【エア・ギア】大暮維人総合【天上天下】

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1名無しさん@ピンキー
大暮維人(通称グレ)の作品でパロしましょう。

※ここは【シムカ林檎】エアギア【亜紀人アギト】(現在dat落ち)と
 【棗姉妹】天上天下【円志鶴】を統合したものです。
※大暮作品の二次創作であれば、天上天下やエア・ギアに限らず何でも受け付けます。
※801はご遠慮願います(女体化はアリです)

氏の代表作
・『天上天下』ウルトラジャンプで好評連載中
・『エア・ギア』週刊少年マガジンで好評連載中
・『魔人(DEVIL)』マガジンスペシャル連載作品。完結済み。単行本全二巻。

関連スレ
【シムカ林檎】エアギア【亜紀人アギト】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1119119890/l50(dat落ち)
【棗姉妹】天上天下【円志鶴】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1166429630/l50
【えろ】Oh!great天上天下SS【ぱろ】
ttp://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1048866732/(dat落ち)
(尚、こちらの過去作はエロパロ保管庫ttp://red.ribbon.to/~eroparo/にて保存されています

まとめサイト
ttp://eagiak2.web.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2007/01/10(水) 22:22:43 ID:2P/Pb1h/
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!

.         ,:::-、       __     >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
    ,,r   〈:::::::::)    ィ::::::ヽ    >3 >>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
  〃   ,::::;r‐'´       ヽ::ノ     >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
  ,'::;'   /::/  __            >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
.  l:::l   l::::l /:::::)   ,:::::、  ji     >6 いまさら>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
  |::::ヽ j::::l、ゝ‐′  ゙:;;:ノ ,j:l     >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
  }:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;!     >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
.  {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/      >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
  ';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/      >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
.   `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ       >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
        `ー-"
3名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 01:19:33 ID:QQS9Mo/l
>>2
Yes sir (−_−ゞ
4名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 13:07:27 ID:N+3ZP3ox
カキフライのAAってのがどんなのか、俺知らないんだけど・・・
5名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 01:57:08 ID:KqY4wgdP
>>2
もうすぐ2ちゃんが実際に終了しそうですね
その時は私も是非人生を終了させていただきます
6名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 11:56:31 ID:4gHL/Wx/
2ゲット
7名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 16:16:46 ID:yrotEvgX
>>2
ついさっきパチスロでスリーセブンを外した俺への当てつけですね、そうですね
8名無しさん@ピンキー:2007/01/13(土) 23:24:26 ID:7u0bHqlJ
グレの作品の話出やしねえwww

age
9名無しさん@ピンキー:2007/01/14(日) 00:45:55 ID:IGkM0x8j
ちっ、
>>8で「林檎キボン」とか書いた直後に
>>9でID変えずに「俺が書いてやるから待ってろ」とか言うつもりだったのに
10名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 00:35:23 ID:BFBMocBe
「あっ……はぁ…ぁん……」

イッキはシムカの巨乳を激しく揉んでいる。服の上からでも豊満な胸の感触が伝わってくる。


「シムカさんの乳、最高っすね。俺、いつもシムカさんの乳を想像してヌイていたんすよ!サイズどれだけあるんですか?」

シムカは顔を赤らめて答えた。
「オッパイは92cmのGカップよ……」


「マ、マジスカ!92cmのGカップ!シムカさんってまだ17歳なんですよね?ス、スゲェ……」

「……カラス君……パイズリ…してあげよっか?」


「えっ? ……い、いいんですか?」


「うん…いいよ…カラス君が喜んでくれるなら…」

「お、お願いしますっ!」

シムカはイッキのズボンとトランクスをおろした。あまり大きくはないが、固そうなペニスが上を向いていた。

「あはっ…もうこんなになってる…」


そして次に自分の服を脱いだ。ブラジャーからは爆乳が今にもこぼれそうだ。

イッキは思わず息をのむ。
ブラを外すと、形がよく色白で張りのある胸があらわになった。乳首はきれいなピンク色で、大きな胸には合わず小さかった。

11名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 00:46:13 ID:SWuDzyxM
ヤッホー
12名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 00:48:04 ID:YnvUmtpu
よく見ると>>10の内容、本スレとは〆方が違うのな
まさか続くのか?
13名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 01:03:01 ID:BC4SqMXP
もういっそ、本スレと偶然連動した記念に
本スレの方に投下されてたSS、全部転載しちゃわね?
許可は勿論いるだろうけどさ
14名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 01:47:27 ID:BFBMocBe
シムカはその豊満な胸の間にイッキの肉棒を挟んだ。それは埋もれて見えなくなった。
そして、ゆっくりと自分の手で乳を上下に揺らしはじめた。


「うっ……あぁぁ…やわらかくて温かくてスゲェ気持ちいい…」


乳が上下に動くたび、ペニスの先端が谷間から見える。先端からは透明の液体が大量ににじみでてきていた。


「あぁ…こんなにたくさんガマン汁が……イッキ君…ガマンしなくてもいいよ…」


そう言ってシムカはパイズリの速度を速めた。
メロンのような乳はすごい速さで上下に揺れている。ガマン汁が乳とこすれて、クチュクチュといやらしい音をたてる。


「ああぁっ!シムカさんっ!すごいっ…すごい圧力……も…もう出るっ!!」


「あんっ……出して!…私のいやらしいオッパイに…いっぱい出して!!」


次の瞬間、イッキは絶頂に達して射精した。
15岩田:2007/01/16(火) 03:02:40 ID:SWuDzyxM
>>14
俺はあんたを待ってたよ!
16名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 09:41:28 ID:BFBMocBe

「すごーい!いっぱい出たね。カラス君!」

シムカのGカップの爆乳はイッキの精液まみれになっている。

「…はぁ…はぁ…シムカさん…俺まだまだいけますよ…今度はパイズリとフェラのWでやってくれませんか?」

射精してしぼんでいたペニスは再びムクムクと大きくなりはじめた。それは先程よりも大きく、たくましくなっていた。

「うふっ…すごい元気だね…さっきよりもおっきくなってるし……いいよ。やってあげる。空の王の頼みとなったら断わるわけにはいかないから…」

シムカは再びその爆乳でイッキのペニスを挟んだ。
そして、そのペニスの先を舌を使って舐めまわし、こねくりまわすようにしてパイズリをはじめた。

「……うっ…ああぁぁっ…メチャクチャ気持ちいい…全国のライダー憧れのシムカさんのオッパイに、こんなふうにパイズリにフェラまでしてもらっているなんて……最高だよ…」
17名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 18:37:52 ID:YnvUmtpu
風が吹き荒れ、家々の屋根が剥がれ飛ぶ。
電柱は悲鳴をあげ、コンクリートの壁は、ひび割れる寸前まで痛めつけられる。
急激に巻き起こった強風の渦中で、イッキと林檎は向かい合った。
「林檎ぉぉぉぉぉぉっ!!」
幼馴染であり、姉であり、妹でもある林檎に対し、イッキは
死神そのものの技影を背負って、悪鬼のごとく襲い掛かる。
ボルテージは最高潮まで高まり、緊迫感が場を圧倒する。
しかし……

「はいカァーット!」
監督の声と共に、イッキと林檎は動きを止めた。
道具係が撮影用の巨大扇風機を停止させると、辺りはにわかにしんとなった。
緊張感から解放された二人は、ほぼ同時に深いため息を吐き出した。
「はぁっ……このシーンやっぱ一番緊張するわぁ、マジで」
「でも、イッキの演技最高にキマってたんじゃない? 本当に死神見えた感じしたし」
迫真の演技をこなした二人の男女の元に、撮影スタッフが駆けつける。
「イッキさん、林檎さん。椅子をどうぞ」
現場用の折りたたみ式で、お世辞にも座り心地の良いものではないが、
今の二人にとって、座れるという事が既に有難い。
「お二人は三十分休憩です。その間に、カズとオームさんの決戦のシーン撮っちゃいましょう」
監督はそう言うと、待機していたカズとオーム、そしてスタントマンを呼びつける。
次の撮影は足場の不安定な高所でのアクションなので、
顔の映らないカットはスタントに任せるのだ。
覚醒カズによるワープ演出は、フィルムの繋ぎ合わせによって再現される予定だった。
「トチんなよ、カズ?」
「茶化してんじゃねぇよイッキ。俺だってバッチリ『炎』キメてみせるさ」
カズによるフレイムロードの再現は、顔が映るためにスタントマンが使えなかった。
灯油と撮影用の炸薬の分量が少しでも間違っていれば、カズは大火傷を負いかねない。
役者もそうだが、スタッフも必死なのだ。

東雲市では、今日も人気特撮番組『エア・ギア』の撮影が行われていた。
18名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 18:56:24 ID:YnvUmtpu
休憩をとっていたイッキと林檎の元に、待機しているシムカとクルルがやって着た。
「お疲れ様です、イッキ君」
「やっほー、お疲れカラス君」
原作では作者の描き分けの甘さから、殆ど同じ顔に見えると評されていたこの二人は
顔のよく似た姉妹アイドルを配役にまわす事で、逆に原作の味わいを醸し出していた。
監督流の現場哲学では、役者は現場では常に役名を名乗り、
言葉遣いも立ち振る舞いも役になりきらねばならなかった。
それ故、姉妹である彼女等は勿論、他の役者達もここでは『エア・ギア』になりきっていた。
現役中学生や高校生である彼等は、大人より順応力が高いため、
案外その哲学を守るのに苦労はしなかった。
苦労していたのは、アイオーン役や武内空役といった、成人の役者達だった。
「撮影してない時まで役になりきるというのは、思ったより難しいですね……」
と言いつつ、アイオーンはもう殆ど役が染み付いているのか、
本物さながらに眼鏡の端を指先でくいっと持ち上げる仕草をした。
この辺りは、職業病とも言える。
「俺等なんかまだマシな方だろ……いや、マシな方やろ。
 何せ普通に『男』を演じときゃ良いんやからなぁ」
武内空はそう言うと、鰐島アキト&アギト役の女の子の方に目を向けた。
彼の視線にイッキも気づき、席を立って声をかけに行く。
「よっ、アキト。それとも今はアギトの方か? ま、どっちでも良いや。 役には慣れたか?」
少女は苦笑いで返した。肯定とも、否定ともとれない。
「私……あ、いや僕なんかまだ全然。
 女なのに男の演技しろって、言われてもさぁ……」
そこへ、シムカとクルルが割ってはいる。
「しかも『あくまで女っぽい少年であって、女そのままじゃ駄目』って言われた日にはねぇ?
 役のためとは言え、監督も無茶言うわぁ……」
「その上、純粋な男の子であるアギト君の役も、一人でこなさないといけないんだもの。
 私達なんかより余程難しい役を、立派にこなしてて……本当、尊敬します!」
アキト役の彼女は、実質的な一人二役を演じるという点で、他の役者達よりハードスケジュールだった。
しかし、彼女はめげない。
「やり甲斐のある仕事だから、僕頑張るよ!
 なんたって、この番組のヒロインだしね」

その最後の一言に、林檎とシムカとクルルは一瞬言葉を詰まらせた。
イッキは「げ……ヤな予感」と冷や汗をかき、その場から逃げ出したくなった。
その様子を離れたところから眺めていたスピット・ファイアは
「また始まったか……」とため息をこぼしつつ、内心面白おかしく見守っていた。
19名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 19:11:34 ID:YnvUmtpu
「お疲れさまっしたぁー!」
「おー、お疲れー」
その日の撮影が終わり、役者もスタッフもそれぞれ帰途についた。
と言っても、スタッフは会社に戻ってまだ仕事を続けねばならないし、
役者は役者で、スケジュールの埋まっている者はまた違う現場に行かねばならない。
とは言え、まだまだ若手という事もあって、この日はたまたま
イッキと林檎、シムカ、クルル、アキトの五人は、全くのフリーになる予定だった。
機材を片付けて撤収しようとしているスタッフを分け入って、
シムカとアキトは監督に詰め寄って行った。
その後ろを控え目に、しかししっかりと、林檎とクルルもついて行く。
イッキも、半ば強制的に引っ張られていった。
「監督!」
「お、シムカちゃん。何か話でも?
 言っておくけど、ファンの間で好評だった長髪バージョンは、今後登場予定無いからね。
 使用済みのウィッグはヤフオクに出して稼ぐなり、記念にとっとくなり……」
「そうじゃなくて!」
元々ショートカットだったシムカは、ロングの髪型を再現するために、
番組前半では地毛と同じ色のウィッグを被っていた。
彼女自身それを気にいっていたので、監督はてっきり
撮影での再使用の検討を持ちかけられたのだと思った。
だが、彼女等の用件はそうではなかった。
「いい加減、誰がこの番組のヒロインなのか教えて下さい!
 このままじゃ私達、延々と女の戦いを続けなきゃいけないじゃないですか!」
この番組の撮影が始まってから、目下の彼女達の一番の疑問は、そこにあった。
新聞のテレビ欄では、当初は主役であるイッキのすぐ後ろに林檎の名があった。
ところが、アキトがレギュラー入りしてからは彼女がイッキの後ろに記名され、
更にクルルの参戦によって、そのアキトすらも欄の下の方へと追いやられたのだ。
かと思えば、シムカが目立つエピソードの時はシムカが上に表示されていたりもする。
一番酷いのはベヒーモス戦の時で、あの時はメインキャストの中に
林檎の名もシムカの名も含まれていなかった。
新聞のスペースの都合なのだが、自分こそがメインヒロインと思っている彼女等にとっては
影の薄いカズや、人型ブタでしかないオニギリよりも後に名が載っているおんは、屈辱だった。
20名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 19:32:31 ID:YnvUmtpu
監督は困り果てた。
何しろ、誰がヒロインかなど、監督にもわからないのだ。
そんな事はグレに聞いてくれと言いたいが、多分グレも特に決めてないのだろう。
「うーん、そんな事言われてもなぁ……」
監督は四人の少女の顔を順番に眺め回した後、最後にイッキの顔を見た。
そして、妙案を思いついた。
「こう言うのはどうだろう? 主役であるイッキ君に、誰がヒロインか決めてもらうってのは」
偶然傍を通り過ぎていったベンケイは、また馬鹿なその場しのぎを監督は言い出したものだと
露骨にため息をつきながら、深夜のラジオ番組の収録に向かった。
監督はナイスアイデアだと思ったが、困ったのはイッキである。
何しろ、無理矢理引っ張られて来ただけで、彼自身は誰がメインヒロインかなど、興味が無いのだ。
にも関わらず、毎週毎週彼女達は水面下で牽制しあっている。
「そんな、俺が決めるだなんて……そんなのアリなんですか?」
戸惑うイッキに、監督は説明してやった。
「良い事を教えてやろうか、イッキ君。
 かつて種及び種運命というガ○ダムのアニメーションがあったんだが……
 その監督は嫁や知人の、まるきり主観的で腐女子な意見を取り入れ続けたんだ。
 だから、番組途中でヒロインの一人がいきなり生き別れの妹だったという事にされたり、
 主人公が親友の許婚を何の軋轢もなく寝取ったり、
 本来のメインヒロインが最終話で死亡したり、
 種で付き合い始めた炒飯とオペレーターが種運命ではあっさり別れてたり……」
「それは、監督と脚本が無能だったせいでシナリオが崩壊した事例でしょ?
 俺等は『エア・ギア』をそんな破滅的な内容にしたくは……」
イッキの言葉は、差し出された監督の手によって遮られた。
「滅多な事は言うもんじゃないよ、イッキ君。
 少なくとも種や種運命が失敗作だと、監督や脚本は思ってもいないんだろうし……。
 それに、『エア・ギア』が同じ手法をとったからと言って、シナリオが破綻するとは限らない。
 むしろ良い方向に転ぶかもしれない可能性だってある。違うかい?」
「いや……そりゃあ……」
何か反論したいが、確かに可能性だけで言うならば、
番組内容が破綻しないどころかむしろ好転する可能性は、ゼロではない。

「兎に角だ。
 今日は五人とも、この後予定は無いんだろ?
 だったら、じっくり話し合って、メインヒロインを決めておいてくれよ。
 そうすれば、原作とはまた違った味わいを出せるかもしれないだろ?」
監督の無茶な論理に参りながら、五人は現場を後にした。
21名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 19:45:57 ID:YnvUmtpu
市内のファーストフード店の片隅。
窓際の六人がけの席で、女達が熾烈な言い争いを続けていた。
もっとも、他の客の手前、表面上はいきり立って口論したりはしない。
あくまで静かに、話し合いの形でチクチクと口撃しあう。
だが、それがイッキには余計に怖かった。
「やっぱり、私がメインヒロインでしょう? 幼馴染だし、姉のようなポジションだし、一番付き合い長いし……」
「その『姉のような』ってのがネックなのよ。姉なんて普通、恋愛対象にならないでしょ?」
「それを言うなら、シムカさんだって。イッキ君にとっては憧れの対象であって、恋愛じゃ無いんじゃないかなぁ」
「ちょっと待って下さい、『アキト君』。男性である貴方が、何でヒロイン格にノミネートされてるんですか?」
困った事に、この四人の女達のど真ん中に、イッキは座らされている。
逃げられないよう、壁際の真ん中の席に強制的に押し込められたのだ。
両脇を林檎とシムカが固め、対面にはアキトとクルルが陣取っている。
イッキはハンバーガーとシェイクを注文していたが、とても食べられる心境ではなかった。
下手に口に食べ物を運べば、「真面目に話を聞きなさい!」と怒鳴られかねない。
それに、この状況では何も喉を通らないだろう。
バクバクとハンバーガーを平らげながら討論を続ける四人の少女が、
イッキにはとても強い生物のように見えた。

「埒が明かないわね……こうなったら、監督の言う通り。
 カラス君に決めてもらいましょう!」
シムカがそう言った途端、イッキは胃が縮まる思いがした。
正直、いつか誰かが言うだろうなとは思っていた。
だが、出来れば誰も結論を急がぬまま、綺麗にこの話題が立ち消えて欲しかった。
勝気で負けず嫌いな林檎とシムカ。そして、さり気なく嫉妬心の強いアキトとクルル。
この四人が、何らかの方法でトップを決めるのであれば、
『勝負』という単純明快な手段しか採択しないであろう事は、イッキにもわかっていた。
そして、その『勝負』の渦中に、またしても自分自身が巻き込まれてしまうであろう事も……。

少しでも精力をつけるためにと、無理矢理ハンバーガーを口に押し込まれ
イッキは四人の少女に、ラブホテルへと連れて行かれた。
22名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 19:52:27 ID:YnvUmtpu
「なぁ……勝負するにしても、せめてもっと違う方法は無かったのかよ?」
「『イッキ』は黙って言う通りにして! これは私達、女の戦いなんだから」
少女達は、まだ現場の哲学を引きずっている様子だ。
『エア・ギア』のメインヒロインを決めるという名目上、
ここでも役に徹する必要があるという意気込みだろう。
現に、先程本名で呼んでみても、誰も反応しなかった。

「それにしても……こういうホテルって、僕初めてなんだけど、
 男性一人に女性四人でも宿泊出来るものなんだね?」
アキトは、物珍しそうに室内をキョロキョロ見渡した。
「それはホテルによるわよ。場所によっては普通のカップルしか認めてくれなかったり、
 或いは人数分の料金と部屋代さえ払えば、3Pでも4Pでも受け付けてくれたり」
五人の中で唯一異性経験のあるシムカが、得意げに説明する。
クルルは、気を紛らわせるためにテレビをつけたが、
移った映像がアダルトビデオのものだったため、慌てて電源を切った。
林檎は、気分が落ち着かないのか、妙にベッドの上でゴロゴロ寝転がっていた。
23名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 21:32:39 ID:YnvUmtpu
物語におけるメインヒロインとは、基本的に主人公と相思相愛であるか、
或いは将来的に相思相愛になる事が求められる。
そして、両思いになるために重要なのは、気遣いや思いやり以上に、相性である。
どれ程相手の事を大事に思おうとも、相性が合わない、もしくは一方通行であれば
その思いが実ろう筈も無い事は、原作でも石和はこが立証している。
そこで勝敗は、誰が最もイッキと相性が良いか、という点が鍵となる。
愛し合って結婚した筈の男女でも、体の相性が合わないせいで
セックスの際に夫婦が満足出来ず、それが理由に婚姻解消に及ぶ事もあり得る。
よって、特に体の相性を最も重視すべきだと提案したのは、シムカだった。
彼女は、四人の中で最も経験が深く、胸も大きいので、
自分が一番イッキを満足させられると踏んでいたのだ。
少なくとも、胸の無いアキトやクルルには、鉄板で勝てる。そう思っていた。

だが、それは誤算であった事が、すぐに証明される事となった。
24名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 21:54:17 ID:YnvUmtpu
四人の少女は、それぞれ交代でシャワーを浴びる事にした。
やはり行為に及ぶ前に、汗など流しておきたいと考えるのが女性である。
そして、シムカは一番手を誰にも譲る気はなかった。
「あたし一足先にお風呂入ってくるねー」
物語の中では既に車椅子による移動を余儀なくされている彼女だが、
撮影から離れればそんな事は関係無い。
元気良く、早足でバスルームに向かって行った。
彼女の算段では、自分が最初にイッキをイかせて、評価を上げる予定だった。
童貞とは言え、やはり二発目や三発目では、得られる快楽は一発目の足元にも及ぶまい。
そうしてあっさりと先取点を奪うつもりだった。

だが、彼女がバスルームに入ったのを見届けると、
クルルはイッキの前に屈み込み、おもむろに彼のズボンのチャックを下ろしにかかった。
「なっ……えっと、皇妃さん!?」
思わず相手を、役名でなく本名で呼びそうになったイッキは、慌てて言い直した。
だが、名を呼ばれた事も無視して、クルルはトランクスの前開きの部分から
既に期待感で硬くなりかけているイッキのモノを取り出した。
「悪く思わないで下さい、イッキ君……先手必勝なんです」
他の少女達もそうだが、特にクルルは、テクニックでシムカに勝てるとは思っていなかった。
となれば、普通のプレイでは勝算はゼロに等しい。
『普通のプレイ』以外で男性が喜びそうな事といったら、これしか思いつかなかったのだ。
クルルはイッキのモノを手にとり、先端の皮を剥くように、軽くシゴいた。
真性包茎ではなかったが、まだカリの部分に皮が引っかかっている状態だ。
ただでさえ仮性包茎の多い日本人、しかもまだ中学生だ。仕方の無い事だった。
「ちょっとっ、皇妃さん!」
「アンフェアだよ、そんなの!」
愛撫を筆頭とした前戯で、どれだけイニシアチブをとれるか……
そう考えて作戦を練っていた林檎とアキトは、出遅れてしまった。
真っ先にイッキのモノを手に取られては、後塵を拝する形に甘んじるしかない。
特に、たった今対抗馬の一人であるシムカが戦線を離れてシャワーを浴びている最中なのだ。
まさに、クルルは原作同様、空気を読んでいなかった。
25名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 22:17:36 ID:YnvUmtpu
クルルは、如何せん経験が無いので、力の入れ具合がわからなかった。
彼女からしてみれば、相当度胸を決めて握りこんでいるつもりだが、
イッキからしてみれば、軽く指先で摘まれている程度にしか感じなかった。
そんなイッキの不満を感じ取ったのか、クルルはもう少し力を強めてみた。
そうすると、心なしかイッキの男根が、若干硬さを増したような気がした。
気分が高揚しているのか、こんな事で早くもイッキの先端からは薄い汁が垂れ始めてきた。
「あぁ……良いよ、皇妃さん……」
イッキはそう言ったが、それは彼女の気を遣っての、お世辞に過ぎなかった。
以前クルルが女性週刊誌で読んだ、男性が感じている時の
『情けない顔』というものに、イッキはまだなっていなかった。
それは、悔しい事だが、イッキがそれほど快感を得ていない事の証明だった。
「……イッキ君。覚悟、決めて下さいね?」
え、何が?
とイッキが問うより早く、クルルは自分の手が握っている棒の先端にキスをした。
「いやっ、え、ちょっと!?」
困惑するイッキの声を無視して、クルルはソフトタッチな口付けを続ける。
まるで愛しむように、優しく、柔らかく。
恐る恐る、目の前の棒の、あらゆる場所に、あらゆる角度からキスをする。
今日初めて見るグロテスクな物体に、触るだけでも大変な覚悟が必要だったのに
この上さらにキスまでしてみせる思い切りの良さに、我知らず林檎は感動しかけた。
クルルは舌こそ使わなかったものの、更にキスを続け、軽く下唇で裏筋を擦ってさえみせた。
見る見る内に、イッキのモノは大きくなっていった。
「それ良いよ、皇妃さん……もっと……」
クルルは、もう一押しだと思った。
シャワーを浴びなかったのは、口だけで済ませてしまえば、体を綺麗にする必要は無いと思ったからだ。
本番が出来ないデメリットを拾ってまで、この作戦を選んだ。
ならば、せめてその口という武器だけは、最大限に使いこなさねばならない。
クルルは、思い切って口を大きく開け、イッキのモノを咥え込んだ。
26名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 22:42:58 ID:YnvUmtpu
「オイオイ……そこまでしてくれんのかよ?」
イッキは、たまらずクルルの後頭部を抱き寄せた。
軽く引き寄せられた程度だったが、そのせいでクルルの顔は、よりイッキの体に近付いた。
それはつまり、クルルの口がより深くイッキのモノを包み込んだという事でもある。
経験の無いクルルにとっては、それは快感よりも不快感の方が大きかった。
鼻をつくような匂いと、塩っぽい味が口中に広がり、吐き気さえ催してくる。
何とか、匂いと味が一番マシに思える角度を探し当てようと模索した。
が、そうして顔の角度を変えたり、咥え込む深さを変えたり、
はたまた咥える強さの強弱を調整したり、舌を棒から離したり、逆に押し付けたりした事は
結果的に全てプラス要素となっていた。
上手とは言えないが、感触が絶え間なく変化し、その都度感じ取れる温度も変化する。
その内、クルルはせめてこの塩っぽい味から逃れようと、舌を肉棒の横に移動させた。
舌には味蕾という、味覚を感じ取る部分が存在する。
その部分が肉棒に触れる事を避けようとしたのである。
そして、それは結果的に絶妙な感触をイッキにもたらした。
「うはっ……こ、こりゃあ……っ」
いつの間にか、イッキは『情けない顔』になっていた。
肉棒の硬度と太さも、咥え始めた時より更に増していた。
クルルは、無理に舌を横にズラすより、イッキのモノを横にズラした方が楽だと思い、
わずかに首をひねって、肉棒を自らの頬の内側につけた。
こうすれば、舌は動かさなくとも、先程より舌が肉棒に触れる面積が少なくなる。
全ては、あくまで不快感から逃れるための……
言い換えれば、自分の事しか考えていない行為だったが、
無自覚の内にそれら全てのアクションが功を奏しているとは、クルルは思いもしていなかった。

