とある魔術の禁書目録 4フラグ目

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1名無しさん@ピンキー
鎌池和馬氏の著作 『とある魔術の禁書目録』 のエロパロスレです。
雑談も結構ですが、目的を忘れない範囲にて皆で楽しみましょう。

前スレ
とある魔術の禁書目録 3フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1168450515/l50

とある魔術の禁書目録
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1144682421/
とある魔術の禁書目録 2フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160741334/


2chエロパロ板SS保管庫
(ライトノベルの部屋その9)
http://red.ribbon.to/~eroparo/

総合データベース
http://www12.atwiki.jp/index-index/
2名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 11:25:49 ID:QXt8te+I
(こそっ)伝説の13Pは、ライトノベルの部屋その7に。

↑ これもテンプレするべきかな……はて。

とりあえず、スレ立て完了。
3名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 13:05:46 ID:2RY7Wr73
>>1乙。


4名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 17:51:16 ID:9aUh+B2A
ねーちんの太もも
5名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 18:58:10 ID:z2xCTSVj
姫神の背中
6名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 19:13:51 ID:j1myClbW
吹寄の揉みたくなるすごく気持ちよさそうなもの
7名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 19:20:18 ID:lsXZeAfs
真・■■の眼鏡
8名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:31:38 ID:z+jN/QOD
>>3以外乙と言って無い悲しさ
というわけで、>>1
9名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:53:24 ID:s745++NZ
(んっんー……新スレが立ちけるのよー。さてさて、>>1を乙したら今度はあちらの前スレで続編を待って───)
10名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 02:26:31 ID:pYQzuTmn
>>1
11名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 02:27:34 ID:pYQzuTmn
ギャーageちまったのよなー!
12名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 14:09:44 ID:rbo+9tWb
駄目よー>>10!! スレを上にageればスレが荒れちゃう!!
13名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 18:09:20 ID:ttge0bNC
逃げる>>12をage片手に>>10が追う。

まあ>>1
14名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 18:55:50 ID:5ArbYI5e
たった今保管庫で伝説のミサカ13Pを読んだ興奮覚めやらぬまま>>1乙(なにげに人生初乙……!!)
15名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 18:56:37 ID:Y4HbBdgC
>>14
君もageちゃってるぞ。
それは兎も角>>1乙。
16名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 18:57:56 ID:Y4HbBdgC
間違えた、>>13にだ。
17名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 20:20:55 ID:SSoU4XK3
ではミサカは>>1乙と言ってみます、とミサカはお姉様とは違う道を歩んでみます
18名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 00:40:12 ID:6wfbVTWU
>お姉様とは違う道
美琴はツンデレだから、素直クールの道を行くということかな?
19名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 23:49:58 ID:W1ephOe2
一方さんってチンコ勃つの?
20名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 00:41:45 ID:Zh2IgqRm
そのためのチンコです
21名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 01:15:36 ID:s+dRk5OW
一方さんってチンコあるの?
22名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 01:29:43 ID:693oXh/p
そのためのユリコです
23名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 18:58:52 ID:94q3QbVL
一方さんも秘密のスイッチぐにぐに押されたら参っちゃうんだろうなw
24名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 21:42:45 ID:ikMA6nB3
>>23
(演算代行が出来なくなって)立ってるどころか喋る事すら出来なくなると
25名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 22:10:33 ID:a17d9Xh0
>>24
喋ることは出来るんじゃないか? 
喋り方がおかしくなるだけで
26名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 00:52:18 ID:W8dv4W6m
性欲がなさそうな一方さんを勃起させるには
秘密のスイッチを押すのが一番ですね
27名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 17:48:39 ID:AUMXVe0x
そこでミサカネットワークを介してHな妄想で悶々とさせるのですよ。
そして発情したミサカに襲われる上条
演算処理だけだったな
28名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 00:47:54 ID:XXrEMxMO
視覚的な刺激で一方さんを勃起させるのは無理
そこで肉体的刺激でスイッチぐにぐに
29名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 09:04:32 ID:2OYmx4d/
>>27
そして発情したミサカと朝チュンしてるところに黒子乱入。
ミサカと御坂を間違えて上条に鉄槌くらわせたあたりでオリジナルも乱入。
そんな修羅場を、私は見たい。
30名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 14:14:11 ID:9cengVFT
一方さんオナニーもまだっぽい
剥けてすらいなさそう
31名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 08:46:19 ID:iZ4JSL3x
一方さんに与えられた快感は演算ユニットやら打ち止めやらを介してシスターズにフィードバックされてしまう。
だから一方さんオナヌーすら出来ずに悶々としてるんだが…

という幻想が舞い降りた。しかし誰かの右手に砕かれたので、SSには出来ない。すまぬ。
32名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 19:36:12 ID:H9mKY+s/
ミサカ達が同時多発的にオナヌー開始して、
フィードバックが何故か全部流れてきて、いきまくりの一方通行
33名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 20:37:03 ID:ZepFTkuS
まだ6巻までしか読んでないんだけど
土御門兄弟のニャンニャン描写はあるのかね。
34名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 20:37:48 ID:ZepFTkuS
兄妹だw
兄弟はやばいなw
35名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 20:51:33 ID:obLW8pzO
>>34
なんで?
36名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 22:16:05 ID:ZepFTkuS
>>35
数字板でのお取り扱い商品じゃん
37名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 22:59:43 ID:obLW8pzO
だから?
38名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 23:16:44 ID:KLtIdU/A
ああ、馬鹿なんだな君は
39名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:39:31 ID:U6Id1w2Z
前1000
期待通りだ。今スレはがんばろうと思った
40名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 00:43:14 ID:G3+3lnrZ
お褒めに預かり、恐悦至極。俺も今スレは頑張るよ。性的な意味で。
41名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 02:13:10 ID:atYk7j9X
打ち止めが神経に直接電気刺激をして強制的に一方さんを起たせて
レイプするとかいう電波が届いた。

ssにしようとしたら何処かの旗男の右手で殴られた。
42名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 22:37:19 ID:pD9Ak5u8
そんな素晴らしい幻想を!
おのれJOJO!
43名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 14:49:20 ID:gcUsJf7e
一方さんはオトコノコ?

でもセーラーな一方さんもいたよねぇ

まぁ、どっちも立つには立つんだろうけど
44名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 16:04:55 ID:tozoSsu+
このスレの上条さんはぶち殺しすぎだ
45名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 18:11:29 ID:83EOllw9
全くだ、幻想どころか電波すら殺していきやがる。
さて、それは兎も角>>1乙。
46名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 22:38:57 ID:2efVL8Lx
そろそろ投下はないものか…
47名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 01:00:32 ID:PKKE3lJS
姫神レイプかミサカレイプか
まようってことか
48名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 15:06:26 ID:Jv7mj35M
上条さんに一服盛って自分を襲わせるオルソラさんだ
49名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 20:17:18 ID:SpMzdm6g
あらあらまあまあ
50579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/26(月) 20:56:19 ID:tyulZunc
ちょいと時間が出来そうなのでネタでも拾いにと思ってきたが…

おまいら!
おまいら黒すぎるよ!

おっちゃんはおっちゃんになったのでそこまで黒くなれないよ!
51名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 22:05:07 ID:WS6Q7qw7
じゃ、黒くない妄想を一つ

当麻のベッドを占拠して眠る禁書
毎晩毎晩心地良く眠っているのだが最近は寝つきが悪い
今まで気分の安らぐ匂いに包まれて眠れていたのだがどうもその匂いが薄れてきているらしい
その匂いとはもちろんベッドの元の主である当麻が今までに染み付けて来た匂いだ
そこで禁書はこう言う
「とうまとうま、とうまの匂いを付けて欲しいかも!」

うむ、支離滅裂だ
寝る
52名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 23:55:05 ID:2ksIsu1n
禁書に全く萌えん
53名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 00:06:59 ID:JKRIzVOW
>>52
いらない娘と申したか
54名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 00:55:32 ID:G2DwrS9G
いらないともうした
55名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 04:17:50 ID:N09FIGWG
しかし禁書は唯一当麻に「好き」と気持ちを伝えている女性だぞ
56名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 08:42:42 ID:L0QR0wn5
>>51
なにその時女ちゃん。
その内またかまちーが書いてくれるかもな
57名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 18:28:07 ID:mH7JL879
要らないのなら僕が貰っていこう。
最近本スレで人気の陛下でもこの歩みを止められはしないさ!
58名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 20:45:47 ID:0Lobs1cR
俺が貰うとか○○は俺のヨメってのもアレなんだが、

「○○は要らない子」はやめようや。

こう、なんというか、顕わしく気がそげる。どのキャラでも。職人さんもそうじゃないのか?
59名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 19:03:30 ID:N67jm3bD
58は要らない子
60名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 20:46:43 ID:Qx7uRfNL
冗談で言ってるなら寒いし、本気だったらもっと寒いぞ>>59
61579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/28(水) 21:17:59 ID:V97XobLk
なんか荒れてるねやだねもう。

続き物にする予定ながら良い続きが思いつかないので投下。
62『前略、親愛なるクローン様』:2007/03/28(水) 21:21:57 ID:V97XobLk
「ちょっとアンタ、こんなところで何してるのよ」
 表情に若干硬いモノをまじえつつ、御坂美琴は通りを歩く少女に声を掛けた。
 声を掛けられて振り向いた少女――御坂美琴に瓜二つ、服装もまた常盤台中学の制服な
がら、頭にはその端正な顔つきにそぐわない大型の軍用品風のゴーグルを掛けた、御坂美
琴のクローン体、『妹達』の10032号、通称・御坂妹が不思議そうな顔でそのオリジナル体を
見返す。
 何か大きなドラムバッグを肩から下げた御坂妹が答えた。
「何をしているのかという質問が命令であるなら、私たちもまた一個人であると認めてくれたあ
の人の言葉に従って、理不尽な命令に答える必要はありません、とミサカは答えます。が、質
問を発したのがオリジナルですから、ミサカはあの人の家に向かっているところです、と正直
に答えることにします」
「そうじゃないわよっ! あんたたち、まだ病院にいなきゃならないんじゃないの…って…」
 御坂美琴の質問は、無理なクローニングと成長促成で生み出された御坂妹が、延命処置を
施されるための処置――卑近な言葉で言えば『入院』の最中でないのかと言うことから出たも
のだったのだが――
「ちょっと、あの人の家って…何のことよっ」
 返ってきた答えに、なにか激しく引っかかるモノを覚えた。

「ですから、あの人、上条当麻さんの家に向かっている最中ですとミサカは再び答えます」

「何でアンタがあいつの家に行かなきゃならないのっ! って、その前になんでアンタがあいつ
の家を知ってるのよっ」
 何となく頭に血が上ってきたような気がする。上条当麻の名前を聞いたせいだろうか。
 いや、あいつのことなんか関係ない、あたしには関係ないと言い聞かせる。しかし、一度頭に
入ってきた上条当麻という名前が強く強く美琴の意識を占めていく。なんで『妹達』があいつの
家を知ってるの?あたしだって知らない、そう言えば携帯の番号だって知らないじゃない…など
といったことが頭の中でぐるぐる回り。
「オリジナルはあの人の自宅を知らないのですか?とミサカは逆に質問してみます」
 という、御坂妹の言葉に拍車を掛けられる。
63『前略、親愛なるクローン様』:2007/03/28(水) 21:22:57 ID:V97XobLk

「な、なっ、なんであたしがあいつの家を知ってる必要があるのよっ!? そもそもあたしが――
ああ、もう、なんであいつの家にアンタが行くのかって聞いてたんじゃないのっ」

 きょとんとした顔で美琴が喚くのを聞いていた御坂妹だが、下を向いてその台詞を反芻するよ
うにもごもごと口を動かして、再びその『姉』の方を向くと、
「オリジナルは私があの人の所に行こうとしていること、いえ、あの人の家を知っていることが羨
ましいのですか、とミサカはずばり確信を突いてみます」
 と言い放った。

 御坂美琴の驚きに目を見開いたその顔が爆発的に赤くなり、次に青くなり、再び赤くなって、
感情が叫び声となって噴出する。
「ば、馬鹿なこと言ってるんじゃないわよッ! う、羨ましい、ですって? なんであいつに会うと
かそんなことが羨ましいだなんて言うのよ! そもそもあのバカは…」

 表情を硬くしたのは、今度は御坂妹の方である。
「いくらオリジナルの言葉と言っても、今の言い様は納得できませんとミサカは反論します。あの
ときあれだけあの人に助けられて、涙を流してあの人に叫んでおきながら、その気持ちに嘘をつ
いてまであの人のことをバカなどと侮辱するのは許せません。そんなことを言い続けるのなら、
いくらあなたがオリジナルとはいえこれ以上は相手をしていられません、とミサカは踵を返して本
来の目的に戻ります」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよっ」
 慌てて呼び止めたが、御坂妹は足を止めない。追おうとしたが、足が動かなかった。自らのク
ローンがどこかの路地を曲がって姿が見えなくなって、ようやく二、三歩足が前に出た。

「抜け駆けなんてっ……だあああーっ」
 言いかけて、耳まで真っ赤になった自分に気付く。ブンブンブンッ、と頭を振って熱を冷まそうと
した。
「違う違うっ! そんなんじゃないっ! でも、あいつの所にのこのこ姿現して何かあるといけない
から――そう、あいつになんかされたらいけないから、なんたってこのあたしと同じ顔してるんだ
から、早く見つけて追わなきゃっ」

 まくし立てるように独り言が出た。我に返ると、通行人がこちらを見ているのに気付く。
 慌てて駆けだした。抜け駆け――否、不純異性交遊に繋がりそうなことなどは許さない!と心に
刻み。
64『前略、親愛なるクローン様』:2007/03/28(水) 21:28:56 ID:V97XobLk
さあてどう続けようかな。
禁書とか姫神とかいくつか書きかけで止まってるけど(アニェーゼはみんな忘れたね、いいね、忘れたね)、
逆にいくつか抱えた方がネタが浮かぶっぽい自分の場合。
でも良いアイデアがあれば大歓迎よおいちゃん(はぁと)

>>51
似たようなのは書きかけてる気がするよおいちゃん。でもウケが良くなさそうだしなあ、アレ…
もっとクローズドなところで自己満足的に書いちゃおうか。需要あるの?
65579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/28(水) 21:31:44 ID:V97XobLk
ハンドルに直し忘れたorz
66名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 21:47:58 ID:fGmt7D2+
うーん……ありがちな感じだし、何かプロローグにしても短いかなぁ……
個人的には禁書の方が読みたいですって感じかなー。
67名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 22:23:12 ID:ruieoWEu
>>579
G☆J
続きwktk
68579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/28(水) 23:01:05 ID:V97XobLk
>>66
うーん、まさに思ってたところの指摘が来たなあ。
ありがちだとは思ってたのよ。でも、何か書かないとほかのネタも枯渇しそうで(汗)

禁書読みたい?いらない子じゃない?

>>67
続きwktkホント?ホントならおいちゃん調子に乗っちゃうよ?
69名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 23:04:49 ID:rZtHmhF/
氏の禁書ものはすげえ萌えるんですが出来ればふらふらと浮気してないで一つの作品をズバーン!と投下してほしいです
一気にといっても全部というわけじゃなくて、間に別の作品を挟まないで欲しい……というのはワガママでしょうか。ていうか俺日本語でおk。

あとは需要無いよね?とか自虐的だったり否定的だったりが過ぎるとかまってちゃんに見られちゃったりしますよ、とご忠告。

生意気言ってますけど超応援してるので超がんばってください
70名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 23:32:53 ID:GpJfITXW
>>68
禁書読みたい。 要らない子じゃあない!
とか割と心から叫んでみる。
71名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 23:34:01 ID:ruieoWEu
>>579
続きwktkマジです!
御坂スキーとしてはタマランですよ。まさに御坂的王道。
72名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:27:43 ID:bB1ib9ck
>>597
貴方と同じくこのスレに投下してる身として一言
書きたい物を書けば良いのです
それで喜んでもらえれば御の字

位の気持ちで投下すれば良いと思いますよ

あぁそれにしても氏の投下サイクルを見習いたいもんですなー
73名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 05:24:41 ID:tAX2SXsc
白黒白黒白黒……
74名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 10:43:54 ID:9esbnTmJ
>>68
むしろ>>53は斬りつける前の台詞
禁書待ってます
75名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 10:34:37 ID:qdR0c4O0
次の投稿祈願ついでに保守する。
76名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 11:35:29 ID:c9PRt9Km
神降臨を期待
77名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 14:50:36 ID:8v/TZ5D0
ハルヒ分裂
・佐々木 = 例の変な女
 自称「キョンの親友」、中学時代はキョンの自転車に二人乗りで塾に行く間柄
 キョンとは学校内外でつるむ回数がクラスメイトの誰よりも多かった
 キョンは否定するも傍からみるとどう考えても...
 古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる、実に魅力的な女性」
 恐るべきことに名実共にハルヒと対になる神的存在であることが明らかに

・橘京子 = 誘拐少女
 『機関』と対立する組織の中核メンバーで、予想通りの「能力者」

・周防九曜 = 広域情報意識製TFEI端末
 情報統合思念体が解析に全力を尽くすも未だ正体不明
 情報統合思念体陣営は、その広域情報意識を『天蓋領域』と呼称
 長門曰く「それは我々からみて天頂方向より来た」

・藤原 = 未来少年(パンジー
自称だが恐らく偽名
 「あんたが朝比奈みくるを朝比奈みくると呼ぶくらい無意味」
 
・閉鎖空間の頻発は佐々木に対するハルヒの嫉妬、のようなもの
 出現する神人は不気味なほど大人しく破壊活動せず呆然としているだけ
 ハルヒの深層意識ではモヤモヤをどう対応していいのかわからない為らしい

・物語中盤から、突然にαルートとβルートの並行世界へと分岐。
 どちらのルートもほぼ同一の内容だか時系列が進むにつれ微妙にズレが生じ始める
78名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 14:55:04 ID:Yc0M0w/M
>>77
79名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 15:01:42 ID:ud3gFgxa
>>78
気にするな。どうせハルヒ新作のネタバレ荒らしだろうからな。
80名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 15:06:18 ID:A/TStCLc
そういえばアニメしか見てないハルヒ厨って長門のセリフにリーダを多用するよね、と
81名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 21:36:06 ID:4vRfFTon
頼めばタダでやらせてくれそうな女だからとても良いんだよ!
82 :2007/03/31(土) 02:18:36 ID:Mx2e25gf
まったくアニメだけじゃあ長門の魅力の1割8分くらいしか表していない

それは御坂美琴の魅力を知るには漫画だけでも小説だけでも不十分であるように

いやまだたりない

というわけで御坂美琴をプリーズ
83名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 02:35:44 ID:NxFIJv1N
つまり御坂美琴ととーまがラブラブでイチャイチャなものがみたいわけですね?
>>83は沸き出した疑問を問いかけます。

( ゚Д゚)<先生!次から次へと溢れだすこの妄想をどうすればいいんでしょうか?!
84名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 03:47:07 ID:2oOj4c2I
形にしろ!
85名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 07:47:52 ID:DdQm/fFP
―デレの理念を鑑定し
―基本となるビジュアルを想定し
―構成されたシチュを複製し
―執筆に及ぶ技術を模倣し
―成長に遠い乳に共感し
―蓄積されたツンを再現し
―あらゆる萌えを凌駕しつくし
ここに幻想を結び美琴SSと成す―
86名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 09:58:33 ID:rN0XMK+5
>>85
頑張れ贋作者
ssひとつ投影頼む
87名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 15:49:36 ID:WVs2kSft
だが盗作だけは勘弁な
88579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/31(土) 23:46:47 ID:uj5PMrXD
いろいろと応援してくれる人がいると判っておいちゃんすごく嬉しいよ。超がんばる。

ただ、禁書、プロットが迷走中…。
なるべく早く投下したいとは思ってるけど、ちょっとまとまるまで待って(汗)

そう言うわけで、今回もミサカ。禁書待ちの皆、許して。
89579 ◆UHJMqshYx2 :2007/03/31(土) 23:59:26 ID:uj5PMrXD

 平穏な朝だった。
 休日ということもあってか、登校の準備に追われることもなく気分ものんびりとしたものだ。天
気がいいのも手伝って、鼻歌交じりに朝食のメニューも一品増えていた。今は洗濯機の音を聞
きながら皿洗いの最中である。
 朝食のプラス一皿が効いたのだろうか、インデックスもテレビを見ながら、
「とうまとうま、今の見た?」
 などと機嫌もよさげに話しかけてくる。
 インデックスもニコニコしてるし、こんな平和な朝があってもいいよなー、と上条当麻がその
のんびりとした雰囲気を満喫していると、

 ピンポーン。

 唐突に玄関の呼び鈴が鳴った。
 誰だろうこんな朝っぱらから…と思いつつも、手を拭きながら玄関に向かう。
「はいはいどちらさんですかっ、と…」
 ドアを開ける。
 開いた扉の先に居たのは、肩から大きなドラムバッグを下げた御坂妹であった。
「おはようございます上条当麻さん、とミサカは慇懃に頭を下げて挨拶をします」
 おもむろに頭を下げる常盤台中学の制服を着た少女を見て、まず上条の頭を過ぎったのは
戸惑いである。
「へ? 御坂? …じゃない、御坂妹だよな? どうしたんだ一体?」
 突然現れた思わぬ来客に、思わず間抜けな声で問いかけていた。

「大きな恩のあるあなたに何かお礼がしたいと思ったのですが、思いついたのが何か身の回り
のお世話をさせて貰うことだったので、こうしてあなたの自宅までやってきました、とミサカは出
来る限りわかりやすく説明します。そういうことで準備もありますので、申し訳ありませんが部
屋の中に上がらせていただきますね、と言ってミサカは入室の許可を取ります」

「は? 何? 何のこと?」
 戸惑う上条をよそに、御坂妹は丁寧に靴を揃えて部屋に上がりこむとベッドの上にドラムバッ
グを置いた。
 それからおもむろに制服のベストに手をかけると、何のためらいもなくそれを脱ぎ去る。
 脱いだベストをたたんでバッグの隣に置くと、そのまま続けてタイを外した。外したタイをベス
トの上に重ねて置く。
 今度はブラウスのボタンに手をやると、一個、二個、三個とボタンを外し――色白な胸元の
素肌とともに、ちらりと可愛らしいピンク色のブラが上条の目に入った。
「……っておいっ!!」
 我に返った上条が御坂妹を制止する。
「い、いきなり何やりはじめますかお嬢さんっ! いや、だから不思議そうな顔しながら脱ぐ
のを再開しないっ!」
 きょとんとしながらも手を止めた御坂妹が口を開く。
「世の男性の大多数は女性に身の回りのことを奉仕的に面倒を見られることを喜ぶとミサカ
は聞きました。また、奉仕の際には形式的に喜ばれる服装があるともミサカは聞いています。
ですから、まず形はしっかり整えるべきかと着替えを始めたのですが、当麻さんはご不満
でしたでしょうか、とミサカは疑問を口にします」
「へ? 服装? 奉仕? だから何のこと?」
 さらに混乱する上条に、御坂妹はブラウスのボタンが開いたままの姿でドラムバッグを開く。
御坂妹が身体を動かすたびにブラウスの隙間から素肌がちらちらと覗く。まったく青少年に
は目の毒だが、目を離せないのも悲しい男性の性、というものだろうか。
「これに着替えようとしていました、とミサカはまだ理解してくれていなさそうな当麻さんにその
コスチュームを披露してみます」
90『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/01(日) 00:01:54 ID:uj5PMrXD

 御坂妹が取り出したのはメイド服――といっても、正統派のそれではなく、いわゆるメイド喫
茶等で見られるようなミニスカートのメイド服だった。

「この程度で恩返しになるとは思っていませんが、せめてこの土日は私が身の回りのお世話を
することで多少は恩に報いたいと考えています、とミサカは今日ここにやってきた目的を再度
伝えてみます。この服装はそのための手段の一つに過ぎませんが、嬉しくありませんか、とミ
サカは半ば落胆を感じつつも尋ねてみます」
 目の前の非現実的な光景に判断力も鈍ってきたのか、あるいは本気で嬉しくなってきたのか
上条当麻は激しく頭を左右に振ると、
「いや、そんなことはないっ! メイドさんばんざーいっ! ご奉仕すてきっ」
 などと叫びだした。
 そんな上条の様子を見て、御坂妹は着替えを再開しようと再びブラウスに手を掛けた。その
前に上条が正座をし――

「い、いきなり女の子を連れ込んで着替えさせるのを眺めてるなんてとうまの神経が信じられな
いかもってそれ以前に私のこと完全に忘れてて許さないかもいややっぱり許さないからっ」

 背後から上条を襲ったのは、御坂妹の突然の来訪と生着替えにその存在をすっかり忘れ去
られていた純白のシスターであった。
「ぎゃあああああああああああっ!!」
 激痛にビクンビクンと跳ねながら、部屋から転がり出た。ドアが閉まる音がして、ようやく上
条の頭部を襲撃した恐怖の顎がそこから離れた。
 涙目で訴える。
「な、何をいきなりインデックスさんっ! お、思わず眺めちゃったのは謝るけどいきなり暴
りょ……」
「とうまのばかばかばかへんたい! せっかく素敵な朝だったのにとうまはやっぱりとうまでい
きなり女の子が降って湧いてきてとにかく許さないんだからこの朴念仁っ!」
 しかし、何だかよく判らないことを喚く(とにかく何か怒っているらしいことだけはさすがの上
条も理解した)狩猟本能をむき出しにした銀髪の少女には何も通じず。

 再び上条の頭を激痛が襲う。
 悲鳴を上げつつのたうち回っているうちに、部屋のドアが開いた。
「着替え終わりました上条当麻さん、いえ、この場合は得た知識によると『ご主人さま』と呼ぶ
のが正しいようですから、似合いますかご主人さま? と訪ねながらミサカはくるりと一回転
などしてみます」
 背後に猛獣少女をぶら下げたままドアの方を向くと、濃紺のミニのエプロンドレスに、ゴー
グルに代えてフリルの付いたカチューシャを身につけた御坂妹が、上条を見つめながらス
カートの端を摘んでくるりと一回転するところだった。
 よく見ると、微かに御坂妹の頬が赤らんでいるような気がする。
 御坂妹は御坂美琴のクローン体で、瓜二つで、御坂美琴はあの通りの性格なのだが、

 くるりと回るミニスカメイド服の御坂妹は…可憐だった。

91『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/01(日) 00:02:49 ID:uj5PMrXD
 思わず息を飲む。
 背後でインデックスが何デレッとしてるのー! と叫んでいたがそれも聞こえず。
 御坂妹が差し出す手を思わず取っていた。
「ご主人さま、お部屋に戻りましょう、とミサカは手を差し出して上条当麻さん、いえ、ご主人さ
まを助け起こします」
「あ、ああ」
 そのままふらふらと部屋に入る。上条の反応に、インデックスも思わず怯んだというか対応が
出来ず、そのまま部屋の中へ消えてゆくのを見守ってしまった。
 我に返って、上条をまんまと奪われてしまった(それも正しい表現かどうかは疑問だが)と気付く。
「な、なんなのかなとうまってば一体っ! とにかく勝手なことは…って、あ」
 思わず叫び声が出たが、そのとき、学生寮の廊下から、下方の道路を行く清掃ロボに乗った
(こっちこそ正真正銘の)メイド服を着た少女の姿が目の端に入った。
 その瞬間、計算のようなそうでないようなものがインデックスの頭の中を巡り。
 次の瞬間には、エレベーターに乗るのももどかしく、そのメイド服の少女、土御門舞夏の元へと
階段を駆け下りていた。
 兎にも角にも――自分から上条当麻を取り上げて独り占めなど許されないのだ。しかし、現に
上条があの姿に惑わされている以上、こちらの打つ手は――

 インデックスにとって、負けられない勝負が始まっていた。
 上条当麻の立場は――この際追求すべきポイントではない。
 兎に角、これは女の勝負なのだから。
92579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/01(日) 00:06:27 ID:M61wx7gr
禁書参戦。
次は美琴のはず。
さあ、どう続くかな…キャラが走ってくれてるネタなのでしばらくこっちで行くかも。
93名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 00:11:01 ID:ry2NKRTQ
おお、イイ感じですね。
美琴の乱入も楽しみだ。
次も期待してます。
94名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 00:29:56 ID:N6yVjXxQ
>92
GJ
メイド服勝負キターw
95名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 00:38:43 ID:5CzYUJXJ
ミサカがメイド服かー
とか思ってたら禁書メイドだとおォ!!?
 
色々期待して待ってます、全裸で。
96名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 19:46:08 ID:4jAAhHef
>>579
御坂妹の破壊力に感涙。
GJです!!!!!
続きwktk
97名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 20:14:49 ID:pB1bNxym
ここで登場堕天使メイド
98名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 21:24:50 ID:cYFFJCim
>>97
それはいいカオスだな。
99579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/01(日) 21:38:44 ID:M61wx7gr
断筆宣言。








とか?4月1日だし。
だれか良いネタ下さい
100名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 22:42:09 ID:ThVqKR1N
>>99
エイプリルフールで嘘を吐いていいのは午前中だけだぞ、っと

それはそうと、少しは完結させる方向に向かいませんかー?

生殺しはきついっす
101名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 00:27:14 ID:K1rD9mOi
保守します。
そして>>579氏GJです。
次は美琴ですか、流石に彼女もメイド服って展開は無さそうですね。
次回も楽しみにしています。
102名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 01:44:30 ID:w4G2L5fn
>>579氏マジGJ
前に本スレで宗教上の理由で快楽目的の性行為が禁止されてると聞いた

逆に考えて、孕むつもりで当麻とする禁書ってのはアリじゃないか?
103名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 02:24:38 ID:rEcdkb+k
5ヶ月くらい前に小萌×上条物書いたは良いけどエロに繋げずに終わったヘタレだが、唐突にエロが書きたくなって続き書いた…
けど以前のに付け足しって形でうpするのってありかな?
まぁまだ完成してないが一人でも読みたいと思ってくれる人間が居るなら仕上げてうpしたいと思ってるんだ
104名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 02:25:27 ID:6fRp1M8h
全然かまわないのでは?
105名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 02:34:22 ID:Iu6RKVnU
>>103
ありだ
問題は無い。存分にやりたまえ 
106名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:12:52 ID:6fRp1M8h
よーしパパ妙な時間に投下しちゃうぞー
上条さん×(×なのか?)ねーちんの奴の続きです
前までのお話は
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu27.html
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu27-1.html
ありがたいことにここらへんに保管されてます
では
107名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:13:32 ID:6fRp1M8h
「(死んだ! これは絶対死んだ! あの土御門に見られた日にゃ明日の学校で派手に言い触らされてまず吹寄から一発!
  続いて下校中に多分何故か御坂辺りと遭遇したら土御門があることないこと付け足して吹聴してビリビリ百発! 二百発かな?
  そんで姫神→小萌先生ルート経由でインデックスにも絶対伝わるから丸齧り! あああああああこれは間違いなく、死んだ!!)」
絶叫。
半狂乱でお祈りするかの様に頭を振る上条。
その隣、神裂は目を丸く、口をんがっと大きく開いたままで固まっている。聖人にあるまじきアホ面だ。しかも超赤面。
「(こ……これは不味いのでは。いえ、不味いに決まっています! 見られたのですよ? 土御門にあの土御門にそうあの土御門に!
  笑われる。遊ばれる。ばらされる。私が偶の休日にわざわざ日本へ帰って上条 当麻と逢っていた等と無理にでっち上げて!
  最初はステイル辺りでしょうか? ステイルから別の人へは伝わらないでしょうが多分会う度に変な視線を向けられます。
  次はオルソラでしょうか。はっ、オルソラに伝わるとそこから→アニェーゼ→ルチア・アンジェレネ→250人のシスターに!?
  一気に大問題ではないですか! それにそれに、イギリス清教には今天草式の皆もいるのですよ!?
  知られる? 知られてしまうのですか? 私を慕い集い、今尚思ってくれている建宮達にも? いけない。それはいけません!
  しかも土御門には学園都市に妹君がいた筈。もし何かの手違いであの子にまで伝わっ、た、ら――!)」
バギン。
「おぅ? ねぇねぇカミやんと素敵なおねーさん、今の何か音せーへんかった?」
と、余所見をしていた青髪ピアスがテーブルの二人を見る。
と。
そこには誰もいなかった。
座っていた筈の二人は、今店内を入り口目掛け片や疾走、片や跳躍していた。
「(神裂!)」
「(わかっています!)」
一瞬のアイコンタクト。
同時に狭い入り口を抜け、土御門の前に二人して立つ――と言うか降り立つ。
目の前の標的、土御門 元春は呑気に顔面中に邪悪な笑みをへばりつかせてひょいと右手を上げ、
「ぃよーーーーーーうカミやんそしてねーちぃぃぃぃぃぃん。日曜の真昼間っからこんな所でお暑」
いにゃー、と言う寸前に。
「「死ねッ!!」」
死ねッ!? と言って道路の反対側の店に錐揉み回転で吹っ飛んで行った。
どんがらがっしゃーん! とどことなく古風な破砕音で命をすり減らす土御門。
上条と神裂は、振り抜いたままの格好の右拳と日本刀の鞘から何故か煙をしゅうしゅう吹き上げながら肩で息をしていた。
「逃げるぞ神裂!」
「はい!」
言うが早いか、二人の男女は周囲が目を見張るスピードで現場を離脱した。
「……土御門ー?」
取り残された青髪ピアスは、もはや風前の灯な悪友らしき肉塊に離れた所から声をかけていた。
108名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:14:17 ID:6fRp1M8h
「はっ、はあ、はあっ、ぜっ、ふぃいいーーーーーー……」
短く荒い息の後、深い深い息を吐き出した。
全力疾走だった。
しかし神裂は上条の様にへたり込みはせず、その場に立って浅く何度か呼吸をした後、一度の深呼吸で元の調子に戻った。
「さ、流石だな神裂……すげー体力」
「え? あ、はぁ、まあ」
曖昧な言葉の後に、体力勝負な仕事なので、と付け足して神裂は笑った。
「さて、と」
見れば、学園都市の正門はもうすぐそこだった。
夏休み最終日、魔術師・闇咲 逢魔の時とは違い、魔術―科学間の使いとしてここにいる神裂である、出入りにあたって問題は特に無い。
「……その、今日は……ありがとうございました。色々と」
不意に神裂がぺこんと頭を下げる。
上条は面食らって両手で意思表示する。
「は? いやいやいや、元はと言えば俺が助けてもらった訳だしこっちこそ色々とありがとな」
いえいえ、いやいや、いえいえ、いやいやと、古式ゆかしい日本人ライクな遣り取りをしばらく続けていた。
「……何か。お礼をしなければいけませんね」
いえいやいえいやのやりとりも終わり、しばしぼうっとしていると、神裂がぽつりと言った。
「お礼ィ?」
上条が思い切り怪訝そうに返した。
「む……なんですかその顔は」
「いや……まさか人助けして礼が返って来るなんて思ってもいなかったから……」
「……貴方はどれだけ……」
神裂が上条の背後に悲惨な記憶を垣間見ていると、上条は頭をガシガシと掻いてうがーと小さく唸った。
「礼なんていらねえよやっぱり! そもそも貸し借りは今日だけでプラマイ0だし、道案内ぐらいで礼なんて貰えねーよ」
さも当然の様に、上条は言う。
いや。
当然の様に、では無い。
当然なのだろう。
上条 当麻と言う少年は見返りの無い善意を当然の様に揮える。
にわかには信じ難い。
しかし、上条 当麻はそう言う人間なのだ。
神裂の目の前で、上条はくるりと背を向け、ほら行くぞ、と言って歩き出した。
「ぁ――」
手を伸ばしかけ、こまねく。
口を開きかけて、言い淀む。
色々と、引っかかりはするけれど、
「――はい」
今は、微笑んで少年の背中に頼る事にした。
109名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:15:15 ID:6fRp1M8h
「うおーっ、疲れたー!」
上条が自宅である男子寮に辿り着いたのは陽も落ちかけた頃だった。
バスなどの交通機関を利用する金も無いが、特に急ぐ用事も無いので適当に歩いて帰って来たらこの時間になった。
やれやれと、首を回すとグギリゴギリといい感じにやばい音が聞こえてきた。今週は珍しく課題も無いしさっさと寝るに限る。
狭っ苦しいエレベーターに乗り込み、もそーと自室のある階まで上がる。
チーンと気の抜ける音と同時に扉が開く。
上条もうだっしゃるべふちゃーとよくわからないダレたテンションで通路に出る。
覇気の無い足取りで歩き、今頃どこで何をしているのかわからない無茶しやがった隣人の部屋の前を通り抜ける。
やっと。
やっと自分の部屋まで帰ってこれた。
過度の疲労感と適度な充足感に満たされながら、上条はスポーツの後の様な良い表情で扉を開け――

――扉を開け、血涙を流しながらGENKAIまでその口を開いた朝昼二食断食系銀髪シスターの姿を目にした。

「………………………………………………………………、あ。インデッ」
赤く湿った音が小さく響いて、扉が閉まった。
110名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:17:18 ID:6fRp1M8h
勝った! 第三部完!
まあ投下は多分四回目なんだけど。

そんなワケでおしまいです。オチが弱いと思うんです。
今後も適当に思いついたネタやらSSやらを投下して行きたいと思ってます。
ではご意見ご感想誹謗中傷待ってまーす。
111名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 04:27:23 ID:rEcdkb+k
ああ糞、嫉妬するくらいに面白いじゃないかこの、GJ

オチが弱いなんてとんでもない、ある意味この世で一番恐ろしい光景でござい
112名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 09:15:47 ID:q86/qTg9
<ああっ、>>111が食われた!!>
113名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 12:51:05 ID:hxH+hROl
GJ!!
けど……凄いホラーです。
怖いです。
何処のカニバルモンスターが潜んでやがりますか上嬢さんのお家には。
114名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 13:47:34 ID:2ziKRzyP
>>110
<おおっと カーニバル!>

……しかし、恐ろしいモンが世界にはいるもんだね、うん。
115名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 14:48:19 ID:Yuh5pYgA
>>110
面白かったよGJ!!!
オチがすごいw
116名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 14:57:56 ID:UDEMTeQl
>110
GJ!
見られたーって上条さんとねーちんの思考が同じ流れで笑えた。
インデックスで落とすのもウケたけど、ねーちんの落ちが無いのがちょっと残念だったかなあ。
117103:2007/04/05(木) 00:16:54 ID:chyBtPs5
とりあえずまだ途中なんだが上げるだけ上げてみる

http://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu39.html

これの続きって形でよろしくだぜー
118103:2007/04/05(木) 00:20:01 ID:chyBtPs5
「…で。何だってこんな状況になっちゃってくれてるんでしょうか?」

――ぴちゃちゅぷ、ず、ずずっ

夜も更けたころ、上条当麻は相も変わらず公園に居た。

――ちゅぱ、くちゅり、ちゅぶ

もちろん月詠小萌も一緒に、ただし先ほどまでのベンチでは無く歩行路から大きく外れた茂みの中に。
「ん…ちゅ、じゅる…ぷは。それは、その、上条ちゃんがこんな元気だからいけないのですよー」
上条の正面、更に言うならその下半身にヒザ立ちで寄り添う小萌がその顔を暗闇でも分かるほど赤く染めて答える。
「俺が悪いの!? って言うかこんな事されてたら誰だってこうなるに決まってるじゃないかーっ!?」
小萌の手には上条のこれでもかと膨れ上がった分身、それと小萌の唇を繋ぐ銀に妖しく光る唾液の糸が口淫の名残を示している。
またこうして口を離している間も小萌は休むことなく、その小さな手で上条のそれをしごき続けているのだ。
それだけでどうにかなりそうなほど気持ちがいい、これで勃たないのは失格だろう、男として間違いなく。

まて、まてまてまて。
問題は何故にいきなりこんな展開になっているのかという事じゃないか。
そして上条は思い返してみる、この状況に至るまでの経緯を。


小萌の泣き声が消えるまでにそれほどの時間はかからなかった。
しかし彼女が落ち着いたはいいものの体を離すタイミングを計り損ねた上条は正直かなり困っていた。
悲しいかな彼は健康な男子高校生、好きな人が零距離に居ればそりゃ漂ってくる良い匂いとか暖かい身体とか
自らの胸板で感じるささやかな、しかし確実に感じる柔らかなふくらみとかが気になって気になって仕方がなくなってしまったのである。
そんな彼の心中を知ってか知らずか小萌はまだ赤く腫れた目を恥ずかしそうに伏せて、甘えるようにその身を上条に寄せる。
「えへへ…上条ちゃんにはかっこ悪いところばかり見せちゃってますね…」
その上でそんな台詞を言われた日には上条当麻のただでも揺らぎつつあるシリアスモードなんて紙屑同然に塵と散るに決まっている。
もうそうなれば『お互いに告白したんだからもう恋人同士なんだよなぁ、俺たち』とか
『恋人同士ならやっぱ色々するんだよな、うん、やるべきだ、やらねばならん』とか
『例えば<幻想殺し>とか、他にも<幻想殺し>したり、あまつさえ<幻想殺し>なんて事もーっ!?』とか若さに任せて妄想が進むのも無理は無い。
そして妄想が進めば、自然と身体にも現れるのが男というものである。
「か…上条ちゃん?」
二人の距離は零、当然上条の変化はダイレクトに小萌へと伝わる。
『それ』を感じて小萌は困ったような、恥ずかしそうな表情を浮かべた。
「あー…いや、その、これは不可抗力といいますかですね?」
あれほど守るだの何だの言っておいてこれはどうよ?と、今更ながら我に返った上条は弁解を試みるがどうも小萌は怒ったり呆れたりしている訳では無い様である。
「も、もぅ。しょうがないですねー、上条ちゃんは」
というかむしろ、頬を染めてどこか嬉しそうな表情さえ浮かべている。
「いいんですよ、無理しなくて。お姉さんがリードしてあげますからねー」
………
……

回想終了。
119103:2007/04/05(木) 00:21:46 ID:chyBtPs5
(って先に原因作ったの俺じゃねーか!!そこに小萌先生の世話焼きスキルが全開で飛び込んできてこんな嬉しい状況にっ!?)
何と言うか確かに物凄く嬉しい状況ではあるのだが、告白の直後に欲情するのは人間的に酷く問題がある気がするのだがどうか。
うがあああああああと頭を抱えて上条が人としてのあり方にこれまでにない疑問を抱いていると小萌が心配そうに見上げてくる。
「上条ちゃん…ひょっとして気持ち良くないですか? せ、先生は頑張りますよー」
上条としては今の手で擦られてるだけでも十分すぎるくらいの快感なのだが小萌は焦った様にその唇を彼の陰茎に寄せる。
ちゅぷ
「うあっ!」
小さな舌がカリの裏をほじくる様に刺激してくる。
ひときわ敏感な部分に触れられ思わず声を漏らすと安心したように小萌は微笑んだ。
「えへ…もっともっと気持ちよくなってくださいね」
ぴちゅ、じゅっ、ちゅる、ちゅ
カリを一周する様になぞったり、亀頭に軽くキスをするように口付けたり、不意に鈴口を吸ったり、裏筋に舌を伝わせたり、時には陰嚢まで舐めあげたり。
「くぁ…あぐ、やば…」
何かもう先ほどまでの悩みが全て吹き飛んでしまうような快感だった。
それほど小萌の奉仕は巧みなのだ。
更に上条の反応を見て、即座にどこが彼の急所なのか的確に見つけ出すのは彼女の教師として培った観察眼か彼への愛情の為す力か。
ちゅぶ、くちくちゅ、ちゅう、じゅる
「はっ、は、うぐ…」
「んむ…ふちゅ、ぁ…何時でも、出してくれていいんですよー?」
何だろう、そう言われると何故か意地でもギリギリまで耐えてやろうと思ってしまうのは青少年特有の無意味に旺盛な反抗心か、
すぐに出すのもあれだという男の見栄か、単にこの愛撫をもっと長く続けさせたいだけなのか。
兎にも角にも、上条が心中で意味不明な決意を固める一方で小萌は困ったように、悲しそうに顔を伏せる。
「ご、ごめんなさい…私が下手だからいつまで経ってもイケないんですよね。もっと…頑張りますから」
「え? あ、いやこれは違くてですね?っていうか十分すぎるくらいテクニシャンで上条さんは今にもイキそ――――っ!?」
上条は自分のやせ我慢が小萌を落ち込ませる流れになった事に慌て弁解するが突然、快感に頭が真っ白に塗りたくられた。
「ん…くぷ、んむぅ…」
小萌が上条のそれを口に含んだのだ。
ぬるりとした生暖かくて柔らかい感触が亀頭を包む。
「う、わ…!」
一瞬遅れて無意識の声が漏れる。
その間にも心地よい感触は亀頭から根元に向かって徐々に広がっていく。
「ふ…ぅ…んぅ」
小萌の体躯は小さい、もちろんその口も例外でなく上条のそれを含むにはあまりに小さすぎる。
当然無理に入れれば限界近くまで口腔は広げられ、喉元に迫る異物感に小萌は小さくえづく。
「んー…んぐ」
それでも小萌はより深くへと上条の、愛する人の分身を自ら導く。
そんな自分を満足させようとする必死で献身的な愛撫に、上条の脳髄は融解寸前に陥っていた。
苦しい筈のそんな状況にも関わらず、小萌は気持ちよさそうにしている上条を見て心から嬉しそうに優しい笑みを浮かべ、そしてまたすぐに口淫を再開する。
小さな舌が上条のそれの裏側に密着した状態で這い回る。
また唇で締め付けるように柔らかな圧迫を加え、かと思えばきれいに揃った歯が上条自身を甘噛みする。
その上条と言えばもう足腰がまともに立たず、木に完全に背を預けていた。
「あ…う、もう駄目っぽいかも…」
それを聞いて小萌はより一層愛撫に熱を込める。
陰嚢を片手で優しく揉みしだき、もう片方の手は上条の腰に回して逃がすまいと強く引き付ける。
上条の方も逃げるどころか無意識に腰を突き出して小萌の喉をその先端に感じている。
限界まで上条を口に飲みこんで、そしてとどめとばかりに小萌は強く上条を吸い込んだ。

白く、はじける。

120103:2007/04/05(木) 00:22:19 ID:chyBtPs5
「くあっ…!!」
「んーーっ!!」

どくっどくっどくっどくっ

あり得ない量を自分が出しているのを上条はその身で感じる。
「ん、んぐ…ん、んぶっ!」
喉奥に直接その白い塊が直撃した小萌はそれでも吐き出すことなく、全てを飲み込もうと両手で上条にしがみ付いて必死に喉を動かす。
だが彼女の小さな口腔ではその大量の精液を処理しきれる筈も無く唇の隙間から白い液体があふれ出す。
「う…く、はぁ…」
ようやく全てを出し切った上条は、すぐさましゃがみ込み小萌の肩を掴む。
そこでやっと、小萌の口から上条のそれが離れひんやりとした外気に晒された。
「せ、先生!別に無理して飲まなくてもいいって!!」
「ん、んー!」
いやいやと、まるで子供のように首を振る。
というか外見が言うまでも無いのでまんま子供である。
だが、口元に光るそれは余りに不似合いに淫靡で上条は思わず息を呑む。
(考えると俺すごい事させてたんだよな…)
今更ながら、赤面。
「はぁ…ふ」
ようやく全てを嚥下し終えたのか熱の篭った大きな吐息が小萌から漏れた。
だが何やら様子がおかしい。
「こ、小萌先生?」
上条が声をかけてみるが返事は無い。
小萌は目尻を垂らせとろんと視線を宙に泳がせて、指に付いた白濁液を丁寧に舌で舐め取っている。
…やばい、エロい。
未だ熱の冷めやらぬ上条の頭はただその言葉だけを紡ぎ出し、視線は目の前の小萌に釘付けになる。
小さな身体、桃色で今は僅かに乱れた短めの髪、いつもよりその髪の色に近づくように紅潮した肌、街灯の光を受けて妖艶に光る口元、小さな舌で唾液まみれになった指先。
上条の知る普段の教壇に立つ彼女とのあまりのギャップに、脳味噌が沸騰したかのように思考がかき乱される。
あぁ…エロくて、可愛くて、綺麗だな…。
とろけた脳でそう思って、望むままに身体は動いていた。
121103:2007/04/05(木) 00:24:21 ID:chyBtPs5
とりあえずここまでで

ええい、エロを書くのはすんごい楽しいんだが難しいぜ今畜生!
続きは仕上がり次第うpしてみるよー
122名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 00:40:57 ID:EzNx/n4V
>>121
GJ!!!
歳上なのに何この犯罪っぽさwww
123名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 06:47:02 ID:qGU748wf
>>121
 G J !
ロリ教師と生徒の禁断の愛ktkr!
124名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 07:49:29 ID:NKwc1HCA
>>121
Good Job!!
小萌せんせいエロいよ小萌せんせい (;´Д`)ハァハァ
125名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 11:50:05 ID:qJpp1fcW
>>121
G☆Jっす!!!小萌萌え萌え

>>122
だなw 歳上なのになんか犯罪っぽいw
126名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 01:37:54 ID:QwH3aAu7
見つかったら間違いなく上条がタイーホだなwww
127名無しさん:2007/04/06(金) 09:21:18 ID:+GZ5WNId
上条×吹寄が少ない事に気がついた・・・・・・・

>>126
ポルノ法違反になるのかな?
128名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 10:15:12 ID:IffeMX1q
>>127
いや、不幸な誤認逮捕かとw
129名無しさん:2007/04/06(金) 16:31:28 ID:+GZ5WNId
>>127
誤認逮捕より美琴に発見される可能性が・・・・・・
130名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 17:06:52 ID:SZEncoXs
>>129
そしてなぜかミサカにみつかって打ち止めに情報が流れるのですなwww
131名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 18:25:33 ID:8fIMt/AV
>>130
そして
 一 方 さ ん 参 上 !
と?
132名無しさん:2007/04/06(金) 20:29:55 ID:+GZ5WNId
>>131
一方通行は知ったとしてもこないと思う・・・・

姫神や吹寄や青髪ピアスや土御門でも話が進みそうだな・・・・・・
133名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 20:46:49 ID:8t0LMiQ5
その頃一方さんは打ち止めに弄られてるよ
134103:2007/04/06(金) 21:39:37 ID:XqTA/4ZH
やっべ、休みだから今日仕上げちまおうと思ったら昼寝とかしてるうちに一日殆ど潰れちまったい

何か乱入で話が盛り上がってるな…生憎そんなカオスで話書けるほど文章力ねーぞゴルァ!!
ところで小萌先生が初めてなのかそうでないのかで物凄く悩んでるんだが、これって答え絶対出ないんじゃね?
135名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 21:45:47 ID:aS55azyt
>>134
小萌先生の初めてを上条ちゃんにあげますよ、でもいいし、経験豊富な大人を装わせてもいいんじゃないかな?
まぁ、何が言いたいかと言うと、103の好みでいいんじゃないかと
136名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 23:55:48 ID:XvZMj8nj
朝チュンとかそういうシチュを脳内で考えると何故か上条の隣には吹寄さんがいるんだが。
137名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 23:57:08 ID:fFpJq7g0
上条さんが何か言うと照れ隠しでヘッドバットするわけだな。納得
138名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 00:07:56 ID:b70rPP/d
>>137
根性で角度をずらせば向こうからキスしてくることになるな
139名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 00:22:23 ID:yAqLuE/Y
>>136-137
昔どこかのスレで見たことがありましたがSSの構成の際どうやってHまでこぎつけるかの話を完全にぶった切って最初から恋人設定でHシーンを書く、というものがありましたがその手法なら比較的手軽に作れるかも知れませんね。
この少女とそういう関係になってから結構な時間が経っているような気がする、とか真っ最中な出だしから始まるとか。
お二方が言ってたような吹寄さんとの朝チュンシーンから物語が始まる、とかもアリですかね。
140名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 00:41:17 ID:yAqLuE/Y
>>138
しかしそれだと二人とも唇を切る危険性を伴うことになりますね。
上条さんならガチでそういうことになりかねませんが。
上条さんの胸板に押し付けられいやらしくひしゃげる胸、とか腕の中に収まりスウスウと小さな息をたてながらいつもとは違ったどこかあどけない寝顔が見られたり、本当吹寄さんとかねーちんは妄想が広がりますね。
141名無しさん:2007/04/07(土) 14:12:25 ID:eHNLWWGK
>>140
妄想が広がっても上条×吹寄が少ないのはキャラ設定がハッキリしてない
からなのかなぁ?
142名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 17:00:14 ID:Avc5zGWo
キャラ設定がはっきりしてないってことは好きにいじり倒せるってこt(ryカ、カンザキサンコレチガウゴカイデギャー
143名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 17:34:03 ID:vHBgeY6t
>>142
「口は災いの元」
144名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 20:57:45 ID:7LI2zx7f
上条さんの周りの女の子はみんな強いね。
こういうときはオルソラに…
145名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 22:34:42 ID:IxB4XfYD
一方さん受けを静かに待つ
146名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 23:04:04 ID:5bcrvW19
一方さんは性別が浪漫……なぁ、そうだろう、兄弟?

後、当麻と吹寄がどんな関係になるかとか容易に想像出来る俺は異端者ですかよ?
見える、見えるぞ!メイド服を着せられて赤面を俯かせる吹寄と殴られる当麻が!
147名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 23:25:01 ID:0P8nB3sb
どなたか、前スレのログをみせてもらえませんでしょか。
148名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 23:39:44 ID:pku4wFq9
ttp://sslibrary.lolipink.jp/log/toarumajutu03.html

自分の優しさに感動
そして検索ぐらいしやがれ>>147
149579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/07(土) 23:49:52 ID:tMN4JnKD
おいちゃんですよー。
この際だからミサカ完結までこれ一本で行くのよー。
150『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/07(土) 23:51:10 ID:tMN4JnKD
 土御門舞夏は、ちょうどこの学生寮に入ってこようとするところだった。
「おー、どうしたー、あわてて」
 のんびりしたいつもの口調で、舞夏がインデックスに話しかける。しかし、インデックス
はその声にも引きつった表情を変えることなくメイド少女を捕まえると、
「まいかっ! その服、貸していますぐ! すぐ! はやくっ!」
 と叫んで、舞夏の襟元に手を伸ばす。
「こらっ、いきなり脱がしにかかるなーっ、早まるなシスター、落ち着いてワケを言えー」
 悲鳴も間延びしているのが何とも言えないが、ともかくもインデックスは手を止めて『ワ
ケ』をまくし立てだした。
 理解に苦しむ――というか、前後も内容も支離滅裂で理解不能なのだが、
「つまりは上条当麻の気を引くのにメイド服が着たいのかー?」
 と言う結論に達した。ここまで約30分。ぶんぶんと頷く純白のシスターがさらに早口で
まくし立てだしたが、それを右手で制する。それでも話をとぎれさせるまで、さらに10分
を要した。
「しかしー、この服は制服だから貸せないなー、でも」
「でもっ?」
 インデックスがメイド候補生に詰め寄る。
「アホ兄貴がメイド服をたくさん隠してるからー、どうも義妹に着せようとアホなことを考え
てそうなワケだがー、全部新品だからそれを着たらいいぞー」
 本人の意志を考慮されることなくつまびらかにされるシスコン軍曹の趣味だったが、こ
の際インデックスには土御門元春の異常性向などはどうでも良い話である。
「じゃあ、はやくそれを出して欲しいかもっ」
「おー、アホ兄貴はまたどっか出かけてるからなー、掃除に来たから鍵なら持ってるぞ、
行くかー。留守の方が都合も良いしなー」
 その言葉を聞くと、インデックスは舞夏の手を取って駆け出す。清掃ロボの上に正座して
いた舞夏だったが、いきなり引っ張られて慌てて飛び降りると、半ば蹴躓きながら純白の
シスターに引きずられていった。

151『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/07(土) 23:51:49 ID:tMN4JnKD
                     −*-

「あ、あの子っ…」
 さんざん駆け回って、それでもあきらめきれずに御坂美琴が交差点を曲がると、いつか
見た純白の修道服の少女が家政学校の制服――要するにメイド服を着た少女を引っ張っ
てとある学生寮に駆け込んでいくところだった。
「ひょっとして、あそこ…っ!」
 学生寮に駆け込む。集合ポストが目に入った。
 駆け寄って、頭の中を支配するたったひとつの名前を探す。
 そのとき、廊下の奥から男子学生らしい複数の声がした。さすがにこの格好でポストを凝
視しているのは怪しすぎる。慌てて学生寮を飛び出た。
 入り口で作業服を着た一団とすれ違ったが、美琴はそれには気が付かなかった。
 学生寮から少し離れて、声の主が出て行くのを見守る。
 しかし、その一団はそのまま学生寮の入り口の前でなにやら話し込み始めた。
(なっ、何してんのよーっ、出かけるんならさっさと行きなさいよっ)
 焦りとイライラが募る。どれくらい過ぎたろうか、男子学生の一団が移動を始める。十分に
距離を取ったのを見てから、再び学生寮に入った。
 もう一度ポストの名前を一から見直す。
「あった…!」
 7階。
 上条当麻の名前を発見する。エレベーターを見やった。

『調整中 階段をご利用下さい』

 エレベーターの前に掛けられた札が風に揺れる。
「な、何よこれっ」
 思わず半泣きになる。慌てて周りを見回して、階段を見つけると息を深く吸い込んで駆け
上がり始めた。こんなことで負けてなるモノか。御坂美琴の決意は固い。

                     −*-
152『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/07(土) 23:52:39 ID:tMN4JnKD
 土御門舞夏の出してきた衣装を着込むと、インデックスは息も荒く上条の部屋のドアを開
け放った。
 部屋の奥では、上条がなにやらポーっとした表情で、御坂妹にお茶を注がれている。
「とうまっ! じゃなくてご、ご主人さま、わ、わ、私がちゃんとまわりのことするからっ」
 その声に振り向いた上条が、インデックスの姿を見て固まった。
 インデックスは上条の元に近づくと、紅潮した顔で、その目をそらして――目を合わせられ
ないのだ――上条に話しかける。
「に、似合わない? やっぱりダメ…かな」
 本場物の銀髪碧眼の白人少女が羞恥に顔を染めながら、やや装飾過剰気味にも見える
ゴスロリ風味のエプロンドレスを纏って、胸の前で恥ずかしげに手を合わせる。
 その、まるで名人作のアンティークドールのような姿は、けして少女趣味ではない上条の
心臓さえも跳ね上がらせた。
「……に、似合ってる…」
「ほんと…っ?!」
 気が付くと、思わず上条に抱きついていた。上条が赤くなっていた顔をさらに赤くする。
「目いっぱいサービスしてあげるからっ」

 インデックスに抱きつかれて赤面する上条に、御坂妹が不機嫌そうな表情を顕わにする。
抱きつかれたままの上条の腕を取ると、インデックスを無視して話しかけた。
「ご主人様、疲れがたまって体が硬くなっているのでマッサージをして差し上げますと言って
いたのを、善は急げと申しますから今からいたしましょう、とミサカは次のご奉仕を提案しま
す」
 虚を突かれたか、上条の口から思わず出たのはそれに対する肯定だった。
「あ、ああ、頼もうかな」
「なっ…」
 反射的に上条に噛み付こうとして体が止まる。ここで噛み付いたりして、御坂妹に点差を
付けられては意味がない。
 面白くないが、上条がベッドにうつ伏せになるのを見守った。そこに御坂妹が跨る。上条の
尻の辺りに、少女のお尻とか太腿とかの感触が伝わる。
「ちょ、御坂妹さん?」
 上条が真っ赤になって振り向こうとしたが、御坂妹の手が上条の背中を押し始めたことで
妨げられた。
 どこで覚えたのだろうか、御坂妹のマッサージは上手すぎる。
 ほぐれて気持ちいいのを通り過ぎて、揉まれたところからふにゃふにゃに力が抜けて体が
動かない。しかし、気分は極楽である。インデックスの刺すような視線も気にならなかったと
いうか、気づかなかった。
「汗をかかれていますね、あと失礼を承知で言いますが少し汚れているようです、これが終
わったらお背中でも流しましょう、とミサカは新たな提案をします」
「あ? ああ、昨日はシャワーだけで適当に済ませちゃったからな…って…ちょっと今すごい
事言わなかった?!」
153『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/07(土) 23:53:16 ID:tMN4JnKD
 御坂妹の台詞に、インデックスがバスルームに駆け込む。お風呂の掃除は上条が寝る前に
済ましてしまっているから、湯を張るだけだ。インデックスの覚えた数少ない機械操作――給
湯ユニットのスイッチを入れる。
「と、とうまっ! せ、背中は私が流してあげるからっ!」
「ちょ、ちょ、ちょっとまて二人ともっ! そういう内容で張り合うのはっ…」
 反論しようとした上条の肩を御坂妹がほぐす。その感触に、声が出なくなった。
「今日は当麻さん、いえご主人さまのお世話を全てすると決めてやってきました、あなたに
邪魔はさせません、あなたのおせっかいは要りませんとミサカはきっぱり答えます」
 二人の少女のにらみ合いが続く。
 どれくらい経ったのだろうか、給湯ユニットが風呂に湯の溜まったことを知らせるブザーが
鳴った。その音に、にらみ合いの均衡を破ったのはインデックスである。

「あ、あなたはさっきのマッサージで思う存分とうまに触りまくったんだからっ! そうそうとう
まを好きにさせたりしないのっ」
 顔を真っ赤に染めたインデックスが御坂妹に人差し指を突きつける。
 その気迫に、うっ、と御坂妹が尻ごんだ隙を見て、マッサージで体の力の抜けきった上条を
バスルームに引きずり込んだ。火事場のなんたら、というアレであろうか、インデックスの一
瞬の早業に御坂妹も手が出ない。
「お、おいインデックス…」
「と、とうまはおとなしく面倒を見られたらいいのっ! 私じゃ嫌だなんて言わせないんだから
っ!」
 体がほぐれたと言うより、すっかり力が抜けて軟体動物状態の上条がなにか訴えようとし
たが、もはや上条の意思よりも、頭に血が上って『女の意地』がインデックスの体を突き動か
している。
 反論を封じ込めて、まずは無理やりにTシャツを剥ぎ取った。
 続けてGパンに手を掛ける。
 一瞬手が止まるが、顔を耳まで赤く染めたインデックスは下を向いてううう、と唸ると、その
デニム生地の着衣も上条の下半身から抜き取った。
「――――っ、ちょっ……」
 インデックスと同じように顔を赤く染めていた上条だったが、もはや声も出ない。
 突き抜けてしまって笑っているのかあるいは泣いているのか、表情も判別しがたい状態だ。
 銀髪のゴスロリメイド少女が上条のトランクスに手を伸ばした。
(いやーっ、駄目ええっ、インデックスさんそこはカミジョーさんの男の尊厳最後の砦っ)
 上条の心の悲鳴が聞こえたのか否か、インデックスの手が止まる。
 そのまま泣き笑い、といった表情の上条を真っ赤に染まった顔のまま見つめて、
「ふ、服着たままだと濡れちゃって大変だし――」
 憮然とした表情になってみたり、上目遣いに上条を見つめてみたり、逆に目を逸らしたり顔
を両手で覆ったりした後、それまで以上に赤く、沸騰しそうなほど顔を染めると、
154『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/07(土) 23:53:53 ID:tMN4JnKD

 おもむろにエプロンドレスを脱ぎ捨てる。
「と、と、とうまは、わ、私の、は、裸、知ってるんだし――」
 純白のショーツにガーターベルト、カチューシャのみという実にマニアックな姿の裸体を上条
に晒す。はじめからブラは付けていなかったようで、微妙に胸を隠すように腕を寄せたが、胸
元まで紅潮させたその恥じらいの表情と、かすかながら乳房であることを主張する真っ白なふ
たつの膨らみに、腕を寄せてもまったく隠れていないその先端の淡いピンクの蕾が、上条の
目に、彼の本能の部分を呼び覚まそうと襲い掛かった。

(そんないきなりインデックスさんっ! あううっ、カミジョー2号っ、勃つな、勃つな勃つな勃つ
んじゃないーっ、ジョーっ!!)
 上条の理性が人知れぬ戦いに挑もうとするその間にも、インデックスが肌を摺り寄せながら
再びトランクスに手を掛ける。
「ちゃ、ちゃんと私がとうまを、じゃなくって、ご主人さまを隅々まできれいにしてあげるから…
…」
 少女の暑い息が顔をかかる。ぎりぎりまで跨って擦り寄ってきたために、その胸のふたつの
膨らみが上条の胸板を押した。
 その感触に、上条の理性はその本能の前に、実に、実にあっけなく敗れ去る。
 要するに、そうなるべきところが大きくなった。
 そして、その上には、運悪く――かどうかはこの際言及しないが、ショーツに包まれたイン
デックスの下腹部が当たっていて――
「きゃうんっ」
 銀髪を揺らして、少女が腰を跳ねさせた。
155579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/07(土) 23:56:12 ID:tMN4JnKD
はい、今回はここまでー。
一応終わりまでプロットは出来てるのでちゃんと推敲してから投下する予定。
と、言いつつまともに推敲できてないんやけど。
156名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 00:07:48 ID:Pq+KDkFB
579氏
これは……ゴクリ
あえて言わせてもらおう……早く続きを!!
生殺しだーーー
157名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 00:32:19 ID:6DwipdAg
>>579
これは続きを期待せざるをえませんね。
しかし、ヒロインがいまいち分からなくなってきましたな。
禁書のメイド服は恐ろしく趣味の一品ですねえ。
次は妹の追い上げが来るか?
158名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 00:48:28 ID:lAwP8HZi
カミジョー2号GJ!!

