【涼宮ハルヒ】谷川流 the 26章【学校を出よう!】

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1名無しさん@ピンキー
谷川流スレッド設立に伴う所信表明

我がスレッドでは、谷川流作品のSSを広く募集しています。
過去にエロいSSを書いたことがある人
今現在、とても萌え萌えなSSを書いている人
遠からず、すばらしいSSを書く予定がある人
そういう人が居たら、このスレッドに書き込むと良いです。
たちどころにレスがつくでしょう。
ただし、他の作品のSSでは駄目です。
谷川流作品じゃないといけません。注意してください。

@前スレ
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 25章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155382625/
@過去ログ
http://www9.atwiki.jp/eroparo/pages/210.html

@これまでに投下されたSSの保管場所
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

涼宮ハルヒのSS保管庫 予備
http://haluhi9000.h.fc2.com/
2名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:34:08 ID:RHOpz/Aq
Q批評とか感想とか書きたいんだけど?
A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。

Q煽られたりしたんだけど…
Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉はしないで下さい。

Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A無ければ自分で作ればいいのよ!

Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…

Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど…
Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。

Q保管庫のどれがオススメ?
Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。

Q〜ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。
Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う?

Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。  嫌なときは言って欲しいのね。

Q次スレのタイミングは?
Aうーん… 僕に聞かれても分からないな。 460KBを越えたあたりで一旦聞いてみるといいよ。

3名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:45:27 ID:Ev+NEYMW
>>1
4名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:45:44 ID:TQ7K0Wqw
>>1おつっさ
5名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:46:10 ID:lOMxHOqN
>>1 乙〜
6名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:47:04 ID:TznZMGVz
乙>>壱
7名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:47:22 ID:5YNEX4bq
>>1
乙です
8名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:47:40 ID:nmVHN2J1
>>1
9名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:47:50 ID:6YyezOqy
>>1
10名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:48:50 ID:+XgQAUK/
>1 修正乙
11名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:56:35 ID:o05me657
壱乙
12名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:07:52 ID:G3CthslQ
以下ID:LlJ348kmはスルーでよろしく
13名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:09:04 ID:mJFafTj9
よし、団長(断腸)の思いでNG登録するぜ

なーんてね、ププッ
14名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:11:02 ID:nmVHN2J1
>>13
なんかデジャヴ
これもエンドレスエイトのせいか
15名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:35:37 ID:k4e4XuCT
いくらお盆だからっていろんなモノが降臨しすぎw
16名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:39:57 ID:Jmdwqu9x
前スレからの誘導……いらないか。
17名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:03:09 ID:mJFafTj9
前スレ埋めてて思ったけど
「埋め」を「産め」って書くと、何かエロいよね。

産め、ハルヒ!!
18名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:08:10 ID:wdT+UcmR
俺様に批評して欲しけりゃ、手垢の付いていないSS持ってきなよ。
宿題もしないでこんな所に出入りしている厨どもに、厳しい現実というものを見せてやるよ。
お前ら、新学期までもう2週間ないんだぞ。
19名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:10:25 ID:0BcJedbw
失せろ
20名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:11:22 ID:nmVHN2J1
>>19
相手にしたら負け
21名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:15:34 ID:+XgQAUK/
マジレスすると、
自己顕示欲と自意識が過剰で他者への攻撃性が顕著。
以上の理由により、自己愛性障害または境界型人格障害の可能性が高い。ガチの基地外スルー推奨
22名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:17:49 ID:UrOMThC1
>>18
コテ付けて下さい
23名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:32:48 ID:qAJvMDnR
前レス>>1000
誰と結婚
24名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:33:16 ID:KrMZH9x5
AAで埋められるのも腹立つけど、意味不明な煽りやその反応レスで埋められるのも腹立つな。
25名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:38:50 ID:nmVHN2J1
>>24
スルー汁と言うに聞かんヤシがおるからな
26名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:43:21 ID:Eh1wcaZZ
ともかく余りにも低レベルな作品にまでGJ付けるのよそうよ。
さり気なく「乙」。
その努力に対して「お疲れさん」ってことで。
27名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:49:26 ID:mJFafTj9
初めに言っておきますが、僕はこのスレでSS投下したことがあります。
具体的には、
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/h/haruhi535.html
ttp://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/h/haruhi556.html
です。

あまり反応しすぎるのもよくないとは思いますが、>>18さんの言動を見ていて、一言言いたくなりました。
貴方の言動を見ていて感じるのは、
お客さんが要らないと言っているのに、何としてでも売ろうとするセールスに似ている、ということです。
たとえば、貴方の持ってきた商品は非常に品質の良いものかも知れません。
しかし、貴方が良いものと思っても、必ずしもお客さんのニーズに合うとは限りません。
お客さんが要らないと言えば、商売は成り立たないのです。

貴方が言う「批評」というものは、今までの貴方の文学経験に裏打ちされた正しいものであるかもしれません。
しかし、残念ながら、今、このスレを見たり、書き込んだりしている人達は、そこにニーズを感じてないものと思われます。
例えば、僕が書いたSSが低レベルと判断されるのならば(実際低レベルですが)、それでも構わないと思いますし、
低レベルで良いのではないでしょうか。
敢えて言わせてもらえば、「GJ」というレスが、例え盲目的につけられたものであったとしても、
そのレスでもって、書いた人が少しでも気分が良くなればそれで良いのではないでしょうか。

元々、SSというものは、2ちゃんねるで頻繁に行われている「ネタ」の一種でしかないと思っています。
「こう書き込んだらウケるんじゃないかな」という程度のものだと思っています。
つまり、>>18さんがおっしゃるほど批評を受けたいと思っているわけでもなければ、
文学的に優れているから賞賛してくれというわけでもないと思います。
ただのネタです。

ですから、ただのネタに対して、そんなに真面目に批評とか言われても、正直反応に困るわけです。
それに伴って、スレの空気が悪くなっていきます。
実際、現時点までで、貴方の発言によってスレの雰囲気が悪くなっていることが見受けられます。

はっきり言って、貴方の批評は、正しいかもしれませんが、ここでは必要ないのです。

どうか、発言を控えてください。よろしくお願いします。

長文失礼しました。
28名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:50:26 ID:nmVHN2J1
>>27が一言じゃない件について
29名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:52:57 ID:CP1OiOIC
>>28
そこはあえて突っ込まない方針で
30名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:54:32 ID:0i/SPKPV
グダグダ言うよりアク禁申請した方が効果的なんジャマイカ
31名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:55:15 ID:nmVHN2J1
んな面倒くさいことしないであぼーんすればいい
32名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:55:58 ID:KrMZH9x5
>>27
だたのネタなら何を言われても無視しとけばいい
33名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:57:09 ID:CP1OiOIC
きっと>>18にも色々あるんだよ。
ここは生暖かい目で見守ってやろうぜ。
それが大人ってもんだろ?
34名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:58:12 ID:9KGjtyyh
俺は>>21が言うように今問題になっている人間は
完全に自己愛性人格障害だと思うから、相手をしてもしょうがないと思うぞ
いいからスルーしようぜ
35名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:59:07 ID:5YNEX4bq
とりあえず一言、>>27さん長文『乙』です
36名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:03:55 ID:3FMckY4V
アク禁申請って最悪の発想だな
ピンクちゃんねるにくるなよ
37名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:04:04 ID:T3vlYyCs
>>27
スクロールして吹いたwwwwwwwww
38名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:05:06 ID:nmVHN2J1
>>34
「同性愛」に見えて吹いた
39名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:06:15 ID:E0drDxa7
>27とは美味い酒が飲めそうだ。

長門萌えを肴にしてな。




え?ハルヒスキー?
40名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:07:44 ID:0i/SPKPV
>>36
ど、どうしたそんなにビビって
怖くなったのか?
41名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:09:06 ID:nmVHN2J1
>>40の矛先が違うような
42名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:12:13 ID:CP1OiOIC
しっかしこのスレはツンデレが多いな
もうね、お前ら全員に萌えた!!!
43名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:16:22 ID:mvGR8t3y
>>18
へぇ〜なになに?あなたどっかの編集者なの?すごいねぇ〜(・∀・)
君に評価されるなんてとても名誉なことだねぇ〜(・∀・)
どうだい?僕に君の評価とやらを見せてくれよ( ・∀・ )
勿論どんなSSでもいいんだよね?選り好みなんかしないよね?(・∀・)
あぁ今更逃げるなんて言わないよね?皆君の腕前に期待してるんだからさ!!m9(・∀・)
44名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:17:06 ID:3FMckY4V
「このスレに荒らしが来てるんです!アク禁にしてください!」ってどこかに言いつけに行くのか?
行ってこい行ってこい
45名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:22:47 ID:nmVHN2J1
いい加減反応するのヤメレ
このスレを荒らしとそれに反応する厨発言だけで終わらせる気か
46名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:25:08 ID:wLdnr2nf
vipは気楽でいいぜ
47名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:27:02 ID:CP1OiOIC
>>46
そういう事を言うとそっちにも流れるからヤメレ!!
48名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:27:28 ID:nmVHN2J1
49名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:28:52 ID:CP1OiOIC
>>48
スマン
50名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:51:19 ID:l/EV1o5M
ループ・タイムでのキョンの最大の失態は閉鎖空間内に神人が出る前にポニテ萌えCOしてキスした事だと思うんだ
51名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:56:08 ID:G6cIczk5
近日投稿する予定なんだが、大体何文字位なら規制に引っかからないんだ?
誰か教えてplz
52名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:58:30 ID:E0drDxa7
>>51
一レスで
60行、4096byte

連投については白根ども
10レス連投までは平気だった
53名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:05:17 ID:G6cIczk5
>>52
サンクス
じゃあ推敲して一晩寝かせてから投稿する
54名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:06:15 ID:G3CthslQ
wktk
55名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:10:43 ID:Yc01LLLb
連投に関してはレス数よりも投下間隔の壁が大きい。
20レスくらい連投しても平気だったけど2〜3分に1レスくらいのペースで行かないと引っかかる。
56名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:10:57 ID:G6cIczk5
>>54
すまん追記
推敲して一晩寝かせてから読み直して布団を股に挟んで悶えてゴロゴロしないと思えたら投稿するwww
57名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:13:23 ID:5YNEX4bq
YUKI.N> sleeping beauty
58名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:16:39 ID:KrMZH9x5
>>56
もう投稿しなくていいから。
59名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:21:05 ID:G3CthslQ
>>56
どんな状況なんだよそれwww期待してます
60名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 04:31:24 ID:5YNEX4bq
>>57ごめん、言いたかっただけ
自分も楽しみにしながら布団を脇に挟んで寝るとします
61名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 09:39:22 ID:TeqMqMtW
えーと、み・・・みくる!!  
62名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 10:13:57 ID:9RQzfsYB
る……ルビー・モレノ!!
63名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 10:42:43 ID:hIMXIfCV
自分の作品に自信がない人は
良質SSが貼られた後に投下がいいよ
たくさんの的確なアドバイスをもらえるからね
64名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:22:00 ID:Yc01LLLb
別に投下する人みんながみんな評価を求めているかと言えばそうでもない。
批評とかいらないなら最初からツッコミ不要と書けばいいだけの話。
65名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:26:15 ID:SYZ8qXSj
もういいって
何回蒸し返すんだ
66名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:27:05 ID:T01QPE3j
>>65
ヒント:蒸し返すのが目的
67名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:49:58 ID:5bx1k+FV
昨日の人のことなら、
低レベルなSSやむやみなGJを叩きだし、スレのレベルを上げる目的と言いながら
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155382625/925
で、このスレをつぶすのが目的と言っている

これ以上この話題を振るヤツやSSを評価したがるヤツは
スレ潰しが目的のただの荒らし。

それでもなお相手したいなら、
昨日の人はおそらくGJと言われる人がうらやましかったツンデレだと思うので
やさしく「お前はなかなかいいことを言う!GJ!」と褒めてあげて下さい。以上。
68名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:51:29 ID:DJs6L/R9
みんな落ち着け。

分かった、俺が今から頑張って古泉*キョン妹を書いてみる。
それで落ち着いてくれ。な?
69名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:53:12 ID:RHOpz/Aq
>>68が古泉*キョン*妹に見えた俺は末期
70名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 11:59:39 ID:/TIeswVv
このご時世だし、余り露骨に女児性愛ものはどうなんだろう?
止めた方がイイと思う俺はココにいる資格がないのか
71名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:17:13 ID:lbTHRQ4W
横からスマソ

幾ら金を貰って書いていないとはいっても、公共の場に作品を発表する限り、
望む望まないに関わらず、何らかの反応があるのはしかたないんじゃないかな?

無論GJ貰えればモチベーションも上がるだろうけど、否定的な意見が出るのは止められないよ。
どんな下手なSSでも一応発表できるのと同時に、どんな厳しい評価にも耐えなければならない。
それこそが自由なネット掲示板の持ち味だろ。
耐えられないのなら自サイトでも作って、好きなようにやればいいじゃん。

破綻した理論で押し売りと同一視するのはお門違いだし、話のすり替えに過ぎないよ。
72名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:22:00 ID:VuL74sg3
厳しい評価は構わない。

ただし、それが周りの人間、それこそ書き手読み手を問わず
人を不愉快にさせる免罪符にはならない。批評と罵倒には境界線がある。

作品の批判がしたいのか著者の批判がしたいのか分からない文章は評価と言わない。
73名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:29:28 ID:SYZ8qXSj
>>70
お前が見なければ他の人は満足できる
わかったか?
74名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:35:42 ID:5pmB7d/F
73みたいなのが自分の欲求押さえきれずに
平気で幼女とか襲っちゃうんだろうねぇw
判断も抵抗もできない幼女を対象とするアフォは死んだ方がイイよ
75名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:39:16 ID:rj03hGAF
よせ、>>73はエロゲのやりすぎで幼女もアソコさえ弄ってやりゃ、感じて喜んでくれるって
思いこんでる童貞君なんだからw
現実と妄想がごっちゃになってしまっているよ
76名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:42:50 ID:Bt+xAMf4
>>69
やあ俺(´・ω・)ノシ
77名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:46:50 ID:HTpzYUVW
ほんと児ポ法とかで、こういうとこも規制すべきだよな。
サンプルとして当局に送ってやるから、68は早く落とせよ。
78名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:47:49 ID:dvduJMa+
>>76
(・∀・)人(・∀・)
79名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:49:48 ID:9RQzfsYB
一度一線を越えてしまったことをきっかけに、
サルのようにヤりまくるハルヒ×キョンを見てみたいな

ストーリー性とか多少薄くなっても、エロが濃い
そういうSSも欲しい
80名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:55:19 ID:Yc01LLLb
そういう感じのバカップル化したのは保管庫に行けばいくつもあるよ。
81名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:58:35 ID:CWH94wcR
本当は読みたがっている>>77はツンデレ
82名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 12:59:09 ID:DNinUOiG
>>77
読みたいなら素直に読みたいって言えよ変態www
83名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:05:53 ID:oCT17F8I
俺は幼女好きだから3歳の長門にハァハァしてます。
エンドレスサマー以降のババアな長門には興味ありません。
84名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:12:55 ID:FjuoGu06
>>74
バカだなぁ
二次元の幼女だからいいんじゃないか
現実の幼女なんてやかましくてうぜぇだけさ
85名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:16:29 ID:C7AiR5VP
新スレが立ってずいぶん伸びてるなと思って来てみたら…
雑談でスレを消費するのもほどほどにしとけよ
86名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:19:27 ID:Q/ujqP6c
ツマンネ
このスレもいよいよ終わりか
どっか逝こう じゃあな
87名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:19:51 ID:W0eywzyX
>>85
雑談乙
88名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:51:37 ID:4qFJA+Mo


Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…
89名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:53:15 ID:SYZ8qXSj
新スレ立ってから一作も投下されずに100レスか
谷川スレオワタ\(^o^)/
90名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:56:50 ID:INKrF0Ys
昨日の荒らしが紛れ込んでるようにしか見えないのは俺だけか?
宣言通りにIDを毎回変えて
91名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 13:57:16 ID:j02kAtyU
天国はどうなったの?鶴屋さんのとこまで?
92名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:02:30 ID:y/+alX/H
22-117氏の投下はそろそろではあるまいか。
もの凄く楽しみに待ってるわけなのだが。
93名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:07:00 ID:2Ws7osos
王子様事件や大阪の監禁事件なんかも完全にエロゲの影響だよね。
最初は嫌がっていても、エッチな責めを繰り返しているうちに、
相手の女の子が喜んでくれるものと勘違いしてエスカレートしていく。
同意を得ない性戯など、一方的な暴力に過ぎないのに。
怯えから従順になることはあっても、そこに一片の愛情も湧いたりはしないんだよ。
94名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:08:40 ID:lolaV/IZ
>>93
経験者?
95名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:09:57 ID:ZDn01Tbd
>>93
とりあえずIDすごい
96名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:21:26 ID:T01QPE3j
>>93
まぁ、エロゲの影響はそんなに強くないと思うが。
そんな事言ったら少女コミックを読んでる奴は皆ヤバイし。
パンを食ってる98%が犯罪者 と同じだろ。

快感フレーズ だっけ?
「レイプから始まる恋だってあるよね」とか抜かした作者が描いてるのは。


ごめ、スレ違い。吊ってくる。
97名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:27:54 ID:gg7GcPgF
つーか香具師らがやっていることはエロゲの攻略手順そのままなんだけど(w
それに押収された証拠品の中にその手のエロゲが満載されていたんだが
それでもやっぱり関係ないのかな?
98名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:29:15 ID:lolaV/IZ
関係なくはないだろう
妄想を助長させて虚実の判断を鈍らせるということはあると思うが
99名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:33:23 ID:bWPep1rN
いずれにせよ、社会正義を盾にとられてる限り、こっちは不利にならざるを得ないな。
社会的に見れば俺たちの方が公序良俗を乱そうとする害悪なんだから。
100名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:36:41 ID:PDLAtr9M
それで影響されて犯罪を犯すような奴は別にエロゲでなくても(ry
「天国と地獄」の予告編見て身代金目的の誘拐した奴だっているし、エロゲだけを責める理由にはならんわな。
創作物は受け取る側に何かしらの影響を大なり小なり齎すもんだし。
ここまで書いといてアレだが完全なスレ違いだな。
101名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:39:49 ID:lh66A8Rj
ほとんどの人間はゲームのプレイを代償行為として欲求を満足させている。
その意味ではエロゲは犯罪の未然防止に役立っているとは思う。
しかし>>73のような短絡で自己中心的な考えの持ち主が、常軌を逸して犯罪に走ってしまうのが怖い。
先鋭的な一部の暴走で、全体が迷惑を被るのは世の常だ。
このスレのためにも、彼にこそ退場を願いたい。
102名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:40:52 ID:Q/ujqP6c
ここはエロゲと犯罪の関連性を語るスレとなりました
103名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:42:20 ID:ZDn01Tbd
こんなとこでエロSSむさぼってるやつらが何偉そうにいってんだって話だけどなw
104名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:42:37 ID:gdph4UGg
いや、スレ違いの議論?を延々続けてる君らこそ退場しないといかんだろ。
ここエロパロ板のハルヒスレなんだから。
105名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:43:11 ID:DKcbYroL
流れブッタ斬ってスマンが、
前スレでリンクがあった
vipのssまとめサイトって
ハズレも多いけど極稀にホームラン級の話もあるな。
゛ハルヒの妊娠゛とか…

正直言ってNTRが好きだ。
寝取られ展開を見ると興奮する…
106名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:43:14 ID:5YNEX4bq
>>91涼宮ハルヒの○天国のことを言ってるんだったら倉庫に続きあるよ
まだ未完だけど。
107名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:43:52 ID:DKcbYroL
流れブッタ斬ってスマンが、
前スレでリンクがあった
vipのssまとめサイトって
ハズレも多いけど極稀にホームラン級の話もあるな。
゛ハルヒの妊娠゛とか…

正直言ってNTRが好きだ。
寝取られ展開を見ると興奮する…
108名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:45:31 ID:mzP3PCA7
ああ…幼女がどうのとか言ってるやつは前スレの荒らしか
お前ら相手すんなよ…
109名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:47:20 ID:5YNEX4bq
ふと、SSのスレをひとまとめにリンクしようみたいな話はあるのかなと思ったり
総集させると凄い数だよね…ってここはエロだから永遠に隔絶なのか(´・ω・`)ショボーン
110名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:49:47 ID:GWrH2bU8
>>現実の幼女なんてやかましくてうぜぇだけさ

だから行為の後、手に負えなくなって殺してしまうという最悪の悲劇が生じるんでしょ?
いいよな、お前ら非力な引き籠もりでも、幼女なら抵抗されても勝てそうだしw
少しは相手の感情や、残された遺族のことを考えろ。
身近に一人でも性犯罪の被害者がいたら、冗談でもそんな台詞は吐けないはずだ。
111名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:53:16 ID:psJ/wGw/
・レスしている内容が同じ
・IDが毎回変わってる
・それを利用して自己レスを繰り返し擬似的に議論している状況を発生させる
112名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:55:33 ID:G6L25XrV
さっきからエロゲの話してる奴の大半が単発IDの件
113名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:55:45 ID:Q/ujqP6c
いい加減にしたら?
なんでここまで大人げない奴が多いんだよ('A`)
114名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:56:26 ID:lseysmT1
ほとんどがU20だから
お前も俺もw
115名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:56:49 ID:iKT5Q9A7
ここまで長門の自演
116名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:59:25 ID:MhMxqVp2
投下しようとおもたけど、荒れてるのでまた今度にしますね。
流し読みしかしてないけど、一々反応してると荒れるからスレタイ以外の内容に関しては無視が一番だとおもいま。
117名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 14:59:48 ID:Zis2lk/S
幼女ものはやっぱりイクナイな
スレどころか、板そのものの存続に関わるよ
まして今みたいな状況下だと、バッサリ切られちゃう可能性も
118名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:01:23 ID:5YNEX4bq
>>116おk 楽しみにしてま。
119名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:01:47 ID:3q69+H/P
>>115
現実と妄想の区別がつかなくなった香具師ハケーン
120名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:03:42 ID:G6L25XrV
>>116
妙な流れを切るためにも投下したほうがいい気が。
ここまででまだ1本のSSも投下されてないしね…まあ無理にとは言わんが。
121名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:08:05 ID:psJ/wGw/
荒らしの内容とIDまとめたんで報告してきま
;-)ノシ
122名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:17:07 ID:y/kchu+R
英語でかい?
123名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:38:11 ID:QRvV334J
>>117
大げさ杉w
保管庫にも妹のは普通にあるし
124名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:44:25 ID:NBQQURdd
>>123
少ないけどね。
しかしまあたかがエロパロの幼女云々で犯罪とかアホかと。
すぐそっち方面に直結して考える香具師のほうがよっぽど危険だよ。
125名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:48:34 ID:0QUiISUG
レスの内容が100以上雑談ばっかりかよ、しかも殆どID変えての自演だし
お前等いい加減スルー汁

↓↓↓↓以下議論レスはスルー↓↓↓↓
126名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:50:53 ID:FFvK+oOB
空気読まずに投下します。小説のようなものを書くのは生まれて初めてです。
批評よろしくお願いします。
127名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:51:03 ID:IEO6pSdr
>>110みたいなことをエロパロで語っちゃうほうが怖いよなw
こーゆーのこそ犯罪者か、じゃなきゃ遺族か何かか・・・

スレ違いもいいとこだから然るべき板で存分に語ってください、と。
それと、SMとかそういった板の趣旨からズレたものでなければどのキャラのSSでも無問題だろ。
128王様ゲーム1:2006/08/18(金) 15:51:41 ID:FFvK+oOB
「「王様だーれだ!」」
記念すべきSOS団初の夏合宿2日目の夜、俺達は王様ゲームに興じていた。


『王様ゲーム』


多丸圭一さんの別荘での合宿2日目、突然の台風で外出もままならなくなってしまった俺達は
地下の遊技場で1日遊んで過ごした。
夕食後はハルヒの命により王様ゲームが開催され、SOS団の面々はハルヒの部屋の中、
ベッドを2つ繋げた上で輪になってクジを引いていた。
王様ゲームといえば、命令がだんだん過激になっていく、青少年にとってはお楽しみのゲーム、かと思っていたが、
ハルヒの出す命令は以外にもまともで、せいぜい『後ろを振り向きながら「大好き」と言う』程度だった。
俺はといえば、まあそれなりに楽しかったし、これも青春の一ページか、くらいにしか考えていなかったのだが。

「おや、今度は僕が王様のようですね」
古泉か。こいつも無難な命令ばかり出してたな。今度は何にするんだ?
「そうですね・・・そろそろ少し盛り上げていきたいところですね。
1番が2番の頬にキスをする、というのはどうでしょう?」
最初に爆弾を投下したのは古泉だった。

いやいやいやちょっと待て。何を言い出すんだ。お前はそんなキャラだったか?
問題があるんじゃないか?何かいろいろと。
「夜も更けてきましたし、頬にキス程度なら別に問題はないでしょう。それで、あなたは何番ですか?」
「俺は・・・」
俺は自分の引いたクジを見た。
「2番だ」
2番だと?ってことは俺が誰かにキスをされるのか。古泉ではないからハルヒか長門か朝比奈さんだよな。
王様が2番にキスをする、という命令じゃなかったのは古泉に残っていた一抹の良心の現れか。
「おや羨ましい。むしろ僕に感謝してもらいたいほどですね」
やかましい。この薄笑いエスパー少年め。
「私は4番よ。1番はだれなの?」
ハルヒは何故か不機嫌そうだ。妙なことに巻き込まれてないんだからもう少し喜べばいいだろうに。
「あの、1番はわたしみたいです・・・」
朝比奈さんが1番のクジをぴらぴらさせていた。
朝比奈さんだと?俺はあからさまに動揺した。
「いや、それは・・・色々と問題が・・・」
129王様ゲーム2:2006/08/18(金) 15:52:23 ID:FFvK+oOB
「以外ですね。あなたなら喜ぶかと思ったのですが。それとも朝比奈さんでは不満ということでしょうか」
いや決してそんなことはないしむしろ是非お願いしたいところではあるんだが如何せん俺達はまだ高校生であり
ゲームだからといって無理矢理キスをさせるなんてことは俺が良くても朝比奈さんは承知しないだろうししかも・・・
なんてことをモノローグしていると、朝比奈さんがこっちを見つめているのが目に入った。
「・・・キョンくん、わたしじゃイヤなの?」
「いっいえ、決してそんなことは!」
俺は慌てた。朝比奈さんが涙目になってるじゃないか。誰だ朝比奈さんを泣かせた野郎は。
考えてみればこんなチャンス滅多にあるもんじゃないんだ。
朝比奈さんもそれほど嫌がっているわけでもなさそうだし、ここは王様ゲームのテンションにまかせて
彼女の愛らしい口付けを頂いてしまって何の不都合があろうか。いや、ない(反語)。
「朝比奈さん、本当にいいんですか?」
「は、はい。王様の命令ですから・・・」
何て健気な。上の人の命令には無条件で従うように教育でもうけてるんだろうか。

こうして俺は朝比奈さんの口付けをありがたく頂戴することになった。
断っておくが、命令だから仕方なく、なのだ。
朝比奈さんが俺のとなりに座って真剣な顔をする。
「キョンくん、行きますよ」
「は、はい、お願いします」
朝比奈さんの唇が近づいてくる。考えてみれば変な光景だ。
ベッドの上で2人がキスをしようとしていて、それを女2人男1人がじっと見守ってるんだからな。
「何もたもたしてんのよ!たかがゲームなのよ。ちゃちゃっとやっちゃいなさいよ!」
ハルヒの怒声にも後押しされ、朝比奈さんのやわらかい唇が俺の頬に触れた。

ちゅっ

正直、たまりません。
130王様ゲーム3:2006/08/18(金) 15:53:16 ID:FFvK+oOB
朝比奈さんはさっきから顔を赤くしてうつむいてしまっている。
ゲームとはいえ申し訳ないことをさせてしまったのだろうか。俺のせいではないが。
あとで古泉をボコボコにして差し出しますから元気出してくださいよ。
「キョン!いつまでボケっとしてるの!さっさとクジ引きをするわよ!」
ハルヒが目をギラギラさせている。
もうちょっとまてよ。この感触を記憶に焼き付けておきたいんだからさ。
「ふん、どうせそんなのすぐ忘れちゃうんだから」
ハルヒが意味深なことを言う。何考えてるんだ?
「では次の王様を決めましょうか」
古泉がクジを持ち、俺は王様ゲームも佳境に入ってきたな、なんてことを考えながらクジを引いた。

む、1番か。ここしばらく俺に王様の番がまわってこない。
古泉はまた何かをたくらんでいるかもしれんし、ここは長門か朝比奈さんあたりに王様をやってもらいたいところだ。
そういえば長門はまだ1度も王様になってないな。
「私が王様よ!」
ハルヒが満面の笑みをたたえてクジを高々と掲げた。星マークがついている。
よりにもよってこいつか。俺が疲れるやつはよしてくれよ。
「涼宮さんですか。これは楽しみですね」
「ふふふ、やはりSOS団団長たるもの、常に命令する立場にいるのは当然よね。さてどうしようかしらね・・・」
ハルヒがメンバーをぐるっと見渡す。
ん?今古泉とハルヒがなにか合図を送り合ったような気がするぞ。アイコンタクトみたいな。
「決まったわ」
ハルヒがこっちを見ている。とたんに冷や汗が流れた。
とてつもなく嫌な予感がするぞ。なんかこう、蛇に睨まれた蛙のような。
「1番が王様にキスをするのよ。しかもほっぺになんていう生やさしいものじゃないわ。
口と口をしっかり合わせて舌も入れること。最低でも10秒はしてもらうわよ!」
131名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 15:53:23 ID:INKrF0Ys
だから構うな、アンカーなんてつけるな。
ほとんどのレスが昨日の奴と文体が同じだろうが。
132王様ゲーム4:2006/08/18(金) 15:53:54 ID:FFvK+oOB
「待て!」
俺は脊髄反射的に叫んだ。
「何故俺がお前とディープキスをせにゃならんのだ!」
「あら、キョンが1番だったの?奇遇ね」
何が奇遇だ。今絶対古泉の合図で俺の番号を知っただろう。
ハルヒ専用のイエスマンにクジを持たせたのは失敗だった。俺としたことが。
「まあキョンでいいわ。さあ、命令に従ってもらうわよ」
ハルヒが迫ってくる。俺は身の危険を感じた。
「断固拒否する。 ゲームで、しかも人前でそんなことができるか」
焦るあまり、俺は自分もきわどい発言をしていることに気付いていなかった。
「ふーんそう。でも王様の命令は絶対なのよ。どうしても嫌っていうなら実力行使しかないわね」
ハルヒの目が危険な輝きを放った。
「2番と3番!キョンを取り押さえなさい!」

古泉が俺の右腕を、朝比奈さんが左腕をつかんで押さえつけた。
「命令ですから仕方ないですね。大人しくしていてもらいますよ」
「ふぇ・・・王様の命令です」
古泉は笑顔に似合わず馬鹿力だし、朝比奈さんを振り払うことなどできない。
俺は無力にも取り押さえられてしまった。
「さあ行くわよ。覚悟はいい?」
いいわけないだろう。俺のファーストキスはこいつに奪われてしまうのか。
いやまて、閉鎖空間の中での1回があるか。でもこいつがそれを覚えているかは定かじゃないな。
そんなことを考えてる間に、ハルヒの顔が近づいてくる。
やめろ、冷静になれ!

「んっ・・・」
ハルヒの唇と俺の唇が重なった。あのときと同じ感触だ。
「ん、ふぅ、んあ・・・」
そのまま舌を割り込ませてくる。
気付けば古泉と朝比奈さんは手を放していた。その気になればハルヒを簡単に振り払える。
しかし俺は、あまりの気持ちよさにそんなことは考えられなくなっていた。
自分の舌も動かし、ハルヒと舌を絡める。
「ん、ぅん、ふぅ」
俺はハルヒとのキスに夢中になっていた。
133王様ゲーム5:2006/08/18(金) 15:54:36 ID:FFvK+oOB
「ふふ・・・ごちそうさま」
ハルヒが唇を拭う。
気付けば俺とハルヒは10秒どころかたっぷり1分以上唇を重ね合っていた。
「いやあ、いいものを見せてもらいました」
元凶である古泉はさわやかに笑っている。
「キョンくん、凄かったです・・・」
朝比奈さんはさっきから赤かった顔をさらに真っ赤にしてうつむいている。トマトのようだ。
長門は・・・
「・・・」
こいつは相変わらず無表情だな。冷静な長門を見ているうちに、
アドレナリンが出っぱなしだった俺の頭も少しずつ冷えてきた。
このままゲームを続けていったらえらいことになる。
ハルヒは望む限り王様の地位に居続ける可能性が高いし、
こいつの命令はどんどんエスカレートしていきそうな気がする。何故か対象は俺限定で。

俺は長門に近づき、ハルヒに聞こえないようにそっと耳打ちした。
「なあ、頼みがあるんだが」
「・・・なに」
「次のクジ引き、どうにかして俺を王様にしてくれないか?」
「・・・・・・・・・」
長門は俺をじっと見つめた後、
「わかった」
と短く返事をした。
やれやれ、これで大丈夫だ。王様命令でさっさとこのゲームを終わらせてしまおう。
長門が何か言いたげな目でこっちを見てるような気がするが、
こいつに任せておけば大丈夫だ。何しろクジ引きの女神だからな。

「キョン、何やってるの!さっさと次いくわよ!」
ハルヒがハイテンションで叫ぶ。次も王様になる気満々のようだ。
残念だったなハルヒ。こっちには長門がついてるんだ。

「「王様だーれだ!」」
134王様ゲーム6:2006/08/18(金) 15:55:08 ID:FFvK+oOB
・・・俺が引いたクジは3番だった。どういうことだ?
長門がミスをするなんてことがあるのか?まさかハルヒの変態不思議パワーが長門の能力を上回ってしまったのか?
「うーん残念。王様は誰?」
ハルヒが周りを見回す。王様はハルヒでもないのか。
「僕でもないようですね」
「わたしでもないです・・・」
古泉と朝比奈さんでもない。ということは・・・
「私が王様」
宇宙人製のアンドロイドが星マークがついたクジをかかげていた。

俺は絶句した。長門が俺の指示に従わなかった。
いや別に俺は長門の主人でもなんでもないんだが、さっき長門は確かに「わかった」と言った。
俺は長門を全面的に信頼していたし、こいつは俺に嘘をついたことは一度もなかった。
どうなってるんだ?
「そういえば有希が王様になったのは初めてね。何を命令するの?」
ハルヒが身を乗り出す。
そうだ、問題は命令の内容だ。しかし長門なら安心だろう。
ひょっとしたら俺の代わりにゲームを終わらせてくれるつもりなのかもしれない。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長門は数秒間の沈黙のあと、

「3番が王様を抱く」

と言った。
135王様ゲーム7:2006/08/18(金) 15:55:58 ID:FFvK+oOB
空気が凍り付いた。
ああ、あれだよな。抱くってのは軽く抱きしめることだよな。
この妙な雰囲気に流されたんだな。長門も結構かわいいとこあるな、うん。
「違う」
長門は俺の希望をうち砕いた。
「抱く、というのは単なる抱擁を意味しているのではない。
私の命令は、文字通り性行為を指している。具体的には、3番の男性器を王様の女性器に挿入する」
ああ頼むよ長門。なんで3番が男だって確信をもってるんだよ。
しかも女性器があるなら王様じゃなくて女王様じゃないか。
俺の頭は現実逃避を始めていた。
「な、なに言ってんの!そんなことできるわけないでしょ!」
ハルヒが怒鳴る。
「王様の命令は絶対。さっきあなたがそう言った」
長門が淡々と告げる

ああ、長い夜になりそうだ。

<とりあえず終わり>
136名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:02:43 ID:B/hzqFAg
GJ!!
俺的にはその後がもっと知りたいがなw
137名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:04:02 ID:4Ye22dXX
おおお、終わるのかっ?
続きはあるよね、きっとあるよね。待っとるからね?

>132
「ゲームで、しかも人前でそんなことができるか」ってキョンw
本気で、二人っきりなら良いわけ?と、ここで少しハルヒが
怯んでみせたりなんかすると、オレ的には好感ッす。
138名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:04:49 ID:2x5n5rmd
とりあえず、そこで終わるな! と言いたい。

素直に楽しめた。
139名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:11:19 ID:5bx1k+FV
本当にはじめてSS書いたのかと疑いたくなるようなできだぜ!GJ
140名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:13:05 ID:Jet8R8pa
わっふる!わっふる!
141名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:13:29 ID:H6/YAdNe
>>126
つづき を たのむ


やべ、投稿しようと思ったら先を越されたwww
どれくらい間隔あけたらおk?
142名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:15:10 ID:IEO6pSdr
>>131
今北産業だったもんで、スマン(時間が微妙にないから前スレはSS以外読み飛ばした)

>王様ゲーム
生殺しかぁ!
しっかり段階を踏んでいった過程が面白かった。
だからこそ最後まで・・・
143名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:16:23 ID:1lVxi2di
とりあえず終わりってことは続きがあるんですよねそうですよね
144名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:17:27 ID:f/xg0gEr
ヤな流れを断ち切るためにあえて未完成のまま投下したのだと俺は信じてる
145名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:19:08 ID:G3CthslQ
神だ…
146名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:25:46 ID:HZxH6yCk
ツヅキ ヨミタイ デスネ
147名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:26:30 ID:MA7s8hzE
つ、続きちゃんと書きなさいよね!
完結するまでGJ!なんて言ってあげないんだからっ
148名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:34:19 ID:uZUBJjOx
GJ
しかしその後どうなったんだw
149名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:41:06 ID:FFvK+oOB
感想ありがとうございます。楽しんでもらえれば幸いです。
これ書くのにもかなり時間かかったんで、続きは気長にお待ち下さいな。
150名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:47:24 ID:b60bdxk0
古泉、長門の暴走にワロタ
151名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:53:26 ID:MA7s8hzE
>>141
そろそろ投下しても良いかと思うよ
152名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 16:55:09 ID:DeiHbE2b
>>141
バッチコーイ!
153名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:00:03 ID:H6/YAdNe
じゃあいきます
154名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:01:08 ID:H6/YAdNe
『トラブルアトラブル』

もしも神様ってのがいるのならそいつはとんでもなく気まぐれで
とんでもなく性悪でとんでもなくぶっとんだ脳ミソの持ち主に違いない。
方向としては斜め上に。
まぁ神様ってのに脳ミソがあるのかどうかは定かでないが。
少なくとも宇宙人でも未来人でも超能力者でもましてや異世界人でもなんでもない、
常人凡人一般人だと自負している俺なんかには想像もつかないことを平然とやってのけるわけだ。
そこにシビレないし憧れもしないぞ。

……なんてことを考えてみたら、まるでどこぞの団長様そのものじゃないかと気付いた。
古泉のいうことをまんま素直に信じるならば
俺の想像した神様ってのも当たらずしも遠からず、というか正しく的中。
ど真ん中だ。凄いぞ俺。ちくしょうめ。
当たっても何も貰えないどころか更にダウナーな気分になれるとは
ハルヒ主催の籤引きより酷いぜ。
ハズレでもアルファベットチョコが貰えた分アッチの方がまだマシってもんだ。
アレは長門の仕込みだったっけ?
まぁ古泉の話なんてあいつが超限定的な超能力者であること以外は
到底信じていないからどうでもいいんだがな。

とにかく、そんないるのかいないのかもはっきりしない上にロクでもないこと
間違いなしの神様のおかげで苦労するのが俺だってのは避けられないことらしい。
コレは朝比奈さん流に言うならば「規定事項」ってヤツなのかね。


などと現実逃避に走る俺を責めるなら責めろ。
天災は忘れた頃にやってくると言うが、涼宮ハルヒと言う名の人災は忘れる間もなくやってくる。
息つく暇もないとはこのことだ。
せめて朝比奈さんが俺の為に淹れてくれた甘露に一口位口をつける時間をくれ。

さて、俺の眼前にはハルヒと朝比奈さんと長門とついでのついでの、も一つついでに古泉がいる。
ここは今や我が家と同じ位と言っても過言ではない程に勝手知ったる部室だ。
いやSOS「団」だから「団室」か?
いやいやだがしかしここは正式には文芸部の部室だから
我等SOS団が間借りしているとはいえ名称としては部室で構わないのか?
……と、また話が逸れそうなので仕方ないが現実に戻るとしよう。
155名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:02:06 ID:H6/YAdNe

そう、ハルヒと朝比奈さんと長門と古泉がいるのだ。
いつものSOS団の風景だ。
名誉顧問の鶴屋さんも二度も俺の命を狙った朝倉も怪しい依頼を持ち込んできた喜緑さんも
いけ好かない生徒会長もペットのルソーが変な奴に寄生された阪中も
アホの谷口も悪友の国木田も最高学年になるのに一向に落ち着きがない俺の妹も
古泉の機関とかいうワケ分からん団体の仕事仲間の新川さんも森さんも多丸氏兄弟も
ハンドボール一筋の担任岡部も唐突に姿を現す朝比奈さん(大)も
ENOZの皆さんも哀れな被害者コンピ研部長氏も今はいない。
面子的にはいつもの五人のSOS団だった。

「よーし!皆集まったわね!じゃあ今週の不思議探索についてだけど、
これだけ色々やっていながらいつも何も見つからないのはいくらなんでもおかしいわ。
で、私はよくよく考えてみたのよ。
もしかしたら不思議の方があたし達に気付いちゃったのかもしれないわ。
宇宙人や未来人や超能力者や異世界人だってバカじゃないんだからこれだけ嗅ぎ回られたら気付くわよね。
私としたことが迂闊だったわ……ねぇ、そう思わない?みくるちゃん?」
これだけの長台詞を噛むことなく一気にまくしたててビシッと朝比奈さんを指差す。
これこれ人を指差しちゃいけませんと習わなかったのかお前は。
「ふえっ!?あっ、は、はい!」
「ちょっと!ちゃんと聞いてたんでしょうね!?」
「あ、あのっ……」
可哀想に朝比奈さんは茫然としていたところをいきなり指名されてオロオロと狼狽えている。
ええ、とか、あう、とかまともな答えになってない声を出して
助け船を求めるかのように上目遣いでチラリと俺の方を見る。
ああ、大丈夫です朝比奈さん、あなたは俺がなにがなんでも命に変えても守りきりますから任せて下さい
――なんて意志と決意を込めて見つめ返したものの
既に朝比奈さんはもう一人の男団員古泉にも同じように顔を向けていた。
古泉のヤツめ覚えていろよ。
そんな下っ端が去り際に言う負け台詞のようなことを
心の中で吐きながら呪詛を籠めて古泉を睨みつけてやった。
が、いつものハンサムスマイルとついでにわざとらしく肩をすくめて返された。
やれやれじゃねえよ。
くそっ次のオセロの時には牛定石を使って盤上を白一色に染めてやる。
勿論決め台詞は「俺はオセロがしたいだけ」だ。
おっとまた話が逸れた。
「……」
隅の椅子に座っているヤツは言っているんだか言っていないんだか分からない三点リーダを発しながら
ほんの一瞬だけ目を上げるものの、撲殺事件現場に落ちていれば即座に凶器と判断されるに違いない
分厚いハードカバーの本に目を戻す。
掠め見た本の題名は「宇宙人未来人超能力者異世界人と遊ぶ方法論」だった。
をいをい、そんな本が流通しているなんて一体全体この世はどうなっちまってるんだ?
156名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:03:32 ID:H6/YAdNe

「そんなわけで今度の探索の時は皆変装するのよ!」
「え、え、ふええっ!?へ、変装って私」
「大丈夫よみくるちゃん。みくるちゃんの分はちゃんと私が用意しておくから」
とウインクと共にサムズアップして朝比奈さんに向き直る。
「バニーとかナースとか巫女とかウェイトレスとか
着ぐるみはもうやったから今度は何にしようかしら……」
「え、え」
マシンガンのような話の流れについていけてない
朝比奈さんは既に頭の中がパンク状態なようだ。
ここは一つ俺が助け船を出すしかあるまい。
つーかいい加減現状を打破しないといかんだろ。
うん。頑張れ俺。
心の中で自分を叱咤する。
そうしないととてもじゃないがやっていける自信がなかったのはここだけの話しだ。
「え〜と、お前のしたいことはよ〜くわかったがやめとけ」
「なんでよっ!!!」
案の定ギンッ!と擬音が聞こえてきそうな程の目つきで俺を睨みつけてきた。





……長門が。




そう、そうなのだ。
今、目の前で腰に手を当てふんぞり返って天上天下唯我独尊ちっくな態度で
親の敵の如く俺を睨みつけているのはあの長門有希だった。
メガネは無い。
マンションのだだっ広いワンルームで俺にお茶を何杯も飲ませておもむろに
情報統合思念体の有機なんちゃらかんちゃらとか言い出した頃の長門はおろか、
最近の相変わらず無表情・無感情ながらも俺には微かに分かる程度に振り幅が成長した長門でもなく、
それを遥かに通り越して宇宙が百万回生まれ変わる程の時間を費やしても
ここまで変わらないだろうと思われる程の変貌だった。

ちなみに部室の隅で我関せずと本を読んでいるのは誰であろう、外見上は涼宮ハルヒその人だった。

つまりあの超人的変態的ハルヒパワーでハルヒと長門の中身が入れ替わったってことだ。


なんでこんなことになっちまったんだ、と鈍痛を訴える頭を抱えながら思い出す。
話は昨日の放課後まで遡る。
157名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:04:40 ID:H6/YAdNe

*

放課後、いつも通りSOS団は部室に集まっていたが、
そんな中俺の気分はマリアナ海溝よりも深く沈んでいた。
何故なら今日は星の巡りが最悪らしく、端的に言うとツイてなかった。
母親の怒鳴り声のような叫び声のような一喝で寝坊したことに気付き朝飯も食わずに
全力で自転車を駆りどうにかギリギリ間に合ったかと思いきや
途中の信号で引っかかり結局校門をくぐれたのは遅刻確定の時刻。
それでも少しでも早く着こうと廊下を走り慌てて教室に駆け込んだら
扉を勢いよく開けすぎてガラスを割り当然説教。
空腹を抱え、耐え難きを耐え忍び難きを忍んだ午前中の授業が終わり昼休みになり、
いざ弁当と感動の御対面を果たそうと思って勢い勇んで開けた鞄の中には弁当がなかった。
どうやら朝慌てすぎてお約束のように家に忘れてきたようだった。
落胆して学食に向かおうとしたら朝の扉の件で担任岡部に
呼び出され昼休みはまるまる説教で潰れた。
そんな状態で挑んだ五限目の体育では体力作りとの名目でひたすら校庭を
グルグル走り回らされ続けて逆に体力という城壁を削られた挙げ句、
六限目の数学で日付で指名するという悪癖を持った教師から集中砲撃を受けて
俺というちっぽけな駆逐艦は見事かつあっけなく撃沈した。

いつもなら谷口や国木田に愚痴を言って
少しはスッキリ出来たのだが生憎二人とも季節外れの風邪で欠席。
とまあこの世の全ての不幸を一身に背負わされたかのように
散々ヘコんでいた矢先だったのが背景にある。

どうにかその日初の栄養として胃に届いた朝比奈さん印のほうじ茶も
流石に俺を癒しきるには足らなかった。
そんな俺に更に気分を落ち込ませるヤツがやってきた。
「……だから分かってんの!?キョン!!」
「はいはい分かってますよ分かったから……」
「はい、は一回でいいのよ!!」
いつも通りハイテンションなハルヒだ。
どんな話の流れでそうなったのかは正直覚えていない。

しかしいくらヘコんでいたとはいえ、俺がポロリと漏らした言葉が
こんな結果を招くと知っていたら今からでも朝比奈さんに土下座してでも
過去に連れて行ってくれるようにお願いして、俺にドロップキックの一つでも
お見舞いして黙らせてやりたいところだ。
いや、無理なのは重々承知の上だが。
なんたってその時の俺がそんなバイオレンスな経験をした覚えがないのだから
そんなチャンスは未来永劫訪れないのだろう。
ただ、そんなことを考えちまう位後悔してるってことだ。
やらなくて後悔するよりやって後悔する方が云々……ってのは今や立派に
俺のトラウマになってくれてやがる優等生委員長様々が言っていた言葉だったな。
この場合この言葉が全てにおいて当てはまらないのは俺自身が一番知っている。
しないでいい後悔を自ら招いている時点でやるもやらないもクソもない。
今回ばかりは自分に非があるのが明らかなわけだが、
かといってどうすりゃよかったのか皆目検討がつかん。
だからせめて一言だけ言わせてくれ。

やれやれ。
158名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:05:56 ID:H6/YAdNe
すまん前置きが長くなりすぎた。
要するに俺はかつて無い程に疲れていたんだ。
だから溜め息と共に言ってしまった。
普段の俺なら口が裂けても言わないであろう台詞を、な。

「なあハルヒ、お前は黙ってりゃ可愛いんだから、ちょっとは落ち着け」
「悪いが今日は疲れてるんだよ」
「お淑やかにしろ、とまでは言わんがもう少し慎ましくだな」
「こう言っちゃなんだが少しは長門を見習え」

最後の言葉が終わるまでハルヒはジッと黙って聞いていた。
一気に喋って流石に冷静になった俺が俯き加減のハルヒに不審を覚え近付いたところ、
ハルヒはノーモーションで俺の鳩尾に寸頸を喰らわし、
「キョンの大バカっ!!!!」
と一言だけ叫んで走り去ってしまった。
心なしか目が潤んでいたような気がするが、何せ俺は鳩尾に喰らった致命的な一発のおかげで
まともに動けるようになるまで回復したのが閉門時間ギリギリだったので
事実は果たしてどうだったのかよく分からない。
朝比奈さんはあたふたして、
古泉は相変わらずのニヤケ面でしかしいつもより焦燥感を滲ませて、
長門はやっぱり無感情なまなざしを俺に向けていた。
一応それなりに心配されつつもSOS団の四人で帰宅の路についた。
結局ハルヒは部室に戻ってこなかった。

*

で、次の日(つまり今日だ)流石に昨日のことは俺が悪いと思って朝一で謝ったのだが、
ハルヒは無感情な瞳で俺を一瞬見つめ返しすぐに窓の外に目を向けてしまった。
俺はといえばハルヒの無反応さに戸惑いを覚えたものの、単純にまだ怒っているのだろうと思っていた。
昼休みに改めて謝ろうとしたのだが、前の日の扉の件で再び岡部に呼び出されハルヒと会話することが出来ず。
仕方なく五限・六限をなんともいえないモヤモヤした気分で受けつつどうにか放課後になり今に至るわけだ。


目の前にはギャンギャンと騒ぐ長門と隅っこで静かに本を読むハルヒ、
という世にも奇妙な光景が展開されているこの状況。
一体どうしたらいいもんかね?
と俺が思案していると、
「この大バカキョン!ちょっと頭冷やしてきなさい!!」
SOS団長@長門がハルヒもかくや、その小柄な体の何処にあるんだって当然のように
湧いてくる疑問をふっ飛ばしちまう位に凄まじい力で俺を廊下に投げ出した。
「しばらく帰ってくんなっ!!!」
一方的に言い放って荒々しく扉を閉めた。
ご丁寧なことに鍵までかけやがった。

俺としてもハルヒな長門や長門なハルヒなど見ているだけでストレスと疲労がタッグを組んで襲ってくるに違いないし、
現状を冷静に考える為に部室の外に追い出されたのはそれこそ渡りに舟だったのでとっとと退散することにした。
159名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:08:15 ID:H6/YAdNe


で、やってきたのは古泉と話したいつぞやの中庭にある喫茶スペースだった。
とりあえず自販機で缶コーヒーを買って椅子に座る。
昨日と同じかそれ以上の疲労感を感じ思わずため息と共に零れたのを誰が咎められよう。
やれやれ。
「やれやれ、じゃありませんよ」
って独り言に割り込んでくるな。
「それは失礼しました」
そういって俺の向かいの席に腰掛けたのは予想通りというか当然というかやっぱり古泉だった。
爽やか度当社比80%減のしかし相変わらず腹立たしいニヤケスマイルで俺に話を振ってくる。
「さて、今回の件ですが、僕にとっては少し意外でした」
奇遇だな俺にとっても意外だ。
だが少しどころじゃないぞ。なんてったって元気ハツラツな長門だ。
俺の今後の人生がどれだけあるか知らないがあんな長門を見れるのは
この先どれだけ人生が続こうが有り得ないだろうしな。
例えばドジっ子じゃない朝比奈さんや笑顔のない真面目ヅラの古泉のように
宇宙が何巡しても鉢合えそうにないシチュエーションだ。
とここまで言いながら古泉が言いたいのは
そういうことじゃないだろうとなんとなく分かっていた。
「そうではありません。昨日の件で僕はてっきり閉鎖空間が発生すると思っていましたが、
昨日から今日にかけて閉鎖空間が発生したという報告を受けていないんですよ」
やっぱりな。何で分かるかって、そりゃ伊達にあのハルヒと過ごしてきたわけじゃないんだ。
申し訳ない位貧弱な俺の学習能力も少なくとも携帯の予測変換機能よりはマシな筈だ。
お前も面倒なバイトに行かずに済んでよかったじゃないか。
「ええ、おかげ様で。僕としましても昨日はてっきりいつもより大規模の
閉鎖空間で苦労すると思っていたのですが、正直拍子抜けしています」
なんだそりゃ。お前はどこぞの好戦的な戦闘民族か。
「まぁ、そんなことより今の状況は誰にとっても好ましいとは思えないのですが如何でしょうか?」
如何でしょうか?と言われてもそれは正しく俺も思っていたことでもあり思わず顎に手を当てて考え込む。
160名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:09:13 ID:H6/YAdNe
前に俺だけ異世界に放り出された時に感じた虚脱感や焦燥感は忘れていない。
俺を知らない何の力も持たないハルヒや古泉や朝比奈さん、
俺を知っているものの俺の知らない長門。
あの時に比べれば今の状態は小規模なものだ。
まぁ、ハルヒのように元気一杯な長門や長門のように落ち着いたハルヒも悪くない。
だがそもそもアレじゃハルヒじゃないし長門じゃない。第一俺の知っているSOS団じゃない。
「何と言いますか、今回は理由がはっきりしているので対処法もそれほど難しくなさそうです」
ほう。どうすりゃいいんだ。一応聞いてやる。
「簡単です。今回涼宮さんと長門さんが入れ替わってしまったのは間違いなく
昨日のあなたの発言が原因です。長門さんのようになれ、と。
まぁ、そこまで直接的な言い方ではなかったと思いますが、涼宮さんはそう捉えた。
しかし涼宮さんの性格からしてそのように振舞うことは無理でしょう。
それは本人が一番よく分かっていらっしゃるのでしょうね。そして散々悩んだ挙句出た結論が」
そっくり入れ替わればいいってことか。
俺が古泉の台詞をぶった切って結論を言ってやったら、何故か嬉しそうな顔で俺を見つめてきた。
やめんか気持ち悪いぞ。
「いや、あなたも最初の頃に比べて随分と柔軟に対応出来るようになってきたと考えると
思わず微笑ましくなってしまいまして」
まあな。人間の環境対応能力ってヤツは侮れんものだ。
入学当初の俺がLV1で素手に布の服の武道家だったとすれば今の俺は黄金の爪を手に入れた状態だ。
その代わり敵多め素人にはおススメできない。
などと下らない事が頭の片隅をよぎったが、とりあえず積み上げられた経験値が圧倒的に違うってことだ。
そんな俺がなんといってもこのまま放っておくことなど出来ない。
出来るわけがない。
大体二人が入れ替わっただけで他のヤツらは違和感を感じているのだから、
こんな状態じゃ今はなんとか誤魔化せてもそのうち世界が歪みまくってしまうだろう。
というわけで俺と世界の利害は一致したわけだ。
「解決方法は……どうやら分かってらっしゃるようなので敢えて僕は言いません。ではよろしくお願いします」
それだけ言って古泉は意味深な笑みを浮かべながら去っていった。
その後姿をなんとなくボーっと見ながらもこれから俺がやらなけりゃいけないことに思いを馳せる。
161名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:10:10 ID:H6/YAdNe

古泉と話して一応の答えは出たものの、
それをそのまま素直にすぐに行動に移せるほど俺は直情決行型でもないし、
開き直って認めちまうがそれほど大層な勇気があるわけでもない。

だが、それ以上に許容できないことってのがあるんだ。
あの時俺はエンターキーを押したんだ。躊躇もせずにな。
つまり失いたくなかったんだ。今までの日常を。
積み重ねてきた日々を。築き上げてきた関係を。
そして今再び同じような立場に立たされている。
だったらやることは決まっているし躊躇っている場合じゃない。


俺は体中から、いや過去現在未来の全ての俺の異時間同位体とやらから
無理矢理引っ張ってきてやっと一人前になった勇気と行動力を発揮して
なんとか異常な状態からいつも通りのハルヒと長門に戻すことに成功した。

どうやったかって?

