ここは、ストーカーの小説を書いて投稿するためのスレッドです。
○愛しい貴方の事をずっと想っているけど、
なかなか声がかけられずに遠い所で眺めている女の子がある事に
きっかけでストーカー化したり、彼の事が好き好きで深夜に
携帯電話を鳴らし続けたり・・彼に振られてから、彼の家の自宅に
侵入して寝取られた女と彼がヤッちゃいている姿を虚ろな瞳で
見続けて、鋸を発見して( ̄ー ̄)ニヤリッ
などの世間一般的なストーカーを題材にしたSSを専門的に扱います
ストーカー小説のネタやプロットは大歓迎です♪
又は、リアルの背筋が凍るようなストーカーの実体験も募集しております
(ネタのようなフィクションのような実体験も可)
■お約束
・sage進行でお願いします。
・荒らしはスルーしましょう。
削除対象ですが、もし反応した場合削除人に「荒らしにかまっている」と判断され、
削除されない場合があります。必ずスルーでお願いします。
・趣味嗜好に合わない作品は読み飛ばすようにしてください。
・作者さんへの意見は実になるものを。罵倒、バッシングはお門違いです。議論にならないよう、控えめに。
■投稿のお約束
・名前欄にはなるべく作品タイトルを。
・長編になる場合は見分けやすくするためトリップ使用推奨。
・投稿の前後には、「投稿します」「投稿終わりです」の一言をお願いします。(投稿への割り込み防止のため)
・苦手な人がいるかな、と思うような表現がある場合は、投稿のはじめに宣言してください。お願いします。
・作品はできるだけ完結させるようにしてください。
ストーカー化した女の子が懸命に毎晩電話をかける姿は健気すぎて萌えますねw
つ私ストーカーになっちゃいました
いいねえでもほの純と大して変わんないような
細分化しすぎジャマイカ?
類似スレがあるって意見自体は賛成だけど
ほの純は小説じゃないじゃん
修羅場スレ↓
痴情の縺れがあれば、近親でも義理でも他人の空似でもおk。
ヤンデレ・メンヘラ・その他新ジャンルにも対応しています。
キモ姉妹スレ↓
主人公への想いを胸に、やや奇行に走る傾向のある姉妹のスレ。
基本的には近親相姦。
ほのぼの純愛スレ↓
やっかいなヒロインに目を付けられた主人公が地獄を見るスレ。反撃は全て裏目に出ます。
VIPの新ジャンルスレ出身の為台本形式が多いけれど、最近は小説形式も連載中。
ヤンデレスレ↓
主人公への想いから病んでいくヒロイン。
若しくは、主人公を思うあまり更に狂っていく狂人のスレ。
ここに新たにストーカースレ……。
どこまでも追いかけます
で、ここに集まる連中はストーカーの実体験とかある?
さすがにオタクしか集まらないようなスレでストーカーの実体験を聞けるとは思えないわけだが・・
全く、ここは話の展開やスレを上手く活用するととんでもなくサスペンスホラーになるんだけどねw
嫉妬スレからヤンデレスレだけでもかなり被りまくってるじゃん
ほのぼのはvipからの移ってきたからしょーがない気もするがこことキモ姉は類似スレだろ
web資源の無駄だし、読むほうも書くほうも余計な手間かかるだろ
ヤンデレスレでやれアホ
類似スレはこれ以上要らねえよ
スレ立て覚えて有頂天になっちまった知恵遅れか?
そういえば、
>>1は何のアイディアも無くこのスレを立てたのか?
まずは
>>1が作品かネタを投下して他のスレとの差別化を図らなければ、このスレに職人さんは現れないと思うぞ。
嫉妬スレは修羅場を作り出すためにはヒロインを病ませるしかないからああいうSSが多くなって、
ヒロインがどんなタイプでも受け入れられるようになった。
そのせいでどれがストーカーのSSなのか、判別できない状況になっている。
ストーカー一本槍のSSスレとして考えるならこのスレの存在価値はある。
ここは嫉妬・ヤンデレスレより、痴漢・レイプスレとかの特殊なシチュエーションのスレに近いんじゃないか?
ストーカーとか基本的にほの純やヤンデレのメインイベントじゃねえか
それに逆に言えば、ストーカーネタ一本槍、なんてのはすぐにパターンがマンネリになる。シチュが限定的すぎる
そうなるのを防ぐために総括してヤンデレスレとかジャンルでまとめてんのによ
>>15 ネタがないとSSは書けないだろうね・・
ストーカーは実体験がないと素人では書けない程の難しい設定である。
体験談のサイトをググってみても、男性ストーカーが数多数しか挙げられないので
女性ストーカーにストーカーされた体験談はあんまり聞かない・・
辞書ではストーカーは恋する乙女と読むそうなので・・
純愛系でも良くないか?
相手を想って想いすぎてストーカーになる人間はいくらでもいるけどな・・
だが、肝心な相手が気味悪い人間ばかりだがな
ここ削除依頼出した方がよくね?スレの乱立はよくないよ
ヤンデレスレでいいじゃん、細分化する意味がわからん
てか、荒らし乙ですね
とりあえず1が修羅場やヤンデレに重ならないSSを1本書いてみろ
話しはそれからだ
ついこの間キモ姉妹スレが立ったばっかじゃねーか
ストーカーする少女に萌えるから作品とネタが投下されるまで俺は全裸で待機しています
おれも!!
じゃあ俺もノ
まあ、作品が投下されるまでゆっくりと待とう!!
春になりかけた昼下がり。
パソコンの前からようやく解放されたしがない物書きの俺は、日の当たる廊下で
日向ぼっこをしていた。
「あったけぇ」
にゃん丸という名の猫を腹に乗せながら、幸せのひと時を味わっていた。
ふと、窓の外を見る。
そこには。
膝下まである髪の毛をたたえた女性が突っ立っていた。
「ぶおぁ!?」
にゃん、と俺の腹から猫が逃げ出す。だが、その女性は俺の見間違えでもなければ
幽霊でもない。
「だ、誰ですか!?」
きりきり、という音が聞こえるような口の動きから、その女性は言葉を発した。
「ひどい… もう忘れたの…?」
忘れた?何を?俺は、こんな人知らな…
…し…
っている…
俺は…
「せ、先輩…」
中学校二年間、俺を追い掛け回し、俺を観念させ、俺と付き合った一歳年上の先輩。
何故、今頃?
「でも… 気づいてくれなかったのは、もっとひどいよ…」
「え?」
「ずっと見てたのに」
「ずっと見守っていたのに」
「ずっとずっとずっと見てたのに」
「ずっと電話もかけて元気かどうか、声を聞いてたのに」
「ずっとずっとずっとずっとずっとずっと!貴方がロングが好きだからって髪の毛切らずにいたのに!」
「なんで… 貴方は… 私を… 見つけてくれなかったの…?」
ギリ、ギリ、とガラスを押す音が聞こえる。
うちの窓ガラスは決して強化ガラスでもなんでもなく、ただのガラスだ。
押されれば、破砕する。
ぴしり、とひびが入る。
「でも、もういいの… この窓を割れば貴方に触れられるから…」
パリィ、という音と共に窓が割れ、俺の生活は…
また、あの中学校2年間に戻った…
窓が割れる所以外はほぼ実話だから困る
今も無言電話に女の人のクスクスという声がたまに聞こえる…
う、うわあぁぁぁぁ
テラウラヤマシス
実話…なのか…
>「ずっとずっとずっとずっとずっとずっと!貴方がロングが好きだからって髪の毛切らずにいたのに!」
ストーカーをしている相手の好みに合わせて、ロングとは・・
これは健気というか純愛な分類に入れたいねw
36 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 22:59:05 ID:fegsHe/M
不覚にもキュンとした
しかし実話とは・・・うらやましい
顔さえ良ければ…の話だがな
まあ実際ストーカーって美人かブスか極端
自信過剰ってのと選べないってのでは全然違うが。
おいおい…おいおいおいおいおいおいおいおい!
なんだよコレ萌えどころじゃねぇよマジ怖ェよ!
羨ましいじゃねぇよ!?どんだけ美人でも嫌だよ!
座敷女がちらちら頭をよぎるよ
窓の外確認しちゃうよ!?
このスレ、男の方がストーカーじゃ駄目なのか
別に構わないと思うが・・萌えるのか?