イッキが、その快楽に思わず気を緩めた瞬間。
肉棒の付け根あたりで燻っていた精液の塊が、奔流となって先端から迸った。
「やべっ……!」
まだイッキはクルルの頭を掴んだままだったので、クルルは避けられなかった。
口の中いっぱいに、ブリーチのような匂いの、気持ちの悪い味をした液体がぶちまけられた。
「んんっ! ん〜〜〜〜〜っ!!」
思わず、突発的にクルルは涙を流した。
イッキの手を振り解いて顔を離し、喉の奥の異物感にむせる。
掌の上に、白濁の液体がこぼれた。
粘着質の液体は、こぼれなかった分がまだ、クルルの口の中で上下に糸をひいていた。
「ごめん、皇妃さん……でも、気持ちよかったよ」


クルル編、完。
27名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 23:47:28 ID:YnvUmtpu
ハァハァと荒い息を吐き続けるクルルの、涙の滲んだ瞳に、
イッキは何か申し訳ない事をしてしまったような気になった。
「げほっ、けほっ……」
息苦しくなって、クルルは思わず息を吸い込んだ。
その瞬間、喉の奥に張り付いていた精液が、食道に飲み下された。
クルルは、終わって初めて、大変な事をしてしまったと感じた。
だが、時既に遅し。
林檎は、少々哀れむような目で彼女を見つめると同時に、
自分の番がまわってきた時、自分はどんなキツい目に遭ってしまうのかと考えた。

イッキが余韻に浸っていると、バスルームのドアが開いた。
中から、バスタオルで体を覆ったシムカが現れる。
「これはどう言う事かしらねぇ……クルルちゃん?」
「お、お姉ちゃ……シムカ、さん……」
特撮番組『エア・ギア』の現場を離れれば、実の姉妹である二人だ。
だが、この場は敢えて役名で呼び合う事で、お互いにプレッシャーをかける。
シムカは、白く汚れて萎んだイッキの男根と、
掌に精液を受け止めているクルルを見て、事態を悟った。
「ふぅん……先越されちゃったかしら?」
冷えた殺意を静かに立ち上らせながら、シムカはひたひたとイッキの前まで歩いて行った。
そのまま彼の手をひいて、無理矢理バスルームへと引っ張っていく。
「ちょっ、シムカさん!」
「こっちおいで、カラス君。二発目ってのは悔しいけど、一発目より気持ちよくしてあげるから」
湯上りで湯気をほのかに立ち上らせている彼女の、冷ややかな笑顔を見ると、
イッキはおろか、次は自分の番と思っていたアキトや林檎すらも、止める事が出来なかった。
28名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 00:03:32 ID:sVfheSML
バスタオルを取り払ったシムカの肢体は、ため息が出る程美しかった。
釣鐘型の乳房と、その先端にかわいらしく乗っている乳首。
脇の下から下乳へのラインは滑らかで、指でなぞってやりたくなる程流麗だった。
腰のくびれは、細すぎず太すぎず、丁度良いバランスだった。
綺麗に手入れされ、整えられた陰毛は、髪と同じく湿っていた。
太股など、そこに擦り付けているだけでも射精出来てしまいそうな柔らかさだった。

一番手はクルルに取られたが、それでもシムカには、自分が負ける気がしなかった。
クルルやアキトには出来ない、パイズリという武器が自分にはある。
それに先程見た限りでは、クルルはまだ服を着ていた。
という事は、本番はおろか、前戯レベルの事も満足にしていないだろう。
自分がシャワーを浴びていた時間から考えても、せいぜいフェラのみだ。
しかし、この邪魔者のいない密室でなら、思う存分好きな事が出来る。
まず自らの巨乳で挟んで、弄んでやる。
と同時に、口技も披露してやる。経験から言って、クルルのぎこちないテクに負けよう筈がない。
そして自分には、極めつけである『本番』がある。

私のおっぱいと、乳首と、ベロと、唇で……これ以上無い程の快感を与えた上で、
この自慢の名器で、カラス君を昇天させてあげるわ……。
シムカは、誰にともなく頭の中でそう言った。
「シムカさん……俺、いつでも良いですよ」
イッキは服を脱ぎ捨て、臨戦態勢に入った。
シムカは彼の男根を手でシゴき、まずはそれなりの硬さと太さを取り戻す事から始めた。
手コキだけでも彼女のテクは相当なもので、力加減が絶妙だった。
「ふふっ、カラス君ったら。二度目なのに、もうこんなに大きくなってきちゃった」
上目遣いでイッキを見上げながら、シムカはそれを自慢の両乳で挟み込んだ。
29名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 00:20:09 ID:sVfheSML
「うおっ……や、これマジやべぇって」
肉の圧力に、イッキは早くも参りそうになった。
普段自分で処理する時には、まず得られる事の無い感覚。
温かい乳房が、殆ど満遍なくイッキのモノを包み込む。
それが更に上下にスライドするとなれば、もうたまらない。
「どう? カラス君。あのコ達じゃ、こんなの出来ないわよ〜?」
シムカは悪戯っぽく舌をぺろりと出し、その先端でイッキのモノを舐め始めた。
乳房と舌の同時攻撃は、クルルが先程口全体でやってくれた大胆なフェラとは、
また違った快感をイッキにもたらした。
シムカの唾液がカリを伝わり、イッキの肉棒と、彼女自身の乳房を汚し、輝かせる。
シムカは、自らの乳房を構える角度を調整して、
イッキのモノに乳首が擦れるようにしてみせた。
「うおぉ……それ、たまんないっす! シムカさん!」
「わかる? からしゅ君……わたひの、ちくびぃ……たってるのがぁ……」
舌を突き出しながら喋る彼女の声は、呂律を失っていた。
そして彼女の言う通り、勃起した乳首が、イッキの男根の側面を擦りあげていた。

イッキは、やはりクルルの時と同じように、シムカの頭を両手で掴んだ。
それは、この快感を離すまいとする本能に加え、
何かにしがみついていないと立っていられないという、防衛反応のあらわれでもあった。
まるで睡魔に襲われたように意識が飛びそうになるのを、必死でこらえる。
力が抜けそうな足を、踏ん張ってこらえる。
「もうちょっとかなぁ? そろそろこっちの方に入れてみるぅ?」
シムカは、一旦口を離して、彼に質問してみた。
イッキの体は、雌の膣を欲しがっていた。顔は、だらしなく緩みきっていた。
30名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 00:34:32 ID:sVfheSML
だが、ここでまたしても、彼女に誤算が生じた。
パイズリは、両手を用いねば出来ない荒業だ。
そのため、いくら男性が準備万端になっても、女性自身の膣の準備はどうしても遅れる。
シムカはパイズリを中止し、フェラでイッキのモノを焦らしつつ、
自らはオナニーをして、受け入れ態勢を整えようと思った。
だが、彼女が両手を乳房から離すより先に、イッキは二度目の絶頂に達してしまった。
「ごめっ、シムカさん!」
「え? ちょっ……!」
二度目とは思えない程の量の精液が、シムカの顔面と乳房に飛び散る。
拍子抜けしたように呆然とする彼女の髪に、鼻先に、唇に、乳房に、白濁がボタボタと零れ落ちる。
シムカは怒り出したくなったが、目の前のイッキが満足そうな表情で苦笑いしているのを見ると、
遊び疲れた子供を見る大人のような気分になって、微笑ましくさえ思ってしまった。

「もう、カラス君ったら……私の完璧な計画が台無しじゃん」
シムカはそう言うと、乳房を持ち上げて、その上の精液を直に舌で舐め始めた。
自らの乳首を猫のように舐めるシムカの姿は、イッキには刺激的過ぎた。
「シムカさぁん……」
思わず、縋るようにシムカに手を伸ばすイッキ。
だが、シムカはその手を払いのけると、イッキに笑顔を返した。
「駄ぁ目っ。私の番は終わりだよ。一人につき一発までにしとかないと、フェアじゃないでしょ?」
「そりゃあ……そうだけど」
シムカは立ち上がると、汚れた顔と髪と体を、をシャワーで洗い流した。
「ほらっ、次が控えてるわよ? さっさと行ってやんなさい」

イッキは、まだ気恥ずかしかったが、服を着なおさず部屋に戻った。
彼の全裸を見て、ベッドの上で控えていたアキトは頬を真っ赤に染めた。


シムカ編、完
31名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 00:45:45 ID:sVfheSML
「……何恥ずかしがってんだよ、アキト。 今更だろ?」
「いや……確かに、そうかもしんないけど……」
イッキとアキトは、原作ではお互いに裸を見合っている中だ。
近鉄ブルズとAGITOのバトルでもイッキは服を脱いでいるし、
アキトが野山野家に住むようになってからも、一緒に入浴したりもした。
もっとも、番組では前者のシーンは前張りの上からモザイクがかけられていたし、
後者にいたっては、描写そのものが完璧にカットされていた。
前者だけを取り上げれば、アキトはイッキの全裸を、イチモツ以外は実際に見ている事になる。
(もっとも、それはアキトだけの話ではないが)
そして、唯一生で見ていなかったイッキのイチモツは、
先程のクルルのフェラの際に拝見する事が出来た。
トータルで見れば、イッキは体全体を、余すところなく全て見られている事になる。
だが、理屈の上ではそうであっても、アキトにはまだ気恥ずかしさが残っていた。

シムカはイッキの背中をぽんと押した。
「ほらっ、前戯だけとは言え、二度も経験してんだから。
 次はカラス君が、相手をリードしてあげる番でしょ?」
シムカは気をきかせてそう言ったが、アキトは彼女の見事なボディラインを見て
内心、自信を無くしてしまった。
男性役をこなせる子役という事で、アキト&アギト役は体型にも制約が求められていた。
現アキト役である彼女は、同年代の女子と比べても発育が悪く、その意味で適役だった。
男性並みに扁平な胸と、くびれの殆ど無い腰。
この点だけ見れば、クルルにすら勝てない程の児童体型なのである。
その上、体型に左右されないプレイであるフェラチオは、既にクルルが実行している。
アキトには、先の二人に対抗するための術が思いつかなかった。
32名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 01:00:06 ID:sVfheSML
アキトが思い悩んでいると、イッキは優しく彼女を抱きしめた。
むき出しの陰茎が、アキトの太股に当たる。
アキトはズボンを履いていたが、布地越しでも感触が伝わってきた。
「イ、イッキ君……」
「ほら、わかるだろアキト? 抱きしめてるだけなのに、俺の、もうこんなに……」
イッキのモノは、ほぼ連続で二発出した後とは思えない程、三度硬くなってきていた。
自分の未熟な体でも構わないんだと自信を取り戻したアキトは、
覚悟を決めて服を脱ぎ始めた。

「退屈そうね? 林檎ちゃん」
ソファの上でイッキとアキトのハグを恨めしそうに眺めていた林檎に、シムカが声をかけた。
まだ何かするつもりがあるのか、彼女は未だに裸のままだった。
その斜め後では、アンフェアな行為に走って負い目を感じている、クルルが立っていた。
「……何か用かしら、シムカさん?」
原作の険悪な空気そのままに、林檎はシムカに冷たくあたる。
その態度にカチンときたシムカは、本来の提案を飲み込んでしまった。
「良いわ。あなたの番までまだ時間があるでしょうから、
 先に体を解してあげようと思ってたんだけど……あなたがそんな態度をとるんなら、
 どうぞ自力で準備を完了させなさいな」
「え!?」
驚きの声をあげる林檎に、シムカはしれっと言い放つ。
「当然でしょ?
 まだ本番を経験してないカラス君と処女のあなたとじゃ、最初からうまくいくなんて、絶対無いわ。
 彼はまだ前戯も下手だろうから、私達が代わりにあなたの体を解してやって……
 アキト君との行為を終えた彼が、すぐさまあなたと繋がる事が出来るように
 セッティングしてあげようと思ってたんだけどなぁ〜……」
その言葉に、林檎はおろかクルルさえも驚愕した。
「えぇっ!? ちょ、お姉……シムカさん!」
「何言ってるのよシムカさん! 女同士でなんて、そんな……」
シムカは、クルルの手をひいて林檎の前から下がろうとした。
「嫌なら良いのよ。頑張って、イッキ君と二人だけで何から何まで成功させなさい。
 私達は私達で、まだ下半身は満足してないから、これから二人だけで、しっぽりと……」
「「ちょっ、シムカさん!」」
最後の叫びは、林檎とクルルの両方が発したものだった。
33名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 01:18:47 ID:sVfheSML
室内は、何やら妙な様相を呈してきた。
さすがに5人もの客の宿泊が受け入れられているだけあって、
この部屋のベッドは特注のキングサイズだった。
その大きなベッドの、片方の端にイッキとアキト。
もう片方の端に、シムカとクルルがポジショニングする。
林檎は一人、ソファでもじもじとしながら、目の前の光景に食い入っていた。

小学生のように扁平なアキトの胸板に、イッキが吸い付く。
綺麗なピンク色の乳首を舐めていると、イッキは自分がロリコン性犯罪者のように思えてきた。
(もっとも未成年が性行為をする時点で犯罪なのだが、案外知られていない)
首まで捲り上げたシャツの裾を、アキトは懸命に口で咥える。
唾液がシャツに染み込み、彼女の口に妙な苦さと酸っぱさを与えた。
イッキは、ちろちろとアキトの乳首を攻め続ける。
童貞なので、とても二つの事を同時にしてやろうという余裕は無い。
空いた両手を有効に利用する事も、アキトのもう片方の乳首を気持ち良くさせてやる事も考えなかった。
ただひたすらに、未成熟な胸を飴のように舐め回す。
たまらなくなったアキトは、イッキが舐めていない方の胸に、自らの片手を伸ばした。
そうして、オナニーの時の要領で、小さなその胸を必死に揉みしだく。
もう片方の手で、履いているズボンのチャックを下ろしにかかる。
アキトとしては、そのままズボンも下着も脱いでしまうつもりだった。

だが、イッキがアキトの挙動に気付いた。
静かに下ろされていくチャックを見て、ゆっくりとそこに手を伸ばす。
「あっ……ちょ、待ってイッキ君っ」
「待たねぇ」
イッキは、空いたチャックの部分から指を突っ込み、アキトの股間を指先で撫で始めた。
そこは丁度クリトリスに位置する部分で、処女でも敏感なポイントだ。
「ひぁっ! い、いっき君……いきなりは、だめぇ……」
アキトはそう言いながらも、片手で乳房を揉みつつ、
もう片手はイッキの頭を抱きこみ、強く離すまいとしていた。
イッキは、探るように彼女の股間を、縞模様のパンティの上から押したり撫でたりし続けた。
34名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 01:40:32 ID:sVfheSML
イッキは、やはりチャックの隙間からではやりにくいと思ったのだろうか。
アキトのズボンの、チャック上部にあるボタンを外しにかかった。
アキトは意図を察して、乳房を揉んでいた手を離し、自らボタンを外してやった。
そうして次に腰を少しだけ浮かせ、その隙にイッキが彼女のズボンを下ろしてやる。
すると、ほんのり湿ったパンティと、そこに隠された恥丘が、姿を現した。
水色で横縞の模様は、いかにも彼女らしいデザインだと思った。
鮫でも泳いでいそうな、海の波を思わせる。
「今更だけど……触って良いよな?」
「……うん。本当、今更だね……」
イッキは、まさに今更、アキトに愛撫の了承を得た。
胸への愛撫なら、まだ若気の至りだとか、コミュニケーションの一環として片付けられる。
(かなり無理があるが……)
だが、男性が女性の一番大事な部分に触れる事だけは、冗談で済まされる話ではない。
後々問題になっても困るので、イッキはきちんと相手の同意を得ておいたというわけだ。
もっとも、いきなりパンティを脱がせて、その奥の肉に直接触れる度胸は、彼にもまだ無い。
今は、ひたすらパンティ越しに恥部に摩擦を与え続けるだけだった。
そんなイッキの愛撫を、アキトは、先程までと同じように
片手で自らの乳房を弄り、もう片手でイッキの頭を抱きかかえながら、
黙って目を瞑って受け入れていた。

「い、ぁっ……シムカさんっ……だめです、そんなトコぉ……」
「空気を読まずに暗黙の了解を破った罰よ。
 言っておくけど、私はイッキ君みたいに優しくないからね?」
その言葉通り、シムカは一切クルルに手加減をしなかった。
イッキでさえ、アキトの股間を直接弄る事は遠慮しているというのに、
シムカは全く気兼ねする事なく、クルルのアソコのビラビラを撫で回していた。
女性同士という事もあって、シムカの技術は的確だった。
まだ処女のクルルは、本来ならオナニーぐらいでしか、満足のいく快感は得られないだろう。
だが、相手が同じ女性なら、話は別だ。
今度はクルルが、先程のフェラの時のイッキのように、だらしない表情になってきた。
「ほら、しっかりしなさいよ。私の事も、満足させてくんあきゃアンフェアでしょ?」
シムカはそう言うと、シーツを掴んでいたクルルの手を取り、自分の股間に持っていった。
クルルは、当初はレズ行為に嫌悪感を抱いていたものの、ここで覚悟を決めた。
「……悪く、思わないで下さいね?」
相手が非処女であるため、クルルは思い切って、中まで指を突っ込んでみせた。
「あふぅっ! や、そんなのぉ……ひどい……」
やっぱりフェアじゃないと思いつつ、シムカの顔は悦んでいた。
35名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 01:56:27 ID:sVfheSML
縞模様のパンティが、アキトの股間の筋に食い込む。
イッキは当初、アキトのアソコを直接触る予定ではなかった。
だが、ここまできてはどの道一緒だ。
食い込んだ分パンティの占める面積が狭くなり、
必然的に股間を直接撫で回すしかなくなる。
幼い恥丘は産毛しか生えておらず、しかもジュクジュクに湿っているため、
さながら砂漠の中の小さなオアシスのように見えた。
乳首の方も、小粒ながら徐々に硬くなってきている。
「ふっ……ん……うふぅ……っ」
必死に乳房をまさぐるアキトの目はとろんとして、まるで眠ってしまいそうだった。
「もうちょい耐えろよ、アキト……すぐにイかせてやっからよ」

「あぁ、シムカさんっ、シムカさんっ!」
「良いわ……その調子よっ……クルルちゃん……」
シムカとクルルは、ずっとお互いに股間を愛撫しあっていた。
シムカの乳首がクルルの乳首と触れ合い、擦りあう。
テクニックで言えばシムカの方が上だったが、
シムカには中を直接掻き回される、という弱点がある。
クルルはその利点を活用して、シムカとほぼ互角の勝負をしていた。
もはや、どっちが先にイってもおかしくない状況だった。
やがて、二人がほぼ同時に達する瞬間がやってきた。
抱きしめあう二人の体の中を、オルガズムが徐々に這い登ってくる。
「あぁっ……きちゃう……何かくるぅっ……!」
「わたひもぉ……もう……っ」

そこに、アキトの喘ぎ声が混じってきた。
「あぁっ、イッキ君、イッキ君、イッキく……っ」
三人とも、ほぼ同時に絶頂に達した。
ビクビクと体が痙攣し、一瞬死んだように意識が吹き飛ぶ。
ぐったりとベッドの上に沈みこみ、ハァハァと頼りない息を吐く。
前戯だけでイってしまうのは勿体無い気もしたが、三人とも満足していた。

イッキは起き上がり、ソファで待ち受けている最後の少女に目を向けた。
「林檎……」
今までじっと我慢し続けていた眼鏡の少女は、ゆっくりと立ち上がった。
「イッキ……」

アキト編、完、
36名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 11:07:43 ID:sVfheSML
目の前で四人もの男女が乱れる様を見せ付けられて、
平常心でいられる中学生などいはしない。
イッキに声をかけられた時、林檎は既に服の上から
自らの胸と、股間をまさぐっている最中だった。
それでも、直接弄りたい衝動を何とか抑えて、耐え忍んできたのだ。
それも全ては、最後のトリを飾るためだ。
林檎はまだ一日の汗を流していなかったが、そんな事はどうでも良くなってきた。
このまま、場の空気の流れに任せて、よがり狂いたい。
そしてそれは、イッキも同様だった。
今までずっと本番だけはしなかったが、もう我慢ならない。
アキトと抱き合った時に硬くなった陰茎の処理は、まだ済んでいない。
三発目となると厳しいものがあるが、何とかなるだろう。
当初の予定では四発も射精させられる筈だったのだから、それを思えばまだマシだ。
イッキはソファの前まで歩いて行き、林檎の手をとった。
林檎は黙って立ち上がり、導かれるままにベッドの上へと座り込んだ。
他の三人の女子は、姫を取り囲む侍女のように、彼女の背後と両脇をかためた。

イッキは、恐る恐る林檎の服に手を伸ばした。
やはり、脱がせるのは男の仕事だと思ったのだろう。
だが、林檎の背後にいたシムカが、その手を制して注意する。
「駄目駄目、先にしてあげる事があるでしょ?」
そう言われて戸惑うイッキに、シムカは投げキッスの仕草をしてみせた。
「あ、あぁ……」
彼女の意図に気付いたイッキは、まっすぐに林檎を見据えた。
「え、ちょ、イッキ……」
思わず逃げ出しそうになるが、後ろからシムカが肩を押さえ込んでくる。
ジタバタ出来ないように、両腕と両足も、それぞれクルルとアキトが押さえつける。
イッキは林檎の頬に両手を添え、ゆっくりと顔を近づけた。
吐息が唇に触れそうになった瞬間、林檎は覚悟を決めて瞳を閉じた。
長いような、短いような、林檎の人生のファーストキスの瞬間が訪れた。
37名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 11:27:11 ID:sVfheSML
図ってか図らずか、この瞬間のまで、他の誰もイッキの唇を奪おうとしなかった。
撮影の都合でイッキとアキトがキスをするシーンでも、
うまく角度を調整して、口付ける事なく画面を誤魔化してきたのだ。
つまり、林檎とのキスはイッキにとっても、ファーストキスだった。
名残惜しそうにゆっくりと唇が離れ、林檎の目が熱々のリンゴソースのようにとろける。
しばし余韻を味わった後、イッキは林檎のワイシャツのボタンを外しにかかった。
シムカが背後から林檎のブラジャーのホックを(ワイシャツ越しに)外してやった。
イッキが、ボタンを全て外した瞬間、両脇のクルルとアキトが
林檎のシャツを丁寧に、かつ素早く脱がせてやった。
その瞬間ブラジャーがずり落ち、大きめの乳房があらわになった。
その様子は、さながら花が開く時のような、流れるモーションだった。
むき出しになった肩が、緊張で強張っているのがわかる。
「眼鏡……外さなくて良いのかよ?」
「うん……よく見えた方が、良いと思うし……」
林檎は、眼鏡を外す事でイッキの顔がぼんやりとするのが嫌だった。
撮影でどうしても眼鏡を外さねばならない時は、コンタクトを愛用していた。
だが、コンタクトは今はバッグの中に仕舞い込んでいる。
今更取り出して、場の空気を一時中断させたくはなかった。