>>146
ヒント どっちでも一方さんは一方さん
159名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 01:30:58 ID:6DwipdAg
普段はそっけないように見えて下駄箱にさりげなく弁当箱を入れたり日の暮れた帰り道誰もいないのを確認して腕を絡めてきて微かに頬が赤らんでいるのが横顔から見えたりとか、吹寄さんは付き合いだしたら凄い純愛になりそうな気がするんですよ。
よく考えるとエロゲーとかで見られる主人公の部屋でのHが書ける状況が作りにくいのが禁書の特徴ですよね。
160名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 01:39:39 ID:C5jUVDtv
>>155
生殺しGJ裸で正座してわっふるしてる
わっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふるわっふる
161名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 11:23:48 ID:NCZ1BF9B
>>579
GJ過ぎる!!!!
いや〜最高ッスよ! カミジョー2号ワロタw
禁書はあまり好きじゃないんだけど、>>579氏の禁書に不覚にも萌えたw
禁書かわいいよ禁書。
続き楽しみに待ってます!
162名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 17:32:48 ID:hAgCoXhM
>>579

GJ!
というか、カミジョー2号www
この後はパワープレイでいくのですかね、力の2号だけに。
本編では常に影薄気味の禁書かわいいよ禁書。
しかし生殺しにもほどがあるので早めに続きを……かゆい……うま……

>>159

吹寄さんは確かに付き合い出したら凄い世話焼き女房な感じはあるな。
あと、ねーやんは割と無茶なプレイでも恥ずかしがりながらやってくれそうだと思うのは俺だけじゃない筈w
163159:2007/04/08(日) 18:17:36 ID:6DwipdAg
>>162
貴方は私か。
ねーちんはきっと化け物じみた体力を持っているだろうけどいざコトに及んだら上条さんよりもはやくダウンする光景がありありと思い浮かべられるんですよね。気絶する度に激しく貫かれて無理矢理覚醒されて、の繰り返し。
ことセックスにおいては上条さんの持続力は聖人の限界すら容易く超越する、っていうイメージがあるんですよ。セックスの才能っていうとなんかアレですが。
折角なので>>136氏の再臨を祈願します。
164名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:36:09 ID:ADe2NN1n
GJ!


ええぃ!ミサカ妹何をしている早くしないと上条さんの残弾がっ!!
165名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 05:03:35 ID:0sUPWevs
おおーう。感想いっぱい貰えててうれしい。
>>116
事の起こりがインデックスなのでスルーしてた分オチに持ってくれば面白いかな、と思った。ねーちん分が不足してるのは重々承知で以後改良の余地アリ。

んで、その不足したねーちん分を補う?為に適当に書きなぐってみた。
色々とトんでるけどまあ目をつぶってください。
166名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 05:04:11 ID:0sUPWevs
「チクショオオオオ! 喰らえ怪しい魔術師! 新必殺音速幻想殺し!」
「さあ来い能力者アア! 俺は実は一回殴られただけで気絶するぞオオ!」
ザン、と。およそ打撃音とは思えない音と共に、上条 当麻の右の拳が痩せぎすの男のこけた頬を薙いだ。
「グアアアア! こ、この『不死なる屍(ザ・フジミ)』と呼ばれる元イギリス清教の俺がこんな小僧に……バ、バカなアアアアアア」
ドドドドド、と断続的な轟音。男は秋の砂浜をぼろくずの様に転がって行く。
「『不死なる屍』がやられたようだな……」
「フフフ……奴は元イギリス清教の中でも最弱……」
「科学サイドの人間ごときに負けるとは魔術師の面汚しよ……」
「くらええええ!」
ズサ、と。およそ打撃中略上条の拳が三人の魔術師を次々と薙ぎ倒して行く。
「「「グアアアアアアア」」」
「やった……ついに魔術師達を倒したぞ……これで神裂の助けに行ける! 神裂ー!」
「呼びましたか? 上条 当麻」
「うわあすぐ後ろにいたァ!? って神裂、敵は? ダース単位でいたと思うんですけど!」
「ああ、彼らなら、あちらに」
アチラ? と上条が神裂の視線の先を追うと、そこには山積みになって気絶している魔術師達の姿があった。
「ワー強ーイ」
世界で20人といない聖人の実力を目の当たりに気の抜けた声しか出せない上条だった。
「さて。直に土御門が来ますから、それまでここに留まっ……上条 当麻、後ろ!」
穏やかな声で上条の方へ振り返った神裂の顔が一瞬で強張る。
強い言葉に押し出されるように後ろを見ると同時、上条の足元の砂が爆発した。

――上条の幻想殺しは瞬時に足元をカバー出来るほど便利な能力では無い。

上条は面白いほど勢い良く吹き飛び、沖の方に墜落して行った。
呆気に取られる神裂の視線の向こう、上条の足元を爆破した魔術師が地に這いつくばって笑っていた。
「ッ、この!」
ギンと眼光鋭く、神裂の足場が炸裂する。
爆発的な速度で距離を詰め、鞘に収めたままの七天七刀を地に伏せる魔術師に叩きつける。
「ぎゅ、がッ!?」
押し潰された蛙のような声で苦しみもがき、魔術師はぱたりと動かなくなった。
「っ……!」
そのままばっと海を見る。ちょうど海面でもがいていた上条がとぷんと落ちる沈む所だった。
「か、上条 当麻!」
声と同時、ざぱんと大きな音と波紋が海に広がった。
167名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 05:04:48 ID:0sUPWevs
風が吹いたので上条がごろりと寝返りをうつと、柔らかい感触と「ひぁっ!?」と言う高い声が聞こえた。
「んんー……?」
違和感に顔をしかめてもぞもぞごろごろとしていると、顔にふにふにむにゃひにゃとやわっこい感触が張り付いてくる。
同時に頭上でも「ぁ、ふっ……! そ、そこはっ……だめ……ッ!?」と黄色い声がした。
「んおー? 目覚ましかー? うるさいなあ……」
どこだこの目覚ましめーと腕を伸ばして手をもぞもぞと動かす。
「ひう……ん……ちょっと、ぁ、はぁ……っ? っふ、く……い、ぃ加減に、しなさい!」
「こはっ!?」
ゲン、と側頭部に強い衝撃。
一瞬の浮遊感、そして落下。
「あーうち! ぺっぺっ砂が口に……」
完全に目が覚めた上条が砂を払って立ち上がる。
すると目の前には、
「………………」

海岸沿いのベンチに涙目で左腕で胸を、右手を股に突っ込むようにして隠す神裂 火織さんがいらした。

「……わっつ?」
不思議に思った上条が首を左に右に動かした。
右には何も無かった。
左のベンチにはどっかと座り込んだステイル=マグヌスが一気に五本の煙草を咥えて凄い勢いで吸っていた。
後ろから物音がしたので振り向くと、鬼の形相をした土御門 元春が遠い沖をバタフライで泳いでいた。
「……なんだこのカオス。神裂サーン、そこで固まってないで説明してくださーい」
答えに窮した上条が神裂に助け舟を求めると、神裂の体がビクン! と震えた。
「えぅあっ!? ひゃ、はの、じゃなくてぅ、あの! あなたっ、貴方は! 敵のまじゅちゅしのこうげきゃふっ! ひたかんは……」
もう色々と台無しだった。
「落ち着け神裂」
すると、さっきまで遠い空を見上げて煙草を超吸っていたステイルが声を出した。
「す、ステイル! 私は別にあわてててててなどは」
「落ち着けと言っただろう。上条 当麻」
おうなんだよ、と上条が返す。ステイルは携帯灰皿に吸いきった煙草をぎゅうぎゅうと押し込み、新しい煙草に火を点けながら語る。
「敵の魔術師の最後の一撃を無様にも受けたらしいキミはそのまま海に落ちた。すかさず神裂が助けに飛び込んで引き上げた」
ここまではわかるね? と問いかけて来たのでバカニスンナと返すと、よろしいと言って続ける。
「しかしキミは情けなくも溺れて顔面蒼白の呼吸停止。正直デッドラインだね」
まじで!? と上条が無自覚臨死体験にガクブルしていると、後ろでザッパーンと大波が弾けてついでに土御門が宙を舞った。
「そこでねーちんはあらゆる方法を試したんだにゃーっ!」
土御門!? と上条。土御門は着地。
「心臓マッサージを何度も何度も繰り返したんですたい。けどカミやんは一向に起きなかった。さーてここでカミやんに問・題・デス」
じゃじゃーんと土御門。ステイルはまた三本同時に煙草を吸いだし、神裂はいっそう縮こまる。
「海で溺れた人を助けるには、何をするでしょう、か?」
か。と上条は考え込む。
「心臓マッサージ……それで起きなかったら……姿勢を固定。気道を確保……人口、こ、きゅう……?」
ぼふん! と上条の背後で爆発音がした。
ナニゴト!? と振り向くと、そこには伏せた顔からしゅうしゅうと湯気を出し、身を小さくする神裂がいた。

「ぁの、その、時間がっ、なくて……一刻も早くしなっ、しない、と、危ないじょうきょう、でしたので……止むを得ず……その……私、が……じんこうこきゅうを……」

指をつんつんと合わせながら、伏せた顔を決して上げずに消え入るような声で神裂は言った。
「ぁ、ぐあぅ、ぬあああああああ?」
上条も顔を真っ赤にしどろもどろとする。
その背後にざざんとステイルと土御門が並び立つ。
「しかもちょーど俺らが到着した瞬間にむちゅーっと、にゃー。しかもその後ねーちんってば恥ずかしがりながらも母性全開な微笑で膝枕までしてたぜよ」
「ちなみに応援に駆け付けた建宮斎字他天草式十字凄教の面々も一連の出来事はしっかり目撃している」
「あ、後カミやん。禁書目録が俺についてきてるから。後で話があるって言ってたにゃー」
「じゃあ僕らは先に戻るが、キミはゆっくり冬の海水浴でも満喫してくれ。じゃあ、お大事に」
言いたい事だけ言ったステイルと土御門は、そそくさと海岸を後にした。
その行方を追うと、二人と入れ違いにずらりと人影が現れた。
見覚えのある黒光りヘアーやらおしぼり少女やらこの世のものとは思えない形相の同居人だ。
「…………………………………………………………今日も不幸だなあ」
押し寄せる怒号を前に、上条 当麻はそんなことをつぶやいた。
168名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 05:08:29 ID:0sUPWevs
……今後の課題。改行・レス分けの勉強。冗長すぎる点の改善。良し。

というわけで個人的萌えシチュ。膝枕・無意識下のセクハラ・人工呼吸を適当に詰め込んでみた。
気が向いたら続くかも。今度は御坂を肩車とか吹寄さんとお買い物とか書いてみたいなあ
169名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 07:06:13 ID:UN/BbaWy
イマジンブレイカートウマって感じの冒頭に吹いた
170名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 08:05:35 ID:0gD4j7ds
色々とぶっ飛んでるなぁwww
171名無しさん:2007/04/09(月) 09:56:12 ID:CC7uC0EA
飛んでるねぇw・・・・・・・
  
さて上条×吹寄が投下されるのを
      ゆるりと待つ事にしますか・・・・
172名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 09:58:11 ID:YBY5bDTg
ちょっ爆笑したwww
イイヨーねーちんイイヨー土御門とステイルもいい味出してるしGJ!!
ネセサリウス楽しそうだなー混じりたいぜww
173名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 11:21:11 ID:5UgtZjgz
>>168
冒頭で爆笑 後半でニヤニヤした
無意識下のセクハラは良いね イイ とってもイィィ!
174名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 18:56:08 ID:3d02sjRZ
>>168
やべぇ・・・ねーちんかわいい!!!
175名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 21:00:30 ID:0tsNpIqs
冒頭のどっかで見たが元ネタなんだったっけか
176名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 21:24:51 ID:/gBrVpQh
イマジンマスターカミジョー
177名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 23:19:37 ID:8+5O9jj/
178579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:20:29 ID:w13m4L1C
おいちゃんです。
すまぬ。
>>168(氏としていいのかな?)の、御坂を肩車ってのを見たら妄想がだだ漏れして、
ミサカ終わらすって宣言したのに我慢できなくなった。肩車してないけど。

またも別ネタでの投下お許し頂きたい。
179『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:22:46 ID:w13m4L1C
                     −*-

 いつもの待ち合わせ。
「悪ぃ、待ったか?」
 息を切らせて、少年が御坂美琴に駆け寄る。
 本当は待ってなんかいない、むしろここで待つことがなんだか嬉しくてドキドキして、ちょっ
と早くやってきたのは確かだけど――早く逢いたいけど、もうちょっと待ってもいたい――そ
んな気分を楽しんでいたところだった。
 しかし、この大好きな少年が困った顔をするところが見てみたくて、ちょっと頬を膨らませて、
形だけの不機嫌な表情を作る。
「待ったわよ。ひどいよ、急いで行くって言ってたのにっ」
 その言葉に、とは言えこれもいつものことで、少年も承知の上だ。そんなやりとりを二人で
楽しんでいるのだが、少年はお約束通りに、ちょっと困ったような、でも瞳は優しいままの表
情をして、
「ごめんな美琴、どうしたらご機嫌を直してもらえるかな?」
 と尋ねる。
 少年のそんな様子を見ながら、ちょっとだけ意地悪そうな笑みを浮かべて、すっと顎を上げ
て目を閉じた。
「参ったな…でも、美琴には逆らえないもんな」
 台詞では困った振りをしても、声は困っていない。閉じた瞼越しにも、少年の顔が近づいて
くるのが判る。その少年、上条当麻の指が、美琴の顎を軽く支えた。そして―――

                     −*-
180『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:23:20 ID:w13m4L1C

「だあああああああーーーーーっ」
 顔を真っ赤に染めて、御坂美琴は布団を跳ね上げて体を起こした。
(な、なによ、い、今の夢は…。なんで、あ、あいつが……)
 心臓が激しく鼓動を打つ。気にしてなんかいないはずの少年が夢の中で、自分に、いや、
自分が、自分からその唇を求めて…
 思い出して、さらに赤面する。
 そのままバタリと前に倒れこんで布団に顔を埋めると、何度も激しく息を吸って、吐いた。
顔を上げて時計を見る。午前5時50分――はっきり言って寝不足だし、まだまだ早い時間だが、
起き出したって支障はない。とにかくさっさと顔を洗って――そう思って、ベッドを降りた。
 そこでようやく、同室の少女が目幅の涙を流しつつベッドの上に正座をしていることに気が
付いた。
「な、何してんの黒子?」
 声を掛けられた少女、白井黒子はギギギと擬音の立ちそうな動きで美琴を見ると、
「お、お姉さま…。夜通し素敵な夢をご覧になられていたようですけど――黒子は、黒子は…」
 夢という単語が耳に入り、美琴は再び顔面を沸騰させるとギュバ!と体を反転させ、洗面
台へと逃げ込んだ。白井が何か言葉を続けていたようだったが、蛇口を大きく開けて、水音
で聞こえない振りをする。

 その日の御坂美琴は、何をやっても上手くいかなかった。


181『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:24:00 ID:w13m4L1C
 放課後。上条当麻はなんとなく本屋に足を踏み入れていた。コミック誌の発売日でもないし、
新しいマンガが出ているわけでもない。参考書――は以前買って埃を被っている事実から、
上条が手を伸ばすことはない。本当に、ただなんとなく入ってみただけだ。
 店内は学校帰りの学生たちでごった返している。
 そんな中で、棚に手を伸ばす一人の少女が目に入った。
 御坂美琴。
 どうも、一番上の棚の本を取ろうとして、手が届かないようだ。踏み台は、と見回して、他の
客が使っているのを認める。
 自然に少女の隣に立つと、手を伸ばしていた本を取って手渡した。
「よう御坂。これだろ?」
 虚を突かれたのだろうか、きょとんとした表情で上条の手から本を受け取る。
「あ、ありがと……」
 呆然としたまま、上条と手の中の本とを見比べる。数秒が過ぎて、
「あ、アンタどうしてっ」
 小さく叫び声を上げた。それから、周囲を見回す。
「きゃああああっ、お姉さまあっ」
「あの人、夏休みの方じゃないのっ?」
「やっぱりお姉さまの想い人はっ…」
 黄色い歓声が上がった。上条は気づかなかったのだが、よく見ると店内にいたのはほとん
どが常盤台中学の制服を着た女の子だったのだ。さすがにギョッとする。

 顔を俯けた御坂美琴が、無理やりに上条の手を取った。そのまま、足早に店から出ようとし
て、逆の手の中の本に気が付いて慌ててレジに戻る。カウンターで店員に本を差し出して財
布を出そうとするが、焦りまくって手が言うことを聞いてくれないようだ。
 見ると、本の値段はさっきコンビニで千円札を出したお釣りとよく似た金額で、そのお釣りは
ポケットに突っ込まれたままだ。美琴はどうも急いで店を出たいようだし、と上条はカウンター
に本の代金ちょうどの金額を置いた。
 すると、さらに背後から黄色い歓声。
 その声を受けつつ、店員から本をひったくるように受け取った御坂美琴に手を引かれて店を
出た。少女が耳まで真っ赤に染めていることに気付かなかったのは、それが上条だからとし
か言い様がない。

 店を出ても少女は足を止めず、それから15分、全速で街を走らされた。
182『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:25:14 ID:w13m4L1C
「ぜえ、ぜえ、ぜえ…、なんなんだ一体?」
 息を切らせて上条が尋ねる。
 まったく判っていなさそうな上条の言葉に、一瞬食って掛かるような表情を見せた美琴だっ
たが、少年と目が合うとその目を無理やりに逸らし、頬を赤く染めて、
「あ、ありがと…」
 と店での言葉を再び呟いた。
 散々走り回らされたことについては文句のひとつも言いたい気分だったが、上条としても感
謝の言葉を聞かされて悪い気はしない。
「本のことか? まあ、気にすんなよ。急いでたみたいだったしな」
 意識することなく、笑顔になっていた。
 ちょっとだけ困ったような、それでも何を求めるでもない、優しげな笑顔。

 ドキン。
 急に、今朝の夢のことを思い出す。目の前の笑顔が、夢の中の笑顔に重なった。一瞬だけ
目を向けたら、少年のその瞳から目を離せなくなった。顔がさらに熱くなる。
「後輩の子とかいたから――あ、あの子たち、適当な噂立てるの好きだから」
 何か考えていたわけではない。まるで言い訳のように口から言葉がこぼれる。
「ほ、ほら、アンタも困るでしょ、変な、噂、立てられたら」
 美琴の言葉に、少年はしかし、予想とは違う返事を返した。
「俺は困ったりとかしないけど、むしろ困るのは御坂だろ? 常盤台のエースが平均校の落ち
こぼれと一緒にいたりしたらさ」
 また、ちょっとだけ困ったような顔を見せた。

 寝不足の上に全力疾走をして、酸素不足の頭で。
 御坂美琴の意識は、きっとどこかで飛んでいたのだろう。
 目の前の少年の笑顔が、今朝見た夢とリフレインして。

 思わず叫んでいた。
「そ、そんなことないっ!」
183『夢で会えたら Do_you_love_me?』 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:26:48 ID:w13m4L1C

 突然の叫び声に、上条の困惑の表情がさらに強くなる。が、少女の叫びは止まらない。
「あ、あたしはアンタと噂になったって構わないものっ」
「み、御坂?」
 上条の呼びかけに――違う、そうじゃない、どうしてそんなに他人行儀なの? と少女の意
識が抵抗する。
「美琴」
「へ?」
「みことって呼ぶの」
「御坂さん? どうかしたのか? 大丈夫か?」
「だから、違うのっ! み・こ・と! みことって呼んでくれないと嫌なんだからっ」
 暴走を始めた少女の頭の中では、もはや夢に出てきた少年と、目の前にいる本物の少年の
区別など付いていなかった。
 上条に抱きつく。
「みこと、でしょ?」
 一体何がどうなってこうなったのか、上条には全く理解が出来ない。しかし、このままでいる
わけにも行かない。何とかするためにも、ここは従うのが最善の策かもしれない。
「あ、ああ、そう、そうだったな、美琴」

「ふふっ、ちゃんとそう呼ばなきゃ駄目なんだからねっ」

 こうして極上の笑顔で甘えて見せられると、この少女がとびきりの美少女であると改めて認
識する。でも、このままというわけにも行くまい。なんとかしないと――そう思う上条であったが。
 いつにない姿を見せる御坂美琴に、上条当麻の精神も綱渡りを始めようとしていた。
184579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/09(月) 23:31:59 ID:w13m4L1C
人のネタなのに…>>168氏、インスパイアというと聞こえが良いがパクってごめんなさい。
書きかけがあるのにまた新しいのに手を出してごめんなさい。
今度はミサカをちゃんと出しますんで…

>>168
ねーちん可愛いよねーちん
ねーちん書けるひとって尊敬する。ほんと難しいキャラだと思うんやけど…

ともかくもあれだ、もっかい
ねーちん可愛いよねーちん
185名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 00:19:53 ID:WJUcGt7O
>>579
全裸の俺を萌え殺した罪で死刑。
186名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 00:39:30 ID:G89vJ0yB
>>579
最高。
こみ上げて来る熱き思いを巧く言葉に出来ないが、とにかく御坂かわいすぎるw 
冒頭部分で早くも萌え死。続き読んで更に萌え死。もう一回読み返して再び萌え死。
職人技に心からG☆J!!!!!
187名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 05:23:18 ID:v3lJzlZc
>>184
これはいいジェントル上条……御坂さん可愛すぎだろ、常識的に考えて
188名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 09:11:17 ID:uVaBpudc
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「絶対、離さないから」
189名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 09:34:33 ID:xeYusimz
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」←ここからヤンデレ
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「絶対、離さないから」
190名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 12:09:20 ID:wX6S3N0G
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「何で私だけを見てくれないの?」
 ↓
「どうして他の女の子に目が行くの?」
 ↓
「あんな子・・・いらない!」
 ↓
「絶対、離さないから」(包丁持ちながら)
 ↓
「ずっと・・・一緒だよ?」(鮮血に染まりながら)
191名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 15:10:37 ID:9Ej56ETJ
(包丁持ちながら)は「結婚、してよ…!」の方がしっくりくるな
192名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 19:23:01 ID:F335D3dw
新刊読んだ。
どんどん敵の強さがインフレしていく。
ドラゴンボールみたいだな。
電話片手に、殺し屋やっつける美琴さん素敵です
193名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 19:56:16 ID:m3K+7Lyx



   ―――――封絶―――――




194名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 21:48:29 ID:jbm53YTg



   ―――――幻想殺し――――― 




195名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:01:46 ID:vbXPzveZ
ネタばれ解禁はいつから?
196名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:08:56 ID:/m3bWPqT
あと2時間待て
197名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:19:41 ID:2jq4UySU
あれ?今日発売日?
198名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:31:54 ID:G89vJ0yB
てか、このスレでネタバレせんでもええやろ。
199名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:40:10 ID:FaKylHoO
こんなとこまで来てネタバレしても『相当な暇人』の称号以外得るものはないしな…
200名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 23:11:38 ID:JkbSuSDG
もう皆買ったのかね
201名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 23:25:21 ID:Eoiw+QFZ
「美琴って呼んでくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「アタシのこと見てくれなきゃヤダっ!!」
 ↓
「他の女の子と話ししちゃヤダっ!!」
 ↓
「ずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「ずっとずっとそばにいてくれなきゃヤダ」
 ↓
「何で私だけを見てくれないの?」
 ↓
「どうして他の女の子に目が行くの?」
 ↓
「あんたなんかいらない」
 ↓
「お金だけ持ってくればいいのよ」
 ↓
「死んでくれれば保険金が入るのに・・・」
202名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 00:02:51 ID:5gY1G7t7
堕天使メイド百合子たんマダー?
203名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 00:21:10 ID:T1zhq4Dx
「おーおー、おしゃぶり上手なツラになりやがって」

こんな卑猥なこと言ってる一方さんが幼女の肉奴隷だと思うとおっきしまつ
204名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:45:13 ID:MzqisIG+
……
>>110でひゃくとーばん
>>168でいろは
……あんま面白い名前にならないなあ。いいや名無しで

>>184
全然おkむしろ神!と賞賛の言葉を贈ってみたりみたり。
御坂さん可愛いね。萌えるね。萌え尽きるね。

だが俺とて負けちゃいらんねーと萌えカスを集めて書いてみたり。
色々とあざとい展開になるのはご愛嬌。ガチエロは書けません。
205名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:46:58 ID:MzqisIG+
日曜の昼。人気は少ないが緑豊かな公園で上条 当麻は御坂 美琴と遭遇した。
「………………なにやってんだアイツ」
正確には美琴は上条の姿には気づいておらず、上条が一方的に美琴を発見した形だ。
人気の無い公園の更に奥まった位置で一本の木の下にいるのが偶然目に入ったのだ。
美琴は心配そうな顔をしてしきりに木の上を見上げてはキョロキョロと辺りを見回し、また木の上を見上げる、と言う行動を繰り返している。
何を見ているのか、木の上には何があるのか、は上条のいる位置からでは他の木の枝に邪魔されて見えない。
別に一大事と言うことでも無さそうだし、美琴式のなんらかの儀式だったら邪魔しちゃマズいな、と思い上条は足を動かす。
いくらか歩くと、角度が変わり、美琴の表情が良く見えるようになった。

――その顔は、今にも泣き出しそうな顔だった。

「………………しゃーねーなーもー!」
小さく呻くと、上条はおーい御坂ーと美琴の元に駆け寄る。
「っ!? あ、アンタ、なんでこんな所に……?」
ビクッと肩を大きく震わせて上条を見る美琴。
「んー、通り掛かり。そしたら見覚えのあるお嬢様が今にも泣き出しそうな顔してたから寄り道」
「んなっ!? だ、誰が今にも泣き出しそうですって!? ていうかこっちに近寄んじゃないわよ!」
頬を紅潮させ、ぶんぶんと手を振って待て待てー! とする美琴。上条は知ったこっちゃねえやと歩み寄る。
「そんな釣れないこと言うなよ御坂ーん。俺達の仲じゃないかー困ってるならお手伝いさせとくれー」
「て、手伝いなんていいわよ! ていうか別に困ってないし、そもそもそんなこと頼んでない!」
ピタ。と上条の足が止まる。う、と美琴が少したじろぐ。
じーーー、と上条は美琴を見据える。美琴は視線を右へ左へ逃がす。
「……馬鹿かお前。親切ってのは押し付けるもんだ。頼まれないと親切しちゃいけねーってこたぁねえだろ? 好意は受け取っとけー」
にっと表情を崩し、そんなことを言いながらまた歩き出した。
「あ、ぅ……!? 好意って……」
何故か顔を赤くする美琴に首を傾げつつ、気がつけば木の根元まで辿り着いてしまった上条がどれどれ、と上を見上げる。
と。
206名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:48:05 ID:MzqisIG+
にゃー。

動物界脊索動物門脊椎動物亜門哺乳綱ネコ目ネコ科ネコ属ヤマネコ種イエネコ亜種つまり、
「………………ねこ?」
が太い木の枝の上に臥せていた。
上条が言うと、美琴は思い出したかのように木を見上げ、血相を変えて上条に掴み掛かった。
「そうなのっ、たまたま見つけたんだけど下りれなくなったみたいなの! ねえどうしよ、どうすればいいの!?」
がっくんぶらぶらがっくんぶらぶらと揺さぶられる上条。美琴は完全に混乱している。
「おおおおおおおおちつけ御坂かかかかかあああああああ!!」
こりゃたまらんと、上条はガシっと手をつかんで木の幹に押し付ける。
傍から見るとかなりヤバい図だ。
「ひっ……!?」
錯乱していた美琴の顔が一気に固まる。
「ぅぁぁぁぁ……! は、離しっ、ぅうー!」
揺らした美琴と揺らされていた上条、互いに息も荒く超至近距離。顔を真っ赤にした美琴は上条の手から逃れようと腕に力を入れる。
が、そこは男と女。ましてや高校生と中学生。力の差は歴然だった。
しかも上条は美琴がまだ錯乱していると思い込み、気を落ち着かせようと静かに、あくまで囁くように美琴の耳元で告げた。
「……静かにしような?」
ぼふん。
茹蛸一丁出来上がり。
耳まで真っ赤にした美琴は顔をうつむかせ、「………………はぃ」とだけ言った。
一先ず落ち着いたようで、ほっと一息つく超絶鈍感野郎上条 当麻だった。

「えーと、話をまとめると、木の一番上まで登った猫が足を滑らせてあそこまで落ちて、その時に怪我もしたみたいだから自力では下りられない。
 かと言って御坂じゃ背も足りないしそもそもビリビリしててどうしようも無いと」
こくん、と美琴は頷いた。
上条は困ったもんだと腕を組んで木の上の猫を見る。
にゃーごろと呑気に鳴いてはいるが、よく見ると確かに後ろ足を痛めている風だった。
木の表面はちゃちなマンガかアニメの様に凹凸もなく、つるつるしていて登れない。
高さはそれほど高い位置にはないのだが、上条の手では届かない。
確かに万事休すだ。
「御坂ーお前の電撃でこの木を薙ぎ倒すとかどげぶっ!?」
すぱーんと頭を叩かれた。
「何考えてんのよ! そしたらあの猫まで大変なことになっちゃうでしょ!」
わかってますよ冗談ですよ、と頭をさすりながら上条。
「んー、そうなるとどうしたもんかなあ。登れない届かない下りて来ない。どうしようもねーな」
「どうしようもないって……それじゃあの子はどうなんのよ!」
「だーもう! だからそれを今考えて……あ」
ビリビリ! と吼える美琴に右腕を振り回していた上条の動きがはたと止まる。
「? どうしたのよ」
「……思いついたぜ、超ナイスアイディア」
そう言って上条はにやりと怪しげに笑った。
207名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:49:04 ID:MzqisIG+
「よっしゃ来ーい!」
その数秒後、木に両手を付いて肩膝を付く上条の姿を美琴は呆然と見ていた。
「……いや、なにしてんの」
率直な疑問を背中に投げつける。
すると上条は首だけ美琴の方を向いて、

「肩車だ!」

と言った。
「……え? は、ちょ………………ぇえええええええええええええ!!?」
絶叫。
ずざざざざー! と一気に数メートル後ずさる。
上条は何故か熱血っぽく、
「御坂ー! はやくしろー! はやくするんだー!」
とか、
「うおおおお……俺の上に、今の内に!」
とか言ってる。
美琴は顔を真っ赤にして周囲をきょろきょろと見渡す。
誰もいないことを確かめると、たっぷり深呼吸をしてゆっくり上条に歩み寄る。
「(だ、大丈夫……大丈夫。これは猫のために仕方なく……大体短パンはいてるし平気平気へいき……よし!)
なにやら決心した風な美琴が上条の肩に手を置く。
「の……乗るわよ」
「来いや!」
おっかなびっくり上条の腕を跨ぎ、肩に足をかける。
首筋に危ない所が当たらないように細心の注意を払う。
「の、乗ったわよ……」
そう告げると、
「よっしゃー!!」
美琴の脚をがっしりつかみ、何故か元気一杯勢い良く立ち上がる上条だった。
「ちょ、ひゃあ!?」
ぐいんと変に勢いが付いたため、首筋に(うふーん)がぴったりくっついてしまった。
「や、やだやだやだ、これだめだって! おろして、おろしておろして!」
「わははー! もう遅いもんねー無理だもんねー! 観念してさっさと猫を救出したまえ美琴隊員!」
やはり何故かはわからないがノリノリの上条ががっしり脚を掴んでいる為、美琴は腰を捩るぐらいしか抵抗が出来ない。
もっとも、そうすることで(あはーん)が上条の首筋に密着していることにはどちらも気づいていない。
「い、いから早くっ……これだめっ、降ろしな……ッ!?」
上条の頭をぽかぽか叩いていた美琴の動きがピタリと止まる。
スカートの中の違和感。
上条の首筋の感触が、布 一 枚を隔てて(いやーん)に当たる感触。
「(ま、まさ、かっ……!)」
そしてゆっくり確かめるかのようにスカート越しに手を押し付ける。
予想、的中。
「た……」
「た?」
「(短パンはいて無かったーーーーーーーーーー!!!)」
「?」
御坂 美琴。苦難の時間の始まりだった。
208名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:50:20 ID:MzqisIG+
「(はい、てな、い。ってコトは、今このスカートの下は)……きゃう!? っはぅ……(ぅぅぅ、スカートの下は……!)」
混乱する美琴の足元。上条は頭上でえらいことになってるとは露知らず、顔を上に向ける。
当然首も動く。縦に。
「ひぁあああ!?」
奇声……嬌声? を上げる美琴。上条は悪ぃ、どっか痛かったか? などと呑気に訊いて来る。
「なっ、なんでもないわよ! さっさと猫を助けるわよ!」
「了解……っとっと?」
不意に上条の脚がもたれる。
ぐいんと大きく動き、一度美琴の脚から離れた手は虚空を彷徨った挙句、
「っせい! あっぶねー」
美琴の細く柔らかい太ももを掴んだ。
「〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」
以下、しばらく会話のみでお楽しみいただきます。

「御坂ー猫はどうだー」
「もう少し、右……」
「おっけー」
「ってそっちは左!」
「おーすまん。こっちな」
「っあ!? ば、か! 反動で……ぅう」
「ん? 御坂、暑いのか? 脚が汗かいて来てるぞ」
「んなっ、ちがうわよ! ぁぁぁ撫でるなぁっん!?」
「おっと御坂が落ちそうだ。よいせっと」
「ふあぁっ!? ちょ、やめ……ゆさぶっちゃ、ぁ……!」
「んなこと言ったってなあ。にしてもお前軽いなーちゃんと食ってんのか? 脚もこんなに細いし」
「ッ!? だめ、ぁ、ん、な、撫でるな、ぁ、はぁ……っ! も、もも、もむ、な、くぅ……!」
「おーすまん。んで、猫はまだかね美琴クン」
「く、こンの……! わかったわ、ふ……、よ。さっさと助けれぅ!? ……ば、いいんでしょ!?」

木の枝の上、猫に必死に手を伸ばす美琴。息も荒く顔は真っ赤、全身色々と汗だらけだった。
懸命に腕を伸ばす。無駄に上条の手にも力が入ってふとももに食い込むのが美琴にはまた辛い。
「んっ、この……さっさと、捕まり……ぁ、なさいよ!」
キシャー! と最後の力で美琴が吼えた。
その剣幕形相声量に驚いた猫はふみゃ!? と面食らった顔で立ち上がって。
「ん、ぶっ!?」
「おおっ!? 猫が存外元気に立ち上がって御坂の額を足場にそのまま肩→俺の肩→着地して御坂はバランスを崩して仰けぞぎゃあああああああああああ!!!」
説明口調な上条と美琴が大きな音と合わせて落ちたのはほぼ同時のことだった。
209名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:51:09 ID:MzqisIG+
「………………なーんでこうなったんかねえ」
上下反転した世界を見ながら上条がぼやいた。
「おーい御坂。大丈夫かー?」
日常での喧嘩や非日常での戦闘から割と厚くなってしまった胸板には荒い息の美琴が乗っている。
「はぁ……っは、あ……だいじょ、ぶ、じゃ、ないわよ馬鹿ぁ!」
そのまま少しだけ上体を起こすと、気の緩んでいた上条の腹に拳をめり込ませた。
「げぶぅ!? なにしやがるこのガキャア!」
「何よ!」
「何だよ!」
ワーワーギャーギャービリビリーオタスケーと大声で騒ぐ二人。
果てには取っ組み合いとなって美琴が上になったり上条が上になったりと傍から見ればくんずほぐれつな状況だった。
幸い、今のところ観戦者は二人が助けた猫一匹だった。

この後、偶然通りかかった白井 黒子に目撃→襲撃されるまで、二人は行き場の無い憤りを互いにぶつけあっていた。



オマケ・とある超電磁砲と猫。
「ねえアンタ。アンタの右手ならどんな異能でも消せるのよね?」
「ん? あーまあ多分な」
「ね、じゃあちょっと付き合いなさいよ」
「は?」
………………
「みゃー♪」
にゃーにゃー
「うりうり、ごろごろ〜♪」
にゃーん
「やーんもう可愛いわねー猫! ああっ、この柔らかで可愛らしい生き物を抱きしめられる日が来るなんて!」
にゃー!
「………………俺が御坂に触ってりゃ静電気も消える、ねぇ。ま、いいけど……」
210名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:53:57 ID:MzqisIG+
反省コーナー
改行は割と出来てた。レス分けも今回は上出来。
………………………………あーれー? おっかしいなあ何でこんなに長いん?
しょーもない話だし2レスぐらいで収まるかなーなんて思ってたのになあ。
冗長すぎる点。今後の課題か。
次はねーちん人工呼吸アフターでも書こうかしら。

ちなみに新刊は今月出るって知りませんでした。おやすみなさい
211名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 05:08:42 ID:oV4l2kTh
一番槍GJ!
やっべえ美琴かわいいよ美琴エロいよ

最後のオマケはあれだな
最初は猫触るためだったのが後々カミジョーさんに触ってもらうための口実になってくんだろうな
とかいう電波を受信した、でも多分間違ってないと思う
212名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 10:20:14 ID:B4lfZDxz
触るだけよ、手だけで
→なんかあんた位置関係的に浮いてるわよね、も、もう少し寄っても良いわよ
→すぐ側に突っ立っていられるとこっちが収まり悪いわ!背中にまわんなさい……そうそうそんな感じで――左手?あ、あんたがどうしてもって言うならまあ猫を撫でるの手伝って良いわよ?
→猫もだっこし続けてると疲れるわね、座りましょ――何離れようとしてんのよ!このまま座るのあんたは椅子代わりよそうよせいぜいあたくしにご奉仕なさいませオーホホホ
→……や、やっぱり猫撫でるの禁止。 その……な、撫でる物欲しい?だったら……その、あんたの目と鼻の先に……あるじゃない?それいいわよ
→(無言でお腹に右手を当てさせました。 猫?側の地べたで寝ています)

とこう言うことか。
213名無しさん:2007/04/11(水) 14:37:58 ID:qQq9jcws
13巻の発売日って10日でしたよね?・・・・・・・・
・・・7日に本屋で買ったんですけど・・・・・・・・
214名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 15:16:15 ID:8gFtEKvI
>>213
邨先ァ句、ァ縺阪>譖ク蠎励↑繧牙」イ縺」縺ヲ繧九◇

縺ゅ→sage繧?
215名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 18:10:37 ID:vFec2QcS
>>210
このやろー俺の事を萌え尽きさせる気だなGJ!!
いやもう長さとか気にならん感じよ?
216名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 18:53:04 ID:okWQKpjL
>>210
GJ!!!
御坂かわいいよ御坂。
217名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:05:16 ID:qYdVaIt7
>>214
御坂が可愛いのは分かるが少し落ち着け
218名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:31:15 ID:8cjfg+ET
>>214
ひとかたさんもちつけ

御坂の幻想殺しによる猫撫で何となく思いついたが
姫神が十字架なくして見つかるまで当麻と手繋ぎ続けて
事情知らないヒロインズに追っかけまわされる話マダー
219 ◆0yDabgA/0. :2007/04/11(水) 21:54:35 ID:J4Xf9w5L
>>218

拙いモノでよければちょっとやってみるけど

どうかな
220名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:55:34 ID:m6KtTmZQ
>>218
禁書板にあるじゃないか
221名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 22:10:10 ID:8Ue/4HIT
個人的には吹寄分が足りないな。
何となくこんなイメージが浮かぶんだ。
「上条当麻! 貴様が普段から落ち着き無いのは栄養バランスが狂っているからだ」
とかいって手作りお弁当を渡すような。

うん、文才があれば書くんだがね。
222名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 00:17:32 ID:Y53g5ZcA
>>220
ホントだ、よく探したら普通にあったな

>>219
姫神分は常時不足気味なので是非是非

どうでもいいが俺のPC「ひめがみ」で変換すると最初の変換が「非女神」
ヒロインじゃないとでもいうのかチクショー
223名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 11:53:46 ID:HWOI4v++
ダークで欝な一方さん主人公のエロパロとか新しいかもしれん
224名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 16:37:48 ID:35MX0O3D
一方さんはぜひ受け身で
普段はドSだがエロいこととなるとすぐに主導権奪われてドM
になるタイプで
225 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 16:43:36 ID:Ly58tu2o
とりあえず>>222のネタを元に書いてみたよ

では投下〜
226『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 16:47:14 ID:Ly58tu2o
上条当麻の自室。
そのバスルームから小さく雨が降るような音が漏れ出している。
当の上条本人はベッドの上で正座をしていた。妙に鬼気迫る形相で。
普通ならバスルームにいるのはあの大食シスターインデックスだと思うだろうが、それは違う。
彼女は朝からどこかに出掛けており今もなお帰宅の気配はない。
部屋には乾燥機の稼動する音も響いているのだが、その中に入っているものは彼の自室にあるはずのないものだった。
ぐるぐると回っているのはセーラー服一式である。
そして…、
「ねぇ」
バスルームから響く少女の声。
227『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 16:50:54 ID:Ly58tu2o
「ひゃ、ひゃい!?」
そりゃあもう盛大にテンパりまくる上条少年。
「タオルを取ってもらえると。嬉しいんだけど」
しばらくワタワタとあわてふためいた後タオルを引っ張り出すと、
「…姫神、どうやって渡せばいいんだ?」
バスルームの少女、姫神愛沙に問いを向けた。
228『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 16:53:48 ID:Ly58tu2o
事の発端は数10分前まで遡る。
たまたま一緒に帰ることになった上条と姫神は雨上がりに濡れる歩道を歩いていた。
下校前に夕立があり、まだ水溜まりが残っていたのだが、上条と一緒に帰れることで姫神にも油断があったのだろう、彼女は猛スピードで疾走する車により跳ね飛ばされた大量の水のせいで、これでもかというぐらい完全無欠にびしょ濡れになってしまったのだ。
無言で暫くどうしたものかと悩んでいると、
「とりあえず服を乾さねーと風邪ひくだろ」
という至極真っ当な意見を受けて、姫神は上条の住まう寮へと向かうこととなった。
229『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 16:56:57 ID:Ly58tu2o
そして今に至る、というわけだ。
「…姫神、どうやって渡せばいいんだ?」
上条の問いに姫神はバスルームの扉を手が出せる程度に薄く開け、気恥ずかしげに手を差し出して来た。
要するに手渡せ、と。
バスルームに歩み寄ろうとした上条はふと考える。

あれ? これって角度的にヤバくね?

差し出される白い手を見つめ、その『先』を妄想してしまう。
健全な(?)男子高校生なら致し方ない事である。
そして手が止まる。
「何。どうしたの?」
そんな上条に姫神がさらに声を浴びせる。
230『姫神愛沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 17:07:20 ID:Ly58tu2o
ビクゥ!? と必要以上に反応しつつもバスルームの隙間から目線を反らしながらそーっと手を伸ばしタオルを渡す。
姫神の手ごとバスルームに引っ込むと急いでベッドにダイブ、すぐさま正座に戻る。
純情少年上条は同年代の少女のシャワーシーンをいろいろ辛抱して我慢しながら耐えているのだ。

そして間もなく姫神がタオルでいろいろなところをガードしながら(因みにブラとショーツは着用済み)バスルームを出て制服に袖を通し始めた瞬間、
「とうまーっ! お腹減ったかもー!」
食欲全開アンピンシスターがご帰宅なされた。
231 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 17:12:26 ID:Ly58tu2o


と、今日はここまでだよ

携帯しかもってない人間だからいろいろ迷惑かけるかもしれないね
読みにくいのは確実だけど


ともかく次回は手ぐらいつなげるかな

あ、ちなみに『エロに非ず』だからね〜
232 ◆0yDabgA/0. :2007/04/12(木) 17:17:30 ID:Ly58tu2o

うはー…


『あいさ』の『あい』素で間違えてるよ…

うろ覚えの恐怖って感じだね…次回からは訂正するよ…うはー…
233名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 18:05:14 ID:khb9/RY1
GJ!続き待ってる

新刊のひょうかタソのアヘ顔におっきした俺は駄目人間
234名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 21:00:16 ID:QL35PYkI
GJ!
続きwktk
235名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 21:31:24 ID:Op4do2i8
(*´Д`)
236名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 02:23:11 ID:tI8tWaiW
>>233
きみはひとりじゃない
237 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 14:44:26 ID:0eql1WJQ

それじゃ、>>230の続きを投下するよ〜
238『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:18:18 ID:0eql1WJQ


現状を的確に言い表すなら――修羅場である。
ベッドの上で早速土下座体勢に入っている上条に、今まさにそのプリチーなお口をまるで怪獣の様にパッカリ開けて噛み付かんとするインデックスに、半裸のまま若干呆然とその光景を眺める姫神。
とても収拾が可能な状況とは思えない。
さらに、
「あ」
気を取り直した姫神が『歩く教会』を首にかけようと手を伸ばした瞬間、何がよかったのか猫(スフィンクス)が猛然と『歩く教会』に突貫、それをくわえて走り出したのだ。
239『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:21:11 ID:0eql1WJQ
「スフィンクス!?」
当然その様子をインデックスと上条は見ていた訳で、そしてあの『歩く教会』が何のために姫神が所持していたのかも重々承知している訳で。
一先ずプリチーなお口を閉じたインデックスが猫目掛けて一目散に疾走する。
上条もドアから通路に目をやるがもう既に一匹と一人の姿は消えてなくなっていた。
後には間抜け面を晒して廊下を見遣る上条と、やはり半裸の姫神だけが残されたのだった。



非常事態である。
『とある魔術の禁書目録』読者には語るべくもないだろうが姫神秋沙は特異体質である。
240『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:24:19 ID:0eql1WJQ

それもとある種族限定で効果をもたらすものだ。
その体質故彼女はとても苦しんだ。
あの『歩く教会』はその体質を付けている間だけそれを消せる効果がある。
より正確にいうならば消すのではないのだが。

さて、話題の『歩く教会』は先程猫に奪われた。
インデックスは猫を捕まえるために(多分『歩く教会』を取り返そうとしたのではないと思われる)部屋にいない。
姫神はもうすっかり制服を着込んでいる。
上条はしばらく呆然としていたが、現状の暫定的な処置を思考していく。
241『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:28:06 ID:0eql1WJQ
霊装『歩く教会』無し。
上条『幻想殺し』有り。
上条『幻想殺し』の効果を再確認。

ピコーン、と軽快な音が聞こえたような気がした上条少年。
「姫神」
上条は導き出された答えを姫神に伝える為、彼女の方へ視線を向けると、
「手、繋ぐぞ」
事もなげにさらりとそう言い切った。



10分後。
上条と姫神は、仲良く手を繋いで猫を探し歩いていた。
見た目完全無欠なカップルである。
上条は気にしていないようだが姫神はすっかり頬が上気していた。
傍目には無表情極まりないのだが。
242『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:30:43 ID:0eql1WJQ

とりあえず上条の『幻想殺し』で彼女の体質を押さえているのが現状だ。

さて、ここは公園である。

茂みとかにいるんじゃねーの? という上条の意見に姫神が頷いた為近場の公園を訪れたというわけだ。
周囲を見回してみてもそれらしき影はない。
屋台の前に二人ほど常盤台中学の生徒がいるだけだ。
片方は短めに切り揃えられた茶髪で、もう片方はツインテールっぽくまとめられていた。
二人とも女生徒である。
しばらく眺めた後公園から立ち去ろうとした刹那、
「…んの……ッ!」
少女の叫びと共に上条の背後の地面が炸裂した。
243 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 15:32:31 ID:0eql1WJQ


書いたところまで投下〜って感じだね

とりあえず『手を繋ぐ』まではいったかな

あとはみんなに追い回されるだけ、と
244名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 15:37:31 ID:+UUdoIL2


姫神のリアクションもっと描写してほしかったなぁ。
245名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 18:28:45 ID:l672deuO
携帯だから長文がつらいのかもしれないけど、
なんか出来事を羅列しているだけ、って感じで物足りないな。
シチュエーションがいいだけに惜しい。
246名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 18:45:29 ID:tbmmvVCH
投下乙〜
秋沙かわいいよ秋沙
247 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:36:12 ID:0eql1WJQ


レスありがとう

とりあえずリアクションっていうか台詞を増やしてみたけど

それじゃ>>242の続きから
248『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:37:43 ID:0eql1WJQ

この日も御坂美琴は微妙に機嫌が悪かった。
ストレスがかなりたまっている風である。
仕方無しに白井黒子を引き連れ、普通の店にまで足を運んだわけだ。
一口サイズのカステラを買っている最中、ふと視線をさ迷わせていると見慣れた少年らしき影を捕らえる。
「お?」
ツンツンした黒髪に学生服の少年、上条当麻。ぶっちゃけてしまえばどこにでもいそうな少年だが彼は『超能力者』。である彼女の力が全く効かない人間でもある。
(こんなとこで何やってんのよアイツ)
とりあえず声でもかけようとよく見やる。
249『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:40:52 ID:0eql1WJQ
すると彼は仲良く少女と手を繋いでいるではないか。
ビキリ、とこめかみ周辺から嫌な音が聞こえた気がする。
そして彼女は思う。
またかあの野郎、と。
キョロキョロしているので捜し物でもしているのだろうか。
上条が幸せそう(御坂視点)なのが妙に癪で大声で呼び掛けてみる。
「おーい!」
気付かない。
「ちょっと!!」
屋台の人間が驚くほどの声量でもう一度。
白井が不思議そうに愛するお姉様の見ている方向に顔を向ける。
「おいってば!!!」
まだ気付かない。
あまつさえ美琴をスルーしてさっさと公園から出ようとしている。
250『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:43:37 ID:0eql1WJQ
「あら」
白井が二重の意味を帯びた声を上げる。
「こんのォ、無視すんなァァァァッ!」
瞬間、超電磁砲が上条背後の地面に怒りをプラスされて炸裂した。



上条は突然の炸裂から、咄嗟に姫神を引き寄せる。
飛び散る土塊から姫神を守るためだ。
土煙が晴れ、恐る恐る後ろを見遣るとそこに、
「…ふ、ふふふ…」
怒りという雰囲気だけで人を殺せそうな御坂美琴が、鬼のような形相で仁王立ちしていた。
もちろんその後ろに白井黒子もいるのだが。
「はぃぃ!?」
現在上条当麻はとても誤解を受けるような状況下にあった。
251『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:46:38 ID:0eql1WJQ

姫神を両腕でしっかりと抱きしめ、そのまま美琴達の方を困惑の表情を見せつつ向いていたからだ。
何でこんなところにいるの、と。
まぁ間違ってはいない訳だが、受け取る側の受け取り方によって大分内容は歪められるのである。

すなわち。

美琴視点→こんなところで何抱き合っていちゃついてんだコラ。

上条視点→御坂ってことはさっきの『超電磁砲』なの!?

である。

ついさっきも似たような状況になったことがあったような気がするナー、と冷や汗を垂らす上条。
姫神はすっかり腕の中で大人しくなってるわけで。
252『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:50:17 ID:0eql1WJQ

御坂は文字通り怒髪天でゲームセンターのコインを玩んでいるわけで。
白井は不適な笑みで、
「…とりあえず殺っとけば一先ずは安心ですの♪」
とか物騒な言葉と共にフトモモあたりから物騒なアイテムを取り出して構えているわけで。
「ちょっ! お二人さん、ここは穏便に…」
浮かべるスマイルから冷や汗を滝のように流しながら上条は考えた。
どうやってこの場から脱出しよう、と。

そして、

「って何も思い付く訳ねぇぇぇ!!!」
くるりと反転すると一目散に、それこそ脱兎の如く駆け出したのだった。
253『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:53:50 ID:0eql1WJQ



「ぇ? あ。ちょっ。待って」
なんかほんわかした幸せにひたっていた姫神だが、上条が勢いよく走りだしたためこけそうになり急に正気に立ち返る。
形的に引っ張られているため上条の横顔の少ししか見えないが妙に冷や汗をかいているように見える。
彼との繋がりである自らの手に、きゅっと力を込める。
結構なハイペースで走っているため離されないようにと、この気持ちのいい感覚が長く続くように。
咄嗟に抱きしめられたときは驚いたし恥ずかしかったが、それを上回るだけの幸福感があった。
254『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:56:38 ID:0eql1WJQ
自分を守るための行為であるとわかっていてもその『先』を想像してしまう。
「うぉーっ!」
少年はひた走る。
後ろから飛んでくるやけに殺気の混じった攻撃から逃げるために。
「やめてーっ! 今は右手が使えねーんだよォ!」

少年はひた走る。



「だはーっ! しつけー! 何で今日に限ってこんなにパワフルですか、御坂はっ!」
姫神の手を引きながら走る。
あまり長い時間走るとなると姫神の体力が心配だ。
(あんまし無茶は出来ねぇけど、これなら)
割と二人からは離れていたので上条は、
「わりぃ、姫神」
255『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 19:58:18 ID:0eql1WJQ
そう一言詫びを入れると一気に、
「よっ、と」
「きゃあ」
姫神を抱き上げた。
まぁ要するにお姫様抱っこである。
ぼふん、と妙に小気味いい音を上げて姫神から煙が上がった。



(ぇ? え?)
姫神は最初何が起こっているのか理解できなかった。
上条の言葉と共に重心が後ろにズレ、気がつけばその腕の中にすっぽりと納まっていたからだ。
(これって。もしかしなくても)
瞬く間に思考が巡りその答えを弾き出す。
(…!? あぅー)
お姫様抱っこ。
一瞬のうちに顔が真っ赤になる。
256『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 20:04:31 ID:0eql1WJQ
「いい加減諦めてくれると上条さん泣いて喜びますがっ!」
「えぇい、うるさい黙れッ!」
「往生際が悪いですの」
外野が煩い気もするがインパクトで言えば上条に抱っこされている方が上なわけで。
(ん)
頬を擦り寄せるように上条の胸板に身を預けた。



(ちっくしょう! 猫…じゃねぇ『歩く教会』はどこだーッ!)
上条当麻。
実は結構追い詰められていた。
完全に身を任せられ、頼られてるのはいいのだがどうにもゴールの見えないマラソンをしているようで気が滅入る。
(携帯…はまず無理。見つかってれば部屋に戻ってるか?)
257 ◆0yDabgA/0. :2007/04/13(金) 20:08:48 ID:0eql1WJQ


指摘してもらえれば出来る限り対応したいなとはおもってるから、そういった類のレスは結構有り難いよ

少ないボキャブラリーから頑張って姫神の魅力が引き出せるように頑張るね


それじゃ、またある程度書けたら投下しに来るから
258名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 22:45:29 ID:usE6zH5B
GJ!!!
続きも楽しみに待ってます。
259名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 09:51:32 ID:SAyg1JIy
上手い、あとは姫神の心理描写を多めに(*´Д`)
260 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:33:32 ID:VXVpC3SV



はいは〜い>>256の続きだよ〜


とりあえず姫神の心理描写を増やすことに挑戦

青髪ピアスもいるよ
261『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:35:39 ID:VXVpC3SV
とりあえず逃げつつも思考を続ける。
(つかここどこだよ!? まさか、上条さん迷子ですか!?)
うがぁ、と派手に苦悩しながらふと視界に『妙なモノ』が入り込んで来た。

耳元に光るピアスに青い髪。

上条は逃げることと思考を続けることに必死で脳の片隅にそれを追いやる。
とりあえずキョロキョロと視線をさ迷わせ、
「…お…? とりあえずあそこに」
そして上条が地下街への入口を見つけ呟いたのと同時に、

「己は何見せ付けてんねん、コラぁぁぁぁぁ!!」

血の涙を滝の様に流しながら青髪ピアスが咆哮した。
262『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:37:40 ID:VXVpC3SV



妙な絶叫を耳にした上条はひょいと後ろに目をやる。
するとそこには美琴、白井と並走するように走る青髪ピアスがいた。
「ぎゃー!? なんか増えてるーっ!」
壮絶な追い掛けっこを繰り広げる上条ズを奇異の目で見る一般人の皆さん。
(とりあえず今の時間なら学校には誰もいねぇはずだよな)
若干恥ずかしいなぁ、とか思いつつ地下街の階段を一気に駆け上がり上条たちの学校を目指す。
(一先ず隠れてやり過ごす。撒いたら部屋に電話でもすればいいだろ)
263『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:39:42 ID:VXVpC3SV
姫神は今現在とっても幸せである。
クラスメートの絶叫とかさらに外野はヒートアップしているようだが、やはり姫神の幸せは揺るがない。
普段あまり接する機会が無いことも手伝ってか、上条に触れているだけでどんどん鼓動が早くなっていく。
(でも。あの十字架が見つかったら。これは)
ふと思い、胸に小さな痛みが走り、
(見つからないと。困る。けど。見つからないでほしい)
見つかったらもう触れてもらえないんじゃないかと不安に囚われる。
思わず上条の制服を強くにぎりしめてしまう。
「ん? どうかしたのか姫神?」
優しい声。
264『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:41:32 ID:VXVpC3SV
決して自分の決めたことは曲げない声。
「ううん。何でもない」
言えない。
ずっとこうしていたいとか、ずっと一緒にいてほしいとか。
これ以上の迷惑はかけられない。
だから、少しでも長く触れていようと思う。
だから、少しでも長く体温を感じていようと思う。
いずれ終わるとわかっている夢ならば、決して忘れぬように。
心の奥深くに、しっかり刻み付けよう。

姫神が目を開けると周囲に見慣れた風景が広がっていた。
「学校?」
「おう。とりあえずどっかに隠れてやり過ごす」
姫神の小さな呟きに答える上条。
「それまで我慢な」
265 ◆0yDabgA/0. :2007/04/14(土) 14:44:53 ID:VXVpC3SV



今度は学校に


オチをどうしようとか悩んでるんだよね


それじゃまた書けたところで投下に来るよ

あ、それと
レスありがと
266名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 18:47:27 ID:fVNg7Ct+
G☆J!!
いや〜姫神かわいいなぁ。
続きwktk
267名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 20:42:02 ID:/DaJ1s8V
流れ読まずに一方さん物語投下。

(・・・ここは・・・どこだ?)
一方通行が目を開くと、そこには白い世界が広がっていた。
「おはようございます。一方通行。気分はいかがですか?」
黒いスーツを着こなした品のよさそうな中年の男が話しかける。
(あ〜・・・そうか、あのあと気絶させられて・・・病院か?ここは)
「チョーカーの電源は入っているはずですが・・・聞こえていますか?」
一方通行は目を男に向けると、
「あァ、聞こえてンよ。ンで、俺はまず何をすれば良いンだ?」
「話が早くて助かります。実は、貴方に本来やっていただきたい仕事があったのですが、こちらも人手不足でして・・・急遽、別の仕事をこなしていただきます。」
「そんな話はどうでも良い。何をするのかを聞いてンだよ。」
「はい。貴方には、我々の計画遂行に必要不可欠な人間の護衛をして頂きます。本人には気付かれないように、ね。」
「護衛?この俺が?それも、反射すら時間制限がある俺に護衛しろと?頭大丈夫か?」
一方通行の皮肉をことも無げに男は返す。
「ご心配いただきありがとうございます。まだ言っていませんでしたが、あなたの御坂ネットワークを使用した代理演算装置のバッテリーが完成致しまして、
フルに能力使用していても1時間、さらに、交換用のバッテリーもいくつかご用意させていただきました。今貴方の首にすでに付いています。ご確認ください。」
一方通行は己の首に指を這わすと、丸く軽い金属のような物に指が触れる。
軽く押すと、チリィン、と音がした。
「あァ・・・?鈴?なンだこれ」
男はポケットから細長い筒のようなものを取り出す。
「それがバッテリーになります。このケースにそれと同じものが10個程、入れることが可能になっていますので、ご活用ください。」
「おいおい、こんなものいつの間に作ったンだ?あの医者はそんなもンが出来たなンてかけらも言ってなかったぞ?」
「でしょうね。我々としては、貴方をフルに活用するために必要だからこそ、総力を挙げて作らせて頂いたのです。といっても、バッテリーしか作ることはできませんでしたが。
お気をつけください。もし、チョーカー自体に問題が発生した場合、我々ではどうすることも出来ません。」
「ハッ、十分だよ。」
(こんなもんがあれば、あのガキをあんな目にあわせる必要もなかったろうに)
「ンで、どこのどいつを護衛すれば良いんだァ?」
「その前に、まず貴方には変装をしてから対象の通っている学校へ転入生として行って頂きます。」
268名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 20:43:49 ID:/DaJ1s8V
「変装?」
「はい。貴方は仮にも、一度指名手配された身ですからね。こちらの制服を着ていただきます。」
男は背後から一般的なとある制服を取り出した。
「ブッ」
「お・・・おま・・・それ・・・!」
「はい。セーラー服ですね」
「俺にそれ着ろッてか!?」
「はい。それで変装して学校へ転入し、〈上条当麻〉を護衛するのがあなたの最初の任務となります。」
(上条当麻・・・誰だ、それ?)
(いや、その前に俺がセーラー服って・・・)
一方通行の脳内に、セーラー服を着て笑いながらクルクル回っている自分の姿が思い浮かぶ。
(あり得ないあり得ない!おれが?セーラー服?ちょ・・・おま!)
「お前、俺が〈セーラー服〉って正気か!?」
「何か問題でも?」
問題などあるはずも無いというように、男は返した。
「すでに、転入の手続きは済んでいます。こちらにマニュアルを用意したので、そちらをご覧ください。」
男は一方通行に携帯電話のようなものを手渡す。
「こちらもあまり時間があるわけではないので、これで失礼します。
何か用があれば、そのマニュアルについているボタンを押せば、私の携帯端末と通話することが可能ですので、そちらをご利用ください。では」
男は扉を開けると、そのまま出て行ってしまった。
「本気かよ・・・オイ」
茫然自失、といった表情で一方通行はマニュアルを見る。
指で操作していると、
「申し訳ありません。伝え忘れたことがありました。」
男が戻ってきた。
「転入する予定の日は3日後です。後必要なことはすべてマニュアルに書いてあります。それから、ベッドの下に書類や教科書や体操服など、必要なものがあるはずです。それでは。」
一方通行が何か云う暇もなく、男はしゃべり、そのまままた出て行ってしまった。

「・・・どうしろッてんだよ、クソッ」
269名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 20:45:51 ID:/DaJ1s8V
「はいはーい、それじゃホームルーム始めますよー。ー」
子萌先生が教室に入ってきたころには、生徒の全員が着席していた。
「えー、出席を取る前にクラスのみんなにビッグニュースですー。なんとまたもや今日から転入生追加ですー」
おや?と、クラスの面々の注目が子萌先生に向く。
「ちなみにその子は女の子ですー。おめでとう野郎どもー、残念でした子猫ちゃん達ー」
おおおお!!とクラスの面々がいろめき立つ。
「とりあえず顔見せだけですー。詳しい自己紹介とかは朝礼が終わった後にしますからねー。さあ、転入生ちゃん、どーぞー」
子萌先生がそんなことを言うと、教室の入り口がガラガラと音を立てて開かれた。
いったい、どんなヤツがやってくるんだ、と上条が視線を向けると、