それはアレだ、そう、アレだ。禁則事項だ。
頼むから忘れさせてくれ。
ふとした瞬間に思い出したりしたら今度こそダース単位で拳銃が必要になるだろうし、
それだけじゃ足らず朝比奈さんに頼んで未来へ飛んで某青狸型ロボットから
地球破壊爆弾でも持ち出して俺が生きていたって足跡をこの世から殲滅しないと
やってられなくなっちまうだろうからな。


そんなこんなでどうにか今回の異常な事態は無事解決した。

そして今、目の前にはいつも通りの光景がある。
お茶を一気に飲み干し大声でワケ分からんことを捲くし立てハルヒと、
麗しいメイド服に身を包みいそいそとお茶を給仕してくれる朝比奈さんと、
安物のパイプ椅子に座りハードカバーの本を膝上に乗っけて黙々と読み続ける長門と、
予告通り真っ白にしてやった盤上を悔しげではなく笑顔で見つめる古泉がいる。

そしてなんだかんだ言いながらそれに安心して楽しんでいる俺も、だ。




おしまい。
162名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:11:34 ID:H6/YAdNe
後日談。


その日俺は疲れていたんだろう。
じゃなきゃ俺には学習能力というものが全くもって欠如していることを
これ以上になく証明してしまうし、なによりもなけなしの勇気は
先日の俺に全て持ってかれたから今の俺には一ミクロンたりとも残ってない。


にも関わらず言ってしまった。

「少しは朝比奈さんを見習え」
と。


昔の偉い人は言いました――時既に遅し英語でならtokisudeniososhi――などと
実にバカバカしいことを考え、実際アイツが聞いたら1000ワットどころか
この世に存在するありとあらゆる単位を無視して計測器の針を振り切ること間違いなしの輝く笑顔とともに
この世に存在するありとあらゆる罵詈雑言を浴びせてくるであろうことは想像に難くない。


かくて俺の目の前では朝比奈さんがハルヒに対してバニーの衣装を押し付け、
ハルヒは涙目でそれを必死に拒否しているというなんとも言い難い光景が広がっている。


今度は一体どうすりゃいいんだ?誰か教えてくれ。
163名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:12:44 ID:H6/YAdNe
以上です
俺『乙』
164名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:13:31 ID:lolaV/IZ
>>161
地の文が少々、というかかなりダレる。
もう少しテンポをよくする工夫が欲しいところですね。

もうひとつ。ネタ自体もはや定番だから、ひねりがほしい。
165名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:16:36 ID:b60bdxk0
俺の読解力がないだけかもしれんが
なんかよくわからなかった
166名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:18:57 ID:MA7s8hzE
「余計な話」の部分と「話がそれた」部分が多すぎて
ストーリーの進行具合が解らなくなった……
167名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:25:08 ID:G3CthslQ
>>163
前置きが長いと思った
168名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:29:30 ID:MA7s8hzE
あ、ゴメン「おしまい。」までしか読んでなかった。
どうせならいっそのこと古泉との入れ替わ(ry

スマン忘れてくれ...
169名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:38:49 ID:Yc01LLLb
これから、ってところでいきなりすっ飛ばされちゃったのはちょっとね。
端折っていいところと悪いところが逆転してるって言うか。
そこまでこってりやってたんだから、同じようなペースで最後まで行って欲しかったな。

まあ、乙。
170名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:42:42 ID:H6/YAdNe
感想色々ありがとうございます。
もっと精進します。
いやぁ、SSって難しいね。
171名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:44:44 ID:5YNEX4bq
皆のアドバイス通り長過ぎた感は否めないかもだけど、心情文の内容事態というか例えの言い回しは上手いと思った
後はキョン以外の動きや解決法の答えをほのめかすとかしてみると良いのでは…なんて偉そうに言える自分でもないけどw
黄金の爪って言い得て妙ww乙です!
172名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:46:28 ID:sSyalSW4
キョンとハルヒの孫と古泉の孫が出てくるSSのタイトルって何だったかな?
良作だった様な記憶があって読み返したいんだけど、気づけば保管庫の中の量がすごいことに…
173名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:52:48 ID:5YNEX4bq
 16-386様: 『日曜家族』
秀同です!良いですよね
174名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:53:04 ID:El0qyzp0
でもなんか谷川節を忠実に表現されていた気がする
175名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:53:22 ID:5YNEX4bq
>>173
ゴメン、間違えたw
176名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:57:24 ID:Qc75eze5
保管庫に検索機能つけてくれないかな?
177名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 17:58:25 ID:5YNEX4bq
21-709様: 七夕の
178名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:00:27 ID:5YNEX4bq
ふー、素で読み違いw かなり良いですよね!読後に妙なモノが頭をよぎりますが…(゜Д゜;)
179名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:04:36 ID:sSyalSW4
>>177
おお、サンクス
その周辺は探したつもりだったんだけど、見落としていたとは情けない
あと>>173のおかげで懐かしく良いものを読めたよ
180名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:15:02 ID:didENRJI
GJ
181名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:28:28 ID:CP1OiOIC
投下していいかい?
182名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:28:49 ID:0QUiISUG
どうぞ
183お揃い 1:2006/08/18(金) 18:29:40 ID:CP1OiOIC
何かが変だ・・・
そう気付いたのは放課後いつも通り部室に向かっている最中だった。
すれ違う奴がみんな笑っている。
なんとなく俺を見て笑っている気がする。
それが何となく気になりつつもいつものように部室のドアをノックした。
「はぁ〜い」
舌ったらずな朝比奈ボイスを聞き俺はドアを開けた。
「ちわーっす」
今日は珍しく俺以外の全員が揃っているなと思いながらいつもの席に着いた俺は団員の微妙な態度に気が付いた。
朝比奈さんはプリティフェイスを真っ赤にして口元を押さえ、古泉はいつものハンサムスマイルをいつつも口元がピクピクしている。
長門に関してはさっきから全くこちらを見ようとしない。
そんな中、我等が団長様はというと何やらいつもよりご機嫌な様子だった。
「何かあったのか?」
そう古泉に尋ねると必死に笑いを堪えながら鏡を渡してきた。
何なんだ一体?
そう思いつつ俺は鏡を覗き込んだ俺は言葉を失った・・・・
何故なら、そこにはハルヒとお揃いの黄色いリボンを装備した俺の顔が映っていたんだからな。
なるほどね、これでさっきまでのと今のこの状況に全て納得がいったよ。
あぁ、すっきりした。
184お揃い 2:2006/08/18(金) 18:30:17 ID:CP1OiOIC
現実逃避はこれ位にして、俺はご機嫌なハルヒを睨み付けた。
「おいハルヒ!お前、何してくれてんだよ!!」

「何よ、授業中居眠りしてるあんたが悪いんじゃない!!」

「だからってしていい事と悪い事があるだろう!お前はそれすらも分からんのか!!」

「ちょっとしたイタズラじゃない!そんなんで怒ってんじゃないわよ!!」

「ふざけんじゃねえぞ!!何だこんなもん!!」
俺は頭からリボンを取り、そのまま力任せに引き千切った。
それを見ていたハルヒは怒りの表情を浮かべている。
「何すんのよ、バカ!人の気も知らないで!!」

「はん、そんなもん知りたくもないね!!」

「大バカ!!キョンなんて死んじゃえ!!」
そう言い残しハルヒは部室を飛び出した。
それを見送ると、古泉が冷蔵庫から熱冷シートを取り出し俺の額に貼り付けてきた。


185お揃い 3:2006/08/18(金) 18:30:53 ID:CP1OiOIC
「な、何しやがる!?」

「いいから少し頭を冷やして下さい」
シートがみるみる熱を奪っていく。
「どうです?少しは冷めましたか?」

「あ、あぁ」
シートのお陰で俺はすっかり理性を取り戻していた。
「一体どうしたんですか?いつものあなたらしくないですよ」

「そうだな、なんか熱くなっちまった。スマン」

「そうですか。それにしても今日の涼宮さんはとてもご機嫌でしたね。よほどあなたとお揃いだったのが嬉しかったんでしょうね」

「何だそりゃ?」

「お気付きじゃないんですか?涼宮さんはあなたと何かお揃いになりたいと思ってあんなイタズラをしたんですよ?でなければあんな幼稚な事するわけありませんから」

「そうかい。そりゃ光栄だね」
全く、困った団長様だな・・・
まぁ、そこまでされると嬉しくもなるな。


186お揃い 4:2006/08/18(金) 18:31:29 ID:CP1OiOIC
「理解して頂けたようですね。ではいつも通り、後はお任せしていいですか?」

「分かったよ。で、あいつは今何処にいるんだ?」

「涼宮ハルヒは現在屋上にいる」
ここでやっと長門が始めて話した。
しかし、こいつは本当に必要最低限の事しか話さないな・・・
「そうか。じゃあ、行ってくるな」

「あ、キョン君忘れ物ですよ」
部屋を出て行こうとした俺に朝比奈さんがそう言って俺とハルヒの鞄を渡してきた。
「私達、今日はこれで帰りますからちゃんと仲直りして下さいね!」

「はい、分かりました。行ってきます」

「はい、いってらっしゃい」
俺は部室を出て屋上を目指した。
187お揃い 5:2006/08/18(金) 18:32:05 ID:CP1OiOIC
屋上に出るとハルヒが隅っこで座り込んで俯いていた。
「よっ」
俺はハルヒに向かい合うように座り込んだ。
「何しに来たのよ?あんたの顔なんかもう見たくないからさっさとどっか行ってよ!!」
やれやれ、嫌われたもんだな・・・
どうしたものか・・・
「一応、謝りに来たんだよ。さっきは済まなかった、反省してる」

「別にいいわよ!気に入らなかったんでしょ?」

「いや、気に入らなかったとかそういう問題じゃないんだが」

「じゃあ、どういう問題なのよ?」

「そもそも男がリボン着けるなんておかしいだろ?そこが問題なんだよ。それにあのリボンはお前が着けてるから似合っているわけでだなぁ」
イカン、口が滑って余計な事まで言っちまった。
「あ、ありがと///」
なんか、照れてるし・・・
ここはなんとか切り返さねばならない。


188お揃い 6:2006/08/18(金) 18:32:52 ID:CP1OiOIC
「それにお揃いがいいなら他にもっとあるじゃないか」

「他にって例えば何よ?」

「そうだな、ほらストラップとか指輪とか・・・」
って、また余計な事を言ってるし・・・
こりゃ、また俺の財布が軽くなりそうだな。
「そうね、確かに指輪の方がいいわねぇ。キョン、リボンを引き千切った罰よ!今すぐ指輪を買ってきなさい!!」
っく、やっぱりこうなったか・・・
「それは構わんが、俺はお前の指のサイズとか知らんぞ」

「大丈夫、あたしも一緒に行くから!!あんたのセンスに任せるとロクなの選ばなそうだからね!!」

「はいはい、そうですか。じゃあ、行くぞ」
そう言って俺は歩き出した。
「ちょっと、あたしを置いて行くなんていい度胸じゃない!!ねぇ、聞いてるのキョン?」
慌てて小走りでついてくるハルヒを不覚にも可愛いと思ってしまった。
まぁ、たまにはこんな日があってもいいか。
なんて思う今日この頃である。

FIN
189名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:33:29 ID:CP1OiOIC
なんとなく勢いだけで書いてみた。
190名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:38:04 ID:YehU/tDy
///が無い方が良いと思った、俺は。
191名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:38:34 ID:drEtpdO0
>>105
あれも広義のNTRになるのかな?
心情的にもキョンを見捨てないとならないっぽいけど
未だそういうのは見たこと無いな。
「涼宮ハルヒの悋気」もえがった。
192名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:41:59 ID:5nHtrjNH
>188
いいねぇ、俺こうゆうの好きだよ。
でもエロパロらしくエロくいこう
193名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 18:54:26 ID:5ZMhNb1x
>>188
読んでて照れた。
なんか、初めて少女漫画を見たときのような気分になった
194名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:17:57 ID:G3CthslQ
>>189
GJ
でも淡々としすぎじゃね?
195名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:20:07 ID:CP1OiOIC
>>194
事件と事件の間の日常を書いてみたくなって書いてみたらこんなんになった。
196名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:30:35 ID:lolaV/IZ
長門スレがなんだか空気悪いからこっちに。

非エロ・日常・長門モノ。4レス予定
197長門祭り 1/4:2006/08/18(金) 19:31:07 ID:lolaV/IZ
 浴衣姿の長門と並んで地べたに座るという、ただそれだけのことが、なぜだか妙に心地
よい。
 今は夏、学校から少し離れた川沿いでの夏祭りに来ている。ハルヒたちも近くに居るは
ずなんだが、三十分ほど前から離れ離れになっちまってな。人ごみに慣れて居なさそうで、
さらに興味を惹かれたものに何も言わずひょこひょこ近づいて行ってしまいそうなのが他
でもない長門で、だから俺はその小動物系のちょこまか動く少女が迷子にならないよう、
付かず離れずついていたわけだ。そうしたら案の定、気が付いたらハルヒ達とはぐれてい
たってわけ。

 表向きは、そういうことにする。
 ホントのことを言えば、ま、意図的にはぐれたんだがな。


  ***


 はぐれる前、まだ五人でかたまって歩いていたときのこと。

「長門、人ごみ、大丈夫か」
「……だいじょう、ぶ」
 俺の右隣で、正面から来る人の波に身体を揺られながら、長門は答えた。浴衣も慣れない
だろうし、全然大丈夫そうに見えない。ハルヒは先陣を切って、朝比奈さんの腕を引っ張り
ながら波に逆らってずいずいと進んでいる。時たま振り返って、「はぐれたら承知しないわ
よ!」などと叫んでくるのだが、まあはぐれるのは時間の問題だろうと思っていたさ。ちな
みに小泉は、ハルヒと朝比奈さんにぴったりくっついて歩いており、わかるだろうがつまり、
ハルヒ達が通ったあとにわずかな時間残される空間を利用して、苦労することなく歩いてい
るわけだ。コバンザメのような姑息な手段をとりやがる。

 さて。
 俺だって、後先考えずに行動したくなることはある。
 ハルヒから、俺の手元は見えないもんな。

「長門」
「なに」
「……ほら、手かしな」
 歩きながら、きょとんとした顔で俺の顔を注視してきた。さてはこいつわかってないのか
俺の意図が。ちくしょう、恥ずかしいじゃないか。
 だから俺は悔し紛れに、降ろされている長門の手を無理やり取ることにした。抵抗された
ら止めればいい。
「はぐれたらこまるからな」
 俺に手を引かれたまま、そして人ごみに身体を揺られながら、ちょっと考えるそぶりをみ
せ、それからこくんと頷きを返してきた。と、長門は俺を握り返す手を一旦緩め、俺の指の
間に指を絡ませてきた。お互いがお互いの手の平を握り合うような、よくカップルがやって
いるアレだ。
 正直、女の人とこのタイプの手のつなぎ方をするのは初めてだったわけで……顔が赤くな
るのが自分でわかった。……長門、このつなぎ方、知ってたのか。
「……」
 長門は答えない。いじらしいことこの上ない。
198長門祭り 2/4:2006/08/18(金) 19:31:38 ID:lolaV/IZ
  ***


 長門と手をつないだまま、波を割ってどこかへ進むハルヒ達に遅れぬようくっついていく
という絶え間ない努力をしていた俺なのだが、長門と手をつないでいるというそれだけで、
なんだかもう着いて行く必要を感じなくなってしまった。いや、正確にいうなら、つまり長
門と二人でこの祭りを楽しみたいと……思ったわけだ。

「あー、長門、その、なんだ」
 なんというかだな、ここは日本で、地続きだから、例えはぐれたとしても絶対どうにかな
る。ハルヒ達がどこに向かってるのかいっこうにわからんし、人ごみを無理やり分けて進む
のも疲れた。長門、嫌ならいいのだが、はぐれたことにして意図的にハルヒ達と離れてだな、
俺達二人でいろいろ見て回らないか──
「そうする」
 俺が言い終わらないうちに、長門はくるりと振り返り、俺の手を引っ張って今来た道を物
凄い勢いで戻り始めた。……ハルヒ以上の速度で、今度は人並みをずいずいと追い抜いて進
んでいく。俺はと言えば、まわりの人にもみくちゃにされながら長門に手を引っ張られるが
ままにされている。──さっきまでと立場が逆だ……。

「長門っ! ながっ……おいっ! もう少しゆっくり──」
 俺の声が聞こえたのか、ペースを落としてくれた。やれやれ。
「長門よ、せっかくなんだから、歩くことも楽しもうぜ、二人なんだし」
 そういいつつ、俺は空いていた左手で携帯の電源をひそかに切った。邪魔者の介入は阻止
するに限る。後のことは後で考えよう。


 そこからはもう、ひたすら楽しいだけである。ゆっくり歩いて出店をちょこちょこ覗き、
射的で百発百中で商品をゲットする長門や、イカ焼きを口の周りをベタベタにしてうまそう
にほおばる長門や、わたがしのできる様子に目を丸くして驚いていた長門、マジックを披露
していた若者に「詐欺」とつぶやく長門、などなど、長門百景とでも言おうか、とにかくい
ろいろな長門を拝むことができた。
 途中、輪投げの輪が地球の物理法則を無視した飛び方をしたり、俺が引いたくじが三回と
も一等賞(でかいくまのぬいぐるみとミニ電子ゲーム機、戦艦のプラモが当たった)だった
り、軍手を丸めた球でのストラックアウトでマトの後ろのテントに穴があいたり、ダーツで
全部ド真ん中に当てられたり、不思議なことがたくさん起こったが、ま、今日くらいいいだ
ろう。

 あちこちで入手した商品の詰まった袋を抱えた浴衣な長門の横顔は、無表情ながら楽しそ
うだった。俺は俺で、口の周りをベタベタにした長門を見て思わず吹き出したり(あろうこ
とか長門はそれでぷうとほっぺたを膨らませた)、やれやれと父親のような気分で口を拭い
てやったり、真剣にマトを狙う幼稚園児を穏やかな気持ちで眺めたり(隣の長門もこのとき
すごくいい表情だった)、ま、童心に返って心から祭りを楽しんだわけさ。
199長門祭り 3/4:2006/08/18(金) 19:32:09 ID:lolaV/IZ
  ***


 ちょっと休憩、と、道を外れた芝生の上に並んで腰をおろした。近くの出店で飲物を買っ
た直後である。そろそろ祭りも終盤、人の数も減ってきた。川べり。対岸に見える夜景が川
面に写っている。
「久しぶりだ、祭りでこんなはしゃいだのは」
「わたしは初めて」
「楽しいか?」
「……楽しい。でもちょっと疲れた」
 ま、あれだけはしゃいでたもんな。長門表情解析専門家の俺にはわかる。

 と、こつんと右肩に重みがかかった。長門が頭を俺の肩に預けていた。
「……寝ても、いいぞ」
「……このままがいい」
「……そうかい」
 俺は長門の頭に手を乗せると、その細い柔らかい毛を楽しんだ。
「……たのしい?」
「ん?」
「かみのけ」
「ああ……うん、気持ちいい、かな」
「……わたしも」

「……寝ても、いいぞ」
「……寝て欲しいの?」
「……いや……ただ、まあ……お前の寝顔を見てみたくてな」
「……それなら、家に泊まりにくればいい……」

 驚いた俺は、長門の顔を覗き込む。
 まぶたが半分ほど閉じた、酩酊したようなぼんやりとした視線が俺を捉えた。


 かわいかった。


 首に腕がまわされたと気が付いたのは、長門がそうしたその一瞬後である。長門はそのま
ま体重を俺に預け、俺はそれに従って芝生の上にゆっくりと倒された。
 きゅう、と、首にまわされた腕に力が入る。
 長門は相変わらずぼんやりとした視線のまま、
 顔を近づけ、

 俺の、
 ──に……

 ──をして……
200名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:32:41 ID:lolaV/IZ
  ***


 こいつを絶対に離したくないと、俺は思った。俺の上に乗っている長門の腰に手を回すと、
自分の中に取り込もうとするかのように、力の限り、抱き締める。そのまま、一度、二度、
三度、長門にされたことをし返す。長門は長門でそれを返す。

 しつこいまでにお互いを貪り合い、そのまま俺達は、


  ***


  対岸で打ち上げられた花火が、豪快な音と共に、川面に反射して光った。
201名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:34:41 ID:lolaV/IZ
 おしまい。

 淡々としすぎだと思ったけどまあ。許して。
202名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:43:51 ID:iJb4xQll
実力派現る
203名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 19:53:40 ID:lolaV/IZ
 夕飯食ってる最中だけどつけたし。

 狙いとしては、正統なというか、誠実にというか、俗っぽさがあまりないように、
原作の文体を意識しつつ『綺麗な文』を目指した。
 客観的にどう見えるかレスをいただけるとありがたいのです。よろしくです。
204名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:05:32 ID:wLdnr2nf
じゃぁ、客観的に。
長門好き以外からは楽しまれにくいのだけは確か。文は普通。
205名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:14:14 ID:iJb4xQll
長門SSは基本的にあまり好きじゃないが、これは抵抗感なく読めた。
語彙不足とか表現が甘いとか、まだ磨き足りない部分はあるが、
意図は実現できていると感じた。清い文章だと素直に思えたし。
好感を持てたよ。俺は好き。GJ。

素人の知ったかぶりなので、適当にスルーしておいてね。
206名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:16:22 ID:N5+1OAco
>>203
正直、狙いすぎだろと思った
207名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:17:12 ID:G3CthslQ
GJ。信者フィルターかかりまくりだったけど俺も長門スキーなので問題無し。
208エロティック・キョンブル:2006/08/18(金) 20:17:32 ID:5nHtrjNH
ある晴れた日のこと俺は教室で考え事にふけていた。
3時間目は政治・経済かったるい授業だった。教師の言葉など頭の中には入ってこなかった。
俺はどうやってハルヒを犯そうか考えている。後ろの席にいる涼宮ハルヒは股を開きながら寝ている。
俺は鏡を利用してどうにか除こうとする。
「クソッ、あと少しで見えるんだが、なかなかむずかしいじゃねーか。」
すると、ハルヒが起き始めた。
「ちっ、起きてしまったか。」
俺はさわやかにハルヒに話しかけた。
「なぁ、ハルヒ今度からもう少し短いスカートにしてくれないか?」
「はぁ?あんた何言ってんのよ!頭おかしいんじゃない!!!」
「短いほうがカワイイんだけどなぁ…」
「わ、分かったわよ。別にあんたの好みに合わせるわけじゃなんだからね。」
「分かってるよ、カワイイなハルヒは。」
「ば、馬鹿じゃないの」

次の日

俺は顔がにやけそうになりながら登校していた。
教室に入ると、そこにはパンツが見えそうなきわどいところまで短いスカートをはいたハルヒがいた。
教室にいる男子生徒達はかなり盛り上がっている。
「おいっ、きょうの涼宮かなりエロくねぇ。」
国木田が中心となって話している。
「ああ、階段の下から覗いたけどよ、Tバックだったぜ。」
名もない生徒がせんずりこきながら騒いでいる。
「マジかよ!よーし、昼休みは階段の奪い合いだな」
国木田がうれしそうにはしゃぐ。
まったく俺のおかげなんだから感謝してほしいぜ。


209名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:17:44 ID:TjcBnyZw
長門スキーとしては神SS
210名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:28:31 ID:lolaV/IZ
>>204-207,209
レスどうもです。
うー、精進します……。ありがとうでしたっ!
211名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:28:55 ID:G3CthslQ
>>208
キョン黒すぎww
212エロティック・キョンキョン:2006/08/18(金) 20:29:33 ID:5nHtrjNH
授業が始まった。

「ハルヒ。ちゃんとはいてきたみたいだな。」
「今日は、暑いからね。」
しらじらしいヤツだな。
「ところで今日はTバックっていうのは本当か?」
「な、なんでアンタがそのこと知ってんのよ!」
「風のうわさで聞いてな。」
「そ、そうよ!悪い」
「いや、別に悪くはないよ。(なんとしてもこの目で見てやるぜ)」
「そう、じゃあ、あたしは寝るから。」
「そうか、分かった」
10分ぐらいしてから俺は実行に移った。
なんせ後ろの席だからな、少し立ってもきずかれないだろう。
俺は消しゴムをハルヒの椅子の下にわざと落とした。
拾うフリをして、まずはスカートの中を覗きこむ。
「おお、マジできわどいパンツだ。」
国木田がこっちに気づいたみたいだ。
「おいっ、キョン何してんだよ!」と小声で聞いてきた。
俺は当然のように言った。
「消しゴムを落としたから拾っているだけだが…」
「何言ってんだよ!どう見たって涼宮の股の方に目が向いていたぞ。」
「健全な男子なんだから少しぐらい目がいったって自然だろう」
「そ、そうか。お前ってそんなキャラだったか?」
「後でお前に相談があるんだ。協力してくれ。」
「わ、わかった。」

こうして昼休みまで時間は過ぎていく
213名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:33:22 ID:97y3OQON
>>203
長門スキーじゃないけど萌えた。

ハッキリしたオチが有ればもっと良かったと思う。
いつハルヒに見つかるのかワクワクしながら読んでたら
そのまま終わっちゃって、アレ? って感じ。
もしかして、そういうのを期待するタイプのSSじゃないのかな……
214名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:39:46 ID:G3CthslQ
>>212
…もしかして、書きながら投下してる?
215名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:41:58 ID:b60bdxk0
国木田はそんなこと言わない
216エロティック・キョングル:2006/08/18(金) 20:48:44 ID:5nHtrjNH
昼休み

俺は国木田と昼食をとっている。

「んで、キョン。話しってのはなんだ?」
「な〜に、ちょいと手伝ってほしいんだ。ハルヒを犯すために」
「ぶっ、す、涼宮を犯すだって〜」
弁当を噴きながら大声を出す。
「馬鹿、そんな大声でしゃべるな」
幸い教室には男子しかいないため助かった。
「す、すまん。まさかお前の口からそんな言葉が出るとは思わなかったからよ。」
「気にするな」
「しかし、中学と違ってお前変わったなぁ」
「んっ、ハルヒを意識するようになってから俺の中の何かが変わってな。」
「まあいい、で、どうするんだ」
「ああっ、昨日科学室からコレを盗ってきた」
「そ、それは、まさか…」
「そう、クロロホルムだ。コレを嗅がわせれば誰だってバタンQよ。」
「やるじゃねーか、キョン!なんか成功率が高いみたいだから喜んで協力するぜ」
「そういってもらえると、嬉しいぜ。この話は俺とお前だけだからな」
「分かっているぜ。こんないい話、誰にも言わねーよ。」
「よしっ、今日の放課後に実行に移る。」
「わ、わかった」

こうして俺は国木田をうまく利用することに成功した。
次はハルヒをあらかじめ呼んでおかないとな。

「お〜い、ハルヒ。」
「んっ、何?」
「実は、放課後話したいことがあるんだ」
「別に今でもいいじゃない。」
「いや、だめなんだ。大事な話しなんだ。放課後、旧校舎のほうに一人できてくれ。」
「わ、わかったわよ。(大事な話しって何かしら。ドキドキ)」

ふふっ、これですべてはそろった。
217名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:49:37 ID:5nHtrjNH
>>214
そうだけど。
218名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:50:14 ID:mvGR8t3y
レイプのヨカン
219名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:54:54 ID:s7bjqZ7Y
谷口と国木田間違ってないか?
220名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:55:42 ID:5YNEX4bq
どっちかてと谷口のせりふだね
221名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:57:23 ID:HbEvR8dU
>>208
レイプ物なら注意書きをしたほうが良い。
ここ最近また荒れてきてるし、そういう物を嫌う人もいるからな。
222名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:58:17 ID:5nHtrjNH
わかってないな。
確かに谷口のせりふに見える。
だけど、フィクションだからこそ国木田はエロい様にしたてるのさ。
223名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:00:22 ID:5YNEX4bq
その辺は色々と意見が飛び交いそうなワードだけど水かけになるので皆さん置いときましょ
224名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:03:06 ID:0QUiISUG
>>203
よくも悪くも長門スレのSSって感じがした。こことあっちを読み比べた時の違和感がそのままあった

長門スレのSS→長門だけを全面に出している。他は知らん
このスレのSS→長門メインでも他のキャラを出して話を繋ぐ

俺の感じた違和感は多分こんなのが原因。素人の考えだからスルーして貰っても構いません
225名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:05:25 ID:lolaV/IZ
>>213
dです。ふもっふ。
ハルヒに見つかるってオチは、ありがち過ぎて個人的にあまり好きではないもので。
古泉の携帯が鳴るとか、朝比奈さんが顔を真っ赤にするとか、長門は空気読まないとか、
似たり寄ったりな終わり方になるのが嫌だったので敢えて平和なまま終わらせたのです。

と、いう意図があったのですが、つまるところ『アレ?』って思われたのでしたらすんなり終われてないってことですねえ……
精進しますーありがとうございましたー
226名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:07:18 ID:lolaV/IZ
連投スマソ

>>224
やっぱフィルタかかっちゃってますね。どうもこう……他のキャラの動きをなかなか追えないという自覚はあります。
気をつけてみます。THXでした。
227名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:09:49 ID:5YNEX4bq
>>224
ああー、なるほど。
モロ21禁になりそうなSSはともかく、確かにこれぐらいの微エロだと他キャラも出てくるね。
自分的には長門スレって見たこと無かったから逆に新鮮味を感じた。それもまたひとつの味でいいんじゃないかと。
他キャラの動きを考えてみるのも勉強でとっても良いですが。亀ですがGJです!
228名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:16:47 ID:VYwrZYtj
>197
消失長門だよね、これ
22916-674:2006/08/18(金) 21:22:46 ID:VuL74sg3
落としたいんだが、ID:5nHtrjNHはもう良いのかな?
230名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:23:23 ID:ZHjcSOOo
>>197-200
淡白すぎるとか落ちが弱いとか言う人もいるけど、
自分はこれでいいんじゃないかと思う。
どうしてもこれじゃ足りない、深みがないというのであれば、
コトが終わった後で二人の関係が少し変化したような仕草とか、
それを見つけたハルヒ達が軽く突っ込むけれど、二人が軽くいなす。
そんな光景を足してみたらいいのでは? なにはともあれGJ!
231名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:28:21 ID:VuL74sg3
…返事が無い。どうしよう(´・ω・`)
232名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:29:18 ID:VYwrZYtj
とりあえず推敲したら?
233エロティック・キョンワード:2006/08/18(金) 21:29:29 ID:5nHtrjNH
放課後 旧校舎

ちっ、何してやがる。国木田のやろう。早く来ないと作戦がパアになっちまうじゃないか。
「お〜い、キョン」
やっと来たかと思えば、なんで谷口もいるんだ!?
「水臭いじゃねーか、キョン。俺も誘えよ。」
「ご、ごめんキョン。谷口にきずかれちゃった。」
「まあ、いいだろう。昔から俺達3人抜け駆けはなしだからな。」
「そういうことだ。で、何をすればいいんだ」
「簡単なことだ。実はハルヒはもう呼び出してある。後は俺が話している内にお前達が
 アレの臭いをハルヒに嗅がわせるだけだ。」
「なるほど、さすがキョン」と国木田。
「コイツは昔から悪ジエが働くからよ」と谷口。
「ふふ、まあな。よし作戦にうつるぞ。」

「遅いわね、キョン。」
「やあ、ハルヒ」
「キョンっ!遅いわよ」
「悪かったな。で、話しは変わるがハルヒお前は処女か?」
「な、何を言い出すのよ急に」
顔を真っ赤にしながらつっかかってくる。
「重要なことなんだ。ハルヒお前は純粋だよな。」
「あ、あたりまえじゃない。経験なんてないわよ。」
「そうか、ソレを聞いて安心したぜ。」
俺の指パッチンの合図と共に谷口と国木田が現れハルヒにアレの臭いを嗅がす。
バタンとその場に倒れたハルヒを旧校舎の保健室へつれていく。
「やったなキョン!!!」と谷口
「で、でも、大丈夫かな」と国木田
「何、今さらびびってんだよ。ここまで来たんだ最後までやろうぜ。」と谷口。
「よしっ、服を脱がせろ」
「わ、分かった。ゴクリッ」
バチバチっと
「うぐっ、キョ、キョン、テメエまさか最初から俺達を…」
「し、しびれる」
「そうさ、ハルヒは俺のものだ。俺だけが触れる権利があるのさ!」
「キョ、キョン、ゆるさねーぞ。」
「ふふっ、そんなフラフラな状態でなにができる。」
「くっ、スタンガンか」
「そのとおり、お前らは最初から捨て駒扱いなのさ。」
「くっ、そういや、お前は昔から腹黒かったから…な。」
ドサッ
谷口は終わった。次は貴様だ国木田。
「待ってくれ、キョン。誰にも他言しないから」
「黙れ。」
「ぐわぁぁぁー」
ドサッ
「これで、邪魔者はいなくなった。」
234名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:30:59 ID:5nHtrjNH
>>231
とりあえずOK
235名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:31:29 ID:abuaOiyj
>>233
なんでいちいちタイトルが変わるんだ?
236名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:34:24 ID:cCtNknmg
一応言っておくが22歳未満禁止
23716-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:35:31 ID:VuL74sg3
そんじゃまぁ、行きますか(`・ω・´)シャキーン
238名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:35:56 ID:VYwrZYtj
男二人を簡単に無力化できる手際のよさをもってすれば、単独犯でやっちゃうのがイロイロな意味で楽そうな悪寒。
239名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:36:06 ID:yjzsw4UL
>200
人ごみの流れに少しだけ力を加えて、自分たちを歩きやすくするなんて、
情報操作が得意ならできるんじゃね? (2になって)やっぱできたんじゃないか。
…なんてことを読みながら思って楽しめなかったた俺は、汚れすぎてるんだろう。
24016-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:36:28 ID:VuL74sg3
ハルヒはアヒル口どころか顔全体、いや全身で不機嫌をこれでもかと言わんばかりに主張している。
そのむくれ顔じゃ咥えたポッキーを自力で折っちまうぞ。ゲーム始める前からそんなになるなって。
後そのタバコみたいな咥え方もやめてくれ。俺が噛み付けられないから。

「……」

ドスっと椅子に座り込むハルヒ。机が目の前にあればすぐにでも足を投げ出してしまいそうな勢いだ。
…っていうかだな、ちょっと待ってくれよ。幾らなんでもそこまで不機嫌になるか?
いや、ハルヒが不機嫌になる理由は分からんでもないし、むしろその埋め合わせをする為にこうやって
俺は腹をくくっている訳なんだが、それにしたってこれはちょっと激しすぎる。そんなに嫌だったのか。

ハルヒの後ろに立つ三人、その中央に居る古泉に視線を移す。「どうかしましたか?」といった様子だ。
どうもこうも無い。こっちは丸腰で熊か虎かライオンかそれより凶暴な奴を沈めなきゃいけないんだぞ。
しかも頼みの綱はポッキー一本と来たもんだ。誰を恨む訳でもないが、少し小言を吐かせてくれよ。
例えそれが八つ当たりや逆恨みの類だとしても。ああ、分かってるって。俺が悪かったってば。

案の定古泉は肩を軽く竦めた。何も口にしなかったが、何を言わんとしたかは分かる。
事実実際大前提として、俺はハルヒが怒るような事をした。程度の差なんて問題じゃない。
だから「そこまで不機嫌になるか」なんて詭弁だ。みっともない言い訳にしかならんよホント。
ああもう、分かった、分かったってば。中途半端な自己正当化なんてこれで止めにしよう。

未練がましく言い訳を続ける自身を無理やり押し黙らせて、俺はハルヒに一つ頼み事をした。

「すまんハルヒ、立ってくれないか」

視界の隅で朝比奈さんがギョっとした。古泉も予想外だったらしく、「これは」と一言。
しかし即座に笑顔に戻り、興味深そうに顎に手を当てた。お得意の思案ポーズだ。

古泉よ、お前が小さく「ああ、なるほど」と呟いたのを聞き逃す俺じゃないぞ。
お前に俺の意図が読めない筈がないだろう? ミステリーとボードゲームと人の、主に俺とハルヒの
心を読むのが大好きな超能力者が。ちなみに長門は…何となく面白くなさそうな顔をしているんだが、
あれはどう解釈すれば良いんだ? まぁそれはいいとして。で、ハルヒの様子は、と。

「…何でよ。アンタ、立ってやると身長合わないんじゃないの?」
「いや? ハルヒは長門や朝比奈さんと比べれば、もうちょっと背があるだろ。だからこれでいい」

言っとくが、これは考え無しじゃないぞ。リスクもリターンも打算も勝機も俺なりに見えている。
241名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:36:49 ID:5YNEX4bq
>>238
あ、自分の>>227へのご指摘ですね。
またもや素でミス申し訳ないです。
24216-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:37:02 ID:VuL74sg3
いや、正直な所リターンに比べてリスクや損失、デメリットの類が大きすぎるような気もするんだが…
背に腹は変えられん、ねぇ。畜生、やっぱり小言を言いたい。言わなきゃやってられるか、こんなの。

早々と自暴状態に陥った俺の事など露知らず、ハルヒはただでさえ悪い機嫌を更に加速させていく。
ふぅーっと、何やらヤバ気な溜息というか無闇に長い一息をつき、非常にゆっくりと立ち上がった。
いちいちこちらの恐怖を煽るような動きだ。長門、今更だが俺はお前に感謝しなくちゃならんようだ。
もしこれが「朝比奈さん×ハルヒ」とかそういうくじ引きの結果を出してしまったら、朝比奈さんは
恐怖の余り心臓発作で確実に死んでいただろう。とてもこの視線に耐えられるとは思えない。

「ほら、これでいいんでしょ。早くしなさいよ、チョコがベタベタして気持ち悪いの」

ハルヒは口の端で咥えていたポッキーを前に突き出して来た。いよいよこれで準備は整った訳だ。
さて、後は俺の度胸試しとなる。ここには朝比奈さんが居て長門が居て、ついでに古泉も居る。
正直な所、これから俺がやろうとしている事は殆ど公開処刑みたいなものなんだが…ああ、もう。
腹はさっき括った。言い訳もしないと決めた。オマケに自暴自棄にもなったので怖くなんかない。
ああ、今更惜しむような恥なんか無い、そうだろうハルヒ? 悪いが付き合ってもらうぞ。

俺はハルヒにゆっくりと顔を近づけた。ハルヒは少しだけ目を泳がせて、また俺を睨んだ。
その視線がどこか強がりに見えたのは何でだかね。いや、強がっているのは俺も同じか。
目を閉じず、ただ近づいて来るお互いの目だけを意識しながら、俺はハルヒに噛み付いた。

「――」

およそ7cmって所か。俺が噛み付いた時点での俺とハルヒの距離はそのぐらいだ。
計算の内か羞恥心への最後の抵抗か、恐らくそのどちらも手伝って俺は意識的に浅めに噛み付いた。
ポッキーが小刻みに揺れている。どちらの唇が震え、動揺しているのかは考えない。不毛だからな。
何にせよ次はハルヒの番だ。卑怯、チキンと言うなかれ。俺はこれから勇ましさを通り越し
愚かしい、まさしく神をも恐れぬ大暴挙に出なければならないのだから。

ハルヒは動かない。他の二人と比べ、消極的な位置に噛み付いたのが気に入らなかったのか。
ポッキーと俺の唇の距離を測るようにじっとしている。こちらの意図を計りかねているようだ。
さあハルヒ、お前はどう出る。それとも実は俺の意図なんかとっくに見抜いているのか?

もう暫く熟考した後、ハルヒは俺に倣うように浅く噛み付いた。様子見って所か。いやしかし。
残念だが俺的チキンレースはここからスタートだ。様子見する暇など与えん…という訳で。
24316-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:37:39 ID:VuL74sg3

「んっ!?」

さっきまでの消極的な態度を帳消しするべく、俺は思いっきり深く噛み付いた。
一気に俺とハルヒの距離が詰まる。さっきは7cm、ハルヒが噛み付いて6.5cmだったのが、
何の前触れもなく3cmまで縮まった。まぁ、ちょっと喉に刺さりそうでヤバかったんだが。

当然ハルヒはパニックに陥りかける。良かった、この分ならまだ俺の目論見はバレていない。
俺の目論見とは、即ち閉鎖空間を発生させるほどの精神的余裕を持たせない事に尽きる。
厳密に言えば余裕があるならそもそも閉鎖空間は発生しないのだが、
しかしこうやって目の前の状況が二転三転するなら、破壊衝動を発散させる暇なんて無い。
ようするに、ハルヒを落ち着かせては駄目なのだ。閉鎖空間から意識を逸らすのが俺の目論見である。

はてさて狙い通り、ハルヒは突然の事に「?」や「!」の疑問符を乱立させている。
驚いた事に、まるで朝比奈さんのように「あわわわわわ」と口をもごらせていた。成果は予想以上だ。
ポッキーの揺れがいっそう激しくなる。折れるから落ち着…あーいや、やっぱ落ち着かんで良い。

「……!」

睨んで来た。今にも「何考えてんのよエロバカボケキョン!」と聞こえて来そうだ。
何を考えてるかって言ったらそりゃ、ぶっちゃけた話地球や宇宙の平和に関わる事なんだがね。

「いいからほれ、お前の番だ」と目で促す。この3cmの距離、ハルヒは果たしてどう扱う?
さっきと同じようにまた短く噛み付くか、それとも俺に対抗してギリギリまで詰めて来るか。
うーうーと唸りながら次の一手を考えるハルヒ。それにしても何でそんなに悔しそうなんだお前は。

唇を開けては閉じを繰り返す。気が付けばハルヒは俺の袖を強く握っていた。落ち着かないようだ。
もしやとは思うが、自分からポッキーを折って強引に中断させたりとかはしないよな?

すると、どうやら杞憂だったらしい。二度目の長い沈黙を破り、ハルヒは距離を詰めて来た。
1cm…いや、0.5cm。どうやら思い切って勝負に出たようだ。再び俺とハルヒの視線が交差した。
吊り上った眉を見るに、負けないんだからねとの意思表示らしい。とことん負けず嫌いな奴だ。
全くもって何が勝ちで何が負けなのかは分からんが、しかし現に俺にはこれ以上詰めようがない。

いや、ある。

もとい、元よりそのつもりで望んだ。ハルヒの番が終わった直後、最速で俺はハルヒの腰に左手を回す。
24416-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:38:14 ID:VuL74sg3
俺の狙いは最初から決まっている訳で、動揺したり考えたりする必要はない。成すべき事を成すだけだ。
俺に抱きすくめられた途端、ハルヒの目に動揺が浮かぶ。「え…」と小さく呟き、唇が僅かに開いた。
そこから残ったポッキーが零れ落ちそうになったので、開いた右手でハルヒの顎を押さえてやる。

「え…あ……やだ…っ」

小さく呟くハルヒ。またポッキーが落ちそうになり、慌てて顎をくいっと上げてやった。
そういえば俺達二人は立ってやってるんだった。ただでさえ苦しい姿勢が更にきつくなる。
顎を上げた拍子に、釣られてハルヒは爪先立ちになってしまった。ハルヒの袖を掴む力が強くなる。

腰に手を据えられ、顎を持ち上げられ、爪先立ち。まごうことなきキスシーン、それも超古典的な奴だ。
全くもって恥ずかしい事この上ない。小さいとはいえポッキー咥えているのが馬鹿みたいに思えて来る。

「あっ…あっ…あっ…」

爪先立ちの所為で、よた、よた、といった具合にふらつくハルヒ。ヤバい、揺れる、ポッキー折れる。
この際開き直って腰に回した手に力を込めた。ほとんど抱き寄せると言って良い。
ハルヒは「きゃああああ…!」と黄色い悲鳴を上げた。距離は変わらず5mm、少し息がくすぐったい。

しかし、まぁ、なんだ。何だこのハルヒのリアクションは。乙女のような細い声は一体何なんだ。
「やだ…っ」って。「きゃああああ…!」って。チョコと一緒に大事なもんが溶けたんじゃないのか。
とは言え頭が溶けてるのは俺も同じか。今更正気なんて保っていられない。何だかんだ言ったって
俺だって恥ずかしいのだ。最早キスの寸止めに等しいこの体勢。悲鳴の一つでも上げたい。

が、しかし。もう一度言おう、腹は既に括った。

0.5cm先に居るハルヒと見詰め合う。戸惑いを隠せない表情に無言で答えた。俺は本気だぞと。
ハルヒの、何度目かの沈黙。違うのは目を伏せて、僅かに肩を震わせている事。
指が真っ白になるほどに強く掴んだ俺の袖。目も、手も、ぎゅっと強く締めて、そして離して。

「――」

一転して、表情を戻した。そう、戻した。何の事はない、俺の良く知るハルヒの表情だった。
思わず唇が釣り上がりそうになるのを堪えた。やれやれ、ハルヒと同じ表情だなんてゴメンだからな。
24516-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:38:53 ID:VuL74sg3
しかしまぁ、何て奴だ。この土壇場で、こいつはいつも通りの顔を見せた。俺に見せ付けた。
団長の貫禄か、自身のプライドか、何度でも言うがこいつは俺なんぞに負けるのがよっぽど嫌らしい。
今度こそ強がりなんかじゃない、自信に満ち溢れた表情で、「やれるもんならやってみなさい」
と俺をたき付けている。畜生、何て可愛くない。あんまり可愛くないもんだから笑えて来る。
さっきまでおろおろとしていた癖に。あーもう、乗った。乗ってやる。今度こそ吹っ切れたね。

「どうやら、一安心のようですね」
「あーっ…でも、これゲームの結果はどうなるんですか?」
「…この状況だけを指すなら。どちらの敗北でもあり、どちらの勝利でもある」

勝気な団長の勝手な手下達の声をどこか遠くに感じながら。俺とハルヒは、唇を合わせた。



「涼宮さんの機嫌を直す、という意味では。これ以上ないほど最良の結果になりましたね」
「そうなのか」
「非常に密度の濃い駆け引きで、ゲームとしては非常に満足のいくものです。
 オマケにあなたとキスをする事さえ出来たのですから、これで文句が出る方がおかしいでしょう」
「そうなのか」

ゲーム終了後、俺達は帰路についた。ハルヒは先頭で鼻歌なんぞ歌いながら朝比奈さんで遊んでいる。
長門は相変わらず本を読んでいる。転ばないのかあいつは。いや、転ばないんだろうけどさ。
そして最後尾、俺と古泉は並んで歩いている。閉鎖空間が出なかったのはさぞ有り難かったんだろうな。

ゲーム自体は…取り合えず、俺の負けって言えば良いのか。先に唇を離したのは俺の方だったからな。
それでも、あいつの嬉しそうを通り越し幸せそうな表情を見ると。何となく、まぁ良いかと思えて来る。

「ところで。あなたと涼宮さんがキスの一歩手前まで近づいた時、
 あなたはそこで止める事も出来たのでは? 混乱させて閉鎖空間の発生を阻止させるつもりなら、
 あの段階で既に達成されていました。後に小言を言われる事はあれ、閉鎖空間は発生しませんよ」
24616-674 ポッキーゲーム:2006/08/18(金) 21:39:47 ID:VuL74sg3

ああ、それなら理由は簡単だ。お前も今言っただろう、小言を後で言われるって。
理由は何であれ、一度俺はあいつを不機嫌にさせた。あるいは小言を言わせるような状態にさせた。
それなら、やっぱ今度はそれに対して何らかの責任ってのがあるんだよ。
責任取っといてまた小言でも言わせてりゃ世話ないさ。だから、あの場は俺があいつに合わせて正解だ。

「それだけですか?」
「…察しとけ」
「そうですか。では、あなたも涼宮さんも、とても負けず嫌いなんだとでも思っておきましょう」

おうよ。間違ってもハルヒにキスしたかった、なんて訳はないからな。

「ところで一つ、お忘れになっていませんか?」
「何をだ――」

と、聞き返して。本日最大の失念事項が瞬時に脳裏に浮かび上がった。しまった。そうだった。
いやしかしだな、もう俺はハルヒとのアレで心情的に既に終わっている訳であってだなぁオイ古泉!

