ 4人が主食だ
      ズ〜コバコズコバコ嵌められて
      ド〜バドバドバドバ中出しされ 気絶しよう
      エロパロでわっしょいで〜す わっしょいで〜す
      夢で夢でみんなと乱交セックスしてたよ
      エッチでわっしょい×365
      わっしょい!わっしょしょい!



すみません。2期のOPを聞いたら我慢出来ませんですた(*´Д`)ハァハァ
810名無しさん@ピンキー:2008/07/16(水) 20:33:06 ID:LSs0Dyvw
ま た お か ま か

うん、GJだよ
811名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 00:28:01 ID:N3KNbVlC
BS-iは24日なんだ・・・○| ̄|_
812名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 15:01:29 ID:8XxDVDTc
>>807
GJ!!毎回楽しく読ましてもらってます。

>>809
麦茶吹いちまったよw
813名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 15:30:54 ID:24aMDKRf
>>809
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
814名無しさん@ピンキー:2008/07/17(木) 18:51:34 ID:mQL7vMv6
>>809
何これ?ひど過ぎる!


ゆめデリバリーも頼む
815名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 14:56:30 ID:61e8Q5GJ
>>809
コーヒー吹いて超ワラタ


なんか見覚えがあると思ったら、>>349と352もおまいの仕事ですね。
816名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 15:50:12 ID:crILNUFK
そろそろ夏目SSが欲しいとこだな
817名無しさん@ピンキー:2008/07/18(金) 17:37:56 ID:u7RvqOI6
夏目SouSeki
818名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 00:51:30 ID:ACLRwD+C
夏目のSS見たいな
819名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 19:18:17 ID:qkR4VggC
千円札のエロパロ
820名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:17:00 ID:BUsfNsOQ
アニメの夏目ってツンデレし過ぎて本当にガチレズの変態にしか見えないんだが・・・
ただ喧嘩売ってるのかそれとも・・・な微妙な夏目は何処行ったんだw
821名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:24:05 ID:bBV+aNu4
みんなの心の中に
822名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:25:04 ID:vQvxib3f
ヒロさんと喧嘩中のサエが昼食をいつものメンバーでなく、夏目のメンバーで食べる時のあのテレテレ感が良い
あげると言われたサンドイッチを大事そうに見つめるとか…… 諦めた中にも憧れが残ってるという
823名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:35:07 ID:OXa16Ccu
>>820
変態とはなんだ。レズだからってそういう穿った見方はどうなんだと思うぞ。
吉野屋先生みたいなのはガチで変態だと思うが。
824名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:43:30 ID:BUsfNsOQ
いや夏目はそんな吉野屋先生と比べられる様なキャラじゃないじゃないか
吉野屋先生は開き直ってる部分は在るけどさ夏目は普通の女子高生じゃないのか

こんな所で何言ってんだ俺
とにかく沙英×夏目のガチエロよろしく
825名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 01:53:48 ID:OXa16Ccu
人は誰でも心の奥底に変態感性を持っているんじゃないか。
そしてそれを惜しげもなく出しまくってるのが世間で言われる「変態」だと。
826名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 03:06:55 ID:0KN0G5sF
アニメの二話で、屋上から降りてくる4人を見て、夏目が屋上なんかで何をしていたのかしらと詰め寄るシーンがあるじゃないですか。
それを観てですね、
沙英「(…ニヤリ) 実は4人で楽しんでいたの。今度は夏目も一緒にどう?」
夏目「!? い、いや初めては二人きりが良…って何の話よ!?」
沙英「ええ? ただお昼を一緒に食べようかって話だけど、何を想像してるのかなあ?」
という妄想が頭を駆け抜けたわけでした。誰か続きをお願いします。私はわっふるわっふる言う側の人間ですので。
827名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 04:00:05 ID:xARRVwRa
夏目「え…と…それは…」
沙英「おやぁ、いつもは威勢よく走り出すおてんば娘がいやに大人しいねぇ。」
夏目「し、失れえひゃあぁっ!?」
気がつくと沙英の指は夏目の秘所へと伸びていた。
沙英「動かないのはここが原因なのかなぁ?」
夏目「あっ…ちょっとやめ…ああん…」

ふぅ…ROM専の俺にはこれが精一杯だ。
828名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 04:01:52 ID:LYPWWpB8
夏目「そ・・・そういう時はちゃんと主語を言いなさいよ! 作家のクセに!
ただ楽しむなんて言われても、何のことだか分からないじゃない!」
沙英「(・∀・)ニヤニヤ」
829名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 04:16:31 ID:Qp6OYvND
漱石っていさおの本業知ってたっけ?
830名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:30:06 ID:Yf0AXIRk
>>829
実はちょっとストーカー気質で調査済みとか妄想した。

そして夏目がなんかの事件の勢いで
沙英を襲ったらヒロに現場押さえられて2対1の総受け化…



あー、今日酒飲みすぎたな。
831思いつき:2008/07/22(火) 00:44:01 ID:YOCKfV2/
吉野屋先生「ちょっと益子先生!いきなりドアを開けないでください!」
・・・おいおい、俺が悪いのかよ!
全くあの人にも困ったもんだな。生徒の前ですぐ脱ぐし、
それでなくても問題行動は多いし、にも関わらず生徒の人気は高いし・・・
おまけにA組のほうがB組より可愛い子が多いとは!
もう我慢ならん、今日は校長に代わって俺がビシッと決めてやる!

