>正常位が基本
というか、キリスト教圏自体の考えで、本来正常位以外の体勢は悪!扱いだったから。
詳しく言うとスレチになるほど長くなるので略。
あと、19世紀のイギリスは、性的なものを極力避けようと一種強制観念のようなものがあって、
セックス時も局部しか出さないようにという指導もあったそうだ。
つまり着衣エロというわけだが、そっちのほうがえろくないだろーかw
とはいえ、娼婦がロンドンに一番あふれたのもこの時期なんだよなぁ…
お詳しいですねー早速描写の参考にさせて頂こうかと
しっかしこのスレROMってるを人含め知識や文筆に長けてる方多そうで、他作品より投下のハードル高いですな・・・
ノーマルにウィリアムとエマを御願いしたい。
118 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 01:47:11 ID:5hTgobjM
ハンス エマ誰か頼む。
>>118 今書いてるんだ
ちなみに聞きたい、エマってヤるからには処女設定でいんだろうか?
>119
問題ない。
原作を見ても、絶対に抱かれたことはありえないと断定していい。
子供のときに拉致されて、そういうところに売りとばされかかったが。
じゃあなおさらノーマルカップルを読みたいぞw
122 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 21:44:23 ID:6QkJ5UYj
119のハンス×エマ期待age
※アニメ版第二幕八話を下地に書いてあります。
※原作未読。
※おかしなとこは適度に脳内変換でお願いします。
俺は何をやってるんだ──
古びた暖炉の前に座り込み、ハンスは溜め息も漏らした。
囲いの中で揺めく炎すら、ハンスの瞳には橙色の霞程度にしか見えて
いない。
指先に挟まれた煙草から立ち上る渦巻いた煙のように、頭では様々な考
え事に耽っている。
「まったく……」
このようにハンスがぼやくのは、本日二度目の事である。
一度目はアデーレに追い立てられるまま、エマを追い掛けた公園での事
だった。いつも冷静沈着な彼女らしからぬ動揺が気に掛り、ついつい後
追ってしまった。
ただ、連れ戻すならあの場で引き留めておくべきだったと、一抹の後悔
が残っている。早々に引き返していれば、今頃二人きりで夜を明かす事
などなかったはずなのだ。
キングスクロス駅を発つ前に。
若しくは車中で。
いやいやヨークに到着してからでも、声を掛ける合間などいくらでも有
ったと言うのに、結局は見守っているだけだった。
彼女が心配だっただけか。それとも行き先でも知りたかったのだろうか。
もはやアデーレに頼まれたから、などと言う理由では片付かない想いも、
もしかしたら何処かに有るのかもしれない。
何れにせよ、元々は近所へ買物に出掛けたはずだった。
それが着の身着のまま小旅行をする羽目になるとは、全くもって何をや
っているのだろう。
「ハンスさん……」
ふとしてハンスは振り返る。
声の先を辿れば「どうしたの?」とでも言いたげなエマが居た。老朽し
た椅子に腰掛けて、整然と両脚を揃えている。
ここは大豪邸の一部屋にも満たないほど狭い小屋の中。
薪が燻られるパチパチと弾けた音ですら、肥大して聞こえような環境で
ある。余分な物音なども一切無い。
小声とはいえ、独り言など確実に聞こえていたようだった。
「いや何でもない」
胸中を悟られまいとハンスは軽く受け流した。
エマと居る事が辛いのでは無い。でも男と女二人で夜を共にするのは如
何なものか、と、己が問掛けている。
仕事放棄の上に無断外泊とくれば、話好きな連中の格好の餌。妙な噂を
立てられては敵わないと、ハンスは危惧している。ただでさえ渦中の彼
女に、更なる負担を掛けるのは避けたいと。
しかし、最低限の金銭しか持たずじまいの今、宿を取ることも、はたま
た外で過ごす訳にもいかずにいる。
何故こんな事になってしまったのだろう。そもそも原因は何だ。
遡って考えていけば、ハンスはどうしても避けられない問題に突き当た
ってしまう。
「噂になってるメイドってのは、あんたの事なのか」
ずばり思ったまま口に出ていた。遠回しな聞き方など出来ない性分な
のだから仕方ない。それでも微かに曇るエマの表情に、思わず顔を反し
ていた。
「すまん」
ハンスは気まずそうに視線を落とす。