男のはキモイなんて暗黙の了解
43 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 11:26:59 ID:pDbxSYOG
oooooo
ストーカー小説はあれだな・・・夏になると流行しそうだな
下手な怪談話より恐いwww
サバイバルホラー的なジャンルに成長することを祈るぜ
カツ、カツと靴の音が迫ってくる。
誰のものなんだ、いや。答えはわかっている。自分で結論を出したくないだけなんだ。
雨の中、俺は彼女から逃げようと走っていた。
走っている最中にも懐に入れた携帯電話が鳴り続ける。
彼女の番号からの着信に登録してあるゴッドファーザーのテーマ曲が、俺の耳に微かに聞こえる。
「(もうやめてくれ…!)」
ハイヒールなのか、パンプスなのかわからないが、その高い足音は距離を保ちながら俺を追ってくる。
後ろから、くすくすという笑い声が聞こえる気がする。
雨が降り注いでいるのに、喉はカラカラに渇いて水に飢えている。
俺は家へと逃げ込むことが出来るのだろうか。
彼女との再遭遇から3日。俺は実家を出て一人暮らしを始める決意をしていた。
荷物は少しの着衣と愛用のマグカップ、そして仕事用のノートパソコンだ。
誰にも知られずに、俺は家を出たつもりだった。
家族にも彼女の事を話し、住所を伝えずに携帯番号だけを教えただけだった。
それなのに、4日目の朝。
可愛い封筒に口紅でキスマークがつけられた封書が、俺の新しい住居に投函されていた。
恐る恐る開くと、そこには恐ろしく長い髪の毛と手紙が入っていた。
そこにはこう書かれていた…
「はやく 合鍵を ちょうだい?」
俺は発狂したかのようにその手紙を破り捨て、髪の毛を流しへとぶちこみ、排水溝へと流した。
4日目の昼。俺はインターネットの工事を頼んだ業者の応対をした。そして、仕事を少し進めた。
5日目の朝。俺は仕事の話し合いのために家を出たんだ。雨が降りそうだったので、傘をもって。
その、帰りだ。足跡がついてきているのは。
誰がついてきているのか? 考えるまでもなく、「先輩」だ。
八広 佐緒里 先輩。彼女が、俺を視認している。振り返ることもできずに俺は駆け出した。
傘を投げ捨てて。
古びたアパートの階段を駆け上り、俺は自分の家のカギをあけ、凄まじいスピードで逃げ込んだ。
ドアを閉め、カギをかけ、チェーンロックを施し、さらに実家から持ち出した書籍が入ったダンボールをおいた。
カリ、カリリ、ガリッ。
置いた瞬間、扉から嫌な音が聞こえる。
「クスクスクス・・・」
笑い声も、聞こえる。
俺はこの恐怖から逃げ出すことができるのだろうか。
足も手も、いや全身が震えている。
この「先輩」の恐怖が刻み込まれた身体を解放することができるのだろうか。
5分ほどして、手紙を投函した「先輩」は、
「また・・・ くるね?」
という言葉を残して、去っていった。
続きを書いてみました。
誇張表現はあるものの実話が多分に含まれております。
こ わ す ぎ る
ウラヤマスィ・・・・
ストーク ストーカー ストーケスト
>>48 実話ウラヤマシス
ところで先輩さん美人?
そいつぁ野暮ってもんだぜ
手紙の数が、二桁を越えた頃。
鏡に映る俺の顔は、痩せこけくまがある不健康人間そのものになっていた。
「本当… 勘弁してくれ…」
仕事は家でもできる。というより、インターネットが開通した今だとほとんど家で事足りるのだ。
朝起きると同時に、コトリ という音と共に投函される手紙。
俺はそれを握り締めくしゃくしゃに丸めた後、部屋の片隅に投げ捨てる。
俺の全てを熟知しているかのように、窓を覗くと下の道にいる先輩。
その笑顔は地獄の悪魔の誘いだ。屈服してはならない。
盗聴器の有無を調べたが、わからない。機材があるわけでもなく、1時間で断念した。
カタ、カタリ と文章を打ち込む俺。仕事だけは、しなければ。
努力して築き上げた信頼が崩れ去り、俺のアイデンティティが消えてしまう。
なんとか原稿をあげきった。担当に連絡をいれ、俺はベッドに寝転んだ。
天井を眺め、俺は先輩と付き合っていた当時… 中学生時代を思い起こした。
「なぁ、あれ誰だ?」
友人が声をかけてくる。教室の扉をふと見ると、黒髪の人がこちらを覗いていた。
「さぁ、知らない」
俺はそう、答えた。顔が見えないし、何より彼女居ない歴が年齢と同じだからという事もあったが。
だが、俺はその時既にその長い長い髪の毛に、運命を巻き取られていたのかもしれない。
放課後。俺は、授業で使った辞書を図書室へ返しにいった。
ついでに借りていた本等も大量に返す。図書委員の友人に無理を言って大量に、長期間貸してもらっていたんだ。
だが、いつも俺をアホなポーズで迎えてくれる友人はカウンターには居らず、女の人が座っていた。
それは、昼休みに見た黒髪の女性だった。
「(やべ、アイツじゃない人に返したら怒られるかな)」
不安に思いながらも返さないわけにはいかない。とにかくカウンターに大量の本を持って行く。
「本・・・ お好きなんですね」
低いが、女性のような可愛らしい声で応対する彼女。
「ええ、ゆくゆくは文章で食っていきたいって思ってるんで・・・」
夢を語る、俺。だが、そんな和やかな雰囲気も彼女の言葉で打ち消される事になる。
「・・・この前、書店で京極夏彦さんの本を買ってらっしゃいましたね・・・」
「・・・それに、安部龍太郎さんの著書も・・・」
「他にも、指輪物語、ソフィーの世界・・・ 素敵な本をお好きなんですね・・・」
俺は、確かに本が好きだがそれを図書委員の友人以外に話したことは無い。
本は家でゆっくり読むタイプなので見られることも少ない。
そして、友人と一緒に書店に行くことも、無い。
なのに、彼女は俺の買った本を全て言い当てている。
当てている、のではない・・・ 見たものをそのまま口に出しているだけなんだ。
ごくり、と喉を鳴らした俺は、彼女の瞳をふと見た。
黒く、濁り、何か狂気に取り付かれているようにも見える双眸が俺を射抜く。
歪んだ唇から、言葉が発せられる。
「私も、あなたが買った本を買ったんですよ・・・ 貴方が」
最期まで聞かずに、俺は図書室から逃げ出そうと駆け出した。
扉を開く瞬間に、全ての音が消えて。
「貴方が 知りたくて」
彼女の言葉が聞こえた・・・ 気がした。
>>52 先輩の容姿を簡単にあらわすと、「地獄少女を大人にした」+「隙の無い垂れ目の女性」
にございます…
俺もそんな学校生活を送りたかった・・・・・・・・・・orz
「地獄少女を大人にした」
だけならお持ち帰りは決定なんだけどねw
しかし、ストーカーに付けられて・・そのまま付き合って結婚した
という事例はあるのかと疑問があるのだが・・
実際はあるのかな
>>56 ストーカーはもう解決したんですか?それとも現在進行形ですか?