イッキは、アキトの時に気持ちが慣れたのか、林檎には遠慮なく胸を揉みにかかった。
だが、やはりまだテクニックの何たるかをわかっていない初心者だ。
林檎は不満の声を漏らさないが、同じ女から見れば、満足していないのは見て明らかだ。
「カラス君、林檎ちゃんの口の中に指先突っ込んでみて?」
シムカは、先達としてアドバイスをしてみた。
何を言い出すのだろうと戸惑いつつ、イッキは大人しく言う通りにした。
林檎も、特に抵抗する事なくイッキの指を咥えた。
「そしたら次に、その濡れた指で林檎ちゃんの乳輪をなぞってあげて」
イッキは林檎の口から指を引き抜くと、言われた通りに彼女の乳輪を責めてみた。
すると、ゾクゾクしたように林檎は体を振るわせた。
「ぅ、あ……ヤバ、それ良いかも……」
甘い吐息を一つ漏らし、林檎は前のめりに倒れそうになった。
が、三人の少女が体を支えているため、倒れこむ事は無い。
「林檎、気持ち良いか?」
「んもうっ……そんな事、聞かないで……」
クルルとアキトは、行為の邪魔になるであろう林檎のツインテールを、ほどきにかかった。
可愛らしいリボンが、パサッと音を立ててシーツの上に落下する。
ボリュームのある髪が、一瞬一気に広がって、すぐにストレートにまとまった。
38名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 11:39:39 ID:sVfheSML
「乳首ばっかイジっちゃ……切なっ……く、なっちゃうぅっ……」
林檎がそう懇願するので、イッキは乳首責めを中断した。
代わりに、その豊満な胸を下側から揉みしだく。
アキトの時には出来なかった事だ。その柔らかい感触に、イッキは身震いした。
「すげぇっ……こんなフニフニしてんのに、弾力があるぜ……」
イッキは、その先端にある、硬くなった乳首を指先で摘んでみた。
クリクリと回すように弄ってやると、林檎の肩がビクンッと震えた。
どうやら、感じてくれているようだ。
イッキはおもむろに、その立派な乳首の片方に、赤子のように吸い付いた。
アキトの平らな胸を弄った時も、それはそれで背徳的なものを感じたが、
林檎の見事な乳房に吸い付くのも、たまらない気分だった。
わざと音を立て吸おうかとも思うが、まだ要領を得ないので、中々派手に音を立てられない。
仕方が無いので、イッキは代わりに、その乳首を存分に唾液で濡らしてやった。
片方が終わると、もう片方の乳首に照準を定め、同じ事をしてやる。
数分後、林檎の乳房は水をかぶったようにテラテラと光っていた。

イッキは、改めて林檎の顔を見つめた。
林檎も、イッキを優しく見つめ返す。
それは、了承を無言で交わすための儀式だった。
イッキは女性のスカートの仕組みなど知らないので、林檎が自分で脱ぎにかかる。
周囲の沈黙が見守る中、林檎はとうとう、パンティとソックスだけの格好になった。
パンティは純白でシンプルなデザインだったが、
ソックスが赤と黒の横縞だったので、余計に卑猥な感じがした。
イッキは、紳士としては最後のパンティを、自分が脱がせるべきか、
それとも相手に自分で脱がせた方が気がきいているのか、わからなかった。
しかし、ふと見ると三人の少女がイッキの方を見て、静かに頷いているのがわかった。
イッキは覚悟を決め、林檎の最後の砦、パンティを脱がせにかかった。
ゆっくりと薄布を剥がし、もっとも恥ずかしい部分が露出する。
「すげぇ……まじまじと見るのは初めてだぜ……」
「やだっ、もう……じろじろ見ないでよぅ……」
パンティを足首に引っ掛け、靴下は履いたまま、眼鏡もかけたままで、
林檎はイッキに全てを曝け出した。
39名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 11:54:20 ID:sVfheSML
イッキは、既に濡れそぼっている林檎の秘所に指を這わせた。
さすがに内臓の延長だけあって、感触は若干気持ちが悪い。
だが、慣れてくればこれが気持ち良く思えるのかもしれない。
「イッキ君、そこは触ってるか触ってないか、ってぐらいの柔らかさで触ってあげて」
クルルがそうアドバイスするので、その通りにしてみた。
焦らされている感覚に、林檎は泣きそうにさえなった。
「こんなのぉ……イジメだよぉっ……」
イッキは、途中で肥大している豆のような部分を見つけて、そこを弄ってみた。
「ひゃうっ!」
電撃が走ったように、林檎の体が跳ねる。
イッキは思い出す。この位置はおそらく、先程自分がアキトを責めた時にも
触った部分と、まったく同じ器官だ。
そう言えば、ここを弄ってやると、アキトも良い反応を示した。
なるほど、これが噂に聞くクリトリスか……。
イッキは嬉しくなって、その豆の上でリズミカルに指をトントンとした。
その都度、林檎の体がピクピクするのがわかる。トレモロを体現するかのようだ。
次第に、元々濡れていたビラビラが、更に潤いを増してきた。
勇気を出してそこに吸い付いてみると、意識していないのにジュルジュルと音が立った。
「すっげ、洪水みてぇに溢れてくるよ……」
イッキは舌を突き出したり、指で弄ったりして、存分にその器官を味わった。
「やっ、馬鹿っ……いちいち実況しないでぇっ……」

全ての準備が整った。
林檎の膣は、もはや受け入れ態勢は万全だろう。
処女故に最初はきついかもしれないが、不思議と失敗しそうな気がしない。
シムカは、座椅子のように林檎の背中にぴったりとくっついた。
潰れた巨乳が、林檎の背中で脈打つ。
寸前で林檎が臆しても足を閉じられないように、両サイドからクルルとアキトが
彼女の膝に軽く手を添え、しかししっかりと固定した。
M字に開いた林檎の下半身に、イッキは狙いを定める。
林檎の足の下からクルルとアキトが手を伸ばし、陰唇を左右に広げてやる。
「ほら、ここに入れるんだよ、イッキ君」
アキトの言葉に促されるように、イッキはその先端を林檎の入り口にあてがった。
40名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 12:17:16 ID:sVfheSML
イッキのモノが、ゆっくりと林檎の中に挿入されていく。
思っていたより抵抗感は少なく、ズブズブと深みに侵入していく。
が、やはりセックス慣れしている女性から見れば、遅い挿入ペースなのだろう。
シムカは、もどかしそうな表情で結合部を眺めていた。
「つっ……いたっ、痛いよぉ……」
途中、林檎が苦しそうな表情を見せた。
そしてその辺りから、抵抗が強くなってきた。
イッキは力を込めて強引に挿入し、最後の抵抗の膜を突き破った。
「いっ! ひぎっ……」
悲痛な叫び声とともに、林檎の膣から血が滴り落ちてきた。
「ごめんな、林檎……痛くしちまって……」
イッキは申し訳無さそうに、林檎の額に口付けた。
あえて唇を避けて額にキスしてやる事で、自分が真剣に林檎の事を大切に思っているとアピールする。
情欲だけで抱いているのではなく、純粋な愛しさから抱いているのだと、主張する。
やがて、イッキの先端は林檎の奥の奥まで到達した。

「カラス君、焦っちゃ駄目よ? 最初はゆっくり動いてあげるの……」
シムカのアドバイス通り、イッキはゆっくりと腰を動かし始めた。
「そう、良い感じよ……そうやって愛液を自分のペニスに絡ませるの。
 そしたら次第に、激しく腰を振っても抜けにくくなるわ……」
イッキは、野性にまかせて激しくピストン運動したかったが、必死でそれを堪えた。
「ふっ……ふっ……は、んっ……ふぅ……」
一つ突かれる度に、林檎が吐息を吐き出す。
まだ、その吐息の中にピンク色のものは伺えない。
だが、それもすぐに変わるとシムカは思った。
程なくして、体が痛みに慣れてきたのか、林檎の声色が段々変化してきた。
「んっ……あふっ……あぁん……やん、これぇっ……」
「どうだ……気持ち良いか……林檎……?」
ズプズプと音を立て、イッキはそろそろペースアップしてきた。
やがて音は、パンパンという肉のぶつかる音に変わり、野性味を増してきた。
林檎の表情も、貪欲に快楽を求める雌のそれに近くなっている。
「あぁん……あんっ、あっ……やん! ふぁ、あぁん! やら……きもひ、いいよぉ……ん」
とろけるような眼差しで、林檎はイッキを見つめる。
汗が飛び散り、愛液が弾け飛ぶ。
「あぁっ、やべ、これっ……林檎、林檎ぉっ……」
「うん……きて、イッキぃ……」
シムカは、もう少しもたせる事は出来なかったのかと思いつつ、
激しく腰を振り続ける二人を見ると、何も言えずに微笑んでしまった。
「やべぇ、マジやべぇってコレ! 林檎、俺もうっ……!」
「良いよ、イッキっ! きて、出して、私の……中にぃ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
41名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 12:34:15 ID:sVfheSML
翌日も、五人は撮影に向かった。
今までこの五人が仲良く同時に現場入りする事は無かったので、監督は驚いた。
「よぅ、イッキ君。誰をメインヒロインにするか、もう決まったかい?」
女の戦いが展開された事など知る由も無く、監督はあっけらかんにそう尋ねた。
イッキは答えに戸惑ったが、シムカが彼の言葉を代弁した。
「監督、野暮なこと聞いちゃ駄目ですよ。誰がメインかなんて、決まってるじゃないですか?」
後ろで、アキトがクルルの表情を伺う。
「……良いんだよね、皇妃さん?」
「はい……やっぱり、私なんか敵わないし……」
一番後ろで黙り込んでいた林檎に、三人の少女の目がいく。
林檎は俯いたままだったが、顔だけは耳まで真っ赤になっていた。
イッキは、覚悟を決めて宣言する。
「監督、この番組のメインヒロインは……」

「ちょっと待ったぁー!」
突然、ダブルライダーキックのごとき鋭い飛び蹴りが、イッキを襲う。
顔面を強打され、気絶せんばかりの勢いで吹き飛ばされ、イッキは音を立てて地面を滑っていった。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
クルルの叫び声が、アキトの耳を劈く。
彼女は一瞬、誰がイッキを蹴り飛ばしたのかわからなかった。
だが、この程度の暴虐は(番組の中では)毎度の事だと、林檎とアキトは特に驚きもしていなかった。
犯人は、常にイッキを苛める姉貴分の蜜柑と、恋する暴走乙女のハコだった。
「何勝手にテメェらだけでヒロイン決めようとしてんだ! 俺が一番に決まってんだろ!」
「原作ではバグラム勝負に負けたけど、今度は誰にも負けないんだからねっ!」
先程スタッフから経緯を聞かされた二人は、もう既に決着のついた問題を、
わざわざ蒸し返してまで参戦する事を決めたのだった。たった今。

血を吐くイッキを抱き起こし、林檎は蜜柑に喚く。
「ひどいじゃないっ、蜜柑姉! いきなりこんな殺人未遂に近い必殺技をっ!」
林檎の腕に抱かれるイッキは、意識が半分飛びかけていた。
「あぁ……お花畑……」
蜜柑とハコの乱入で話が振り出しに戻ったのを良い事に、シムカとアキトも参戦する。
「やっぱり私のナイスバディで、完膚なきまでに他のヒロインを負かすべきだったかしらぁ?」
「ある意味一番仲が良いのは僕なんだからねっ!」
一番したたかなクルルは、ポイント稼ぎのために救急箱を持ってきて、イッキに処置を始めた。
「もう……皆ひどいですよね、イッキ君をほったらかしにするなんて……」
そこへ、騒ぎを聞きつけたカズやオニギリ達もやってきた。
「何だ何だ、何もめてんだよお前等?」
監督はカメラスタッフに指示して、この様子を撮影するように言った。
「良いんですか、監督? フィルムの無駄遣いなんじゃ……」
「良いんだよ。むしろ面白いから、この映像そのまま番組の中で使おうぜ」
カメラの前では、原作そのままにドタバタと暴れまわる、
グレ的魅力の全開なキャラ達がいた。

林檎編、完
と同時に、全編終了。
42名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 02:30:58 ID:dXStvfBs
乙です!!
こういうのも斬新でなかなかいいですね。よかったですよ〜
43名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 17:58:39 ID:UFx+uLbt
ttp://parasiteblue.xxxxxxxx.jp/

二年あれば大暮を超えられると思っている池沼
44名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 18:54:39 ID:rrz3DbZr
>>43
大暮どころか、二年頑張ったくらいじゃ誰にも勝てんぞソイツ……
45名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 23:52:44 ID:NuzaG/NN
アギト×蓮花キボン
46名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 19:59:56 ID:gRH0bb4E
天天は需要あるかな?
ちょろっと書いてみたんだけど……

因みに一葉×亜夜モノです。
愛文ではなく、あくまで亜夜です。
投下します。
47名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:01:57 ID:gRH0bb4E
『タイム・パラドックス』

万物と氣を通じ、全てを見渡す『龍眼』。
幾千もの時を駆け抜け、全てを見てきた『式刀零毀』。
そして、二年もの間密かに蓄積されてきた棗真夜の氣。
今それらの力が合わさって、棗亜夜を戦国の乱世へと導いてた。

屍妙雲は戦を前に謀殺され、猩徳庵の体は籠宗魄に乗っ取られ、
棗愛文は大阪城にて殺害された。
一人残された凪一葉は、圧倒的多数の民衆を脅威から守るため、修羅道を征く事を決意した。
全ての異能を滅し、力無き者が怯える事の無い日々を、何百年、何世代かかっても手に入れる。
それは、自らも異能の血族『赤羽』に籍を置く彼にとって、心中とも言える手段だった。
寒さに凍える天道虫を見つめ、彼は呟く。
「辛くない人生なんて無い。だからこうして身を寄せ合うんだろうね……」
一葉は、道中で出会った懐かしいカニ獲りの娘を自分の馬に相乗りさせた。
娘は尋ねる。
「あんたも……辛い人生の歩み手なん?」
一葉は困ったようにかすかに微笑んだ。
「自分で選んだ道なのに、身勝手かもしれないけれど……もしこんな僕にも、
 支えてくれる人がいてくれるのなら……きっと、頑張っていけると思うんだ」
一葉は、この寒空にぼろい布切れ一枚で体を覆う娘の肩を、温めるように抱き寄せた。
棗愛文を喪った悲しみを、拭い去るように。
そして亜夜は、その一部始終を零毀と龍眼の力によって見つめていた。

「籠宗魄の力があれば……お姉ちゃんを生き返らせる事が出来る。
 魂の一部を乗っ取られた宗一郎様も、うまくすれば取り戻す事が出来る。
 そう言う事だよね……零毀?」
亜夜は、亜夜の姿を借りて実体化した零毀の精に問いかけた。
精は、無言でこくりと頷いた。
亜夜は歴史の真実を見、そして現状を好転させるための手段を知った。
後は、現代に戻って、籠宗魄が宗一郎の中で生き続けるのを、黙って見過ごすだけだ。
いずれ時がくれば、寝首をかく事にもなろう。だが、それは当分先の話。
悔しい事だが、今は宗魄の好き勝手にさせておかねばならなかった。
「真実を教えてくれてありがとう、零毀……私を、現代に戻して」
だが、零毀は首を横に振った。
「あなたはまだ、この時代でやらなければならない事が、一つだけあるのよ」
零毀はそう言うと、再び亜夜を時空の歪に引き込んだ。
「ま……待って、零毀! 私が、この時代でやらなきゃいけない事って……!?」
零毀は答えず、ただ黙って亜夜に再度の時間跳躍をさせた。
48名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:02:29 ID:gRH0bb4E
亜夜が目覚めたのは、どこかの部屋の中だった。
敷き詰められた畳の上で、亜夜は身を起こす。
「ん……ここは……?」
周囲を見渡してみるが、畳と言い、蝋燭以外に証明の無い様子と言い、どう見ても柔剣部の道場ではない。
意識を失う直前に零毀が呟いた言葉が、頭の中にフラッシュバックしてくる。
「私が……この時代でやらなきゃいけない事?」
困惑したまま立ち尽くしていると、やがてフスマが開いた。
廊下に繋がる入り口から現れたのは、凪一葉とカニ獲りの娘だった。
一葉の背には、いつの間に回収したのか、大阪城で失われた筈の式刀零毀が携えてあった。
どうやら、ここはどこかの旅籠の一室であるらしい。

「今度は何を見せようと言うの?」
亜夜は零毀に対してそう呟いたが、零毀は答えなかった。
逆に、彼女の声に気付いたかのように、一葉が亜夜の方を見る。
否、気付いたかのように、ではない。明らかに、亜夜の存在に気付いていた。
「……愛文?」
「えっ、いや……え? あれ?」
一瞬自分の名を呼ばれたのかと思って、亜夜は混乱しかけた。
だが、同音異字の別の女性の名を呼ばれただけだと気付いた。
次に思ったのは、何故自分の姿が彼に見えているのか、という疑問だった。
「そんなっ……あなた、私の姿が見えるんですか?」
狼狽する亜夜の表情や仕草から、一葉は目の前の少女が、死別した愛文とは別人であると悟った。
よく見ると全く顔は似ていないのだが、不思議と通じるものを感じる。
氣によって姿を偽っていた愛文が、もしあの幼い素顔のまま成長していたら、
きっとこんな柔らかい表情の美少女に育っていただろうと思えた。

だが、当座の問題はそんな事ではない。
一葉は片手でカニ獲りの娘――この時点では既に彼の伴侶――を守るように立ちはだかり、亜夜に質問を浴びせた。
「君達は何者? それに、何でこの部屋にいるの?
 片方がそんなはしたない格好であるところを見ると、客室係というわけではなさそうだけど……」
明らかに、目の前の亜夜と零毀の精を警戒している様子だ。
亜夜自身、何故自分がこんなところに飛ばされたのかわからず、どう説明したものかと思った。
だが、カニ獲りの少女は目の前の亜夜ではなく、一葉に対して訝しげな表情を見せた。
「『片方』とか何言うてんの、あんた? 私には、胴着着はった娘さんが一人おるだけにしか見えんけど」
その瞬間、亜夜と一葉ははっとした。
「……こっちの、裸の娘さんの姿が、見えないの?」
彼の伴侶はきょとんとして、部屋中を見回す。
だが、目の前に立っている零毀の精には、気付く素振りもない。
むしろ裸の女が部屋の中にいると口走った一葉を、妄想癖のある患者でも見るような目で見る。
亜夜と一葉は、ほぼ同時に悟った。
少なくとも零毀の姿は、亜夜と一葉にしか見えていない。亜夜の姿だけが、他の者にも認識出来ている。
恐らく、零毀が仕組んだお膳立てだろう。
この時代で亜夜がしなければならない何かが、ここにあるという事だ。
「多分……零毀が導いたんだと思います」
そう言って亜夜は、自分と同じ姿をした全裸の女性の方を見る。
「その娘が、零毀……? 君達は、一体……」
尋ねる一葉に、亜夜は一呼吸置いて答える。
「私は、今から数百年後の時代を生きる、棗の子孫……名を、棗亜夜と申します」
49名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:03:09 ID:gRH0bb4E
一葉は、亜夜と向かい合うようにして座った。
一葉は零毀にも座るように言ったが「意識体である自分に座して休むという行動は必要ありません」
と言われたので、差し出した座布団は手持ち無沙汰になってしまった。
零毀の姿が見えないカニ獲りの娘にとっては、一葉は誰もいない場所に座布団を差し出しているように見えた。
「君が、棗の……道理で、愛文と面影が重なると思ったよ」
零毀の仕業と知った一葉は、納得した様子で警戒心を解いていた。
共に戦った零毀の事を、彼は信頼しきっているようだった。
だが、亜夜には未だにわからない。
先程まで零毀によって見せられていた過去の映像は、あくまで零毀の記憶の再構築だ。
亜夜自身がタイムスリップしたわけではないし、またそんな事は不可能の筈だ。
現に、亜夜の姿と声は先程まで誰にも知覚されていなかったし、歴史に介入する事は出来なかった。
ともあれ、そんな疑問は後回しだ。
この時代で何かをなさねば、恐らく零毀は現代に自分を帰してはくれないだろう。
自分が何をしなければならないのかを、亜夜は考えようとした。

「そうか……君の時代になっても、宗魄はまだ生きているのか」
一葉は、亜夜から未来の事を聞きだしていた。
打倒宗魄という希望は、五百年近く経ってもまだ実現していないらしい事に、彼はため息をついた。
更には、自分の子孫である凪真貴子なる女が、あろう事か宗魄の子をなしたと言う。
しかも、生まれた子供は目をえぐられ、宗魄の容れ物にされている。
他にも、白羽の者までもが宗魄の手下となり、赤羽と高柳に牙を剥いている。
高柳は高柳で、手を取り合うべき赤羽を憎み、棗家とは断絶しているとさえ言う。
「主上の子孫は、主上と違って破天荒なようだねぇ……」
他ならぬ自分が異能を駆逐しようとしているのに、時代を経ていつしか同じ役目を
自分の子孫ではなく、主家である高柳が背負おうとしているという点に、一葉は皮肉を感じた。
「申し訳無く思います。姉が高柳家の長兄と、仲違いしてしまったばかりに……
 お陰で二年前から、姉は高柳光臣さんを倒す事だけ考えて、籠宗魄への対応は殆ど……」
何よりも憂慮すべき事項である筈の宗魄を差し置いて、
痴話喧嘩に二年もの歳月を費やした姉を、亜夜は恥じ入った。
「気にしないで、亜夜さん。数百年もあれば、事情も変わるさ。
 とは言え、好ましくない事は事実だけども……」
零毀は、ただ黙って二人の会話を見守り続けていた。
50名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:03:41 ID:gRH0bb4E
ふと、一葉は気付いた。
目の前の少女は、棗の子孫だと名乗った。
だが、棗愛文は九歳の時点で死亡している。
では、棗を名乗るこの少女は、一体誰の……?
「え? そ、それは……愛文ちゃん以外にも、棗の血をひく方が、この時代にはおられるんでしょう?」
一葉の疑問に、亜夜はそう答えた。
亜夜自身、てっきり愛文以外の棗の者が、棗の血を後世に伝えたのだと思っていた。
だが、一葉はそれを否定した。
「愛文に兄弟姉妹はいなかった筈。両親も既に亡くなっているし、親戚の類も特に……」
一葉が記憶を辿る限り、既に棗の血脈は愛文死亡の時点で途絶えている筈なのだ。
つまりこの時代に、棗の血は存在していない……
否。
例外が、一人だけいる。
一葉と亜夜は、お互いに息を呑んで見詰め合った。
「この時代、この瞬間に……ただ一人存在する、棗の血族……」
それは、時間を越えて現れた龍眼の使い手、棗亜夜その人だった。
「そんな、まさか……私がこの時代でやらなきゃいけない事ってっ……!」
宙に浮遊するようにたたずむ零毀の顔を、亜夜は見上げた。
零毀は、相変わらず黙ったまま、首を少しだけ縦に振った。