やはり、か。
分かってはいた。とっくに勘付いていた。
だが本人に確かめるまで、勝手な憶測でものを言う訳にはいかなかった。
「こんなに思い悩んでること、相手も知らないわけじゃないだろ」
更に踏み込んだ問いを投げる。ついでに脇目でちらりと彼女の様子も
確認する。
返事は無い。ただ伏せ目がちに無言が続く。
誰しも他人に立ち入られたくない情話の一つや二つ有るもので、話した
くない気持ちは十分理解出来る。
が、せめて一言くらい返して欲しいものだとハンスは思った。うんとも
すんとも発しないのでは、石像にでも話し掛けているようで空しい。
「きっと……」
不意にエマは唇が開いた。
「きっと私よりも、彼の方が大変だと思います」
声はかなり落ち着いてる。想像していたほど思い詰めてはないようだ
と、ハンスは心持ち安堵した。
それにしてもようやく出た言葉が相手の心配とは、噂のジェントリとやらは
どれほど想われているのだろう。
そいつは今こそ彼女の側で支えてやるべきではないか
何故会いに来てやらない
本当に彼女を想っているのだろうか──
考えを巡らせるほど、ぶつけようのない憤りがハンスの理性を埋め尽す。
仮に彼女を追い込んでいる元凶がこの場に居たとしたら、一発二発殴っ
ていることだろう。
それほどに忌々しく思える。
「この大事に女一人守れんとは随分な奴だな」
ハンスが皮肉っても、柔らかな口調で返される。
「いいんです。私なら大丈夫ですから」
穏和な笑みを含んでいるような、そんな声色をしていた。
しかし完全に安心は出来ない。
彼女はどんな状況下に置かれようと必ず平静を装う。決して弱音を吐か
ない。気丈すぎる様は時に痛ましくもあり、見ている方が口を挟まずに
はいられないほどである。
これ迄にも幾度か繰り返されてきた光景に、ハンスは確かな既視感を覚
えていた。平気なはずが、無い。
「強がるのも程々にしておけ」
「本当に、もう大丈夫です」
ハンスが苦言を呈しても、やはり予想通りの返事が来る。
「とてもそうは思えん」
吐き捨てるようハンスは呟いた。こんな時にまで強情に振る舞い続け
る彼女の、頑固な一面へ対して、苛立ちが顔を覗かせていた。
途端に会話は途絶えてしまった。辺りを漂う空気も心無しか悪くなった
よう感じられる。
憂さ晴らしに一本、加勢の衰えてきた炎の中へ新たな薪を放り投げてみ
る。
二本、三本。ついでに短くなった煙草も投げ入れた。
相変わらずの沈黙。
静寂を遮る夜の風が、窓硝子を叩いては去って行く。カタカタと打ち鳴
らされる窓枠には、薄暗闇の中、円形にほど近い月が浮かび上がってい
た。すっかり夜も更けていた。
いっそのこと眠りについてしまえば、余計な事など考えずに済むかもし
れない。
ハンスは目を細め、無理矢理に眠気を作り出そうと試みる。傍から見れ
ば態とらしく映っているに違いないが、この際構いはしなかった。
「最初から……分かりきっていたんです」
つと口火を切ったのはエマだった。
「住む世界が違い過ぎるんです。でも一緒に居ると、あの人が楽しそ
うに話す姿を見ていると、つい忘れてしまって……ずっとこのままでい
られたらと願ってしまう事も……」
今までのだんまりが嘘のようにエマは喋る。
彼女なりに思うところもあったのかも知れない。
大切そうに言葉を継ぐむ声は悲しそうではなかった。子供達におとぎ話
を聴かせる母親のように、おおらかなで暖かい愛情を感じさせる。
「でも」
急に重々しくなり、彼女の声が沈む。
「やっぱり見てはいけない夢だったのかもしれません。なのに私……
また……」
掠れた声はそのまま消えていってしまった。次なる言葉は一向に始ま
る気配を見せない。
どうした事か。
嫌な予感にハンスは振り返る。
するとエマの眼鏡の奥で、きらりと明かりを反射させるものがある。
こぼれ落ちんばかりの涙。
憂うげな彼女の瞳をこれでもかと潤わせていた。
「またか」
ハンスはやれやれといった面持ちで呟いた。もちろん表面上装ってい
るだけで、内心では焦りと驚きが入り混じっていると見破られたく無い
のである。
「あんたが泣くところを見るのは三回目だ」
まだハワーズにいた頃に遭遇したのが最初だった。慰労の宴にはしゃ
ぐ周りの陽気さとはまるで逆な彼女の様子に、かなり驚かされたとハン
スは記憶している。
それに比べてエマは覚えていないのだろうか。
泣いた事。涙を理由。