素晴らしい学校生活ですね……
62 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:01:43 ID:FNCVUkrC
図書室から命からがら、という状態で逃げ出した俺は、コンビニまで走る。
店長と知り合いで、自転車を隠してもらっているんだ。
俺は颯爽と、というには見苦しい勢いで自転車に跨り、必死に家へとこいだ。
「(なんだ、なんだ!なんなんだ、あの女性は!)」
怖い。ホラー映画等のどっきりな怖さでも、心霊写真を見た底冷えする怖さでもない。
ねとり、ねとりと身体を少しずつ… 恐怖が覆ってゆく。
そんな表現しかできない。俺は頭の中であの双眸から放たれる狂気と恐怖を反芻していた。
だが、その日からぱったり彼女を見なくなった。
いつぞやの昼休みのような監視の目も無く、図書室に毎日行っても、アホなポーズをする友人しかいない。
まるで学校から存在が消えているように、彼女の存在が見えなくなったのだ。
昼休みに彼女に気づいた友人も、「そういや誰だったんだろうな、全然見ないコだったし」と言っている。
あの事件から1ヶ月。俺は彼女の存在を忘れかけていた。
いや、忘れたかったのかもしれない。
あれは白昼夢だったんだ、その証拠に、彼女が居ないじゃないか―…
そんな甘い考えを頭の片隅に置きながら、俺は日々を過ごした。
かさり。
「ん…?」
放課後。俺の手に当たったのは、"口紅でキスマークがつけられた可愛らしい封筒"だった。
63 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:02:52 ID:FNCVUkrC
「(うーん・・・)」
誰も居なくなった教室で、俺は手紙とにらめっこをしていた。
手紙の内容はこうだ。
「放課後、5時まで そのまま教室に居て下さい」
こういうのは呼び出すのがセオリーなんじゃないか、と彼女居ない歴=年齢の俺は考えた。
だが、この学校には呼び出すような体育館裏は無い。
なにせ、体育館裏は部室棟があるからだ。
校舎裏も意味が無い。職員室から丸見えだからだ。
だとすると、これは妥当である。うちのクラスは部活生も多く、皆さっさと教室を出て行くのだから。
初めての事態に、俺はうんうんと唸りながらも嬉しがっていた。
何せ、こんな手紙を貰ったのは人生初であるし、彼女ができるかも・・・ という期待もある。
俺は、窓際一番前の自分の席で様々な妄想をめぐらせながら手紙の主を待った。
カチッ。
時計が5時を指す。
思わず周りを見渡したが、誰も居ない。
まぁ、ダメならダメで別にいい。こっちから告白したわけでもなしに、ダメージは少ない。
多少切ない気分にはなるだろうが、そんな時には小説があるー・・・
「少しお待たせしてしまったようですね・・・」
どくん、と心臓が高鳴る。
この声、忘れもしないこの声。いや、忘れていたのだけれど、忘れたかった声。
女性にしては低く、可愛らしさを残しながらも静かな女性を演出するその声の主。
俺は古びた人形のように軋む首を曲げ、声のする方向へと顔を向けた。
64 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:04:28 ID:FNCVUkrC
居た。
音も無く扉をあけたのか。
胸のワッペンが赤い。ということは一年上か。
図書室の時は確認できなかった事が、見えてくる。
さら、さらと髪の毛の音が聞こえてきそうな綺麗なロングヘアー。
垂れた、まつ毛が濃い眼の奥に見える黒い瞳。
整ったスタイルの身体。
そして、歪んだ笑顔。
「またお会いできましたね・・・ 猛さん」
瞬時に逃げ道を探す俺だが、この距離だとどの逃げ道も無理そうだ。
さらにここは三階。一年生の教室は全て三階になっている。割り当てを決める教務を恨んだ。
かつ、かつとパンプスの音が近づいてくる。
圧倒される。強い意志を持っている彼女に。
一言も発することができないまま、俺は彼女の接近を許した。
「手紙・・・ 読んでくださったのですね」
机に置かれた手紙を摘み上げながら、彼女は笑みを浮かべた。
「う れ し い ・・・」
恍惚の表情で、手紙を胸に抱きしめる彼女。
普通じゃない。普通じゃない。普通じゃない!
この笑顔は、普通じゃない!
一刻も早く逃げ出したいが、既に逃げる場所は窓しかない。
それに、彼女を押し退けてまで逃げ出す気力も、今の笑みに奪われてしまっていた。
65 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:05:19 ID:FNCVUkrC
「この二ヶ月・・・」
彼女は語り始めた。
語る、というより暴露、といったほうがいいのだろうか。
まず俺の家を調べ、戸籍を調べ、家族を調べ、家族と接触し、既に家族とは顔見知りになっているらしい。
さらに俺の友人達も調べ上げたらしい。その中で最も親しい図書委員の友人。俺が本を返しに来る日を
計算し先生を使ってあの日を演出したらしい。さらに俺の小学校、幼稚園まで完全に言い当て、俺の経歴を
そらでペラペラと喋ってくださりやがった。俺のプライベートは完全に把握されているらしい。好きな食べ物、
好きな本、あらゆる俺の「ステイタス」を淀みなく、間違いなく語り続ける彼女は。一体
「なんなんですか!アンタは!」
思わず叫んだ。女性に叫ぶなんて、俺の紳士のステイタスが許すはずもないが、これはまた別だ。
「貴方と一緒に居るべき人ですよ・・・ 猛さん」
さん付けされることに違和感を感じつつも、この女性が大変危険なことはわかった。
最悪の状況だ。
こちらには彼女の情報が欠片も無いのに対し、あちらは全て知っている。
外堀を埋める、という行動を超越している。お前の周りに味方は居ない、と宣告されているに近い。
「お、俺は」
「いいんです・・・ 貴方は、何も知らなくても。私が、護ってあげますから」
「ち、違う。俺はアンタなんかと付き合う気は・・・」
「今日はどこかへデートに行きませんか・・・? 美味しいクレープのお店を知っているんです・・・」
「猛さんは大のクレープ好きでしたよね・・・ それに、甘党。美味しいですよ・・・?人気のクレープ店ですから・・・」
会話が噛みあわない。精神異常者とは会話が噛みあわないと聞いたこともあるが、これほどとは。
未知の生命体に出会ったような感じだ。
66 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:05:57 ID:FNCVUkrC
いつのまにか、拳が入らないほどに顔が接近していた彼女を押し戻す。
「あん・・・」
無我夢中だったため、胸を触ってしまったがこれは不可抗力だ。
「俺は・・・ アンタとは付き合わない」
はっきりと眼を見つめて、言う。だが・・・
「・・・名前を知らない人とは、付き合えませんよね・・・」
いや、そういう解釈をされるのは想定の範囲を飛びぬけているのですが。
「私の名前は、"八広 佐緒里" 2年4組。気軽に、先輩って呼んでもいいですよ・・・」
さおちゃんでもいいかな、と嬉しそうな、それでいて濁った瞳で笑いかけてくる彼女。
嫌だ、こんな人と付き合うのは。
全身がそう訴えていた。
俺は、最後の力を振り絞る。
「とにかく!俺はアンタとは付き合わない!!」
話が通用しない、話が噛みあわないなら、こちらも配慮する意味はない。
俺は最後の力を振り絞り、彼女を押し退けた。
教室を、駆ける。
67 :
『先輩』:2007/05/02(水) 12:06:37 ID:FNCVUkrC
ガツン!と扉にぶつかる様に手をかけた。
だが、その扉は開かない。
焦った俺は、開かない扉を何度も開こうとする。
考えれば、カギを開けるという行為を行なうのだが、その時は混乱していたんだ。
逃げ足に自信があった"自称・帰宅部部長"である俺は、ただ廊下を走って逃げることしか考えていなかった。
すう、と背中に気配が立つ。
全身の毛穴が開き、冷や汗が背中を伝う。
「扉が壊れますよ・・・ カギを あけないと」
片手は、俺の腰に。片手は、カギをあける。
解き放たれた扉は凄まじい勢いで開け放たれ、廊下にその音が響き渡る。
そして、逃げ足時50m6秒台の俺の俊足が、廊下を駆けた。
今度こそ、確実に。
だが、図書室の時と同じように、耳に聞こえてきた言葉。
「クスクス・・・ ま た あ し た ・・・」
戦慄する俺の身体に鞭を打ちながら、俺は駆けた。
よくよく考えてみると 怖いな…
オイ、恐ろしいな!俺よくこんな状況から脱出できたな!オイ!
イヤッホオオオオオオオオオウ!
