【ECO】マイナーネトゲのエロパロ総合3【トリスタ】

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1名無しさん@ピンキー
エロ妄想をかきたてられるネトゲはFF・RO・リネだけじゃない!
でも単発スレを立てるほどの勢いは……。
そんなネトゲ群についてエロ妄想したり投下したりするスレです。

前スレ
【トリスタ】マイナーネトゲのエロパロ総合2【ECO】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147270823/
【ECO】マイナーネトゲのエロパロ総合【MoE】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126521663/l50
2名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:35:39 ID:6VKohJWy
2げとズサー
3名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 22:04:41 ID:gjBa62EK
乙!
4名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 04:46:07 ID:JQgjB3CF
スレ立て乙!
前スレでの作品リストとか欲しいな。
5名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 11:11:43 ID:Gfs4fG+8
>>1







保管庫ほったらかしにしてすいません(´・ω・`)
えぇと、IDとパスはなんだったかな…
6名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:45:13 ID:WtiivO9V
>>1乙(・∀・)
新スレついにキター!
7名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 23:31:08 ID:G0cHiV/f
>>1
8名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 02:39:30 ID:2UWi8z7f
host規制掛かっててここ数日書き込めなかったorz
9名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 02:41:07 ID:2UWi8z7f
>>636の続き・・・というか羊のことを妄s・・・想像してみたり。
なんか狐さんが出張っちゃって完全に脱線してますがorz


「シープちゃん!久しぶりにあたしたちと一緒に狩りしない?」
「あ、お久しぶりですフォックス姉さん。でもごめんなさい。今ラクーンさんと一緒にPT組んでいて・・・・」
「あ〜この間言ってた最近よく誘ってくれるっていう男?熱いわねぇ〜。」
「?何がですか?」「いや、何がですかってアンタ・・・。ふぅ。・・そ〜ゆ〜ことに相当ニブイわねぇ。」
「???」「まっいいか!そのウチ向こうから言ってくるでしょうし、
そんときにアンタがどんなリアクションするか楽しみだわw。」
「?どういうことですか??」
「今は分からなくてもいいわ。彼にその度胸があればすぐに分かるから・・・ね。」
「はぁ。」「んじゃまたね。何かあったらいつでもお姉さんが相談に乗ってあげるから♪」
「あ、はい。いつもありがとうございます^^」

(フォックス姉さんはいつも優しくて素敵な人です(ときどき変なことするけど)・・・。私もあんな風になりたい・・。)
10名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 02:44:35 ID:2UWi8z7f
カバリア島に降りて、なにもわからなかったシープに対して、いろいろと面倒を見てくれたのがフォックスであった。
彼女との出会いは、モンクエの時である。
シープはもともと戦闘には向かない性格であったためあまり狩りの事に関しては得意ではない。
そのため、モンクエはいつも失敗ばかりしていた。そして、10数回目のモンクエ挑戦の時のことである。
残り時間数も少なく、ポーションも切れた彼女。今回も駄目かと半ば諦めていたところに、偶然通りかかったフォックスが、
彼女にポーションを投げてよこしたのだ。彼女は一瞬戸惑ったがそれを受け取り、なんとか制限時間内にモンクエを成功させた。
礼を言うシープに対し、フォックスは趣味だから気にしないでと返した。
それでも何かお礼をしたいというシープの健気な態度にフォックスは興味を持ち、
「じゃあ、お礼はあんたが成長した時に返してもらうことにするわ。でもその様子じゃ苦労しそうね。
だからあたしがあんたのLv上げに協力するわ。成長したあと、その分も含めてまとめて返してもらうから。」
と言い、PTを組まないかと持ちかけてきた。最初は恐縮していたシープだったが、
その提案を受け入れその日から二人は行動を共にするようになった。
掘り、狩り、商売と何をやらせても完璧なフォックスに少しでも追いつこうとシープは努力した。
しかし、なかなか結果がでなく悩む日々が続いた。そんな彼女だったが、一つだけ特技があった。
それは、補助系の魔法である。特にリカバリーなどをかけるタイミングが非常に素晴らしいのだ。 
・・・だが、フォックスと行動を共にしている間は危険などがないため、披露する機会がなかったが・・・。)
フォックスは結果が出せなくて悩んでいるシープにを優しい目で見つめ、励ました。

いつしかシープはフォックスのことをお姉さんと呼び、本当の姉のように慕った。
同時にフォックスもシープのことを本当の妹のように可愛がった。
と、ここまでは微笑ましい光景であるのだが・・・
・・・シープがただ一点、フォックスに対し困ったクセに不満をもっていた。
それは、フォックスのシープに対するイタズラである。
主に風呂に共に入った際、シープの体を触るなどのセクハラを行う。
このため、シープの体は非常に敏感になってしまった。。
それが初めて行われた時の光景を紹介しよう。
11名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 02:47:26 ID:2UWi8z7f
モンクエを成功させたシープ(無論、フォックスのサポート付きではあったが)は
フォックスとともに狩りの疲れを癒すべくエリザベスの経営する温泉に入っていた。
体を洗い終わり、湯船に浸かるシープ。そこに彼女の背後から先に入っていたフォックスが静かに寄る。、
そして背後からいきなりシープの両胸を掴んだ。「ひゃっ!?な、な、なんですか!?」吃驚するシープ。フォックスは
「う〜ん。服着てるときは気づかなかったけど、意外に大きいわねぇ〜あんた。他の羊が嫉妬するわよぉ。」
そう言いつつ軽く数回揉んだ。「はんっっ!!ふぁっ!いや・・・んぅ!ちょ・・・やめっっってくだ・・・っさっはぁっ!ふぅんっ!」
「あらあら、かわい〜声出しちゃってまぁ。顔は子供なのに体は成長してるのねぇ〜♪」
「そ、そんなっ!はぁっ!んっ・・!ふぁぁぁっ!」突然のことに混乱するシープ。
しかし、すぐに顔を赤く染め抗議し、さらに押し寄せる快感の波に必死に耐える。
「それにしてもあんた、胸弱いみたいね〜。いいこと知っちゃった♪」フォックスはイタズラっぽい笑みを浮かべると
膨らみの頂上にある固くなった薄ピンク色の果実を差し指と親指でつまみ軽く上下させ
「ここはどのくらい感じるのかしらぁ?」と妖しげにシープの耳元でささやいた。
「ひゃんっ!おねがいっ!ですっ!からぁ・・・止め・・・くださ・・ぃん。やぁ・・・ん。あんっ。」
胸、乳首を弄られ、耳に息を吹きかけられたシープは甘い声をあげてしまう。抵抗しようにも力が抜けてそれがかなわない。
フォックスのテクニックが絶妙というのもそうなのだが、もともとシープ自体が非常に敏感なようだ。
フォックスはこの行為をしばらく楽しんだが、シープの反応が弱くなっていることに気づき、これはまずいと思い解放した。
興奮と湯船の中ということもあったためシープがのぼせてしまったのだ。フォックスは少しやりすぎたかなとほんの少し反省し
シープを風呂から出して手当をした。・・・その際にもいろいろと、彼女に対し悪戯をしていたことは言うまでもない。
その後、目覚めたシープはフォックスに抗議したが、笑ってごまかされた。このような行為はこの後もたびたび行われた。

こうしてシープはフォックスの手により、元々敏感であった体をより敏感にさせられた。
特に胸や尻は弱く今では立ったままでも揉まれたり、撫でられたりすると
力が抜けてしまいその場に座り込んでしまう程になってしまった、と、このような話である。
12名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 02:49:57 ID:2UWi8z7f
こんなセクハラ狐ではあったが、シープにとってはやはり大切な、尊敬できる師匠であり、姉であり、友達だった。
だが、いつまでも二人で行動するわけにはいなかいと思ったフォックスは、シープが転職すると
そろそろ一人で行動するようにとシープを説得した。最初は別れをいやがっていたシープであったが、
いつまでもフォックスに頼っては本当の恩返しができないと思い、彼女の意見に従った。
(ただ、友録などはそのままであり、別れた後も二人は頻繁に会話を交わしているため、完全に別れたわけではない。)
 フォックスと行動を別にしてから暫くは一人で行動していたが、彼女の特技である補助魔法を生かすべく
積極的にPT募集に参加していった。PTではサポートに徹するという役だったが、その技術は皆から認められ、
どのPTでも重用された。彼女は「癒し係」として人気があり、一生懸命な姿勢は女性からも人気があった。
当初は、自分に自信を持てない彼女であったが、次第に自分にも出来ることがあるのだと思えるようになり
友人も増えていった。そして、いつものように掲示されていたPTの募集に参加したときのこと。
そこで例の狸と知り合うことになる・・・。


今までの羊に対する定説を全てぶちこわすような設定にしてみますた。(ex:腹黒じゃない、貧乳じゃない、Sじゃない(寧ろM)etc・・・)

体はメチャ敏感にも関わらず恋愛には無頓着な羊ちゃん。この後変態狸君はこの娘をどうするのやら・・・w
1.M奴隷として徹底的に調教 2.寧ろペッt(ry 3.狐と一緒にy(ry 4.狐も一緒にy(ry 
純愛路線?ゴミンよ鬼畜で・・・(´・ω・`)
13前スレ638:2007/02/26(月) 15:35:01 ID:O9M9jHxG
1乙

前スレの流れと>>9-12の設定を汲んで、狸×羊の純愛路線のリアルインスピが降りてきた。
残念ながら姉御は名前の登場さえ怪しいし、リアルが厳しいので
長 期 間 正 座 し て 待 っ て く れ orz
14>>9-12:2007/02/26(月) 17:41:37 ID:orKUP6Jz
選択肢は洒落のつもりだから問題ないっす。
狐は単に個人的に好みだっただけなんで気にしなくても無問題。
長期放置プレイも耐えられるので焦らずにやってくださいw
15名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:49:03 ID:WaYymsac
全裸(装備無)で待ってるぜ
16名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 14:41:00 ID:+tWf8KcG
保守個別
17名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 18:42:15 ID:40dX6fLR
あ、前スレ綺麗に終わったっぽい?
600台で500kbOVERって結構凄くね。

とりあえず前スレ>>666 やるじゃなぁい…(CV.若本)
1813:2007/03/05(月) 23:46:06 ID:5MnLn7VL
現在営利執筆中。
前書きが長くなってしまい、まだエロシーンには入っていない。
ぼちぼち書けると思うのでもうしばらく緊縛放置プレイに耐えてくれ、スマソ

ちなみにこの状況下で、Cast受け鬼畜路線のインスピまで降りてきた。
こっちは当分先のことになると思うが、期待しないでいておくれ。
19名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 01:23:56 ID:0KQ//els
>Cast受け


アクィラ様のことかー!
20custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:39:51 ID:cdJJIj0x
「アールグレイ、ホット」

レオはそう言って、電気ポットのスイッチを押した。
湯気が立ち上り、ティーパックを入れたサーバに熱湯が注がれる。
ふたをして、かなりぞんざいな手付きで揺さぶってから、二つのカップにティーを注いだ。

「はい、リュウの分。お茶で良かったよね? コーヒーもあるけど、どうせインスタントだしさ」
「ああ、飲ませてもらえるなら何だって良い……で、さっきのは何だったんだ?」

私の手元にあるものはアールグレイなどではない。
カップから漂う香りは柑橘系のものではないし、
ポットの横の空き箱には「サラの特製ハーブティー」と書かれている。
そもそも銘柄を気にする電気ポットなどあろうはずもない。

あわい湯気の向こうで、レオが演技じみた仕草でカップを持ち上げた。

「ああ、気にしないでよ。古より伝わる由緒正しい儀式なんだ」

実につまらなそうな口調だった。しかし、本心は全くの逆だろう。
通じる相手にのみ通じればよいジョークなのだと理解した。
その手のものは、たとえ通じずとも、気にかけてもらうだけで本人としては満足出来る。
私がリフィル式の手帳に「砂の本」と書いて持ち歩いているのと同じだろう。

ハーブティーをすすりながら、この年浅い技術屋を見つめる。
それから、部屋の中をあらためて見渡した。
雑然としていて一貫性がない。
どの一画を取り上げて見ても、部屋全体と同じような一貫性の無さに突き当たる。
板金や鋼線や螺子や発条や歯車は、まるで自生しているかのようだ。
そして大小様々の工具が壁に吊られ、床に散らばり、テーブルの上に居座っている。
初めて目にするものも多く、いくつかは用途を予想することさえ難しかった。

見慣れたものとしては、本も多くあった。
しかし、それらも思い思いの場所に散らばり、専門書と、普通の読み物と、
あまり普通ではない用に給する類の書物が、区別されることなく共存していた。
あまり普通ではない用に給する類の書物をも目に付く場所へ放ってあるのは、
来客である私がレオにとって、気の置けない「男友達」であるからだろう。

素直に喜ぶべきことなのかは、よく分からない。
様々な事情から、私はこのカバリア島で男性としての生活を送っている。
とはいえ、私は間違いなく女性であるし、それゆえ、どう見ても女性である。
魔法の力をもって他者の認知を操作することに、はじめは小さな罪悪感もあった。
今ではこんなふうに思い始めている――
この島の冒険者たちは、そもそも、自らの認知というものに無頓着なのではないだろうか。

「それよりさ、リュウ。さっき確かめてもらった依頼の品だけど……」

「ああ、これな」

私は膝に乗せていたクラフトウィッチハットをつまみあげた。
ウダンバラ十個を成長合成した魔法の帽子は、
こうして手にするだけでも、以前とは比べものにならない存在感を放っている。

「大満足だよ。両方とも平均値以上出すなんて、流石じゃないか」

「そう? 頼まれた以上、せめて片方は最高値付近を出したかったんだけど」

「ははっ。そんなことになったら、どうお礼をすべきか途方にくれてしまう。
 今だって十分、どうしたものだか悩んでいるところなんだから」
21custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:40:53 ID:cdJJIj0x
指先でくるくると回してから、幸運の帽子を頭に載せる。

「憧れのウィッチハットに神数値まで求めるほど不信心じゃないさ。
 これでオレも、ようやく一端の魔法使いだ。はは、どうだ? 似合ってるか?」

レオはカップを持ち上げた姿勢のまま硬直した。
しばらく私の顔を見つめてから、何かバツが悪そうに目を伏せ、
そんなに喜んでもらえれば、とか何とかぶつぶつと呟いた。

私は一つ咳払いをして、ウィッチハットを膝に戻した。どうやら少々、はしゃぎ過ぎたらしい。

「……まあ、ともかく。何かお礼はしないとな」

「いや、いいよ、そんなの。
 材料も資金も、全部そっちで出してくれたんだから。
 おれがやったことなんて大した事はないし、結果もまずまずってところだし」

「それじゃあ、こっちの気がおさまらない。
 自慢じゃないが、オレは先だって三つほど潰してるんだ。
 最低値六連発とか意味が分からん。頼んだ甲斐は充分にあったよ」

「三つも駄目にしてるなら、懐は厳しいんじゃない? いいよ、120到達のお祝いってことでさ」

痛いところを突く。実際、レオに託した材料を揃えるまでも一苦労だった。
最後のウダンバラを掘り当てた時には、喜びよりも解放感で腰が抜けた。
ある意味ではネイトに感謝すべきかもしれない。
雪の吹きすさぶスノーヒルで、長期にわたる発掘作業に耐えられたのも、
はらわたが煮えくり返っていたおかげだった。
ネイトはまさしく、この島に無くてはならない人材だ。私の呪詛が届いていないことを切に願う。

ともかく、そうした苦労のおかげで、私が貯蓄を失ったことは確かだった。
しかし一方、まさにその苦労の故に、私の胸のうちは感謝の念で満たされている。
この上、それを解き放つ機会まで奪われるほど、私は罪深い存在なのだろうか。

「レオ」

背筋を伸ばして呼びかける。
ちょうどカップに口をつけたレオは、みみを少し動かして、上目遣いで私を見た。

「お前の言葉が、おざなりな謙遜じゃないことくらいは分かる。
 それでも、お前は、オレが心から求めつつも出来なかったことをやり遂げた。
 それは誇るべきことだろう、たとえ、より高い目標があったとしても?」

「ん……いや、そうかもしれないけどさ」

「だったら、胸を張って謝礼を受けるべきだ」

「そう、かな? うん。じゃあ――」

「言っておくが、出世払なら容赦なく踏み倒すぞ」

レオは口を閉ざして頭を掻いた。
やりにくいことこの上ないという顔だが、目下の謝意が問題となっている以上、それでは何の解決にもならない。

意固地になっていることは自覚している。
だが、寒波の中でドリルを振るい、この世に存在する呪詛の言葉を半数近くまで唱え上げ、
そしてこうして念願の装備を膝に置く今となっては、まともな精神状態で居ろという方が無理な話だ。
22custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:41:42 ID:cdJJIj0x
狂気の十歩ほど手前の何かに憑かれたまま、私はさらに言葉を重ねた。

「資金繰りが厳しいのは確かだ。それでも、オレに出来ることは何かあるだろう?
 素材集めの手伝いとかはどうだ? 折り紙くらいなら、直ぐにでも集めて来れる」

「折り紙、ね。使うことは使うけど、あいにく、在庫は四桁に届きそうなんだ。
 少し前に頑張り過ぎちゃってさ。むしろ買いとってほしいくらい」

1000束に届かんとする、折り紙の山。
私はその光景を想像してみた。そして諦めた。
こいつは偏屈というより馬鹿なのかもしれない。それならそれで親しみが湧くのだが。
絶句した私に向けて、レオはしっぽを揺らしながら言った。

「アイテム収集はおれの領分だからさ、大概のものなら間に合ってるんだよ。
 そりゃ、ほしいものならいくらでもあるよ。
 けど、スロ3の銃を持ってこいとか、そんな苦労までは流石にかけられないし……」

ただ、と言葉をつなげてから、レオは言い淀んだ。

「なんだ? 遠慮なく言ってくれ。少しくらい無茶でも構わない」

「うん、いや、無茶なことはやっぱり頼めないよ。
 ただ、素材とか装備とか、そういうんじゃなくて、っていうかモノじゃなくて、
 できたらやって欲しいかな、ってのはあるんだけど」

「おあつらえむきじゃないか。少なくとも聞くだけならタダで出来る、言ってくれ」

「そうなんだけど、言うのはタダで済むかな……あのさ、リュウ、女装って興味ない?」

残念ながらタダでは済まなかった。
後で本人に聞いたところ、私がレオを張り倒すのに使った工具は、
バキュームリフターといって、取っ掛かりのない重量物を持ち上げるためのものだった。
本人というのは辛うじて意識を取り戻したレオであって、バキュームリフターのことではない。
そいつは強力な吸盤を持つ一方、お粗末な脳みそすら備えていないのが普通なのだそうだ。
それでも80kgほどの耐加重を誇り、金庫などを持ち上げる助けになるほか、
板金の凹みを直すのにも応用できるというのだから、大したものだ。

              *           *

スキルマスターの部屋に入ると、ルイが非常に腹立たしい笑顔で挨拶をしてきたので、とりあえず杖で殴った。

「〜〜〜ッ! お、おま、お前なあ、それが頼みごとを聞いてやった相手に対する……」

「うるさい、黙れ。何をどう考えたら、今のオレが不機嫌でないと思えるんだ」

ルイはぼそぼそと、普通の弟子は不機嫌を理由に師を殴ったりはしない、などと言った。
実に特異な見解だ。いくら私でも、普通の弟子が上機嫌を理由に師を殴ってよいとまでは思えない。

「とにかく。そう言うからには、ちゃんと出来ているんだな?」

「もちろんだ。自信作と言ってもいいぞ」

じゃーん、と口で効果音をつけながら、ルイは問題の品を広げて見せた。
私は、じゃーんの「じゃ」が終わる前に、それをひったくって道具袋に詰め込んだ。

「ああ、何をする!」

「見せびらかすな、こんなものを。それに、どうせ見ただけでは効果は分からないんだ」

「そうじゃない、皺になったらどうするんだ! ただでさえレアなアイテムなんだぞ」
23custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:42:25 ID:cdJJIj0x
怒りや情けなさを通り越して悲しくなってきた。
私が道具袋へねじ込んだものは、人間向けのサイズに仕立てられたプチメイドの衣装一式だ。
正確に言うならば、プチメイドの衣装の方がこちらを元に仕立てられている。
新型ペットの開発に先立ち、カンパニーがお抱えのデザイナー陣に作成させたものであるらしい。
ささやかながら歴史的意義のある、おそらくは入魂の、そして間違いなく一点物のメイド服だ。

声を大にして、だからどうしたと言いたい。

「だからどうした」

別に我慢しなければならない道理も無いと気付いたので、声を大にして言ってやった。

「ふん、どうしたもこうしたもあるものか。
 紺屋の白袴、医者の不養生、そしてメイドの服の皺。
 ご主人様の身辺を美麗清潔に保つメイドは、先ず、自らの身だしなみに気を使わねばならん」

嗚呼、だうして此の人は、こんなにも嬉々として語るのでせう。可笑しいですね。

思わず現実から逃避しかけたが、言わんとすることには一理ある。

「メイドになることとは、誠心誠意、最大限の奉仕を尽くすことに他ならない。
 俺自身は完璧主義者でもなんでもないが、メイドになるための手助けを引きうけた以上、
 やるだけのことはやらねばならん。だからこそ不肖の弟子に秘蔵のメイド服をくれてやるんだ。
 ましていわんや当人のお前をや、というわけだ。
 メイドである以上、細やかな部分にこそ、完璧を期す必要がある」

なるほど。
こいつの方向性を間違えた信念などどうでも良いが、確かに、ささいなことで誠意を疑われるのは本意でない。

レオの頼みは、女装して一日を付き合ってほしいというものだった。
メイドになることは私からの提案だ。それならば、外を出歩く必要もない。
幸いというべきか、レオは快く、それも非常に快く、その提案を受け入れてくれた。

馬鹿げた願い事を打ち明けられても、私の感謝の気持ちが損なわれた訳ではない。
むしろ、レオが捻くれた願望にとらわれていることには責任も感じていた。
鋭い感性を持ち、しかも性的な事柄に過敏な年頃だ。
同性どうしの少しく無防備な付き合いの中で、
魔法のベールの裏にある私の女性性を、無意識に感じ取っていたのだろう。

それはまた、私の秘密が暴露の危機にあることをも意味する。
私はルイに、メイド服の調達と同時に、それへの細工をも頼んだ。
私の普段着と同じ幻惑の効果を持たせたのだ。
これを着た私の姿は、女装している男性として認知される。
危ない賭けかもしれないが、やるだけの価値はある。
紛れもない女装をしてなお、それが単なる「女装」に留まる様を見せてやれば、
秘密が暴かれる時を大きく遅らせられるだろう。
少なくとも、頑なに拒むことで、かえって疑念を膨らまされるよりはマシだ。
なにより、私としても、たまには女装に帰ってみたい。

秘密を失った時、私は即座にこの島から叩き出されるのだろうか。
実のところ、その辺りはよく分からない。
ただ、男性として振舞うことは、もはや私の行為規範の一つとなっている。
主観的な規範を維持するための行動が、同時に久しぶりの女装の機会ともなるのなら、
こちらとしても願ったり叶ったり――と、言えなくもない。
素直にそう言う気にまでは、流石になれないが。
24custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:43:09 ID:cdJJIj0x
何にせよ、ルイがその機会の手助けをしてくれたことは、間違いない。
そのうえお節介にも助言までしてくれたというわけだ。

「言いたいことは五万とあるんだが、とりあえず、ありがとうと言っておかないとな」

「感謝の言葉くらい、もう少し素直に言えないのか」

「さっきも言っただろう、今はとてもじゃないが上機嫌になれない。
 それより、何か使用上の注意とかはないのか? 疑うわけじゃないんだが、物が物だけに……」

「心配するな。素材も仕掛けも一級品だ。普段どおりに振舞えば良い。
 着るだけで立派なメイドさんが誕生する。しかも、秘密が顕わになることもない。
 例え胸の膨らみが目に留まったところで、周囲の人間がそれを女性的なものとして認識することはない。
 まあ、お前の場合、その心配はそもそもない訳だから、こっちとしても張り合いがないんだが」

後にして思えば、その時に私がすべきことは、
大パンチからキャンセルでしっぽにつないだ後に杖でダウン追撃することなどではなく、
ルイの言葉を細部まで入念に検討することだった。
激レアなメイド服を万難を廃してまで掌中に収めるような男が、
果たしてどんな「立派なメイドさん」なる概念を持っているか、
その程度のことは推して知るべきだったのだ。

              *           *

「どうだ、ご主人さま?」

「ああ、うん、えっと……何て言うかな、うん、すごく似合ってる」

そうか、とだけ答えて、私は両手の指を開いた。
摘み上げていたスカートの裾が、白のストッキングに包まれた脚の周りへ、ふわりと舞い降りてくる。
その様子はレオの視線によってつぶさに捉えられていた。
やがてレオは顔を上げ、私の顔を見てから、直ぐに目をそらして、うん、本当に、何て言うか、などと呟いた。

ユニットバスの扉を閉めるために振り向くと、鏡に映る私の姿が目に飛び込んできた。
着替えの時には出来るだけ見ないようにしていたのだった。
フリルのカチューシャ、胸元の赤いリボン、短い袖と手首に巻きつけたカフス。
エプロンの紐は背中で大きな蝶結びを描いている。
そして、中身がこの私。長い髪は邪魔にならないようまとめて結んである。
なるほど、実に可愛らしい。まるでスライデスゼリーをクリスマス向けにラッピングしたようだ。

「さてと、ご主人さま」

勢い良くドアを閉めて振り返り、ぞんざいな調子の言葉をぶつける。

「本当は部屋の掃除でもしてやりたいんだが、
 あいにく、金属製のジャングルを探検するだけの装備は用意できなかったんだ。
 だから、お茶汲みでもやらせてもらうことにする。
 いつもどおりにくつろいでてくれれば良いぞ。適当に紅茶とお菓子でも用意して出してやるから」

「あ、ああ、そう。うん、分かったよ。じゃあ、おれ、パソコンで作業してるから。
 お菓子だけど、溜め込んであるポテチが戸棚に……」

「ブレーカーは大丈夫か?」

レオが怪訝な顔を返す。私は冷蔵庫の上に載っているオーヴン付きのレンジを指差した。
25custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:45:56 ID:cdJJIj0x
「手の込んだものは出来ないが、マフィンくらいは作ってやる。材料は用意してきたから心配ない。
 料理の方はともかく、パソコンには詳しくないんだが、ブレーカーが飛んだら困るんだろう?
 一緒に使っても大丈夫か?」

レオは喜びと驚きが程よくブレンドされた表情を見せた。
驚くのはこっちだ。何が悲しくて紅茶の供にスナック菓子を出さなくてはいけないのだ。

もっとも、驚くべきなのはその後だった。
レオは天井近くの壁を指差し、私はそちらに目を遣った。
この世というものは、私には思いも及ばない可能性で満ち溢れているらしい。
ポテトチップがお茶請けになりうるとか、ブレーカーをビニールテープで固定しうるとか。

レオはボサボサの頭を掻きながら、部屋の奥にある、応接用の机とは別のデスクの方へ向かっていった。
私はと言えば、科学などという碌でもないものに首を突っ込まずに済んでいる幸福を噛み締めながら、
薄くホコリの積もったボウルを水ですすぐことから始めた。

幸福をより深く味わえたのは、
オーヴンレンジが私の使っているものと同じ、メガロカンパニー製だったことに由来する。
ちょうど材料を混ぜ合わせ終えたとき、余熱の完了を告げる電子音が鳴った。
型に生地を流し込み、オーヴンの中へ送り込む。
その頃には、火にかけていたヤカンも職務を全うした喜びを歌い上げていた。
軽いハミングで合わせながら、サーバーにフィルターと豆をセットし、沸き立てのお湯でコーヒーを淹れる。

湯気と香りの立つカップを盆に載せ、私は乱雑な部屋の中へと分け入った。
バグベアーの顔をあしらったスリッパで、床に散らばる工具を蹴飛ばしながら進む。
念のため言っておくと、これはレオの趣味だ。
いや、工具を蹴飛ばすことではなく、スリッパの話だが。

「調子はどうだ、ご主人さま?」

「え? うん、まあ、そこそこ。もう出来たの?」

無茶を言う。技術屋ならマフィンの焼成時間くらい判断できそうなものだが。

「あと20分はかかる。そのあと、生地を冷ます時間も必要だ。
 とりあえずコーヒーでも飲んでろ。オレももらうが、良いか?」

「……何だかんだで、けっこう乗り気なんだね」

私は訝しげな表情を作った、つもりだったのだが、
世間で言うところの「訝しげな表情」とは一線を画す出来映えだったらしい。
レオは慌てた様子で付け加えた。

「いや、怒んないでよ。なんか、ホントのメイドさんみたいだから」

「お茶汲みやら料理やらでもしていないと、間がもたないだろう」

「それもそうだけど、ほら、『ご主人さま』とか、わざわざ一緒に飲んでも良いか聞くところとか、さ。
 その服も怖いくらい似合ってるし。男にしとくのがもったいないよ、ホント。
 あ、そっちに椅子あるから使って。このデスクも広いから、隣、余裕あるよ」

レオはそう言いながら、机の上を占拠していた分厚い書物の山を床へ降ろした。
強制退去を受けた本たちは、ささやかな抗議の表明としてホコリを撒き散らした。
盆を机に置き、椅子を引き寄せながら、
レオのためではなく、本や工具の権利を守るためにも掃除をすべきだったろうかと思った。
この分では、そのうち、地震か何かに乗じてより過激な抗議運動を起こしかねない。

私が馬鹿げた妄想に耽っている間、レオはキーボードを叩きつづけていた。
程なく、キリの良いところまで達したのか、軽く肩を伸ばしながらカップに口をつけた。
その表情を横目で盗み見る。
26custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:46:46 ID:cdJJIj0x
「あ、おいしい。ひょっとして、豆も持ってきたの?」

「ああ。たまにはインスタントじゃないものも良いだろう?」

わざわざそう言ったのは、レオの表情に、少しだけ残念そうな色が兆したからだった。
こういうものは慣れた味が良いのかもしれない。
しかし、私としてはこちらを飲ませたいところだった。
そもそも、部屋にもキッチンにもインスタントコーヒーのビンは見当たらなかった。

私は体を捻って、自分の肩越しに、レオの向かうディスプレイを見た。
黒い画面に白い文字が浮かび、中央付近から始まる空白、
もとい空黒の始まりで、白い棒が明滅を繰り返している。
機械には疎い私だが、コンピュータなるものが大した奴だということはわかる。
こんな文章未満でしかない断片的な意味の羅列で自分の仕事を理解出来るのだから。

「何をやってるんだ、これは?」

一息入れながらも考え深げな様子を見せるレオに、私は尋ねた。
本当に知りたかったというよりは、気楽なお喋りでも提供してやるつもりだった。
お茶請けには二種類あって、口に入れるものと、口から出すものとがある。
もちろん、レオに言わせれば、もう一種類、スナック菓子があるということになるのだろうが。

「ああ、これ? 簡単なプログラミングだよ。
 成長合成の結果を出来るだけ正確にシミュレートするソフトを作ってるんだ」

レオが椅子を回転させて、こちらの方へ体を向けた。
半身に構える格好の私の正面に、澄んだ瞳が位置する。
科学技術とは素晴らしいものだ。
回転する椅子の発明者が歴史に名を刻んでいないことは、ずいぶんな不公正だと思う。
いや、ただ私が知らないだけで、その筋では高名なのかもしれない。
何と言っても私は、コンピュータの発明者の名前すら知らないのだから。
そちらの方は、きっと、歴史に名を残しているだろう。

背もたれから体を浮かせて、レオは話を続けた。
例の、つまらなそうだが実は嬉しいに決まっている表情だった。

「成長合成する時間帯によって結果が変わってくるって話、聞いたことあるよね?
 この島ってさ、カンパニーの開発管理のおかげで、空間どころか時間までくちゃくちゃになってるんだよ。
 よく良い数値が出るって言われてる夜明け頃って、変な言い方になるけど、時間が早く進む時間なんだ。
 いわゆるブーストタイムってやつ。
 充分なデータも集まってないから、そんなに信頼も出来ないんだけど、
 とりあえずブーストタイムでは良数値が出やすいって仮説から、
 成長合成を成功させるためのもっと詳しい条件を導けないかと思って、がんばってるってわけ。
 時空の歪みと成長合成の相関がもう少しはっきりすれば、
 ひょっとすると、携帯電話なんかを使って良数値を出やすくする方法が見つかるかもしれない」

なるほど。「簡単なプログラミング」とやらが言葉どおりの意味でないことは分かった。

「使えるようになれば、便利なものなんだろうな、コンピュータというのは」

「そりゃまあ、紙とペンと計算尺よりはよっぽど、ね。
 プログラミングまではともかく、リュウも少しくらいは使えるようにしたら?」

「そう思って勉強はした。だが、基礎の基礎でつまずいた。
 シープに『コンピュータの基礎が分かる本を貸せ』と言って、なんだったか、
 チューリップだかチューインガムだかいう人の本を借りたんだが、全く理解できなかった」

苦々しい思いで苦いコーヒーをすする。
カップから口を離したとき、レオの顔は、私が返事をし終えたときのままで固まっていた。
それから出し抜けに大笑いを始めた。
27custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:47:29 ID:cdJJIj0x
「……何がおかしい」

「はは、ははは! いや、ごめんごめん。
 シープさんらしい冗談だし、真面目に引っかかるのもリュウらしいと思ってさ。
 コンピュータの基礎の本、か。はは、こりゃいいや。おれも今度、どこかで使わせてもらおっと」

私はむっとした表情をつくって立ちあがり、ドライバーたちを蹴散らしながらキッチンへと向かった。

「洗面所くらいは掃除させてもらうぞ、ご主人さま!」

カップをすすぎながら大声で呼びかけると、
レオはまだ可笑しそうに肩を振るわせながら、こちらに背中を向けて手を振り返してきた。
ちょうどオーヴンが焼き上がりを知らせたので、
マフィンを取り出し、金網の上に並べて、キッチンタイマーをセットする。
それから、ユニットバスの扉を開けた。

普段着を詰め込んだバッグを脇にどけ、柄付きブラシで便座をこする。
むっとした表情、荒々しい足取り、大声の呼びかけ。
私は、それらがレオの目におどけた演技として映ることを願っていた。

掃除を手早く済ませてしまい、洗面台で手を洗う。
顔を上げると、私の顔がそこにあった。
さっきまでは気付かなかったのだが、ちょうどプチメイドと同じように、
ひと房の髪がアンテナのように立ちあがっていた。
ルイの仕業だろう。
他者の認知へ介入する魔法だけでなく、こんなふうになる魔法までかけていたのだ。

本命である幻惑効果の方は、申し分のない出来映えだった。
女装してもなお、レオが私の秘密に気付いた様子はない。軽めの化粧までしていたというのに。

安堵よりも強く、苛立ちが募る。
レオが高笑いをした時、私は演技ではなく本当に憤りを覚えていた。
笑われたことが直接の原因なのではない。
愛しいご主人さまの笑いを受け止めることに苦痛はない。
シープに担がれたことが原因であるわけでもない。
そもそも、シープの冗談とやらがどういう意味なのか、未だによく分からない。

それが問題なのだ。
私には分からないことで、レオとシープがつながりを持っているということが。
よりにもよって、この二人が。

タイマーの音が鳴り響く。不意に現実へ引き戻された私は、思わず声を上げそうになった。
生地が冷めるまでの時間を長めに見積もってセットしたはずだ。
つまらないことを考えていたせいで、手際の悪いことになってしまった。

もう一度、鏡を見つめた。私の引き戻されるべき現実が、そこにある。
カチューシャが似合うとは思えないのだが、レオは似合うと言っていた。
男性であることがもったいないとも。

私はメイド、レオはご主人さま――今日だけは。
それが現実だ。やるべきことはいくつもある。
出しっぱなしにしていた水を止め、私はキッチンへ向かった。

              *           *
28custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:48:22 ID:cdJJIj0x
              *           *

部屋へ入ると、レオは途方に暮れていた。

「何をやってるんだ、ご主人さま?」

「え? ああ、リュウがトイレ掃除してくれてるなら、
 おれも少し、部屋の片付けくらいしておこうかなって。
 でも、どこへ何を置けばいいやら。
 ひとつ物を片付けるとさ、その陰から三つも四つも物が出てくるんだ。
 見てよ、このボールペンの数。一財産築けそうだと思わない?」

「馬鹿をやってないでテーブルに付け」

レオはボールペンの山をスチール棚に載せ、それが崩れて床に散らばるさまを悲しげに見守った。
目に留まる範囲へ散らばったものは一割ほどで、残りは全て何かの物陰へ消えて行った。
さらば、ボールペン長者の夢。一つため息をついてから、レオは椅子に座った。

「お疲れのようだな。本業の方はどうなんだ?」

「うん、まあ、順調に行き詰まってるよ。もともと完成させられる見こみも薄いしね。
 趣味でやってるからいいものの、あれがホントに本業だとしたら、実に勇壮なデスマーチだよ。
 でも、全くの無駄ってわけでもないんだ。
 中核部分を手直しして、合成結果の統計処理をするソフトに仕上げるつもり。
 わあ、すごいや。本格的じゃない」

私が紅茶を注ぐや、レオは歓声を上げた。
ポール直伝のハニーリーフティーは、ホコリっぽい部屋の中を甘い香りで満たしてくれた。
新鮮なハチミツが簡単に手に入ることも、カバリア島の良いところだ。
少しの苦労と覚悟があれば、生のコーヒー豆も手に入る。
決死の覚悟さえあれば、驚くなかれ、ごく普通のマッチだって手に入るのだ。

私がティーサーバをテーブルに置くより早く、レオはマフィンに飛びついた。
椅子に座ったままで飛びつけるとは、実に器用なものだ。
小鉢に用意したハチミツへ浸し、口を大きく開けてかぶりつく。
空いた方の手でカップを掴んで、のどの奥へと流し込んだ。

疲労回復には甘いものが一番だ。
うなだれ気味だったレオのみみは、見る間に元気を取り戻していた。
同じ手順をもう一度繰り返すと、一つ目のマフィンは既に役目を終えてしまっていた。
一杯目の紅茶も。私はレオの後ろから歩みより、ティーサーバを取って二杯目を注いだ。

「ん、ありがと……あれ、リュウは食べないの?」

「ああ。オレの事は気にしなくていい。ゆっくり寛いでくれ、ご主人さま」

「でもさ、おれ一人じゃ、こんなに食べきれないよ」

テーブルの上を指差して、レオが言う。

「無理をして全部食べることはない。しばらくは保つからな。
 夜食に取っておいてもいいし、明日の朝食にしてもいい。
 それでも余るようなら、後で一つ二つ、オレもつまませてもらう」

「どうせ後で食べるなら、いっしょに食べようよ」

「気遣いするのはオレの役目だ。ご主人さまはご主人さまらしく振舞ってくれればいい」
29custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:48:59 ID:cdJJIj0x
レオは数度、目を瞬かせ、何かもごもごと言ってから、二つ目のマフィンに取りかかった。
その動きは少し、ぎこちない。
糖分を補給したところで、長いあいだ同じ姿勢でいたことによる体の緊張はとれないようだ。
慣れない掃除は体操代わりだったのかもしれない。
邪魔をしないように、床に散らばる雑多な物々を蹴飛ばさないよう気を付けながら、
椅子の後ろにまわって肩に手を置く。

「ああ、やっぱり。だいぶ凝ってるな」

「うわっ、なにやってんのさ」

「マッサージ。もっと力を抜いて、楽にしてろ」

少し強めに力を加え、筋肉の様子を確かめた後は、指先でつまむように、強ばった首筋をほぐしていく。
素人の私でも状況をより良くできるほど、レオの肩は血の通いが悪くなっていた。
私が下らない考え事をしながら、のらくらと仕事をしている間、
レオは趣味と自称する仕事を一心に行っていたのだ。自分の健康も省みず。

1000束の折り紙を見ずとも分かる。
誰かが、もっと早く、こうしていなければならなかったのだ。
レオの傍で。出来ることならば、この先もずっと。

「あ……いや、あの……リュウ?」

「だから、気にしなくていいと言ったじゃないか。邪魔にはならないだろう? 食事を続けててくれ」

「いや、あのさ、邪魔じゃないって言うか、むしろ気持ちいいんだけど……」

レオはまた、もごもごと何か言って、紅茶を一口すすった。それから出し抜けに、

「いや! 気持ちいいって、別にそういう意味じゃないんだ! お、おれ、別に、そっちのケがあるわけじゃ――」

「だったら、どうしてこんなお願いをしたんだ?」

我ながらあまりにももっともな疑問だったので、深く考える間もなく口をついて出た。
返答に詰まるレオを見て、私たちを微妙な局面へ導く言葉だったのだと、遅まきに気付いた。
しかし、他にどうしようがある? もとより避けられない局面なのだ。
スパイシーアイランドへ行くまでのフィールドと同じように。ただし、違いもある。
メガロカンパニーといえど、友情の困難な局面をすっ飛ばすようなアイテムは売ってくれない。
ならば、覚悟を決めて走り抜ける他はない。

私は意図的に指遣いを変えた。レオがもっと素直になるように。

「あっ、いや、だから……その……」

背中の側からでも、レオの顔が紅潮していると分かる。
息遣いも荒くなり、何かしゃべらずにはいられないようだ――私の思惑通りに。

「いや、だから、さ……あの……なん、ていうか……」

しかし往生際の悪い奴だな。もう少しこう、この辺のくぼみを、

「いやっ、だから! リュウが悪いんだろ、そんな可愛い顔してるから!」

レオは叫ぶようにそう言って、それから、片手で顔を覆った。
30custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:49:47 ID:cdJJIj0x
人の心の内を汲み取ることは、難問に違いない。
それでも、先送りにしない肚さえ決めれば、解けないものではない。

レオが陥っているものは、自己嫌悪だ。
言葉とは裏腹に、私が悪いなどとは思ってもいない。
いや、その思いは、むしろ、レオの心の中に消しがたく居ついているのだろう。

両腕で小さな肩を包み、私はくしゃくしゃの髪の中へ、自分の顔をうずめた。

「いッ? ちょ、リュウ――」

悪いのは、私。
恥ずべきものとして抑えつけるのではなく、その思いに全てを委ねてくれればいいのに。
それが正しいことなのだから。騙しているのは私の方なのだ。

その事実に気付いていなくとも、横柄な振るまいとして、全ての責を私に任ずればいい。
それもまた、正しいことだ。レオはご主人さまであり、私はメイドなのだから。

なのに、このご主人さまは、そうしない。
思わず口をついて出た、ささやかな非難の言葉にすら、後悔を覚えている。

「優しいんだな、ご主人さまは」

「な、なに言ってるかわかんないけど、さ、リュウ、あの、分かった、分かったよ、
 おれ、こんなことされて、嬉しいんだけど、てか、正直言うとさ、ちょっと期待はしてたし、
 その前から、その、リュウで想像してたりとかしてたんだけど、いや、でも、そんなの間違ってるだろ?」

間違い。まさにそうかもしれない。しかし――

「間違ってるからといって、それが悪いことだとは限らないだろう?
 思い通りにならないことなんて、世の中にはいくらでもある。
 その一つが、たまたま自分の中にあったからと言って、非難される謂れがどこにある?」

私は言葉を切った。レオは答えることをせず、震える手でカップを取り、
甘い香りの立ち上る紅茶を一口、すすった。
自分を落ちつかせようとしたのならば、半分は正しい行動だ。
紅茶の香りには、少なくとも気分の方を落ち着かせる効果がある。体の方はどうだか知らないが。

ピークに達していた緊張も、少しほぐれてきた。私はまた、ご主人さまのみみの間近で言葉を紡いだ。

「もちろん、思い通りにならないことだって、それが自分の中にある以上、報いを受ける必要はあるだろうさ。
 ただ、それがどんな報いかも、思い通りにはいかないものだ。
 因果の応報は神妙不可思議なもの……まあ、この辺はご主人様の方が良く分かってるか」

「あ、うん、えと、直線的な時間上の因果律は科学の基本で、
 相対論的な宇宙観もまさにその上に成り立つんだけど、
 量子論的なレベルではそれが古典的な意味では通用しないことも実験的に証明されていて、
 だからこの二つを如何に統一するかが現代物理学の――」

「クラフトウィッチハット」

人の話をぶった切るのは楽しいものだ。
触れ合いだけでなく、言葉を介してでも人が交わり合えるなら、それは攻撃的な愛撫にも等しい。
平静を得るための言葉を断ち切られ、ご主人さまの顔に赤みが増した。
31custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:50:21 ID:cdJJIj0x
「オレは本当に感謝してるんだ。心から、誠心誠意。
 ご主人さまにとっては、良い報いを受けるに値しない、満足のいかない結果だったとしても」

「――そ、そう? そう思ってくれるなら、おれも嬉しいけど……いやっ、けどさ!
 仕方ないことだから悪いことじゃないって、そう言ってもらうのも嬉しいけど、
 でも、やっぱり間違ってるのは間違ってるだろ? おれが、リュウに、その……」

「欲情?」

「いや……うん、それ、するなんて。間違ってるって言うか、はっきり言って、邪魔なんだよ。
 おれ、リュウとはずっと、いい友達同士でいたいのに、そんな変な気持ちが、おれの中にあるなんて……」

ポケットの多い上着ごしに、ご主人さまの鼓動が、私の手に伝わってくる。
感謝の気持も、もっと素直な喜びも、こんなふうに伝えられたらいいのにと思う。
私は一日限りのメイドだが、この先もずっと、ご主人さまの大切な「男友達」として、そばに居られる。
一日限りのメイドなどではなく、そんな存在こそが、ご主人さまには必要なのだ。

ならば、メイドの私のすべきことは、至極簡単なお片づけだ。

「たしかに、邪魔だよな、こんなものは」

私は、言葉と手で、事の核心に触れた。

「ッ〜〜っ!! リュウ、ちょ、ちょっと! 待って、それ――ッ」

「言ったじゃないか。別に悪いことでも、恥ずべきことでもない。
 間違いでもないと思うぞ? 健康的でいいじゃないか。
 それに……じゅうぶん立派だ。これなら、何も恥ずかしがることはない」

「リュウ! ま、まっ、ひゃひっ」

私の舌が、みみの付け根を責め上げると、ご主人さまは声を漏らして背筋を反らせた。

「敏感なんだな。ご主人さまの方が、よっぽど可愛いんじゃないか?」

「そ、そんなことないっ、て! だから、リュウが可愛すぎるから、その、ずっと、溜め込んじゃってて……」

その言葉を聞き流しながら、ベルトを緩め、ズボンの中へ手を差し入れる。

「う……うあ……」

「ほんとだ。破裂しそうなほど、溜まってる。早く出さないと大変なことになるな」

「だ、出すって……うわ……リュウの、手、指、細くて……やらか……」

硬くなったご主人さまへの愛撫を続けながら、正面へと回り、膝をつく。
下着と一緒にズボンを降ろすとき、ご主人さまは私がそうしやすいように、腰を浮かせてくれた。

「うん、前言撤回だ。可愛いなんて代物じゃない。とても男らしくて凶悪だぞ、ご主人さま。
 こんなものを目一杯にいきり立たせて……はしたない。
 これでは健全な友情なんて望むべくもないな」

上目遣いで窺うと、ご主人さまの瞳が、潤みがちになっていた。

「う……ごめ……」

「謝ることはない。心配しなくとも、ご主人さまが満足するまで抜ききってやるから。な?」

そう言いながら、後ろ手を伸ばして、テーブルの上の小鉢を取る。
左手を添えて、小鉢の中身を、脈打つご主人さまに注ぎかける。
32custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:50:54 ID:cdJJIj0x
「わっ、ふぁ、なに、して……ッ」

「本当はミュシンとかの方が良いんだが、大丈夫。ぜんぶ舐めとってあげるから、後でかぶれたりはしないさ」

空になった器を床に置き、両手を使って、ハチミツを塗りたくる。

「あっ、あふ……」

甘い声を漏らして、ご主人さまが背中を反らせた。
両手は椅子を握り締め、おそらくは足の指も、硬く曲がっているだろう。
素直な反応が私にも伝わってきて、淡い炎に蕩けた官能が滴る。
昂ぶる気持ちは抑えがたく、指をゆっくりと這わせることも難しい。
口の中では、舌が別の生き物であるかのように蠢きはじめていた。

心臓も早鐘のように打ち鳴らされている。
しゃべろうとして唇を開いたとき、はじめに出てきたのは、言葉にならない荒い吐息だった。

「……そ、そろそろいいかな、ご主人さま?」

「ん、はっ……リュウ、ほんと、無理しなくても」

切なげな息遣いの中で、ご主人さまが言葉をくれる。私はほとんど反射的に答えた。

「ばか。ご奉仕するのは、メイドの務めだ」

それは同時に、私の理性の最期の言葉だった。

どんなふうにすれば満足してもらえるか、いろいろと考えていたはずだった。
部屋の灯りを照り返す、ハチミツまみれのご主人さまの、むせ返るような甘い香りに引き寄せられ、
その亀頭に口づけをした瞬間に、頭の中身は全部消し飛んだ。

「うっ、わあ! リュウ! リュウ、待って! す、ご――っ」

歯を立てないようにという心配すら無用だった。
理性のくびきを失った舌が、唇が、貪欲にご主人さまを責め立てていく。
他の何かが間に入る余地など、ない。
唇が、開いてはすぼまる。
舌が、甘い蜜と唾液を混ぜ合わせながら、雁首の裏をさすり、亀頭全部を包み、時には先端で割れ目をつつく。

くわえきれない竿の根元を、右手が指先で捉えている。
擦るのではなく、指の関節をくねらせ、圧力の加減が常に変わるように、いじる。

「ふ、ああ、りゅう、うわ、あ……」

ご主人さまの、甘い声。蕩けてしたたるる雫が、もう、流れ出しそうになる。
スカートの裾を押さえていた左手が、その淫猥な雫に呼び寄せられる。
裾から手を離すと、左手の指は、我慢しきれないように、中空で、くねくねと蜜壷をかき回す動きを始めた。

理性は残っていない。左手を押しとどめたのは、奉仕しなければならないという気持ちだった。
うねり続ける左手は、もっと具体的には左手の中指は、
ご主人さまへの奉仕に参ずるべく、椅子と、ご主人さまの腰との間へ分け入っていく。

「ふぁ、あ、りゅう……ッ! りゅ、そ、そんなとこ! だ、だめ、だよ、きたない、よ!」

ご主人さまの言葉は、すぼまった穴へ分け入ろうとする指を激しくさせるだけだった。
舌の動きは大人しくなっていたが、
欲望の障りとなる拒絶の意志を屈服させるかのように、執拗なほど緩い愛撫を続けている。
33custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:51:28 ID:cdJJIj0x
抵抗はほんの短い、ささやかなものでしかなかった。

「んく、ふ……ふぁ……」

ご主人様の口から、観念の吐息が漏れて、閉ざされていた門が開く。
私の指が容赦なく、その中へうずまり、私自身の欲しい動きを存分に始めた。

「う、あ、あ、あっ、りゅう、りゅう! リュウ! おれっ、これ――リュウ!」

ご主人さまの腰がはねる。
小刻みながら力強い抽送に、私の唇は呆気なく陥落した。
艶かしく動いていた二枚の唇は、切なく震えるだけの存在へなり下がった。

甘ったるい味と香りが官能の火をたぎらせる。
次第に強まる牡の臭いすら、ただひたすらに甘く感じられる。
桃色に痴れていく意識が、口中を犯す衝撃で突き崩されていく。
下着の中でも唇がわななきだす。
私はたまらず竿の握りを離して、右手でスカートの前を押さえた。

「うわ、っは、リュウ……すごく、かわいい、よっ」

戒めを失ったご主人さまが、強く脈打ちながら、私を躾け慣らしていく。

「ん……んふっ、ごひゅひん、ひゃまぁ」

「あっ、はは、夢みたいだ。
リュウが、女の子の格好で、そんな情けない顔して、こんなやらしく、おれにご奉仕してくれるなん、て」

「んふ、ふぁ、ふぁらひく、なんふぁ――」

「そうだね、ごめん。 当たり前のことだよね。
 リュウがメイドで、おれがご主人さまなんだから。だから、もっと、いっぱい――」

「ふん、くふっ!?」

腰の動きが激しさを増す。
ただ痙攣的に跳ねるだけだった動きに、明白な陵辱の意図が加わった。

「――ご奉仕っ、してよ!」

椅子が軋むリズムに合わせて、私の体も軋む。
寵愛の悦びに打たれながら、無我夢中で舌を動かす。

「あはっ、すごい。上手だよ、リュウ。男同士だから、イイトコ全部分かるのかな」

そんなはずはない――頭に浮かんだ小さな言葉も、悦びの渦に消えていく。
可愛がられ、お褒めにあずかる悦び。
それとは別に、もっと肉体的で、本能的な悦びが、津波のように押し寄せる。
口の中で蜜と粘液が奏でるあまりにも卑猥な音が耳に届き、
堕ちていくことの快楽に抗うことが、もう、どうしてもできない。

「ん、ふんぅ……ごふぇんなふぁひ、ごふひんひゃふぁあ……」

「え? はは、なに言ってるかわかんないよ」

ごめんなさい、ご主人さま。
頭の中でもう一度繰り返してから、こっそりとしっぽを動かして、
ご主人さまには死角となっている後ろ側から、スカートの中へ差し入れる。
指先ほどには器用でない先端が、じれったい刺激をもたらしながら、下着の上を這い回る。
34custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:52:02 ID:cdJJIj0x
秘裂の間を、薄い布越しに、点の刺激が襲う。
しっぽがドクン、と脈打つのを、確かに感じた
。思いがけないほど強い力が加わる。
スカートの中で私の秘密を守る下着は、呆気ないほど簡単に破られて――

「〜〜〜っ!!」

「う、うわっ! なに、リュウ……ちょっ、そんな強く、吸い……リュウ!!」

私のしっぽは、私の弱点を知り尽くしていた。
適確すぎる責め立てに、私は真っ直ぐに絶頂へと向かい、恍惚の中でご主人さまを吸いあげていた。

「うっ、くあっ。す、ご、リュウの、くち……もっ、ごめん! 出るよ!」

そう言いきるよりも早く、ご主人さまは精を放った。
熱を帯び、臭いを放つ、ご主人さまの子種で、口の中も、喉の奥も、頭の中まで一杯になる。

「はっ、は……はは、なんかいっぱい出て……! ち、ょ、りゅ、だっ、も!!」

しっぽが私にとどめをさす。女が一番ダメになるポイントを擦る。
微かないやらしい音を立てて、スカートの中から去っていく。
他愛もなく達した私は、しっぽを震わせながら、愛しいご主人さまを最後の一滴まで吸い尽くした。

「まっ、り、う、ひっ、ぃ、ひぇ、え、ぇ、ぃ……」

真っ白に飛んだ意識が、正常に戻っていく。
口を開けたとき、ご主人さまはどちらも、すっかりと満足した様子で、ぐったりとなっていた。
むせ返るような牡の臭いに咳き込みそうになったが、
服も床も汚すわけにはいかず、苦さを堪えながら飲み下した。

「……どうだった?」

何の気なしに尋ねた私を見るご主人さまは、ミンゴみたいにふにゃふにゃだった。

「いや、どうって……はは、溜まってたの全部出ちゃったよ。
 これでもう、しばらくは、リュウの顔見ても何にも思えないだろうね……はは、は」

良かった。どうやら私は、メイドの役目を果たすことに成功したらしい。
明日からずっと、ご主人さまのそばには、良き友人が居続けることになるだろう。

精液で汚すことは避けられたものの、私の服は、汗でべっとりとしてしまっていた。
スカートの中の秘密も、酷いことになっている。

「着替えてくる。ついでにシャワーも借りるぞ、ご主人さま」

頷きを返した、のだと思う。
がっくりと落ちたご主人様の首は、糸が切れたように、元へ戻らなかった。
私はスカートを整え、こっそりと床を拭って立ち上がり、
心なしか艶のある頬へ手を添えながら、ユニットバスの方へ向かった。

内側から鍵をかけ、バッグの中から普段着を取り出す。
そして、魔法仕掛けのメイド服を脱ぐ。

敢えて拙い表現を使わなければ、その時の気分は伝えられないだろう。
シャワーを浴びる私は、ものっっっっっすごい自己嫌悪に陥っていた。
舌を噛み切らずにすんだのは、ひとえに、こんな馬鹿らしいことで死んでたまるかという思いのためだった。

              *           *
35custom_maid ◆/VkDraKo.s :2007/03/08(木) 21:52:48 ID:cdJJIj0x
              *           *

その後のことをぐだぐだ書き記すのは、どうか勘弁してほしい。事実だけを簡単に書いておこう。

どうせならパイズリでもしてもらえばよかったな、けどさすがに無理だよね、あはは、
でもそれってやっぱ男のロマンだと思わない? などと抜かすレオの頭を、私は何度も殴りつけた。
後で本人に聞いたところ、それはラチェットドライバーというものだったらしい。

ルイの腹立たしい笑顔など見たくもなかった。
直接殴りたい気持ちもあったが、
スキル神殿の外からシャワーとライトアローを数発ずつ撃ち込んでおくだけにした。

ネイトが謎の病気に倒れたという話を聞き、私は申し訳ない気持ちを抱えながら見舞いに行った。
病床に伏せるネイトは、何が何だか分からないという顔で私を迎えた。
しばらく世間話をしたが、唐突に、もとをただせばこいつが全ての元凶なのだと思い至り、
話の途中で殴り倒してそのまま帰ってきた。

解呪の儀式を済ませたメイド服は、私の衣装ダンスで眠っている。
永遠の眠りかどうかは定かでない。
もっと確実に永眠させるべきかと思うこともあるが、
その度に、私のことを可愛いと言ったレオの顔が浮かんできて、
タンスの中から引っ張り出すのも嫌になるのだ。

レオに関した話を付け加えておくと、あとで私はレオから一冊の本を借りた。
とても分かりやすいコンピュータの基礎の本、今はこれを使って勉強中だ。
レオは、シープから借りた本の著者の名前も思い出させてくれたが、またしても忘れた。
あんな訳の分からない本を書くような人間など、覚えておく価値もないだろう。

(了)
36名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 23:11:36 ID:wQf7gkAn
乙ッ!
でもラチェットが・・・
37名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 00:43:09 ID:ZRgJzltw
乙です!
すごい文才だ・・・(*´д`*)

久々に牛×龍が見たい今日この頃
38名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 02:29:14 ID:I0HYcLVO
ドラ子大人気だなwwww
39名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 16:28:44 ID:2T55CokQ
あなたが神か…
ドラ子最高ドラ子かわいいよドラ子
40名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 21:58:10 ID:uU9FSL6z
保守
41名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 13:01:05 ID:MWkDhr9U
リュウが女である意味が分からん
42名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 13:09:40 ID:m3gu9dbK
トリスタの場合微妙だが
男装娘の素晴らしさを知らないとは人生の30%ぐらいを無駄にしてるぞ
43名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 00:48:18 ID:xNvuzTJ6
>>42
良いこと言った!
44名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:18:54 ID:l6ZTd/01
その気になれば龍×龍なんてのも可能か
45名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 14:00:55 ID:6EsjoxCs
>>41
龍の場合は男装というより女体化に近いんだよな
そういう類が苦手な人は受け付けないかもしれんがスレ的にはおにゃのこでほぼ決定だから我慢しれ

どうしても気になるなら漢な龍がメインの話を創ってみるとか
46名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 10:12:53 ID:SQZNO0jj
ドラ子は公式絵でも女にしか見えないのが増えてそうなったんだけどな

♂龍で絡ませるなら相手は羊か?
猫や狐と絡む♂龍が想像出来ん
47名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 18:43:00 ID:jWGeEJGN
>46
攻めで考えるから想像できないんじゃないか?あの顔は総受けだと思う。
48名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 22:02:53 ID:JofiJTvi
どなたか、シルバーレインのエロプリンセス・・・もといエゴプリンセスとロートリクの設定教えて〜。
それで萌えたら、短編くらいは書けるかも〜。
49名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 22:30:54 ID:2QW/P8uC
誰か保管庫のアドレスと前スレ、前々スレのDATをくだしあ
50名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 23:48:32 ID:P2h51paJ
>>48
引っかかったなアホがッ!! 貴様が書く題材はムキッチョなゾンビ労働者だッ!!


マジごめんなさい。


エゴプリンセス
分類:リリス
傾向:術式重視
サイズ:普通(1.3〜2.5m)
デコラティブな衣装に身を包んだ、可愛らしい顔立ちのリリスです。
彼女は他者に賞賛され、もてはやされる事を至上の喜びとします。
見つけ出した獲物に対して可愛く甘えながら纏わり付き、四六時中、「私は可愛い?」
「私をめちゃくちゃにしたい?」等と、しつこく問い続けます。
驚くべき事に、獲物が満足する答えを出している間は、
彼女も獲物を愛し、大切にします。
ところが、例え一度でも気に入らない返答をしたが最後、髪と融合した
彼女のヘビによって、彼女は獲物をばらばらに破壊してしまいます。


ロートリク
分類:リリス
傾向:神秘重視
サイズ:普通(1.3〜2.5m)
「音楽を極める事」に対して性的興奮以上の快楽を覚える、少女型のリリスです。
血塗られた真紅のギターを超絶技巧でかき鳴らす事により、彼女のヘビからは
絶え間なく恍惚が注がれ続けます。
しかしその恍惚は、音楽を聴く観衆が存在して初めて完全なものとなります。
その為、彼女は獲物を捕らえ、その命尽きるまで観衆として拘束し続けるのです。
今日も彼女は、あふれ出る快楽を無表情の内に押し殺しながら、
哀れな観衆を探し続けるのです。


ゴーストカードより抜粋。
51名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 23:39:35 ID:g7/dkoCK
>>50
俺の名はゾンビギタリスト、ロックでパンクなヤローだぜぃっ!
俺のねぐらは公団住宅ヨンロク号!
俺が獲物を探してヨンロク号をロンリー徘徊してた時のことさっ!
ゾンビ労働者のヤローが椅子に座ってシットダウン!
やつめ、チャックを下ろして
「やらないk・・・・(以下略)


すまん、マジすまん。
エゴプリンセスで短編書こうと思ってるから、それで勘弁してくれ。
・・・・なのに、ゴーストカードがでねー!<回収率45パーセント
5250:2007/03/21(水) 10:12:15 ID:qtwUugT6
>>51
ちょwww惚れたwww
応援している。
53名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 03:30:41 ID:e4H/SIRZ
保管庫のアド忘れたんだけど誰か教えてくださいorz

狸×羊の話に期待
個人的には狐×羊をもっと書いてくだs
54シルバーレイン ◆.4eBOh6z2E :2007/03/22(木) 20:51:27 ID:AE4LzyLE
少女達の檻 エゴプリンセス

 女の子なら誰だって「きれい」とか「かわいい」って褒めてもらいたいものだわ。
 私だってそうなの。ただ、それだけよ。

 彼女はエゴプリンセスと呼ばれる種類のリリス。
 かわいらしい顔立ち、青く円らな瞳、大きな胸、引き締まった腰回りに、かわいいお尻。
 オレンジ色の髪をフリルのたくさんついたヘッドドレスで飾り、その豊満な肉体を包む
のは、胸元の大きく開いたゴシックロリータ、それも丈の短いワンピースである。
 ただ一点、普通の少女と違うところがあるのは、

 ――長く美しい髪の途中から恐ろしい蛇と化していることである。

 その異形が為に、彼女はまず一人を殺した。
「人のこと、バケモノ扱いなんて酷いわよ。ねえ、そう思うでしょ?」
 異形のエゴプリンセスを見て、バケモノ扱いした男は彼女の蛇がバラバラに食い殺され
た。
 エゴプリンセスはそのことにはまったく頓着する様子はなく、ただただ自分がバケモノ
扱いされたことに立腹し、残っている三人の男達に問いかける。
「そ、そうですっ。君のような、か、かわいい女の子をバケモノ呼ばわりなんて、そ、そ
いつは目が腐ってたんだ」
 男達の一人が答えると、残りの二人も追いかけるように首を上下にふる。
「えへへ、やっぱりそうでしょ? わかってる人にはちゃんとわかってるのよね」
 エゴプリンセスは可愛らしい笑顔に振りまいて、最初に答えた男に抱きついた。押し付
けられた豊かな胸の柔らかな感触に、男はこの異常事態であるにも関わらず、なんだか嬉
しい気持ちになった。エゴプリンセスのかわいい笑顔が吐息のかかるほどに近いからなの
かもしれない。
「私のおっぱい、きもちい〜の? いやらしい顔しちゃってぇ」
 エゴプリンセスはもっと強く胸を押し当てながら、ほくそ笑む。
「い、いや、けして、おっぱいに・・・気をとられていたわけじゃ・・・」
 男は胸に気を取られていたことに疚しさを感じた。セクハラ染みたことで機嫌を損なわ
れては危ない。だが、その判断は仇となった。
「なによっ! 私のおっぱいの何が不足なのよっ!」
 エゴプリンセスが激昂すると、髪の毛の蛇がいっせいに男に襲い掛かった。
「私のおっぱい、そんなに変? そんなことないでしょ?」
 バラバラになった男からはすぐに興味を失って、残る二人に訴えかけるエゴプリンセス。
「は、はい、あなたのおっぱいは大きさも形も最高ですっ!」
「も、揉んでみたいくらいで・・・はっ!」
 揉んでみたいと言った男は口が滑ったと後悔する。いくら何でも調子に乗りすぎた、と。
しかし――
「え〜、やっだぁ、お兄さんのえっちぃ☆」
 エゴプリンセスは言葉とは裏腹に、体をもじもじさせながらまんざらではないという顔
をしている。
 ここまできて残った二人の男は、生き残りを賭けたゲームのルールを理解した。
(「とにかく、この美少女を褒め讃えろ」)
 それがエゴプリンセスを満足させ続ける方法である。
55シルバーレイン ◆.4eBOh6z2E :2007/03/22(木) 20:54:35 ID:AE4LzyLE
「・・・そ、そんなに、揉みたいなら、揉ませてあげても・・・いいのよ?」
 もじもじと体をくねらせながら、恥ずかしそうに二人のほうをちらちらと見ている。
「お、俺なんかに、こんなに素晴らしいおっぱいを揉んでもいいと言ってくれるなら、ぜ
ひ揉みたいですっ」
「こ、こんなに揉んでみたいおっぱいは他に見たこと無いですっ」
 男達は即座に答える。
「べ、別に、あなた達の為に揉ませてあげるわけじゃないんだからねっ。わ、私がどんな
に素敵な女の子か、知ってもらう為なんだからっ」
 そっぽを向いて頬を染めるエゴプリンセス。しかし、恥じらいながらも、両腕を胸を挟
み込んで谷間や大きさを強調して、男達のほうへ向ける。
「・・・は、はやく、揉みなさいよっ」
 恥らうエゴプリンセスの胸に、二人の男は恐る恐る手を伸ばした。
「ん・・・ぁんっ」
 胸を掴まれたエゴプリンセスは甘い吐息を漏らす。
「す、素晴らしいおっぱいです」
「やわらかいのに・・・弾力もあって・・・」
「んんっ、はぁ〜んっ! ・・・ああ、駄目ぇ・・・もっと、強く揉んでっ・・・もっと
褒めて・・・ああっ」
 エゴプリンセスは陶然とした様子でさらなる愛撫と称賛を求める。称賛が彼女の快楽の
源なのである。
 男達は恐る恐るだった手の動きをやめて、力強くエゴプリンセスの胸を揉みしだきはじ
める。エゴプリンセスの胸は柔らかくて変幻自在に形を変えるが、手を離すとプルンと元
に戻ってしまう弾力を兼ね備えている。
「本当にっ、素晴らしいおっぱいですっ」
「柔らかさと弾力が同居していますっ」
 男達はエゴプリンセスの、実際、素晴らしいといえる胸を褒め称える。
「んんっ、はぁっ・・・もぉ、二人ともエッチなんだからぁっ・・・ああぁっん」
 恥じらいながらも、エゴプリンセスはまんざらでもない様子を見せている。
「乳首・・・勃ってる?」
「すごい・・・びんびんだ」
「わ、私だけじゃなくって・・・あなた達だって硬くしてるくせにぃ・・・はぁっ・・・
そうでしょ?」
 エゴプリンセスの視線がちらちらと男達の股間へと向けられる。
「は、はいっ! ズボンの中でぱんぱんになって痛いですっ」
「その、硬くなったので、私をめちゃくちゃにしたい?」
「し、したいです! あなたがセクシー過ぎるから」
「苦しくて苦しくて仕方がないですっ」
 男達の答えを聞くと、エゴプリンセスは胸を揉む手を軽く押しのけて、男達の首にそれ
ぞれ腕を回した、顔の近くまで引き寄せた」
56シルバーレイン ◆.4eBOh6z2E :2007/03/22(木) 20:56:24 ID:AE4LzyLE
「させてあげる・・・。私を褒めてくれる人は、私も大好きよ・・・んっ、ちゅ」
 エゴプリンセスは右腕で引き寄せたほうの男にキスをしたかと思うと、舌を出して男の
唇を割って入り込ませる。男は最初は戸惑ったが、すぐに自分も舌を使い、エゴプリンセ
スと舌を絡み合わせる。
「・・・ん、くちゅ・・・ぁぁ・・・ふっ、んむ・・・ちゅぱ・・・」
 絡み合う舌が濃厚な水音を立てている。
「・・・が、我慢できないっ!」
 濃厚なディープキスを見せ付けられて、残されたもう一人の男がたまらず、エゴプリン
セスの耳にむしゃぶりついた。耳たぶを甘噛みして、繊細な細工物のような耳を丹念に舐
めていく。
「んっ?! んんーっ・・・ぷはぁっ! あっ、はぁんっ・・・もう、せっかちさん」
 右腕の男との口付けを中断するエゴプリンセス。エゴプリンセスと男の間に輝く細い唾
液の糸がひく。ディープキスの残滓をそのままに、耳を舐めてくる男に軽く嗜めるような
口調である。
「待ちきれないほど、あなたが欲しいですっ」
「うふふ、慌てなくても、あなたにもキスするわ」
「あなたは、キスも素晴らしいですっ。ねっとりと絡みつく舌の感触、甘い蜜のような唾
液・・・」
「はぁ・・・嬉しいわ、そんに感じてくれて。でも、次はこっちなの、お待たせ・・・ん
っ、ちゅ・・・ちゅぱ・・・」
 右腕の男が感想をいう間に左腕の男とも激しいディープキスをする。
 キスが終わると、エゴプリンセスは二人から体を離す。一歩離れたところで、
「さあ、きて。私の体を隅々まで味わってね。でね、そしたら私のこと褒めてね」
 両手を広げて二人を誘う。
 男達はズボンを下ろして、その硬くなったペニスをむき出しにして、エゴプリンセスに
にじり寄る。
「すごい・・・私に興奮して、そんなにびんびんにしてくれてるんだ・・・言葉よりも、
私を褒めてくれてるのが分かるよ」
 そしてまた、エゴプリンセスは快感に打ち震えるのである。

<終り>
57名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 20:57:50 ID:AE4LzyLE
間違えてageてしまった。すまん。
58名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 01:32:18 ID:L77dJSIS
>>54-57
GJ!そのゲームやってみたくなったw
59名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 01:43:23 ID:TZ7gKKX6
>>54-57
ぶっ殺したくなる程乙。
いや、誉めてるんだよ?