「……やっぱり無理ですっ、そんなの!」
「けれど、あなた以外にそれが出来る人はいないのよ?
 棗真夜はあんな状態だし、そもそも彼女は龍眼が使えない……。
 第一、彼女が二年かけて氣を蓄えていてくれたからこそ、私は時間跳躍が可能になった。
 今を置いて、棗の血を後世に伝える機会はもう二度と無いかもしれない」
亜夜は先程から、一葉との子作りを強要する零毀との口論を続けていた。
一葉の伴侶にとっては、亜夜が独り言を喚いているようにしか見えなかった。
「大体、矛盾してるじゃないですか!
 今ここで『私』が一葉さんと交わらなければ、のちの私や、お姉ちゃんが生まれないなんて!
 そんな事しなくっても、私は現にちゃんと生まれてます!」
「タイム・パラドックスなのよ。論理的に成立しえないのは確かね。
 けれど、五百年の昔、凪一葉の前に現れ、子をなしたのは確かにあなただったわ。
 私はその頃の事をよく覚えている……」
零毀の精はそう言うと、『この時代』に実在しているもう一本の零毀……
一葉が大事そうに傍に置いている長刀を見つめ、当時を回想した。
「あの時も、こうして『未来の私』とあなたが、突然現れたのよ」
一葉の傍の零毀も今、突然現れた『未来の自分』と、
途絶えた筈の棗の子孫の姿に驚いているのだろうか?
「亜夜さん……だったね?
 無理強いは僕もしたくない。君が操を守りたいと想う男性が、君の時代にいるのなら尚更。
 ……けれど、ここで龍眼の血族を絶やしてしまうと、宗魄に対して不利をとる形になるのも否めない。
 後の世の事を考えるのなら、この場は……」
一葉は、こんな時にも冷静に状況を考察している自分の冷徹な脳に呆れた。
亜夜の気持ちを慮るような風を装いながら、心の底では
彼女と交わる事が、最も理に適っている選択肢だと判断してもいた。
こんな事だから、あの時宗魄に一矢報いる事さえ出来なかったんだろうな……。
彼は、頭の中で自分の冷静な思考回路を自嘲した。
亜夜は、たっぷり半刻程黙って考え込んだ。
その間零毀と、一葉と、一葉の伴侶は、辛抱強く彼女の返答を待った。
「……わかりました」
やがてそう呟いた彼女の瞳には、諦めと覚悟が内在していた。
「籠宗魄を滅ぼすために……何より、私と宗一郎様が未来で出会う事が出来るために……
 必要と言うのなら、私はここで一葉様にこの身を捧げます!」
51名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:04:13 ID:gRH0bb4E
一葉の伴侶は、一葉と亜夜に気を遣って部屋を出て行った。
自分が今しようとしているのは、まさに不倫なのだと、亜夜は思った。
もっとも、この時代ではそう珍しい事ではない。
高貴な血族は、その血を絶やさぬ為に多くの妾、側室を囲い、何人もの女に子を産ませる。
そんな風習があるからこそ、一葉の伴侶も理解が早かったのだろう。
亜夜が申し訳無さそうに謝罪すると、むしろ一葉の伴侶は、何故そこまで頭を下げるのかと不思議がった。
ともあれ、こうして部屋には亜夜と一葉と、零毀の精だけが残された。
一葉は旅籠の女中に頼んで、部屋に布団を一組敷いてもらった。
「……君は、部屋を出て行かないのかい?」
一葉は、零毀の精に問いかけた。
「私には、貴方達がここでちゃんと関係を持つ事を、見届ける義務があるわ」
高貴な家柄の者は、初めての夜を迎える際に、見届け役を必ず一名、傍に置くという。
零毀は、その役目を負うつもりだろう。
自分が男と交わっている瞬間を他の誰かに見られる事など不快極まりなかったが、
これも昔の風習の一種だと割り切り、亜夜は大人しく布団の上に座り込んだ。
「よ……よろしく、お願いします……」
初夜を迎える花嫁のように、深々と礼をする。こういう礼儀作法を守る点は、さすが棗家の者だと思わされる。
一葉は亜夜の胴着の襟に手をかけ、ゆっくりとそれを脱がせにかかった。
「ほう、見事な……」
至宝とも言えそうな巨大な乳房が、そこにはあった。
亜夜は元々胴着を着ている時はブラジャーをつけないのだが、この時代を生きる一葉にとっては
サラシすらも巻いていないという事が、やはり違和感を感じるようだった。
アンダーバストに手を添え、重みを確かめるように持ち上げる。
姿形を偽っていた時の愛文も、そう言えばこのぐらい大きな胸をしていたな……と、一葉は思った。
「やん……くすぐったいです、一葉様……」
「あ、あぁ、すまないね、アヤ」
亜夜には、それが自分ではなく、棗愛文に対する言葉だと思えた。
一葉は今、亜夜を抱こうとしているのではない。
かつて喪った戦友にして最愛の少女、棗愛文の『代わり』を抱こうとしているのだ。
それは、一葉自身自覚していた。
「何とも浅はかで、自分勝手な男だ、僕は……許しておくれ、亜夜さん」
彼は未だに、愛文を喪った心の傷から立ち直れていないのだ。
それを一時でも癒す事が出来るのなら、他の女を想いながら抱かれる事ぐらい、耐えられると亜夜は思った。
自分自身、宗一郎を想いながら一葉に抱かれる不貞の者だ。文句は言えない。
52名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:04:47 ID:gRH0bb4E
零毀は、部屋の鏡台の前に立った。
鏡に映る姿は、まさしく棗亜夜そのもののようだ。
そして当の棗亜夜は、たった今凪一葉に抱かれようとしている。
自分と同じ姿をした者が男に抱かれるというのは、不思議な感覚だ。
ただの刀でしかない零毀にとって、そもそも『抱かれる』『交わる』という事が理解出来ない。
普通の女なら、他者の性交など見ていれば、恥らうか嫌悪感を抱くかだろうが、
厳密には『女』ですらない零毀は、何も感じる事なくただ黙って二人が擬似的に愛し合う様を観察していた。
見れば、一葉は亜夜を後ろから抱きしめている。
首は肩越しに亜夜の顔に横付けされており、亜夜の顔もまた、一葉の方を向いている。
その状態で、二人は接吻をしていた。一葉の片手が、亜夜の顔を抑えるようにして彼女の頬に添えられている。
もう片方の手は、亜夜のその豊満な胸を、遠慮なく揉みしだいている。
柔らかくも弾力を持つその塊に、一葉の指の一本一本が食い込む。
力を込める度に、揉む箇所を変える度に、彼女の乳房が変形するのが面白い。
つきたての餅のように柔らかい。今にも食いつきたい程に魅力的だが、それは後回しだ。
当面は、彼女の心を解すために、深い接吻を続けねばならない。
一葉はそっと舌を突き出し、亜夜の唇に触れさせた。
亜夜は一瞬身を強張らせたが、恐る恐る口を開けて、一葉の舌を迎え入れた。
唾液がねっとりと絡み合い、唇から顎を伝って流れ落ちる。
亜夜は、自分が少しずつ汚れていっているのがわかった。
「少し……高柳先輩に似てるかも……」
一葉の柔らかな物腰と、女性に対する気遣いの感じられる優しい挙動に、亜夜は雅孝の面影を見た。
「先輩……? あぁ、君の時代の、主上の子孫の事かい? そんなに似てるのかい、僕と高柳光臣君は」
「いえ、光臣さんじゃなくて。
 その光臣さんの弟で、私や宗一郎様の面倒を見てくれている、雅孝という方が……んっ」
一葉は、亜夜の声を遮るように、ひときわ深く舌を彼女の口に突っ込んだ。
時刻はまだ昼過ぎで、障子から漏れる午後の明かりは、
二人の口の間に糸のように伸びた涎の筋を、うっすらと輝かせていた。
「良かったら、もっと聞かせてくれるかい?
 主上の子孫や、この僕の子孫や……君の子孫の話を」
一葉はそう言うと、亜夜の覚悟を強めるために、亜夜の袴の紐に手を伸ばした。
指先でつまみ、心持ち強めに引っ張ると、紐は存外簡単に解けた。
53名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:05:39 ID:gRH0bb4E
「雅孝先輩は……んっっ、光臣さんと対照的で……物腰が柔らかくって、誰にでも優しくて……あぅ」
亜夜は布団の上に仰向けに寝転がり、一葉に乳首をしゃぶられながら、後世の高柳関係者の話を始めた。
「でも、私思うんですけど……きっと、光臣さんもっ、あぁっ……同じくらい、優しいんじゃないかって……」
一葉の指が乳首をつまんで螺子のように回す度、話が途切れて恥ずかしい声をあげてしまう。
亜夜は、自分がからかわれているような気分になった。
「お姉ちゃんもきっと、光臣さんのそんな所にぃ……あ、やっ……惹かれたんっ……あっ」
乳房全体を、周回するように這い回る一葉の舌に、亜夜は身悶えた。
我知らず、亜夜は自分の胸にしゃぶりつく一葉の頭を、両腕で抱きかかえていた。
彼が上唇と下唇を動かして亜夜の乳首を弄ぶ度に、下半身が疼いていくのがわかる。
亜夜の太股に、一葉の硬くなった男根が密着していた。
お互いに服を着ている状態でこれなら、脱いだらどれ程までにその硬さと太さを実感出来るか知れなかった。
「僕の子孫の事も教えてくれないか……君の想い人、凪宗一郎の事を……」
一葉は亜夜の腰を軽く持ち上げ、脱げかけた彼女の袴に手をかけ、そのまま完全に脱がせにかかった。
玉のような肌、美しい太股に、一葉には見慣れぬ下着が目についた。
「これは……? 未来の褌みたいなものかい?」
「は、はい……パンティって言って……舶来のものですが……」
「そう、西洋の……君の時代にはもう、宗魄の鎖国は終わっているという事だね」
一葉は、興味深げに亜夜のパンティに指を這わせた。
一筋の谷にそって、生温い液体が染み出してきている。
布越しに敏感な部分を推してやると、処女の体は痙攣するように震えた。
「続きだ……教えてくれないか、凪宗一郎の事を」
「や、あぁっ……イジワルぅ……こんな時に、あの人の話なんかしないでぇっ……」
今まさに不貞をはたらこうとしてる自分に対し、亜夜は後悔の念が強まってきた。
そんな後悔を拭い去ってやるように、一葉は亜夜の唇を再び奪った。
「ん……」
数秒で一葉は唇を離し、寂しげな瞳で亜夜を見つめた。
「アヤ……」
それは、明らかに棗愛文にむけられた言葉だった。
亜夜は、腹をくくった。
目の前の男が、他の女の代わりに自分を抱いているというのなら、自分も迷いはしない。
自分もまた、想い届かぬ凪宗一郎の代わりに彼を受け入れてやれば良い。
穢れた擬似恋愛。あるいは、卑怯者の業とも言えるかもしれない。
「光臣さんと宗一郎様の間で揺れてるお姉ちゃんを、責められないなぁ……」
亜夜は呟くと、今度は自分から一葉を抱き寄せ、その唇にキスしてみせた。
54名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:06:18 ID:gRH0bb4E
一葉の舌が、亜夜の秘所を探り続ける。
陰唇は出来るだけ左右に広がるように指で固定され、むき出しになった薄赤い肉に、唾液がなすりつけられる。
「そ……宗一郎様、はっ……不器用で……一本気でっ……お母様の事を、とても大事にしてらしてぇっ……
 まだまだ実戦には不慣れですけどっ……でも、いつかきっとぉ……」
今自分の下半身を舐めている男は宗一郎。そう思い込む事によって、亜夜は自分を誤魔化そうとした。
「私の作ったお弁当、一度も食べてくれなくってぇ……でも、それもいつかっ……」
じゅる、ちゅぷっ、と淫猥に響く、気色の悪い生物のような音。
それが、あろう事か自分の体から出ている音だと言う事が、亜夜には信じがたかった。
既に乳首は硬くしこり、股は洪水のように汁を垂れ流している。
一葉が陰核を指先で押してやると、感電したように亜夜の体が撥ねた。
「そろそろ、良いかな……」
一葉は亜夜の腰を持ち上げ、照準を定めた。硬く反り上がった化け物のような陰茎が、亜夜の穴にぴっとりとくっつく。
少しずつその先端を押し付け、ミリ単位で慎重に挿入していく。
「いっ、ぎ、ぁっ……いだっ、いぃっ……」
「済まない、少し我慢してくれ……」
苦痛に歪む亜夜の中で、純潔を表す最後の理性の膜が裂けた。
「奥まで届いたな……それじゃあ、動くよ……?」
「は、はい……お願い、します……」
最初はゆっくりと、気遣うように丁寧に突く。緩慢な前後運動に、分泌される愛液が踊る。
それは血液と共に滴り落ち、布団を汚していった。
「あぁっ……んんっ……くっ、あ……」
「大丈夫かい……? 少し、早くするよ……?」
一葉はそう言うと、加減していた力と速度を少しだけ上げてみせた。
狭い膣の中を、それでも滑らかに移動する男根が、亜夜の快感を助長する。
最初は動く事さえままならないのでは、と思われた亜夜の膣だが、これだけスムーズに動くという事は
それだけ愛液が分泌されているという事だろう。
「あぁんっ、あふぅっ、んあぁ、あんっ……いっ、ふぁあっ……」
撒き散らされる愛液の量に比例するように、亜夜の喘ぎ声も高まっていく。
「あぁっ、アヤ、アヤぁっ……!」
「ふぁあっ……いちろ、さまぁっ……」
一葉の声は、勿論幻影の愛文にむけられたものだったが、亜夜の声は、果たして誰に向けられたものだったか。
「一葉様」と呼ぼうとして呂律がまわらなかっただけか、それとも宗一郎を呼ぼうとしたのか。
だが、それは考えても詮無い事だ。恐らく亜夜自身、自分が誰の名を呼んでいたのかわかっていないだろう。
「あぁっ、イクよ、アヤっ! 全部受け止めてくれっ!」
「はいぃっ、わたひの中にぃっ! 全部出ひて下ひゃいぃっ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
唾液と、血液と、愛液と、精液の波に飲まれて、一葉と亜夜は同時に果てた。

一年後。
カニ獲りの娘は、一葉との間に出来た生まれたての愛息を抱きかかえて、
一年前と同じように、建物の外で待っていた。
程なくして、赤子の泣き声が建物の中から聞こえてきた。
「んぎゃぁ! ほぎゃぁ!」
血みどろの体を産湯に浸け、産婆はぐったりと倒れる亜夜の顔を覗き込んだ。
「元気な女の子だよ、亜夜さんや」
「はぁ……はぁ……この子が、私の子……」
まだ起き上がれない亜夜の胸の上に、産婆は赤子を軽く乗せてやった。
目の前の幼子は、生まれて初めての呼吸のショックで、大量の涙を流す代わりに大量の酸素を取り入れていた。
「取り上げていただいてありがとうございます、お産婆さん」
傍で見守っていた一葉は、生まれたての我が子を抱き上げた。
「目元は、亜夜に似ているね」
「口元は一葉様のようですわ」
その時、カニ獲りの娘が部屋の中に入ってきた。
「とうとう生まれたんか? 猿みたぁに可愛いオナゴやなぁ!」
彼女のジョークに、一葉と亜夜は思わずクスクスと吹き出してしまった。
55名無しさん@ピンキー:2007/01/21(日) 20:07:08 ID:gRH0bb4E
「それでは……私は、これで失礼します」
稚児に母乳を与えながら、亜夜は皆との別れを惜しんだ。
「不躾な願いとは存じますが、この子の事を……よろしくお願いします」
亜夜はそう言うと、一葉に愛娘を預けた。
一葉の腕には、一葉と亜夜の娘が。カニ獲りの娘の腕には、彼女と一葉の息子が抱かれる格好となった。
「心配せんでエェよ、亜夜ちゃん。アンタが生きとるっちゅう事は、この子が無事すくすく育っていく事の証じゃろ?」
カニ獲りの娘だった女は、自分の亭主の妾の娘を育てるという事に、嫉妬や恨みは無いようだった。
やはりこの時代の日本人は、当時の風習もあって飲み込みが早いようだ。
「彼女も、異能の者に襲われた経験がある。赤羽の者が持つ宿命も、理解してくれている。
 理解のある女房で助かるよ、本当……もし彼女が異能に恨みを持っていなければ、説き伏せるのは骨だったかもね」
一葉はそう言うと、少しだけ申し訳無さそうな顔で伴侶の顔を見た。
「心配せんでエェっちゅたうたやろ? アタイの子も、亜夜ちゃんの子も、立派に育ててみせるわいな!」
本当に、理解のある女性で良かった。
亜夜は、今一度深々と彼女に頭を下げた。
亜夜は亜夜で、自分が腹を痛めて生んだ子供を他人に預けねばならない事を、苦痛に思っているのにだ。
きっと自分の乳で直接育ててやりたいに違いない。だが、この時代に長居する理由は無い。
宗一郎を取り戻し、真夜を蘇らせ、宗魄を滅ぼすために、後ろ髪ひかれながらも現代に戻らねばならない。
「準備は良いわね? あなたのお姉さんが溜め込んだ膨大な氣も、そろそろ尽きかけているわ」
零毀の精は、相変わらず全裸で亜夜の傍に立っていた。
「そうね、そろそろ行こうかしら……いつまでも、私と同じ裸を晒されてたら恥ずかしいですし」
たっぷりの皮肉をこめて、亜夜は零毀にそう言った。
零毀はその両腕で亜夜を抱きしめた。
その途端、光が亜夜と零毀を包み込み、空間に波打たせた。
「さようなら。お二人とも、お元気で」
「うん、亜夜ちゃんも……向こうに戻ったら、僕の子孫や主上の子孫達を、見守ってあげてね」
空気に溶けるように、ゆっくりと亜夜の姿は消えていった。

こうして、棗亜夜は現代に帰ってきた。
目を覚ました時に屍と猩の子孫相手にひと悶着あった事を除けば、概ね問題は無かった。
棗真夜の体は回収され、集中治療室で眠る事となった。
乗っ取られた凪宗一郎に関しては、黙認を押し通す事に決めた。
その夜、亜夜は凄絶な生き様を遂げた祖先、棗愛文にならって、髪型を変える事を決めた。
長く伸びていた横髪を切りそろえ、前髪を整え、鏡に映る姿はまさしく愛文のようになった。
自宅の浴室で髪を切り落としていた時、亜夜はある事に気付いた。
「妊娠線が消えてる……処女膜も、裂けてない……?」
彼女の体は、過去に旅立つ以前の体と遜色無いものだった。
一葉の子を産んだ筈のその身は、汚れ一つないようだった。
戦国の世で経験した出来事の全てが、夢だったのではないかと思えるような虚脱感。
ひょっとすると、零毀も何も関係無く、ただ自分が眠りの中で見ていた夢そのものだったのではないかと思える。
しかし、その腕にはまだ抱き上げた赤ん坊の感触が残っているようにも思う。
亜夜は立ち上がって身を清め、遥か天空を仰ぎ見た。
「あなた方の遺志は、見事に果たしてみせます……一葉様、愛文様」
その眼差しには、堕天のごとき危うい決意が光をさしていた。


終了です。
筋の通らない無理展開をしてしまいましたが、容赦して下さい。
56名無しさん@ピンキー:2007/01/22(月) 00:06:01 ID:7ej10mhM
GJ!!
最高だよ…あんた…
原作のキャラのイメージ通りだったので入っていきやすかったです。
ありがとう!!
57名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 21:23:15 ID:1s7N9h40
アイオーンとエミリってさ、絶対相性良いよな
付き合うとかそういう事でなしに
58名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:28:35 ID:poNMN+BS
今エア・ギアは、SS書くの難しいなぁ
アイオーンと蜜柑がどうなるかわからないし
敵が誰なのかわからない限り、どのキャラも安易に絡ませられん
59名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 02:24:09 ID:6cp/5wuO
何かまとめサイトの更新早いね
1スレごとに更新するもんだと勝手に思い込んでた
管理者さんはサンクスだな
60名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 22:57:28 ID:Lpugg7mm
ほんとだ、早いな
なんか気が利く管理人さんだね。前とページも変わって見やすくなってるし…凄いなvv
61名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 04:04:53 ID:8K1lZy3c
ぅお、昨日俺が>>59で「更新早い」と言った時点では
まだ画面は以前のような城っぽいシンプルなやつだったのに
本当に仕事早いな、この人w GJ!
62名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 04:05:23 ID:8K1lZy3c
訂正
城→白
63名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 23:02:31 ID:iuozrFlD
この人がこのスレの保管庫の管理人さんでよかたω

ageとく
64名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 03:25:01 ID:SCqWdp8I
シムカがキリクの事「お兄ちゃん」って呼んだな

もうこれだけで妄想が膨らまないか、えぇ?
65名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 18:01:18 ID:bK47X3Uz
案外知られていない事だが、無重力空間では「下」を向くにも苦労する。
首の角度を下方向に傾ける行為は、思いのほか重力に頼った行動という事だ。
首一つでさえそうなのだから、無重力空間で自在に動けるようになるには、それなりの訓練がいる。

もっともそれは、重力子であるキリク達には関係が無かった。
彼は、実に器用にこの空間で書を嗜む。彼がいつも通り詩篇を読んでいると、蜜柑がやって来た。

「本読むだけなら、地上で読めば良いってのに……余程ここが気に入ってんのか?」
本来塔を毛嫌いするキリクにとって、ここを気に入っているというのは、少々当てはまらない。
だが、魂を縛られている事に変わりは無いかもしれない。キリクは否定しなかった。

蜜柑はキリクの持っていた本をひらりと取り上げると、無重力の中にそっと漂わせた。
そのままキリクの胸元に顔をうずめ、指の端で彼の服の皺を摘む。
キリクも、やれやれと肩をすくめながら、ゆったりと蜜柑の肩を抱き寄せた。

しばらく、無言で抱き合い続けた。
やがてキリクはアイウェアを外し、蜜柑と向き合った。そして、おもむろに唇を重ねる。
「んっ……」
蜜柑からオンナの声が漏れ、二人だけの空間を妖しく沈める。
いつものように、長く浅く、二人は唇を重ね続けた。

程なくして、キリクは唇を離した。
その十字の瞳は、どこか悲しげですらある。蜜柑は問う。
「俺は……俺達姉妹は、梨花姉の代わりか?」
キリクは、答えない。ただ、その悲しげな瞳を、更に悲しげに滲ませるだけだった。


エロくない上に短いけど終わり
66名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 00:46:16 ID:JVcdJbWq
おい、まとめサイトの管理人マジ良い仕事してんぞ!
67名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 00:58:20 ID:KEQxon4A
あげ
68名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 16:48:55 ID:sqLxgOFq
あげ
69名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 23:36:22 ID:5AqsHwX9
「ようやく見つけたぜ……スリーピング・フォレスト」
学校からの帰り道。突然背後から聞こえたその声に、林檎は身震いした。
振り向き、声の主を確認する。
「あなたはっ……!」
そこに立っていたのは、元スカルセイダースの間垣だった。
○風に補導されて少年院に送られたと聞いていたが、もう出所していたのか。
見ると、足にはエアトレックを履いている。
一方、林檎は学校帰りなので、普通のスニーカーだ。勝てよう筈も無い。
助けを呼ぼうと叫び声をあげるより早く、間垣は林檎を持ち上げた。
「やっ、ちょっ……!」
そのまま、傍にあった電柱を一気に駆け上がる。
「覚悟しろや、眠りの森ぃ!こいつはあのカラス頭のガキも昇天した殺人技だぜぇあっ!!」
林檎の頭を地面に向けて押さえつけ、そのまま急降下する。