それらを忘れていなくても、あの場にハンスが居たとは記憶していない
のかも知れない。
どうもそんな表情をしていた。
「私、そんなに?」
「そうだ。あまり男の前で泣くもんじゃない」
弱い部分を簡単に見せるな、とハンス言いたかった。
元来、女の涙に男は弱い。相手が美人ならば尚更に。
同情が転じて、気があるのではないかと勘違いが生まれる事もしばし
ばだろう。
勿論彼女にそんな気がないことは明白。
だから忠告に聞こえるハンスの言葉は、泣かないでくれと言う彼自身の
願いでもあった。是非、被害者が増える前に罪作りな行為だと、早く気
付いてほしいものである。
「すみません」
ハンスの言葉をどう受け取ったかは分からないが、彼女は顔を俯かせ
た。下瞼の際からぽろりと一粒、透明な雫こぼれ落ちて行く。
こんな時。
ハンカチの一つでも、さらりと手渡せたら格好が付くだろうに、生憎そ
んな洒落たものは持ち合わせていない。ハンスは少し残念だった。
ならば、今の自分に何が出来る──
思うが早いか既に左手が延びていた。
彼自身の意思よりも早く、エマへと向かって体が勝手に近付いていた。
片膝をつき、腕を伸ばし、左手がそっと頬に触れる。
間近で見ると、色白い肌は僅かに赤らんでいることが分かる。泣き濡れ
た顔で、見た事も無いほど瞳を見開き、彼女はハンスを見つめ返してい
た。
驚くのも無理はない。
なにせハンス自身も、自らのとった行動に明確な理由を見い出せずにい
るのだから。それでも彼女を目前にすれば、どうにかしてやりたい想い
にかられてしまう。
「もういい。泣くな」
ハンスはエマの黒縁眼鏡を取り外し、頬を濡らす熱い流れを拭い取っ
てやった。拭って、拭って、拭っても止まらない涙を、繰り返し親指で
払い続けた。
ふと気でも失ったかのように、エマがくらっとよろめく。そのまま紐の
切れた操り人形の如く、椅子から崩れ落ちて来る。
間一髪。
倒れこんでくるエマをハンスは慌てて抱き止めた。
「大丈夫か」
「す、み……ません」
顔を伏せてエマが小刻に震えていた。
すすり泣くか細い声に合わさって、彼女の心痛が入り込んでくる。そん
な錯覚に陥った。何処からともなく、やるせない思いまでもが押し寄せ
て来る。
心が痛くなる思いである。
ハンスは堪らなくなって、懐へとエマを抱き寄せた。
「あんたは自分で思ってるほど強くない。もっと人に甘えてもいいん
だぞ」
言葉に表しながらも、強く抱き締めて体現する。
人に甘えても、と話した"人"とは自分の事あってほしい。自分でありた
い。そう願う気持ちがハンスの中に芽茯いていた。
自身に問う。
この気持ちは勘違いなのだろうか。
幻のように一時的なものなのだろうか。
いや、違う。
今一時の感情左右される程度なら、彼女をここまで追ってくる事も無か
っただろう。
もっと以前から、微かにでも存在していたはずのだ。
今までは、彼女の言葉や仕草がいちいち気に掛っても、それが何故なの
かどうしてなのか、具体的に示せるほどはっきりとした形をしていなか
った。
しかし、いつしかエマの存在がただの同僚とは称せない愛しい存在へ変
化している。
その事にようやくハンスは気付いた。
エマが少し落ち着いた様子で顔を上げる。
「すみ……」
彼女が声を遮らんとするハンスの声が被さった。
「謝らなくていい。気にするな」
それを聞き、エマは微かにほっとした顔を見せた。
「つい、色んな事を思い出してしまって」
大きな声を上げるでもなく、しくしくと泣いていた先程までとは打っ
て代わり、乱れていた呼吸もだいぶ穏やかになっている。
ところが、ハンスは釈然としないでいた。
思い出すと彼女は言った。改めて確認するまでもなく、例のジェントリ
の男の事が心を埋め尽しているだろう。
彼女にとって最も優先すべきはその男であり、ハンスではない。
エマの一部分にすら入り込めていない自分を、痛切に実感せずにはいら
れなかった。
やり切れない悔しさに支配されそうになる。沸き上がってくる感情も普
段なら冷静に対応出来るはずなのだか、どうも先程から操縦が効かない。
彼女への恋情に、男への嫉妬心まで加わって制御が出来なくなっている。
もし理性を計測出来る装置、なんてものがあったのなら、目盛りは振り
きれていることだろう。
「そいつには、任せていられんな」
ハンスの心を突き破り、溢れ出す感情はとうとう言動に現れ始めた。