>>58
マウスとキーボードで操作して戦うような、いわゆる一般的なネトゲ(MMORPG等)とは
根本的にゲームシステムが違うから、やる場合はお気を付けてー。
60名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 10:50:08 ID:3gyBK59R
オフィシャルのマスターが描くリリスも、
18禁ではないが、それなりに官能的だ。
つーか、公式に18禁版銀雨を運営しないかなぁ・・・とか。

ttp://www.google.com/search?as_q=&hl=ja&num=50&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&as_epq=%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%82%B9&as_oq=&as_eq=&lr=lang_ja&as_ft=i&as_filetype=&as_qdr=all&as_occt=any&as_dt=i&as_sitesearch=http%3A%2F%2Ft-walker.jp%2Fsr%2F&as_rights=
61名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 20:11:30 ID:uqHfBcwt
>60
とりあえずスレ立てて非公式に運営しないか。
【無茶を言ってみる。】
62名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:37:03 ID:tilAaHCL
>>53
とても遅いレスだが、保管庫のURL。
>>5氏、その後IDは見つかりましたでしょうか?

http://poke-dict.hp.infoseek.co.jp/
63名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 01:59:06 ID:gXF7ZTDE
>>62

!!!!なんという宝の山 
仕事に疲れた自分の心が一気に癒されました…。自分にも文才さえあれば
何か書きたいのだがなぁ…。
64名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 03:12:42 ID:iQYKnp5J
保守
65名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:20:32 ID:h14k/vZS
>>1
66名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 22:10:23 ID:N11Pgn1+
二次落ちてる(´・ω・`)
67名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 11:34:12 ID:AprS91aV
保守
68名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 12:05:04 ID:DBxtc5Gj
シルバーレインの公式見てきた

コレはWEB上でやるTRPGという事でいいのかな?かな?
だったら早速キャラ作って課金しちゃうぞー
69名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 15:34:21 ID:zPsKwPnh
>>68
そんな感じ。PBM(プレイバイメール)のネット版だな。
システム自体が他プレイヤーとのコミュニケーション前提にしてるから注意。
ルールを理解したらゆっくり仲間を探すと良い。

そうそう、キャラに死亡判定が下されたら『二度と復活しない』から。
高難易度依頼で自殺プレイングを書くか、リアイベ・リアシナで無茶をしない限りは
まず無いけど、一応頭の隅に入れておくと良い。
70名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:17:30 ID:wCC0n/Zp
忠告ありがとう(=゚ω゚)ノ

取り敢えず★は買ったが、まずはリプレイ読んで流れを掴んでみるよ

頑張って銀雨のエロパロ書けるぐらい依頼こなすぜ
71名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 02:12:06 ID:jK6HNNo2
>>70
ちょうど今のストーリーの状態が、「勝ったッ!! 第一部完ッ!!」な感じ。
これからストーリーが加速していくと思う。探せばWikiもあるから活用すると良い。
御武運を、能力者。
72シルバーレイン? ◆.4eBOh6z2E :2007/04/15(日) 13:44:00 ID:gAImDPBe
>>69
土蜘蛛戦争で知人PCが死んだのを、また思い出して鬱だ・・・orz
プレイヤーさんがナイーブでキャラへの感情移入が強い人だったから、
キャラ引継ぎもしないみたいだし・・・。

鬱を払うのに、小ネタ。

【語られざる試み】
4月2日以降、銀誓学園の生徒達は葛城山に撤退した土蜘蛛に対して、
「殲滅」作戦を展開するのか、土蜘蛛との「交渉」を行うのか、
意見を二分させていた。
「一般人、銀誓の生徒を問わずに犠牲者が出ている! 殲滅しかない!」
「ゴーストとは様子が違う! 第二、第三の勢力が出現した時に、
銀誓は交渉が通じる相手だと示す意味でも、まずは相手との意思疎通を図るべきだ!」

そんな中、一人の勇者が単独で葛城山に向かおうとしていた。
「これくらいの状況ならギャルゲで鍛えた俺がどうとでもしてやるよ。
土蜘蛛の女王の高感度上げてフラグ立てれば一発だろ。
ちょっと女王に浣腸してくる! 」

次の日、勇者は葛城山中で死体になって発見されたそうだ。
公式には数日後の殲滅戦において、力尽きたことになっている――
73名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 17:41:14 ID:wCC0n/Zp
勇者バロス
実際のプレイじゃそんなこと出来ないよなwwwwwwwww
74名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 17:43:26 ID:gAImDPBe
だが、土蜘蛛の巫女にブルマを履かせようとした漢はいたような気がする。
殲滅戦のリプレイで。
75名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 18:38:18 ID:eGUfpu4z
…システム上、「殲滅を支持しない」でプレイング100文字に書くまでは出来るが…
まあ、普通は無視されるよなあw
76名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 12:21:06 ID:tnvszt49
こ、こらこら。こっちの話を本スレに持ってっちゃ駄目じゃないか。
77名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 12:25:20 ID:gA8SrlW6
>>76
すまない
過疎ってたからこっちで聞くのもなーという感じだったんだ(・ω・)
78名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 12:40:44 ID:+IMf3WRA
>>77
聞くのは構わないが明確なスレッド名まで出すなよw
一応ここがピンク板の中に有る事を忘れて貰っては困る。
79名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 21:39:28 ID:h6Yx1N4d
本スレ持ってったのかw

…ところで本スレってどこだっけか?
80名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:31:07 ID:jekQPyGJ
土蜘蛛戦争見てきた

全ての戦死者たちに冥福を

しかし敗北区域と勝利区域の戦力差が酷すぎるな
土蜘蛛の大群に二人とかwwwwwwww

あとブルさんの勇姿を心に焼き付けた
あんたの願い俺が叶えてやる!








土蜘蛛の巫女は困惑とも恥辱ともとれる表情を浮かべていた

彼女の前には数名の能力者達

自分を捕らえた彼らが、頭を床に押しつけ必死に哀願している

その内容とは


「このブルマを穿いてくれないか!」










ここまで書いて飽きた
81名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:33:39 ID:LLJ7RcsP
だ、誰かっ美術室の娘とモーラットてのの絡みを

本スレ?シラネ。
82名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 02:25:45 ID:OcMBVm46
>>81
更紗は俺の娘
はさて置き、何で絡む対象がもふもふモーラットなんだよw
83名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 16:18:20 ID:EpJzL8Gm
ペロペロしてほしいってことだと思われる
84名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 23:11:30 ID:h/Hjj1yI
土蜘蛛の巫女様解禁か…

話の流れがエロパロ向きだな( ^ω^)
アレだけのことやった後の土蜘蛛参戦だしなwwwwwwwww
85名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 01:35:25 ID:aIbAY+P/
そういやノーステイルってまったく話題に上がってないな
お前らみんな巨乳嫌いなのか?
86名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 12:13:36 ID:UcXk8Xdz
土蜘蛛×巫女
すでに夜とぎとか色々させられまくってるに決まってるだろ
87名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 19:48:18 ID:SG7Gmvh4
>>86
なるほど…
蜘蛛の糸による束縛プレイとバック挿入か…
88名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 20:01:31 ID:OgZciBxV
>>85
じゃれ子でも犯すのか?
89名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 22:06:57 ID:Flq54qdt
>86
俺は健全に、公認の「ひざまくら」で優しくしてもらう方が好みだ。
【だれも聞いてねぇ】
90名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 08:12:28 ID:q8E3dDVh
土蜘蛛の巫女たん(♂)が入って来たぜ

是非膝枕してもらいたい( ´∀` )σ)Д` )
91名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 23:10:52 ID:15XMaU1T
ほす

結社に入ってみたがかなり居心地がいいなぁ
リーダーと愉快な仲間達のコンビネーションカッコヨス


そしてBUイラスト完成が楽しみだわ
92名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 00:23:24 ID:RU5Je/vu
もうECOやトリスタのエロパロは見れないのかなぁ。

そういえばECUO氏が書かなくなったのって、
やっぱり「フィオ」という名のNPCが実在したからなんだろうか。
93名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 19:21:08 ID:MF78UFSX
定期ほす

いちご貴族に自キャラ+活性化してる人+先輩+恋人さんで行くと誤解を招きそうだ (゚ω゚ )
94名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 04:15:22 ID:RjdK+e0z
いつゴーストが出てくるとも知れんラブホで燃えまくりか?
緊張感や羞恥を煽りつつ彼女を攻めるのか

ヤバイ、萌えるぜ
95名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 08:39:46 ID:o8I4bwuS
それを聞いた瞬間、『この部屋のゴーストは倒し終えたはずだから…』ってヤり始めたところで
ゴーストが再びわらわら集まってきそうな部屋を思い出したw

…ところで、あそこの自販機は何かネタに出来ないものかなw
96名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 19:22:51 ID:wMg151oU
ボタン押したら何メートルか離れた所に残留思念湧くはずが
ごく普通にコンドームが出てきちゃいましたよ、アライヤダ! とか?
97名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 19:44:18 ID:J6z8Kk9/
小学生霊媒士♀「…あ。ねえ、せんぱいせんぱいー」
高校生魔剣士♂「ん?」
  中学生火狐♀「どうしたの、何か見つけた?」

小学生霊媒士♀「あそこでは何を売ってるの? 小さな箱がいっぱいだよ」
 魔剣♂・火狐♀「Σ(´Д`;)」

高校生魔剣士♂「えー、あー、うー、その、ソレはだね…」
  中学生火狐♀「た…煙草の販売機なの。だから、子供には駄目なのよ。ほ、ほら、次へ行きましょ…あら?」
高校生魔剣士♂「しまった、はぐれたか!? 何処へ――」

小学生霊媒士♀「? 変な風船が出てきたの…」
 魔剣♂・火狐♀「(買ってる―――!!!)」
98名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 19:46:01 ID:J6z8Kk9/
あ、書いてから思い出したが初期状態じゃ風船じゃないやorz
99名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:28:54 ID:qttBf4m9
普段結社では抑圧されている欲望を、ここでぶちまけろってことか


片思いの人を連れ込んで(世界決壊)

彼女持ちの人だから、略奪愛になってしまうわ( ゚д゚)
100名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 11:01:34 ID:KF0Hxo7L
銀誓館学徒の保健体育授業

うん、その、なんだ?
スマン
101名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 13:15:26 ID:8n1nwl66
>>54に触発されてシルバレのSS書いてみてしまった漏れ乙
どうみても中二病です
102名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 13:22:39 ID:74QNo9yl
>>101
厨二だとか自分で読み返して悶えるとかはどうでも良い。
このスレで曝け出すんだ。
スレッドの特性上エロスが望ましいが。
103名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 20:42:38 ID:BcB0jqlq
ねんがんのバストアップをてにいれたぞ!うはー、妄想(ゆめ)ひろがりんぐー


>>101
邪気眼エロスと聞いて来ました
104名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 22:10:26 ID:KaG7qZKC
特定・・・・は難しいなぁ。
今日、納品されたバストアップで最初のアトリエ商品、
妄想(ゆめ)ひろがりんぐってことは女の子か。

>>101
まず、さらけ出すことだ。
それが本当に厨二でも、今の流れならやさしくアドバイスしてもらえそうだぞ!
105名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:07:33 ID:52nvfzY+
日付変わったけど漏れ101な
ありがとう 漏れやるよ! 立派な邪気眼になってみせる!
106名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:14:36 ID:52nvfzY+
 西日が差し込む教室に、彼女は一人で佇んでいた。
 眼鏡の下の理知的な瞳、飾らないおでこ、細身でありながら男にも負けない存在感を示す少女。
 だが、僕は知っている。
 あの融通が利かない釣りあがった目に、時折揺らぎが映るのを。
 美凪・沙紀。お堅い運命予報士だと皆から言われる彼女だって、普通の少女の一面もあるんだと。


 僕は無言で教室に入った。
 美凪は事務的に挨拶をしてきたが、僕は無視した。彼女は何も言わずに元の姿勢に戻る。
 僕達の中にはそういうのが苦手なやつがいることを理解しているのだ。
 これから笑えない依頼の説明なんか聞くんだから、そういう気分になれないやつだっているし、能力者の中には元々人には言えないような経歴を持つやつだっている。
 かくいう僕もそういうまっとうじゃないやつの一人だ。
 僕の力が覚醒したのは二年前。中学二年のときだった。
 見る物全てに対して向けられる絶対的な破壊衝動。
 僕の右手に開く力と第二の人格は、いまだに僕を振り回す。


 美凪が腕時計を確認した。
 依頼の説明を始めると予告していた時間まで残り八分。
 美凪は必ず十分前には集合場所に待機している。
 行き過ぎな位、几帳面だ。普通の学生なら五分前行動を守れないやつなんて星の数ほどいるというのに。
 いつも気を張って、自分を律し、他人を見守って。
 おせっかいなくらい他人を心配したりして。
 そんな女。

 ――滅茶苦茶にしてやりたいと思わないか?

 やばい。
 唐突に僕の脳裏に俺じゃない声が囁く。
 どろりとした思念。この世界全てを呪っているかのような、邪悪な意識。
 くそ、ここしばらく大人しかったってのに。
 僕は椅子から立ち上がると急いで教室を出て行こうとする。
 運命予報士は特殊な能力があるとはいえ、一般人だ。巻き添えにするわけにはいかない。
「どこへ行かれるんですか?」
 美凪があくまで事務的に話しかけてきた。
「時間までにお戻りになられますか? でなければ依頼に参加することはできませんが」
「ちょっと、ね……」
 僕は言った。少し、息が上がっていたのかも知れない。あいつの意思を抑えるのに必死だったから。
 美凪はそれを察したのか、歩み寄ってきた。
「どこか気分でも悪いのですか? 心当たりは」
 美凪の手が、僕の肩に触れる。すらりと長くて白い指。
「用事ができたんだ」
 俺は言った。
「俺、今からお前を犯す」


参照キャラ
ttp://t-walker.jp/sr/status/?chrid=bn0023
このキャラ選んだのは別に私が眼鏡スキーだからじゃないんだからね!
107名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:16:15 ID:52nvfzY+
 美凪の手首を掴む。
 彼女は瞬間的に俺の手を振り払おうとするが、容易に押さえ込むことができた。
 俺のでかい手は彼女の手首を手の平に収めて余りある。抵抗は無駄だ。
「一体、これはどういうことですか」
 美凪はあくまで気丈で、真正面から厳しく睨みつけてくる。こんなときまで敬語なのが、美凪らしい。
「すぐにこの手を離してください。人を呼びますよ」
 俺は答えずに美凪の唇に顔を近づける。
 一瞬彼女の顔に恐怖が浮かび、逃げようとしたが、俺は彼女の体を抱き寄せ、頭を逃げられないようにし、強引にその唇を奪った。
 口は閉じているから、仕方なく上唇と下唇を順に嘗め回し、次に歯茎を味わう。唾液をたっぷり垂らしてやったら、美凪は声にならない声を上げて嫌がった。
「いやっ、なんてことをするんですか」
「いいこと」
 もう一度キスしようとすると口を閉じ、目まで閉じて顔を背けようとする。俺は彼女の両手首を片手で掴み直し、左手で美凪の鼻を摘む。鼻の穴から呼吸ができずに苦しがる美凪。酸素を求めて口を開いたところに、舌を捻じ込む。
 口内の柔らかい舌と肉の感触を堪能すると、俺は一旦口を離した。美凪の色素の薄い唇から、俺の唾液が糸を引いて垂れた。
 手を緩めた途端に、美凪の平手打ちが俺を襲った。
 気の強い女だ。頬がジンジンと熱くなる。股間もビンビンに熱くなる。
 俺はもう一度美凪の体を抱き寄せようとすると、もう一度平手が飛んできた。俺はその腕を掴んで捻り上げ、机上にうつぶせに押さえつけると、言った。
「やめてよね」
 冷淡に。
「本気で争ったら沙紀が俺に敵うわけないだろ?」
 俺はガンダムヲタクなのだった。



邪気眼全開な上に笑えないギャグ
漏れ最高にバカス
108名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:18:58 ID:52nvfzY+
「いい加減に」
 言いかけた美凪の腕に軽く力を入れる。
 激痛が走っているはずだ。しかし、美凪は奥歯をかんで、健気にも悲鳴を上げたりはしない。
 そればかりか、肩越しに俺を睨んできた。その瞳は険しく俺の非道を責める。
 なんともむかつく女だ。
 同時に、魅力的でそそる女じゃないか。
 俺は、膝を美凪の足の間に割り込ませ、伸び上がる感じでスカートをめくる。
 美凪の顔が怒りと羞恥で赤く染まった。
 俺は美凪の肩の上に顎をのせて、じっくりと美凪のご尊顔を眺める。
「……もうすぐ、参加者の方々が来ます」
 美凪は静かに言った。
 警告。止めるなら今だということだろう。だが、他の連中に見られた程度で、俺が止めるとでも思ったか。
 なら、それは大きな誤りだ。俺はそもそもまっとうじゃない。公衆の面前でだってファックできる。
 と、その瞬間俺は妙なことに気づいた。
 美凪はあくまで声を抑えて俺に語りかける。それはまるで俺を諭しているかのよう。
 ああ、そうか。
 すぐにその答えには考えが至った。
 彼女は、今にでも大声で騒げば人を呼べる。もう放課後とはいえ、学生はたくさん残っている。叫べば誰かくるだろう。来た相手に少々恥ずかしい姿を見られることになるかも知れないが、その程度のことを怖れる女じゃないことは、俺は知っていた。
 ではなぜそうしないのか。
 それは、俺の体面を気遣っているのだ。
 俺の今していることは、紛れもない犯罪だ。刑法だけでなく、学校側からの処分も受けかねない。
 そうなれば、俺は最悪、破滅する可能性すらある。
 美凪は、今辞めれば許して水に流す気なのだ。
「このことは黙っておきますから……気の迷いということに、しませんか?」
 彼女は知らぬうちに俺の推測の肯定をした。
 今辞めれば、水に流してもらえる。律儀な彼女のことだ。本当に誰にも言わないかも知れない。俺は何のお咎めも受けずに済む。

 ――冗談じゃない。
 
 俺は美凪のパンツをひっぱりおろして、三回叩いた。
 贅肉のない、スマートな尻が、桃が色づくように赤くなっていく。
「……!」
「俺を許そうなんて、大したタマだ。だが、お前が言ってどうこうできるような相手じゃないんだよ。俺は」
「仕方ありませんね」
 美凪の目が細まる。
 あの他人の存在価値を徹底的に否定するような、見るだけで底冷えのする視線。
 思わず「すいません。私が悪かったです。許してください。そして口汚く罵ってください」と言ってしまいたくなるのを堪えて、俺は美凪の視線に真っ向から見つめ返した。
 美凪が息を吸い込み、助けを呼ぼうとする。
 最早、俺に対して一片の同情もない。
 社会というシステムの中で、俺に制裁を与えるのだ。
「でも、残念だったな」
 俺の本業は青竜拳士なのだった。

王者の風
ttp://t-walker.jp/sr/html/world/world_07.htm#03
見た瞬間に思った。これなんてエロ能力
109名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:19:48 ID:52nvfzY+
 あれ程強い意志を宿していた瞳が、あっさりと挫けた。
 俺の体から立ち上る王者の風が、美凪を虚脱させたのだ。
 能力者の中でもトップクラスの実力を持つ俺にかかれば、一般人である美凪の自由を奪うなど簡単なこと。
 抵抗など無駄、無駄、無駄。
 全ては俺のなすがままだ。
「さぁ、ショータイムの始まりだらぁぁ」
 俺は手早く机を集めてその上に美凪を横たえると、早速、胸の膨らみに手をかけた。小ぶりだが形の良い双丘であることが制服の上からでも知れる。粘土を練るように執拗にこねくり回す。
「……いや、触らないで」
 美凪の顔に浮かぶ嫌悪の表情。だが、今はそれも力ない。
「いやよいやよも好きのうち、だぜ。ほら」
 ゆっくり、ゆっくりマッサージするように柔らかい乳房を制服越しに揉み解し、徐々に先端へ近づいていく。そして今まさに触れようかという瞬間に、手の動きを止める。
「……?」
 いぶかしむ美凪。それを認めて、俺は頂点を爪の先でつついた。
「……ぁっ」
 小さな甘い声。だけど俺は聞き逃さない。
 にやりと笑いかけると、美凪は真っ赤になった顔を背けた。一瞬でも快さを感じてしまった自分を激しく悔いているようだった。
「気持ちいいだろう?」
「そんなことはありません」
「嘘だね」
 俺はさっきより深く爪を食い込ませる。歯を食いしばる美凪に構わず、何度もえぐった。
 美凪はもう声を出すことはなかったが、甘い痺れがじわじわと侵食していくのが俺にはわかった。
 ペロリと美凪の額に浮いた汗をなめとる。
「これは、嘘をついている味だぜ……沙紀」
「汗を舐めて、そんなこと、わかるわけないじゃないですか」
 美凪はジョジョを読んだことがないらしかった。
110名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:20:50 ID:52nvfzY+
「そう? じゃ、確かめてみようぜ」
「あ……だめです」
 俺の動きを察知してか、美凪の声が揺れる。
 俺は乳首の辺りにたっぷりと唾液をのせた舌を這わせた。そして、俺はまだブラジャーを外していなかったことに気づいた。
 面倒に思いながら、丁寧にボタンを外してやる。
 美凪は弱弱しく抵抗してみせたが、俺の一睨みであえなく断念した。
 清潔感のある薄い青のブラ。ホックを外して教室の隅にポイッと投げ捨てる。すると現れたマシュマロのように白くて柔らかそうな乳房が目にまぶしい。
 俺に見られるのが余程悔しいのか、美凪の目が薄っすらと潤んできた。
 だが、俺の心に同情は湧かない。逆に、嗜虐心が刺激されて、俺の股間はギンギンだ。
 俺はさっきと同じように胸を揉み始めた。じかに触れる美凪の胸は、手に吸い付くようなフィット感。同じことを繰り返そうと思ったが、辛抱たまらず、俺は乳頭に食いついた。
「あああっ」
 予想外の刺激に漏れた美凪の声は、普段の硬質な口調とは打って変わって可愛らしい。
「やめてっ、やめてください、ああっ」
 俺は構わず乳頭にしゃぶりつく。赤ん坊のようにちゅるちゅる吸ったりする。
 もう片方の乳首が寂しそうにしていたので、左手でつまんでやる。美凪の乳首はすっかり出来上がっていて、ぷっくりと可愛らしくしこり立っていた。
「ほら見てみろよ。これでも感じてないって言うのかい」
「感じていません。感じてなんかいません」
「ほう、そうかい。じゃあ、これはどうだ」
 俺は今度は左手でいじっていた乳首の先っちょをぺろっと舌で撫でると、前歯で乳首を挟む。キツツキのように舌で乳首を責めながら、歯でひっぱると乳がつきたての餅のように伸びた。
「はぁぅ、いやぁ」
「いやなんかじゃないだろ。本当のことを言えよ」
「いやです。気持ち悪い。もうやめてください」
 その反応を見て、俺は笑った。
 なぜなら、嫌がる美凪に、戸惑う一瞬が混じっていることに気づいていたからだ。
 美凪は確かに感じている。
 初めて味わう愉悦の片鱗に戸惑っている。
 二年前の覚醒以来、一人エッチに全精力を費やしてきた俺だから言える、直感にも似た確信だった。
111名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:22:22 ID:52nvfzY+
「……なぜ、こんなことを」
 俺の手が休んだ隙に、美凪が尋ねてきた。存外にしぶとい女だ。
「わかりきったことを」
 俺は愛らしい格好になった美凪の全身を上から眺める。
 制服とブラを外され、露出した上半身。両手は自分を抱くように胸を隠している。プリーツスカートを履かせたまま、パンツは下ろされていて足首の辺りでかろうじて引っかかっている。
 もちろん、そうさせたのは俺だ。
 下着ははぎとってもスカートとハイソックスには手をつけない。それが俺のジャスティス!
 俺は下卑た笑いが浮かんでくるのをこらえて、優しい表情をするように勤めた。
「それは君が好きだからさ」
「ふざけないでください」
 数人は殺せそうな視線で俺を睨む美凪。
「嘘じゃない。俺はずっと前から君の事が好きだった。いつも他人のためを思っている君に心惹かれていた」
 救いを求める子犬のような視線で俺が真剣に話すのを、美凪は神妙に聞いている。
「こんな手荒なことをしてすまない。でも、君はかたくなで、他に良い方法が考え付かなかった」
「……それにしたって、こんなことはあんまりです。犯罪です」
 こんな状態だというのに。頭にバカがつくほど生真面目な上に、神経も図太いのだろう。
「そうだな。ごめん。だけど、これだけは信じてくれ」
 俺は言った。
「俺はお前のおまんこが大好きなんだ」
 瞬間、美凪の両膝を押し込むように開かせ、赤ん坊のおしめを取り替えるようなポーズをとらせる。


ここまでで尽きた
お目汚しスマソ
112名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:51:36 ID:InHkZTUc
嘘をついている味だぜでフイタ
GJです(・∀・)b
113名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 07:55:13 ID:XwQ6J7Fw
メガネスキーとか、お前は俺か

眼鏡結社を探してみたら、意外とあるものだな
みんな考えること一緒かよwwwwwwwwwwww

チキンで未だに入団届けだしてなけど(ヽ'ω`)
114名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 08:14:23 ID:52nvfzY+
>>112
dクス 正直GJとか言われると舞い上がっちまうぜ

>>113
漏れも
あと二つ空きがあるのになぁ…まぁ、お互いがんばろうぜ
そしてどこかの眼鏡結社であったらよろしくw
115名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 12:17:56 ID:R71p8Y94
GJ、わらかしてもらったw

>結社
なに、怖いのは一瞬だ、入ってしまおうぜ。
うちは眼鏡結社じゃないが、自結社に人が来るってのは正直素直に嬉しいもんだ。
…うちは、過疎ってるがな…
116名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 15:13:25 ID:XwQ6J7Fw
今更だが、あえてオナヌーを一人エッチと称するあたりに拘りを感じる

その綺麗なネタを吹っ飛ばしてやる!
117名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 05:20:10 ID:/snHOjtO
自分をある程度投影している自キャラを滅茶苦茶にして欲しいとか考えてる漏れ
だがキャラ晒しはできないこのもどかしさ
118名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 06:27:45 ID:Sk9E1UGD
逆に考えるんだ
名前さえださなきゃいいやと考えるんだ




とか言いつつ、自分のキャラをモデルにした話を投稿できないチキン
119名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 13:58:10 ID:WzOYyqhh
せっかくだから俺は晒され住人を矯正する話を書くぜ!
冗談です。ナマ言ってスミマセン。
120名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 16:23:57 ID:/snHOjtO
>>118
だが名前を出さなくても性格を書けば多分確実に特定される漏れのPC。
それもまたいいかなとか思う漏れマゾ乙
121名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 19:54:27 ID:mQAjPYTS
息子か娘か、まずはそこが問題だ

武器強化初体験なんだが、すぐに返される訳じゃないのか
送るときにメールかなんか送信する訳じゃないから、間違ってないか不安だぜwwwwwww
122名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 22:00:35 ID:OrVctouW
>121
大抵は1時間しないうちに帰ってくるぜ…ってだけじゃここは何のスレだって話になるなw
エロい設定の詠唱兵器作った奴っているか?どのくらいまでが却下されないラインかが気になるw
123名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 22:22:27 ID:WWgWp9NT
>>122
最近、シルバーレインの流れが強いな。
かといって、単独スレで持つかどうかは不明だが。
124名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 23:25:40 ID:mQAjPYTS
エロスなイラストや設定が多いのだが、勝手に襲うのもアレだしなー
125名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 23:38:21 ID:eB98MX58
誰かハリセン×シートンで頼む
126名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 23:58:39 ID:Ya81RBbi
触手なゴーストに襲われる自分の娘を想像してハァハァしたことがあるのは俺だけじゃないはず
127名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 00:01:06 ID:9FBymq2o
>>125
うん、くたばれ。

NPCも全てマスターが動かしてるから、エロスのネタにするには
ちょっと後ろめたいと言うか何と言うか。
結局オリジナルか無個性のPCをベースにするのが一番安全か。
128名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 00:34:22 ID:vfphX8kg
>>127
言われて気がついた。MSいるんだよな。漏れうかつすぎ…
どうか担当のMSがここ見ませんように
129 ◆.4eBOh6z2E :2007/05/05(土) 00:36:00 ID:T9aMCNl3
ここで違うマイナーネットゲームを投入する。

『王立セントメイド学園』&『学園創世記マギラギ』

柳生刀子は朝の風呂が毎日の日課である。
その武道で鍛えた瑞々しい若い肉体を流れるお湯が
窓から差し込む朝日に煌いて、刀子を神話の時代の女神のようである。
「む? また、やつか。何度も拙者が風呂に入っている間は繋ぐな、と言っておるものを」
自室の気配が何か変ったのに気付いた刀子は、軽く溜息をついた。
王立セントメイド学園の生徒達は最深のカリキュラムで
インターネットご主人様との契約を行っている。
インターネットを通して、ご主人様とのコミュニケーションをバーチャルトレーニングするのである。
おそらくインターネットご主人様が自分の様子を見に来たのだろうと、刀子は考えたのだ。
シャワーを止めてバスタオルを体に巻くと、「ヤツ(ご主人様)に一言言ってやらんとな」などと言いながら、
それを実践すべくバスルームを出ようとした。
と、脱衣所には見知らぬ男の姿があった。
「おのれ! 何奴かっ!」
言うが早いか、すぐそばにあった虎鉄を手にとろうとするが、
それよりも早く音叉の音がキーーンと耳に響いて、刀子は前後不覚に陥ってしまったのである。

彼の名前はラギー司郎。
あらゆるパラレルワールドの接点たるユグドラシル学園、その学士である。
「さあ、刀子ちゃん。目を醒ましなさい。ただし、まだ正気は取り戻していないよ」
司郎は手に持っていた音叉を叩く。キーーンと音叉の音が響き渡る。
「はい、拙者は目を醒ますでござる。まだ正気は取り戻しておりませぬ」
バスタオルを巻いただけの姿の刀子は、むくりと立ち上がる。
その右眼は虚ろで光を映していない。左目は昔から眼帯を巻いている。
司郎は真音調律学を専攻する学士である。ごく簡単に説明すると、
音を使って物質や精神に作用する魔法の体系である。
司郎は特に催眠術に近く、より強力な効果を持つ真音調律学を会得している。
「ふふふ、成功だ。これで刀子ちゃんは俺の思いのままだ。さあ、刀子ちゃん。
インターネットご主人様に続いて、新しいカリキュラムが出来たのは知っているかい?」
司郎は下卑た笑いを浮かべると、催眠状態の刀子に語りかける。
「いや、そのような話は聞いてはおらぬ」
虚ろな瞳のまま、刀子は答える。
「連絡が行き届いていなかったみたいだね。実はね、夜の生活でも
きちんとご主人様にご奉仕できるように、夜のご主人様というカリキュラムが出来たんだ」
「夜の‥‥ご主人様‥‥でござるか」
「そうだよ。今日はそのカリキュラムの最初の一日目だから、
通常授業はすべておやすみだ。朝風呂が終わったら、
制服に着替えてご主人様の到着を待つんだよ」
「承知したでござる」
「じゃあ、僕が音叉を鳴らしら、君は正気に戻るけど、
今聞いた新カリキュラムのことは忘れちゃダメだからね。
そうそう、君と夜のご主人様の契約を結んだのは、この僕、ラギー司郎だからね」
「はい、ご主人様」
「じゃあ、鳴らすよ」
 キーーンと再び音叉が魔力を込めた音を立てた。

「はっ! もうこんな時間ではないか! 早く夜のご主人様を出迎える用意をせねば!」
正気を取り戻した(?)刀子はいそいそと制服を身にまとうと
ご主人様を迎えるのに相応しいように部屋を片付け始めた。
「夜のご奉仕がカリキュラムとはいえ、他のところで手を抜くはメイドたる者の恥である故な」
夜のご奉仕がカリキュラムであることに、刀子は何の疑問も持ってない。
刀子は畳の自室に布団を敷き、枕を二つ並べると、正座をしてご主人様がやってくるのを静かに待つのであった。
130 ◆.4eBOh6z2E :2007/05/05(土) 00:37:41 ID:T9aMCNl3
「やあ、刀子ちゃん。待たせたかな?」
司郎がにこやかな顔で、刀子の部屋に入ってくる。
刀子は丁寧に三つ指をついて、深々と頭を下げると挨拶を始める。
「ご主人様。拙者は柳生刀子と申す。不束者でござるが、なにとぞよしなに頼む」
「面を上げていいよ、刀子ちゃん。今日はたっぷりご奉仕してね」
「では、こちらの布団へ入るがよい」
刀子に勧められるままに司郎は布団の上にくる。
「さて、最初は何のご奉仕をしてくれるのかな?」
「う、うむ‥‥そのことであるが‥‥」
刀子は困った表情になって、なにかそわそわしている。
「‥‥せ、拙者としたことが、予習を忘れてしまった‥‥のだ‥‥」
たった今、真音調律学で「夜のご主人様」カリキュラムを吹き込まれたのである。
刀子が予習をしているはずがないし、する時間もなかった。
「‥‥拙者は‥‥ご主人様に何をすればよいのであろう? いや、その‥‥
男女が夜の床の中で‥‥なにやら致すことは知っておるのだ。だが、具体的なところが‥‥
‥‥ああ、拙者としたことが何たるメイド不覚悟なのだ!」
刀子は完ぺき主義の少女だけに、この失態をひどく気に病んでいる。
「刀子ちゃん。これはそれを知るためのカリキュラムなんだから、気に病まないで。
最初から完璧に出来る子なんていないんだしね」
「す、すまぬ。どうか拙者に夜のご奉仕をしかと教えて込んでくれ」
「じゃあ、まずは基本中の基本からだね。夜のご奉仕の基本は
ご主人様のペ○スに対するご奉仕だ。よくも悪くも男が感じるのはそこだからね。
ペ○スがどこにあるかくらいはわかるね?」
「あ、ああ。わかっている。それくらいは」
「じゃあ、僕はこのまま動かないから、まずは僕のペ○スを出してみて」
「しょ、承知したでござる」
刀子は、布団の上で胡坐をかいている司郎のズボンのチャックに、恐る恐ると手を伸ばしていく。
すでに大きなテントを張っている司郎のズボンからベルトを抜き取り、
ボタンを外して、チャックを下ろす。
「な、なにやら大きなものが入っているぞ?」
 ズボンの前が割れて、テントを張ったトランクスが顕わになったのを見て、
あらためてその存在を突きつけられる刀子。
「それが僕のモノだよ。さあ、トランクスの穴から穿り出して、
生で見ればわかることさ」
「う、うむ。では、出すぞ、ご主人様」
刀子はトランクスの穴に指先をいれ、中にあるものを出そうとする。
「「うっ!」」
刀子と司郎は同時に声をあげる。
自分とは違う体温との接触による刺激に対するものである。
司郎は性器という敏感な部分で感じたが故に。
刀子は男性の性器というまったく未知の存在に触れたが故にである。
「ご、ご主人様。なにか熱くて硬くて、それでいて生き物的柔らかさのあるものがっ!」
いつも凛とした様子の刀子であるが、それでもまだまだ思春期の少女である。
「それを引っ張りだすんだ。できるね?」
「ご、ご主人様のご命令であれば‥‥ゴク‥‥」
刀子は覚悟を決めて、トランクスの中から取り出した。
「こ、これは‥‥」
131 ◆.4eBOh6z2E :2007/05/05(土) 00:43:14 ID:T9aMCNl3
屹立する男根の迫力に刀子は愕然とする。
「これがご主人様のペ○スだよ。コイツを握ったり、しごいたり、
舐めたりして気持ちよくさせるのが、立派なメイドの仕事なんだ」
「こ、これを舐めるのか? 不浄のものではないのか?」
「とんでもない。これを舐めるのはフェラチオというんだけど、
ファラチオはメイドの基本的なスキルの一つだよ。すぐに出来る必要はないけど‥‥」
「いや。ふぇらちおというのがメイドの基本的な嗜みであるのなら、
すぐにでも会得したい!」
刀子はフェラチオがメイドの基本スキルと聞いて、会得しなくてはと使命感に燃える。
「その心意気はいいね。じゃあ、さっそく舐めてもらおうか? 最初は指示はしないから、
とにかく思ったとおりに舐めてごらん」
「で、では。ご主人様、ご奉仕させていただく」
刀子は恐る恐る舌を伸ばし、ペ○スを舐め上げる。
「‥‥ぴちゃ‥‥ちゅっ‥‥ん‥‥んん‥‥ちゅる‥‥」
ぎこちなく拙い動きであったが、懸命に舐める刀子の舌の動きと
その様子に興奮を覚えた司郎を急速に昂ぶらせていく。
「‥‥ちゅ‥‥じゅる‥‥ぴちゃ‥‥はぁ‥‥ちゅ‥‥」
「くっ、も、もうでるっ!」
刀子が一心不乱に舐め続けるペ○スがびくんと痙攣して、精液が刀子の顔にぶちまけられる。
「うわあぁ!? ご、ご主人様から‥‥なにか、なにか熱いものがぁっ!」
刀子は初めて遭遇する男性の生理現象に驚きを隠すことはなかったのである。


とりあえず、以上。
ゲームの詳細は「セントメイド」と「マギラギ」でググってくれ。
断っておくが、マビノギは関係ない。
132名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 03:36:08 ID:U4TVtd1B
>>131
乙ぽっぽ(*‘ω‘ *)

マギラギの方は、種族やジョブ等のルールが一切決められていないのか。興味深い。
自由度の高いキャラ作りが出来るのは良いが、当方TWシリーズの出身ゆえ
どこまで許されるのか判断が付かんで戸惑うな。
オフィシャルとアンオフィシャルのボーダーはどうなってるんだろう。
133名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 08:36:47 ID:A02xRt+R
自キャラ的に気になる人物が、別の人に恋愛感情抱いてて
寝取り系考えてたら

「お前ほどの女が何を迷うことがある!奪い取れ!今は悪魔が微笑む時代なんだ!」
とかいうどこかのお兄ちゃんの台詞が浮かんで台無しになった

それはともかく>>131
134名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 12:27:36 ID:XnFsR3L+
>>131
乙。
その二つをやってる会社、どっかで見たことがあると思ったら、
トリスタで何かやってたな。続報を聞かないが・・・。
135名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 13:38:31 ID:vAW9ng/7
>>131
言われてマビノギじゃないことに気付いたwwww
136名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 23:37:40 ID:+nhtsn6A
>>121
娘。
自分の願望の捌け口にするのも微妙に気が引けるが滅茶苦茶にされたくて堪らないんだ
137名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 02:39:14 ID:EtsIdeAI
>>132
ぶっちゃけ18禁でなければ、何でもあり。
薄めの表現なら、ソープ嬢なんて設定のPCさえも同社の別コンテンツ(東京怪談)でいる。

TWやWTでは確実に厨認定されるような「ずっと俺のターン!」な無敵設定も許される。
その一方で何の特殊な能力も持っていないPCがいたりする。

最強厨キャラも、無力キャラも、それぞれのPCの身の丈にあわせて、物語が紡がれるのが特徴。

なんでもアリ過ぎて、類型キャラ(トリスタの羊とか、銀雨の白燐蟲使いとか)が存在せず、ここで素材にするには不向き。
138名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 14:02:34 ID:NDotb7xF
なんかトリスタのメール来たから見てみたら、
カムバックキャンペーンとやらをやってるようなんで、
久々に起動してみたらまだキャラデータ残ってたよ。
びっくり。
139名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 20:57:30 ID:YtNUT+AT
ECO半引退状態だなぁ…
RMTで金にするか誰かにアイテム全部渡して、自キャラのエロでも書こうかな


ところで、銀雨でイラストリクが受理されないって
「イラマスさんの都合が悪い」
「メールに気づいていない」
「リクエストの内容が不味い」

他になにかあるかな
140名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 21:02:51 ID:dg0ZRgNq
>>139
「現在休止中」
「リク受付は一定期間内」
「雑記嫁」
141140:2007/05/07(月) 21:07:35 ID:dg0ZRgNq
あ、一定期間内ってのはそういう人もいるって事ね
142名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 21:07:48 ID:YtNUT+AT
>>140
それでリクする奴なんかいるのかよwwwwwwwwww
143名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 21:12:38 ID:dg0ZRgNq
>>142
世の中には我々の常識をはるかに超越した厨が存在するのだよw
144名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 21:42:19 ID:YtNUT+AT
>>143
把握したwwwwwww
けどこの際、常識外れの厨は度外視してくれwwwwwww

なんか知り合いが顔アイコンのリクをスルーされたらしくて、何が悪かったのかと相談してきてな
イラマス紹介ページを見た限りじゃ>>140に当てはまるような事は無かったな

リクの内容もセキュリティに引っかかるような内容じゃないみたいだったから、俺も判断しかねてなぁ

とりあえず「村長」に頼めと助言してくるよ、相談に乗ってくれてありがとな能力者。
145名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 09:51:32 ID:j5XdCJVf
保守
146名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 10:18:08 ID:JmjbUWzZ
ほしゅなんと
147名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 12:44:11 ID:k9HMUxUQ
ふと思ったんだが、このスレってリョナ有り?
148名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 15:23:10 ID:nI1bUPFC
ついさっきググった情報で説明しよう!
リョナとは猟期オナニーの略で、闘う女の子がボロボロにされるシチュエーションの事を指すらしい。
そちらに特化した漫画雑誌でコミックヴァルキリー(一般誌)というものも存在する様だが。

>>147
良く知らないが、グロは嫌う人が居るから投下前に警告は必須だろうな。特に肉体損壊系。
丁寧な人の場合は簡単なコテを作り、「嫌いな人はNG登録してくれ」と前置きしたりする様だ。
149名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 21:36:56 ID:KEMcmEPd
>>148
そういうジャンルがあるのか。
そんな風に分類されると、
そっちの属性あるかもしれなぁ・・・orz
銀雨で女の子PCが土蜘蛛の犠牲になったのとか、
娘(女PC)がズタボロにされたのとか少しキタし、
テラネッツの東京怪談では悪役PCを作って、
他のPCに退治されるシチュを描いてもらったりしてるし。
150名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 22:15:27 ID:Qb8CN9zH
人に無理に押し付けたり3次元に照らし合わせて見たりしなきゃ別に落ち込むことは無いよ。
151名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 22:32:23 ID:kFVuG/JT
仲間が倒れていく中、必死に「うわぁぁぁあああーっ!!」とか戦ってるのにハァハァ
152名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 15:35:17 ID:mUKCivlL
イベピンで、蜘蛛に押し倒されてる娘を見つけてハァハァ
153名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 01:07:24 ID:/Hiqskpp
PC×PCってやっぱダメ?
154名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 01:33:32 ID:95Up8hdf
>>152
kwsk
155名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 01:38:14 ID:5Wv114OP
>>153
他人のPCを勝手に使うのでない限りOKだとおもふ。
156名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 08:23:24 ID:e9/wnfjS
しかし、そこで自分のPCを出すと特定されるので
ここだけのPCを作って語るのが無難になる。
157名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 14:46:57 ID:9ilS1T+u
>>154
ヒント:糸冬の人の市外戦
158名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 16:57:09 ID:il2PdEwo
じゃあここらで一つ今いる住人で架空のPCの設定と名前を
作ってみるというのはどうか?

塚、俺は何気に今のこのスレを楽しんでるんだけど
銀雨知ってる職人さんがここに一体どれだけいるのやら
俺は絵描きな上にイラマスなんでバレるから書けないしorz
159名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 17:08:39 ID:VWtcL57E
このスレはイラマスさんに監視されています!
160名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 17:41:33 ID:5Wv114OP
>>158
ジャーン!ジャーン!ジャーン! げぇっイラマスさん!

設定が細かすぎるとアレだろうし、ややネガティヴ方向でやってみると

名称…  観堂・蛍(みどう・けい)
所属…  銀誓館学園中等部1年
ジョブ… ゾンビハンター×魔弾術士
武装…  詠唱銃
備考:
  あるゴースト事件を切欠に能力者として覚醒した少女。
 当時の事件で兄が犠牲となっており、普段こそ明るく振る舞っているが、
 ゴースト、特にリリスに対する強い憎悪を胸の内に宿している。
  『魔弾の射手』の自己強化、及び豊富な射撃アビリティによる射撃戦を得意とする。
 能力者としての素質は高い反面、実戦経験の不足と、未熟さゆえの
 精神面での脆さが問題点である。

例えばこんな感じで良いの?
161名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 17:49:25 ID:5Wv114OP
ヒィ! 名前とジョブと性格だけで十分だった!
ごめんなさいごめんなs(ry
162名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 18:57:49 ID:+RCwwvkv
そういや前スレに嘘マスターさんいたのを思い出した。
(そしてなにやら色々と自粛←)

>158
おー、イラマス業頑張ってくださいw
(いっそ特定して注文したい位の勢いですがw)
163名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 19:01:36 ID:zhArTGqd
元マスターなら居るぜ

証明する手段も既に何も無いが
164名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 21:00:09 ID:Qksh1hIv
>>160これはリョれと言う神の啓示ですか?
165名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 22:41:06 ID:O1GDup7a
>>84が「俺の娘」と発言していることが、ずっと気にかかっている私。
「俺の嫁」じゃなくて「俺の娘」ってところが気になる。
マスターにも見られているのか、このスレは・・・。

>>162
ごめんなさい。海よりも深く反省してます。
乱交シーンって難しくて・・・orz
166名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 00:51:32 ID:SKGwW7pa
>>165
あー、なるほど。確かに「俺の嫁」の方がぽいよな
だが他に理由があるかもしれんぜ?

1 単に間違い
2 PCにしたい
3 背後の娘にしたい
4 娘にしててごめにしたい

俺なら4w(ry
167名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 03:16:22 ID:/58DV3eM
>>165-166
嫁にするには幼い。ゆえに娘。
両親と離婚して離ればなれだし。
例えるならな●は第1期のフェ●トに抱く感情に近い。

と、いう俺は>>81
168名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 03:17:28 ID:/58DV3eM
…失敬、俺は>>82
169名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 08:17:33 ID:0/C6swjh
>167-168
落ち着け、両親と離婚してどうするw
170名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 10:30:22 ID:/58DV3eM
>>169
(  ゚д゚ )

( ゚д゚ )
171名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 20:39:22 ID:qnTIsR98
こっちみんなw
172名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 20:42:02 ID:Zhu/cCba
( ゚д゚ )ヤァヨウコソ…
173名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 00:33:17 ID:DS2dILJX
久々に来たけど、タイトルのECOとTSのエロパロの投下はないのかorz
174名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 00:51:33 ID:JQDXd4qx
>>165
自分の作ったPCだから、
男の場合は息子、女の場合は娘になる。
年の差がないとアレだがな。


更紗タソ in いちご貴族のssにチャレンジしたが途中でむりぽ
175名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 01:40:50 ID:7BWxtQBH
このスレ的にはDDOとかLOTROはおk?
176名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 13:24:05 ID:Rkc5ia1j
うちの娘の裏設定を妄想してたら、ヤンデレの資質が見え隠れし始めた…


それはともかく、DDOもいいんじゃないかなぁ
キャラ萌えは難しそうだが
177名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 14:07:43 ID:7pBgyHKx
DDOがDIOに見えた。
なぜだ!
178名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 19:00:34 ID:Xniy0vz1
最初はAFOのSSを投下したのに、
レインの設定のエロさに負けて、そっちのSSの投下が多くなってしまった。
こんなところでも盛り上がっているのに、
寺のグダグダさと言ったら・・・orz

とりあえず、寺にはトリックスターアンソロジーのギャラリー開設はまだかー、と。
179名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 21:48:47 ID:vd+c4yLg
>165
ああっ、遅まきながらお元気でおられたようで何より。
…いや、単にあの時『完成待ちながらECOのSSを構想中』と言ってたのに書けてないぞ俺orzって思って。<自粛

そして、このスレにいる内に『(直球じゃないが)エロ担当キャラ』登録しようか本気で悩んでる俺がいる。
嘘マスターさんのに出さなかったボツキャラで。
180名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 00:36:38 ID:sfW24F45
>>179
やり過ぎないようにな。露骨だとヒかれるので匙加減に気を付けよう。
後いくらゲームがエロイからって全年齢対象なので、その辺にも注意を。
181名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 00:10:00 ID:7yeOmUua
TWスレってまだあるの?
182名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 18:27:19 ID:gy1om28L
>>181
よくわからんがTW関係のスレならあるよー

それはそうと、新GTのトイレの精テラヤバスwwwwwwwwww
183ECUO:2007/05/23(水) 00:49:21 ID:/FeSTZgl
久々に来たら見事にECO無くて吹いた。
前スレが消えてどこまで書いたか忘れたのが一つの原因だったけど
一番の原因はグロ過ぎた事。
知人に読んでもらったら『夏休みは終わらせとけ』と言われてしまった。
ECO本編が終わっちゃったんでせめてコッチだけでも完結させたいとか
自分のオ〇ニーな領域になっちゃうんだけど・・・

止めろと言われないかぎり投下しちいますが許してください
今後 グロ有りというときは切断系含みます。
184名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 09:25:16 ID:rKYEjxxu
185名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 19:02:08 ID:dE3ZR4Bo
>>184
これは何なんだ。危険な香りがするがJaneブラウザでも正体が分からないぞ。
186名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:58:46 ID:yxhP1pCJ
IPの羅列みたい
釣られた奴リスト?
187名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 02:44:45 ID:Pa/1TwK/
ぁゃιぃURL……ブラクラの可能性……地雷!
これはつまり狐@トリスタでキボンというメッセージだったんだよ!
188名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 12:14:00 ID:trAss1H+
どの辺りからマイナーネトゲの領域か判らん・・・
当分先だが次スレからで良いから作品群をテンプレに入れてくれないか?
189名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 15:17:32 ID:dBHuzQHb
>>188
基本は、他に専用スレがなければここでOKという感じ。
ジャンルが混沌としているが、気軽に投下出来るのが
ここの強みだと認識している。
190名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 15:54:04 ID:Uosm5EYm
このスレ「以外」のリスト作るほうが楽そうではあるな。
新しいゲーム出るたびにテンプレ変えるのは面倒だし。

…とりあえず、板内で検索して出てこなければこのスレの領域って事でいいんだろうか?
191名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 15:57:02 ID:+bpbyUIO
トリスタは結構メジャーだと思ってたけどそうでもないのかorz
192名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 20:50:23 ID:yOTXUZt3
トリスタだけでスレたてちゃうと、続きそうにないってのが理由じゃなかったっけ。
193名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 21:14:55 ID:Q2l/nhaG
>>190
だいたいそれでおkの筈。
>>1にも有るが、
ネトゲ系でエロイの書いた。でも投下するスレが無い。
専用スレ立てても続くか怪しい。でも投下したい。
そんな人達の為のスレとして機能して来た訳アルネ。
194名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 11:49:22 ID:sVbudwCS
トリスタ自体は結構良い素材揃ってるんだけどね
問題は人口比率的に低年齢多めでエロ書ける大人が少ない
195名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 16:15:59 ID:aez+00bg
建てられる程多くないだけで良い作品は投下されてるぞ
196名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:58:50 ID:Qa10U9YS
保守
197ECUO:2007/05/31(木) 21:20:59 ID:d0PSLHho
前スレの続き。
短い&エロく無い&スカトロ注意?
なので苦手な方はご注意を
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フィオのお腹が外から見てもわかるほど蠢いている。
触手が大腸の中ほどまで進んでいるのだろう、だがいくら進行を止めようと思った所で
彼女の下半身の筋肉は殆ど麻痺しており、もはや触手の進入を拒むことなどできない。
「うぅぅ・・げぇ・・うぁぁ!!止めて・・死・・しんじゃうぅ!!」

体の中にあったものが今にも逆流しそうな嘔吐感と
全身に広がる凄まじい寒気、そしてそんな情けない姿を見ものにされている羞恥心が
彼女のまともな思考を徐々に奪っていく。
「ははは、大丈夫この程度じゃ死にはしないって。
 コッチの太いのを入れればもしかしたらショック死しちゃうかもしれないけどね。」
エミルはそういいながら未だ彼女を拘束するでもなく
粘液をかけることもしていなかった触手の1本を指差した。
それはあきらかに他のものよりも数倍太く、その姿は禍々しかった。
「まぁわかると思うけどこれが卵管、君に卵を産みつける予定の管だ。
 いきなり入れたら可愛そうだからまずは小さい普通の触手で
 麻痺させてから入れるようにしてるんだ。僕って優しいだろ?」
「ッッッ!!!」

フィオからしてみればそんな事聞きたくも無かった。
(た・・卵を産み付けるって・・・)
彼女にしてみれば冗談じゃなかった。まだ処女だとはいえ・・
いや、処女でなくてもこんな魔物の子供を産むだ何て考えたくも無い。
「い・・・いやぁ!!ちょっと・・は・・放して!!放してぇぇぇ!!」
まるで狂ったかのようにフィオは叫び暴れた・・・つもりだった。
だが彼女がまともに動かせたのは胸と首から上の僅かな部分でしかなかった。
「・・・っ!!!!ひ・・・・やめ・・・ひゃめ・・・・・・」
徐々に言葉も呂律が回らなくなってくる。触手の麻痺毒は全身に回り始めていた。
「さぁ、そろそろ頃合だね・・・・・。」
エミルの合図と供にフィオの体の中に何か妙な液体が注ぎこまれ始める。
「えごぉ・・ご・・・うぁ・・う・・・・・・」
ただでさえ触手で一杯になっている腸内に謎の液体が注がれているのだからたまらない
それこそ破裂寸前までその液体は注がれ続けた。
フィオのお腹はぷっくらと膨れ上がり。お腹に血管が浮き出て見え始める。
「ふぃ・・・・い・・・いぁ・・・ぁ・・・・」
肥大化したお腹が肺を圧迫するためフィオはまともな呼吸まで困難になる。
「苦しいでしょ?別に我慢することなんか無いんだよ。」
いつの間にかフィオの体はフィアの真上まで運ばれていた。
「遠慮しないで妹さんの上にばら撒いちゃいないよ!!」

その言葉と同時に直腸内の触手が下がり始める。
「ひ・・ひ・・・い・・いやぁ・・・フィア・・に、にげてぇ!!」
妹を迎えに来た筈だったのに・・・いつものように守って
そして助けてあげるつもりだったのに。
このままでは大変な事になる。だが今の彼女にはどうすることも出来なかった。
「お・・おねぇちゃ・・ん・・・?」
名前を呼ばれたことに気がついたのかフィアが意識を取り戻し
呼ばれたほうを向いてしまった・・・・・
198ECUO:2007/05/31(木) 21:23:06 ID:d0PSLHho
フィオの体の中を犯し続けていた触手が抜け落ちる。
「い・・いやぁあああああ!!!!!」
麻痺し殆ど動かない彼女の体ではその体内にたまっていたものが逆流しようとしても
まったく我慢することができず・・・そしてそのまま・・・

・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・



信じていた希望を失い。フィアの意識は完全にこの世を去った。

・・・

「うぅ・・うぅぅ・・・フィア!!ねぇ・・返事してよ!!」
いくら呼んでも返事は返ってこない。
自らの行為でトドメを刺してしまったという事実など受け入れたくも無かった。
「ひどいなぁフィオちゃん・・・ちょっとぐらい我慢するふりでもしたらよかったのに」
「返事しろったって今口開けたら気持ち悪いってんだなぁ〜〜」
「まったくだ。そんな大量にぶちまけられたら口も開けねぇってよぉ〜」
一部始終を見ていたタイニー達は大喜びだ。
その隅でちょっといじけているタイニーもいる。
彼女が15分程度で気絶するに賭けていたタイニー達だろう。
「・・うぅう!!この悪魔!!!あんたなんか死んじゃえ!!!」
涙をこぼしながら彼女が唯一できる抵抗
ただ叫ぶことを繰り返す。それが今彼女にできる精一杯のことだった。
「お腹の中がすっきりしたらまともに喋れるようになったみたいだね。
 まぁそうでないとこれからの悲鳴が聞けなくて面白くなかったし
 丁度いいかなぁ〜」
ローパーがその太く禍々しい触手を動かしフィオに近づかせる。
「ひ・・・ちょっと・・・冗談・・・・」
「な訳ないでしょ。そんな締りの無い肛門にはこれぐらいが丁度いいんだよ。」
エミルの言ったとおりフィオの肛門は既にだらしなく開いたままで
閉じることなど無かった。
今もその穴からはぽたぽたと白い液体が垂れ続けている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一時中断。

いまいちいい言葉が思いつかない・・・
変な文章ですがもうちょっとだけ続くんです。
199名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 07:12:49 ID:k8gw8IeM
GJ 前スレの見てないけど(´・ω・)惨ス
200名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 02:56:29 ID:o5u3AVHP
続きを激しく期待
もっと容赦無くやってくれて構わないぜ
201名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 23:51:39 ID:Q9+4o1Wb
激しくグッドジョブです
いいぞもっとやれ
202名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 07:50:09 ID:882cpiMC
  ☆ チン

        ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ヽ ___\(\・∀・)<  ウサ子まだー?
             \_/⊂ ⊂_)_ \_______
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
        |  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:| :|
        |           .|/
203名無しさん@ピンキー:2007/06/06(水) 01:46:18 ID:7sgkIiIV
待ってても来ないだろうから萌えるシチュを上げるんだ
204名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 01:00:14 ID:6c7vh4S5
保守
205名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 09:49:50 ID:tv5k1hOf
保守age
206名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 13:14:06 ID:zeA4sK3V
あ、ECUO氏戻ってたんだ。
>>92であんな事言われてたから心配だったよ。

今回もエミルの鬼畜具合とフィオの弱っちさ加減が素晴らしいです。
このままローパーの卵を大量に孕まされて、
精神崩壊しきった妹とボテボテの腹抱えて生きていく
救いのないED希望。
207名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 23:38:27 ID:IU3L4K68
トリスタやりはじめたばっかりで、いまいち世界観が掴めていないけど
年齢不明の龍×初心者マーク付き女子高生ウサ子
という組み合わせに萌えを感じている

年の差カップルが好きなんだ
208名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 10:37:15 ID:7GlLyUR2
TalesWeaverもここでおk?
マビノギは専スレあるみたいだけど
209名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 00:36:22 ID:sMmZ8MtX
単スレ無かったはずなのでOKです
というかもう何でも良いからガンガン来て下さい
210名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 14:37:04 ID:E68b5456
>>209

>>208です。教えて下さってありがとうございます
シベナヤ厨なので頑張って書いてきます
211名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 16:43:57 ID:68/sPmiK
>>210
いらっさいませー
212名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 09:13:15 ID:wYU5Yhla
TWで書いてもいいなら一つ書いてくるぜ
まだCP6までしか行ってないけど
213名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 14:08:23 ID:/MCyZfOo
>>212
期待age
214名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 19:37:20 ID:LzVUWQUc
>207
どらこ×うさこの百合プレイ(;´Д`)ハァハァ・・・
と、うさこはしょたとかふらなりでもありだよなというかむしろそっちの方g(ryという漏れが言ってみるtst

女体化ゼフィロス×ドラコ?
えろかけねーよorz
という何を思ったかノトス(♀)とluk>aspd=atk狐の話に手を出してしまった件
うん、姉御するなら遠距離か高lukで攻撃と防御を兼ねるかのどっちかに限るよな
215名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 00:08:15 ID:+Lp10IAb
さて、
ttp://www.thinkfree.co.jp/
でss書いてたんだけどなんか重くてinできない件
何行か消えてるかもorz

しばらくぐぐるdocksで書いてるかorz
216名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 08:32:12 ID:XN77ghGY
右手にマウス左手に剣を配置して待っとるよ
217名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 16:59:24 ID:ToZ+5UnH
>216
>207が来るのか?
wktk(;´Д`)ハァハァ・・・
218名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 01:43:08 ID:MW33itEY
保守
219名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 13:02:13 ID:g/HUAYCr
220名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 17:45:12 ID:gRGtpeHK
>>219
巣に(・∀・)カエレ!!
221名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 18:47:54 ID:vsoZUZgW
>>220
落ち着け。スレ宣伝に来ただけだろう。


TSの姉御系でネタは有るには有るが、もう三年はログインしてないしなあ。
上級職とか何ソレな現状。
222名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 01:49:07 ID:nVoLM8QN
>221
wktk

上級職とかはあれだ、公式絵と虹絵で脳内補完でおk

なんていうかとりあえずさやは漏れの嫁
223名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 00:20:37 ID:YzA77Nkb
最近トリスタ始めた……

うさぎとドラゴンのカップリングで妄想し始めてしまった……
224名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 13:40:12 ID:YzA77Nkb
連投で悪いが
トリスタのドラゴンって♂?♀?
名前とかどうすりゃいいかワカンネorz


だってこのスレもトリスタも初心者
225名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 14:32:37 ID:/aKZnEM6
>>224
イケメンでもあり乙女でもあり。
226名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 20:43:35 ID:kQPGEX1u
女装っ子でもあり男装っこでもありふたなりっ子でもあり

で、非エロでテンポ悪い姉御×ノトスって需要ないって事でおk?
pdfかtxtで
227名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 22:05:09 ID:HNcQ9IQf
砂漠での水くらいの需要ならあるぞ
228名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 23:08:55 ID:YzA77Nkb
>>225-226
おk、>>207と同じようなカップリングになる悪寒だが書いてみるぜ!龍は♂だけどな!

