猫耳少女と召使いの物語10

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1名無しさん@ピンキー
ここは人間の住む世界とはちょっと違う、ケモノ達の住む世界です。
周りを見渡せば、そこらじゅうに猫耳・犬耳・etc。
一方人間はというと、時々人間界から迷い込んで(落ちて)来る程度で数も少なく、
希少価値も高い事から、貴族の召使いとして重宝がられる事が多かったり少なかったりします。

けど、微妙にヒエラルキーの下の方にいるヒトの中にも、例えば猫耳のお姫様に拾われて
『元の世界に帰る方法は知らないにゃ。知っていても絶対帰さないにゃあ……』
なんて言われて押し倒され、エロエロどろどろ、けっこうラブラブ、
時折ハートフルな毎日を過ごすことを強要される者もいるわけで……。

このスレッドは、こんな感じのヒト召使いと、こんな感じのケモノ耳のご主人様との、
あんな毎日やそんな毎日を描いたオリジナルSSを投下するスレです。


このスレッドを御覧のヒト召使い予備軍の皆様、このスレッドはこちらの世界との境界が、
薄くなっている場所に立てられていますので、閲覧の際には充分ご注意ください。
もしかしたら、ご主人様達の明日の御相手は、あなたかもしれませんよ?

それではまず>>2-4を見てください
2名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:15:42 ID:OAiYRY38
【過去スレ】
猫耳少女と召使いの物語 (03/02/21 〜 03/12/25)
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1045/10458/1045800367.html
猫耳少女と召使いの物語2 (03/12/17 〜 04/08/14)
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1071622872/ (Html化待ち)
猫耳少女と召使いの物語3 (04/08/16 〜 05/03/07)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1092588111/
猫耳少女と召使いの物語4 (05/02/21 〜 05/05/14)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1108911697/
猫耳少女と召使いの物語5 (05/04/13 〜 05/08/05)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1113392192/
猫耳少女と召使いの物語6 (05/07/07 〜 06/02/04)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120675128/
猫耳少女と召使いの物語7 (06/01/06 〜 06/)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1136475086/
猫耳少女と召使いの物語8 (06/05/17〜06/09/17)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147852863/
猫耳少女と召使いの物語9 (06/09/17〜06/10/25)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158458196/


【SS保管庫・避難所】
エロパロ板SS保管庫 (当スレSSは『オリジナル・シチュエーションの部屋その3』に)
 ttp://sslibrary.gozaru.jp/
猫耳少女と召使いの物語 緊急避難所 (JbbsLivedoor エロパロ板SS投下専用掲示板 内)
 ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/2051/1090513959/

【関連サイト】
猫耳少女と召使いの物語 まとめwiki (各作の人物紹介・世界観設定その他)
 ttp://g-space.jp/~nekopri/
猫耳少女と召使いの物語 半公式ファンサイト (世界観まとめサイト)
 ttp://www.geocities.co.jp/Milano-Killer/9811/world.html
3名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:16:59 ID:OAiYRY38
現在投下中(完結)作品

01:【こっちをむいてよ!! ご主人様】 一応完結!   <こちむい 1st-29>
02:【こちむいII あしたあえたら】   只今連載中!  <あしたら(=こちむい) 2nd-465>
03:【狼耳モノ@辺境(仮題)】     全1話完結?   <狼耳モノ@辺境(仮題) 3rd-78>
04:【放浪女王と銀輪の従者】     只今連載中!  <蛇担当 3rd-262>
05:【最高で最低の奴隷】       只今連載中!  <虎の子 3rd-476>
06:【From A to B...】          全1話完結?  <エビの人…もとい兎の人 3rd-543>
07:【狗国見聞録】           一応完結?    <692 3rd-754>
08:【岩と森の国の物語】       只今連載中!  <カモシカの人 4th-82>
09:【scorpionfish】           只今連載中!  <scorpionfish 4th-125>
10:【木登りと朱いピューマ】     一応完結!   <ピューマ担当 5th-566>
11:【こたつでみかん】         完結!      <5th-16>
12:【ネコとまたたび】         (+リレー)完結?   <5th-647>
13:【狐耳っ子と剣術少女】     只今連載中!   <6th-21>
14:【白熊の国】            連載中?      <6th-367>
15:【夜明けのジャガー】       只今連載中!   <ピューマ担当 6th-554>
16:【獅子国伝奇&外伝】      只今連載中!   <カモシカの人 7th-25>
17:【俺とクゥ】             只今連載中!    <◆vq263Gr.hw 7th-388>
18:【ペンギンの国】          只今連載中!    <ぺん 7th-459>
19:【金剛樹の梢の下】        只今連載中!   <◆/oj0AhRKAw 7th-633>
20:【狼の国】              只今連載中!    <白 8th-67>
21:【熊の国】              只今連載中!    <熊の人 8th-92>
22:【無垢と未熟と計画と?】     只今連載中!   <鼠担当? 8th-402>
23:【蛇足〜はみ出しモノ〜】     只今連載中!   <623 ◆Jyj5OiZTN 8th-623>
24:【魔法少女ホーネットべすぺ】  新規参入!   <9th-150>
25:【オオカミの騎士】         新規参入!    <オオカミ書き 9th-349>


ただいま投下停滞中の作品

【IBYD】         <180 2nd-189>
【華蝶楓月】      <狐耳の者 2nd-217>
【火蓮と悠希】     <(´・ω・`)へたれ猫 2nd-492>
【十六夜賛歌】    <兎の人 2nd-504>
【ソラとケン】      <◆rzHf2cUsLc 2nd-645>
【ご主人様とぼく】  <65 2nd-738>
【黄金の風】      <一等星 3rd-348>
【魚(・ω・)ヒト】     <魚(・ω・)ヒト 3rd-739>
【草原の潮風】     <63 4th-63>
【不眠猫のお嬢様】 <不眠症 5th-215>
4名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:18:55 ID:OAiYRY38
以上暫定テンプレ。
抜けた所、付け足しなどありましたらよろしくお願いします。

それでは、二桁の大台に乗ったスレをごゆっくりお楽しみください。
5名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:19:47 ID:2kkL055L
>>1
乙です。
6名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 00:06:01 ID:i9unMxCG
>>1
乙〜!
7名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 00:47:11 ID:ggv5lZHu
>>1
乙ですぜ。
それはそうと、9スレ目はほぼ一ヶ月で終了。
なんかいきなり速度が上がってビックリ。
8スレ目の最後くらいから来てたし実感無かったけど、
改めて前のスレと見比べると凄いなぁ。
8フローラ:2006/10/26(木) 00:59:09 ID:ie5TBcCz
 ふふ…下々の民は新スレごときではしゃぎおって…
 10スレまでいったがこのようなこと、このワイヤードの営みから見れば
刹那の出来事…まさに塵、芥のようなもの…で、あるな…

 とはいえ>>1にはなにか褒美をくれてやらねばな、ネコは怠惰と言われても
吝嗇と言われたことはないのだから…
 望むものを言うが良い…名誉?財?なんの足しにもならぬ権勢か?
 それとも…一夜の得がたくも狂おしいほどの快楽を所望かな…ふふふ…

 遠慮せずに言うが良い。決心したならば今宵の3時に礼拝堂に…
まあ、近しいものには挨拶をしておくことだ…。
 次の朝には>>1はつまらぬしがらみや鬱陶しい対人関係で満ちたこの世から
突き抜けた存在に到達するであろうからな…運 が よ け れ ば、だが…

                                        
                                      ……>>1

9名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 01:46:37 ID:eYokR/2G
>>1乙鰈
10名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 05:03:40 ID:HPVmQ7z4
1Z
今日帰ったら即死回避の短篇でも落とすわ
11名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 06:19:23 ID:RVFVOql2
>>1
乙でございますわ。
12キュンキュン ◆4hcHBs40RQ :2006/10/26(木) 06:38:29 ID:pGR/sMBZ
>>1おつおつ

新スレが立ったので投下します。
即死回避として、そのまま直接投下しようと思ったのけれど、
容量が80KB越えており、新参者である自分がそこまで容量使うのもどうかと思ったのでうpろだに。
半分に分けても40KB、即死回避しておつりがでらぁ。

Title:『桃源郷』へようこそ
ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/241.txt
13名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 07:29:47 ID:U7rnlHuL
>>1
乙です。

>>12
乙です。
ハードな話だけど、こういうのも嫌いじゃないです。
でも、タイトルの柔らかさと中身のハードさにちょっと驚きました。
14名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 10:10:22 ID:hACxAqEM
>>12
何故か見れない orz
15名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 12:27:32 ID:HPVmQ7z4
>>12
すげーすげー!GJです。
まさかあなたがこのスレに来るとは
しかもかなり読み込んでるし。
16名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 18:19:20 ID:re2G5yj1
>>14
携帯からは見れた。でもパソからは繋がらない…。
17名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 18:58:17 ID:re2G5yj1
パソからも読めた。
単に繋がりにくいだけみたいだ。

>>12
乙です。
1810:2006/10/26(木) 20:20:28 ID:OXQsQcfz
さーて、家に帰ったら落とすと言ったから落としますよー。
19ああ探偵猫:2006/10/26(木) 20:22:50 ID:OXQsQcfz
ネコが王都、シュバルツカッツェの城下町は昼は明るく夜も明るい。だがその輝きの分だけ闇は深い。
光を求めて群がる羽虫共の死体が一つ増えるたびに闇も一つ濃くなっていく。そんな闇の中に手を突っ込む仕事がある。
つまり、俺みたいな探偵というやつだ。
闇に隠された秘密をかぎ出して、また別の闇の中に放り込む卑しい仕
「きゃー!今日のアイスはラムレーズンねー!」
事。ドラマなんかで語ら
「もーヨーコちゃんってばよくわかってるんだからー。あ、これお代ね」
れるような連続殺人をスマートに推
「そんな謙遜しなくてもいいわよー。ね、いっそうちの専属パティシエに」
「やっかましいわ!」
ええい人の激渋モノローグの邪魔してくれおって。
俺に怒鳴られてもイヌのキャバ嬢(下の店で働いてるうるせー女。時折やっかい事とやっかい事とやっかい事と仕事を持ち込んでくる)は蛙の面に小便だ。
むしろ一緒にいたネコミミつけたヨーコの方がビビッてる。
……って、おい。
「なんだそのネコミミは」
「あたしがあげたの」
イヌ女が俺に見せびらかすように小柄なヨーコをひょいと抱きかかえる。
足がつかなくてジタバタもがくが悲しいかな生まれ持った種族の差は大きいらしい。
「ああん、やっぱかわいー。食べちゃいたいわー♪」
「やめんか両刀」
ヨーコの服のボタンに手が伸びたところで力ずくでひっぺがす。
あっさり離れた色情狂は肩をすくめて下がり、ヨーコは俺の背中に隠れた。
「用が済んだらとっととけーれ!うちの扶養家族に手ぇ出すな!」
「あーら、扶養されてるのはどっちかしらね?開店休業探偵ネコさん?」
「うるせやかましいいからでてけーっ!!」
「はいはい、お邪魔虫は出ていきますよ〜」
20ああ探偵猫:2006/10/26(木) 20:24:54 ID:OXQsQcfz
お気楽に階段を下りていく姿にとりあえずガン飛ばしておく。くそう、男の平穏を引っかき回しやがって。
「ヨーコ!塩まいとけ、塩!」
憤懣やるかたなく戻ろうとした俺の手が軽い力で引っ張られた。ヨーコだ。
口のきけない(あの藪の言うことには落ちた時のショックらしい)ヨーコが俺に何か伝えようとするときはこうやって手のひらに指で書く。
“似合ってますか?”
一瞬何のことかわからなかったが、すぐにネコミミの事だと気付く。
長いストレートの黒髪でヒト耳が隠れているからぱっと見ネコの女のようにも見える。
が、それよりも、俺より頭二つ低い美少女がすがるような目で俺の返事を待っていることの方が俺には重要だ。
その焦がれるような視線に耐えきれなくなり、俺はヨーコを抱え上げて寝室に走った。

ベッドに押し倒すなり唇を奪う。舌は入れない。俺の舌の相手をするにはヨーコの肌は儚すぎる。
代わりにヨーコの舌を吸い出して唇で愛撫する。
柔らかい感触をお互いの口に一つ送り合うたびにヨーコの身体から力が抜けていく。
続けていると、やがてヨーコはくてんとなってしまった。
骨が無くなったみたいなヨーコの身体から服をはぎ取ろうとして思い直す。たまには着たまましてみよう。
フレアスカートをいきなりめくりあげる。中身は生足とちょっと黄色いシミの付いたストライプのショーツ。
俺の突然の行動に慌ててヨーコがスカートを抑えようとするけど、俺の右手で両手首をあっさりと取られてしまう。
さんざん肌を重ねた仲なのにスカートをめくられるのは恥ずかしいらしい。
そんな様子がかわいくて、思わずショーツに鼻を埋めてしまう。
びっくりしたヨーコがぽかぽか俺の頭を叩くけど全然痛くない。
俺はお構いなしに鼻でショーツのにおいを味わう。
汗のにおいと、すこし、小水のにおい。そしてヨーコの牝のにおい。
我慢できなくなってショーツにかみつき、食いちぎる。
21ああ探偵猫:2006/10/26(木) 20:26:56 ID:OXQsQcfz
ヨーコのそこが現われる。つるんとしたゆで卵に切れ込みを入れたみたいな無毛の丘は早くもほころびかかけている。
見られているのが恥ずかしいのか、ヨーコが太ももでぎゅっと挟んでくる。
ヒゲに触れる肌のなめらかさと頬に感じる脂肪の柔らかさが気持ちいい。
太ももを肩の上に担いだまま、上体を起こす。当然ヨーコの下半身も持ち上がる。
いわゆるまんぐり返しの姿勢で押さえつける。服を着ているからヨーコのそこだけが丸見えだ。
ヨーコは自分で自分の秘所が見えてしまうのが耐えられないらしく、両手で顔を隠してイヤイヤする。
恥ずかしがるヨーコが可愛い、愛しい、我慢できない。
ヨーコを逆さまに押さえつけたままズボンを脱ぎ捨る。ヨーコの身体を跨いですぐに挿入する。
小柄なヨーコのそこはやはり狭い。
中のひだひだが俺のシャフトにぴっちりと張り付いてくるような感覚と粘膜越しにふるえるヨーコの筋肉の感触がたまらない。
思わず出しそうになるが歯を食いしばってこらえる。
「動くぞ」
一言かけるとヨーコの短い足がきゅっと俺の身体に絡んでくる。
一拍おいてゆっくりと浅く動き始める。激しい快感はないが、冷えた身体を風呂で暖めるような何とも言えない幸福感がある。
しばらくゆっくりした上下運動をかみしめていたが、ふとヨーコがまだ顔を隠しているのに気がついた。
いや?これは目をふさいでいるのか?
「ほら、ちゃんと見ろよ」
手を取って目隠しをはずし腰をヨーコの顔の上に持ってくる。
小さい身体をさらに小さく折りたたまれたヨーコが赤い顔をもっと赤くして激しく頭を振る。
「ほら、お前のおまんこに俺のちんちんが深ーく入ってるぞ。見えるだろ?」
言葉責めが効いたのか、ヨーコがつながったままジタバタ暴れ始める。
膝で挟んでいるから抜けたりはしないけど、闇雲に動くから不規則に中に当たって気持ちいい。
面白くって、もっといぢめたくなる。
22ああ探偵猫:2006/10/26(木) 20:28:58 ID:OXQsQcfz
「ほーら、ヨーコのピンクでぷにぷにのおまんこが俺のちんちんをおいしいって言ってるぞー?」
ヨーコが“馬鹿ー!”と叫ぶ形で口を開く。その涙目の表情がすごく可愛くて思わず腰が動いてしまう。
暴れるヨーコの動きに会わせるように腰を突き込む。
突き込むたびにヨーコがどんどん柔らかくなり、俺が硬くなる。
ヨーコの身をよじる動きや逃げる動きがだんだん減ってきて、代わりに俺のリズムに合わせた動きに変わってくる。
はふはふと息を吐くヨーコが切ない目で俺を見る。俺も同じ目でヨーコを見る。視線が絡む。
限界は俺の方に先に来た。内側からの圧力に耐え切れそうにない。
俺のそんな様子を見て取ったのか、ヨーコが唇で俺に伝える。
“出して”
その一言に俺の意地が決壊する。はき出す、ヨーコの中に俺をはき出す。
それを浴びたヨーコも、長く深い息を吐いた。

服を脱いで同じベッドに寝る。狂乱の時間は過ぎたので、今は添い寝の時間。
俺の胸にもたれかかるヨーコが顔を伏せて俺の灰色の毛皮に指を這わせる。
“やっぱり、ネコミミがあった方がいいんですか?”
……こいつ、こんな事気にしてたのか。
あまりにも馬鹿馬鹿しい質問に答えてやる気もしない。
だから肩を抱き寄せて一言言ってやった。
「ばーか」
そうしたら、ヨーコに胸をつねられた。
23名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 20:32:49 ID:OXQsQcfz
つーわけで即死回避。
ちなみに探偵事務所の場所はあのリレーの雑居ビルってことで。

しかし >>12、キュンキュン ◆4hcHBs40RQ 氏が来るとはおもわなんだ……。
24名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 22:26:09 ID:U7rnlHuL
>>12の人って有名な職人さんだったんだ・・・・・・知らなかった。
25名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 02:37:11 ID:e1Le1+LP
キュンキュンが、キュンキュンがいるぞ!
26名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 06:05:04 ID:RGDGKQQN
>>12
投下乙です。
これまで投下された物語の対極に来る様な物語、話の輪郭が際立ってますね。
狂気すら感じさせる雰囲気も良かったです、がっつりと読ませていただきました。

>>18-22
投下乙です。
「ショーツにかみつき、食いちぎる」でアハァーン!
「◯毛の丘」でアハハァーン!! 「ま◯ぐり返し」でアハハハハァーン!!!
色んなツボを刺激させられました、ぜひ次回も濃厚なのをいっぱ(r
固ゆでな探偵な話も大好きですので、そっちの続きも読んでみたいです。
27名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 07:17:09 ID:sG4lpg0d
>>26
これの続き書くと放浪女王が年末に間に合いそうにないので勘弁してくだせぇ。
かわりと言っちゃ何ですが続き書く権利を放棄しますんで、どうぞ続きを書いてくださいなw
28名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 07:43:23 ID:xwGOKANP
新スレおめ!
&さっそく投下バンバンで嬉しいったらない

>18-22
マダラじゃないご主人様×ヒト娘を待っていた!
最高です。
もっとけもけもしいご主人様書いてくれみんな
29名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 08:25:47 ID:za8F6AXi
>>27
> これの続き書くと放浪女王が年末に間に合いそうにないので勘弁してくだせぇ。
……年末なら、今のスレ進行ペースだと、現スレには間に合わないのかなぁ。
じっと待ってます。
30名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 09:56:58 ID:wlb6j6i1
>>12羊のナースメイドさんがクリティカルヒットしてヤバい。(*'д`)

>>18-22あぁ、やっぱりぬこはイイ!GJ!
31623→蛇足の人:2006/10/27(金) 23:47:25 ID:3vffNpa3
少し前に仕上がってはいたんですが、アクセス規制に巻き込まれて遅くなりました。

>>12
萌えました。貴婦人さんがクリーンヒットです。
なんかこう、シリアスな感じが出てて、物語に引き込まれましたよ。

>>18−22
大好物です。ケモケモしたご主人様。
ケモケモした女を作るほど、ケモケモは大好物です。
……でも、今書き始めてるネタと探偵ってのが被っちゃった・・・・
蛇足の連載とリンクさせつつ、“蛇足”と言う組織に近づいていく、
イヌで探偵の御主人(♂)と助手の女の子でやってたんですが………。
まあ、ネコじゃなくてイヌだしギリギリかぶってませんよね。



えと、やっとエロまで行くことができました。
68KBまでなってしまいましたが、『蛇足〜はみ出しモノ〜5』今から投下しますね。
それと、いつまでもハンドルネームが数字だと素っ気無いので、変えました。
あと、ミリー君は男の子のつもりで書いてたんですが、wikiだと女の子になってて、
でも今さらですが、女の子の方が萌えると気付いたり。
中途半端な書きかたしちゃったのは僕ですし、いっそ女の子にしちゃおうかと画策中です。

32名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:48:59 ID:3vffNpa3

「ほらタチヤ、ここからでも見えるわよ。もう少しで着くわ」
「レナさん、タチヤはには聞こえてませんわよ」

目的の街が、うっすらと黙視できるようになってきた。レナは先ほどからずっと
ぐったりとしているタチヤにそれを知らせようとする。目に見えて疲労が溜まっ
ている様子だったのでこうして抱えてやってるのだが、いまさらになってそれが
逆効果だったのではと思い始めてきた。
いや、最初からこうなるであろう事は予想していたが、ゆっくりペースがじれっ
たくて達哉を担ぐ事にしたんだった。達哉の呼吸のリズムや心音からして、そこ
まで深刻な状況ではない事が、レナには感じ取る事が出来たのだし、結果オーラ
イと言うヤツだろう。
クユラもレナの後ろから、苦しむ達哉を眺めて相変わらずの笑顔を浮かべている。
ガルナはそろそろレナのペースに着いてこれなくなって肩で息をしていた。まあ
もう少しで目的地に着くのだし、配慮をする必要性はあまり感じられない。

「か、がろうじで……聞゙ごえで、いまずお……ゔぅ…」
「そのまま吐いたりしたら、明日の日の出は見れないと思いなさい」

口元を押さえてる所為でくぐもった声だが、達哉から返事が返ってきた。限界の
近い事が読み取れるが、適当に脅しを入れておけば達哉の性格からして、まさか
本当に吐く事はないだろう。やはりヒトと言うだけあって、精神力だけは並み以
上にある。命が掛かれば失敗はしないだろう。
その証拠に、肩に感じる達哉の体が一気に固くなったように思えた。吐かないよ
うに力んでいる事は間違い無い。

「タチヤが辛そうだし、残りは少し本気で走るわね。
私たちだけ先に行くから、クユラとガルナは後から着いてきて。
タチヤ、多分5分くらいで着くから、しばらく揺れるけど我慢しなさい」

レナはそう言うとすぐ、達哉の返事も待たずに地面を蹴って駆け出した。これま
での道のりが序章としか思えないような加速。スペースシャトルで地球を飛び出
すときには体に物凄い力がかかるそうだが、そう形容して良いのかどうか、達哉
にはそんなモノに乗った経験はないが、なんとなくそういう感覚を連想させるよ
うな状況だ。
意識が飛びそうになったり、朝食べたスープを戻しそうになったりするのを必死
に耐えつつ、最後にもう一度クユラとガルナに目を向ける。化粧を直しいたとこ
ろで達哉の視線に気付き、慌てていつもの笑顔を作るクユラ。そして、もはやカ
ワイソウなほどに荒い息をしながら、必死にクユラのスクーター(?)のような
乗り物に着いていくガルナ。なんというか、鬼マネージャーとヘタレ部員という
言い方がしっくりくる光景だ。まあ、クユラの実年齢を考えると、鬼畜顧問とヘ
タレ部員と言うのが合ってるのかも知れないが。
そんなしょうもない事を考えている間に、どんどんと2人の姿は小さくなってて
いき、最後には完全に見えなくなった。

33名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:50:18 ID:3vffNpa3

「もう少しの辛抱よ。
これでもお前に負担を掛け過ぎないよう抑えてるから我慢なさい」
「そ……な…ッ…ぁッ…!!!」

達哉もレナの言葉に返そうとは思ったのだが、舌を噛みそうなので諦めて口をつ
ぐんだ。やはりヒトの能力の限界と言うのはわきまえておいた方が良いに決まっ
ている。身体能力の違いは嫌と言うほど見せ付けられたし、意地を張るような真
似をするつもりはない。どうやったってスライムが勇者に勝てないのと同じだ。
元から勝てる様には出来ていないのだから。

(でもいつか絶対に仕返ししてやる……)

無理だと分かってても、そう思わなければやっていけない。



× × × ×



ミリアルドはオルスのいなくなった喫茶店で不貞腐れていた。レナたちは一応
見える範囲にいたものの、もう少し時間が掛かりそうだったので戻ってきたの
だが、戻ったら戻ったで誰もいない。もう一度レナたちの方を見に行けば、知
らない奴が一人混じっていて、どうにも自分が飛び込んで行けるような雰囲気
では無かった。しかも、そいつがみんなと楽しそうにしてたのが余計に腹を立
たせる。

「うぅ……オルスどこ行ったんだよぉ……。
俺が頼んだメニューも注文してないし……グス…ッ。
だいたい、レナ姉たちと一緒にいたヤツ誰だよ。
馴れ馴れしくししてバッカみてぇ。」

レナに担がれていた男を思い出して、落ち込んでいた気分が更にどん底へと下
がっていくのを感じる。せっかく見付けた自分の居場所だと言うのに、もう誰
かに奪われてしまうのではと思うと、不安に押し潰されそうだ。
頭からそんな考えを振り払おうとしても、中々思うようにいかない。そもそも
なんであんなのがレナたちと行動を共にしていたのか分からない。だからこそ
余計にムカツク。あんなのより、自分の方が絶対に凄い筈だと言い聞かせる。
そんな事を繰り返していると不意に、知っている名前が、誰かの言葉の中に聞
こえた。

“レナさん、次は事前に酔い止めでも買っておきますから・・・。
今回のは、もうホント勘弁してください。体中が痛いですよもう……”

情けない男の声、しかしその言葉の中には、間違いなく『レナ』 と言う名前が
入っていた。今ミリアルドが待ち望んでいる人物の名前に、ハッと顔を上げる。
そこにいたのは、自分が知っている通りのレナと、あと一人知らない誰か。

34名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:52:21 ID:3vffNpa3

「ええ、なるべく今回限りにしたいわね。
お前にもう少し体力が有ればの話しだけど。
それより、ここが待ち合わせの場所よ。
ほら、そこで泣いてるのがミリアルド。タチヤの先輩ね」

ぼんやりと見ていたのだが、レナが自分を指差した事でミリアルドはビクンと反
応した。『そこで泣いてるの』などと説明されて、顔から火が出る思いに駆られ
る。目をゴシゴシと擦り、連れの男を精一杯の威圧的な瞳で見た。

「アハハ、ホント可愛いですね。聞いてた通りの子だ。
確か愛称はミリーだったよね。僕は達哉。
これから“蛇足” の医者として仲間になるからさ、宜しく」

そう言って達哉はミリアルドに手を差し出す。ミリアルドはまだ喫茶店の椅子に
座ったままポカンと達哉を見詰めていた。しかし、少し間を置いて、ミリアルド
の中に沸々と怒りが沸き起こる。コイツの所為でレナたちのところへ行けなかっ
たし、戻ってきたらオルスもいない。
コイツが来なけりゃ、レナたちと合流して楽しく話しながら街まで来れたのに。

「ミリーとか言うな!だいたいお前ヒトじゃんか!
奴隷のクセに俺と対等ぶるなよな!
お前が一緒にいる所為で俺だって待たされたんだよ!!
弱っちいクセに俺を子ども扱いしてんじゃねぇよ!」

達哉の差し出した手を跳ね除けて、ミリアルドは怒声を発する。目の前の男が自
分子どもとして扱ってるのが悔しくて堪らなかった。しかも相手はヒトだ。世界
で一番弱くて、なんにも出来ない奴隷だ。そんなヤツ子ども扱いされる謂れはミ
リアルドにはない。
そう考えると余計に腹が立って仕方が無い。どうしようもなくムカツク。しかも
いつも自分が嫌がっている、“ミリー”と言う愛称で呼んでくるなんて、馴れ馴
れしいヤツは好きじゃない。そんな女性名で呼ばれるのを嫌ってるって、レナた
ちはこいつに話してなかったんだろうか。
とにかく沸き起こる怒りを隠しもせず、思いっきり険悪な表情で達哉を睨み付け
た。しかし、あろう事か達哉はそのミリアルドの表情を見て、プッと吹き出す。

「な、何がオカシイんだよ!俺は本気でお前なんか大ッキライだ!!」

その達哉の反応に、当然ながらミリアルドは激しく激昂する。拳を握って振り回
しながら、駄々をこねる子どものような態度で達哉に突っ掛かる。達哉はそのミ
リアルドの逆鱗に触れてしまった事に苦笑しつつ、一歩退いて言った。

35名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:53:22 ID:3vffNpa3

「君さ、目が赤いよ。さっきまで泣いてたんだろ?
それに目の周りの羽毛が不自然に濡れた跡があるし」
「――ッ!!!」

さっき咄嗟に目の周りを擦ったが、それだけでは涙が拭き取れなかったらしい。
ミリアルドは慌ててもう一度目の周りを両手で擦る。初めて会う奴に泣いてた
のがバレて、それを笑われてしまうとは思わなかった。
そんなミリアルドの慌てふためく姿を見て、今度は2人のやりとりを傍観して
いたレナが楽しそうに笑った。

「フフフ、相変わらずねミリアルドは。
オルスに置いてきぼりにでもされて泣いてたんだろうけど、
新入りの前でそんな様子じゃ、流石に情けないわよ」
「うううううるさぁ〜い!!俺は絶対に泣いてなんかない!!
あ、タチヤも笑うな!!新入りだったら先輩に気を遣えよ!」

大声を出してレナに反論しいたミリアルドだが、不意にその矛先が達哉へと向か
った。何処の世界でも生意気な子どもはいるものだ、と笑みを浮かべながら見て
いた達哉だが、いきなり名指しで呼ばれてビックリしてしまう。
ヒトと言う事でミリアルドは自分を見下している思っていたが、さり気無く達哉
を新入りと認めてまでいる。その事実に驚いてしまった。目を丸くしてミリアル
ドを見ていると、その視線に気付いたミリアルドがまた睨み付けてきた。

「なんだよ」
「あ、ごめん。君ってヒトが嫌いそうだったから、
名前を呼んでくれた上に新入りと認めてくれたのに、ちょっと驚いてた」
「〜〜〜ッ!!
・・・・別に、お前を仲間って認めてやったワケじゃないからな」

ミリアルドは、顔を赤くしつつそっぽを向いてそう言った。あまりの分かり易い
反応に、達哉はまた苦笑した。ツンデレってこういうのを言うのだろうなと、も
う2度と見る機会のないであろう、元の世界のアニメやらマンガやらを思い浮か
べた。毎週見ていた番組が今頃は最終回しているのだろうと思うと、少し切なく
なってしまう。
その表情が何か癇に障ったらしく、ミリアルドはまた怒り出して、達哉をがなり
たてる。

「さ、自己紹介は終わったわ。次はオルスを捜しに行くわよ。
勝手に待ち合わせの場所から移動するなんて、良い度胸してるわね」

しばらくは傍観していたレナだが、ミリアルドの服を掴んで達哉から引き離すと、
2人を交互に見てそう言った。ミリアルドはレナを相手にする気は流石にないよ
うで、渋々ながら引き下がる。達哉の方は、一方的に絡まれていた側なので、今
回はレナが有り難いと思った。

「ミリアルド、オルスは何処へ行ったか分かる?」
「分かってたらここで不貞腐れてねぇよ」

レナの問いに、ミリアルドはムスッとした表情で答えた。確かに、分かっていれ
ばミリアルドもオルスがいる場所に付いていった筈だ。それが予想できたからこ
そ、オルスもミリアルドがいない隙に場所を移動したしたのだし。
しかしそれは、場所を変えてもレナならば直ぐに気付いて、自分のところまで来
るだろうと予想しての事でもあった。狭い街の中に場所を絞ってしまえば、レナ
にもオルスを探す事は容易だ。後でどやしつけてやろうと計画しながら、レナは
静かに目を瞑った。
36名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:54:59 ID:3vffNpa3

「あれ、どうしたんですかレナさん」
「少し黙ってなさい。今、オルスの匂いを辿ってるところだから」

達哉がレナの行動の意味を計り兼ねてそう聞くと、レナはピシャリと言い放つ。
レナに言われてようやくそれに気付き、達哉はレナの挙動に注意を払ってみる。
そうすれば成る程、クンクンと匂いを嗅いでして、髭がピクピクと動いていて、
達哉が知っているネコ科動物の仕草そのものだ。
レナのそんな様子を、達哉は不覚にも可愛いと感じてしまい、頭を垂れた。確
かに獣医を志していたが、別にそっち方面の属性があるわけではない。今は別
れてしまったが、今までも2人くらい彼女がいたし、女性の獣人なんてマイナ
ージャンルもいいところだ。

「・・・・あっちの方か。思ったよりも匂いが近いわ」

レナは目を開くと、匂いを感じた方向へ目を向けながら言った。辺りにはオル
スの残り香が漂っていて、割と簡単にだいたいの方向を導き出す事が出来た。
後は匂いのする方向へ歩き続けて、匂いが強くなったところにオルスがいるわ
けだ。

「あっちなら、酒の匂いはあまりしないし、酒場は少ないわね。
タチヤ、あの道を真っ直ぐ行って、
途中にある酒場を片っ端から調べてきなさい。
そしたら、コートを着て隻眼で片耳の掛けたイヌがいるから、連れてくるのよ」
「え、僕がですか?」

レナは素っ気無くそう言ったのを、達哉はウソだろと言わんばかりの口調で聞
き返した。全員で迎えに行くとばかり思ってたし、この世界でヒトが一人でう
ろつくのは危険ではないだろうかと不安になる。思えば、こちらの世界に来て
から、一人で行動した事が一度も無い。
そんな達哉の不安を察したのか、ミリアルドが嬉々とした口調でレナの援護射
撃をする。

「頑張れタチヤ。初めてのおつかいだろ?」
「上手い事言ってくれるね・・・」

子どもからこのような事を言われてしまえば、成人している身として黙ってい
られない。良いように乗せられている気がしなくもないが、達哉は勢いに任せ
てレナに言った。

「分かりました。僕が迎えに行きますね」
「ええ、よろしく頼むわ。私たちはここで、ガルナとクユラを待つから」

達哉は直ぐに歩を進めた。BGMがミリアルドの達哉をはやしたてる声なのは
気に入らないが、相手は子どもだと自分に言い聞かせて我を保つ。ここで戦い
を挑んだところで、相手は子どもとは言えヒトとは違う。達哉の力では倒す事
はできない筈だ。
37名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:56:11 ID:3vffNpa3

(くぅ〜っ、あんなテンプレートな生意気小僧なんて、
物語の中だけの存在だと思ってたよ。あ〜〜!!ムカツクっ!!)

口に出す事のできない文句を心の中で叫びながら、達哉はその喫茶店を後にし
た。レナが示した方向へと歩いて行く。これが終われば、今日は久しぶりにベ
ッドで熟睡できる筈だ。しかも、この街には大きな温泉が湧いてるそうで、ほ
とんどの宿屋には露天風呂や大浴場が備え付けらしい。風呂に入る機会など、
それこそこちらの世界に来てからほとんど無かった。
出来るとしても、濡れたタオルで体を拭いたり、川で水浴びする程度。この機
会を絶対に逃す事は出来ない。
達哉は鞄の中からこの街の地図を取り出すと、この付近の酒場をチェックする。
そして一番近くにある酒場を目指して、足を速めた。




× × × ×






「はぁ、この瞬間こそ至福の時だな」

一人でのんびりと酒を飲んでられる。その幸せを噛み締めつつ、オルスはホッ
と一息ついた。できればレナたちが着くのは、あと1日くらい待って欲しい気
分だ。もう2週間近くミリアルドと2人っきりで仕事に就いていたので、ここ
まで癒される時間など、一時も無かった。
こうやって酒場のカウンターで頬杖をついて一人で酒を飲んでられる、その時
間を少しでも多く味わっていたい。どうせレナたちが来れば、勝手に待ち合わ
せ場所から移動した事をどやされるのだろうし。ミリアルドからもしつこく小
言を言われる事も予想できるし。

「・・・!」

そんな事を考えていると、自分の近くに誰かが近寄ってくるのに気付いた。コ
ツコツと言う規則正しい足音がオルスに近付いてくる。それは間違いなく自分
を目指して近寄っている事が、音の方向やら背中に感じる視線やら諸々で感じ
取る事が出来た。この街に自分を知っている相手はいない筈だが、何故こうし
て近付いて来るのだろうか。
オルスはそれを考えながら、バーカウンターに立て掛けられている槍を掴んだ。

「えと、あなたがオルスさんですか?」
「・・・相手に尋ねる時は、自分から名乗れ」

名を呼ばれた事で、オルスは一層警戒を強めた。裏ではそれなりに名の通って
いると言う自負はあるが、普段は待ち合わせにも使わないような、小さな村に
知ってる奴がいるとは考え難い。
そしてオルスが振り向くと、疑問は更に膨れ上がった。自分を呼ぶ声の主は、
ヒトだったからだ。ヒトに名を知られるような機会は、オルスが今まで生きて
きた中で、数えるほどしかない。しかも、今会っている相手はオルスの知らな
い相手だ。記憶を掘り返してみるが、会った事は一度も無い。
オルスが不機嫌(傍から見ればそう見える)そうな表情で思考を巡らせている
と、素直な相手のようで、オルスの言う通りに自己紹介を始めた。
38名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:57:25 ID:3vffNpa3

「僕は達哉と言って、“蛇足” に入れて貰える事になったので、それで挨拶をと・・・」
「ふざけるなっ!!」

酒場の中に、オルスの怒声が響いた。ガヤガヤと騒々しくも和やかだった場の
空気が一気に凍り付き、酒場の中がシンと静まる。布に包れていた槍はいつの
間にかその刃を煌かせて、達哉の喉元に向けられていた。突然の出来事に達哉
は反応しきれずに硬直していた。まさかいきなり刃物を向けられるとは思って
いなかったし、オルスの腕の動きを追いきれる動体視力も、ヒトである達哉は
持ち合わせていなかった。
何がそこまでオルスを怒らせているのか、達哉は分からないまま呆然と立ち尽
くしている。

「貴様のようなのが、軽々しく口にして良い名ではないんだよ」

槍の先っちょで喉を少しだけ突付かれた。血が一筋流れ、槍を伝って行く。ま
さかこんな目に遭うとは、夢にも思っていなかった。どうやってこの状況を抜
け出すか必死に考えた。イヌ科動物の弱点は鼻面で、そこを強打されれば簡単
に倒せるらしいが、こんな相手に戦いを挑むほどバカじゃない。
どうせ死ぬならこんなコワモテのむさい男に殺されるんじゃなくて、実年齢が
外見年齢と合致するクユラの胸の谷間とか、妖艶な魅力漂う20代半ばの女性
の胸の谷間とか、90代になってから老人ホームのベッドの上で眠ってる間に
ポックリとか、そんなのがいいのに。
とにかく、その他諸々あってこんなところで死ぬわけにはいかない。と言うよ
りもただ死ぬのが嫌なだけだ。誰だってそれは嫌な筈だ。達哉はこの状況を切
り抜けるための唯一の方法は、会話の交渉だけだと悟り、オルスの誤解を解こ
うと話し掛ける。

「僕は、元の世界から落ちてきたばかりのところをレナさんに拾われたんです。
医療の心得があって、レナさんも丁度良いって言っていました。
今はミリー君とあなたがさっきまでいた喫茶店で待ってます」
「・・・・」

槍を喉元に突き付けられて、両腕を挙げながら達哉が言った。その達哉の言葉
にオルスは依然として疑わしそうな表情を向けつつも、半分ぐらい達哉の言い
分を信じ始めている。ミリーと言うミリアルドの愛称を知ってるのは、“蛇足”
のメンバーぐらいのものだ。部外者が知ってるとは考え難い。
それを目の前の“タチヤ”と名乗る人間は言ったのだし、信憑性は高い。そし
てオルスとミリアルドが、さっきまで喫茶店にいた事も知っている。そして何
よりも、このヒトがレナに対して敬意を払っている事が、言葉の中に感じ取る
事ができた。

「分かった。すぐに行くぞ」

オルスは槍を下ろすと、また槍を布に包んでバーカウンターに立て掛ける。周
りの客はそれを合図と言わんばかりに一気に騒ぎ出した。今さらだが、あんな
話しを人前で堂々として良かったのだろうかと、達哉は不安になってしまう。
挙動不審になりながら辺りを見回していると、それを察したオルスが達哉に言
った。

「気にするな。意味が分かる筈が無い」
「あ、そうですか・・・・」

オルスの答えに納得したように相づちを打ちながら、達哉はオルスを上目遣い
で見た。オルスの身長は2メートルを超えていて、達哉と比べてずっと大きい
のだが、その所為で話す時に上を見上げなくてはならない。しかしオルスから
威圧的な視線を向けられて見下ろされると、どうしても怖いと思ってしまう。

39名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:58:09 ID:3vffNpa3

(ガルナはこんな相手をオッサン呼ばわりしてんのか……。
ミリー君も思いっきり呼び捨てにしてたし、分からない・・・・)

何と言うか、ゲームやアニメにでてくるような、典型的な傭兵と言った風貌を
している。顔に大きな傷、隻眼、荒々しい態度、そしてビックリするほど血の
気が多い。本当にそれっぽい相手だ。
しかし、そこまでそれっぽいヤツならばきっと、実は人情深い性格とか、仁義
に厚い熱血漢だったりとか、そんな隠れた性格を期待しても良いかも知れない。
達哉はそんな事を考えて、もう一度だけオルスに話し掛けた。

「あの・・・、よろしくお願いし……」
「ウソだったら、貴様の思惑を全て吐かせた後、俺が殺してやるからな」

言い終わらない内から自分に向けられた言葉に、達哉は冷や汗を流して身震い
した。やはり今まで会った誰よりも怖い。こちらに来てから最初に会ったオオ
カミの傭兵たちなんかとは、比べ物にならない。全身の雰囲気が洗練されてる
と言うか、場数を踏んだだけのオーラを纏っている感じがする。
それはレナやクユラもある意味で同じだが、オルスの場合はコワモテの外見が
それをさらに引き立てていた。それに状況が状況だから仕方ないが、オルスは
達哉に向かってプレッシャーを与え続けている。視線や態度などその方法は様
々だが、その効果は絶大で達哉は軽く震えてさえいた。
しかし、達哉の反応にオルスは分からなくなってしまう。オルスの名を知って
いる者の中で、これほど威圧的な態度を取られて逃げ出さないヤツなど、数え
るほどしかいない筈だ。ましてヒト奴隷など武器や魔法を使わなくても一瞬で
ケリが付く。
オルスを騙そうとしているのなら、絶対にこのプレッシャーに耐えられる筈が
ない。そう思うのだが、かと言って初対面の相手を信用する事など出来るワケ
がない。結局考えても切りがない問題なので、オルスは細心の注意を周囲に向
けながら、酒場の外へと足を進める。

「あ、待ってくださ」
「あまり俺に近付くな。
ただでさえ寿命が短いクセに、さらに縮める気か?」

後ろから、慌てた様子で達哉が追い掛けてきた。ヒトならば背後を取られよう
とどうにでもなるが、後ろから近寄られるのもいい気がしないので、オルスは
そう言って達哉に脅しを掛けた。
効果はてき面で、達哉はオルスの半径3メートル以内に入ろうとしない。これ
だけ距離があれば、よしんば短銃や呪符を持っていようと、そんなモノで手傷
を負うつもりはない。それにヒトが相手ならば、取り出す前に首を刎ねる事も
容易い。
それにしても、もしも達哉の言う事が本当ならば、ヒトを“蛇足” に入れる
レナの気が知れない。医者の心得があると言っていたが、直接命に関わるよう
な怪我を負う事などオルスには無い筈だ。ましてそれほどの困難な任務にヒト
が同行できるとは考え難い。考えれば考えるほど、達哉を仲間として受け入れ
た理由が思い付かない。
ヒト奴隷の最もポピュラーな利用法だろうか、色恋沙汰に縁の無いレナはとも
かく、クユラはいつだったかヒト奴隷が欲しいと言っていた記憶がある。しか
し達哉を拾ったのはレナだと言う話しだし、もしかするとレナの一目惚れか何
かだろうか。
40名無しさん@ピンキー:2006/10/27(金) 23:59:13 ID:3vffNpa3

「……いくらなんでもそれは有り得ないか」

酒場の外へ出て、レナの匂いがしないか鼻をクンクンと言わせつつ、オルスは
苦笑した。しかしその表情は達哉から見ればどう見ても笑いとは見えない代物
で、意地の悪そうなその顔に達哉は身震いした。
待ち合わせの場所はここから風下なので、レナたちの匂いはする筈が無い。だ
が、何故かレナの匂いを近くに感じた。微かに匂うそれの匂いを辿っていくと、
その匂いを放つのは達哉だった。さっきまでは酒場の酒臭さに邪魔されて匂わ
なかったようだ。

「どうやら本当の話しらしいな」
「え、信じてくれるんですか?」

達哉が付けている首輪から、間違いなくレナの匂いを感じた。それだけでなく、
全身からさっきまでレナに抱えられていたかのように、レナの匂いを発してい
る。もしかしてレナは本当にこのヒト奴隷を愛玩具として側に置くつもりなの
かも知れない。レナの意外な一面を見たような気がして、オルスは唖然として
しまう。
そんなオルスの動揺を達哉が知るよしもなく、話しを信じてもらえた事に嬉し
そうな表情を見せた。話せば分かる相手なのだと、自分を信じてくれた理由も
分からないまま、自身に交渉の才能があるのではと、一人思ってみたりする。

「じゃ、早く行きましょうか。
みんなを待たせるのも気が引けますしね」

そんな気の緩みからか、達哉はオルスにそんな場を仕切るような事を言っての
けた。オルスの隻眼がギラリと光を放ち、次の瞬間にはオルスの拳骨が達哉の
後頭部へ飛んだ。

「うぁあいたっ!?」
「調子の乗るのもいい加減にしろ。
自分の立場が確定した瞬間、手の平返したようにはしゃぎやがって」

オルスは相当に加減したつもりだが、ただでさえヒトの達哉が、この世界の住
人の中でもかなり上の腕力を持ったオルスに殴られたのだ。これまで受けたど
んな拳骨よりも痛かったのは確かだ。もっとも、平和馴れした日本の中で典型
的な優等生だった達哉が、誰かに拳骨される機会などそう無かったのだが。
達哉は後頭部を両手で押さえながらしゃがみこみ、目尻に涙を浮かべてその痛
みに耐えていた。しかし、オルスは立ち止まってはくれずにさっさと先に進ん
でいる。達哉は歯を食い縛って立ち上がると、走ってオルスを追い掛けていっ
た。
41名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:00:31 ID:3vffNpa3

(やっぱりあの人って怖いよ。あーヤダヤダ)

口に出して文句を言う勇気など有る筈もなく、またも心の中で不満を漏らした。
早くレナとミリーが待っている喫茶店に向かわなくては。思ったよりもオルス
を探すのに時間が掛かったし、案外クユラとガルナももう来ているかも知れな
い。最後に見たガルナはかなり息が上がっていたが、あそこからあのまま走ら
されてるのなら、どんな顔で待っているか楽しみだ。





    ×    ×    ×    ×    ×





「ゼェーハァー・・・、つ・・・、疲れた……」
「が、ガルナ、ホントに疲れてるだけかい?
医者じゃなくても、絶対に苦しそうに見えるよ」

達哉とオルスが待ち合わせの場所に着いた時、やはりもうクユラとガルナの2
人はレナたちに合流していた。達哉の予想通り、ガルナは今にも失神せんばか
りに消耗しきっており、着いた時にはクユラに引き摺られていたらしい。
今も口を大きく開いて細長い舌を垂らしながら、テーブルに突っ伏して肩で息
をしている。余程疲れたのか、たまに咳き込んだりしていた。達哉もそれを心
配して気遣うが、ガルナ本人は疲れただけだと言っているし、ヒトと同じ尺度
で考えるなと、他のみんなも言っている。
しかし、ガルナはそんな(あくまでこの世界の中での話しだが)人間離れした
身体能力は持ち合わせていない。レナもオルスもあくまで例外なのだ。そんな
中に比較的一般人に近いガルナがいては大変だろう。
少なくとも、ミリアルドは飛ぶ事が出来るのだし、クユラは道具を使って移動
する事ができるのだから。達哉がガルナに向かって同情の視線を向けていると、
レナに肩を叩かれて我に返った。慌ててレナの方に向き直り、次に出てくる言
葉を待つ。

「それじゃ、今日はこの街に一泊するわ。
オルスとミリアルドが泊まっていたところがあるでしょう。
温泉付きだと嬉しいところだけど、どうかしら?」

田舎の村で唯一の観光スポットが温泉だったり、よくある話しだなと達哉は思
った。昔、そんな感じの小さな村へ家族旅行で行った事が会ったと思う。ロク
にTVも見れない生活に初日で嫌気が差し、見たかったアニメも見れずに泣い
ていた記憶がある。
そんな懐かしい記憶を思い出しつつも、達哉は現実的な問題に歓喜の表情を浮
かべた。これまでの道程で、靴擦れは起こるし足にマメは出来るしで、随分と
苦しい思いをするハメになった。しかも連日歩き通した所為で、足が慢性的な
筋肉痛の状態だ。
それでなくても体中に疲労が溜まって、あちこちの間接がギシギシと悲鳴を上
げている。達哉にとってレナの提案はとてもありがたいものだった。しかし、
オルスとミリアルドの2人は不服そうな様子でレナの話しを聞いていた。そし
てオルスが、その不満をレナに伝える。

42名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:01:04 ID:3vffNpa3

「待て。俺とミリアルドは、もう5日もここで待ち惚けを食らってるぞ。
早くアジトへ帰って、次の仕事を引き受けたいんだがな」
「だったら1人で帰りなさい。私とクユラはともかく、
そこの2人を見たらこのまま出発だなんて言えないわよ」

オルスの言葉に応えながら、レナは達哉とガルナを指差した。そこにいたのは、
目を潤ませながら、期待を込めた目でレナとオルスを見詰める2人の姿だった。
意地でもここに居座ると言わんばかりにテーブルに抱き着き、「行かないで」
と目で訴えかけている。このまますぐにここを立ち去ってしまうなど、疲れき
った達哉とガルナには耐えられない事だった。
せめて一泊はしないと、次の街まで歩き続けるなんて無理な相談だ。しかし、
そんな達哉とガルナを見ながら、オルスが呆れたような表情で言った。

「なあ、そもそもこいつら、特に達哉は何でここにいるんだ?」

女々しい態度の2人を睨み付けながら、これ見よがしにそんな事を聞く。このよ
うな経験は、ガルナはもう慣れてしまっているが、達哉はそれを真に受け、ギク
リと言う擬音を立てて冷や汗を流している。

「ガルナはあれね、これで結構役に立つところもあるじゃない。
自分の身ぐらいは自分で守れるし、戦い以外の工作も手際が良いし・・・」

レナがガルナを褒めているところを、達哉はあまり見た事が無い。それは偶然で
はなく、本当にガルナが褒めてもらえる事などほとんど無いらしい。達哉の横で
ガルナは少し震えて目に涙を浮かべていた。

「わぁっ!姐さんてば感激っスよ!!!
いつも扱いが酷くて不安だったんスけど、安心しt」
「お前は黙っていろ」

さっきまでの疲れは何処に行ったのか、ガルナは飛び上がって喜んでいた。だが
オルスにギロリと睨まれてそんな事を言われると、たちまちの内に意気消沈して
またテーブルに倒れ込む様にして突っ伏した。
そんな一連の出来き事をレナは奇麗にスルーして、続きを話す。次は自分の事が
話されるのだなと、達哉は意味も無く身構えてしまった。

「それと達哉は、そうね。気に入ったからよ。
医者だし家事も出来るって言うのもあるけど、
それと前々から思ってたけど、ヒトが一人いた方がメリットが多いのよ」

それを聞いて、なんとなく達哉は気分が落ち込んだ気がした。確かにメリットが
あると言うのは嬉しいかも知れないが、達哉本人によるものではなく、あくまで
もヒトだからのメリットなのだから。達哉が売りにしてた、医者と言う職業と、
家事の技能はあくまでオマケ程度の扱いだ。
現実逃避も兼ねてヒトのメリットと言うのを考えていると、ここまで傍観を貫い
ていたクユラが、口に出してもいないのに何故かそれを察して、ヒトを仲間に入
れる事のメリットを、前と同じく何処からか取り出したホワイトボードを使って
説明してくれた。因みにミリアルドは、先ほどからずっとマンガの本に夢中にな
っていて、話しに加わろうとすらしていない。
43名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:01:50 ID:3vffNpa3

「まずですね、ヒトと言うのはこの世界でも貴重な存在ですから、
誰かに対して近付く必要があるとき、“貢ぎ物” とでも称して、
密偵として遣わせたりできますのよ」

クユラが指差し棒でホワイトボードをポンと叩くと、達哉が檻に入れられて、犬
人の女性にプレゼントされてる様子が浮き出てきた。自分が売り買いされている
絵と言うのは、想像以上にシュールな感覚だ。ブラックユーモアは結構好きだが、
こんなのは余り笑えない。
どんな顔をすれば良いか分からず達哉が苦笑していると、またクユラが指差し棒
でホワイトボードを叩いた。そうすると、再度そこに描かれている絵が変わった。
今度は、達哉が手紙を伝書鳩に付けて飛ばしている後ろで、犬人の女性が寝てい
る絵だ。

「ヒトと言うだけで大抵の人間は油断してくれますし、
そうなればこっそり情報をやりとりするのも容易い事ですわ。
世の中には、政治家を傀儡にして贅沢三昧してるヒトだって存在しますのに、
なんで皆さんはいつまでもヒトを甘く見てるのか、
わたくしには理解に苦しむ事ですわ。
いつまでもこの調子なら何千年か先に、
この世界をヒトに乗っ取られてしまっても文句は言えませんことよ」

最後の方では、クユラの口調は半ば嘲りを含んでいた。その嘲りの対象は、安穏
と暮らすのんきな人間に向けられたのか、それともそんな事態を傍観するクユラ
自身へと向けられたのか、どちらにせよゾッとする冷たいものを、その笑みの中
に秘めていた。
達哉は一瞬それに鳥肌を立てたが、すぐに気を取り直してクユラの言葉を頭の中
に反復させた。それはつまり、いつか分からないが自分がそんな仕事をさせられ
る事になるのだろうか。出来れば願い下げしたいところだが、断れば自分はここ
に居てはいけなくなるのだろう。必要とされるから居場所があると言うのは、ど
この世界に居ようと絶対に変わらない世の中の法則なのだから。

「・・・うん、ありがとう。
僕がここに連れてって貰えた理由が、やっと分かったよ」

達哉は力無い笑みを浮かべながらクユラの説明に対してのお礼を述べるが、誰の
目にも達哉がダメージを受けている事は明らかだった。しかし、強がって笑顔を
作れるだけまだマシだ。レナは達哉の表情をチラリと伺うと何かを言おうとした
が、何も言わないまま口を噤んだ。
達哉とて、これくらいの事で慰めてもらうようでは、この先のためにもならない
だろうし、何よりも今この場で達哉を慰めるのが、何処か照れくさい気がしてな
らなかった。それは、レナの恋愛経験の稀薄さに寄るところが大きかった。
場に居心地の悪い雰囲気が蔓延する。苦しい笑みを浮かべるコウヤに、それを愉
しんでさえいそうなクユラ。まだマンガを読んでいるミリアルド。この手の面倒
事には顔を突っ込みたくないらしく、だんまりを決め込んでいるオルス。そして
達哉に掛ける言葉が見付からず、内心の焦りを表に出さないで居る事に精一杯の
レナ。しかし、その雰囲気を打ち壊せる人材も1人だけ残っていた。
44名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:02:36 ID:3vffNpa3

「まあまあ、さっさと宿屋へ行って温泉浸かって、
美味しいもの食べて寝た方がいいっスよ。
こんな重苦しい雰囲気は俺、苦手っス!
それにホラ、タチヤはタチヤだから拾って貰えたんスよ。
ヒトだからってのが有っても、
タチヤはヒトだって事のメリットを、理解して使いこなせるから拾われたんス!」

ガルナが達哉の背中をパンパンと叩きながら、いつも通りの笑顔でそう言ってく
る。多少無理してる感が否めないが、それでも場の雰囲気を打ち壊すには十分な
効果を発揮した。

「そっか。それもそうなんだよな。
僕も仲間に入れて貰えたからには、それなりの資質があるんだよ」

ここぞとばかりに達哉も便乗し、白い歯を見せ付けるような笑みを浮かべつつ、
調子に乗った発言をする。その笑顔からさっきのような暗さは消え去りはして
いないものの、随分と緩和されていた。

「そこ調子に乗ったらダメね。おまえはまだ新米なのよ。
役に立ちたかったら、せめて感情を表に出さずに
いる事ができるようになりなさい」
「うへぇ・・・それ自身無いですよ」

考えてる事を隠すつもりも無い達哉は、情けない声で頭を垂れた。レナはそれ
を見て笑ってしまいそうになるが、それを必死で堪えて平静を保とうとする。
だが、耐えられなくなってついつい顔に笑みが浮かんでしまう。最後には我慢
するのも面倒に感じて、堪えるのを止めてしまう。

「フフフ、ハハ、・・・・ほら、拾ってきて良かったでしょう?
少なくとも、これだけ楽しい思いができれば言う事無しだわ」

オルスとクユラに目配せをして、レナはそんな事を言ってしまう。本来ならば
傭兵としてどうかと思う発言だが、今の雰囲気はその発言にも違和感を与えな
い。ちょっとした事で随分と急変するものだ。
オルスとクユラはと言うと、特にオルスがだが、急変した場の雰囲気に付いて
ゆけず、置き去りにされている。クユラは比較的すぐにその場に合わせる事が
できるが、オルスは頑固で融通が利かないところもあり、相手に会わせて自分
を変えると言うのは苦手分野以外の何物でもない。ただ、少しくらいなら達哉
というヒトを認めてやっても良い気分になってきた。少なくとも、嫌な性格を
した相手ではない事は確かだし、中々こちらを笑わせてくれるのだから。

「まあ、中々の拾い物かもな」

人差し指で耳の裏をポリポリと掻きながら、オルスは達哉を見て言った。もう
随分と長い間、感じの良い青年になど会ってなかった。こういう職業に就いて
いると、他人との出会いを楽しめる事が少ない。だが、たまにはこういう面白
い出会いもあるものだと、少しだけ嬉しくなった。
そんな会話を繰り広げつつ、一行は宿屋へ足を進めた。その宿屋は今いる場所
から少し遠い様で、途中の交通機関を使っても40分ほどの時間を要してしま
った。
45名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:03:44 ID:3vffNpa3

「うわぁ、オルスさんも随分ボロっちいところ借りるなぁ・・・。
こんな寂れまくりの宿屋、元の世界でも見たこと無い・・・」
「実際に潰れてるんだ。ここは。
温泉の規模も小さいし、建物自体もみすぼらしいしな。
売りに出されてたのをを貸し切って、ここ数日ここに泊まっていたんだ。
買い手も付かない物件だが、格安で借りられる」

温泉付きの宿屋に泊まれると聞いてやってきたのは、街の端っこにある古ぼけ
た建物だ。元々は宿屋として経営されてたらしいが、いたるところに温泉の湧
くこの街では、こんなみすぼらしい宿屋がやって行ける筈も無く、あっさりと
潰れて売りに出されていたそうだ。
達哉が露骨に嫌そうな表情をすると、オルスが説明して、「諦めろ」とばかり
に経緯を説明してくれた。お金があるならもっと高いところに泊まろうと言い
たかったが、新米の分際でそんな事も言えず、達哉は黙るしかなかった。
周りを見ると、レナとクユラとガルナの三人も、露骨に失望の表情をしていた。
特にクユラは凄まじく失望しているようで、汚らしいモノを見るような目で、
建物を見ている。そしてとうとう、達哉の言いたかった台詞を代わりに言って
くれた。

「こ、こんな古臭くてみすぼらしい宿屋など、わたくし耐えられませんわ!!
わたくしは一人で高級ホテルに泊まってきます。
お金は自分で払いますし、それでいいでしょう。
わたくしは醜く劣化したものが何よりも嫌いだと、
貴方たちも知っているでしょうに、
こんな宿屋で十分だなんて考えられるなど、
わたくしに対する侮辱としか思えませんことよ!」

そう言って、誰かの返事を聞く事も無くクユラはその場を立ち去ってしまった。
達哉は追い掛けようと思ったが、レナに服を捕まれて止められた。振り返って
レナの方を見ると、困ったように顔を横に振って言った。

「いいのよ。止めて戻ってくる相手ではないし、
無理に呼び戻そうとしたら、タチヤ程度は返り討ちよ」
「・・・・それもそうですね」

レナの言葉に達哉は納得してクユラを追い掛けるのを止めた。よっぽど不満だ
ったらしく、達哉が呼び掛けたところでどうこうなる問題ではなさそうだ。割
と冷静に見えるクユラだが、意外なところで怒りだすものだ。

46名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:04:24 ID:dTpL+0wQ

「それよりもさ、今日は早く寝ようぜ。
明日出発なんだろ、もうこの街は飽きたし、楽しみだよ」
「はいはい、ミリーは一人部屋で寝れるように
なってから発言した方がいいっスよ」
「か、カンケーないだろ!!それに俺は一人でも寝れるかんな!!」

クユラの後ろ姿をなんとなく見詰めていると、ミリアルドがそう急かしてきた。
やはり暇を持て余しているようで、退屈そうな表情であさっての方向を向いて
いた。
そんなミリアルドをからかうように、ガルナはワザとミリアルドの嫌がる名を
呼んで、更にミリアルドが触れてもらいたくないであろう部分に、土足で上が
りこむような事を言ってのけた。
当然ミリアルドは顔を赤くしながら見え見えの強がりをする。しかし図星を突
かれて動揺しているのは誰に目にも明らかで、もはや微笑ましいくらいに子供
らしい反応をしてくれている。

「いーから早くいこーぜ!!!」

ミリアルドが一人で建物の中へと駆けてゆく。苦笑しながら他の大勢もそれを
追い掛けていった。





× × × × × ×




(あれ・・・・ここはどこだろ?・・・・)

気が付くと、見覚えのあるような無いような、懐かしくも恐ろしい空間の中に突
っ立っていた。そこに居たいとも思うが、一刻も早くそこから抜け出したいとも
思う。そんな自分の心の動きを理解する事が出来ない。

(・・・なんか怖い。・・・気持ち悪い)

全身に鳥肌が立つような感覚を覚え、この場から逃げ出したい衝動が、そこに留
まりたい衝動を遥かに上回った。達哉はすぐに走ってそこから逃げ出そうとした。
長い長い廊下を走り続けていると、その先にドアが見える。何も考えずにその扉
のドアノブを握って捻る。ぎぃーっと音を立てて扉は開き、達哉は更にその先へ
駆けていった。
しかし逃げていた筈なのに、達哉の一番見たくないものがそこにある。

(なんだよ・・・コレは)

達哉の目に入ってきたのは、あの日の光景。院長室で父親から暴行を受けている
達哉自身の姿。達哉が唖然としてその光景を見ている内に、父から暴行を受けて
いるもう一人の達哉が床に落ちているカッターナイフを掴んだ。
あの時の光景が再現されるのかと思うと、達哉はどうしようもなく気持ち悪くな
り、現実感のまるでない脆弱な世界に、現実以上の恐怖を感じて立ちすくむ。な
んの反応もできずにいると、もう一人の達哉は持っていたカッターナイフで父親
を刺した。
それで正気に戻った達哉が駆け寄ろうとした時、今度はペーパーナイフを握った。
達哉は必死で駆け寄るが、間に合わずにもう一人の達哉はペーパーナイフを振る
う。同時に父の断末魔が聞こえ、吐き気がするほどの悪寒が全身に走った。

47名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:05:07 ID:3vffNpa3

「・・・・ッ!!!……夢か」

次に気が付いた時には、自分に割り当てられた部屋の床の上に寝転がっていた。
せっかく忘れようとしていた記憶がまた蘇った感覚に戦慄を覚え、全身がガクガ
クと震える。
震える体を鞭打って立ち上がると、この部屋のベッドを占領しているミリアルド
の姿が目に入った。何故こんなところで達哉のベッドを奪っているのか思い出そ
うとし、すぐに答えを思い出した。
『タチヤが一人では眠れないだろうから』とか言ってズカズカと入ってきたのだ
った。恐らくレナにもオルスにも部屋に入れて貰えなかったが、ガルナと相部屋
というのも嫌で、消去法で残ったのが達哉だったのだろう。

「ミリー君も寝顔はナマイキじゃないんだね。て当然か」

大抵の動物の寝顔は可愛いモノだが、鳥の寝顔も中々の可愛い。まあ大きくなっ
てしまえば、オルスのようにむさ苦しいだけの、ただの羽毛になってしまうのか
も知れないが。
ミリアルドの寝顔を少し覗くと、達哉は鞄を漁ってタオルと着替えを取り出して
部屋を出て行く。結構な量の寝汗をかいてしまったので、ここについている温泉
でサッパリしておきたい。
寝る前に入った時は、ミリアルドが湯船で泳ぎ出したり、ガルナがのぼせたり、
オルスの傷だらけの身体を見て驚いたりで、あまりくつろぐ事ができなかった
し、明日にはこの街を発ってしまうのなら、今の内にもう一回くらい湯船に浸か
っておかなくては。

「夜中に起きた時1人になってても、泣いたりするなよ?」

音を立てない様にゆっくりとドアを閉めながら、達哉はボソリとそう呟いた。ミ
リアルドを起こさない様に気を遣いつつ、足音を立てずに廊下を歩き、階段を下
ってゆく。
それなりに長い距離のある廊下をずっと行った先に、露天風呂があった。やっと
着いたと溜め息を吐きながら扉を開けて脱衣室へ入って行く。ここの露天風呂は
男女兼用だが、貸し切りだしこの真夜中の時間帯なら遠慮は要らないだろう。

「フンフ〜ン♪」

ドラゴンクエストのテーマをハミングしながら、服を脱いでゆく。今度はタオル
を腰に巻いたりはせず、生まれたままの姿で温泉へと向かっていった。たまには
誰にも遠慮せずに、こういう自分だけの時間も必要だ。
天然温泉から出る独特の匂いを持った湯気を大きく吸い込んで深呼吸し、ここに
来る途中に街の雑貨屋で買った桶を使って、お湯を頭から被る。辺りにはザパァ
と言う音が響いた。少し熱めのお湯なので、最初に馴らさないと入る時に辛い。

「はぁ・・・・極楽だなー」

足から少しずつ湯船に浸かってゆき、肩まで浸かったところでそう漏らした。や
はり風呂と言うのは、日本人にとって心休まる場ナンバー1だなと、ふにゃけた
表情でそんな事を思った。
歌でも一曲歌いたいような気分になりながら、温泉の中から突き出る大きな岩に
背をもたれて全身の力を抜いた。こんなに心から脱力できる事など、この世界に
来てからは滅多に無い事だ。今の内に思う存分味わっておかなくては、後で後悔
する事は確実だろう。
48名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:05:48 ID:dTpL+0wQ

「はあ、やっぱり一人で入る風呂が一番落ち着くかな・・・・」
「まったくね。でも邪魔をされてしまったわ」

達哉が頭上に広がる星空を眺めてそう呟くと、一人しかいない筈なのだが、達哉
の言葉に返事があった。慌てて立ち上がって辺りを見回すが誰もおらず、どうな
ってるのか分からず混乱しそうになってしまう。
そんな達哉の様子が面白かったのか、今度は笑い声が上がった。その声を聞いて
ふと気付いたが、それは達哉にも聞き覚えのある声だった。と同時に、女性が同
じ空間にいると思った瞬間、急に恥ずかしくなってしまう。