次の瞬間、林檎は涙と冷や汗にまみれた顔をガチガチと震わせていた。
頭は地面にぶつけられないように間垣の手で守られていたが、ショックは大きい。
不幸な事にここは人通りの無い近道。誰も助けてはくれない。
「俺ぁテメェらのせいで散々な目にあったんだ。ネンショーで不味い飯も食わされた。
 あそこじゃカマ掘られるぐらいの苛めは日常茶飯事でな、お陰でケツの穴がイカレちまったぜ」
見下ろす間垣の顔は、まさに髑髏そのものだった。
彼の手で制服はビリビリに破られ、下着も剥ぎ取られ、豊かな乳房があらわになった。
「ひぃっ!やめ……っ」
叫ぶ林檎の声は、頬にみまわれたパンチで止められた。
鼻血を噴き出し、口の中が切れる。
「俺はテメェらに復讐するためだけに、少年院生活に耐えてきたんだ……
 妊娠するまでファックし続けてやる」
頭をカチ割られそうになった事と、これからレイプされる事への恐怖で、
林檎は小便を漏らしてしまった。
真っ先にその事に気付いた間垣が、まだお漏らしの止まる前に、林檎のパンティを脱がせる。
中途半端に脱がされたパンティの股間部分に尿がぶちまけられ、飛び散った。
ジョボジョボ、ビチャビチャと音を立てて、スカートとパンティと地面が濡れていく。
「ヒャハハハハ!あのカラスと言い、つくづくガキはお漏らしが好きだなぁ!」
林檎は、両手で顔を覆って泣き続けた。
70名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 02:34:21 ID:nN+WP5sb
つづきカモーン
71名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 19:31:44 ID:+Oil7XoZ
トンちゃんとウメたんのトイレ盗撮したいお^^
72名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 19:20:39 ID:ZzM1VfAG
何かトンちゃんって、レイプしても普通に喜んでそうだよな
「あぁっ、強姦魔の体液、体液がっ! 私の中にっ!」とか言って涙流しながらも
何故かそのシチュエーションにノってて、正直強姦してる方がヒくぐらいに
73名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 22:34:41 ID:FY1KP/wc
エア・ギアと天上天下のクロスオーバーってアリかね?
74名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 00:58:22 ID:+7IB6hGH
リクエスト受付します
75名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 18:17:18 ID:Vincm2cX
4姉妹xイッキで
76名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 23:07:49 ID:+YZjlA9A
シムカ陵辱お願いします
77>>75:2007/02/21(水) 00:50:28 ID:Fpv4M7tv
「簒奪ビーフ美味し!!」
「ゴルァ殺すぞクソガラスゥゥゥァッ!!!」
野山野一家の営むアパートの一室。
大家である野山野姉妹の部屋は、今日も騒がしかった。
貴重な肉に対し、焼く前から奪う程の貪欲さを見せるイッキと、
それを殺害せんと目論む蜜柑。そして、とばっちりを受ける林檎と白梅。
「逃げんな家畜! 今日こそ俺様の変形DDTの実験台にしてやるぁっ!」
隣室の住人達の迷惑も顧みず、廊下をドタバタと逃げ回るイッキを
同じく蜜柑も、手加減無く追い掛け回す。
「へっへーん! 捕まえられるもんなら捕まえて美空ひば((グシャっ!!
前を見ずに突っ走っていたイッキを、外出から帰ってきた梨花の
チョッピングライトが叩き伏せる。
一撃で血みどろになったイッキの首根っこを持ち上げ、梨花は事の成り行きを問い詰める。
「答えなさい。これは何の騒ぎ?」
「い、いやぁ、そのぉ……」
もっとも、逃げるイッキを蜜柑が追っている時点で、大体の想像はつく。
どうせイッキが蜜柑の下着を盗んだとか、イッキが蜜柑の財布を漁ったとか
イッキが食事を横取りしたとか、イッキが……とにかく、そんなところだと思った。
「ぐっ、ぬふぅ……リ、梨花姉……?」
アイアンクローで顔面を鷲掴みにされ、宙ぶらりんの状態で意識を朦朧とさせるイッキ。
そこへ追いついた蜜柑と梨花は、瞬時のアイコンタクトでツープラトンの指示を交わす。
梨花がイッキから手を離したかと思った瞬間、
前のめりに倒れそうになったイッキの顔面に蜜柑のトゥーキック、
後頭部から梨花の踵落としが同時に炸裂した。
それは、さながら断頭台のようでもあった。
((ゴグシャッ!!))
鼻血を噴き出し、イッキはその場に倒れた。
部屋では、林檎と白梅がさっさと新しい肉を焼き始めていた。
「ったくもう、イッキったら……」
「焼肉の日は鎖つけて部屋に監禁しとくべきでしよ。やっぱり」
78>>75:2007/02/21(水) 00:51:01 ID:Fpv4M7tv
どのくらい時間が経っただろうか。
数分かもしれないし、数時間かもしれない。
イッキが目を覚ました時、そこは廊下ではなく、彼の部屋だった。
さすがに廊下に捨てられていては他の住人に迷惑だからだろう。
恐らく梨花か蜜柑あたりが運びこんだに違いない。
全身の筋肉が痛むように感じるのは、ATの練習のし過ぎによる筋肉痛か、
それとも気絶してる間に蜜柑に拷問されまくっていたのか。
とりあえずのろのろと起き上がり、風呂に入る事にした。
血と汗がシャツにへばりついて、気分が悪かった。
「っくしょ、思い切りやりゃあがってあいつら……」
素っ裸になってタオル一枚で浴室のドアを開けたその時。
これもお約束か、目の前には野山野姉妹が勢ぞろいしていた。
「……あ?」
「イ、てめ、イッキ、てめぇこら、この……こっ、殺……っ!」
「ウメちゃん見ちゃ駄目! 教育に悪いから」
突然の光景に一瞬思考の停止するイッキと、裸を見られた事にキレかかる蜜柑。
林檎は姉妹の中で最も慣れているからか、騒ぎ立てる事もなく冷静に対処する。
白梅は、まだ貞操観念が強くないため、兄のような存在であるイッキに全裸を見られても気にはしない。
梨花は、中学生に裸を見られたところで、今更何とも感じないのだろう。
だが、白梅を除く三人ともが、大なり小なりイッキに怒りを感じているのは確かなようだった。
「今日こそジェノサーイッ!!」
「まっ待て落ち着け決してわざとじゃ((ゴシカァン!!
79>>75:2007/02/21(水) 00:52:22 ID:Fpv4M7tv
濡れた浴室の床に、血がトロトロと流れ出した。
うつ伏せに気絶したイッキの体は、服を着ていないままで脱衣所に打ち捨てられた。

今日だけで二度も気絶したイッキが次に目を覚ましたのは、やはり彼の部屋だった。
「くそっ……風呂に入り損ねた……」
先程よりはるかに痛みの増した体に鞭打って起き上がる。
だが、何か違和感があった。いや、違和感というよりは、開放感に近いかもしれない。
その理由を探ってみると、程なくして判明した。
シャツが新しいものに換えられ、血も綺麗に拭き取られている。
体がベタついていないところを見ると、汗も洗い流されているようだ。
どうやら、誰かが体を洗ってくれたらしい。となると、誰が洗ってくれたのかは検討がつく。
幼い頃からイッキの面倒を見てきた、梨花だろう。
というより、彼女以外の姉妹が裸のイッキの体を自ら洗ってやるとは考えにくい。
蜜柑は札束を積まれても断るだろうし、林檎は恥ずかしがって直視出来ないだろう。
また、白梅にそんな事をさせるぐらいなら、やはり梨花あたりが引き受けるに決まっている。
何だかんだで、梨花は保護者らしい面があるものだ。
「ちっ……さすがにこのトシんなると恥ずかしいんだけどなぁ」
大事なムスコを人に見られる事には慣れているが、触られるとなると話は別だ。
梨花が自分のモノを丁寧に洗い、拭いてくれたのかと思うと、図らずもイッキは勃起しかけてきた。
「まさかな……洗ったっつっても上半身だけだろ、常識的に考えて」
もしくは、股間を洗うにしても、ビニール手袋でもして直接触れないようにしたに違いない、
などと考えていると、廊下から女の話し声が聞こえてきた。
それは、彼が聞きなれた、野山野姉妹の声だった。
80>>75:2007/02/21(水) 00:52:55 ID:Fpv4M7tv
「……だからよぉ、さすがの俺にも恥じらいってもんが……」
「それはアタシだって一緒だよ。っていうか梨花姉だって、ウメちゃんだって……」
「お前は良いじゃねぇか、将来アイツの嫁んなるんだろ?」
「やっ、よ、嫁だなんて、その、そんな……」
うっすらとしか聞き取れないが、何か嫌な予感はバシバシしてくる。
足音を立てずにドアの傍まで行って、イッキは聞き耳を立てた。
「お前はセキニンとってもらえんだから構やしねぇよ。
 けど俺ぁ、初めてアイツに風呂覗かれた時は、もう嫁に行けねぇって思ったぜ?」
「そ、そんな事言われたって……私だって、イッキと結婚するかどうか……」
は、結婚?
何の話をしてるんだコイツラ?
「もうお止しなさい、二人とも。要は、全員あの子に責任取ってもらえるなら、文句は無いんでしょう?」
「でも梨花姉、林檎と違って俺ぁ別にあの下僕の事好きでも何でもねぇし……」
「ちょっと待ってよ梨花姉っ、全員の責任をとるったって、日本じゃ一夫多妻は認められては……」
セキニン? イップタサイ?
何を言ってるんだコレ、とイッキが困惑しているのも気付かず、姉妹は話を続ける。
「あら、誰が結婚しなさい、なんて言いましたか?
 責任を取る方法は一つじゃありません。そして、蜜柑があの子に
 恋愛感情を持っていないと言うのなら、むしろ好都合でなくて?」
好都合……?
イッキは、何か途方も無くヤバい予感がした。
こっそりと窓を開けて逃げようかと思っていると、勢い良く部屋の扉が開いた。
内開きのドアに顔面を強打され、イッキは再び鼻血を噴き出した。
「ぐぼっ……が……」
「……あら? 盗み聞きしてたの?」
昏倒したイッキを、梨花はベッドの上に放り投げる。
「り、梨花姉、これは……っ!?」
「抵抗は許しません。無駄口もね」
イッキの見ている前で、梨花は服を脱ぎ始めた。
彼女の後ろに立っていた林檎と蜜柑は、二人同時に深いため息をこぼした。
「結局、こうなるのかぁ……」
「ちっ、まぁ他の男にヤられるよりマシと思うか」
ただ一人、事態を深刻に考えていない白梅だけは、姉達が服を脱ぎだすのをぼんやりと眺めていた。
81名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 00:54:15 ID:Fpv4M7tv
とりあえずここまで

続きが出来たら投下します

それが終わったら>>76も書こうと思うけど
「むしろ俺が書きたい!」って人がいたら、書いて頂いて結構ですので
82名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 19:03:36 ID:PU06ppFW
gj!
頑張ってください
83名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 07:39:50 ID:ua/yKAh/
誰か文才のない俺に樹×枢をお願いします…
84名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:14:50 ID:z6jEA0tY
>>80の続き


育ての姉である梨花の裸など、イッキは見慣れている。
しかし、ついさっき自分は彼女に股間まで洗われたのかと妄想してしまった後では
彼女がテキパキと服を脱いでいく様を見る事が、何とも気まずかった。
「梨花姉、何で俺の部屋で服脱いでんだよ!? 意味わかんねーよっ」
既に少し勃起しかけのムスコを悟られないように、イッキは足を組みかえる。
彼のそんな様子は、梨花から見れば可愛い抵抗のように思えた。
イッキの質問を無視して、後ろの妹達にも服を脱ぐよう促す。
「まっ……悪く思うなよ、我が家の下僕。
 お前が何度も俺らに恥辱を与えてるのが悪ぃんだからな?」
「……まさか初体験が人前だなんて思いもしなかった……」
「ウメも脱ぐんでしか?」
三者三様に小言を呟きながら、彼女等は服を取りさっていった。
白梅は何恥じる事なく、蜜柑は少しだけ顔を赤くしながら、
そして林檎は顔から火が出る程の恥じらいを感じながらゆっくりと。
やがて姉妹四人ともが下着姿になる頃、イッキの股間は
足を組みかえた程度では隠し切れない程パンパンに張っていた。

「オイどういう事なんだよこれっ! 何お前等人の部屋で脱いでんだっつーの」
「わめくな糞ガラス! 俺から説明してやるよ!」
言いつつ、蜜柑はベッドの上のイッキにドロップキックをかました。
思わず彼女の股間の盛り上がりに見とれてしまったイッキは、避ける事も出来なかった。
「ぐほっ……相変わらず良い蹴りだ、ぜ……」
倒れた拍子に、イッキの股間の膨らみも彼女達の目に目立って晒されてしまった。
「ほう、もうテメェも準備万端ってか?」
テントの頂点を弄ぶように、蜜柑はつま先でそこをなじった。
「良いか? 一回しか言わねぇからよく聞いとけ。
 お前は普段から、俺らの裸を見過ぎてる。わざとにしろ、不可抗力にしろな。
 だが俺らも、いくらキョーダイのような仲とは言え、恥じらいはある。
 俺や、特に林檎なんかはな。ここまではわかるか?」
股間への攻めに、人質をとられたような気分のイッキは、黙ってコクコクと頷く。
「普通の女だったら、恥ずかしいトコ見られたら責任とってもらわにゃ気が済まん。
 何てったって、ヨメに行けなくなるくらいの恥なんだからな。
 けどお前一人で、俺ら四人全員と結婚する事は出来ねぇ。日本の法律じゃな。
 第一、お前の保護者でもある梨花姉はそれ程恥じちゃいねぇし、
 貞操観念の未発達な白梅なんか、梨花姉以上に何も恥じちゃいねぇんだ。
 ……と、ここまではわかったか?」
イッキが頷くより先に、梨花がベッドに歩み寄ってきて話を続けた。
「つまり……結婚は無いにしても、それなりの責任だけはとってもらいたいのよ。
 特に林檎なんて、まだ経験の無い生娘なんだもの。
 だからあなたには、今ここで、私達姉妹全員と、関係を持ってもらいます」
85名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:15:21 ID:z6jEA0tY
関係を持つ、という日本語の意味をイッキが理解するのに、八秒程かかった。
意図が理解出来た時、彼はそれまで以上に激しく混乱した。
「いやいやいや、マジわけわかんねーって!」
「るせぇっ! 俺だってお前とえっちなんて、したかねぇよ。
 けど、肉体関係も結んでない男に、何度もマッパ見られてるなんて考えたら、悔しいじゃねぇか」
つまり、既成事実を後から作ってしまえば……という算段らしい。
「ちょ、ちょっと待てってば! キョーダイなんだから、裸くらい見られたって……」
「血は繋がってないでしょ? 苗字も違うし」
冷ややかに言い放つと、梨花はイッキのズボンのチャックを下ろしにかかった。
腕力のある姉二人に押さえつけられて、イッキは抵抗も出来なかった。
梨花はブラを外して、姉妹一巨大なその乳房で、イッキのモノを挟み込んだ。
「安心なさい、イッキ。私は仮にもあなたの保護者です。
 あなたに裸を見られても、蜜柑達程恥辱は感じていないから。
 この程度で許しておいてあげるわ」
梨花はそう言うと、おもむろにパイズリを始めた。
厚みのある乳房に挟まれ、生温い体温と豊かな感触が、イッキの肉棒を攻め立てる。
「ぅおっ、ちょ、マジかよ梨花姉……」
「ついでです。ポークビッツの頃から見てきたあなたのムスコが、
 今ではどのくらいまで大きくなれるのか、その成長具合も確認しておかなくては」
イッキにとって梨花は、母親のような存在でもある。
そもそも林檎の事すら姉か妹のように思っていて、彼女との関係を他者に茶化される度に
気色の悪さを感じてしまう程なのだ。
だが、確かに血は繋がっていない、赤の他人だ。
そう考えると、本来抵抗を感じる筈のこの行為に、何故か不思議とのめりこめそうな気がしてきた。
気持ちを切り替えれば良いのだ。
単に、身近な女性数人とセフレになれる、そう思えば良い。
開き直ったイッキは、まだいくらか遠慮がちながらも、梨花の頭に手を置いて撫でた。

「……あら? 気のきいた事も出来るのね」
梨花は上目遣いでイッキを見上げた後、舌の先で肉棒の先端を一舐めした。
唾液は先走り汁に混じり、彼女が乳房を上下に揺する度に、その粘液は肉棒全面を濡らしていく。
乳首が棒の側面を擦り上げ、皮が軋むようにスライドする。
亀頭が乳房から顔を出すたびに、簡単に絶頂に達しそうになる。
「まだ持ちこたえてみせなさい、チェリーボーイ。
 後も控えてるんだから、ここで簡単にイっちゃうようじゃ……」
「いやゴメンもう無理っ!」
イッキは、快楽と苦悶の入り混じった表情を浮かべ、早くも限界を迎えてしまった。
尿道口から放たれた精液が、梨花の顔面に迸る。
「やっ、ちょっと……!」
焦って、梨花はイッキのモノを咥え込んだ。
彼女の喉の奥に、まだまだ溢れ出る精液の奔流が広がっていく。
「う、ぁ……ご、ごめん、梨花姉……」
ようやく射精がおさまった時、梨花は口を離して、可愛い弟の精子をゴクンと飲み込んだ。
口元からはみ出た舌の先に、カルピスのような色の糸が垂れていた。
それから、自らの顔に飛び散った分も指ですくって、舐め取っていく。
「はぁ……まったく、何でも勢いだけはある子なんだから。
 ま、良いわ。次イキましょう、次」
そう言って梨花は蜜柑に目配せした。
蜜柑は脱ぎ捨てた自分の服から財布を取り出し、更にそこからコンドームを取り出した。
「ほら、ウメ。お前の出番だぜ?」
86名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:15:53 ID:z6jEA0tY
蜜柑はコンドームの袋を開け、中のものを白梅に渡した。
「これ、どうやって使うんでしか?」
「お、おいお前等っ! いくら何でもウメは……」
思わず叫ぼうとするイッキに、梨花は唇を重ねて声を封じた。
間近で感じた梨花の吐息は烏賊のような匂いがした。イッキ自身の精液の匂いだろう。
梨花はゆっくりと唇を離すと、子を躾ける母親のように諭した。
「心配しなくても、ウメちゃんに本番はさせないわよ。
 けど、この子もあなたに辱められてきたのは事実でしょう?
 裸見られたり、スカート捲りされたり……」
梨花にそう言われると、こんな幼い子どもにまで性的悪戯をしてきた自分が
社会の底辺以下、社会にさえ組み込まれないカスのような気がしてくる。
途端に申し訳なくなり、どんな顔して白梅と目を見合わせれば良いのかわからなくなる。
「ですからこの子にも、協力はしてもらいます。
 安心なさい、ただゴムつけさせるだけですから」
「つ、つけさせるって……」
この期に及んで、素直に手でいそいそと付けさせるとは思えない。
となると、やはり……
「良いか、ウメ。これをこの向きにして、そう……そのままこの馬鹿ガラスの
 薄汚いチンポを咥える感じでだな、ゴムをスライドさせていくんだ」
何か熱心な表情をして、蜜柑が白梅に悪い教育を施しているのが見える。
「こうでしか?」
白梅はコンドームをイッキのモノの先端にあてがい、そのリングに自らの唇をあてがった。
そのまま、まだ十分に硬いイッキの肉棒を咥え込みながら、
コンドームを口で装着させてやる手筈なのだろう。
「だから待てってお前等! ウメはまだファーストキスも済ませてねぇんじゃねえのかよ!?」
どうにかこの愚かな真似を思いとどまらせようとするイッキ。
だが、姉妹達は……特に蜜柑は、そんな事でこの行為を中止する気は無いようだった。
「しゃーねぇなぁ。ほれウメ、イッキにキスしちまえ」
「はぁっ!?」
「わかったでし」
「はぁっ!?」
イッキ本人の意思を無視して、とんとん拍子に話が進んでいく。
87名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:16:28 ID:z6jEA0tY
ウメはコンドームを一先ず置いて、身を乗り出した。
そうして、相変わらず梨花に押さえつけられて動けないイッキの顔を見下ろす位置まで来る。
「お前いや待てちょっと待て落ち着け冷静になれっておいコラ聞いてんのかコラってば!」
「イッキちゃんの方が落ち着いてないと思うでしが……」
白梅は、長いその髪を片手でサイドに掻きあげながら、唇をイッキに近づけた。
その仕草だけならば、もう立派なレディそのものだ。とても小学生とは思えない。
「待てよお前! 学校に好きな男子くれーいねぇのか!?
 つーかファーストキスって、男の俺が言うのも何だけどそんな簡単に……」
「別に好きな男子なんていないでしよ。
 それに、イッキちゃんになら初キスあげても構わないでし」
そう言って白梅は、イッキの反対意見も耳にいれず、ゆっくりと首を下ろしていった。
大人の女のように、ゆっくりと瞳を閉じ、ムードたっぷりに唇を重ねる。
「ん……」
少女が唇を離した時、むしろその柔らかな感触に放心状態になっていたのは
女である白梅ではなく、イッキの方だった。
顔を赤らめ、ポーッと天井を見上げる様は、いっそ乙女のようですらあった。
「……何気色悪い顔してるでしか。小学生にキスされて戸惑うなんて、
 イッキちゃんもまだまだ子どもでしねぇ?」
イッキは、自分の腹の上に跨って見下ろす、生意気な小学生を見上げた。
胸は少しだけ膨らみかけてきているが、まだまだ女性と呼ぶには程遠い。
股間は産毛一つ生えておらず、秘肉はスジの中に埋没している。
こんな童女が、今からフェラチオでコンドームを装着させるという。
呆然としているイッキを尻目に、白梅は再び彼の股間に狙いを定めた。
「次は、こっちにキスしてあげたら良いんでしね?」
「あぁ、とびっきりのディープキスしてやんな」
煽動する蜜柑の声も、もはやイッキには遠くに聞こえる。
彼は、半分レイプされているような気分にすらなっていた。

小学生の小さな唇がズルリとスライドし、亀頭にコンドームを被せた。
カリ首のあたりで一旦止まり、そこからはゆっくりと慎重に
リング部分が根元に向かって食い込んでいく。
イッキが見てみると、そこでは本当に小学生が自分のモノを咥え込んでいるのが見えた。
少女の小さな口と喉では、根元までリングを到達させる事は出来ないようだった。
苦しそうに息をハフハフと吐きながら、残りの部分は指で懸命にはめていく。
全てはめ終えると、白梅は口を離して一息ついた。
それから、薄い膜を被ったイッキのモノを指先でツンツンと突付いてみる。
「こうして見ると、案外可愛いでし」
生まれて初めてのフェラチオを、わずか小学生にして済ませてしまった白梅は
実に満足そうな表情で、蜜柑とバトンタッチした。
「っしゃ、林檎! 次ぁ俺たちの番だぜ?」
そう言って蜜柑は、今の今まで部屋の隅で無言で成り行きを見守っていた妹に声をかけた。
「……うん、わかった。ウメちゃんだって頑張ったんだもん、私も覚悟決める!」
ここに至って、もはやイッキには抵抗する気さえも起きなかった。
小学生にまで弄ばれた以上、今更同い年の幼馴染や
年上の義姉にまで攻められても、大した問題ではないだろう。
「良いぜ……来いよテメーら。二人とも相手してやらぁ」
88名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:17:01 ID:z6jEA0tY
妙に意気込むイッキを沈めるために、蜜柑はもうワンステップ踏む事にした。
「おいおい、ちょっとエンジン冷やせよ童貞。林檎が怖がるだろうが」
そう言うと、白梅の時と同じように、瞳を閉じてイッキに顔を近づける。
そのまま、ほのかに顔を赤らめて、ちゅっと一息、唇を触れさせた。
「んむ……み、蜜柑姉……?」
「次は林檎な。今みたいに、焦らず丁寧にキスしてやんな。
 レディを扱う時の鉄則だぜ?」
蜜柑は一旦イッキの体から離れ、林檎を手招きした。
最も近しい彼女の下着姿など、イッキにとっては一番見慣れている筈だった。
しかし、それでも尚、今夜の林檎はイッキにとって不思議と綺麗に見えた。
「よ……よろしくお願いします」
「あ、あぁ……こちらこそ」
妙に初々しい挨拶を交わすと、イッキは上半身を起こした。
林檎も姿勢を落とし、イッキと見つめ合う。
イッキは彼女の頬のあたりに片手を添え、顔を近づけるように促す。
「眼鏡、外さなくて良いのかよ?」
「うん……イッキの顔、よく見えた方が良いから」
こうして、姉妹達が見守る中、二人は浅くソフトなキスを交わした。