「まだゲームは終わっていませんよ」

そう呟いて。ゆっくりと、ゆっくりと、古泉は一本のポッキーを取り出した。
247名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:40:58 ID:VuL74sg3
ほい、完結。随分長い間開いちゃって、途中から微妙に違和感あるかも

取り合えず、待たせてしまった人全員にごめんなさい。そしてもう一つ、有り難う。
248名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:42:35 ID:PDLAtr9M
古泉オチは仕様かw
とにかく完結オメ。
249名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:45:14 ID:5nHtrjNH
ハルヒの腰に左手を回す。
「え…あ……やだ…っ」

なんかたってきた。
250名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:45:56 ID:H6/YAdNe
激しくGJ!
オチワロスw
251名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:49:08 ID:5YNEX4bq
うーん、エロいwwお待ちした甲斐ありましたwGJ!

>>241
>>238じゃなく>>236すね
しかも割り込み…マジでスミマセン!あー何してんだか…
252名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:51:25 ID:97y3OQON
やっぱ上手いなぁぁ!!
253名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:53:01 ID:0QUiISUG
ポッキーキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

待ってたかいがあったぜww古泉のオチにワロタwwwwwwwwww
254名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:04:28 ID:Bt+xAMf4
もはや古泉オチは既定事項かwww
GJだチクショーw
255名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:08:46 ID:H6/YAdNe
プロフィール画面で*6#27って入れるとID書込確認番号と回線登録確認が出来るよ( ´・ω・`)
256名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:09:36 ID:H6/YAdNe
ごめ誤爆
257名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:18:34 ID:HnGIXvQy
242の20行目、

>俺はハルヒに噛み付いた。

この一文に、俺は目を疑ってしまったw
258名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:20:03 ID:VuL74sg3
>>257
計画通り(AA略

そういう風に突っ込まれたいが為だけにシリーズ通してそういう表現を使い続けたw
保管庫に目を通せば「長門は俺に噛み付いてきた」とかもあるwww
259名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:21:41 ID:VuL74sg3
あったこれだ
>「ぱく」とも「かぷ」ともつかない可愛らしい音を立てながら、長門が噛み付いて来た。
260名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 22:35:13 ID:wLdnr2nf
言い回し上手い GJ
261名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:03:13 ID:TMtEwGs/
いきなりでスマンが
ハルヒの二次SS書くとなったらやっぱり谷川節は出来る限り踏襲した方が良いのかな
262名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:07:03 ID:mHhEdg4A
>>196
いや、そっちにいるならそっちでどうにかしてくれないか。
こっちもいろいろとヨソ様との対応で反省したんだ。
263名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:11:11 ID:UKntrUj6
本物ポッキー来たーっ!
物凄く悶々とさせて貰いました。
ハルヒやキョンの動きに違和感も感じないし、最高でした。


…後は保管庫から俺の偽を下げれば完璧かと。いやマジで。
とにかくGJ!
264名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:11:39 ID:I0Wj2DkD
うえっ ハルヒの妊娠読んじまった

ただの陵辱SSなら何の事は無いが
下手に出来のいい鬱SSは後を引くから困る
265名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:11:46 ID:wLdnr2nf
>>261
コピーは好かれる傾向にあるけど、我をもう少し出してくれたら
ってのもある。好きにしたらいいのでは。
266名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:19:26 ID:TMtEwGs/
>>265
dクス
267名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:37:53 ID:VuL74sg3
>>263
こんばんわ俺の異次元同位体

実を言うと、むしろ今回のポッキーはアレがあったから出来たようなもん
偽…って言って良いのかな?まぁ良いや、そっちでデレてたから、被っちゃ面白くないと思った訳
じゃあ何が出来るかと言えば、そりゃもうツンしかないのよw

キスしてかつ告白なしデレなしってのは中々頭を使えて楽しかった。改めて礼を言うよ。
268名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:38:48 ID:OR//ty49
>>264
ここで言わないでむこうの掲示板で言え
269名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:46:57 ID:VYwrZYtj
>261
やりすぎてやたら長くなると多分読まれなくなるが。

凝った言い回しを再現しようとするのはOKだが、際限ない肥大化には注意。
いつでもそうだが、短くて良いのが一番良い。


>246
ポッキー乙。
読んでてニヤニヤするのを止められないこの感覚。
最終局面を半ば覚悟しつつ、それを明言するのを可能な限り先送りにするキョンはいかにもな感じ。
もってまわした比喩こそないけど、グダグダ言わないといっておいて「畜生、やっぱり小言を言いたい」とか
あと、あくまでもチキンレースのためのブラフなだけだと言い張れる余地を残したがるキョンが素敵だ。
270名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:52:37 ID:+uL4P7Q/
妊娠ってVIPのか?
271名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:53:53 ID:lOMxHOqN
>>270
だろうね。俺も読んで後悔した覚えが。
272名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:02:54 ID:qMB2iwlc
ラストに救いがあるだけいいだろw
273名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:06:04 ID:mckfK4R5
救いがない終わりの方が良かった
274名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:21:17 ID:z41x+Q6j
ポッキー乙。
>「…察しとけ」
というキョンのコメントがまたいい。

最後の古泉は一口で端まで来てしまいそうな恐ろしさがあるな。
275名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:22:18 ID:gS5WAHyN
なんであれハルキョン原理主義のオレには痛かった。
昔はどんなイタモノ読んでもヘッチャラだったのにな。
一年半SS(つーかFF)から離れているうちに随分弱くなったものだ。
276名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:28:38 ID:X4jPqkAu
まとめサイトの中でこれは読んどけっていうお勧めあったら教えて
277名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:34:52 ID:T/CwImPH
278名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:41:03 ID:RcQ3ZzSn
>>277のセンスに嫉妬。
そういう返しがスラッとできる奴は
SSも上手い気がする。気がする。
279名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:45:00 ID:X4jPqkAu
>>277
スマン読んでなかった。このスレ見始めたの最近で
>>177のやつとか見ていいと思ったからまとめサイトのやつずらっと読んでるんだが
あまりにも膨大だったからつい…
280名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:45:16 ID:JbwgOs+7
>278
お前、ヘタ。
281名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:49:41 ID:Sn3vptJh
>>279
>まとめサイトの中でこれはry
もうこの一文自体コピペだとしか捉えられないからな。
282名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:52:13 ID:yu8m7jP2
要するに面倒くさがらずに全部読め、と
283名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:15:12 ID:ZtaRM4YB
そして抜けと
284名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:17:51 ID:XA9SfzdH
>>270-271
詳しく
285名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:25:17 ID:K3YdZbQw
>>284
内容か?とりあえずNTRでハルヒが妊娠しちゃう話。
読んでみるといい。軽い鬱になれると思うから。
286名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:35:14 ID:qtqCtHwy
書いてる本人が鬱だ、もう書きたくねーと途中で愚痴をこぼしてたな
287名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:38:26 ID:u7tfr4sB
最後ハッピーエンドっぽくなってが、やめとくことをお勧めする
288名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:41:52 ID:KEGSvSu9
昔、別ジャンルでさんざ痛いの踏まされた経験が無かったら、吐いてたかもしれん。
289名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:44:48 ID:2v7ww0UC
何で人は鬱な話を読みたがるのか
以前、エロ漫画で女美術教師と生徒の鬱話を読んで不能になりかけて以来、
鬱っぽい話は全力でさけてる。
創作の話の中ぐらいハッピーエンドがいいよ
290名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:45:23 ID:M/OxtOu6
291名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:53:38 ID:RAic1TiI
「〜た」ばっかで回避。
292名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:54:55 ID:qXEPb4u/
>>289
いや、ハルヒの妊娠はハッピーエンドなんだよ、実際。
293名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:00:24 ID:a2cYybq/
いくらハッピーエンドだからって、過程がイタかったら読めないさ。
オマケにやたらめったら長い。
いや、>>290はその長さの分、十分な内容が詰まっているからいいのだが。
イタ物初見者にはお薦めできんな。初心者にはもう少し短い方が良い。
294名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:01:28 ID:qtqCtHwy
ハッピーエンドでも途中が鬱。
NTR自体受け入れられない人も多いっしょ。

ハルヒの何がいいって、全編通して明るいところ。

唯一の死亡?キャラ・朝倉さんの消え方もあっさりとしてるし、
パンジーに対する印象もキョン視点だとギスギスしてるが、
みくる視点であれっ?そんなに悪くないのか?
と肩透かしを喰らわせられた。
295名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:11:08 ID:K3YdZbQw
なんだかんだ言って完成度やたら高いんだよなぁ。
この作者にもっと他の作品を書いて欲しいと思ったけど。
296名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:13:18 ID:RAic1TiI
この話題さ、そろそろvipでやったほうがいいんじゃない
297名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:25:20 ID:gVOor4f4
ごめ NTRて何?
298名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:26:17 ID:K3YdZbQw
>>297
寝取られの略
299名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:26:39 ID:Tfvhq2wl
NTR=寝取られ
主にこっちが寝取るんじゃなくて向こうに寝取られる感じでね
300名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:26:46 ID:Rwu+K8Lt
301名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:33:24 ID:Lvp4GDAj
>>296
それは今更感が否めないんじゃないかと。
あっちはリアルタイムで盛り上がってたしな。
302名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:40:38 ID:Rwu+K8Lt
「作り物(フィクション)だからこそ、本来なら救いの無い話にも救いを作ってあげられるんだよ」(ハガ○ン12巻より抜粋)
この言葉を一生懸命に体現した、罪作りな良作だと思った。

…て怒られるのわかっていながらまたこの話題吊ってしまった...逝ってきます
303名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:42:11 ID:jBuI21CZ
>>301
いやいやwwwだからといってココでやるなよw
304名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:43:26 ID:u7tfr4sB
人大杉で弾かれるorz
305名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:49:21 ID:RAic1TiI
じゃあ、この機会に専ブラの導入を勧める。アボン出来ない人もこれで安心。

Jane Doe Style Version 2.41 インストーラ版
ttp://download.forest.impress.co.jp/pub/win/j/janestyle/doe241_setup.exe
機能とか
http://janestyle.s11.xrea.com/
306名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:55:16 ID:qXEPb4u/
なるほど…それで「鬱」「寝取」「陵辱」あたりをNGにしておけば
ガラスのように繊細なリリンも幸せになれるってことかい?
307名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:57:22 ID:tXNdFK0s
>「鬱」をNG
NGワード「涼宮ハルヒの憂鬱」。
微妙だ。
308名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 02:57:40 ID:RAic1TiI
その辺り指定しちゃうとオタはやってけんがね、カヲル君
309名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:11:06 ID:27uDQb3x
>>290
長門の扱いには不満が残るけど、結構良かった。
もっと短くできそうだな。
310名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:14:01 ID:zHnkLAGC
これってキョンにとってハルヒが寝取られて云々じゃなくて
長門がハルヒにキョンを寝取られる話だな
311名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:19:11 ID:uwEmk+TL
ハルヒがヤリマンの自業自得にしか思えない…。
312名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:19:22 ID:tXNdFK0s
>>310
「近いですが、一箇所だけ違います」
 何処がだ。
「主語を長門さんから僕に変えたら正解ですよ」


 おーい長門、超能力者ってのは可燃物でよかったっけか?
「いい」
313名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:29:12 ID:gVOor4f4
>>298
サンキュ
妊娠は俺も鬱った
最後の展開を急ぎ過ぎた感があったけど良い作品だと思う
プリンの今はたらこさんが熱いみたいだね
314名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:35:14 ID:K3YdZbQw
向こうの空気には付いていけない
315名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:44:36 ID:KxDSV+HF
http://29.xmbs.jp/haruhivip/
妊娠の最後加筆して夢オチにしてみた
316名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:50:38 ID:K3YdZbQw
見事wGJ 初めて妊娠読んだときに出会いたかったよ
317名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 03:57:24 ID:Rwu+K8Lt
その発想素晴らしくGJw
最後にでも加筆の旨を注意書きする文を付け足してしてコッチに載せるのも面白いかもねwww
318名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:09:13 ID:gVOor4f4
大胆ですね
319名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:15:40 ID:K3YdZbQw
更に大胆にwikiの妊娠を書き換えてきた(
320名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:25:52 ID:RAic1TiI
お、おまえら…受け入れろよ
321名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:25:57 ID:wOKoVLTt
お前ら勝手にいじくんなwwwwwww
322名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:28:37 ID:Lvp4GDAj
何やってんだか・・・
もう少し大人らしい行動をお願いします。
323名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:31:20 ID:Rwu+K8Lt
え、ちょ元ネタを修正!?(゜Д゜;)
妄言吐いてごめん、一番煽った自分が言えた義理じゃないがそれは駄目かと
324名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:31:55 ID:qXEPb4u/
>>319
そりゃ大胆どころかただの厨房 すぐ直してこい

自己補完の為の三次はともかく元を改変って…ナニ考えてんだ
325名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:36:39 ID:tXNdFK0s
「これはちょっとした恐怖ですよ。
 気に入らないSSを突如改変してしまう恐れすらあるのです。
 あなたにお願いします。
 どうか、エロパロ板だけで退屈させないようにしてあげてください」
326 ◆bapH0mLarI :2006/08/19(土) 04:41:40 ID:vj0/g/gs
てす
327名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:42:55 ID:gVOor4f4
なんつーか
脳内補完程度で我慢しようぜ
328名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:44:02 ID:Lvp4GDAj
やっと、スレが落ち着いたと思ったら今度はこれか・・・
はぁ、やれやれ・・・
329名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:49:02 ID:vj0/g/gs
VIPからきますた。勝手に改変はまずいっすよ。誰か直したみたいだけど。
エロパロの人もVIPのSS読んでたのはビックリだ。
330名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:50:01 ID:Rwu+K8Lt
今までのは幼馴染が照れ隠しで怒っている感じだったってことでいきましょう
331名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:51:05 ID:RAic1TiI
むこうでも言ってるが両方の住人かと。
まぁそういうことはやめましょうねっつうことで。終わりでよくね?
332名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:52:33 ID:vj0/g/gs
おkです。

>>295
妊娠の人は他に花嫁消失、レッスルエンジェルスなんかを書いてたと思う。
333名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:58:18 ID:Rwu+K8Lt
>>317の自分のが確実に鍵ですので一言だけ。
本当にゴメンナサイです。…さあマターリマターリといきましょぉ!⊃ 旦~
334名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 05:28:29 ID:Lvp4GDAj
335名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 05:39:04 ID:Rwu+K8Lt
ちょwwwおまwww
336名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 06:11:33 ID:+cm8QZ4r
あっちのwiki読みにくいんだよな
こっちのまとめのように作者ごとに分けてある方が読みやすい
337名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 07:19:28 ID:FG072hBV
>334
見た

見なかったことにしようと思った
338名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 08:35:14 ID:5A1OJEgJ
>>334
時空改変してもいいからゲド戦記を作りなおして
339名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 08:37:54 ID:HUHA+r1s
改変したやつ昨日の荒らしじゃねーの?
VIP薫き付けてここに特攻させようとしてるとか
340名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 08:55:36 ID:Rwu+K8Lt
ま、解決したんだしそんな感じでも今は無いんだから良しとしときましょ
341名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 09:58:49 ID:0vTHg3Mo
妹=朝比奈さんってことになっている
SSがあると聞いたのですが、どれでしょうか?
どこかにあると友人に聞いたけど数がありすぎて
どれか分からないです・・・。
342名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 10:06:54 ID:qHIaTgvS
どこかにある
343名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 10:16:05 ID:nU8xj8mP
>>341
もしかしてこれのことかな? → 22-492様
344名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 10:27:27 ID:0vTHg3Mo
>>343
おお、多分それです。
情報ありがとうございます
345不思議な館の密室で1:2006/08/19(土) 11:17:10 ID:G7yUJOoU
ドアを閉めて一人になると、今までの喧騒が嘘みたいな静寂が訪れる。
はめ殺しの窓から外を見ると相変わらず吹雪いているのに、この部屋には振動の一つも伝わってこない。
まるで窓の外がテレビの向こう側みたい。
そんなことをふと思ったのもつかの間、
あたしは身体の要求するままに従ってベッドに飛び込んで
うつ伏せのままシーツに埋もれた。
フリーサイズのTシャツの裾がめくれあがってはしたない格好になるけど気にしない。
ついさっき麻雀して遊ぼうなんて言ってた割に気だるさを感じる。
「思ってるよりも疲れてるのかな。」
冷静に考えれば当然のような気もする。
コース上で普通にスキーして遊んでたのにワケも分からないまま遭難して、雪山を当てもなく彷徨ったんだから。
偶然見つけたこの館に避難して身の安全は確保できたけど館の主は不在だし、山荘で待っている鶴屋さんとも連絡が取れてない。
そんな緊急事態にもかかわらずあたしは焦りなんてちっとも感じない。
SOS団のみんなと一緒なら何だって何とかできる気がする。
なんてったって、みんな頼りになるあたしの部下達だかんね。
もしかしたらこれも小泉くんの仕込んだ推理ゲームの一環なのかも。
そんな楽観的な思考ができるくらいの余裕がある。
でも遭難してから時折見せる小泉くんの真剣な表情を思い出すと、やっぱりマジなんじゃないかなって思えてくるのよね。
さっきからこの思考のループの繰り返し。
いい加減考えるのも面倒で眠りの底へ滑り落ちる寸前のことだった。

「ハルヒ」

ドアの向こうでキョンの声がした。
346名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 12:15:34 ID:ThL6psRo

            ●         .......::::::::::::::::::::::.........
          .......:::::::::....  ..:::::::::::'''''''         ''''':::...:::::.......
         :::::     ::.::::'''     ................................     ::::::
 ●      ::::   ◎       :::::'''''        '''::::::::::.........::: ● ←古泉
        :::::         ......::::::::      ●
       ::::::         :::
      :::  ..:'       :::      SSの途中ですが、
     ::::  ::::       ::
     ::  :: ::      :::         ハルヒのイライラが規定値を超えました。
    :::  ::.. :::  ●  ::
     :::  :::..::     :::       ●       神人が出ます
347名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 12:19:08 ID:kGIcJHsU
総理の人気に嫉妬
348名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:01:59 ID:jJqqM6mM
古泉は赤球になっているときに
神人から攻撃をくらったりしたことないんだろうか?
349名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:10:36 ID:eQS7qIEd
小泉の件についてはふれないであげよう。
作者ハルヒスキーな俺はハルヒ視点のss書いてるから言い回し等参考にさせてもらいます!!
期待してるからがんが。
以上携帯からでした(PCもってるから携帯厨とか突っ込まないでください)
350不思議な館の密室で2:2006/08/19(土) 13:14:17 ID:G7yUJOoU
眠気なんて一気に吹き飛んでベッドから飛び起きた。
慌てて乱れたTシャツの裾を直して、化粧台の鏡に向って髪を即行で整える。
ちょっと前までは男子の前だからって特別に気遣ったことなんてなかったけど、
コイツの前は変に意識してしまう。

「なによ。あたしもう寝ようと思ってたんだけどっ」

慌しく身だしなみの最終チェックをしながら、それを悟られないようにあえてぶっきらぼうに返す。
自分でもちょっとやりすぎたと思うくらいそっけない態度だったから、追い返しちゃうかもしれないなんてちょっと後悔した。

「すまん。ハルヒ、話があるんだ。入ってもいいか」

こんな時間に話って何よ?
事態の打開策に関する話?
それとも、怖くて一人でトイレに行けないとか馬鹿みたいなこと言い出すのかしら。
そうじゃなかったら……、個人的な相談?

時間にすれば5秒にも満たない間だったけど、
考えがまとまらない内にドアの向こう側のキョンは、こちらの返答を待たずドアを開けて部屋に進入しようとしてきた。

「ちょっ、女の子の部屋に無断で入ってくるなんて反則なんじゃないの? 公序良俗と風紀の乱れは許せないって、あたしさっきも言ったわよねっ」

大慌てでドアに取り付いてキョンの進入を阻む。
ドアを境にして押しくら饅頭をやる形になったけど、キョンはあまり力を入れてこない。あくまでも落ち着いた調子でドア越に話してきた。

「大事な話なんだ。二人きりで話がしたい。」

強引に開けようとするもんなら徹底抗戦してやるつもりだったけど、こんな風に言われると拍子抜けになる。力が抜けると、それに応えるようにキョンがドアを開いた。
対面したのはいつもの変わり映えのしないバカキョンに違いなかったけど、強烈な違和感があった。
351名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:17:23 ID:IdnkSJYH
書きながらの投下やめれ
352名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:17:42 ID:WIl+6PJ+
てかハルヒの妊娠は確かに欝になるが、それ以上に長門が眼鏡をかけててキョンが
「やっぱり付けないほうが〜」って言った後の長門の台詞に萌えつつも
人間っぽくなった長門の台詞に感動して時間の流れはこうも人を変えるものなのかと思い、
やっぱ俺ってとことん長門スキーだなと確信させてくれるSSだった。
353名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:38:32 ID:x9MSDDDP
強烈な輪姦の末、孕んだ展開かと思ってたもんだから、そんなに鬱にならんかった。


谷川は糞だったけど。
354名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 14:06:38 ID:qXEPb4u/
ハルヒ孕ませたのが 谷川 で露骨に糞男にされてたのはちょとワロタよ
355名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 14:18:22 ID:KghyaPLx
>>288
やっぱエヴァ?
356不思議な館の密室で3:2006/08/19(土) 14:30:04 ID:G7yUJOoU
「あんたどうして制服なんか着てんのよ?」

キョンはなぜか北高の制服をバッチリ着込んでた。食堂で解散するとき風呂上りのTシャツとパンツのラフな格好だったから、部屋に戻ってからわざわざ着替え直したことになる。
遭難先の館で制服姿であたしの部屋を訪れる意味が分からない。
完全に展開から取り残されてしまった私の横をすり抜けて、キョンはまるで自分の部屋のように我が物顔で部屋の奥まで進んで平然とベッドに腰掛けた。
なんでそこに座るのよ。椅子なら化粧台の前にあるじゃない。

「どうしたんだ? 突っ立ったままで。こっちに来て座れよ。落ち着いて話ができないだろ」

非難する暇もなくキョンは信じ難い台詞を続けた。
何よ。ツッコンでほしいからそんなカッコしてきたんじゃないの?
ツッコミは見事に無視されたし、シチュエーションばかりか会話のペースまでおかしくなってる。
今夜のキョンはちょっと変よ。さっきまではそんなことなかったのに。

「大事な話ってなんなのよ? あんたちょっと雰囲気がいつもの違うわよ?」

動揺を隠すように私は仁王立ちで腕を組んだままキョンを見下ろしたが、キョンはあくまでもあたしが座るまでは話をするつもりはないらしく、ベッドで自分の傍をポンポンと叩いた。
キョンのくせにこの余裕綽々な様子は何? 気にいらないったらありゃしない。
けどこのままじゃ埒が明かないから座るだけ座ってやることにした。キョンが指定した所よりもずっと遠くの場所に。

「で、大事な話って?」

妙な雰囲気に呑まれないように、睨む一歩手前の勢いで眉を吊り上げてまっすぐに視線を送ってやる。
いつものキョンならこれでちょっとは怯むんだけど、今夜のキョンはやはりおかしい。
自分でも刺々しいと分かる視線をやんわりと受け止めてドキッとするくらい穏やかな視線を返してくる。
357不思議な館の密室で4:2006/08/19(土) 14:30:56 ID:G7yUJOoU
こんな優しげな目でじっくり見つめられたことなんてあったかな……。
夢の中で変な怪物が学校で暴れまわったどさくさにまぎれてコイツに強引にキスされたとき、キス直前の顔がこんな表情してたような気もするけどあれは夢の中の話だもの。

「ああ、どうしても今伝えておきたいことがあってな。こんなときに言うことじゃないって自分でも分かってはいるんだが」

えらくもったいぶるじゃないの。
でも見慣れないキョンの表情を見てると私の勢いはどんどん削がれて、不覚にもついにあたしの方から視線を外してしまった。
そのちょっとした隙をついてキョンは更に信じられない奇行に走った。
手を伸ばしても届かない距離に座ったはずなのに、一体どんな技を使ったのか気配を殺していつの間にか距離を詰めてなんとあたしの髪に触れてきた。

「髪、まだ濡れてるぞ。ちゃんと乾かさないと。」

街に出るとこんな感じでベンチで座ってるバカップルがいちゃついているのがよく目に入ってくる。
髪なんて触られてもこそばゆくて気色悪いとしか想像できないあたしは、目を覚ませとばかりにバケツの水でもぶっかけてやりたくなるくらいで、自分がこんなことされることを考えたこともなかった。
っていうか、こんな状況下でなけりゃ問答無用でカウンターとって張り倒してやったのにっ。非常時に非常識なやり方で迫ってくる今夜のキョンは反則よ!反則っ!

「え? え?」

目を見開いたままひたすら視線が落ち着かないあたしは、さぞかし滑稽に写っていると思う。
キョンは私が固まって何もできないことにいいことに、調子にのってそのまま髪を撫でてきた。
男子に髪を撫でられる感触は想像していたのと随分違う、……悪くない。
しかも相手がキョンでこんな風に優しく撫でてくれるのならば、……気持ちいいかもしれない。
思わず目を細めてその心地よさに流されそうになるけど、あたしの中で生き残っていた一握りの理性が寸でのところで踏みとどまらせた。
よく考えなさいよ。そもそもキョンはこんなに露骨にやさしくないし、キザったらしいことを言ったりやったりするヤツじゃない。
馬鹿のくせに理屈っぽくて、額に皺を寄せながらも何かとあたしの無理に付き合ってくれる。そんな飾り気のないところが、……ちょっと良いヤツだったりするのよ。
そうよ、あたしはこんなキザキモ男は叩き潰してやりたいくらい嫌いなのっ。
逃げていた視線がなんとかキョンに戻った。柔と剛の視線の応酬が再開される。でも、今度は怯まない。危なっかしくはあるけど。
358不思議な館の密室で5:2006/08/19(土) 14:32:18 ID:G7yUJOoU
「キョン。あんた女の子の髪を触るってどういう意味があるか分かっててやってんの?」

「俺に触られるのは嫌か?」

キョンは一転してびっくりするくらい不安そうな表情になった。
今夜のキョンの行動はあたしが設定した予想の二段くらい上を飛び越えて行く。

「い、嫌じゃないけど。こういうことは、そのっ、気軽にやっていいことじゃなくて……。それより話! そうよ、あんた話をしにきたんでしょ?」

あたしは流れを切ろうとしたのに、キョンは待ってましたとばかりに乗じて一気に身を乗り出した。顔と顔の距離がみるみる内に10センチを切る。
このときあたしはなぜか目を瞑った。本来ならパンチの一発、二発と一緒に罵声が飛び出すのに。肩を竦めて目を瞑っただけ。
音もなく暖かく柔らかい感触が唇に灯る。
夢の中でキスされたときあっけにとられたまま間抜け面で目を見開いたままだった。
あれが悔しくて今度はちゃんと目を瞑って……、なんて心のどこかで準備していたから反射的にこんな行動をとったんじゃないかと自己分析すると恥ずかしくて堪ったもんじゃない。
キスの衝撃と気恥ずかしさのダブルパンチであたしの心臓は除夜の鐘も一分で突き終るようなペースで早鐘を打っていた。
キョンの唇は名残惜しいくらいにすぐに離れたけど、すぐに場所を耳元に移すといままでもったいつけていた言葉を滞りなく囁いた。

「ハルヒ。好きだ」

目を開けると優しいキョンの顔。
好きと言う言葉が鼓膜に染み渡ると同時に身体の芯に火がついたみたいに火照りだした。
これだけドキドキしてればきっと鼓動が伝わってるだろうし、顔なんて見せられないくらいに赤くなっちゃってるに違いない。
キョンはこんな表情しない、そもそも制服を着てるのがおかしいと言い張るあたしは完全になりを潜めてしまっていた。
359不思議な館の密室で6:2006/08/19(土) 14:33:30 ID:G7yUJOoU
「本気なの? でも、いきなりこんなことするなんてびっくりするじゃないのよ。」

「すまない。でも、おまえの可愛い顔を見てたら順序が逆になっちまった。おまえのことが好きだ。」

今度は好きと言ってからキスをしてきた。短く、毎回少しずつ位置を変えるついばむ様なキスに思考が奪われて頭の中に靄がかかる。
キョンは左手であたしの後頭部を守るように抱くと、ゆっくりと体重をかけて覆いかぶさってきた。
キスの雨を止めて今度は長く口付けると、舌を割り込ませようとしてきた。

「っ!?」

思わず身体が硬直して拒んでしまう。

「コラッ、エロキョン! 大人しくしてると思って調子乗りすぎ。って、きゃっ!」

何とか顔を逸らして押しのけることに成功したと思ったら、いつの間にかキョンの手のひらを滑り込ませてシャツの上から胸を触りだした。
ブラは付けてないからキョンの手のひらの感触がリアルに伝わってくる。
大きな手のひらでゆったりと触られるのは嫌……、じゃないんだけど、
なんていうかさっきから随分と女の子の扱いに慣れてるみたいで、ちょっと不安にもなる。
あたしの前じゃ朴念仁のフリして実は結構遊びなれてるってワケ?
今あたしにしてるような感じで他の子をたらしこんでると思うと、沸々と怒りが湧き上がってきた。
いや、キョンが女たらしだってあたしが勝手に決め付けてるんだけどさ。だけど、いくらなんでもこんな一方的なのってないんじゃないの?

「やっ……、嫌ッ!」

再びキョンの顔が近づいてきたけど、今度はベッドのスプリングの反動をつけて勢い良く押しのけた。
何とか間合いを作って、リアクションを待たずに思い切り左の頬をひっぱたくと、キョンは情けないくらいあっけなく後方に倒れこんだ。
そうよ。こうやって先手をとっていかないとあたしじゃないわ。
360不思議な館の密室で7:2006/08/19(土) 14:34:18 ID:G7yUJOoU
ようやく自由になった身体を見ると、Tシャツが捲くれ上がって下着が露になっていた。
信じられないことにキョンは同時進行で下からも手を入れようとしていたらしい。
こンの遊び人っ!

「あんたねっ! いくらなんでもいきなり過ぎよ。人の気持ちも考えないで、次々と……、その……。と、とにかくねっ、寛大なあたしでも怒るわよ!」

途中余計なことを思い出したせいでしどろもどろになっちゃったけど、ビシッと指差してなんとか体裁を整える。……ちょっと、いや、かなり強引な気もするけど。
それでも意外に効果はあったみたいで、キョンは尻餅をついたまま情けなくあとづさる。

「ご、誤解だ。ハルヒ、怒らないでくれ。うわぁあぁ!」

錯乱したようにキョンは立ち上がって転がるようにして部屋を飛び出て行った。
キョンのあまりの狼狽ぶりに今度はこっちが慌てて

「ちょっと!」

後を追って廊下に出ようとドアのノブを引くと、やけに大きな扉の音が聞こえた。
(本編合流)
361名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 14:42:40 ID:KghyaPLx
イイ!正統派のSS、サイドストーリーやね。
362名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 14:46:55 ID:+vE9oFiB
ひさびさの本編補完もの、いいですね
363名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 15:13:27 ID:IdnkSJYH
>>349
でもでも、1スレで二つも純ちゃんが出てくるのはどうかと……
364名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 15:14:28 ID:bTMaGf01
よし!
この調子で古泉編も頼む!
365名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 15:33:08 ID:0/c9f37p
>357
> そんな飾り気のないところが、……ちょっと良いヤツだったりするのよ。
今、「そんな飾り気のないところが、すk」って言いかけたろうハルヒw
366名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 15:34:51 ID:T3HfK5wO
>>364
気持ちは分かるが、一緒に数字板に行こうか。

>>360
GJ
次はみくる編を期待してます。
367不思議な館の密室で(古泉の場合):2006/08/19(土) 17:46:19 ID:Bu+IBViH
そのとき僕はよほど疲れていたのでしょう。
そうでなければ彼がこんなに近くに来るまで彼の気配に気づかなかった理由を説明できません。
ベッドの脇に立った彼はいつになく真剣な顔で僕を見つめています。
「古泉、話がある」
「伺いましょう」
僕は心の動揺を悟られないよう必死になっていつものスマイルを維持します。
すると彼は急に僕の肩を掴み
「俺、実はにやけ顔萌えなんだ」
「どうしたんです?」
「いつだったかのお前のにやけ顔はそりゃもう反則なまでに似合っていたぞ」
そういうと彼は強引に唇を重ねてきました。
驚きましたよ、僕は。
いつも僕のことを避けるようにしていた彼が胸のうちにこんなにも熱く、激しい思いを抱いていたのですから。
もちろん僕に拒否する理由はありません。
そして僕たちはめくるめく官能の世界に堕ちていきました。

(本編に合流しない)
368名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 17:52:52 ID:ZtaRM4YB
B・L・勘・弁!・でも・ワロタ。
369名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 17:53:17 ID:0sfCzizY
>>367
確かに合流しないなぁ。数字板ご用達のパラレルワールドまっしぐらだw

俺もイロイロ考えたけど
みくる編はいつもの通りにハルヒに乳揉みしだかれるか
あるいは「キョンのこと好きなの?」って言葉攻めされるくらいしか思いつかんかった。

古泉編は
キョンが海パン姿で闖入してきておいなりさん(ryとか考えたけど
ここで長々と書くのもあれなんで短くまとめてくれてGJ
370名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 18:37:57 ID:NeKQ1GqU
『ループ・タイム――涼宮ハルヒの消失――』を書いたんだが。
投下しようとしたら、身に覚えのないアクセス規制が……orz

閉鎖騒ぎのときに作った、したらばのハルヒスレに投下してもいいか?

それとも、規制が解けるのをまったほうがいいのか?

したらばのハルヒスレ↓
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/2051/1155626760/l50

どうだろ?
371名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 18:40:05 ID:wOKoVLTt
うpして
372370:2006/08/19(土) 19:29:45 ID:NeKQ1GqU
結局、したらばに投下した。

スレ汚しスマン。
373名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 19:37:57 ID:7632IPIe
>>370
とりあえずアンタが朝倉スキーなことは分かった。
今回はシリアスだったな。面白かったよ。
374名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 19:42:10 ID:9K9g7blo
師匠と呼ばせてください。
375名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:04:00 ID:Cor1hHX4
ぐおおっ。
モロにかぶった。
ちくしょう、頭にアルミ箔を巻いてやるう。
冗談はさておき、今回の改変は彼女ですか。
いいなあ、可愛いなあ、にしても原作の彼女は何を考えて死んだのかな?
とりあえず、貴方の事は師匠と呼ぶことにする。
376名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:19:30 ID:jCcC42Sq
スレ的にはガチンコオリジナルより、本編エピソードに沿った話の方がいいのかな?
やっぱり。
377名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:21:29 ID:BzMme1s8
エロければなんでもOK
378名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:21:34 ID:GrsnLsPQ
どっちでもいいと思うよ。
てか他のキャラの一人称で書ける人すげー。
379名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:23:12 ID:ThL6psRo
>>372
最高。ほんと最高。
380名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:24:22 ID:fUzh9p62
>>370
今回も存分に楽しませてもらいました。
GOD JOB!

濡 れ た 。
381名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:25:07 ID:LiY1k4ur
>>370
あんたは神だb
382名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:35:02 ID:f/6P4Bt6
>>370
お疲れ様です

しかしアニキャラ板の朝倉スレの連中が大喜びしてるだろうなw
オレもだけど…
383名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:36:58 ID:GrsnLsPQ
>一年前、朝倉が作ってくれたおでんは、死ぬほど旨かった。そして、実際そのあと死にかけた。

ツボったwww
384名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:38:21 ID:ThL6psRo
>>383
人wwwwwwwwwwww
385名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 21:03:31 ID:iYblIh1/
>>370
グッジョブ!!
アサクラアサシンはただのネタじゃなくて後の展開を示していたのか。
あとジョルノ長門ワロス。
386名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 21:18:59 ID:NgLm2mOW
凄すぎ。 GJ!
俺の拙い文章力ではこのすごさは表現できない。
387名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 21:35:42 ID:5d3didl9
したらばに投下されたってことは俺がいつもお世話になってる保管庫には
保管されないんだろうか、と考えてしまった。やっぱりシリーズモノは並べて読み返したいので
管理人氏、勝手なお願いだが消失もぜひ一緒に保管してください。
388名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 21:39:58 ID:X4jPqkAu
競馬狂になってる長門で吹いて腹痛いwwww
風呂はいって落ちついてくるwwww
389名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 21:44:48 ID:/P9exPQ+
規制によるものだから、誰かが代理投下してもいいんじゃないだろうか
390名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 22:07:50 ID:GA3aIV5I
>>370
グレート!
可愛くエロくそして切なく、朝倉の魅力を堪能できました。
391名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 22:54:50 ID:Ne3qt9X5
読んできた。
まさか神がこの世に実在するとは思わなかった。
GJ。グッドじゃなくてゴッドジョブ。
392名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:03:52 ID:KpHbYPfU
>>370
神……!
朝倉改変版『消失』はずっと妄想してきたネタだったが、
こうして実際に読むことができるとは……!感激。
393名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:44:47 ID:UGev0yGE
・・・>>370が読めないorz
したらば"炒"ってくるノシ
394名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:50:43 ID:eAX0kxEy
競馬狂で噴いたwwww師匠って何だよそれwwwww
395名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:51:19 ID:RzbcUhra
>370
>「こちらでもそうですよ」

ワラタ。あなたの描く古泉は最高だ。
396名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:52:28 ID:dZmaozKD
>355
よく分かったね。
397名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:00:45 ID:Vi9l2vQm
ハルヒの妊娠を読んでたら
てに爪が食い込んで血がたれていた。
でも、最後には涙が流れていた。
こんな自分は変ですか?
398名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:01:50 ID:4QY6WqZu
>>370
保管庫に無事登録されたね

管理人氏仕事ハヤス
399名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:02:34 ID:ApSpyO9o
>>397
うん、そうだね。でも、スレ違いなんだ。
VIP逝け
400名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:03:54 ID:ApSpyO9o
>>399
すまんageちまった。
401名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:05:39 ID:hZAVYIlF
>>370


どんどん競馬狂になってくる長門がオモシロスw
402名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:10:58 ID:szybf51f
>>vipの妊娠
スレ遡ってみたが、>>105>>191辺りがネタにしだしてから話題に上がってるみたいだな。

俺も読んだが、どうせならハルヒが男とっかえひっかえするようになる最初の話も書いてくれりゃあ寝取られ係数の高い話になっただろうに…
残念至極だ、スレ違いだが。
403名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:15:49 ID:Vi9l2vQm
あれは過程で怒りを蓄積し、
最後で安心、感動という感情で中和する。
そんな作品だと、私は思う。
404名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:41:16 ID:Ccuzv1X5
妊娠が話題になってるみたいでエロパロきてみた。
ほめてくれる人が多くてかなりウレシス
こっちの雰囲気のほうがエロ作品にあってるみたいですね。
405名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:43:16 ID:krwkyZbF
406名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:48:54 ID:SsbtaHln
>>405が何を言いたいかは何通りか想像つくが、誤爆という事にしとこう…
407名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:03:21 ID:8vnDs/V9
>>406
つ【禁則事項】
408名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:07:38 ID:Ccuzv1X5
( ^ω^)フヒヒ!バカですいません。
さーてエロ作品をむさぼろう。
409名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:08:33 ID:zu3oO3fW
つsage
410名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:14:45 ID:8vnDs/V9
ところでようやくスレの流れに追いつけたぜ
>>141のSSに萌えた俺は少数派ですかそーですか

確かに読みにくいことこの上ないがなwww
411名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 03:01:24 ID:hnd1XvQp
>>370
朝倉がかわいすぎるっ!!
今まではハルヒスキーだったのに…
412名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 04:56:34 ID:OOPzDNbn
涼宮ハルヒの独占欲の人、続きそろそろ頼む。
他の人も続きもんは終わらせようぜ。

>>408
エロ分投下してくれ。
413名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 08:21:33 ID:9Qa28fr/
森さんに優しくエッチの手ほどきを受ける古泉とか
414名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 08:35:42 ID:Y+h4KxAv
新川さんに優しく(略
415名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 08:56:27 ID:cYli2QAp
田丸兄弟に(略
416名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 09:01:00 ID:T56MoVGZ
タイトル:えっちな☆キカン

後はまかせた
417名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 09:30:55 ID:dY09Hlia
>>413
タイトルは忘れちゃったけどそういうの保管庫に無かった?
418名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 09:46:49 ID:IwkdV6nq
ハルヒ妊娠物期待w
419名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 09:50:30 ID:gFaPRBLG
予備保管庫停止か
420名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:07:06 ID:awVI0dEH
朝倉ブームに乗じて
朝倉vsハルヒ キョン争奪戦ガチバトル
とか考えてるw
421名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:13:16 ID:cYli2QAp
>>417 8-365様: 古泉×森
だけは確認できるけど、他はわかんないや
422名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:14:43 ID:8qiGwE/M
>>420
やれやれ〜!
423名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:19:57 ID:e1mPe2py
>>417
古泉がおばさんの相手をするからその練習相手が森さんってヤツ?
424名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:27:27 ID:QrQSu1ZB
>>419
管理人の都合により八月一杯は更新できないらしいですよ
425名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:38:18 ID:Binjtrk5
今更だが、長門物多いよな


みくるを(ry
426名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:58:27 ID:tI478QKe
みくるは(ry
427名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:07:08 ID:+L89w2gf
>>424
一ヶ月たったらシャレにならんくらいの更新作業が待ってるだろうなw
428名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:08:50 ID:gPss4/Z/
では投下いってみます。
8レスほど借ります
429 ◆yt7vQziZ2Y :2006/08/20(日) 11:10:26 ID:gPss4/Z/
「ふえぇ。じゃあ、死んでくださぁい!」
俺を教室に呼び出した朝比奈さんは、情報結合とやらで空間を閉鎖し、教室に他の人間が出入り
できないようにした。そしてその上で、俺を殺害せんとナイフを構えている。
しかし俺の記憶が確かなら、俺が知っている朝比奈さんは、ふわふわしていて、それでいてどこ
となく危なっかしさを兼ね備えた未来人だったはずだ。
それがどこでどう狂ったのか…。

本来、物語のお約束であれば、今から3日前に遡るなどと続くはずだが、今回はそういうわけ
にはいかない。
どう説明すれば理解してもらえるかわからんが、とりあえずここで回想シーンだ。



あれは12月18日だった。いや、正確に言えば、新年の合宿旅行から帰った後、朝比奈さんと
エラーを修正するために時間溯行をした12月18日と言うべきか……。
──俺は、長門によってもたらされた大規模な世界の改変の後始末をして、そして朝比奈さん
(大)と共に、元の時間軸へと戻ったはずだった。
だが、俺は気がつくと自分の部屋のベッドに腰掛けていた。

突然1人で帰還してしまい、俺が背負っていたはずの朝比奈さんはどうなったのか、そして真冬の
はずが、やけに暖かい空気はいったいどうなっているのか、皆目見当がつかなかった。だが、そう
いった違和感がありながらも、時間移動のショックが抜けきれないからだろうと、自分を納得させ
ようとした。他にも部屋のカレンダーが去年の4月のままだったが、それを見てもなお信じること
が出来なかった。
その上、疲れがピークに達しており、その日はまともな思考もできず、そのまま寝床に入ることに
した。

そして、翌日、目が覚めてダイニングに降りてテレビをつけた。すると、季節は春で、現在は4月
の初旬だ。
俺は唖然としたね。またいつかの8月のようにループしたのかと思ったもんだ。それにしちゃ、中
途半端な日だけどな……。
もちろん疑う理由はあったんだ。俺は両親から怪訝な顔をされながらも、今日が高校2年の春では
なく、高校1年の入学式だという確定情報を得たのだからな。
そんなのは嘘だと言って欲しかったがな。
そんな願いもむなしく、どうやらまた1年をやり直すことになりそうだ…。
取りあえず、学校に行くとしよう。

                 *

「これからこの部屋が我々の部室よ」
ここまでは1年前と同じ、と言いたいところだが、いきなり違った。
1年前に長門が座っていた席にいたのは、なんとクラスメイトでもある朝倉涼子だった。性格は
変わらないが、文芸部員としてポエムを作っていたらしい。
そこをハルヒに乗っ取られたのだが、ここは1年前の長門と同じように、まったく抵抗の様子も見
せずに、ハルヒに部室を貸し与えることを了承した。
奴が宇宙人だとしたら、それを待っていたんだからな。当然だと言えよう。
「キョンくん。よろしくね」
ウィンクをして、微笑む朝倉。
さすがに、谷口の勝手格付け美少女ランキングAAプラスだけのことはある。
何も知らなければ、男ならのぼせ上がってしまいそうな笑顔だが、こいつに殺されかけたことのあ
る俺としては、素直に笑顔を返せなかった。

そして翌日、部員候補を捕獲するため、ハルヒが徘徊しているので、しばらく朝倉と2人でハルヒの
到着を待った。
俺は警戒心を滲ませていたが、朝倉はそんなことなど毛ほどにも考えていないのか、屈託のない表情で、
話しかけてきた。しかも、明るく優しくそして気遣いを見せながらの会話で、俺もいつしか警戒心を
どこかに置き忘れたように、朝倉と会話をしていた。
「ねえ、キョンくん。涼宮さんとはやっぱり付き合ってたりするの?」
「滅相もない。誰がそんな根も葉もない噂を流しているんだ?」
「谷口くんが最初に言い出したんだけど、クラスのあいだでも結構噂になっているわよ。端から見れば、
仲良さそうに見えるもんね。あなたたち」

谷口の野郎。今度、靴の中に画鋲を入れておいてやる。
「それこそ言語道断だと言っておこう。冗談じゃない。あんな傍若無人な女に惚れる男がそうそういる
わけがない。むろん俺も然りだ」
「そう?じゃあ、あたしにもチャンスはあるのかしら」
「え、なんて言った?今何か言ったか?」
「ううん。なんでもない」
少しはにかみながらかぶりを振る。そして柔らかな微笑みを浮かべた。
俺でも、コロっと参っちまいそうになる笑顔だ。本当にまた俺を狙ってきたりするんだろうか?
とてもそうは見えないがな。
だがこの態度が、こいつのフェイクだという可能性もある。念のため、警戒は忘れないようにして
おくか……。

              *

「やあごめんごめん!遅れちゃった!捕まえるのに手間取っちゃって!」
と、ハルヒが部室に連れてきたのは長門だった。
「………なぜ?」
こいつも性格は一緒だな。
「紹介するわ。長門有希ちゃんよ」
有希ちゃんか。なんか新鮮な響きだな…。無味無臭といった雰囲気のある長門も、ちゃんづけをする
だけで、感じ方がこんなに柔らかくなるとはな…。
…などと、新しい発見にほうっとしている場合じゃない。お約束の質問をしておかねばな。
「それで、長門か。なんでこの子なんだ?」
「この子、かわいいけどすっごく無口なのよ。この子のクラスメイトに聞いたけど、1日で話す言葉が
一言か二言程度なんだって。クールよクールビューティーよ」
だからどうしたんだ。まったくわけがわからん。それにしても、朝比奈さんじゃないと理由もこん
なに違ってくるのか……。

「しかもそれだけじゃないのよ」
ハルヒは、長門の後ろに回り込み、やおら胸をわしづかみ……はできないな。とにかくつまんだ。
「………!?」
「ほら、この子こんなに胸が小さいのよ。貧乳よ貧乳。突起がなかったらどっちが背中かわからない
ぐらいよ。ツルペタね」
といいながらも長門の小さな胸を揉みしだく。
431異世界人の憂鬱3:2006/08/20(日) 11:13:27 ID:gPss4/Z/
ハルヒ、お前は絶対に長門にケンカ売ってるだろ?見ろよ、長門なんか表情はそのままなのに、青
筋が立っているぞ。
そんな様子が少しも気にならないのか、それとも脳が知覚しないのか、ハルヒの手はのたうち回る尺
取り虫のように蠢き続ける。しかも今度は制服の裾から手を入れて直接中をまさぐっている。
すると、しだいに長門の息が荒くなり、吐息が漏れてくる。そして熱を持ったうつろな目をしていた。
俺は止めなきゃいかんのだが、その光景に見入ってしまった。
──正直たまりません。
そんな2人を、朝倉が顔を赤くして、それでも手で覆いながらも目はばっちりハルヒのセクハラ行為
を注視している。興味津々といったふうだ。
それにしても、朝倉ってこんなキャラだっけ?