こ れ は ウ ラ ヤ マ シ イ
71 :
『先輩』:2007/05/02(水) 22:35:38 ID:FNCVUkrC
それから。
俺は。
屈服した。
72 :
『先輩』:2007/05/02(水) 22:38:22 ID:FNCVUkrC
一日目
猛さんは今日も元気に登校してくると思っていたのですが、少し挙動不審です。
やはり昨日の事がこたえたのでしょうか・・・ はやく私にゆだねれば楽になるのに。
お昼休みにも何も食べていませんでした。私のお弁当を、こっそり鞄に入れておいたのですが、
叫びながらゴミ箱に投げ入れていました。
悲しいけれど、これも愛の試練。
そんなことより、周りに心配される猛さんが心配です。
でも、猛さんのことだからきっとすぐに元通りになるでしょう。私、 信 じ て い ま す か ら ・ ・ ・
二日目
今日は学校は休みの日。猛さんの家へ行き、猛さんの部屋の窓を見つめます。
ああ、窓を見つめるだけなのにこの高揚感。もし猛さんに抱きしめられたら・・・ 私はどうにかなってしまいます。
この前、胸を触られた時ですら快感で立つのがやっとだったのに、どうなってしまうのでしょうか。
ふと、猛さんが窓の外を見ました。ああ、こちらを見ています。戦慄した瞳も素敵です・・・
でも、カーテンを閉めるのは少し寂しい・・・
夕方まで猛さんの窓を見つめて、その日は帰りました・・・
警察無線や猛さんの家の電話を盗聴しているので、捕まることはないでしょうが、念には念を、です。
嗚呼、早く猛さんと話したい・・・ その唇から放たれる言葉を、こ の 鼓 膜 で 受 け 止 め た い ・ ・ ・
73 :
『先輩』:2007/05/02(水) 22:39:24 ID:FNCVUkrC
三日目
今日も学校は休みの日。土日の連休というわけです。
今日も同じように猛さんの部屋を見つめ続けます。カーテンは、昨日と変わりなく閉まっています・・・
それと、猛さんの姉様に偶然を装って出くわすことに成功しました。
この前のデパートでの接触が功を奏しました。
猛さんが、部屋に引き篭もって出てこないという情報を聞けました・・・
猛さん、あまり部屋に引き篭もると不健康になっちゃいますよ・・・
私は、美味しいもので釣ればいい、と助言しました・・・
本当は私を連れて行くといい、と言いたかったのですがそれはまだ時期尚早です・・・
嗚呼、早く猛さんの部屋で一緒に過ごしたい・・・ 私の作ったお菓子を、口 に 運 ん で も ら い た い ・ ・ ・
四日目
週の始まり、今日も元気に登校です。
猛さんと一緒の学校に通っていると考えるだけでも胸が締め付けられるようです・・・
私ほどの愛を持つとなると、同じ世界に生きるだけでもそうなるのですが、やはり学校は別腹です。
猛さんは昨日一日部屋で過ごしたらしく、だるそうに登校しています。
あ、転びました。友人に馬鹿にされています。
猛さんの周りには明るい空気が集まるのに、今の猛さん自身は全然明るくありません。
でも、それも私と一緒になれば解消できると信じています・・・
猛さんと付き合ったら、どうなるのでしょう。私は多分、毎日デートを要求してしまいそう。
もちろん、デートと言っても出かけるだけがデートではありません。
私の家で、膝枕をしてあげて耳掻きをしてあげたり、最近習得したクレープを作ってあげたり・・・
あ、勿論味は保障済みです。何せ、友達になった猛さんの姉様に試食してもらったのですから。
猛さんの姉様は、どうも猛さんと同じ味覚の持ち主らしいです。
嗚呼、早く猛さんをこの部屋に呼びたい・・・ 共 に 同 じ 空 間 と 時 間 を 共 有 し 続 け た い ・ ・ ・
74 :
『先輩』:2007/05/02(水) 22:40:14 ID:FNCVUkrC
五日目
今日の朝は、猛さんと出会い頭にぶつかってみました。
漫画本で読んだ展開で、ぶつかった後、猛さんに「大丈夫ですか!」と駆け寄られました。
抱き起こされる時、猛さんの温もり、腕の感触、かかる吐息を感じました。至福の時です。
しかし、猛さんは私に気づくやいなや「うぁぁ」と言いながら逃げ出しました。
少し傷つきましたが、それも仕方ありません・・・
やはり、まだまだ私の愛が足りないようですね・・・
もっともっと猛さんの事を知らないと。そして、猛さんに好かれるような女性にならないと・・・
今はまだエクステで伸ばしているけれど、髪の毛もロングにしたい。
お手入れが大変だけれど、これも猛さんに好かれるためと考えると幸せです。
夕方に、猛さんの家へと訪問しました。その時は、猛さんに会う事はできませんでした。
猛さんの姉様と談笑して、その後、クレープを作って帰りました。
猛さんにも、と少し多めに作っておきました。
姉様は「猛も喜ぶよ」と言ってくださいました。私の将来の姉様は、とても優しい方です・・・
嗚呼、早く猛さんと家族になりたい・・・ この髪を、愛 し て る と 言 う 言 葉 と 共 に 撫 で て も ら い た い ・ ・ ・
六日目
今日は猛さんの体操服姿を見れる日です。
嗚呼、野生の獣のように太いそのおみ足・・・ 逞しいその二の腕・・・
帰宅部とは思えない肉体。
さjfdさjfdjf(にじんで読めない) あら、いけない・・・ よだれをたらしてしまいました。
あの身体で抱きとめられ、抱かれたならば私はそのまま天国に上ってしまうかもしれません・・・
もちろん、その時は猛さんも一緒に、なのです。これは決定事項なのです。
けれど、流石に殺害したりするのはダメです。私は、まだ猛さんとこの世を味わいたいのですから。
それにしてもあのお身体は逞しい・・・
身長も高く、女性の中でも背が高い私が遥かに見上げる・・・ とまではいきませんが、かっこいい身体です。
私のちょっとした我侭なんか、簡単に受け止めて抱擁してくれそうな、そんなお身体です。
ほとばしる汗、染み込む汗、流れる汗、ああっ、そんな!流し場で汗を流してしまってはいけません・・・!
体操服に染み込む汗が、流し場に流れていってしまいます・・・!
・・・ 残念ですが、今日の体操服は薄味のようですね ・・・
嗚呼、早く猛さんの汗を胸いっぱいに味わいたい・・・ 猛 さ ん を 、 貪 り つ く し た い ・ ・ ・
75 :
『先輩』:2007/05/02(水) 22:41:41 ID:FNCVUkrC
七日目
今日で告白一週間記念です。
猛さんは少し回復してきているようですが、やはりまだ挙動不審です・・・
一週間記念ということで、校門で待ち構えてみました。
猛さんは一人で帰ろうとしていました。嗚呼、その隣に是非私を・・・
気恥ずかしいですが、手を振ってみました。
猛さんは戦慄した面持ちでこちらを見て固まっています。
嗚呼、恐怖に歪んだ顔も素敵です・・・
あ、こちらにゆっくり進んできます。帰宅するには確かにこの門を潜らなければならないのですが・・・
これまでにない行動です。
「ゆるしてくれ」
「おれが・・・ わるかった・・・」
「だから、もうやめてくれ・・・」
何を仰っているのか・・・ 猛さんは私に謝ることなど一つもないのですが・・・
「なんでもする、なんでもするから・・・ もう、やめてくれ。きがくるいそうだ」
嗚呼、猛さん。ようやくわかってくれたのですね。ようやく気づいてくれたのですね。
私の愛に。私の想いに。私の心に。
私は、気恥ずかしいですが満面の笑みを湛えながら(その時、猛さんは戦慄していましたが)それに応えました。
「すきです、つきあってください」
猛さんは、涙を流しながら頷いてくれました。
ああ、ああ!ついに猛さんが私に応えてくれたのです!
神様がもし存在するのならば、私は祈りを捧げているでしょう!
でも、猛さんの身体は衰弱しています。今日は、猛さんのお家へと送り、姉様へ引き継ぎました。
帰り際に、ベッドで寝ている猛さんにこう耳打ちしました。
「 明 日 、 来 ま す か ら ね 」
快楽からか、猛さんは身震いをしてらっしゃいました・・・ 嗚 呼 、 何 も か も が 愛 し い ・ ・ ・
・・・ 正直、思い出したらあの時の感覚が戻ってくるから困る。
お風呂で身体を清めてきます・・・
久々に見たら作品が投下されててうれしいけど・・
やっぱヤンデレスレとかぶってね?
正直俺もここからの展開は少しそっちのほうがあってる気がしてならない。
でも… やっぱストーカー基軸だからこっちのほうが合ってると思えるし…
うーん?
逆に考えるんだ
この娘はストーカーなだけで病んでないと
やっぱり病んでます
本当にありがとうございました
投下や話題のないヤンデレスレに投稿するよりは俺達で俺達の城を作ろうぜw
トノサマン:なんか俺だけしか投下してなくて恐縮です…
(*'∀')他に投下ないかな、ないかな?
>>81 正直ヤンデレスレよりネタ尽きるのはやいとおもうぞ。
>>81 お前、ヤンデレスレの初期を知らないだろうwww
ヤンデレスレはエロエロよ―――!
