1 :
名無しさん@ピンキー:
『RSBC』『ラバウル』シリーズなどの仮想戦記をネタ
にエロパロを楽しむも良し
あるいは史実の戦記を萌えキャラに置き換えるも良し、
もしくはエロ要素を含むオリジナル設定のミリタリー世界観
を開陳するも良し。
『エロ』という戦術を使って『ミリタリー』という戦略ジャンル
を制圧するのが貴官の任務である。
困難であるとは思うが、善戦を期待する。
2 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/02(土) 07:32:31 ID:Q0aHL8aJ
ヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポヌルポ
∩(・∀・)∩ ぐりぺんたんカムヒア
これは辛いわw
>1乙
リクエストとしては……グロスマイスター夫妻の初夜かなw
それならば宇宙機の国家社会主義同志の触手プレイもありにしてくれ。
つか、誰だ、こんなところに侵攻しようと考えた馬鹿参謀は。
さっさと撤収しろ。
>>6 貴官が担当する陣地の後方には、
人民保衛部弾幕大隊が布陣していることを
お忘れなきよう
オブイェークト
>>7 同志政治少佐、私と一緒に突撃しようでないか。
如何した同士諸君!
諸君等の祖父は、ベルリンまで突進したぞ!
─┬=====┬─┬─┬
ヽ┴-----┴ 、/_ /
==||:|: 乃 :|: 「r-┴──o
____________ |:|:__ :|: ||--┬┘
|ミ///ロ-D/ ~~|ミ|丘百~((==___
. └┼-┴─┴───┴──┐~~'''''-ゝ-┤
((◎)~~~O~~~~~O~~(◎))三)──)三)
ゝ(◎)(◎∩◎)(◎)(∩)ノ三ノ──ノ三ノ
// | | ミ
//Λ_Λ | |
| |( ´Д`)// うるせえチハタソぶつけるぞ
\ |
| lヽ,,lヽ ミ
| ( ) やめて
| と、 ゙i 装甲がへこんじゃう
「フン、やつらもう即死したと思ってるな」
「ではエロパロを教育してやるか」
成人向け電脳遊戯雑誌『剛田技術』
昭和76年8月号特報!
あの東京広告技術社が、成人指定電脳遊戯市場に本格参戦
戦場を染め上げる血と硝煙と体液の嵐
北米世代の子弟諸氏に送る、第三次世界大戦秘史!!
仮称タイトル:『日章旗と黒十字』
シナリオ執筆はあの佐東大祐氏
主要登場人物はもちろん、
独逸側登場人物も全て有名声優による音声付
予価250円45銭で今冬発売予定
>>13 平行世界であろうと御大の永遠呪縛からは逃れられない。
ようこそ、我らが倶楽部へ。
ヘルムート・シュナウファーを振った女性も登場するのだろうか?
つーか無茶苦茶高くないかその予価は。
ここは、エロなしはどうなの?
成人向け電脳遊戯専門月間誌『剛田技術』
昭和75年11月号特集記事より抜粋
〜東京広告技術社訪問記〜
剛田「はじめまして」
鹿内「こちらこそ、いつもお世話になっております。開発担当専務の鹿内です」
剛田「先月号の体験版が大反響の『日章旗と黒十字』ですが、現在の開発状況は如何でしょうか?」
鹿内「お蔭様で予約も殺到しておりまして、
只今販促商品向けに、電話券挿絵を原画の松本先生に描いて頂いておるところです」
剛田「聞く所に拠りますと、北米まで取材に行かれたとか?」
鹿内「うン、ルイジアナの『剣号』作戦の跡地で錆だらけのパンテルを撮影したりとか、あとミシシッピーの休戦ラインから欧州軍を望遠鏡で覗いたりとかね。
まァ、ほとんどシナリオの佐東君の趣味なんだけれども(笑)」
剛田「それは期待できますね。萌えだけじゃなく燃えも、ということですか?」
鹿内「そりァ、なんたって原画をお願いした松本晃先生は、
統航軍の元操縦士だった方だし、北米戦役時代の機体についちゃあ大家ですから。あ、でも独逸の軍装の描き分けが面倒ってぼやいてたな(苦笑)」
剛田「で・・・本誌としては、成人向けの部分についても気になるわけですが・・・」
鹿内「勿論抜かりはありませんよ(笑) 松本先生の描く美女、とくに東欧系なんかの美少女はネ、ホンッと艶っぽいから。皆さん大興奮だと思いますよ」
剛田「かなり際どい展開もあるとか?」
鹿内「アハハ、まァね。
アッチ側について云うと、例のオラニエンブルグ密猟者コマンドとか、
こっち側だと黒桜部隊とかね。
僕の恩師は大学で国際法を教えてて、戦時中は法務士官だった人なんだけども
シナリオで相談したら、『10年前なら憲兵にしょっぴかれてたぞ』、なんて脅されちゃったヨ」
剛田「あァ、そう云う意味の際どいですか・・・で、発売の方は?」
鹿内「う〜ん・・・まァ、この場を借りて読者の皆さんにお詫びするしか無いだけれど、延期はほぼ決定だネ。正直来年の春まで伸びそうだ。」
剛田「延期の原因は?」
鹿内「動作環境周りの調整、あと佐東君だな(苦笑)
やたら展開を広げたがるのは良いンだけど、もうちょっと話を纏める努力をネ
ま、率直に言ってもっと仕事しろ、という事だナ(苦笑)」
>>16 まず以て、本スレの維持確保が現状の目的であるが故に、
エロ無しで徹底抗戦を、という貴官の意見具申も有り得ると考える
がしかし、軽微ながらも若干の不正規戦勢力による抵抗も予想される
>>18 漏れ、貴官の言うところの第五列ってわけでは無いが、
エロ無しだと、軍板本国に帰れこの野郎!って現地勢力の気持ちはわからないでもない。
20 :
16:2006/09/04(月) 05:06:47 ID:sO0S3ToO
我々は援軍が不足してきている!
オットーもハーマンも当分届く事はないようだ。
やはりある程度の事前集積物資があってから侵攻を開始したほうがよかったのではないか?
そもそも宗主様の許可は得ているのか?
我々は犠牲者を連れている!
25 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/07(木) 21:36:44 ID:7iqHyJX1
俺は防衛を行う!
成人向け電脳遊戯雑誌『剛田技術』
昭和76年11月号中折広告より
東京広告技術社が、万全の布陣で送る成人指定SLG超大作!
『総力戦』
・・・人の世の旅路の果てに辿り着いた、歴史の森の闇で・・・
1948年、欧州。
赤白黒の鉤十字は、
霧の都ロンドンはビッグ・ベンから、モスクワのクレムリンの尖塔まで翻る。
ワーグナーとホルスト・ヴェッセル・リートが常にラジオから流れ、
東欧に設営された使途不明の施設から、何時果てるとも無く不気味な白煙が昇る。
・・・美大生の夢破れたオーストリア人青年の妄執が具現化した、悪夢の帝国。
旧宗主国であるヴィシー・フランスからの要請という名目で、
カナダ・ケベック州に展開していた独逸北米派遣軍は、
周到な事前準備に基づき、行動を開始した。
主要都市への同時反応弾攻撃により、米合衆国は半年で統一国家としての機能を喪失。
若さと希望に溢れていた筈の新大陸は、古き悪しき欧州により再び征服された。
・・・残された数少ない権益を守るため。
そして国家社会主義の圧制に苦しむ人々の解放という名目で、
大日本帝国と英連邦は、独逸を盟主とする大欧州統合条約機構連合軍に対し、宣戦を布告した。
・・・第三次世界大戦の勃発である。
開戦から2年が経過した、1950年の初夏。
日英米枢軸軍、欧州連合軍ともに反応兵器を所有するために、その攻勢は決定的打撃を与えられず、
インド洋・北米・シベリアで世界を二分した果てしない消耗戦が続く。
・・・多くの血と涙が流れ、同時に数多の英雄が現れる、そんな時代。
一人の中肉・中背、度の強いメガネをかけた青年が、
日本本土の帝大構内で反体制ビラを配布した罪状により逮捕された。
・・・彼の名は宮崎敦(ミヤザキ・ツトム)。
本ゲームの主人公、あなた自身である。
裕福な地方地主の子息でありながら、思春期特有の青臭い衝動で
無産主義活動に加わった宮崎青年。
彼は今や重禁固刑を甘受するか、
あるいは強制志願で北米戦線に送られるかの2者選択を、
特別高等警察の取調室で迫られていた。
・・・同年晩秋。
宮崎二等兵が配属された戦車連隊は、旧合衆国南部諸州の奪回を意図した『剣』号作戦に参加。
しかし日英軍の硬直した攻勢は、数で劣るはずの独逸軍の機動防御の前に失敗し、連隊は包囲され壊滅。
彼は独武装親衛隊『帝国』師団の捕虜となり、ノーフォークの枢軸軍捕虜収容所へと送致された。
・・・ハーグ陸戦協定なぞどこ吹く風の劣悪な収容環境、
特高を遥かに上回る独逸捕虜取調官の過酷な尋問、
そして夜な夜な繰り返される収監者仲間からの私刑。
・・・極限状況のただ中、宮崎の心を現世に繋ぎ止めるものは、
焼却作業所で拾った木炭で、独逸人が配布する宣伝小冊子の余白に書く漫画のみであった。
・・・・・・やがてそれは、鉄条網越しに眺める近隣住民、
ことに白人少女達の肉体を借りた醜悪な性的妄想へと堕落する。
その頃、独逸政府の上層部では、今次大戦の帰趨について一抹の不安が語られていた。
・・・欧州全土で頻発する反独抵抗活動、次第に軋みをあげつつある独逸戦時経済、そして戦意が下がる一方の、疲弊し切った欧州諸国軍。
ベルリンの宣伝省では、ゲッベルス担当大臣を中心に、様々な戦意高揚企画が練られていたが、どれも今ひとつ、効果は上がられなかった。
国家社会主義独逸労働者党(NSDAP)幹部間での権力闘争も絡み、
さしもの天才的扇動家ゲッベルス博士も、焦燥感に駆られてしまう。
同年、クリスマス。
宮崎が隠匿していた漫画を、徴用された現地人の監視兵が発見してしまう。
暴力と性的妄想が不気味に融合したその漫画は、
ただちに収容所長である親衛隊将校の元へと送られた。
・・・取材の為、収容所を訪問していた独逸宣伝中隊員が居合わせたことで、
宮崎・・・つまりあなたの運命は大きく舵を切る。
『エロ』は全ての政治・思想信条に勝る。
これはその証明の物語である。
ジャンル;調教/戦略SLG
シナリオ;佐東大祐『常勝道』『匿名少年の戦争』
原画;松本晃『航宙戦艦比叡』『銀河路線九九九』
音声;有り
エンディング数;未定
攻略ヒロイン数;未定
主題歌;有り
来月号では、ゲームシステム・登場人物を順次紹介予定!
完成しないに三百ルーブル
29 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 19:21:00 ID:+rOR7SoM
我々は援軍が不足してきている!
30 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/12(火) 22:06:32 ID:8/o3txZP
私は中3です。3月10日、卒業式でした。
そして、卒業式が終わっていえに帰って、友達と遊びに行っていました。
そしたら!!彼氏に見つかって(?)彼氏の家に急遽行く事になりました。
そして行き成り彼氏は私の胸を触り始めて、ベッドにたおれました。
そしたら制服のスカートをめくり上げて、パンツの中に手を入れて、
マンコの中に指を入れて・・・「クチュクチュクチュ」って。わざといやらしい音を立てて・・・。
そして彼氏はこういいました。「服脱いで」と。
私はビックリしたので「え?」と聞き返しました。私はもちろんエッチはやったことはあります。その彼氏と。ほかの人ともやった事はありますが・・・(藁
そして、彼氏は「オレ、脱いでる所とか写メとるの好きだから」っていいました。
私は納得して、自分でぬぎはじめました。
そして彼氏は私の体で遊び始めました。マンコに指を入れてクチュクチュいやらしい音を出したり、胸をもみもみしたり、なめたり。
そして彼氏は写メもとりまくってました。私マチンコの穴。胸。全体など。
そして彼氏は我慢できなくなったらしく、こういいました。
「オレのズボン脱がせて」と。私は喜んで脱がしました。
ズボンのチャックを開けて、ズボンを下ろして、ガラパンを下ろして。
そしたら彼氏のもうすでに大きくなっているあそこが出てきました。
そして私は彼氏をベッドに寝かし、私はうえにのぼって彼氏のあそこと私のマンコを押さえつけるようにしながら写メをとりました。
とても気持ちよかったです。
この写メを見たい人はこのスレを8箇所に張ってください。
そしたら[ ]←ここにアドレスが出てきます。
それをクリックすると、彼がとった写メすべてのってます。
私がとった写メも、動画も載せてます。
動画はわかりにくいようにしています。
「☆」をクリックすると動画がみれます。
このスレを1箇所にも張らなかった人は、不幸がおこります。
大好きな人が一年以上学校に来なかったり。
嫌いな人があなたの席の隣になったり。
親戚が亡くなったり。
けど本当に写メ、動画ありますので8ヶ所にはってみてください
秋葉原でTBSの取材にマイクを向けられたあるヲタのインタビューより
ここは秋葉原だ。
時事ネタが話せたって、エロパロ以外はしゃべろうと思わない。
どんなエロゲーをしようと君らの知ったことではあるまい。
われわれは2次ヲタとしてのハァハァネタを教わり、
それをそのままやっているだけの話だ。
2次ヲタの欲望は法令の改正ごときで破れはせぬ。われわれは囚人ではない。
2次ヲタはすべての条例に負けたものではなく、
ただ理不尽なマスコミプロパガンダの重圧に屈したにすぎない
(幼女調教シーンのあるエロゲーの画像を見せられて)
(そんなゲームは)全然知らない。
だが、妄想の常だ、多少のことはやむを得まい。
いつの時代、どこのメーカーでも悲惨なことは起こり得る・・・・
W大学、KO大学その他の私立大学のイベントサークルで
(君たちの)後輩諸君が襲来した後には、もっと大規模な乱交が行われた。
罪もない高校生や大学生が無数に輪姦されたのだ。
君たち紳士がこのようなゲーム画像に関心を払うなら、
都の西北の私大に行ってみるがいい。2次元ではない実物が、
現にDQN大学生達の下半身によって行われているのだ
・・・ま、そんなことはどうでもいい、夏コミ新刊を読ませてもらいたい。
それから何かエロゲーがほしい
援軍など無いのだ、そろそろ理解したまえ同志
>>29 倒れた戦友のネタを受け取り、レスを撃ち返すのだ
補給あげ
取りあえず既存の物でやりやすいのは「新旭日(漫画版)」か「越後の生涯」でしょうね、萌えるし
まさか「連合艦隊ついに勝つ」や「紺碧の艦隊」はエロ描写有りましたが…元にしたくねぇ
オリジナルにするとスカーレットストームみたいに「女の子も軍人に」か
物には魂が宿っていると言う事で「飛行機魂」「戦車魂」「艦魂」と…意外とネタは多そうですね
1941年12月8日、ハワイ真珠湾攻撃
同日、西海岸に於いて有史以来の大地震発生、カルフォルニア州の大部分が水没、シアトル近郊に於いても震度七を記録
1942年4月に巻き直しと日本への反撃の証の一撃を求め、発生した米英共同の両大洋作戦が失敗に終わった事により
1942年8月15日、日・米英との単独講和なる。ハワイの期限非武装化、石油禁輸の解禁、中国問題の棚上げ、占領した東南アジアでの欧州大戦終結までの軍事・警察力展開の公認(ただし欧州の施設その他の権益の保護を確約)が盛り込まれ締結がなされた
強行派へ対しては陛下の言葉を意約するならば
『相手の弱みに付け込み叩くはたやすい、だが付け込んで得られる対価よりも、今、朕は恩義や情けで得られる無為無償の対価、それを信じてみたい』
『たとえこの大洋の西と東、たもとを分かつとも、人知を越えた災害に被災した市民を憂える心は万国変わらじ、ここは塩を送ろう』と、強行派をなんとか抑えた
一方ドイツは日本を大々的に批判、ABC三国と連携を深め南米から米国へと圧力をかけ始める、三国もそれに乗った。今までのおもしが取れたのだ
そして米国は広範囲の被災地、国内難民の発生に、その対応力を飽和させていった
1943年五月
『ひでぇもんだった、西海岸が多島海になってやがる』
日本が派遣した日系人保護の為の艦隊はその任を果たし、今、パナマへとその錨を降ろしていた
『そうですか』
赤みのかかった髪の毛で裸の女がゆっくりと座位で男のモノが挿入された腰を擦りつけている
ここは木賃宿の連れ込み宿である、着の身着のままで避難して来ざるを得なかった米国の女性をここへと連れ込むことはたやすかった。何より彼女等は情報を欲しがった。
中部からの支援はロッキー山脈を越え、また海が入り込んだ西海岸に阻まれ
海上からの支援は日本との短期の戦いに傷つき(ハワイは工廠に過ぎず鉄工ほか輸送されねば修理も途絶え勝ちにならざるをえない)くわえて使える港がやっと復旧しつつあるシアトルではいかんともしがたかった
『俺達、シアトルは自国の分で手一杯だからって追い出されてな、座礁の危険性があったが、内火艇を何往復もさせて、手作業で荷おろししたんだぜ、サンフランシスコあたりで』
男が恨みを晴らすように指で胸の先端を捻りあげるとビクンと身体が跳ねる
『ひぅっ!ごめんなさい、その分サービスしますから』
『いいんだよ、君は悪くない、あまりにもここがかわいかったからな』
捻り上げたことでほんのり赤くなった胸の先端を今度は口に含み優しく転がす
『ぁん・・・日本の人は優しいのね・・・んっ、大西洋から来る人は病院船だろうが無差別で攻撃してくるUボートで血走ってるもの』
米国とて災害に手をこまねいるわけではなかった、対英支援すら減らして編成した大規模船団を編成しパナマを経由して西海岸に送ろうとした、だが、あまりに大規模すぎた船団はUボートのヴォルフパックにより大打撃を受け、引き返さざるを得なかった
これ以降は正規空母を投入してまでの中小規模船団の連続出航に切り替えたが、小刻みな物資の供給は避難民にとって生命維持にはなっても、カンフル剤とはなり得ないのである。西海岸の流通が断たれているのもあるが
それにUボートからの被害も減少傾向にあるが、いまだに無視できぬ損害を米国は受けていた
『俺達は戦闘目的で来た訳じゃないからな』
武装すら外した空母二隻に戦闘不能なほど物資を満載した巡洋艦と駆逐艦に輸送船、オイラー、戦闘が可能なのは旗艦を預かる第二戦隊第二分隊の扶桑と山城の二隻の戦艦でしかない
『んっ・・・あっ・・・あの戦艦は、ユニークよ、ね、不思議なブリッジ』
喘ぎつつ、身体をそらせて窓を見る
す、すげえぇぞとっつぁん・・・
奇跡じゃ、奇跡が起こりよった!
援軍じゃ・・・・・・・・・・・・・・本物の援軍じゃ!
いいことを思いついた
『どの艦だって?』
彼女を背面座位にして持ち上げ、そのまま部屋の窓に押し付ける、外から丸見えだ、幸いにして部屋は三階
『あ、や、見られちゃっ・・・!はうっ!』
男は自分のモノを深く突き入れる、何もいわせないつもりだ
『それは艦橋がこんなくびれをして』
『ひうぅっ!だ、だめぇっ!弱い、の、そこ・・・ぉっ!』
脇腹をくすぐりつつ、くびれをなぞる
『六基の14in連装砲を誇り!』
『く、くるっ!きちゃっ・・・!うあっ!』
次に形のよい腿部の双丘を鷲づかみにして激しく腰を打ち付ける
『太陽を生み出す木の名を持つその名は!』
『く、ふぅっ!ふぁ・・・ああ・・・!あああああっ!!!』
熱いほとばしりが彼女の中に射出される、同時に彼女も果てた、そのままの恰好で余韻に浸ってしばらくしてからベッドに戻った
『扶桑ってんだ、よろしくな、あれに俺も乗ってる』
『扶桑?』
『そうそう』
ニカッと男が笑う
コンコン
『誰か!』
『非常呼集です!牟田口中佐!アルゼンチンとチリのk!』
『馬鹿もん!それは民間人の前で口走る事か!それでは!』
彼は怒鳴ってる間に服を着、財布ごと彼女の手に持たせると一礼して去っていった。
思いつき思いつき書いてみた、こんなんでよろしいのかな?(汗)とりあえず一戦目をば
万歳!万歳!万歳!
兵士よ!良くやったぁ!!
信じられん
本当に正規のSS増援が、重包囲を突破してこのスレに辿り着くとは!
西海岸の救援に多くの船を割いた為にアフリカに第二戦線を造ることはいまだ為されておらず、南米が怪しいので兵力の供出も危ぶまれていたが、遂に最悪の想定が現実となってしまったか。
従兵の持ってきた車に乗り込む
『ずいぶんとお楽しみでしたね』
『まぁな、貯まった航海加棒を現地で盛大に使うのも友好の為になる』
従兵の嫌みを嫌みとも思っていない
『それよりパナマには米軍のニューヨークが居たな、それはどうした?』
対岸のコロンの方にはテキサスが居る、どちらもABC三国の戦艦に備えたものだ、随伴の艦もそれなりに居た、簡単にはやられんはずだ
『待ち伏せです、相手が全力をあげて来たので気合入れて出たところをすぐに潜水艦に食われました。残りは戦艦を相手にするには・・・』
従兵が口ごもる
『それでお呼びがかかった訳か、まぁいい、対潜戦闘をやっててくれれば問題ない。どうせ相手は宣戦しとらんでも我々を見逃してはくれんだろう、あのチョビ髭の言いようではな』
あれにとっては日本は最悪の裏切り者に過ぎない、どんな手を使おうとも報復を遂げることに燃えているに違いない
はたと気付いた
『あぁなるほど、司令は責任追求のスケープゴートを求めとる訳だ』
宣戦の事実のはっきりしていない国の艦とすぐに交戦するわけにはいかない。
潜水艦にしたところで、実はドイツ艦だったとするならば我が日本はこんどはドイツの盟邦にダマし討ちをかけた、と、あちらの優秀な宣伝省にある事無い事言い触らされるだろう
しかし問い合わせをわざわざしていては、ド級艦の砲でもバイタルを抜かれてしまう距離に近づかれてしまう。
旧式艦とはいえ扶桑と山城の2艦を失う訳にはいかない、いや、失うまではいかないかもしれないが大きな傷は受けることは確かだろう。しかし砲戦をこちらから仕掛ける訳にもいかない、どっちころんでも経歴その他に泥を被る事になる
『退き栗田の考えそうな事だ』
港に着くと内火艇が待っていた、車を乗り捨てるように降りるとそちらに移り扶桑へと運んでもらう
『牟田口、ただいま戻りました』
艦橋へとたどり着くと艦橋の中央に居た白服が振り返る、栗田少将だ
『遅かったな、中佐。聞かされたと思うが、米軍が予想外に早くやられた、艦隊で唯一戦闘が可能な本隊がどうするべきか、君の意見が聞きたい』
そら来た
『では・・・私は敵艦隊へと最大戦速で突入すべきだと思われます、砲は使わずに、衝突すら辞さない覚悟で鼻面を』
栗田少将が怪訝な表情をする
『・・・どういう手並みだ?』
『あちらは我々が積極的には動かないと思っているでしょうから、その裏をかきます。撃ってきてもうろたえ弾になれば弾は外れるもんです』
『ふむ・・・』
『加えてあちらは一航過でこの場から離脱するつもりです、当然です、長居をすればするほど状況は悪化しますから、ですから一度避けてさえしまえば、あちらは逃げをうつかと』
『何故あちらが一航過だと断言できる?』
『敵はパナマの北から一列で突入して来てます、そのまま南米に戻る気でしょう、これが南から来たならどこかで反転して、もう一度こちらとやり合うことになりますしね』
今回の混乱他の原因は、進入してくるのが北からだった事だな、来るなら南という哨戒の思い込みの盲点をつかれ、早期発見できなかったのが痛い。米軍はそれで慌てた、他国軍の目の前というメンツもあったろう。
今回は、この栗田少将の優柔不断が艦を救ったともとれる、アホ参謀の一人なんかほっといて、拙速に足留めに行くとしたならば。
前方にあるかもしれないUボートの罠に、米軍と同じく絡めとられていたとしても不思議ではない、将にはみずからの能力の他に、運も確かに必要なのである
チリ戦艦アルミランテ・ラトーレ
『・・・潜水艦は、やはり駆逐艦の役割は果たせないか』
アルミランテ・ラトーレの艦橋にはチリ海軍の制服とは違う、黒い制服を来た初老の男が指揮を取っていた
『レーダー提督、一航過で本当によろしいのですか?こちらは三隻、あちらは二隻ですぞ』
チリ海軍の若い将官が意見具申するが、レーダーは彼を一瞥しただけで一蹴した
『・・・君は馬鹿か、米海軍、日本海軍ともに我々の遥か上を行く海軍だ、戦艦を一隻食えただけでも儲け物だ』
あの伍長は日本海軍の戦艦を望んでいたが、こんなやり方で相手を倒すことができるのは一回だけだ、次は通用するとは思えない、できるところまで接近して一撃を放って帰る、それだけだ
『我々ができるのは戦艦という倒すには厄介な敵がこの大洋のどこかに居るという恐怖感を与え続けること、必ずしも戦果をあげること自体が目的では無い、よく覚えておきたまえ』
それに、このアルゼンチン海軍とチリ海軍合同の艦隊だが、水上艦艇がたった三隻でも連携運動には不安が拭いされない。この戦艦が一枚看板どころか一品ものの海軍といってもいいABC三国の海軍にそれを望むのは酷だが・・・身の程を知れ、そういうことだろう
日本海軍戦艦扶桑
『艦長、なるべく相手が接近してから一気に走らせたい、出来ますか?』
牟田口が問う
『無論です、こいつは長年奉公して来た分、そういったさじ加減は充分以上に効きます』
隊列の間に突っ込めれば多国籍軍だ、隊列がバラバラになりかねない。うまくすれば一隻はやれるかもしれん、そしてABC三国は我が日本よりも補充が効かない、沈んだらそれまで、なのだ
『リヴァダビア級2、アルミランテ・ラトーレ、接近して来ます!』
見張り員が叫ぶ、牟田口が三隻を双眼鏡で見つつ手でリズムをとってタイミングを測る
『3、2、1・・・今だ!!』
『とーりかーじ!一杯!機関最大、最大戦速!!』
『とーりかーじ!』
復唱がこだまし、長大な船体が滑らかに回っていく、古参なだけはある、全く無駄が無い、山城もまるで機械で測ったように同じ航路を続いて回頭する、うまい、うまいぞ!
『全艦突撃!!敵隊列の真ん中を突破する!!!』
栗田少将が叫ぶ、かなり嬉しそうだ、今度はこちらが怪訝な表情をしていると参謀仲間の一人が耳打ちしてくれた
『中佐、貴様は忘れとるかもしれんが、敵隊列の突破はネルソンタッチといってな、俺達はそれを成し遂げようとしとるんだぞ』
チリ海軍アルミランテ・ラトーレ
『ネルソンタッチ!!!』
砲撃開始の命令を下そうとした刹那、日本海軍の彼等が見せた艦隊運動に私は魅了され、そして嫉妬した。何て鮮やかなのだ!そして自分の責務を思い出して命令を下した
『射撃中止!!離脱せよ!!』
照準など、この距離とはいえ、すでに外れている、相対速度からも追随には両海軍将兵の練度の差からしてこちらが不利だ、すべき事は手を出さずして見送ることしかない
『モレノ、舵を反対に切っています!』
案の定隊列に乱れが生じた
『提督・・・』
チリ海軍の将官が気が抜けたように呼びかけてくる
『勝てる訳が無かろうが!見てわからんか!!』一喝するが、将官は日本海軍の二隻を見たままだ
『艦とは、あのように動けるものなのですか・・・?』
信じられない、といった表情だ
『君はあれを見てどう思った?』
『美しい、と・・・そして、心の底から悔しいと』
なるほど、まだまだ未熟だが、合格だ
『メアリ・リード少将、我々もあれを体得せねばならない、君の祖の名を汚さぬようにな』
女の身でありながらチリ海軍に於いて彼女は将となった、そのバイタリティで扶桑を見つめ続けている
『私は彼等に・・・勝ちたい!』
架空戦記なのに戦記の部分が無いのはあれだろうと思って急いで投下、無論チリ海軍に女性将官なんて居ません、あしからず。
50 :
sage:2006/09/24(日) 11:24:10 ID:T6o8My1b
アメリカ海軍主力艦状況1943.5
テキサス(パナマ・コロンで活動中)
ネヴァダ(ピュージェットサウンド工廠が全壊したためハワイで浮揚、放置)
ペンシルヴェニア(シアトルで救助活動中)
ニューメキシコ(大西洋上で船団護衛に従事)
ミシシッピ(同上)
アイダホ(同上)
テネシー(シアトルで救助活動中)
メリーランド(同上)
ノースカロライナ(大西洋上で船団護衛中)
ワシントン(同上)
サウスダコタ(同上)
インディアナ(同上)
インディアナ以下の新戦艦建艦は一時凍結、ハワイに転がっている戦艦は自力航行不可なもの以外は放棄、コロラドは地震で喪失
エンタープライズ(シアトルで救助活動中)
ホーネット(両大洋作戦・東京奇襲時、基地空の攻撃で喪失)
ヨークタウン(同上)
レキシントン(同上)
サラトガ(ハワイで修理中)
ワスプ(大西洋上でUボートにより喪失)
レンジャー(大西洋上で船団護衛中)
エセックス(大西洋上で船団護衛中)
ヨークタウンU(完熟航海中)
米海軍は輸送船と護衛空母を正規空母より優先中、エセックス級は遅れ気味であるも船団護衛と物資輸送に有利な為、建艦凍結には至らず
東京奇襲失敗は原案の双発機が被災地の物資輸送に使われ調達に失敗したまま実施した為
大英帝国海軍主力艦状況1943.5
Q.E(大西洋上で船団護衛中)
ウォースパイト(地中海艦隊で作戦従事中)
ヴァリアント(同上)
バーラム(両大洋作戦・インド洋にて日本機動部隊の空襲により撃沈)
ロイヤル・サブリン(同上)
リヴェンジ(大西洋上で船団護衛中)
レゾリューション(伊の人間魚雷によりアレクサンドリア港にて着底)
ラミリーズ(同上)
ネルソン(英本土で機関のオーバーホール中)
ロドネー(同上)
KGV(北海で船団護衛中)
デュークオブヨーク(同上)
アンソン(大西洋上で船団護衛中)
ハウ(地中海艦隊で作戦従事中)
レナウン(地中海艦隊で作戦従事中)
米の戦艦が当分増えないことから英海軍中で一番高い火力を保つロドネー級の二隻を下げ疲労気味の機関をオーバーホール中、ただし米東海岸からは追い出されてしまったので本国でオーバーホール実施
フューリアス(地中海で作戦従事中)
アーガス(北海にて船団護衛中)
イラストリアス(同上)
ヴィクトリアス(地中海で作戦従事中)
フォーミダブル(インド洋にて日本機動部隊の空襲により撃沈)
インドミダブル(同上)
米国と同じように護衛空母優先なるも未だわずかしかそれらは現れておらず、喪失によって全体が困窮気味
あ、あげちまったorz
二国の状況はそんな感じ、護衛空母の数もあまりまだ揃ってない(しかも米国は国内が忙しい)1943年はそんな時期
油さえあればイタリア海軍大活躍な状況だったりする・・・
やはり女が必要か・・・それはそのうちに
53 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/24(日) 20:28:46 ID:NCBwBppf
「既に壊滅間近かと思われていたこのスレに、完全に玉砕準備を整えていたこのスレに、
孤立無援、地獄の一丁目、そう思われていたこのスレに、完全武装のSSが現われた。
周りの兵達は歓声を上げて、私はそのSSに、簡単な敬礼を送る事しかできなかった」
(とある兵士の回想録より)
1943.6マルタ島
『んぶっ・・・ふふっ♪だぁめ、腰を動かしちゃ・・・ん・・・れろっ』
黒いシャツのみ着たままの女が男のナニをなぶっている
『勘弁してくれ、君のフェラは最高だ、もう出ちまう!』
『いいじゃない、時間はたぁっぷりあるんでしょ?スクリューボーイ?』
ピンっとスクリューボーイと言われた男のナニをかるく弾く
『うあっ!まぁそうなんだが・・・くそっ!おい!飲めっ』
頭を掴んで喉奥まで挿入して精を放つ、今度は女は抵抗しない、喉を鳴らして飲み込んでいく
『んくっ・・・んくっ・・・おいしっ♪せっかくのエースが地上じゃもう撃墜かしら?』
『まぁ待て、飛行機は油が無きゃ飛び立て無いが、女を飛ばせるぐらいならいつでも出来る、今度はこっちで、いいよな?』
女の背中に回り、秘所をさぐりあてて指の腹でこすりだす
『んんっ・・・だから近頃、パイロットさん達のご指名が多いのかしら?』
宿によく来る客の名前をあげていく
『油が足りなくて訓練もまともに出来やしない、何度か戦闘に飛ぶ分は確保してあるが・・・みんなヒマしてんのさ』
肩をすくめるスクリューボーイ
『まぁ大変!それでは、この私を守ってくださる約束はどうしてくれるのですか?』
心配そうな女の頭をくしゃくしゃと撫でる
『心配すんな、油はもうすぐ届くんだ、そうしたら今度一緒に空を飛ぼう』
『じゃあ、今日は予行練習ね?・・・来て』
女はよつんばいになり尻を向け自分の手で秘所を広げて見せる、ヒクヒクとそこは愛蜜に濡れていた
『任せろ!』
男は勢いよく女の中へ埋もれていく、同時に女の手を掴みのけぞらせる
『いいわ!スクリューボーイ!!』
パンパンパンパン
尻をうちつける音が部屋にこだまする、この男、突進力はあるが・・・終わりが早い。一度出させないと楽しるほどもたないのが難ね・・・女が喘ぎつつ考えをまとめる、イギリスの地中海艦隊がこのマルタへ動いている・・・ドゥーチェへ伝えなければ。
『ああっ!最高だ!最高だ!出るっ!!出るぞっ!!!』
男のピストンがスピードを増す、限界が近いのだろう、こちらも絶頂をよそおう
『お願っ・・・そのままっ!!!あああああああっ!!!』
しかし、本当にこんなすぐ頭に血がのぼるカナダ人の早漏がエースなのかしら?
『それじゃあ俺は戻るわ、マルタの鷹に怒鳴られちまう』
ベッドに女を残し、衣服を整える男、基地へ帰るのだ
『はい、また来てくださいね♪』
貴重な情報元さん
1943.6ローマ
『それは本当ダスか?』
彼は彼の執務室、地球の間でその報告を聞いた
『やったダス!汚名挽回のチャンスダス!』
度重なる軍の敗走に国民の支持は大きく興を削がれ、地に落ちていた。国王陛下も虎視坦々と罷免のチャンスを狙っている、何か大々的な勝利を得なければ政権はひっくり返ることが目に見えていた、つーかドゥーチェ、汚名を挽回してどうするのか、返上でしょう!
『べ、ベルガミーニに連絡するダス!』
地球の間唯一の連絡手段の電話を使い、海軍部へ繋げる
『ドゥーチェダス、今回の命令を言い渡すダス』
『えぇ?油不足で大型艦の行動制限つけたのそっちじゃないすか』
『そ、そそ、そうだったダスか?』
『(わすれてんじゃねーよスカポン)それで?』
『英地中海艦隊が動くダス!これを迎撃してほしいダス!』
『ドゥーチェムッソリーニ、アレクサンドリアとジブラルタル、双方を相手出来るほど我が海軍に油は残されていません、動くなら本土防衛の為に使いたい、それが海軍部の意志です!』
『それなら油ダスか、油があればいいダスな!』
『はぁ・・・まぁ』
ガチャン!
『ドゥーチェ?・・・切りやがったか。まぁ無理だろ、ピザでも食いにいっか!』
1943.6ベルリン
『イタリアに期待するものなぞ何もないわ!!』
ムッソリーニの懇願を幕僚全てを集めた会議の席上で聞かされたヒトラーは、それを一考だにせず却下した
『少々お待ち下さい、総統。やらせてみてはいかがか?』
そこで手を上げて意見をしたのは彼一人だけだった
『・・・デーニッツ、貴公があやつの肩を持つなぞめずらしい、聞かせてくれ』
『我が海軍は総統閣下の命により海中へとその活動の場を移しておりますが』
大型艦を信用できないヒトラーは解体命令すらだしていた、なんとかレーダー提督が南米行きの代わりにグナイゼナウを救ったが、危ういところだった
『しかし敵の水上艦艇が非常に邪魔です、空母や戦艦といった艦船は特に』
『空母はともかく、戦艦は的に過ぎん、新時代の海軍たるドイツには必要の無いものが、邪魔かね』
『随伴の艦が必ずそこにはついてきます、高い鐘楼は遠距離からの発見の可能性を持ち、獲物として、旧時代の価値観に生きる彼等に打撃を与える事が出来る、と、ボートの艦長らにしてみれば、狙いをつけることを選ばせかねない魅力をもつ目標です』
おまえだってビスマルクに執着していたくせに
『ふむ・・・確かに納得できる論理だが』
『何故それでイタリアに油を回さねばならん』
海の事に関してはヒトラーは門外漢である、今の状況がわかっていないらしい
『現在、英海軍は日本(ヤーパン)からの圧力が消えた事でインド洋から戦力を引き抜き、展開しています』
副官に命じて戦力分布表を持って行かせる
『デーニッツ、猿だ、余の前で、その名を聞きたくない!』
裏切りは確かにしゃくだが、ロシアの皇帝はそう言ってて負けたぞ
『・・・しかし猿が英海軍に残した傷も大きかった、開戦から終戦まで、合計戦艦四隻に空母三隻を撃沈、今現在地中海にはイタリア海軍以下の戦力がアレクサンドリア、ジブラルタルに分散して配置されているに過ぎません』
ギリギリのところで動いている
『これは、大西洋のルートを自国内が忙しい米国と共に重点的に保持する為です』
『・・・地中海を出血点にする、そういいたいわけだな』
『ヤー、我が総統(マインヒューラー)連合軍の堰を切ります』
『しかしイタリアだぞ?』
『されどイタリアです、人間魚雷で二隻、戦艦を仕留めております』
大西洋の護衛戦力を引き付けてくれればそれでいいのだ、戦えば損傷はまのがれない、その分ボートが暴れられる
『よかろうデーニッツ、堰を切れ!』
1943.6ジブラルタル
『閣下、まだ起きておられて?』
『ん、ああ・・・今日にもソマーヴィル中将の艦隊がアレクサンドリアから出たところだろうからな』
作戦としては明快、マルタ島に隻数が多いがインド洋から持って来た旧式艦揃いのソマーヴィル艦隊、隻数は少ないが空母を含む、私、ハーウッドが率いる高速な艦隊、そのどちらかがマルタ島につければ勝利だ。最悪一つの艦隊は無事に着けるだろう
『紅茶を、お持ちしますね』
『ああ、すまんな』
作戦前の打ち合わせにソマーヴィル中将とあったが・・・
『結構だ、それであれば充分に暴れてみせよう!』
あれは言われているような敢闘精神ではない、生き急いでいる。そんな感触が掴めた
『インド洋での敗戦が彼を変えた?』
なにより対ソ支援を始めた祖国に衝撃を受けていたとも風の噂に聞いていた、そこに敗戦の衝撃、自艦が沈んでいたなら、前任のフィリップス中将のように、共に沈んでいたことだろう
『部下を巻き込むような事はしない、そう思いたいが・・・』
どうもラプラタで虚勢を張って敵とやり合った為か心配性になっとるな・・・こういうときは
『君!何度もすまんが紅茶はダージリンで頼むよ!』
我々の出航は明後日だ
エロ少ないけどいいのかな・・・続けて(´・ω・`)
面白いから構わん!このまま前進せよ!!
1943.6タラント
このタラントはイタリアのブーツの形をした国土の土ふまずの部分にある
『どうしてこんな事になるのか・・・!』
ヴィットリオ・ヴェネトーの長官室でベルガミーニは荒れていた。ドイツから派遣されて来た、たかが一介の少佐が
『堰を切れ』
と我々に《命令》していった、よかろう、堰は切ってやる、だがな!
『堰を切るつるはしはチョビ髭伍長の物ではなく、我等が国王陛下のものだ!』
決して奴らの物じゃない、勝手に使い潰されてたまるものか!だいたい、ムッソリーニはきちんとした対価を用意したのか!
『英国がそんなに恐ろしいのですか?』
『誰だ!?』
部屋には誰も居なかったはず
『リルケ・ヴィンケル中尉、伝統あるイタリア海軍の附き武官として着任致しました』
独海軍の制服を着ているが
『女だと!?』
『特務ですので』
リルケはさらりと流す
『どうやってここまで進入した!衛兵!!』
『ドアの前でお休み中ですよ、胸元を開いただけで、楽勝でした』
頭を抱える、気質だろうが、兵のその無防備さはなんだ
『・・・何をしに来た』
『戦意高揚といったところでしょうか』
にやりと笑うリルケ
『わざわざ結構だ!私は戦うことに否やはない!!』
『恐いのでしょう?英国が』
挑発するようにリルケ
『ああ恐いさ、彼等は強大だ、海軍と名がつく全ての海軍に血を分けた存在だ、それが追い込まれている』
『トドメがさせるのは提督しかおりませんわ』
リルケの言葉に首を大きく横に振るベルガミーニ
『手段を問わぬ彼等が追い込まれた時、どれほどの闘志を燃やす事か・・・貴官らはナルヴィクを忘れたか!』
ナルヴィク沖海戦、狭あいな海域に戦艦を一隻投入しての海戦、ドイツ駆逐艦部隊は文字通り壊滅した、平時ですらそれ、劣勢の今、なりふり構わず、一体何をしてくるのか・・・
相当の向かい傷を想定しなければならない、そしてそれは代えの利かない物だ、我がイタリアにとって
『可哀相・・・骨の髄までイギリスへの劣等感に侵されているのね』
『ドイツの小娘に何がわかるか!』
イタリアはフランス、イギリスの両海軍に挟まれ、常に劣勢にたたされていた。慎重さも必要の内だったのだ。その苦労は階級が上になる程深い、それを刺激された
ベルガミーニはリルケの首元を掴みにかかった、リルケは嘲う
『あなた方の主砲はただのお飾りに過ぎないのですね』
『小娘、それ以上の放言は、ただでは返せなくなるぞ、ここは個室だ』
『火の吐けぬ主砲に意味は無い、インポ野郎だと言っているのですよ、マカロニ野郎』
『っ!・・・言いおったな!!この小娘が!!!』
首を掴んだまま持ち上げて運び壁に叩き付ける
『ぅあっ!!!』
艶っぽい声がリルケから漏れる、首が締まってだけの顔の赤みではない
『ちっ・・・淫売が、痛め付けられるのが好きなのか、えぇ!?』
片手で乱暴にズボンだけ引きずりおろし、現れた黒のガーターをひきちぎり、ショーツを剥くと濡れたリルケのそれがあった
『けほっ・・・女は、犯せるんですねぇ・・・戦う気概のないインポ野郎でも、流石はイタリア・・・けほっ』
嘲った、この女はニタァと、俺を見て嘲った、いやイタリアを嘲ったのだ
『どこまでも減らず口を、いいだろう!命令は命令だ』
命令が下った以上、戦いに赴くのに変わりはない、この小娘の言う通りに戦うのはしゃくだが、ここまで侮辱されてはイタリア国家の名誉のためにも、勇敢に戦って見せ付けてやるしかない、だがその前に
片手でズボンを器用に降ろす
『ぁあああ・・・!あああ・・・!!!』
かつて剛直で鳴らしたソレを身体を押し付けるようにリルケにブチ込む、それから手を首から離すと体重が結合部に一気にかかる
リルケとかいう中尉は己の首を掴んで持ち上げていた手を抑えていた両手を今は背中に回して、ベルガミーニの律動を受け入れている
『とんだ附き武官だな・・・で、だれがインポだって?』
ずりゅっぐちゅっざちゅっ
『お、あ、あひっ!くあああああっ!』
『よだれまで出して・・・はしたない小娘だ』
首筋にそって舐め回す、鎖骨から耳の裏まで
『ひぅっ・・・ひあっ・・・あ゛ぁあっ!ぁあああああああっ!!!』
ぶるぶると震えて口をパクパク開いている、同時に彼女の中が激しく収縮する
『頃あいだな、こちらも本気を出そう』
『ま・・・だ、いっひゃばっk』
ベルガミーニはここぞとばかりに言い返す
『年季のいったイタリア男を舐めない事だ』
数時間後
『イタリア艦隊の指揮に問題ありません、逃亡の恐れは無いかと』
『結構だ中尉、ご苦労だった、流石はサキュバスリルケ、イタリア人など、こんなものか』
『いえ・・・ある意味一番の難敵でした』
『ほう、ずいぶん楽しんだようだね、声が半オクターブ上がっておるよ』
彼女が操るのは目を通した暗示、しかしお互いに目を合わせたまま時を過ごす行為はそう多くない。故に彼女はこういわれる、サキュバスリルケ、と
とりあえず今日はこんなもんで勘弁してくださいm(__)m
イタリア海軍と大英帝国海軍地中海艦隊の起こり得なかったガチバトル、妄想全壊で書(PAM
しかしこことしては艦隊戦もこう、例えばヴォルフパックに引っ掛かったニューヨークをUボートのちっちゃい娘達にレイープされたお姉さんで書いた方がよろしいのか・・・と思案中(しかし自分の力量は濡れ場がそのいまいry
あとはほぼ同い年の南米三戦艦と扶桑姉妹の本番ギリギリダンス勝負か・・・ここまで来るともうむりぽ('A`)
艦の擬人化はやめてくれ。
その手のバカ話はもうイヤになるほどあふれている。
1943.6カリャリ沖・ハーウッド艦隊
『被弾した艦は?』
『バーミンガムが今のところ敵の空襲を吸収しております!』
英海軍は、マルタ島に至る海域の中で一番幅の狭いカリャリ沖(しかもカリャリにはイタリアの航空基地があった)で戦艦部隊を前に出し、空襲の吸収を図った。
戦艦部隊のレーダーでイタリアの航空隊を察知し、今まさに攻撃しようとしている所に空母部隊から放った戦闘機で上空からさかおとしに襲いかかる、これを繰り返していた。
本来カリャリ自体に攻撃隊を送って反復攻撃をさせないようにしたいのだが、フューリアスとヴィクトリアスの搭載機数では、攻撃機を積んでさらに直援を見事完遂できるとは、インド洋での敗戦で、英海軍首脳部はとてもじゃないが思えなかったのだ
たしかに効果はあった。空軍と海軍の管轄の違いで散発的に攻撃を繰り返すイタリア軍航空隊は、40機程を失ってバーミンガムに三発の爆弾を命中させたに過ぎない
『バーミンガムの容態はどうか?燃えておるようだが』
見れば煙が上がっている
『報告によれば二発は艦中央部に命中、一発はXY砲塔を損壊、との事ですが、機関、航行に異常なし。戦線離脱の要なし、と先方から』
囮になり続けるつもりなのだ
『たわけめが!』
叱責するもののハーウッドは嬉しそうに報告を聞いた、まだ艦隊は空襲可能圏内にいたし、もう一度、ボン岬沖合で空襲可能圏内に入る、被弾した艦を戻すために駆逐艦を割くことは対空砲火網が薄くなる事を意味し、危険が増す、なるべく避けたかった
『・・・バーミンガムには苦労をかけるな』
しかし、ボン岬沖合はイタリア魚雷艇の巣でもある、こと魚雷艇や小艦艇の類いにおいてはイタリアの評価は跳ね上がる。おそらく、バーミンガムがマルタにたどり着くことはあるまい
だが、手負いの艦が一艦居ればその分輸送船に向けられる魚雷の数は減る、餓狼はまず手負いから仕留めていくものだ
『大英帝国海軍に奉職しているかぎり、このような事を苦労などとは、バーミンガムの艦長以下、誰も思っておりませんでしょう』
参謀長が生真面目に答える、そしてすぐに口角を歪めてこう言った
『なによりしぶといのが我々の本分、バーミンガムもマルタ島どころか、ジブラルタルまで持たせられるやもしれませんぞ?その我等の本分は依然ラプラタでハーウッド閣下自らが示したものではないですか』
相手艦より実力の劣る三艦で被弾しながらもしぶとく戦ったのはたしかにハーウッド本人だった
『これは参ったな・・・では、おちおちしっぽまくって逃げれもしないな』
ハーウッドが肩をすくめて参謀長にウィンクしてみせると、その仕草に暖かい笑いの雰囲気が艦橋に広がる、司令部、ひいては艦の首脳部のモチベーションの維持が出来ること、これも将の職分だ
『よぅし、魚雷艇さえ切り抜ければイタリア艦隊がでばって来ないかぎりは一直線だ』
イタリア艦隊の動行は不明だ、艦隊を二分してくれればやりやすくなるのだが・・・そこまで馬鹿ではあるまい、やはり、航空攻撃が不可能な、無傷のソマーヴィル提督旗下の艦隊に当たりに行くのか?それとも、この艦隊の足の速さにつられてこちらを叩きに来るか・・・
『奴らはどう考えている・・・?』
いや、今は
『目の前に現れる敵を全力で叩き潰すのみだ』
72 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 15:51:39 ID:HUHPyKlq
投下補足、ハーウッド艦隊に付いている輸送船は高速・優速船を集めたもので、空母部隊と行動を共にしています。もしもそちらに攻撃を受けた場合、空母が楯となるためです。大物病はどこの国にもはびこってますから
他の作者さんも現れる事を期待してアゲときますね
ここまで読みましたが…何か独伊海軍水上部隊って崖っぷちみたいですね
手持ちの大型艦使い切ったら後が無いみたいですし
てっきり英米の圧力が減った事(トーチ無し、独本土への米重爆による爆撃無し?)で増えてると思ってました
それと今は「6月」ですから「9月」だったらオチ読めたのですが…取りあえず伊海軍に幸あれ
>>68 昔滝沢セイホウのコミックであったと思うが、
なぜか出撃前のパイロットに少女の幻影を見せる夜間戦闘機があって、
まあオチはその機体の電探には死んだ少女の脳が繋がれていた、
なんて話があったが、
そんな感じで機体の擬人化はどうかね?