そこには
花のブローチを頭につけて
へそ出しセーラー服を来て
首に鈴が付いたチョーカーをつけた
鈴科百合子が立っていた

「おおおぉぉぉぉ!」
クラスの野野郎共がざわめく
青髪ピアスが叫ぶ
「灼眼白髪美少女キターーーー!!!11」
吹寄制理もついでに上履きを投げつけながら叫ぶ
「何わけの分かんないことを転入生に向かっていってるのよッ!!」
バゴォッ! とすさまじい音がして青髪ピアスが倒れた。
(おいおいなンなンですかこのハイテンションなクラスは。それともこれが普通だってのか!?)
「え、えーと、とりあえずみんな落ち着いてくださいー、転入生ちゃんが困っちゃいますよー」
子萌先生が泣きそうな顔で叫ぶ
「ホラッ!先生泣いちゃったでしょ!そこの馬鹿!静まれ!」
270名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 21:11:29 ID:GtJB1GdK
一方さん鈴科verキターーーーーーーーーーー!!!
続きますか?続きますか?
271名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 21:34:50 ID:/DaJ1s8V
続きます

「それでは、転入生ちゃんの自己紹介を始めるですよー」
みんなの注目が、鈴科百合子の元へ集まる。
「こ、こンにちは、お・・・僕は鈴科百合子です」
「僕っ子キtひでぶっ」
青髪ピアスに吹寄の鉄拳がとんだ。
僕っ子転入生の衝撃は凄まじかったらしく、クラスの野郎共の8割は席を立って何事かを叫び、青髪ピアスと土御門に至っては僕っ子の素晴らしさとメイド義妹の素晴らしさについて拳を交えながら議論している。
(やっぱり僕は不味かったか・・・私にすれば・・・いや、もう遅いか)
鈴科百合子は己の発言によって巻き起こった暴動を中ば呆れながら、寧ろ引きながら観察している。
「よ・・・よろしくお願いします」
「では、挨拶も済んだところで席に着いてもらいますー。上条ちゃんの隣が空いているので、そこに座ってくださいですー」
(上条当麻・・・そういえば、顔写真がなかったンだよな・・・見ればわかるから必要ないって・・・何考えてやがンだ・・・っと、こいつか。とりあえず挨拶はしておくか)
「宜し・・・く!?お前は!?」
「え?俺がどうしたの?」
ジロリとクラスの注目が上条当麻に集まった。
またお前かとでもいうような視線が妙に痛いと感じる上条当麻であった。
(今度は本当に知り合いじゃないんだけど・・・)
と心の中で思ってみても、鈴科百合子はまるで幽霊でも見たかのような顔で上条当麻を見ている。
「あの・・・えっと・・・どうしたの?」
「ハッ」
「?」
「いやあの・・・えと・・・な、なんでもないよ」
必死に笑顔を作ろうとしたが、健全な笑顔なんて何年もしてないせいで、変に顔が引きつっている。
見ようによっては、その笑顔はまるで10年前に別れれずっと思い続けた幼馴染に再会してはにかんでいる表情に見えたのであった。
かくして、休み時間には青髪ピアス・土御門その他恵まれない男子生徒によって制裁を受けた上条当麻であった。
272名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 21:45:14 ID:/DaJ1s8V
一時間目。
特殊な催眠音波でも発生させる能力を持っているのではないかと疑ってしまうほどの催眠効果を持った授業を行う数学教師がやってきた。
「起立。礼。」
「えー、では、教科書の47Pから始めます。あ、鈴科さん。教科書はありますか?」
「あ、はい。ありま・・・あれ?」
鞄を見るが、数学の教科書は無かった。
とりあえず、すべての教科書を鞄に入れて持ってきたはずなのだが。
しかし、無いものはないので家に忘れてきたのだろう、と思い、教師に答える。
「すいませン。家に忘れてきてしまったようです。」
「あぁ、それなら今日は隣の席の人に見せてもらいなさい。
もしかしたら注文漏れがあったのかもしれないから、探してなかったら担任の教師に言うように。
上条、鈴科さんに教科書見せてやれ。」
「あ、はい。わかりました。え・・・と、鈴科、でいいんだよな?」
「あ、うん。別に百合子でも構わないけど。ありがと」
(別に教科書なんて無くたってこの程度のレヴェルなンざ、問題無いンだがなァ)
面倒くさい、と思う。
そして上条は、
(苗字で呼ばれるの好きじゃないのか?まぁ、そういう人もいるかもしれないし。
ジェントル上条さんは相手の言葉に隠された意味を読み取って気を利かせることができるのだ!)
「あ、そうか。わかった。じゃ、百合子で良いか。ほい、教科書」
「ン、ありがと」
話が終わり、鈴科と上条の机がくっついたのを確認して、教師が授業を再開する。



(ね・・・眠い)
そして上条は、凄まじい威力を誇る数学教師の催眠音波に必死で耐えていた。
(ね、寝るな寝るな。鈴科に教科書を見せているこの状況、さすがに寝ちゃうわけにはいかんだろう。紳士として)
「そういえば百合子、なんでこんな時期に転入してきたんだ?」
「え、と・・・前の学校でトラブルがあったので・・・」
「トラブル?」
「うン。その、ちょっと言いにくいことだから・・・」
「あ、ごめん。」
「ン、大丈夫。いいよ」
「・・・」
「あ〜・・・そういえば百合子はどんな能力もってんの?」
「ベクトル変換」
「ベクトル変換?珍しいなー」
「え?」
「いや、ベクトル変換なんて能力者、俺はほかに一人しか知らないからなー」
「そ、そうなンだ・・・」
「・・・」
(間がもたねぇー)
ウダーと机に突っ伏して、どうすれば会話が弾むかを必死に考える
鈴科は鈴科で変なことを言ってしまわないかとドキドキしながら、ベクトル変換の事を言ってしまったことを後悔していた。
273名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 22:32:41 ID:/DaJ1s8V
「それでは、今日の最後のホームルームを始めるですよー。」
朝と同じように全員が着席していた。
子萌先生が各種連絡事項を伝え、
「それではみなさん、車に気を付けて帰ってくださいねー。ばいばいですー」
「気をつけ。礼。」
「先生さよならー」
「さよならー」
「またねー」
「また明日ー」
クラスの人口密度が一気に減り、上条も教室から立ち去ろうとしてた。
(護衛ってこたァ、帰りの道も一緒に帰った方が良いんだよなァ)
「あ、上条くん。家まで一緒に帰らない?」
「「「え?」」」
さりげなく発せられた、普通に考えれば爆弾的な発言に姫神・吹寄・3バカが驚愕した。
「ちょ・・・上条当麻!転校初日の転校生に何してんのよ!」
「うわー!まさかこんなにも早く上やんの能力に汚染されていたとはー!」
「・・・不潔。」
「いやあの、ちょっと?俺も何がなんだかわからないんですがー!って聞いてねぇしー!」
「上条ちゃん、確かに、上条ちゃんくらいの年頃になるとだれしも女の子に興味をもつものです。でも、上条ちゃんはちょっとやりすぎたと思うのですよ」
「だーかーらー!俺の意思は置き去りですかー!?ついでに百合子もぼーっと突っ立ってないで何か弁護をプリーズ!」
ピタッと空気が固まった。
「「「百合子・・・?」」」
「出会ったその日に名前で呼ぶとは上やん能力は既にその領域にー!」
「くっ・・・上条当麻・・・!」
「・・・不潔っ」
鈴科のことは完全に置き去りにして騒ぐ上条当麻とゆかいな仲間たち。
「・・・あァもう!いいから一緒に帰るぞ!当麻!」
え?っと戸惑う上条を強引に引っ張っていく鈴科。
こんなのにぼこぼこに負けたのだと思うと、なんだか悲しくなる鈴科であった。
274名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:08:52 ID:/DaJ1s8V
「あの・・・百合子さん?どうしたのでせう?」
いきなり雰囲気が変わった鈴科にちょっとおびえている上条。
「それで、当麻の家はどっちなの?」
スルーですかー!と叫んでいても気にしない鈴科。
「どっちって聞いてるんだけど?」
「こっちです・・・。」
鈴科の放つ強大なプレッシャーに負け、素直に従う上条。

「ここだよ、ここ。一応女子禁制だから。」
言ってから、そういえば男子寮なんだよなぁと思う。
「そう。わかったよ。それじゃ」
「あぁ、それじゃ、また明日」
あっさりと鈴科は去って行った。
なんだかなぁ、と首をかしげながら腹ぺこシスターのいる家へと帰った。


そして土曜日。
転校生転入イベントも、一週間経てばすっかり落ち着き、いつもどおりに一日が過ぎる。
この一週間最後の学校が終わり、人口密度が下がり、今ではすっかり鈴科と家まで帰るのが日常となってしまった。
「上条くん、帰ろうか」
「だなー。ところで鈴科、今日暇?」
「え?」
「いや、鈴科がこっちに来て初めての休日だし、一緒にどっかで遊ばないかなーと思って。
ほかに誰か誘いたいやついたら誘ってもいいぞ。土御門と青髪ピアス以外で。で、大丈夫かな?」
「うん、大丈夫だけど・・・いいの?」
「あぁ、鈴科がよければだけどなー」
考える
打ち止めのような人間の世界を守るために、闇の最も深い場所まで来た自分が、こんな光に溢れた世界に居ていいのかと。
「何か予定あった?」
(でも、護衛だし・・・別に、行くこと自体は問題ないよなァ)
そんな考えが浮かぶこと自体が、自分が変わったということであることに気付かぬまま、
「いいよ」
鈴科百合子は答えていた。
275名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:31:50 ID:/DaJ1s8V
「これは?」
「これ?え〜っと・・・説明を見る限りだと、自分の能力をこれにぶつけて、レベルを判定する装置らしいぞ」
「へぇ・・・」
(これはやめた方が良いな)
「別のやってみようよ」
「ん。んじゃ、これとかどうだ?」
そこには、とある格闘ゲームが置いてあった。

「これ、どうやるの?」
「なんだ、百合子はやったことないのか。えっと、そこに簡単な説明書いてあるから読んでみ」
「うん・・・大体わかったよ」
「早ッ!」
「とりあえずやってみようか」
「あ・・・あぁ」


「な・・・こ、これがゲーム初心者の力・・・そんな馬鹿な!」
「はは・・・弱いなァ、当麻くん」
「く・・・まだだ!まだ終わらんよ!もう一回!」
げし、どし、ばき、ぐしゃ
「わ・・・ワンサイドゲームだとぉ・・・だが所詮はビギナーズラック!3度目の正直!」
「別に何回やってもいいよー」
げしげしげしげしげし、ぐしゃ
「ぐわぁーーー。馬鹿な・・・馬鹿なぁ!・・・ふっ、だが今のはあくまで今までの上条!本気の上条当麻に勝てるかな!」
「てい」
「ぐぼおぁあーーー」

「見事だ・・・百合子よ・・・もう、私が教えることは何もない・・・がく」
「あはは、なに言ってるンだよ、上条くん」
一週間前はまともに笑うことができなかった一方通行は、いつの間にか普通に、普通の人間のように笑っていた。
その笑顔は、好きな人と一緒にいる、年相応の少女の笑顔だった。
276名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:35:12 ID:YcMvWyzn
こうして一方さんは新たな世界に目覚めて行くんだね・・・っ!
全身全霊でGJ
277名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:45:59 ID:RGMHB1Cw
耳を澄ませ
足音を聞け
自信がないならマイクを持て
278名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:47:00 ID:RGMHB1Cw
誤爆スマン
279名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:47:00 ID:/DaJ1s8V
日曜日
先日、上条当麻と今日も会う約束をした鈴科は、彼の家に向かおうとしていた。
その時
「おはようございます。一方通行さん」
頭の中に、直接響くような声が聞こえた。
「あぁ、この機能を使うのは初めてでしたね。貴方に渡してあるマニュアルに付属している、通話機能です。
基本的に反射を適用している貴方には通常の連絡手段が通じない場合がありますので、感応能力を応用した通信手段を用いています。
マニュアルに向かってしゃべって頂ければ、こちらと会話が可能です。」
その声は、あの黒い紳士の声だった。
「一体、何の用だ?」
「あなたに実行して頂いている護衛ですが、何とかこちらの折り合いもつきまして。
来週には本来の任務を行っていただくことになりますので、お知らせいたしました。」
「な・・・ンだって?」
「ですから、本来の任務です。まさか、8兆円の負債が彼の護衛だけで返済できるとは思っていないでしょう?
確かに彼は重要ですが、彼の護衛もある程度の能力者がつけば事足りる程度のものです。
わざわざ、あなたがずっと付いている必要はありませんからね。」
それは、現在の光に満ちあふれた世界から、再び暗い世界に戻ることを意味していた。
「どうしました?」
「何でもねェ。わかった。来週のいつだ?」
「はい。来週の日曜日の午前0時。その時にあなたの後任の方に引き継がれます。それでは。」
それきり、頭の中には何も聞こえなくなった。
(元からわかってたことじゃねェか・・・。俺みたいな奴が、あの光の中にずっといられるわけがねェんだ。)
しかし、そう思っても頭の中は晴れなかった。

「・・・クソッ・・・」
280名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:10:34 ID:Mle5WctJ
その日、楽しいはずの上条との1日は、どこか虚しさを感じる1日になっていた。
彼と話していても、どこか上の空といった状態で、結局この日、何をしたのか良く分からないまま終わってしまった。
「今日、何かあったのか?」
「ううン・・・そういう訳じゃないよ。ごめんね」
そのまま、鈴科は当麻の護衛という任務を忘れ、家に帰ってしまった。

そして月曜日。
以前上の空の鈴科は、上条の必死に話しかけてきているのにも殆ど反応できなかった。
そんな上条が冷たい眼で吹寄や姫神に冷たい目で見られて(たまに殴られて)いるのも気にできず、惰性のように一緒に帰って、そのまま1日が終わった。

上条当麻のことばかりが頭に浮かんだ。
次の日もその次の日も、やがて来る日曜日の午前0時にわかれらければならないことを考えると、憂鬱だった。
「なぁ、百合子。どうしたんだ、一体」
「ごめんね」
拒絶。
鈴科は、彼の優しさを感じながら、しかし、彼を拒絶しつづけた。

そして土曜日。
今日が終わる時、鈴科は護衛を終了し、彼の前から姿を消す。
学校が終わった。
いつもどおり、彼と彼女はともに寮へと向かった。
「百合子。」
「何?」
「今日こそ、話してもらいたい。一体どうしたんだ」
「・・・ごめん。後で会おう。」
無理に笑って、それだけ告げると彼から離れていこうとする。
しかし
「待ってくれ。」
腕を掴まれた。
「俺が何かしたんなら謝る。もし、俺に関係のない、別のことで悩んでいるのなら俺が全身全霊で力になってやる。いや、力になれないかもしれない・・・。でも、力になりたいんだ。頼む。何があったか、何がいけないのか、教えてくれ」
「当麻くん・・・。」
うれしかった。
自分の事を心配してくれる気持ちが。
鈴科百合子は、だからこそ迷った。
すべてを打ち明けて、楽になりたい。
だが。
「ごめン。本当に大丈夫だから・・・ごめん。」
謝った。
ごめん、と。
「鈴科・・・」
「ごめンね。でも・・・ありがとう。」
鈴科百合子は決めた。
すべてを打ち明けずに、彼の、彼との世界を守るために、彼の前から消えよう、と。
打ち止めのような人間を守るだけではない。
自分が愛した一人の人間を、ただ一人の人間を守る為に、彼の前から姿を消そうと。
そして、決してこの光の世界に戻れなくなろうとも、彼の為に暗い世界で生きようと。
281名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:19:13 ID:Mle5WctJ
「当麻くん、僕の家に来てくれる?」
「え?」
「話したいことがあるから・・・。」
「あ・・・あぁ。わかった。」
若干戸惑いながら、しかし、迷うことなく彼は答えた。
「ありがとう。」

そこは、鈴科が当麻の護衛をする際の拠点として使われていた部屋。
「こっちへ。」
「あぁ」
「ふふ・・・殺風景な部屋でしょ?」
「いや・・・」
「気を使わなくていいよ。この部屋にいたのは、2週間だけだから。」
「2週間前に転校してきたばかりだからな。」
「うん・・・そしてね、今日。また行っちゃうんだ」

「え?」
当麻は、うまく反応できずに聞き返した。
今、何と言ったのか。
「今、なんて・・・」
「僕は今日、また、転校しちゃんだよ。」
「そんな・・・ウソだろ・・・」
「本当だよ。だから・・・ずっと、悩んでた。」
「そんな・・・ウソ・・・だよな?」
確かに嘘だ。鈴科は転校するのではない。
そして、もう会えなくなる。
「ごめんね。今まで、言えなくて。」
「いや、そんなことは良いんだ・・・。また、会えるよな?」
鈴科は首を振って、
「だから・・・最後に、思い出を・・・頂戴?」
そう言った。
282名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:21:59 ID:Mle5WctJ
中途半端なところで申し訳ないですが、ここでいったん終わります。
また明日にでも、書けたら投下しますのでー。

なんか読み返すと恥ずかしい・・・。
なんか誤字脱字やら原作と違っちゃった設定とか・・・うだー
283名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:25:58 ID:Cfn6BWU5
GJ乙彼!
続き楽しみに待ってます!
284名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:33:31 ID:5Yvo9yDA
GJ!
鈴科は間違いなく極上のツンデレ
285 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:36:53 ID:Flfgd7eS



はいはーい>>264の続き行くヨー


今回は密着

これがやりたいが為の学校だったりする



ではでは
レスありがと
286『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:38:04 ID:Flfgd7eS
学校に着くとすぐさま靴を履き変え、一息に教室まで走る。
そのまま逡巡して隠れられそうな場所を探す。

目についたのは教卓と掃除用具ロッカー。

(教卓は結構あっさり見つかりそうだしな…)
自分自身で納得し頷いた上条は、
「姫神、ちょっとこっち」
そういって姫神を掃除用具ロッカーの前まで連れてきた。
「とりあえずこの中に入ってやり過ごすから、狭いかもしれないが我慢してくれ」
ロッカーを開きまず姫神を逆さになったバケツの上に立たせる。
そして上条がその隙間に箒を押しのけながら入った。
287『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:40:21 ID:Flfgd7eS



「とりあえずこの中に入ってやり過ごすから」
そう言って上条が指差したのは掃除用具を収めるロッカーだった。
(成る程。これならだいじょ…)
納得しかけ、ふと思う。
見た目に反して(?)ロッカーは広いのだが、ひと二人を収めるにはやはり手狭だ。
となると当然激しく密着することになる。
(うぇぇぇ!?)
考え、そして心の中で絶叫した。
(いくらさっきまで。ぴったりと。密着していたからといって。流石にこれは。マズイと思うんだけど)
そして盛大に慌て始める。勿論心の中でである。
(いろいろと。その。触れちゃうし)
288『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:42:17 ID:Flfgd7eS



慌てる姫神を見事スルーしロッカーの中に押し込む上条。
(ぇ。ぅあ。ちょっ)
抵抗しようとするが時既に遅し。
二人ともしっかりピッタリ密着しながら上条はロッカーの扉を締めた。
(…うぅ。…気にしてないの?)
くっついていることで上条の温もりや匂いを感じられるのは充分に幸せな事なのだが、いかんせん状況が状況である。
(やっぱり。胸は。大きい方が。好みなのかな)
いろいろと気になったりもするのだ。
(でも。こうしているのは。嬉しい)



ロッカーの隙間から外を眺める上条を見つめる。
289『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:44:30 ID:Flfgd7eS
バケツのおかげで上条の顔が思いの外近くにある。
(キス。出来そうな。距離かな)
思った瞬間、急に上条の唇を意識してしまった。
(うぅ。気付かなきゃよかった…)
ちょっとした後悔。
そして、
(…して。みようかな。キス)
膨らむ好奇心。
どんどん動悸が早くなっていき、瞳が上条の唇に強く引き付けられていく。
(頬。頬なら。冗談で。済ませられる)
冗談。
つきん、と心が痛む。
(……冗談で。本当に冗談で。いいの?)
自問する。
答えは、


(やっぱり。いや)
290『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:46:58 ID:Flfgd7eS
一緒にいればいるほど姫神の中の上条に対する気持ちは大きくなっていく。

もっと私を見てほしい。

私を抱きしめてほしい。

ずっと、ずっと私の側にいてほしい。

(でも)
私だけが思っている事じゃないと思う。
(だからこそ)
側に居たいと思う。
例えどんなに辛くても。
私は離れない、と姫神は心に誓う。

ガラっ!

物思いに耽っていた姫神の耳に教室の扉が開く音が届いた。
若干身を固くする上条。
それを、大丈夫、と慰めるように抱きしめる。
驚いたように視線を姫神へと落とす上条。
「…こっちやと思たんやけど…」
291『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:49:48 ID:Flfgd7eS
青髪ピアスは暫く教室の中を調べた後、
「…おらん」
ぽつりと呟いて教室から出ていった。
青髪ピアスが教室から出ていっても姫神は上条を抱きしめたままだった。
「あの〜姫神さん?」
まだ近くにいるとバレるので小声で姫神に声をかける。
「何?」
表情的にはいつもと変わらないが姫神の頬は真っ赤に染まっていた。
「えーと、そろそろ外に出ようかと思うのですが」
もぞもぞ動く上条。
(うぁーブラ越しの胸の感触が結構気持ちいいじゃなくてやべ意識したら血液が集まっ密着してるからわかっちまうじゃんこれとか言ってる場合じゃねー)
292『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:51:48 ID:Flfgd7eS

実はかなり意識していたりする。
姫神は女の子だ。
これだけ密着していれば反応くらいしてしまう。
それまで何とか我慢できたのは追われているという緊張感があったからだ。
(やっぱ姫神ってやらけーなーってそんな事考えてると局部的に元気にみぎゃーヤバいマジで元気になってきフトモモに当たせいやっ)
混乱しつつも腰の位置を調節することで、姫神の体に当たるという危機的状況は回避できた。
ただ、上条ジュニアはしっかり姫神の足の間の微妙に触れないポジションにおりはっきり言ってここから抜け出せなかったりする。
293 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 00:54:32 ID:Flfgd7eS



ほい、一旦終了


ゴメンねー、前の人にレス付けたかった人ー


一方さんいいよねー


とまぁ、こんなところで次回

そろそろ見つかると思うのさ〜
294名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 01:11:46 ID:5Yvo9yDA
グッジョーブ!!
姫神いいなぁ…かわいいなぁ…

ってかみんな筆はええなぁ、いやどう考えても俺が遅筆なだけなんですけどね
今日明日で小萌せんせーのエロ頑張って仕上げよう、と自分を追い込んでみる
295名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 03:38:21 ID:NiJ+iFFK
GJ!
姫神視点も多くて最高でしたよ!
296名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 09:16:41 ID:VI40JUWe
チクショウ、お二方とも素敵じゃねぇか!!(*´Д`)
297 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 14:43:34 ID:Flfgd7eS



はいはーい>>292の続き出来たよー

今回は微妙なエロに挑戦

エロって書いた事ないからわかんない事だらけなんだよねー

その辺についても何か言ってもらえるとありがたいかなー


ではでは


レスありがと
そしてはじまるよー
298『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 14:45:06 ID:Flfgd7eS


しかもかなり足腰に悪いポーズなのだ。
(男としてそーゆーのはアウトなんじゃないかと思やめきゃー姫神さん動かないでー!)
うねうねくねくねと腰を振りながら何とか接触は避ける。
(バレてないバレてないはずとりあえず脱出しないとだー右はダメだってしゃがもうとしないー!)
上条の中で理性と欲望が交錯する。
(あー『不幸』だー!)



(う。何で。こんな。妙な。動き方を。するの?)
この時、上条の意識は膨張した下腹部に向いており上半身も動いていたことに気付いていない。

(ぁ。ぁう。ん。ぅ)
299『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 14:47:45 ID:Flfgd7eS
まぁ、例えブラ越しとはいえ擦れば多少気持ちも良くなる訳で。
(はぅ。ちょっと。もどかし)
なんて思ってしまい頭を振ってそれを追い出そうとする。
(違っ。そうじゃなくて。早く出ないと。変な。気分になる)
多少息も荒くなっているが、とりあえずロッカーの扉を開けまず姫神が降り、
(は。ぇ?)
ようとして何かに引っ掛かった。
姫神の視線が上条の下腹部に向き、
(これは。もしかし)
ぼふん。
「てぇぇ!?」
気付いたところでまたもや煙を上げる。
(え。だ。だって。全然気にしてなくて。でも。ちょっと嬉し。じゃなくて)
300『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 14:52:10 ID:Flfgd7eS

混乱する思考の中でともかく上条から離れる選択肢を選ぶ。
(ぅ。うぅ。当たる…。すごく)
が、当然の事ながらバッチリ触れちゃう訳で。
「えいやっ」
無理矢理体を捻って脱出した。
そして床に手を着き、
「…はぁー。ふぅー。…はぁー。ふぅー」
激しく息継ぎをする。
(損したのか。得したのか。いまいち。わからない)
暫く悩んだ後、自分が上条から離れていることに気付いた。
(あんなことがあって。すぐだから。ちょっと気まずい)
それでも手は繋がなくてはならない。
上条は上条で恥ずかしそうに頬を掻いていたりする。
301 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 14:58:28 ID:Flfgd7eS



ほい、今回分は終了っと


エロというにもおこがましい戯れな感じだけど

アドバイスと苦情はじゃんじゃん受け付けるからねー


まぁ、あんまりきつくない感じでー

それじゃあまた次回


とりあえずインデックスと美琴と黒子と青髪ピアスはどこにいったのか、と
302名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 16:18:23 ID:1ADmppNv
とりあえず、あとがき(?)の改行が多くてウザいのと、もっと書きためてから投下してくれって事の2つだな
303名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 16:36:19 ID:+Oy6jxk2
>>302
俺は気にならんぞ
すこし言い方がキツくないかい

一方さんにお気にコーヒーの最後の一本を
目の前で飲まれて悶える小萌せんせーを幻視したが
・・・難しいな
304名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 17:05:27 ID:NiJ+iFFK
俺も別に気にならないかな。


エロがなくても萌えがあれば十分な人なんで、かなり好みです。GJ!
305名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 18:29:17 ID:nJysJ4Lp
>>282
GJ!!  百合子かわいいな〜。
続きwktk

>>301
GJ!!  
楽しく読ませていただきましたよ!
306名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 18:53:10 ID:uKnYhXhj
別に60行きっちり使ってくれとは言わんが10数行よりはせめて1レス30〜行くらいにはして欲しい。あとやっぱり書き溜めたのを一度に投下してくれた方が助かるかも
間隔的に他の職人さんの投下のためにもなるのでお願いしたい。いくらなんでも一日数回ってのは……

内容については面白いので次回もまたお待ちしております
307名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 19:15:56 ID:h3QUpR9a
確かにあとがきの改行はちょっと気になるかも。他はGJだから是非頑張って完走していただきたく
308 ◆0yDabgA/0. :2007/04/15(日) 22:09:36 ID:Flfgd7eS

>>306

携帯しかもってない上にそのスペックの都合上これが限界なんだよね。
半角で512文字が上限で、あれでも結構頑張ってる方なんだけど。
とりあえずもっと書き溜めてから、ってのはすぐ実行できると思うよ。


で、あとがきについては今回みたいな形ならオッケーかな?
どこが問題かいまいちわからなかったりするんだけど。

最後にレスをくれたみんなにお礼を。
それじゃ書き溜めてくるから待っててねー。
309鈴科百合子の物語・完結編@267:2007/04/15(日) 23:27:08 ID:Mle5WctJ
ようやくできたので、投下ですー

「え・・・?」
聞き間違えたのかと自分の耳を疑う当麻を、鈴科はベッドに押し倒す。
「嫌だったら・・・ごめン。でも、最後に・・・思い出が欲しいから・・・」
「さっきから最後最後って・・・なんだよ別に、転校するだけなんだろ?」
彼の問いに、百合子は首を振る。
その顔に、哀しそうな笑みを浮かべ、
「この、光の世界の中では、貴方と、もう、二度と会えない。」

「なっ・・・!」
「ごめんね」
今日だけで何度言ったかもわからない謝罪の言葉を伝えると、
「ごめんって・・・っ!」
彼の追及を、唇でふさぐ。
「ンっ・・・ンふっ・・・ちゅっ・・・ンン・・・」
「(ふ・・・ふひほ、はひほ、んむ・・・)」
まるでそれが答えだというように、深く、深く唇を吸う。
「んっ・・・!?」
彼の唇を舌でこじ開け、舌を入れる。
歯の裏を舐め、舌と舌を絡ませ合う。

「ふ・・・ふひほ、はひほ、んむ・・・」
当麻は、人生初めての深いキスを味わっていた。
ただ、唇を合わせただけとは思えないほどの濃厚な口づけ。
そして、百合子の舌は巧みに彼の口をこじ開け、舌を絡ませてきた。
(うぁ・・・なんだ・・・これ・・・)
百合子は唾液を当麻の口内へ入れ、そして彼の唾液をすする。
1分もたっていないはずの、しかし、当麻にとっては10分、20分よりも長いと思える時間。
そして、百合子の深い口づけから解放される。
「ぷはぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
頭がボーとした。
何も考えられない。
まるで、今の口づけで唾液と一緒に意識の大半を百合子に奪われてしまったかのように。
310鈴科百合子の物語・完結編@267:2007/04/15(日) 23:28:29 ID:Mle5WctJ
放心している当麻の下半身へと体を移す。
ズボンの上からでもわかる、彼のモノ。
そっと手を触れると、ズボンの上からでも分るほど堅く、熱く脈うっていた。
ジッ・・・ジジッ、ジジー・・・。
そっと、ズボンのファスナーをあける。
トランクスから当麻のモノを取り出すと、それを確かめるようにそっと、大切そうに両手で握る。
「堅い・・・それに、熱い・・・」
その言葉に反応したのか、それとも百合子の手に反応したのか、当麻が正気を取り戻した。
「ゆ・・・百合子、一体何を、・・・!?」
彼は気づいた。
己の体を覆う違和感を。
「僕の能力で、ちょっと体に細工をしたの。後遺症が出ない程度に、体の中の血液を操って・・・
でも、その右腕には効かなかったみたい。だから、その手で体に触れば自由に動けるよ。
だから、僕の事が・・・僕とするのが嫌だったら、そうして。そうしたら、僕はあきらめる。
そのまま、貴方と別れて、貴方の事を思って、でも、貴方と違う場所で生きる。」
驚愕している。
目を見開いて、自分を見ている。
やがて、口が動いた。
「わかった。俺も、お前としたい。だから、しよう。俺と、お前で。・・・だけど、ひとつだけ。」
「何?」
「何か、もし何かあったら。百合子だけじゃどうにもならないことがあったら、俺に相談してくれ。
そうしたら、絶対に助ける。力になる。守る。どんな手段を使ってでも。俺は、お前を。
だから・・・そんな、哀しそうな貌をしないでくれ・・・泣かないでくれ。」
え?っと百合子は返す。
悲しそう?泣いている?自分が?
確認するように、そんなはずはないと思いながら、手を顔に当てる。
濡れていた。
目からこぼれてくる、水のようなもので。
(あァ・・・俺にもあったのか・・・涙が。泣けたのか・・・1万人を殺した、血にまみれた自分が。)
彼の右手が、彼が唯一動ける彼の右手が、自分の頭をなでていた。
泣くまい、と思う。
泣いてはいけないと、思う。
自分に涙を流す資格はない。
それも、屈辱や、苦しみによる涙では無い。
幸福感。幸せによる、涙。
1万人を殺した自分が、1万人を救った人間に好意を抱いた。
そして、1万人を救った人間が、1万人を殺した自分を守ると言ってくれた。
だから。
ようやく、百合子は確信した。
やはり、自分は彼が好きなのだと。
彼を愛しているのだと。
しかし。
確信してしまった。
彼を愛していることを。
だから。
決めた。
311鈴科百合子の物語・完結編@267:2007/04/15(日) 23:29:15 ID:Mle5WctJ
百合子は、迷いのない笑みを顔に出す。
「ありがとう。頑張るから・・・気持良くなって?」
そう、彼に告げるとともに、指を彼のモノに這わせ、軽く扱く。
そして、いきなり口に含んだ
「はひゃっ!?」
動かないはずの彼の体が飛び跳ねる。
「ゥわっ・・・ごめん、痛かった?」
心から心配しているような表情で当麻を見る百合子
「いや・・・その、気持ち良くて・・・」
「そう・・・ありがとう」
「(自分でする時と全く違うレベルの気持ちよさだったけど・・・人にして貰うとこのくらいの快感が普通なのか?)」
「何か言った?」
「いや、何でもない・・・続けてもらって良いか?」
「うンっ」
また指を這わし、今度は軽く彼のモノを扱く。
「(く・・・すご・・・)」
「はむ」
また、いきなり当麻のモノを口に含む。
「うあっ・・・!」
とてつもない快感が彼の頭を駆け巡り、思考能力を容赦なく奪う。
「はむ・・・ン・・・ふっ・・・」
百合子の舌がまるで生き物のように蠢き、ぎこちない、初めてこの行為をする者とはとても思えないほどの快感を当麻に与え続ける。
実は、無意識にベクトルを操り、当麻に最高の快楽を与え続けているのだが、お互いに全く気付いていない。
百合子の奉仕が開始してからわずか10秒。
「ぐ・・・もう・・・ごめんっ!」
「っ!?」
迸る。
口の中は彼から迸る白濁によっていっぱいになる。
必死にそれを飲み込むが、量が多すぎてすべて飲み込めない。
「けほっ」
「ご・・・ごめん!大丈夫か、百合子!」
「う・・・うん、大丈夫・・・でも・・・」
「ん?」
「その・・・こういうのって・・・」
「?」
「早漏、っていうんだよね?」
「なっ!」
「あはは、気にしなくていいよ、お互いに初めてだし。」
当麻がさりげなく発せられた百合子の会心の一撃に身も心も砕かれていると、
「でも・・・まだ、元気みたいだね?」
「あ、あぁ・・・」
「はむっ」
「ぐは!?」
またもいきなり当麻のモノに、しゃぶり付く百合子。
今度は、ゆっくり、丹念に当麻のモノを舐めまわす。
すぐに終わらないようにとの気遣いから、ゆっくりとやっているつもりだったのだが・・・。
ベクトルを操作して、常に最高の快楽を頭に叩き込んでいるこの状態では、ほとんど意味がなかった。
「ふ・・・ちゅっ・・・あむ・・・ンン・・・ンッ!?」
「うぅ・・・申し訳ない・・・」
またも迸る白濁。
今度は百合子の顔を汚していく。
「その・・・ドンマイ?」
「うわぁぁぁぁぁ!」
そして会心の一撃が急所に当たり即死判定。
こうして、彼の男のプライドは恐るべきテクニックを持つ百合子に完璧に粉砕された。
312鈴科百合子の物語・完結編@267:2007/04/15(日) 23:31:36 ID:Mle5WctJ
そして、土曜日の午後10時。
「それじゃァ・・・だいぶ遅くなったけど、気をつけてね?」
「あぁ。一応、引っ越しの準備とかで明日はいるんだろ?」
「うン。だから、心配しないで今日は帰って大丈夫だよ」
「ん、わかった。」
「じゃあ、また明日。」
「またなー」
百合子の家の玄関から離れる当麻。
そこを、
「待って。」
「ん?」
百合子が駆け足で近寄ってくる。
そして。

触れ合うような
やさしい
キスをした。

「百合子?」
「・・・」
当麻の問いに、何も答えない。
そして・・・
「バイバイ」
上条当麻の体が崩れ落ちた。
313鈴科百合子の物語・完結編@267:2007/04/15(日) 23:34:17 ID:Mle5WctJ
「ごめんね。君の事が好きだから・・・そして、君が僕のことを好きでいることを知っちゃったから・・・。」
彼を背負い、彼の寮の部屋の玄関口まで運ぶ。
「覚えていたら、きっと辛いから・・・」
百合子は、当麻の頭に手を当て・・・。
百合子と過ごした、2週間の記憶を

消した。

午前0時。この瞬間、学園都市は土曜日から日曜日へと変わった。
「当麻くん・・・君との思い出は大事にしたい・・・だけど、きっと・・・。
覚えていると、いつか光の輝く世界へ、行きたくなっちゃうから・・・。」
また、会いたいなと、思い。
そして、もう、会えないと、思う。
百合子の口から、言葉が漏れた。
「ばいばい。上条当麻。」
自分の頭に手を当て、ベクトルを操る。
頭を走る電気信号を操作し、そして。
そして、鈴科百合子は、一方通行となった。

打ち止めと、打ち止めのような世界で暮らす人間と、そしてなにより
上条当麻を守るために
314267:2007/04/15(日) 23:39:37 ID:Mle5WctJ
一応完結しましたー。
遅れましたが、感想くれた皆さん、ありがとうございましたですー。
それと、出来れば直した方が良い所とか、アドバイスとか頂けるととてもうれしいです。
あ、誤字脱字や変換間違えとかは結構自覚してるんで、その辺はスルーしてもらえると・・・。


そして、自分が書いたものを全部読みなおして、穴を掘って入りたい気分になりました。
よく、ラノベのあとがきにそんなこと書いている人がいますが、本当にそんな気分になるんですね。
貴重な体験でした。
それでは、全部読んでくれた人がいたのなら、感謝ですー。

注)267が書いた鈴科百合子の物語はフィクションです。
267の頭の中だけに存在する妄想が生み出した存在です。
気にしないでやってください。お願いします。
315名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 00:20:00 ID:YG+ZdS+n
GJお疲れさま、そして全米が泣いた!
性別なんて関係ない、一方さん百合子さん最高!!
316名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 06:21:14 ID:/W1pISKd
(*;Д;) イイハナシダー
317 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 17:47:09 ID:Utk+hNPz


はいはーい>>300の続き上がったよ〜。

因みに今回で『姫神秋沙のとある一日』は一旦の終わりを迎えます。

それじゃ本編のほうを楽しんでね〜。
318『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 17:48:45 ID:Utk+hNPz
数瞬の間。
先に動いたのは姫神だった。
「手。繋がないと」
困る、と続けようとして口ごもる。
(…困るから。手を。繋ぐ)
どうしても割り切れなかった。
(…仕方なく。手を。繋ぐ)
頭で理解しているつもりでも心のどこかが拒絶する。
「………やっぱり。……好きだから。って。手を繋いで。ほしい」
思わず口をついて出た言葉。自分でも驚き、慌てて口をつぐむ。
(どう。しよう)
余計気まずくなった気がする。
でもそう思っていることは本当で、自分だけを見てほしいことも事実で、そうならないこともわかってて。
319『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 17:51:09 ID:Utk+hNPz
(せつない)
想えば想うほど切なさは募り、どうしようもない塊になっていく。
(何で。こんなに)
理由はわかっている。
でも、それを形にしたら多分あの人の重荷になる。
だから、駄目。
(でも)
恋しい。
好きといってほしい。
抱きしめてほしい。
キスしてほしい。
とめどなくあふれる上条に対する気持ち。
(抑え。なきゃ)
その気持ちに無理矢理フタをしようとする。
想っては駄目だと、叶わないのだからと無理に納得させる。
(私は。大丈夫)
そう思った。
だが姫神は、
「…ひ、め…神?」
泣いていた。
320『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 17:53:35 ID:Utk+hNPz


「…ひ、め…神?」
突然泣き出した姫神。
思わず呟く上条。
その透明な雫は姫神の真っ白な頬を伝い、制服に小さな染みを作る。
(何でイキナリ!? 上条さん何かしましたか!?)
見た目呆然とした表情だが、心の中では相当焦っていた。
(アレか!? やっぱり上条ジュニアが悪いのか!? でもあれは不可抗力だし!)
心の中で頭を抱える。

「…っぱ………理…」

ぽつりと姫神が呟いた。
そしてガバッ、と上条に抱き着く。
(はぃぃ!?)
狼狽える上条。

「…無理だよ。君への気持ちは。ごまかせない」
321『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 17:56:18 ID:Utk+hNPz

今度こそはっきり聞こえる姫神の呟き。
(俺への、気持ち?)
どういうことだろう、と考えるより早く姫神が答えを口にした。
「私は。君が。好き」
ドキン、と鼓動が一拍速くなる。
(…好き? …誰を? 俺を!?)
多分上条の鼓動は全て姫神に伝わっているだろう。
「…姫が」
するりと抱擁を解いた姫神は、その流れで首に腕を絡め自身を持ち上げると、
「ん」
上条の唇に自身のそれを重ねた。
「んぅ!?」
ほんの一瞬の口づけ。
たったそれだけの行為で思考能力の大半を奪われてしまう。
「…な、ぅえ?」
322『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 18:04:31 ID:Utk+hNPz


頬に水が伝う感触を感じる。
意識の外で、自分が涙を流しているんだと姫神は認識していた。
「やっぱり。無理」
呟く。それは聞こえないほど小さなものだった。
そして、これ以上ないくらい強く上条に抱き着く。
「…無理だよ。君への気持ちは。ごまかせない」
今度ははっきりと、でも呟くように言葉を紡いだ。
(私は。上条当麻が。好き)
そう、それは確かな想い。
姫神秋沙の確かな気持ち。
だから言おう。

「私は。君が。好き」
淀みなく放たれる言葉。
どこまでも真っ直ぐな姫神の気持ち。
323『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 18:09:45 ID:Utk+hNPz

(ドキドキ。してくれてる。嬉しい)
速くなった鼓動を聞きながら思う。
それなら、
「…姫が」
もう一つの意思表示を。
体に回していた腕を解くと、今度は首に腕を伸ばし、自身の体を持ち上げるように上条を引き寄せ、
「ん」
上条の唇を奪った。
「んぅ!?」
驚いて目を見開く上条。
「…な、ぅえ?」
戯れのような刹那のキス。
それは姫神が本気であることの証明でもあった。
「ごめん。君が。欲しかったの」
もう一度腕を解き上条を見つめる。
その瞳はとても不安げで、頬に残る雫とあいまってまるで泣いているようにも見える。
324『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 18:14:11 ID:Utk+hNPz

「ごめん。君が。欲しかったの」
思考能力が低下した上条の頭に、その言葉はまるでハンマーでも振り下ろしたかのようなダメージがあった。
危うく理性が崩れそうになる。
(…ひ、め…神)
上条に向けられる不安げな瞳。
(…姫、神)
その表情を見つめているうちに、急速に思考能力を取り戻す。
そして、
(俺は姫神のことをどう思ってんだ?)
ひどく簡単で、ひどく重要なことを思った。
(確かに姫神は可愛いし、一緒にいて楽しい)
けど。
(…それって姫神の言ってる好きと同じなのか?)
自分は姫神のことをどう思っているのか。
325『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 18:18:02 ID:Utk+hNPz

(安易に応えていいことじゃない)
だから、言った。

「………悪い」



(……え?)
拒絶された?
姫神の心に一番大きな痛みが走る。
(…やっぱり。迷惑。だったんだ)
そして表情が崩れそうになった瞬間、
「…今の俺には姫神の気持ちに応える資格がない」
上条の口から真剣な言葉が紡がれた。
「こんな曖昧な気持ちで応えたら多分二人とも後悔する…だから…」
優しい声。
自分の決めたことは決して曲げない声。
「待ってくれ。必ず答えは出すから、それまで…」
否定でも、肯定でもない言葉。
326『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 18:43:38 ID:Utk+hNPz

でも。
「…ぁぅ。ぅ。っく」
漏れる鳴咽。
(嬉しい。嬉しいよ)
両手の甲で溢れ出る涙を拭う姫神。
「…待っ。…て。る。…待って。…っく。から」
嬉しいから頑張って笑顔を作る。
今まで見せたことのない最高の笑顔だった。



いつの間にかすっかり陽が傾き、手を繋いで歩く二人を優しく照らしていた。

とりあえず連絡を取ったところによると『歩く教会』は無事回収され、今は上条の寮にあるらしい。

だから今、二人は上条の自室へ向かっていた。

てくてくと歩く。

ゆっくりと。
今日が終われば明日が来る。
327『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 19:23:42 ID:Utk+hNPz

「………ん…」
実はちょっと気まずかったりする上条さん。
あんな素敵な笑顔を見て、心揺れてたりします。
「どう。したの?」
不思議そう(といってもあまり表情に変化はないが)にきく姫神。
「…んー、いや」
言葉を軽く濁す。
本気で向けてくれた気持ちだからそこ、こちらもそれ相応の気持ちで答えなければならないと思う。
「俺なんかでいいのかな、と」
これは本心。
「何を。今更」
これも本心。
「うぅ…」
凹む上条。
「自分の。魅力が。わかってないの?」
呆れたように呟く。
「まぁ。それが。君らしいかな」
328『姫神秋沙のとある一日』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 19:44:45 ID:Utk+hNPz

手を繋いで歩いているその姿はまるで恋人のよう。
「魅力、ねぇ」
陽はすっかり沈んですっかり宵闇に包まれている。
「そろそろ寮につくな」
喋りながらだとあっという間だなぁ、と上条。
「うん。そうだね」



インデックスから『歩く教会』を受け取り、それを姫神に渡す。
「…。…」
「……」
しばし見つめ合って、インデックスにジト目で見られるまでそうやって、
「それじゃ。また。明日」
「ああ、またな」
笑顔で別れた。



変わらない明日。
でも違う明日。
少しずつでも変化がある。
そんな一日。

〜Fin〜
329 ◆0yDabgA/0. :2007/04/16(月) 19:54:08 ID:Utk+hNPz


はい、終了。

なんか微妙なオチな気もするけどそれはそれで。

次は吹寄さんあたりに行こうかな〜とか思ってるんだけど。
因みに話しは続いてるからね。
姫神のと。

まぁ、いらなかったらやらないけど。
予告みたいのもあるんだけど。
330名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:39:21 ID:0kqy9HHS
>>317=329
GJ
吹寄メインは確か、無かったと思うから興味がある
が、作者さんの好きにすれば良いんじゃない?
331名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 02:03:48 ID:CRHJOd8d
某漫画読んでたら妙な電波を受信した……


 少女は少年の為に強くなることを望んだ。
 自らの内に問いかけ、その全ての知識を検索し、一つの解を得た。

 魔法が使えないはずの自分が使い得る、強力な魔術。

 ……しかし……

――魔法は尻から出る!!――

「は、恥ずかしいかもっ……でも……」

 愛する少年の為、幾多の試練を乗り越え、苦難の末に彼女は遂に秘法を会得した。

「いくよー、わるものー」
 羞恥に頬を染めながら、インデックスは修道服に手を掛け、
 相手に背中を向けたまま、ゆっくりと裾が持ち上げられる。

 当然、はいてない!!

「や、止めなさいっ、はしたっ……ぐはっ……」
「あ、あかん、やめと……くふぅ……」

 究極の強さを得たインデックスの前に、ステイルも土御門も立っていることが出来ない。
 前かがみに成りながら、苦悶の表情を浮かべる彼らはどこか幸せそうだった。


「うふふふふ、むてきかもっ」

 ……しかし彼女は知らない、その背後に笑み崩れた 神裂火織が居ることを。

 そのままどこかに連れ去られたインデックスは……


「インデックスはとうまの事が大好きだったんだよ?」

  神裂火織の腕の中で、しくしく泣いていた。




 誰だよ、こんな電波発信したの、絶対俺が思いついたじゃないぞっ。
だってこんな変態じゃないからっ
332名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 02:04:31 ID:CRHJOd8d
 シスターズ。
 彼女達を救うため、御坂美琴には力が必要だった。
 その能力を駆使し、虚数学区まで突き止めた彼女は一方通行に通用しうる技を知る。

 キハラ殺法、その特性を備えたレールガンを習得できれば……
 それが可能ならば、あの子達を救うことが出来る。
 だが習得には時間が掛かりすぎ……

「三日で覚えることも可能じゃっ」
「本当?」
「しかし……能力は尻から出るっ!!」
「っ!!」

 誰だよお前?
 そんな無粋な突っ込みは無しで。

 ――三日後、彼女は一方通行を下す。
 スカート焦げ焦げで。

「あれ? ビリビリどうかしたのか?」
「な、何でも無いっ!」

 剥き出しの可愛いお尻を隠しながら、上条当麻の視線から必死に逃れようとしていたが、
「でもなんか様子が……」
「うるさいっ、何でもないっていっつってんでしょ!!」

 空気の読めない漢、上条当麻は躊躇なく背後に回りこみ……

「!」
「! っ、見るなぁぁぁぁぁ」

 当麻に突き出されたお尻から電撃が……
 
「ひっぅ……」
 幻想殺しによって能力を無効化された美琴は抵抗する術も無いまま、
 自ら押し付けた尻を当麻の手で思う様嬲られるのだった。

 能力の出口を幻想殺しで擦られる美琴の日々を綴る、
 ……とある電撃の調教日誌につづ……

 だ(ry


自分が美琴好きなの、今の今まで知らなかった。
333名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 02:42:17 ID:IFvjnWEo
>>329
純愛姫神が見れて大満足です。GJ!
334名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 02:43:04 ID:/qU4dVl4
なんで後ろに限定する。
幻想は本来自由なはずだ。
ならば前――
335名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 15:17:18 ID:FAt7QFxV
さすがの一方さんも射精封じられたまま騎乗位で犯されたら参っちゃうんだろうな
336予告版『吹寄制理の風邪にはネギ!』:2007/04/17(火) 18:16:23 ID:SGrXWJjt


はい、行くヨー。


『姫神秋沙の告白から数日後の木曜日。
ウンウン唸りながら歩く上条当麻の頭上から大量の水が降り注いだ。
男の濡れ透けなんて嬉しくないのである。
はてさて、上条が水の降ってきた方を見るとそこにはバケツを構えた吹寄制理が。

紆余曲折を経て次の日。
上条は『不幸』にも風邪を引いてしまった。
インデックスは風邪がうつるとあれだからと小萌先生のところに避難。
不幸だー、とか熱でぼんやりする頭で考えていたそんな時、

「上条当麻! いるんでしょ!?」

ぶっとい葱を片手に吹寄制理が現れた。』
337 ◆0yDabgA/0. :2007/04/17(火) 18:19:40 ID:SGrXWJjt


はい終わり。

とりあえず御飯をあーん、とか一緒にお風呂とか、いろいろと計画してるんだよね。

じゃ、最後にレスありがとね。

そして吹寄サンってツンデレなのかな?
338名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 19:02:05 ID:E+fjxCvU
キャッチフレーズはこれだな。

お前の尻に危機迫る
339名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 23:42:58 ID:0FklMiON
>>337
妄想が拡がる予告編だな〜w
吹寄分が不足しているので、続きが楽しみです!
340名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 00:27:49 ID:31aFA9Mo
>とりあえず御飯
御坂に見えたぜ
341名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 18:33:15 ID:Vr1+fDjf
私が一番気になることは一緒にお風呂というのが文字通りなのかそれともお背中流します、なのかってことだな。
342579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/18(水) 20:11:20 ID:6clbdN4l
投下しても大丈夫やろか。
343名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 20:13:00 ID:U5JQmgbT
ばっちこいこんにゃろー
344579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/18(水) 20:14:49 ID:6clbdN4l
「と、とうま…じゃ、な、なくってご主人さま、これ…」
 耳まで真っ赤に染めて上条に肌を摺り寄せる少女が、その腰の下にあるもののことに言及
する。聞かれるまでもない、のだが。
 最初は驚いたように腰を跳ねさせたインデックスだったが、たった今は――感極まったような
潤んだ瞳で上条を見つめつつ、ショーツ越しのその奥を上条に押し付けるように跨っている。
 対する上条も涙目だ。
「い、いんでっくすサン…、はい、ご推察のとおりです、でも、し、自然の摂理ってやつですから、
か…噛まないで……」
 しかし、インデックスは上目遣いに頬を染めて上条を見つめたまま、噛み付こうとする素振り
さえ見せない。
「そ、そうじゃなくって、あ、あのね、わ、私を見て、こ、こうなったの?」
「ううっ、他にどんな理由がありますかッ…。こう見えて上条当麻、健全なオトコノコです…」
 体の力が抜けてしまっているのがかえって幸いしたとでも言おうか、インデックスに対する衝
動を実際の行動に移さない、いや、移せないことで理性がギリギリ保たれていた上条なのだ
が、その腰に跨った銀髪の少女は逆に気持ちを煽られたのか、
「とうまっ! うれしいっ! やっぱり私を選んでくれたんだねっ!」
 と、上条の首に腕を巻きつけた。そしてその体勢のまま、耳元で囁く。
 その吐息が熱い。
「待っててね、いま綺麗にしてあげるから」
 腕を伸ばして、上条の背後から石鹸を拾い上げた。それから、腰を浮かせてシャワーヘッド
に手を伸ばす。
 少女の下腹部に圧迫されていた、本人いわくカミジョー2号が一瞬開放された。が、シャワー
に手を伸ばした少女の裸の胸元が眼前を通り、その視覚的刺激にカミジョー2号はさらにいき
り立つ。シャワーヘッドを掴んだ少女が再び腰を下ろすと、2号はその頭部から胴部に少女の
下腹部の強襲を受け、
「あっ、あひゃいっ」
 カミジョー1号に大打撃を与えた。
「と、とうま、どうしたの?」
 上条の悲鳴に、インデックスがその顔を覗き込む。
 しかし、インデックスが動くたびにはっきりばっちりその裸体が視界を埋め、すでに張り詰め
すぎて痛みすら覚える2号が擦れる。上条の心情は――まあ、察してやって欲しい。
「にゃ、にゃんでもありまひぇん、ほんとうでひゅ」
「本当? なら、始めるね?」

 そう言うと、インデックスはシャワーで自分の胸元と石鹸を濡らし、泡立てるとその泡を自分
の胸に撫でつけ――
「ちょ、ちょ、ちょひまちインデックしゅ! にゃ、にゃにしてまひゅかッ」
 何をしようとしているかは判った。しかし、である。
 真っ赤な顔で、インデックスが答えた。
「え、だって、とうまの本に載ってたから、とうま、喜んでくれるかもって…」

 隠していたはずなのに。ああ隠していたはずなのに。

 いまさら捨てても、この完全記憶を持つ少女に対しては無駄な抵抗である。しかも、インデッ
クスが言っているアレでアレな本を思い返すと、本当は年上好みな上条ながら、やっぱり身近
にいる西洋ロリータが気になって思わず入手しちゃったああいう本のようないやそうだよやっぱ
りアレだと記憶が蘇る。
 勘違いもクソもそういうオンナノコが写ってんだもんそう思っちゃうよねいやほらボクだって思
春期の健全なオトコノコですから一番身近なオンナノコには興味だって示しますよでもさ、と、
滂沱の涙を流しつつも、もうどこまで流されちゃっても良いや、などと諦めの心境に上条が到
達しようとしたそのとき、

 バタンッ!! と浴室の扉が開いた。
345『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/18(水) 20:17:47 ID:6clbdN4l
「脱いでまで当麻さん、いえご主人さまの気を引こうとは卑怯です。しかしここで引くわけには行き
ません、とミサカはその覚悟をあなたとご主人さまに見せ付けますっ」
 普段なら感情の起伏がほとんど無い御坂妹が、どんな心境に至ったか語気も強く叫ぶ。
 それから両手を背中に回すと、ジッパーを一気に引き下げた。すとん、とエプロンドレスが下に
落ちる。
(!! しっ、しましまっ!!)
 ピンクの縞々の上下が白い肌に映えて眩しい。その上、黒のオーバーニーソックスだ。その猛烈
な破壊力に鼻血を噴きそうになる。ショーツがちょっとローライズなのも見逃さない。上条は結構ア
キバ系にマニアックだった。
 エプロンドレスを脱ぎ捨てた御坂妹は、バスルームに入って上条の横に回りこむと、インデックス
の刺すような視線を無視して少年の腕に絡みつく。上条の目を見据えつつも、しっかりとお腹や太腿
が上条の腕を圧迫していることを確認して、
「そんな洗濯板でご主人さまを誘惑しようとは笑止千万、女の魅力というものを見せ付けてやります
とミサカは余裕の笑みを浮かべます」
 と言い放つ。当然、インデックスからは反論の怒号が上がる訳だが、
「何ですってっ! そんなぺったんこで私が洗濯板だなんてよく言えたものかもっ!」
 その言葉を耳に入れる様子も無く、ブラのホックに手を掛けた。
 肩紐がずれて落ち、ピンクの縞々の布切れが隠していた双丘とその頂上を顕わにする。
 インデックスと比較してより大きいのがどうかは微妙だが、東洋人特有のきめ細かな肌が浴室の
照明になまめかしく輝く。はらりと落ちていったブラの奥には、インデックスのそれよりも少し赤みの
強い小さな蕾が膨らんでいた。
「恥ずかしいですけど、ご主人さまのためだったら何だって出来ます、とミサカは耳元でその決意
を囁きます」
 顔を赤らめた御坂妹が、インデックスに劣らぬ艶やかで熱い息を上条の耳元に送る。

 4つの慎ましくも艶かしい膨らみに囲まれ、心臓が跳ねた。
 両カミジョーの頭部に向かって血流がなだれ込んで、カミジョー1号がとうとう鼻血を吹き、同2号
は怒号を上げんばかりの勢いでいきり立った。

「と、とうまっ、だめっ! わ、私だけ見てくれないとやだっ!」
「押し付けは奉仕でも愛でもありません、私は愛を持ってご主人さまにご奉仕するので、あなたに
勝ち目はありません、とミサカは勝利の宣告をします」
 上条を挟んで、石鹸とボディスポンジとシャワーヘッドの奪い合いが始まった。
 それぞれ発展途上とは言え、美少女二人の生肌が体を押してこすっていつの間にやら泡がぶく
ぶくと立って、触れられるだけで思春期真っ盛りの上条はどこか遠く旅立ってしまいそうになる。も
はや抵抗する力も――無い。本当に無い。

 泡とシャワーと嬌声と、か細い悲鳴がバスルームを満たした。
346『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/18(水) 20:18:50 ID:6clbdN4l
                     −*-

「は、はっ、はあ、はあ、な、七階…、ここね…」
 階段を全力で七階まで駆け上がると、さすがの御坂美琴も息も絶え絶えである。しかし、
「な、何かやらかしてたら……許さないんだから……あ、アイツは…」
 息を整えるより先に、御坂妹のことを思い出す。それから、上条と密着しているところばかり
見かける銀髪の少女。
 自慢するつもりは無いけれど、自分は結構可愛いと思う。ちょっと気になる部分もあるけど。
 だから自分と瓜二つの御坂妹は当然美少女なワケで、ひょっとしたらアイツは清楚な感じな
ほうが好きなのかも、それだとひょっとしてあの子の方が有利じゃないの…とか、あの銀髪の
子の密着の仕方はもう一線越えちゃってるのかも…等々、『アイツ』を中心に頭が回って、

「だ、だから違うううーーーーーっ!」

 思わず叫び声を上げていた。叫んでみてから、我に返る。
 周りを見回した。無人だった。ホッとする。顔が熱いのは――気のせいだ。
 アイツの部屋は、と廊下を歩く。
(土御門…あ、この変わった苗字の隣っ!)
 表札は出ていなかったが、間違いない。この部屋だ。部屋番も確認した。
 呼び鈴を押すか、直接ドアノブに手を掛けるか悩んで、備え付けの給湯装置が動いているの
に気が付く。そして、換気扇から吐き出される湯気。
「か、換気扇っ? この換気扇って、お、お風呂っ!?」
 そう思ったら、なんだかシャワーの音が聞こえる気がする。
 そんな気がすると、今度は泡々でくんずほぐれつでチョメチョメがゴニョゴニョで純情女子中
学生の想像力がパンクした。
 乱暴にドアノブを捻った。鍵は掛かっていない。ドアを開く。

 聞こえるのは、シャワー音と、複数のオンナノコの嬌声。
 繰り返します。
 シャワー音と、複数のオンナノコの嬌声。

「さ、させるかあーーーーっ」
 顔面を沸騰させて、半泣きになりつつも上条の部屋に飛び込んだ。

                     −*-
347『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/18(水) 20:20:12 ID:6clbdN4l
 にゅるにゅるぷにぷにと泡まみれの少女の裸体が上条の肌を蹂躙する。
「と、とうま、気持ちいい? と、当然私のほうがき、気持ち、いいよねっ?!」
「あ、あなたのような、はふっ、乱雑なやり方で、ご主人さまを満足させることなどできませんっ、
もちろん私のほうが当麻さん、いえご主人さまに満足していただいているに違いありませんと
ミサカはっ!」
 上条の耳元で、頬を染めた二人の少女が、疲れたというよりは艶が出てきたといったほうが
ふさわしい声で囁く。当の上条はと言えば…、気持ちいいやら恥ずかしいやら、それでいても
はや抵抗する意思すら奪われてしまった。
 少女二人の苛烈に過ぎる攻めに、果ててしまうことだけを耐えている。それだけが、自分を
自分のまま保ってくれるような気がするのだ。理性の最後の砦とでも言おうか。
 しかし、少女の攻めは止まることはない。
「ねえ、とうま、あのね、わ、私も…気持ち、いいんだよ…?」
 インデックスが胸元までピンクに染めて、熱い吐息を注ぐ。
 逆の耳では、御坂妹がそれと同じくらい艶かしい声を囁きかけた。
「はふっ…当麻さん……私もご主人さまと同じくらいドキドキ感じていますと…み、ミサカは…」
 二人の手が、艶かしく上条の胸元を這い回り、そして、徐々に下に降りていき――

「さ、させるかあーーーーっ」

 叫び声とともに、上条の学生寮に駆け込む少女の足音。続けて、大きな音を立てて浴室のド
アが引きちぎられんばかりの勢いで開かれる。
 ドアを正面にしていた上条の目の前に現れたのは、自分に裸体を絡ませる少女のオリジナル
体、御坂美琴が顔を真っ赤に染め、半泣きの涙目でぜえぜえと息を切らす姿だった。
 驚くヒマもなく、絡み付いていた二人が美琴を睨みつける。
「短髪? 何の用? いま取り込み中なんだから邪魔しないでッ!」
「オリジナルはご主人さまに興味などないのでは無かったのですか? 邪魔をしに来たのなら
さっさと帰って下さいとミサカはきっぱり言い渡しますっ」
 いきなりの暴言に後ずさった美琴だったが、ここで引き下がったりする訳には行かない。
 何より、頭に上った血が引き下がることを許さない。
「な、何してるのよあんたたちっ…、特にあんたよあんたっ!」
 真っ赤な顔のまま、御坂妹をびしっと指差す。
「ひ、人の裸勝手に晒してんじゃないわよっ!!」
348『前略、親愛なるクローン様』:2007/04/18(水) 20:21:23 ID:6clbdN4l

 その台詞に、妄想力を刺激された上条の目がかっと見開かれたのだが、
「あんたは変な想像しないでっ!」
 と美琴が頬染め涙目で怒鳴りつける。逆にそれが妄想を助長したりするわけだが、
そこまで頭が回らないのか、上条を睨みつけるのもそこそこに浴室に踏み込む。

「あ、あ、あたしとおんなじ裸、さ、晒して何やってくれんのよっ!」
 自らのクローン体に食って掛かるオリジナル体。掴みかかるというより、晒された体を
隠すようにして上条から引き剥がそうとした。
 ここに来て、上条自身もインデックスの白いショーツが濡れ透けになってお尻の肌の
色とか足の付け根と付け根の間の部分の細かな造作がくっきりしていたり、御坂妹の
若い茂みが透けかけてたりするのに気が付いてしまった。
 さらには、御坂妹を引き剥がそうとしてシャワーを被った御坂美琴の透けたブラウスの
向こうに目が行く。が、それらに興奮してみるヒマもなく、引き剥がされようとした御坂妹
が信じられない暴挙に出た。
「お、オリジナルにだって私の邪魔はできませんっ!とミサカは最大限の抵抗をっ!」
 瞬間、雷光が浴室内に閃き。
 御坂美琴の体が弾き飛ばされた。
(ひいっ! 暴挙というにしても、これはあまりにも暴挙っ!)
 美琴の心配をする前に、思わず御坂妹の行動に恐怖感すら覚える上条だったが、
「ふふ、ふふふふふ、やってくれるじゃないの」
 只ならぬ様相の御坂美琴が、ゆらりと立ち上がる。
「雷撃使いのあたしに…レディオノイズごときが何しようってのよ…」

「――そうよ、そいつの…こと、だって」

 顔だけをうつむけたまま、小さな声で、しかしはっきりと呟く。そして、

「ハグよりキスより裸見せちゃうほうが先だったからってどうだって言うのっ! そんなの、
あんたたちなんかに抜け駆けされるよりよっぽどましよっ!」
 叫び声を上げると、ボタンを外すのももどかしく、豪快に制服を脱ぎ始めた。
(みっ、御坂さんっ! 目が、目が逝っちゃってますよっ!)
 顔を上げた御坂美琴は、完全にどこかへぶっ飛んでいるようだった。
349579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/18(水) 20:24:47 ID:6clbdN4l
今回はこのへんで勘弁してください。

すごく馬鹿なモノを書いている気がするのは気のせいでしょうか。
もう一回くらいで終わるかなあ。これが終わったら、禁書も終わらします。

転勤だよおいちゃん忙しいよ。引っ越しはしなくて良いけど。
350名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 20:28:23 ID:yMle0Siu
ぬおおおおおおお!リアルでGJ!
これで当麻が沢越止化するわけですね?
351名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 20:37:31 ID:cm47QhgB

羨ましいと思うね、こういうの書けるのって。
ていうかエロ書けるのが羨ましいね。

GJ。
ニヤニヤしながら読んじゃったよ。
352名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 21:39:30 ID:fV0dpJqD
>>579
素晴らしい!
心の底からGJ!!!
353名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 00:01:53 ID:F4e9MpOa
GJ!
御坂参戦!?
これは神作品になりそうだ。
354名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 00:37:23 ID:gMDBOw40
エロいぜ旦那!!
デレデレな三人に萌えた。

ただあえて萎えるようなことを言う。

風呂場での雷撃は危険だ。
運良く幻想殺しが床にくっついていたのだろうか?