ようするにストーカーはサスペンスホラーを感じることができるんだよ
87 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:03:45 ID:3QV8giis
結局俺は、屈服した。あっさりと。
中学生だった俺には、それがストーカーだとか、警察に行けばいいだとか、そういう考えも浮かばず。
ただ怖かった。
自分を侵食してくる彼女が、怖かった。
今まで空白だった俺の余裕という隙間に、彼女が無理やり入り込んできた。
俺の日常生活に彼女という一つのエッセンスが混入した。
それだけじゃない。正反対の方向に位置するはずの彼女の家から、自転車でさえ大層時間がかかるというのに
彼女は、そんなことも気にせず朝の7時には俺の家に来る。
朝のHRは8時30分からだというのに。
自転車の後ろに彼女を乗せ、近場の公園で彼女の作った朝ごはんを食べる。
彼女が作るお弁当はいつも4つ。朝の2つと、昼の2つ。
給食があるにも関わらず、彼女は作ってくる。
俺の学校の給食はあまり多くない。いや、これは俺が単純に大喰らいだからなのだが・・・
その程度では足りないと知っていて持ってきているのか、彼女の作ってきた弁当をこっそり食べている。勿論、彼女と一緒に。
一度先生にバレそうになった時などは冷や汗ものだったが、今ではなんてことない日常になっている。
・・・そんな日常が怖かった。
88 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:05:12 ID:3QV8giis
あの後、猛さんは私と一緒になってくれた。
こんなに簡単に事が運ぶのなら、もっと早く行動に移していればよかった・・・
そんな後悔を持ちながらも、今を幸せに生きています。
今まで鬼籍だった・・・ 誰も入ったことがないけれど ・・・ 私の愛の矛先に、猛さんが入ってくれた。
私の空虚な生活に、彼という一つの媚薬が混入された。
毎日5時に起きて、お弁当を作る。私のお小遣いでは、バスを使う余裕も無いから徒歩。
だから、6時には家を出ないと7時の朝ごはんに間に合わない。
でも、嗚呼。猛さんと朝ごはんを食べるということがこんなに幸せだなんて!
猛さんのお姉様には悪いけれど、これだけは譲れません。
だって、いいでしょう?貴女様は晩御飯を作ってあげているのですから。
猛さんの家の近所で朝のお弁当を食べ、水筒に入れてきた味噌汁を一緒に飲むこの幸せ。
その後、私は猛さんの・・・ 校則違反ですが ・・・自転車で、途中のコンビニまで至福の時を過ごします。
だって、猛さんに抱きつけるんだもの。そのにおいを胸いっぱいに嗅いで、一日のエネルギーチャージを行ないます。
チャージしすぎて少し濡れてしまいそうになることもありましたが、今ではなんとか調節しています。
授業を受けている最中も、小型カメラで猛さんを監視します。
嗚呼、眠気眼を擦る猛さんも可愛い・・・
昼休みには、給食の後に足りない分を食べます。朝と比べて少し少なめのお弁当です。
美味しいよ、という言葉で私は身震いしてしまいます。これが、これこそが私の求めていたもの・・・
放課後では、うちの担任の先生がHRを早く終わらせてくれるという事に感謝しながら、猛さんのクラスに行きます。
HRが終わった瞬間、扉を開けて猛さんを呼びます。困惑した顔も素敵です・・・
ちなみにこれは悪い虫がつかないようにするための、いわば牽制です。
男女わけ隔てなく接する猛さんは人気者なのですから、そこは私がしっかりしないといけません。
そうして、猛さんは私の家に遊びに来るんです・・・
89 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:07:05 ID:3QV8giis
予想していたよりも、ずっと普通の家。
片親でお母さんと一緒に暮らしている先輩の家は一戸建てだった。
母さん仕事だから、この時間帯には私しかいないの、と言っていた通りに先輩と二人っきりになる。
部屋に通された俺は、違う意味で驚いた。あまりに、普通なのだ。その、部屋が。
いや、普通・・・ 違う これは普通じゃない。
アルミ製の本棚。質素な机、参考書が並ぶ戸棚。
この年頃だと女の子らしい化粧棚や化粧台があると思ったのだが、そういうものは一切無い。
ぬいぐるみの類も皆無だ。
そう、部屋が余りに質素すぎるのである。
これでは、あのボーイッシュでガサツな俺の姉達のほうが可愛らしい部屋をしているのではないか。
あまり部屋に入ったことはないが。
先輩はジュースを注ぎにリビングへと行った。
することもなく、なんとなしに参考書の戸棚を開けて、どんなものかと見てみる。
わけのわからない記号ばかりだ。なにこれ。
表紙を見てみると、大学生用の問題集だった。もらいものかな、と思い戸棚に戻そうとする。
きらり、と輝く物が戸棚の奥にあった。なんだろう、と手を伸ばすと、指に鋭い痛みが走った。
慎重にそれを取り出してみると。
真っ赤に濡れ錆びた、カミソリだった。
90 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:08:31 ID:3QV8giis
見つけちゃった・・・
ダメだよ、猛さん。女の子の部屋を漁ったりしたら・・・ 罰が当たるよ?
もちろん、私からの罰だけれど・・・ くすくす。
自分の部屋に設置した監視カメラが、猛さんの動揺する姿を映し出す。
そうよね・・・ 驚くわよね・・・ 精神が不安定だった頃に、私が一度だけ首筋を切ったカミソリ。
その時は、傷は浅く頚動脈も切れていなかったから大事に至らなかったけれど、血が沢山出て怖かった。
死ぬほどじゃなかったけれど・・・ ね。
乙女の秘密。真っ赤に血錆びたカミソリ。
私はそれを戒めとして持っている。
何度か捨てようと思ったけれど、何故か捨てれなかった。
そんなカミソリを戒めにしようと思ったのも、全て猛さんが入学した時から・・・
あの入学の時、新入生に花道を作ったとき、私はみつけてしまった。
猛さん・・・ たけしさん・・・ タケシさん・・・ 猛さん!
それ以来、私は彼のために、猛さんのために生きようと戒めた。
もう自殺未遂なんてしない・・・ そう誓った。あの、カミソリに。
そう、そうよ。戸棚にしまって・・・ それでいいの、猛さん。
それじゃ、ジュースを持っていきましょう・・・ 真っ赤なトマトジュースを、ね。
91 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:10:30 ID:3QV8giis
「指・・・ 大丈夫ですか?血が出てますよ?」
「ああ、そこの本棚で切っちゃって」
冷や汗が伝う。滲む血は隠せなかったのか、手を取られた。
あの参考書の奥にあったもので、切ってしまったのだ。
思い出したくも無い、あの血錆びたカミソリ。あれは一体なんなのか。
「んちゅ」
「うわ」
指を吸われた。いや、確かに昔から傷には唾とか言われてるし、それなりの殺菌効果はあるんだけれど・・・
「んっ、んちゅる、ちゅぅ、れぅ・・」
この吸い方は尋常じゃないだろう・・・
なんか、なんていうか、エロい。えっちすぎだ。
「も、もう大丈夫だよ」
なんだか色々大変な事になる前に、俺は指を引っ込めた。
ああ、と名残惜しいような眼差しを向けてくるが、トマトジュースを飲む事でその雰囲気を回避した。
「美味しいね、このジュース」
「そうですか、うれしいです。フルーツトマトを使った新作ジュースなんですよ」
真っ赤な血のようなジュースを飲み干す。美味い、が、先ほどのカミソリが頭に浮かぶ。
こびりついた血は、誰のものなのか。先輩か、それとも他の誰かか。
そんな事を考えていると、寄り添うように先輩が肩を寄せてくる。
凄く幸せそうな顔で、濁った瞳を俺に向けてくる。
「私、今凄く幸せです・・・」
92 :
『先輩』:2007/05/04(金) 17:12:13 ID:3QV8giis
いい雰囲気、とはまさに今このこと。
嗚呼、このまま猛さんに押し倒されないかしら・・・
それとも、私が猛さんを押し倒そうかしら・・・
一線を越えてしまえば、あとは男と女。貪るような熱く黒く甘い愛の契りが待っているでしょう。
けれど、そうは問屋が卸しません。
時間は刻一刻と過ぎてゆきます。
今日は、ここまで・・・ そう言いたいのか、私のお気に入りの時計が鳴り響きます。
夕方6時を指して。
「あ・・・ もうこんな時間。家に帰らなくてもいいんですか?猛さん」
「え・・・ ああ、そうだ。帰らないと」
「それでは、また明日の朝・・・ 朝ご飯、作ってきますね」
押すだけが、技じゃないです。時には引くのも技の一つ。
それに、今私が押し倒してしまえば、あのカミソリが脳裏に浮かんで猛さんは私を拒絶するでしょう。
かなり高い確率で、というより間違いなく。
そうならないよう、私は彼をコントロールしないといけないんです。
そう、彼自身が私を好きになるようにコントロールしないといけないんです。
彼自身から求めるようにならないといけないんです・・・ 悔しいけれど、私。
ストーカーですもの。
先輩は成績がめちゃよかったです。
その頭の良さを別のことに使って欲しかった。
孔明もびっくりの策士でした。
wktkが止まらない!