あるいは女性人格を持ったAI戦闘機で、FAF雪風のエロパロ風味
なんてのもいいかも
(パイロットが同僚の女性パイロットと仲良くしていると、AIが嫉妬して
模擬空戦中に撃墜してしまう、とか)
75 :
名無し三等兵:2006/09/27(水) 01:35:07 ID:trdeKWeM
>73
水上艦建造となれば一朝一夕というわけにもいかず。
むしろアメリカの対英ソ支援が覚束なくなった状況を利用し、東部戦線での攻勢と
対英通商破壊が基本ラインなのだろう。ソ連などは意外と追い込まれているかも知れんな。
76 :
73:2006/09/27(水) 16:23:33 ID:dPFil5qg
>>75 ソ連は追い込まれてるでしょうね、対ソ支援はどこも「自国でさえ手一杯」の状況で不足でしょうから
スターリングラード突破されてモスクワかバクーで戦ってそうですね
1943.6ボン岬沖
『インペロが居れば多少は安心できたか?』
ヴットリオ・ベネトーの艦橋からはイタリアの魚雷艇であるMASボートの戦闘が行われているのであろう海域から、時折光が煌めいているのが見える。だが、夜戦の事もあってか戦果は報告にあがってくる程のものはないようだ
ベルガミーニの言ったインペロはリットリオ級の三番艦、就役したばかりで戦闘の用を成さず、とタラントに置いてきたのだ。インペロの乗員達からは連れて行ってくれと嘆願書が届けられていたが、ベルガミーニはそれを却下していた
『いや、戦力を割くことに力点を置くようになっていたはずだ』
ベルガミーニの指揮下にあるのは戦艦五隻
ヴットリオ・ベネトー、リットリオ、アンドレア・ドリア、カイオ・デュイリオ、カイオ・ジュリオ・チェザーレを主としたイタリア海軍のほぼ全力、たしかにインペロが居た場合、ベネトーらの新戦艦三隻と、戦艦三隻とに分けてそれぞれ相手をさせたくはなる
戦艦の隻数だけを見ればどちらも3対2でイタリア優位に見える、だが、絶対有利かというと危ういものだ、新戦艦組ではインペロはやはり戦力としては疑問符がつくし、もう3隻もQ.Eクラスとやり合うには厳しいものがある
なにより戦力差が縮まることは、勝つにしても損傷を受ける割合が大きくなる、ドイツはいい、ほぼ内陸国だから。
だが半島国家である我がイタリアが海軍力を失えばどうなるか、その主要都市ほとんどが丸裸となってしまうのだ
『被害を抑えつつ、かつ勇敢に戦うには、これしかなかろう』
航空攻撃を受け、手負いとなり、またMASボートの攻撃で陣形の乱れた敵高速艦隊を全力で叩き潰したあと、返す刀で敵の低速艦隊と真っ向から雌雄を決する・・・幸い我がイタリアの保有する艦は高速艦が多い、何とか間に合うはずだ
『敵、海峡を抜けました!!先頭はKGXクラスです!!!』
見張りが叫けぶ、輸送船団と空母の為の血路を啓きに来たか!
『軽速戦隊は前へ!英海軍はおそらく我々の注意を引き付けて横あいから刺客をぶつけてくるはずだ!必ず阻止しろ!!』
この戦闘で勝利する上で唯一の不確定材料の魚雷さえ封じれば!
『KGXクラス発砲!!!・・・我々にではありません!!!』
前進した軽速戦隊の回りへと水柱が林立する
『援護だ!こちらも射撃開始!手早く黙らせるぞ!!』
あちらの狙いと、こちらの予測は合致したらしい。あとはどちらの意志が貫けるかだ
『撃ち方始め!!』
ハーウッド艦隊、旗艦ハウCIC
『第4斉射遠・遠・遠・遠・・・全弾遠弾です!!!』
やはりこのハウ、戦うには早かったか!?
ハーウッドは歯ぎしりした、出来たばかりのこの艦は、実戦は今回が初めてだ、未だ近弾一つ出ていない
『提督、敵戦艦部隊が射撃を開始しました!目標の変更を!』
『かまわん!巡洋艦部隊の突破を最優先、奴らを勢いづかせるな!遠くからの連中のタマなんぞあたりはせん!』
脅威は近寄られてからだ
ハーウッドは正しく理解していた、イタリア海軍はそのやむを得ない艦隊保全主義から艦を失う事を非常に嫌う、と(特に補充の効かない大型艦ほど傾向が強い)
一隻一隻、軽巡でもなんでもいい、潰していくなら、先に心が折れるのはイタリア艦隊の方が先だ、勝つ為にはこれしか・・・ない!
『レナウンの第六斉射、命中!軽巡が大破しました!』
歓声があがる、劣勢な戦いで先に戦果をあげることが出来た、上出来だ、兵に、ああやっぱりと思わせないこと、虚勢をはれる事は大事だ、ラプラタで得た私の教訓だ
『いいぞ!!そのまま続けろ!本艦の砲術は何をしとるか!』
『はい!発破かけます!』
よし、あとはあちらの艦隊の首脳部がビビってさえくれれば・・・!
『当たらんか!?』
着弾のたびに腰をあげるベルガミーニ、己の主力部隊の砲撃の命中率の悪さの認識を改めざるを得なかった。
五隻の投射弾量は現在三百を越えるも、ハウ、レナウンに対しまだ一弾も命中させることに成功していなかった、既にあちらの主砲弾はこちらの軽巡を捉らえているというのに
『大型艦の行動制限の内に練度が落ちているとはおもっていたが・・・』
このままではいかん!いかんのだ!いつもの負けパターンではないか。ときには優勢な戦力を持ちながら決定打を欠き、先に被弾して、艦の保全にはしらざるを得なくなる
急速な技量の向上に依る命中率の増加は見込めない、ならば手は一つ、一つしかない、距離をつめるしかないのだ!幸い敵戦艦の砲火はこちらへと向けられていない、ベルガミーニは艦内マイクを取った
『諸君!我等は敵によって現在、戦力として見られていない、繰り返す、一戦力として見られていないのだ、五隻の戦艦を揃え、イタリアの名誉を担った男達の乗った我々をだ!』
皆に声が浸透するように一呼吸おく
『私はそれが許せない!諸君らはそれが許せるのか!?あの水柱の波頭を縫っている彼等と我等に、差があるというなら、一体何が違うというのか!』
82 :
sage:2006/09/27(水) 23:45:34 ID:+RetrrWM
『答えは一つである!今まさに敵へと向かっていない、ただ、それだけである!では、諸君らにそれができぬ者が、いまここに存在するだろうか!私は存在しないと断言する!』
ニヤっと不敵に笑うベルガミーニ、もわっとした熱気がベネトーを包む
『諸君!今こそ撃鉄をあげろ!靴を踏み鳴らせ!!缶(かま)を焚き!!!そして高らかに歌え!!!この海が我等の海(マーレノストラム)であると!!!』
『ウォオオオオオオオ!!!』
巨大な唸り声と足を踏み鳴らす音が艦内に響き渡り、缶は告げられていないのに盛大な蒸気を作り出し、主砲はその鎌首をもたげる
『ライミーどもに、我等の海の流儀を刻んでやれ!!!刻むのは他でもない!!!諸君ら一人一人である!!!』
ここにイタリア艦隊主力は英艦隊に向けて突撃を開始した
アゲてもうた・・・orz
返レスをば・・・
>>73さん
キッツイです、フランスのジャンバールがクレマンソーバラせば造れる・・・かな?(汗)
ドイツ陸軍はソ連とモスクワでいちゃいちゃしております、しかし我輩どちらかというと海の人で陸は・・・(PAM!
>>74さん
うーん、ユダヤの方の脳を使いますかね?(汗)しかし艦船バージョンでは田中御大がやってますからねぇ・・・電波でしたけど
>>75さん
ほぼおっしゃる通り、英海上交通網を断つ事を意図しています、大西洋から水上艦艇が地中海の戦いによって減れば、ひっそくしているドイツ海軍水上艦艇も堰を切り、流れだして来る事でしょう。ノールカップのような悲劇になるかどうかは・・・さて・・・
滅多に見られないイタリア海軍の大型艦による突撃燃え(断じて萌えではない!)。
続きを!続きを!
?(´・ω・`)【仮想戦記でエロパロ】
(´・ω・`)間違えてないよね?
(`・ω・´)これでいいんだよね!
仮想戦記でエロパロという、
革命事業推進に君も参加しよう!
アパーーーム!
ハーウッド艦隊・ハウCIC
『イタリア主力部隊、突進してきます!』
読み違えたか!!!ハーウッドの脳裏にかすめたその思いを振り払う、諦念の思考で、何が得られるものか!
『主砲はそのまま敵軽速部隊を砲撃!』
今、目標を変えては命中率にいちじるしく関わる、まだマシな操艦で行き足を惑わせ、距離を保つ事が先決だ。艦内マイクを通じてブリッジを呼び出す
『艦長!・・・やってくれるか?』
その程度の見切り、つけられないで大英帝国海軍の艦長などやってられない、地中海への回航で艦の癖は掴んでいるはずだ
『当然です、サー』
明確な返答が帰ってくる、よし!
ハーウッドはベルガミーニとは違い、とつとつと語りだす
『レパント以来、勝ち戦に恵まれぬきゃつらが巻き返しを図っている、よかろう、私はイタリアが我々と同じテーブルについてくれた事を喜ぶ
だが、我々は負けない、本艦の状況は悲観的だ、認めよう。だが我々は負けない。たとえ本艦が失われようが、艦隊が全滅しようが、最終的な勝利は我々英国のものだ。それは絶対不変のものである
では諸君、我々が果たすべき義務とはなにか?国王陛下の名と大英帝国海軍の誇りの元に、ただただ戦い、ただ倒れるのみである』
90 :
アパム:2006/10/11(水) 22:28:20 ID:nn27iEs7
『戦おう、戦おうじゃないか諸君。我等は大ブリテン勝利への一手に関わることが出来るのだ、これほど名誉な事はない、違うか?』
CICの誰もが同意の微笑みをハーウッドへ向けていた
『諸君、心に槍を持ち、それを眼前の目標へと振るうのだ!誰もが皆、英雄であり、騎士であり、当事者であるのだ!・・・征くぞ、諸君!!!』
『国王陛下の名の元に!!』
『国王陛下の名の元に!!!』
誰もが胸に手を当てて叫ぶ
これでいい、俺はもうこの艦から離れんぞ!
『イタリア主力部隊、頭を振ります!』
『艦長!』
『任せてください!』
ハウとレナウンが反転してイタリア主力部隊を追随する振りを見せて舵を逆に振り、イタリア軽速部隊へと接近する航路へと頭を向ける。相手の一、二番艦からは後続艦が影になって砲撃が無理な位置関係だ
『艦長、よくやった!』
これで時間が稼げる
ハーウッドは決意していた、イタリア艦は高初速砲を開発、搭載している。砲撃が長引けば、その特徴である命数が尽き、たとえイタリアが勝ったとしても、数ヶ月の間行動不能に出来る!それだけの期間があれば、なんとかなる。この海戦の結果など、どうでも良くなる
『悪いがしぶといのだ、我々はな』
91 :
アパム:2006/10/11(水) 22:31:55 ID:nn27iEs7
いや、あの・・・ほったらかしみたいにしてすみませんm(__)m
別なところでも色々書いているもので・・・言い訳にしかなりませんけれども。
ちょっと投下ペースと量は落ちます、ごめんなさいm(__)m
次の投稿まで消えないように上げときますねm(__)m
乙であります!
ハーウッド……漢だ……
同じく乙であります
敬礼!
仮想戦記(作家)でエロパロ・・・・
ごめん、なんでもない
御大と自営業閣下が……
檜山さんちのご夫婦が……
ベルリン包囲網を突破したSS502重戦車大隊の
ティーゲルUの一両に、兵員不足で臨時に女の無線手が乗ってた
って話があるけど、
こいつぁちょいと膨らませればこのスレ向きの話だぜ
>98
それを、宮崎アニメで見たいなぁ。
【妄想ノートで既出だった】
確かティーガー戦車隊の下巻で、
近くの街を占領した赤軍に凌辱されている女性の悲鳴が
風に乗って聞こえてくる。
それを、弾切れになったティーゲルUの車内に居る戦車兵達が、
なすすべもなく聞いていた、
って描写があったけど、それ読んだときは本気で憂鬱になった・・・
101 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 00:09:07 ID:ki9jnVhb
>>98 むしろ、スターリングラード戦車工場の女子工員(だけ)が、
一切無塗装の新車を数キロ先の戦線へフェリーしていく最中にドイツ戦車に遭遇して遭遇戦って話の方が。
(ユーゴ内戦アレンジして商業作品出来るんではないかと思うが、正真正銘の鬼畜ものになるな多分…)
>>101 民族浄化ネタはなぁ・・・流石に無理だorz
捕虜になったウクライナ人の徴用美少女工員を見逃してやるドイツの青年将校
決め台詞は勿論、「鷲は舞い降りた」ばりに
「ドイツ人は皆、頭から角が生えた悪魔だとでも思ったかね?」
そして終戦間際、ハルペ包囲陣で負傷した病み衰えたドイツ士官と、
ヒロインは再会し、そして・・・
資料漁ってたらなんだかこうムラムラとw
>>27の続きでも書いてみようか
1955年9月29日 第三帝国・オーベルザルツベルグ
現地時間1420
オーバーザルツベルグのベルヒテスガーデン。
ここにはヒトラーの山荘がある。
彼は時折、ここを訪れては暫しの静養をとっていた。
だが、戦時下の厳しい状況とあっては完全に政務をとらないという訳にもいかない。
今もRSHAとアプヴェーアからの報告書に目を通していた。
ハイドリヒからの報告は反ヒトラー活動に関するもので、
その中心人物の一人が、元国防軍諜報部長ヴィルヘルム・フランツ・カナリス退役海軍大将であると指摘し、
なお現役武官の関与について調査中であると結ばれていた。
その国防軍諜報部からのものは、東部戦線での戦況悪化に伴い、
東欧諸国が動揺している事を知らせてきていた。
中でもブルガリアの動揺は相当深刻な模様であり、早急に何らかの対策を講じる必要が見て取れる。
105 :
104:2006/10/29(日) 23:08:48 ID:y3IvqCia
書き忘れましたが、アドルフ×エーファです。
需要があればこのまま投下を継続しまつ。
>>105 あるある!
55年てことは、バルバロッサが十年遅れたのかな?
待ってマスタ
(トルコ、ウラソフ、と来て、今度はブルガリアか・・・)
苦虫を噛み潰したような顔のヒトラー。
トルコは、伝統的に熱烈な反共主義者が多く、ドイツとの関係も良好だが、同時に親日的でもある。
日本軍がイラン方面への派兵を強化しつつある現在、中立化のおそれは否定できない。
また、帝国の属州オストラントで蜂起したウラソフ率いるウクライナ民族軍にも、
水面下で日本の支援が送られているという未確認情報もある。
「・・・・・・」
しばらくして、ヒトラーは報告書の束をサイドテーブルに置き、眼鏡を外した。
彼は第一次大戦従軍中に毒ガス攻撃を受けた後遺症で視力が弱っており、
本来ならば文字を読むには眼鏡の助けが必要なのである。
もちろん、人目に触れるような所でそうした姿を見せる訳にはいかない。
だが、この山荘にいる間はその種の配慮は無用だった。
・・・・・・トン、トン。
ノックの音に、ヒトラーの表情が(わずかばかりだが)和らぐ。
「エーファか。入りなさい」
入室してきたのは、質素なワンピースの上からエプロンを掛けた小柄な中年女性。
ほんのりと甘い香りが漂っているのは、今までキッチンでケーキを焼いていたからだろう。
エーファ・ブラウン。
彼女がヒトラーとの恋におちてから、20年以上が経過していたが、
すでに43歳になった今も、日陰者としての生活には変わりがない。
60代も半ばを過ぎ、すでに老境と言っても良い年齢に差し掛かっているにも関わらず、
依然として、ドイツ女性達の『理想の男性』であり続けている総統は、
その代償として、結婚はおろか、恋人の存在を公表する事すら出来ないのである。
「エーファ。余は疲れた・・・。
世界は、何故、我々ドイツにかくも厳しき試練を与えるのか。
余はドイツの国民が民族の尊厳を保ちつつ生存を確保するためのLebensRaumを欲しているだけなのに!」
「アドルフ・・・・・・」
エーファの手が優しくヒトラーの肩に乗せられる。
20年の歳月はすでにその指先から若さの大部分を奪い去り、
どれほど念入りに手入れをしても到底隠し通す事は不可能だった。
・・・だが、その温もりだけは、あの頃も今も変わらない。
「貴方の好きなケーキを焼いてあるわ。今、とってくるからね」
ゆったりと微笑みかけるエーファ。
ヒトラーもようやく安らいだ表情を見せる。
「ああ。ありがとう。エーファ・・・」
狂人。悪魔。異常者。
ヒトラーには様々な形容詞がつけられる。
その価値観や理想についての議論はあるだろう。
だが、彼を一人の人間として愛する女がいる。
そして、ヒトラーもまた、恋人を愛する一人の人間だった。
111 :
104:2006/10/31(火) 01:07:18 ID:n+CmLUbS
今夜はここまで。
・・・なお、この後は本格的な性交渉に移っていく訳ですが、
総統のお年齢とパーキンソン病については忘れて下さいw
乙!
しかし総統閣下。ウラソフは大ロシア人であります!
……って感想そこかい!と自己ツッコミw
1955年9月30日 第三帝国・オーベルザルツベルグ
現地時間未明
「どうしたんだ、こんな時間に。・・・眠れないのかね?」
サイドテーブルに置かれた小さな電気ランプが、酷く怯えた表情の女を映し出す。
無言のまま頷いたエーファは、微かに震える声で、恐ろしい夢を見た、と告げた。
「どんな夢だね?」
9月の末とはいえ、ドイツ・アルプスの麓に位置するベルヒデスガーデンの夜は肌寒い。
だが、エーファの体から発している震えは明らかに気温のせいではなかった。
彼女が躊躇っているのを見て、大体の想像はついたらしく、ヒトラーは優しく微笑んだ。
「眠れないのなら、こちらに来なさい」
・・・そう言って、総統は体をずらし、ベッドの隣を空ける。
「・・・・・・ん・・・う・・・」
エーファの肌は濡れていた。
熱い汗ではなく、ひどく冷たい汗で。
内心、少し驚きを感じたヒトラーは、同時に彼女の心中を思い、
かけようとした気休めの言葉を呑み込んだ。
(・・・・・・)
それに代わる言葉を考えあぐねて、しばしの間沈黙する総統。
その弁舌の才と名優としての天性の資質によって権力の階段を駆け上がり、
ついにはドイツの、そして、全欧州の覇者となったこのヒトラーも、
唯一の恋人の前ではただの不器用な男に過ぎない。
いや、むしろ、エーファの前で見せる姿こそが彼の本来の人格の発露であって、
ドイツ第三帝国総統、国家社会主義労働者党党首、国防軍最高司令官、その他諸々のイコンによって、
規定されると同時に演じ分けてもいる『マイン・フューラー』は、巧妙にメイクアップされた虚像であるという言い方も出来る。
(・・・エーファ・・・)
おぉ!続き乙です!!
独裁者もエヴァの前ではただの男w
歴史設定なら、最近でた「ヒトラーの勝利した世界」ってえ本が
参考になるかもですよ!
117 :
104:2006/11/05(日) 01:33:03 ID:0WGk8PP1
>>116 ありがとうございます。
・・・でも、じつは今書いてるSSはオリジナルではなくて元ネタ有です。
というより、戦況や外交状況については、そこからほぼ原文のまま引用しています
(元の文章は少し長いので、適宜省略はしていますが)。
>>117 ひょっとして・・・三木原慧一のやつですかい?
「・・・・・・んっ・・・んむぅ・・・」
どう声をかけるべきか逡巡していると、
我慢しきれなくなったのか、エーファの方から唇を重ねてきた。
不安のせいだろうか、いつもよりもやや息が荒い。
一度は止めようとしたヒトラーだったが、
喉元まで出かかっていた制止の言葉はほんのりと甘いエーファの唾液の前に蕩けてしまう。
(・・・んくぅ・・・エ、エーファ・・・)
自らも愛する女の唇を強く求めながら、ヒトラーは小さく呻く。
年齢からくる疲労とドイツ第三帝国総統としての激務とによって、
自分でも殆ど気付かないうちにすり減らされてしまった牡の本能が静かに目覚め始めていた。
口唇から発した興奮の波は、静かに、だが、着実に勢いを増し続けている。
ようやく落ち着きを取り戻したらしく、エーファの口元が、夫の・・・否、厳密には情夫の唇から離れていくと、
束の間の別れを惜しむかのように、つううっ、と銀色の糸が伸びて、キラキラと輝きを放った。
・・・・・・・・・どくん・・・・・・どくん・・・どくんッ・・・!!
心臓の動悸がどんどん間隔を狭め、息遣いも限りなく切迫したものとなっている。
細胞の隅々にまで送り込まれていく肉悦のわななきに押され、
ヒトラーは、エーファのやや小ぶりな胸乳へと手を伸ばした・・・・・・。
そそそそれからそれから?!
「・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
絡み合い打ち解け合う二つの吐息。
愛する男の唇を求めながらガクガクと裸身を揺らすエーファ、
ヒトラーもまた情熱的な接吻と愛撫とでそれに応える。
熱く脈を打つ聖槍が芳醇な蜜で溢れ返る生命の泉へと没入し、
深く、執拗なまでに深く、愛の在り処を確かめ合う・・・。
「・・・ああ・・・アドルフ、アドルフ・・・あなたを失いたくない・・・!」
「エーファ、エーファ・・・心配ない・・・わたしはここに居る」
激しい興奮のあまり、女は感情を制御する術を忘れ去っていた。
その情愛に打たれたらしく、男の方も口調が完全に変わっている。
自分を、『余』ではなく、『わたし』と言い切ったのは、一体何ヶ月ぶりだろうか?
最近では、独りきりでいる時でさえ、
無意識のうちに『余』という人称名詞を用いてしまう事が多いというのに!
「・・・アドルフ・・・アドルフ・・・行かないで・・・わたしの側から離れないでッ!」
「・・・もちろんだよ・・・エーファ・・・君を放さない・・・絶対に放したりするものか・・・たとえ世界が滅ぼうとも!」
1956年4月29日 第三帝国・ベルリン
現地時間1300
4月1日にソヴィエト・ロシアはスターリンの死を公式に発表していた。
しかし、もはや戦況には殆ど影響はない。
4月3日には赤軍が旧ポーランド・ドイツ国境を越えた。
翌4日からはベルリンに向けての攻撃が開始される。
それを食い止める手段は無かった。
「エーファ。つき合わせてしまってすまなかった」
「いいえ、アドルフ。私が望んだことですから。私は最後まであなたと共にあります」
すでにベルリンは重包囲下にあった。
そうなる以前に、逃げ出そうと思えばできたのだが、ヒトラーはそれを潔しとしなかった。
クーデターの、そして、敗戦の責任・・・それを果たさなければならない。
そうした負の部分を全て背負い自らの一命を投げ出すことによってのみ、
自分がその実現に生涯を捧げてきた理想は、
ドイツ国家と民族の霊魂の中でなお生き永らえる事が可能となるのだから。
ベルヒテスガーデンの山荘にいたエーファには、
アルプス要塞以南の安全地域に疎開するよう、厳重な指示を与えていたのだが、
その命令が守られることは(予想通り)なかった。
ヒトラーの許に現れた彼女は、赤軍包囲下のベルリンにとどまり、
狭く薄暗い総統官邸の地下壕で生活を始めてたのである。
日増しに悪くなる戦況。
すでにベルリン市街が戦場となって久しく、市内の大半は瓦礫と化していた。
だが、エーファにとってその日々は、
長く望んでやまなかった、愛する人が常に傍らにある至福の時間に他ならない。
何より、今、彼女は、エーファ・ヒトラー、だった。
この地球上で誰よりも愛する男は、これまで長く日陰の人生を余儀なくされてきた自分に感謝を込めて、
昨日、ごく、ささやかなものではあったが、結婚式を挙げてくれたのである。
・・・だが、その新婚生活は、一日にも満たない僅かな時間で終焉の時を迎えようとしていた。
「フューゲルライン、これを頼むぞ」
「はい、総統閣下・・・我が義兄上」
ヒトラーが僅かに笑みを見せた。
ヘルマン・フューゲルラインSS上級大将の妻はエーファの妹だったから、そういう事になる。
そして、書類・・・ドイツ第三帝国総統アドルフ・ヒトラーの遺言状を受け取ったフューゲルラインは、
右腕を高く掲げ敬礼すると静かに総統私室の扉を閉めた。
これが、生前のヒトラーが第三者に目撃された最後の姿となった。
「ドイツ国家と民族に栄光あれ!」
アドルフ・ヒトラー=エーファ・ヒトラー夫妻、服毒自決。
LebensRaumの時代が終わりを告げた。
<了>
125 :
104:2006/11/06(月) 22:40:38 ID:sWf9Aq1c
以上、お粗末でした〜。
乙です……が、エロが、エロがもう少しあると……
乙っす
……やはりレーベンスラウムだったかw
生存圏がどうかした?
保守
もう私の書いた(凄く恥ずかしいが)火葬戦記書くしかないかな
それと飯島の新作出るの決定に感謝…メイドロボ出てくれる事を祈りたい
>>129 OK待ってるぜ!
でも大ちゃんは最近何やってんだろうね・・・
エロゲ。
じゃあ、最高位の召喚魔法を使えば、
ひょっとしてこのスレに光臨召されるかも?>大ちゃん
パナマ!パナマ!
134 :
129:2006/11/19(日) 07:08:06 ID:u1ywXgb2
まだプロット段階ですがコンセプトは「美少女がいっぱい出ている(事になってる)火葬戦記」
歴史設定からいじって「そんなに違和感無く女性軍人が活躍している世界」を書こうかと思ってます
ゲーリングが「縦ロールでオーホーホッホ」だったりシュペーアが「いいんちょ」だったりドゴールが「現代のジャンヌダルク」気取ってたり
ロンメルが「病弱(鼻炎)な薄幸の美少女」だったり辻〜んが「メガネッ娘(しかも普通に活躍)」だったりする火葬戦記を
取りあえず批判は程ほどで…正直戦線(スレ)維持して主力(本命の先生方)待つ為の物に過ぎませんから
では火葬戦記「超連合艦隊司令官山本五十六(仮名)」の正式版までしばしお待ちを
次回
第一部「ノモンハンに海風吹く」(予定)
>>134 つまり隕石がぶつかったりして男子の出生率が22〜26%位に落ち込んだ(ry
荒涼とした大地にそれは太古の恐竜の一群のように蹲っていた。
総勢十二輌の五式重戦車乙は全身を茶褐色に塗られ旗竿のように長く突き出した砲身を
おもいおもいの方角に向けている。
旅団本部での会議を終えジープ−最近は帝国陸軍でも英単語を使わなければ会話に不自由
する−で駐屯地に戻って来た西中佐は改めて現在自分の抱える問題について考えてみるこ
とにした。
ソ連との緊張が高まっているなか、自分の独立第十三重戦車中隊が開戦となれば間違いな
く最前線となるソ満国境に配備されていることは大いに憂慮すべきことだろう。
だが彼は少なくとも自分の乗る戦車の性能に関しては全く心配はしていなかった。
彼の戦車中隊が装備しているのは非力な九七式中戦車−現実主義者のうえ遠慮のない中佐
は時代遅れのガラクタと評していた−ではなく、帝国陸軍はもちろんもともとの持ち主で
ある米国陸軍の基準でも破格の重装甲を誇るM4A3E2の改良型なのだ。
一つ問題があるとすればそれは
「誰に聞いたか知らないが〜エスキモーの■■■はとっても冷たい〜」
卑猥なド変態ソングを唄いながらエンジンを整備しているこの馬鹿女だ
>>134 それでいくと、マンシュタインは完全無欠の正統派ヒロインかい?
で、ジューコフがそのライバルの体育会系ドジっ子とか
オカルト少女なハイネ小父さんw
西中佐がシャーマンに乗る世界か。
どSのラインハルト「ブロンドの魔女」姐さん
141 :
129:2006/11/20(月) 00:15:13 ID:ZDKYopGb
>>135 いえ、歴史をいじったと言っても幕末やクリミア、南北戦争など様々な戦場で「女性義勇兵」が活躍し女性が戦力として認められたって世界にするつもりです
ただ「火葬」なのでそれだけでなく「ヘタリア」を「ヘタリア」でなくする為に「地面の下」が一部変更されてたりします、鉄鉱石と油がもっとあればイタリアは
>>137 取りあえずジューコフは武人な姐さん(イメージはブラクラのバラライカ?それとも鋼のアームスロング姉?)、マンシュタイン、グデーリアンは男のままの予定です
でも米海軍の主な提督(キンメル ニミッツ キング フレッチャー ハルゼー スプールアンス)は女性化の予定
後、日本は東郷や秋山が女性化(故人ですが)の予定
現在高貫さんの「北○の海戦」林&清谷の「真大○亜戦争」陰山さんの「一式砲○車」読みながらノモンハン戦執筆中です
…ついでに五十六と辻〜んの「戦場でのアンアン」は…正直難しいよ、適当に省こうかな
>>141 涙一つ見せずに、
「天秤が此方に傾くまで、皿に味方に血を盛り続けるのだ・・・」
と地図を見て呟くジューコフ姐さん・・・
で、結局歴史はそのまま?それとも変化あり?
捕虜になったジューコフとマン親爺が体面、初めて妙齢の女性としって
狼狽するマン親爺とか見てみたい
あと、wSSイチのイケメン、パイパー中佐の写真を見て、
「・・・こいつを捕虜にしたら私の元に連れて来い!」
と厳命するフルシチョフ政治局員(腹黒いめがねっこいいんちょ)とかww
143 :
129:2006/11/20(月) 00:57:20 ID:ZDKYopGb
>>142 火葬戦記ですから大いに変化ありです…でも初期はほぼ史実と同じかも
ドイツなんか「打倒マチルダ&KV-T」として装甲車両の一部が前倒しで出たり、ヘタリアがヘタリアでなくなったり(こちらはあくまで予定)
とにかく「盛り込みたかった物」を色々盛り込みまくっていますので…ちゃんと書けるかな
「八八空母」「サウスダコダ(ダニエルズプラン)VS大和」「レンジャー級2、3番艦」とか
「止めんか馬鹿者」
アクセスパネルに上半身を突っ込み尻を高く持ち上げた姿勢でキャブレター周りの点検
をしているオーバーオールの股間に乗馬靴の爪先を食い込ませる
「ぐはあ!乙女のシークレットゾーンになんちゅうコトを!!」
「そんな下品な歌を唄う奴は乙女とはいわん」
西武一、徹頭徹尾遠慮の無い男である
「いやいやいや旦那、この程度で下品なんていってちゃあいけません。今のはポーク郡
出身の海兵隊員に教わった歌ですがね、ガーランド郡出身の連中の歌ときたら…」
「ポークもビーフもどうでもいい。それより俺の棺桶の調子はどうだ?」
「いやもうバッチリ、カンペキ、ビューティフル。エンジンもトランスミッションも最高
の状態に仕上げてあるから。ニッケル(5セント硬貨)の上でジルバ踊れちゃうよウソだ
けど」
無意味に大きく胸を反らし両手を腰の横にあてすっくと立った若い女を見上げて西中佐は
重い溜息をついた。
元は同じ民族だというのに食い物の違いはここまで差をつけるものであろうか
170センチを越える長身
プロポーションは出て、引っ込んで、出ての見事なコークボトル体型
顔はといえばハリウッド女優にもひけをとらない美形
そんな恵まれた容姿とギャップのありすぎる下品かつフランクな言動
しかして機械整備の天才
それが西中佐の最大の頭痛のタネ
第十三独立重戦車中隊に送り込まれた民間技術指導員
日系二世木場マコトのおおまかなキャラクターだった
乙!
しかし地方人、しかも女の技術者を受け入れるとはどんだけ柔軟になったんだ帝国陸軍w
思えば独立第十三重戦車中隊はその生い立ちからして紆余曲折を経てきた。
彼らが装備する五式重戦車乙はもとは米国製のM4A3E2である。
これはM4A3中戦車の装甲を強化し英国の歩兵戦車のような用途に当てようとしたもの
で、具体的な数字をあげると車体前面と側面に38mmの装甲板を追加し−それぞれ10
1mmと76mmになる−砲塔は全周152mm、防盾部は178mmに達するという重装
甲ぶりだった。
実戦部隊ではドイツ軍のありとあらゆる対戦車火器に「池のアヒルのように」撃破されま
くるノーマルM4の盾として非常に好評であり、あまり評判が良いので254輌をもって
生産を打ち切ったM4A3E2の生産を復活させようという話がもちあがった。
どうせならHVSS(水平スプリング式サスペンション)に換装しよう。戦車砲も歩兵支
援用の37.5口径75mm砲M3から対戦車戦闘用の52口径76.2mm砲M1にし
て。と話は進んでいったのだがAGF(陸軍地上軍)は補給上の問題を理由に戦車の種類
を増やすことにいい顔をせず(ほとんどの部品が通常型のM4と共用だというのに)、兵器
局は兵器局でやっつけ仕事の改良型M4より最新鋭のT26(後のM26パーシング)に
入れ込んでおり、82輌生産されたHVSSと76mm砲装備のM4A3E2改−正式な
型番は与えられなかった−はデッドストックとして米国内に留め置かれていた。
それに目をつけたのが帝国陸軍(の中の戦車馬鹿と呼ばれる一部の連中)である。
147 :
129:2006/11/25(土) 21:48:39 ID:I4SHNq3a
前書きにかえて
この世界には二つの人種がいる、「男」と「女」だ、その昔女は支配者だったが時が経ち男がとって代わるようになった
特に日本では江戸と呼ばれた時代それが顕著だった(注1)
しかし幕末においてそれは変わる伝説となった人斬り集団「新撰組(注2)」
長州(現山口県)において編成された「奇兵隊(注3)」
会津において編成された「朱雀隊(注4)」
それらの部隊は激しく戦い、その教訓から日本は欧米に先じて正規兵力に大規模に女性を組み込む事となった
それが日清戦争(注5)での大勝利や日露戦争(注6)において多量の賠償を得る原動力であったと後の歴史家は評価している
欧州においてもクリミヤ戦争においてもジャンヌダルク以来途絶えていた女性義勇兵の活躍やナイチンゲール事件(注7)で女性が兵力として見直され
米国でも独立戦争での女性義勇兵部隊や南北戦争での「チェリーブロッサム隊(注8)」の活躍により女性が戦力として計算されるようになった
そして勃発した二度の世界大戦で女性達は男にも負けずあるいはそれ以上に戦った
だから私は今でも思う、もし女性が戦力として数えられていなくば日本は滅んでいただろうと
山本五十六著 「彼女達と歩んだ第二次大戦回顧録」より一部抜粋
148 :
129:2006/11/25(土) 23:45:34 ID:I4SHNq3a
注訳解説
注1
江戸と呼ばれた時代には初代将軍徳川家康により「女子武装禁止令」が下されていた
一説にはライバルであった豊臣秀吉が女性(しかも百合)であり永遠の主君であった織田信長や
子飼いの部下であった石田三成(一説には秀頼の父とされている)以外の男性を嫌っていたとか
(捏造による説の可能性アリ、大多数の資料には秀吉は百合ではあったがそれは前述した二人以外恋愛対象と見なかっただけで男を嫌っていた訳では無いらしい)
もう一説は真田幸村(女性)により大阪の陣において後少しまで追い込まれた事から女性の強さに恐怖したとの説である
現在ある資料を検討する上ではこれが一番納得が行くと言う事で多くの支持を得ている
注2
幕末に幕府によって京都治安維持の為に編成された人斬り集団
幕末は女子武装禁止令が事実上意味の無い物となっていたので多数の女性が隊士として加わっていたのが特徴
しかし幕末ゆえに諸説があり局長であった近藤、幹部格であった土方、沖田以外の女性隊士の正確な人数、役職は不明
(一時所属し後に粛清された芹沢が実は欧米人とのハーフと言う説まである)
注3
高杉晋作などによって編成された戦闘部隊
武士以外と農民町民などの混成部隊であり女子も多く属していた
後の日本陸軍で女性兵士が多く採用されるようになった分岐点とされている
注4
幕末に会津において編成された女性のみの戦闘部隊
本来は予備(白虎隊)の予備兵力として編成されたが戦局の悪化により最前線に送り込まれる事なり最後は全滅
だがその奮闘ぶりは勇猛を謳われた薩摩藩兵も「会津の女性は日本一恐ろしい」と言わせる程だったと言う
後の日本陸軍においても(旧幕府軍の部隊名だったが)その名を高く評価され独立第一旅団(元となった部隊にあやかって歴代要員がほぼ女性)の通称となっている
注5
日清戦争において日本軍は予想に反して大勝利を繰り返し3月には遼東半島を制圧
しかし当時の清国は「男尊女卑」思想の者が大勢を占め女性軍人の多かった日本軍を見下していた
それゆえ事実上の敗北状態にも関わらず戦争を継続、しかし上層部は戦意豊富でも前線の士気は既に崩壊していた
その為日本軍にさらなる連敗を重ね首都である北京の北部にまで日本軍の進出を許す事に、さすがにそこまで追い込まれると清国では強硬派の一部を粛清
日本との停戦条約(事実上の降伏)を結ぶ事となる
条約は当初案とは違い清が事実上の降伏を行った為強硬な物となり、清はそれを飲むしかなかった
それにより日本は金3億両を始めとする多額の賠償を得る事に成功する(ただし遼東半島は後に三国干渉により返還)
さらに日清戦争において予想以上の進撃による弾薬の不足(当初は遼東半島まで、しかしそれでも不足していた)により銃砲弾生産力拡大が叫ばれ
賠償金を使用し銃砲弾生産力が(当時としては)大幅に増強される事となった
149 :
129:2006/11/25(土) 23:55:26 ID:I4SHNq3a
注6
日露戦争において日本軍は日清戦争の教訓により幾分増強された砲兵戦力を用い南山、旅順要塞を比較的(それでも旅順においては8000人規模の死傷者が出たが)早期に制圧に成功
遼陽においてもロシア軍に大打撃を与える事に成功する
さらに奉天でも勝利するがこの時点で砲兵力は(増強されたと言っても相手はロシア軍だった)弾薬不足に陥ってしまう
しかしそれでもさらに決定的な勝利を得る為予備兵力(日本は女性兵士を大量に組み込んでいた為当時は他国に比べ人口と兵士の割合が多く予備役も多かった)を殆ど投入し4月、ハルピン決戦を挑む事に
日本軍は砲弾の不足により砲兵戦で大きな被害を受けるも朱雀隊を始めとする勇猛な部隊の活躍によりロシア軍が恐れをなし撤退した事でかろうじて勝利しハルピンの占領に成功する
さらに初の女性連合艦隊司令長官「東郷平八代」と名女性参謀「秋山真乃」率いる連合艦隊の日本海海戦においての奇跡的大勝利によりロシアと日本は講和条約を結ぶ事となる
そしてポーツマス条約において日本は全満州の権益の殆ど(一部鉱山地帯はロシア側に残ってしまった)と全樺太などを得る事に成功
さらに戦費の借債が莫大な物となっていたが英国が満州利権の一部を譲る事で何割か肩代わりしてくれる事となった為、経済危機を回避する事に成功する(それでも貧乏な事に変わりは無かったが)
この英国との蜜月はWW1終戦後の講和会議まで続く
そして日露戦争を教訓に日本陸軍はさらなる砲兵戦力の増強と要塞建設を始め、海軍は陸軍に比べ遅かった女性兵士の進出が加速する事となり
海外においても日本の女性兵士が活躍した事でさらに多数の女性が軍人を目指す事となる
注7
クリミヤ戦争において後に近代看護教育の基礎を築いたナイチンゲールが唯一人を撃った事件
発端はイギリス軍の一部強硬派が「いずれロシア軍の戦力になるなら今殺すべき」と無茶苦茶な論理を叫ぶようになり
ロシア軍傷病兵の処刑を計画しナイチンゲールがいた病院に対し引渡しを要求した事が始まり
この要求に対しナイチンゲールは反発し要求を拒否、しかし強硬派はそれでも処刑を強行しようとし数人が病院に侵入、ロシア軍同胞であるイギリス軍傷病兵数人を射殺
それに怒ったナイチンゲールなどに射殺される
これにより強硬派はナイチンゲールが病院で反乱を起こしたと言う事でナイチンゲールも引き渡すように要求したが病院側は要求を拒否
傷病兵とナース達によって病院を防衛する為の部隊が編成され強硬派と病院側で戦闘が始まる
戦闘は一週間続いたが強硬派側は元々無茶苦茶な論理で戦いを始めた為離反者が相次ぎ
病院側は後に前線で活躍する事になる(事件当時は評価が低かった為後方で警備任務)女性義勇兵部隊などが参加、最終的戦力では圧倒する
最後は強硬派側の幹部が「騎士道人道に反する鬼畜な行為」と言う事で逮捕される事で(後に処刑)終り病院側は「人道を守る為の勇敢な行為」と言う事でお咎めは無しとなっている
ただし一説では傷病兵虐殺計画は強硬派ではなく政府中枢に属する人物が考えたもので病院側にお咎めが無かったのはその真相を病院側が知り取引きの材料としたと言う説もある
この事件は大きく取り上げられ人として正しい道を守る為立ち上がったナイチンゲールには欧州の多くの女性の賞賛を集め、軍人を希望する女性が増える事となる
しかしナイチンゲールは本来人を救うべき看護婦が怒りのままに人を殺した事を晩年まで悔やみ続けたと言う
注8
独立戦争で活躍した女性義勇兵部隊が元となる女性が要員の大半を占める戦闘部隊、南北戦争において北軍に所属していた
日系、イタリア系、ロシア系、ドイツ系、中国系、フランス系、黒人など様々な人種が参加した部隊で男達以上に勇猛な北軍最強部隊として南軍に恐れられ続けた
研究者の間では北軍勝利の原動力は彼女達だと言う者も少なくない
またある研究者は彼女達は「ゴーストパワー」なる超常の力を持っていたと言われるが真偽は不明
現在も米第4歩兵師団の名称として残っている(要員の大半が女性なのも一緒)
150 :
129:2006/11/26(日) 00:02:01 ID:EIaMtNhT
はい、前書きと一部設定です…ぐったぐたですが怒らないで、火葬と言う事で許して
それと微妙な範囲でゲーパロ、アニパロ入ってますが分からない人はそれで良いと思います
本文より註が長いのは中々凄いな
先生!サボってないでパ○マ侵攻の続き書いてください(w
皇国の続きも・・・
ときどきでいいので、たまには星のことも想い出して上げて下さい
征途の外伝が読みたい、なんて言ったら叩かれますかね?
この世界だと
イタリア軍が凄く強くなってそう
157 :
129:2006/11/27(月) 02:04:21 ID:K5NQDtTR
>>151 すいません、本文に組み込むとさらに長くなりそうなので省く為に
>>156 強いですリビアに油田や鉄鉱山持ってるから、簡単に言うと「ギリシャ侵攻を(終盤)ルフトバッフェの一部が増援に来たぐらいで成功させちゃうぐらい」
または「コンパス作戦の損害がリビア−エジプト国境付近でで膠着戦に陥る程度(でもロンメル呼ばれる)だったりとか」
相当「火葬」な装備も使ってます…バイエルン級3番艦とか超シャルンホルスト(モドキ)とかW号戦車改とか
日本製の金星や火星に換装した戦闘機や爆撃機とか
そしてフランス軍は部隊の女兵士を口説くのに夢中でここでもあっさり負けるw
159 :
129:2006/11/29(水) 01:10:18 ID:upRzuvSD
>>158 一応世界初の4連装戦艦(!!)ノルマンディ級を保有しているので史実よりは強力
でも「弾と油が豊富ならイタリアだって弱くない」と言う世界ですので…ヴィシーで頑張ります
160 :
129:2006/11/30(木) 03:03:27 ID:yY3FsepL
圧縮がこちらにもあるか分かりませんが対策の為保守
しかしイタリア海軍強化、32年頃の「新型戦艦(後のリットリオ級)設計検討」をイジるか
ドイツ経済が(日本に出稼ぎの人分の金あっても)結局アメ資本が世界恐慌で撤退すれば大不況の設定を流用し
その為に「D級装甲艦(後のシャルンホルスト)」の設計図を油と鉄鉱石の代金代わりに売らせて、さらにダンケルク級が始まったので急遽
売って貰った設計図をベースに「対ダンケルク&新型戦艦用技術試験戦艦」として武装を伊製(主砲は32×3×3)、上部構造をリットリオ風
スクリューを4軸で舵をリットリオ風にした上軽量化の為燃料タンクを削った巡洋戦艦を2隻
これに加え1940年度の開戦時には、色々あって建造速度が早まった(両艦とも39年就役)リットリオ級(訓練十分)が2隻
日本から売って貰って改装した軽空母(史実瑞鳳相当)一隻とそのコピーが一隻
史実より改装が早く終わった旧式戦艦4+賠償で貰ったバイエルン級三番艦(主砲をリットリオと同型の連装版搭載)
ついでに重巡も3隻ぐらい(ザラ相当2 ボルツアーノ級2番艦)増やしておけば良いか
オマケとして「油田があるお陰で猛訓練が出来るようになり錬度大幅アップ」…イケる、これなら地中海取れるよ
こんなスレがあったのか
>>160 個人的にはアクィラや航空巡洋艦案も出してもらいたかったり
163 :
129:2006/11/30(木) 19:00:08 ID:yY3FsepL
>>129 アクィラは出ます(ちゃんとローマ改装で)…ただ構成的に空母用パーツは日本製のコピーです
航空巡洋艦は…すいません、資料不足で無理でした
さらに仏未成空母ジョフレ級も伊が空母持った為建造が促進され、完成して出ます…ヴィシーで
ちなみにベアルンは…すいません、あまりにも使えないのですぐ沈む予定です
164 :
129:2006/11/30(木) 19:58:44 ID:yY3FsepL
すいません上の奴アンカー間違えました
それと増援お願いします 私は結局時間稼ぎ用ですから
ソ連軍の満州侵攻は航空攻撃から始まった
朝日を背にして低空で侵入した第一親衛襲撃飛行隊のIl−2が胴体に取り付けた大型ス
ピーカーから大音量で「インターナショナル」を流しながら飛行場とレーダーサイトに銃
爆撃を加えていく
時を同じくしてモスクワの指示を受けた共産ゲリラが電話局、無線中継所および娼館−少
なからぬ数の高級将校が気だるい朝を迎えていた−に同時多発テロを敢行する
ソ満国境に沿って展開していた日本軍は通信を遮断され統制を欠いたまま各個に目の前の
ソ連軍と戦う破目になった
「全員揃ってるな!?!」
西中佐が車内で配置についた部下を確認しハッチを閉じようとしたとき、なにか白くて柔
らかいものがするりと入り込んできた
「ぬお!貴様は!?!」
「ハアーイ(はあと)」
それは素肌にHBT作業着の上を羽織っただけの−所謂裸Yシャツ−木場マコトだった
「ぱんつはいてない!!」
なにやら心の琴線に触れるものがあったらしく操縦手席で奇声をあげる宇野二等兵の後頭
部に蹴りを入れて黙らせる
「なんだその格好は!?!」
「だって風呂はいってたんだもん」
「お前には恥じらいというものが無いのか!」
「そんなもん犬にでも食わせなさいよ!後生大事にヴァージン守り通して死んだら『ちち
ょんまんち』行きなんて冗談じゃないわ!!」
「何の話だ!?!」
湯上りの若い女性のえもいわれぬ芳香に目眩を起こしそうになりながらも硬派を自認する
西武一は屈しない
「とにかく出てけ!」
「だってここが一番安全だし」
「整備班と一緒に後退しろ!」
「冗談!そこらじゅう砲弾がドンチャカ飛行機がブンブン飛び交ってるのにトラックで逃
げろって?ストーブの中の雪ダルマほどのチャンスもないわよ!!」
「お前がいても邪魔なだけだ!」
「へー、そーなんだ!アンタ自分でプラグの交換出来る?マニュホールド圧の調整は?」
「俺は乗るだけだ!メカは分からん!!」
「何ドナルド・サザーランドみたいなこといってんの!」
言い争っている間に砲塔に打ち込まれた徹甲弾の衝撃が車内の全員をシェイクした
戦略大作戦だ戦略大作戦だw
てか、サザーランドまだ10歳かどこらだろオイww
>>164 まあまあ、かつてドイツの4号戦車もパンテル・ティーゲルの補助の筈が
終戦まで主力だったわけだし、
突撃砲なんて車種に関しては何をかいわんやだw
168 :
129:2006/12/02(土) 01:55:38 ID:rhg14iFt
>>167 そ、そんな実力無いです、私は駄作兵器です…設定が「雪達磨式に膨らんでる」ぐらいだし
V&W号の後継であるV号なんかオリジナル化してますし(その為史実パンター相当はZ号に)
「書きたい状況を作る為」設定が設定を呼んでますし
取りあえず文章本編の方はヒロイン(?)を「辻〜ん&ロンメル」でノモンハンやろうと思いますが
…濡れ場難しいな〜
辻タンの好物はレバ刺しだったりするとw ブラックでいいネww
「えぇい!濡れ場はいい!戦闘を書け戦闘を!」←本末転倒
フフフ、まさに現場は宝の山だ。 ← 最前線で頑張りすぎ
どうしてこうミリヲタにはナチの豚野郎が好きなのが多いんだろう。
そんなにドイツ・ドイツ・ドイツドイツジャーマンされてしまうと、
西暦200X年、世界は第五代総統ヨーゼフ・ラツィンガー率いるナチス・ドイツの支配下にあった!