時計の針は、既に日付を跨いでいた。
不慣れながらも、イッキは林檎の乳房の片方を、利き手で懸命に揉みしだいてみる。
だが、どの程度の強さと角度がベストなのか、まるでわからない。
「どうだ、林檎……?」
「うーん……普通」
見かねた蜜柑が、林檎のもう片方の乳房に手をやる。
「えっ!? ちょ、蜜柑姉!?」
「よーく見てろよ、イッキ。俺が手本見せてやっから、同じようにしてみな」
そう言うと蜜柑は、女性ならでは、的確な力加減で林檎の乳房を弄んだ。
掌で軽く押し込んでみたり、絞るように揉んだり、回転運動をくわえたり。
その都度、林檎が「んっ……あっ……」と、小刻みに肩を震わせるのがわかった。
イッキも、真似して同じように弄んでみる。
すると、さすがに蜜柑程的確ではないだろうが、先程より林檎の反応が良くなった気がした。
「つ、次はどうしたら良いんだ? 蜜柑姉」
「そうだなぁ……おい林檎、どうして欲しいか自分で言ってみ?」
「やぁっ……そ、んな事っ……言えるワケぇ……」
中々素直にならな林檎の乳首を、蜜柑はソロバンを弾くように指先でなじった。
しかし緊張からか、林檎の乳首はまだ硬くなっていない。
指で弄んでもそれ程面白くないし、先ずはこの乳首を硬くしこらせる事から始めねばならない。
「しゃあねぇなぁ。おいイッキ。こいつの乳吸ってやれ」
「サー、イェッサー!」
もはや蜜柑のアドバイスに積極的に乗るイッキは、赤子のように林檎の乳首にむしゃぶりついた。
「やだ、もうイッキったら……蜜柑姉も、余計な事イッキに吹き込まないでよ」
「んだぁ? 童貞と処女じゃうまくイくわけねぇから、手伝ってやってんのに」
確かに、このままではうまくいきそうもない。
イッキはただ単純に林檎の乳首を、母乳を飲むように単調に吸うだけで、
舌の先で転がしたり、手で乳房を揉んで適度な刺激を織り交ぜてやる事もしなかった。
89名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:17:31 ID:z6jEA0tY
このままでは埒が明かないと思った蜜柑は、またしても手本を見せてやろうと思った。
「だぁかぁらぁ、こうだってば」
そう言うと、おもむろに林檎の乳首に吸い付く。
だが、それはさすがに困るのか、林檎が焦って飛びのいた。
「いっ、いくら何でも姉にって言うか女の子におっぱい吸われるのは嫌!!」
もっともな反応だ。
普通の男性が、同じ男性にセクハラされると嫌悪感を感じるのと一緒だろう。
彼女にとっては、そもそも先程乳房を揉まれた事自体が、既に気持ち悪かったのだ。
「つってもなぁ……。そんじゃあ、俺か梨花姉のどっちかが、
 自分の体で直接教え込んでやるしかねぇじゃん」
……え。
「私は構わなくってよ?」
「じゃあ頼めるか、梨花姉。ウメじゃさすがに駄目だし」
またしても、当事者達の意思を無視してとんとん拍子に話が進む。
梨花は、先程イッキのモノを挟み込んだその豊満な胸に、イッキの顔面を押し付けた。
「うぷっ!」
「ふふ、こうしてると、あなたが小さい頃の事を思い出すわねぇ?
 一緒の布団で寝てると、よく寝惚けて私のおっぱいを吸ってきたものだわ。
 もっともそれは、林檎もだけどね」
本人達はとうの昔に忘れている事だ。
恐らく、無意識に母親ないし母乳を求めていたのだろう。動物的な本能だ。
授乳の出来ない梨花がどれ程苦労して自分達を育ててきたかと考えると、
イッキは申し訳ない気持ちになった。
と同時に、この目の前の女性の胸を拒絶する事など、出来ないとも思った。
イッキは覚悟を決めて、姉であり母でもある梨花の乳首に、子どものように吸い付いた。
しかし、やはり慣れないもので、先程と同じく単調な吸い付きになってしまう。
「んもう、学習しない子ねぇ。 良いコト?
 そういう単調な吸い方も、時には扇情的ではあるけれど、もう少し工夫してごらんなさい」
「く、工夫ったって……どうすれば……」
「先ず、自分の思うようにやってみなさい。それから、どこをどうしたら良いか教えたげる」
90名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:18:32 ID:z6jEA0tY
イッキは、がむしゃらに舌の先で梨花の乳首を押してみた。
乳房の中に先端の突起が陥没するが、こんなものではテクニカルとは到底言えない。
「舌を使うという着想は良いわ。次は、そのまま乳輪をなぞるように円を描いてみたり、
 上下左右に転がしてみたり、歯で軽く噛んでみるのも良いわね」
イッキは、言われた通りにしてみた。
まだ臆している部分のある彼の舌技は、経験回数の十分な梨花には満足のいくものではなかった。
しかし、先程よりははるかに進歩している。
「お口の方に慣れてきたら、今度は反対側もいじってみなさい。
 ただし、片方の乳首はちゃんと吸ったままでね」
つまり、もう片方の乳首は手や指で攻めろという事だろう。
イッキはまたも言われた通りに、空いた方の乳房を掌で包み込んだ。
「オラオラ、ビビってんじゃねぇぞ? 今は乳首のお勉強してんだろうが。
 乳房だけ揉んでてもしゃーねぇんだよ」
蜜柑に野次られて、イッキは恐る恐る梨花の乳首を指で軽く摘んでみた。
彼のテクニックが少しばかりは向上しているのか、彼女の乳首は両方とも、
先程の林檎よりはマシな程度に、硬くしこっていた。
「まずは下乳を揉むつもりでいくんだ。
 小指から徐々に揉みこんでいって、最後に人差し指と親指で乳首を摘んでやれ」
蜜柑のアドバイス通りにすると、梨花の乳房がむにゅっと形を崩したのがわかった。
これが、愛撫というものなのだろう。イッキは、少しずつコツを飲み込んできた。
「おい林檎っ! そんなトコでぼさっと突っ立ってねぇで、
 お前もイッキのムスコをシゴいてやるくらいのサービスはしてやれよ」
蜜柑は、そう言って林檎を触発した。
だが、林檎は戸惑った。いきなりそんな事を言われても、覚悟が出来ていないのだ。
コンドームが被っているとは言え、このグロテスクな物体を握り込むなど、恐怖でしかなかった。
「い、いやでもホラ、今そんな事して、イッキがまたイっちゃったら勿体無いじゃん?」
「イくワケねぇだろボケッ。処女の手コキで満足出来る男なんかいるか」
そう言って蜜柑は林檎の手を引っ張り、無理矢理イッキの背後にまわらせた。
誘導されるがままに、林檎はイッキの背中に乳房を押し付けてもたれかかり、
手を前に伸ばして、後ろからイッキのモノを握りこむ体勢になった。
「うわぁ……カチコチに硬い……こんなの、本当に入るの?」
「無駄口叩いてねぇで、お前なりにシコってやんな」
ここまで来て拒否も出来ない。林檎は、大人しくイッキのモノをシゴキ始めた。
「り、林檎、胸当たってるってば!」
「し、仕方ないじゃん……私おっぱい大きいから、どうしてもひっついちゃうもん」
91名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:19:03 ID:z6jEA0tY
数分後。
イッキのテクニックが向上したと判断した梨花は、イッキを自分から離した。
その時点では案の定、林檎ではイッキをイかせる事は出来なかった。
イッキにとっては、手コキよりも背中に当たる胸の方が、まだ気持ち良かった程だ。
「胸の扱いに関しては、もう十分ね。
 まだまだ童貞っぽさは抜けないけど、初めてはまぁ、こんなものでしょう。
 よく出来ました」
そう言って梨花は、イッキの頬に軽く褒美のキスをしてやった。
「へへ……次ぁ林檎だな?」
照れ隠し交じりに、イッキが背後の林檎に声をかける。
だが、またしても蜜柑がそれを諌めた。
「まぁ焦んなって、童貞。
 お前は既に、口と手で乳房を片方ずつ弄ぶ事を学んだな?」
「あ、あぁ」
「だったら、これだけだとまだお前の手がもう一本残ってる事に、
 いくら賢くないお前でも気付くよな?」
そこまで言われて、イッキは彼女の意図が理解出来た。
その手で、林檎のアソコを愛撫してやれと言う事だろう。
一方、林檎は林檎で、蜜柑の考えを汲み取った。
「い、一応人に触らせるのは初めてなんだから……乱暴にしちゃ嫌だよ? イッキ……」
「あ、あぁ……うまく出来るかわかんねーけど」
ベッドの上で座って向き合い、イッキは林檎の乳首に吸い付いた。
と同時に、片方の手は反対側の乳房に、もう片方の手は股間のオアシスに。
何かに縋りたい程不安な林檎は、自分の乳房に吸い付くイッキの頭を
無意識の内に抱きしめていた。
92名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:19:41 ID:z6jEA0tY
「さってと……こうなると、俺が暇んなるんだわ」
蜜柑はイッキの後ろに回りこみ、先程林檎にさせたのと同じように、
後ろからイッキの腰を通って、彼のモノを握りこんだ。
林檎程ではないが、やはり十分なサイズの胸が、彼の背中に密着する。
「み、蜜柑姉、当たってる……っ」
「お前馬鹿か? 当ててるんだよ」
蜜柑はわざとらしく体を左右や上下に揺らし、自らの乳房をイッキの背中の上で滑らせる。
と同時に、彼の男根をゆっくりと擦って、一層の快感を促した。
「ぅあ……蜜柑姉ぇ……」
「ほらほら、お口とお手手がお留守だぜ? 林檎を楽しませてやれよ」
そう言って彼女は、自らも空いている方の手でオナニーを開始する。
イッキは、とても冷静な意識など保てない状態だったが、何とか習った事を反復しようと努めた。
舌で転がし、痛くない程度に噛み、指で摘み、アドリブでクリクリと回してもみる。
満足のいくテクニックではなかったが、林檎にとっては十分嬉しかった。
何と言っても、イッキが自分を満足させるために、試行錯誤しながら頑張ってくれているのだ。
となると、まだ彼が習っていない部分……女性器の扱いについても、教えてやりたくなった。
「ねぇ、イッキ……下のお口はね、
 どちらかと言うと、外側のビラビラを撫でるようにした方が嬉しいな……」
「え? 指先突っ込むよりもか?」
「うん。指を入れるのも勿論気持ち良いんだけど、この陰唇って部分をね、
 なるべく外側に広げるようにしながら触るのも、女の子にとっては気持ち良いんだよ」
イッキにとっては、それは意外だった。
直接的にストレートに穴を弄ってやるのがベストだと、勝手に思い込んでいたのだ。
無論、奥まで指が突っ込めて、Gスポットを的確に刺激したり、
指を曲げたりして感触に変化を与えられるなら、膣穴を攻めるのはベストな方法だ。
だが、まだ処女の林檎に対して、指を奥まで挿入するなど出来ない。
イッキは言われた通りに、彼女の左右の陰唇を、二本指で左右に押し広げてやった。
この小さな器官の中でも、特にどこを攻めれば林檎が気持ち良くなってくれるか、
様子を見ながら手探りで勉強していく。
やがて、このビラビラした肉の端の方や、小さな豆のような部分を
優しく指の腹で撫でてやるのが、彼女には最も効果的だとわかった。
図らずも、そこはクリトリスと呼ばれる部分だった。
「ひぅんっ! ひゃ、あっ!……そぉ、そこぉ……っ」
ピクピクと肌を振るわせる林檎の顔の上で、眼鏡がずり落ちそうになっていた。
一方蜜柑は蜜柑で、イッキの背中にもたれかかっていなければ、
姿勢を維持する事も困難な程に意識を朦朧とさせていた。
ハァハァとピンク色の吐息がイッキの肩甲骨の上に生温かく降り注ぎ、
グチュグチュという水音がイッキの耳に届く。
少なくとも蜜柑とイッキの二人は、もう臨戦態勢にあるようだった。
93名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:20:13 ID:z6jEA0tY
仰向けのイッキの股間の上に、蜜柑が跨る。
彼女とて身持ちの軽い方ではない。中々の締め付けが感じられた。
ゆっくり、ズブズブと肉の棒を膣内に挿入させていき、奥に到達したところで一息つく。
「……ふ、ぅっ……へへ、入ったぜ? 下僕」
「は、初めてん時は男も痛いって、こりゃマジだったんだな……」
血管が張り裂けそうな、鋭利な圧迫感。
これでは、コンドームなど破れてしまうのではないかと思ってしまう。
蜜柑は少しだけ上下に動いて、イッキのモノを自分の中に馴染ませてみた。
「んっ……ふ……具合は良さそう、だな……」
入れている時の女の顔は最高だと言うが、まさにその通りだとイッキは思った。
普段は野蛮なゴリラにしか思えない蜜柑が、手弱女のごとく可愛らしく見える。
ゆるみきった目つきと、とろけそうな程弛んだ口元。
紅潮する頬は早くも色気を帯び、うっすらと滲む涙は、瞼から流れる愛液のようでもある。
その様子を、林檎は複雑な思いで見つめていた。
「……んだよ? 出来れば初体験の相手は童貞じゃない方が安心出来るって、
 お前が言ったから、わざわざ俺がこの家畜のニューナンブに、ぶち込まれてやってんのに」
嫉妬と羨望、それに怒りすらも感じられる妹の眼差しに、蜜柑は少し怖気づいた。
まぁ、予想はしていた事だ。
童貞は処女を好むが、処女は童貞を好まない。
林檎が、いくら相手が長年思い続けてきたイッキとは言え、
可能であれば童貞でない方が好ましいと思うのは、女性としての本音だ。
だからイッキのモノは、姉妹四人全員で、段階をかけて、徐々に使い込んでいく。
そうして、イッキが慣れてきたところで、彼に林檎をリードさせる。
林檎は、初めてをうまく済ませる事が出来て結果オーライ。
最初から、そういう約束だったのだ。
彼女達が、イッキの部屋に押しかける前からの。
だが、好きな男性が自分以外の女とヤっているところを見るなど、やはり不快なのだろう。
話し合いで決めた事でなければ、林檎は蜜柑を殺したい程恨んだに違いない。
そしてそういった決議の経緯を、イッキだけが全く知らされていなかった。
94名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:20:59 ID:z6jEA0tY
林檎が自分を好いている事も、林檎が今死ぬ程の思いで耐えている事も知らず
イッキは体を起こして、騎上位で跨る蜜柑の体を、ぎゅっと抱きしめた。
「う、うわっ、おいコラ下僕!?」
結合していると、相手の事がたまらなく愛しいように思えてくる。
普段は喧嘩ばかりの、粗野で乱暴な姉を、最愛の恋人のように思ってしまう。
それは、生殖行為を行なう上での本能的な錯覚だ。
少なくともイッキの恋人でない林檎に、それを責める権利は無い。
だが、行き場の無い殺意を、どうしても全身から拡散させてしまう。
その殺気に梨花は呆れ、白梅は怯え、蜜柑は焦った。
何も気付いていないイッキだけが、首を傾けて蜜柑の乳首をしゃぶっていた。
「んっっ、あぁ、やんっ、やめ、おま、え……こ、のぉ……っ」
ただでさえ膣内に挿入されていて、全身が感じやすくなっている状態。
しかもイッキは、習いたての乳首攻めを行使してくる。
蜜柑は思わず、喘いでしまった。
普段は聞けない彼女の弱い声に劣情を刺激されたイッキは、尚も熱心に蜜柑を愛した。
揉み心地で言えば、大き過ぎず小さくもない、蜜柑の胸が姉妹の中ではトップだった。
冷静な思考の麻痺してきた蜜柑の唇を、イッキは今こそとばかりに貪った。
「んっ……むは……ちゅっ、ちゅぅ……んむ……」
予想だにしなかった、イッキから蜜柑へのディープキス。
しかも蜜柑は抵抗もせず、彼の唾液と舌を積極的に受け入れてしまった。
だが、いつまでも彼の好きにさせていては、蜜柑は林檎に殺されかねない。
梨花は林檎の背中を押して、この場に乱入するように促した。
力技でイッキを蜜柑から離し、彼を再び仰向けに寝かせる。
「ぅわっ、り、梨花姉……?」
「いい加減にしなさい。林檎が手持ち無沙汰でしょう?」
見ると、林檎は顔を真っ赤にして股をモジモジとさせていた。
「わ、悪ぃ! 気ぃきかなかった……でも、どうしたら……?」
童貞のイッキに、良い3Pの体位などわかろう筈も無い。
林檎を気持ち良くさせようにも、既に肉棒は蜜柑の中だ。今更抜きたくはない。
95名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:21:58 ID:z6jEA0tY
イッキが戸惑っていると、林檎は黙ってベッドの上に乗り込んできた。
そのまま、蜜柑と向かい合うようにして、イッキの顔面に跨る。
「うぷっ!」
困惑する彼を無視して、林檎は一番感じるポジションに合うよう、膣の角度を調整した。
「み、蜜柑姉の次は私なんだから! 今のうちにしっかり解しておいてよっ! わかった?」
顔面騎上位など、処女でなくとも恥辱的な格好だ。
女性優位の体位ではあるが、尻の穴まで相手の顔に押し付けねばならない。
彼女がどれ程の覚悟を持ってこの行為に参加しているか、その度胸が知れるというものだ。
イッキは言いつけ通り、彼女の器をしっかり解してやる事にした。
舌を突き出して肉を掻き分け、穴に出し入れする。
わざとらしく舌の裏側でなぞり、時には唇でビラビラを噛む。
この場の独特の空気に流されている林檎は、思った以上に体を反応させてしまった。
「うんっっ、い、くぁ……っひゃうん……!」
断続的で艶かしい声とリズムを合わせて、イッキの顔面に愛液がぶちまけられる。
ようやく遠慮なく行為に励めると思った蜜柑は、腰を動かす事にした。
「林檎の前の前座だ。一発目は梨花姉だったが、二発目は俺が貰うぜ?」
誰にともなくそう言うと、目の前の林檎の肩に両手を置いて体を支え、
そのまま上下に踊り始めた。
グチュグチュと音を立てて、いやらしい汁が股から分泌される。
「やふっ……んい……ふっ」
強情な蜜柑は、中々声を出そうとしない。歯を食いしばって、快楽に耐える。
その様子を、白梅は冷ややかに見守っていた。
「ほらほら蜜柑。ウメちゃんが退屈してるわよ? もっと盛り上げたらどうなの」
別に白梅を楽しませるためにしているわけではないのに、梨花はそう言って蜜柑を焚きつけた。
蜜柑も、快楽は耐えても気持ちの良いものではないと思い直して、素直になる事に決めた。
「ぅあぁんそんな、や、いやぁんっ、らめぇこんなのっっ、あぁ、あぁっあぁっ!」
見世物の猿のように、一心不乱に自分の世界に埋没する。
開き直った彼女の体を、快楽は容赦なく突き抜ける。
96名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:22:31 ID:z6jEA0tY

姿勢を保つ事が出来なくなって、彼女は林檎の体にもたれかかった。
「ぅあぁ蜜柑姉ぇえ……わたひも、たまんないよぉ……」
林檎も、膣を濡らし濡らされる感触に耐え切れなくなり、だらしなく蜜柑に縋った。
もはや二人とも歯を食いしばる事など出来はせず、みっともなく口を開きっぱなしにしている。
涎が汚らしく飛び散り、垂れ落ちた唾液はイッキの胸と腹を濡らす。
涎の雫は二人の少女の、それぞれの乳房にも点々と水滴をつけていた。
もはやこの状況では、目に映る全てが悦楽の対象に見えてしまう。
蜜柑は半開きの口を林檎の唇に這わせ、両手でその胸を弄び始めた。
林檎もまた、もう同性に対する抵抗など失い、無心で姉の唾液と乳首を求めた。
「んいぃ! あんむっ、むぅう! お、あ、おふっ、れらっ、やらぁ……っ!」
「おほぉ……んおぉ! おっ、そこっ、あふっ、ふぁあ、いやぁん! きっいぃ……」
ケダモノのような淫らな声をあげて、二人の少女はこのひと時を貪った。
もはや姉に対する体裁や、幼い妹に対する倫理観や、イッキに対する恥じらいすらもない。
イッキはイッキで、本当は声を出したいくらいに気持ち良いのに、
口を林檎の股間に塞がれているだけなのだ。実は呼吸すらままならない。
だが、だからこそ、この野性的な交わりに、一層深く埋没する事が出来る。
もはやテクニックや、習った事など全て忘れて、がむしゃらに舌を動かす。
林檎が気持ち良いかどうかすら、もはや気にしていなかった。
だが、思考麻痺状態に近い林檎にとっては、どんな責め方でも満足のいく快感だった。
一方蜜柑も、自分で腰を動かして一番気持ち良い一点を重点的に責めていた。
本当なら、いくら一番良い場所とは言え、そこだけを執拗に攻めるのは良いテクではない。
他の部分を攻めながら焦らし、ふとした瞬間に一番良い部分を刺激する。
それがテクニシャンというものだが、蜜柑はそんな事はもう気にしていなかった。
白目をむきそうな程の快楽を求めるあまり、失神する事さえ厭わない勢いだった。
「若いわねぇ、三人とも。大人になると濃厚になる分、
 小手先のテクニックが増えるから、こういう激しいのは私はご無沙汰だわ」
「……なんか三人ともみっともないでし。ウメも、大きくなったらこうなるんでしか?」
「フフ、さぁね……」
梨花と白梅の二人が見つめる中、三人はほぼ同時に頂点に達した。
「や、もうらめ、もうらめっ、ひくっ、ひくぅうん! いっちゃふぅん!」
「あっあぁ、わたひも、やだ、ぁあぁっ、あん、わたひ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
97名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:23:08 ID:z6jEA0tY
「ウメちゃん、動いてるのが分かる?」
「何か気色悪いでし……」
顕微鏡を覗く白梅と、その横で指導する梨花。
二人は、使用済みコンドームから採取したイッキの、絞りたての精子を観察していた。
対物レンズの向こう側では、オタマジャクシのようなものが蠢いていた。
将来子どもを生む時には、こんなものを胎内に受け入れねばならないのかと思うと、
白梅は吐きそうになった。
「……ねぇ、いつになったらイッキ起きるのよ?」
「し、知らねぇよ! 俺に聞くなっ」
ベッドの上では、フニャフニャに柔らかくなったイチモツをぶら下げて、
イッキが蜜柑と添い寝していた。
能天気なその表情は、林檎と蜜柑が一触即発の修羅場にある事にも、
その原因が自分にある事にも、全く気付かないでいる風だった。

三人同時に果てた後、イッキはすぐに眠りについてしまった。
元々セックスというものは眠くなるものだと知っている蜜柑と梨花は、特に気にしなかった。
だが、蜜柑の次はいよいよ自分……と思っていた林檎にとっては、認めたくない生理現象だった。
これでは、最愛の男性と自分の姉の本番に、自分が混じっただけのようなものだ。
本当なら、最後のトリを飾るのは自分だった筈なのに。
しかもイッキは、寝惚けながらも蜜柑の胸に頭をくっつけて、甘えるように寝息を立てていた。
蜜柑が起き上がってベッドから離れようとすると「ん〜……」と
彼らしからぬ可愛い声を出して、眠ったまま蜜柑の体にしがみつくのだ。
蜜柑としても、大人しく彼を抱きしめて眠ってやるしかなかった。
「な、なぁもう良いじゃん? な? 次やる時はお前を最優先にさせるからさっ」
蜜柑はそう言ったが、イッキの頭を胸に抱きこみながら顔を赤らめて話す彼女の言葉など
林檎にはその場限りの誤魔化しにしか聞こえなかった。
「うぇぇん、ひどいよ蜜柑姉、ひどいよイッキぃ……」
林檎が、その処女をようやっとイッキに捧げる事が出来るようになるのは、もう少し後の事である。
98名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 21:26:33 ID:z6jEA0tY
終〜了〜


やっぱ登場キャラ数多いと、本文も長くなっちゃいますね;
林檎の本番まで描写してたら途方も無い長さになるので、蜜柑で切ってしまいました
続き書きたい! という奇特な方がおられましたら、遠慮なく書いちゃって下さい
林檎を登場させておいて蜜柑エンドなど、邪道も邪道ですんで(^ ^;)
99名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 22:32:01 ID:N4B4gZYH
>>98
いやいやGJ!GJ!
シムカ陵辱もよろしく頼むよ( ̄人 ̄)
100名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 00:02:53 ID:oijDy/7b
乙でった
101名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 23:50:55 ID:JZWJ04/b
GJ!!
102シムカ陵辱:2007/02/28(水) 22:59:45 ID:Z8G1TMSp
圧縮された空気の塊が、気泡となって少女の周囲を取り囲む。
もはや逃げ場も無いほどにせめぎ合う泡の中心で、少女は絶望に侵された。
見上げると、そこには仇敵達が立っていた。

木々は腕をからめ天へと伸ばす――
狩人は気付かない闇に潜むケダモノ達の双眸も牙も――
今日は狩人が狩られる夜――

甲高く指が鳴り、気泡が弾ける。
振動は少女の全身をくまなく襲い、血流から涙から涎から何まで
ヒトの中に存在するありとあらゆる液体を掻き混ぜた。
衝撃で衣服は吹き飛び、少女はさながら死体のように道端に倒れた。
「さよなら渡り鳥」
その日燕のシムカは、自力で歩く事すら出来ない体となった。