どうやら俺は孔明の罠に引っかかってしまったようだ・・・・・・
俺、思ったんだ。
先輩って、策士でデレデレ・・・
つまりサクデレなんじゃないk(ドシュッ ドッ ズグッ
新しいジャンルの誕生だな
ジャーンジャーン
げえっ!先輩!
98 :
『先輩』:2007/05/05(土) 16:36:36 ID:0YdkWA18
春が過ぎ、夏が来て、秋を過ごし、冬に至る。
春夏秋冬を感じながら、俺は狂気も感じていた。
休みの日。長女から手渡された子機から、先輩の声が響いた。
「はやくきて」 と。
俺は自転車を必死でこぎ、転がり込むように先輩の家へとあがりこんだ。
先輩はなにをするでもなく笑顔で俺を迎え、朝の十時から夕方の五時まで俺に勉強を教えてくれた。
後ろから寄りかかってくる先輩を背中に感じながら、だ。
学校の日。いつもの様に先輩と朝ご飯を食べ、学校へと向かう。
クラスメイトの女の子に「おはよう」と声をかけられ、俺も「おはよう」と挨拶を返す。
そんな日常も、先輩は許せないようで。
きりきりと鳴る歯軋りを耳に聞きながら、ああ、今日は昼休み中抱きしめ続けないといけないな、と思った。
先輩のストーカー行為は、付き合い始めてからも続いた。
俺が漫画を買うために漫画を選んでレジに並んだ時等は背筋が凍った。
背後から先輩の声が聞こえたのだ。
「その漫画、面白いの・・・?」 と。
俺は明らかに動揺した声を出しながら答え、その後先輩の家に連れて行かれたり。
99 :
『先輩』:2007/05/05(土) 16:37:38 ID:0YdkWA18
他にも数え切れない。
付き合っていると、それはただの束縛になるのだろうか?
付き合っていると、それはストーカーと呼ばないのだろうか?
そんな事を感じながらも、恐らく、いや、ああ。これは絶対だ。
俺はマゾヒストの素質があるらしく。
先輩の束縛が密かに心地よかった。
先輩が絡めてくるトゲがある蔦が心地よかった。
一線を越えぬまま、ずるずると俺の精神と肉体が疲弊してゆく毎日。
人間、慣れればなんとかなるもので、俺自身その日常に幸せを感じるようになっていった。
先輩が好きになっていた・・・ と、思う。
そして、俺が三年生に上がる頃。
つまり先輩の卒業の時だ。
なんの前触れもなく、先輩は去った。
それは呆気なく、さっぱりと、まるで雪崩の起こったゲレンデのように。
消え去った。
100 :
『先輩』:2007/05/05(土) 16:38:39 ID:0YdkWA18
それからの俺の生活は、昔の日常に戻っていた。
初めの頃は先輩を想って胸が熱くなることもあったが、それもなくなっていった。
高校受験。
俺のような凡人にはそれは辛く映り、先輩の事を考える暇も無くなったのだ。
そして、自分の実力では役不足な、レベルの低い公立高校を選んだ。
学校が近いから、という理由もそれには含まれていたのだが、俺はそこに入学した。
風の便りで、先輩は天才の名を欲しいままにしている、とも聞いたが感慨はわかなかった。
もう俺は、常人に戻っていた。普通の、ただ普通の人間に。
高校に入学してからは、色恋沙汰もまったくなく興味を引かれる女性も居ず。
俺は三年間、無為に、とは言わないがそれなりの、常人のような生活を続けた。
あの中学生三年生の一年間、もし俺が狂気にとらわれ続けていたのなら、気づいていたのかもしれない。
くすぶりつづける狂気の炎は、未だに俺を焦がし続けているということに。
高校の頃、作文で賞を取った。
勢いづいた若かりし頃の俺は、そのまま勢いで小説を書いて、出版社に応募した。
編集長はいたく俺を気に入ったらしく、高校を卒業したらそのまま出版社と契約を行なった。
ささやかながら、俺は夢を掴んだ。さらに上へ、上へという気持ちを持ちながら俺は毎日を過ごしていた。
101 :
『先輩』:2007/05/05(土) 16:40:02 ID:0YdkWA18
「ひっ、ひひ」
日増しに増える彼女の手紙。
「くっう、ふ」
留守電にたまる彼女の声。
「は、ははは、はははは」
毎日手紙を投函し、一言声をかけてゆく彼女。
「あはははは、ははっ、は、は」
精神が崩壊するのがわかる。客観的に自分を見ると、いかにこっけいかがわかった。
「くくく、くっふうははは、ははははは、く・・・はは」
苦しむ自分、笑う自分、泣く自分。自分が自分でなくなってゆく自分。
俺は死ねないとわかっていながらもアパートの二階から飛び降りた。
らくになりたかった。
頑丈に出来ていた身体のおかげで、多少の痣が出来た程度で済んだ。
編集長には事情を話し、休載を申し出た。
あまりにあっけない、日常の崩壊だった。
結局実家に戻り、自分の部屋に引き篭もった。
今までどおりに書き、溜めるという行為だけはしていたがペースがガタ落ちした。
もうだめだ、と思った。
102 :
『先輩』:2007/05/05(土) 16:41:35 ID:0YdkWA18
朝起きると、俺は立てなくなっていた。
病院に行くと、精神からくる疾患らしいとわかった。
治療を進めてみると、どうやら俺の心の中に「外に出たくない」という気持ちが生まれているらしい。
それが、歩く、立つ行為を阻害しているというのだ。
俺はもう、本当にだめだな、と思った。
部屋で自嘲気味に笑っていると、呼び鈴の音が聞こえてきた。
「あら・・・ ・・・ 久しぶり・・・」
「ええ・・・ 猛さん・・・ ・・・ですか・・・」
足音が聞こえてくる。
スリッパの音だ。
足音とは不思議なもので、誰かわかってしまうのだ。
俺は笑いながらその足音の主に、挨拶をした。
結局、嗚呼。俺は。
もうこの人から逃れられないのだと。
元来からの、この相手を思いやる気持ちが災いしたのだろうか?
そんな事はもうどうでもいい。
もう、どうでもいい。
「こんにちは。お久しぶりね、猛さん・・・」
Happy End...?
今までのご愛読ありがとうございました!
私の次回作にご期待下さい!!
>>103 実話とか言ってたが本当は全部お前の妄想100%だろw
なんで中学卒業したら興味無くなったのにまたストーカーし始めたんだ?
この文章力・構成力で、
>編集長はいたく俺を気に入ったらしく、高校を卒業したらそのまま出版社と契約を行なった。
この部分も(が)実話だったらとんでもなく驚きだ。
3点リーダの使用法にも。
名作だったGJ
>>107 これは酷い終わらせ方だな、もしかしても偽者なんじゃないかと疑ってしまうね
どうみてもGWの終わりです。本当にありがとうございました。
正直俺もこんな文章で飯を食っていけるなんて思ってない。
ていうか、今就職活動中だしな!
あんまりダラダラ続けると、モチベーションが下がる俺の悪い癖を出さないためにもGW中に終わらせたかったのよォー!
ようするにネタ切れね
まぁ実話とか言ってみたが、全部お前の妄想でしょ?
悲しい話だね
自治スレのほうでもスレ数の問題が指摘されてるみたいだし、
さすがにそろそろここ閉じてヤンデレに合流したほうがよくないか?