大日本帝国はドイツによる占領に抵抗運動を続けるアメリカを解放するために立ち上がる!
みたいな反独ネタを書きたくなってしまうぞ。
はいはいルルーシュルルーシュ
175 :
129:2006/12/08(金) 23:00:13 ID:IBxHbmPp
誰も書き込まないとつらいので私が…変な文法と誤字にご注意を
第一部『ノモンハンに潮風吹く』
プロローグ 『ハルハ河1939』
1939年8月 満州国 ハルハ河近郊、そこでソ連軍と日本軍の絶望的な戦いが繰り広げられていた
ウラーと叫びながら突撃してくる数え切れない程のソ連兵、それに対し粗末な陣地に篭りありったけの火力を投入し阻止しようとする日本軍
戦場はまさに地獄となっていた
「くそっ、敵の数が多過ぎてタマが足りん…阿波武、タマ持って来い」
日本陸軍第7師団小隊長「鏡序雲(かがみ・じょうん)中尉」はそう毒付きながら空になった九三式小銃(注1)の弾倉を交換した
「駄目です、彼は阿波武さんは…先刻行われたソ連の砲撃で…消えました」
そう言うのは鏡小隊の第一分隊(ただし第一と第二は半分以上死傷し分隊長もいなくなったのでたので鏡が指揮を執っている)の
名女狙撃手「谷得流釈孫(たにえる・しゃくそん)二等兵」、彼女も九四式狙撃銃(注2)に玉篭めしていた
「くそっ、奴は…童貞だったんだぞ、今度良い店連れてってやると言ってやったばかりなのに」
言いながらも九三式小銃を単発(弾の消費控える為に連射やめた)で撃ち次々とソ連兵を葬る鏡中尉
「はい、優しい人だったのに…ああもう、この狙撃銃やっぱり玉篭め難い」
「仕方無いだろ、陸軍か軍需省(注3)のバカが『九四式と重機関銃のタマは絶対統一しなければ』ならないって言いやがったらしい」
「それ、耳タコですよ」
「じゃあ文句言わず三八式狙撃銃使っておけば良かっただろうが…いや、諸悪の根源は海軍だなそのタマ篭めしにくいタマ持ち込んで来た所らしい」
「それも耳タコです…装填完了、撃ちます」
そして釈孫二等兵は九四式で次々と一撃でソ連兵を葬っていく
「弾は篭め難いですが…やっぱり6.5より7.7の方が遠くに当たりますね」
「ああ、ああどうせ同じタマ使うなら重機関銃が欲しいな」
しかし小隊の重機関銃は一昨日、ソ連軍の攻撃により破壊され軽機関銃も一丁のみとなっていた
「でも中尉殿、こんな戦い…何時まで続ければ良いんですか」
176 :
129:2006/12/08(金) 23:03:09 ID:IBxHbmPp
釈孫二等兵の問いに鏡中尉は
「…敵がいなくなるまでだ」
「でも中尉殿!!」
「五月蝿い、こっちだって分かってる…でも中隊本部からの無線じゃあ俺達は…
何時来るかも分からない増援が来るまで敵の砲撃と突撃受けながら持久するしか無いんだよ」
そう吐き捨てる鏡中尉、彼らの小隊が所属する第7師団の歩兵の殆どは現在ハルハ河東岸近郊の…
『敵ソ連軍がハルハ河西岸に展開した敵野砲射程内』に簡易陣地を構築(砲兵や司令部だけは射程外に構築)し持久していたのである
何故そのような危険な場所に配置したのか…その理由は陸軍の「面子」であった
『今回の戦いは国境線の制定を巡る物でありこれ以上退いたら負けだ』と言う馬鹿な命令で陸軍の兵士達は次々と命を散らしていったのである
「増援って何時来るんだよ、敵の砲撃は乱戦に持ち込んでるから今は殆ど無いが何時味方ごと撃ちだすか分からないんだぞ
それなのに昨日も今日も戦闘機は来てくれるが爆撃は殆ど無し…継続的にやらなければ焼け石に水だろうが」
それでも彼らにとって一昨日までは航空爆撃が行われ敵の砲撃は夜間を除けば散発的な物だった
ソ連兵の突撃も昨日までは味方の砲兵が砲撃してくれたお陰で効果的な物で無かった
ついでに言えば敵の爆撃も4日前から殆ど阻止されていた
いや、この規模の攻勢も5日前までは無かった
7月にハルハ河近郊で行われた会戦で侵攻して来たソ連及びモンゴル軍は敗北しハルハ河近郊から一度撤退していたのである
その結果モンゴル(ソ連の傀儡だが)が正式に国境線制定の為の交渉を開始したいとの旨を
満州国(今の所は日本政府の言いなり)に送りそれを停戦の為の交渉だと日本政府は思い交渉が開始された
交渉が開始された為日本軍は大活躍するも損耗した戦車部隊などを再編成の為後方に送っていたのだがそれがいけなかった
8中旬まさかと思われるタイミングで大規模な爆撃が行われ東岸に展開していた日本軍は混乱
そこへ大量の戦車(500両以上)など装甲車両を装備したソ連軍の大軍が強行渡河
日本軍も必死の爆撃、砲撃でかなりの数の機甲、砲兵戦力を撃破したが元々の数が多過ぎた
そして日本軍は現在の…最悪の場所に粗末な陣地を構築し必死の防戦を続けているのである
「で、でもこちらの爆撃や砲撃が止まっているのが増援が来る前触れかもしれませんよ、弾薬を集積する為とか」
「それは何時だよ、明日か?明後日か?それとも一週間後か?…もうタマが無いんだ、もうすぐオシマイなんだよ」
177 :
129:2006/12/08(金) 23:08:15 ID:IBxHbmPp
すいません、途中ですが気力尽きました(局地戦を簡単に書く筈だったのですが)
プロローグの残りと注訳はまた後日
乙!アンド続きと注釈を待つ。
陸軍の装備は結構改善されているな。しかし、
>何時味方ごと撃ちだすか分からないんだぞ
赤軍は基本的に何時でも味方ごと撃つだろ(w
それなら、いっそイース連合宇宙帝国における軍制の考察など
いかがだろうか
家畜人に興味はないな。
鉛色の空の下
灰色のうねりのそこここに白い波頭が牙をむく北極圏の海を第十三次援ソ船団RX−76はもがくように進んでいた
どの船も船倉一杯に戦車、トラック、武器弾薬その他の物資を詰め込みその行き足は妊娠した牝牛のように危なっかしい
船団唯一の航空戦力運用艦である護衛空母「ディフェンダー」−素晴しく捻りの無い名前だ−艦長トラスコット中佐は次第に荒れてくる海を見ながらいつ直援機を回収するかを考えていた
この船団がムルマンスクに運び込む物資の戦略的重要性については海軍本部のお偉方から耳にタコが出来る程聞かされている
にも関わらず全二十二隻の輸送船にエア・カバーを与えるのはディフェンダーが飛ばす十二機のグラマン戦闘機だけなのだ
海況がさらに悪化した場合、縦横に揺れる飛行甲板に戦闘機を降ろすのは自殺と同義語となる
そうなったらRX−76は貴重な防空戦闘機の六分の一をドブに捨てることになる
「艦長、護衛戦隊指揮官から信号です。『直チニ直援機ヲ回収セヨ』」
ディフェンダーの斜め前方を幻想的な北極圏迷彩に身を包み幽霊のように滑らかに航行するスマートな軽巡洋艦、H・M・Sユリシーズに座乗するティンドル提督からの命令だった
「ジャイルズじいさんも雌鳥達が気に掛かるらしいな」
トラスコットは苦笑すると艦内電話に飛行隊司令のエメット大尉を呼び出した
『エメットです』
電話越しに涼やかなソプラノの声を聞いた途端、トラスコットは股間が熱くなるのを自覚して密かに狼狽した
だがトラスコットも正常な男盛りの三十五歳である以上、身近に魅力的な女性がいれば意思の力で生理現象を抑えるにも限界がある
そう、空母ディフェンダーに所属するFAA第666スクォドロンの搭乗員は全員若い女性なのだ
666と来たか
これがドイツなら、
333・666・999の連番は懲罰部隊用のとっておきナンバーだなw
(女性兵士だけの懲罰部隊・・・うわなんかエロ過ぎww)
なにそのグレイザー少佐が出てきそうな部隊(w
184 :
129:2006/12/12(火) 21:36:24 ID:pdVrH60a
ほしゅついでに続きを
そして鏡小隊は奮闘により何とか敵を一時的に撃退する事に成功した、しかしその代償は大きく小隊の火器は殆どが破損か弾切れとなってしまった
その為中尉は再び後退許可を得る為再度無線機を使い(通信兵である阿波武が置いていった)中隊本部と連絡を取る事に…だが
「こちら鏡小隊、撤退許可を…兵の半分以上が死傷し弾薬もありません、後退して補給の許可を」
「こちら中隊本部…撤退は許可出来ない」
「む、無理です、既に対装甲火力は全くありません、敵の戦車部隊が来たらもう」
「繰り返す許可出来ない…もう少しだ、もう少し待てば…」
だが中隊からの通信を全て聞く前にアレは来てしまった
戦場に響くヒュルヒュルと言う音…それは
「砲撃だ、全員伏せろー!!」
その言葉を聴くか聞かない内に小隊は簡易陣地に全員伏せた
そして次々と落ちて来て破裂する敵の砲弾、ソ連軍のお家芸である大規模砲撃である
「畜生〜!!、もう駄目だ〜!!」
「中尉殿〜!!、そんな事言わないで下さい〜!!」
「こんな陣地で数日生き残れた事が奇跡なんだ〜!!、それに砲撃が収まったらまた奴等は戦車先頭にして襲って来るぞ〜!!」
「確かに〜!!、もう迫撃砲も擲弾筒も手榴弾や火炎瓶すら無いですからね〜!!」
「俺〜!!、今度故郷に帰ったら許婚とやっと結婚する予定だったのに〜!!」
「中尉殿〜!!、それ〜、言った人殆どその後すぐ死んでますよ〜!!」
「知るか〜!!俺は空挺と上陸戦と虎と『皆軍人』の兄弟が大嫌いなんだ〜!!」
「訳分からないです〜!!、中尉殿〜!!」
ちなみに彼らの語尾が変なのはふざけている訳ではない、砲撃が五月蝿い為怒鳴っているのである
185 :
129:2006/12/12(火) 21:37:51 ID:pdVrH60a
そして砲撃は次第に散発的となり終わりが見えて来た、その為鏡中尉は小隊の被害を確認…決断を下す事にした
「今回は戦死者無し、負傷者はいるが軽傷…あれだけの砲撃を受けて、正に奇跡だな」
「昨日から命中率が格段に落ちてますからね、多分一昨日までの戦いで熟練兵を使い潰して新兵ばかりが撃ってるんでしょう」
そう言う釈孫二等兵の言葉に中尉は俯きながら言葉を返した
「だが阿波武の無線機が砲弾の破片で戦死してしまった…生きて帰れたら形見にしようと思っていたのに」
「しかしこれからどうすれば多分もう敵は迫って来ているのでは」
「分かっているさ…これより鏡小隊は撤退する!!」
「で、ですが小隊長殿、今ここを退くと言う事それは…」
中尉の決断に騒然となる小隊の中で真っ先に異議を示したのは軍曹の『米蹴屡穂葉須(まいける・ほばす)』であった
「分かっているさ軍曹…だが無線機が破壊された、通信の混乱と言う事で誤魔化せる筈だ、それに責は私が全て受ける」
「小隊長殿…」
「中尉殿、敵です!!…数は、本格攻撃!!戦車多数含んでいます」
しかし敵は待ってくれなかった、弾のなくなった狙撃銃のスコープを使い見張りを行っていた釈孫二等兵の叫びが響きわたる
恐る恐る双眼鏡を覗き、きゅらきゅらと嫌な音が響く方を調べる鏡中尉
「本当に多いな…見えるだけでも戦車は最低二桁いや多分三桁だな、くそっ、数が多過ぎて撤退はもう間に合わん…皆すまんな」
「いえ、反抗してすみませんでした」
「戦陣訓では『虜囚ノ辱メヲ受ケルトモミダリニ自決セズ生キテ後方撹乱ナドヲ行イ戦イ抜クベシ』とありますが…ソ連の捕虜じゃ扱いは酷そうですね
でも、戦い抜いて見せますたとえ『銜えさせられたって』、『噛み千切って』やります」
「はは、降伏受け入れてくれると良いんだがな…取りあえず総員着剣はしておけ」
そして迫りつつある機甲部隊、最初は散発的に撃って来たが小隊の陣地が撃って来ない為逃げたと思ったのか撃たなくなった
「はあ…強がり言って童貞のまま戦場に来るんじゃなかったな」
中尉が諦めたその時だった
「中尉殿!!、航空機です…それも凄い音」
「分かってるさ…タマ切れしちまったが奥の砲兵陣地にトドメを刺す気なんだろう…いや、この方角は、迂回じゃないとすればまさか!!」
そう言って空を見る鏡中尉、そこには
「中尉殿…援軍です、爆撃隊です」
そこには空を埋め尽くすかと思った程の翼に日の丸の大編隊がいた
そして編隊の一部、単発エンジンの機体の何機かが迫りつつあった機甲部隊に攻撃を加え始めたのだ
さらに双発爆撃機と思われる機体は川に掛かる橋や対岸の砲兵陣地を叩いて行く…だが
「駄目だ、砲兵や橋を叩いてもまだ敵は…多過ぎるんだぞ!!」
機甲部隊に攻撃を加えている機体は見渡す限りそれ程多くなく、殆どの機体は対岸や川を叩いていた、憤慨する中尉、そこへ
「いえ、これから叩くんですよ…我々が、無線聞いてなかったんですか?私は集積所で聞きましたが」
「何だって…無線は敵の砲撃でやられたから聞いてないが…どうやってだ?、既に我々は火力を殆ど喪失している」
「じゃんじゃん砲兵が撃ちますよ、これまで撃たなかったのは弾薬を集積する為です…ほら」
そして落ちて来る砲弾達…だが、砲弾は小隊の陣地の後方から飛来し次々と敵を吹き飛ばしていく
「すげぇ、この量…二日目を思い出す」
その量は正に雨のようであり数え切れなかった敵が次々と吹き飛ばされていった
「…昼夜問わずの補給作業で既に3日分、今も続々送り込まれています」
「なら総反撃か…しかし、兵力が」
「増援も来てます、補充に行っていた我が(第7)師団及び第3師団の戦車連隊や海軍陸戦隊…独立第一旅団まで」
「機甲部隊か!!…なら勝てるぞ!!…だが」
「…だが?」
「もう我が小隊はタマが…ってあれ皆?何で口を金魚みたいにさせているんだ?」
中尉の周りの者が皆中尉の後ろを見て呆然としているので中尉も後ろを見る事にした…そこには
186 :
129:2006/12/12(火) 21:40:48 ID:pdVrH60a
「ぎゃー、阿波武だー!!」
そこには数時間前消えた筈の『阿波武(あばむ)二等兵』がいたのだ
「はい中尉殿、阿波武二等兵であります、弾薬受領任務から帰還いたしました」
「い、生きていたのか…って弾薬受領?」
「はい、中尉殿が『阿波〜武、タマ持って来〜い』と仰られていましたので弾薬集積所まで行って参りました…ほら」
そう言った阿波武の後ろにはリヤカーとそれに積まれていた大量の弾薬箱…さらに
「凄いぞ阿波武二等兵、重機関銃もある…でも九五式(注4)じゃなくて九一式(注5)なんだな」
そう言いながら軍曹はさっそく重機関銃の点検を始めていた
「すいません、軍曹殿、それしか余っていなかったので」
「いや、それでも十分だ、…だが砲弾が降り注ぐ中、一人で歩き回るのは今後控えろよ」
「了解であります、中尉殿」
そして弾薬補給を済ませた鏡小隊は
「よし突撃するぞ、他の小隊はもう始めてる、遅れを取るな、敵の将軍ぐらい捕虜にしてやれ」
「狙撃銃準備完了であります」
そう言いながら九四式狙撃銃を構える釈孫二等兵
「重機関銃準備完了」
「装填手も準備…完了であります」
そう言いながら重そうに九一式重機関銃を抱える米蹴屡軍曹(銃手)と阿波武二等兵(無線が無いので装填要員)
他の隊員も準備を完了していた
「よし、鏡小隊…とーつげきー!!」
「「「おおーーーー!!」」」
これまでの戦いで溜まった鬱憤を晴らそうとするかのように鬨の声を突撃していく鏡小隊…ノモンハン戦役の終わりは近い
プロローグ了
187 :
129:2006/12/12(火) 21:58:17 ID:pdVrH60a
注1 九三式小銃
三八式小銃の後継として作られた新型主力小銃、実は自動小銃(10連発マガジン)である
第一次世界大戦の戦訓において連射式銃の需要が増し、開発が行われていた
反対意見も少なくなかったが銃砲弾生産能力が向上している事と第一次大戦において欧州戦線での戦闘経験を持つ者達が強力に推した為採用された
弾は三八式と同じ(6.5mm)である
注2 九四式狙撃銃
陸軍の新型狙撃銃
第一次大戦の戦訓により陸軍では狙撃銃の開発を行っておりその結果
三八式の中で特に精度の高かった物を一部改造(スコープ追加など)を行った三八式狙撃銃を開発した
しかし三八式狙撃銃は「狙撃に適するようになった」だけで結局三八式小銃と基本的に変わっておらず
長射程が求められる狙撃銃としては不完全だった
その為九四式が開発開始されたのだが風雲急を告げつつあった時勢であったので開発は早期に終了しなければならなかった
兵器廠陸軍部(軍需省出向に伴い名称が陸軍兵器廠から変更された)はその問題に答える為当時開発中止が決まっていた7.7mm小銃(史実99式に相当)
を基に九一式重機関銃の弾を使用しさらにオプションとして二脚を装備出来る狙撃銃を開発したのである
本銃は確かに射程は増し威力は向上したのだが重機関銃用の弾を使用しているので装填数を多く出来ず反動が大きく、2脚を接地させないと命中率が低くなっていた
その為、ベテラン狙撃手は旧来の三八式狙撃銃(ただし補給し易くする為後期生産型の部品の規格統一が行われている物)を好む者も多かった
注3 軍需省(その1)
大日本帝国にある行政機関の一つ、一九二七年に設置
第一次大戦の戦訓により総力戦体制となった際の戦時生産の管理は専用の省庁が必要であると言う事により構想され
その後の混乱(正確な説明は今後)を経て『平時には雪達磨式に膨らむ軍事予算を効率的に運用する事で増加を防ぐ為』常設の行政機関として設置された
陸海軍の生産だけでなく開発も(陸海と共同だが)管理しており艦政本部、空技廠などの陸海軍の各開発機関も『出向』と言う形で傘下に収めている
また、戦時に備え統一規格令(注6)などを行ったり、工作機械や重機の国産化などを推し進めている
当初この組織は『陸海軍の権利を侵害する』と批判を受けたが『大臣か次官を陸海軍から確実に交代で一人出す(残りは民間)』と言う条件で合意され
陸軍は設置後鋼材の割り当てを増やして貰い、海軍は艦隊整備計画の進捗度が上がった為批判は完全に払拭される事となった(この件も詳細は今後)
注4 九一式重機関銃
史実九二式重機関銃とほぼ同一(7.7mm)、違いは弾薬が陸海軍で共通化(海軍のリムド薬莢タイプに)されている事
当初は部品も共通規格型に変更する予定だったが現場の重機関銃需要が高かった為、果たされずに生産が開始された
その為同時期開発の統一化が行われた他の九〇番台兵器とは異質な物になってしまいすぐに後継である九五式と交代する事となった
ただ満州方面では勿体無いと言う事で現役でありノモンハン戦役では活躍する事となる
注5 九五式重機関銃
九一式重機関銃は優秀だったが部品が統一規格でなく重量も重く構造も複雑なので生産性が悪いと言う意見が多かった為開発中の時点から開発開始された新型重機関銃
基本的な性能は殆ど変わって(変えて)いないが設計をより簡素に各部品を統一規格型に変更し一部部品を(ドイツ技術による)プレス加工にした事で生産性向上と軽量化を果たしている
さらに給弾方式をベルト式に変更し、より継続的な射撃が行えるようになっている
注6 帝国統一規格令
第一次大戦と大陸での紛争の経験において整備性、生産性をより重視すべきであると言う意見が高まった事で軍需省において発案され
一九三〇年に議会通過した、これにより大日本帝国の機械及び兵器部品の規格が統一され、生産及び整備性が大きく向上する事となった
しかしその為に九〇番以前と以後の番号を持つ兵器とは互換性が低くなっている
(一応一部九〇番以前の火砲の三〇年以後製作である通称『後期生産型』は持っている物は多いが)
188 :
129:2006/12/12(火) 22:03:53 ID:pdVrH60a
はい、プロローグ終わりです、次回からは真の主役である五十六が出ます
しかし…戦術物は書くの難しいですね、出来る限り今後は書くの控えようかな
それとどうでも良いネタがかなりありますが探さなくても良いです、どうでも良いですから
>>181 うわっ、H.M.Sユリシーズですか。
その名前だけで泣きそうですよ。
『だーんしんくい〜ん、だーんしんくい〜ん、お〜お、だーんしんくい〜ん』
『ダーミアァン!時代考証を無視した歌を唄うんじゃない!!』
『私が唄っているのではありません、[金星大王]からの電波が唄わせているのです』
『嘘をつけ!ていうか[金星大王]って何だよ!!』
『ひーかるーうみ、ひーかるおおぞら』
『やめいというに!』
無線から流れる漫才を聞いて思わずコメカミに手を遣るエメット飛行隊長
ダミアン・クレイは南アフリカ出身の19歳
生粋の白人でありながらアフリカ西海岸の原住民の呪術師(シャーマン)に師事し黒魔術の奥義を極めたと主張する色々な意味で危ない娘である
相方のダイアナ・ブチンスキィはデトロイトからやって来た22歳
貧乏なロシア系移民の両親の間に七人兄妹の末娘−上は全員男だった−として生まれたダイアナはもの心ついた頃から市場や建築現場で働く荒くれ男達の間で揉まれて育ち長じてタフな肉体とハンサムな風貌を備えた男気溢れるナイスガイ(女だが)となった
ダイアナは1939年、ダミアンは1940年にRAFに入隊し空中戦でズバ抜けた才を見せたもののその強烈すぎる個性のため各部隊をタライ回しされた挙句流れ着いたのが666Sqnである
そして運命的な出会いの末、二人はFAAきっての凄腕ユニットとして普段の素行の悪さを大目に見ざるを得ないほどの戦果を挙げてきた
実際ケンカの絶えない二人だが一旦空中で敵に遭遇するや素晴しい連携を見せたちどころに相手を叩き落としてしまう
二人が共同で稼いだスコアはコンドル4機、Bv1382機、Ju883機、さらにBf1091機に及ぶ
英国海軍士官として、なにより良識あるパイロットとして型破りな部下×2の手綱を操らなければならないエメットの苦悩はいかばかりか
>>189 そりゃヤバイ。護衛空母が途中で全部いなくなって丸裸になってしまうぞ。
192 :
129:2006/12/17(日) 22:55:09 ID:QnH4qyXY
はい、火葬ですが続きを…漫画読み過ぎてノリが変になってるかもしれませんが平にご容赦を
第一章 『ハルハ(河)の憂鬱』
一九三九年 6月末 満州国 満州里南方 海軍特別派遣訓練部隊(注1)基地
「いよいよ…だな、ハルハ河で戦争が始まるぞ、ソ連軍め来るなら来い、今度は我々も参戦する、遂に戦闘処女を破れるぞ
一人遊び(演習)じゃない、本当の実戦だ」
基地の一室…司令官室において本を読みながら呟いてる彼は山本五十六
この派遣訓練部隊の総指揮官と陸戦隊の指揮官を兼任している男(階級は中将)である
「恥ずかしくなる台詞は控えて下さい…でも彼ら『5月の戦争』じゃボコボコにされてましたからね…主に五十六さんの所為で、復讐心に燃えてるでしょうね」
そう言うのは加来止子(かく・とめこ)、この部隊の航空隊指揮官である(階級は大佐、名前の通りもちろん女性)
彼らの言う『5月の戦争』とは後に『第一次ノモンハン事件』と呼ばれる戦いの事である
「あ、あれは…ケチケチしようとした関東軍司令部が悪いんだろうが」
「でもあれはやり過ぎですよ、3倍近い戦力を投入なんて…爆撃までしてますし」
第一次ノモンハンにおいて日本軍は最初は一個大隊(ただし機械化されている)に少し追加しただけのソ連軍に対し
初期から自動車化された連隊規模(23師団所属第67連隊)の部隊に師団砲兵から一個大隊(12門)
おまけに独立戦車連隊から戦車大隊(32両装備)まで抽出、追加して投入したのである
そして勝敗はあっと言う間に決した、日本軍は兵力差で圧倒的に勝っていた為砲兵と航空隊の援護の下突撃
東岸に布陣していたソ連軍一個大隊を包囲殲滅、その後未だ健在だった橋などを使い河を渡り
西岸に到着し始めていた増援部隊に大打撃を与えたのである
ソ連軍増援部隊は連隊規模だった為上手くすれば互角に戦えたのだが移動途中に爆撃を受け混乱、逐次投入とも言うべき状態になったのが敗因であった
「あの時、関東軍の精神バカは『一個大隊で勝てる』なんて言ってたんだぞ…信じられん、だからハッパ掛けてやったんだ」
実は日本軍が初期から連隊規模の戦力を投入したのには訳があった、五十六が司令部に殴り込み『関東軍が大隊規模しか出さないのなら我々が出張ろう』と主張したのである
さすがに陸軍と海軍の違いはあるとは言え中将の発言であるし海軍に手柄を奪われるのを屈辱と考えた関東軍は大幅に戦力を増強したのである
「しかし、敵の布陣していた戦力は初期情報から大隊規模で、所持していた書類と捕虜の証言によると本当に大隊規模でした、それなら全然…」
「甘い、ソ連軍はバカじゃない、タムスクには自動車化された歩兵がそれこそウジャウジャいた、増援はすぐに来る事が出来る
それは止子君、君も良く知っている筈だろう…君の航空隊の96式偵察機(注2)が撮って来た写真をワシと一緒に見ている訳だし」
実は第一次ノモンハンには海軍航空隊も介入していた、主にタムスクなどの偵察などを密かに行っていたのである
「確かにそうでしたね、でも我々が爆撃するのはやり過ぎだったような」
「甘い、甘いぞこの馬鹿弟子がぁぁぁ、我ら日本海軍の師匠である英国海軍も言っていたでは無いか『見敵必殺デェース』と」
「『デェース』は余計ですよ『デェース』は…でも確かに爆撃は成功しましたね、移動中の敵連隊を混乱させて各個撃破出来ましたし」
実は海軍航空隊は偵察以外にも爆撃まで行っており国籍マークを消して夜間空襲などを行っていたのである
それに対し(縄張りを侵害される事となった)関東軍司令部が抗議を行ったが五十六はシラを切り通している
193 :
129:2006/12/17(日) 22:57:40 ID:QnH4qyXY
「でもやっぱり何度も言いますが戦力を過剰に投入するのは…」
「くどいぞ止子君、昔から野戦で『多くて装備が良い方が勝つ』は当然だ、そしてあそこは絶対勝たなければいけない所だからな」
「国境線争いをしているからですか?」
「違うな、もっと大きい…今後の戦いを見据えてだ」
「今後の戦い?」
良く分からない、そう言いたげな顔をする止子に五十六は
「まあ政治的な物が絡むから止子君には分かり難いと思うがあのノモンハンでの戦いは正直どうでも良い場所の国境線争いだ
それゆえに大規模な戦闘…いや全面戦争には発展し難い、それは『タコ…いや明石機関(注3)』の報告からも明らかだった
しかしその後が問題だもし陸軍が少数しか投入せず惨めに負けたらあちらさん(ソ連)は天狗になって最悪満州全域に攻めて来るとも限らない
そうなったたらそれこそ最悪だ」
「でも大勝したらそれこそ復讐の為に戦力を大幅に増強して攻めてくるような」
「いや、ソ連は戦術的には無謀な行動が多いが戦略的には慎重な奴等だ、こちらが大兵力をホイホイ用意出来ると分かったら
欧州方面から増援を呼び、弾薬を集積し、それまでにもしも攻めてきた場合に備え国境線の防衛陣地を強化する…多分1〜2年は掛かるだろう」
「…ギャンブラーですね」
「ふ、そうでなければモナコやラスベガスで大勝は出来んよ」
「でも今回は負けてますね、彼らは攻めて来ました」
「ああ、侵攻は無い…と思っていた、そんなに大戦力用意出来ても『運用する為の頭はいない筈』であり
それを含めての『1〜2年の余裕』だからな」
「そう言えば『欧州方面の指揮官クラス』は殆どが『粛清』をされていたんですよね」
この世界においても大粛清は行われており欧州方面のソ連軍指揮官などが次々と殺されていた
「トハチェフスキーが粛清『一応』された時は万歳三唱したもんだ、ソ連の満州侵攻が5年は遠退くと思ったからな」
194 :
129:2006/12/17(日) 23:14:29 ID:QnH4qyXY
すいませんが気力が途中で尽きました、ロンメル&辻〜んの登場は次回(予定)です
追記1
この世界では日本戦車部隊は4両で『一個小隊』、小隊を4つで『一個中隊(16両)』
中隊を二つで『一個大隊(32両)』、大隊を二つで『一個連隊(64両)』となっております
追記2
現在『各国首脳を誰まで女性化するか』を迷っております
取りあえずドゴール(ジャンヌダルク被れ)スターリン(エカテリーナの再来)までは決まったのですが残りが
ちなみに日本は永田か米内(両方とも男性)の予定です、皆さんのご意見お待ちしております
米内の、口先では立派なことを言うくせに身体を張る度胸のないヘタレっぷりは、
すっごく「PTAのおばちゃん」っぽいんだけど、どうだろうか。
196 :
129:2006/12/17(日) 23:18:17 ID:QnH4qyXY
書き忘れていましたのでさらに追記
今回出た加来止子は海軍軍人『加来止男(史実では飛龍の艦長として有名)』の女性化バージョンです
史実でも航空隊の指揮官を務めていた経験有りなので女性化軍人として一番に登場して貰いました
> 129氏
乙です。
続き楽しみにしてますよ〜。
198 :
129:2006/12/21(木) 18:31:28 ID:vFWCvkhn
丸二日も誰も書き込まないと悲しいので続きをば
「しかし、ソ連軍は来た、何故なんでしょうか」
「まあ、幾つか予測は出来るが…まさかな〜」
そう言いながら首を傾げる五十六であった
「…そう言えば五十六さん、話は戻しますけど五十六さんの想定でも『1〜2年』しか稼げないんですよね
それじゃ1〜2年後にはソ連軍が大勢やって来るって事じゃないですか!!
海軍力の差は圧倒的ですから(海を)渡れないとは思いますが大陸は全て取られますよ」
「いや、全然大丈夫だ」
「何故です、そんな自信何で出るんです?」
「だって1〜2年以内には『そこのフロイラインのお国』がソ連侵攻するんだぞ」
「えーーーー!!」
「(ブーーーーーーーー)」
止子が驚くと同時に、それまで静かに話を聞いていたもう一人がコーヒーを吹き出す…その人物の名は
「だ、大丈夫ですか、『エルフリーデ・ロンメル』大佐」
コーヒーが気管に入ったのか咳き込み、止子に心配される彼女の名はエルフリーデ・ロンメル
本来はドイツ陸軍の軍人なのだが日本軍の戦い方を学ぶ為来日し今年の3月からこの部隊にやって来ていたのである
「だ、大丈夫でんがな、ちょびっとびっくらしてコーシーが変なトコ入ってまったけど
まあ何とかなりますわ、心配してくれてあんじょうおおきに」
ちなみに彼女は14〜5年程前に日本への留学経験があり、その際日本語を覚えたのだが
…誰に教わったのか関西をベースに様々な方言が入り混じる謎言語となっている
「は、はあ…」
その為ドイツ軍人が来ると言う事でドイツ語を猛勉強していた(五十六を除く)部隊の幹部は大きく面食らう事となった
「で、でも五十六ハン…大法螺はいけまへんで、何でワチキのお国がソ連しばきにいかなあかんねん」
「いや、現在締結準備中の日独伊同盟はともかく前から結ばれていた日独の協定って対ソ連だ」
「それはそれ、これはこれでっせ〜」
「いや、『総統様』は『相当乗り気』みたいだな
…でなければフィールドワークして進撃路調べたり広軌式(ドイツは標準軌)の列車を作る準備なんて」
「あ、あくまで次善の策でんがなまんがな〜」
「知ってると言っているように聞こえるがまあ良いか、さらに証拠として数ヶ月以内に予定されているポーランド侵攻
…これをやったらもう『戻れない』と見ているんだが」
「そ、そこまで知っとるとは…どうやって?」
「ふふ、日本の諜報機関は重要は意外に優秀なのです、ちなみにこの情報は今読んでる報告書からもたらされた物だ」
「そ、そんな…それって『イチャイチャぱらぱらだいす』って書いてあるからてっきり『洋物直輸入』かと」
そう、実は五十六が最初の方から読んでいた本は『表紙は見た目春画(エロ本)でも中身はドイツの重要機密報告』だったのである
「止子くん…直輸入は日本語使ってないから」
「じゃあ翻訳物でっか?、しっかし趣味の悪い表紙でんがなまんがな」
「エルフリーデさん…エロ本から離れて、表紙の趣味が悪いのはワシではなく担当者の所為」
199 :
129:2006/12/21(木) 18:50:28 ID:vFWCvkhn
はい、色々やりたいネタがある為戦闘シーンに全然進めません、すいません
エロシーンも直接は書けないので微妙な表現ばかりですし
さて、今回は(エルフリーデ・)ロンメルさん登場、天才肌だけど努力家、病弱だけど頑張りやなドイツ軍屈指のヒロインです
でも日本編では『変なドイツ人』…ごめんよ
さらに文章足りないと思ったので女性化キャラ案を幾つか纏めてみました
ゲーリング:御存知ドイツ空軍で一番偉い人
本作では縦ロールでオーホッホッホ、ミュンヘンの後日本で静養したので薬中じゃないよ
フリッツ・トート:マイナーキャラだがドイツ軍需省大臣、実はシュペーアの功績の半分は彼が原案出している
本作では押しが強過ぎるゲーリングやレーダー、グデーリアンの間で奮闘する(弱気)委員長キャラ、暗殺されないよ
シュペーア:御存知軍需大臣、本作では(強気)委員長キャラとして辞意を表明したトートの後任の大臣として奮闘する事に
トハチェフスキー:ソ連陸軍のグデーリアン、彼が生き残っていたらソ連は100倍強かった
本作では『素直クール(ソ連系はクールヒロイン集団)』キャラなのだが…もう粛清されていた筈だよね?
>>129氏
援軍だ…
本物の援軍だ…
2日ぶりの増援乙でした。
ロンメルは素直クール(根拠無し)だと脳内妄想してたから
変なドイツ人キャラに思わずワロタ
関西弁というか大阪弁ロンメルは青木基行が始めて以来結構多いよ。
出身地のシュヴァーベン地方の気風が、「金に執着する」事で有名(「歩兵の攻撃」でロンメルも結構稼いでる)なんで、
それなら日本で相当するのは、大阪だ! だと。
>>201 しかもドイツ語の翻訳家に「これ絶対間違ってますよね!1!!1!」と突撃掛けた奴が
「日本で言えば大坂人気質です。そう間違ってはいませんね」と返されて撃破されてから増える増えるw>大阪弁ロンメル
>>202 そういう話があったのかい。
奥が深いな。
204 :
129:2006/12/29(金) 20:46:32 ID:vZATIXhh
ほしゅ、すいませんが年末進行でアイデア出来ても文章出来ません、年明けまで無理っぽいです
しかもアイデアも…浮かびすぎて纏めるのが大変、第一部だけでも
『日本製KV−1モドキ』や『日本海軍少佐、暗号マニアのロシュフォート女史(後に連合艦隊参謀)』
『Bf110VSTB−3』『魚雷がある時と無い時では二重人格な南雲女史』『海軍だけどスポ根山口女史』
次回こそは『石原女史』及び『打ち切りの女神』を登場させる(予定)であります
あぁっ!ブラクラ読者がここにも!
ほしゅ
ネタがないな…
冬コミの新刊でめぼしいのはあった?
保守
ほし
ついでに質問。
ここスレ的は、艦魂とかの兵器擬人化はokなの?
それとも
>>135みたいに、強制女性化が良いの?
211 :
129:2007/01/11(木) 02:58:52 ID:NM3vGMG9
>>210 私個人としては全然OK>擬人化
でも今連載中の物はファンタジー要素は『話に影響の無いただのネタ』程度にしかしないつもりなので
まあ『確実に4,50代行ってる筈のキャラが美少女』と表現されている時点でファンタジーですが
保守しておくか。
現実では英米ソ×日のレイプだったわけですが…
214 :
129:2007/01/17(水) 00:00:45 ID:YaYNGBZq
すいません、全然書き込めなくて では再開です
「しかしそんな報告書貰っていたなんて…確かに五十六さんはこの部隊の指揮官就任まで海軍次官でしたからね」
「いや、元々明石機関とワシの付き合いはあったんだ駐米時代に工作活動に協力したり、この部隊を『ナ号計画』に使おうと発案したのもワシだし」
『ナ号計画』とは現在日本軍が軍需省、外務省、明石機関と共に進めている今後勃発するとされる大戦争において東亜解放の鍵となる一大秘密計画の通称である
「しっかし『従来の発想に囚われない自由な発想による新しい戦車部隊運用研究』の為に何で歩兵科のワチキが呼ばれたと思ったら
…あんな事やらされるとは夢にも思っとりませんでしたわ」
五十六達海軍特別派遣訓練部隊は実は特別訓練の為ではなく実際は『ナ号計画』の為
軍需省の評価試験隊(第603飛行隊)と共に満州にやって来ていたのである
「元々陸上での戦車部隊運用研究だけなら教導隊や習志野で編成中の『第一戦車師団(日本初の機甲師団)』に任せれば十分だからな
それでもかなりの成果は得られたし、砲の自走化がやはり成功だった事は今後の戦車部隊運用に大きな影響を与えるだろう
まあ『特九九式』が来てくれたらもっと海軍らしい別な訓練になったがまだ本土で編成中だからな…海軍らしい訓練と言ったらフールン湖で行った上陸訓練ぐらいか」
「海軍の兵が大陸で戦車に乗って軍事演習、そして今度はソ連軍とガチンコ…波乱万丈奇奇怪怪奇想天外びっくり仰天でんな〜」
「しかし勝てるんでしょうか?…正直を言うとソ連地上軍は今度は本気で攻めて来るでしょうから…」
「…勝つさ、全面戦争と言う訳ではないし陸軍には満州に強い『アイツ』がいる、性格はともかく実力はワシでさえ認める程の奴だからな」
「満州に強いと言うと噂に聞く『イシハラ』でっか?…しかし彼女は小手先の技は得意そうみたいやけどそんなモン、ソ連相手に通じるかどうか…」
「通じる、満州を日本陸軍で一番良く知っているのが石原だ…しかし」
「『電波』ですからね〜」
止子の言葉にうむ、と頷く五十六
「『電波』…でっか?」
「そう『電波』、確かに軍人としては石原…いや参謀本部第一部長『石原莞代(いしはら かんよ)少将』は軍人としては優秀なんだが…『アレ』なんだ」
「『アレ』…でっか?」
「とにかく奇行が多いんですよ、無駄に屋上に登りたがる、廊下に寝そべって『戦死ごっこ』とかやってる、そして何か変な物を受信する」
「『受信』…でっか?」
「そう、『受信』だ…彼女の様々な奇行、さらに満州事変も『受信』したから行ったらしい」
「…そう言えば五十六さんを闇討ちしたって噂もありましたね」
「いや、それ本当の事だ、何故か『頭に包帯巻いて消火器で殴りかかって来た』んだ…凄く驚いた」
「マジでっか?…それなのに何で今もイシハラは軍におりますの?」
「『電波』の相手をしても仕方ないからな…それに襲われた時は誰か分からなかったし」
「で、その時の顛末は?」
「急かすなよ止子くん…あの時は確かワシの『本場米国仕込みのクィックドロウ』で撃退したんだよ、そして次の日…あの『永田事件』があったんだよな」
「ええー、あれって確か4年前、暗殺されかかった永田鉄山現陸軍大臣を五十六さんと石原少将が救った事件ですよね…何で昨日戦った者が?」
『永田事件』とは永田鉄山現陸軍大臣(当時軍務局長)を歩兵41連隊の相沢中佐が暗殺しようとした事件の事である
当時永田鉄山が中心となって陸軍内部の綱紀粛正が計画されており
五十六も海軍軍人であったが32年に行われた『5・15粛正(注3)』に参加して海軍内部の不穏分子を粛清した経験を買われ協力していたのである
215 :
129:2007/01/17(水) 04:11:03 ID:YaYNGBZq
「俺も疑問に思ったよ…だが彼女の言い分だと『明日訪問する者が永田鉄山を殺す』と受信したので訪問する予定があった上に海軍軍人であるワシを襲ったらしい」
「つまり闇討ちは誤解から行われたものだったんかいな〜」
「しかし良く許せましたね」
「ああそれは分かっているが、あの事件の時…
ドア開けたらいきなり日本刀持ってる男がいて鉄山さんを殺そうとしていたんだ、その時は銃持ってなかったら無我夢中で飛び付いてて
窓から入って来た石原が相沢中佐を消火器で殴り倒して助けてくれなかったら多分俺死んでた…いや、確実」
「やっぱり消火器なんですね…武器」
「ああ、消火器だった…だからこそ闇討ちした奴が誰か分かったんだ」
「でも本当に恨んでないんかいな〜タイ」
「くどいな〜、あの後『お詫び』をしてもらったから闇討ちの件はチャラにしたんだよ」
「『お詫び』?…どんな?」
「ま〜『体の色々な部分の初めて』や『初めての鞭打ち』『張り方入れて首輪』…そう言えば『夜の舳先で駅べ…』って何言わすんだー!!」
「こ、この好色一代無責任男ー!! 何やらかしとんね〜んでんがなまんがな〜」
「破廉恥だとは思いませんか?あなたその当時既に中将だったんですよ」
「分かってるよ…これはワシが率先してやった訳じゃなく石原が『受信』してワシに『…しよ?』って言って来たから…つい」
「『…つい』じゃないですよ」
「それに石原は恐ろしい女だ…そろそろ来るだろうな」
「…何がでんがなまんがな?」
その時通信兵がやって来た
「電文であります」
「相手は?」
五十六が聞くと
「陸軍参謀本部からであります」
「「な、何だって〜」」
と驚く止子とエルフリーデ
「な、何故驚いているのでありますか?」
「多分軍事機密に属する事だ、聞くな」
「は、はあ」
そして通信兵は部屋を退出し後には五十六達と通信兵が持って来た紙が残った
数分後…紙を読み終えた五十六達は
「こ、これが『恐ろしい女』と言う言葉が示す意味でんがなどす?」
「そ、そうですよ…盗聴するなんて許せません」
「確かにな…盗聴と言えば盗聴かもしれんな」
実は紙にはこう書かれていたのである
『ナガセちゃん…電波届いた? 私は元気だよ ノモンハン方面の戦い ナガセちゃんの部隊が鍵を握っているから気をつけてね
それと関東軍司令部にも気をつけてね、嫌な波長を感じるから それじゃあご武運を祈ります
追伸 ナガセちゃんと私のハジメテ を語るなんて…だめだよ(読み難いので変換されていますが本来は全てカタカナです)』
「これは陸軍に対し抗議するべきです」
と激怒する止子…だが
「無駄だよ…この部屋に盗聴器は無い、『専門家』に調べてもらった…確かだ」
「何ですと?…しかし現にこの電文は盗聴しなければ、その『専門家』がグルなのかもしれませんし」
「いや、それは無い『専門家』は石原と仲が悪い軍事的政治的なモノならともかくこんな事では協力しない」
「じゃあ…まさか『受信』は会話にも及ぶって事なんですか?」
「そのまさかだ…と言っても『波長』が合わないと駄目らしいがな」
「お、恐ろしい女ですね・・・石原少将って」
「…ああ、まったくだ」
「それで…この『ナガセちゃん』ってのはどう言う意味やネン、五十六ハンの事指しとるみたいどすタイが」
「ワシも良く知らんと言うか知りたくないが…『ナガセちゃん』は『電波的』に『最愛の人』を意味するらしい、意味を知った時激しく後悔したよ」
「ま、まあ確かにこないなお人相手はワチキが男やったら絶対遠慮させていただきますわ〜」
「いや、石原は『両方イケる』ぞ、聞いた話だとある時『受信』して同姓を相手に…」
「「何だって〜」」
再び驚く止子とエルフリーデ…ノモンハンにおいては今現在も熾烈な航空戦が繰り広げられているがこの基地はまだ平和だった
第一章 了
216 :
129:2007/01/17(水) 04:24:29 ID:YaYNGBZq
はい、第一章終わりました、第二章からは五十六達の戦線への移動を書く予定です
…しかし間が空いた所為か何かノリが変…何が悪かったのだろうか?
最後にヒロイン紹介
『石原莞代(いしはら かんよ)』
御存知満州事変の立て役者
今作品では女性化の上に『電波キャラ化』している
しかし『キレる頭脳』と『部下の面倒見が良い』と『周辺住民の事も良く考える』は変わってない
今回は本土で作戦立案や増援の手配を行っている
>>216 一番槍GJ!!
石原完代ちゃんかわいいよ…(;´Д`)ハァハァ
>>211 そういや随分前に、
軍板でユリシーズの性別反転モノがあったんだが
あれは面白かったんで続けて欲しかったなぁ。
219 :
名無し三等兵:2007/01/19(金) 13:16:58 ID:Q7aBo/wV
マクリーンの小説を?ヴァレリー艦長が女なの?
>>219 うん。いくらかアレンジして。
スター中将の退艦あたりで終わってしまった。
それって無茶苦茶序盤じゃないのかw
ちょっと前に軍板にあったハルヒ河スレは上手い言い換えになっていた秀作だった。
27 :名無しさん@ピンキー:2006/09/09(土) 02:54:26 ID:xgBnhlsx
裕福な地方地主の子息でありながら、思春期特有の青臭い衝動で
無産主義活動に加わった宮崎青年。
彼は今や重禁固刑を甘受するか、
あるいは強制志願で北米戦線に送られるかの2者選択を、
特別高等警察の取調室で迫られていた。
・・・同年晩秋。
宮崎二等兵が配属された戦車連隊は、旧合衆国南部諸州の奪回を意図した『剣』号作戦に参加。
しかし日英軍の硬直した攻勢は、数で劣るはずの独逸軍の機動防御の前に失敗し、連隊は包囲され壊滅。
彼は独武装親衛隊『帝国』師団の捕虜となり、ノーフォークの枢軸軍捕虜収容所へと送致された。
・・・ハーグ陸戦協定なぞどこ吹く風の劣悪な収容環境、
特高を遥かに上回る独逸捕虜取調官の過酷な尋問、
そして夜な夜な繰り返される収監者仲間からの私刑。
・・・極限状況のただ中、宮崎の心を現世に繋ぎ止めるものは、
焼却作業所で拾った木炭で、独逸人が配布する宣伝小冊子の余白に書く漫画のみであった。
・・・・・・やがてそれは、鉄条網越しに眺める近隣住民、
ことに白人少女達の肉体を借りた醜悪な性的妄想へと堕落する。
その頃、独逸政府の上層部では、今次大戦の帰趨について一抹の不安が語られていた。
・・・欧州全土で頻発する反独抵抗活動、次第に軋みをあげつつある独逸戦時経済、そして戦意が下がる一方の、疲弊し切った欧州諸国軍。
ベルリンの宣伝省では、ゲッベルス担当大臣を中心に、様々な戦意高揚企画が練られていたが、どれも今ひとつ、効果は上がられなかった。
国家社会主義独逸労働者党(NSDAP)幹部間での権力闘争も絡み、
さしもの天才的扇動家ゲッベルス博士も、焦燥感に駆られてしまう。
同年、クリスマス。
宮崎が隠匿していた漫画を、徴用された現地人の監視兵が発見してしまう。
暴力と性的妄想が不気味に融合したその漫画は、
ただちに収容所長である親衛隊将校の元へと送られた。
・・・取材の為、収容所を訪問していた独逸宣伝中隊員が居合わせたことで、
宮崎・・・つまりあなたの運命は大きく舵を切る。
『エロ』は全ての政治・思想信条に勝る。
これはその証明の物語である。
ジャンル;調教/戦略SLG
シナリオ;佐東大祐『常勝道』『匿名少年の戦争』
原画;松本晃『航宙戦艦比叡』『銀河路線九九九』
音声;有り
エンディング数;未定
攻略ヒロイン数;未定
主題歌;有り
来月号では、ゲームシステム・登場人物を順次紹介予定!
失礼、誤爆でした
ほしゅ
☆
死守。
ついでに点呼。
番号!
アイン
229 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 20:21:00 ID:kLiP73kt
ツヴァイ
230 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 02:40:56 ID:6RdIgA4J
ドライ
フォーーーウ
スペイン後の5をアルファベットで投下する絶好の機会ながら、あえて避けてフュンフ
ゼクス。
ズィーベン
235 :
保守:2007/02/15(木) 16:58:17 ID:uK1jc59m
あ、鳩
129の続きはまだかしらん。
237 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 18:56:32 ID:C3dWwEhb
ツェーーーン!