塔の頂点にして地下。眠れる森の底。
野山野林檎を筆頭とするチーム、スリーピング・フォレストの巣窟。
そこでは、野山野蜜柑が、石の王・キリクと話していた。
「……本気で言ってんのか、テメェ」
「何につけ、私が本気で発言しなかった事があるかね?」
確かにその通りだ。この生真面目な男は、冗談が言えるタチではない。
となると、つい今しがたのクレイジーは発言も、本気だという事になる。
傍で聞いていた林檎は、我が耳を疑った。
しかしキリクは、そんな彼女達の不信の目も気にせず、
目の前の床で全裸で横たわる双子の妹、シムカの頬を撫でた。
「さながら、眠れる森の美女……と言ったところか。
 助けてくれる王子も、祈ってくれる小人なども居はしないがね」
実の妹を美女などと平気で言えるこの男の神経を疑うが、確かに彼女は美しい。
その美しさに対して、尚これ以上の制裁を加えようとする自分達は
何と醜く浅ましい事だろうと、林檎は思った。
「心配するな。後でちゃんと上の病院に……巻貝の元に送り届けておく。
 水の王は最大限手加減していた。本当なら、放っておいても体には問題無いくらいだ」
あるとすれば、全裸で野晒しで放置されていれば風邪をひいてしまうかもしれない、
という事と、目覚めるのが遅ければ、その間点滴などを受けていないと
栄養失調になってしまうくらいか。
だが、制裁は数十分で終わる予定だ。何の問題も無い。
キリクは屈みこみ、妹の寝顔を覗き込んだ。
「……王子はいないんじゃなかったのかよ?」
「勘違いするな。『助けてくれる』王子がいないと言っただけだ」
そう言う事かと、蜜柑は得心した。
そうして、眠れる美女に、王子が口付ける瞬間を見届けた。
103シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:00:24 ID:Z8G1TMSp
「ん……」
王子のキスによってか、それともタイミングが合っただけか。
シムカは、ゆっくりと目を開けた。
うっすらと見える景色の中に、少女は野山野林檎と、野山野蜜柑と、
実の兄キリクの姿をみとめた。
「キ……リ……っ」
「無理に喋るな。まだそこまでは回復していない筈だ」
そう言ってキリクは、彼女の頬に人差し指を突きたてた。
「ひゃぅんっ」
跳ねるように、シムカは体をピクンと反応させた。
思った通りだ。バブルガム・クライシスによって体中の皮膚を泡立てられたシムカは
今、あらゆる触覚に敏感な状態になっている。
であればこそ、制裁もより効果を発揮する事となる。
キリクは、まだ指一本満足に動かせない彼女の口の中に、自分の指を突っ込んだ。
「んむ……ちゅぷっ」
その微かな水音にすら、シムカは反応し、恐怖した。
「ひっ……!」
キリクは、彼女の唾液で濡れた指先を、そのまま彼女の乳房に這わせた。
鎖骨から徐々に乳首へと向かって滑らせ、乳頭に達すると、次に
そのままボタンを押すように乳首をぽつんと押した。
「ひぃあっ! やめっ、てっ……」
水恐怖症に陥ったシムカは、自分の唾液が自分の胸を濡らす程度の事にも怖がった。
そしてそれこそが、キリクの彼女に対する制裁だった。
半年間歩けなくなる程度では、生温い。
神を愚弄し、バビロンを築き上げようとした者には、拭い切れない後悔を与える。
そのためにキリクが選んだ手段が、これだった。
「シムカ……僕達はね」
わざとらしく舌を突き出し、動けないシムカの口の中に捻じ込む。
「んいぃっ、らめ、らめへぇ……いやぁあ……」
「この塔の技術によって、たった一つの細胞から生まれたんだよ……」
兄から妹へのディープキス。
たっぷりの涎を口中に流し込み、内臓の中にまで恐怖を浸透させる。
シムカは涙をポロポロ流しながら、その涙にすらも恐怖した。
「だからこそ……今また、一つに戻ろうじゃないか……なぁ、シムカ」
わざとらしく涎の糸をひきながら、キリクは彼女から顔を離した。
その糸を見て、シムカは首をぶんぶんと横に振りながら懇願した。
「いやだ、だめ、だめっ、水、嫌っ嫌ぁあっ!!」
もはやキリクは今更制裁を中止する気は無いだろうと悟った蜜柑は、大人しく服を脱ぎ始めた。
104シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:00:57 ID:Z8G1TMSp
テキパキと服を脱いでいく蜜柑の横で、林檎は
キリクが用意していた道具を、袋から取り出した。
シムカが、恐怖にひきつった眼差しでそれを見上げる。
「もっとよくご覧、シムカ。見た事ぐらいあるだろう」
「……そ、れはっ……」
林檎の両手には、ピンクローターが三つと、粘着テープが握られていた。
全裸にひん剥かれた状態で、この道具とくれば、何をされるかは簡単に想像がつく。
しかし、屈辱的なのは確かだが、シムカにとっては大した事ではない。
何だ、この程度で私が屈するなどと、キリクは思っていたのか……
そう思って、彼女は安心しかけた。
液体を使われない限りは、今のところ大丈夫だ。
だが、事態はそんな簡単ではなかったのだと、シムカはすぐに思い知らされた。
「それじゃ……いくよ、シムカさん」
抵抗の気配すら見せない――もっとも今は抵抗したくでも動けない――シムカの
両方の乳首の上に、ローターが置かれた。
それらは、テープによって固定された。
「キリクさん……下の方は?」
「そうだな……濡らさなければ入らないだろうから、とりあえず適当に責めてやれば良い」
林檎は断りたかったが、ジェネシス総長への制裁は全会一致で可決した事だ。
大人しく、シムカの股間に指を這わせる事にした。
勿論、いくらシムカとは言え、その程度で濡れるわけはなかった。
土砂降りの中、しかも王蟲の泡を食らったとは言え、ここに運ばれるまでに水分は乾いている。
わずかに陰毛が湿り気を帯びているが、その程度だ。
そして、例えば相手が男性なら、彼女は悦んで股を濡らした事だろう。
しかし、相手が女性である林檎では、そう簡単に濡らされる事は無かった。
林檎は懸命にシムカの秘部を探るが、シムカは一向に濡れる気配が無かった。
「やはり、この程度では足りないか……予定が少し早まるが、スイッチを入れてやれ」
キリクがそう指示すると、林檎はシムカの胸に設置されたローターのスイッチを入れた。
これは、ちょっとヤバいかも……とシムカは思った。
だが、彼女は現在の自分の体の状態を分かっていなかった。
つまりは、ヤバいどころの問題では無かったのだ。
105シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:01:31 ID:Z8G1TMSp
スイッチが入ると、微弱な振動が彼女の乳首を責めた。
普通の女性なら、少し感じる程度。処女であれば、何が気持ち良いのかすら分からない。
そんな程度の刺激だったが、今の彼女にはそれは大きすぎる刺激だった。
「いぃやぁあっ! ひっ、だめっ、ひぃう! ゆ、揺らさっ……ないで……!」
バブルガムの衝撃に見舞われた直後の彼女の体は、振動に敏感になっていた。
正確には、肉体ではなく精神が敏感になっていると言った方が正しい。
体中の液体が弾けて揺れた、あの瞬間の感覚が蘇るのだ。
林檎は、ローターの振動を更に強く設定した。
「やめてっ、やめてっ、やめてっ、やめてやめへやめへやめへやめれ……」
目を大きく見開き、舌を突き出し、指先までピクピクと痙攣させながら、
燕のシムカは苦痛に喘いだ。
目から大粒の涙が幾粒もこぼれ、口からは涎が飛び散る。
そしてそれらの体液すらも、今は彼女を蝕む要素でしかなかった。
自らが分泌する液体に、自ら追い詰められる。
湿った感触が頬を伝っていくのが、たまらなく恐ろしい。
そして、一旦振動に敏感である事を自覚してしまった後では、
股間への責めもその効果を存分に発揮できる。
林檎はシムカの陰唇を、小刻みに揺らすように愛撫した。
「あっ、らぁ、あ、かはっ、はっ、ひ、ひ、あ、やっ、めぇ……!」
まともに言語をなす事すら出来ない程に、シムカは追い詰められていった。
いとも、簡単に。

林檎は、シムカの愛液で汚れた指先を、彼女自身に見せてやった。
案の定、シムカはイヤイヤと首を横に振りながら、必死でそれを見ないようにした。
今更彼女のような淫乱な少女が、自分の愛液を見せられる事を嫌がるなどとは、思いもしなかった。
「ひぃぃぃぃぃぃっ!!」
十分に濡れてきたシムカの股間に、とうとう最後のローターが突っ込まれた。
振動は、勿論最大だ。シムカが感じる生き地獄も、頂点に差し掛かってきただろう。
だが、まだまだだ。
振動への恐怖など、所詮は副産物でしかない。
真の恐怖……液体に対する恐れを、最大限まで引き出してやる。
キリクは、既に全裸になっていた蜜柑を手招きし、
仰向けに倒れるシムカの顔の横の辺りに立たせた。
「よく見ておくが良い、シムカ。今からお前を、水責めにしてやる」
そう言うと、キリク自身も服を脱ぎ始めた。
裸の男女がいれば、する事は一つだ。
蜜柑はシムカの顔を跨ぐようにして立ち、その正面にキリクが立った。
「な……何……をっ……」
震える声で問いかけるシムカに、キリクは冷たく答える。
「言っただろう。水責めだよ」
そう言って、彼は蜜柑の股間に手を伸ばした。
「んっ……」
一瞬ピクンと、蜜柑の肩が震える。
その瞬間、シムカには彼らの考えが読めた。
106シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:02:05 ID:Z8G1TMSp
水責め……つまり、蜜柑の愛液でシムカの恐怖心を一層煽ろうというのだ。
「待っ……!」
だが、叫んだところで既に遅い。
シムカの耳に、自分のものとは違う愛液の音が響いてきた。
ピチャ……クチュッ……ヌチュ……
今のシムカには、たったそれだけでも発狂しそうな程の音だった。
「いやぁっぁぁ……やめっ、てぇ……っ」
自らが流す涙、涎、愛液、その音、そして肉体に伝わる、無数にも感じられる振動。
更に、目の前で繰り広げられる愛撫と、それに伴って滴り落ちてくる
他の女の愛液の粒と、徐々に濡れていく双子の兄の指。
目に映る全て、耳に届く全てが、シムカにとっては拷問の材料になっていた。

「あぁんっ! あん! あっあっあぁ! あんんっ! んぃあぁ!」
数分が経過する頃。
シムカの目の前では、既にキリクの男根が蜜柑の肉の中に収まっていた。
駅弁の体位で体を揺すられる蜜柑の股間からは、断続的に汁が弾け飛ぶ。
シムカにとっては、目を閉じていても液体が顔面にかかる感触は消し去れない。
自分はただローター攻めされているだけなのに、あたかも強姦されているかのように感じる。
女らしい声で泣き喘ぐ蜜柑の目は、もはや虚ろで何も見ていなかった。
ただ、本能がもっと深く男を求めるだけだった。
「やんっ! ひ、キリクっ、もっと、もっとぉっ! はげひく突いてぇっ!」
上半身を仰け反らせ、雌犬のようにキャンキャンと鳴き声をあげる。
妹である林檎が、思わず引いてしまう程の発情ぶりだ。
「そぉそこぉっ! そこイイのぉっ! にっ、にゃあっ! いっひゃうよぉっ!」
最後の瞬間、絶頂に達した蜜柑の股間から、潮が噴いた。
迸ったその汁はもろにシムカの顔面にかかり、涙や涎や鼻水と一緒に、床へと滴り落ちて行った。
シムカにとっては、まさに水責め。浴槽の中に顔を無理矢理突っ込まれたに等しい苦しみがあった。
「ローターを止めてやれ」
蜜柑から肉棒を抜き出すと、キリクは林檎にそう指示した。
シムカにしてみればやっとの思いで停止したローターは、丁寧に乳と膣から抜き取られていった。
やっと解放されるのかと安堵しかけたのも束の間、キリクは尚も
死んだ魚のような目で、彼女を見下ろしていた。
「言ったろう……? 一つに戻ろう、って」
キリクはそう言うと、動けないシムカの下半身側に回った。
そうして、彼女の腰を持ち上げると、今しがた射精したばかりの男根を
妹の大切な部分に向けてロックオンした。
「僕は、まだ達してないんだ。付き合ってくれ、シムカ」
「お……にぃ……ちゃ……」
107シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:02:38 ID:Z8G1TMSp
ズブズブと少しずつ、キリクの男根がシムカの膣に収まっていく。
淫乱ではあるが、相手は選ぶのだろう。シムカのヴァギナは、言う程緩くも無かった。
どちらかと言うと、この年齢の女子としては平均的なキツさだろう。
さすがに処女程とまでは言わないが、十分男を悦ばせるに足る締め付けだ。
「ほう、これは……抵抗の少ない挿入感に反して、絶妙な圧迫感。
 異物を放すまいとする襞の絡みつきに、内壁のヒクつき方……85点にしておこう」
もっともシムカには、既にそんな声は届いていなかった。
まさかもう壊れてしまったのかと思って、乳房を揉んでみる。
少しばかり左右に動かすと、彼女はすぐに「ゆらさないで……」と呟いた。
どうやら、意識はまだあるらしい。
キリクは、ぐったりと倒れるシムカの上半身を抱き起こした。
そのまま対面座位で、無理矢理シムカの体を上下に動かしてやる。
「あぅ、あ、あぁっ……だ、めぇ……ゆ、ら、ひゃ……なっ……」
ぐっちゅ、ぐっちゅ。パンパン。稚拙かつ淫靡な音を立てて、兄妹の腰がぶつかり合う。
彼女の豊満な胸は上下に躍動し、そしてそれすらも今の彼女には拷問でしかない。
視界の中で振り乱れる自らの髪さえも、神経を削るヤスリのようなものだ。
シムカは目を閉じて、揺れる髪を見ないようにした。
自ら両の胸を手で押さえ、極力揺れないようにもする。
だが、たかが胸の揺れを抑えたぐらいでは、この状況はどうにもならない。
なにしろ、体全体が揺れているのだ。
体そのものが崩れそうに波打ち、無意識に支柱を求める。
彼女は、胸から両手を離した。そのまま、目の前の男に抱きつく。
胸をぴったりとくっつけ、離れないように両腕でキリクの頭を抱きしめる。
そうやって体重をかける事で、少しでも振動を抑えようとしたのだ。
だが、彼女の軽い体重では、キリクの動きを止める事は出来なかった。
「ハッ……自ら……ハァ……体を、寄せるとはっ……ハッ……
 乗り気にでもなってきたか……ハァッ……」
「いやっ! も、おねがいぃ、ゆらさないでぇっ! 頭壊れちゃうからぁっ!」
無論キリクは、今更止める気など毛頭無い。
ラストスパートをかけ、シムカを最高潮の振動と液体の地獄に突き落とす。
「やんっ! あっ! いっ、あ! イクッ! イクゥぅあぁあぁぁぁああぁぁぁぁ……」
108シムカ陵辱:2007/02/28(水) 23:03:13 ID:Z8G1TMSp
……ごくん。
つっかかりながらも、キリクの精液がシムカの喉を通っていった。
飲みたくなど無かったが、鼻を摘まれて呼吸を止められては抵抗も出来ない。
シムカは、嫌々ながらも自ら液体を胎内に迎え入れてしまった。
愛液まみれの顔面と、火照った体は、いかにもみすぼらしかった。
「上に……病院に運んでやれ」
キリクは蜜柑に指示した。
後に残された林檎は、狂っていると形容しても過剰ではない彼の制裁に、戦慄した。
「いくら敵対勢力のトップとは言え……自分の妹を……」
「そうだろうな。他者の目から見れば、いかにも残虐に映るだろう」
キリクは、この先シムカが辿るであろう不幸とトラウマを、一頻り想像してみた。
彼女はこの先、病院の点滴の音すら怖がるようになるだろう。
雨の降る音が、たまらなく嫌になるだろう。水道だって怖いかもしれない。
トイレの水音はおろか、自分が流す小水の音すらも恐怖の対象でしかなくなる可能性もある。
風呂に入るなど、もってのほかだ。
カウンセリングでも治るかどうかはわからない。
まさに、一生モノの制裁だ。一時のリンチなどとはワケが違う。
だが、しかし。もしも。
「そう、もしも……彼女の心を、一瞬で溶かす事の出来るような者がいるならば……
 トラウマも恐怖も、すぐに忘れ去る事が出来るかもしれないな?」
それは、彼が加えた最小限の手心だった。
心の傷というものは、裏を返せば治る確率もあるという事だ。
この期に及んでそれは詭弁だと林檎は思ったが、
すぐに、あながちそうでも無いと思い直した。
そうして、渡り鳥を救うかもしれない一人の男に、思いを馳せた。
いつかは、その思い人とエンブレムをかけて戦う事になるだろうと思いながら。
「イッキ……」
109名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:03:45 ID:Z8G1TMSp
終わり
110名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 07:10:09 ID:s+ZDZRhA
>>109
もう出来てた
gj!
111名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 21:42:45 ID:NerfJepQ
乙です!

どなたか枢話を投下してくれませんか…
112名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 01:18:23 ID:k5dK/2+L
乙!
だけど個人的には痛めつけるだけじゃなくて、もっとエロエロな展開でもよかったなぁ〜
113名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 19:41:50 ID:6PLyX/4K
現実にホモの奴が知り合いにいるが、そいつは元々女に好かれないような男だった。
明らかに、女に相手にされないコンプレックスから、同性愛に傾倒している奴だった。
(本人はそんな自覚無かったのかもしれないが、現に小学生の頃はホモじゃなかった)

では、何故アイオーンはホモなのか?
あれ程の美男子(しかも金持ち)を、女が放っておくとは思えない。
多分告白された回数などは一度や二度ではないだろう。
にも関わらず、何故奴は女を頑なに嫌がるのか?
(それも男が好きというより、女アレルギーに見える)


この問題について話し合う事は、
アイオーンをエロパロに参戦させるにあたって、非常に有意義だと俺は思う。
どんな事情があれば、モテてるにも関わらずホモになれるのか?
114名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 23:01:33 ID:9oArD4cb
まあ蜜柑の裸見てもなんとも思わないのはすごいと思うけどな
115名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 18:29:18 ID:NURGVP1y
姉か妹に、幼い頃から性的な悪戯されてたら
かなり本気で女性の事が嫌いになれるよ・・・・
116名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 20:07:08 ID:dS2YwoIX
いつ頃から女嫌いなのかにもよるよね?
ロン毛の頃はノーマルでした、ホモになったのはつい最近
ってんなら、シムカに悪戯されたせいで…ってのもアリだとオモ
117名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 17:45:08 ID:v8oP4umI
あげ
118名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 12:48:55 ID:fsjzJa89
アイオーン×美作誰か書いて
119名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 21:32:17 ID:1E+L/OaK
わかった、アイオーンはゴーゴンの悩殺ダンスに負けて金玉蹴られたから女嫌いになってホモに目覚めたんだ!
120名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 22:17:29 ID:6rhh6N3D
GetBackersみたいに、グレも限定版単行本で
エロいカラー絵描いてくんねーかなー毎回
121名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 00:55:59 ID:uxY26wLe
>>120 グレの過去的に限度を越えるかもなww
矢吹だっけ?単行本で乳首描いちゃっているの?

漫画の予想GUYな展開ぶりを見るに職人さん大変になりそう・・・
122名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 08:46:36 ID:C5GIbtt0
空と宙と梨花をどう話に組み込むか
子烏は結局どの勢力と仲良くするのか
その辺がまだ判然としないからねぇ
123まとめサイトの者:2007/03/20(火) 00:47:28 ID:DpbXC8gL
保管庫を管理してるものです。えー、今春から仕事で転勤することになりました。
そのため暫くサイトを管理することが出来ません。
自分が帰ってくるまでに投下があるかはわかりませんが、大変ご迷惑をおかけします。
今年の夏後半にはかえってこれると思います。
サイトを制作してからまもないのにすいません。それまでよろしくお願いします。
124名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 12:48:57 ID:/F4GrlwL
な、夏後半まで…
それはキツい
125名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 10:20:23 ID:n2jdyIiA
いくら何でも夏まで投下が無いわきゃ無いよなぁ
問題は、このスレが夏までもつかどうか
126名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 19:35:16 ID:XDbOfhFc
age
127名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 02:27:07 ID:NHhWXLjk
以前、まだバグラム強奪者の正体が判明してなかった頃に
ジェネシスとスリフォレが一時的に同盟を結んで共通敵に立ち向かうという脳内設定で
SSを書いた事があったんだ

その内容というのは、とどのつまり調律を名目にした集団公開セックスみたいなもんだったんだけど
偶然にも、武内空も野山野梨花も登場させてなかった

結局ラストが決まらずボツにしたんだけど、今思うと
これそのまま投下してても、原作の展開に矛盾しそうにないなぁ
もっぺん書き直そうかな
128名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 22:27:58 ID:+m5tACuO
エミリ×雅孝キボン
129名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 17:59:45 ID:ZgvHPfhL
夏まで持たせろ
130名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 00:04:19 ID:P05nPBJl
なんで夏まで待つんだよ
131名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 09:00:35 ID:Mf2uxltI
漢字が読めんてのは可哀相だな
132名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 14:29:26 ID:g8AKCuai
ここって、別にエアギア専用スレじゃないよね?
133名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 19:16:37 ID:RpCyj6of
ミカンの中の人って割りときれいな人だった
こんな人が下品な言葉使いをしているとは信じられない
ピンポン玉とか
134名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:23:33 ID:Zknd7Cqp
シムカ乳首記念age
135名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 16:43:03 ID:Pm8osWws
アイオーンって、美作の事を「お前」って呼んでたっけ?
それとも「あなた」とか「貴女」だったっけ?
今アイオーン追悼のためにアイオーン×ゴーゴン書いてるんだけど
マガジン立ち読み派だから、呼び方まで覚えてないんだ
誰か教えて
136名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 00:49:45 ID:uuF7FgBv
ホモ→ゴーゴン:美作
ゴーゴン→ホモ:坊っちゃま
137名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 01:33:37 ID:071I3Qg8
誰か空×リカ姉を書いてくれる御仁はいないだろうか
まあ本編が本編だから書きづらいだろうな
138名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:13:56 ID:7EgbDAAY
>>136
ありがとう

口調とか態度がおかしい部分がまだ残ってるかもしんないけど
とりあえず書き上げたので、投下してみる
139名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:14:31 ID:7EgbDAAY
アイオーン×美作


傍目には、釣り合いのとれた良カップルといったところだ。
男の方は長身にアイウェア、センスの良い背広にネクタイ。そして革靴。
女の方は濃紺のセーラー服だが、今時の若者のように、スカートの丈を詰めたりしない。
男女ともに、奇抜な格好をするでもなく、
本当に服を『着こなす』という事がどういう事か、理解しているといった立ち居振る舞いだった。
ただ、不自然な点を上げるとすれば。
なにゆえに、背広の若者と学生服の女生徒が連れ立って歩いているのか、という事だ。
勿論、不思議な光景というわけではない。
片方が社会人、片方が高校生のカップルなど、十分有り得る話だ。
或いは、二人は実は兄妹で、たまたま今何かの用事で一緒に歩いているだけかもしれない。
理由は他にも、いくらでも考えつく。
だが、スーツの若者と制服の女子の組み合わせが、人目を引くのは事実である。
ましてや、その女学生の方が、スーツの男(どう見ても年上)を
「坊ちゃま」などと呼んでいたりすれば、違和感も倍増である。

「坊ちゃま、昼食はどちらでとられ……」
「美作。その坊ちゃまと言うの、止めなさいと言ってるでしょう?」
「あ、も、申し訳無く思います……しかし、何とお呼びすればよろしいか……」
「……どっちでも良いですよ、そんなの」
スーツの男……アイオーン・クロックこと左安良は、
苗字でも、ファーストネームでも、どちらでも好きな方を選んで呼べ、という意味でそう言った。
しかし美作涼は、その言葉を「もう別に坊ちゃまでも良いよ」という意味で、解釈してしまった。
何しろ、小さい頃からずっと「坊ちゃま」と呼んできたのだ。
名前で呼び合いたいと願った事は幾度となくあったが、
それが許可されるとは毛頭思っていなかったのだ。
願い過ぎるが故の、アダだった。
「それじゃあ、やっぱり……慣れてるので、坊ちゃまで。よろしいでしょうか?」
そう問われたアイオーンは、溜息交じりに答えた。
「はぁ……私の言葉選びが足りなかったみたいですね」
遠回しな言い草だったので、美作がその発言の意味と、
併せて先ほどの「どっちでも良い」というセリフの意味を理解するのに
たっぷり十秒はかかってしまった。
140名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:15:06 ID:7EgbDAAY
携帯電話の販売店の前を通りかかった時。
店員の女性が、馴れ馴れしくアイオーンに声をかけてきた。
手には、販売促進用のポケットティッシュとチラシを持っている。
「どうぞ、お受け取り下さい」
そう言って、半ば無理矢理アイオーンの手をとり、ティッシュとチラシを掴ませようとする。
勧誘行為の際に自分から客の体に触れるのはご法度の筈だが、
この女性従業員は接客に慣れていないのか、その事に気付いていない風だ。
奥の方で、経験豊富そうな先輩らしき従業員が「あいつ、何て事を……」
といった表情で、その女性店員を軽く睨みつけているのがわかる。
恐らくこの女性店員は、後で注意を受ける事だろう。
それを考えると、フォローの意味でもここは素直にティッシュを受け取っておくべきかも知れない。
だが、そうと分かっていながらも、アイオーンはその女性を冷たくあしらった。
「結構です」
私に触れないで下さい、と言いかけたが、その言葉は喉の奥に飲み込んだ。
アイオーンは女性アレルギーとして知られているが、店員はそんな事など与り知らない。
にも関わらず、嫌悪感を示すような言葉で拒絶してしまっては、
この女性が余計に先輩にこっぴどく叱られてしまうだけの結果に終わるだろう。
それは避けてやるべきだった。