いやぁ、別に妄想と思われてもいいけれども、省いた中学2年間。
どうみてもヤンデレで、このスレには相応しくないと思ったんだ。
GWも終わるし、丁度潮時だと思って名残惜しいけれど無理やりに終結させたんだよ。
荒れる元になって本当、申し訳ない。
115 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 10:29:48 ID:jH/Cndvt
age
>>103 最後のコメントが打ち切り漫画みたいな件について
age
ここにはもう神が光臨しなそうだな・・
あまりにも他のスレと被りすぎる
hoshu
ほしゅ
ミザリー・ストーカーのSSはここ?
ほ
し
の
く
ず
、
そ
の
な
おっぱい
『星の屑、その名おっぱい』
>>133 なんという難しいお題
どこら辺がストーカーなのか全然想像もつかない
星の屑は、間違いなくその名おっぱい
/ ̄\
| ^o^ |
\_/
ス
なんという過疎スレwwwwwwwww
ほしゅ
ほ
139 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 23:08:12 ID:VWt2N5qm
も
140 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 23:09:57 ID:WQEYqGFp
☆
エ
73 :しつこい荒らし(長屋) :2007/07/01(日) 12:56:56 ID:veU9ZX/d0
ねこなんて一緒に住んでもウザイだけ。
俺も居ついちゃったネコとなんとなく同居してるが、帰ってくる時間には必ず玄関の前で待機してるし
部屋移動するたんびに俺の後付いてくるし、朝方には肉球でモニモニほっぺた叩いて起そうとするし
食事中の終始俺の行動をジッと見つめてくるしで本当にウザい!!
ストーカー猫。
男がストーカーっていうのもなかなか……
超イケメンのゲイに告られたことのある俺が来たよ
同姓でもイケメンだと嬉しいものだ。
アッー!
147 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 23:12:21 ID:con4Kzc4
アッー
さよなら絶望先生のアニメ第2話が、ストーカーネタだった。
俺、3ヶ月前からストーカーされてたよ。(もう、辞めさせたけどな。)
150 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 15:52:52 ID:X8n7qXjk
>>149 それを少し脚色してSSとして仕上げればおk
151 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 16:40:24 ID:0jOnm6Ky
皆、必 死 だ な
>>150 俺の頭じゃ無理だわ…
実話なら語れるがな。
>>151 こんなストーカーだらけのスレにいられるか!俺は家に篭る!
154 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 14:20:54 ID:c/eFgMM2
こもる
156 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 11:19:07 ID:4bdzxzVX
ho
ニャ━━━━ヽ(゚∀゚)ノ━━━━ン!!
159 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 03:50:14 ID:huZx3PYU
常月まとい 萌え
160 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 11:29:12 ID:sZl/yN+t
161 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 16:52:25 ID:psll9ETm
このスレにはもう誰も来ないんじゃないかと思う今日この頃
162 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 05:56:22 ID:yohJDQBs
『先輩』書いてた作者さん、おもしろかったよ。
続編でも新作でも、楽しみに待ってる。
164 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 07:46:06 ID:Ra9riYxW
age
ス
ト
|
ッ
ク
開
ho
第
嫉妬スレの保管庫にはこのタイプのSSが山のようにある。
だから素直にそれを読んだ方が早いぞ? 多分。
175 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 23:39:40 ID:nIKbTog8
でも俺たちは嫉妬やヤンデレじゃなくストーカーが読みたいんだ
別れた彼女がストーカーになるんだが、
主人公は彼女に未練がある設定で
HAPPY ENDになるようなSSを誰か書いてくれないか?
177 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 07:02:09 ID:NxsQ21Ts
age
age
男が女性をストーカーするスレとは違うのか?
女性が男性をストーカするSSを求めているんだよ
糞女じゃん
よく萌えれるなそんな公害w
だがそれがいい
184 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 16:46:11 ID:CSnWs40E
sss
185 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 17:22:51 ID:dbucVBjO
>>182 お前は今全国の嫉妬、ヤンデレ、キモ姉妹、依存、そしてストーカー属性の人間を敵に回した
186 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 20:31:54 ID:RAQ2J2ep
むしろ男が女をストーカーするやつなんてイヤだわ
女が男をストーカーするからいいのにな
>>186-187 とある女Aをストーキングしてる男Bを、ストーキングしてる女Cの話ならOk?
189 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 23:07:07 ID:RAQ2J2ep
個人的にはOK
いいねこのスレ
「(弓道場の使用は)部活動以外は、生徒の自由でおっけーなのではないでしょうかっ!」
192 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:23:37 ID:oj9h7n7Z
保守
193 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 07:58:28 ID:VwMn5eW5
女が男をストーカーするからいいのにな
「( ゚д゚)ハッ!」
鋭い視線を感じ振り返る。
「……(気のせいか)」
思い直し先を急ぐ、が! しかし!
「(゚Д゚≡゚Д゚)!?」
またも気配を感じ見回すが誰もいない。
「この感じ……アムロ・レイ! ふひっ、な〜んちゃって☆」
ばかばかしいと一人ごちるなりさっさかアダルトショップに入っていく。
小一時間もするとホクホク顔で小脇に包みを抱えて出てきた。
またも誰かに見られているように思ったが、早く帰って今晩の献立を考えなくちゃと注意はおかずのほうへ。
はたして道の暗がりには二つの瑠璃越しに彼を凝視する翳がぽつりと。
ヌルリとそれは、街灯が燈る直前闇夜に熔けてしまった。
「ただいマンモーース!」
脱いだ靴を揃えていると奥から足音が近づいてくる。
「おかえりなさい。今日は遅かったのね、何かあったの?」
いんや別にっと言いながら自室へ行こうとする。そこに掛かる艶っぽい声。
「ねえ? あんまり遅く帰ってきちゃ嫌よ。心配しちゃうじゃない」
ごめんごめんと顔も合わせず言うので
「遅くなるときは電話かメールっていつも言ってるのに。ねえお願いよ、次から必ず、ね?」
わかったよ、ごめんねお姉ちゃん。それだけ言うと階段を上がっていく。
あ、それから!
「なに?」
あんまり独り言いっちゃだめよ。変な人だと思われちゃうから、ね?。
蛍光灯の加減かキラッと光った眼鏡と笑顔がいやに妖艶で、不意に言葉が詰まる。
「お姉ちゃん、あなたが心配なのよ。お願いだから、ふふっ、ね?」
腹の下あたりに熱が蠢くのを憶えると、彼は自身のモノに血が集まっていくのを感じ、
わかったよとだけ言って逃げるように部屋へ引っ込もうとする。
「かわいいんだから本当に。食べちゃいたいくらい、っふふ、かわいい」
後ろから姉の視線を受けながら、確かどこかでと彼は思った。
確かどこかで、いつも、いつもどこかでこんな……と。
保守
>>194 いいね
続き投下来たら、俺は読むよ
姉もキモアネだけど、弟も・・・だな
197 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 16:34:46 ID:ycVuYXFZ
集団ストーカーの存在に証拠や根拠がないという話だが、実際に下記のように
集団ストーカー行為をやって逮捕されてる事件があるのだが。
:199:2008/02/01(金) 18:15:45 ID:aJY8aCSW
>>209 創価は実際に集団ストーカー行為を行ってるし
ちょくちょく逮捕者も出している
創価の組織的な監視や嫌がらせは有名ですよ
ドモホルンリンクルのCMや、人気バラエティ番組「嗚呼!バラ色の珍生」の再現ドラマなど、
CMやドラマに多数出演していたテレビCMタレント、福原由紀子さんが創価学会に携帯電話の
通話記録を盗まれたり、尾行、盗聴、盗撮などの嫌がらせを受け続けていたことが分かった。
記事一部
「白い帽子をかぶった男が二人フラッシュを焚いて私たちの写真をパチパチと
撮っていたのです。その後、二人の男は私たちの後をついてきて、私が振り
返るたび、携帯で誰かとしゃべりながら私の写真を撮りました。
それは異様な光景でした。(以下略)」
当事件で逮捕された学会員は以下3名
嘉村英二(28) 創価学会男子部活動家 創価大卒
元ドコモ・システムズ社員(懲役10ヶ月、執行猶予3年)
根津丈伸(43) 創価大学学生課副課長
田島稔(42) 創価大剣道部監督
198 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 13:32:54 ID:WwUK5IUE
199 :
test:2008/02/13(水) 20:10:20 ID:SJsMVP7o
test
200 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 03:58:18 ID:D6RaJkLY
ここは男→女のストーカーは範疇外?