「れ、レナさん!意地悪してないで出てきてくださいよ!!」
「出ていっていいの?2人とも裸よ」
「あ、それは・・・!」

慌てている所為で忘れていたが、ここは露天風呂で2人とも裸だ。女性相手に何
を言ってるのだと、達哉は無性にやりきれない気分になり、また湯船の中に体を
沈めていった。鼻の直ぐしたまで湯船に浸かり、口でブクブクと泡を作る。その
行動を見ていたかのように、もう一度レナの笑い声が聞こえた。
今度はその声の聞こえる方向が達哉にも感じ取れた。さっきまで自分が寄り掛か
っていた岩の裏側にいるようだ。

「やっぱり、タチヤは面白いわ。
タチヤのように純真な男って、滅多にいないと思うのよ」
「な、何を言ってるんですか。僕なんか最低のヤツですよ」

レナから向けられた予想外の言葉に、達哉は照れ隠しも含めてそんな風に返した。
だがそれ以上に、自分がそんな言葉を受けるのに相応しい人間には思えなかった
事がある。言葉の最後の方が少し自嘲気味になってしまったが、それでもいいや
と達哉は黙ってしまう。
レナは、達哉の反応に何かあるなと思いつつも、しかしその達哉の様子に何か危
ういものも感じた。そう言えば初めて会った時、元の世界に帰りたくないと話し
ていた。それも関係があるのだろうか。悪いとは思いつつも、好奇心を抑える事
ができず、レナは達哉に尋ねてみた。

「そうかしら。私が今まで見た中では、
タチヤのように好感が持てる男は、そういなかったわ。
自分が最低だという理由が、何か有るの?」

そのレナの質問に、達哉は何か返す言葉はないかと、必死に考える。本当の理由
を言うのが怖くて堪らず、ウソでもいいからこの場を切り抜けたい。しかし中々
次の言葉が見付からず、時間だけが経っていく。
達哉は結局、黙って時間が過ぎるのだけを待つ事にした。そうすればレナも最後
には諦めるか飽きるかするだろうと思っての事だ。しかし、重苦しい雰囲気を残
したまま、時間はゆっくりと流れて行く。
その時間の流れの遅さにイライラしていると、不意に後ろで温泉からあがる音が
聞こえた。そのまま音は達哉の方へ近寄ってきて、真正面まで移動すると、達哉
のうつむいた顔に両手を添えて、無理矢理に上を向かせた。
49名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:06:40 ID:dTpL+0wQ

「話し難いなら話さなくていいわ。でもあまり感心はしないわね」

レナの言葉が達哉に届いているのか、ハッキリ言って微妙だ。なぜなら達哉の目
にはレナボディラインが現在進行形で焼き付いている途中なのだから。普段なら
毛皮に包まれている所為で目立たないが、今は温泉に入っていた所為で身体のラ
インに毛が引っ付き、芸術的とも言える身体のラインをハッキリと見る事が出来
た。
これで全身がヒトと同じような柔肌なら言う事無いのにな。意外に冷静な達哉の
脳内で、そんな声が聞こえた。しかし冷静でいられたのは最初の数秒だけ。その
後、時間が経つと共にどんどん顔の色が赤みを帯びてくる。
それを分かっていて、レナは達哉の顔に添えた手を離さない。くっくとのどで笑
いながら、達哉の頬から顎にかけてを指でなぞった。毛皮で包まれた指先はむず
痒いようなくすぐったいような微妙な感触で、快感というには心地良いとは言え
ず、不快と言うには嫌悪感も無い。

「なななな、ナンデスカ・・・?」
「フフフ、別になにも。ただ、タチヤの反応が面白くて」

達哉を見下ろしながらそう言ってくるレナに、一抹の薄ら寒さを覚えた。達哉の
ような一般的な大学生(元)が、年上のお姉さんから温泉でこんな事をされるよ
うな経験など、ある筈が無い。それを知っているかどうかは分からないが、どち
らにせよ達哉には少々刺激が強い。
無理矢理でもそっぽを向いてしまいたいのだが、この状況を少しだけ美味しいと
感じてしまっていて、今は達哉の頭の中で2つの感情がせめぎ合っているところ
だ。
その一方で、レナの方も自分が何故こんな事をしてしまっているのか、自分自身
の感情が、どうにもよく分からなくなってしまっている。実はレナには男性経験
は2度か3度ほどしかなく、この手の感情を自分で推し量るのはどうにも苦手だ。

「な、なんでもって・・・・。
そんな態度を取ってたら、僕が本気にしても知りませんよ」

なんとか視線だけでもあさっての方向へ向けながら、それでもまだレナの胸元を
チラチラと見てしまいそうになるのを堪え、達哉はそう言った。昼間、自分とい
う個人の無価値さを自覚した後でもあったし、どこかでそれを期待していた。
レナは達哉の言葉に、一瞬だが目を丸くした。まさかこんな大胆な事を言ってく
る相手だとは思っていなかったし、そう言われた後の返答も見付からない。こん
な格好をしていては、どんなに毛並みに艶を出そうがスタイルが良かろうが、モ
テるなんて事はない。
幼い頃『男みたいだ』とよく言われた。女性で半獣の外見をしている人間などは
そういうのが多い種族を覗いて滅多になく、男性のマダラが生まれる可能性より
も更に少ない。だから偶にそういった女性が生まれると、そんな嘲りの対象とな
ってしまうのは当然の流れだ。マダラの男性のように“中性的な魅力”とかそう
いうのを売りにしてモデルになるような事もなければ、良い意味で注目を集める
ような事も無い。
50名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:07:26 ID:dTpL+0wQ

「そうね。本気にしてもらえたら嬉しいかも知れないけど、
冗談はほどほどにしておかないと、身を滅ぼすわよ」

レナは達哉の耳をつまんで軽く引っ張りながら言った。精一杯、表情を平静に保
つ努力をしながら、内心での動揺を悟られないよう祈る。達哉に限ってそこまで
鋭いと言う事は無いと思うが、こんな経験が今まで無かったので、安心して対応
する事はできない。
そしてレナの不安は適中した。達哉はレナの顔を黙って見詰めた後、思いっきり
吹き出した。

「くく…ッ…。……レナさん。尻尾がピンと立ってるし、表情もぎこちないですよ。
なんかこういうところは、普通の女性と変わらないんですね」

達哉に言われて、照れ隠しの為に下を向くと、水面に映ったのはいつに無く慌て
ている自分の表情。その表情をなんとかしたいとは思うのだが、なんとかしたく
てもなんともならない。慌てて達哉から顔を背けると、自分の尻尾を掴んで強引
に緊張をほぐす。

「い、今のは見なかった事にして。
冗談でここまで反応しちゃったなんて、知られたくないの」

動揺した口調で達哉に語り掛けてくるレナを、達哉は可愛いと思ってしまった。
いつか動物園でライオンやら虎やらの診療をしてやるのが、子どもの頃からの夢
だったなと、なんとなく懐かしい気分になる。
今、達哉の目の前のライオンは、クールビューティを気取ってるクセしてどこか
初心で、全てを達観したような事を行ってても、中身は意地っ張りなだけの普通
の女性。ちょっと見た目が達哉の中の普通と言うか、この世界の中での“普通”
からもちょっと外れてるだけだ。
そして、こことは別の世界から来た達哉にとって、この世界での普通はどう見て
も“異常” だ。レナのような外見の女性を見ても、それを珍しいとは知識で知っ
ていても、思う事はそれだけ。
そもそも達哉がこの世界に来て一番初めに会った女性がレナなのだから、最初の
3日間くらいはこの世界の全ての獣人が毛皮やら羽毛やらウロコやらに包まれい
て、ヒトのような柔肌の人類など誰もいないと思っていた。
ようするに、達哉から見ればレナのような女性も、その他の“一般的” な“普通”
の女性もそこまで大差があるわけではない。そして、達哉の心の声が叫ぶ。『今
このまま放って置いたら、男が廃る』と。
こちらに来てからは散々自分自身の無力さを思い知らされて、今さら廃る男もな
いのではという疑問はあるが、心だけはまだヒトの尊厳は失っていない筈だ。

「でもレナさん。僕から見てもレナさんは奇麗ですよ。
そんな奇麗な毛並みをしてるのは、レナさん以外には知りませんし、
レナさんみたいにカッコ良くって、強い女性も知りません。
それに、レナさんみたいに優しい女の人も、今まで一度も会った事が無いですよ」

最後の以外は女性に求める事じゃないかも知れないが、それでもレナのそんなと
ころが気に入ってたりする。そして最後の一つは、達哉の本音だった。
今まで何度か女性と交際した事もあったが、全員が達哉がお金持ちの子どもだと
言う事を前提にアプローチしてくる相手だった。それが嫌だったし、それ以外に
なんの魅力も持ち合わせていない自分がもっと嫌だった。
51名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:08:22 ID:dTpL+0wQ

「僕は、頼り甲斐のある女性が好みなんですよ。
守るよりも守られたいタイプ」

レナの背中に向かって、満面の笑みを浮かべながらそう言った。何か反応を貰え
たらいいのだが、空振りだけは何としても勘弁して頂きたい。沈黙を保ったまま
レナの返答を待っていると、不意にレナがこちらへ振り向いた。そして反応が貰
えた事に喜ぶ暇も無く、手を掴まれて立ち上がらせられた。

「そこまで言っておいて、冗談でしたじゃ済まないわよ?」

そう言って意地の悪い笑顔を浮かべるレナの表情からは、完全にいつものペース
に戻っているのが分かった。そしてそれはつまり、ここからはレナが絶対的優位
に返り咲く事を意味していた。
自分よりも少し背の高い獅子の両目を見詰めながら、もしかしてレナから怒号で
も飛ぶのではないかと恐れてしまう。よく考えれば、リーダーのレナに随分な口
を利いてしまったかもしれない。

「そりゃ、冗談でそんな事を言う筈――ッ!!?」

目を見開いた。こんないきなり口付けされるとは思っても見なかった。そして今
さらだが『冗談でしたじゃ済まない』の意味を理解する事ができた。ホントにな
んて鈍感でバカで女性の気持が分からないヤツなんだと、自己嫌悪に陥りそうに
なる。
だがそんな達哉の理性とは裏腹に、レナは腕を達哉の背にまわしきつく抱き締め
てくる。少し強く抱き締められ過ぎて苦しいとも思ったが、そんな事を言ってし
まってはムードが崩れそうだなと思い、黙っている。
そして何より、達哉がレナの魅力に気付いてしまったような気がした。小さい頃
に母親が蒸発してしまった達哉にしてみれば、レナのように心も身体も強く、頼
りになる女性は好みに100%合致する。まあ、あくまでも中身の問題であって、
外見で言えばクユラのような色白でネコミミの美人だったりするのだが。

「ぅ……」

半ば自棄になりながら、達哉はレナの口の中に舌を差し込む。こんな積極的に誰
かにアプローチするなんて、達哉には初めての経験だ。少し恥ずかしくもあるが、
それでも誰かに求められると言うのは心地良い感覚だ。
ザラザラした感触のレナの舌と口の中で絡み合い、相手はヒトとは違うなと、改
めて実感した。しかしヒトでなくとも、達哉と同じように考えて同じように感じ
て、何も違わない。この世界での“人間” だ。
言葉が通じて意志の疎通ができる限り、恋愛はできるんだろう。そもそも、それ
さえなくたって恋愛感情が生じる事だってあるかも知れない。昔、イルカと結婚
した女性のニュースを見た事があったと思う。
52名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:09:12 ID:dTpL+0wQ

「僕も、本気にしちゃいましたから」
「フフッ、いいわよ。私は絶対に放してやらないから覚悟してなさい」

レナからそんな事を言われてしまうと、猛獣に狙われるガゼルの子どもみたいな
気分になってしまう。レナは笑っているんだろうが、動物の顔で笑われると牙を
剥いているように見えて仕方が無い。
実際は愛情を持って接してくれてるのだろうし、それを雰囲気とか、レナの表情
以外の挙動で感じ取る事はできる。尻尾がゆっくりと誘うように振れてたり、こ
ちらを見る瞳にはいつもと違う光が宿っているように見えたり。

「タチヤは、何回くらい経験があるの?」
「・・・・3回」

情けないが、初めて彼女ができた高2の夏から数えてこれだけだ。やろうと思え
ばもっとやりたい放題できるのだろうが、そんな事をする度胸も甲斐性も達哉に
は無かったし、自分から求めた事は一度も無かったと思う。
今回も、キッカケは作ったとは言え似たような感じだ。

「そう、私も似たようなものだわ。よろしく頼むわね」
「そうですね・・・、よろしく頼みます」

互いにぎこちない仕草で、温泉の水位の浅い場所へ移動しながら、互いの目を見
詰め合い、もう一度だけ確認を取った。この世界でもっとも脆弱な筈のヒトは、
この世界でも屈指の強い女性と惹かれ合って。ちょっとした偶然が折り重なり、
こうしてお互いの気持を確かめ合っている。

――最も弱くて脆い存在だからこそ、誰の心にも入り込んでくる。
それは本当みたいね。入り込まれた後じゃ、気付いても遅いけど――

獅子の女性は想った。

――僕一人じゃ何もできない。けど、こうして守ってくれる相手がいる。
大切に思ってくれる相手がいる。元の世界よりも、幸せかもしれない――

ヒトの青年も想った。

「奇麗ですよ。レナさんて」

今度は達哉がレナの頬に手を添えて、余裕を強調した微笑を浮かべて言った。思っ
ていたよりもスムーズに体は動き、レナの前で情けない姿は晒さずに済んでいる。
そのまま勢いに任せて再度レナと唇を重ね、互いの舌を絡ませ合う。
そろそろ慣れてきた事もあり、最初の口付けよりは2人のぎこちなさがとれてきた。
レナはまるで壊れ物を扱うかのように、優しく達哉の背中に腕を回し、唇を重ねた
ままの状態で抱き締める。達哉も同じようにレナを抱き締めた。
達哉がレナの背中をゆっくりと撫で上げると、レナはネコ科特有のゴロゴロ声を出
した。相手がリラックスしてくれていると思うと、達哉も気が楽になる。

「お世辞なら・・・ッ、いいわよ」

また唇を離すと、すぐにレナからそんな言葉が返ってくる。やはり自分の容姿に対
して自信が無いと言う事が、達哉にも窺い知る事ができる。そんな謙遜することも
なかろうにと達哉も思うのだが、そうもいかないらしい。
53名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:10:05 ID:dTpL+0wQ

「お世辞なんかじゃなくって。レナさんに惚れましたから。
自分からこんなに行動したのも初めてだし、
誰かがこんなに素敵に見えたのだって、初めてですよ。
レナさんの所為で元の世界への未練とか、吹っ切れました。
医者ならこっちでもできるし、
元の世界だったら、僕みたいなのなんてごまんといるし。
もう、こっちで暮らす方が幸せかもって。」

本当に、元いた現代の日本で手に入らなかったような事が、こっちに来てから一気
に手に入る。悩みの種だった運動不足も、最近は解消されてる。愉快な仲間たちと
の旅は、さながらRPGの世界のような気もして、慣れれば楽しかったりする。
なによりも、少し早合点だがレナみたいな女性が恋人なんて、幸せじゃないか。

「タチヤ、言ってくれるわね。
まあ、そこまで言ってくれるんなら安心できるわ。
・・・こっちも、ウソ言ってるとは思えないしね」
「ちょ、レナさん!!」

レナは達哉の下半身に手を伸ばすと、歳相応の大きさをもった達哉の肉棒を掴んで
軽く刺激する。こんな事を自分からしたのは、やはりレナの方も初めてだ。しかし
達哉になら何をしても嫌われるような気がせず、思い切った行動がとれてしまうか
ら不思議だ。
それは、達哉が自分に依存していると、ハッキリ分かっているからだろうか。達哉
は面白いほどに正直者で、少し読心術に長けた人間なら、簡単に心の内を読み取る
事ができる。
レナからの刺激に耐え兼ねて、今にも絶頂に達しそうになっているのも、手に取る
ように分かった。いや、これは読心術とかそれ以前の問題だろう。レナはそこで手
の動きを止めて、達哉をイかせない。

「一人だけ気持ち良いなんて、不平等よね?」
「そうですけ・・・どぉっ!?」

レナは言いながら、達哉を押し倒す。レナの言葉に応えていた達哉だが、自分の体
がどんどん傾いていくのに驚いて、すっとんっきょうな悲鳴を上げた。今いる場所
の水位は足首くらいまでだが、ばちゃんと音を立ててお湯が飛び散る。
水がクッションになって痛かったりはしなかったが、それでも達哉は心臓が飛び出
るような思いだった。トキメキとは違う意味で高鳴ってしまった鼓動を落ち着かせ
て、深呼吸した後で目線を上げた。そこにはやはりレナの顔があって、達哉を見下
ろしていた。
こういうのは普通、男が上になるべきなんだろうが、このシチュエーションも中々
捨て難いかもしれない。女性から押し倒されるなんて、そうある事じゃないだろう。
・・・・よく考えたら、この世界のヒト奴隷♂にとってはこれが普通か。

「何ブツブツ言ってるの。続きよ」
「わ、分かってますよ」

少々ながら考え事にのめり込んでしまった。レナの声で我に返って、現実と向き合
う。考え事をしたのが少し勿体無く感じた。
そのままレナの胸に手を伸ばし、前に大学の悪友から借りたアダルトDVDの一場
面の如く揉みしだく。レナは経験が少ないだけあって初々しい反応を示し、それが
達哉を更に昂奮される。やっぱ理数系を狙っても男は男で、原始的かつ強大な欲望
に逆らう事は無理っぽい。
54名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:10:38 ID:dTpL+0wQ

「うぁっ・・・!」

いつの間にかツンと立っていたレナの乳房を、軽く歯を立てて口に含む。当然だが
乳房に毛皮はついておらず、口の中に毛が入って嫌な思いをする心配はない。胸の
その他の部分を舌で刺激しようとでも思えば、動物の毛が口の中に入るという微妙
な不快感は避ける事ができないのだろうが。
とかなんとか考えていると、その隙に今度はレナの方が達哉の首筋を舐めてきた。
首筋にゾリゾリした感覚を覚え、達哉は微かに身震いした。予想はしていたが、ラ
イオンの舌はネコよりも強烈だ。前に家で飼っていネコに耳を舐められた事がある
が、その時とは比べ物にならない。レナが本気で力を込めたら、多分首の肉が抉れ
るだろうなと、グロテスクな妄想をしてしまった。
まあ、舌で殺されるなんて某オカマ超能力者の大佐みたいな事にはならないだろう。
ちゃんとレナは加減してくれている。しかし、女に力加減されるのも男として非常
に心苦しいモノがある。
レナの胸を揉んでいた手を、体の表面をなぞるようにして下腹部まで持っていく。
まず最初にレナの恥部の周りを刺激し、返ってくる反応に確かな手応えを感じつつ
も、今度は中心を押し広げて指を少しだけ入れた。すでにそこは濡れ始めている。

「暖かいですね・・・」
「温泉よ。…ッ…当然でしょう」
「そういう意味じゃなく。レナさんの、ここがって意味」

そう言いながら、強調するようにレナの恥部の中を指で掻き回した。レナは体全体
でそれに反応し、弓なりに身体をしならせた。その姿はやはり色っぽく、何故レナ
がモテないのか、達哉にはイマイチ分からなくなってしまう。
普段あんなに強くて、達哉他“蛇足” の男性メンバーをコキ使いまくってるレナ
が、非力な達哉の指先でこうも乱れているのが楽しくて、更に何回もレナの中を
掻き回しては、淫らに乱れるレナを見てついつい笑みを浮かべてしまう。日頃から
100%抑え込まれてる、サディスティックな面が表に出てしまう感じだ。

「気持ち良いですか?」

ニヤニヤと笑顔を浮かべながら、達哉はレナにそう尋ねてみた。答えは分かってい
るが、あえてそう尋ねてしまうのは、やはり意地悪だろうか。レナは何か答えよう
とするが、達哉がレナの恥部に差し込んだ指を動かせば、言葉はぶつ切れになって
しまい、何も答えられない。

「いっ・・・加…ッげんに!!」

達哉からの思わぬ反撃に、レナは達哉の頭を叩こうとした。だが、身体に力が入ら
ず思ったようにいかない。繰り返される刺激に耐えながら、やっとの思いで達哉の
頭に手を置いたが、ポフポフと叩く事しかできない。
普段の自分との違いに苛立つが、それさえも快感の波に攫われて、徐々に頭の片隅
に追いやられていく。いつも心に着込んでいた鎧が一枚、また一枚と剥がされ、強
く振る舞わなければならない筈の、“蛇足”のリーダーとしての自分ではなく、た
だの女としての自分を引きずり出されていく。

「タ…チヤぁ……!!」

レナがひときわ大きく身体をしならせ、恥部に入れられた達哉の指を大きく締め付
けた。一瞬だけだが頭が真っ白になり、イってるところを達哉に見られてしまった
かと思うと、顔から火が出る想いだ。しかし想いとは裏腹に、口から出るのは甘っ
たるい声だけ。そのまま達哉に抱き着き、身体の力を抜いてもたれかかった。
達哉はレナの恥部から指を抜くと、自分にもたれかかるレナを優しく抱き締めた。
指を抜くときにレナはビクリと震え、恥部からは愛液が滴り落ちる。達哉はレナの
頭から背中にかけてをゆっくりと撫でた。レナが落ち着くのを待つ事にする。
55名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:12:09 ID:dTpL+0wQ

「大丈夫ですか・・・・・?」

レナが中々反応を見せてくれないのが不安になり、達哉はレナの顔を覗き込んでそ
う尋ねた。もしかして背中を撫で過ぎて、気持良くて寝てしまったのではないだろ
うか。何せ相手はネコ科なんだから、簡単に寝てしまってもオカシくない。
しかし、達哉の不安とは裏腹にレナの意識はハッキリとしている。ゆっくりと身体
を起こすと、達哉の肩に手を置いた。そして達哉の瞳を真っ直ぐ見詰めながら。

「……大丈夫なワケないわよ。
ああもう! いつもは無害そうな態度のクセに、
なんでそんなはっちゃけてるの?
ここまで来る中で、そんな片鱗はチラとも見せなかったのに」

達哉を激しく揺さぶって不満をぶちまけた。達哉から上手に出られるなんてやはり
悔しい。達哉だけは無条件で自分の言葉に絶対服従だと何処かで思っていた。その
勘違いを後悔してももう遅く、達哉の非力な腕に抱かれて幸せを感じていると言う
事実は変えようも無い。

「もう、今さら隠し事しても仕方ないから素を出すけど、
誰にも話したらダメだからね。
私はクールビューティなお姉様で通ってるんだし、
これからもそのスタイルを崩すつもりはないの。
それをアンタはもう……!! あっさり私の心へ入り込んできて、
白状するけど、本気で誰かを好きになったのは初めてよ。
それにこうやって親以外の前で素を出すのも初めて。
親はもういないから、正真正銘タチヤは世界でただ一人だけ、
素の私と話した相手よ。私は虚勢を張る事でしか保身ができないけど、
タチヤの前でならそんな事をする必要もないわ」

口調は今までよりもずっと軽いもので、普段からは想像もつかない口数の多さと、い
つもとは全く違う雰囲気を放っている。その豹変ぶりは、女性には裏表があるという
話しを実話だと実感できるものがあるのだが、達哉にそんな事を思っている余裕はな
い。
先ほどからずっとレナに肩を掴まれて、物凄い勢いで揺さ振られているのだ。そろそ
ろ意識が朦朧として、昨日の晩御飯を戻してしまいそうな気分だ。

「れ、レナさん・・・。分かりましたから、参りましたからぁ〜・・・・」

今度は達哉がいつもの調子に舞い戻る。レナやクユラに良い様に使われてる情けない
達哉に。その情けなさを象徴したような声を出してレナに揺さ振りをやめるように求
めた。それでようやくレナは我に返ったらしく、達哉を揺さぶるのをやめだ。
56名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:12:54 ID:dTpL+0wQ

「あ、大丈夫? ごめん。少し慌てちゃってね」
「大丈夫じゃありませんよ、まったく・・・・。
ムード打ち壊しじゃないですかもう。
さっきまでなんか物凄く良い雰囲気だったのに」
「小さい事を気にしてると、器が知れるわ。さ、続きよ続き」

レナはまた達哉を押し倒すと、達哉の下腹部へと手を伸ばし、イかせないまま放置し
ていた達哉の肉棒を掴んだ。それから逃れようと達哉はもがいているが、手を少しだ
け上下に動かせば、その抵抗も完全になくなる。さっきとは、完全に形成が逆転だ。
さっきの仕返しとばかりに、焦らしながら少しずつ刺激していく。

「れ、レナさぁん・・・・、そんな、中途半端に・・・ッ」
「ん?どうして欲しいの?口で言わないと分からないわよ?」

またもや情けない声を上げてレナを見るが、返ってくる言葉はテンプレートな濡れ場
の台詞。それは男が言う台詞ではないだろうかと思いつつも、ライオンに捕まえられ
た赤ちゃんガゼルそのものの自分の状況は、そう言われて然るべきかもしれない。
レナが一度握った主導権を放すとは思えないし、達哉は観念してレナが望むように動
こうと思った。

「うぅ・・・・入れたい・・・です」
「え?ナニをナニに入れたいの?」

もはや、レナが悪鬼にしか見えない。こちとら恥じらい深い年頃の男性だ。レナの望
むようなセリフを素で言えるワケが無い。せめて酒でも入ってれば勢いで言ってしま
えそうだが、今のままではかなり難しい。
願いを乞うような視線をレナに向けるが、レナは不気味な笑みを返すだけだ。どう見
ても獲物を狙う猛獣の表情にしか見えない。というか実際に獲物を狙う猛獣なのだ今
のレナは。
逃げ道がどこにも無い事を、達哉はイヤでも理解しなければならなかった。

「僕の生殖器をレナさんの膣内に挿入した後、
オーガズムに従って行動したいです」

これは大学の講義だ。抗議のときの、そういう性に関する問題の時だ。射精だの膣内
分泌液だのオーガズムだの、実務的な堅苦しい言葉に当てはめてしまえば、少しは恥
ずかしさも緩和される。
レナは難しい言葉を使われた事に不満そうだが、それでも構いはしない。達哉は死ぬ
ほど恥ずかしい想いで先ほどの言葉を吐き出したのだから。それはレナも察してくれ
たらしく、未だに満足はしていないようだが、それでも言葉責めから解放してくれた。

「そうね、今はそれで許してあげるわ。じゃ、行くわね」

レナは達哉の腰までズリズリと移動すると、膝を視点に立ち上がり、手で掴んである
達哉の肉棒を真っ直ぐ上に向け、その上に腰を落としてゆく。
57名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:13:37 ID:dTpL+0wQ

「うっ・・・!」

まず最初に先の方が少しだけ入る。充分にレナの恥部は馴らされていたので、予想よ
りも簡単に入った。

「タチ…ヤ……」
「レナさん……」

少しずつ少しずつ、ゆっくりと挿入を続けていく。お互いに不慣れな所為で、一気に
奥まで突き入れるとか、そういう発送はあるものの実行に移せない。しかし確実に奥
へと入っていく。少しすれば、レナと達哉の腰が完全に密着した。

「すっごい、気持ち良いですよ……」
「そっちこそ…ッ…、ヒトとするのが一番気持ち良いって、ホントね」

根元まで入ったところで、一息つきながらの休憩。笑いながら言葉を交わして、その
後で口付けを交わして、そのまま抱き合って。何度も何度もそれを繰り返す。

「そろそろ、動きます?」
「・・・・そうね。タチヤはへなちょこだから、
本気でかかってこないとダメよ」
「うわっ。言いたい放題ですね・・・」

いくらなんでも“へなちょこ” はないだろう。さっき達哉の事を好きだと言ったばか
りなのに、その相手に対して”へなちょこ” は。それ以前に、レナと比べられたらほ
とんどの男は“へなちょこ”だ。機嫌を損ねるだろうから言っていないが、レナの体
は筋肉質で、結構重い。それを上に乗せてるのだから、達哉だって“へなちょこ” じゃ
無い筈だ。
しかし反論したとして、レナが取り合ってくれなければそれまでだし、実際レナの視
点から見れば、達哉がへなちょこだと言うのは動かし難い事実なのだろう。ここまで
の道程で散々情けない姿を見せてきたのだから。
とにかく、レナからのへなちょこ発言への反論は、行動で示す事にした。体位を変え
て達哉が上になるようにすると、後は普通の男女間のやりとり。ギリギリまで引き抜
いて、また根元まで突き入れるの繰り返し。しかしその間にも、運動に合わせて揺れ
る、胸の膨らみを掴んで揉みしだき、唇を重ね合わせるのは忘れない。
ヒトとかその他一般的なこの世界の女性と、レナとでは口の形が違うので、キスする
のにはちょっと考えてやらなくてはならない。まず最初に唇を舌でなぞり、開いた口
に舌を差し込む。方法は普通と変わらないかもしれないが、形が違うので大変だ。
この世界の男女は、こんなんで苦労しないのだろうか。男と女でここまで外見が違う
と、色々大変だと思うのだが。

「ふっ、あっ…あっ、うぁっ…ん!」
「レナさん。ホント、奇麗です……!!」

レナの嬌声が耳を刺激する。達哉が腰を打ちつける度、レナの秘所がビクビクと達哉
の肉棒を締め付け、さっきまで焦らされ続けてた事もあり、今にも絶頂に達しそうに
なってしまう。それを必死に抑え込むのだが思うようにいかない。
一旦腰の動きを止めて仕切り直ししようにも、もう勝手に動いて止ろうとしない。そ
もそも止めようと言う気が怒らない。もういっそ欲望に逆らわずに出してしまいたく
なる。
58名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:14:30 ID:dTpL+0wQ

「レナ…ッ…さん! ……レナぁ!!」
「――ッ!!」

結局そのせめぎ合いに負けて、達哉はレナの中に精液を吐き出した。いきなり溢れ出
してきたそれに、レナもビクリと反応して、今までで一番強く達哉の肉棒を締め付け
た。達哉の背中にまわしてた腕に力を込め、力いっぱい抱き締めた。がしかし。

「ぎぎぎ、ギブ!ギブ!!身が出るぅ〜〜!!!!」

レナの背中をパンパン叩いて、達哉が有らん限りの声で叫んだ。しかし、胸を獅子の
力で抱き締められていては、息が詰まってしまい、そこまで大きな声は出せない。し
かし流石に達哉の異変に気付き、レナは腕の力を緩めた。
レナの中に入れていた肉棒も一気に萎えてしまい、小さくなったそれが音も立てずに
結合部から抜け出し、その後には白い液体が垂れ流しになっていた。

「あ、ごめんなさい。そうだわ。タチヤはヒトなんだし、
私が全力で抱き締めたりしたら、ひとたまりもないのよね」
「えぇその通りです・・・・、女性に抱き締め殺されるなんて、
見る人から見れば贅沢な死に方でしょうけど」

肋骨がギシギシと痛むのに耐え、なるべくレナに心配をかけないよう気丈に振る舞お
うとする。だが、やはり痛みに慣れてるワケでもないし、あっさりと表情へ出てしま
った。もう少し精神力があればと思ったが、もう仕方が無い。
レナは心配そうに達哉を抱きかかえ、次からは今のような事を無くそうと、堅く誓っ
た。今の達哉は息も絶え絶えで、よっぽど苦しかった事が伺えた。それを見ていると、
今さらながら自責の念が込み上げてきた。
今度は力加減を気を付けながら、できうる限り優しく抱き締める。レナから見れば疎
ましいだけの毛皮だが、この時は達哉を包んであげられるようで、なんとなく役に立
つようで嬉しい。
そのまま達哉の顔に頬擦りをして、この世界においては特徴的な耳に、吐息がかかる
ほどに口を近寄せる。やはり息がくすぐったかったようで、達哉は軽くもがいた。だ
がそれを気にせずに、達哉にそっと呟いた。

「好きよ・・・・」
「・・・・ッ」

こんな事まで言われて、達哉の顔は一気に赤く染まっていった。素で言われるとやは
り照れてしまう。顔を背けてしまいたくなるが、雰囲気的にそれは無理っぽい。やめ
てくれ。そんな真っ直ぐ期待を込めた目で見ないでくれ。もう言う以外の選択肢が何
もないじゃないか。

「・・・・僕って、落ちてきたヒトの中で、一番運が良いかも知れませんね」
「……?」

少し間を置いてから達哉が語り出すが、脈絡のない言葉にレナは首を傾げた。そんな
レナの様子を見て、達哉はクスリと笑い、続きを話した。

59名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:16:10 ID:dTpL+0wQ

「この世界に落ちてきて、速攻で捕まりそうになったけど、
その時はレナさんが助けてくれたし。
しかもそのまんま連れてって貰えて、僕を奴隷扱いもしないで。
そいでもって、トラウマになるような酷い目にも遭わないまま、
まだ短い間だけどみんなと旅して、笑いあって。
今じゃレナさんに好きだって言ってもらえて。
苦労も知らずにこんな幸せになれるなんて、
ホント何万分の一の確立なんでしょうね」

言われてみれば、達哉はかなり運が良い事になる。まず、落ちるときに死んでしまっ
たり、落顎病を患ったりしなかった。そして奴隷として責め苦を受けたりなんて事と
も無縁だ。ヒトにできる範囲で家事などの無い様でこき使われる事はあるが、それだ
けで済んでるなんて、この世界では珍しい。
元の世界で学んだ医学知識を、こちらで役立てる機会にも恵まれ、自分が自分である
事を許されている。それは、ヒトにとって最も欲しいもので、だがどんなに欲しくと
も手に入るかは運に寄るところが大きい。達哉のように、理解を示してくれる人間に
拾われるか、脆弱な身体で精一杯の主張を続けるか。
後者には命の危険が伴う上に、相当の苦痛を味わうのだろうが。
レナは達哉が言おうとしている事の全容が分かり、レナを褒めるような内容も少し入
っていた事もあり、気を良くして微笑んだ。

「そうね。達哉は私がいなければ、あのまま売られてたわ。
じゃあ、恩人の私に一生尽くしてくれるのも道理よね?」
「まあ、できる限りレナさんの期待に添えるよう頑張ります。
僕じゃできる事なんてあまりないでしょうけど」
「そんな事ないわよ」
「じゃあ何ですか?」
「それはまた明日にでも答えるわ」

人差し指で『チッチッ』と相手をたしなめるような仕草をしつつ、レナはそんな事を
言って話しをはぐらかした。達哉も落ち着いたようだし、そろそろさっきの続きをし
ても良さそうだと思う。達哉も体力の無い人とは言え、男は男だ。一回出したくらい
では満足できない筈。
またまた達哉を押し倒すと、口付けをしてザラついた舌で優しく刺激する。

「さ、タチヤ。続きよ、続き」
「なんか、すんごいデジャヴな光景です」

達哉は観念したように目を瞑る。多分明日の朝は、疲れで立つ事ができなくなってる
んだろう。今だって全身の筋肉痛と戦っているというのに、この上で夜通し行為を続
ければどうなるか、予想するのは簡単だ。
大学の受験勉強で、3日間ぶっ続けで徹夜した事もあったが、ここまで疲れたのはそ
のとき以来だ。いや、そのとき以上だ。もう何日も歩き尽くめで、やっとベッドで眠
れると思ったら悪夢を見て、温泉に入ってリラックスしようと思ったら、夜の世界へ
突入。

「もう好きにしてください・・・・」

もう諦めた。一生この相手の奴隷でいいや。もう抜け出せないだろうし、抜け出した
いとも思えない。幸せ感じちゃってるから。
なんでレナに惚れたのかも分かんない。男女の関係なんてそんなモンだろうけど、そ
れでもハッキリと分からないのは、どこか釈然としない。
ああでも、そんなんどうでも良くなってきた。ありのままの自分を必要としてくれる
んだから。

60名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:17:27 ID:dTpL+0wQ


× × × × ×





「おらぁ〜! タチヤ起きろ〜!」
「ぐみゃ!?」

カーテンの隙間から光の射し込む部屋の中、深い深い眠りから、ミリアルドの体当た
りで叩き起こされた。子どもとは言え相手の力はヒトと比べ物になるようなものでは
なく、疲れた体に追い討ちをかけられ、達哉は苦悶の表情を浮かべた。
全身の筋肉痛はもはや悪化しており、昨日はほとんど眠れなかった所為で、疲労もあ
まり回復していない。昨夜レナに強く抱き締められ過ぎたダメージはまだ残っていて、
ミリアルドの体当たりは、その身体にかなりの負担を掛けた。

「うお〜い。タチヤ、朝飯作れよ。昨日買って来た食べ物があるだろ?
タチヤの料理は結構美味いって、ガルナが言ってたぞ」

うわ。またいらん事を教えちゃって。こっちは凄く疲れてるのに、ここまでワクワク
モード全開のミリアルドを相手にごり押しされては、最後には達哉が折れるしかない
じゃないか。ホントもう後生だから、お願いだから寝かせて。

「後でミリー君だけに作ってあげるから、今は寝かせて。
僕はすっごい疲れてんの。ヒトの身体で何日も歩き続けてるんだからさ」
「ミリーって言うなぁ!! それと“君”とかもやめろ!むず痒い!」

ああっもう、ちょ、頭叩かないで。キミは加減してるつもりでも、僕はすっごい痛い
思いをしてるから。ほんとやめて。死ぬ。本気で死ぬ。僕を殺したらレナさんがいき
なり未亡人になっちゃうよ。それでもいいの?
あ、一回しただけでいきなりそこまで期待してたら駄目か。うん。なんか頭の中がこ
んがらがって、そいでもって少し暴走。ろくな恋愛経験が無いんだから、仕方ないで
しょ。若い内から運命の相手に出会っちゃったとか、そんな事を本気で思っちゃって
る僕の愛読書は、ベル薔薇といちご100%さ。
ああ、うん。21にもなって流石に痛いか。気にしないで。僕は気にしてないから。

61名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 00:18:31 ID:dTpL+0wQ

「じゃあミリー。僕は疲れてるの。
今日出発しちゃうんだから、
少しでも長く布団で寝られる喜びを謳歌したいの。
分かったら寝させて。僕を寝かせて」

それだけ言って、頭から毛布を被った。そのまま目を瞑ると、瞼の裏に昨晩の情景が
蘇る。多少は妄想の中で美化してしまってるかもしれないが、やっぱりレナは奇麗だ
と思う。いいじゃないか見かけが獣人でも。奇麗って感じれるし。

「もういい!タチヤなんかここに置いてってやるからな!
そしたら、こんなボロっちい建物に一人っきりだぞ!
そんで一人で淋しくて泣いちゃえ!」

あはは。ミリー君は可愛いね。僕は君と違って夜中に一人でトイレに行けるよ。だか
らそんな心配はしないで。泣いたりしないから。それにレナさんも僕を置いてったり
しないよ。2人でお互いの気持を確かめ合ったばかりだから。

「とにかく、僕はいま幸せなんだよ。・・・・だから、オヤスミ」









第五話 終


62蛇足の人:2006/10/28(土) 00:23:31 ID:dTpL+0wQ
こんな感じです。
なんとかエロが書けましたが、ぬるくてすみません。
次からはなんとかもっと激しい描写になるよう努力しますので、今は御勘弁を。
あと、クユラさんは自分の内側の老化を自覚してて、
その所為で醜く老いたものが何よりも嫌いなんですよ。
63名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 02:50:23 ID:QdEsRZfj
レナさんキタ━━━(゚∀゚)━━━ッ!!
楽しませてもらいましたよ!舌で殺す大佐にはリアルで吹いたwwGJです!

>ミリー君は男の子のつもりで書いてたんですが、wikiだと女の子になってて、でも今さらですが、女の子の方が萌えると気付いたり。

私個人としては、ミリー君は男の子の方が女性2人の存在が引き立つと思いますし、何より男のヒトとあちらの世界の男同士の友情?とか新鮮で凄く良いと思います。ツンデレ少年ってのも凄くレア。鳥人ってのも結構ツボです。
次回は個人的に気になるクユラさんの活躍に期待したい所。楽しみにしてます!
64名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 13:37:54 ID:v7GCu905
レナ可愛いよレナ!
可愛いけど量があるときは触りだけ投下して、後はtxtにしてくれると嬉しい
その方が集中して読めるし、目が楽なんです
わがまま言ってすいません

でも、達哉君結構順応しちゃってるねw
65名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 15:50:49 ID:QdEsRZfj
んー…触りだけってのも微妙かと。直なら直、txtならtxtとした方が良いかと個人的にオモ。

まぁ、どっちでもいいと言ってしまえばそれまでだけれど。
66名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 17:22:17 ID:dTpL+0wQ
>63
あ〜じゃあ、ミリー君は男の子の方針で行きますね。
今から女の子にしたって俺女になっちゃいますし。
許されるなら、友情描写はこれから増やせるといいです。
クユラさんはまあ、これからも色々と活躍してもらう予定です。
いないと話が進行していかないと思うので。
いつか、プッツンモードのクユラさんを書きたいなと思ってるんですが。

>64-65
あ、じゃあ容量が大きくなるとき、次からはそうしますね。
だいたい目安としては30KBぐらいからはtxtでいいでしょうか。
すみません。なんか色々と不慣れで迷惑かけてしまって。

あー、状況に流されやすい人間は、環境適応能力も高めなんですよね。
それに達哉の場合は、周りが皆ある意味で同じ状況(他に行く当てがない)ですから。
67名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 21:53:40 ID:iz/CZhhl
ケモケモした女性・・・ッ!
言うなればGJといったところかッ!
68名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 23:38:13 ID:tf4t0y3e
>>12
ヤリ逃げされた貴婦人アワレ
69名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 00:06:05 ID:hvFOyjQH
好意?があったのにし損なった羊メイドタソの方がアワレ
しかし…天然+献身的+純情+メイドさん兼ナース+ちょっとえっち とか、ね。悶え死ぬかと思った。(*´Д`)
この感覚はシャンティさん以来だ…
70前スレ埋め立て559:2006/10/29(日) 00:41:51 ID:xW9SiUj/
 
 お粗末ながら前スレを埋め立てさせていただきました、埋め立て用にちょっと編集しています。
 今後この作品の版権を放棄しますので、今回のように新スレの後で埋め立てなどを行う必要がありましたらご活用ください。

 なお、順番に名前をつけて行ってくだされば結構です。
 あと、タイムキーパーの世界観に本スレ本編の世界が振り回される事は有りません
 それぞれは干渉しあわない世界です。

 では。
71名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 09:15:35 ID:MUbUnrjR
うん、お見事!そんな感じだな
形而上生物がこういう使われ方をするとは思わなかった
先代タイムキーパーを食べちゃったのは人魚の不老不死伝説だよね
埋め立てようには勿体無いけど、でも…非常に微妙だよなぁ…
72名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 10:15:26 ID:cE32kl8u
>>70
うむ、まさに古典SF。俺はこーゆーのも好き。
黒歴史にした方が安全っぽいけども。
73名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 11:58:07 ID:9NuK/Y/I
>>70
とても美しかった。
ぴったり500KBで終わってるし。
74名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 12:08:06 ID:AwiqIK2G
100KB
75名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 12:36:04 ID:KAV5lMo+
>>70
人魚も好きだし、かなりGJ!!萌えた!

あと、蛇足の人が探偵ものやるとかで、楽しみだったり。
犬探偵とか、名探偵ホームズ(犬)を思い出すな。
76名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 15:32:41 ID:sGcxxdK6
>>75
えっと……蛇担当さんの間違いでは?
77名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 16:00:37 ID:9NuK/Y/I
>>76

>>31で言及されている犬探偵のことだと思われ。
78名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 17:42:26 ID:cwT6grKy
>>70
きれいにまとめた良い話だけどご主人さまじゃないよね
でも話としては凄く良い!
古典的な展開って繰り返されるだけの理由があるんだと再認識した

これは次を書きたくなるなぁ
79名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 16:36:41 ID:a8O+0hTD
そう言えば、レナさんみたいなモフモフ女性を指す固有名詞はあるのかな?
男が耳と尻尾だけなのをマダラっていうし、そんな感じので。
無かったらこのまま作るか……?
80名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:08:45 ID:MsOkdNj6
早い者勝ちだな。>命名
81名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:14:44 ID:wIpxl0AJ
・「マダラ」のようにカタカナで数文字
・少し侮蔑の意を孕む
・女性にのみつけられる

…独断で挙げてみたが、留意点はこの辺りだろうか。一番上は字面的にだけれど。
……「ケダマ」とか
82名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:36:25 ID:a8O+0hTD
ごめん。ケダマ吹いたw
83名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:44:54 ID:uP4ngrlU
ケダマw
なんか和む
84名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 20:04:40 ID:GByfwnuV
・・・いいなぁ、ケダマ。
85名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 20:38:43 ID:AgQFHTke
なんかもうケダマで確定していい気がする。語感的にもニュアンス的にも

ってなところで流れぶった切って小ネタ
86ジョーク1@小ネタ:2006/10/30(月) 20:39:53 ID:AgQFHTke

大陸中の種族の紳士が乗り込んだ豪華客船が、氷山に接触、沈没し始めた。
周りの海は、冷え切った厳寒の北の海。
身体能力に優れたオスの獣人達だからこそ、流石に簡単に死んだりはしないだろうが、
それでもやっぱり冷たいのは嫌、みんな飛び込むのを躊躇っている。

船長は、乗客をスムーズに海へ飛び込ませるために、

ネコには 「生還の暁には今回の体験を出版してベストセラー、大儲け間違いなしですよ」
ウサギには 「そんなんだから自分の国でも女性に頭が上がらないんですよ」
イヌには 「規則です。飛び込んでください」
オオカミには 「イヌ族の方々はもう飛び込みましたが」
トラには 「飛び込まないでください」
キツネには 「油揚げの積荷が流されてしまいました! 今追えばまだ間に合います!」
クマには 「クマって体大きいわりに泳ぎが得意なんですってね、是非とも見せてくださいよ」
カモシカには 「所詮は弱小種族の出ですか、そんなんだからコンキスタドールとかされるんです」
ヘビには 「ここで飛び込めずして何が砂漠の覇者。…さて王の器が一番大きいのは誰でしょうね?」
ネズミには 「飛び込め! 飛び込め! さっさと飛び込まないと海に放り込むぞ!(怒声)」
ペンギンには 「…あんたらは大丈夫そうですね」
シロクマには 「あんたらも意外と抵抗なさそうですね」
ライオンには 「飛び込めないんですか? 4000年の武術も大したことないんですね(嘲笑)」
ジャガーには 「お噂のヒトの世界の泳法とやら、ここで使わずしていつ使います?」

「船長! まだ飛び込んでいない種族の方がいますッ!」
「いいんだ、放っておけ」
「!? 何故!」
「…だってあいつらトリとサカナだし」

片方は空を飛べ、もう片方は水中呼吸可能。
そういやそうよねと思いつつ、副船長が船長の様子を改めて観察すると、なにやら顔が真っ青だ。

「あの、船長、どこかお体の具合でも?」
「……いや、俺はどうしたらいいんだろうな、って思ってな…」

船長は、ヒトだった。
87ジョーク2@小ネタ:2006/10/30(月) 20:41:04 ID:AgQFHTke

大陸中の種族の淑女(+紳士)が乗り込んだ豪華客船で、火災が発生した。
当然騒然となり甲高い悲鳴が木霊し始める船内だが、なんか一部あんまり慌てていない、
むしろ状況を楽しんでる女性も多いような気もするのは気のせいか。
…っていうか、コラ、そこのネコの女性の方、「こういうシチュもいいにゃ…」とか言いながら
通路の隅っこで自分の召使いを押し倒すのはやめてください。
あんたの周りだけ、明らかに悲鳴じゃなくて嬌声が上がってるんですよ。
ああもう、周りで顔を隠しつつしっかり指の隙間から見てる皆さんも、早く避難して!

船長は、乗客をスムーズに海へ飛び込ませるために、
88ジョーク2@小ネタ:2006/10/30(月) 20:41:58 ID:AgQFHTke

ネコの姫様には 先に召使い君を放り込んだ後で 「召使い君に先越されてますよー?」
ウサギの姫様には 「ここで死んじゃったらもう召使い君とエッチできませんよ?」
キツネの巫女姫には 「あっ、油揚げだ。…大変です召使いさん、お姫様が海に落ちました!」
イヌの親衛隊長には 先に召使い君を投げ込んだ上で 「姫君の所有物を助ける事に、
           彼女の親衛隊長として何もおかしな所はありませんよね?」
ヘビの姫様には 「貴女が死んだら、召使い君は実質そこのロリっ子精霊の独り占めに……
           …って、うわ、ものすごい勢いで飛び込んだよあの人」
イヌの工作員には 連れのカモシカ男を突き落とした上で 「まだ利用価値があるんでしょ?
           …ええ、ハイハイ分かってます、利用価値があるから助けるだけ、と」
オオカミの女族長には 「族長たるもの、まずは先陣を切って飛び込んでみせるのが道理かと」
ライオンの武術娘には 先に召使い君を蹴り落とした上で
           「なんか貴女の大事なオモチャがドンブラコッコと流されてってますが」
カモシカの騎士娘には 「隣の召使い君が必ず守ってみせるとおっしゃっています」
ピューマの夫妻には 「こういう時手を取り合って飛び込めるのが仲睦まじい夫婦というものです」
ジャガーの双戦士には 「クェンチィとピクェロ。…さてお二人の背中を守るべきはどなたで?」
トラの領主娘には 「…は? 『こいつは魔王だからこんな事態指一本で解決できるはずなのよ?』
            何寝ぼけたこと言ってるんですか、いいから早く飛び込んでください」
タコの女博士には 「早く飛び込……って、ゲゲェーっ、なんだあのロボ!?
            人の形した鉄の塊が水上を高速でフロート移動してやがるッ!?」
オニカサゴの魔女には 「いやぁ、ヒトって脆いし、泳げないし、水の中でも息できないし。
               ほんっと簡単に死んじゃうんですよねえ〜。…おや、どうしました?」
ライオンの獣人女性にも 召使いのヒトを突き飛ばした上で
            「ああ溺れてる、溺れてる。あれは早く誰か助けてあげないと死んじゃうなぁ」
戦鳥族の女性には 「(…うわ、あいつ太股で挟んでもらってる。羨ましいなチクショウ)」
ネズミの領主には 「ああ!そこ!! いつまでも二人でモジモジしてないでさっさと飛び込め!
            こんな状況でも見せつけてんじゃねえよウゼェな!!」
ライオンの武術家には 「ほぉ、これ以上彼女が不幸な目にあうのを見過ごすと。そうおっしゃると」
キツネの男の子には 「これって、隣の召使いちゃんにいいトコ見せるチャンスですよねぇ」
イヌの軍人には 「守るって約束したんでしょう? 男だったらこういう時どうするべきなんですか?」
ネコの探偵には 「ヒトの女一人守ってやれなくて何が探偵ですか」
89ジョーク2@小ネタ:2006/10/30(月) 20:43:19 ID:AgQFHTke

「船長! 無事全員飛び込みました!!」
「うん、そうか、良かった。じゃあ俺はこの艦と一緒に運命を共にするから」
「ハイッ! …って、え、えええエエ!? せんちょ、何言って
「うっせえうっせえ、うっせえやい!(泣)
どいつもこいつも、イチャイチャべたべたラブラブしやがって! ウザいんだよ!
俺だってな! 俺だってどっかの姫様の召使いになりたかったよ!
それが何だよ、ちょっと海技士航海資格持ってたからって、
落ちモノの船駆って大陸中の海を右に左にだ、商売女抱く暇すらありゃしねぇ!
もういいよ、こうやって見せつけられ続けるくらいなら、いっそ……
「好きです」
「そう好き…………ハイ?」

前部甲板の夜空の下、パチパチという音に、ほんのりと赤く照らされた彼女の顔。
もうすぐそこまで火は迫っている。この船が沈むのも時間の問題で。

「せんちょうが、好きなんです」
「…え?」
「…その、仕事の上での立場上、ヒトでもせんちょうの方が上司に当たりますし」
「え? え?」
「船の上にいるせんちょうが好きで、私はそんな船長の優秀な部下で…」
「え?え?え?え?」
「…怖くて。そういう関係が壊れたら、拒絶されたらって思うと怖くて。…でもっ!」
「えええええええええええええええ????」


「……わたしの、めしつかいに、なってくれませんか…?」
「………………………うん(///)」



かくてしっかりと手を繋ぎ、甲板を踏み蹴って夜の海へと身を躍らせる二人。

…のちにこれら一連のエピソードが「タイタニャック」の題名で映画化され、
映画館設備を有する全ての大陸諸国で記録的な大ヒットを打ち上げる事になるのだが、
それはまたいつか、別の話。
90名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 20:53:14 ID:8T0ZTv+V
いやはや。GJ (*ノ∀`)
笑わせていただきましたw
91名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 22:00:24 ID:a8O+0hTD
こんなに笑ったの久しぶりww
>>88の下りがやっぱり笑えますよね。
特定せずに比喩だけのところとか。

トラの領主娘には 「…は? 『こいつは魔王だからこんな事態指一本で解決できるはずなのよ?』
            何寝ぼけたこと言ってるんですか、いいから早く飛び込んでください」

が一番笑えました。
92名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 00:41:12 ID:xJLO7IGk
世界のジョークって奴のパロ(?)ですな
いやいや、小ねたがうまくてGJ!です
93名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 01:14:13 ID:pfbq/JM3
>>85
>なんかもうケダマで確定していい気がする。
ノシ


>>70
一つだけ質問だ。
ヤマトだよな。
94名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 02:01:12 ID:Qh270TnE
マジでケダマか。まぁおにゃのこらしさのある可愛い呼び名だが

>>70クロノシリーズを思い出した
95名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 06:38:28 ID:rZNLGZwn
世界史系ジョークをまさかこのスレで見る事になろうとはw
種族別Verも良いですが、主人公達Verもいい味だしてます。

http://www.ana.co.jp/int/airinfo/promotion/chicago_line/index.html
あまりTVを見ない人なんで知らなかったけど、こんなCMが流れてたのね。
96名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 10:39:42 ID:iFW1dB7k
97名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 21:01:33 ID:bwUnrqUe
キャラサロン板で、ここのキャラに質問に答えてもらえるようなスレがあったら、
面白いんだろうなとか、思っちまいました。
あ、でもみんなご主人様や召使い意外とエロしなさそうだし、
なりきり板でも良さそうだね。
まあ、ただ思ってるだけなんだけど。思うだけなら、罪にならないよね。
98名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 21:40:22 ID:ZW91ERJX
>88
GJ!
しかしほとんどすべてのご主人様は、自分の奴隷が
海に落ちた次の瞬間に問答無用で飛び込みそうな気もする。
愛だな、愛。

ひそかに砂漠育ちのサーラ様が泳げるかどうか気になるw
99ピューマ担当:2006/10/31(火) 23:39:46 ID:qpTlOhjT
おひさしぶりな方、どうもすいません。
初めましてな方、どうぞよろしくお願いします。
『夜明けのジャガー』の続き、今さらな感じもありますが、ぺたり。
バトルしてますので、苦手な方は回避してくださいね。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/251.txt

では、長めかもですが、読んでいただけたら幸いです。
100名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 23:59:59 ID:L2okO1sa
>>99
キター---------------!! じっくり読ましていただきますぜ!!
101名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:43:49 ID:vErSH5xQ
>>99ぴ、ピューマ様キタ━━━(゚∀゚≡゚∀゚)━━━ッ!!

戦闘シーンの描写の上手い事…とうとう気になってた過去が…んで妹属性w

素晴らしい作品です。もうGJじゃ形容出来ません。次も凄く楽しみにしてます!

よし、今から木登りと朱いピューマも読み直してきます。ノシ
102名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:46:19 ID:XJVvkk9z
>>97
なりきりネタ板出身の人なら、一人知ってる
同じトリでやってるから、探せばすぐに見つかると思われ
103名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:07:59 ID:NnUv11Rp
>>99
待ってた待ってた待ってたーーーーーー!!!!
正座ジャンプ!
でも今夜はもう寝ないといけないので明日読む
ちくしょうもっと早くスレのぞいてればよかった!
104名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:25:57 ID:B9zOXkbg
105名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 03:36:11 ID:OtBbB11J
>>88
ジャガーの双戦士には 「クェンチィとピクェロ。…さてお二人の背中を守るべきはどなたで?」
この部分を読んで、また夜明けのジャガー読みたくなったと思ったらピューマ担当氏キタキタ!!!!

もう心踊りっぱなしの震えっぱなし、最初から最後までガツンときた。
読んだばかりで、まだ心が落ち着かず冷静になれないから感想はもうちょっと後で。
皆とってもカッコいいよ、特に若センセーサイコー!!! やべぇマジ惚r
106名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 05:10:38 ID:4gTXRyUZ
>>99
グッジョブ!!!
ユパ可愛いよユパ(;*´Д`*)
107名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 12:37:33 ID:Z2ejbud+
>>99
拝読させていただきました。

「お兄ちゃん」と呼ばれたほうが抑えきかなさそーな気がしますた。GJ!!
108名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 21:08:06 ID:NnUv11Rp
>>99

家に帰るまで我慢できずに通勤電車で読んだら本当に涙がやばかった。
ユパぁあああ・゚・(つД`)・゚・ あんたは優しくて誠実で本当にいい男だよ
一生告げるつもりのない片思いなんてもう反則だろ。せつねえ

通しで最初から読み返して、「パシャが見たことがないくらい笑ってる」
のシーンでまた泣いてしまった。同期たちにとってパシャの笑顔が
どれだけかけがえがなく貴重なものだったのか、今回投下分であらためて
思い知らされました。もうみんな大好きだ。
109名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:20:19 ID:sGPe0wfM
(゚Д゚≡ ゚Д゚)

( ゚Д゚ )

( ゚Д゚ )>>99GJ!GJ!

(*゚Д゚*)
110名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 23:32:47 ID:1/MaUvdw
>>99
GJ!! GJ!! GJ!!です。長らくまってた甲斐があったとですよ

妹萌えの虜囚もいいけど、肝心な時に役に立たない若先生も萌え
111名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 00:54:33 ID:bEFmNr4q
んー…そういえば、あちらの世界の魔法はヒトにも素質やキッカケがあれば使えるんですよな?
まぁ魔法と一口にいってもジンとか奇跡とか多々あるが…
112名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:25:14 ID:kfThV4bw
それでも、万に1人くらいなんだろうな。魔法を使えるのは。
生まれつき魔素に冒されてない存在、ということで。
113名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 05:13:25 ID:Az9+b8P7
学べば使えるんじゃねーの?
わざわざ学ばせるほどの効果が期待できないだけで。
それに愛玩動物に長い時間かけて危険な技術を教えるメリットも余りないし。

そんな時間があるなら房事を手とり足とり教えるにゃあ。
114名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 05:57:10 ID:/qE7efbL
>長い時間かけて危険な技術を教えるメリット
金塊が歩いてるようなもんだからなぁ
王族や貴族、大商人の所有物である証の首輪がついてたならともかく
サーラ様やパシャ、レナさんあたりの庶民の所有物だと
金額が金額だけに隙ついて失敬しようなんて輩も出てくるだろうし

それにミルフィ姫やアンシェル様みたく、「たとえヒト召使いでも不甲斐ない男はイヤ」
っていう考え方も、女性心理の一つとして理解できなくは無い
115名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 07:39:36 ID:yMEoFbuH
けもフェチにとって、けもけもしい男率が異常に高い
ピューマ担当さんの作品は激しく神。

>>114
貴様! アンフェスバエナ王朝の正統後継者を庶民だと!
116名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 12:26:09 ID:VIC61S3F
あれ、元王族って現庶民なんじゃうわサーラ様なにをするやめ
117名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 19:37:11 ID:9e0jimn+
>>116
お前の死は無駄にはしない…
118名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 19:52:28 ID:yFAmUZWQ
>>115
けもフェチ公言してる蛇足の人にも期待だな。
時期から考えて、乙女ゲー板から流れてきた人だと思うんだが。
119ピューマ担当:2006/11/02(木) 20:09:29 ID:j4GuI5AJ
あったかいレスをこんなにもらって涙出そう。つか出る。途中で投げ出さないで本当に良かった。
途中報告とかしたかったけど投下しないとアレだと思って、いろいろレスできなくてすいません。それと、ありがとう。
あと、よかったら猫召8の過去ログをWikiにどなたか…と思ったりしたり。

で、本編。好漢どもにはそろそろいい女どもを紹介してあげたいので次回はそれっぽくなるかも。

もひとつ、最後。鼠担当様の耳たぶおしゃぶりプレイにマジ燃えでした。

>>114 こんな感じ?
静まれーぃ!静まれーぃ!
この紋所が目に・・・・静まれーぃ!
皆の者〜、静まれっ!静まれっ!静まれーぃ!
このお方をどなたと・・・・静まれーぃ!
ええぃ!静まれっ!静まれーぃ!
さきのアンフェスバエナ王朝、正当後継・・・・し、静まれーぃ!
静まれーぃ!皆の者、静まれーぃ!
アンフェス・・・・静まれーぃ!静まれーぃ!静まれーぃ!

蛇担当様すいません。反省はしています。アッー!
120名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 20:52:19 ID:dDK9ePIw
wikiに添付しようとしても、何故か出来なくてここにうpしてみる。

猫耳少女と召使いの物語8 
http://www.uploda.net/cgi/uploader4/index.php?file_id=0000006974.zip

出来たら誰かよろ。
121蛇担当:2006/11/02(木) 20:53:06 ID:+f1J4O4X
ピューマさんGJ!もう来ないのかとマジ心配してましたが。
>で、本編。好漢どもにはそろそろいい女どもを紹介してあげたいので次回はそれっぽくなるかも。
期待してまーす。エロシーンもー。

>>114-119
君ら刺されても知らんぞw
122名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 21:21:28 ID:j4GuI5AJ
添付失敗。また誰かよろ。
123名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 21:23:03 ID:j4GuI5AJ
すいません途中送信しました。ログうpありがとうございました。
124名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 21:51:44 ID:tUxkp2jr
コテをつかって雑談ですか
125名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:21:55 ID:vUfncGeH
ユパたんかあいいよユパたん
本人は装ってるとかそういうフリをしてるとか内心うそぶいてるんだろうが
狂気はともかく、自分の言動に本当に天然入ってるのには気がついてなさそうだな
そんなんだから周りからおもちゃにされるんだ
126wikiの中の人:2006/11/02(木) 22:31:16 ID:kfThV4bw
>>121-123
すいません。ログ収蔵完全に忘れてました orz
スレ8と9のログを wiki に上げましたのでご利用ください。

あと、添付ファイルのサイズは、上限 256kB までという制限がかかってます。
添付ファイル機能は uploader のような利用を想定していないので……ごめんなさい orz
127名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:37:18 ID:w8mvBmey
wikiの中の人、健在だったのか…。
おつかれさまです。

お願いがあるのですが、FrontPageのあしたらのリンク復活させて下さい。
Macから編集したらどうもうまくいかなくなってしまってそのままなんです。
128wikiの中の人:2006/11/02(木) 22:45:01 ID:kfThV4bw
>>127
ページ名から 『U』 が抜けてましたね。機種依存文字なんで Mac から修正してミスったんだと推測。
とりあえず、こちらで修正しておきましたー。
129名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:47:12 ID:w8mvBmey
>>128
ありがとうございます。

できれば機種依存文字は使わないで、IIなど、英大文字あたりで代用してくれるとありがたいです。
130wikiの中の人:2006/11/02(木) 22:57:54 ID:kfThV4bw
>>129
了解
131名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:58:08 ID:g3dqHh4v
wikiの中の人へ
見聞録の7−1が二つありますけど仕様でしょうか?w
お暇なときにでも修正願います
132名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:59:06 ID:g3dqHh4v
突っ込み先間違えた!忘れてください(汗)
まとめサイトのほうだった・・・・(激汗)
133名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 23:07:51 ID:jYj/UbNF
>>131-132
よし、恥ずかしいミスを犯した時の立ち直り方を教えてあげよう。
今から、もっと恥ずかしくなるような萌え萌えのSSを書くんだ。
そしてそれを投下すれば、自分で萌え転がっているうちにミスのことなんて忘れる。
134名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 23:22:22 ID:bEFmNr4q
>ピューマ担当様
本当にお疲れ様です。そして大好きな作品だった故に姿を消してしまわれたかと本当に心配しました…。
ピューマ様の作品は一つ一つ、一話一話毎に凄く丁寧に描写されており、あと、これをコンスタントに発表するのは並々ならぬ労力と能力が無ければ成し得ぬ事とは充分存じ上げております。
…ですが、どんなに遅れても良いです。待てます。楽しみにしてます。だから諦めないで頑張って下さい!…なんて言ったら逆にプレッシャーになっちゃうのですかね。
あとどんなに次への投下が長引いても、たまに挨拶してくれるとすっごい安心しますし、あぁまだ楽しみにしてて良いんだな。と、それだけでwktkできるのでよろしければたまには顔出して下さいね。
…多分、とって食うような人はいないと思いますし。

長々スマソ。半日ROMります。
135名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 23:24:54 ID:vUfncGeH
保管庫の話題ついでに

8スレ目後半の保管依頼する前に8スレ目が落ちちゃったんで悩んでたんだが
これってログ添付とかの形式でも
避難所の連絡スレで保管依頼受理してもらえるもんなのかな?
保管人さんも忙しいんだろうが、結構現行スレとの差が無視できなくなってきた
136名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 23:30:02 ID:dDK9ePIw
時間は掛かるかもしれんがやってくれるだろうね。多分
または、自分達で保管庫つくるか。
137名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 06:12:09 ID:go3NVJJh
wikiの中の人
しばらく前からアクセス出来ない時が多くて足が遠のいていたんだけど
久しぶりに見に行ったら、全キャラクター/種族別&作品別一覧など内容が一層充実し
以前よりも便利に進化していてビックリしました。
私的には投下する作者の方々だけじゃなく、wikiの中の人にも賞賛の言葉を送って
あげたい…という訳で「日々の管理更新お疲れさまです、とってもとってもGJ!!!」

ピューマ担当様
漢達の心意気…いいですね、心にジンジンと染み渡ります。
獣人(あっちじゃ人間なんだけど)としての描写も素晴らしく唸らされます。
(私的には「雨粒が毛並の先で水滴…」のくだりにシビれました)
今後も彼等の星座が1つたりとも欠ける事無く、いつまでも輝き続ける事を望みます。

サッリェ、ちっこい身体で仲間の楯になりすぎ、でもそこがイイよ、サッリェw
138名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 07:13:04 ID:8RWjwKBT
よし、俺も
wikiの中の人にひゃくまんのGJ!
139wikiの中の人:2006/11/03(金) 14:11:47 ID:ecqdwwFs
全キャラクター一覧とかは、俺が書いたものじゃないのです。
あれをまとめてくださった人には頭が上がらないですわ orz

この場を借りて、俺からもGJを
140名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 15:11:35 ID:q8KF0TuP
全キャラクター一覧みてきた。すごい!圧巻!
それはそうと「ユパ(苦労症)」と「カルロ(バカ)」に爆笑。
誰だ、入れたのw
141名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 22:58:53 ID:MaLZXdCb
唐突にペンギンの人マダーと叫んでみる。
142ピューマ担当:2006/11/04(土) 21:13:50 ID:VESzcy6O
連投ですいません。一歩一歩着実に行きたいと思います。
書き溜めた分、投下することにしました。『夜明けのジャガー』のさらに続きになります。
話の流れとしては『夜明けのジャガー』の01のすぐあと、になります。
ややこしくてすいません。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/271.txt

前回の半分ほどですが、おつきあいくだされば幸いです。
143名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 22:03:22 ID:lw9BWzni
クク・ロカかわいいよ
かわいいよクク・ロカ
144名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 22:50:57 ID:NwFYT4As
ワーイ女の子いっぱい出てきたー(*´∀`*)
レンネたん超タイプ

ユパ、よかったね…
145名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 22:51:02 ID:bW/kmXxS
すげぇ、すげーよ…設定がクォリティー高杉……
やっぱり副主人って微妙なポジションは宙ぶらりんになってしまってちょっと心苦しいでしょうな。でもこういう自分の好意?を相手をいじめる事で伝えるような子って可愛くて好きだ。…いやMっ気があるわけじゃないですが。
…それと余談ですが、「木登りと朱いピューマ」のお話を印刷して携帯できるサイズの本にして通勤時とかに読んだりしてますよー。現行スレで投下されてる時にいなかったんで昔の作品もまとめて今ここで超GJ!
146名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 23:37:33 ID:l1W9q9Xh
クロ・ロカーッ!!