ハッ!フラグボーイにとっては運悪く修羅場に突入か。
355名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 03:12:42 ID:1QCb/bzq
GJ
しかし、ここでバトルになるとエロが…
白黒あたりが火消ししてくれるといいのだが。
て、白黒じゃ火に油を注ぐようなものだねw
356名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 07:46:08 ID:zyGyj0vz
GJ!!

ただ一つ残念なのは、オリジナルじゃなくてお姉さまだ
357名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 14:56:41 ID:tAo7fHe2
「お姉さま」って書いて「オリジナル」って読むんじゃなかったか?
358名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 14:59:58 ID:M+POGWyo
基本お姉さまだけどオリジナルとも言ってたよね
359 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:14:59 ID:LpToD7DI

はいはい投下いいかな〜?

よかったらお返事どーぞー?
360 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:15:49 ID:LpToD7DI

はいはい投下いいかな〜?

吹寄さんのお話ある程度まとまったからね。

よかったらお返事どーぞー?
361名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 19:31:16 ID:ukNqfMjI
かもんべいべー
362名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 19:34:55 ID:v5vzr5kc
(ヽ゚д)クレ
363 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:44:41 ID:LpToD7DI


おっしゃ、行くぜい!

あんまし期待されると困るけどにゃー。
364『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:46:57 ID:LpToD7DI

幸せでないこと、すなわち不幸。
そんな不幸が服を着てあるいているような、普通の(?)少年上条当麻。
彼は今とても悩んでいた。

事の発端は数日前。
クラスメートの姫神秋沙に告白をされたことだった。
自分自身の気持ちをはっきりさせるため、応えるのに時間を貰った上条だが数日程度ですっきりする問題ならもうとっくに解決しているだろう。


「うーむ…うぅーむ…」
校舎際でうろうろ。
「む、むぅ…うー…」
唸りながらうろうろ。
はっきり言ってマジ邪魔である。
くるり、と方向を変えしばらく歩いたところで、
365『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:50:26 ID:LpToD7DI
「…んー…んぶふぅあッ!?」
水をかぶった。
ちょうどバケツ一杯分程度の。
「…不幸だー…」
呟いて降ってきた方を見ると、
「…………」
何で貴様がそこにいる、という何と言うかズレた視線で見下すバケツを構えた吹寄制理と目が合った。
「…あー…」
なるほど、
(…誰もいないと思ってぶちまけたら)
「俺がいくしゅん」
言葉の途中でくしゃみが。「大丈夫なの?」
「おーぅ」
(寒ぃ…風邪ひかねーうちに帰るか…)
バツの悪そうな表情で、水を滴らせながら歩く上条を見送った吹寄さんでした。

翌日、金曜日。
366『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:52:44 ID:LpToD7DI
「おぉ…37.9という何とも微妙な体温…」
上条は風邪を引いていた。
「多分昨日のアレが原因なんだろうけど…」
休んだら気にされそうなのでとりあえず学校には行くことにした。
インデックスは早々に担任の月詠小萌先生のところへ行くように言ってある。
「金ねーし保険証もねーしなぁ」
風邪でも引かれたら大変だ、主に経済的に。
「制服〜」
もそもそと制服に着替えると、いつもより二割減のテンションで寮を出た。


「ぅうおー…あ、頭がァ…!?」
登校途中も相当頭痛で悩まされた。
学校にたどり着くとそのままダウン。
367『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:55:03 ID:LpToD7DI
ずっと突っ伏して寝て過ごそうと腕の位置を調節する。
「にゃー、どうしたカミやん」
うとうとし始めたら土御門に覚醒させられた。
「…風邪……」
まるでゾンビである。
「昨日は雨降ってなかったぜい? どうやったら風邪引けるんだにゃー」
こめかみに指を当て、思い出すように言う土御門。
「いろいろあったんだよ…青髪ピアスに俺には構うなって言っといてく」
そう言ってるそばから、
「おー! カミやん元気あらへんやん!」
出現。
土御門が噂をすれば影だぜい、とか言ってるが頭がガンガンと痛み聞き取れなかった。
368『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 19:58:14 ID:LpToD7DI
「…ウボァ…」
まるでどこかの皇帝のような呻きを上げて突っ伏しなおす上条。
「あり?」
その様子を不思議そうに眺める青髪ピアス。
とりあえず土御門が事情を説明し始めた。
すぅっと上条の意識が失せ、次に気がついたときにはもう放課後になっていたとか。


悪化した。
それが上条の現状に対する的確な表現だろう。
何とか来るには来たがずっと寝っぱなしで、寮にいるのとなんら変わらなかったような気もする。
(…あー…今日は真っ直ぐ帰って寝よう…)
ゆらり、とまるで幽霊かなにかのように立ち上がると鞄を掴み周囲を見回す。
369『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:00:42 ID:LpToD7DI
(…誰もいねー?)
あるのは机と椅子と誰か一人分の鞄だけ。
(ま、いっか…)
大して気に止めるでもなく教室の扉を開けようとしたら、
「あ、上条当麻」
先を越された。
長い黒髪の前髪を耳にかけるように分けた少女。
吹寄制理という。
どうやらなにか居残って作業していたようだ。
「あー…吹寄」
どいてくれ、と言おうとしたが舌が思うように動かない。
「貴様、大丈夫なの?」
そんな上条の状況を知ってか知らずか、社交辞令的な質問をする吹寄。
「ぉー…だいじょぶだ」
ヘロヘロのふらふら。
おもいっきり大丈夫じゃない。
370『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:03:16 ID:LpToD7DI


「はぁ…ほら、どいてあげるから早く帰りなさい! そしてさっさと寝る!」
いいわね、と念をおしつつ上条の背中を押した。
(全く。何であんな状態で学校に来たのかしら…)
あっちへふらふら、こっちへふらふらしながら廊下を進む上条。
(…昨日のアレが原因よね…多分…)
額に手を当て心の中で溜息を吐く。
どっちみち気にされているのだから上条の努力は無駄だったことになる。
(…上条当麻の寮は…かなり前に『事故』があったところだから…)
思い出しながら身支度を整え、少し普通の生徒より重い鞄を掴む。
371『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:07:18 ID:LpToD7DI
(…とりあえず風邪にはネギね…後はビタミンCかしら…)
掴みつつも風邪に関する記憶を引き出していく。
(…ビタミンCは水溶性だから、清涼飲料水か鍋あたりが妥当よね…)
どこから取り出したのか、妙に可愛いらしい手帳に思い付く限りの材料を書き込んでいく。
(…もし鍋がダメならお粥か…お米くらいあるわよね…)
不安になったのでお米と梅干しを追加。
(…こんなもの、かしらね…)
そんなことをしているうちにすっかり、『上条当麻へ押しかけ看病作戦』が完成していたとかいないとか。


翌日、土曜日。午前8時30分。
372『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:10:59 ID:LpToD7DI

完全にやばい状況である。
もはや朝食を作り、半分が優しさで出来ているバフ〇リンを飲む余裕すらない。
(…頭痛は多少引いたけど…熱で頭がぼーっとする…)
朦朧とする意識の中で、上条当麻は呟いた。
「……ふこうだー…」



上条の寝込む寮の前。
大きめのスポーツバッグをかたにかけた吹寄制理が、何故か仁王立ちで立っていた。
(…ここまで準備して思うことじゃないと思うけど…)
若干眉根を寄せ、
「…迷惑、じゃないわよね…」
今更ながらに思い至ったらしい。
ぶっちゃけ恥ずかしさもあるのだろう。
373『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:14:07 ID:LpToD7DI
とりあえずスポーツバッグからあぶれた根深葱を右手に持っている。
(………はぁ…ともかく行くだけ行ってみるしかないわね…)
意を決した吹寄はスポーツバッグを担ぎなおすと寮の階段をゆっくりと昇り始めた。


(…あった。ここね…)
割と迷いなくたどり着くことが出来た。
インターホンを探そうとしたが面倒臭くなり、
(…こんなもの叩いて呼び出せばいい!)
そう勝手に納得した吹寄は葱を持っていない方の手を構え、
「上条当麻! いるんでしょ!?」
扉に拳を叩き付けながら大声で叫んだ。
374『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:17:20 ID:LpToD7DI
何も出来ず、ぐったりしている上条。
そんな状態の上条めがけ、
「上条当麻! いるんでしょ!?」
容赦なく降り注ぐ声とノック。
というかもはや打撃だ。
(…あ? この声は…)
聞いたことがある。
(…え〜…誰だっけ?)
止まりかけた思考を必死で巡らせる。
「………? ちょっと、いないの!?」
打撃が殴打に変わる。扉が突き破られそうだ。
(…あ〜…とりあえず対応だけでもしねーと…)
思考の流れは一点に集中し、朦朧とする意識を何とかはっきりさせ、そして弛緩した四肢に力を込め、立ち上がる。
375『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:18:55 ID:LpToD7DI
何も出来ず、ぐったりしている上条。
そんな状態の上条めがけ、
「上条当麻! いるんでしょ!?」
容赦なく降り注ぐ声とノック。
というかもはや打撃だ。
(…あ? この声は…)
聞いたことがある。
(…え〜…誰だっけ?)
止まりかけた思考を必死で巡らせる。
「………? ちょっと、いないの!?」
打撃が殴打に変わる。扉が突き破られそうだ。
(…あ〜…とりあえず対応だけでもしねーと…)
思考の流れは一点に集中し、朦朧とする意識を何とかはっきりさせ、そして弛緩した四肢に力を込め、立ち上がる。
376『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:25:00 ID:LpToD7DI
(うーぅーおー…玄関が遠いー…)
ずるっ、ずるっ、と足を引きずりながらの移動。結構体力を使う。
玄関に辿り着きドアノブに手をかける。
扉を開けて、その先にいたのはやけにぶっとい葱を持った吹寄制理だった。
この瞬間、上条は自身の尻に言いようもない危機を感じたのは秘密である。


応対に出た上条は今にも倒れそうな状態に見えた。
(…う…)
若干の罪悪感。
が、すぐに当初の目的を思い出し、
「…あがるわ」
結構強引に上条の部屋に上がったのだった。


上条の自室は、吹寄の想像していたよりも綺麗に整頓されていた。
377『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:32:37 ID:LpToD7DI
しかし元が生真面目なほうなのでその微妙に『片付いていない』箇所が物凄く気になったり。
(…ともかく…)
わざわざ上条の自室まで来た経緯を話しておかないと何の為に自腹を切ってまでいろいろなものを集めた意味が無くなってしまう。
「…あー」
言葉にしようとして呻く。
(…なんて説明しようかしら…)
はっきり言って責任を感じてのことなのだが。
(…ともかく上条当麻をベッドに寝かせて、話はそれからね…)
頭を振って考えをまとめ、
「いいから私のいうことに従いなさい! いいわね!?」
また強引にその場を収めてしまった。
378 ◆0yDabgA/0. :2007/04/19(木) 20:39:27 ID:LpToD7DI

はい、終了っと。

万事において強引に進め過ぎた気もするんだよね。

これも反省点かな〜。

ダンクーガノヴァとか、コードギアスとか見ながらやるとダメだね〜。
そしてやっぱり電波ソング聞きながらやるといいね〜。

という訳でまたね〜。
379名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 22:17:56 ID:pGikwquP
よかった、ケツを狙われる上条当麻はいなかったんだ
続きwktk!
380名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 23:20:53 ID:FnSGRmm6
GJ!
続きが楽しみッス!
381名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 01:29:37 ID:aNA1v9RD
前回のカキコから丸一日経過
保守
382名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 01:35:12 ID:aNA1v9RD
すまん上げちまった
383名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 09:59:42 ID:6+N5akRf
保守
384名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 22:06:13 ID:rq6+AVun
一方さんの秘密スイッチ開発してえなあ
385名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 06:30:25 ID:M+1fgQGO
つむじを押すと下痢になります
386名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 08:52:14 ID:qXbGTurK
>>385
やーめーろーよー
387名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 20:12:38 ID:dP0bXRR1
一方さんに浣腸液流し込みてえなあ
388 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 12:18:44 ID:MAq8nTIf

あい、吹寄さんの投下行くよ〜。


おーけーですか〜?
389名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 14:25:54 ID:cNO1iutb
よろしくない理由があるか
我等は吹寄ファンなのだ

原爆でも食糧投下でもバッチこいだ
390 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:41:59 ID:MAq8nTIf


それじゃ>>377の続きから。

あんまり期待しないでね〜。
391『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:46:13 ID:MAq8nTIf


(…38.9…結構高いわね…)
体温計をケースに戻しながら思う。
(…無理にでも何か食べさせた方がいいかしら…)
そしてガサゴソとスポーツバッグを漁る。
取り出したのはすぐに食べられるように作られたレトルトのお粥。
(…ひとまずこれを食べさせて、薬を飲ませる!)
お椀を洗い、軽く水分を拭き取ってからお粥を注ぎ、レンジに投入。
(…上条は…)
とりあえずベッドに押し倒し布団をかけた。
額に濡れたタオルも置いてある。
「…………こほっ」
時折小さい咳をしているが、
(…問題無し、と…)
392『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:47:46 ID:MAq8nTIf
間もなくレンジが小気味良い音を上げ、温め終わった事を告げた。
取出し口を開け無作為に手を伸ばした吹寄は、
「…ぁ、っ…!」
無茶苦茶熱くなっていたお椀に触れた瞬間、思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
(…ついてない…)
心の中で愚痴を吐きながら触れた指を水に浸ける。
(…ちょっと反応が遅かったわね…)
見ると、吹寄の綺麗な指に小さな水ぶくれが出来ていた。
もう一度心の中でため息を吐くと、
「上条、これだけでもいいから食べなさい」
やけにプリチーなミトンをスポーツバッグから取り出し、お椀を掴む。
393『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:49:23 ID:MAq8nTIf
そして出来るだけ優しい声で、お粥をテーブルの上に置きながら言った。


(…吹寄…なんで俺の世話なんてしてんだろ…)
ぼんやりした思考で答えを導き出そうとするが、当然不可能である。
(…ま、いっか…お礼のついでに聞けば…)
額に置かれた濡れタオルが結構温くなっていた。
ふと横を見る。
「上条、これだけでもいいから食べなさい」
テーブルにお椀を置きながら話し掛ける吹寄と目が合った。
彼女のイメージから微妙にズレた可愛らしいデザインのエプロンとミトンを付けていて、新妻に見えなくもない。
「…ぁー…」
394『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:52:01 ID:MAq8nTIf
濡れタオルを水を張った洗面器に戻す上条。
起き上がるが自身で体を支えることが出来ずまた倒れてしまう。
「全く、しょうがないわね!」
その様子を眺めていた吹寄がイライラしながらテーブルをベッドの端まで持って行き上条をベッドの背に寄り掛からせると、
「…ふー、ふー…ほら、あ〜んしなさいあ〜ん」
丁寧にお粥を冷ましながられんげを突き出してきたのだ。
頬を染めて、無茶苦茶恥ずかしそうに。


「…ふー、ふー…ほら、あ〜んしなさいあ〜ん」
れんげを突き出す。
お椀であの熱さだったのだからお粥はかなり熱いだろう、
395『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:54:10 ID:MAq8nTIf
という判断からしっかり冷ましてやる。
(…ぅ…恥ずかしい…)
吹寄サンの心境はこんな感じ。
(…こんな恋人じみた真似を…)
心の中でため息をまたひとつ。
(…まぁ、いいわ。『上条』だし…)
梅干しの赤い果肉をれんげでちぎりご飯と混ぜながら差し出す。
「……んむ…」
上条はそれを口に含むと静かに咀嚼し、嚥下した。
(…いつも思うけど何で上条の周りには女性が多いのかしら…)
常々思っていた疑問。
眉根を寄せながら上条を見遣るがぶっちゃけ睨んでるようにしか見えません。
(…こんな不真面目な男のどこがいいの…?)
396『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:56:18 ID:MAq8nTIf
瞬間、大覇星祭の時の記憶がフラッシュバックのように蘇った。
吹寄を本気で心配する上条の表情。
(…う…)
頬に血が集まるのを感じる。
(…アレか…?)
まぁ、はっきり言ってそれだけでは無いが。
実はあの表情が物凄く気になっていたりする。
(…何でこんなに気にかかるのかしら…別に好きでも嫌いでもなかったはずなのに…)
上条が何かを仕出かさないか心配でしょうがない。
(…それに…上条が他の女の人と一緒にいるとカルシウムが足りなくなる気がする…)
要するにイライラすると。
(…ん…? それって、つまり…)
397『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 16:58:53 ID:MAq8nTIf
考え、そして答えに至り硬直する。
(…いや、それは絶対無い! 断言できる! それだけはホント絶対無い!)
嫉妬なんて絶対にしていない。
(…ぁ、ぅ…)
さらに血が頬に集まる。
気付いてしまった。
(…はぁ……)
れんげを差し出す手の動きと表情はそのままに、心中で盛大なため息を吐く。
(…好き、ね…)
上条相手に恋愛感情なんて抱くと思わなかった。
それは本当。
不真面目なところばかり目についたのも、
(…それだけ見てた、ってことか…)
頻繁に注意してたのも一緒にいようとしていたからかもしれない。
398 ◆0yDabgA/0. :2007/04/24(火) 17:06:13 ID:MAq8nTIf


はい終了〜。
今回は諸事情のため短めなんだよね。

ともかく、なんとなーく自分の気持ちに気付いちゃった吹寄さんの今後の行動なんだけど…まぁ、期待せずに待っててね〜。
399名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 17:09:48 ID:9KeqH8Mc
とりえあずアレだ。いちいち投下許可の反応待つな。GJ
400名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 18:35:59 ID:lfJjicq3
スタンダードな作品なら許可なく投下しちゃっていいんじゃない?
特殊な方向にエクステンドされてたら注意喚起が要るかも知れんが。
GJ!!
401名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 19:42:16 ID:n0cu/11D
>特殊な方向にエクステンド

ベッドの上でシーツにくるまり大人の色気で誘う小萌先生や
真っ赤になって口元までシーツを引き寄せた所為でさらに
劣情を催す姫神なSSのことですか?
402579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/24(火) 21:34:42 ID:k3ebpNk2
>398= ◆0yDabgA/0. 氏
GJ!ガンガレ。
おっちゃん、職人さん増えてめちゃ嬉しい。

>>401
そういう妄想バリバリなネタもっと無い?おっちゃんにくれくれ。
そういや姫神書きかけだったなあ。そういう風に無理やり持って行けないかなあ。とか。

『クローン様』は書く暇探しながら何とか書いてる最中。頑張る。
403名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 21:35:33 ID:GYJliIfN
>>398
GJ!!!
どんどん投下して下さい!続きwktk

>>401
それは特殊な方向じゃない・・・ど真ん中だよ!!フルスイングだよ!!
404名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 11:23:54 ID:1LQO9tQ+
>特殊な方向にエクステンド

尻から魔法出したり、女の子の股間から棒状の物体が飛び出したりするヤツですな?w
405名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 02:10:48 ID:mO33Fg0S
>>404
それなんて(ry
406名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 16:09:17 ID:9rpfSI0C
小萌せんせーが吹寄さんの身体を使って当麻にすけすけみるみるの補習をする光景がふと脳裏に浮かんだ
407名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 18:33:06 ID:mt5i5b5q
>>406の話の前日のやりとり

小萌「上条ちゃんにたりないのはやる気です!女の子がかかわると妙にしっかりしているのにどういうことですかー!?」
上条「ふん、上条さんは〜どうせレベル0だから〜そんな幻想は持てませン〜」
小萌「なに軟体生物みたいに潰れてるですかー!ちゃんと授業を受けてくれないとですね、か、上条ちゃんのせっ、成績がですね…うぅ…ふぇ…っ」
青ピ「あーっ!上条くんがセンセー泣かしとるーッ!」
上条「いや違っ」
青ピ「なーかしたーなーかしたー!せーんせーにーって泣いとるのは先生やったーッ!?じゃあ代わりに…いーんちょーにいーったろーっ」
上条「うわちょっお前それは止め」
小萌「はっ、そうです!その手があったです!上条ちゃん!」
上条「なんすか先生話の前にこいつを一発殴らせ」
小萌「補習です!」
上条「ハァ?!つかさっきからまともに話せてな」
小萌「明日は土曜日でお休みですから、みっちり補習をしてもらいます!上条ちゃんのための特別メニューです!」

こうですか?わかりません!
408名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:50:16 ID:qzo751Ed
>>406,>>407
素晴らしい。思い浮かんだのならその幻想を形に昇華することを所望します。
すけすけみるみる、かあ…。きっと吹寄さんを一度剥いて汗を吸い込みやすい服装にしてじっくりと嬲っていくんだろうな。
「ふぁ…ひゃんっ…!」
「はーい、ここで上条ちゃんに質問です。今先生は吹寄ちゃんのドコに触れたでしょう…って何身を捩じらせて目隠し解こうとしてるんですか?
目隠ししてないとすけすけみるみるの意味がないじゃないですかー」
「分かる訳ありません!ってかこんなヤラシイ補習ありえないでしょ!そして意外とかわいらしい声上げる吹寄さんに上条さんのハートはドッキドキですっ!」
こうですか?わかりません!
409579 ◆UHJMqshYx2 :2007/04/28(土) 10:29:12 ID:PeUpxevi
>407
月詠学級(笑)のクラス委員は青ピだぜ兄さん

ところで、
>>344->>348
の続きが書きかけでまだ出来てなくて、
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu66.html
の続きというか、終わりまで書けてるんやけど、どうしよう。
先に>>344->>348の続きを書くか、禁書終わらすか、リクエストください。

頼みますm(_ _)m
410名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 11:39:53 ID:LoR4PZxn
完結しやすい方を先に仕上げておいてはいかがでせう?
というか禁書を! 一心不乱の禁書目録を!
411名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 15:15:31 ID:ZnXCYtcx
禁書(インデックス)!禁書(インデックス)!禁書(インデックス)!
412名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 23:22:29 ID:yjVepyYZ
一方さんに打ち止めをレイプしたビデオ見せたい
413名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 11:49:09 ID:UoIOb1Ec
よろしい
ならば禁書エロだ

我々は満身の 力をこめて 今まさに コキ射精さんとする 抜き拳だ
だが この暗い闇の底で 半世紀もの間 堪え続けて来た 禁書ファンに
ただの禁書ではもはや足りない!!

大名作を!! 
一心不乱の超GJを!!

我らはわずかに 一個大隊 千人に満たぬ スレ住人に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の 古強者だと 私は信仰している
ならば我らは 諸君と私で 総兵力100万と 1人の 禁書集団となる
414名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 18:19:34 ID:mFZfN9fM
禁書って作者からも冷遇されてないか?
印象的なのが噛みつきって…
415名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 20:17:43 ID:VBnxn80v
多分このスレは変態が多いから
禁書の裸よりミサカのパンチラに興奮する奴が多いはず





自分はノーマルだから姫神のうなじにドキドキする
416579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/02(水) 20:53:22 ID:C9YxfXq6
ここまでのレスだと
>>344-348 の続きが先か
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu66.html
の終わりが先か
   _,   
どっちがいいのかわからんよ、どうしよう ( ・д・)

ところで>413氏、力はいりすぎ(汗)
おいちゃんガチエロは書けないよ、いやまじで
417413:2007/05/02(水) 23:14:57 ID:+Z/yt/5t
どうせなら終わりを先に・・・!

(゜Д゜)579氏がエロくなれば書けるさ・・・。きっと
418名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 23:20:18 ID:julTJXBD
>>579
私的には>>344-348の続きを希望!
でもまぁ、どっちからでもOKっすよ?
両方とも続きwktk状態なのでw
楽しみに待ってます!
419579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/05(土) 00:37:18 ID:NNVrkivk
おいちゃんです。えっと、考えたけど、とりあえず
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu66.html
の続きを投下して完結させることにします。

6レス…かな?
420『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:38:01 ID:NNVrkivk
 唇と唇が離れた。キラキラと光る橋が二人を繋ぐ。
 震えるような嘆息とともに、インデックスが上条を見つめる。

 唇が離れたことで、上条に緊張と少しの理性が帰ってきた。
(や、やってしまったっ……)
 焦りとともにインデックスを見下ろすと、少女はすっかり表情を蕩けさせて上条を見つめて
いた。少女のふたつの碧玉が潤む。
「とうま…私…わたし……」
 インデックスが、自らの頬に添えられた上条の手を握る。そのままその手をすっかりはだけ
てしまった胸元へ導くと、緊張した上条が抵抗する間もなくシャツの隙間へと滑りこませた。
「ちょ、インデックス――」
 手のひらに、普段は意識していなかったが、それでもしっかりと自己主張をしていた胸のふ
くらみの、この上なく柔らかな感触が広がる。
「あふっ…とうまの…とうまの手だぁ…」
 潤んだその目、今度こそは上条にも判る。

 インデックスの目は、上条を求める目だった。しかし――

 このまま流されてしまっても良いのか。
 これまでの生活で、インデックスとはうち解けて暮らして行けていると思う。でも、上条当麻
は記憶喪失なのだ。どうしてこの少女が自分を慕ってくれるのか――その理由は伝聞でしか
知らない。
 インデックスという少女が慕ってくれているのは、記憶を失う前の自分であって、今の自分
じゃない…そう、そのはずなのに。
421『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:38:36 ID:NNVrkivk

 緊張でガチガチになった腕を動かそうとする。
 インデックスの背中に添えられていた手はすっかり硬くなっていて、ようやく動いたと思った
らぎこちなく肘だけが伸びていき、銀髪の少女の小さいながらも形の良いお尻へと手のひらが
吸い込まれていった。
「…っ、ぁあ」
 慌てて戻そうとして、さらにお尻を強く撫でるように手が動いてしまった。顔をすっかり上気さ
せ、酔ったように薄く目を閉じたインデックスの唇から切なげな喘ぎが漏れる。
 手のひらに、インデックスのお尻の柔らかな感触が伝わる。動かそうとしても言うことを聞い
てくれないのに、感覚だけが研ぎ澄まされているようだ。
 ショーツの生地越しの柔らかくも張りのある丸みと、直接肌に触れた指が教えてくる、少女
のきめ細かな肌の吸い付くような感触、さらにしっとりと浮いた汗――その全てが上条の理
性を破壊しようと脳髄を攻める。インデックス自身も、
「あん…とうま…ふぁ…」
 と切なげな声を上げつつ上条の首に回した腕の力を強めていて、抵抗しようとはしない。
むしろもっと強く少年の手が触れるように、そのお尻を押し付けてくるような感さえある。
 そして、半ばインデックスに導かれるようにその胸のふくらみへ当てられた手のひらも、想像
を超えた柔らかさで上条を刺激する。なにより、その真ん中に当たる小さな突起が、思わず手
のひらに力が入ってしまったことを境に強く自己主張をし出した。そのことが、少女の――そ
れも他の誰でもないインデックスの胸であることが、上条に限界を超えさせようと強引に背中
を押す。
 何とかしようと思っても、緊張した腕を動かそうとするたびに、かえって少女の柔肌を刺激す
る結果となる始末だ。手を退かそうとする、何度目かの試みにまた失敗した。
「ふぅっ、あ、あ、とうま――」

 インデックスが嬌声を上げた。確実に艶を増して行くその声に、それでも上条の名を呼ぶこ
とだけは忘れない。
 とうま、とその名を呼ぶことだけは。
 そうして上条を呼ぶ少女の姿に、閃くように上条の脳裏へある日のことが蘇った。
422『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:39:11 ID:NNVrkivk


 今、腕の中で上条を見上げる少女が、
 それまでのことなど何も覚えていない病室で、泣き出しそうな顔をしながら言った言葉。

『インデックスは、とうまの事が大好きだったんだよ?』

 インデックスも、あの医者から上条の記憶喪失を聞いている。それが『記憶喪失』などという
生易しいものではなく、『記憶破壊』であることも。
 記憶のことは――右手の『幻想殺し』を言い訳にごまかしたが、この少女が、その嘘さえも
許容してここにいるのだとしたら。あの言葉を言ったのだとしたら。

(…どっちでも、いいじゃないか)
 上条の緊張が解けていく。
(でも、今流されちゃ駄目だ――だって俺は――この右手でもぶち壊せない、インデックスの
想いを守るために…ここに、居るんだから)


「インデックス」
 上条の呼びかけに、潤んだ碧玉が少年の瞳を捕らえる。
 上条自身は、一旦インデックスから手を離すと、その細い背中に腕を回してぎゅっと力を込
めた。
「なあ、インデックス? 正直言って、我慢できそうにない。でも、なんか、流されちゃ駄目な気
がするんだよ。あの時から…守ってやりたいと思ってる。魔術なんてモノに関わって、色んなこ
とにも巻き込まれたけどさ、それでも、インデックスが笑っていて欲しいし…俺がそれを出来る
ならそうしてやりたい。そうしてやりたい――大事な、存在なんだ。だから今、簡単に流されち
ゃいけないと思う」
 銀髪の少女が、最初は不思議そうな顔で、次は微笑みながらも徐々に羞恥を堪えるような
表情になり、最後に上条の胸に顔を埋めた。
 小さくその肩が震え出す。上条の胸に、暖かい染みが広がった。
「い、インデックス?」
「…だ、大丈夫…だよ、あ、あのね、ち、違うの、嬉しいの…」
 上条の胸元を掴むインデックスの指が力を増す。

「とうまが、わたしのこと、だいじだって、いってくれて…」

 上条の胸がきゅっと締め付けられた。きっと、この少女もそうなのだろう。
「嘘なんかじゃない。それに、ちゃんと今夜は一緒にいるから、ぐっすり――」
「うん、ありがと、とうま…とうまの腕の中…あったかいよ…」
 そう言ってからしばらくして、少女は少年の腕の中で心底安心したような寝息を立てていた。
423『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:40:37 ID:NNVrkivk


 上条の胸元でインデックスの静かな寝息が響く。安らかな、むしろ満足げとでも言ったような
寝息に少しだけ安心を覚える。
 が、格好をつけてみたと言っても実際のところは――押さえきれない部分が残っているのも
間違いないところで。

 いや、上条自身納得したのだ。だからあの言葉が出て、格好を付けたワケではない。
 身体のほんの一部が理性の制御を拒んでいるだけなのだ。ほんの一部。しかし。
 何とかしようとしても胸元には銀髪の少女が納まっていて、この体勢ではどうしようもない。
なんとかユニットバスに……と動こうとしたら、インデックスが身じろぎをする。起こしてしまっ
た…?と覗き込んで、そうでないことに安堵したものの、ここから動くのも無理なようだ。
 それに、約束――朝まで一緒に――は約束である。こう見えて、上条は律儀なのだ。
 結局、上条当麻にとっては生殺しとしか言えない状態が朝まで続くことになってしまった。も
ちろん、そんな状態で眠ったりできるはずもなく。

 ぎらぎらと目ばかりが冴えて、眠りたいのに眠れなくて頭痛がして、冷蔵庫のモーターの音
とか、時計の針の微かな動作音とか普段ならまったく気にもならないような音が頭に響く。そ
んな機械音を無視しようとすると、今度はインデックスの寝息が聞こえてきて、胸元に収まる
少女の温もりに再び野獣・上条が目覚めようとするのを必死で耐えてみたり、とにかく、上条
当麻にとっては地獄のような数時間が待っていた。

 何度かウトウトできただけでも僥倖というものだろう。いつしか、シャッターの向こう側から小
鳥のさえずりが聞こえてきた。

「あ、朝か…」
 今度こそは起き上がっても問題あるまい。離れたことに対し何か言われたとしても、朝だか
らでごまかせる。精神崩壊する前にとにかくこの柔らかくて暖かいものから離れなければ、と
上条当麻は起き上がった。
 インデックスが目を覚ます様子はない。
 残念なような、ホッとしたような複雑な気分になったが、ともかくも自分から間違いを起こす
可能性だけは激減したと納得することにする。インデックスに毛布を掛けてやろうとして、
「ううん…とうま…むにゃ」
 と寝言を言うのを聞き、思わず少女のうなじやら脚やらに目が行ってしまい心臓が跳ねる。
目を閉じて毛布を掛けると、振り向いて小走りでキッチンまで走り出る。
 キッチンの水道でバシャバシャと顔を洗った。
 少しは落ち着いただろうか。
 朝食でも作って気を紛らわそう。
 そう考え、まな板に手を伸ばした。
424『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:41:39 ID:NNVrkivk


 朝食を卓袱台に並べ、シャッターを開けた。いい天気だ。身体も精神も疲労感でいっぱいだ
が、ここは無理をしてでもインデックスをどこかに連れて行ってやろうか――などと考えている
と、件の少女が目を覚ました。
「あ…とうま…、おはよう…」
 振り返ると、ベッドの上で毛布を抱え、上目遣いに上条を見上げるインデックスがいた。
 目が合うと、インデックスはみるみるうちに耳まで真っ赤に染めていく。
「あ、あのね、とうま…、あ、ありがと…」
 インデックスの言葉に上条も顔が火照るのを感じる。いや、火照っていたのがさらに熱くなっ
たのかもしれない。しかし、インデックスの感謝の言葉に、なぜか気持ちだけは落ち着いてい
った。

「ま、まあいいだろ? それより朝メシできてるぞ? あっちで待ってるから着替えたら教えてく
れよ」
 そう答えて、ベランダに出た。朝日が眩しい。今になって、光に刺激されてか逆に眠気が出
てきたようだ。大きな欠伸が出た。その後幾度目かの欠伸をかみ殺していると、インデックス
がベランダの引き戸を開けた。その笑顔が、朝日と同じくらい眩しい。
「終わったよ、とうま? 朝ご飯、食べよっか…」
 ところで今思えば、昨夜の出来事にはよほど緊張していたのだろう。朝食を摂りながらも、
上条の頭がふらふらと揺れる。ガクン、と頭を落とすと、
「いかんいかん、寝ちまうところだった」
 と呆然と呟く。
 そんな上条の姿を見ながらインデックスが微笑んだ。
 卓袱台の向かい側にいる上条の湯飲みにお茶を注ぎながら、優しげに話しかける。
「今日はとうまは学校休みなんだよね、もう少し寝たら? 邪魔しないから」
 のろのろと湯飲みに手を伸ばしながら上条が答える。
「…いや、よく晴れたのにインデックスも出かけたいだろ? ショッピングモールに行ってみた
いとか言ってたじゃないか。ちょっとばかり眠いのは否定しないけどな」
 などと言いつつ、その次に出てくるのは大欠伸だ。その姿を見て、すっかり空になった食器と
箸を置くと、インデックスは上条を無理やり立たせてベッドへと押し込む。

「…とうまが優しいのは――夕べちゃんと教えてもらったから、私は大丈夫なんだよ。それより
いつも通りの元気なとうまのほうが良いんだから、今日は休むほうがいいかも…なんだよ」

 少女の顔がやや赤面していることにも気づいたが、それよりも昨夜のことへの言及に焦りが
走る。
425『嵐の夜に Please_embraces_closely』:2007/05/05(土) 00:42:17 ID:NNVrkivk
「なっ、あ、あれはだなインデックス…むぐっ」
 枕を押し付けられた。そのまま、昨夜のあの瞳で純白のシスターが上条を見つめた。
「いいから、今日はこの敬虔なシスターさんの言うことを聞くの! …ちゃんと、休んでね…」
 この瞳には勝てないな――そんな思いが少年の意識を掠める。
「判ったよ、お言葉に甘えさせていただきますシスターさま。ありがとうございます」
 苦笑しつつ上条が答えた。
「でも、寝てる間に襲うなよ?」
「なっ…」
 少年の最後の言葉に、インデックスの顔がみるみる赤くなる。耐えかねたかのように枕で上
条をバスバスと叩き始めた。
「わ、悪ぃ、悪かったよインデックス、ありがたく休ませてもらうからっ」
 言いながらも、上条は笑顔だ。それを見て、頬を染めながらも少女も微笑む。
「判ったら早く寝るんだよ?」
「ああ」
 横になると、それこそ糸が切れたように少年は寝入ってしまった。昨夜の出来事では本当に
緊張していたのだろう。じっと寝顔を見つめる。

 柔らかく微笑みながら、インデックスは上条の頬をつついた。
「…とうまのいくじなし。でも、私のこと大事に思ってくれてるからって言ってくれた事、嬉しかっ
たんだよ? 信じて良いんだよね…。 それでも、私はいつだって―――」
 自然と、その顔が上条の顔に近づく。
「……いつだって…」
 自分でも意識をしないうちに、寝息を立てる上条と唇を重ねていた。
「いつだって、良いんだよ…?」
 唇を離し、ベッドに上半身を乗せた状態で呟く。眠る少年の耳にその言葉は届いてはいない
だろうが、少女は言葉を続けた。
「敬虔なシスターさん…じゃ、ないよね、私…。でも私…とうまのことが大好きなんだもん」

 上条が眠っているとは言え、無性に恥ずかしさが込み上げてくる。ベッドの端に顔を埋めて、
真っ赤になりながらううう、と呻く。
 そのまま数分、顔を埋めて呻き声を上げていたインデックスだったが、突然顔を上げると、
「いい? スフィンクス、事故はおこりうることなのっ。でも合意の上でなら事故じゃないのか
もっ」
 部屋の隅でうろうろしている三毛猫に話しかける。当然三毛猫には何のことやら判りはしな
いのだが、とにかく口に出さないと間が持たないのだろう。
「わ、私も寝ちゃう! ベッドはひとつだけなんだからとうまと添い寝になっちゃうのは仕方ない
ことなんだよっ!」
 わたわたと叫ぶと、上条の横に潜り込む。
 それから、昨夜と同じように上条の胸元に張り付いた。

「ほんとうに、大好きだよ、とうま…」
426579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/05(土) 00:46:54 ID:NNVrkivk
以上です。これで完結ということで。
次の投下は『クローン様』で>>344-348 の続きってことになると思います。

そのあとはまた書き出してる禁書か、3フラグ目の最後に放り込んだ姫神か、
ビリビリ熱暴走かになるかと。
…って、ビリビリ、続くのかアレ?
427名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 01:00:17 ID:oidoODBV
>>420-425
G・J!!!
もう悶絶させていただきましたよ
そして当麻のいくじなし!!!

これわクローン様の続きが来るまで全裸待機かっ!!
428名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 01:40:17 ID:KQhSmLpP
ぬぁあああ……、こ、これはこれでいい。ストーリー重視な自分には。互いを大切に思ってるのが分かるし。
とてもいいんだが…… 何か悶々としたものが……!
くぅ、……生殺しだ。
429名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 04:05:56 ID:GXwOXLNw
ところでシスターはやっちゃっていいのか?
宗教に詳しい奴詳細きぼんぬ
430名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 06:38:52 ID:vM4BGPpl
主は言いました
「若いんだから、仕方ない」と
431名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 08:15:55 ID:XIW9g0vT
主は言いました
「産めよ、増やせよ、地に満ちよ」
432名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 10:11:14 ID:FEkpw+SB
主は言いました
「いいじゃない 人間だもの」
433名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 11:00:50 ID:KQhSmLpP
プロテスタントの牧師さんは結婚して家庭持っても構わないけど、修道女はどうなのかなあ。
そのあたり詳しくないから申し訳ない。
ただ、可能性はあるとは思う。
434名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 12:29:08 ID:xKn5Je4R
( ゚∀゚)o彡゚禁書(インデックス)!禁書(インデックス)!禁書(インデックス)!

修道女って神の嫁だからアウトだと思う。だがそれがいい
つまり神様は、全世界のシスターさんのご主人様!?
羨ましすぎ
435名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 14:01:45 ID:J0VvgeM1
プロテスタント系は妻帯OKで、カトリック系はOUT
だったと思う。
イギリス清教は……離婚していいんだし大丈夫なような?自信ないけど
436名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 15:22:21 ID:LuMiJtFs
神をも恐れない行為だね。
だが、それがいいw
437名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 17:18:46 ID:hUUAZyJk
大丈夫、上条さんは神の反逆者だから
438名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 18:34:49 ID:7qnogqTw
そうだよ、宗教上のルールなんて上条さんのエロい右手で瞬殺だよ。

>>579
心からGJ!!
禁書かわいいよ禁書。
439名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 01:08:17 ID:eVfFd4X1
むしろこのスレ的には上条=神
440名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 05:19:49 ID:IWXF49xU
上条:「憎悪の空より来たりて 正しき怒りに応え 我等は魔を断つ剣を執る! 汝、無垢なる刃 デモンベイン!」
禁書:「トウマ…それ違う…」
441名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 06:38:19 ID:oeIpIo8f
イチモツより右手のほうがいい、と言われ落ち込む上条さん
442名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 09:38:11 ID:MbkoN9GN
>>440
ちょwww
443579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/06(日) 10:02:39 ID:bYZYl2H6
当麻が触ったらアル・アジフ消えちゃう
444名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 11:20:37 ID:RDc+iUOb
>>443
あ、ホンマや・・・・アル消えちゃうやんw
いやいや、右手を使わずとも上条さんの素でエロい左手があれば無問題!
445名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 14:51:53 ID:cOES6uIH
>>433
気にしないで書いちゃっていいと思う
シスターさんは神の花嫁だからホントはまずいんだが、中世くらいに描かれた春画だとシスターさんがやっちゃってるのも多い
まあなんにせよこのスレ的には無問題、昔は俺も書いてたし、保管庫にもいくつもあるっしょ
俺はシスターさんの服の構造がわかんなくて美術史の友人に聞いたりしたなー
446579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/06(日) 21:46:29 ID:bYZYl2H6
感想たくさんうれしいよおっちゃん。

午前中に寝ぼけて感想書いて貰ったお礼も言わず抜けたコト書いてたが(>>443)許してね。

>>430-432
…おまいら…大すきだー(笑)

マジレスするとカソリックは性交渉は絶対駄目だな。
新教徒は牧師は妻帯オッケーなんだが、基本的に新教徒に修道女がいないので比較できない。
イングランド国教会は一応新教徒分類ながらカソリックと共通点多いから、基本的には駄目かも。
ただ、女性司祭が何年か前に叙階されてるし、その人だけ結婚しちゃいかんと言うことにはならん
だろうから、結婚してからと言う条件付きなら良いかもしれない。
何年だったかあるいは十何年だったか前に、TVのニュースでキリスト教の司祭さんと女祭さんが
結婚したのがニュースにあったし。
ともかくも婚前交渉は駄目かもしれんが。
西欧では婚前交渉自体が社会的にはキリスト教に反発して起こったとも言えるからな。

でもおれ日本人だしキリスト教徒じゃないし据え膳食うし上条さんもそうだろう?きっと。

>>445
復活しないの?wktk

さて、明日から仕事なのでおっちゃん寝る。
誰もいない早朝の通勤電車で>>344-348の続きを書くのだ。
ではノシ
447名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 16:58:54 ID:FP6V8+KK
>445
修道女は娼婦出身者とか巡礼者に春を売るとか関係がかなりありますがなにか?
448 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:00:01 ID:zKvxxr59


どうも。
それじゃ>>397の続きからだね。


スタートするよー。
449『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:01:25 ID:zKvxxr59
なんだかなぁ、と思う。
(…気付かなかっただろうな…)
わざわざ押しかけてまで看病なんかしなければ。
(…ずっと変わらないクラスメート…)
…だったかもしれない。
でも、それでいいのか。
(……私も女の子、だからね…)
好きな人と一緒に痛いと思う。
だからやっぱり嫌。
嫌、かもしれない。
(…あぁ! 何かもうグチャグチャしてきた!)
とりあえずこんがらがった思考を脇に退ける。
(…ともかく、もう少し落ち着いて考える必要があるわね…)
そう結論をつけるとお粥がなくなるまで上条に食べさた。
「…悪ぃ、吹寄」
450『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:05:04 ID:zKvxxr59
上条は一言、小さく呟く。
「………いいわよ、別に…」
弱々しい苦笑。
心配が普段より二割ほど増したが、テキパキと食器を片付けていく。
「…はい、これ」
そして薬を飲ませてから寝かし付けた。


(…ん…ぅ…?)
眉をしかめながらうっすらと目を開ける上条。
栄養を摂って、薬を飲んで一眠りしたら結構体調が回復したようだ。
それにしても、と上条はちょっとだけ首を傾げた。
なんだか嬉し恥ずかし赤面イベントに巻き込まれていた気がする。
(…なわけねーよな…)
451『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:08:06 ID:zKvxxr59
吹寄制理がわざわざ看病をしに押しかけて来て『あーん』までしてくれた、なんてあまりにも馬鹿馬鹿しい妄想を頭から追い出そうとして、
(…だってほら、吹寄だってい)
ねーし、と続けようとして思考が止まった。
上条の目に留まったのは一人の少女の姿だ。
腕を枕にしてすやすやと気持ち良さそうに眠っていた。
(…激しい既視感を感じるのは何故?)
上条の位置からでは微妙にしか顔が判断出来ないが、どうやら額のところで髪を分けているようだ。
(……………)
きっかり五秒間悩み、そして結論を弾き出した。
(…これは…)
452名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 17:08:17 ID:FP6V8+KK
支援
453『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:10:41 ID:zKvxxr59
間違いなく、
「吹寄、だよなぁ…」
とりあえずあれは夢ではなかったようだ。
目の前の吹寄はやけにぐっすり眠っている。
学校では絶対に見せない姿だ。物凄く新鮮な感じを受ける。
と、吹寄が顔の向きを変えた。上条の方へ顔を向ける形で。
(…ぅわ…っ…)
一瞬心奪われた。
震えるまつげ。
やわらかそうな頬。
小さく動く鮮やかな唇。
普段のキリッとした表情からは想像できないようなあどけない寝顔。
どれも上条の見たことがないものばかりだ。
「……それにしても…」
しばし寝顔を見つめ、
454名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 17:11:28 ID:FP6V8+KK
C
455『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:12:45 ID:zKvxxr59
「…いつもは綺麗、って感じなのに…寝顔は可愛いんだな…」
小さな笑みを浮かべながら言った。
(…ん…?)
何か耳まで赤くなった気がする。
寝てる振りをしているように見えなくもない。
(…気のせいだよな…)
ともかく、このままいてもヒマなのでテレビでも見ることにした。


「…ぁぅ……?」
顔の向きを変えたと同時にまどろみから目覚める。
(…ん…? …私…寝て、たの…?)
イマイチ意識がはっきりしない。寝起きだから仕方ないことかもしれないが。
状況を確認しようと目を開けようとした瞬間、
456『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:15:58 ID:zKvxxr59
「…それにしても…いつもは綺麗、って感じなのに…寝顔は可愛いんだな…」
煙が出てるんじゃないかと思うほど顔に熱が集まってしまった。
開きかけた目を閉じて寝たふりを始めた。
自分の気持ち(?)を認識した矢先にこれは不意打ちである。
(…こ…っ、こんな状態で会話したら何言い出すかわからないわ!)
とのことだ。
どうやら上条の意識は吹寄から離れたらしく、今はテレビを眺めている。
寝返りを拍つように顔の向きを変える吹寄。
視線の先にはテレビ。
映っているのはかなり前にやっていたアニメだ。
457『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:18:29 ID:zKvxxr59
何故わかるのかはわからないが。
画面の中では黒髪と金髪の男同士が激しく剣を打ち合っている。
『ぅおぉぉおぁぁ!!』
場面が替わり、今度はオレンジ色の制服を着た少女と、セーラー服を着た黒い少女が戦っていた。
『はぁっ!!』
『……命…私、今ならわかる気がするの…』
黒い少女が遠心力を使って剣を振る。
『…ぃぃッ!!』
ぎゃりぃ、という激しい激突音が響く。
『…ホントの好きって何なのか…自分の思いは本物だって信じること。疑ったらダメ……好きなら好きって…あなたが好きだって、そう言わなきゃ伝わらない…』
458名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 17:21:02 ID:FP6V8+KK
私怨
459『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:21:05 ID:zKvxxr59
オレンジ色の制服の少女が剣を防ぎながら心の中で呟く。
(…本当の好き、か…確かに想ってるだけじゃダメよね…)
吹寄はぼんやりとテレビを眺めながら考えた。
『ッ!!』
ききぃん!
オレンジ色の制服の少女の視線が金髪の少年のほうへ向く。
『…ぁ…ッ!!』
『…恐くて嬉しくて…私の中に芽生えた不思議な気持ち…』
(…恐くて嬉しい…)
小さく反芻する。
『…温かくて掛け替えのない私の中のたった一つの…、でもみんなにあげられる思い…』
ああ、やっぱり、と吹寄は思う。
(………私は上条が好きなんだ…)
460『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:26:22 ID:zKvxxr59
いつからかは判然としないが、好意を持っているのは確かだろう。
不意打ちで上条に可愛いと言われ、内心かなり動揺していたのでアニメの台詞に素直に反応してしまったのかも知れない。
(…上条は私のことをどう思ってるのかしら…)
ふと思う。
(…いつもいつも口煩く注意したり、殴ったりバッグ投げ付けたり…)
印象的には最悪だ。
(………少しは改善しよう…)
そう心に誓う。
(…でも上条だって悪いわよ…)
ちょっとだけ自己弁護。
アニメはクライマックスに差し掛かり、挿入歌が流れ始めていた。
461『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:32:20 ID:zKvxxr59
吹寄はベッドの上で身じろぎをする。
(…可愛いとか言われて顔赤くなったと思われたら癪だし…)
要するに『今起きました』のポーズだ。
「…ん…ふぁ…」
猫がそうするように目を擦りながら起き上がる。


久しぶりにゆっくりとテレビを見る時間が取れた。
(…意外とハードな日常送ってるからなぁ…)
内心苦笑混じりで思う。
大覇星祭そっちのけで学園都市中をマラソンしたり、外国まで出向いて戦艦の壁に拳一つで突貫していったり…、
(…ともかく、見よ…)
思い出したら急に悲しくなってきた。
(…再生〜…)
462 ◆0yDabgA/0. :2007/05/07(月) 17:40:21 ID:zKvxxr59


ほい、一段落。
とりあえず今回はネタをぶち込んでみたよ。

今更とか突っ込まれるかもしれないけどね。

レスをくれたみんなにお礼をしつつ、またねー。
463名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 17:54:50 ID:nHhnYyMT
なぁんだ
ねぎは使わないのか
…別の意味で

GJ
464名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 21:33:40 ID:IT1IwLsE
すみませーん。
ネギ×巨乳×高校生ぐらいの女の子→ネギ時計↓
http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=29546
が思い出しました・・・。
姫神さんが看病に来るというイベントは、起きないかな・・・。
                
465名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 22:59:20 ID:QTJmEk+2
>>446
そのうち復活するつもりだよー
>>447
春をひさぐってのは初耳だ、情報どうも
>>448
甘酢っぱ――――――――――い!GJだ!
466名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 15:37:51 ID:/XgpZDbm
>>447
聖娼はメソポタミアとかだった様な……うろ覚えだが
467名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 17:37:07 ID:LStnoDH7
>>462
G☆J!!!!
吹寄かわいいよ吹寄
続きwktk
468 ◆0yDabgA/0. :2007/05/08(火) 17:39:56 ID:mAeHQGFG


ちょっと皆に質問いいかな?


姫神がカミジョーさん呼ぶときって『君』だよね?
名前や名字で呼んだことってある?

吹寄と一緒にお風呂イベントに姫神交ぜようかと思ってるんだけど。
469名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 17:41:15 ID:qF7IxVKz
相変わらず改行が気になって仕方ないけどまあ置いといて。普通に上条君じゃなかったっけ
470名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 20:45:06 ID:LStnoDH7
>>468
普通に「上条君」でOKなハズ。

>吹寄と一緒にお風呂イベントに姫神交ぜようかと思ってるんだけど。
楽しみに待ってます!!!!
471 ◆0yDabgA/0. :2007/05/09(水) 21:53:24 ID:nuy92U6a
>>469>>470
ん、ありがとう。上条君、でいいんだね?
じゃあ、その方向で行きますか。あんまり期待しないでくれると双方ダメージ少なくていいんじゃないかなー…。はっきりいって自信ないからね〜、しっかり原作読んでから取り掛かるよー。

てなわけで、レスとGJをくれた皆にお礼を言いつつ、またねー。
472 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:28:07 ID:9rvHwgUv

>>461の続き出来たよ〜、ってな訳で。
投下開始。
そして今回はちょっと?長め。
473『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:29:51 ID:9rvHwgUv
かなり前に見ようと思って最終話だけ見そこねていたアニメだ。
画面の中で黒髪と金髪の男同士が激しく剣を打ち合っている。
『ぅおぉぉおぁ!!』
場面が替わり、今度はオレンジ色の制服を着た少女と、セーラー服を着た黒い少女が戦っていた。
『はぁっ!!』
『……命…私、今ならわかる気がするの…』
黒い少女が遠心力を使って剣を振る。
(…ん…?)
直感的に何かを感じた。
『…ぃぃッ!!』
ぎゃりぃ、という激しい激突音が響く。
『…ホントの好きって何なのか…自分の思いは本物だって信じること。疑ったらダメ…』
474『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:33:23 ID:9rvHwgUv
悲しげな瞳を黒い少女に向ける。
『…好きなら好きって…あなたが好きだって、そう言わなきゃ伝わらない…』
オレンジ色の制服の少女が剣を防ぎながら心の中で呟く。
(…ぎゃあ!? こんなベストなタイミングで…)
正直頭を抱えたい。
(…あー…クソっ…どうしたらいいんだよ…)
『ッ!!』
ききぃん!
オレンジ色の制服の少女の視線が金髪の少年のほうへ向く。
『…はぁ…ッ!!』
剣を振り下ろす金髪の少年。
(…姫神をどう思ってるかわからねー…)
それが最大の問題点であり、
475『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:36:11 ID:9rvHwgUv
『…恐くて嬉しくて…私の中に芽生えた不思議な気持ち…』
(…なんかモヤモヤすんだよな…)
はっきりさせなければならない答えでもある。
『…温かくて掛け替えのない私の中のたった一つの…、でもみんなにあげられる思い…』
(…姫神は傷つけたくない、だけど自分に嘘はつきたくねー…)
クソっ、と心の中で悪態を吐く。
もし姫神の好きだという気持ちを受け入れても、こんな気持ちの状態ではいずれ姫神を傷つけてしまうことになる。
断ってもそれは同じ。
わかっているからこそ、上条にはそのどちらも天秤にかけられない、かけたくない。
476『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:38:28 ID:9rvHwgUv
かといって、このままズルズルと返事を先伸ばしにする訳にも行かない訳で。
どちらか一つを選ばなければならないのだ。
(…あー…畜生…ッ!)
自分でもはっきりしないのには嫌気がさしていた。
(…俺は姫神が好きか?)
好きか嫌いの二択なら迷わず好きを選べる。
(…でもそれは姫神と同じ『好き』なのか?)
それがわからない。
受け入れるべきか悩む。
今もまだ、いろいろな迷いが多すぎて答えが出せないでいる。
(…情けねー…)
上条が自身の気持ちの整理から自己嫌悪に入り始めた矢先、
「…ん…ふぁ…」
477『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:40:49 ID:9rvHwgUv
吹寄が目を擦りながら起き上がった。
「…吹寄」
思わず呟く上条。
「…何…?」
目覚めたばかりにしてはやけにはっきりとした調子で吹寄は聞き返した。
「…ん、ちょっとは調子良くなかったみたいだ。ありがとな」
今まで世話をやいてくれたのだ。お礼の一つもないと失礼だろう。
「そう、よかったわね」
上条の顔を見つめ、眉をひそめながらやけに素っ気ない返答を返す吹寄。
(…? いつも以上に冷たくない?)
その様子に僅かに疑問を持つが、
「…うぎゃあ!? な、なんかすっかり終わりになってるゥ!?」
478『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:44:08 ID:9rvHwgUv
悩みに悩んでいる間に、すっかりアニメは終わりを迎えていたのだった。


(…悩んでる…?)
上条の表情はやけに暗く、一目でなにか大きな悩みに心奪われていることが理解できた。
真剣に。
そう、とても真剣になにかを考えていた。
(…届かない…)
目の前に越えられない溝があるように。
もどかしかった。
上条の役に立てない自分が。
「…吹寄」
と、上条が吹寄の名を呼んだ。
「…何…?」
今起きたばかりだということを忘れて、普通に答えてしまう。
「…ん、ちょっとは調子良くなかったみたいだ。ありがとな」
479『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:48:41 ID:9rvHwgUv
そういわれたことが素直に嬉しくて、
「そう、よかったわね」
照れ隠しについ素っ気ない返事をしてしまった。
(…ぁー…)
自己嫌悪に入りかけるが、思考を切り替えることでそれを回避。
その過程で、ふとあることに気が付いた。
(…昨日から寝込んでるってことは…お風呂入ってないわね、多分…)
まぁそんなこともあろうかと、吹寄もお風呂セットを持って来ていた。
どんなことだ、というツッコミは無しの方向で。
(…入浴すればまた汗をかくし、汗で濡れた服で放っておくのはまずいわね…)
そう自分を納得させつつ、
480『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:52:48 ID:9rvHwgUv
「…上条! お風呂に入るわよ!」
一息で言い切った。


わしゃわしゃ…。
とりあえずスポンジで体を擦『られ』ている。
(…何でこんな事態に? 神様、四百字詰め原稿用紙二枚にまとめて答えてください…!)
当然、上条の体を擦っているスポンジは、上条自身が動かしているものではない。
(…不幸ッ!? 不幸なのかこれわーっ!?)
心の中で絶叫する。
上条の後ろでスポンジを動かしているのは何をかくそう、
「…ほら、何してるの! 腕を上げなさい!」
紺色のスクール水着っぽい水着に身を包んだ恥ずかしそうな吹寄制理だった。
481『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 15:57:54 ID:9rvHwgUv


回想開始。


「…上条! お風呂に入るわよ!」
宣言の後の吹寄の行動は、何よりも早かった。
テキパキと風呂に湯を張り、どんな裏技を使ったのか一瞬で上条を全裸にし(この時吹寄の頬が無茶苦茶赤かったのは記述しておこう)、バスルームにほうり込んだ。
咄嗟のことで上条がしばらく呆然としていると、何を血迷ったのかスクール水着っぽい水着を着た吹寄がバスルームに乱入してきたのだ。
「…ぶ、ぶふぁ!? ふっ、吹寄サン!? な、なんちゅー恰好を!?」
吹寄の姿を見た瞬間鼻血を噴きそうになった。
482『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:01:28 ID:9rvHwgUv
紺色の布地に包まれたボディラインは、水着が小さいのかやけに強調されている。
ムッチリと強調されたその肢体は、『美人なのにちっとも色っぽくない』などという評価(げんそう?)を一撃でぶち壊すほどの破壊力があった。
並の水着なんてメじゃねーぜ。
「ぬぁあ!? なんで入って来ますか!! 上条さんは一人でお風呂に入れないお子様ではありませんの事よ!?」
しかもご丁寧にも胸元には白いゼッケンが縫い付けてあり、そこには幼い感じを受ける平仮名で『せいり』と書いてある。
483『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:07:30 ID:9rvHwgUv
「…っていうかどうやってそんなレアな水着をゲットしたんだ!?」
気が動転していてついそんな言葉を発してしまう上条。
吹寄も相当動揺しているのか、
「…しっ、仕方ないでしょう! 体のラインの見栄えをよくして、尚且つ健康にも良いって言うから買ってみたの! そうしたら最初からこんな状態だった! 人前じゃ着れないけど貴様なら構わないかと思ったのよ!」
高速で、本来言う必要なんか全くないことをそれはもう高速でまくし立てた。
こんな状態とはゼッケンとか名前のことを指しているのだろうか。
484『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:11:07 ID:9rvHwgUv
「…また通販のやつなのね…つか俺なら良いって複雑な心境だー…」
思わず呟き、スク水吹寄を眺めてみる。
なるほど、確かに普通のスクール水着とはデザインが微妙に違うのがわかる。
暫く見つめた後、
「…ぅ…」
鼻を押さえて無理矢理視線を反らす上条。
ムッチムチの吹寄ボディは、純情少年上条当麻にとって刺激が強すぎたようである。
「…ほら、背中向けなさい!」
言われて背中を見せる。
そしてふと気がついた。
ぶっちゃけ隠すものがないじゃない。
ナニでナニをだって?
485『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:13:47 ID:9rvHwgUv
そりゃ、下半身にぶら下がる上条ジュニアに決まってるじゃありませんか。
(ぎぃやぁぁぁアァァアアア!? これってピンチ!? 何がってそりゃ俺にもわかんねーけどッ!!)
「…ん、…ん、…ん」
ボディソープを付けたスポンジを使って一定のリズムで渾身の力で苦悩する上条の背中を擦る吹寄。
(…つか疑問もとうよ、俺!! 何をどう間違えばこんな状況になりますか!! 事件か? 事件なのか!? またステキ魔術がどっかで発動してて、その被害を不幸な上条サンが受けてるですかー!? しかも口調が小萌先生風味になっちゃってるし!!)
486『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:15:46 ID:9rvHwgUv
ぐぉお、とやけに獣的な呻きを上げながら悩む。
スポンジが、背中を満遍なく擦り、腕の方に移動し始めた。


回想終了。


「…ほら、何してるの! 腕を上げなさい!」
悩む上条を知ってか知らずか素早く、かつ丁寧に上条の体を洗っていく。
(うがぁぁぁぁぁ!? どうする俺!? どーするッ、俺ぇ!?)
頭の中にカードがちらつくのは気のせいか。
続きはウェブで?
完全に混乱した思考が、さらに追い詰められることになる。
次の瞬間。
もうそろそろ背中周辺を洗い終わるといったところで、
「じゃあ、次は…」
487『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:17:54 ID:9rvHwgUv
スク水姿の吹寄は、
「…ま、前を洗うからこっちを向きなさい!」
とんでもない威力の爆弾(発言)を投下してきたのだった。