うさぎの名前はウサ子でおkなの?
229名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 00:03:53 ID:5H8JimUd
>>228
これ! といった決まりは無いけど、分かり易い方がいいかも。
230名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 03:36:12 ID:EnzRvLP7
>227
ちといいロダ探してくるノシ
231名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 03:49:57 ID:EnzRvLP7
ttp://www1.axfc.net/uploader/93/so/N93_0464.pdf.html
とりあえずあれだ、pdf重いぞ( ゚Д゚)ゴルァ!!って人とか携帯の人すまない
あと下手なのは一応リハビリって事で言い訳しておこうorz
232名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 03:59:02 ID:EnzRvLP7
うpついでに読みなおしてみたけど…これはひどいorz
久しぶりに書いたまともな文章だとかそゆーレベルじゃないなあorz

という連騰スマソorz
233名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 23:58:02 ID:E7cRqOnl
携帯からなので見えないが投下してくれたことにGJ!
234名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 07:55:36 ID:xlS++T/R
モンスターがもりもり出てきた時そのまま二人まとめて陵辱展開に行くかと思ったのは内緒だ
235名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 19:51:20 ID:TH38IrTi
>234
凌辱展開に持っていくつもりならクマの段階でぶっかけさせてr(ry

実はわからない人ごめんね的なネタがしたいの半分だったのは内緒だorz
236名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 01:54:05 ID:lQxJnYjE
男友達だと思っていたら実は女の子の亜種でドラ子×ウサ美
自分たちは普通のカップルと思っていたのに実は彼氏が女だと発覚、ショックを受けたウサ美が・・・
まぁそれはそれで良いかとラブ百合も良し 愛しさ余って憎さ100倍の鬼畜ルートも良し
237名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 06:00:37 ID:04WgPP42
>>236
今書いてるのに似てる……
238名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 18:42:08 ID:S8YTPwiS
>>236
自分は絵描きだか……書き込み見て思わず描きたくなったよ。
239237:2007/06/30(土) 18:47:24 ID:04WgPP42
あ、考えたらあんまし似てなかった……

とりあえず
性別不明な龍×初心者マークついたうさ子で分割投下でもいいよね?答えはきいt(ry

>>238
描いて☆
240名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 23:21:54 ID:NZkIBVDZ
両者に期待
241239:2007/07/01(日) 16:28:22 ID:XeUHHHua
分割投下ですが投下するよ。

とりあえず注意点
・トリスタ及びこのスレやネトゲSSの初心者です
・用語とか世界観とか間違いがあるかもしれないのでご注意ください
242239:2007/07/01(日) 16:30:42 ID:XeUHHHua
「いやあぁぁ〜〜〜!!!」
 カバリア島のマリンデザート。
 フィールドの殆どが砂漠で、ピラミッドや変なスフィンクスみたいのが見えるこの場所で、一人のバニーが涙目で走っている。
 彼女の背後には三体ほどのモエモン。砂の塊のようなモンスターでアクティブモンスター。
「近づいただけなのに〜!!」
 アクティブモンスターとは近づいただけで攻撃を仕掛けてくるモンスターである。
 これはこの世界では常識。
 だがまぁ、このバニー、うさ子はまだ初心者。その証拠に彼女には初心者マークが胸あたりに付いている。
 普通、カバリア島に来る前にはチュートリアルを行いそこで大体のことを学ぶのだが、殆ど寝ていたのでよくわからない。
 そのよくわからない状態でパラダイスに来てしまい、道に迷ってこのフィールドまで来てしまったのだ。
「きゃあっ!!」
 そしてモエモンに追いかけられる事数十秒、石に躓き顔から砂の上に転んだ。
 すぐに起き上がり、顔や青い髪、うさ耳に付いている黄色い砂を掃うものの、ボクシンググローブなのでうまく掃えないでいる。
 そんな中でもモエモンはジリジリとうさ子に詰め寄っていく。
 レベルも違いすぎる、スキルも無い、相手は三対、敵うはずもない。
 逃げようとしても背後には何かの大きな骨。逃げ場すらない状況にうさ子は赤い瞳から涙を浮かべて震えている。
 そして、持っていた鞄の中に手を突っ込み、数少ないアイテムを投げ始めた。
「ばかばか! こっち来ないで〜〜!」
 さすがスポーツ万能少女、野球の才能もあるようだ。
 ヒールポーションや古いスプーン、スコップに穴あきブーツと投げまくり、全弾モエモン達に命中。
 だが聞くはずもない。アイテム達は空しく砂の上に落ちていく。
 このままだとやられてしまう、そう考えると、うさ子はうさ耳を両手で掴み丸くなった。
 それと同時に、モエモン達も一斉に襲い掛かった。
「きゃうっ!!」
 覚悟を決めた、涙を浮かべながら目を瞑った。
 その時だった。
 目を瞑っていても何かが光った。
 そして何か大きな音、そしてモエモン数対の気配が消えた。
 恐る恐る……ゆっくりと身体を起こし、目を開ける。
 そして、うさ子は目の前にいる者の存在に驚いた。
 いつの間にいたのだろう。恐怖で感じなかったのだろうかと思いながらゆっくりと頭を上に上げる。
 まず大きな青い尻尾が目に映り、紺色の長髪、そこから小さく蒼い竜の翼が見えた。
 その手には大きくて丸い、赤い宝石が印象的の長い杖。
「退かないか……アクティブはこれだから……」
 その人は最後の一体となっても向かってくるモエモンにため息を吐きつつ、何かを唱えている。
 足元には魔法陣が描かれ、一本の光る矢がモエモンに突き刺さった。
 モエモンは良質の砂を吐き出しつつ、砂漠と一体となる。
 うさ子はその光景を、口を開けながらただ見ていた。
243239:2007/07/01(日) 16:32:13 ID:XeUHHHua
「……大丈夫か?」
「ぁ……あの」
 うさ子を助けてくれた人は正面を向き、僅かに笑みを浮かべて彼女に手を差し伸べる。
 うさ子は思わず声が出なかった。
 その人が、あまりに綺麗だったから。いや、綺麗と言うより美しいと言う言葉のほうが合っていた。
「どうした、どこか痛めたのか?」
「い、いえ……ぁ」
 うさ子が答える前に、彼女の体が光に包まれる。
 『リカバリー』を掛けられたのだ。
 うさ子自身にダメージは無いのだが、体全体が暖かく感じる。
 そして光が治まると、軽く深呼吸をしつつその人の手を取り立ち上がった。
 深呼吸をし落ち着いたうさ子は、改めて助けてくれた人を見ると、その人は龍だと言う事が分かった。
「……」
「? どうした? 私に何か付いてる?」
 それにしてもこの龍、とても綺麗な人。
 パラダイスで、龍は時々男か女かわからなくなると、うさ子と同じ初心者のライオンが言っていたが本当だ。
 見た目では性別は分からない。
 ただ、あまりにも目の前の龍が綺麗なものだから、うさ子は勝手に脳内で、目の前の龍は女だと認識してしまう。
 うさ子なりに根拠が無いわけではない。
 口調こそ男っぽいが龍はクールなイメージあると訊かされていたし、その声、髪を掻き分ける仕草等が女っぽい。
 それに一人称が『私』だから。
「あ、あの……」
「? まだ回復が足りないのか?」
「ぁ、えと……大丈夫です」
 まぁただ、初対面で助けてもらった人の性別を訊くのは失礼だと思ったせいで、本人には訊けなくなっているのだけど。
 ただ名前を訊くのは成功した。
 彼女は、ドラコというらしいという事が分かり、そしてうさ子は自分の名前をドラコに名乗った。
「君、今レベルは?」
「……4です」
「4、か……見たところ装備はないようだけど、チュートリアルはやったのか?」
「一応………」
 殆ど寝ていた、ということは言わないでおいた。
「……おかしいな。チュートリアルを受けたら普通、ビギナー用の装備が貰える筈なんだけど」
「え……」
 知らなかった、初耳だった。
 うさ子は驚きの表情でドラコを見る。
 そしてドラコは優しく鞄の中を良く見るよう言い、うさ子はその中に手を入れると……あった。
 木製の剣に赤いリボン、盾に青いリボンが施されている装備。
 うさ子は恥ずかしさから顔を真っ赤にさせて俯いた。
「私も最初の頃、同じような事をしたから」
「うぅ……」
「とにかくこのエリアから出るぞ? それを装備しても、ここのモンスターは君にはまだ無理」
「はい……」
 ドラコの誘導で、うさ子はこのエリアから出る事ができた。
 辺りはパインやカモノハシとアクティブではないモンスター。
 こちらから手を出さない限り襲ってくる事はないと、ドラコはうさ子に伝えると、うさ子は安心感で内股でその場に座り込んだ。
244239:2007/07/01(日) 16:32:54 ID:XeUHHHua
「大丈夫?」
「はい」
「君は何処に行こうとしている?」
「えっと、マリンデザート入り口って所で」
「そう。ならこれを。一瞬で行けるから」
「ふぇ?」
 ドラコはうさ子に何かを差し出した。
 それをうさ子は少し躊躇しながらも受け取った。
 それは、アイラさんの店で売られている携帯電話だった。ちなみにうさ子が見るのは初めてだ。
「あの、でも……」
「いい、気にするな。それに、さっき豪快にアイテム投げていたからアイテム不足気味だと思うし」
「ぅ……」
 ドラコはうさ子のアイテム投げを終始見ていた。
 その事を微笑みながらうさ子に言うと、彼女は再び顔を真っ赤にし俯いた。
「レベルをあげたいのなら、マリンデザート入り口付近のモンスターと戦えばいいと思う」
「わ、わかりました」
「でも無理だけはだめ。それじゃあ」
「え、あ、ち、ちょっと待っ……」
 最後にドラコは、うさ子にアドバイスを残し、別の携帯でその場から消える。
 うさ子は声を上げて引きとめようとするが、時は既に遅かった。
 まだお礼言ってない、そう思いながらうさ子もまた携帯を使いその場から消える。
 マリンデザートに着いても、うさ子の脳裏にはずっとドラコの綺麗な笑顔。
 
 そして、これが運命の出会いだと言う事はうさ子はまだ知らない……


―続―
245239:2007/07/01(日) 16:36:04 ID:XeUHHHua
どんな感じなのかよくわからないから、テストがてら投下しました。
あと二回に分けて投下しようかと思います。
気になる箇所などあれば指摘して欲しいです。
246名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 19:13:26 ID:iNXw2LlC
序章としては丁度良い、続きwktkで待たせてもらう
247名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 01:33:29 ID:IIdmOasz
GJ!三ヶ月程トリスタ物は来てなかったから非常に嬉しい
248名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 03:48:37 ID:PaTW5Vbz
少女マンガっぽくて良い。
続きwktk!
249245:2007/07/02(月) 12:42:49 ID:X5N/3jAs
一度見直してみたら、誤字脱字があったorz
次はしっかり見直すんだぜ!

>>246-248
その言葉、正直安心しました!
250名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 01:42:05 ID:/sJpPIPB
やっと知ってるネトゲのエロが見れる・・・スレタイ通りマイナー度高めなの多いからなぁ
251 ◆/VkDraKo.s :2007/07/03(火) 04:23:27 ID:F2FNgvu/
>>224
さんざん遅レスになるが、創作の一助になればとの思いから。
とまれ、簡潔に言うならば「難しい問題だ」としか言えない訳ではあるのだが。
いわゆるドラ子ものに関してはまさに百家争鳴、
さらに♂龍ものにまで言及するならば、もはや阿鼻叫喚と呼ぶべきだろう。

近頃のドラ子学会では、最終的に大喧嘩となることが分かっているので、
出席者の机の上にはあらかじめクリームパイが用意されている始末。
先日など、どこかの馬鹿がパイの中にレッドペッパーを練りこみやがったらしく、
しかもそれがたまたま出席していた自分の顔面に直撃したお陰で、
帰りの電車にはワスプに刺されまくったような顔で乗る羽目となった。
まあ、今回の騒動は「むしろ付いてた方が良いんじゃね?」という
自分の不用意な発言に端を発するので、自業自得といえなくもないのだが。

かようにここ十数年の理論状況は混迷の極みであるわけだが、
それでも、最新の研究には目を向けるべきものが多くある。
特にメガロ大学のV・K・ドラコースキ(Vladimir K. Drakosky)教授による労作、
「ドラ子学の再建に向けて――GPS分類法の基礎理念」が重要だろう。

ドラコースキ教授の提唱する「GPS分類法」は、
周囲に認知されている性別(Gender)、見た目(Proportion)、実際の性別(Sex)
という三つの要素を元に、ありうる全てのドラ子・♂龍ものを分類しようとする。
G,P,Sのそれぞれにつき、♂を1、♀を0とおけば、
000(きれいなおねーさん)から111(イイ男)まで、
2*2*2=8通りのパターンを作り出すことが出来るのである。

たとえば110型ならば
「見た目は男の子だけど実は女の子で、誰も女の子だと気付いてない」となるだろう。
010型はボーイッシュなドラ子が主人公となる作品であるし、
101型は「こんな可愛い子が女の子なわけないだろう」型であるとされている。

ちなみに拙作(>>20-35など)は
「見た目はどう見ても女の子で、実際に女の子なのだが、
 何故か周囲の人間(の大部分)は男だと思い込んでいる」という
それこそパイでも投げつけてやろうかという無茶な設定であるが、
これもGPS分類法に基づけば、100型という、ありうる一つの型に過ぎない。
公式のドラゴンが男性キャラであり、しかも男性としてデザインされていて、
にもかかわらずプレイヤーには♀として認知されているという状況分析が正しければ、
トリスタというゲームにおけるドラゴンはメタな意味では011型なのであり、
拙作はこれのちょうど裏返しになっている――といった分析も可能となる。

このように、GPS分類法はありうる設定を大まかな8通りに区分するものであり、
実際には、既存の作品の分類というよりも創作の手助けとなることを意図している。
「公式」設定が111なのか000なのか、あるいはどちらでもないのかは、どうでも良い。
二次創作に関する限りでは、ある一つの作品中において、
GPSの組み合わせである二進法三桁の数値が明確であることこそが求められる。
逆に言えば、この数値さえ意識していれば設定の崩れない作品が書ける...
とまでは教授も言い切っていないが、参照すべき一つの指針にはなるだろうと述べている。

なお、ここで「明確」とは、必ずしも「固定」と同義ではない。
若干、ドラ子ものからは脱線するが、ドラコースキ教授は
「女の子……?」「今まで何だと思ってたんだ!」というあの輝かしい瞬間が、
110から010(もしくは100から000)への「明確な」変化の瞬間に他ならないと指摘している。
すなわち、GPS分類法は一見すると創作の枠を狭める思考様式のようであるが、
実際には、ありうべき枠組みを提供するとともに、活用しだいで一つの物語をも描きうるのだが、
俺、実は種も種死も全然見てないんでこの例えが合ってるのかよく分かんないし、
こんな超どうでもいい長文のせいで睡眠時間があと二時間弱しか残ってないんだけど、どうしよ?
252名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 13:29:11 ID:Mc36AO9S
>>251
なんか最後の二行に本音が全て詰まっているような気がするが。

  . . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・ 
        ∧ ∧.  _::::。・._、_ ゚ ・。* ゚
       /:彡ミ゛ヽ;)(m,_)‐-(<_,` )-、 *
      / :::/:: ヽ、ヽ、 ::iー-、>>252  .i ゚ +
      / :::/>>251ヽ ヽ::l  ゝ ∩_i  l 
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄E_ )__ノ ̄
安心しろ!俺も睡眠時間1時間だ!
253名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 15:05:36 ID:rroEZcp0
>>251
ドラ子の人何やってんですかwwwwwwww

お久しぶり、お疲れ様ッス。
254名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 19:24:13 ID:kEFwkNBY
>>251
アンタ何やってんのwwwwwwww
これこそ努力、才能、睡眠時間の完全な無駄遣いwww
255名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 21:06:20 ID:fA1n2w9Z
物凄い才能の無駄遣いを見たw
アホだ(褒め言葉)
256名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 11:50:22 ID:qfm8KOo9
バカだwwwwww良い意味でwwwwww
257名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 16:39:41 ID:hWn+Kuru
マギラギのことたまには思い出してください
どの辺りからマイナーに入るのか知らんけど
258名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 18:25:35 ID:SG0U5EMV
>>257
キャラ作製に挑戦してみたけど、銀雨在住の俺にとっては
自由度が高過ぎたらしく挫折したよ!('(゚∀゚∩

背後の頭脳の問題で、ALL FREEだとかえってネタが作れねぇのよorz
259名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 19:51:31 ID:IVKfzjFq
まぁある程度キャラが固まってたほうが書きやすいわな
そうで無くても職毎に姿が固定されてれば個性は付けられる
260名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:22:02 ID:RY5NbYf+
トリスタは耳やら角やら尻尾やらもっと活用するべきだと思うんだ
261名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:42:19 ID:IB89gNsC
とりすたは耳や尻尾が取れるようになってから…他の耳や尻尾をつけたかった・・・orz
262名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 03:28:56 ID:Uowv42GY
姉御用に銀狐の耳・尻尾が出たら有料でも俺は買うッ!
263名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 10:06:43 ID:LsiwFG7x
>>耳や尻尾
それはもちろん性感帯という意味ですよね!
ウサ耳をはむはむされて悶える姿に興奮するとです
264名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 11:05:46 ID:6rcDpBGf
>>263
貴兄とは良い酒が飲めそうだな。
265名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 11:27:06 ID:vwUPhwbN
ドン・カバリアは獣耳フェチ
トリッキーで姉御だけ子供時代にも狐耳あったんだよな
付け耳って設定のはずなのに
266名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 14:54:33 ID:vin8wzWw
謳い文句がみみと尻尾の大冒険なんだからその辺り考えて欲しかったよ
267名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 02:29:14 ID:SYdFKrSM
ペットへの力の入れ様は異常
話題に出ないがトリスタの萌え要素4割は担ってると思う
268名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 02:35:07 ID:A/aQJzFr
>267
ペット4割ならpc6割npc4割が萌文旦かな

4割ほど上に突き抜けてるのはどういうわけなんだろうな?
269239:2007/07/08(日) 16:01:57 ID:q2O9ezXh
>>242-244の続き投下するよ
今回もエロないからよろ
270239:2007/07/08(日) 16:04:51 ID:q2O9ezXh
「ふぅ……」
 コーラルビーチ・フィールド1『マリンブルー』の砂浜の上で、うさ子は腰を下ろしている。
 ドラコに助けられてから数日が経ち、うさ子もモンクエなどを繰り返しこの世界にも慣れ始めた。
 装備もビギナー用から大分変わり、今は黒壇剣等になっている。
 オシャレもしたいけど、まだまだ初心者だしゲルダも無いので今は我慢だ。
 そして今は日焼け止めクリームを手に入れようと、ドリルで砂を掘りまくっていた。
 ただ、何時間、何箇所掘っても手に入れたクリームは二個ほど。
 リュックの中も発掘物で一杯になってきたので、環境保護に協力したり売ったりする為。
 そして日焼け止めクリームを誰かから譲ってもらおうと思い、一度『ブルーミングコーラ』に戻る事にした。
「ありがとうございます」
「いえいえ……」
「どうしました? 何かありました?」
「つ、疲れてるだけですよ〜」
「そうですか。あまり無理をしないでください。またよろしくお願いします」
 ブルーミングコーラに入ると、うさ子はまず環境保護を行っているフレンチメイドに各アイテムを渡す。
 リュックが大分軽くなった。
 経験値やアイテムが貰えるところはモンクエと変わりないが、こういうクエストはモンスターと戦わなくていいから楽でいい。
 その代わり強くなりづらいが。
 穴あきブーツなどを渡す際、フレンチメイドは元気の無いうさ子に問いかける。
 うさ子は慌てて笑い、フレンチメイドも首を傾げながらもこれ以上訊く事はない。
 フレンチメイドが頭を下げてお辞儀をし、うさ子はショップへと歩いていった。
「さてと……」
 ショップから出て、うさ子は少し気合を入れる。
 これまでうさ子は一人でモンクエなどをしてきた。初心者なら大体最初は一人だと聞いている。
 だが、初心者マークが無い人とPTを組んだり、分からない事を訊いたり、アイテムを貰ったりする事もある事も少なくは無い。
 困った時は熟練者に訊いたほうが言いと、うさ子はキャットに訊いていたし、これをきっかけに友達もできたら尚更いい。
 そして、もしかしたらドラコもいるかもしれない。
 広いところに出ると、人がたくさん居た。
 シープやフォックス、そして龍と多種多様な動物耳を付けた人達と付けてない人達。
 うさ子は少し挙動不審になる。
 彼女にとって、このように人がたくさん居るところは初めてに近いし、その殆どの人には初心者マークは付いておらず、綺麗な服や装備が目に入り続けた。
271239:2007/07/08(日) 16:07:59 ID:q2O9ezXh
「あ、あの……」
 思わず声が出ない。
 周りの人たちはLV高そうでとても強そうな人ばかりで緊張してしまう。
 まだLV20にも達していない自分を相手にしてくれるだろうかと不安になり、うまく話しかけられない。
 やっぱり地道にドリルで掘ろうか、早くも諦め始めたうさ子。
 だが、そんな彼女に声をかける人が居た。
「君、どうしたの?」
「え、あ……」
 背後から声を掛けられ、うさ子は振り向くと思わず声を上げた。
 そこに居たのは翼のアクセサリーは無いが、龍が立っていた。
 似ている、彼女に……一瞬、その龍とドラコが重なる。
 だが違う。髪の色も装備も、ドラコの雰囲気のようなものも。
 顔は似ているが、やはり別の龍の人。少しだけ、うさ子は心の中でがっかりした。
 だが、せっかく声を掛けてくれたのにそれは相手に失礼なので、その感情をすぐに心の中で消した。
「とりあえず、人が多いから向こうに行こうか?」
「あ、はい」
 優しげな口調で龍はうさ子をブルーミングコーラの端まで誘導した。
 そして改めて、うさ子に問いかける。
 少し迷っていた様子もあったが、何よりうさ子に元気が無いように見られたから。
「あ、あの……訊きたい事があるんです」
「ん? 何?」
「日焼け止めクリームって、持ってませんか?」
「日焼け止めクリーム? ん〜? ちょっと待って……えっと……」
 うさ子はほぼ勢いで龍に言った。
 龍はしばらく考え、荷物の中を調べ始めた。
 その間、うさ子は初めての事でどきどきしっ放しだ。
 そして、龍の動きが止まり立ち上がると、うさ子の体は少しビクッと震えた。
「ごめん、持ってないね」
「あ、そうですか……」
 苦笑しながら言う龍。うさ子は思わずしゅんとなる。
 その際、アクセサリーであるはずのうさ耳も、彼女の感情に反応するように少し垂れ下がる。
 元気が無くしてしまったうさ子を見る龍は、やはり優しげな口調で、大丈夫と言った。
 うさ子はその言葉に顔を上げた。
「僕のギルドメンバーにちょっと訊いてみるよ。ちょっと待ってて……」
 龍はしばらくギルドチャットに入り、そしてすぐにうさ子に笑顔を向けた。
「ギルドメンバーに譲ってくれる人がいたよ。直に来るからちょっと待っ……」
「お〜い!」
「もう来たようだ」
 龍の言葉にうさ子の表情が明るくなった時だった。
 彼女の背後から近づく気配と、元気のいい声。そしてうさ子にとっては聞き覚えのある声。
 ゆっくりと後ろを向く。だがその前に近づいてきた人、もといキャットに抱きつかれ、彼女の胸の間に顔が埋まった。
272239:2007/07/08(日) 16:09:18 ID:q2O9ezXh
「あれ〜? うさ子じゃないの〜〜♪」
「ぬ、ぬこちゃん……ぐるじ……」
「こらこら、ぬこ。いきなりじゃれつくのは止めなさい」
 そのまま流れるようにキャット、ぬこに押し倒されるうさ子。
 ぎゅっと抱かれ、呼吸困難に襲われ手足をバタつかせる。
 そんな反応が可愛くなりますます締め付ける。ぬこはうさ子萌えなので仕方が無いと言えば仕方が無いのだが。
 二人は幼少の頃からの友達。カバリア島にはぬこの方がずいぶん前から来ているため、彼女は既に1次転職を果たしている。
 うさ子がカバリア島に来たのは、彼女の勧めもあったからでもある。
 しかし、最近会っていなかった二人。
 お互いモンクエや狩りで会えずにいた。
 だから、偶然とはいえ久々にうさ子に会うことができた、ぬこのじゃれつきは尋常ではない。
 二人が知り合いだったのに驚く龍だったが、まずはうさ子からぬこを引き離した。
 頬を膨らませるぬこだったが、龍は気にすることなく本題を言った。
「ぬこ、日焼け止めクリームは?」
「わかってるわよ………はいっ、うさ子!」
「う、うん……」
「あたしの愛がこもってるからね!」
「そ、そうなんだ……ありがと、ぬこちゃん」
 満面の笑みでありったけの日焼け止めクリームをうさ子に手渡すぬこ。
 その数は20個を軽く超えていた。
 だが、この日焼け止めクリームはすべてマーメイドマリンにあげる予定。
 愛がこもっているなど言われて、何だがあげづらくなりうさ子は苦笑して受け取り、リュックの中に入れた。
「良かったね、うさ子ちゃん」
「は、はい、あなたもありがとうございます」
「そういえば名乗ってなかったね。僕はクレスっていうんだ。一応ギルドマスターと、男をしている」
「う、うさ子です」
 クレスは笑顔で名乗り、うさ子はやや緊張気味でお辞儀をする。
 クレスを女だと心の中で思ってしまっていたのは秘密である。
 その間もずっとうさ子にぬこが抱きついており、軽くため息を吐いてクレスはぬこを引き離した。
 まるで本当の猫のような扱いに、ぬこは頬を膨らませ、うさ子は苦笑していた。
 そしてうさ子はもう一つ、クレス、そしてぬこに訊きたい事があった……
273239:2007/07/08(日) 16:10:44 ID:q2O9ezXh
「たしか……ここでいいんだよね」
 自然と古代遺跡に囲まれたカバリア遺跡アステカ。
 この地にうさ子はテレポートサービスを使いやって来た。
 まだうさ子にとってこの場所は早すぎる、モンスターのレベルが違いすぎるから。
 それはクレスからうさ子も聞いている。
 だがうさ子は来た、彼女を捜す為に。
 ブルーミングコーラでぬこから日焼け止めクリームを貰った際、うさ子がクレス達に訊いた事、それはドラコの事だった。
 クレスは笑顔で答えた。カバリア遺跡でよく見かけると言った。
 PTも組んだ事があるらしい、理由は綺麗な女の人だったから。
 うさ子がカバリア島に来たての時以来、ドラコとは会っていない。
 元々ドラコは通りかかっただけなのだが、うさ子は何でもいいから彼女の情報が欲しかった。
 そして会って、一言だけ助けてもらったお礼がしたい。
 だが、クレスが会ったのは数日前だという。
 もうすでに居ないかもしれないが、クレスのように知っている者が居るかもしれない。
 アステカをすべて回ってみたが、他の龍はいるもののドラコはいなかった。
 後はフィールドに出るしかない……だが、この周辺のモンスターはうさ子よりかなりLVが高いので今の状態では勝てない。
 だが、うさ子はアステカを出た……今度は道に迷うのではなく自分の意思で。
「うぅ……何も出ませんように……」
 恐怖で僅かに身体を震わせながら、恐る恐る進んでいく。
 マンドラゴラが可愛いと思いながら、アトラスを抜け巨人の手へ進む。
 そして、フィールド2巨人の手に入った瞬間、石兵二体に襲われた。
 突然の事に驚くうさ子はその場にしりもちを着いてしまい、脳裏にドラコと出会った時の光景がよぎる。
 それに合わせるように、石兵二体は数本の魔法の矢により消え去った。
「まったく……同じような状況になっているな君は」
 そして、うさ子が思い浮かべた人物とまったく同じ声が聞こえた。
 その口調はクールながら少し呆れたようだった。
「あ、ドラコさん……」
「また会ったな」
 ドラコはうさ子に手を差し伸べ、うさ子は立ち上がる。
 ようやく会えた、同じような会い方だったのはこの際自己責任ということで自分を納得させる。
 うさ子は口を開こうとした。
 だが、その前にドラコに手を引かれアステカへと戻された。
 噴水の前まで行き、二人は正面を向き合い黙っていた。
 また助けられた、そのお礼も言わなきゃと思うのだが、緊張してしまいうさ子は中々口を開く事ができず俯いていた。
274239:2007/07/08(日) 16:12:06 ID:q2O9ezXh
「……ふぅ」
 少し重い空気に耐え切れず、ドラコは一息吐く。
「君は……初心者マークがまだ付いているようだが、こんな所で何をしていたんだ?」
「えと……その……」
 ドラコを捜していた、それが言えないうさ子。
 ドラコはうさ子の回答を待っていた。
「あの、お礼を……」
「お礼?」
 そして、勇気を出して上目遣いでドラコの顔を見ながらうさ子は口を開いた。
 その回答に、ドラコは首を傾げる。礼を言われるような事をした覚えが無いからだ。
「モエモンに追いかけられた時も、さっきも、助けてもらいましたから……」
「その事か」
 うさ子は初対面の人などには敬語になる。ましてや相手は自分より遥かにLVが高いであろう龍なら尚更だ。
 彼女が言ったお礼の理由を聞き、ドラコも納得したようだ。
 ドラコは別にいいと答えた。偶然通りかかって困っているように見えたから助けたのだと。
「あそこにテレポートサービスがある。それを使いマリンデザートに戻ったほうがいい」
 うさ子のLVはまだ15にも満たない。
 それならマリンデザートでの狩りが丁度よいので、ドラコはうさ子を誘導しようと歩き出す。
 だが、うさ子に手を握られ引き止められた。
「どうした? ここのモンスターは君にはまだ……」
「違うんです……あの、ボクと……」
「??」
「ボクと……PT組んで、貰えませんか?」
「え?」
 うさ子の意外な言葉に、ドラコは少し驚いた。
 LVが違いすぎる。故にPTを組んでもあまりメリットはない。
 その事を言おうとするドラコ。だがその事はうさ子も知っている。
 承知の上でPTを組みたいと申し出ているのだ。
 何故自分となのか、と少し考えたドラコだったが、自分の回答を目を瞑り身体を震わせながら待っているうさ子を見て、決めた。
「分かった、組もう」
「え、本当ですか!?」
「ああ、私でいいならな」
「あ、ありがとう、ございますっ!」
 僅かに微笑みドラコは言うと、うさ子の表情が一気に明るくなった。
 うさ耳をいじりながら嬉しそうに笑っているうさ子の表情を見ると、承諾して良かったとドラコも思った。
「そういえば、まだ名前聞いてなかったな」
「あ、はい…ボクは」
 そして、お互い改めて名乗り合い、二人のPTが始まった……

 うさ子とドラコがPTを組み数日が経った。
 PTのリーダーはドラコとなり、二人は主にエメラルドフォレストやコーラルビーチダンジョン、ゴーストブルーで狩りをしたり、クエストやモンクエ等をしていた。
 その際に前線で戦うのは常にうさ子で、後方はドラコである。
 経験値が分配出来ない以上、うさ子を強くするには彼女を前線に立たせる他ないから。
 無論、危機的状況に陥った場合は『リカバリー』で回復、『マジックリング』で敵を攻撃したりしサポートをする。
 LVが上がるごとにうさ子は跳んで喜び、ドラコも優しげな微笑を見せる。
 その度にやっぱり綺麗な女の人だと再確認するうさ子がいた。
 それと同時に、ドラコへの想いも高まっていたのも。
 そして、気づけばうさ子のLVは25前後にまで上がっており、もうすぐ初心者マークが取れるとドラコは言った。
 だが、うさ子は素直に喜べない。
 何故なら、初心者から抜けてしまう事になるから。
 そうなると、一人でも大丈夫だと思われ、もしかしたらドラコと一緒に居られなくなるかもしれないと思ってしまう。
 そして、そうなる前にうさ子は行動を起こした。
275239:2007/07/08(日) 16:12:55 ID:q2O9ezXh

「どうしたんだ? 話って」
 ブルーミングコーラの片隅、人気のない所にうさ子はドラコを呼び出していた。
 向こうでは色々な人達が個人ショップを開き賑わいを見せている中、うさ子達がいる場だけはやけに静かである。
 涼しい風が吹き、ドラコの髪が揺れ、勇気を出しうさ子は口を開く。
 ドラコに自分の想いをすべて伝え始めた。
「ボク……ドラコさんが………好きです」
「……」
「あの………ぼ、ボクと、お付き合いして、ください……」
 うさ子は少し声を震わせながら彼女に伝えた。
 ドラコは黙ってしまい、しばらく沈黙がこの場を支配する。
 その間、うさ子の胸は高まり続けている。
 やっぱり駄目なのだろうかと不安もよぎる。何せ同姓なのだから、不安のほうが大きい。
「……やっぱり、女の子同士じゃ……変ですか……?」
「女の子同士……」
 思わず口にしてしまったうさ子の問いかけに、ドラコは彼女が言ったあるフレーズが気になる。
 その刹那、ドラコの口が開く。
 それと同時にうさ子もビクッと肩を震わせた。
「……返事は、できない……」
「……っ……そうです、か……」
 やっぱり駄目だった……うさ子はドラコの回答にそう思わざる負えない。
 同姓から告白されればうさ子でも戸惑ってしまうし、このような結果も予想していなかったわけじゃない。
 だが、やはり駄目だと分かってしまうと、うさ子の赤い瞳からは自然と涙がこぼれ始めた。
 その涙を、ドラコがゆっくりと指で拭った。
「泣くな、違う。今は返事が出来ないってことだ」
「ひっく……ふぇ?」
「初心者マークが取れたら、ちゃんと答える」
「ひく………わかり、ました」
 ドラコの回答はうさ子にとって予想していなかった。
 てっきりこの場で言われるのかと思ったら、彼女は初心者マークが取れたら答えるというのだから。
 しかしまぁ、駄目ではなかったという事に、うさ子は内心ホッとする、
 まぁ、やっぱり断られるんじゃないかという不安も大きかったのだが。
「とにかく頑張ろう、うさ子」
「はい……」
「それと、今日の事で気を使ったりしないでいつもどおりな?」
「わかりました」
 ドラコはうさ子の頭に手を置き優しく撫でる。
 手が動くたび、うさ子のうさ耳は反応するかのように動いていた。
 そして翌日から、うさ子はいっそう頑張ってモンクエ等をこなしていった。
 早く、ドラコの気持ちを知りたいから……
 そして、何度目になるのだろうモンクエをクリアし、ミアから経験値を貰ったうさ子は、ついにL30まで上がった。 
 初心者マークが取れた……それと同時に、彼女の気持ちを知る事となる……
276239:2007/07/08(日) 16:15:21 ID:q2O9ezXh
―続―


おk、言いたい事はわかるが次がラストだ。
殆ど勢いとかで書いてるようなもんだから、指摘箇所あればよろ

次エロ……まだ百合にも男女セックルにもできるんだぜ
277名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 17:46:48 ID:28tVg3uk
GJ!どらうさいいよ、どらうさ。

ブルーミングコーラでウサ子が龍に話しかけられたとき
これは悪い人にだまされてあんなことやそんなことをされる展開!
と期待したのは秘密だ。
278名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 23:58:14 ID:zJ7Eg3B0
同様のことを思いついていたが完全にエロパロ仕様の思考だよなw

>>239
GJ エロエロ展開でなくてもこういう話の流れというか冒険してるって感じの雰囲気が好き
もちろん次回のエロパートもwktkさせてもらいます
279名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 00:35:40 ID:qdnJv77L
>>276
うお、乙!
百合でも男女でもバッチ来い!
余力があれば両パターン書いて欲しいくらいだw

>>277
> これは悪い人にだまされてあんなことやそんなことをされる展開!
うん、俺もだ…
で、そこをドラコが助けに来るのかと思ったw
280名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 13:41:39 ID:EopLPn1G
つかボクっ子のうさ子…(*´Д`)
281名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 22:50:09 ID:l7ZHbLEJ
ナチョラルに読み流してたが萌えるよな……百合でもノマでも望むところ
282名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 04:41:37 ID:prreVyMI
百合よりはノーマルがいいなぁ〜( ̄¬ ̄)
続きが気になるぜ!
283名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 22:05:08 ID:DqtSH4cB
>282の発言を読んで即「なら一定期間で性別が変わるような体質ならいいじゃない」と思った俺の脳みそ異端。
284名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 22:35:22 ID:EoOflEFn
>>283
さあ早くその思考を形にする作業に入るんだ
285名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 23:29:31 ID:J2I1s/uS
>>280
そういやうさぎはここ来る前からボクっ娘なイメージがあるなあ
なんでかは知らんが
286名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 13:40:29 ID:qQPWBPb6
一人称って大事だよな
状況によっては萌えの一部分すら担う
287名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 00:47:09 ID:5G4SJVDR
マギラギ、キャラ持ってないとゲームがどんな感じなのか解りづらいなぁ。
TW系みたいにもうちょっと外部に開放されてると良いんだけど。
288名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 08:28:23 ID:Xlx6gzKX
マイナーぽくて?良いじゃないの
どれも実際やってみないと魅力は判らんしね
289名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 10:04:18 ID:XcKtt2Ba
保守
290名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 23:06:19 ID:0cBUNKbm
IMAGINEはここで良いのか
291名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 02:27:17 ID:cef3pWeM
>>290
他に該当スレが無ければ是非こちらへ。
292名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 19:35:49 ID:+MdXcvyN
女神転生IMAGINEのことなら本家に該当するのでは?
メガテンで検索すれば出てくるのでそちらにどうぞ(女神転生だと引っかからない)
293 ◆/VkDraKo.s :2007/07/22(日) 13:58:49 ID:bO2ikItd
せっかくのスレの勢いを止めるのは勿体無いので、
非エロで申し訳ないが一本投下する。
前作以上に個人的趣味をカッ詰めてみた。
オールPC総出演と思ったら、読み直してみると兎さんだけ居なかった。
あと、ゼノはどう見ても二、三人殺してると思う。
「そう言えば、リュウとこんな風に二人で話するのって、珍しいかも」

私の他愛もない冗談にひとしきり笑った後で、キャットはそう言った。
しばし目を伏せ、記憶を辿ってから、そうかも知れない、と応える。
そんな私の仕草と言葉は、彼女の目に、随分と律儀で滑稽なものとして映ったのだろう、
メガロポリスの宵闇に鈴の音のような笑い声が再び響いた。

「――ごめんね、笑ったりして」

「いや、気にしてないさ」

「本当に? それならいいんだけど」

本当は感謝したいほどだった。
自分の気性が多くの人間に気詰まりをもたらすことくらい、百も承知している。
笑い飛ばしてくれた方が、ずっと心地よい。

私たち二人は、ステージの端に並んで腰掛けている。
キャットが背筋を反らせて上を見上げた。私もそれに倣う。
そこには、ここ二週間あまりに及ぶ労働の結晶があった。

「笑っちゃったりしたけど、本当は、すごいんだなって思ってる。
 リュウって、いつでも何でも、真面目に、一生懸命やって、ちゃんと結果を出せるから」

「……そうかな?」

ほのかな月灯りに照らされる照明セットを見ながら、答えにもならない言葉を返す。
金属製の構築物は、今、静かに冷たく、私たちの頭上に在る。まるで、それこそが本分であるかのようだ。

「そうよ。『光の魔道師だから』なんて訳の分からない理由で担ぎ上げられて、
 それでちゃんと、こんなすごい照明を設計してくれたんだから。
 すごいって思うし、もっと素直にうれしいって思うよ。今日のリハーサル、すごく楽しかった。
 あたしの声に合わせて、光の粒が弾けて踊って――オーディエンス抜きであんなに気持ち良く歌えたの、
 初めてかも。本番はきっと、すごいことになるよ」

熱のこもった口調で「すごい」を連発する。ただの世辞ではないのだろう。
頬の緩みを噛みころしながら――結果として奇妙な表情になっていたはずだ――私は応える。

「光栄だけれど、何だか面映いな。実際に図面を引いてくれたのはサンドマンだし、
 設営だって、ボランティアのスタッフが沢山集まってくれたからこそ出来たんだ。
 オレ一人でどうこう出来るものじゃなかった――」

ついでに言えば、材料の調達という問題もあった。
機械の作用が不可思議な干渉にさらされるこの島で、
キャットのコンサートに相応しい照明を造るためには、どうしてもハルコンの力に頼らざるを得なかった。
十分な大きさの結晶を掘り当てるには時間もなく、
経費で露店買いしようにも、財布を預かるのがキツネの姐さんではどうしようもなかった。
拙くも全力を尽くした渾身のプレゼンは、
「お揚げが無いなら素うどんを食べれば良いじゃない」の一言で切り捨てられた。

身売りでもしてやろうかとまで思い詰めていたところ、意外な申し出が飛びこんできた。
ハルコンの一塊を報酬に、惑星の正確な運行図を作ってほしいというものだった。
妙な話だと思ったが、考えてもみれば、魔道師への依頼として至極まっとうなものだ。
カバリア島での生活が長過ぎたため、どうにも感覚に狂いが生じている。

幸い、溜めこんでいた占星術の研究資料を使えたので、
依頼人の見守る前で手早く完成させることが出来た。
奇抜な髪型の貴婦人は、上機嫌で私にハルコンを寄越し、何処かへ行ってしまった。
その以前も以後も、彼女を見たことはない。そう言えば、名前も聞いていなかった。
いずれにせよ、私が「光の魔道師」として仕事を果たせたのは、多くの助力のおかげだった。
私一人がこうして、キャットから賛辞を受けるのは、面映いという以上に申し訳のないことだった。

「それに、」

入り組んだ構築物を見上げたまま、言葉を繋ぐ。

「一生懸命さなら、キャット、お前の方がすごいと思う」

あたしが、という問い返しの言葉が聞こえる。
キャットが私の横顔に視線を移したことを気配で察したが、
私はわざと、ステージの天井を見上げ続けていた。

「ああ。オレはせいぜい、目の前にある仕事を真面目にやり遂げるだけだ。
 何年も先の自分の姿を思い描くことなんてやらない。
 ひょっとすると、自分の人生や未来と真面目に向き合えない分、
 今、目の前にあるものへがむしゃらに飛びついているだけかもしれない
 ――いや、実際は、そんな大げさな話ではないと思うけれど」

とはいえ、あながち的外れな自己分析でもない、と心の内で付け加える。
根本的な問題として、あらゆる困難が科学で解決されるこの時代に、
魔道師やら何やらが、言葉のごく普通の意味で真面目な人生を送ることなど不可能に近い。
目の前に立ち現われる馬鹿げた物事に立ち向かうだけで、手一杯なのだ。
真摯になればなるほど、全ては冗談めいてくる。

そう考えてみれば、私がこの島で「男性」として振舞うことを義務付けられているのは、
必然的なことではないにせよ、どこか分相応なのかもしれない。
ひどいことに、こうして「男性」としてキャットと二人で語らうことに、喜びのようなものをすら感じている。

「何にせよ、夢を追いつづけることの方が、何倍も立派だ。すごいことだよ」

私の名の下に造られた、私を遥かに超える構築物。
それを見つめていると、精神の平衡が奪われるように感じる。
こうして言葉を紡いでいるほうがよほど気恥ずかしいように思えて、
私はキャットの方へ顔を向けた。円らな瞳が、二、三度しばたたかれた。

「もしも秘密があるのなら、是非とも教えて欲しいな。そんな風に、夢を追い続けていられる秘密を」

冗談や軽口の類だと、自分では思っていた。
後になって思い返せば、彼女の人生を左右してもおかしくはない問いかけだった。

そして実際、私は彼女の人生に、埋め合わせの利かない喪失をもたらしてしまったのだ。

「……リュウになら、話してもいいかな」

視線を逸らし、夜の帳の降りた客席を見つめながら、キャットは呟いた。

「誰にも話したこと、なかったんだけど。でも、いつかは誰かに話さなきゃいけない気がしてた。
 良い機会だし、それに、素敵なステージのお礼ってことで。かえって迷惑かもしれないけど」

「もらえるものは何でももらっておくよ。たとえ迷惑でも。
 最近、迷惑だってそう悪いものじゃないと思い始めているんだ」

変なの、そういって笑うキャットの声には、少しだけ悲壮の色があった。
短い笑いの後で、小さく呟くように、彼女は秘密を打ち明けた。

「友達がいるの、夢の中に」
続く言葉を待つ間、私はずっと彼女の横顔を見ていた。
誰も居ない客席の一画を見つめたまま、キャットは言葉を続けた。

「夢っていっても、リュウの言ってる夢じゃなくて、毎晩見る夢の中に。いつ頃からかな、もう覚えてない。
 小さな頃から、ずっと変わらない姿で。昔は素敵なお姉さんだった。今は、大切な友達。
 とても歌が上手くて、たくさんの人に、歌声で勇気を与えてる。もちろん、あたしにも。
 歌だけじゃない。つらいときは励ましてくれるし、悲しいときはいっしょに悲しんでくれて、
 嬉しいときには、いっしょに喜んでくれる。そのことは、今も昔も変わってない。
 変わったのは、憧れの的だったのが良い友達になったこと。
 ひょっとすると、良いライバルになったのかも。いちおう、同業者なわけだからね」

少し笑ってから、キャットは私のほうへ顔を向けた。

「けど、張り合おうって気持ちは、いつもない。キュレア、って名前なんだけど、
 キュレアの歌声はそんな気持ちにさせてくれないようなものだし、
 それに、私には私の歌声があるんだって、最近になって思えてきたから。
 やっぱり、大事な友達。本当の友達と変わらないの。
 道行く人たちがみんな少しぼやけてる夢の街で、二人一緒に、ショッピングしたり、パフェを食べたり……」

曖昧な笑みが消え、彼女は目を伏せた。

「ごめん、こんな話しちゃって」

「どうして謝るんだ? せっかく秘密を打ち明けてくれたのに。それに、素敵な話だ」

「そっか――そうだよね」

もう一度、今度は本当の笑顔を見せてくれると、キャットはステージからひらりと飛び降りた。

「他の人には秘密にしておいてね。
 馬鹿にしないでくれるリュウみたいな人ばかりじゃないってことくらい、分かってるから。
 今日はもう、寝るね。おやすみ、リュウ」

「ああ、おやすみ。キュレアにも、よろしく」

「うん。けど、キュレアはリュウのこと、よく知ってるよ。
 友達としては素敵だけど、恋人には向かないんじゃないかなって、前に言ってた。残念だったね」

いたずらっぽく舌を出してから、身を翻し、メガロポリスの通りへと歩み去った。

ステージに残された私は、キャットの話を思い返していた。
素敵な話だという言葉に偽りはない。ただ、意外だという思いもまた、ないではなかった。
夢の中の友達という物語は、年の割に大人びたキャットに、さほど似つかわしいものではないと思えた。
街灯のきらめきへ消えていった彼女の姿を思い起こす。大人びているのは言動だけでない。
すらりとした肢体に、形良く如何にも柔らかそうな膨らみ。しかもそれらはあくまで「大人びて」いる。
若々しさ以上に危うい幼さが、成熟の端々に潜んでいる。
時折見せる、驚くほど無邪気な仕草が加わって、みみとしっぽがなくとも、愛らしいメス猫を思い起こさせる。
ひとたび恋の季節が来れば、容易く身体の摂理に流されてしまうのではないかという、
期待に満ちた不安を呼び起こすのだ。
どんなにか可愛らしい声で鳴くのだろう、そんなことを否が応にも想像してしまう。
ああ、出来ることなら、あの青味の残る果実を抱き締めて、指となく舌となく用いて嬲り、
内に秘められた甘い蜜をあふれさ

「シープ! いつからそこに居たのか知らんが、他人の地の文に妙なアテレコをするな!」

ステージの裾へ怒声を飛ばすと、やんぬるかな、見慣れた巻き角を付けた頭がひょっこりと飛び出した。

「ふふふ、とうとうわたくしだとバレてしまいましたか」

「お前は……まったく。もう少しその才能を有意義に使おうとか思わないのか?」

「何をおっしゃいますの。
 わたくしに少しでもその気があるからこそ、明後日のステージが立ち行くのでしょう?」

それはそうだ。真面目に切り返されては反論も出来ない。

総監督としてのシープの手腕は、舌を巻くの一言に尽きるものだった。
作業分担から差し入れの割り振りとタイミング、
果てはボランティアスタッフ同士のいさかいを仲裁することに至るまで、
マネジャーとしての責任を見事に果たしてみせた。
それは一種の運命支配にも近く、思い返せば気味の悪さをすら感じる。

私を推した人事にしても、未だ理由の合理性に疑問がないではないのだが、
結果として主演であるキャットのお眼鏡に適ったわけだから、大成功と言ってよいのだろう。

「まあ、そうは言っても、本当に成功するかどうかは本番次第だ。万全を期さないとな。
 明日一日、休みをおいてあるにしても、今日は少し夜更かしをしすぎた。オレも帰って寝ることにするよ」

「あら、それは残念ですの。
 てっきり、キャットさんに袖にされた悲しみに駆られて、私を慰みものにするつもりかと覚悟してましたのに」

「前後の文で意味が通じてないぞ。だいたいなあ――」

余計なことを言いかけた私は、どうにか口をつぐんだ。

「はい?」

「――いや、何でもない。とにかく、お前もとっとと寝ろ。おやすみ」

「はい、おやすみなさい。良い夢をご覧になってくださいましね」

無駄に丁寧なあいさつを片手で振り払って、ステージを降り、夜の街路へと足を進めた。

露天商の呼び声や宵越しの雑談で賑わいを残す街並みを抜けながら、シープに言いかけたことを思い返す。
そう、だいたいからして、私がキャットに少しでも気があるのだとすれば、
私がそんなふうになってしまった責任の大半は、シープにあるはずではないか
――余計なことを思い浮かべてしまったために、初夏の暑さのためより強く、顔に熱を感じた。

少しでも気があるのだとすれば。あくまで、仮定の話だ。
その仮定の真偽を突き詰めることは、内省に留まる限りでも、やらずにしておいた。
結果がどちらに転ぶか、転んだ先に何があるか、分かったものではないからだ。

                  *                 *

その翌日、つまりリハーサルの翌日であり、本番の前日に当たる日は、
当初の予定通り、参加者関係者の英気を養うべく、一切のスケジュールが空白だった。

たっぷりと寝過ごした私は、久しぶりのゆっくりとした朝食だか昼食だかを摂った。
その後、特に何の気もなしにステージへと向かっていた。
他のメンバーも皆、ほとんどが同じ調子だった。
夕方近くにはシープも顔を出し、結局、予定にはない雑談じみたミーティングが行われることとなった。

本式のミーティングでは考えられないことだったが、キャットは不参加だった。

「どうしよう、せっかくだから呼んでみようか?」

気もそぞろといった様子でタヌキ先生が言った。

「別に良いじゃない。ゆっくり休ませてあげましょ」

最後の差し入れとなるであろうマイマイ料理をパクつきながら、キツネの姐さんが答えた。
それぞれの下心があまりにも明らかだったので、横で聞いていた私は一人でくつくつと笑った。

笑いながら、キャットのことを考える。
今頃はきっと、全てがおぼろげな夢の街で、
彼女だけの友人と仲良く、ゆっくりと過ごしているのだろう、などと。
差し入れの分け前が減るくらいのことを気にはしないが、私も姐さんの意見に賛成だった。

隣でレオがこの日何度目かの大きなあくびをした。

「なんだ、お疲れだな。慣れない肉体労働のせいか?」

「うん……いや、運搬の仕事は楽だったよ、スペシャルトラックのおかげで。
 ただ、別口の仕事も引き受けちゃってて、そっちの方が大変だったんだ。
 大変っていうより、どっちかっていうと、メンドかったんだけどね。
 ほら、何日か前、リュウにもアンケートを送りつけたでしょ?」

促されて、記憶を掘り起こす。

「ああ、思い出した。マイショップの購入履歴がどうとかいうやつだな。
 妙なことを聞く、と思ってたんだが……あれは誰かからの依頼だったのか?」

「うん。変な二人組みの男にさ、この島で一番ねじくれた数字を教えてくれって言われたんだ。
 ふつうなら、レストランの領収書が一番なんだけど、カバリア島ならポイントの購入履歴だろうと思って、
 色んな人にアンケートを送って答えてもらったんだ」

「……その、ねじくれた数字ってのは何なんだ?」

「リュウも書いてくれたじゃない。改めて見なおしたら、自分で使ったと思ってた以上に数字が大きかったって。みんなそうだったよ、目星をつけた通りにね。
 つまりそれって、数字がねじくれてるんだ。常識に反した、普通とは違う数論が働いてるんだよ」

「ふうん。それで、そんな数字を何に使うんだ?」

「そこまでは聞かなかったよ。ワープ航法でもするつもりじゃないかな」

「なるほど。ねじれた数字で空間をねじれさせるのか。
 けどな、そこまで非道くねじれてるわけでもないぞ?
 しっかり見なおして、よくよく記憶をたどれば、まあそんなものかと納得できる程度だ」

「だよね。だから、既知宇宙の範囲でしか効果はないと思うよ。
 恒星間飛行までは無理だろうね……ま、知ったことじゃないけどさ」
馬鹿話にも飽きたというように、レオはもう一度、大きなあくびをした。私もつられて、あくびをする。
それが合図であったかのように、臨時のミーティングは特に実りもないまま幕を下ろした。

夜になってふと思い立ち、キャットへ簡単なメモを送った。
しばらく返事を待ったが、そのまま眠ってしまった。
どうせ明日には会えるのだし、それに今日の調子だと、
キャットは何十通ものメモを同時に受け取ったのではないかと思えて、
私はまたくつくつと笑いながら、私だけの夢の中へと沈んでいった。

                  *                 *

本番当日、すでに主だった仕事を終えてしまった私は、タイムテーブルの管理を任されていた。
と言っても、特に何かをやらなければならない訳でもない。
ステージで司会を務めるロバートの見事な仕切りに促され、
前座を務める出演者たちは、考えうる最高のタイミングで飛び出して行った。

ただ一度、テンションの上がり過ぎたウシが、
トークの最中に飛び出しかけたので、実力で制止しなければならなかった。
顔面に私の膝を叩きこまれたウシは、流石は光の魔道師、などと言っていた。
馬鹿の言うことは全くもって理解しがたい。
それでも、彼のディジリドゥー独奏はなかなかの好評を博したようだった。
人は見かけばかりでなく、内面にもよらないものらしい。

プログラムは順調に進んでいく。
やがて前座の締めを努めるべく、タヌキの先生がステージへと昇っていった。
どこで方向性を間違えたのかは知らないが、いまやキャットに比肩するエンターテイナーだ。

出番を終えた出演者たちは、みな、客席の方へ移動していた。
私もそうしたいのはやまやまだったが、形ばかりの役目の手前、ステージ裏に残らざるをえなかった。
一流マジシャンの大掛かりなイリュージョンを拝めないのは残念だったが、
最後の出演者をステージへ送り出せば、私の役目も完全に終わる。
キャットの歌声を客席で聞くことは出来るのだから、それで良しとすべきだった。

そして、この時になってようやく、一昨日の夜からこちら、キャットの声を一度も聞いていないことに思い至った。
ひと気のなくなったステージ裏の片隅で、何百人もの観衆が待ち焦がれる本日の主役は、一人さみしく座っていた。

「どうしたんだ? 緊張してるのか?」

「……ううん。平気。だいじょうぶだよ」

目を合わせることのない答えに、大丈夫ではないのだと気付かされた。
何処か遠くにある時計の、秒針の刻みが聞こえる。
掛ける言葉も見当たらないまま、うつむいて座るキャットの前で、私は馬鹿みたいに突っ立っていた。

「おととい、ね――」

震える声だった。小さな肩も、小刻みに震えていた。

「また夢を見たの。キュレアの夢。いつもといっしょだったけど、でも、違ってた。
 もう、もう会えない、って。そう言われたの。昨日はもう、会えなかった」

目をこすってから、顔を上げた。それは、どうしようもなく哀しい笑顔だった。

「それがね、すごく可笑しいの。キュレアが最後に何て言ったと思う?
 当ててみてよ、ううん、やっぱりいい。ぜったい当たらないから。教えてあげるね。
『さようなら、いままで勇気をありがとう』だって。可笑しいでしょ。可笑しいよね?
 ずっと、ずっと勇気をもらってたのは、あたしだったのに。
 キュレアがいたから、キュレアがいてくれたから――どんな時でも、
 夢の中でキュレアが勇気をくれたから、あたしは、ずっと、ずっと頑張ってこれたのに。
 なのに、最後になって、『今まで勇気をありがとう』なんて。可笑しいよね? おかしいよ、そんなの……」
「可笑しくなんかないさ」

気分の昂ぶっている相手には、何よりも同意と同情が必要だ。
そう分かってはいたが、私はどうしても否定をせずにはいられなかった。
白を黒と言いくるめられるなら、こんな所には居ず、今日のステージに出番を求めることもできただろう。

私には、愚直な言葉を連ねることしか出来なかった。

「可笑しくなんかない。きっと――いや、間違いなく、その通りなんだ。
 キュレアがそうしたように、お前もずっと、勇気を与えていたんだ。キュレアに、そして、みんなに」

自分がどんな顔をしていたのかは知らない。キャットの笑顔からは、少しずつ、哀しみの色が薄れていった。

「……いつまでも一緒にいられるなんて、思ってなかった。けど、少しだけ早かったから」

「ずっと一緒だろう? これまでも、これからも。もう会えないとしても」

「そう思う? 本当に?」

私は頷いた。とても気休めにはならない答えだと思うのだが、それでも、キャットの笑顔にまぶしさが戻った。
しかし、失われて、二度と戻らないものもあった――子どもらしさのかけら。
今の彼女にはもう、ただの気休めなど、何の救いにもならないのだろう。

笑って頷き返したキャットが、不意に表情を曇らせた。

「どうしよう。あたし、ありがとうって言えなかった。ちゃんとしたさよならも」

その言葉には、不思議と、意志の強さが感じられた。それに突き動かされるように、私は言った。

「これから言えば良い。言葉より、もっと確かなもので。きっと届くよ」

「うん。届けてみせる、きっと。けど――」

歓声が遠雷のように聞こえてくる。キャットが上目遣いで私を見据え、私はその瞳に射抜かれた。

「少しだけ、勇気が欲しいかな。
 ある意味、あたしの最初のステージなんだし。はじめだけ、ほんの一押しの勇気が。ね?」

早すぎる訣別の端緒をつくってしまったことに対する、自責の念もあったろう。
だが、それを別としても、抗うことなど出来なかった。
私は屈みこんで、彼女の額に、そっと口付けた。
身を起こしかけたとき、キャットが素早く立ち上がり、そのまま軽く、私の唇を奪った。

「お返し。迷惑かもしれないけど、迷惑も悪くないって言ってたから、いいよね?
 それじゃ、行ってくる。ありがと」

春風のようにきらめきながら、彼女は行ってしまった。
ちょうど入れ違いになる形で、タヌキ先生がステージから降りてきた。

「やあ、リュウ君。お役目ご苦労様。おかげ様で上々の出来だったよ。
 そこですれ違ったけど、キャットも調子良さそうだったね。成功間違いなしだ。
 さあ、あとはぼくらも観客として……どうした?」

無邪気なほど朗らかな顔を直視するなど、とてもではないが出来たものではなかった。
また厄介な秘密が増えたこと、そして、それすらもそう悪いものではないと本気で思いつつあるこの自分。

「いや、別に。何でもない。早く行こう。今日は何だか、思うさまハジケたい気分だ」

あいまいな返事を背中で聞いて、私は熱気の満ちる客席へと早足で向かった。
その一部始終をじっと見守る人影があった。言わずと知れたシープ、その人である。

                  *                 *

一台の自動車が走っていた。クロムめっきの大仰なフィン、塗装はショッキングピンク。
時代錯誤な派手さを別にすれば、一見、何の変哲もない光景だった。
しかし、見るべき目を持ったものが見れば、二つの奇妙な事実に気付いただろう。すなわち、その車は、

@秒速20キロ強という猛スピードで、
A地球の軌道の外側を、真っ直ぐ火星へ向けて走っていた。

もっとも、その光景を見ている人間などいなかったので、何も奇妙なことなどなかった。

後部座席では、奇抜な髪型の貴婦人と、ハリネズミのような髪型の少年が、実りのない議論を続けている。
助手席に座る少女は目を閉じて、カーステレオから聞こえる音楽に耳を傾けている。
ハンドルを握る長身の男は、車載電話の受話器を片手で掴んでいた。

「ああ、そうだ。やっぱりお前さんに頼らざるをえんらしい。
 ポイント数論ドライブじゃあ、惑星間飛行で手一杯だ。
 予定通り、重力カタパルトで弾き飛ばしてくれ。天王星までいければ、
 後はカイルスがクロック何とかだか次元連結何とかだかで加速してくれるはずだ。
 ああ、ろくに挨拶も出来んで悪いな、アンレス。じゃ、頼むぜ」

言葉数の少ない相手にそれだけまくし立てると、男は乱暴に受話器を置いた。

「ったく、ちくしょう。この星の音楽もようやくこれからって時に、
 他の星からお呼びがかかるとはな――おい、後ろ二人! いいかげんうるせえぞ!」

「だってさあ、ゼノ! ヴィオリナがセンス悪いって言うんだぜ、この船を」

「その通りではありませんか、イグニス。キングだか何だか知りませんが、こんな低俗で趣味の悪い……」

「キングじゃなくて、ザ・キングだってば! 単に趣味の問題じゃないんだ、
 あの人の船と同じタイプのこいつなら、
 銀河の何処へ行ったって、俺たちが地球から来たんだって分かるはずだよ」

「他にいくらでも素晴らしいものがあったというのに、こんな物でそうと示す必要は……」

「うるせえっつってんだろ! ったく、お前ら、少しは一つになろうって気はねえのか?
 キュレア、お前もだ。さっきからずっと、聞き入りやがって。
 もう直ぐ地球からの電波は届かなくなるぞ。いいな?」

「うん。大丈夫だよ――」

助手席の少女が、そっと目を開けて、バックミラーを見つめた。

「ちゃんと、届いたから」

このエルヴィス・プレスリー型宇宙船の物語には、とても素敵なオチがある。
しかし、そこまで語り尽くすには、あいにくとスレの容量が42ギガバイトほど足りないようだ。

(了)
302 ◆/VkDraKo.s :2007/07/22(日) 14:30:17 ID:bO2ikItd
というわけで、現代SF傑作選@カバリア島-エロパロスレ出張スペシャル-
「さようなら、いままで勇気をありがとう」をお届けした。
元ネタはダグラス・アダムスの銀河ヒッチハイクガイド三部作の第四作、
『さようなら、いままで魚をありがとう』(SO LONG, AND THANKS FOR ALL THE FISH)。
わざわざスレでやったのは、最後のネタを使いたかったからである。生まれてきてゴメンナサイ。

察しの良い方はお気づきかもしれないが、
某国民的ミュージシャンの訃報に触れたことが執筆の動機になった。
一時品薄になっていたゴールデンベストは以前から所持しているのだが、
5月27日からこちら、一度も聴いていない。
いくら誰も見ていない部屋の中とはいえ、
四半世紀も生きてきた気持ち悪い物体がヘッドフォンつけて号泣するというのは、
絵的に不味いものがあると思うからだ。
あと、油断すると「レッツゴー!陰陽師」を当たり前のように流しやがる近所のドンキは、
まじでいっぺん死んだ方が良いと思う。ホント大好き。俺と心中して。
303名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 16:06:19 ID:Q/h3S22z
>>302
お疲れ様、ドラ子の人。良い作品をありがとう。

>流石は光の魔道師
なんというシャイニングウィザード
304名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 18:49:20 ID:iGF2LkWM
>>302
乙&GJ!
こういうほのぼのするのもいいよなー。
というかタイトルで引退宣言かと一瞬思って凄いびびったw
305名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 09:24:03 ID:ovOKPyU1
よかった!
次回作に期待してます!
306名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 01:14:02 ID:7ga0zh8Y
非エロでも充分にいけるな
307名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 15:35:30 ID:tI7VT23V
保守む
308名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 23:33:16 ID:McXou9ea
ほしゅ
309名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 02:26:13 ID:loQn6W/t
新作のネトゲが続々登場している昨今
認められた幾つか以外はここに来るはずなんだけどなぁ
310名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 20:26:13 ID:Cm/qXMjn
書き手が少ないだけだと
311名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 22:35:39 ID:xAUNZJc/
俺は某社で書いてたけどエロ書けんし、似たような人も多いんじゃね
312名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 23:59:07 ID:upTJSRNO
エロいの書くにはまた別の才が必要だからなぁ
313名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 00:18:27 ID:dRSwnuUf
俺はただ>>276を待つのみ
314名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 01:57:44 ID:DvJF/ZXl
エロで無くても全年齢には書けないような描写があれば良いんだけどなぁ
ただしグロは勘弁な!
315名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 16:39:11 ID:LCQuM6WU
とりあえず新作がくるまでひたすら待つ
316名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 20:20:03 ID:mYKJDrmZ
触手分が足りない
317名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 00:11:46 ID:IZYQqARg
なんとなく初代スレより

404 :名無しさん@ピンキー:2006/01/16(月) 19:01:50 ID:8V9dS/6U
ラクーン「そう・・旨いよ、ウサ子・・すごく・・・もうカードフリングだよ・・」
時と共に激しさを増すウサ子のブレイクダウンに、オレの命中率は低下していた。
正直、いまだ子供っぽさの残るウサ子では充分満足できるTM経験値は得られないと思っていたのだが、
ウサ子の激しいアーマークラッシュは思った以上のクイックアクション。
バニー「先生、どう?ストレッチ?」
ラクーン「あぁ・・・すごく、アクアリースだよ・・」
自分の上でカバリア島をスピンロールするウサ子のボレアスを精錬する。
ラクーン「愛してるよ、ウサ子・・・こんなボディガードしちゃった以上、もうお前をマナブレイクしたりしないから・・・・・・・」
バニー「うん・・・ぅ、ん・・マナ・・ブレイクしないでっ・・ボクたち・・もうロイヤルパーティなんだから・・・!」
オレはウサ子のスノーヒルを舌でフルスイングし、ウサ子はフリージアを更にブルズアイする。
ラクーン「ああ・・・お前は最高のノーラクエストだよ・・!」
バニー「先生・・・ボク・・もう・・・ダメ・・・レベルアップしちゃう・・・!」
ウサ子のスワンプはもうブレイブハート寸前だ。
しかしそのとき、牛がドアを激しくトリプルアタックした!