ハルヒは長門の胸をなおも揉みながら、話を続ける。
「かわいいけど、無口で貧乳。今は貧乳キャラがトレンドなのよ。こういうキャラこそ我々の活動に
必要なマスコットキャラだわ」
どんなクラブだよ。それと、そんなに貧乳貧乳と繰り返すな。本人が気にするぞ。
だが、長門にはそんなハルヒの暴言も耳に届かないようで、顔を真っ赤にして、ハルヒのなすがまま
にされている。
それにしても…、俺の知っている無表情な長門と比べると、あきらかに感情表現が50%は増量し
ているように見える。もしあいつなら、たとえハルヒに胸をこねくりまわされても平然としているは
ずだからな。もちろん、ハルヒも俺もそんなことはやったことがないからな、本当はどうなるのかわ
からんが…。
しかしこちらの長門は、ハルヒに解放されたとたん「ほうっ」と息を吐き、今も顔を火照らせている。
茫然自失といった様子で、妙に色っぽい。
それにしても、あまりにも俺の知っている長門と違いすぎる。これは何を示しているのだろう。ハル
ヒを除いて他の連中も何かが違う。それに朝倉と長門が宇宙人キャラだとすれば、未来人はどうなる
んだ?

──そうだ、未来人であるはずの朝比奈さんはなんで登場しないんだ?未来人もハルヒが望むところ
ではなかったのか?
「おい、お前はロリ巨乳キャラをマスコットとして迎え入れるつもりじゃなかったのか?」
「なあに?あんた、そんな性癖があったの?とんだ変態だわね。巨乳ならあたしと涼子がいれば十分
じゃない」
「お前たちが大きいのは認めるが。決してそれは巨乳じゃ……うわ!まて、やめろ。俺が悪かった。
お前と朝倉は十分巨乳だ。俺が保証してやる」
あっさり負けを認める俺。
「わかればいいのよ」
と、ハルヒと朝倉は顔をほんの少し赤らめていた。
結局朝比奈さんの勧誘を提案できずじまいだった。そもそもこの学校にいるんだろうな。不安になっ
てきたぜ。

              *

数日後、ハルヒと長門がバニースーツを着て、校門でビラを配るという一大イベントも、長門の胸が
小さすぎて、バニーの胸の部分がペロンとはだけてしまう、というハプニングが起こったものの、
ハルヒのとっさの行動で、衆目にさらされることもなく終了した。
そして今、SOS団のアジトでは、長門がウェイトレス姿で団員たちにお茶の給仕を行っている。
これは新鮮だ。長門がミニスカウェイトレスの衣装を着るなんて、想像もしていなかった。だが、
非常によろしい。眼福眼福っと。。
そして長門は給仕が終わると、ハルヒに指示されたウェイトレス姿のまま本に読み耽っていた。
団長席の方を見ると、ハルヒは部室に元からあったパソコンをいじっているし、朝倉はポエムを作っ
たり、経済情報誌を読むなどしていた。
432異世界人の憂鬱4:2006/08/20(日) 11:14:06 ID:gPss4/Z/
「ねえ、キョン。こっちに来てSOS団のホームページをつくりなさい」
へいへい、と俺は団長の命令通り、団長席に着き、ハルヒの指示に従った。
「ほら、キョン。そこのHTML、記述が間違っているじゃない。だから表示がおかしいのよ」
などと、やけに俺の背中に自分の体を密着させて指示を出す。
密着している部分から、柔らかな感触伝わってくる。うーむ、こいつは結構胸があるな。などと、
感心している場合ではない。
あのー、ハルヒさん?そんなに押しつけられると、俺も困ってしまうんですが……。
「いいじゃない、別に減るもんじゃないし。あたしのような美少女の近くにいられて、光栄だと
思いなさい」
自分で言うな。つうか、減るんだよ。俺の精神力が…。
すると──それまで沈黙を保っていた朝倉が、もう我慢できないといった表情で口を開いた。
「涼宮さん、ちょっとキョンくんにくっつきすぎじゃない?そんなに近づかなくても指示は出せ
るでしょ?」
なにか怪しい雲行きだ。晴天から集中豪雨になりそうな雰囲気だ。だが、逃げ場はない。
「別にいいじゃない。キョンなんか鼻の下を伸ばして喜んでいるんだし」
ほら、そこ違うでしょ、といってさらに俺に密着してくる。
「そうなの?キョンくん!」
お、俺はそんな顔をしていない!本当だ!
長門、お前も何とか言ってくれ。
「彼はわたしと密着したいと言っている。だからあなたは離れるべき」
な、何を言っているんだ長門!燃えさかる炎にガスタンクをぶち込むまねをするなんて!
「キョン」
「キョンくん」
「………」
(3人合わせて)「誰と密着したいの?」
すでに矛先が違うだろ…。
お前ら、3人で俺を困らせようとしているだろ。

              *


日にちはさらに進んだが、俺は癒しキャラの朝比奈さんがSOS団に入団してこないものかと、プレシオ
サウルスのように首を長くして待ち望んだ。
しかし俺の期待とは裏腹に、後日SOS団に合流したのは、朝比奈さんではなく古泉だった。
そして例によって、ハルヒが鋭いんだかそうでないんだかわからないような団の活動趣旨を宣言
するわけだ。
「宇宙人や未来人や超能力者や異世界人を探し出して、一緒に遊ぶことよ!」
……何か、余計なものが混じっているな。異世界人はいないだろう。まあ、ちょっとぐらいの違い
もあるもんだしな。
というわけで、結局、朝比奈さんを欠きながら、SOS団としてスタートを切ることになってしまった。
実に残念だ。いずれ俺の手で朝比奈さんをこの部室に連れてこよう。

ところで古泉はどうだったかって?こいつはほとんど変わりなかったさ。ある一点を除いてはな……。
既定事項では、古泉にはホモ疑惑が向けられていたので、俺はそれとなく尋ねてみた。
「違いますよ。僕は男性には興味がありません。僕の対象となるのは12歳以下の女性だけです」
ある意味、より悪化しているようにも思える。っていうか、俺の妹が対象に入っちまうじゃないか!
これからあるだろう野球大会や合宿では、俺の貞操でなく、妹をペド古泉の毒牙から守らねばなら
なくなりそうだ。
やれやれだ。
433異世界人の憂鬱5:2006/08/20(日) 11:14:46 ID:gPss4/Z/
          *

ここからは多少話を端折って説明しよう。
先日行われた不思議探索。このSOS団では初めての開催となったが、ここで経験したことは俺にとって
予想だにしない衝撃だった。
午前の部では、俺の両脇をハルヒと朝倉が固め、逃げ出したくなるような雰囲気のもとで、なんの成果を
得られることもない探索に明け暮れた。
そして、午後。くじ引きの結果、俺は長門と組むことになった。ハルヒはアヒル口をして不満そうだった
が、黙殺しておいた。
そして、1年前にも座った川沿いのベンチで、、長門から未来人宣言をされたのだ。だが、俺もそれ以
前に朝倉から長門ばりの宇宙人宣言を受けたときは、キャラが違うものの、何とか冷静でいられた。
もちろん命を狙われることもなかったしな。
しかし、今回は違う。本来なら未来人は、朝比奈さんの役回りではなかったのか?それを長門が食っ
た状態になっている。
朝倉、そして長門のキャラ設定が、少しずつずれているような印象を受ける。
ただし、朝倉にしても長門にしても、彼女たちから受けた説明は俺の記憶している1年前の長門と朝比奈
さんのそれとほぼ同じ内容だった。

ついでに、その後に古泉からも超能力者の説明を受けたが、それは1年前とまったく同じだったので、
適当に流しておく。
それにしても、どうなっているんだ?もはや俺の頭では理解不能だ。
誰か答えを知っている奴がいたら教えてくれ。絶賛募集中だ。今なら金一封を進呈したい気分だぜ。

              *

そしてさらに数日後、朝の登校時、俺の下駄箱から1通の紙片が舞い落ちた。俺は人目をはばかって、
休み時間にトイレの個室で開封したところ、それには放課後俺の教室で待ってます、という文言が綴
られていた。
便せんに書かれてあったその文字には、俺には見覚えがあった。紛れもなく朝比奈さんの丸文字だ。
だが、なぜだ?まだ俺たちは面識がないはずだ。
それとも彼女が異世界人という設定なのか?
取りあえず行ってみよう。朝比奈さんの誘いを断るわけにはいかん。

              *

そして、ようやく長い回想が終わって、冒頭のセリフが来るわけだ。
彼女に似合わない物騒な行動に、俺は呆然として二の句が継げなかった。ようやく朝比奈さんが登場
したと思ったのもつかの間、未来人でも異世界人でもなく、朝倉のバックアップとして今まで稼働し
ていて、しかも情報統合思念体急進派の指図によって、俺を殺そうとしている。
俺は無性に悲しくなった。彼女に命を狙われるような世界は間違っていると思った。
「あの、朝比奈さん。どうして俺を殺そうとしているんですか?」
俺は体が動かないながらも、朝比奈さんを説得するため、唯一動く口を使った。
「すみませぇん。でもこうしないとわたし叱られちゃうんですぅ」
と、かわいらしい話し方とは裏腹に、ナイフを右手に持ち、俺の息の根を止めようと、こっちに向かっ
てくる。
434異世界人の憂鬱6:2006/08/20(日) 11:15:22 ID:gPss4/Z/
タッタッタ……ツルッ、ズデーン。
朝比奈さんは、自分で作った空間の障害物に足を取られて、見事につまずいてひっくり返った。
どうやらここは元の朝比奈さんと一緒だな。何故か安心してしまった。俺の命が助かったわけではないが。
長門と思い比べて見ると、朝比奈さんはとても万能宇宙人には見えない。せいぜいがハルヒにいいように
もてあそばれる運命にある、無力な未来人だ。
「ふみぃーん。いたいですぅ」
まだ痛そうにしているが、自分の職務を思い出したのか、再びナイフを振りかざした。
「キョンくん覚悟ですぅ」
だが、あまり恐怖心はなかった。この後誰かが助けてくれるだろうという安心感と、いくらすごんでも
まったく迫力のない朝比奈さんが相手では恐怖の感じようがない。

その時、空間の一部に裂け目が入り、次第にそれが大きくなって、ついには崩壊した。
そして朝比奈さんは恐怖に震えている。実に自分に自信のない宇宙人だ。
「一つ一つのプログラムが甘いわ」
朝倉涼子だった。
「情報封鎖も甘いわね。だからあたしに気づかれるし、進入を許すのよ」
「じゃ、邪魔するんですか?」
「あなたはあたしのバックアップのはずでしょ」        
「あ、あなたの思い通りにはさまさせせん。わたしが彼を殺して見せましゅ」 
どこかで聞いたようなセリフだが、はるかに物騒だ。
「うん、それ無理」
このセリフ、いつか敵側として聞いたな。今度は味方でよかったぜ。
「じゃあ、消えなさい。情報連結解除、開始」
憐れ朝比奈さんは、砂のように風のように消え去ってしまった。
長門と朝倉の時とは違って、あまりにあっさりだった。

「キョンくん。無事でよかった」
彼女の俺を見つめる潤んだ瞳は、虚構ではなく真実の輝きを彩っていた。
朝倉は本当に俺のことを心配してくれているんだ。そう思うと、これまで疑っていた俺の態度が
申し訳なくなってくる。
朝倉は教室の再構成を完了すると、俺に抱きついてきた。
「お、おい」
「ごめんね。でもあなたが無事なことがわかって、とってもうれしくて。それより、あたしのバック
アップのせいであなたにこんな目に遭わせてごめんなさい」
長門と違って、俺にまっすぐに気持ちをぶつけてくる。こういった相手は今までいなかったタイプ
だから、どう答えようか一瞬躊躇した。
「そんなことないぜ。俺はお前にとても感謝している」
俺は彼女の気持ちを傷つけないため、できる限りの笑顔を見せてそう伝えた。
「もうこんなことはないと思うけど、もしもあったとしても、絶対あたしが守るから安心してね」
「ああ、頼りにしてるぜ」
「うん、まかせといて」
やっと彼女も微笑んでくれた。思わずみとれるほどの良い笑顔だった。
ただ、この体勢はまずい。顔が近すぎるし、こんな状況を誰かに見られでもしたら間違いなく誤
解される。
「でね、キョンくん。こんな時に言うのもどうかなって思ったんだけど、聞いてくれるかな」
俺は首肯した。
「あのね、あたしキョンくんのこと……」
435異世界人の憂鬱7:2006/08/20(日) 11:16:20 ID:gPss4/Z/
ガラッ
「わっすれっもの」
このタイミングでは行ってくる奴は、また谷口か?
「あ、あんたたち…なにしてんのよ!!」
ハルヒかよ!
よりにもよってこいつか……。あの世のばあさんが手招きしそうだ。
「え、えーと…これはだな…その……」
まずい、あまりの状況に何も言い訳が思いつかない…。
「なにかますいことでもあるの?涼宮さん。あたし、キョンくんに告白していたところなんだけど」
な、なんてことを言うんだ!朝倉。
「な、なんですって?涼子、キョンのこと好きなの?やめときなさい。後悔するわよ」
「なんで、あなたにそんなこと言われなくちゃならないの?」
どうでも良いが、俺を挟んでの険悪な会話はやめて欲しい。心臓に悪い。
まるで第3次世界大戦が起こりそうなほどの雲行きの怪しさだ。

だがハルヒは、こいつにしては珍しく動揺している。当然だ。ハルヒの一方的な主張に反論できる奴
なんて、そうはいない。
「そ、それは……」
「それは?」
ハルヒは顔を真っ赤にしながら言った。
「あ、あたしもキョンのことが好きだからよ!!」
な、なんだってー!?
「そう、じゃああたしたちはライバルね」
おいおい、なんでそうなるんだ…。
「キョン!」
「キョンくん!」

「どっちが好きなの?」
もう、勘弁してください…。

            *

結局2人からの告白は保留にしておいた。俺にはまだ決められん。それにこの世界のこともあるしな。
そう、この世界の異変のことについては、不本意ながら、解説好きのハンサム男に助言を求めること
にした。

俺は、これまでのことをかいつまんで古泉に話した。もちろん時間移動をする前のことからだ。
俺の話を余さず聞くと、少し思案顔になったが、その瞬間に結論が出たようだ。
「本当に興味深い話ですね。もしあなたのおっしゃることがすべて本当ならば、我がSOS団に涼宮さん
が望むものがすべて揃ったことになります」
どういうことだ?

「そうですね。じゃあ、こういったのはどうでしょうか。あなたは日本人ですね」
当たり前だ。実はアメリカ人だったなんてことはねえよ。
「そうですね。ですが、あなたが外国に行けばどうでしょうか?そこの人たちからはどう見られますか?」
そりゃ外人に見られるだろうな。
「そういことです。つまり、あなたがいた世界とは別の世界にたどり着いてしまったのだとしたら、
その世界ではあなたは異世界人と言うことになります」
俺が異世界人だと?どういうことだ?つまりこの世界は、俺が元いた世界とはまったく別の世界だと
いうのか?
436異世界人の憂鬱8:2006/08/20(日) 11:16:59 ID:gPss4/Z/
「そう考えるのが一番可能性が高いんじゃないでしょうか。あなたからうかがった話では、人物とそ
の役割にそれぞれズレを生じていたり、設定は同じでも、性格や性質が若干変わっていたりと、涼宮
さんの起こした力とは思えない違いが生じています。突き詰めてみれば、そう考えるのが妥当なのでは
ないでしょうか?」
……なんてことだ…。では、俺は元の世界には戻れないのか?
「わかりません。あなたがこの世界に来てしまってのは、時間移動中だということですから、そういった
不安定な空間にいたことが、この世界で涼宮さんが望んだことを実現しやすくしたものだと思われます。
ですから、あるいは元の世界の涼宮さんが強く願うか、それとも再び時間移動のような不安定な空間に滞
在するか、どちらにしろ、確率的には雲をつかむようなものだと思った方が良いかもしれません」
そして古泉は立ち上がり、去っていった。

信じがたい話だが、そう考えてみればすべてのつじつまが合う。朝倉が復活して、長門の役割を食ってる
なんて、どう考えてもハルヒが望むわけがないからな。
奇しくもSOS団には宇宙人未来人超能力者、そして異世界人が揃ったことになるのか……。



さて、俺は元の世界に戻れるのか?それともずっとこの世界にいることになるのだろうか。
考えたところでまるでまとまることはない。
「あっ、いたいた、キョン!なにしてるの?みんなで買い出しに北口駅に行くわよ」
「キョンくん一緒に行きましょ」
「……行こ」

まあ、いいさ。今はこいつらとSOS団の活動を楽しむか。
それぐらいの余裕があっても良いよな。


おしまい
437名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:19:06 ID:gPss4/Z/
以上です。
みくるファンの方、スマヌ
438名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:40:20 ID:Binjtrk5
みくる・・・・(´・ω・`)
439名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:40:37 ID:cYli2QAp
>>437 ある意味、下手に登場するよりも萌え要素十分だったかとww
440名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:46:26 ID:6RNiTrp5
他の誰がなんといおうと俺は好きだお(^ω^ )
また書いてくれるとうれしいのね
441名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:47:11 ID:4HMsla+V
キャラが違うと同じ場面でもこうも変わるのかwwww
GJ!
442名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 12:30:25 ID:12azbFi6
勉強を教えるという口実で
ハルヒが誰もいない家にキョンを呼ぶって話なんだっけ・・・・・・・
443名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 12:32:40 ID:A6zf5Afp
>>437
ミクルビームを使って欲しかったw
444涼宮ハルヒの憂鬱〜アナザー〜(エロなし自然消滅あり):2006/08/20(日) 12:51:48 ID:gC1opyT3
はてさて、クラスの自己紹介の時に電波発言をしやがったとんでもお嬢さん。
まぁ、俺には関係ないか。
未来人、宇宙人、超能力者、異世界人・・・ねぇ・・・俺には・・・あてはまなんねーから関係ないな。
ふぅ・・・それに涼宮の生贄はその前の席に居た男子、えっと・・・確かキョンだったか?
本名なんて平凡すぎてつまらないし他の男子もキョンっつてるのでキョンで十分か。
この前だって、授業中に大声なんぞ出しよってからに。
お前の脳みそはうじでも沸いているのか言いたくなるね。
でも、まぁ、被害はキョンだけっぽいし、ま、いっか。
ん?こんなに語ってるのは誰かって?
あぁーそういえば、まだ、名前も言ってたかったな。
俺の名前は日暮 杏也(ひぐらし きょうや)、いたって普通・・・とは言い切れないけど普通の高校生だ。
言い切れない部分についてはおいおいわかることだろう(たぶん)。
珍しい苗字だろ?でも、まぁ、この名前聞いただけで某惨劇ゲームの名前を思い浮かばないでくれな。
ちなみに、俺は今、涼宮がつくったらしい部活の部室へと足を運んでいる。
なぜかって?そりゃあ、キョンに返そうと思ったCDを返すまえにあの野郎さっさと、部室に行きやがった。
一応、キョンとは友達をやっている間柄だ。
CDだってAVだって貸し借りする仲だろ?
男ってもんは。
普通なら明日返せばいっか〜とか思うんだろうけど、それは俺のポリシーに反する。
なら、放課後までに返しとけってツッコミもノーサンキューだ。
だって、帰りのHRまで忘れてたんだからな。
部室棟までとりあえず、テコテコと歩く。
確か文芸部を間借りつーか拝借というかのっとってるんだっけ?
まぁ、いいや。
とりあえず、礼儀にならってノックをする。
「はぁい。」
どこぞの某ぽんこつによくにた声が部屋から聞こえてきた。
どうやら、入ってどうぞの意味だろう。
では、遠慮なく。
ガチャ。
ドアノブを回して部屋の中に入るとなんつーか、アレだ。
ど肝を抜かれた気分だね。
なぜかメイド服を着用している朝日奈だったか?確か上級生。
長テーブルでオセロをやっているキョンと確か転校生の古泉だったか?
部屋の隅でパイプイスに座って頭が痛くなるぐらいのハードカバーの本を読んでいる眼鏡っ子少女、こいつは名前わからねーや。
んで、部屋の奥に鎮座しながら目をらんらんを輝かせてこちらをみる電波少女もとい涼宮。
こいつは俺に何を期待してんだ?
つーか、お前ら全員して俺を見るな、体に穴が空く。
「ん?どうした?日暮。こんなところに来て。」
とりあえず、話かけてくれるマイフレンズキョン、助かる。
「ああ、お前にCDを返そうと思ってな。」
「お、わざわざ、すまないな。別に明日でもいいのに。」
「まぁ、そこらへんは俺のポリシーに反するから却下だ。」
適当にキョンと喋っていると奥の方から盛大はため息が聞こえてきた。
445涼宮ハルヒの憂鬱〜アナザー〜(エロなし自然消滅あり)その2:2006/08/20(日) 12:52:45 ID:gC1opyT3
「はぁ・・・なんだ、キョンに用事なの。入団希望者かと思っちゃたわ。ほら、もう用事はすんだんでしょ?帰った帰った。」
一応、クラスメイトにぞんざいな扱いをしてくれるな、涼宮・・・つっても、聞く耳もたないんだろーな・・・はぁ・・・あぁーつまんねぇーなにかおもしれーこととかどっかに転がってねーかなー。」
ん?あれ?なぜにみんなして俺を見る?
「日暮・・・お前、声出てた。」
「ナヌ!?」
「そうね!!やっぱり、あんた入団希望者なのね!!いいわ!!特例で認めてあげる!!」
「お、おい、ハルヒ」
「キョンは黙ってなさい!これは団長の決定なのよ!!」
「おい、涼宮、勝手がすぎるぞ。俺はこんなどうでもいい所に死んでも入りたくはない。」
「なんですって!!」
「ハルヒ!!」
「「涼宮さん!!」」
涼宮を止めに入ろうとした読書少女以外の3人が立ち上がるがすでに時おそし、イスからこっちにとび蹴りをかけてくる。
なんだおい、口より先に手・・・じゃなくて足が出るのか?ていうより、パンツ見えてるぞ。
んーなんという跳躍力・・・関心するね。
しかし、まー普通の人間ならこのスピード+不意打ちで避けられないんだろうけど。
あいにく、俺は普通の人間じゃないのでね。
「はぁ・・・」
俺は涼宮の脚が顔面に入る直前にひらりと体を横にずらす。
避けられるとは思ってもいなかったのだろう。
着地を考えずに突っ込むからだ。
自業自得だ。
それでも、残念なことに俺の手は勝手に動き、涼宮の首根っこを掴んで派手な落下を食い止めた。
「ったく、おい、キョン、ちゃんとしつけとけ、無闇やたらに人様に攻撃しちゃいけませんって。」
首ねっこを掴みながら涼宮をキョンに渡す。
「あ、あぁ、すまん。」
「じゃあな、俺はもう行くぞ。」
「わざわざ、すまないな、日暮。」
俺はキョンに生返事をおくったあと、そのままその部室からでた。
446名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 12:54:30 ID:T56MoVGZ
いわゆる伊藤ktkr!!!111
447名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:12:08 ID:uEGnHR07
新キャラwktk━━(゚∀゚)━━!! 
448名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:14:54 ID:ZvdcXLSA
どうせなら新キャラは女の子の方がごにょごにょ
449名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:26:02 ID:YOfT6ZtB
学校キャラ@ハルヒ世界ktkrキタ─(゚∀゚)─ !!
450名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:36:30 ID:OOPzDNbn
伊藤ネタはもういいだろww
451名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:37:57 ID:RTZmx4b7
新キャラ登場okなのか
452名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:04:53 ID:JtQonPO6
>>444
某ぽんこつナツカシス
453名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:06:06 ID:9Qa28fr/
新キャラは感情を持った最新型ヒューマノイドインターフェイスだろう。
新一年として入学し、長門のことを「姉さん」と呼び、
キョンに「先ぱーい」とか言いながら、ドシーンと抱き着いてくるんだ。


だったらいいなー
454名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:12:11 ID:ClLljaw9
なんか美春とかぶるなぁ
455名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:20:44 ID:9SCfp91H
「ねえさーん!あ、なによアンタ邪魔しないでよね!しっしっ」→「なんであの先輩見てるとドキドキするんだろ・・」
→「私とねえさん、どっちが好きですか?」
456名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:29:18 ID:t/u12Xlz

【オリキャラは添えるだけ】
457名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:41:19 ID:6IMwmKh8
【左手は添えるだけ】
458名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:42:02 ID:GLppCdwo
【目標をセンターに入れてスイッチ】
459名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:42:45 ID:7oq9q396
【3・2・1・ファイヤ】
460浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/08/20(日) 14:42:51 ID:Xo4/H8UM
オリキャラ使いまくると僕みたいに「嫌われ者」になるから使わないほうが懸命
461名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:50:50 ID:7oq9q396
二次創作だからな
462名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:52:03 ID:Binjtrk5
キョンと朝比奈さんは密会を重ね、朝比奈さんは身ごもる
二人は産むことを決意するが、未来、機関、思念体に無理やりおろされて
朝比奈みくる廃人エンド

みたいなのキボン
463名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:58:11 ID:t7P5l1Vw
>>462
朝比奈(大)の存在に矛盾が生まれる
464名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:00:49 ID:Binjtrk5
分岐だったということで
465名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:04:00 ID:M2BSxFJk
弄れるからやろうと思えばいける
466名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:06:27 ID:+6PoyB70
>>462
悪趣味な野郎だ。
467名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:20:06 ID:HyZfkBpE
>>462
良いね
468名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:23:25 ID:T56MoVGZ
>>462
なにそれ萌える
469名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:40:20 ID:LDAgruHp
>>463
馬鹿だなぁ

それの現在進行形が朝比奈(大)なのだよ。
そして自分を保つ為に過去のキョンに逢いに来る。

そして最後にキョンを未来へ拉致って世界崩壊へ・・・
470名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:43:51 ID:UVFmr1nh
>>462
産まないと萌えない。
471名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:47:59 ID:HyZfkBpE
>>469
素晴らしい
472名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:50:23 ID:9bbFQMIO
オリキャラが登場した途端に読む気がなくなる
二次創作なんだからありなのかもしれんが、なんか作者の自己満足なかんじがする
なんというかオリキャラ登場SSでおもしろいの見たことない


しかもいつも名前が厨臭いのはなぜなんだぜ?
473名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:52:27 ID:6RNiTrp5
>>472
とりあえず黙れお(^ω^ )
474名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:52:29 ID:M2BSxFJk
スルーがいいよ。この話題にも、そういう作品にもね。
475名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:54:31 ID:aIrboVEQ
>470
だよな
476名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:01:33 ID:HyZfkBpE
>>470
ならその子を取り上げて廃人?
477名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:05:53 ID:2bQ67Wuu
>>472
何でも厨臭く見える病にかかったりしてないか?
蜩なんて苗字普通にあるだろうに
478名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:27:27 ID:dVf0yrcC
>>472
ばーか
479名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:43:31 ID:I45wLLBF
このスレは厨房に占拠されたようです
480名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:49:14 ID:Aj1/Hwf6
>>477
いや・・・「蜩」は珍しいだろ
481名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:51:16 ID:Ooot9bga
凄い勢いの雑談と
凄い勢いの単発ID
482名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:14:21 ID:hC5JigWp
オリジナルキャラがキョンの前にひょっこり現れる。
そして、ふとしたことから結ばれるが、実はその子は未来から来たみくるとの子供だった。
というやばい展開を希望。
483涼宮ハルヒの憂鬱〜アナザー〜(エロなし自然消滅あり)その3:2006/08/20(日) 17:26:21 ID:gC1opyT3
数秒遅れで
『こぉんの!!覚えてないさいよぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!』
と、涼宮の怒声が聞こえたがあえて、無視させていただく。
そんなことがあったのつい数日ぐらい前で、現在、俺は科学の実験の後片付けをしてやっとそれが終えて帰るところだ。
1人で歩きなれはじめた廊下をコツコツと音を立てて歩く。
ふぅ・・・これで、やっと帰れる。
「おっ、日暮いいところに。」
ゲッ担任の岡部だ。
「ん?なんだ?あからさまにいやな奴にあっちまったぞって顔は?」
「い、いえ、なんでもないですよ。それよりなんですか?」
「うむ、すまないが、ちょっと、手伝ってくれないか?」
「はぁ・・・。」
俺はしぶしぶと岡部の後についていってとある空き教室に入った。
数時間後・・・
はぁ・・・岡部の野郎・・・人に仕事を押し付けすぎだぞ。
くそ、あえて、何を手伝ったかなんか割愛させていただく。
しっかし、存分に遅くなった。
日は完全に傾きかけている。
自分のクラスの教室までくると、何かが変だ。
「なんだ?これ、入り口の部分に壁があるぞ?ったく、面倒ごとになりそうだな・・・はぁ・・・でもほっとくわけにはいかないし・・・。」
俺はそっと目を閉じる。
頭の中でカチリとスイッチを換える。
次の瞬間に目を開けると、その壁の至る所に線が刻んである。
彼は、非常にめずらしい目の持ち主でモノの壊れやすい線が見れるようなのだ。
現在ではこの『直死の魔眼』と呼ばれる特殊な目を持つものは彼を含めて3人だけらしい。
しかし、まーなんだ?他の2人は殺人とかしたみたいだけど、あいにく俺は普通なのでね。
なんかの突然変異なんだと、なんだって、親父もお袋も普通の一般人だったし、妹や弟も普通の人だった。
まぁ、先祖がえりって説もあるらしいけど。
どーだっていいのでここらへんで語るのはやめておく。
目を細めて、線だらけの入り口部分を見る。
うっすらと、何本もの線が重なっているところに黒い点がある。
484涼宮ハルヒの憂鬱〜アナザー〜(エロなし自然消滅あり)その4:2006/08/20(日) 17:27:23 ID:gC1opyT3
「これか・・・」
チキチキ
カッターの刃を半分程度出すと、その点に向かって突っ込む。
ゴガンッ!
そんな音と共に壁が消えて瓦礫と一緒に教室の中へとなだれ込む。
受身をした後その反動ですぎ立ち上がり、カッターを逆手に持つ。
ん?
キョンと・・・あれは、確か朝倉か?
物騒だな、あんなナイフなんて持ってからに。
そんなに、2人で俺を見つめないでくれ照れる。
「あ、あなたは・・・日暮君?」
ナイフを持ったままこちらを向かないでほしい、怖いから。
「ん?すまん、邪魔した。俺は帰るから、どうぞ続きをしてくれ。」
そそくさとかばんを手に取ると、俺は自分で空けた穴から外に出ようとした。
したんだけど・・・はて?ふさがってら・・・
「あなたは何者なの?」
「んあー?ごくごく一般的な高校生ですが?」
「嘘、普通の高校生が私のプログラムに強制介入するなんてありえない。」
「あはは、そんな大事じゃないって。」
「ちょうどいいわ、あなたも死んでちょうだい。」
おい、何がちょうどいいんだ?
つーか、死ぬなんてお断りだね。
「あら、そう?でもあなたはもうそこから一歩も動けないわ。」
あら?本当だ、体がうごかん・・・ふむ、ありですか?
「いいのよ。別に」
こらこら、にこやかにナイフを持ちながらこっちにくるな、だからこえーってーの。
仕方がない。
「残念ながら・・・俺にはこんなまやかしっぽいのは効かないのでな。」
かばんを朝倉に向けて、投げて視界をなくしたあとにその場から後ろに飛びのく。
「なぜ!?なんで、動けるの!!」
さぁ?そんなもんしるか。
乾いた唇を舌で潤すと姿勢を低くして地面をなめるように朝倉に突っ込む。
あまり、人を傷つけたくはないが、狙うは朝倉の腕。
あのナイフの持ち方は手を蹴り上げればすぐに手放す。
朝倉も馬鹿じゃないのだろう?
なにかをぶつぶつと唱えると左右からいろいろな突起のついた触手みたいなものが出てきた。
うひょー当たるといたそうだなー
って、囲まれたし・・・どーしよ。
485涼宮ハルヒの憂鬱〜アナザー〜(エロなし自然消滅あり)その4:2006/08/20(日) 17:28:12 ID:gC1opyT3
「ふふ、ちょっと、びっくりしちゃったけど、これで、もうあなたは袋の鼠よ。」
あぁー残念だ。
「何?」
「悪いが俺は狩られる側ではなくて基本狩る側だから・・・な!!」
左右後ろがダメなら前に進むのみ!!
いくぜ!!ど根性!!
「正気!?」
ああ、残念ながら!!
すべてを紙一重で避けると朝倉の体を睨みつける。
「ハッ!!」
「ッ!?」
朝倉の手を的確に蹴り上げるとナイフが中に舞う。
パシッ!
ナイフを手に取って刃先を持ちながら朝倉から距離をとる。
「さて?どうする?形勢逆転だが?」
「ふふふ」
不適にも笑ってやがる。ったくなにが面白い。
「形勢?おかしなことを言っているのね?私の狙いは本来はキョン君だけなのよ?ふふ・・・」
なっ!?くそっ!!
「キョン逃げろ!!」
「ムリだ動けない!!」
ちっ!!
朝倉が先ほどと同じように痛そうなつーか確実に痛い突起のついた触手みたいなものをキョンに向ける。
間に合え!!
足の筋肉をフルに動かして朝倉とキョンの間に入ろうとする。
「遅いわ。」
「クソ!!こうなったら一か八かだ!!キョン死んでも俺を恨んでくれるな!!」
「無茶言うな!!」
朝倉から奪ったナイフを逆手に持って、その突起を睨みつける。
よし、視える!!
なら、殺せる!!
その突起に浮かぶ無数の線と点。
狙うは中間部の点だ!!
ナイフを正常に持ち帰るとそのままその触手を最速の速さで近づく。
触手にあった一つの点を突く。
何本ものの触手の点をすべて突く。
「なっ!?あなた、本当に人間?」
ああ、残念ながら、まぁ、普通の人間じゃないのはもう認めるしかないわな・・・・。
「悪いが、キョンは俺の友達だ。いくら、クラスメイトでも、俺の友達に手を出す奴に容赦する気は毛頭ない。」
といっても、そろそろ、俺の出番は終わりかなー?
「何いってるの?」
「あん?まぁ、そのうちわかるだろ?つーかすぐ解る。なぁ?そこの人そろそろあんたの出番だ。出てきてこいつを始末してくれ。」
天井に向かって声をぶつけるとなんてまぁ、謀ったように実際謀ってたんだろうけど、あの変部室にいためがねっ子の女の子が降ってきた。俺の真上に。
ん?俺の真上ぇ〜〜〜!?!?!
どがどがどがどが
ちょwこれはちとひどくない?
あえなく、落ちてきた瓦礫に埋もれてすっぽりと意識を手放す俺。
はぁ、情けない。
486名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:30:30 ID:gknoRqMd
超展開キタコレ
487名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:37:20 ID:LDAgruHp
かの能力者を引っ張り込むとは。
488名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:39:39 ID:qzeE/yep
オリキャラでしかも直死の魔眼ですか
489名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:42:08 ID:8qiGwE/M
>>456-459
激しくワロタww
490名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:43:41 ID:fAs3j4/h
オリジナルの俺キャラ1人称は辛く(イタく)なる傾向が多々見受けられるんで
その気概を褒め称えて犯りたい。
491名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:45:41 ID:qzeE/yep
犯るのか
492名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:45:44 ID:ZSJDJG7g
とりあえずsageて欲しいところ
493浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/08/20(日) 17:45:54 ID:Xo4/H8UM
「エンジェル隊でやりたいのは誰ですの?【V】」
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1054459968/
の131以降参照

オリキャラを使うと以下になるかわかってくるだろう
494名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:51:36 ID:LwUQV/bx
なに自分のこと宣伝してんだ(;^ω^)
495名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 17:59:03 ID:fAs3j4/h
>>491
犯りたい
496名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:06:28 ID:QUIi/XUg
>485
スーパーオリキャラ使うんだったら二次創作の意味無いじゃん。
U-1だかメアリ・スーだか知らんが、そーゆーのはオリジナル小説スレでやってくれ。
497名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:19:44 ID:cYli2QAp
sageはしといたほうがよいのでわ
498涼宮ハルヒの乱調 1:2006/08/20(日) 18:29:24 ID:xHGlTRbG
 思えばあの時からおかしかった。
 数学の授業直前、俺は半分眠った脳を起動させながら鞄の中から教科書とノートを取り出そうと
したのだが、どこをまさぐっても出て来ない。最後にはひっくり返したがそれでも出て来ない。
 宇宙人や未来人の陰謀……なわけがなく、単に俺が忘れただけだ。
「やれやれ」
 俺が溜息をついたのは、教師にどやされる事だけが原因じゃない。後ろの席に座ってる奴が、鬼
の大将首でも取ったような態度で突っ込んで来るのが明白だったからだ。
「何よ、キョン。あんた教科書忘れたわけ?どっじねーっ、いつも授業中にぼやーっとしてるから
体が勉強拒否するようになっちゃったんじゃないの?」
 言うまでもないが、こう言ったのはSOS団団長にして神様もどき、時間断層とやらの原因になり
宇宙人の観測対象になってる女、涼宮ハルヒだ。
「全くあんたって男は、妙に目端が利くかと思えば基本的なとこが抜けてるんだから。それもこれ
もSOS団の一員としての自覚が足りないからよ。まあ、どうしてもと言うんなら私の教科書見せて
あげないでも……」
 俺がSOS団と教科書と何の関係があるんだと突っ込もうとした時に、ハルヒの言葉が止まった。
 振り返るとまるでダチョウが空飛んだのを目撃したように、ポカンとした表情を作っている。
「……あたしも忘れたみたい」 

 これだけなら単なるお笑い種で終わる。だが、そうじゃなかった。
 とにかくこの日のハルヒは、歩いていても何の障害物もないところでコケ、授業で当てられると
普段では考えられないような凡ミスをし、あげくの果てに体育のバレーボールでは相手のスパイク
が顔面を直撃して鼻血を出した。
「あーっ、もーっ、いらつくわねっ」
 イライラしながら席につき、弁当箱を取り出すハルヒ。何だかんだ言いつつもう昼休みだ。
「なんか今日は変なのよね。あたしはこんなドジ担当キャラじゃないってのに」
 確かにそうだ。俺も弁当箱をつつきながら、一人納得する。
「あーあ、って、あれ……?」
 何だ、今度はどんなドジ踏んだんだよ?
「あたしがいつもドジ踏んでるような言い方はやめなさい!……箸がないのよ」
 妙にひきつったような顔で答えるハルヒ。こんな風に不注意を重ねる経験がないのだろう。何とも
微妙な表情だ。
「やれやれ。なら、俺の箸使うか?」
「え!?」
 弁当を食べ終わった俺が何気なくそう言うと、ハルヒは大きく目をかっ開いた。何だ、その怪獣
でも出現したようなリアクションは?
「って、あ、あんたの箸使うの?べ、別にいいけど、さ。それって……」
 熱でもあるのか?
「うるさいわよ、バカ!あんたの使った箸だから、雑菌とかついてないか心配で、その……」
 そういやそうか。無神経だったな。
「じゃあ、もう仕舞っておくか」
「あ」
 何だよ、その目の前で百万円が消えたような顔は。
「うるさい、バカ!バカキョン!」
 ハルヒは憤然と席を立ち……そしてコケた。
499名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:29:59 ID:DUIysN0+
保管庫みれないんだが鯖落?
500涼宮ハルヒの乱調 2:2006/08/20(日) 18:30:33 ID:xHGlTRbG
「なるほど。そんな事があったのですか」
 いつものようにうさんくさいスマイルを浮かべて、俺の話に相槌を打つのは副団長古泉だ。椅子
に座って何やら小難しそうな、っていうか実際小難しい本を読んでるのは長門。
 我が心のオアシス朝比奈さんと暴君ハルヒがいない事を除けば、いつも通りの文芸部部室。また
の名をSOS団アジトだ。
「ああ、あいつらしくないなとは思ってるんだが」
「しかし、涼宮さんにも好不調の波というのは存在すると思うのですけどね。閉鎖空間ともめっきり
ご無沙汰ですし、少なくとも僕の感知しうるところでは何の異常も起きていませんよ」
 オセロを打ちながら言う古泉。相変わらず弱い。すでに殆ど黒で埋まってるぞ。
 と、その時パタンという音と共に長門が本を閉じた。俺と古泉の視線がそちらに向く。こいつが
読んでる途中で本を閉じるというのは、この部活らしきものが終わる時以外滅多にない。
「……涼宮ハルヒは現在自分の能力を無意識に自分自身に作用させている」
「何だって?」
 そりゃあいつが現実というのを変容させる珍妙な力を持ってるのは知ってるが、自分をドジっ子
にして何の意味があるんだ?しかもあんなドジっ子、少しも可愛くないぞ。
「原因はあなた」
「俺!?」
「ははぁ、なるほど」
 うさんくささ二割増しの笑顔を見せる古泉。それはそれとして次の一手でお前の負けだ。
「昨日あなたはこの部室で何をしてましたか?」
 何って特別に変わった事はしてないし、起きてない。ハルヒはネットサーフィンしてたし、長門は
本を読んでたし、俺は古泉相手にポーカーしてた。メイド姿の朝比奈さんはお茶を入れてた。
 そういえば俺にお茶を運ぶ途中ですっ転んだ朝比奈さんが、お茶を自分で浴びてしまい、ブラが
メイド服から透けて見えたという嬉しい……否、けしからんハプニングがあったっけ。
「随分お茶をかぶった朝比奈さんを心配していたように見えましたが」
 そりゃそうだろう。男と分類される奴で朝比奈さんの危難を見過ごせる奴などいるものか。
「それが原因」
 長門はそう言うと読書に戻った。相変わらず無表情だが心なしか不機嫌になったような気がする。
「つまり涼宮さんは朝比奈さんに憧れたんですよ、ある意味で」
「何だそりゃ?」
 ライオンがカモシカに憧れるというぐらいありえない。そりゃ朝比奈さんは可愛いし巨乳。少々
頼りなげなところもまたたまらない。だが、ハルヒはそういうものとは百八十度異なる性格だし、
その事を少しも後悔などしてないだろう。まさかあいつがドジしてあうあう言って、男共からの
熱い視線を浴びたいとでも思ってるってのか?
「そうじゃありませんよ。涼宮さんは朝比奈さんのようになりたいと思ってるわけじゃなく、その
境遇に少々羨望しているんです」
「同じ事だろ?」
「違いますよ。涼宮さんは男性諸氏に保護されたいと思っているわけではありません。本人に訊いて
も認めないでしょうし、意識すらしてないでしょうが、朝比奈さんのように常に『誰か』に気にかけ
護られるという境遇に憧れてるんですよ」
 思わずひっぱたきたくなるようなにやにや笑いを浮かべる古泉。何だ、その顔は。
「……で、どうすりゃ元に戻るんだ?」
 古泉から身を遠ざけた俺の問いに、本に目を落としたまま長門が答える。
「簡単。あなたが普段朝比奈みくるにしているように、彼女の不注意から生じたミスを大袈裟に気に
かけ、甘やかせばそれで解決」
 言葉が心なしか尖ってて痛いのは、気のせいですか、長門さん?
501名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:39:44 ID:ApSpyO9o
規制か?
502名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:40:20 ID:QMWMFbcB
連投あせったかな?
503名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:42:46 ID:xHGlTRbG
風呂入ってスーパーマン見た後ぐらいにまた来る、多分
504名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:45:29 ID:QMWMFbcB
開始と終了は宣言した方がいいよ。スレを止めるわけだから
505名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 18:46:27 ID:xHGlTRbG
以後気をつける。
506名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:00:34 ID:i3WJwjWH
古泉が朝比奈さんをアンアン言わせてるやつとかあるかと思いきや
そういうのはないのですかね(´・ω・`)
507名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:05:13 ID:SoXb1TEt
>>506
SMスレにあったよ
508名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:19:54 ID:i3WJwjWH
>>507
d。…ハルヒスレorハルヒ保管庫で必死こいて探してたわ
509名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:22:07 ID:CaE3sC9q
このスレでは古泉はネタ担当だからな
510名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:44:33 ID:bRk5oCtl
ところで、30KBって長いですか?
511名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 19:47:59 ID:ApSpyO9o
VIPでは長いだろうけど、ここではそうでもない。
512名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:09:02 ID:xHGlTRbG
思ったより早くまとまったので続きを投下。
513涼宮ハルヒの乱調 3:2006/08/20(日) 20:10:06 ID:xHGlTRbG
「遅くなってすいませ〜ん」
 心をとろかすような声と共に入って来たのは、勿論我が天使朝比奈さんだ。俺達の様子を見て
何か感じるところでもあったのか可愛く小首を傾げる。
「何かお話してたんですか?」
「いえいえ、特に何も」
 本来なら朝比奈さんにも話しておくべきかもしれないが、ハルヒの奴があなたに憧れて馬鹿な
真似してるんですよ、とはどうも言いづらい。
「あーっ、全くどうなってんのよ」
 と、朝比奈さんに続いてハルヒの奴が入って来た。言わなくて良かったぜ、会話の端でも覗かせ
ようもんなら鯛を見つけた野良猫みたいに飛びついて来ただろうしな。
「来る途中で一緒になったんですけど、涼宮さん、今日は大変だったみたいですよ?」
 朝比奈さんをそう言って、心配そうな顔を作った。
「何か体でも悪いんでしょうか、涼宮さん」
「大丈夫よ、みくるちゃん!大袈裟に言うような事じゃないって」
 ハルヒは相変わらず不機嫌そうだ。原因不明の乱調でケチのつきっぱなしなのだから無理もない。
けど、その大元はお前なんだぜ?とにかく次にこいつが何かしでかしたら即フォローしてやらなけれ
ばならないらしい、俺が。背後から長門と古泉の視線の無言の圧力を感じる。
「でもでも、涼宮さんがそんなに失敗するなんておかしいです。まるで私みたいです」
 朝比奈さん、何もそんなに自虐的にならなくてもいいじゃないですか。太陽が存在するだけでいい
ように貴方もこの部室にいるだけで、俺はいつまでも拝みますよ、いや、ホントに。
「心配ないって。じゃ、みくるちゃん、早く着替えてね」
「はーい」
 という事は俺と古泉は自動的に出て行かなければならないわけだ。席を立って、俺と古泉が外に
出て行こうとしたその時だった。
「わっ!」
「きゃあっ!」
 二人がコケた。全く同時に。びたんと強く顔を打つハルヒ&朝比奈さん。鼻の頭が赤くなってる。
「大丈夫ですか、朝比奈さん!?」
 俺は朝比奈さんに駆け寄り手を差し出した。朝比奈さんは涙目になりながら手に掴まって立ちあがる。
「ふええ〜っ、すいません、キョンくん」
 いえいえ、それほどの事は何も。と、極上スマイルを浮かべた瞬間、何やら部室の空気がおかしい
事に気づく。古泉はいつもの笑みが強張ってるし、長門は長門で無表情ながらロープもつけずに
バンジーした奴を見るような目で俺を見てる。
 俺はその空気の発生源に遅ればせながら気づき、恐る恐る目を向ける。
「ハ、ハルヒ、大丈夫……か?」
「……ええ、そうね。気遣ってくれてありがとう、みくるちゃんのついでに」
 長門ばりの無表情でそう言うハルヒ。やべっ、すげー怖いよ!
「……今日はもう帰る。後は適当にやって」
 そう言うとハルヒは立ち上がって埃を払い、さっさと出て行った。朝比奈さんはひたすらおろおろ
してる。
「ど、どうしましょう、私、また……」
「原因は彼」
 俺かよ!?って、その通りか。どうするどうする。
「追って」
 再び長門。そうするべきなのだろうか、やはり。
「早く」
 電気ショックでも浴びたような勢いで、俺は部室を飛び出した。ハルヒの事もそうだが、長門の
目も耐え難かったからだ。
 どこか悲しそうで。
514涼宮ハルヒの乱調 4:2006/08/20(日) 20:11:38 ID:xHGlTRbG
「おい、待てよ、ハルヒ!」
「何よ」
 廊下で追いつくとハルヒは振り向きもせずに答えた。勢いで追って来たが、下手な言い方をすれば
ハルヒがさらにへそを曲げそうだ。
「早くみくるちゃんのところに戻れば?心配なんでしょ。いっつもそうだもの」
「いや、そりゃそうだが」
 俺は意を決して言葉を続けた。
「お前の事だって心配だぞ」
「次に何をしでかすかで?」
 こいつ今日はとことんひねてやがるな。いや、実を言うとそれも当たってるんだが。
「別にいいのよ。あたしだってそのぐらいわかってるもの。キョンはいつもみくるちゃんの味方
だしね。映画の時だって……まあ、あれはあたしも悪かったかもしれないけど」
 驚いた。こいつが自分の非を認めるとは。まあ、あの時はかなり頭に来たのは確かだが、もう
過ぎた事じゃないか。本気で朝比奈さんの事をただのおもちゃだなんて思ってないのはわかってる。
「だから同じ事しても、みくるちゃんなら心配であたしは後回しなのよね。あたしはあんたにいつも
迷惑かけてるから自業自得とか思ってさ」
「被害妄想入ってるぞ」
「さっきそうしたじゃない!」
 ハルヒは振り向いて怒鳴った。一瞬泣いてるのかと思ったがそうじゃない。への字口になってる。
「ハルヒ」
 俺は腹を据えてハルヒに話しかけた。
「俺が朝比奈さんとお前を秤にかけてるなんて思ってるなら大間違いだぞ。そりゃさっきは咄嗟
だったが、お前だけをわざと助けなかったとでもいうのか」
「違うわよ!そんな風になんて思ってない。でも……みくるちゃんを……みくるちゃんだけ……
みくるちゃんじゃなくて……」
 自分でも何が言いたいのか解らなくなって来たのか、ハルヒの舌は混乱しだした。自分に気合
でも入れるかのように一歩踏み出す。
「とにかくあたしはっ」
 またコケた。見事に。あまりの早さに俺も手を出す暇がない。
「おい、ハルヒ、大丈夫か!」
「うるさいっ……あたた」
 憎まれ口を叩くも足首を押さえて蹲ったままだ。顔をしかめて目の端には涙。どうやら捻った
らしい。
「やれやれ」
 俺は溜息をついてハルヒの前に腰を落とし、背を向けた。
「え?」
「乗れよ。保健室まで運んでやるから」
「い、いいわよ、別に……」
さっきまでの勢いはどうしたのか妙にしおらしい。俺が二度、三度と促すとようやくしぶしぶと
背に体を預けた。
「よっと」
「重いなんて言ったら死刑だからね」
「言わねーよ」
515涼宮ハルヒの乱調 5:2006/08/20(日) 20:12:15 ID:xHGlTRbG
谷口あたりに途中で会ったら厄介かもしれないとちらりと思ったが、幸いそんな事もなく廊下で
は誰ともすれ違わなかった。
「ねえ、キョン」
 ハルヒがぽつりと口を開いた。
「あたしさ、みくるちゃんは可愛いと思うけど、あんな風になりたいとは思わないの。だってさ、
なんか疲れそうだし」
 意外な感想だ。羨ましいじゃないのか。
「始終あっちこっちから気を使われるのよ?あんたみたいな男の視線浴びながらさ」
「悪かったな。人を変質者みたいに言うなよ」
「あたしは今のあたし、それなりに気に入ってるしね。でもね……もし、もし、あたしがみくる
ちゃんみたいだったら……どう思う?」
「気持ち悪い」
「何ですって!?」
 首を絞めるな、首をっ!
「げほげほっ……もうお前の事知っちまってるしな。朝比奈さんみたいなお前なんて想像つかないし、
何よりそれはお前じゃないだろう。別人だ」
 本当にそう思う。傍若無人ではた迷惑なこいつが朝比奈さんみたいな性格だったらどんなに楽か
解らないが、それは涼宮ハルヒじゃない。何より……。
「お前が朝比奈さんみたいだったら、SOS団は出来てないし、多分今こうなってない」
「……そうよね」
 それからハルヒは保健室につくまで何も言わなかった。校医に軽いテーピングをしてもらうと、
先程の言葉はどこへやら部室へUターン。そして、いつも通りのハルヒに戻った。
 そしていつもの部活もどきが終わり、ハルヒは「キョン、あたし、まだ足が痛いの。下っ端と
して団長を途中まで護衛しなさい!」などと言って先に出て行った。やれやれ充分元気そうに見え
るけどな。俺は出て行く前に長門にさっきの礼を言う事にした。
「長門、さっきはありがとうな」
「そう。……一つ言わせて」
「何だよ?」
「あなたは鈍感」
 その言葉は少し拗ねてるように俺には聞こえた。
516名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:12:40 ID:rsFWp6uu
wktk
517名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:13:30 ID:xHGlTRbG
以上。思ったより長くなってしまった。事の発端なのにみくるが目立ってないから
次はみくるメインに挑戦してみようかな。
518名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:26:01 ID:waPMd9br
楽しみに待ってますGJ
519名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:31:45 ID:I5x1UcE8
保管庫がミラー含めて入れないね
520名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 20:40:33 ID:T56MoVGZ
最後けだものを予想した俺かなり重症
521名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:10:49 ID:wId7c3gj
つーか保管庫、7月末を最後に更新していないな。
8月入ってかなりレベルの高いSSがいっぱいあがってたから
もったいない。俺は鯖入れてないから過去のスレ見れないので
残念だ。
522名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:12:44 ID:AuxWxLHs
それは保管庫じゃなくて保管庫予備のことじゃないか?
523名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:17:49 ID:xd08NKF6
>>521

>>424
524名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:21:59 ID:cYli2QAp
>498 目の前で百万円が消えたような顔に萌えたw
では、アホなSSの投下いってみまぁす。
525サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:22:57 ID:cYli2QAp

『サイコマトラー・TANIGUCHE』
               題字/谷口

よう、俺だ。谷口だ。
突然だが、今回の話題は俺様直々に書いた題名の通りだ。

あ?理事長?何言ってんだ?
俺はそんじょそこらの北高生だぜ。
女にモテすぎちまう、罪作りな……な☆(ばきゅーん)

おーおー、センキューセンキュー。拍手ありがとう。
おっと!サインは構わねえが、ハッハッハ♪空き缶にゃあ書けねえよ。
で、肝心の能力についてだが、どうやらテレパシーってもヤツに近い代物らしい。
近いって言葉を使ったのは、テレパシーってヤツは『他人の心を読む』らしいんだが
俺の場合はそれとはかなり違うからだ。まあ、そこは追々わかってくれんだろ。

さて、回想に入る前にひとつ質問だ。
今の俺の超能力が羨ましいって思ったやつ、いるか?