クオリティ高いッス!GJッス!
147名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 01:05:13 ID:R9DuIchu
ち、ちょ、またピューマ様キタ━━━(゚∀゚)━━━コレ!!!!
…目の前でノロケ話聞かされたらそりゃ心苦しい事よ……修羅場にならない事を祈るww
なんか可愛らしい女性が出て来ちゃって…ますますワクワクしてきた!GJ!
148名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 16:12:56 ID:houCfHtp
国家形態などがまだ登場していなかったヤギでお話を書いてみました。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/281.txt

エロが薄いわりに長いですが、宜しければお付き合いください。
149名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 17:04:00 ID:R9DuIchu
いつか自分のなけなしの知識で音楽絡みの物語書きたいって思って早数ヶ月……どんどん作者さんが増えてきて焦るばかり…orz

絶対音感ウラヤマシス。相対音感しか持ち合わせて無い自分からすれば手の届かない所にいるヒトが羨ましい限り。次も楽しみにしてますよー
150名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 18:45:52 ID:qfjwgBtX
>>148
いいよいいよー
すごい落ち着いた感じの文に引き込まれた
オサワリがすごいナチュラルでいい感じw
だからかな、おあずけ解除後にどうなるかがすごい楽しみ
151名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 18:48:01 ID:WzaTjg2z
おお、避難所のあれですね。ぐっじょぶです。
連作での女性ヒトって久しぶりかも。
152名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:31:41 ID:tkMukaIh
>>148
あああこういうの大好きです!
ご主人様の外見もツボ
続きを楽しみに待っています。
153名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:58:59 ID:vQPeBNLH
いいですね。獣人×おにゃのこ×エロ=萌え の方程式。
そいで爬虫人類て、吹きました。
ゲッターロボじゃないですか。あっちの世界にゲッター線は降り注いでなさそうですね。
154名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 18:29:25 ID:y6yW3NFv
恋するツンデレと巨乳エロGJ!
155蛇足の人:2006/11/06(月) 19:16:10 ID:5j3yu+iS
盛り上がってるところ、割り込みすんません。
前に言ってた探偵モノが書けたました。
60KB超えちゃってますし、様子見にとりあえずtxtで投下しときます。
エロパートと探偵パートはあんまり繋がってないんで、
中ほどの区切りまでスクロールしてください。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/291.txt

モフモフ毛皮獣人バンザイの方向で。
156名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 19:34:41 ID:Vy6sYBOz
長毛種犬のご主人様キタ!!
勝手なイメージだとコリーなんですが、どうなんだろ。
157名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 19:52:01 ID:Vy6sYBOz
最後まで読み終わる前に書き込んでしまった。
ゴールデンだったんですね。失礼。
158名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 21:41:56 ID:DG8r3hPA
乙。
誤植が少し目立ったので、あわてず騒がず推敲するをお薦めー。
159名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 21:47:25 ID:Nt45M9l7
乙ー。
面白かったけど、かなり読みにくい。
他の人のを見てもうちょっと文章の体裁整えてくれればいいかも
160名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 22:01:23 ID:SLUaPUgv
探偵パートが好み
161名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 00:12:15 ID:rb179ky5
>蛇足の人
うーん、話自体は面白いんですが、惜しむらくは結構指摘があるよう
文の改行の仕方や、句点の位置、行間の開け方みたいな、
内容以外の部分でやたらと読みにくいのが…

ぶしつけで申し訳ないですが、何のテキストエディタ使ってますか?
>>155のtxtファイルでの行末の揃いすぎぶりからみるに
自動改行や自動折り返しの設定とかにチェック入れちゃってません?
162名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 03:51:53 ID:N3HeFM2w
>155
ものすごいラブラブで顔がにやけてしまった。好きだ!
ジェントルいいよジェントル。

自分はそれほど読みづらいとはかんじなかったけど
誤字脱字は少ないに越したことはないと思います。
163蛇足の人:2006/11/07(火) 06:14:43 ID:uag8o1kJ
あ、ヘンなところが多くてすみませんでした。
次からは気をつけますね。
それと、エディタとかはあっても使い方が分からないんで未使用です。
そっちの方が読みやすいと思ってやったら、どんどんドツボにハマって行っちゃう罠。

今受けた指摘を心得て、これからの作品を直していこうと思います。
164名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 23:48:33 ID:/BoomaAx
>>155今日は色気より食い気だったのか、レストランのシーンとか夕飯のシーンとかお腹が鳴ったw
やっぱりらぶらぶゑっちは良いのう…(*´Д`)
良き哉、あな良き哉!GJ!
165名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 00:41:12 ID:VaJtF6In
>155
アマ━━━━━━(*´∀`)━━━━━━イ!!!!!
お姫様! お姫様!
幸せなものを読ませてくれてありがとう。
おかげで今日も仕事がはかどりました。
166名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 06:26:40 ID:eKYG0YdV
さりげなくケダマを肯定してましたね。
あとなんか、あっちの世界の食生活の一環が覗けて良かった。
虎国産仔ブッフーのソテーって、なんか美味しそうだった。
こっちの世界で言う、仔羊のソテーみたいなもんかな。

あと、殺犬事件に素で吹いてしまった。笑うところじゃないのに・・・・・・

>>163
IDに8o1が入ってますね。
167名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 21:04:03 ID:P86zHfZQ
>>142
暖かな友情と醜い嫉妬の間で葛藤する優等生っ子萌え
これが何かのきっかけでドロドロのぐちゃぐちゃになって一悶着あった末
キオが両手に花ってことになるのか
はたまた佳人として淡い想いを秘めたまま日陰でひっそりと咲き続けるのか

>>148
種族挙げて淫乱で巨乳ってのはあまりにも悶ぜ…いえ、卑怯だと思います!
おまけに褐色美人で搾乳属性内包なんてもうどうしたらいいんですか!

>>155
女の子以上にクリフ先生に萌えてしまった…
いいなぁこういうエエかっこしいのちょっとバカなおっとり系
168名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 21:42:57 ID:dr6049Fc
なんか犬で知的な紳士とか斬新。
いや、同じ犬でも最初ちょっとだけ紳士だった人でヘタレマンが露呈しちゃった人がいたような気もするが…。

しかし蛇足の魅力的な面々も見逃せませんぞ。
個人的には生意気鳥少年がお気に入り
169名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:25:31 ID:gB4P5RxK
お褒め頂きありがとうございます。
次の話はクユラさんが出張る予定ですけど、
その次は生意気鳥少年がオッサンとセットで出張る予定。
次回はちゃんとエロの算段もついてますので、ご安心ください。
170名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:53:52 ID:Z5InJj7x
オイ誰だポケモンでWIFIに「べすぺ」ってニックネームのミツハニー♀流した奴
このスレの住人か
171名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 10:10:47 ID:py8i7+Ch
>>161
ちょっと不思議に思ったんだけど
自動折り返し40文字の設定ってダメなの?
俺的には画面の右一杯まで使われる方が視線移動量多くなって
目が疲れるように思うんだけど・・・・

んなもんだから、申し訳ないけど普通にtxtアップしてくださる職人様の作品も
書庫の作品も一旦テキストエディタとかにコピペして読んでる・・・・

おれだけか?(汗
172名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 12:35:00 ID:2X7mKElu
>>171
それをやってしまうと、作者が設定した横幅より1行あたりの文字数が短い環境で非常に読みづらくなる。携帯とかね。
特に、蛇足氏のは文節単位で改行されているわけではないので、なおさら、ぶちぶち途切れる。

右一杯まで表示されるものは、行単位になっている。

確かに一見、読みづらい面もあるかもしれないが、ウィンドウの幅を読み手が各自指定して読み直しても、変なところで途切れることが無いのが強み。
173名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 19:44:56 ID:R1REHs9P
>170
おまえも「ぺすぱ」たんを流せ。
174ピューマ担当:2006/11/09(木) 20:12:19 ID:mxLwK8H0
>>105さんへ、ありがとうございますということで。
どことなくシュナとフユキとキャラがかぶってる二人なので、彼らにはちょっと難しいことを、この二人に代行してもらいました。
もちろん『木登り〜』の、可能性の一つでもあることに違いはありませんが。

それでは、獣人♂と♀、のお話なのでご注意ください。

『夜明けのジャガー 〜星たちの詩』 / 一ノ星 『祈り』
ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/301.txt
175ピューマ担当:2006/11/09(木) 20:22:18 ID:mxLwK8H0
失礼しました。追加です。
↑作中にあるコカとは、私たちの世界のコカとはまったく別物です。
コカノキ、コカの葉、コカインはすべて麻薬に定められ、栽培も持ち込みも禁止されています。
誤解を招くような表現ではありますが、ご容赦願います。
176名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 21:01:13 ID:i65XneZ7
まるでガムシロップの効いたカクテルだね。
歯に染み入るほど甘く、酒精はひどく心臓を叩く。

いい仕事です。
177名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 21:39:09 ID:F4+Dul10
>>174あぁ、やっぱりおめでただったんですな。前回から気になっていたんですがスッキリしますた。
……最初の方の妊娠検査のシーンで「変則プレイかな」とか少しでも考えたしまった自分はマチャクアイに魅入られている…orz
やっぱり夫婦って良いなぁ…。いつか『チタラさん』から『あなた』なんかに変わられたら、もう、溶ける。死ねる。
そういえば、子供を授かる夫婦のお話はこれが初めてですかね。新鮮で良かったです。
次も超楽しみにしてます!GJ!
178名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:40:25 ID:akcCGAZy
GJ!!

ピューマ氏のラブラブモードフルスロットルSSは、なんていうかその、
むしろ逆に読みにくいというか、ちょっと読んでは顔を赤らめて読むのをやめ、
ちょっと読んでは悶絶しちゃってそれ以上読めずで、色々困ります。
もちろん褒めてます、褒めてますが、…ああ顔が熱い
吹き上がる圧倒的なラブラブオーラに、ち、近寄れねえ!って感じです。

最後の寝台購入のあたりでそれこそ本当に砂を吐きそうにまで
179170:2006/11/11(土) 00:39:03 ID:J/M7HkDm
「べすぱ」もちもの どくバリ で流してきた
180名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 01:05:07 ID:j5mtApgo
ピューマ氏の書く夫婦は、その、
ここまで人をニヤけさせてくださるな、と。自分をディスプレイの前で怪しい表情を浮かばせる奇人にしてくれるな、と。この色ボケ具合の書き方が上手すぎる、と。
氏に固い握手と感謝の辞をしたくなる。この高揚感、伝わりますでしょうか。
次もワクワクしながら待ってます。
181名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 01:20:05 ID:gEeYOLue
>ピューマさんの話
モニタの前でキモいほどクネクネしている読者が自分だけでなくて安心した!
なんかもう本当にたまらんすよ。濃すぎて一気飲みできない甘露ですよ。
逆身長差カップル、いい! 小さくてもしっかり「男」な若先生!

サキトハFANの自分はサキトハと彼女の話がとても楽しみ。
182名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 07:42:12 ID:VJaO0U7c
「ティーエ。そんなことがまさか、本当にまさか……」
「クク・ロカ。どうしましたか?」
「あれが、お、おお、お、お小水、だというの」
「お願いですから、なにやらおかしな発言はおやめになって」
「お、おしっこを我慢できなくてどうしようもない幼子のように振舞えというの」
「いえいえ。ですから我の知らない葛藤を飛び越えて……」
「愛の雫とはいったい……はぅ! もしかして!」
「クク・ロカ、クク・ロカ、そのようなことに大声を出すものではありませんよ。聞いていますか」
「ティーエはわたしに、あの男のあれを、口に収めろとでもいうの!」
183名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 13:52:43 ID:kmMhQWKg
歯が浮くほどの甘さに悶絶した、改めて冷静に読み返してみて気がついた

病人なのに二人だけのワールドで完全放置のパシャたん……(´;ω;`)ウッ
184名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 17:33:51 ID:TQKLmLwZ
ふと気付いたが、マダラと獣人はいままでに出てきてるけど、こちむいのまとめwikiに書かれてる「『トトロ』のようなモグラのようなもっさりとしたタイプ」ってのはまだ出てきてなくない?
185名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 18:28:09 ID:1yaz6Kgr
つ こちむい外伝出会い編の奴隷商人
つ 見聞録の姐さん襲った変態商人
つ scorpionfishの空気読めてない商人

エロまで行ったのは見聞録のだけだけどまああくどいのが多い
トトロみたいなデブネコ=商人ってイメージはやっぱ猫は猫でも某大作RPGの役立たず商人の印象があるからかな
186名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 18:31:06 ID:gEeYOLue
眼鏡のボクっ娘のご主人様ってもっさりタイプじゃなかったっけ?
普通の猫獣人だっけ?
187名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 19:59:48 ID:/FrqWFoE
なんだか書き込みづらいスレになったな
188名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 20:13:37 ID:/FrqWFoE
誤爆
189名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 20:14:43 ID:TQKLmLwZ
>>187-188
おまwww
一瞬、おれ何か悪いこと書いたかと悩んだじゃねえか。
190名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 21:22:10 ID:oOLNwgDS
www
191名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:53:13 ID:/FrqWFoE
www
192名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 12:24:47 ID:5GmMGdSP
XXX
193名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 13:36:21 ID:mjc3mPDh
age
194名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 15:58:57 ID:O0ZD2hue
なんか静かになったので今夜辺りデビューさせて頂きます
イヌの国を舞台にした長編に挑戦!
195名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 16:47:15 ID:K7VrhDaS
どうせなら犬よりも猫が読み(ry

いや、期待して待っております。
196名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 16:50:28 ID:1KWhB2Zb
期待して待ってます。漏れはネコより犬が好み
某スレの518さんなのではと、密かに期待。
197名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 20:11:05 ID:5GmMGdSP
人気だな、イヌ。
198名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 20:27:34 ID:ARO+QaXs
誘い受けいらね
199名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 20:29:51 ID:ARO+QaXs
うざいから誘い受けすんなよ
200名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 20:31:56 ID:ARO+QaXs
二重かきこスマン
201名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 21:24:24 ID:C1q+CyLZ
男は黙って投下汁
202名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 22:26:52 ID:qjHvJWD5
マダー?
203名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 23:11:43 ID:3YzWrleP
>>200が謝るべきは二重カキコよりもむしろageた点だと思うわけだが。
それと、投下予告と誘いうけの区別ぐらい付くようになってから書き込んでくれたら住人としてはありがたい。
204名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 00:48:58 ID:MTowdWhB
風紀委員乙
205名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 00:52:24 ID:511YhOdM
皆、取りあえず座して投下を待とうじゃないか。wktkwktk
206名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 01:05:46 ID:LUZN7iPf
日中の194です、遅くなりました。
タイトルは「犬国奇憚夢日記」としました。

まず最初に、

イヌの国の素晴らしい世界観を作った見聞録の作者様。
IBYDでイヌ世界の政治体制などに肉付けをしてくださった作者様。
そして、こちむい世界の様々なエピソードを紡ぎ続けるすべての作者様へ感謝します。
色々有ってSS書きをやめていましたが、再び文章を作る事が出来た事を感謝します。

まずは序章から。
そして人物設定はこちら→http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/331.txt
207犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:06:35 ID:LUZN7iPf
************************************ 序 章 ************************************

 その老人は何も言わずジッと窓の外を見ていた。
 酸欠で青黒く変色した表情のない顔で、ベットに横たわったまま。

 街を駆け抜けていく風は既に冬の寒気が混じっている。
 寒冷地気候の北部山岳地域から強烈な寒気を帯びた風が強く吹き込むこの地では、未だ
11月だというのにまともな防寒着無しでは既に10分と外に立っていられ無くなりつつあっ
た。

 遙か昔に起きた何か大きな事の影響により荒廃した国土を持つイヌの国、ル・ガル王政
公国。
 この痩せた大地しかない国にあって、割と肥沃なスキャッパー地方を所領に持つスロゥ
チャイム家の本拠、紅朱舘の一室。
 老人は今まさに事切れんとして咳き込んでいるのだが…

 「父さん! 寝てないとマズイよ!」

 ひとしきり咳き込んでヒューヒューと喉を鳴らし肩で息をする老人(…と言うには些か
早く中年後半と言った風体の…)は青年の制止を振り切りベットから立ち上がった。

 「アリス様と御館様に暇の挨拶に行く…私の服を揃えろ…」
 「父さん!」
 「聞こえなかったか?」
 「・・・・・・・はい」

 青年はクローゼットから純白のYシャツと漆黒のズボンを出した、老人は青年の手伝い
を受け何とか着替えることに成功した。
 赤樫色のネクタイをきりりと締めベストのボタンをとめた老人は袖止めをYシャツに施
すと、青年が腰に締めるギャルソンエプロンと同じ物を腰の低い位置に巻いた。

 「お前のエプロンは高すぎる… 前掛けより物を取り出す時は頭を垂れよ…」
 「・・・・はい」
 「全部教えたと思っていたが… まだ死ねぬではないか…」
 「・・・・・父さん」
 「母さんが… ゲホゴゴ… 待っているんだがなぁ…」





 豊かな体毛に覆われたイヌ族の♂種は兎も角、普通のヒト女性に犬耳と尻尾が付いただ
けのような♀種にとってもこの気候は寒すぎるようだ。
 ここ紅朱舘の中はどこに行っても暖房が強く効いている。

 老人は苦しいそうに咳をしながら長い廊下をゆっくりと歩く。
 すれ違うイヌの若い兵士や館務めの者達は敬礼し声を掛けてゆく。

 「執事長殿 お体は宜しいのか?」

 …と。
 例え相手が奴隷階級とされるヒトであってもイヌの若者は敬意を示す。
 もちろんそれはこの紅朱舘の主人がヒトの老人を執事長に任命したからと言うのもあり、
ヒトではなく肩書きに敬意を表している部分もあるのだが…。

 「いや、気遣いは無用に。これより御館様にご挨拶申しあげるまで」

 それだけの会話で皆胸に手を当て頭を垂れてその老人は歩いていく。
208犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:07:08 ID:LUZN7iPf
 名家と言われながらも没落貴族に堕ちていたスロゥチャイム家。
 その中興の祖と讃えられる現主人を陰に日向に支えここまでにした一番の功労者がヒト
の召使いだとしたら…。
 それは他国、特に猫の国などで有ればいい笑い話だが、イヌの国では忠と義こそ本質と
考える気風もあって大きく讃えられる存在になっている。
 ただ、その主従関係はやはりヒトの世界と同じなのであろう。
 ヒトの世界の神がそうであるように、この世界の神も思いもしなかったのだろうか。
 この世界に於いてもイヌとヒトがこれ程強く深い信頼関係に結ばれるとは…、神の想定
外なんだろう。
 忠義を大切にするイヌの寿命と比べ、ヒトのそれは余りに短く儚い。
 どれほど忠義を立て貫いたとしても、ヒトはあっけなく死んでしまう。
 イヌの主がどれ程嘆いても悔しがっても…その寿命は良くて80年…
 この世界の厳しい環境ではもっと早く死んでしまう者がいるかも知れない。

 そして、奴隷階級として使われる存在のヒトと有っては、♀種であれば陵辱の末に責め
殺されてしまう事も多々あるようで、純粋に老衰死を迎えられるヒトの存在は逆に貴重で
もあるのだが。

 コンコン…

 老人は赤樫の重厚な扉を開けて主人の居室に入った、本来奴隷である老人の契約主たる
スロゥチャイム家当主が所領最高経営責任者である夫と午後のティータイムを楽しんでい
る最中であった。

 「アリス様、御館様、お茶の時間に失礼いたします。御暇の挨拶に伺いました」

 そう言って老人は慇懃に拝謁した。
 両足を揃え左腕を腹に当てがい、腰を折って頭を垂れる。その動きに一切の淀みはない。
 執事として正しい振る舞いの見本のようである。

 「マサミ!お前…何をしてるのだ、立っているのですら奇跡だというのに… ヨシ!早
く椅子を持て!」

 そう言ってスキャッパー領経営最高責任者、ポール・ゴバーク・スロゥチャイムは席を
立った。
 
 「御館様…従僕が主の前で席につくなど有ってはならぬ事です…どうかこのままに」

 「よい!ヨシ!早く持ってこい」

 ヨシと声を掛けられたヒトの青年…老人の次男に当たるヒトの青年は椅子を一脚用意し
た。

 「父上、どうかお座り下さい」

 「御館様、どうか先に席へお座り下さい、従僕はせめて後の着席が望ましく思います」
 「…そうか」そう言ってポール公は席に着いた、それを見届け老人も腰を下ろした。

 「…もう、お別れなのですか」

 ポール公の隣で今にも泣き出しそうな表情の女性(もちろんイヌ族の女性だが…)はそ
う言って眉を顰め老人に眼差しを定めた。

 「アリス様…この世界へと来て以来、どれほどお世話になったか解りませぬ…主を差し
置いて勝手に旅立つ従者をどうかお許し下さい…」

 マサミと呼ばれたその老人はそこまで言うと一息入れて視線を下げた。
209犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:07:41 ID:LUZN7iPf
 「三途の川で…ヒトの世界では死者と生者の世界を分ける所には川が流れているという
のですが、その川岸で妻が待っております、役に立たぬ従者は役に立たぬ夫でありました。
せめて今は少しでも早く… 妻の元へ… 行きたく思っております… 」

 息をするのもやっとな老人は途切れ途切れに言葉を選んだ。
 ポール公婦人のアリスが席を立って老人の所へと歩み寄る、老人は慌てて椅子から立ち
上がったもののバランスを崩し床に崩れた。

 「アリス様…役に立たぬ従者など早くお忘れ下さい…スロゥチャイム家は再興し所領は
栄えております…長らく廃墟同然でありました市場には品物が溢れております…富める者
も貧しい者も、御館様のご偉功にて皆等しく教育の機会を得て…この谷には1000年の繁栄
が約束されました…後を託されるアーサー様は聡明で在らせられる…マリア様もボールド
家へ嫁がれる事が決まりました…我が子には私が教えうるものすべてを教えました… 息
子が私の代わりとなってスロゥチャイム家と共にあるでしょう…もうこの年寄りには…何
も思い残すことはございませぬ…どうか…」

 そう言って老人は何とか立ち上がろうとしたものの、もはや腰に力が入らず立ち上がる
ことは出来なかった。
 アリス様と呼ばれたイヌの婦人は老人に手を差し伸べたのだが、従者はその手を払って
しまった。

 「アリス様、どうか主人は主人らしく立ち振る舞いなされよ、従僕に手を差し出すなど
主人がしてはならぬ事です。ヨシヒト、手を貸せ、主人の前で立てぬならばせめて傅くの
が従僕の定めだ」

 そう言って老人はヨシの手を借りるとアリスの前で跪いた。

 「これでよいのです…」

 「マサミ…私はあなたの主人として聞いておかねばなりません。あなたの亡骸はどうす
ればよいか…」

 老人はしばらく黙して後、ゆっくりと口を開いた。

 「アリス様、従僕の最後の願いをお聞き届け下さい。どうかこの抜け殻を亡き妻の傍ら
に葬り下さい、この世界に落ちてきて亡くした最初の息子と…そして妻と共に…この紅朱
舘を見守りたく思います」

 「そうか… わかりました… そのように致しましょう」

 「ありがとう御座います、そして、実はもう一つございます。ご主人様と、そして御館
様の為に…」

 ポール公はティーカップを皿に下ろすと老人に歩み寄った。

 「何でも言え、マサミ…お前は我がスロゥチャイム家の全権執事だ、俺にはそれを聞く
義務がある」

 「ありがとうございます。実は…今日この日までの様々な事を全て日記に記しておりま
す。どうかこれを御館様と若君の為にお役立て下さい…。書物は時を越え価値を上げる物
です…。この先…私めの息子が御館様の為に事を成す時も…若君が当主になられた時も…
この拙文を持って領地経営の指針とされますよう…」

 ポール公は何かに驚いた様子だったが、ジッと老人を見据え口を開いた。

 「マサミ…お前の忠義はわが生涯において決して色褪せぬものだ…アーサーに、そして
孫に、子孫達に受け継がせよう 今まで我が家の為に良く尽くしてくれた…」

 満足そうな笑みを浮かべた老人は突然咳き込むと喀血して崩れた。咄嗟にベストの内側
へ血を落としたのは執事のプライドだろうか。
210犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:08:15 ID:LUZN7iPf
 うずくまる老人のもとにポール公やアリス夫人が駆け寄って膝を付く、ポール公の従者
として契約したヨシが老人の肩を抱き身を起こした…が…

 「マサミ!大丈夫ですか!マサミ!」

 アリス夫人は涙を浮かべている、ポール公はジッと老人を見据えその手を取った。

 「ポール、すまない、もう…寝酒に付き合うことも、お前の愚痴を聞く事も俺には出来
そうも無い。人は呆気なく死ぬんだよ・・・・ヒトの世界で俺と暮らしていたイヌは俺の腕の
中で死んだ、寿命で死んだ、その時の心配そうな表情の意味をやっと分かった・・・・」

 「もういい…もう逝っていいぞ…長い間、本当に世話になった、ありがとう…ありがと
う…」

 「アリス様、ちょっと疲れてしまいました。申し訳ありませんが先に休んでよろしいで
しょうか・・・・」

 「えぇ・・・・ゆっくり休みなさい・・・・」

 アリス夫人はそれ以上言葉にならずマサミの手を握り何度も頷いている。
 マサミと呼ばれた老人はゆっくりと顔をあげると凄みの効いた笑みを口元に浮かべた。
 満足そうに微笑んだあとで鮮血に彩られた唇はゆっくりと動いて最後の言葉を吐いた。

 「わが…生涯に…悔いは…ない…、ポール…アリス様を…我が主人を頼む…見かけより
弱いお方だ…どうか…アリス様…子供たちを…お願い…しま…」

 最後の方はほぼ言葉にはなっていなかった。
 しかし、その場にいたすべての者がその言葉を聞いたと後に証言している。
 24歳でこっちの世界に落ちてきてしまった老人のその最後は、多くの者に看取られて幸
せな最後であった。
 従僕として主に看取られる事は唯一の心残りながら…なのだが。

211犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:08:58 ID:LUZN7iPf
 翌朝、紅朱舘を見下ろす小高い丘の上に紅朱舘に勤める多くの者が集まっていた。
 スロゥチャイム家当主とその夫。長男のアーサー、次男ヘンリー、長女マリア。
 マサミの次男でありポール公の従僕となったスロゥチャイム家全権執事のヨシこと義人、
アリス夫人と長男アーサーの両者を主人とする従僕の長女マナ、執事見習いのタダと呼ば
れる三男の忠人。そして、紅朱舘に詰める多くのヒトとイヌ族とそれ以外の種族の家臣・
従者達。

 黒の喪服に身を包んだ者達はマサミを納めた棺を墓穴に納めた。すぐ脇には小さな、し
かし上質に設えられた墓標が一つ立っていた。


−遠き邦より来たマツダマサミの妻カナここに眠る。何人もこの墓暴くべからず−


 上等な拵えの棺に皆が土を被せ終えるとポール公は墓碑をそこに納めた。アリス夫人が
そこに花を手向ける。


−遠き邦より来たマツダカナの夫マサミここに眠る 何人もこの夫婦を引き裂く無かれ−


 「マサミ…あなたの好きな花は有りませんが…せめて青い花を探してきました」

 スキャッパー地方の冬は白と灰色しかない世界になる。
 短い夏が終わり駆け足の秋が過ぎ去り、長く冷たい冬がそこまで来ていた。
 墓の前で皆最後の別れを惜しむその最中、空から純白の冬将軍がハラリハラリと舞い始
める。

 「精強を誇る我がイヌの国軍も冬将軍には勝てぬ…」

 忌々しげに空を見上げたポール公は誰に聞こえるとも無くそんな言葉を口にした。

 「この夫婦の墓には雪が積もらないでしょうね…」

 アリス夫人は遠くを見やってからもう一度墓碑を見つめると、そう呟いた…

 妻を取り戻してから…あなたは私の心を一度も抱いてくれませんでしたからね…
212犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 01:09:39 ID:LUZN7iPf
 アリス夫人は心の中でそう呟いて従者を呼んだ。

 「マナ…今日からアーサーが当主となるまであなたは私とアーサーの従者です」
 「はい奥様…いえ…失礼いたしました、ご主人様、心得ております…」
 「あなたの兄、ヨシ、弟タダと共にスロゥチャイム家をお願いします」

 そういってアリス夫人は紅朱舘へ歩き始めた。皆がそれに続く。
 墓の前にはポール公がまだ残っていた、従者であるヨシただ一人を残して。

 「マサミ… 永きに渡りご苦労だった… 妻と仲良く見守ってくれ…」

 そう言って腰から太刀を抜くと横に払い頭上に捧げた。
 古き貴族の因習に従い、その太刀を足元へ振り下ろし未だ柔らかな被土へと突き刺す。

 「マサミ… 私とお前の主従はこの剣で断ち切った… 永きに渡り共に生きた友よ」

 ポール公の背後でヨシがすすり泣いている、たった二人の主従となったもののみが共有
する言葉…。

 「友よ 安らかに眠れ 私が遠き先祖のところへ旅立つ日に また会おう…」

 戦太刀を鞘に収めたポール公はアリス夫人が手向けた花を持ち上げるとやや横へとずら
して置いた。

 ・・・・マサミ、きっとお前ならまず妻に見せるだろうからな…

 「ヨシ 行くぞ」
 「仰せのままに」

 僅かな間に薄っすらと積もった雪を踏んで二人が紅朱舘へと戻っていく。
 マサミとカナの眠る墓の周りだけ、不思議と雪が積もっていなかった。
213名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 01:11:59 ID:LUZN7iPf
今宵は序章だけでスイマセン
次からはtxtアップにします
214名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 05:14:39 ID:blWbn7gN
乙、次を期待。
215名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 07:30:43 ID:MiayyUGE
ツヅキガンバレ

設定も凝ってるしwktkだね
216名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:31:31 ID:QFo1dPqh
いかんせん具体的な絡みがまだないので自分も乙としか言えないが
これはかなりの大作なヨカーンという事で50wktkをベット
217名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:21:11 ID:rjuuey/4
>もういい…もう逝っていいぞ…長い間、本当に世話になった、ありがとう…ありがとう…

ゴメンここで涙腺が緩んだ。泣ける。ご主人様とヒト召使いの別離。このスレで泣かされたの二度目。そして人物関係と名前が覚えらんないw

とにかく複雑で大変かも知れませんが、続き楽しみにしてます。
218名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:26:48 ID:8T/raJeb
丁寧な文体で好感が持てる。

とか批評家ぶってみる。次に期待。
219名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:48:30 ID:p7ixcRS/
人物紹介見た時、アホな自分には無理かもと思ってしまったけど
本編読んで凄く好感持てました。
大変だろうけど頑張って下さい。続き楽しみです。
220名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:22:39 ID:NTND6ksK
じわっと来た。続きをマッタリとお待ちしております。
221犬国奇憚夢日記:2006/11/14(火) 22:43:09 ID:LUZN7iPf
第1話をアップいたしました。
ご期待に添えるよう頑張ります。
横120文字で改行を入れています。

どうぞ
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/341.txt
222名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 23:23:13 ID:cccoxRol
>>221

GJ!

ただ…古い伝承の解釈のくだりはもしかすると設定的に微妙かもしれない。
223名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 01:27:33 ID:Lm2/aRe6
>>221
GJ!今後の展開が楽しみです。

>>222
歴史的事実として書かれているわけではないので特に問題ナシでいいんじゃないか?
ヒトの世界にもあるような数ある神話のうちのひとつとして。
でも確かにあまり細かく突っ込んで決めてほしくないところではあるがな。

実際のところはわからんし、もしかしたら現代や近未来から向こうの大昔の世界に落ちて、
住んでいた世界を基にした宗教を作ったヤツがいたのかもしれないぞw
224名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 01:52:46 ID:nEaGe8tf
しまった…老従者の回想録という形式でのプロットで書こうとしていたら、
全く同じアイデアの人がいたとはorz

いいもん、開き直って書くもん。暇があれば。

>>221
とてつもなくGJ。
文章に品があって素晴らしいです。
225名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 07:44:59 ID:dhyvRUlj
>>221
GJ。いい本に巡り合えた人の文章ですね。

ただ一つだけ突っ込みを。
むこうの世界にも普通の動植物はいますよ。
だから犬飼ってるイヌもいますよ。
226名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 09:13:52 ID:1ba7728G
大人の文章だね
明らかに今までの職人さん達よりも年上だ
故人回想のスタイルは天切り松を思い出す

人物設定から推察するに相当書き貯めているはず
ドカン!と投下キボン
227名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 12:44:54 ID:x5xZnb9A
いちいち他の職人と比較して上だ下だと言う人って消えてほしいと思う。
228名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 12:54:48 ID:dhyvRUlj
>>227
落ち着け、年令の話だ
229名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 12:56:59 ID:ms0EcqHc
>>227
ん?なんか劣等感を掻き立てられるようなレスでもあったか?
さっき読了したが言われてる通りだと思うぞ?
冷静にレスを読み返した方が良いと思う
それか、カルシウムが足りてない

>>221に素晴らしいGJ!を送る
そんで、俺も絶対ある程度書きためてると思うから
まとめてアップを希望する
これはどんどん続きが読みたくなる
230名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 13:12:17 ID:nTEvB037
>>229
>大人の文章だね
>明らかに今までの職人さん達よりも年上だ

これで多分、「今までの職人の文章がガキ臭くて、ガキが書いてるみたいだ」に変換されたと思う。(すまん職人の方々)
反応の仕方がアレだが、職人の年齢とかの上下をだすとこうなるから止めたほうがいいと思うぜ。


>>221
GJ!
ドラマっぽくていいね
231名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 16:39:45 ID:1ba7728G
ん?なんか勘違いした人がいるみたいだな
勘違いするような書き方でスマンです
何が言いたいかと言うと、文章の上手い下手と良い悪いが別なベクトルの表現であるように
上品下品と言った評価軸の上で大人の気品があると感じただけ
他の職人諸兄にはまたそれぞれ良い所があると思うなり
232名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 17:37:40 ID:2C+gBNTk
文章は上品なのかもしれんが、内容は下品と感じたな。
下劣なキャラを下劣としか書けないのは、失敗だと思う。
民間人を虐待し尽くしてあげくの果てに殺すポール公とか、ちぃっと狂信者のかほりがする。

猫好きの自分としてはあまりにも猫の扱いが悪すぎて見るに堪えなかった。
どっちかっていうと経済的に困窮な状態にあるイヌの国の方が、ヒトの扱いが悪いように感じるんだけど。
スキャッパーの人道主義も何か薄ら寒いものを感じた。
ここまで徹底的にイヌは善、猫は悪とされるとヘイトに通じるように見えるんだが。
233名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 17:48:57 ID:ms0EcqHc
>>232
アルカイダの側から見たらビン・ラディンはアッラーの使徒であるが
WTC犠牲者とかの遺族には狂信者にしか見えないように
偏った視点の狂気というものを表現できる事が俺的に「大人」なんだと思う

氏の作品に出てくる「平等論と言う幻想」といった表現が全てなんだろう
現実世界だって富める国が豊かな生活をする事自体貧しい国への暴力であるように
徹底的に抑圧されたイヌ社会にとって裕福なネコの社会はそれ自体が憎悪の対象になる

俺はそう言う風に理解した、人によって理解の仕方が違うのは当たり前だと思うけど
何となく気になったので駄文を書いておく
234名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 18:23:54 ID:2C+gBNTk
>>233
視野狭窄というか、確かにキャラがそういった狂気を持っているのは構わないんだけれど、
客観的な視点を持つことを前提とした三人称の地の文にそれがにじみ出ているのは、子どもと感じたよ。

まあ、あんまり言い続けてもしょうがないから、これ以降、私はレスつけない。
人によって理解の仕方が違うのは当たり前だしね。
235名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 18:43:36 ID:1ba7728G
と、賛否両論渦巻くなかですが、是非続きをサクサクやっちゃってください>>221
ぶっちゃけ、犬派には溜飲を下げる良薬だし、猫派には到底受け入れられない話だろね。なんせ、両者は水と油だから
でも、そんな水と油な犬と猫だからこそ、こちむいの世界は狂気に満ちた素晴らしい世界なんだよなぁ
236名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 19:02:09 ID:6tEL9/Pl
>>221
大作の予感・・・GJ!

スロウチャイム卿、なんか高級将校ぽいけどGARM機関の存在を知らないのね
アリスはツンデレ属性ですか
237名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:36:47 ID:1hTtFaYM
>>221
GJ!! いいないいな、この野趣溢れる粗野な力強さは、だけどまさしくウイスケ・ベサ
でもお館様発言が過激だ、下手なエロシーンよりエロいよ

>>236
CIAやKGB、731部隊みたいな性格の組織は案外自国民が一番知らないもんだわな
隠蔽工作や思想誘導も組織内や自国民にこそ一番施しやすいし
思うに一度死んだことにされるとか、孤児を最初からそのために教育するとか
そういうのを経ないとGARMメンバーにはなれなさそうだ、存在してない機関なだけに
238名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:47:54 ID:FF6fFOWV
ヒトの世界の知識を使ってこちらの世界の貧困地域の地域再生ってのは
まさにヒトが活躍できるであろう自分が渇望してたネタですよ
狼辺境や蛇の国にも部分部分あったけど今回のは超本格っぽいので凄い期待
239犬国奇憚夢日記:2006/11/16(木) 20:07:39 ID:TlzoaIpW
ご感想を頂き感謝の極みです
引き続き第2話をアップいたしました
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/351.txt
引き続きよろしくお願いいたします
240名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:16:54 ID:IwUBc/V7
>>239
要約すると……結婚するはずだったポールの息子が、向こうの領民に、赤くされた、と。

GJ!
どうやらエロ無しで進む感じですな。板的にはどうかと思うけど、俺的には良し。
また続きを期待していまーす。
241名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:21:30 ID:wHAgnc4H
YOU 執筆速度速いよ! GJ!
242名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 23:28:13 ID:rOomBprC
GJ!
ただ、気になったのは作中設定の説明にくどい部分があるように感じたこと。
なにも作中で一から十まで説明しなくても、このスレにはまとめwikiがあるんだから、
そういうのも利用して、設定説明で文章のテンポを切らせないようにすれば、神にもなれると思う。
243名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 20:46:50 ID:fVpGbZEt
「山羊と歌うたい」第二話です。
搾乳どころか前回は辛うじてあった本番描写すら無くなってしまいました。

http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/371.txt

宜しければお付き合いください。
244名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 21:35:50 ID:6igWoXMG
>>243
いえいえエロさは増しておりますよ!
GJ!
245名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 23:02:22 ID:WMONkIuL
>>243
ええ、話じゃ。ええ、話じゃ。
246名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 07:07:53 ID:s7vEQp2Z
ランプの光を絞った中で、っていうのがエロイと思ったGJ
俺もいっしょに焦らされてるw
247名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 12:55:10 ID:fpGyi3/f
寸止めエロひですね。
GJです。
248犬国奇憚夢日記:2006/11/18(土) 22:51:30 ID:H+eUxYYC
引き続き第3話をアップしました。
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/381.txt
よろしくお願いします。やっとエロ話を少しだけ混ぜる事が出来ました。
249名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 23:01:56 ID:s1QbK7Sd
>>239
連作GJ! 世界観自体や物語全体の雰囲気自体は素晴らしい・・・んだけど
欲を言えばやっぱりエロ部分が淡白なのが
アリスとマサミの初Hや、マヤがアーサーの子供を欲しがってするくだりがもうちょっと
こってり書かれてたらもう悔いはなかった。死んでもよかった。

>>243
ローションプレイ寸止めは酷いw
そして継承の儀式が済んだらハダル様はどんな野獣になってしまうのか
バレリアはどうなってしまうのかどうなってしまうのか
250名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 23:04:31 ID:s1QbK7Sd
ってうお、やば第三話来てた!?
超ペースはえええ!
251名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 00:06:30 ID:1H20Kg/8
第3話読了しました、ペース早いですね!GJ!です
つまり、親世代で政治物語を書いて子供世代はエロなんですね
いやいや…ヒトとイヌの3Pとは…
252名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 00:12:34 ID:y1T1kTgw
>>248
GJ!
前半と後半の色が全く違うんだけど、
読み返し3周目になると作者の意図がやっと見えました

話の作り方上手過ぎますです
もっと精進しよっと……
253名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 00:21:49 ID:YeiQGYNy
>>248
GJ!!
ジョアンええ子や&マナたん健気やのう…
254名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 13:01:15 ID:V+g4Z4UD
視界黄色フイタw
255名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 16:34:56 ID:GYF5QUKs
>>239
>>243
>>248
まとめてGJ! ここ2〜3ヶ月は大作投下が多くて嬉し困りだ
256名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 16:39:45 ID:PlIeRhM5
でも、UPローダーメインでスレ投下が少なめなのがちょっと残念。
257名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 16:46:34 ID:VE4DhCGg
>>256
俺が直投下するから、あと二ヵ月待ってくれ。
258名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 16:52:44 ID:lqs1FJ1o
UPローダーだと一回の書き込みですむから連投規制などの書き込み中の
トラブルを防げるし、アクセス規制中でも一レスなら代理の投下を頼み易い、
みたいな理由があるのでは?
直接書き込むことに不安がないなら自分も直投下で良い文の量なんだけどな…。
259名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 17:08:29 ID:hHrXIAYS
後は内容的にまずいかなーと思う代物とかはtxtで落とすと楽ってのもあるかもしれんな
260名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 17:33:01 ID:Ck4Mwt+N
まとめの更新まだ?
まとめで読んでるから更新してくれないと読めない
261蛇足の人:2006/11/19(日) 19:22:18 ID:F17/wlj9

蛇足のアジトは、驚くほどあっさりとしたモノだった。
生活に必要最低限の品物だけが置いてあり、それぞれの個室が割り当てられている。
あまり使っていないのか、生活臭は感じられず、妙に印象に残らない場所だった。
いや、ガルナとミリアルドの部屋だけは、生活臭に溢れまくる汚い部屋だったが。
達哉は空いている部屋を一つ割り当てられ、そこを軽く掃除して、アジトを後にした。

達哉がそこへ行った理由は、アジトを取り囲む魔法を上書きするためらしい。
アジトの周りには魔法が掛けられていて、来るモノの方向感覚を狂わせるが、
“蛇足” のメンバーだけは、例外として魔法の効力を受けないそうだ。
そして今回は、達哉の存在を、アジトを包む魔法に対して、上書きするの必要があった。
もちろん、アジトの金庫に、この前貰った報酬を貯め込んだり。
今任務が入っていない者は、そのままアジトに居残ってくつろいだり。
そんな理由もある。一番近くの街まで、獣人の足ならそれなりの時間でいけるらしい。
クユラのように乗り物を使ったり、ミリアルドのように飛べば、もっと早い。
“蛇足” のメンバー並みに体力があれば、そんなには不便ではないようだ。

そして達哉は、驚くほどのスピードでアジトを後にした。
現在は、虎国の中を走る蒸気機関車に、クユラと2人きりで乗り込んでいる。
最初こそは、日本ではほとんど残っていない蒸気機関車に、楽しいと思っていた。
しかし、新幹線とは比べ物にならないくらい遅いし、乗り心地も悪い。
レトロな雰囲気を楽しむのも良いが、やはり現代日本の科学が達哉の好みだ。

更に、虎人は魔法が苦手なので、虎国では魔法も滅多に見る事ができないのも痛い。
クユラは先ほどからずっと、何やら本を読み始めて、達哉を相手にしてくれない。
達哉は暇を潰す本も持っていないし、何よりこちらの世界の文字が、まだ読めない。

「ふぁあ………」

大きな欠伸を一つすると、今この状況になった経緯を回想する。







達哉は、アジトの地下室へ連れて行かれ、意味の分からない魔法陣のようなものに投げ込まれた。
気がつけば、知らない部屋の中で、投げ込まれたのと同じ魔法陣の上にいた。
そのままキョトンとしていると、今度は達哉の上にクユラが降ってきた。
下敷きになった達哉は、ぐみゅうと情けない声を出した。

「タチヤ、すみませんわ。下敷きにしてしまいまして。
移動した後、魔法陣から出てくれませんと」
「え、そもそも何が起こったのか説明して……」
「あら、言うのを忘れていましたわね。
良くてよ。わたくしが説明してあげますわ」
クユラは達哉の上からどくと、もはや恒例になっている、ホワイトボードと指差し棒を構える。
達哉が腰を擦りながら立ち上がるのを待ち、自分の方を向いたのを確認して、説明を開始した。
「まず、そうですわね。今タチヤとわたくしがいるのは、虎国ですのよ。
あの魔法陣は、空間と空間を繋げる効果がありますの」
「へえ、もう何にも驚かないって自信が有ったけど、やっぱり驚くよ……」
262蛇足の人:2006/11/19(日) 19:23:16 ID:F17/wlj9

クユラの説明に、達哉は驚いた表情で返した。
流石にここまで来ると、魔法の偉大さを目の当たりにして、呆気に取られてしまう。
ようするに、瞬間移動をした訳だ。最早、どう反応すれば良いかも分からない。
今までにも、充分に元々持ち合わせていた常識は破壊されていたが、もう跡形も無く壊れた。
グッバイ僕の常識。

「いえ、これはかなり大変な魔法ですのよ。
わたくしでも、虎国のダンジョンで発見した文献を頼りに、
この魔法陣を描くのには、200年も掛かってしまいましたわ。
まあ、おかげさまでわたくし意外に、この魔法を使える方はいませんけど。
ですが、この魔法陣のある場所にしか移動は出来ませんし、
膨大な魔力を消費しながら、三日三晩寝ないで、飲まず食わずで描き続ける必要がありますのよ。
若い頃のわたくしも、随分と無茶をやったものですわ。
魔力を大量に消費するのも、徹夜も、過度なダイエットも、全部お肌の天敵ですのにね」

ホワイトボードに次々浮き出てくる絵柄を、指差し棒を使って補足しつつ話すクユラ。
達哉は感心して、頷いたり相づちをうったりしながら、そのホワイトボードを凝視していた。
なんでも、魔法陣と魔法陣を移動する事しか出来ないらしい。
だとすれば、今まで行った事のある場所でないと行く事はできない。
クユラの、先ほどの嫌がりようから見ても、行ける場所は少なさそうだ。
その証拠に、犬国から狼国への移動も、あの魔法陣は使わなかった。
単に、魔法陣を使えるクユラが、一緒にいなかったからなのかもしれないが。

タチヤは、クユラの補足に相づちを打ち、所々で歓声を上げる。
RPGゲームなんかは好きだったが、この世界は、本当にそんな感じの世界観だ。
そんな中で、ヒールを演じる傭兵集団の一員に、自分はなっている。
子どものような想像を、どうしてもしてしまう。
これは、幸運なヒトである達哉だからこそ言える事だろうが、元の世界にいるよりも楽しい。
それは顔に出てしまったのか、クユラは少し呆れた表情をすると、指差し棒で達哉の頭を軽く小突いた。

「そんな楽しそうな顔はしないでくださらない?
わたくしは、この魔法陣を描くのに、大変な苦労をしましたのよ。
オマケに起動させる度、かなりの魔力を消費しますし、
“蛇足” 中でも使えるのはわたくしと、オルスがなんとか出来るだけですの。
この魔法の所為で、私がどんな思いをしているか、
魔法の使えない方には、一生分からない事ですわね」
「あはは、ごめんなさい……」

逆ギレされてる気もしなくないが、クユラの口調につい謝ってしまう。
それでも、苦笑しながら謝られた事に、クユラはまだ満足がいかないようだ。
クユラはもっと誠心誠意謝って欲しいと思ったが、
後で代償を支払ってもらおうか、自分の中で結論を付けた。

「まあ、いいですわ。それよりも、今回の仕事に参りましょう」
「あ、うん。今日は仕事でここにきたんだよね」
「他にどんな理由がありまして? しょうもない理由で、大事な魔力は使いませんわ。
この若々しい身体を維持するには、あなたには想像もつかない苦労があるのですよ」
263蛇足の人:2006/11/19(日) 19:23:53 ID:F17/wlj9

達哉は、またも苦笑しながら謝った。クユラも結構セコいなと思いながら。
実年齢は500歳を超えると言っているが、達哉から見れば15前後の少女にしか見えない。
それを若々しい体を維持する努力や、苦労を語られても、イマイチ実感が湧かない。
だから、魔力をケチる姿に対しても、あまり肯定的に受け止められない。
しかしいつまでそれを考えているのも、達哉の性に合わない。
そこでその考えは停止して、別の事を考える。
他にも聞きたい事はあったし、それを尋ねようとした。
だが、クユラはもうホワイトボードと指差し棒をしまっている。
今さら聞くのもどうかと思い、疑問を口にする事はなかった。
もう一度頼んでまで、答えて欲しい疑問でもない。
それに物事を教えているときの、クユラからの上から目線は、あまり気持ちの良いモノではない。
ヒトとかそれ以前に、達哉の無知に対しての上から目線であろう事は、せめてもの救いだが。

「ボーッとしてないで、行きますわよ。
目的地はここから結構離れていますし、まずは駅に行って蒸気機関車に乗りましょう」

言いながらさっさと先へ進み、クユラは部屋の外へ出るドアを開けた。
すぐに先に進んでしまうクユラを追い掛けて、達哉も部屋から出る。
そうすると、薄汚れた廊下に出る。クモの巣が張ったりして、随分と古めかしい。
クユラはその惨状に、露骨に嫌な表情をしていた。

「手入れを怠っていましわ。少し目を離すと、すぐ汚れてしまいますのね」
「少し掃除をサボるとすぐに散らかるのは、何処の世界も共通だなぁ」

元の世界の達哉の部屋も、今頃は散らかり放題なのだろうかと、不安になる。
もしかしたら、警察の家宅捜索なんかで、もっと散らかっているかもしれない。
まあ、いくら心配したところで、もう帰る事もないのだろう。意味が無い。
現実的なところに目を向けなくては。そう思って達哉は、クユラに目を向ける。

「ちょ、クユラさん待って」

達哉はスタスタと先に進むクユラを追い掛けて、小走りになった。
少し油断すると、一気に引き離されてしまう。
クユラはあれでも達哉の倍以上の体力を持っていて、ヒトとは違う存在なのだ。
華奢な体付きからは想像もつかないが、ヒトのプロレスラーとケンカしても負けないのだろう。

「タチヤ、少しこちらに来てくださらない?」
「あ、うん」
クユラは、廊下の突き当たりのドアの前で立ち止まると、達哉を読んだ。
達哉が慌てて近寄ると、クユラは薄汚れたドアノブを指差している。
「これはちょっと、触りたくありませんの。
申し訳ありませんが、達哉が開けてくださると嬉しいのですが」
「ああ。今開けるよ」

達哉はドアノブに手をかけ捻る。そしてドアを開けると、そこには大勢の虎人たちが歩いていた。
その光景に圧巻されつつも、ここが虎国だと初めて実感した。
道行く人間たちは、虎のシマシマ毛皮の男や、虎の耳と尻尾のついた女性。
こちらに来てから、まだ虎人を実際に見た事はなかったので、素直に関心を持った。

「さあ、行きましょう。依頼人との交渉は、私が済ませておきました。
後は、仕事の場所へ移動するだけですわ」
264蛇足の人:2006/11/19(日) 19:25:21 ID:F17/wlj9





そして駅まで連れて行かれて、クユラが予め予約していた、個室付きの寝台車に乗って、今に至る。
蒸気機関車では目的地まで1日以上かかるとの事で、こうして無意味な時間を消化している訳だ。
達哉はもう一度大きな欠伸をすると、背もたれに寄り掛かって、目を瞑る。
やはり、元の世界の電車の背もたれの方が、フカフカで気持ち良い。

「退屈そうですわね」
「やる事がなくってさ。暇で暇で」
「そうですか。ならわたくしが落ちモノの本を持っていますが、読んでみますか?
あなた達の世界の本は、文章の構成力や発送など、
こちらの世界の本よりもレベルが高くて羨ましいですわ。
それに絵もとても綺麗で、平和だからこそ、娯楽が発展するのでしょうね」

クユラは、そんな事を言って笑いながら、本を一冊取り出した。
ブックカバーをしてあるので、どんな本かは分からないが、サイズはA5版くらいだ。
達哉はクユラにお礼を言いつつ、その本を開いてみる。
これでやっと、消化しきれない虚無の時間から解放される。
それを喜びながら、本の内容に目を通した。どうやらマンガのようだ。

『リョ○マ君、挿れるよ……!』
『あ、不○先輩……ッ!!』

達哉はヒトとは思えないほどの速さで腕を動かし、本を閉じる。
見てはならないモノを見てしまった。そんな感覚に頭を支配される。
絵だけでなく、文字も少し読んでしまった事で、ダメージは数倍になる。
どうやらクユラは、こちらの文字に翻訳せず、元の文字で読んでいるようだ。

「なんてモン読ませようとすんの?」
「ウフフ、どんな反応をするか気になってしまいましたの。
美少年同士が愛を語り合うと言うのも、中々面白いものでしてよ」
「僕はオトコ! そんなの見ても面白く無いし、寧ろ気分が悪いよ!!」

18禁同人本をクユラに叩き返して、達哉は叫んだ。
あんなものが落ちてきていたなんて、ヒトの世界の文化を誤解されたりしないのだろうか。
なんでもかんでも落ちてくると聞いていたが、これは想定の範囲外だ。
本屋の絶対に避けて通るコーナーの商品が、こうして落ちてきている。
なまじ原作を知っているだけにダメージも大きく、達哉は鳥肌を立てた。

「もう、そんなに露骨に嫌がる事もありませんのに。
すみませんでしたわ。わたくしとした事が、少し調子に乗ってしまいました。
気を取り直して、仕事のお話でもしましょう」
「う〜ん……、元の話しをはぐらかされてるようで、なんか腑に落ちないな……」

達哉はイマイチ釈然としないまま、疑わしげな視線をクユラに向ける。
しかし、まだ仕事の内容を聞かされていなかった事も有り、一応は興味をそそられたりしている。
これは、達哉にとって初めての“蛇足” として仕事だし、レナの役に立てそうだと思うと、やる気も出る。
達哉は訝しげな表情を崩さないまま、クユラの言葉に耳を傾ける。
265蛇足の人:2006/11/19(日) 19:27:58 ID:F17/wlj9

「まあ、お気になさらずに。わたくしは気にしていませんわ。
それよりも、仕事の話しですわよ」
「OK、話して」
達哉は訝しげな表情を維持する事を諦め、真面目な表情になっていた。
「まあそう焦らずに。順を追って話しますわ。
まず今回の依頼主は、虎国のとある領主ですわ。
虎国では、無数の領主がそれぞれの領地に点在しているのを、知っていますわよね」
「ああ。レナさんと2人のときに、この世界の事情は大体教えてもらったし」
「なら話しは早いですわね。今回の依頼主は、ちょっとヘマをしてしまい、
悪どい別の領主に騙されて、自分の領地を失ったお馬鹿さんですのよ。
残った全財産を掛けて『アイツを破滅させてくれ』と、依頼されましたの」
「うっわぁ……」
初めての仕事と意気込んでいたが、これでもかと言うほど私怨の依頼だ。
「あまり傭兵と言う仕事を美化しない方が良いと思いますわ。
5割方は私怨の依頼で、4割も国の間での小競り合いやら、薄汚い事ばかりですのよ。
最後の1割がその他諸々。悪意無しに依頼される事など、滅多に無いと思ってくださいな」

サラッと理想の傭兵像を打ち壊され、後に不快感だけを取り残される。
達哉が自分の中で、傭兵を美化し過ぎていたのは確かだ。
突き付けられた現実に、達哉はがっくりと肩を落とした。
しかし、これもレナの役に立てると自分に言い聞かせる。
達哉は自分を奮い立たせて、クユラの言葉を待った。
具体的に、達哉が何をすればいいかを、まだ聞いていない。

「それでタチヤには、以前わたくしが言った通りの仕事をしてもらいます。
今回の目的は、相手を殺す事ではなくて、社会的に破滅させる事です。
だから、“蛇足” で一番頭の良いわたくしと、
ヒトである事を利用して相手の懐に潜り込める、達哉が依頼を受けるのですわ。
その男ですが、かなり悪どい事をしているそうで、
内部から粗を探せば、簡単に破滅させられると思いますの。
ですから達哉は、まずその男の一人娘に近付いて、徐々にその男に近付いてください。
疑り深い男だそうですが、流石にヒトを警戒したりはしないでしょう。
本当は、最も警戒すべき存在だと言いますのにね」

クユラの言った事を、達哉は自分の頭の中で整理し直す。
つまり、ターゲットの一人娘に近付いて、警戒心を解かし、徐々にターゲットに近寄る。
なんと言うか、詐欺師みたいなやり方だと思った。
あまり気の進む仕事ではないが、さっきもクユラから傭兵を美化するなと言われたばかりだ。
仕事なんだと、割り切らなくてはならないところなのだろう。

「分かったよ。じゃ、女の子を口説く練習でもした方が良いかな」
266蛇足の人:2006/11/19(日) 19:29:23 ID:F17/wlj9

達哉は、レナが聞いたら、その瞬間に張り倒されそうな冗談を言ってみる。
しかし、まずは一人娘の女の子に近付くのだから、冗談を抜きにしても、練習の必要があるかもしれない。
そう考えを巡らせながら、レナと恋人として過ごす時間が、ほとんど無かった事を悔やんだ。
まさかあそこまで周りに関係を知られる事を嫌がるとは、達哉も予想外だ。
結局、誰も見ていないところで、少しだけいちゃつく程度の時間しか無かった。
達哉としてはイマイチ不完全燃焼な調子だが、レナは今のままで満足だろうし、我慢しようとは思ってる。
そのうち、レナと2人きりの仕事の機会などもあるだろうし、それまでの辛抱だ。

そうやって、今の仕事とは全く関係の無い方向へ、思考がリープしていく。
そんな中で、クユラは達哉が言った冗談に、珍しく真面目に対応した。

「そうですわね。タチヤは女性の扱いが下手そうですし、少しくらいは学ぶ必要があってよ。
せっかくわたくしが送り込んであげても、機嫌を損ねるようならそれまでですし。
…………わたくしが、直接教えて差し上げます。しっかりと覚えてください」
「え……、クユラさんが?」

15かそこらの少女に、女性の扱いを教えられる。
いくら中身は500歳でも、あまりしっくりくる感覚はない。
それは、達哉がクユラの事をあまり知らず、彼女の本質を全く理解していないからだった。
彼女の事をよく知るものなら、淑やかな態度は演技で、本質的には猫人なのだと知っている。
そして今回も、クユラは達哉を手込めにして楽しもうと考えていた。

「そう。わたくしが直々に。
20を過ぎたばかりの若造が、わたくしに教えて貰えるなんて、とても光栄な事でしてよ」
「……ッ!?」

ガタンと音を立てて、クユラが手に持っていた本が床に落ちる。
その横で、クユラはタチヤの肩を掴み、押し倒していた。
電車の中とは言え、ここは高級の個室だから、見られる事を心配する必要も無い。
達哉は抵抗しようともがいているが、そこはまあ、ヒトが相手だ。取るに足らない問題と言える。
クユラは、達哉の両腕を片手で抑え込むと、空いてる方の手を達哉のズボンへ潜り込ませる。

「いきなりこんな事をしてしまって、すみませんわね。
ですがタチヤはこれから、女性の元へ“貢がれる”訳ですし、練習の必要がありますわ。
分かっているでしょう? あなたはヒト。
それをこの仕事に活かそうとすれば、こうなるのです」
「うっ……、それは……ッ」

クユラの細い指が達哉の性器を掴み、慣れた手付きで弄り回す。
男に何かを吹き込むときは、こうしながらに限った。
しかし達哉は、それでも何処か後ろめたそうな表情をしている。
単純に嫌がっている訳ではなく、誰かに申し訳ない。そう思っている表情に見えた。
達哉の様子に、クユラは自分の推測を確信へと変える。

「レナさんの許可なら、もう取ってありますわ。
彼女も、元々はこういう仕事に使うつもりで、あなたを拾ったのですしね。
まさか恋仲になってしまうのは、予想外だったのでしょうが」
「――なッ!!?」
達哉の呆気に取られた表情を見て、クユラはニンマリと笑った。
思った通りの反応に、思わず頬がほころんでしまった。
「2人とも初心で、隠してるつもりでも、少しぎこちないと思いますわ。
これじゃ、闘うしか能の無い犬狼とか、精通を経験してるかも微妙なお子様鳥や、
盛るだけで、女心を1%も理解できないヘビぐらいしか、騙せませんわよ」
267蛇足の人:2006/11/19(日) 19:30:36 ID:F17/wlj9

クユラには、気付いているのは自分だけだと言う自信があった。
伊達に500年生きてる訳ではなく、恋愛も性交渉も、人並み以上に経験はある。
色恋沙汰に関する洞察眼には、かなりの自信を持ち合わせていた。
今回も、口ではああ言ってるが、レナと達哉の関係は、かなり巧妙に隠されていた。
レナも開けっ広げにしてしまえば楽だと言うのに、
恋愛の経験が欠如していると、妙に気恥ずかしくなるんだろう。

いつの間にか、達哉の性器がかなり堅くなっている。
乗り気ではなくとも、男性と言うのは体で反応してしまうものだ。
クユラはタチヤのズボンのファスナーを開けると、ズボンをパンツごと、少しずつずり下ろす。
すると、窮屈な場所から出る事の出来た肉棒は、嬉しがっているかのように、天井を目指して反り立った。
中々綺麗な形だなと思いながら、クユラはその肉棒を口に含んだ。
先走りの液がもう出始めていて、少ししょっぱい味が、口の中に広がる。

「ちゅ……はぁ……。ん……ちゅ……
……レナさんにこんな事をされたら、再起不能になってしまうのでしょうね?」
「や、やめてくれよッ!!」

達哉は初めて味わうフェラチオの感覚に、背筋がゾクゾクするのを感じた。
元の世界にいるときは、彼女とだってそんな事をする勇気はなかった。
達哉の控えめすぎる性生活が反感を買い、自然消滅した記憶がある。
そしてレナのザラザラの舌でそんな事をされれば、一生使い物にならなくなってしまう。

みるみるうちに、達哉は絶頂への階段を上り詰めていくのが分かった。
クユラもそれに気付き、どうするか考えたが、結局フェラチオを中断せず、口の中に出させる事にした。
最後の仕上げとばかりに、亀頭の先を舌でなぞり、陰嚢を手で軽く揉む。
そうすると、今まで相手をした全ての男は簡単に果てた。そして、今回も同じだ。

「あっ、うぁッ!」

達哉の口から声が漏れ、勢いよく射精した。クユラはそれを全て飲み干す。
出された精液を飲み込んだ後も、口の中に入れたままの肉棒を舌で舐め、軽く吸う。
それと同時に達哉の口から、再度うめき声が漏れた。
達哉の射精の速さが自分の技量を表していると、クユラは得意そうな笑みを浮かべた。
ちゅっ、と音を立てて肉棒を口から出すと、透明の糸が後を引き、そして切れる。

「随分と早漏れですわね。
もう少し我慢出来るようにならないと、満足させてあげられませんわよ」

クユラはそう話しながら達哉を寝かせ、その腹の上に座る。
しかし、達哉が諦めずに抵抗しようとするのが、少し気になった。
クユラは右手の指先に、ふっと息を吹きかける。
そしてその指先で、達哉の両手首をなぞった。
すると、達哉の手首は床に張り付き、身動きが取れなくなる。

「これはっ!?」
「魔法ですわ。もう少し大人しくしてくれたら、使う必要もありませんのに」

達哉が身動きを取れなくなった状態で、クユラは達哉の上着を脱がし始める。
ボタンをプチプチと外し、下着をまくりあげた。
男の上半身なんて、さして隠す必要も無い筈だが、それでも達哉は恥ずかしそうな顔をした。
自分は遥か昔に忘れてしまった、初心な恥じらいに、クユラはフフンと鼻を鳴らす。
こういう男性を調教して、正真正銘のプレイボーイにしてしまうのは、中々面白い。
268蛇足の人:2006/11/19(日) 19:31:35 ID:F17/wlj9

「まあ、今回は程々にするので、タチヤも楽しんでください」

しかし、クユラとて節度はわきまえている。他人の持ち物を、勝手に調教するつもりはない。
あくまでも、少しこういう事に慣れさせて、この先の仕事に支障が無いようにする。
今回は、その為にこうして押し倒しているだけだ。

だが、クユラ自身がこの行為を楽しんでいるのは事実だ。
思えばヒトとの性行為など、かれこれ100年ほど御無沙汰だ。
その時は、養うつもりも無かったので、数回した後に売ってしまった。
そして今は、レナが近くにいるときは、こうして押し倒す事もままならないだろう。
今の内に、目一杯楽しんで置くのが得策だ。クユラは、そう判断した。

「タチヤを楽しませてあげますわ。
ですが、わたくしも楽しませて頂きますわね」
「やめ……、僕は――うぅッ…!」

達哉の口から出る言葉は、クユラにはあまり心地良いとは思えなかった。
だから、聞こえるのが嬌声だけになるようにする。
尻尾を使って肉棒を扱きながら、達哉の乳首を指先で弄ぶ。
乳首は、女性だけでなく、男性にとっても性感帯だったりする。
案の定、達哉は体を震わせて、素直に反応してくれる。
慣れた男と言うのは、こちらを気持良くさせてくれていいが、
達哉のように慣れてない男は、こちらから攻めた場合の、手応えが堪らない。
まるで操り人形のように、クユラの思い通りの反応をして、身悶えてくれる。

「ウフ、気持が良いのですね。今、もっと良くしてあげますわ」
「ひっ、ぅあ……ッ」

指先で軽く弄ぶだけだった乳首に、今度は爪を立てた。
痛みとも快感ともとれない、微妙な感覚に達哉はうめいた。
クユラはそのまま、達哉の胸に顔を近付けると、次はもう片方の乳首を舐め上げた。
数回舌でぺちゃぺちゃと刺激し、次はそこに口をつけて吸い上げる。
達哉はなんとかして逃れようとするが、手首は床にくっ付いて離れない。
それ以前に、絶え間無く送られてくる刺激の所為で、全身に全く力が入らない。
そんな中でも、なんとかクユラを振り払おうと、慢心の力で胴体を揺らそうとする。
だが、それは察知されてしまったのか、達哉が体に力を込めたその瞬間、乳首に歯が立てられた。
そしてそれと連動して、先ほどから肉棒を弄っていた、クユラの尻尾が、動きをいっそう激しくした。

「さ、早く出してください。
恥ずかしがらなくても、男だから仕方ないと、割り切ってくだされば良いのですわ」

クユラが一旦顔を上げ、達哉の目を覗き込みながら、そう言った。
そして今度は、達哉の耳に顔を近寄せ、口に拭くんで舐め上げた。
もはや達哉の体は出来上がっていて、迫り来る絶頂に抵抗するすべはなかった。
そのまま一気に射精して、クユラの尻尾を白濁色の液体で汚した。
269蛇足の人:2006/11/19(日) 19:32:33 ID:F17/wlj9

「はっ……はぁーッ…」
「あら、もう息が上がってしまいましたの。
まだ2回しか出していませんのよ」

肩で息をしている達哉に、クユラは詰まらなさそうに言った。
まだ達哉を気持良くさせてやっただけなのに、と思ったからだ。
少し慌てながら、体の向きを変えて、肉棒をまた口で咥える。
肉棒に吐いた精液を舐め取り、舌先で突付いてやれば、萎えかけた肉棒は、また堅くなる。

「さてと。次はわたくしの番ですわね」

息を整えている途中の達哉を、横目で見ながら、クユラは自分の着ていたローブを脱ぐ。
その下にあるシャツのボタンを外し、下着を脱ぐと、大きさ、形、共に申し分のない胸が露わになった。
見せ付けるように、その胸の自分の手で揺らすと、達哉の視線が向けられるのが、クユラにも分かった。
達哉も目線を逸らそうとしたが、他に目のやり場が無いと言うか、
ここで視線を逸らせば、オッパイの神様に怒られそうな気がしてならなかった。
そんな達哉の反応に、クユラは満足そうに頷く。
長い時間を掛けて、最も理想的な形に仕立てた、自慢の胸だ。

「胸ばかり見ていても、仕方がありませんわよ。
もっと重要なのは、こっちでしょう?
タチヤがあまりに良い反応をするので、わたくしも昂奮してしまいましたわ」
「こっち……?」

『こっち』と言う言葉に違和感を覚えながら、次の瞬間には達哉もそれを理解した。
達哉のお腹の上に座りながら、クユラはローブの下に着ていたスパッツを脱ぎ始めた。
達哉がクユラの大胆の行動に驚いている内に、あっという間にクユラは裸になった。
股間の隙間に覗くのは、薄く毛の生えただけの、外見年齢と遜色の無い、ピンク色の恥部。
相手が500歳を超える女性だという考えは、完全に達哉の頭から消えた。
そんな中で、クユラのテクニックだけが、外見とは不相応に高いモノだった。

「ほら、もうこんなになってしまいましたの」

クユラは達哉に向けて大股を開き、指を使って自分の恥部を広げて見せた。
当然の話しだが、その恥部の中に、処女膜は無い。
ぱっくりと口を開いて、愛液を垂れ流していた。
指に着いた愛液を舐め取ると、達哉の腹に恥部を擦りつける。
ぬちゃぬちゃと卑猥な音が鳴り、愛液は達哉の肌を伝って、床に落ちる。
そんな焦らすようなクユラの行動に、達哉の肉棒は痛いほどに反り立ち、精一杯の自己主張をする。
当然ながら、それは達哉の意志ではなく、男としての生理的反応だ。

「んもう。こんなに堅くして。
さっき2回も出したばかりでしょう?
そんなに挿れたいだなんて、タチヤも色魔ですわね」
「ち、違ッ……!」
「あら、テンプレートな反応ですのね。
ええ、あなたは色魔などではないですわ。ですが、男です。
わたくしも、我慢するのは好きではありませんし、そろそろ挿れますわ」

クユラは立ち上がると、達哉の肉棒の上まで腰を持っていき、そして腰を下ろす。
自分の指で充分に馴らしておいたので、なんの抵抗も無くあっさりと入った。

「んっ……、素敵ですわ。とても気持良くてよ。
ほら、わたくしが締め付ける度に、こんなにビクビクいって」
「あ……ッ!」
270蛇足の人:2006/11/19(日) 19:33:40 ID:F17/wlj9

クユラが腰を上下に動かしながら、緩急を付けてタイミングよく肉棒を締め付ける。
どのタイミングで刺激すれば相手が気持良くて、自分も気持ち良いか、それを見極めて体を動かす。
達哉に乗っかって上下に動きながら、クユラは自分の胸を掴んで揉み解す。
達哉にして欲しいところだが、先ほどクユラが魔法を掛けて動けなくしたばかりだ。

「いつでも出していいんですのよ。
どうせ妊娠はしないのですし、下腹が膨らむまででもどうぞ……ッ。
ほら、もう先走りが出てる筈ですわ。
出したくて堪らないんでしょう? 我慢する必要など、これっぽっちもありませんわ」
「で、でも……ッ」
「……仕方がないですわね。 すぐに出させてあげますわ」

クユラは達哉と自分の腰を完全に密着させて、肉棒を自分の一番奥までおさめる。
そして動きを止めた後、持てる限りの力で肉棒を締め付けた。
ピッタリとくっ付いて、逃げ場など全く無い中で、とうとう我慢できずに、達哉は射精した。

「あぁん…ッ! ……ふぅ、これなら何処へ出しても恥ずかしくありませんわね。
あなたの行く先のお嬢さんも、さぞ喜ぶでしょう。
タチヤの所為で、自分の父親が破滅するとも知らずに」

楽しそうな笑みを浮かべて達哉の方を見ると、クユラの話しは聞いていないようだ。
やはり休み無く行為を続けられて、疲れてしまったようだ。
あんまりここで長引かせて、仕事のときに響いてくるのも避けたいので、ここで終わりにする事に決める。
クユラが立ち上がると、その恥部からは愛液と精液が混ざったもの、そして萎えた肉棒がずるりと出た。

「タチヤは、そのまま寝ていて下さってもいいのよ」
「だ…けど……ッ」
裸体の上に、直接ローブを纏いながらクユラが言うが、達哉はそれに応じない。
クユラは少し考え込んだ後、達哉の顔を見て、しゃがんだ。
「今は、眠ってください。わたくしが後で起こして差し上げますから。
オヤスミ……、タチヤ」

クユラは達哉の胸に指を当てて、そっと何か図形の形をなぞった。
すると、達哉は急速に意識が遠のいていくのを感じた。
最後に見たのは、クユラの外見とは不相応に妖艶な微笑み。
21歳にして、初めて女性の恐ろしさと言うのを、目の当たりにした瞬間だった。

「ウフフ、こんな格好で寝てるタチヤを見るのも、良いですわね。
窓の外の風景を見てるよりは、いくらかマシですわ」

ガタゴトと蒸気機関車は進み続ける。
いつの間にか外は夕暮れになっていて、差し込む日の光が眩しくて、クユラはカーテンを閉めた。
窓の外の風景など、見ていたところでつまらない。
それよりも、あられもない姿で床に転がり、寝息を立てている達哉の方が、随分と見応えがある。
そしてそれを見ながら、達哉がオルスに犯されていると所や、ミリアルドを犯している場面を想像した。
中々笑える光景だ。自分の想像に、クユラはくすりと笑った。

蒸気機関車の度はまだ続く。
目的地までは、まだ半日ほど掛かるだろう。





271蛇足の人:2006/11/19(日) 19:36:52 ID:F17/wlj9
クユラさんは500歳なんだから、
処女喪失年齢を25歳、ヤってる回数を週1回と最低限低く見積もっても、
1×4(週間)×12(ヶ月)×475(年間)=22800回の経験があるんだね。
272名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 21:23:57 ID:Ck4Mwt+N
まとめの更新まだですか?
273名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 21:42:10 ID:uCQGnYxz
GJ!!
良い意味でツッコミどころ満載で、かなり面白かった。
やっぱ経験が22800回もあればああなるよな。
とりあえず、漏れもクユラさんに尻尾コキされたいでつ。
274名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 21:45:33 ID:De/1IXT5
>>271ちょw超色魔ww経験し過ぎwwそしてBL大好きなんかクユラさん。レナさんより数倍怖いww
GJ!ネコ娘はやっぱりええっす(*´Д`)
275名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 22:02:11 ID:v+/n0kCj
バーチャンこええええええええ(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
古老でロリでド淫乱な上に腐女子の嗜みまであるのか
達哉、そのうち吸い殺されてしまうのではw
276蛇足の人:2006/11/19(日) 23:12:13 ID:F17/wlj9
レナの目の届く範囲にいるうちは、大丈夫だと思います
だけど、また二人で依頼を受けにいったりしたら、ヤバイかも
あと、吸い殺しはしないはず
彼女は、生かさず殺さず貪り尽くすキャラだから
277名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 00:19:57 ID:F/sc0ltA
どっちにしろ怖いよ(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
278名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 01:19:45 ID:Xld0+u+6
落ち着け!こう考えるんだ!同じネコでもマナ様やフローラ様みたいに改造されないだけまだマシさ!