「きみの部下はどこにいる?」
と
>>227 は
>>228にたずねた。
「閣下、本国からエロパロ板に侵攻した当初、
このスレの住人は定数を満たしておりました。
・・・いま、ここにいるのは私を含め、
>>237までです」
最早名ばかりとなったスレの残存部隊が、
そこに整列していた・・・・・・
えるふ。
たとえば、独ソ戦がドイツの勝利に終わって東方入植が実現した世界。
主人公はドイツ本国から夏休みをライヒスコミサリアート・ウクライネンの叔父の家で過ごすためにやって来た。
そこでのひと夏の経験・・・とか。
叔母 若くして叔父と結婚した30代前半の美女。甘え担当。
従妹 主人公より少し年下の美少女。ツンデレ担当。
下女 民族ドイツ人の下働きの娘。M担当。
叔父 戦場の英雄だが負傷のため除隊。後遺症のせいで不能。
|┃三 , -.―――--.、
|┃三 ,イ,,i、リ,,リ,,ノノ,,;;;;;;;;ヽ
|┃ .i;}' "ミ;;;;:}
|┃ |} ,,..、_、 , _,,,..、 |;;;:|
|┃ ≡ |} ,_tュ,〈 ヒ''tュ_ i;;;;|
|┃ | ー' | ` - ト'{
|┃ .「| イ_i _ >、 }〉} _________
|┃三 `{| _;;iill|||;|||llii;;,>、 .!-' /
|┃ | ='" | < 話は全部聞かせて貰ったぞ!
|┃ i゙ 、_ ゙,,, ,, ' { \
>>240はシベリア送りだ!
|┃ 丿\  ̄ ̄ _,,-"ヽ \
|┃ ≡'"~ヽ \、_;;,..-" _ ,i`ー-  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃ ヽ、oヽ/ \ /o/ | ガラッ
>>240 最終戦直前に死を賭して出撃するヒトラーユーゲント少年兵と、
その姉である未亡人(夫はDR師団将校でファレーズで戦死)の
一夜の甘い相姦とか、
北米戦線で捕虜になったドイツ将校が、日本本国の収容所に
送致されてそこで知り合った戦争未亡人との恋とか、
そんなンもいいかも
「入営前の筆下ろし」ってのはよくあったらしいねぇ。
でも舞台は日本の方がいいかもなあ
だって舞台がドイツだと、戦後ヒロインは赤軍に(ry
全くのファンタジー世界だと、
女性優位の全体主義国家と、男尊女卑な民主国家の間の
WW1レベルの総力戦とかな
女性兵士だけで構成された装甲中隊に
捕虜として捕まった少年兵の運命やいかに!?w みたいな
_-__‐、 ,
, -''_ 、_ ` \ `'- 、
/ ´, ,.-/ .'─、 ̄ 、` ー 、
,/ , ‐‐'/ / ゝ 、ヽ ヽ
/ / / | │ L. 、 .< ヽ
/ / ,/l .r ヽ L ヽ ヽ ヽ .!
│ ,゛ / l゙| .! ! ー.! | ! ( ヽ ゝ |
! / ノ ./ .! ! ! .、 l、 | .| ヽ │
/ 、 / /l | .ヽ l │ ! l .、 l | \
! ! l ,ト-= 、.‐- .、、 .! |.、/-从 │ .! /.!
l .、 ! _イ'l|'゙Tヨヽ、 .! ハ''l|''l丁Vヽ.! | ノ.'
`.! : j ヽ\ `‐´  ̄ /./ ` ー
||ヽ\ ヽ_`'' -- / / |.! l
ヽ\ .!.ヽ` ー'''´ ´ .'〃1 /lリ./ 貴方は死なないわ。
ヽ ー '-<  ̄ , ミ│.//゙/ 私が守るもの。
`ヽヽ,-,、ヽ、 , ‐} ! /./
`.! `ー‐´ .!│`
,rr'´冫 .!-ヽ
/ l´ !' | ゝ
, -‐'´ \ ./ .|.rへ、
, -'ゝ、 ヽ / \
/ \ ヽ / , ‐' ´`ー、
/ ||` ー-.┬ 、,乂y-‐ッ‐ ‐' l! ヽ
/ | _,/ン/|∠゙< | ト、
/ レ'゙r'', イ .| .7't/\ / |ヽヽ
|\ ,┐ lゝ'' / │ .! !\/゛/ ! : ∨
/ '''|, 」 ヽ / : | .! . ! ! .! . ノ|
保守
保守
ナポレオン戦争やら南北戦争あたりまで、軍隊のあとをぞろぞろついてきた商売女どもの話とか。
プチアップルパイであびゅうきょが武装SS女子部隊の漫画を描いてたような。
20年ばかり前だけど。
鋼鉄の人が同人で書いてるのはココに分類されるのかな?
> 鋼鉄の人が同人で書いてるのはココに分類されるのかな?
まさに直撃、
そりゃもうティーガー戦車の薄い砲塔天井に、152mm野砲弾が
直撃したくらいに
>>鋼鉄の人が同人で書いてる
鋼鉄の人?!なんと同志スターリンが同人作家だったとわー!
話はすべて聞かせてもらった!(岡田真澄AA略
>>252 , .. ... _
,. '"`´:::::::::::::::::::`::、
./:/::;:::::::::::::::;:::::;::;::;:;;;ヽ
/:::;:':::;::;:;;::;l:::;:;::;:i::;:;:!:ヽヽ:::ヽ
,':::/::;:';::l:l|;;l|::|i:{:i::!'i:l:|l;:;i;;;};;、;`、
.!::;'::;'〃;L|!┼l;|'|;|.|lト!|、',!:!l;;;};;;;}
i:::!:::!;il|".ィi::;T ` ` 'T!::ヽ,`};;l;;|;;;;|!
.!:::::{ll{ l‘ !t::i| |t:;ソ ’!!!'"!''!!
!:::::!ll|`、 "´ 、 `" /''||!'
;',:::::ヽ||lヽ `´ /liソ!!
',ヽ::ヽヽ}ll`i .. .. '!|ll}ソ ll
ヽヽ::ヾ:ヾノ .!、´ ||
_,. 〉ニニ}´ 、 , ' ` !!、
,.::'::::::{/,イ! - -‐ || ,.'iッ,.、
/:::::::::::K.く;;;}li;、,_ _,.,;イ;||;i':'"::::::ヽ
/::::::::::::{;;ヽヽ}`''=!ミi;:';'!=-''"||:::::::::::::::::::`,
吉田親司の光臨キボンw
どの程度までリアルでシミュレーションしてないとだめ?
0:リアルに! リアルに!
1:ソ連軍以外に女性軍人がいても気にしないよ!
2:20代の大佐がいても気にしないよ!
3:人型兵器が出てきても気にしないよ!
4:人型は困るけどパンジャンドラムやハボクックをお願い!
5:ロリな将軍や提督が居てもきにしないよ!
も追加
そりゃあもう、軍板を母国とするスレ住人にとって、
ここはカフカス山脈みたいなものですからw
常に兵力も補給も不足気味
気にするなんてとんでもにゃあ
狂気山脈ならもっとそんなこと気にしてられなくなるよ。いあいあ。
l^丶
| '゙''"'''゙ y-―
ミ ´ ∀ ` ,:'
(丶 (丶 ミ いあ いあ
(( ミ ;': ハ,_,ハ ハ,_,ハ
;: ミ ';´∀`'; ';´∀`';, ,
`:; ,:' c c.ミ' c c.ミ
U"゙'''~"^'丶) u''゙"J u''゙"J
図:晴れ晴レ・ン・カイを踊る名状しがたきもの
>>256 > 2:20代の大佐がいても気にしないよ!
ルーデルやパイパーは20代で大佐じゃなかったっけ?
SDのシェレンベルクも30で准将だったし
いまや米軍には女の将軍もいなかったか?
女の軍人なんて珍しくもなんともあるまい。
ケルンテン公国には女性士官がいたと思ったが。
元ネタ古いよw
御大作品だと自衛隊の情報本部長が女だったなぁ。
その御大も今では・・・
女性上官っつったら、南雲隊長だなあ
南雲隊長もそろそろ懐かしい部類かね。
個人的にはアーヴの姫様方が女性上官だな。
予備役で准将で退役した方なら存在するよ>米の女性士官
因みにこの女准将、コンピューターの発展の貢献した方で我々がゲームやコンピューター関連でよく使う単語を生み出した方でもある。
>>266 ついでに今じゃイージス艦にその名がつけられてたりする。
大ちゃん、ほんと今何してんだろうね
いや、ここで聞くことじゃないけどw
やっぱマカオで親父の口座の管理に忙しいんだろうなww
金融制裁が続いてたら小遣い稼ぎにRSBCの続きを書いてたかもしれないのになぁ。
マカオで日帝のマスコミ相手に、
プレスリーのコスプレ開陳してるひまあったら、
星の続きかいてくだちい>大ちゃん
信長の続きを……
大ちゃん、実家まじでやばいみたいだよ?
おやじさんの口座、凍結されたままらしいじゃない
また内職して実家に稼ぎ入れてよ
俺達も人民もおやじさんも、大ちゃんの新作待ってるよ
hosyu
>>266 海軍最高齢の現役少将だった筈だぞ、退役時。
実は女性の方が男性よりGの耐性は強い
との事なので急降下爆撃は女性に任せた方が良いのやもしれん
>>275 つまり、ルーデルが女性だったら戦果がさらに大きくなる訳でつね
>>276 東武戦線で一個方面軍が壊滅するだけかも
>>276 やっぱり好物の牛乳は自家発電でしょww
>>277 「だけ」ってwww、ねーよwww
………ルデルなら仕方がないか(´∀` )
280 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 14:06:55 ID:5HAFDXPz
「佐藤大輔御大とともに苦難を乗り越えてゆくスレ」は、ここですか?
いいえ。ここは同志皇鉄龍と共に新たな共和国を建設していくスレです。
皇国の守護者だと本編にエロが(一応)ある支那
総統には基本メロメロだが地上勤務を言い渡されると反抗するデレツンか。
ところで同志中尉どの、フオンタジックな異世界に召喚された自衛隊とかはありでしょうか。
MLRSが騎兵に降りかかったりカールグスタフがドラゴンの腹をぶち抜いたり(ry
エルフとギシアンな展開になったり。
>>284 エロありの自衛隊ファンタジースレのようなものか。
>>286 あんたもあそこの住人か…?
わっふるわっふる
おどろいたな軍曹、
>>284は当スレへの転属を希望だそうだ
司令部へ送ってやれ
>>287 いや、随分昔に読んだきりだ。
まだ蟹様が土方さんだったころに。
>>289 宗主板言うから801板にもあるのかと思った。
55章もあんのか・・・。読むの大変そう。
自衛官がタイムスリップ!
ただし非番で家にいた人
持っていけるものは知識だけ、という事か。
経験は環境違い過ぎて使いようなさそうだしなぁ。
自衛官っつったって、単なる『ガテン系のお兄さん』にすぎないわけで、
知識だけならその辺の大学生の方がよほど物知りだ。
幹部にしたって、防大の「一般教養」なんて高が知れてるし。
もっとも、その辺の大学生は、気力と体力面で長生きできなさそうだけど。
何これ?
>>296 名に是っておめえ、ルーデルが帰ってきたんじゃねえか、
しょーがねえだろう
しかも、今度はスツーカもいらないらしいぜw
スツーカは爆発娘のお守りで忙しいからな。
つまり、ルーデル(魔法ロリ女体化)と自衛官とそこら辺の大学生が、仲良くファンタジー世界に召還される、と。
>>299 何らか危機に遭遇した場合、
「お前達はここで待っていろ。足手まといだ」
と幼女に力強く宣言されるな、多分。
やばい、ロリ属性の全くない俺が始めて幼女に惚れる。
若杉大尉だったら人物・知性・設定とも主役として申し分ないと思ったが、
あまりに立派な人物すぎて濡れ場に持っていくのに無理があるので諦めた。
スライムに、火炎放射器は効くのかい、旦那?
沸騰→蒸発?
箒にまたがって急降下爆撃....
それはそうと、急降下しながら魔法は使えるのか。
口だけで住む詠唱だけなら可能........? 舌噛むか?
箒というか砲機ですか。
誰が上手いこと言えと。
で、戦車の代わりに何を蹴散らすのがファンタジーらしいのかね?
308 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 01:47:14 ID:r7s8NJO5
キメラ
椰子なごみ(つよきす):「ここから先は戦場です。下がっていて下さい。」
>>307 飛べないタイプのドラゴンや、亀型モンスター、巨人
>>303 スライムには剣が効かないから油をまいて焼いてしまう、ってのはロードスにあったな。
それより向こうでエルフの女兵士見付けたんだけどいるか?同志
>>314
いるいる
つ 【鞭 怪しい薬 バイブ ローターetc】
防音室を用意したぜ。頑張りな。
Ta!Ta!Ta!Ta!Ta!
プロペラ同調式機関銃特有のスローテンポな発射音とともにカウリングに並べられた二挺
のシュパンダウ08/15から発射された7.92mm弾が純白の翼を広げた天馬を騎手
もろとも真っ赤な挽肉に変える
ブルーノ・スタッケルの操縦するファルツDVaは古典的なフィンガー・フォー・フォー
メーションで飛行するペガサス空中騎兵中隊の殿に位置する第三小隊に稲妻のような急降
下で襲い掛かり小隊長機とその僚機を短い連射で葬り去るとフルスピードで離脱する
天馬といえども所詮は翼の生えた馬
直線速度を競う限りWWTの骨董品とはいえピストンエンジン付き航空機との間には越え
られない壁が存在する
速度と飛び道具のアドバンテージを活かし単機のファルツは数で勝る空中騎兵達を翻弄し
ていた
「ドイツ野郎め戦争だけはムカつくほど上手だな」
ペガサスライダー達は一撃かけては遁走するスタッケルにかき回され本来の任務である地
上部隊の援護まで手が廻らない
「よおし、こっちも行くぞ!」
ガン軍曹が怒鳴ると四百馬力のエンジンが唸りをあげ28トンの鋼鉄の塊りが身震いする
「前進!」
偽装網をかなぐり捨て車体と砲塔から大小二本の砲身を生やしたM3中戦車“LULUB
ELLE”が森から飛び出しその姿を露わにすると丘の向こうから横一線に並んで進軍し
てくる重装歩兵の集団に動揺が走る
「さあ近代戦ってものを教育してやろう」
ガン軍曹は歯を剥き出し鮫のように哂った
317 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:13:44 ID:A5Yu9tA9
SSキタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)-_-)=゚ω゚)ノ━━━!!!!
これは重装備のSS正規師団っぽいなw
上はすぐ分かったがM3なんてあれしかないと思ったがやはりそうかw
>>318 そいつら多分M47に乗ってるぞw
>316乙
これはブルー・マックスとサハラ戦車隊でいいのか?
「おかえり〜スタッケル〜!」
キャンプに帰還したスタッケルがファルツから飛び降りるとトパーズ色の瞳を輝かせた
獣人の少女が跳び付き魅惑の膨らみを押し付けて来る
「煩いぞネフェル」
少女の頭を両側から握り拳でグリグリしたうえ払い腰で投げ捨てる
まさに外道
「この強姦魔〜!ムッリスケベ〜!絶倫超人〜!え〜とえ〜と…」
なおも悪態を吐こうとする豹娘の口を濃厚な大人の接吻で塞ぐ
【暫くお待ち下さい】
「じゃ俺は姫さんとこへ報告に行ってくるからいい子で待ってろよ」
「ハラホロヒレハレ……」
どこぞの太鼓の鬼のように右手をシュッと翳して立ち去るスタッケル
スタッケルの超絶舌技でイカされてしまったネフェルは魂が抜けたように虚ろな表情で
地面に座り込んでいる
ブルーノ・スタッケル、(性的な意味でも)凄腕な男である
>>321 少女に上手く絡ませるとは思わなかった。
じっと続きを待つ事にする。
御大も結婚したことだし、
そうなればこそこのスレも意味があろうというものだ
スタッケルは一応前線司令部ということになっている大きめの天幕に向かう途中で
ガン軍曹の部下達と顔を合わせた
「ようコング、モンキー、フェイス」
「私はタンブルですが」
「僕はジミーだよ」
「俺はウェイコだ」
「気にするな、ナムにいた頃の部下を思い出しただけだ」
ナムって何だよ
意味不明なやり取りを交わした後に三人と別れ天幕を潜ったスタッケルを待っていたのは
巨大な斧を担いだ鰐男や顔の上半分を覆う眼帯をした蛇女、青いタイツにリングシューズ
を履いた虎男といった人外の一団だった
そう、1918年の西部戦線からなんの脈絡もなくおファンタジアな世界に迷い込んで
しまったスタッケルが身を寄せているのは魔王軍と呼ばれる集団だったのだ
>>324 中の人で混線しているw
今度給料出たらサハラ戦車隊両方借りて見てみるか。
角を生やしたのやら鰓呼吸してるのやら不定形の体を震わせて
“テケリ・リ!テケリ・リ!”
と囀ってるのやらに混じってガン軍曹がなぜか置いてあるピアノに肘をつき
ダークエルフのピアニストに
「おい、アレを弾け」
と言っている
天幕の中はスターウォーズ・エピソード4でハン・ソロが初登場する酒場のごとく
ノーマルな人間を含む各種族がひしめき合っていた
魔王軍といっても人外しかいない訳ではなく少数民族とか無政府主義者とか同性愛者と
いった生物学的には人間だが政治的に人間扱いされていない連中も魔王軍に身を寄せている
そうでなければこのおファンタジアな世界の大半を支配下に置いている王国軍に捕まって
強制収容所で死ぬまで働かされるからだ
そして烏合の衆に過ぎなかった各種族を纏め上げ若干316歳にして魔王軍総司令官の座
についた若きカリスマこそ天幕の奥の一段高い席に座ったブロンドの美少女
「串刺し王女」ことブリュンヒルデ・ツェペシュだった
航空偵察の結果を報告しようと退屈そうに頬杖をつくブリュンヒルデに近づいたスタッケル
に串刺し王女は川澄涼子みたいな声で開口一番こうのたまった
「腹が減った、食事だ」
>>326 この場合、星条旗よ〜の方になるのか軍曹w
こっちも混線しとるなw
>>327 シュタイナ中佐のがいい俺がいる。
でもあれ映画はちょっとショボかったしなぁ。
「なんでさ…」
どこぞの魔術使いみたいな愚痴を零しながらも慣れた手つきで十八番のハンブルグ
ステーキの下拵えをしていくスタッケル
物心ついたときから父親の経営する安ホテルを手伝って料理をはじめ掃除、洗濯、便所
の汲み取りとあらゆる雑用を通して磨かれたスタッケルの家政夫スキルはランクA+
に達しているのだ
「すいません、お嬢様はスタッケル様の手料理が殊の外お気に入りで」
浅川悠みたいな声で侘びながらスタッケルの隣で白魚のような指に生やした鉤爪を振るい
得体の知れない肉と摩訶不思議な色の野菜のマリネを作っているのは眼帯に覆われて
いても隠し切れない美貌と女神すら嫉妬するであろう完璧なプロポーションを備えた
上半身を持ち腰から下は爬虫類に生理的嫌悪感を持つものさえ目を奪われるであろう
虹色の鱗を輝かせた大蛇の姿という女性型モンスターだった
「なにかまわんよ、美しい御婦人の我侭に振り回されるのも男の甲斐性というものだ」
本当はけっこうムカついているのだが下手にでられるとお愛想の一つも出ようものだ
「お嬢様も昔はお隣の無愛想な幼馴染に毎朝お弁当を作ってあげたりしてたんですけど
いつの間にかゾイドバトルで味方が射線上にいるのに平気で全力斉射するような子に
なってしまって…」
色々と突っ込みたいのだが気にしたら負けのような気もするスタッケルだった
>>328 映画版の鷲は舞い降りたはしょぼかったね
エピソードもいろいろ削ってたし
やっぱ軍曹最高
続きマダー?チンチン(AAry
>>329 スタッケルに器用貧乏で不運な影が見えた。
>>330 まあ確かに戦争映画では一二を争うかっこよさではある。
「我々は今すぐ前進しなければならない」
横柄の国から横柄を広めに来たような口調で大司教は言った
「それは無理だ」
文字通り不眠不休で困難な進軍の陣頭指揮を執り疲労困憊していても国王の勅使だからといって戦場の匂いを嗅いだ事も無い素人の命令を聞くような将軍ではなかった
「我々はこの三日間、正体不明の敵によって一方的に出血を強いられている。
我々は目に見える敵が相手なら如何なる者であろうと怯みはしない、我々は死ぬかもしれないがこちらにも相手を殺すチャンスがあるからだ。
だがこの敵は誰も姿を見ることの出来ない遠距離から自由に我々の中の一人を選んで死を与えることが出来る。
このような状況で前進を強要しても兵達は軍隊として機能しない」
大司教は将軍の説明を理解出来なかったし理解しようともしなかった
「神と国王の名において命令する、今すぐ…」
将軍を見下し右手の人差し指を突きつけた大司教の頭が吹っ飛んだ
全身に大司教の血と脳漿と頭蓋骨の破片を浴びた将軍は微かに聞こえる銃声に向かって小声でGJと呟いた
昼なお暗い森の中をゴミの塊りが音も無く移動していた
やがてゴミの塊りは少しずつ輪郭をはっきりさせていき程なくしてギリースーツと呼ばれるカモフラージュ用のコスチュームを羽織りM40A1ボルトアクションライフルを携えた中年の白人男性になった
男は灰色の耳をピンと立てた獣人の少女の背後に立つとその肩をポンと叩く
「うわらばっ!!」
よほど驚いたらしく珍妙な悲鳴をあげ飛び上がる少女
「出迎えご苦労さん」
「気付かれずに人狼に忍び寄るなんて何なんだアンタは?!」
「たまたま合衆国海兵隊に入隊してたまたま偵察狙撃兵養成コースに進んだ射撃とストーキングが得意な男だ」
少女は挑むような視線で男を眺めると顔をしかめた
「さっきまでは森の匂いにまぎれてたけど改めて嗅ぐと酷い匂いだよ、何日風呂入ってないのさベケット」
ベケットと呼ばれた男はふむと呟き腕を組んで考えること数秒間
顔をあげるとおもむろに言った
「今日は何曜日だった?」
作者様だけは、コテハン付けるなりトリップつけるなりして頂けると、判別しやすくなるとかならないとか
335 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 00:37:06 ID:3u7aWjY4
とりあえず浮上
336 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 23:45:02 ID:bFRHuVD1
水銀燈には軍服が似合いそうだ
乳酸菌を補給するのだw
>333
後続部隊の投入予定如何なりや?
専守防衛保守実行
ファンタジー物の二次創作だが、ライトノベルスレの128〜に、
当スレに傾向の近いSSを見つけた。
それでは、また斥候に逝ってくる。
血闘絶対国防圏の夏紀×ホイヘンスとかは、ここで書いてもいいのかな?
どう見てもここの担当だな。
ただその…その組み合わせだと、胸…やるなら上手くやってくれ。
あの二人って、言いにくいことをずけずけ言うような性格だからなぁ。
どんな結婚生活してたんだろ(笑 エピローグ見る限り、幸せではあったみたいだが。
寝室で1人、手持ち無沙汰なままうろうろと歩き回る夏紀。最初は部屋に飾られた珍し
い装飾品を眺めていたものの、もともとそういうものに興味のない彼女には大した時間潰
しにもならなかった。
かといって、何もせずにじっとしているには、彼女には出来なかった。結婚式という人
生における重要な舞台の1つを終えた彼女は、それに続く「初夜」という舞台の幕間にい
るのだから。
「それにしても……」と夏紀は思う。なぜ、その舞台に立つ私はこのような格好をして
いるのだろうか。このハレの舞台に彼女が身につけていたのは、いつもの着慣れた巫女装
束であった。それは初夜を迎えるにあたって、夫となった男性の希望に添ったものだった。
カチャ
扉が開き、電動車椅子のモーター音とともに夏紀の夫となった男、ホイヘンスが部屋に
入ってくる。
「待たせたかな、我が妻よ」
「結婚が決まってから……いや、戦争が始まってからほとんど考える時間もなかった。久
しぶりに落ち着いて色々と考える時間を貰って感謝している」
「それは良かった。それで、この結婚を後悔していなければ嬉しいのだが」
「後悔? それなら、あなたの口車に乗って賭けをした時からずっとしている。だが、女
性としての魅力を欠き、不利な立場にある私にはまたとない機会なのも確かだ。ならば、
これはむしろ好機と見るべきだろう」
「それは良かった。同時に、私の大和撫子というものに対する認識も改める必要があるよ
うだな」
「だが、一つだけ分からない事がある。初夜を迎えるにあたり、あなたの言うとおり巫女
装束のままで待っていたが、これに納得のいく理由があるのなら説明して貰いたい」
夏紀の質問に、ホイヘンスは「何を今さら」といった表情で首を振る。
「理由? 私の妻たる御仁は、頭の働きがやや鈍いようだ。生涯の伴侶とする女性との最
初の夜に、その女性をもっとも美しく飾る服装を希望するのは、夫となる男として当然の
欲求だと思うのだが。もちろん、ただの私の趣味でもある事も否定しないが」
「我が夫は、どうやら少々問題のある性癖をお持ちのようだ」
「すぐに理解して貰おうとは思わない。それに、お互いを理解するための時間はたっぷり
とある」
「そうだな、焦る必要はない。それでは、もう一つ質問をさせて貰いたい」
そう言って、夏紀はいったん言葉を切る。羞恥心というものに鈍い彼女にとっても、そ
の質問を口にする事は、やや勇気が必要だった。
「その、初夜を迎えるにあたって、男女の営みというものを……もちろん知識としては知
っているが、私は……その、男性とした事が……ない、ので」
鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべていたホイヘンスだが、次の瞬間――貴族とし
てはあまり褒められた行為ではないが――口を開けて笑う。
「な、何がおかしい」
「いや、失礼をした。しかし、夏紀のそんな、真っ赤に染まった顔が見れるとは。結婚と
いうのは、新しい発見があるものだ」
「わ、私は真剣に……」
「そうだな、申し訳ない。だが……」
ホイヘンスは奥歯の奥で笑い声を噛み殺しながら、申し訳なさそうな表情を浮かべる。
「だが、安心して欲しい。私も経験が豊かとは言えないが、男女の営みについての経験は
人並みにはあるつもりだ。だから、私に任せて貰いたい」
「人並みの経験というのが引っかかるが、それについては追々聞かせて貰おう。それで、
まず私は何をすればいいのかな」
「そうだな。差し当たって、まずは私をベッドの上まで運んで貰いたい」
「それを私にやらせるのか」
「もちろん、メイドにさせても構わないが」
夏紀はやや考えた後、ホイヘンスの身体を電気車椅子から軽々と抱き上げる。
「伴侶との初夜に別の女を呼ぼうとは、貴方は相変らずその様な方法でしか女を動かす術
を知らぬらしい」
「ではどうすれば良かったのかね」
「それを私に言わせるのか」
「これからの長い結婚生活を円満なものにするために、ぜひ聞いておきたい」
「まったく。我が夫は、怪我で死に掛けていた時の方が可愛げがあったな」
夏紀は軽くため息を付いて続ける。
「「あの時と同じように、お前の胸に抱かれたい」とでも言えばいいのだ」
「それは何とも情熱的な台詞だな。では、次からはそうするとしよう」
悪びれる様子もないホイヘンスに、夏紀はかぶりを振る。
「やれやれ、誘い言葉さえ妻に考えさせるとは。我が夫の怠け癖は相当のもののようだ」
「私は夏紀を手に入れるために散々頭を使ったのだ。これくらいの怠惰は許されよう」
口の減らぬ夫をベッドの端に下ろして座らせ、夏紀もその横に腰を下ろした。
こんな感じで描いてみたが、エロシーンに入る雰囲気になかなかならないなぁ
いつの間にか燃料投下されてるしw
続きマダー
なんだか45年2月のオストプロイセンみたいなスレだなw
スレのレーベンスラウムが、危急存亡の秋なのですよ?
オットーとハーマンが必要です。
補給
351 :
匿名の人 ◆sePHxJrzaM :2007/06/28(木) 09:54:53 ID:yPmBLc+E
はじめまして。
軍事板でとあるスレのスレ主をやらせて頂いていた者です(トリップで検索すればわかります)。
実は軍事板のスレの方は粘着荒らしに遭っておりまして、現実通常の進行ができない状況にあります。
突然で恐縮なのですが、こちらのスレにSSを投下しても宜しいでしょうか?
稚拙ながら、一応の濡れ場も用意してあります…。
身勝手な物言い、申し訳ありません。
タイフーンイラネ。
小官連れて来たら許してやんよ。
マジで小官の鬼畜エロ21禁読みたいから。
>>351 見ての通り過疎ってるから書き手は多いに越したことないよ。
訳有りみたいだけど構いません。
>>352 まあそうカリカリするな つ旦~
>351
エロければ許可。
なければ不許可。
判断基準はただひとつ「抜けるか抜けないか」だ。
皆さん飢えてますなぁ・・・・ははは・・・・・・
356 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:19:44 ID:z3Xu4g7P
…山田2曹は焦っていた。『現地』駐屯地で行方不明者が出た。そして、その捜索に部隊全部が駆り出されていた。
捜索班を率い、行動する事約1週間。班員は心持ち下品だが、勇敢で気の良い奴等ばかりだった。内地に残した女の
痴態を面白可笑しく話す神崎、任満金入ったら、キャバクラで『お大尽』を一回やってみたいと言っていた林崎、
自慰こそ一番と強弁していた山崎…。そしてその3人と何時も風俗詣でを欠かさなかった坂崎…。営内2班名物、
坂崎サーカスことカルテット『エロ4崎』…。今はもう、居ない。この捜索行で、一人減り、二人減り…そして、
三人目が、信じられないと言った顔で山田の目の前に横たわっている。
「…残りは誰と誰だ? 」
「一番、西士長! 」
「六番、坂崎三曹! 」
「…情報は、この先だ。で、貴官等の意見を聞こう。捜索続行か? 帰還するか? 」
「山ちゃん、ここまで来たんだ。やろうや。…エロ共もそいつをやらないと化けて出らあな」
「自分は帰還を主張します。行方不明のWAC一人に、それがお偉いさんの何だか解りませんが、
貴重な教育を受けた隊員を消耗させる上の気が、自分には知れません。帰還が順当かと」
「大学出は冷たいなぁ? 山ちゃん。…俺はお前に従う。だがな、此処まで来たんだぞ…」
「…自分は班長の判断に従います。…結果が見えて居ますがね。自分の意志で脱柵した者に
ここまで引っ掻き回されるのは正直、ウンザリですよ! …済みません、失言しました」
「続行1に撤退1…。…俺は続行だ。済まんな、西」
娼館に珍しい、黒髪の肌のきめ細かい綺麗な女が居るとの情報を掴んだ俺達は、威力偵察を敢行した。勿論、俺達
の班のみでは無い。数個班まとまっての襲撃だった。しかし、館の内部に突入したのは俺達の班だけだった。後の班
はバックアップに徹して居る。こんな『馬鹿な事』で死にたくない、とその行為が雄弁に語っていた。
手練れの娼館が飼う『暗殺者』に、総員の半数が殺られた。死んだ奴等のためにも、成功させなければならない。
「西! お前は山ちゃんの後衛だ! 俺は此処で野蛮人どもに『銃剣格闘』の展示を行う!
俺の腕は知ってるだろうが! 行け! 早く! 山ちゃん一人で行かすな、ノロマが! 」
「坂崎さんっ…一人では無理です! 」
「馬鹿、お前、技術陸曹受かって2曹だろうが! 俺の上だろ?! もっとしっかりしろ! 」
「行きましょう、山田2曹! 坂崎3曹! 1曹に昇進おめでとうございます! 」
「抜かせ下っ端が! 帰ったらエロ本コレクション寄越せよ! ふんっ! とおりゃぁあ! 」
狭い廊下の中、俺達は2名の襲撃を受けた。坂崎3曹は格闘に掛けては天下一品。内地では
銃剣道や徒手格闘の練成隊の常連召集メンバーだった。此処に来て『実戦』を経験し、その技
の冴えは格段に『磨き』が掛かったとの噂だった。俺達は坂崎3曹の背に目礼して、扉を蹴り
開けた。大きな寝台の上で絡み合う2名の男女。…内、1名の顔は写真よりも髪が伸びていた。
大股おっぴろげている女の背後で座位で執拗に責める男の顔を、俺は迷わず小銃弾で吹き飛ば
した。俺と西のを合わせて4発命中。即死だ。…女の方は陶然とした顔でまだ腰を振っていた。
357 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:20:33 ID:z3Xu4g7P
「理性が薬か何かで破壊されていなければ、御の字なのですが…。班長? 」
…血を浴びた白い裸体は…俺の『過去』を思い出させるには充分だった。しかし現在、俺は
『任務遂行中』だ。頭を一つ振り、俺は気持ちを切り替え、低く静かに、女に声を掛けた。
「高橋瞳3曹…だな? 」
俺の声が聞こえて居ないのか、彼女は浅ましくも快楽の残滓を貪っていた。西が目を背ける。
真面目な奴には刺激が強すぎる光景だった。…俺はそんな物で動じるほど…心が純粋では無く
なっているが。この時ばかりは『穴の中』の経験に心より感謝した。やがて頂点に達したのか、
女が崩折れ、前のめりに斃れる。扇の様に、長く艶やかな黒髪が白いシーツに、拡がる。
「何故…探しに来たの? 」
女がそのままの状態で、喋った。…背後の西が息を呑む様子が、顔を見なくても俺には解った。
「君はまだ隊員で、俺達の仲間だからだ。そして、生きている。理由は以上だ」
「隊員? 仲間? それが何なの…? そんな物のためだけに、どうして来たりしたのよ…」
「それ以外に何が有ると言うのですか? 貴女は自分の…」
「ここに居させてよぉ! 快楽を貪って何が悪いの!? 此処に居れば、辛い事や哀しい事を、
男の人が、全て忘れさせてくれる! だけどあそこは違う! やれ責任…! やれ任務…!
わたしが居る意味なんか無いじゃない! あんな人達の事なんて知った事じゃないわ! 」
キュポン、と間抜けな音が聞こえた。女が寝台の上から立ち上がったのだ。目から流れる涙が、
窓から差し込む月光に光る。こちらに歩いてくる。両手を広げて。…血を…浴びたままに。
「貴方達はわたしに…」
「雌犬が! あの世であいつ等に…! 手前を探して死んでった奴等に詫びて来い! 死ね淫売が! 」
女の顔が幾発かの激発音とともに、突然、柘榴の様に爆ぜた。思わず振り向くと…。坂崎3曹の小銃が、
吠えていた。女の腕に、身体に、脚に、そして胎に。坂崎3曹は、頭から血を浴びた地獄の鬼さながらの
姿と形相で…ただ、泣いていた。その気持ちは俺に痛いほど、伝わる。
「坂崎3曹っ…! 」
「高橋瞳3曹は、ここには居なかった。そうだな? …山ちゃん…? 」
俺は無言で頷いた。こんな馬鹿げた結末は少なくとも、死んでいった奴等に聞かせていいものでは無い。
俺は全ての責任を取るつもりでいた。…坂崎さんが撃たなければ…多分俺が撃っていただろう。
END
358 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:28:21 ID:z3Xu4g7P
俺は蹲り、震える『女』の長い髪を掴み、喉を露出させて、私物の『剣鉈』で一息に貫いた。
延髄を貫く固い手応えが、命の重さと尊さと儚さを俺に実感させる。
…『女』が真っ当な人間では無い事が、俺にとっての唯一つの救いだった。
痙攣を繰り返す肢体は、反射的なものだろう。
「…悪く思うな…。コイツは自衛のための『超法規的処置』だ…。生きてられちゃあ困るんだよ」
俺はRCN、レコン、いや、偵察大隊に所属する隊員だ。所属は…言えない。
この世界の状況を探る先遣隊として活動していた。深い森で消息を断つ偵察隊員が続出したため、
遂に新米である『俺』の番が廻って来たのだった。事の真相は…。
俺はあちこちに転がる木乃伊化した死体を眺めた。…見覚えの有る迷彩服姿だ。
『女』はそう、俺達の世界で言う、『淫魔』だった。
大方、女に目が無い『先達』達は誘惑に負け、『精気』を搾り取られたのだろう。
下半身丸出しの、萎びたナニが露出した姿がその醜態を雄弁に語っていた。
「童貞で助かりましたよ、先輩方…。女だろうが何だろうが、敵の前で迷うよりはマシですよ。
御蔭で生きていられる。敵を前にして、気持ちイイだとか余計な事を考えずに済みますから…」
俺は『女』を蹴り飛ばし、剣鉈を喉から抜いた。笛の様な高い音が、『女』の裂けた気管から漏れた。
OD色一色に塗られた、自分の乗って来たオフロードバイクに向かって歩き出す。
背負った無線機が重い。無線は…この森では何故か使えなかった。
何らかの妨害手段を、森が有しているのだろう。
此処は異世界だ。何が有ったって不思議では無いのだ。油断は即、自らの死に繋がる。
背後の茂みが、突然、不自然に揺れた。俺は肩に掛けていた64式小銃を降ろし、茂みに向けた。
…特科隷下なので、89式はまだ、回って来ては居ないのだ。しかしこの場合はそれに感謝した。
弱装弾だが、7.62o弾は弾頭重量で弾道を保ってくれる。
「出て来い…。この『女』の様には為りたく無いだろう? 」
「どうして…殺したの…? お母さんや私は…ただ此処で生きているだけなのに」
「俺を恨む位なら、浅ましい種族に生まれ付いた己自身を恨むんだな、淫魔」
そう、此処に棲んでいた淫魔は『母娘』だった。俺が『処理』したのは妖艶な『母』の方だった。
可憐で清楚な少女の外見を持つ『娘』は、俺が森に入った時に顔を合わせた。
…『母』が病気で苦しんでいる、と、この森の奥まで案内して来たのがこの『娘』だ。
「私たちは、何にも悪い事、していないのに! 忌み嫌うのはいつも…」
「黙れェェェェェェェっ!」
俺の腕の中の64式が、一声吠えた。…天に向かって。そうだ。
この世の生けとし物は皆他者から命を奪い、生き延びる。
俺達とこの淫魔に何の違いが有る? …大した差は、無い。
「…来い。『食事』に困らん所まで、俺が連れて行ってやる。
『馬鹿な男達』が沢山居る『街』までな…?
この森は後発の部隊が通過する予定だ」
俺は淫魔をバイクに跨らせ、その後ろに跨った。俺は『馬鹿な男』に為るまいと心に誓いながら。
359 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:38:19 ID:z3Xu4g7P
『 敵』の天幕から、アノ声が漏れる。素人どもが。将官用の豪華な造りの、大きな天幕だ。俺はRCN隊員の新米だ。
しかしこうも簡単に侵入出来るとは思わなかった。間抜けな護衛兵が股間を突っ張らせて覗いて居た。
揃いも揃って馬鹿どもが。『勇将の下に弱卒無し』を地で行く組織だ。
…中世人め。文明人に楯突くレベルに到達するには後100年は掛かるだろう。
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁっ! 嫌、嫌、嫌ぁぁっ! 」
女の悲鳴が俺の耳に届く。大方『現地徴収』したのだろう。
自衛隊は『諸般の事情で』女の声ですら『立つ』奴も居ると言うのに。…俺にはとても理解出来ないのだが。
やがて太って血色も良い男が、天幕を出て、護衛兵に何かを詰まった布袋を握らせた。
仕切りに頭を下げながら護衛兵はそれを受け取っていた。…俺は気分が悪くなって来た。
俺は人身売買が何よりも許せなかった。これはその最たるものだ。
管理区域での人身売買行為監視も、偵察隊員たる俺の任務だ。紛争地帯とは言え、此処は俺達の『縄張り』だ。
俺は怒りに燃えて警備兵の背後に近づき、左手で口を塞ぎ、その喉に右手の私物の『剣鉈』を滑らせた。
噴き出す血潮が茂みを濡らし、白く咲いた花を紅に染める。俺は絶命を確認すると、天幕の中へと侵入した。
女の息を呑む様子が聞き取れたが、俺の眼がまだ慣れていなかった。 天幕に漂う臭いが、俺の鼻を刺す。
営内や『大』のトイレに一瞬香る『精液』の臭いだ。ニ、三度瞬きすると、眼が慣れて来た。
相手は全裸だった。体中、精液や唾液で汚されていた。しかし…
「見ないで…見ないでェ! 」
「ふん、『食事』か? イイご身分だな? 何もしなくてもメシが切れんからか? 」
「貴方にだけは…見られたくなかったのに…こんな姿を…」
『女』は俺が前に放してやった『淫魔』の『幼体』だった。声で気付くべきだったのだ。俺は深い溜息を吐いた。
全てが茶番で、徒労に終わったのだから。天幕の太い支柱に鎖で女の足首が繋がれていた。
俺のモノ問いたげな視線に、『淫魔』が気付いたのか話し出す。
「抵抗…したの…」
「はぁン!? 抵抗だぁ!? 何でだ?! 嫌がるとか選り好みする…」
ご身分だった。高潔な魂の持主を堕落させると言う伝説を持つ、俺の世界の『淫魔』は、そうだ。
下種の生命力なんぞ喰ってもマズイだけか…? 俺と目と目が合った『淫魔』は、ハッとした様子で目を背けた。
その自然な含羞の仕草が、男の劣情を誘うのだろう。 …俺は、釣られない。こいつらに殺された先発隊のためにも…。
そして…俺自身のためにも、だ。
360 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:39:04 ID:z3Xu4g7P
「痛っ…」
今更俺の視線から身を隠そうと言うのか、『淫魔』は背を向けた。
小さな叫びに目を遣ると、足首の鉄輪が擦れ、皮膚が裂け肉が弾け、白い骨が見えていた。見るからに痛々しかった。
俺は酷い臭いに耐えながら、64式の銃口を鎖に向け構えた。『偵察隊員としては、失格だな』と心の中で苦笑しつつ。
轟音の後、鎖が弾け飛んだ。 千切れた鎖を手にして、その先と俺とを交互に見比べる『淫魔』を、俺は怒鳴り付けた。
「嫌なんだろうが! 俺が逃がしてやると言っているんだ! 付いて来い! 」
座り込んだまま動こうとしない『淫魔』の手首を、俺は掴んだ。ねっとりとした感触は多分…!川だ、川に逃げて臭いを消し、先ずは服を調達!
O-1は駐屯地へ駆け込む! O-2は適当な所で別れ、偵察を続ける! O-3は…このまま行動を共にする!
行動の優先順位を決める間も無く、矢が背後の幕を貫いた。包囲される前に、何とか天幕から脱出しなければ…。
なのに、まだ『淫魔』は座り込んだまま、俺を見詰めている。…傷付いた足を、さすりながらだ。
「自分で立て! 歩け! 走れ! 媚を売るな! 置いて行くぞ! 」
効き目は…無かった。俺は遂に『淫魔』を背負った。…私物なんだぞ! この迷彩服は! 糞!
「矢に貫かれても、文句は聞かんからな! 」
「…うん…」
耳元に吐息が掛かる…。ええい! 色即是空 空即是色! 万物流転の永遠回帰! あと、喝!
それが駄目なら…俺は自衛官だ! 新聞に載るぞ! …よし効いた! …俺もまだ『男』らしい。哀しい性だ…。
同志シラノ・ド・ベルジュラック(劇内)にアンデルセンよ有難う! よし…『萎え』た。
俺は即、目の前の天幕を『剣鉈』で切り裂き、外に出た。新鮮な空気が美味い。
「川は何処だ川は! 」
「…水の匂いは…あっちかも…」
俺は走る。『これ』に比べれば、土砂を一杯に詰めた麻製の土嚢の方が遥かに『軽い』だろうと感じながら。
…敵の放つ矢が、背中の『淫魔』に見事に命中してくれる事を祈りながら。…俺は矢嵐の中を駆け抜けた。
361 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:44:36 ID:z3Xu4g7P
どうにか逃げ果せた俺と『淫魔』は、川沿いの巨木の『洞』で傷を癒していた。
義を見てせざるは勇無きなり、そして仁有るものは必ず勇有りの精神だ。
蛮勇を誇る馬鹿にだけは、俺は為りたくは無い。OD色の手持ちの『救急包帯』を患部に当てる前、
私物の抗生物質入りの軟膏を塗り込んで置いた。
薬物耐性の無いこの世界の住人には『劇的』に効いた代物だ。…怪我の程度にも因るが。
救急包帯はOD色だが、患部に当てる所には滅菌されたガーゼが付いている。これは、官品だ。
「…喰えるじゃないか、他の物も…? 何故男の精液なんだ? 」
俺の差し出す焼き魚、焼き蛇を喰う『淫魔』に俺は訊いた。…哀しげな目が、俺を見上げた。
俺は目を背けた。…コイツに取って食い物は『飽くまで代用品』なのだ。
俺は銃剣を私物の俺のシェラフ『淫魔』との間に突き刺す。『淫魔』が身を竦ませる。
「…俺がお前に圧し掛かろうとしたら、それで俺を刺せ。いいな? 」
バイクを回収出来たのは幸いだった。官品のポンチョを頭から被り、俺は蹲る。
歩哨の経験が長い俺は、聴覚、視覚を保持したまま、『眠る』事が出来る。
『演習』もこんな時に役に立つとは思わなかった。
俺の意識がどこか醒めた状態のまま、深い所へ引き摺られて行く。
少年時代の、あの日に向かって。あの狂おしくも懐かしい、日々に向かって。
--------------------------------------------------------------------------------
『わたしは…好きだよ? この風景も、気候も、住んでいるみんなも! 』
『…そう…だよね…。まだ、早すぎる…? わたし達には…? 勉強する…?
うん…待ってるから…。…ねえ、ずうっと、一緒だよね? 約束だよ? 』
『ギャハハッ、マサ、キチクぅ〜! ヒデェのォ〜! ナイフで腱切るかよぉ』
『あんな人たちに…殺された…だなんて思いたく…ないの…だから…お願い…』
『ヒイッ! お、俺が何したって言うんだよ…やめ…アギャアアアアああ! 』
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「美しいものを何故美しいままにして置けない! 何故汚す! 何故手折る! 」
俺は叫んでいた。何時も此処で意識が覚める。『現実』に引き戻されるのだ。
永遠に続くと思われたあの時、世の中が公正さに満ち溢れていると純粋に信じていたあの時はもう、還らない。
一人残された俺に出来るのは…彼女の愛したモノを守る事だけだ。その為には俺は何でもしよう。
…胸を張って、彼女に再び逢うまでに。
「…そんな哀れむ様な目で俺を見るな…『淫魔』め…心配無い! 」
「…最も邪悪なる人間は…後一歩の所で聖者に為れなかった人間…。
どうして…殺したの…? あのまま放って置いても彼女は…」
「貴様ァァァァァァァァァァ! 見たなァ! 俺の記憶をォォォォ!」
俺の世界の『淫魔』は『夢魔』でも有る。夢の中で人間を誘惑し、堕落させるのだ。
この世界の『淫魔』も同じ能力を持っていたのだ。俺は赦せなかった。
コイツは大方、俺の心の中の『彼女』を利用し、汚そうとしたのだろう。俺に自分を抱かせるためだけに。
俺は立ち上がり、首を締め上げた。あとほんの少し力を入れれば、こんな細い首は軽く乾いた音を立てて折れる。
それをさせなかったのは、『剣鉈』だった。しっかり弾帯に差した筈なのに、何故か滑り落ち、焚き火の炎の中に垂れ下がる。
俺は急いで手を離し、手繰り寄せた。最初で最後の、贈り物。これが始めて血を吸ったのが…贈り主のモノ…。
「今度無断でやって見ろ!? その時は問答無用でお前を殺す! 解ったな! 淫売! 」
咳き込む『淫魔』をシェラフに押しやり、俺は再び外を向いて蹲った。
夜がもうじき、明けようとしていた。俺は何時、還れるのだろうか? …彼女の元へ、胸を張って…。
362 :
甜菜:2007/06/29(金) 02:51:28 ID:z3Xu4g7P
俺の『夢』への『淫魔』の介入は一週間経過した今でも、続いていた。
それも10年前の中学生の俺が、裸の『彼女』を拒絶した時点を、しつこく繰り返すのだ。
俺は女を未だ知らない。
だから耐え切れたと思う。知らなければ、目の前に女兵士が居ても、迷わずに殺せる。
抱き心地が良いだろう、ヤりたいなどと無駄な事を考えずに済む。俺は兵士だ。
それで飯を食っている。仕事の時位は、男を忘れなければならない。それが俺の心情だった。
しかし…もう限界だった。『彼女』を汚し続けるこの『淫魔』に。再三に亘り、警告した。
俺は心の中で小銃に謝った。何回も何回も謝った。下劣な事に、魂とも言えるそれを使う事に。
「あの…わたし…」
「…来て貰おうか? お前に見せたい物が有るんだ」
『淫魔』が黙りこくった俺に声を掛ける。尋常では無い俺の雰囲気を感じ取ったのだろう。
振り向いた俺は、微笑んだ。唇だけで。俺の大きすぎる迷彩シャツと迷彩服を着用している。
換えが無いので、裂く訳にはいかない。俺は『淫魔』の手を引き、小銃を片手に洞窟を出た。
恐怖に泣き叫ぶが良い。俺の『彼女』を汚した罪は、すべからく断罪せねばならんのだから。
俺は『淫魔』を殺せなかった。何故か? 雰囲気が『彼女』に何処か似ていたからだ。
俺は彼女を拒絶したあの日から、『性』や『女性』について文献を、医学書を、雑誌を読み漁った。
インターネットやwebサイトがまだ、それほど無かった頃だ。全てを…『彼女』のためだけに。
そうして数ヵ月後の俺の誕生日、夜の公園で『彼女』は…『汚され、壊された』。
相手は俺と年も変わらぬ少年達だった。俺がどうしたかは…もう知っているだろう。
彼女の鎖骨の窪みに突き入れたあの『剣鉈』の手応えは、忘れない。
奴等を『処刑』した事は全く後悔はしない。…良心を持たぬ獣を駆除して何が悪い?