力強くエマの瞳をじっと見つめる。
「ハンスさ……」
彼女の顎を押し上げて、自分の名を呼ぼうとする唇をハンスは自らの
口で塞いだ。
身動きする間一つ与えぬ、あっと言う間の出来事だった。
余りにも唐突。エマは身に起きた事も理解仕切れてない様子でいる。
ハンスは唇を離した。
そしてはっきりと明言する。
「俺が守ってやる」
エマへ誓う。
また、彼女の瞳の先に見据えた男への挑戦状でもある。
「いつでも側に居る。悲しませたりしない」
傷心に付け入るのは、卑怯なやり方かも知れない。ハンスも自覚して
いる。
だが言わずに、行動せずに、後々後悔するくらいならと玉砕する覚悟な
のである。それで嫌われてしまうのなら仕方ない。いっそのこと嫌われ
た方が諦めも着く。
「そ、そんな急に言われても、私困ります……」
やっと事の重大さを認識出来たらしく、エマの頬がみるみるうちに赤
く染まってきた。眉をハの字に歪ませながら、相当困惑した様子で目を
反らす。
でもハンスに躊躇はない。最も伝えたい一言が残っている。
「あんたが好きだ」
ハンスらしく、簡潔で直接的な言葉だった。一瞬だけ、はっとした表情
をエマが見せた。でもそれ以上の返事には答えあぐねているようで、
彼女は目を合わそうとしなかった。
全く気がないのなら、言葉に出し、きっぱり拒否する姿勢を見せていい
はず。そう出来ないのはエマの心中に迷いがあるからだと、ハンスは推
察していた。
横暴だとしても、今は何もかも都合よく解釈してしまいたい衝動に、心
も体も突き動かされている。
ハンスは答えを急かすよう、再び唇を接近させた。身構えるエマを押さ
えながら渇いた唇を押し付ける。薄い皮膜に覆われたゼリーのような、
弾けんばかりのみずみずしさを持つ彼女の唇。
唾液一滴たりとも逃しはしない。繰り返し繰り返し喰らいつく。
おかげで呼吸する暇も無い。
でもずっと息を止めていられる筈もなく、おのずと熱い息は漏れる。鼻と
言わず口と言わず、互いの吐息が絡まり合う。
暫くして堅くなっていたエマの体も、観念したのか徐々に力が抜けてい
った。
考えようによっては、もう流されるままに、と受け取れなくもない。
そこで好機逸すべからずとばかりに、エマの背中へ手を回しハンスは
ドレスに手を掛けた。背骨に沿うよう並んだフックが上から順に外され
る。
滞ること無き滑らかな手捌きで、あれよあれよと言う間にエマの上半身は
下着姿と化していた。
この間エマも気付かなかったわけではないだろう。
ただ、声を出そうにも唇は塞がれたまま。ようやく離れた時にはもう、
生成り色のコルセットが剥き出しの状態となっていて、抵抗のしようも
なかったのである。
「そんな……見ないで下さい」
恥ずかしそうに、加えてほんの少し怯えたようにエマが訴える。
「恥ずかしいか」
聞かれた問いに、エマがこくんと小さく頷いた。
その仕草が可愛らしく内心微笑んでしまうハンスがいた。普段ならまず
拝見出来ない彼女の表情が垣間見られて、少々悦に浸っている部分があ
る。
ハンスは首に巻かれたタイを外し、上着とベストを脱ぎ捨てる。子供を
寝かしつけるよう彼女をそっと押し倒して、その上にがばっと馬なりに
股がった。
「ちょっと……!」
エマの声が、伸びかかっていたハンスの手に、待ったを掛けた。
何か言いたそうに、でも言いづらそうに、口を開きかけては目を伏せて
いる。その行動から推測するに、思い当たる節があるとすれば、
「初めてなのか」
と、言うことだろうか。
返事の代りに、エマの顔がまた一段と赤くなった。しゅーっと蒸気でも
噴射しそうな様子。
どうやら図星のようだった。
男と恋仲にあったのなら、体を通じていたとしても不思議では無いと予
想していただけに僅かながら驚きもあった。
まだここから先のエマを誰も知らない、とは。
そして最初に知るのは自分かもしれない期待が、ハンスにとって意外な
悦びとなった。
「安心しろ。任せておけばいい」
彼女の気をほぐそうと優しく頭を撫でてやる。でもエマの煮えきらな
い態度は変わらない。
「嫌か」
今更ながらにハンスは問う。
一番確認すべき事で、あえて聞くのを避けていた事だった。答えは限
りなく「はい」に近いだろうと、目に見えていたから。
「何故答えない」
「それは……」
「変えたいんだろ、自分の気持。変える切っ掛けにしたいんじゃない