…何でこう、ネコはえっち方面も規格外なんだww

いつか処女喪失時のばぁちゃんみてみたい。約500年前の世界だけどw
279名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 18:54:13 ID:Ofr6Lcol
夢日記さんの視点で言うところの『ネコは変態揃い』ってやつも
長生きで経験豊富ならやりかねんな……と思った俺ガイル

いや、喧嘩売るわけでなくて純粋に考察すれば、豊かなネコの国で長生きなら有り得るなっとww
280名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 19:31:49 ID:8+znpCYD
↑それ、実はおれ前から思ってた
実際世界の人間だってハメ過ぎ野郎でサオにボール入れる奴とか居るじゃん
600年も生きてて実際に夜になるたびバッコンバッコン頑張る奴の場合はそれこそ
経験少ない奴から見たらとんでもないド変態もいい所のリアルキチガイがかなり出ると思うんだ

でも、本人は普通にやったんじゃ退屈極まりない訳だろ?
んだからこちむいの世界でぼくがご主人様に強烈な電気ショックの人体実験とかやられるけど
あんなのネコにとっちゃ罪の意識のカケラも無い事なんだろうな・・・と
281名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 19:53:10 ID:o7P564qq
そうすると高齢のネコの召使いはドMでないと勤まらないわけだ
上のクユラばあ様の場合も、あれでまだまだ全然本気をだして無さそうだったしな
こちむいの僕も大人になる頃にはどんなプレイボーイに変身させられてるか
282名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 20:33:51 ID:k9+yqahF
エキサイトすると周りが見えなくなるのはこちむい三姉妹ってかネコの悪癖だな
ぼくイジメ然り、興奮したリナ様がユナ様の背骨をサバ折りで折りかけたり
一つの事に集中すると周りが目に入らないし、コーフンするとワル乗りし過ぎちゃうんだろう
ばーちゃんも、イーシャ先生も、ニュスタさんも、みんな暴走属性持ちだ

これでもうちょっと他人への配慮があれば、もうちょっと素直で意地っぱりじゃなくなれば、
作らなくてもいい敵も作らずに済むんだろうが
ネズミの国のリゼットさんみたく、若くてきちんと寸止めもできるネコは貴重なのかな
283名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 21:23:46 ID:9lW4QA6/
>>282
いや、単にちゃんと寸止めできるとエロパロ向きじゃないだけでわ。
たとえばウサギの連中とか。
284名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 21:47:19 ID:JQyjJLof
ばーちゃんは確信犯に見えなくもないけどな。
285名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 23:50:14 ID:zByEMilL
敵役に「落ちもの少女を裸で首輪と革手錠つけさせて檻のなかで飼育する変態主人」を出そうとして、
さて種族なんにしようかと思ったけど、なぜかそんなことする種族はネコ以外考えられなかった……w
286名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:53:06 ID:GFrslVJQ
やっぱりネコ姫三姉妹の影響が強いんだろうな、ネコ種族の変態イメージは。
他に♂ではディン公がヒトには飽田などとあの外見で言い出すし、変態商人なんかもうキチガイそのもの。

でも実はbPはウサギさんなんだよね。
287名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:53:59 ID:5j3RBYrt
引きこもってるから害がn(ry
288名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:14:31 ID:joac+ISa
世界で一番淫らな街、アトシャーマのガイドライン

・イヌの軍人が男8人連れなら大丈夫だろうと思っていたら、
 小柄なウサギの女性に20人がかりで押し倒された
・街で一番大きな宿泊施設から徒歩1分の路上で、
 全裸のヒト召使いが啜り泣きながら衣服を抱えて女の子座りしていた
・足元がぐにゃりとしたので見てみると、絞り尽くされたヒト召使いが虫の息で転がっていた
・有無を言わさず衣服を脱がされた、というかヤッた後から理由とか考える
・男一人暮らしの家に止めてもらい安心したら、その晩女も「男も」全員も襲われた
・女一人暮らしの家に止めてもらったらもらったで、男も「女も」襲われる
・結構性に対しては開放的で、経験も豊富なはずのご主人様(ネコ♀)が、
 10m先の魔法屋からヨレヨレ&涙目になって帰ってきた
・訪れた旅行者の1/3が押し倒され経験者(※男女問わず)
 しかも「どうせ子供はできないんだし」という理由で、ヒト以外の種族も「平等に危ない」
・「そんな危険なわけがない」といって笑って出て行った屈強なオオカミの男性が
 次の日前後両方の操を奪われ泣きながら半裸で帰ってきた
・「自分はモテないし、気軽に童貞捨てられるんだったらむしろ願ったりじゃん」と
 出て行ったトラの男性がいるが、彼は現在重度の女性恐怖症になり自国療養中である
・トリやサカナの男性だろうと関係ない、スズメバチや精霊でさえ襲われる
・もっとも治安の悪いアトシャーマダウンタウンでは、仕込まれる確率が450%
 張り型常備の女性を含めんだ集団に前・後・上の三穴全部(300%)の味を教えられた上、
 帰り際に更にもう一度ねっとりとヤられる確率が50%(150%)の意
・アトシャーマにおけて他者を傷つける行為(傷害罪・殺人罪・強盗罪)は重罪だが、
 獣人強姦罪や、浮気・不義密通に関する罰則規定はない


・昼間でも一人で出歩くな!
・一人でいるといきなり民家に引き込まれて、唇を奪われた後服脱がされるぞ!
・夜はご主人様と一緒でも大通り以外を歩くな!
・道の前後を集団で塞がれて、ご近所ぐるみで美味しく頂かれちゃうぞ!
・なのでアリアンロッド家が公式に「旅行者は夜出歩かないでくださいねぇ」と警告している
・ヤる前に「シませんか?」なんて聞いてくる優しいウサギはいない!
・とりあえずヤッちゃってから考える、それがアトシャーマの白い悪魔共だ!
・ご主人様や連れとはぐれ、なおかつ連絡手段も持っていなかったら、もう終わったと思え!
 お前の貞操はもう無いに等しい!
・ウサギの女は標準で張り型携帯! ウサギの男は標準で尻穴経験者だぞ!
・長期滞在者居住区画や他種族経営の商店や施設は、王立魔法騎士団が24時間警護!
・でも魔法騎士団員にも気を許すな! 迂闊に親しくなると気がついたら縛られてベットの上だ!
289名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:31:35 ID:Ed0XkrFx
……一体ウサギの国はどうなってしまうのか…… orz
290名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:37:51 ID:GFrslVJQ
すげーwwww犯罪国家じゃねーかwwww
そんな国ならザラキエル博士の発明を国家の体裁上黙殺しても、内心『ぐっじょぶ!』とか言ってそうなんだがw
でもやっぱりこれくらいじゃなきゃbPは語れないか。

他国に移住しているウサギ族の人はくれぐれも自国とは違う事をよく認識してくださいw
291名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:53:58 ID:lto+tNyi
ザラキエル博士はごく標準的なウサギだったのか…


そんなばかな!
292名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 01:56:33 ID:Ed0XkrFx
ザラキエル博士は標準的なウサギではない余寒
なにせ、他国でヤっちゃったらしいし (*ノ∀`)
293名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 02:19:02 ID:8KM8IH/c
え、なに?ウサギ国は>>288で決まりなの?w

性格的に一番エッチだからこそ、性犯罪に対しての規定は厳しいと思ってたww
294名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 07:14:56 ID:0vDA4IzM
>>293
実際はともかく、酒の席ではジョークで語られてそうだw
295名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 07:15:44 ID:9nDXNaN4
おk
そのうち主人公を兎の国に行かせて見る
何も考えなくたって唐突にエロまでいけていいね
ご主人様とはぐれたら、即終ったと思えか
覚えておくよ。先にことになりそうだが、いつか兎国で書く
296名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 09:01:51 ID:z10025UR
兎さんの国怖ええええええw

一作書いてみようかなぁ、とか考えていたけど軌道修正必至です。
俺には無理、無理…。
おとなしく狐の国でがんばります。
297名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 10:20:37 ID:94N9RF37
犯罪国家や犯罪都市ならまだかっこいい響きだが
「性犯罪国家」だともう本当にどうしょーもない雰囲気がたちこめるなあ
だがそれがいい
298名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 15:44:33 ID:nVKfMOdz
いき過ぎだ
299名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:16:03 ID:BwLmiI65
>>298
殺人が平気で横行するような荒んだ都市だってきっとあるはず
そういうところと比べれば…

やっぱ行き過ぎか…
300名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:22:15 ID:0vDA4IzM
だな
雑談のネタならともかく、本気で一本書く奴が出る前にやめとくか
301名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:24:14 ID:4jcDdfyP
;`・ω・´)……

わかった orz
302名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 17:54:20 ID:+94vTvg3
百年に一度の無礼講祭りとか。
303名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 18:13:20 ID:DaqpVvwO
自分の拙作にならず者の街が出てくる予定なんだけど
性犯罪の街は・・・いや、国家はさすがにマズイだろ
304名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 18:39:30 ID:e5jV2zOo
流石に>>288はやばいけどなんかインスピレーションを得たんで
もうちょっと控えめで、性病対策とかもあり、他種族に配慮のある話でも書いてみる

ようは毎日が乱交パーティーみたいな行き過ぎた街でなく
かつ旅行者と見れば住民がゾンビのように襲い掛かってくるような街じゃなきゃいいのね
金剛樹島やネコ程度のやばさならセーフと
305名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 20:40:58 ID:gvoaqcPa
そうですね
行く前に、知り合いから>>288の内容と同じ事を吹き込まれて
戦々恐々しながら兎国に向かうとかそんな感じに
実際に行ったら聞いてたほどじゃなかったとか
そんなのってよくあることですし
306名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 20:45:13 ID:4jcDdfyP
そういえば、ウサギとオオカミが仲悪いってのはどこかで見たことあるんだけど、
個人レベルだとどうなんだろう。やっぱり険悪なんすかね?
307名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 21:08:20 ID:MWP1lcpt
どっちかって言うとオオカミは他の種族から何となく信用が薄い。
そんな感じに見えて仕方が無いんだけど、やっぱオオカミ少年ってお話が強いんだろうな。
308名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 21:25:18 ID:hm5DW9Me
>>307
俺にとっては、種族の基本イメージが
猫……マナ様
犬……ジーきゅん&シゲル
虎……ミリア様
鹿……リュナ卿、カルロ
蛇……サーラ様
獅子……ファリィたん
ピューマ……シュナたん

狼……サイアス

だからなぁw
もう、狼は存在そのものに対して嫌悪感があるw
309名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 22:20:35 ID:OWQjDFMW
>>308
カモシカは鹿じゃない、鹿はシカ科だけどカモシカは牛科。
シカシカ連呼しててなんだか妙なレスだなこれw
310名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 22:42:01 ID:Z/PlLZEb
>>308
> 犬……ジーきゅん&シゲル
ジーきゅんはともかく、イヌの種族イメージがアリスでもアーサーでもなくシゲルってのは何か違うだろw
311名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 22:42:50 ID:e5jV2zOo
>>308
貴様ゼキさんを! ゼキさんを! ゼキさんを!! ゼキさんを!!111

どっちかってば新ゼキさんが人気だけどここは是が非でも旧ゼキさんを推す
312名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:09:12 ID:z10025UR
>>308
俺の好きな種族が入ってない…。
人気無いのかなぁ?
313名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:16:08 ID:ZbPmdZBi
>>312
人気どうこうっていうか308の主観なんだから、自分の萌えを追及すればよし
314名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:30:57 ID:Z/PlLZEb
>>312
えっと、>>308が書いてない種族で人気ありそうなのは……
狐とか魚とか鳥……あるいは鼠とか蜂?
なんだ、出てない種族かなりあるじゃないか。気にすることないだろ。
315名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:45:28 ID:SNBe1LWP
まとめの更新はまだ先ですか?
316名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 23:54:56 ID:Z/PlLZEb
>>315
いいから帰れ、少なくとも年内の更新は確実にない。
あそこのまとめサイトの管理人は超多忙な人だから、
基本的に報告後三ヵ月待ちがデフォだと思え。
317名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 13:33:29 ID:ZqOBUkNa
>308
それをいうなら俺はディンスレイフの印象が強烈すぎて
マダラ全般にマイナスイメージが強い。
第一印象ってこわいなー。
318名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 16:06:43 ID:T0aWXr5i
つまりへっぽこぷーなマダラを書けというわけか。把握
319名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 19:33:40 ID:2YyqxwOJ
>>318
へっぽこなマダラ……
景佳きゅんとか?
320名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 19:48:35 ID:WElRA86v
ただへっぽこなだけじゃダメだから難しいのかも
なにかこう、鮮烈さというか、強烈に読み手の印象に残る要素が必要なのかもしれない
正の要素にせよ、負の要素にせよ、>>308-317で挙がったキャラにはそれがある

ノーマルラブラブ純愛和姦のみじゃ演出しにくいよね、これ
なんかこう、ちょ!?それヤバいって!!的アブノーマルプレイとか、半強姦的陵辱愛とか、
あるいは生き死にに関わる戦闘シーンや危機的状況、関係破局一歩寸前状態、
そういう「激しい」「苛烈な」状況にもってくと多少出しやすくなるけど
321名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 23:10:06 ID:bwX8wwvg
そう、最初からハッピーエンドの映画なんて3分あれば終わっちゃうんだよ!
だから多少刺激が必要、かなぁと。
322名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 23:19:45 ID:nJYHT5n8
だが三分で終わるハッピーエンドにも、良さってもんがあると思うぜ。
確かに多少の刺激はいるが。
323名無しさん@ピンキー:2006/11/22(水) 23:22:32 ID:NM56RC/N
>>321
それなんてセンチュリーラバー?
324名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 14:53:23 ID:4Wahgel9
流れ読まずに聞いてみるが、オーストラリアで猫が犬との子供生んで、6匹中3匹は犬っぽく、もう3匹は猫っぽいらしい。

と言う話聞いて、ライガー(ライオンと虎のあいのこ)みたいなのは、どんな扱い受けてるのかのう、とかオモタ
(結構異種間で子供ってできるもんだなぁ)
325名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 15:08:02 ID:ISUOXx2y
>>324
キメラっ娘が普通に軍人やってる世界なんだから、ライガーくらいは普通の混血児扱いなんじゃない?
時と場合によっては蛇足入りするかもしれないけど。
326名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 17:53:44 ID:wFNzpEYB
>>324
それ血液検査で嘘だったってわかっちゃったんだけどね。
そういや異種属間で子供作れるの?
327名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 18:59:59 ID:xgcu+BAm
ライオンと虎とかピューマ・ジャガー・オセロット辺り、一代限りだけどできそう

……そう言えば、ヒトって特殊な状況さえあれば、ヒポグリフが作れるんだよな
逆に考えれば、特殊な状況というか、莫大な資金さえあれば、召使いと子どもが作れるんだ
本当に相思相愛になっちゃった上流階級の方で、ヒポグリフの存在を知ってる人は、考えそうだね
328名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:03:10 ID:xgcu+BAm
連投スマソ

>時と場合によっては蛇足入り
う〜ん…それは考えにくいと思う。
蛇足のオルスの場合はオオカミと犬で親になる種族同士が激しく対立してるからだとおも
そんな感じで対立の激しいところ以外は普通の混血児扱いじゃないかな
329名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:16:04 ID:B6HjBiNJ
>>327
ヒッポグリフ:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%83%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95

・・・・つまり、ヒトのキメラを作れるかもしれないって事だよね?
ファンタジーネタですまないけど、オーク(豚男)は非常に繁殖力が強く
エルフ以外の種族となら何でも子孫を作れるって設定が多い。

そういえばこの世界にはまだエルフが出てこないな。
マーメイドは出てきたから想像上の種族で未出と言うと、
ドラゴン系かエルフ・ドワーフ・ホビット系かな
330名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:30:03 ID:Ptd1t9SV
……エルフとかドワーフは出しちゃアカンだろ。
ヒトのキメラってのも成功例ってのがあればいいがなかったら文字通り実験台に成り果てるしなー
331名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:39:58 ID:qN5LpCjA
落ちものでエルフ娘が出てくる作品を書いて仕舞ってあるが…どうなんだろう。
魔王が落ちてくるぐらいなんだから、エルフ娘が落ちてきてもいいと思うんだが。
寿命が長くて弓の名手、あとなんか魔法が得意ってぐらいだし。
ってか獣人自体がファンタジー世界の住人だから、同じファンタジー世界の住人である
エルフとの組合せはこのスレに相応しく無いのかもしれない。
332名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 19:56:15 ID:FUNnwsM6
魔王さんの場合は望んで来てる可能性もあるな。退屈が嫌って設定だったような気がするし。
エルフの場合は・・・・どうだろ、超高位世界から何かを追って来たってのはどうだろうね?
蛇さんの作品で人世界から送り込まれる不幸な(?)工作員の話も出てるしw

設定的に多少無理があっても、この世界のバランスを崩さない範囲なら何でもありじゃないか?

それこそ、こちむい世界の天空の城とか・・・・・・・すまん、戯言だ。忘れてくれ(汗
333名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:30:19 ID:fNXtyONy
基本的に現実世界から落ちてくるって設定だからエルフとかが出てくると違和感がある
334名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 20:34:18 ID:BbegZZny
そしたら魔王(ry

と延々ループするので、作品見てから考えればいいんじゃない?
無茶になるかどうかはその人の力量とか話の構成によるし、なによりも作品投下ないうちは所詮絵に描いた餅では。
335名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:11:47 ID:1M4BLpXS
>>330
>ヒトのキメラってのも成功例ってのがあればいいが
つ【フィリーヌたん】
つ【フローラ様のペット】
336名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:15:01 ID:fmVX9CQw
>>315
更新されたぞ、満足したか?
337名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:28:40 ID:1ZtyD0uQ
>>326-327

ピューマ・ジャガー・オセロットの密林三種族の間では普通に子供が作れ、
生まれた子供にも生殖能力がある。
ただ両親の種族特性を半々に受け継いだ正真正銘の合いの子はほとんどなくて、
普通は10歳くらいまで成長した辺りでどっちかに分化するらしい。

イヌとオオカミはハーフが普通に生まれ生殖能力もある。元が同じ種族だから。
密林三種族と違いこっちは生まれた子供は両親の特性を半々に受け継ぐ。
これはオオカミの氏族やイヌの○○種とかに照らし合わせるなら、
血統書つきのオオカミと血統書つきのイヌを交配させて雑種のオオカミイヌを作る感じか。

トリもトリ同士で氏族が違ってもハーフは作れるらしい。サカナは不明。
ただしこれも混じりはしない。
戦鳥族がニワトリの子供産んでも、生まれてくるのは戦鳥族かニワトリか。


あとの種族は作品中では直接言及がないや。もう想像するしか。
338名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:40:07 ID:FKo2hQQz
ああなって、こうなって、ご主人様が…、みたいに
シナリオを考えていました。
…これって見聞録様の話に似てるよ! たぶん指摘が来るよ!

どうしよう…。
339名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:44:26 ID:xgcu+BAm
これだけ職人さんがいるし、多少被るのは仕方ないよ。
こっちだって、今やってる連載を終わらせた後でやってみようと思ってるのがあるけど、
同じネタで先を越されないか、心配でならない。
あまり乱発できるような設定じゃないだろうし、先を越されたら諦めるしかないよ……
340名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 21:44:57 ID:1M4BLpXS
>>338
そういう時は、だまってプロットを練り直すべきだろうな。
このスレで書いてる人は、他の人の作風とかぶらないようにそれなりに考えてから投下してるから。
まあ、これだけ作品が増えるとある程度他人の作品と似ることはあるけど、それは先に自分から言うことじゃない。
341名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:07:46 ID:1ZtyD0uQ
しかし、ヒト♂×獣人♀なら獣人♀がヒト♂をいきなり押し倒しても羨ましいなで済むが
マダラでない獣人♂がヒト♀をいきなり押し倒したら普通は凄惨になるしな。
純愛和姦を目指すのなら、過程がおおよそ似た経過を辿るとかは多少仕方あるまい。

でも、元の世界で被虐願望ありで獣姦願望とケモショタ属性があり、
強姦されそうになるや否やむしろ喜んで!!と服を脱ぎ捨てる女の子もやっぱいるのか?
342名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:08:05 ID:rj1a8JZW
先を越されると言うか、誰かが書いたお話に出てくる設定で一気に筆が進む事もある
あえて書いておくと、カモシカの国のヒト牧場の設定は最高だ
おかげで行き詰っていたエピソードの一つが一気に進んだ

関係ないけど御礼を述べておきます、どうもありがとう!


ついでに・・・
お蔵入りとかするくらいなら勢いでtxtアップしたほうが良くね?
ダメならダメで後からまとめサイトの削除依頼でいいと思う
343名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:15:21 ID:xgcu+BAm
う〜ん……設定と話の流れを考えてるだけで、まだ手をつけてはいないんだよ。
横道に逸れてたら、連載も停滞しちゃうし。
やっぱこういうときは、とりあえず書いてみてtxtアップして様子見がいいのかな。
344名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 22:32:01 ID:R1zHZ/b4
投下予告。

以前、イノシシ小ネタを書いたものです。

イノシシの国、1話が出来ましたので、後ほど投下します。
345イノシシの国:2006/11/23(木) 22:51:36 ID:R1zHZ/b4
イノシシ編



 低い山に囲まれた開けた土地。
 周囲を掘に囲まれ、四方の橋だけが、外界と町の中をつないでいる。
 だが、橋からは外れた裏山に面した堀。
 そこには時折、人一人渡れるほどの幅の板が掛けられることがあった。

 蝉が鳴く、気怠い午後。
 裏手の山路から、のっそりと姿を現したイノシシ族の男がいた。
 右目の位置には大きな斬り傷。隻眼である。
 丸みを帯びた広い背中には、相対してやや小さめに見える背負い籠。
 堀向こうは人通りもなく、渡るのにはちょうどいい。
 堀沿いに植えられた柳の枝だけが頼りなげに揺れていた。
 男は当然のように薮の中から渡し板を引きずり出し、堀にかけた。
 山積みの炭が背中で音を立てる。
 渡り終えると渡し板を持ち上げ、反動をつけると対岸の籔へと放り投げた。向こう岸の籔に落ちるのを、見届けないうちに歩き出す。

 裏長屋を抜けて、表通りからひとつ引っ込んだ通りに出る。
 黒塗の塀の続く町並。表通りに面したとある店の裏手に来ると、勝手口にかかる木版を決まった数だけ叩く。
「これはこれは、バジの旦那」
 馴染みの鯖ネコの亭主が顔を出す。
 その臭いを確かめ、バジは歩を進めた。
 勝手口で背負い籠を降ろす。
 ネコの亭主の横に置くと、背負い籠は亭主がすっぽり入りそうな大きさだった。
「毎度、ありがとうございますよ」
 亭主は縁側に座って、炭の数を数え始めた。
「変わりはないか」
「ええ。…そろそろイノシシの旦那連中は動き出す頃合いですかね」
「うむ」
 バジはイノシシの女を思い浮かべた。
「秋の風はあっというまにやって来ますからねえ」
 ヒゲを震わせて亭主は言う。
「うむ」
 閨の匂いが思い起こされて、バジは目を細める。
「風のうわさでは、街道筋の里が一つ、『岡町』に化けたとか。嘆かわしい事で」
 ネコの亭主はそろばんをはじきながら、購入する炭を揃えて並べる。
「…里が、か?」
「左様でございます。ここのようなお目こぼしを頂く『堀町』とは違い、……なんでも、里長の代替わりの時に襲われたそうで」
 そろばんで示された金額に、バジは少し考え込み、ややあって頷いた。
「臭そうだな」
「はい、お気をつけくださいまし。これが駄賃でございますよ。来年もよい炭を」
 目の前で金子を数えて入れた袋を受け取り、バジはだいぶ軽くなった籠を背負い直した。
「うむ、ではな」
346イノシシの国:2006/11/23(木) 22:56:06 ID:R1zHZ/b4
 久しぶりに降りてきた堀町に、バジは少し足を伸ばそうかと思っていた。
「賭場か…酒か」
 イノシシのバジにとって、堀町はハレの場だ。
 里は基本的には女の住む場所であり、男は山里深く、離れて暮らす。
 冬にのみ、情愛を交わし、また春には離れていく。
 娯楽のそろう堀町だけが、イノシシの男達をほんの一時、和ませる場所であった。
 とはいっても、堀町の住人はほとんどが『白膚』と、イノシシ以外の移民である。
 イノシシの男達は群れて暮らす事が出来ないし、町の女達は、里の暮らしを捨てて、きめの細かい白膚を選んだ者ばかりだった。
 ましてや男で『白膚』なぞは、カタギのイノシシからは侮蔑される存在である。
 『白膚』は元はイノシシであったという。だが、町の暮らしを選んだ彼らは、剛毛が短くなり、肌が白くなり、牙も退化した。
 商才には長けるが、あまりもてはやされはしない。何よりも享楽的な彼らの生き方を、イノシシ達は好まなかった。
 それ故、この町では『白膚』が支配するものの、様々な種族の浮民が流入していた。

 賭場では、ちょうど女賭博師がツボを振っていた。
 獣面の女である。周りを取り囲むイノシシの男達と同じような顔立ち。体格も周囲の者と変わらない。
 成人にしてはわずかに短い牙と、手入れされた体毛。そして白いさらしの巻かれた胸の谷間が、女であることを思い起こさせた。
 獣面の女は、大概が『門番』だ。門番であるからこそ、ここにいるにはちと似付かわしくない。
 背を屈めて入ってきたバジは女賭博師の顔をちらりと伺って、渋面を作った。
 クナ。
 バジにとっては嫌な顔なじみである。
 この人物に会いたくないからこそ、正規の門を通らなかったのだ。
 目をつけられる前に退散しようと、バジは席につく前に踵を返した。
 背後で、歓声と悲鳴と溜め息が上がった。
「待てよバジ」
 酒焼けした濁声が、騒がしい賭場を射ぬく。
 バジはぎくりと動きを止めた。
「今日は帰る」
 客が胴元に賭けた金を回収されるのを横目に、クナは立ち上がった。
 撫で肩のイノシシ達やキツネの美女、眠たげな目のクマなど、様々な種族の賭場の客たちが、バジの方をちらちらと見やる。
「クナ姐さん、そちらはどちらさんで?」
 若い衆が、好奇心を抑え切れなくなったのか、問う。
 クナは牙をむき出しにして笑った。
「弟だ」
347イノシシの国:2006/11/23(木) 22:58:07 ID:R1zHZ/b4
 賭場から引き上げた二人は、クナの住処に来ていた。
 古びた棚に酒と杯しか並んでいない、殺風景な部屋は、クナらしいとバジには思えた。
「今日は呑むぞ」
 賭場からむっつりと黙り込んでいたバジは、中間に返してもらった籠を乱暴に三和土に置く。
「誰が弟だ」
 さっさと土間から部屋に上がり込んだクナの男と変わらぬ後ろ姿に低く呟く。
「キョウダイには違いないではないか」
 聞こえていたのか、クナが返事をした。
「どちらが先に生まれたなんて覚えているものか。同腹なのは認めてやるが」
「さあな。己が覚えている、といったらどうする? バジよ」
「あの母者がそんなことを記憶しているとは思えぬ」
「違いない」
 クナは笑い飛ばして、棚の酒瓶に手を伸ばした。
 つまみもろくにない酒宴が始まる。
 二人とも、親の血を受けついでいるのか酒は強い。だが、キョウダイの中でクナに敵う酒呑みはいなかった。
 イノシシの地酒である濁酒以外にも、堀町にはありとあらゆる酒が集まってくる。クナはそれ目当てにここに職を得たのも同然で。やや酔い始めたバジは見知らぬ国の酒の蘊蓄を味見とともにきかされることになった。
 クナはそれは威勢よく喋る。喋り上戸というやつだ。
 バジは口が回るほうではない。そして、酒をいちいち蘊蓄をつまみに呑むのも楽しくない。
 切子細工の硝子杯片手にぼんやりと考え込むようになったバジを後目に、クナはまだ飽き足らず酒棚を漁っていた。
「この前、珍しいものを見つけた」
 平べったく小さな金属製の瓶をバジの目の前にちらつかせる。
「狗の火酒だそうだ」
「イヌ?」
 バジは露骨に嫌な顔をした。
 イノシシとイヌは仲が悪い。鼻がお互い利くだけに、堀町限定だが浮民を数多く受け入れるイノシシの国において、イヌだけが入国禁止だった。
「喉が灼けて、なかなか旨い」
「イヌ臭い酒には興味ない」
「まあ、そういわずにもっていけ。どうせ旅に出る季節だろう?」
 金属のひんやりとした感触を無理矢理懐に突っ込まれ、バジは固辞するわけにもいかず、そのままにしておいた。
「…ああ」
 クナと別れて里を出てからもう長い時が経つ。
 いくつもの冬を越え、バジにも子がいてもおかしくはない年になった。
 もっともイノシシの流儀では誰が子の父親なのか、知るのは母親のみである。
 子育てに関わらぬイノシシの男達は、一度抱いた女の娘には手を出さないのが暗黙の了解であった。
 それ故、里を離れるにあたっては、もっともキョウダイの絆が重要とされた。特に里を出た直後、右も左もわからぬ頃は最も頼れるものだ。
 だが、それが異性であると話は別である。
 クナとバジはそれぞれ違う時期に里を出ていた。バジの方が先である。
 獣面を持つ女は外に出る事が多い。堀町に流れるのも道理。
 だが、クナが流れ着いたそこが、生まれ里から遠く離れた自分の縄張りに近いと、それはそれでかなり不便である。今日のように遊びに行くにも気を使うはめになる。
 バジは明け方、ようやく解放され、山へと戻っていった。
348イノシシの国:2006/11/23(木) 23:00:32 ID:R1zHZ/b4
 イノシシの男の大移動は、収穫の時期より始まる。
 早くは、収穫を手伝い、そのまま『冬』へとなだれこむ。遅い者は後から合流する。
 そのどちらにも言える事は、1日の移動距離が短いので早めに出発しなければならないということであった。理由は歩幅が短いのと、寄り道が多い事である。
 『冬』の里は繁殖の場なのである。
 無論、外に出ていたイノシシの女達も、子が欲しいと思ったら生まれた里に帰る。
 クナのような獣面を持つ女も、それは変わりない。もっとも、今年のクナには帰りたがる素振りはなかった。まだ子はいいということなのだろう。
 バジは昨夜クナから聞き出した事が脳裏に残っていた。
「岡町の話を聞いた」
 酔ってはいるが枯れても『門番』のクナである。情報は一番正確だ。
「ああ。幸い『要』じゃない。山がない里は弱いな」
 クナは頷く。
「街道筋も荒れてるのか」
「いや、占拠したのは『黒膚』どもらしい。愚かなやつらだ」
 『黒膚』とは、先祖返りした『白膚』のことである。毛並みの色によって『赤膚』と呼ばれる事もあるが、特徴的なのは堀町の『理』を里に持ち込む徒党だということである。
 堀町の『理』。それは作物を作らないこと。そしてもうひとつが、夜の営みの自由である。
 イノシシ達は『冬』以外交わらない。だが『白膚』は他の季節も構わずさかる。
 岡町とは、里長を廃し、里の女達をいつでもさかるように仕向ける、イノシシ流に言えば無粋な輩の理想郷であった。
 里の女達は通常、里長のもとに統制がとれているものである。一番強い者を失った群は脆かった。男達の求めに応じるうちに、『白膚』へと転じていく。
 『白膚』はイノシシ達の間では呪いとも言われる。里と山の戒律を抜けるから、自然の中で目立ち過ぎる白い毛を持つようになるのだと。
 変化は毛の生え変わる時期に起きる。体毛がより短くなり、肌の色が抜けるように白くなる。そうなれば里は亡んだも同然だ。
 岡町と呼ばれる存在は異端であり、他の里長達や山のヌシからは歓迎されない。争いになることも多かった。
 まあ、今は『冬』に入りかけている。他の里も動こうとはしないだろう。だからこそ、バジには卑劣に思えた。
 旅支度を終え、小さな小屋を厳重に封鎖する。
 食料は、保存食だけをわずかに残しておく。山に迷った旅人用だ。
 戸に斜めに交差させて板を打ち付け終わると、主を失った家はより小さく見えた。
 額の汗をぬぐう。
 『冬』の間は戻らない。早くても春になるだろう。
 バジは三度笠に縞合羽を羽織り、ゆっくりと山を下り始めた。
349イノシシの国:2006/11/23(木) 23:01:47 ID:R1zHZ/b4
 クナの住む堀町とは反対方向に、バジの目指す街道はある。
 新しく出来た岡町とは方角を違えた。
 他のイノシシ達と遭うのも面倒だ。
 誰だって『冬』の前に消耗はしたくない。
 イノシシの男なら考える事だった。
 せいぜい他の男と同じ道を行かないように祈るだけである。
 イノシシの国では、荷を運ぶ街道と平行するように、無数の獣道が発達している。多くは籔の中に消えているので、どこがどこかは地元民しか知らない。
 旅をするイノシシの男達はそれをすべて覚えている。
 彼方が暗くなってきていた。まだ夕暮れには早い。
 一雨来る前に、とバジは足を早める。
 遠くで雷が鳴っていた。
 獣道の岐路に差し掛かった時、それは起こった。
 耳鳴り。
 剛毛にぴりぴりとくる違和感。
 バジは咄嗟に身を屈めて、近くの籔に隠れる。
 体中が危険だと囁く。
 音を立てず、息を殺し、枯れ草の中を駆けてくる音を聞く。
 小さな、足音。
 弾む息。
 それは、勢い余って枯れ草の中で倒れ込む。
 きーんという耳鳴りがずっとしている。
 鼻は注意深く匂いを嗅ぎ分ける。
 見知らぬイキモノの匂い。
 人間でもない、獣でもない。
 なんだ、これは。
 その小さな生き物は、枯れ草の中から立ち上がり、また駆け始めた。
 その足音の向かう方向にバジは目を向ける。
 姿は見えない。
 だが、そちらの方向は切り立った崖だ。
 樹木は生えているが、急勾配は慎重に進まないと足を滑らす角度だ。
 そこに足音はたどり着き、ふっと消えた。
 一瞬の間。
 その何かが落ちていく音がする。
 本能からすれば、危険が去ったのだからそこから立ち去るべきだった。
 だが、バジの体は鞠のように飛び出し、勾配へと駆けていった。
 全速を出すと急には止まれない。
 崖の手前で慎重に速度を落とす。
 それから、滑り落ちないように崖を降りた。
 いた。途中の木の根元に引っ掛かっている。
 ネズミか、と思うくらい、その人間は小さかった。
 着物はあちこち裂けて、ぐったりと仰向けに引っ掛かっている。
 乱れた黒髪が、青白い顔にはりついていた。
 バジは、周囲の匂いを嗅いで、何者かを確かめるために、徐々に近づく。
 ネズミの匂いならば嗅いだ事がある。
 大きさは似たようなものだが、違うようだ。
 口元に、手を近づけてみる。
 湿った息がバジの手のひらを濡らした。
 毛の生えた手のひらで、そっと髪をかき分ける。
 本来なら耳が生えているあたりにはなにもなく。それより下の顔の真横に、毛の生えていない丸い耳が現れた。
 バジは目を見開く。
 ヒトだ。
350イノシシの国:2006/11/23(木) 23:03:23 ID:R1zHZ/b4
 その時、うっすらとヒトが目を開いた。
 とっさに逃げるまもなく、ヒトの視界に、イノシシ頭が目に入る。
「……人買い?」
 ヒトは、戸惑ったような呟きを、吐息のように吐き出した。
 その声は少女のものだった。
 また、目を閉じる。
 バジは呆然として、ヒトを見下ろした。
 しばらく、躊躇いがバジの動きを止めた。

 静まり返っていた山に虫が鳴き始める。
 バジは我に返った。
 ようやく頭が働きだす。気付けば、耳鳴りが消えていた。
 人買いに追われているならば、かくまわねばならない。
 再び捕まれば、堀町で売られよう。
 バジは岡町や堀町での女の扱いをけして気に入ってはいなかった。
 枝などでそれ以上傷を負わないように慎重に、おそるおそる抱き上げる。
 気を失ったヒトの体は、重く。そして驚くほど軽かった。

 いつしか雷雲も遠ざかったようだった。


 イノシシ編壱 (了)
351名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:08:00 ID:xgcu+BAm
GJ!これからの展開がとても楽しみです!!
獣人♂×ヒト♀だし、wktkしながら続きを待ってます。
352名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:20:44 ID:6DsisOn4
股旅姿のイノシシ、いいな!
正座して待ちます。
353名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:49:13 ID:1ZtyD0uQ
GJ!!GJ!!
狐の国とはまた違った、中近世日本のみちのくみたいな感じだねぃ
渋い、渋いよ旦那、唐草模様のようにしぶかっこいい
354名無しさん@ピンキー:2006/11/23(木) 23:56:01 ID:rj1a8JZW
おぉ!なんか和っぽい雰囲気GJ!

>狗の火酒

 早速ウイスケ登場???
355名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 00:21:03 ID:1+76EupZ
ななな何この渋さ!? 今までになかった路線ですな……GJ!
続きを期待させてもらいやすぜ、イノシシの旦那!
356名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 01:31:16 ID:aD6aMqss
日本の動物園でライオンとなんかのハーフ作ったよね?
あれの名前なんだっけ?
357名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 06:30:09 ID:wKGz6ia5
来年の干支さんキタキタ!!
つかみはバッチリ、周囲の状況が明らかになる弐以降に期待。

>>理由は歩幅が短いのと
何故かこの部分にスゴく魅かれる自分がいるww
358名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 07:08:43 ID:OQsop1cO
前作からは想像できない渋さ。
かなりびっくり。芸が広いなー。
これは次が楽しみだ。GJ!
359名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 09:11:42 ID:Hl9e62dP
>>357
干支という発想はなかったわ。
それでいくとまだ未出の干支は
・ウシ
・ドラゴン(竜)
・ウマ
・サル
か。

360名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 09:17:34 ID:5A08OhXZ
>>356
 今はもう無い甲子園阪神パークの『レオポン』?
 
 レオポン(wiki)
  ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%AA%E3%83%9D%E3%83%B3

 『タイゴン』とかもいたよね
 
 
361名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 12:26:18 ID:41UbZAcX
>>359
前にだれかが言ってたけど、
馬は、まんまガリバー旅行記になっちゃうから難しいかも。
362名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 15:14:27 ID:gwXlw2sF
やっぱり第1話は大事だよな、第1話は。
そう思ってがんばっていますが、その第1話のせいで
一歩も先に進めないという事実。

くそぉぉぉぉぉぉぉ orz
363名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 15:57:13 ID:9xB3nUkI
>>359
確かサルはいなかったはず。
364名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 15:59:05 ID:Fkksdk/g
マントヒヒは居た気が。
まぁサルだしてヒトっぽくならないようにしないと大変だが
365名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 19:10:11 ID:aD6aMqss
>>360
ありがとう、こうゆうハーフのやつ書いてもおもしろいかも。
異種属間で愛し合って産まれたハーフのご主人様とか。
366名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:36:53 ID:BUp73klL
確かレオポンとかって生殖能力を失っちゃってるんだよね
なかなか難しい設定が必要になるかもしれない・・・・

>>329
順番が違うけどw
そのエルフの設定、書かれるつもりが無いのでしたら当方にて頂戴したく存じますが良いでしょうか?
マーメイドの話を読んでエルフの話を書きたくなりました
ヒトの存在が世界のバランスを崩してしまうって話を読んで、エルフだったらさらにヤバイだろうと、
漠然とそんなイメージだったんですがプロットをまとめつつあります

ダメですか?
367名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:45:31 ID:jRicjAge
獣人の世界でマーメイドがいるのはおかしくないが。
エルフもドワーフもホビットも、全部獣人達から見れば「ヒト」に過ぎないと思うのだけど。
(魔王もマーメイドもパラレルって事になってるけど)
368名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 23:45:15 ID:HNwSyb1w
ドラゴンと言えば疑問に思ったんだがそういやこの世界、モンスター、魔物っているの?
369名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:07:48 ID:nVk63cf7
ドラゴンはともかく、恐竜ならありじゃねぇ?
370名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 00:20:32 ID:00n13Tow
ドラゴンならディン様がスレイしてたな。
それはともかく、馬鹿でかいトカゲはありかもしれんが
371名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 01:10:31 ID:3SuBu4qX
ばかでかいカマドウマ
372名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 01:34:35 ID:tCoaizTN
いるけど人類(=獣人)の生存圏からはもうほとんど駆逐されてしまったみたい。
蛇国の砂漠とか、虎国のダンジョンとか、狐国の霊山とかみたいな
大陸の外縁部、よっぽどの辺境僻地まで行けばエンカウント可能みたいだけど、
猫国や犬国みたいな文明国圏ではもう天然痘よろしく排斥根絶済み?
ワイバーンやクレイプニールに至っては家畜化までされてる。

>>370
一口にドラゴンと言ってもピンキリ居るからな。
・レッサー(ワイバーンとかただの大トカゲみたいな下級のドラゴン)
・ノーマル(鋼より硬い鱗を持ち、岩をも溶かす炎とかも吐くごく一般的なドラゴン)
・エルダー(老獪で、人語も解し、魔法も操り、腹の下には金銀財宝)
レッサーとノーマルの遭遇例はあるけど、エルダーの目撃例はまだなかった気が。
373名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 09:30:03 ID:+Na9PRtI
>>362
ヒント いきなり3話
紹介とかの苦労は一緒?ふひひwwwwwサーセンwwwww
374名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 12:08:17 ID:kGt4PNoj
下級のドラゴンだったら、カナリアさんの所で出てたな。
家畜化済みっぽ
375名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 15:17:50 ID:3SuBu4qX
魔力って一生変わらない?
シャーマンキングみたいに死にかけると上がるとかない?
376名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 16:13:15 ID:d5wYm7xL
>>375
修行したり、何らかの影響・偶然で上がったり、
感情に左右されたりとかするんじゃないですか?
377名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 16:14:11 ID:w5w0TZo4
>>375
それは、「漫画的お約束」として当たり前のようにやってもいいんじゃないか?
氏にかけてから振り絞った最後の力の方が無傷のときの力よりずっと凄いってのは見聞録でもそうなんだし。
378名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 16:47:54 ID:Wi0YreSl
臨死体験で「見えないものが見えるようになった」みたいな感受性面の覚醒はよく聞くけど
でも死に掛けたので最大MP上がったって話はあまり聞かないような
>>377
魔法使いの場合は一発貰ったらおしまいだって話もあったけどね
根性無しだと痛みで精神集中できなくなって根性あるやつでも心が乱れる分魔法に粗が出るって
379名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:16:14 ID:w5w0TZo4
……えっと、こんな時に空気読まなくてアレですが、獅子国短編7の後編です。
注意書きといいますか、その、あまりハードじゃないですが、前半部で愛のないエロというか、
ぶっちゃけた話レイpシーンとかあるんで、そういうのが嫌いな人は前半部読み飛ばしてください。
あと、今回の話はヒト×ヒトなんで、こちむいでそういうのは読みたくないって人もスルーしてください。
380獅子国短編7(後編):2006/11/25(土) 17:17:11 ID:w5w0TZo4
――一年と数ヶ月前――

天井から鎖で吊られた鳥かごのような小さな檻。
そのなかに、まだ幼さを残す少女がいる。
衣服を剥ぎ取られ、あられもない姿で閉じ込められている少女が身に着けているものは、鎖の付いた首輪と、少女の両腕を背中で拘束する革手錠だけ。
立ち上がることさえできないような小さな檻の中で、少女は悲しそうに目を伏せている。
そんな少女の姿を、卑猥な目で眺めながら談笑するネコの男達。
「どうですかな、我が家のペットは」
「これはまた、随分とそそらせる顔つきじゃあないか」
「全く。この愁いを帯びた表情と幼い肉体が実に見事だ」
「悲しげな表情の中に、恥じらいとどうすることも出来ぬ無力感。私好みの顔つきだ」
「いや、全く」
裸の少女を前後から舐めるように眺めつつ、好き勝手に談笑する男達。
小さな檻の中で、肌を隠すこともそこから逃げることもできない少女は、ただ悲しそうな瞳で男達の好奇の目に耐えている。
「しかし、見るだけと言うのもつまらんものだな」
「そうだな。……まさか、これほどの上玉を見せておいてそれだけとか言うのではあるまいね?」
その言葉にふっと笑う屋敷の主人。
「もちろんですとも。皆様方にかわいがっていただくためにここに用意したのですから」
「おお、それでこそ」
「では、私は夜のパーティの支度をするので、それまでの間、どうぞご存分に愉しまれよ」
 そう言って、その部屋から立ち去る屋敷の主。
 残されたのは、檻の中の少女と、少女を眺める数人の男。
「では、早速お言葉に甘えるとしますかな」
 誰からともなくそう口火を切ると、男たちは我先にと檻の中の少女に手を伸ばしていった。
 十数本の腕が、一斉に少女の全身に襲い掛かる。
「あっ……」
 小さな拒絶の言葉は聞き入れられるはずもなく、たちまちのうちに全身を男たちに汚されてゆく。
 無理やり左右の脚を広げさせられ、まだ毛も生え揃わない陰部を露出させられるる少女。
、そこに数本の腕が一斉に襲い掛かる。
「いや……」
 幼い局部を容赦なく愛撫され、耐え切れずに声を漏らす。
 上半身も、数人がかりで押さえつけられ、まだ膨らみきっていない胸を交互に愛撫される。
「ほう、よく開発されている。もう濡れてきているとは」
「こちらも、はや尖ってきておる」
 かりかりと、乳首を指で刺激すると、少女は大きく裸身をのけぞらせて身悶える。
「おや、どうも今までとは違いますな」
「ふむ、ならばここを集中的に責めてみますかな」
 猫達は籠の中の少女の反応を観察しながら、にやにやと笑いつつそんな話をする。
「どれ、ではこのへんはどうかな?」
 そのうちの一匹が、片手で小さな胸の突起を肉球で転がしつつ、もう一方の手で下乳をかるく掻く。
「んっ……」
 少女の頬に、望まぬ快楽の色が浮かぶ。
「では、こちらの乳房は私がいただきましょうかな」
 ターバンを頭に巻いたネコ商人。
 両手で包み込むようにして、少女の小さな胸のふくらみを愛撫する。
 その間も、左右にこじ開けられた両脚は閉じることを許されず、数本の腕で交互に凌辱されている。
「ふふん、おとなしそうに見えて下の口はずいぶんと物欲しげにひくついておるではないか」
 そういいながら、一匹のネコが濡れた陰部に指を二本突き入れる。そして、音を立てさせながら指を前後に動かす。
 左右に大きく広げられた両足はその格好のままで鳥かごに固定され、誰のものかわからないネクタイとスカーフで縛り付けられている。
「なんと、ぐいぐい締め付けてきているぞ。おとなしそうな顔をして、淫らな牝よ」
 幼い局部からは、とろりとしたものがあふれだし、尻まで流れて濡らしている。
 その尻もまた、別のネコの手と舌で責められている。
381名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:18:22 ID:w5w0TZo4
 少女は、全身を襲う猫達の凌辱から逃れようとしてかすかに身を捩じらせるが、小さな鳥かごの中ではどうすることもできず、たちまちのうちに数匹ものネコ男たちの手で押さえつけられてしまう。
「おやおや、躾がなってませんな」
 無数の手で押さえつけられた少女を眺めながらわざとらしくそう口にする、一匹の紳士風のネコ。
「全く。ここは一つ、我らがしっかりと躾けてやらなくてはならぬかな」
 これは、少し荒々しそうな若い雄猫。
「罰をあたえてやりますか」
「さよう」
 にやにやとしながら答える別の一匹。
「では、どうしてやりますか」
 再び、紳士風のネコ。
「どうするといっても、やることは一つだけだろう」
 雄猫の言葉に、卑しい笑みで同意する猫達。
「さて、そうなるとこのままでは少し遠いですな」
「なに、引っ張り出せばいいだろう」
 そう言いながら、左右に広げられた両脚の戒めを解く。
 そして、両脚を左右に広げさせたまま、鳥かごから外へと両脚を引き出す。
 左右に大きく広げさせられたまま籠の外に引っ張り出された脚は、閉じようとしても鳥かごの鉄格子が邪魔をして閉じられない。
 そして、その姿のまま太ももを鉄格子に縛り付けられてしまう。
 鉄格子のすぐそばに、少女の濡れた花弁が全く無防備な姿でひくついている。
「さて、では私から楽しませてもらいましょうか」
 そういいながら、ベルトを緩める紳士風の猫。
 その一物が、少女の前にさらけ出される。
「いや……」
 恐怖の色を見せておびえる少女。だが、どうすることもできない。
「では、味見といきますかな」
 にやついた笑みを浮かべて、男はずぶりと少女を貫いた。
「いやっ……痛いっ……」
 小さな悲鳴を上げる少女。少女を凌辱する紳士風のネコは、少女の苦痛など気にも留めず、存分に腰を動かしている。
「うわはははっ、これはいい! ぐいぐい締め付けてきますぞ!」
 じゅぷ、ぐちゅといやらしい音を立てながら、ネコ紳士は少女の幼い性を堪能する。
「ちょっと待て、一人だけで楽しまれてはこちらがたまらんぞ」
「まあ待ちなされ、出したら変わってやりますぞ」
 そういいながら、さらに腰を動かすネコ紳士。
「待てるか!」
 そういいながら、雄猫が自分もベルトを緩める。
「そっちがいつまでもそうしているなら、俺は上の口をいただくまでだ」
 そう言うと、涙を浮かべて苦痛に耐えている少女の顔をむりやり横に向け、自分の一物を無理やり口にねじ込む。
「さあ、しっかり俺を楽しませろよ」
 両腕で頭を押さえつけ、口淫を強制する。
 籠の中で拘束され、よってたかって押さえつけられ、上下の口を汚される少女の姿。
 その姿に、少女を押さえつけていた他のネコたちもさらに欲望をたぎらせる。
「ただ押さえつけるだけと言うのは退屈だな」
「まことに。ちょうど、目の前に乳があるではないですか。どれ、手慰みに楽しませてもらいますか」
「であれば、私はこちらの乳を」
 左右から少女を押さえつけていた二匹が、少女の胸のふくらみに手を伸ばす。
「んくっ……んんっ……!」
 その刺激に、ぴくんと少女が身悶える。
「へえ、なかなか上手いじゃねえか」
 少女の口を犯している雄猫が、その動きに嬉しそうな声を上げる。
「おほぉ、こっちもきゅうに締め付けてきましたな」
 下から少女を犯しているネコ紳士も、満足げな声を上げる。
「そうやって皆様方ばかり楽しまれるのは不公平ですぞ」
「さようさよう。皆様がそのようにめいめい楽しまれているのなら、私は尻をいただきましょうぞ」
「おや、そうなると私の楽しめる場所がない。仕方がない、空いているへそ周りとわき腹をかわいがってやりますか」
 男たちが勝手な会話を続ける下で、少女は恥辱の涙を流してただ凌辱の終わりを待ち続けるしかなかった。
382名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:19:18 ID:w5w0TZo4
「おほぉ、そろそろ出ますぞ」
「おい、汚ぇモン俺達にかけんなよ。ちゃんとこいつの中に出すんだぞ」
「もちろんですとも」
「ほら、俺も出すぞ。全部飲めよ」
 ぐいと、少女の頭を押し付けながら雄猫が言う。
「んっ……く……」
 弱々しい声が漏れる。
「さあ、派手に出しますぞ」
「こっちもだ」
 その声と同時に、少女の上と下に、白濁した欲望が吐き出された。
「けほっ……けほっ……」
 苦しそうに咳き込む少女。
「なんだ、ほとんど吐き出しやがって勿体ねえ。……まあいい、代わってやるよ、つぎ誰でもやんな」
「では、私めが」
「はっはっ、下の口はしっかりと飲み込みましたな。いや、満足満足。次は誰ですかな」
 満足げなネコ紳士が、一物をしまいながら笑う。
「では、つぎは私の自慢の一品を」
 少女の乳を弄んでいたネコ商人が、紳士と入れ替わる。
「んふぅ、これは見事。いや、なんともいえず艶かしい。この牝ならば、私も銭を払って買ってもよいですな」
「おっさん、能書きはいいから早く入れろ。他の奴らが後につかえてんだよ」
 少女の乳をいじくりながら、雄猫が言う。
「そう急かさずともよいでしょう。……はいはい、そう睨まずとも入れますよ……おおぅ、これは良い!」
 ネコ商人が、我を忘れたように腰を動かす。
「これは良い! このような牝であれば、いくらでも金を積みますぞ!」
「こっちもなかなか。舌使いはまだまだ未熟ですが、その未熟なところがまたよい」
「お前さんは年端もいかぬ小娘が好きじゃったからのぉ」
「何を言われる。あの男を知らぬ若い肉体にこの手で女の喜びを教え込ませることこそが至高の喜びではないですか」
「まあ、至高は言いすぎだが嫌いじゃないな」
「同感ですな」
 卑猥な会話をかわしながら、男たちは入れ替わり立ち代り少女を嬲り続けた。

 その夜、パーティが終わり、屋敷の主人が地下室へと降りる。
 小さな檻はいつものこの場所に移され、男たちが嬲りつくして白濁液まみれだった少女の裸体は屋敷の召使達によってきちんと洗われていた。
 凌辱の限りを尽くされた少女は、力なく鳥かごに身を持たれかけさせて放心した目をしている。
「楽しんだようだな」
「…………」
「返事をしろ」
 首輪についた鎖を乱暴に引っ張り、顔を無理やりこちらに向けさせる。
「……はい……ごしゅじんさま」
 弱々しい声の感情のない返事が返ってくる。
「そうだ。それでいい。どれ、少し遅くなったが俺も楽しませてもらうぞ」
 少女の脚を掴み、檻の外へと引っ張る。
 充血した陰部が露になり、屋敷の主の目の前に晒される。
 べろり。
「んっ……」
 舌の刺激に、身をよじらせる少女。だが舌の責め苦から逃れようにも両腕は背中で拘束され、脚も鉄格子が邪魔をして閉じられない。
 それをいいことに、屋敷の主人は少女のそこを何度も何度も舐める。
 べろりと、唾液を塗りたくるように舌を這わせるたびに、少女は身をよじらせ、望まぬ快楽に悶え、花弁を濡らす。
「くくっ、あれだけ何人も男のモノをくわえたというのに、まだ飽き足らずに物欲しげにしているぞ」
 そういいながら、指で少女の秘肉を圧し広げる。
「…………」
 主人の言葉責めに、涙を浮かべながら黙って耐える少女。
「どれ、お前のおかげで楽しいパーティになった。特別に褒美をやろう」
 そういいながら、そそり立つ一物を少女に見せ付ける。
「今宵はたっぷりと悦ばせてやろうではないか」
383名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:20:17 ID:w5w0TZo4

     ◇          ◇          ◇

 ミコトが泣いている。
 そういうとき、フェイレンはできるだけ優しく彼女を抱いて、気が落ち着くまでずっとそうしている。
 どうして、泣いているのか。
 それを聞くことは、時としてかえって彼女を苦しめるということもあるから、理由は聞かない。
 父母や友人のことを思い出しているのか。
 こちらに落ちてきてからのつらい記憶が蘇ったのか。
 それとも、何か別の理由なのか。
 もしかすると、そういうものが入り混じり、感情を押さえ切れなくなったのかもしれない。
 普段のミコトは、あまり感情を表に出さない。
 淡々と日々の仕事をこなし、淡々とこの道場での日々を過ごしている。
 そんな彼女が、時折激しい感情を見せるのは、フェイレンに対してだけだ。
 泣いたり、怒ったり、強く何かを求めてきたり。
 以前は、フェイレンに対してさえそういう感情をみせることはなかった。
 少しづつだけど、フェイレンを信頼し、心を開いてきているのかもしれない。
 そして、もう一つ。
 ミコトを養うようになってから少し後で、道場近くの山に落ちてきたキョータという少年。
 今は、ファリィの召使として昼夜頑張っている……特に夜の仕事だが。
 彼女と同じ、ヒトがもう一人近くに増えたことが、彼女の孤独感を和らげたのだろうと思う。

「…………」
 いつの間にか、ミコトが泣き腫らした目でじっと、フェイレンを見つめている。
「大丈夫かい」
 そういって、きゅっと少し強く抱く。
「はい……申し訳ありません」
 消え入りそうな声。
「気にするな。前にも言っただろ。俺はミコトの味方だって」
「はい」
「ミコトとキョータ君は、俺が守ってやる」
「……旦那様」
「だから、心配するな」
 ミコトを守る。
 それは、フェイレンにしか出来ないこと。どう考えても、脆弱なヒトにすぎないキョータでは、この世界でヒトの少女を守るには一人では無理がある。
 そういうことが出来るとすれば、やはり自分しかいない。
 だけど、それ以上のことはフェイレンではできないこともある。
 ミコトの心を開き、解きほぐしていくことができるのは――
 やはり、フェイレンよりキョータの方が向いている。
 そういうことをやるには、フェイレンはいささか強すぎる。
 弱さとか、孤独さとか、あるいは悲しさ、無力さ、情けなさ。
 そういうものと向き合い、ともに乗り越えていけるのは、同じ弱さを持つヒト同士でなくてはやはりうまくいかない気がする。
 そういう時は、黙って一歩引いて、彼らに危害を加えるものがいないように見守るのが――
 ミコトの「旦那様」としての義務であり、つとめだと思う。
「俺がそばにいるから、ゆっくりお休み」
「……旦那様」
「もう大丈夫だ。これからは、ミコトをつらい目に合わせる奴はこの俺が許さない」
 そう言って、やさしく笑う。
「旦那さまぁ……」
 また、涙を浮かべてフェイレンの胸の中で泣き出すミコト。
「だから、安心しろ。今は好きなだけ泣いていいから」
384名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:20:58 ID:w5w0TZo4