罪の意識など無い。有るのは…ただ、空しさだけだ。…彼女はもう、還らない。
俺は弾倉を外し、スライドを引く。薬室の一発が、抽筒子に引っ掛けられ、飛び出る。
俺は落とす事無く受け止め、引いたまま、スライド止めボタンを押す。
薬室が空いたままの状態で用意して置いた小銃擲弾用の空砲を装填する前に、規整子を空砲に合わせて置く。
そして、一発だけ装填し、スライドを少し引く。手を離すと、スライドが戻り、装填完了だ。
「そこに…その缶を置け。そうだ…その位置だ…」
俺は『淫魔』に缶飯の缶を置かせ、その30cm手前で伏射姿勢を取る。
…新教の時のデモンストレーションだ。空砲でも…缶はズタズタに為る。
切り替え軸部を『ア』から『タ』に変え、引き金の遊びを殺して行く。そして…轟音。
缶が吹き飛び、裂ける。『淫魔』が耳を塞いで、茫然と俺を見ていた。
これから自分が何をされるかも、知らずに。俺は空薬莢を回収すると、言った。
「下を脱げ」
と。含羞の仕草を見せながら、『淫魔』は脱いで行く。…その滑らかな肌が…艶かしく写る。
俺は冷静な声を作った。自分の正気を確認しながら、だ。誘惑はまだ…されては居ないと。
「その木に手を付けて、尻をこっちに向けろ」
俺はわざと、弾帯を外し、迷彩服の下を脱ぐ『音』を出す。信じさせねば、ならないからだ。
言われた通りに素直に従った『淫魔』に、俺は呉れてやる事にした。堅く冷たい、64式の銃身を。
363 :
甜菜:2007/06/29(金) 03:01:16 ID:z3Xu4g7P
「フン、結局咥え込む訳だな? 欲しかったんだろう? ああン? おい? 」
俺は小銃の消炎制退器が隠れるまで一息に押し込んだ。泣き喚く『淫魔』に向かって俺は静か、低い声で言った。
「静かにしろよ? 見たろうが、こいつの威力をな? 」
効果は覿面(てきめん)だった。声を殺し、むせび泣く『淫魔』に俺は、満足する。勿論、次弾など装填して居ない。
むしろ着剣装置、『剣止め』が引っ掛かるまで挿入していない事に『淫魔』は感謝するべきだ。
ゆっくりと円運動を交えながら前後に小刻みに動かすが…俺の想像していた反応が、無い。
罪悪感が、俺の嗜虐心を押し流す。現在俺が淫魔にしている事は、何なのだ? と。
バックルを外した弾帯から『剣鉈』が滑り落ちた。俺の行為を『彼女』も咎めている。
俺は小銃を引き抜き、見た。…分泌液が、付着しては居なかった。俺はニ脚を拡げ、銃を置いた。
そして、『淫魔』の迷彩服のズボンを引き上げ、ベルトを止める。
「赦してくれ…俺は…俺は何て事を…! 抵抗出来ない弱者に…! 」
…俺は、膝を付き、さめざめと泣いていた。俺の今した事は…『彼女』を面白半分に殺した奴等と対して
差が無い事に漸く気付いたのだ。憎悪からは、何も生まれない。頭を垂れ、さめざめと泣く俺の頭を抱く者が居た。
「赦して…呉れるのか? 」
「わたしは…貴方を…癒したかった…。わたしの…やり方で…」
「…そうか…だから…お前は…俺の夢に…何度も、何度も…」
「貴方は悔やんでいた…。もしあの時、『彼女』を抱いていたら…」
そうだ。俺はずっと、ずっと思っていた。あのまま彼女を受け入れ、二人で何処か遠くで一緒に暮らせていたら、と。
俺の拒否が彼女をあんな目に遭わせたのだと。俺は声を上げて泣いた。
彼女を殺したあの時の分の涙まで流そうとするかのように。へたり込んだ俺は、延々と泣き続けた。
…『淫魔』の少女の、膝を借りて。
364 :
甜菜:2007/06/29(金) 03:02:09 ID:z3Xu4g7P
一頻り泣いた後、俺は顔を上げた。『淫魔』に背を向け思いっ切り、手鼻を咬む。片方の鼻の穴を押さえて
鼻から勢い良く息を出し、鼻水を鼻から出す。もう片方も、実施する。目を堅く瞑り、頬を両手で叩く。
痛みが、萎えた心を平常心へ戻して行く。もう心は、立派な自衛官だ。いつまでも少年では、居られない。
俺が大人に戻る『儀式』を終え、振り返ると…『少女』が俺に微笑んでいた。
「…何が可笑しい?! 俺の顔にまだ鼻水でもついているのか? 大方…みっとも無いとでも思ってるんだろう?! 正直に言え!」
「ううん、何にも…ただ…子供みたいに純粋だなって…」
「子供で悪かったな! 畜生、どうせ俺は童貞だよ! 糞! 」
俺は言い捨てると、洞窟に戻り、寝具や道具をまとめる。撤収だ。迅速かつ正確さが要求される。
付いて来た『少女』は、俺の手つきを後ろからじっと見詰めていた。特に俺の紐等を結ぶ手つきを注視している様だった。
「…ん? 俺の寝込みを襲って道具かっぱらって逃げる気か? …付いて来る必要はもう無いだろう? …傷も塞がっただろうし、俺にも任務が有る…」
「敵の本隊の、司令部のザヒョウを、『トッカレンタイ』に知らせるのが今回の『ニンム』ね。…そんな事で死んでも良いの…? その場で即、報告するつもりでしょう?」
俺は二の句が次げなかった。…殺すか? いや…それでは…マズイ。敵に…狙いが…ばれる。
死体にしたとしても、何らかの情報を引き出す術を、『この世界』の奴等は弁えて居る筈だ。
生かして連れて行くしかない。俺は心の中で溜息を吐いた。
俺はシェラフと背嚢と携帯無線機一号を持って洞窟を出て、バイクに結びつけ、無線機を背負い跨る。
当然の様な顔をして、『少女』が俺の前に跨る。 …こんな厄介な『モノ』を抱え込んでしまって、
俺は自らの任務を完遂出来るのだろうか? バイクも女が乗って機嫌が良いのか、一発でエンジンが懸る。
『少女』が突然、バイクを下り、駆けて行った。…命の次に大切な、俺の愛銃の64式小銃を差し出し、にっこり笑う。
…可憐だ。しかし…人では無い。人では、無いのだ。
「忘れ物。…大事なものでしょう? 貴方、夜も抱いて眠ってるもの! 」
「ああ。幾ら手を掛けても、コイツだけは俺を裏切らないからな…? …ありがとう」
「あー! 今、貴方、お礼を言わなかった?! 言ったでしょう!? ちゃあんと…」
俺は小銃を肩に担ぐと、黙って『少女』を抱き上げ前に跨らせ、アクセルを吹かせた。気恥ずかしさを誤魔化すために。
『人間』の俺は、無意識の少女の『誘惑』に、耐え切れるのであろうか? …俺達の前途を示すかの様に、青空はどんよりと曇りつつあった。
END
365 :
甜菜:2007/06/29(金) 03:05:24 ID:z3Xu4g7P
久々に見たなあ
>351
よその面倒をこっちに持ち込まれるのもなぁ。変なの付いてきても困るし。
なんという世界の縮図・・・・・
370 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/07/01(日) 22:34:53 ID:p5yr3b2e
どうも始めまして。
特殊部隊もので投下します。
371 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/07/01(日) 22:41:48 ID:p5yr3b2e
俺はリック・ノーズ少尉。赤道以南の地域を担当する第55特殊軍団に配属されたばかりの新米少尉だ。
そんな俺が初めて与えられた任務は長距離偵察だ。偵察衛星では分からない反政府ゲリラの拠点と推定
される村を肉眼で白か黒かはっきりさせるのが目的である。
「緊張しているな。それでいい」
任務には上官であるメリナ・カイング中尉と2人で行く事となった。
メリナ中尉は様々な作戦を経験したベテランの特殊部隊隊員である。俺は彼女から実戦での心得を作戦
中で教えられる。養成学校で習った事が多く復習みたいではあるが、それがちゃんと出来るかメリナ中
尉は作戦を遂行しながら確認している。
「あの村は9割白みたいね」
目的地の村付近でジャングルに隠れながら俺と中尉は村を監視する。1日張っていたが、村は畑仕事を
する男たちに炊事や洗濯で働く女の姿や無邪気に駆け回る子供達しか見ていない。ゲリラがいる様子は
無い。だが、中尉はまだ疑念を持っているようだ。
「残り1割は黒ですか?」
俺が中尉に聞くと「ゲリラはいつも銃を持っている訳じゃ無いからね」と答えた。
ベトナム戦争でアメリカや南ベトナムと戦ったベトミンも昼は普通の村人を装い、夜はゲリラとなって
いた。これは今でも変わらない。
夕方が過ぎ、夜の闇が訪れても俺と中尉はジャングルで伏せている体勢のまま監視を続ける。情報では
この国の反政府ゲリラは国際テロ組織と繋がりを持っている。だから俺の母国はこの南の国と軍事協定
を結び第55特殊軍団の一部を派遣していて、俺と中尉はこの任務を実行しているのだ。
372 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/07/01(日) 22:43:46 ID:p5yr3b2e
とは、言え。村は夜になって各家々で家族団らんの食事を始めて笑い声が時折聞こえる。俺は緊張が緩む思いがしてならなかった。
朝から今までのんびりした村の様子しか見ていない。
「少尉。特殊部隊じゃハズレに当たる作戦も多いんだ。今からそれじゃあ先が思いやられる」
中尉は俺の事はお見通しで厳しい言葉をかけた。それに緩みかけた心身を締め直した。
「おい、少尉。何か聞こえないか?」
中尉が俺に尋ね俺は耳を澄ませた。シンと静まるジャングルにエンジンの音がする。
「車ですか?」
「そう、車だ。こんな時間に来るのは特別な事情しかない」
中尉の目が鋭くなった。俺も迫る正体不明の者に意識が集中する。
闇の彼方から1台のトラックが未舗装の道路をリバウンドしながら村に入る。村人はトラックに群がり下ろされる荷物を手際よく
それぞれの家に運び込む。
「これでは中身が武器か食糧か分から無い」
遠くから見ただけでは村人が運ぶ荷物が食糧や医療品と言った援助物資なのか、武器弾薬か麻薬かは分からない。
「偵察衛星もここまで分かってる。後は運んで来た連中がゲリラかNGOか見極めないと」
中尉は赤外線暗視装置の付いた双眼鏡で村を凝視する。しかし、トラックに乗っていた男も村人も銃器は携帯していない。判断の
材料に乏しく「あと3日は監視続行ね」とメリナはため息を吐く。
それから30分間監視を続けたが怪しい物を見つける事は出来ずトラックは村を後にした。
「少尉。先に仮眠を取れ。2時間後に起こす」
メリナの命令で俺は仮眠をする為に一端メリナの背後にある寝床としている草むらに入る。動きは素早くでは無くゆっくりと匍匐
で行く。下手な動きで見つかる可能性を低くする為だ。
373 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/07/01(日) 22:47:02 ID:p5yr3b2e
「…!…」
ふと横を見るとメリナの身体がある。緑の迷彩服や装備に身を固めた彼女。一見すれば女であるとも分からない。けれでも今の伏せた体勢の彼女のズボンは汗や湿気で足や下半身のラインがくっきり
と浮かび上がらせた。
これだけでも俺の股間が疼いた。その衝動が俺の目をメリナの尻へと瞬時に視線を移した。
(たっ堪らねえ…)
ぴったりと肌に吸い付いたズボンはメリナの小振りな尻の丸い形を描いていた。しかも三角のショーツも浮かび上がらせて。
「おい、少尉。どうした?」
メリナの尻に釘付けとなっていて寝床なっている場所に行かない俺を不思議に思ったメリナが呼びかける。俺はとっさにメリナの尻から目を離した。
「ムカデが居たんで遠くに行くまで待ってました」
俺はとっさに浮かんだ嘘で理由を述べた。メリナは「そうか」と素っ気なく答えて監視を続けた。
俺はこの嘘を見抜かれるか心配だったがメリナの素っ気ない返事で安堵した。
任務の性格上、テントを張って眠る事は出来ない。不測の事態に備えて装備品は身近に置き体育座りの格好で木にもたれる形で寝る。この時に虫が俺を噛みに来るが予防接種のおかげで病気にはかからない。
だが、眠れない。快適とは言えない環境だが俺は訓練やここまでの実戦で慣れているから眠れる筈だ。
原因はあの尻だ。短い時間でしか見れなかったが写真のようにはっきりと焼き付けられたあの尻が俺の睡眠を妨害している。狙撃や爆破工作の講習を思い出して睡魔を呼び込もうとしたが俺のスケベな脳はあ
の尻をすぐに思い出させた。
(あ〜。くそう〜)
軍隊では禁欲を強いられる。特殊部隊で作戦中なら尚更だ。しかし、長い禁欲は突然現れた色香に理性を粉々に砕きそうだった。かと言って上官であるメリナに襲い掛かる訳にはいかない。仮にそうしたとして
も返り討ちに遭うのが目に見えている。何よりも今後の関係を壊す事になる。
(収まれ…俺は第55特殊軍団のリック・ノーズ少尉だ。新米だがこれからプロの特殊部隊員になる強い男だ。そうだ。だから一時の迷いで欲には溺れないんだぞ)
ぐらぐらと揺れる理性を抑えるべく自分の心に自制を呼びかけた。これを何度も繰り返す。メリナの尻が脳裏に映し出されながら。
374 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/07/01(日) 22:48:28 ID:p5yr3b2e
俺は何とも変な状態に陥った。脳の半分と身体は欲情していて、トランクスの中が痛いほど固くなっている事が分かる。
(あ〜情けねえよ俺…)
欲情で火照る身体に俺は呆れた。音を上げるのがこんな事とは…。
自分の情けなさに呆れる俺だったが、そんな苦悩はすぐに終わった。
「少尉…」
メリナが小さい声で呼ぶ。頭が半分性欲に占領されも聴覚は確実に聞こえた。
「中尉。何でしょう」
メリナの横に匍匐で行き尋ねた。メリナは無言で赤外線暗視装置の付いた双眼鏡を渡した。
「あれは!」
暗視装置の緑の世界に見覚えのある顔を見た。ゲリラのリーダーだ。
「今、村の民から出てきたわ。これでこの村はゲリラの拠点て事が分かった」
メリナの言葉を裏付ける様に銃で武装した村人がゲリラのリーダーを囲みシートで隠されたジープのエンジンをかけた。
「命令が監視だけじゃなければ…」
俺は目の前にいるゲリラのリーダーを狙撃して殺してしまいたいと思った。私怨は無いがこんなチャンスは無いと思えたからだ。
「少尉。私達の任務は憶えてるな」
メリナが醒めた声で俺に聞く。
「この村がゲリラの拠点か否かを確認する事です」
「そうだ」
メリナは俺に特殊部隊の兵士として冷静に任務を理解しているか改めて聞いたようだ。
「証拠写真は撮ったな?これより回収地点に向かう」
赤外線のカメラでゲリラのリーダーを撮影していた俺は「撮影できました」と答えて移動の準備をした。敵の拠点の近くで無
意味に一夜を明かす理由は無い。
おぉ!補給が届いている!!
続きを!続きを!
燃える戦車から立ち上る黒煙と
低く垂れ込めた雨雲が視界を酷く悪くしていた
降り続く雨によってぬかるんだ畑の隅の石垣の陰から宙に向けて
一本の砲身が突き出していた
そこは石垣によって幹線道路から遮蔽され側面の畝を射界に納めるには絶好の位置で
まさにその位置に掘られた戦車壕に蹲り
前面装甲板に穴を空けられ天蓋と両側面のハッチの吹っ飛んだ砲塔を地面に覗かせた
W号戦車の残骸の中で一人の少女が雨を凌いでいた
年齢は恐らく十代後半
象牙色の肌と膝まで届く艶やかな黒髪を持つ典型的なモンゴロイドで
切れ長の瞳と鋭角的なラインを描く鼻筋、意思の強そうな口元が可愛いというよりも
ハンサムといった印象を与える
1944年9月の南フランス戦線
しかも先刻まで戦闘が行われていた最前線に東洋人の少女がいるというのもおよそ普通
では考えられないシチュエーションだが
さらに異色なのはその服装だった
黒で縁取りされたメタリックブルーのレオタード調のボディスーツはメリハリの効いた
少女の肢体にぴったりとフィットしセクシーなボディラインを惜しげもなく晒している
しかもやたらと露出度が高い
背面が大きく開いているのは言うに及ばず
前面は胸元から臍下まで達する大胆極まるV字カットで腰の部分の両サイドにも三角形の
切り欠きがありあえて総括すると絶対見えてはいけない部分以外は極力お見せしましょう
というコンセプトのコスチュームだった
そしてボディスーツと同色の二の腕までを覆うロンググローブと太腿の付根近くまでを
包み込むするハイヒールのロングブーツ
レトロフューチャー黄金期のパルプマガジンから抜け出して来たような装いの少女の名は
霧島ハルナ
1986年の日本でそれなりに平凡な生活を送っていたのがある日ドジな宇宙人のUFO
墜落事故に巻き込まれたのが運の尽き
百合な妹分で人質担当の鳥海麻耶とともに時空の旅を続け
途中停車した各時代でエジプト兵やらギャングやらロシア軍やらモンゴル騎馬隊の皆さん
やらにあんなことやこんなことをされまくりながらも最後に逆転勝利を収めるタフな少女
それが彼女のキャラクターだった
トリップ・トラップ・トルーパーか。懐かしいな。
なだらかな丘陵地帯が連なる典型的な中央ヨーロッパの平原
鮮やかな緑の平原と対をなす黒々とした森林の一つにその物体は身を潜めていた
楕円形のメインフレームを取り囲む形で目玉焼きの白身のように張り出したバルジの
そこここに透明なドーム形のパーツやパイプ状の突起物を並べた姿は明らかに地球上の
技術体系を逸脱した存在だった
その物体−ハルナとマヤを時空漂流に巻き込んだUFO−の中では一人の少女が深刻な
表情で光沢のある床をスチールとも合成樹脂とも異なる音を響かせて右往左往していた
「ハルナ、大丈夫かな…」
見たところまだミドルティーンと思われる小柄な少女−鳥海マヤ−はくりくりとした
大きな目に不安の色を浮かべ小声で呟く
ハルナと同じデザインのショッキングピンクのボディスーツを身に着けてはいるが
ハルナよりは大分控え目なプロポーションとウエーブのかかったフワフワの金髪−日本人
だろという突っ込みは無しにしていただきたい−、そしてほんわかとした童顔のお陰で
セクシーというよりはコケティッシュな印象を振りまいている
「あの人ならたいがいのことは一人で切り抜けられますやろ」
その生物の姿を簡潔に説明すると背中にコウモリの羽根を生やし猫のような顔を持った
身長1メートルほどのウサギだった
その生物は“宇宙人”
名前は誰も知らない
「最前線物語」の“軍曹”のようにただ“宇宙人”と呼ばれている
「でもでもでも!心配なの心配なの心配なの!!」
頬を膨らませ顔を真っ赤にしたうえ両手両脚をジタバタと動かし全身を駆使した
オーバーアクションで不満の意を表明するマヤ
小柄で華奢な少女が肌も露わなコスチュームで地団駄を踏む光景はロリでペドな性癖の
人間にしてみれば垂涎の的だろうが
その辺の美意識が人類と根本的に異なる宇宙人にしてみれば道路を横切るフンコロガシ
ほどの感慨も無かった
「まああんまり帰りが遅いようやったらなんか考えますわ、ほなわては修理があります
よって失礼させてもらいまっせ」
言いたいことだけ言って動力区画に通じるハッチの中に姿を消す宇宙人
実際問題としてちっとも安定しない時空震動機をだましだまし運転しなんとか通常空間に
飛び出してはみたものの着いたところはまたもや戦場
手近な森に墜落同然に隠れたはいいがUFOは完全にエンコ
現状ハルナが調達して来る材料が無くては時間跳躍はおろか通常の飛行すら出来ない状態
だった
一晩中降り続いた雨が上がり厚く垂れ込めた雲を通して東の空が白み始めた頃
破壊されたW号戦車の中で一夜をあかしたハルナは鳥の囀りで目を覚ました
実のところ人目に付かない夜のうちに移動する予定だったのだが
雨が止むのを待っているうちにいつの間にかぐっすりと寝込んでしまったのだ
それも前日の体験からすれば無理もないことではある
不時着したUFOの修理用資材を調達するため−恐ろしいことに宇宙人のUFOは
あちこち故障する度に各時代で調達した地球製の部品で修理されていた、宇宙人の技術力
が凄いのかあるいはUFOの作りが雑なのか−転送装置で送り出されたハルナには
当然のごとくマヤがくっついていた
ハルナとしてはいざという時に足手まといにしかならないマヤにはUFOで待っていて
欲しかったのだが当のマヤには一分だろうと一秒だろうとハルナと離れ離れになるという
選択肢は存在しない
そしてハルナにマヤの“お願い”を拒むことは不可能だった
惚れた弱みというやつだろう
かくして第二次世界大戦下の欧州戦線に飛び込んだ80年代の百合カップルは
予定調和的にドイツ軍のパトロールと鉢合わせする
二人にとっては不幸なことにこのドイツ軍はサンダース軍曹の投げた手榴弾が爆発して
初めて隠れていた相手に気付くようなボンクラではなかった
オペルのトラックから歩兵が飛び降り
荷台の上から三脚に据えられたMG42がチェーンソーのような唸りをあげて
毎分千二百発の銃弾を吐き出す
音速を超えるスピードで飛来するライフル弾の風切り音が飛び交う中
宇宙人に渡された通信機と転送機と光線銃を兼ねる多機能デバイスを手にしたハルナは
マヤに向かって引き金を引く
極彩色の閃光に包まれたマヤが空間転移したのを見届け自分もUFOに戻ろうとした
ハルナだったが毎度毎度のことながら
一発の銃弾がハルナの手からデバイスをもぎ取り粉々に撃ち砕いてしまった
唯一の武器を失い文字通り徒手空拳となったハルナは追跡を振り切るため
身を隠す場所を求めて森の中に飛び込んだ
長い髪を風になびかせしなやかな肢体が矢のように駆ける
力強く足を踏み出す度に際どいデザインのボディスーツに包まれた豊かな胸の膨らみが
ボリュウム感たっぷりに跳ね回る
闇雲に走るうちに偶然猟師小屋の前に出たハルナが開けっ放しの入口から中を伺おうとした時
戸口に隠れていた男が散弾銃の台尻でハルナの後頭部を一撃した
昏倒したハルナが引き擦り込まれた小屋の中には十人近い男がいた
男達は年齢も服装も手にした武器もまちまちで
あるものはサスペンダーで吊るしたズボンにモーゼル拳銃をぶち込み
またあるものは下水管を切り詰めたような英国製の短機関銃を持っている
連合軍の進攻に呼応して武装蜂起したレジスタンスと思えないことも無いが
それにしては身に纏った雰囲気が荒みきっていた
あるいは戦闘のどさくさに乗じて留置場を脱走した犯罪者か火事場泥棒のグループなのかもしれない
一つ確かなことは板張りの床に投げ出され抜群のプロポーションを誇る肢体を無防備に
晒すハルナに性欲を滾らせていることだ
仰向けになっても形を変えることなくメロンのようにこんもりと盛り上がった見事な胸に男達の手が伸びる
たっぷりとしたボリュウムと瑞々しい張りに満ちた乳房を包む
ぴっちりと肌に密着したブルーメタリックのコスチュームの深いV字カットになった胸元
に指をかけエナメルのような光沢を放つ布地を両サイドにずらすと伸縮性に富んだ布地に
両サイドから押し上げられた乳房が一段とボリュウムを増す
目の色を変えた男達は先を争って意識の無いハルナの胸を攻め立てる
荒々しい手つきで揉まれ、掴まれ、捏ね回される柔らかな乳肉がぐにぐにと形を変え
指を押し返す弾力と吸い付くような乳肌の感触が男達を喜ばせる
そのうち一人がハルナの乳房に顔を密着させぷっくりと勃起した乳首を口に含み音を立てて吸い立て始めると
今度は母犬の乳をねだる仔犬の群れのようにわれ先にとハルナの胸に顔を寄せ
舌を伸ばしてプルプルとリズミカルに弾む肉球を舐め回ししこりきった乳首に歯を立てる
男達の半数がハルナの胸を蹂躙している間にもう半数はハルナの下半身に群がり
すらりと伸びた美脚を抱え上げ
ボディスーツと同色のハイヒールのロングブーツの付け根から露出した
むっちりとした太股に舌を這わせ股間を隠すハイレグのスーツの布地を横にずらし
やや濃い目の茂みに覆われた秘裂に指をあてがい中の粘膜をほぐすように
ゆっくりと指の出し入れを繰り返す
すると人形のように男達の為すがままだったハルナがピクリと反応し
無意識のうちに身体の奥で官能の炎が燻り始めたのか
男達の責めに合わせて悩ましく喘ぎ秘裂を掻き回す指の動きに激しく腰をくねらせて答える
いつしか男の指にはハルナの秘裂から溢れ出た熱い蜜が絡みついていた
膣内に押し入って来る異物感に目を覚ましたハルナは目を血走らせ鼻息を荒くした男達が
自分に跨り意識を失っていた自分を思うが侭に陵辱していたことに気付いた
胸を揉まれ性器を突き嬲られながら冷静に男達の人数と武装を確認したハルナは
早々に抵抗する意思を捨てた
たとえ男たちの隙を衝きどれほど素早く動いたとしても一度に倒せるのはせいぜい二人
運が良くても三人が限度であろう
その間に他の誰かに撃たれたらそれで終わりである
12世紀のモンゴルでは家畜のように柵に繋がれ何十人ものモンゴル兵に突きまくられた
口と性器に休む間もなく獣臭いチンポが捻じ込まれ
射精に次ぐ射精で上下の口から溢れ出したザーメンで足元にイカ臭い精液溜りが出来た
あのまま犯され続けていれば狂っていたかもしれない
その時の体験に比べれば今回はまだ大したことはない
頭のどこかで醒めた思考でそう考えたハルナは微かに自嘲の笑みを漏らすと
体の力を抜いて狂ったようにハルナの肉体を貪り続ける男達に身を任せた
ハルナに跨り奇声を発しながら腰を使っていた男がひときわ大きく唸って射精を終えると
二人掛かりで抱え上げられたハルナの下に仰向けになった男が寝そべり
勃起したチンポの上に精液を垂れ流すハルナの秘裂をあてがう
騎乗位で貫かれ「ああ…」と悩ましい声を漏らすハルナの目の前にも男が立ち
ハルナの口元に怒張を突き付け「しゃぶれ」と命じる
言われるままに亀頭の先から陰嚢の裏まで唇と舌を使って丹念に奉仕するハルナ
下から突き上げられながら口唇性交に耽るハルナのゆらゆらと揺れ動く白い尻を
もう一人の男が抱え菊門を押し開いて挿入する
「ヒィッ!?!」
突然のアナル挿入に目を見開き驚きと苦痛の声を上げるハルナの口に
フェラチオ奉仕をさせていた男がチンポを捻じ込みフレキシブルに腰を動かして
ハルナの喉奥を犯す
三箇所同時に責められくぐもった喘ぎを漏らしながらグラマラスな肢体をくねらせる
ハルナの両側に位置した男が光沢のあるロンググローブに包まれたハルナの手を取り
いきり立ったチンポを握らせる
「むぶうぅぅっ!おのおぉぉぉんっ!!」
艶やかな黒髪を振り乱し被虐の快感に酔い痴れるハルナ
全身にザーメンのシャワーを浴び口と性器と肛門で貪欲にチンポを咥え込みながら
両手に握ったチンポを狂ったようにしごきたてる
ヒュンッ
空気を切り裂いて飛来した砲弾が猟師小屋のすぐ脇で炸裂する
いつの間にやら小屋を挟んで戦車戦が始まっていた
猟師小屋を真ん中に置いて南側の斜面に三両のシャーマン戦車
北側の尾根に一両のパンター戦車が布陣し
ファイアファイトを繰り広げていた
数で勝るシャーマン戦車は矢継ぎ早に75ミリ砲を放つが
装薬量で劣るシャーマンの備砲では
パンター戦車の前面装甲を貫通することは出来ない
砲身の長いパンターの75ミリ砲が火を吹くと
車体前面を貫通されたシャーマンが搭載弾薬の誘爆で砲塔を飛ばす
火力と装甲の優位が数の劣勢を跳ね返すかと思われたが
南西の斜面から新たにシャーマン戦車五両とM18戦車駆逐車二両が現れ
パンターに対して砲撃を開始した
さすがに九対一では不利と判断したパンターの車長は後退を命じたが
貫通こそしないものの連続して装甲板を叩く徹甲弾の音にパニックを起こした操縦手は
前面を敵に向けたままバックで後退すべきところをその場で方向転換を行い
米軍戦車の砲火に側面を晒すというミスを犯した
一発の75ミリ砲弾が起動輪に命中し履帯を引き千切った
三発の75ミリ砲弾と二発の76ミリ砲弾が車体側面にまんべんなく着弾し
装甲を貫通した一弾が機関室に飛び込みエンジンが火を吹く
炎に包まれたパンター戦車の後方から
今度はドイツ側の援軍−パンター一両とW号戦車二両−が駆けつけた
激しさを増す一方の戦車同士の撃ち合いに男達の注意が向けられている間に
ハルナは精液でドロドロになった身体をゆっくりと動かし
小屋の出口に向かっていく
「女が逃げるぞ!」
男の一人が叫んで骨董品のシャスポーライフルに手を伸ばす
鉛のように重い体を意思の力で強引に駆り立てたハルナは窓に向かって身を躍らせる
ガラスの破片を撒き散らしながら小屋の外へ飛び出したハルナがちょうど目の前にあった
地面の窪みに転がり込んだ瞬間シャーマン戦車の放った一弾が小屋に命中した
徹甲弾なら木製の壁を反対側まで突きぬけ中にいた運の悪い数人が挽き肉になるだけで
済んだだろうが小屋に命中したのは榴弾−慌てた装填手が間違えた−だった
猟師小屋は粉々に吹っ飛び中にいた男達も全員死んだ
なおも戦い続ける戦車に見つからないように身を低くして這うようにその場を離れた
ハルナはあてども無く歩き続け途中にあった川で陵辱の跡を洗い流し
夕方になって降り出した雨を避けるため街道から隠れた石垣の陰にダックインした
W号戦車の残骸に身を潜めると泥のように眠った
ここまでが冒頭のシーンに繋がるそれまでのお話
383 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 00:02:55 ID:9I5yElES
緊急浮上
384 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 21:18:50 ID:/B8uWvOX
376-382
すげーっっっ
トリップ・トラップ・トルーパーのSSを読めるなんて!!!
思わず抜いてしまいました!!!
メインタンクブロー
緊急浮上!
てーてっててーてってってけてー じゃかじゃんじゃかじゃん
(映画U-ボートのテーマ)
耐え難きを耐え
夏コミではなにかこのスレ的な作品があったか?
ヘソとか関係なくまっさきに拳銃を見て
「ああ、やっぱ指トリガーしてる・・・」と思った俺はもう駄目かもしれん
391 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 01:07:06 ID:Oq5Oq3co
>>390 撃つ瞬間来るまで引き金に指をかけんなゴルァ
って事ですかい?
>>392 そう。ちょっとしたショックで引き金引いちゃってあさっての方向に弾丸が行っちゃうから
指をトリガーにかけて持つのは厳禁。という話をソウルの射撃ケージで聞いて以来映画とか見るたびに
登場人物がどういう風に持ってるかストーリーそっちのけで気になるという病にかかってしまった。
仮想戦記とは違うけどTVシリーズの「24」で「拳銃なんか持ったこともないわよ!」とか台詞言ってて持ち方知らないはずの
女優がしっかりトリガーから指はずして持ってて(たぶんその女優さんが知識あるからプロップガンでも思わずはずして持っちゃったんだろうけど)
さすが銃大国アメリカと思った・・・って完璧にスレ違いだな。チラ裏すまん
394 :
保守:2007/09/11(火) 14:03:25 ID:TkwSf445
キグチコヘイ ハ テキ ノ タマ ニ アタリマシタ ガ 、 シンデモ ラッパ ヲ クチ カラ ハナシマセンデシタ
元ネタがPS版鋼鉄の咆哮でもいい? テュランヌス出て来る奴の。
いいと思う
>>395 オットーとハーマンは絶望的に不足中。補給求む。
>>395 却下
最後に主人公が行方不明になるだろうが
あれにエロ入れられるんなら入れてみろっつうの
どう考えても無理
>>398 この敗北主義者が!
さあ、おとなしくシベリアで木を数える仕事に戻るんだ!
>>398 貴官の部隊には『援護射撃』が必要に思えるがね?
大尉殿。補給は、補給はまだでありますか・・・
>402
輸送船が潜水艦によって撃沈されたそうだ。
……補給はしばらく無い。自活することを考えておけ。
いいか、同志
>>402 二人で一つのレスだ
突撃する戦友が倒れたら、そのレスを拾って貴官が突撃するのだ
19XX年、全世界は暴君『アレス』率いる巨大軍事組織『テュランヌス』の軍事力により完全に制圧されようとしていた。
『テュランヌス』は保持するその圧倒的な科学力により『超兵器』を生産・運用し、その支配地域を急速に拡大していった。
敗北した列強各国の国軍中の数少ない有志は、僅かな希望を託され『テュランヌス』に対する抵抗組織を結成する。
彼らは各地で『レジスタンス』として最後の足掻きを続けていた…。
「畜生、『テュランヌス』め! 何のための『女狩り』だ?! 」
『殺人光線』で炭化した焼死体が転がる中、生存者を捜す『元』日本海軍陸戦隊の面々は吐き捨てていた。どれも
死体は男性のみで、女の姿は見当たらない。現在の彼ら『レジスタンスの』技術では、『殺人光線』の原理は理解が
出来ても、その制御・製造までには至らない。各国の陸軍戦力が完全に敗北し、全滅させられた現在、海上に脱出が
出来た戦力は必然的に海軍であり、それが主力となっていた。彼ら『レジスタンス』の数少ない寄港地がこうして灰燼に
帰される度に、破滅への道程が近くなって行く。ちなみに大日本帝国有志の組織名は『第零遊撃艦隊』だ。
「『慰安所』の建設じゃないか? 老若問わずなのが疑問だが、な」
「噂じゃあ、宇宙人と手を組んだらしいぜ、あいつら」
「『超兵器』なんてシロモノはな、普通ならあんなの、存在するはずが無い!」
「空想科学小説の中だけだと思っていたからな…。『噂』通りなら正に軍人の夢だよ、夢」
80ノットで海上を疾走する巡洋戦艦。戦艦以上もある馬鹿でかい潜水艦。80サンチ砲を幾つも積んでる超巨大戦艦。
空を埋め尽くすほどの航空機を運用する、超巨大空母。中には殺人光線を放ち、一瞬で戦艦を沈める巡洋艦までいる
と言う『噂』だった。幸いにして現在上陸している陸戦隊の所属する『第零遊撃艦隊』は未だ『超兵器』には遭遇していない。
「…生存者は無し。『雪風』に戻ろう」
駆逐艦『雪風』。『テュランヌス』の包囲網を辛うじて脱出出来た駆逐艦一隻が、『第零遊撃艦隊』の現有全戦力だった。
資材・人員等を乗せた輸送艦を各地に退避させるのが手一杯で、日本海軍の誇りである『長門』・『陸奥』も拿捕された。
艤装中だった艦は幾隻か脱出したとは聞いているが、再編成には至って居ない。『テュランヌス』が東京を押さえている
現在、下手な動きを見せると彼ら『大日本帝国軍人』の心の最後の拠り所である『さるお方』の身に危険が及ぶのだ。
「次はアッツかトラックか…だんだん内地の寄港地が無くなっていくのは辛いですね」
「愚痴を抜かすな。俺達は大日本帝国の『最後の希望』なんだ。胸を張れ胸を! 」
陸戦隊員は彼方に浮かぶ『雪風』を見遣る。太平洋に浮かぶ駆逐艦の艦影は『鋼鉄(くろがね)の城』と呼ぶには余りにも
小さい。だが、そのちっぽけな駆逐艦『雪風』が強大な軍事組織『テュランヌス』を数年後に壊滅に追い込む程に絶大なる
幸運をもたらしてくれる事を彼らは未だ知る由も無かった。…その後、『雪風』の乗員が運命の『幸運の女神』に出会うまで。
設定序章投下終了。
日・米・独・英・ソ・仏・伊とか海軍に詳しい人で、リレー形式で続けてくれればいいなぁ、と思ったり。
エロパロだからエロが必要なので辛いんですが・・・そこらへんは各自の設定でなんとかしましょう!
「ひあっ…がっ、ひぎィッ!あがッ……おぁあ゛!!」
抜群のプロポーションを誇る白い裸身をガクガクと仰け反らせ
銀色に輝く髪を振り乱し
天使のごとき美貌に似合わぬ豚のような悲鳴をあげてよがり狂うのは
日本が生んだ若き天才科学者二ノ舞きさらぎ
その時代を数十年先取りした論文から
かねてより各国諜報機関にマークされていたきさらぎは
『テュランヌス』に制圧された東京を脱出し
フランスの崩壊によって無政府地帯と化した仏領インドシナの犯罪都市ロアナプラに潜伏していた
そこへOSSの現地工作員である暴力教会のシスターが接触
対『テュランヌス』兵器の開発スタッフとしてスカウトされたきさらぎは
『ラグーン商会』の魚雷艇でカイロの欧州連合軍司令部へ向かったが
トルコ船籍の輸送船に乗り換え地中海に入ったところで
ギリシャの親『テュランヌス』政権隷下の駆逐艦に拿捕され
船と積荷は没収
きさらぎの身柄はナヴァロン島に送られ
マイドス水道を制圧する巨大なメガ粒子砲を擁する要塞内で
取調べとは名ばかりの性的な拷問を受け続けていた
幸か不幸かナヴァロン島要塞の指揮系統は『テュランヌス』占領下の各国から派遣された
親『テュランヌス』派軍人の寄り合い所帯であり
縦横の連絡は御世辞にも良いとは言えない
そのためきさらぎが反『テュランヌス』陣営の重要人物と気付く事無く
単なる身元不明の密航者として情報部に引き渡しもせず
海上警ら隊の詰め所で陵辱の限りを尽くしていた
「はわッ…ひッ!やっ……あぁッ!!」
新雪のように真っ白な肌に凶悪な輝きを放つ黒い革ベルトを巻かれ
後ろ手に拘束された姿勢で脂ぎった中年の士官に跨らされ
騎上位で貫かれるきさらぎのアヌスに
もう一人の士官の男根が容赦無く捻じ込まれる
「あぐっ…は……ッ!あがおあぁあっ!!」
前後の穴を同時に犯され激痛にのたうつきさらぎ
ほっそりとした肢体に似合わぬメロンのごとき豊乳に男達の手が伸ばされ
柔軟でそれでいて弾力に富んだ肉球を思うがままに揉みしだく
硬く勃起した乳首を抓りあげられ
美麗な顔を屈辱に歪め被虐の快感に悶えるきさらぎの姿は
男達のサディスティックな欲望を更にヒートアップさせる
「失礼します!警戒水域で不審な漁船を発見したので乗員を連行しました!」
突然地下室の扉が開けられ下士官を先頭にみずぼらしいジャンパーを引っ掛け毛糸の帽子を被った大男と大男に銃を突きつけた兵卒が階段を降りてくる
「誰が入室を許可した!こっちは取り込み中だ、見て分からんか馬鹿者!」
「生憎こちらも急いでるんでね」
消音器を装着したワルサーを取り出したキース・マロリーは
きさらぎと繋がったまま唖然とした表情を浮かべる男達の脳天に素早く一発ずつ撃ち込んだ
おぉ、輜重品が。
>>405=
>>407じゃないんだ
鋼鉄の咆哮+ブラクラ+ハピレス+ナヴァロンの要塞?
轟音とともに崩れ去るハーバー・ブリッジ
ジャクソン湾に悠然と巨体を浮かべる『テュランヌス』の巨大戦艦ナハト・シュトラールは湾の入口に最終防衛線を張った
重巡シカゴ・キャンベラを主力とした米豪連合艦隊を一蹴したうえ
500ポンド爆弾を抱いて飛来したキティホーク二個飛行隊を対空レーザーで全滅させ傍若無人にシドニーの街を破壊していた
迎撃命令を受けて出動したクイーンズランド戦車連隊もM3中戦車の75mm砲では射程距離に近づくことさえ出来ない
「くそ、指を咥えて見ていることしか出来ないとは…」
「中佐、あれを!」
ダイムラー装甲車のハッチから副官の指し示す方向を見たシンプソン少佐は地響きを立てて前進してくる巨人の群れを見て目を剥いた
「何だアレは!?!」
19××年オーストラリア大陸を襲った大地震は各地に少なからぬ被害を与えたがそれ以上の恩恵をももたらした
大陸のほぼ中央に位置するアリススプリングスで起きた大規模な地殻変動によって隆起した約三千年前の地層から
全長18メートルに達する巨大な人型機動兵器の一群が発見されたのだ
先住民の伝承に登場する不死身の戦士の名を採って“ボルジャーノン”と命名されたこのロボット兵器は早速
対『テュランヌス』戦の切り札となるかと思われたがそうは問屋が卸さなかった
どこの国でも軍隊というのは想像力の欠如した組織でありロボット兵器などというゲテモノを運用する得体の知れない部隊のために
最精鋭の隊員を提供する指揮官はいない
こうして継子扱いのまま放置されていたボルジャーノン部隊を強力に支援したのが亡命先のオーストラリアで自由ブリテン同盟
を仕切っていたサー・ルイス・マウントバッテン卿であった
そしてマウントバッテン卿の肝いりでボルジャーノン部隊の指揮官となったのが着の身着のままで英国を脱出してきた
パーシー・ホバートその人である
マウントバッテンとホバート
英国の誇る二大趣味人の尽力によって誕生したロボット部隊−第00実験中隊−は
その破天荒な戦い振りでいつしかスエサイド(自殺)部隊と呼ばれるようになってゆく
「アズサーっ、一人だけ前に出るんじゃない!」
「ちまちま撃ち合いなんて性に合わないんだよ!」
ギャバン・グーニー大尉の命令を無視してボルジャーノンを走らせる柏木梓少尉
「いくぜいくぜいくぜぇ!」
梓の操るボルジャーノンは背部スラスターと脚部のバーニアを目一杯吹かして突堤から
空中に飛び出すとナハト・シュトラールに撃破され水浮く屍と化した米豪連合艦隊の残骸を足場に義経八艘跳びのごとく
一気に距離を詰める
「ええい、あの馬鹿を援護しろ!」
ギャバン大尉の命令一下ボルジャーノンのライフルとロケットランチャーが一斉に火を吹く
突堤に向けた右舷側の両用砲とCIWSをスエサイド部隊の援護射撃で破壊されたナハト・シュトラールの甲板に
梓のボルジャーノンが舞い降りる
懐に飛び込まれてしまっては自慢の100cm45口径砲も無用の長物
梓は120mmライフルの零距離射撃で左舷側の近接防空兵装を破壊すると
ライフルを左手に持ち替え空いた右手で腰のウェポンラックからヒートホークを引き抜く
「さあて戦艦の活け造りといこうかい」
久しぶりの輜重品に感謝感激です。
しかし、やはり自分は10代前半のおにゃのこがいいのであります!
陛下より賜った装備に文句を言うとは。
今夜の不寝番は
>>410な。
鋼鉄の咆哮は、名前しか知らないが期待
だが流れを切ってみるテスト
名無し三等兵の雑想ノート
「銀翼、きらり」
ハインケルという会社はいつも冷や飯を喰らわせられている
経営陣の反ナチが理由で、ロケット機を無視されジェット機を無視され終いには爆撃機だけ作ってろと言われる始末
宿命のライバルであるメッサーシュミット社が、その政治力にモノを言わせて様々な圧力を掛けたのとは正反対だ
戦後もパッとせず、日本同様航空機の製造が禁止されると自転車やオートバイを製造していたけれど、
1950年代に航空機の製造に復帰して、西ドイツ空軍のためにF-104のライセンス生産などを行っていた
しかし
1965年Vereinigte Flugtechnische Werke (VFW)という会社に吸収されてしまい、さらには1980年そのVFWも
Messerschmitt-Bolkow-Blohmという会社に吸収されてしまう。このメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム (MBB)
名前の通りメッサーシュミット社の一部門である。エアバスA300、A310などの開発に参加した企業だ
……って全然凄くないじゃん! ハインケル! だって戦後35年して結局ライバル会社に買収されちゃったんだもん!
あんまりだ、あんまりすぎる。全国推定100万人のハインケルファンのためにも、胸のすくような話を探さねば……
1936年某月、ハインケル社内では室内ホッケー大会と室内野球大会が繰り広げられていた
ハインケル社の新鋭戦闘機、He112がメッサーシュミットのBf109にコンペで負けてしまったのだ
詳しい理由はググれば出てくると思うので省略
ただ、競争試作の時点では性能的にBf109とHe112との間に差はなかったと言われている
後にスペイン・ハンガリー・ルーマニアでは活躍するのだけれど、それじゃやっぱり納得いかない
設計者達は再び机に向かい、新型機He100を完成させた
試作1号機は1938年1月22日に初飛行。しかし特殊な翼面蒸気冷却装置に問題が出てイマイチハッキリとしない
試作2号機は冷却問題を改善するため主翼外皮の厚さを増し、垂直尾翼を増積。1938年6月6日に100km周回コースで
時速634.7kmの世界最高速度記録を叩き出した。機密扱いされるほどの評価を受け、お祭り拍子で
ハインケル社設計室の熱気は上昇していく。試作8号機では1939年3月30日に平均飛行速度746.606kmの
世界最高記録を達成したと言われている
が、そこまでだった
その後メッサーシュミット社が速度のみを徹底的に追求した高速機Me209V1でHe100の記録を更新し、
空軍省からも開発中止命令を受けて開発は自主開発となってしまう。絶望にうちひしがれながら3機のHe100が日本へ、
6機がソ連に輸出された。ハインケル社は惰性でHe100最初の量産型にして最終シリーズ、He100D−1を完成させた
量産されたのはたったの12機。主力エンジンとなっていたユンカースJumo211エンジンへの換装ができず、
結局DB601Aa(1175馬力)を搭載している
SPEC
全長8.2m、全幅9.42m、全高3.6m、自重2070kg、
全備重量2500kg。最大速度668km、巡航速度520km、航続距離900km、
実用上昇限度11000m。固定武装はプロペラ軸内20mmMGFF機関砲1門と、翼内7.92mm機銃1丁ずつ
Bf109だってブン殴ってみせらぁ、でも不採用だけは勘弁な
ロストクのハインケル自社工場防衛用にHe100D-1が配備され、そのままゆっくりとこの飛行機は死を迎える……はずだった
本編はここでようやく主人公の登場となる。ララ・クライバー(Lara Kleiber)という女性だ
生年月日は不明だが、1940年当時で20代半ばほど、と言われている
ドイツの裕福な生まれだったらしいが、クライバー家は第一次世界大戦の敗戦と共に没落してしまう
その後心機一転して奨学金を受けつつ航空工学を学んだというから、なにやらHe112と通じるところがある
彼女はHe100を駆り、防空の任務につくことになる。何故女性戦闘機乗りなる者がいるか、その理由はこの
防空部隊の特殊性にあった。この私設防空部隊はハインケル社が独自に作った物であり、パイロットはハインケル社が自社の者を
勝手に選ぶことが出来た。彼女はハンナ・ライチェ同様民間テストパイロットだったのだが、当時ロストクの工場で働いていたため
他のパイロットを呼び集めるまでの間、臨時的に防空部隊のパイロットとして登録されていたのである
これに目を付けたのが宣伝相ゲッベルス(ゲッペルスじゃないぞ!)だ
「我がドイツでは女性も戦闘機に乗れるほど科学技術が進んでいる、ドイツのォォォ科学力はァァ世界一ィィィ!」
これが彼のシナリオの筋書きであり、ハインケル社にごり押しして女性パイロットの招集、錬成をやらせた
ところが、この計画は途中で止まってしまう。男性パイロットが反発したのか、はたまた遂にハインケル社がキレたのか
最終的にはチョビ髭伍長の「ドイツは女性まで動員しなければ勝てないのか、と国民に思わせることになる」
という止めのパンチが効き計画は潰れ、以後男性パイロットを使った宣伝のみになる
しかし何故か女性戦闘機隊は潰れてはいなかった! 何故なのかは今日に至るまで不明だが、
ゲッベルス(=ナチス幹部)に少しでもいい顔をしておこう、というハインケル社にしては珍しい理由が支持されている
余談だが、He100は宣伝の中ではHe113として紹介された。効果はてきめんで、何人ものイギリス人パイロットが
「He100と交戦した」と報告してしまっている。これはほぼ全てがBf109との誤認だという
さて、かくしてドイツ唯一の女性混合戦闘機部隊が出来たのだが、その中身に驚く無かれ
2小隊計8機のみの部隊である。1小隊4機であり、男性のみの第1小隊、そして女性のみの第2小隊だ
第2小隊の隊員からは「姉さん・お姉様」と呼ばれ、彼女の僚機(ドイツ空軍は2機1ペアだ)となることは
何よりもの名誉だったという。彼女の僚機を最も多く務めたのがフランカ・リーマン(Franka Riemann)と言われる女性
例によって生年月日が不明だがララよりも若かったという。彼女については殆ど資料がないが、彼女もまた
血の滲むような努力をした結果、民間テストパイロットとなったらしい
彼女らは実の姉妹以上に仲が良く、工場のある工員は
「彼女らはもはや姉妹というレベルではない、たとえて言うなら恋人同士だ」と日記に書いている
工員の日記に出てくるくらいだからそれはもう凄い人気だということは分かるが、残念ながら写真が存在しないので
(あるにはあるが工場の集合写真で顔がよく分からない)2人が美人かどうかは不明だ
余談
後にHe100の機体寿命が来たことにより戦力が無くなってしまったため、Fw-187が工場防空部隊の機体となった
この機体はBf-110の対抗馬とされた機体だったが出現時期が遅く、生産前型のA-0が3機追加発注されただけに留まった
この機体も宣伝部隊用に使用されたが、後にブレーメン工場に配備され、フォッケウルフ社所属のテストパイロットによって、
防空戦闘に使用され、数機撃墜の記録を残している。また1940〜41年冬にかけてノルウェーの空軍部隊に非公式貸与されて
以後は、実験機材となっている
余談終了。今日までロストク防衛隊に戦果は無かったとされてきたが、最近それを覆す資料が発掘された
その戦果はララとフランカによって挙げられた物だという
1940年8月24日、時はBOBのど真ん中
航法ミスからルフトヴァッフェはロンドンを爆撃してしまい、チャーチルはこれへの報復としてベルリン爆撃を命令する
連日爆撃は行われたが夜間爆撃だったこともあり大きな被害を与えることはできなかった。しかい首都爆撃の衝撃は大きく、
ドイツは報復の報復として爆撃目標をロンドンに集中させる事になる
ロストク工場に敵機襲来との報告が入る。そのうちの一部がいつもとは異なる飛行コースをとっており、このままではベルリンへ到達できないとの事
その爆撃機隊が航法ミスをしているのは明白だった。直ちに稼働する全機が出撃体制に入る
ロストクはベルリンには及ばないものの、それでもドイツ有数の大都市だ
ベルリン行きを諦めた爆撃機隊が駄賃としてロストクへ爆弾を放り投げてもおかしくはない
無論、本来はルフトバッフェのお仕事だ。それでも哨戒の数は多ければ多いほど良い
扇状に数度ずつ角度を取りながら各機が哨戒を始める。第1小隊の3番機が「敵機ハ北海ヘ向ケ飛行中」と報告したのは1時を過ぎたころだ
そう、「報告」である。「哨戒」である! こればかりは致し方ない
彼女らの機体は夜間仕様ではないし、ドイツ側のレーダー網とも先ほどから手一杯で交信できない。(ウィンドウをもろに喰らってパニクっていた)
どこぞやの極東の国同様、目だけが頼りだった
ララとフランカは素早く対応した。高度を稼ぎつつ推定進路上で待ち伏せを掛けたのだ
余談ながら、今日はフランカは3番機を務めるはずだった。しかし2番機が着陸に失敗し右脚を破損、4番機は折からの不調で飛べなかった
(彼らに予備機などという都合の良い物はない)実質6機だけで撃退しなければならない
彼女たちの前にずんぐりむっくりとしたウェリントン爆撃機が表れる。ついでにその取り巻きたる護衛戦闘機も
「護衛戦闘機」と報告書には書いてあるが、機種は不明だ。時期からするとハリケーンあたりになるのかも
相手は燃料切れを恐れて積極的には出てこないはず。しかもこちらに気づいていない様子だ。彼女らは攻撃を決意した
実はこの戦爆連合、ベルリン爆撃をカムフラージュするために囮として放たれた非常に小規模な部隊だったのだがそんな事はこのさいどうでもいい
一撃必殺と何度も繰り返し呟き(きっと呟いたに違いない)まずはララのHe100がダイブを開始する
ウェリントンのシルエットがどんどん迫る、引きつけるだけ引きつけて、MGFFを発射した
もちろんMG151なぞ存在しようはずも無い
「ブラッカムの爆撃機」に出て来る通り、ウェリントンは骨組みを格子状に組み合わせた上に布を張った構造をしている。
普通の弾丸だったらソードフィッシュ同様スパスパ貫通するだけだが、MGFFの弾頭は炸裂弾だった
左主翼がもたげ、そのウェリントンはスピンしながら落下していった。1機撃墜である
味方を撃ち落とされた爆撃機隊は親の仇とばかりにララのHe100に銃弾を浴びせる。護衛戦闘機も動き始めた
しかし、遙か上方からダイブしてスピードが上がっているHe100を捕らえる事は困難を極めた
彼らが歯がみした瞬間、再び1機のウェリントンが火を噴いた。ララに気を取られている隙にフランカがダイブして攻撃したのだ
そのウェリントンは胴体に大穴が空き、二つに分解してしまった
降下した2機はそのままトンズラしようとする。何機かの護衛戦闘機が追撃したが、そのうちの1機は逆に返り討ちにあったらしい
よく考えてみれば分かる事だ。一方はホームグラウンド。その気になれば不時着したって良い。しかしもう一方は何が何でも
海の向こうへ帰らなければならないのだ
この日、ロストク工場防衛飛行隊の戦果報告書とRAFの損害報告書には爆撃機2、戦闘機1が書き加えられる事となった
戦果を挙げたのは彼女たち二人のみだった
コンペで負け、駄馬の烙印を押されたHe100。数奇な運命から女性パイロットになり、その手綱を握る事になった人々
邪魔者扱いされていた「できそこない」が、ハインケル社が、最後に一矢報いた瞬間だった
ララとフランカは大戦を生き延び、戦後アメリカに移住。シアトル郊外で慎ましく過ごしたという
最後に、ロストク工場の工員が、帰還して着陸しようとするララとフランカのHe100を書き留めた様子を紹介しよう
「2機の翼端灯が光り出すと、工員は皆滑走路へ飛び出した。彼女たちが爆撃機を2機撃墜した事は無線により全ての人間が知るところにある
He100は横に並んだまま着陸してくるらしい。日頃のけ者扱いされていたハインケルの”戦闘機”がついにやったのだ!