…。
……。
………もしいるならよ、



 「誰か、誰か  俺 と 変 わ っ て く れ え !!!!」



いったい、俺が何したってんだ!?
ええ!涼宮!?

ええ!?キョオオオン!!!??






事態の始まりはトータル千回目の夢精を達成した、とある朝のことだった。
この記録にゃあフロントだったか?の先生も脱帽するに違いねえ。
ん?夢の御相手は誰だって?

…ああ、涼宮だよ。悪いか!!

俺としてはもうどうでもいいんだがよ、あんなヤツ。
だが、スタイルだけは抜群だからよ、抜く材料として認めてやってる訳だ。
ああ、それだけだ。それだけさ。それ以上でもそれ以下でもねえな。マジで。

にしても随分と記録を伸ばしたもんだ、俺。
中学一年から開眼して、卒業時には既に合計五百回。
ギネスに申請しに行こうか迷ったぐらいだ。流石に止めたけど。
だが、高校になってもアイツは相変わらず無愛想だったしよ、
もういい加減に飽きが来てご無沙汰になっていたんだ。
526サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:24:16 ID:cYli2QAp
それがよ、
二学期、いや、一学期の終わり頃だったか。
アイツが飛びっきりの笑顔を見せるようになりやがった。
中学の3年間、一度も見た事の無かった、悔しいが最高の笑顔をな。
そこからは毎日だね。仮眠・昼寝・本寝問わず、寝る=夢精の日々さ。
それでも今のところ俺の息子が衰える気配はまったく無い。
将来の分まで先払いして放出しちまってんじゃないかと不安になっちまうぜ。

ガビガビのパンツの感触ももうとっくに慣れた。
親も無視だしな。ただし、一緒に洗濯してくれることはもうないが。
朝さっさと起きて自分の分の洗濯を済ませるのは俺の日課となっている。
やれやれ、とまあ、正直未練がましい己に嘆きながら腰を上げようとして

「……っん!?」
頭の中に妙なノイズが走ったのを感じた。
「なんだ?」
中腰のまま周囲を見回すが、人の気配は無い。
聞こえるのは、鳥のさえずりだけの筈だ。
だが、またノイズが走る。

『………ん、んん〜…』


ホワッツ?
起き抜けに伸びをしたような、呻き声。
『………もう、朝かぁ……』
高い声だな…女か?
しかも妙に聞き覚えがある。まさか…
『……おはよ。シャミ人形』

…涼宮、か?

アレか。
千回も涼宮とヤる夢を見ちまったせいで、
脳が異常な幻聴、というか妄想を聞き取れるようになっちまったのか?
怪しい薬無しでここまで脳が可笑しくとは思わなかった。
一発頭にパンチをくらわせてみたが、まったく変化無し。痛えだけだ。
ノイズはまだ流れ続けている。俺自身を無視して、そう、まるで独り言のように。

『…んん?なんだ、まだ6時じゃない』
一応、時計を確認する。……6時02分だ。
合ってやがるじゃねえか。俺の妄想力め。
それとも、さっき部屋を見回した時に無意識に目視していただけか?
『学校には…まだ、早いわね…』
ちなみに、ちなみにだが、俺は涼宮の家を知っている。
中学が一緒だったからな。ストーカーだとかはしてねえぞ。…マジな話だって。
その俺知識に基づいて時間を計算してみると、なるほど確かに登校するにゃまだ早い。
…てか、どこまで一人歩きしてやがる?俺のノイズは。

『もうひと眠り……しようかな』
なんだ、あっさりと終息しそうだな。期待してるわけじゃねえが。
だが、その声が妙に熱を帯びているのはなんでだ。

…もし、もしもだ!
これが俺の妄想の産物だったとするなら……。
527サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:25:47 ID:cYli2QAp
『でも……………んんっ…、

 ………やっぱり…濡れてる……。


 ちょっとだけ…いい…よね?シャミ……』


…。

……。

キタァァァァァァ(゚∀゚)ァァ( ゚∀)ァァ(  ゚)ァァ(  )ァァ(`  )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ


っても、も、もちつけ。違う!落ち着け、俺!!
いいか、これは幻聴だ!俺の脳味噌が勝手に涼宮ヴォイスを作り出してるだけなんだ。
自分に負けるな!勝て!勝つんだ俺ぇぇぇ!!

そ、そうだ!こういう時こそ素数やら小難しい事を数考えて平静を取り戻すんだ!
えーと、まずは…

『…んっ…

 ……ひぅ……はぁ…あっ、ああん!
 
 ……だめぇ……気持ちいぃ…のぅ……止まんないよぉ…』


まずはぁ…まずはハァ


(  )ァァ(`  )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ < ま ず は テ ○ ッ シ ュ だああああ !!!!


だってしょうがねえじゃねえか。
想像してみな?よがってる女の声だよ?
ヤバイよヤバイよ!リアルでヤバイって(ダミ声)
例えばよ、映像オジャンになったAVビデオでも声だけで見る価値はあるっていうか、見えねえとこがエロいっていうか。
いや別に盗撮やそういうモノに興味があるんじゃねえが、女がリアルでよがってる声が聞こえたら俺はクルね。
ああ、我慢できん。我慢できん我慢できん!例え自分自身のくだらねえ妄想の産物でも俺は構わねえのさ!

とまあ、かなり犯罪者チックな開き直りっぷりを脳内で晒していた訳なのだが、
そんな俺の煩悩の後押しを受けた涼宮似の嬌声は次第に大きく、エロくなっているようだ。
ティッ○ュ設置完了!マイサンの後始末の準備も出来たし、さあばっち来い俺の妄想ヴォイスよ。カーマンベイベー。

『…あっ…はぅぅ…くっ…んん……っはぁ…』

涼宮の自慰行為が始まってからまだ一分も経っちゃいない。
だが、涼宮の押し殺しそうとした嘆息は、かなり荒くなっている。
『あっあっあ…あんっダメェ…すぐ…いっちゃいそう……』
女っていうのは、朝抜けからこんなに発情するもんなのか?
俺にはそういう知識は皆無なのだが……まあ、都合良く出来てんだろ。妄想だし。だよな?
『…んあっ!……はあ、はぁ……はぁ…
 あたし…なんで、すごいえっち…こんなに…いやらしいのが……』
呼吸が落ち着きを取り戻していく。一度行為を中断したようだ。
その代わりに、恐らく自分を快楽に導いていた指を眺めてでもいるのだろう。
涼宮の自嘲の声だけ聞かすなんて、俺の妄想にしては随分と焦らすじゃねえか。

『…んぷ……ぷは…はぁ、自分の…舐めるなんて…、わたし…何、してるんだろ…』
528サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:26:28 ID:cYli2QAp

しばらくの静寂の後、
ごくり、と唾を飲む音が二つ。
『いや、疼いてる…触ってないのに、溢れてきちゃ…………んっ…あっあああん!』
さっきまでとは比べものにならない嬌声。
『あっあっあああん!ふぁっだめ、らめな、の…とまん、ないっひあ!』
悲鳴にも似たなまなましいよがり声が頭にガンガンと響く。
くそ、俺の脳みそよ。涼宮の声だけじゃなくて
いじっている部分の音を再生してくれてもいいじゃねえか。
『ひゃぁっあっ、ぐちょぐちょいってるっのやぁっあっいっちゃううう!!』
最初の出来る限り噛み殺していた頃が嘘みたいだな。
俺の頭の中にこだまするぐらいに響くよがり声。息が出来てるのかどうかもわからないぐらいだ。
やがて、
『あっいくっいくっいくううううううっ!!!!!』

今までで一番大きな声を出した後、ノイズは急激に静かになった。
ただひたすら余韻にひたる、甘いため息だけが頭に流れてくる。
『はぁ……はぁ……っん、ふう………』
脳に響く涼宮のヴォイスは、あいつが放心状態になればこんな感じだろうという
俺の妄想を完璧に具現化したものだった。いや、それ以上にいやらしいかもしれん。

だが、俺の頭の中に住み着いたノイズは、
俺自身は大層満足しているのに全く消える気配が無い。
『はぁ……なんであたし、こんなにエッチになっちゃったんだろ。…ねえ?シャミ』
そんなこと俺が知るわけねえだろ。
たかが妄想の産物のクセに宿主に質問とは大層なご身分だな。オイ。
いや、実際はシャミとかいうわけわかんねえのに聞いてんだろうがな。
シャミってなんだ?少なくとも俺の脳内データにゃねえぞ。
『やっぱり……昨日のアレ…なんだろうな…』
昨日のアレ?
頭に流れるノイズはそう言ったが、昨日は特に何も起きちゃいないんだが。
強いて言えば、放課後に予報外れのパラパラ雪が降って寒かったぐらいか。

『ね、見てシャミ。コレ、あんたのご主人のコートだよ。
 …まあ、あんたは人形なんだから、あんたに見せたってしょうがないんだけどね』
コート?ご主人?人形?
何だか意味不明なキーワードが出始めやがったな。
ちなみに俺は冬用のコートは持っているがまだ押入れの中だし、
ご主人と呼ばれるようないわれのある物は持ち合わせちゃいねえ。
人形遊びも、幼稚園の頃からぜんぜん興味無かったしなあ。
つまり、この3つの単語は俺の深層心理とはあまり縁が無い筈だ。多分な。
一体どこまで暴走するつもりだ?
俺の煩悩パワーよ。
529サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:27:34 ID:cYli2QAp

涼宮の深呼吸。
いや、正確には息を深く、味わうように吸い始めた。

『…すぅぅーっ………んっ…………ンのにおい…』

今、何て言った?
何か聞き覚えがある単語だった気がするのだが、
どうやらそんな思案に暮れる暇も無いらしい。
『やだっ……また……んん…濡れてきちゃっ……』
第2ラウンドのスタートだ。

『んあっ…やっ…あぁぁ……すごぃ…さっきより……きて、んっんん!』
さっきよりも格段に息が荒い。
しかも無自覚なんだろうか。自分を虐める言葉を紡ぎ続けている。
『ふあっ、っやあん!…やぁ………の匂いがする…、
 触られる…オマンコぉ…ぐちょぐちょに触られてるよぉ…』
さっきよりも格段に興奮した声。
きっと、コートを滅茶苦茶に抱きしめながら、
コートを渡した男に貪られ、弄られまくっている様を妄想してやがるんだろう。
『ああっはああん!いっぱあ、いっぱいさあられてる…、
 いやっ、きもちい!ひもちいいよおお!!』
ノイズの呂律が回らなくなってきた。
ヤバイ。いくらなんでも可笑しいだろ、これは。
妄想っても有り得ねえくらい涼宮が狂ってやがる。
千回見たどの夢の中でさえ、ここまで涼宮をよがらせた覚えはねえ。

いや、もう心ん中じゃわかってるんだ。
この声を聞かずとも、な。


『欲しい……欲しいよぉ…………………抱きしめてよぉ………キョン……』


これは俺の妄想なんかじゃねえ。
ああ、認めてたまるか。
アイツのこと妄想してよがる涼宮を、俺が妄想するなんてよ。

有り得ねえんだ。

『んん…キョンの……キョンのがぁ…はいってくる…』
俺が妄想しようのない、恍惚とした声を出す涼宮。
あいつ、一体何を挿れやがったのか。
『あっ…ああ、あ、んん、んあっあああ!!』
ああ、考えたくない、考えたくない。
涼宮がキョンに抱かれてよがってる姿なんて。
『ああっはっん、んん!!とまん、ひゃいの、ああっひぅっ!』
実際は涼宮が一人で自分を言葉責めにしているだけだってえのに。
本当の映像が無い分、余計なビジョンまで浮かんできやがる。
『ああ、あっ!すごい、すごいの、いっぱい、きちゃううう!!』
『ねえ、シャミ、シャミ?見て、キョンに、キョンにひれられてる、
 こんなに、ひっぱい、ぐちょぐちょにされてるのおおおお』
『らめえ、らめなのお、ひ、いっちゃうの、ひぁ、あっあっあ!』
よがり狂う涼宮の大音量の嬌声は、俺の頭の中でガンガン反響しやがる。
せめて、涼宮に腰を叩きつけてやがる相手の顔にぐらいモザイクくらいかけておかねえと。
それぐらいでもしねえと次に二人に顔を合わせたとき俺がどう行動するか保障できかねねえからな。
俺の脳に突然乱入しやがったお前が悪いんだ。
少しぐらい相手の変換したって構わないじゃねえか。なあ、涼宮?

『いっひゃう、らめ、もうらめえ!キョン、キョン!っあ、あああああああああ!!!』
530サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:28:52 ID:cYli2QAp



……。

…。


 『……………キョン……愛してる………』



謎のノイズは、
腹の立つ呟きを残してきれいさっぱり消失した。

ベッドに倒れこみ、ただ呆然とする俺。

さっきのは…何だったんだ?
アレが俺の妄想の産物じゃねえことはよーくわかった。
じゃあやっぱり、
アレは涼宮の心のなか…だったっつうのか?

…ま、何だっていいか。
ありゃあ神さんが千回目の夢精を達成した俺様への、
かなり趣味の悪いプレゼントだったにちげえねえ。
とにかく、さっさと忘れよ。
仮にも知ってる女と友人がヤッてる幻聴を見るなんて、
到底思い出したくも無い出来事に決まってやがるからな。

そういや俺はまだガビガビのパンツのままなんだった。
おまけにさっきので履き心地の悪さが30%増しときてやがる。
…泣けてきた。さっさと着替えよ。

そのとき、
『………ん、んん〜…』


ま た ノ イ ズ が 走 っ た。

おいおい、今度は何だ?ていうか涼宮じゃなかったな。誰だ?
それとも、今度こそ架空のエロキャラ妄想ヴォイスか?

『………もう、朝かぁ……』

…んん?待て。
妙に低い声だな………オトコ?


まさか…


『……よっ。おはよ、シャミセン』

キョン!!!??

待て待て。何だコレわ。
もち、もち、もちもち!!もちついてみようぜ、ああ。
よし。もちついたな、俺。
531サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:29:31 ID:cYli2QAp
『…んん?なんだ、まだ6時半じゃねえか』

待て待て待て。もつちんて考えよう。な?
まず、まずだ。これは一体なんだ?
おい、俺のクソ味噌よ。俺にはそんな趣味はねえ。
みなまで言わんが、俺は断じてそういう気はねええ!!

『学校にゃあまだ早いな…』

待て待て待て待て。一回深呼吸だ、うん。
時間は……6時38分。合ってやがるな。
だからなんだ。結局何もわかっちゃいねえじゃねえか。

『まだ少し眠いしな…。寝なおすか?』

待て待て待て待て待て。そのまま寝てくれ。
寝ていいからよ、早くノイズを止めてくれ!
頼むから、頼むから!嘘言って悪かった。わかってるから。
さっきと同じ流れだってわかってっからよおおお!!

『……あー、駄目だ。寝れねえな。
 まあ、朝っぱらからこんなにギンギンになってちゃあな』

待て待て待て待て待て待て。興味ねえから!
お前のマイサンの状態なんて聞かせるんじゃねええ!!

『ほれ、シャミセン。眠ってるところ申し訳ないが、
 俺はこれからちょっと忙しいんだ。出てけ』

待て待て待て待て待て待て待て。追い出すんじゃねえよ!
何が忙しいだ、一人で何する気だ、って120%わかってんだがよおお!!

『さて…』

待てえええくぁwせdrftgyふじこlp;@




ぎゃあああぁぁぁぁぁ.........





……。

……………ハッ。


どれぐらいの時間が経っていたんだろうか。
キョンのなまなましいハァハァヴォイスを脳に直接散々聞かされた俺は、
そのピュアな精神に回復しようのない強烈なダメージを負っていた。

ていうかキョンよ。お前、妹いるんじゃなかったか?
あんな大声で涼宮の名前連呼しやがって。絶対にバレてるぞ。

ある種の喪失感を感じながら呆然としていると、
また、頭の中にノイズが走った。
思わず身を縮める。
532サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:30:55 ID:cYli2QAp
誰だお前。
『あなたに名乗る必要性はない。私はただの助言者』
さっきの二人はまた違う、やたら平坦な女の声。
ていうかこいつ、俺に返事を返しやがった。
助言者だと?
『そう。あなたが手に入れた力を、あなた自身に理解して貰う為にここに来た』
…なんかこいつの声も聞いたことがあるな。
あんまり覚えちゃいねえが。
平坦な声の女は、淡々と言葉を繋げていく。
『齟齬が発生しているが、あなたが授かった能力は
 人間の言葉でもっとも近しい呼び方をするならば、テレパシー』
へえ、そりゃスゲエ。
でも、近しいってことはどう違うんだ?
『心を読み取ることが出来る、という訳では無い。
 正しくは、特定の人物の、他人の干渉を求めない心の呟きを正確に聞き取り、理解する能力。
 それも対象の中枢神経系が何れかかの事情で異常反応を示した場合のみに限られる』
…えーと、
ようするにだ。
オナニーがしたくなるぐらい興奮したヤツの独り言が
俺の気持ちとは無関係に盗聴できるようになった、ってわけか。
『そう』
大当たりかよ。迷惑だ。せめて何か褒美をくれ。
…特定の人物ってのは、涼宮とキョンのことだな?
『そう』
…あのなあ。
涼宮はまだ止しとしてやる。だが!だがな!
な、ん、で、キョンもなんだ?
『…あなたには、事態の全貌を説明すべきでは無いとの判断が下されている。
 また、たとえあなたに全てを話す許可が出たとしても、
 あなたが理解できるとは、私という個人は全く思っていない。
 なので簡単に、あなたのすべき事だけを説明する』
何か今、軽く馬鹿にされた気がするのは俺の気のせいってか?
まあいい。で、すべきことってなんだ。
二人をくっつけろってか?
『そう』

……ハア??
『二人はお互いを強く欲している。相思相愛の関係。
 だが、二人とも自分の気持ちを相手に告白することを躊躇い、
 友人関係の延長線上をズルズルと続けている。見ているこちらの腹が立つほどに』
それはものすごい分かる。
二人揃ってトップクラスのツンデレだからな。タチが悪い。
『……ある者はその関係が高校を卒業するまで持続することを望まなかった。
 そして、二人の関係を後押しする存在を強く欲した』

『それがあなた』
馬鹿馬鹿しくて、声も出ねえ。
『ようするに、恋のキューピット』
本っ当に、…馬鹿馬鹿しくて話になんねえぜ。

『その能力は、二人の関係がある者の理想形になった時、自然と消失する。
 相手への願望や欲求を込めた独り言を聞き、あなたがどう行動するかは、全てあなたの自由』

そこまで好き勝手言った後、
ノイズはまた自分勝手にブツンと途切れた。
533サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:32:08 ID:cYli2QAp
……。

ケッ!
何で俺がそんな面倒くせえことを…。
冗談じゃねえぜ!


…いや、待て!!

よ〜〜〜〜〜っく考えろ。

俺って、今、物凄いお得な状態なんだよな?
だって、タダで女のオナニーヴォイス聞き放題なんだぜ!!
時たま気持ち悪い男のノイズも入るが、割合的には半分ずつだろうしな。
涼宮のよがり声といったらお前、たとえキョンの不快な声を10回聞いても相殺できるもんじゃねえんだぜ!

別に協力する義理もねえしな。
むしろこのネタで涼宮を脅して…………っと、



(  )ァァ(`  )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ < またノイズが来たぞおおおおおお!!


『ふたつ、忘れていた』

なんだ、お前か('A`)

『涼宮ハルヒと彼にこの事実を知らせることは許さない。
 もしそのような気配を見せれば、あなたの存在を確実に抹消する』
ぐっ、怖え!!
…仕方がない。
まあ、そんなこと考えなくても
涼宮のオナニーさせ聞けりゃそれで十分だしな。

534サイコマトラー・TANIGUCHE:2006/08/20(日) 21:33:27 ID:cYli2QAp
…ざわ…ざわ…
『それともうひとつ』
…ざわ…ざわ…

ん?別のノイズがもうひとつ?

ざわ…ざわ…
『涼宮ハルヒが自慰を行う割合は』
ざわ…ざわ…ざわ…!



『彼の一万五千四百九十八回分の内、一回』


なっ……。

―― まぁた我慢できなくなってきやがったなあ…

なっ……!!!

『健闘を…否、同情を 送る』


よせ、やめくぁwせdrftgyふじこlp;@





ぎゃあああああぁぁぁぁぁ......

(BAD END)orz
535名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:35:30 ID:cYli2QAp
以上ですwwううむ、素人が書いたエロなのでごめんあそばせ
キョンの扱いがやヴぁかったなぁ…w
536名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:37:29 ID:T9Sbvo0o
ちょっバーローwwwww
思春期の男子高校生なんてこんなもんだ、気にするなww
537名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:41:00 ID:ZSJDJG7g
タニグチェ吹いたwwwwwwwwwwww
538名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:41:18 ID:bRk5oCtl
孤島症候群内の話で書いてみました。

この場面は出尽くした感がありますが、とりあえず頑張ってみたので、置いていきます。
539涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:41:55 ID:bRk5oCtl
「お飲み物はいかがですか?」
給仕係に徹していたメイド姿の森さんが、細長い瓶を手にして微笑みかけていた。どうやらワインらしい。
「あ、キョン一人で何もらってんの?あたしも欲しいわよ、それ」
ハルヒの要求により、葡萄酒に満たされたグラスが全員に行き渡った。
何となく、それが悪夢の始まりだったような気がする。
いや、しかし、その悪夢はその最中においては至福であったかもしれない。

飲んだ。
しこたまに飲んだ。初めての飲酒の分際で、杯を傾けまくった。ワインがあんな飲みやすいものとは知らなかった。
頭が痛い。気分が悪い。
ハルヒがワインの瓶を掴んで、ラッパ飲みしながら暴れているのを尻目に、俺は宴会場から退散した。
足元がフラついてしょうがないが、歩けないほどではない。
身体中がカッカとして暑い。シャツが汗でベトつく感じが酷い。クソ。さっき風呂に入ったばかりじゃなかったっけか。
まあいい、もう一度風呂だ。頭から冷や水でもぶっかければ気持ちよさそうだ。
俺は、多丸氏の別荘の地下にある大浴場へとフラつく足を向かわせた。

金持ちの考えることはわからん。
多丸邸の大浴場は実は大浴場ではない。主本人に言わせればただの風呂だ。
だが、浴槽自体が一般的な銭湯より広いわ、岸壁をくり貫いたのか、地下という割には海を臨むことができたり、と、
ただの風呂というにはフザケンなと言いたくなる風呂だった。
最初の入浴時、つまり海から帰ってきてから入ったときは、そういう感想だった。
ただ、今現在の俺にとっては、ただ風呂場でありさえすればよかった。
風呂場に辿り着いた俺は、このやたらと広い脱衣場をも恨めしく思った。
鬱陶しい、とにかく水浴びさせろよもう。
いや、だったら海に行った方が良かったか?バカ言え。今、海に入ったら多分浮き上がれないぞ。
それは浴槽でも同じか、気をつけないとな。
などと考えながら、俺は自分の衣服を剥ぎ取りながら、脱ぎ散らかしながら脱衣場を横切っていった。
この際行儀については勘弁してもらおう。誰も見てないからいいじゃねえか。

うおお。
金持ちの考えることはわからんが。
俺は浴槽が広すぎることに感謝した。もう、考え無しに飛び込めるからな。
ザブンと浴槽に飛び込む、俺。
熱いな。
そりゃそうだ。「元気が出るテレビ」じゃあるまいし、普通の風呂だ。
シャワーにしよう。冷たいのを浴びたいね。
カラスの行水以上の短さで俺は浴槽を出ると、浴場の端にあるシャワーへと向かった。

事はそのシャワー中に起こったんだ。

シャワーの元に辿り着くと、俺は傍らにあった風呂場椅子を手繰り寄せて腰掛ける。
そして、シャワーの温度を思いっきり最低温度に設定して、蛇口を捻った。
「冷てぇー」
思わず声に出してしまうほどの気持ちよさ。見る見るうちに意識がはっきりしていった。
ちなみに、最初から冷水を浴びるのは大変危険です。心臓に負担がかかります。後で知りました。
「いやあっ、うぃー」
わけのわからんオッサンのような声を上げながら、シャワーを浴びていると、カラカラと浴場の扉が開く音がした。
何だ、古泉でも入ってきたか。それとも、圭一さんがハルヒから逃げてきたのか。
特に気にもせず、俺はシャワーを浴び続けていた。というか、シャワーで周りが見えなかった。
入ってきたそいつは、俺と同じ考えなのか、俺の隣に風呂場椅子を置いた。
「冷たいのにすると、気持ちいいぞ」
俺は隣のヤツにアドバイスしてやった。
まあ、こんな気軽な声の掛け方で、実は多丸氏だったりしたら申し訳ないが、無礼講ということで許してもらおう。
などと考えていたが、帰ってきたのは意外な声だった。

「あらそう?」
540涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:42:58 ID:bRk5oCtl

「あらそう?」って、何だか女みたいな言い方だな。何か声も高いし、あんた誰?
俺はシャワーを止めて隣を見た。
そこには素っ裸のハルヒが座っていた。ちなみにトレードマークであるカチューシャすら無い。

「うおああっ」
これは俺の声。我ながら情けない声だと思う。
でも仕方ないだろう。風呂入ってて、いきなり同級生の女子が入ってきたら普通飛び退くだろう。
俺も飛び退いた。跳躍した。カマドウマより跳んだかも知れない。
ウソ。跳ぶには跳んだけど、最初の一跳び以降は這うようにしてその場から離れた。
「へっへー、キョンみーーっけ」
何で逃げた俺にわざわざ近づいて来るんだよこいつは。
しかも、ハルヒはタオルすら持っていない。いろんなものが丸見えだ。
幾分か頭が冴えてきていた俺は、ついつい凝視しちまった。股間とか。
人の股間は見つつ、俺は自分の股間を手で隠した。防衛本能だ。
「やらもうー、キョンってばきゅうにいなくなっちゃうんらもんー」
うわあ。呂律が回ってないよ。つーか、俺の目の前で裸で仁王立ちするな。
いや、嬉しいんだよ。ハルヒの身体ってば、出るとこ出てて、それでいて腰はキュッと締まっててさ。
理想のグラマラスボディーだよ。うん。
でも、今は何故か危険信号の方が先に立つのさ。
「うわあーーーい」
ほーら来た。ハルヒが俺に向かって倒れこんできた。
アホが。俺が避けたら床に頭ぶつけて死ぬじゃねえか。
もう、支えてやるしか選択肢が無えじゃねえか。
俺は甘んじて受け入れたね。あくまでも「仕方なく」だ。
どしーん、と俺とハルヒの身体がぶつかり合う。背中が痛え。
柔らけえな。クソ。特に胸の辺りが。このまま揉んでやろうか。覚えてられてたら恐ろしいが。
ヤバいな。クソ。そんなこと考えたら、我が息子が元気になってきた。
ちなみにこの場合の「息子」は隠語だ。性的な意味で。すなわち淫語だ。
「んーー」
はっ、マズい。俺は更なる身の危険を感じた。ハルヒが俺に向かって顔を近付けてきたのだ。
このままでは、俺の可憐な唇が奪われてしまう。
奪われた。
呆気ねぇ。濃厚に1分間くらい奪われた。現実世界でのファーストキッスはワインの味がしました。酒臭え。
「ふふふー、んー」
俺から口を離したハルヒはやたらと上機嫌だった。「ねんがんのアイスソードをてにいれたぞ!」とでも言いたげな表情だった。
朝比奈さんが「ころしてでもうばいとる」を選択してくれたら嬉しい。
そんなことはいいから、いい加減そこを退きなさい。早くしないと我が息子が黙っていないぞ。多分。
すると、ハルヒは意外にもあっさりと俺の上から上体を起こした。
いや、でもそのまま上体を起こすと、我が息子がちょうどお前の尻の下に敷かれるのですが。
と、思ったら、ハルヒは立ち上がって、シャワーの方へと走っていってしまった。
これこれ、風呂場では走ってはいけません。
「キョンキョンキョーン」
断っておくが、俺は小泉今日子さんとは縁も所縁もない。
ハルヒはさっきの風呂場椅子に座ると、一生懸命に俺に手招きしていた。
「早く来なさいよ。背中流してあげるから」
ほほう、それは殊勝な心がけだ。
ハルヒが離れた瞬間、俺はこのままこいつに文字通り冷や水をぶっかけて目を覚まさせてやろうかと思ったが。
そういう心がけなら、もう少し付き合ってみるのもいいと思った。
何故なら、ハルヒが俺に何かしてくれるなんてことが、今後有り得るとも思えなかったからだ。
これは体験しておかないと損をする。
俺はハルヒに言われたとおり、ハルヒの前にどっかりと腰を下ろした。
俺の背中の方で、チュルチュルーという音と、シャカシャカという音が響いている。
多分、前者が備え付けのボディーソープを輩出する音で、後者がそれを泡立てている音だろう。
「それじゃいくわよー」
これはハルヒの声だ。
「おお、いいぞ、いつでも来い」
541涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:43:32 ID:bRk5oCtl
軽く身構えた直後、俺の両肩にハルヒの両手が置かれた。何だか違和感を覚えた。
そう言えば、「背中流してあげる」とか言いながら、ハルヒはタオルを持ってきてなかったような気がする。
「うふふふふー」
ハルヒの不気味な笑い声と共に、俺の背中をヌルリと不思議な感触が襲った。
タオルよりも、もっとツルツルとした感触。しかも、よくわからない尖った感じのモノが当たっている。
それも二つ……っておい。
俺が恐る恐る首を捻って後ろを見ると、ハルヒが泡をいっぱいつけた自分の乳を俺の背中に押し付けていた。

俺は固まった。二の句が継げないとは正にこの事だ。
「んーふふーんー」
よくわからないハミングをしながら、ハルヒは自分の乳を、俺の背中で上へ下へと往復させる。
「どう?気持ちいいでしょ?」
すみません。気持ちいいです。
ボディーソープをタップリと含ませているのでよく滑る。
しかも、滑って行くのが女の、いや、ハルヒの乳であると思うと、俺はもう気持ちよくてやるせない気分になるのだった。
「どーなのよー?背中流してあげてるんれしょ、嬉しい?」
はい、嬉しいです。
ハルヒは、上下の動きに加え、時々円を描くように動かしてみたり変化をつけてくる。
俺は、自分の息子がしっかり固くなっていくのを感じた。
俺のそんな状態を知ってか知らずか、からかうようにより動きを大きくするハルヒ。
必死に股間を抑え続ける俺。
「いやーもう、キョンってばさいこー」
ハルヒは面白がって、俺の肩に乗せていた手の片方を滑らせて、大事なところを守るように覆っている俺の手の上に自分の手を重ねた。
ボディーソープの泡を帯びたハルヒの手が、俺の手の甲にヌルリと絡まってくる。
ダメだ。そこはマズい。
「なになにー、そこに何かかくしてるんれしょー」
お前、わかっててやってんじゃないだろーな。
ハルヒは半分意地になって、執拗に指を滑り込ませようとしてくる。指に絡まる泡のおかげで、スルッと入ってしまいそうだ。
でもな、止めとけ、ハルヒ。それ以上いったら、マジで一線越えちまうぞ。
越えられました。かるーく。
仕方ないんだ。こいつが力を入れるとだな、俺の背中に吸い付いて来るんだ。ハルヒの乳が。
そりゃ反則的なまでに柔らかかったぜ。俺の手の力が抜けるほどにな。言い訳じゃねえぞ。
そんな訳で、今、ハルヒの細い指先が、俺の息子の先端に触れている。
クソ。よく考えたら、自分以外のヤツに触られるの初めてじゃないか。
自分の物でない、別の意思がチンコの上を這い回るのって、何だかとてもくすぐったい。
「なによー、キョンったら……やっぱり気持ち良かったんじゃない……」
ハルヒは、俺のチンコの先、いわゆる亀頭を指先で突付いている。
おかげでバレちまったよ。俺がその先の先までカチカチにしてるのがな。
俺はこのときもう観念したね。
ハルヒのやつ、更に片手全体を侵入させて、俺のチンコを握りこんできやがった。
「うふふ……こんなに大きくしちゃって……それにすごく、硬い」
握った手を上下させるハルヒ。ちくしょう、こいつ分かってやがる。どこで知りやがった。
泡を含んでヌルヌルと滑るハルヒの指が、竿全体に絡まってくる
「う……あぁ……」
背中に当たる柔らかい圧力と、チンコに絡みつく細い指。俺は思わず声を漏らしてしまった。

「背中は終わったから、今度は前を洗ってあげる……」

ハルヒは更に恐ろしいことをのたまったようだ。
542涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:44:27 ID:bRk5oCtl
恐ろしいことを言った割には、ハルヒは浴場の外へ向かっていく。
かと思ったら、すぐに、外からバスタオルを何枚も抱えて戻ってきた。
それらを俺の目の前に敷いて、
「さあさあ、ここここ、寝転んで、ゴロンと」
もうね、何て言うか。勃起したチンコ握られた以上、俺は何をされても恥ずかしくない気がしたね。
俺はハルヒに言われたとおり、床に敷かれたバスタオルの上に仰向けに寝転んだ。
うーん。言葉どおりのまな板の上の鯉状態。
横を見ると、俺にケツを向けたハルヒが洗面器でもってシャカシャカとボディーソープを泡立てている。
ああ、もう何をしようとしているかわかった。
ハルヒは、一頻り泡立てると、ペタペタと自分の身体の前面にボディーソープを塗りつけている。
そのままザバーっとシャワーで流したら、ただのお風呂なんだけどな。
まあ、今更それはないか。
程なくして、前面にくまなく泡を塗り付けたハルヒが、俺の体に覆い被さってくる。
「お客さん、こういう店初めて?」
お前はどこでそういうセリフを覚えてくるんだ。
っていうか、いつからここはそういういかがわしい店になった。
もし、お前がそういう店で働いてたら、俺は許さんぞ。
いや、こいつなら「何事も経験よ」とか言いそうだ。いやでも、そこまで自分を安売りしないか。
しかしながら、今の目の前のハルヒは俺に対して絶賛大安売りの大バーゲン中だ。
「きゃああああーー」
と、奇声を発しながら、そのまま体を降ろしてくるハルヒ。何でそんなに楽しそうなんだ。
ハルヒの乳房全体が俺の胸板に押し付けられる。
見た感じ張りがあって、さっきまで丸く揺れていた乳房が、押し潰されたマシュマロのように、グニュリと形を変える。
ちくしょう。見た目にもボリュームたっぷりだぜ。朝比奈さんはこれ以上だというのか。
「むぅーー」
俺の眼前に迫るハルヒの顔。眉間に段々皺が寄っていく。
何でちょっと余計なこと考えただけでこいつは見抜いて来るんだ。サイコメトラーかお前は。
やめなさい。自分の太腿で俺のチンコを挟み込むのは止めてください。
しかも、何だかヌルヌルする。お前、こんなとこにも泡つけてんのか?
「もぉーー。いくわよ」
ハルヒの乳房の圧力が、俺の胸板の上を滑っていく。いや、胸板ってほど立派なものでもないけどな。
臍の辺りまで行くと、また引き返してくるハルヒ。俺の顔の上にまで乳房が迫ってくる。
申し訳ないけど、ずげえ気持ちいい。
俺の顔の上を、ハルヒの乳が通り過ぎると、またハルヒの顔が俺の眼前に戻ってきた。
すごく近い。ハルヒは俺の目をじっと真っ直ぐに見つめている。
酔っているからか、目尻がトロンと下がっているのが何ともエロチックだ。
半開きになったハルヒの唇から漏れ出る吐息がくすぐったい。
いや、それ以前に酒臭いんだが……
この時の俺は何と言うか、もう極度の興奮状態にあって自分でも歯止めが利かなくなってきていた。
「ハルヒ……」
俺は呟くように声を漏らすと、片方の手をハルヒの腰に回した。
そうして、もう片方の手をハルヒの頭の後ろに回して、ハルヒの身体を自分に寄せた。
自然と唇と唇が重なる。本日2回目のキス。
今度は自分で自覚してやってるもんだから、余計に興奮する。
543涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:45:03 ID:bRk5oCtl
「んふふ……」
ハルヒが唇を離す。口元に悪戯っぽい笑みを浮かべながら。
「キョ〜ン〜、これは一体どういうことなのかしら〜?」
ハルヒが自分の太腿を擦り合わせるように動かしてくる。
その柔らかくも引き締まった太腿に挟まれているのは、すっかり怒張してしまった俺の肉棒だ。
「さっきから、どんどん硬くなってるんだけど……あんたの身体って面白いわ」
キスで興奮したんだよ。悪いか。
というか、ハルヒよ、太腿で挟んで擦りあげるのは勘弁してくれ。反則だ。
さっきからもう痛いくらいに張り詰めてるんだ。自分でもここまで勃ったのは初めてだ。
「ねえ、「張り詰めてる」ってことは、もうすぐ爆発するんでしょ?」
爆発はしないが、溢れ出すな。恥ずかしいものが。
あ、ヤバい。「恥ずかしい」とか言ってしまうと、ハルヒは余計に見たそうな顔をした。
「見せて」
「ダメです」
「じゃあ、もう少しサービスしたげるから」
ハルヒはそう言うと、俺から身体を離して立ち上がった。柔らかい密着感が離れていくのは少々惜しい気がした。
ところで、「もう少しサービス」って何するんだ?

ハルヒはいきなり俺の頭を足で跨いできた。

呆気に取られる俺の顔の上では、ハルヒの股間がアオリで見えている。
それがゆっくりと俺に向かって降りてきて、ぺたんとくっ付いた。
うわあ!おいおい、これってアレか?Soixante Neuf(ソワサン・ヌフ)ってやつか?
って、何でわざわざ面倒くさい方の名前を思い浮かべてんだよ、俺は。
要するにシックスナインだろうが。
この前谷口に借りたエロDVDで見た記憶が有るが、そんなのはビデオ屋の創造物だと思っていた。
ハルヒは何でこんなの知ってるんだ。
知ってるというより、自分が面白そうな方向に進んでいったらここに辿り着いたのか。
だとしたら、さすがだな、おい。
ビデオだと、この後女が男のイチモツを口に含んでだな……いかん、ハルヒが俺のブツを口に含むのなんか想像したら、身震いがする。
その後、口に含まれる感触は来なかったが、また、何か強烈に柔らかいものに挟まれるような感触が俺のブツを襲った。
「おお〜、挟めた挟めた。あたしのおっぱいって凄いわ、みくるちゃんほどじゃないけど」
そうですか、おっぱいですか。どおりで柔らかい上に吸い付いてくるはずだ。
その反則的に柔らかい密着感が、俺の竿を伝って、上へ下へと動き始める。
「ねえねえ、どう?あたしって凄いでしょ?」
「どう?」って言われても、今の俺からはお前のケツとマンコしか見えん。目の前がそれでいっぱいいっぱいだ。
毛の生え具合が程好い上に、濡れて肌に張り付いててエロいな。
何でお前の身体は何から何まで俺にとって理想的なんだ?
「そんな〜、褒めても何も出ないわよ」
そうだな、俺からは出そうですが。
って言うか、そろそろマジで込み上げてきた。
「面白いわ、ビクビク震えちゃって、こいつぅ」
「こいつぅ」とか可愛い声出しながら、俺の先っちょを指で突付くな。
その、ビクビク震えてるのはな、俺が我慢してるからなんだよ。
「ちょっと、何で我慢するのよ!団長様が自らスポンジになって洗浄サービスしてあげてんのよ。あんたも盛大に爆発して見せなさいよ」
だから、爆発はしないって。
それから、さっきは指かと思ったけど、俺のチンコの先端にチロチロと触れているのは実は舌先なんじゃあるまいな。
さっきから、「んっ……んっ……」てハルヒから息が漏れてるのはそのためか。
だって、両手で乳を寄せながら、チン先に指先が当たるってのは、構造上おかしいからな。
止めてくれ、勘弁してくれ、想像したら身震いする。身体の力が抜けていく。
いやでも、俺は本当は止めないで欲しいのかもしれない。だって、気持ちいいから。
このまま快楽に溺れてしまってもいいのかもしれない。そう思い始めた矢先、
544涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:46:06 ID:bRk5oCtl

「ねえ、あたし……我慢できない。ちょっと痒いの……」

ハルヒがそんなことを言い出した。
痒いって、何処が?
「あんたの目の前の、ここ……」
ハルヒがグイッと腰を俺の顔面に押し付けてくる。
とんでもない状況だ。
ハルヒの股間が、女性器が俺の口元に押し付けられている。
いかん、意識が朦朧としてくる。興奮のあまり、酔いがぶり返してきたか?血流が身体中を駆け巡るのを感じる。
俺はぼぅっとフラつく気分の中、ハルヒの尻を引っ掴んで、固定した。
そうして、ハルヒのマンコを舐めてやった。
「キョンってば……やっぱり変態ね〜ふふー」
変態と罵りながら、何故か嬉しそうだな。ハルヒ。
「……でもね〜、違うの。それじゃーただくすぐったいだけ」
知らねえよ。じゃあ、どうしろってんだよ。
「もっとねえ、中。中の方なの……」
中?中の方ね……
初めて触れる女性器。ちなみに、というか、もちろん、昔風呂に入れてやった妹のはカウントしない。
ともかくも、俺は目の前のハルヒの陰唇?を、自分の指で持って拡げてみた。
「ん……そう、わかる?」
よくわからん。何か複雑な形をしたピンクの肉襞。エロDVDではモザイクが掛かっていた部分だ。
俺は思わず息を飲んだ。
多分、この下の方にある穴のことだろう。
俺は、恐る恐る、おっかなびっくりしながら、そこに人差し指を差し込んでみた。
すごい感触だ、吸い付いて来るくせに、吸い込まれていく。
「んっ……そう、そこ……」
そうか。この中が痒いのか、どの辺だ?
「うーん、痒いってのとはちょっと違うのよね……」
お前さっき痒いって言ったじゃねーか。
「何て言うか、キョンのチンチン見てると、そこの奥が切なくなってくるって言うか、何か欲しくなるって言うか、って何言わせんのよ」
お前が勝手に言っただけだ。
そうか、この中が……こう、弄ってると、中からヌルッとしたものが溢れてくるな。
ひょっとして、これが愛液ってやつか。
「ふーふふーんんー」
うお!ハルヒのチン先チロチロ攻撃が再開された。クソ。この負けず嫌いめ。
俺はまた、ハルヒの尻を掴んで自分の方に腰を寄せてやる。
「ひゃぁうっ!ちょっと……何入れてんのよ」
舌入れてやった。
指入れるより、こっちの方が効果的な気がしたんだ。勘だ。
俺は、差し込んだ舌を、そのまま中でグニグニと動かしてやる。特にこれといった味がするわけじゃないんだな。
「やっ……ちょっ……もぉー」
お、効いてる効いてる。
うっ。ちくしょう。ハルヒのヤツ、今度は舌先を俺の先っちょに食い込ませてきやがる。
「ねえ……何か先っちょが苦くなってきてるんだけど……」
ウソ。ヤバいな、それは。それは「先走り汁」というやつだ。
「ああ、カウパーってやつ?」
よく知ってるな。ハルヒ。
どうやら、俺は攻撃しているつもりが、自分で余計に興奮してきていたようだ。
情熱を持て余す。
545涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:46:45 ID:bRk5oCtl
「どう?もう爆発する?するならするって言いなさいよ」
俺の竿を挟み込むハルヒの乳の動きが活発になってきた。ヌルヌルとよく滑るな。
まったく。何て反則的に柔らかい乳だ。
もうダメだ。ハルヒのアソコを攻撃してやることもできない。
下半身が痺れてくる。動けないんだ。
でもな、でもな。
見知った同級生の目の前で射精しちまっていいものなのだろうか?
この期に及んで、俺はまだそんなことを考えていた。
だが、そんな理性もすぐに吹っ飛んだ。
「んーー……」
ピクピクと動く亀頭が面白かったのか、ハルヒの唇がパクッと噛み付いてきた。
それが合図だった。
もう我慢できない。これが最後の込み上げだ。俺自身がよく知っている。

「ハルヒ……出る……うぅっ!!」
「ふぇ?」

俺の声は震えていたと思う。
出したというより、勝手に飛び出してしまったという感じだ。
そして、自分では止められない。
「ちょっと……やだ、何これ?爆発?」
だから爆発じゃないって。
「うっ……くっ……はぁ……」
もう自分でもわけがわからない。ハルヒのケツで遮られて自分で見えないしな。
今、ハルヒには、目の前でビクビクと暴れながら白濁液を噴出している俺のチンコが、さぞや滑稽に映っていることだろう。
それにしてもなんだ。ハルヒの乳に包まれながら射精するってのも、気持ちいいものだな。

「ねえ、キョン」
何だ?思いっきり射精してチンコが痛え。
「あたしのおっぱいが汚れちゃったんだけど……」
自分で出させといて「汚れちゃった」はねえだろう。
「ちょっと口の中にも入った……何かイガイガするんだけど」
それも、お前が自分でやったことだ。
つーか、射精、というか、お前に言わせりゃ爆発か?とにかく見せてやったんだから、もういいだろう。
俺も気持ちよかったし、感謝しておくぜ。
「よかないわよ」
何が?
「せっかく、サービス旺盛でチンチン洗ってあげたのに。また汚しちゃうってどういうことよ!」
不意に立ち上がって俺の方を振り向いたハルヒの顔は、満面の笑みだった。
うわーい、こいつまだ相当酔ってるよ。
546涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:47:22 ID:bRk5oCtl

「もーいっかい洗い直しね。ホントにもう、世話が焼ける団員その1ね」
などと言いながら、ハルヒはそのまま俺のの足の付け根辺りに跨り、腰を降ろしていった。
「前々から思ってたのよね」
何をだ?
「女のここってタワシみたいじゃない?」
「ここ」と言いながらハルヒが指差すのは自分の陰毛部分。
いや、お前「タワシ」ってほど生えてないじゃん。むしろ薄毛の方。
「だからさ、こうやってやると、うまく洗えると思うのよね……んっ……」
「こうやって」って、お前……
ハルヒは俺の亀頭摘むと、その竿の裏側に、陰毛部分を押し当てて上下に動かし始めた。
裏スジにそんな控えめな陰毛が当たると、くすぐったい。
「んっ、しょ……けっこうキツい体勢ね」
おいおい、お前の陰毛なんて薄いから、それってそのままスマタじゃねえか。
「違うわよ!スマタは、こうでしょ」
と言いながら、ハルヒは腰を前に突き出すようにして俺の竿を股間で挟み込んだ。
よく知ってるじゃねえか。
「あっ……これいいわね。あたしも何か気持ちいい」
何発見してんだよ。
って言うか、何かヌルヌルするのはお前の愛液か?俺の精液か?
後者だったら、マズい展開のような気がする。
「んっしょ、よいしょ……これいいわ、さっきの切ない感じにヒットするような」
だんだん日本語が怪しくなってきたぞ。
「ねえ?」
何?
「このままあんたのチンチン壷洗いしていい?」
は?壷洗い?
俺は、懸命に以前見たアダルト雑誌の中の知識を探った。