     ◇          ◇          ◇

 今日も秋晴れの空と乾いた風が気持ちいい道場の庭。
 俺が朝の仕事……掃除とか壁の修理とかをいろいろとすませて、午後からの買い物に備えていると、フェイレンさんに声をかけられた。
「キョータくん」
「あ、フェイレンさん」
「昼から、ミコトと遊びにいくんだって?」
「買い物ですよ、買い物」
 そう答える俺に、くすりと笑うフェイレンさん。
「まあ、そういうことにしておくか。それより、これ」
 そう言って、ずしりと重い袋を渡してくる。
「はい、お小遣い」
「え?」
「仮にも女の子と遊びに行くのに、お金がないじゃサマにならないだろ」
「……」
 確かに。
「ファリィはそういうところ、いまいち無頓着だからな。……どうせ、お金とか持ってないんだろ?」
「……はい」
「だろうと思った」
 そう言って、皮袋を俺の手に握らせる。
「それだけあれば、ちょっとは格好つくだろ」
「あ、はい……ありがとうございます」
「楽しんで来るんだよ」
「はい……あ、でも、このお金ってフェイレンさんの……」
「言ったろ、お小遣いだって。それに、半分はサーシャが出してくれたし」
「サーシャさんが?」
「あいつ、お節介好きだからな」
 そういいながら、肩をすくめる。
「ま、あんまりうろうろしててミコトに見つかっても困るから道場に戻るよ。よりによってお金を渡してるところなんか見られたら逆効果だ」
 そういうと、もう一度にこりと笑って道場へと戻っていった。
 ……やっぱり、フェイレンさんはいい人だと思う。

 食事をして、自分の部屋で軽く身支度を整えてから門のところでミコトちゃんを待つ。
 しばらく門にもたれて待っていると、ミコトちゃんがやってきた。
「お待たせしました」
「あ、いや……それじゃあ行こうか」
「はい」
 二人で、山道を降りていく。
「キョータさん」
「なに?」
「その、袋……」
「あ、ああ、これ?」
 ミコトちゃんが見るのは、さっきフェイレンさんから貰ったお金の入った革袋。
「旦那様からいただいたのですか」
「!?」
「この前、買い物に出かけた時は下げていませんでしたよね」
「…………」
 いきなりバレてるよ、俺……。
 そんな俺を見て、くすりと笑うミコトちゃん。
「キョータさんがお金もってないのくらい、知ってますから」
「……そ、そう……」
 正面切ってそう言われると、返事のしようがない。
「でも、全然使わずに帰ったら旦那様に申し訳ないですし、今日は旦那様の好意に甘えさせてもらいましょう」
「そうだな」
 そんなことを話しながら、二人で山道を降りて行く。
385名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:21:48 ID:w5w0TZo4

 門前街は、この前と同じように人でにぎわっている。
「いつもながら人が多いな」
「ここは、道場の人たちもよく見回っていますし、商人の人たちが強盗やゆすりたかりを心配せずに商売が出来るんです。それで、商人の人もよく集まるんだと思います」
「へぇ……」
 ミコトちゃんの話を聞きながら、通りの中を歩く。人通りも多くて、なんだかはぐれてしまいそうになって、無意識のうちに手をつなぐ。
 ひんやりとした指の感触が伝わってくる。
「……その、私達だけで歩いていても安全な場所なんて、あんまりないんです」
 ミコトちゃんも、当然のように手を握りかえしてきて、俺の横に並びながら話す。
「私達だけ、って?」
「ヒトだけで歩いても安全な場所って、あんまりないんです。……もし、この辺り以外だったら、買い物に出るにしてもずっと旦那様やお嬢様のそばにいて、誰かの持ち物だってことを見せておかないと、いつさらわれてもおかしくないんです」
「…………」
 正直、そういう言葉を聞くとぞっとする。
 俺の場合は、確かに運が良かっただけなのかもしれない。
「キョータさんは時々、道場の大屋根の上で遠くの空を見てますね」
「……そう……だな」
「そんなときのキョータさんの顔って、すごく素敵なんですよ」
「!?」
 あわてて、ミコトちゃんを見る。
 かすかに微笑みを浮かべて、俺を見上げてくるミコトちゃんと目が合う。
「まだ見ぬ世界に思いを馳せて……って感じがします。キョータさんを見ていると、その……」
「……でも、その視線の先はあんまり平和じゃないんだな」
 その言葉に、ミコトちゃんは少しだけ悲しそうな目をする。
「それは否定しません。やっぱり、ヒトだけでいると危険はあります」
「……ミコトちゃんも、そんな目に……」
「…………」
「あ……ごめん」
 謝る俺に、ミコトちゃんは少し無理したような微笑で答える。
「……いいんです。事実ですから。でも」
「でも?」
「だからこそ、まだ見ぬ世界を見ているときのキョータさんの表情が好きなんです。私は、もうそんな表情はできないですから」
 少し寂しそうで、ちょっと悲しそうな声。
「だから、その……」
「何?」
「私のそばに、ずっといてください」
 きゅっと、腕を握り締めてくる。
「そ、それはその、あのっ……」
 鼓動が早くなる俺。ちょっとまて、その、ここじゃやばい。
「……くすっ」
 そんな俺を見て、ミコトちゃんが笑う。
「キョータさん、純情なんですね」
「……わ、悪いな、どうせ向こうにいた頃はもてなかったよ」
「見る目がなかったんですね、その人たち。キョータさんみたいな素敵な人を見逃すなんて」
「って、その、あの、あまりこういう場所でそういう……」
「大丈夫ですよ、とって食べたりしませんから」
 そう言って、腕を絡めてくる。
「たまには、こういうの悪くないと思います」
「そ、そうだな……」
 ご主人様ならともかく、ミコトちゃんからこういうことをされるとなんだか気持ちが落ち着かない。
「みこちゃんみこちゃん、今日は何か買ってかないの?」
 顔なじみらしい店の主人が、ミコトちゃんに声をかける。
「ごめんなさい、今日はいいんです」
「ああ、なるほどねぇ。わかった、じゃあ今日はこれ、タダであげるよ」
 そう言って、野菜の入ったかごを押し付けてくる。
「えっ、あ、そんな……」
「いいからいいから。そっちの男の子に、それで何か美味しいものでもつくってあげたら、もうイチコロだよ」
 い、イチコロって……
「……そうですね。じゃあ、お言葉に甘えます」
「そうしてちょうだい。男なんてのはメシが上手な女の子には弱いように生まれつきできてるんだから」
 ……否定は出来ない。
386名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:23:53 ID:w5w0TZo4
「いい人だな……ちょっとテンション高いけど」
「いつもあの調子なんですよ。あれで儲かってるのかちょっと不安なんですけど」
「まあ、いい人にはお客さんも寄ってくるし、案外儲かってるんじゃないか」
「そうかもしれないですね」
 そんなことを話しながら、門前街の長い道をを二人で歩く。
 おいしい食べ物の話、綺麗な花の話、おもしろい街の人たちの話。
 そんなものをとりとめもなく話しながら歩いていると。
「……ん? おまえ、もしかして……ミコトか?」
 とつぜん、目の前にいた数人のネコから声をかけられた。
 その真ん中にいる、この場にはあまりにも不似合いな紳士風の姿をしたネコ。
「!? ……っ……」
 とっさに、俺の後ろに隠れるミコトちゃん。どうも、あまり柄のいい連中ではないらしい。
「なんだ、私が売り飛ばしてからどうしてるかとおもってたら、こんなところでオス捕まえてたとは」
 ……お、オス?
「ふん、まあしかし、久しぶりに見たら一段とそそる女になってるじゃないか。どうだい、また飼ってやってもいいぞ」
 そう言って、俺の後ろにいるミコトに近づいてくる。
「……私は、もうあなた達とは関係ありません……帰ってください」
 小さく震える声で、それでも拒絶するミコトちゃん。
「ん? なんだ、ちょっと見ない間に生意気な口を聞くようになったな。もう一度、身体に教え込んでやろうか」
 そう言って、近づいてくるネコ。その前に立ちはだかる格好になった俺を、無造作にステッキで突き飛ばす。
「キョータさんっ!」
「ほら、ついてこい」
 ネコが、無理やりミコトちゃんの手を掴んで引く。
「いやっ! 誰か、誰か助けてえっ!」
 ミコトちゃんの悲鳴。次の瞬間、ステッキがミコトちゃんに振り下ろされる。
「きゃあっ!」
「ミコトちゃんっ!」
「まったく、私が飼ってた頃はモノも言わなかったというのに、いつの間に声まで出せるようになったのかな」
 バシッ、バシッとステッキでミコトちゃんを打ち付けるネコ。
「やめろっ!」
 立ち上がり、外見だけF紳士ヅラをしたその腐れネコに殴りかかろうとした俺を、その周囲にいた別のネコが押さえつける。
「るせえよ」
 そう言って、そのうちの一匹がオレを思いっきり殴る。
「っ……」
 頭がぐらぐらして、目の前がちかちかする。
「この野郎っ! はなせっ、化け猫野郎がっ!」
 暴れる俺を押さえる数匹のネコ。それでも前に行こうとすると、容赦なく殴りつけてくる。目の前では、ステッキで何度も打たれ、地面に倒れたミコトちゃんを乱暴に引っ張るネコ。
「屋敷に戻れば、またたっぷりかわいがってやろう。前のように、従順なメスに育て上げてやるよ」
「…………」
 何度も打たれ、気を失いかけているミコトちゃん。そんなミコトちゃんを無理に引っ張りながら、こちらに顔を向けて言う。
「そいつも連れて行け。売り飛ばせば少しは金になるだろう」
「わかりました。……さあこい、いいところに連れて行ってやるぜ」
 そういいながら、俺も連れて行こうとする。
「ざけんなっ! この野郎、はなせってんだろうがっ!」
 暴れる俺を押さえつけ、連中が俺たちをどこかに連れて行こうとしたとき。
「……あがっ……」
 突然、ミコトちゃんを引きずる紳士風のネコが片手で首を押さえて悲鳴を上げた。
「二人を放せ。さもなくば、このまま首を折る」
 聞きなれた声。だ゜けど、声に凄みがある。
「……だんな……さま……」
 目の前に、胴着の帯を鞭のようにネコの首に巻きつけ、締め上げているフェイレンさんがいた。
387名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:25:54 ID:w5w0TZo4

「あがっ……がぁ……」
 首に巻きつき、ぐいぐいと帯が締め付ける。
 帯を解き、胴着の前をはだけた姿のフェイレンさんの表情は、いつになく険しい。
 洪家操帯術。ときどき、フェイレンさんが修行の合間に俺たちに余興で見せてくれていたもの。
 帯でも手ぬぐいでも、それだけでは武器としては使えないものを、気を流すことで鋼よりも強靭で、かつ思いのままに動く万能の鞭と化す技。
 柿を取ったり、遠くの茶碗をくるんで引き寄せたり、どちらかといえば余興として見せてくれていた技だけど、こうしてみると、間違いなくそれは武術として編み出された殺人術なんだと実感する。
 はだけた胸からみえる鍛えあげられた胸筋と、逆立つような鬣。
 フェイレンさんが本気で怒っているのを、始めてみたような気がする。
「うが……あぁ……」
 ミコトちゃんを引っ張っていた腕から力が抜ける。
 ミコトちゃんが、ふらふらとしながらそれでもフェイレンさんのところまで逃げ出す。
「悪い、遅くなった」
「だんなさま……」
「だが、もう大丈夫だ」
 自分のおかれている立場も一瞬忘れ、少しほっとする。
「待てっ! こいつの命がどうなってもいいのか!」
 俺の首に刃物を突きつけながら、そう言って脅すネコ。……考えてみたら、俺の方は全然状況が改善されてなかったんだよな。
「キョータさんっ……」
 心配そうな声を出すミコトちゃん。
「このオス、てめーの持ち物なんだろう? 傷物になっても……」
 と、言い終わるより早く。
「ボクのキョータくんから離れろおっ!」
 真後ろから、これもいやというほど聞きなれた声が。
 たちまちのうちに、俺を押さえつけていたネコが数匹、まとめて吹き飛ぶ。
「大丈夫、キョータくん?」
「あ、ああ……ご主人様こそ」
 ご主人様に抱えられながら立ち上がる俺。……なんだけど、しこたま殴られたせいでくらくらする。
「こ、この……」
 ご主人様の一撃をマトモにくらって壁まで吹き飛ばされたネコたち。それでもふらふらと立ち上がってくる。
「キョータくん、下がってて。……こいつら、半殺しにしないとボクの気がすまないから」
 なんか怖い表情のご主人様。
 ネコ達がめいめい、刃物に手をかけようとするより早く。
 ご主人様が跳びかかり、流れるような連撃を叩き込む。
 時間にして、ものの数秒。
 怒りがさめやらぬ顔つきのご主人様の足元には、鞘から抜き切っていない剣を持ったままのネコが数匹倒れていた。
「ごめんね、後つけたりして」
 サーシャさんが、俺を手早く介抱しながら言う。
「でも、後つけてて正解だったわね。まったく、年中さかってて、朝から晩までヤることしか考えてない。こんなのが私達と同じ種族だなんて、種族の恥にも程があるわ」
 そういって、冷たい視線でねめつける。
「フェイレン、こいつら向こうの飯店に売り飛ばしてくるから。後お願いね」
「わかった」
 ……は、飯店に売り飛ばす?
「あーあ、ファリィったら本気で怒ってるわね」
「あの、飯店に売り飛ばすって……」
 俺の質問に、笑って答えるサーシャさん。
「ああ、ちょっと待っててね。すぐには食べられないの。バラしてから三日くらいは寝かさないと、おいしい猫鍋にはならないから」
「……おいしい猫鍋って……」
 ぞっとする俺に、平然と答えるサーシャさん。
「ふふ、れっきとした文化よ。大戦のとき、戦勝祝いに捕虜の肉を食べたのがこの地方の人鍋の機嫌とされてて、以来2000年かけて確立された立派な料理よ。伝統と格式ある立派な民族料理ね」
「…………」
 やっぱり、怖い。
「あんなの、生かしといてもどうせ種族の恥さらしだし、いいんじゃないかな」
 ときどき、サーシャさんが肉食獣の笑みを浮かべるのがすごく怖いです。
388名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:27:31 ID:w5w0TZo4

 少し離れた場所で。
 ミコトちゃんを背中にかばいながら、紳士風のネコに近づくフェイレンさん。
「……お前が、ミコトをこんなにしたのか」
 静かだが怒気をはらんだ声。そんなフェイレンさんに、ネコはあざ笑うように言う。
「ん? なんだ、おまえさん、もしかしてこのメスに惚……」
 ぐしゃっ……
 一瞬、何が起きたのかわからなかった。
 ただ、ネコが後ろに吹き飛ばされ、首に巻きついた帯がピンと伸び、そしてそのまま地面に落ちた。
 その間、フェイレンさんが何をしたのか、俺には見えず、ただ何かが砕けるような音だけがした。
「だったら何だ」
 倒れるネコに近づき、帯をぐいと引っ張って無理やり顔を向けさせる。
「言ってみろ。だとしたら何だ」
 ぼごっ。
 ……また。
 何が起きたのかわからなかった。
 ただ、フェイレンさんは動かず、一瞬でネコが地面に顔面からたたきつけられていた。
「ひっ……ひぃ」
 情けない悲鳴が上がる。
「あれが、フェイレンの拳よ。……見えた?」
「……拳?」
 見えなかった。
「フェイレンが本気を出せば、その拳は動体視力の限界を超えるわ。あのネコも相手が悪かったわね」
「…………」
「た、たすけ……」
 ネコが背を向けて逃げようとして、そのまま地面に打ち付けられる。
 その背中に、拳大の跡がはっきりと残っている。
「ミコトが助けを求めたとき、誰か助けたのか? ……てめえだけ助けてもらおうなんて、虫が良すぎるだろうがっ!」
 真横に吹き飛ばされたネコ。首に絡まる帯がぴんと伸び、そしてまた地面に激突する。
 腹を押さえて悶絶しているのを、またむりやり引きずり起こすフェイレンさん。
「ミコトはな……」
 鬣を震わせながら語りかけるフェイレンさん。
「てめえのせいで、いまだに鎖も格子もまともに見ることさえできないんだよ!」
 斜め下にたたきつけられるネコ。やっぱり、その拳は疾すぎて見えない。
「ヒト一人壊しておいて、てめえの態度は何だ!」
 蹴り上げたのか、上に跳ね上げられ、そしてまた地面に落ちる。
「言ってみろこの野郎っ! てめえが何をしたか、この場で言ってみろクソ野郎っ!」
 何かが砕けるような音だけが聞こえ、そのたびにネコがボロボロになって地面にたたきつけられている。
 フェイレンさんの拳も蹴りも、俺には疾すぎて見えなくて、ただネコが一人で踊っているように見える。
 一張羅だったらしいスーツはすでにボロボロになり、付近の地面は血にまみれている。
 耳が片方ちぎれて、生々しく地面に落ちている。
 それでもまだ殴りつけようとしたフェイレンさんを、そっとミコトちゃんが背中から抱きとめた。
「それ以上しては、旦那様が人殺しになります……」
 そのことばに、振り返るフェイレンさん。
「かまわ……なくはないな」
 そういって、ふっと笑ってミコトちゃんの頭を撫でる。やっぱり、ミコトちゃんの目の前で誰かを殺すことは、いいことじゃないと気付いたんだろう。
「こいつは警吏に引き渡してくるわ。どうせ、ミコトちゃんがいなくなったあともあくどい事してたんだろうし、洗いざらい掃かせてから処刑しても遅くはないわ」
「そう……だな」
「左右の指十本、一関節ごとに切り落としていけば全部で二十八回。足の指まであわせたら三十八回。このデブネコがどこまで正気でいられるか、楽しみよね。万が一正気でいたとしても、果ては凌遅か釜茹でか」
 サーシャさん……もしかしてSだったりする?
「……キョータさん」
 ミコトちゃんが、俺の方に寄ってきた。
「ミコトちゃん、大丈夫……じゃないよな」
「……今日は……もう帰りましょう」
「……そうだな」
 そっと、ミコトちゃんの肩を抱く。
 小さな身体が、まだすこし震えていた。
「帰る前に病院に行こう。こっちだ」
 帯を締めなおしたフェイレンさんが、俺たちを案内して歩き始めた。
389名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:29:00 ID:w5w0TZo4

 その夜。
 ミコトちゃんは一人で寝ると言い出した。
 フェイレンさんが心配してたけど、いつになく強い調子で「一人でいいです」と言われると引っ込むしかなかったみたい。
 俺は俺で、夜はご主人様に心配されつつ……
「あ、ここ怪我してる……」
「ちょっ、そこ、舐めるなって」
「どーして? 怪我は舐めると治りが早いんだよ」
「そうはいってもな……」
「ほら、ここも」
 ちゅっ。
「って、おい、その、ごしゅじんさまっ……」
「……キョータくん、頑張ったよね」
「……?」
「ちゃんと逃げずに、立ち向かっていったんだもん、すごいよ」
「……どうすることもできなかったけどな」
「いいんだ。そうやって、立ち向かってくキョータくんがかっこいいんだから。そうやって、立ち向かっていくキョータくんを守るのはボクの役目」
「……ありがと、ご主人様」
「……そっ、そんな、面と向かって言われると……その……」
「照れた顔、かわいいな」
「……ば、ばか、キョータくんのばかっ……」
「ふふっ」
「も、もおっ、そんなこと言うキョータくんなんてこーしてやるんだからっ……」
「って、おい、そこは怪我してない……って、だから、待て……」
「あははっ、キョータくんのおちんちん、すっごく元気になってるよ」
「って、なにいきな……っ」
 はむはむ。
「昨日の仕返し。ボクに恥ずかしいことさせた罰なんだから」
「って、その……っ、ちょ、そうやって……」
 結局、俺とご主人様が一緒にいると最後はこうなってしまうわけで。

 異変が起きたのは翌日だった。
「キョータくん、ちょっと来てくれ!」
「なんですか!?」
 嫌な予感を抱きながら、フェイレンさんの声に飛び起きる。
「ミコトがいない」
「ええっ!?」
 嫌な予感が当たったと思った。
「どうして……」
「わからない。ただ、朝にはいなかった」
「どうすれば……」
「探しにいくしかない。キョータくんはこの近辺を頼む。俺は、少し遠くを探す」
 不安そうな声。フェイレンさんのそんな声ははじめて聞く。
「少し遠く?」
「昨日の悪党の仲間がいてさらったのかもしれない」
「でも、道場の中まで……」
「うん、それはない。だけど、昨日のショックでふらふらと外に出ていたのをさらわれた可能性ならある。部屋はいつものままだから、家出したわけじゃないはずだ」
「そんな……」
「とりあえず、そっちは俺とサーシャの二人で手分けするから、キョータくんは道場の近くと門前街を中心に探してくれ。……ファリィ、道場は一人でも大丈夫か?」
 着替えてきたファリィがこくんと頷く。
「大丈夫。こっちはまかせといて」
「頼む。それじゃあ、俺たちはすぐに出るから」
 そう言って駆け出していくフェイレンさん。胴着の背に、使い込んだ鉄棍を差している。
 本気なんだ、と思った。
390名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:30:27 ID:w5w0TZo4

 俺もすぐに着替えて、門前街へと走った。
 歩いて一時間の距離を一気に駆け下りる。
 息を切らせながら、とにかく手当たり次第に聞いて回る。
「すみません、ミコトちゃ……いや、その、俺と一緒にいるヒトの女の子……コウゼン道場で召使しているヒトの女の子を見ませんでしたか?」
「ミコトちゃんかい? ……いや、今日は見てないが……そういやさっきフェイレンがすごい勢いで馬を走らせてたけど、もしかして……」
「はい、探してるんです」
「そうか。……昨日もあんなことがあったしな。わかった。何かあればすぐに道場に伝えるよ。あと、警護兵にも言っておけばいい」
「わかりました」

 走る。
 ひたすら走って、街中のあちこちで聞いて回る。
 途中で息が切れるけど、それでも少し歩いて息を回復させて、また走る。
 衛兵の人によると、昨日、フェイレンさんが悪党をボコってから今日までの間、獅子の民以外の種族は目撃されていないらしい。
 だとすれば、まだ救いはあるかもしれない。
――どこにいるんだよ、ミコトちゃん……
 救いはあるといっても、手がかりさえ見つからない中で焦りだけが加速度的に増えていく。

 いつの間にか、夕暮れが近づいていた。
――落ち着け……冷静になって考えろ、俺……
 今わかっていることは少ない。
 けど、少なくとも二つ。
 門前街では、誰も昨日からミコトちゃんを目撃したものはいないこと。
 そして昨日以降、獅子の民以外の獣人も目撃されていないこと。
 そして、ミコトちゃんがいなくなったとすれば、昨日の夜から今朝までの間しかない。
 だとすれば、山のどこかにいるのかもしれない。
――山の、どこだ?
 山といっても広い。そのなかで、ヒトの俺やミコトちゃんが歩ける場所は案外少ないとはいえ、それでも多い。
 全部探してたら本気で日が暮れる。
 山の夜は寒い。何日も外で夜を過ごしたりしたら、凍死しても不思議じゃない。
――どうして、そんな場所に?
 そこにしかない、なにか理由があるとすれば?
「……そういえば」
 少し前にフェイレンさんが言っていた言葉を思い出す。
『ここでしか取れない貴重な花とか薬草もあってね、そういうのは高く売れるんだ。だけど、それがどこにあるかは秘密』
 ここでしか、取れない花。
「……こっちの世界に存在しない……“落ちてきた”花だとしたら……」
 そこにいけば、元の世界に戻る手がかりがあると思っても不思議じゃない。
――まさか……元の世界に戻りたくて!
 きっと、そうだと思った。
「冗談じゃない!」
 そんなの、嫌だ。
 うまく言えないけど、その……
 このまま、俺の目の前からいなくなってしまうなんて嫌だ。
 俺は、急いで道場に戻る。
 長い坂道を登りきった頃には、もう日が暮れようとしていた。
 まだ、フェイレンさんもサーシャさんも……もちろんミコトちゃんもいない。
「ご主人様!」
 道場に走りこむ。
「きゃ……ちょっと、何よぉ急に! ミコトちゃん見つかったの!?」
「そのことなんだ。ご主人様、この辺で取れる薬草とか花のうちで“ここでしか取れない”ものってどこで取ってるかわかる?」
「え? ちょっとまって、そういうのならボクより医務室のリエン先生の方が詳しいと思うよ」
「医務室? わかった、ありがとうご主人様!」
「あっ、こら、何があったのよぉ!」
 わけがわからないといった様子のご主人様を後にして、俺はそのまま医務室へと走った。
391名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:33:21 ID:w5w0TZo4
「おや、珍しいねキョータくん」
「すみません先生、薬草を採る場所の地図ってありますか?」
「ん? それだったら……これだね」
「え? あっ、これです! すみません、それでその……」
「貴重な薬草の取れる場所、かい?」
「そうです! でも、どうして……」
 驚く俺に、リネン先生が笑う。
「ミコトちゃんもこの前、同じことを聞いたからね」
「本当ですか!?」
「本当だよ。それで、ここを教えてあげたんだけどね」
「……ちょっと待ちたまえ。今から言ったら真っ暗で何も見えないだろう」
「でも、ミコトが……」
「ほら、手書きだけど地図と行灯。目印も書いてあるから、それにそって行けば問題ないだろう」
「あ……ありがとうございます!」
 そう言って立ち去ろうとする俺を、また先生が呼び止める。
「ほんとは、もうちょっと早く気付くかなって思ってたんだけどね」
「え……」
「ほらほら、急いだ急いだ。きっと寂しがってるぞ。夜まで待たせるなんて、なんてひどい男だってね」
「…………」
「まあフェイレンも、あの子のことになるとどうにも周りが見えなくなる癖があるけどね」
「……すみません」
「さ、行っておいで」
 先生の声に自分のニブさを呪いながら、俺はまた走り出した。

「ここを……こっちに曲がって……それからこう……」
 地図を頼りに、裏山の細い道を歩く。
「それから……あった、この枯れ木の左……」
 進んでいると、たしかに、少し前に誰かの歩いた形跡がある。
「間違いない……」
 確信を持ちながら、先へと進む。
 そうして、しばらく歩いたとき。
「……だれ?」
 ミコトちゃんの声がした。

「俺だ」
 そういって、俺はミコトちゃんの側に行く。
 一日ぶりに見たミコトちゃんは、月明かりの下で木にもたれかかっていたが、俺の姿を見るとにこりと微笑んだ。
 野生化した菊の花が、あちこちに咲いている。
「来てくれたんだ」
「遅くなったけどな」
「見つけたんだね、ここ」
「ああ。だけど、今日一日大変だったぞ。門前街を隅から隅まで走り回って」
「ごめんなさい」
 申し訳なさそうに謝るミコトちゃん。
「やっぱり、元の世界に帰りたい?」
 本題を切り出す。
「……それは」
「……いや、きっとそうかもな。たぶん、ミコトちゃんは俺なんかが想像できないようなつらいことを一杯経験してきたし」
「…………」
 黙りこむミコトちゃんに、俺は懇願するように言う。情けないかもしれないけど、そんな見てくれなんか今はどうだっていい。
「だけど、俺に黙って消えないでくれ。いや、俺だけじゃなくて、フェイレンさんやご主人様やサーシャさんにも」
「………………」
「こっちの世界にも、俺たちのようにミコトちゃんを必要にしてる奴はいる」
 すごく自然に、その言葉が出た。
「キョータさんは“こっちの世界”のヒトになったんですね」
「……そうだな」
 素直に頷く。
「俺は、こっちの世界に来て、はじめて本当に大切な人たちと出合ったから。正直、みんなと別れたくない」
392名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:36:07 ID:w5w0TZo4
「……私も」
「えっ?」
 予想外の言葉を、ミコトちゃんが口にした。
「わたしも、別に帰りたくなんてないんです」
「じゃあ、どうしてこんなところに……」
 その質問には答えず、ミコトちゃんは話し始めた。
「きっと、戻ってもその世界に私の居場所なんてないんです」
「…………」
「二年もどこで何してたんだって言われても、本当のことを言ったってどうせ信じてもらえない」
「そりゃま、そうだな」
 獣人の世界に落ちて奴隷になってましたなんて言ったら、即座に精神病院行きだろう。
「万に一つ、信じてくれる人がいたって、私はもう、昔の私には戻れないし」
「……俺も……そうかもしれないな」
 もしも戻れたとして、かつさて友達だった俺と同世代の奴らと、戻ったときの俺は話がかみ合うのだろうかと思うと、あまり自信がない。
「誰にも信じてもらえず、誰とも同じようになれないんなら、ここにいても、元の世界にいても、私の居場所がないことに変わりはない」
「ここなら、居場所があるだろ」
「……はい」
「俺の側。フェイレンさんの側。道場のどこかで、今までと同じように生きていけばいい」
「はい」
「だから、俺の側から離れるな」
 言いながら、ミコトちゃんを引き寄せる。
「あ……」
「ミコトちゃんの居場所ぐらい、俺が作る」
「……くすっ」
 急に、ミコトちゃんが笑った。
「……?」
「キョータさん、たくましいんですね」
「……ば、ばか、からかうなっ」
「……でも」
 ミコトちゃんが、俺の方を向く。
「そう言ってほしかったんです」
 そして、そっと肩にもたれかかってくる。
「……ここに来たのは、そう言ってほしかったから。この場所で、元の世界ときっぱりと別れを告げたかったのかもしれないですね」
 そういいながら、空を指差す。
「ほら、あそこ……ペガサスの四辺形」
 ……と、言われても星座はよくわからない。
 なんとなく、それっぽい星がつくる四角形をさがして、あれかなと想像する。
「この空のどこかが、私達の世界の空とつながってるんですね。だから、地球と同じ星座が見える。この世界で、ペガサスの四辺形はここでしか見えないんですよ」
「……そういわれてみると、なんだか遠いような近いような気持ちだな」
「ここで夜空を見ながら、いろんなこと考えてたんです」
「……地球のことも?」
「はい。いなくなった私を、いまでも待ってる人とかいてくれるのかなぁとか、そんなことも考えたりしてました」
「そっか」
「でも、いろんなこと考えて……やっぱり、私はここにいるのが一番幸せなんだって」
「そうだな」
 俺も同感だった。
「夜が明ける前からここにいたけど、不思議と心のどこかでわかってたことがあるんです」
「なに?」
 ミコトちゃんの言葉に、そう聞き返す。
「旦那様かキョータさんか、どっちかが必ず見つけてくれるって」
「……見つけるの遅かった?」
「ううん。見つけてくれたことが嬉しくて、それだけでいいんです」
「フェイレンさんは誰かにさらわれたんじゃないかって、大慌てで外に飛び出していったけど」
「帰ったら、謝らないといけないですね」
「俺も一緒に謝るよ」
「でも、キョータさんは」
「いいじゃないか、未来の夫婦なんだし」
「……そ、そうですね……」
 すさまじく恥ずかしい会話をしてる気がする。
393名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:37:32 ID:w5w0TZo4
「……誰も、聞き耳立ててたりしてないよね」
「……たぶん」
 そういわれて、急に我に返ったのか、妙に恥ずかしそうにするミコトちゃん。
「そ、そろそろ帰りますか? あんまり遅いと、心配かけちゃいますから」
「そうだな」
 ミコトちゃんの肩を抱いたまま、俺は片手に行灯を持って道場への帰り道を歩き始めた。

「あっ、戻ってきた!」
「おかえりーっ!」
 道場に戻ると、ご主人様とサーシャさんが笑顔で出迎えてくれた。
「ほんとにもお、みんな本当に心配したんだぞぉ!」
 抱きついて、頭を撫でながらそう言うご主人様。
「ごめんなさい」
「でも、無事で良かった。盗賊団三つ目潰した時には、さすがにさらわれてないって確信したけど、やっぱりちゃんと見ないと落ち着かないしね」
 ……サーシャさん……やっぱり怖いです。
「……ミコト」
「旦那様……」
 フェイレンさんの法に、ミコトちゃんが近づいていく。
「ごめんなさ……あっ」
 フェイレンさんが、ミコトちゃんを両手で抱きしめる。
「おかえり、ミコト」
 そして、やさしくそう言う。
「ただいま……旦那様」
「ぎゅっと抱きしめて、そのまま、フェイレンさんは腕の中にいるミコトちゃんの感触を確かめるようにじっと抱いていた。
 けど、やがてそっと手を離すと、こっちに笑いかけた。
「ありがとう、キョータくん。君のおかげだ」
「そんな……」
「ほらほら、素直に褒められなさいって」
 どんと、サーシャさんが背中を押す。
「ミコトも無事に戻ってきたし、サーシャが腕によりをかけた夜食が待ってるぞ」
「ネコ鍋はさすがにできなかったけど、このまえよりもまだ力を入れたんだから」
「よおしっ、今日はたべるぞぉ!」
「ファリィ、ミコトが戻ってきたことよりうまいメシの方を喜んでないか?」
「むっ……失礼なこといわないでよ!」
「悪い悪い」
 いつもながらの、明るく弾む会話。
 そんな中で、ミコトちゃんも自然に微笑を浮かべている。
 やっぱり。
 俺たちの居場所は、ここにある。

 夜。
 フェイレンさんとご主人様が気を使ってくれて、俺とミコトちゃんは一つの部屋にいる。
「……なんだか、恥ずかしいですね」
「だな」
「…………」
「…………」
 二人とも黙り込む。
「こういうとき、どうしたらいいんでしょうね」
「……どうしたらいいんだろう」
「………………」
「………………」
 また、二人とも黙り込む。
「そ、その……とりあえず」
「とりあえず?」
「え、えっと……」
 なんだか、自分でも舌がもつれてるのがわかる。
「ふふっ」
 ミコトちゃんがそんな俺の姿を見て笑う。
394名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:38:35 ID:w5w0TZo4
「じゃ、こうしませんか」
 そういって、ミコトちゃんが俺の側に近寄ってきて。
 ちゅ。
 俺の頬に、そっとキスをしてくる。
「……つぎ、キョータさんの番」
「俺の……番?」
「少しづつ、ふたりで一緒にやっていきませんか。……次はキョータさんが、私にキスしてください」
 大胆なことを口にするミコトちゃん。
「わ、わかった……」
 目を閉じたミコトちゃんに、唇を重ねる。
 ミコトちゃんが、舌を絡めてくる。
 俺が、ミコトちゃんを両腕で抱く。
 ミコトちゃんが、全身を俺に絡み付けてくる。
 そしてそのまま、二人で寝台に倒れこむ。
「……ね」
 微笑むミコトちゃん。
「いっしょに頑張れば、なんでも上手くいくんです、私達って」
「……かもな」
 今のは正直、どうかとも思うけど、でもなんとなく、俺たち二人が一緒になれば、何もかも上手くいきそうな気はする。
 そう思うと、さっきまでの緊張感が嘘のように気持ちが落ち着く。
「じゃあ、続きやるよ」
「はい」
 二人で、お互いの寝衣を脱がせあう。
 蝋燭の暗い明かりの下で、お互いの裸身がかすかに照らされる。
「……なんか、やっぱり恥ずかしいな」
 そういうと、くすっとミコトちゃんが笑う。
「私は嬉しいですよ。こうやって、キョータさんといっしょにいるのって」
 そういいながら、ミコトちゃんの方から裸身を俺にしなだれかけてくる。
「……って」
「抱いてくれますか」
「あ、ああ……」
 ぎこちなく、ミコトちゃんを抱き寄せる。
 華奢な裸体を抱き寄せ、出来る限りやさしく愛撫する。
「あぁっ……きょーたさんっ……きょーたさんっ……」
 気持ち良さそうに俺の名を呼ぶミコトちゃん。
「大丈夫?」
「はい……キョータさんの心臓が、すごくどきどきしてます……」
「ミコトちゃんも。なんだか、全身が火照ってるよ」
「もおっ……そんなの言わないでください……」
「ごめん」
 言いながら、腕に軽く力を込める。
「あっ……」
 ぴくんと反応するミコトちゃん。
「気持ちいい?」
「はい……でも、もっと……」
「わかった」
 そういって、ミコトちゃんの身体の敏感そうなところを手当たり次第に愛撫する。
 弱点の胸、下腹部、お尻、わき腹、太もも、うなじ、肩のくぼみ、おへそ、背中。
「はあっ……ぁん……」
 小さいけどなまめかしい喘ぎ声を上げるミコトちゃん。
「ミコトちゃん、かわいい声出すんだ」
「あっ……そんな、言わないでください……」
「でも、もっとそんな声が聞きたいな」
 ちろりと、淫核を舌で責める。
「あ……」
 身悶える仕草も、すごくかわいい。
「もおっ……きょーたさんのいじわる……」
「ごめん」
395名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:39:18 ID:w5w0TZo4
 笑いながら、体位を入れ替える。
「そろそろ、挿れてもいい?」
「……はい」
 ちいさな声でそういいながら、ミコトちゃんはうなづいた。
 小さな性器を痛めたりしないように、ゆっくりと挿入する。
 ご主人様もあまり大きい方じゃないから、気をつけるポイントはわかってしまっている。
 細心の注意を払いながら、ミコトちゃんを貫くと、快楽の声が漏れてくる。
「きょーたさん……あぁ……」
「痛くない?」
「痛くないです……あっ、いやっ……」
「あっ、大丈夫?」
「大丈夫です……その、気にしないで動かしてください……私、キョータさんになら、なにされてもいいんです……」
 健気な言葉だけど、やっぱり、小さな身体だし無理はさせられない。
 自分の方はさておき、まずミコトちゃんを果てさせることに主眼を置くようにする。
 ゆっくりと動かしながら、とくに敏感な部分を見つけ、そこを集中的に刺激する。
「あっ……ひっ、ひぃん、はぁんっ……」
 布団を掴みながら、もう薄ら寒い季節なのに汗を浮かべて乱れるミコトちゃん。
 とはいえ、こっちも締め付けがきつくて、余裕があまりない。
「きょーたさん……」
「えっ、あっ……なに?」
「中で……いいですから」
「えっ?」
「今日は……大丈夫なんで」
「あ、ああ……」
 普段おとなしいミコトちゃんの口からそういうことを言われると、かえってどきどきする。
 でも、そんなことを気にする余裕はほんとになかったりするわけで。
「んっ、くっ、うあぁぁぁっ……」
 情けない声を上げて果てちまう俺。
 ……中に出すというよりは、抜くより先に暴発しちまったというべきなんだが。

「きょーたさん……」
「ん?」
 寝台の中で裸で抱き合いながら、どちらからともなく話し始める。
「いつか、父さんや母さんのこと話しますね」
「……じゃあおれも、いつか地球にいたときのことを話すよ」
「楽しみですね」
「そうだな」
 お互い、そろそろ過去を清算できる時期に来たのかもしれない。
 この世界で生きていけるくらいに、少しづつ強くなっているような、そんな気がした。

 ……がたっ。

「? ……いまなにか、変な音しなかったか?」
「……鼠じゃないですか。この辺、ときどきいますから」
「壁の向こうから聞こえた気がするぞ」
「気のせいですよ」
 そういって、ミコトちゃんが俺に抱きついてくる。
「いいじゃないですか、そんなこと」
「……まあ、いいか」
 明日は、今日の分の仕事をあわせて二日分の仕事が待っている。
 ゆっくり眠って、明日に備えようと思った。
396名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:41:17 ID:w5w0TZo4
えっと、とりあえずここまでです。
397名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:50:17 ID:wGXV352j
リアルタイムktkr!
レイpシーンの形式ばった会話に計らずワラタw
398名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 17:52:07 ID:UEjUQ2hB
久しぶりにフェイレンさんの活躍が見れたーーー!!!!!!

GJ!!!!
399名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 18:17:02 ID:Ut2coELH
―教訓―
獅子の国でだけは他人のヒト召使に絶対に手をださないようにしましょうw

GJ。
400名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 20:34:13 ID:3UbOu/e4
フェイレンさん格好よすぎ
そしてご主人様とサーシャさん怖すぎw

果てしなくGJ!
401名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 13:32:44 ID:G7tuOaiO
ミコトちゃんがエロイのはガチ。
402名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 13:40:23 ID:DGMJfB9S
猫鍋・・・・
俺と同じネタを作っている人がいたとは・・・・

しかし、最近ネコ族ってますます悪役キャラが板に付いてきたなw
403名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 14:06:25 ID:G7tuOaiO
そういえば猫鍋といえばこれか。
tp://yellow.ribbon.to/~yunatuki/Flash08.html
404名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 14:26:13 ID:DGMJfB9S
405名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 14:52:07 ID:z9hcs7Oi
>>402
ネコは悪役多いよなwまあオオカミもだけど

イヌなんだかんだでダークヒーローのイメージがある俺
406名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 15:47:13 ID:K0sTfO8J
ネコ・オオカミ=権力に媚びないへつらわない=体制側の言うこと聞かない=無法者
イヌ=警察の犬とか政府の犬って言葉=飼い犬(負け犬)根性=自主性の喪失、スパイ
連想するべくしてのそんなイメージなのかも

他にも猫に対しての漠然とした残虐なイメージは
例の捕まえた雀や鼠を玩具にしていたぶり殺すとかの有名な逸話の影響が大きいと思う
虎狼の心で「残虐で貪欲なことの例え」
狐狼の心で「狡猾で悪意のあることの例え」らしく、散々な日本人的認識の狼もカワイソス
407狼フェチが語ります。:2006/11/26(日) 17:19:27 ID:BAs7a/ij
ヒント:故事の由来は中国から来てる。

日本でおっかないのは、熊か狼でしたからね。
一頭で行動する熊よりも、群れで生活する狼の方が怖かったのかと。
ただ、狼は地方によって祀られてたりしますし。
「送り狼」の通り、恐れを見せなければ人を守ってくれる という風にも思われていたようです。
一応日本では狂犬病さえなければ、狼によって人が襲われたという事例は稀だったそうです。
408名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 17:38:27 ID:rVLYPLcL
( ´_ゝ`)フーン
409名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 18:00:53 ID:KqGzv0ea
あれ、送り狼は、召使いを家までエスコートしてあげると見せかけて、
油断した隙に食べちゃう狼人のご主人様のことを言うんじゃなかったっけ?
410名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 18:08:04 ID:K0sTfO8J
こちらが隙を見せさえしなけりゃ、まぁ一応ボディガード代わりだもんね、謀らずして
それで気を許したが最後ペロリンチョだけど
411名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 10:34:02 ID:K0d67AO1
ミコトって、実は自覚なき魔性の女かもしれないw
412名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 19:51:24 ID:K0d67AO1
ところで、鼠担当氏を長いこと見かけないが、新作マダーと書いてみる。
413名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 22:05:33 ID:uTZBkgzV
>>404
取り皿の中身は具のねずみかよ!と突っ込んで欲しいのか?!
414名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 22:30:25 ID:iP7FmCct
最近、こちむい世界から元の世界に戻りたいって思ってるヒト召使があまりいない気がする。
こちむいの「ぼく」なんかは、地球に戻りたがってたのに。
415名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 22:42:20 ID:Bx5WfiOr
帰れる可能性は絶望的って時点で普通のヒトは諦めるだろうし、第一この世界を受け入れる方向に持っていかなかったらハッピーエンドは難しいからなぁ。
それにあちらの世界で大切な人が出来たヒトも多いだろうし、そもそも『ぼく』もマナ様と離れてまで地球に帰りたいとは思ってないんじゃ。

だからこそ『桃源郷〜』は斬新で良かった。
416名無しさん@ピンキー:2006/11/27(月) 22:52:32 ID:BQL5Np6r
世界の中心に異世界に繋がる次元の裂け目があるとか
〜万セパタ払えれば帰してもらえるとかの明確なゴールがあれば違うんだろうが
本当に具体的に何やったら帰れるのか皆目見当もつかないからなー

帰れる帰れない以前に、「帰る為に何をしたらいいのか」すら分かんないような状態
せめてそれが明確に与えられてれば、もうちょっと変わって来るんだろうが
417名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 06:18:38 ID:+vIIOFLO
>>416
目の前に帰れるチャンスがあるのに蹴飛ばしたサトルみたいなのもいるからなぁ。
418名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 06:55:44 ID:ThQvlAn1
>>417
あれはかっこよかった。
419名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 07:49:27 ID:+vIIOFLO
文章化された会話や行動から、帰れるチャンスがあっても帰りたくないって感じなのは、
サトル、タチヤ、レーマ、キョータ、ミコト、あと山羊の話の女の子くらい?
マサミやフユキもそうかな。
420名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 09:32:42 ID:fyLMojno
逆説的に言って、帰れるチャンスがあったり、何らかの方法で帰ってしまっては物語にならないから・・・・
だから物語になって無いだけ・・・・とか、都合よく脳内補完してみたりしてw
421名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 09:47:11 ID:K9dGkMhY
ヒトの国には帰れない〜♪
ここでいいひと見つけたから♪
422名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 12:17:47 ID:/qs2lraT
帰れたとしても

「私は従僕!安らぎは受け取らぬ!
ご主人様のいるあの荒野に安らぎをもたらすのだ!」
元の世界で割腹!

して帰ってくるヒト奴隷
423名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 14:36:01 ID:6LpKgF5g
そもそも、スピリットアウェー的な要素が良いんだよなぁ。

いや一度凄くご都合主義な展開でヒトが帰還しちゃう物語を作ってみたいな、なんて思ったりもしたが、流石にマズいだろうなぁ。と思い作る前にお蔵入りした。
パラレルワールドって手段もあるにはあるけどね。
424名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 15:27:49 ID:wSqoJTkT
今やってる連載もあるし、考えてるだけなんだが、

地元じゃちょっと有名な秀才魔法使いネコ♂が、
ちょっとした調査班に参加して虎国のダンジョンへGO。
そして見つけた隠し通路でデッカイ魔方陣を発見。
適当に調べてたら発動、半径200メートルぐらい消滅。
調査班はネコ魔法使いを除いて全員あぼん。
でもネコの魔法使いは見知らぬ森の中に倒れてて、
そしてそれを見つけたのは学校をサボって裏山に来てた人のおにゃのこ。
慌てて警察予防とするけど、気がついたネコ魔法使いに止められる。
そしてこちむい世界について教えてもらい、そして感想。

「じゃあ、あなたの世界で私達は奴隷なんだ。
 それなら、今日からあなた私の召使いね。
 こっちに来たらあなたが人外なんだし、当然の流れでしょ?」

そしてハートフルラブコメディ発動。


因みにヒトの世界に来ると、魔素が無いから魔法は一切使えない。
そして身体能力も、慢性的な魔素の欠乏で徐々に衰え、
最終的にはヒトよりちょっと凄いだけの、外見以外はヒトと変わらなくなってしまう。
あと、ネコ魔法使いが持ってきた鞄の中に、魔洸ドリンクが4本ぐらい入ってて、
いざと言うときだけそれを飲んで、一本につき一回ぽっきり魔法が使えるとか。


そんな感じの妄想してました。
425名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 16:32:08 ID:6LpKgF5g
マダラじゃないと匿うに匿えないwまぁけも男も全然ありだけどw


それくらいならやっちゃっていいんじゃないですかな。
と個人的に思います。
426名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 18:51:40 ID:EdrQiOUN
>>424
短編読みきり一発勝負、スレ埋め用に書いてみれば?
427名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 21:27:30 ID:wSqoJTkT
う〜ん……読みきりにするとベッドシーンまで行けなさそうだが、
小説の中で一気に時間をすっ飛ばせばいいね。
このスレの埋め用を目指して書いてみる。
残りが近くなったら投下するよ。
考えてるのは上に書いたのだけで、名前から考え始めないと。
428名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 22:40:04 ID:7HcYy73z
>>427
人魚がOKなら何でもOKだと思う。
>>416
次元の裂け目ならカモシカの国で出てきてたけど、問題はそれがどう見ても地球外世界につながってたことなんだよなぁ……w

それはともかく、最近の読者ニーズってのは「獣耳少女×ヒト男」よりも「けも男×ヒト女」の方が多いのかな。
もし、読者ニーズがそっちの方向にあるなら書き手としてはそういう方面にシフトチェンジする必要があるかなとも思うし。
429名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 23:19:21 ID:pQnO/8uP
読者のニーズ云々よりも、第一に自分の書きたい物を書くべきだと思うんだけどな。
430名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 01:01:28 ID:TA8xeo2b
どっちも普通に需要あると思うよ。最近けも男×ヒト女系統が話題に上るだけで。

俺なんかはぶっちゃけ獣娘とヒト男の組み合わせのほうが好きだし。
431名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 01:23:37 ID:0NRa9zzZ
ニーズ、というかむしろかつてのこのスレが
ヒト男×獣耳娘かマダラ×ヒト女オンリーだったがために大体のおいしい定番所は発掘されてしまい
未踏の地である獣人男×ヒト女やヒト男×ケダマに流れつつあるってとこだと思うんだよな

需要があるのは分かってるが、それでも既に出た話と被りそうな話は敬遠するのが書き手ってやつさ
432名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 03:06:33 ID:mSmPwFqy
なんか女子向け方面から流入してるっぽいからその辺の影響かも
獣人男×ヒト女
433名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 03:25:01 ID:xtBZ0BMy
要はバランスだと思うけどなー
434名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 07:26:07 ID:xny67PuL
単純なニーズとか量れないくらい多様な人がここには来ている気がする。
オレはただの読み専だけど、職人さんには書きたいものを書いてもらった
ほうが嬉しい。
435名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 08:29:06 ID:t3nvhLD9
ニーズは神作品のあとからついてくるものだと思う。
見聞録の後に犬ブームが起きたように。
ところで、落ちもの×落ちもののシチュも実は好きなんだけど、
そんな組みあわせは書いてくれる職人が少ないんだよな……orz
436名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 13:05:01 ID:sgbIXuyI
>>435
萌えるヒト×ヒトを書いて新たな神になるんだ!
カモン!

まあでも、ぶっちゃけヒト同士の話ならヨソでいくらでも
読めるわけで、わざわざこのスレでやるからにはかなりの
+αがないと読者をひきつけるのは難しいと思う。
437名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 13:20:50 ID:v/eCeI2B
>>436
こちむいの世界でのヒト×ヒトが好きなんじゃね?

この世界でヒトの異性と出会ったら吊り橋効果で絶対惚れちゃうよな
438名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 18:30:32 ID:lw7ZWR+b
寂しさゆえに愛が芽生え
お互いを知って愛が終わるのか
439名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:03:06 ID:TA8xeo2b
>>438
ちょwww現実的過ぎるwww
440名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:06:17 ID:TIO2N7u+
ん〜……でも実際はそんなモンだと思うな。
落ちてきてからずっとヒドイ扱いを受けて、こちむい世界が滅ぶのを本気で願ってる人間とかもいそうだし。
とりあえずここで載ってる方達は、全体のうちのほんの少しのとっても幸運なヒトなんだね。
441名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:06:20 ID:R+HFil7Q
>>437
『絶対惚れる』というのはちょっと…。
どうなるかは、相手のヒト次第だと思います。
442名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:45:35 ID:uOIB9Zmm
そういえば落ちもののヒトって日本人ばかりだよね。
海老だか何だかの主人公は日本人とイギリス人のハーフだったような気がするけど。

こちむいワールドで、ヒトといえばやっぱり典型的な日本人を獣人は思い浮かべるのかな。
金髪碧眼の外人が落ちたらレア物扱いされそう。
443名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:52:22 ID:zaM/g1lV
でも見聞録のどっかで黒髪白肌のヒトは高く売れる、って表現が
あった気がする。だから珍しいのかな、ってなんとなく思ってた。
希少価値じゃなくて、単にその組み合わせがあちらの美的感覚で
一般的に好まれるって意味なのかもしれないが。

ところで外人日本人で思ったんだが、翻訳コンニャク機能は
落ちもの同士の間でも通用するのかね?
たとえばむこうに行けば日本人とアメリカ人がそれぞれ母国語で
会話できるようになるのかな。
444名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:56:11 ID:wuOnpE8S
>>442
海老は日本人。ハーフなのは魚の国の子ですね。

ところで wiki の……多分ホスティングしている g-space の広告自体の挙動なんだろうけど、
なんで楽天トップページとかを IFRAME で読み込んでいるんだろう……。
これ、何とかならないのかな。
445名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:57:16 ID:SeKbZsNm
いや、それぞれの母国語は無理だと思う。
翻訳コンニャク機能は、こちむい世界の言葉が分かって喋れるようになる機能だから、
こちむい世界の言葉で意思の疎通はできるんじゃないのか。
446名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 19:57:41 ID:t3nvhLD9
>>443

> でも見聞録のどっかで黒髪白肌のヒトは高く売れる、って表現が
ちょwww黄色人種だめじゃんwwwww
447名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:15:21 ID:0NRa9zzZ
白色人種でなく色白ってことじゃなかろうか、黒髪白肌というと小野小町みたいな。

>>445
こちむい世界人にはヒトは自分達の国の言葉を話しているように聞こえ、
ヒトにはこちむい世界人が自分の母国語を話してるように聞こえるらしいから、
たぶん日本語圏ヒト←→英語圏ヒトでも会話可能のはず。
おそらくは大気中の魔素とかのファンタスティック要素が関係してるんだろう。
これだけ多様な種族国家があるのに獣人同士で会話が普通に出来てるのもそのせいか。

文字だけは流石に無理で、大陸共通語と各国固有の文字があるようだが。
448名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 20:30:09 ID:zaM/g1lV
じゃあ通訳の必要はなくても、翻訳家は必要ということですな。
449名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:20:04 ID:eRiYX+PQ
いわゆる共通語(=日本語)と種族固有の言語が別々にあるものだと思ってた。
なにかの作品で大陸共通語みたいな言葉が出てた記憶もあるし。
新ゼキたんが話してたのがオオカミ族固有の言語だと思ってた。
450名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 21:40:01 ID:zaM/g1lV
そういや>414辺りから「あっち→こっち」への移動話が出てたけど、
こっちの世界に来たことのあるこちむいワールドの人間って
今のところピューマのシュナたんだけになるのかな。
(本来の姿ではなかったわけだが)
そうすると、すごく貴重な体験をした人なんだな、彼女は。
451名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 22:03:43 ID:lw7ZWR+b
こっから脳内妄想

こちむい大陸に魔法結界がはってあって自動的に言葉を翻訳してくれる
だから落ちてきたばかりはラジオのチューニングみたいな感じで言葉が通じない
(テレパシーみたいなもので声が聞こえないとダメとかなんとか)
意思を伝えるものだから文字は翻訳されないので識字率は低い

妄想終わり
452名無しさん@ピンキー:2006/11/29(水) 23:01:43 ID:uVduAXXo
今まで曖昧で良かった部分に明確に「これ」と定義づけちゃうのもアレだし、
そこら辺の説明するしない云々は作者さんの判断に任せるという事で。

でももし説明したいなら、「…と思われている」とか「〜という説がある」という手段をとる必要があるかな。
流石に世界に関わる事を独断でいかせるわけにはいかないからね。
453名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 00:41:51 ID:HJBlW2uJ
いろんな作品が関わって出来てる世界観だし、あんまり定義づけちゃうのはね。
設定を守れば、新たな設定を組み込んでいけるっていう既存のスタイルが失われちゃうし。

まあ多少の設定考察はいいと思うけど。
454名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 10:54:12 ID:RiO7bxAZ
ところで、ピューマとカモシカって
ピューマ…インカ・アステカ全盛期の南米
カモシカ…スペイン植民地時代の南米
ってイメージで考えてたらいいの?
455名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 15:49:26 ID:lfGKgoyf
ああ。ピューマ=アステカ=族長(オサ)!族長(オサ)!族長(オサ)!
の方程式さえ覚えていればこちむい検定準2級は堅い
456名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 18:59:06 ID:o/oZSzbS
>>455
何その石仮面
457名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 19:18:02 ID:3JRBsn8a
なるほど、古代のアーティファクトで強力な力を得たヒトの野望の物語を…

…いくらなんでもそれはやりすぎか…
458名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 20:05:11 ID:o/oZSzbS
>>457
超古代アーティファクトのエロ玩具を偶然手に入れていろんな種族を入れたハーレムを作ろうとしている。
ぐらい頭悪くエロエロならみんな許してくれると思う。
459名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 20:18:35 ID:ymcdNCfu
俺は……弱者だった。
この世界に落ちてきて以来、奴隷としての時を過ごし、誰に必要とされることもなく生きてきた。
ただの道具として。ただの玩具として。ヒトとしての尊厳さえ、全てを捨てさせられた。
だが、もう違う。俺は力を手に入れた。
誰も逆らうことのできない、無敵の力を。

「フハハッハハーーーー!!!見ていろよ!俺を奴隷として扱ってきたバカ者ども!!
今度は貴様らが奴隷になる番だ!! 全ての種族の女をかき集めて!ハーレムを作ってやる!!
そしてハーレム王国の王として、俺が君臨する!!
我が智と力の元に、全ての女は跪き、その股間を差し出すんだ!!!」

これからが、俺の戦いだ。俺はただひたすら、世界への復讐をしてやるんだ。
世界中の女を俺のものにしてやる。
そして世界中の無様な男どもよ。俺を羨むがいい。
今まで、性悪の雌豚どもの奴隷になっていた俺を、蔑んできた罰だ。
何処かの姫様や、美人の女性の召使いになってた奴も同罪だ。
貴様らの姫様を俺の虜にして、逆襲してやる。

「俺は力を手に入れた。俺の身体能力は、もはや虎さえも比べ物にならないレベルだ。
加えて兎の数倍にする魔法力もある。もう、誰も俺を止めることはできない」

あのアーティファクトが俺の手に入ったのは、偶然だ。
だが、それを利用するのは俺の意思で、世界もそれを望んでいるはずだ。

「フハハハハ……ハーーッハッハッハッハ!!!!」




このときから、一人のヒト♂の戦いが始まった。
世界中の女を自分のものにする。
その野望は単純であり、傍から見ればバカなものだったろう。
だが、だからこそそこには、夢があった。
次第に男の思想に惹かれた、全種族のモテない男たちが集まり、一つの大国を築いていくことになる。
だが、それはまだまだ先のお話。
460名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 21:17:46 ID:re240Hcb
>>459
きさま・・・横島○夫だな!?
461名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 22:43:01 ID:jJItIlzJ
>>459
こちむい世界には美男美女、もしくは理由もなく異性に持てる特殊能力の持ち主以外は落ちないものだとおもっていたが……
>>455
準2級ってむっちゃレベル低いやんw
462名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 23:10:43 ID:RiO7bxAZ
>>461
>もしくは理由もなく異性にもてる特殊能力の持ち主
そんな邪悪な特殊能力の持ち主はりょーとキョータぐらいだw
463名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 23:49:52 ID:yZwiufna
『美男美女、理由もなく異性に持てる特殊能力の持ち主以外は落ちない』

これ、本当ですか?
本当なら、うちの物語(書きかけ)は確実にゴミ箱行きですけど…。
464名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 23:54:11 ID:lfGKgoyf
ウソウソウソ!!
あり得ないからそんなん!
ただ、スムーズにエロまで行くために、そう言うのが多くなるだけ
それにほら、猫耳美少女とにゃんにゃんしてるのが、江頭2:50みたいのじゃ嫌だろ?
465名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 23:56:09 ID:q+4OYsn3
マジに慌てる>>464萌え
466名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 00:01:21 ID:qZhwm4Q6
ヒトからは女の子を酔わせるフェロモン出てるんじゃなかった?
467名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 00:13:41 ID:IYPLFvsE
というかヒトは雄雌問わずフェロモンでてるもんだと思ってた。
…のと、よく日本人から見た外国人は細かい区別が付かないからある程度は美形に見えるのとおんなじように、大概のヒトはあっちの住人から見たら魅力的に見える。とも。

あくまで自分の見解れす
468名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 00:45:17 ID:j6JMvmW8
ヒトの大多数はどちらかというと、あちらの人間の女性に似て中性的な魅力と感じられるのではないかと。
そのくせ、時折、男らしいトコ見せるので、そのギャップに萌えるんじゃね?

と、考えていたんだが、実際、顔が獣じゃなくても骨格が男だと分かるし。
ヒトでも、多少毛深いとちょっとマダラっぽい程度にみえることもあるかもしれないし、う〜む。
469名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 00:48:17 ID:G5jtfOC4
ヒト=こっちの世界でいうところのハムスター

イヌみたく番犬にならないし、ネコみたくネズミもとらないのに
ただ可愛いってだけで食って寝るだけの怠慢生物なのに人間にチヤホヤされる
そんな理不尽生物なんですよ、ハムスター(ヒト)ってのは
470名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 10:01:39 ID:aP+DFMYE
>>469
> ヒト=こっちの世界でいうところのハムスター

いやむしろ、言葉は悪いんだが”バター犬”とか”バター猫”じゃないか?
471名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 12:51:59 ID:Z7k20Ajq
ネコとウサギに関して言えば確実に愛玩動物扱い
ついでに言えば自立稼動の大人のおもちゃw
イヌとかカモシカとかだと戦力とか知識の元とか

獅子の国は・・・・どうなんだ?
狐とかも立ち位置が微妙だなw
472名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 13:12:25 ID:9F0nXx4G
>>471
基本は全部愛玩動物でいいと思うよ。
あとは特権階級におけるステータスアイテムでしょ。
クラシックカーとか別荘とかその類の。
473蛇足の人:2006/12/02(土) 14:33:12 ID:vYvxPqzn
じゃあ、ラブラブえっちしてるご主人様と召使いって、あまりいないのか。
分かっちゃいたけどね(´・ω・`)

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/471.txt

こいつらは、書いてる方が引くほど見せ付けてるのに。

474名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 14:38:50 ID:5zwPloLH
>>472
だろうね。

中には例外的に戦闘力を得たり、ヒト世界の役に立つ知識を持ってるヒトも居るけど
基本的には愛玩動物とかで、役に立つとは見込まれてないっしょ。
で、そうやってナメてかかってるから岩の国とか桃源郷みたいなことが起こっちゃうわけで。
475名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 17:36:50 ID:IYPLFvsE
>>473あんたはまたさり気なくエrいもんを(;´Д`)
そうさ、ただのダッチワイフ程度にしか扱われないのが常識だからこそ純愛らぶらぶが引き立ってもう殊更エrいのなんの(ry


列車とはまた西欧を彷彿させる良い要素だ。次回の件が一段落ついた時にでもお決まりの列車で殺人事件とか起きちゃったりしちゃうんかな。楽しみ。蛇足も読みたい。えぇい、GJじゃあ!
476名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 20:46:23 ID:maqY88rq
>>473
なぜあんたはそうやって毎週のように超GJな事ばかりしやがるんですか。

>>472
シュバルツカッツェの一等地で、ヒトの美女ばかり集めた高級娼館やったら儲かるだろうなとか思った。
で、ネコのお金持ち相手にセパタを荒稼ぎしながら徐々に相手の弱みを握っていく。
エグゼクターズとか、そういう卑怯かつ悪どい真似やってそうな予感w
477名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 20:48:21 ID:/PBRItil
>>473
GJ!
やっぱクリフ先生は天然風味で良いね
そしてなんじゃこのラブラブの化身どもは
そんなに見せつけたいのかこんにゃろうども
一緒の墓に入ってくれとか、反則だよ

警部と怪盗の登場をwktkしつつ待ってます
警部が土佐犬てのははまり役だけど、怪盗の種族が気になってたり。
478名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 20:52:31 ID:G9+tThVx
>>459
なんだか無茶苦茶見てみたいな。
一歩間違うとフロスト兄弟やクルーゼみたいに
世界を地獄に変えたい連中も集まりそうだが
479名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:01:32 ID:IYPLFvsE
パラレルとかパロディじゃないと100%レッドゾーンな物語だよなw
アーティファクトとか聖剣かよって思ったし。
480名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:15:53 ID:nJ8wJE9S
まああのネタはネタだけにしといたほうがいいと思うよ。
すさまじく地雷になりそうな予感がする。

あと横島忠夫には間違ってもみえねーなw
481名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 21:57:00 ID:maqY88rq
>>480
地雷以前に、「あたし」を守るためならジーきゅんは鬼神と化すぞw
それに加えてご主人様を守るためにセリス君とフェイレンさんも敵に回るだろうし、ジーきゅんが動けばGARMのステイプルトンとエリーゼも敵に回る。
さらにヒト最強クラスのサトル、キオ、レーマ、ソラヤ君がそろってご主人様を守るために敵に回り、そうなると当然彼らの知人友人も敵に……
とどめにマジックアイテムに目がないフローラ様とディンスレイフが……
さらに強大なエネルギー+ヒトの組み合わせには虚無が……

どう考えてもバッドエンド直行です、本当に(ry
482名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:46:51 ID:9F0nXx4G
>>473
さらっとエロいもん投下すんなー!!
ちきしょうバカップルめ、近い未来腎虚で死ぬぞ。
483名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:30:05 ID:maqY88rq
>>482
腎虚といえば、獣人のアレって、やっぱり普通のヒトより長くて太いのかな。
で、ヒトは体積で負けてる代わりに堅さと持久力に優れているとかw
484名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:44:31 ID:/PBRItil
種族に因るはず
とりあえずじーきゅんやサイアス兄貴なんかの、犬や狼は、小さなコーヒー缶くらいの太さはあったね
そして犬よりオオカミの方が、微妙に大きいっぽいね
蛇足のオルスはハーフだから潜在能力未知数
485名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 23:46:05 ID:Xtrwx85x
アレのサイズは個人差も大きいと思うなあ
獣人は巨根で絶倫というのが古来からのロマンだが
486名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 00:31:22 ID:BTel4LZJ
そこで短小なのがコンプレックスのご主人様ですよ

個人的に怖いのが大きさというよりも機能かな
ヘビのは二股に分かれるとか、慣れたならともかく、初体験でネコとやるのは痛いとかそんな話あったよね
487名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 08:39:23 ID:+4dUhQm6
>>473GJ!えぇい、クリスマス男まみれの寂しい俺に見せつけるようだぜ('A`*)

次回この二人はタチヤとクユラばぁちゃんの乗ってる列車に乗るんかな?
きっとばぁちゃん高級な物を好むから可能性は0では無いはず!

と邪推
488名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 09:37:37 ID:5cn0padF
ご主人様(特に♀)が、出会ったばっかりの時期に
奴隷である主人公に異性を感じてドキドキとか、夜眠れなくなるとか、
そういうのってありえるでしょうか?