こちら、ところ変わって上条が住まう寮の前。
(…ここで。あってるよね…)
その寮の前に一人の少女が立っていた。
その光景に激しい既視感を感じるのは気のせいか。
色白で、今時の日本では珍しい純和風の黒髪少女。
姫神秋沙である。
(…風邪ひいていたみたいだけど。上条君。大丈夫かな…)
正直心配だったが告白の一件があり、声をかけるのも躊躇われた。
488『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:20:32 ID:9rvHwgUv
だがやはり想い人の不調は気にかかり、結局上条の寮まで出向いてきたのだ。
(…こっち。…だったはず…)
エレベーターに乗りつつ上条のいる階を目指し、そして思いを廻らせる。
(…私は。大丈夫…)
答えを聞くのが果てしなく不安だった。
(…たくさん。泣くかもしれない。けど…)
心を決めた。
(…何があっても。クラスメートとしてだけでもいいから。側にいよう…)
どんな答えでも受け入れられる。断られても普段通り振る舞える。
だから、
(…私は。大丈夫…)
いつか貰える答えまで、この身を期待に浸していよう。
489『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:23:23 ID:9rvHwgUv
私からは絶対に離れないという決意と共に。


エレベーターが到着を告げる。降りて軽く周囲を見回し、
「あった」
上条の自室を見つけてぽつりと呟く。
部屋の前まで歩き、そしてインターホンを押そうとした白い指がぴたりと止まる。
(…ぅ。緊張。する…)
一度、前に入ったことがあるといっても、あれはあくまで緊急事態だった。
しかし、今回はこちらから訪ねている。
(…でも。押さないことには…)
訪ねて来たことが伝わない。それはとても困る。
ぶっちゃけ空気扱いは酷いと思う。
「…む。むー…」
490『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:26:31 ID:9rvHwgUv
ピッタリとインターホンに押し付けた指と壮絶なにらめっこを繰り返すこと数分。
まるで乙女の様な声で、
「きゃぁぁぁぁ!! それだけは駄目ぇ!?」
上条当麻の、心からの絶叫が響き渡った。


「じゃあ、次は…ま、前を洗うからこっちを向きなさい!」
問答無用に正面を向かせようとする吹寄に必死で抵抗する上条。
「ちょッ! 待て待て待て、ちょーっと待て吹寄!! おま、おまっ! 何を血迷ってそんなことをッ!?」
近くにあった桶を引っつかみ、股間を隠しながら逃げる。
「何で逃げる!! 大人しくあたしに洗われなさい!!」
491『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:29:48 ID:9rvHwgUv
吹寄が腕を伸ばして掴もうとする。
「無理無理ここだけは絶対に無理!!」
上条はそれを触れる寸前で回避する。
そんなやり取りを数分。だが生憎ここは狭いバスルーム。数分持っただけでも奇跡と言えよう。
「…ほら! 観念なさい!!」
隅っこに追い詰められ、吹寄の(上条曰く)魔の手が上条の持つ風呂桶をガシッと掴む。
「きゃぁぁぁぁ!! それだけは駄目ぇ!?」
さらに強い力で風呂桶を押さえるが、何分足場が滑りやすい上に不安定だ。
「……ぅ? …ッ! ぉおおお!?」
ツルッと滑り、
「あだっ!?」
492『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:37:22 ID:9rvHwgUv
そのまま引っ張られて床に背中から落ちた。それでも桶は離さない。
「…いっつーっ…!」
瞬間、これを好機とばかりに上条をホールド。
「…うぉっ!? や、止めっ!」
引きはがそうとするがしっかりとキまっていて無理だった。
いざ風呂桶を吹き飛ばさんとしたその刹那、
「…か。上条君!?」
ズパン!! という轟音を轟かせバスルームの扉が開いた。
扉の向こうに立っていたのはそう、
「…ひっ、姫神!?」
心配と、羞恥と、なんかいろいろ交じった複雑な(上条にはそう見えたらしい)表情をした姫神秋沙だった。
493 ◆0yDabgA/0. :2007/05/12(土) 16:42:35 ID:9rvHwgUv

はい終わりっと。
まぁ、保守がわりにでもなればいいかなー、なんてねー。
もうちょっち突っ込んだとこまで書きたかったけど、それは次の機会に。
という訳でまたねー。
494名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 18:08:29 ID:wbhwZbge
>>493
うおおおおおおおおーーーっっっっ!!!
吹寄がエロ可愛いよG☆J
この後の展開にwktk
495名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 21:25:22 ID:godQDsGU
GJすぎる。どんな脳構造してたらこんな名作書けるんだ?ちょっと解剖させれ

君を殺してスレ住民の出方を見r
496名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 21:30:27 ID:t43M6U0E
>>495 バックアップ自重
497579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:01:16 ID:2+V8g+Ut
おっちゃんです。

直しいれて自己嫌悪するのもなんなので、
タイミング悪いけど投下するのです。
7レスぐらい?
498『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:02:40 ID:2+V8g+Ut
 何のためらいもなくベストを乱暴に腕から引き抜いた。続けて、タイをもぎ取るように
外して足元に投げ捨てる。御坂美琴はそのままの勢いでブラウスに手を掛けると、引
きちぎらんかの勢いでボタンを外し始めた。
 すでにシャワーを被ってしまったブラウスの下には、御坂妹と同じく縞々ながらこちら
は水色のブラが透けて見えた。微妙に濡れ透けて見える肌色が、生の肌色となって見
えてくるあたりはとても扇情的ではあるのだけれど――
(もうちょっと、こう、色気のある脱ぎ方は無いのかね…?)
 などと、攻め立てられながらも妄想逞しくしていた上条だったが、

「とうまっ… いま、見てくれなきゃダメなのは…わ、私なんだから、ね…?」
 インデックスに両頬を包まれ顔を向かされる。
 その際にも、インデックスは少しでも上条に顔を寄せることを忘れないし、泡にまみれ
た胸の膨らみや太腿を積極的に上条に絡ませてくる。
 余所見(インデックスから見て、だが)をしていたことをやや咎める風な表情ではある
ものの、その実、頬を染め瞳を潤ませ感極まって、肌を合わせる相手が同じように感じ
ていて欲しいといった様子だ。
 最初に「邪魔だ」と御坂美琴に宣言した後、インデックスの注意力は再び上条にその
すべてが向けられていて、彼女にとって「どうでもいいこと」に注意を向けて欲しくないの
だろう。
 それは御坂妹にしても同じことのようだ。
 上条の目線をインデックスに取られてしまったものの、濡れたその柔らかな肢体を上条
に摺り寄せて、その吐息に少女らしからぬ艶を絡めてくる。
 上条と体を擦りあわせていたためか、興奮のためか、その胸の先端の蕾が固く上条の
肩口と腕とを押した。
 その刺激に、少年も短く興奮の吐息を吐く。
 その声を聞いて、御坂妹が上気した口元を上条の耳元に寄せて熱っぽく囁いた。
「オリジナルは…後からやってきて…都合の良いことを言っているだけ…です、私はあのと
きからずっと当麻さんのことを想って…ですから、今はわ、私だけ、感じてくださいとミサカ
は…」

 唇が触れそうなほど接近した銀髪の少女の蕩けた表情と、肩口にささやかながらその柔
らかさをしっかりと自己主張する膨らみを押し付けたクローン少女の耳元にかかる吐息に、
再び上条は快楽の渦に引きずり込まれる。
 視線を捕らえて離さないまるで宝石のようなインデックスの潤んだ碧眼が、無意識のまま
に上条をその唇に導こうとした。唇を重ねようと少し首を傾けた上条に、インデックスの瞳が
喜色に揺れて、その瞼が閉じ――
 首を引かれて、我に返る。
「あなたも油断も隙も無い人ですね、そんな勝手は許しませんとミサカは通告します」
 背後から、御坂妹がインデックスに鋭い視線を飛ばしていた。再びあるいは三たびか、上
条を挟んで肌も露わな少女二人が睨み合った。思わず目線を逸らす。

499『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:03:11 ID:2+V8g+Ut

 しかし、逸らした目線の先では、ストリップショーを繰り広げながら御坂美琴が真っ赤に
なって上条を睨みつけていた。
(いっ、いずれも針のむしろですかッ)
 背筋が凍りそうになり、それでも何か違和感を覚えて上条がなんとか美琴の瞳に視線を
戻すと、確かにその目は上条をきつく睨んではいるのだが、『こっちを見てなさいよっ』とい
う声が聞こえてきそうで、今度は美琴から目が離せなくなった。
 目尻に少し溜まった涙が色っぽい。

 ブラウスを脱ぎ捨て、濡れた靴下を引き剥がした美琴は、スカートに手を掛けるより早く
その胸を隠していた水色の縞々の肩紐を抜いて、背中のホックを外した。拠り所を失い、
小さな布切れは重力に従って床に落ちるに任される。
 その後、両手で胸の膨らみを覆って隠した美琴だったが、上条の視線が離れていないの
を確かめるようにねめつけると、その腕を解いた。
 見た目は――確かに、クローンである御坂妹とそっくり同じに見える慎ましさだ。
 しかし、その慎ましさ、有体に言えば胸が小さいことが気になるのだろうか、普段から気
の強さばかりを見せている御坂美琴が、一瞬、その視線を自信無さげに曇らせたことを上条
は見逃さなかった(…フラグ魔、恐るべし)。
 気丈な少女が見せた、わずか一瞬のか弱さに少しだけ落ち着いていた興奮がまた高ま
りだす。食いつくように、美琴への視線を強めた。
 上条の強くなった視線に、美琴は胸元まで赤く染めていく。
 恥ずかしさが急に戻ってきたような気がしたが、上条が視線を向けているのは他の二人
ではない、自分である。――目、離すんじゃないんだからっ! とオーラを放ちつつ、スカートに手を伸ばした。
 手がもつれてサイドのジッパーを下ろすのに手間取り(そこが上条にはかえって可愛らしく
映ったりもしたのだが)、美琴の胸がその腕に押されたり引っ張られたりして小さいながらも
形を変えて、その柔らかさを自己主張しているうちに、なんとかスカートも足元に落ちる。
 その下は、上条が想像した縞々の小さな三角形ではなく、体操着の短パンだった。
(そういや短パン佩いてるとかどうとか…自販機ぶっ壊した時に言ってたっけ…)
 ただ、これはこれで妄想を掻きたてるというか、秘蔵のいけない映像ソフトにもそんなシチュ
エーションがあったような、と、インデックスと同居してそういった映像とご無沙汰だった上条
の記憶を刺激する。しかも今、目の前にあるのは映像などではなく、本物のオンナノコなのだ。
 さらには、繰り返すが、普段は気の強さばかりを見せさせられている少女が――確かにこっ
ちを睨みつけてはいるが――、すでにしっかり見せてしまっているその胸の膨らみを再び隠す
か、思い切って短パンに手を伸ばすか、腕を小さく上下させて逡巡するさまが、上条の目には
とてつもなく淫猥に映る。
 かろうじて止まっていた鼻血が再び流れ出した。
500『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:03:46 ID:2+V8g+Ut

「やだっ、とうまっ…、余所見しちゃやだ…って言ったのに…」
 鼻血を流す上条の姿に、クローン少女と睨み合っていたインデックスが喘ぎながらも非難の
声を上げる。上条を上目遣いに見上げたまま、さらに密着の度合いを高めようと腕の中に潜
り込んできた。上条の腕がインデックスの腰に回る格好になる。力が上手く入らない(マッサージのためか裸体攻めのためかはもう判らない)ために、手首が腰のくびれに引っかかって
掌がその白いお尻に触れた。
「あうんっ…」
 碧眼を細めてインデックスが嬌声を上げる。
 抱きつく少女の腕の力が強くなる。インデックスもまた、御坂妹同様に乳房の先端を固くし
ていたことが胸元からの感触として上条に伝わった。
「い、インデックス…」
 この銀髪の少女が、普段は修道服を着ていること、しばしばその服を着ているに相応しい
行動や言動をしていることがあることが唐突に思い出される。そうすると、信仰心なんてもの
をほとんどを持ち合わせたりなどしていないのに、急に背徳的な感情が湧き出してわけもなく
興奮してきた。
 腕を動かそうとする。動いた。我慢できなくなって、この『修道女』のお尻を濡れたショーツの
上から鷲づかみにした。…柔らかい。
「―――ひぁっ…と、とうまっ」
 一瞬、抵抗するように少女が力を入れた。しかし、その声には抵抗の響きはない。そのこ
とでさらに興奮する。力が入りにくくなっている指先に、それでもさらに力を込めた。禁欲的で
なくてはならないはずの少女の瞳が、表情が確かな官能の色を帯びる。
「あっ…ず、ずるいですとミサカふぁうっ」
 耳元では、予想通りに御坂妹が不満の呟きを漏らし始めたので、同時に逆の腕をその細
い腰に回した。太腿の、オーバーニーソックスに覆われていない部分を撫ですさる。徐々にそ
の手を内側に潜り込ませた。
「っあ…ぃや、やぁっ…はっ」
 インデックスとは逆に抵抗するような声を上げた御坂妹だが、声色そのものには抵抗の意
思は感じられない。すでに艶っぽくなっていた息が、一気にその色を強くした。
 上条を挟む二人の少女が耐えかねたように少年の耳や頬をついばみだす。止まらない上
条の手に、ついばむ唇が離れる一瞬一瞬全てで熱い吐息が漏れ、互いの興奮が高まっていくのが判った。
501『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:04:20 ID:2+V8g+Ut

「こんなときまでっ…あたしのこと…スルーするのッ?」
 その興奮を遮るように声が上がった。正面にいた御坂美琴である。
 はっとして顔を上げると、トップレスで短パンに手をかけたままの美琴が涙目で上条を睨も
うとして、睨みきれずに見つめてきていた。
 一粒、二粒と涙が零れて、
「やだやだやだやだっ! 負けるのなんてやだっ!」
 搾り出した叫び声とともに、短パンもろともショーツを脱ぎ捨てて上条の足元に駆け込んだ。
 いきなり、モザイクなしの薄い茂みが上条の視界に飛び込む。
 インデックスで数回、あとオルソラとかアニェーゼとか、不幸にも(?)見ちゃったことはあって
も、ここまでばっちり見えるのはさすがに初めてだし(インデックスの初めてはまじまじ見ちゃっ
たけれど、不幸にも…? 記憶に無い)、いや、まじまじ見たりなんかしてないし、そういや白
人さんばっかりだな…などという上条の的外れな感想は置いておくとしても、
「ぶほっ!…ちょ…、み、御坂さん?」
 ここまでの行動にはさすがに戸惑うわけで、あまりの気迫に少女二人を抱きすくめていた腕
に思わぬ力が加わった。
「はっ…ああんっ」
「っ、あふぁっ」
 加えられた刺激に、それぞれお尻と太腿の内側を弄ばれていた二人が嬌声を上げる。

「…なっ、なによっ、みっ、見せ付けてるつもり?」
 行為を見せ付けられていると思い込んだ御坂美琴が詰め寄ってきた。
 美琴は二人を押しのけるように割り込むと、インデックスが跨っているのとは逆の太腿に跨
って座り込んだ。
 インデックスが跨ったときはショーツ越しだったのだが、今度は――ただでさえ感覚が敏感
になっているのに、生の感触が伝わってきた。その、柔らかいやらくすぐったいやら、さらには
その微妙な感触からいろいろと想像してしまった。上条の体がびくっと震える。
「きゃんっ」
 上条の震えが足と足の間から突き上げるように伝わり、美琴も悲鳴を上げた。
 無意識に力が加わり、さらに密着の度合いが強まる。突き上げる刺激の正体に戸惑ってい
るのか、美琴が目尻に涙を溜めつつ、耐えようとしながら耐え切れないといった表情で上条を
見つめてきた。
「み、み…さか…」
 やっと声が出た、という風な声で上条が呟く。
「くふっ…な、なによ…っ、あ、あたしじゃ、ふ、不満?」
 上条の目を見つめながら、それでも憎まれ口を溢してしまった。しまった、と思いつつも、少
年を挟んでいる二人の少女たちが、自分がこの少年と出会ったより後から現れてきたんじゃ
ないか、と脳裏に閃く。
 続いて、たった今イニシアチブを取られてしまっていることへの悔しさ。
「ずっとスルーされっぱなしで…今回だってこの子たちと…あたしのほうが前からあんたのこと
知ってるのにっ…」
「み、御坂…」
 ただでさえ信じられないことが起こっている中で、何を答えることが出来ようか。上条も名前
を呼び返すだけで精一杯だ。
 が、先に上条に絡み付いていた少女たちはそうも行かないようで、闖入者に対して鋭い目を
向けた。インデックス、御坂妹のそれぞれが御坂美琴を口撃する。
「後出しジャンケンしてるのは短髪じゃないっ…。変な理屈をつけても、とうまは誰にもあげな
いんだからっ」
「気持ちを表すことさえ出来ずに私を羨んでいることさえ否定しておいて、後先とは笑止です、
とミサカはオリジナルを論破します。当麻さんには私のほうが先に気持ちをはっきりさせてい
ます、とミサカは先に行動にも出ますっ」
 次の瞬間、御坂妹が上条の顔を両手で挟み込んで顔を向かい合わせると、強引に唇を合
わせてきた。
 驚いて逆に目を見開いてしまった上条だったが、不器用に唇を合わせる御坂妹が瞼を閉じ
ながらもその顔を紅潮させていたり、嘆息を漏らす様に意識が吸い込まれそうになる。何より、
御坂妹の薄桃色の唇は柔らかかった。石鹸の香りが興奮をさらに煽る。
「「ああーーっ!!」」
 ほかの二人の少女が叫び声を上げる。それを、唇を離した御坂妹が明らかに勝ち誇った、と
判る表情で見回した。
 取り戻すように上条の首にしがみついたインデックスが唇を尖らせながら叫ぶ。
502『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:04:51 ID:2+V8g+Ut
「そ、そんなの、私なんか、とうまが寝てる間に何回でもしてるもんっ! だ、だから起きてたっ
て一緒だもんっ!」
「え、ええっ! インデックス、ちょっ…」
 しまった、といった表情で、インデックスが驚きの声を上げた上条から一瞬目を逸らす。
「いいのっ! 嫌なんて言わせないんだからっ」
 が、直ぐに視線を戻すと、深く上条の首に廻した腕でその頭を抱えこみ、表情はやや恥ずか
しげながらも躊躇うことなく少年の唇を吸った。
 インデックスの台詞が嘘かまことかはともかく、上条も言われてしまうと小さくなめらかなこ
の唇の感触を知っているような気がしてくる。
 何回キスしたんだろう、とピンク色に霞む意識で考えると、もう一歩や二歩進んだって…と流
れていく自分がいることに気がついた。が、抵抗感は無い。
 インデックスのお尻に回っていた手を、両足の付け根に滑り込ませる。
 お尻や太腿の弾力とは違う柔らかい手触りが、ショーツ越しにも伝わってきた。同時に感じ
る、布の向こうのぬるっとした感触は石鹸のものではないだろう。少女が喘ぎ声を上げた。
「んんぅ、くふぅっ、ふあ、あっ」
 一歩進んだ感触に――インデックスにも初めての感触なのか、いや、誰かに触られるのが
初めてなのだろう――潤んだ目の視点がぶれていくようだ。
 絶えかねたように縋り付くが、力を入れようとしてまったく入らない。上条の首に廻した腕を
かろうじて引っ掛けて、状態を保とうとしている。

 その様子に、もう何度目になるのだろうか、御坂美琴が声を上げようとして飲み込み、イン
デックスの腕に絡まれたままの上条の顔を強引に自分へと向けた。美琴の白い、それでい
て恥じらいからか紅潮した全裸が視界を埋める。
 そっくりなはずなのに、御坂妹と印象が違うのはどうしてなんだろう、とか、いつの間にか固
くしていた胸の先端とか細い腰の浮き上がった腰骨と下腹部へのラインに目を奪われたりし
ていた上条だったが、美琴はそのまま上条の足に乗せた腰を寄せて距離を縮める。触れ合っ
ていた部分が強く擦れあった。その感触に上条も耐え切れず吐息を漏らし、実は初心な美琴
がほとんど未知の感覚に悲鳴を上げた。
「ぁあっ、きゃうっ」
 自分の太腿に感じる感触と、銀髪の少女の両足の付け根から右手の指先に伝わる感触と
を、これは石鹸の泡なのだろうか、それとも、と意識は朦朧ながらも比べていた上条だったが、
「…あ、あたしだって……んっ…」
 表情にいつもの気の強さを残しておこうとして、潤んだ瞳がそれを台無しにしている御坂美
琴に唇を塞がれ、思考を遮られる。再びピンク色の霞が思考を塞いでいく。
 嘆息が漏れ、唇が薄く開いた。その瞬間、唇の隙間から美琴の舌が潜り込んでくる。驚くだ
けの余裕も無くなっていた。そのまま受け入れる。
 少女の舌が上条のそれを不器用に求めて絡み、吸い付き、離れた。
 光る糸が美琴と上条の唇を繋ぐ。
 喘ぐように息を吐く美琴の手が力を失って、上条の胸板を滑り落ちた。滑り落ちて――

 その掌が上条の怒張を覆った。
「えっ? や、やっ、これっ…」
 真っ赤だった顔をさらに強く染めて美琴が呟く。が、手は離さない、いや、離せないのか。
 逆に強く握りこんできた。
「はうっ!」
 堪らず、悲鳴を上げる。実はギリギリで耐えていたことを思い出させられた。
503『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:05:31 ID:2+V8g+Ut
 しかし、その辛抱を知ってか知らずか、上条の悲鳴に他の少女たちの注目も件の怒張、カミ
ジョー2号に注がれる。
「な、何してんのよ短髪っ…」
 インデックスが上条に絡み付けていた腕の片方をトランクスへと下ろした。
「……とうまは、私を見て、そうなったんだからッ…短髪じゃなくってっ」
 そのまま一瞬上条の顔を見て、トランクスのゴムの隙間から手を差し入れる。その根元をイ
ンデックスの細い指が掠めた。さらに奥に入ってこようとする。
「短髪なんかにあげたりしないんだからっ」
 真っ赤にその顔を染めた二人の少女が睨み合う。
「わ、私だけ蚊帳の外に置こうなど許しませんとミサカは強硬手段にっ」
 叫んだのは、睨み合う二人に置き去りにされかけた残った一人である。
 無理やり手を伸ばして、強硬手段の名のとおりか、上条のトランクスを強引に下ろした。そ
のまま覆いかぶさろうとしたのだろうか、しかしそこまでは体が届かない。
「うわ、すご…」
「これが、とうまの…」
「……」
 最後の砦を捲り取られ、少女たちの視線に曝されつつもカミジョー2号が天井に向かってそ
そり立つ。視線の主たちは目を逸らそうともせず――紅潮した顔のまま、逆に目を見開いてそ
れを見つめていた。
「いやあああーっ、だめっ、見ないでキミたちオンナノコでせうっ僕にも恥らっはううっ」
 ここまででも十分にすごい事になっていたとは言え、さすがにモノを3人もの少女、しかも美
少女に視姦されて上条が悲鳴を上げた。
 隠そうと手を伸ばそうとして、抱きかかえていたクローン少女と銀髪シスターさんをさらに強く
抱きかかえる結果になる。さらには、すでに手を伸ばしていたインデックスのまあそのインデッ
クス自身と言おうか、そこと、御坂妹の内太腿に伸ばしていた手が滑ってこれもまた付け根の
ほうに強く力を加える結果になってしまった。不幸にも――そういうことにしておこう、不幸にも。
「きゃふっ」
「はあんっ」
 嬌声が上がる。上がりつつも、二人の少女の手がカミジョー2号へと伸びてきた。
 抵抗しようにも、腕は前述のとおり、足はそれぞれ御坂美琴とインデックスが跨っているの
で身動きもならない。要するに、成すがままというやつだ。
 インデックスの小さな手と、御坂妹の細い指が絡み付いてきた。
「と、とうま、熱い……それに、どくどくってしてる…」
「わ、私が見る、初めてで、これからも唯一の、男の人なのですねとミサカは…」

 さて、改めて言うが上条当麻は泡踊りで全身を刺激されており、3人の美少女の裸体に視
界を埋め尽くされて、肉体的にも精神的にもほとんど限界である。泡にまみれているのと、少
女たちの知識が追いついていないために気づかれないだけで、先端からはいわゆるガマン云
々がにじみ出ている。そこを、強く握りこまれた。その刺激も、二人分の指が絡み合って右手
が恋人状態の比ではない。
 さらに、二人が握りこんだカミジョー2号に顔を近づける。
 そこに割り込んできたのは御坂美琴である。
「まっ、またあたしだけ除け者にしようったって許さないんだからっ」
 美琴の手が怒張に伸びる。顔を寄せる二人に対抗しようと体を曲げた。その際、上条の太
腿を抱え込んでいた両足が後ろに流れる。
 御坂美琴のチョメチョメが上条の太腿を強く刺激する。さらに、伸ばした手が握る場所を奪お
うと他の二つの手と絡み、その細い指がそれまでに上条を攻めていた10本の指と一緒になっ
て怒張を握った。
 3人の少女の手のひらが絡み付いて、上条へ言葉にならない刺激を加える。

 それが、トドメになった。

 カミジョー2号が爆発した。気がついたら銀髪の少女が同居しているという生活状況に、自
家発電も満足に出来ず溜まりに溜まったそれは、派手に飛び出して止め処もない。
 握りこんだ手に近づけていた顔や胸に大量の白く濁った噴出物を浴びて、三人の少女たち
が、きょとんとした表情からみるみる顔を赤く染めていく。
 その様が、死んでしまいそうなほどの快感と、自殺してしまいたいほどの羞恥に塗れる上条
の視界に入り―――ブラックアウト。
504『前略、親愛なるクローン様』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:06:56 ID:2+V8g+Ut

                     −*-

 ノックすべきか否か。今ならまだ引き返せる。
 逡巡を繰り返し、やっぱりノックすることにした。そうでなければ、恥を忍んでここまでやって
きた意味がない。
 今日こそ借りを返すのだ。あの男に上手く言い含められたような気もしないでもないが、ここ
までに受けた恩と言うか、借りはあまりにも多い。だから、言い含められてみせたとも言える。
 息を飲み込んで、ドアを叩いた。
 コン、コン。
 返事は無い。今日、出かけた様子は無いのだが――思い切ってドアノブに手を伸ばす。鍵
は掛かっていない。ドアを開いた。
 目一杯の笑顔を作る。引きつっていないはずだ。鏡を見ながら徹底的に練習したのだから。
「と、とうま? 今日は何だってするのですよー?」
 渾身の力を振り絞って部屋に踏み込む。
 頭上で、土御門元春が送りつけてきた輪っかが揺れた。
 艶やかな長い黒髪、抜群の美貌とスタイルにメイド服、さらには例の堕天使セット。今のこの
姿を見れば、ストライクゾーン年上な上条当麻はきっとメロメロ(死語)だったろう。
 普通の状態なら。
 だが、苦悩の末にこんな格好までして学園都市までやってきた神裂火織の目に映ったのは、
正座をしながら顔を赤く染めて、気まずそうな表情で俯く二人の少女――禁書目録のシスタ
ーとどこかの制服を着た女子生徒――と、双子の姉妹か誰かだろうか、しかしなぜかミニのメ
イド服を着ている女子生徒と瓜二つの少女が、鼻歌を口ずさみながら洗い物をしているという
不可思議な状況だった。
 そして、件の少年はといえば。

 口から人魂を吐き出しつつ、部屋の奥で真っ白に燃え尽きていた。
 言葉も出せずただ立ち尽くす神裂。
 ただただ、立ち尽くす。

 猛烈に気まずい空気の中、洗い物をする少女の鼻歌だけが響いていた。
505579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:12:09 ID:2+V8g+Ut
これで『クローン様』おしまいです。
自分の頭の中も終わってるような。
まあ、それはそうとして、おっちゃんにこのキャラ書け!っていう奇特な人おる?
おられたらリクエストください。

あと、姫神(ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu72.html)と、
ビリビリ(http://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/t/toarumajutu78.html)は
続くのかどうかとか。
506579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/13(日) 17:13:36 ID:2+V8g+Ut
改行忘れがたくさんある…読みづらい。ゴメン
507 ◆0yDabgA/0. :2007/05/13(日) 18:24:33 ID:JWKurHMp
GJ!
ラストに『あの』ねーちんを持ってくるなんて予想外だよ。
こうやって先達の作品を見る度に自分の技量のなさを思い知らされるねー。
ガンバロ、俺。


>>505
出来たらアニェ(ry
508名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 21:07:10 ID:3G/i/wBG
GJ
ねーちんカワイイヨねーちん

>>505
可能であればオルソラさんをお願いしたい
509名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 21:08:23 ID:KQz2TMid
小萌せんs
510名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 21:48:03 ID:ihNQUpBb
>>579
女の子3人ともエロいよ可愛いよそして当麻殺してえぇぇぇぇーーっ!
素晴らしい作品に心の底からG☆J
579氏、ほんまアナタは天才や!!
ラストの『あの』ねーちんで是非また一作品お願いしますm(_ _)m
511名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 21:54:43 ID:OANkI4i2
GJ!
これからはねーちん編マダー?と毎日書き込むことにするよ
512名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 20:42:53 ID:cuZ2NeUy
GJ!
次作も楽しみッス
513 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:39:47 ID:yHMhiWnJ

はいどーもー>>492の続きだよー。
今回もまぁ、保守がわりになればいいかな。
それじゃスタート〜。
514『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:40:43 ID:yHMhiWnJ
姫神の表情から、心配と羞恥が消えた。
「…………。………」
風も無いのに姫神の黒髪が揺らめく。
「…何。してるの?」
ひたすら平淡な姫神の声は内に秘めた感情を極端に読み取り難くしていた。
「…へ…?」
咄嗟のことに、上条の口からは間の抜けた言葉しか出てこない。
「…何。してるの。って聞いているんだけど?」
ゴゴゴ! と擬音の聞こえてきそうな、だが静かな声が上条を貫く。
「…何って…」
上条は自分の状態を改めて見返してみた。
全裸の上に大事なところは風呂桶で隠している。
515『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:42:29 ID:yHMhiWnJ
さらに吹寄にホールドされたままで、その桶がどかされようとしている状況。
「…ナニシテルンデショウネ?」
答えた瞬間ぞわりと背筋に猛烈な寒気が。
まぁ、上条が全面的に悪いわけではないのだが、こればかりは仕方が無い。
「………」
ゆらり、と姫神が動いた。
その手はバスルーム入口にもう一つ置いてあった風呂桶を掴む。
「…ひ、姫神サン?」
いつもと変わらない無表情。
今野上条には恐ろしく冷たく感じる。
変わらぬ表情というものは、現状において恐怖を誘発するものでしかなく。

「…イッペン。死ンデミル?」
516『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:44:51 ID:yHMhiWnJ

小首を傾げていい放たれた言葉は死の(?)宣告。
「ちょっ、待って待っ、話を聞いぷぎゃあ!?」
ズガァッ!! という桶にあるまじき音を上げて、桶は上条の顔面に直撃した。
吹寄は上条の顔に桶が当たる直前に上条を離したので被害は無いようだ。
音もなく崩れ落ちる上条。
その意識は瞬く間にブラックアウトしたそうな。


「…ぅ…止めッ! 止めろインデックス…それだけは、それだけは食うんじゃ………ハッ!?」
何かとんでもない悪夢にうなされていた気がする。内容は思い出せないが。
(…ん?)
517『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:46:58 ID:yHMhiWnJ
痛む頭を何とかはっきりさせ、周囲を見回す。
見慣れない部屋だ。
(…俺の部屋じゃない、よなここは…)
それだけはわかった。
(…確か俺は…)
どうして自分の部屋じゃない場所にいるのか思い出そうとして頭を捻り始めたその瞬間、
「やっとお目覚めか?」
横合いから声がかかった。
声の方に目をやるとそこにいたのは金髪に濃い色のグラサンをかけた少年。
「…土御門?」
クラスメートの土御門元春である。
「そーだにゃー」
ニヤリ、と笑う。
何でここにと問う前に土御門は言葉を紡ぐ。
518『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:49:02 ID:yHMhiWnJ
「…ビックリしたぜい? 姫神と吹寄がカミやんが倒れたっていって俺んとこに駆け込んできたときにはにゃー」
土御門の言葉を聞いて眉をしかめた。
(…倒れた? 何で?)
思い出せない。
何も言わない上条を眺めていた土御門が、
「………全裸で何やってたんだ?」
ぽつりと呟くように言った。幾分マジで。
「ぶッ!?」
思わず吹き出し、通常の三倍のスピードで土御門の方に向く上条。
「…そもそも吹寄がカミやんトコに来てんのもおかしいしにゃー…姫神のセーラー服は少しだけ水被ってたし…吹寄の髪の毛が微妙に濡れてたぜい?」
519『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:50:58 ID:yHMhiWnJ
つらつらと。
目の前にあったのは好奇心に彩られたクラスメートの笑顔。
それにしても恐ろしい洞察力である。
「…ちょっ! いったいなに」
言ってんだ、と言おうとして思い出した。
何故倒れてしまったのかを。
頭を抱えたくなる衝動を必死で抑え、
「…土御門…俺、どこに倒れてたんだ?」
その問いに土御門は玄関だぜい、とだけ答えた。
とりあえずバスルームではなかったようだ。
「…悪いな…」
心の底からそう思う。
状況に流された結果招いた事態に友人の手を煩わせたのだ。
520『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:53:23 ID:yHMhiWnJ
「気にすんにゃー。カミやんといると退屈せずにすむぜい」
土御門は本当に気にした風でもなく、逆にニッと笑って拳を突き出して見せる。
「…二人は?」
こつっ、と拳を軽く当てながら聞いた。
「…んー…カミやんの部屋にいるんじゃねーかにゃー?」
話によると土御門が上条を背負って土御門の部屋で着替えさせたあと(もう二度と男の着替えなんてしたくないぜい、と半ばマジモードで言っていた)様子を見に行ったら、
「…二人してキッチン漁ってたぜい?」
とのことだ。
「…何しようとしてんだ?」
つい首を傾げて呟いてしまう。
521『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:55:45 ID:yHMhiWnJ
「さーにゃー。てゆーかいつまでも人様のベッド暖めてるんじゃねーぜい」
目が覚めたならさっさと部屋に戻るにゃー、などと言われながらベッドから引きずり降ろされ、
「今度なんかおごる」
「にゃー、期待せずに待ってるぜい」
土御門の部屋を後にした。


上条自室キッチン内。
「姫神さん、ニンジンの下処理終わった?」
姫神秋沙と吹寄制理は二人で料理を作っていた。
「うん。終わった」
まな板の上にはイチョウ型に切られたニンジンが置いてあり、近くのザルには同じように処理された玉ねぎとじゃがいもがそれぞれ個別に置いてある。
522『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 20:58:02 ID:yHMhiWnJ
必要の無くなった包丁とまな板を洗い始めた吹寄に、姫神は作業の手を休めて、
「どうして。上条君のところに?」
そう聞いた。
「……………」
しばらく無言でまな板を洗っていた吹寄。
「…最初は責任を感じて、かな…」
じぃっと見つめ続ける姫神の瞳を見返し、呟いた。
「…責任?」
小首を傾げる姫神。
「…そう。…もとはと言えばあたしに原因があるの。だから、責任…」
喋りながらびっしりとくっついた泡を洗い流す。
「姫神さんこそ、どうして上条のところに?」
一旦シンクに移した目線を再度姫神の方へ移しながら聞く。
523『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 21:00:31 ID:yHMhiWnJ
「……心配。……だったから」
出た答えはシンプル極まりなかった。
それ故に心情をダイレクトに伝えられる。
(…ふふっ…あたしには無理なことだわ…)
姫神の表情を見ながら吹寄は心の中で自嘲気味に笑う。
本気で他人を心配している者の瞳。
まぁ、いささかトラブルはあったものの、その気持ちは変わらないのだろう。
(…生真面目で、融通が利かなくて、自分の気持ちにすら気付いていなかった…)
今の自分にこんな『少女』な反応は無理だ。
その時ふと、
(…姫神さんは上条のこと、どう思っているのかしら…)
そんなことを思う。
524『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 21:06:51 ID:yHMhiWnJ
ここ最近の二人の変化に、上条の部屋に来てから自分自身の気持ちに気付いたことが重なり、心が揺れる。
そんな吹寄の心情を知ってか知らずか、
「ねぇ。上条君のこと。どう思う?」
姫神は相変わらずの無表情で問いを向けてきた。
ドキン、と心臓が跳ねる。

「…どう、って?」

どういう意図の『どう』なのか、姫神の表情から計り知ることは出来ない。
クラスメートとして?
友人として?
それとも、

「…男の人として。どう思ってる?」

あまりにストレート。
そして自分が意外と動揺しやすいことに気が付いた。
525 ◆0yDabgA/0. :2007/05/18(金) 21:09:37 ID:yHMhiWnJ

はい終了、っと。
やけに土御門のおにーさんが活躍してた気がしないでもないねー。
それじゃあ、レスをくれたみんなにお礼を言いつつ、またねー。
526名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 23:06:21 ID:UQR4KNVv
GJ!!!
いつもハイクオリティな作品をサンクス!!!
地獄少女ネタはワロタw
確かに「あい」繋がりだし、ルックス的にもわりと共通するしw
土御門かっこいいな〜

次回は修羅場ですか?続きwktk!!!
527名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 00:45:02 ID:dOs1Ds6c
13冊一気に読破した俺が来ましたよ。
ざっと過去作品読んで禁書の不遇っぷりに涙が出た。
528名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 02:51:04 ID:GRHOQfqN
上条のセリフが少しウザイな
529名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 04:29:53 ID:bWYNPm4T
禁書はどうして美琴のことを短髪呼ばわりするの?
最大のライバルとか思ってるのかね。
530名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 09:56:09 ID:ZGlghqw4
牽制じゃね
531名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 13:37:10 ID:9Y3/jhNN
女の勘
532名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 16:44:42 ID:NtPrSrEQ
禁書でこういうのでないかな
ttp://rainbow.sakuratan.com/data/img/rainbow40697.jpg
533名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 00:34:13 ID:+mkYqTmj
>>532
けしからん!実にけしからん!
なんかピンク色の電波をゆんゆん受信しますよー?
534名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 01:48:05 ID:nOOx26+y
>>532
これは・・・水着なのか?
535名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 11:38:47 ID:+pdyzGk7
>>532
誰に着せたいんだ?
536名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 14:53:49 ID:CzQIWwpl
ねーちん
風斬
オリアナ
オルソラ
吹寄
黄泉川
シェリー
姫神


方向性が逆ベクトルだな……
537名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 20:36:07 ID:O+1Ij/Vs
>529
魔術事件側の上条ガールズは友達みたいなもんだろうけど、超能力事件側の上条ガールズはただの敵なんじゃね?

つか、多分その辺も禁書不人気の理由だよなー。
538名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 16:42:48 ID:UUtB3Ifq
いや、待て。
禁書って不人気なのか?
確定か? 確定したのか?
539名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 16:49:42 ID:7dc02NQq
まあ最高のヒロイン一方通行がいるんだから一番人気じゃないのは仕方がない
540名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 17:10:21 ID:1UAgJs8I
禁書が不人気なんじゃない。
他が人気ありすぎるだけなんだ!
541名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 17:11:32 ID:nzUz0J5J
俺のねーちんが可愛すぎるばかりに禁書には悪いことをしました
542名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 18:16:21 ID:n2WvM4FZ
仕方ないから責任持って
俺が禁書を嫁にもr(セルフ幻想殺し
543名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 23:25:30 ID:AA1Xj7eD
とりあえず本スレでは見向きもされなかったので禁書は貰っていきますね
544名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 00:55:00 ID:N21drj0X
考えたんだが、禁書の属性って
「大食い」「かみ付き」「外国人ロリ」「よく脱げる」「わがまま」「プチ悪女(ステイル・ヘタ錬関係)」くらいでは?
「偽巫女」「空気」「黒髪ロング」「割と死にかける」姫神も大概だが…

何か、彼女らは本編より此処(エロパロ)での方がずっと愛のある扱いを受けてる気が(´・ω・`)
545名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 01:18:25 ID:lSfPMJjH
姫神は原作では扱い微妙だけど、二次作品では影薄いと言われながらもなんだかんだで結構人気なんだよね
546名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 01:18:47 ID:wVzKqxZM
>>543
かなり時間が経ってるけどその幻想を殺しておこうか
547名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 03:59:11 ID:BW2TliHL
ここの姫神が大好きだ
548名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 12:47:18 ID:bhOAKBi5
諸君、私は(ry
549名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 18:00:20 ID:Nkho5y6/
堰を切れ! フラグの濁流の(ry
550名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 00:11:10 ID:jY8rSlTr
禁書は房中術とかの知識も豊富そうだからな……って偏った耳年増にもほどがある状況になりそうだが
551http://i60-34-29-33.s02.a030.ap.plala.or.jp.2ch.net/:2007/05/24(木) 00:52:16 ID:ekh+T/Sj
guest guest
552名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 06:21:56 ID:mnxIwy+5
「インデックス、課題するからパソコン返してくれ」
「とうま、とうま、とうまのためにせきゅりてぃっていうのいれようとしたら
. なんか変なのが出たんだよ」
553名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 11:11:13 ID:1VjchPN2
ユメミルクスリでも入ってんじゃねーか上条のパソコン。
554名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 13:02:38 ID:UA9hH3f0
絵師繋がりか。

買ってないけど
555名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 18:59:50 ID:xCgd1JJr
悪くは無かった気がする。
あんま覚えて無いけど。
556名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 04:32:54 ID:4CVldVgs
正直、ロリはいらんw
557名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 09:35:34 ID:+e8UTPPl
>>556
要らぬのなら貰うぞ
558名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 11:29:22 ID:S4s3o/uz
ふと思ったんだが。

上条の周りって、機械類に強い奴いないよな?
いてもそういう描写ないし。

まあ、何が言いたいかと言うと。
洗濯機の時のねーちんには萌えたw。
559名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 11:53:34 ID:fQjrcP17
機械プレイか

「上条当麻、これは一体何に使う道具なのですか?」
「純真な青少年である上条さんはそのような器具を使ったことなどございませんっていうか何でそんなモンもってんだアンタ!!」

不思議顔でこちらを見てくる聖人の手には、スイッチ部分とコードで繋がった球体で構成された道具が握られている。
――――俗にピンクローターなどと呼ばれるものである

「ははぁ、このすいっちを入れるとこちらの玉が振動するのですね……一定の固有振動数を利用した魔術礼装でしょうか」
「スイッチ入れるの禁止――――っ!?」
560名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 15:31:21 ID:S4s3o/uz


今 こ の ス レ に 神 が 降 臨 さ れ た
561名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 15:32:37 ID:rzds629T
現人神じゃあああああああ!
562名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 20:52:58 ID:631Hp0Bd
鎖鎌みたいにローター振り回してるねーちんが見えたぞオイw
563579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/25(金) 21:42:55 ID:PfqPuKRj
   _  ∩
 ( ゚∀゚)彡 ねーちん!ねーちん!
  ⊂彡

>559氏の長編にご期待下さい
すげえぜあんた神だよ書かずに消えてはいけないよ

とにかくそろそろ投下が待ち遠しいですな。
564名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 21:43:42 ID:g2sSnHoa
>>532あたりを見て思いついた小ネタを投下してみる。


残暑も厳しい9月のある日、上条当麻に小包が届いた。
「んー、実家から…か。何だろ?」
がさごそと封を開ける。中身は…
「げっ!素麺!?なんて間の悪い…」
ちなみに上条は少し前にスーパーのパーゲンセールで素麺を大量に購入したばかりである。
「はぁ…今日も今日とて不幸だ…」
げんなりしながら素麺を片付けようとし―
ぱさり、と何かが落ちた。
「お、手紙…と、ヒモ?」
何でヒモなんて入ってるんだろう、と怪訝に思いながらも、とりあえず手紙に目を通す。
そこには商店街の福引で当たったから素麺送るよー、といった意味の文面が記されていた。そして、
「ん、PS?」
PS、夏に母さんに着てもらおうと買ったものの結局着てもらえなかったばかりか
久しぶりにグーで殴られてしまった水着を同封します。
当麻も好きだよな、こうゆうの?男の子だもんな。        
友達の女の子にでも着てもらってくれ。        父より
「…………」
あの人は自分のの息子をどういう風に認識してるんだろう?
…………
……………………
………………………………
…………………………………………
「いや、一応水着はもらっとくけどね?」
しょせん思春期の男の子な上条当麻だった。
「しかし、水着なんてそれらしき物はどこにも…あ。」
まさか。
「さっきの…ヒモ、か…?」
床に落ちたままになっていたヒモらしきものを拾い上げて広げてみる。
「ぶっ!?こ、これはマズいだろ!?そら母さんもキレるわ!
そもそも水着と呼べるのかこれっ!?」
そのヒモにしか見えなかった水着…水着?は広げてもやっぱりヒモにしか見えなかった。
幅3pほどの布の輪っかを2つV字に組み合わせただけというバカっぷりで、
百歩譲って乳首は隠せたとしても、主に腰回りが大変なことになってしまうだろう。
「父上、こんなものを着てくれって頼んだ日にはあなたの息子は速攻で
HENTAIの称号を与えられてしまいます…」

ていうか、第一。

頼むって、誰に?

「いや、ジェントルメンな上条さんはそんな女性に羞恥プレイを強いるようなマネは断じてしないんですけどもっ!」

それでも、もし。

もし、頼むとするなら―?

「…知り合いの中だったら」


小ネタ終了。
565 ◆0yDabgA/0. :2007/05/25(金) 22:03:56 ID:mMKzSsxs
>>564
なんだか面白いことになってるねー。
ここは迷う事なく吹寄さんでw
ってな訳で明日くらいに投下するかもだよー、吹寄制理の風邪にはネギ。
566名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 22:11:13 ID:zoIbobMy
>>564
姫神なら恥じらいながらも着てくれそうなヤカン
567名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 22:18:04 ID:Po77+xz5
>>564
禁書だな!禁書だと言ってくれ!
568名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 22:21:30 ID:qdZ4Z+Kp
>>564
むしろ元春さんのが見てみたい
569名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:01:28 ID:fQjrcP17
うーん、折角だから続きを書いてみようかと悪戦苦闘してみたけど難しいネ!!
小ネタを出すのが精一杯だよ
しかも禁書では礼装じゃなくて霊装だったか……型月の窓か(ry
570名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:27:15 ID:S4s3o/uz
>>564
に敢えてアニェーゼを挙げてみるテスト。
GJ!

しかし、神>>559氏は新しいジャンルを開拓したなw
571名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:06:58 ID:VuPOY+Ps
みんな何を言っているんだ
こういう類のものは全て青ピって決まっているだろ
572名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 01:09:19 ID:BFjrobXk
…刀夜の買う物だ。きっとなにかしら魔術的意味があるに違いない。
というわけでねーちん経由で五和に「テスト」を依頼。
573名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:13:57 ID:yIr0ScAk
>>571-572
刀夜のターン、ドロー!
『偶然のエンゼルフォール再来』発動!

青ピ(インデックス)「と、とうま……どうかn」
血涙の夜叉「お……――――アアアアアアアァァアアァアアアァアアアアアアアッッッ!!」
574名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 05:33:10 ID:YoJ1RQd0
ミサカなら躊躇うこと無く着てくれそうだ。馬鹿水着。
しかし俺は迷うことなくオリアナを選ぶねッ!!
575名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 07:27:27 ID:mSctBCZx
>>559 その幻想をキャッチ&リリース!
ttp://kjm.kir.jp/pc/?p=33811.png

そういや毎回コスプレばっかで、ねーちんをデフォルトでちゃんと描いたのは初めてだ、とか思った。
576名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 11:15:52 ID:tvBvsI/b
>>575
やっぱ目元が星界っぽいなw
577 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:07:46 ID:uoti8V6r
はいどーも。
一応>>524の続き出来たから、昨日の予告通り投下するね。
それにしても最近盛況だねこのスレ。まぁ、いいことなんだけど。

それじゃ始まるよー。
578『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:10:42 ID:uoti8V6r


「ねぇ。上条君のこと。どう思う?」
それは姫神の声だった。
どこまでも平淡な声。
だが、キッチンから漏れ聞こえる声には、どこなく熱を帯びたような雰囲気を感じる。
(…!?)
上条が部屋に戻って来たことにも気付いていないようだ。
ついつい足音を消しながら歩いてしまう。
「…どう、って?」
吹寄の困惑したような呟きを境に沈黙が降りる。
聞いてはいけないとは思いつつも、その歩は着実にキッチンへと進められていた。
「…男の人として。どう思ってる?」
ぴたり、と。
思考と歩みが止まった。
579『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:12:56 ID:uoti8V6r
姫神の問いは上条をただの友達としてやクラスメートとして意識して発したものではない。
そして吹寄もそう汲み取っているだろう。
当然上条の存在には気付いていない。
だからこそ、
(…フェアじゃねーよな…)
動き出した思考が導きだした答えは、
「…おーい、誰かいるのかー?」
自分自身でも苦笑が漏れるほど白々しいが、このまま盗み聞きを続けるよりは何倍もマシだ。
「…上条…」
キッチンから顔を出した吹寄と姫神。
「…何だ、二人がいたのか………つか姫神さん!」
姫神の顔を見た瞬間につい叫び声を上げてしまう上条。
580『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:15:23 ID:uoti8V6r
「いくら上条さんに非があるとは言え桶の全力投球はいかがなモノかと思うのですがッ!」
じっと上条の瞳を見つめ、
「うん。ごめんね。上条君」
物凄く簡潔に姫神は謝罪の言葉を口にする。
例の告白の一件以来、精神的に強くなったのだろうか。
「………まぁ、いいや…。それで、二人して何してんだ?」
がっくりぐったり脱力気味の上条が聞く。
「…夕食の準備よ。姫神さんと二人でやってたの」
今度は、若干朱の色が残る頬をした吹寄がオタマ片手に答える。
「…なんか面倒かけっぱなしだな…」
581『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:18:10 ID:uoti8V6r
看病含めここまでやってもらってはさすがに悪い。
「………気にしないで。私は。それ以上のことを。してもらってるから」
頬を掻きながら申し訳なさそうにしている上条に姫神は微かに口許を綻ばせながら言った。
吹寄は、何故かさっさとキッチンに戻ってしまう。
若干の疑問を感じつつも、
「…それじゃ。もう少し。待っててほしいかな」
姫神に背中を押され、仕方なくベッドの方に移動して待つことにした。


「………気にしないで。私は。それ以上のことを。してもらってるから」
その時、吹寄は二人の会話に猛烈な疎外感を感じた。
582『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:23:45 ID:uoti8V6r
まるで幼なじみに出会い、昔を懐かしむ会話を側でされているような、そんな感覚。
共通の『何か』を共有している、決して吹寄制理の踏み込めない領域の会話。
(…痛い…)
上条が姫神と言葉を交わせば交わすほど胸の締め付けが、痛みが強くなる。
だから、聞きたくなかった。
仲の良い二人を、見たくなかった。
(…情けないわね…いつもなら叱り飛ばしてでも一緒にいるのに…)
キッチンに戻りながら、吹寄の顔に自嘲の色が広がっていく。
(…好き、か…)
583『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:26:27 ID:uoti8V6r
上条の挙動を受けて心の中で一喜一憂したり、一緒にいるだけで嬉しかったり、姿を目で追うだけでも幸せになれる。
(…上条……、当麻…)
名前を心の中で呼んだ瞬間、幸福感と同時に鈍い痛みが胸を襲う。
自分以外の誰かに奪われるのは嫌。
それならば、とるべき行動はたった一つだ。
(…上条を…当麻を…絶対私に振り向かせる!)
迷いを振り切り、吹寄制理は決意した。


姫神から見ても、先の一言から目に見えて吹寄の行動や表情が変わっていた。
(…火を。着けちゃったかも…)
584『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:37:44 ID:uoti8V6r
牽制のつもりで放った問いは、およそ予想していたものをより明確にすることになった。
わざわざ異性の部屋に看病しに来るなんて、普通なら好意を持っているかも、という期待を相手に抱かせるには充分な行為だ。
そして、それを逆にとれば少なからず相手に好意を持っているということ。
(…でも。上条君なら。普通にやりそうだけど…)
想像できてしまう辺り、上条の無自覚な行動がどれほど周囲に影響を与えているかが表されている気がする。
585『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:42:00 ID:uoti8V6r
吹寄が答える前に上条が戻ってきたことは想定外だったが、自分もここに来ている以上少しでも上条の興味を引いておきたい。
(…ただ。一緒にいたいと願うだけでは駄目…。…だから…)
吹寄を見て気付いたのかも知れない。
共にいたいと思うのなら、自分から少しでもアプローチをかけなくては、と。
(…少しでも。私を見てほしいと。思うから…)
負けたくない。
そう心から思った。


そんなこんなで二人は決意を胸に食卓に着いた。
本日のメニューは『手づくりカレー 〜ライス&ナンを添えて〜』だとか。
586『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:46:17 ID:uoti8V6r
上条を頂点に逆三角形っぽく座る二人の瞳は、微妙に闘志に燃えているのだが、当然ながら上条は気付いていない。
小綺麗に並べられたカレーを眺め、
「…じゃあ、せっかく作ってもらったし冷めたらあれだろ? 食おうぜ」
流れとしては至極当たり前な言葉が、吹寄対姫神の激しい(?)バトルのゴングとなってしまうとは、今の上条が知るよしもない。
まぁ、ともかくカレーを皿に盛りさて食べようかと考え始めたのと同時に、
「…はい。あーん」
銀色のスプーンに乗せられたカレーとご飯が上条の前に差し出された。
「…な、ッ!?」
587『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:51:14 ID:uoti8V6r
思わず声を上げる吹寄。
「………、………」
上条は、じーっと銀のスプーンを見つめ、次第にそれを持ち主の方へと移していく。
移した視線の先には、普段通りの表情に頬をうっすらと上気させ、うわ目づかいで上条を見つめる姫神秋沙がいた。
「……………」
食え、と。
スプーンを差し出す姫神の潤んだ瞳は、そう告げている。
(…食わなかったら泣きそうな勢いですね…)
多分上条の顔の皮膚は相当ヒクついていることだろう。
吹寄はというとなんかめちゃくちゃ身体をぶるぶると震わせている。
588 ◆0yDabgA/0. :2007/05/26(土) 20:59:52 ID:uoti8V6r

ふー、今回分は終了っと。
多分あと一、二回の投下で吹寄編は終わりになるんじゃないかなーと思うよ。
予定としてはもう少し非エロを書いてエロに移ろうかなんて思ってるんだよね。
それじゃ、またねー。
589名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:52:43 ID:j+3RQ0ZY
>>588
GJ!!
気になるところで区切りやがってw
続きwktk!
590名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 19:00:23 ID:13vvpcBd
GJ!
おのれ上条ッ…!つか素で上条と入れ代わりたいw
591名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 20:38:52 ID:xpFc3wKO
週に一回魔術師や超能力者達とマジで殺し合いする覚悟があると申すか
592名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 21:12:51 ID:yR5dDpqY
>>591
今ならもれなく素敵フラグに死亡フラグもついてくるという訳か。
これがホントの出血大サービスってやつだな
593名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 23:18:00 ID:2kBAtyw2
>>592
誰が上手いことを言えt
594579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/28(月) 22:18:50 ID:bQDKCqoK
何か最近◆0yDabgA/0. 氏とおいちゃんと交代だねえ。
楽しみにしてる話の続きもあるので復活してきてください神様。

で、前、どんなキャラ?って聞いたら

>>出来たらアニェ(ry
>>可能であればオルソラさんをお願いしたい
>>小萌せんs
>>ラストの『あの』ねーちんで是非また一作品お願いしますm(_ _)m
>>これからはねーちん編マダー?と毎日書き込むことにするよ

とあったのでとりあえずアニェから行こうか。

姫神とビリビリは続きの電波が降りてこないし話に上がらなかったからもう良いね?ふふ。
595579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/28(月) 22:23:48 ID:bQDKCqoK
 学校の帰り道、上条当麻は奇跡としか言い様のない偶然でスーパーのタイムサービスに遭遇し
た。自身の不幸体質は、記憶喪失になってみても身にしみて判っている。
 こんなことに遭遇するのは天文学的確立ではないだろうか。ともかくも、これで冷蔵庫の空きス
ペースが埋まって、カミジョーさんちは籠城戦も(――ひとまず、部屋に棲息する食欲シスターさん
のことは忘れて)戦えますよっ! と、買い物袋を抱えながら上機嫌で帰り着いた学生寮のドアを
開けた。
 すると、ドアの向こうでは、なぜか猛烈に不機嫌そうな表情のインデックスがムスー、と部屋の奥
に座り込んでおり、その前には、さらにどういうワケか、羽をむしられた鳥のような露出度の高い修
道服を着たアニェーゼ・サンクティスがこっちを向いて立っていた。
 アニェーゼが笑顔で上条を迎える。
「や、お帰んなさい上条当麻さン! お元気そうでなによりです」
「……なんでお前がここにいるんだ?」
 最近では、上条自身何が起きても驚かなくなりつつある。アニェーゼへの質問も、妙に冷静に口
から出ていた。
「ガードの堅いところに潜入するのはお手のモンなんですがね、さすがに学園都市ともなると苦労し
ましたよ。実際のところは泳がされてンのかもしれませんけど…… 自分たちの関わった事件は、どう
にせよ学園都市でも把握されてると見た方が正解でしょうし、こっちも何か厄介を起こそうとここに
来たワケじゃねえですから、ちょっとの間ここにいるのは見逃してもらえるでしょうよ」
 そう言いながら赤毛の少女は玄関の上条のところまで歩み寄ると、荷物を上条の手から取って
キッチンへと置く。
「あ、悪いな…って、そうじゃなくって! 質問の答えになってないじゃん!」
 アニェーゼの自然な動きに身体が無意識に反応していた上条だが、さすがに突っ込み返す位の
余裕は残っている。
 上条の追い打ちに振り向いた少女は、一瞬だけ目を合わせると頬を赤く染めながら俯き、少年
の制服の端をちょんと掴んで、
「女の口から言わせるなんて…結構意地悪なんですね……あの、その、命の恩人に…お礼がした
いって…もっと言わないと駄目ッすかね?」
 ぴったりと寄り添いながら恥ずかしそうにもぞもぞと呟くアニェーゼの姿に、さすがに上条の余裕も
吹き飛ぶ。自分も赤面していることに気が付き、慌ててアニェーゼから視線を逸らすと、部屋の奥
にいる居候シスターが漆黒のオーラを背負いながらこちらを睨んでいるのが見えた。 というか、見
えてしまった。
「とーうーまー…」
「ど、どうしたのいんでっくすサン? ご、ご機嫌麗しくあらせられないようですが?」
 いつもこういった台詞が自爆の原因になっているのに、やっぱり尋ねてしまう。それに対し不機嫌
の色をさらに強めたインデックスは、
「いつもいつもどこかで私の知らないときにもとうまはとうまでっ! 私の目の前でも関係なくって! 
ううっ、うう……や、やっぱり許せないかもっ!」
 猛烈な不機嫌に、どこかやるせなさとちょっぴりそれ以外の感情を表情に出したインデックスが
――鈍い上条には含みの部分は判らないわけだが――、くわっ! と、このときばかりは上条に
とって恐怖の対象でしかない口を大きく開いて飛び掛ってきた。
「お、お、俺が何をしたーっ!! 不幸だーっ!!」
 上条がいつもの台詞を叫ぶ。インデックスが上条を捕らえる早業に、アニェーゼすら手が出なかっ
た。白い影が実体を見せず迫り来る。
 狙い違わず、純白の猛獣のあぎとが哀れな捕食動物の頭部を捕らえた。
596『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/28(月) 22:26:35 ID:bQDKCqoK

 純白のシスターに噛み付かれた上条が、悲鳴を上げる。まさに野生の狩猟者と捕食者のごとき
惨状に、その狩猟動物たるインデックスを止めようとしながらも、
(そう、この人は…まったく、普通の人だったんですね)
 上条が本当に科学側、あるいはどこか魔術側のスパイ的役割を負っているのではないのかと、
何度か調べようとしたときのことを思い起こす。
 不思議な右手を持ったこの少年は。
 学園都市という科学側の中心地に居ながら、確かにこの少年はまったく平凡な、むしろ学園都
市の中ではその力を目立った能力として認められていないだけに、そこに暮らす大勢の中に埋没し
ていても当然な存在でしかなかった。
 魔術側について言えば、調べがついた限り巻き込まれているに過ぎない。裏に何かあったとして
も、この少年の関知するところでないのは間違いないし、裏などというのも、アニェーゼの勝手な想
像だ。

 だが、いや、だからこそ、だろう。

 この少年と関わってから、アニェーゼはあの夢を見なくなった。ミラノの薄暗く寒い、あの路地裏の
悪夢を。
 上条は、衣食住という側面でなら、アニェーゼのような苦しみは受けていない。
 が、この少年は物心ついたときから周囲に前時代的な差別でもって疎まれ(両親だけは愛情を
持ってはいたようだが)、それでも捨てられるように学園都市にやってきている。
 そうして疎まれつつ育ってきて、それでも真っ直ぐなまま生きている。誰を分け隔てすることなく。
人を信じて、結果、皆に愛されて今がある。本人がそれを自覚しているのかどうかは判らないが。
 その上条だったからこそ、かたくなに凍り付いていた自身の心を目覚めさせることが出来たのだと、
アニェーゼは信じて疑わない。
 少女にとって、この不思議な右手を持つ少年は、真実の救い主だったのだ。
 本当に神を信じるようになったのは、この少年に出会ってからなのではないのだろうか。
597『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/28(月) 22:29:09 ID:bQDKCqoK

 上条からインデックスが離れる。
「死ぬ…頭蓋骨砕けて死ぬ……」
 呻く少年の傍らに座り込みつつ、アニェーゼはインデックスに困った顔を向けた。
「今回は本当に私の一存だけなんすよ? 彼が何かしたわけじゃねえんですから、乱暴は…」
「――ううっ。でも、とうまはやっぱりとうまでっ! いつもわた…あ、あう、もういいかもっ」
 悪戯を咎められた子供のような表情で、インデックスが顔を背けた。真っ赤に顔を染めている。
それが怒りによるものでないことは、アニェーゼにはよく判った。
(そう、そうですよね…、彼女も…。ルチアやアンジェレネも私の抜け駆けを知ったら、どんな顔、し
ますかね……)
 脳裏をよぎった仲間の姿を振り払って、拗ねるインデックスに話しかける。
「私だってこの人に命、助けてもらったんです。直接感謝を伝えたい、それは、私にも権利ありませ
んかね? ちょいとだけ、アナタの上条当麻さん、貸してくださいよ」
「あああああ、あなたのって、そうだけどっ、って、そうじゃなくって、じゃないことなくって、あのあのあの
ね、ううっ――」
 あなたの、という言葉が予想通りに効果を発揮したことに、少しだけ胸がちくりとした。
 ロンドンでオルソラ・アクィナスが嬉しそうにこの少年の話をしたとき。神裂火織もそうだった。調べ
を入れてたときの彼を取り巻く少女たちの表情。そして今。
(ジェラ…いや、私らしくも無い……でも、この感情に、今は…ウソ、付けないです…)
 顔を真っ赤にして正座するインデックスを見ながら、上条に覆いかぶさった。悪戯っぽい表情を
作ってみせる。
「じゃ、そういうわけっすから! たった今からしばらくの間、上条当麻サン、私のモンってことで! 
いつもは独り占めも一緒なんですから、OKですよね?」
 その声に、上条がガバッと起き上がる。跳ね除けられそうになり、アニェーゼは慌てて上条の首に
腕を抱きつけてしがみつく。
「ちょ、ちょっとお嬢さん方っ! いつの間にカミジョーさんで取引して? 本人の意思は……」
 横を向いて顔を染め、拗ねた顔のままのインデックスが答える。
「とっ、とにかくそういうことなのっ! 人の親切は受けておくものなのっ! わ、私が許してあげたん
だから、で、でも、今回だけかもっ!」
 いやだから、と反論しようとして、それを遮るようにアニェーゼが上条の耳元で囁いた。
「そうですよ? 私だって結構、覚悟決めてきたんすから。サービスするから、遠慮なく受けてくださ
い?」
 そう言って、上条が起き上がったときに首もとに抱きついたままだったアニェーゼは、少年の耳たぶ
に唇を近づけるといきなりそれを甘噛みする。
「ひぃやああうっ!」
 ばっちり視界に入ってしまったその行為と上条の悲鳴とに、インデックスが「なっ!」と表情を固くし
て立ち上がろうとして、うううと唸りながら座りなおす。上条には見えなかったが、アニェーゼが悪戯っ
ぽくも、実に嬉しそうな表情をしていたことだけは伝えておこう。

「ま、覚悟決めましょうや上条当麻サン?」
 上条の背中に抱きつく少女の声は、喜色に溢れていた。
598579 ◆UHJMqshYx2 :2007/05/28(月) 22:44:18 ID:bQDKCqoK
最初にタイトル入れ忘れたよorz
出だしは使い回しですハイ。でも、つかみにしても短いないつもながら。
プロットが固まりきってない見切り発進なのを白状しときます。

時間掛かるぞー。

>>569氏(=564氏?)
書ける書けないかではなく書く書かないかだと思うよおいちゃん。
自分自身そりゃあ○○年ぶりに二次創作なんてやったけど、
ここでの最初の方は、今読み返しても下手だと。まあ、今も下手だが。

書けないと、思う心に

つ幻想殺し

「この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。
危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となる。
迷わず行けよ。行けばわかるさ」−アントニオ猪木
599名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 00:06:59 ID:1e2Gbfy+
正直に言うと、アニェーゼを挙げたものだが。

げ、げげ幻想殺しの前に鼻血噴いて悶死しそうだぜ!