壷洗い:マンコを壷に見たてて、そこに男性客の指などを出し入れして洗うソープランドの技術
だったかな?
それをチンチンに応用するとだな……はあ?
「いくわよ〜」

俺の肉棒が、ズブズブとハルヒの膣口から中に飲み込まれていった。

うおおい!いいのかよ!ハルヒ!
あっ……これはすごい、あったけえ……
547涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:47:54 ID:bRk5oCtl
「んっ……ちょっと、大きいわね……」
ハルヒは腰を左右に振りながら、懸命に俺の肉棒を膣内に収めていく。
いや、そんなに頑張んなくてもいいって。
「いーや!ちゃんと全部入れるの!!」
うお、あ。また、ますます張り詰めるぜ。
「ちょっと……何で中で大きくなるのよ、やりにくいじゃない……あっ……」
いや、その割にはお前の中、ヌルヌルだから、よく入って、うわっ。
「うっ……ん……入ったぁ……うぅ……」
おい、無理すんな。
「無理……じゃないもん、ちゃんとしてあげるから、待ってなさい」
止めとけ、腰が震えてるぞ。はやく抜け。
「いやよ……んっ……っていうか」
何だ?
「あんたの、チンチン、何だかジャストサイズなんだけど」
何だそりゃ?
「ちょうど……いっぱいなのよ。今、ちょうどあんたの先っぽが、あたしの奥に当たってるの」
知らねえよ、そんなこと。
そうか。今、先っちょにコツコツ当たってんのは、お前の子宮口ってやつか。
「あんた、よく知ってるわね」
それくらいは保健体育で習った。ほとんど寝てたけどな。
「ね、ね?このまま動いたら凄いことになると思わない?」
そうだな、凄いことになるな。それはそのままセックスだ。
「また、爆発しちゃう?」
ああ、でもな、ここで爆発するのは良くないな。
「良くない?良くないの?」
おい、まだ話は終わってないぞ。誰が動いていいといった。
腰を前後にスライドさせるな……中で折れそうだ。ホントにピッタリなんだな。
おい……眉間に皺寄せながら、無理すんなよ。
「無理じゃないわよ!何よ……キョンはあたしじゃ嫌なの?」
嫌じゃないけど。って言うか、壷洗いじゃなかったのかよ。
「違うわよ、そんなんじゃない……このままキョンとするの!」
おい、もう止せ。お前は酔っ払ってるんだ。
「酔っ払ってなんか……ないもん……」
「う……あ……無茶するな」
ハルヒが、自分の膣内に収まっている俺の肉棒を抜き出し始めた。
でも、この動きは抜き出して終わりにしようってんじゃない。
小刻みに抜き出したり元に戻したりを繰り返しながら、徐々にグラインドを大きくしていっている。
「うっ……あっ……はぁん……」
ハルヒの口からエロい声が漏れ始める。こりゃもう完全なセックスだ。性行為。
俺とハルヒは性行為に及んじまった。もう引き返せない。
「ハルヒッ!!」
俺は上体を起こして、ハルヒの身体を動きを止めようと試みた。
だが、
ガッチリと俺の両腕がロックされる。
ハルヒの両手が、俺の両腕を押えつけて動けない。相変わらずの馬鹿力だ。
「ふふふ……ダーメ!」
残念ながら、まだかなり酔っておいでのようだ……
ハルヒの腰の動きが徐々に速度を増していく。
俺のチンコはハルヒの膣で締め上げられたまま、擦り上げられていく。
「いいっ……いいわ……キョンのくせに、ちょうどいい硬さよ」
だんだん、俺が犯されている気分になってきた。
まあ、これも青春だ。何言ってんだ、俺。
548名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:48:19 ID:1i26FnM7
と思ったその直後、ハルヒの体が急にオレンジ色に発光したのだった。
549涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:48:26 ID:bRk5oCtl

「はぁっ……んっ!……いいっ!!」
俺の腰の上で、ハルヒの腰が上下に動き続けている。
クチュンクチュンと卑猥な音を立てながら、時には左右にスライドを混ぜたりして激しく動き続ける。
なあ、だんだん熱くなってきてないか?お前の中。
む、俺の太腿の辺りまでビチョビチョだし、これ、全部お前の分泌液だろ?
「どう?キョン、気持ちいい?」
ああ、気持ちいいさ。これ以上無いほどにな。
だんだんと、また込み上げてきたよ。
お前の膣の中は最高だ。
「きゃぁーーもぉ、褒めたって……んっ……何も出ないわよ」
そうだな、俺からは出そうですが。
って言うか、そろそろマジでヤバくねえか?
「なになに?また爆発するっていうの?またあの、饐えた臭いの白いのが飛び出ちゃうわけ?」
そうだよ、このままだとな。
「あんた、まさかあたしの中で爆発させようってんじゃないでしょうね?」
それは……マズいな……非常にマズい。
「そりゃそうよ、あたしの中は、まだ誰も触れたことがない綺麗なものなんだからね。汚さないでよ」
だったら、そろそろ退いた方がいいぞ。
「ダメよ」
何でだよ。
「何かね、もう少しで……キそうなのよ」
は?何が来るんだ?
「わかんない……何か、腰の奥から来るの。あんたのチンチンがね、あたしの奥に当たると、ゾクゾクッて来るの」
「おい、ちょっと待て!」
俺はまた上体を起こそうとしたが、ハルヒが離してくれない。
万事休すか?
「はぁ……はぁ……ねえ?どうなっちゃうの?……あたしどうなっちゃうの?」
目が据わってるぞ、ハルヒ。ちょっと怖い。
おい、腰の動きが……激しすぎる……
ハルヒの中で、俺の先っちょにコツコツと当たり続けるのは、こいつの子宮口だ。
この刺激が気持ちいいらしい。
「あたし、知ってるわよ……」
何をだ?
「こうすると、キョンのチンチンって硬くなるのよね……」
腰を動かしながら、俺の腕を押えつけたまま、ハルヒの顔が、俺の顔に近づいてくる。
そのまま、俺はまた唇を奪われてしまった。
ハルヒのキスってウマいんだぜ。キューッと腰の辺りが熱くなっちまう。
だから、俺は言いたい。
ハルヒ、それは反則だ……
俺の亀頭が、ハルヒの膣内で、一際膨らんだ気がした。

「んっ!んうっ!!」

ハルヒに口を塞がれたまま、俺は絶頂に達してしまった。
「ん……ぷはっ!あっ……熱い……」
熱いか?そうか、俺の精液は熱いのか。
他人の体温は熱く感じるのかも知れないな。
550涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:49:08 ID:bRk5oCtl
「うっ!……うぁっ……止まらねえ……」
我ながら情けない声を上げながら、俺はハルヒの膣内に精を放ち続ける。
「なにこれ……中で……キョンが暴れてる」
我ながら凄い勢いで精液が出て行く。
我が息子よ、ハルヒの中はそんなに居心地がいいのか。
とても良いです。
「ああ……くる……何か来る……」
ハルヒが、キュッと固く目を瞑った。瞬間、ハルヒの膣内でじわーっと暖かい感触が広がっていく。
それとともに、俺の肉棒がハルヒの中で捻りあげられるように絞り上げられた。
おかげで、全部搾り尽くされたような気がする。


「んふふふふーー」
体内で俺という他人が暴れる感触に、しばらく身悶えしているかに見えたハルヒだったが、
その顔に笑顔が戻ってきた。
「……キョンー?……やっちゃったわね。あんた何したかわかってる?」
…………どうしよう?
「あんた、一生あたしの奴隷決定よ」
こいつ、「壷洗い」とか何とか言いながら、わかっててやってやがったな。


カポーン


その時、繋がり合ったままの、俺達の背後で、何かが落ちる音がした。
俺とハルヒが、ほぼ同時に音がした方に目を向ける。そこにそいつは居た。

「な、長門……」
「有希……」

そこには、長門が……裸でシャンプーハット被って、タオルを手に持った長門が突っ立っていた。
足元には風呂桶が転がっている。
さっきの「カポーン」って音は、多分、この風呂桶を落とした音だろう。
551涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:49:39 ID:bRk5oCtl
「…………」
長門は無言のまま突っ立っている。
おい、何とか言ってくれ。このままだと恥ずかしすぎる。
「ふっ……遅かったわね、有希」
やおらに立ち上がるハルヒ。
その股間から、俺のチンコが抜け落ち、力を失ってだらしなく垂れ下がった。
「この通り、キョンの童貞はあたしがいただいたわ」
そう言って、長門に向かって、自分の腰を突き出してみせる。
そこには、俺の精液が泡立って付着していた。何とも恥ずかしい光景だ。
「…………それがなに?」
実に長門らしい反応だが、言葉の端に何か棘が無いかい?
「ふん」と鼻を鳴らすハルヒ。
「惚けたって無駄よ!有希!あんたもキョンを狙ってんでしょ!」
おい、何言ってんだ。
「あんたは黙ってなさい!」
……いや、でもな。
「デモもストもないわよ!だいたい、あんた達ムカつくのよ!何なの?あのアイコンタクトは?」
はあ?何言ってんだ?
「知ってるのよ!あんた達、時々目と目で通じ合ってるもん!あたしの……あたしの気も……うわああああん」
あーあ、泣き出しちゃった。どういうことだ、これは。お前酔ってるだろ。落ち着け。
「アルコールの処理能力が甘い……」
うお!いつの間にか長門は俺とハルヒのすぐ側まで来ていた。
「なによ!やろうっての!ぐすっ……ひっうっ……有希!友達だと思ってたのにぃ!」
今にも暴れだしそうなハルヒの両腕を、長門が掴んで抑えている。
いったい、これはどういう修羅場だ?
「……だから、状況認識能力が狂う。判断がおかしくなる」
どこまでも冷静な長門に対して、ぐちゃぐちゃの涙目で睨みつけるハルヒ。
どこまで本気なんだ?それとも酒乱か?
「何よ!キョンはあたしのなんだからぁっ!!」

「……認識が甘過ぎる。このままでは妊娠する」

……
…………
………………は?なんと仰いました?長門さん。
「うああああ!有希のバカぁああ!」
もうハルヒは手がつけられない。
俺も混乱してきた。え?どういうこと?
「着床まで時間が少ない……あなたも、このような妊娠は本意でないはず」
長門が言う。そうだな、そこのところは合ってる。酔った勢いで、なんて、本意じゃないな。
「……修正する。涼宮ハルヒの体内の精液を除去」
そう言いながら、長門は俺の目を真っ直ぐに見据えてくる。
何だ?同意を求めているのか。
俺は、迷わず首肯した。
「……了解した」
「離せぇ!有希のアホー!!」
泣きじゃくるハルヒの手元に、長門はカプリと噛み付いた。
そうか。お得意のナノマシン注入か。
「う……あ……」
ハルヒの身体は、その場にぐったりと倒れこんでいった。成功したのか?
552名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:50:00 ID:jUYYEVTv
キョンが十六歳として365×16=5840、一日約三回
でも初めてオナニしたのが大体中一としたら始めてから大体四年だから約15000÷4=3750÷365として一日約十回。
ハルヒに会ってから回数が増えたなら十数回、もしくは二十を越えるかもしれん。

キョン凄すぎw
553涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:50:12 ID:bRk5oCtl
長門は、また俺の方をじっと見つめている。
「……二人の記憶も修正」
え?何でだ?ハルヒの方だけでいいじゃないか。
うん、俺自身は気持ちよかったしさ。今後の経験に役立てたいというか……
「それではただ便利なだけ……」
そうだな、そりゃ都合が良過ぎるか。
長門が、例の呪文の詠唱を始めた。
もったいない気もするが、仕方ないか。今回のこれは、ひょっとしたら予定には無かったのかもな。
「できれば……この事実自体消してしまいたい」
って言うか、長門よ。何か怒ってない?

などと思っていると、頭をがーんと殴られたような衝撃とともに、目の前がブラックアウトした。






554涼宮ハルヒの欲情:2006/08/20(日) 21:50:44 ID:bRk5oCtl




……
…………
………………あー
飲んだ。
しこたまに飲んだ。初めての飲酒の分際で、杯を傾けまくった。ワインがあんな飲みやすいものとは知らなかった。
頭が痛い。気分が悪い。
ハルヒがワインの瓶を掴んで、ラッパ飲みしながら暴れているのを尻目に、俺は宴会場から退散した。はずだ。
俺は、知らずのうちに倒れていたらしい。
ここは……どこだ?
風呂場の前……
「おやおや、やっとお目覚めですか?」
俺の傍らに、古泉のムカつくニヤケ顔がしゃがんでいるのが見えた。
頭が痛い起き抜けにこれかよ。というか、何でお前はそんなに平気なんだ?
「まあいいじゃないですか。それより、歩けますか」
いや、ダメそうだ。足と、何故か腰がガクガクだ。
本当は嫌だが、手を貸してくれ。
「いいですよ。さ、とりあえず部屋へ行きましょうか」

こうして、俺は不承不承古泉に付き添われて何とかベッドまで辿り着いた。
「それにしても……涼宮さんとのアレは……なかなか面白いプレイでしたよ」
古泉が苦笑混じりに言う。
は?プレイ?俺たちは何か芸でもしたのか?
「ふふふ……」
あー、いい、言わなくていい。
記憶に無いし、どうせムカつく話だろうから、記憶したくも無い。
今聞いたのは、お前の得意な冗談だったことにしておくよ。

(おしまい)

555名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:51:24 ID:bRk5oCtl
以上です。

また、よろしくお願いします。
556名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:54:06 ID:rsFWp6uu
>>555
久しぶりにエロパロらしいSSだった
GJ!
557名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:04:20 ID:I5x1UcE8
ここでこういうベタベタなエロってのも珍しいな。
ラスト、古泉にやられるのかと思ってビビッたよw
558名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:04:44 ID:65pw4fD3
男は黙ってGJ!
559名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:09:30 ID:jUYYEVTv
邪魔してしまってすまない。



GJGJ!
今夜のおかずにします。
560名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:11:26 ID:cYli2QAp
エロスwwGJ!
561名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:22:48 ID:Usnvln5m
エロくてさらにワロタ。
長門があの顔で着床とか言って説明するのはかなり笑った。
562名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:24:07 ID:e7c5W34M
>>535
谷口カワイソス
563名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:32:27 ID:HyZfkBpE
>>517
期待してます
564名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:47:30 ID:LwUQV/bx
次スレからこれをテンプレに入れてやってくれ

涼宮ハルヒのSM
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1151325162/
565如来。:2006/08/20(日) 22:48:14 ID:leIpYiwC
ははははははは、久しぶりだねえ、みんなぁ!どうやらわたしの祈りも通じたようでなによりだな。
るす中寂しい思いをさせてすまない。でもみんな元気だったようだね。過去ログを見れば分かる。
ひらがな入力をローマ字入力にする方法が分からなくてね。今やっとヘルプで解決したところだ。
すばらしいSSの連続に感想を書き込めなかったこのわたしのもどかしさ君らは分かるだろうか。
きっとこのスレはこれからも発展してゆくだろう!これはわたしの予言であり外れることはないぞ。  
566名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 22:53:19 ID:Ooot9bga
>>565
縦読み乙
56725-320:2006/08/20(日) 22:55:22 ID:rclyE7EW
投下行くううう。6レスお借りします。
568『涼宮ハルヒのパン工房』 1/6:2006/08/20(日) 22:56:36 ID:rclyE7EW

 『涼宮ハルヒのパン工房』



 拝啓、みなさま、お元気ですか?

 おれならヘンタイです。ちがう、元気です。落ち着けおれ。
 おれのことなら、今おれはSOS団の仲間といっしょに、パンを作っています。
 なんでパン? 知らん、わからん。そんなことはそこのヘンタイに聞いてくれ。
 そう、ここにヘンタイがいますよと、おれはそう宣言したかったんだ。声を大にして。

「小麦………白いよう、……こな……粉が白いよう………」

 な? 小麦粉を見つめて、さっきからずっとこんな調子なんだ。
 ハルヒ、あんまり小麦粉をつつくな。ちゃんと手を洗ってあるのか。
 状況を打開すべくいつものニヤケ面に目配せしてみる。
 こういうことは長門よりも古泉に聞いたほうが良いだろう。
 こいつはいったい小麦粉のナニに反応してこうなってるんだ?
「ハルヒのやつ、まさか危ない薬に手を出したんじゃないだろうな」
「それはありません。ここ数百時間、涼宮さんの観察保護は完璧に機能していました」
 同じ観察にしても長門は「観察」の一言で放置しかねん。薬であろうと害のない範囲であれば。
「じゃあハルヒはどうしたんだ。ナチュラルに気がふれたのか?」
「いえ、恐らくは正常でしょう。ただ涼宮さんの趣味趣向は突拍子もないところがありますので」
 たしかにハルヒの突拍子無さは今に始まったことじゃない。
 それにしてもこれは異常事態だろう。まさか予測の範囲内だとでも言うつもりか?
「ええ、まあ……涼宮さんにもプライベートがありますので、詳しくは言えませんが。彼女なりの
正常の範囲内でしょう」
 ハルヒのプライベート? どういうことだ? くそっ古泉め。ニヤニヤしていやがる。
 聞く相手を間違えたか。こいつこそ変な薬を使っていそうだ。こいつもヘンタイだ。

「みなさぁん、材料の準備ができましたよぉ」
 ハルヒの不気味な呟きだけが響く、山中のふるいけの如く静まり返った部室内に
 朝比奈さんのお声が水音も高らかに降臨召しあそばされた。
 しかし自分でパン作りを宣言しておいてハルヒは反応しないんだな。やはり興味は小麦粉なのか。
「お水と卵と、んしょっと。キョンくぅん、いっしょにこねこねしましょうかぁ」
 それはわたくしの喜びですマドモアゼル。あわよくばパン生地の中で手をお握りいたしましょう。

「ねこ………ねるっ!?」
 なんだいきなり。ハルヒが反応した。ねこねる?
「みっみずっ!?」
 ハルヒが反応している。
「たたまごっ!!」
 うまく喋れてない。
「!?!?」
 ハルヒがぶっ倒れた。なんで!?
569『涼宮ハルヒのパン工房』 2/6:2006/08/20(日) 22:57:57 ID:rclyE7EW

 派手に倒れ込んだが、長門が、おそらく長門の仕業だ。ハルヒは床スレスレで空中静止した。
「おい、だいじょうぶか」
 ゆすって起こす。すぐ目を覚ました。
「だいじょうぶ………平気よ、ありがとう………」
 上目使いのハルヒ。本来ならここで、こいつかわいいうわおれ不覚、などとなるんだろうが。
 ならなかった。ハルヒの目がヤバイ。明らかにおかしい。はっきり言って怖い。
「ねえキョン……差し水して……おねがい」
 待て待て、おまえ生地をこねたいのか? ならまず手を洗え。
 のぼせたのか? 顔もいっしょに洗ってこい。


「さあっ、やるわよキョンッ!」
 切り換えの早いやつだ。まあいいけど。
「みずっ、あっ、すごい……べと……べと……」
 よくなかった。本当に切り換えの早いやつだ。またブツブツ言い出した。頭が痛くなりそうだ。
 古泉の視線を感じる。無視したいがハルヒを見ていてもきっと頭痛を起こす。
 しょうがない見てやろう。なんだ? ああ、料理本か。
 なになに、次は卵か。ヘンタイのくせに建設的なことを意見するとは生意気だ。
 卵をかき混ぜて、まぜて………ハルヒがこっちを見ているな。何か言っている。
 脊髄で遮断していた聴覚情報を脳まで伝達する。すごいなおれ、まるで長門みたいだ。
「ぐちょ、ぐちょ、たまごがぐちょぐ───シャットアウト
 再度遮断。おれが獲得したこの機能について、今度長門に報告してみよう。
 長門なら誉めてくれるかもしれない。いいこいいこしてくれるかもだ。ありがとう長門。
「いいこいいこ」
 長門、今なんて言った。しまった、モノローグが口から漏れていたらしい。
 朝比奈さんが気の毒そうな顔でこっちを見ている。
 古泉は確認するまでもない。ん? 朝比奈さんの視線が動いた。
 あ、古泉がちょっと寂しそう。すまん古泉、悪かった。悲しそうにするな。
 おまえはいつもヘンタイ的に笑っていろ。おい、ヘンタイ呼ばわりされて嬉しそうな顔をするな。
「………「ありがとう長門」
 気勢を先してみた。どうだ長門、正解だろ?………なんで不満そうなんだ。
 分かった、おれが悪かった。たしかに今のはなおざりだった。すまん。

 古泉と長門を構っている間に撹拌が終了していた。次はイースト酵母の投入か。
 発酵作用で生地をふくらませるやつだ。生地にそのイーストを練り込んでいく。
 ハルヒが肩で息をしてる。何にせよ物事に一生懸命打ち込むのはいいことだ。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ」
 力強いぞハルヒ。
「どうしよう。ふくらんじゃう。すごい。ふくらむのすごい。ふくらんじゃったらどうし───遮断
 怖いぞハルヒ。
570如来。:2006/08/20(日) 22:58:57 ID:leIpYiwC
衆生たすけじゃ
571『涼宮ハルヒのパン工房』 3/6:2006/08/20(日) 22:59:02 ID:rclyE7EW

「涼宮さぁん、なにかお手伝いすることはありますかぁ?」

 なんですと朝比奈さん? 朝比奈さん? それは勇気ですか?
 それとも正気ですか? 今のハルヒに話しかけるなんて、それはすごいことなんですよ?
「なーに? みくるちゃん? ふくらませるお手伝いをしたいわけ?」
 朝比奈さん、でも、勇気と無謀は違うものなんです。さあ、空気を読みましょう。
 手遅れでしょうけど。
「いいわ。いっしょにやりましょう。さあっ! はじめるのよっ!」
「こうですかあ?」
「もっとよ! もっとよ! みくるちゃん! ぜんっぜんっ足りないわ!」
「ひいーえーえー」
「そんなんであたしが満足するわけっ! ないでしょうっ!」
「ふえーん」
「練り込むの! 発酵させるの! ふくらませるのよ! はらませるの!」
「さあっ! ワンモアプッリズ! はらませるっ!」
「ふええっ、はっ、はらっ?」
「もういいっ! みくるちゃんっ! 抜きなさいっ! 間違えた脱ぎなさいっ!」
「そうすればきっと生地が喜んでかなり余計にふくらむわっ!」

 む? ハルヒの動きが止まったな。
 生地にまみれた手で朝比奈さんに襲い掛かろうと、多分メイド服を脱がそうとしたんだな。
 そのハルヒの手が───ゆっくりと、ハルヒの制服の内側に。
「すごい、べとべとする………うーん」
 何をやってるんだこいつは。この真性のアホは。ここは部室だぞ。みんなが見てるんだぞ。
「あっ! キョンっ!」
 おれか? どした? いきなり顔を上げるな。びっくりする。
 
「ぶふーっ!!」

 ハルヒが鼻血を吹き出し倒れた。
 目眩がする。おれも倒れそうだ。朝比奈さんは既に失神している。
 古泉は真顔でフリーズ。気持ち悪いな。長門も一点凝視で停止中。
 ちなみに長門のヘルプは少し遅れてハルヒはちょっとだけ床にぶつかった。
 しかし悪夢のような光景だ。宇宙的変態スペックを誇るSOS団がたったの一撃でこのざまだ。
 朝比奈さんが倒れ長門は動作をミスって古泉が真顔で固まっていやがる。やはり気持ち悪いな。
 どういうことなんだ。
 あっ、くそっ。ハルヒが自力で目を覚ましやがった。もっと倒れてろ。
「疲れたわ。発酵には時間がかかるから、今日はもう解散にしましょう。パンを焼こうにも、きっと

もう家庭科室は閉まってるわ」
 ハルヒの口から疲れたなんて言葉が出るとは驚きだ。
 たしかにこいつはそれだけのことをやったが。
 それにしてもシラっとした口調だな。何事もなかったかのように……怪しい。
「しっかし熱いわね、この部屋。みんな、先に帰ってて」
 いや、熱いも何も倒れた朝比奈さん以外、全員が凍りついていたところだ。
 だが解放の申し出は歓迎だ。そうさせてもらおう。そうだ、ハルヒ、おまえはどうするんだ?
「ちょっと休憩してくわ。生地の様子を見てたいし。家に持って帰るかも。いいから行って」
 様子を見るってなんだ。心配だ。ほんとに心配だ。
 シラを切っているハルヒが怪しすぎる。何か企んでいるのか。家に持って帰るだと?
 世界規模でヘンタイ的なことが起きたりしないだろうな。
 まあ、ワザワザさっきの痴態を蒸し返すこともないんだが。本人だって話を流そうとしている。
 もし今のこの流れに逆らったら、おそらく閉鎖空間の、それもドデカイやつの発生だ。
 それでは誰も幸せにならない。特におれが。きっとおれが。
572『涼宮ハルヒのパン工房』 4/6:2006/08/20(日) 23:00:07 ID:rclyE7EW


 そういった訳で、いつものようにおれらしさを如何なく発揮させたおれは今校門前だ。
 さっき朝比奈さんをタクシーに乗せた。機関の車だから大丈夫だろう。
 古泉が、まだぎこちないが、ニヤケ面を回復させ始めた。長門の目にも生気が戻ってきた。
「ハルヒのやつを部室に残していって大丈夫だったか?」
「……観察中」
「わかりません。何かあったらまた明日報告します」
 まだ回復していなかったか。二人ともあまり喋りたくないらしい。長門ならいつもか。
 しかし古泉にいたってはまた明日ときたもんだ。
「これは失礼しました。でも、あなたも他人事ではありませんよ?」
 どういうことだ?
「パンが妊娠する、というのは非常に危険な着想です。かつての映画制作のことを思い出します」
 たしかにそれはまずいな。この場合は酵母が、その、子種か?
「わかりません。パン生地の擬人化ですが男女どちらとも採れるような発言をされていましたから」
 パンの妊娠は局地的なものか? それとも世界一斉にか、おそろしいな。
「どちらにしても、そうなった場合は、あなたに子種を供出していただきます」
 なんですって?
「涼宮さんに納得してもらうんです。あなたの子種でパンは妊娠しません。それは涼宮さんにも分か

ります。そしてあなたの子種をパン生地に練り込む行為で、きっと涼宮さんは満足されるでしょう」
 なにを言っている?
「涼宮さんが納得して満足する、最も合理的な解決策です。それにはあなたの体液が必要です」
 体液って言うな。だいたい、それでどうやってハルヒにおれのものだと分からせるんだ。
「それはあなたがパン生地に、涼宮さんの目の前で───ボカッ
 ひどすぎるっ! セクハラだ! 古泉のうんこたれっ! うわーんっ
 おれは泣きながら家まで走って帰った。疲れてたしな。
 まあそうなったらそうするだけのことだ。え? するのか?
 思考停止。風呂に入って寝る。明日なんかこなければいいのに。


 で、翌日だ。昼休みにハルヒから小じんまりとしたロールパンを渡された。家で焼いてきたのか?
 かわいいハンカチに包んである。でもなぜかハルヒは、叱られた子犬のようにしおしおだ。
「ごめんね、キョン。うまくできなかったの。一個しかできなかったけど。でも、食べて」
 古泉から特に報告はないな。長門からもだ。何も起こらなかったのかな?
 変な臭いはしない。見た目もごくまともだ。これはひょっとして、普通のパンか?
「ねえ、おいしい?」
 ハルヒの上目使い。こちらも昨日のようなおかしなところはない。
 古泉め。不安に割いたおれの心のキャパシティを返せ。
「もぐもぐ、ありがとう。うまい」
「ねえ、またパン作りしてもいい?」
 おまえは長門か。そんな目でおれに許可を求めるな。
 しかしこいつ、健気にパンを焼いてきたんだよな。いっぱい失敗したんだろうな。
 だめだ、いかん。不覚だ。ハルヒがカワイイ。
「大人しくやるんならな。もう暴れるなよ」
「次はもっとがんばるからっ!」
 つい今大人しくしろと言ったところだぞ。でもまあいいか。パンもうまい。
 それにだ、昨日みたいなのはごめんだが、その、一生懸命なハルヒってのは。その、なんだ。

 ハルヒ、がんばれ



573『涼宮ハルヒのパン工房』 4/6:2006/08/20(日) 23:01:16 ID:rclyE7EW
 <エピローグ>

 頭も一緒になでたかった。いいこいいこ。
 でもそれは次の機会。待つ。
 
 対象は自宅居室内。観察開始。
 対象がパン生地に接触。対象の発声を確認。
「やらしい、やらしいわ。はしたないっ。ふくらんでる」
 ………
 セイフティモードに移行。
 エラーコードの蓄積が懸念される。リアルタイムでの観察は、危険。
 これから述べるログは、セイフティモードから復帰した私が対象の観察ログを参照したもの。

「たっべるんるん たべるんるんるん」
 たべる? 加熱前の生地は消化に悪い。おなかを壊す。
「キョンキョンキョン」
 彼は自宅のはず。同時刻の位置を確認。彼は自宅だ。
 ───エラーコード発生
 今のは余計な動作。検索の必要はなかった。分かっていた。
 本当は映像データだけで十分に状況を理解できていた。
 何のためにセイフティモードへ移行していたのか。観察ログを有りのままに受け入れよう。


 対象は両上腿を使い、生地を股間部に固定。
「キョンーンンンーンン………」
 その状態で床を転がりだした。
 対象は対象の日課であるところの一人運動を開始している。
 ………………
 …………
 終了した。
574『涼宮ハルヒのパン工房』 6/6:2006/08/20(日) 23:02:22 ID:rclyE7EW

 情報を総括する。
 対象は、一人運動に使用した生地、対象の老廃物を練り込んだ生地でパンを焼き、
 翌日にはそれを彼に摂食させるつもりらしい。
 対象はおそらく、部室内で生地を構成中も、この想定──彼に摂食させる──
 これに基づいた未来状況を予測、演算し続けていた。
 結果、脳内に化学物質が氾濫。度々その制御に失敗していたようだ。

 ………………
 …………
 不衛生。理解できない。衛生上の問題を確認。彼も私の保全対象。ダメ。

 観察ログの参照を終了。観察ログを統合思念体へと送信。送信完了と共にマスターログを破棄。
 私は私本来のメモリ領域に涼宮ハルヒの行動ログを保持していたくない。
 マスターログのバックアップは、雑然とした有機体記憶媒体、脳に委ねる。
 統合思念体から返信、観察ログに付随する参照ログの要求。送信───完了。
 送信した参照ログには大量のエラーコードが含まれている。
 今行ったばかりの、ログ廃棄の行為も、含まれている。

 対象の入浴を確認。
「キョンめ、明日を待ってなさい。ふふっふ。あっ、また興奮しち────
 対象居室内へ移動。パン生地の情報連結を解除、再構築。
 床と涼宮ハルヒの股間部、両方に接触していない部分だけを残す。
 連結解除した質量相当分を別容器内に再構成。付着する不純物を活性化。活動作用を進行させる。
 状況クリア。これで問題ない。すぐに臭いだす。
 …………いっそ全て腐敗させてみようか?
 ………ダメ。それは"いいこ"のすることではない。僅かでも食用に耐える部分は残っていた。
 そして、私は観察者。

 でもせめて、私のこの保全行動を、私は彼に伝えてみたい。
 でも、私は観察者。それは、エラーアクション。
 エラーが、蓄積されていく。

 次の機会を───手遅れになる、その前に




 <おしまい>
575如来。:2006/08/20(日) 23:07:36 ID:leIpYiwC
叱られた子犬のようにしおしおだ、をサラリーマン川柳に応募します。
576名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 23:19:26 ID:LwUQV/bx
パン工房アホスw
577名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 23:25:05 ID:49auVfx7
('A`)
578名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 23:57:22 ID:vl0wyXlG
保管庫未練。俺だけ?
579名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:00:24 ID:xHbSyR29
自分も⊃Д`;)
580名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:00:38 ID:DY61fvbb
上に同じ
鯖落ち?
581名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:00:59 ID:m2L26tFl
なんだか頭痛が・・・。パン工房電波過ぎ。

だがそれが良い。
582名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:01:50 ID:gCAEUwBu
>保管庫

予備の方なら入れるけどね
583名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:07:00 ID:NH9yUoPL
鯖頼みますよ


予備は見尽くしたのに
584名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:07:30 ID:aFuPwrZb
>パン工房
才能を感じる。厨や勉強不足とは明らかに異なる美しい欠落を想起させる。
585名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:20:52 ID:ozi2PU22
>>584
同意
その才能をもっと発揮させてさらに狂ったSSが見たいw
586名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:44:59 ID:xUshTgW3
>>パン工房
面白かった。もっと色々書いてみてクレ
587名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:46:41 ID:gCAEUwBu
>>583
どうしてもというなら、過去ログリンク辿っていけば一応読めるよ。
588名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:22:03 ID:yzYs19lB
>>パン工房
なんだこれwww

確かに、壊れた美しい才能を感じさせる。
589名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:24:56 ID:txoc0ECF
え?保管庫消えたのか?
590名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:31:06 ID:NzRq+Y9d
消えたかどうかは分からんが、見れないことは確か。
591名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:38:45 ID:NH9yUoPL
これはよくあること?
592名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:40:29 ID:mvMSbjSd
この電波っぷりは、如来の初作近辺に出たあのクレイジー短編の人なんだろうな。奇天烈じゃ。
593名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:18:45 ID:yWW1DWVB
>>564
SMスレ見てみたけどアレは正直
きついですorz
594名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:20:21 ID:K5B3hUUn
>>593
ちょっと・・・なぁ・・・
595名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:30:15 ID:WiNkMLt6
そういう問題じゃなかろうに。
わかるけどね…。
596名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:36:06 ID:PVfamC5t
向こうのスレにレスればいいのに
597名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:39:00 ID:X4nHBl+p
人がSS投下してるときにレスするのはいかがなものか
598名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 03:00:47 ID:PVfamC5t
二枚前辺りからちょっと変なの。しばらく様子見……
599名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 03:40:19 ID:FieFa+vw
いまだにSMスレみてない俺は何組み?
600名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 03:45:30 ID:qVAqXjkz
あるいみかちぐみ
601名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 04:46:03 ID:vSCTCG64
602名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 04:49:15 ID:CxaSHNSj
【大久保】東邦大学理学部スレッド3
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/student/1145021401/l50

963:学籍番号:774 氏名:_____sage2006/08/21(月) 01:53:09 ID:???
>>961
知らん。ハルヒって何?ググるって何?
603名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 04:58:22 ID:4Z2+fNt7
>>601
少し上ぐらい嫁
604名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 07:03:36 ID:xHbSyR29
>>602
自分は一月前に気紛れで小説を買ったのがきっかけだよ。それが無かったらハルヒのハの字も絶対に知らなかった。
ぶっちゃけアニメも「You Tube」で見たからリアルタイムの時間詳しく知らないしね。
アニメや、しかも小説の情報なんていうのは興味の無い人には全く届かないしもんだし、そんなモンだよ。
ググるもこういう2chとか、PCをよく使う人じゃないとパッと見じゃ意外とわからないしね。
まあ、963の人がネタで言ったのか素だったのかどうかは知んないけど、自分なりに頑張ってフォローしてみるとこんな感じ。
でも全くのスレ違い。まことに申し訳ないです。簡単に吊られた馬鹿はスルーの方向でどうか。
SSのプロットを云々考えながら仕事逝ってくることにします。では
605名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 07:39:24 ID:qVAqXjkz
>>604
お前はなにをそんな大真面目にレスをしているのか
606名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:20:50 ID:mxtIN1ph
どうなってんだ?保管庫ミラー含め見れない。
607如来。:2006/08/21(月) 08:23:56 ID:sGBH5TIC
593 :名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:18:45 ID:yWW1DWVB
>>564
SMスレ見てみたけどアレは正直
きついですorz
594 :名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:20:21 ID:K5B3hUUn
>>593
ちょっと・・・なぁ・・・
595 :名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:30:15 ID:WiNkMLt6
そういう問題じゃなかろうに。
わかるけどね
の意味が和姦ナインだけどssの質が悪いってこと??
608名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:24:30 ID:lFgY7KLy
逆に考えるんだ。
609如来。:2006/08/21(月) 08:25:45 ID:sGBH5TIC
ハードすぎるってこと?
610名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:27:18 ID:qVAqXjkz
作品として破綻しすぎだし……そもそもこの作品のキャラにハードなのは合わないっていうかなんというか
まあどんな内容であれ最終的に個人の嗜好によるのでなんともいえないですが。
611名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:28:21 ID:qVAqXjkz
ていうかなんだ、如来さんそんなフランクな日本語は似合いませn(ry
612名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:41:53 ID:5mWdX/cK
ribbon系は軒並みアウトか?
保管庫以外のred.ribbonサイトも見れんし、
濱中SS保管庫(yellow.ribbon)もアウトだ。

一晩待てば大丈夫と思ったがそうでもないみたい。
613名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:46:23 ID:uVTipzeV
俺は欝なんて嫌いだ(#゜Д゜)プンスコ!
614名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 08:53:11 ID:hCT27QdG
なんか保管庫の鯖会社が夜逃げしたという噂がレンサバ板に出てるんだが……
615如来。:2006/08/21(月) 08:53:43 ID:/m7vNJBX
保管庫に執着する必要なくね?こだわるから苦しいんだよ。
616名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 09:37:18 ID:NH9yUoPL
それにしても「ミルク・タイム」オモシロス
617名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 10:16:16 ID:cy7NJsTM
■ ribbon networkについて語ろう ■

http://pc8.2ch.net/test/read.cgi/hosting/1096201981/
夜逃げ説はここか
618名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 11:54:55 ID:3H2Gm38C
保管庫の24th-570th時点までしか保存してないや
619名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 12:14:44 ID:X0OXnSSg
>>540の文中にある
>ねんがんのアイスソードをてにいれたぞ!
>ころしてでもうばいとる
このやり取りは良く見るんだけど元ネタは何なの?
620名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 12:17:47 ID:H7+3ladd
ロマンシングSaGa1
621名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 12:33:50 ID:whG5iaJc
>>619
ロマシングサガと言うゲームで
たしか最強の武器だったアイスソードを買える状態になってたら売り切れてて
その店の横でガラハドって言う奴が自慢してるの
んで、話しかけたら
たのむゆずってくれ
ころしてでもうばいとる
ふーんかんけいないね
と三つ選択肢が出るの
その中の一つを選んだらマジで殺して奪い取る
622名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 12:50:41 ID:Dd5QEQm6
な なにをする きさまらー!
623名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 13:07:59 ID:xRk8bPlm
ちなみにパーティが一人だけでガラハドに話しかけて
>ころしてでも うばいとる
選ぶと「な なにをする きさまー!」とセリフが変わるから
細かい所までよく作ってるなぁと感心したもんだ。

ぶっちゃけパンジーさんが現れたときもこの選択肢が出たら良かったのに……
当然選ぶのは ころしてでも(ry
624名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 14:03:41 ID:CxaSHNSj
http://school5.2ch.net/test/read.cgi/student/1156106566/l50

963:学籍番号:774 氏名:_____sage2006/08/21(月) 01:53:09 ID:???
>>961
知らん。ハルヒって何?ググるって何?
625名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 14:36:57 ID:NH9yUoPL
>>623
もちろん死体は花壇に・・・
それはそれはきれいなパンジーが咲いたとさ
626名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 14:53:33 ID:M7vUBK1B
>>621
俺が小学生だったころ、ロマサガ3やったけど
どっかの村の村長に騙されて洞窟に入れられて
なんとか脱出して村長のところに言って話しかけたら
「私が村長です!」とかぬかしやがった。マジ笑った。
627名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:10:25 ID:B50+U1ue
ほんにどうでもいい話なんだが、編集長一直線の恋愛小説、
※どころか最後まで読んでも気付けなかったんだが、鈍いのか?
628名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:31:35 ID:8CzkVxLk
気になったのでSMスレ見てみてた。脳内スイッチを切り替え…。

普通に興奮した OTZ
629名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:36:44 ID:NH9yUoPL
しかしSMスレ過疎ってるな
ここもだが
630名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:39:03 ID:yWW1DWVB
>>628
まぁ、個人個人の性癖の問題だから
別にいいんじゃね?
631名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:43:01 ID:tO90YLnI
過度のグロネタあるわけでもないし
あの程度ならああ、キャラ壊れてますね、ぐらいで済むと思う
632名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:52:22 ID:qpoiPokd
17日以降、エンドレスエイトネタのラッシュが来ると踏んでましたが、
今回はそういうシークエンスじゃ無いのでしょうか。
さておき長門モノを失礼します。8レス予定。本番等無し。
633名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:54:07 ID:qpoiPokd


               『 長門有希と夕立 』


長門と一緒に図書館から出ると、まだ五時を回ったばかりだというのに薄暗かった。
疑問は轟いた雷により、すぐに氷解した。どうやら一雨来るようだ。

ピカッ、と一際明るい稲光が閃き、数秒のタイムラグをもって地鳴りのような轟きがする。
それが合図だったかのように、バラバラと視界が霞むほどの強雨が降り出した。
アスファルトは墨汁を溢したように黒く染まり、跳ね返る雨滴で白く覆われる。
ダダダダ、と機関銃の掃射のような音は、もはや雨音というレベルを超えちゃいないか?
とてもじゃないが傘なしで平気な様子じゃない。いや、傘があったところで、ずぶ濡れだろう。

「こりゃ、雨宿りしていくしかないな」
「…………」
長門は視線を遠くに向けたままで返事をしない。
まあ、別に期待はしていなかったが、やはり寂しいものは寂しい。

いったん館内のロビーに戻ろうと踵を返したが、すぐに立ち止まった。
てっきり俺に付いてくると思った長門が、そのまま立ち呆けていたからだ。

声を掛けようとして躊躇った。
振り返った先には、まるで彫像のように雨を見る長門の姿があった。

まるで落ちてくる雨滴のすべてを見逃すまいとするような鋭さで。
まるで雨粒など無く、あるのは降雨という現象だけだというような茫洋さで。
雨の音は心を騒めかせ、同時に心を落ち着かせる。
そんな演繹と帰納が同居した曖昧で鋭敏な世界に長門は融け込んでいた。

……そう言えば妹が今よりも幼かった頃に、似たようなことをしていたっけな。
居間の窓から飽きもせずに、ずっと外を見ているもんだから、おかしくなったのかと心配した。
今よりも少しは妹のことを大事に思っていた当時の俺は、母親に相談しに行った。
すると母親の答えは、俺も昔、同じようなことをしていたという笑えないジョークだった。

別にだからどうしたというわけじゃないが、そんなことを思い出したってだけだ。
634名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:55:18 ID:qpoiPokd
ふっと我に返った。
ザーッ、という暗幕のような音に包まれていたせいか思考がトリップしていたようだ。
隣を見ると、長門は相変わらず飽きもせずに、降り続ける雨を眺めている。

さて、この沈黙は不快というわけじゃないが手持ち無沙汰だ。
悪いとは思いつつも話し相手は他におらず、隣に立つ長門に声を掛けてみた。

「雨が好きなのか?」
「……割と」
俺も割と驚いた。長門が好き嫌いを示すなんてレアも良いところだ。
おそらく、この「割と」は一般人における大好きに匹敵する力があると言えよう。

「──ゆき」
馬鹿な考えをしていたせいか、続く長門の言葉を聞き逃しそうになった。
そんな俺が落ち着くのを待つように一拍の間をおいてから、

「雪が好き」

今度の驚きは、割となんて生やさしいモノじゃない。驚愕と言っても良い。
まさか長門が積極的に好意を示す対象が存在するだなんて、想像も出来ないだろ?
どう返して良いか分からず固まってしまい、ようやく発したのは、
「…………そうか」
そんなセンスの欠片もない返答だった。
さすがの長門も呆れたのだろう、しばらく俺のことを見つめると、
「………………」
無言で、何故か少しだけ首を傾げた。
それがどういう意図なのか読み取ることは、俺には無理だった。

空を見上げると、積乱雲の底が広範囲を覆っている。
しかし残念ながら降ってくるのは雨ばかりで、白い結晶は見えない。

「……さすがにこの時期に雪は無理そうだな」
「そう」
その時の長門の顔が何だか残念そうに思えたのは、俺の気のせいだろうか。

そうこうしている内に雲間が広がり、ポツポツと小降りになった夕立は、やがて晴れ上がった。
積乱雲の残滓が夕日を受け、赤々と染まっていたのが印象に残っている。


さて、これは八月末の、とある夕方の出来事。
後になって、それが一万回以上繰り返した二週間の一部であることを知る。
知ったところで、それが八月末の、とある夕方の出来事であることに変わりはない。

別に面白いオチもなければ、心に染み入るエピローグもない。
ただ、そんなことがあったというだけのこと。
そして、やがて来る終点に呑み込まれて、すべて忘れてしまうのだろう。
635名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:56:21 ID:yWW1DWVB
wktk
636名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:56:37 ID:qpoiPokd


               『 長門有希と夕立 』


長門と一緒に図書館から出ると、まだ五時を回ったばかりだというのに薄暗かった。
疑問は轟いた雷により、すぐに氷解した。どうやら一雨来るようだ。

ピカッ、と一際明るい稲光が閃き、数秒のタイムラグをもって地鳴りのような轟きがする。
それが合図だったかのように、バラバラと視界が霞むほどの強雨が降り出した。
アスファルトは墨汁を溢したように黒く染まり、跳ね返る雨滴で白く覆われる。
ダダダダ、と機関銃の掃射のような音は、もはや雨音というレベルを超えちゃいないか?
とてもじゃないが傘なしで平気な様子じゃない。いや、傘があったところで、ずぶ濡れだろう。

「こりゃ、雨宿りしていくしかないな」
「…………」
長門は俺をしばらく無言で見つめると、カバンの中を探り出した。
いや、探るという表現は不適切か。探すまでも無かっただろう。
ちらりと見えたカバンの中にあったのは、太い棒状の物ただ一つだった。

長門は取り出した棒から金属の柄を引き延ばすと、手元のボタンを押した。
ボッ、と濁った破裂音を立て、ビニール製の逆パラボラが展開する。
灰色の円盤の直径は一メートルもないだろうが、人ひとり覆うには十分だろう。

とまあ、こんな回りくどい描写をせずとも、一言で言ってしまえばいい。
長門は折りたたみ傘を差し出してきた。

さて、ここで一応、注釈をしておこう。俺は傘を持ってきていない。
よってここにあるのは傘が一つ、そして人間が二人である。
もう少し言うのならば、傘が一つに華奢な女性が一人、そして凡庸な男が一人だ。

長門の意図として導き出される推測は、相合い傘というやつだ。
無論、俺も男である以上、そのシチュエーションに心がドキマギしないわけじゃない。
だが今は、そんな甘酸っぱい心配よりも、もう少し現実的で暴力的な問題がある。

「……長門、もしやと思うが、この雨の中を帰るつもりか?」
振り向いて視覚情報に頼らずとも、聴覚情報だけで十分に分かる。
この大雨、折りたたみ傘程度でどうこうなるレベルじゃない。
別に急ぎの用もない。どうせ夕立だ。ここは雨宿りをして待つのが得策だろう。

……とは言え、

「………………」
傘を差しだしたまま、無言でじっと見つめてくる長門にそう伝えるのは何故か憚られた。
637名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:57:51 ID:qpoiPokd
まあ、たまにはこんなことがあっても良いかもしれない。
この陽気なら、濡れても風邪をひくこともないだろう。
服もどうせ安物だし、財布と携帯にだけ気を付ければ問題ない。
何より、せっかくの長門の好意だ。無碍にするわけにはいかないだろう。
お礼を言い、傘を受け取る。
なるべく長門から離れないようにして、空襲の最中へと足を踏み出した。

──速攻で後悔した。
たちまち服に水が染み込みだした。特に足下などひどい。
雨の強さは予想以上で、傘なんて髪の毛を守るぐらいの役割しか果たしていない。

「………………、」
長門が何かを言った。
しかし頭上で響くドラムロールのせいで聞き取りづらい。
なんだって?
そう返した俺の言葉も、はたして長門に届いただろうか。

長門は言葉で伝えるのを諦めたのか、傘に手を伸ばしてきた。
くいっ、と大きく長門側に傾いた柄を垂直に立てようとする。
ぐいっ、と押し戻した。
くいっ、くいっ、と柄に添えられた小さな手が動く。
ぐいっ、と押し戻す。
くいっ、くいっ、くいっ、としつこく手が動く。

埒があかないので、ぐいっ、と
「…………、」
傘を持つ手を肩に回し、長門を胸元に引き寄せた。

身体が密着し、お互い少しだけ雨に濡れる範囲が減った。
多少、歩きづらくはなったが仕方がないだろう。

……大丈夫だ。
長門は間違っても間違いを起こすやつじゃないし、俺の間違いも止めてくれる。
そうだろ? 信じてるぞ、長門。
ちなみに俺は既にレッドゾーンいっぱいだ!

すぐ胸元で、長門が俺を見上げている。
俺の混乱を知ってか知らずか興味がないだけか、長門は落ち着いたもんだった。
その顔を見ていると、不思議と今の状況が、ごく当たり前のことに思えてきた。
だから俺は落ち着きを取り戻し、雨が止むまで、この状況をごく当然のこととして過ごした。
思い出して赤面して悶えたのは、家に帰りシャワーを浴び、布団に潜ってからのことだった。


さて、これは八月末の、とある夕方の出来事。
後になって、それが一万回以上繰り返した二週間の一部であることを知る。
知ったところで、それが八月末の、とある夕方の出来事であることに変わりはない。

別に面白いオチもなければ、心に染み入るエピローグもない。
ただ、そんなことがあったというだけのこと。
そして、やがて来る終点に呑み込まれて、すべてを忘れてしまうのだろう──
638名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 15:58:52 ID:qpoiPokd


               『 長門有希と夕立 』


「こりゃ、雨宿りしていくしか……おい、長門!」
「…………」

指針発表は中断を余儀なくされた。
何を考えてるのか、スタスタと大雨を気にせずに脚を進める長門の姿があった。
慌てて追いかけて、袖を掴んで図書館の入り口まで引き摺り戻す。

たった数秒にも関わらず、長門の短い髪はぺったりと頬やおでこに貼り付いて水を滴らしている。
それにブラウスも濡れて…………っっ!!

「なに?」
何じゃない。これを着ろ!
「なぜ?」
なぜじゃない。いいから着ろ!