書いた後にもう一度考えてみたら、かなり無理があるような気が…。
489名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 09:57:56 ID:Rw4bMQaJ
>>488
ラヴィニアねーさんとか近いかも
490名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 10:20:33 ID:QCWm6EC2
>>488
むしろ、エロパロの醍醐味は「無関心→ちょっと気になる→どきどき→ぽっ→えろえろ」という流れにあるような気が。
エロよりもその前過程が面白かったり。
……と、いいながら自分の作品はその辺が本当にさっぱりなんだよなぁ……orz
491名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 10:30:15 ID:MFdtAu/f
>>475,476,477,487
GJをありがとう。列車には蛇足メンバー乗ってるかも。
ネタバレになりそうだから断定はしないけど。
蛇足と交互に投下していく予定だけど、蛇足が虎国スパイ編が終わるまでケモ分が補給できないから、こちらで補おうと。

>>482
クリフ:
そうだね。それもいいかもしれない。
こんな話をミツキ君に聞かれたら怒られるけど、僕は彼女よりも早く死にたいんだ。
彼女に先立たれれば、僕は残りの余生を狂わずにいられるかどうか、自信が無い。
いや、彼女がいなくなれば、僕は生きていくことなんてできない。
彼女との熱い夜が原因で、彼女の腕の中で死ねれば、僕は満足だよ。
僕たちは、“つがい”なんだ。
二人で一つで、どちらが欠けても生きていけない。
理想は、どちらかが先に死ぬんじゃなくて、二人で一緒に絶命する事だろうね。
……無理心中なんてしないさ。
僕が自殺するとすれば、それは彼女の笑みが僕の前から消えたときだけだよ。
492名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 11:12:09 ID:zNFWcthF
ちょwクリフ節炸裂ww
天然と哲学者は紙一重って感じだw
493名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 12:47:44 ID:JOGEGVIl
この口から先に生まれてきたワンコロめ!!!
さいこうだ!
494名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 12:48:58 ID:QCWm6EC2
イヌは種族のDNAとしてバカみたいに一途だからなぁ。
召使助けるために自分の命投げ出したご主人様がいるのって、今のところイヌだけだし。
495名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 16:35:38 ID:U+PY+/in
ヒトに精神的に依存してる分にはまだ可愛いけど、イヌのご主人さまはほとんどが生活力の面でヒトに依存してるからなぁw
ジーきゅんといいクリフ先生といいアリスといい、なんでおまいらは揃いも揃って生活力ゼロなんだと。
496名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 16:54:27 ID:JOGEGVIl
>495
それは勘違いだろう。
家事労働を任せてるだけで、ジーきゅんもクリフ先生も
きっちり稼いではいるじゃないか。仕事して。
まあ、アリス様は貴族だから労働とは違うけど。

収入面でも奴隷に依存してるご主人様はマナ様くらいだ。
497名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 17:19:30 ID:zNFWcthF
クリフ先生なんかは仕事の面でも楽しいこと(探偵の華やかな部分)だけしかやってなさそうだ
依頼の精算とかは助手に丸投げっぽいこと書いてたしな
ジーきゅんやアリス様は一人でも仕事をやってけそうだけどクリフ先生は仕事面でも依存しまくりだよ
助手ちゃんがいなくなったら一年で探偵事務所が潰れると思う
498名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 18:12:45 ID:Rw4bMQaJ
しかし彼らに「家事労働……出来ますか?」と聞くと、きっと曖昧な笑いが返ってくるに違いないw
499名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:12:43 ID:QCWm6EC2
>>495>>497>>498
それを本人の目の前で言ったら、きっとクリフ先生泣くぞw
500名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 22:17:19 ID:zNFWcthF
・・・・・鳴かぬなら 泣かせてしまえ 犬探偵
501名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 23:13:04 ID:+4dUhQm6
そんな自堕落な犬の諸兄が大好き。ヘタレは癒される。(*´∀`)
502名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:19:21 ID:NX+jkD2t
ここは良いメタ世界スレですね。
ちょっと投下させていただきます。

なお、書くに当たって少年少女執筆団ひまわり(SS書きさんたち)の
皆さんにご協力を仰ぎました。
この場を借りてお礼申し上げます。
503名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:19:59 ID:NX+jkD2t
尊敬している文芸部の先輩に御呼ばれしたので、私は部活動の後、購買で買ったウォー
ルナッツのクッキーを手に、寮の先輩の部屋へと赴きました。

こんこん。

「いらっしゃい。ずいぶんと早かったのね。ゴメンね、わたしの方が、準備できてない
のよ」
「あっあっ。おかまいなく!」

思わず声も、尻尾も上ずります。
口元に手を当てて、先輩は鈴のように笑いました。

「そのクッキー、チュシャのでしょ? 私、大好きなの。嬉しいわぁ。お礼に、ちょっ
とお茶の葉を奮発しちゃおうかしら。そうだ、二階のメリカから分けて貰うから、わた
しの部屋で待っててね」

入れ違いになる形で、私は先輩の部屋に一人。先輩のベッドに腰掛け、お留守番です。
ふと、テーブルの上に、文字で埋まった原稿用紙があるのを私は発見しました。
甘い、胸が締め付けられるようなラブロマンス小説を得意とする先輩が書いただろう、
未発表の新作に間違いありません。
私は思わず、手にとっていました。

「先輩、今度はどんな小説を書いたんだろ……。こっそり、ちょっとだけなら、読んじ
ゃっても、いいかなぁ……?」
504名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:20:43 ID:NX+jkD2t




   『聖プッシーキャット女学院第三話  〜ウソっ、おねぇさまのペットは尻尾な
しだけどチ○ポつきっ?!〜』


「カルアの髪って、とても綺麗な黒ね。嫉妬しちゃいそう」
「……そんな、おねぇさまのプラチナブロンドの方が、断然、ですよ……。クラスでも、
よく話題にあがるんです。シャトリュー先輩の髪って、まるで天使の羽のようだ、って。
憧れてる子、多いんですよ?」
「そう。光栄ね。でも、わたくしの髪はどうしてもウェーブがかかってしまって……。
カルアの髪って、本当に細くてまっすぐなんですもの。櫛を入れるのがとても気持ちい
いわ。素材が違うと、言うのかしら。太陽の光を受けると、深い紫のようにも輝くし…
…。それに、この耳の内の白とのコントラスト。とても素敵よ?」
「にァあ……っ」

そう言っておねぇさまは、私のちょっと尖り気味な耳の先端を、優しく噛みました。
スツールに腰掛けて鏡に映る私の頬は、見る間に赤く染まります。

久しぶりに、おねぇさまに『髪を梳かしてあげるわ』と言われ、私の胸は期待に打ち震
えました。
その言葉はおねぇさまの使う秘密の暗号です。私たち、聖プッシーキャット女学院寮に
住まう生徒において、そう伝えられた子は、おねぇさまの寵愛を受けることができるの
です。
それは蕩けるように甘美な、おねぇさまの口づけ。そして、繊細で、狂おしくなるほど
の愛撫。男女の睦み事のように、生まれたままの姿でお互いを愛し合う、禁断の行為で
した。
私も数少ない、おねぇさまに選ばれた生徒の一人でした。ですが……。

「あの……」
「なにかしら?」

三面鏡越しにおねぇさまが私の瞳を見て、かすかに首を傾げました。
505名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:21:19 ID:NX+jkD2t
「その、最近、おねぇさま、私の事を呼んでくれなくて、ひょっとして私、おねぇさま
に……」
「不安になったかしら?」

意地悪な笑みで、おねぇさまが私の顔を覗き込みます。櫛をサイドボードに置いた音の
後、私の頬に、おねぇさまの指が触れました。

「そうやって、ちょっと悲しげな表情もまた綺麗ね……。ふふ。焦らすのも、いいと思
わない? わたくし、カルアの可愛らしい整った顔が、様々な表情を覗かせるのを観賞
するの、好きなの」
「そんな……」

とても残酷だと私は思いました。私がどんな想いで、日ごろおねぇさまを観ていたか。
それを逆手にとって、おねぇさまは楽しんでいたのです。
とりわけ、最近転校してきたクラスメイトのアーサイスと、おねぇさまが廊下で親しげ
に話している所を目撃してしまった私の気持ちといったら──。

『ヤダ……。あんな、そばかすだらけのパっとしない子に、どうして?!』

と、酷い事を心で呟いた私。醜い、嫉妬の表情をしていたに違いありません。
きっとおねぇさまは、そんな私を見て、ほくそえんでいた。
そう思うと、不意に涙が零れていました。

「ごめんなさいね? ひょっとして、とても辛かったのかしら?」
「……当然です……。おねぇさま、もう私の飽きちゃったのかなって、私、私」
「ああ……。まだ早くてよ? これから本当に、泣かせてあげるのだから……。 いい
わ。入ってらっしゃい」
「え?」

ノックも無しに、ドアが開きました。鏡越しに見えたのは……。

「アーサイス!」

私は声をあげていました。茶色の、重たげなショートカット。カチューシャをかけて伏
せ目がちの表情。間違いありません。
おねぇさまに声をかけられたことにより、転校早々、クラスでも無視の対象になってい
て、私も会話を交わした事がありません。
そのアーサイスが何故? と私が困惑しているうち、彼女は後ろ手で、ドアの鍵をかけ
ました。
506名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:22:20 ID:NX+jkD2t
「お待たせしました……。シャトリュー様」
「ううん。丁度良い頃合よ。カルア。当然、アーサイスの事はご存知でしょ? 今日は
ね、ちょっと、嗜好を凝らしてみたいと思ったのよ……」

驚いている私に、きっと吃驚するわ、と言ったおねぇさまは、ベッド脇に歩んだアーサ
イスの背後に立ち、右の頬だけを上げて微笑みかけました。

「ちょっとした手品かしら?」」

おねぇさまは、アーサイスのカチューシャにそっと手を添えました。その時、信じられ
ない事が起こったのです。

アーサイスの耳が、カチューシャと一緒に外れたのです。

「え……っ、ええっ?!」
「ふふ、どう? よくできてるでしょ。なかなか高額でしたのよ? でもこれだけじゃ
ないわ……」

おねぇさまは、そのままアーサイスの制服のスカートに、そっと手を忍ばせます。そし
て、かつて、私の太腿をさすり上げてくれた動きで、スカートを捲し上げました。

「アーサイス、貴女……」
「もう一週間かしら?」
「はい……。言いつけのとおり、自慰もしてません。ですから、その……」

スカートの下から覗けたのは、レースをあしらったショーツ。そして、お臍に向かって
背伸びする、その、女の子には、無い、特別なアレが顔を出していたのです。
えづく様に時折、びくリと動くそれに、私の視線が注がれました。
私の表情はどのように変わっていたのでしょうか。おねぇさまは私の顔を見やると、怪
しげな笑みで言いました。

「どう? カルア。ヒトの男も、おチ○ポを見るのも初めてかしら? ふふ、そうよね。
わたくしのディルドウに貫かれて、処女を散らしたのですから。カルア、この子はね、
わたくしのペットの一人なの。しかもヒトのね。召使として、寮に住まわせようかと思
ったのだけど、ほんのイタズラね。アーサイスを生徒として学園に通わせたら、どうな
るかしらって思ったの……」

おねぇさまの右手はするりと、私たちにはない、小さな怪物のような器官に触れました。
「あっ」っとハスキーな声を漏らし、アーサイスが身を捩ります。
おねぇさまは空いた手で、アーサイスの髪をかきあげました。私たちには無い、ヒトで
ある証のちょっと変わった耳に、唇を這わせました。
507名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:23:21 ID:NX+jkD2t
「ねぇアーサイス。貴方、元の世界には彼女とか居たの?」
「いいえ……、あ、うっ……」
「そう……」

そして、おねぇさまが言ったのです。

「アーサイス。貴方に彼女を紹介してあげようと、思ってね……」

さっと、私に向けられたおねぇさまの視線。

「あ、その、ご、ごめんなさいおねぇさま私帰りますっ!」

恐怖を感じた私は身動ぎし、スツールから立ち上がりました。けれど、おねぇさまが行
く手を遮るように私の前に立ち、後ろ手に持っていた霧吹きで、何かを吹きかけたんで
す。

「っ! こ、これ、マ、マタタ、ビ……」
「ふふふ……」



「んんん……。ん、に゙ぁっ?」
「もうお目覚め?」

素肌の、豊かな二つの膨らみの向こうから覗き込むおねぇさま。息苦しさで意識を取り
戻した時、私はおねぇさまのベッドの上に寝かされ、その膝を枕にしていたのです。
マタタビのせいで薄ぼんやりとした視界と意識でしたが、私は理由がわかりました。
私の足は持ち上げられる、と言うより頭を追い越すくらいに折られてるんです。
そして、右と左、それぞれの手首と足首が制服のネッカチーフで縛られ、その端がヘッ
ドボードの両端にある丸い飾りに括られていました。身動ぎしても、Vの字に開かれた
足を戻すことも、閉じる事もできません。

何よりも。
さらさらなシーツの感触や、首筋から肩口にかけてのおねぇさまの膝のぬくもり。それ
らすべては、素肌から感じられるんです。
つまり、私、裸。あられもないポーズをとらされているにも関わらず。

「……あ、あ」と、なんと言えばいいのか困惑してる私の口を、おねぇさまの口が逆さ
に塞ぎました。さっと、おねぇさまの舌が私の舌を求めて唇を押しのけます。

「ゔゃっ……」
508名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:23:52 ID:NX+jkD2t
ざらざらの舌の上面同士が触れると、まるで接着されたかのように、私の舌はおねぇさ
まの舌に引っ掛けられました。
頬を押さえる手のひらが私の顎を開かせると、私の舌は逃れることができず、おねぇさ
まの口へと連れ去れます。唇でしっかり押さえつけられ、ちくちくと糸切り歯で何度も
苛められた後、おねぇさまの顔は唾液の雫を唇同士に伝わせたまま、離れました。

いつもならそれだけで、私は、瞳と女の子の部分から歓喜の涙を流していたでしょう。
けれど、今日は違います。意識が飛ぶ前の、あの光景──

「……アーサイス、アーサイスは?」
「居るわよ。貴女の可愛らしい子ネコちゃんの前に、ね♪」

おねぇさまの楽しげな視線は、私を慄かせるのに十分でした。私は思わず、唯一自由に
なっている尻尾で、顕わになっているだろうあの部分を、隠しました。

「ダメ、ですよ……」
「……あっ!」

そっと手を添えられ、お尻の方からお臍にかけて巻きつけた尻尾が退かされました。恐
る恐る視線だけを下にやると、やはり裸のアーサイスは、鼠を狙う猫のような格好で、
食い入るように私のあの部分を見つめているのです。それは、彼の吐息がかかるくらい
の距離。もう一度、尻尾に力を入れるものの、アーサイスの左手に押さえられ、ただ先
端が左右に振れるだけでした。
彼は、姿勢をそのまま、視線を私の顔とあそこ、交互に向けて言います。

「とても、綺麗です、カルアさん。クラスでボクに向ける、冷ややかな視線みたいに、
凛としていて、それに息づいてる」
「見ないで……っ!」
「あら、わたくしにならば、喜んで広げてもみせるクセに、カルアったらフェアじゃな
いわね……」

おねぇさまは私の頭を撫で、かぶりを振ってからちょっと困った顔をしました。

「カルア。アーサイスったら、わたくしの元に来てから時折寂しそうに泣き出したりす
るのよ。聞けばこう言うの。元の世界に返りたい、って」

ふぅ、とため息をついて、おねぇさまは続けました。

「ペットのケアは、飼い主の務めですものね。わたくし思ったの。アーサイスにも癒し
のようなものが必要だと。だから貴女をね、カルア。アーサイスのペットにしようと思
いついたのよ」
509名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:24:48 ID:NX+jkD2t
おねぇさまは時折イジワルをして私を泣かせたりもします。そういう、方なんです。で
すが、今、おねぇさまが言った言葉は、これまでのどんな仕打ちよりも残酷でした。

「そ、そんなっ。いや、私、嫌です! ヒトのペットになるだなん──痛ぁっ!」

おねぇさまは表情を変えず、私の両乳首を毟るかのように捻りました。

「良くてよアーサイス。貴方を、教えてあげなさいな」
「ひっ……。なに? やめてアーサイス。無視したり、貴方の教科書隠したの謝るから
──」
「やっぱり、カルアさんだったんだ……」

怒った口調ではありませんでした。けれど、いたずらっぽい表情で舌を出したアーサイ
スが、私の、その、女の子の部分に顎を寄せているんです。

「ダメ、ダメよぅ……。お願いおねぇさま止めさせてっ」
「ヒトの舌って、わたくし達と違って、弾力に富んで尚且つ滑らかなの……。何度イカ
されようとも後で擦り切れて大変、なんて事がないわ。きっとカルアも気にいる筈
よ?」
「いやっ……、 ああ゙っ?!」

ラインにそっていきなり嘗め上げられて、私の体が勝手に跳ねます。それに類したこと
は、何度もおねぇさまにされてきました。でも、アーサイスの遣り方は違うんです。
舌だけ。敏感な部分を舌で力いっぱい掬い取られるかって思うほどに。ネコだったらば
相手を傷つけてしまう怖れのあるその愛撫法、なのに……。
アーサイスの首の動きとそのままに何度も上下する舌が私を苛めます。お尻が持ち上げ
られるほどに。
「あ、ああ……、嫌ぁ、男、なんて……」
「アーサイスは男といってもヒトなのよ? もっと気兼ねなく、楽しんでみてはいか
が?」
「……ふっ、にゃあ゙っ……っ! ダメっ、アーサイス、やめっ、ひッ……」

ぞくって、来ました。次に襲われたのは、割れはじめに埋まっている小さな先端。怯え
ているように小さくたって、私の柔らかい花弁の中で硬さを増してきたのですから、発
見されるのは時間の問題だったんです。
アーサイスの柔く滑った舌の感触は、認めたくないけれど私を高みへ追いやるのに十分
な快感を与えます。だって、ネコ同士だったら、最も敏感な先端が削り取られてしまう
んじゃないか、というほどに舐り、嘗められ続けてるのですから。まるで、お腹を空か
せた猫が、お皿のミルクを飲むかのように、小刻みなピッチで幾度もです。
510名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:25:43 ID:NX+jkD2t
私の敏感な先端は、アーサイスの舌によって硬さを楽しまれ、上を向かされては裏側を
探られました。押し込まれ、そっぽを向かされるたびに、逃れるように先端が弾力で元
の位置に戻ると、また、舌が待ってたとばかりにいじめるんです。
これはひょっとして、クラスで冷たかった私に対する、アーサイスの復讐なのでは、と
思った頃でした。
私、とうとう泣き出してしまったんです。瞳から、そして熱さを増したアソコからも。

「ぅ、にゃっ……、あ、ああっ……、ひっ、に゙ぁぁっ……! いやぁ、ぁぅぅ……」
「ふふ、イったのかしら? カルア。アーサイスの舌、いいでしょ。わたくしも、暇さ
えあれば楽しんでるの。気に入ってくれたはずよね……?」

私は、精一杯の力を振り絞って、弱弱しくかぶりを振りました。ふと、潤んだ瞳でアー
サイスを見やると、彼は掌の甲で口を拭い、クラスでは見せたことのない優しい笑顔で
私に言いました。

「ボクの舌、どうでしたか? 味が変わったから、きっとイってくれましたよね。嬉し
いな、カルアさんを気持ちよくできたなんて……」

アーサイスが、体を起して膝立ちになりました。
なで肩で、女の子のような細さの体が、私の視界に映ります。けれど下半身には、私た
ちには無い、グロテスクな器官がお臍に付く位まで反り返っているんです。
私が気を失う前に見たよりも、大きく、誇らしげなそれは、アーサイスの心臓の鼓動を
表してか、一定のリズムで生き生きと脈動していました。

「カルアさん……。ボク、クラスでの事、別に気にしてないし……」
「……や、イヤぁ……」

アーサイスが膝立ちのまま私に近づき、そっと体を被せてきます。私の、上げられた足
とお腹との狭い隙間に手をついて、彼は四つんばいになりました。

「シャトリュー様の愛奴の一人にカルアさんが居るって聞いたとき、ボク正直言うと期
待しちゃいました……。だって、カルアさん──」
「ひにゃっ! ……ふ、うう、ぅンっ……」

アーサイスが腰を落すと、彼の硬く熱い鼓動が私のラインに乗せられました。そのまま、
アーサイスは腰をグラインドさせます。先ほどの愛撫で、十分なほどに濡れていた私の
アソコは、動きに合わせてささやかな水音を響かせました。

「……ああ……、カルアさん、凄く、イイです……。こうしてるだけで、ボク、イっち
ゃいそう……。そう、とても綺麗だし、んっ、カルアさんと親しくなれたらって……」
「あらあら、妬けちゃうこと」
511名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:26:19 ID:NX+jkD2t
私の見てる上で、おねぇさまとアーサイスが唇を重ねました。羨ましいほどの濃厚なキ
スを終えた二人は、頷きあってから私に向き直ります。

「……だから、その……、カルアさん。ボクがんばりますから……」
「舌だけではないのよ。アーサイスはね……」
「ダメ、ですぅ……、私、私、ひにゃっ!?」

アーサイスが僅かに、さらに近づいた瞬間、ついに私とアーサイスの一番恥ずかしい部
分同士が触れたんです。

「カルアさんのここ、すっごく、熱いですよ……?」
「ふぁ……っ?」

私、あくびのように口を開きました。アーサイスは私の秘所を熱い、と言いましたが、
私こそ、アーサイスの熱さを感じていました。
おねぇさまのディルドウで貫かれたことなら何度もあります。けれど、生身のソレを当
てられる事なんて初めて。
脈動しながらじわじわと、半開きの秘唇をこじ開ける様に動くアーサイスのを私は拒も
うとはしていませんでした。
だって。
両足も両腕も縛られ、身動きできないようにおねぇさまに押さえられ、そんな中、あん
なにもされたら、準備はできてしまうじゃないですか。
私の躯はとっくに、アーサイスに明け渡されてたんです。

「あ、ひ、いぁぁぁっっ……!」
「……ああ、すごい、いきなり絡み付いてくる……」
「わたくしのディルドウでは、その感触を味わう事ができないのが残念……。アーサイ
ス、たっぷりとカルアを召し上がりなさいな。今日のうちに躾を終わらせましょうね」
「はい、シャトリュー様……、あくっ、最高ですよ、カルアさん」

ノックもなしに私を貫いたアーサイスは辛そうな顔をしながら私を賞賛しました。
けれど、私の躯は、アーサイスが感じた以上に悦び、咽び泣いて、もっとしてって、彼
を誘うように、言葉ではなく態度で示してたんです。その証拠に、アーサイスが腰を私
に打ち付けるたび、私の惚けた秘唇にアーサイスのが抽送されるたび、ぴちゃちゅくと
ぬかるんだ音は、もっと潤った卑猥な音に変わっていきます。
野を駆ける馬車の、その車軸にオイルを足すように。
もっともっと、速度よ増せと、私が、他ならない私の躯がアーサイスを急き立てていた
のです。

「ッん、いい、やぁっ! ゃあぅぅっ……、んんんっ!」
「……はぁ、は……ッ、く、うう……」
512名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:27:04 ID:NX+jkD2t
頬に届くアーサイスの熱い息使い。首を振るって、髪を散らして、私はそれと、お腹の
奥に広がる悦びの火花を払おうとしました。
何よりも怖かったからです。このままでは、私はきっと、おねぇさまとした時よりも遥
かに、到達したことの無い高みへとさらわれそうだったからです。
私はぽろぽろと涙をこぼしながら、おねぇさまの顔を見ました。
唇がそっと動きます。
『イっていいのよ』と、そう言ったように見えましたが、おねぇさまの声は聞えません
でした。
おねぇさまの許可が出たなら、と私の心が揺らぎます。それはいけないと考え直します。
でも、その間にも、チカチカとした悦びが、私のアソコから躯中に広がっていくんです。

「……いやぁ、やぁ……、ん、ふっ! これ以上、あ、ぁうぁッ! ダメ、ダメなの…
…ぉぉッ!」
「いいのよ。ダメじゃないわ。アーサイス、こんなに悦んでる。カルア。受け止めてあ
げるのよ」
「ダメ、これ以上されたら、私、アーサイスのが……、きゃぅっ、やンっ!」
「アーサイスのおチ○ポがいいんでしょ?」

いつもより優しく語り掛けるおねぇさま。その時、私の意識は大人の言葉を真似る幼子
のように、きっとどうにかなっていたんです。

「な゙ぅッ……ん! そう、です、このまま、じゃ、アーサイスのおチ○ポの……、ほ
うが、おねぇさまよりすきになっちゃうぅぅぅ゙ッ! に゙、にゃぁぁぁッ?!」
「あ、ああ゙っ! く、うううゔ、ん……」

アーサイスが、一際私にぶつかった時でした。悦びの火花は一斉に弾けて、私の躯の中
に光が満ちたんです。炎に翳された薄紙がぱぁっと、瞬いたかと思うと、跡形も無く消
えるように、同時に、私の意識も吹き飛ぶほどの、今まで生きてきて、初めて感じた快
感が押し寄せました。
アーサイスがぶるぶると震え、お腹の奥でアーサイスの精が放たれた事がおぼろげなが
ら判ります。
気がつくと、アーサイスのおでこと、私のおでこが当たっていました。

「カルアさん、良かったです……。こんなに強く抱きしめてもらって、一緒にイけまし
たよね。ボクとカルアさんの相性はきっと凄くいいんですね……」

──いつのまにか、私の戒めは解かれていました。
アーサイスの首にしがみつき、両足をアーサイスの腰に巻きつけて、アーサイスの放つ
精をより躯の奥へと導こうと、シーツからお尻が浮いてしまうくらいに、私、ぎゅって、
私──。
513名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:27:45 ID:NX+jkD2t
「シャトリュー様よりボクのが好きなんて言われたら……。これ、お礼です……」

って、アーサイスが私の唇を塞ぎました。するりと舌が、入り込みます。ネコと違う香
りがする唾液を、私はためらいも無く嚥下しました。
もうきっと、言い逃れはできないんだと思います。
私、ヒトで、おねぇさまのペットのアーサイスにイかされたんです。
これでもかって、くらいに。今まで口にしたことの無い卑猥な言葉を発しながら。
だからきっと、言い逃れはできないんです。

「じゃぁ、今度はわたくしも混ぜてもらおうかしら……。アーサイス、大丈夫よね?」
「はい。ボクも、もっともっとカルアさんとしたいですから……」
「ふ、ぁっ……ん」

力なくアーサイスから私が解けると、彼は体を起こして、まだ脈打つおチ○ポを引き抜
きました。それと同時に、タンポポの綿毛のように私の中を漂っていた悦びの因子が最
後にパチパチと火花を上げ、私は息ついてぶるぶるっと身を震わせます。
まだ、アーサイスの形を私のアソコは覚えているかのようにぽっかりと口を広げていた
ようでした。感覚でわかるんです。
やがて、飲み下しきれなかったアーサイスの精が零れ出した頃、私の頭が乗っているの
が、おねぇさまの膝ではなく、枕だったことに気がつきました。
お酒を飲んだことはありませんが、酩酊したら、こんな気分になるんでしょうか。
頭の中がヘンな感じです。
躯はまだ熱いまま。

「この香り……」
「お待たせしたかしら? それとも、余韻に浸っていたかしら。

かちゃかちゃと音がする方向に、私は視線だけをやりました。おねぇさまが、愛用のキ
ャリエール・ガーターを着けています。
馬具を連想させる黒い皮。そして、おねぇさまの金のアンダーヘアーとのコントラスト
が淫靡ながら華麗さを際立たせます。
ディルドウを装着するためだけに開発されたガーターなのです。

「アーサイス、七番アイアンを……」
「はい、シャトリュー様」

アーサイスがスツールに置かれた黒のケースを開き、ベルベットの赤い内張りが覗けま
した。魔物の口のようです。そして一本の折れ曲がった双頭のディルドウを取り出した
のでした。
514名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:28:24 ID:NX+jkD2t
七番アイアン。私が普段おねぇさまに愛して貰う時は五番のアイボリー。
処女を散らしたのが三番オークです。
私がかつて挿入された事のない長大さと重量感を持つ、最強のディルドウ。
女の躯を苛む刃の無い剣。そのため、別名『にゃんこスレイヤー』と称されるほどの業
物なのです。

「どうぞ……」

先ほどの香りは、アーサイスが掻き混ぜている香油の容器から発せられていたことを悟
りました。アーサイスが潤滑油となる香油を七番アイアンの片方の頭に塗り、おねぇさ
まに差し出します。

「……ふ、うっ、く……ん」

立ち膝で足を僅かに開いて、ディルドウを自らに挿入するおねぇさまが眉を顰めました。
あのおねぇさまですら、苦悶の表情を浮かべるにゃんこスレイヤーを私は受け入れる事
ができるのでしょうか。そう思ったその時でした。

「失礼しますね……」

力の抜けた躯を、背後からアーサイスに起こされて、私はアーサイスに背をあずけるよ
うな格好になりました。すっと、彼の右手が伸びます。

「……あ、あっ、ん……、冷たい……」
「リラックスして、カルアさん。ボクに任せて……」

香油に塗れたアーサイスの指が、先ほどまで貫かれていた私の秘所に触れました。一度、
彼に絶頂へと導かれたソコはもう彼のモノになってしまったのでしょうか。
その指はスムーズに動き、それに合わせて私のソコはもっと触って、もっと弄ってとひ
くひくと誘うように動くのです。再び、私の中に悦びの火花が散り始めました。

「さっきので、カルアさんの好きなところは大体つかめました。ボク、シャトリュー様
に褒められるくらい、指も上手になりましたから」
「あ、ふ。にゃ、にゃぁ……。あ、あっあっ……、ソコは、ダメぇ……。にぁぅ……」
「大丈夫、優しくしますから……」

アーサイスの指は、私のアヌスにまで伸びてきました。香油と、私の愛液で十分な滑り
を持った指に、アヌスの周囲をくるくるとなぞられて、私の中に違った火花が弾けます。

「ほら、僅かに盛り上がってきた……。それに、きっと綺麗にして来たんでしょ?」
「バカぁ……。あ、ふゃぁ……っ」
515名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:29:02 ID:NX+jkD2t
──つぷん、と、何の躊躇いもなく、アヌスに指が侵入します。秘唇にもされていた愛
撫がカモフラージュとなって、不意打ちの挿入でした。
おねぇさまに呼び出され、私は躯の隅々、そしてお腹の奥まで綺麗にして来たので、ア
ーサイスの言った事は図星です。だから、アーサイスのされるがままなんです。
アーサイスの左手は、私の胸を揉みしだいて、捏ねるようにしては乳首に爪を立ててカ
リカリと引っかきました。それとシンクロさせて、アヌスに挿入した指、控えめな芽に
当てられた親指を動かすんです。おねぇさまよりも上手なのではないか、不謹慎に私は
そんな事を思いました。
気がつくと、アーサイスの腕を掴んでいました。振りほどくのではなく、親にしがみつ
く幼子のように、離れたくない、という感情からなのだと思います。

「あ、あぁは……っ。いいのっ、いい……。それ、好きぃっ! ぁはう……っ!!」

頭を殴られたような衝撃で私は跳ねます。またイかされたんです。気を失いかけた私は、
アーサイスにしなだれました。
でも、当然、まだ終わりじゃない──。
これはおねぇさまを受け入れるための準備なのですから。
アーサイスが私から指を抜き去ると、今度はお尻の下に手をやって、ひょいと私を持ち
上げました。正座するアーサイスの上に、私は座らされるようになります。でも、それ
だけではありません。
そのまま、私のアヌスにアーサイスのおチ○ポが挿入されたんです。

「……あ、うっ……。カルアさんのアヌス、ヌルヌルで柔らかいや……」
「い、痛っ、くない……?」
「じっくりマッサージしましたからね……。ココは、シャトリュー様にも指でしかして
もらってないんですって? ボクが、初めてって事ですよね……」
「私のアヌスバージン、アーサイスにあげちゃった……」

そう口にした時、私の背筋にぞくぞくとした快感が走り抜けました。
ぴくんと、お尻に力が入ってしまいます。すると、アーサイスは小さなうめき声を上げ
ました。

「あ、あは……、気持ちよすぎて動けないですよ、カルアさん……。カルアさんのお腹
の奥、勝手に動くんだもの。こんなの、毎日シたくなっちゃうよ……」
「そんなに、気持ちいい、の……? 私の、アヌス……」
「はい……」
516名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:29:56 ID:NX+jkD2t
アーサイスは動かずに、私のアヌスの感触を楽しんでいます。また私も、アーサイスの
おチ○ポの感触を味わっていました。
太く、熱いんです。もう一杯だけれど、この上なく満たされてる感じなのです。
そして勝手に、お腹の奥に温かい心地良さが広がっていくんですもの。
こんな感覚は初めてのものでした。そして、好きになってしまいそう──。

「では、わたくしも混ぜていただこうかしら……」
「……え、でも、私……」
「大丈夫、きっとカルアさんなら」

アーサイスが両手をベッドにつけて体をリクライニングさせます。私の体もアーサイス
を背もたれにしてぐったりと斜めになりました。
そして、耳元で呟きました。

「シャトリュー様におねだりするんです……」

私はその言葉に、小さく頷きました。
お尻にはアーサイスのおチ○ポを咥え込み、さらに、秘唇をにゃんこスレイヤーで深く
貫かれようとしているのに、なんだか、アーサイスの言葉には逆らえないんです。
私の前に立ち膝のおねぇさま。赤ん坊の腕ほどある七番アイアンが、香油をまとって黒
く、つややか。

「ね? カルアさん。ほら……。いやらしく、おねだりしてみて。ボク。カルアさんが
卑猥な言葉を使うの、好きだな……」
「……あ、ふん……、そんなに、急かさないでぇ……、言うとおり、に、ぁあん、する、
からぁ……」

後で聞いた話ですが、このときに使われた香油はマタタビを漬け込んだものだったそう
です。

「……おねぇさま……、どうか、私のこのおマ○コを、可愛がって下さいませ……」
「その言葉を待っていたわ」

私ははしたなく、足をこれでもかって広げ、中心に咲くおマ○コを指で広げたのでした。
そうするのが当然のように。

「カルアの中の自尊心が今、すべて払拭されたのだわ。そうすれば、これから三人でず
っと楽しむ事ができるのよ……」
「……は、い……。これからも、三人、に、に゙ぁ……っ!」
517名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:30:40 ID:NX+jkD2t
その時、三人が斜めに重なりました。
おねぇさまの七番アイアンは、私のおマ○コを満月のようにまんまるに広げました。不
相応なディルドウを受け入れる痛みは、アーサイスが優しく、お尻を小突いてくれた快
感で打ち消してくれました。
二人をすべて受け入れた私に与えられたものは、快感と包まれる心地良さだけだったん
です。

「苦しくないですか? カルアさん」
「……平気……。むしろ、気持ちいい……」
「では、動きますわよ……?」
「はい……、あ、ああぁ……っ」

おねぇさまのゆっくりとしたストライドで、私は上下させられます。ぴっちりと七番ア
イアンを咥えた私のおマ○コは、少しの抽送でひっくり返りそうになるんです。
おねぇさまが腰を引くと、臓腑をすべて持っていかれそう。そして、それを元に戻され
る一突き。薄い肉壁を隔てて存在するおチ○ポと擦れ、そのたびに私はうめきました。
私の中で、また、三度火花が散り始めます。

「な゙ぅぅっ、もっと、速くしても、大丈夫、です……。おねぇさま……」
「イイ子ね、カルア。その献身、そして快感に耽って惚けた顔が美しすら醸しだしてる
……。アーサイス。リズムを与えて」
「はい、シャトリュー様」
「にゃ、にゃぁ……。あぁぁ……」

アーサイスが下から私のお尻を突き上げました。それに反応した私のおマ○コがちょっ
とだけ唇を食いしばります。その瞬間、おねぇさまが腰を引き、のるるっ、って私から
ディルドウが抜き出されるのです。その摩擦で生み出された快感が私を一撃で絶頂へと
導きました。
二人はそれを何度も繰り返すのです。すなわち私は何度も、時計の秒針が次の一秒を刻
むより速くどんどん絶頂を繰り返し味あわされるんです。

「は、んっ! イイ、気持ちイイのぉ……っ、わた、し、イっちゃってる、にゔ
っ!」
「ボクも、限界ですっ……!」
「わたくしも、波が来てるわ……。さぁ、走りきりましょう、ね?」

ぬぷっ、ちゅくっ。そんないやらしい音が、躯の中を通って聞えてきます。背筋を駆け
上る喜びは、私の意識へ濁流のように流れ込みます。私はもう、息をするので精一杯に
なりそうでした。おねぇさまも美しい顔を歪めてまで、抽送を繰り返し、耳元にアーサ
イスの苦しそうな息使いが届きます。
そして、おねぇさまのストライドがまるで身震いのように細かくなった時でした。
518名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:31:23 ID:NX+jkD2t
「……あ゙ああ゙っ……、イ、くにゃぁぁぁぁ゙っ!、ひ、っんんんぁ……っ!」
「……っ!」
「ああ、ボクもっ! カルア、さんっ!」

三人が同時に、強く重なり合いました。
お尻の奥でアーサイスが射精しています。びくびくと跳ねてるんです。
おねぇさまが、私の頭に強く抱きつきました。
そして、私は、もう、溶けてしまうような快感で気を失ったのでした。



ぱんぱんという乾いた音が、今日も私の部屋に響きます。

「……っ、あっあっああ゙んっ、アーサイス、気持ち、イイ……?」
「ええ、カルアさんのアヌス、ボクもうハマっちゃいましたよ……。シャトリュー様の
アヌスより、いいです……っ」

あの日から、私はアーサイスのペットとなりました。
あの日から、私は躯じゅうのあらゆる窪み、膨らみ、ぬかるみでアーサイスを気持ちよ
くさせてあげています。
下ごしらえさえしてあれば、アーサイスにアヌスを差し出すのも何ら躊躇いがなくなっ
てしまっていました。
今日も授業が終わった後、私の部屋に訪れたアーサイスは、挨拶もまばらに私を組み伏
せたのでした。そして私も、喜んでアーサイスを迎えるのです。

「ひゃ、んん゙っ! 私も、イイのっ! もっと、してぇ、私のお尻ハメたおしてぇっ
っっ゙!」

猫が背伸びをするような、お尻だけを高く掲げたポーズで、私は強くシーツを握り締め
ました。歓喜の涙を流しながら、お尻を振ってアーサイスを気持ちよくさせてあげよう
と、ペットとしての務めを果たすのです。

ふと、ドアがノックも無しに開かれました。鍵はかけてありました。つまり──。

「興を削いでしまったかしら? でもね、カルア。後背位でしているときは、その尻尾
を使って、アーサイスの乳首やお臍をそっと撫でるように愛撫してあげなければ……」
「あは、……おねぇさま……。御免なさい、アーサイス。私、気が効かなくって……」
「そんな……。今までだって十分なくらい、気持ちいいんですから……」

鍵をポケットを仕舞ったおねぇさまは、コートを脱いでブラウスのホックを外します。
519名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:32:01 ID:NX+jkD2t
「わたくしも、今日は混ぜてもらうわよ……。 よろしくてね?」

屈んで、おねぇさまが私にキスしてくれます。
私はこれから訪れる更なる快感に胸を躍らせて、零れた涙はそのままで微笑んだのでし
た。

「……はいっ、今日も、カルアを好きなようにしてください……」





「あわわわわわわ」
「どう? よかったら一話、二話も読む?」
「にゃっ?!」

気がつくと先輩は私の隣にすわって、微笑んでいます。
私は原稿用紙を握り締めているわけで、言い逃れはできないっぽいのでした。

「難しいね、エッチ小説って。アンアン喘がせばいいんでしょ、って最初思ってたんだ
けど、なかなか上手く行かなくて。やっぱり、実践を伴った考察じゃないと駄目ね」
「ちょ、先輩近い、です……」

先輩がそっと私の頭を撫でて、耳を指でつまみました。ネコにとって、それをされると
かなり危険です。逃げられなくなるんです。

「私の考察に手を貸してくれないかなって、今日はね。あと、名前で呼び合わない? 
どう? カルア……」
「え、え? あの先輩、どこ触ってます? 先輩? ちょ先輩? 先輩ぃぃぃい゙
っ?」




   『聖プッシーキャット女学院第三話  〜ウソっ、おねぇさまのペットは尻尾な
しだけどチ○ポつきっ?!〜』    〜おしまい〜

                           20061204
520名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 04:32:52 ID:NX+jkD2t
よかったらまたいずれ何か書かせてください。

それでは、また。
521名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 07:36:11 ID:FkbXun/I
エロいよエロいよと思いながら読みすすめて、にゃんこスレイヤーで吹いたw
GJ。
522名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 07:37:48 ID:KNV0nJfG
何を朝から核爆弾投下してくれやがりますかー!?
MAXぐっじょぶ!!
523名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 07:48:54 ID:NYgcHJUJ
女子寮で飼われるヒトか、うらやましすぎる
524名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 12:49:15 ID:FkbXun/I
アーサイス……きっと地球では浅井 崇くんだったと見た。
525送り狼:2006/12/04(月) 16:25:43 ID:kdOBd8v7
とりあえずオオカミの国で少しだけ書けたので
さわりだけうp
回りくどい表現だったり展開速かったりしますけどそこはよろしくお願いしまつ。
まだエロでも何でもないので誰でも読めるつくりに。
ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/481.txt

タイトルは「愛し」で。設定は第一話と一緒にうpする予定。
とりあえず登場人物は2人だけだと思いますがw
とことん内側へ内側へと物語を展開させていきたいです。
526名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 18:01:15 ID:6DpKd6rT
ktkr!! これからの展開に激しく期待!!
やっぱケモ♂とヒトのおなごの関係はいいや
つーか外見に似合わず可愛い性格のオオカミは堪らんっ!

それにしても、このスレッドって異常にレベルが高いよね
527名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 18:27:48 ID:ZUprMd51
ウホッでもいい。
も ふ り た い !
528名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:26:49 ID:svIgpWuW
うわぁ、すごい次が気になる。タイトルとか終わりとかから想像も出来ない事もないけどね。


最近猫耳だけよりけも系のが好きな人の割合が増えたようなw
529名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:37:09 ID:4HsEiIk/
>>528
いろんな嗜好の人が出てきたよね。
そのせいか、最近はスレの常連職人様も「けも耳少女×ヒト男」と「けも男×ヒト少女」の二つの話を書いてる人が増えてきたし、いろんなパターンの萌えが読めるのは嬉しいな。
530名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 23:07:51 ID:+csN0VOo
>>502→百合
>>525→獣人
僕とソラヤきゅん→801
ほんとこのスレはコアジャンルの坩堝だぜふーははー

>>502>>525 GJ!!
531名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 00:06:27 ID:8v3Jh5Z2
外人がキツネの国に落ちたら、キツネの女性を見る限りでは、初めはコスプレした日本人だと思うんじゃなかろうか。
532名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 08:29:40 ID:MuZdR2Vo
日本人でもそう考えると思いますよ。
見た目は普通の巫女さん+耳と尻尾ですからね。

少なくとも、うちの主人公はそう思っていました。
533名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 13:21:26 ID:72uKlsDt
>>532
ところで、その「うちの主人公」が出てくる作品はいつごろ読めますか?
534名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 15:51:24 ID:FA6u9hRJ
なぁ、ふと思ったんだが、生まれつき色素が無いアルビノな狼男は下も可愛いピンク色だったりするんだろうか?
535名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 16:22:15 ID:l1s3fCNZ
質問したいのですが、
現在、猫の国の軍隊など、王支配下の部隊って設定ありましたっけ?
猫のフローラ様があまり外交に関心がないとはいえ、完全に放棄してることはありえないでしょうし。

そんな暗躍機関が『落ち物』少年と出会うって話は脳内で沸いてきております。
536名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 16:39:21 ID:Du+XbaYf
イメージとかして軍事と一番縁遠いネコの国ですが、それなりに軍事集団は機能してる筈ですよ
ただ、軍は保険位の感覚で実際は経済侵攻による実質支配の方が強い筈ですし、実際にアチコチでネコの商人が活躍してます
だから、ネコの場合は軍事専門の特殊機関と言うよりCIA見たいな情報機関の方が活躍してるかも知れませんね
537名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 16:46:45 ID:3YCOsgpc
>>535
避難所行けばもっと良いアドバイスがもらえたりするぞ。
538名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 17:12:38 ID:l1s3fCNZ
>>536
やはりそうですか。
CIA・・・というより・・・暗殺機関、ですかね・・・w
539名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 17:19:27 ID:VczxT7qb
暗殺機関は…うーん、またちょっと違うのでは。
諜報というか、情報に強そうなイメージがあるのは同意。他国の技術を盗んでたりとか。
540名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 17:43:22 ID:6AmAMzO+
ネコの国中枢は暗殺機関なんか作りそうな感じじゃないよなあ…
フローラ様なら邪魔な連中なんて遠慮なくブチ殺すだろうし
フローラ様の許可を得ずにそんな機関を作るような連中はブチ殺されるだろうし
541名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 18:04:29 ID:8v3Jh5Z2
イヌの元軍人たちがネコの暗黒街で暗躍するという話は書いてるけど。

色々と秘密諜報局は捨て身要員のイヌとか使って暗躍しまくっているようだけど、
全てのイヌが喜んで国家の為に死ぬわけじゃないだろうし。中には何の理由も知らされずに
突然裏切られた不幸なイヌとかいたんだろう。
542名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 18:19:49 ID:l1s3fCNZ
そうですね、暗殺機関ていうか・・・特殊治安部隊というべきでしたね。
各地(猫国内)を転々しながら、マナ様の名声が届いていないような地域で盗賊などを悪即斬。

フローラ様のキメラ実験によって戦闘特化した特殊体質(?)になっちゃった猫娘戦士達と落ち物君がニャハハーンって設定なのです。
もちろん、その体質でエロスをがんばってみようかと。

・・・まだ、まな板の上で切ってない魚状態なので、いくらか練り詰めるのに時間ください。たまに質問に参ります。ではでは(´・ω・`)ノシ
543名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 18:45:58 ID:72uKlsDt
草原の潮風とかでもそうだけど、組織力よりは個人戦闘力の高さを重視するのがネコの軍隊みたい。
まあリナ様に組織戦術を理解するおつむを求めるのも酷だと思うしw
ちなみに、過去に登場してそれなりの暗躍をしてるっぽい特殊機関は、イヌのGARMとカモシカのエグゼクターズ。
GARMにはティンダロスがいて、エグゼクターズにはヒポグリフがいる。
でもネコの場合、まだそれに類する組織は描かれてないはず。
がんがれ。
544名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:28:53 ID:72uKlsDt
>>542
つか、少し前にオオカミで袋叩きにされた人もいたし、超人出すときはいろいろ気をつけた方がいいかもしんない。
りすぺくとりすぺくと。
545名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:36:18 ID:N2dSos4F
巡回騎士みたいな仕事はあると思うけど。地方は特に。
あ、巡回騎士ってのは領主の命を受けて領内の村を回って
徴税したり陳情を受けたり視察したりする仕事ね。
端から端まで歩くのに数日かかるような大きな領地に存在する仕事。
546名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 19:37:12 ID:BII+4eME
ネコの国ってあんまり治安いいイメージはないんだよね。
文明は発達してるけど。

そういう治安関係もネコ姫様達の試練の一環になってる感じ。
結構皆さん成敗とかやってるし。

後、フローラ様のキメラ実験は主にヒトが材料。
そんでもってそのキメラが外に出られる可能性は低いような…。

逆にネコ王子ならいけるのかも。
こちむい読み込みをお勧めしますよー。
547名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 20:22:15 ID:VczxT7qb
んー。ではネコの国は科学の技術あんまり進んでいないけれど、
代わりに魔法の技術が進んでるだけで一昔前のこちらの先進国とあまり変わらない。
…っていう自分のイメージとは少し違う?
カラオケとかバイトとかあるのを踏まえてそう考えてしまったんですが。
…いやネコの国自体をやろうってんじゃなくてネコの国出身の娘が、
落ちヒトにネコの国ってどんな国かはなすシーンを入れたいなって思ってまして。

それともネコの国って実は結構広くて、その娘はネコの国の都会から離れた地方出身って事にしちゃった方が良いのだろうか…
548名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 20:42:43 ID:Ws9U/yVq
ネコもイヌも地域格差が激しいイメージがあるな
王都や地方中枢都市は大陸最高レベルでも、辺境部の酷い所はキツネやトラより酷い
549名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 20:47:41 ID:VK+aJJFZ
そもそもネコの国って、シュバルツカッツェ近辺以外は書かれてないような気が。
しかも正式な国名さえ決めてなかったはず・・・
550名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 21:13:54 ID:Ws9U/yVq
・こちむい → 北に80里の農村(2話)。跳ね橋の近くの村(外伝)。国外れの廃城(外伝)
・火蓮と悠希 → 村。村長が結界を張って外敵排除。なので村長の権限強し。
・ソラとケン → かと言って村だけではなく、比較的発展かつ安定した地方中枢都市も。
・草原の潮風 → 都市部から外れると田園地帯。国境近辺には起伏に富んだ自然。
・魔法少女べすぺ → 領主という役職名はあるけど、なんか村や町単位で広域は治めない。

ここまでを見る限りではイヌやトラみたく○○地方や××地方を治める者としての領主の概念はなく
その代わり村や町や地方都市が半自治都市的な性格を持って地方有力者に治められていて、
これが弱かったりだらしなかったりすると盗賊とかにたちまち襲われる
討伐に向かうのはリナ様やイワシ姫。次期女王の為のポイント稼ぎと生活費稼ぎを兼ねるらしい
地方有力者の中には自分一人の力で村を丸ごと結界で包めるような凄いネコもいるけど
そういう人はもう村の中では皇帝や王様みたいにワガママ放題みたい
こういう人が一人いるだけで村が成り立つのは、やっぱりネコの寿命650年の強みか
551名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 21:20:05 ID:MuZdR2Vo
>>533
まだわからないです。予定の半分くらいはできていますが、
3歩進んで2歩下がるような状況です。
こんなのでいいのか、という気持ちも満々ですし…。
552名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 22:25:37 ID:VczxT7qb
>>550おぉ、分かりやすい説明感謝です。

なんつーか、中世西欧と今のアメリカと若干日本を混ぜた感じ?…ってこちら側の国じゃ例えられないか。とにかくこれ見てじっくり考えてみます。
553名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 18:57:44 ID:fuZqJZzK
こちむいってまだ完結してないよね?
554名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 19:14:02 ID:crvcOj3H
作者さまがテンションを失ってなければね。
って言うか、やめるならやめるでキチンと宣言して欲しいものだ。
こちむいの作者だけにとどまらず書きっぱななしで放置は良くない。
筆が進まないなら進まないで、それなりに途中経過を教えて欲しい。

一読者として切に願う。
555名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 20:49:41 ID:/RFiZ6Cf
テンプレの停滞中の作品の作者なんか特に、ね。
別にとって食うつもりなんか全然無いから近況報告だけしてもらえると嬉しいなぁ。
何かあったのかと心配……って、確か前にもこんな話したっけ。
556名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 21:10:43 ID:cRRmAD/N
「無理です、もうやめます」というのがすごく言いにくいであろうことは
わかっているからなあ…… でも上の意見に同意。
あてもなく待ち続けるよりはいっそハッキリと「未完で終了です」と
明言してもらったほうが嬉しい。
もちろん書いてくれるのが一番嬉しい。
557名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 21:21:23 ID:vbeHpcQX
確かにね「途中で投げ出すなら書くなよ」とか言う奴も居るだろうから
やめるとかしばらく書けないとか言いにくい気持ちはわかる。
ただ放置しちゃうと読み手だけでなく、他の書き手さんにとっても辛い場面があると思う。
続いてくれるのが一番嬉しいのは勿論だけど、どうするのかはきちんとして欲しいって気持ちもある。
558名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 21:26:45 ID:e3d6Nwhw
ただ、ここの場合はすげえ待たせることもあるからなあ。
一年待たせた景佳くんやファルム様、半年待たせた夜明けのジャガーの例もあるし。
ベテランである程度書いてる人だといつ復帰しても不思議じゃなかったりする。
むしろ気になるのは、短期間に大量に投下してここしばらく音沙汰のない鼠とか夢日記とかカナリアとかべすぺたん。
こういうタイプが一番途中放棄の危険性が高い。
559名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 21:46:08 ID:xDwL3JGo
言いたいことはわかるがさ。
こういうのは話題にしない方がいいと思うのさ。
名前の出された作者さんは、あまりいい気分はしないだろうし、
そうでなくてもプレッシャーを与えることになっちゃう恐れがあるよ。

言いたいことはわかるし、同意できるんだけど、
もう少しで出るってふんばってるときなのに「トイレまだー」って言われたら、逆に引っ込むだろう?
560名無しさん@ピンキー:2006/12/06(水) 22:22:58 ID:/RFiZ6Cf
>>558おま、作者さんや作品を具体的に挙げるのはやめようよ(´・ω・`)
確かに上じゃこちむい氏を特定した発言をしてるけど、でもそう挙げられた作者さんはショックだと思うよ。
ベテランとかそんな事言ってたら下手に敷居高くなって近寄り難い雰囲気になっちゃうし………。


詰まるところ、じっくりマイペースでやって良いもの作って欲しいけどたまには「ちょっと詰まって苦しんでるー」くらいの近況報告みたいな軽い気持ちで挨拶してくれると嬉しいな。
読み手側はいつでも応援してんかんな!
561名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 00:27:10 ID:7MR/ccfI
書き上がったときが、投下する時です。

というわけで投下予告。
ちょいと後ほど通りますね。
562イノシシの国:2006/12/07(木) 00:40:29 ID:7MR/ccfI
ヒト編

 壱

 それはハイキングのはずだった。
 ちょっと近くの、気軽に行ける低い山。
 そう、途中で小雨さえ降らなければ。
 帰りを急いだりしなければ。

 頭痛がする。
「いってぇ……」
 崖下のヤブに突っ込んだ形で、俺は空を見上げた。
 木陰の間から見える空は晴れている。
 落ちてからどのくらい経ったのだろう。
 切り傷だらけになりながら、籔から抜ける。
 幸い、背は高い方だから、出られさえすれば、ある程度視界が開けた。
 背負っていたはずのリュックサックは周囲には見当たらない。
 手足のあちらこちらがヒリヒリして痛い。
 乾いた泥だらけのズボンとスニーカー。多分上半身もひどいありさまだろう。
 とりあえず下に降りることにする。
 しばらく降りていくと、細い道があった。
 舗装はされてないけど、林道だろうか。これで助けを呼ぶことが出来る。
 俺は、ポケットをまさぐって……。
 ない。
 携帯も落とした。
 やっべー。
 なにか目印は?
 こんなところ、降りてきたことないし。
 辺りを見回すと、草むらの陰に、石碑らしきものを見つけた。
「……道祖神かなんかか?」
 何か地名でも彫られていないかと、のぞき込む。
 苔むしたそれは、かなり薄れてはいるが何かの姿が彫られていて。
「……なんだこれ?」
 錫杖を持つイノシシ頭の神様って、変だろ、これ。
 首をかしげながら頭の後ろをぽりぽり掻いたその時。
 曲がりくねった道の向こうから話し声が聞こえてきた。
 数人。どうやら女の人の声だ。
 ちょうどいい、駅までの道を聞こう、そう思って振り返った俺は、一瞬口を大きく開けた。
563イノシシの国:2006/12/07(木) 00:41:06 ID:7MR/ccfI
 いかつい。髪が逆立ってる。逆立ってるくせに、耳が見えない。
 それ以上を確認する前に、俺を視界に認めた彼らはさっと散った。
 茂みや木陰。
 こちらをうかがう気配。
 凝視する視線。
 低いうなり声。
 散らばったそれらが、俺の警戒心を強める。
 なんだ?
 なんだっていうんだ?
「誰だ、おまえは!」
 どこからか声がした。
 自警団の皆さんですか。
「いや、ちょっと道に迷っちゃって……」
 愛想笑いを浮かべて、頭をぽりぽりとかく。
 こちらを睨み付ける気配は変わらない。
「こいつ、ヒトだよっ」
「なんだって?」
「ヒト?」
 はい?
 人が人だと何か不都合でも……。
 反論しかけたその時。
 投網が飛んできて、俺にからまった。
 抗うが、ものすごい力に引き倒される。
 地べたに這いつくばると、ようやく彼らが姿を現した。
 目に入るのは、手に持った棍棒。
 そして近づいてくる、数人の太くて短い足。
 一見して、男ではなく、やはり先程聞いた声の通り、女の集団だった。
 俺より背が高い奴はいない。けど、俺より痩せている奴もいない。何よりも、二の腕と首の太さが、女ばかりなのに俺を下回っている奴がいない。
 小柄ながら、がっちりとした横幅が威圧感を与える。
 険しい顔で近づいてくる集団に、俺は気圧された。
 投網の中でもがきながら、きょろきょろと近づいてくる奴等を確認する。
 皆揃いの袖の短い着物に帯を片結びに締めて、その下にモンペみたいのを履いている。それぞれ柄は違うけど、似通った服だ。
 なんだか口元に牙が見えているのは気のせい、だよな。
 んで、あの頭にぴょこんと見えてる、茶色い耳みたいのも、気のせいだよな。
 警戒しているのか、女達は棒を手に構えて俺の周囲を囲んだ。
 気のせいか、今、くるりと背中が一瞬見えた時、尻尾があったような……。
「耳を見てごらんよ」
 無遠慮に横から太い腕が伸びてきて、短い髪から覗く俺の耳をとらえようとする。
 身をよじって避けようにも、投網が髪にからまる。
「確かにヒトだ」
 包囲が狭まった。身動きが取れない。
 みんな高く突き出た鼻を寄せてきて、思い思いに俺の臭いを嗅いでいる。
 俺は、頭の飾りと思い込もうとしていたそれが、実にリアルにぴくぴくと動くのを見た。
「……ここは誰の縄張りだい」
 女達がそれぞれ目配せしあった。
「あたしのだよ」
「アタイのさ」
 なんだか、騒がしい。
 ここはどこなんだ?
 で、こいつらは何なんだ?
 騒ぎながら女達は俺を投網ごと担ぎ上げる。
 まったく訳がわからないまま、俺は虜囚となった。
564イノシシの国:2006/12/07(木) 00:42:50 ID:7MR/ccfI

 林と畑の合間に、小さな家が点在する集落。
 その中でもひときわ大きな屋敷。
 その土間に座らされた俺は、縄で繋がれて非常に不快だった。
 投網から出られただけまし、とするにも腹が立って仕方ない。
 周りを囲むのは見知らぬオバサンばかり。
 さっきから陰でこそこそ俺を値踏みするような目で見ている。
「おまえが里外れで見付かったヒトか」
 家中に響く、良く通る声。
 俺は理性の響きを感じ取って、奥の間に目を向けた。
 羽織を着た、着流しの女性がいた。
 他の奴等よりも、ややすらりとした感じの、でも男と見間違えそうな肩幅の女性。
「わたしが、この里の長だ。里長ということになる」
 里長だと名乗ったその女性にも、纏めた黒褐色の髪から覗く耳と、尻尾があった。その形には見覚えがある。パーツで見ると気付かなかったが、あれは、確かイノシシだ。
 里長は女達の中では一番すっきりと整った顔立ちをしていた。年はいってそうだが、一応ウエストのくびれもありそうだ。
「ここはおまえが元いた世界ではない」
 元から俺の返事なんか気にしてないのか、無言の俺には構わずに、里長は言い切る。
 はあ、そうですか。
「帰る術もない」
 なんか変な夢を見てるな、俺。
 女しかいないし、なんか田舎の屋敷だし。
 そんなに都会から離れてない山に登ったのに、随分ずれた展開だ。
「ここにいる者達が全員、主人は自分だとうるさくてな。検分を行う」
 俺を連れてきた女達が、口々に自分の物だと主張し始める。
 主人とはどういうことでしょうね。
 俺は、醒めた眼で観察する。
 俺を連れてきた女達は、そろいもそろって筋肉太りのプロレスラー体形。あるべき場所に耳がなくて、あるはずのない場所にケモノ耳がある。
 囲まれていると暑苦しい。
 得物はすべて屋敷の外に置いてある。ここでは武器携帯は禁じられているようだ。
 女達の足の間から、奥の座敷が見える。
 なんだか今うりぼうのような毛並みのまるっこいものがちらっと見えてすぐに姿を消したけど、あれはなんだろう。
「ヒトよ、ここで最初に見たものはなんだ」
 考えに耽っていた俺を、里長の声が引き戻す。
「……何って……石碑」
 そう、あのイノシシ頭の神様。
「石碑?」
 里長が女の一人から耳打ちされて頷く。
「シシ神の祠か。里と山との境だな……。ヒトよ、その石碑のどちら側に『落ちた』?」
 どちらって…。
「崖から落ちたんだから山からだろ」
 そう答えると、里長が顔をしかめた。
「ならば里の物ではないではないか……」
 女達が不平不満の声を上げる。
「静まれ。このヒトはヌシの物だ。捧げ物にでもしておけ」
 はい?
 女達はまた俺を担ぎ上げた。
 投網から解放されて、縄、その次はあっさりと簀巻きにされ、運ばれていく。
 座敷の物陰から、やっぱりちょろっとうりぼうの様な毛並みが覗いたような気がした。
565イノシシの国:2006/12/07(木) 00:44:05 ID:7MR/ccfI

 長い階段を上った山の中腹。
 俺は担がれて運ばれ、祭壇らしき白木の台にくくりつけられた。
 簀巻きにされたまま、何故か白い紙まで縄目の間にくくりつけられ、ご丁寧に足首まで縄でくくられている。
 まわりには山と積まれた饅頭と、餅。台の横には瓶が沢山置かれていた。
 しかも、奴等は祭壇の準備が終わると、とっとと帰りやがった。
 虜囚から供物。ありがたくない展開だ。
 お約束的にはこの山のヌシってやつを拝んでから死ぬしかない。そうすればこの夢も覚めるだろう。
 そういえば、目が覚めた当初から擦り傷は痛かった。
 夢でも痛んだりするのだろうか。
 今頃、頬の擦り傷が痛むのが、夢にしてはリアルすぎる。
 夜風が冷たい。
 風に揺られて松明が消えかかってきた。
 台の上でもぞもぞと丸くなったり、足を伸ばしたり、蠢いて数時間。やっと足首の縄が緩んできた。
 これから片足でも抜けられれば、なんとかこの台の上から逃れられる。
 動いている間に饅頭が体の上に落ちてきたり、餅の山を崩して体が埋もれたり、多少のアクシデントはあったが。
 ヌシとやらが現れるまでに、この体勢を脱出しておきたかった。
 林の間に、月が昇る。
 ……俺は、瞬きした。
 月が、ふたつある。
 ……もう一度目をつぶって。
 目を開ける。
 変わらず月はふたつ。
 ……俺の想像力はこんなに豊かだっただろうか。
566イノシシの国:2006/12/07(木) 00:45:03 ID:7MR/ccfI
 その時、一陣の風が、松明を掻き消した。
 月明かりに、黒い影。
 林の中から飛びだして、俺の上へとダイブ。
「ムゲッ」
 なんか妙な声が口から漏れ出る。
 きゅ、急所に入った……。
 しかもそのまま上に乗っかってる。
 俺は首を振って、その影から逃れようとした。
 だが、まったく影は動かない。
 どっしりと俺の上に腰を下ろし、何かくちゃくちゃと食しているような音が……。
 上に乗ってるのが何か確かめようにも、いまいちなことに月に雲がかかっている。
 お、俺も食われる?
 簀巻きの下から、膝を曲げて、アタックを試みる。
 が、それを影の片手が制した。
 あっさりと押さえ込まれる。
「なんらら、えくろよいえもろらな」
 影が喋った。
 女の声だ。
 明らかに何か口に物を入れて喋っている。
 ……俺の上に散らばっている食べ物。=餅・饅頭。
 それを食べに来る奴。=多分ヌシ。
 ヌシ?
 これが?
 この女が?
 雲から月が顔を出す。
 月明かりに女の輪郭が浮かび上がる。
 一見寝癖のように奔放に跳ねた髪。
 髪と同じ色合いの焦げ茶の耳。
 日に焼けた素肌。
 短い着物から伸びた、手足。
 筋肉質だけど、けして筋肉太りという感じは受けない肢体。
 むっちりとした太股の感触が、簀巻き越しに、俺の腹筋へ伝わる。
 下から見つめる俺の顔が、月明かりに照らされたのか、ヌシもこちらを覗き込んでいた。
 黒々とした瞳。
 その喉が口に頬張った最後の食べ物を嚥下し終わると、ごくりと動いた。
567イノシシの国:2006/12/07(木) 00:45:57 ID:7MR/ccfI
「……ヒトか?」
 むにいっと俺の頬をつまんで引っ張る。
「いりゃい」
 抗議を示すと、ヌシは残念そうに肩を落とした。
「これは食えないのう」
 ええ? そういう理由?
「里長も妙なものを押し付けよって」
 饅頭をまた口に放り込み、俺の上から降りる。
 着地の瞬間、少し台が揺れた。
 その後、下からごそごそと音がする。
「ちょっち待って」
 俺は慌てて声を掛けた。
「なんじゃ?」
 ヌシは大儀そうに顔を上げる。
 鈍い音がした。
 ……目の前で頭を抱えている。
 どうやら台の下に頭を突っ込んで、顔を上げる時にぶつけたらしい。
「ごめん」
 俺はとりあえず謝った。
「なんじゃ」
 ヌシは俺の下に置いてあった瓶を引きずり出し、封を破っている。
 酒の匂いが周囲に漂った。
「縄、ほどいてくれませんか」
 ここは下手に出てみる。
「なんでじゃ」
 ああ、瓶を片手で持ち上げてぐびぐびと。
 やっぱ見た目、他のイノシシ女より若干細目でも、油断は禁物だ。
「日暮れ前からこうされてていい加減、縛られたところが痛いんです」
「それは大儀じゃのう」
 ぐびぐび。
 零れた酒が口元から喉へと零れて、ちょっと色っぽい。
「あのう……ヌシさま?」
 ああ、一気呑みで瓶の半分いってるよ。
 酒豪だな。
568イノシシの国:2006/12/07(木) 00:49:37 ID:7MR/ccfI
「ぷはぁ……。うむ、良い気分じゃ」
 ふたつの月を背景に踊りだすヌシ。
 かなり着物が短い。
 むっちりした太股からすらりと伸びるふくらはぎ。
 しまった足首の下は、裸足だ。
 酒のこぼれた胸元は、盛り上がった双つの丘が寄せられて、すぐ下で帯が締められている。
 ああやると胸が強調されるなあ。帯の上に乗ってるよ。
「……さて、ヒトよ。里長はなんといっていた?」
 ふいにこちらを見据えたヌシに、俺はどぎまぎする。
 ちょっと前までの邪な考え、見透かされてなきゃいいけど……。
「俺は捧げ物だそうですけど」
「捧げ物か……ふむ」
 ヌシが顎に手をやって考え込む。
「山から落っこちてきたから、ヌシの物なんだと」
 俺は里長の言葉を補足した。
 ヌシが瓶を置く。
「山から『落ちてきた』……か。では、おまえの身はこのヌシが預かる」
「はあ、どうも」
 なんだか俺はこの夢が当分覚めないような気がしてきた。
 ヌシは、おれに近づくと、まず丁寧に餅と饅頭を仕分ける。それから簀巻きと、縄をほどいてくれた。
 ようやく自由になった俺は、ぽきぽきと体中を慣らしながらストレッチをする。
「助かりましたよ」
 礼を述べると、ヌシは不思議そうに俺を見上げていた。
 そういえば立つとやはり俺の方が断然背が高い。
 それでもって、胴体には俺とヌシにあまり差がない。
 これは……俺が痩せ形、と言うべきか。
「おまえ……」
 ヌシが俺を爪先から頭のてっぺんまで舐め回すように見つめて言った。
「ウドみたいにひょろ長いな」
 こけた。
「人を呼ぶのにそりゃないでしょう」
 ヌシは俺の周りを回って、鼻を突きだし、臭いをかぐ。
 これ、そういえば他の女達もやっていたような……。
「ふむ」
 いきなり、ヌシが俺の背中をぶっ叩いた。
 俺は痛みにうずくまる。
「なんですか、いきなり」
「ウドじゃないな。ゴボウにしておこう」
 それって、アダナですか。
「いくぞ、ゴボウ」
 ヌシがまだ封を開けていない酒瓶を片手でひょいひょい持ち上げ、ふたつほど抱え上げた。
「ゴボウって……俺そんな名前じゃないですよ」
 俺の名前は、と言いかけて、無理矢理片手で簀巻きの中に餅と饅頭を包み始めたヌシに慌てる。
 汚いですってば。
 かわりに包むのを手伝いながら、問い掛ける。
「そういえばそちらこそ、どう呼べばいいんです? ヌシって名前じゃないんでしょう?」
 ヌシは少し悩んでいた。
「そうだな、ではネコ風に呼ばれるとするか」
 猫風? 小悪魔とかそんな感じ?
「ゴシュジンサマと呼べ」
 はい?
 俺は顎をあんぐりと開けてしまう。
 一応、餅と饅頭は土に落とさずに死守した。
 ご主人様デスカ?
 そうこうする間に、俺はヌシの姿を見失いそうになった。
 ここで見失っては今日の宿がなくなってしまう。
 慌てて後を追いかける。
「待ってくださいよ、ご主人様」 
 ヌシよりはご主人様の方がわかりやすい。
 こうして俺は、ご主人様の供物ならぬ下僕となった。
569イノシシの国:2006/12/07(木) 00:52:21 ID:7MR/ccfI
ヒト編 壱 (了)




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ヒト編です。
イノシシっこコネタのご主人様です。

前回、言い忘れましたが、
この話は、イノシシ編とヒト編で構成されております。

次はまた、イノシシ編で。
では。

>狗の火酒
さりげなくばれましたね……(笑)
570名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 01:06:12 ID:59aYfavw
>>558
犬国奇憚夢日記書いてる者ですが・・・・(汗)
鋭い指摘なので言い訳など。
避難所の方でもちょっと書きましたが、他の作者様の作品投下をお待ちしておりました。
作品中ですり合わせが必要になるかな?と心配しただけです。

私の場合、結構面倒な事まで設定付けちゃって書いてますから、
同時進行で書いてらっしゃる作者様のご迷惑になるかと思った次第です。
途中放棄はしてませんが、後から面白いエピソード思いついて書き足したら収拾が付かなくなり、
ほぼ書き直しを一本作った関係で話の再構築に手間取ってました

そんな訳で近日4話をアップさせていただきますので、今しばらくのお待ちを願います。

>>イノシシの国の作者様

 弊地域謹製のスコッチをご利用頂きありがとうございます。
 モルトに続きグレン系を追加しますのでさらに命の水になる事請け合いです。

 ちなみに、後日作品中で書くつもりでしたが、モルト系は『アリス』、グレン系は『ポール』
 そして、ブレンドで仕上げた最高級格に『マサミ』が登場します。
 今後とも弊社謹製ウィスキーを御愛飲くださいませ!
571名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 05:19:40 ID:aIWWTUs3
おお、ザッピング小説!七面倒臭いのに頑張るなあ。
続き、期待してます。
572名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 07:11:29 ID:KeK9gzB0
>>569
GJ
うりぼうカワユス
573名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 16:47:59 ID:yjqwO13N
雄の人が男のヒトを、雌の人が女のヒトを拾った場合、
やはり手放す(売る)というのが定石でしょうか?
574名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 17:33:19 ID:0EWP4Hlw
つーか性別関係なく一般的に、売るのが定石だと思います。
とくに経済的に豊かでない層であればあるほど。
575名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 17:48:05 ID:S4MCa3fN
世の中には同性愛というのもあったりするのだよブラザー。
そもそも一般人は売却、金持ちは召使いもしくは性奴隷が定石だと思うが、きっと例外もいるだろう。
同姓はちょっと受け付けない人もいるから注意が必要だが需要が無いわけでもない。君の妄想でそういった人たちを楽しませてくれ。

>>569すげぇ、蛇足の人といい同時進行で作品作れる人が羨ましい。
酒豪、豪快、巨乳の三拍子揃った姐さん系実は好きだったり。
それとゴボーくんには笑わせてもらったw
576名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 17:58:16 ID:kzVKWFwy
女装ショタッ子を拾ってしまった糞真面目なイヌの役人さんを書いた事はあるがなぁ…
577名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 18:36:53 ID:Jy49EIYs
>>576
 その糞真面目なイヌの役人さんは、実は『男装の麗人』っーオチとか?
578名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 19:26:24 ID:kzVKWFwy
>577
いや。ケモケモしたイヌです、ハイ。
txtで投下という手段もあるけれど、デヴュー作はそれではなくて別のものなので…
579名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 20:41:53 ID:EuFmw6TP
そういえば、普通の人が落ちものを売る時ってどうするんだろう。
奴隷商人ギルドみたいなのがあるのか、それとも自分で闇市場にでかけて自分で出品するのか、あるいは市場の片隅に堂々とヒト売り場があるのかw
カモシカ近辺のイヌやネコや獅子の国だったら、カモシカ大使館(.あるのか?)まで行って手続きすれば買い取ってくれて、そのままヒトはフロミア直行とかあるのかも。
580名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 21:14:00 ID:S4MCa3fN
堂々と売るコーナーは流石にないでしょw高額品かつ数が少ないんだからw

買うときのイメージはゲド戦記のみたいな感じではあるけどなぁ。
いずれにしても裏ルートの取引みたいなイメージがこちむい出会い編をみる限りあるなぁ。
581名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 21:55:51 ID:7ua5AXaS
>>569
イノシシキタ――!
土間とか屋敷とか道祖神とか着物とかキタキタキタ――――!
西洋主流の中にあって和風成分補充GJ!
582名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 22:47:31 ID:yjqwO13N
ご主人様が女性寮みたいな所に住んでいたので、
当然主人公もそこに住む事に。

…他の住人たちはどんな反応をするだろ?
583名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:05:35 ID:eeJpM9a1
「超カワイイんですけどーvv」「私も欲しいんですけどーvv」
「きゃーvvヒトよヒト! 羨ましー!」「一晩ぐらい私にも貸しなさいよ。ほら」


て感じだとオモ
584名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:14:17 ID:3mehpl9B
そこで女装して潜入、男とバレたらチョッキンですよ
585名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:28:38 ID:7ua5AXaS
>>584
むしろ問題になるのはその寮が「ペット可」か「ペット不可」かじゃね?
寮長さんに「捨ててきなさい」って怒られてオロオロする女ご主人様みたいな光景とか
586名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:40:27 ID:bWZF2p1c
>>583
潜入する前に言っておくッ!
おれは夜の女子寮でのヒト召使の扱いをほんのちょっぴりだが体験した
い…いや…体験したというよりはまったく否応無しに 体験させられた のだが……

あ…ありのまま 今日までに 起こった事を話すぜ!