「ああっ!そこはダメですよぅ〜」
ん〜なんて締まりのいい膣だ。こんな名器はなかなか味わえんぞ。
「あんっ!乳首摘みながら揉んじゃらめぇ・・・」
けしからんおっぱいだ。巨乳は不感症とか言う話があったけど都市伝説でよかった。
しっかし乳首がビンビンじゃないか。これで摘まないほうがおかしいだろうが!
「またイク!いっちゃいますうぅ〜!」
もう3回目じゃないか!どうしようもない奴だな!
「全くこのビッチめ!さぁどこに出して欲しい!自分の口で言うんだ!」
「ああ・・・中はらめ・・・」
「ん?中か、そうかそうか、ならば受け取るがいい!俺の精子を子宮へ〜!」
「あ、ちが・・・ああーっ!らめぇー――――――!」

ふぅ。一仕事した後の爽快感ってのはいいねぇ!
お、吉野屋先生、痙攣して乳房がビクンビクンと震えていらっしゃる。
全く、ここまでして俺の息子を元気づけてくれるなんて、健気なところもあるじゃないか。
「さぁ、吉野屋先生、第二ラウンド行きますよ。」
「ふぇぇ・・・らめぇ・・・イッた・・・ばかりぃ・・・」
そんなこと言っても貴方がエロいんだからしょうがないじゃないか。
全くもう・・・・・・

・・・・・・うん?この妙に縦長のシルエットはまさか・・・

校長「おやおや・・・昼間っから教師が二人でお楽しみとは・・・よくない傾向ですねぇ・・・」
益子「えっとあの校長・・・いやこれはその・・・」
校長「全く・・・上司たる私を混ぜないとは何事ですか!」
そういうと校長はバーンと衣服を脱ぎ捨てた!デ、デカイ!流石やまぶきの頂点に立つ男は違う!
吉野屋「ちょっ・・・わ・・・わたしのきょかはぁあひゃあぁぁ!?ふといぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」


ゆの「ねぇ宮ちゃん、なんで午後ずっと自習なのかなぁ?」
宮子「さぁ?1年の美術の先生がみんないなくなっちゃったって聞いたけど?」


【補足説明】
Q:益子先生って誰?
A:本誌08年4月号(と07年11月号だったかな?)にチラっと登場した、
  B組担任のメガネの若い男教師です。
  ちなみに冒頭は4月号のネタを元にしてますが、台詞などはうろ覚えです。
Q:もうちょっと文章とか勉強しろや!
A:読書感想文を毎年ママに書いてもらってた奴に何を期待しとるんだ君は。
832名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:47:36 ID:884bUvVt
補足も何もゆのっちの絵に酷い評価して下着を見たあのイケメンメガネを知らない奴なんて居ないだろう
833名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 10:32:14 ID:LRN0zPz8
今日の夜だなBS-i組は
834名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 12:26:05 ID:a96G1x/g
おお、盲祖運名季節か
835名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 12:30:26 ID:VYD7r+xR
宮ちゃんが不順異性交遊してる間にゆのっちは受験
836名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:08:45 ID:iO//Wk38
BS-i あと20分
837名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:21:19 ID:tC+4kl9z
沙英ヒロ「終点って、どうしてそんなトコまで…?」
ゆの「いえ、それが(宮ちゃんがもたれかかってたから)ぼーっとしちゃって……」
そんなアニメ3話
838名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 08:00:07 ID:EH/Xcf7D
ゆのっちに痴漢される宮ちゃん
839名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 16:22:56 ID:lh4Fudub
股を開いた宮ちゃんの大事な場所にすかさず手をかざす痴漢さん
840名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 18:24:06 ID:VmK6WZ2d
性知識のない二人が
「ゆの殿!股ぐらと胸を同時に触るとさらに湿り気が増すようです!」
「わ、ほんとだ!」
と無邪気に実験する流れ。
841名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:12:42 ID:BS5j1hVq
人前で脱ぎ出すだの、タッチしてくださいだの、今月の吉野屋先生は暴走しすぎです。
抜いた。
842名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 09:06:50 ID:cFQsLv7H
ぜひ立体で!
843名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 20:02:51 ID:+3a/EOuc
宮子「これであの乳を触り放題……!」
844名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:53:06 ID:/oBw2ize
そーいや、前スレからここにいるが
沙英×ヒロ、宮子×ゆの、あたりがまず定番で
ヒロ×宮子、沙英×ゆの、あたりもちょこちょこ見かける。
宮子×沙英も、ちょっとした妄想吐き・小ネタであった。

・・・しかし、ヒロ×ゆのはまったく話にも出ないな。
この2人はエロでは絡ませにくいんだろうか。
845名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 02:00:22 ID:0lX3617G
なんつーか、どっちも受け基本だし、
なんか姉妹っぽいんだが、かといって姉妹エロに出来るというわけでもなく。
どちらも女の子っぽい女の子だからこそ、何か絡ませにくいと予想する。
846名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 08:14:31 ID:lAPSHBWh
元々からみが少ないからとか。自転車ぐらいしかなくないか。
847名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 09:26:42 ID:pJSx92ZC
一緒に買い出しに行ったりお料理作ったりしてるよ
848名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:43:58 ID:XVWjLxbl
やっぱり「仲の良い姉妹」にしか見えないからなあ
849名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:23:05 ID:xdyOnB6j
>>662
なにか
ttp://www2.imgup.org/iup657276.jpg
これが限界だ...........orz.........
850名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:58:01 ID:T6ZQ/GVf
四人で高めあった性技に集中攻撃を喰らう処女の牛丼先生
851名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 23:15:28 ID:U+jFF8cR
もうひよりんと希未先生とヒロさん、ゆのっちの頭が入れ替わっちゃったってシチュならやり放題じゃね?
コスプレだが
852名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 19:26:50 ID:lHy2vD+p
沙英の前でヒロさんに縛られてイカされて泣きじゃくる夏目かわいいよ夏目
853名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 10:19:26 ID:1hMfLI48
ヒロさんがかわいいいもうとのためにって言ってるのはどう考えても
義妹の字が当たってます本当にありがとうございました。
854名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 15:57:22 ID:dGFNZtYS
>>852
なんという良シチュ
855名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 01:12:16 ID:1Bgv1NXi
>>852
そのシチュで誰か書いてよ
856名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 08:19:47 ID:f4x2yvGb
雑誌に連載されてる沙英の小説を沙英が書いた物とは知らずに馬鹿にする夏目。
それを聞いたヒロは夏目に対する制裁を思いつく。
その日の放課後、忘れ物を取りにヒロが教室に戻ると、そこには沙英の机で角オナをする夏目の姿が。
そしてヒロは制裁を実行に移すのであった。
こんな妄想が頭に浮かんでしまった
857名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:29:11 ID:FQNjbI/9
>>856
続きを頼む
858名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:32:22 ID:C8gS4QHo
>>856
>>852に続くわけですね……
859名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 03:11:53 ID:6695hwIV
むしろ橘文の(正体を知らず)ファンな夏目が、小説に出てくる嫌味なキャラ
をこきおろしてるのを生暖かい目で見守るヒロさん…という展開が好みだ
(制裁とかにはつながらないが)
860名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 02:05:49 ID:P5pO+6ac
ヒロさんの夏目への呼称は「夏目さん」
今回判明したこれはレズレイプSS的に大きな一歩である。
861名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:23:16 ID:SHMpfg6J
test