平和な生活を送っている人妻を付け狙う変態ストーカー…みたいな設定は大好きなんだけど。
需要があればまた来ます。
未来日記の由乃みたいな彼女が欲しい
202 :
194:2008/02/17(日) 00:05:23 ID:DsMRxDN7
>>196 ありがとう。
読み返してみたら独りよがりな文章だった。
今度は気をつけて投稿するよ。
1
test
204 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 16:47:19 ID:2X/j3pTU
保守
再考だぜ!!
207 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 01:08:32 ID:E7Xt/gX/
ストーカーもの久しぶりに書きたくなった
来週末当たり投下してもいい?
ダメだ、明日にでも投下するんだ
もうすぐ週末も終わるんだけどな・・・・
来週末だから今週末じゃね?
遠いな
「かんぱ〜い」
六畳一間のアパートの一室で4人の男女の声が渡る
「今日から念願の一人暮らしだね」
大学に入ってから付き合いだした安野 詠美は、軽く色を抜いた長い髪を右手であげ、軽く笑みを浮かべながら、上月 信也に話しかける
「あぁ」
信也は軽く笑みを返し、ミニスカートからスラッと伸びる詠美の白い太ももを一瞥してから詠美の顔を見て頷いた。
「あ〜!なんかヤラシい。シンちゃん今、詠美の足見てたでしょ」
そう言ってビールを飲みながら元気な声を上げたのは、由利浜 梢だ
上月 信也は驚いたような顔をして梢の顔を見ると、その横から大きな手を梢の肩に乗せ
「おい、梢」
そう言って、その梢を宥めるのは吉城 隼人
この二人は昨年から付き合っており、上月 信也の1つ上の先輩に当たる男だ。
上月 信也は今年大学に合格し、上京してから地元の高校の先輩だった吉城 隼人に引越しの手伝いをしたもらっていたのだ。
信也はもともとこの大学に興味があり、大学の情報や雰囲気を聞くために何度か会っており、そのせいもあって梢とも面識がある
梢は少し太めの体格で美人とはいえない容姿だったが、明るく気も利くため、男子からの人気は高い女性だ。
しかし、女は容姿がすべてだと思っている信也にとっては梢のことがあまり好きになれなかった。
だから、先ほどのような軽いノリの会話でも信也の鼻につき不愉快な気分になっていた。
とはいえ、引越しの手伝いをしてもらったことと、親密な先輩の彼女に当たる相手なので邪険にせずに愛想笑いを返すだけにとまった。
一方、安野 詠美は信也の顔を悪戯っぽくにらみつけて、大げさに太ももを隠した。
その動作は嫌悪感を示してはおらず、梢の言葉に羞恥心を見せた程度にとどめたものである。
細身の童顔わりに出ている所は出ている体型の詠美がそのようなわずかな行動を取っただけでもた大抵の男はドキっとする。
例に漏れず信也も動機が速くなり、表に出さないように舌で嘗め回し、夜が来るのを待ち望んだ。
引越しの打ち上げを始めてから2時間弱が過ぎたころ、咲いた昔話にもネタにつき始めた。
話の腰をおらないようにさりげなく台所で定期的に食器を洗い、ごみが出たら集めては袋にまとめていた梢のおかげで
大学生の飲み会にしては、驚くほどきれいな部屋の状態であった。
詠美はすこしビールを飲みすぎたためか仄かに顔を赤らめ、信也の肩に頭を乗せてウトウトしている。
底なしの隼人はまだ元気だが、空気の読めない男ではない。
宴もたけなわといった雰囲気を呼んだのだろう。
台所で食器を流している梢に「んじゃ、俺たちはそろそろ帰るか?」と声をかけた。
梢はエンプロンで手を拭きながら振り返り部屋の状況を見回して頷いた。
ちなみに梢も隼人と同様、信也の倍以上飲んでいるが全く顔色に変化はない。
信也にとっては、それも気に入らない所だった。酒を飲んだ女は今となりにいる詠美のように色っぽく酔わなくてはならない。
底なしの女なんざ、恥知らずなオバサンのようなものだ。と思いながら、隼人に返事をする梢を愛想笑いをしながら見ていた。
「んじゃ、俺たちは今日は帰るわ」
「いや、本当にありがとうございます。助かりました」
酔って寝入り始めた詠美に布団をかけ、信也は玄関まで隼人と梢を見送りながら引越しの手伝いの礼を言った。
「おう」と隼人
「ゴミはまとめておいたから、明日朝捨ててね」と梢が言う。
「ええ、ありがとうございます。」信也は内心何とも思っていなかったが、笑みを浮かべ口だけで礼を言う。
「寝てるからって変なことしちゃ駄目よ」
そういいながら、感じのいい笑顔を浮かべて去っていく梢と、豪快に手をあげ無言の挨拶をする隼人が視界から去ると
信也はドアを閉め、チェーンをつけて、流し台中に唾を吐き落とした。
そして、詠美の横にまで歩いていく。
酔い薄赤い顔で力なく寝ている詠美の背中に手を回し抱き起こし、そっとスカートの中に手を忍ばせていった。
詠美は「んっ」と、かすかに目を開け、色っぽい声を上げる。
その瞬間信也の理性は飛び散った。
互いに付き合っている上に、薄着姿で男の部屋に来て酔いつぶれたということは「合意が成り立っている」ということだ。
信也は荒々しく、白く透き通った豊満な肉体を持つ詠美の体にむしゃぶりついた。
コトンッ
信也はこのとき目の前に横たわっている、詠美の肉体に夢中になっていたが故、新聞受けに“何か”が落ちたことに気づかなかった。
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と__)__) +
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.キタ━》|il(_, ''' ヮ''丿|━》| li |(_, ''' lフ━| il |l/,ハゝil li| |━ヮ ''' ,._)| i| |《━|lヽ'' ヮ ''' ,_) l《━》|il(_, ''' ヮ''丿|━!!!!
ノリ i `フ i´il l| l i| |l `フ _i'. | li l|`li!| li |li | `7_匸l i li l. || |l`7_匸ヾ、 l| ノリ i `フ i´il l|
/ノ l| ハーハ ll j | l リ /`i=}. i l l lリ l l j {=i´ヽ l !l l. |i !| ハ=ハ i |iリ /ノ l| ハーハ ll j
AAズレタw
続き、期待してるYO
他所からの転載
「私メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
「最近ずっと尾けてたのはオマエか」
「そうよ」
「1日100件のキチガイみてーな無言電話もオマエか」
「そう・・・(100件?)」
「風呂場にこれ見よがしに髪の毛落としてったのもオマエか」
「・・・ふふ」
「俺の女に脅迫状送りつけたのもオマエか」
「・・・・・・」
「下着盗んでいくのも」
「!!ば、バカじゃないの?な、なんで私メリーさんがそんなコト・・・!」
「俺のたてぶえよだれまみれにしてくのも」
「?!ち、ちが・・・っ!?そ、それは私メリーさんじゃ・・・」
「俺の半裸の寝姿の写真をホモ雑誌Badiに投稿したのも」
「に、逃げて!そこからはやく!超逃げてー!!」
メリーさんならこれだろjk
「私メリーさん、今○○駅にいるの」
「私メリーさん、今○○大学の前にいるの」
「私メリーさん、今○○教室の前にいるの」
「私メリーさん、今あなたの後ろにいるの」
「私メリーさん、さっきからあなたの後ろにいるの」
「私メリーさん、あなたの後ろにいるんですけどー、もしもーし」
「もしもーし、メリーさんですよーいい加減気づいてくださーい」
「メリーです・・・取り憑いた人が鈍すぎるとです・・・めりーです・・・」
「うー、一日一回くらいは後ろ見るもんでしょ普通!」
「ほらほら、あのおじさんとかめっちゃ私のこと見てるよ」
「な、なんでうつ伏せで寝るの!いいかげんこっちみなさいよ・・・」
「えぅ・・・ぐすん・・・・メ、メリーです、この録音きいたらでいいので後ろみてください」
俺は背後の気配を確認すると、振り向かないで家を出て大学へ向かった。
その日俺の背後には、半べそかきながら後ろをついてくる少女がいたらしい。
220 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:59:10 ID:pIIFjSvs
保守
221 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 02:24:11 ID:PRurk0mv
なんか、俺ストーカーにあってるみたいなんだ……
いつも大学の講義で会うんだけど、怖いだろ?
結婚しちゃえよ