『おれはご主人様とベッドに入ったと
思っていたらいつのまにか他の娘がおれに乗っかっていた
おまけに ご主人様まで おれの横で女の子たちに鳴かせられていた』

な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれたちも何をされたのかわからなかった…

頭とち●こがどうにかなりそうだった…

催眠術だとか超スピードでご主人様をふん縛っただとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしい夜の女子寮の片鱗を味わったぜ…
587名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 00:17:03 ID:KEgPnzHr
>>582>>586

これを見れ。

>>503>>519
588名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 19:32:51 ID:ESTeqydZ
>>584
京言葉を駆使するお姉様に
「ほな、ちょっきんしましょか」と
でっかいハサミで迫られるわけですね。
589名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 21:42:30 ID:mMf1/481
それはもしかして、首をちょん切られるという事…?
590名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 21:47:00 ID:1JIoZaWn
首じゃなくてチソk(ry
591名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 23:07:19 ID:0+cWjP/3
女子寮で飼われたいです・・・
592名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 23:11:54 ID:CqGZm6SQ
>>591
全裸で首輪付けられてア○ルに尻尾プラグ差し込まれ、真昼に四つんばいで野外散歩させられることに抵抗がないのなら止めはしない。
そうでないなら逃げろ。
593名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 11:07:21 ID:5ObTeNYL
>>562
野暮な奴だな、それこそ>>561の望むものに決まってるじゃないか。
594名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 13:21:36 ID:I/G73MDJ
所で、ヒトを拾ったとして、その養育責任を負った立場の人以外から見た場合、
ヒトってペットか?それとも物か?どっちなんだろうな?
595名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 13:46:21 ID:cvmN8oP2
ペットじゃね?
俺たちが金持ちが猫飼ってるようなイメージ持つのと同じ感じだと思う
596名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 15:37:41 ID:tWtWZnps
やっぱり、向こうの世界でのヒトの扱いは厳しいものがあるなぁ…。
597名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 16:19:47 ID:bHh8mRTx
イヌの貴族の執事とかはペットじゃ無いだろうし、獅子の道場じゃ雑務担当の使用人だろね
ペットの定義にもよるだろうけど、純粋に愛玩動物ならペットだが、イワシ姫の所のヒトは遊び道具位かもな
598名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 16:25:05 ID:V5D3WGJQ
一般人が飼ってたら気味悪がられるんじゃないかな。
こちらの世界で言う普通のアパート住まいの人がめちゃめちゃ毛並みの良くて金の首輪に宝石はめ込んであるようなペルシャ猫飼ってたら普通は首傾げる…みたいな?
599名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 16:36:29 ID:fWZe22uG
エロエロドロドロラブラブな奴隷生活を送るには、やっぱ容姿がよくなきゃ駄目だろうな。
それかもしくはそれを補って余りある特殊な技能がなきゃぁねぇ…
600名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 16:47:48 ID:bZoh2oBr
そうだよな……やっぱり何か一芸に秀でてたり……

そういえば、一番普通のヒトって誰だろうな
601名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 17:01:06 ID:V5D3WGJQ
イワシ姫の召使い君…かな?
多分家事技能もあちらで身につけたのだろうし
602名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 18:00:44 ID:dyl/PvWf
>>601
獣人よりも太くて立派なナニの持ち主というのは立派な特殊技能のような気がする・・・
603名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 18:15:27 ID:fzXK0UAk
>>600
ある意味トクさんが一番普通のような希ガス
604名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 18:51:56 ID:bZoh2oBr
あたし:超絶精神力
レーマ:強すぎ
サトル:卑怯&強い
タチヤ:ケモ属性あり
セリス君:論外

こうしてみると、普通って少ない気がするな
605名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 18:55:55 ID:dyl/PvWf
・・・だがトクさんは絶対に主役になれるタマじゃないからなw
やっぱり、一つの物語で主役張れるというのは、それだけでどこか普通のヒトとは違う何かカリスマ性を持っているんだろう。

能力ランキングとか作ると荒れそうだな。
606名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 19:09:57 ID:4p/gpIwI
アムロみたいな超ネガはいないねぇ。
オレが書くか。
ってか書いてますごめんなさい少々お待ち下さい。
607名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 19:16:43 ID:dyl/PvWf
>>606
つ【桃源郷】
608名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 21:32:54 ID:rBRn7x2G
「ゴチャゴチャとわけわかんねーこと抜かしてんじゃねええッ!」みたいな熱血君とか居たっけ?
609名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 21:46:42 ID:tzzW9Z8i
キオがわりと熱血。
610名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 21:53:15 ID:bZoh2oBr
寧ろご主人様と一緒に石破ラブラブ天驚拳をやってくれる熱血はいないものか

キョータくんとかミコトちゃんとかタチヤとか、ご主人様が獅子の皆さんならできそうだけど
611名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 00:11:58 ID:gVEHcXUa
特にこれといった特徴もない、平凡な主人公、
みたいなのを考えてるんですけど…。

微妙かなぁ、やっぱり…。
612名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 00:18:51 ID:lUOAYDKu
ラブラブ天驚拳ってww明鏡止水体得者ならあっちの世界でも安心だww

そういったイケイケ系の男なら今書いてる。拾われたご主人様に向かってちょうど>>608みたいなセリフも言っちまうような単細胞を。ただ戦闘は皆無なんで、天驚拳とかの要素は獅子国の方にお願いいたしますw

>>611平凡な人が突然訳わかんない状況に陥るからこのシチュエーションは良いんじゃマイカ!
613名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 02:44:41 ID:rzXPiDVY
>>604
普通の定義自体が難しいと思う。
あと、何かでおちてくる時に原因不明の症状がでる(記憶喪失等)から少し普通の感覚から
ズレるんじゃないかな。

ところで、質問だけど
主人と召使いが旅(いろんな国を歩く)する物語ってアリだっけ?
614名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 05:29:40 ID:LX65LhZR
>>613
つ【山羊】
つ【蛇足】
615名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 07:38:39 ID:2IWCqR9S
>>608
ここ一番で熱いものを見せるタイプの熱血なら、サトルとかシゲルとかいるんだけどな。
男らしいってタイプの熱さならフユキ、りょー。
獣人ならカルロとフェイレンさんが熱血かな。
616名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 08:24:29 ID:LlOpPrHJ
>>608みたいな、熱血馬鹿みたいなのはそんなに居ないよね…
っていうかある程度物分りがよくないと生きていけないよな、普通…
617名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 08:32:32 ID:3TuPW08K
>>616
物分りが悪くても、ドモン・カッシュとか東方不敗マスターアジアとか、
 範 馬 勇 次 郎 みたいな奴なら、生きていけると思う
618名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 09:48:35 ID:6Sdfb81J
でも、そんなアクの強いヒト奴隷を気に入るご主人様っているのかなぁ?
しかもその元になっているキャラ並に強かったらこの世界感が壊れるっつーか、扱いが難しそうだね…(^-^;

…まぁ、職人さんの腕次第だろうケドさ
619名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 09:50:37 ID:2IWCqR9S
そんなでたらめに強い奴はそもそも人の召使にはならないような。
とりあえずセリス君は別格としても

SS(魔人級・S級国際犯罪者にタイマンで勝てる):サトル
S(超人級・獣人の一流クラスより強い):キオ、シゲル
A(一般の獣人相手なら勝てる):レーマ、『桃源郷にようこそ』の主人公、ソラヤ
今のところ、強いヒトといえるのはこの五人くらいだし。
620名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 11:14:25 ID:LX65LhZR
サトルとキオは、魔法使える時点ですでに立派な人外のような気がするw
ソラヤやレーマや桃源郷の主人公あたりが、ヒトとして考えられる範囲での、強さの許容範囲ジャマイカ?
621名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 14:59:29 ID:SsJUrfx8
個人的には二十人斬り殺すことのできるヒトは、いくら長期訓練者とはいえ、人外の範囲に入ってるような気がする。
その後セックルしているから、精神力も人外のような気が。
622名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 15:15:37 ID:2IWCqR9S
まあ、普通のヒトなら『桃源郷』の主人公みたいに、何度も何度も獣人を自分の手で殺してたら、少しづつ確実に壊れていくだろうな。
サトルもレーマも、一度壊れたっぽいこと言ってたし。
一度壊れないと、ああいう人外の領域には入れないのかも。

ソラヤくんはどうなんだろうな。
8○1属性持ってる時点でどこか壊れてるといえなくもないがw
623名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 15:43:55 ID:lUOAYDKu
赤ん坊のうちに拾われてこちら側の世界とは違う教育受けたんだから、
人を殺す事に恐怖とかは感じないから壊れないんじゃないかな。ソラヤくんは。
…こちら側の人間からしたら充分壊れてるって思うかもしれんが。

8〇1は…まぁ、なんだ。俺らがネコミミに目覚めたように人間どうなるかわかんないというか、
初めて信頼できるヒトに出会ったから…かな。
そもそもミルフィ姫が引き金を引いたんじゃないかなw
624名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 20:14:55 ID:LlOpPrHJ
>>618
超人の領域に到達した人間が「落ちる」話……パラレルならやれそうだねw
俺が文章書ける人ならやってみたいが、ぶっちゃけ上手くやらないと面白くならないだろうね
625名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 22:08:50 ID:cCKP6qX2
たとえば、レンジャーとサバイバルの資格を持った職業軍人があっちへ行く話とか
プロの格闘家とか傭兵とかゲリラ屋が向こうへ行く話し。

ついでに言えば、今よりもっと未来、バイオ技術と遺伝子操作による超人的身体能力を持った、
強化人間がカプセルから出た時点の子供のような状態で向こうの世界へ飛んでしまう

やりたい放題出来るって感じか?
でも、戦闘物は正直食傷気味だからなぁw
626名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 22:25:09 ID:2IWCqR9S
正直、ただ単に強いキャラが見たいんじゃなくて、戦闘と言う極限状況下で普段ヘタレなヒト召使がご主人様をかばって男らしいところを見せるとか、
それまでツンツンしてたご主人様が弱さを見せたりと言う、普段とのギャップが見られるのが戦闘シーンの魅力なんじゃないかなと思ったり。
レーマにしてもサトルにしても(ジーきゅんにしても)、強いから格好いいというよりは、普段は強いご主人様の尻に敷かれてヘタれてるのが、ここぞって時に男らしさをみせるのが格好いいんだと思う。
627名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 08:47:39 ID:3y40bJLv
>>621
レーマくんの場合、なんかいまいち「強い」って印象がないんだよなあ。
モブ百人相手に渡り合うよりも強い敵一人に勝つ方がなんとなく強く見える。
628名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 09:12:11 ID:qu7X0/If
う〜ん…なんか奇妙な流れが気になるが
あくまで個人的なかんじでは…
強さなんてエロや萌えのスパイスなんだろうと思ってる
濃い味付けなんて胸やけおこしそう(^-^;


そのスパイスの味がしつこくて素材の味が解らなくなったりしたら意味無いし、例えるならここは寄せ鍋(闇鍋?)なんだし、ほかの素材までダメにしそうでこわいです
629名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 10:32:03 ID:3y40bJLv
ただ、こちむいスレの場合、戦闘を上手く書けてる人は不思議とエロや萌えも上手に書いてる気がする。
630名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 11:38:30 ID:mlpI46mC
おまいら何か面白いな
631名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 12:50:29 ID:nXxxZQzS
ピンチの召使いをご主人様が救うのも、ピンチのご主人様を召使いが命を張って助けるのも、
ぶっちゃけこのスレ伝統のカタルシスではないかと思う
632名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 19:48:35 ID:towrBkVy
>>629
食い物の描写が巧いひともエロ巧いよな。
633名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 20:51:42 ID:XeoIkMwD
召使いが異常に強いのも見てみたい気がするのだが
ギャグに偏りそうなので好き嫌いも出てくると思う。
かといって無闇と強いキャラを出していけば主旨が別方向に行ってしまい、
結局ギャグやってるのと変わらなくなる
634名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 20:58:41 ID:3ocbyAyL
>>633
つ【最高で最低の奴隷】
635名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 00:19:05 ID:xGdmXvvS
強さやキャラ、作品談義などで盛り上がっていて…
このスレの職人様方のいちファンとしてはうれしい限りです。



さて、同士諸君
今回我々は、クリスマス・年内の投下作戦(=予定)の情報を入手した。
各員は股間を固くし配置につくように…以上(`Д´)>


と燃料(話題)投下してみる…
636名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 00:39:47 ID:Zz9S4IIk
クリスマスか…落ちていったヒトの皆さんはいかがお過ごしなのやら…

ちなみに俺は平日通りですが何か?
637名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 00:41:06 ID:kj6OqdUb
そもそも、クリスマス……あるのか?w
638名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 06:07:33 ID:5qBfFqxS
>>637
クリスマスが確実にありそうなのはネコの国とフロミアのヒト居住区。
ただし>>635が言ってるのはたぶん別の職人さんの話。
639名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 08:22:11 ID:SFOCFnzS
なんとなーく、ウサギの国にも(クリスマスに似たものが)
ありそうな気が…。
640名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 09:40:40 ID:I0hjQqPI
「クリスマスって言うのはめでたい日という口実でエッチができる素敵な日だ」
「めでたくなくてもやってるだろうが」
「あれは絞りとられているんだよ」
こんなかんじ?
641名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 09:52:49 ID:LPjQc7s8
そんな美味しいイベントを、犬探偵が逃すことはないだろうな・・・・
642名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 19:22:17 ID:yG2Xf6sY
でもクリスマスって欧米では日本の正月みたいに家族ですごす日じゃなかった?
落ちるのは日本人ばっかりだからいいのかな?
643名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 20:45:32 ID:LgrvRkg5
>>642
「恋人がたがいにプレゼントを交換しあう日」ぐらいにしか認識してないんじゃないか?
あの頭蓋骨にチョコレートが詰まってそうなイヌ探偵は。
644名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 20:45:35 ID:t3lmMtZE
本場アメリカでも旧来の正月っぽいのから日本式のパーティ風味、はてはハッピーホリデイでイスラム式(?)と何でもありらしいからいいんじゃね?
645名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 21:00:51 ID:ljxpRtX1
恋人とSEXしてすごすのは日本の習慣だって
高校のときの外人教師が言ってたな
神聖に過ごすもののようだ
646名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 21:22:11 ID:7EPilQ8W
外人さんの日本のイメージひでぇw

上の世界の文化なんだけど、下の世界では
「この日に愛する人と過ごせばより一層仲良くなれる日」
とかねじ曲げられて伝えられてる…みたいな感じでならアリでは?

まぁ、落ちヒトの敬虔なキリスト教徒が下の世界の人々に宣教してる…ってのもあるかも知れないね。俺はキリスト教徒じゃないから詳しくはわからんけど。
647名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 21:27:33 ID:LPjQc7s8
>>643
「頭蓋骨にチョコレート」って単語からどう飛び火したか分からんが、頭の中に酢を流し込む犬探偵を想像した
ヤベェ・・・こんな縁起の悪いこと考えちゃダメだね
打ち切りになりそうで怖い
648名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 21:55:22 ID:f5A4G+f8
チョコレートか・・・ネコのカカオ商人は命がけだな。
内乱まっさかりで野盗だらけのカモシカの国で仕入れるか、デストラップ満載のピューマの森で仕入れるかw
649名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 22:31:46 ID:kB4L5CcM
>647
ちょw少年探偵ダンww
なんつーマニアックかつ縁起の悪いネタを持ち出すんだ
クリフ先生が「僕の頭は酢入りですから」ってやんのか?
助手ちゃんが卒倒するぞww
650名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 01:35:36 ID:jBgSeF3F
>646
>上の世界の文化なんだけど、下の世界では
>捻じ曲げられて伝えられてる
この一文でコクーンワールドを思い出した。
651名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 07:35:10 ID:Y+4+5Y/E
ここは古くてマニアックなネタが多いインターネッツですね。
652名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 09:58:27 ID:ZXLbWFhO
「透明だから水だよね」
「この匂いで酒以外あるか、これだからヒトは」

こうですか?わかりません><
653名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 12:59:23 ID:hnac0GQi
本当にわからないネタを振られると困るものがあるな。
654名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 17:06:41 ID:bYXPV3vs
保守
655名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 17:16:35 ID:Z+vUDKmw
>>653
小説でもやっぱマニアックなネタは受けにくいか。


ところで、
普通の人で熊の国を描いてみようと今資料を調べたり、読み返している。



自分の中で普通の人は異世界(または、外国)になじめない人というイメージがあるけど
みんなは普通の人ってどんな人だと思う?
656名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 18:08:37 ID:j1q38Lba
超能力者排斥団体というイメージ
657名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 18:35:46 ID:yHk1lFgX
・特別不細工ではないが、特別美形でもない
・デブではないが引き締まった体でもなし、あれの大きさや胸の大きさも日本人の平均サイズ
・料理はせいぜいカレーや目玉焼きが作れる程度で珍しくもない
・よくて普通の高校生程度の知識。医学?工学?なんですかそれは?
・別に武術は習っていない
・楽器や部活、習い事に資格取得には一応多少は手を出してはいるが、全て中途半端、極めた一芸ゼロ
・とりあえず落ちてきた当初は徹底的に現状を受け入れず反抗してダダをこねる
・でも半年くらいすると諦めやすい現代人、惰性であっさり今の環境を受け入れる。間違っても運命に抗ってみるとかの無駄な努力はしない。疲れるだけなので
・明日朝起きたら全部夢だったりとかしないかなーとか思いつつ現実逃避しながらダラダラ生きる毎日。もちろん自決するだけの気合と覚悟もない
・同じく最初はいきなりのペット扱い、性的な行為を求められる事に抵抗
・でも半年くらいすると、三食昼寝セックス付きの生活にすっかり堕落、ご主人様に媚を売るとかのスキルも覚えだす
・別にそんな好きでもないご主人様にも、とりあえず保身で擦り寄っておく
・辛いのはいや苦しいのはいや、誰だって可愛いのは我が身だろ?
・ただし機嫌のいい時やごほうびをちらつかされた時は素直にご主人様へのサービスもしたりする
・常に一貫した態度をとるなんていう甲斐性はなく、その日の気分次第に流される毎日、それが一般人というものである
・ピンチになったらご主人様を置いて真っ先に逃げる。だって怖いもん
・あるいは腰が抜けて立てません。頭まっしろでパニックです


・・・な、なんだろう。書いてて段々暗い気持ちになってきたぞ
658名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 19:15:49 ID:hnac0GQi
>>657
主人公がそこまで駄目駄目だと、普通に読む気が失せるな。
普通の人なら普通の人なりに、少しは主役らしさをもってほしいかも。
659名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 19:44:10 ID:RczlisdW
いや、駄目駄目なのがだんだんまともになって行くというのもありかもよ
最初は駄目駄目だがご主人様に依存されてるうちに
「僕がこの人を守るんだ」みたいな感じで一大決心
見せ場はご主人様をかばって絶対勝てないような相手と丁々発止の口げんか(腕力ではかなわないから)

でも女に迫られたらころっといってしまう、と
660名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 19:50:57 ID:ctrehY6O
>>657
最悪だww
でも俺がもし落っこちたら、こんくらいひどい奴隷になる自信あるよ
(ヘンな日本語だけど)
661名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 19:59:32 ID:PVhFgxq5
>>657
いや、こんな主人公でもいいんじゃない?w

ただ駄目駄目に書くだけじゃ読む気が失せるだろうけど
情けないキャラが上手く生かされていたら、こういうリアルに普通な主人公でもいいかもw
662名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:07:58 ID:hnac0GQi
とりあえず、どこまでがスレ住人に「普通」と認識されるのか、ちょっと過去作から名前を適当に羅列してみる。

フユキ
りょー
あたし(見聞録)
ぼく(こちむい)
シロ(蠍魚)
タチヤ
トール
ミツキ
キョータ
ミコト

このあたりだったら、誰が「普通」の範囲に入ると思う?
663名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:15:08 ID:9Rw7+pPM
少なくとも、あたし、ぼく、シロ……は普通だと思う。
664名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:15:20 ID:ctrehY6O
>>662
・専門知識を持っているという点でタチヤを除外。
・重度落愕病という点でシロちゃん除外。

あとはみんな普通の範疇に入るんじゃないかなー。
こちむい召使いくんのイチモツは規格外だという意見もあるが
エロ小説の男性キャラが絶倫なのはお約束みたいなもんだしw

ちなみに、ザ・キングオブ普通はキョータだと思う。
665名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:30:18 ID:tRiIToCQ
話題ループしてるようなw

まぁ普通の定義は自分にはよくわからんが、>>
666名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 20:47:09 ID:tRiIToCQ
途中でレスしちゃった

普通の定義は自分にはよくわからんが、>>657は今の大体の日本人に当てはまるかと。
ただそこをベースに「個性」をつければその人が「普通」でなくなるとは言い切れない。
それぞれ個性がある人間において万人が認める普通の人間なんかいないのでは、と。

ま、>>655の思う「普通」でやるしか無いでしょっつーこと。
667名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 21:20:13 ID:LAITDPIn
普通ってのをどこで線を引くかにもよるんだろうけど、子供と大人、どれ位の年齢で落ちたのかにもよると思う。
だから、フユキとかマサミとかある程度の年齢になってから落ちる場合と、こちむいの「ぼく」とか、見聞録の「あたし」みたいな、
性行為が何とかできる年齢位では、ものの捉え方、考え方が全然違うのだと思う。
ついでに言うと読者の年齢とか人生経験みたいな部分も凄く反映されていて、読者の年齢が主人公より上か下かで、
主人公がへたれに見えるか、それとも主体性を持っているか分かれるんでねぇのかなと....

だから、俺的に言うと夢日記のマサミには凄く共感してるところがある。
嫁大事と言うか、自分の嫁に義理を通す覚悟を決めてるあたりが何ともまぁw
あと、たとえば25位の女とかが落ちた場合にどうなってしまうのか。
30とか40とかだったらどうなのか、その辺も興味深い。

社会人として世の中に出て、世の中の歪みとか矛盾とかそう言うものをみて、無条件・脊髄反射で否定してしまう子供っぽい大人と、
世の中の不条理や肯定的階級闘争の現場を垣間見ちゃって否応無しにその世界へ適応してしまった大人初心者では、
こちむい世界で生きて行くならどう違うかなぁ、何をするかなぁ・・・・とか妄想するのが楽しい。
668655:2006/12/13(水) 21:24:05 ID:CLd9anyE
いろいろな意見ありがとうございます。

この意見を参考にしつつ>>666さんが仰ったように自分の中にある普通のヒトで文章を組み立てていきます。
669名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 21:37:28 ID:zwvyexXX
まあ、俺はあくまでエロのあるジュブナイル、異世界ファンタジーを書いてるわけだから、>>667みたいなことを言われても普通に困る。
階級闘争とか社会の矛盾なんてものは現実社会で語ってくれと。
何が悲しくて貴重な時間を割いてまで、エロパロ板で萌えない話を書かなきゃならんのだ。
670名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 21:56:22 ID:PVhFgxq5
>>669
確かにそうだけど、そういう話を書けって言ってるならともかく、個人で妄想する分には自由なんじゃないだろうか?
もちろん、投下された作品にいちいち「メッセージ性がない」とか難癖つけるようだったら問題だけども。
671名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:08:11 ID:ZP32qOBo
>>667
逆に、それを読んで獣人同士のデバガメをしまくるヒトのオバちゃんを連想してしまった俺は頭がどうかしているかもしれない。
672名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:28:40 ID:MrD9O8px
>>669
実際に文章で表現できるかどうかは別にして、個人的にはそういう妄想も好きだな。
そんな深層意識が反映したのかも知らないけど、
今書いてる話も、主人公が思いのほか純真になって、好きじゃない女性を嫌々抱く図式が出来上がっちゃったし。
日向ヒナタ系のつもりで書いてた女の子が、いつの間にかクェス・パラヤになっちゃってる。

673名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:28:57 ID:tRiIToCQ
>>
674名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:48:41 ID:tRiIToCQ
またミスったorz

俺なんか>>667読んで、
元の世界ではヲタ層に受けが良い絵を沢山描いていて。
開設したHPは、アクセスカウンタを設置する必要が無いほど賑わい、
コミケで同人誌を発行しようものなら販売開始数十分で完売。
ネット上ではかなり有名な存在にのし上がる事が出来た。
が、日々の生活はそのお金でしかまかなわないような
引きこもりの貧乏生活。
絵の技能だけで資格も無し。そもそも働いたら負けかと(ry
…そんな人間が突如あちらに落ちてくる。
訳が分からんうちに捕まって、「お前は何が出来る?」と言われて、
唯一のスキルであるヒトの萌絵描いたら超絶ウケて。
そんで瞬く間に絵一枚につき数千セパタの値段がつくようになり、
いつしかそのヒトは一攫千金を稼ぐ億万長者にのし上がった。
そのお金でついにはどっかの国の一等地を買い占め、バチカン市国ならぬ「アキハバラ市国」なんてのを建国して。
見事発展したアキハバラで遂に始まる第1回コミックマーケット。
それはまさに魔法大戦を彷彿させる「聖戦」として歴史に刻まれたのであった…!!


なんてのが閃いた。病気だ自分。
もちろんフィクションです。実在の(ry
675名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 22:54:37 ID:LAITDPIn
>>669
あ、すんません、押し付けませんから、勝手にやってくださいw

・・・・で、なくて
いや、あの真正面から迎撃しなくてもいいし、寧ろしてもらって筆が止まるのは不本意ですから忘れてください
まじでスイマセン、いや、ほんとに
676名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 23:00:56 ID:LAITDPIn
ちょっと気になったので言い訳など

たとえばこちむい世界だとネコとイヌって一枚の紙の裏と表じゃないですか、富めるネコと貧しいイヌ。
これ、一歩間違うとイヌの国は革命が起きて王政打倒されて共産主義になっちゃうな・・・・と思うわけです。
アカに染まると世の中も国も徹底的にダメになるのを知らない資本主義国家の人間はいないはずです。
まともな国ならそう言う教育してますから。

WWIIの総戦死者数より一桁上の数で共産主義国家では粛清で人が死んでるって知識を持つ大人が居るとして、
まかり間違ってイヌの国に落ちたら、それこそシャカリキになって何とかしようって思うだろうなぁと。
でも、正義の勇者マンセー!から何も進歩してない子供が落っこちたら、共産主義マンセー!で染まるだろうな・・・と、
そんな風に思うだけですよ。

ですから、世の中がどうなろうと、どこで人が死のうと、どっかでイチャイチャ出来て、後は勝手にズコバコやって、
それで気持ちよくなっていれば良いや・・・みたいな退廃的芸術もありですけどね。
そうじゃなくてもっと人間的な普遍のテーマであるところの、幸福論だとか平等論だとか、もっと言えば政治力学的な駆け引きとか、
そう言うエッセンスまで詰め込んだエロ話が読めるなら、もう好き勝手絶頂やっちゃってくださいな>職人様 って感じなんですよ。
677名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 23:21:58 ID:hnac0GQi
ある意味すげえな。
ここまで他人を見下した調子の言い訳を見たのは初めてかもしれんw
678名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 23:38:54 ID:JWkq1heb
ん?そうか?
俺的には随分と堅物も居るもんだ……以上にはならないが?
むしろ、こちむい世界で共産主義やったら本気で凄い粛正とかありそうで萌えるw
679キュンキュン ◆4hcHBs40RQ :2006/12/13(水) 23:59:48 ID:pxWrC7EX
以前、「『桃源郷』へようこそ」という作品を投下したものです。
避難所では続編を書いていると点呼に応じたのですが、
気分転換に短編を書きましたので、それを投下させていただきます。

タイトルは「テイルズ オブ コンチェルト」
尚、今作には細かいところにも細かくないところにもパロネタが豊富に含まれていますので、
そういうものが苦手な方は、あまり楽しめないかも知れません。
17レスほど消費します。
6801/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:00:34 ID:pxWrC7EX

 目の前の数字を見て、私は頭が痛くなる思いがしました。
 数字は先月のものより確実に大きくなり、先月のものは先々月のものより大きくなっています。
 増加率は減る様子を一向に見せず、むしろ大きくなっている。
 しかも、この数字の意味するところは、出費ではなく、収入です。

 ますます頭が痛くなっていた。
 これが私の手腕によってもたらされたものであればどんなに楽なものでしょうか。
 私でなくとも誰か別の猫であれば、どんなに胃の痛みが軽減されるものでしょうか。
 現実は常に非情で、この数字の伸び率をたたき出したのは、先日私の主人が拾ったヒトなんです。

「ニャーッ!」

 遠くで主人の悲鳴が聞こえてきました。
 続いてどたどたと廊下を走る音が聞こえてきます。
 主人の変な声も、廊下を走る物体とともに近づいてきています。

「にゃぁあああああ!!」

 そして、壁にぶつかりました。
 机の上のものが微かにかたかたと音を立てています。
 ドアの向こう側で何人かの猫が集まり、にゃあにゃあと何か話しているのが聞こえてきました。
 そんな中ドアが開き、ひょっこりと半裸のヒトが私の仕事部屋に入ってきました。

 このオスのヒトが、私の胃を悩ませる張本人。
 イマガワ・ヨリヒト。

「よぅ、ステラ。今日もご苦労さん」
「軽々しく私の名前を呼ばないでください、ワッフルさん」

 ステラとは私の名前のことです。
 私は、猫の国の東南部の一角をおさめる領主クローネ家の主人、アリシア様の秘書にして侍女長です。
 残念ながらクローネ家は落ち目の貴族。
 人材不足のためかここ数年、収入が大幅に支出を下回る始末。
 私は秘書や侍女長だけではなく、クローネ家の財政の総元締めも任されています。
 一応、私も無能と呼ばれるような猫ではないことを自負しておりますが、
 それでもクローネ家の財政を一人で立て直すことは無理。

 毎日毎日そろばんを弾いて、頭を唸らせながら悩んでも出来なかったことを、
 今私の目の前にいる下半身を丸出しのヒトがやってのけそうなのが頭が痛くてたまりません。

「俺はワッフルじゃないっての!」

 ワッフルというのはイマガワ・ヨリヒトのあだ名です。
 なんだか、イマガワ焼きというヒトの国のお菓子があるようで、
 どんなものかをアリシア様が聞いたところ、餡を包んだワッフルみたいなもの、と答え、
 何故か笑いのツボに入ったアリシア様がイマガワ・ヨリヒトのことをワッフルと呼ぶようになったのです。
 本人は頑なにワッフルと呼ばれることを拒否していますが、
 今では屋敷どころか屋敷外でも定着しています。

「それより、何をしてらっしゃったんですか?」
6812/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:01:12 ID:pxWrC7EX
 ワッフルさんは私の仕事部屋の椅子に勝手に座り、私が睨んでいた書類を勝手に奪って目を通しています。
 落ち物であるヒトは、言葉を理解できていてもこの世界の文字は、学ばなければ読めないはず。
 はず……なのだが、このヒトだけは例外中の例外。
 落ちてきて間もなく、この世界の文字を全て識字することができた。
 それこそ古代トラ文字、古代ウサギ文字、
 果ては滅亡した種である、サーベルタイガー語、リョコウバト語までも理解できるんだそうです。
 専門家の話によると、一種の落愕病ではないか、と言われています。
 落愕病は落ちてきたヒトに見られる症状で、一般的な物は高熱を出したり、
 たまに言語障害や記憶障害を起こす個体がいるのだが、極々希に微弱な魔力を持ったり、
 ワッフルさんのようにこの世界の言語を理解できるようになったりするものもいるらしいです。

 ワッフルさんも、この世界の文字を厳密には読めるわけではなく、
 一体どのようなことが書かれているのかだけがわかるらしいです。
 朗読はできないけれど、意訳だけできるというそんな感じなのだとか。

「んー? ちょっとね……」
「さっきアリシア様の悲鳴が聞こえましたけど……」
「うん。それより、これ、もうちょっと支出抑えられそうだな」

 ワッフルさんはそういうと、私がさっきまで頭を痛くさせて睨んでいた書類を突き返しました。
 二、三言口を開くと、ワッフルさんの言うとおり支出を抑える方法を示唆します。

 まったく、賢すぎて忌々しく感じてしまいます。

「で、さっきは何をしてたんですか?」
「手押し車」
「?」
「体位の一つ。
 女の方が四つんばいになっているところを、後ろから挿れて、膝を掴んで持ち上げるやつ。
 当然膝を持ったら、アリシアが手を地面につく。
 リアカーを押す要領で、動く体位」
「……」

 私は唖然としてしまいました。

「あ、アリシア様はどうしたのですか?」
「つい調子のり過ぎちゃって、全速力で走ったら、角を曲がりきれずに壁に激突……」
「アリシア様ーッ!」

 私はワッフルさんをその場に置いて、廊下に飛び出してしました。
 さっきの大きな物音を聞いていましたが、まさかそこまでアリシア様が大変な目にあっているとは思わなかったのです。
 にゃあにゃあと廊下で立ち話をしていたメイドに声をかけ、アリシア様の居場所を聞き出しました。
 アリシア様は医務室に運ばれたとのことを聞き、即座にかけつけました。

「だ、大丈夫でしたか? アリシア様」
「ええ、大丈夫よ」

 運が良かったのでしょうか、怪我一つなさらずに、アリシア様は健やかでした。
 ほっと胸をなで下ろし、私はアリシア様に提言します。

「もっと体を大事にしなきゃ駄目ですよ、アリシア様」
「うん、わかってるわ」
「では、何故……」
6823/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:01:42 ID:pxWrC7EX
 アリシア様。
 典型的な黒猫で、綺麗な黒い髪、透き通るような白い肌。
 私が生涯尽くすことに値する、唯一無二の主人です。
 とても美しく、女性的で、優しいお方……。

「でも、ワッフル様が望むならば」

 そう、その天使のようなお方は、あのヒトに夢中になってらっしゃる。
 いや、ただ夢中になっているだけならばいいのですが、主従関係が完全に逆転しているのです。

 クローネ家の庭に落ちてきたワッフルさんをアリシア様が拾い、
 お優しいアリシア様は手厚く保護することに決めたのですが、
 その日のうちに、ヒトの身でありながらアリシア様に夜這いを掛け……。
 何も知らぬ純なアリシア様を、たぶらかしたのです。
 それから毎日やりたい放題。
 ワッフルさんは荒淫の限りを尽くしました。

 アリシア様は完全に身も心もワッフルさんの虜になり、言われるがまま……。
 本来奴隷であるはずのワッフルさんのことを様付けで呼び、
 自らをワッフルさんの性奴隷であると公言までなさって……。

 ただの暴君であれば、賊として扱えばよかったでしょう。
 しかしワッフルさんは誠に口惜しいことに有能で、傾いたクローネ家を立て直すために必要不可欠な人材です。
 このクローネ家の表でも裏でも実権を握って、やりたい放題。
 それも見境がないわけでもなく、アリシア様とその周囲の猫と交尾をしまくるだけ。
 アリシア様が嫌がるどころか、自ら体をゆだねるほどですから、止めることもできません。

 正直なことを申しますと、私はワッフルさんが憎いです。
 長年長年、お仕えしてきたのは私です。
 アリシア様を陰で日向で支えてきたのは私です。
 アリシア様も私のことを信頼してきて、僭越ながらいつかはそのお美しい体を私にゆだねてくれるだろう、と。
 確かに私も女でアリシア様も女です。
 ですが、アリシア様も私のことを嫌ってはいないはずで……心から忠誠を尽くしていれば、
 いつかはアリシア様も私の気持ちに気付いて、応えてくれると淡い期待を抱いておりましたのに……。

 幾多の害虫みたいな男達を駆除して守り抜いた、アリシア様の処女。
 落ちてきたばかりのヒトなら大丈夫だろう、と過信していたら、呆気なく散らされてしまった。
 そのときの私の味わった落胆は幾ばくか……。

「大丈夫、アリシア?」

 そこへちょうどワッフルさんが来ました。
 このヒトはアリシア様を傷物にしたどころか……。

「はい、ワッフル様」
「だから、俺はワッフルじゃないっつーの」

 そしてアリシア様の輝くような笑顔を、たった一人で受けて。
 うらやましい、ねたましい。
 私とワッフルさんの何が違うのか。

 私はアリシア様に尽くしていて、ワッフルさんはアリシア様をぞんざいに扱っている。
 さっきだって、アリシア様が壁に激突したというのに、ワッフルさんは私の部屋に来ました。
 それなのにアリシア様は責めることもせずに、喜んでいる……。
6834/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:02:27 ID:pxWrC7EX
 くやしい。
 ただ、奪われただけならまだよかった。
 けどそれだけじゃなくて……。

 ワッフルさんの手が私のお尻を軽く撫でました。
 背筋が総毛立つような思いがしましたが、アリシア様に向けた笑顔はなんとか保つことができました。

「さっきステラの部屋で面白いもの見つけたんだ」

 私の名前を不意に呼ばれて、ワッフルさんの方に顔を向けると、ワッフルさんはにやりと笑いました。
 ワッフルさんは背中に隠していた方の手をゆっくりと見せました。
 手には私がいつか使おうと思って隠しておいた物が……。

「だ、駄目ですッ!」

 私はワッフルさんの手の中の物を奪おうとしましたが、ワッフルさんはさっと手を挙げて避けてしまいました。
 ワッフルさんは意地悪そうに笑い、持っている物についた札の文字を読んでいきます。

「七番アイアン、通称『にゃんこスレイヤー』と呼ばれているやつだな」
「か、返してください!」
「いやいや、ちょっとでかすぎるぞ、これは。初心者は三番オークあたりを嗜むべきだ」

 なんとか奪い返したものの、もう手遅れのようでした。
 アリシア様は目を丸くして、私の顔を見ています。

 私がこのような卑猥な物を持っていることがばれてしまった……。
 顔がみるみるうちに熱くなってきました。
 きっと赤くなっていることでしょう。

「あの……ワッフル様、今のは一体なんだったんでしょうか?」
「俺はワッフルじゃない。今のはディルドウだ」
「ディルドウ? はて、一体何なのです?」

 頭が急速回転を始めました。
 アリシア様はディルドウが一体何なのか、わかっていないご様子です。
 純真無垢でなんとかわいらしいのでしょう、と感慨を噛みしめるのは後にしておいて、
 今ならまだ全力でごまかせば、なんとかなりそうです。

「ディルドウっていうのはな。
 まず二人の女を用意して、片方の先端を女のおま……」

 必殺ネコパンチをワッフルさんにぶちかまして黙らせた後、
 私は必死ににゃんこスレイヤーの嘘の説明をしました。

「……と、いうわけで、ディルドウというのは獅子族に伝わる伝統的な武具のことなのです」
「へえ、そうなの」

 前屈みに倒れたワッフルさんを、アリシア様はお胸で受け止めつつ、優しく笑ってくださいました。
 他人を疑うことを知らないアリシア様を騙すことは少々胸が痛みますが、これも要らぬ誤解を防ぐため。
 いえ、誤解ではありませんが、知らなくていいこともこの世界には存在するのです。

「いや、違うぞ、アリシア」
6845/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:03:29 ID:8abV+YL9
 ようやく一息ついたかと思うと、ワッフルさんの目が覚めたのかすっくと起きあがってきました。
 ワッフルさんはあろうことかアリシア様の背後に立ち、アリシア様の耳元で囁いています。
 さきほどはワッフルさんの影から必殺ネコパンチをお見舞いしましたが、
 ここからではネコパンチを繰り出しても、絶対にアリシア様に見られてしまいます。
 例えネコパンチを繰り出したとしても、ワッフルさんはきっとアリシア様を盾にするつもりでしょう。
 ワッフルさんは確かにアリシア様のことを、大事に思っていますが……というか思いたいですが、
 アリシア様にネコパンチが当たる可能性がほんの少しでも存在していたら、
 私がネコパンチをできないという心理を、ワッフルさんは知り尽くしていました。

「ディルドウというものはな……」

 ワッフルさんはぼそぼそとアリシア様の耳元で何かを囁いていました。
 私は気が気でなくなる思いでしたが、何もできません。
 アリシア様の顔が赤くなる一方、きっと私の顔は青くなっていっているでしょう。

 ワッフルさんがアリシア様のふんわりとした毛が生えた耳から口を離す間際に、
 耳の付け根をこしょこしょと撫で、アリシア様は気持ちよさそうに目を細めます。
 平時であれば、その様子があまりにもかわいすぎて、はふぅと溜息をついていたでしょう。
 しかし今は状況が状況です。

「あ、あの……ステラ?」
「は、はい……」

 アリシア様は顔を真っ赤にしたまま、目を丸くして私を見ています。

 ああっ、もう何もかも終わってしまった……。
 長年積み上げてきたアリシア様の信頼が崩れ落ちていく音が聞こえてきます。

「その、えっと……わ、私とえ、えっちなことがしたいの?」

 どう答えればいいのでしょう?
 はい、とも、いいえ、とも答えることはできません。
 ワッフルさんがアリシア様の背後になって、にやにやと笑っています。
 憎たらしいです。
 今すぐ奇声を上げつつ、ネコパンチ三連打をぶちかましたい衝動にかられましたが、我慢我慢、です。

「は、はい……」

 けれど、私は勇気を出して一歩踏み出しました。
 どうせバレてしまっているのです、最後くらい……自分に正直になりたいです。

「アリシア様と……エッチが……したいです」

 諦めたらそこで試合終了なんです。
 私は、地面に崩れ落ち、手をついて、よよよと泣きつつ告白しました。
 するとアリシア様は中腰になり、私の肩にぽんと手を置いてくれました。
 もしや希望の光が見えたのでは、と顔を上げます。

 アリシア様のお美しい顔が私の目の前に……。

「フツーにだめー」

 私は凍り付きました。
 否! 砂になりました。
 どこからともなく風が吹き、さらさらと体が崩れていきます。
6856/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:05:32 ID:8abV+YL9
「私の体はワッフル様のものですから」

 またワッフルの野郎か!
 い、いえ、また、ワッフルさんですか……。

 ワッフルさんはそんな様子を見て、大層満足そうにアリシア様を見ました。

「うんうん、アリシアの身も心も俺のものだからな。
 パーフェクトな解答だ、アリシア、今日の夜は楽しみにしておけよ。
 あと俺はワッフルじゃない」
「はい、ワッフル様」
「いい子だアリシア。でも俺はワッフルじゃないぞ」

 ワッフルさんはアリシア様の頭を撫でました。
 アリシア様は大層気持ちよさそうに目を細めて、ワッフルさんに甘えています。
 まるでペットと飼い主のようです。
 本来ならばワッフルさんがペットでアリシア様が飼い主なのですが、
 ラブラブ空間でもってその関係が逆転しています。
 恐るべし、ワッフルさん、です。

 でも、そんなことはもういいんです。
 一世一代の告白で見事玉砕した私は、窓から入る太陽の光でぐずぐず崩れていくんです。
 灰になっていくんです。
 太陽の光がこんなに明るいものだったなんて、知りませんでした。
 ふ、うふふ……うふふふふふ……。

「でもなアリシア。もし俺がステラにエッチなことをさせろ、って言ったらどうする?」

 ワッフルさんの何気ない一言が私の体の細かい粒子を再結集させました。
 もしや、もしやもしや、あの憎たらしいワッフルのあんちくしょうが……
 おっと、失言でした……ワッフルさんが、アリシア様のお体に触れることを許可なさってくだされば、
 ワッフルさんは憎々しいことこの上ないですが、夢に見たアリシア様もお美しいきめの細かい肌に接吻をさせて……
 いえ、それ以上のことをさせてもらえるかもしれません。

「それは……本当は嫌ですけれど、ワッフル様のご命令であれば……」

 本当に嫌と言われて、そこはかとなく心が傷つきましたが、それでも体は反応してしまいました。
 指先に震えが走ってきます。
 何十年も恋いこがれたアリシア様と、ベッドでにゃんにゃんできるという現実が未だ信じ切れません。

「そうか、わかった、アリシア。けどな、俺はワッフルじゃない」

 ああ、今ではワッフルさんの頭上にエンジェルハイロゥが見えてきました。
 本当に昇天してくれれば、どんなにいいだろうか、なんてちょっぴし思ってしまいますけれど、
 ワッフルさん、ありがとうございます。

「じゃーな、ステラ」

 え?

 ワッフルさんはアリシア様をひょいと抱えて、すたすたと廊下へ出てしまいました。
 呆気にとられてしばしその場で呆然としてしまいました。
 話が違います。

 私はその場に転がっていたにゃんこスレイヤーを拾うと、のべつまくなしに廊下に飛び出しました。
6867/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:07:28 ID:8abV+YL9
「ま、待ってください、ワッフルさん!!」
「しつこいようだが、俺はワッフルじゃない」

 ワッフルさんは何故か廊下を全力で疾走していました。
 どんなにアリシア様に好かれていてもヒトはヒト。
 私はなりふり構わず、走って追いかけました。

「うおっ!」

 ワッフルさんは追いかけてくる私の方を見て驚いたのか、手近な部屋に飛び込みました。
 私も後を追ってその部屋に入ります。
 部屋は昼間だというのに窓に厚手のカーテンが閉められて暗く、じめっとしている部屋でした。
 アリシア様は大きなベッドにちょこんと座り、私をワッフルさんを交互に見ています。

「は、話が違うじゃないですかっ!」
「違うって、何がだ?」
「あ、アリシア様とエッチなことをさせてくれる、って……」
「いや、俺が命令したらアリシアはステラとエッチするかどうかを聞いただけだ。
 別段、本当にそれをやらせるわけじゃない」

 激しく騙されました。
 手に持っているにゃんこスレイヤーで、ワッフルのクソ野郎を刺し殺したくなってきます。
 けれど、それはできません。
 いくら憎くても、アリシア様の大切な人です。
 私が、引導を渡したら、アリシア様は私のことを憎むでしょう。
 もう二度とかなわない恋だとしても、嫌われるようなことはできません。

「しかし、まあ、考えないわけでもないぞ」

 ……にゃんですと?
 もとい、なんですと?

「流石に俺のアリシアに挿入は許可できないが……胸を触るのとキスくらいなら許してやらんこともない」
「そ、それは本当ですか? ワッフルさん」
「まあ、もっと詳しく言うとだな。
 俺とアリシアとステラがこれから三人でエッチするわけだ。
 俺がステラをかわいがっている間、アリシアは当然空き時間になるわけで、
 その間、ステラがアリシアにキスしたり胸にタッチしたりするのは許可してやってもいいという話。
 そして俺はワッフルじゃない」

 ……。
 私は処女ではありません。
 アリシア様に捧げるべくずっと処女であり続けていたのですが、
 とある日に突然現れた男に奪われてしまいました。
 その男は、言うまでもなく今私の目の前にいるヒトです。

 アリシア様の寝室から夜な夜なうめき声のようなものを聞く、という話を聞き、
 夜に寝室に行ったのが運の尽き。
 あれよあれよと服を脱がされ、気付いたときにはアリシア様の体の上で大きく足を開いていました。
 アリシア様は白魚のような指で私の大事な部分を大きく開き、
 「ワッフル様さあどうぞお召し上がり下さいませ」と、妖艶な声でささやきました。
 あろうことか愛しのアリシア様の手によって、私の処女はワッフルさんに捧げられてしまいました。
 そしてワッフルさんはヒト。
 ヒトは私たちの心をかき乱します。
 不思議な力でも働いているのか、処女だった私をワッフルさんは遠慮無く責め立て、
 無理矢理鳴かされてしまいました。
6878/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:09:20 ID:8abV+YL9
 アリシア様の体を触れることができることと、私自身の貞操のどちらかを取るか、私は悩みました。
 確かに、アリシア様の体に触れられることは素晴らしいことですが、
 ワッフルさんのもたらす暴力的なまでの悦楽を突きつけられるのにはやはり抵抗があります。

 ふと、よくよく考えたら、ここでNOと言ったところでワッフルさんは見逃してくれるでしょうか?
 いえ、きっと見逃してはくれないでしょう。
 ワッフルさんの性格は、わかっています。
 どちらにせよ、私がワッフルさんに犯されてしまうことは決定事項。
 ならば、勿論。

「だが、断る! このステラの最も好きなことの一つは……」

 ではなくて。

「わかりました。本当に、アリシア様のお体に触れてもよろしいのですね?」

 これが大人の選択というものです。
 長いものには巻かれろ。
 状況状況に合わせて、シビアでもベストな選択をした方が頭がいいのです。

 ワッフルさんは鷹揚に頷くと、アリシア様の座るベッドに腰掛けました。
 そこで、アリシア様の腰に手を回し、引き寄せると、そのまま濃密なキスをしました。
 ワッフルさんとアリシア様の荒い息の声が、両者の唾液が混じり合う音とともに響きます。
 お二人の興奮の度合いが手に取るようにわかり、はからずとも私の気分も高まっていきました。

「アリシア……」

 ワッフルさんはアリシア様をベッドの上で押し倒し、本格的にアリシア様の口の中を味わっています。
 二人の舌が口の外で絡まったかと思うと、より深いところに埋まり、果ては頬の内側を動いているのが見えます。
 アリシア様は必死でワッフルさんの首に手を回し、より多くの唾液を獲得しようとしているように見えました。
 実際、そうなのでしょう。
 ワッフルさんの口にむしゃぶりつくアリシア様は、目を細め、まさに感極まっているような表情でした。

「アリシア様……」

 悔しいですが、本当に本当にアリシア様はワッフルさんに取られてしまったようです。
 熱狂的な宗教家が神に心酔するかのように、アリシア様はワッフルさんのことを愛してらっしゃる。
 傍目から見て、そうであることがわかりました。
 アリシア様の周りにピンク色の空間すらできているように見えます。

 濃密であれどただのキスシーンで、私の子宮が収縮してしまいました。
 下腹部に熱がこもり、むずかゆいようなこそばゆさが襲ってきます。

 やがてワッフルさんはアリシア様から顔を離しました。
 アリシア様はまだ味わい足りないとばかりにワッフルさんの頭を引き寄せようとしましたが、
 ワッフルさんは無言で手を振り払います。
 アリシア様もそれに従って、ゆっくり頭を落としました。
 ワッフルさんもアリシア様も、口を大きく開き、舌を突き出しています
 突き出された舌には銀色の糸が二人を繋いでいました。
 銀色の糸は段々と重力によってアリシア様の口の中に落ちていき、ついにはとぎれてしまいます。
 アリシア様はその銀色の糸と口の中に溜められたワッフルさんの体液を、口の中で舌で弄び、
 くちゅくちゅと音を立てた後、ゆっくりと喉を鳴らして飲み干しました。
6889/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:11:00 ID:8abV+YL9
 思わず私も口を半開きにし、少々涎を垂らして、唾を飲み込んでいたことに気付きました。
 ワッフルさんに組み敷かれるアリシア様は、被虐に酔っているようにも見えます。
 もしアリシア様の上にいるのがワッフルさんではなく私だったら、
 という想像が脳裏によぎり、一個人としての尊厳を踏みにじられて歓ぶアリシア様に対して、
 ぞくぞくするような擬似的な快感が背筋を通り抜けました。

 アリシア様が医務室で纏っていた白いワンピースがワッフルさんによって無理矢理脱がされ、
 絹のように白くきめの細かい肌が晒されます。
 手押し車という体位で貫かれていたせいか、下着は一切つけていませんでした。
 鼻血が出てしまいそうなのを必死に押しとどめ、まばゆいばかりの光景を見ました。

 ワッフルさんはそんなアリシア様の素敵な肌に舌を這わし、
 あろうことか胸の頭頂を口に含みました。
 アリシア様は切れ切れになりつつも、熱い吐息とともに詰まったような声をあげています。

「アリシア、ほらステラが見ているぞ」

 ワッフルさんが私の視線に気付いて、アリシア様に言いました。
 地面にへたり込んで、愛しい人であり、また主人でもある高貴なお方の痴態を見ていた私は、
 はっと我に返り、どうアリシア様に言葉をかければいいのかわかりませんでした。

 アリシア様は、いやいやするように手で顔を隠します。
 その様子は、私の心の奥の嗜虐心をちくりと刺激しました。
 ワッフルさんも、私と同様のものが心の中にあるようで、
 アリシア様の腕を掴んで、顔から引きはがしました。

「恥ずかしがらなくてもいいぞ、アリシア。
 お前の体が綺麗だったから、ステラは思わずみとれていただけだよ」

 アリシア様は涙目になりつつもワッフルさんを見ていました。
 ワッフルさんはアリシア様の耳元に口を寄せ、何かを呟きました。
 何を呟いたのかは聞き取れませんでしたが、ワッフルさんが顔を離すとき、
 ちゅっと音がするついばむようなキスをしていました。

 ワッフルさんは体を起こすと、アリシア様の手をとって優しく起こし、背中に回りました。
 恥ずかしがって力ない抵抗をアリシア様はしておりましたが、ワッフルさんは強行して、
 アリシア様の膝の裏に手を掛けました。

「わ、ワッフル様……やっぱり、私、は、恥ずかしいです……」
「恥ずかしがっているアリシアの顔が見たいな。それはそれとして俺はワッフルじゃない」
「で、でもっ……あ、ああっ……」

 アリシア様の憐れみを抱いてしまうか細い声もワッフルさんには届かないのか、
 膝の裏にかけられたワッフルさんの手は、無情にもアリシア様の足をこじ開けました。

「や、やぁぁぁ、だめ、やっぱりこんなの恥ずかしいですぅ」

 じたばたとアリシア様は足を振って逃げようとしましたが、もう後の祭り。
 ワッフルさんはアリシア様を持ち上げて、ゆっくりとこちらに向きました。
 アリシア様はお大事なところを自らの手で覆い隠していますが、顔は真っ赤。
 のっしのっしとワッフルさんが、アリシア様を持ち上げたまま、歩いてきました。

「ほら、アリシア。隠してたらステラに見えないだろ?」
「だめ、だめです、こんなの、恥ずかしすぎます、ワッフル様ぁ……」
68910/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:12:26 ID:8abV+YL9
 今や手で隠されたアリシア様のお大事な箇所が眼前に来ました。

「なあ、アリシア。今のお前でも、俺は大好きだけどな。
 お前がもうちょっと勇気を出して、自分を解き放ち、もっとエッチな子になったら、
 俺は今よりもっともっと好きになるぞ」
「ふにゃあ……」
「もちろん、エッチな子っていってもお前は俺のものだ。
 誰かにその肌を必要以上さらけ出す必要はない。
 だけど、ステラに見せて、恥ずかしがるお前の顔を、俺は見たいんだよ。
 ちなみに、俺はワッフルじゃない」

 ワッフルさんはまるで暗示をかけるように囁くと、そっとアリシア様の耳の先を甘噛みしました。
 アリシア様はびくびくと全身を震わせました。
 そして、アリシア様のお大事なところを隠している手の隙間から、透明な液体が漏れてきました。

 こ、これはひょっとして……。
 愛液ですか?
 感じてるんですか、アリシア様?
 私の視線で、感じているんですか? アリシア様。

 一筋だった軌跡は、段々と量を増した液体によって広く長くなり、
 ついにはぽたぽたと床に落ちて黒い染みを作り出しました。

「にゃ、にゃぁん……見ないで、ステラ……」

 は、鼻血ものですよ、アリシア様。
 お大事なところと、その表情!