2機がゆっくりと進入してくる。暗くて視界が効かないが、それでも私は見たのだ! その銀翼が光を受けきらりと輝く瞬間を!」
書いてから気がついた、エロのエの字もない(´・ω・`)
百合展開を入れたかったんだけども……
むしゃくしゃしてやった、今はシベリア送りになってもいいと思っている
乙です。
しかしハインケル社は冷や飯食いだったかもしれないが、
強制収容所の囚人を奴隷労働力として利用した点では先駆者ですぞw
エルンスト・ハインケルがそれに反対したという話はあまり聞きませんな。
HE100って109と比べてなんか好きだ。
大戦略でもこいつばっかり作ってた。
乙です
おなじく乙であります
しかしまあ、He219は航空機開発史に名を残す傑作機・・・になったかも知れない
機体でないかな
傑作機というには、無駄にバリエーションが多い気もするけどさ
『なにわの総統一代記』みたいな、ライトなノリと重い考証を交錯したうえにエロ
を混ぜたSSって書けないかなあ
>>413 GJ〜♪
SS読んだ〜という気になれる分量来たの久しぶりな気
次回作も期待なんだぜ
424 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:21:38 ID:cEdz+2kS
補修
426 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:41:14 ID:lOg4n3ji
保守
427 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/11/12(月) 23:49:54 ID:lOg4n3ji
今回の任務での目的地までの行程は、基地からヘリで2時間飛んでゲリラの支配地域に侵入。そこからゲリラに見つからないであろう地点で降下。それから2日かけて監視地点へ徒歩で住民とゲリラに隠れながら向かった。
思わぬゲリラのリーダーの所在の確認でメリナと俺の任務は、監視した村がゲリラの拠点であると言う黒で半ば終えた。しかし、残り半分は無事に基地に帰る事だとメリナは言った。
緑の葉が地面や空でさえも隠すジャングルを俺とメリナ2人で歩く。出会うのは虫や鳥ぐらいだ。人目を避ける為に人が踏み込まない場所をあえて歩く。
この徒歩の移動は常にメリナが先頭だ。まだ経験不足な俺では敵のトラップや危険な場所を見つけられないからだろう。一応は実戦に慣れさせる任務ではあるが失敗が許されないのだから俺はメリナの背後で警戒しながらの行軍の様子を見て要領を知る他無い。
後ろから見るとメリナはまっすぐにしか見てない様に思える。しかし、彼女は目で左右を見回し、経験から研ぎ澄まされた感で気配を感じ取っているのだ。
その目と感は、隠れて見えない動物を「敵味方不明のモノ」として警戒し、俺の足を止めた。これを勘違いの滑稽な姿に見えるかもしれない。だが、生と死を渡り歩く兵士である俺やメリナは少しの見落としが即死に繋がる。だから間抜けな結果の方をむしろ歓迎する。
メリナが前方を警戒して進むので、俺は後方を警戒する。後ろ向きで歩くと言う器用な事は出来ない。前を向きながら気配を感じ取り、視界の中から少しでも異変を見逃さないようにする。
こんな具合が2日間続く。緊張感からか、あの時見たメリナの尻を思い出す事は無くなっていた。
いや、性欲すら沸かない。ただヘリとの合流地点へ神経を尖らせながら進む事しか考えていない。
幸いにして過敏に警戒して進んだ事で誰にも会わずにヘリとの合流地点であるジャングルの中にある開けた地点にまで来た。
ここで俺は背中のフィールドパックから小型の衛星無線機を取り出して通信する。時間通りなら近くを友軍のヘリが飛行している筈だ。
「こちらクイーン。送れ」
クイーンは俺とメリナのコードネームだ。多分にメリナの事を指して付けられたのだろう。
「こちらブラボー2。受信した。予定ポイントまで、あと5分だ」
すぐに返事が来た。それに安堵して「クイーン了解」と返す。
「まだ気を抜くな。基地に帰るまで作戦中だ」
メリナが俺の心を見透かして釘を刺す。この人の前ではポーカーフェイスも意味が無さそうだ。
5分ほどしてヘリの爆音が響く。青空の中にぽつんと現れた小さなUH60輸送ヘリの機影が段々と形が分かり、黒の塗装が見えるまでに接近してきた。
「こちらブラボー2。クイーン送れ」
「こちらクイーン」
「これより、着陸する。現在位置を煙幕で教えてくれ」
「クイーン了解。白の煙幕だ」
通信内容をメリナに伝えると俺は煙幕を焚く。もうもうと白い煙が空に昇る。
「こちらブラボー2。煙幕確認。着陸する」
位置を確認する為に上空を旋回していたUH60がこちらへと真っ直ぐに向かい、煙幕の風上の上空でホバリングして着陸の態勢に入った。
だが、しかし
メリナの声で急転する。
メリナは「ミサイルだ!」と叫んだ。なんと、UH60に向かって1発のミサイルが向かっている。俺とメリナは咄嗟にジャングルの中に退避する。何よりも当のUH60が急上昇してミサイルから逃れようとしていた。
けれども突然の爆発でUH60の運命を知る。ジャングルの向こうにUH60は炎の塊となって落下していた。原形は無い。まるで溶岩の塊だった。
「行くぞ!少尉、敵が近くに居る!」
メリナは燃えるUH60を呆然と見ていた俺に怒鳴る。ミサイルを撃った敵が次に俺達を狙う事は確かだった。今は危険を回避して逃げるより他無い。
428 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/11/12(月) 23:51:18 ID:lOg4n3ji
ドン軍集団が赤軍の包囲を突破して補給路をつなげてくれたぞ!
万歳!これで助かった!
>>427に、すとらま神の祝福を
∩(・∀・)∩ いあ!すとらま!すとらま!
432 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/11/15(木) 00:55:07 ID:OJlTY3SG
どのくらい走っただろうか。UH60の墜落現場から一目散に逃げた俺とメリナ。
周囲に敵が居ないと分かるとメリナは小休止すると決めた。呼吸を整えると俺はメリナに質問する。「敵はヘリの動きを読んで攻撃したのでしょうか?」
「まあ、そうだけど。敵の監視ポイントが幾つかあるのかもね。それに見つかって無線で知らせたのでしょうね。その情報から地対空ミサイル持った奴が待ち構えていたて事ね」
メリナはさも当然のように言った。だが、俺にとっては顔見知りでは無いが味方の兵士が眼前で死ぬ光景を初めて見て複雑な心境だ。
「少尉。司令部に連絡する無線機を」
メリナは質問の回答から続けて俺に無線機を用意する様に命じた。無線機に電源を入れて司令部のオペレーターに繋ぐ。そこで俺とメリナをこの任務を命じた上官アダムス中佐
に繋いで欲しいと伝える。すぐにアダムス中佐へ代わりメリナにヘッドホンの受話器を渡す。
「メリナ中尉。この通信をしていると言う事はブラボー2は落ちたのか?」
アダムス中佐はまずあのUH60の事を聞く。
「敵に撃墜されました。また、同時に我々の存在も知られたようです」
「敵と接触したのかね?」
「いえ、ヘリに着陸ポイントを指示する時に煙幕を使用しました。それで敵に知られたものと考えます」
「なるほど…。すぐに新しいヘリを出してやりたいが危険が大きい。自力でゲリラの支配地域から脱出してくれ」
このアダムス中佐の「自力での脱出」を命じられた直後のメリナは一瞬眉と口元を歪めたが、すぐにその険しい表情は消えて「了解です」と答えた。
「さて、歩いて脱出するぞ」
メリナは地図を広げた。地図には赤いマジックで線を引いて囲った部分がある。そこがゲリラの支配地域だ。その地図をしばし睨んでからメリナは脱出ルートを決めた。
「西に行こう。50キロ行けば脱出できる」
こうして西に向けて歩き出した。
だが、それは今まで以上に敵を警戒して進む。ゲリラの連中は俺達を捜しているに違いない。そうなると遭遇する確率は高い。けれどもメリナは敵がこちらが2人である事を知らないの
が強みだと言った。戦力がどれほどが分からないから無理な攻撃を敵が控えてくれるから間隙を突いて脱出出来るとメリナは考えていた。
俺は本当にそうなるか不安だった。メリナを信じない訳では無いが危機的な状況に頭はマイナス思考しか出てこないからだ。ジャングルの奥から銃口をこちらに向けたゲリラが現れるの
ではないのかと…。
(信じよう。彼女は上官でありバディなんだぞ)
俺は自分に言い聞かせて緑の葉で幾重の壁となっている周囲を睨み神経を尖らせて西へと足を運ぶ。
むしろアーンエムに補給と増援が投下された様子にたとえるべきだ。
とにかく、めでたいってことだ。続き期待してます。
HOI2の枢軸勝利(ソ連ビターピース・イギリス譲歩・アメリカ分割)の世界観で
日独冷戦時代の諜報エロという電波を受信したのだが・・・
まさに「はーつ・おぶ・愛あん」w
>>435 貴官の股間のリヒテンシュタインレーダーにぴぴん
と来たんだな?
438 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/11/28(水) 00:22:43 ID:DTQy65dl
(止まれ)
ジャングルを2時間歩いた所でメリナが広げた右手を出すハンドシグナルで俺に止まれと指示
する。
メリナも俺も息を殺しながら微動だにせず周囲を警戒する。鳥の鳴き声が遠くで聞こえるだ
けだ。
俺は何かがおかしいと思えてきた。メリナはいつも以上に動かず周囲を見渡している。
(敵が居るのか?)
焦れる思いに蝕まれる。俺には何も感じないからだ。けれども経験を積んだメリナにはあの
向こうに何かが居ると気づいているようだ。だが、それははっきりとしていない。
…ガサ…
聞き逃しそうな小さな葉が何かと擦れる音が聞こえた。
それにメリナはそれを聞くと瞬時に俺の方へ向き。横へ押し倒した。
(!!!!)
更にメリナが俺の上に覆い被さった。俺には突然の事に頭が追い着かない。
(静かに)
メリナが俺の顔を見て左手の人差し指を立てて「静かにしろ」という無言での命令をする。
けれども既に出る言葉が無い。突然の事と俺の胸に当たる柔らかいモノに。
(あ、当たってる…)
密着したせいでメリナの胸の感触が服越しでも感じた。戦闘服の繊維を越えて伝わる
弾力のある柔らかさ。それがメリナの息遣いで微妙に動く。
(平常心!平常心!)
あのメリナの尻以来沸き上がった性欲。
俺は心でそう唱えた。このまま欲情に身を任せれば情けない展開になる。
けれども感覚を消せる訳ではない。メリナの胸の感触ははっきりと感じ続けている。
(すみません!中尉!)
心の中で叫ぶようにメリナに謝る。とうとう俺の股間が熱くなってしまった。ちょうどメリナの右
足の太ももに俺の股間がある。気づかれてしまうだろう。
439 :
呉護衛艦隊陸戦隊 ◆NYKahXpmWk :2007/11/28(水) 00:23:48 ID:DTQy65dl
メリナは一瞬。何かを感じ取ったのか。表情が固まった。どうやらメリナは自分の太ももの下が
どうなっているか分かったようだ。だがすぐに何事もなく俺の上で警戒をする。
(さすが中尉か)
俺は生理現象に動じないメリナをさすがだと思った。男社会の軍隊で男の勃起ぐらいで慌て
る事など無いのだ。
俺とメリナは草の茂る中に密着して隠れていた。ここに隠れながら様子を見ているのだ。
…ガサガサ…ガサガサ…
葉の擦れる音がはっきりと複数聞こえた。それは次第に近づき。人の声も聞こえた。
それはここの住民の言語だ。
緊張感が高まる。ここで見つかれば降伏しか無い。だが、ゲリラの彼らが俺達を生かして帰す
だろうか?
草の擦れる音とジャングルブーツの足音が近づく。俺とメリナの視界には葉と葉の間でAK47
を持ち濃い緑の戦闘服を着込んだゲリラ兵の集団が見えた。
敵がすぐそばに居る。息が出来ない苦しさと破裂しそうな神経の高まりを感じる。
(行け!早く行っちまえ!)
俺は懸命にゲリラに祈った。
それが通じたのか。ゲリラは気づかずに俺達の横を通り過ぎて行く。
けれども、それから1時間も俺はメリナと密着したままだった。
万が一の用心として。1時間も動かずにいたのだが…俺には苦痛だった。
相変わらずメリナの胸は柔らかく俺を刺激し、熱く固い俺のモノはメリナの太ももに圧迫される
と言う責めを受けていた。
このままではトランクスの中にぶちまけてしまう。
(もう限界だ…)
と思った時にメリナは俺の上から離れた。メリナは立ち上がって周りを確認している。
俺はモヤモヤした感情を持ちながら同じく立ち上がって警戒する。
「敵はいないな。行くぞ」
メリナはいつもの様に素っ気なく命令した。だが、性的に刺激を受け続けた俺は心中は
悶々としながら再びジャングルの踏破に挑む。
おぉ。そろそろ濡れ場かな?
もうすぐクリスマス
クリスマスと言えば七面鳥
本場マリアナ産の七面鳥を食したい
死守!!
444 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 00:57:37 ID:MCCJ2mmh
ほしゅ
没収
補給
爆撃
お前ら誰か居る?
いるよ。(´・ω・`)
>>448 ノシ
被害状況は以下の通り
・壊滅
葉鍵、ニー速pink
・被害大
半角ニ次元、ぴんく難民、女神、801
・被害中
ピンクニュース、スレH・エロ会話、エロゲー、大人の実況、AV女優
・被害小
大人の飾り、お絵描き・創作 、半角文字列
・被害微小
アイドル画像
但し、時間が経つにつれて状況は変わってくる
>>450 エロパロにも被害でてるみたいだね。
こんな時こそSSを投下すべきなんだけど、女体化永田鉄山とかって需要ある?
何となく妄想が浮かんだから聞いてみる。
452 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:31:25 ID:DfgmG56n
残って暮れよー
葉鍵のコピペ
【ここまでの経緯】
25日 運営が名無しのあおりに逆ギレして、BBSPINKの連投、スレ建て、バーボン、アク禁などの規制全て解除
夕方 ToHeart2スレやaaaaaスレといった乱立荒らしによって約300のスレが乱立
深夜 スクリプト荒らし発生、建てられたのが古い順に埋め立てによって500KBオーバー
26日 午前3時までに純粋な葉鍵板のスレ全滅
朝方 暴走した人が1000以上にわたるクソスレ乱立も、全てスクリプトによって順次殲滅 ←いまここ
とのこと
とりあえずSS書いてみるわ。投下できなかったらごめんなさい。
>>454 本スレの興亡は貴官の支援にかかっている。
貴官の奮闘を祈る。
>>454 本スレの興亡は貴官の支援にかかっている。
貴官の奮闘を祈る。
458 :
456:2007/12/26(水) 22:09:29 ID:V9OR/0/y
すまん連投してしまった
459 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 05:42:00 ID:uJ7i0xX6
エロパロ板の損害は軽微
461 :
454:2007/12/27(木) 15:04:54 ID:cV8OLQVx
永田鉄山女体化を書いてたら、永田が全く違う存在になってしまった
SS初心者なので読みにくい、盛り上がりのないなどあるとおもいますがスルーしてみてください
ペトログラードの夏は涼しい。日本とは大違いの場所だ。
欧州を二つに割る大戦で、小畑は駐在武官として遠い異国の地にいた。
嘗ては武器を向ける国だったが、今では向けてた武器を輸出する仲になった国に、だ。
国際情勢とはおもしろい。いがみ合っていた国、仲が良かった国がすぐ変わってしまう。
しばらくしたらこの国ともまた険悪な仲になるだろう。
まあ、その対抗策研究のためにも小畑が派遣されたわけだが。
小畑は今日も日赤病院を訪ねた。親友の永田が風土病に罹ったからだ。
小畑も駐在初期に罹った病なので、そのつらさはよくわかる。
駐在先のデンマークでは不遇をかこい、旅行では風土病に侵され。
永田は欧州に来てから良いことが起きてない。
芯の強い女だから折れることはないだろうが、肉体的にも精神的にも衰弱している彼女に少しぐらい力になりたい。
小畑はそう思う。
見慣れてしまった院内を移動し永田のいる病室についた。
「永田鉄火」と漢字で書かれた名札。小畑は戸を敲いた。
「どうぞ」
中から凛とした応答が聞こえる
「具合はどうだ、永田?」
部屋に入ると同時にそう切り出す小畑。
「どうもこうも最悪。ねえ敏四郎、タバコ持ってない?」
病室のベットで煙草をねだる少女。彼女こそが永田鉄火だ。
日本陸軍始まって以来の天才であり、将来の陸軍大臣との呼び声も高い。
普段ならば眼鏡をかけているのだが、今は掛けてない。
顔色はいい。煙草をねだるくらいだから体調はいいのだろう。
「俺は煙草は飲まん。だいたい病人が煙草をねだるな。馬鹿者。」
小畑はそう言い、ベット近くにある椅子に腰かける。
「そうは言うけどね。私タバコで適度に脳細胞殺しとかないと正常に頭が動かないの。
病人のくせにタバコくれっていうのはヤニが足りないせいで言ってる戯言なの!
私に常識を求めるならまずタバコを出しなさい。」
このニコチン中毒者に日本の未来が懸かっているのだと思うと小畑は頭が痛くなった。
陸大の成績はトップ。人づきあいも下の者への面倒見も良い。給与の半分が書籍代に消えるほどの勉強家。
だが、性格はどこかズレているようだ。
「あーあ、英機なら喜んで持ってきてくれるだろうに。」
「それは東條がお前の僕だからだろう。岡村だって反対するぞ。」
鉄火はどこかうれしそうに話す。先日までの死人のような顔とは大違いだ。
「寧美だって無理言えば持ってきてくれるよ。もう、お酒も煙草も本も駄目ってどういうことよ!」
「しばらくはおとなしくしてなさいということだな。ちょっとくらい静かにしてても罰は中らんぞ。」
「私は罰が中ってでも、タバコが吸いたいの!」
これは重症のようだ、永田らしいといえば永田らしい。小畑は話を変えることにした。
「話を変えるが、大戦戦況だが独軍がブレスト・リトウスクに到達したようだ。」
大戦の話題になると鉄火は顔を鋭い表情に変えた。
「…これでしばらく東部戦線は膠着するね、少なくとも独軍は攻勢を緩めるでしょ。補給が追い付かないもん。
どこかの勘違いさんが突っ込まない限り…」
「露軍としても武器弾薬が足りないようだからな、攻勢準備と言ったところか。日本から物資が送られてるようだ。」
「ドイツとしてはここで手を打ちたいとこだろうね。ま、ロシアが飲むとは思えないけどね。」
「来年の夏頃には物資も補充されるだろう。同盟軍崩壊も時間の問題だな。」
「勝利したはずなのにさらにきつい状況に追い込まれているのは皮肉としか思えないね。
詳しい情報が手に入らないから下衆の勘繰りだけど、オーストリアはもう駄目でしょ。」
鉄火はそう言って眼鏡をかけた。
彼女は今、大人しめの色の寝巻きと長い髪に眼鏡といった格好。
これで窓を眺めて、憂鬱な表情をしていれば病弱薄幸美少女なのだが、
「おお、敏四郎昨日よりカッコよくみえる。やるね色男。」
こういった人間である。性格の合わない永田と長年友人関係が続くのは岡村のお陰だろうな、と思う小畑であった。
「お前は子供か。」
「なにおう。背がちっちゃい所為で子供に見られることはあるけど、ちゃんと胸はあるし、生理も来てるし、
発育が良くないのはタバ…じゃなくて親子代々のモノで。…あんただって背が小さいじゃない。子供ね。」
「別にそういうことを言っているわけではないのだが…ハア、まあいい。」
「あ、何その子供の繰り言を逸らすような反応は。」
小畑の呆れの入った溜息に鉄火の琴線が触れたようだ。
「ふ〜ん。それならば子供の私に大人の事情ってものをご教授していただきたいですね。」
そう言って鉄火はベットから出た。
「…なにを言っているんだ。」
「何って、ナニよ。ナニ。さっきも言ったようにお酒も煙草も本も駄目、当然性交もね。
これだけ禁止されたら、私この旅行の終わりには尼になってるよ。
というわけで少女の清らかな体をアンタの欲望で蹂躙しなさい。」
鉄火は小畑の前に立つ。
「馬鹿なこと言うな。ふざけるんじゃない!お前熱のせいでおかしくなったのか?」
鉄火のあまりの暴走で病院の中だというのに大声をあげた小畑。鉄火は小畑の気迫に中てられ静かになった。
「…そうかも。ごめんね、なんだか私おかしいみたい。」
「いったいどうしたんだ?冗談にしては品がなかったぞ。」
いつもの元気な鉄火はどこにもおらず、そこには泣きそうな顔をしている少女がいた
「ごめん。私と敏四郎ってさお互いが認めるほど性格があわないよね。
でもさ、私あんたのこと好きなの。突然こんなこといってごめん。
そんなそぶりも見せずにいきなり好きっていっても迷惑なのもわかってる。
でも、今ここなら勢いで先に進めると思ったから。…ごめん。」
鉄火の言葉を聞いて黙る小畑。
今までは友人としての付き合いしかなかったが、鉄火はそれからさらに一歩進んだ付き合いを求めてきたからだ。
小畑は恋愛の経験が無い訳ではないが、このような状況ですぐに答えを出せるほど熟練してるわけでもなかった。
少し考えたあと小畑は口を開いた
「…すまない。俺はお前のことを今までそう言った対象として見てこなかった。今すぐは答えること出来ない。」
小畑の返答に鉄火は
「ううん。ありがとう。こんなこといきなり言った私がわるいんだよ。それと…ごめんね?」
謝罪と同時にどこから取り出したか、縄で小畑と椅子を縛りあげた。約三十秒での犯行である。
「な、な、永田いったい何を」
「だから言ってるでしょナニをって。さっき言ったこと全部事実だよ。
それに敏四郎が拒否なり、先延ばしなりするのは読めてたからね。
それならば、拒否できないように既成事実作っちゃおうと思いまして。あ、息苦しいだろうけど口は閉じさせて
もらうよ。なーに取って食ったりはしないよう。」
「やめい、煙草でも何でもかってく…モガ」
小畑の必死の抵抗も空しくキツク絞められた縄は動く度に食い込む、助けを呼ぼうにも猿轡をされているので声が出せない。
脱出しようともがいている間に鉄火は小畑の一物を取り出していた。
「ふふふ、敏四郎だって嫌がってないじゃない。ここ、こんなにしちゃって、
私のことそんなに好きなの?それとも拘束されるのが好きとか。どちらにしてもいやらしいなあ。でもそんな所も大好き。」
鉄火は起立している小畑の一物を口に入れた。普段の感触とはちがう快い刺激をうけて小畑はこのまま身を任せたくなる。
無理な姿勢で奉仕している鉄火はとても蠱惑的で、上目づかいは呪術のように興奮を促してくる。
理性で否定しても本能は敏感に感知して、股間に血液を送っていく。
(くっ…このままでは…)
小畑は何とか抵抗するために椅子を動かす。しかしその際に一物が鉄火の口奥ついてしまう。
「うぐ、が、うぐぐ。」
「…んん…ううっ。敏四郎積極的だね。あんなに奥まで入れるなんて、でも私にまかせてね?」
一物を離した鉄火は、涎を垂らした口でそう囁いた。
興奮はさらに増し、小畑自身でも見たことがないくらい一物はいきり立っていた。
「じゃあ、がんばるね」
鉄火は小畑の股間の上で上下運動を開始した。動きとしては単調だが鉄火の呪文とも言えるような言葉に
快感を生み出させられ、限界も近付いてきた。
「そろそろ出ちゃうころかな?じゃ、いただきまーす。」
「んぐっ!!」
鉄火は運動を抑え、口による吸引を開始した。快感は最高まで高められついに鉄火の口に精液を出してしまう。
ドクンドクン。擬音が付くほどの射精。駐在時から性処理をしていなかったからか、鉄火の口には入りきらない量が出た。
「んんんん。んっコクコク、っぷは、すっごい量。口に入りきりませんよ、小畑さん。」
鉄火は小畑に零れた精子を見せながら小畑に言った。小畑は怒っているのか悲しんでいるのかよくわからない顔で鉄火を見る。
そして、小畑の一物はまだ起立したままだった。
「まだまだ足りないみたいですね。おねんねするまで遊んであげますよ。」
永田はそう言って寝巻きを脱ぐのであった。
もしかしたら続くかな?
464 :
454:2007/12/28(金) 21:24:28 ID:/SdzG38W
改めて読み返してみたら死にたくなったorz
すまない1941年秋のペトログラード逝ってくる
466 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 01:24:13 ID:Lw4eWZOP
旧帝政ロシア軍の士官だったがソビエト赤軍に身を投じ
劣勢だった白軍との戦いを挽回し、革命を勝利に導き、
若干23歳で赤軍元帥の地位に上った天才・トハチェフスカヤ女史。
旧貴族出身らしい端麗な容姿とその雄弁な演説は人民を魅了した。
クロンシュタットにおける水兵反乱を即時に鎮圧した際には毒ガスを使用するなど
残酷無悲な面もあったが、反ってドイツなど隣国からは赤い大魔女と恐れられた。
国防相に就任するもソビエト政権における彼女の威光はスターリンを凌ぐほどにもなり、
疑い深いスターリンによって毒殺される。享年37歳。
保守
大正10年、新造戦艦陸奥に奇妙な問題がおきていた。
主砲に仰角30度をかけると砲身が後退して駐退機が押し出すのだが
固定されず、砲が前後に出たり入ったりで射撃不可能になるのである。
特に三番砲塔の左砲がひどく、水兵や士官の口さがない連中は
「戦艦陸奥はマスをかく。」と揶揄していたが
海軍としては笑ってるわけにもいかず、必死の調査の結果
駐退機の啓路弁の発条力不足と分かり二ヶ月ほどで問題が解決したそうである。
ちなみに姉妹艦の長門はそのような「マスかき」は一度もしなかったそうである。
某所からの天災だけども何かの話の種になれば・・・・
ところで同士諸君、
このスレの戦果(SS)をエロパロ保管庫に収めないか?
カメラート、大いに賛成だ。
>>469 エロパロ板に侵攻した時、このスレには(ry
今、このスレには(ry
472 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:51:39 ID:pVa2IzTO
以前HOI2の電波を受信した者だが、ちょっと形にしてみた。
設定は日独枢軸が勝利した世界。
アメリカ合衆国は日本の影響下に有るカリフォルニアと
ドイツの影響が強い南部連合、そして東部と北部を保持するアメリカ合衆国に三分割されている。
ただし、ナチの人種差別的行動原則もあり、日本とドイツの対立は戦後から悪化。
現在世界は日独の冷戦下にあり、各国で諜報戦や代理戦争を繰り広げている。
よく世界観が判らない人は、HOI2やってみて。
473 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:52:45 ID:pVa2IzTO
皇紀2618年、カリフォルニア合衆国
郊外に建ち並ぶアパートに、仕事を終えた張美トは戻ってきた。
バス停から降りて、足早にアパートの入り口に入り込む。
このアパート近辺の土地は家賃が安いが、治安はあまり良くない。
夕暮れ時に女一人で歩くのはかなり危険だ。
もし停留所からアパートまでの間に胡乱な若者たちがたむろしていたなら、
そのまま乗り過ごした方が安全な位だ。
もっとも、それはこの近辺に限ったことではない。
戦争難民と亡命者の流入で、アメリカ大陸全体の治安悪化が問題になって久しいのだが。
それでも、ほとんどの彼女の同僚は、民国系の同胞が集まっている区画で暮らしている。
しかし、彼女は部屋をシェアする彼氏と同棲するために、そしてもう一つの理由の為に
このアパートで生活をしていた。
ガタガタと不安な音を立てて稼動するエレベータに乗り、五階の自室へ向かう。
交代勤務の工場で働いている彼氏は、この時間ならまだ寝ているかもしれない。
「ん?」
玄関の鍵を開け、部屋に入るとバスルームからシャワーの音がした。
目が覚めてシャワーを浴びているのかと、彼女はバスルームを覗き込んだ。
「ただいま…… ジェフ? 珍しいわね、こんな時間からシャワーなんて」
その瞬間、彼女の目は鮮血に塗れてバスタブでうずくまる彼氏の姿を捉えた。
普通の女性なら、ここで恐怖の叫び声を上げそうなものだが、彼女は違った。
瞬時に振り向いて、この場から離れようとする。
何が起きているのか確かめるのは、後日でも出来る。
同居人のジェフにも教えなかったが、このような事態の為に荷物は常に纏めてあった。
だが、それは叶わなかった。
振り向くと、そこには銃を構えた男の姿があり、
なんの躊躇も無く彼女に向かって引き金を引いたのだ。
「うぐっ……」
銃声は響かなかった。
恐らくサイレンサーを付けているのだろう。
腹部に激痛を感じながら、身体は床に倒れこんだ。
・・・・・・
474 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:53:41 ID:pVa2IzTO
「久しぶりだな、李丹鳳…… いや、人民解放戦線極東支部所属、大山三津子と呼んだ方がいいかな?」
ベッドの上に寝かされ、両手と両脚は縄で金具に固定されたまま、男に三津子は本名を呼ばれた。
煤けたジャケットを羽織ったその男には、かって親交があった。
そう、現在のジェフとの関係のような、男と女の関係を持っていた。
男の笑い顔は、あの頃と変わっていない。
だが別れる前は、今の様な笑い顔を当時丹鳳と名乗っていた三津子に見せたことはなかった。
「上海に居たとき以来だから、かれこれ三年四ヶ月ぶりか」
「貴方も元気そうね、時任さん。
私をはるばるカリフォルニアまで追ってくるなんて、陸軍省は相当暇なのね」
「そこは首なったよ」
「あら残念、時任さんの様な有能な人を辞めさせるなんて勿体無い」
「今ではしがない商社の一社員だよ。もっとも……」
嗜虐性を帯びた笑みで、時任の顔が歪んだ。
「大東亜連合会議妨害テロ事件の、最重要参考人を拘束できるというのなら、
例え軍のどの部局に飛ばされてたとしても、地球の裏側にだって出張させて貰えただろうがね」
「……」
二人が出会ったのは、四年前の上海だった。
租界の歓楽街で、民国人に偽装してホステスをしていた三津子と、
上海日本領事館の武官であった時任は出会い、男女の仲になった。
一時は、時任は彼女を本土に連れて帰ろうかと思ったほどである。
二人の仲が破局したのは、日増しに高まってきた独逸第三帝国との緊張関係に対し、
アジア各国の一致結束を確認するための首脳会議の期間中に発生した、同時多発テロが原因だった。
犯行声明は、いまだ中国各地で活動を続ける共産党系の抵抗組織から出された。
この事件で、日本が主導する亜細亜の共栄が一枚岩でない事が世界中に露呈し、
警備を担当していた帝国陸軍は面目を失った。
その時処分された軍人の一人が、時任であった。
だが、もしも事件直後に失踪したホステスが、交際相手から警備状況の情報を入手していたという
大失態が明るみに出たのならば、彼は辞職では済まされなかったであろう。
475 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:55:11 ID:pVa2IzTO
「じゃあ今晩は何のご用かしら? また私の東坡肉が食べたくなった?」
「ハハハッ、相変わらず冗談が上手いなっ」
寝そべる三津子に向けて、時任は銃を構えた。
そして再び引き金を引く。
三津子の股座の下5センチほどの場所で、ベッドに穴が開いた。
「あの時お前に騙されたと知ったときに、
俺はたとえ世界中の何処に隠れていようとも見つけ出して、この手で必ず殺すと誓った」
「騙される男が悪いのよ」
「その点はお前に感謝もしている。あの頃の俺はまだ甘えや幻想があったからな。
女に気を許せば騙されるという事を、言葉ではなく身体で理解したよ」
そう言うと、時任は銃をホルスターに納めた。
「ふん、亜細亜の人民を搾取する軍国主義者を騙したところで、私は罪悪感を感じないわね。
逮捕したところで無駄よ。何も喋らないわ」
「どうかな? 幾ら尋問や拷問に耐える訓練を積んだといっても、所詮は練習だろ。
諜報部や特高もただ飯ぐらいでは無いだろう」
「……」
「それに、お前は勘違いしているな。さっきの俺の話をちゃんと聞いていたのか?」
「アゥッ!!」
時任の手が、三津子の乳房を強く握り締めた。
五指が、柔らかい肉に深くめり込む。
相手の痛みなど考慮の埒外に置いた、容赦のない力の込め方であった。
「裁判で死刑になっても、特高の拷問で死んでも、俺の誓いは果たせないだろ」
「うっうう……」
「事件の取調べなど関係ない。お前への恨みは、今の任務よりも優先順位が上だ」
「任務?」
「フッ、いくら偽装しても工作員根性は抜けないみたいだな。
だがお前は知る必要も無いし、それに今更知っても無駄だよ」
476 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:57:03 ID:pVa2IzTO
時任は三津子を拘束したベッドに乗ると、彼女の両脚の間に膝を付き、彼女を正面から見据えた。
そして、ズボンのファスナーを下ろす。
だが、女は全くそれに動じなかった。
「もう一つ、俺があの事件で成長したといえる点は、女に対して謙虚になれたって所だな。
お前が俺とのセックスで演技してくれてたって事が、あの事件の後ようやく判ったよ」
「……ふふふ、馬鹿な男はイッたふりをすれば喜んで口が軽くなるもの。
貴方との稚拙で粗末な閨事は、我慢するのが大変だったわ」
「それでも俺と寝たのは、あばた面の高梨少佐と寝るよりもマシだったからだろ?」
「そうね、でもどんぐりの背比べだったかもね。アッチの大きさもドングリだもの」
「おいおい、俺の村田銃をドングリ呼ばわりなないだろ。
まあそれは置いておくとして、あれから必要もあって俺も女の身体を勉強したよ」
「そう、ちょっとは上達したのかしら」
「それもお前の体で確かめてやりたかったのさ…… 殺す前に」
男の両手が、三津子の襟元を掴む。
そしてそのまま、衣服を縦に引き裂いた。
ブラジャーに収まった、日本人にしては大きめな乳房が揺れた。
「まあ無理にとは言わないが、俺の成長を死ぬ前に愉しんでくれ」
「貴方の技で愉しめるかしら? 時任さん」
「ああ、任せておけ…… そうだ、俺の今の名前を教えていなかったな。
俺の事は、時任ではなく丸重と呼んでくれ」
「丸重?」
「そう、丸重七郎が今の俺の名前だ。あの世ではそう呼んでくれ」
七郎は、懐から取り出したナイフでスカートを引き裂いた。
下着だけになった仇を目の前にして、彼は微笑んだ。
「さて、では三年前の恨み、存分に晴らさせてもらうぜ……」
・・・・・・・・・
477 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 00:59:31 ID:pVa2IzTO
カリフォルニア合衆国在住の日本人の為の新聞、朝読新聞アメリカの一面は、
南部連合とアメリカ合衆国とで協議が難航する国境問題に関する記事が飾った。
社説は、亜細亜と欧州の対立を憂慮する内容。
郊外のアパートで男が殺され、女はレイプされた後に殺害された事件は、
三面にさえも載っていない。
治安の悪いカリフォルニアである。
昨日の殺人事件件数のなかに、数字としてカウントされているだけであった。
フランス系のオーナーが経営するカフェのテーブル席で、新聞を読んでいた七郎の前に、
三十台後半に見える男が坐った。
「昨日はどちらに行ってたんですか? 七郎兄さん」
「兄さんは止めて下さいって言ってるでしょう。そっちの方が年上なのに。
日本語が判る奴が居たら不審に思うじゃないですか」
「しかし、七郎さんの方が先に丸重に入ったんだからから、仕方ないでしょう」
「せめて周りに人がいない時だけにして下さいよ。八郎さん」
苦笑いする七郎をよそに、注文をとりに来たウェイターにコーヒーを注文する。
スーツを纏った二人は、休憩を愉しむ東洋人のビジネスマン風に見えるであろう。
「で、先ほどの質問ですが、答えは?」
「これですよ、コレ……」
七郎は小指を八郎の前に立てる。
「女ですか。ほどほどにして下さいね。
現在アメリカは情勢不穏なんですから」
「判ってますよ…… で、親父の指令は?」
478 :
日独冷戦:2008/01/20(日) 01:00:28 ID:pVa2IzTO
周りに人が居ないことは、予め確かめてあった。
それでも小声を使って七郎は問う。
八郎は、七郎がテーブルに置いた新聞の一部を指差した。
そこに載っているのは、アメリカ合衆国内の急進派が先日行ったデモ行進の写真だった。
「アメリカ再統一党の動きを探り、妨害するのが、今回の我々の任務です」
「リユニオンズか。また厄介な話ですね」
「我々の任務が、厄介でなかったケースがありましたか?」
「……記憶にないですね」
「その通り、いつものように淡々とやればいいんですよ。
今回の我々のカバーは、フロリダで密造され、
台湾産阿片のシェアを喰っている麻薬を取り締まるためにやってきた厚生省の役人です」
それだけ言うと、八郎は足元にアタッシュケースを残してカフェを去っていった。
彼が頼んだコーヒーとその支払いは、七郎が行わなければなるまい。
一つ問題が片付けまた一つ。
アタッシュケースには、擬装用の書類と一緒に厄介ごとがぎっしり詰まっているに違いない。
死ぬほどに憎んだあの女は、先にこのおぞましい世界から逃げる事ができた。
それでも、既に彼はこの世界から足抜けできぬほどどっぷり漬かってしまっている。
憎悪を晴らすために丸重に入った日から、彼は終わりなき地獄に嵌ってしまったのだ。
『生きるか死ぬか、どっちが楽か、それがが問題だ……』
これから続く修羅の人生を確信し、女への別離の気持ちを込め、
とりあえず彼は一杯のコーヒーを干した。
(終)
乙
乙。
カリフォルニアはIC低いんだよなぁ。それでも研究ライン三本にはなるけど。
日独対立ってことは連合と共産はもうないのかな?
でも枢軸も打倒するとゲームが落ちるんじゃなかったっけ。
ソ連はビターピースでウラル以東に篭ってます。
中国共産党は、蒋介石の対日降伏によって国民党に吸収されましたが、
現在パルチザンと化して活動中。
国民党の政治腐敗が酷いため、中国各地にシンパがいるようです。
連合国は崩壊。
イギリスはドイツに賠償金を支払い、インドを初めとした植民地は独立しています。
戦後復興も進みつつあるのですが、現在国論は日独どちらに付くかで揺れ動いています。
第二次日英同盟が締結寸前にドイツ諜報部に察知され、ドーバーにルフトバッフェとグロースマリーネが集結。
その圧力に負けて英政府は同盟を断念・・・とかいうエピソードもありそうです。
自由フランスは解散、旧植民地の一部がヴィシーに引き継がれ、
残りは日本かドイツの委任統治領に。
イタリア?
イギリスと同じように、日本とドイツのどちらに付くかで揺れていますが、
日独双方とも、こっちに付かないでくれと心の中では願ってます。
分割占領されたアメリカだと、やっぱり「高い城の男」が原点だね。
ただまあ、やっぱり普通に考えれば日本もドイツも無理っぽいんだよねえ。アメリカ占領は。
HoI2だと凄く強引な手段で侵攻できたりするけど・・・
アメリカは存在そのものがチート国家だからな
それこそ、南北分裂くらい根本的な改変噛まさないと
もうどうにも・・・
アメリカが群雄割拠になったらそれはそれで楽しそうだな。見てる分には
とりあえずカリフォルニアはノートン一世のもの。
>484
なんだかトラウマを引き起こす設定だなぁ…
ま、いいや…諦めて随分経つ…
軍板にあったここだけアメリカが分割された世界スレを思い出した
良いスレだったなぁ
フランスが強大国化してて、フランス合衆国になってたりして
>>488 ヴォナパルテの両輪とか、ロングが初の新大陸出身大統領とかだな。
アレは面白かった。
テスラー博士の其後が激しく気になるけどw
なんであのスレの住人がここに三人も四人もいやがりますかw
アメリカ人を出身地で各国に配分するの面白かったよな。
メキシコ海軍のニミッツ提督ww
>>490 太平洋を押し渡ろうとする大日本帝国海軍を迎え撃つメキシコ海軍とアメリカ連合海軍
米墨側によるハワイ襲撃の設定を詰めきれなかったのは心残り
逆レイテな感じだったヤツだっけ。懐かしい。
hosyu
494 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 17:35:19 ID:G0A6VmV+
保守
ルーデルは……禁止かw
船坂やヘイヘもな
何しろ元が凄まじすぎて、下手なネタでは負けてしまう
『自衛隊がファンタジー世界に召還された』的なのもここはいけるのん?
仮想で戦記だしいいんじゃね?
自衛隊がエロゲなF世界に
エロゲ風ファンタジー世界に召喚された自衛隊ってありそうであまりないw
>>502 むしろエロゲ風ファンタジー世界ってどんなだw
>>502 >>503 エロゲ風ファンタジー世界……それはウィザードリィの世界だ!
だってあの世界には裸忍者は当然のこと、裸の司教や僧侶や魔法使い(女限定)がいるんだから
モンスターだってビューティやサキュバスは裸だし
リルガミンには裸女忍者のみで構成されたペリカン騎士団なんてものも存在している
ウィザードリィのエロパロに行ってみるといい、その手の話題が溢れているから
第二次大戦を勝ち残り、史実以上に国力を増大させアメリカ軍並の軍事力を保有する日本が
ウィザードリィの世界に召喚され、リルガミンと同盟を結び世界を開拓していくのを妄想した
当然日本軍兵士達は仲間になった女裸忍者達の振る舞いに振り回されるのは言うまでもなく、
その彼女達の頂点に立つ女エルフ、生きた伝説ホークウインドには防御力、色気で圧倒される
このスレに憲法を改正して自衛隊を日本国防軍とした日本がWiz世界に召喚される話があった
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/4152/1162485120/
505 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 23:27:37 ID:jL73AJ1A
口の中一杯に広がる異物感によってチンクがウォシャウスキー兄弟っぽい夢から覚醒すると垢塗れの男が両手で自分の頭を抱え込みズボンのファスナーの隙間から突き出した“ピー”を口に含ませ腰をピストンさせていた
サクッ
チンクの歯が“ピー”を噛み千切る
前屈みになって股間を押さえ絶叫をあげる男の肋骨の隙間にスティンガーを奔らせると男はすぐに大人しくなった
(オーケー落ち着け私、まず素数を数え…じゃない。私はチンク、ジェイル・スカリエッティ博士に生み出された戦闘機人“ナンバーズ”の一人…)
機械的に現況確認を行うチンクの目の前を壁をブチ抜いてやはり薄汚れた男がタテ回転で飛んでいく
「チンク姉ぇ―――――っ!アタシ汚されちゃったっスよぉ―――――っ!!」
空いた穴から飛び込んできたのはチンクの妹にしてナンバーズの一人であるウエンディ
「目が覚めたらなんかイキナリ濃い顔のオヤジがアタシの“ピー”に“ピー”を擦り付けて―――――っ!」
「もちつけ」
ウエンディの額に空手チョップを見舞うチンク
落ち着けと言おうとして言い間違えているあたり冷静に見えるチンクもその実かなりいっぱいいっぱいである
そうこうしているうちに続々と集まって来るナンバーズ達
ウェーブがかった薄紫のロングヘアのウーノ
全身から男を誘う雰囲気を漂わせるブロンドの髪のドゥーエ
長身で美人というよりはハンサムといった印象のトーレ
大きな丸メガネとケープが特徴のクアットロ
灰色のコートを着込んだ銀髪の幼児体型、右目の眼帯がトレードマークのチンク
水色の髪に愛嬌のある顔立ちのセイン
桃色の髪にヘッドギアを装着したセッテ
線の細い美少年といった外見のオットー
ボーイッシュな赤い短髪のノーヴェ
茶色の髪をリボンで結わえたディエイチ
ぱっと見ノーヴェそっくりでやや長めの髪を後頭部で纏めているのが識別点のウエンディ
栗色のストレートへア、末娘だが大人びた容姿のディード
いずれも赤い返り血と白い白濁液を顔やら身体やらにこびり付かせている
どうやら全員機能停止状態にあったところを廃屋に連れ込まれナニされようとしていたらしい
まあ十代後半から二十代前半の見目麗しい女性がプロポーションも露わな全身タイツ姿で十二人纏めて倒れているのに出くわせば理性を飛ばす輩もいるだろうが
「で、どういった状況なのかしら?」
一同を代表して発言するウーノ
答えは無い
とりあえず外に出てみるとすでに陽の落ちた地平線が真っ赤に染まり遠く轟く砲声が鉄と炎のコンサートを奏でる
そして姉妹達の目の前には先刻まで自分達を弄んでいた男達が乗っていたであろう鋼鉄の乗物が鎮座している
泥まみれの履帯の上に乗ったスマートな車体
ロシア語のスローガンが大書きされた砲塔から前方に向って突き出した砲身
T−34/85だった
>>503 女性がやたら美人ばかりで、なおかつ色々個性的なんです。
ついでに飛ばされた男性自衛官全員に淫靡な体験が襲い来る!