のか。」
今この時を、男の事に整理を付ける契機と捉えてるのではないのか。
ハンスには彼女の胸中がそう読み取れた。
「それとも、この先ずっと周囲の目や噂を気にしながら、いつ来るか
も分からない幸せを待ち続けるつもりか。そんなのあんたが傷付くだけ
じゃないか」
「ハンスさん……」
「一度は忘れようとも思ったんだろ。今もそう思ってる部分があるん
だろ。なら俺が忘れさせる」
男への未練を断ち切らせて見せる。
そう心に決め、ハンスは自身のシャツを脱いだ。厚い胸板の上で、揉み
上げに等しく濃い胸毛が強調されているように映る。
ハンスはエマの手を取り、自分の背中へ回すよう誘導した。
「しっかり、しがみ着いていろ」
強気な口調を発し、首筋へと喰らい付く。
吸血鬼さながらに柔肌を吸引すると、言葉にならいない声がエマの唇か
ら漏れてくる。赤い内出血のマーキングを施して、自分のものである証
を一つでも多く印したいと励むのは、燻っていた征服欲の成せる業。
首筋から耳たぶの裏まで舐め上がり、再び首筋へ戻ると鎖骨を中継して
いよいよ胸へと下りてくる。一連の動作に連動し、エマの声も上がった
り下がったりしている。
中でも特に大きな反応を見せたのは、コルセットの胸元を掴まれた瞬間だ
った。
「や……だめです!」
エマが声を上げた。しかし制止も虚しく、ハンスの手によって肩から外さ
れたコルセットは引き下げてられて行く。腹部に向かってぐいぐいと。
同時に、締め付けられていた中から、ふるっと大きな乳房が二つ飛び出
した。
「そんな、見ないで……ください」
胸の前両腕を交差し、エマがいじらしい抵抗をして見せる。
ただ不運にも、ふくよかなの胸はとても腕だけで隠しきれる大きさで無
かった。
腕の隙間から垣間見える乳首に、ハンスは狙を定めて進撃を開始する。
なだめるように腕を退かしながら、ぎゅいぎゅいと揉みしだく。その都
度エマの表情は悩ましげに変化する。
ハンスにはたまらなない快感だった。
「敏感なんだな」
「からかわないでください……」
恥ずかしがるエマをよそに、ふんわり桃色な乳輪の中央から指先ほど
の突起が顔出していた。まだ汚れ知ずな乳頭が、無垢な顔付きで男を誘
っている。
息を呑み、ハンスは速攻でむしゃぶりついた。
「あっん……!」
尖らせた舌先で執拗なまでに舐めくりまわす。乳房と同じほどの柔ら
かさも、直にむくむくと突き出るような感触に変貌を遂げた。
もう酒瓶の栓でも摘むように、軽く引っ張り上げられる。
試しに一摘みすれば
「んんっ!」
感度良好、エマの反応はいい。
初めての体験だから当然なのだろうが性感帯はかなり敏感なようである。
また体をくねらせて悶える仕草が、なんとも欲情をそそる。
既に十分興奮しきっていたハンスの下半身に、更なる刺激を与える一打
となった。
そこで満を持してスカート内部に手を突っ込んでみる。
「だめっ!その中は……!」
今日一番大きいエマの声が響いた。
確かに驚くのも分かる。素足が見えるだけでもすら破廉恥なのだから、
女性からすれば相当な衝撃を受けるのだろう。
しかし、こうしなければ事が始まらないのだから回避しようがない。
裾を託し上げられたドレスは、腹部にだけ寄り固まっている状態。もは
や腰より下を隠すのは、真っ白なドロワーズただ一つ。
「ちょっと、ハンスさん!!」
叫びに似たエマの呼び掛けにも、聞こえぬふりを決め込んだ。
いざ、ハンスはドロワーズを一気に引きずり下ろした。
肌色の破れ目に、緩く波打つ陰毛。
とうとう彼女の恥部がハンスの前に現れる。エマが脚を閉じようしたと
ころで、男の腕力に敵いはしない。ましてや腕に脚で対抗しているだか
ら、力の差は歴然である。
ハンスの手は蛇のように太股を這い上がり、強引に割り開らかれた股の
間にさささっと滑り込んでいった。
ぬるり。
指先に液体が触れる。
無色な粘着液が、エマの中から漏れだしている。
くちゅくちゅと卑猥な音を立て、クモの糸が如く絡まって来ようとも、
負けじとハンスの指先はまさぐった。転がすように陰核をいじくり、膣
口を押し広げて指先の侵入も試みる。
もう汁にまみれて入り口付近はびっしょりだ。
そこで、ずぶ濡れの奥へ向かって、関節のごつい中指を捻じ込んでみた。
「んんっ!」
エマが全身をのけ反らせた。経験した事の無い異物感に堪えようと、
必死に手を握り締めている。