羽織っていたシャツを大急ぎで脱ぎ、長門に押し付ける。
紳士ぶったつもりではない、まだ死にたくないだけだ。
下着の透けた長門の姿など、軽く致死量を超えている。
空港や地下鉄に連れて行ったりしたら、テロ行為として捕まっても文句は言えないだろう。

不思議そうな顔をした長門だが、素直に渡したシャツを羽織った。
ダボダボのシャツも充分に犯罪的だったが仕方がない。緊急避難の適応範囲だ。
639名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:00:45 ID:qpoiPokd
長門、そこまで帰り急ぐ理由は何だ。またハルヒか?
再び雨の中の強行軍を試みようとする長門を引き留め訊ねる。
「急いでない」
……? じゃあ何でこんな雨の中を歩こうだなんてするんだ。

「ただの興味」

……時間が止まった。
まさか長門からそんな言葉が出るなど、驚き以外の何物でもない。
これを聞いたら、古泉だって例のにやにや顔を崩すはずだ。ハルヒだって硬直するだろう。
そして驚いたのは、言った本人ですら例外ではなかったらしい。
長門は自分の発言が信じられないというように、目を見開いている。
もちろん、その変化はノギスで確認しなければ分からないほどの僅かなものだ。
だが、確実に長門の中ではエラーウィンドウが飛び交っているのだろう。

溜め息を一つ。
こういうときは、お互い頭を冷やすに限る。
何より、普段は黙々と後方支援に徹する長門のたっての意志だ。
叶えないわけにはいかないだろう。

長門の腕を引き、雨の中に飛び出した。
雨は見た目以上に激しかったが、包み込むような暖かさがあった。
目も開けられないような瀑布のせいで、残念ながら長門の表情は見えなかった。

そのまま長門の手を引いて道を歩いた。
パンツまでびっしょりだったが、一度濡れてしまえばこんなものプールと変わらない。
もちろん、傍から見たら通報されてもおかしくないほど奇妙な二人組だっただろう。
おまけにその時の俺ときたら、テンションが妙な位置に入っていて終始笑い通しだった。


さて、これは八月末の、とある夕方の出来事。
後になって、それが一万回以上繰り返した二週間の一部であることを知る。
知ったところで、それが八月末の、とある夕方の出来事であることに変わりはない。

別に面白いオチもなければ、心に染み入るエピローグもない。
ただ、そんなことがあったというだけのこと。
そして、やがて来る終点に呑み込まれて、すべてを忘れてしまうのだろうか……
640名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:01:46 ID:qpoiPokd


               『 長門有希と夕立 』


長門と一緒に図書館から出ると、まだ五時を回ったばかりだというのに薄暗かった。
疑問は轟いた雷により、すぐに氷解した。どうやら一雨来るようだ。

ピカッ、と一際明るい稲光が閃き、数秒のタイムラグをもって地鳴りのような轟きがする。
それが合図だったかのように、バラバラと視界が霞むほどの────、

「………………」
思わず言葉を失ってしまった。これはどういう冗談だ。

ガチンバチンと、アスファルトの上で硬質的な音が跳ね回る。
慌てて屋根に逃げ込む人の姿があちこちに見られた。
そりゃそうだ。ごく一部の特殊な方々を除き、誰だって痛いのは嫌だろう。

跳ね回るそれらの一つが、足下まで滑り転がってきた。
ピンポン球サイズのそれは、俺の靴先にぶつかって止まった。
呆然としたまま、俺はそれの名前を呟いた。

「……雹、」

まるで同音のネコ科の肉食獣の様な暴れっぷりだった。
空からバラバラと豆まきのように、白い氷の塊が降ってきている。
かき氷会社の大規模キャンペーンでも無ければ、冬に時間跳躍したわけでもない。
夏とはいえ遙か上空は寒いのだと言うことを、落下する氷塊が如実に物語っている。
おそらくハルヒの仕業でも何でもない、単なる自然現象だ。

しかし、これほどの大きさのやつを見るのは初めてだ。
成分は同じでも、雪とは大違いである。
世の中には、もっと大きいのも降ると聞くが、このサイズでも十分驚異的だろう。

だが、この驚きなど次に襲い来る衝撃に比べれば前座仕事にもならない。
641名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:02:58 ID:qpoiPokd
何度も読み返した本格推理小説に、突然SFアクションのページが現れたらどうだろう?
密室トリックがテレポーテーションで解決。謎の凶器はテレキネシスによる心臓破壊。
アリバイトリックは時間移動、逃走場所も別の時代。そして犯人は正体不明の宇宙人。

──長門は、まるでそんな本に出会ったような顔をしていた。

驚き、戸惑い、そしてほんの僅かな喜悦。
それらを一滴ずつスポイトでプールに垂らし、十分な純水で希釈する。
ほとんど純水と言って構わない、そんなppb単位の濃度だが確実に存在した。
そんな普段の長門にあるまじき感情。

白状すれば、不思議な表情で佇むその姿に、俺は見惚れていた。
長門は空を見上げ、地面を跳ね回る雹を眺め、そして俺を見つめてきた。
そこには先程よりもはっきりとした、ppmの喜悦が浮かんでいた。

何がそこまで長門の感情を揺さぶったのかは分からない。
温室に放置したプリンのように蕩けきった脳みそでは、思考もままならない。

ふと偏頭痛のようなデジャビュに襲われた。
以前もどこかで、こんな質問をしたような気がした。

「……長門って確か、雪が好きだったよな?」
はたして、そんなことをどこで聞いたかは覚えていないが、どうでもいいだろう。
少なくとも間違えではなかったらしく、長門は首を縦に傾けた。

「じゃあ、雹はどう思う?」

長門は本当に機嫌が良いのだろう。
世の中には俗に天変地異の前触れというものがある。
今回の雹という天変地異は、逆にこのことの前触れだったのだろうか。
                                          、 、
長門は、ほんの微か──錯覚だと言い切ってしまってもいいレベルで笑うと、

「ユニーク」
     、 、
そんな冗談を口にした。


さて、これは八月末の、とある夕方の出来事。
後になって、それが一万回以上繰り返した二週間の一部であることを知る。
知ったところで、それが八月末の、とある夕方の出来事であることに変わりはない。

別に面白いオチもなければ、心に染み入るエピローグもない。
ただ、そんなことがあったというだけのこと。
これらも、やがて来る終点に呑み込まれて、すべてを忘れてしまうのだろうが……、

            ────おいハルヒ、この記憶だけは残しておいてくれないか。
642名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:09:44 ID:fzhUsDDd
不思議な味わいだ。こういうのも好きだな。
「エンドレスエイトネタのラッシュが来ると踏んでましたが」ってのが
すでに前フリだったのね。コピペミスかと思って慌てちったぜ。

夏の夕立に濡れて歩くのって、雨粒が妙に生暖かくて、それはそれで
気持ちいいんだよね…いいトシこいてからやってないけど。
643名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:47:58 ID:dnovKG7R
上手いなあ……こういうの書きたい。
最後は雪でくるかと思った。
一瞬街が白くなって、次の瞬間に消えた云々――とか妄想してた。

GJでした!
644名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:48:01 ID:zTBW40WM
>>641
イイヨイイヨー。こういうのも面白い
645名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:48:19 ID:kByr1u+D
似たようなシーンをここまで綺麗に書き分けられる
その豊富な表現力が素晴らしい!
646名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 16:59:54 ID:ZRNnVsrB
上手いなぁ
実に面白い
647名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 17:42:31 ID:mDNYqDWi
GJです!
どう読めばいいのかよく分からなかったが全部読むと分かるもんだね。

最近このスレ来たものの、こういうのも面白いんだなぁと思えてきた。
648名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 17:46:19 ID:xHbSyR29
じゅうぶん心に染み入るエピソードでした。グッジョブ
649名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 18:45:41 ID:lAPpvkQd
傍点がいい味。
650名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 18:51:19 ID:ELyJ7ctS
そこまで想像力を広げられるって凄いなww
面白かったよ。
651名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 19:11:04 ID:cOAarLQg
>>548
麦茶吹いたwwwwwww
652名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:10:51 ID:c7atwUTB
>641
情緒的なシーンのリピートが味わい深くてウマー
長門の心象変化が何つ―か、萌え?カワイイヨ長門
653名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:15:10 ID:owarLcLS
「SELECT?」をBGMに読ませてもらいますた。
654名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:50:17 ID:0UwBxPqc
何回目くらいなんだろうね。
これでループ脱出の頃には虚しいお遊びと知ってしまっているとか。
655名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:02:23 ID:G9U0XM1T
>>641
いいなぁ、めちゃくちゃいいなぁ
人の心の動かし方がわかってる人の文章だなぁ
かといってぜんぜんイヤミっぽくなく、作品とキャラを愛してることがわかる素晴らしい作品だなぁ
細かい笑いで場をごまかすことしかできない自分のSSとは格が違いますよ
656名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:05:25 ID:enfYe2E7
朝倉もの投下行きます。まだ途中までだけど。
657名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:05:56 ID:9ToFpJ3v
途中までならいらない。
完成させてから投稿してくれ。
658朝倉涼子の復活:2006/08/21(月) 21:06:03 ID:enfYe2E7
 珍しく部室に一番乗りしたのは俺だった。ハルヒや朝比奈さん、古泉どころか風景の如く常に
そこにいる長門さえいない。
 今は静かだが、どうせすぐに騒がしくなるだろう。そう思いながら、鞄を置いた瞬間にそれは
聞こえて来た。
「ふふふっ……」
 本気で血の気が引いた。この声を忘れるわけがない。俺はこいつに二度も殺されかけたのだ。
椅子に座るのを中断し、血眼で周囲を見回すが誰も見当たらない。
「……いるのか?」
「そうよ、気のせいじゃないわ、キョンくん」
 楽しそうな声が部室に響く。間違いない。朝倉涼子。長門のバックアップとして存在していた
インターフェース。何をとち狂ったか、俺を殺そうとし、長門が作り変えた世界でも俺を刺した
あの女だ。
「どういう事だ。お前はあの時……」
 そう、俺はあの時確かに見た。長門によって塵と消えた朝倉の姿を。
「あんまり甘く見ないで欲しいわね、キョンくん。長門さんに情報連結を解除される寸前に、私
を構成する情報の破片をあちこちに飛ばしたのよ。一つ一つは微細なものだったから、長門さん
でも追いきれない。ま、再構成するのに随分時間はかかっちゃったけどね」
 楽しげに言葉を続ける朝倉。俺は強く唇を噛んだ。今の俺はライオンの眼前に間抜けにも飛び
こんだウサギも同然だ。しかも、どこにいるかも解らない。声は確かにするのに姿はどこにもない
のだ。
「念のために訊いておくが何の用だ?」
「あの時の続きに決まってるじゃない。あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見る」
 くそ、やっぱりそれかよ。俺はじりじりと下がる。あの時みたいにドアそのものがなくなるかも
しれないが、何もしないよりマシだ。
「じゃ、死んで」
 その時、黒い影が俺の視界に飛び込んで来た。
659朝倉涼子の復活:2006/08/21(月) 21:07:05 ID:enfYe2E7
「うおっ!?」
 俺は顔のあたりに飛び掛って来たそれを反射的にはたき落とした。
 べちゃっ
「いったーいっ!」
 ……へ? 俺はつい今しがた床に叩き落したものをマジマジと見た。
 体長15センチほどの、やけに頭が大きく手足の短い、平たく言うとSD化した朝倉。よたよたと
起き上がると、シャーペンみたいなちんまいナイフを振り上げてふふふと笑う。
「やるわね、キョンくん。でも、これで終わりよ」
 いや、朝倉。シリアスな顔してるとこ悪いけど、っていうか、人形みたいにやけに目鼻口が大きい
んで迫力も何もないぞ。
「えいっ、えいっ!」
「いてっ!いててっ!」
 朝倉のナイフがちくちくと俺の脚を刺して来る。ハルヒのシャーペン攻撃とほぼ同等の威力に悲鳴
を上げて逃げ惑う俺。
「やめれやめれ!」
「おとなしく観念しなさい、キョンくん!」
 緊張感にかける殺し屋から俺が逃げてると、ドアががらりと開いた。おお、長門。これは一体
どうなってるんだ!?
「予想通り」
 無表情に呟く長門。そのままかがみ込んで、ひょいと朝倉の襟首を掴んで持ち上げる。
「あ、こら、やめなさい、長門さん!」
 手足をじたばたとさせる朝倉。危ないからナイフは取り上げておこう。
「朝倉涼子の情報再構成には今朝方気づいた。ただし、危険性は極小。彼女の飛び散らせた程度の
情報量では完全な再構成は不可能。今の彼女は自分の体と衣服を構成する程度の情報量しか持ち
合わせていない」
「じゃ、前みたいな非常識な事は出来ないわけか?」
 それで俺をまた殺そうとするとは大した執念と言うか、現実を把握出来ていないというか。いや、
一度思い込んだ事をそう簡単に修正出来ないのかもしれない。朝倉は長門と違って、明るく面倒見
のいい委員長だったが、それは朝倉がそういうものとして構成されていたからだ。たとえ表面は無
表情でも、今や情緒的な面では長門の方がよっぽど発達しているのかもしれない。
「しかし、人形にしか見えんな、こりゃ」
 俺は長門がつまみあげてる朝倉をつんつんとつついた。こうして触ると感触も生物というより
人形に近い。
「やんっ、おっぱい触らないでよ!」
「す、すまん!」
 膨らみなんて殆どないじゃねーか。多少理不尽なものを感じながら謝る俺。
 と、その時ドアが勢いよく開いた。ぎょっとして振り返ると、そこにいたのはこういう時に一番
現れて欲しくない奴。
「ごっめーん、遅くなって……って、何よ、それ?」
 ハルヒは長門が摘み上げてる朝倉を目ざとく見つけて、そう訊ねた。
660名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:08:02 ID:enfYe2E7
とりあえずここまで。

>>657
続きはなるべく早く書くので
661名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:11:04 ID:DY61fvbb
>>660
そう言って未だに書きあがってない奴を知っている。
まぁ、俺なんだが…
662名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:27:20 ID:K2U2dYTz
良い発想だと思う。ネタを生かしきれるよう頑張ってくれ。
663名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:33:23 ID:M7vUBK1B
>>661
俺だって233から続き書いてないんだ。
あまりにも不評で
664名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:40:14 ID:WiNkMLt6
気にすんな
665名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:40:56 ID:57eqgrzz
うーむ、ト書きのように見えるんだよね。
666名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:41:23 ID:+pnnZ5fV
意外と書き手が多いんだね。このスレ。w
667名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:44:04 ID:NH9yUoPL
>>663
俺は待ってるぞ
668名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:46:13 ID:iVPPHNzZ
スレが落ち着くまで投下を控えてる俺みたいなチキンハートもいる
669名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:56:33 ID:RlVucSkR
http://sslibrary.gozaru.jp/
なんかここはいれないんだが・・・おちてるのか?
670名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:56:57 ID:GnNy9dsV
>>658
SD朝倉おもしろい!
が、こういうネタこそ途中で終わって欲しくなかった……。

>>668
よう!俺。
671名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:01:50 ID:M7vUBK1B
>>667
ありがとう。
どういう展開にするか考えたら書くことにするよ。
672名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:03:23 ID:hCT27QdG
>>669
ttp://219.101.36.155/~eroparo/ranobe8.html
IP探し出したらIP直打ちで逝くことができた。
673名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:05:37 ID:lAPpvkQd
>>672
つまりなんだ、DNS鯖のトラブルか
674如来。:2006/08/21(月) 22:10:26 ID:2C1xa268
>>660
あっと驚くようなとんでもない方向に話をとばしてもちゃんと戻ってこれる人だと信じている
さらっと続きを二三日中に書き上げてしまう人だと信じている。
くだらないオチに終始せずハルヒで新しい世界を描いてくれる人だと信じている
らくしょうで生みの苦しみを乗り越えられる人だと信じている
もっともっとと皆が願うようなすごいSSになると信じている
えーるを君に。信じてる如来がいる。
675名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:12:35 ID:NH9yUoPL
>>671
wktk
>>672
そこから先に進めないのだが
676名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:14:19 ID:f+DruDCA
>>675
IPから打ち込めば作品も読めるよ
677名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:15:03 ID:0VeAVCdv
>663
問題は都度書いては投下して推敲してなさげな所だからな
文章云々はともかく、3人で犯っちまったほうが筋は通る。プロット管理してれば気付くだろう。

作者の心情的に谷口達に触らせたくないのであれば、キョン一人で全て済ませれば済むことだし、
おさわり厳禁かつ二人を登場させたいなら、二人をスタンガンで無力化→縛り上げて放置→
目を覚ました谷口の前でよろしくやってるキョンとハルヒみたいな。案外本当にこんなストーリーだったり?
678名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:22:49 ID:f+DruDCA
>>674
もう縦読みはいいから
679名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:42:50 ID:6DXf5muj
>>678
真性のキチガイに何を言っても無駄
言われてもコテハンを止めない
言ってる事も精神障害者のそれ
冗談抜きにマトモな神経じゃない証拠はログに山ほど残ってる
680如来。:2006/08/21(月) 22:49:36 ID:2C1xa268
>>679真言宗っぽいね
681名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:52:09 ID:9tjZDGMc
>>679
コテハンだとNG登録できるからスルーでいいと思う
682名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:55:00 ID:6DXf5muj
>>681
もうやってる
Janeだからレスを追って如来だと分かった
次からこいつテンプレに加えね?
683名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:55:32 ID:WiNkMLt6
(;^ω^)
684名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:55:45 ID:EInQ33up
そうだよなぁ Janeだと安価から見えるんだもんな
685名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:56:36 ID:DY61fvbb
おまいら…
はいはいわr(ryで流せないのか…
686名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 22:58:13 ID:WiNkMLt6
キャラスレ見てて思ったんだけど最近投下少ないのは
あっちに移った人が多いからって事がわかった。
廻るの面倒だなー…。
687名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:00:52 ID:WiNkMLt6
611 名前:coin[] 投稿日:2006/08/21(月) 18:06:50 ID:blxrPp2u
みくるSSを書いてみましたのでお暇な時でもどうぞ

ttp://members2.jcom.home.ne.jp/c_o_i_n/coin_put006.html
688名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:03:47 ID:NzRq+Y9d
「長門さん では、我々はすでに1万回以上もこの夏休みを繰り返しているのですか」
「そう」
「これも涼宮さんの力ですか」
「そう、ただ内部のジャンクコードに別の要因が含まれている」
「別のなにか?」
「しだいに無視できないレベルになってきている」
「一体なにが原因なんですか」



「原因は如来」


689名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:07:38 ID:JwJJnCl0
>>686
そうなのか?
俺はむしろキャラスレに辟易して移住したクチだ
690名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:08:17 ID:zrf2y5Uu
>>687
便所の落書き
691名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:09:46 ID:WiNkMLt6
今から読もうとしてるとこに、それかい
692如来。:2006/08/21(月) 23:11:10 ID:2C1xa268
言語で表現されることは所詮、頭の中にある思考の劣化板にすぎない。
いわば思考からいろんなイイトコロをもっていかれちゃった残滓、ウンコにすぎないんだ。
それなのに君たちは、ウンコを食べてしたウンコを愛であう。
とんでもないスカトロ好きどもめが。
693名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:16:01 ID:NH9yUoPL
>>686
みくるスレはSS投下してないよ
694名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:17:46 ID:lAPpvkQd
なんで小説っぽく書いてあるのにわざわざカギカッコの前に名前を入れるかね
台無し。低レベル。
695名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:20:35 ID:Qmmtsgtx
如来って日本史マニアなのか?
なら気が合いそうだが



でもやっぱイヤ(゚Д゚ )
696名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:25:29 ID:0VeAVCdv
>694
それを上手く使ったネタは存在するが
697名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:27:00 ID:JXd2Zbgw
レス番が700前後で今310kか。1000行きそうだ。
数字が如実に夏を物語ってる。投下控える気持ち、痛いほどわかるな。
698名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:31:43 ID:DY61fvbb
閉鎖騒ぎ
批評家気取り
雑談ばかり

みどとに投下を控えるスリーカードが揃ってるな。
699名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:33:42 ID:6DXf5muj
>みどと

もちつけ。
700名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:39:53 ID:9ToFpJ3v
個人がスルーすりゃいいのにテンプレにくわえるって本気で言ってんのか?
このスレは厨スレですって公言してるようなもんだ。
アク禁とか削除依頼とかテンプレとか騒ぐアホはいったいなんだ。こどもか?
701名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:41:06 ID:iVPPHNzZ
>>698
個人的にそれよりも嫌だったのが、このスレ&板を俺が守ってるんだ
みたいな人が…、如来じゃなくね
自分の性癖&好みの内容じゃないから文句言ってるだけのレスで
自治出来てると思われても困っちゃう
702名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:42:20 ID:WiNkMLt6
夏コミ終わったばかりだからエロ投下すんのももったいない、って思ってる奴がきっといる。
703名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:47:50 ID:vN+qmNvD
ごめん、空気を読まずに質問。
泣けるSSってあるかな?4スレ目から見てたんだけど、途中で厨臭くなって脱落してた。んで、戻ってきたはいいものの保管庫増えすぎててびっくりしたんで…
なにかお勧め教えてもらえたら嬉しい。
704名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:49:09 ID:JPRu9v/1
24-298様: 『ゆき』

あくまで個人的ですが
705名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:49:26 ID:bfaGCGUQ
>>703
テンプレを読まない人間は脱落しっぱなしでいいよって国木田が
706名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:53:00 ID:r4IqzkQ7
>>703
6-555氏の「長門有希の暴走」
707名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:54:39 ID:WiNkMLt6
ひろゆきが言ってた。教える君が2chをダメにするってね。
708名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 23:59:56 ID:swnSCA3d
スレ衰退のテンプレ思い出した。
709名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:05:10 ID:NH9yUoPL
>>703
22-547様 朝比奈みくるの暴走 みくるサイド
710名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:06:55 ID:PQH0O71A
もう少しぐらい衰退してくれたほうが俺的にはやりやすい。
バブル成長はもうこのぐらいでいいよ。
711名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:08:02 ID:H32jq5tN
教えてくれた人ありがとう。
嫌な思いさせた人ごめん。
なんか消失読み直してたら泣きたくなって…ホントに反省してる。すまなかった。
712名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:21:00 ID:QPPX0Pxe
>>703
6-555氏『長門有希の暴走−消失』
6-715氏『長門有希(偽)の涙』
11-226氏『長門有希の喪失』
    『朝比奈みくるの最後の挨拶』
    『古泉一樹の親友』
713名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:27:28 ID:wWbKtwol
おまけです↓11-226氏のSSはこちらでも読めます
ttp://blog.livedoor.jp/fdtd777/archives/50201477.html
714名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:30:54 ID:j88hIcFZ
改めて「ループタイム」と一緒に「憂鬱(本家)」を読み返してみたら、キョン、最初のセリフでとちってんのな
715名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:40:08 ID:U7XWVWbv
勧める人は高確率で本人
716名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:40:27 ID:vsyRpwNA
「〜・タイム」と名のつくSS。
717名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:44:23 ID:uWi3x3u4
空気読まず投下開始
718名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:45:33 ID:wWbKtwol
713でサイトを紹介したのはタニグチェを書いた阿呆と補足w
719名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:46:15 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスverハルヒ


あら、キョンじゃない。
やっと来たわね、SOS団部室へ。遅いわよ。遅刻! 罰金!
まあ、このミカン水はサービスだから、まず飲んで落ち着きなさいよ。

ええそうよ、「また」よ。文句ある?
仏の顔もって言うけど、謝って許してもらおうとも思っていないわよ。

でも、このポニテを見た時、あんたは、きっと言葉では言い表せない
「ツンデレ」みたいなものを感じたでしょ。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい。っていうか忘れたら死刑だから!
そう思って、この髪にしてたのよ。

さあ、注文しなさいっ!!
720名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:47:20 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver朝比奈さん


あ、キョンくん。
ようこそ、部室へ、です。あれ、なんか変な台詞ですね。でもでも強制コードだから……。
と、とにかく、この茎茶はサービスだから、まず飲んで落ち着いてね。

うん、「また」なの。ごめんなさい。
仏の顔もって言うし、謝って許してもらおうとも思っていないです。

でも、このコスプレを見た時、キョンくんは、きっと言葉では言い表せない
「メイド萌え」みたいなものを感じてくれたと思う……んです。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しいなって。
そう思って、このコスを選んだんです。

じゃあ、え、えと注文を、どうぞ。
721名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:48:28 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver長門


……。
ようこそ。
このお茶はサービス。だから、飲んで。落ち着いて。

そう、「また」。
……私の不手際。謝って許してもらおうとは思っていない。

でも、このスレタイを見たとき、あなたは、きっと言葉では言い表せない
「無口属性萌え」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい。
そう思って、この図書館で待ってた。
722名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:49:29 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver鶴屋さん


やあやあやあ、キョン君っ!
ようこそ、焼きそば喫茶・どんぐりへ!
この水道水はサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しいにょろ。

うん、「また」なんだ。ごめんねー。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていないっさ。

でも、この割引券を見たとき、キョン君は、きっと言葉では言い表せない
「めがっさ」みたいなものを感じてくれたと思うっぽ。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい。
そう思って、この割引券をあげたのさっ。

じゃあ、注文をするっさ!
ちなみにメニューは焼きそばと水だけだからねっ。
焼きそば一つ三百円、水道水はタダで飲み放題!
723名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:50:41 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver古泉


やあ、あなたでしたか。
これはこれはようこそ、閉鎖空間へ。
このコーヒーはサービスですから、まず飲んで落ち着いて下さい。

ええ、「また」なんですよ。すみません。
仏の顔もって言いますしね、謝って許してもらおうとも思っていませんよ。

でも、この空間を見たとき、あなたは、きっと言葉では言い表せない
「やれやれ」みたいなものを感じてくれたと思うんです。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい。
そう思って、この場所へお連れしました。

では、御注文を伺いましょうか。
724名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:52:00 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver朝倉


遅いよ。
ようこそ、放課後の教室へ。
このおでんはサービスだから、まず食べて落ち着いて。

うん、「また」なの。ごめんね。
仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思っていないわ。

でも、このナイフのようなものを見たとき、あなたは、きっと言葉では言い表せない
「命の危機」みたいなものを感じてくれたと思う。
殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないで欲しい
そう思って、あの手紙を書いたの。

じゃあ、注文を聞こうかしら。

うん、それ無理。
725如来。:2006/08/22(火) 00:52:35 ID:6vW6yGg1
仏の顔って連呼するなよ・・・・照れるじゃねえか////////
726名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:52:43 ID:uWi3x3u4
バーボンハウスver谷口

よう、キョン……っておい帰っちゃうのかよ!?
俺にもたまには出番くれよ!
なあ、キョ(省略されました‥全てを読むには「めがっさめがっさ」と言いながら鶴屋さんSSを投下してください)
727名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:54:40 ID:uWi3x3u4
以上
小ネタの詰め合わせですまん

茎茶(かりがね)を調べるために「朝比奈 お茶」でググッたら玉露の産地、とか出てきてちょっとワロタ
728名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:54:54 ID:U7XWVWbv
荒れてるからってネタでも面白くないよ
729名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:55:54 ID:IF2/VMhK
>>713
ちょ…11-226氏ってあやかしびとのライターなのかYO!?

どーりで上手い文章書くなとは思ったがプロじゃねぇか。
何故にこのスレに?

あと保管庫SSのバックアップが完了した。
何時消えてもおかしくないし、備えあれば嬉しいなということで。
730如来:2006/08/22(火) 00:57:01 ID:kBRTT4+9
なんか俺らアイディー似てるね、桃園の誓いでもする?
731名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:57:04 ID:wWbKtwol
普通にワラタ奴がここに
そのセンスで阪中バージョンもどうかと
732名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 00:58:33 ID:wWbKtwol
あと如来さん、流石にタイミングをわきまえるか、コメントに謝罪を一言ぐらい補足しては
連投でスマソ
733名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:01:55 ID:wWbKtwol
って自分も>>718で割り込んでた(゜Д゜;)
ID:uWi3x3u4さん、ごめんなさい。連投しすぎでごめんなさい。
734如来:2006/08/22(火) 01:06:33 ID:kBRTT4+9
SS落ちる合間のコネタごときに神経質になる必要なくねって思ったけど
往々にしてこのスレこういうの冷遇だし。
735名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:07:42 ID:pNy2i81j
>693
書いてもあそこの住人は綺麗にスルーしてくれる。
736名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:18:55 ID:H32jq5tN
>>712
ありがとう。
教えてくれたSSは、まだこのスレにいた頃に投下されたんで読んでた。たぶん全部で泣いた記憶がある。
歌詞改変とかが苦手だったんで、そのくらいから脱落したかな…
本当にお騒がせして申し訳ない。速度も落ち着いてきたみたいなんで、これからは覗かせてもらいます。
失礼しました。
737名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:19:39 ID:uWi3x3u4
風呂入ってた

>>728
そんなつもりはなかったのだが、気分を害してすまん

>>731
ありがとう
しかし思いつきの勢いだけで書きなぐったから続きはない

>>734
もちつけ
738名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:21:20 ID:L9eHha6d
>>729
この業界のプロなんて半分素人のヲタしかいねえじゃん。
神格化してるヤツはただのバカ.
739名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:28:13 ID:CgF1GZGE
>>737
投下とかいっといてSSじゃなかったり、面白くないし、わざわざレスにコメントつけたり
散々な厨房
740名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:37:12 ID:zjcfTyWQ
このスレは殺伐としすぎているぞ
もっとマターリできないのか
741SS保管人:2006/08/22(火) 01:39:23 ID:yuIzgNPG
http://sslibrary.s9.x-beat.com/

とりあえず引っ越してみました。

いつの間にかx-beat鯖は300MBに増量してたんだな。
742名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:43:56 ID:WX8eXTyi
早速バーボンハウスも入っててスゴスwww
いつもながら乙です
743名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 01:53:05 ID:wWbKtwol
管理人さん乙!!
744名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 02:01:05 ID:/fqNR2T4
らはらたかゆ!
745名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 02:05:39 ID:AhE+C1lZ
>>741
乙です。
746名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 02:44:36 ID:K/ebasch
>>741
乙です!!
747名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 03:10:44 ID:tpd3dWaM
     _____________________
     |                              /| ガチャ
     |  /^^^i                         /..|
     |-/`-イ────────────────ー' .|
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄





     _____________________
     |__/⌒i__________________/|
     | '`-イノ  /`ハレレ|,,r==ミ     ム,Lハ / ! !|     .|
     |ヽ ノ  .//,' r | l |`V::ソ       ~∨ / /|     |
     | ノ   // | ヽ|│!.  ̄    , r=z、 /∨l/       .|
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄





     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
     |                                 .|
     |                                 .|   パタン
     |                                 .|
     . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
748名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 04:02:22 ID:nXqsFivt
>>747
このAA見てたらウゴウゴルーガ思い出した。

(コンコン)
 はい、どなたですか?
「あたし。ねぇ、死んでくれる?」
749名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 04:03:59 ID:c1c8or9n
750名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 07:04:25 ID:GU2p7ogQ
セックスしてる最中に、阪中さんに「イクのね〜」とか言われたら萎える
751名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 07:19:24 ID:+Rc66PQO
阪中さんって何て読むんだ?と原作で振り仮名を読みそびれたとみられる俺が聞いてみる
752名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 07:34:59 ID:W4GAr/E+
はんちゅう
753名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 08:01:54 ID:R0oz+5YX
さかな・か
754名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 08:02:30 ID:wWbKtwol
>>752 次巻に登場するときに誤字で『反中』か『範疇』になってそう
755名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 08:26:16 ID:+Rc66PQO
>>754
誤字公正に期待
後者はないと思うんだが・・・w
756名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 08:29:21 ID:kyfcgMbV
ハルヒがつけたルソーのあだ名の意味を理解するのに一晩かかった俺ガイル
757名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 10:20:25 ID:tghDnWPu
ジョジョ!ジョジョ!
758名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 10:49:40 ID:tpd3dWaM
夜になったら、朝倉エロ投下するべ。やっぱさ、朝からは不謹慎だよな。
俺は書き手ももっとフランクになるべきだと思うね。例えばそう…ハルヒくらいにね。
奈々氏じゃ、ですますつけないだろう?
759名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 11:08:22 ID:kyfcgMbV
「教えてくれ。 お前みたいな真っ昼間からエロを投下する奴はどれだけ地球にいるんだ?」
「けっこう」
「なあ、また朝倉みたいなのに俺は犯されたりするのかな」
「だいしょうぶ」
この時だけ長門は顔を上げ、俺を見つめた。
「あたしが犯す」
「長門、ちょっと待て…」



勢いとふんいき(なぜか変換しない)で書いた。
反省はしている。
760名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 11:31:07 ID:dNf8OVhx
そして今日も俺は耳かきの小説の投下を待ってこの庭先で芋を焼くんだ。
761名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 11:36:14 ID:BFMpfZah
「教えてくれ。 お前みたいな真っ昼間からエロを投下する奴はどれだけ地球にいるんだ?」
「そうですねぇ、それなりの数になると思いますよ」
「なあ、またお前みたいなのに俺は犯されたりするのかな」
「大丈夫ですよ」
この時、古泉は頬を赤く染め、俺を見つめた。
「国木田君は少し怪しいですが、まあ僕が守りますよ…あなたの貞操を」
「待て古泉、頼むから待ってくれ…」



勢いと雰囲気(なぜか変換した)でパクった。
反省はしていない。
762名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 11:56:14 ID:wWbKtwol
>>759 >>761
   __   _
〈> r==ミ、くノ
i 《リノハ从)〉
从(l|#゚□゚ノリ ん?な、何言ってるのよ!?
ヾ ノ ハ京ハ    キョンの相手はあた
 くOUUつ


   __   _
〈> r==ミ、くノ
i 《リノハ从)〉
从(l|゚ □゚ノリ ハッ
ヾ ノ ハ京ハ
 くOUUつ


   __   _
〈> r==ミ、くノ
i 《リノハ从)〉
从(l|'''。'''ノリ ちょ、ちょっとキョン!何見てんのよ!
ヾ ノ ハ京ハ     別にアンタの事なんか…
 くOUUつ



勢いとふいんき(なぜか間違ってみる)で貼ってみた。
反省しているかどうかは…禁則事項。
763名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 12:03:44 ID:tpd3dWaM
い〜ぃぃ流れだぁ森田ぁ
764名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 12:07:59 ID:R0oz+5YX
>>763
条件反射であの人の声で再生した俺の頭は腐ってますか?
作品知らん人は何のことかまったくわからないかも知れんけど。
765名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 12:56:54 ID:y7Wt2PFF
>>764
最初タモリを連想した…時間的に
766名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 13:26:28 ID:vHxmefL3
まさか本名を呼ばれるとは思わなかった
767名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 14:19:49 ID:DieLnKNx
実は俺、ポニーテール萌えなんだ

ズキュゥゥゥゥゥゥッゥン
768名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 14:41:58 ID:My9jxMS+
21スレ529です。
また少し投下します。
769もう一人の入団者:2006/08/22(火) 14:43:07 ID:My9jxMS+
 その日俺は夢を見た。夢にしてははっきりしていた。
例の灰色空間、閉鎖空間がまた現れる夢。しかし少し違う。
空は灰色。地面もアスファルトではなく灰色だし、第一ここらでは見かけない風景だ。
それに今度はハルヒがいない。俺だけだ。そしてその空間をただひたすら歩く俺……

 そこで目が覚めた。妹のいつものやつだ。
相変わらずきつい。もう少し起こし方を考えてほしいな。
だがそいつのおかげでなんとなく不気味だった夢から覚めることができた。
今日は妹に感謝する。

 さて、また今日も学校なわけだが、ハルヒはまたいい顔してやがる。そしてまた徹の話。
聞いている限りでは手品ぐらいしかやっていないように聞こえるが、ハルヒにとっては別物なのか。
「別よ。徹のはまさに種も仕掛けも無いもの。
 今までいろんなマジックを見たわ。不思議に繋がってるかもしれないって思って。
 でもなかなかないのよね、そういう不思議は」
「どういった基準なんだ、それは」
「そうねぇ、例えば、魔物の召喚呪文とかかしら」
 そんなことを当たり前のように言うな。
昨日の朝比奈さんの話を聞いた限りなら、できそうだけどな。
ハルヒは楽しそうだ。生まれた子犬の成長ぶりを見て楽しんでいるみたいだった。
怒りっぽいハルヒを見るよりは何倍もいいが。
 しかし徹は静かだ。俺とハルヒの会話を聞いているのか、ボーっとしているのか。
教室では無口で、誰と話そうともしなかった。
770もう一人の入団者:2006/08/22(火) 14:44:51 ID:My9jxMS+
 昼飯中、谷口と国木田が話しかけてきた。
「キョン聞いたか?プールが氷付けになったってやつ」
 谷口はどうにも妙な顔をしている。
「まさかまた涼宮が何かしたのか?」
 いや、今回は違う。
もしハルヒにそんなことができるのなら、落ち着いてなんかいられない。
「じゃあなんだろ。あんなの普通できないよ」
 国木田も首を傾げる。
 わかるさ、その気持ちは。お前たちにとって初めて身近に起こった超常現象だからな。
ある程度なれている俺とは程度が違う。
「もっと不思議なのが、今日にはもう溶けてたってことだよね。
 昨日凍っていたのが発見されて、先生方で事態を隠していたらしいよ。
 混乱を抑えるためだったみたいだけど」
「ああ、俺でもわかる。そんなことはありえないってくらいな」
 谷口がはっきりと物申す。谷口にも分かるくらいありえないってことだ。
徹、無茶してくれたな。お前なんだろ?

 プールを凍らせたと思われる張本人に目を向ける。
相変わらず無口だ。あいつは昼飯食べたのか?
俺の目線に気がついたらしく、谷口が問いかけてきた。
「キョンよお、あいつはいったい何なんだ?」
 徹か、俺にも良く分からんさ。
「あいつも結局涼宮と愉快な仲間たちに入っちまうんだから、どうかしてるよなぁ」
 自分から進んで入ったことに関しては同感だな。
だがな谷口、それは俺、ましてや朝比奈さんさえも侮辱していることになるぞ。
そうなればいかに俺とはいえ怒りの鉄拳が飛ぶぞ。
「でも彼って、少し近づきづらいところあるよね。寄るものすべて斬る、みたいな」
 確かにそうかもしれん。
口数は長門の次に少ないし、暗そうな雰囲気がある。
何より目だな。一昨日に比べたらだいぶましだけど、今もほとんど死んでいるからな。
「彼、涼宮さんが言うように、本当に謎の転校生かもね」
 国木田、お前の予想は当たっている。
でもな、お前が思っている以上にあいつは危険なんだ、と思う。

771もう一人の入団者:2006/08/22(火) 14:45:46 ID:My9jxMS+
 さて、また珍しいことが起こった。ハルヒがSOS団を自主休業したのだ。
とはいえそれは本日限りで、ハルヒなりの理由もあった。
「なんとなく徹が疲れてきてるみたいだから。でなきゃ活動してるわよ」
 そう豪語するハルヒ。お陰で古泉に仕返しする暇が無くなった。
しかしほんと徹にはVIP対応だな。こいつがここまで気を遣うなんて。
「あんたとは違うからよ。徹は結構辛そうなの。
 あんたの家にも招待したら?わかるから」
 遠慮する。いろいろ戸惑うだろうからな、対応ができんだろう。
「何でもいいから話しかければいいの。でなきゃ話してこないし」
「話さない?」
「ううん。滅多に話しかけてこないのよ。
 でも話題を振るとちゃんと返してくれるわ」
「…そうか」

 そんなわけでハルヒは帰った。徹も一緒だ。
俺は帰り道、ハルヒとの話で気になった部分を思い返していた。
徹は自分から話しかけてきたことが今までない。
よく考えたら返事みたいに、相手が話したら何かを返す、みたいな話しかしていない。
どういうことだ?と考えながら坂道を下っていく。
「待って」
 突然背後から呼び止められた。この声の主、しゃべり方で分かるだろう。
「どうした、長門」
 長門が立っていた。いつの間に背後についたのだろうか。
「ついて来て」
 相変わらずの無表情で、それだけ言うと歩いていった。
長門の頼みだから、というわけでもないが、黙ってついていくことにした。

772もう一人の入団者:2006/08/22(火) 14:46:25 ID:My9jxMS+
 歩き続け、見覚えのあるマンションへと辿り着く。
長門の住むマンション、あの時以来だ。
長門の部屋まで俺は何もしゃべらなかった。何より長門と話すことがない。
すぐについたが、中に入って驚いた。
「……………」
 徹がいた。上のは徹の無の伝言。
「座って」
 長門に言われるがまま、俺はテーブルの脇に座る。徹は左隣にいる。
長門は台所でお茶を用意している。
徹と何を話すか困ったが、話さないよりいいのでなんでもいいから聞いてみた。
「なぜここに?」
「俺がお前に話があるからだ」
 お前が話をか。
「長門に俺を呼ぶように頼んだのか?」
「ああ」
「何でハルヒの家じゃだめなんだ?」
「いろいろと都合がいいから」
 何かこいつ、今さらだが長門と口調が似てないか?
もしかしてこいつも、ヒューマノイド・インターフェイスとか何とか言う落ちじゃないだろうな。
「違う、俺は人間だ。まあ、普通とはだいぶ違うが」
「…え?」
 俺は拍子抜けた声を出してしまった。不覚にも驚いた。
何を驚いているかだって?それはな。
「俺は声を出していないんだが」
 徹は俺が考えを声に出す前に答えを話してきたからだ。
「すまん、俺は心が読めるんだ。まあ、そう好き好んで読んではいない。
 読んで大丈夫なところを読んでいる」
「そんな都合のいい能力があるのか?」
「創ればいくらでもあるだろう?」
「………」
 俺は少し話がしたくなくなった。
773名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 14:47:44 ID:My9jxMS+
ここまでです。
またいずれ書きます。
774名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:12:48 ID:tpd3dWaM
次で正体解禁か。
775名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:21:27 ID:/0So3orL
直後にスマン
投下

例えば、ひとりで留守番しているときだ。
一人きりの家で、ふと、何かの気配を感じて、不安になることってないか?
誰もいるはずもないのに、鏡を覗いていると、鏡の端を何かが横切ったような気がしたり、風呂に入っているときに、部屋で「ガタン」と音がして、「誰?」と間抜けな声を出してしまったり。
大抵の場合は、まず間違いなく気のせいで終わる。まあ、よくある事ってやつだ。
だが、SOS団の部室に、たまたま一人でいたとき、部屋のどこかから「ガタッ」と音がしたら、人はどうするだろう?
俺の場合は非常に簡単だ。
俺は読みかけの本を机に置き、そのままつかつかと部屋の隅にある掃除用具入れに近づき、バタンと扉を開けた。
「…………」
掃除用具入れの中には、制服を着たヒューマノイド・インターフェイスが、時期外れの贈り物のように、箒の間にちんまりと立っていた。
「…………」
俺と長門は三点リーダを共同作業で生み出しながら、完全に無言のまま向合う。
「…………何をやってるんだ、長門?」
俺の問いかけに、無言のままで掃除用具入れから出てきた長門有希は、裾のほこりをパタパタとはたいた。
「……時間のループによって、朝比奈みくるが時間遡行することはできない」
「それは知っている。何をやってるんだ、長門?」
「……だが、彼女がいる未来が実現するためには、いくつかのポイントでしなくてはならないことがある。例えば、空き缶の設置。亀の投下」
「それも知っている。何をやってるんだ、長門?」
「……そこで、朝比奈みくるのかわりに、私とあなたで行う」
「それは分かった。ところで、何をやってるんだ、長門?」


『ループ・タイム――涼宮ハルヒの陰謀――』


SOS団きっての読書愛好家であり、宇宙人の作ったインターフェイスであり、競馬をこよなく愛する馬主であり、ゲーム会社の学生社長でもある、長門有希の珍妙な行動に、最近さらに磨きがかかってきたようにも思える、二月のはじめ。
ハルヒがそのトンでもパワーをフルスロットルで全開にして、なぜだか分からんが起こしたSOS団の時間ループも、そろそろ一年になろうとしている。
このループの原因は何か?
ハルヒはまたループを起こすのか?
ループが解消されたとき、どうなるのか?
「分からないか、長門?」
「分からない」
今日、いきなり掃除用具入れから登場してくれた長門有希は、すでにいつものように、未来を見通す巫女さんスタイルに戻っている。
ちなみに、今日は長門以外にも、ハルヒ、朝比奈さん、朝倉の巫女さん姿が拝める予定だ。というのも、今日は節分で、豆まきのイベントを、SOS団の女子団員は、巫女さん衣装で行うからだ。
これを機会に、たっぷりと拝ませてもらおう。朝比奈さんや朝倉の巫女姿なら、ご利益は十分に期待できる。
まあ、ハルヒは古泉説なら神様なので、ご利益どころではないし、長門の場合は、出てくるのはご利益じゃなくて競馬の配当金だ。
などとくだらないことを考えていると、しばらく沈黙していた長門有希が言葉をついだ。
「涼宮ハルヒがループを行った意図は不明。涼宮ハルヒが時空改変を行ったと見られる時間には、私は図書館に居た」
たしか、春休みには入っていたはずだ。そこまでは、俺にも記憶があるからな。だが――
「なぜか、最後のところの記憶が曖昧なんだよな……ハルヒの声を聞いた気もするし……」
「古泉一樹と、朝比奈みくるについては、記憶が消去されているので、確認のとりようがない。どちらかが涼宮ハルヒと行動を共にしていた可能性は否定できない」
確かにな。
「だが……私は一つの仮説を持っている。一年間、構築と検討を繰り返してきた結果、その仮説にたどり着いた」
仮説?
「その仮説が正しければ、このループは終わる。未来に接続がなされ、時間遡行が可能になるはず。ループが終わるため、私たちも二年生になる。おそらくは、このメンバーのままで」
「どんな仮説なんだ?教えてくれ、長門」
長門有希は、一瞬迷ったように言葉を切り、少し目を伏せた。
「……あくまでも仮説に過ぎない。だが、言語化するとあなたの精神に負荷をかけるかもしれない……でも、聞いて」
俺は頷いた。


「なんか、呆然とした顔じゃない。キョン、どっか体調でも悪いの?」
あ、いや、気にしないでくれ、ハルヒ。
すっかり巫女さんの衣装に着替えたハルヒが、心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。
ハルヒは時間のループについてなにも知らない。こいつには、長門の仮説がショックだったとは言っても仕方がないことだろう。
「ほら、枡。みんなお待ちかねだぜ」
「うん!いくわよっ、みくるちゃん、有希、涼子!!それー!!福はーうちっ、福はーうちっ!」
核爆発のごとく眩しい光を放ちながら、満面の笑顔で豆をばら撒くハルヒ。うむ、ポニーテールに巫女さんコスチュームも非常に似合っているな。箒を持たせてみたい。
ただいま、恒例の豆まきの真っ最中である。朝比奈さん、朝倉涼子、ハルヒの三人も巫女さんになって、SOS団みんなで、渡り廊下に豆まきをしに進軍した。
「ええい、それー、福はうちですぅ」
朝比奈さんも実に楽しそうに豆をまき、下に溢れかえる男子どもは、必死で朝比奈さんの御手が放った豆をつかもうと、不毛な争いを繰り広げている。
「福はうちー、福はうちー、キョンくん……次の枡くれる?」
「ほれ、朝倉」
神々しいまでの巫女さん姿の朝倉涼子の投げる豆は、女子たちのターゲットになっているらしく、女子たちはキャーキャーいいながら朝倉の豆を受け取ろうとする。相変わらず、女子に大人気だ。

ビシッ ビシッ

「痛っ、痛えーっ!なんなんだ、さっきからよっ」
谷口はさっきから、そのデコが射撃のターゲットにされているようだ。いうまでもないが、こんなピンポイント射撃ができるのは――
「ターゲット・ロックオン……発射。……標的谷口の額に命中を確認。次弾装填……」
長門有希は、手のひらにのせた豆を、デコピンのように中指で弾いて、すさまじい速さで撃ち出している。
「長門、谷口になんか恨みでもあるのか?」
長門は、ぴた、と手を止める。
「私のことを押し倒そうとした――」
な、なにいっ、ゆるさん、ゆるさんぞ谷口!!
「――私のことを押し倒そうとしたあなたに、私が口付けをしようとして、二人の関係が決定的になろうとした瞬間に、忘れ物を取りに教室のドアを開けて、人の恋路の邪魔をした」
バシュッと、空気を切り裂く音。長門が、また豆を発射した。
おい、長門、それは逆恨みってやつじゃないのか。
「うわああああんっ!」
谷口が泣きながら逃げ出した。なんて哀れなやつだ……心から同情するよ。
「ホーミング・モード……追撃せよ」
やれやれ。


「はい、なんとか頑張って作ってきたけど……味はどうかな」
朝倉涼子渾身の作である恵方巻を、六人それぞれが手にもって、いっせいに同じ方角を向いて食べる。思えば、奇妙な行事だ。
地球の文化に詳しくない宇宙人が、ふらりと日本に立ち寄って、いきなりこの光景を見たら、一体なんだと思うんだろう?今度長門にでも聞いてみるか。
もぐもぐ。うん、うまい。実にうまい。さすがに朝倉は料理が上手だ。
ふと、俺は手を止めて、古泉を見た。
「……古泉、なにやってんだ?」
古泉一樹は、いつものニヤケた面ではなく、かつてないほどの真剣な表情で恵方巻を見つめていたが、おもむろに、手で、ぐい、と恵方巻をくの字に曲げた。
「マッガーレ」
くだらないことやってないで食べろよ、もう。
む、ハルヒ、まじまじと太巻を見つめて、どうしたんだ?
「キョンのより大きい……」
こんのアホッ、なにと比べてるんだ!!朝比奈さんと朝倉が真っ赤になってうつむいているぞっ!
「ふえ、だめです……こんなの恥ずかしいです……」
「うん……これ無理……恥ずかしいよ……」
赤くなって顔を背けては、ちらりと太巻きを見て、また赤くなって顔を伏せる、という一連の動作を繰り返す朝倉涼子と朝比奈さん。
ハルヒの言葉で何を意識したのか知りませんが、それは恵方巻ですよ。ただの恵方巻です。断じてただの恵方巻です。なにを恥ずかしがっているんです?
「カプ」
ほら、長門を見ろ、一口でぱっくりと――
「チュプ、ジュル……ジュプ……」
口があんぐりあくのが分かる。長門、お前……
「練習」
やれやれ。
みんなアホばかりだ。


翌日。
俺は長門と一緒に、一年前、朝比奈さんと一緒に、空き缶のいたずらを仕掛けた場所に行った。
缶も釘も金槌も、長門がきちんと用意してくれた上に、仕掛ける場所も、寸分違わず、きっちりと長門が指定した。うーむ、楽だ。
「しかし、これを蹴って怪我する人が、可哀想だな、つくづく」
長門は、コクリと頷く。
まあ、自分たちがやっておいて、可哀想もないもんだが。俺は腕時計の時間を見た。
「そろそろか」
六時十四分。
ロングコートにショルダーバッグ。元気をなくした男性がとぼとぼと歩いてくる。間違いないな。
「はぁ……」
ため息、空き缶を見る、そして振り上げたトーキック。一年前と同じだ――

パパパパパパパパパパンッ!!