ドキュソC <<誰か、あの先生の名前を知ってるのはいねーか?>>
ドキュソB <<あれは、美術科の吉野屋とかいう問題の先生らしい。>>
ドキュソD <<あいつが校長に怒られている吉野屋か・・・生徒のモデルのためなら平気で全裸になるって
       美術科の連中がそう言っていたではないかw>>

ドキュソA <<脱がぬなら 脱がせてしまえ 吉野屋を・・・行くぞ!!>>


吉野屋「私にヌードをお願いしたいと・・・仕方がありませんね」(服を脱ぐ)

ドキュソB << っ!!信じられん。何の疑いもなく脱ぐとは・・・頭のネジが無いのか?>>
ドキュソD <<それにしても上玉じゃないかこいつは・・・・・。どうする?>>

ドキュソA
↓<<子供が出来ちゃう行為で確かめるぞ。吉野屋が本当に処女なのか!>>
862名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 03:14:38 ID:FY6W6uA8
牛丼「やぁ〜ん。穴が三つあるからってそんな一度に迫られると先生困ってしまいます〜」

*おおっと へちょ絵化だ!*

「いかん、これでは萎えてしまって話にならん!!」
863375:2008/08/10(日) 02:21:18 ID:KuNBQDG+
お久しぶりです、375です。

今日は「東京スケッチ」の続きではなく、短編(中編?)が
ひとつ出来上がったので投下したいと思います。

・ゆの×宮子(ゆの視点)
・エロ分は少なめ。
・15レスほど拝借致します(予定)

それでは投下します。
864375:2008/08/10(日) 02:24:44 ID:KuNBQDG+
そして私は、
(あぁ、神様が私に怒っているんだ)
 なんて被害妄想にとりつかれたまま、午後5時半の薄暗い部屋の中で
雷が光る窓の外を眺めながらベッドの上で手足を投げ出した。
 ----夏の太陽はほんの少しわがままだから、雨を降らせたり雷を鳴らして
報せてあげないと、西の方へ帰ってくれないんだよ。 この前宮ちゃんがちょうど今日と同じように強い夕立ちが町を濡らしていくのを
眺めながら、ふとぼんやり言ってたのを思い出した。
 (あの後雨が上がって、町中が金色に染まったのを二人で眺めて、
「わぁ〜すごい綺麗だよゆのっち。」
「うん……すごく綺麗。」
 なんて言い合って……)

 少女は思い出していた。あの子の太陽のような笑顔を。
 そして景色よりもその笑顔に見とれて、つられて笑っていた自分自身を。
865375:2008/08/10(日) 02:25:57 ID:KuNBQDG+
"あぁ、そっか。あの時はまだ友達でいられたのか"

 壁にもたれて窓の向こうの止まない雷と雨の音を聞きながら、
そんな淡いような儚いような……
まるで3日前に見た夢を思い出すかのように朧気で、曖昧な記憶の中を泳いでいると、
突然行き止まりに当たったかのように"はっ"となって、少女は我に返った。

"ううん、違う。もう友達じゃなかった。"

 ぼんやりと途切れていく意識で辿り着いたその想いに、
"きっとずっと私は溺れたままなんだ、だからこんなに苦しいんだ。"
 と、息苦しくなって、叫びたくなって……だけど出来ない、何も言えない。
 考えれば考えるだけ苦しくて、外はさっきと同じ唸るような雷と雨----
 私だけが置いてきぼりで、この部屋だけが時間が止まってるような----
 そんな閉塞感が、いつの間にか涙になって私の頬を伝って落ちた。
 ともすれば時間も、呼吸さえも止まってしまいそうな部屋の中、
やっと秒針がまた滑っていくように時間が動き出す。
「……うっ……うぅっ……」
 枕に顔を押し付けて、他に誰も居ない部屋で誰にも聞こえないように嗚咽する
背中に、残酷なほど正確なリズムで針を突き立てるかのように……。

"ファースト・キス"
866名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 02:26:32 ID:KuNBQDG+
その夜、また私はあの夢を見た。
 この部屋で、宮ちゃんとキスをする夢。
 このところ、毎日のように見る夢----。
 どんどん気持ちや、欲がエスカレートしていく不思議な夢。
 初めてこの夢を見た時は、宮ちゃんにそっと震えるように唇を添えるだけのものだったのに、
次の日には宮ちゃんの舌が入り込んできて……
 そして今日は、それに音を立てながら悦んで舌を絡ませていた私がいた。

 一昨日、初めてこの夢を見た時は、目覚めて少しの間呆けていた。
 ----意味が分からなかった。
(どうして宮ちゃんと?)って事じゃなくて、
(どうしてキスしてるの?)という事に。
 ----たぶんその日からだった。学校で、部屋で、宮ちゃんと話してる時、
ふとした瞬間に宮ちゃんの……唇の方に目が行くようになったのは。

 昨日の朝、また同じ夢を見て目覚めた私にやって来たのは罪悪感だった。
 大事な友達に----しかも同じ女の子の宮ちゃんに----私はなんて事をしてるんだろう、と。
 それから学校に行くまでの間、すごく気が重かった。
 初めて"今日休もうかな……"とさえ思った。
 それでも家を出て、いつも通りの宮ちゃんの笑顔を見ると、
少し胸は痛んだけれど、私も笑って"おはよう"を言う事が出来た。
867375:2008/08/10(日) 02:27:28 ID:KuNBQDG+
お昼を食べる頃には、"たまたまよく見る変な夢"と思えるくらいだった。
 だけどそれは----私の勘違いだった。
 その日私は食堂で宮ちゃんと一緒にオムライスを食べていて、
私の何倍も早く食べ終わった宮ちゃんは、
「ふい〜、しふく〜。」
 と、狸みたいにぽんぽんとお腹を叩いて----それがなんだか面白くて、
「ふふっ、宮ちゃん。口もとにケチャップついてるよ?」
 なんて私が笑いながら言うと、
「んん? あぁ〜こりゃ失敬。」
 と、宮ちゃんが口許についたケチャップを指ですくって綺麗に舐めた----その瞬間だった。