>>598
Good job! God job! Great job!
一心不乱に、溢れんばかりのGJをこの親指に!
アニェーゼ可愛いよアニェーゼ。しかも最後エロス。

どうやら、寝る前に素敵な夢が見れたようだ。
これで明日も頑張れる。

579 ◆UHJMqshYx2氏、乙でした!
600名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 00:22:06 ID:a7RY3Ybo
>579氏
期待してマス(性的な意味で)
601名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 00:35:32 ID:1e2Gbfy+
あ、オレがアニェーゼ挙げたの別のだったわ。
スマソorz
602名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 00:38:16 ID:O4IrILKI
>579氏
Gj!!!
アニェーゼすんげぇカワユス、そしてエロいよw
やはり攻めキャラが似合いますな、アニェーゼたんは
続きwktk!!!
603 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 21:58:41 ID:buhFleQt
>579さん
いやー、ホントにアニェかぁいいねー。
俺もこういうの書きたいよ全く。

さて、んじゃまぁ本題をば一つ。
吹寄さんの書き終わったんで>>587の続きから投下するよ。
とりあえず今回の投下で『吹寄制理の風邪にはネギ!』は終了かな。

それじゃ、スタートといきますかー。
604『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 21:59:52 ID:buhFleQt
「……ぁ…あーん…」
仕方なく口を開け、銀のスプーンを招き入れた。
するり、とスプーンが抜き取られ上条はカレーを咀嚼する。
「…お…めちゃくちゃ美味い…」
思わず口を突いて出た。
素材の旨味が最大限に生かされている上に、野菜類が程よい固さまで煮込まれていて、それがまた絶妙なハーモニーを醸し出している。
(…うおぉ〜…あの食うだけシスターに見習わせたいィ…)
あまりの美味さと自身の境遇によりちょっと泣きそうになる上条。
その上条がトリップしている間に、

「…ん。美味し…」
605『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:01:53 ID:buhFleQt

さっき上条に食べさせたスプーンそのままでカレーを口に運ぶ姫神。
「…ん…ぅおぉ!? 何をしてらっしゃいますか姫神さん!」
吹寄は、なんかもう愕然としている。
慌てながら上条が聞くと、
「………。間接キス?」
スプーンをくわえたまま小首を傾げ、姫神は答えた。
「おぉぉぉぉ…」
何でそんなことナチュラルに言いますかー、と頭を抱えて呻く上条。
実際のところダイレクトなキスはしているわけだが、まぁ心情的なもので、察してやってほしい。
「…かっ、上条!」
606『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:03:34 ID:buhFleQt
今まで震えたり愕然としたりしていて状況に流されっぱなしだった吹寄が、上条の名を叫びながら強引に腕を引き、
「…ぅおっ!?」

ぐいっ、ふにょん。

途端、上条の腕は妙に柔らかい『何か』に挟まれ、固定された。
(…………………………………………ふにょん?)
迷走していた思考が、ぴたりと止まる。
きっちり五秒停止して、
「…ん! あーんよ、あーんしなさい!」
負けじとスプーンを差し出す吹寄の方に視線を向け、一体『何』に挟まれているのか理解した。
607『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:05:20 ID:buhFleQt
柔らかく、尚且つ適度な弾力を持ち、腕を除いた何かを挟める上半身の部位といえば…、
(………ちょっ!! むッ、胸ェェェェェェェ!! あ、あああ当たってますがな吹寄さん! てゆーか挟まってますよォォ!?)
固定されていない右手を振ってじたばたするが、
「……あーん…」
目尻に涙がたまっている吹寄と目が合った。
悔しいやら恥ずかしいやら、相当追い詰められているっぽい。
今回メインなのに。
「……………あーん…」
ギッと睨まれた。
普段の上条ならたじろぐであろうそれも、今の吹寄では可愛く見えてしょうがない。
608『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:07:07 ID:buhFleQt
「あーん」
素直に口を開け、あーんとよく考えれば言葉じゃない言葉を発する。
「…ん……」
もぐもぐと口を動かし言葉を紡ごうとするが、
(………ぁぁぁ…)

ふにょ、ぷにん。

(…柔らけー、すっげぇぷにぷにして…ハッ!!)
正直胸の感触が頭から離れないです。
まぁ、味なんて気にしてられないわけで。
つか同じカレーだし。
スプーンを動かしたり、しっかりと上条の腕を掴む度に吹寄の巨乳が心地よい弾力を上条の脳に伝えてくる。
「…あの、吹寄さん? ちょーっと、離れてもらえないでしょうか…?」
609『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:08:55 ID:buhFleQt
今だ上条の口の中に突っ込まれたままのスプーンはともかく、吹寄にこのままの体勢でいられると色々な意味で困る。
「……。……。……。……」
スプーンをくわえたまま上条達を恨めしそうに睨む姫神とか、思いの外気持ち良くて反応を始めている上条ジュニアとか、結構非常事態である。
「…次は。私の番」
表情ばかりはいつもと変わらないが、なんかハンカチを噛んで『ムキーッ』とかやりそうな感じだ。
「順番なんて関係ないわよ!」
負けじと言い返す吹寄。
「…あの〜…自分で食えるんですけどお二人さぁん…?」
610『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:11:07 ID:buhFleQt
仲裁をしようと言葉を挟むが、
「「上条(君)は黙って(て!)なさい!」」
と一喝された。
「………………はい…」
アウトオブ眼中ですか…とか、それは酷いんでない…? とか、『の』の字を書きながらしょげる上条。
散々論争(という名の言い争い)を繰り返した結果、上条は二人分のカレーを無理矢理たいらげさせられたのでした。


その日の夜。
「…はぁ〜……」
今日は上条の悩みがまた一つ増えた。
それは吹寄が姫神と上条のことで再度言い争いを始めたときのことである。
611『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:13:27 ID:buhFleQt
『…上条君は。暴力を振るう人なんて。好きにならないんだから』
泡のたっぷり着いたオタマを片手に言い切る姫神。
『なっ!? 姫神さんだって人のこと言えないじゃない!』
思わずたじろぐが、姫神が風呂桶をぶつけて上条を昏倒させたことを思いだし、お皿を洗いながら言い返す。
『…! 頻繁じゃないものっ』
ガツン、とシンクにオタマが直撃する。
『そんなに言うなら、いいわ! 上条を絶対あたしに振り向かせてみせるんだから!』
612『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:15:45 ID:buhFleQt
こんなやりとりを聞いていればいくら鈍感な上条でも吹寄が自分に好意を持っている、というか好きだというのは理解できるだろう。
さらに、
『上条当麻!』
吹寄は名を呼ぶと、無理矢理上条の唇に自身のそれを重ね、尚且つ舌を絡ませてみせた。
『…ン! ちゅ…ぷは』
『んぅ!? ちゅぴ…ぁ…は…』
その衝撃に呆然と成り行きを見守っていた姫神の頬が真っ赤に染まり、
『あぅ。あぅ。あぅ』
私もやりたいけどそれはさすがに、とか複雑な乙女心が炸裂したりするし。

「…はぁ〜……」
もう一度、盛大な溜息が漏れる。
613『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:18:01 ID:buhFleQt
姫神の件ですらまだ決着が着いていないのに、吹寄までとなると…。
(…嬉しいんだけど…結局モヤモヤしたまんまだし…)
それに、
(…何かここのところやけに告白されるの多いなぁ…すっげーヤな予感がすんだけど…)
ただでさえ致命的にヤバイ日常を送っている訳で、その上まぁ一応安らげる(空腹シスターに食費全部持って行かれたりだとか、その辺の悲しい事情は脇に置いておくとして)であろう学生生活にも陰り(?)が見えつつある。
(…ともかく…)
いつか必ず答えは出さなければならない。
614『吹寄制理の風邪にはネギ!』 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:19:08 ID:buhFleQt
それまで、若気の至りを起こさないことを切に祈りつつ、この日は眠りについた。


ちなみに翌日以降、さらなる上条的不幸に晒されるのは言うまでもないだろう。
615 ◆0yDabgA/0. :2007/05/29(火) 22:23:19 ID:buhFleQt

ふぃー、終わったねー。
お疲れ様でした〜。
でもまぁ、実はタイトルに偽りあり、とか思ってたりする。
葱使った描写、殆どなかったからね。
とにかく、これで吹寄さんのお話は一時終了、と。

お次は御坂美琴だよー。
では、レスをくれたみんなにお礼を言いつつ、またねー。
616名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 23:12:25 ID:rr1sJ1us
>>615
 ああ、最早語るべきことは唯一つ。


 蝶、GJ!!
617名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 00:26:31 ID:+6FXrhgT
こう、ストレートに感情を表現するんでなく、
常識とか羞恥とかに躊躇しつつも、
相手を想う感情の方が強くて積極的になる女の子ってイイ!

GJ!
618名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 12:11:25 ID:vqBdo6mC
素晴らしいよ、GJ!!!!

次の御坂も蝶楽しみッス!
619名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 16:27:06 ID:94UOjOmF
ミサカシスターズに包囲されての電撃プレイに上条さん昇天
はいどーもー。
予告投下の時間だよ〜。
ではどーぞ。


『とある日の夕暮れ。
何故か上条は御坂美琴に取っ捕まっていた。
なんでも、プールのタダ券が手に入ったらしく上条を誘いに来たという。
運悪く(?)その日はちょうど暇で、
「…どうすんの?」
と言いつつバッチンバッチン雷を放出している美琴のその状態は脅迫に近い。
仕方無しに了承する上条。
そしてプールデート当日。
二人しかきていないはずの温水プール前には何故か、インデックスに姫神に吹寄に白井に小萌先生というなんとも奇妙なメンツが集まっていたのだった』
621名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 16:28:17 ID:eKbN9GTh
>>620
そしてプール内で>>619につながるのだな
622579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/04(月) 22:16:05 ID:RtgL0lKH
書きかけとネタが被ったorz
623名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 17:36:08 ID:qxfGRzJj
あえて言おう


気にするな
624名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:22:15 ID:RLblqSfz
舞夏に上条の事を相談するも
数ヶ月一つ屋根の下にいて、こちらが憎からず思っていることも知っているくせに
未だに向こうから手を出さないという事は機能的に問題があるんじゃないかと言われ
上条を誘惑してみるインデックス

上条の好みは……何だ?
お姉様嗜好だからその辺は諦めるとして見た目や服装での好み。
裸ワイシャツでも動かなかった漢だからな……
625名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 04:52:50 ID:7oFYgO52
そこで
禁書×上条
という発想が何故出ない!
誘惑してダメなら押し倒せ!

…とか誰か言わないの?
626名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 10:28:00 ID:jVMfoAad
>>625
それだ!
でも上条なかなか理性の壁が厚いんだよなぁ
押し倒そうとしても必死に逃げると思われる
627名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 12:40:03 ID:gRYvBLsj
禁書相手じゃなあ…
ライバルが強すぎるんだよ。
628名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 20:30:33 ID:FJ/NGc19

「禁書最萌」

それだ、俺の名だ…!


629名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 20:48:12 ID:5YmbzPuY
ステイル乙
630名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 08:53:50 ID:lIW+XwzT
「あのー、インデックスサン? 何でこんな事になってるんでせうか?」
 やっぱり不幸だー!とか不幸な事を頭の中で叫びつつ、今の状態に至る経緯が思い出せず上条当麻はそう尋ねた。
 今の状態…つまり当麻が床に仰向けにされ彼のムスコが同居している少女の中に埋没していると言う現状である。
「とうまが悪いんだよ…? きのうもきょうも誘惑したのに、全然気付かないとうまが…」
 破瓜の痛みか涙を流しながら、少女はそう答えた。そして
「だから、実力行使にでただけなんだよ? んっ…ぁ…!」
 ゆっくりと、少女は腰を押し付けるように動き始めた。





こうですか?わかりません!><
631名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 09:46:36 ID:c240GvU6
そうだ。さあ、続きを書いてくれ
632名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 03:18:43 ID:VENGEMkW
ほほ
633名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 19:36:59 ID:wvCU2lPi
さあ続きを書け!書くんだ!書いてください!
634名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 21:54:21 ID:IATWYatq
630と別人ですが、「続きっぽいもの」を投下して構いませんか?

但し「初品」「未完結」「品質無保証」なんですが。
635名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 21:58:22 ID:NrQqrvkl
>>634
世界はただ君だけ待ち続けてるのさ
636名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 22:20:13 ID:IATWYatq
トボケた台詞が吐けたむしろ奇跡だった。

インデックスの言う「誘惑」とやらは、まぁ、解っていた。
あれだけベタな誘惑だったのだから。

だからこそ「今の当麻」はその誘惑に乗ることが出来なかったのだ。
たとえ、「今の当麻」がどれだけ彼女のことを想っていても。

しかし、その事実から目を逸らしていた結果が、
少女のこの非常に大胆な行動に繋がってしまったというのなら…
重い罪悪感が当麻を支配する。(当然ムスコは…)
637名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 22:22:24 ID:IATWYatq
「…んっ…(やっと)…ふぁっ…(とうまと)…んっ……

…ふぅっ……ん、んっ………え? あっ……だ、だめ!だめ!」

痛みをガマンして腰を動かしていたインデックスだが、
当麻のムスコの状態の変化に気づき、動きが止まる。

「…どう…して? どうしてダメなの?…とうまは…とうまは、わたしじゃダメなの?」

問いかけの言葉ではあったが、中身は独白だ。

ポタ…ポタ…

うつむき、うなだれた少女が流がす涙が当麻の胸に落ちる。

638名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 22:25:49 ID:IATWYatq
以上で。

足りないところや至らないところは脳内補完でお願いします。
639名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 03:38:01 ID:533NKVGW
禁書じゃ立たないってかw
640名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 09:50:57 ID:uP5p+oan
バレても欝展、バレなくても欝展。…禁書ルートは地獄やね。
つかかまちーはどうする気なんだろうかw
641630:2007/06/11(月) 14:34:38 ID:ov87Jxhi
GJ!
一発ネタのつもりだったから好きなように料理してくれぃ

…とりあえずムスコが引き抜かれたと脳内したわけだが
それなら続けれるし、いくら上条が人間離れた意思を持っていても性欲は抑えられまいて
642636:2007/06/11(月) 22:41:32 ID:Jg9OKG27
記憶が無いのを負い目に感じてる上条サンを前面にだしたつもりです…
で、ここまで追い詰められたら、ネックになってる(と636が思ってる)
記憶喪失については話さなきゃならんだろうなー、と。
その後二人は、まぁ、進展があるでしょう、性的な意味で。

なんかレスっぽくないな…やはりROMるのが一番だ。

643579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:31:43 ID:gj73zJrn
「とうまは、わざとやってるの? だとしたら…あんまりにもひどいかも…」
「んー、いや、ホントに何も考えてないのかもなー」
 上条が登校した後の学生寮。インデックスと向かい合って、勝手に入れたお茶を啜りつつ答
えたのは土御門舞夏である。妙に真剣な顔のインデックスに引きずり込まれてはみたものの、
純白の修道服の少女の口から出てきたのは、舞夏にしてみれば愚痴なのか惚気なのか倦怠
期の夫婦なのかといったような言葉ばかりであった。
「だって、気がついてないはずないんだよ! ずっと一緒に住んでるんだよ? なのに、そぶり
も見せないなんて……」
 この少女は仮にも宗教者、しかも日本人のノンポリ葬式専用ではなく、十字教のそれもシス
ターだろうにそれがまあなんと浮ついた…という考えがメイド少女の頭を一瞬過ぎったが、自
分も相手も思春期のオンナノコである。普段も服装以外に宗教者らしいところは無いし、クラ
スメイトたちと同じように扱って良いのだろう。そう考えることにした。
 そうすると、女の子の間でしか出てこないような話題にも至るわけで。
「実はー、上条当麻は男の子が好きなのっ! とかかー? だとして相手はー、……あー」
 少し嫌な考えにたどり着いたらしく、舞夏が口元を引きつらせた。それを聞いていたインデッ
クスが必死に反論する。
「そっ、それはないんだよっ! だって、あの、その、……本とか…いっぱい見つけちゃった…
し…」
「そう? じゃあー、あー、あれだ、機能的に問題があるとか?」
 さすがの舞夏も少し顔を赤くしつつ、手を口元に寄せながら純白シスターに囁きかけた。
 もともとそういう話を自分から振ったのに、機能、と聞いて想像力を刺激されのだろう、イン
デックスも顔を一瞬で赤くする。が、口から出たのはやはり反論だ。
「そっ、それは違うよっ、だって……」
「だって?」
「寝たふりしてたら、本、お風呂に持っていってたし、…なんだか…声が、してた…し、…朝、に
おい、した…し…」
 ばれてるぞ上条当麻。君は泣いても良い。不幸だと。
「じゃあ、残念ながら守備範囲にシスターが入ってな――はぐっ!」
「そそそそんなことないもん! とうまの本のなかに――」
644579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:32:24 ID:gj73zJrn
 メイド少女に思わず掴みかかって叫びたてたインデックスだが、途中で茹蛸のようになって
言葉が止まる。その様子を見ながら、舞夏はインデックスの手をどけるとニヤニヤと言葉を続
けた。
「ほうほう、上条当麻のコレクションにー、シスターみたいな西洋系ロリータ本があったと。で、
どれ? どんなの?」
 真っ赤になったままのインデックスが、ごそごそと上条コレクションの一冊を取り出してくる。
隠してるつもりになっているだけか上条当麻、泣いてもいいぞ、と、こっちは土御門舞夏の心の
声だ。
「うわあ…」
 結構すごい内容だったようだ。さすがの舞夏も息を呑んでしまった。
「も、もういいでしょ? とっ、とにかくとうまが――」
 インデックスが本を無理やり引っ込める。自分が見られているような気にでもなってきたのだ
ろうか。
 それから、上条当麻のことに話題を切り替えようと口をパクパクさせている。その様子に、半
ばあきれつつも、相手が真剣なので考える振りだけはしておくことにした。
「まあ、朴念仁と言えば朴念仁なんだろうなー、でも、それならそれで強引に行くのも手じゃな
いのかー? ただ、押しても柳の葉っぱみたいにするっと抜けていきそうだから、押すんじゃな
くて握ってしまえばいいんじゃないか? ……でも、それはそれで鰻の手づかみみたいにするっ
と抜けていきそうだなー」
「抜けていったら何にもならないかもっ」
 銀髪のシスターが半泣きで反論する。
「いや、それだったら、鰻は軍手で掴めば良いんだぞ? 要するに、」
 インデックスの様子を見ているのが面白くなってきたのか、メイド服の少女は一拍置くとにや
りと笑って続ける。
「手段を選ぶ必要はないってことだー。既成事実があればさすがの上条当麻も観念するだろー」

 なんだか最後のほうのシスターのテンションが異常だった、やりすぎたかも…と一瞬は思った
が、直ぐに頭の中から自責の念とか反省といったものは消えていく。
(まあ、いいかー。こっちに被害は及ばないだろー)
 それっきり、この会話のことは過去のことになって、土御門舞夏は学生寮を後にした。
645579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:33:05 ID:gj73zJrn


                     −*-


 上条当麻は健康な十代の男子高校生である。周知のとおりだ。で、男子高校生といえば、
まあ、その、異性に色々と具体的な興味を抱く年頃であって、上条とて例外ではない。
 何が言いたいのかといえば、要するに――溜まっていた。何が溜まっているのかまでは書
かないことをご了承願いたい。
 さて、溜まったのなら溜まったものは吐き出したいのだが、オカズも書籍、映像と隠してある
し溜まれば溜まるほど妄想も具体化するのに、上条当麻の生活環境にそうできない事情が
発生していた。
 記憶喪失となって病室で目を覚ましたら、銀髪の少女が学生寮に居候していたのである。
 狭い部屋で、泣く泣くユニットバスに引き込んで眠るということでかすかなプライベートは確
保したのだが、映像ソフトを見ることは不可能になってしまったし、少女が眠ってから書籍を
取りに行くにも、もし起こしてしまって見つかったら……と思うとそれもままならない。
 ならば妄想、もとい想像力で! というのも可能だが、密室のユニットバスである。ある朝、
「何の匂い?」
 とにっこり聞かれてしまった。知っていて聞いているのか違うのか、もし判っているなら、

 ―――インデックス、なんて恐ろしい子!
 と言いたいところなのだが、とにかく、それもままならなくなった。

 とりあえず、そういうことである。


「文句言うわりにはよく食べるよなあ、ほんと」
 生活費も少々乏しくなってきたある日、エンゲル係数の上昇激しい財政事情を思いながら上
条が呟いたのはそんな言葉だった。
 その言葉を聞いて、ちゃぶ台の向こうから居候の少女が少しムッとした表情で上条の顔を見
上げる。
「文句なんか言ってないもん! そ、それにそんな食べてばっかりみたいな言い方は……」
「いや、インデックス、文句は言葉のあやにしても、よく食うのは本当だと思うのですよ?」
 すでに箸を置いていた上条を尻目に、二人分と言うには少しばかり多すぎたのであろう料理
を綺麗に片付けていたインデックスだったが、反論の反論を受けてまた表情を固くした。
 あ、このちょっと拗ねたみたいな表情、可愛いな、と脳裏に過ぎらせつつも上条の言葉は止
まらない。
「よく食べるってのいうのは自覚してくれてもバチは当たらないと思うんだが。姫神とか吹寄な
んか、弁当こんな小っちゃいんだぜ?」
 と、両手の指で小さな四角を作ってみせる。
 ちょっと不機嫌、くらいで収まっていたインデックスの表情だったが、上条のクラスメイトの女
子生徒の名前が――しかも複数――出て、
「う、家に帰ってまでとうまはとうまはとうまはっ!」
 食の太さではないほうに切れたインデックスの顎がくわっ! と開き、上条に襲い掛かってき
た。いつも気絶するほどのダメージを受けている恐怖の噛み付き攻撃に、さすがに反射が働
いて体が逃げる。
 ちゃぶ台を挟んでいたためだろうか、急に立ち上がったためか、それとも予想外の上条の動
きにけ躓いたのか、インデックスがバランスを崩す。避けた上条の横に倒れそうになった。
 噛み付かれそうになっていたとはいえ、いきなり転びそうになった少女に対して支えるように
手が出る。

 ふにっ。
646579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:34:30 ID:gj73zJrn

 下から抱きかかえるように受け止めた上条の顔面に、インデックスの胸元が覆いかぶさって
きた。ぺったんこだと思っていた銀髪少女の胸が、しっかり女の子であることを証明するかの
ように当たって変形する。さらには、ちゃんと買い与えたはずの下着を身に着けていなかった
のだろう、そのささやかなふくらみの柔らかさとは別に、小さな突起の感触が伝わってきた。
 そして、両手をその少女の体に廻した結果として、丸みがあって、絶妙の弾力のある部分の
手触りを右手が認める。
「ひ、ひゃあああんっ」
 インデックスが単純に驚いた、というだけではなさそうな悲鳴を上げた。
 が、この純白シスターの胸に顔を埋めた状態で、その表情は上条には見えない。その胸の
柔らかさと、右手に伝わる感触――インデックスの小さくても形のいいお尻の手触りに、上条
の頭の中で一本線が飛んだ。
(どうせぶっ倒れるまで噛まれるんだ、噛まれる前に仕返ししといてやるんだ、そうだこれは正
当な抵抗なんだ、そうですよっカミジョーさんっ!)
 腰に回っていた左腕にぐっと力を込める。
 細くて小さいのに、インデックスはやっぱり女の子だった。力を加えて密着させた少女の体
は柔らかくて暖かい。上条と同じ石鹸を使っているはずなのに、ふんわり甘い匂いがするのは
何故だろうか。
 同じ石鹸、と思ったら今度はいろいろと妄想が頭の中を巡りだす。壁の薄い部屋で、インデッ
クスが鼻歌を歌いながらシャワーを使っている音が正確に思い出されてきた。たった今体に
受けている感触が、脳内で思い出だされたユニットバスの壁を透視させていく。
 不幸にも(?)、何度かインデックスの裸を見てしまったことがあるという事実もあり、脳内の
映像がどんどんリアルになる。
 少女の胸元に埋めた顔を、さらに密着させようと動かす。
「ひあっ、と、とうまっ……」
 頭上で少女の声。何とか動いて逃れようとしたのか、その長い銀髪が降ってきて上条の頬
をくすぐった。
 煽られる。
 右手にも力を込める。小柄でも形のいいふくらみに合わせて丹念に撫ですさった。柔らかい。
柔らかいのに、絶妙の弾力が生意気にも抵抗した。
「あふっ、や、とうま、そ、そんなとこ…触っちゃ……や、ひゃううんっ」
 抵抗しようともぞもぞと動くインデックスだが、腰を上条に押さえられてままならない。のだが、
抵抗する力自体も弱まっているようだ。それでも動かし続けていた太腿が、当然の帰結として
立ち上がっていた上条の剛直を撫でた。
 上条の背中に、電流のように快感が走る。理性がさらに掻き消えていく。
 頬に感じていた少女の胸のふくらみの、その先端の小さな――なぜかさっきよりも固くなっ
ているような気がする突起に、唇を這わせた。インデックスが纏っている純白の修道服越しに
も、その小さな突起の自己主張がはっきりと伝わってきた。
「ひゃうううんっ……と、とぅま、だ、だめだよぅ…、あうんっ」
 抵抗の言葉を口にしながら、少女の両腕が上条の頭を抱えてきた。ぐっ、と力が篭って、乳
首に唇を這わせた胸に顔が埋まる。
 止まらなくなった。閉じていた唇を開く。触れていた突起を甘噛みした。
「ひゃひぃっ!」
 少女が一言悲鳴を上げて、その力が抜けた。
647579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:35:57 ID:gj73zJrn


                     −*-


 インデックスは不満だった。
 もう相当な日にちを一つ屋根の下で過ごしているのに、上条当麻の朴念仁っぷりは磨きが
かかる一方にしか見えない。
 もっとも、インデックス本人からして「一つ屋根の下」なんて考えただけで、真っ赤に顔が火
照って上条の出かけた後の学生寮で一人身もだえするような初心な女の子なのだが、この
際それは置いておくことに――インデックス自身としては――しておく。
 裸だって何度も見られたのに、上条はその後目が合ったりしてもうろたえたりとかもしないし、
いつだったかの深夜、自分に覆いかぶさるように上条がベッドに上がりこんできたときはもの
すごくドキドキしたし、内心密かに覚悟決めちゃったりもしたのに――
 上条さんはドギマギなんてしてません、ピーナツ食いすぎちゃって鼻血が……などと言われ
ては、怒らないほうがウソだろう。
 ちなみに、上条の秘匿物がどこに有るのかは調査済みだ。でぃーぶいでぃー、というのは操
作方法が判らないので中身は不明だが、本のほうはスタイルの良いお姉さん風、というのが
ほとんどで、自分のスタイルと比べてしまって大いに落ち込んだりもしたのだが、最近になっ
て一冊だけ白人の少女モノが加わったのを発見している。
 その中身はものすごく恥ずかしかったので忘れたいくらいなのだが、完全記憶能力がそれ
を許してくれないのがちょっとだけ恨めしい。が、そういう物が上条の秘密の書棚に加わった
のは、自分だって意識されてるはず、と再認識できたとちょっとだけ喜んだりもした。
 それで、ユニットバスがちょっと変なにおいがしたある朝、わざと
「何の匂い?」
 と、消えて無くなってしまいたいくらいの恥ずかしさを感じつつも聞いたのだが、どうも逆効果
だったらしい。だって、男の子の心理なんてわかんないよと言ってみても後の祭りな訳で、やっ
ぱり上条が自分に手を出してくる様子はない。
 あっちこっちで色んな女の子と(無自覚に)良い感じになっちゃってもいるが、上条自身無自
覚なわけで誰と特別、といった様子も今のところはなさそうだ。
 となれば、やっぱり自分が一番有利なはずだと思うのに。


「文句言うわりにはよく食べるよなあ、ほんと」
 という台詞が上条の口から出てきたのは、土御門舞夏と件の少年の話をした日の夕食のと
きだった。こっちから、とか、手段を選ぶな、とかそんなことが頭をぐるぐる回っているときだった。
 インデックスからしてみれば不意打ち同然の台詞に、ムッとして上条を見る。
 また、自分は食べてばっかり見たいな言い方をする。――食べることが好きなのは否定しな
いけど、自分のことを上条は本当に女の子として見てくれているの? と、口を開いたインデッ
クスに対して上条は、
「よく食べるってのいうのは自覚してくれてもバチは当たらないと思うんだが。姫神とか吹寄な
んか、弁当こんな小っちゃいんだぜ?」
 と、両手の指で小さな四角を作っる。ことさらに小さくしているようだ。
(わざわざ他の女の子の名前を、しかも複数出して、女の子扱いもしてくれないなんて…)
 思わず立ち上がる。いつものように、半ば意識することなく上条の頭を噛み砕こうとしたその
とき、
648579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:37:23 ID:gj73zJrn

『手段を選ぶ必要はないってことだー。既成事実があればさすがの上条当麻も観念するだろー』

 突然、土御門舞夏の言葉が蘇る。
 思わず、バランスを崩した。逃げようとしていた上条が、バランスを崩したインデックスを見て、
受け止めるように手を出した。
 ぽすん、と上条の腕の中に落ちる。しかし、上条に近づきすぎたのだろうか、胸が少年の顔
の上に落ちた。下着を着けていなかった小さな膨らみが上条の鼻に当たって形を変え、滑っ
て膨らみの間と間にその顔が収まる。
 抱きとめようとしたのだろう、少年の両手は片方が腰に、そしてもう片方がお尻を掴む。
「ひ、ひゃあああんっ」
 胸を圧迫しながら滑っていった上条の顔面の感触と抱きとめられた腰に回った腕の力、そし
て何より――掴まれたお尻に伝わった刺激に、思わず悲鳴が出た。
 その瞬間、上条が腰に回した腕に力を込める。さらに、息を荒げつつ胸に埋めた顔面をさら
に密着させようと、もぞもぞと左右に振った。
「はふぅっ」
 思わぬ上条の反応に掠れた吐息が漏れる。フードから髪がこぼれ、上条の頬をくすぐった。
 ぐっ、と上条の息を飲む音が聞こえて、その右手がインデックスのお尻を撫でさする。背中
に電流のような感触が走った。
 やだ、と声を上げつつ、抵抗しようともぞもぞと動くと、太股に何かが当たった。
(と、とうま……? こ、これ――)
 修道服越しに乳房を顔面でこすられ、お尻をまさぐられて霞む意識に、上条もまた興奮して
いることを知った。とたんに、腰のあたりから広がった不思議な痺れがゾクゾクと全身を覆って、
思わず上条の頭を抱きかかえていた。
 太股が、ぐっと上条のズボンを押し上げる何かを押さえつける。
「くはっ…」
 上条が吐息を漏らしながら口を開く。そのまま、埋めていたインデックスの胸の固くなってい
た先端を甘噛みした。
 言いしれぬ、甘いショックがインデックスの全身を打つ。
「ひゃひぃっ!」
 声が出る。が、出来たのはそれだけで、全身の力が抜けた。
 下着に、まるでお漏らしでもしてしまったかのような感触がする。が、この甘い痺れの余韻が
もっと欲しくて、上条の頭を抱いた腕に力を込めようとして、それも出来ない。

 離して欲しくない。
 声を絞り出す。

「ふあぅ、と、とうま……はなさ…ないで…も…っと――」
649579 ◆UHJMqshYx2 :2007/06/11(月) 23:40:34 ID:gj73zJrn
禁書キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!

みんなが禁書書くならおいちゃんもやるー
やるったらやるー

と、書き込んでからいってみたりみたり。

あ、アニェの続きは奮闘中。がんばる。
650名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 23:44:02 ID:4y/K7j3S
スレ一の禁書原理主義者キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
くそうさすがの破壊力。ならば我ら天草式ねーちん教も黙っちゃおれんのよなー!
651名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 00:29:33 ID:KUpX/26C
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

しかも、対抗して天草式の神も降臨宣言!?
wktkが止まらない

こういうときみんなの執筆がうまくいくのを祈ることしかできない自分が辛い
652名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 01:34:49 ID:LOmPLkyQ
むむ、ねーちん教の一教徒である俺も負けちゃおれんのよな。

んなわけで、えー。579氏の投下の後でタイミング悪いんだけど……
こういうのが痛いのは自覚してるけどちょい実験?をさせていただきたく。
三つほどネタが浮かんで、それぞれの触りの部分だけ書いてみたんだけど、どれが一番需要あるだろうか、と言うのが知りたい。
今から三本分の触りを投下するので、そこから一番読んでみたいのを教えて欲しいのです。
選ばれたの以外は書かない、とかじゃないのですがね。
よく考えてみるとお前の駄文なんて誰も読みたくねーよ! となりますがそこは目を瞑って欲しいっス。

では、

とある聖人の接吻騒動(>>166-167辺りの続き)
とある御坂の週末騒動(御坂押しかけ女房編)
とある上条の変貌騒動(ひぐらしスケこまし編リスペクト)

の三本でお送りします。
653とある聖人の接吻騒動 1/1:2007/06/12(火) 01:35:33 ID:LOmPLkyQ
「(………………うーだー……気まずい気まずいきっまずーい)」
のっけから不満を大爆発させているのは学園都市で暮らす右手以外は平凡な男子高校生、上条 当麻だった。
「(何で俺がこんなトコに……覚えてやがれよ土御門!)」
キッと窓越しに昼の青空を見上げる。
きらーんとイイ笑顔でサムズアップする隣人土御門 元春のバストアップ映像が流れた気がした。
「(……気持ち悪っ)」
はあ、と草臥れた溜め息をついてテーブルの向かいの相手を見る。
対面した人物は、それまでずっと上条を見つめていたらしく、上条が視線を寄越すとそれとしっかり絡み合ってしまった。
その人物は慌てて首を色んな方向に忙しなく動かした後、かくんと項垂れるように下を向いてしまった。
「(………………………………気まずい)」
どはー、と。上条はその人物―――元天草式十字凄教女教皇。そして現イギリス清教『必要悪の教会』所属・神裂 火織を見て嘆息した。


「(大体、俺が何したって言うんだよ……理不尽だー不幸だー)」
彼は先日イギリス清教と元イギリス清教との間のいざこざに巻き込まれ、その際怪我をした。
実際には明確な『敵』との戦闘で負った傷は日常での喧嘩程度のものだった。
しかし、問題はその後だった。
上条は敵魔術師による鼬の最後っ屁を喰らい、海に吹き飛ばされ、挙句溺れてしまった。
あわや溺死、と生死の境を彷徨った上条を救ったのは、共に戦っていた神裂だったのだ。
海に飛び込んだ神裂は上条を助け上げた。
しかし上条は既に意識も無く、心臓マッサージも効かない。
ならば、と神裂は、悩みに悩みに悩みに悩んだ結果、自ら人工呼吸を敢行したのだ。
それにより上条は何とか息を吹き返し事なきを得た。
しかしその現場を、増援に来た『必要悪の教会』の同僚、ステイル=マグヌスや土御門 元春。さらには天草式の面々や果てはインデックスにまで目撃されてしまったのだ。
上条の言う『理不尽』は、自分の意識外で行われたことに対する制裁と言う名の暴力に宛てた言葉だったが、インデックスや天草式からすれば、
『おのれ許すまじ上条 当麻! 我らが女教皇様の唇を奪いやがって!』
とか、
『とうまはまた勝手に突っ走って勝手に肌色で桃色なシーンを展開してる! いい加減許せないかも!!』
と言うある種『正統』な理由があるのだから、ここで両者の認識にズレが生じるのは些か仕方がないことではあった。

かくして上条は魔術師戦以上に重症を負わされた。
そしてようやくそれも完治して数日。
突然土御門に呼び出されて学園都市内のファミレスに呼ばれて来てみれば、
「か、神裂?」
「なっ……上条 当麻!? なんで貴方がここに……!」
と、一杯食わされ、現在に至るわけだった。
654とある御坂の週末騒動 1/2:2007/06/12(火) 01:36:57 ID:LOmPLkyQ
「チクショオオオオ! 喰らえ見知らぬ能力者! 新必殺音速幻想殺し!」
「さあ来い無能力者アア! 俺は実は一回殴られただけで気絶するぞオオ!」
ザンと言う、まるで剣で突き刺したような音と共に、上条 当麻の右手は風の渦を貫いて学生服の男の顔面を打った。
「グアアアア! こ、この大能力者の俺がこんな小僧に……バ、バカなアアアアアア」
ドドドドドと舗装された道を転がる男。
「レベル4がやら」
「くらええええ!」
以下省略。
「やった……ついに能力者達を倒したぞ……これで御坂の助けに行ける! 御坂ー!」
「あん? 何よ?」
「うおっ、後ろっ! そしてさらに後ろには能力者達が山積みに!」
テンドンもしつこいと嫌われると言うことを学習した誰かの差し金によりパワーアップした美琴は、それこそ山ほどいた能力者を全て薙ぎ払っていた。
やっとの思いで数人片付け、さあ本番だと気合を入れた上条の右手がむなしく開閉を繰り返す。
「さ、てと……む、む、ゴホン」
腰に手を当てて足元の襤褸屑どもを眺めていた美琴が、片手を口元に遣ってわざとらしく咳をする。
上条があん? と視線を寄越すのを確認して、美琴は口を開いた。
「そ、その……今日は、ありがと。猫の手程度には役に立ったから、一応言っとく」
「お前……猫の手は迫り来る砂浜から吹き出た拳やら海水を固めた氷の槍やらを掻き消せませんよ?」
抗議するボロボロの上条を無視して続ける美琴。
「そこで! あー、んー、うん。お礼、とか……しようかな、って……思ったり、するわけなの。うん」
何が「うん」なのだろう何で自己解決してるんだろう、と首を捻る上条。
「お礼? いらねーよーんなもん。猫の手ぐらいにしか役に立ってませんからー俺はー」
うへへーいといじける上条。しゃがみこんで砂にのの字を書いている。
「んなっ! イヤミったらしいわねアンタも! 言葉の綾よ! この美琴センセーが感謝して更にお礼までしよーってのよ!? ありがたく受け取るのが筋ってもんでしょうが!」
「善意の押し付けは良くないって知らないの御坂!? そんな脅迫めいたお礼なんてノーサンキューです!」
「何よっ!?」
ばちーんと美琴の額から雷撃の槍が飛び出た。上条は身に染み付いた咄嗟の判断で右手を突き出し掻き消して事無きを得た。
「とにかく! せっかくインデックスが小萌先生の所にお泊りだってんで明日から一人っきりの週末をエンジョイするつもりなんだ、礼とかマジでいらねえからな!」
と、ご丁寧に事情を説明してうわーんと泣きながら砂浜から走り去る上条。
その後姿を見送る美琴が、ぽつりと呟く。
「明日から、一人っきり……明日は、一人……ふむ……む、ぅ、ぁぁぁぁぁぁ……」
考え事をしていた筈の美琴だったが、最終的に頭から湯気を出してしゃがみこんでしまった。
655とある御坂の週末騒動 2/2:2007/06/12(火) 01:37:54 ID:LOmPLkyQ
土曜日。
朝。
上条 当麻はバスタブの中で目を覚ました。
静かな朝だった。
その朝の静謐な空気を破った目覚めの第一声が、
「ハイすいません今すぐ朝飯作ります!」
だったことがなんとも悲哀を誘うが、まあ仕方が無い。

能力者を殴って帰って来たのが夕方、その頃は、丁度インデックスが荷物を纏めて出かける準備をしていた所だった。
もうすぐ迎えに小萌先生の所の居候である姫神 秋沙が来るらしい。
しばらくして男子寮の入り口まで来た姫神にインデックスを引き渡した上条は、久しぶりに訪れた自由に絶叫して窓から顔を出した数人の寮生にしこたま痛めつけられた。
しかしそれもなんのその、ご機嫌で自室へ帰った上条はいやっほおおおおおおおうと占領されていたベッドに飛び込んだ。
飛び込んだはいいものの、そこには数ヶ月に渡り染み込んだ少女の甘い匂いで満ちていた。
キング・オブ・ヘタレ上条 当麻は、晩御飯もおざなりに、いそいそといつものバスタブへ引っ込んで夜を過ごすのであった。

目覚めた上条は、浴室内でんんーと伸びをする。
べきぱきぼきびきと折れ曲がっていた体が真っ直ぐに伸びる。痛い。
「ててて……」
腰をトントンと叩く姿が変に様になっているのが一段と泣けるが、上条は気にしていない。
意識を覚醒させた上条が浴室を出て、脱衣所と一体になっている洗面所を出る。
リビングへ繋がるドアを開ける。

そこで、キッチンに立つ少女の背中を見た。

「………………………………はい?」
声が上がった。
その声に気づいた少女がこちらを振り向く。
振り向いた少女の視線が上条の視線とぶつかった。
少女はかっと頬を赤くして、目を斜め下に逸らす。
可愛らしいデザインのエプロンの裾をぎゅっと握る仕草がなんとも可愛らしい。
「………………………………………………………………いや、そんな使い古された萌え要素は置いといて。なにしてんだ御坂」

なんかもう起床より数秒で一日の終わりの様に疲れ果てた顔の上条が少女―――御坂 美琴に尋ねた時から、二人の謎の週末が幕を開けた。
656とある上条の変貌騒動 1/2:2007/06/12(火) 01:38:59 ID:LOmPLkyQ
上条 当麻の右手は230万分の1のイレギュラーである。
それは謂わば『不思議を否定する不思議』。
それが異能の力であるならば、ただ触れただけで打ち消してしまう右手。
例え超光速の化学兵器級の雷の弾丸であろうと。
例え数千度にも至る炎の剣であろうと。
例え世界中を例外無く巻き込む大規模の不思議であろうと。
その右手は認めない。
ただ、それは異能の力に対してのみである。
喧嘩では相手の拳を受ける程度にしか役には立たないし、スタンガンを食らえば痺れるし、ライターの火で火傷もする。
ごく普通の高校生である上条にはいざという時に何の役にも立たない右手だった。
詰まる所。
いくらその右手が世界中の不思議を片っ端から消し去ろうと、無駄なことがあるという事実。
それはどこから来たのか新型ウイルスを貰って熱を出し、どこから出回ったかブッ飛んだ新薬を服用してる上条に圧倒的な現実となって現在進行形で素敵に襲い掛かっていた。

「(あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……熱い、だるい、死む……)」
学園都市に林立する建物の内の一つ。平凡な高校の男子寮の内のまた一つの部屋。その室内のさらに一つの区画。
バスルーム。
バスタブは、布団で溢れていた。
そう聞くと、その発想は無かったと思うのは当然だが、この部屋のバスルームはただのバスルームでは無い。
部屋の主である上条の寝室も兼ねているのである。
色々と複雑な事情があって現在に至るのだが、ここでは割愛する。
ともかく今浴槽の底には顔を真っ赤に全身汗だくな上条が沈んでいて、その上に何枚もの布団が堆く積み上げられている。
前述の通り上条は謎の病気と変な薬で割と本気でピンチだったりする。
うーんうーんとうなりながら、ただ時が過ぎ熱が引くのを待つことしか出来ない。
薬を服用してから余計に悪くなった気もする。
「(うー……やっぱ金が無いからって格安の新薬なんて買うんじゃなかった……やべえぞこれ、は……)」
ぐらぐらと脳味噌が煮立つかのような熱。体が飴細工のように溶けていく錯覚。自分が最奥から違う何かに組み替えられていく幻想。
やがて上条の意識はブツンと途切れ、穏やかな寝息が布団の隙間から漏れ聴こえた。
657とある上条の変貌騒動 1/2:2007/06/12(火) 01:39:41 ID:LOmPLkyQ
焼いてない食パン二枚。レタスを千切っただけのサラダ。牛乳。
上条の部屋に居候する大飯喰らいの銀髪シスターインデックスが死力の限りを尽くして用意した朝飯がこれだった。
「ふ……ふん! 私だって科学の手先の力を借りなくたって一食ぐらい作れるんだもん!」
えへーんと無い胸を張るインデックスの後ろをなごーと鳴いて三毛猫スフィンクスが通過した。
そんな彼女の前に並ぶお粗末な料理―――改め、食材群は、熱を出して寝込んでいる上条の為にと奮闘した結果である。
本来ならお粥でも作って食べさせるべきなのだが、そこまで器用ではないインデックス、普通の朝食(の、微妙な劣化版)を作るのが精一杯だった。
そうしてくぴくぴと牛乳を飲んでいると、バスルームに通じる扉が開いた。
「あ、おはようなんだよとうま。体はだいじょ……ぅ、ぶ……?」
ぱあっと笑みを作ってそちらを向いたインデックスの表情は次第に固まり、声も細くなり、そして唖然として止まる。
開いたドアから漂う花の香り。眩い光が溢れている。
そしてそこから出てきた上条は、

「やあ、おはようインデックス。今日も可愛いなあ」

どこかが明らかに変だった。
658名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 01:42:05 ID:LOmPLkyQ
以上で。お騒がせいたしました。

1.とある聖人の接吻騒動 >>653
2.とある御坂の週末騒動 >>654-655
3.とある上条の変貌騒動 >>656-657

のどれが一番読みたいかを教えていただくと、それに沿った優先度で書き上げていく次第でござい……
騒動シリーズ(と銘打っておこう)は全部書き上げるつもりではあるのでスルーされても気長に終わらせますがねー
それではおやすみよい子諸君。フゥフゥハー
659名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 01:47:53 ID:KUpX/26C
ねーちん教の一教徒としては、もちろん
1の、とある聖人の接吻騒動
に投票させていただく
wktk
660名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 01:51:05 ID:LOmPLkyQ
レスはやっ!
別に期限とかは決めてないので適当に多そうな奴から重点を置いていきまーす
661名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 02:51:48 ID:KUpX/26C
俺はいつも、あなたたち神を待っているよ……
まぁ、平日の昼間はいないんだが
662名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 03:10:15 ID:JglAvxM4
電撃ビリビリ教団
663名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 03:29:05 ID:pLO2ZUM/
御坂至上主義の俺は2に一票
664名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 09:15:06 ID:xlE6ugAK
>どこかが明らかに変だった。
 
……じわじわと気になってきた。
3に一票
665名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 13:07:57 ID:BHKsRMbS
3だろ
スケコマシ上条さん気になるwwwww
666名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 15:08:12 ID:uko4L/WF
1に一票
667 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:09:54 ID:xwZPwOQH

はいどーもー。
何だか盛況だね。
騒動シリーズかぁ……それじゃあ個人的に3をプッシュしつつ、御坂美琴と騒乱の温水プールを投下するよん。


いくぜーい。
668名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 16:10:33 ID:vS7kUZwP
御坂!御坂!


というわけで2
669名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 16:11:08 ID:gqhSDx6q
すごく2が読みたいです
670『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:12:17 ID:xwZPwOQH
平凡なようでスリリングな日常を送る不幸な少年、上条当麻。
今日も今日とて普段と変わらぬ非常に厄介な一日を過ごして来たのだ。

朝は姫神と一緒に登校。吹寄に見つかりかなり本気のヘッドバッドを喰らう。
昼はいつの間にか両手に花状態になっている上条に嫉妬した青髪ピアス以下クラスの男子諸君に我慢の限界が訪れ、小萌が止めるまでギャグみたいな攻撃を受けまくる。
帰りは帰りで姫神と吹寄のどっちと一緒に帰るのかで言い争いになり半ば大岡裁きのような状態になってしまうなど、実に充実した一日だった。

「………………充実?」
671『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:14:26 ID:xwZPwOQH
ぐったりとうなだれながら帰路につく上条の脳裏にそんな一言が過ぎる。
「…………もっと平穏な日常を過ごしたい」
半ば本気、いや完全に本気でそう思う。
人それぞれ正義が違うように、不幸も違うものだ。
ただたんに美少女に囲まれてウハウハ(青ピ談)している訳ではない。
拳一つで魔術師なんて得体の知れない輩と戦ったり、学園都市最強と死闘を繰り広げたり、海でヘンテコな魔術に巻き込まれて実家を破壊されたり、同居人の空腹シスターに頭を噛られたり、毎日そうめんオンリーの食卓だったり。
672『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:16:37 ID:xwZPwOQH
何回死の淵を行ったり来たりしたのかわからない。
(……あ……思い出したら涙が…)
とりあえず上を向いて歩こうと心に誓う。
そうやって暮れなずむ学園都市の風景を眺めながら歩いていると、
「はいちょっーとこっち来なさい」
襟首をグイッと掴まれ首が絞まる。
「…ぅぐぼっ!?」
意外な威力につい呻き声をもらす上条。
止まって引っ張られた方向を見るとそこには常盤台中学校のエース御坂美琴が、何故か満面の笑顔でそこにいた。
「……………………帰っていい?」
673『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:18:35 ID:xwZPwOQH
当然、引き止められた段階でなにか話があることは察したが、美琴がこれ以上ないというぐらい『素敵な』笑顔を向けているのに正直おぞけが走った。
「…駄目に決まってんでしょ。アンタにお詫びしようとしてきたのにスルーする訳?」
お詫びという割には美琴の周りに不穏な感じに帯電が充ちている気がする。
お詫びの詳細については『姫神秋沙のとある一日』を参照のこと。多分、超電磁砲をぶっ放した揚句に追い回したことだろう。
「……………お詫び?」
首を傾げながら呟いた瞬間雷撃が飛んできた。相変わらず危険だ。
674『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:20:28 ID:xwZPwOQH
「…おおおお、おまッ、おまッ! 死ぬ死ぬ絶ーっ対死んじゃいますからこんなのダイレクトに受けたら!!」
ちなみにしっかり(ちゃっかり?)雷撃を無効化しているのは言うまでもない。
「アンタはどうしてそうも簡単に超能力者の攻撃をガード出来んのよーっ! …っと…んっん…と、とにかくッ! お詫びなの。いいわね!?」
もう遠慮無しにバッチンバッチンしててお詫びも何もあったもんじゃない。むしろ脅迫だ。
はぁ…と小さく溜息を吐きつつ、今の御坂に何言っても無駄だろーなー、とか思い始めている上条は、
675『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:22:39 ID:xwZPwOQH
「…で? いったいどうすんだ? また罰ゲームの時みたいになんも考えてねーなんてオチじゃねぇだろうな?」
とりあえず付き合う方向で会話を進めた。
「ふっふーん! 今回は抜かりないわ。ちゃーんと準備してきたから」
美琴がその発展途上の胸部を反らしながら宣言する。
「ほら。これよ、これ」
ひらりと鞄から取り出したのは薄っぺらい、
「…紙?」
「見ればわかるでしょ、チケットよ。たまたまこれが二枚手に入ったからお詫びも兼ねてアンタを誘ってんの」
珍しい。
美琴が素直なのだ。
676『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:24:38 ID:xwZPwOQH
何があったかしらないが、無駄に『素敵な』笑顔でぶっちゃけ美琴が何をしたいのかわからない。
「…ふー…ん? これ今週までじゃん」
渡されたチケットをぼんやり眺めていると、有効期限が今週末には切れるのが見て取れた。
(…折角の割引券も使わなきゃただの紙ッ切れだからなぁ…)
美琴にちらりと視線を向けたが、やっぱり笑顔のままで。
「という訳だから、行くわよね?」
バチバチが三割増しで。
(…まぁ、いっか。たまにはプールってのも)
「…どうすんの?」
結局上条はその『プールでデート』に付き合うことになった。
677『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:26:44 ID:xwZPwOQH
「…ふー…ん? これ今週までじゃん」
上条が何の気無しに呟いたそれに、美琴は心の中でガッツポーズを決める。
(…かかったッ…!)
と。
「という訳だから、行くわよね?」
うーん、とチケット片手に唸る上条に笑顔を向ける美琴。
「…どうすんの?」
無意識のうちにバッチンバッチンしまくっているのはご愛嬌、ということで。
上条はしばらく無言で悩んだのち、
「………まぁ、暇だし。いいんじゃねーの?」
頭を掻きながら了承の意を告げた。
「…ッ! じゃあ、待ち合わせとか細かいことは電話で伝えるからっ」
678『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:29:28 ID:xwZPwOQH
それを確認すると一息にそう言い切り、
「…忘れたら許さないからねッ!」
捨て台詞を残しつつ、まるで脱兎の如く上条から遠ざかっていく。
取って付けた様な『素敵な』笑顔のまま全力疾走している姿は異様なことこの上ないのだが、それはまた別の話。


(…よし、やった! やってやったわよ!)
もう既に一目もはばからずガッツポーズを連発している美琴。
最近、ますますもって上条の周りが(主に女性関係で)騒がしくなっていた気がして内心気が気でなかった美琴は、無理矢理にでも二人きりになって一人占めでもしてやろうと画策した。
679『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:31:57 ID:xwZPwOQH
面と向かって本人に『上条のことが好きか』と問われれば、真っ赤になりながら否定するだろうが。
ともかく、念入りに笑顔の練習を繰り返し、普段のように言い争いになっては元も子もないので白井黒子のはた迷惑な視線や行為を使って忍耐を鍛え、
(…途中でヤバかったけど何とか了承は取り付けたわ!)
見てわかるとおり、一応デートに誘うことは成功した。
(…えっと、水着どうしようかしら…流石にスクール水着じゃ子供っぽいわよね…うーん…)
相当恋する乙女をエンジョイしている美琴は、
(…黒子に聞いてみよっかな?)
680『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:39:10 ID:xwZPwOQH
その後自分がルームメイトに水着の選定を頼むというこの上ない失態をおかしたことに気付くまで、かなりの時間を要したのだった。


帰宅後、夕食の席の話の流れでつい口走ってしまった結果、
「……ぷーる!? わっ、私も行きたいかもっ!」
とプールについていこうとするインデックス。
が、
「…無理だッ! チケットでギリギリ入場できるだけの所持金しかありません! どこかのシスターが今月無駄に食いまくったから!」
結構切迫したお財布事情なのだが、一度交わした約束を反古にするほど上条は非常識な人間では無い。
681 ◆0yDabgA/0. :2007/06/12(火) 16:42:27 ID:xwZPwOQH
毎度毎度少しずつの塊でしか書き込めなくてホント申し訳なく思ってるよ。
携帯のスペック上の問題だから早いとこ携帯買い替えるかインターネットにつなげるだけの環境がほしいね。
まとめている人にかなり迷惑をかけてる気がするよ。


中途半端はいつものこと、最近また盛況になりつつあって嬉しく思いつつ、またねん。
682名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 16:50:56 ID:8rP4lNac
なぜ禁書原理主義者579氏とねーちん教の人と携帯の人は出現時期が被るんだwwww
683名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 17:55:28 ID:Q9Q6SIq8
スケコマシも気になるが2かな
684名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 18:12:59 ID:rowXxMiX
もう1しか見えない!
685名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 20:44:52 ID:DMC5NVXE
亜鈴星「うーさーぎーおーいしーあーのーやーまー



     科学の力で焼け野原ーー!!


     こーぶーなーつーりしーあーのーかーわー



     科学の力で死の川にーー!!」

土御門「やな寝言だよ」
686名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 21:20:38 ID:1M2YYela
>>658
3番お願いします。

>>685
日本の名曲が地獄絵図になって吹いちまった。
687名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 22:06:41 ID:bqwcSvQ6
>>681
GJ!!
これはまた続きが気になってたまらんモノがw
水着はこの際だからスク水でおk ww
688名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 23:26:20 ID:uPyornnE
萌える展開はいろいろ想像がつくが
スケコマシなカミジョーさんはあまり想像できないので3番
689名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 23:28:55 ID:CzePyPQs
>>658
ぜひ3でお願いします

>>685
実際にあるなそれはw
690名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 23:32:52 ID:xV+Ja80y
現在3番優勢か?
691名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 23:56:07 ID:KUpX/26C
1.3
2.5
3.5
こんな感じ
ねーちん教徒の力はこの程度か……?
692名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:07:57 ID:8MGyMhEB
騒動シリーズは全て書き上げるって作者様も言っているからな。
順位どうあれ時間さえたてば全部見られるんだからそうがっつく必要もないさ。
といいつつもねーちん教徒の私は1に一票を投じさせてもらうがな。
693名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:11:51 ID:4Vjy4ixf
>>658
一番お願いします。
694名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:14:02 ID:kADySSNe
並んだか…2をお願いします
695名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:20:39 ID:5IpVXnWT
ねーちん教信者ではないが1に一票

好きなものは後から派だからな。
696名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:21:22 ID:S038++tS
ふむ……まず2を消化、そのときビリビリとヤってしまう
んで1を消化、そのときねーちんを喰っちまう
そして3に突入、結果ビリビリねーちん禁書の4Pで
697名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:31:54 ID:GLKADPqK
>>579
流石の神業にただただGJ!
オレってば禁書はそれ程好きでないハズなのに・・・・なぜか萌えてしまうんだよぉぉぉぉぉっ!
続きお待ちしております!

>>658
どれも最高です!全部続きwktk!
あえて私的好みで言うと2>1>3
書き易い順でOKなんで楽しみに待ってます!

>>681
G☆J!
美琴スキーにはたまりませんなぁ〜。
>「見ればわかるでしょ、チケットよ。たまたまこれが二枚手に入ったからお詫びも兼ねてアンタを誘ってんの」
のところで既に悶えましたw
続き楽しみッス!
698名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:32:38 ID:EpI1dojB
うわあああ反響がたくさん!?
どれも同じぐらいだと三本並行で書かなくちゃいけませんかそうですかそうですよね
そして作者のごく個人的な事情によりガチエロ展開の可能性はほぼ無いと言うことを昨夜言い忘れてたのですがどうしよう
でもエロも書かなきゃ個人サイトでやれって話になるーなってしまうーまいったー
とか喚きながらそれでは製作進行します
699名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:56:01 ID:/MDkC6GK
>>698
エロなしでもオールOKっすよ
なぁ、みんな
700名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 01:12:51 ID:GLKADPqK
>>699
おうよっ!

>>698
エロなしでも素晴らしいものは素晴らしい!
よろしくお願いします、楽しみにしてます!
701名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 10:49:12 ID:uk/ubSKD
>>698
 エロなしだと?

 望むところだ。むしろエロ描写がない分他の悶絶シーンが拝めるZe!!
 というわけで2を希望。
702名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 11:23:40 ID:6i4QhLiK
>3本書いてる人
エロは無くてもいいがその一人語りは止めてくれ。一人語りが多いとそれこそ個人サイトでやれと言われるぞ。
ただ応援はしている。ねーちんに一票
703名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 17:03:15 ID:b+Qdj0QN
1→2→3にいっぴょう
704名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 17:04:44 ID:Kh78lCQa
にゃんぴょう……ってなんだっけか
705名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 21:52:20 ID:k6pnK96N
>>704
志村ー、ジャガージャガー
706名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 23:31:35 ID:9FwETw7j
にゃんちゅう……いやなんでもない。
学園都市のマスコットキャラってなんかいるのかねぇ
707名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 23:35:21 ID:Kh78lCQa
ゲコ太は携帯会社のマスコットなのか何かのタイアップなのか
708名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 22:21:47 ID:nTT9cOGv
ちょwww久しぶりに見たら活気ありすぎwwww
709名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 04:58:19 ID:Ob2DdHPa
少年ガンガンに連載してるマンガはなかなかいいかも
710 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:04:57 ID:3Vqyq0CE
はい、どうもー。>>680の続きが出来たよん。
今週は何故か筆がよく進んでね〜。

でわまぁ、始めるとしますか。
711『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:06:09 ID:3Vqyq0CE
「食事の量は全然変わってなかったかも! それなのにどうしてなの!?」
ガルル、とシスターにあるまじき食欲で牙を剥くインデックス。
「野菜が値上がりしたんだよ! にも関わらずバクバクバクバク喰いやがって、いつ破産するかと上条さんはずっとヒヤヒヤしっぱなしでした!」
上条が所帯じみているのはまぁ置いておくとして。
「なっ!? そ、そんなバクバクバクバクなんて食べてないかもっ!」
キッ、とインデックスの瞳を見つめ、
「いーや、食ってたね。むしろ喰ってたね!」
712『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:09:25 ID:3Vqyq0CE
バシバシ手元に置かれた家計簿と書かれたノートを叩く上条。
「食べてないもん! 喰ってないもん!!」
普段の様子を見たらお前何言ってんだ、と怒ってやりたくなる言葉である。
正確にはバクバクバクバクバクバクバクバクバクバクくらいだろうか。
「無茶苦茶食ってたじゃん土御門んとこのニンジンシチューも。今月だって勢いだけで言うなら食欲だけで当社比2.5倍」
さらりと現状を告げる上条。
普段ならこの辺で噛み付きの一つでもくるのだが、
「当社比2.5倍!?」
そんなじゃないかもとうまが悪いの、等と言うだけの純白シスター。
713『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:11:32 ID:3Vqyq0CE
(…改善はされねーんだなぁ…)
来月も赤字かぁ、などと最近になって家計簿を付け始めた主夫(?)上条少年は大きめの溜息を吐きながら思うのだった。


時は流れに流れ、翌日の夕方。
夕日の差し込む教室は一面オレンジに染まり、センチメンタルな空気を強く感じさせる。
そんな教室にて雑談に興じる二人の少女…姫神秋沙と吹寄制理である。
「…上条がプールに行くって?」
若干壁に寄り掛かり気味で、吹寄は聞き返した。
「うん。聞いた話じゃそうみたい」
机の中の教科書やノートを片付けながら姫神は言う。
714『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:13:22 ID:3Vqyq0CE
「チケットもらったから。プールに行くんだって」
これはとりあえず問題無い。
彼女たちにとって重用なのはこの後、
「………デート。みたいなの」
この部分である。
「…上条……!」
歩けばフラグを立てまくる上条の体質を理解してはいるが、恋する乙女としてそれが許せるかは別問題だ。
ましてや姫神は直接、吹寄は間接的ではあるものの告白までしている。
「………小萌先生が。知り合いの子を連れていくみたいだけど?」
平淡な声で告げる。
「小萌先生が?」
その言葉が含む意図を読み取る。
715『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:15:15 ID:3Vqyq0CE
上条のことに関してはどちらも譲る気はないが、基本的に友人なので簡単に意見が合致する。
「…ねぇ姫神さん、水着持ってる? あたし無いから買いに行きたいんだけど…」
そう言いながら、吹寄は足元に置いてあった鞄を拾う。
「…私も無いよ? でもこの時期に水着なんて。売ってるの?」
姫神は鞄を掴むと立ち上がる。
「いいお店知ってるわ。そこ、行きましょうか?」
楽しそうに談笑しながら教室を後にする二人。
少しずつ確実に、上条曰く不幸指数が上昇していく。
上条の関与しない場所で。
716『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:18:39 ID:3Vqyq0CE
ここまでくると不幸なのか何なのか甚だ疑問に思うがそれは別の話。


デート当日。
その日行くプールの場所を上条が知らないため、待ち合わせをして現場へ行くことになっていた。
前以てしっかり釘を刺しておいたので、忘れるということはないだろうが、
「…………ぅー」
来ない。
といってもまだ待ち合わせの10分前だったりする。
美琴としては待ち合わせの30分前には来ていてほしいが、それを上条に期待するのはある意味間違っている気がする。
しばらくバチバチを放出しまくっていた美琴の目が見覚えのあるツンツン頭を捉えた。
717『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:20:59 ID:3Vqyq0CE
「悪ぃ、待ったか?」
小さめのバック片手に駆け寄り軽く謝る上条に、
「ううん。私も今来たとこだからっ」
とかなんとか、頬を紅潮させながら恋人みたいな受け答えをする美琴。
(うわわっ!? なになに今の自然な流れッ!)
自身の行動に気付いた瞬間一気に赤面する。
「大丈夫か御坂、熱でもあるのか? 顔真っ赤だぞ?」
訝しげな視線を向けつつ御坂美琴の前髪をかきあげおでこに触れる。
「ひゃあっ!?」
そんな美琴などお構い無しに、素でそんな対応をする上条はもはや確信犯ではなかろうか。
718『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:24:07 ID:3Vqyq0CE
「ななななんでもないなんでもないっ! だいじょーぶよっ、大丈夫だからッ!」
ずざざざっ、と二メートルほど後ろに後退してしまった。
「…? 変な奴…」
端から見れば甘ったるいことこの上ない行動をしばらくとったのち、
「とっ、とにかく行くわよ。ほら、さっさとする!」
やけにテンションの高い美琴に連れられ、件の温水プールへと向かうこととなった。


プールに着いての第一声は二人揃って、
「なんでいんの?」
だった。
プールの入口前には何故か満面の笑みで喜びをズバーッ、とアピールしている白井黒子。
719『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:26:40 ID:3Vqyq0CE
その隣にいつもと変わらない無表情の姫神秋沙。
少しむくれたインデックスとそれを宥める月詠小萌の後ろで吹寄が上条に微笑みかけていた。
目だけは笑っていなかったが。
「わかってはいたけど本当に連れてってくれないなんて! こもえに頼んで正解だったかもっ」
「ほらほらシスターちゃん、そんなにむくれないですよー」
「…うふ、うふふ…今日という日をどれだけ待ち侘びたことか…お姉様の柔肌をこの目に焼き付けるチャンスですわ!」
「奇遇だね。上条君」
「まさかこんなところで鉢合わせになるなんて驚きだわ」
720『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:36:41 ID:3Vqyq0CE
思い思いの言葉を紡ぐ女性陣諸君。
結局こんな大所帯になってしまったのも、上条からすれば不幸なのだろうが。
美琴はその様子を呆然と(白井の視線から若干の身の危険を感じながら)眺め、上条は疲れ切ったため息を盛大に一つ。
何でこんな状況になったのかを考えつつ、いつまでも出入口にいる迷惑極まりない女性集団を中へ入らせる。
ともかく、こんなところでいつまでもいたら時間の無駄だからだ。

「あぁー…毎度のことながらホントに……不幸だー…」

青ピや土御門がいたら間違いなく拳が飛ぶであろう台詞を呟きつつ脱力した。
721 ◆0yDabgA/0. :2007/06/15(金) 12:42:42 ID:3Vqyq0CE
今週分終了っと。
みんなの水着お披露目は来週のお楽しみってことでお一ついかがかな?