内部はかなり窮屈で、圧迫される指にかかる負担が大きい。
だが、へこたれてなどいられない。
エマの様子を考慮しつつ、一本から二本へ、更に三本へと挿入する指を
増やしていった。
最初に比べて、だいぶほぐれてきただろう。指の腹で触診しつつ、ある
一点を徹底して攻める続ければ、エマの反応もかなり変化を見せてきた。
「あ……!ダメ、です……そんな、風に触られた、ら……」
優しく扱わなければと思う反面、ハンスもそろそろ我慢の限界が来て
いる。自然と激しい動きになってしまうのは、無意識に先を急いでいる
からだ。
もう、これ以上は待てない。
ハンスは張り詰めていた股間から、雄々しく反り勃った肉棒を取り出し
た。エマがぎょっとして眺めている。未知の怪物に恐れ慄いているよう
である。
「入れるぞ」
掛け声と共に、ハンスはエマの脚を持ち上げた。
膝の裏から支えるように。
そしてぬるぬると濁流垂れ流す秘境の入り口から、太くがっちりとした
情欲の固まりが押し込まれていった。
「あぁ!!ん!」
指先からつま先の筋肉に至るまで、エマの体は力んでいて、そう簡単
には入らりきらない。が、メリメリと音が聞こえそうな勢いで、最深部
を目指して突き進んで行く。
恐らくハンスには分からない激痛が、エマを襲っていることだろう。
見れば苦痛に顔を歪めている。
その顔を愛しそうに撫でながらハンスはまた口付けた。腰骨辺りを擽る
ようになぞってみたり、両乳へのと愛撫も忘れない。色々織り混ぜなが
ら繰り返せば、多少でも痛みが緩和さるらしく、徐々にでも膣の中を前
進することが出来る。
程なくして、ハンスの先端は突き当たりに行き止まった。
びくっとエマの体が大きく波打つ。
「んっ!」
到達した以上、後は戻るのみ。
引き抜いては突き挿し、また引いては挿してと、何度も何度も腰を前後
に滑走させる。暫くすれば、
「んぁっ、あっ、んっ、んっ」
と、突き上げる衝撃に同調して、一定の間隔のあえぎ声がエマの口から
出始めた。
辛そうにしかめていた顔も、幾分か和らいだ様子。
しかも、じんわり汗ばんだ頬や額に、乱れ髪のまとまり付く様がなんと
も妖艶なのだ。ハンスの欲情を駆り立てる。
「だめ、もうだめな、ん……です。おかしくなって、しまい……ます」
息を切らせながら、エマが虚ろな瞳でハンスと見交わす。しかし、な
まめかしい唇の動きは、ハンスの腰つきは抑えるどころか促進させる結
果となった。
「なればいい」
と、ハンスは容赦ない打ち付けでエマの体を貫き続ける。
後は果てるのみ、とひたすらに。
もう、今更止めるのは不可能なほど臨界は間近に迫っていた。
結合部でも、エマが垂れ流す愛液にハンスから滲出る汁が合わさり、じ
ゅぷじゅぷと泡立つ音を立てながら潤滑効果を高めている。
「はっ、あっ、ん!」
悩ましげな声に誘われて、エマを包み込むよう抱き締める。重合わさ
る肌と肌は、思いのほか熱を帯ていて熱かった。
ふと、ハンスの背中に痛みが走る。
爪である。
エマの指先が食い込んでいた。多少揺らされたくらいでは離れない強さ
で、しっかりとハンスにしがみ付いていた。
「もうっ……ハン……さ……んっん!!」
ハンスの腰が一段と激しく突き上げた瞬間、体中の筋肉が硬直して、
エマの痙攣を引き起す。
同時に絞られるような締め付けがハンスの股間を襲った。
「うっ!!」
思わず漏れた声と、不味いと感じる意識の中、ハンスは治まりようの
無い熱さを、膣内に全てぶち撒けてしまっていた。
どくどくと脈打つ余韻を残し、心地よい解放感が訪れる。互いに全く動け
ない。それだけ体力も気力も使い果たした感があった。
ただ何となく、股の辺りで熱を帯たものが流れでていると分かる。それ
を感じながら、暫くは何もせずに息を整えていた。
ハンスは声を掛けようとエマの顔を見直したが、目を瞑ったままぐった
りしていて反応があるようには見えない。
疲労感から眠ってしまったのだろう。或いは気を失ったのかもしれない。
起こしてしまわぬよう、ハンスはそっと腰を引き抜いた。
膣の入り口からはどくどくっと音がしそうな量の、白濁した液体が流れ
出ている。
愛液か、精液か、混濁して判別不能な大量の分泌液。
どことなく赤い色も入っているように映った。
ハンスは衣服を整え直す。ジャケットだけはエマに掛けて、再び暖炉に
向き合った。一服したい気分だった。