 ----あっ……キス……したい……。

 なんとなくそれを見ていた私に訪れたのは、あり得ないくらい唐突で、
鮮明で、後ろめたい----そんな気持ちだった。
「……っ!」
 あまりにも突然、しかもなんの不思議も無く流れ出た"本能"に、私が一番戸惑っていた。
 力を失って右手から滑り落ちたスプーンの音が食堂に響き渡り、
一瞬の静寂と、こっちに寄せられる視線に、息が止まりそうになっていた私は、宮ちゃんの
「ゆの? どうしたのいきなり。」
 という声にも、唇に目をやってから視線に気付いたからか不自然な間が出来てしまって、
「う、ううん! なんでもないよ! ちょっと……考え事……。」
 と、返事が妙に上ずった声になってしまっていた。
868375:2008/08/10(日) 02:28:06 ID:KuNBQDG+
「どったの? なんか悩み事?」
「う、ううん! なんでも…ないよ……。」
 宮ちゃんの気遣ってくれる声も、頭にあんまり入ってこない。
 話す唇にばっかり目が入って、それが動く度に
(さわりたい、キスしたい)
 という気持ちが胸を叩いて、まるで蒸気機関車に薪をくべるかのように
どんどん、どんどん身体の奥が高鳴っていく。
 ----頭がおかしくなりそうだった。もう限界だった私は、取り繕ったように
「ごっ、ごめん! 宮ちゃん……私ちょっとトイレに行ってくるね……
もう、お腹一杯だから、残り、良かったら食べて!」
 と言って、いそいそと席を立って走り出した。
「ゆのっち大丈夫? しんどいの? 保健室だったら一緒に行くよ?」
 と言う宮ちゃんの声にも、
「ううん、大丈夫だよ! すぐ戻るから、待ってて?」
 と、振り絞った声で返事するのがやっとだった。

 結局あれから、気持ちを落ち着けて私は食堂に戻ったけど、
顔を見て、宮ちゃんの方を見て話す事は出来なかった。
 それでも宮ちゃんが心配そうに見てくれているのが伝わって、苦しかった。

 家に帰った後、私は着替えもしないままベッドに飛び込み、
今日あった事、どうしてあんな事を想ってしまったのかを考えていた。
 つい、昨日まで"友達"だったはずの宮ちゃんに、どうしてこんな気持ちになるんだろう……と。
869375:2008/08/10(日) 02:29:32 ID:KuNBQDG+
そんな事を考えながらうつ伏せだった身体を仰向けにして、
ぼんやり天井を眺めていると、ふと食堂での宮ちゃんが頭に過った。

 指についたケチャップを舐める唇、私を心配する声が紡がれる唇----
 一度堰を切ると止まらなくなって、"友達にそんなこと思っちゃいけない"
って理性に反比例して、本能が身体を焼いていく。
 "キスしたい、さわりたい"と想えば想うほど、身体が熱くなっていく----。
 いつの間にか私の右手はスカートの裾をめくり、下着の奥で蠢いていた。

「んっ……ふぁぅ……」

 それはどんなものよりも甘い快感だった。
 空いた左手で唇をなぞり、昨日見た夢の感触と食堂での宮ちゃんを重ね合わせて……。
 下着の脇から指を滑らせて、乱暴に、こんな自分に罰を与えるように
私は、濡れてびしょびしょになった下着の奥をかき回していた。

「んうっ! ふぅっ……んん!」
 物足りなくなって唇をなぞっていた左手を胸にやって、
ボタンの隙間から掻き分けるように入って、乳首を強くつねった。
 不思議だった。こんな自分が許せなくて両手に力を込め虐めれば虐めるほど
気持ち良すぎて溺れてしまう。
 そのジレンマが私のこの身体に更に痕をつけていく。
「ふぅっ……んふぅぅ……!」
 声が漏れないように噛んでいた掛け布団が涎にまみれて首筋を伝った。
 背中に滲む汗と、涎と、愛液にまみれて汚れていく----。
理性に反比例するかのように高まる快感の中で、私は身体をしならせた。
「んんっ! ……ふぅっんっ! ふあぁぁぁっ----!」
870375:2008/08/10(日) 02:30:20 ID:KuNBQDG+
途方もない脱力感と、空気が止まるくらいの静けさの中、
私は、ただ宮ちゃんの事を考えていた。
 そしてそれが、恐らく私の本当の気持ちなんだという事を。

 くしゃくしゃになったシーツを整えて、制服を着替えてハンガーに掛ける頃には
時間はもう夜の9時になろうとしていた。
 あの後すぐヒロさんから
「晩御飯一緒に食べない?」
 と、連絡をもらっていたが少し調子が悪いので、と、それを断っていたので今は一人の時間だった。

 たぶん今はそれが一番だと思った。
 食欲も無かったし、何より今だけは誰にも逢いたく無かった。
 ヒロさんにも、沙英さんにも……宮ちゃんにも。

 制服をハンガーに掛けながら、心の中でごめんねを言って、
湧かない食欲にいい加減見切りをつけて、今日はもうお風呂に入って眠ってしまうことにした。
 宮ちゃんの顔が過る度、身体の芯がぼうっと熱くなるのを感じながら。

 その夜、またあの夢を見た。
871375:2008/08/10(日) 02:31:16 ID:KuNBQDG+
そして訪れた今日の朝、目覚めてまどろむ頬を涙が伝っていた。
 もう、どうしていいかわからなかった。理性と、本能のせめぎあいに胸が張り裂けそうだった。
 とうとう私は、学校を休んだ。
 ヒロさんも沙英さんも宮ちゃんも、みんな心配してくれていたけど、
とうとう私が玄関を開ける事は無かった。
 それからはただベッドの上でぼんやり天井を眺めて、
チャイムの音に合わせて時計をほんの少し見るだけの時間。
 眠ってしまえば良かったのかもしれないけど、眠るのは怖かった。
 またあの夢を見たら、次は覚悟しなきゃいけないと思ったから。
 初めてあの夢を見た時から、いや、そのもっと前からこの胸の中にあったこの気持ちに気付く、覚悟を。
 私はやっぱりまだ怖かったんだろう。
 結局眠れずに呆けるだけの時間がさっきの夕立ちが降るまで続いた。

 そうして夕立ちの後、いつの間にか眠ってしまった私は見てしまった。
 4度目のあの夢の中で、私は宮ちゃんの唇を貪るように悦んでキスをしていた。
 もう今更、苦しむ必要なんてない。と、私は思えた。