バッファロー「ケェホェェ|欝|・サ! 」




むしゃくしゃしていたのでやった。正直今では反省している。
318名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 16:45:40 ID:8WlvsrVf
ユーザーで無いとさっぱり判らんのが良いなw
319名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 13:52:24 ID:gEA8s1qk
エロないしほのぼのとした龍(雄)を考えていたら萌えてしまったからちょっと書いてみた。
すでに設定からかけ離れてしまったが、ほのぼのさせるべく頑張ってみた。
分割投下でスレ消費すまん。

320319:2007/08/06(月) 13:54:01 ID:gEA8s1qk
 激しく降りしきる豪雨の中、静かに龍は目の前に広がる光景をただ傍観していた。
 冷え切って、寒さの感覚が伝わらない肌が、過ぎ去っていく時間の流れを物語っている。

「うへえ、まさかこんなに金持ってるとは思わなかったぜ……」

 いやらしい目つきで、その場に倒れ伏している男性の鞄を漁っている男が、にんまりと笑みを浮かべている。
 隣には、その倒れている男性に包まれるように、同じく動いていない女性が持っているアタッシュケースの中身を強引に開けている男の姿が。

「おい、このガキはどうする?」

 そうして、三人目の男が突然現れた。傍観していた自分の真横から出てきたのだが、幸い日は既に落ちている。豪雨の所為もあり姿を確認されることはなかった。

「人買いに売りつけておこうぜ。一応、まだ小せえから金にもなる」

 男性の鞄を漁っていた男が、三人目の男が連れてきた子供の髪を引っ張り、その顔をまじまじと見ている。

「ああー……女か。まったく、こんな高そうな服着やがってよお、勿体無いぜ」

 抵抗しないままの少女に不安を覚えながらも、その様子をただ見ているだけだった。
 単純に言えば、この三人組は盗賊。この豪雨の中の道を偶然歩いていた家族を襲い、両親を殺して金品を奪い子供は人買いに。よくある話だ。
 ――生きていく中で、こんな人生になってしまう人間もいる。
 頭の中で整理をつけると、龍はこの場から離れるべく、踵を返そうとした。

「あっ……」

 しかし、その動作が、突如降り落ちた雷鳴によって中断させられてしまう。
 一瞬の光の中、確かに見えた少女の姿。

「お? あそこにもガキがまだいるぜ」

 一人の男がこちらに気付いた。いや、そんなことはこの際どうでもいい。
 虚ろな目で、全身を赤く染めていたその少女には生気が感じられなかった。頭に取り付けられていた羊の耳の印象もあってか人形のように見えて動く気配もなく、男たちにいいように腕を引かれていた。
 それでもその視線だけは、息絶えている両親に向けられていた。
 ――ああ、泣いているのか。
 その虚ろな目と、生気を失った全身が、自分と重なって見えた。

「こいつも売りに出しとこうぜ。どっちもガキだから高値で売れるはずだしな」

 そうして、男の手がこちらへと伸びた。
 龍はふと、気が変わったように一度瞼を伏せて、見開くと自身の指先を男へと向けた。

321319:2007/08/06(月) 13:55:10 ID:gEA8s1qk

「あいつ、ぜんぜんかえってこないなあ〜……」

 かれこれ二時間強は待っただろう、一向に帰ってこない龍のことを考えて時間を潰す。

「牛、うるさいからちょっと静かにしててよ」

 明かりの無い室内の中、そんな彼の耳をつねり上げて強引に黙らせる。――のつもりが、逆に痛みで悲鳴を上げてしまっているのだが。

「やーめーろ!! ったく……猫だって家の中あるきまわってるくせに」

 牛の反発に、猫は睨みを効かせて今度はしっかりと黙らせた。

「それにしても、ほんとうに帰ってこないわよね」

 呟くと、不意にテーブルを見た。皿も並べて、テーブルの中心にはケーキがしっかりと用意されている。その周囲サラダと買ってきた鳥の手羽先が囲むように置かれていた。
 龍の家に無断で進入して、彼の帰りを待ち続けていた二人は、空腹といつまでも帰ってこない龍に対して子供心ながら、ほのかな殺意を抱いていた。

「けどさあ、あいつが帰ってきたとき、オレたちがいきなり飛び出してきたらぜったいビックリするぜ!」

 普段はおとなしく、それでいて無表情でいたままの龍の姿が、驚きのあまり腰を抜かして尻餅をついている。……そんな光景が牛の頭の中に浮かんでいた。

「んー、私たちがかってに家にいることをおこったりして」

 そんなことを言いつつも、彼女も牛の言う龍の反応を見れるかも、と思えば少しばかり期待してしまう。
 手の中に納まっている蝋燭を一本ずつ何度も数えながら、家の主が帰ってくるのをただひたすら待つ。

「……おっ、かえってきたんじゃないか?」

 声を潜めて、猫に耳打ちする牛。息を殺して耳をそばだてていると、外の雨の音に紛れて、重たいものが移動するような音が聞こえてきた。

「あ、ホントだ!」

 途端に笑顔を輝かせて、二人は居間のソファの後ろへ隠れて玄関の様子を伺う。
 鍵の開く音と共に、何か重たい荷物を落とすような、鈍い音が聞こえてきたが気にせずに龍の姿を見ようと瞬きせず扉を見つめる。
 入ってきた龍が、突然現れてきた自分たちに驚いて思わず声を上げてしまう、そんな光景が徐々にはっきりと浮かんでいき、興奮してはいられないのだろう。
 だが、その望んだ声は、ただ静かにこちらを見たまま、掻き消えるほどの大きさでしか聞こえてこなかった。

「……牛も、猫も、いるんでしょ? ……手伝って」

 その龍の姿を見て、驚きのあまり声も出なかった。
 上から下まで全身を真っ赤に染めている龍が、背中に自分たちとほとんど歳も離れていない子供を背負って、玄関の前に立っていたのだから。

322319:2007/08/06(月) 13:57:17 ID:gEA8s1qk
 ふと、そこで意識が覚醒した。
 龍は寝ぼけままの眼を擦りながら、ベッドから起き上がって居間へと向う。
 薄明かりの居間の窓に、日の光が掛けられたカーテンの隙間から差し込まれており、外の天候が気にならないほどだ。
 その光を満遍なく居間へと取り入れるために、思い切りカーテンを開くと、思わず目を覆いたくなるほどの太陽が視界を奪った。

「ん〜……! いい天気」

 伸びをして、か細い優美な声と共に体を震わせる。寝て起きたとき限定で味わえるその感覚を存分に堪能したら、急ぎ足で台所へと向かう。

「羊ー! そろそろ起きなさい!!」

 収納棚から鍋とまな板、包丁を出しながら声を張り上げる。
 冷蔵庫の下段から、ほぼ毎日この作業を行っているのだろう、手元を見ないで手に触れた野菜をまな板の上へと次々に積み上げていく。

「む……おにいちゃん……、おはよ」

 ふと、二階へと続く階段が軋む音を立てながら、声の主が降りてきた。

「おはよう。ほら、早く顔洗ってきて、ご飯食べよう?」

 その間で既に鍋の中には暖かな湯気と、味噌の香りが漂わせていた。龍は朝の挨拶もほどほどに、羊にタオルを渡して洗面所へと向かわせた。
 洗面所へと向かった羊の言葉が、何となく頭の中で復唱して、料理の手が止まってしまう。

(お兄ちゃんおはよう、か)

 昨晩見た夢の光景と、目の前にいた羊とを重ねて、微かな笑みを漏らす。

(何年だっけ……もう八年? 大きくなったなあ)

 これが親心なのかと、少しばかり老けた考えを持ってしまった自分に呆れたが、それでも思い返せば嬉しいことだ。

(まあ、僕は僕で、こんなに変わっちゃったんだけどね)

 既に料理として十分完成されている味噌汁入りの鍋を、御玉でかき回しながら龍は再び、そんなことを考えている自分に呆れてしまい、思わず吹き出してしまった。
323319:2007/08/06(月) 14:00:13 ID:gEA8s1qk
>>320-321が夢で、>>322が現在って感じで。
龍の性格をほのぼの優しいお姉ちゃんだけど男、みたいな設定にしたかったけど、文才足りずに挫折。
ただ脳内で決まってるのは龍の歳が16歳ってことだけだったので反省
324名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 01:16:37 ID:G3KdfvrJ
>>319
ほのぼのしてたの>>322だけじゃねえかwww
しかしほのぼの龍は新しいな。続きwktk
325名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 15:50:04 ID:l2WZrQjD
GJ!!
そして続きにwktk
326276:2007/08/08(水) 00:16:55 ID:RtjgN/LC
1ヶ月以上間が空いてしまったが、>>276の続きを明日投下します!



投下予告スマン
327名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 03:33:43 ID:UVRXZhQz
やべ超楽しみだ
328名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 10:50:25 ID:RkAY7JnH
>>326
楽しみにしてる
ところで、龍の性別はどっちにしたんだ?
それとも両パターンで投下?
329名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 05:16:33 ID:8P4g17kh
♂にしてけろ
330名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 12:18:35 ID:VT0fKMu4
♂だよな
331名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 22:11:52 ID:BY8jaFjr
作者の自由だろ
まぁ俺は両性具有をプッシュするが
332名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 02:03:13 ID:0GBx4m85
作者の明日はいつだー
wktkしすぎて夜もあまり眠れん
333276:2007/08/10(金) 12:41:34 ID:SYexRhyp
おk、このスレもトリスタも寝オチしてしまったぜorz

>>276の続き投下します。
ただエロには期待してはいけません
334276:2007/08/10(金) 12:43:31 ID:SYexRhyp
 約束の時が来た、待ちわびていた日が来た。
 彼女の返事が例え駄目だとしても、特別な日になる事は間違いないだろう。
 断られたら、PTはおろか会うのもやめようか……それとも今までどおりの関係を続けるか。
 うさ子は悩みながら、ブルーミングコーラに設置された彼女のマイキャンプ内に招かれていた。
 内装はシンプルで、綺麗な芝生の上に木製のテーブルに椅子の他、ベッドぐらいしかない。
 窓も一つのみで、うさ子は荷物を置きつつ周りを見渡している。
「何も無くてすまない」
「あ、いえ……」
 不意に彼女、ドラコが声を上げたのでうさ子は即答で否定した。
 その回答にドラコは微笑むと、杖を壁に立てかけて、うさ子の正面に立った。
「まずは、初心者マークが取れて、おめでとう」
「あ、ありがとうございます」
 まず出たのは祝福の言葉。
 ようやくLV30になり、一応これからは初心者と見られなくなる。
 不安のほうが大きいが、やはりうさ子は嬉しいと言っている。
 その言葉もあって、ドラコは笑顔で祝福する。
 ここまでうさ子と色々な所に行った事を思い出しながら。
 だが、祝福も嬉しいのだが、うさ子は例の返事のほうが聞きたかった。
 それは、ドラコが初心者マークが取れたら答えると言った、告白の返事。
「それと……この前の返事を……」
 ドラコの口から本題が切り出された。うさ子の胸が一気に高まり、肩を震わせる。
 ボクシンググローブ越しにスカートを弄りながら、うさ子はジッと返事を待つ。
 静まる室内、時間がとても長く感じる中うさ子は不安で俯いてしまった。
「顔をあげてくれ」
「……」
「……頼む、何だか伝えづらい」
 ドラコに頼まれたのは恐らく初めてだ。
 その事もあり、真っ赤になっているであろう自分の顔を見せたくはないが、うさ子はゆっくり顔をあげた。
 上げた瞬間、そこにはほぼゼロ距離にドラコの顔があった。
「……っ……!」
 そして、不意打ちとも言える形で二人の唇が重なった。
 あまりに突然の事なので、うさ子の思考はしばらく止まり、唇が離れてもしばらくドラコの顔を見ながら唖然としていた。
 ドラコの頬も少し赤い……そう思うほどうさ子の思考が回復してきた時、更にドラコは彼女を抱き寄せた。
「あ、あ、あの、ドラコさん?」
 顔を赤くし動揺するうさ子。
 無理もない、いきなりキスされ抱き寄せられれば。
 ドラコの腕がしっかりとうさ子を抱き、うさ子はどうすればいいのか分からないので、チラチラと室内を見ているだけ。
 やがてドラコはうさ子を解放し、二人は頬を赤くしながら見つめ合う。
「これが、私の返事」
「ふぇ?」
 ドラコは言うものの、うさ子はよく分からず困惑する。
 そんな彼女の様子を見て、ドラコの言葉は続く。
「キスと言うのは、好きな者同士がするんだろう?」
「あ、じ、じゃあ……」
「うさ子と……同じという事だ」
 ドラコは自分なりに気持ちを伝えた……うさ子が好きだという気持ちを。
 その言葉を聞き、うさ子の赤い瞳からは自然と涙がぽろぽろ流れていた。
 ボクシンググローブで拭っても、ドラコが拭っても、その涙は止まる事がない。
 女の子同士という不安を初めとするものが一気に解放された証拠。
「すみま、せ……ちょっ、まってくだ……」
 涙を流し続けるうさ子を、ドラコが再び抱き寄せる。
 しばらく、うさ子は彼女の胸の中で泣いていた……そして、少し違和感を覚えた。
 胸が、あまりないのである……
 まぁ、胸のない女の人なんだろうと思うが、やはり少し気になってかうさ子は泣き止んでドラコから解放される。
 そして、少しつま先を上げ、瞳を閉じて口をドラコに向けるようにする。
 今度は不意打ちではないキスをしてほしいから。
 それにドラコも答え、うさ子の両肩を掴み唇を重ねた。
335276:2007/08/10(金) 12:44:36 ID:SYexRhyp
「んッ……」
 すぐに唇は離れる。
 ドラコが微笑むと、うさ子もようやく笑みを浮かべた。
 まだ胸の高まりは治まらない、むしろますます高まっていく。
 そして、再び二人は唇を重ねる。今度は軽いキスではない。
 ドラコの舌がうさ子の口内へと、ゆっくり侵入していく。
 うさ子はビクッと反応するも、それを受け入れて自分の舌を彼女の中へ恐る恐る入れていく。
 三度目のキスは、舌が入った深いキスになっていた。
「んむッ……ふぅ……」
 また唇が離れた。
 舌が入ったキス……ぬこから大人のキスと聞かされ、彼女の体験談を聞く度にドキドキしていたうさ子。
 そのキスを自分もしたと思ったら、何だか恥ずかしくなり再び俯いてモジモジしてしまっている。
 そんな彼女をドラコが抱き抱えた。
 所謂お姫様だっこと言う状態。不意に力強く抱き抱えられ驚くうさ子は、そのままベッドの上に寝かされた。
 そしてドラコはうさ子に覆いかぶさるような体勢になる。
 ドラコに見つめられ、うさ子の胸は更に高まる。
「あ、あの……ボク、こういうの、ホントに全然、知らなくて……」
「気にしない。これからは、そういう事も教える……」
 再び二人の唇が重なる。
 舌を絡め合い、お互いの唾液を交換する。
 うさ子の口の端からは唾液が一筋流れ、ドラコは彼女の衣服に手をかける。
 唇が離れると唾液の糸が二人を結び、同時に衣服を脱がされる。
 人に脱がされるのは少し恥ずかしい。うさ子は自分で脱ぐとドラコに言う。
「あと、敬語も使わなくていいんだぞ?」
「え、あ、はぃ……うん、分かった」
 上半身下着のみとなったうさ子は、少し恥ずかしそうにドラ子に問う。
 ドラコは微笑み答える。
 可愛いと言われ嬉しくなるうさ子。ドラコに言われたとおり、少し緊張して敬語を使わないようにした。
「それにしても、可愛い下着だな」
「そ、そうかな……何だか、恥ずかしい」
「恥ずかしがる事はない、本当に可愛い」
 ドラコはうさ子が身に着けている、横のラインの青と白の縞々下着を見て思わず呟いた。
 頬を赤くするうさ子の頬を軽く舐め、ブラを上に上げると形のいい胸、桜色の乳首が露になった。
 思わず両手で隠すうさ子。
 だが、すぐさまドラコにより腕は開かれる。
 ドラコの舌先が乳首の先に触れると、うさ子の身体が少し震えた。
 やがて口を付けていく。
 乳首を舐め、吸い上げると、うさ子は何度も身体を震わせ甘い声が漏れ始めた。
「んッ……ぁんッ……んぁッ」
 うさ子も年頃、自慰もしたことあるしその際に胸も弄ったりした。
 更にはたま〜に、ぬこが悪戯してくる。
 だが、ドラコに舐められているというのはまた違う感触だった。
 うさ子の呼吸も徐々に荒く甘くなっていき、身体の力が抜ける。
 ドラコはうさ子の乳首から口を離し、その周りを舐め回し、片手をうさ子の下半身へと伸ばす。
 それをうさ子も感じ取り、ハッと下を見た。
 そして、何かの妙な箇所に気が付いた。
「あ、あの、ドラコ、さん?」
「ん? どうした? あと、ドラコでいいんだぞ?」
「えっと……それは、一体」
 ドラコの股間が膨らんでいる。まるで、ぼっきした時の男の人のように。
 何だか、自分はとんでもない間違いをしていたのはないかと、うさ子は一瞬思ってしまう。
 その予感は当たっていたのだと、身体を起こしたドラコが自分の下半身を見た時に思わされるのだけど。
「あぁ、そういえば言っていなかったな」
「へ?」
「ふふ……うさ子も、何か勘違いしていたらしい」
「ぼ、ボク、も?」
「あぁ……見たとおり、私は”男”だよ」
336276:2007/08/10(金) 12:45:36 ID:SYexRhyp
「……………………………え?」
 一瞬、可笑しそうに微笑みながらかなりとんでもない事を言ったドラコの言葉が理解できなかった。
 てっきり女だと思っていた。本人には聞かなかったがドラコを知っている者誰もが女だと言っていたので……
 だが、その本人から出た性別は違っていた。しかも一人称まで違う。
 うさ子は黙って考えている……というより、頭の中で色々と整理している。
 口をあんぐり開けているうさ子を見て、まるでどっきりが成功した子供のようにドラコは笑っている。
 口元に手を置いているし仕草は女のようだが。
「信じられない? なら、今証拠を見せよう」
 微笑みながらそう言ったドラコは、穿いているジーンズのチャックを開ける。
 そして少しゴソゴソとすると、彼女……いや彼が男である証拠が姿を現した。
 うさ子は実際に見た事がない。だが、彼女が見たのは紛れもないそそり勃つ男性器そのもの。
「ほら、男だろ?」
「……」
 開いた口が塞がらない。
 ドラコが目の前で手を振って見せても、うさ子の視線は変わることなく彼の肉棒に釘付け。
 うさ子はドラコのキスによりハッと我に返る。
「こうなったのは、君のせいなんだがな」
「えっと………ごめんなさい」
「謝る必要など、何処にもない」
「ふぁ……ひゃあぅッ!」
 ドラコは再びうさ子の胸を舌で刺激する。
 だがそれと同時にうさ子は甘い声を上げ、身体は跳ね上がるように動いた。
 ドラコが胸だけではなく、青と白の縞パンを横にずらし、うさ子の秘所に触れたから。
 既に濡れている秘所を、中指で撫でるように動かし続ける。
 それだけでも愛液が溢れ出てベッドを汚していき、うさ子は甘い声を上げ続ける。
 その声を聞く度にドラコの興奮も高まっていく。呼吸は荒くなり、うさ子もそれを感じ取っていた。
 遠慮がちな小声でドラコに何かを伝えようとするうさ子。
「うさ子……私、もう我慢ができそうにない」
「へ?」
 その前にドラコが口を開いた。思わずうさ子は口を閉ざす。
 ドラコは彼女に言う、”一つになりたい”と。
 その意味も、こういう行為を始めたらいずれ訪れる事だということもうさ子は知っている。
 だが不安が大きい。だが、うさ子はゆっくりと頷いた。
 うさ子の秘所から手を離し見ると、彼女の愛液でぐっしょりだった。
 これなら十分だろうと、ドラコは思いながら縞パンを脱がし脚を左右に開く。
 うさ子の横に身体を寝かせるようになっていたドラコは、開いた脚の間に身体を移動させた。
「じゃあ、いくぞ……大丈夫か?」
「ち、ちょっと、怖い……」
 うさ子の不安が表にまで出ると、ドラコは彼女に軽いキスをする。
 唇が離れると優しげに微笑んで彼女の頭をうさ耳ごと撫でた。
 うさ子の中で不安が少しだけ和らいだ。笑みを浮かべてドラコに返す。
 ドラコはそのまま、肉棒を片手で握りうさ子の秘所にあてがった。
「力を抜いて」
「……ッ……ッ!!」
 ベッドのシーツを思い切り握りながら、自分の中に異物が入ってくる感覚にうさ子は耐えている。
 これまで入り口を撫でたり撫でられたり、挿入でも指を少し入れた程度しかしたことの無いうさ子にとって、指よりも明らかに大きいモノが入ってくるのは初めての感覚。
 目を瞑りながら涙を流すうさ子の見つつも、ドラコは止まることなく徐々に肉棒を彼女の中に沈めていく。
 そして、ドラコが腰を一気に沈めた時、何かが破れる感覚がうさ子を襲った。
337276:2007/08/10(金) 12:47:20 ID:SYexRhyp
「――――――ッ!!」
 声が出なかった。うさ子は表情を歪める。
 処女膜が破られて痛い……その証拠に結合部からは愛液と混ざった血が流れベッドを赤く染める。
「大丈夫か?」
「ぁ……ぅ」
 彼女の涙を指で拭いながら問いかけるドラコ。
 答えは返ってこない。拭っても拭っても涙が止まらない。
 二人はしばらくジッとし動かない。
 うさ子の膣内は、初めてという事もあり容赦なくドラコの肉棒を締め付ける。
 ジッとしていても果ててしまいそうだが、ドラコはぐっと耐えていた。
 やがて痛みが消え始めうさ子の表情が少し和らいだ。
 うさ子は潤んだ瞳を開け、ドラコを見る。
「ぅ……入っちゃ、ったんだ……」
「あぁ……痛みなどは、まだあるか?」
「うん……でも、なんだか、嬉しい」
 うさ子は笑顔を見せる。
 最初こそは挿入の感覚と処女幕が破れた痛みが支配していたが、今はドラコと一つになったことの嬉しさが上回っている。
 ドラコが動いていいと聞くと、うさ子はコクンと頷いた。
 ドラコは腰をゆっくり動かし始める。うさ子に何度もキスをしながら。
「んッ……はぅッ………んんッ」
 肌がぶつかり合う音が次第に大きく、またそのリズムが早くなっていく。
 ドラコの肉棒を逃がさないと言わんばかりに締め付け、またウネウネと動くうさ子の膣はドラコの制御が効かなくなり始めるほどの快感を与える。
 うさ子も自分の中を動くモノの感覚に涙を流しつつ甘い声をドラコに聞かせていた。
「ぁんッ……どら、こ……んぅッ……きもちい……ッ」
 うさ子のこの言葉は、痛みより快感が上回った証拠。
 彼女の甘い喘ぎを聞きながら、ドラコはこみ上げてくる射精感に襲われた。
 我慢ができそうになく、自然と腰の動きを早くさせた。
「んあッ……あぅッ、だめ……どらこ……」
 うさ子の声よりも肌がぶつかり合う音のほうが大きく、彼女もまた絶頂感を覚える。
 ドラコは外で出そうと思い、肉棒を抜こうとした。
 だが、うさ子の脚が度r顔の腰に絡み抜く事ができなかった。
 そして、二人はほぼ同時に絶頂を迎える。
 熱い白濁した液が自分の中に放たれるのを、うさ子は身体を痙攣させながら感じていた。
 二人は抱き合いながら身を震わせ、射精が終わっても?がったまま。
 お互いの荒くなった呼吸を聞きながら、うさ子は自分の中がドラコに満たされた事に嬉しく感じ微笑んだ。
 ドラコも微笑み、彼女の髪を撫でる。
 そして、何度目になるだろうか、二人はゆっくりと唇を重ねた……
338276:2007/08/10(金) 12:48:05 ID:SYexRhyp


 数日後、うさ子は一次転職し、ドラコも一次転職の姿に戻った。
 ドラコは上半身の露出が高い一次転職の姿は、男だとバレてしまうから少し嫌がったが、うさ子のお願いにより戻る。
 まぁ、周りからは胸の無い女と思われているのだが。
 そして、しばらく二人きりの冒険を重ね、やがてギルドを結成したそうな。
 今は、ギルドメンバーとのクエストなどで二人きりの冒険というのはあまりできなくなってしまった
 だが、二人はメンバーが呆れるほどラブラブである。
 それだけは、今も今後も変わる事はない……




339276:2007/08/10(金) 12:51:49 ID:SYexRhyp
わかってる、言いたい事があるのは。
次はなるべく一括投下にしますのでorz

ついでにドラコは♂にしました。
だが女にもします。苦手な人はごめんなさいorz
340名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 15:05:42 ID:0GBx4m85
GJ!
エロいい!次回作も期待してる!
341名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 18:03:06 ID:SYexRhyp
一箇所ミスを見つけてしまったorz

>>336の上から4行目のところ

>しかも一人称まで違う

これ間違いです。脳内で消してください。むしろ俺を消してください。
342名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 18:20:57 ID:ly2VycIP
ドラコが度r顔になってたり、繋がるって漢字が表示されてなかったりもしてるんだぜw

それはさておきGJ!!
うさ子がめっちゃかわいかったです(*´Д`)
343名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 18:38:03 ID:W9p4/Uwp
不覚にも、ぬことうさ子の百合が見たいとおもたw

GJなんだぜ!
344名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 19:01:53 ID:VGMyxHLg
まじGJ!
楽しませてもらった!(*´Д`*)ハァハァ
345名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 19:03:32 ID:VGMyxHLg
すまん;テンション高くてサゲ忘れてたorz
346名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 13:42:25 ID:8SklUEKP
グッジョブ!

…しかしこのドラコ。普通にしてたら女だと思われてたのかなぁと勝手に思ってたら最後の最後で
>上半身の露出が高い一次転職の姿は、男だとバレてしまうから少し嫌がったが
確信犯(誤用)的だったのかw
347名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 10:43:59 ID:pgpKQBWr
GJ!!
うさ可愛くて良かったわ
あと俺もぬこうさの百合展開きぼんぬw
348322:2007/08/15(水) 19:57:16 ID:bx9+LalZ
上手い人の後だと、安心して投下できる気がする。
349322:2007/08/15(水) 19:57:57 ID:bx9+LalZ
 程なくして、朝食の用意を済ませると、食事のテーブルに着く龍だったが、洗面所に向かったはずの羊が居間に戻ってくる気配がなかった。

「もう! 早起きしなさいって言ってるのに……」

 羊の寝起きの悪さに苛立ちを覚えながらも、仕方なしに洗面所へと様子を見に行くべく席を立つ。

「羊、早くご飯食べないと僕が出かけれないんだけど……」

 言いながら、洗面所のドアを思い切り開ける。そして、お約束のように目の前に飛び込んできた光景に、思わずげんなりとしてしまう。
 朝食までの短時間の間にシャワーでも浴びていたのだろう、全裸で片手にタオルを持って、体に巻きつけようとしていた羊の姿が視界を覆った。
 細すぎる肢体に、それを更に強調させるようにしている白い肌が、蒸気でほのかに赤みを帯びていた。

「あっ……っちょっと!!」

 突然入ってきた龍を見て、脱兎のごとく洗面所の隅に背中を向けて、タオルを体に巻きつける。
 そのまま、文句の一つや二つでも言おうと、頬を膨らませて再び正面を向いたが、

「ご飯! 早く食べなきゃ片付かないでしょ? 急いでよ」

 怒りの矛先である龍は、事も何気にそう言うと、そのままドアを閉めて居間へと戻っていってしまった。

「……むー!!」

 不完全に鎮火されてしまった怒りに憤りを覚えながらも、巻きつけていたタオルを床へと滑り落として自身を眺める。
 別段、特に肌も荒れてなく綺麗なほうだ、と自分自身に言い聞かせているが、如何せん胸を見下ろして肩を落としてしまう。
 毎日欠かさずに、成長期という頃合に期待して大きさを測っているのだが、ようやくカップがCに乗ったところで伸び悩んでいた。

(あーあ。……猫はもっと大きいのに)

 それほど小さくもなく、かといって大きくもないそのサイズに不満を覚えていた。というのも、身近な女友達である猫がDカップなのだ。――まあ、彼女はそれ以前にモデルであり、アイドルなのであるから仕方ないのだが。
 小さく溜め息を吐くと、胸を下から大きく持ち上げて、そのまま掴んで揉みしだく。大きくなるようにと密かな努力は常に怠らないように励んでいる。

(お兄ちゃんもやっぱり、大きいほうがいいんだよね……)

 ふとそんなことを考えて、いつかは自分の胸に不満を覚えないくらい成長した頃に、龍と抱き合っている自分の姿を想像して、思わず笑みを漏らして頬を染めてしまった。

350322:2007/08/15(水) 20:00:47 ID:bx9+LalZ
 テーブルの上がほぼ片付いた頃合に、羊が水を飲みながら台所にいる龍に聞いた。

「お兄ちゃんー、今日は学校行かないの?」

「今日はお昼から。羊はもう時間でしょ?」

 むぅ、と頬を膨らませながらも、羊は渋々と部屋に鞄を取りに戻った。
 羊は今年で中学三年生だ。メガロポリスに建てられてある小中高一貫性の学校に通っている。友達もそれなりにいるらしく、龍としては親心ながら嬉しい気持ちだった。
 だが、羊のほうはこれまた別で、龍と一緒に学校に行くのは楽しみの一つなのだが、彼は大学生なのである。歳はそれほど離れていないのだが、特別特待生らしく、ドン・ジュバンニから大学へ進学させてもらったらしい。
 ――同じ学校ではない、ということにも不満があるのだが。

「ホラホラ、弁当置いておいたからねー! 遅刻しないでよ」

 聞こえてくる声に、大きな溜め息を吐く。これがまたどうしてか、兄はこんな性格なのに異性に好かれているのだ。
 まず、たまに家にやってくる大学の教授、というよりも考古学者の狐が、兄の作る晩御飯にありついてくるのだ。しかも来た日には夜通し兄につき合わせて酒を飲んでいくので、堪ったものではない。
 他にも同じ大学の生徒からなのだろうが、よく手紙やメールを受け取ったときは、必ず律儀に返事を書こうとする。全力で阻止するのだが。
 仕舞いには、猫やギルドオフィスの受付も、兄と仲がいいのだ。こんな、家では家事ばっかりに静を出していて、自慰行為もしない男のどこがいいのか。羊には分かりかねていた。

「いま行くよー! 待っててよぉ!」

 それでも、羊は龍が好きだった。小さい頃に自分を拾ってくれて、ここまで世話をしてくれたことに感謝して、同時に年頃のせいもあるのか淡い恋心も抱いていた。
 龍が言うには、自分の親は死んでしまって、孤独に雨の中をさ迷っていたところを偶然見かけたとのこと。
 それにしても龍自身も幼かった頃に進んで子育てをするとは、その頃からお人好しだったのだろう。

「はいお弁当。あ、今日僕は帰り遅くなるから、ご飯作って冷蔵庫に入れておくからね」

 笑顔(と言っても、龍は常時笑顔でいるようなものだが)と微笑みのダブルアタックを羊に見せながら、優美な声で羊に弁当を持たせると、いってらっしゃいと背中を押した。
 女の自分より可愛い龍の顔を覗き込んで、羊はふと疑問に思い、訊いてみた。

「遅くなるって……どうして?」

 兄の、帰りが遅くなる場合については、ランダムだが高確率で発生するある出来事があった。

「えっとね、今日は先生と一緒にフィールドワークでカバリア遺跡にお散歩。それで終わったらご飯食べる約束なんだ」

 帰りが遅くなる、その理由の中の一つが高確率で別の女性が龍を何かに誘ってくることだった。
 しかも、これが大学や猫の場合には、ほとんどが正当な理由で付き合せているから反論のしようがない。他の女だったら無理にでもこちらから用事を作って持ちかけるのだが。

「……いってきます!!」

 そうして、朝っぱらから不機嫌な調子で、羊は玄関ドアをぶち破る勢いで開けて、学校へと向かった。
 無論、龍は羊のそんな様子にもまったく気付かずに、

「いってらっしゃい〜」

 と、呑気に手を振っているのであった。その姿は、娘を見送る母親のそれに近いものだった。

351322:2007/08/15(水) 20:02:07 ID:bx9+LalZ
雄龍のほのぼの、需要ないけど萌えてしまったのでもうちょっと頑張ってみたい。
352名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 21:12:40 ID:arhyQrd7
楽しみにしてます
353名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 23:25:33 ID:Aqv+/PhA
>>322
安心するがいい。
メイドさんスレはぼのぼのエロ無し作品だけで1スレの大半を使い切ったこともある。
その上その作品は大人気だ。

今後もぼのぼの路線を突き進んで問題ないぞ。
期待している。
354名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 18:34:11 ID:DElXBsv+
ぼのぼのにつっこんだら負け?
355名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 20:43:43 ID:cWpb1tm/
TSのノマカプものがもっと読みてぇー。
自分で考えて見たら自キャラで自慰してるみたいな気分になってげんなりした・・・・orz
356名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 22:21:58 ID:v4hHxBlc
こっそりと以前投下された狸羊続きマダーと言ってみる。
357名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 23:57:38 ID:SKvDmKp4
>>355
他人から見れば普通の作品
無理にとは言わないけど気が向いたらよろしく
358名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 13:58:21 ID:rNlZlkLE
1スレ目の後半の方と、2スレ目の序盤に投下された羊侮辱、女獅子のもまだー?
書いてる人が違ったはずだから、どっちの人でもいいから続きwktk
359339:2007/08/19(日) 21:44:56 ID:U6jtWbz8
亀だけど、皆さん感想ありがとう!
次投下する時は誤字とか気をつけます

あとペットもだけど、モンスターはこのスレ的にどうなんでしょう?
セイメイド?やネフティス&イシスとか
360名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 05:57:37 ID:0bTSFFPP
>>ペット
ダメな訳無いじゃありませんか
種族の垣根を越えた純愛物良し、鬼畜な飼い主に辱められる奴隷展開良し
361名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 23:10:05 ID:xNJtmFYB
人型MOB(♀)はソロ狩り妄想の友
362名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 01:58:34 ID:QzFRhI6L
狸×猫が好きなんだけど需要も供給もないのか(´・ω・`)
ぬこかわいいよぬこ
2次とかもう、最高
363名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 03:15:10 ID:nQVmWKLX
その需要とやらを具体的な妄想で吐き出すんだ
運がよければ供給される・・・かもしれない
364名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 04:00:30 ID:iTChP2Fy
ペットと聞いて浮かんだシロモノを投下してみます…こういう類のものを書くのは初めてなので、
お見苦しいところがあると思いますが、どうかご容赦を。



とある日のカバリア遺跡。

「なあ、リュウ…遊んでよ」
「…」
「リュウってば」
「…うるさいな」

遺跡の階段に腰掛け、熱心に魔導書と向き合っていた魔導師・リュウは、虫でも払うかのように手のひらをひらひらと振った。
その、虫扱いされたのは、神話に登場する神々のようなローブをまとった少年…のような小さな生き物。
「西の風の神で、魔法型の支援をしてくれる。お前に丁度いいかなと思って」と、友人である戦士のカウがメガロカンパニーから購入し、
贈ってくれた人型(神型?)ペット・ゼフィロスである。
友人からの贈り物であるがゆえにおおっぴらに言えないが、このゼフィロスという子供…そう、神なんかじゃない、子供だ…は、
健気に「ペット」として主人を支援してはくれるものの、この、まるで遊びたい盛りの子供の性質を持っているのが難であった。
リュウが、休息を取るたびに毎回毎回、遊べと催促する。
今も、先ほどからまったく視線を上げようとしない主人に、駄々っ子のようにまとわりついていた。

「ここんとこ、狩りに掘りに…ずーっと、俺頑張ったんだぞ!だから今日は遊んでくれるって約束したじゃんかー!!!」

少年の澄んだ声が、小さな身体から張り上げられる。よく通る声のせいか、遺跡の階段の下にいたソウルマスターが
目を丸くしてこちらを見上げていた。その共をしているヴァイオリンの精霊も、笑みをかみ殺しながらこちらを見ていた。
なんとなく居づらくなり、魔導書を閉じて、さらに遺跡の上へと進んでいく。

「無視すんなーッ!リュウのばかばかば…むぐ」
「少し落ち着け。それに私のほうは約束なんぞしていない」

ああもう頭が痛い。ゼフィロスを捕まえて、指をその小さな口にあてがう。ゼフィロスはなおも、もごもごと反抗を試みるが、急に
ぴたりと暴れるのをやめた。

(観念したか・・・?)

365名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 04:01:58 ID:iTChP2Fy
階段をのぼりきり、遺跡の頂上で、リュウはゼフィロスを解放した。が、いつものように元気に飛び回らず、羽根が地に落ちるように
ふわり、と石畳の上にうずくまる。

「ゼフィロス?」

さすがに子供相手に無視を決め込むとは大人気なかったか、と手を伸ばすと、

「スキありーーっ!」

ゼフィロスがリュウの懐に飛び込む。小さな風の神は、手を伸ばしたリュウのローブへするりと潜り込んだ。

「いつも仏頂面しやがって、こうすりゃくすぐったくて嫌でも…って、あれ?」

ふに。

なんだか、やわらかい感触。すぐ目の前にある肌をじっと見つめる。
頑張ってきつく、きつく巻きつけたであろうサラシは、柔らかい胸にくいこんでいる。
直接、リュウの胸にしがみついているせいで、ゼフィロスにリュウの鼓動の速さが伝わってきた。

「リュウって…女の人だったんだ」

ふにふにと、珍しいものを触るように目の前の乳房を無邪気に押す。びくん、とリュウの身体が震えたのが分かった。

「ひゃっ…ちょ、やめ…」
「え?何?」
「ばっ…ばか!もう、触…るな…!」

リュウの身体から力が抜け、とうとうへたり込む。ゼフィロスを引き剥がそうとするものの、上手くいかない。
366名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 04:03:42 ID:iTChP2Fy
とりあえず勢いで書いてしまいましたが、このままでは少年がお姉さんにいけないことを
アレコレという流れに…
そしてドラ子です、雄竜の流れの中申し訳ない…
367名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 07:13:28 ID:pe0wLdH+
あえて♂ペットを使う精神に乾杯
その流れで良いじゃまいかガンガン行ってくれ
368名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 15:48:03 ID:Cv1EPs57
>>366
いやいやいやいや
続き希望!
369366:2007/08/23(木) 00:39:30 ID:g747upUu
ありがとうございます。自分が龍使いなので、ゼフィロスを連れて歩いていて
「龍が女の子ならなぁ…」なんて考えから妄想してしまって。
行き当たりばったりですが、続きを投下させていただきます。
ああ〜上手く収まればいいなOTL

ところで、ストーリーを書くにあたってPCの名前を考えるのは難しいですね…
ドラゴンなので、ドラ子の名前は無難にリュウにしてみましたが…。
他のPCも出す予定なので無い頭ひねって考えて見ます。
370366:2007/08/23(木) 00:40:11 ID:g747upUu
そんな主人の様子などお構いなしに、ゼフィロスは胸元に潜り込んだまま、腰や臍の上など、リュウの自覚する「弱い部分」まで小さな手を押し当てる。

「へー、すっごい、女の人ってこんなに柔らかいんだ」
「…っ馬鹿!早く離れないか…!…んぅ…」

フツウ、男の子ってのは、こう、女性の体とか…恥ずかしがるもんじゃないのか?!ローブの中を覗き込めば、まるで幼い子供が母親の体を
興味深そうに見つめる仕草そのままのゼフィロス。世間知らずなのか、これが神様ペットってやつなのか?恐ろしい。
…と、頭の中では妙に考えがめぐるのに、リュウの力の抜けた体は言うことを聞かず、小さなゼフィロスさえ引き剥がせない。
認めたくはないけれど、最近色々とご無沙汰だったために、身体に火が点いてしまったと言えば嘘ではない。けれど、それ以外に、リュウは
自分の身体に異変を感じ始めていた。

(何、どうして… ちから、が、抜けて…)

次第に視界が霞んでくる。息が上がり、体中が熱くなる。熱いのに、悪寒が背筋を走る。
その様子に気づいたゼフィロスがようやく、ローブから這い出してきて、リュウの肩にちょこんと座った。
風の神だけあって、まったく重さを感じず、そこから清清しい気を感じて、無意識にリュウは縋るようにゼフィロスを見つめる。

「リュウ?どうしたのさ、ねえ…顔色悪いよ。もしかして、さっき俺があちこち触ったから?」

心配そうに見つめてくるゼフィロスに答えようと口を僅かに開いても、苦しそうな息遣いしか出てこない。そのまま、遺跡の冷たい石畳に、
ずるずると倒れこむ。

「リュウ?リュウってば!…ねえ、俺、誰か呼んでくる!」

外へ飛び出そうとするゼフィロスに、震える手を伸ばす。声にならない声で、西風の少年を呼ぶ。

「リュウ?」
「…行くな…行か…ないで…くれ、お願い…」

熱で上気した頬、潤んだ瞳の、普段の様子からは想像もつかないくらい弱々しいリュウの様子に、ゼフィロスは戸惑いながらも素直に主人の下へと戻る。
すると、熱のせいかすっかり冷たくなった手で、リュウはゼフィロスを抱き寄せた。まるで、子供が寝る前に人形を抱いて寝るように。

「リュウ、大丈夫?ねえ…」
「………」

リュウは答えず、ゼフィロスを抱く腕に力を込めた。


371名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 03:33:40 ID:snMhVhyi
>366
ショタ×おねーさんはええのう(;´Д`)ハァハァ
無知無邪気ゆえの凶行とか(;´Д`)ハァハァ

ところでリュウのお友達のカウさんは
おっぱいたゆんたゆんなミルクタンクメス牛戦士と期待していいのだろうか
372366:2007/08/23(木) 17:49:19 ID:g747upUu
朝イチの仕事を控えていたのにアレコレと悩みながら書き続けて、気づいたら空が白んでました。
妄想の力って凄いですね(笑)

>>371
カウは初めは男で、リュウに色々とさせようかと思っていたんですが、女戦士のほうが
自分が楽しいと思って方向転換しました(笑)
素敵なネタ提供に感謝いたします(*´д`)
しかし、元々牛も龍も男なのに百合とは…自分に呆れる次第であります
373366:2007/08/23(木) 18:30:07 ID:g747upUu
ゼフィロスは、リュウに抱き寄せられ、その胸元に顔をうずめる形になる。汗でぐっしょりと湿った胸元は、こんな時なのに甘い匂いがする。
ペットとしての仕事…つまり、体力や精神力の回復に努めながら、ゼフィロスは主人をそっと見上げる。
形の良い眉が苦しそうに寄せられ、瞳はぼんやりと中空を見つめている。息苦しいのか、唇が僅かに開かれて、そこから漏れる白い吐息が
遺跡の闇に微かに浮かんでいた。

「リュウ… 苦しいの?…俺、どうしたらいいのさ」

今にも泣きそうになるのを懸命にこらえて、ゼフィロスはリュウに問いかける。しかし、そんな事はリュウ自身にも分からなかった。
ただの風邪でも、病気でも、ない。そうハッキリと思うのは…

「…ん、 ぁ…」
「?…どうしたの?」

先ほどから、段々と強くなってくる身体の疼きのせい。ゼフィロスが微かに身じろぎするだけで、下腹部が熱っぽくなるのを感じて、
リュウは無意識に腿を締める。

(どうして…こんな…)

ゼフィロスが懐で悪戯をしたせいとは到底思えない。(さすがにそれで我慢が出来なくなる程、飢えてはいない)
考えられるのは、外部からの働きかけとしか考えられず、ぼんやりとした頭を巡らせる。けれども未だかつて聞いたことも無ければ経験
したこともないこの出来事に、原因が考え付かなかった。

あれこれ考えているうちに、ますます疼きが強まってくる。だんだんと霞んでくる意識のなかで、原因より、自分の火をどう鎮めるか、
今のリュウにはその方が重要だった。

(…仕方…ない…よ、な)

胸に抱いていたゼフィロスを解放して、遺跡の入り口を指差して呟く。

「ゼフィロス…ちょっと、外、出てて」
「え、どうして?リュウ、こんななのに」
「いいから…頼む」

ゼフィロスは困惑した表情を浮かべて、リュウを何度も見遣りながら、ようやく遺跡の外へ出て行った。
それを確かめると、リュウはおもむろに、右の人差し指と中指を口に含んだ。

「ん、む…」

充分に濡らしてから、その指を腰から下を覆うローブに滑り込ませ、そっと自身の秘所に触れた。途端、自分自身で驚くくらいの
刺激に襲われる。

「…っ、あ…は…っ、はぁ…っ」

濡れた指が秘所の小さな突起に触れる。その指の滑りが、まるで舌か何かのような錯覚を覚える。
微かに触れて、すぐに強く捏ね上げる。無意識に、快感を引きずり出そうとする。
リュウは、自身の秘所から、とろとろ蜜が湧き出してくるのを感じた。
指を、突起から秘所の花弁へと伸ばす。浅く抜き差ししては、同時に親指で突起を弄る。静かな石室に、粘着質な音がいやに響いた。
指の動きを徐々に強めていくと、腰からぞくぞくと快感が駆け巡る、それでも。

(まだ…足りない、まだ…)

意識の隅で、自慰にふける自分の姿を想像して嫌気がさすのに、手は止まらなかった。
知らない内に、リュウは涙を流していた。そして自分でも分からないまま、この姿を見られたくないのに、熱に浮かされたように、
微かな声で、求め続けた。追い出したばかりの、西風の少年を。

「…ゼフィロス…」

綺麗に頬を滑り落ちた涙が、ぽたり、と石畳にしみを作った。
374366:2007/08/23(木) 23:58:50 ID:g747upUu
ふいに、涼しい風が石室の入り口から吹きこんできた。もう外は陽が傾きだしたらしく、鮮やかな西日が対面の遺跡を照らし出すのが見える。

(どれくらい…経ったんだろう)

頬に涙の跡を残したまま、リュウはぼんやりと外を見遣った。みじめな気持ちを抱えながら、熱を鎮めようと努めるのに、一向に収まる
気配がなく、肌蹴た胸を晒したまま、呆然と空を見つめていた。

(誰か…助けて…誰か)

自分で達しても、少し時間をおけばまた同じように疼きだす。もう幾度も繰り返された、理由も分からない波に弄ばれ、疲れきっていた。

ひゅう。
また、風が吹き込む。火照った身体を少し冷ましてくれた、涼しい感触に、眼を閉じる。

(気持ちいい…)

その感触に身を預け、深く呼吸する。しばらくして、そよそよと身体を撫でる風が、ふいに止んだ。

"やっぱり、無理してる"

唐突に響いた、澄んだ声に思わず身体がこわばる。ローブをひっつかんで前を隠すと、声の主を探そうと辺りを見渡す。が、
ゼフィロスの姿はどこにも見えない。

"ここに、いるよ。西風が吹くときは、俺の力も強くなるんだ。風に潜んで、姿を隠す事だって出来る"

頭に直接語りかけてくるような不思議な声が響いて、石室の空間がぼんやり光り出す。目の前に現れたのは、紛れも無くゼフィロスで
あるのに、その風の力の為なのか、普段と違い、リュウより少し背の小さな少年のような大きさである。
普段より、妙に大人びた表情は静かで、微かに光を纏い、神秘的ですらあった。

「あ…」

何も言わず、ゼフィロスが静かに歩み寄ってくる。逆に、リュウはゼフィロスから遠ざかろうと、座り込んだまま後ずさる。

「いや、だ、ゼフィロス…」

見られてしまった。こんな、いやらしい所を。
嫌われる、軽蔑される… 羞恥と恐怖とが、リュウの頭を占める。
けれど、リュウのゼフィロスは、膝をついてリュウと視線を同じ高さに合わせ、そっと手を伸ばしてリュウの髪を優しく梳いた。
その手は冷たくも、熱くもない、不思議な感覚だった。

"どうして、言ってくれないの?そうしたら、俺だって…"
375366:2007/08/24(金) 00:27:18 ID:trU8feTE
すう、とリュウの首筋に顔を寄せると、そのまま啄ばむように口づけた。途端、鎮まっていた熱が再び昂ぶってくる。
小さな子供がするように何度も首を振って、リュウはゼフィロスを引き離そうともがく。が、ゼフィロスはなおも、首から胸元、
胸の突起を舐め上げて、臍の上…と、リュウの身体に口付けていく。
その動作があまりに自然で、与えられる快楽欲しさに身をゆだねる。

「ぁ…ぅ、 あ、あぁ…っ ぜ…ふぃ…」

声にならない喘ぎを漏らして、必死にゼフィロスにしがみつく。体中を優しく愛撫され、秘所の、リュウが一番弱くなる部分を
舌先でつつき、吸いあげる。

「やっ、ひゃあ…っ…ぁ、だめ、そこ…」
"リュウ…ダメなんて顔、してないよね"

愉しそうにリュウの様子を見上げながら、再び秘所へ舌を伸ばす。桜貝のように色づいた襞を割り、奥を掻き回すように舐めると、
びくり、と細い足が引き攣った。
舌特有の滑りのせいで、指で弄るよりずっと強い快楽が与えられる。

(ちゅぷ… っ…ちゅ…ぴちゃ) 「…ね、気持ち、いい?」
「ぁ、…ん…も、だめ…へん…にな…る…っ」

リュウの体が小刻みに震えて、絶頂の快感欲しさに腰をくねらせる。ふと急にゼフィロスが動きを止め、リュウを見つめた。

「…?」

急に刺激が無くなった事で、リュウは無意識に、ゼフィロスへねだるような視線を送る。理性が飛び、普段の、凛々しいリュウの姿からは
想像もつかない、ただ快楽を求める雌の眼で。
(どうして…止めないで。そこ、もっと… お願い。舐めて。触って。)
ゼフィロスは、それを見透かしたように、顔に似つかわしくない妖艶な笑みを浮かべて尋ねた。

"ここ?"
「ぁ…っ、はぁ…ん」

そう、そこ、と言いたいのに、声にならず、喘ぎ声を漏らしながら何度もうなずく。

"そう。分かった"
376366:2007/08/24(金) 00:29:55 ID:trU8feTE
ゼフィロスはその様子を見ると、満足げに微笑み、身体を起こしてリュウに身体を重ねる。とろんとした目で見つめてくるリュウに
もう一度笑いかけて、口付ける。そのまま、リュウの脚を抱えて腰を上げさせ、とろとろに濡れそぼった秘所の襞を割って、リュウの
求めていたモノを強く挿し込む。

「…っぁ、ぁ、あ…!!」
身体を弓なりに反らして、ゼフィロスを少しでも感じようと、無意識に腰を上げる。

"…っ、気持ち、いい?"
「は…、ぁ、ぁ…」
"これ…が、欲しかったんだよ、ね、リュウ"

腰の動きを止めずに、ゼフィロスが語りかける。
リュウはなんとか答えようとするものの、快感の渦に飲み込まれて、まともな言葉が返せない。なにか言おうと口を開くものの、ゼフィロスの
リズムに合わせて、喘ぎ声が漏れてしまう。
その様子を見て、悪戯っぽい笑いを浮かべて、ゼフィロスは腰を引く。

「…ぁ…?ぅ…」
リュウの目に溜まっていた涙が、ころん、と大粒になって、頬を滑る。
"…ほら、言わなきゃ、何にもしてあげないよ?"

意地悪く、浅いところで抜き差しする。ビクン、とリュウの身体が震える。秘所から溢れた蜜のせいで、抜き差しするたびに、
辺りに卑猥な音が響く。
…ぴちゃ、くちゅ、にちゃ…

「ひぁ…っ、や、め…」
"ん?なあに?"
「やめない…で、 お願い…」

自分を見下ろすゼフィロスに、腕を伸ばしてねだる。
「ねぇっ…!もっと、もっとぉ…」
涙をいっぱいに溜めた目で、懇願する。
「もっと、おく、まで、いれ…て…!」

"うん、よく言えました"
ゼフィロスは、まるで大人が子供に言い聞かせるようにして満足げに笑うと、浅い所でゆるく挿していたモノを一気に挿し込む。
そのまま、深く、浅く繰り返して、リュウのねだるまま揺さぶる。

「あ、はぁ、んぁ、やっ、あ、…ぁああっ!!」

声にならない声を上げて、ゼフィロスに縋り付いたまま、リュウはようやく疼きから解き放たれた。

"リュウ、リュウは俺のご主人様だもんね、だから、いくらでも、気持ちよくしてあげる…"

ゼフィロスに抱かれたまま、リュウは意識を手放していった。

377366:2007/08/24(金) 00:45:18 ID:trU8feTE
…で、効きすぎちゃったんだ、あたしがプレゼントした薬」
「〜〜〜〜…カウ… 本当に一時はどうなるかと思ったんだぞ…」
「悪い悪い」
「大体!どうしてそんなモノを黙って渡すんだ!?」
「だから、悪かったってば。何とかなったし結果オーライじゃん」
「人事だと思って…」

恨みがましい目でじろりと睨まれても、はははっ、と気持ちよく笑い飛ばしたのは、戦士のカウ。

カウは、ベリーショートの髪が似合う、凛とした女性だ。
リュウを含めた冒険者仲間の中でも手練れた冒険者で、大剣を背負い、恐れることなくモンスターに立ち向かっていく勇猛な戦士である。
また、仲間が困っていると、自分の用事も放り出してすぐに駆けつける。その人柄もあって、仲間内では姉貴分として慕われていた。

魔導師と同様に男性が圧倒的に多い戦士の中で、引き締まった腰も大きな胸も隠そうとせず、薄いチュニックを纏い、
堂々とカバリア島を闊歩していた。
当然、カウに変な気を起こす輩もいるが、大抵は返り討ちに遭う。

結局、あのときの身体の異変の原因は、カウだった。昼間、パーティを解散して、去り際にリュウにいくつかポーションを分けてくれたのだが、
その中のひとつに、強力な催淫効果をもたらす物質を混ぜ込んだポーションを忍ばせていたというのだ。

「あーあ、見たかったなあ、リュウのひとりエッ」
「言うなっ!!!!」
「だって…それ見たくて」
「…まさか、それで私にあの薬を?」
「ウン」
「………」

リュウが頭を抱える。カウは時々、突拍子も無い悪戯を思いついては、仲間に仕掛けていたが。自分がこんな目に遭うとは
思ってもみなかった。それもこんなにたちの悪いものを…。
378366:2007/08/24(金) 00:48:42 ID:trU8feTE
「ホントはさ、あの後一緒にアクアリースホテルにでも行ってお前と色々遊ぼうかなあなんて考えてたんだけど。友達が急に
"スパドラぬっ殺すから手伝え"なんて言い出してさ。ああ、せっかくのお楽しみが」

本気で落ち込んでいる様子で頭を抱えて 「残念だ〜〜!」と何度も叫んでいる。呆れるほかない。泣きたいのはリュウのほうである。

「カウ…、私、じ…自慰なんて、初めてだったんだから… もうこんなことしないで…って」
真っ赤になってもごもごと呟いていると。

むぎゅう。
急に背中に、暖かくて柔らかいものが当たる。カウが大きな胸を押し付けて、背後から抱き締めてきた。

「マジで〜!可愛いなー、たまんない、見たかったな〜〜〜!」
「なにがたまんない、だ。そのどデカい乳をどけろっ」
「ひがむなよぉ、あたしが大きくしてやるからさ」
「!? ぁ、ひゃ…っ」

ふにふにふに。

腕をすり抜けて背後から伸ばされたカウの手が、無遠慮にリュウの胸を揉む。

「でも、リュウはこんくらいのがいいけどなあ。」
「ば…馬鹿ーー!!!」

リュウの罵声とカウの笑い声は、気持ちのよい青空に吸い込まれていった。傍の木立に巣を構えていた小鳥が驚いて羽ばたいていく。

「そういやさ。あの子には見られなかったの」
「え?…うん」
「ま、あんたのことだからそーだろうね」

言いながら、カウは木立の窪みで熟睡しているゼフィロスを覗き込む。

「それにしても、コイツよく寝てんじゃん。リュウ、よっぽどこき使ってんじゃないの?」
「…そうかも」
「そうかもって。あたしの選んだ子なんだから、大切にしろよな〜」

ゼフィロスは、夕べの出来事は何一つ覚えていなかった。それとも、あれは催淫剤による幻覚だったのだろうか?
それにしては、生々しい、リアルな感覚だ。柔らかい唇を押し当てられた感覚が、胸に、下腹部に、まだ残っている。
真相は謎のままだが、どちらにしても、ゼフィロスのおかげであることは確かだ。

(この子に抱かれて治まった、だなんて事は、秘密にしておこう。)

リュウは、傍の木ですやすやと眠るゼフィロスを見て、そう思った。


〜おしまい〜
379366:2007/08/24(金) 00:59:15 ID:trU8feTE
…なんだか当初思っていたペットから→媚薬→百合もどき と どんどん
どんどん逸れていってしまいましたが…とりあえず完結です。


ゼフィロスが小さいままだとアレかなぁと思って、勝手に「夕方はサイヤ化(?)」設定で
強引に進めてしまいました(;´∀`)
それにしてもエロスって難しい。皆様の文才にただ敬服するばかりです…

それでは、自分もプリッカーで掘った穴にしばらく潜って、神々の到来を待ちます。
380名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 01:45:25 ID:38R+lsFg
おっつー
可愛いよカワイイよ(*´Д`)ハァハァ
381名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 17:14:24 ID:bLMvSndJ
ハァハァさせてもらった!
すごくよかったぜb

個人的にはレオ×リュウの先が知りたかったり…w
382366:2007/08/24(金) 17:34:08 ID:geRN+iPX
皆様感想ありがとうございます。見直してみると、色々書き加えたい所が多すぎて…。
今後なにか投下するまでには少しでもまともに書けるようになりたいですね…
>>381さん

おそらく、他の方のSSでしょうか…(レオ×リュウ)
PCキャラの名前が思い付かなかったので、被ってしまったのだと思います。
勘違いさせてしまって、申し訳ないですm(__)m
383名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 18:27:55 ID:bLMvSndJ
>>382
もうしわけないorz
女という設定まで一緒だったから同じ人だと思ってた

次回作も楽しみにしてます
384339:2007/08/25(土) 01:23:28 ID:KCQ2ydHf
ペットもの投下します。
ゼフィロスって男だったんだぁと今思っています
385339:2007/08/25(土) 01:24:15 ID:KCQ2ydHf
「ね、ねぇ、ホントにここでするのご主人様?」
 純白の雪が降り続けるスノーヒル。
 湖は凍り、木々も白く染まっているこのフィールドの隅で、白髪の龍が自らのペットのユフィカを抱く。
 ユフィカは赤面しながら戸惑いを見せる。
 無理もない、これから龍が彼女を性的に抱くと言うのだから。
 まぁ、冬の精霊型ペットであるユフィカは雪が幾ら降ろうが、龍と違い寒さなど感じず逆に楽しげで、体を温める意味でもスノーヒルが最適の場所だと龍は考えている。
 逆にコーラルビーチやマリンデザートだと暑いし。
 小学生のように小さいユフィカの体を解放し、龍は彼女の唇を奪った。
 小さな口内に舌を入れ嘗め回すと、ユフィカは徐々に脱力し始めた。
「んんッ……はぅッ、立っていられないよぉ……」
 龍の顔がユフィカから離れると、彼女はヘナヘナと内股で崩れた。
 妖しげに微笑みながらしゃがみ、龍はユフィカが穿いている物をすべて脱がす。
 最後に白いブーツを放り投げ、彼女の衣服を少し上にあげつつ脚を左右に広げる。
 羞恥心が働き、ユフィカは思わず脚を閉じてしまうが、龍が手の力を入れ再び開く。
「ご主人様、はずかしい……」
「今更何を言っている? それに、パーティのメンバーに補給だと言っているんだ。急がないとな」
「だったら、狩りが終わってから……」
「ほほぅ……ご主人様に逆らおうとするのは、この口か?」
 龍はユフィカの頬を撫でていた手を口元に持っていき、親指をユフィカの口内に入れる。
 驚くユフィカ。指は僅かに前後に動き、ユフィカもまた小さな舌で指を舐める。
 やがて指は口内から出て行き、彼の指はユフィカの唾液でベトベトだ。
「こんなに舌を使って……なら、次はこちらも舐めてもらおうか」
「ぁ……」
 唾液で濡れた指を一舐めし、龍は穿いているジーパンのチャックを開ける。
 そして、硬く、熱くなった肉棒を露にし、ユフィカは思わず声を漏らす。
 白い雪の上に腰を下ろす龍の開かれた脚の間に入り、ユフィカは間近で肉棒を見る。
 何度見ても、見ているだけで胸が高まり身体が熱くなってくる。
 潤んだ瞳で肉棒を見つめるユフィカに、龍は微笑んで「さぁ」と急かすと、ユフィカは両手でゆっくり肉棒を掴み、小さな舌で愛撫し始める。
 最初こそは亀頭を舌先で舐めるのみだったが、やがて肉棒を口いっぱいに咥える。
 小さい口内には龍の肉棒は大きく、ユフィカは涙を流し少し苦しげな表情を浮かべるものの、小さな舌で龍を攻めていく。
 肉棒が暖かい口内に包まれ、舌で刺激され龍にも快感が流れており、龍は彼女の頭を撫でている。
「ちゅぶッ……んんッ、ごひゅひんはまぁ、ろう……?」
「ッ……最初に比べるとッ、上手くなったな」
 龍に褒められユフィカも嬉しくなり瞳を細め、夢中で肉棒を嘗め回す。
 そろそろ龍に射精感がこみ上げてくる。
 このまま、いつものようにユフィカの口内に精液を出してしまってもいいのだが、今は時間がなかったりする。
 その為、龍はユフィカの頭を掴み、無理やり肉棒から引き離した。
 そのまま流れるようにキョトンとしているユフィカを雪の上に寝かす。
 彼女の綺麗な肌は彼女自身の火照りでピンク色に染まっている。
 龍がユフィカの脚を左右に広げると、これから何をされるのか察したユフィカは赤面し瞳を潤ませた。
 そしてユフィカの小さな秘所に龍の肉棒があてがわれ、襞を広げ一気に挿し入れた。
386339:2007/08/25(土) 01:24:55 ID:KCQ2ydHf
「んッ……ふぁッ、ご、ごしゅじ、さまぁ……」
「相変わらず小さいな、半分しか入らない」
 やはり明らかにサイズが違うのだろう、肉棒は半分ほど入ったところで膣の最奥まで達していた。
 それ故、膣内は狭く容赦なく肉棒を締め付ける。
 挿入の感覚に二人はほぼ同時に身体を震わせ、龍はゆっくりと腰を動かす。
 だがゆっくりなのは初めだけ、腰の動きは徐々に速くなって行く。
 その動きに合わせるように、ユフィカも容姿に似合わない甘い喘ぎを龍に聞かせる。
 ユフィカにとって、自分の中を満遍なく満たすものが激しく動き続けているのだから当然だ。
 龍が動く度、結合部から卑猥な水音が流れ、絶えず愛液が雪の上に落ち、雪が僅かに溶けていた。
「んあぁッ、ごしゅじんさまぁ……」
 ユフィカは潤んだ瞳で龍を見つめる。
 絶頂が近づいている。それは龍もすぐに理解し、優しげな微笑を見せ更に激しくユフィカを攻める。
 龍も絶頂が近い、ユフィカの内部で肉棒は精を吐き出そうと更に大きく膨らんだ。
「あぁッ! ご、しゅじんさま……ひあぁッ!!」
「ッ……出すぞ……ッ」
 龍は最後に限界まで奥に入れると、ユフィカの中で絶頂する。
 白濁した液がユフィカの中を満たし、収まらなかったものが溢れて雪に零れ落ちる。
 そして龍の絶頂の直後、ユフィカも絶頂した。
「ふぁ……熱い、とけちゃうよぉ……」
 このまま溶かされてしまうのではないかと思うほど、彼女の中で熱い液が流れ続けた。
 そして二人の絶頂が治まると、龍がゆっくり肉棒をユフィカから引き抜くと、絶頂の予兆に浸っている彼女の頭を優しく撫でる。
「大丈夫か?」
「うん……」
 ユフィカは笑顔で頷いた。
 龍は放置していたユフィカの衣服を取り、秘所の白濁液を紙で拭き取ると彼女に着せた。
「あの……」
「ん?」
 その直後、龍の背後から彼に呼びかける声が。
 龍とユフィカがその方向に顔を向けると、パーティメンバーの一人、ボクサーのうさ子が赤面しながら立っていた。
 身に着けている紫の上着をボクシンググローブで弄りながら、視線を時々逸らす。
 実は、龍の遅い補給に様子を見に来たうさ子は、一部始終ではないが途中から龍とユフィカの行為を見てしまい、声を掛けられずにいたのだ。
「ドラコ達が怒ってるから、早く戻ったほうが」
「あぁ、今行く」
 龍が僅かに微笑んで頷くと、うさ子は走ってドラコ達への元へと戻っていく。
 うさ子はうさ子なりに気を使ったのだろう。
 遠ざかるうさ子を見ながら、龍はユフィカを手を取り、彼女を背負い立ち上がった。
「ご、ご主人様?」
「ここで休んでいろ」
「……うん、ありがと」
 行為の後の龍はいつもより優しい。
 そう思いながら、ユフィカは背中にしがみ付く。
 ユフィカが持っていた杖と自分の杖を持ちながら、龍はゆっくり歩き出した。
「ご主人様、あったかぁい」
 ユフィカは満面の笑みで、満足そうな声で龍に囁くように言う。
 スノーヒルからエメラルドフォレストへ戻る僅かな間、龍のぬくもりを感じながら。


 ちなみに、あまりに遅い補給に龍はパーティリーダーのドラコに軽く説教され、ユフィカがおぶられたまま眠ってしまった為、結局あまり狩りをすることができなかったそうな。




387339:2007/08/25(土) 01:26:54 ID:KCQ2ydHf
ドラコ、うさ子以外にもPC使おうと思ってます

名前とかの軽い設定って投下したほうがいいですか?
388名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 03:58:05 ID:bQ/BxUHR
名前が分かりやすければ大丈夫だよー
乙 ユフィカ可愛いな
389名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 14:44:48 ID:qhZMbkdJ
うさ子、大変な所を目撃してしてますねw
平然としてる龍も素敵。
他キャラ登場もwktkして待ってます。
しかしトリスタ率が意外に高くて驚き。


所で♂龍×♀龍って需要あるんでしょうか…
鬼畜ぎみなので投下するのを少し躊躇してるのですが…。
390名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 17:48:00 ID:JoNot93K
>>389
正座してwktkしてます(*´Д`*)
391名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 18:19:05 ID:bQ/BxUHR
>>389
> 所で♂龍×♀龍って需要あるんでしょうか…
新しいな! 見てみたい
392339:2007/08/27(月) 09:30:55 ID:h2X/CaKo
ネトゲということで、他の人のキャラを使おうと思っていますが

いいんでしょうか?