煙草に火を付けようと箱を持つ。
そうだ──
箱を開けて、あっと気付いた。先程吸った一本が最後だった事を。
日が昇るまではまだ大分あるだろうに、暇を潰せるものがなくなってし
まうとは、残りの時間何をして過ごそうか。眠れたら良いのだが、如何
せん目が冴えている。
でも寝着けなくとも、彼女の隣に沿い寝するのは悪くない。
そんな考えに振り返ってエマを見た。
無防備で穏やかな寝顔をしている。でも良く見れば頬に涙の筋が見える。
さっきまでは見られなかったのだから、多分夢でも見ているのだろう。
また泣いてるのか──
やれやれと思いながらもハンスは涙を拭ってやる。
でも前回とは違う。
今回は微笑みの眼差しで見詰めていた。
結局そのまま時は流れ、うとうとしながらも、朝方までハンスに眠りが訪
れることはなかった。
「まったく……」
何をやってるんだか、と思う。だが、嫌な気分になる事もなかった。
エマが目覚めたら、またロンドンへ帰ろう。
それから先の事は自分が導いていってやりたい。
と、ハンスは心の底から思うのだった。
...END
ハンスとエマの心理描写が絶妙で本編でもこういうやりとりが
あったのではないかと思わず勘繰ってしまう…!
文章のセンスにも脱帽です
GJをありがとう…!!
>>135 おお、GJ。
キャラの描写が丁寧でエロくて良い。
138 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 08:08:55 ID:5Vp2YaMr
GJ!GJ!!GJ!!!
さっきこのスレを見つけて一気に読んでしまった
>>107 GJ!
ただ、リチャードがエマを普通に愛人として囲っているだけなのが、オレ的には…
もっとエマが壊れててまっぱで犬と一緒に飼われていてウィリアムの名を聞いた
瞬間だけ正気に戻るがすぐに快楽に溺れていくなんて……オレの方が壊れてるよな
>>119-120 原作第7巻でメルダース夫人ドロテアに「花売り」をしていたと告白するシーンあり
言葉通り「花売り」の可能性もあるが、そのときドロテアの返事が「そうは見えないわ」
なので「隠語」の方であると思われますが…
>>139 隠語じゃない花売りだってドロテアたちのとってはあんまりいい仕事じゃないから、「そうは見えない」で全然おかしくない。
>>140 それはその通りであるが言葉通りの「花売り」なら、殊更に告白するも必要もないだろう
「花売り」に関しては、原作・アニメとも「公園の花を摘んで売る」となっており、
裸の花(ラッピングはおろか花束にもなっていない)を手に持って売っている。
ケリーに拾われた頃13・4になっていたようなので、物乞いに施しをする感覚で「花」を
買う者が居ただろうが、実際買うものは……だろ
142 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 21:39:55 ID:lX+s7JJ1
アニメ最終回見ました。
原作未読なんだけど、あんな感じで終わるの…???
ウィルよりハンスのがいい男だとオモタ
おお!待ってたお〜ハンス×エマ!
GJGJGJ
>>142 原作本編では社交界に「打って出る」ところで終わり
アニメの終わり方だと「オーレリア」の二の舞か?
>>139 お前さん自分で書けば?それだけ自分の趣味ここで垂れ流すんなら
最下層 元手のかからぬ公園の花売りやってた女がそこから這い上がるのはまず難しい
なのに現在読み書きできてある程度の教養もあるとはどういう過去が?と
あと生きるためとはいえ身売りしてたのなら暗に男を怖がったり過去の自分を嫌悪したり
ウィリアムに触れられてもびくつく描写があってもいいのでは だから売ってないと思う
処女かどうかはわからないけど恋愛する機会が無さそうだから処女かなと思ってた
明日は休日、まで読んだ。
エマ好きって痛いの嫌いな人多いんじゃないか 何となくだけどね
139みたいにこれだけは譲れないって人、
職人が増えるのは歓迎だから自分で書いてくれ 俺は少し休むわ
>142
第二部は、かなり原作と違う。
最終回どころか、話の展開そのものがまったくといっていいほど違う。
>146
原作嫁。
全て理由が描いてある。
拉致られてて何もないってのが作者クオリティ
>>150 だがそれがイイ
俺はイロイロされてたほうが萌えるけどな!!