 だって、幸せだったから。

 夢の中で、"ずっとこうしていたい"と願った私が確かにいたから。

 "友達"を失うかもしれない恐怖と、今まで積み重ねた"思い出"が、
今までの何倍にもなって肩にのし掛かったけれど、それ以上に、伝えたかった。

 "宮ちゃんの事が、好き"って。
872375:2008/08/10(日) 02:31:58 ID:KuNBQDG+
期待や不安に、宮ちゃんなら、私の好きな宮ちゃんなら、
結ばれる事は出来なくても受け入れてくれるかもしれない----
なんて、身勝手すぎる淡い期待も全部まぜこぜになったまま、
 私はようやく目を醒ました。

「宮ちゃん、いる?」
 震える声でドアを叩いた私に、すぐに奥から声が届いた。
「はいは〜い」
 いつもの調子で開かれたドアの向こうで、宮ちゃんは笑って出迎えてくれた。
「お〜うゆのっち。身体はもう良いの?」
「う、うん、もう大丈夫。ごめんね、心配掛けちゃって……」
「いやいや。私はゆのが大丈夫ならそれでいいんだよ〜。
とりあえず、どうぞ。」
「あっ、うん。お邪魔します。」
 話しながら、やっぱり微かに声が震える事に気付いた。
 だけどそれはきっと今までのとは違う、もっとなんだかこそばゆい気持ちからなんだ、と私は思えた。
 逢えるのがこんなに嬉しいだなんて、思いもしなかったから。
873375:2008/08/10(日) 02:32:48 ID:KuNBQDG+
私がいつもの場所に落ち着くと、宮ちゃんは今日学校であった事、
ヒロさんと沙英さんの事、吉野屋先生の事、クラスのみんなの事、
たくさんたくさん話してくれた。
 こんなにも楽しい時間は久しぶりだった。今まで当たり前だった事がこんなに楽しいだなんて。
 そう思うと、ちょっとくらい悩むのも大切なんだなって、
目の前にいる宮ちゃんの顔を見ると思える。
 こんなに素敵な笑顔をする人は、他に居ないから。
 同時に、想いを伝えればこんな時間も失われてしまうかもしれない----そんな気持ちも生まれた。
 だけど変わらないものなんて無い、
変わるのを恐れて今や思い出にしがみつくくらいなら、
私は離れてしまっても宮ちゃんと一緒に変わっていきたい----
 そう思えて、やっと、私は決心が出来た。

「----でね? 今日はカツ丼が売り切れだったから親子丼にしたんだけど、
そしたら5時間目居眠りしてる時に見た夢がカツ丼追いかけてる夢でさ、
いっくら追いかけても追い付けないの、すごい早いの。
だから明日は、あたし絶対カツ丼食べるんだ〜。
ゆのっちは、そんな夢見た事ある?」
874375:2008/08/10(日) 02:36:58 ID:KuNBQDG+
そう聞かれて、私はひとつ深呼吸をした。喉の奥を通るこの部屋の匂いが、
私を勇気づけてくれているような気がした。

「……うん。見た事あるよ。最近私ね、毎日毎日おんなじ夢を見るの。
初めてその夢を見た時はちょっと変な気分になっただけだったんだけど、
次の日も次の日も、同じ夢を見るから段々怖くなってきて、
何かすごくいけない事してるんじゃないかって気持ちになってたの。」
 そこまで言って、私は一瞬宮ちゃんの顔を見た。
 いつもと同じ----私の一番好きな優しい笑顔だった。

「でも、今日ここに来る前に居眠りしてる時に、またその夢を見て、
今日はね、私、とても幸せだったんだ。」

 頭が真っ白になりそうになりながら拙い言葉で伝えた後、宮ちゃんは
「すごい素敵な夢だったんだね----で、ゆのは何を追いかけてたの?
カニ? ハンバーグ? それともステーキ?」
 なんていつもの調子で言うから、思わず二人で笑ってしまった。

「ふふっ、違うよぉ。私が見てた夢はね……宮ちゃんと……宮ちゃんとキスする夢なの。」
「えっ……あたしと……キス……?」
「うん……あのね、おかしいと思うかもしれない、女の子同士だし、
急にこんな事言って迷惑かもしれない、嫌かもしれない、だけどやっぱりちゃんと……
ちゃんと……っ、伝えたくて……っぐすっ。今日っ、ここに来たの……っ」

 言えば言うほど胸いっぱいになって、伝えたくて、伝えたくて……
と思っていたら、涙も一緒に溢れてきた。
 もう、止まらない。
875375:2008/08/10(日) 02:37:48 ID:KuNBQDG+
「宮ちゃんが……好き……っ……大好き……っ。この夢を見る前から、
ずっとずっと前から、宮ちゃんが大好き……っ。」

 言い終えた後に私が見たものは、私と同じくらい涙を溜めて、
こっちを見ながらうるうるしてる宮ちゃんの顔だった。
 私は驚いて思わず声を掛けていた。

「……!? 宮ちゃん、どうしたの!?」
「……ぐすっ……あぁ〜。えっとね……ぐずっ。すごい、すごい嬉しいんだよ。」
「えっ……?」
 耳を疑った----まさか、そんな事を言ってもらえるとは思って無かったから。 驚いて流れた涙もそのままに目を丸くしてた私に、宮ちゃんは続けた。

「あたしも……大好きだよ? 
ゆのっちのこと。ずっとずっと前から……大好きだった……。」

 その言葉が聞こえた瞬間、私はもうだめだった。

「……っ、ぐすっ、み……みっ、宮ちゃぁぁぁん!」
「……おっと。ふふっ、ゆのっちは甘えん坊さんだなぁ〜。」

 泣きながら抱きつくと、私は安心したのか、今までの不安が全部口から飛び出した。
876375:2008/08/10(日) 02:38:22 ID:KuNBQDG+
「わたしね……っ、ぐずっ、わたし、本当はすごく怖かったの……っ!
もし嫌われちゃったらどうしようって、大事な友達になんでこんな気持ちになるんだろう……
って思うと自分がすごく汚れてるんじゃないかって……でもっ、でも……!
止まらなかった……昨日食堂で初めて宮ちゃんにキスしたくなって……
それからずっとキスしたくて! 宮ちゃんにさわりたくて……っ!
怖かったの! こんな気持ちになる自分が……っ、
もうどうしたら良いのか解らなくて……苦しかったの……。」