>>389
おいおい、俺にもなんか電波が来ちゃったじゃないか
全裸で正座してwktkしてます(*´Д`*)
393名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 09:31:26 ID:h2X/CaKo
コテ消し忘れたorz
394名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 16:58:36 ID:y454BqXO
>>392
まあ、名前そのものを出さなければいんじゃね?
395名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 17:13:52 ID:Z6GpUcZV
>>394
こういう絡みって名前とか出さないと意味ないんじゃないか?
396名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 17:55:49 ID:G/3P9tTs
>>392
名前出さなきゃOKじゃね? 性格設定他を参考にする程度とかなら。
>>395
このド低n(ry
知人キャラの名前を使用とかデンジャラスにも程があるだろう。
397名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 18:25:27 ID:9bYHPJpr
晒されキャラとか?
だめだ萌える気がしない
398名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 13:15:41 ID:5Th2OZ70
晒しスレで晒されるような悪女を体罰で更正させると聞いて
399名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 22:48:42 ID:VTwfYNLp
自由度激高のMMOとかでキャラの造形だけ借りるってことでわ?
で、>>394が言いたいのはたぶん互いに呼び名が無いと会話にならんてことだけ(例:人間♂エルフ♀

とりあえず適当な名前付けとけば良し
400名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 22:50:40 ID:VTwfYNLp
すまん>>395だった
401名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:25:11 ID:K0XCBRTK
>>392の言う他の人のキャラってのは、このスレで他の書き手が作ったキャラの事じゃないの?
トリスタでいう>>380のリュウやカウとか……

え?違うの?
402名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:27:34 ID:K0XCBRTK
>>392の言う他の人のキャラってのは、このスレで他の書き手が作ったキャラの事じゃないの?
トリスタでいう>>380のリュウやカウとか……

え?違うの?
403名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:28:21 ID:K0XCBRTK
連投スマン
404350:2007/08/31(金) 21:41:26 ID:kfflMli+
 メガロポリスの道を、買い物袋を片手に歩いている龍は、大学までのんびりと歩いていた。
 が、頬を膨らませては、道に人が次々と詰め込まれている状況が目の前に広がっていて、うんざりもしていたが。

「もう〜! 今日って何かあったんだっけ……?」

 メガロの中央は、この季節になると満員電車状態になっているので、迂回するためにステージのほうへと向かったのだが、こちらのほうが明らかに暑苦しかった。
 どうやら、ステージの上で誰かが何かをやっているようだ。と、龍は深くは考えなくも、ふて腐れながら素直に来た道を引き返して大学へと向かった。

「暑いなあ……。洗濯物片付けてから行けばよかった……」

 照りつける日差しに汗を流しながら、龍は出かける前に見た、積まれたままの衣類を思い出した。
 今日が休みだったら、ベッドのシーツも纏めて洗ったのに、と呼び出した本人を少しばかり恨んでしまった。最近は雨が続いていたので尚更だったが。

「なら、片付けてから来ればよかったじゃない?」

「今朝は羊が起きるのも遅かったし、掃除するだけで一杯いっぱいだったんだよねえ……」

 ふと、突然聞こえた声に返答したが、聞き覚えのある声だったのでそのまま続けた。

「だって、最近はギルドオフィスにも行ってないし、ギルドの人たちにも会ってないからお話も出来ないし……」

 そこまで言って、背中が重くなった。後ろから首に腕を回されて、締め上げられるような形で前傾姿勢になり、龍は呻き声を上げたが、その締め上げは収まる気配は無い。

「なーんで、無視するかなぁ〜? せっかく有名人に会ったのにねぇー?」

「……有名人なら、猫もさっさとステージかどこかに行ってなさいよ」

 苦しみに耐えながらも、龍は背後から飛びついてきている猫を、強引に引き離して彼女のほうを見る。
 むーっとつまらなさそうな表情をする猫がいたが、瞬く間に龍に笑顔を向けると、尻尾を揺らしながら、両手を胸の前に持っていって絡めてきた。

「だって! ゲストで呼ばれてたからステージで待機してて、なんとなく外見てみたら龍が歩いてたし、久しぶりだったから……」

 もじもじとしているように見せている猫を見て、龍は素直にそれを止めてくれと思ったが、口には出さない。言ったら何をされるか分かったものじゃない。

「子供じゃないんだから、しっかりしなさい!」

 羊といい猫といい、どうしてこうもだらしがないのだろう。額を押さえて、龍は呆れながらも猫の相手をする。
 それでも久しぶりに会った、というのはこちらも同じだった。モデルとアイドルと、両方の職に就いている猫は忙しいのか、最近ではほとんど会っていなかった。
 昔は自分と牛と猫と、後ろに羊がついて歩くといった四人一組で、いつも一緒にいたのだが。

「なによ、お母さんみたいなこと言って! 龍だって……!!」

 そこで、猫の言葉が途切れた。いや、何も言えなくなってしまった。
 せめて欠点の一つでも言ってやろうと思ったが、実際のところ見当たらないのだ
 頭はいいし、大学にも通っている。料理は上手いし掃除も洗濯も器用にこなす。性格も優しくて外見は美人。――男にその表現はどうかと思うが。
 唯一、男のくせに力が極端に無い、といったところがあるのだが、それは欠点ではなかった。
 生まれつき、なのかは知らないけれど、龍は小さいころから体が弱いのだ。病気なのかは医者に見せても分からなかったのだが。
 そのせいで学校でも、授業で運動をさせてもらえなかったのを見たことがある。

「ごめんにゃさい……」

「わかったら、早く仕事にいきなさい」

 というわけで、言い返せなくなった猫は、渋々と頭を下げる。普段なら文句の一つでも二つでも、三つでも言えるのだが、運が悪くここはメガロのど真ん中だ。誰かに見られてはイメージが崩れてしまう。

405350:2007/08/31(金) 21:42:41 ID:kfflMli+
「それで、なんでこんなとこにいるの?」

 珍しく首都に足を運んでいる龍に、猫は訊いてみた。
 途端に龍の表情が険しくなる。しまった、すっかり忘れていたと、慌てて時計を見る。

「ああー! 今日は学校に行って狐さんと遺跡に行くんだった!!」

「狐……」

 ほんの少し、目の前にいる龍も気付かないぐらいの僅かな間に、猫は眉を顰めたが、すぐにいつもの調子に戻す。

「いいじゃない、久しぶりに遊びましょうよ! もう少しで収録も終わるし」

 慌てふためく龍の腕を引っ張って、猫はステージの裏へと連れて行こうとするが、イヤイヤと首を振りながら掴まれた腕を振りほどこうと必死になる。
 引っ張る猫に、その場に踏み止まろうと躍起になる龍。そこに、一言だけ言葉が流れた。

「なんでそんなに、必死に首振ってるの」

「いやー!! だって狐さん待たせると怖いし!!!! ・・・・・・あれ?」

 自分は誰に対して言ったのだろうか。ふと、背筋がゾッとしたが、後ろを振り返ってみる。
 にんまりとした笑みを浮かべて、眼鏡を掛けた顔の目の前で握り拳を作っている狐が、開いている手で彼の袖を掴んで、逃がさないようにしていた。

「そう、私はそんなに怖いのね。嫌々で頼みごとを聞いていたと?」

 次に物凄く険しい表情を浮かべて、狐は拳を龍に見せている。
 が、そんなことにはお構いなしに、龍は猫の掴んでいる手を強引に振りほどいて、違うと手を振る。

「そんなまさか! 狐さんは女の子ですし、一人で危ないところにいったら、心配しちゃいますよ」

 聞かれたことの裏の意味をまったく気にせず、龍は本心をそのまま言ったのだが、狐にとってはその場凌ぎの言い訳にしか聞こえなかったのは、当然だろう。

「……ま、いいけど」

 それでも、そんな龍の性格は知っている。“超”が付くほど頭の中が万年温暖前線さながらの状態で、他人を心配しすぎるあまり不眠症になるような男なのだ。――男にはまったく見えないが。
 とうに制裁を加えるのもどうでもよくなっているので、狐は頭を掻いて龍に荷物を渡す。といっても、ハンドバックのみなのだが。

「あ、それじゃあ行きましょうか」

 暑い日差しの中で、蓮華のような笑顔を見せて、龍は狐を促した。

「って、私を無視しないでよ!!」

 そのまま狐と歩いていこうとする龍を再び引き留めようとするが、その間に狐が割り込んできた。

「わ、た、し、た、ち、は! これから出かけなくちゃいけないのよ。あなたもお仕事があるんでしょう? 早く行ったほうがいいんじゃないかしら?」

 狐の言葉に龍は素直に同意した。久しぶりに、この人のちゃんとした発言を聞いたな。妙な満足感を覚えるが、猫の形相が険しくなる。

「・・・・・・わ、わかってるわよ!」

 そのまま駆け出して、猫はステージへと戻るべく、人混みの中に紛れていってしまった。
 ステージの裏まで戻ると、簡素に作られた控え室へと入る。
 ドアを思い切り閉めて、その中で息を切らしながらも、猫の目は床を睨みつけていた。
 握っていた拳から、ふと血が垂れてくる。彩られた長い爪が、彼女の皮膚に食い込んで、深々と刺さっているのだが、それには気付かない。
 脳裏に浮かぶのは龍の姿。穏やかな表情を浮かべる龍と、幼いながらも生気が失われているような、暗い瞳を持つ龍と、二つの影が重なっていた。
406350:2007/08/31(金) 21:44:40 ID:kfflMli+
ほのぼのが難しいから、龍と周りのキャラの温度差を変えてみることにしてみる。
407名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 23:08:52 ID:pf6nbSJx
なんという昼ドラになりかねない話だ…
続き気になるし、なにより牛が気になるw(でてきてないから)
408名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 16:27:55 ID:9dxiSb4r
続きマダー?
409405:2007/09/02(日) 22:06:59 ID:7KQKNa/y
「お腹へったー!」

 遺跡に潜って、時間もそれなりに過ぎただろうか。狐は唐突に空腹を訴えてきた。

「はいはい、それじゃあお仕事終わらせましょうか?」

「・・・・・・明後日までに提出だからダメ」

 渋々と狐は、地面にドリルを突き刺す。隣で、壁に寄りかかってノートにペンを走らせている龍を、横目で見ながらだが。

「龍くんー、普段なにしてるの?」

 ・・・・・・何度目だろうか、狐から同じ質問を投げかけられたのは。

「家事と勉強と、あとはその日適当に過ごしてますよ」

 そして毎回同じ返答を返す。この人は飽きないのだろうか、と呆れながらも龍は相手をしてやる。
 それよりも、龍は久しぶりに会った猫のことを考えていた。
 半年くらい会ってなかっただろうか。久しぶりに会ったのだから、ここに来る予定が無かったらゆっくりしてもいいかな、とは思っていたのだが、向こうは仕事もある。

(んー、今度羊と牛も誘って、ご飯食べにいきたいな)

 昔の、四人で一緒に遊んでいた頃を思い出す。といっても、頭の中で浮かぶその光景の中で、自分はほとんど動いていないのだが。
 他の記憶を漁ってみても、自分が動いている記憶が少ない。少しばかり、寂しい気持ちになったが、それでも楽しい思い出には変わらない。

「むぁっ?」

 突然柔らかい感触が視界を覆う。ノートに視線を落としたまま、思い出にふけていたから気付くのが遅れてしまった。

「コラッ! もう終わったから、帰りましょ」

 龍の頭を丸ごと、自分の胸に埋めさせながら狐は移動しようと試みる。だが、そこは身長の差があって悲しいかな、龍はすぐにその束縛から脱出した。

「それじゃあ、後片付けしましょうか」

 そんな狐を流して、てきぱきと彼女が持ってきたハンドバッグの中身を回収する。携帯用ドリルにかまぼこスティックなどなど・・・・・・纏めてバッグに詰め込む。
 その様子を見ながら、狐はなにかを言いたそうな表情を見せる。しかし遺跡の中は極端に灯りが少なく、龍がその表情に気付くことはない。

(はふぅ・・・・・・いい眺め・・・・・)

 否、狐はなにかを言いたいのではなく、思わず口から漏らしそうな溜め息を抑えていたのだ。
 自分が指示する前に、龍が思い通りに作業を進めてくれる。狐はそんな龍の姿に特殊な感情覚えていた。
 手足として動いてくれる龍。それを見るだけで、自分の中がゾクゾクと震えてくる感覚が心地いい。
410405:2007/09/02(日) 22:08:39 ID:7KQKNa/y
「狐さん、行きましょう?」

 龍が立ち上がって狐を見たので、すかさず表情を元に戻す。暗がりだから気付かないだろう。

「ありがとう。それじゃあホラ、さっさと行くわよ」

 先頭を歩きながら、狐は付いてくる龍の視線を背中で感じて、優越感に浸る。
 ああ、こんなに素直で可愛い子が、私の生徒だなんて。ダメよ変な気を起こしちゃったら。せっかくの龍が傷物になっちゃうじゃない。
 けど少しくらいなら、龍のこと弄っても平気よね? だけどそんな機会なんて全然ないし・・・・・・・。
 ふと思い立って、狐は龍に振り返って訊く。

「ねえ、今日は晩御飯食べに行くって言ったけど、龍くんの家で食べましょうか」

 にっこりと龍に笑顔を向けたのだが、その龍は嫌そうに視線を泳がせた。

「・・・・・・いや、外で食べましょうよ。用意してないんですよね」

 ここまで持ってきた買い物袋の中には、洗剤とゴミ袋のみ。狐はそれを見て頬を膨らませながら、諦めたのか再び歩き出した。
 陰鬱になりながらも、龍はその後に続く。狐が家に来るとろくなことがない。以前だって、色が気に入って買ったばかりの花瓶を、酔った勢いで窓ガラスに投げつけて帰ってしまったのだから。
 できれば来ないでください、なんてことを、龍は口が裂けても言えなかった。



 大学に荷物を置いて、メガロへと出たときには日が既に落ちていた。
 龍は狐に連れられて近場の店へと入る。なんてことはない、普通のファミレスで食事を済ませるくらいだ。

「龍くんはなに頼むの?」

 遅くに来たせいもあるのか、二人以外に客はほとんどいなかった。
 すぐにやって来た店員に、メニューを見せながらあれこれと指差して注文しながら、狐は訊いた。

「えっと・・・・・・それじゃあ、アイスティーとマイマイ料理にします」

 オーダーを受けた店員はそそくさと厨房へと向かっていく。それを見届けている龍を狐は眺めながら、頬を緩めている。

「全然食べないのねぇ。もっと頼みなさいよ」

「あんまり食べ過ぎると、次の日が苦しいんですよね」

 昼間の疲れが溢れたのか、龍はほぅ、と溜め息を吐きながら、ソファの背に寄りかかる。
 鈴の音が鳴り響いた。客が来たことを知らせる音だが、龍はそれを聞きながら、狐に遺跡での調べた内容を話そうと、口を開こうとした。
411405:2007/09/02(日) 22:10:01 ID:7KQKNa/y
「あ、龍ー!!」

 が、それは突然聞こえてきた声に掻き消される。
 そして、やはり聞き覚えのある声だったので無視して、再び狐にノートに取った内容を話した。

「狐さんが見つけた石版に・・・・・・」

 そこで龍の頭が、大きく振れた。狐は驚いて、龍の隣にいつの間にか拳を突き出して立っていた猫を見るが、一足遅かった。

「もう! 呼んでも無視するし、なんでいじわるするのよ!!」

 ここで龍を抱き起こして好評を得ようと思ったのだが、殴った猫本人がそのまま龍を起き上がらせてしまっていたのだ。

「あれ、仕事はどうしたの?」

「いまマネージャーと別れて、お腹空いたから来たのよ。って、それより一緒に座っていい?」

 答える前に、猫は龍の隣に詰めて座ってきたのだが、笑顔で龍は猫を傍に引き寄せた。

「いいよ。みんなでご飯食べたほうが、楽しいもんね」

 突然出てきた猫に、狐はつまらなさそうに冷めた表情でフンッ、と軽く鼻を鳴らしたが、龍がこちらを見るなりすぐに表情を戻して、猫に頭を下げた。

「お昼にも会ったわよね? ごめんなさい、あのときは急いでたから・・・・・・」

「いえ、全然構いませんよ。私のほうも仕事があったので」

 形式だけでも、と狐は申し訳なさそうにして言う。内心、龍にくっつきながら喋っている猫に怒りを覚えながらも、それを必死に抑えた。
 だが、猫は先ほどの冷めた表情をした狐を見ていた。龍ばかりに目がいってこちらには気付いていなかったのだろう。猫も上辺らだけの挨拶を交わす。

(あ、二人ともいい雰囲気になってる・・・・・・)

 そんな二人を見て、龍は嬉しくなって更に笑顔を輝かせた。猫も、狐さんと友達になれるかな? と期待を抱きながら、楽しげに話す二人の姿を満足そうに眺めている。
 だが、そんな二人の心情には、龍はまったくといっていいほど、気付いていなかった。
412名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 23:19:10 ID:0wRax4sK
ドロドロしすぎワロタwwwwwwww
413名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 23:28:23 ID:bi1p+lU4
なんという修羅場…
414名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 07:40:49 ID:l6CgIRip
>>411が終わるまで投下は控えたほうがいいようですね
415名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 08:18:53 ID:AngVGF76
じゃあ俺は>>414が今日中に投下してくれることを期待してるぜ
416名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 11:49:22 ID:5681T5V1
>>414
控えずに投稿するよろし
417名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 17:29:09 ID:YhAOi55j
遠慮されたら>>414もじっくり推敲しづらくなっちゃうだろ
418339:2007/09/04(火) 00:26:04 ID:/9A9NejE
では投下します
分割投下です
419339:2007/09/04(火) 00:27:13 ID:/9A9NejE
「よ、よろしくお願いします……」
 青い海が広がるブルーミングコーラの一角にあるマイキャンプ内にて、白髪のライオンが頭を下げ少し小声で挨拶をしている。
 周りのライオンより少し小柄でまだ初心者マークがある彼は、今日あるギルドに加入した。
 加入理由は簡単で、シープとフォックスのお姉さんに誘われたのだ。
 以前から会うたびにリカバリーをかけられたり、装備を貰ったり色々とお世話になっていたし、カバリア島に来たばかりでまだよく分からない。
 ギルドに入る事など考えていなかったし、むしろ自分から誰かに入らせて欲しいと言う勇気も出る自信が無いライオンには、断る理由は無かった。
「よろしく……ふむ、君は昔の副リーダーに似ているな」
「ちょっ……いきなり何言ってるのよぉ!」
 ライオンの挨拶に、ドラコと名乗ったギルドリーダーで魔導師の龍が呟き、副リーダーでボクサーのうさ子がすかさずドラコにツッコむ。
 二人とも既に一次転職を果たしているが、ライオンはドラコの外見に注目した。
 どう見ても綺麗なお姉さんにしか見えない……だが吟遊詩人のシープことミヤビは微笑みながら耳打ちで男だと言う。
 驚いた。このギルドに入った者は誰でもするリアクションだと冒険家のフォックスことクオンは言った。
「ん? どうした?」
「あ、いえ……」
 男だと分かっていても、やっぱり見てしまう。
 その視線にドラコが気づき微笑みながら訊くと、ライオンの耳と尻尾に模したアクセサリーが逆立ちライオンは顔を赤くしながら視線を逸らす。
 ドラコを含むこの場にいる全員が可愛いと思ってしまった。男の子なのに実にけしからん。
 うさ子はドラコの再来だとも思ってしまう。
 何だか珍しいライオンだと思いながら、ドラコはライオンに近づきしゃがみ込むと、彼の上あごをそっと掴み正面を向かせる。
「そう緊張す……」
 ドラコが言葉を言い終える前に、ミヤビがライオンを抱き寄せた。
「マスター、彼を誘惑するのはお止めください」
「龍聞きの悪い事を。そんなつもりは毛頭無い」
「……」
 立ち上がるドラコを疑いの眼で見るミヤビは、ライオンをドラコから隠すように背中を見せる。
 やれやれと言った感じでドラコはうさ子により、彼女の頭を軽く撫でる。
 うさ耳が少し前後に動いていた。
「そもそも、私はうさ子しか愛さない」
「ドラコ……」
 そして聞いている方が恥ずかしくなる事を、さも当然のようにドラコは言った。
 うさ子は照れと嬉しさが交じり合い、顔を赤くしドラコに笑みを浮かべる。
「あちゃ……もう、ミーちゃんのせいよ」
 その光景をクオンは頭に手を置き、ジト目でミヤビを見る。
 妙に痛い視線を感じ、ミヤビはただ苦笑しているだけだが、彼女に抱かれ続けているライオンは顔だけを覗かせ、ドラコとうさ子のラブラブっぷりを見ていた。
 とりあえず、ギルドリーダーと副リーダーが二人だけの世界に入り微妙に居辛い空気となってしまった。
 これもいつもの事だとミヤビ達はライオンに伝え、マイキャンプを出ようと入り口の扉を開けた。
420339:2007/09/04(火) 00:28:02 ID:/9A9NejE
「あたッ!!」
 何かが当たった。その証拠として誰かの声が聞こえる。
 中からは押すタイプの扉で、開いた瞬間、丁度開けようとしたギルドメンバーの金髪のキャットこと、ぬこに当たってしまったのだ。
 しかも顔面に。これは一次転職を果たしアイドルとなったぬこにとっては、心も体も致命傷。
 ぬこはその場に蹲った。
「いったぁい……」
「おやおや大丈夫かい? これはいけない、今すぐ治療を」
「あたしに触らないで変態たぬ!!」
 涙を浮かべるぬこに、側にいた新米教師のラクーン、ウラタヌが当然のように近寄る。
 まぁ、彼には治療する気はあまりなかったりする、ただ女の子の好感度を上げようとしているだけ。
 ようは女たらしであり、ウラタヌの本性を知っているギルドメンバーの女子一行はその笑顔に騙されない。
 ぬこは声を上げてウラタヌの手を振り払い、ミヤビがリカバリーをかけると鼻を擦りながら立ち上がった。
「もう、いきなり開けないでよぉ。顔はアイドルの命なんだからね」
「すみません、大丈夫ですか?」
 扉を閉め、ミヤビが頭を下げて謝るとぬこもすぐに許す。
 尚も手を近づけるウラタヌの手を振り払いながら。猫の尻尾を模した物は逆立ちウラタヌを威嚇しているようだ。
「そんなに嫌わなくてもいいじゃない。噛んだりしないよ僕は」
「アンタは噛むよりよっぽど危険な事するじゃないのよ」
「失敬だな、スキンシップだよスキンシップ……ん? その子は?」
 またいつものようにぬことウラタヌの口論が始まろうとしていた時、ウラタヌがライオンの存在に気づいた。
 すると、すばやく何処からともなく花束を取り出した。
「君レベルいくつ? 可愛いね、お兄さんと一緒に遊ばないかい? 装備品あげるよ?」
「えっと……」
「ウラさん……この子男の子ですよ?」
「あら、そうなのかい?」
 いきなりライオンをナンパしようとするウラタヌ。
 クオン及びぬこは手を額に当てて呆れ、ライオンは対応に困っている。
 そしてミヤビがライオンとウラタヌの間に壁を作り、ライオンの性別を告げると、ウラタヌは少し驚いている様子。
 だが、すぐに軽く微笑みライオンの顔をジッと見つめた。
「………男の子とは思えないね。ウチはマスターといい、もう一人のライオンといい、こう男の子も可愛くて実にGJ」
 要は可愛ければいいのかとライオン以外の女子の脳がリンクした。
 男と分かってもウラタヌはライオンに花束を渡す。
 一応受け取っておいたライオンは、少しウラタヌに対し怯えているように見えた。
「あれ? そういや、モモちゃんとリューちゃんは?」
 この際ウラタヌのことは放っておいて、クオンは他のギルドメンバーの事をぬこに聞く。
 ドラコがマスターであるこのギルドには他に、牛とライオンが一人いる。
 だが、今日はまだ見かけていない。
 ぬことミヤビは顔を見合わせるが首を傾げるだけ。
 ウラタヌにも聞こうとしたものの、目を合わせたくないので誰も聞くことはなかった。
 そして、少し間が空いた後、ぬこが少し苦笑しつつ口を開いた。
「まっ、リュウタは知らないけど、モモならどっかで寝てるんじゃない?」
「そだね。あいつが真面目に狩りしてるなんて事ありえないし」
「お腹が空いたら帰ってくるんじゃない? あの二人は僕と違ってお子ちゃまだし」
「そんな事言うと、またモモさんに怒られますよ?」
 ぬこの一言に、他のメンバーも納得したようだ。
 その中で、一体モモやリュウタとはどんな人なんだろうと思うライオンがいた。
 まぁ、ぬこの言う事からして、モモと言う人物が面倒臭がりやというのは十分理解できたわけだが。
 そして、大分遅れたがぬこもライオンに挨拶を交わし、ライオンも緊張しながら改めて自分の名をメンバーに名乗り、ギルドの女子組みと共にエピソードクエストの品を探しに行った。
 男の子だけどライオンに手を出しそうなウラタヌを置いて行って……
421339:2007/09/04(火) 00:29:19 ID:/9A9NejE





「へーーーっくしょんッ!!!!」
 丁度メンバーがモモの事を言っていた時、当の本人、戦士のモモは大きなくしゃみをする。
 大きな樹の太い枝の上で寝ていたモモは、ぬこの予想通り修行をサボって寝ていた。
 彼のくしゃみに驚き、木の下で座っていたモモのペット、メガロカンパニーがパラダイスに居るエリザベスを基に造ったチビエリザベスも、驚き遥か上にいるモモに呼びかける。
「風邪かいなご主人様〜? あ、でもご主人様バカやし」
「うるせー! 殴るぞ!!」
「なんや! 心配してあげてるのに!!」
 チビエリザベスの顔は怒りにより赤くなり小さい体は何度も宙を浮く。
 サイズが小さい彼女が幾らジャンプしても、木の上に居るモモには届かないが、チビエリザベスの性格上大人しくもしていられない。
 再び寝ようとしたが、下で自分のペットがうるさいので眠れない。
 やっぱりガチャドリルなんてやるもんじゃないと、毎日のように思っていたことを思いながら、モモは何とか再び眠りに付こうとした。
 だが、その下で、チビエリザベスに近づく一人の影があった。


〈続〉
422名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 02:49:51 ID:mDpwm/Sc
511 名前:LIVEの名無しさん[sage] 投稿日:2007/09/04(火) 02:48:07.32 ID:nuxtyHVJ
そういえば海坊主に彼女っぽいのいたよな
エンジェルハートじゃあいなかったことになってるのかorz

423名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 03:47:58 ID:IN+1TDz5
おお、久しぶりに来てみたらとても活気付いているではありませんか!これは続きが楽しみです…!

自分も投下したいのですが、流石にもみくちゃになりそうですな…コテハン使えば混乱せずに
済むでしょうか?
424名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 04:02:05 ID:8OMQBmwe
>>423
誰だか判らないけれどお帰りなさい。
コテハンは簡単なものでも付けた方が判別し易くてGood.
425名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 05:57:27 ID:BkgnLHCj
>>421
続きwktw

>>422は一体何なんだ?
426名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 00:35:36 ID:2M8pV+qd
ただの誤爆に反応すんなよ・・・
427411:2007/09/05(水) 21:19:10 ID:N5IEdVPB
「ねえねえ、猫はさあ、普段どんなことしてるの?」

「んっとー・・・・・・、アイドルらしく写真撮影とか」

 注文した料理もあらかた運ばれてきて、食事の合間に会話が行われている。
 狐は頼んだ料理はほとんど食べつくして、ビールを延々と飲んでいる中、龍は未だに一品だけ注文したマイマイ料理すら食べ終わってない。
 半分ほど残ったままのマイマイ料理を、猫と一緒に分けて食べる。が、三分に一つまみ程度のペースなので、食べ終わる気配が無い。料理からは既に温かさは感じられない。

「あんまり遅いから冷めちゃってるわね」

 温かいほうが、と言いそうになるが、ふと龍の表情を見て、それを抑えた。
 喋りながらも合間に料理を摘む龍の顔が、その度に柔らかい頬を緩ませている。その顔を見るだけで、冷めた料理でも思わず手が伸びそうになる。
 同じように猫も料理を一つまみして頬張る。――が、やはり味のほうは冷めているせいもあってか、いま一つといったところだ。
 それでも龍と同じ物を食べている、という事実がスパイスとなり、自然と笑みが浮かぶ。

(・・・・・・なによ、この女)

 狐は、目の前で笑いながら談笑している二人を見て、やがて猫のほうに視線が集中する。
 酔いが回っているとは思えないほどの、感情を見せない目で、グラス越しに見える猫を捕らえる。
 構わずに、グラスの中のビールを空にすると、ふと思い切り立ち上がった。

「龍くん〜・・・・・・」

「はい?」

 猫との会話で夢中になっていたが、龍は狐に呼ばれて彼女を見た。
 が、突然視界が暗転した。
 割れんばかり――というよりも、本当に割ったのだが。テーブルの上に置かれてある皿やコップなどお構いなしに、向かいに座っている龍に倒れ込んできた。
 ガシャンと皿がテーブルから落下し、四散する。龍は組み伏せられながらも、落ちてしまった皿を気にするが、これでもかと言わんばかりに狐が龍を引き寄せる。

「おなーかすいたー! もう帰るの!!」

「い、いま食べてたじゃないですか! もう・・・・・・ってあぁ!!」

 あまりの酒乱っぷりに、龍はテーブルの下へと落ちる。狐もその後に続くように、テーブルの上からでも起用に滑り落ちた。
 何度も何度も、龍の頭を腕で拘束しながら、床をごろごろと転がりまわる。
 そして、狐は唐突に龍を仰向けにさせると、その口を見つめた。
 少しばかり開かれた口から、先ほどの落下に驚いて息が吐き出されていた。
 潤ったままの唇には、男らしさは感じられない。困ったように顰められた眉が、普段のやんわりとした龍の表情を悩ましく崩している。
 そして、狐はそのまま龍の唇を塞いだ。

「んむぅ・・・・・・ぁふ・・・・・・・・・・・・」

 狐に、唇を思い切り吸われて、更に舌を捻じ込まれる。だが、龍にとっては狐の舌は、それほど重要なことではなかった。
428411:2007/09/05(水) 21:20:06 ID:N5IEdVPB
(く・・・・・・臭い・・・・・・)

 アルコール臭が鼻を突く。先程から嫌な表情を浮かべて見せても、狐はまったく気付いていなかったのだ。――酒が入っているので仕方ないのかもしれないが。
 とにかく、狐が自分にキスしようが、舌を入れようが関係なく、臭いの地獄から龍は脱出したい思いで一杯だった。

「ね・・・・・・猫っ! くるしっ・・・・・・臭い・・・・・・」

 名前を呼ばれて、ハッと気付く。
 自分の目の前で、テーブルの下に隠れているが、龍と狐がお互いに愛し合っている、ような光景を呆然と見つめていた。
 ふつふつと怒りが湧き上がってくる。

(こ・・・・・・この淫乱・・・・・・!!)

 龍が困っているのに気付かないの? あなたみたいな年増なんて、ただ体で男を丸め込むだけしか出来ないくせに。
 私でさえ龍にそんな・・・・・・押し倒したことなんてないのに、いきなり出てきて図々しいのよ。早く離れて、そのまま一生龍に近寄らないでよ!!
 様々な暴言が脳裏に浮かぶ。残念なことに龍がいるので、言葉には出せないが、黙してなんとかしようと思う度に、怒りの言葉が次々と思いつく。

「たすけっ、助けて! 猫ー!!」

「キャッ!?」

 唇を噛んで怒りを抑えながらも、躍起になって龍を救出しようとする。
 が、突然龍が狐の拘束から外れて、猫に引っ張られる形で勢いよく彼女に飛び掛るように、二人揃って床に転がった。
 あまりにも急だったので、猫は龍を抱きかかえるようにして天井を見てしまった。そして、ふと視線を下げて龍を見る。

「た、助かったぁ・・・・・・」

 涙目になりながら、龍は猫をじっと見つめていた。疲れ果てた顔に浮かべられた涙が、泣きそうな幼い少女のように可愛く見せている。
 おまけに自分の胸の真上に龍の顔があるという事態に、猫は心臓が張り裂けそうになる。
 自分自身は気付いていないのか、腕を後ろに回して龍は猫に抱きついていた。その光景が、ふと猫の頭の中で、明るく照らす天井の背景を差し替えた状態で、同じようにしている龍が浮かんだ。

「あぅ・・・・・・大丈夫?」

 それはほんの一瞬のことだった。猫自身がそれに気付く間もなく、龍の安否を気遣う。
 なにも言わないで龍は小さく頷くが、その仕草が年相応のそれではなく、幼い子供のように見える。

「うん・・・・・・あ、狐さんは?」

 やっとのことで、か細い声を発したが、その口からは先程散々な目にあわせた狐のことを訊ねてくる。
 鎮火していた猫の中の怒りが、再び燃え上がる。
 目の前には自分しか映っていないはずなのに、大事な龍は狐のことを気にしている。
 さすがに堪ったものではない。猫は狐に暴言の一つや二つでも吐こうかと思い、彼女のほうを睨んだ。
429名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 21:27:39 ID:Y19LG+nc
魔女の秘薬とかいう怪しいアイテムが出たみたいだな・・・・
何かネタに使われそうな気がしてならない。
430名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 10:19:08 ID:LbhqqeEX
>>429
今書いてる続き物を終わらせたら使う……つもり
431名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 11:51:51 ID:uzE5aPoa
小説投下したいけど、PCからだとここ見られない俺乙
432名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 12:48:45 ID:+po5Ehq2
専ブラ入れればいいじゃない
433名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 16:15:41 ID:uzE5aPoa
>>432
ノートンさんの規制厳しいよ…

俺PC関係疎いんだ
方法あるなら教えてください><
434名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 17:57:06 ID:w82DVB3p
>>433
それくらいググるなりしろよ
435名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 19:34:30 ID:vNVKNlwt
>>433
ウイルスバスターオススメ。
ビルゲイツに貢献してる俺乙orz
436名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:06:03 ID:R/nivJXh
ノートンさんそんなに頭固かったっけ。
専ブラ導入してノートン先生の設定いじって
アクセス許可すれば良いんじゃない?
437433:2007/09/09(日) 06:15:05 ID:zQyHHHDJ
>>436
ありがとう
やってみます。

スレ汚し失礼しました。
438名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 00:32:29 ID:3vhrwhuu
ほしゅ(´・ω・`)
439名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 01:11:19 ID:PFSecyww
何かほぼトリスタスレとなりつつあるけど、
アリアスストーリーって需要あるかな
東方♂に蹂躙される西方♀とか
PKされた弟妹の敵を討つために
敵国に乗り込んだら返り討ちにあってー・・・とか
精霊放置してたため動けないまま好き勝手にー・・・とか

西♀「い・・・いやっ!やめて、こないで・・・」
東♂「ふーん?その割には身体は逃げ出そうともしないけどねぇ」
南♂「ほんとは欲しいんだろ。犯されて気持ちよくなりたいんだろ?」
西♀「ち、ちがっ・・・そんな・・・動かないのよ・・・
   どうしてうごかないのよおおぉっ!!?」
(∵中の人就寝中)

強姦される西♀の周りには、物言わぬ精霊がただクルクルと漂っていた・・・
440名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 02:18:24 ID:Cqn+p9Hg
ここはマイナーネトゲのエロパロスレッ!! 臆する事は無いィッ!!
貴方の良き妄想をお待ちしています。
441名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 12:38:29 ID:oD+NIuXP
ここに投下できる条件は

専用スレが建ってないMMOのSS

それだけだッ!
442名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 23:57:21 ID:OkxMDT4x
GOサインしか出さないぜ
443423:2007/09/15(土) 01:37:33 ID:5mde9F/t
「あんだけタンカ切っておいて、これはねェだろ?あ?」
「…っく…」
「あのガキの代わりに仕掛けてきたからには、楽しませてくれよな…?」

銀色に輝く長いたてがみを持つ野獣が、チラと数歩先あたりを見る。その先では、ボクサーグローブを着けた女子高生が、震えながらこちらを見ていた。


話は遡って…
魔導師のリンは、兄のように慕い師とも仰ぐ聖職者(プリースト)から対戦の誘いを受け、イベントガーデンにあるPKエリアと呼ばれる場所に来ていた。
そこでは普段厳しく禁じられている冒険者同士の戦いが許されていて、腕自慢の冒険者たちの溜まり場だった。
リンが庭園を模したスタジアムへ入場すると、中に居た冒険者たちからチラチラと視線が送られてくる。
「魔導師さん、私とお手合わせ願えません?」
ふいに声をかけられ振り返ると、声の主の吟遊詩人が優雅な動作で歩み寄ってきた。よく精錬された杖を構えて、すっかりやる気まんまんである。
「悪いな、人を待ってるんだ。また今度頼む」
そう言うと、彼女は首をかしげて残念そうな表情を作った。
「そうですか、残念です。またお願いしますわね。」

リンは、師に修行の成果を見てもらう、それ以外に目的は無かったので、スタジアムの隅の方で座って待つことにした。
そのリンの様子を見て、他の冒険者たちにもそれと明らかに映ったようで、皆スタジアム中央へと再び戻っていった。
辺りを何気なく見渡し、ふと目が止まった。自分に合う対戦相手を求めているのだろう、まだ戦い慣れてなさそうな少女が辺りをきょろきょろと見回し
ながら歩いているのが目に入った。時折先輩格の冒険者が胸を貸すが、繰り出した未熟な拳はかわされて、からかうような軽い打撃を食らわされていた。

ぼんやりとその様子を見るとも無く見ていると、向かいの隅のほうが何やら騒がしい。そちらへ目を向けると、見ただけで判る熟練の冒険者たちが
数人集まっていて、何やら言い争いを始めたようだった。
その険悪な雰囲気に、近くに居たほかの冒険者たちがそそくさと退場していく。リンも何となく居づらくなり、そこを去ろうと立ち上がったそのときに、
熟練者たちの闘いが始まった。
流れ弾が飛びまわり、見えない空気の圧力に圧される。危険なことこの上ない。リンが早々に立ち去ろうと出口へ向かうと、突然、少女の悲鳴が
響いた。

「きゃーっ!!離してください!」

驚いて振り向くと、大きな縞模様の尾を持つ野獣の姿の男が先ほどの少女の首根っこを掴み上げている。
じたばたと足を動かして暴れる少女をものともしない。
「お嬢ちゃん、オトナの話し合いを邪魔しちゃいけねえなあ…」
少女は無謀にも言い争いの場へと自ら向かって行き、話に割り込んだらしい。少女の対戦相手だったエンジニアの少年が少女を助けようと、ナイフを手に
素早く野獣の背後へ回って襲い掛かる。が、野獣は振り向きもせず少年に後ろ蹴りを喰らわせた。
「うぐぁっ!!」
大きな力で吹き飛ばされ、少年が固い石の壁に叩きつけられる。気丈に立ち上がろうとするものの、少年はそのまま気を失って倒れた。
「…てめ、その子は…関係ねー、だろ、…離してやれ、よ」
野獣の足元で、ボロ布のようにされたグラディエイターが呻く様に言う。それを聞いて、野獣が鼻で笑う。
「フン、お前ら何しにここに来てんだ?相手が何だろうと、叩きのめすのがスジってもんだろ」
「きゃああっ!!」
恐怖で震える少女をおもちゃの様に放り投げ、そのまま少女めがけて蹴りが繰り出される。

みしっ!

骨の折れる嫌な音が響いた。思わず目を瞑ったリンがそろそろ目を開くと、先ほどのグラディエイターが少女と野獣の間に倒れ付していた。
彼が咄嗟に割り込み、少女をかばってその攻撃を受けたのだろう。
しかし野獣は足元のグラディエイターに目もくれず、尻餅をついて震えている少女へと近づいていった。
「そんなに震えるなよ。俺が相手になってやるって言ってんだぜ?」
野獣が虫をひねりつぶす子供のような、残酷な笑みを浮かべて少女の前に立つ。そのまま鋭い爪を振りかざし少女に襲い掛かった。
「!!」

咄嗟にシャワーオブアローを放つ。無数の魔法の矢が、野獣の腕に刺さった。しかしさほど効いた様子も無く、こちらをじろりと睨みつけて、
野獣が唸る。
「…姉ちゃん、度胸あるじゃねえか」
野獣が不敵に笑い、こちらへ向かってくる。勝ち目のない戦いに震え始めた脚を情けなく思いながら、リンは果敢に野獣に立ち向かっていった。

444423:2007/09/15(土) 01:39:52 ID:5mde9F/t
ちなみに野獣=変身たぬぬです(スキルカードの説明文から)

ここからこの狸が色々しでかすので…狸使いの方、気分を害されたら申し訳
ないですOTL
自分も狸を使うので、ついついDQN変身狸を思いついてしまいました。
445名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 06:57:44 ID:UZFDCHVc
久々の陵辱展開wktk
446名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 00:43:01 ID:aM18Hxf4
誤字が多いのが気になるな
もう少し推敲すればいいと思う

ともかく続きwktk
447名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 13:54:49 ID:sBVu2Y9q
ECOのイベントNPCツクヨミにこんなの初めてってくらい殺意湧いたので
このクソメスぐっちゃぐちゃに陵辱するSS書くけど良いよね?需要あるよね?
448名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 16:06:40 ID:jGFlViDz
存分に犯っちゃって下さい
449名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 16:34:46 ID:yIhgoCvj
構わん、やれ。
450名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 20:51:33 ID:aM18Hxf4
ECOにIN出来ない俺に会話kwsk……
いや、ざっとでいいですから……
451名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 23:38:42 ID:sBVu2Y9q
>>450
ヘッドロックはツンデレにするキャラを致命的に間違えた。以上。


これだけでは何なので
今年の今年のECOのお月見イベントは、既存の者に加えて
タイニー島に現れるモンスターや自然物が6色の団子をランダムで落とし、
ツクヨミというツンデレNPCが指示した数のその団子と家具などのアイテムを交換する
というのが実装されたんだけど、
その渡す団子の色の内訳がツクヨミの気まぐれでランダムに変わるうえ
(いくつ持ってくるかは指示があるけどその中の何色を何個持っていくかは知らされない)
その通りに渡さないと家具アイテムが貰えず団子だけ取れられるので
折角長時間掛けて集めた団子(出にくい色もある)をいくつも理不尽に巻き上げられるプレーヤーが続出
更にその時のNPCの台詞が、開発側としてはツンデレ萌えを狙っているのだろうが、
かなり神経を逆なでするもので、ツンデレ耐性あるなしに関わらず(多分)プレイヤーのストレスはクライマックス
全部のアイテムを交換した後はツクヨミも降参してツンデレらしく微妙にしおらしい面は見せるものの
それを差し引いてもこの女の言動は殺意を湧かせるのに余りあるものだった。
「ありがとう」とは言われても、せめて「ごめんなさい」とも言わせずこのまま終わらせるのは忍びない
・・・というわけで>>447に至る。

ざっとのつもりが長くなってしまった・・・長文失礼。
452名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 23:54:06 ID:yIhgoCvj
>>451
テラ理不尽wwww
453名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 23:55:04 ID:9nG+zSbU
だいぶ状況がわかったよ解説thx
とりあえずその団子を下の口に入るだけ突っ込もうか
454450:2007/09/17(月) 00:26:19 ID:0+n93TEP
>>451
解説サンクス
つーかひでぇなwwwwwwww
その長文が全プレイヤーの心を写してるww
455447:2007/09/17(月) 01:51:36 ID:Dt3X6ZW1
分かってもらえたみたいで安心。
賛同していただけたことよりこのスレにECO住民がまだいたことが嬉しかったり。
とりあえずプロローグから。
456447:2007/09/17(月) 01:56:18 ID:Dt3X6ZW1
「全然ダメ!出直してきなさい。
 ・・・お団子は没収よ♪」
幅広の袖から突き出た女の指が容赦なく団子を掴み取る。
「やだっ、あんなに苦労して集めたのにー!」
「ちっくしょうっ!もう手持ちの団子ねぇよっ!」
タイニーアイランドは中秋の名月。島中にススキが揺れ、団子が供えられ、
月から舞い降りてきたようなうさぎたちが飛び回る幻想的な風景の中、
同じく月からやってきた月神「ツクヨミ」の周辺だけが、殺気立った雰囲気に包まれていた。
誰もがこのツクヨミの仕掛けた手前勝手なゲームに嵌められ、
折角集めた月見団子を根こそぎ巻き上げられていた。
「あなたの感性なんてこんなものね。期待していたあたしがバカだったのかも」
まるで赤子の手をひねるかのようにツクヨミはあっけなく、このゲームの駒たちを蹴散らしていった。

−−−−−

「っっっがーーーーー!!っもう我慢ならねぇ!!あの糞アマ、犯る!!」
丸太テーブルに量拳をだんっと叩き付け、叫んだのはドミニオンレンジャーのガイナス。
「また直球ストレートだなおい。ここはただ犯すだけじゃ物足りねえ。
 まずはこの銃で恐怖と絶望に追い込んでから・・・」
顎の下からマスケットを突き出すように構え、不気味に笑うドミニオンコマンドのクロド。
「その豆鉄砲で恐怖と絶望は無理でしょ。ここはね、裏レシピで生成した
 いけないきのこ配合の特性媚薬で自ら求めるカラダに・・・」
禍々しい色の液体の瓶を手の中で揺らめかせるのはエミルアルケミストのキリオ。
アップタウンに浮かぶ飛空庭の家の中。丸太のテーブルを囲んで3人の男が向かい合っている。
「また何生々しい話をされてるんですか・・・」
ドレッサーに向かい髪を梳かしていたタイタニアエンチャンターのフィドルが振り返る。
銀縁の眼鏡の奥には一見すると閉じていそうな細目が、しかしはっきりと3人を見つめていた。
そんなフィドルに真っ先に突っかかっていったのはガイナスだった。
「だってよぉフィドル。あの女いくら何でも地球人バカにしすぎだぜ。」
「実際何人が泣きを見てるか知れねえ。いくら何でもゲームの域を出てるだろあれは」
「もうちょっと地球の常識ってもんを教えるべきだと思うんだよねぇ」
更にクロド、キリオと続く。フィドルは表情を変えないまま続けた。
「第一、彼女があのような態度を取るのは照れ隠しの裏返しから来るようなものです。
 話してみると結構寂しがりの良い娘のようですよ。
「でもよぉ・・・」
「・・・まあ、同じシャーマン系の衣を纏う者として、放ってはおませんけどね」
「だろ?やっぱりそうだろ?」
「シャーマンの後輩が、精霊の衣着てアップタウンを歩いていただけで張り倒されたくらいですから」
「う、うわぁ・・・」
目を伏せるフィドルに、思わず辺りはしんと静まりかえる。
ツクヨミの着ているものは女シャーマンの精霊の衣に似ており、
それ故に精霊の衣を目にするだけで怒りが沸き立つ者も出たということである。
「第三者に実害が出てるってことね。こりゃ思ったより事態は深刻だね」
キリオが眉をひそめる。
「ようしこうなれば善は急げだ!早速タイニー島に乗り込んで・・・!!」
「まぁ、まぁお待ちなさい。どれほど彼女に非があるとしても、やってることは婦女暴行、
 いずれにせよこんな人の多い時期では問題になることは変わりません」
「じゃーどうすりゃいんだよ。」
「ったく、さっさとクリアしたエリートさんはのんきでいいもんだよなー」
なおも突っかかるガイナスと、悪態をつくクロド。
「私に良い方法があるんです。なに、今動かなくても、彼女が自分のしてきた行いに、
 そしてその行いがどれほど取り返しがつかないものだったのか、気付く時が来ますよ。
 そう、決して遠くない未来に必ず、ね。」
一瞬男であることを忘れそうなタイタニアの妖艶な、しかし影のある笑みに顔を見合わせる3人。
「それってどういう・・・」
言いかけたガイナスを、フィドルがその笑顔のまま制する。
「今に分かりますよ。さ、お茶にしましょう。」

続く。
457423:2007/09/18(火) 02:36:43 ID:XP208eRO
「…ヘルファイア!!」

凛とした声が闘技場に響く。リンの白い手の間に黒い炎が生まれ、それが野獣めがけて火球のように飛んでいった。
野獣が舌打ちする。その逞しい右肩に黒い炎がまとわりつき、既に習得したイビルフレイムの効力で、野獣の体力を奪っていく。
追い討ちをかけるべくさらに魔法を詠唱すると、空中に黒い靄が野獣の頭上に現れた。
「シャドウランス!」
靄が急速に縮んだかと思うと、巨大な禍々しい槍に変わり、野獣を貫き、黒い霧となって霧散した。
(効い…たかな…?)
うずくまって動かない野獣を見る。が、野獣はくぐもった低い声で笑いながら、顔を上げリンを見つめて口を歪める。
「よお、終わりか?」
「…!」
事も無げに立ち上がると、音も無く地を蹴る。リンがたじろぎ、後ずさりする刹那に、野獣はもう目の前まで来ていた。
「…お返しだ、姉ちゃん」
リンの耳元へ口を寄せて、囁くように野獣が言った・・・


「っは、手こずらせやがって」
熟練者でさえ太刀打ちできない野獣に叶うはずも無く、深い傷を負いながら、リンは虫の息でやっとの思いで立っていた。
「…しっかしお前、女のくせに魔導師になるなんて物好きだねー。」
野獣は、のんびりした調子の物言いと逆に、乱暴にリンを壁に叩きつける。あまりの衝撃に息が出来なくなり、リンは背中を壁に預けて
そのままずるずると崩れた。
「ぐっ、はぁっ、はぁっ…」
「…ま、おかげで俺は今から楽しませてもらえるわけだけど?」
抵抗出来ないまま地面に突っ伏して咳き込んでいると、野獣がリンを仰向けさせる。ぺろりと唇を舐めると、リンに跨り、鋭い爪と凄まじい力で
ローブを引き裂いた。

「!!!?? やっ、離せ!やめろ変態っ!!!」
リンの白い肌にきつく巻かれたサラシがブチブチと音を立て千切られると、サラシの跡が赤く残る白い胸元が露わになる。
野獣の大きな掌が柔らかい乳房を乱暴に揉み、その爪が柔肌に食い込んで鮮やかな血が滲む。滲んだ胸元の血を、野獣が滑らかな舌でべろりと
舐め上げる。リンの身体がびくりと跳ねた。
「んー、いいねえ。柔らけー。」
「痛…!!くそっ、変態、離せっ!離せぇ!!」
「元気な女はいいねぇ。もっと暴れて、楽しませてくれよ」
リンのローブを腰までたくし上げて脚を開かせると、いきなり野獣の太い指がリンの秘所に挿し入れられた。ぞくりと寒気が走る。
「あ、うぁっ…嫌、やめろぉ!」
「お、結構慣れてんじゃん」
「…ぃ…やっ…」

言いながら野獣が1本、2本と指を秘所に差込み、指の腹でリンの内壁を擦る。見ず知らずの男に犯されるおぞましさに涙が零れる。
異物が差し込まれたために、リンの秘所から蜜があふれ出す。その様子を見て、野獣が意地悪く耳元で囁いた。
「…感じてんのか?ええ?」
「ぅあ、っ…ちが…う…」
野獣が言いながら、リンの耳を舐め、左手が柔らかな胸を揉んで、赤い突起を弄ぶ。リンが声を漏らすまいと耐えていると、今度は喉にかぶりつかれ、
首筋を舐め上げられる。その右の指は秘所を、いやになるくらい優しく擦る。
「そ…んなわけっ…くっ、あ…」
おぞましい。リンの意識は否定しているのに、身体は反応してしまう。そんな自分に嫌気がさす。
こんな、こんな…男の手でなんか…
458423:2007/09/18(火) 03:33:45 ID:XP208eRO
446> ご指摘ありがとうございます 自分でも見返してみると「アレ?」てな箇所が多々ありました
  もうすこしじっくり考えつつ打ったほうが良いですね…(けれど今回も不安です)
459423:2007/09/18(火) 03:55:29 ID:O46FgMPF
Σアンカーの付け方までおかしいことに…!
すみません…m(_ _)m
460447:2007/09/18(火) 13:02:04 ID:pTLRcIcl
追記。
ツクヨミ以外の登場人物の構成は自キャラを元ネタにしていますが名前は原形を留めていません。
似たような名前のキャラが実在しても本作とは何の関係もありませんのでご了承ください。
また、ゲーム内に裏レシピは存在しますが、言うまでもなく媚薬のレシピはありません。
あとルーン草は存在しますがルーン茶は存在しません。
では本編どうぞ。
461447:2007/09/18(火) 13:07:04 ID:pTLRcIcl
「また来年も遊びに来るわよね?」
「あぁ!?冗談じゃねえ!二度と来るかよ!!」
「えっ、あ・・・あ、そう、あーそう!か、勝手にしなさいよ!
 あ、あなた一人くらい会えなくたって・・・別にどーにも思わないんだからっ!!」

−−−−−

「どういうことなんだよ、それ」
「お前の言い方じゃ放っておいてもあの糞アマは勝手に自滅するように聞こえるんだけど」
怪訝そうな3人の視線を受け、黄色く縁取りされたティーセットにルーン茶を注ぎながら、フィドルは話し始めた。
「話してみたところ、あんな感じの女性・・・まあ『ツンデレ』というらしくて一部の男性には
 好かれるタイプだそうですけど」
「・・・ケッ!あんな糞アマよっぽどのドMで泣けりゃ萌えたりしねーよ」
いかにも不機嫌そうに頬杖を突くガイナスに苦笑しながら、注いだルーン茶を差し出し、続ける。
「私が思うにあのタイプの女性は・・・自分は相手に好かれてるから、少しくらい突き放しても
 相手はまたついて来るだろうという思いこみから、ああいった態度を平気で取ってしまうんです。
 素直ではない性格も相まって、ね。そこがいわゆる『ツン』と呼ばれる部分です」
「また自信過剰な女だな・・・元々俺にはツンデレ萌え属性はないけどよ」
クロドが眉間に皺を寄せる。
「だから相手が少しでも退くと、ついて来なくなったことに、自分から離れてしまったことに気付き、
 今まで突き放していた相手に慌てて追い縋る・・・それが『デレ』の部分です」
「・・・なるほどね。まあどちらにしろ、自己中で勝手な女というのは、変わらないねぇ」
受け取ったルーン茶をすすりながら、キリオが苦笑する。
「で、それと糞アマの自滅とどういう繋がりがあるって訳?」
「相手が少し退いただけで不安になるんです。これで一気に退いたら、どうなるでしょうね・・・
 幸い、一回性の期間限定イベントですから・・・」
「ふ・・・ん。だんだんと掴めてきたぞ」
「え、え、どゆこと?どゆこと?」
不敵な笑みをこぼすクロドとフィドルを交互に見ながらガイナスが間の抜けた声を出す。
そこにキリオがフォローを入れる。
「ははっ、ガイナス、思い出してもみなよ。今まで行われてきた季節イベントを。
 イベント初日は人で溢れていたイベントNPC前が、イベント期間終盤になると
 ぱったりと人がいなくなる。それが今回も起こりうるって事だよ。」
「あ・・・あぁ!それでか!!確かにあの性格のことだ。パニックは免れないな・・・っておい、
 あれだけの仕打ち受けといて、あっさり自滅されたんじゃこっちの気が収まらねえよ!!」
一度納得したような表情を見せたかと思ったら、再びいきり立つガイナスにクロドがぽつりとこぼす。
「まてまて。あの女が精神的に自滅するのは単なる過程に過ぎねえ。
 俺たちに大切なのは・・・『それから』のことのはずだろ・・・?」
フィドルが頷く。たちまちガイナスの顔が爛々とした笑顔で満たされた。

−−−−−

「暇ねぇ・・・ったく、もっとお団子持ってきなさいってのよ。・・・あ、あの人影は?
 ちょっとあなた、そこのノビ公よ!お団子いっぱい持って、そんなにあたしと遊んでほしいわけ?」
「違うよ!」
「なっ・・・!」
「ここに出てくるお月見シナモン、HPの割に結構経験値美味しいって言われたから狩ってるだけだよ。
 このお団子もあげないよ。一杯集めて、ゴーレムさんに買い取ってもらうんだ。
 それでフィールドジャケット買うの!だから邪魔しないでね。」
「・・・まっ、紛らわしいのよ!狩るならもっと離れて狩りなさい!!」
「う、うわーっ!このお姉ちゃん怖ーい!逃げろー!!」
「ふん!・・・ったく、恥かいちゃったじゃない・・・それにしても・・・
 ・・・ほんとに暇だわ・・・!」

続く。そろそろ彼らが実行に移します。
462名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 23:11:01 ID:OAGPzKqI
押して駄目なら引いてみる?
ここからどう持っていくのか期待
463名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 02:23:56 ID:eQItmGi5
保守
464名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 07:56:08 ID:MLCxI9Nl
保守

数年ぶりにトリスタへ復帰したら何もかも変わっていて驚いた。
元々狐を育てていて、猫で新規に開始してみたが…うむ、これは中々…
猫は耳・尻尾も衣類の様に色のバリエーションが有ると尚良い様に思える。
465名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 03:18:19 ID:s1JCIYYH
三毛猫バージョンの猫を育ててみたいわぁ
確立何分かの一で発生とかできないかな
466名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:40:12 ID:EUvSQxLe
ケモナーとしてはもっと獣分を多めにしてほしいぜ
いっそ半身獣でも構わん
467名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:51:21 ID:loGL3T/h
耳っ娘スキーとしては耳責め尻尾責めはデフォルトに御座る。
468名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 08:15:38 ID:Tex+iLrp
そんな貴方にホーリービースト
公式の漫画も中々萌えるし・・・マイナーかどうかは知らん
469名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 03:13:07 ID:RRTOn3kB
>>466
TSの猫にはメイクアップというスキルがあってだな
470名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 04:26:04 ID:gBWjopTy
>>469
Lv120からか…良いだろう、この目で確かめてくれる(; ・`д・´)
471名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 06:56:49 ID:lnisDnzc
>>469
早速ググって見てきた
ヒャッホウ実に好みのケモ具合だぜ!こいつぁ凍結中の猫を起動するしか無いね
472名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 10:27:09 ID:zI4SHZSb
age保守

続きマダー?
473名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 02:40:07 ID:PlpiNo9H
保守っとこう
474名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 19:26:03 ID:SQ1V/rMK
>ホーリービースト
褐色虎と巨乳牛が良い感じ 獣姦で和姦とか珍しいシチュが期待できるな
他にこれどうよというマイナーネトゲはあるかい?
475名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 02:41:58 ID:bb1nQvAn
他のMMOから人が集まらないのはやはりスレタイだろうか
かといって引っかかるようにすることもできんから困る
476名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 10:23:15 ID:9xcxLX8e
メイポみたいに顔や髪型、服まで自由なのは妄想し辛いしな
477名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 11:27:36 ID:65tkHsR1
メイポのドット画でエロ想像する方が難しい
478名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 14:47:00 ID:0H+4qSA9
ラテールなんかは?まだメイポよりドットがマシだと思うが。
479名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 15:01:08 ID:6L9VxFwZ
実質ドットとか絵の綺麗さとかはあまり関係ないよ、妄想でいくらでも補完が効くからね
ただ容姿や基本設定は決まってるほうが話は格段に作りやすい+読むほうも解りやすい

トリスタはその面でかなりグー
480名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 16:40:18 ID:2ulaHpTy
いや、ドットの荒さじゃなくて画の方向性の話
短絡的な萌え系の絵柄にしたくないんだと思うんだが色々と違う気がする
なんていうか「大きなお兄さんにも大好評の男女児向け日常ラブバトルコメディアニメを作画崩壊させました」みたいな
481名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 18:22:48 ID:KPtV8yrS
コンチェルトゲートを望んでいるのが自分だけで無いと信じたい
482名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 00:10:23 ID:nU+X3JYs
テイルズウィーバーみたいにキャラの絡みがあると更に妄想しやすいんだが……
あれはしたらばに専用スレあるからなぁ
483名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 01:55:39 ID:eCgraxP0
TWってスレあるのか・・・普通にマイナーの対象内だと思ってた
484名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 02:07:47 ID:T8uzf7u+
PvPや攻城戦みたいなプレイヤー同士の戦いがあるやつは輪姦・強姦が期待できる
殺されてアイテムや経験値が減るのと犯されるのどちらか選べとか
485名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 12:28:17 ID:4YacQV1A
TWのスレってどこよ?
486428:2007/10/08(月) 20:52:02 ID:EvmJCH7P
「「あっ・・・・・・」」

 狐を確認して、二人同時に言葉に詰まった。

「ね、寝てる・・・・・・」

 思いっきり肩を落として、床に転がって寝息を立てている狐を見て、龍は再び猫の胸に頭を落としてしまう。
 ムニュッ、っと自身の胸が龍によって変形される感触に、気持ちよさを覚えた猫だったが、倒れたままという状態ではどうしようもない。店内ということもあり、龍を抱き起こさせる。

「と、とりあえず・・・・・・今日は帰りましょう?」

 時計を見ると、すでに二十二時を過ぎている頃だった。そろそろ帰らなければ、龍は羊から文句の一言や二言くらいはぶつけられるだろう。
 ふと、久しぶりに龍に会ったというのに、羊とは顔を合わせてないことに気付いた。

(今度、また遊びに行こうかな)

 小さい頃に、牛も巻き添えにして四人で遊んだ記憶が、ほんの少しだが蘇る。
 しかし、その記憶の中の龍は、決して穏やかな表情を浮かべてはいなかった。その所為か、猫は表情を曇らせて、俯きながらにその記憶を辿る。

「ねえ・・・・・・猫、あのさ」

 申し訳なさそうに、龍はこちらを覗き込んできた。咄嗟に気持ちを切り替えて話すが、龍の言葉で猫は、これまた久しぶりに思っただろう。

「狐さん、とりあえず僕の家まで持って行こうって思ったんだけど・・・・・・、一人じゃ持てないから手伝ってくれない?)

 ああ、今日は久しぶりに、いい日になりそうな気がする、と。
487428:2007/10/08(月) 20:53:47 ID:EvmJCH7P

(・・・・・・なんで、こうなってるのよ)

 不貞腐れて頬を膨らませたままの羊に、龍は困り果ててテーブルに突っ伏してしまっていた。
 隣になぜか、久しぶりに顔を合わせることになっていた猫が、そんな龍を慰めようとあれこれと声をかけているが、羊の怒りがそれを遮っていた。

「あの変な女と一緒にいると思ったらわざわざ連れて帰ってくるし!! しかも私が一人で細々と寂しくご飯食べてたら猫なんかも連れてくるし!!!!」

「だ、だから羊・・・・・・ゴメンって・・・・・・」

 羊がこんなにも激怒するとは思わなかったが、それでも保険としてお土産に買ってきたモンシュパイがじわじわと効いているのか、最初の頃よりは怒りが静まってきている感じがしていた。

「ふんっ! 来ちゃったのは仕方ないからもういいわよ。猫とも久々に会ったし、今日は許してあげる」

 空いているソファで寝息を立てている狐を、視界の隅に捕らえながら羊は溜め息を吐いた。
 まあ、今更なことなのでこれ以上はと自分に言い聞かせる。無駄に怒鳴って龍を困らせても、いいことが無いのは目に見えている。
 それに龍にしてみれば、自分のことを庇ってくれようとしている猫のほうが好印象だろう。

「ホントにごめんね。今度、お休みの日に埋め合わせしよう? お買いものなら一緒に行けるからさ」

 ――怒鳴り過ぎるのも、たまにはいいのかもしれないと思ってしまった。
 先ほどまでとはうって変わり、羊は無邪気に龍に飛びついて彼の顔を覗き込む。

「いいの?! それじゃあ明後日にしようよ。学校も休みだから、お兄ちゃんも退屈でしょ?」

 嬉々として話を進める羊を見て、龍は胸を撫で下ろした。
 が、ところが今度は猫が面白くない番だった。掌を返したように龍に甘えてきている羊に、呆れながらも不満で一杯という表情を見せているが、向けられたほうは龍にばかり視線が向いているので気付いていない。
 しかしふと思い立って、猫は鞄の中に入れていたメモ帳を取り出した。
 指で日付を辿り、今日の日付を見つける。それから一日、二日…………。
 猫の表情が、途端に輝いた。

「ね、ねえ龍」

 恥ずかしそうに、椅子の上でもぞもぞと動きながら龍に詰め寄る。
 なあに? と羊を片手で撫でながら龍は振り返った。もちろん、猫のそんな仕草には微塵も気がつかない。

「あのさ、私も明後日仕事ないから……一緒に行ってもいい?」

 ほんの少しだけ、上目遣いに相手を見るようにして、控えめに頼む。
 根元からお人よしで優しい龍にとっては、それだけで猫に他意がなく、久しぶりに三人で遊びたいだけなんだな、としか思わなかった。
 いいよ、と空いた手で猫の頭を撫でる。猫耳があるせいで撫でにくかったが、猫が擽ったそうに目を細めて、それに反応して猫耳が垂れ下がる。

「あはは、猫みたい」

 そんな姿を見て、何気なく龍は猫の喉に指を運ぶ。やはり本物の猫のそれとは感触が違い、コリコリとした喉だったが。
 というよりも首を撫でられていい気分になる人間はいないだろう。
488名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:56:50 ID:JyOhpZk/
>>487
 ←羊
龍←猫
 ←狐

こんな感じで、龍は誰にも気がないってことか?
489名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 02:25:44 ID:9mMwkDMh
むしろ時折でてくる牛が・・・
    ←羊
牛←龍←猫
    ←狐

だったらワロス
490名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 02:42:43 ID:Xw+hStpG
>>428
とりあえず投下乙!