ヨーロッパ貴族の"お遊び"と言うとPonyPlayでしょ
ノーマルなぼっちゃんとエマが読みたい。
ノーマルってこの場合どゆこと??
SMとかプレイ要素無しの普通にイチャラブなエロなんじゃないか?
いいじゃないか
誰か頼む
ノーマルじゃない小ネタを投下します。
いつの頃だろうか、スコットランドの別荘に滞在中、時折父親自ら馭者台に乗ってまで、
両親が従者を連れず、二人だけで出掛けることに気付いたのは…
ある日、両親が出掛けるのに使っている馬車が、裏口に駐められているのに気付いた私は
好奇心を抑えきれなくなり荷物入れに潜り込んだ。
やがて父と執事の声がした。
両親が乗り込んだのであろう車体が揺れる。
「今夜は帰らないから、緊急でどうしても連絡を取らなければならないときは…に使いを
やってくれ」
「承知しました、いってらっしゃいませ」
父が連絡先として近所にある馬具の店の名を告げると走り出した。
かなり長い間走り続けようやく止まったと思うと、父が門番とおぼしき男と二言三言交わす
間、外を窺うと門のネームプレートが目に入った。
「ハルフォード」
何度かお会いしたことのある父の友人の一人である。
馬車が車寄せに駐められ両親が降りる気配がする。
停まったことで、馬車自体が発する音が聞こえなると、「チャリンチャリン」「カッカッ」
「カラーン」「シャンシャン」と言った他の馬車の音が聞こえてくる。
隙間を少し開け外を窺うと、遠くからではよく見えなかったが、庭を沢山の馬車が走っていた、
馬車といっても人が一人乗れるだけの小さなものだった。
もっとよく見たいと思ったが、荷物入れから出る訳にも行かず、しばらくの間そんな光景を
ぼんやりと眺めていると、急に廻りが慌ただしくなった。
「すまない、息子が行方不明になったと連絡が入った、この埋め合わせは必ずするから」
「構わんよ、息子さんが早く見つかる事を祈っているよ」
父と友人のロバートさんの声がすると同時に甘い香りが眠ってしまった。
気が付くと自室のベッドで寝ていて、側には両親がいた。
「ごめんなさい」
いま、自室のベッドの上にいると言うことは、馬車の荷物入れに潜り込んだのがバレた
事は明白で、先に謝っておくしかないと思った私は謝罪の言葉を口にした。
すると父は
「謝るのは私たちにではない、ロバートは勿論、ロバートの屋敷に招かれていた客人、
そして何よりこの屋敷のみんなに迷惑を掛けた、解るな」
私が頷くのを見ると、父は母に私が気が付いたと知らせに行くように言った。
そして、母が出て行くのを見届けると
「おまえが垣間見たのは狩りの様な大人の遊びの一つだ、遊びと言っても格式やマナーが
問われる大人同士の付き合いなのだよ、解るな」
言葉を切り私が頷くのを見ると
「だから、いずれはおまえも連れて行くし、そこでの振る舞い方も身につけてもらう、
だが、今はまだ早い、今日のことは忘れろとは言わないが人に言っては駄目だ」
頷く私に父は無言だった、自分で考え口に出して言う事を求めているのだ。
「解りました、今日のことは誰にも言いません、お父さんが連れて行くと言うまで
忘れることにします、屋敷のみんなには一人一人謝って廻ります、ハルフォードさんには……」
「ロバートには私から言っておくから、今日の所は薬茶を飲んで寝なさい」
薬茶による眠気がやって来る僅かな間に、今日見た事が走馬燈のように甦ってきた。
「何故、小さな馬車を引いていた沢山の馬は華奢で二本脚で立っていたのだろう?」
私がその答えを知ったのはオックスフォードに進んでからであった。
159 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 00:47:02 ID:W5x2vLk6
>>158 GJ!!!!!!!!!!!
面白かった。
ハンス×エマ、良いな!
アニメ版は原作と流れそのもの違うから、ハンスとくっついても良かったのに。
原作は最後どうなったんんだ