 この3日間の想いを全部ぶちまけた後、そこには静寂だけが残った。
 だけどそれは決して重苦しいものじゃなくて、ふれあう温もりだけが
伝わってくる----優しさ。
 それから宮ちゃんは私を強く抱きしめて、髪を撫でてくれた。
"くすぐったくて、温かい。"

ただそれだけの、これ以上無い幸せな時間。

 しばらくそれに包まれていたら、宮ちゃんは何かを決めたように
静かに息を吸って、それから声に出した。
「ゆの……キスしよっか。」
「……うんっ。」

 夢から数えて5度目のキスは今までで一番嬉しくて、今までで一番幸せな味がした----。
 たくさん泣いたから少ししょっぱかったけど、絶対に忘れない味だと思う。
 変わらないものより、一緒に変わっていく事を選んだ始めの一歩----。
 私たちの、ファースト・キスだから。


 因みにこの後、
「ゆのっち……ゆのっちが見てた夢は、もしかしたら誰かに魔法を掛けられて
見ていた夢かも知れないぞっ!」
 なんて私の見てた夢の真相が明らかになっていくんだけど……
 それはまた、別のお話----。

「宮ちゃんは、魔法使いだったんだね!」

おしまい。
877375:2008/08/10(日) 02:45:38 ID:KuNBQDG+
以上です。
今回は(どれだけエロく"キス"を描くか)がテーマでした。
ほとばしる熱いパトスで書いたものなので読みにくいところなど多々
あるかもしれませんが、ご指摘、感想等よろしくお願いします。

後、投下してスレが480KBを越えてしまいました…
スレ立てが出来ませんので、どなたか代わりにスレ立てよろしくお願いします。
それでは、また来ます。
878名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 03:20:02 ID:HjH+L/4g
乙でした
879名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 09:14:04 ID:ZIm7u2sZ
>>861
吉野屋てんてーに生気を奪われてよい子になるんですね。分かります^^


吉野屋「若い男子生徒の力はおいしいですねー(はぁと)」
880名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 22:37:59 ID:YAETVss1
>>861
出た、ACとひだまりのコラボw
881名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:52:40 ID:5PyIrD7T
>>877
くすぐったくて温かい、ってまさに日溜まりな表現がイイ
激しく乙です
882名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:57:57 ID:yg8Wjhf1
お仕置き沙英さん(ヒロ×沙英です)

「あら、お菓子がきれてる。ゆのさん宮ちゃん、ベリマまで行って買ってきてもらえないかしら」
「はいはーい! 喜んでー!」
 ひだまり荘102号室。沙英の部屋の台所で、お菓子入れの箱を覗き込みながらヒロが呟いた。宮子が即座に手を挙げて答え、隣のゆのが苦笑しながら立ち上がる。
「沙英さん。何かリクエストとかあります?」
「え……。いや、別に」
「ふふ。何でもいいわよ。ゆっくり好きなものを選んできてね」
「あ、そんな。いつも奢ってもらっているんだからたまには私たちが払いますよ」
 財布からお札を取り出すヒロに慌ててゆのが手を振った。だが強引にお金を握らされ、赤面しながらゆのは玄関へ向かう。既に靴を履き終えた宮子が嬉しそうにくるくる回っている。いってきます、との言葉を残し二人は扉を閉めた。
「……さて」
 足音が遠ざかっていく。玄関から戻ってきたヒロは沙英の勉強机の椅子に腰掛け、自らの膝をたたいた。頬を染めた沙英が立ち上がり上目遣いにみる。
「ほら、ぐすぐすしないの。ゆのさん達が戻ってきちゃうわよ」
「わ、わかったよ……」
 言い淀みながら沙英は普段着のジーパンを脱いだ。白と水色の縞パンを恥ずかしげに隠しながらヒロに頭を下げる。
「あの、私、橘文はっ……〆切を破ってしまいました。お仕置き、お願いします」
「はいよく言えました。じゃあ、膝に乗って」
「う、うん……」
 ごくりと唾を飲み込み、沙英はおずおずとヒロの膝の上にうつ伏せになる。胸と同じく肉付きの薄い尻を見下ろしながら、ヒロは普段決して見せないような笑顔を浮かべた。