そんな彼の配慮を慮ってか、美作は彼が受け取らなかったティッシュを、代わりに受け取った。
そうして店の前を通り過ぎてから、ひっそりとアイオーンに声をかける。
「受け取ってあげるくらい、よろしいのでは?」
だが、アイオーンは答えない。
「坊っ……いえ、あなたが女性とあまり触れたがらないのは、理解しているつもりです。
 けれど、あなたがあの店員さんの立場を、多少なりとも配慮して対処した事も、
 同じく理解しているつもりです。
 だからこそ、もう少し頑張って、進んでティッシュを受け取るぐらいの事は
 してあげても良かったのではないかと……」
「美作」
名を呼ばれて、彼女は怖気づき、口を噤んでしまった。
ガラにもなく喋りすぎたと思った。普段の彼女は、ここまで多弁な女ではない。
アイオーンに対して女性関連の話をする時だけ、妙に口数が多くなってしまう。
それが何故なのかは、美作自身でも分かっているつもりだった。

恋心。
或いは、思慕の情と言った方が、趣があるだろうか?
幼い頃より連れ添い続けた主に対する、報われない愛情。
主従の関係であるが故に、思いの丈を打ち明ける事さえ許されない。
こんな前時代的な考え方を半強制的に押し付けられるのは、
良家の子息とその秘書官という、特殊な境遇故かもしれない。
別に誰が押し付けたわけでもないのだが、立場上、美作は彼に告白する事が出来なかった。
そんな恋愛環境だったから、アイオーンが女性嫌いである事にも、過剰に悔しさを感じていた。
きっと、彼が純粋に異性に興味を持ってくれていたなら……。
きっと、私を選んでくれたに違いないのに……。
半ば有り得ないと思いつつも、そう思いたがっている自分を彼女は自覚していた。
自分が選ばれないのは、自分に足りないものがあるからではなく、
アイオーンの方に常識的な恋愛感覚が備わっていないせいだと、思い込みたかった。
だからこそ、彼が事ある毎に女性を避けようとするのが、見ていて歯痒かった。
ジレンマだ。
彼に、自分以外の女性と親密に触れ合って欲しくないという意味では、今の状況は悪くない。
しかしそれでも、彼の女性嫌いが治って欲しいと、思っているのも事実。
けれど、もしも治ってしまった時、彼が自分以外の女を選ぶかもしれない場面は、死んでも見たくない。
何とも身勝手な女だと、美作は心の中で自虐していた。
141名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:15:39 ID:7EgbDAAY
「坊ちゃまに……あ、いえ、あなたに、お聞きしたい事があるのですが」
向かい合って食事をとっていた時。
美作は、思い切って彼に質問してみる事にした。
「あなたは何故、それ程に女性を避けたがるのですか?
 私は小さい頃からあなたのお側にいましたが、
 あなたが女性嫌いになったキッカケを、存じておりません。
 差し支え無くば、お答え願いたいのですが」
アイオーンは手を止め、ナイフとフォークを一旦皿の上に置いた。
表情は、何だそんな事かと、呆れているようにも見える。
「別に、女性を嫌っているわけではありませんよ」
「そうですか……? 少なくとも、私の目には、嫌っているように見えますよ。
 シムカ様からのスキンシップも嫌がられているように見えますし、
 先程の携帯電話ショップでも……」
まさか、本当にホモだとでも言うのかしら?
けれど、同性愛主義者と噂されるこの人が、実際に男性に欲情しているところを、私は見た事が無い。
ホモなのではなく、純粋に女性を苦手としているようにしか……。
美作は、そう頭の中で自問自答していた。
「女性が嫌いなのではありません。
 女性が無用に私に触れようとする事そのものが、好ましくないだけです。
 あまり、女性という性別を特別に意識したくないんですよ」
不思議な答えだ。
異性を意識したくない?
普通、そんな男性は滅多に存在しない。
それこそ、過去に何かあってトラウマを背負った、女性アレルギー者ぐらいのものだろう。
何も原因らしい原因が無いのに、女性を意識したくないなど、理解不能以外の何物でもない。
美作は、果たして答えてもらえたのか、それとも答えをはぐらかされたのか、
わからなくなってしまった。
そんな彼女の困惑を知ってか知らずか、アイオーンは再び平然と
目の前の食事を楽しみ始めた。

時折、その後姿を、遠くに感じる。
その背中が、加速度的に遠ざかっていくように見える。
美作の心象風景に映るアイオーンは、いつも後姿だった。
向かい合って座った事など何度でもあったし、先程の昼食の時だってそうだ。
なのに、記憶の中のアイオーンは、自分に背中しか見せてくれない。
今だって、そうだ。
エスコートと言うのは、こういうものだと言われればそれまでだが、
今だって、アイオーンは美作の前を歩いている。
それが、たまらなく寂しい。
振り向いて微笑んでくれる事など、この人には望めないのだろうか……。
そんな想いが、胸を締め付ける。
彼の後をついて行く事しか出来ない事に悔しさを覚え、美作は問いただしてみた。
「どちらへ向かっているのですか? そもそも、今日私を連れ出したご用件は……?」
日頃ビジネスライクな接し方しかしていないので、プライベートで二人で出かけるなど、あまり無かった。
あるとすれば、何事かそれなりの用事がある時に、限られていたのだ。
だが、アイオーンはそれを否定する言葉を述べた。
「まぁ……大した用事ではないかもしれませんね」
「……はい?」
「用が無ければ、私があなたとデートするのは、まずいですか?」
「デー……っ」
まさかこの男から、デートなどという単語が出てくるとは、美作は思わなかった。
それも、ガールフレンドでも何でもない、ただの秘書官なのに。
美作は顔を赤くしながらも、彼の彼らしからぬ言動に、心を惑わせていた。
142名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:16:10 ID:7EgbDAAY
程なくして、アクセサリーショップに着いた。
それも、アイオーンが平常身につけるような、高級ブランドのものではない。
一般的な若者が好んで扱う、いわゆるシルバーアクセの類の店だ。
普段何十万単位の装飾品を身につけるアイオーンにとって、いかにも似つかわしくない。
ここでは、高くてもせいぜい数万円のものしか無いのだ。
しかもそんな値段のアクセは稀で、殆どは数千円の商品ばかり。
「……意外ですね。あなたでも、こんな店に来るんですか?」
「私用に購入するわけではありませんよ」
「じゃあ、誰に……」
「プレゼント用です。
 若い女性には、高価過ぎるものを贈っては、逆に負担に思われてしまうかと思いまして。
 まさか妻でもない女性に、ダイヤの指輪などを贈るわけにもいきませんしね。
 であれば、こういうのの方が、比較的受け取ってもらい易いかと」
若い女性……。
美作は、思考が一瞬でこんがらがる感覚に襲われた。
この男が、若い女性にプレゼント?
ただでさえ女性嫌いという疑惑が出ている程なのに?
と言うか、一体誰に?
日頃世話を見ている、渡り鳥のシムカ様に?
或いは、近頃仲良くなられたと言う、小烏丸の女性メンバーの誰かに?
だが、彼女のそんな困惑を尻目に、アイオーンは彼女の左手をとった。
そのまま、店頭に置いてあったサイズ計測用のリングの束を取り、彼女の指のサイズを測る。
「え……え?」
「何、鳩が豆鉄砲食らったような顔してるんですか。
 贈呈用のアクセサリーを買いに、あなたを連れて来たと言う事は、
 誰に贈呈するつもりかは、聞くまでも無いでしょう。
 それより、どの指が良いですか?
 さすがに薬指はマズいでしょうから、中指とか、人差し指ですかね?」

何が何だかわからないまま、美作はアイオーンにシルバーの指輪を一つ、買ってもらった。
十字をあしらった、シンプルなデザインだ。
人差し指のサイズに合うものを買ってもらったが、それにはワケがあった。
彼女は、人差し指と薬指のサイズが、同じなのだ。
彼に買ってもらったその指輪を、一人の時にこっそり薬指にはめてみたかった。
「突然の事で、驚きましたよ。
 まさか坊……いえ、あなたが、私にプレゼントだなんて……
 どういう風の吹き回しですか?」
「別に。日頃粉骨砕身してくれている秘書を、私が労ってはおかしいですか?」
アイオーンは、相変わらず澄ました表情をしている。
だが、心なしか今までよりも更に、顔を見られないように立ち回っているようにも見える。
それは、恐らく気のせいではない筈だった。
顔を覗き込まれたくない心情なのだろう。つまりは、彼にも『照れ』という感情があるという事だ。
「労いとは言え、私にこのようなプレゼントをして下さるなんて……
 女性を意識したくないと言っていたのは、何だったんですか?」
紅茶や菓子を贈呈したのとは、ワケが違う。
何と言ってもアイオーンは、指輪をプレゼントしているのだ。
例え薬指用でもなく、ペアリングでもなくとも、同性に指輪を贈る者などいはしない。
どの程度までかは知らないが、アイオーンが確実に
美作を女性として意識しているという事の、それは証明になる。
143名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:17:04 ID:7EgbDAAY
アイオーンはしばらく黙り込んだ後、一つ溜息を吐いて、覚悟を決めた。
「そうですね、何年も黙りとおすのはメリットの無い事ですし……お答えしましょう。
 美作、あなたは……そう、例えば……この世に
 『妹萌え』という欲情形態がある事を、ご存知ですか?」
美作は再び、鳩が豆鉄砲を食らったような表情になった。
一体この人は突然何を言い出すのかと、驚愕と失意の入り混じった、複雑な目を向ける。
まさかとは思うが、幼馴染でもある私の事を『妹』として認識し、
あろう事か『萌え』ているとでも言い出すつもりでは……?
そんな疑念までもが、頭の中を過ぎってしまう。
だが、アイオーンが言いたいのは、そういう事ではなかった。
「聞くところによると、この『妹萌え』という属性は、
 現実に血の繋がった妹のいない男性に、特有の症状だそうです。
 リアルに妹を持っている男性は、『妹』が身近過ぎて、幻想を抱けないのだそうですよ。
 そして……」
そこで、アイオーンは一瞬言葉を切った。
それまでそっぽを向いていた顔を、敢えて美作の方に向け、いつになく真面目な目で語りかける。
「変な例えですが、妹を持つ兄にとって、妹が萌えの対象にならないように……
 私にとっては、女性そのものが、恋愛感情の対象になり難かったんですよ」
意外な答えだ。
一体どんな理由があれば、普通の男性が女性を求めないようになるのだろうか。
その理由がしかも、妹萌えと同じく『身近過ぎる』から?
意味がわかるような、わからないような、曖昧な言い回しだ。
アイオーンはそれを補足するように……いや、むしろ話の核心に触れるように
続く言葉を口に乗せた。
「私の傍には、いつも美作がいた。
 客観的に見てもあなたは、『女らしい』女であり過ぎた。
 美貌は勿論の事、秘書という役職柄もあってか、真摯に相手に尽くす誠意を持ち……
 けれど同時に、役職を離れれば、くだけた口調と態度で、フランクに接してもくれる。
 尽くす女でありながら、決して男にも負けたくないと考える上昇志向と、それに伴う努力、成果。
 さりとてアキラや私のような、自分が実力を認めた男性に対しては、きちんと敬意を持って接する。
 ……私にとってあなたの傍は、居心地が良過ぎたのですよ」
美作は、言葉を失った。
いつも自分には興味の無いような態度をとっていたこの人が、
まさか自分をそんな風に見て、認めてくれていたとは、思いもしなかった。
と同時に、段々彼の言いたい事が、飲み込めてもきた。
アイオーンは続ける。
「美作以上に魅力的な女性を、私は知らない。
 そしてだからこそ、私は女性に対して幻想を……恋心を抱けない。
 妹を持つ兄が、年下の女性にベタベタされる事に、苦手意識を抱くように……
 私にとっては、女性全般が、私に無闇に触れる事が、受け付けられなかった。
 ただ、それだけの事なんですよ……」
144名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:17:36 ID:7EgbDAAY
彼が全てを言い終えた時、美作は言葉を失って立ち尽くしていた。
想い人がそれ程までに自分を認めてくれていた事に対する喜び。
と同時に、そんな彼が、自分の手をとってサイズまで測り、
指輪をプレゼントしてくれた事が、今更ながら深く心に染み込む。
一体彼は、どんな気持ちで、先程私の手をとってくれたのだろう?
そんな想いが、彼女の中をとろけさせていった。
アイオーンは再び美作の手をとり、先程買ってやった指のはまった
その人差し指に、優しく掌を這わせた。
アイオーンの中では、既に答えは出ていた。
幻想を……恋心を抱けない体質だと言うのなら。
その更に上。
愛情を、抱いてやれば良いだけの話だ。
既に美作の顔は真っ赤になっていたが、アイオーンとて、いつもより頬が染まっていないわけではなかった。
「坊ちゃま……」
「その呼び方は止めろと言ったでしょう?」
美作は背伸びして、アイオーンの肩に手を置き、体を支えた。
お互いの溜息すらも届く程の至近距離で、小さな声で呟く。
「……一度しか、言いませんから。よく聞いて下さいね?」
美作は、耳を澄ませなければ中々聞き取れないくらいの小さな声で、
彼のファーストネームを、一文字ずつ区切って呼んだ。
最後の一文字を発音し終えた時、その唇は優しく塞がれた。
触れあったアイオーンの唇は、思いのほか優しく柔らかだった。

アイオーンの住む、とある高級マンションの一室。
豪奢な調度品や、高性能なステレオ機器、プラズマハイビジョンの大画面TVに
フランス語か何かで書かれているのであろう背表紙の本が、ぎっしりと詰まった書架。
そこは、いかにも彼らしいセンスに溢れた部屋だった。
パソコンやコンポがあるのだから、音楽を聴くだけならそれで十分な筈なのに
更に何故か蓄音機まで置いてある。
彼曰く「レコードの持つ味わいは、スピーカーやイヤフォンでは再現出来ません」だそうだ。
無論、生の演奏を聴きにわざわざホールまで足を運んだりもするし、
実家の豪邸に合奏団を招いたりする事もあるにはあるが、
それとはまた違った風味が、レコードにはあるのだとか。
壁の一角には剥製、また別の一角には絵画、また別の一角には西洋のものらしき民芸品。
座れば埋もれてしまいそうな程フカフカのソファに、沈みそうな絨毯。
この空間を悪趣味と見るか、それともハイセンスと見るかによって、育ちを見切られそうだった。
少なくとも並みの生まれの人間ならば、逆に居心地を重く感じる事だろう。
だが、幼い頃から慣れ親しんできた美作にとっては、悪くない気分だった。
高級ホテルのスイートで行為に及ぶ事を、心の片隅にでも夢見ない女性はいないが、
ここはスイート以上に高級感溢れる部屋なのだ。
「何だか……夢みたいです」
美作は、いつになく少女のような声で呟いた。
無論、この部屋にいる事が、ではない。
この部屋で、アイオーンと並んでベッドの上に腰掛け、あろう事か
女性嫌いだと思っていた彼に、もたれかかる事が出来るのが、夢のようなのである。
「明日からは、また主と秘書の関係に戻りましょう。
 けれど今宵だけは……まさに夢のような『時』を、あなたに差し上げてみせますよ」
アイオーンはそう言って、美作の肩を抱き寄せた。
145名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:18:08 ID:7EgbDAAY
床の上には、脱ぎ捨てられたセーラー服と背広。
眼鏡はベッドサイドテーブルの上に置かれ、美作の指輪も今は外されている。
二人は今、何一つ覆うもののない格好になっていた。
部屋の照明は落としていたが、それでも薄明い光が、二人の肌を暗色に照らしていた。
「あ、あんまり見ないで下さい……恥ずかしいから……」
「失敬。眼鏡を外しているのでね、どうしても凝視してしまうんですよ」
アイオーンは冗談交じりにそう言って、改めて美作に顔を近づけた。
そのまま優しく唇を重ね、吐息を交わらせる。
やがて舌を絡ませ、唾液を交換する。
「ん、ふ……こんな、キス……初めてです……」
「おや? 普通のキスならば何度か経験した事あるかのような言い方ですね?」
半ば嫉妬を交えてそう問いかけたアイオーンに、美作は心外そうに答える。
「何仰ってるんですか。小さい頃は、たまに二人でチュウしてたじゃないですか」
言われて、アイオーンは記憶を辿った。
そう言えば、まだ二人が幼く、互いの立場を弁えていなかった頃。
遊び感覚で、何度か口付けを交わした事があったような気もする。
アイオーンの方は、そんな事はすっかり忘れていた。
だが、女の方は今でも覚えていたというわけだ。
それ程長い間自分を想い続けてくれていた女性を、ここまで待たせてしまったのは、まさに不徳だ。
アイオーンはそう思い、その責任を全うする覚悟を新たにした。

豊満な乳房の上を、アイオーンの大きな掌が滑る。
昏い灯りの中で浮き立つ乳首の感触を、指の腹で確認する。
美作の体に掘り込まれた白粉の刺青は、この視界のきかない部屋の中では、効果を発揮しなかった。
明るい場所で行為に及んでいたら、上気したその体からタトゥーがはっきりと現れて
アイオーンの体を、身動き一つ出来ないようにしてしまっていただろう。
それはそれで、相手に騎上位やパイズリなどで奉仕してもらえば十分楽しめるのだが、
初めての夜なのだから、やはり男の方がエスコートして差し上げるべきだろう。
美作は、アイオーンの役に立つため、そして男に負けないために、
その身にタトゥーを刻みつけた。
若い柔肌には、かなりの痛みを伴った事だろう。
アイオーンは彼女を労うように、努めて優しく、その肌を撫でた。
下乳を揉みあげ、乳房ごと回すようにして、大きく動かす。
弾力と柔軟性に富むその巨乳は、存分に弄り倒し甲斐があった。
先端の突起は、その土台となる乳房の弾力も相まって、指で押せばバネのように押し戻してきた。
試しに、乳首に吸い付いてみる。
既に硬くなっていたそれは、口の中で面白いようにコロコロと動いた。
「やっ、うっ、乳首ばっか、イジメちゃ……切、な……っ」
そうは言うが、美作は半ば無意識的に、アイオーンの頭部を抱え込んでいた。
まさしく、自分に吸い付いてくるその快感を、離すまいとするように。
146名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:19:55 ID:cxzzauRz
連投規制解除
147名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:19:57 ID:7EgbDAAY
やがてアイオーンは、陰毛に覆われた最も敏感な部分に、その繊細な指を這わせた。
表面は乳首同様に小麦色だったが、その中身は情熱的なまでに赤かった。
もっともそれも、この暗い室内では認識出来ない事だったが。
「ひぅっ」
ほんのりとした湿り気が指に絡むと同時に、美作の桃色の声が耳を撫でる。
そのしっとりとした息は、アイオーンの興奮を更に高めた。
「面白い声で……いえ、可愛い声で鳴きますね。興味深い」
「やっ、もうっ……そんな言い方ぁ……」
まるで時計(CLOCK)で計っているかのように、正確にリズミカルに、
指をクリトリスの上でトントンと叩く。
その度に、美作の体はピクン、ピクンと震えた。
指二本で股間の膨らみを両サイドから挟み込み、秘肉を押し潰すように肉を寄せると、
美作はアイオーンの腕に軽くしがみついて、頬を震わせた。
「ふあ、はぁ、はぁ、はっ、はぁ、そ、は、そんなに、はぁ、あぁう……」
「そんなに……何ですか? はっきり言ってくれないと、わかりませんよ」
そう言いつつアイオーンは、彼女が何も言う隙を得られない程に、執拗に陰部を責め立てた。
濡れた指先を一旦離し、わざとらしく糸を引かせながら、彼女の眼前に見せ付ける。
暗くても、目の前に何が差し出されているのかぐらいは、彼女にもわかった。
愛液を纏った指先が頬に触れる。
ほら、もうこんなに女の汁を垂れ流しているよと、言い聞かされているようだ。
美作は、許されるなら、今すぐに布団を頭まで被って、隠れてしまいたくなった。

高級なシーツの上に、純潔の赤が滴り落ちる。
「も……申し訳……ございませんっっ……クリー、ニング代ぃ……」
「何を妙な事を気にしているんですか、あなたは……それより、痛くないですか?」
「はっ……いえ、少し……待って、下さい……」
美作は、股を下品に開いて、その中心にアイオーンを受け入れていた。
結合部からは、破瓜の血液がポツリ、ポツリと垂れている。
まさしく蛇のごとく、男性器が彼女の中にずっぽりと収まっていた。
あるいは、女性器の方が蛇に例えられるかもしれない。
この、獲物を丸呑みした状態など、ネズミを飲み込んだ蛇さながらだ。
「ふっう……はぁっ……もう、大丈夫ですよ……動いても」
「……あまり無理はしないように。痛くなったら、すぐ言いなさい」
アイオーンはそう言うと、動作を開始した。
奥まで入ってたソレを、ゆっくりと引き抜く。
入り口部分にカリが引っかかった辺りで止め、またゆっくりと奥まで差し込む。
その繰り返しを何度か行い、徐々に肉棒を内壁に馴染ませていく。
愛液が棒に絡み、次第に抜けにくくなっていった。
かつ、潤滑油の役目も果たしているから、抜けない割りに、動きは滑らかになる。
何とも女体とは不思議なものだと、彼は思った。
「あっ、ん、やん、あ、あっあっあぁ、や、あんっ、あ、気持ひ良っ、あ、らえ、これ、あぁっ!」
余程体の相性が良かったのか、数分後には、美作は痛みよりも快感を強く感じていた。
「あ! んあ! ふぁ! あ!あ!あん!やぁん!も、らめ、やん!あん!あ、あんあぁん!」
ピストン運動が激しく早くなるにつれ、彼女の喘ぎ声も、間抜けな程に艶かしくなっていく。
終いには、息継ぎをする間もないほど、アンアンばかり言うようになった。
「あんあんあんあンあんアんあんあっんアァんぁあんあんあんあんっ!!」
微妙に突く角度が変わる度に、声も微妙に色を変える。
だが、リズムは殆ど一定で、しかも早い。
両者ともお互いに、ラストスパートに入っていた。
「あっ……あぁ……そろそろ、あぁ……イキますよ、美作……!」
「やんぁんっあんあんアんアンあんあんああぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんん……っ!!!」
148名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:20:58 ID:cxzzauRz
連投規制解除
149名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:23:23 ID:cxzzauRz
何か「やはり貴方は投稿しすぎです。バイバイさるさん。」とか表示された……
今までこんなん言われた事無いのに……
まだラスト1レス残ってるのに……
150名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:36:44 ID:cxzzauRz
数分後。
半ば飛びかけていた意識を何とか回復させてきた美作は、
ガウンを着てワインを飲んでいたアイオーンに、うっとりとした視線を投げかけた。
「坊ちゃま……私今、最高に幸せです」
アイオーンは飲みかけのグラスをテーブルの上に奥と、溜息をこぼした。
「その、坊ちゃまというの、止めなさいと言ったでしょう? 美作」
だが、美作も譲らない。
「あなたの方こそ……一度も、私を名前で呼んでくれた事、無いじゃないですか?」
彼には最初、彼女が何を言っているのかわからなかった。
名前?
いつも名前で呼んでいるではないか。美作、と……。
「……なるほど、そういう事ですか」
「やっと、おわかり頂けました? じゃあ、呼んで下さい。私の名前を」
美作は……いや、涼は、期待のこもった眼差しで、彼を見た。
だが、アイオーンはちらりと時計を見ると、首を横に振った。
「またの機会にしましょう。時間です」
そう言われて美作も時計を見る。
長針と短針と秒針が、ちょうど全て重なった瞬間だった。
「ズルいですよ、こんなの……」
「約束でしょう? 日付が変われば、主と秘書の関係に戻ると。
 でなくば、公私を混同してしまいかねないのでね。
 心配しなくとも、近い内にまた、あなたを愛させてもらいますよ」
アイオーンはそう言って、グラスを軽く持ち上げ、誰にともなく乾杯した。
女は指輪を、こっそりと薬指にはめて、光に透かしてみせた。
151名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 11:38:40 ID:cxzzauRz
終了。


この程度の連投で書き込み出来なくなっちゃったら
もう投下なんて出来ねぇよ……
いちいちケータイに文章送信してコピペってたら、凄い時間かかるし……
152名無しさん@ピンキー
>>151
GJ!
良作をありがとう