>垂れ下がる猫耳
正しくその反応を!耳と尻尾のRPGとしてそれを望んでいた!
折角の特徴なんだから使わなければ損だよな、萌的にもエロ的にも
491名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 12:34:52 ID:HSgBwlBJ
これは誰とくっ付くんだろうか。個人的には猫がいいんだが
492名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 18:45:38 ID:6rF3ktEt
何言ってるんだ牛に決まってるだろ
493名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 20:14:19 ID:vdmgAPeF
龍が流されて全員とくっ付いて修羅場(龍争奪戦)展開きぼん
494名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 21:02:40 ID:vZhTBOsX
猫「龍ちゃんは処女?」
龍「処女じゃないです」
猫「今彼氏いるの?」
龍「今はいません」
猫「じゃあ一人でしてるんだw」
龍「え、いや…」
猫「いいじゃん、みんなやってることなんだから。オナニーは悪いことじゃないよ。龍ちゃんもオナニーしてるんでしょ」
龍「うーん…することもありますけど…」
猫「みんなー龍ちゃんはオナニーしまくりですよーーw」
龍「しまくりじゃないですー」
495名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 22:58:16 ID:XIoEuEU7
ぬこ「ドラコちゃんはもう処女じゃないよね?」
ドラコ(龍)「当たり前だ。あとちゃん付けはやめろ」
クオン(狐)「えーー信じらんなーい。こんなに可愛いのに」
ドラコ「何を信じていたんだ」
ミヤビ(ですの)「一人でする時もあるんですか?」
ドラコ「……何を?」
ミヤビ「何って……ねえ?」
クオン「アレしかないよね?」
ぬこ「女の子の口から言わすの?ドラコも意外とへんた……ごめんにゃさい、冗談です」
ドラコ「私を怒らせるな。一人でなどもうしない」
ミヤビ「もう?」
ぬこ「昔は一人でしてたんだぁ……どんな風に?にゃっ!痛い、ひっぱらないでぇ!!」
クオン「でも、見てみたいな、マスターのオナニー……見せて?」
ドラコ「断る」
クオン「どうしても?」
ドラコ「どうしても」
ミヤビ「どうしても駄目ですか?」
ドラコ「どうしても駄目だ」
ぬこ「じゃあ、うさ子に言ってこよ♪ドラコちゃんはいろんな女の子を妄想してオナニーしまくってるって」
ドラコ「なっ!!やめろバカ猫!」
ぬこ「じゃ、やって♪」
クオン「ほら早く♪」
ミヤビ「うさ子さんには内緒にしてあげますから♪」
猫・狐・羊「「「ほ〜ら〜♪」」」
ドラコ「うぅ……」


うさ子「ひゃっ!ば、爆発!!?」


正直スマンかった
こんなもん書いてる暇あったら以前投下した話の続き書いてきます。
496名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 02:23:15 ID:p1eWsTfg
この類のやり取りも嫌いじゃないぜ、むしろ望む所
以前の話の続きというのも気になるが上みたいのも思いついたら落としていって欲しい
497名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 12:17:14 ID:gedhCQWY
>>487の龍だと

猫「龍は童貞?」
龍「うん」
狐「じゃあ一人でしてるんだw」
龍「してませんよ〜?」
猫「みんなもやってるから、恥ずかしいことじゃないのよ?」
龍「だからしてませんって」
羊(ホントにしてないから困る)

拝借スマソ
498名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 13:36:21 ID:UC6MRyMG
>>495のぬこは何処を引っ張られたのかについて
499名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 19:44:14 ID:2LNOvEsz
>>493
ここは華麗に牛が羊猫狐を美味しく頂く展開だろう
そして龍は兎とくっ付く
500名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 16:43:28 ID:7Y4BkOaf
全員孕ませればいいじゃない

と考えてたら死んじゃえですのが思い浮かんだ
Nice boat.
501487:2007/10/11(木) 22:32:35 ID:oDWYrYv3
「……い……す」

 猫の口から細々と何かが切れぎれに聞こえてきて、龍は手を離した。
 
「あ、そうだ」

 その隣で撫でられっぱなしだった羊が、思い出したかのように台所へと向かう。
 食器棚の中に置かれてある袋を掴んで戻り、龍に手渡すと再び彼の隣に座る。

「ありがとう」

 か細い声で言って、龍は袋の中から出した数粒の錠剤を飲み込んだ。
 喉に引っかかるような苦い感覚を覚えながらも、ふぅ、と溜め息を吐いてソファに背中を預けた。
 そんな龍を見て、心配そうに猫が訊ねてくる。

「まだ、よくならないの?」

 ほんの少し、困ったような表情を見せながら龍は首を傾げた。どう答えたらいいものなのか、と考えたが、思いついたのは無難な返答だった。

「前よりは楽になってるよ」

 返ってきたのは短くて小さな声だった。表情を曇らせたのが一瞬見えたが、隠そうとするように龍はソファから立ち上がって、寝息を立てている狐の傍へと向かっていく。

「うーん……狐さんはこのままでいいとして、猫はどこで寝よっか?」

 先程の小さい声とは違い、明く華やかでな美声が聞こえてきた。無理して言っているのは分かっているのだが、元々の地声から更に綺麗な声になっているので違和感で一杯だった。
 それでも、寝場所を用意していないのは事実だった。昔なら羊と一緒の部屋で寝ていたのだが、今回はどうしようか。
 猫が考えていると、返答を待っていた龍がいきなり両手を合わせて、猫と羊にとってはとんでもない発言をした。

「それじゃあ、僕の部屋で一緒に寝よう?」

「ちょっと待った!!」

 即座に反応したのは羊だった。

「なんでお兄ちゃんと猫が一緒に寝るのよ!」

 これは堪ったものではない。自分が一緒の部屋で寝るのならいいとして、どうして突然猫と寝るなんて言い出すのか。
 嬉々として龍の傍で飛び跳ねている猫を見て、羊は更に怒鳴りつけようとしたが、龍が人差し指を立ててきっぱりと言った。

「だって、羊は明日も学校でしょ? 猫と二人で話してたら夜更かししちゃうし、それに僕のベッドはダブルで寝やすいじゃない?」

 いい考えでしょ? と言いたいのか、龍は満足げに胸をそらした。今朝も遅めに起きた羊だが、これで明日は早く起きれるはず。
 そう思って笑顔を羊に向けたのだが、返ってきたのはいつも通りの怒鳴り付けだけであった。
502487:2007/10/11(木) 22:33:22 ID:oDWYrYv3
「よいしょっ」

 一人部屋のはずなのに広々とした空間に思える。
 猫はダブルベッドに身を投げ出すと、綺麗に敷かれたままのシーツに顔を埋めて、その上をゆっくりと転がっていた。

(……ここで、龍が寝てる)

 二人用のベッドだが、当然枕は一つしかない。
 それを引き寄せて、胸に抱いて鼻を押し付けて息を吸い込んだ。

「匂い……」

 ぼうっとした表情で、猫はその枕に何度も鼻を押し付けては、龍の匂いを堪能していた。
 もう少しだけいいだろう。龍は狐をソファの上で寝かせたままにするために、毛布を掛けに行っているのだ。
 少し不満だが、初めて龍の部屋で寝泊るということで湧き出ている高揚感が、普段の彼女の表情の何倍も崩れさせて、仕事の疲れなど塵ほども感じなくなっていた。

「ゴメンねー、狐さん重たくて全然動かせないから遅くなっちゃった」

 背後で突然ドアが開き、龍の優美だがどこか間の抜けた声が聞こえてきた。
 驚いて尻尾を天井に伸ばして腰が上がった猫だが、その様子を見ておかしそうに龍は笑ってしまっていた。

「もう! いきなり入ってきたからってビックリしなくてもいいでしょ? 猫って以外と怖がりさんなんだね」

 まさか、猫が枕の匂いを嗅いでいたとは露ほども思っていないだろう。
 笑い声しか聞こえてこないのだが、龍には自分がどう見えているのだろうか。腰が上がっているから、スカートの中が見えている? それとも、枕にしがみ付いてる姿を変に思っているのだろうか?
 恐る恐る、ゆっくり龍に振り返る。自分でも分かるほど、顔から火が吹き出そうなほど赤面しているのが嫌でも分かる。
503名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 01:00:27 ID:vCdciyqz
いいなぁ、ぬこかわいいなぁ
504名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 09:34:48 ID:rP6uXjq7
ぬこは変態だったか……
505447:2007/10/12(金) 11:38:01 ID:cZmUm5Ow
イベント延長のためツクヨミの長期放置プレイ視姦してたら遅くなりました。ごめんなさい。
続き投下します。

「あなた達朗報よ!聞きなさい!
 あなた達の大好きな月神、このあたしツクヨミ様が、何と2週間も延長して
 このタイニーアイランドに滞在してあげちゃうんだからっ!
 ありがたく思って、あたしと遊びに来なさいよねっ!!」

−−−−−

ぽつん・・・
まさにその擬態語がよく似合っていた。
「来ない・・・」
夜のタイニーアイランドのもの悲しいBGMの中、
ツクヨミはたった一人、遊び相手が来るのを待ちわびていた。
しかし、数日前まで人だかりで賑わっていたその場所には、もはや人っ子一人寄り付く気配もない。
「あーーーもうっ!折角このツクヨミ様がご慈悲をかけて長く遊んであげようっていうのに、
 ほんっと恩知らずよね地球人って!まったくイライラするっ!」
「きっとそれは、今までの報いだと思いますの」
裸足のため大して音の出ない地団駄を踏むツクヨミの耳に、
のほほんとした声にもかかわらず鋭い一言が飛び込んだ。
ツクヨミが声のした方を見ると、ティタがふわふわと浮いていた。
「は?あなた近くの池で浮いてたタイタニア女じゃない。
 何よ報いって。あたしが何したって言うのよ!」
「あらあら・・・、既にご自身で分かってらしたと思いましたのに・・・
 考えてもみてください、あなたと折角遊んでくださった冒険者の方々に、
 今まで何を言ってこられました?してこられました?
 ときどき見ておりましたけど、とても見るに堪えないものではなかったでしょうか・・・」
「べ、べっつに、あたしは遊びが下手でセンスのない地球人に、それ相応の対処をしてあげただけよっ。
 あたしは何も悪くないわ!気になるなら、あなたが自分でどうにかすれば良かったじゃない!」
あくまでも突っ張るツクヨミに、ティタは肩をすくめて少し哀しそうな顔をした。
「ふぅ・・・あなたには何を言っても無駄のようですわね。
 それでは、私はタイニーちゃん達とお月見の約束がありますので、これで・・・」
「えっ・・・行くの?ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!」
「あら、何か?」
「あ、あたしも一・・・」
「お月見なんて、くだらないとおっしゃってませんでした?」
「うっ・・・」
「ティタちゃーん!早く早くー!お団子無くなっちゃうよー!」
「はーい、ただいま参りますわーっ」
「・・・・・・」

「・・・また、一人になっちゃった・・・」

−−−−−

「ねぇ、あのイベントまだやってるんだって?」
「ひでぇイベントだったよな。俺むかついて、月の石貰った時点でやめちまったよ。
 サークレットなんて女々しいもん別に欲しくないし、あのクソ女のブロマイドとか、マジ論外」
「そうよねー、私一応全部クリアしたけど、貰ったポスター目の前で投げ捨てた上から踏んづけてやったら、
 あの女今まで見たこと無かった顔してさー」
「ブハッ!マジでやったのそれ!そんなことよりさ、最近実装された肉、あれ食えんのかな」
「ザ・肉!のこと?さーぁ、食べられるんじゃない?もしかして食べられたら食べる気?」
「へへ、どうだかなー」
「あはははっ」
その頃世間は、たった一人の月神よりも、90装備の話題で溢れかえっていた。
506447:2007/10/12(金) 11:50:53 ID:cZmUm5Ow
言うまでもないかもしれませんが、実際はNPCをPT勧誘することはできませんごめんなさい。

それは、本当に突然のことだった。
「よ、おひさー」
「!! ・・・な、何の用よ。」
不意の来客に、思わず緩みそうになる顔を隠すため、ツクヨミは顔を背けながら言った。
そこにいたのはクロド。ツクヨミにとってはいちいち顔も覚えていないが、
多分3回戦くらいで手持ちの団子を全て巻き上げ、冷たく帰らせた奴らの一人に、
こんな名前の人がいた気がする。しかし、ツクヨミの態度は変わらない。
「おいおいつれねぇなー。別に見知った仲じゃないか」
「で?来たって事は、あたしに遊んでほしくて仕方ない、ってとこかしら?」
「ん、まぁ・・・そんなとこかな」
「悪いけどあたし今すーっごく機嫌悪いの。だから難易度もすーっごく上がっちゃうけど、悪く思わないでよねっ」
その言葉に、早く去られると寂しいからもっと長く遊んでもらいたいという想いを含んでいたが、
それをクロドが知る由もなかったし、ツクヨミ自身すらも気付いていなかった。
「それはそれは・・・」
とクロドが返す。その作り笑顔に、曇った何かを含ませながら・・・
それに気付かず、ツクヨミがまくし立てる。
「さっさと渡しなさいよ!ほんっと鈍くさい男ね!」
「はいはい。白1赤1黄1緑2黒2茶2・・・っと。これでどうだ?」
「はーい全然ダメッ!お団子は没収よ♪出直してきなさい!!」
九つの色とりどりの団子を懐から取り出すと、間髪入れずにツクヨミが満面の笑みで両手を伸ばした。
おそらく今のツクヨミには正解は存在せず、何色をいくつ出しても不正解にするつもりのようである。
積まれた団子の山をツクヨミが勢いよく抱え込んだ瞬間・・・
カチリ。
「!?」
団子の山の中から聞き慣れない音が鳴った。おそらくツクヨミにとっては初めて聞く音だろう。
「・・・かかったな。」
団子を抱えたままのツクヨミを冷ややかに見下ろしてたクロドの顔が、今度は作っていない笑みで歪んだ。
逆にツクヨミから笑顔が消え、予想外の事態に焦りの籠もった表情に変わった。
「な、何をしたの・・・?このお団子に、何をしたのよ!!」
「知らない?まあ、地球人じゃないからな。『パーティ』っていうんだよ。
 まさかNPCが引っかかるとは思わなかったぜ」
「パーティ・・・?」
クロドは黒くて四角い何かを手の中からポンと出した。
「ほんとに知らねぇようだな。ここにボタンがある。相手をパーティに勧誘すると、このボタンが現れる。
 相手がそのボタンを押すと、パーティ勧誘成功って訳。団子の中に仕込んだのはこれさ。
 そしてパーティに入ると、『パーティチャット』っていうのを使うことになる。」
「それを使うと・・・どうなるのよ」
「それを使えば・・・もうどんなに泣こうが喚こうが、その声は同じパーティの者にしか伝わらない。
 外にはなーんにも聞こえないってことさ」
パーティも知らないツクヨミに、ましてパーティを自ら抜け出せることを知らないだろう事も、クロドは見抜いていた。
「あたしにそんなことして、何するつもりよ」
「なぁに・・・今までさんざん月流の遊びに付き合わさせてもらったんだから、
 お礼に今度は月の神サマに、地球流の『遊び』を楽しんでもらっちゃおう・・・ってとこだな」
「・・・はんっ、センス悪くて感性のない地球人のことだから、きっと随分タチの悪い遊びなんでしょうねっ。
 悪いけど、あたしはそんな遊びに付き合うつもりはな゛げ お ぶ ぅ っ!!?」
不利な状態に立ってもなお高圧的なツクヨミの台詞は、同一人物が発したとは思えない奇声によって遮られた。
クロドがツクヨミの鳩尾に、底突きの拳骨を打ち込んだのだ。
「貴様の気まぐれで団子を巻き上げるだけの遊びと、どっちがタチ悪りぃんだよ。」
クロドの表情は、冷ややかに曇ったモノに戻っていた。
まさか殴られるとは思わず、防御も何もしていないツクヨミは、腕から団子をぽろぽろと零しながら
草の上に倒れ伏した。口からはつい今し方まで食べていたらしい団子の残骸が
胃液と共に流れ出ていた。
「うえー・・・赤や黄色や緑色したゲロ、初めて見た・・・」
そんなことを言いながらクロドは倒れたツクヨミの、2つに束ねた長い髪をまとめて掴み、
その場からずるずると引きずっていった。
ツクヨミのいた場所には、9個の色とりどりの団子しか残っていなかった。
その横では我関せずと言わんばかりに、ススキが静かに揺れていた。
507名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 12:30:54 ID:cOESCKXP
何という生殺し……
ここの作者は焦らしプレイ好きのドSばかりじゃ!!
508477:2007/10/12(金) 13:48:55 ID:cZmUm5Ow
>>507
すみませんすぐ書きます
ECOをやってない住民の方にも、このツクヨミに殺意を抱いてから
読んでいただきたいと思いまして、こんな長い前振りになってしまってます。
509名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 13:26:00 ID:Y466RCDU
好意を抱いてしまった俺は某閣下の愚民。
510名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 14:16:00 ID:dhLPCVMv
>>507
いつの間にかセクロスフラグが?!
511名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 14:16:59 ID:dhLPCVMv
安価間違った>>502
512名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 01:20:00 ID:woqBCsnQ
351 名前:名も無き冒険者[sage] 投稿日:2007/10/14(日) 01:11:10 ID:I1ViaKHI
昔、ウサに「初心者なんで色々教えてください」なんて言われてさ
それからしばらく一緒にトリスタやってて
クエのアイテム一緒に集めたり掘ったりボスと戦ったり、今じゃその子のほうがレベル高いけど
それで今2人でギルド作って、ソコソコ人も増えてきたからGvしたりギルイベやったり、ギルマスはもちろんその子
この前入ったギルメンにホムペ作れる奴がいてさ、それで今皆でギルド盛り上げようと頑張ってる
そんな事を夢見ながら廃プレイしてるよ







まだトリスタも捨てたモンじゃない
513名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 20:29:14 ID:jQz7whqi
夢見たところでいつか潰えるのさ
経験者だから分かる
514502:2007/10/14(日) 23:21:09 ID:LCLRR3Ot
「もう! いきなり入ってきたからってビックリしなくてもいいでしょ? 猫って以外と怖がりさんなんだね」

 まさか、猫が枕の匂いを嗅いでいたとは露ほども思っていないだろう。
 笑い声しか聞こえてこないのだが、龍には自分がどう見えているのだろうか。腰が上がっているから、スカートの中が見えている? それとも、枕にしがみ付いてる姿を変に思っているのだろうか?
 恐る恐る、ゆっくり龍に振り返る。自分でも分かるほど、顔から火が吹き出そうなほど赤面しているのが嫌でも分かる。

「あははは! オバケでも見たわけじゃないんだから、そんなに顔真っ赤にしなくてもいいじゃない」

 まだ龍は腹を抱えて笑っていた。

「……べっ、別にちょっとビックリしたくらいよ!」

 予想通り、というよりも期待していた反応を全く示していない龍を見て、つい声を張り上げてしまう。
 もっとこう、後ろから女の子のお尻を見てるのに感じることってないの? そう思っていても、相手があの龍ではどうしようもない。猫は諦めてベッドの上で再び転がり始めた。

「んー……あ、牛からメール着てる」

 机の上に設置してあるノートパソコンを開いて、龍はメールボックスを開いた。
 牛からのメールともう一件、ギルドオフィスからのメールも受信されているが、

「なあに? どうしたの?」

 既にベッドの上を転がっている猫を見て、パソコンを閉じる。久しぶりに猫が遊びに来ているのだから、明日にでも見ればいいだろう。
 龍もベッドに腰を下ろして、猫の頭を再び撫で始める。

「お父さんもお母さんもいなくなっちゃってから、羊とよく一緒に寝てたんだけどね。もう羊も大きいから最近はずっと独りだよ」

 龍が寂しそうに言うが、猫は何も言わずに撫でている龍の手の感触を感じながら目を伏せている。
 逆にそれが口の滑りを良くしたのか、龍がそのまま言葉を続けた。

「猫も大きくなったね。もうお仕事もしてるし、僕はまだ学校に通ってるだけだし、体もまだ治ってないから、牛たちと一緒にギルドに行けないよ」

「むー、私は龍の子供じゃないんだから」

 頬を膨らませて言われるが、龍は薄く微笑むと不意に猫に抱きついて、一緒にベッドの上を再度転がった。

「ごろごろ〜、ごろごろ〜♪」

 抱きつかれて猫の顔は瞬時に真っ赤に染まりきったのだが、どこか嬉しそうで安心したような龍の声を聞いて、大人しく転がされたままになっていた。
 それでも、ふつふつと湧き上がるものはあるのだが。

(……誘ってる……のかな)
515502:2007/10/14(日) 23:22:08 ID:LCLRR3Ot
 龍にとっては、本当に何気なくやったことなのだろう。例えるなら小さい子供がぬいぐるみに抱きつくような感覚と同じようなものだ。彼は猫の考えるようなやましい妄想とは、まったく無縁の性格なのだから。
 ――だが、こちらは既に限界だった。

「――っ! 龍!」

 思い切って、龍を組み伏せてしまった。
 猫の突然の動きに、一瞬ハッとした龍だがすぐに何気ない表情を見せて首を傾げた。

「どうしたの?」

 どうしたの、ではない。どうかしてるんだ、と思った。
 猫が龍の首に腕を回してゆっくりと顔を近づけていく。
 龍の顔がとても近い。荒くなった息が彼の睫毛まで伸びている髪を揺らがせている。その押し倒されているその姿は、紛れもなく女としか思えない。
 唇を突き出そうか。それともこのまま頬を合わせようか。猫の頭の中で、その先に起こりえるであろう展開が、脳内で目まぐるしく変わっていく。

(ど、どうせするなら……)

 やっぱり口でいいだろうか。そう考えた途端に、

「んむぅ」

 龍のほうから、唇を押し付けてきた。
 あまりにも唐突だったので、猫は目を見開いたまま、視界一杯に映る龍の瞳をただ見ているだけだった。

「……ぷはっ」

 そして、龍のほうから唇を離してきた。
 時間はほんの一瞬。だが猫にはとても長い時間に感じられていた。
 やっとのことで思考を再起させた猫が最初に思ったことは、どの女性でも一度は考えるであろう、ありきたりなことであった。

(両想い……だった?)

 体全体が一気に燃え上がるような感覚を覚えた。頭が沸点にでも達したのか、ただ龍の映る顔だけを脳に焼き付けたいのか視界が動かない。
 冗談なのだろうか? それとも逆に龍が誘っている? と様々な考えが浮かぶが、徐々にマイナスの要素が浮かばなくなってきていた。
 龍は私のことが好きだった? やっぱり男の子だから、そんなことを考えてる?

「あ、ああああのね龍、私も」

 既にまともに言葉を発せられなくなっていた。ここは何て言えばいいのだろうか。私も龍のことが好き? 待て待て、それ以前に言うことがあるのでは?
 そして浮かんだことを、切れ切れに猫は伝えようと口を開いた。

「わた……私もいきなりこ、こんなことしようとしてダメかなって思っ……」

 が、次の龍の発言が猫を芯から凍りつかせた。

「そうだよねー。こんな年にもなってちゅーしたいんだから、猫は甘えんぼさんだもんね」
516名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 11:25:43 ID:1QTIASuR
ぬこ涙目wwwww龍は母親かなにかにしか見えん
517名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 21:53:25 ID:HYBqfdo9
>>515
龍がどんなキャラなのかもう少し詳しく教えて欲しい


518名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 23:40:06 ID:viQkiaEK
今までのを含めて追々判っていくだろうよ多分
519515:2007/10/16(火) 16:25:24 ID:FK9dPkGL
>>517
こんなの。
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1176231659/838
押し倒されたところなんだが。
520名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 16:28:57 ID:Aa146ilE
>>519
やるじゃない…(CV.強力若本)
521名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 18:13:11 ID:lo+eCHng
>>519
三人の気持ちがよくわかった。こんな男がいたら間違いなく襲ってる
522名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 22:40:26 ID:nvyFU5km
俺はとんでもない思い違いをしてた……
ヒロインは猫でも狐でも羊でもない
そう……龍がヒロインだったんだッ……!
523名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 08:12:33 ID:TcBG3AXD
>>515の流れの中で、>>421>>457とかの続きを待ってるのは俺だけのはず
524名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 23:21:12 ID:PiR0Et2n
>>523
俺はどれも好きだけど、やっぱり投下の頻度が少ないんだよなあ
>>515はあんまり見ない設定使ってるから楽しみにはしてるが
525名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 17:59:10 ID:8fc9GAUV
>>523
前スレの♀獅子物の続きを未だに待ってる俺だっているから他にもいるはずだぜw
526名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 22:22:23 ID:xuA/U3Dq
最後まで書ききってくれればそれだけでGJなんだがねぇorz
527名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 23:59:24 ID:hPTBvfnB
ここは保管庫とか有るっけ
528名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 08:55:38 ID:iLIoRbwD
あるけど、管理人がパス忘れたか何かで更新されてない
529名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 23:20:26 ID:CUq1YZ0J
最近は投下がないな
530105:2007/10/22(月) 02:04:29 ID:LiLQ47zk
といったところで俺参上
実は書いてあった
>>106-111の続きを書いて逃げるぜ!
531105:2007/10/22(月) 02:06:09 ID:LiLQ47zk
sage忘れスマソ・・・
532105:2007/10/22(月) 02:07:10 ID:LiLQ47zk
 美凪の性格を現しているかのように、ぴっちりとしまった筋。
 匂いを嗅ごうとスカートの中に頭をつっこみ、鼻を近づけようとする俺の頭を、がしっと掴む感触。
「やめなさい!」
 憤怒の気迫を、王者の風の一発で吹き散らし、閉じようとする股を強引に開かせ、筋に沿うように舌を這わす。
「ひはぁっ」
 びくんと震える美凪の体。
「ご開帳〜」
 気をよくして俺は慎み深く閉じられていた女の花弁を指で開いた。
 ぱっくりとピンク色の肉ヒダが露になる。むわっとむせ返る様な牝の香りが鼻孔いっぱいに広がる。
「ああああっ、やめて。やめてください。見ないで。嗅がないで」
 外気に触れて活性化したのか、ひくひくと物欲しげに動く肉の花。
 俺はご期待通りにしゃぶりついた。
「ああっ! そんなっ」
 チュパチュパレロレロ
 わざと聞こえるように音をたてて花弁を舐める。しょっぱくて、ちょっと甘い牝の味。
「おやおや、お前も舐めて欲しいのかい」
 ぷりんと起立したクリトリスを指でつつく。
「ふあっ!?」
 また違う快感に驚きの声を上げる美凪。皮をかぶった小さな女のティンポがあんまり可愛らしいものだから、俺は前歯で優しくその皮をむいてやり、舌で軽快にノックする。
「ぁあああああ」
 この行為が気に入ったのか、美凪は今までにないくらい媚態を示す。体をくねらせ、声にも艶が帯びてきた。
 調子に乗って上下、八の字、左右とクリトリスを責めると、狂ったのかと思えるくらい激しく悶える。
 だが、俺は舌の動きをやめない。もっと激しく、もっと早く。チョコボール向井に負けないくらいの舌技を繰り出す。
「あ、あっ、だめっ、そんなっ、いやっ? あぅああああぁああぁ?」
 美凪の股座からとろとろと濃厚な蜜液が湧き出してきた。
 俺はそれを舐めとると、舌の攻撃をやめて潤った穴蔵へ指を二本、一気に突き入れた。
「ひぃ!?」
 グジュグジュグジュ
 荒々しく粘つく女蜜をかきまぜると、濃厚な香りを放つその組織液を口に含んだ。
「んまーい!」
 お堅い委員長からとりたての100パーセントエロジュースは甘くてエキセントリックな風味でございます。
 あと引く味だなぁと何度も処女穴に指をつっこんでは舐めていると、その度に美凪は「ひゃぁ」とか「ぁあ」とか言ってうるさいので、美凪の口にも自身の泉から湧き出した蜜を舐めさせてやった。
「ふぉっ!?」
 口内を一周させて離すと美凪の唾液が指にべたべたと付着していた。
 もう抵抗する気も失くしたのか、美凪の体はくたっと力なく横たわり、目は心なしかとろんとしている。放心状態にあるのか、だらんと開いた口からはだらしなく唾液が零れている。
「気持ちよかっただろ?」
 尋ねると、まだかろうじて意識はあるのか緩慢な動きで頭を振った。
 俺がゆっくりとキスをしようとすると、美凪は観念したのか俺の舌を受け入れた。いや、目を閉じているのが精一杯の抵抗か。だが、さくらんぼの枝結びで十年鍛えた俺の舌技は絶妙である自信がある。既に、美凪はメロメロのはずだ。
 美凪の眼鏡が湯気で曇っていた。
「ん!?」
 肉芽に優しく触れると、びくんと震える。
 俺は右手に宿りし大いなる闇の力を解放すると、膣内に差し込む。
 内側の壁を揉んで回るように、優しく動かしていく。
「あっあっあっあ」
 リズミカルなあえぎ声。吐息がくすぐったい。
 声が一際高くなったところでもう一度ディープキス。
 その瞬間、唐突に相手が俺であることを思い出したか、はっと身を硬くしたが、もう遅い。俺のきちんと爪を切った指は繊細に動いてとめどない快楽をつむぎだす。
「……かふっ」
 俺の長いキスから解放された美凪は、激しい運動の後の様に汗をかいていて、荒い呼吸を繰り返していた。
533105:2007/10/22(月) 02:08:16 ID:LiLQ47zk
 陽の光を浴びたことがないかのような、白い肌がのぼせたように上気している。
 透けた青白い静脈が盛んに息巻いている。
 もう、美凪の体はすっかりできあがっていた。俺の手に、指に、爪に、舌によってほぐされて、桃色のメス豚に成り下がっていた。
 対して、俺の日本人の平均程度のセバスチャンも準備万端。発射オーライ。ギンギンにそそり立っている。
「さて、そろそろ、本番行くか」
 俺のつぶやきに、美凪が弱弱しく反応する。
「……だめ、いや、やめて……」
 俺は美凪の細い体を抱き上げて、俺の逞しい体に抱きつかせた。
 子供を抱く母親のような格好。
 もしくは駅弁スタイル。
 やっぱり、美凪の体は軽かった。
 俺の頭の中はアドレナリンが出すぎて、気が飛びそうなくらい興奮していた。色で言うなら、白と赤。二つの色が区別もできないくらい、すごい速さで点滅している。
「これから、お前のはしたない穴を犯します」
「……いや」
 力なく首を振る美凪。
「お前は俺のものになります」
「……なら、ない……」
「いや、なる」
 俺は断言した。
「君は俺のものだ。なにも考えず、俺のことだけ考えろ」
「……」
「悩むな、感じろ」
 徐々に、美凪の体を下ろしていく。美凪は壊れた人形のように首を振り続ける。
「感じていいんだ」
534105:2007/10/22(月) 02:08:55 ID:LiLQ47zk
 俺は今どんな顔をしているんだろう?
 自分ではわからない。
 美凪の瞳も、熱で惚けて歪んだ俺の姿しか映らない。
 まぁ、でも、そんなことはどうだっていい。
 更に美凪の股と俺の勃起した男根の距離が近づき、触れるか触れないかになる。
 お互いの気配を感じて、生暖かい幻覚が先んじてやってきた。
 そこで、止める。
 嫌らしく、焦らすように、間を取る。
 美凪が俺を求めるまで、俺は……。
「美凪ぃぃぃいいい」
「あ、あああああああああああぁぁっ」
 だめだった。
 俺は辛抱たまらず一気に美凪の中に俺自身を突き入れた。
 熱くたぎった棒が、膣を通って子宮口まで到達する。男根を通して、初めて味わう美凪の中は、小さくてきつくて、でも、温かくてぬるぬるして気持ちいい。
「ああっ、だめ、あああっ」
「感じろ。俺を感じろ」
「あああ、あんっ」
「忘れろっ、全部忘れろっ」
「はああっ、あああぁ」
「チンポだ。俺のチンポだけ感じろぉ」
 全身全霊をかけて、ピストン。
 美凪の薄い胸が、跳ねる度に俺の胸にこすれる。
 深く、えぐる様に、男根を突き入れる。
 美凪の理性の壁が吹き飛んだのが、わかった。
「あああ、いやぁ、感じるっ、感じちゃう」
「気持ちいいか、気持ちいいか」
「気持ち、いいっ! いいのっ。ああああっ、父さん……ッ」
 もう自分が何を口走っているのか、わからない様子だ。
 だけど、その単語は俺の心もブーストさせる。
「あ、あ、あ、あっ?」
 俺は、校庭に面した窓の近くまで移動し、美凪の体の向きを変えた。ガラス窓に、よがり狂う美凪と俺との結合部が映りこむ。美凪の心に羞恥心が湧き上がるが、それさえも快感の一助にしかならない。
 ガラス窓の向こうには、部活動に勤しむ生徒たちの姿が見えた。
 はっと息を呑む気配。
 罪悪感。
535105:2007/10/22(月) 02:11:01 ID:LiLQ47zk
 今の状況を思い出す。
 でも俺は、美凪の腰をしっかりつかんで、一層激しく男根を美凪の穴に叩き込む。
 クリトリスが潰れるくらい。膣壁が削り落ちるくらい。秘肉がちぎれるくらい。
 腰を振る。叩きつける。
「気持ちいいか、美凪!」
「気持ちいいっ、いいですっ」
「どこがいい、どこが気持ちいい」
「あ、あああっ?」
「おまんこだ。おまんこが気持ちいいんだっ。そう言えっ」
「おまんこ。いい! おまんこ気持ちいい。もっと……あああっ」
「もっとだ。叫べっ」
「気持ちいい! おまんこきもちいいぃ!」
 美凪を机に置いて、真横から突く。
「チンポすきかっ? お前を気持ちよくするチンポすきか?」
「あ、好きぃ。これ、すきぃ」
「はっきり言えっ」
「チンポ、好きぃ。沙紀は、チンポ好きぃ」
「おチンポだ。おチンポと言え! 叫べ!」
「あああっ! 沙紀はおチンポ、好きぃ! 大好きぃい!」
 正上位に直す。
「お前はなんだ。メス豚か。メス豚だろっ」
「はぃぃい。メス豚です。沙紀は、メス豚ですぅ」
「うそつけ! お前は便所だ。俺専用の便所だ」
「べんじょぉお! あたし、べんじょぉおお。ああっ」
「ちがーう。お前は肉便器だ。誓え!」
「ああああっ、あたしは、沙紀はっ、肉便器! 肉便器ですぅう! おちんぽでぇ、おまんこ気持ちよくされるの、だいしゅきぃなのぅ!」
「よくやった! 感動した! 出すぞ? 出すぞ!」
「ああああぁ、らめえええぇ、気持ちよすぎて壊れちゃうのぉお! 赤ちゃんだって、できちゃうのっぅ」
「うるせえええええええ」
「ふぁああああああぁああっ」
 絶叫。
 絶頂。
 クライマックス。
 俺は美凪の膣内に、たまりにたまった白濁液をそそぎこんだ。沸騰したように熱い白いマグマの衝撃に、美凪はイッた。
 焦点の合わない瞳。小柄な体がびくんびくんと痙攣している。エクスタシーの余韻に浸り、全身の穴という穴が弛緩して、だらだらと汁が垂れている。
 たった今まで俺の男根をくわえ込んでいた美凪のまんこがひくついて、俺の精液がどろりと顔を出す。
 俺は、べたべたになった美凪にそっとキスをした。
536105:2007/10/22(月) 02:13:37 ID:LiLQ47zk
 
 美凪が膝立ちになって、俺の股間の龍撃砲にせっせと奉仕している。
 舌の動きは稚拙で、ぎこちない。だが、とても一生懸命で、あの堅物の美凪が俺の愚息を精一杯きれいにしてくれているという事実が、たまらなく愛しい。
 時折、思い出したように俺のセバスチャンが絶頂を迎えて、美凪のメガネを汚す。
 美凪は「きゃっ」と可愛らしく悲鳴を上げて、美味しそうに俺の精液を舐めとる。
 すっかり従順になった彼女に、俺は語りかけた。
「お前は運命予報士である前に、一人の人間で、一人の女だ。一人の女としての幸せを犠牲にしていいはずがない」
「他人の分まで悩むな。そんなに悩まれたら、悩むお前を見て苦しむ俺は、どうしたらいいんだ」
「お前を愛してなんかいない。だけど、お前を許せない」
「お前が運命予報士に殉じようとする限り、俺はお前を犯し続ける」
 美凪は神を崇めるように俺を仰ぎ見て、うなづいた。
「はい、お願いします。ごしゅじんさま」


 鎌倉に今日も俺のシルバーレインが降り注ぐ。


 ゲームの仲でメガネスキーの俺の息子にあったらヨロシク
 それじゃ消えます
537名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 02:31:08 ID:RcEUjU4B
ちょ、なんつーことをw
投下乙。

『土蜘蛛』の生気吸収(蜘蛛の脚を顕現、相手に突き刺し侵蝕効果付与)って
エロイよね!
538名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 02:36:47 ID:4ygmUHrw
書き方が気に入ったww
次回作に期待
539名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 14:01:22 ID:fTYC8DFH
山下のを投下するとしたらどんなネタが需要あるだろうか
540名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 15:24:10 ID:RcEUjU4B
>>539
駆君でどうエロパロを書くつもりだw
541名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 17:45:10 ID:OHUMBdDM
山下を逆レイプとかか?
542名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 17:51:33 ID:LiLQ47zk
何も知らない山下に「ここはこうするんだよ」と色々教えているうちにエッチなイタズラを思いつき
「そこ・・・そう。もっと強くもむのよ。現代社会では」
ついつい深みにはまる年下の美人な先輩
「こんなウソ教えちゃダメだってわかってるのに。。。どうしよう、とめられない」
543名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 19:25:49 ID:OHUMBdDM
あるあるwwwww
544名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 00:41:20 ID:8qSO+XaE
もしくは、悪い友人に色々吹き込まれて『いやよいやよも好きのうち』を文字通りに解釈してしまった山下。
545 ◆/VkDraKo.s :2007/10/23(火) 14:18:30 ID:sNZ1qO2r
どうでもいいけど、「オンライン 山下」でググったら見事に森永乳業をトップデックした。
546名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 14:39:02 ID:Ch7gfxsO
>>545
本当にどうでもええやないですかwwww
547名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 17:42:34 ID:Ch7gfxsO
>>545
PBW『シルバーレイン』に最近登場したNPCの青年(人間ではない)でして。
その純粋さゆえ騙され易い人。あとゴーグルがお洒落。

↓2007年1月末、鋏角衆・山下君(の同僚さんが)デビュー
ttp://t-walker.jp/sr/adventure/rp.cgi?sceid=1075

この時点では、ゲームで初めて登場した『正体不明の敵』。
548 ◆/VkDraKo.s :2007/10/23(火) 23:35:18 ID:sNZ1qO2r
>>546-547
言いたいことを読み取ってくれてありがとう。
なるほど、スパイダーマンか。把握した。

……ホントに教材としてスパイダーマン三部作を見せて正義の味方に仕立て上げた上で
さらにその後007あたりで英雄好色の真髄を叩き込んでやれば、化けるんじゃないか?
549名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 10:31:41 ID:JZ6OvXLX
>>548
スパイダーガールもいるよ!
ttp://t-walker.jp/sr/html/world/world_07.htm#18
550名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 02:02:18 ID:IqZxMbUZ
助手連盟主催のトリスタ芸術祭、小説も何本かあったので報告。
さすがにエロはなかったけど。
551515:2007/10/28(日) 22:35:16 ID:ftNNz1MO
「……そうよね、うん。そうよね」

 白けてしまった。
 龍の柔らかい表情が自分を嘲笑っているように見えて、自分でも龍を見る目が細くなっていくのが分かった。
 龍から離れて、猫はベッドの端で背を向けて毛布に包まった。

(……どうせ)

 何がどうせ、なのか自分でも分からないが、苛立ちを抑えるのに猫はとにかく思考を巡らせようと躍起になった。
 ――長く一緒にいすぎて、自分は女として見られてないのだろうか?

「あ、猫ー……」

 途端に不貞腐れた猫に、龍は困ってしまい傍に寄って彼女の肩を揺すった。

「ねえ猫ー、ゴメンね。猫だって好きな人がいるよね、僕があんなことしたから怒っちゃったんだよね?」

 これ以上まだ言うか。“猫だって”好きな人がいる? ここまでやって誰のことか分からないのだろうか? いや、龍だから分からないのだろう。
 そのうち一人だけ色々考えているのが馬鹿馬鹿しくなってきて、今度は龍に対して怒りが湧いてきた。

「あんたねえ!!」

 振り向いた猫に、龍は途端に笑顔になったがすぐに沈んだ。
 眉が釣りあがって物凄い形相で睨まれている。それほどまで怒っていたのか、と龍は後悔して頭を垂れるが、猫は更に食って掛かってきた。

「人をからかうのもいい加減にしなさいよ! 何だと思ってるの!」

 確かに、突然あんなことをしては猫としては酷くショックだったろう。もう子供ではないし、芸能界に入っているのだから彼氏の一人や二人はいるのだろう。
 龍の中で罪悪感が大きくなってきていた。女の子なのだから、些細なことで傷つくのは当たり前だ。小さい頃からの仲だからってやっていいことと悪いこともある。

「……本当にゴメン。嫌だよね、あんなことされたら誰だって怒るよね。僕、今日は居間のソファで寝るから」

 猫の気持ちを考えれば考えるほど、龍は目から涙が溢れそうになってきていた。
 それでも猫ではなくて自分が泣くのは大間違いだろう。猫に謝りながら急いで部屋の外へと出た。
552515:2007/10/28(日) 22:36:28 ID:ftNNz1MO
(悪いことしちゃった……)

 相手の気持ちを考えないで、勝手に何でもやってしまうのは、自分がまだ子供だからなのだろう。
 羊を見てて、まだまだ子供だなと思っていた自分が途端に恥ずかしくなった。羊より、自分のほうが子供じゃないかと。

(昔だったら、きっと怒らなかったのにな)

 ソファには狐を寝かせていたので、テーブルの椅子に座る。
 昔だったら、と考えて改めて思う。
 だが、もう昔のままではないのだ。猫も、羊も、牛だってそうだ。
 みんながずっと、昔のままだと思っていた自分が、一人だけ置いてけぼりにされたようで、寂しくなってしまった。
 
「――っう!」

 突然胸に痛みが走った。締め付けられて、握り潰されるように苦しくなり、胸を手で押さえて蹲る。

(ああ、そうだった)

 この痛みを伴う胸が、大きく抉られたことを思い出した。あれから自分は変わった。変わったはずだった。
 けど自分のいまの気持ちが温かくて、心地よくて、すっかり忘れていた。
 変わったのではなくて、新しくなったのだと。

「ゴメンね、猫……」

 狐も寝静まり、誰も聞いていない居間で、龍は痛みを堪えながらテーブルにうつ伏せた。

553名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:06:25 ID:xldkDqtP
ちゃんとした物語って感じがするな。無論今のじっくり日常話も好きだが
ここで猫が押し倒しに来ないかと思ってしまうエロパロ住人のサガ
554名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:20:16 ID:p6NxkSkW
しかし今までエロなしで続いてるとはどういうことだ。
エロパロらしくエロも欲しいなあ
555552:2007/10/29(月) 20:39:24 ID:IRD5xZzQ
「んっ……ふぅ!」

 主がいない部屋の中で、猫は頭からベッドに潜り込んでいた。
 ギシッギシッ、と長く使われている木製のベッドから幾度となく軋む音を聞いて、最初は慎重に動いていたがすでにお構いなしに体を揺すっていた。
 蒸し暑い中で猫は上着を脱いで、適当にベッドの外へと投げて再度、下半身だけを小刻みに動かす。

「はあ……はっ、り、龍……」

 枕を抱えて顔を埋める。荒く乱れた呼吸が塞がれて苦しいが、隣の部屋にいる羊や、居間にいる龍や狐に聞こえるよりは断然いい。
 スカートの中が蒸れて気持ちが悪く感じ、枕を抱えていた両手で器用にそれを脱いで上着と同じように投げ捨てる。
 それに、脱げばもう少し気持ちよくなれるのだ。

「あぁ……いい、いいです……気持ちいいの……」

 擦れたような声で呟き、そのままショーツに指を掛けて太ももまで下げた。
 むき出しになった下半身をベッドに押し付けて、再び小刻みに動く。
 程よく刺激される陰核の感覚を受けるたびに、更に動きを速くして再び刺激を求める。

「も、もっと動いて……あぅ」

 頭の中で龍の姿を思い浮かべる。ただその彼の表情は、普段の柔らかな微笑を含んでいるものではなく、どこか無機質で、感情の波がないように見えた。
 ――この部屋から出て行ったときの龍の表情が、なんとも悩ましいものであったのだ。
 溢れてくる涙を流すまいと必死で堪えて、眉がハの字になっており、頬をほんのりと赤く染めていた。
 潤んだ瞳でこちらを見つめて瞬きをしたときに、ついに龍が涙を零してしまったときに、脳をやられてしまった。

「あぁ……ごめんなさい、もうしませんから……あっ」

 すでに消沈した自分の怒りを龍に置き換わってしまい、性欲を抑え切れなかった。
 ――私が龍を怒らせて、罰を受けている。
 二人の本来とは逆の立場が脳内で繰り広げられて、猫はその中にいる自分を想像する。
 龍を怒らせた自分が、強引に股を広げられて彼の肉棒に酔いしれている。
 幾度となく絶頂を迎えようとも、決して止まない龍の動きに体を震わせ、そして自分も快楽を求めて腰を振って彼の動きに合わせていた。
 その挿されたままの膣の感覚をイメージしながら、枕の匂いを一杯に吸い込んでより一層腰に力を入れた。

「もっとしてください! お願いしますぅ!!」

 声を抑えるのも忘れて、そのまま猫はシーツに愛液を垂れ流した。
 仰向けになり膣を弄る。だらしがなく溢れ続けている愛液を手に塗りたくり、指を出し入れする。

「あふっ、気持ちよかったです……」

 頭の中にいる龍は、行為が終わったあとだというのに、いつの間にか普段の柔らかい表情を浮かべていた。
 そして、そのまま二回戦ということなのか、突然猫の陰核に顔を近づけて舌を這わせはじめた。

「あぅんっ! ああ……」

 顔を埋めていた枕を、股へと敷いて腰を動かす。
 擦り付けて、龍の匂いがする枕に愛液を滲みこませる。

(――ゴメンね)

 不意に、浮かんでいた龍の表情が歪んで、沈んでいる表情へと変わった。
 ハッと我に返って、猫は腰の動きを止める。浮かんできた龍の表情が消えないように、ピクリとも動かずに毛布に包まったままでいる。
 そして改めて思う。龍を泣かせてしまったのは、自分なのだと。
556552:2007/10/29(月) 20:40:19 ID:IRD5xZzQ
>>553-554
やっぱり出来ないから龍視点のほのぼのに戻す
557名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:20:56 ID:td67ojJq
たまに微エロでも含めてくれれば全然OKですぜGJ
エロパロ=全開エロエロで無くてはダメというわけでも無いし
558名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 02:29:41 ID:rKVtLNFz
>>556
EROも良い感じじゃないか…そこを何とか頑張ってくれ頼む
559名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 12:35:28 ID:Xi8HO2sd
>>556
ここはエロパロだから、エロ重視でお願いしたいよな。
結構長いことほのぼのが続いてるし・・・
560名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 19:21:13 ID:J7dZnn/5
けど龍しかほのぼのしてないよな
561555:2007/10/30(火) 22:43:27 ID:KofqYd6X
 物凄く目覚めが悪かった。
 テーブルにうつ伏せて寝ていたので背中は痛んで、腕も上がらない。
 それでも起きてしまったので、仕方なく台所へと向かう。朝食の用意が終わった頃には、どうせ羊を起こさなければならないのだから。

「……ふぅ」

 長ネギを適当に包丁で輪切りにして、そのまま鍋の中へと投下する。
 沸騰しているお湯の中から浮かんでくるのを見ながら、ふと思い出す。

「あ、お味噌なかったんだ」

 肩を落として火を消した。この味噌汁になりかけた残骸をどうしようか。いっそお吸い物にでも変えてみる? いや、そういえばお吸い物は作ったことがないんだった。
 冷蔵庫の中を漁っても、久しぶりに空の状態だった。ハムに調味料に、買った覚えのない牛乳と、色々と諦めてしまって冷蔵庫を閉じた。
 それと同時に、奥でドアが開く音が聞こえてきた。

「あっ」

 ――猫だ。忘却されていた夜の出来事が、急速に頭の中で湧き上がってくる。
 気色ばんだ表情だった猫の顔が、今見てみると全然、そんな表情をしていたのかさえ分からないほど、いつも通りだった。
 ――それでも、まずは怒らせてしまったことを謝らないと。

「猫……」

「あ、昨日はゴメン! いきなり怒鳴りつけちゃって、龍泣いちゃったわよね?」

 ……はて?
 さすがの龍でも、これには疑問に思ってしまった。
 どう考えても猫が謝ることではないはずだ。今回のことは自分が謝るべきではないのか?

「えっと……ゴメンね」

 訳が分からない状態だったが、龍が謝り返してきたのを見た猫が可笑しそうに笑っているのを見て、更に首を傾げてしまう。

「だって、龍があんなことするのなんて昔からだし、私もムキになって怒っちゃったから」

 そうは言うが、それにしてもおかしい。
 昨晩よりも上機嫌に見える猫が、逆に不自然に見える。
 それでも本人が許してくれているということもあって、龍も深くは考えないようにとした。猫のことだから、あまり言い過ぎればまた怒られてしまうかもしれない。

「うん……それじゃあ、朝ご飯にしよっか?」

 こうなってしまえば、龍も途端に上機嫌になった。
 許してくれるのであれば、素直にそれに甘えればいい。猫だって機嫌が良さそうなのだから。
 が、ここでふと思い出してしまった。
562555:2007/10/30(火) 22:44:21 ID:KofqYd6X
「あ〜、そういえば朝ご飯なかったんだ」

「別にいいわよ? 買い物するなら一緒に行けるし」

 そういう問題ではないのだが。

「……む、二人ともー……朝からうるさい」

 随分と呂律が回っていない声が聞こえてきた。
 ソファに転がっていた狐が、いつの間にか起き上がってこちらを見ていたのに全然気付かなかったが、龍は姿を確認するや否や、狐を抱き起こしに掛かった。

「ほらほら、そんなに眠たそうな顔しないで。顔洗ってきたらさっぱりしますよ?」

「う〜……」

 呻くような声を発しながら狐は洗面所へと向かった。見えなくなってから溜め息を吐いて、今度は羊の部屋へと向かう。

「羊ー、もう少しで学校でしょ? 早く起きなさい!」

 慌しく羊の部屋の中へと消えていった龍の後姿を見て、つい猫は可笑しくて吹き出してしまった。
 ベッドの中での自慰行為を思い出して、太ももを擦り合わせて股の感触を思い出すが、龍に見られると困るので押し止まる。

「ほら、狐さんも顔洗ってるから羊も行ってきなさい」

「は〜い……」

 羊の背中を押しながら戻ってきた龍を見て、思い出したかのように猫は口を開いた。

「ねえ龍、さっきご飯ないって言ってたわよね? 買い物行かないの?」

「んー、猫だってもう少しで仕事だろうし、羊と狐さんお見送りしたら出かけようかなって」

 それを聞いて、猫は頬を膨らませるが、龍に宥められて大人しくなる。

「いいじゃない、ちょっとくらいなら遅れても平気よ!」

 急かして言うが、龍としてはそんなことで仕事に遅れて行く猫には関心しない。むっとした表情を作って猫にきっぱりと言った。

「ダメだよ。お仕事はサボったりするものじゃないんだから、元気なときはちゃんと行きなさい!」

 それでもなお、猫は渋った表情だったので、溜め息を吐きながら龍は付け足した。

「それに、僕は病院に行かなきゃいけないから、どっちにしても猫と出かけるのは無理」

 駄々をこねてた猫が、ぴたりと大人しくなった。
 さすがに病院には付いて行きたくはないだろう。うんうんと頷いて、龍は笑顔で猫を肩を叩いた。

「いい子いい子。それに明日は一緒に買い物行くんだから、それまで我慢してなさい?」

 だが、猫が沈黙した理由を、龍はまったく理解していないのであった。
 怒気を含んだ表情を見せまいと、猫は隠すようにして俯いたままになっていたのだった。
563名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 01:04:13 ID:UTBMMtNf
>>562
アイドルの猫よりもカワイイであろう龍が、なぜアイドルになっていないんだ!
564562:2007/11/01(木) 21:32:33 ID:oPC6xzwz
「それじゃあ、ありがとうございました」

 ぺこりと頭を下げて、龍は医師に見送られて病院を出て、メガロポリスの大通りへと向かった。
 昨日とは違って風が強めに吹いている。もう夏も終わりか、と龍は少し縮こまりながら考えた。

「再来週かあー、いつになったら終わるんだろう?」

 かれこれ、もう二年ほど医師の世話になっている。
 すでにほとんど完治している、と自分では思っているのだが、よく分からない大きい機械に頭から通されたり、医師からの専門用語ばかりの長話を延々と聞いていたりと。
 そして病棟を何度も往復するのだ。この検査が終わったら次、終わったら今度はあっちと、朝に羊たちを見送ってからすぐに向かったが、全部の検査が終わった頃にはすっかり昼時になっていた。

「これからどうしようかなあ……」

 とはいえ、終わってしまえば暇になるのだ。仕方なく手近にあったベンチへと腰掛けて携帯電話を開いた。
 昨晩ノートパソコンを開いたときに届いていたメールを思い出したので、確認するためにウェブに接続する。

「うーしーかーらーはー……って、なあんだ、またギルドの話かあ」

 子供のような声に出したが、龍の声ではどこぞのお嬢様が花に水を撒くときに呟く歌のような、そんな上品さがあった。――外見がそれを引き立たせているのもあるのだが。
 牛からのメールの本文を見て、がっかりしながらそれを目に通した。

『来週辺りに、みんなでゴーストブルーに狩りに行くんだけどさ、回復役が足りないんだ。よかったら一緒に行かないか?」

「もう! 僕はあんまり狩りとかしたくないのに」

 まれに牛が所属しているギルドの助っ人として、狩りに誘われることがある。
 以前は丁度、茶飲み仲間のタウへ会いに行くついでに、スワンプへついていったこともあったのだが。

「はい、途中でお腹空かないように、お弁当作ってきたよ。あと、ギルメンのみなさんにも」

 初対面で真っ先に言った瞬間、獅子の耳のギルメンには手を握られるわ、牛と同じく牛耳のギルメンは牛を殴り飛ばして「裏切ったな!」とか叫んでいた。
 そして移動中も男女構わずに話しかけられ(特に男が多いのだが)、途中出くわしたモンスターとの戦闘で、部外者だがリカバリーを延々と飛ばしてたらなぜか必要以上に感謝されたり。
 ついには別れ際にギルドに勧誘されて、断ってもなお食い下がられたときは本当に参ってしまった。

(出来ればもう行きたくない……)

 思い出して頭を抱えていると、突然携帯電話が振動した。
 苦い思い出を即座に忘却して慌てて相手を確認する。

「もしもし、どうしたの牛?」

 画面には「うし」の二文字が写っていた。
 何の用だろうか? もしかしたらメールを見るのが遅かったから、今度は口で狩りの誘い?

『お前さあ、昨日送ったメール見た? 狩り行こうぜ』

 予想通りに誘ってきた。間髪入れずに断ったが、それでも牛は諦めようとはしなかった。

『頼む! お前が来てくれなかったら俺が困る! てかいっそ死んでしまう!!』

「牛は兎さんがいるんだから、別にいいでしょ? お弁当なら兎さんに作ってもらいなさいよ」

 かれこれ一年ほど付き合っているのであろう、牛の彼女である兎とは少しばかり顔を合わせただけだったが、明るくて、とにかく元気といった印象だった。
 少しばかり牛と似ているところもあるように見えた覚えもある。牛とは上手くいっているんだろうか?
565562:2007/11/01(木) 21:33:44 ID:oPC6xzwz
「いや、そうじゃなくてな……うん? あ、わかった。だからさ龍、お前の弁当だって美味いしさ、補助が全然いないんだよ」

 電話越しで、会話になってない言葉が聞こえてきた。多分近くに誰かいるのだろう。
 そうなればこれ以上の電話は非常にまずい。このままだと押し切られて狩りにいくであろう自分の性格を、龍はしっかりと理解していた。

「それじゃあ、これから買い物もしなきゃいけないからもう切るね。頑張ってー」

 最後にそう言って、牛からの電話を切った。



 自動ドアを潜って、再び外へと出る。
 両手に持ったままの買い物袋を地面に置いて、携帯電話を開く。
 牛からの着信履歴が数件着ているが、構わずに時間を確認する。すでに午後の三時を過ぎていた。

「うーん、そろそろ行っても大丈夫だよね。お昼休みだろうし」

 よし、と買い物袋を持って、そのまま家への帰路とは別の方向へと向かう。
 巨大なドン・カバリアの像の横を通り過ぎて、そのまま長い階段の上を一歩ずつゆっくりと歩いていく。急ぐと両手の袋の重さで体が左右に振れてしまうからだ。
 階段を上りおえた先に、木々に囲まれて建っているギルドオフィスが見えた。
 そのまま自動ドアを潜って中へと入る。途端にクーラーからの風が体を通り過ぎて少し冷えたが、すぐになんともなくなっていた。
566562:2007/11/01(木) 21:34:22 ID:oPC6xzwz
「ようこそ――あ!」

 目の前に構えてある受付に一人でぽつんと座っていた女性が、こちらを見るなり事務的な挨拶を飲み込んで、表情を明るくした。

「こんにちは、エステルさん」

 その様子が別段面白くもなんともないのだが、龍はくすくすと笑いながらエステルを見た。
 途端にエステルの顔が赤く染まるが、少しばかり怒ったような口調でそれを指摘されてしまった。

「べ、別におかしいところなんてないじゃないですか!」

「あ、ごめんなさい。仕事中なのにいいのかなーって」

 龍がそう言うと、エステルは思い出したかのように立ち上がって、入り口の自動ドアへと向かった。
 傍の柱に掛けてあったcloseの英字が書かれてあるプレートを、自動ドアの前へと移動して、嬉しそうに戻ってきた。

「丁度昼休みの時間だったんですよ」

 嬉々として言うエステルを見て、つられて龍も嬉しくなったが、ここへ来た目的を思い出して彼女に尋ねた。

「エドガーさんいます?」

「すみません、いまは仕事で外に出ているんですよね……」

 並んで事務室の中へと入る。部屋の隅に拵えてある職員用のテーブルに並んで座り、残念そうに龍は渋った表情を浮かべた。

「そうですか。……うーん、それじゃあちょっと待たせてもらっても大丈夫ですか?」

「全然構いませんよ、ゆっくりしててください。あ、ちょっとお弁当取りに行ってきます」

 エステルは立ち上がって、事務室の奥のロッカー室へと向かった。
 随分と遅い昼ご飯だな、と龍は思いながら周囲を見渡す。
 内装が綺麗な分、あまり物が置いてなくても充実した空間になっている。この空間にそぐわないのは、テーブルの上にある使い込まれてあるポットくらいしかない。

「よいしょっ……」

 床に置いたままの買い物袋を、空いている隣の椅子へと積む。それに合わせたようにロッカー室から戻ってきたエステルが、袋を見て訊ねてきた。

「どこか行ってきたんですか?」

「ええ、朝から病院に行って、それから晩御飯の買い物と……」

 と、そこで龍は言葉を切った。
 エステルが、いつの間にか表情を曇らせていた。
 居辛そうに辺りを何度か見渡しながら、龍の座っているテーブルに近づくことなく、その場で口を開いた。

「あの……大丈夫ですか?」

 その様子を怪訝そうに見ながら、龍は首を傾げたが、次の瞬間にはすぐにあどげない表情で、

「はい、だいぶよくなりましたよ!」

 と、長い髪を揺らしながら明るく答えた。
567名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 21:35:42 ID:oPC6xzwz
少し書き込み控えてきま
568名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 01:50:16 ID:62jyGgCn
>お弁当
これは普通に惚れるだろう性別抜きに考えて
とりあえず投下乙!控えてる間今後の展開練りに練っててくれい
569名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 05:20:18 ID:WUjHx4OD
そろそろ本格的なエロがほしい。ストーリーがあるのかも知れないけど、ここエロパロだし。
あと分割投下もいいんだけど、投下しづらいって職人もいるかもしれないから、もうちょっとまとめて投下してほしい。


毎回GJなんだけど、この2点が気になったから。別に批判じゃないからな
570名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 08:29:14 ID:wieRo6dx
同意。ところでエロくないSSが書けるところってどこかあったっけ
有るようなら個人的にそちらへ行くのをオススメしたいところ
わざわざエロパロで書く内容では今のところ無いし書けないなら自重して欲しい
571名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 09:00:47 ID:Q5m5kvXX
ちょっと待った。
そんなことで書き手追い出してどうする。
過疎化が進行するだけだろうが。

現に他スレではエロ無しで進行し続けた所もあるんだしさぁ。

・・・まぁ無いよりはあった方がいいけどね。
572名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 10:02:58 ID:ppH8CLJa
そのものズバリ『エロくない作品はこのスレに』ってスレは存在する。

…が、他所スレで牛とか猫とか龍とかで描写すべきなのかどうか(個人名付けるべき?)とか。
そもそも>571の言うように、最近過疎ってるスレから作者さん追い出してどうするのかとか。
573名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 11:16:14 ID:0l5ECb6u
本人も分かってるから自重宣言したんじゃないか?
やっぱり書き手がいないのは寂しいし内容はGJなんだから
しばらく自重するなら書き貯めていてほしいが
574名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 14:56:58 ID:GjBhd+QV
まぁ全年齢板でオンゲ全般のSSを扱うスレがあればそっち向きなんだろうが・・・
せっかくエロOKなんだから一話につき一微エロでも含めてくれると嬉しいな
575名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:30:01 ID:fV5uAnNJ
ここまで言われたら作者もエロを書くしかないな
・・・と思ったが最初のほうでエロなしって書いてるじゃないか。エロなしがダメならなんで初めのころに誰も言わなかったんだ?
今更言われても作者が困るだけだろうに
576名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 00:31:30 ID:ORDp1G2B
それは知ってるし今更だと思うがぶっちゃけ言うと、エロ無しを前提にしてたんなら初めから>>572が言ってるスレで投下したほうがよかったんじゃないかと思う。
あともう少しまとめて投下してほしい
577名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 00:44:42 ID:Qy+1UPkL
作者へ色々言うのはそろそろ止めにしないか?

以下いつもの過疎的な流れ
578名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:22:31 ID:fFA99rlK
>>575
ここまでgdgd続くとか誰も思ってなかったからだろ・・・

以下いつもの過疎な流れ
579名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:29:47 ID:7go4BLHf
それこそ>>572の通り、他のスレでは牛龍猫とかの名前は通用しないだろう。
全年齢版にスレないしエロ無しを追い出すならトリスタの作品はエロしかなくなってしまうし

あと思ったんだが、長期で書かれてる作品があったとして、最後の最後でようやくエロ描写があるようなのもダメなのか?
もし>>566の作品がそういう類だったとしたら、しまいにはどこにも投下できなくなるんじゃないだろうか
580名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:15:23 ID:WDTddrIc
お前らはエロがあればいいんだろ?
だったら俺がエロいの書いて補填すれば問題無しだろ?


と言おうと思ってたら時間が無くてエロいところまで書けなかった。
みんなごみんな!
581名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:16:27 ID:WDTddrIc
ぬこは久しぶりにウサ子のマイキャンプにやってきた。
キャンプの中へ声をかけると、どたどたと走る音が聞こえた。
「いらっしゃいませー!」
心底嬉しそうな笑顔と共に、ウサ子が顔を出した。この笑顔はずっと変わらないなぁ、とぬこは思う。
「ごめんね、ちょっと遅れちゃって」
「いいよいいよ!さ、上がって!」
ウサ子は意気揚々とぬこを自分のキャンプに案内する。昔は毎日のように、ウサ子のキャンプに来ていたものだ。

ウサ子とぬこは、同じ船でカバリア島に来た。甲板で変な牛にセクハラされているところを、ぬこが助けたのが2人の出会いだった。
2人は同い年であったが、既にモデルとして社会に出ていて、大人びているぬこに対して、ウサ子は子供だった。島では猪突猛進なウサ子を、ぬこが支援する、そんなスタイルで様々なクエストや狩りをこなしてきた。

けれども、この島の必然として、別の狩場で狩るようになり、さらに転職で新たな道を歩み始めると、いつしか2人の会う機会はほとんど無くなっていた。
582名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:17:11 ID:WDTddrIc
「うん、それでね…ネイトがまた最低値を出しちゃったのよ」
「えーっ、またなのアイツ!何度も何度も!アイツの腕前、どうにかならないのかな〜」
「そうよねぇ、せっかくいい値付いたらたぬぬさんに使ってもらおうと思ったのに…。あ、そういえばこの前…」
たぬぬ。その名前を聞いて、ウサ子は驚いた。
彼とぬこは、近頃いい関係らしい―そんな話をよく聞く。アイドルという身分から、うさんくさいゴシップ誌に色々関係が取り沙汰されることはあったが、いつもぬこは否定していた。だが、今回は違う、
「…っていう事があって。たぬぬさんってほんと頼りになる人なだなぁって思ったの」
ぬこ自ら嬉しそうに話している。それが確たる証拠となってしまっている。
ウサ子は焦った。ぬこが、もっと遠くに行ってしまう気がして。
「それにたぬぬさんって元教師らしいのよ。生徒に対して大人として付き合ってきた経験が生きてるのよね、きっと」
自分が子供だからなのだろうか?
私はいつまでも…ぬこにとっては子供で…

「大人のたぬぬさんとだったら、大人のキスしちゃってもいいかなぁ〜、なんてね。あぁ、ウサ子は、大人のキスって分からないかな?」
ぬこは笑いながら言った。いつもウサ子を子ども扱いしている経験から出た、軽い冗談だ。だが、その言葉は、今のウサ子の心にはひどく響いた。

あなたはずっと
私とはつりあわない子供のままなの?