 いつからだろう、沙英は〆切を守ることができなくなっていた。勉学が忙しいとかアイデアが浮かばないとかではなく、どうしても数日〆切を破ってしまう。そしていつも担当者から苦情を言われていた。
 ある日、担当者からの電話をヒロが受けたせいで彼女は初めてそのことを知った。それが原因で大喧嘩になり、ゆのや宮子を巻き込んだ騒動になったのだが、仲直りしたあと沙英はヒロに悩みを相談した。
「ねえヒロ。〆切守れるようになるにはどうしたらいいんだろう」
「うーん……何か危機感を持つというのがいいんじゃないかしら」
「例えば?」
「そうね。〆切破ったらお仕置きされる、とか」
 軽い気持ちでヒロはそう提案する。だが沙英は顔を真っ赤に染めて俯いてしまった。まずかったかしら、そう思い始めたヒロの手を突然沙英が握った。そして真顔で「それいいね」と告げた。
 以来、〆切破りはお尻叩きという約束が二人の間に結ばれたのだった。
883名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:58:38 ID:yg8Wjhf1
「それで橘先生、今回は何日〆切を破ったんですか?」
「ふ、二日……」
 下着の上から沙英の尻を撫で回しヒロが尋ねる。搾り出すように沙英が告げた途端、軽くその尻肉が叩かれた。
「ひゃ!」
「嘘はだめよ。本当は三日でしょ?」
「う、うん……」
 焦らすようにヒロは下着のゴムに手を掛けた。尾てい骨の部分に隙間を作りゆっくりとずらしていく。ゴムの痕がついた白い肌が露になると、沙英はヒロの足を掴んだ。
「恥ずかしい?」
「……うん」
「じゃあ一気に脱がせてあげる」
 言うがはやいかヒロはそのまま下着を膝まで降ろした。小さな尻が露になり、沙英の全身が震える。もう一度、今度は直にその柔らかい肉を撫で回し、ヒロはゆっくりと告げた。
「三日かける十発で三十発。嘘ついた罰で十発。合計四十発ね」
「そ、そんな! ……ね、ヒロ。嘘ついたのは謝るからさ」
「だーめ。ほら、ちゃんと数えるのよ」
 尻から手が離れた。数瞬後振り下ろされた掌は小気味よい音を立てて沙英の尻肉を振るわせる。
「痛っ! ひ、ひとつ」
 忽ち白い尻肉に紅葉が浮かび上がる。ヒロはすぐさま手を振り上げ、スナップを効かせてもう片方の丘に罰を加えた。
「ああ、ふたつっ!」
 ヒロのスパンキングは容赦がなかった。まったく容赦なく交互に手が双丘へと振り下ろされ、打擲が十回を越えるころには既に沙英のお尻は赤く腫れ上がっていた。
 だらしなく伸ばされた沙英の手は尻を叩かれると同時に空をもがく。痛みを逃すために跳ね上がる足首はただ空しく床を叩き続けるだけだった。
「に、二十っ!」
 沙英の目から涙が溢れ、眼鏡の上に溜まっていく。不自然な姿勢に胸が圧迫され呼吸も苦しくなってきていた。しかしヒロは一向に手を緩める気配もなく、次の一発のために手を振りかぶる。
 その時机の上の携帯電話が鳴った。
「ヒ、ヒロ……電話」
「そうみたいね。じゃあ沙英は部屋の隅っこに立ってて。お尻は隠しちゃダメよ」
「う……」
 言われるままに沙英は立ち上がり、部屋の隅に向かった。壁に向けて立ち手を頭の後ろで組む。猿のお尻のように真っ赤になった臀部に思わず笑いながらヒロは電話を取った。
「もしもし……ゆのさん? どうしたの」
『あの、ベリマで棚卸しセールやってまして、半額になったチョコレートが沢山あるんですけど、これでいいですか?』
「いいわよ。あ、そうそう。何かジュースも買ってきてくれないかしら。……え、沙英? ああ、今お手洗いに行ってるわ。それじゃ気をつけてゆっくり帰ってきてね」
 電話を切りくすりとヒロが笑う。周知に震える沙英の背中をしばらく眺めたあと、彼女はお仕置きの再開を宣言した。
884名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:59:28 ID:yg8Wjhf1
「さ、三十五……っ!」
 荒い息を吐きながら沙英がカウントした。尻肉は痛々しいほどに赤く腫れ、脈拍にあわせて体全体が大きく揺れる。
(ああ……ヒロにお尻叩かれてる……恥ずかしい、恥ずかしいよぉ……)
「沙英。反省してる?」
「してるしてるっ。……だから早く終わらせて」
 熱い息を吐き沙英が尻を振った。ヒロも真っ赤に腫れた自分の掌を揉みながらその様子を見下ろす。
(ふふっ。沙英ったらこんなに震えちゃって……かわいい)
 いつもは凛としている沙英が小動物のように自分の膝の上で震えている。たまらずヒロは溜息をつき、さらに意地悪な質問をしてみた。
「ね、ゆのさん達にもお尻叩いてもらいましょうか」
「ひっ! や、やだ。ヒロぉ、それだけは……」
「冗談よ。さって、橘先生の名誉のためにも、あと五発を急いでいっちゃいましょうか」
「う、うん……」
 沙英が心持ち尻を上に持ち上げた。痺れる掌に息を吹きかけヒロが手を振りかぶる。そして、ひだまり荘の外にまで響くのではないかと思うほど力強い音を立てて残り五発の打擲を加えた。
「よ……よんじゅ……っ」
 息も絶え絶えの風情で沙英が最後の数字をカウントした。くてっとヒロの膝の上で力を抜く。汗にまみれた体に充実感に似た疲労が広がるのがわかった。
「お疲れ様。今日のお風呂は沁みるわよ?」
 ヒロが笑いながら沙英の下着に手を掛けた。身動きできない彼女に代わりショーツを元通りにしてあげようとする。だが沙英は慌てて手を伸ばし、ヒロの動きを制した。
「あ、ああっ。下着は自分で履くからっ!」
「遠慮しないで。もうそろそろゆのさん達が帰ってくる頃……あら?」
 そのときヒロは、初めて沙英の内股が濡れていることに気づいた。小水や汗とは異なる独特の粘り気を持ったその液体に、ヒロの目がすっと細くなる。
「沙英?」
「……う……」
 遠くから宮子の陽気な歌声が聞こえてきた。慌てて立ち上がろうとする沙英の腰に手を置き、ヒロが不敵に笑う。
「ち、ちょっとヒロ。宮子たちが帰ってきちゃったよ」
「そうね」
「……お願い。ズボン履かせて」
「そうね」
「ヒロってば……ねえ!」
 ゆのの声も聞こえるようになる。たたたっと軽い足音は宮子のものか。沙英は青ざめた顔でヒロの様子を窺った。ヒロはただいつもの優しい微笑を浮かべ、沙英を見下ろしていた……。

「やー、まさかチョコがこんなに手に入るとは」
 山積みにされたチョコレートを口いっぱいに頬張りながら宮子が笑う。「夕飯が食べられなくなるわよ」と言いながら、ヒロも幾つ目かのチョコに手を伸ばした。
 ギリギリのタイミングで沙英はズボンを履くことができた。汗だくの沙英の様子に戻ってきた二人は怪訝な表情を浮かべるが、ヒロが何事もなくお菓子を広げ始めるとそこはいつものひだまり荘に戻っていた。
「あれ。沙英さん食べないんですか?」
「う、うん……ちょっと調子が悪くって」
 先ほどから全然食べない沙英に気づきゆのが心配そうに声をかけた。曖昧に笑い、沙英は再び俯いてしまう。
「あら大変。じゃあ夕飯は軽めのメニューにしましょうか」
「えー?」
「って宮ちゃん……まだ食べられるの?」
 ゆのが軽く口元を押さえながら尋ねる。邪気のない笑顔で頷きながら新しいチョコに手を伸ばす宮子をみてヒロが笑った。そして、沙英の額に手をやり熱を測る振りをして、彼女の耳許で囁く。
「今晩、お仕置きの続きよ。日が変わるころに私の部屋へ来て。ね?」
 沙英の全身から蒸気が噴き出す。訝しがるゆのと宮子を無視して、沙英は小さく頷くのだった。