それじゃあ、レスをくれたみんなにお礼を言いつつまた来週ー。
722名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 14:06:07 ID:Cx7cjFin
GJ!
wktkを持て余すぜ、このカミジョー空間っ!
723名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 16:37:44 ID:PD/gkdh7
なんか小萌まで食えそうだなw
724名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 23:13:57 ID:sB5RksJo
GJ!
来週が待ち遠しぃ〜
美琴の活躍(嫉妬?暴走?)に期待!
725名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 01:42:31 ID:Y0iA8k5Q
乳比べ!
この中で順位を付けるとすると、、、、、


吹寄以外、どんぐりの背比べ?
726名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 02:04:21 ID:9vtnkOJ2
姫神は普通にあるっぽいぜ?
727名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 02:48:54 ID:kGzI9k49
姫神は並だろうな
和服は胸があると似合わないんだぜ!!
728名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 03:16:12 ID:qXdxW6p6
美琴とプールってだけで悲惨なシーンばかりが浮かぶなw
大感電祭りにならなきゃいいが…
729名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 11:14:34 ID:g61rs4HX
大感電祭→幻想殺し→二人っきり→ウマー


という黒御坂を思い浮かべてしまった
730名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 12:40:35 ID:EfFOybv2
大感電祭から二人っきりになるまでは、鬼の如く黒く大胆に大暴れしつつも、
二人きりになると急に恥ずかしくなってしおらしくなる乙女ちっくな美琴を想像した
731名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 20:53:02 ID:FbL99jDi
みんなの手当てに忙しくてビリビリの相手をしてる場合じゃない上条当麻
732名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 14:59:54 ID:NRzIB+Kl
で、場所を考えろと怒る上条さんを前にしゅんとしてごめんなさいするビリビリ

まで妄想した
733名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 15:37:29 ID:dsrdvTsR
他の客まで巻き込んで、プカプカ浮いてそう…
734名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 22:20:20 ID:kizp0/xh
上条さん単独で大感電祭りこそ有りそう。
みんなは上条だからとかいってあんま心配しなさそうだし、
美琴はやっちゃた責任とかで仕方無くを装って内心嬉しそうに看護しそうだし。
735名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 03:49:49 ID:7fChqbF6
嫉妬に狂った白黒に水着だけテレポートされて、いぬかみっ祭。
736名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 13:11:54 ID:ojzIVG3B
で、逮捕された上条さんを美琴が迎えに行くと。
「べ、べつにアンタのこと心配してたわけじゃないんだからっ!」って。
737名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 19:05:02 ID:ojzIVG3B
で、「感謝してるんなら、なんか奢りなさいよっ!」と言って、
上条さん渋々承諾、内心ガッツポーズの美琴

まで想像した
738名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 19:12:28 ID:ojzIVG3B
あー、やっぱ736-737は変だな
白黒によるいぬかみっ祭も、元はといえば美琴のビリビリが原因だもんな。
流れ的には、
逮捕された上条さんを、しゅんとして涙を浮かべながら迎えにいく方が自然か。
スレ汚しスマン!
739名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 00:23:28 ID:gRwvTXt2
最近スレが活気を取り戻してきているのが1スレ目からいる自分には嬉しく思うが同時に昔スレにいた作者様方の何人かの名前を聞かなくなったのが寂しく思う。
彼らが残した作品の続きが気になって仕方がないので帰ってきてくださらないものだろうか。
740名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 23:04:15 ID:pkU2jV9q
>>739
保管庫で昔の読み直して途中から無いと悲しいよな
どうしようもないことではあるけど帰ってきて欲しい
741名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 00:34:02 ID:yQ0RC5pv
踏み外した生活の人帰ってこないかな……アレ大好きなんだが
742名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 03:29:35 ID:yjuKBj+v
誰が為にカミジョーは行くの人も俺は待ってる。どっちも姫神だなそういや。
743名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 15:04:03 ID:yQ0RC5pv
SSでの姫神の人気は異常
本編だとあんなに空気なのに……
744名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:32:20 ID:Cy39UH5N
むしろ本編で空気過ぎるから、SSが愛されるんじゃね?
745名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 06:30:08 ID:XoMZrhXw
まあ、確かにな。
妄想する余地があるキャラってのはSS書きに取っては
格好のネタだし。出番が無さ過ぎるのも考え物だが。
746名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:16:34 ID:fX+2FzUz
五和や通行止めって何で需要がないんだ?
747名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 01:58:25 ID:1wwPvGEZ
無いわけではないと思うが
書き手が居ない
748名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 10:32:21 ID:3vU9yo6o
通行止めって誰?
749名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 10:39:24 ID:0J+D8JkH
>>748
一方通行と打ち止めの子供とか?
750名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 11:39:25 ID:MW6oagIh
カップリングの話なんじゃね
751名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 14:04:46 ID:4stnwUEj
>>750
となると…レズ?
752名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 16:50:53 ID:A+mQqzaC
御坂妹が団体で押しかけて来て上条さんに奉仕するSSってなかったっけ?
保管庫探しても見つかんないんだが…
753名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 16:57:15 ID:Zm7J978k
>752
あれは何故か総合に有るな
754名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 18:05:56 ID:1wwPvGEZ
まだスレが立ってなかった頃の作品だからじゃないか?
755名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 21:35:50 ID:4J2vIoSX
>>751
打ち止めにはちゃんとちんちん付いてるよ
756名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 21:37:28 ID:m6ZMt73f
そっちかい、と俺は俺は投げやりに手首のスナップだけで突っ込んでみたり
757 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:01:05 ID:tqjbimfa
さてさてさて。
>>720の続き、お待ちかね(?)の水着披露の時間だよー。
内容は…まぁ、あんまり期待しないでね。


ではでは、投下開始ー。
758『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:07:00 ID:tqjbimfa


水着に着替えてプールに出た上条は、
「…なんじゃこりゃ…」
思わず呻いていた。
シンプルな、簡単に言えば学校のようなプールを想像していたのだが、
「………南国かよ…」
上条の視線の先にあるプールは完全に南国のビーチそのものだった。
多分生きているであろう植物の成育環境に合わせてか、室内の温度は割と高く設定されているようだ。
しかし暑すぎるという訳ではなく、プールに入るにはちょうどよく感じる。
「つーか、遅ぇなぁ…」
入場口で料金を払い、上条が中に入ったのは一番最後で、それから既に30分である。
759『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:11:23 ID:tqjbimfa
いくらなんでも遅いような気がする。
(…なんかあったとかじゃねーよな?)
思案顔で首を傾げる上条を放って、女子更衣室は『すごいこと』になっていた。


こちら女子更衣室。
時間は20分ほど前まで遡る。
外観、プールも含め、この施設は広く大きいことこの上ない。
それは更衣室とて例外ではなかった。
「はー…これはすごいですねー」
こんなに利用者がいるのか、と言いたくなるほど大量に理路整然と並んだロッカー群。
小萌先生が素直に驚くのも頷ける。
まぁ、驚いているのは一人だけではないが。
「ナニコレー!?」
760『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:13:40 ID:tqjbimfa
インデックスの絶叫もわからなくもない。
「…うっさいわね、このくらいでイチイチ叫ばないでよ、アイツじゃあるまいし」
入口付近で呆然と立ち尽くすインデックスの横を抜けながら美琴がぼやく。
「…お姉様の柔肌…美しく濡れるお姉様の肢体…うふ、あはは…それを余す事なく視姦出来るなんて…最ッ高ですわァあああ!」
白井は白井でもうすでに暴走を始めているし、姫神と吹寄なんかは早速着替え始めている。
「…相変わらず。大きいね…。何か羨ましいよ…」
下着姿の姫神が、ブラを外した吹寄の胸を見ながら言う。
761『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:16:21 ID:tqjbimfa
「そ、そうかしら…。結構肩が凝るわよ、コレ」
コレ、といいつつ自分の胸を指差す吹寄。
「………。んー…」
姫神は、指差されたそれをじぃーっと見つめる。
そして、
「…ッ…きゃあっ!?」
突然背後に回った姫神にその豊満な胸をグワシ、とわしづかみにしたのだ。
「…む。何て感触…! これは脅威ね」
ふにふにと指を埋めながら呻く姫神。
「な、ななな…ッ!?」
着替え始めようとしていた美琴の視線が吹寄達に止まる。その表情は驚愕と羨望の色が濃く現れていた。
762『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:20:29 ID:tqjbimfa
「な、何て弾力感ですの!? 見ているだけでもその凄さがわかりますわ!」
その横にいた白井すらも驚きが隠せないようだ。
「…! …! …!!」
インデックスに至っては既に声さえ出なくなっている。
「あのー…そろそろ着替えていかないと上条ちゃんがですねー」
わたわたと両手を振りながら現場を収拾しようと小萌先生は声を上げるが、
「ちょっ! ホントに…ッ…やめッ! ふぁ!?」
吹寄の口からはなまめかしい声が漏れているし、姫神は一心不乱に乳を揉みしだいている。
「………ぅぅぅうう!」
763『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:24:07 ID:tqjbimfa
美琴は自身のそれに手を合わせわきわきと手を動かしてみた。
しかし、あまりのボリュームの違いに思わず呻き声を上げてしまう。
「……。…」
そんなやり取りの中、姫神の妖しくうごめく両手が動きを止めた。
無表情だった姫神の口許がにたり、と歪む。
「!?」
そしてその視線が美琴をロックオン。
「ひ…ッ!?」
呻き声が悲鳴に変わり、美琴が一歩引いた瞬間、
「お姉様のお肌には何人たりとも触れさせはせん…ッ!!」
敵は後ろにもいた。
いつの間にか美琴の手の下に自身のそれを這わせた白井は、やんわりと胸を揉みながらそう宣う。
764『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:28:58 ID:tqjbimfa
「…なっ、何すんのよ黒子!? 離しなさいよ!」
前方の姫神秋沙、後方の白井黒子。
「だ、だから止めなさいって言っひゃあ!?」
摘まれた。
それがどこかは各自の妄想に任せるようと思う。
もう収集不可かと思われた瞬間、
「…もういい加減にやめなさいですー!」
小萌先生が怒った。
ここまで騒げば流石に他の客にも迷惑になる。
現状ではこの六人しかいないのだが。
「いつまで遊んでるんですかー!? 他のお客さんにもご迷惑がかかりますし、何より上条ちゃんを待たせてるんですよー!」
騒いだ人間にお説教。
765『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:33:01 ID:tqjbimfa
このまま続けさせたら話的にも収拾がつかなくなってしまうので、手早く着替えを済ませることにした。


「ぃやったー、ぷぅーるぅうあぁぁぁ!」
待つことさらに10分、正味40分後に美琴たちが姿を現した。
絶叫してプールに突っ込み、そのままダイブしたのは白いワンピースタイプの水着を着たインデックスである。
「ちょっとシスターちゃぁ〜ん、準備体操忘れてますよー」
その後ろからダッシュで追い掛ける小萌先生は、俗に言うAライン(ボトム部にスカートが着いているもので、主に子供用)タイプの水着を着ている。
766『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:38:31 ID:tqjbimfa
それが似合っているあたり流石小萌先生だ。
(…元気だなー…)
思わず苦笑が漏れるほど元気な二人である。
「お待たせ」
そんな二人を眺めていると後ろから上条を呼ぶ声が。
「お? やっとこれで全員揃ったか」
振り返ってそこにいたのは姫神、吹寄、美琴、白井の四人だ。
「結構。時間かかっちゃった…」
青いベアバック(背中が大きく開いている)タイプの水着を身にまとった姫神が同じ調子で言う。
「誰のせいよ、誰の…」
はぁ、と嘆息を漏らしながら呟く吹寄。こちらは紐がブルーで統一された白ビキニだ。
767『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:43:21 ID:tqjbimfa
「うふふふふふふ…あぁ、幸せですわ…」
白井は満面の笑みでぶっちゃけとろけている。
水着は黒ビキニ。
何とも白井らしい選択である。
「うぅぅ…もう、お嫁に行けないぃ…」
白井とは対象的にどんよりとしたオーラを発散させながら呻く美琴は、オレンジを基調としたモノキニ(前から見るとワンピース、後ろから見るとビキニに見える)タイプの水着を着て、その上にパーカーの様なものを羽織っていた。
四者四様。
「………?」
女子更衣室の『すごいこと』を知らない為、何がなんだかわからなかったりする。
768『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:47:13 ID:tqjbimfa
「……何だかよくわかんねーけど、とりあえず泳ごうぜ」
という訳で、みんなで泳ぐことになった。
769 ◆0yDabgA/0. :2007/06/23(土) 13:51:54 ID:tqjbimfa
はいはい、終了。

何か前回の反響が物凄いね。すごく嬉しいよ。
そういったのって励みになるから。
最後の中途半端なのは勘弁してよ。こっちの勝手な都合だけど。



んじゃ、レスをくれたイッパイのみんなに心からのお礼を述べつつ、まーたねー。
770おたく:2007/06/23(土) 15:11:23 ID:cXHusyPm
私も,魔術大好き♪
http://magic.cosmic-egg.com/
771名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 18:54:01 ID:aEL0eO+j
ごちになります。
772名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 19:33:31 ID:YgTWPbLD
>>769
くぅぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーっっ!!!
G☆J!!!
女子更衣室って凄いね。壮絶な破壊力の前に問答無用に悶絶死。
水着描写も抜かりないのは流石職人だなとw
いやぁ〜最高ッス!続きwktk!!!
773名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 22:04:53 ID:fZdzOEmX
ちょっと本音さらしてもいい?











………生で見てーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
774名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 22:42:09 ID:GwzkziIr
ふふ、俺もさ
775名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 23:17:36 ID:EWDYuSNA
|
|
|((((〜〜、
|((((((_ ).
|\)/^~ヽ|
| 《 _  |  
|)-(_//_)-|)  
|厶、   |
||||||||| /
|~~~_/
|  )
|/
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776名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 23:22:14 ID:OIFrrul/
>>775
田代自重
777名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 23:56:27 ID:heeRgBYr
www
778huliyri:2007/06/24(日) 00:55:39 ID:Q0fA+7uF
ども。初めて書き込みます。
上条当麻×風斬氷華の組み合わせでひとつやって見ようと思うのですが。
設定はこんなんで。↓
・13巻が終わったとこ。とりあえず風斬は当麻の家に。
・当麻の幻想殺しで風斬が消えてしまわないように姫神の
歩く教会の十字架と同じ様なやつをつけて幻想殺しを封じることにします。
右手で触れずに首にかければ壊れないと思うし問題ないかなと。
・風斬は小萌の計らいで転校生ということに。
でもいつか自分がみんなを殺してしまうのではないかと悩んで当麻に
「自分がまたヒューズ・カザキリの状態になったら自分を消して欲しい」と懇願。
・・・こんな感じです。そっからは当麻と氷華の絡み合うとこがかけたらなーと。
でも文章のうまさは保障できかねます。
あと氷華が当麻を呼ぶ時は本編はあなたって言ってるけどやりづらいので変えようかナと。
んで候補。自分的には1で行きたいです
1当麻さん(もしくは上条)
2当麻くん(上に同じ)
3ちゃんと本編に合わせろ。
見てもいいかなって人は同意を示す文と
1,2,3のいずれかを選択してくれると嬉しいです。
なお過去のスレはほとんど見てないのでパクッたとか思われるとこも出るかもしれませんがご容赦を。
ではしばらく返事をまってます。無視されたら勝手にやります。自己満足です。すいません。
まあやるなといわれたら無理にはしませんのでご安心を
779名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 00:59:06 ID:lwX9Np48
投下される前にツッコム分つっこんでおく!

歩く教会がなんにでも効くと思うな!
ていうかその設定は文章で表せよ!
そしてコテつけて良いからsageろよ!

以上。投下はすればいいんじゃないでしょうか
780huliyri:2007/06/24(日) 01:20:14 ID:Q0fA+7uF
いやーすいません。浅はかでしたか<(_ _)>
歩く教会きくと思ったんですけどねー。
姫神の吸血殺しって超レアな能力らしいし幻想殺しもいけそうだと思うんですよ。
まあ自分のミクロの脳みそでは他の方法わかんないんで勘弁を。
用事があるのでしばらく外します。
お昼ごろもっかいスレ見てそれからどうするか決めます。
781名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 01:24:52 ID:lwX9Np48
というかさげよう
782名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 02:53:14 ID:CSFEUw03
歩く協会より手術用手袋のほうが有効そうな気が・・・

ともかく、投下には賛成。
んで呼び方は当麻さんが一番彼女らしいかな。
783名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 09:33:35 ID:cPqJvlYh
いいね
784名無しさん:2007/06/24(日) 11:00:46 ID:KFj3dY7+
sageってどうやるの?
785名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 11:03:33 ID:kRd5Mlfz
>>784
周りのカキコ見てみ。メ欄。
786名無し:2007/06/24(日) 11:05:35 ID:uWO+PQ9O
  ・ ☆ . ・ . ・ . ・ . ・ .  ・.     ・ .
  ・ ** .  ・ 〇 ・ Merry Christmas!! ・ .
  ・ ***N . ・ o   ・ .  . ・          ・
 . *i**** ・ . o ・    ・      ・    ・
 X***J***       _П /\/\ ・     ・
 **X*****o*  /\ Ц\・ /\ \  ・Д.
******%*****/ 仝 \____\  /\ \ (´`) ・
++++ || ++++| П | 田 |++++ ||.| +++      ( : )・
787名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 12:25:10 ID:F3i72lo2
>778
どうかなーとか聞く前に書き上げて投下すりゃいいじゃん。
みんな現物読まなきゃわかんないよ。
788huliyri:2007/06/24(日) 12:35:42 ID:Ei69hngn
>>782
なるほど、それは確かに確実だけどなんか風斬がばい菌みたいなんで歩く教会にそういう機能があるって事にしといてくださいすみません。
反対が少なそうなのでとりあえずまず最初投下してみます。
全体的にシリアスな感じでいこうかと。
とりあえずタイトルは「堕天使に幸いあれ 」 
789huliyri:2007/06/24(日) 12:36:54 ID:Ei69hngn
(あなたに逃げることなんてできない。そもそもどこに逃げるの?あなたみたいな化け物を受け入れてくれる場所なんてどこかしら?だから分かったろ。分かれよ。なんで分からないの?テメエの居場所なんかどこにもないって事が)
「違う・・・あの子は・・・あの人は・・・私を友達だって!」
(泣くなよ、化け物。アナタガナイテモ、キモチガワルイダケダシ)
「違うっ・・・!私は・・・っ!?」
己の足元に真っ赤に染まって転がっているのは、自分を友達と言ってくれた少女と少年。
「嫌あっ!誰がこんなことを・・・」
駆け寄って手を伸ばす。
自分の手も真っ赤に染まっている。
まだ触っていないのというのに2人の血によってマッカニヨゴレテイル。
(バケモノ)
「嫌ぁぁああああああああああああーっ!!」
「ひょうか!?」
「どうした、風斬ッ!」
「うあ、ああ・・・?」
目に映るのは先ほど血だるまになっていたはずの2人。
自分の本質を知って、自分の醜さをみて。それでも自分を救ってくれた二人。
「ひょうか、どうしたの!?また怖い夢見たの!?」
今にも泣き出しそうな声で問いかけてきたのは先ほどまで隣で寝ていた少女、インデックス。
誰にも見えなかった自分を見つけてくれた少女。生まれて、初めての友達。
「もう3日連続だぜ。どうなってやがる」
バスルームから飛び出してきた少年は上条当麻。
自分のような者を命がけで救ってくれた、自分を1番望んだ形で受け入れてくれた、おそらく唯一、自分を殺すことのできる少年。
「あ・・・ごめんなさい・・・大丈夫、だから」
ようやく意識がはっきりしてきた。
ここは上条の部屋のベッド。
ヴェントの襲撃の後、結局風斬は上条の部屋に住まわせて貰う事になっていた。
堕天使の影響かノイズが出たり輪郭がぶれることもなくなった。
自分が望んでいた、もう二度と手に入らないと思っていた満ち足りた時。
だけど。
(わたしは、やっぱり)
ふとした時にやはり感じる違和感、怖気。
(人間に混じって、人間のふりをしている異物)
そんなこと思いたくなどない。
だが何度でも頭に蘇る悪夢の如き現実。
背中から巨大な翼を生やし、何もかも無に帰す様な電光を放つ、
まるで、物語の勇者に倒されるべきである様な、唾棄すべき醜悪な怪物。
(だけど。それでも、まだ)
たとえ最後に待っているのは絶望であって、ハッピーエンドなどありえないのだとしても。
やはりこの陽だまりのような空間に留まっていたい。
自分を認めてくれる二人のそばにいたい。
(だけど、このままじゃ)
毎晩みる悪夢が現実になるのではないか。
また何時、ヒューズ・カザキリとしてあのような姿になるか分かったものではない。
今の所学園都市はこれと言った動きを見せないが、それは来たる日に向けて下準備をしていると言うこと。
おそらくそう遠くないうちにローマ正教と学園都市の正面衝突が起きるだろう。
そのとき自分はどうなるかは考えるまでもない。
そしてそうなった時、自分は今度こそ2人を
「風斬!」
「っ!」
「とりあえず元気出せ。今日からお前も学校だろ?」
「あ・・・」
そう。風斬は小萌の計らいで霧ヶ丘女学院からの転校生として上条の学園に通えることになっていた。
790huliyri:2007/06/24(日) 12:38:17 ID:Ei69hngn
とりあえず今日はここまで。
お目汚し失礼しました。
我ながらクソな駄文ですが何分始めてなんで広い心で見て下さい。
何とか耐えれるなら次やってみます。
791名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 13:56:01 ID:sLmjdZkX
>>790
だから、sageろと何度言えば
792名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 14:03:36 ID:VP9wIguW
アレか。一種のドジっ娘属性か?狙ってるんか?
793名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 14:38:50 ID:ZOZgj4LF
もしかして、sageが分からないのか?
794名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 14:47:37 ID:2KseiS/v
おみゃーもな
795名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 15:11:27 ID:ed+i4xHs
いい加減sageろ。そして書きためてから投下しろ
796huliyri:2007/06/24(日) 16:15:13 ID:PLB2djL1
失礼しました。
こういうのに書き込むの初めてなんで知らなかったです。
メール欄にsageと書き込みをすればいいんでしょうか?
後続き投下してもいいですか?
つっこむとこあったら指摘お願いします。
797名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 16:43:30 ID:N0KrqJuI
続きの投下は別にかまわないけど、また1レス消費程度でおあずけ食らうのは勘弁な?
全く別のストーリーでもない限り、1つのスレッドにつき一度に投下が基本だと思えば良い
続きがある場合は多少は書き溜めて、2〜3日くらい間を置いてから投下する程度の心がけで
あんまり細切れに投下されると、読んでる方がヤキモキしちゃうからさ

あと、歩く教会で幻想殺しが無効化出来るなら、
原作1巻の禁書最大の見せ場が存在し得なくなるので、そこんところはどうかなー、と正直思う
SSにおける設定改変の許容範囲は人それぞれだけど、TSみたいにそれが主題の場合と違って
既存のギミック設定を小なりとも変更しちゃうと、眉を顰める人は多いと思うよ

どうしても幻想殺し封じたい場合は、オリジナル設定の小道具でも持ち出したほうがマシ
オリジナル設定については、それこそSS職人の腕の見せ所だしね

それと、タイトルは名前欄に入れたほうが分かりやすくて良いよ
その上で、投下前と投下後にコテハンで一言書き込んでくれるとベター

暇があったら、こういうところで2chの基本とかも勉強しておいてね
2ちゃんねる 初心者が安心して質問できるスレッドガイダンス (FrontPage) http://ansitu.xrea.jp/guidance/

書きたいこと書いてたら長文になっちまった スマソ
798名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 16:50:12 ID:CSFEUw03
>>796
sageはそれで合ってるぞ。
メール欄の上の名前欄にタイトル書き込む以外は特に言うべき所は無いから投下を続けてほしい。

>>788
別に手術用でなくとも皮手袋とかピッタリした物なら良いと思ったんだが、言葉が足りなかったようだ。すまない。
799名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 17:04:18 ID:kyz17U5i
>>797
完璧だ>797

>>798
幻想殺しは力場とか展開してる訳じゃなさそうだしな(じゃなきゃ拡散した幻想殺し粒子が風斬を…)。
てか、手袋で幻想殺し封印は俺もラ板のネタスレに書こうとしたことがあるw
800huliyri:2007/06/24(日) 17:20:54 ID:PLB2djL1
>>797
アドバイス感謝します。
一応全部文章は仕上がってるんですが初めてだし余りにへたくそだったら途中でやめようかと思ってたんです。
やはり問題ありでしたね・・・。
手直しして明日だそうと思うんですが上の投下してしまったのも手直しして最初から出すべきでしょうか?
というか続けていいですか?
文下手すぎだと言う人は言ってください。
引っ込みますから
801 ◆0yDabgA/0. :2007/06/24(日) 17:36:33 ID:bjPzstrT
>>800
後はトリップとか付けたらどうかな?
名欄で自分の名前の後に#と好きな言葉を入れると暗号みたいに変換されるから、乗っ取りみたいなことが無くなるよ。

まぁ、2ちゃんねるに来てそんな経ってない俺が言うのも何だけどね。
嫌なら付けなくていいし。
802名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 18:19:00 ID:sLmjdZkX
>>800
そんなにビクビクするなら禁書板の方がいいかもね
あっちはエロは入れられないけど、禁書風味考察とか色々あるし
803名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 18:22:11 ID:iDDfP7wW
いや、一応禁書でエロばなしと言うスレが沈んでるぞなもし
804名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 18:51:39 ID:N0KrqJuI
>>800
投下された部分も含めての大幅な手直しなら、最初から投下し直すのも良いと思うよ
どう言った部分に手を入れるかによるんだけど、手直しが単語や語法の推敲だけで
ストーリーとしての内容に変化が無い場合は、同じ部分を再投下するのは控えたほうが良いかな
多少は好みの問題になるけどね 過去に手直しして再投下された職人さんも居るから、一概には言えないところ

劇的に変わるなら手直し部分も再投下 さほど変わりそうに無いならそのまま続きから
くらいの認識で良いんじゃないかな

文の巧拙 それは、このスレで鍛え上げてゆけば良いことさ
厳しいことを言われるかもしれない それであなたは泣くかもしれない
でも、そうした経験があるからこそ、次に書く文章がより良くなるのだから
まあ、このスレで叩かれてる職人って、全然見ないけどね TSネタが投下された時に荒れたくらい?

いったん書き上げたものを手直しするのは大変だと思うけれど、続投、期待してます
805名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 18:57:09 ID:N0KrqJuI
>>803
あのスレまだ存在したのか って、1年以上も書き込み無いのね
練習目的でこっそり投下するなら良い感じかも 誰にも気づいてもらえないかもだが
806名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 19:28:12 ID:sLmjdZkX
>>805
禁書板のスレは落ちないよ?
削除依頼出すか、1000行くかしないと消えない
807名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 09:35:43 ID:BZJUtrnK
age
808名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 18:58:15 ID:4WoPl+az
理想郷池
809huliyri:2007/06/27(水) 20:27:05 ID:j8x60Gcu
1日で直すつもりが3日もかかっちまいました。
とりあえず上条×風斬の続き投下してみます。
突っ込みどころ満載でしょうがどうか平にご容赦を。
810堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 20:28:39 ID:j8x60Gcu
「はいはーい、それじゃホームルーム始めますよー。」
子萌先生が教室に入ってきたころには、生徒の全員が着席していた。
「えー、出席を取る前にクラスのみんなにビッグニュースですー。なんとまたもや今日から転入生追加ですー」
おや?と、クラスの面々の注目が子萌先生に向く。
「ちなみにその子は女の子ですー。おめでとう野郎どもー、残念でした子猫ちゃん達ー」
おおおお!!とクラスの面々がいろめき立つ。
「とりあえず顔見せだけですー。詳しい自己紹介とかは朝礼が終わった後にしますからねー。さあ、転入生ちゃん、どーぞー」
子萌先生がそんなことを言うと、教室の入り口がガラガラと音を立てて開かれた。
「えと、風斬氷華、といいます。その、ヨロシクお願」
「うおおおぉぉ巨乳メガネっ子ちゃんキターーー!!!」
「ひっ!?」
「なんやねんいったいアナタはどこの萌えアニメから飛び出してきべばあぁ!?」
青髪ピアスの奇声は吹寄と上条のダブルパンチによって中断された。

「風斬さんは何処から来たの?」
「えと・・・霧ヶ丘女学院から、です」
「へー何の能力持ってる訳?」
「・・・その、カウンターストップって言って」
「そのバスト何センチなんゴブゥ!」
「何聞いてやがんだバカピアス!」
「あう・・・その、えと、きゅうじゅ」
「はいそこ風斬!律義に答えようとしなくていい!」
「なんでやねん!一番気になる所やんけ!それともアレですか!?カミやんは貧乳好きですかロリコンですか居候のシスター様や小萌先生みた

いなのがいいですかこの犯罪者がああぁ!」
「ヘーソウデスカ貴様は上条さんにそんな性癖があると信じていやがるんでございますかふーんへーほーもう50発殴っていいですか殴っていい

ですよね殴りますよ三段活用ぉあああ!!」
上条と青髪ピアスの乱闘を眺めながら風斬は今度こそはっきりと違和感を感じていた。
自分が霧ヶ丘女学院にいたという嘘。人の振りをして人に紛れている嘘。
人間ではない。やはり自分は人にはなりきれない。
頭を銃弾で吹き飛ばされても死なないものは人間ではない。
身体が空っぽのものは人間ではない。
それだけならまだいい。
いつ学園都市の上層部の計画でいつこの空間を自分で壊すかわからない。
自分がここにしがみつこうとすればその危険は増すだけなのだ。
ならどうするかなどと問われれば、それはやはり一つだけしかない。
「それ」を言うことを決意した風斬は青髪ピアスとの乱闘が終了した上条に話しかける。
「・・・あの、当麻さん」
「ん?どした、風斬」
「放課後、屋上でお話があるんです」
811堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 20:32:59 ID:j8x60Gcu
「んで、なんだ?話って」
「・・・今、あなただけに言っておかなきゃいけないことがあります」
そう、自分の卑怯さと弱さのせいで言わなければならない。
目の前の少年にとって、とても残酷で、痛くて、悲しいことを。
「今度私がまた本当の化け物になった時、私を・・・消してください。」
聞いた途端上条の額に青筋が浮かぶ。
「・・・ふっざけんなああぁっ!!俺が!お前を殺すと!そんなことできると本気で思ってんのか!?言った筈だぞ!んなことするくらいなら俺は今すぐ
この右手をぶった切ってやるって!!」
両手で風斬の肩をつかむ。自分を消すはずの右手で、触れる。
しかし、風斬は消えない。
その秘密は上条の首に下げられているカテドラルと名づけられたラテン十字によるものである。
インデックスが己の十万三〇〇〇冊の魔道書の知識によって考案し、必要悪の教会の魔術士達に特注で頼んだ歩く教会の亜種であり、十字教の
大元であるローマ正教の十字架をベースに各宗派の様々な封印、守護、無力化などの効果を持つ魔術が込められており、たとえカテドラルに対
して幻想殺しが作用しても龍王の殺息の様に処理が追いつかず強制的に幻想殺しの力を無力化する。
更にステイルの魔女狩りの王やアウレオスが三沢塾に施したコインの裏表の術式をヒントに核を別々として核が無事な限り消された術式もコン
マ単位で復活する様にしている。
ちなみに核となる総大司教十字は範囲10メートルほどが有効で上条の鞄の中に何重にも袋を被せて仕舞っている。
「お前が人じゃないって思っていても!俺もインデックスも姫神も小萌先生もお前が人だって認めてんだよ!それじゃ不十分かよ!?お前がここに
いていい理由になんねえかのよ!!」
彼は怒っている。ただ自分のために、怒ってくれている。
それがわかるからこそ、次の言葉を紡ぐのが苦しい。
次の言葉で自分を知って、受け入れてくれた人たちを、上条とインデックスの想いや行いを。
全て否定することになるのだから。
812堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 20:34:03 ID:j8x60Gcu
「・・・ありがとう。それと、ごめんなさい。たとえ、どんな理屈でも、何がどうなっても、私はやっぱり人じゃなくて、人にとって迷惑で危険
な存在でしかないんです。どれだけ否定しても足掻いても私の本質はやっぱり、あの怖ろしい化け物なんです」
黙ってしまいたい。この幻想が壊れて欲しくない。
それでも逃げられない。目をそむけては、いけない。
「あのときは、準備が不完全だったから私も逆らうことができたけど、次は本当に、ただの学園都市の兵器になって、私はあなたやあの子を殺
してしまうかもしれません」
「・・・ふざけんな。だから消えるしかないってか!?お前はそれでいいのかよ!」
「いいわけが・・・ないに決まってるじゃないですかあっ!!」
風斬の双眦から涙が溢れる。消えたくはない。消えたい筈がない。
「それでもっ・・・嫌なんです・・・私を受け入れてくれる人達を、自分の手で殺すかもしれないなんてっ・・・そんな可能性が自分にあるなんてっ・・・
いつ本物の化け物になるか怯えながらすごすなんて・・・耐えられませんっ・・・」
「っ・・・!」
ギリギリと言う音が聞こえるくらい上条は歯を食いしばる。
そんな必要など無いのに、そんな風に苦しんで欲しくないのに。何もできないと自分に責めているのだろう。
なんて勝手な言い分だろう。助けてもらっておきながらその行為は無駄だったといっているのだ。
たとえ自分が人ではないとしても、自分を受け入れてくれた皆の中では確かに人として生きていたのに。
自分は目の前の少年にとっては人殺しという罪を押し付けるのだ。
「ごめん・・・なさいっ・・・最低、ですね・・・私。生きていても、死んだとしても、迷惑しか」
「風斬っ・・・!」
上条の腕が風斬を包み込む。自分を『殺せる』筈の手なのに、それはとても暖かくて、ずっとこうしていたいと思ってしまう。
「だめです・・・私・・・」
このまま身を委ねてしまいたい。
「・・・お前が正しいかなんて判んねえ。だけど絶対認めない。俺が判ってんのはお前を消すなんて死んでもできないって事だけだ。学園都市の

クソ野郎どもに百回お前を奪われたって俺は百回ともお前を救い出してやる。」
「・・・ずるい、です。そんな風に言われたら、また、生きていたいと思っちゃうじゃないですか・・・」
「だったらそれでいいじゃねえか。お前が生きたいなら、生きろ。迷惑かけるのが怖いか、失くすのが辛いか。それが生きるって事だろ。俺達
『人間』はそれでも生きるっきゃないんだよ。生きてれば色々なくしたくない大切な物抱えててくもんだけどよ、
決して悪いもんじゃねえだろ。もっとも俺はお前を失う気なんてさらさらねぇけどな」
「うあっ・・・あああ・・・」
もうだめだ。ここまで言われて、これ以上自分を押し殺すことなどできない。
「なあ風斬。お前が生きてく上で、俺が出来る事はないのか?」
「・・・いいのですか?私が、望んでも?」
「いいも悪いもねぇよ。望んでんなら言ってみろ。俺に出来るならやってやるさ」
「・・・はい。じゃあ、一つだけ。あなたにしか出来ない、あなたじゃないと出来ないことです」
いずれ何らかの形で別れが来ようと、失うときの痛みが増そうと。
風斬は願う。恋する普通の人間が、憧れるであろう事を。
「私を・・・抱いてくれますか?」
813堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 20:37:50 ID:j8x60Gcu
すいません。保存してた残りの文章が消えてました。
すぐ描くので1時間ほど待ってくれませんか?
あと投下してから気付いたけど上の文変にぶつ切りになってるのは
勘弁して下さい・・・
814堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 22:21:30 ID:j8x60Gcu
「んなっ・・・!?」
「私は、不安定で、いつ消えてしまうかわからない存在です。だから、その前に一度だけでいいから・・・女として、好きな人に抱かれたいんです」
インデックスには悪いとは思う。
インデックスが上条を好いているのは傍目から見ても判る。
それでも、もう自分の想いを偽る事はできない。
「・・・いいんだな?俺で」
「当麻さんじゃなきゃ、駄目です・・・」
「・・・判った。お前がそれを望んでるなら」
そう言うと上条は風斬の頭を引き寄せて、その唇を自分の唇で塞ぐ。
「ん・・・」
軽く触れるだけのキスが次第に角度を変えていき、歯で風斬の口を強引にこじ開け、口内に舌を潜り込ませる。
潜り込んできた舌に風斬は一瞬身を震わせたが、嫌がることなく懸命に舌を絡ませる。
「んっ、うう、んー・・・」
風斬の口内を貪り、唾液を吸い尽くし、嚥下する。二人の結合部からぐちゅぐちゅと淫靡な音楽が紡がれる。
「・・・ぷはっ!!・・・・・・はぁ、あぁ・・・」
5分ほどの長すぎるキスの後二人の唇と舌が離れた時、唾液が糸を引いて垂れ落ちた。
少女の顔は今しがたの興奮の余韻で紅く染まり、目は虚ろになっている。
そんな風斬の艶やかな髪に顔を沈めてみる。
「・・・いい匂いだな」
「えっ・・・」
「こんないい匂いのする幻想が、あってたまるかよっ・・・」
「当麻さ、ひゃっ、ふああ!」
風斬の首筋に舌をはわせ、右手で制服を一気に捲り上げてブラジャーを外してやる。
ぷるんっ…
そんな音がしそうなほどに、勢い良く震え、風斬の豊かな胸が顔を見せた。
「やあっ、み、見ないで、あ、ひうっ・・・」
風斬の抗議をきかずにその豊かなバストを右手で揉みしだき、左の乳首にしゃぶりつく。
「やあっ、くすぐったいですっ、だめっ、あん、ふあぁ、あーっ・・・」
抵抗するそぶりを見せていた風斬も、込み上げる快感にもう抗おうとはしなかった。
抵抗がやんだことに気を良くした上条はかたくしこってきた乳首を歯で甘噛みして、指で強めに摘んでやる。
「ああ、やあん!胸、乳首、じんじんして、気持ちい、おかしくなっちゃ、ひあああぁ!!」
胸を攻め続けながら風斬のスカートに手を入れ、下着の中に指を入れ、風斬の花弁を押し広げ、蕾を指で攻め立てる。
「すげー濡れてる・・・」
「いや、言わないで、ちがっ、触っちゃ、はううぅ!!」
上条の指が秘裂に侵入して膣壁をこすり上げ、膣内を縦横無尽にかき回す。
電撃が脊髄を走りぬけるかの様な快感が走る。
好きな男との初めての経験に羞恥と興奮と快楽がない交ぜになり、風斬を昇らせていく。
「あああ、だめです、なんか、痺れて、熱いぃ!何かきちゃ、だめです、んああああああぁぁ〜〜っ!!」
絶叫と共に膣内が脈打ち、愛液が噴出して上条の指がびしょ濡れになる。
「あ・・・あ・・・」
風斬の腰が砕けてへたり込む。
涎が口の端からはみ出、虚ろな目をしたその表情はへたな娼婦より扇情的だ。
「なんだ、もういっちゃったのか?」
「だって・・・だってぇっ、当麻さんが、うますぎるからぁっ・・・」
「・・・なあ、最後まで・・・していいか?」
「・・・はい・・・当麻さんも、気持ち良くなってくださいっ・・・」
815堕天使に幸いあれ:2007/06/27(水) 22:28:46 ID:j8x60Gcu
急いで文が乱雑になりすぎるのでここまでにしときます。
もし続きが読みたいと言ってくれる人がいたら明日出せたらいいなーと
816名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 06:25:18 ID:YZxN+d7G
幻想殺しならぬ生殺しとは…ッ

この胸のwktkはどうしろとGJ!
817名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 18:39:20 ID:4zjp02gb
G☆J
当然続きwktkッス!!!
818以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/29(金) 18:36:32 ID:5h3+/ze5
tst
819堕天使に幸いあれ:2007/06/30(土) 00:21:23 ID:vxzvMmsm
やっと書き直せました。
お待たせしてすみません。
上条×風斬の最後の文投下します。
応援してくれる人がいるとは・・・
感無量です
820堕天使に幸いあれ:2007/06/30(土) 00:22:19 ID:vxzvMmsm
「風斬・・・背中、痛くねえか?」
「はい。ちょっと冷たいけど・・・へいき、です」
屋上の給水塔の影になっている一角に上条の制服を敷いた上に全裸の風斬が横たわっている。
左手で風斬の足を開かせ、右手でズボンのチャックを下ろして限界まで張り詰めた己の分身をさらけ出す。
「ああ・・・当麻さんの、おっきい・・・」
「あー、悪い、その、なんだ、見て楽しいもんじゃねーだろうけど」
「いえ、私のからだで、こんなになってくれてるから、その、愛しいです・・・」
嬉しい事言ってくれるじゃありませんかと風斬の大股を開いて愛液の溢れる秘所に自分の分身を押し当てる。
「ひう・・・」
「・・・挿れるぞ。いいか?」
「はい・・・来て、くださいぃっ・・・」
風斬の了解を得た所で自分の分身を風斬の中に沈めていき、
「うあっ・・・あ、熱い、ああ・・・あう、んああ!?ひあああああっ!」
そのまま一気に彼女の処女膜を突き破る。
鈍い、表現しがたい痛みが走る。だが、初めて、嬉しい痛みがあるということを感じた。
「あうぅ、うぐっ、んー・・・ふふ・・・当麻さんに、初めて、取られ、ちゃった・・・」
「わ、悪い、風斬・・・」
「大丈夫、です。その、動いて、ください。・・・もう、痛く、ないですから・・・」
「っ・・・!風斬・・・」
そういった彼女の顔は、笑顔で、どこか寂しげだった。
彼女の体は脅威的な治癒能力がある。破瓜の「傷」をもう回復してしまったのだ。
「当麻さんっ・・・動いてください・・・!今だけ、全部、忘れさせてっ・・・当麻さんで、いっぱいにしてっ・・・!」
「・・・わかった。いくぞっ・・・」
上条も、無意識だが認識している。
無意識にそんなことを認めてしまってる自分が呪わしく、そのように区別するなどもってのほかだが、風斬が人でないと。
だが、そんなものがなんだというのか。
理不尽に今までの自分の全てを否定され、学園都市の兵器として利用された。
それでも常に他人のために自分を傷付けている風斬が愛しくて痛々しくてたまらない。
ずっと辛い思いをしてきた彼女が幸せを感じるのに人であるかどうかなど考えることがばかげてる。
最後に待っているのが「自然でない」悲しい別れであろうとも。
せめて自分といる時の彼女の時間を、幸福だけで埋めていきたい。

「はっ、あっ、あぅあぁぁ・・・んあ、あーっ、ああああん!」
人気のない屋上に、二人の男女の荒い息遣い、嬌声、水音が響く。
風斬の声にもう苦痛はなく、上条の分身が打ち込まれるたびに歓喜の悲鳴を上げている。
「はあああん!いいっ!いいですっ、当麻さんの、気持ちい、ふあああっ!当麻さんは、私の、いいですかぁっ・・・?」
「ああっ・・・!すげぇ、いいよ・・・風斬の、凄く、締まるっ・・・!」
「ふあ、嬉しい・・・んうっ、はあっ・・・!当麻さん・・・ぎゅって、してください・・・」
「風斬っ・・・!」
風斬りの望みに応じて上条は風斬の上に覆いかぶさりその体を抱きしめる。
それと同時に風斬を制圧しているモノが、風斬の最奥を擦り上げる。
「ふああ!それ、擦れて、いい、ああ、熱いです、あああ!」

どれだけ、風斬の体を貪っただろうか。
荒い息を吐く唇をむしゃぶり、長い髪をかき乱し、たなわな胸を揉みしだく。
溢れる愛液は上条の突きこみを助け、絶頂へと促す。
「あ・・・ああ、当麻さ、もうっ、だめです、いっちゃ、いっちゃうぅーっ!!」
「おっ、俺も・・・イク、ぞっ・・・!」
上条は最後のひと突きを風斬に押し込み、ぐりぐりと最奥にねじ込んでやる。
「あああ、きちゃう、来るっ、んぁあああああああああ〜〜っ!!」
風斬の絶頂に合わせて上条の精子が爆発する。
「うぐぅっ、うううううう〜っ!!」
どくん、どくっ、どくんっ・・・
己の分身が脈打つ度に焼け付くような精液が風斬に送り込まれていく。
「ふあぁ、あったかい、はあ、凄い、です・・・」
821堕天使に幸いあれ:2007/06/30(土) 00:23:30 ID:vxzvMmsm
「・・・遅くなっちまったな」
「ごめんなさい、もうすこし、このままで・・・」
「ああ、いいさ」
行為の後、日も傾き始める屋上で二人は寄り添って横になっている。
風斬は上条の右手に抱きとめられ、上条の胸に顔を埋めている。
「当麻さん。また・・・わがまま言っていいですか?」
「何だ?」
「私・・・当麻さんの彼女という事でいいでしょうか?」
「・・・ああ」
自分はどうあっても人間ではない。
普通の人間の様に好きな人とやがて結婚し子供が生まれ、幸せな家庭を作る。
そんなことは望みようがない。
この言葉が自分がいなくなった後どれだけ上条を傷つけるか分かっている。
それでも、言わずにはいれなかった。
「・・・生きろよ、風斬。1日でも、一分でも、一秒でも長く生きろ。お前がそう望む限り、俺はお前の幻想を守ってみせるから」
「・・・はい。ありがとう、当麻さん。私・・・幸せ、です。」
いずれこの幻想は消えるのだろう。
仮にローマ正教と学園都市の正面衝突を凌ぎ、自分がまだ生きていたとしても人の体と寿命を持たない自分はいずれ自然ではない別れが来る。
本当に周りのことを思うなら苦しみの少ないうちに消えるべきかもしれない。
ヒューズ・カザキリでない今の自分なら、力をうまく扱って自分だけを消滅させることができると思う。
それでも、今だけは。己の身勝手さと弱さゆえに。
この自分を受け入れてくれる箱庭に留まっていたい。
やさしくて温かい幻想にしがみついていたい。
なによりも目の前にいる、強くて、甘過ぎて、優し過ぎる大好きな少年の腕の中に、
今だけはまだ、身をゆだねていたいから。

END
822huliyri:2007/06/30(土) 00:28:12 ID:vxzvMmsm
一応これで終わりです。
アドバイスくれた方々ありがとうございました。
それと時間掛けすぎてすいません。
もし次書かせていただくときがきたら完璧にできてからだしますので。
それでは、できたら感想をくれると嬉しいです。
つっこみ、批判もかまいませんので。
823名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 01:14:02 ID:Pa1imAYF
今語るべくはただ二文字

 G J
824名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 01:50:13 ID:0aW3yFCw
>>822
おおお、GJ!
風斬が前より好きになった気がする。

しかし、なんで俺が投下しようとすると他の人と被るんだろう……謎だ。
結局1も2も3も同じぐらいの数でしたので、書きやすそうなのを優先ということで。
尚、この場合「書けるもの」と「書きたいもの」は違います。なかなかうまくいかない。
ということで騒動シリーズの3番、『とある上条の変貌騒動』の続きを投下します。
>>656-657の続きで、以下3レスいただきます。では。
825名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 01:52:28 ID:0aW3yFCw
「とう、ま……? え? あ、あれ? とうまだよね? あれ? でも私の知ってるとうまは背景に薔薇なんて咲かないかも」
あるぇーと首を傾げるインデックス。その頬は可愛いと言われ、わずかばかり赤くなっていた。
そんな彼女に、上条(?)はアメリカンな動きで額に手を当てて、はっはっはと爽やかに笑った。
「何を言ってるんだインデックス。俺はいつもこうだろう? いつもいつでも、俺はお前だけを、想ってるんだぜ?」
ズキューン! とかそんな擬音が響いた。
色んな意味で目を覆いたくなる笑顔の上条とそれに対面してすっかり茹で上がってしまったインデックス。
「ば、ば、ば、ばかなことっ、言ってないで、早く朝ごはん食べるんだよとうま! 今日は、わ、私が作ったんだから!」
「作った」……と言うより、やはり「用意した」と言った方が適切な朝食をじゃじゃーんと大袈裟に見せ付ける。
しかし。
「い、インデックスが!?」
ズギャーン! 、と。
じゃじゃーんを遥かに越えるオーバーリアクションをかましたのは上条だ。
「ああ……あのインデックスがこの俺の為に朝食を用意してくれるなんて、うれしいよ……」
頭を振り乱して叫ぶ上条に、インデックスは少々―――かなり引いている。
「でも……インデックス」
「は、はひ!?」
名前を呼ばれ、ビクンと震えるインデックス。
上条は優雅な足取りで(これがまたなんとも気持ち悪い)インデックスに歩み寄ると、その顎に手を添え、くっ、と持ち上げる。
そして、

「朝食もおいしそうだけど―――インデックスの方がもっとおいしそう、かな?」
826とある上条の変貌騒動:2007/06/30(土) 01:53:34 ID:0aW3yFCw
「それじゃいってくるぞー兄貴ー」
爽やかな朝。
土御門 舞夏は義理の兄である土御門 元春の部屋から出てくる所だった。
……理由は問わないのが筋である。
舞夏が部屋のドアを閉めて歩き出すと、背後。土御門の部屋の隣室から甲高い悲鳴が響いた。
「きああああああああああああ!!!」
舞夏はその声に一瞬驚くが、また知人の上条 当麻が友人のインデックスに狼藉でも働いてこれから噛み付きタイムに以降するのだろうと適当に判断して、足を動かす。
すると。
「だ、ダレカタスケテー!」
と絶叫してインデックスが上条の部屋のドアを蹴破って飛び出してきた。
「おーどうしたシスター。いつもと違って血相変えてー」
その様子にさすがに若干驚いた舞夏が尋ねると、インデックスはそこで初めて舞夏に気づいたらしく、駆け寄る。
「まままままままいかー!!」
がばーっ! と舞夏に抱きつくインデックス。
「落ち着け落ち着けシスター。どうしたー? また上条 当麻とケンカかー?」
訊くと、インデックスはとうま!と叫んでまた顔を青くする。
「あれは……あれはとうまじゃなかった! とうまじゃなかった! いやむしろとうまなんて人間もとからいなかったのかも!」
血相を変えてそう叫ぶインデックスを舞夏はぽむぽむと撫で付けて落ち着かせる。
「だから落ち着けシスター。居候先の家主の存在を記憶から抹消するなー」
「だ、だってだって! 私の知ってるとうまはあんな……わたしに、あんなこと……ぁぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
涙目で舞夏に訴えるインデックスの顔が、真っ青から真っ赤へ移り変わっている。
舞夏は自分にしがみ付いてる忙しない銀髪シスターを眺めて考える。
上条に何かあったのだろうか?
昨夜の内に兄の土御門に聞いた話によると、高熱を出して寝込んでしまっているらしい。
だから精のつく料理を作って持っていってやったりもしたのだが、まだ治ってないのだろうか。
熱で錯乱した上条がこの見た目かわいらしい幼女に手を出すのと言うのはありえなくはない話だ。
そんなことを考えていると、開け放たれたままの上条の部屋から、話題の人物、上条 当麻が出てきた。
が。
827とある上条の変貌騒動:2007/06/30(土) 01:55:08 ID:0aW3yFCw
「おや? 舞夏じゃないか、おはよう!」
しゅたっ、と。
白い歯を覗かせて軽快に右手を挙げて挨拶をする上条を見て、舞夏も事の重大さを理解した。
気持ち悪い。
「ひ、ひああああ来た!?」
サーッとインデックスの顔から血の気が引く。舞夏のメイド服を掴む手がぎゅうと強くなる。
「う、うむー。確かににあのキモいのが上条当麻だとは信じたくないなー知り合いとして」
「で、でしょでしょ!? あんなの私のとうまじゃないかも!」
「シスター。焦ってるのかわざとなのかとんでもないこと口走ってるぞー」
少女が二人身を寄せ合ってそんなことを喚いていると、
「はっはっは、インデックスー、舞夏ー」
上条が右手を挙げたままの格好で軽やかに走ってきた。
満面の笑み、輝く白い歯、軽快な動作。
不気味だ。
「あああああとうまが来る!とうまが来るー!」
「うおおおー? 確かにあの上条 当麻には空恐ろしいものを感じるなー。ていうか逃げるぞシスター」
言うが早いか、二人は踵を返しエレベーターに飛び込む。
上条は寸でのところでエレベーターの扉に阻まれた。
「は、はあ……これで一安心かも……」
ずるり、とエレベーター内の壁にもたれかかって尻餅をつくインデックス。舞夏も安堵の溜息をつく。
「やれやれだー。しかし上条 当麻はなんであんなことになってるんだー?」
「う、うん。それは私にもわからないんだけど、やっぱり熱のせいじゃないかな……とうまには呪いとかは効かないし」
のろい? と舞夏が首をかしげていると、ちーんとエレベーターが一階に到着した。
ゴゥン、と重い音を響かせ扉が開くと。

目の前に上条 当麻が立っていた。

「………………」
インデックスの沈黙。
「………………」
舞夏の沈黙。

そしてインデックスと土御門 舞夏は、上条のいろんな意味でとても書けない行為と言葉攻めにより、精神面を重点的に辱められた。

這う這うの体で逃げ出した二人は街へ出る。
舞夏は自分の通う学校へ。
そしてインデックスは、助けを求めるべくなるべく知り合いの多い場所―――すなわち、上条の学校へ。
その行動が、結果として変貌した上条の魔の手の被害者を増やすことになるとは、錯乱状態のインデックスには考え付かなかった。
828名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 01:56:28 ID:0aW3yFCw
あばば。一度の投下分にしても執筆時期にズレがあるから文章メチャクチャだったり誤字脱字酷かったりするかも。申し訳ない。
なかなか頭の中に浮かぶシーンをうまく文章化できなくて雰囲気が出せないのが悔やまれますがまた次回。
829名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 02:03:04 ID:lK22J5R5
>>828
GJ!
ところで、この当麻のイメージでなだぎ武さんが浮かぶ俺は異常ですか……?
830名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 02:07:54 ID:xFJslBvv
リアルタイムで投下が見れたよ。G J!!
しかし、「あの上条」さんは本当に怖いな。
全フラグ回収でハーレムルート突入・完全攻略も出来そうで。
831名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 07:22:24 ID:Fy4udxhw
そして熱が引いた後に巻き起こる修羅場の嵐
832名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 08:26:09 ID:oK+0lAgn
いやいやこの展開からすると高熱に舞夏の強精料理に謎の新薬の複合効果故の変貌みたいですじょ?
下手するとなんか魔法的治療とか呪詛とかも混じってそうだから時間じゃ戻らないかも?
つまりわれらが駄フラガーXVはあり得ざる完全攻略を果たしてしまうのかもですよ?

とりあえず怯えて逃げる禁書と妹メイドに萌えたですGJなのですよ。
833 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:08:16 ID:HeiOTaqr
はいはーい、毎度お馴染みになってるといーなーとか思ってる俺来ましたー。

>>768の続きが書きたまったので投下するよん。

スタート〜。
834『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:11:59 ID:HeiOTaqr


上条当麻は小萌先生に奢ってもらったジュースを飲みながら、一休みも兼ねてのんびりと他のメンツを眺めていた。
当初の予定とは違いだいぶ人も増えてしまったが、美琴も楽しんでいるようなので問題ないだろう。
(……………)
多分。
とりあえずビリビリ被害が一般客に出ていないので、ひとまず安心。
そんな風に考え事をしていたら、
「…と。当麻君…」
いつの間にか近くにいた姫神に声をかけられた。
下の名前で呼ばれているが上条少年はたいして気にしていないらしい。
「ん? どうした?」
835『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:15:15 ID:HeiOTaqr
おずおず、といった様子が見てとれ、何とも自信なさ気だ。
「どう。かな…。この水着…」
そういうことか、と心の中で納得する。
「…んー……」
青一色で若干冷たい印象を受けるが、ベアバックの水着のふとした瞬間に見せる無防備な背中はチラリズム的な雰囲気を感じさせる。
姫神自身が白くて華奢なので余計にそう見えるのだろう。
普段の無表情と、今のテレテレとのギャップはいつ見ても愛らしい。
「似合ってんじゃね?」
どこを褒めるでなく口にされた言葉に、
「ほっ。本当に?」
836『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:19:56 ID:HeiOTaqr
唇を少し突き出せば触れてしまいそうな距離まで紅潮した顔を近付けてそう問い返していた。
「お、おう。ホントに似合ってるって」
一瞬だけたじろいでしまいそうになるほどの勢い。
姫神は嬉しそうに微笑むと、
「…ん…ッ…。ありがと。すごく嬉しいよ」
言葉とともに上条の唇を奪い、あっという間にプールに飛び込んでいった。
「…ぁ………」
呆然とする上条。
最近ますます姫神のスキンシップがエスカレートしている気がする。
それが悪い方向に向いているわけではないのが唯一の救いか。
(………喜ぶべきことなのだろうか…)
837『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:27:16 ID:HeiOTaqr
いつまでこんな宙ぶらりんの状態を続けているつもりかと、悩む。
ただでさえ返答を先のばしにした影響で、吹寄に告白まがいの宣言までさせているのだ。
(なんだかなぁ…)
吹寄のことまで思考が至り、ジュースを飲もうと手を伸ばすがいつまで経っても掴めない。
ふと気配を感じ視線を背後に向けると、
「…全くもう…、姫神さんてば油断も隙もないわね…」
仁王立ち状態で上条の持っていたジュースをちるるーと啜っている吹寄と目が合った。
「ぅおう!? 人の背後に立って何してるんですか吹寄サン!」
半歩だけ後ずさる。
838『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:31:12 ID:HeiOTaqr
「ジュースを飲んでいる、それ以外の何に見える?」
ちゅぽんと口からストローを離し答えた。
「つーかそのジュース俺んじゃん!」
「そうね」
叫ぶ上条に、涼しい表情で返す吹寄。
よく考えると間接キスだが、これはお互いが意識しないかぎり全くもって意味を成さないものだ。
現状の二人のように。
「だぁー…」
かくいう吹寄も、姫神と張り合うように上条とのスキンシップをエスカレートさせていた。
姫神のように結構大胆な手にでるのではなく、例えば二人きりのときにそっと手を握ったり、こっそりお弁当を作ってやったり。
839『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:36:12 ID:HeiOTaqr
上条といることをこの上なく楽しんでいるようである。
「はい、ありがと。美味しかったわ」
ニッコリ笑いながらジュースを返す。
「……いえこちらこそ」
とはいえ、吹寄のこういう微妙に子供っぽいところが気になっていたりするのもまた事実なのだが。
「あ、そうだ。当麻、貴様の感想を聞かせてちょうだい。勿論この水着のね」
気付いたように話題を振ると、その場でくるりと一回転。
登場したときの台詞から察するに姫神との会話を聞いていたのだろう。
「…さっき姫神にも同じこと聞かれたんだが…」
840『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:40:03 ID:HeiOTaqr
そういいつつも彼女の体を…もとい水着を見つめる。
「いいから答えなさいってば!」
威勢よく言い放ったが直後に一転して思いっきりテレ始めた。
「……………それにしても………そうやってじぃーっと見られるのって、結構恥ずかしいものね…」
頬を染め、はにかみながら恥ずかしげに身をくねらす彼女がこの上なく魅力的に見えるのはとりあえず置いておくとして。
まずは水着の評価の方が先だ。
吹寄の水着にはチラリズム的な要素がない代わりに大胆さ全開である。
シンプルな白の水着は吹寄の身体をより美しいものへと昇華していた。
841『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:45:38 ID:HeiOTaqr
しっかりと押し付けているのか彼女の大きな胸はあまり揺れることがなく、逆にむっちりとした胸の弾力を、本人の意思とは関係なくビシバシ伝えていた。
姫神が可愛い天使とするなら、吹寄は豊満な女神といったところか。
「いいんじゃねーの?」
知っての通り上条少年は乙女心なんてこれっぽっちも理解できないかなりの鈍感君である。
よって姫神の時もそうだったが、判断基準が上条の独断と偏見による似合っているかいないかに限られてしまうのだ。
842『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:51:31 ID:HeiOTaqr
そこへさらに追い撃ちをかけるが如く彼のボキャブラリの無さがプラスされた結果、似たような感想になってしまう。
「…ふむ…貴様にしては上出来だわ。当麻は泳がないのかしら?」
吹寄はその辺をそれとなく理解しているので以前のように怒ったりはしない。
「悪い、俺はもう少しゆっくりしてるわ。まだジュース残ってるしな」
「そう、なら仕方ないわね…それじゃ私は泳いでくるから」
申し訳なさそうにしている上条に向かって微笑みかけると颯爽とその場を去っていった。
「吹寄も変わったよなぁ…」
変えた張本人が何を言うか、と思う。
843『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 13:55:02 ID:HeiOTaqr
丸くなった、と言うか不必要に突っ掛かって来なくなった。
そのかわりなのか、前述の通りのスキンシップが頻発しているのだ。
「うーむ…」
また物思いに耽る。
ついさっきも考えを巡らせていたらいつの間にか背後を取られていた。
「…いつまでもグダグダ言ってたって仕方ねー! 折角のプールだしそろそろ泳ぐか」
ジュースを一気に飲み干しそのカラを捨てて、走り出そうとした瞬間、
「…ッ…きゃあ!?」
突如横切った少女に割りと強めでぶつかってしまった。
「うぉ!?」
そのままバランスを崩し少女の上に倒れ込む上条。
844名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 14:10:02 ID:lK22J5R5
今更ながら支援
845『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 14:18:02 ID:HeiOTaqr
倒れた拍子に絶妙に柔らかい物体を掴んでしまう。
「…って、御坂!?」
よくよく見るとぶつかってしまった少女は美琴で、その顔は湯気でも出るんじゃないかと思うほど真っ赤だった。
「………て…」
普段の彼女からは考えも及ばないくらい小さく弱い声でなにかを呟いた。
「ん? 何だ?」
あまりに小さすぎて聞き取れず、ほうけたような表情で問い返す上条。
「…どきなさいよ!!」
刹那、噛み付くような大声に変わった。
しかし怒鳴るだけで拳もビリビリも全く飛んでこない。
不思議に思って首を傾げた瞬間、
846『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 14:19:59 ID:HeiOTaqr
「おっ、お姉様に何してるんですのこのクサレ外道がァァァァ!!」
テレポートの力も使わず己が体力のみで吶喊してきた白井黒子のドロップキックが、上条の無防備に傾げられた側頭部に、

ゴギャ!!