 アリシア様はゆっくりと手をどかそうとしていますが、それも酷くゆっくりとしていました。
 花弁のように手は開かれ、その奥にある更に美しい花弁が露わになった瞬間、再び閉じてしまいました。
 たまらない、チラリズムです。

 しかしいささか不満でもありました。
 顔を上げて、ワッフルさんの顔を見ると、ワッフルさんは私の意を汲み取ってくれたのか、
 大きく頷いて再びアリシア様の耳をはむはむと噛みました。

「はにゃにゃにゃにゃーん」

 私は思わず床を拳で何度も叩きました。
 はにゃにゃにゃにゃーんとは何ですか、はにゃにゃにゃにゃーんとは。
 私を心臓発作で殺すつもりでしょうか、アリシア様は。

 興奮のしすぎで頭が痛くなってきました。

 顔を上げるとそこには桃源郷。
 まさしく桃色の物体がありました。
 粘度の高い液体にまみれて、テカテカと光を乱反射しているところがとてつもなく艶めかしいです。
 アリシア様は女性としてまず隠さなければならない部位を見られて、顔を真っ赤にして耐えています。

 まさしくここは桃源郷。

「ほら、ステラがじっくり見てるぞ」
「い、いわないでください……」
69011/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:14:49 ID:8abV+YL9
 この世にこんな美しいものがあったんでしょうか?
 何度も溜息を漏らさずにはいられません。

 そこへ、むくむくと大きくなっていくものがありました。

「じゃあ早速、いれるぞ、アリシア」

 それはワッフルさんの怒張でした。
 アリシア様と、この屋敷で働くメイドの多くを泣かす、ヒトの一物です。
 サイズ的には普通の猫より若干大きいくらいなのですが、比較にならないほどキモチイイ……んだそうです。
 私はオス猫と交わったことがありませんので、飽くまで伝聞ですが。
 ともあれ、あれほど潔癖だったアリシア様が、完全に依存するほどのめりこんでしまった以上、
 少なくともマタタビと同等の威力があるのでしょう。
 かくいう私も、初めてなのに何度も気をやらされてしまいました。

 その怒張が、ワッフルさんの慣れた手つきでアリシア様の急所にあてがわれ、一気に突き込まれました。

「にゃ、あああ、あああっ!」

 アリシア様は獣じみた声を上げ、思いっきりのけぞり震えます。
 何度見ても信じられない光景でした。
 アリシア様のまるでこの世の汚れなぞ一片も知らないような場所に、
 赤黒く、凶悪な形状のものが埋まっていくのです。
 まだにゃんこスレイヤーの方がかわいげがあるのに、です。

 そしてそれを突き込まれているアリシア様は、涙を流し、よだれを垂らし、
 髪の毛を振り乱して、悶えています。
 アリシア様は片足の膝の裏を持ち上げられ、もう片方の足を床についた体勢で後ろから責められていました。
 私の目の前でアリシア様とワッフルさんは交ぐ合っていました。
 ワッフルさんが腰を上下に動かすたびに、アリシア様は悲鳴じみた嬌声をあげ、愛液の飛沫と弾かせます。

 気が付けば私は自分のパンツのボタンを外し、下着の中に手を差し入れていました。
 アリシア様がワッフルさんの体の一部を出し入れされている部分と、同じ部位を、自分の指でいじくっていました。
 既にそこはアリシア様に負けぬくらいに水気を含み、下着を台無しにしていました。
 目の前でアリシア様の鮮やかなピンク色の肉が、まくれ上がったり、巻き込まれて中に入ったりする光景を
 擬似的に……ワッフルさんのものではなく、私は自分の指で再現していました。

 じりじりと弱火であぶられるかのような、くすぶった性欲が私の体の中を満たしていました。
 激しく手を動かして自らを慰めたいのですが、それをすると目の前の痴態に集中ができません。
 ジレンマにさいなまれながら、私はただひたすらにアリシア様のことをかすれた声で呼び続けていました。

「いくっ、ワッフル様、もう賤しいアリシアはイってしまいますっ!」
「いいぞ、アリシア! 存分にイけ! イったところをステラに見せつけてやれっ!」

 アリシア様の上半身が、がくんと下がりました。
 ワッフルさんが持ち上げていた足が地面につき、馬跳びをされるような体勢になったアリシア様。
 ワッフルさんは大きくためをし、アリシア様の上半身を再び持ち上げます。

「いくぞっ!」
69112/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:16:41 ID:8abV+YL9
 ワッフルさんはアリシア様の腰を掴み、もう既に白旗を揚げているアリシア様に対して、
 とどめの一撃を撃ち込みました。
 今までで一番深く、ワッフルさんの肉の槍が突き込まれ、アリシア様はあらゆる体液を撒き散らします。
 アリシア様は絶頂を迎えて大きく震え、張りつめたように体を硬直させます。
 それが過ぎると、ぐったりと脱力しきり、ワッフルさんに支えられるがままになりました。

「……盛大にイったな……」

 ワッフルさんはアリシア様の耳元で囁きましたが、
 アリシア様は我を失って、何も聞こえないであろう状態であり、ワッフル様もそれをわかっているようで、
 今囁いた言葉は私に向かって言っているように思えました。

 ワッフルさんはそのまま片手でアリシア様の体を支え、もう片方の手を私に差し出してきました。

「立てるか、ステラ」

 私ははっとして、下着から手を抜きました。
 指は大量の愛液に浸り、ふやけてしまっています。
 立ち上がろうとしましたが、うまく腰に力が入りません。

「たっ、立てます」
「なら服を脱いで、ベッドまで来い」

 ワッフルさんは、私に差し出した手を引っ込めて、アリシア様を抱いたままベッドに戻っていきました。
 私はその後を、這うように追いかけ、その最中にパンツを足首まで下ろしました。
 ベッドの縁に手をかけ、ゆっくりと立ち上がると、足にひっかかったパンツを脱ぎます。
 上着を放り投げ、ブラウスのボタンを引きちぎって投げ捨てました。

「やっぱり、ステラはステラでアリシアとは違った趣があるな」

 ワッフルさんは言いました。
 アリシア様の体は非常に女性的で、胸もお尻も大きく、やわらかい体をしています。
 対して私は、線が細く、胸が控えめで、お尻も小振りです。
 ですからあまり自信はないのですが……私は下着を上下とも取り去りました。
 ワッフルさんといえど、見られては恥ずかしいので手で隠しています。

「こっちに来い」

 ワッフルさんの声に誘われるまま、ベッドに膝をつきました。
 ベッドにはアリシア様がうつむせに寝ており、絶頂の余韻に浸っています。
 ワッフルさんは、私の短く切った髪を撫で、そっと引き寄せました。
 私の顔がワッフルさんの顔と接触し、口の中に異物が入ってきます。
 ワッフルさんの舌は巧みに私の歯をくぐり抜けて、私の舌を絡み取りました。

 急な異物感に軽く吐き気を催しましたが、なんなくやりすごし、
 私からもワッフルさんの舌に自分の舌を絡ませていきました。
 つれて私の女性の部分が反応し始めました。
 とはいえ、自慰のときに昂ぶる自然的なものではなく、
 こちらの都合を全く考えずに昂ぶらされる暴力的な快楽。
 ゆっくりと目をつぶり、ワッフルさんのするがままにされ、堪え忍びます。
69213/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:17:11 ID:8abV+YL9
 ワッフルさんが思う存分私の口の中を味わって、顔を離したときには、
 私の口の中の全ての唾液がワッフルさんの舌によって奪われて、
 代わりにワッフルさんの口の中の全ての唾液を、押しつけられていました。
 私はワッフルさんの唾液を舌で弄び、ゆっくりと飲み干します。
 この唾液は少なからず、アリシア様のものも混じっているはずだからです。

「あんっ」

 ワッフルさんはうつむせに寝ているアリシア様をひっくり返し、
 そのまま振り返ると私の脇の下に手を差し入れ、軽々と私の体を持ち上げました。
 私はアリシア様と抱き合うような格好で、寝かされました。

 眼前にはやや虚ろになった瞳のアリシア様がいます。
 今は少し澱んでいますが、普段は澄み切ったブルーの瞳も、
 高くて、彫りの深い鼻も、
 さくらんぼのようにみずみずしい唇も、
 ちょっと顔を動かすだけでどこにでもキスができる距離にあります。
 そして更に、今はそのキスさえも許可されています。
 アリシア様からキスなさってくれることはありませんが、
 私からキスしてもよい状況です。

 目をつぶり、そっとアリシア様の唇に……。

「ふにゃっ!」

 と思った瞬間に、尻尾を強く引っ張られて、アリシア様の唇から遠ざかってしまいました。
 大いに不満に思った私は、後ろを振り返ります。

「もう、ちょうどよくほぐれているな……」

 私の秘部に指を遠慮無く差し込み、ワッフルさんは楽しそうにこちらを見ました。

「ほらほら、アリシアにキスしていいのは、俺がステラをかわいがっているときだけだぞっ、と」

 わかっています、とばかりに顔をアリシア様に向けようとしましたが、時はもう遅し。
 高潔でまるで天使のようなアリシア様を汚し、堕落させきった凶器を、
 私の……いえ、女性の最大の弱点ともいえる箇所への入り口に添えていました。
 必死に逃れようと、せめてアリシア様にキスしようと、前にすすもうとしましたが、
 ワッフルさんは尻尾を掴んでおり、前に進めません。
 そうこうしているうちに、ついに貫かれてしまいました。

「にゃあ、にゃあぁぁぁん……」

 四肢から力がぬけ、アリシア様の柔らかいお体の上に倒れてしまいました。
 ちょうど顔はアリシア様のお胸の位置に落ちましたが、
 お胸の柔らかい感触を手のひらで感じることはできず、また口で頭頂のポッチを味わうこともできません。
 手足は腱が切れたかのように全く力が入らず、
 口はオスに支配されたメスの、にゃあにゃあと鳴く声と大量の涎だけを垂れ流す窪みになっていました。

「すごい、いい締め付けだぞ、ステラ!」
「ふにゃああぁぁぁ、あぁぁあぁああっ」

 ワッフルさんは遠慮を欠片もせずに、がんがんと突いてきます。
 突き込まれるたびに頭の中に霞みがかかり、体の奥底でくすぶっていた性欲が弾け飛んでいきます。
69314/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:17:50 ID:8abV+YL9
 ほんの少しのところにアリシア様のお顔があるのに。
 あと少し動けば、夢に見たアリシア様とのキスを堪能できるのに。
 体が一向に言うことを聞かず、心と反してワッフルさんの責めに屈してしまいました。

「あっ、イく、イきます、ワッフルさんッ!!」

 反射的に言葉を発していました。
 完全な高ぶりが眼前に迫ってきているときに、ワッフルさんは意地悪く突くのをやめました。
 私の体内からワッフルさんの存在が消え、後に残ったのは破裂寸前で放置された性欲だけ。

「ぬ、抜いちゃいやですぅ」

 私が懇願の言葉を口にすると同時に、今度は私の下にいるアリシア様が甘い吐息を吐き出しました。

「あぁっ、ワッフル様ぁ!」
「俺はワッフルじゃない」

 絶頂寸前でおあずけを受けて、切なくなりました。

「ワッフルさぁん……はやく、はやく私にもくださぁいっ!」

 はしたなくも尻尾を動かして、ワッフルさんのお腹をつつきました。

「ステラ。こういうときにはどう頼むか、教えたはずだが?
 俺はワッフルじゃないってことも何度も教えているが」
「は、はひぃっ! す、ステラはワッフルさんの性奴隷ですぅっ!」

 私は、以前に辱められていたときに、言わされていた屈辱的な台詞がすらすらと口から出てきました。
 現在と同じような状況でもって、何度も何度も言っていたためにもはや既に暗記しています。

「エッチな命令を聞きますっ、なんでも聞きますからっ、淫乱なステラにお情けをッ!」
「よし、いいぞ、ステラ! 俺がワッフルじゃないことを除けば満点だッ!」

 再び、私は貫かれました。
 最も深く、最も切ない部位が、ワッフルさんのもので圧迫され、目の前が真っ白になりました。

 さざめく絶頂の波が、私の頭の中身を全て押し流し、ゆっくりと意識が戻ってきます。
 そこへ、膣の奥深くで、何かが弾けました。
 膣を灼くかのような、熱い液体が私の中を満たしていきます。

「にゃあ……あっ……」

 私はぐったりとアリシア様の上に倒れ込みました。
 二、三度、ワッフルさんは膣の奥をつついたあと、射精の余韻を味わうような溜息をはきつつ、
 一物を引き抜きました。
 五秒ほど経つと、膣口付近に精液が垂れてきたのがわかりました。

「さーて、俺はまだまだやれるからな。次はアリシアの中に出してやろう」

 私は、絶頂のあとの軽い倦怠感に浸りつつ、明日の朝は腰が痛むだろうな、と
 どうでもいいことを考えていました。
69415/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:18:21 ID:8abV+YL9
「ひゃあっ、あ、アリシア様、だ、だめぇ……」

 私はベッドの柱に両手を縛られました。
 天蓋に繋っている柱の中頃できつくヒモで縛られて、
 バンザイをするような格好で、ベッドの上に座っていました。
 ワッフルさんの精液の詰められた膣を、アリシア様が舐めています。

「だめっ、ワッフル様の精液は私のものなのっ、ステラには……あげないわ」

 アリシア様は四つんばいになって私の足と足の間に舌を這わせ、
 そして後ろからはワッフルさんに貫かれていました。
 流石は、「ワッフル様の一番の性奴隷」を自称するだけあるのか、
 あの暴力的なまでの快楽を生み出すワッフルさんのもので突かれているのに、
 溺れずに私の中に注がれた精液をすすりだしていました。

「殊勝な心がけだな、アリシア。
 それにしても俺はワッフルじゃないと何度言わせれば気が済むんだ?」

 ワッフルさんはアリシア様を突いている腰を止め、
 上半身をゆっくり前に倒してきました。
 私の胸に顔を寄せ、舌で舐めてきます。
 ヒトの舌は、猫のそれとは違って、柔らかく滑らかです。
 まるで大きななめくじに這われているような感触に、背筋がぞわぞわとしてしまいます。

「ひゃ……」

 それほど大きくない胸の周りをぐるぐると渦を巻くように動いていきます。
 やがて、一番敏感なところの上を通過する直前に、ワッフルさんは舌を引っ込めました。

「ふぇ……」

 期待されていた快楽が訪れず、不満を覚えて、閉じていた目を開きます。

 私の胸のもっとも敏感な部位が、キュッと何かに挟まれました。

「ふっ、んんんんッ!」

 下唇を噛みしめて、激しい快楽の波による嬌声が口から漏れぬよう我慢しました。
 ワッフルさんは私の乳首を甘噛みし、まるでおもちゃを扱うかのように弄びました。

「あはっ……ステラ、ワッフル様に胸をいじられてイっちゃったのね。
 膣が、きゅっと私の舌を締め付けたわよ」

 アリシア様の悪戯な声。
 イくという生理的反応を見破られ、廉恥心が刺激され、
 そして何故か官能が沸き立ちました。

「んっ、あ……」

 私がイってしまったからでしょうか、ワッフルさんは激しく腰を振り、
 アリシア様を強く責め始めました。
 アリシア様のやわらかなお尻の肉が、ワッフルさんのお腹と腰の境目辺りに当たって
 一定のリズムで音を響かせています。
 段々とそのリズムは早くなり、音に混じったアリシア様の喘ぎ声も、
 太く、頻繁に耳に届いてきます。
 アリシア様は、私のお尻の横あたりのシーツを強く掴み、のけぞりました。
 お顔は汗にまみれ、涙にまみれ、涎にまみれ、そして精液がついていましたが、
 それでも美しさは変わらず……いえ、一層、艶めかしさが加わった魅力的なものに……。
69516/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:19:35 ID:8abV+YL9
「ワッフル様、ワッフル様、ワッフル様、ワッフルさまぁっ!」
「えぇいっ、イくぞ、アリシア! 俺はワッフルじゃない × 5ッ!」

 海老ぞりになったアリシア様とワッフルさんはキスをしました。
 アクロバットな体勢を保ったまま、両者の震えが最高潮を迎えます。
 キスの合間にアリシア様はくぐもったうめき声を漏らしています。

 恐らく、ワッフルさんはアリシア様の中に命の種を放ったのでしょう。
 とはいえ、ヒトと猫の間には子どもはできません。
 ふと、以前アリシア様がワッフルさんとの間に子どもができないことを
 寂しそうに語っていたことを思い出しました。

 アリシア様の心の痛みを再び認識するとともに、
 何故か、その事実に、私自身がどうしようもならない飢餓感のようなものを感じてしまいました。

「ふぅっ……本当、アリシアはさいっこうだな!」

 そんなことなぞ露知らず、ワッフルさんはぺちぺちとアリシア様のお尻を叩きながら言いました。
 満足の溜息をつきながら、ゆっくりと肉の凶器をアリシア様の体の中から引き抜きます。
 赤黒いグロテスクなそれは、さす方、さされた方のどちらともつかない体液にまみれ、
 てかてかと光を反射していました。

「あ、ありがとうございます、にゃあ……」

 アリシア様はくったりとその場に眠ってしまいました。

「アリシアは終わると寝ちゃう癖があるんだ。
 今日は朝からずっとヤってたから、寝かしといてやってくれ、ステラ」

 ワッフルさんはアリシア様の髪をそっと撫でました。
 鬼畜野郎と思っていましたが、アリシア様に向ける慈しみに満ちた目を見ていると、
 ワッフルさんはアリシア様のことが好きなんだ、とわかりました。
 何故か胸がほんの少しだけ痛むような気がしましたが……。

 ワッフルさんはアリシア様にシーツを優しく被せます。

「じゃ、俺、クレアのところ行くから、後よろしくっ!」
「へ?」

 ワッフルさんは自分一人だけ身支度を済ませると、飛ぶように部屋からでていきました。
 呆気にとられていた私は、ろくに反応すらできませんでした。

 クレア、とは、アリシア様の先代が数十年前に孤児を養子として迎えた方です。
 言うなればアリシア様の義理の妹。
 性格もアリシア様と正反対で、明朗で人見知りしない元気な方です。
 落ちてきたヒトという珍しい存在であるワッフルさんのことを好いており、
 ……もちろん、ワッフルさんの数多い情人の一人でもあります。

「あ……そういえば……」

 よくよく考えれば、私はまだ拘束されたまま。
 ベッドの柱にヒモで縛られ、身動きができません。
 無理をすれば抜け出すこともできますが、ベッドを壊してしまいます。
 アリシア様に頼めばヒモをほどいてもらえるでしょうが、今はお休み中。
 ワッフルさんに言われるまでもなく、起こすことなぞできません。
69616/17 ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:20:41 ID:8abV+YL9
 ベッドに縛られたまま、アリシア様が自然に起きてくれるか、
 もしくはワッフルさんが戻ってくるか、私はこのままここで拘束され続けなければなりません。

「うー……ワッフルさんったら……」

 あるいは、私が抜け出せないことを計算しておいていったのかも知れません。
 抜け目のなさがあったために、この落ち目のクローネ家の財政を回復させることができたのでしょうが、
 何もこんなところまでそれを発揮してほしくはありませんでした。

 まあ、今回はアリシア様にクンニリングスしてもらえるというラッキーボーナスが……う。
 ……それも含めて全部計算通りだとはいくらなんでも思いたくありませんとも、
 ええ、私は孫悟空ではありません。
 孫悟空というのがどういう由来がある言い回しなのかは知りませんが。

「うにゅん……ワッフル様ぁ……」

 しかしまあ、今こうやってアリシア様の実に幸せそうな満ち足りた寝顔が見られて、私は幸せです。
 めでたしめでたし、じゃないでしょうか?







 ……う、おしっこがしたくなってきました。


 おしまい。
697キュンキュン ◆4hcHBs40RQ :2006/12/14(木) 00:22:44 ID:8abV+YL9
以上です。
>>696が16/17になったままにしてしまったのですが、そこはただのミスです。

ちなみに「にゃんこスレイヤー」の使用許可はもらっております。
これからも、更に猫耳少女と召使いの物語スレの発展とエロ萌えを祈らせていただきます。
698名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 04:29:49 ID:mO/lVBdQ
いやまあ乙。

リンクされてる某スレでは大変だったようで・・・

いい言い方をすれば、勇気があるなと感心します。

個人的には、今後はまたテキスト投下推奨でお願いしたい。
699名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 09:03:31 ID:LBj3xkir
>>698
人には好みってもんがあるから気に入らないというのはわかるが、
いくつものスレでネガティブな宣伝工作しているのをみると
妄執にとりつかれているようにみえるぞ。
700名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 09:16:23 ID:mO/lVBdQ
宣伝活動?

別にコテもURLも晒してないんだが。

ここでも過剰擁護で泥仕合したいのか?
701名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 09:59:59 ID:VfEnD3ML
エロエロGJ!!!
702名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 10:08:47 ID:mO/lVBdQ
少なくとも同じ感想がでてますな。
いちいち脊髄反射してりゃな・・・
勇気も闘争心もあるんですね。
703名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 14:07:23 ID:8SqrOV/a
>>678
>こちむい世界で共産主義

カンボジアみたいに人口の半分が粛正されるとか、
ソヴィエトみたいにトータル1億がシベリアで投資とか
中国みたいに間抜けな指導者のミスリードで4000万餓死とか、
盲目的に指導部を信じちゃうイヌの国とかならありそうで怖いw
704名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 15:13:27 ID:LBqrCGdx
>>703
かなりありうる話だな。

イヌの国の最上部はかなり黒いイメージがすでに見聞録で植えつけられてるしね。
で、そこまっさきに疑うのがヒトだろうな。
705名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 16:04:31 ID:zUCr/Uvh
なんつーか、その黒いのの正体が実はヒトだったりもしそうだよね。
政治家を傀儡にしてるヒトも、少なからずいるような話も出てたし。
706名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 16:38:39 ID:LBqrCGdx
>>705
ピューマの国・・・だっけな、その話が出たのは?

やっぱ、ヒトの存在自体がコワイものらしいな。
万物の人間、王の血を受け継ぐ者でさえ虜にする「ヒト」。

蛇足のクユラが言ってたみたいに
いつかヒトが世界を乗っ取ってしまうのかもしれないな。
707名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 16:59:23 ID:6lrVGSKr
>>703-705
元右将軍かつ現大将軍である某ドーベルマンがどれだけの器かによるな
IBYDや夢日記を見る限りでは
好青年風の若造と見せかけて実はものすごい怖い人ってイメージは漠然とあるんだけど
直接描写がないせいでフローラ様ほどには器のほどが判然としない

国王倒れる→兄将軍暴走→兄将軍失権→弟軍部の全権掌握→弟王府も掌握(今ココ)

…時々ふっと考えてしまうのが、どこからどこまでが弟の手のひらの上?ってこと
全部棚ぼたなら弟ただの小物だけど、全部弟の書いた絵図面でしたとかならすげえ怖えでよ
708名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 17:33:40 ID:LBqrCGdx
>>707
もし、絵図面なら弟は黒き野望家だな。
なんていうか、闇が濃い国だな。イヌの国。




絵図面ということで勝手に大陸の地図(仮)の下書き描いてみた。
間違いの指摘や意見をお願いします。
http://www.imgup.org/iup300615.jpg.html
(まだよく位置の分からない国:クマ(またはシロクマ)、シカ、ヒョウ、トリ、ペンギン)

ヘビの国はサトル君と鍛冶屋の親方(仮)の会話のなかでネコの国に近そうと思ったので
かなり密接にしました。
709名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 17:36:10 ID:or3drr8r
同志軍曹、この村に反体制勢力のテロリストが紛れている、それら全てを粛正せよ
村人も支援者だ、全て粛正するのだ、人民の敵を根絶やしにせよ……
なお、この命を遂行出来ない場合はラーゲリで思想教育だ、それが嫌なら人民裁判でもいいぞ……


こうですか?わかりません!
710名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 18:13:31 ID:zUCr/Uvh
>>708
GJ!! これならかなり分かりやすくなった。
はっきりとした形がイメージできると、助かるわぁ・・

あと、将来ホントにヒトに乗っ取られるかもな。


@リュナが言ってたように、先ず最初にヒトの国ができる
       ↓          ↓
Aそこにヒトが集まって、日本で技術者だったヒトなんかが、研究を始める。
       ↓          ↓
B魔法のメカニズムを完全に解き明かしちゃって、機械で実践できるようになる。
       ↓          ↓
Cそれを標準装備の兵隊で、周りの国を侵攻する。(他種族に良いイメージを持つヒトは、少ないだろうし)
       ↓          ↓
Dなすすべもなくやられてく、国々。クユラばーちゃんが言ってたように、ヒトが支配しかける。
       ↓          ↓
Eだが、一部のご主人様とラブラブのヒトが、技術を流す。
       ↓          ↓
F以降、SFファンタジー小説になりましたとさ。


みたいなのを想像した。


Bあたりでセリス君が動き出しそうな気もするけど。
711名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 19:01:28 ID:1T3RTVnj
革命ってのは敵も味方も虐殺しないとできないからな〜
スターリンとか毛沢東とか
このスレでこうゆう話はきついかも・・・
712名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 19:14:22 ID:2bGJr8c1
>>708
イヌの国だけど、海と接してたら絹糸盟約の意味がないかも。
たしか東西を山脈に囲まれ、南北をオオカミとネコに囲まれてるから出口がないって状態だったような。
713名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 19:56:07 ID:8SqrOV/a
逆に言うとアカかぶれの革命妄想家がチェ・ゲバラよろしく革命を叫んで民衆を扇動し、
それを鎮圧するためにGARM機関が隠密裏の行動を開始。
革命家を含む活動家とか市民団体職員とかを粛正するのだけど、その組織の思想指導員が
人の世界から落ちてきた真っ赤っかの朝日読者な日教組の若手現役教員とかで、絶望に駆られてロマンスフラグ成立。
打ち拉がれ夢も希望も失って愛欲の世界に墜ちていくが、いつの間にかRARM機関のイヌが逆洗脳され、
身分解放を求めてGARM機関に独立闘争を挑む、愛と欲望の一大スペクタクル!

・・・・ちょっと思いついただけで、今は反省している
714名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 20:01:33 ID:or3drr8r
>>712
海の部分は山脈が直接海に落ち込む断崖絶壁で陸路移動が全く出来ないとかならどう?
実は細かいリアス式海岸とかフィヨルド状態で海との境目が垂直に違いとかw
715名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 20:08:57 ID:pM72T36J
>>708
北にはオオカミへと通じる山岳地帯があり、南にはネコへと通じる平野部があり、
東西を険しい山脈に挟まれていて、国土の大半が荒地や湿地・痩地な、完全な内陸国です。

wiki見聞録100の質問より引用。
716名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 21:13:09 ID:9w0Yu2tg
河なんかも重要では?
日本のスケールだと忘れがちだけど大陸の大きな河は流通の要だし
717名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 21:53:39 ID:aVpB4ly1
>>716
描写がなけりゃわざわざ書き足す必要もねーのでは。

あとワッフルワッフルGJ。今川焼き食いたくなったw
718名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 21:54:06 ID:2bGJr8c1
>>716
流通の要になっている大河といえば、カモシカの国と獅子国をつなぐ透河(ピューマの森で言うアマル・マヨ川)だな。
オオカミ以北は河があっても凍ってる気が。

・・・で、ヒトの脅威を語るなら個人的にフロミアは外せないような気がするんだが。
国家規模でヒトを工作員にして各国に送り込んでるって、普通に危険じゃないか?
719蛇足の人:2006/12/14(木) 22:12:54 ID:gIIVTtb7
書き上がったんで投下です。容量が38KB行ったんで、txt投下。

ttp://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/501.txt

720名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 00:36:13 ID:Vc/kFsRH
お嬢様セツナス…(T-T)
続きが気になります!

とにかくGJ!
721名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 08:16:43 ID:jfcsuT21
お嬢様……(´・ω・`)
でもまぁ、確かにもそっと自分を大切にした方が良いかな。
それと意識してないかも知れんがやっぱりカエルの子はカエルというか、彼女自身もどこか父親に似たものを感じるな。
それよりも元来お人好しのタチヤがこのお嬢様を躊躇なくスパッと切り捨てられるか、そこが心配。何せ初仕事だから…ね。

GJ!次も楽しみ。次は脳みそがチョコレートなわんころの出番?
722名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 08:16:51 ID:co+g7OX1
GJ! 個人的にカモシカ青年が今後どう絡んでくるか気になったり。
あと
>ある森で純粋な好奇心からくすねた

クユラばーちゃん・・・・もしかするとその森って・・・・・
723名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 13:45:38 ID:6zJFrzyA
>>719
724地図のヒト ◆JxUJh2XJco :2006/12/15(金) 14:52:39 ID:Jki1cWIk
>>719
お嬢様(´・ω・)
先の展開、どうなることやら・・・
クユラばーちゃんの好奇心からくすねたバロスwww

あと地図を修正、ペイントを使って少し書き直しました。
http://www.imgup.org/iup300959.jpg.html
引き続き、間違えの指摘、国の位置の情報の提供をお願いします。
725名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 15:41:39 ID:k2dsEeha
どうしても犬の国に海が必要なら、「こちむいに近いパラレルワールド」って線で押し切っちゃえばいいんじゃね?
萌えれば何も問題はないぞ諸君!
726地図のヒト ◆JxUJh2XJco :2006/12/15(金) 16:10:15 ID:Jki1cWIk
>>725
イヌの国に海が必要だ!、っていうわけではないんだよね。
自分的にはあくまでも職人様方の設定が第一だからね。

あと、これは一応大陸の地図(仮)だから変更する可能性有りDEATH

727名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 16:11:25 ID:jfcsuT21
確かに明確に定義づける必要は無いかもねー。恐らくこれからも国は増えるだろうから決定しちゃうと色々と面倒かも知れないし。
でもせっかく>>724に書いていただいたので、「これはとある国の情報で、この世界の正確な計測はまだ出来てない」くらいにする方向では駄目でしょうか。
728地図のヒト ◆JxUJh2XJco :2006/12/15(金) 16:14:55 ID:Jki1cWIk
>>727
うん、そうさせてもらいますね。
あくまでも参考程度の小道具で絶対ってわけではないので。
729名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 17:25:15 ID:u+K5ioDE
次スレはどれくらいで立てる?
730蛇足の人:2006/12/15(金) 18:15:40 ID:DE7Twjak
>>20,21,22,23,24
感想ありがとう。
とりあえず一連の作品でタチヤが成長できたら嬉しい。
カモシカ青年は、名前に恥じない不幸キャラの線で。
お嬢様は、書き始めたときは、去っていくタチヤに「現実を教えてくれてありがとう」と笑顔で言えるような聖母にしようと思ってた。
でも業がある人間の方が面白いし、この先いろいろとタチヤを苦しめますよ。

次は脳みそチョコレート探偵の出番。
しばし待っていてくださいませ
列車の中で、駅弁しながら駅弁食べるなんて、そんな下ネタを想像したり
731名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 19:42:23 ID:i7A4Km85
>>730
いろいろと無茶だwwwwwww
732名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 20:33:47 ID:RpD2Pkh5
こういう地図見てると国取りSLGがプレイしたくなってくるね
スタート国がどこかにもよるけどイヌ国は中盤の強敵になりそうな感じ

終盤になるとなんか無茶に強い敵勢力が突如出現したりすんの
トリックスター軍団とか滅んだはずの恐竜人帝国とか
バッタやアリなどの無限昆虫軍団とか
733名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 21:21:14 ID:sJa1WeVq
>>728
避難所にまとめておいたのでよろしければどうぞ。
…やっと書き込めるようになった。
734名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 21:27:22 ID:5W7r2W6h
>>732
>終盤になるとなんか無茶に強い敵勢力が突如出現したりすんの
虚無とか魔精霊とか出てきたらどうすんだよw
735名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:53:28 ID:u+K5ioDE
>>732
せめてSRPGだな。
個人戦闘力の高いご主人さまはいるけど、軍を率いるご主人さまはいないし。
……まあ、SRPGでもやっぱり、俺の書いたご主人さまはふつーに二軍落ち確定な悪寒なんだがorz
736名無しさん@ピンキー:2006/12/15(金) 22:56:44 ID:co+g7OX1
どの国からはじめるかで、かなりイベントが変化しそうだよね。
主人公がゲームのオリジナルキャラ、落ちてきたばかりのヒトだったりすると面白そう
カモシカの国に落ちたら、アンシェル様たちと協力して、猫の国に落ちたらフローラ様の手伝いをして、
虎の国に落ちてセリス君から「使える人材」と認識してもらえたり。
それとか犬の国に落ちて、上層部の誰かの召使いになって、国事に関して助言したり。
あんまり頑張りすぎると、蛇足が依頼で暗殺しにきたり、逆に先に雇ったり。


プレイしてみたい。
737名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 04:14:10 ID:loK1J76H
>>736
虎の国に行くと下手したら第二のシリスになりそうで((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
とりあえず俺は猫のおっちゃんの屋台ラーメンを食べに行くぜ
738名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 08:54:13 ID:n6oCCFVB
ハードは思い切ってPS3をキボンヌ
SRPGなら、ヒトの活躍する機会があまりないだろうな・・・・
もっぱらご主人様の小隊に入って、支援攻撃と援護防御要員の召使いたち

兎の国に落ちるのが、一番ハードモードになりそうだな
もちろん、性的な意味で
739名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 21:46:42 ID:ehnMT+hP
SRPGならファーレントゥーガなんかがやりやすそうだが、バランス調整が面倒そうだ。
740名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 22:39:45 ID:tNccYcV/
こちむいがゲーム化するなら、SRPGよりも、寧ろアクション系がいい。
某戦国バカゲーみたく天下統一モードがあったり、それぞれのキャラにストーリーモードがあったり。
所々にパロが入ってたり、第七武器がネタ系だったり。
741名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 23:01:11 ID:Vq7m3v4t
>>740
とりあえずモーションは
リナ様=呂布or馬超
ジーきゅん=曹操or周瑜
ハダル様=甄姫
サーラ様=陸遜
パシャたん=張合β
ディンスレイフ=左慈
ってとこか。
フェイレンさんは格闘系でもモーションが孫策になるか凌統になるかでキャラ性能に天地の差が生まれそうだなw
ファリィたんは武器(二本の棍)から考えると・・・太史慈?w

で、それよりも次スレはどうする?
そろそろ容量やばいんじゃ・・・
742名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 00:58:20 ID:YFwor0jb
ageちまえ!
743名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 14:43:41 ID:7+j4BuFn
ゲームの話とか避難所でやらないか?
いくらなんでもさぁ
744名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 15:53:43 ID:nY0ndBC8
くだらん妄想は避難所でぶちまけろよ。
745名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 16:47:00 ID:Yv94+YeB
久々に避難所に行ってみたら、こちむい世界のキャラを学園に通わせてみるスレになってた…
746名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 16:48:16 ID:TM+Hg1Yv
どうでもいい雑談やくだらない妄想談義をこそこっちでやってくれ
本来避難所は本スレでだとネタバレになりかねない作品同士の設定のすり合わせや
書き手への意見や質問、確認なんかをするための場所だ
間違っても本スレに書くのは恥ずかしいからと妄想を吐き捨てるための隔離スレじゃない
747名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 16:48:25 ID:BViP88LQ
悪いけど、このスレに煽り屋はいらないから。
748名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 17:14:19 ID:bI+4SNY+
まあ、いきなりやってきて勝手に俺様ルールを押し付ける単発IDへの対応は難しいものがあるけどな。
大体、昔のこちむいスレにはこんな言葉遣いの汚い奴はいなかった。

よって>>744-746は新参か、常連のフリをした巡回荒らし確定。
749名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 17:21:15 ID:BViP88LQ
いや、だからそうやって煽るなと。
750名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 18:47:15 ID:ekZSp2t3
寒いなぁ〜

荒んだ風がふいているみたいだけど…

ご主人様と従者の暖かいお話が読みたい今日この頃

クリスマス・年内の投下を楽しみにしてます

頑張って下さい
751名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 19:59:28 ID:7+j4BuFn
すけべ根性に近いけど次スレ早めに立てたいですな
前スレの終わり見たいに素敵な読み切りが読めるかも
752名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 20:06:34 ID:rThZtjHI
今、埋め立て用のを書いてるけど、もうちょっと待って。
あと少しでできるから。

因みに、漏れは猫をヒトの世界に飛ばすとか何とか言ってたヤツ。
753名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 21:10:55 ID:bgiJWQxV
あ、しもた
埋め立て用に短編を書いていたのですが・・・・
これは本編に注力せよという神の啓示と受け止めますです、はい
逆パターン期待してます!
754名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 21:29:32 ID:rThZtjHI
え、マジすか!? でもそれなら・・・でもでも・・・

とりあえず頑張ります・・・
755名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 01:31:34 ID:wnsjKvni
やはり上がると荒れるなあ。
次スレからsage推奨とか書いておく?

『落ちる』ってことは上の世界なのだから、
下の世界が上がって近づくととあなたも『落ちて』しまうかも…。

みたいな感じで。
閲覧の際の御注意に追加、とか。
756名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 07:25:18 ID:nRPeeteS
落ちるなら良いけど墜ちるだといやだなぁ
まして堕ちるだと救いがないねw
757名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 13:51:56 ID:/Sn6vy2m
たぶん、国に引き取られたヒト、
というのは出てきてないと思いますが、その場合は
ある程度の暮らしは保障されるけど、監視付きで行動はかなり制限される、
みたいな感じになるんだろか…?
758名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 14:32:54 ID:a27Fu3FF
>>724
以前にも地図をアップした人がいたので、そのデータです
http://www.degitalscope.com/~mbspro/userfiles_res/database/221.png
759名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 15:02:35 ID:gWBe74pc
>>757
つ【フロミア】
760地図のヒト ◆JxUJh2XJco :2006/12/18(月) 17:50:50 ID:ap+NicSl
>>758
おお!前にも地図を描いていたいたヒトがいたとは・・・!
でも、あまり扇型にm(ry

スマンカッタ
761名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 19:45:49 ID:XXAQR0/5
>>757
王制の国家なら王様の物になるんじゃねーの?
762名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 21:18:53 ID:k/un0Rn+
>>760
扇型に固執せんでもエエのでは?
って言うか、明確に大陸が扇型であると宣言してるのはネコだけで
しかも海に面してると宣言してる

誰も大陸が一つとは明言して無いし、それに大陸が一個である必然性は薄い

そんな訳で俺的にはユーラシア大陸+アフリカ大陸をイメージする。
インド亜大陸がネコの国でその北の中央アジアがイヌ、シベリアまで行くとウサギとかオオカミ
東に行けば中国辺りにトラ、そのさらに東にキツネ、西に行けばカモシカ
しかも御丁寧にカモシカとネコの間には太い街道がある、どっかにイスタンブールみたいな町があるかも
アフリカ大陸へ行けば獅子や蛇や狒々みたいな国々がある
大陸上の山岳とかはとりあえず無視して平面的に形だけでイメージするとそんな感じじゃないかと
763名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 22:12:34 ID:+piihq8c
まぁ、個々の職人さんたちの設定を読んで想像するのが楽しいから、
あんまり決めちゃうとイメージが固定されちゃって辛かったり。
……結局、個人の想像に任せる方が問題ないだろうよ。
764地図のヒト ◆JxUJh2XJco :2006/12/19(火) 17:16:49 ID:jK03TMQX
>>762
確かにそうですね・・・

>>763
やっぱりイメージを固めないほうがいいんですね。


と、いうわけで地図作りはやめました。
協力していただいた皆様、本当にすみません。
そして、本当にありがとうございました!
765名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 19:03:40 ID:Deq1YRFw
ふと思いついた
ネコ「世界は扇形していて要に我々ネコがいるんだ」
イヌ「世界はパイみたいに丸くて我々イヌが中心にいるんだ」
ヒト「世界は玉のように丸くて……」
ネコ「嘘付くな。地面はたいらじゃないか」
イヌ「それに横や下にいるやつは落ちるじゃないか」
ヒト「嘘じゃ……」
ネコ「嘘つきはおしおきだな」
イヌ「おしおきのためにベットに行こうか」
ヒト「またですか」
766名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 19:39:22 ID:1MbZ63+/
ひょっとしたらあちらの世界は惑星じゃ無いのかも知れんしな。
異次元かつ魔法の国だから何が起こっても不思議じゃないし。
767名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 20:48:14 ID:KXcHlWHR
>>764
そういいたくなる気持ちはわかるが、実はこちむいスレにはこの夏ぐらいから、何でもかんでも駄目だ駄目だという奴が数人いるんだよ。
複数の職人が、第一話だけ投下したり設定の合わせをしただけで避難所やら本スレやらでそいつから駄目だ駄目だと言われて、そのまま消えた。
だから正直、>>764さんには頑張ってほしいなと思ってたりする。

ところで、次スレ立てに失敗したんで誰か頼む。
768名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 21:22:28 ID:z12K9+h+
wikiのテンプレとこっちのテンプレ違うんだが、どっち使った方がいいの?
769名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 21:42:55 ID:KXcHlWHR
>>768
wikiの方は作品リストが古いから、こっちのテンプレの方が加筆しやすいんじゃないかと思うけど、まあ>>768の好きなほうにするのが一番。
770名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 22:02:12 ID:z12K9+h+
現在投下中(完結)作品

01:【こっちをむいてよ!! ご主人様】 一応完結!   <こちむい 1st-29>
02:【こちむいII あしたあえたら】   只今連載中!  <あしたら(=こちむい) 2nd-465>
03:【狼耳モノ@辺境(仮題)】     全1話完結?   <狼耳モノ@辺境(仮題) 3rd-78>
04:【放浪女王と銀輪の従者】     只今連載中!  <蛇担当 3rd-262>
05:【最高で最低の奴隷】       只今連載中!  <虎の子 3rd-476>
06:【From A to B...】          全1話完結?  <エビの人…もとい兎の人 3rd-543>
07:【狗国見聞録】           一応完結?    <692 3rd-754>
08:【岩と森の国の物語】       只今連載中!  <カモシカの人 4th-82>
09:【scorpionfish】           只今連載中!  <scorpionfish 4th-125>
10:【木登りと朱いピューマ】     一応完結!   <ピューマ担当 5th-566>
11:【こたつでみかん】         完結!      <5th-16>
12:【ネコとまたたび】         (+リレー)完結?   <5th-647>
13:【狐耳っ子と剣術少女】     只今連載中!   <6th-21>
14:【白熊の国】            連載中?      <6th-367>
15:【夜明けのジャガー】       只今連載中!   <ピューマ担当 6th-554>
16:【獅子国伝奇&外伝】      只今連載中!   <カモシカの人 7th-25>
17:【俺とクゥ】             只今連載中?    <◆vq263Gr.hw 7th-388>
18:【ペンギンの国】          只今連載中!    <ぺん 7th-459>
19:【金剛樹の梢の下】        只今連載中!   <◆/oj0AhRKAw 7th-633>
20:【狼の国】              只今連載中?    <白 8th-67>
21:【熊の国】              只今連載中!    <熊の人 8th-92>
22:【無垢と未熟と計画と?】     只今連載中!   <鼠担当? 8th-402>
23:【蛇足〜はみ出しモノ〜】     只今連載中!   <蛇足の人 8th-623>
24:【魔法少女ホーネットべすぺ】  只今連載中!   <9th-150>
25:【オオカミの騎士】         只今連載中!    <オオカミ書き 9th-349>
30:【『桃源郷』へようこそ 】   新規参入!    <キュンキュン ◆4hcHBs40RQ >
27:【山羊と歌うたい】         新規参入!    <10th-148>
28:【迷探偵クリフ=ヴァレンタイン】   新規参入!    <蛇足の人 8th-623>
29:【犬国奇憚夢日記】   新規参入!    <10th-194>
30:【イノシシの国】   新規参入!    <10th-344>
31:【愛し】   新規参入!    <送り狼 10th-525>


ただいま投下停滞中の作品

【IBYD】         <180 2nd-189>
【華蝶楓月】      <狐耳の者 2nd-217>
【火蓮と悠希】     <(´・ω・`)へたれ猫 2nd-492>
【十六夜賛歌】    <兎の人 2nd-504>
【ソラとケン】      <◆rzHf2cUsLc 2nd-645>
【ご主人様とぼく】  <65 2nd-738>
【黄金の風】      <一等星 3rd-348>
【魚(・ω・)ヒト】     <魚(・ω・)ヒト 3rd-739>
【草原の潮風】     <63 4th-63>
【不眠猫のお嬢様】 <不眠症 5th-215>



取り合えずこうなるかな? 抜けがあったらごめんなさい。
……しかし、前スレにあった属性紹介の奴もあるな。どうしようか?
771名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 21:39:05 ID:T9juGpe8
属性リストは今回はまだテンプレ入りさせずに、wikiあたりで地道に作っていったほうがいいかも。
どこまでを属性扱いするかとか、どの娘をどの属性に分類するかとかあるし。
772名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 16:58:13 ID:DrfF7uKk
容量が容量なので新スレをどうぞ。

猫耳少女と召使いの物語11
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1166687647/l50
773獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:54:35 ID:sbzigXv7
じゃー埋め立てちゃいますねー。
20KBあれば充分ですよね。
774獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:55:28 ID:sbzigXv7



唐突にこんな事を言うのもなんだが、オレは恵まれている。
まず第一に、頭がいい。地元の学校じゃ主席だ。
第二に、猫人に生まれた事だ。オレは猫人で良かったと、常日頃から思っている。寿命も長くて商才に長けて魔法の素質も高い。言う事無しだ。
第三に、生まれがいい。地方の領主の中じゃ、かなり有力な家柄の生まれだ。
第四に、オレは美形だ。マダラではないが、オレの美しい毛並みと、絶妙なキジ模様の配色は、誰もが羨む。

そして何より、オレは魔法に関してかなり天才的だ。
20を超える頃には、そこらの自称魔法使いのヘッポコどもとは、比べ物にならないくらいになっていた。
40をようやく超えた今では、猫国の中でも上位500人くらいには入るだろう。
……上位500人で何が嬉しいとか言うな。
オレはまだ若い。これからもっともっと、ドンドンと魔法の腕も上げていく。
最後には、王家の婿養子になって、マギステルにだってなってやる。

そんなオレに、首都から虎国のダンジョン調査隊への勧誘が来た時は、二つ返事でOKした。
ダンジョンの調査にはかなりの危険が伴う。
しかしそれはつまり、それをこなせるのは凄いヤツだけだと言う事だ。
オレはそんな中に選ばれた。スカウトされた。つまり何を言いたいかってーと、オレは凄い。
そこらの一般市民とは比べ物にならない。
誰もがオレに羨望の眼差しを向け、己の目標として憧れ、埋めようの無い差に嫉妬する。

しかし、そんな民草どもの視線など、オレにはどうでもいい事だ。
このオレがそんな一般猫のために気を遣う必要など、1%もありはしない。
オレはただ自分の成功を祈り、その為に日々オレの才能を磨く。
駄目なヤツには一生かかっても出来ない事を、あっさりとやる。
オレよりも頑張ってるヤツが、オレとの差が縮まらない事に焦り、やがては諦める。
それは極々当然の事で、息を吸って吐くような、太陽が東から登って西に沈むような、当然の事だ。
そんな事をいちいち気にする必要はない。

もう一度言うが、オレは恵まれている。
生まれが良ければ頭も良く、猫人で美形で、魔法の才能もある。
もう一つ加えるとすれば、何事もそつなくこなす、器量の良さも持ち合わせていた。
だが、そんなオレも今は落ちぶれている。

猫人の平均寿命は650歳。
それだけ生きていれば、何かとんでもない出来事に、一度くらいは出会うだろう。
そんな場面に直面したとき、どうするだろうか?
持ちうる全ての知恵を振り絞り、回避するだろう。
だが、オレの場合はそれができなかった。
オレの力、いや人間の力でナントカなるような問題ではない。
どんなに凄い魔法使いだろうが、どんなに強い戦士だろうが。
絶対に回避する事の出来ない『神様の悪戯』 と言うのはあるのだ。
オレは超絶的に運の悪い事に、その『神様の悪戯』 にハマってしまった。

ああ、なんて不幸なんだろうかオレは。
このオレが、恵まれて何一つの不自由なく悠々と生きてきたオレが。
……嗚呼、またあの女がオレを呼んでる。
オレの“ご主人様” が。



775獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:56:01 ID:sbzigXv7

「ちょっとオピ、ま〜た御飯の中に毛が入ってるわよ。
いい加減にしなさいよ。ご主人様に食べられない料理を出すの?」
「仕方ねーだろ! そんなに言うなら、たまには自分で作ってみやがれ!
あ、かおるこみてェな家事ひとつ出来ねェ女に言うのは、酷だったっけな!
こっちだって最小限努力はしてんだよ。ゴム手袋して料理作ったりさ」

オレが過去の輝かしい栄光の数々に思いをはせていると、それを邪魔してくる相手がいた。
夕飯が並ぶ食卓で、オレの正面に座って、飯を食ってる。
オレの世界じゃまず見かけないような服を着て、尻尾も無ければ獣耳もない女。
アイツはヒトだ。こっちの世界での“人間”だ。
そしてオレは、こっちの世界に来れば“人外”だそうだ。

「はぁ? アンタ匿ってもらってるくせに態度がデカイわよ。
そんなに言うなら、インターネットは私の留守中使用禁止。
ジャ○プもサ○デーもチャン○オンも買ってきてあげないから。
それと当分は、オピの大好きな寿司の出前だって取ってやらない。
あと、約束してたPSPとDSライトも買ってあげない」
「なっ、テメェずりぃぞ!! オレが匿ってもらってる身だってのは分かってるぜ。
だがな、オレにだって人間としての尊厳てのがあるんだよ!
ソイツを踏み躙ってんじゃねェ!!」
「五月蝿いわよ。アンタの世界でも、落ちてきたヒトは人間の扱いしないんでしょ?
なら平等じゃない。だいたい、たかがゲーム機で人権を持ち出してんじゃないわ。
それにアンタみたいな傲慢野郎は、少しくらい社会の厳しさを教えてやらないと駄目なのよ」
「そっちこそうっせェ! このドS女! 鬼畜! お前の母ちゃん何人だ!!」

それと言い忘れたが、オレの名前は“オピ”じゃねェ。
それをあの女は、『昔飼ってた猫と毛皮の配色が同じ』だとかほざきやがって。
その猫の名前が“オピ”とか言うらしくて、オレまでそう呼ばれてる。
このジコチューの鬼畜女め、いつかギャフンと言わせてやるからな。
オレの思い付く限りの罵倒を、返し文句で言い続けた。
そんな終わりの無い罵り合いに、とうとうアイツも疲れたのか、話を止めた。
だが、アイツはふところから携帯電話を取り出すと、番号を入力し始める。

「あ、もしもし。上野動物園さんですよね?
私の家で珍しい動物を飼ってるんですが、どうにも育てる自信が無くて……。
良ければ、引き取ってもらいたいなと思っ・・「あぁああぁぁあーーーー!!!!!」

オレは無我夢中でアイツから携帯電話を引ったくり、通話をオフにした。
こんにゃろう。なんてこえぇ事を考えやがるんだよ。
オレを動物園に売っぱらったりすれば、一気に大スターに上り詰め・・・・・、じゃなくてオレが晒しものにされて、珍しモノ好きのチビっ子に囲まれて、写真を撮られ続ける人生を送らなけりゃならなくなる。
そう。女子高生たちが『めちゃ×2可愛いんですけどーーvv』などと言って写メを取りまくり、特殊な属性のヤツらが『獣人ハァハァ、この目で見れるなんて……ッ』とか言って近寄ってくんだよ。
そして最後は軍服を来たヤツらに連れてかれて、何処かの実験台の上で寿命を終える。
そんな人生は死んでも嫌だ。……いや、死ぬよりはマシだ。
何か比較になるものは……。あ、そうだ。
そんな人生を送るぐらいなら、一生ネット禁で過ごす方がまだ良い。
……だけどよく考えたらそれも、死ぬのとおんなじくらい苦しいかもしれない。
まあ、とにかくそれぐらいに嫌だって事だ。

「もう、そのケータイは買ったばかりよ。乱暴に扱わないで」
「あ、ああ。すまねェ、つい慌てちまって……じゃなくて!!
なにオレを売っぱらおうとしてンだよ!! 本気でこえぇんだからな!」
「じゃあ野生に帰る? パパに頼めばアフリカぐらいまでは旅行の許可が下りると思うけど」
「それも無理だ。オレはもう、ネットに繋がれてない環境では生きてけねェ。
分かっててそんな事言ってんじゃねェ。マジでいじめかよ」
776獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:57:26 ID:sbzigXv7

大体オレは、なんでこんなどSの召し使いになっちまったんだよ。
もっとこう、大人しくて眼鏡を掛けてる、いかにも図書委員会っぽい可愛い系の女の子なら、喜んで召し使いになるぜ。
そんな奴なら、召し使いのオレにへコヘコしちまって、オレは一日中ゲームとネット三昧だ。
だがな、コイツときたらすぐにオレを脅すは、オレを顎で扱き使うわ。
終いにゃオレだって切れるぜコンチクショウ。

ああ、こっちに来てから一年間の出来事を思い返すと、余計にネガティブになる。
居候を続けてると、日に日にコイツへの借りがどんどんデカくなってくようで、とてつもなく不安だ。
そもそもなんでこんな事になっちまったんだよ。
分かってたら絶対にダンジョンになんて行かなかったのに。

あれは、忘れたくても忘れられない今から一年前の夏。
その出来事が原因で、オレの猫生はとんでもなく歪んじまった。
思い出すだけでも、ハラワタの煮えくり返る記憶だ。
一年前のあの日、オレはちょっとしたミステイクで、元いた世界を後にする。
虎国のダンジョンで、見た事も無い魔法陣を見付けたから、ほんの興味本位で魔力を込めただけだ。
そしたら持ってる魔力を全部吸い取られて、魔法陣が発動しやがる。
んでもってオレは、こっちの世界にこんにちわだ。
そして見知らぬ森の中で倒れてて、見付けたのがこの女。
本名は『間宮 かおるこ』。つーか“かおる”って漢字がむずい。オレにはまだ覚えられんねぇ。
行く当ても無いオレに対して、「だったら私の召し使いになって」と命令するような奴だ。
オレが元の世界の事を放してやると、こっちにきたらオレが人外で召し使いなんだとほざきやがる。
それでビョードーだとか、どーせ外に出れないんし、広い家の方がいいだろとか、結局ついてったオレもオレだけどな。

こっちに来てからもう一年経っているが、最近は随分と慣れて来た。
ブログを作って、結構な人気も出ているし、チャットも面白い。
かおるこの親は結構な金持ちで、年中海外に出稼ぎに行ってるから、家の中では気兼ねする事なく過ごせる。
金持ちだからゲームもパソコンも最新のが新品で買える。
それにこっちの食べ物は、とんでもなくうめぇ。
かおるこが出前を取ってくれたり、お土産にハンバーガーやらドーナツを買ってきてくれる事もあるが、めちゃくちゃ美味いのなんのって。
あっちの世界にいたんじゃ、一生食べられねェようなのばかりなんだろうな。
それに、たまーにかおるこが夜中にドライブに連れてってくれるし、全く外に出れない訳でもねぇ。



「ちょっとオピ、聞いてる?」
「あーハイハイ。次からは気を付けるよ。洗わなくていいんだろ。
それと料理を作るときはゴム手袋。次からは絶対に忘れないぜ」
777獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:58:25 ID:sbzigXv7

オレはかおるこの言葉に答えると、後は精一杯落ち込んだ表情を演技。
分かってる。アイツはアイツで俺の事を気遣ってる節がある。
厳しい態度は取るが、俺が少し落ち込んだ態度を取れば、それとなく気遣ってくる。
まあ、見知らぬ世界に一人でやってきた俺に、同情すんのは当然だ。
さあ、もっとオレを甘やかせ、欲しいものを全部買ってくれ。

「……ま、分かってるならいいの。
ちゃんと言う事聞いてくれたら、PS3だって買ってあげるから。
お金なら、大学の成績が良ければ、パパとママがいくらでも仕送りしてくれるしね」

思った通りだ。馬鹿だなかおるこも。オレはここが気に入ってて、お前の事だって好きなのに。
ホントお前は女としての単位がねェ。
勉強一筋なんてしてるから、男もいなけりゃ友達も少ねェんだよ。
ま、コイツに寄ってくる悪い虫は、オレが実力で排除しちまうけどな。
・・・・・外に出来る事ができたら。

「ああ。ありがとうな。流石はかおるこだぜ」
「 ……ねぇ、あんまり唐突にそんな態度取るのヤメテ。
アンタが大人しくお礼を言ってくるなんて、心臓に悪いわ」

コンニャロウめなんて事を言ってくれやがる。
こうなったらこっちにも考えがあるぜ。
行動に移しちまったら、PS3どころか、PSPもDSライトも帳消しになるだろうな。
だがオレは、先の楽しみよりも一時の強烈な快楽を選ぶ人間だ。
商才があると言われるネコだが、俺にはそっちの才能だけは不足してる。

「なにおう! 言いたい放題言いやがって、もう許さないぜ!」
「ハッ。許さなけりゃなにすんのよ」
「こうするんだ!」

オレはテーブルの上の携帯電話を掴み、かおるこの手の届かない、ソファの上に投げた。
そしてその上で、フローリングの床にかおるこを押し倒してやる。
どうだ。自分から誘わなきゃ乗ってこないと思ってただろ。
大間違いだ。こちとらテメェの100倍は性欲があって、いつも溜まりまくってんだよ。
通販でお前の名義を使ってエロゲを買ったのがバレて以来、自慰のオカズすらロクにねェしな。
つーかオレってバカだ。
いくら通販で顔を見られずに買えても、家まで届けてもらったときに、顔見られるじゃんか。
なんで『発送しました』のメールが来てから気付くんだよ、オレ!!
今思い出しても、スッゲェ阿呆らしい気分になるぜ、こんちくしょう。
だがまあ、嫌な事を思い出しちまったが、今は少しぐらい気分が晴れたな。
かおるこは結構なこと焦ってやがる。
だよなー。オレがこんな強硬路線出たのは初めてだもんな。

「ちょ、あんたねぇ! こんな事して、後で痛い目見るわよ」
「分かってるけどよ、オレは男なんだぜ。
お前の気紛れに付き合わされて禁欲生活2週間突破なんて、耐えられねェんだよ」

ホントにな、マジで勘弁してくれ。
こちとら男なんだから、テメェみたく週一回するかしないかで満足できるほど、萎えちゃいねェよ。
もう決めた。PSPよりもDSライトよりも、wiiよりもPS3よりも、一時の快感を取る。
後で絶対に後悔するだろうけど、もう抑えらんねェし。
778獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 17:59:59 ID:sbzigXv7

「な、少しぐらいいだろ? なるべく手加減するからさ」
「あんたの手加減は、信用できないのよぉ……。
前に格ゲーしたときも、手加減するとか言って……」
「それはカンケーねーだろ、オイ」

つーかコイツと話してたら、一向に始めらんね。
いちいち小言を聞いてんのも、面倒だし、始めちまえ。
オレはかおるこのシャツを、思いっきり引っぱがす。
ボタンがぶちぶちと飛んで、なんて言うかビニールのプチプチを潰してるような、そんな感じで少し楽しい。
かおるこが軽く悲鳴を上げるが、そんな声で考えを改めるオレじゃないぜ。
普段、扱き使われまくってんだ。
たまには逆襲しねェと、オレのプライドが再起不能(と書いてリタイヤ)しちまうよ。


「ニシシ、お前ってば普段は強気の癖に、いざとなったらイーイ声で鳴くじゃねェか」
「あ、あんた…ッ! 絶対、殺す……ッ」

何を言おうと、今はオレの独壇場だ。
後で本当に殺されちまうかもしれねェけど、今は安全だ。
オレはニヤニヤと笑いつつ、一枚いちまい、かおるこの服をひん剥いていく。
夏だし薄着なんだよな。そんな短いズボン履いて、見せ付けてるなかよって話だ。
太もものラインとか、歳の割にムチムチしてるほうで、なんかヨダレが垂れる。
でも、オレとしては太ももよりも、胸の方が好きなんだよな。
オレはもっとよく見ようとして、かおるこのブラを外す。
インターネットで外し方を調べたんだ。しくじりはしねーぜ。

「ちょ、やめなさ……ッん〜」

まずはちょこっと黙って貰うぜ。
なんてカッコイイ言葉を思い浮かべながら、俺はかおるこにキスする。
なんつーか、さっき食ってた肉じゃがの味のキスだ。
流石は俺が作っただけあるな。中々うめぇ。

「・・・ッふう、ごちそーさん」

舌は入れないで、ただ強く押し付けるだけのキスだ。
最初のキスのとき、かおるこの口内を血だらけにして、それが原因で吊るされた記憶は薄れない。
・・・・・今日も、後で吊るされるんだろうな。
いやいや、弱気になっちまってたらだめだな。
かおるこをよがらせて、『気持良かったわありがとう』って言わせるぐらいの勢いが無くちゃダメだ。

「じゃ、そろそろ始めよーぜ?」

かおるこのパンティの上から、あいつのアソコを親指で押してやる。
どーだ、気持イイんだろ。
ほらほら、パンティの下の方が湿ってきてるぜ。
オレはニヤリと笑いながら、もっとグリグリと指を動かしてやる。

779獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 18:00:29 ID:sbzigXv7

「ん・・・ッやめっ・・!」

徐々にかおるこの声に、甘い響きが混じってく。
こうまできたら、もう止めらんね。
オレはかおるこの首筋に吸い付いて、ちゅっちゅと音を立てる。
そんな事をしながら、パンティを少しずつ下ろして、素手でアソコに直接触れる。
かおるこはびっくと震えたが、なんか顔をしかめた。
毛皮に包まれた手でそこを触れられるのは、少し違和感があるらしい。
実際、指の毛が抜けて、それが中に残ってた事もあった。
オレだって口の中に毛が入ったりしたら違和感があるし、想像つかねーけど、似たような感じだろうか。
まあいい、もうオレから逃れる事はできねーぜ。


「どーだどーだ。気持ちイイんだろ〜? さっさと認めちまえよ」

オレがそんな事を言いながら、アソコに指突っ込んで掻き回してやると、かおるこは涙目になる。
Sが打たれ弱いと言うのは本当のようだった。
ちょっとやり過ぎちまったかもと思ったが、普段の仕打ちを思えば、そんなのはすっ飛ぶ。
そりゃオレだって、かおるこほどじゃなくともサドっ気があるんだよ。
気持ち良いけどそれを認めたくないって顔されると、我慢できねェ。

「かおるこのおまんこが、オレの指に吸い付いてるぞ。
締め付けて放そうとしねェや。
ホントは指よりもっとデカイの欲しいんだろ?」

かおるこはカァーッと茹でダコ状態になって、顔を背けた。
基本照れ屋なんだよな。
オレへの態度だって、いっちゃん親しい相手だからこそなんだろうし、そう思えばオレもちっとは報われるな。

「黙ってると、挿れてやんねーぜ?」

実はそろそろオレは我慢できなくなってる。
さっさと挿入しちまいたいけど、かおるこからねだられたい。
かおるこから「早くオピの挿れてぇ〜」なんて言われたら、普段とのギャップもあって昇天もんだよな。
なんだかんだで顔もイケてるし、そんな事を言われたら・・・な。
だけど、俺の作戦は転覆させられる。
忘れてた。かおるこの方がオレよりも、おつむが一枚も二枚も上手だった。

「別に・・・ッ、いらないわよ!
こっちはね、あんたみたいな盛る事しか能の無い奴とは違うの!」

絶対コイツは分かってる筈だ。
実はオレが我慢できなくなってきてて、突っ込みたくて堪らないのよ。
つーかなんだよ。盛るだけしか能が無いって。
そりゃぁな、こっちに来てから魔法は使えなくなったぜ。
だけどよ、オレはお前の10倍速くブラインドタッチが出来るし、タグ打ちでホームページが作れる。
最近はブログだって始めてんだよ。
つーかカウンターだってかなり回ってんだぜ、オレの『獣人召し使いの下僕日記』はさ。
でも、今回は一歩引いてやる。
口論したってかおるこにゃ勝てねーし、開き直っちまえ。

「そうだな、盛る事しか能がねェし、今日は思いっきり盛っちまうからな!」
780獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 18:01:02 ID:sbzigXv7

オレは自分のズボンをトランクスごと脱ぎ捨てる。
上半身の服は着たままだけど、んな事はカンケーねェ。
仰向けのかおるこの上に乗っかって、もうすでにパンパンになってるちんこを、胸の谷間に挟む。
パイずりっつうやつだ。かおるこだって存在自体は知ってるだろう。

「う・・・っ、何する・・、のよ!」
「エロくてスケベでいかがわしくて気持ちイー事だよ!」

開き直ってそう言ってみると、かおるこは言葉に詰まった。
かおるこの攻略法が分かった事に、オレはシメシメと心の中で笑う。
頭で考えても勝てねーもんな、直感が大事だ。

「じゃー、ちっと始めるぜ」

オレは両手でかおるこの胸を掴むと、オレのちんこを強く挟んで、動かす。
スッゲー気持いい。
ネットのエロ画像やエロSSで使われる事も多いネタだけど、実際にスゲーな。
かおるこの胸がすっごい柔らかくて、オレのちんこを包み込んで、今にも出しちまいそう。
でも、流石に顔射は不味いし、オレは余裕のある振りをして、かおるこに尋ねる。

「なあ、このまま顔にぶっ掛けられるのと、中に出されんのどっちがいい?」

さあ、どっちだろうな。オレには予想がつかねぇ。
でも早く決めぇと、オレは直ぐに出しちまうぜ。
自分で言うのもなんだが、実は早漏れなんだよ、オレ。

「さ、どっちだよ・・?」

我ながら声が悪役だ。
だけど、かおるこは最後には折れて、言った。

「中・・・・にして・・・」

オレは「よっしゃ」と叫ぶと、初めてかおるこに勝ったような気がして、嬉しくなった。
かおるこの望み通りに、パイずりをやめて、ちんこをかおるこのアソコに当てる。
ちょっと突付いてやると、かおるこは身悶えて、胸がプルンと震えた。
なんつーか、モノスゲーそそられる光景だ。
元からガマンなんてする気のねーオレは、すぐさまかおるこの中に突っ込む。

「うぉ、スゲッ・・・・! 締め付けてるぜ、メチャクチャ気持ちいい」

突っ込んで中を掻き回す。
アンアンとよがってるかおるこを見て、ニヤーと笑った。
今この瞬間、主従関係逆転のときだ。
いや、これがオレたちの理想的な関係なんだよ絶対。
やっぱりオレに召し使いなんて似合わねーもんな。

「フフフ、気持ちイーんだろ〜。
もっと声あげてもいいんだぜ、そっちのがオレも嬉しいしさ」
「んッ、誰がっ・・・・!」
781獣人召使いの下僕日記:2006/12/21(木) 18:02:19 ID:sbzigXv7

素直じゃないな、じゃあもっと気持良くしてやらないと。
オレはニシシと笑ってみせた後に、かおるこの乳首を右手でつまんだ。
グリグリとねりまわして、かおるこの反応を楽しむ。
かおるこの表情を見ると、意地とプライドと負けん気と根性で、なんとか耐えている感じだ。
けどそんな表情が、なんとも“オレの勝ち” を演出してんだよ。
んな表情をするのは劣勢の奴だけだもんな。

「認めちまえって、誰に言う訳でもないんだからよ!
オレは気持ちイイぜ、なんつーかもう、蝶サイコーってやつだよ!」

最後までかおるこは、強情なままだ。
身体をこれでもかと強張らせて、歯を食い縛って目を食い縛って、美人が台無し。
それを少しでも改善するために、オレはかおるこにキスをして、ザラザラしてない舌の裏側で、かおるこの唇を愛撫する。
その効果かどうかは分からねぇけど、ちっとだけかおるこの身体が柔らかくなる。
けど、それをいつまでも楽しんでる余裕が、そろそろ無くなってきた。
ヤベェ、もう我慢できねぇ。

「出すぞ、もう出しちまうぞ!!」

ここに来てから一年、オレの体力はウナギ下がりだ。
だからなんてーかっつうと、本気でかおるこを抱き締めても、少し苦しい思いをさせるぐらいで済むって事だよ。
強く抱き締め過ぎて見が出るなんて事は、ないんだよな。
だからオレは、本気でかおるこに抱き着いて、腰をピッタリとくっつけて、思いっきり中出しした。
オレの腕の中でかおるこは震えて、その後で全身がくたりと柔らかくなった。
全力で耐えてたのに、とうとうイッちまったみたいだ。
オレはあがった息を整えて、オレの胸に顔を埋めているかおるこに話しかける。

「な? 気持良かったろ」

返事の代わりに、かおるこはオレの髭を思いっきり引っ張った。
オレはその痛みに、かおるこを放して床をのた打ち回る。
やろう、オレの弱点をバッチリ心得てやがる。
オレは床の上を転げながら、部屋を一周してまたかおるこの側までやってくる。
かおるこはそのオレを避けきる事ができず、一人と一匹はぶつかった。
といっても、床を転げるスピードなんてたかが知れてるし、ぽふっといった感じだ。
それよりも、この場合の一匹はオレだという事の方が、なんとも癪に障る。

「あんたさ、バカよねホント」

かおるこは、オレと背中合わせにしながら、言ってくる。
なにおう! とオレは言い返そうとするが、その前にまたかおるこが話しかける。

「押し倒さなくたって、頼めばいつだってOK出すわよ。
あんたが勝手に諦めてるせいで、私から誘うはめになってたのよ今まで。
私がどれだけ恥ずかしかったか・・・・・」

確かにオレ、バカかもしんねぇ。





782名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 18:03:51 ID:sbzigXv7
こんな感じでー、終わりです。
地球にやってきたこちむい世界の住人は、うかつに外へ出られませんし、日々ニーとスキルを取得していくはず。
783名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 18:59:04 ID:L6m1/5Mk
GJ
新鮮な感じで読めて面白かったです
ニート&おバカな猫に萌えますた!

埋めだけではなく普通に小説書いてもらいたいでつ
784名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 19:30:47 ID:lyaEkdO2
>特殊な属性のヤツら

胸にグサリと刺さりますたww
GJ!楽しかったよ
785名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 19:32:11 ID:h235ZTJP
おおGJ。なんて素敵な引きこもり生活w
786名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 20:06:55 ID:sbzigXv7
ありがとう。特殊な属性のヤツらは書いてる側も含んでます。
自分で書いてて胸が痛かった。
他に書いてるのがあるし、これは放置しますです。
これをここに置いていくんで、気に入った人がいればどうぞ。

つ【続きを書く権利】
787名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 20:50:37 ID:iu2F+MaV
ヤバいんだ。
さっき、うちの犬がすごいかわいい挙動したんだけど、ここに文章化する能力がないんだ。
だから、材料を放置しておくから、よかったら拾い食いしてくれ。

ソファーにすわる

犬(テディベアカットのプードル)がヒザの上に飛び乗る

犬がじっとこっちみる

鼻先が唇に当たる

顔を横にどけてみても鼻先がついてくる
788名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 22:27:48 ID:YiZb7aQL
>再起不能(とかいてリタイヤと読む)
>蝶サイコー
これは相当に毒されてますね。
まあ外に出ることも出来ずにずっと引きこもってたらこうなるだろうけどww

>787
萌えるシチュエーションだけど、実は俺も文章化できる能力がない・・・・orz
789名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 08:18:38 ID:eBqzggUl
>お前の母ちゃん何人だ!!
も追加。
790蛇担当
蛇担当「I ask you that how do you pool breath!! But,I don't understand!! Becuse it isn't my thing!!」
ライラ「……なにいきなり発狂してんのよ。しかも間違いなく間違ってる英語で」
蛇担当「いや、最近買ったシングルのできが良くてさ。特にカップリング曲が最高。なんで両A面じゃないんだろう」
ライラ「知らないわよ。それと何で登場人物と語るような痛いことやってるの?」
蛇担当「一度やってみたかったから」
ライラ「……」
蛇担当「まあ、もう二度とやんないけどね。痛いし、人として」
ライラ「知ったこっちゃ無いけど。で、何か言いたいことでもあんの?」
蛇担当「ええと、今回の第七話の注意点を。今回は暴力シーンが五割り増しです。誰も死にませんが。
    それと、同性愛者が出てきます。同性愛シーンはありませんが」
ライラ「そう!それ、どういうことよ!なんでお姉様とあたしのレズシーンがないのっ!?」
蛇担当「話の都合。っつーか、お前がトラウマ作ったせいだろうが」
ライラ「ええっ!?私のせいなの!?」
蛇担当「自覚がない辺りがすごいなー。……ところでさ一つ聞きたいことがあるんだけど」
ライラ「何よ、改まって」
蛇担当「結局、男嫌い治ったの?」
ライラ「それ、あんたが私に聞くことー!?」

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