−終わり−
885名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:20:30 ID:udttEd8Z
乙!
886名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:25:02 ID:WrCncVVL
ヒロさんドS派としてはこれはたまらん。
887名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:08:53 ID:A/gefN56
本日のTBSの放送、オリンピック中継の為80分遅れ(26:45〜)。
8/15 00:08現在。

更に延長の場合あり。
888名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:18:56 ID:ihw4afXW
BS-人は無関係…でありますように
889名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 00:30:38 ID:A/gefN56
本日のTBSの放送、オリンピック中継の為95分遅れで確定(27:00〜)。
8/15 00:30現在。

BS-iは通常通り。
890名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 08:30:15 ID:g5uE0itL
消滅してた……

今まではオリンピックなんてどうでもいいと思ってたんだが
積極的に嫌いになろうか……
891名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 17:39:56 ID:1OwlFCF0
遅れたせいで見られた俺は少数派か?
892名無しさん@ピンキー:2008/08/21(木) 18:58:13 ID:HzAS2BOI
動画サイト探してたら見つかる
893名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 00:45:15 ID:pkvpMTlu
そして今日な訳だが
894( ´∀`)ウフフ ◆uDmwaB999E :2008/08/24(日) 16:13:23 ID:Rzbo5N1r
百合板のひだまりスレッドに投稿したもの
>ttp://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1170089491/257-258
の続きです。SSはこちらがメインなようなので…

ゆのの一人エッチです。

        Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
       /:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
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 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ
こんなことしている場合じゃない。シュラッター図をマスターせねば…
895名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 16:14:27 ID:Rzbo5N1r
「いけない…」
いけないことだとはわかっていた。
でも、やめることが出来なかった。
体の奥がうずく。毎晩のように繰り返される刺激を体はどん欲に求めていた。
部屋の電気を消し、ゆのはベッドにもぐる。
ベッドの中で丸くなり、ぎゅっと目をつむり「早く眠れますように」と祈る。
だが祈りは届かない。
体の奥深いところが熱くうずく。
毎夜繰り返される刺激を求めからだがうずく。
「宮ちゃんがいけないんだ」
宮子の手で刺激され初めて絶頂を迎えたその次の日から、ゆのは自分で自分を刺激するすべを覚えていた。
「宮ちゃんが…」
宮子の指の動き、熱い吐息、背中に押し当てられた柔らかい胸の感触。
あれから一週間以上たった今も鮮やかに思い出される。
体の奥の方で熱い蜜がこみ上げてくる。乳首が刺激を求め、かたくふくらんでいく。
宮子との夜はその日きりだった。翌朝の宮子はいつもと変わらない様子だった。
恥ずかしさのあまり宮子と目を満足にあわせることの出来ないゆのとは対照的だった。
「宮ちゃんがあんなこと教えるから…」
膝を抱えていた腕をほどき、片手でパジャマ越しに自分の胸に触れる。
ドキドキと普段よりも早く脈打っている。
かたくなった乳首がパジャマ越しに感じられる。
胸のふくらみに沿って手を動かしてみる。
ふくらみ始めたばかりの胸でも刺激には十分過ぎるほどに反応した。
「少しだけ…少しだけ」
パジャマ越しに乳首を指先で転がす。心地よい甘い快楽がじんわりとわいてくる。
ゆのは切なげなため息を漏らす。
「今日はやらないって決めたじゃない…ゆの、しっかりしなくちゃ」
必死に自制心を働かせようとした。
896名無しさん@ピンキー:2008/08/24(日) 16:15:05 ID:Rzbo5N1r
あの夜から一日たった次の晩、ベッドに潜り込み目を閉じると、昨日の夜のことが鮮やかによみがえった。
気がつくと、宮子の指使いを思い出しながら自分の指で自分の大切な場所を探っていった。
クリトリス…一番敏感な部分に指が触れたとき電撃のような快楽が体を走り抜けた。
指はさらなる快感を求め動き続けた。
「ダメ…ダメ…」
そういいながらゆのは自分の意志と反して動き続ける指によって生まれて二度目の絶頂を迎え、そのまま眠りについていった。
「もうしない」心にそう決めたゆのだったが、次の夜もその次の夜も覚えたばかりの悪戯をやめることができなかった。

体の奥から熱い蜜がじわりとしみ出したのを感じた。
「お父さん、お母さん、ゆのはエッチな子になってしまいました…ごめんなさい」
そういって、ゆのはパジャマとパンツをおろしていった。
ゆのの大切な部分はもう既にパンツを濡らすほど蜜があふれていた。
「ダメ…」
そういいながらも、指は蜜のあふれ出す溝に沿って動き始めていた。
熱く濡れた部分を自らの指で刺激していく。
ため息が漏れる。呼吸が熱を帯びていく。
「私はエッチな子になっちゃったんだ…」
あきらめとも開き直りともとれる言葉を漏らすと、欲望におもむくまま指を走らせていった。
ぴちゃぴちゃと湿った音をたてて指が動く。
「うっ…うっ…うん…」
宮子に教えられた一番敏感な部分、クリトリスに指が触れるたび声が漏れてしまう。
「いけないよぅ…ダメだよぅ…」
パジャマのボタンの隙間から手を入れ、乳房を直接触れていく。
かたくなった乳首を指先で刺激する。小振りな乳房をもみしだく。
「止まらないよぅ…止まらないよぅ」
そういいながらも、いっそう激しく指を動かす。
ゆのは、このままとろけてしまいそうな快楽の波におぼれていた。
無心に手と指を動かし快楽を生み出していった。
897名無しさん@ピンキー
理性などもうそこにはなかった。快楽を味わうこと、それだけがすべてだった。
ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅ。
みだらな音が静まりかえった部屋の中に響く。
「ダメ…ダメ…ダメ…!」
ひときわ指を早く動かす。
そして絶頂がやって来た。
押し寄せる快楽の中、ゆのはさらに指を動かし続けていた。
こうすると、さらに快楽の高みに上れることをこの一週間の間に覚えていた。
二回目の、さらに激しい絶頂がゆのに訪れた。
「あーっ!」
思わず大きな声を発していた。
隣の宮子に聞こえるかもしれなかったが、そんなことはもうどうでも良かった。
ゆのは快楽の海におぼれていた。
体がベッドの上で何度もはねた。
そして、ゆっくりと体の力が抜けていった。
そうして、その夜もそのまま眠りについていった。