こんなノリでw
>>506 で、最終的にはみんなで乱交なんですね、わかります
しかもその傍らでなんか撃ち合いしてたり
>>507 ははは、まさかそんな情事の最中に襲ってくるような無粋な敵なんていないさw
ファンタジー世界に現代の自衛隊だったらもう英雄扱いになるわなw
510 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 16:41:46 ID:Fhfa8vZk
上げ
エロパロ板に限らず
>>509みたいなシチュは割りと見かけるが
自衛隊の人らが主役補正掛かり過ぎというか
言動とかがキレイキレイしすぎてて
まだ普通の高校生が剣持って大活躍のほうが
かえってリアルっぽく思えるんだよな
架空戦記の自衛隊は大概そうだけど
だからといって、文民統制知りません、平和活動監視しまくり、
ゴルフ大好きリベート大好き、麻薬吸ってラリパッパ、漁船を見つけりゃ体当たりー、じゃあ小説にならんだろ。
ひところのロシアみたいに、超インフレ&給料遅配とか
隊員の士気が極端に落ちてる設定でも持ち出さないかぎり
北斗の拳のザコチンピラみたいに振舞う自衛隊員の姿は
重い刀剣を鍛錬も訓練もなしに自在に操る高校生以上に
思い浮かばんが
俺達の居る「現代の日本」から突然飛ばされたなら、とりあえずは
軍として統制のとれた行動をとろうとするだろう。
そしたらいわいるファンタジー世界(イメージ的に中世)の軍よりは
よほど品行方正な振る舞いになるのは当たり前のような。
銃とかを持った状態で一人だけ異世界に突然飛ばされたりしない限りは
そう極端な事も……ねぇ
ただ上記みたいな軍規もへったくれも関係無い状態だったら
個人の価値観で行動するからどうなる事やらって感じ?
元の時代に戻れる目算があればモラルも維持できるとは思うが
それがない場合軍としての規律は守ってもリメイク版戦国自衛隊のように
国盗りだ!とかそこまでいかなくても武装山賊団or山賊がきても返り討ちにする集落
が一個できるだけなような
確かに実際そんな自体になったとしたらそれが一番ありそうだよなw
逆に言うとそれじゃつまらんから何か大義名分のために動かす事で
ストーリーを作るんだろうし。
>>516 原作でも長尾景虎と組んで小泉越後守相手に武力クーデタやってるぞ>戦国自衛隊
帝国陸軍クオリティとしては、
とりあえず○○○の徴発だろ。
物語の補正で言うなら、
ファンタジーの世界だからファンタジーな
補正掛かってるんだよでいいじゃんって
思うんだよねー
仮想戦記だってファンタジーだぜ?
つうか、さ。
主人公(主人公集団)や物語的に考えて
「圧倒的な科学力や知識量で制圧じゃンフハハハハハハ」
より
「圧倒的な科学力や知識量を持つからこそ、安易に使わないし使っちゃいけない」
の方が、枷が多くて面白くなると思うんだ。
枷をぶち壊すにしろ、枷の中で動かすにしろ、枷のある話の方がない物よりは面白くなりやすいのは当然でしょ?
最近のネットの仮想戦記(国家運営モノ)って一般人の主人公が何の問題もなく産業革命成し遂げてるんだよなぁ。
運営モノが好きな漏れにはうれしいんだけど、その苦労が書かれてなかったりすると、ちょい寂しい。
まあ、戦争とかが中心となるのだから、要らん話題はなるべく省くのが普通か……
開発の主導権を巡る組織間の軋轢や限られた人員と予算そして技術の限界で
亀甲縛りにされて喘ぎ、上司や現場の職長につるし上げられて責めたてられる
そんな油とホコリと切削屑にまみれた開発史SMがお望みか
そんな感じw
ツンツンしている兵器、組織、技術なんかを持ち前のMっ気でデレデレにさせる。
M型調教開発史が見てみたい。
……と思ったら明治前後ってまさにそんな感じだな。
525 :
524:2008/04/10(木) 21:53:16 ID:ssGFapCE
しょーとすとーりーぜねらるふりーと……
つまり連合艦隊もののエロいSSを書けとのご託宣ですね!
レイテで暗闇の中輪姦される扶桑姉妹とか(待て
527 :
524:2008/04/11(金) 00:34:00 ID:rGvnn4hr
「となり座ってもいいですか?」
青く光る海を見つめていると突然そんな声が聞こえてきた。
ここにいる人間で暇してる奴は一人もいない。
艦の連中はただいま休みなしの訓練中、近いうちにある作戦行動の為に命を削っているところだ。
俺はというと海を監視する業務を忠実にこなしている。それも自主的にだ。
偉いさんかと一瞬焦ったが、声には少女の持つ控えめな響きがあった。
この艦の中でそのような場違いなものを持つのは彼女しかいない。
「君のなかだろ。君の好きなように座ればいいさ」
俺は首を後ろに向けれるだけ動かし彼女を見る。目線の先にはもんぺ姿の少女が立っていた。
髪をしばった彼女は、小さな小さな花を思わせる雰囲気がある。
誰も傷つけることの無くただ暖かく見守っている。目に留まる花ではないが、美しい花。
「そうは言いましても、一人になりたいときもあるでしょう」
彼女はそういいながら俺の横に腰を下ろした。
海は穏やかで、今が戦争中とは微塵も感じさせない。
俺は自主任務を一時停止して艦魂の少女に目で質問した。
少女は先ほどから不安な表情をしてており、何か訊きたいふうに見えたからだ。
俺と目が合うと彼女はそれを待っていたという風に尋ねてきた。
「……作戦命令が下ったと耳にしたのですけれど、本当ですか?」
「ああ、事実だ。場所はまだ知らされていないが六月の頭には決行だそうだ」
少女は目を見開いて、信じられないものを見るかのような顔を俺に向けてきた。
驚くのも無理は無い。彼女が海に出られるようになってから、まだ二週間ぐらいしか経っていない。
当然乗員の技量など実戦で使うことは考える気が起きないほどひくいものだ。
先月、帝都が攻撃された所為かどうなのかは知らないが、正気の沙汰ではない。
「無謀だ。と突っ込みに言ったら、未熟な奴は置いてけだとさ。そんな事しようもんなら、
他のとこから移動してきた奴しかいなくなるし、若い奴らは血書をもって飛んでくるだろうよ。」
続きは評判よければ書きます。エロにはならんだろうけど。
エロパロ板に投稿する以上、エロは必須だよ。
でないと、板違いで削除されても文句は言えない。
それはないね。
非エロSSもOKにしているスレがあるくらいだし。
>>529 たしかに非エロSSもOKというスレもあるけど、このスレは違うだろう?
折角投稿してくれた
>>527には悪いが、
俺はエロ描写を含まないSSがこのスレにふさわしいとは思わない。
そういった作品を発表したいなら、専用のスレか個人のサイトに行ってほしい。
531 :
524:2008/04/12(土) 20:54:56 ID:4Yo1JTqe
>>530 了解
エロが書けるようになってからまた投稿するぜ!
しかし、兵力=SSもロクにそろってないこの状態で、政治将校の熱心さには感動するよ(w
なに、倒れた戦友のネタを拾って突撃すればすむ話だ、
簡単だろ?w
同志
>>533
なにこの>530の排他主義っぷり。
貴様らーッ!
ロクな補給もないまま戦い続けているエロゲ板軍ネタ師団と軍板装甲師団「パンツァーフロント」の同志に比べれば
我々は死ぬほど恵まれているんだぞっ! 分かったらさっさと妄想に励めっ!
とかロリな女上官に言われたいです><
>>536 めぐまれてるかあ?
せいぜい、RAD部隊や国民突撃師団と赤軍懲罰大隊程度の差しかないと思うぞ
つか、各スレの構成要員はけっこう重なってるだろw
激戦地を潜り抜けた歴戦のツワモノばっかりだw
末期戦状態なのは此処も一緒だな。最貧師団が優劣を競っても虚しい…
よし、ならばここは一旦後退し、戦線を縮小しよう。
縮小によって戦力の密度を上げ、立て直すだけの時間を稼いでほしい。
それでは>538。君は今から大尉だ。隊を再編し遅滞戦闘にあたってくれたまえ。
むしろ残置諜者で
白作戦でポーランド戦車があんなことやこんなことをするって話のネタだけはあるんだけど、
いかんせんガッツとエロ成分が足りない。資料だけ垂れ流してもつまらんし
>>541 よし同志、そのネタを書くんだ。何心配することは無い。君の後ろから
督戦隊が君の事を常に暖かく見守っている。
>>541 その通り、それでも何の問題もありません。
当スレの同志達が常に貴方を見守っているのです。
同志諸君、まさに
>>541 こそ革命戦士の鏡にして
エロパロ板に毅然と立ち向かうわれら人民の息子だ!
この突撃銃にはタマが入っていないが、どうか受け取ってくれたまえ
>>541 ぶっちゃけエロが無くても構わん気がしなくもない。
ポーランド軍ハアハア
エロがない話なら軍板に書くとこいくらでもあるだろ
誘い受けウザ
NKVDは仕事熱心だなぁ。
>>547 やあ同志、君もそんな所でハァハァしてないで塹壕堀りに戻るんだ。
こちらもあまり仕事を増やしたくないのでな。
ちくしょう
いつか
殺してやる
ちくしょう
いつか
新刊を書かせてやる
ちくしょう
やっと
諦めたところなのに
いい加減ウザ
佐藤盲なんかみんな死ねばいいのに
保守…
保守する
死守する
556 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/23(金) 02:24:39 ID:2D7YXL8H
保守
もうあきらめろ
援軍なんて来やしない
あのときは援軍が間に合いました
今回は……クソ,だめですか……
クリスマスまでには…
政治将校なんぞ最初から皆殺しにしておけばよかったんだ。
レニングラードも最後には解放され
餓島ですら撤退できたのに...
ここはブーゲンビル…
またはダンピール海峡の輸送船
…なぁお前ら
実のところエロい女の勃起乳首より
鋼板に打ち込まれた極太リベットのほうが興奮するとか
濡れて滴っているマンコよりも
黒ずんだオイルが滴っているマイバッハのエンジンのほうが色気があるとか
思ってないよな?
まさか……
美人さんの嬌声よりも
戦時増産体制とか総動員の言葉に興奮したり
初々しい少女の裸体よりも
乾坤一擲、Z旗掲揚の大艦隊に快感を感じたり
するわけ無いじゃないですか。
オス、軍曹!
野太い八十八ミリの砲身を磨いている時間こそが至福であります
このスレが盛り上がらない理由がよく分かるw
訓練された軍オタばかりじゃ駄目って事か・・・
美人伊娘っ子戦車兵がカルロ・アルマートで、IS-3を狩りまくるお話を希望
お腰に付けたパンツァーファウストで、
英米露他の美少女戦車兵たちを(性的な意味で)狩りまくるフタナリ独戦車猟兵団の話マダー?
「フヒヒヒ おい、パンツァーファウストを用意しろ。みんなで気持ちよくしてやる」
(耐えなきゃ…!!今は耐えるしかない…!!)
「ボリシェビキちゃんの生乳ゲ〜ット」
(いけない…!左乳首が感じやすくなってるのを悟られたら…!)
「こんな粗チンふたなりファシストに…くやしい…! でも…感じちゃう!」(ビクッビクッ
>>572クリム損ww
>>571 WW1ドイツで考えてはいるんですけど、知識が絶望的に足りないので待機状態なのです。
基礎体力のない私達は、せめて精神だけでも鬼畜米英に勝たねばならんのです。
だからどれだけつっこまれても、あ、あんた達なんかに負けないんだからね!!
軍事知識が無くてもSSは書ける人が、プロットなり草稿なりを投下
↓
ここの軍ヲタが、軍事的におかしい所を指摘
↓
作者が、当該箇所を修正 完成SS再投下
かくして前線の維持に努める
>>574 地獄の黙示録のエンディングみたいな末路をたどりそうだな
もしくはユーゴ内戦かw
まあ、チトーみたいなカリスマ指導者がいれば別だなw
同士戦友諸君!
故郷からの手紙が来た。
保守
同志中尉!
半年ほど会っていない自分の婚約者から手紙が来ました!
……「妊娠三ヶ月で経過は順調」とのことであります!
>>578 同志。
なに、めでたい!
子供は国の宝である!
ん?
同志578は、半年ほど本国帰還は無かったようにおもうが? はて?
582 :
名無し幕僚子:2008/06/08(日) 07:42:26 ID:91sLZLJH
「孫子」にあるぞ。
「それ兵を鈍らせ鋭を挫き、力を屈し貨を殫くさぱ、諸侯その弊に乗じて起こる」
彼は「諸侯が攻め込んできた」という事かのぅ。
良い策を授けてやりたいが、
「智者ありと雖も、その後を善くすること能わず」というからの。
_ _ ,、
<liニ:::l_
__ 〔:〕゚д゚)
__ j´。_`l_ /^~〈y〉ヽ
__ ,、 j´。__`l_ 'ー' ,,゚−゚)__ //i,__,ソ_,i,〉====ュ _ ,、
<´ニ::l_ 'ー' ´−`) 〈_{ j´。__`l_= r=ュ rュ`ュ_  ̄´ i:ニ:::l_
(|i,,゚д゚) /^i:|`:´|:iヽ/ ̄ 'ー' ´д`) ー,-, ------、 c・д・)
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r'、l,ヾ, ::.::ゞ,ソ ..:.:.:ゞ,ソ .::::ゞ,ソ .:ゞ,ソ }l,=、|i____l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、_|i___| l;|j´。__`l_ j´。__`l_
li' l!/i .:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.: .:.:.:.:.:.:.::...li`-'}i'='='='i} ..:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...|| }i'='='='i} l:'ー' ´Д`) 'ー' ・−・)
ト、T''l..:.:rュ,=、rュ..:..::rュ,=、rュ..:..::rュ,=、rュ..:..::rュ,=、rュヾ_,7,-'-'-'7 ..:.:...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.|l7,-'-'-',7 l≡l^|う):|`:´|:iヽ ,/^i:|`:´|:iヽ
マ/i,ノ、,'´マ, ,'´マト '´マト '´マト '´マト '´マト '´マト '´マト ,/'-'-'-'/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄i/'-'-'-'/ 、', l l[l[l:}{l]l]、,) ,rr'Giー。:}{l]l]、,)
ヾ、、ヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソイ-'-,'-イ ソソヾ'ソソヾ'ソソヾ'ソソイ-'-,'-イ <__〈__,|,__〉 |l/'|_l´_|,__〉
`~^~^~^~^~^~^~^~^~^~^~~^~^~^~^~^~^´ `~^~´ ^~^~^~^~~^~^~^~´ `~^~´ (_ノl,,__) (_ノl,,__)
暇だな。
「暇ですね〜 最近動きがありませんが何故ですか?」
兵站が上手く行ってなくってな、兵器はあるんだが燃料がないのだよ……
「日本の急所ですからね〜
ところで、『せいぶつかがくへいき』なるものが、この基地あると聞いたのですが……」
ああ、『しょくしゅ』砲弾のことだな、何でも貧乏な我が軍の救世主となる存在らしい。
敵艦に命中しても、打撃を与えることは出来ないが、砲弾の中から植物か動物だかの触手があらわれて、
敵艦の乗員を絡め取り、戦闘不能にする……らしい。
「それはすごいですね」
また、特殊な粘液を分泌して、それを浴びると体に害は無いが衣服や装飾品などが溶け出す。
そして、粘液を飲み込んでしまうと、性的興奮が起こるそうだ。
「なんとも、まあ人道的な兵器といいますか……」
相手の士気は簡単に下がるだろうな……特にアメさんは男オンリーだから。
「……兵曹殿、一つの砲弾でどれほどの威力が?」
どうした?真剣な顔して。
「いえ、もしも、誤爆したらどうなるのかと……」
そりゃ、お前……ってまさか。
「もしも、女性士官がその場にいたらどうなるのかと……」
詳しく話を聞こうか。
「長官。最近、新兵器の誤爆が相次いでいます」
「なんと!技術的にやはり問題があったのか」
「いえ、人間に問題があるようです」
>>580 一月たたずに150レス超えとは、いいなぁと思わざるを得ない
>>584 ま、そのなんだ
『しょくしゅ』砲弾の実際の誤爆状況をこそ、ここのタワーリシチ一同は期待している
のではないのかと
>>584 被害の状況を詳しくまとめ至急艦政本部に報告せよ。
基地内ではいまだ混乱が続いているので、簡潔に伝えます。
詳細はまた後日、原因が究明され次第報告になります。
昨日の昼過ぎ、島の中央部、女性士官宿舎付近にて運搬中の砲弾が爆発しました。
砲弾は、先月から実験的に配備された「二式植物型特殊弾」(以下植殊弾と表記)で、
男女士官、兵に甚大な被害がでています。
植殊弾の爆発原因は不明、また何故、島の中央部に砲弾が運搬されたのかも分からないままです。
植殊弾による被害状況
不明
未だに植殊弾の中から出た触手は暴れまわっており、現場に近寄ることが出来ないので確認が出来ません。
うら若き乙女、貞淑な女性達は触手に縛られ、逞しい肉体の若年、青年は排泄部に触手を突き立てられ、
そして分泌された興奮を催す液体に突き動かされ乱交状態になっています。
保護することが出来た士官に確認を取ったところ、
「……私、雪隠していたんです。大きい方。便秘で、久しぶりのお通じだったんですけど、
出したと思ったらなんか入っていて、気がついたら前にも」
「僕が無理だって言うのに、アイツは入ろうとするんです。鈴口になんてありえませんよね」
等々
何が書いてあるのか分からないと思いますが、私も何を書いているのか分かりません。
頭がどうにかなりそうです。
超兵器だとか、トンデモ兵器だとかそんな小さなものでは断じてありません。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わいました……
とりあえず衣類一式を送っていただきたい。基地内は裸祭り状態で、
今、この報告をしている私も全裸です。至急お願いします。
報告真ニゴ苦労デアル
衣類ハ可及的速ヤカニ送ル
然レドモ本部ハ更ナル詳細ヲ求ム
こうして陸奥は沈んだのか
>>558 『・・・て・・・天皇陛下・・・ばんざ・・・ぁあああん・・・!!!』
それが、守備隊から入電した最後の通信であった・・・。
591 :
590:2008/06/12(木) 00:02:35 ID:Oe1ALnh6
玉砕かよw
触手も良いけど性別を強制的に変えたりする方が個人的には良いなぁ……
媚薬的成分とかも入ってると尚良し
よぅし我が隊の蛟龍で衣類の輸送と偵察を(ry
>>587 ちょっと彩雲で偵察してくる。
ワレニ追イツク触手ナシ
経過報告
植殊弾の触手がようやく大人しくなってきました。
分泌液の出し過ぎで、乾いてきているようです。
士官、兵達の保護が終わり次第、火炎放射器による掃討をおこないます。
被害状況ですが、直接的な植殊弾の被害より、二次被害が深刻です。
植殊弾による被害状況
死傷者……無し
後ろの処女喪失……50名(男性10名、女性39名)
息子が皮から顔を出した……5名
植殊弾の触手達は実に誠実で、まだ男を知らない乙女達の膜を破らず、乳房を撫でたり
尻穴に突起を差し込んだりと、ただ快楽を与えるのみでした。
また、恥ずかしがりや息子さんをお持ちの青年達は、触手により優しく皮を剥いてもらい、
息子が人に自慢できるようになったと喜んでおります。
奴らは淫行の鏡、まさに変態紳士です。
分泌液による二次被害
死傷者……無し
処女喪失……20名
妙な趣味に目覚めた人類……ほぼ部隊全体
分泌液による興奮作用と、衣類が溶けてしまったために裸体で過ごさなければいけなくなったことで、
部隊ではかわった性志向を持つものが増えてしまいました。
服を着るのを嫌がる者、触手に縛られたい者、強姦・処女喪失→いつの間にかべタぼれ、等等
暫くは部隊での活動は出来ないと思われます。私も制服はムズムズしますし。
誤爆原因は未だ不明。
不思議なことに縄や鞭を使った性交やをよくおこなう士官や兵は特に異状が見られなかったので、
以後の対策として、亀甲縛りなどをした状態での訓練や女王様による特別訓練を行うべきと思われます。
キモいなりきりしたいんだったら
触手スレ帰れボケ
598 :
596:2008/06/15(日) 17:32:55 ID:dsj0bk89
ふざけ過ぎましたね。
ごめんなさい。
>598
いや、これはこれでアリ。変化球だけど貴重な弾薬だし。
ただ、どれもこれもコレと同じスタイルになっちゃうのは勘弁してねっつーことで如何?
で、>597に代案はあるのかい?
同志
>>597の背後にはNKVDが機関銃を向けて立っていることを忘れてもらっては困る
ヒマっぽいスレだから質問に答えて欲しいんだけどさ
なんで軍ネタSS書く人ってジャンルの根幹、
言ってみれば学生物だと高校の授業内容や校長の名前、
ファンタジーで世界の成り立ちから歴史、経済やらみたいに
そういうジャンルなんだなで済む解説とか一々入れなくちゃならんの?
軍っぽい人が書くSSって大概行空けも少なくて1行長くて
読んでも読んでも解説とかモブっぽい人が戦争映画っぽいこと
喚いてたりして一向に主人公の話が進まなかったりして
面白くないってか身内にしか読ませる気が感じられん物が多いんだ。
キミは学園モノを書いたり読んだりするのに、その学校が不良いっぱいの底辺校なのか進学校なのか、
生徒会の自主性は強いのか教師の下請けに過ぎないのかとか、考えないのかい?
ファンタジーだって、人口が過剰でモンスターの襲撃が限定的な国なら、冒険者はならず者扱いだろうし、
モンスターへの危機感が切実な街では、住民の積極的な協力さえ期待できるかもしれない。魔法使いの扱いだって作品ごとに異なる。
戦士がガンガン斬って進むパーティもあれば、盗賊がいちいち罠をチェックして魔法使いが万事指示するパーティもある。
最近の幼稚園児向けファンタジーでは違うのかもしれないけれど、食糧を持たずにダンジョンに入ろうものなら、餓死しますよ、餓死。
神と悪魔のハーフでヘテロクロミアな美形少年が、セカイの鍵を握る銀髪の少女を連れて、
何万匹ものモンスターを超絶剣技と超魔法でバッタバッタと薙ぎ払うようなお話が好きなら、
軍ネタSSなんて読まない方がいいでしょうね。
要するに理屈っぽいのかねぇ…
例えば架空の2国間で戦争してる!って設定だとすると、
>>602の言うような邪気眼ファンタジーなら世界最強の主人公が(ry
で済むけど、軍板にいるような連中が相手だと何故戦争が起こったか?領土問題か民族紛争か宗教がらみか資源争いか
資金源はどうなってるか、はたまた国土は平坦で機動戦に向くか山がちか、インフラはどうだこうだ…と
考えて(あるいは妄想して)からじゃないと容赦なく突っ込まれるからなぁー
「軍事物は山のような資料を漁ってやっと1行文章が書ける」とは誰の言葉だったか
突飛な世界感を考えられる感性と、その世界感がどれだけありえないかを分かっていてそれらしい嘘をつける知識
その両立が求められるからな
>>601 根本的な勘違いがある。
それは軍事物の比較対象に学生物を喩えとして持ち出している点だ。
軍事物と学生物はそもそもジャンルが完璧に違う。
サイエンスフィクションとスペースオペラくらい違う。
軍事と学生という対象の違い以前に、そもそも描き方や読者が求めているものからして違う。
軍事物は思考実験的な要素や薀蓄大会的な要素も多分に含んでいる。
だから、対象となる戦闘に関係のある要素については余さず言及せねばならない。
読者もその思考実験に参加して、あれこれと考えるわけだからな。思考の材料が必要なんだ。
また、モブ兵士にあれこれ喚かせるのは、地の文で長々書くよりも手早く状況を説明できるからだ。
例)スタリングラートにて。
「畜生! 足の指が腐ってきやがった!」
「凍傷か……冬装備さえあれば……糞ったれ!」
あんまり上手い文章じゃなくて悪いが、まあ、こういう会話が挿入されたとしよう。
冬季戦や独ソ戦に詳しい読者だったら、こいつらがドイツ兵であることや、
こいつらが冬装備を持っていないことを読み取ることができる。
長々と説明するよりも手っ取り早いだろう。
あと
> 軍っぽい人が書くSSって大概行空けも少なくて1行長くて
についてだが、
小説ってのはそういうもんだぞ、基本的には。
書籍の小説感覚で書かれると読み難いなとたまに思うことはあるかなぁ……。
SSとして、それも2ch形式の掲示板に投下する時は自サイト以上に読み難い状況、
色、行間、文字サイズ等があくまで掲示板閲覧用のソフトや携帯端末で読まれる
ことを意識はするようにしてるけど。
自分好みにカスタイマイズしてあるエディタで書いてると、たまにそれを忘れて縦横
ぎっしりの文投下しちゃって我ながらうわぁってなることが……。
ジャンル通り仮想の「戦記」だからでは?
「戦記」は戦争の記録のことだから、できるだけ詳細に書くべきでしょう。
>>601が指しているのはおそらく主人公格がいる物語。
仮想戦記はある人物をテーマにして書くかもしれないけど、主役は戦争。
主役のことは出来るだけ詳細に書くものでしょ。
まあ、ここ以外の「エロパロ板」のスレでそれはどうなのよ、って
ガチ軍事ネタ書いて
何書いてあるかわかんねえ、日本語でおkとか言われる人
たまにいるしねえ。
そういう人にここや軍スレに来てもらえれば
変な軋轢もなくなるのに。
>>602 ライトファンタジーなんざ誰もが通った道だろうにそうやって
幼児向けだの邪気眼だのと見下すから
理屈っぽいとか軍ネタ毛嫌いされるんだよ
好きなオタジャンル程度で人間レベル高いつもりか?
同志
>>608、君は少し疲れているのではないかね
シベリアあたりで休んできてはどうか?
> まあ、ここ以外の「エロパロ板」のスレでそれはどうなのよ、って
> ガチ軍事ネタ書いて
> 何書いてあるかわかんねえ、日本語でおkとか言われる人
> たまにいるしねえ。
> そういう人にここや軍スレに来てもらえれば
> 変な軋轢もなくなるのに。
一行で書くと、
「俺様に理解できないネタで作品書く奴はみんな消え失せろ」
ということですね。
しかし、幼児向けとか邪気眼とかいう言葉は一体どこから出てきたんだろうか。
>>602のレスにはこれらの単語は一つも見つからないのだが……
もう、こうなったら「デア・シュトゥルマー」を翻訳してだな・・・
分からんからググル先生に頼んだら12人のシュトロハイムが……
エロ版「なにわの総統」みたいのがあったら完璧なんじゃが
まあ出来の良い仮想戦記にエロ成分込みで萌えて燃えてしかも抜けるなんざあ、
43年7月の東部戦線でドイツ逆転くらい難しいぜw
>>613 あれは設定が馬鹿馬鹿しいくせに出来が良いから困る。
秘話回線で「角のヒトラーやけど、けつねうろん3つ」
死守
中隊長から各車へ、死んではならんぞ
…溝口隊長(´;ω;`)ブワッ
>>618 よう戦友。
パンフリャーがこんな所で何やってんだ?
さあ一緒に早く本隊に帰ろう
牢に入れられる方がマシな事態を俺は味わうこととなった。
検査漬けという奴である。
針を何回も刺され、血液、尿、脳脊髄液を採取された。
MRIと呼ばれる間の抜けたやかましい騒音を発する機械の中で仰臥して不動であることを小一時間強制された。
家族のことを小うるさく何度も聞かれた。対異星人戦役が始まる前の暮らしを根ほり葉ほり聞かれ、隠していたエロゲーのプレイ履歴まで暴かれた。
どうでもいいことばかり書かれた質問が山ほど記載された質問票を何枚もやらされた。性格診断とか政治的思想調査とか、反社会性傾向調査とか言うらしい。
精神科医というじいさんが出てきて、人に散々話をさせ、どうでもいいようなごたくを並べてくれた。
俺は独居房と言えるような監視カメラ付き個室に軟禁され、検査が終わるとやることがないので寝て、検査の時間が来ると起こされると言う生活を送らされた。
時計はなかったので時間感覚は狂った。時計代わりになる携帯電話ももちろん取り上げられているし、テレビも最近はほとんどが砂嵐。
たまにニュースがあっても、何人異星人にさらわれた、外出には充分注意して下さいのお定まりの放送である。
昼夜の区別もなく、出された飯を食って、言われた検査をこなし、寝て、悪夢を見て飛び起きて、また寝てを単調に繰り返すと、時間感覚はすぐに崩壊した。
対照的に、夢の中では俺の戦いは終わってくれなかった。
あの巨人が俺に向けて撃ってきて、その砲口にきらめく閃光で飛び起きた。一緒に戦っていたはずの少女が、いつの間にか死体になっていて、酷く取り残された気分に陥った。
宮田が天使に押しつぶされて死んで、その体を抱きかかえると、あの少女になっていた。
流した涙の熱さに目が開く。そこは代わり映えのしない暗闇の中の個室の天井。
「また夢か」
「それは戦闘の夢か?」
思わぬ声がかかり、俺は跳ね起きた。
いたのは裸の女。……白衣や衣服、下着類は、食事をする小さなサイドテーブルに引っかけられていた。
第一印象は豊かな乳房と、ストレートの長い髪。華奢な眼鏡の奥にある細めの目は知性と冷たさを感じさせる。低めだが通った鼻筋と薄い唇も同様。手足は細長く、しかし腰はよくくびれ、尻はそこそこ大きい。
あまりに現実感のない光景に出会い、質問に思わずうなずいてしまう。
「ならばそれはフラッシュバック、戦場神経症、PTSDの症状だ。 腕を出せ」
呆気にとられたまま、右腕をだす。肩に近い三角筋と呼ばれるところがアルコール消毒され、針を突き立てられて、訳の分からない液体が注入された。
「フラッシュバックプロテインアンタゴニスト。短期記憶が長期記憶に変化する際は、シナプスによってメモリータンパク、――PTSDではフラッシュバックタンパクであるが――が生成される。
それをシナプスが受け取ることで短期記憶が再生されると、シナプス結合が強化されて、またメモリータンパクが生成される。この繰り返しでシナプスネットワーキングが起こり、長期記憶となる。
このタンパクを阻害してやることで、過剰なフラッシュバックが抑制され、PTSDの症状は緩和される。……今打ったものはそれだ」
なるほど、この女は医者らしい。……全裸なので本物かどうかはわからないが。針痕に絆創膏をはると、女は注射器を机の上の容器に入れた。
「さて、次は行動療法だ」
尻を見せて注射器を処理していた女が振り返る。全裸というのは意外と間抜けだと思った。その女が俺に近づき手が届くところまでやってきた。
「とはいっても、まあ、SEXだ。やるということだ」
その淡々とした物言いとの落差に、俺はずるっと脱力した。口を馬鹿みたいに開けて、女を見る。
「言いたいことはわからないでもない。だが、早期の段階なら、SEXに没頭してフラッシュバックを忘れるのも悪くはない。それに君のサポートは心も体も私が行うことになっている。
情交の相手にしておけば、いろいろと反応も読みとれるし、より細やかなサポートが出来るだろう」
「……そういう問題じゃないような。というか、好きでもない相手と、その、……するってのは、それでいいの?」
「君は童貞だな?」
まさに単刀直入だった。童貞がコンプレックスだったら、十分死ねるだけの直截さだった。
友人の中にはやりまくっていた連中もいたが、俺は、男も女もそして子供にも等しく未来がないのに、SEXする意義が分からなかった。
いずれ遠くない未来に、この身は消える。その証を女に刻んでも無意味ではないかと思うのだ。
女達だって俺達が消えれば、異星人にさらわれるか、巻き込まれて死ぬか、いずれにせよ人として生き延びる時間はそう長くはない。
そのような長くもない「余生」に、悲しみや寂しさ、未練を植え付けても、それは単に女を苦しめるだけのことではないか、そう思うのだ。
ましてや、明日をも知れないこの世界で誰かを愛することにどれほどの意味があるのだろうか?
あの巨人達、燃え上がりがれきの山になった町、さらわれて帰ってこない人々を思えば、SEXや愛などというのは、きっと未来と平和があった時代だけの甘い幻想に過ぎない。
「……ああ、童貞だよ。でもこんな時代にSEXしてなんの意味がある? 好きな相手とならば、まあ、好きにすればいいさ。
でも人類に未来がないのに、好きでもない人間とSEXって、無駄で馬鹿馬鹿しいだけさ」
だが女は、俺の皮肉にもまったく臆せずベッドに乗り、さらに俺に近寄った。
「少年、実は私も近頃まではそう考えていた。だが、幾人もの死んでいった男達をみて思ったのだよ。
好きとか愛とか、そんなもの以前に、ただ側にいるだけでも、この胸につつむだけでも与えられる何かがあるのではないかってな」
俺は、そう語る女の目に意識を吸い付けられていた。彼女が眼鏡を直すとかすかな光が反射した。
「確信したのは、戦車兵の死でだ。踏みつぶされて全身を焼けただれさせた彼を、私がこの胸に抱いて看取って、私はそれを知った。
……守られた女には伝えるべきものがある。死に神に否応なく直面させられてもがく男達に伝えるべきものが」
気付いたときには唇が重なっていて、そしてすっと離れた。
「今の君は、これ以上一人にしてはいけない。君を待つ女もいることだしな」
「待つ女?」
「君と共に戦った、我々の希望だよ」
「えっ?」
鼓動もなく息もせず、まさになにか得体の知れない物体と化して転がっていた少女のことが思い浮かんだ
「そんなはずは……。脈も触れなかったし、息もしてなかった! あの子が生きているはずが……」
俺の驚きに、女は少しだけ目を見開いた。わかりにくいが驚いたようだった。やがて、眼鏡越しのその目に楽しげな光が浮かぶ。
「くくく、確かにそう思っても仕方がないな。だが、大丈夫だ。彼女は生きている。むしろ、君の方が危ないくらいだ」
さっぱりとわからない話になり、途方に暮れた俺に、乳房が突き出された。
「さて、話はこれくらいにして、楽しもうじゃないか。どうせあの薬で朝までは物覚えがかなり悪くなる。難しいことを考えず、私の体をいじっていればいい」
その言葉とともに、魅力的な胸が迫る。押しのけようとしたはずの手が胸に埋まり、その思いがけない温かさと柔らかさが、俺を動けなくさせた。
いつの間にか眼鏡を外していた女がかすかに誇らしそうな笑みを浮かべる。
そしてそのまま体重をかけて俺を押し倒した。顔の上に胸肉が押しつけられ、目も鼻も口も優しく覆われる。
気がつくと、乳首を懸命に吸っていた。女が優しい目をしながら、俺の頭をなでていた。
いやらしく突き出された女の陰部を犬のようによだれを垂らしながら舐めた。肛門から前立腺を刺激され、うめきながら温かい女の口に存分に放った。
女にしがみつきながら不器用に腰を振っていた。陰茎を女の胸に挟まれ、先端を吸われて、女のようにあえいだ。
泣きながら胸に顔を埋めて、女の中に何度も放った。女が上になって腰を振りたくり、揺れる胸を存分にもみしだいた。
互いの陰部を舐め合い、分泌液を飲み込んだ口をむさぼり合った。
出し過ぎて立たなくなった陰茎を彼女がいとおしそうに握っているのを感じながら、俺の意識は薄れていった。
女の話し声が聞こえていた。TVを消し忘れて寝たのかと思っていた。
寝返りをうちながら、手探りでリモコンを探す。
柔らかいものが手に当たった。
声が一瞬途切れる。
「……では、書類手続きはこれで完了だな? いや、すまなかった。こちらこそ。……うん、良好だ。フラッシュバックは非常によく抑制されている。
……ふふ、かわいいぞ。のめりこみそうだ。犬のような目をして迫られるとなんでもやってしまいたくなる」
自らの事を言われているのに気づき、意識が覚醒し出す。
「彼女の様子はどうだ? ……そうか。できれば早くからなじませたいな。わかった。では後で」
目を開ける。視界にこちらをのぞき込む女の顔が広がった。
「……夢の中のエロ女医?」
「うーむ、そういわれると微妙な気分だな」
その言葉で今度こそ本当に覚醒し飛び起きた。女がいるのは昨日と変わらないが、今はちゃんと服を着て白衣を羽織っている。
「私の名前、言えるか? 薬の作用で忘れていると思うが?」
その言葉で昨日の記憶を掘り返す。見事に空白だった。SEXの情景は断片的に出てくるが、それ以外は何も出てこない。
頭をかしげる俺を見て、女は薄く笑った。
「それでいい。八時間ほどの短期記憶が障害されているのは薬のためだ。私は鏡涼香(かがみりょうか)だ。メディカルサポート兼身元引受人というところかな。
ところで、この部屋はいい加減に飽きないか?」
そういうと鏡と名乗った女は、部屋をぐるりと見回す。
「……えーと、鏡……先生?」
「ああ、医師免は持っている」
「……あのー、俺にどういう用なんでしょうか?」
彼女はどこか人なつこい笑顔を見せて立ち上がり、手を差し出す。
「逢坂悠人(おうさかゆうと)くん、君は『XAZ3―シルヴァリア』パイロット候補生となった。対異星人国際共同連合軍特務任務群北東アジア方面隊第1大隊所属となる」
少年兵というものが人道的に問題あり、徴兵制が現代の戦いでは意味がないのはかなりはっきりしていることである。
にも関わらず、俺は徴用されることとなった。自衛隊ならばまだ逃げ出すことだってできるのだが。
「銃刀法違反、原子力関連法違反、器物損壊、爆発物取扱法違反、発射罪、防衛機密法違反、車両運行法違反、航空法違反……、わかると思うが君の犯した違反だ」
鏡医師はこれらを列挙した上で、こういった。
「君がパイロット候補生に志願するという形をとることで、閣議決定と安全保障会議が行われ、検察庁を通じて起訴猶予処分を行うこととなっている」
「きたねぇ」
「まあな、本当は政府も我々もこんなことはしたくない。こんな特例処置が前例として残るのだ。悪用すれば未成年の徴用がいくらでもできてしまう」
彼女が見せた憂いの表情をみて、俺はすこし驚いた。
「しかし君を欠いたシルヴァリアは、能力が発揮できない上に危険を秘めている。それに人が乗るということは政治的に重要なことだ」
軟禁されていた施設を出て、彼女の車に同乗しながら、説明は続いた。
「政治的に?」
「シルヴァリアは、その重要部分を異星人のテクノロジーで作られている。そして、そのコアユニットである彼女も同様だ」
「彼女ってあの……シルヴァリアだっけ……に乗ってた女の子だよな」
道路は、がら空きだった。もっともガソリンが配給制だから、仕事でもなければ車など乗れたものではない。
「そう。 シルヴィア――発見されたときは名前などないから、我々が名付けたわけだが――が、医学的に人間である部分は、大脳と小脳の一部のみだ」
俺は彼女の整いすぎた顔を思い出していた。
「俗に言う巨人、我々の分類名、大型装甲歩兵は、中枢に人の大脳が使われていることは知っているな?」
「小学生でも知っているさ。誘拐した人間をばらして再利用し、人の軍事力に安く対抗する。侵略者による地産地消だろ?」
「そうだ。だがシルヴィア達、――我々は小型偽装歩兵と呼んでいる――は解剖された上で、人に似た外装を再構成されていた。このことが意味することは重大だ」
「なぜ?」
「後方かく乱、テロ扇動、社会不安の醸成、おそらくのところ、人類の内部崩壊を狙って作り上げられたものなのだろう。だが、その狙いは幸いなところ、不首尾に終わった」
「そりゃ、そうだ。やっぱり普通の人間にはみえないもんな。きれいすぎて人形じみている」
「ああ、人の同族認識機能が優秀であり、また異星人には人間に関しての微妙な感性の違いが存在することもわかった。だが、異星人の意図は依然危険なままだ」
俺は助手席で首をひねった。
「悠人、作戦意図は優秀なのだから欠点が改良されれば対処が困難になるということだ。敵に不利益を与え、断念させなければならない」
「……つまりより精巧なヒトモドキが作られれば……たしかに恐ろしいな」
「うん。そこで鹵獲したシルヴィアの同族、小型偽装歩兵を徹底的に研究した。国際共同連合軍特殊任務群が中心となってな」
「それって、さっき言っていた、なんとか大隊って奴のあるところ?」
「ああ。各国とも内情不安は事欠かない。異星人にこの作戦が不利益であると断念させなければ国が滅ぶ。必死だったわけだ。
そして研究は実った。リバースエンジニアリングによって、シルヴィア達を人類側の兵器とすることができた」
女の子を兵器と言い切った口調に違和感を感じたが、俺は黙ったまま聞き続けた。
「同時に例の巨人の研究も進んだ。そして破壊した巨人から集められたパーツを、改造した小型偽装歩兵を中枢として動かす実験がなされた」
「成功したわけだ?」
「成功したが、失敗もした。動かす実験は成功したが、小型偽装歩兵が任務を『思いだし』、破壊活動を始めたため、自爆させた例が出てきた」
「ブービートラップみたいだな?」
「そのものだ。敵による再利用を難しくするのは基本だ。それでもなんとか問題をクリアして、改造した大型装甲歩兵と中枢の小型偽装歩兵からなる特殊装甲歩兵が投入された」
「どうだったんだ?」
「戦果は絶大だった。が、やはり暴走するケースもあった。改造された脳を単独で戦線に立たせるには問題があるという結論がでた」
「なんで地球製のコンピューターで制御しないんだ? 人型の制御ぐらいできるだろう?」
「一つは、人型ロボットの制御システムは、兵器としては開発されていないから、兵器としては論外に性能が低い。バトルプルーフもない。開発すると調整運用でコストが跳ね上がる。
そして異星人が人の大脳を加工して大型装甲歩兵の中枢として使う意義を忘れている」
「どういう意義?」
「人の脳には人の形をした体を動かすプログラムが埋め込まれている。赤子から成長するに従って獲得したものだ。
異星人はそういうところに手をつけず、自我や敵味方認識、そういったところのみをいじって、制御中枢に使用している。
あの巨人達の人型には、兵器としての合理性は無い。ただ大脳を少ない訓練で確実に安く兵器の制御中枢として動かすための、そのための人型だ。
兵器としての合理性を捨て、人の脳を使い捨てても、数と技術力によって、地球側の戦闘艦、戦闘機、戦闘車両、そういったものを撃破する。
それにより訓練された操縦士や兵隊を摩滅させ、地球側の組織的抵抗力を削ぐ。それらが異星人の根本戦略だ。
脳が多少損耗しようと、人体の他のパーツがとれれば、彼ら的には勘定があうらしいからな」
「だから、あの天使ロボット?」
「そうだ。彼らの技術と人の兵器をより高いレベルで組み合わせて質で数を凌駕する。同時に後方かく乱の意図もくじく。シルヴァリアの作られた意図というものはそういうものだ。
だからこそ、敵に加工された脳だけをのせて、暴走されて敵に易々と奪われる訳にはいかない。脳を監視する人の存在が重要になってくる理由だ。
結局、銃の引き金は人が引かねばならないし、ミサイルの発射スイッチは人が押さなければならないということなのだよ。それが人の乗るという政治的意味なのだ。
信用できないが使える兵器に、誰かが乗って、敵の企みを打ち砕かなければならない。そこで、君の出番だ」
「俺ぇ? だけど、あの時墜落するまでは、俺なしで動いてたじゃないか?」
自分を指さすと、鏡医師はうなづいた。
「リモート指令システムは、残念ながら使い物にならなかった。戦況が秒単位で激変し、通信状態も悪化して的確な指示を与えきれない上に、シルヴィアの安定度が下がり、細かな異常動作が増えた。
はっきりいって、高い金を掛けた割には素人だった君を乗せた方が、成績が良かったのだよ。どうも君は、シルヴィアと相性がいいようだ。
君が搭乗してからのシルヴィアの安定度はかなりあがった。何より、君は育成費用を考えても、リモート指令システムより安く、死んでも惜しくない人材だ」
「なっ! なんだと?」
「違うか? 自分で言ってたではないか。人類に未来はないと。負け犬根性がついた子供が一人死のうと世界は変わらない」
歯をかみしめて、鏡医師の鋭い指摘に耐えた。事実ではあったからだ。
「その顔はいい。そういう男の顔は嫌いではないな。悔しければ、この狂った世界を変えてみようとあがいてみるがいい。君にはそのチャンスがある」
彼女の顔に薄い笑みが浮かぶ。しかしそれは嘲笑ではなく、……かすかな期待で、俺はその目に浮かぶ色に戸惑った。
車は自衛隊の基地に入っていき、のんびりと走った後、ある変哲のない建物の前で止まった。
俺は車を降り、促されて建物に入った。
「北東アジア方面司令、瀧口将補だ」
ビルの中の、偉い人がいる部屋、そこの机に座っていた温厚な紳士はそう名乗った。
「本来ならば、未成年を徴用するなど愚策の極みなのだが、ルヴィ……失礼、シルヴィアの運用結果は世界を守る重要な問題だ。
不満もあるだろうが、やるしかないのだ。君に不必要にプレッシャーを与えたくはないが、真実を言っておく必要はあろう。……世界の命運が、君の働きにかかっている」
正直に言って、実感はなかった。ただ形式的にうなずいただけだったが、将補と名乗った紳士は、心境を理解したらしい。痛ましげな光をその目に載せた。
それからあちこちを引き回され、書類に署名をしてまわった。女医は片時も俺のそばから離れなかった。
「どうだ? 疲れたか?」
机の上には宣誓書に履歴書、職員の心得、共済会、被服装備貸与申請書、遺書、書き方もわからないような書類が山をなしていた。それらを前に、俺は悪戦苦闘している。
「正直、何も考えられず流されています」
鏡先生に教えてもらいながら欄を埋め、印鑑を訳もわからずに押した。中身なんか読む気も起きなかった。
「軍隊というのは、巨大な官僚機構だ。そこに例外的に、しかも憲法違反なのに、君を押し込むのだ。手続きの煩雑さに同情はするが、我慢してほしい。これが終われば、愛しの君にあえるのだしな」
「……シルヴィアですか?」
指さされた紙に、はんこをペタリ。複写だからといわれて、二枚目にもペタリ。
「そうだ。彼女は君に興味を抱いている」
「……どう、接すればいいんですか? いや、俺、彼女とかいなかったですし、その女の子の扱いは、正直苦手ですし……」
また一つ書類を完成させて、背伸びをしながら、俺は女医に愚痴った。
返答は女医の、声を殺した笑いだった。
「くくく、君は私の体を好き放題にもてあそび、童貞を捨て、中出しまでしたんだぞ?}
「あ、いや、その、それはっ……」
俺は意味もなくなにかをかき消そうとせんばかりに手を振り回してしまった。頬もすこし熱い。
「十ヶ月もしたら、父親になるかもしれないのだが?」
狼狽する俺をみて、女医はさらに笑った。
そのとき、部屋の扉が開いた。二人の顔が出口に向く。
そこにいたのは、軍事施設には不釣り合いな少女。
それは人であって人ではない、現実感を失わせる美しさをもった少女だった。
肌は透き通るように白い。切れ長の目には、青ざめたような白目の中に、禍々しささえ感じる金色の瞳が浮かんでいる。
鼻は主張しすぎないぎりぎりの絶妙の曲線を描いて収まり、唇は小さく薄く桜色だった。
少女が着ていた白いワンピースから、壊れそうに細い肩が見え、そこから意外にそこそこ豊かな胸元が続く。
胴はあくまでも細く、腰はそこからさらに引き絞られくびれている。尻は薄く、のぞいている足はほっそりと長い。
その金の瞳が俺を見ると、安堵したように瞳孔がわずかに開き、目尻が下がった。
「ゆうと、見つけた」
ふわりと風がそよぐ。その表情はまったく変わらない。まるで舞うように彼女は部屋に入ってきた。
「ゆうと、会いたかったよ」
ふわりと柔らかいものが首に巻き付き、ひんやりとしたものが俺のほほにふれ、人の体とは思えない軽さが肩にかかる。
「待ちきれなかったか、ルヴィ?」
その言葉に少女は応えず、ただ俺を抱きしめ、そして俺はひたすら困惑し、女医はそんな俺たちをどこかまぶしそうに、笑みを浮かべてみていた。
とりあえず 今日はここまで。
GJ!
続きを期待する
補給だ!補給が届いたぞ!!
これが噂に聞くムッソリーニ給与かっ!
補給だ給与だってなんか失礼な言い方じゃないか?
まだ展開って感じだから感想つけにくいのは判るけど…
また政治将校か・・・
同志
>>631 貴官は補給の重要さがわかってないようだな。
補給が無ければ我々は死んでしまうというのに。
>>631 兵隊さんが「補給」や「給与」という言葉をどんな思いを込めて使っていたのか勉強してこい。
きっ貴様ァ!
恐れ多くも陛下から賜った装備を蔑ろにするとは何事かァ!
感想も言えない文盲、煽りだけはお上手。
おや、このタイミングで自己紹介?
まずい餌だクマー(AAry
とでも言って放置すりゃいいのに
なんでマジレスするんだ?
自演?