というあまり美しくない音とともに完璧に直撃したのだった。
ごろんごろんと床を勢いよく転がりそのままプールに落下、ドラマやアニメでぷかぷか浮かぶ死体よろしく力無く浮き、ゆったり波間を漂い始めた。
あれだけ勢いよく床に当たりまくって血の一滴もばらまいていない現状というのもある意味恐ろしいものである。
847 ◆0yDabgA/0. :2007/06/30(土) 14:23:49 ID:HeiOTaqr
文字数を合わせるために書き足してたら意外と時間とられちゃったね。
今回分には何故かメインである御坂の出番が殆ど無いという事態に…。まぁ、次回は多分御坂だけになると思うげど。

それじゃ、レスをくれたみんなにお礼を言いつつ、またねん。
848名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 22:20:44 ID:lK22J5R5
>>847
いつもいつもいい所で切る貴方にじらされまくり
姫神かわええ……
次も期待
849名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 15:59:21 ID:pbUazmiL
>>822
俺の中では空気だった風斬の魅力発見!
GJ!

>>828
この後の展開が楽しみすぎるw
GJそして続きwktk!

>>847
毎回楽しみにしてます!
今回も流石のハイクオリティにGJ!
続きwktk!
850名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 03:11:42 ID:a79X6E+0
保守
851名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 13:39:05 ID:CvU5DyHX
wktkしながら保守。
SS書きの皆さん楽しみにしてるよぉ
852名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 22:06:19 ID:DZOtOXt+
853名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 02:38:43 ID:6HXzEGt2
やべぇ落ちそう
854名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 04:18:32 ID:OkNQY8nM
ブートキャンプにはまる吹寄さん。
それを見て、鼻血を出す上条さん。
855名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 05:04:31 ID:HfvjTJod
どれなんだ!?
戦闘力が上がるほうか、魅力が上がるほうか、事務処理能力が上がるほうか!?
856名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 06:37:46 ID:DEl+a0As
じゃあタカさんルートでお願いします
857名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 07:47:25 ID:sQon4g6n
保守
858名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 13:44:07 ID:uRBMgvhs
どきどき☆魔女神判禁書版

「魔女はいるんだよとうま! 嘘だというんなら試してみるかも! ……え? あ、いや、ちがうんだよ? 私は一介の修道女なだけで私に試せと言うわけじゃ……ひゃあ!」
「は、魔女? アンタこの学園都市のド真ん中でこの美琴センセーに向かって何言ってんのよ? って、ちょっと? だからあたしは魔女じゃ……ひゃあ!」
「魔女、でございますか? そうでございますね。いると言えばいるし、いないと言えばいないのでございますよ。あ、そういえば先日おいしいパスタをだすお店がひゃあ!」
「魔女ねえ。あたしは別に否定しないけど……上条 当麻。貴様は男なんだからそんな事言ってるとヤバ……ちょ、あたしは否定しないだけで魔女なわけ……あっ、そこは胸ひゃあ!」
「魔女……若い男性の発想に基づくなら、以前の小悪魔と同義……むしろそれよりも幼く、愛らしく……あいらしく……『ま、魔法をかけちゃうぞ?』……ひゃあ!」

ひゃあ!ねーちんがオチ要因になってる!ひゃああああああ!
859名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 16:12:50 ID:aGBOCtHK
異端審問のプロフェッショナルに何て恐ろしいことを……!
ワッフルワッフル
860名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 19:29:05 ID:efik/vj9
色んな意味で>>858はもう駄目かもしれんね。ひゃあ!
861名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 21:42:56 ID:pOmsrBeu
洗濯機の漢っぷりに泣いた
862名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 00:03:10 ID:fy5Ce8Cp
まだ4スレ目なのに結構SS多いのね
ちと驚いた
863579 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:26:55 ID:qTw4i9BY
おひさです。おいちゃんです。生きてたよ。
アニェの続き投下するよ。

しかしいつもタイミング悪いな、おれ…
864『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:28:15 ID:qTw4i9BY
                     −*-

「けっこう、手馴れてるんな…こう言うと何だけど、」
「以外でしょう?」
 上条の、聞きようによっては失礼な言葉に、けろりとした表情でアニェーゼが答える。
 朝、水に浸けたままにしておいた食器洗いから、洗濯物の片付け、風呂掃除と、上条
が取り掛かろうとした先から、そのすべてをこの赤毛の少女に片付けられてしまった。
 なぜか真っ赤に顔を染めて、上条のトランクスをぎゅっと掴んで凝視していたときには、
思わずそれを取り上げてしまったが。
「こう見えても修道女っすからね、一通りのことは仕込まれてるんすよ。共同生活ですか
らね。ま、一般人が思ってるほどでもなくて…けっこう、かしましいって言うか、そのへん
はあれです、日本では諺で言うらしいじゃないですか? 女三人寄ればなんとやら、って
ね」
 思い出すかのように言って、にっこり微笑む。
 難しい顔ばかりが印象に残っていたせいか、歳相応な無邪気さを感じる笑顔に思わず
上条のほうが赤面してしまった。
「あ……」
 赤くなった上条の顔を見て、連鎖反応のようにアニェーゼも頬を染める。
「な、なにべらべらくっちゃべってんでしょうね、私」
 恥ずかしそうに顔を背けると、アニェーゼはキッチンへと早足で立ち去る。
 ぼんやりとそれを見送ると同時に、背後から突き刺すような視線を感じた。
「ど、どうかしましたかインデックスさん?」
 視線の主が誰かなどという愚問を抱いたりはしない。おずおずと振り向く。思っていた
通りの不機嫌そうな表情をしたインデックスが上条をじとっ、と見つめていた。
 が、目が合うと視線を慌てて逸らす。
「な、なんでもないもんっ」
「あ、いや、そ、それなら良いんだけどさ」
 その返事に、インデックスは赤くなった顔を逸らしたまま横目で上条を睨む。
「……とうまは…、おんなじシスターでもこっちに居るのは何にも出来ないなー、とか、そ
んなこと思ってたんでしょ…?」
「ちょ、ま、待ったインデックス! どうしてそう言う話になるの? カミジョーさんまだ何も
言ってません!」
「……まだ?」
 慌てる上条へ向ける目つきをさらに険悪にしながら、インデックスが呟く。
「やっぱりそう思って――」
 インデックスに掴まれていた三毛猫が、ふぎゃ! と鳴き声を上げてその手から逃れた。
猫が逃げ出したその手が、きつく握りしめられて蒼白になっていく。ふるふると肩を震わ
せる純白シスターの噛み付きゲージがMAXになっていく様が、上条の目には確かに見え
た。
 喰い殺されるッ! と上条の脳裏に閃いたそのとき、
「当麻さん? 大きいナベ、無いっすか?」
 と、キッチンから声が掛かった。その声に、今にも飛びかからんと腰が上がっていたイン
デックスが、空気が抜けたようにぺたりと座り込んだ。
「ううっ。とうまのばか」
 とりあえず、頭蓋骨の危機は去ったようだ。インデックスの様子が変なのは気になるが、
とりあえずは逃げてしまうことにする。
「あ、ああ、ちょっと待ってそっち行くから」
 振り向く僅かな間に、二人の少女の視線が交錯して、その一瞬に行き交ったものには
幸か不幸か上条が気付くことはなかった。
865『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:29:52 ID:qTw4i9BY



「もうちょっと、場所、開けてください、もう一皿行くんでっ」
 気が付くと、大量の料理がテーブル、というかいつものちゃぶ台に並んでいる。
 意外、意外とあんまり言うのは失礼だろうとは思うが、アニェーゼが台所に立つ姿もぞ
の手際も、上条にとってはまったく念頭にない姿だったためだろうか、驚きばかりが先に
立った。
 どこからどこまでが本格派なのかは、普通の日本人の高校生に過ぎない上条当麻に
は見当も付かないが、自身の買い物袋の中身と、アニェーゼが上条の部屋に持ち込ん
でいた食材がイタリアンに変身して目の前に並んでいく。
「こんな材料あったか? どっから持ってきたんだ?」
 間抜けな質問だと思いつつも、気の利いたセリフも思いつかない。
「私が持ってきたのも、学園都市で買いましたけど? 日本って、聞いてたとおりで。ホン
ト、何でも売ってるんでびっくりっすよ」
 にっこり微笑みながらアニェーゼが答える。
「あ、あー、そうか。気が付かないモンだな、毎日みたいに行ってても」
 何故だろうか、この赤毛の少女の自然な表情には、悪い意味でなく――慣れない。妙
に動悸が激しくなって、不自然に目を逸らした。
 逆に、少女はその上条のさまが可笑しくなってきたのだろうか、わざとらしく上条の視
線の先に顔を潜り込ませると、悪戯っぽい表情を作ってみせる。
「ま、私は日本のマーケットなんて初めてでしたから、逆に物珍しくって色々見て回っちゃ
いましたけど、普段から行ってたら、逆に変わったモノには目、行かないっすよ。それより、
準備オッケーなんで食事にしましょう? さあ、座って、インデックスさんも」
 急に声を掛けられ、インデックスもきょとんとした表情にしかなれない。勢いに押されて
食卓について、その後になってから慌てて不機嫌そうな表情を作っている。
 その様子を見ながら苦笑する上条を、さらにその隣で見ながらアニェーゼが声を出した。
「まあまあ。兎に角も、せっかくの機会なんすから、食事くらいは楽しく行きましょう! あ、
そうだ、こんなのもあるんです! これは国から持ってきましたっ」
 ごそごそと、部屋の傍らに置いてあった鞄から、見事なカットの入ったワイングラスが3
つ出てくる。それを、インデックスと上条に手渡そうとする。
「あ、これがインデックスさん、こっちが当麻さん……」
 上条が受け取って、インデックスへと廻し、自分とアニェーゼの席の前に置いた。
866『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:31:17 ID:qTw4i9BY
「じゃーん。バローロです! いいでしょ? 奮発、したんですよ?」
 最後に出てきたのは、いかにも高級そうな大振りのボトルだった。
「ちょい待ち、それって酒じゃん!」
 上条が思わず声を出す。が、アニェーゼは平然とした表情でソムリエナイフを器用に使
って、ボトルを開けていた。
「ちょっと無理して手に入れたんですけど…当麻さんと味わってみたかったのにな……駄
目っすか?」
 上目遣いに上条を見やる。
 特に誰が、と言うこともなくこの手の表情には弱い。しかも、何故かさらりと流せないこ
の赤毛の少女の視線に、思わず頷いていた。
「ま、まあ、ちょっとだけなら、な」
「ふふふー♪」
 上条の返事に、ぱっと表情を明るくしたアニェーゼがボトルを傾ける。三人のグラスが、
深い赤紫色の液体に満たされた。
 その嬉しそうな表情に、上条も無意識に見入ってしまう。ぼんやりとアニェーゼを見つめ
ていると――太腿に痛みが走った。
「はうっ!」
 慌ててその方向を向くと、いかにもムクれてます、といった顔つきのインデックスが脚を
思いっきりつねっていた。が、上条には顔を向けない。ギリギリと力を強めながら逆の手
でグラスを掴むと、
「と、とうまにはバローロなんてもったいないかも! それにもう、とうまはしらふじゃない
みたいだしっ!」
 一気にグラスの中身を飲み干す。それだけで真っ赤になった銀髪少女だったが、アニェ
ーゼからボトルをさらって次々とグラスを空けていった。
 その後の惨状は、上条としてはあまり思い出したくはない。アニェーゼの料理は絶品だ
ったし、始めて口にする超高級ワインは確かに美味だったが、インデックスが絡み酒をす
るとはさすがの上条にも思いもよらないことだった。

 そのインデックスはと言うと――床にだらしなく伸びていた。あんな勢いで飲めばそりゃ
あこんな風にもなるだろう、と思い、ベッドに運び込もうと上条が手を伸ばす。
「ごめんなさい、でも上手く行きました」
 アニェーゼの言葉は唐突だった。
「へ? どういうことだアニェーゼ?」
 上条の疑問符に、少しだけ罪悪感を滲ませながらアニェーゼが答えた。
「彼女のグラスに、かなり深く眠っちまうように術式を刻んで貰ってきたんです――あ、で
も、何もないです、ほんと、ただ眠るだけ。危険はないです。普通に目覚めます、自分で。
何時間かは揺すっても叩いても起きないってだけです」
 アニェーゼの言葉に、驚きと少しだけ怒りを覚えつつ、上条はインデックスを抱え上げた。
やはり軽い。いつも思うが、こんな軽くて小さな身体のどこにあれだけの食事が収まって
いくのだろう。
「まったく、なに考えてこんなこと…。まあ、何事も無いってんなら……」
 上条はすっかり寝入ってしまったインデックスをベッドに寝かせると、アニェーゼに目線
を送る。危害を加えたりする意思が無いのは判っていても、ちょっとやることが乱暴では
ないか、と。
867ネタに便乗:2007/07/07(土) 00:31:34 ID:DThgDiCB
どきどき☆魔女神判禁書版ver1.01

「僕に魔女について聞きたいだと上条当麻? ふむ、珍しい事もあるものだね。まあ、僕にはその名の通り魔女狩りのお……ひゃあ!」
「ついにカミやんも魔女っ子属性に目覚めたんかー! やっぱ基本は絶対不滅のミリキがあるからこそ後世に語り継がれて行く訳で……ひゃあ!」
「ぎゃはははははッ! 魔女だあ、ついにイカれちまったかガキがよォ! ああもう、一体全体科学ってのはついにオカル……ひゃあ!」
「魔女の存在という不確定要素、か。ふむ、実際に学園都市にかの存在が侵攻してきたならばプランを200は省略でき……ひゃあ!」
「あん? めンどくせェ、なんでこの俺がンなコトに答えなきゃいけねェンだよ。あン? 俺が男かおん……どこ触ってやがひゃあ!」
868『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:32:05 ID:qTw4i9BY
「彼女には邪魔されたくねえんです」
 目線を向けてみると、アニェーゼはなぜか上条にぴったりと寄り添うように立っていた。
少し頬を染めているような気がする。
 あまりの近さに驚いて、そのまま壁に後ずさった。が、アニェーゼもそこにぴったりと連
いてくる。背中を壁に、前をアニェーゼに挟まれて動けなくなった。
 アニェーゼが視線をまっすぐに上条の目へと向ける。
 手を出そうとしてためらい、何度が手を上下させた後、上条のTシャツの裾をつまむよう
につかんだ。視線を離さないまま口を開こうとして、やはり声が出ないのだろう、ぱくぱく
と唇を開閉させたあと、かすれた声を絞り出す。
「……彼女が、あなたを、どう、思っているか、それが…判るから、今だけは、邪魔、され
たくない…」
「じゃ、邪魔って、取引成立だろ? インデックスも、上機嫌とはいえなくても納得してんだ
し、何の邪魔するって言うんだよ?」
 いくら鈍感な上条でも、ここまでの経過に立った今の雰囲気を考えれば、本能が状況
の変化を教えてくる。流されてしまえばどうなるか。何となく判ろうというものだ。
 苦労して目線を逸らすと、何か夢でも見ているのかインデックスが口を不機嫌そうに尖
らせて、むー、と唸っている。
「…とうま、だれその子?」
 という寝言が聞こえてしまった。
(どんな夢見てるのインデックスさん! 俺をいったいどんな風にっ! で、いまとてもピン
チなのですがっ!)
 目を挙動不審気味に躍らせる上条に対し、アニェーゼがさらに詰め寄る。その目は、や
はり真剣そのものだ。
「でも、やっぱり彼女があなたを想う気持ちは…これでも同じ女です、判るんです…だか
ら彼女が知らない時間が、私にも、欲しい」
 反論しようと口を開けようとして、しかしアニェーゼの続ける言葉に上条の声は掻き消さ
れる。
「私だって、何だってできることならしたい、でも、いつも一緒にいられるワケじゃない、あ
なたには、彼女が……、でも、でも、私だってあなたに一つしかない命を助けて貰った、
だから、なんでも差し出して、せめてもの感謝を――」
 アニェーゼはそこでいったん言葉を切ると、上条の目を見つめた。やや考え込むような
表情になりつつも、なぜか頬を赤く染めて俯く。しばらく下のほうに向けた目線を泳がせ
ていたが、再び顔を上げて口を開いた。
「そっ、それでですね、こっちとしてはっ…もう、なにか差し出してお礼にっても、もう何も
無いんです、だ、だからッ」
 口調に変に力が入ってきた。握った両手のこぶしが胸の前に上がってくる。見た目は
微笑ましい、のだが。
「いや、だからさ、俺としても何か見返りが欲しくてやったわけじゃないんだし、ほら、その
前は仕方なかったのかもしれないけど、お前のこと、殴っちまった。だからお礼とか、そん
な大層にしてもらわなくっても……」
 上条の台詞に、赤毛の少女は泣きそうな目を作って反論する。
869名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 00:32:27 ID:DThgDiCB
うわ、割り込んだ? すみません。
870『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:32:36 ID:qTw4i9BY
「そんなのっ、違うんですッ! わ、私は――シスター・オルソラを上からの命令で始末し
ようとしたとき、その間違いを何も疑ったりしてなかった! でも、それが十字教のシスタ
ーとして、いかに矛盾を孕んでいるのか、それまでも、もっと汚いこともしてきて、でも、何
も疑いもしなかった、その、歪んだままの心を、あなたは救ってくれた!
 ……だ、だから、ヴェネツィアでは仲間のためなら死んじまっても構わないと…っ! で
も、そこにも、あなたは、それが私のためじゃなかったとしても、それでもそこに現れて、
結果、今度は命を助けてくれた――あなたは、あなたがそう思ってやしなくとも、私の命
と、心を救ってくれたんですッ」

 目尻に涙を浮かべながら、アニェーゼ・サンクティスが叫ぶように上条へと言葉を投げ
かけた。
 その言葉には、かつてオルソラ寺院で敵として向かい合ったときのような、傲慢ながら
も自暴自棄な雰囲気も、その後女王艦隊で再び出会ったときの自己犠牲を隠した冷たさ
も無い。
 少女の本気に、上条は黙るしかなかった。

「こうして救われた私の――命と、心は、とっくに、主のものであると同時に、あなたのも
のなんです――。残ったのは、この、肉の体だけ…。だから、私は、それをあなたに差し
出すことで、あなたから受けた救いに報いたい」

 そこまで言って、上条の目を見つめ続けられなくなったのか、さらに顔を真っ赤に染めた
アニェーゼは俯いて上条の胸に体を預けた。
 思っていたよりもずっと小さな体。インデックスとさして変わらないのではないだろうか。
肩も、首も、腕も、脆さを覚えるほどに繊細だった。俯いていても、フードを外した少女のう
なじや耳が赤く染まっているのが見える。
 小さく震えながら漏れる吐息の熱さが、上条の胸に触れた。
「あいやだからそういうことじゃあのその、あ、あ、アニェーゼさん? なんかとんでもない
こと言わなかった? ああああのね、じょじょじょ冗談はよしこさん?」
 思わず少女の肩に手を置きつつも、その言葉に思考が飛びそうになる。支離滅裂な、
言葉にならない言葉が漏れた。
「あ、そうだ、おれ異教徒ですよというか無神論者ってわけじゃないけど信仰心とかない
ですよ少なくとも異教徒なのは間違いないかだからねあのねその、ね?」
871『お願い、神様 Dream_come_true』 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:33:47 ID:qTw4i9BY
 異教徒、という単語に反応して少女が顔を上げる。
 その顔は、なにかとっておきの悪戯を思いついたような表情に変わっていた。
「そう、そうなんですよ! あなた、異端ですらねえんです! 異教徒なんです! それに、
私はローマ正教だから、そういうこと自体、しちゃ駄目なんです」
 その言葉と表情に、やっぱり冗談だったか、と上条は心の中で胸を撫で下ろす。ちょっ
とだけ残念なような気もするが、それは気のせいだ。気のせい。
 わざと、少しとあきれたような表情を作ってアニェーゼに話しかける。
「ほんとにまったく、シスターさんの冗談にしてはスパイス効きすぎっていうか、驚かせ―
―」
「だから、あなたがガマンできなくなって私を襲っちまったらいいんです!」
「ぶはっ!!!!!」
 ガツンッ!!!!!!
 ところが、上条の声を遮って返ってきたのは、想像の斜め上どころか、イスカンダルあた
りまでもぶっ飛んだ台詞だった。
 その、あまりにもあまりな発言に、噴き出しつつ思わず頭がのけぞる。のけぞった勢い
で後頭部をしたたかに打ち付けてしまった。視界が真っ暗になり、同時に星が飛ぶ。打ち
付けた後頭部を抑えてしゃがみこんだ。
「い、痛つつ……つ、あ、あの、アニェーゼさん? なに、さらっと、と、とんでもないことを
…のたまってますか? スパイス効いてるどころじゃ……」
 座り込んでしまったまま痛みで立ち上がるのもままならないため、なんとか目線だけで
も上げて話しかける。
「だって、これ以上の解決法はねえでしょう?」
「かかかかか、解決法ってアナタっ」
 心配そうな表情になりながらも、アニェーゼの言うことはぶっ飛んだままだ。痛む頭を抱
えて、状況を何とか整理しようと上条は記憶を巡らせた。
 が、それを遮ってアニェーゼが囁く。
「なんで、この修道服、着てきたと思います?」
 思考を止められての質問だったが、改めてアニェーゼの姿を見直した。
 女王艦隊で出会ったときの、鳥の羽を毟ったような露出度の高い修道服だ。そう言わ
れてみれば、少女はローマ正教のシスターなのだから、オルソラ・アクィナスと同じ修道
服を着ているのが当然なはずなのだが……
 ちらちらと見える少女の素肌に思わず顔が火照る。
「…そうだな、なんでローマ式というか、本式のじゃないんだ?」
 とりあえず言葉を絞り出す。このままごまかしてしまってうやむやに、という考えも上条
の頭に浮かんできたのは事実だ。
 が、その考えはとうにお見通しといった風情でアニェーゼが上条を見上げる。
「一度……あなたに、脱がされちゃった…服…っすから。だから、この、修道服を…。前は
いきなりで、無理矢理だったけど、今度は……ちゃんと脱がせてほしい……の」
 言葉を紡ぐごとに赤くなるアニェーゼの頬だが、目は上条から離さない。最後は真っ赤
 になりながらも、小悪魔のような表情でねだるような甘い声を囁いた。

「……だめ?」
872579 ◆UHJMqshYx2 :2007/07/07(土) 00:34:31 ID:qTw4i9BY
続く。






はず。
873名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 00:44:32 ID:4SxNcybj
(*´∀`)
874名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 02:09:50 ID:2OqlQkpZ
(♯´∀`)
875名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 05:40:55 ID:LMT5wI9q
  _, ._
( ゚ Д゚)
876名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 05:49:36 ID:DLCzWYnU
アニェーゼきたーGJ
まってた!
877名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 10:31:07 ID:MeNF7tj0
ええいお前ら、そこをどけ!! 私の進む邪魔をするな!!
私が替わりに脱がす!! そしてその続きもする!!
878名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 14:08:16 ID:GXtqTn7u
>>872
GJ!!
アニェ可愛すぎだぜ!


時に、ここのSSって基本的に1on1のシチュが多いよね
ここらで13Pみたいなドロドロなブツも読んでみたいのぅ
879名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 14:44:55 ID:P+6cfE1+
GJ!

ええい貴様だけに良い思いをさせてなるものか、上条当麻ッ!
寝ている禁書は俺がいただかれるぞーッ!










  が  ぶ  り
880名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 15:22:56 ID:ilGOqzuj
>>878
13P、書くの大変なんだよ?
881名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 01:24:35 ID:9p3LdP/C
>>878
13Pだと、キャラを動かしきれず駄作になるとしか思えないな
882名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 01:33:49 ID:eOZxfzYG
上条さんとオリジナルとシスターズ11人ならw

あれ、なんかでじゃぶーがwwww

883878:2007/07/08(日) 02:55:36 ID:US+2Vl+x
いや実際に13Pに限定して読みたい訳ではなくて、上条さん×複数の一例として単独スレがたつ前に投下されたかの名作を引き合いに出したんだが……

うんまぁ、ごめん



時に>>880はご本人なのだろうか
884名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 06:14:30 ID:5OePNicn
どうせなら上条と御坂妹9964(だったか?)人の9965Pで。


こりゃ上条しんだな。
885名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 06:21:32 ID:fLKKzz+I
カエル謹製、その名も
「黄色と黒はリロード無しで24時間戦えますよ薬」
というユメみたいなおクスリ!!
886名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 08:39:27 ID:ecFVQINa
ヒロイン達もしくは、ヒロインの誰かが遊び心でインターネットで上条 当麻と検索した結果、不幸少年としてテレビ局に弄ばれた映像を見て愕然とする、という電波を受信した。
887名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 09:18:43 ID:SbnAwBpt
シスターはシスターでも、修道女の方のシスターズで12Pを!
888名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 10:59:48 ID:bfZ5uT3j
>>886
それなんて田村くん?
とまあ戯言はおいといて、やるとしたら美琴か姫神あたりかなあ。
禁書や魔術サイドの連中はインターネットなんて使わんだろうし、
吹寄も考えたけど(通販サイトとかで一番ネットの利用率高そう)、
奴はそんなことするほど上条の事気になってないと個人的には思う。
889名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 11:35:12 ID:axoklRHU
>>872
最高にGJ!!
アニェが可愛すぎる
続きwktk
890名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 13:59:49 ID:vUa/wBTr
ローラはVIPPER
891名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 16:33:21 ID:G/1V2VZT
(♯´∀`)《GJ!!!
892名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 23:58:10 ID:beZEJaGI
>>883

「はー、きのうのウシ祭りはすごかったよー。
 牛肉を甘辛いダシの鍋にくぐらせて、溶き卵に絡めて食べるあの料理が、まさかあんなにも美味だったとは!
 日本の食文化が生み出したあの黄金律は、侮れないかも!」

この暑い夏の朝、熱気に支配される部屋の中でも、そのシスターは珍妙な修道服を脱いだりしなかった。
あの布きれは思ったよりも涼しいのか?などと、一応正式な部屋の主である、とある高校生上条当麻は、朝食代わりのソーメンをすすりながら目の前のシスターをぼんやりと観察していた。

上条当麻が、今朝、目を覚ますと、奇妙な違和感があった。
テレビをつけてみれば、曜日がおかしい。火曜日に眠ったと思えば、目を覚ませば木曜日だった。丸1日の記憶が飛んでいるのである。
しかも、寝ていたわりには、なんだか全身に疲労が行き渡っていて、なかなか起きあがれなかった。

こうして起きあがることが出来たのは、朝に帰ってきたこのシスターに、頭を噛まれたからである。
彼女の取り置きのアイスクリームをかってに食べた、とぬれぎぬを着せられたのだ。その不条理な仕打ちに、不幸だ、と朝一番の叫びをあげて起きあがる羽目になった。

どうやら、上条当麻が昨日一日中眠っている間に、その居候のシスターは担任女教師の家にお呼ばれして、すき焼きを食べていたらしい。
どうして俺を呼ばなかった?! と問いただしたところ、ちゃんと『でんわきー』で確認したもん、と反逆してきた。
上条当麻本人が、寝惚けたまま受けた電話で、すき焼きの誘いを断ったとのこと。

先ほどから、すき焼きの美味しさを自慢げに解説しているシスターを妬ましく眺めていたところ、上条当麻の携帯電話が着信を告げた。

『上条ちゃん、おはようございますー』

担任の女教師だ。昨日上条当麻をのけ者にしてウシ祭りを開いた、張本人である。

『上条ちゃんには申し訳ないのですが、今日一日、またあの子をお借りしたいのですよー』

彼女の用件とは、こうだ。
とあるホテルのバイキングの、オープニングセレモニーに招待されたらしい。有名なホテルで前評判も高く、そのバイキングレストランも古今東西の料理、
恐ろしいくらいのバリエーションを集めた、ものすごい規模なのだそうだ。そこに招かれた彼女は、1日無料で無制限に食べ尽くせる、らしい。
おまけに、ホテルの部屋まで用意されているという至れり尽くせりな招待状。
そして彼女は、もう一人同伴できる、と告げた。
上条当麻は、ぜひ、と同伴者に名乗り出たが、彼女は申し訳なさそうな声で、女性限定なのだ、といった。しかもそれが、『子供』と指定されているので、彼女は上条当麻の同居者に白羽の矢を立てたのだ。
不幸だ、と彼は、朝からいくらも時間が経っていないにも関わらず、2度目の叫びをあげた。


そうして、上条当麻は部屋に一人、取り残された。
心のどこかで奇妙な既視感を感じるが、あのシスターが来るまでは、おそらくこうやって一人で部屋に住んでいたはずなのだ。
訳あって記憶を失った彼は、その頃の記憶の混濁かもな、と適当に既視感を納得させた。


ぴんぽーん、とドアベルが鳴った。
だが、上条当麻は、部屋の熱気にやられ、立ち上がり応答する気力を失っていた。

(めんどうだ、パスしよう・・・)

上条当麻が来訪者を新聞の勧誘か何かと見当をつけて無視することに決めたとたん、ぴんぽーん、ぴんぽーん、と、何度もベルが鳴った。
そのベルは何度もしつこく鳴り続け、しまいにはどこかのゲーム名人もかくやといった連打を披露した。
上条当麻は、これまた激しい既視感に襲われながらも、全力で無視することに決めたのだが。

ドアベルが止んだかわりに携帯電話が鳴り始めたとき、既視感が確固たる昨日の記憶にかわり、上条当麻はすべてを思い出した。

「なんだか嫌な予感がするんですけどとりあえず、もしもし・・・」
『報告通り、素直にドアを開けないのですねあなたは、とミサカは呆れて抗議してみます』

上条当麻は、今日はいったい、何人の御坂妹が来たんだ? と、部屋の暑さによる汗ではない冷や汗を、拳で拭った。

つづかない。
893名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 00:05:45 ID:pyCNndfI
>>892
続け、とミサカは命令します
嘘ですごめんなさい
894名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 00:44:58 ID:ojILKmz3
でも正直に続きが気になる引きですね。出来れば続いて頂きたいです。
895名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 07:14:37 ID:1pFi1vec
続かないんかい!
でも乙
896名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 07:55:56 ID:005TLic+
13Pのひとか!
職人さんの合流報告なら大歓迎だぜ!
897名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 14:43:54 ID:005TLic+
断定しちゃったけど、自信無くなっちゃった。
合ってるよね?
898名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 14:45:15 ID:YRLSAatq
書いたのが誰かなんて関係ないさ!たぶん
899名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 16:04:03 ID:r3uILM2i



 そうか、姫神の乳は揺れるんか…
900名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 19:25:20 ID:UjMl0ksh
姫神のおっぱいならボインでもペタンコでもどっちでもいい!!
901 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 20:49:25 ID:FF7hEnd2

こんばんはー。
>>846の続きを持ってきたよん。
土曜日辺りに投下しようと思ってたら思いの外時間取られて今日になっちゃったんだよね。OGとかやってたら。

てなわけで投下開始〜。
902『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 20:51:49 ID:FF7hEnd2
「…そ…、そのままっ…沈んでしまえば…いいのですわ…っ!」
ぜーぜーと肩で息をしながら吐き捨てる白井。
かなり遠くから彼女の走って来た痕跡がある辺り、相当の助走と共に吶喊してきたのだろう。
一方上条はぴくりとも動かず浮いている。
非常に危険な気がするのは気のせいか。
あれだけモロに白井のドロップキックが炸裂したのだ。気絶している可能性だってある。
そんな状態で、しかも水面に俯せに浮いているとなれば呼吸もままならないだろう。
現に今も上条の頭部周辺には気泡の一つも出ていないのだ。
903『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 20:56:17 ID:FF7hEnd2
(…………って、それはいくらなんでもヤバイじゃない!)
ガバッと勢いよく立ち上がると間髪入れずにプールへ飛び込み上条を陸に引き揚げる。
「お、お姉様!?」
白井が困惑げ(かなり酷い)に美琴を呼ぶが、今の彼女にそんなことを気にしている余裕は無い。
「…大丈夫!? ねぇ、ちょっと!!」
仰向けにして頬を軽く叩いてみるが反応無し。
揺すってみるが反応無し。
口元に耳を近づけて呼吸を確認するが、こちらも無い…ような気がする。
美琴は立ち上がり自身の付けていたパレオを取ると、それを手近にあるオブジェの石に巻き付けた。
904『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:00:53 ID:FF7hEnd2
そして、首の後ろに置いて気道を確保する。
「………ん……」
そして、鼻をつまんで息を吹き込んだ。


朦朧とする意識の中、上条は唇に妙な柔らかさを感じていた。
(…なん、だ?)
頭部に受けたドロップキックで意識が持って行かれた上、酸欠で動きの鈍くなった脳が現状を把握しようと回転を始める。
(…柔ら…かい…?)
ぷにっとした感触が上条の唇に押し付けられ、息を吹き込まれているようだ。
(…あぁ………溺れ…たから…じんこ…う呼吸……を…されてるのか…)
まるで他人の事のような思考。
905『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:09:29 ID:FF7hEnd2
酸素を吸って徐々に覚醒し始めた彼に、現状は違った意味で甚大なダメージを与えた。
(…………人工呼吸?)
英語で言うとマウストゥマウス。
直訳すると口と口。
ぶちゅう。
すなわち、
(………キッ…!?)
一瞬で沸騰する上条の脳。
暴走仕掛けた思考を正常に引き戻したのは、
「起きなさいってば! ねぇ!」
懸命に声をかけながら必死に人工呼吸を施す美琴の姿だった。
(…御坂…)
弛緩しきった体に無理矢理力を込める。
グッと握られる拳。
「…ぐ…げほっ!? …こ、ふっ…」
906『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:13:30 ID:FF7hEnd2
少しだけ喉を焼かれるような痛みに耐えながら、水を吐き出しよろよろと起き上がる上条。
「あああ、アンタ大丈夫なの!?」
美琴が上体を起こしたのとほぼ同時に上条が起き上がったので、思わず大きな声を上げてしまう。
「………何とか、大丈夫みたいだな…」
細かな不調はあるが命に別状は無い。
力の戻って来た身体に力を込めて立ち上がろうとした瞬間、横から軽い衝撃に襲われた。
肌と肌が触れ合う感触。
「…ッ……!」
そして上条の体を伝うプールの水より温度の高い液体。
「……っく…ぅぅ…よかっ……ひぐ…よかった、よぉ…」
907『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:23:00 ID:FF7hEnd2
美琴は泣いていた。
さっきまでの真剣で切羽詰まったような雰囲気は消え、普段からは到底想像も及ばないほど素直に自身の感情を表している。
「な、何で泣いてんだよ…」
そんな美琴を最初はオロオロといった様子で見つめていた上条は、まだ若干困ったような表情を浮かべつつも慰めるように彼女の頭を撫でた。
「…たく…、そんな泣くなっての…」
子供のように泣きじゃくっていた美琴がまだ涙に濡れる顔を上げて、
「…だ、だって……揺すっても叩いても目を覚まさないんだもん…っく…超電磁砲喰らわせてやろうかと思った…」
908『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:25:43 ID:FF7hEnd2
徐々に落ち着いてきたのか小さな声で呟く。
ちょっと言動が幼くなっているらしい。
「…超電磁砲って、おい…」
その呟きを聞いた瞬間、頬の筋肉が少しヒクついたがまぁよしとしよう。
「…落ち着いたか?」
「………うん」
ゴシゴシと涙を拭い、美琴はハタとなにかに気がついたようで動きを止める。
そして、頬が泣くことで赤くなるのとは別のベクトルで赤くなった。
「……また泣いてるとこ見られた…」
端から見れば公衆の面前で泣きまくった揚句、男の胸に顔を埋めて恥ずかしがっている方が余程恥ずかしいと思うのだが。
909『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:30:44 ID:FF7hEnd2
「いや、見たっつーか御坂が見せたっつーか…」
上条も上条でやんわりと押し付けられているぶつかって転んだ拍子に掴んでしまったアレとかがすごい気になっていたりする。
なんだかんだで結構いい雰囲気になっている二人。
「「…じぃー…」」
そんな二人を物影からじぃーっと見つめる怪しい人影が二つ。
言わずもがな姫神と吹寄である。
あれだけ騒げば人も集まるだろうが、何故かこの二人しかこの場にいない。
否、訂正。
もう一人、木の側でがっくりとうなだれる白井もいた。
910『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:35:43 ID:FF7hEnd2
ブツブツと、『お姉様の唇が』とか『人前であんなに乱れて』などと呪詛のように呟いているのが異常に恐ろしい。
「…いったい。何の騒ぎかと思って来てみれば。こんな状態…」
ぼそりと姫神。
アメリカンな感じで肩を竦めそうな雰囲気だ。
「…腹が立つ以前に羨ましいわね」
吹寄はため息を吐きつつ羨望と微妙な嫉妬がおり混ざった、なんとも可愛いらしい表情で呟いた。
「……割って入るのが。ちょっと。躊躇われる雰囲気ね。どうしようかな…」
「…うーん…」
911『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:38:40 ID:FF7hEnd2
などと喋っているとはつゆ知らず、美琴と嬉し恥ずかし赤面トークをしていた上条の脳裏に、ニュータイプばりの稲妻が走った。
(…猛烈に嫌な予感!)
次の瞬間、

がぶ…!

上条の頭蓋に食い込む無数の歯。
「うぇ!?」
声を上げたのは上条ではなく美琴だった。
ミッションインポッシブルのダイブでさえ見劣りするような華麗さで、どういう理屈なのか真上から落下して来たインデックスは、
「とぉぉぉぉぅぅまはぁぁぁ! どぉぉこにぃぃ、いぃぃってもぉぉぉ! とぉぉまなのぉぉぉ!?」
とか絶叫しながら食らい付いたのだ。
912『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:48:05 ID:FF7hEnd2
それは美琴とて驚きの声を上げてしまうだろう。
「ウギャァァぁあ!? 歯がっ! 歯が食い込んでるぅぅぅ!!!」
インデックスに噛み付かれたままごろごろのたうちまわる上条少年。
不幸である。
定例化しつつあるとしてもやっぱり痛いわけで、このままでは頭がい骨の上側だけごっそり持って行かれそうだ。
「ちょっと! いい加減に放しなさいよ!」
瞬く間に普段の調子に戻るのが、なんとも美琴らしい。
「………何? 私は今とうまとお話中なんだけど」
噛み付きが解かれ動きが止まった上条の上から半眼で見つめるインデックス。
913 ◆0yDabgA/0. :2007/07/09(月) 21:54:54 ID:FF7hEnd2
はいはい終わりと。
まさかこんなに時間かかるとは思ってなくてねー。
次回分も何とか今週中に頑張るよ。

それじゃ、レスをくれたみんなにお礼をいいつつ、またねー。
914名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 22:00:23 ID:HlVUbJQl
逃げてー!カミジョーさんは御坂を連れて逃げてー!!
915名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 00:23:49 ID:muTE2Iti
無駄だな。


いつでも

どこでも

振り向けば

そこに











白黒が……











それはさておきGJ!
916名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 02:41:37 ID:eb1Z168q
今回の事で心折れたかもだが。
917名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 17:29:55 ID:28Jfs356
>>913GJ
もう、みんな知ってると思うけど禁書の短編集が出てた。
一応宣伝してみる。
918名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 02:31:42 ID:PFLfzcc2
>>915果てしない悪寒を感じたんだが。
感情の激化でレベル6シフトしそうだな。
はてさてどんな能力になるんだかな。
919名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 03:39:26 ID:nHbiTvLB
「揺れてる。胸が見たいならそう言ってくれれば良いのに。」

放課後、何故か教室に残るように言われた上条当麻は困惑していた。
だが事態は彼の困惑などおかまいなしに進んでいく。

彼女は自分の制服を口にくわえ、たくし上げた状態で
そのまま彼の目の前でフロントホックを外し、
その際に大きいとは言えないものも形の良い二つの女体の神秘がたわみ
(省略されました 続きを読むにはヒメガミヒメガミと書き込みつつ 他の職人様にご期待下さい)
920名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 07:26:34 ID:W8zGd28Y
ヒメガミヒメガミ
ヒメガミヒメガミヒメガミ
ヒメガミヒメガミヒメガミヒメガミ
ヒメガミヒメガミヒメガミ(ry
921名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 10:28:28 ID:MmirzNNk
容量埋めんなw
















ヒメガミヒメガミ
922名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 13:36:40 ID:PFLfzcc2
>>921おまえもだよバーローwwwwww






ヒメガミヒメガミヒメガミヒメガミ


投下頼むぜ!
923名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 13:44:06 ID:2dGNFv++
寧ろインデックスをお願いしたい
924名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 14:31:29 ID:cwfdWpoS
伝説の13pってどこで見れるの
925名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 15:10:03 ID:5Jub6mQE
926名無し@ピンキー:2007/07/11(水) 19:18:59 ID:a4rHItUZ
姫神のボディーブローに新たな可能性を見出せた
927名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 21:01:34 ID:VpdxflP+
>>913
GJ!!
美琴メチャかわいいわ!そして、咬みつきシスター怖すぎw
次回も蝶楽しみでございます。
9281:2007/07/12(木) 05:39:08 ID:4iPj2ysA
>>924

2chエロパロ板SS保管庫
http://red.ribbon.to/~eroparo/
ライトノベル総合の部屋
『こんな夢を見た。』
に、変更になってマス。

万が一また新スレ立ての時は、テンプレいじくらないとダメかなー。。。
929名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 16:38:07 ID:h+NLBQY5
「「「ヒーメーガーミー(×6)」」」
930名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 20:20:56 ID:2hAv5EQC
「5・1チャンネルサラウンド!? 誰か能力使って音源増やしてやがるぞ!!」







ヒメガミヒメガミ
931名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 20:23:08 ID:nAljVkqE
あれ、もう新刊ネタって開放されてんだっけ?
それなら>>919から飛んできた電波でビリビリっと膨らんだ妄想書こうと思うんだけどいいのかな
932名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 20:26:34 ID:k6v8ET9h
>>931
どうぞどうぞ
933919:2007/07/12(木) 20:47:13 ID:WYku6icH
やあ (´・ω・`)
ようこそ、禁書エロパロスレへ。
この幻想殺しはサービスだから、まず食らって3m程吹っ飛んで欲しい。

うん、>>919のネタは「新刊のシーン読んで脊髄反射で思いついたネタ」なんだ。済まない。
よって、続きなんて幻想は既に殺されているんだ。

でも、この突発ネタを見たとき、君は、きっと言葉では言い表せない
「姫神ハジマタ」みたいなものを感じてくれたと思う。

空気巫女だの■■■だの言われてる中、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、このネタを書いたんだ。

じゃあ、>>931、後は任せた。
934名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 01:30:17 ID:+ljP4vNJ
>>931俺の余命はそう長くないんだ・・・最後に良いもの見せてくれ!
頼んだぜ>>931
935名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 14:58:43 ID:bdajSuJ+
総合の部屋の「とある魔術の御坂美琴」に萌えた
誰かアレから黒子とのレズに発展させてくれい
936931:2007/07/13(金) 15:21:47 ID:hhZfrbIV
予想外に時間かかったからとりあえず前半だけでも先に投下しま
微妙にアレンジしてるから期待してた展開と違うって奴はごめんよ
937揺れる乳、揺れない想い:2007/07/13(金) 15:22:42 ID:hhZfrbIV
「不幸だー…」
ニ限を終えた休み時間に少年、上条当麻はそう呟く。
浴槽の中で寝るという無理な体勢が祟ってか朝から体の節々は痛いし、朝食の大半を一人と一匹の居候に平らげられたものだから腹は減るし、授業は分からないし、約二名の馬鹿はベストのバストサイズは幾つだという論議で五月蝿いし。
まあそんなのはいつもの事だ、上条は日頃から不幸な人間である故その程度の事ではまいったりはしない。
何が彼を机の上に潰れるような状態にさせているのか。
結論から言うと一人の少女の視線の所為である。
上条が伏せていた顔を上げるとその少女としっかり目が合い、慌てた様に少女は目をそらす。
(上条さんが何をしましたかー? …どう考えてもこの間のアレだよなあ、ワザとじゃなかったんだけどやっぱショックだったのかなあ…)
などとむくりと起き上がり鈍い頭を捻ってウンウンと唸る姿は傍からみてかなり不審で周囲の人間は軽く引いている。
少女の名は姫神秋沙、上条のクラスメートである。
とある事件がきっかけで知り合い、それからいい友人としていい関係を結んでいた、はずなのだが。
数日前に彼女のブラを外してしまうというそれだけ聞けばセクハラにしか取れない不慮の事故があったのだが、その日からどうも彼女の様子がおかしい。
上条の事をやたら見る、そのくせ目が合うと先ほどのようにすぐにそらす、話しかけようと近づくと露骨に避けられる。
(…嫌われた?)
女というのはデリケートなもので些細な事で酷く傷つくらしい、とそういった事にひたすら鈍い上条なりに理解はしている。
そんな女の子である姫神にブラホック外しなどという、そんな上条ですらおいおいそりゃまずいだろうよと分かる行為をかましたのである。
嫌われても、避けられても無理はない。
そう結論が出ると急に力が抜けて上条の頭は机に叩きつけられた。
その上条の奇妙な動きに周囲のクラスメートは我関せずと自然と距離を取る。
姫神はそんな上条を変わらず、ちらちらと見続けた。
ほんのりと、頬に朱を差して。
938揺れる乳、揺れない想い:2007/07/13(金) 15:23:32 ID:hhZfrbIV
放課後、上条は数日かけて出した解決法を実行に移そうとしていた。
とにかく謝る、土下座でもなんでもして謝る。
なんとも単純だが彼にはそれ以外に何も浮かばなかった。
そもそも避けられているのだからどう謝るのかという問題もあるがとにかく勢いで行くしかない。
「おっしゃー!!こうなったらやぶれかぶれだ!待ってろよ姫神!!」
「うん。待ってるけど。そんな大声出すとびっくりするよ」
どわぁっ!?と上条は心臓を跳ね上がらせながら飛びのいて振り向く。
そこにはこの数日殆ど会話もできなかった姫神が立っていた。
その顔はいつもと違って上気したように赤く染まり、視線が落ち着かない。
何にせよこうして面と向かって話せるというなら上条にとっては好都合だ。
「あー姫神、その、話があるんだけど」
そう切り出すと姫神は更に落ち着きを無くしたようにする。
「待って。えっと。ここじゃ恥ずかしいかも」
言われて上条は気付いた、確かにここで掘り返しては何の反省にもなっていない、まだ他の生徒も残っているのだ。
「あ、そっか、わりぃ気が回らなくて」
「こっち。きて」
姫神は上条の手を引いて歩き出して、戸惑いながらも上条はそれに従う。
手を繋いだまま廊下をしばらく歩き、階段を昇り一つの教室に入る。
第三能力訓練室、と名付けられたその部屋はその実殆ど使われていない机や椅子専用倉庫と化している空き教室である。
「ここなら。誰もいないし誰も来ない」
そこで姫神はようやく名残惜しそうにしながらも手を離す。
「こんな場所あったんだな…知らなかった」
上条はあたりを見回す、空調は入っているが掃除は余りされていないのか少しホコリっぽい。
20ほどの机が教室の後ろ側に山積みにされ、部屋全体の2/3程が開けた空間となって広がっている。
その開けた中心に二人は向き合って立っていた。
少しの沈黙。
奇妙な緊張感に上条が固まって声を出せずにいると姫神が切り出した。
「あの。丁度いい場所を探すのに。少し時間がかかった」
「え、ああこの場所か。良く見つけたな」
というより謝るのは自分なのにどうして姫神が場所を探すのか、と上条は疑問に思うが姫神は構わず続ける。
「あと。その。心の準備にも」
「はい?」
準備?心の?
上条が疑問符を大量に浮かべるていると姫神はこれ以上無いほどに頬を染めて胸元へ手を当てて言った。
「でも君も悪い。あんな事わざわざしないでも。言ってくれればいいのに」
疑問符が3倍に増える。
そして姫神は上条の疑問と違和感を解決する言葉を口にした。

「揺れてる。胸が見たいならそう言ってくれれば良いのに」

939揺れる乳、揺れない想い:2007/07/13(金) 15:24:11 ID:hhZfrbIV
上条は疑問符を回収する間もなくそこで完全に思考が凍りついた。
姫神は構わず背中に手を回して自らブラのホックを外す。
そのまま身体を捩ると上条の目の前でセーラー服の裾からピンク色の布がハラリと零れ落ちた。
特に気にする事も無く、彼女は腕を組んで胸を強調するように持ち上げる。
するとその二つのたわわな膨らみが服の上からはっきり揺れるのが見て取れる。
「…。どう?」
「……………………どう、と言われましても」
たっぷりと間を置いて、ようやく上条はそれだけ言葉を捻りだす。
フリーズした脳がようやく動きだし、目の前の状況をそう必死に分析するが処理が追いつかない。
ただ悲しいかな男の性、健康体青少年の上条の視線だけはしっかりこれでもかと主張する少女の膨らみに釘付けになっていた。
「君は。欲張り」
上条がそのまま硬直して何も言わずにいると姫神は覚悟を決めたようにして組んでいた腕をほどく。
するとまたその乳房が魅惑的に揺れて更に上条の視線を誘った。
視線を受けながら少女は唇を強く結び、制服の裾に手をかける。
そのままゆっくりと、だが迷わずに上半身を包む一枚の布をたくし上げていく。
そして彼女の乳房の下半分が見え、桜色の突起がさらけ出されようとした時。
少女の手は止まった、少年の手によって止められた。
「姫神、それ以上はダメだ」
そこには先ほどまでの腑抜けた顔ではない、怒りの入り混じった真剣な眼差しを真っ直ぐに少女に向ける男の姿があった。
「俺は姫神がそんな事をするのを望んでないし、望んでたとしてもお前がそんな事に応える必要はない」
姫神の手を掴んだまま言い聞かせるように上条は言う。
対して姫神は逃れるように目を伏せた。
「ごめん。君を困らせてしまった。私なんかにこんな事されても。迷惑なだけなのに」
悲しそうに、諦めたように声を漏らす。
「君が。わざとやったわけじゃないなんてわかってた。だけど君に。助けてもらって。救ってもらって。その代わりに私が出来る事なんて。これくらいしかなかったから。だから」
姫神が最後まで言葉を紡ぐことは無かった。
上条が姫神の両肩を掴んで引き寄せ、無理やり自分の方を向かせたからだ。
「あのな、姫神。俺は今メチャクチャ腹が立ってる、何でか分かるか?」
真っ直ぐに見据えられて、姫神は視線だけでも逃れようと瞳を逸らす。
「それは。私なんかが…」
「それだよ」
消え入りそうな声に被せて上条は言う。
「私なんか、私なんかとか言うんじゃねーよ。お前は俺にとって大切な人間だ。『なんか』じゃねーし変な義理感じて身体で払うような真似なんてして欲しくもないんだよ」
姫神は、聞いた言葉が信じられないというように上条の顔を見上げて目をぱちくりとさせる。
「き、君。今。なんて」
「何度だって言ってやる。お前は俺にとって大事な人だ。だから自分をもっと大切にしてくれよ…じゃないと、勝手かもしんねーけど俺が悲しい」
上条は自分の正直な気持ちをそのまま伝える。
そして正直な想いこそ、人の心を真っ直ぐに打つ。
姫神は自分の胸の中に満ちていた靄が目の前の少年の言葉で、打ち払われたのを確かに感じた。
自らの鼓動が高鳴るのが分かる。自分の顔が朱に染まっているであろう事も、うっすら涙が浮かんでいる事も。
「君は。いつもそうだね」
嬉しそうに、くすぐったそうに小さな笑みを浮かべて両肩に置かれた上条の手に自分の手を重ねる。
掌に伝わる無骨だが暖かい大きな感触。
「君は。いつだってそうやって辛い幻想を打ち砕いて。小さな暖かい幻想を守ってくれる」
上条の胸に小さな衝撃。
姫神が体を預けるように上条の胸に額をあてたのだ。
「だけどね。君の言った事。少しだけ違うよ」
その体勢のまま、姫神は続けた。
「私は。義理や恩義でこんなことしたんじゃない」
少しの間。
上条は少女の重みを胸に感じながら言葉を待つ。
そして。

「君が。好き」

自らの正直な想いを、少女は少年に伝えた。
940名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 15:26:56 ID:hhZfrbIV
とりあえず前半ここまで、肝心の乳揺れシーンが微妙に弱い気もするけど後半で頑張る
ちなみに書いてる間何度も非女神と出て悲しくなったのは内緒だ
941名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 15:35:31 ID:JZxWoO18
>>940
sageようぜ
942名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 17:05:42 ID:Q5+RFfqN
>>940
さて、俺の下半身が猛烈にwktkしてきたわけなんですがわっふるわっふる
姫神好きとして期待せざるをえないね!
943名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 03:53:31 ID:bXT1OqPQ
何なんだ、この素晴らしいSSは…
乳揺れ!乳揺れ!


















更にヒメガミヒメガミしつ待ってる!
944名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:18:19 ID:SjdUrrVB
お願いだ!禁書に、禁書に日の光を・・・・いや、そんな贅沢は言わない。
懐中電灯の光でもいいから当ててやってくれ!!!!!!!!!
945名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 06:34:03 ID:XdjWE0za
>>940貴様はどうやらリメン・マグナで俺のチンコを勃起させ続けるという恐ろしく馬鹿な行為をしてしまったようだな。





償いとして続きを投下しろ。いや楽しみでしょうがないから投下してください。
946名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 09:47:17 ID:p182BP7F
>>940
GJ!!
続き待ってますぜ!



時に保管庫がいつのまにか単独部屋になっててびびった
947名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 09:55:23 ID:3af7/IaG
マジだ。ラノベスレのもきっちり転載してくれてるし。
出世したなぁ。作者様方改めてGJ!!
948 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:23:59 ID:2xFrKfCS

はいこんちわー、携帯の人だよー。
>>912の続きが一応出来たんで投下に来たよ。
最近試験やらなんやらで忙しい中、空いた時間を使ってセコセコ書き溜めたんだよねー。

まかでみとかOGとかP3とか、やらにゃならないゲームが溜まってるのも現状。時間足りないね〜。

ってな訳で、投下スタート〜。
949『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:26:17 ID:2xFrKfCS
「お話中なんだけどって、噛み付いてるだけじゃないの! 会話が成立してないわよッ!」
すかさず言い返す。
「…短髪には関係ないんだよ。そもそもなんでいきなり口だししてくるのかな?」
が、熱く突っ掛かる美琴とは反対に、ドライに対応するインデックス。
ある意味一触即発の雰囲気である。
「…あの〜…」
そんな二人の雰囲気に、ようやく噛み付きから復活した上条が、おずおずといった様子で声をかけた。
「「何?」」
ピタリとシンクロする二人の言葉。
互いの視線が交錯するのも束の間、視線はすぐに上条へと向けられる。
950『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:27:55 ID:2xFrKfCS
「…折角のプールなんですから、ここは穏便に…ねぇ?」
上条が出来得る限りの愛想笑いを浮かべながら提案するが、
「それじゃとうま、一緒に泳ご?」
小首を傾げながらインデックスが上条の腕を掴んで引っ張っていこうとする。
「ちょっと待ちなさい! コイツを誘ったの私なのよ!」
間髪入れずに反対側の腕を取られ、力任せに引き戻された上条。
「短髪煩い! 邪魔しないいでよ!」
インデックスも負けじと引っ張る。
「何よ! 邪魔してるのはアンタの方でしょぉがぁ!」
瞬く間に悪化する現状。
951『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:29:44 ID:2xFrKfCS
ドライだったインデックスも、何だか文字通り噛み付かんばかりの勢いになっていた。
「痛ったァ!? 痛いっつーの! あだだだだ!? そっちは無理! 無理だってギャー無理矢理曲げちゃダメー!!」
ぶっちゃけまたしても大岡裁きの様相を呈している訳で。
見るに見兼ねた姫神と吹寄にインデックスが連行されていくまで、延々と上条は引っ張られ続けていたのでした。


「せーの…腹減ったーであります…」
インデックスの我が儘から開放された上条は、市営プールによくあるあの安っぽい白テーブルに突っ伏していた。
952『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:31:33 ID:2xFrKfCS
別に吊された男を倒した訳でも上条がロボ子という訳でもないのだが。
それはさておき、何故上条がこんなところで突っ伏しているかと言うと、ぶっちゃけ空腹を持て余したためである。
財布とメニューを鬼のような形相で往復する上条(今後の経済状況を考慮していたらそんな表情になっていたらしい)を哀れに思った美琴が、
『何か適当に買ってきてあげるから、席確保しておいてよ』
という上条にとって嬉しいような情けないような微妙な心情にしてくれる言葉を残して、さっさとカウンターの方へ歩いていってしまった。
953名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 16:32:19 ID:rRRXhqd6
しえん。
954『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:34:39 ID:2xFrKfCS
それで仕方なく近場の白テーブルに陣取っていたという訳だ。
「…うっだー……」
今は昼を少し過ぎたくらいなのだが、予想を遥かに上回る勢いで体力が奪われていった。
ドロップキックを喰らったり溺れたりしたら、それは体力だってガシガシと削れていくだろう。
魔術師との戦闘も疲れるには疲れるのだが、こちらは精神的にクるのでかなり辛い。
退屈だけはしないというのも正直いただけない気がする。
そんなこんなで数分後、飲み物とホットドックを二つずつ持った美琴が、なんだかげんなりした表情で戻って来た。
「………どうしたんだ御坂」
955『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:36:44 ID:2xFrKfCS
何と言うかあまりの不幸オーラ発散具合に、不幸が服を着て歩いているような男に心配までさせるほどのげんなり加減だ。
そして持っていたものを上条に手渡すと、
「………はぁ〜……」
先刻の彼と全く一緒のポーズで机に突っ伏したのだった。


「もういや…疲れた…」
ぐでーっと机の上でだらし無く伸びる。
押し潰された胸が微妙にいやらしかったりするが、そんな事を気にしていられるほど健全な精神状態ではない。
「……白井がなぁ…まぁ、前からそんな様子だった気もしないでもないが」
956『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:38:53 ID:2xFrKfCS
「前にアンタと二人で私を仰ぎ見てたときの倍ぐらいの勢いとテンションだったわよ!」
美琴の話を聞いた上条がのんびりと呟くと、顔だけ上げて美琴が叫び返すが、
「愛玩奴隷上条当麻?」
その単語が出た瞬間顔を伏せてしまう。
ほんのりと頬が紅潮しているのが見えるあたり、その日のことを思い出して恥ずかしがっているのだろう。
「……奴隷の割に妹には手を出すし、私の言うこと全然聞きやしなかったじゃない…」
その状態で呻く。
「そうか?」
ほとんどノリでやっていた上条に自覚は無い。
957『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:41:12 ID:2xFrKfCS
「だいたいアンタは自分のしてることがどれだけ影響を及ぼしてるか考えたことあるの? ないでしょ…もぐもぐ…」
ホットドックを噛りながら飲み物を啜る。
「…いや、ないっつーか…」
「あっちへふらふら、こっちへふらふらで色んな人を助けてさ…んくんく…それが悪いとは言わないけど、少しは助けた人の気持ちも考えてみなさいよ! いい加減一人に落ち着いたらどうなの!?」
怒気もあらわに荒れる美琴。
「…まぁ、そうなんだけどさ…」
途端、上条の表情が変わった。
958『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:43:50 ID:2xFrKfCS
「………俺としても答えは出したいんだけどな…生憎とテメェの考えてることもわからねーていたらく振りでね…情けなくて上条さん涙が出そうです」
冗談めかして語るそれは、普段の彼を知る者ならばまず驚きを隠せなかっただろう。
「………ぇ…?」
美琴もその一人。
自嘲気味に語るなど上条当麻という人間がすることではない。
「…何があっても守ると決めた…その守ると決めた『そいつら』を、選んで傷つけなきゃならねーんだ」
何を言っているのかあまりに曖昧で掴めないが、上条がこれ以上なく苦悩しているのは嫌でも感じとれた。
959『御坂美琴と騒乱の温水プール』 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:46:31 ID:2xFrKfCS
微妙にシリアス気味な雰囲気。
美琴が何か言おうと口を開こうとした瞬間、
「…御坂は好きな奴とかいるか?」
ある意味この雰囲気に正しくて、壮絶にズレた一言が上条の口から放たれたのだった。


「…御坂は好きな奴とかいるか?」
呆気に取られたまま危うくこけそうになった。
(…あああアンタって奴は真面目な顔して何聞いてんのよーっ!)
心の中で絶叫するが、この上なく真剣な上条の表情を見て冗談やなにかの類でないことだけはわかった。
「…好きなヤツ…」
アンタよっ! とは多分現状では口が裂けても言えない美琴たんである。
960 ◆0yDabgA/0. :2007/07/14(土) 16:53:09 ID:2xFrKfCS
はーい、今日はここまでだからね。
次回はこっちの都合で長くなるかもしくは短くなると思う。
多分、短くなるんじゃないかなー。

ごめんねーってミサカはミサカは可愛いらしく謝ってみたり。

それじゃ、レスをくれたみんなにお礼を述べつつ、またねん。
961名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 17:19:54 ID:noafCj8F
>>960
この焦らし上手さんめっ!
wktkが止まらない
どうしてくれる


そういえば、そろそろ次スレの時期だね
962名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 18:00:10 ID:NaJDPJ7k
>>960
G☆J
くはぁぁーーーーーっ!!!!美琴可愛いなぁ、おい。
てか、またそんな気になるところで切りやがってw
狂おしいまでに続きwktk
963名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 01:36:57 ID:NumcSdYr
>>960
GJ!!そしてたん言うなwww

それにしてももうすぐ次スレかぁ


……皆勤途絶えたな
9641:2007/07/15(日) 02:49:59 ID:10v3cuC3
次スレ

とある魔術の禁書目録 5フラグ目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1184435294/

2連。なってみた。
965名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 13:17:21 ID:PY2GBDWa
カッコイーッ!一皮向けやがって、
惚れちゃいそうだぜ>>964!!
966名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 12:29:47 ID:+0lOk8iF
>>964
スレ立て乙
967名無しさん@ピンキー
埋め保守