「わ、私だって…知ってるもん!」
583名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:18:32 ID:WDTddrIc
「えっ?」
ぬこが驚いたのは、ウサ子の返答に対してではなかった。
ウサ子は素早い動きで…ぬこを押し倒した。
ぬこは何が起きたか分からなかった。そのため、ウサ子が飛びついてきた勢いで、座っていたベッドに倒れこんでしまった。そして、
「ぬこぉっ!」
突然、ウサ子はぬこの口を塞いできた。
「んんっ!」
予想外もいいところだ、ウサ子がキスしてくるなど。ぬこは事態を飲み込めないまま、ウサ子の「大人のキス」を受け入れてしまう。
「んっ…ふぅっ…んん…!!」
あまりよくは知らなかったのだろう。ウサ子の舌使いは拙い。しかし同時に、積極的で、情熱的なキスだった。
2人はしばらくそのまま口を重ねていた。ぬこはとっくに状況を理解し、ウサ子を引き離そうとしていた。しかしウサ子はボクシングをやっているぐらいだ。ぬこが引き離そうとしても、逆に強く抱きしめてくる。

「んふっ……ふはっ」
ウサ子がようやく唇を離す。
「はぁ…はぁ…ぁっ……」
キスを終えた後も、ぬこはしばらく混乱していた。なぜウサ子はキスをしてきたのだろう?確かに、ウサ子を子ども扱いして、ムキになる姿は記憶に残っている。でも、だからといってこんなことを…女の子同士なのに…するなんて。
答えが見つからない、と言うより、ショックが大きくて現実を飲み込めない。そんなぬこに、ウサ子はあふれ出す気持ちをぶつけた。
584名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:19:58 ID:WDTddrIc
「ぬこ…好きっ」

「好き。大好き。ずっと、ずーっと前から…すごく、すっごく好きだった」
「私を守ってくれるぬこが何より大切だった。一緒に笑ってくれるぬこが誰より可愛かった。私のことをなでてくれるぬこがどんなものより好きだった」
知らなかった。ウサ子が自分をそんな風に思っていたなんて。
「だから狩場が変わって、毎日会えなくなって寂しかった。アイドルになって、忙しくなってもっと会えなくなって、私…私っ…!」
ウサ子は泣いていた。ぬこは慰めてあげたかった。昔のように。しかし、今の自分にはそれが出来そうにないことが悲しかった。
「ウサ子、ごめん…私…」
「いいの。分かってるの。ぬこにはたぬぬがいるもんね」
「でもね、お願い…今だけ…今だけでいいから…私の…私の恋人でいて…」
ぬこは、静かに「うん」と答えた。
585名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:21:51 ID:WDTddrIc
うん、ここまでなんだ。すまない。
しかも実はSSはおろか創作自体が初めてなんだ。すまない。
もしかしたら葬式会場になるかもしれないね。すまない。

とりあえず好評のようならぬこ×ウサ子に突入するが、反応が悪ければ自重する。
586名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 03:09:03 ID:+xvOrmAO
投下してくれたのは心から嬉しいしあり難いんだが、
そういう誘い受け的な行動は止めた方がいいと思うんだ
最初は誰でも始めてなんだから、多少辛らつな意見でもバッチ来い!な
心構えで堂々と投下した方が見てるほうも投下する方も気分良いと思うよ

何が言いたいかと言うと投下してくれ
587名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 05:42:45 ID:Q6ZSQOHu
むしろ投下するが構わんよな?くらいの気持ちでOK
投下乙
588名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 07:46:48 ID:3FDXbj/s
俺の脳内をブチ撒けてやりたいんですが構いませんねッ!!
ぐらいの勢いでOK。
我々はそれこそをお待ちしています。
589名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 10:19:14 ID:ORDp1G2B
誘い受けはオススメ出来んぜ!
ドンと来い!
いや投下してください


>>567に関してはいつかエロが来ることを祈ってる。話は面白いし
590名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 17:17:55 ID:ekfbNGKB
オレの妄想をぶちまけさせて貰っても宜しいですねッ!答えは聞いてない!!
これでおk
591名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:52:36 ID:1T/CMRiX
みんなの気持ちは理解しただろうか
というわけで、カマン!
592名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 13:59:52 ID:RdCb3eut
結局>>567はどうなったんだ?
スレ的に追い出すことにしたのか?
593名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 14:39:12 ID:cu3wMJ74
>>592
定期的にエロを挟んでくれるのなら無理に追い出す必要もないと思う。
594名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 20:20:41 ID:CdcTaYZz
むしろ>>585へのレスと同様に好きなだけぶちまけて欲しい
無理に書かせるつもりは無いし追い出すつもりも無いんだがなぁ
595名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:22:02 ID:cqKytnMv
ただ投下し難くはなっただろうな
エロばっかり求めなくてもいいだろうに・・・
トリスタのスレはここしかないんだから
596名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:11:57 ID:R1ws/U39
俺もそう思う
書き手が少ないし、トリスタのエロ小説が投下される場所なんてここぐらいのもんだから、
期待する気持ちも分かるけど読み手が書き手に無理強いするもんじゃないし。
もしかしたら最終的にエロがあるかもしれないのに、途中過程だけでぎゃいぎゃいと
喚くもんじゃないだろう。
597名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:55:32 ID:8BRTqyEC
別にどうでもいい
598名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:20:49 ID:41qA2xit
次の作品ドゾー
599名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:08:53 ID:a1UdFa5z
従順すぎるマックを投下するですの

-----------------------------------------------

「う〜トイレトイレ」

今トイレを求めて全力疾走している私はカバリア島で冒険するごく一般的な女の子。
強いて違うところをあげるとすればちょっとエッチなことに興味があるってとこですの。
名前は羊(仮称)


ここは歓迎学園。
いまや化け物の巣窟と成り果てた学校だが、
生徒や教職員が落としていったものや鬼が集めた宝がたくさんあるという話だ。
実際、仲間たちもたまにパーティを組んで小遣い稼ぎにきているらしい。
しかし今日の私はソロ。なぜソロなのか。
なんのことはない、少し前に貯金が底を突いたためである。
銀行の手数料すら払えなくなったときはさすがに手が震えた。

「く…手数料が払えないくらいでショップから投げ出すとは…畜生が!!ですの!!!」
いつまでもそんなことを言っていても仕方がないので、ふうとため息をつき暗がりの校舎をひた進む。
誰もいない。たまに出てきても化け物と決まっている。さすがにもうこの状況には慣れてきた気がする。
変なところ期待しなくていい状況というのはかえってラクなものだ。
だが、羊は廊下の途中で立ち止まりブルブルと震えた。
「…と…トイレに行きたいですの。」
得意の魔法で化け物たちを蹂躙する破壊神も、さすがに尿意には勝てるはずもなく。
羊は廊下の突き当たりにあるトイレに駆け込んだ。
600名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:10:17 ID:a1UdFa5z
さすがにここ最近使われておらず、化け物だらけの学園のトイレだけあって気味の悪さは最高ランクだった。
そんなことは言っていられない。この苦しみは待ってはくれないのだ。
「ハナコさんがいようが私はトイレに入らねばならんのですの!ええい!わたくしに勇気を!」
涙目になりながらも壊れかけの扉をすさまじい勢いで閉めカギを降ろす。
しかし障害はこれでは終わらない。
「私のかぼたパンツよ降りろ!降りろォォォォ!!」
ずばあ!と効果音がつきそうなほど力いっぱいパンツを下ろし便座に腰掛ける。
羊の表情が一気に和らいだ…

と、その瞬間羊の体が便器ごとビクリと跳ねた。
「な、なんですの!…マック!?」
なんと羊が座っていたのはただのトイレではなく、トイレに擬態したマックという化け物の上だった。
突然すぎて反応が鈍る。狭い個室では派手な魔法もブチかませない。
「きゃっ」
便器の中の黒い本体が手を伸ばし羊の身体の各所を掴んでゆく。
腕は後ろのタンクに縛り付けられ、身動きが取れない。
尻の後ろから伸びてきた手が、彼女を持ち上げその股を思い切り広げた。
閉じようにも足首とももが固定されてまさにM字開脚の状態。
パンツをおろしているため秘部がこれでもかというほど露になった。
「なにするですの!離すですの!…ぅああぁっ!」
声が裏返る。黒く大きな舌でべろりと舐められて、羊の我慢の糸はプツリと切られた。
たまりにたまっていた黄色い液体が羊のアソコから勢いよく噴き出した。
「あああ…っ、やだ!いやですの!」
液体を垂れ流しながらブルブルと震える羊の秘部を、マックは容赦なく舐め続ける。
目の前の扉にビチャビチャとかかっては下に垂れていく。
羊はその光景を目の当たりにし、恥ずかしすぎてギュッと目を閉じた。
そのうちに黄色い液体は途切れたが、マックの唾液と他のどろりとした透明の液でそこはてらてらと光っており、
桃色に染まった突起を舌で突かれて羊の身体はもうぴくんぴくんと反応するようになっていた。
体が芯から熱くなってくるのを感じる。
601名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:11:18 ID:a1UdFa5z
頬を染めてうっすらと汗を浮かべながら、羊は波に耐えていた。
手が掴まれているので口を押さえることができない。声が漏れ出すのを止められない。
「あっあっあっ」
うっとりとした目をして快楽の波に沈んでいく羊。息遣いが荒くなってくる。
理性と性欲がぶつかり合いながら、彼女の腰は遠慮がちながらもマックの舌使いに合わせて動いていた。
ゆっくりと押し寄せてくる何かをもどかしく思いながらも、今の気持ちよさがずっと続けばいいと願う。
マックも彼女の様子を伺いながら、敏感になった突起をねちねちと攻める動きに変えてくる。
「ぁ、うあ、あぁぁ…!」
ぞくぞくと背筋を昇ってくる快感。もっと、もっと長く…!
もぞもぞと身体をくねらせながら達しないように調節する。
はあっ、と大きく息を吐く。頭は既にぼんやりして処理能力は最低値を示していた。
その瞬間を狙ってか、マックは突然舌使いの速度を上げ強い刺激を与えてきた。
愛液が体と舌をねっとりと行き来していやらしく激しい音をたてた。
ちゅぷちゅぷちゅぷっちゅぱっ
「ああああっ、あ"…っ!!!」
瞬間、突然目の前が真っ白になり、ふわりと意識が飛びそうになる。
彼女はその化け物の舌で慣れない絶頂を迎えた。

「はあ…はあ…」
イったことで彼女に多少の理性が戻ってきた。
肩を上下させながら汗ばんだ自分の身体を見る。
(化け物にイかされちゃったですの…)
足と手は相変わらず拘束されたままで、マックもこのまま離す気はないようだった。
これからどうされるのかわからないことに羊は少しの期待と諦めを抱いていた。
602名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:11:54 ID:a1UdFa5z
そのうち羊が少し落ち着いてくると、マックは彼女の身体に黒い液体の手を伸ばし服を脱がせ始める。
ぽろりとブラジャーを外され彼女の小ぶりながら柔らかで形のいい乳房が姿を見せた。
その胸をぬめるように黒い手が掴む。ゆるゆると揉みしだかれるままに彼女の胸は形を変えていく。
鼓動がまた早くなり、下の口からはとろりとした液が垂れはじめていた。
その液をなめとるかのように更に本体から細い手が伸び、それはゆっくりと彼女の下の口に侵入していく。
「あ…っ」
ヒトの指のような細さの腕は簡単にソコに入ってしまう。
そして彼女の中をゆっくりと探るようにまさぐる。
熱くなった彼女のソコからはかき混ぜればかき混ぜるほど愛液があふれてくるのだ。
マックはねとねととしばらくいじった後、ちゅぽっと音を立てて腕を抜いた。羊の体がかすかに跳ねる。
そして、今度はもっと太く黒くしっかりしたものが本体から浮き上がってきた。
それはドクンドクンと鼓動しており、経験のない羊ですら何だかわかってしまう立派なモノだった。
「……いれるんですの…?」
マックは頷くかわり、それを彼女の愛液で濡れた口にあてがう。
彼女もドキドキとそれを眺め、おとなしく力を抜いた。
それがギュッと押し込まれる。
「あぅっ…うっ…うっ…」
うまく押し込めず化け物が何度も突き上げてくる。初めての本物の圧迫感。
痛くはないが気持ちいいというよりは少しつらいものだった。
何度も何度も突き上げられているうち、ようやくマックのモノが彼女の奥に届いた。
もう抜けないと思われるほどマックは彼女の中にずっぷりと刺さっている。
息の荒い彼女が落ち着くまで待つかのように、マックはそのまましばらく何もしなかった。
「はっ…はっ…あなた、おっきいですのね…」
603名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:13:24 ID:a1UdFa5z
化け物は何も言わないが、自身の中でドクンドクンと脈打つソレが色々なことを物語っている。
「もう、動いても……あっあっ!」
言った途端、マックは激しく彼女を突き上げ始める。
突然の刺激に彼女の口からはさらに蜜があふれ、上下のたびちゅぽんちゅぽんと音を立てた。
「あっ!あっ!あぅっ!あんん…っ!」
最初は圧迫感につらそうにしていた羊も、再び訪れる波に反応するようになっていた。
激しく突かれながら嬌声を上げる。
胸を揉んでいた手も次第に速度を上げ、乳首をコリコリと刺激してくる。
その刺激が彼女に迫りくる波を更に加速させる。
「あっあっあっあっあっあぁあっ!!!」
もはや彼女の理性は吹き飛び、完全に快楽だけを求めるように化け物に犯されていた。
彼女の中で暴れるマックのソレはすぐにでも暴発しそうなほど肥大しており、
けものとばけものはただひたすらグチュグチュと音をたてまざりあい快楽だけを追っていた。
恍惚とした表情で何も見えないかのような虚ろな瞳で、羊は全身全霊を結合部に集中させた。
大きな白い波が彼女の意識を飲み込んでいく。体の下からなにもかもが消えていく。
ゾクゾクと背中を這い上がってくる快感に抵抗するすべもなく。
「あッあァッあッあっあぁアッああああああっ」
ただ突かれる快感に身を委ね、彼女は化け物の白濁した精を注ぎ込まれながら達した。


「ばけものでも、しっかり出るんですのね…」
下の口から垂れる自分のものではない液体に触れ、白いどろりとした糸を引く。
マックはすっかりおとなしくなり、さっきまでの淫行が嘘のようだった。
ぺろりとその白いものを舐めた羊は言った。

「さて、出すもん出してもらうですの。」
604名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:14:02 ID:a1UdFa5z
おわりです
突然失礼しました
605名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:58:26 ID:l+xbUiw4
お前さん虹スレ見ているだろw
606566:2007/11/06(火) 23:50:59 ID:HJ/5n9eM
なんかいつの間にか色々言われてたから、色々切り詰めて早めに終わらせることにする。
貯まってる分だけ投下したらまたしばらく自重してきま
607566:2007/11/06(火) 23:52:27 ID:HJ/5n9eM
 それでも、安心したのかまだ不安なのか、微妙な表情のままだったがエステルも再び席に着いた。
 そのあとは他愛もない雑談で時間を過ごしていた。龍が牛からギルドの誘いを受けたことをエステルに話すと、彼女は登録されてある全ギルドのリストを手渡してくれた。

「龍さんもギルドに入ればいいのに……」

 ギルドに入る気がまったくない龍を見て残念そうに言うが、内心は未所属のままのほうが嬉しいという気持ちもあった。
 学校に通っていて、家のことは全部管理していて、それでギルドにでも入ったら、ほとんどオフィスに来ることはなくなるだろう。

「お料理ギルド……なんてないのかなぁ……。ほとんど狩りのギルドしかないですね」

 ――狩りの何が楽しいんだろうか。
 普通の人にすればモンスターは危ない存在だから、誰も狩りについては特別思っていることもないのだろう。
 痛いし、苦しいし、面白くもないし、殺すか殺されるかの狩りだなんて本当に、意味のないことだ。

「いやあ、すっかり遅くなりましたね」

 突然、事務室のドアが開いた。
 現れたのは、中年独特の腹の出た体系で、白髪が丁度良く性格の穏やかさをにじみ出している男性だった。

「お帰りなさい、おじさん」

 龍が立ち上がって、エドガーの手に持っていた鞄を預かった。

「おお、龍くんも来ていたのか。それじゃあ早速、渡しておくよ」

 エドガーは窓際にある自分の事務机へと向かい、引き出しから書類の束を取り出した。
 中身を確認して、間違えたのか引き出しから新しい書類を出して再度確認する。
 ようやく龍にそれを手渡して、満足そうににっこりと笑う。

「それじゃあ、よろしく頼みましたよ。頑張って」

「はい。っと、いつまでに持ってくればいいですか?」

「明々後日ほどでお願いします。あまり急ぐものでもありませんしねえ」

 了解して、龍は買い物袋の中に書類を折り曲げないように入れる。食材やらに揉まれて折れるかもしれないのは不安だが、帰りは両手が塞がっているので仕方ない。

「それじゃあ、そろそろ帰りますね」

 よいしょっ、と年寄り臭いことを言いながら買い物袋を持つ。エドガーに事務室のドアを開けてもらい、そのままオフィスの出口へと向かう。

「あ、私も途中まで行きますね」
608566:2007/11/06(火) 23:52:59 ID:HJ/5n9eM
 エステルが何故か便乗して付いてきたが、龍は気にも留めないで並んで外へと出た。
 すでに日は傾いて、周囲を赤々と照らしていた。階段目の前の階段をゆっくりと降りながら、龍は先に見えるドン・カバリアの像から伸びている影を何となく目で追っていた。

「って、こんなに遅くなってたら、もう昼休みとかって時間じゃないですよね?」

 昼休みというか、夕休みというか。何故か付いてきていたエステルにようやく疑問を持ったが、当の本人はこともなく言うと、豊満な胸を反らせて満足げになっていた。

「もう少しでアンドリューさんと交代なので、なんと今日はこれで帰れるんです!」

 体のラインがはっきりと見える制服の所為であるのか、彼女の胸が上下にゆっくりと揺れるのが目で確認できるほどだった。
 が、龍は満足そうにしているエステルの顔を覗き込んでいた。
 それに気付いたエステルは恥ずかしそうに、反らした胸を戻してしまって、じっと自分を見たままの龍に訊ねてみる。

「な、なんですか?」

 訊ねられて龍が不思議そうな表情を浮かべたと思ったら、今度は首を傾げて眉を顰める。そのまま買い物袋を持ったままの手を頬に添えて、ようやくパッと表情を明るくしたと思ったら、思いもよらなかった発言が飛び出してきた。

「やっぱり、エステルさんは元気なときが可愛いですよ」

 事務室の中で、エステルが沈んだ表情をしていたことを思い出していた。
 元々可愛いのだから、やっぱり暗い表情をしているときよりも、明るくしてる表情のほうが断然いいだろう。
 と思いながら、龍はエステルの顔を見ながらにっこりと笑って言ったのだ。
 目を開けたまま瞬きもしないで、エステルはその場に硬直して、それに気付かないで一人で歩いていく龍を見ていた。

「そうそう、明日はみんなでお買い物に行くんですよねー。早く帰って、急いでご飯食べて早めに寝ないといけませんよねっ!」

 歩きながら一人で話している龍を、周囲の人たちは奇異として見ていたが、その視線にも気づかないで、エステルとの会話を楽しそうに――エステルは止まって動いていないのだが――続けていた。独りなのだが。



「それじゃあ、私はここを曲がりますから……」

 名残惜しそうに言うエステルに対して、龍は微笑みながら手を振っていた。

「また今度オフィスに行きますねー」

 つい話し込んでしまっていて、別れるのが寂しいと思うほど、龍は久しぶりに誰かとの別れを名残惜しんだ。
 どうしてだろうか。普段ならこういうことは感じないのに、と自分の中に疑問を抱きながら、だがそのままエステルとは別の道へと歩いていく。

「わかりましたー」

 オフィス、というのにエステルは頬を膨らませたが、久しぶりに龍と並んで歩いたということもあって、上機嫌で帰路に向かった。
 だが、いざ一人きりになってしまうと寂しいものだった。
 彼女にとっては、声を発することもなくなれば、自然と頭の中に浮かび上がってくる記憶を辿ることくらしかないのだ。
609566:2007/11/06(火) 23:53:34 ID:HJ/5n9eM


「な……ん、で……?」

 腕の中にすっぽりと納まるほどの細い肢体を抱いて、エステルは震える声で呟いた。
 それでも、腕の中にいる人物にはしっかりと聞こえていた。大きく抉られた胸から止まることなく溢れてくる血液が、エステルを汚し、自身の意識を闇へと葬り去ろうとしている。

「……り…………か……ら…………」

 切れ切れに、それでも必死に伝えようと動いていた唇が、やがてゆっくりとその動きを止めた。

「お願い……起きて、起きて!!」

 震えがやがて激しい揺れになり、エステルは蒼白になりながらも、赤く染まった彼に呼びかけて、だがそれに応えるものは何もなかった。


(……嫌なの)

 つい思い出してしまった。今日はいい日だというのに、本当ならば喜ぶべきじゃないのだろうか。
 それでも、素直に喜ぶことは出来なかった。
 ――変えてしまったのは自分なのだから。
 だけど、喜んでいいのだろうか? その考えに甘えてしまう自分がどこかにいるのが、エステルには耐え難く、自身を縛り付ける鎖になっていた。

「おっ、エステルじゃないか」

 不意に背後から声を掛けられて、驚いて振り返ってしまった。
 自分と同じ赤い布地の制服と、生真面目そうな表情を更に強調するかのような眼鏡を掛けていて、駆け足でこちらに近づいてきた。

「あら、どうしましたアンドリューさん? こんなところに来て……」

「丁度近くを通ったから、前から言っていた客にギルド開設の資料を届けに行ってたんだ」

 外見どおり、アンドリューは仕事熱心だなとエステルは思った。オフィスでも黙々と仕事をこなしている姿を、何度も目にしている。
 その分、事務室へと戻ったときは少しばかり砕けたような口調で会話をするのだが。

「エステルこそどうしたんだ? 仕事はもう上がりのはずだが」

 今度はアンドリューが首を傾げて訊ねてきた。そういえば、オフィスに就職してから長い付き合いのアンドリューだったが、お互いの家の場所は教え合っていなかったはず。

「あ、私の家、この近くですから……」

 それよりも、龍と一緒に帰ったことや、今日話したことなどを思い出しておきたかった。
 早く帰路に着こうと、エステルは軽く会釈してアンドリューの横を過ぎ去った。

「結構疲れちゃったから、私もう帰りますね。また明日」

 小走りで去っていくエステルを、アンドリューは目で追いながら、人当たりのいい穏やかな声で彼女の背中に声を掛けた。

「ああ、それじゃあまた」

 そして、エステルが見えなくなるまでその場を動かずに、やがて彼女が見えなくなったらずれていた眼鏡を正し、ゆっくりと歩き始めた。

610566:2007/11/06(火) 23:54:14 ID:HJ/5n9eM
「え? おじさんのところに行ってきたの?」

 ソファに寝転がりながら、菓子袋の中から一枚だけポテトチップスを摘み、そのまま口へと運んだ。
 羊はその体勢から台所で夕食の支度をしている龍に話しかけている。

「うん、お仕事も貰ってこなきゃならなかったし、最近行ってなかったからねー」

 フライパンのに角切りにしたバターを置いて、ステーキ状に切り分けたマイマイの肉を敷いた。
 芳醇なマイマイ肉特有の香りが鼻を突くが、そこに赤ワインを目分量だが少量流し込む。

「……今日のごはん、ケン○ッキー?」

「なんで?」

「なんとなく」

 突然言い出した羊に首を傾げて訊き返すが、彼女のほうも適当に訊いてきたようなので、そのまま調理に戻る。
 そのまま何事もなく料理が完成し、食卓に持っていく。安く買えた肉だが、十分な出来に満足しながら龍は羊にマイマイのステーキを勧めた。

「どう?」

 一口大に切り分けて、口の中に含み味を堪能する。
 羊にとっては、料理のことはさっぱり分からなかった。材料がどうか、調味料がどうしたなど、そんなことは一切省いて、美味しいか不味いかの二択で判断していた。

「美味しいよ!」

「よかったぁ!!」

 両手を合わせて、羊のコメントに嬉々として喜ぶ龍。
 再び料理を口に運ぶ羊の姿を満足そうに眺めながら、普段の数倍以上ほどの笑顔を見せていた。
 が、そこまでまじまじと見られては、羊も食べ難かった。

「お兄ちゃんは食べないの?」

 羊に言われて、ようやく自分の目の前に置かれてある料理を思い出した龍は、恥ずかしそうに頬を掻いてナイフを手に取った。

「ゴメンゴメン、羊を見てたらお腹いっぱいになっちゃって。それじゃあ、いただきます」

 食べやすいように切り分けて、龍も肉を口に運ぶ。
 羊が突然咽はじめて驚いたが、大丈夫と手で制されて食事へと戻る。
 そして当たり前のように、羊が先に食べ終わるのだ。その頃になっても、龍はまだ作ったうちの半分も食べていないのだが、羊は龍が食べ終わるまで、椅子に座ったままテレビを見て、時間を潰していた。

「お兄ちゃんって、いっつもご飯食べるの遅いよね」

 まず箸の進み自体が遅いのだが、それにしては遅すぎる。
 今日はマイマイ肉のステーキとサラダ、あとは白いご飯と漬物と、食べるのに困るのはステーキくらいなのだが、一時間経ってもそのステーキが半分も減っていない。
 すでに慣れているが、いつも不思議に思う。もしかしてよく噛みすぎているのだろうか。だとしたらどれだけ噛んでいるのだ。

「ん〜……なんでだろう、僕にも分かんないよ?」

 それでもペースを崩さずに、柔らかい表情で自分を見ながら料理に手を付ける龍を見て、

(……まあ、お兄ちゃんだからいいよね)

 と、適当に頭の中で結論を出して、龍の皿のステーキを一つまみ口の中へと持っていった。――冷えて味がいまいちになっていたが。

611566:2007/11/06(火) 23:55:14 ID:HJ/5n9eM
「羊ー!! 早く起きなさい!!」

 朝から龍の張り上げた声が家の中に響いた。
 まったく目を覚まさない羊に対しての苛立ちが、美声に含まれているのが分かるほどだ。

「もう! だからいつも早く寝なさいって言ってるのに!」

 いつにも増して怒鳴っている龍を、猫は意外そうに見ていた。
 今日は羊と買い物をする約束をしていた日なのだが、当の本人が未だに夢の中にいたままだった。普段からの寝起きの悪いところはいつになったら直るのか、龍も頭が痛かった。
 それにしても、龍は怒るときは怒るのかと、あまり見ない龍の一面を見れて嬉しそうに表情を緩ませていた。

「ねえ、羊も起きないし、二人で行きましょうよ?」

「ダメだよ。羊と約束してたんだから、三人で行かなきゃ約束破っちゃうことになるんだから」

 肩を落としながらだが、再びベッドの中に包まっている羊を起こそうと努力する。
 揺すってみても――龍の揺すりの加減が、とても優しいのだが――、掛け布団をひっくり返そうとしても――羊が掴んだままで、龍の力じゃ持ち上げれなかったが――、それでも羊は目を覚まさなかった。

「はあ……どうしよう」

 溜め息を吐きながら、どうにかして羊を起こそうとする龍の横で、これこそチャンスと思わんばかりに猫は思考を巡らせていた。
 羊が起きなかったら二人きりで出かけれるチャンスだ。いっそのこと、無理やり龍を諦めさせるか。
 だが、龍の性格だとまず諦めることはないだろう。なんだかんだ言っても、彼にとって妹は可愛いものなのだ。

(むー……こうなったら)

 そう考えるだけで、龍と二人で出かけるのは不可能、という結論が出てしまった。
 あまり深く考え込まない龍だからこそ、単純な考えで行動してしまっているのだ。どうにかする以前の問題である。
 ならば、この状況を最大限に行かしたほうが効率がいいだろう。どうすれば、自分が満足できるのか。
 考えた結果、猫は後ろから龍に飛び掛って、羊の眠るベッドの上へと二人で飛び込んだ。

「きゃっ!」

 思わず男らしくない声を上げる龍だったが――ほとんどが男らしくないところだらけなのだが――、突然猫に唇で口を塞がれて、声にならない声を発していた。

「んっ……んむぅ…………龍……」

 舌を入れられても、龍はまったくの抵抗を示さなかったが、これでよかった。
 一時でも龍を堪能できて、これで羊が起きなかったら、彼女の隣でその先へと進めばいいだけなのだから。

「なにやってるの……ね、猫ぉ……」

 龍の甘い声が脳を刺激する。どっちが女なのか忘れるほど、猫にとっては龍の声は媚薬のそれと同じものだった。

「大丈夫よ、こうやってればブラコンの羊も――」
612566:2007/11/06(火) 23:56:42 ID:HJ/5n9eM
「もう起きてるわよ」

 不意に横から聞こえてきた声に、猫はにやりと笑った。龍は起きた羊の姿を確認しようと首を曲げようとしたが、猫の腕がそれを許さなかった。
 見られてる、ということに興奮してしまって、さらに龍に詰め寄って顔を近づける。

「ダメよ、どうせ寝ぼけてるんだから、もっとやらないと起きないわよ」

「起きてるわよ!!!!」

 羊は猫を思い切りベッドから突き飛ばして、咄嗟に龍を庇うように抱きしめた。といっても、龍のほうが背は高いので、あまり兄を隠せていないのだが。

「ね、ねねねねねね猫がそんなに変態だったなんて思わなかったわ!!」

 頬を真っ赤にしながら言う羊に対して、猫はしてやったり、と勝ち誇った笑みを見せる。
 沸騰した頭が爆発しそうになる直前に、龍が二人の間に割って入り、羊を大人しくさせようと妹を制した。

「どうどう……別に猫だって羊を起こそうとしただけなんだから」

「どこが!!」

 目に余る兄の阿呆っぷりに、怒りの対象が移ってしまった羊だが、その様子を見た龍は納得したように、何度か頷いて羊に顔を近づけた。

「んむぅ」

 そして、今度は羊の唇を塞いで黙らせた。
 あまりにも突然だったので、羊は体を強張らせて龍の唇の感触を味わっていた。――無理やり味わってしまったのだが。
 さすがに猫も予想外だったのか、その龍の姿を見て身を硬くしてしまっていた。
 同時に、自身の自慢である胸の突起物が硬くなったのを感じて、思わず身を震わせてしまったが。

「まったく……猫も羊も、いい年になってもちゅーしたいなんて、やっぱりまだまだ子供だね」

 離れた唇が動いて、とんでもなく馬鹿にされたような台詞を吐かれた。龍としては決して馬鹿にしてるわけではないのだが。
 よしよしと頭を撫でてくる龍に、羊は小刻みに体を震わせていたが、やがて爆発したかのように、龍を窓の外へと投げ飛ばした。



 両手に羊の買った荷物を持つが、ひりひりと傷む頬が気になって仕方がなかった。
 メガロポリスのショッピングモールの婦人服売り場の中では、女二人で楽しそうに服を選り好みしていた。

「こっちは?」

「うーん……もうちょっと胸出てるほうがいいわよ」

 欠伸をかみ殺しながら、龍は呆けながら二人の会話を耳に通していたが、ふと背後から呼びかけられた。
613566:2007/11/06(火) 23:57:35 ID:HJ/5n9eM
「お客様、今日はどういったお洋服を?」

 マニュアルどおりの営業スマイルを見せながら、店員であろう女性が話しかけてきたのだ。若い女性の声だった。顔も化粧で整えており、一般的に見たら可愛い部類にはいるのだろうと、龍はなにとなく思っていた。
 訊ねられて龍は困ったように首を傾げて、二人を見て答える。

「えっと……二人で楽しそうにしてるから、大丈夫ですよ」

「いえ、お客様は?」
 
 見当違いの返答に、今度は店員が困ってしまったのか、再び同じ質問を投げかけてきた。

「あの、僕……婦人服は着たりとか、えっと……そういう趣味は…………」

 口篭る龍だったが、店員があれこれと傍に掛けてあった服を手当たり次第出しては、龍の体に合わせ始めた。

「背高いですねー、スタイルも細身ですし、あ、こっちは……」

 袖が膨らんでいて柔らかそうな材質でできていて、胸元が露出している服を龍に当てようとした瞬間、突然その体が遠ざかっていく。

「お兄ちゃん、この服だけど……」

 うんざりしたような龍の表情と、両手に服を持ったまま目の前に立っていた店員を見て、羊は考えなくても次に出てくる言葉が自然と出てきていた。

「あ、お兄ちゃんはそういう趣味ないんです」

 ぎょっとした店員が、龍と羊を交互に見比べて、ふと龍の胸を見てみる。
 ゆったりとした服を着ていて気付かなかったが、頭一個分ほど羊より大きい龍の胸は、まっ平らだった。
 焦ったのかしどろもどろになってしまった店員だったが、龍が優しく落ち着かせてやると、頭を下げて店の中へと消えていってしまった。

「ゴメンね羊」

「……別にいいの」

 見比べられたのが、女として少しばかり傷ついてしまったが、安堵しながらこちらを見る龍を見ていると、ついどうでもよくなってしまう。

「これ買ったら、お兄ちゃんの服も見てこようよ」

 微妙に浮いた空気に耐え切れなくなって、羊は会計へと向かってしまったが、龍は助けてくれた羊を見て、思わず微笑んでしまった。
614566:2007/11/06(火) 23:58:48 ID:HJ/5n9eM
 それからは、特に驚くこともなく時間が過ぎていった。
 羊と猫が楽しそうに話しているのを見て、満足しているのだが、会話に入るのはどうも乗り気にはならなかった。

「でね、羊がさっきゲーセンでね……」

「もうっ、羊ったらまったく……」

 話を振られたら、簡潔に投げ返す。眺めているだけで満足だったのだが、本当は満ち足りていないことに、龍は気付いていなかった。
 自分が、本当は何がしたいのか。ただ、周りに流されて、映された世界を見て満ち足りていると信じている龍だったが、どこかに溜まっている違和感には気付きながらも、その正体は分からないままだった。

「龍?」

 そんな上の空の状態の龍に気付かないはずもなく、龍は彼の顔を覗き込んだ。

「ん、どうしたの?」

 しかし反応は普通だった。てっきり考え事でもしているんじゃないだろうか、と考えていたが、当てが外れたのでつい意地悪く言ってみる。

「あんまり楽しそうじゃないなーって思ったから」

 まさか、というように龍は笑みを見せて、猫の頬を引っ張った。柔らかい頬が伸び縮みしながら、猫の表情を面白可笑しく変形させていく。

「誰かさんたちが、自分の荷物持ってくれないからねー? あ〜あ重たいなぁ」

 龍がちらりと羊を見ると、自分にも言われていることだと気付いたのか、頬を膨らませて紙袋をいくつか片手に持った。

「うんうん、さっすが羊! 僕の考えていることはすぐ分かるんだねー」

 喜んで後ろから軽く伸し掛かってくる龍の体温を感じて、羊は頬を染めた。唇を尖らせて龍を見上げると、笑顔のままの兄が朝と同じように、よしよしと頭を撫でた。

「むぅ、子供扱いして……」

 口では言うが、悪い気はしなかった。むしろ往来で抱きつかれて、胸が躍るようだった。
 しかし、そうなれば猫が面白くなくなる番だと羊は知っていた。猫が自分と同じ気持ちだということは、とうの昔から知っているのだから。
 だがその猫が、今回は気にもしないで、むしろ可笑しそうに笑いながらこちらを見ていた。
 首を傾げて、普段とは違う猫に疑問を持つが、自分の今の状況をもう少し喜びたいと思い、再び龍に視線を戻した。



 別にいいのよ? 羊は龍の妹なんだから、可愛がってもらえるのは当たり前じゃない。
 だけど、妹だから結局はそこまでしか進まないことも、事実なんだから。
 もう、独りで抜いてるいられるほど、私は我慢できないんだからね。分かってるのかな、龍は……。

615566:2007/11/06(火) 23:59:53 ID:HJ/5n9eM
「あー、遊んだ遊んだ!!」

 満足したようにメガロポリスの広場に続いている階段を駆け下りて、羊は後ろで歩いている龍に声を掛けた。

「今日のご飯なにー?」

「えっとねー……」

 離れて歩いている羊に、ゆっくりと歩いて近づきながら、龍は晩御飯の献立を考える。
 どうしようか、お肉は昨日食べたばっかりだから、今度はお鍋でもいいかな?
 上機嫌な羊に釣られて、龍も意気揚々と献立を立てていたが、突然横を歩いていた猫が申し訳なさそうに切り出してきた。

「あ……ごめん、私明日仕事だから、このまま行かなきゃならないの」

 遠くで残念そうに嘆いている羊だったが、龍も負けず劣らずつまらなさそうな表情をして猫を見た。

「それでね、龍……」

 猫はぼそぼそと聞こえにくい声で、龍の耳元で呟いた。
 しばらく龍は考え込んで、それでも仕方ないかなと納得しながら、こちらも申し訳なさそうに羊に声を掛けた。

「ゴメン羊ー! 猫送っていかなきゃならないから、先に帰ってて!」

 そして普段の龍からは想像もつかないほど高速で羊に追いついて、買い物袋を手渡してスカートのポケットに財布から取り出したゲルダをねじ込ませた。

「転送サービスで帰っていいからさ、先に家に戻っててね」

「えっ、ちょ……ちょっとお兄ちゃん!」

 目まぐるしく動く兄に、追いつかず、混乱しながら羊は訊ねるが、龍は誤魔化すように言って、猫を羊の背中を押して反対側の階段の先にいるパチの元へと連れて行った。
 その様子を見て、猫はにやりと笑みを漏らす。高まる鼓動が抑え切れなくて、つい両手で自分の胸を抑えてしまった。


616566:2007/11/07(水) 00:01:21 ID:HJ/5n9eM
「はい、さっき買ったお菓子」

「ありがと」

 猫から手渡された円形の板チョコを摘みながら、並んでカルバイガルまでの道を歩いていた。

「暗いし一人だと怖いからって、猫も以外と臆病なんだねー……」

 溜め息を吐きながら、龍は肩を落とす。きっと帰ったら羊は怒り浸透しているのだろう。そう考えただけで軽く鬱になってしまう。
 ほとんど沈んでいる夕日が、微かに周囲の視界を映しているが、刻一刻と辺りの暗さが増していく。

「だって……スワンプまで遠いから……」

 恥ずかしそうに呟く猫を見て、龍はこれ以上何も言わなかった。誰にだって、苦手なものはあるのだ。笑ったり、深く追求したり、そんなことはする必要もないし、まず相手に悪いだろう。
 そしていつの間にかフォーレストの並木道から、湿度の高い沼地へと足を踏み入れていた。
 もう少しで秋だが、まだまだ夏の暑さは残っている。じめじめとした空気を不快に感じながら、龍はさり気なく猫の様子を伺っていた。

「――っ!」

(あれ?)

 丁度同じことを考えていたのだろうか? 猫もこちらを見ていたので目が合ってしまった。
 猫が慌てて視線を正面に戻したので、龍もさして気にも留めずに、再び歩き出した。
 だが、気付いてしまってからは、妙にピリピリとした感覚が肌を突いて、意識を持っていってしまった。

(……なんだろ?)

 猫が、頻繁にこちらの様子を伺うように、ちらちらと視線を向けてくる。
 無論気付かないはずもなく、龍は眉を顰めて足を止めた。

「なあに猫、どうかしたの?」

 ビクッと尻尾をピンと伸ばして、猫は龍を見たまま固まってしまった。
 ――これはなにかある?
 そう考えた龍は、極力普段どおりの口調で猫に訊いてみた。

「んっと、あのね……」

 珍しく居心地悪そうにしている猫に、龍はさらに疑問を持つ。
 言い難いことを無理に聞くこともないんだけどなあ……。そう思っていても、なぜかいまは好奇心が勝っていた。
 猫がそれほど言うのに困るのなら、いっそのこと聞いてみたいという気持ちのほうが強かった。
617566:2007/11/07(水) 00:01:52 ID:HJ/5n9eM
「り、龍ってさ……」

「うん」

 そのまま、またしばらく猫は黙ってしまった。後ろの密林が気になっているかのように、何度も振り返ってはその奥を見ていた。

「……好きな人いる?」

 本当に微かで、途切れそうな声だったが、猫は龍の目を見て言った。
 いつにも増して真剣で、それでいて不安なのか浮かないような表情をしている猫を見て、龍も真剣に考えて答えた。

「……わかんないよ」

 それでも、自分の中で答えが出てこなかった。いままで考えたこともない、他人のことがどうかということなど、興味がなかった。
 いや、興味がないのではないのだが。

「だって、好きな人って……友達とか、みんな好きだから……」

「私はっ!!」

 龍の言葉を遮るように、猫は声を張り上げた。
 驚いて目を丸くしている龍を、猫は潤んだ瞳で見つめながら、ゆっくりと唇を動かした。



「龍のこと……大好き、だから」



 頭の中が、白で塗りつぶされていった。
 ――好きって、猫が? 誰を? ……僕?
 脳内で繰り返される猫の言葉がさらに反響して聞こえてくるようだ。

「あのね、だから……」

 一歩、猫が近づいてくるのに、龍は体を強張らせた。
 どうして、体を強張らせてしまうのだろうか。昼間に自分の中で渦巻いていた違和感が、再び湧き上がってくる。
 それでもただ、確実に、はっきりと言えることがあると、龍の頭の中で自然と言葉が浮かび上がってきた。

「……僕ね、猫と、羊と牛と、ずっと一緒で、僕がこんなになっちゃっても全然それが変わらなくて嬉しいんだ」

 猫は黙って龍の言葉を聞いていた。その目に、切望と不安を見せながら。

「楽しくて仕方なくて、みんなのこと、好きなんだ。……ずっと、そう思ってて。だから……」

 一度目を瞑って、ゆっくりと開いた。猫を見る目が、寂しそうに、それでいて手放したくない、そんな自分勝手な欲の目になって、か細い声で猫に思いを伝えた。

「猫の……好きに、僕……応えられない……よ」
618566:2007/11/07(水) 00:02:33 ID:NkbFua21
 猫の目から、細いなにかが頬を伝って流れてきた。
 ――泣いてる。龍は猫に謝ろうと、彼女に手を差し伸べる。

「……ごめんね」

 猫がそう呟くと、踵を返して密林の中へと走っていってしまった。

「猫!」

 慌てて後を追いかけるが、猫は物凄く足が速かった。泥や木の根で足場が悪く、走り難くて仕方がない。
 やがて、広い沼地に出ると、ついに猫を見失ってしまった。

「はぁ……っはあ……」

 ――しまった。猫は、一人で帰るのが怖くて自分と一緒に帰っていたのに。
 すでに辺りはすっかりと暗くなっており、夜の空を仰いだ。
 このまま見つからないままだと、猫が怖くて震えているんじゃないだろうかと不安になる。
 なにをやっているんだろう。もっと、断る言葉を選べたはずなのにと、龍は後悔していた。

「きゃあああ!!!!」

 自分たち以外に誰もいないはずの沼地の奥で、けたたましい叫び声が聞こえてきた。
 誰もいないなら、この声の主は、たった一人しかいない。

「ね、猫っ!!」

 急いで声のするほうへと向かうべく、龍は疲労した自分の体を震え上がらせて走っていった。
 枝や木の葉が頬を掠ったり、走りを止めたりさせようとしているのか、それでも龍は一目散に猫の元へと走っていった。
 その最中、ふと視界の先に見覚えのある物が落ちていた。

「これ、さっきのお菓子……」

 道中で猫が自分に渡してくれた板チョコが、箱ごと地面に落ちてバラバラになっていた。

「あっ、あん……ああっ!!」

 再び猫の声が周囲に響いた。先程よりもかなり近くに聞こえるが、その分背筋が冷える感覚を覚えて、龍は菓子箱を投げ捨てて再度走る。
 そして、身の丈ほどもある、一際茂っている雑草の群れを掻き分けて抜けた先に見えた光景に、龍は蒼白な表情を浮かべた。
619566:2007/11/07(水) 00:04:33 ID:NkbFua21
「あっ、み……見ないで……ひぃっ! あぁ……」

 お世辞にも長いとは言えなかった猫のスカートが、原型を留めていないほどに引き裂かれていた。
 引き裂かれた上着と、中に着ていた黒地の下着が無残に地面に落ちていて、猫をツルで宙吊りにさせているモンスターに下敷きにされている。
 同種のモンスターが複数で、ある奴はそのツルで猫の腕を縛り付けて、他の奴は両足を縛り上げて股を広げさせていた。
 無事に破けずに済んでいたショーツがなんとか秘所を隠しているが、その上からツルが尻から股を通して、僅かな膨らみを締め上げいた。
 下着すら破けて隠すことすら叶わなくなっている彼女の胸が、いやらしく重力に引かれて垂れ下がっている。その大きさを強調するかのように、ツルが這って乳房を強調させるように巻きついてきていた。

「はぁ、はぁ……んっ……んんぅっ! あっ!」

 巻きついているツルがもぞもぞと動くたびに、猫の口から声が漏れてくる。
 涙を流しながら、それでも股を通るツルの動きに身を捩じらせて、ショーツ越しだが秘所に与えられている刺激に快楽を覚えて、頬を染めて上気させながら悶えている。
 つまり、辱められながらも感じているのだ。
 龍を何度も見ながら、ときには見つめながら喘ぎ声を漏らす。
 しかしその光景は龍にとって、まったくの別物に映っていた。

「あ、ああ……」

 トゥースフラワーの群れに拘束されて、肌に切り傷を負ってなお、縛り上げられている。
 怖くて仕方がないのに、一人で沼地を走って、誰もいない中で襲われたのだから、恐怖で涙を流しているのだろう。
 ――猫を、こんな目に合わせたのは誰だ? 泣かせて、怖がらせて、どうしてこなったのだろうか?
 思い浮かぶのは、自分の姿だった。

「あぁ……はっ、はぁん! り、龍……」

 猫の気持ちを、もっと真剣に受け止めなくて、曖昧に応えてしまったから、余計に猫を悲しませてしまった。

「…………猫」

 やがて、それが怒りに変わっていった。自分自身が憎く、どうしようもなくて。それは自身に対する怒りだった。
 次第にその怒りの矛先が、トゥースフラワーたちに向かっていった。モンスターたちは龍の存在を気にも留めずに、猫を弄ぶのに夢中になっている。
 龍の指先に、微かな光が灯る。
 やがてその光が、目を覆いたくなるほど眩しく輝きはじめると、龍はゆっくりとトゥースフラワーたちに近づいていく。
 放たれた眩い閃光が辺りを包み、視界に映るすべてを飲み込んで、夜を白へと染め上げていった。
 怒りと、憎悪が込められている瞳を細めて、ただひたすら静かに、元の漆黒の空が戻ってくるのを待ち望んでいた。

620566:2007/11/07(水) 00:10:00 ID:NkbFua21
何度も言われてたエロは、必要な部分以外は出したくないから残り4回くらい。
スレの内容に合ったのじゃないみたいだから、もう少し短くまとめて早めに終わらせるようにする。
621名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:33:51 ID:pCGLLPUD
あんまり気にせんでも良いんだぜ?積み重ねた分だけキャラに思い入れができるからな
その分萌えが飛躍的に増すのだよ…最後よりもちゅー部分で悶えたのは内緒だGJ!

>>604
投下乙!途中から受け入れてる羊が実にエロい
この手の異種プレイはファンタジーの醍醐味だよね
622名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 08:31:42 ID:rJVcn1E8
御二方超GJ
萌え分大幅に補充できたぜ
623名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 08:36:29 ID:jYm4hixA
朝からいつの間にこんな展開に……
>>620もエロがあるなら好きなだけ投下できるな
624名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 12:54:18 ID:aim7dBkq
>>620
あと4回だろうがなんだろうが、完結はさせて
625名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 14:46:05 ID:/mdpyvQO
出来れば作品として完結させてほしいのは同意するが、
最近投下する人に対して要求がやや多過ぎないか。
626名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 16:16:46 ID:WQcWhCfc
多すぎるっつーかエロ書けエロ書けしつこく言われてただけじゃね
場所を考えれば分からんでもないが
627名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:21:43 ID:aim7dBkq
>>620に限ってだが

・そろそろ本格的なエロを書いてほしい

・完結はしてください

この2点だけだと思うけど?
628名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:33:14 ID:G/8Ui05b
俺たちはここにエロを求めて来てるからな・・・最重要事項だよ
消える前に完結だけさせてくれれば後はどうでも良い
629名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:03:22 ID:QXeVbNQR
とりあえずもうこの話題は終わりにしたほうが…
投下しづらい雰囲気作るだけだと思う

トリスタスレでも立てる?
630619:2007/11/07(水) 22:44:18 ID:e6SZwHUZ
震える猫を背負って、ようやくカルバイガルへと到着した。
 猫の服はあってないような物になってしまったので、龍は着ていた上着で彼女の肌を人目から遠ざけた。すでに人影もないほど、辺りは静まり返っているのだが。
 しがみ付いている猫が、ぼそぼそとなにかを伝えようとしているのに気付く。

「ホテル……部屋取ってるから……」

 そのまま猫に促されて、他とは異なり煌びやかな装飾が施された観光ホテルへと着いた。
 受付に座っている女性に経緯を伝える。心配そうに猫を覗き見ながら、慌てて部屋番号を教えてくれると、鍵を手渡された。

(……八階かあ)

 さすがに猫を背負って八階まで上るのは、龍には無理だった。
 大人しくエレベーターに乗り込み、再び扉が開くのをじっと待つ。
 その間、猫との会話は一切なかった。震えるのも疲れたのか、顔を龍の背中に埋めたまま黙ったままでいる。

「猫、もう少しだから……」

 エレベーターの扉が静かに開き、一度通路を見渡した。
 もしかしたら、すでに深夜なのだろうか。人の気配すら感じられない。
 教えられた番号の部屋を見つけて、駆け込むようにドアを潜って、真っ先に猫をベッドの上へと寝かせた。

「大丈夫?」

 ――自分も、大丈夫ではないことは分かっている。望んでいない、自分を再び見てしまったのだから。
 それでもいまは、猫のことが心配で仕方がなかった。
 辱められて、自分の想いが通らなくて、猫がどんな気持ちでいるのか、龍には分からない。
 猫に着せていた自分の上着を脱がして、ショーツのみの姿でいる猫を改めて見て、つい龍は目を逸らしてしまった。
 リカバリーで猫の肌に薄らと残っている傷跡を治癒する。深くはないが、ツタの棘や葉で軽く切られたのだろう。白い肌に赤い跡が残ったままでいた。

「お風呂入る? 体、洗おっか?」

 逆に怖くなるほど、猫は動かないままでいた。
 とりあえず洗面所へと連れて行き、ショーツを脱がせてやった。
 露になる猫の秘所だが、龍は別段気にした様子も見せずに彼女を風呂場へと抱えていく。

「洗ってあげるから、動かないでね?」

 袖を捲くり、シャワーの加減を確かめてから、猫の背中から頭へと、ぬるま湯を浴びせていく。

「熱かったら言ってね。温度下げるから」

 何度か声を掛けるが、猫はまったく返事を返さなかった。
 無理もないだろうと龍は思う。まさか、自分がこんなことになるとは、猫も思ってもみなかったのだろう。
 それから龍も話しかけるのを止めて、猫の黙々と作業に戻った。
 備え付けのシャンプーで猫の髪を洗う。長い髪だが、自分自身の髪も相当長く伸ばしていたので、男ながら苦労することはなかった。
 終わると、次にボディーソープで猫の体を丹念に洗った。
 腕を持ち上げても、糸が切れたように先端がだらんと下がったままだったが、構わずにそのまま続ける。
631619:2007/11/07(水) 22:45:03 ID:e6SZwHUZ
「……龍」

 このまま胸を、と思った途端に猫が口を開いた。
 どうかしたのだろうかと、龍は首を傾げる。

「一緒に、お風呂入ろう?」

 低い声で呟いて、再び黙り込んでしまう。
 猫に言われて思い出したように、龍は自分の体の臭いを嗅いでみた。
 別段、特に汗の臭いが気になるとかはない。

「いいよ、猫洗うから」

 そういえば猫が、ツタで胸を縛られていたことを思い出した。
 痛かっただろうと、龍は表情を曇らせて、そのまま胸をスポンジで優しく擦る。
 柔らかい感触が伝わってくる。力を入れたほうへと従順に動く猫の胸に戸惑いながら、それでも龍はなるべく丁寧に洗うようにした。

「んっ……」

 片手で胸を持ち上げて、下から擦り上げると猫が声を漏らした。
 痛かったのだろうか? 手を止めて猫の様子を伺うが、

「ん……大丈夫」

 言われたので、そのまま続ける。
 そのままスポンジを下へと這わせて、太ももから足先へと、やがて猫の肢体が泡で包まれていった。
 そこまで終わって、龍は手の動きを止めてしまった。
 ほとんど洗い終わったが、まだ手をつけていないところが残っている。
 果たして、男の自分がそこを触ってもいいのだろうか?

「洗って」

 短く、猫はそれだけ言った。考えていることが分かったのだろうか? 不思議に思いながらも、言われたとなれば仕方ないので、彼女の股へと指を這わせた。
 ビクッ、っと腰が動いたのが分かる。それでも猫は耐えるように体を震わせて、撫でるように自分の秘所をまさぐっている龍の指を受け入れていた。

「あっ……んっ、あぅ……」

(んっと……ここ?)

 初めて触る、女性器の感触に興奮する男性よりも、龍はどう洗えばいいものかとひたすら考えていた。
 指でそのままなぞるように洗えばいいのだろうか? それともスポンジで擦るのか?

「ご、ゴメン、もういいよ……」

 やがて猫が焦ったように断ってきた。
 よく分からないまま、とりあえずと安堵の息を吐いた龍は、そのまま猫に再びシャワーの湯を浴びせた。


632619:2007/11/07(水) 22:46:09 ID:e6SZwHUZ
 風呂場から上がって、猫を抱えてベッドの上へと連れて行く。
 ――ようやく終わった。安心して、猫を寝かせられると思った途端に、ベッドに寝かせた猫が龍の腕を掴んで、離さないように自分に引き寄せた。

「怖い……」

 裸のままで震える声を限りに、必死に訴えてきているのが分かる。
 龍はそのままベッドに横になると、猫に顔を近づけて耳元で囁いた。

「それじゃあ、一緒に寝てあげる」

 安心するなら、と思い快く猫の頭を抱えて、自分の胸に寄せるが、その首がフルフルと左右に動いた。

「……エッチ、して?」

 突然の猫の言葉に、龍は身を固めてしまった。
 普段なら、冗談で言っているのだろうと適当に思って、軽く流すところなのだが。
 この状況で冗談を言えるほど、いまの猫が安定していないことは分かっている。

「龍が、私のこと好きじゃなくても……いいから、お願い。怖いの……」

 夕方に、猫に告げた言葉を思い出して、龍の心が大きく揺れた。
 ――どうして? 猫は、僕が断っても、まだ望んでくるの?
 硬直したまま頭の中を巡らせていると、いつの間にか下半身に違和感を覚えていた。

「むぅ……」

 猫が龍のジーンズを下ろして、肉棒を掴んでいた。
 力のないそれを、猫は丸呑みするかのように口に含むと、舌でそれを口内で愛撫する。

「あっ……くぅ……」

 初めて味わう感覚に、龍は頭がおかしくなったのかと思った。
 自分のモノを、誰かに銜えられることなど考えたこともなかった。しかもあろうことか、その誰かが猫なのだ。
 そして、意思とは関係なく、みるみるうちに猫の口の中で、膨張していく感覚に悶絶する。

「龍……初めてよね? 私もだから……」

 口を離し、抵抗する力のない龍を仰向けにさせて猫がその上に跨る。
 すでに濡れている自分の秘所に、龍のモノをあてがうと、ゆっくりと腰を沈めていく。

「んんっ……はぁっ……」

 何度か息を吐いて、途中で思い切り腰を落とした。

「あぁんっ!!」

 落とした腰が、勢いよく跳ね上がった。とんでもなく上擦った猫の声に驚き、龍は猫と結合した部分を見る。
 赤い血が筋のように、自分のモノを飲み込んでいる猫の膣の中から垂れていくのが見えた。

「い、痛いなら止めたほうがいいよ?」

 どう反応していいのか分からず、普段どおりの反応で返してしまう。
 だが、猫は聞こえていないのか、そのまま抱きついてきて、龍の耳元で囁いた。

「忘れたいの……怖くて、だから……」
633619:2007/11/07(水) 22:46:42 ID:e6SZwHUZ
 ――忘れたい。
 そうだ、猫を最初に傷付けたのは、自分だったのだ。
 罪悪感と、猫とのしている行為に対する後ろめたさに、頭が痛くなる。
 そこに突然、激しい快楽が押し寄せてきた。

「んっ……はっ、あぁ!!」

 抱きついたまま、猫は腰を上下に動かして貪るように龍のモノを味わっていた。
 うっとりと恍惚の表情を浮かべて、自分を見つめてくる猫に、龍は言葉も出なかった。
 代わりに、手が意識とはまったく関係なく、猫の柔らかい尻を押さえて、下から勢いよく猫を突き上げた。

「あっ! あんっ!! ひゃぁっ!」

 膣の中で激しく動く龍のモノを、逃がさないようにと腰を沈めては、押し寄せてくる快楽に耐え切れずに再び腰を上げてしまう。
 その繰り返しを重ねていく度に、どれほど望んでいただろう、龍と繋がることの出来たことに歓喜する。

「はっ、早く出して! あっ……ああ!!」

 徐々に激しくなるピストン運動に、龍も男らしく自分に欲望を吐き出そうとしているのが分かる。
 だが、こちらはすでに限界だった。
 膣の最も奥のところからなにかが込み上げてくる感覚に耐え切れず、猫は一足先に絶頂を迎えてしまった。

「ああああぁぁぁっ!! あぁ、はぁんっ!」

 腰がビクビクと震えながらも、それでもなお突いてくる龍のモノを受け止めようと、猫は再び腰を動かそうとする。
 だが、達してしまった体がその動きについていけず、ただ龍の動きに身を任せるしかなかった。

「うっ、ね、猫……僕、もう……!」

 猫の喘ぎ声を聞いて、感じたことのない欲に狩られた龍は、一際腰の動きを早めた猫の動きに、やっとのことでついていってただけだった。
 すでに自分の思考ではないと錯覚しながらも、彼女の膣の中に流し込みたい欲望に負けて、猫へとそれを吐き出した。

「あ……あぁ……あ…………」

 熱を持った龍の精液が、膣の中を徐々に満たしていく感覚に悶えながら、たまらなくなり、その唇を、愛しい人の唇に重ね合わせた。



 静かに寝息を立てている龍を見上げて、猫は再び彼の胸へ顔を埋めた。
 ――ふぅ、気持ちよかった。最初は痛かったけど、これでようやく龍とエッチ出来たわ。トゥースフラワーたちが見つからなかったらどうしようかと思ったけど、とりあえずヤれてよかった。
 羊と、狐と、もう一人、思い出したくもない顔が浮かんできては、その中にいる龍を奪い取る自分が、脳裏に鮮明に映る。
 ――ようやく、龍を手に入れた。これで、ずっと一緒…………。
 膣の中から溢れ出てくる龍の精液の流れを止めるように、股をきつく閉じて、満足げに猫は目を閉じた。

634名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:22:49 ID:VZq/ygiO
投下乙!

猫黒ww
635名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 09:43:05 ID:gfGR6mf6
ここから龍に不幸が……
636名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 12:49:03 ID:Jv8gVv/L
牛の出番はまだですか?
637名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 18:24:06 ID:9/TAQAXG
展開もろ急かされた感じでいきなりだがエロも悪くないじゃないか
その調子で毎回頼む
638名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 21:05:18 ID:EBKFoSZO
( ;∀;)イイハナシダナー
639名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 00:34:50 ID:8EVPIkVW
GJ!!
エロ以外も惹きつけられる話で良かったです。
次回も期待してます。

>>629
以前にトリスタオンリーだと投下が少なくて落ちてしまう危険があるからと結局そのままになったんだっけ。
でも最近の流れみてたら独立してもいいように思うがどうだろう。
トリスタ以外の作品が投下しにくい気がする
640名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:43:48 ID:kZE3ipmU
いやぁ・・・下手すると共倒れの可能性すらあるぞ
他の作品を投下したいなら先に話題を振って下地を作っておくとか色々手もあるし
641名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 04:24:23 ID:POt6zpdY
流れの問題だろうしな
前はECOの鬼畜エミルネタが頻繁に投下されてたし
別スレ立てるとかそういうのはわざわざ視野に入れる程でも無いと思うよ
642名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 14:28:52 ID:PNtlsY7r
頻繁に投下が行われているわけでもないし、分割の意味は特に無いかな。
>>640と同じ意見だが、分けると双方鬼の如き過疎っぷりになる可能性が高い。

『ネトゲであること』・『他に専用スレが無いこと』の2つが投下条件の
ごった煮エロパロスレだし。
643名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 03:49:59 ID:4D4/X8aH
リア事情でしばらく続きを投下出来なかった自分が戻ってきたんですが、
投下して良いのでしょうか… ちと間が空きすぎてしまって…。
644名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 05:56:17 ID:AuH9KFbi
HAHAHAHAHAダメなんて言う輩がどれだけ居ると思うね
むしろ積極的にカモンだよ、お待ちしておりましたとも
645名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 08:24:07 ID:ZsKdk4vH
>>643
おかえり。
楽しみにしてるぜ!
646名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 11:48:10 ID:+J+n6LaO
ちなみにどの続きかも教えてくれよな
647名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 20:07:55 ID:JuxCmLg5
>>633
ずっと気になってるんだが、龍や牛の外見はどうなってるんだ?
基本職か、一次か二次転してるのか知りたい
648名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 20:31:55 ID:kUou2ERW
>>647
龍は基本なんじゃないか?(女に間違われてる描写から推測)
牛は会話以外でてないんだから外見なんて(ry
649633:2007/11/10(土) 23:12:17 ID:0c7F2xiP
 とぼとぼと重い足取りで浜辺を歩きながら、龍はぼんやりと海と空の境目を見つめていた。
 ――あれから、猫はどうしたのだろうか?
 朝起きて、ベッドの中で寝息を立てている猫を残して出てしまったので、不安で仕方がない。
 そのときはまだ外は薄明るい程度だったので、猫の破けた服を繕っておいたのだが、きっと別の服に着替えるだろう。

「……寒い」

 昨晩の行為を思い出したのか、浜辺で潮風に当たっているからか、鳥肌が立った。
 満足して、悦に浸りながら、自分を見ていた猫の視界はどう映っていたのだろうか。
 応えれないと言ったはずなのに、猫はそれでも求めてきた。そんな猫に、自分はなにを応えなければならないのだろう。

「失敗しちゃった」

 ホテルを出た後、道すがらに出会った冒険者に頭を下げて、携帯電話ADを貰い、家へと帰ろうとした。
 しかし、使ってみてからそれがメモリーポートだと気付いたときには遅かった。登録されていたコーラルビーチへと飛んでしまったのである。

(あんなに羊にゲルダ渡さなきゃよかった……)

 思い出して財布の中を確認したときは、ほとんど空の状態だったのだ。
 そういえば、羊はどうしているのだろうか。帰ってこない自分に心配しているのか、それとも怒っているのだろうか。
 視線を正面へと戻してみると、無造作に設置されてあるパラソルと、簡素に拵えられた椅子が置いてあった。
 釣られるように足を動かして、龍は椅子に腰を掛けた。

「――うっ……!」

 落ち着いて、ふと頭の中で昨日の出来事を思い出そうとした途端、全身に寒気が襲った。
 風に当たったからではなく、猫との行為を思い出したからでもない。一切の恐怖が纏わりついている感覚が、龍を支配した。

(嫌……やめて……)

 モンスターに光を向けたときの、自分の心と、そこから湧き上がってくる以前の記憶。
 ただ、目の前の全てを消し去りたいがために放った閃光。
 ――また、あの頃に戻ってしまうのだろうか。

(戻りたく……ないよ……!!)

 頭を抱えて、蹲ってその恐怖に身を震わせる。どうしていいか分からない自分自身が、どうしようもなく憎い。

「……龍、さん?」

 ふと、聞きなれた温かい声が聞こえてきた。
 その声に恐怖が掻き消えるように薄らぎ、やがて一人の顔が浮かんできた。
 毎日ではないが、オフィスに行く度に顔を合わせている。

「エステルさん?」

 面を上げて見えたのは、潮風に吹かれた長い髪を手で押さえながら、きょとんとした表情でこちらを見ているエステルの姿だった。

650633:2007/11/10(土) 23:13:00 ID:0c7F2xiP
 浜辺から移動し、ビーチのショップ前まで足を運ぶ。
 その間に、龍は思い詰めていることをエステルに打ち明けて、気を紛らわせようとしていた。
 猫を傷つけてしまったこと、危険な目に遭わせてしまったこと。――ホテルでのことは、もちろん言えないが。

「そう、だったんですか……」

「ゴメンなさい。エステルさんが、猫とあまり仲良くないのは知ってるんですけど……」

 頭を垂れながらも、龍は本心で助言が欲しかった。どうすればいいのか、なにをすればいいのか。答えを導いてくれるなにかを求めている。
 だが、エステルが表情を曇らせ、申し訳なさそうに首を横に振ったので、龍は肩を落とした。

「私……どうやって猫さんを慰めたらいいかとか、分かりません。すみません、お役に立てなくて……」

 落胆の色を隠しきれていない龍の表情を見て、エステルの胸が苦しくなる。
 ――自分は助けてもらったのに、助けることは出来ないのだろうか。
 悔しくて堪らなくなり、息が詰まってくるようだ。

「猫……さんのこと、断ったけど好きなんですよね? どうして……?」

「僕の、猫に対しての好きが違うと思ったから」

 思い出しただけで体が震える。そのあとに起こった出来事が、再び脳裏に蘇ってきてしまう。

「それに……僕が、また……昔の僕に、戻ってしまうかも、しれなかったから……」

 優美な声も震えて、蒼白な表情を浮かべている。頬を伝う冷や汗と、泣きそうになっている龍の表情を見て、エステルは咄嗟に彼を抱きすくめた。
 龍を守るように、自身も身を小さくしながら、それでも龍を離さないようにと。

「あ……」

 驚いて体を強張らせた龍だが、次第に力が抜けていき、エステルにその身を預けた。

「大丈夫です。きっと、龍さんなら……このままでいれますから、きっと」

 それは、願望だったのかもしれない。龍に言い聞かているのではなく、ただそうあって欲しいと信じているのかもしれない。
 ――それでも、この気持ちは、嘘ではない。
 エステルは龍が自分から離れるまで、静かに彼の鼓動を確かめるように聞いていた。

(……温かい)

 昨夜、猫にも抱かれた。
 だがそのときとは違う、体の中が満たされていくように、心地の良い温かさが流れ込んでくる。
 安堵して、龍は身を預けたままエステルの温もりを感じている。
 なにも解決されていないが、きっとなんとかなると思うと、身が軽くなるようだった。
 やがて自身で落ち着いたと判断すると、いつの間にか伏せていた面をゆっくりと上げて、エステルを見て微笑んだ。
651633:2007/11/10(土) 23:13:30 ID:0c7F2xiP
「ありがとうございます」

 囁くような声だったが、それでもしっかりとエステルには伝わってきた。自分は、もう大丈夫だと。
 満足したように頷くエステルも、いつの間にか沈んでいた表情が穏やかになっていた。

「それじゃあ、僕はそろそろ帰りますね。遅く帰っちゃったから羊に怒られなきゃ」

 冗談っぽく言いながら――冗談ではないのだが――龍はその場を去ろうとするが、今度は別の引っ掛かりがあった。
 離れた途端、ふとエステルに視線が再び向いてしまったのだ。

「どうかしました?」

「あ、えっと……」

 どうしてなのだろうか。頭に霞が掛かったように、自分の中が見えないでいた。
 だが、ここですっかり忘れていたことを思い出した。

「あっ! そういえばテレポート代がなかったんですよね……」

 引っ掛かりはこれだったのか。と、気付いてからは途端に恥ずかしくなってしまう。
 やれやれ、といった様子でエステルは財布を出すと、いくらかのゲルダを龍の手に握らせた。

「もうっ、仕方ないですねー。それじゃあ貸してあげますから、明日返してくださいよ?」

 意地悪い笑みを浮かべながら、つい嬉しくなって龍の背中を軽く押してやる。
 金銭の貸し借りで嬉しくなるとは思わなかったが、エステルは満足したようになにか言おうとする龍に声を掛ける。

「いいですか? 明日来てくださいね、明日」

 首を傾げて、それでもこれで無事に帰れると思った龍は、とりあえずは納得してエステルに頭を下げてから、パチの元へと向かった。



「大体お兄ちゃんはいっつもいっつも誰彼構わず付いて行っちゃうんだし家にいないと私だって困るんだからもう少しはしっかりしてよね!!」

「返す言葉もありません……」

 早朝からホテルを出て、やっとのことで家に着いた頃には、すでに太陽が西に傾いていた。
 ただいまの声が羊の怒声に掻き消されて、玄関前の廊下に正座。そのまま息も吐かせぬ羊のマシンガントークもとい説教をしっかりと聞いて、龍は終始頭を垂れたままにしていた。

「……今度から、ちゃんと気をつけてよね!?」

 羊にしてみれば、久しぶりの兄とのデートのはずがあろうことか最後は猫に取られて、挙句の果てには一晩家を留守にしたのだ。
 とはいっても、傾いていたはずの太陽が、外を見ればすでに沈みかけている。
 兄も反省をしている態度を見せているので、仕方なく許すことにした。

「今日のご飯、なに?」

 キッと睨み付ける視線で訊ねる。
 しどろもどろになりながら、龍は精一杯のご機嫌取りのつもりで、笑顔を作って羊に聞いた。

「んと、羊の好きなものでいいよ」

 完全に下手に出ている兄の様子を見て、満足そうに羊は作らせる料理を言い連ねる。
 無論、兄がくたびれないように、それでいて兄の好きな物も混ぜる。
 そうすれば兄も苦にはならないだろう。元々料理を作るのは好きなのだから。
 了解して台所へと向かった兄を見送って、羊は居間のソファへと座った。そのままテレビのリモコンを手にとってスイッチを押す。
652633:2007/11/10(土) 23:14:01 ID:0c7F2xiP
『えー、ゴーストブルー地域のモンスターの生息地が徐々に拡大していくと共に、メガロカンパニーは……』

 ニュースには興味がないので、そのままチャンネルを切り替えてバラエティ番組や特番を探す。

「あっ、ニュース聞きたかったのに」

 台所から残念そうな龍の声が聞こえてくるが、構わずにバラエティ番組にチャンネルを合わせた。

『世界もろ見え!テレビ特捜部〜』

 場外からの拍手と共に、番組のタイトルが高々と挙げられている。

「それってこの前、スパイシードラゴンの赤ちゃんの保護に成功したお話だったっけ?」

 タイトルで思い出して、先週も見たので何気なく羊に聞いてみると、ソファ越しに頷いてきたので料理の合間にテレビ画面を覗くことにする。
 羊の好きな番組でもあるが、共通して楽しみにしていることがあった。

「お兄ちゃんおにいちゃん! 猫出てるよほら!」

 何度かだが、ゲストとして猫がテレビに映るときもあるのだ。立ち位置としては、よく司会者の男性の一人に弄られるピコハンで弄られたりするのだが、その反応を見るのが結構面白かったりする。
 しかし今日は、猫の姿を見る気にはなれなかった。昨日の今日なので、まだ抵抗がある。
 見ないことにしても、やがて料理を作り終わってテーブルへと運ぶと、嫌でもテレビが視界に映るようになる。
 羊はテレビを見ながら笑ったり、驚いたり、叫んだりと表情をコロコロと変えるが、龍は出来るだけ羊を見たり、遅い箸運びながらも普段より料理に手を付けていた。

『いやあ〜、このスカート短いから、猫ちゃんのパンツもまる見えっ! ってな感じで……』

『もうっ! 止めて下さいよー』

 司会者がピコハンで指して、恥ずかしそうにしながら、スカートの裾を手で押さえる猫の姿を見て龍は表情を曇らせた。
 ――僕にしたことのほうが、もっと恥ずかしいのに……。
 もちろん、ウケを良くするために振舞っているか、あるいは素で恥ずかしがっているのだろう。テレビに放送されているのだから。
 それでも龍の目映る猫の姿はもう、すべて偽者にしか見えなくなっていた。本当の猫の姿を見てしまったからなのだろうか。

「……ごちそうさま」

 見るに耐えなくなり、席を立つと龍は食器を台所へと持っていき、そのまま自分の部屋へと戻っていってしまった。
653633:2007/11/10(土) 23:19:28 ID:0c7F2xiP
>>647
龍:基本(二次)
牛:一次(二次)
兎:一次
猫:一次
羊:基本(一次?)
狐:基本(二次?)
----------
狸:二次
獅:一次
獅:基本

>>643じゃなくてごめん
654643:2007/11/11(日) 03:06:59 ID:eBrOD5r8
>>457の続きです。まとめて投下できず申し訳ないです…
とりあえず完結はさせたいと思っていますので、ご容赦くださると有難いです。
655643:2007/11/11(日) 03:07:38 ID:eBrOD5r8
「その人を離せぇっ!!」
 よく通る澄んだ声が、静まり返った闘技場に響いた。まだ逃げずにいたらしい、先程の女子高生の少女だ。恐怖で小さな体をぶるぶる震わせながらも、
 野獣に果敢に立ち向かおうとしている。 
 「……あぁ?3Pがご希望かよ、このガキ。俺、ロリコンじゃねーんだけど」
 野獣が少女のほうへ面倒そうに顔を巡らせた。その視線だけで、少女は竦み上がってしまっている。
 「…っ、い、嫌がってるだろっ!その、おねーさんから…は、離れろよっ!!」
 それでも震える声を精一杯張り上げて、少女は野獣に向かって拳を構える。その様子を見て、野獣が面白くなさそうに、ふん、と鼻を鳴らした。
 (…あの子…まだ居たのか……)
 リンは、少女の思いもしない行動に目を丸くした。ついさっき、少女は野獣にあんなに恐ろしい目に遭わされたというのに、その野獣の前にしっかりと
 立って、正面から睨みつけている。
 「チッ、そんなにブチのめされてぇのかよ…」
 野獣が苛々した様子で立ち上がり、少女のほうへと足を向ける。本気だ。我ながら情けないと思いながら、リンはとっさにその足にしがみつき、齧り付いて
 思い切り歯を立てた。
 「……?!いってぇ!!」
  突然の反撃に堪らず野獣が悲鳴を上げる。その足を食い千切らんばかりに顎に力を込めると、口中に錆びた鉄のような味がぱっと広がった。
 「てめ、…クソ、このアマ!」
 頭に来た野獣が、リンの髪を掴んで引き剥がそうとした。まるで気に入らない人形を壊すような乱暴な動作で、その反動で軽い吐き気を催し、
 意識が朦朧とする。
 「んんっ!あ…」
 「お、おねーさ…!」
 少女はなおもリンを心配した様子で、動こうとしない。ただの恐い物知らずなのかもしれないが、その豪胆さに少し感心する。しかし、今はそれどころではない。
 「馬鹿っ!早く行け!……邪魔だ!」
 なおも野獣の前を離れようとしない少女に怒鳴りつける。しかしリンは、張り上げた声の刺々しさとは裏腹に、今にも泣き出しそうな表情をしていた。
 (私は、もういいから)
 無謀な正義感の塊が、どうか去ってくれるようにと願って。
 その悲痛な眼差しに気圧されて、ぐすぐすと泣きながら少女が後ずさる。そのまま意を決したように、闘技場の出口へ走り去って行った。
 ("邪魔"か…こんな私がよく言ったものだ)
 リンは自嘲気味に笑った。自分だって、この男に敵わないのに。
 小さくなっていく少女をぼんやり見つめていると、ぐい、と唐突に髪を引き上げられた。痛みで顔を顰めていると、視界に妙に愉快そうな野獣が入った。
 「健気だねぇ、ねーちゃん、いいよ、俺そーいうの嫌いじゃないから」
 野獣が嫌らしく笑いながら、肉食動物が獲物にありつく前のように、舌なめずりした。
 「はじめは強気でさあ、だんだん弱っていくのとか、ね」