補給物資の取り合いでみんなピリピリしてるんだ。
ここはあまり物資が届かないからな。
第三章 アイアンボトム作戦
地獄の訓練が始まった。とにもかくにも体を鍛えなければ、戦うことは出来ない。というか生き延びることもできない。
基礎体力作り、座学(といっても高校生にわかるようにはしょられたものらしい)、格闘技、射撃。
俺にとっては地獄だが、訓練教官にとっては、すっかすかな訓練らしい。走っていて無様にすっころんだ俺に罵声が飛ぶ。
「よくもここまでインスタントラーメンみたいな訓練で、悲鳴をあげられるな? 貴様は今すぐその股間の役立たずを切り取って恵まれない中年女性に寄付するがいい」
「申し訳ありません!」
良く戦争もので訓練教官が死ぬほど憎くなるっていうが、実感するとほんとうに胸が悪くなるほどの憎悪が沸く。
ありていにいえば、120mm砲を何発でもぶち込みたくなるほどだ。
「ゆうと、もうすこし、がんばれ!」
それをかろうじて中和してくれているのが、シルヴィア……ルヴィだった。
痙攣しそうな足を踏ん張って起ち上がり、よろよろと走り始める。その横をルヴィはやや案ずるような顔をしながらついてくる。
サイボーグの彼女に体力錬成の必要はない。にも関わらず訓練に参加しているのは
「パートナーシップの醸成と君のデータ採取だ。君が乗り込んだとき、彼女はかなりGリミッタを低く設定している。
それで正解だったわけだが、それゆえ被弾は増えた。このことからわかるように、まだ君は彼女の足を引っ張る存在でしかない。
従って君は訓練をこなして限界をひきあげ、彼女は君を見ながらデータを採取し分析し、最適なシルヴァリアの運用を探ることになる」
そう言ったのは、例の鏡先生だ。かくして俺達は黄金より貴重な時間を使って、限界を引き上げる訓練にあてていた
その貴重な時間を稼ぎ出したのは、日米露の軍人達だ。
あの時六十機弱も敵巨人を叩くことに成功した日本は、三沢、千歳、小松、各務原の戦力を結集し、敵の空中母艦を攻撃。
空中母艦が千島列島まで退避したとき、そこで米露が核を使用し撃滅したのだ。北東アジア、ロシア、米国が、千島列島に立ち上るキノコ雲をみて歓声をあげた。
コードネーム:ジーナと名付けれらたその空中母艦は十年前から一貫して日本、ロシア、統一朝鮮、中華上海を脅かしていたのだ。
久々の大きな勝利となったわけだが、しかし地球上に母艦はまだかなり存在しており、「人間の補給」が出来た母艦が、いずれ襲来することは明らかだ。
だが、NORADにもタクラマカン防空観測所にも日本方面に移動の気配を見せる空中母艦はまだいない。
日本には、久々の平和がもどってきていた。
そのことを知らされたのは、やはり訓練中だった。
例えば、過酷なランニングを終えて、兵舎に引き上げるとき、すれ違う幾人かが俺に対して見事な敬礼をした。
あわててした俺の答礼はぶざますぎて話にならない。
いぶかしげに思っていた俺に回答をくれたのは、訓練教官だった。
「あれは、千島列島航空撃滅作戦参加者だ。彼らの戦友が命を賭けてくれたおかげで、貴様は貴重な訓練時間をえたのだ。
未訓練で戦場に行けば、貴様もあの子も確実に死ぬ。それを空で散った者達が命をかけて防いでくれたのだ」
「……じゃあ、なぜ、俺ごときにあんな敬礼を?」
「兵でなかった貴様が切り開いた突破口だった。それに対する感謝だ。……貴様の答礼は、生き延びて一つでも多くの敵を堕とすことだ」
その作戦で、米軍機やロシア軍機の何機かが、空中母艦につっこんだことを知ったのは、もう少し後の話だ。
カミカゼはもう日本の専売特許でない、そういう時代だった。
頭の中が、良い具合に硝煙と筋肉と敵と戦術と英語で埋まった頃には、訓練について行けるようになっていた。
本気でここまでやらされたことは無かったからかも知れない。そして軍事教練よりは、少なくともやりがいがあったこともある。
「若さだな」
すこしばかり進歩した俺をみながら、訓練教官と鏡先生の二人が、別々に同じ事を言った。
訓練段階は進み、シミュレーター訓練に進んだ。こちらは楽しかった。
戦術を覚えて、適切な武器の使用を考えていくことは、性に合っていた。
やがて実機を使った訓練、戦闘機や戦車との編隊を組む訓練や、特科への支援要請や砲撃指示など共同作戦の訓練をこなし、異機種間戦闘訓練に進んでいった。
訓練が進むにつれ、罵声が変わってきたのに気付いたのは異機種間戦闘訓練時だった。
「何をやっている」「間抜け」「女のケツでもみていたのか?」
それが初めの俺に投げかけられていた罵声ならば
「さあ死んだ」「今仲間を殺した」「お前が死んで人類滅亡の引き金をひいた」
それは、驚くべき技量で俺達を翻弄したパイロットや、戦車兵が淡々と投げかける宣告だった。
上層部の動きなど知らずとも、デブリーフィングと機動解析で見ていけば、彼らの真に言いたいことがわかるようになってくる。
それは、より実戦に近い訓練であり、より長く死線に身をさらしても生き延びろと言う叱咤であり、そしてこれ以上戦友の死を見たくないという悲痛な叫びでもあると思った。
実戦が近づいている、俺はその事実を否応なく感じ取らざるを得なかった。
「2時の方向、敵」
ターゲッティングボックスにロックオンサークルが重なる。
トリガーをひこうとしたところ、クルリと敵が反転した。
「11時の方向、新たな敵、被照準中」
「回避」
「回避パターンA−25、C−31」
Gに振り回される中、一番遠くの緩やかに動く敵をロック。
「ロックオン」
「ナイトガンナー、貴機は撃墜された」
地上のコントロールタワーから判定官が告げた。もう恒例になってきた航空自衛隊との異機種間戦闘訓練だった。
「くそぉ!」
無線から罵声が漏れる。撃墜判定となった戦闘機が去っていき、俺たちはロッックオンを消して、逃げ回る。それでも
「シルヴァリア、被弾判定、足部中破」
「ちっ」
容赦のない連係攻撃でまたもやダメージ。いくら装甲が厚いとはいえ、戦闘機に比べれば機動性は無に等しい。
「ファーストルックファーストキルの原則は大型装甲歩兵であっても有効だ。ミサイルの迎撃を恐れるな。連携による飽和攻撃を意識しろ」
敵隊長機が激をとばす。わざわざ聞こえるようにチャンネルを合わせているのは、俺への教育でもある。
ともかく機動性に劣るのであれば格闘戦には持ち込まれないようする必要があった。
相手はF-15J。ステルスではない。
「ルヴィ、距離を取る」
「フルブースト十秒、狙撃モード移行」
とんでもなく長い時間とも思えるフルブーストのGに耐え、
「スラスターカット、急速冷却、ステルスモードスタート」
上昇した分の自由落下時間を稼ぎ、追ってくる戦闘機群を迎え撃つ。超望遠でみる美しい編隊、狙うはその四番機ポジション。
ロックオンサークルが点滅する。
「ソードダンサー、貴機は撃墜された」
さらに二番機にロックオンサークルが光る。そのときグランドコントロールのコールが割り込んできた。
「警報! 警報! 全機訓練中止、全機訓練中止」
「なんだぁ? ルヴィ、回線を!」
ざらつく空電の向こうに注意を回しながら、管制機に連絡を取った。
「こちら、シルヴァリア。訓練中止了解。グラウンドコントロール、事故なのか?」
「こちら、グラウンドコントロ−ル。事故ではない。繰り返す、事故ではない。……まもなく詳細を送る。回線をそのままで待機せよ」
管制機の無線と入れ違いに、仮想敵の隊長機がコールをよこした。
「……こちらレッドファルコン。シルヴァリア聞こえるか? ……どうやら、ちっとばかり早いが出撃のようだ」
「レッドファルコン!」
「敵の休み時間が終わったらしい。今日の貴様の動きは良かった。実戦でもその調子でな、オーバー」
モニターの中で戦闘機隊が華麗な編隊飛行を見せて、去っていく。
「ルヴィ、ステルスモード中止」
「了解。通常モードに復帰……ゆうと、いよいよなんだね」
パワーユニットの静かなうなりが響く中、彼女は俺の顔をじっと見つめていた。
「カザフスタン、ウズベキスタン辺りにいた、敵空中母艦、コードネーム「マティルダ」の東進が確認された。
またパプアニューギニア付近を遊弋中の、敵大型海上移動基地、コードネーム「プリシラ」が北上を開始したことも確認された。
この二つの予想侵攻ポイントがこれ」
高空自衛隊入間基地内に設けられた、対異星人国際共同軍北東アジア方面軍司令本部。そのブリーフィングルーム。
俺が初日に挨拶したあの瀧口司令がブリーフィングをしていた。
中国北西部から東に伸びる線と、南太平洋から北に伸びる線が交差する。それをみて、ブリーフィングルームがすこしざわついた。
クロスポイントは日本だった。
「敵の狙いは明らかだ。撃滅した空中母艦以上の戦力を押しだし、制圧を図る。理にかなった戦略ではある。我々としては、敵の戦力が合流する前に叩く必要がある」
画面が切り替わる。アメリカ大陸から、「プリシラ」に青い線が延びる。そして日本、オーストラリア、インドからも青い線が延びる。
「移動速度が遅い「プリシラ」には、B52による核も含めた高々度爆撃を行う。君たちにはまずこれの護衛を行ってもらう」
その後青い線がフィリピンを経由して、マティルダに伸びた。
「そして補給が済み次第、中国北京政府軍、中華上海政府軍、ロシア軍、台湾軍とともに、「マティルダ」の迎撃に向かう。
しんどい作戦だが、成功させなければならない。作戦呼称は、アイアンボトム。
「プリシラ」撃滅のアイアン作戦、マティルダ邀撃のボトム作戦からなる。諸君の検討を祈る。では詳細を一等空佐から説明してもらう」
壇上に進み出た士官が、部隊ごとの詳細な説明を始めた。
「シルヴァアリアは、長距離空輸が難しいため、直ちに先行しての出発となる。海上自衛隊所属護衛艦「いせ」に積み込みを完了次第出発。
補給は同艦内で行うこととなっている」
その言葉を聞いた三時間後には、俺達は護衛艦いせに乗って、窓から去りゆく日本本土を眺めることとなっていた。
鼻につく海と重油の臭いが、かえってなにか現実離れしている感覚を俺にもたらした。
「……戦いか……」
俺は「いせ」艦内に割り当てられた二人部屋から外をなんとはなしにみていた。
二人部屋は下士官待遇だそうだが、残念ながら俺ではなく、ルヴィが下士官相当ということらしい。
「ねぇ、ゆうと」
感慨にふける俺にルヴィが話しかける。
「コクピット以外でふたりっきりって、なんかいいね」
「そういや、結構珍しいかも。訓練のときはいつもペアだから、当たり前のような気がしてたけど」
ルヴィがにっこりと笑って俺の首にかじりつく。
「そうだよぉー。自主訓練とか再訓練とかゆうとの訓練にいっぱいつきあったけど、こんなにゆっくりはできなかったよぉ」
鬼教官の顔が浮かんで消えて、気分が落ち込む。死なないために仕方がないとはいえ、きつくて鬱になりそうだったのも事実だ。
「それを言わないでくれ。 付き合ってくれたルヴィには感謝してるけどさ……」
ルヴィを抱きつかせたまま、ベッドに寝転がる。
「ね、ゆうと。私、ゆうとにお願いがあるの」
「ん?」
上から見下ろすルヴィがいつになく真剣な顔をしていた。
「キスしてほしい」
「ええっ!?」
「出来ない?」
驚いた俺の目に、ルヴィの揺れる瞳がうつった。
「出来ないとかそういうことじゃ……」
「私が、人間じゃないから出来ない? 異星人に作られたから、出来ない?」
「ルヴィ?」
「私ってさ、いったいなんなんだろうね。人間でもないし、機械でもないし、地球人でもなくて異星人でもなくて」
ルヴィの目から一筋しずくが流れる。サイボーグだから涙じゃないかも知れない。けれど、俺にとっては紛れもなく涙にみえた。
「私ね、戦いなんてどうでよかった。私に優しくしてくれた人が戦って欲しいって言ったから、戦っていただけ。
でもね、ゆうとが私の隣に来てくれたとき、ほっとしたの。一人は怖かったの」
ルヴィが俺の手を取り、彼女の頬に押しつけた。
「おかしいよね。私の体、ほとんど機械なのに、ゆうとがいないと怖いの。朝、ゆうとと会うと安心するの。ゆうとが来てくれたとき、すごく嬉しかったの。
どうしてなんだろね? 機械なのに地球人じゃないのに怖いとか嬉しいとか寂しいとか好きだとか。私、壊れちゃったよ。おかしくなっちゃった……」
俺はそれ以上、ルヴィにしゃべらせなかった。彼女の唇を唇で塞ぎ、その壊れそうに華奢な体を抱きしめた。
彼女の悲しみに満ちた目がゆっくりと閉じられ、手が俺の背中にまわった。
「ルヴィは人間だよ」
唇を離して俺はつぶやく。思いを表す言葉が見つからず、ただ当たり前の言葉しか出ない。それが腹立たしい。
「機械は怖いなんて思わない。異星人は地球人を好きになったりなんかしない。ルヴィは絶対に人間だよ」
彼女は答えなかった。ただ、無言で体を起こして夏用制服のボタンを外して上を脱ぎ、サイドジッパーを下ろしてスカートを落とす。
ブラジャーを外し、ショーツを投げ捨てて、彼女は裸体を俺にさらした。
「……私を抱ける? 言葉だけで人間って言うんじゃなくて、女として抱ける?」
「ルヴィ」
「出撃したら、ゆうとが死んじゃうかもしれない。私が壊れちゃうかもしれない。だから、今しかないの。
ゆうとが本当に私を人間として、女として、見てくれてるか、知りたいの……。慰めなんかいらないよ。抱けないって言うなら、それでも……」
やっぱりそれは涙だと思った。綺麗な金の瞳が潤んで、後から後から滴が流れ落ちる。
「それでも……いい……から……」
彼女を抱き寄せて、ベッドに組み敷く。もう何も言う気はなかった。服を脱ぎ捨てて、スラックスを投げだし、下着を放り出した。
唇を重ねて、意外とボリュームのある胸に手を添えた。その体は温かくても、鼓動すらあった。たぶんそれは偽装機能。鏡先生が教えてくれた。
サイボーグであることを隠すために、ルヴィ達は呼吸をし、鼓動を起こし、血を流し、SEXすらする。任意に停止できるその機能をルヴィは動かしているらしい。
舌を入れて、ルヴィの舌を味わながら、乳首をはさんでさすった。乳首は、ゆっくりとそそりたった。
だけど、ルヴィは偽装しているんじゃない。……人間だって俺に訴えているんだと思う。
ルヴィの舌を名残惜しみながら唇を離し、釣り鐘型をした綺麗な胸の頂きにある乳首をついばむ。ルヴィが小さく体を震わせた。
きっとそれは演技だろう。それでも彼女が求めるならば、男としてできることがあるならば、パートナーならば、道化になることぐらいなんでもない。
思う存分胸をもみしだき、乳首を吸い舐めて転がす。ルヴィは体を小刻みに震わし、俺を強く抱きしめた。
訓練に付き合い励ましてくれたこと、教官に怒鳴られて自信を失ったとき彼女がじっと側にいてくれたこと、軍隊に入ったとき彼女が俺を優しく受け入れてくれたこと。
彼女に助けてもらったお返しは、今しかできない。
鏡先生の言葉が、突然よみがえった。
「好きとか愛とか、そんなもの以前に、ただ側にいるだけでも、この胸につつむだけでも与えられる何かがあるのではないかってな」
この身が死に行く身だとしても、明日がない世界だとしても、伝えられることはある。
ルヴィの股間に手をやると、そこは充分に濡れていた。俺は膝立ちでルヴィの足の間に割って入った。
「ルヴィ、ルヴィが人間でなくても、俺はルヴィの側にいるよ。ルヴィがなんであっても、側にいるから」
俺の言葉に目を見開いて驚くルヴィの中に、俺は入った。
「俺も怖いんだ。死ぬのが怖い。だからルヴィに居て欲しい」
ルヴィを抱きしめている自分の手が震える。全てが急変していきなりの出撃で、俺は怖がる暇もなかった。
だけど、今は怖い。ルヴィのぬくもりの奥まで入って、ルヴィに包まれたままで、全てが終わって欲しかった。作戦は中止になったと言って欲しかった。
「……ゆうと、私も……側にいる」
ルヴィの中が、恐怖を感じて萎えようとした肉棒を包み込んだ。そして彼女の手がさらにしっかりと俺を抱く。
「私達、恐がりだね」
そう言うとルヴィがもう一度唇をよせて重ねる。恐怖が融けることはない。けれどもそれを打ち消す強い思いが、恐怖に枷をはめていった。
ルヴィのために、全力を尽くそう。
「ゆうと、私、怖いけどゆうとのために戦うよ」
「ルヴィ、俺もだよ」
笑いあって、俺はゆっくりと腰を動かし始める。ルヴィの中をもっと味わいたくて、そしてルヴィにもっとしがみつきたくて。
やがて荒い息をつきながら震える女の中に、俺は心ゆくまで放ち、そんな俺の肉棒を女の中が何度も絞った。
作戦開始30分前。
夜明け前の中部太平洋。空は雲一つない晴れ。航行するいせの全通甲板に、シルヴァリアはひざまずいている。
「爆撃隊サイゴンエクスプレスは遅延無しで飛行中。護衛各機もランデブーを完了し、エスコート任務に就いている。「プリシラ」は依然北上中。「マティルダ」も速度を保って東進中だ」
「了解です」
連絡将校からの最後のブリーフィングを受ける。その横で胴体周りを多数の作業員がとりまき、ミサイルポッドの取り付けに励んでいる。
ハッチを開放しているコックピットの中にも二人ほど入り込んで、ルヴィと共に配線とコンピューターのチェックをしていた。
「増設ミサイルポッドのデータリンク確認急げ」
「十番、十四番、接続確認。残り六番、九番、チェック中」
出撃準備でごったがえすシルヴァリアのコックピットに、急に場違いな白衣の女が降り立った。
「悠人、忘れ物がある」
鏡先生の言葉に俺は首をひねった。携行品のチェックは既に済ましていたのだ。
にこりと笑ったその顔が、下がって俺の頬に近づき、唇が触れた。
「続きは帰ったらな」
顔を赤らめた俺にルヴィが少しむっとした顔をした。それを見ていた作業員達の顔にもかすかな微笑みが浮かぶ。
鏡先生が白衣を翻し、背を向けて機を降りていく。それ以上の言葉は、何もない。
俺は小さく敬礼を送った。
「さあ坊主。チェックを急げよ。……美人の熱い思いがさめないうちに帰ってくるためにもな」
作業員が片目をつぶった。
やがて最終確認が終了した。とりついていた作業員達が機敏な動きでシルヴァリアから離れていく。
「ブリッジ、こちらシルヴァリア。チェック全て終了」
「了解」
返答と共にアナウンスが始まる。
「発進に関わる要員以外は全て速やかに退避せよ、繰り返す……」
数分後、誘導員が移動許可の合図を送る。
「シルヴァリア起動。微速後進」
「起動並びに微速後進、了解」
ルヴィがうなずき、シルヴァリアはゆっくりと立ち上がると、後ずさって全通甲板の最後端を目指す。
「ブリッジより、シルヴァリア。当艦は全速前進を開始している。後一分で所定速度に到達」
シルヴァリアが全通甲板後端に到達し、停止。波と風の音だけが響いていた。
コックピットハッチが閉まる。音が消えて、静寂の時が訪れる。
「シルヴァリアより、ブリッジ並びに全ての乗組員の方へ。お世話になりました。……征って来ます」
「ブリッジ並びに全乗組員より、シルヴァリア。武運を祈る。必ず帰還せよ」
モニターに映るブリッジの中で、甲板の先で、エレベーターでほとんどの軍人が立ち上がり、こちらへ向かって敬礼をしているのが見えた。
「主翼展開」
天使の羽が広がり、風を受けてたわみ始める。
「行くよ、ルヴィ」
「うん。行こう、ゆうと」
「発進可能速度到達、シルヴァリア発進せよ」
誘導員が合図を送った。
「シルヴァリア発進」
全通甲板の後端を蹴って、後ろ向きに跳躍。同時に肩部および腰部スラスター全力噴射。
足部スラスターは耐熱甲板でない「いせ」を考慮して、安全距離まで噴射をしない。
いせの作り出した合成風力が助けとなって、主翼を展開したシルヴァリアをすぐにいせから引き離す。安全な距離がすぐに稼げた。
「アフターバーナー始動」
蹴り出されるような圧力と共にGが体を縛り始める。
「スタートアフタバーナー……飛行最適姿勢に遷移」
シルヴァリア全体を揺るがせる振動と轟音がコックピットに響き始める。
瞬く間に護衛艦いせを追い越し、虚空に駆けのぼる。
中部太平洋に黄金の光が射した。それは戦いの夜明けだった。
今日はここまで。 後半もほぼ完成中ですが、この週末は旅行です。
週明けに続きはあげられると思います。皆さん仲良く楽しく参りましょう。では、また。
萌えるシチュエーションだっハラショー!
シルヴァリアの人、補給乙であります
スレに悪霊が取り付いてるようなので、御祓いしときますね
掛けまくも畏き 伊邪那岐の大神 かけまくも かしこき いざなぎのおおかみ
筑紫の日向の橘の ◇ ミ ◇ つくしの ひゅうがの たちばなの
小戸の阿波岐原に ◇◇ / ̄| ◇◇. おどの あわぎはらに
禊ぎ祓へ給ひし時に ◇◇ \ |__| ◇ ◇ みそぎ はらえたまいしときに
なりませる祓へ戸の大神たち 彡 O(,,゚Д゚) /. なりませる はらえどの おおかみたち
諸々の禍事・罪・穢れあらむをば ( P `O もろもろの まがごと つみ けがれ あらむをば
祓へ給ひ清め給へとまをすことを /彡#_|ミ\ はらえたまえ きよめたまえと もうすことを
聞こし召せと 畏み畏みもまをす。 </」_|凵_ゝ きこしめせと かしこみ かしこみももうす
助かった・・・
あと、一週間は、たたかえる・・・
>>651 ロンメル「簡単です。お祈りをやめ、反撃するよう命令しなさい」
お祓いや格言みたいのなんかより
投下してくれた話について語るほうが
スレにも作者さんにもいいんじゃないかと俺は思う。
最初に素直クールスレに投下されたってのもあって
俺は鏡先生がメインでルヴィが脇じゃないかって印象があるんだが
みんなはどう思うだろうか?
場違いだと思ったらどうかスルーして欲しい。
あと
>>651氏と
>>653氏、不愉快に感じたらすみません。
感想とはちょっと違うけど一つ質問。
作中に出てきた「いせ」のスペックkwk
>>655 これは非常に申し訳ありませんでした。「いせ」の描写が完全に抜けておりました。
修正をあげておきます。
「シルヴァアリアは、長距離空輸が難しいため、直ちに先行しての出発となる。海上自衛隊所属護衛艦「いせ」に積み込みを完了次第出発。補給は同艦内で行うこととなっている」
その言葉を聞いた三時間後には、俺達は護衛艦いせに乗って、窓から去りゆく日本本土を眺めることとなっていた。
鼻につく海と重油の臭いが、かえってなにか現実離れしている感覚を俺にもたらした。
「……戦いか……」
俺は「いせ」艦内に割り当てられた二人部屋からなんとはなしに外をみていた。
二人部屋は下士官待遇だそうだが、残念ながら俺ではなく、ルヴィが下士官相当ということらしい。
護衛艦いせは、艦橋が右によせられた全通甲板をもつ、ヘルコプター搭載型護衛艦「だった」船だ。
連絡将校の人によると、ひゅうが型護衛艦の二番艦ということで、異星人が来襲する前に建造開始され、異星人との戦いの中、数年ほど建造が止まっていたという。
その理由は、この戦争で陸や航空に比べて海上自衛隊はあまりいいところがなかったためだ。
異星人の目標は常に「人間」だ。ゆえに通商破壊などはあまり熱心でなく、当然ながら核戦力を潜水艦で保持する必要もない。対潜能力はあっても潜水艦にあたる兵科は、異星人にはない。
また空中母艦が多く、水上専門の戦力はそんなに多くもない。だから、対空対潜能力と空母護衛に特化して、直接打撃能力の弱い海上自衛隊が活躍する場所は残念ながらない。
来襲当初に一番艦ひゅうがを含めた多くの艦艇を失って逼塞せざるを得なくなって、一部からは存在意義すらも疑問視された海上自衛隊は、対異星人国際共同連合軍に――特にシルヴァリア――に接近したらしい。
最大の打撃戦力の運用を補佐する方向で生き残りを図ったと連絡将校は言った。今更、艦載機パイロットを養成するわけにも行かなかったとも言った。
ヘリコプターを運用するはずのエレベーターはシルヴァリアをリフトさせるように強化されて、艦内の整備スペースは大幅に拡張された。全通甲板も耐荷重を強化されたが、耐熱仕様に変更するには予算が降りなかったという。
当時、シルヴァリアなどの特殊装甲歩兵を専門に空輸できる、超大型空輸機の国際共同開発が進められていたから、「いせ」の優先順位は低かったためと言われる。
しかし輸送機の開発は遅れに遅れて近年やっと先行量産型が数機配備されるていたらくであり、いせはその間に建造されてしまってシルヴァリア母艦として運用され始めた。
そのシルヴァリア自体も空中機動性能が大幅に強化されてS/VTOL機能が装備されたため、海上自衛隊の中では耐熱甲板が装備できなかったことを失敗だとして、さらなる改装計画が進められていると言うことらしい。
そして今度の作戦でいえば、シルヴァリアは巡航距離が短く、燃料は大食らいという人型兵器の欠点が露骨に現れた。
動員できる空中給油機の数では、シルヴァリアを作戦空域までフェリーしていたのでは他の作戦参加機にまわす燃料が足りなくなってしまうのだ。
それがための、シルヴァリアのみの先行海上移送ということで、何もかもが間に合わせのつぎはぎで万全とはほど遠くても、戦っていかなければならない現状をシルヴァリアといせが示していた。
「ねぇ、ゆうと」
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すいませんでした。 ご指摘感謝します。
シルヴァリアの人とは違うけど…
SSを書く気力はあっても資料が無ぇ!軍事雑誌のバックナンバーなんぞこんな田舎の何処で手に入れろと!?
資料がなければ妄想で書くんだ…
ってか下手に資料あると、エロに絡ませにくい気がする。
資料あるとあれも入れようこれも書かなきゃって
文章が肥大化するしね
遅くなりましてすいません。改稿していたら規制にひっかかていました。
第三章 アイアンボトム作戦 後半、投下いたします。
「まもなくランデブーポイント」
「スラスター出力、巡航へ」
空の色が金色と青が混ざったものから遥かな青一色に染まり始めたとき、Gが唐突に消える。そこは高度一万メートルの世界。
「各スラスター、巡航出力」
「味方機はどこだ?」
「まだ、確認できず」
ルヴィの返答にかぶって、無線が入った。
「こちら、アメリカ空軍太平洋航空軍所属空中管制機ムーンシャイン。本作戦の指揮をとっている。ようこそシルヴァリア。君たちの到着でパーティの準備は整った」
「こちら、シルヴァリア、感度良好。ところでムーンシャイン、こちらからは味方機が見えない」
「位置データを送る。編隊を組み、進撃態勢をとれ。レーダー使用は許可しない」
「了解、ムーンシャイン」
データに従って青一色の空をかきわけ、前に出る。米粒のような大きさの機体が見え始めた。
上空には、腹一杯に爆弾を積んだB−52の爆撃機集団と機首に対ミサイルレーザーを積んだAL−1がいる。
前方には米空軍のF−22、F−15C、F-16と航空自衛隊のF-22J、F-15Jが編隊を組み、後方でF−2がJDAMを抱えて飛んでいる。
オーストラリア空軍のF−35やF-111、インド空軍のSU−30MKIもいる。
「主賓の到着だぜ」
「しょんべんちびるなよ」
「童貞は捨てたか?」
無線から様々訛りの英語が飛び出す。
「こちらムーンシャイン。各機、それくらいにしておけ。まもなく敵の索敵範囲に入る。対空迎撃に注意。ABL部隊、レーザーの準備はいいか?」
「こちらエクスキャリバー1、電圧は良好だ、いつでもいける」
「エクスキャリバー2、こちらも電圧は安定」
「了解だ。……各機に告ぐ。こちらに向かう不明飛行集団を認めた。IFF反応無し。敵迎撃部隊と思われる。
護衛戦闘機隊並びにシルヴァリア、当機からの管制で目標集団に調整飽和ミサイル攻撃を行う。
各機にデータリンクで割り振った目標を送るので目標データを入力し、命令と共にミサイルを発射せよ。中間誘導は当機が行う」
無線に了解の声があふれる。
「データリンク来ました」
「よし、ミサイルポッドにデータを入力」
ルヴィの声と共に、モニターに次々とターゲッティングボックスが現れ、重なるようにロックオンサークルが輝く。
「シルヴァリア、ロックオン完了」
「ムーンシャインより各機、発射せよ」
「FOX3」
トリガーをひくと、機体周囲が一瞬煙に包まれた。兵器としては欠陥だらけの特殊装甲歩兵だが、搭載できるミサイル数は多い。
それを生かしての一斉発射である。
帯のような噴煙を描いて、対装甲歩兵用ミサイルが揃って飛んでいった。
動きは鈍いが装甲が厚い敵に、至近距離から対装甲子弾をばらまく、対地用ミサイルを転用したものだ。
やがて前方で爆炎と閃光があがりはじめる。
「警告、ミサイル接近」
「ブレイク」
炎を突き破ってきらりと光るものが駆けのぼる、回避行動と共に俺はB−52の真下に駆けのぼった。
「主砲弾を散弾に、ミサイル迎撃モード」
「了解。脅威度の高いものから、照準開始」
ロックオンサークルが輝くや否やトリガーをしぼる。前方で爆炎があがるのを待たず、次目標に移行。
「シルヴァリア、こちらエクスキャリバー。がんばってるのはわかるが、出過ぎだ。下がってくれ、レーザーを打つ」
「了解」
機隊を滑らせて後退すると共にAL−1の機首から赤い照準レーザーが周辺空域を薙いだ。
「照準ロック、エクスキャリバー1、レーザー掃射」
見えない何かが空中を踊り連続的にミサイルが爆発する。
「こいつは……」
対ミサイルレーザーの威力に息をのむ俺に無線が入った。
「こちらムーンシャイン。各機に告ぐ。まもなく爆撃ポイントに到達。敵第二波上昇を開始。各機は爆撃機隊の援護に専念せよ。インターセプターを近づけさせるな」
「バトルアックス隊了解」
「セイバー隊了解」
「ハウンドドッグ隊、攻撃態勢にうつる」
「レッドファルコン隊了解」
翼を振って戦闘機隊がばらけはじめる。
「ルヴィ、 ミサイル残弾すべてたたき込んでポッド廃棄。ドッグファイトに持ち込んで足を止める」
「目標設定完了」
重なり合ったロックオンサークルが一斉に点滅。トリガーを引くとミサイルがすべり下りていく。
「増設ミサイルポッド、パージ」
連続した破裂音とともにポッドが機体から外れ、落下していった。
「行くぞ」
羽を広げたシルヴァリアが、ミサイルを追って急降下する。
ミサイルを避けて動きが止まった巨人の首を吹き飛ばした。
ミサイルの直撃で吹き飛んだ巨人に体当たりをして噴煙の中から狙撃。
僚機を追っていて後方からの襲撃に気づかない巨人を撃ち砕き、
「マニュピュレータプロテクター展開」
ニアミスまがいでうかつにも間合いに飛び込んできた巨人を拳で引き裂く。
「肩部被弾! スラスター動作不能。推進軸修正。肩部関節機能は動作可能」
衝撃とともに狙撃されたのを悟り、お返しの片手狙撃。
輝くロックオンサークルのなかで、火球にかわる。
「爆撃機隊に向かう小集団がある。シルヴァリア、カバーを頼む」
「了解、ムーンシャイン。……ルヴィ!」
「フルブーストスタート」
視界が暗さをまし、意識が飛びそうなGが訪れる。その中で、敵巨人の後ろ姿にロックオンサークルが光る。
トリガーすら重く、渾身の力で引いた。
腰を打ち砕かれた巨人が、二つにちぎれて回りながら落ちていく。
機体を殴りつけるような衝撃が走る。ディスプレイモニターの表示が一瞬乱れた。
「背部装甲破損、主翼破損」
反転逆落としで迫ってくる巨人をぎりぎりでかわし、なおも爆撃機隊に迫る巨人達を追った。
一体が、僚機のミサイルを浴びて姿勢を崩す。穴だらけになってもその巨人は大砲を構え、僚機を狙った。
その一瞬で巨人の腕を大砲ごと吹き飛ばす。こちらに向き直った巨人にもう一発。
吸い込まれた砲弾が、巨人の首をはね飛ばし、巨人は壊れた人形のごとく、舞った。
「あと、一機」
「警告、ミサイル接近」
「ルヴィ、回避機動はとらず、進路このまま」
ロックオンサークルの中で巨人がB−52に迫る。
「主砲狙撃モード」
「狙撃モード移行。ミサイルさらに接近」
回避機動を捨てて飛ぶシルヴァリアが、一瞬の安定した照準を与えてくれた。
巨人の後ろ姿が滑り込むように、ロックオンサークルの真ん中に位置して、サークルが明滅した。
トリガーを引いて巨人がばらばらになったのを見届けたとき、機体を猛烈な衝撃がおそった。
「敵ミサイル着弾。腰部並びに背下部、左大腿後部装甲全壊。脚部走行機能不能、飛行機能は最大速度30%低下。
同箇所のスラスター全滅。推進軸修正開始」
スピンに陥りかけ、苦労しながらルヴィが姿勢を立て直す。
「シルヴァリア、応答せよ! 大丈夫か!」
「ムーンシャイン、こちらシルヴァリア。機体中破。作戦続行は可能。乗員に負傷なし」
無線にほっとした空気が流れた。
「シルヴァリア、気をつけるんだ。……爆撃機隊は損傷なし」
「こちら、サイゴンエクスプレス1。シルヴァリア、あんたが守ってくれたロートル爆撃機だ。感謝するぜ。もうすぐ、目標上空に到達する。
たっぷりくわえ込んだJDAM、RNEP、ディープスロートを、いまいましい異星人の上でたれてやるぜ。楽しみにしてな。そらぁ、爆弾倉開けろぉ!」
それは旧式にして、しかし幾多の戦場を渡ってきたものの凶悪さを秘めた姿だった。
コールドウォーの時代ですら放たれることはなかった核爆弾を、今は誰も、落とすことを止めることはない。
腹が禍々しく開いた。
「ムーンシャインより各機、爆撃機隊、今、投下開始(Bomb away)」
「投下、投下、投下ぁ!」
悲鳴のような風切り音とともに止めどなく爆弾が、落ちていく。遙か下で閃光と黒煙があがる。
B−52の巨体は、どこに搭載されていたのかと思われるほどの数の爆弾を放出した。
やがて、鮮烈な閃光とともに、キノコ雲があがる。
核搭載型地中貫徹爆弾、RNEPが「プリシラ」の強固な装甲を貫いた証だった。
周囲で歓声が上がる中、俺たちは黙示録のような風景をただ眺めるだけだった。
隣を飛んでいるF−15Jからコールが入る。
「シルヴァリア、こちらレッドファルコン。……異星人を撃滅するために核が必要なのは理解している。だが自らの星を放射能で汚したことを、俺は喜ぶことができない」
「……ええ、レッドファルコン。だけど俺たちには他に方法がありませんでした」
「ああ、シルヴァリア。これは日本人の感傷なのかもしれない。……すまない、忘れてくれ。……ありがとう」
作戦を成し遂げた安堵感は確かにあった。だが放射能をばらまくことでしか敵を食い止められない現実もまた重く心にのしかかる。
思いにふける俺を、ムーンシャインの通信が現実に戻した。
「……エクスキャリバー隊! こちらムーンシャイン、対ミサイル防御。七時の方向、仰角七〇度」
翼を翻し、機首を上空に向けたAL−1が不可視レーザーを振り回す。
その遙か上空に燃える火球があった。……それは大気圏突入を図る巨大な何か……異性人以外にこんな巨大なものを宇宙から降ろせるものはいないのだから敵である。
突然大量に降り注いだミサイルは、そのかなりを二機のAL−1による守りの剣によって撃破された。
それでも、来襲するミサイルは数が多すぎた。
「ムーンシャイン、こちらエクスキャリバー1、数が多すぎ……」
エクスキャリバー1が胴体に直撃を受けて、瞬時に爆砕した。
シルヴァリアも散弾モードで撃ち続けたが、幾多のミサイルがすり抜けていく。
「サイゴンエクスプレス、全速で待避しろ!」
八発のTF33ターボファンのうなりをあげ、B−52は散開していく。だが、その動きは戦闘機はおろか、シルヴァリアと比しても遅く、機動制限も強い。
爆弾をすべて投下して軽くなっているとは言っても、B−52は半世紀以上前に作られた爆撃機であり、制空権の完全奪取下で運用されるべき機体だった。
ゆえに降り注いだミサイルは半世紀以上生き延びた死の翼を、小枝を折るよりも容易にへし折った。
胴体を折られ、翼をもがれて、B−52が墜ちていく。
呆然とする俺たちの遙か上で、降りてくる炎の固まりはベールをはぎ取り、姿を表した。
……それは、異星人の巨大母艦だった。
「各機、緊急待避!」
降り注ぐミサイルをかわして迎撃し、巨大母艦に近づこうとする。だが、敵の位置はあまりにも高かった。
「ルヴィ! アフタバーナーっ」
「駄目、ゆうと。あそこには昇れない!」
「敵は高度三万メートルだ。攻撃は不能。全機、即座に待避せよ。繰り返す。……」
何も出来ない無力感に心をかき乱されながら、俺はミサイルの迎撃を続ける。
「あいつは、どうやってあんなところに!」
「ゆうと、あれは宇宙から来たの。シルヴァリアでは届かない」
愕然として振り向く俺にルヴィがデータをよこした。
そこに映っていたのは地球と月。ラグランジュポイント2から地球にと伸びる線が示された。コードネームをロミーナと名付けられていた。
「リサージュ軌道を用いてとどまっていたんだけど、マティルダやプリシラと連携をとって、動いている」
「これって?」
「今ムーンシャインを経由して、入間より届いた。……きっと、私たちは、異星人の罠にかかった」
「くっ、くそぉぉぉぉぉぉ」
「ゆうと、待避するよ」
シャワーのごとく降り注ぐミサイルを打ち落としながら、俺は悔しさで唇を噛みしめた。
けれども必死に回避をしつつも打ち落とされていく味方が増え、漏れてくる断末魔の無線が俺に腹を決めさせた。
「ムーンシャイン。こちら、シルヴァリア。レーザー融合弾使用許可を乞う」
「ゆうと、何を?」
「こちら、ムーンシャイン。どうするつもりだ?」
「衝撃波とEMPパルスで敵ミサイルを吹き飛ばします。あわよくば降りてきた母艦にもダメージを」
「許可できない。貴機の退避距離が充分にとれない!」
「そんなことはどうでもいい! マティルダもまだ居る状況でこれ以上の損失が許されるってのか? ええ、ムーンシャイン!」
俺の怒声の後に長いようで短い沈黙が過ぎた。やがて力を失った声が響く
「……退避距離はできるだけとれ。使用を……許可する」
「いくぞ、ルヴィ。発射最適位置、計算を開始」
顔を引き締めたまま、無言でルヴィがうなずく。
「各機につぐ。こちらはシルヴァリア。今より小型水爆を発射する。各機は、影響範囲内から至急退避してくれ。データはムーンシャインが送ってくれる」
「こちら、ムーンシャイン。各機の撤退を許可する、最大速力で撤退せよ。……シルヴァリア、我々も影響を受けるから退避しなければならない。誘導が出来なくなる。すまない」
「ムーンシャイン、また、会おう」
その言葉とともにシルヴァリアは、弾かれたように空を昇り出す。その後を幾多のミサイルが追いかけ始めた
散弾を撃ち続ける砲身から、陽炎が立ち始める。
「主砲砲身、温度上昇。キャパシタ電圧低下」
「融合弾をうてればそれでいい」
異様な振動がシルヴァリアを襲った。
「敵ミサイル着弾。右脚部完全破壊。……損傷脚パージ。推進軸修正」
「まだだっ! 昇れるだけ昇るっ」
さらなる衝撃が機体を揺らす。
「左腕、直撃。消滅しました」
飛行機ですらない人型兵器の速度は知れたものだった。
かわしてかわしても襲いかかるミサイルによってみるみるうちにつきっぱなしの警告灯が増えていき、高空の酸素濃度低下でパワーユニットが不気味な息継ぎを始める。
敵の大型空中母艦は、いっこうに近づいた感じを見せなかった。
「……ちくしょう、ほんとに遠いぜ」
「まもなく射撃ポイントに到達」
「レーザー融合弾装填」
レーダーでは、未だに多数のミサイルが俺達を追っていた。
「もう少し、……もうちょっと、あと少し……」
電子音が響き、空中母艦を囲んでロックオンサークルが輝く。
トリガーとともにむしろ静かにレーザー融合弾は打ち出された。
「緊急退避っ」
ルヴィの声と共に背中を蹴り飛ばされるようなGがかかる。
レッドアウト真っ赤に染まっていく視界の中で迫ってくる閃光がシルヴァリアの主砲を飲み込んでねじ曲げる。
残骸となった主砲を破棄してさらに全速待避を続けるシルバリアを、やがて……閃光が飲み込み、視界の何もかも白く染まった。
「こちらクラーク基地。緊急車両の配備は済んでいる。あとはどちらが先に降りるかだけだ」
警告灯だらけで真っ赤なコンソールを見て俺はため息をついた。自己チェックで確認した外観はもっとひどい。
前面部はあちこちが融けるわ、焦げるわ、ゆがむわで、白銀の天使ではなく、飛んでいるのが不思議な薄汚れたスクラップと化している。
とはいえ、融合弾を炸裂させてこれだけで済んでいるのは、さすがというべきだった。
「レッドファルコン、言っておきますけど今の状態ではこちらが先に降りたら、まず間違いなく滑走路は使えなくなります。レッドファルコンから先に降りてください」
だが相手は俺の言葉を全く無視した。階級も技術も上なので仕方がないが、彼をいさめる部下がいないので、なおさらだった。
彼をサポートしていた二番機もソードダンサーもナイトガンナーも、今はいない。
レッドファルコンだけが、彼だけがその恐るべき技術で生き残っていたのだ。
俺たちは核融合爆発から投げ出された先で、撤退する彼と出会った。……というかレッドファルコンが俺たちを見つけて基地に連れ帰ってくれたほうが正しい。
「シルヴァリア、俺に従え。先に貴様が降りるんだ」
「だけど、レッドファルコン! 貴方もエンジン一基と片翼がやられています!」
「黙れ。くちばしの黄色いひよこが俺に命令するのか? 十年早いぞ」
再度、俺はため息をついた。レッドファルコンのF−15Jは、俺達の後ろを飛んでいた。
カメラに映っているその姿は、左主翼の真ん中から先は無く、右エンジンも煙が出て、よろよろと這うようにだったが。
そのF−15Jの遙か上には、あの巨大空中母艦が、遥か遠くの点になって浮かんでいる。
撃滅できなかったのだ。衝撃波と電磁パルスでミサイルを墜としてあれの動きを止めるのだけが精一杯だった。
「しかし!」
「この機の機関砲はまだ残っているぞ。基地にたたき落としてやっても良いが?」
「ゆうと、あの人、全然聞く気無いよ。……それに本気で射線をいれてきているみたい」
あきれた顔でルヴィが俺を見る。俺は首を振ってお手上げというジェスチャーをした。
「しかたないな……。ルヴィ、残燃料全て投棄」
「了解、投棄開始」
わずかばかりの燃料が機外にばらまかれて七色の霧のように広がる。
「そうだ。それでいい、シルヴァリア」
「負けましたよ、レッドファルコン。どうせ、俺はひよっこです」
「着陸態勢に入ります」
ルヴィがゆっくりと機体の高度を落として滑走路に巧みに残った左脚部を接地させる。けれど脚部は盛大な異音と共に膝のところから折れた。
「うわぁぁぁ」
倒れ込んだ機体を建て直そうと右腕を突き出して、アスファルトにたたきつけると、これも肩から外れる。
だるまになったシルヴァリアは、滑走路を外れてぶざまに転がり、タキシングウェイの途中でようやく止まった。
「……吐きそうだ」
いやな汁が出そうなほどシェイクされた後、機能停止して闇に閉ざされたコックピットで、俺はぼやいた。
「ルヴィ?」
「……うん。だいじょーぶ」
ふと以前の記憶が蘇り不安に駆られる。だが今回は俺の声に応えて隣席で動く物音がした。同時に装甲板を叩く水音のようなものが響き始める。
「まってて、ゆうと。今、ハッチを開けるから」
声とともに何かを割る音がした。途端に火花が走り、小さな爆発音とともに後ろのハッチが吹き飛ぶ。
垂れ落ちる白い消化剤を払いのけて、ルヴィに助けられながらなんとか機外に転がり出た。
「パイロットは自力脱出、繰り返すパイロットは自力脱出」
「除染放水を開始! パイロットもだ!」
その言葉で俺もルヴィも水をしこたまぶっかけられる。放射性物質除染のためだ。
宇宙服のような防護服を着た化学防護隊に、体が冷え切るほど水を浴びせられた後、俺は通信指揮車から降りてきた通信兵からインカムを渡された。
「大丈夫か?」
「レッドファルコンですか? だからいわんこっちゃないですよ! こうなるって言ったのに!」
その声はレッドファルコンだった。空を見上げるとよたよたと旋回飛行をしている。
滑走路では濃緑色に塗られたブルドーザーが入って残骸を両脇に押しのけていて、同色のバキュームスイーパーが慌ただしく清掃を行っている。
「貴様らが無事ならそれでいい」
「滑走路はもうすぐいけます。派手にぶっ壊れてくれたせいで、気兼ねなく掃除ができるそうで。……レッドファルコン、腕を見せてくださいよ。ランディング、どじったら笑いものにしてやりますから」
「その元気さなら大丈夫だな。心配するな。イーグルは羽がもげても生還できる、世界最高の戦闘機だ。貴様のボロ人形とはわけが違う」
「言っててください……滑走路空いたようです」
ブルドーザーとバキュームスイーパーがエンジンのうなりも高らかに、滑走路から去っていく。
飛び去ったF−15Jが彼方で旋回し、着陸態勢に入った。片翼片肺なのに、ぴたりと乱れないその姿勢は、完成したパイロットの証だった。
「いい感じです、レッドファルコン。そのまま……!?」
そのはずだったのに、滑走路の端にさしかかったとき、煙を上げていたエンジンが突然爆発した。
「レッドファルコン!」
悲鳴のようなルヴィの叫びに答えることなく、悪夢のようにぐらりと機は傾いて、滑走路から外れる。
「ベイルアウト!」
叫びもむなしく、機が下を向き草むらに落ちていき、炎があがる。
「墜落したぞ!」
「救出作業急げ」
駆け出す作業車と人の中で、俺は足に力が入らなくなり、そのまま座り込んだ。
目の前で起きたことが、まったく信じられなかったのだ。
「うそ……だろう?」
ルヴィですら口元に手をあてたまま立ちすくんでいた。
「なんでだよ……どうしてなんだよ。……あと少しだったじゃないか……」
現実感を無くしたその光景がこの作戦の最後の光景だった。
アイアンボトム作戦は、部分的成功に終わったと発表されたが、誰もが敗北に近いものであることを理解していた。
高級士官達がむっつりと押し黙り、兵と士官達の間には重い空気が漂う。
翌朝、メディカルチェックやデブリーフィングを終えた俺とルヴィは格納庫の脇に集められたF-15Jの残骸の前に立っていた。
レッドファルコンの愛機に無言でビールを注ぎかけ、そのコックピットをのぞき込む。
はたして、それはあった。コンソールに張り付けられた幼い女児と、きれいな母親らしい女性がうつっている写真。
火膨れができて若干の変色があるけれども、その写真を大切にしていたことはすぐにわかる。
「……生き残ったものが出来ることは、思いを受け継ぐことだけだ」
突然背後から声がかかる。だが振り向かなくても誰なのかはわかった。
「先生……。思いを受け継ぐって……どうすればいいんですか? 無理ですよ。俺にはレッドファルコンの替わりは務められない!」
震えたくなるような無力感と喪失感で、俺は叫ぶ。何もかも彼が上であったのに、生き残ったのは俺で、彼は死んだ。
そんな俺の肩にそっと手が置かれる。
「その写真の人たちを守るのが、パイロットの望みなのだろう? ……その思いを受け継いで、戦うしかない。
……次の作戦がそろそろ発動する。体調を整えておくんだ」
「はっ、次の作戦って? シルヴァリアはもうだめです。見たでしょう? あのこわれっぷり!」
凶暴な笑いの発作に俺は振り返って、鏡先生を睨む。だが鏡先生は微笑んだ。
「シルヴァリアの二号機は既に組みあがっている。種子島で最終チェック中だ」
「種子島? まさか、あれをするんですか?」
ルヴィが驚いたような声をだした。
「仕方があるまい。下からが駄目なら上からということだ」
その言葉にルヴィは今度こそ絶句したように目を見開き立ちつくした。
「ルヴィ?」
「特殊装甲歩兵高速輸送計画ポセイドン」
「今回のはプロジェクトコード、ポセイドン3と聞いている。弾道飛行ロケットに搭載して、極めて短時間で特殊装甲歩兵を送り届ける」
その言葉の意味がわからなくて、俺はしばし呆けた。
「弾道飛行ロケット?」
「高度10万メートルに駆けのぼり、天空からあのいまいましい母艦を叩く。日本の切り札だ。
……そしてあのいまいましい母艦の対する唯一の復讐の機会でもある」
ルヴィと顔を見合わせる俺が抱きしめられ、頬に鏡先生の唇が寄せられる。
「続きがこんなのですまないが、……きみが無事で良かった。だが、これからの訓練はきつい。涙も吐物も出なくなるほどだ」
俺を抱きしめる腕に力がこもる。
「すまない。……君を巻き込んだ私を許してくれとはいわない。……だけど君を愛している。どうか死なないでくれ」
ルヴィの目が再び驚きに見開かれる。
それは一日が暑くなるような予感に満ちたフィリピンの朝のことだった。
第三章終わり
投下終了です。 資料はwikiとgoogle map と軍事板FAQです。
投下乙ッス
>その言葉で俺もルヴィも水をしこたまぶっかけられる。放射性物質除染のためだ。
この辺の描写がいいなぁ。核をしこたま使った結果が明示されてて
GJ!!
>飛行機ですらない人型兵器の速度は知れたものだった。
この辺の表現が個人的に魅かれる。
こういうのって、ついついスーパーロボットを描きたくなるんだけど、作者さんがあくまで人型兵器に
拘っているのが随所で分かるのがツボだ。おかげで航空機も航空機として映えているし。
続き楽しみにしてます。
672 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 22:22:56 ID:mk+6Lc51
メインタンクブロー、浮上!
じゃかじゃんじゃかじゃん(U−96のテーマ)