 「えっく…ひっく、どうしよう、私のせいであの女の人…」
 少女は闇雲に走っていた。どれくらい走っただろう。闘技場はもうかなり遠目に見えて、普段のような喧騒は無く、しんと静まり返っている。
 闘技場のその様子が、まるで自分を責め立てているように思えた。
 魔導師の女の人が守ってくれたのに、自分は逃げることしか出来ない。あの人はあそこで、酷い目に遭わされているというのに。
 あの女の人の、邪魔だ、という言葉よりも、哀れむように自分を見る視線が胸に刺さって、悲しくて、自分の無力が悔しくて、涙が零れた。
 「きゃ!!」
 下を向いて走っていたせいで、誰かとぶつかってしまったらしい。反動でよろめいて、尻餅をつく。
 「ご、ごめんなさい!!」
 急いで起き上がり、相手に謝る。けれど、その人は怒る事もなく、優しく少女に問いかけてきた。
 「君、どうしたんだ?そんなに泣いて」
 見上げると、落ち着いた表情のプリーストが心配そうに立っていた。身に着けた装備から見て、かなりの熟練者のようだ。
 少女はとっさに縋り付いてプリーストに訴えた。
 「プリーストさん!お願いです!庭園の闘技場で、魔導師の女の人が襲われてるんです!私をかばって、すごく強い人に…!
  お願いです、助けてください!私、わたし、何も出来なくって…」
 すると、プリーストの様子が変わった。少女のある言葉に反応したようだった。

 「…なんだって。魔導師の、女?」
656643:2007/11/12(月) 05:29:21 ID:DlWjAHKw
「やぁ…っ、ひぁ…!あ、あぁっ!」
 「はは…姉ちゃん、結構良さそうにしてんじゃねえか?」
 折れそうな程細いリンの腰を抱いて、野獣は欲望のまま、リンを貪っていた。乱暴に体を揺らす度リンのしなやかな体が跳ねて、形の良い乳房が揺れる。
 二人の深く繋がった部分からぐちゃぐちゃと粘着質な音が漏れて、誰も居ない闘技場に響く。その音が、まるで自分の痴態を思い知らせるかのようで、
 リンは羞恥と恐怖で涙が零れる。
 「へえ、泣いちゃって、そんな可愛い顔も出来るんだ」
 野獣が意外そうに笑って、肉棒をより深くリンの中に挿し込む。リンの細い喉から、ひっ、と小さな悲鳴が上がった。
 無理矢理体を貫かれる痛みで体を強張らせ、耐えようとして、冷たく固い床に爪を立てる。
 「ぅあ、痛い、いた、ぁ、やめ……」
 リンの滑らかな白い内腿は、幾度も出された野獣の精液とリンの愛液とで塗れていた。そこに血が混じっているのは、野獣の乱暴な動きのせいで、リンの中を
 傷つけた為だった。
 「……ホラ、もっと声出せよ」
 「…っ!やぁ…ああんっ!…んぅ!うぅ…」
 野獣が、リンの胸の固く色づいた突起を、舌で弄りながら冷たい声で言い放つ。声を押し殺そうとして、リンは自分のローブの袖を口に含む。が、野獣が時折肉棒を
 浅く挿し、リンの前の弱い部分を指でこねて、無理やりに快感を引きずり出す。その動きに反応してしまい、リンの口から甘い息が漏れる。
 「んぁ、はぁっ、やぁ…んっ」
 「ぉあ、すっげぇ、締まる…」
 野獣がリンのクリトリスを弄るたびに、リンの滑らかな内壁の肉が、野獣の滾ったものをきゅっと締め付けた。
 「……っあ、あぅ…」
 野獣が味わうように腰を動かす。抗おうとするリンの意識に反して、身体は悦んで、自然と声を上げる。それを恥じて、リンは思わず手で自らの口を塞いだ。
 「ふ…ぁ…いや…だ、もう…離せ……はな、して…」
 がくがくと人形のように揺さぶられながら、懇願する。おぞましい、気持ちいい、痛い、恐い…ぐるぐると回る感情で、どうにかなってしまいそうだった。
 「リンっ!!」
 突然響いた自分を呼ぶ声に、はっと顔を上げる。闘技場の入り口に、よく見知った師の顔があった。
 師はリンの姿を認めるや、普段の穏やかな面差しからは信じられない程に怒りに満ちた表情で、野獣を睨みつけた。
 その後ろには、あの女子高生の少女も居た。おそらく彼女が師を連れてきたのだろう。
 「お…師匠…さま」
 安堵したのもつかの間、リンは今の自分の姿を恥じて、慌てて師から顔を逸らした
 「…あ?…ははっ、ギャラリーが出来たな、なぁ姉ちゃん」
 一方の野獣は、驚きもせず、むしろ楽しそうに入り口の二人を見た。
657643:2007/11/12(月) 05:30:17 ID:DlWjAHKw
「その娘を離せ」
 怒りを秘めた低い声で言い、師が杖を高く掲げる。すると杖の周囲に白い光が生まれ、やがて巨大な魔法の矢が創り上げられた。
 それはまっすぐに、野獣へと方向が定められていた。
 野獣はそんな師を嘲笑うように、リンを後ろから抱き起こし、精液で汚された胸元や細く引き締まった腰を見せ付けるようにしてリンを抱いた。
 繋がったままの秘所が見えて、思わず女子高生の少女が手で口元を押さえた。今までこんなことを、経験もなければ見聞きもしなかったのだろう。
 吐き気を堪えるような少女を見て、今自分はよほどおぞましい状態なのだと、リンは改めて思い知らされて打ちひしがれた。
 「よお、お師匠さん?可愛いお弟子の為に来たんだ、ご苦労さん。でも、俺らこんなに密着してんだ、ロクに魔法も使えねーよなぁ?」
 野獣がさも愉快そうに笑って、抱き寄せた柔らかな白い肌を撫でる。怯えたように、リンの身体がびくりと跳ねた。
 師は弟子を痛ましい目で見遣り、憎悪の目で野獣を睨みつけた。愛しい弟子は、辱められ、涙を流して、見られたくないとでも言うように顔を背けている。
 「…むごい事を…!!」
 師の言葉に、さも心外だと言わんばかりに野獣が肩をすくめる。
 「でもこいつ、俺がちょっと弄ってやったらこんなになったんだぜ?」
 言いながら、リンの色づいた胸の突起を、僅かに開いて潤んだ股を撫でる。
 「ホラ、このへんとかすっげぇいい色してねえ?」
 「…黙れ、今すぐその娘から離れろ、獣!」
 怒り狂う師の声に、野獣はつまらなそうに息を吐いた。
 「…だってよ、面白くねぇの、お前のおししょーさん。ほら、お前がヤらしい証拠、よく見せてやれよ、お前のイク所」
 野獣が腰を引いて肉棒を引き抜く。リンの秘所から、大量の精液がごぷ、と溢れ出て、リンの内腿を伝ってしなやかな足を汚した。
 「うぅ、…ひっ、あっ!」
 すぐさま、その液を潤滑油に、野獣が指を挿し込んで、リンの内壁を強く擦りはじめる。
 「ひ、ゃ…あ!!」
 野獣が、今まで己の欲望だけでリンを貪っていたのと違い、リンの快感を引き出そうと反応を窺いながら、少しずつポイントを変えて刺激を与える。
 リンの体が震え、身をのけ反らせて逃れようとするが、野獣が乱暴にその体を引き戻して抱く。
 「やっ、やめ…っ…あ、あぁ、お、ししょ、さまぁっ」
 野獣はリンの反応する部分を見逃さず、そこを緩急をつけながら愛撫する。嫌になるほど正確な手つきのせいで、腰から、背筋、頭のてっぺんに、
 びりびりと痺れに似た感覚が走る。
 「きゃあ…ッ、そこ、だめぇ…ぁあっ!あぁんっ…!」
 かたく閉じられた目からぽろぽろと涙が零れる。リンは、普段の気高い姿からは信じられないような嬌声を上げて、快感に身を仰け反らせている。
 「…リ…」
 涙で霞んでろくに見えないリンの目に、師の姿が映る。呆けたように突っ立って、絶句している。
 ああ、もう、こんな姿を見られて、私はもうだめだ…と、かすかに理性の残っていた頭の片隅で、リンは思った。
 「…気持ちイイ?」
 「……はぁっ、はあ、ん、も、やめ、やめ…てぇ…」
 あまりの刺激に頭が朦朧として、リンは子供のように頭を振り振り言う。そのたび艶のある長い髪が、肩の上でさらさら流れた。
 その様子を見ながら、野獣がリンの首筋を舐め上げて囁く。
 「ホラ、ちゃんと言えよ、気持ちいいのかって?」
 「…ぅぁ、はあ、ん、いや、きも…ち、い、きもちいぃ…よぉ…」
 野獣の問いかけに鸚鵡返しに答える。自分がもう何を言っているのか、リンには分からなかった。でも何故かただ悲しくて、涙が頬を伝ってとめどなく溢れた。
 「くく、上出来」
 満足そうに言って、野獣は指の動きを早め、さらにリンを責め立てた。
 「きゃ、ああっ…あ、あぁあッ!!」
 リンはぴんと身体を反らせて小刻みに震え、やがてゆるゆると崩れ落ちた。 
658643:2007/11/12(月) 05:39:23 ID:DlWjAHKw
まだ続くのですが、明日明後日は都合で投下出来ないので、少々間が空いてしまうかと
思います。
ばらけた投下になって申し訳ないです。頑張って完結させてから逃げるつもりなので!

659名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:28:39 ID:d5HEqUfn
しあさってまで待てないぜ!といいつつちゃんと正座して待ってるぜ!
660名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 11:26:15 ID:gQVuiocM
二人も投下してるのに活気がないな
661名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 12:30:08 ID:0gdNJzRx
>>660
活気というか、SS系のスレのスピードはだいたいこんなものさ。
たまに来る投下にGJして、あとはのんびりまったり。
そしてお二人ともGJ。
662名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:12:14 ID:mQIPz7pk
レスをつけるタイミングを逃しているんだ・・・間を置かず連投が続いてるからね
きっちり終わってから付けるべきか一つ一つ分けるべきか迷っている
663名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 01:04:53 ID:EOchR/Ai
間が開いてる今この時こそ!二人にGJと言わせてもらおう。活気づいてて嬉しいことこの上ない。
楽しみに待ってるんだぜーヽ(´ー`)ノ
664名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 01:59:05 ID:r+NPwaLM
>>643
まぁ何だ、終わっても逃げないでと全力で言わせてもらう
こんだけGJなの投下しといて他の作品を期待するなというのがおかしい
665643:2007/11/17(土) 00:54:48 ID:vNCaU4O7
コメ下さった皆様有り難うございます。
今週じゅうに完結させたかったのですが、どうにも怪しくなってきました…
言っておきながら申し訳ないです。
書きながら、またドラ子で妄想膨らませてしまったので、
もう少し居座ってしまうかもしれません。
666652:2007/11/18(日) 22:36:57 ID:qFXi3bW9
「はーい、オッケーですよ猫さん」

「どうもー」

 夜のスワンプ湿地帯で、大型のカメラのレンズが光る。
 現場監督が猫に休憩を促すと、深く息を吐いて彼女は休憩用のテントへと向かった。
 湿度の高いスワンプ地域の撮影は初めてで、猫もまったく行ったことがないわけではなかったが、それでも蒸し暑さには耐え切れないものがある。

(早くホテル戻って、シャワー浴びたい……)

 そう思った途端、突然膣の中からなにかがこみ上げてくるような感覚を覚えて、猫は太ももを居心地悪そうに擦らせた。
 昨晩龍を襲ったときのことを思い出して、頬を染めながら満足げにその光景を脳裏に浮かばせる。

(可愛かった、わよね……)

 誰に聞くわけでもないのだが、心の中で自問自答する。
 ――可愛い。可愛くて仕方なかった。反則よ、あんなの。思ってたよりかなり大きかったけど、銜えてみたときに見た龍の表情が真っ赤で、恥ずかしくて泣きそうな目が特に女の子みたいだったし。
 ちょっと最初はやられすぎちゃったけど、まあトゥースフラワーが人間を犯すなんて、聞いたことなかったしね。
 浮かんでは消えていく、龍の赤面しながらも性行為の快楽に負けている姿を思い出して、猫はにんまりとした笑みを浮かべる。

(痛かったのは私のほうなのに、あれじゃあどっちが女の子か本当に分からないわよね)

 とりあえず、これで最初の問題は解決した。あとはどうやって、龍を落としていくか。
 猫が思考を巡らせていたら、突然背後から声を掛けられてしまった。

「お疲れさま。そういえばどうしたの? 普段着破けたって言ってたけど……」

「あ……いえ、ちょっとありまして」

 同じ特番の収録に参加していた俳優だった。狸の耳飾をつけているが、自分の知っている狸とはまったくの別人だったが。
 それでも、よくこの人物とは同じ番組に出演するのだ。

「ラクーンさんはこれから?」

「そうそう、しかも俺なんてワニザメ触ってエサ食わせて、一緒に写真撮るんだよ? ホント、武器持っていきたいんですけど」

 聞いてもいないことをペラペラと喋るラクーンに、うんざりしながらも適当に頷いて、猫はその場を離れようと試みる。

「ごめんなさい、私もう疲れてるから・・・・・・」

「あ、ああ、ゴメンゴメン。それじゃあまた明日」

 早足でその場を立ち去るが、再び声を掛けらてしまう。
 苛立ちながらも振り返ってみると、今度はスタッフが猫の傍へと掛けてきた。

「あーゴメンゴメン、猫さんの仕事あとはスタジオで収録だけだから、明後日スタジオのほうに来てくださいよ」

 そういえば、随分と自分だけ収録が長かった気がする。早朝――龍がいなくなっていた頃だが――から始まって、すでに日は沈んだままなのだ。
 ふとここで龍の姿を思い出して、つい頬を緩ませてしまう。

「ありがとうございます。それじゃあ、その日にスタジオで……」

 踵を返して、颯爽と収録現場から離れていく。
 カルバイガルへのルートを逸れて、密林の中へと少しばかり進んで周囲に誰もいないかを確認する。
667652:2007/11/18(日) 22:37:43 ID:qFXi3bW9
(ふう、買っておいてよかった)

 シルバー色の携帯電話を取り出して、ディスプレイに映る文字をキーでスクロールさせる。
 通常の移動用携帯電話よりも更に高価な、携帯電話ADは一般人はほとんど使わないものである。冒険者の中でも熟練した者が主に緊急の移動用に使うが、その分コストが掛かり不用意に使えないものだ。

「もうちょっと安かったら、色々できるのになー……」

 色々、とはもちろん龍に対してのアプローチである。昨日に龍とスワンプへの道を歩いていたときから携帯していたが、こういう時間が空いた機会にこそ使うべきと決めている。
 行き先をメガロポリスへと指定して、瞬時に移動する。
 が、その前に猫は通話用の携帯電話をスカートのポケットから出して、素早くメールを打ち込んだ。

「よしっ、それじゃ帰ろうっと」

 そうしてようやく、メガロポリスへ向かった。


『いまね、早く仕事終わって家にいるの。……一人でいるの寂しいから、来てくれない?』

 届いたメールを開いて、龍は頭を悩ませていた。
 行くべきなのだろうか、はたまた断りのメールを返すべきなのか。
 しかし自身を後者のほうへと持っていきたいのだが、どうしてもその手が止まってしまう。

「行く……しかないよね」

 机の上で作業していた、ギルドオフィスに持っていく書類を鞄の中へと詰める。
 ――大丈夫だよね。またあんなこと、されるわけじゃないんだから……。
 自分自身に言い聞かせて、龍は軽く頷いた。
 こうしていないと、不安で仕方がない。もしまた、同じことが起こったらと考えるとゾッとしてしまう。
 とりあえず猫の家で仕事もやればいいと思い、そのまま鞄を持って部屋を出る。

「羊ー! ゴメンね、これからお仕事で出かけなきゃならなくて、泊り込みなんだ」

「えーなんで!!」

 予想通りに悪態を付いた羊に、ホッとしながら、龍はそそくさと玄関へと向かう。
 猫の家に泊まると言い出したら、それこそ大変だろう。自分も付いていく、と羊も言ってしまうのではないのか、と龍は考えていた。

「おみやげ買ってくるからさ、あと一日いい子にしてて?」

 物で釣るのは忍びないが、どうせ普段からされていることなのだ。
 羊も自覚しているのか、一度唸ってから諦めたように仕方なしに頷いた。

「もう……それじゃあチョコのケーキ買ってきてよ」

 ――本当は、羊も連れて行きたいんじゃないのだろうか?
 文句を吐きたくてたまらない、という表情を浮かべている羊を見て、その考えを振り払い龍は慌てて外へと出て、ドア越しで羊に声を掛けた。

「うん、それじゃあいってきます」

 玄関で龍を見送ってそのまま居間へと戻ろうとしたが、その足が止まってしまった。

「おにい……ちゃん?」

 ほんの一瞬、見えるか見えないか程度だったのだろうが、確かに見えた光景。
 兄がなにかに怯えるような目で、自分に助けを求めているような表情を見せていた。
 気のせいなのだろうか、まさかあの兄があろうことか、自分よりも全然魔力が低い私に助けてもらいたことでもあるのだろうか? と羊は考えたが、出てきた結論はこれまでとなんら変わらないものだった。

「……ま、お兄ちゃんが助けて欲しいことって、買い物の荷物持ちくらいよね」

 それでも、心のどこかで兄の表情が引っ掛かる。が、その理由が分からないので、羊は諦めて居間へと戻っていった。
668652:2007/11/18(日) 22:39:14 ID:qFXi3bW9
「ごめんね、こんな遅くに呼び出しちゃって……」

 申し訳なさそうに頭を垂れる猫だが、あくまで表面上のことだった。
 内心では龍が自分の家の中――メガロポリスの一角にあるマンションなのだが――に訪れたということに安堵していただけである。
 これで来なかったのなら、その余った時間が無駄になってしまうのだから。

「ううん。僕も羊に怒られちゃって、ほんのちょっと家に居辛かったから……」

 龍の表情が、少しばかり曇っているのが分かる。隠そうとはしているのだろう、それでも普段よりどこか沈んでいるように見えていた。

「あのね、明日オフィスに持って行かなきゃならないお仕事あるんだ。猫が寝るまで一緒にいてあげるから、パソコン使ってもいい?」

 おずおずと頼み込んできた龍を見て、思わず抱きしめたくなる。
 それでもこの場は我慢して、龍を居間へと案内してパソコンを使わせる。
 とりあえずはこうして安心感を抱かせるのだ。やがて作業をしているうちに、『もしかしたら、今日はなにもないのかな?』と思わせて警戒を解くだろう。
 それまでは慎重に、じっくりと待つことが大事なのだ。

「先に終わらせちゃったほうがあとで楽だし、私もテレビ見ながら待ってるわ」

 予想していたよりも、随分と以前のままでいる猫の姿に龍は安堵して、改めて仕事に取り掛かった。

(あっ、そういえば……)

 昼間にエステルと明日オフィスで会う約束を思い出して、ほんの少し嬉しくなってしまう。
 オフィスに行くたびに顔を合わせていたのだが、なぜか会うことが楽しみになっていた。
 ――明日はエステルさんに会えるんだよね。
 そう思うと、自然とキーボードを打つ早さと、書類にペンを走らせる速度が速まっていく。あくまで丁寧に、間違いがないようにしているのだが。

「なにかあったの?」

 どことなく機嫌のよさそうな龍の背中を見て、猫はつい訊ねてしまった。
 もしかして、もう警戒心がなくなったのだろうか。いくらなんでも早すぎやしないだろうか。

「あのね、あのね、早くお仕事終わらないかなーって思ったの!」

 猫の思ったとおり、龍の中ですでに警戒心がなくなっていた。
 龍自身も、猫にされたことをすっかりと忘れてしまい、明日の楽しみに胸を膨らませている。
 そうなればあっという間だった。残っていた作業もほとんど終わり、最後に全部の書類に印鑑を押す。
 書き漏らしがないか、書類を満遍なくチェックして、龍はホッと胸を撫で下ろした。

「終わった終わった! さてと、猫ももう、お休みしようね」

 開放感で舞い上がって、ソファに横になっていた猫に抱き起こして、ベッドへと連れて行く。
 寝ぼけ眼を擦っている猫を見て、思わず微笑んでしまう。そのまま寝室のドアを開けた。
669652:2007/11/18(日) 22:40:32 ID:qFXi3bW9
 机が部屋の隅に置かれてあり、隣に設置されてある本棚の上にはちびねこと、ちびどらごんの人形が並べられている。
 暗がりで見えにくいが、窓際に置かれてあるベッドの上に、なぜか枕が二つ並べられてあった。
 ある程度は年頃の女の子の部屋なのだろうと、龍は無難に考えてそのまま部屋の中へと入っていく。

「はい、それじゃあお休み」

 猫をベッドの上へと降ろし、龍は机の椅子へと向かおうとしたが、突然視界が反転した。

「……ダメよ」

 ベッドに仰向けに寝かされて、その上に猫がのしかかってきた。
 困惑しながらも、龍は猫との出来事を再び思い出す。
 そして、その表情が徐々に青ざめてきた。

「ね、猫、どうしたの? 僕ちゃんと部屋にいるから――」

「龍が、私のこと好きじゃないの分かってる」

 遮るように言った猫の言葉に、龍は言葉を詰まらせた。
 ――違う、違うのに……。
 確かに、あのときは拒絶した。だけど嫌いじゃない。猫のことは好きなのだ。その気持ちは昔から持っているものであるのに、それを伝えられないもどかしさに、龍は悲痛な表情を浮かべる。

「だけど、あのときのこと思い出すと、怖くて仕方ないの。龍が私のこと、嫌いでもいいの」

 違う、猫のことは好きだ。ずっと一緒にいて、羊や牛も混ぜて四人で、本当の家族みたいに思っている。嫌いになるわけがないのだ。
 だが、猫が自分に求めている好きを、龍は受け入れることができなかった。

「龍だって、エッチして気持ちよかったでしょ? だからお願い……」

 そこまで言われて、龍は言葉を返せなかった。
 確かに、猫との行為で快楽を覚えたのは事実だった。猫の表情が、身体が、声が、すべて脳へと刺激を送るものになっていたのだから。

「んっ……」

 頭を引き寄せられて、無理やり唇を吸われてしまった。
 舌を突き出して自分の中へと進入してくる猫の表情が、徐々に溶けいくのが見える。
 そして、その中で思い浮かぶのは、どうしてか最後に見たエステルの姿だった。
670名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 01:12:44 ID:vHedCw1H
>>669
龍とエステルに死亡フラグが立つような気がしてるのは俺だけだよな?
671名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 05:12:12 ID:5k4nqW/I
>>665
内容はいいとして、できないのに投下予告するのはよくないと思うよ?

>>659
あと何回で完結だっけ?
容量が少なくなってきたけど現スレ内で終わらせてよ
672名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 05:13:43 ID:5k4nqW/I
間違えた
後者は>>669
673名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 06:34:42 ID:HRra2Jio
何様だワロタ
674名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 08:28:51 ID:W6mkYQ8w
次スレで問題ないと思う
個人的にはやっぱ投下してくれる人も満足いく終わり方にしてほしいし
強制させるのはおかしいと思います


とりあえず>>666-669乙!
個人的気になる所でとまったけど続き待ってます!
675名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 10:15:41 ID:u/tnP6us
どうしてもこのスレを終わらせたい人が居るようだな
職人の追い出しにも成り得るのとか勘弁してくれマジで
676名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:41:31 ID:I37uPeCI
まぁ、どっちにしろ>>669の話はもう終盤なんだし……あと2回くらいだろ?
信者もアンチも大人しくしてろよw

>>669
GJ
677名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:09:53 ID:MJFvqY98
信者か・・・唯でさえ職人少ないのに終われ終われ言うのもどうかと思っただけだ
678名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:36:17 ID:whZPLM4W
このスレで終わらせろと思うなら、それこそ黙ってろって思わんでもないけどね
レス番も容量も食うし、反応で更にレス番容量食うしさ、自縄自縛しててくれ
なのでいちいち書くのはツンデレだかヤンデレだと思う俺

終わるなら終わるで、続くなら続くで
なるようにしかならないんだから大人しくしてようぜ、俺も自重するから
679652:2007/11/20(火) 01:09:41 ID:XYFdCgbs
>>676
ごめん、終盤っていうか、まだ頭ちょっと過ぎたところなんだが
一番出したい牛も出してないし
最後まで書いてからメモ帳とかで投下したほうがいいのかね
それか龍が猫に監禁されて即終了ってのも考えてたんだが
680名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 07:49:31 ID:JB1azByX
>>679
正直、>>669の話が完結してから投下しようと思ってたんだが…まだまだのようだw
別に急がせたりしてるわけじゃないからな?

俺はまとめての方がいいと思うんだよ。
681名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 08:44:31 ID:hb2wp3ns
>>680
それなら書き終わるまで来ないから投下してくれよ
急かされてもされなくてもこれで関係ないしな
682名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 10:36:15 ID:GbZXaSbN
>>680
別に完結を待つ必要は無いと思うんだが。
誰かの作品が連載されてても別の誰かが投下するなんて普通にあることだろ。
急かすつもりはないと言いながら、そんなことを言う理由はなんだ?
683名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 11:19:16 ID:e4De1RCZ
スルーしようよ
どうせ書き手のふりしたアンチだよ。読み手もいちいち反応するなよ
投下しづらい空気作るだけだよ
684名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 23:49:45 ID:I8IwGab9
>>679
トリップ付けるなり、タイトル付ければ嫌な人はあぼーんするからいいんじゃないか?
俺は期待してるから、即終了はやめてくれw
685名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 08:20:30 ID:t1Lo4HJx
あ〜あ過疎っちゃった
686名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 10:22:50 ID:v4HBocF8
本来このペースが通常であるが。
連続投下が比較的レアなケースなだけだ。
687名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 10:53:57 ID:iROTab3n
>>685
普段はもっと過疎ってる
688名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 17:45:53 ID:52nhNvev
それが普通の状態から変われると思ったんだがな・・・
活発に動いてるほうが他の職人も来やすいだろうし
689名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 23:36:55 ID:dd2OdwnC
また妄想と極稀の投下でしのぐ日々が始まるお……
690名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:03:27 ID:2xqIANnp
TSの新NPCのエリスを(ry
691名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 05:20:05 ID:QwxkMxpY
エリス…うまれたばかりのペットに母乳をあげるとか…
692名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 00:57:18 ID:eKAljLl7
>>690
純粋無垢なエリスが男ペットを成長させるためにプレイヤーから一旦預る
 ↓
エリスが男ペットを一旦家に連れて行く
 ↓
育てようとしたけど逆に男ペットに色々弄られ開発されるエリス


という電波を受信した
693名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 23:22:59 ID:o1dxlsc5
ここの住人が色々要求してきてたから職人も来なくなったんだろ
投下なくなったらでも不満なんだな
694名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 00:07:59 ID:a0eM4fI/
まだ一週間も経ってないのに早計というものだろう
終わりに向けて色々練ってる最中なのさ多分
695名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 12:12:54 ID:H/M4EPZ7
>>694
最後をhappyENDにするかgoodENDにするかで詰まってる
696名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 19:54:51 ID:Y2QSBOVk
>>695
悩んだら、ハッピーエンドVerとグッドエンドVerの両方を書けば(ry
ついでにバッドえんd(マテ
697名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:37:15 ID:f/q3KXv2
陵辱も純愛もいけるクチなのでどちらでもどんと来い
698名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:44:05 ID:H/M4EPZ7
んじゃ陵辱と純愛はBADでいいか
699名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 12:38:55 ID:Z7sYyZuw
なんどもいいからさっさと書いてくれ
700名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 15:41:58 ID:LvxyW2IC
何度も良いらしいからガンガン書いて投下してくれ
次スレは今年中に向かえることが出来るかな
701名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 17:16:28 ID:VV4NqNH9
トリスタスレ立てようか?
702名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 17:42:33 ID:JkINajl4
>>701
何度か出た話題だが、どうだろうね。
今の投下速度だと、分離すると向こうもこちらも進行速度が遅すぎて
共倒れになる可能性が高い。
703名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 18:37:16 ID:ZQTn+3eq
次スレ立てたいなら職人が投下すればおkじゃないか
704名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 19:22:10 ID:3NiEd6oN
うだうだ考えても埒が明かないだろうにね
投下の無いエロパロスレなど雌キャラの居ないMMOにも劣る
705名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 01:52:23 ID:FBRreSzP

      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 投下まだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  愛媛みかん  |/

706669:2007/11/29(木) 21:28:42 ID:iA5fgQmd
ttp://www.uploda.org/uporg1135493.doc.html

書き終わりというより、これまで投下したもの含めてまとめて一部が終わった感じで。
二部はhappyENDを取ったためにエロ描写がないから、終わるまで投下しない。
終了予定は三部なので、不快な方はDLしないようにお願いします。passはどら子で
707名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:50:57 ID:0Njwgtz8
どうでもいいが、word形式よりtxt形式の方が好ましいぞ。
ファイル容量無駄に取るし、txtならメモ帳で見れるし
708名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:59:55 ID:LK85xJCp
GJ
709名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:28:38 ID:ZwJxcEmP
>>706
GJ

>>707
まあ、うpしてくれる職人のやりやすいようでいいんじゃね?
710名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:35:28 ID:XNaiRaEy
猫…
711名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 01:48:47 ID:vRPmmLDn
>706
GJ!


しかし、冗談抜きで配布はtxt形式の方がいいぞ

wordには「そいつが偽造でない証明を埋め込む機能」ってのがあるからな
それを解除しないでおくとネットではやっかいだ
普通にwordさわってる人間には登録した名前ばれるので止めたほうがヨロシ

まあ見た中で一番悲惨だったのは「wordで同人サイト作って本名ばれる」ダケドナー
712名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 02:23:22 ID:p/Ac/9X+
>>706
もうないのかorz
713名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 05:45:08 ID:HRcbmN1l
よかれと思ってwordにしたのが裏目に出たのか…………読みやすいから個人的には好きだったんだよな
作成者名はいじって適当な名前にはしといたんだが
714名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 11:18:48 ID:/uv60kRF
読みたかった…orz
715669:2007/11/30(金) 21:32:36 ID:Gylz2K5l
ttp://www.uploda.org/uporg1136770.zip.html

wordがどうたらと言われたのでうp
これでまたどうとか言われても、もうどうしていいか分からないので
更に不快な方はDLしないようお願いします
passはドラ子
716名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:53:23 ID:dfCjPA+L
>>715
別にワードだからウザとか言ってるんじゃないだろ。
ワードだとお前の本名がバレるって言ってるんだよ。
717名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:04:31 ID:Gylz2K5l
いや、wordうpするんだから名前変えるだろ常考
容量大きいとかtxtのほうがいいってことを聞いたから変えたんで
いちいち反応しないでくれ。言わせるだけでスルーしてくれないのか
718名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:28:44 ID:AI9RaNwO
719名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:32:20 ID:AI9RaNwO
ミスったorz

>>716
>>711なんだろうが、職人も普通にword使ってるみたいなんだから、名前くらい変えて投下してるだろうに
アンチなら無駄にスレ消費しないでさっさと消えてくれ。再うpに言うことなんてないだろ
職人も反応しないで、お互いスルーしなよ
720名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:55:39 ID:dfCjPA+L
あんまり言うとまた荒れるんで一つだけ
俺は>>711じゃない。711はGJって賞賛してるだろ。
アンチだって言うと可哀想だ。
721名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 23:59:33 ID:B8ewQ0jR
まぁ普通に見て善意というか心配しての発言だよな・・・
最近職人を追い出すようなレスが続いてピリピリしてるんだろうが落ち着こうぜ
722名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 01:13:10 ID:OPBnlrg4
>>715の言い方もどうかと思ったが今までを考えると仕方ないか
何人かが執拗に追い詰めたせいですっかり卑屈に捻くれてしまって悲しい
723名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 08:44:39 ID:AN2FhB38
エロなし宣言をして最初は頑張ってたのに、途中からエロを強要され、スレから追い出すかの話が飛び交い、投下があれば何かに付けて文句がある
むしろよく投下してるよ。俺だったら途中で投げてるわ
724名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 11:51:31 ID:XLEx8pLz
消すのが早いのか消えるのが早いのか…orz
725名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 11:56:13 ID:Aw5zsWa8
うむ…
誰かまとめサイト作ってくれるとありがたいなぁ…
それかやっぱこっちに投稿してほしい
726名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 16:01:49 ID:OQQh+Y3G
>>724
多分後者じゃないかと
俺712だったけど最後のページ見ても千の位が違ったし

でも理由と経緯はともかく再うpまでしてくれてたような感じだし
更に再うpは求め辛いな…
727名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 17:55:14 ID:J+dfOf3U
つか、もうさっさと次スレ立てた方がいんじゃね?空気変えるためにも
投下しにくい空気だと思う。続き物投下してるのは他にもいるわけだし
728名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 21:39:19 ID:RC5+8JYE
というよりも、どうしていきなりtxtで投下されてるんだよ
729名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 22:01:18 ID:+E71j1dT
見てないから解らないが、スレ残量を上回りそうだったので安全策を取った・・・とかで無いかい
または投下後にgdgd言われるのを避けるため読むか読まないかの選択をこちらに委ねたか
730名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 23:01:43 ID:i+59rMss
前者だろ
731名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 23:34:45 ID:rd+qT5GJ
>>729
不快な方はDLしないで下さいと言うのを見る限り後者だろ
732名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 00:31:48 ID:/A5AKdkD
特殊性癖系(猟奇・スカ)でも無いのにそういう発言があること時点でおかしいよな
733名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 05:30:08 ID:HGnSjqCS
まとめて落とせだの、何に対してか分からないがおかしいだの、職人に文句が多すぎやしないかい?
いつものまたーりな流れになってくれないかな…。
734名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 06:35:01 ID:vs2LOCsL
もうどうだっていいよ

正直どっちもどっち
735名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 06:41:09 ID:BUp1ETfb
>>733
いや、おかしいのは職人じゃない
職人が気を使うような場を作り出すこのスレがおかしいという意味
736名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 11:08:42 ID:PN1ggeM0
ダウンしそこねたけど、流石に再うpは頼み辛いな
他の人に横から上げてもらうのも嫌だろうし
できれば、次作を上げる時に一緒にファイルに入れてzipで上げて欲しい
勿論、無理にとは言わないが
737669:2007/12/03(月) 21:09:35 ID:98ptBivb
ttp://www.uploda.org/uporg1141972.zip.html

何度も同じやつをうpして書き込むのはアレだから、最後まで書いてから投下と決めてた二部の冒頭を一緒に
不快な方はDLをしないようお願いします
738名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 23:15:40 ID:zsK68JlQ
>>737
GJ
739名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 23:57:35 ID:beeNbRuP
>>737
相変わらずGJなクオリティだな
続き楽しみにしてるぜ!
740名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 07:46:36 ID:XjGbftB4
さて、こっちでも早く誰かが投下しないかなぁ
741名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 09:44:41 ID:vsGbohtd
むしろtxtじゃなくてこっちで投下すればいいだろ
742名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 10:32:15 ID:jS0gdI8q
要領不足だろ、たぶん
743名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 19:05:42 ID:8ZlJHZof
やっぱうぷろだじゃ間に合わない人もいるよな…
744名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 19:22:53 ID:NZV+hPEg
>>743
ノ 三連続悉く逃してるから運悪かったと思って諦めた、いつか読めるさ…
745名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 21:40:57 ID:wmFVYb3y
ノ 同じく
気になって仕方ない
ここに投下すればいいのに…容量足りなかったら次スレでいいのにな
746名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 05:59:01 ID:m4rjejt3
投下されたらされたでまた火種になっちゃうかも知れないのがめんどくさいんだろ。
俺も3回とも取り逃したが、作者がそういうスタンスで行くと言うなら仕方ないよ。
747名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 07:48:58 ID:0NtN3UF3
次スレなんていらない
748名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 07:50:03 ID:0NtN3UF3
別に読めなくてもいいし
749名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 02:47:25 ID:dQ7iX6JL
うむ、エロパロ板なのに未成年が混ざっているのかな?
自分は正座して、今度投下されるチャンスを待ってる。
750名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 22:19:44 ID:L2lEUo/t
ほしゅ
751名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 10:59:39 ID:QpXcvuKs
誰も投下しないのか・・・
752名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 12:04:00 ID:5bGRGk3Q
したって叩かれるだけだし
753名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 23:00:31 ID:Q3dgFN15
今からこのスレは三度とも逃した奴が正座しながらただひたすらに待つスレになりました、俺と全裸で
754名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 14:20:03 ID:tkvArjwn
>>753
馬鹿野郎!
蝶ネクタイと角度45度のブーメランパンツを忘れるな!
それが英国紳士の嗜み!
755名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 22:43:43 ID:fqzaxJ4u
つまり分割投下に期待するんだな
756名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 02:42:21 ID:106PvTyH
せめて24時間は持つ所に上げてほしいな
勝手に再うpする訳にゃいかんだろうし
757名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 09:04:26 ID:zoGNSxyf
うpとか好きにやっていいんじゃね?
てか分割でうpとかどうすればいいんだよ……
758名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 15:35:39 ID:qZinvnBT
きっと最後には全部纏めたのをうpしてくれるんじゃないか?
759名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 23:02:04 ID:6FRU0W3S
一人にいつまでも構ってるから他の職人が来ないんだよ
いい加減切り替えて行こうぜ
760名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 01:18:08 ID:R3oDaHap
他の職人が来たらそっちに流れるだろ
でもいい加減引っ張りすぎな
気持ちは分かるけど
761名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 02:34:36 ID:NxypfMpM
俺は最初からアップしてくれる職人をまってるだけだ
誰でもいいから頼むぜ…
762名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 12:46:16 ID:NJfDbQ62
俺はつべこべ言わず、足しびれてきたけど、未完の作品も含め正座して待ってる。
GJできる瞬間を待っているんだぜ…
763名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 01:36:10 ID:fcnbdLp0
しかしこういうスレでは、あまりにマイナー過ぎたり、需要のないカップリングだったりして
gjがないことを恐れている書き手も少なくないだろうな。

どこのスレでもそうか。
764フォーナの夜 0:2007/12/16(日) 02:36:11 ID:UUfDUCl3
こんなスレがあったとは。
無限のファンタジアより、フォーナ前ということでストライダー純愛もの(?)投下します。
男女どちらも、実在するPCキャラクターとは一切関係ありません。

♂→同盟で平和に育った。
♀→奉仕種族出身。オレ女。

・簡単な予備知識
フォーナ感謝祭・・・クリスマスとほぼ同義。家族の絆を深める、また、将来家族になるであろう恋人達の祭。
ストライダー・・・人間に動物の尾を生やしたような種族。
奉仕種族・・・別の種族に仕えている種族。基本的に家畜と同じ扱いをされる。
765フォーナの夜 1:2007/12/16(日) 02:37:14 ID:UUfDUCl3
フォーナの夜、真っ暗な部屋のドアが開き、二人の人間が入って来る。
ストライダーの男女だが、その尾の種類が違った。
男は狐の尾を、女は犬の尾を、それぞれ生やしていた。

上着を脱いでソファに倒れ込んだ女は、まだ興奮冷めやらずといった風に、頬を上気させている。
部屋に行き、寝るつもりはないようだ。
男も、まだ寝るつもりはないのだろう。
上着を机に乗せると、暖炉に火を入れる。
ソファに座ろうとして、女が占領してるのを見、
「…なあ、足退けてくれないか?」
「えー、他に椅子あるだろー?」
「ソファはこれだけじゃないか」
ぶうぶう言いながらも、女は足を折った。空いたスペースに、男が腰を下ろす。

「楽しかったか?」
「うん、料理もおいしかったし、最高!」
「それは良かった」
男は笑んで、女を見る。
暖炉の明かりに照らされて見えた顔は、本当に嬉しそうだった。
766フォーナの夜 2:2007/12/16(日) 02:39:51 ID:UUfDUCl3
フォーナの祭に行くのは、初めてだと聞いた。
去年までは奉仕種族だったから、奉仕種族は祭に行く権利なんてないのだと。
家族でゆっくり過ごす事も、できなかった。その権利もないと言われていたらしい。
そう聞いたとき、男は気付けば女を誘っていた。
一緒に行かないかと。
誘われて、女は喜んで頷いた。
男がそれを思い出していると、女はまた口を開いた。

「今日はありがとう、誘ってくれて。オレ、本当に嬉しい。」
「どういたしまして…そう言って貰えると、俺も嬉しいよ」
「うん、やっぱりさあ、憧れてたんだな、オレ」
「憧れ?」
「うん」
半身を起こして、ソファの端で膝を抱える。
「人並みに…普通に祭に行くの」

男は何も言えず、頷く。
少し聞いただけだが、彼女の境遇は、彼にとっては不遇に過ぎた。
乱暴な列強の貴族につかえ、毎日「コキ使われて」いたらしい。
ちょっとした粗そうで仕置きを受けるのも、子供の頃から当たり前だったと、彼女はあっけらかんと語っていた。
767フォーナの夜 3:2007/12/16(日) 02:42:06 ID:UUfDUCl3
「…でもさ、オレなんて誘って良かったの?」
唐突に言われ、男は女を見た。
「ほら、好きな女とかー…そうじゃなくても、もっとかわいい女を誘えば良かったんじゃない?」
「もっと…って?」
「だーかーら!」
まったく、と呟き、女は男に詰め寄る。
膝にまたがられ、襟首を掴まれ、男はうろたえる。
まさか酔ってないよな。未成年の筈だが。
「フォーナって恋人達の祭だろ!?」
「いや、家族の絆を深めるって意味も…」
「オレたち親子でも兄弟でも親戚でもないじゃんか!
 じゃなくて、せっかくの愛しのあの子を誘うチャンスを棒に振っていいのか!」
「待て、誰だそれは」
「誰から知らないけど!いるだろ?いないとは言わさんぞ成人男性っ」
酔ってる。でなければ、テンションが上がり過ぎている。
酔って絡む親父のようだと思いつつ、男はやんわりと女の手をほどいた。
思い人。それは確かにいる――目の前に。
フォーナに誘ったのも、下心あってのものだというのは否めない。
気持ちを伝える予定もあった。
だが、無邪気に喜ぶ彼女を見ていると、言わなくてもいいかと思ってしまい…そして、今に至る。
「そりゃまあ、いるけど」
「だろ?じゃ、なんでそいつを差し置いてオレを誘ったのか言ってみろ」
768フォーナの夜 4:2007/12/16(日) 02:43:23 ID:UUfDUCl3
差し置いても何も、その人ズバリ誘いました。
男は小さく息をつくと、逆に聞いてみる事にした。

「俺の事よりさ、そっちはどうなんだ?」
「はっ?お、オレ?」
「そう。好きな人、いるだろ?」
「いっ……そ、そんな話、今はどうでも」
奉仕種族だったというのを疑いたくなる程、わかりやすい性格をしている。
あるいは、ウソをつくと処罰があるからウソをつけなくなったのか。
「俺に聞くからには教えてくれないと」
う、と詰まり、彼女はあらぬ方を向いた。
「…笑わない?」
「笑わないよ」
「馬鹿にしない?」
「しないしない。それに、秘密にするよ。約束する」
女はしばらく悩むように下を向いてたが、やがてゆるゆると手を上げた。
人指し指が、まっすぐ男の方を向いている。
…人を指さしてはいけないと習わなかったのか、という言葉が頭をかすめ、すぐにそれどころではないと思い直した。
769フォーナの夜 5:2007/12/16(日) 02:45:31 ID:UUfDUCl3
「…俺?」
固まっていた体を動かし、ぎこちなく自分を指差す。
「そう。お前。びっくりした?」
「……した…」
下を向いたままの女を前に、喜びはゆるゆるとやってくる。
男は女を抱き締めた。
「…さあ!次はそっち…、………!?」

反射的にだろう、もがき出した女の耳元に顔を寄せ、言う。
「俺が好きなのも、お前だよ。だから誘った」
「は…」
今度は、女が固まる番だった。
抱き締めたまま、名前を呼び、囁く。
「好きだよ」
「ばっ…ばばばバカかお前は!オレ、こんなだし!女のクセにオレとか言ってるし!物好き!ホモ疑惑!」
「…最後のは酷いだろ。お前は女だよ」
「そうだけど…っ、オレ可愛くないしっ」
「可愛いよ。」
「………っ!!」
暖炉の薄暗い明かりでもわかる。耳まで真っ赤だ。
くすりと笑んで、男はようやっと腕を緩めた。
顔を真っ赤にしたまま、女はじとりと男を見る。
「…知らないよ、周りに笑われても」
「構わないさ」
頬を撫でる。
そのまま手を滑らし、軽く顎を引いてくちづけた。
顔を離すと、女はまだ顔を真っ赤にしていたが、手を、男の背に回す。
男にまたがった格好のまま、胸に顔を押し付けた。
しばらく、暖炉で薪がはぜる音だけが響いていた。
770フォーナの夜 6:2007/12/16(日) 02:46:59 ID:UUfDUCl3
男は、短く切ってある女の髪を撫でていた。柔らかな銀の髪は、伸ばせば美しいのではないかと思った。

「………」
やばい。
唐突に沸き上がった感覚に、男は顔をしかめた。
ふと見れば、女もこっちを見ている。
「…なんか、当たってんだけど…」
「悪い、その…」
弁解の言葉が浮かばず、男は慌てた。が、女はにっと笑う。
「いいよ、気にすんな。お前も男だもんな」
どういう意味か、聞き返す間もなく、女はするりと床に下りる。
そのまま、男のズボンのベルトに手をかけた。
「なっ……」
あまりの事に身動きできない男に構わず、女はベルトを外し、ジッパーを下ろす。
それが外気に晒された感覚で、やっと男は我にかえった。
「待て、何を――ッ」
問い正そうとした声は、言葉にならなかった。
女は、それをおもむろに口に含む。
垂液を塗りつけるように舌を押し付け、丹念に舐める。
それと同時に手を伸ばし、尻尾の根本をやわやわと揉む。
「っ、ァ、やめ、ろっ!」
女は目を上げたが、それだけだった。やめない。
引き離そうとしたが、しがみつかれている上、力が入らない。

女は、唇でそれをしごきながら、器用に舌を使い、垂液を塗りつけていく。
771フォーナの夜 7:2007/12/16(日) 02:48:56 ID:UUfDUCl3
「やめッ、おい……、もう…!」
こみあげる感覚に上げた声も、行為を止めるには至らず、それどころか女は、男をいっそう強く責め立てる。
「…く……あッ」
男が腰を震わせてもなお、女は顔をはなさない。
男は我に返るなり、渾身の力で女を引き剥がした。
女は軽く口を抑え、上を向く。
ごくり、と喉の鳴る音に、男の思考はまたも一瞬停止した。
それを現実に引き戻したのは、楽しげな女の声。

「どうだった?気持ち良かった?」

男は呆然と女を見る。その目は、いつも彼女が何か働いた際に見せる目と同じだった。
頑張ったぞ、とか、褒めろとか、そういう眼差し。

「何、で、お前…」
「何でって」
きょとんとした顔をつくる。
女は、聞かれるのが意外だと言わんばかりに目を丸くすると、まるで1たす1の答えを言うかのような口ぶりで答える。
「こうすると、男の人は気持ちいいんだろ?昔よくやったよ」
「…昔。」
「そう、昔」

彼女の言う昔とは、奉仕種族の時代の事だろう。
彼女は、主人を慰める事もしていたと知り、男は目眩を感じた。
慰み者になっていたとは思わなかった。単なる小間使いだと――
772フォーナの夜 8:2007/12/16(日) 02:50:23 ID:UUfDUCl3
愕然とする男に気付いているのかいないのか、女は無邪気そのものの表情で尋ねる。
「…なあ、もしかして、あんま良くなかった?なあなあ」
「お前…」

肩に手を置くと、女はぴくりと身を震わせた。
「な、なに」
そんな女を見ながら、男は、誰かもわからない、彼女の主人に対して怒りを覚えた。
もっとも、彼女の境遇は奉仕種族としては全く珍しくはない。
奉仕種族で、女となれば、そういった事もするのは当然と言っても良かった。
しかし、生まれてから今まで同盟の領地で暮らしていた男には、それが許せなかった。
「お前は、そんな事しちゃダメだ。」
「ダメって…何でさ」
「お前はもう、奉仕種族じゃないんだ!!」
思わず声を荒げた。手で顔を覆う。
奉仕種族が人間扱いされないと言ったって、これはあんまりだ。
…彼女はもう奉仕種族ではないのに、歪んだ価値観を今まで持っていたというのか。

「…ごめん。怒ったか?」
女の声に、男ははっと顔を上げた。
困ったような笑顔だった。
773フォーナの夜 8:2007/12/16(日) 02:52:29 ID:UUfDUCl3
「ごめん。オレさ、お前が喜ぶことわかんなくて。
 男だったら皆、ああしたら喜ぶんだと思ってた…お前は違うの?」
「違くはないけど…」
どう説明したものか。
男は少し考えてから、話し出した。
「こういうのはな、片方が尽すばっかりじゃダメなんだよ。
 ほら、戦いの最中だって、仲間に助けてもらうばっかりじゃダメだろ?
 助け合わなきゃ強い敵には勝てない」
「確かにそうだね」
「それと同じ。俺は、お前の主人じゃないし、お前ももう奉仕種族じゃない。
 お前ばっかり頑張るのはおかしいだろ?」
「…う、確かに。けどさ、オレ、ああいうのやってもらった事ってないよ?」
「だろうな。」

ふむ、と頷き、男は女を手招きする。
「ちょっと座れ。……そっちじゃない」
ソファに座ろうとした女を止め、自分の膝を指す。
「膝あ?」
「いいからいいから。」
さっぱりわからない、といった感じに、女が膝に座る。
軽く引っ張って、尻尾が痛まないよう気を付けながら引き寄せ、安定させる。
そして、男はおもむろに女の服に手を入れると、胸に手を置いた。

「う、わっ!」
女が暴れ、男は片手で抑えながら、動かないようにと言う。
いくら男っぽいとは言え、やはり女性。決して大きくはないが、膨らみはしっかりとある。
774フォーナの夜 9:2007/12/16(日) 02:53:31 ID:UUfDUCl3
「やめろやめろ、恥ずかしいだろうが!」
「お互い様だろ?」
黙った女をよそに、男はその感触を楽しむようにいじった。
やはり、柔らかい。
先端を指ではじき、つまんでこね回す。
軽く爪を立てると、尻尾がぴくりと伸びた。
もう片手も入れ、両方をいじる。
しばらく続けていると、女は膝を擦り合わせるようにした。
男はそれを見逃さず、右手をゆっくりと下へ動かす。
ベルトを外し、ズボンの中に手を入れる。
「やめっ、そこは…ッ」
女は身をよじったが、今更逃れ様もなく、男の方が早かった。
濡れそぼったそこに指を入れる。
「やっ、だあ、そこ、や…ぁ、あッ」
言いかけた言葉ははっきりと形を作らず、女は背を反らす。
閉じかけた足は、片手でしっかりと開かれた。
ぐちゃぐちゃと音を立て、男は指を動かす。
「ふぁ、な、なんか、ヘンッ、だよ…」
「変?」
「なんか、ぁ、気持ちイイ…よう、なッ」
それに満足げに笑んで、男は一旦指を引き抜く。
今度は、左手で端にある肉芽の皮を抑えた。
右手が、肉芽を擦る。
「やっ、あ、やだやだっ!そこやだっ!」
溢れ出る液を塗りつけるようにすると、女は抗議の声を上げた。
もちろん、男はやめない。
775フォーナの夜 9:2007/12/16(日) 02:55:25 ID:UUfDUCl3
頭を撫でるかのように擦り、指先でこね回し、押し潰す。
指を動かす度に、女はびくびくと体を震わせた。
「やあ、やめッ!オレ、ヘン、ヘンになるッ!」
「いいんだってば」
耳を舐め、肉芽を捻り上げる。
「あ、ああぁぁぁあああああッ!!」
すると、女は一際大きく声を上げた。


ぐったりとする女の髪を撫で、男は話しかける。
「どう?」
「どうって……その、気持ち良かった…よ」
声を上げていた事がやはり恥ずかしいのか、女はぎゅっとうつむいている。
「…けど、なんとなくわかった。片方ばっかりじゃなく、交代でって事だよね?」
何か違う気がしたが、他に適切な説明も浮かばなかったため、男は肯定の返事を返した。

「けどさ、ここって、アレを入れるだけの場所じゃないんだね。」
「なっ?!」
突然の言葉に、男はすっとんきょうな声を上げた。
「昔言われたんだ。女の人のここって、アレを入れるためだけにあるんだって」
776フォーナの夜 10:2007/12/16(日) 02:57:07 ID:UUfDUCl3
違う使い方もあるんだね、と関心したように呟く女に、男は片手で頭を抑えた。
あまりにも前途多難だ。歪んだ知識が多すぎる。
しかし。
「それを教えて行くのも、いいか…」
「何か言った?」
「いや…」

男は前向きになることにした。
彼女がそれらの行為の意味を正しく知るのは、もうしばらく後になる。
777名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 02:58:52 ID:UUfDUCl3
以上です。
お付き合いありがとうございました
778名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 12:18:19 ID:HoTIq5iC
>>777
乙!
フォーナに縁がない俺の息子が羨ましがっていますよ。
779名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 22:59:55 ID:RwXlePF8
元ネタは知らなかったが十分楽しめたよGJ
780名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 22:46:34 ID:f9Fq7emj
念願の新作だろうに反応が悪いな
781名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 00:46:57 ID:p6WLWmTU
>>777
GJ
782名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 23:35:00 ID:g5y/8X4C
無限のファンタジアでよければ書きますが
魂の絆絡みのものと、キマイラ化絡みのものだったらどっちがいいですかね?
783名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 23:51:21 ID:Tl3QAJEj
>>782
どちらでも、貴方の書き易い方であれば是非。

TW1(無限のファンタジア)も始まって長いけど、
今はTW2(Silver Rain)の方が動きが活発なんだっけな。
784名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 00:47:33 ID:We68qqMq
>>782
魂の絆って銀雨と同じ意味?
俺はキマイラの方が好きだけどさ。
785名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 10:34:26 ID:MkL0++ae
ちょっ、銀雨のトイレの花子さん、たまたま画像検索で見つけたんだが、
富はズリイイイィィ! あんなエロエロで攻められたら、同業他社不利すぎwww
786名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 10:45:25 ID:iwkgQygC
>>785
今回の戦争で吸血鬼が使役していたサキュバス・サキュバスキュアも
展開次第では学園側の戦力として吸収出来る可能性が。
787名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 19:08:20 ID:Mr5idDIJ
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org18486.zip.html

なんかかなり長くなったから、2部を4つくらいに分割
2_2の真ん中まで出来たので2_1を投下
引き続き不快に感じる方はDLをしないようにお願いします
パスはdorako
長すぎていくらか削ったので、誤字脱字は脳内保管してください
788名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:25:34 ID:TvybnECI
>>787
相変わらずGJだなぁ
789名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 04:41:36 ID:0TATTTFK
>>787
今度は取れた!
790名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 07:23:10 ID:giX/Fxxb
他のトリスタの話の続きマダー?
まぁ空気的に投下しづらいだろうがw
791名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 13:21:50 ID:eSQEb3aS
容量も無いが一作品くらいは余裕があるぜー?どしどしカモン
せっかくクリスマスなんだしイベントがあるMMOで一作欲しいな
792「弔鐘」 ◆/VkDraKo.s :2007/12/25(火) 20:06:36 ID:bNyw/mGv

「♪サンタクロースのおじさんは〜 正義の味方よ、良い人よ〜♪」

「……なに、その歌?」

「え? サンタクロースの歌だよ。知らないの、キエン?」

楽しげに響く答えを聞いて、あなたは一つ、ため息をつく。
声には出さなかったが、あなたはきっと、いつものように、こんな疑問を浮かべている。

――男の子というものは、どうして、死んだあとまで馬鹿でいられるのだろう。

ぬいぐるみの手足をバタバタと動かしながら、あなたはレキの背中を見つめている。
あなたの背中の後ろには、今日一日を費やした、彼の労働の成果が連なっている。

あなたは空を見上げる。霊的な靄《もや》が星明りをさえぎる空を。
あなたの心に浮かぶのは、きっと、ホワイトクリスマスという言葉だろう。

それから、あなたは路傍に目を落とす。散らかり放題になったゴミ捨て場を見る。
あなたの瞳に真黒な鴉《からす》が映り、鴉の瞳にあなたが映るのを見て、あなたはため息をつく。

賢いあなたは、故郷の港町に雪が降らないことを知っている。
そして、サンタクロースがあなたの元へは来ないことも知っている。

もちろん、あなたは知っている。サンタクロースはとても良い人だということを。
しかし、サンタクロースは良い子の所へ行くのだということも、賢いあなたは知っている。

死者であるあなたは、良い子ではない。たとえ生者であろうとも、あなたたちは悪い子だ。
最後のイブが終わってから何度目かのクリスマスイブ。あなたの元にサンタクロースが来ることはない。

「よいしょ、っと……できたーっ! ほら、やっと完成したよ、キエン!」

最後の並木に最後の鬼火を飾り終えて、レキが歓声を上げる。あなたは並木通りを振り返る。
幾多の鬼火の連なりは、祭典のイルミネーションというよりも、死者を悼む葬列のようだ。

けれども、賢いあなたは、穏やかな笑みとともに満足を得る。
あなたは死者に他ならない。あなたが、否、あなたたちが、死者であることの喜びを得る。

そして、あなたたちはベンチに並んで腰掛ける。
あなたが、否、あなたたちが、悪い子どもたちであることの喜びを得るために。

長い時間をかけて、あなたたちは弔いのイルミネーションを眺める。
大切な人からの贈り物を、あなたはじっくりと眺めて、鼓動の止んだ胸を熱くする。

その胸に、控えめな手が、おずおずと伸びる。
小さな指があなたの胸に触れる。あなたはそれを振り払わない。

指が優しく動く。そのうちの一つが、寝巻きの布越しに、あなたの頂点に触れる。
あなたは顔を隣へ向ける。光のない瞳は熱く潤んでいることだろう。

あなたたちは口付けを交わす。二度、三度と唇を触れ合わせる。それから、舌を絡ませあう。
あなたの胸をまさぐる指は、寝巻きの中へと入っている。その動きに反応して、あなたの腰が泳ぐ。

舌を離したレキが、あなたの耳元で、何かを囁く。
あなたは血の通わない顔を赤らめて、少しだけ、その顔を背ける。

目の前に差し出されるかたちとなった耳朶に、レキが舌を這わせる。
そして軽く噛む。あなたは、息の止まった口から、甘い吐息を漏らす。
793「弔鐘」 ◆/VkDraKo.s :2007/12/25(火) 20:09:25 ID:bNyw/mGv

あなたは体をベンチに横たえる。その上に、レキが覆いかぶさる。
あなたの寝巻きのズボンの中へ、レキの手が差し入れられる。

レキが指を動かし、あなたは押し殺した声を上げる。程なく、ひときわ大きな声を漏らす。
下着越しの愛撫から、濡れそぼつあなた自身への侵入へと、変わったのだろう。

あなたをよく知る指が、あなたをかき混ぜる。しかし、あなたは快楽に身を委ねるだけではない。
のしかかる体へすがりつきながら、その背筋を、腰骨を、撫ぜる。

あなたたちはお互いの下半身を裸にする。
お互いにもどかしげに、お互いになだめあいながら。

硬くなった彼自身を割りいれる間際、レキはあなたに口づけをする。
甘美な痺れが痛みを消して、あなたは彼を受け入れる。

互いに信じあい、互いによく知りあうあなたたちは、幸福な一体を得る。
良い子の名簿には死者の名も記されているかもしれないという、希薄な可能性と引き換えに。

あなたをよく知る男の子は、あなたの腰を少し持ち上げ、よい角度でこすり上げる。
彼をよく知るあなたは、適切な時機に応じて、腰をくねらせ締め上げる。

この上もない刺激を受け取りあって、あなたたちは甘く痴れた声をあげる。
お互いのそうした声が耳に届き、あなたたちはさらに高く、昂ぶっていく。

やがてあなたは絶頂へと達する。レキの背中を掻き抱き、彼自身を強く締め上げる。
そして彼も達し、あなたの最奥で精を迸らせる。蕩けきった体で、あなたはそれを受け止める。

あなたたちは、荒い呼吸を整える。そして、どちらからというでもなく、最後の口付けを交わす。
それは、唇を、そっと触れ合わせるだけの、優しいキスだ。

お互いの蜜を拭き取って、あなたたちは寝巻きの乱れを正す。
ベンチに並んで座り、肩を寄せ合って、薄れいく鬼火のイルミネーションを見つめる。

熱い昂ぶりは治まり、倦怠《けだる》いしあわせな心地が、あなたを眠りに誘う。
もうすぐ地平線は白みはじめるだろう。死者たちが永遠の眠りへと帰る、その時が来るのだ。

あなたはゆっくりと目を閉じる。その横ではレキが、ゆっくりと目を閉じる。
あなたたちの瞼には、きらびやかなイルミネーションが、永遠に瞬くのだろう。

そして私は翼を広げる。日の出を迎えようとする空へと飛び立つ。
ゴミ捨て場で見つけた光物を、嘴に咥えたまま。

私は黒い翼を羽ばたかせる。どこからとなく、仲間たちが空に集う。
クリスマスの明け空は、黒い翼に彩られる。

仲間たちもまた、私と同じように、光物を携えている。
いくつかの鈴のついた杖。私たちが羽ばたくたびに、その鈴が鳴り響く。

賢いあなたは、ホワイトクリスマスを夢に見たりはしないだろう。
けれども、いま、あなたはこんな夢を見ているかもしれない。

――ほら、キエン、サンタクロースだよ! 鈴の音が聞こえるだろう?

(了)
794名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 00:28:28 ID:Ba16h6gF
>792
いつもながらGJ!
レキかわいいなww

そして月光仮面フイタwww
795名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 13:28:59 ID:9NP34v0+
次スレはぁ……もういらないんだよね?
796名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 15:08:58 ID:TcP+ybv/
どっからそういう結論になった。
797名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 15:52:55 ID:Azpvnjgv
>>795は散々このスレを終らせたいとレスしてた奴だろう
798名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:12:51 ID:Y2TtvY0U
まだまだ続くよ
この世に新MMOが出される限り萌えに終わりは無い
799名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:45:18 ID:qhhH1/Yk
支援age
800名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 17:11:08 ID:xKNLVsx/
過疎
801名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 20:42:14 ID:le1pMpw9
>>800
ギリギリなので次スレ頼んだ
802名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 00:43:30 ID:bdtSEaww
>>801
携帯厨だから無理なんだ。すまない
803名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 01:34:40 ID:XAx5qxcZ
【トリスタ】マイナーネトゲのエロパロ総合4【銀雨】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1198945973/
804名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 01:51:12 ID:XAx5qxcZ
よし、あとはみんなで埋めよう。
とりあえず、トリスタのプレイヤーキャラ8種について、
文化人類学的な見地から検討を加えてみた。

兎: 繁殖力に定評のある動物。エロス。
牛: 搾乳上等。おっぱい大好き。鼻息も荒く突進。エロス。
羊: 全身剃毛。また、お肉は臭いがあるものの美味しくいただける。エロス。
龍: 逆鱗の敏感さは異常。さらに天へ向かって昇り立つ。エロス。
狐: 知恵があるわりに罠にかかったり狩られたりで、くやしい。エロス。
狸: 玉袋が大きい。エロス。
猫: 発情期。エロス。
獅: たべちゃうぞ。エロス。

まあ、なんということでしょう。
この分ではトリスタが成年指定を受けるのも時間の問題かもしれません。
805名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 02:24:43 ID:C5dqPUkj
>>804
匠の手によってトリスタも性欲を持て余す世界に

文化人類学関係無いよね!?
806名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 09:40:56 ID:bdtSEaww
807名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 20:11:54 ID:CNRGSQDk
>>804
どうして後半になるにつれて適当になるんですかww
808名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 05:39:57 ID:/LlAa99V
トリスタの基本職スキルマスターたちに
プロファイリングの技術を応用した検討を加えたところ、
驚くべき事実が明らかとなったので、ここに提示する。

ともあれ、当スレ住民には、
トリスタをプレイしたことのない者も少なくないはずである。
また、トリスタプレイヤー諸氏においても、
今回の検討は非常に高度な情報処理に基づくものであるため、
今一度、各スキルマスターたちのプロファイルを確認してもらう必要がある。

以下に「とりすたキャラ事典」さまの該当ページへのリンクを貼っておいた。
住民諸賢にあられては各項目を熟読し、基礎事項の確認を為していただきたい。
なお、各アドレスは慣例に従い先頭のhを省いてある。
また、当然のことながら、
リンク先サイト管理人様は本稿の文責を一切負わないことを明記しておく。


攻撃型: ルイス師匠(ttp://trickster.hiyokomi.net/npc/ruisu.htm
魔法型: セフィーラ(ttp://trickster.hiyokomi.net/npc/sefira.htm
感覚型: ハカセ(ttp://trickster.hiyokomi.net/npc/hakase.htm
魅力型: ティファ(ttp://trickster.hiyokomi.net/npc/thifa.htm


このように並べてみれば一目瞭然であろう。
ハカセは実はおにゃのこだったのだ。おわり。
809名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 03:17:50 ID:0cjFeUQq
どうせ埋めるなら、新年ってことで去年の作品とか職人を振り返ってみないか?
810名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 19:28:29 ID:KhhJiQMn
>>809
俺は1スレの侮辱ですのの続きになってる
別の人が書いた2スレ目最初の方にある女獅子とですのの続きが気になるな
811名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 19:52:56 ID:2+LawEKZ
個人的にはこいつは臭ぇ!ゲロ以下の匂いが(ry的な鬼畜を書いてくれた職人に再臨願いたい
純愛も良いがたまには胃もたれするようなドぎつい一品を拝みたいところ
812名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 19:21:57 ID:RnGNGyEz
龍好きだからドラ子書いてた職人とほのぼの龍書いてた職人がいいな。
また来て頂きたい
813名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 21:45:32 ID:6k7RCwOO
新しく来る人よりも去っていった人が多すぎる
814名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 23:31:18 ID:4bwgUNbh
禿同
815名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 11:27:07 ID:FKY6M+aa
埋め
816名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 00:28:20 ID:/snZ+QiX
埋め
817名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 00:29:22 ID:rv3AW0HD
818名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 22:10:36 ID:Kh25h8Hm
うめ支援
819名無しさん@ピンキー