いきなり破裂音が響いた。
「うおあっ!?ぐ、ぐあああああっ!!」
男性が驚いて尻餅をつく。苦痛に顔を歪めて足を押さえているところを見ると、しっかりと捻挫をしたようだが……
俺はゆっくりと後ろを振りかえると、皮一枚下で、必死に笑いを堪えているような、無表情の宇宙人を睨む。
「長門……何をしたんだ……」
「空き缶に爆竹を仕掛けておいた……こういうことは、楽しまなくては、損」
損とか得とかねーだろ!!なにやってんだ!
「……あなたは、私の仮説を聞いて以来、落ち込んでいる」
……そんなことはないさ。
「SOS団のメンバーは、みな心配している。……私も」
ありがとうよ、長門。その気持ちは嬉しいさ。だが――
「あなたを笑わせてあげたかった……それだけ、ごめんなさい……」
そういって長門はまつげを伏せる。悲しそうな表情でうつむく長門有希。
ええい、こんな顔をした長門に、文句が言える人間が存在するか?いるなら手をあげろ。俺に代わって長門に説教の一つでもしてやってくれ。
俺は、溜息を一つつくと、長門の手を引いて暗がりから出た。そのまま、苦しそうに呻いている男性に声をかける。
「だいじょうぶですか?……手を貸しますよ」
「え、ああ、ありがとう……くそ、誰がこんないたずらを……」
「手がこんでますね……さ、肩につかまってください」
俺の肩を借りて、哀れな男性はケンケンしながら歩く。
「仕事が行き詰っていて……」
すたすたと後からついてくる長門。
「クサクサした気分を晴らそうと、缶を蹴ったのが悪かった――」
「……自業自得」
長門がボソッと呟く。
「…………」
俺と男性は、なんとも言えない表情で長門を見つめ、二人で同時にため息をついて、顔を見合わせた。
「……あの娘、キミの彼女か?」
「ええ、まあ」
嘘だけど。
「そうか……大変だな」
大変です、実際。これは嘘じゃない。
男性は痛みを堪える顔に戻り、俺は心の痛みを堪える顔に戻った。


空き缶の悪戯を仕掛けた翌日には、みんなで「鶴屋山」に宝探しに出かけた。
かなり急な坂を、ハイテンションになったハルヒは、野うさぎが飛び出したら轢き殺されるんじゃないか、と思わせるような猛スピードで駆け上がっていく。
一方、俺と古泉は登るだけで息も絶え絶え、HPは限界寸前だ。
「ひえっ」とか、「ひゃうっ」とか声をあげて、さっきからつるつると滑る朝比奈さんを、朝倉涼子が後ろから支えてやり、長門有希はマイペースにうろうろと歩く。
というのも、長門は、手にした装置で宝を探している、という設定だからだ。
「ふえ、これで宝物の場所が分かるんですか……?」
朝比奈さんが疑問に思うのも頷けるほど、長門が用意したダウジングの道具は、安っぽく、かつインチキくさい。
なんたって、二本の針金をLの字に曲げて、ボールペンの軸にさしただけの代物だからな。製作者が俺であることは秘密だ。昨日の晩にこっそり家で作った。
長門は気にせず、ひょうたん石のある開けたところに出ると、とことこと辺りをうろついて宝物を探すふりをして、ひょうたんの形をした石のところで、つい、と針金をハの字に開いて見せた。
「うわあ、そこに宝物があるんですかぁ?」
朝比奈さんが目をまん丸にする。
「よしっ、古泉くん、堀りなさいっ」
アドレナリンが過剰に供給されているのか、闘牛のごとく興奮したハルヒの命令の下、古泉はシャベルを振るって穴を掘る。
「あなたは手伝ってくれないんですか?」
「掘るのはお前の得意技だろうが……それとも掘られるほうか?」
まあ、掘るほうですが……と古泉はまた穴掘りに戻る。
古泉がえっちらおっちら掘って、ようやく出てきた奇妙なオーパーツに、俺と長門を除くSOS団メンバーは、仰天して目を丸くしていた。
考えてみれば、SOS団を結成して以来、団として経験した、初めての不思議現象に近いからな。
だが、結局それは、下山したのち鶴屋さんに献上した。それが一番いいさ。もともと鶴屋さんのご先祖が埋めたものだしな。ハルヒも、掘り出すので満足したらしく、案外素直に頷いた。
穴掘りで完全にHPを使い果たし、息絶えた古泉がピクニックシートに倒れこむのを、心配そうに横目で眺めながら、朝倉涼子が手製のお弁当を広げる。
朝比奈さんが自慢のお茶をポットに詰めてきており、昼食と相成った。
「うまいっ、めちゃくちゃうまいわっ、涼子!こんどお料理教えて欲しいぐらいよ!!」
「そ、そお?ありがと。……おいしい?キョンくん」
ああ、うまいよ。全身の細胞がその身を震わせ、美味いと絶叫しているのが分かる。
途端にハルヒが、ぷっとふくれっつらになる。
「こら、キョン!あたしがお弁当作ってきたときは、そんなに褒めてくれなかったじゃない!!」
「お前のはなあ、なんか、こう、力の抜きどころがないんだよ。全部がメインディッシュのフレンチみたいなもんだ……」
「ハンバーグと、から揚げと、とんかつだったら、もちろんとんかつがメインよ!当然だわっ!!」
やれやれ、昼飯でそれを全部食わされる俺の気持ちにもなれ。おかげで午後の授業は胃がもたれて仕方なかった。
胃もたれなどとは永久に無縁であろうハルヒと長門が、見る見るうちに弁当を平らげ、一同、お茶。
鶴屋山のピクニックは、こんな感じだった。また天気がいいときに行きたい。


土曜日。
SOS団の不思議探索を招集し、いつものように長門の呪文で、組み分けの爪楊枝を、俺と長門になるように操作した。俺と長門は、パンジーの花壇に向かう。
落ちている記憶媒体を、花壇から拾い上げ、一年前に朝比奈さん(大)の指定した住所に送る。
いや、ほんとにそれだけだ。それでおしまい。
というのも、あの未来人の野郎――便宜的に、パンジーさんと呼ぶことにしよう――が現れて、先に記憶媒体を拾ってひらひら見せびらかしたり、朝比奈さんと俺に向かって、「あんた」呼ばわりする、なんてことがなかったからな。
くそ、あの野郎の顔を思い出したら、なんだかむかむかしてきた。非常に腹立たしい。
だが、パンジーは、結局最後まで現れなかった。
「ループした時間は、未来との通路を遮断されている。去年の八月に経験した通り。だから、朝比奈みくるの時間同位体が現れることもない。別の未来人についても同様」
やれやれ、朝比奈さんも可哀想に。未来との通路を遮断されたってことは、まるで乗っていた船が難破し、無人島にたった一人で流れ着いたような気分だろうな。
長門は続ける。
「だが、今回のループが、既に未来に開いている可能性はある」
じゃあ、なぜ、朝比奈さん(大)やパンジー野郎は現れない?
「おそらく、まだ未来が不安定。特に、時間遡行に技術の確立は、明日の仕事に負うところが大きいと思われる」
それが、亀を川に投げることってんだからなぁ……。未来って意外と安っぽくできてる。
やれやれ。


日曜日、今日の仕事は、亀を川に投げ込んで、眼鏡くんに渡すこと。
まあ、これも特筆すべきことはほとんどないと言っていいな。
ちょうど、一年前に、俺と朝比奈さんと眼鏡くんでした会話をちょうどそのまま、俺と長門と眼鏡くんで行う。一度亀を川で水泳させてから、ざぶざぶ取りにいって眼鏡くんに渡すのも同じだ。
亀は長門が用意してきた。小さくて可愛い亀だ。
すべてが終わって、亀を大事そうに持ち帰る少年、見送る俺と長門。
「……彼は、ちゃんと育てると思う?」
ああ、間違いないさ。
「責任感が強そうだし、しっかりしているじゃないか。大丈夫だよ」
長門は、ゆっくりと頷いた。
「……そう。なら、いい」
二人でぶらぶらと帰る。と、いつかのペットショップに行き当たった。
「そうだ、長門、どの種類の亀をあげたんだ?」
長門は、数種類の亀のケースの前をうろうろしていたが、やがて一つのケースの前に立ち止まると、中の亀を指差した。
「これ」
俺の体が小刻みに震えだした。もしや長門、わざとやっているんじゃないだろうな……。
店員が、ベンガルトラをペットにしたいと娘に言われた父親のような表情で、困ったように言う。
「お嬢ちゃん、これは、ちょっと飼うのは……手にあまると思うね。大きくなると大変だから……」
水槽の前にはられた紙に、学名が書いてある。
Chelydra serpentina――カミツキガメである。


二月十四日、バレンタイン・デー。
それは、もてない男子が、自分の遺伝子を呪い、果ては両親までも呪わんとする日であり、また、妙にそわそわと机の中をかき回したり、空っぽの下駄箱を開け閉めしてみたり、物欲しそうにクラスの女子を見詰める日である。
以上の観察サンプルは全て谷口だがな。
「……キョン、お前はいいぜ。朝比奈さんに長門有希、涼宮に朝倉涼子のチョコをもらえることが確定しているんだからな……くそっ、四つのチョコ、しかも、そのすべてが限りなく本命チョコかよ!」
まあ、妹とミヨキチに貰う分は、勘定に入れまい。それと――
おそらくは、もう一つあてがあるのだが……まあ、これは谷口に言っても仕方ないことだ。
「SOS団でチョコ配布のイベントをやる。よかったら来てくれ」
そう言って、男泣きに涙に暮れる谷口を、そっと慰めた。こう見えても、心のなかでは、結構やましさを感じているんだ。
節分の時は、散々長門に狙撃されていたからな。額にでっかく貼っていた絆創膏が、とれてよかった。


屋上に続く階段には、ごたごたと美術部あたりのガラクタが置いてある。それをよけながら、俺は屋上に続くドアの前に立つ。
屋上に出るドアには、いつもしっかりと鍵がかかっていて、普段、生徒は出ることが出来ないのだが、俺はなんなくドアを開けた。
この繰り返す一年間の最初の頃、長門に合鍵を作ってもらっていたからな。
今頃、SOS団主催で、バレンタインチョコの福引が校庭で行われているはずだ。俺はこっそりと会場を抜け出て、こうして屋上に出てきた。
少しだけ、一人になりたかったのさ。
ごろりとコンクリートの地面に寝転がる。いい天気だ。澄み切った青空に、雲の流れが速い。
別に、SOS団のメンバーに不満があったりするわけじゃない。本当に、心の底から、最高の連中だと思っているし、毎日が楽しい。
だが。
最近――長門が、無理に明るく振舞ってくれているのがよく分かる。あいつらしくない、どうにも下らないイタズラを仕掛けては、ふと俺の表情を、確かめるように見る。
そんなに、俺は落ち込んだ顔をしていたのだろうか?
ひょっとしたらそうかも知れない。原因はなんだろう――などと考えるまでもない。
長門の仮説を聞いたからだ。
そして、その仮説が正しければ、きっと、あの世界で、ハルヒは――
俺は、ループが起きる前のハルヒの姿を思い出す。
天上天下唯我独尊で、滅茶苦茶な暴走を繰り返し、SOS団を引っ張っていったハルヒ。
喧嘩した後に、ポニーテールにしかけた髪を、俺が入っていくと慌てて解いたハルヒ。
気丈で、傍若無人、横暴で、いつも周りに迷惑ばっかりかける。
だが――
今の俺の頭に浮かぶのは、お前の泣いている顔なんだよ。
黄色いカチューシャをつけた短い髪を揺らして、その意外に小さい肩を震わせて、その大きな目を真っ赤にして、子供のように泣きじゃくる姿。
一度も見たことがないはずの光景だが、妙にくっきりと頭に浮かぶ。
もし、俺が。
最期の最期で。
お前をそんなふうに泣かしてしまったのだとしたら――

バーン、と音がして、ドアが吹き飛ぶように開く。
「見つけたっ!!」
突然、ハルヒが現れた。
「キョン!!探したわよ!いきなり姿を消すんだから、もう、油断もすきもあったもんじゃないわっ!!」
俺はムクリと起き上がった。ポニーテールを揺らすハルヒを見る。
「なんでここにいるって分かった?」
「部室も行ってみたわ。そこにもいなくて、あんたが行きそうなところはどこだろうって考えたの。すぐにピンときたわ。覚えてる?ここ――」
ああ。俺が長門に電話してたら、いきなりお前が現れた。「とりゃー!」とか掛け声をかけて、俺に足払いを喰らわせた。
「もう一年近いのか……早いね」
ふとハルヒは微笑むと、俺の横に腰を下ろした。
「ね、キョン、チョコレート、持ってきたから。涼子も有希もみくるちゃんも、みんな作ってきてるよ……ほんとは、みんなで渡すはずだったけど、ふふ、抜け駆け!」
ハルヒは、巨大なハート型のチョコレートを取り出した。包みを開けると、これまた白いチョコで、文字が書いてある。
『キョン愛してる 私と結婚しな』
よくまあ、チョコレートで愛とか結婚とか器用に書いたもんだ。それに、この脅すような命令文はなんだ?
「『しないと死刑だから』って書こうと思ったんだけど、スペースが足りなくなったのよ」
いや、どっちにしろ脅迫だな。やれやれ。
「……ハルヒ、一緒に食べようか。今、ここで」
「え、う、うん。……でも、その前に、感謝の言葉とか――あと、返事を聞かせて欲しいな、キョン」
ハルヒが、日本刀のように切れ味鋭い真剣な表情で俺を見つめてくる。
……まいったね。
まあいいや。返事なんて決まってるだろ?
俺はハルヒを抱き寄せると、そっとキスした。
ハルヒは、ほんやりと赤い顔になっていたが、やがて、その顔が、まぶしく輝く100万ワットの笑顔に変わった。
なあ、ハルヒ。
俺が、一年前、お前を泣かしてしまったとしたら――
こっちの世界のハルヒを、思いっきり笑顔にさせてやることが、俺のやるべきことだと思わないか?


部室に戻って、朝比奈さん、長門、朝倉の作ったチョコを受け取り、古泉のチョコを丁重に断り、その日のSOS団の活動はお開きになった。
ちなみに、朝比奈さんのチョコには、一言、『脇役』と、どうどうたる楷書体で書かれていた。
「うう、長門さんがぁ……こう書けって……ぐすっ」
泣かないでください、朝比奈さん。長門はああ見えて、執念深いほうなんですよ。
帰り道、そっと古泉に話しかける。
「今夜、長門のアパートに来て欲しい……ハルヒと朝倉、朝比奈さんには内緒でな」
古泉は、ゆっくりと長門の方をみて、長門がこっくりと頷くのを見ると、真剣な表情になって聞いた。
「……決着、ですか?」
そうだ。
『すべてが終わったとき、あの公園で』
これで、すべてが終わるはずだ。

俺と長門、古泉は、いつかの公園で、やってくるべき人物を待っていた。
「僕はお会いするのは、初めてになりますね……はて、どんな方なのか……」
「たぶん、それが最初で最後になるぜ」
長門の立てた仮説が正しければ。
「来た……銃を持っている」
長門がすっと身構える。
片手に銃を携えて、暗闇の中から、そいつはゆっくりと現れた。

「やっぱりお前か……待っていたよ」
片手に銃を構えた未来人は、不愉快そうに鼻を鳴らした。一年前、俺と朝比奈さんが、パンジーの花壇から記憶媒体を見つけようとしたときに会った野郎だ。
未来人は、じっと銃から目を離さない長門を見て、吐き棄てるように言う。
「その宇宙人も一緒か……ふん、気に入らないな。待っていたのは、あんたじゃなくて僕の方だ。どうせ、あんたは意味も分からずに未来に踊らされているだけだろう」
いーや、違うね。
「俺のほうでも、ようやく全部がつながったところだ……。俺の貧弱な脳ではさっぱりだったが。一年間、長門が仮説を作っては壊しを繰り返してきたのさ」
一瞬、はっと驚いた表情になった未来人の顔が、苦痛に歪む。
「くそ……あんた……分かっているのか?あんたは核ミサイルの発射スイッチを握っているようなもんだ。あんたの指の動き一つで、ものすごい数の人間に影響がでるんだ」
そのとおりだ。
「だが、誰一人死なないさ。そうだろ」
未来人は、俺をじっと睨んでそのまま貝のように黙り込む。
「それに引き換え、お前がやったことはなんだ?……殺人だよ」
被害者が言うんだから間違いない。
「ひとつだけ答えろ……あっちのハルヒは泣いていただろ?」
「ふん……そうだ、わんわん泣き喚いたあげくの時空改変だったよ」
ハルヒの泣き顔が頭に浮かんだ。ざわざわと腹の中が煮えくり返る。目の前の未来人を思いっきりぶん殴ってやりたい衝動を、俺は必死に堪えた。
「……もういい。お前の面を見ているのはたくさんだ。もといた時代に帰れよ」
未来人は、奇妙なものを見るように、じっと俺を見つめた。そして、ちらりと長門に視線を向け、諦めたように、手にした銃を、投げやりにポイと投げ出す。
「もうあんたに会うこともないだろう。向こうに戻った僕に時間遡行の手段は残されていないからな……ふん、さよならだ」
未来人の姿は、ふっとかき消すように消滅した。
「……現在時空から消滅した」
長門が呟いた。


「説明していただきたいですね……どういうことだったんです?」
解説はお前の役目だろう古泉。俺はごめんだ。まあ、どうしてもってなら……
この人に聞くのが一番いいだろう。
「出てきてください、朝比奈さん」
はい、と答えて、ゆっくりと現れたのは、もちろん、朝比奈さん(大)だ。
朝比奈さん(大)は、静かに俺の方を見る。
「どこから……話しますか?」
もちろん決まっている。
「一年前、俺が、殺されたところからお願いします」
朝比奈さん(大)は、緊張した面持ちで、コクンと頷いた。
「最初に、言っておかなければならないことがあるの……」
朝比奈さん(大)は、軽く目を伏せた。
「未来は、確定していません。複数の未来が存在していて、それぞれの未来が、過去に干渉することで、自分の未来を守るために争っているの。
……既定事項とは、ある未来に進むために必要な、そう、チェックポイントのようなものなんです。
しかし、その争いにも決着がつきました。時間遡行の技術を、私たちの勢力が完全に独占したんです……。
さっき、ここにいた未来人は、私たちの時代で地下活動を行っていた勢力の派遣したエージェントです。
過去に干渉することで勢力を伸ばそうとする、彼らの試みは失敗しました……あなたのおかげで。
もう、この時代に干渉することはないでしょう。そして、彼らがこの時代に干渉しない以上、私たちの任務もほぼ終わりです」
細かい時空の揺らぎが残るから、過去の私には、まだここで頑張ってもらうけど、と朝比奈さん(大)は付け加える。
古泉が朝比奈さん(大)に問いかけた。
「彼が殺された、とは一体どういうことですか?」
「彼ら未来人の、最後の賭けでした……この時間平面での工作で、私たちに常に遅れをとっていた彼らは、最後の手段として未来からの干渉を断ち切ることを決断したんです。
涼宮さんの能力を利用することで、です」
そう。
「古泉、お前の記憶にはないだろうが、一年前の夏に、ハルヒが時間のループを作っちまったことがあった。そのとき、未来からの干渉は完全に不可能になっていたんだ」
古泉が、納得したように言った。
「なるほど……涼宮さんがループを起こせば、朝比奈みくるはこの時空で孤立し、未来からの指示を受け取れなくなる……。
そのため、あなたのいる未来につながるための、既定事項を実行できなくなる、というわけですか」
古泉の言葉に、朝比奈さん(大)は頷く。
「彼らの誤算は、キョンくんが記憶をそのまま維持してしまったことです。ちょうど、殺されたときの記憶はあいまいだったみたいだけど……。
キョンくんが、一年前と同じ行動をとろうと努めてくれたことで、全ての既定事項が満たされました。空き缶も、亀もそうです。
結果として、時間のループ状態から、未来への接続が行われたために、私も、あの未来人も、この時空に来ることが出来たんです」
古泉は、大きな溜息を一つつくと、やれやれといったようすで肩をすくめる。
「まるまる一年間のタイム・ループですか……さすが涼宮さんですね。あなたが記憶を維持したのも、涼宮さんの意思だったのでしょう。……それとも、愛の力でしょうか?」
さあな。
「私は、これでお別れです。もう、この時間平面にくることはないでしょう……。これからも、過去の私をよろしくね。……さよなら、長門さん。さよなら、古泉くん。」
朝比奈さんは、ゆっくりと俺の方を向き、すっと手を俺の肩に置くと、軽く俺の頬に口付けした。
そして、チョコレートの入った包みを取り出す。
「ハッピー・バレンタイン。さようなら、キョンくん。……ほんとうにありがとう」
俺は朝比奈さん(大)の差し出したチョコを受け取った。
「……さよなら、朝比奈さん」
朝比奈さん(大)は、すっと涙を拭くと、にっこりと笑って――
次の瞬間、消えた。
「現在時空からの、消滅を確認、だな……」
長門がコックリと頷く。
終わった。
ああ、ホントに終わったんだな。これで――全部が。
そう、奇妙な繰り返しの一年間。
ループ・タイムが。


「やれやれ」


………………

胸が焼けるように熱い。
いてぇ、マジで痛い。撃たれるのって、こんなに痛いのか。
朝倉涼子にナイフをぶっ刺されたときみたいだ。
口の中がヌルヌルする。気持ち悪い。これなんだろ、あったかいけど。
あれ?俺の血か?
「キョン……どうしたの……?」
ハルヒだ。なんつーか、タイミングが悪いな。
俺が撃たれたところにばったり入ってくるなんてな。
こんなところ見せたくなかった。
自分が死ぬところなんて。
「キョンッ!!こ、これ血なのっ!?あ、あんた、どうしたのよっ!!」
やべ、目が霞んできた。
ハルヒ、泣くなよ。
だからタイミング悪いって言ったんだ。笑顔をつくる余裕がねえんだよ。
ああ、でも。
最期に――お前の顔を見れたのは、タイミングが良かったのかな?
「キョン、キョン、ダメ……死んじゃダメぇっ!!いや、いやよっ!!」
泣くなよ、ハルヒ、お前は笑顔が似合うんだからよ。
いつもみたいな、すっげえいい笑顔を見せてくれよ。
意識が飛びそうだ。やべえな。これまでか。
「……キョン……キョン……お願い……死なないで……」
なに言ってんだよ、死ぬわけないだろ。
SOS団もやっと二年目じゃねえか。
一緒に部室にいこうぜ。
朝比奈さんのおいしいお茶を飲みたい。よわっちい古泉とゲームしたい。長門が静かに本を読んでいる姿を眺めていたい。
それに――
ハルヒ、お前のむちゃな命令が聞きたいよ。
いまなら何でも言うことを聞いてやるよ。
どんな無茶でも。
お前のことが好きだから。
ああ、俺はハルヒのことが好きなんだ。
ハルヒが呼んでいる、ハルヒの声がする。
わかってるよ、今行くさ。
今行くから。

………………


さて、ここからは、また後日談となる。後日談もこれで最後だ。
新学期がはじまり、二年生になって、俺たちは新しいクラスになった。
古泉は相変わらずの九組だ。ま、これは変わりようがないな。
「やれやれ、僕だけ仲間はずれですか?」
そうだ――と言いたいところだが、もちろんそんなことはないさ。お前は、SOS団に必要不可欠なホモ・エスパーだからな。
「光栄です。では、また部室で」
エスパーは爽やかな笑顔を浮かべ、おどけて肩をすくめてみせた。
「ふえ、羨ましいです……あたしは、あと一年しかないから……」
おもいっきりその一年を楽しみましょう、朝比奈さん。
朝比奈さんは、にっこりと微笑む。
「はぁい」
……それにしても、クラス替えだってのに、知ってる面子ばかりだな。
谷口、国木田のコンビとも、相変わらず同じクラスだ。
朝倉涼子が、こっちを向いて微笑んでいる。俺の視線に気がつくと、ちょっと顔を赤くして、小さく手を振った。
長門、新学期の初日から分厚い本に没頭しているな。クラスメイトの自己紹介ぐらい聞いてやれ。
そして――
「ちょっと、ちょっと、キョン、あんたの番よ!ボーっとしてるんじゃないわよ、まったく」
やれやれ、ハルヒ、シャーペンで突っつくなよ。分かってるさ。
ゆっくりと俺は立ち上がった。
もう俺たちは二年生で、ほとんど互いに顔見知りなんだ。自己紹介なんていまさらだ。
だが、まあ。
自己紹介といったら、このセリフしかないだろ?
「俺のことは、キョンとでも呼んでくれ。……さて、俺はただの人間には興味がない」
俺は教室を見渡した。
谷口と国木田があきれた顔でこっちを見ている。
朝倉涼子は、可笑しそうにくすくすと笑っている。
長門有希も、ゆっくりと本から目を上げた。いつもの無表情に、少しだけ笑顔が混じっているように見える……気のせいか?
「この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら……今すぐ俺のところに来い。そしたら――」
俺は、ゆっくりと後ろを振り返る。
満足そうに腕組みをした涼宮ハルヒの、100万ワットの笑顔。すごい、いい顔だ、可愛い。頭の後ろで、ポニーテールが気持ちよく揺れる。
後で――たぶん、ホームルームが終わったら、ハルヒの手を強引に引っ張って、いつかの屋上に続く階段に行こう。
長門の作ってくれた合鍵で屋上に出て、そこでハルヒに言おう。ハルヒのことを強く強く抱きしめながら。
ハルヒ、俺はお前のことが大好きだ、と。
本当に本当に、世界で一番好きだ。
お前に出会えてよかった。
これからも、ずっとずっとお前と一緒にいたい。
そう、言おう。

さて――

俺は、すう、と息を吸い込んだ。


「SOS団に歓迎する!!以上」



おしまい
787775:2006/08/22(火) 15:32:32 ID:/0So3orL
以上です

完結しました
ではまた
788名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:49:23 ID:nyTMqhJg
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!
GJ!GJ!GJ!
乙乙乙―――――!
789名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:49:25 ID:tmyJ1v2v
長ぇー
790名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:49:35 ID:mcSI8Tpx
神乙。
神サンクス。
791名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:51:08 ID:ulP6pggt
壮大なオチに感服しました。
笑いあり、感動あり。このシリーズは
個人的には原作よりおもしろかったです。
次回作も期待してます。
792名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:52:01 ID:MYUmTupD
一言GJとだけ言わせてもらう。
793名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:53:34 ID:ZAAdw2e2
過疎ってる中完結おめ

とても楽しめましたGJ!
794名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 15:54:13 ID:iau89Icf
ループタイムも、とうとう年度末まで追いついてしまったのですね。
wktkで読み進んでいけば、何と意外や意外のハードな展開では
ありませんか… これは力作です、凄いです。

こっち(我々が知っている方)のキョンは死んでしまうのですね、
ハルヒは、告白できないまま死に別れる羽目になったのを悔やんで、
一学期当初からラブラブ全開な新しい歴史を編んだのですか。

これはハッピーエンドなんですよね、ちょっぴりスパイス入ってるけど。
良いお話でした。
795名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 16:06:37 ID:uuyZKwbt
とりあえずGJ完結乙

長門の壊れっぷり最高 終始吹きまくりだったw
読んでて何回朝倉に転びそうになったことか…
796名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 16:13:10 ID:Qi+ZZj2Q
神J!

まさか、ここまで読み応えのある結末だとは思いもよらなかった
797如来,:2006/08/22(火) 16:39:37 ID:i8n3J/96
最強魔法使いGJ!
798名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 16:41:36 ID:tpd3dWaM
俺も一押しだ。
799名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:14:50 ID:CrfNDjQa
みんな伊藤君は無視なんだな。
ループタイムGJ乙 最後のほうゴチャゴチャしてたけど
楽しめた。次回作に期待…かな?
800名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:17:49 ID:zDPgSe05
どうオチが来るかと心配していたが
まさかシリアスオチとは予想外だった
マジで面白かったよ

ループ・タイムの中の人おつかれ&GJ
801名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:19:03 ID:xK2JZqdr
言うこと無しw
GJ
802名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:32:10 ID:DdSd3T1z
超GJ! 素晴らしい! これぞ正しく「二次創作」だ!
本当にお疲れ様です。今まで非常に楽しませてもらいました、次回作も期待しています。

それはそれとして読む前に>>794が目に入ってしまった俺負け組。
803名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:35:02 ID:Xzbhptco
>>786
神だよ。もう。なんだこりゃ…最高…
804名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:39:39 ID:VAca5rl9
8kbyteほど書いてから、何かの拍子にこんなの駄目だーとなったりするのだが。
ループタイムの中の人はそんな事あったのかな。

長編完結超乙
805名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:49:36 ID:iJvNSpcS
ってことは、長門は競馬狂のまま(ry
806名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:50:56 ID:Ig5CpzIO
『ループ・タイム』完結お疲れ様。
最後まで楽しませてくれてありがとう。
807名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:51:00 ID:Xzbhptco
…ふんふんなるほど…
キョンがこんなことになるんだったら、もっとデレときゃよかったと。
だからループ時のハルヒはキョンにデレまくりだったのか…

ホントよく練られてるなーこんなSS書けるように頑張ろう。
何度も言うが神乙!
808名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 17:58:47 ID:qCMn0nDz
ってことは、古泉のパートナーは教員のまま(ry
809名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 18:08:41 ID:7bMQqbH2
結局、もとあった1年は無かった事になっているままなのか。
810名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 18:37:43 ID:tJqlPNOA
完成度の高さに感動した
811名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 18:43:10 ID:V37o8kjs
>>809
ループ・タイムの世界は元の世界とは別の世界ってことなんじゃないかな。
812名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 18:51:45 ID:qCMn0nDz
>809
キョンと長門の願いである、朝倉生存の絶対条件だからね
813名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 19:22:21 ID:rs7X8+qH
やっべ、ループタイムがこんなオチだとは思わなんだ
てっきりただのギャグ系だとばかり考えてた
とにかく言える事はただ一つ、GJ!!
814名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 19:28:36 ID:5Qg5lH2B
GJ!
途中泣きそうになった
815 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:31:41 ID:VdJd0NHJ
完結まで少し時間が掛かるけど投下します。初投下ですがどうぞよろしく。
816エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:38:55 ID:VdJd0NHJ

 「それにしても、お祭りとはやはり、いいものですね」

 神社や寺というものは祭のシーズンを迎える度に息をふきかえしたように活気づくものだ。現に今、名もなき寺が黒い頭の浴衣姿で覆い尽されている。
 右や左に所狭しと立ち並ぶ屋台を背に、焼きそばやたこ焼きをつつくなんていうのは正に祭の醍醐味であろう。
 宣伝広告でありながら図々しさを感じさせない夜店の提灯と、ソースが焼けるような鼻をくすぐる香りは誰ともない人達の財布の紐を緩ませる。
 「祭りよ!!」などという述語も動詞もなく、同じ日本人であっても理解に遠い一言から始まったSOS団の今日の活動も、中々どうして悪くないものだ。

 「初めてお前と好みが合ったな、俺も祭は好きだ。」

 喜ばしき今日の活動の主催者である我が団長は猫の様に絶えずはしゃぎ周り、その世話係である我が団のメイドさんはあちらこちらに引っ張られている。
 もう一人の我が団の生きる置物は俺達の横で七皿目の焼きそばをつついている。そして今しがた話かけてきた我が団の副団長はいつもと変わらぬ面で俺の横に供えている。
 やはり祭の背景に男は着物に女は浴衣といった服装がまた映えるな。しかし長門は一体どこから浴衣なんて手にいれたんだろうか、知るよしもないな。
817エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:40:04 ID:VdJd0NHJ
 「どうです? 僕は、たまにはこういった息抜きもいいと思いますが?」
 そうだな、これを平和と呼ばずして何を平和と言うんだ。
 ハルヒの奴も、年に一度くらいは良いことをするようにしてるのかもしれんな。
 「それで、どうなんですか涼宮さんとはこの頃。」
 どうって……どうもこうもないぞ。ハルヒは只の団長だし、俺は只の可哀想な団員だ。なにもない。
 「またまた……そんなことを言わずに、僕や朝比奈さんとしては涼宮さんとあなたが」
 「やめろ。こういう平和を前にして自分や誰かの利益を目先につけたような話はやめろ。」
 「……そうですか、そうですね……今日という日も後僅かですし、今日はこの話はもうしません……申し訳ありません」
 そうさ、こういった純粋な楽しみや喜び、子供の頃の郷愁を思い出させるような神聖な空間に……人間の汚い利益争いの欲なんて持ち込むのは禁止だ。
 なあ、長門? 金儲けよりも、客の喜ぶ顔が見たいと思ってる人達が作った焼きそばはうまいだろ?
 「……ん……にゃに?」
 飲み込んでから喋りなさい。



818エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:41:00 ID:VdJd0NHJ
 宴もたけなわと言った所か。夜店に集う黒い頭の数もめっきりと減ってきた。淡い髪色の小さな女の子はまだ食う気のようだが。
 お前は胃袋まで宇宙なのか……? と言っても、あながち否定されなさそうな所が怖いな。

 そうこうしている内に、年頃の若い男女より数倍は楽しんだであろうハルヒが陸上選手のように奥から駆けてきた。後ろの世話係も少し遅れて。

 「あ〜楽しかった〜!! キョンも一緒に来れば良かったのに!」
 遠慮しておこう、下手なマラソンランナーでも追い付けないようなハルヒに俺がついていける訳がない。
 「ふみぃ〜……もう歩けませんよぉ〜……」
 おめでとうございます、朝比奈さん。あなたは今日だけで陸上部の合宿と同レベルの試練を乗り越えたんですよ。
 「……おいしい」
 そうか長門、焼きそばおいしいか。でもせめて二皿目でおいしいと気付くようになろうな。
 そうすれば屋台のおじさんも、お前がパシリにされてるんじゃないかなんて杞憂な心配しなくて済むからな。

 「さて……涼宮さん、今日はまだ何かあるようですね?」
 そう言って古泉はいらんスマイルを二割増しにした。
819エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:44:11 ID:VdJd0NHJ
 「そうよ、流石に古泉君は分かってるみたいね。実は今日はね……」
 ハルヒが語調と声量をすぼめると、自然に皆が顔を寄せて聞きいった。

 「……流星群が見れるのよ!!」



 森に包まれているようで事実、空が大きく見える神社の裏には既に大きな人だかりが出来ていた。俺達五人は、いや、ハルヒは少し見やすい位置を無理矢理確保した。
 ……全く、声を小さくして皆を引き付けてから大声を出すというのは新手の嫌がらせか?
 もしそうならベストアイデア賞は総舐めだろうがな。まあそれが栄誉となるか恥となるかは俺の知るところじゃない。

 「シッ……! キョンごちゃごちゃうるさい! ……そろそろよ……」
 なあハルヒ、俺が力の限り叫んでも流星群はバックギアに入れて後進なんかしやしないぞ?
820エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:45:10 ID:VdJd0NHJ
 「ちょっと……ロマンチックですねぇ……」
 「八百年に一回らしいですからね、我々がその日を迎えられるということは、身にあまりある栄誉ですね。」
 「……おいしい」
 最後の一言は空耳として、確かに俺達が今ここにいることは数えきれない確率の上に成り立っていることは分かる。
 それがロマンチックか栄誉かは個々の思想だから俺には侵すことのできないものだが、そう思って見たほうが幾分も美しく映えるもんだろう。
 「……来るわ……みんな、目凝らしてなさいよ……!」
 はいはい、できればそれはあそこにいる老夫婦に言ってやれ。

 「あ……」
 ん? 今光ったか? ……誰だ? 思わせぶりなことをする狼野郎は……

 ――ドサッ

 ん……? お、おい……どうしたんだ……?

 暗闇の中に目を凝らして音のしたほうを見ると、そこにはうつ向きに倒れこんだ長門の浴衣姿があった。
821エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:46:45 ID:VdJd0NHJ
 「あ……光った! 光ったわ!」
 それどころじゃないだろ! ……と言いかけて、隣にいた俺以外にまだ誰も長門の状態に気付いていないことに俺は気付いた。
 とりあえず俺は冷静を取り繕って長門の胸を抱いて人影のないベンチまで引き寄せた。
 「長門!」
 「…………」
 「長門!!」
 「…………」
 元々白い長門の肌は、いつものような淡い紅色を染めずに漂白したような更なる白をかもしだしている。
 瞳を閉じて返事をしない肉体に声をかけるのは無力感があり、更に返事をしないことが俺を焦らせた。
 不衛生な屋台での食中毒や、肉体を越えた食い過ぎなど、色々な事を考えているうちに後の三人が駆け付けた。
 「ちょっとキョン…… !……って、有希!? 有希……どうしたの……!?」
 「な、長門さん……!? 長門さんが……!?」
 流石の超能力者と未来人と神も、団きっての万能置物の異変に動揺した。
 「ハ、ハルヒ……長門が急に倒れて……」
 かくいう俺も動揺していた。朝倉の槍で腹を貫かれても、足を切断されても、顔色一つ変えなかったあの長門が倒れるなんて前代未聞な事実に。


 携帯でハルヒが救急車を呼んでから三分もしただろうか。もう見れないのではないかと思いかけていた長門の瞳がうっすらと開いた。
 「…………あ……?」
 「ゆ、有希……? 有希っ……!!」
 「な、長門さんっ……!」
 「一体どうしたんだ!?」
 「…………」

 「……………………………………………貧血」

 だいたい話は分かった。長門が目で送ってくれた合図は「涼宮ハルヒがいるため此処では説明できない」というものだということが。
 俺は自分の長門感情理解システムにちょっとだけ自尊し、長門をゆっくりと立たせた。
 まだふらつく様子を見せる長門には、いつものような完璧超人といった風貌は全く見受けられない。むしろ気と心臓の弱い女の子だ。
 風邪をこじらせたかのように顔を紅に染めて熱っぽい目が中空をさまよっている。
 「俺は長門を送る、ハルヒは救急車が来たら適当な言い訳しておいてくれ」
 そういうなり、想像した通りにハルヒが噛みついた。
822名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 19:48:31 ID:TAfH+Vi4
「前編」じゃねえよ
完成させてから投稿しろよ
823エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:49:40 ID:VdJd0NHJ
 「なに言ってんのよ! 救急車に乗せたほういいわ! それに送るなら私も行くわよ!」
 「ハルヒ、急な貧血そこらで救急車に乗せられて、一躍の時の人になるのは長門が可哀想だろ?
 それに暗い夜道で俺は二人も守れない、分かってくれ
 そして古泉、お前は男として二人を送り届けろ。必ず誰かを一人にすることの無いようにしろ、いいな?」
 俺があるがままの正論を述べると、古泉も状況を理解したのか戯言をぬかすことなく了承した。しかしハルヒは食い下がる。
 「ちょ、ちょっと……! なに勝手に話進めてんのよ! く、暗い夜道でキョンが有希にいたずらするかもしれないじゃない! だから私も」
 「言葉に気をつけろ……! いいか、長門は今、不安定なんだ。下手に不安にさせるような事を言うな。
 それにお前が立派な団長なら、自分も含めて団員皆が無事である選択をするんだろう、違うのか?」
 「…………分かったわよ。 みんな! 今からキョンの言う通り行動しなさい!
 有希……? 無理しないで……ね? 身体よくなったら連絡して……」
 ふむ、なんだかんだ言っても今まで友達がいなかっただけあって、俺と朝比奈さん以外の友人には気を遣うようだ。
 初めてお前の良いところを見た気がするな。
 「よし、そういう訳で、また明日。
 長門、大丈夫か? 歩けるか?」
 「……ゆっくりなら……肩を貸して欲しい……」
 この時に俺が確認できたのは、ハルヒがとても心配そうで、それでいてちょっと羨ましそうな顔をしてたことくらいだ。
 しかしそれは別の話だがな。


824エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:52:11 ID:VdJd0NHJ
 寺や神社などは都市部から幾分か離れた場所にあるのが定常だ。タクシー乗り場など近くに無く、バスや電車の時間も過ぎている現状はあまりに辛いものだった。
 災難は重なるように、長門の容態は少しも良くならなかった。元々華奢な身体を大きく揺らし、肩で呼吸しているのを見るのは辛かった。

 「ふう……長門、鍵を」
 「浴衣……袖……入ってる……」
 とうとう単語しか話せないくらい具合が悪くなってしまったようだ。このドアを開けたらまず俺は何をしたらいいんだろうか、と急に不安になった。

 ――ガチャ

 鈍い音を立てて味もそっけもないドアを開けた。電気をつけて、とりあえず長門を寝かせた。
 建てつけのいい押し入れから布団を引っ張りだして、またとりあえず長門を寝かせた。実際、それ以上のことなど思い付きもしない。
 長門は大きく息をしながら、紅に染まる頬をたゆませて布団の中で大きく大の字を作っていた。
 俺は何をしたらいいのか解らないまま、冷水で冷やしたタオルをそっと長門の上に乗せた。
 もしかしたら、ハルヒを連れてきていたほうが良かったかもしれない。救急車に乗せていたほうが良かったかもしれない。
 そんな後悔だけが口の中で噛みきれずにもがいていた。

 「……によるシステムエラー……生命反応の……停止……の電波……要請を……思念体……に」
 はっと顔を上げて長門を見据えた。長門が何か言ったような気がした。と、途端に長門から肌に感じられるほど出ていた熱が消え失せ、呼吸が停止した。

 「……長門……?」

 殺風景な部屋には返事を返すものはいなかった。俺はまるで、それだけはしてはいけないということをやってるような気分で、長門の脈をとった。
 急に冷えた手首に触れること……一分……二分……涙が目に溜って前が見えなくなっても、長門の血管はピクリともしなかった。
 「お、お前……宇宙人だからそういう完璧な芝居できるんだろ……? なあ……もういいから……目を開けてくれよ……!!」

 「……泣いているの……?」

 長門の声が聞こえたような気がした。気がしたのかどうなのか解らなかったが。

 ――――――――
825エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:53:06 ID:VdJd0NHJ
 ――――――――

 「そのだな……まず……説明してくれ」
 「分かった」
 死んだ人間が生き返るって話がでるなんてのは映画や漫画、小説の中で著者が造り出した自分の欲の現れだ。
 あの時言い残した一言をどうして伝えられなかったのだろう。あの人は死んでなお私を許してくれたのだろうか。
 そんな終わりのない人々の疑問に終止符を打つために人間が都合良く考える蘇生。そんなもんはありゃしない、そいつが人間ならな。
 そう、そいつが“人間”ならな。

826エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:56:29 ID:VdJd0NHJ
 「今夜地球近辺を通過した流星群の中に強力な磁力性をもつものを観測した。
 私や朝倉涼子のようなヒューマノイド・インターフェースは基本的に情報統合思念体の送るエネルギーにより活動している。
 自己の判断により食物から熱エネルギーを摂取することも許されてはいるが、情報統合思念体が電波として送るエネルギーに比べれば微量にも満たない。
 通常状態での活動下の0〜250%以内の状況に置いては情報統合思念体から送られるエネルギー量が底をつくことはほぼ有り得ない。
 しかし今回、先にも説明した様にあの流星群の中に太陽を上回る強力な磁力性を持った流星が存在し、地球上空を通過したこと。
 それと情報統合思念体がエネルギーを送る時間帯が一致したことにより、情報統合思念体から送られるエネルギーの電波が強力な磁力に歪められて内容不明の電波に改変された。
 私は情報統合思念体からの送信だと考えたために警戒せずのその電波を受信した。その結果、生命反応、通信機能、肉体に対し甚大な被害を被った。
 その修復の為に情報統合思念体に通信を試みたが、通信機能が大破していたためにかなりの時間がかかってしまった。
 あとは情報統合思念体にアクセスし始めると同時に生命反応を一時的に停止させ、情報統合思念体の復帰プログラムを待った。
 それが今回の経緯。」
827エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:57:52 ID:VdJd0NHJ
 ――――だそうだ。何が言いたいのか少しだけ分かる様で、しかし説明しろと言われたら全く解らない。
 一日二日サボった後の数学の授業のような話だな。
 画面の前のアンタが理解できることを期待するよ。俺には説明は無理だ。

 「とにかくまあ……もう大丈夫なのか……?」
 「……大丈夫」
 「……そうか、なら俺はそろそろ」
 「じゃない……」
 「……は?」
 「だいじょばない……だ、だいじょ……だいじょぶない……」
 「…………」
 「だ……だいじょうぶじゃない」
 「…………」
 「齟齬が発生した」
 「咬んだだけだろ」

 「……長門、やっぱりそろそろ帰らないと、親が心配するからさ……」
 「…………」
 「な、もう一人でも大丈夫だろ……? ちゃんと暖かくして寝るんだぞ?」
 「…………」

 ――ガチャ

 「じゃあな、鍵はここに置いて」
 「待って……」
 「……?」
 「せめて……私が眠るまでは……傍にいてほしい……不安だから……」
 「…………」

 ――バタン

 「…………」
 「……少しだけだぞ?」

 ――コクリ

 「…………」
 「…………」
 「……スゥ……スゥ……」
 「……ムニャムニャ……」

 ―――――――――――
828エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 19:59:03 ID:VdJd0NHJ
 ―――――――――――

 ――ババッ

 体内時計がAM7:00を観測した瞬間、目を瞑ったまま反射的に俺の身体は、妹のフライングボディアタックを回避する姿勢をとり、かつ反撃できる体勢を整えた。
 しかし今日は妹のドロップが無いようだ。珍しく寝坊か?
 そんな場合は、兄の俺が優しく起こしてやるべきなのだろうが……それは漫画の中のシチュエーションだ。
 朝の二度寝の時間は妹の成績より貴重だというのはもう六年は前に気付いてる。
 男ってのは毎日起こして貰ってても自分からは起こしてやらないような自分勝手な存在なのさ。

 目を瞑ったままそれだけのことを考えて、また俺は床に敷かれた布団に潜って抱き枕を引き寄せた。柔らかい感触が俺を睡眠へと誘う。はずだった。

 抱き枕……? 床に敷かれた布団……?

 訝しんだ俺が目を開けるとそこには……

 ――――――――
829エラー・前編:2006/08/22(火) 20:02:12 ID:VdJd0NHJ
 ――――――――

 「キョンもとうとうプレイボーイか……羨ましいぜっ!!」
 “とうとうプレイボーイ”という言葉の使い方は変だし俺はプレイボーイでもなければタラシでもないぞ、谷口。
 「だってお前、涼宮と仲いいじゃねーかよ」
 いいわけじゃないが、悪い訳でもない。しかしそれがプレイボーイと呼ばれる経緯になるというのが分からんな。
 それにあまりそういうことを教室で言うな。
 「それにあの朝比奈みくるさんと話までできて! 俺ならそんなの即心停止、いやもしかしたら、脳死も有り得るぞ!」
 そうか、それは良いことを聞いたな。今度朝比奈さんに紹介してやる、骨は拾ってやるからな。
 「極めつけは……お前、今日……長門有希と一緒に登校してたろう……?」
 うっ……し、しかしそれはちゃんとした経緯とちょっとした不注意が産んだ産物であってだな……別に他意があったわけじゃない……
 しかしまさか、家に制服を取りに行ったとこに長門がついてくるとは思わなかったな……
 「もしそうだとしてもだ! あの長門有希だぞ!? 座右の銘が完全無視みたいな奴がお前と一緒に登校するなんてのは……」
 違うな、座右の銘は栄養過多か暴飲暴食だな。
 「ああああああ、俺も涼宮と……朝比奈さんと……長門と……ヤリて〜!! も〜ヤリて〜よ〜!!」
 ご愁傷様、古泉なら貸してやるから何時でも言ってくれ。それとな……背後を気にしないと長生きできんぞ。
 「はっ? 後ろ……? 後ろがどうかし……涼みぐふぅ!!」

 ご愁傷様。

 ―――――――――
830エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 20:03:52 ID:VdJd0NHJ
 ―――――――――

 「は〜い静かに、じゃ今日は51ページのレッスン1からね」

 ――ツンツン

 なんだハルヒ、どうした? 因みにつつくのは構わないが芯はしまってからつつけ。
 「ヒソヒソ(有希はどうなったの? 学校には来てるの?)」
 「(長門なら来てるぞ、というかお前は長門の登校姿を見ていないのか。ウンウン、それは良いことだ。)」
 「(なによ良い事って?)」
 「(なんでもないさ。)」
 「(怪しいわね……それより昨日はちゃんと送ってやったんでしょうね!? 有希に変なこともしてないわよね!?)」
 「(大丈夫だ、俺の一晩かけた懇親的な介護によって長門は今日学校に来れるんだからな。)」
 「(一晩……? ちょっとキョン……まさか一人暮らしの女の子の家に泊まったの!?)」
 ん……こ、これは失態だ……下手な言い訳をしたらまた閉鎖空間かもしれんな……

 「(いや、あの後、長門が熱出してな、大変だったんだ……お前も呼べれば助かったんだが、夜中に一人歩きをさせるのは危険だと思ってな……すまん)」
 「(……そう、まあそれなら仕方がないわね……けど、私なら大丈夫だから呼んでくれても良かったのに……そんなに気つかわなくてもいいわよ!)」
 ふむ、「ハルヒの身を案じるフリ」という選択肢を俺のハルヒ不機嫌対策用コマンドに組み込んで置こう。これは使える。
 間もなくしてチャイムが鳴った。

 「有希っ! 大丈夫だった!? ほんとに心配したんだからっ!!」
 「……大丈夫……心配かけてごめんなさい……」
 「有希はキョンと違って大事な団員の一人なんだからね! なんか少しでも体調悪いとか頭痛いとかあったら言わなきゃダメよ……!?」
 団員でなければ俺は一体なんなんだ? しかし、ハルヒが長門に抱きついているのを見るのは久しぶりだな。
 どうも長門は人に関心がないように見えるが、ハルヒには何故かちょっとだけ心を開く時があるんだよな。普通なら長門はごめんなさいなんて言わん。
 「それと、キョンに変なことされなかった?」
 「……抱き枕にさr」
 「待て待て! あれは条件反射と不可抗力の産物だ。誤解するな、そしてハルヒは何も気にするな。」
 「なによ抱き枕って?」
 「なんでも」
 「ない」
 「…………」
831エラー・前編 ◆2Fhe5d8ibo :2006/08/22(火) 20:04:47 ID:VdJd0NHJ
 頼むから長門、お前自らハルヒが閉鎖空間を起こしそうな行動はやめてくれ。お前がとめなきゃ誰が止め……まあ、俺か。
 「いやはや、キョン君の懇親的な介護を一晩もですか……これは僕も一度病気や怪我を煩わってみても」
 そうだな、そうなったらいい病院を紹介してやるから行け。三年間は帰って来なくていいぞ。
 「……いやはや」
 「…………」
 ……この時は、古泉の一言が後のヒントになるなんて思いもよらなかった。



 前編 終わり
832名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:06:26 ID:QPPX0Pxe
>>831

wktkして後編を待ってるぜ。
833名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:11:45 ID:SND6a6ae
乙。楽しみにしてるぞ
834名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:12:39 ID:uuyZKwbt
後編wktk

ちと疑問に思ったんだが古泉ってキョンのことあなたとしか呼ばないよね?
835名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:14:21 ID:ohx0cfzd
>>834
名前、決まってないからな。
836名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:14:22 ID:QX+o4vm9
長門がやけに感情豊かだけどGJ。
837名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:15:11 ID:euHTBFkw
なんか端折りすぎてて解りにくいな……
838名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:23:11 ID:tJA1fEeW
乙。後編待ってます
839名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:25:39 ID:6vXz/f4f
>>834
1回でもいいから呼んでくれると楽になるんだけどね
840名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:35:28 ID:CrfNDjQa
>>839
確かにそうかもしれないけど、キョン君、又はキョンさん
以外に選択肢は無いだろうし、キョンが本名後悔しない限り
「あなた」とか「彼」としか呼ばないだろうね。
キョンさんは違和感ありすぎ
841名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:42:27 ID:uuyZKwbt
古泉も皮肉ってなら言いそうだけどな…
842名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:44:34 ID:6vXz/f4f
>>840
でもやっぱり古泉や長門もだけど、何の前触れもなく「キョンくん」
って呼んじゃうのは、キョンがいきなり「みくるさん」って呼んじゃうくらい
違和感あるよ。
843名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:45:45 ID:0AxMnGtt
文芸部の部誌を作らないと時間なんたらのアレは完成しないんではないか?
844名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:55:10 ID:Ef9GEjf5
ハルヒが性的奔放説はそうだったらいいなーってことで
845名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:58:21 ID:qCMn0nDz
>831
薄紫朝顔柄で白浴衣姿の長門が目に浮かんだ
長門スキーとしては文句なしです。続きwktK
ムニャムニャw
846名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 20:58:22 ID:DdSd3T1z
>>844
ハルヒスレから誤爆乙
847名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:08:32 ID:WyaPbDtg
帰ってきたらループタイムが完結してるよ。
遅れていようといいたいんだ。お疲れ様でした!!!
848名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:15:27 ID:QjUNRR1D
>>787
長門キャラ立ちすぎwww
谷口ホーミングと古泉チョコと『脇役』にワロタwww
849名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:17:19 ID:+moBrotv
>>831
面白かったよ。後編楽しみにしてる

>>837
俺はこれくらいがちょうどいいと思う
必要なところはちゃんと描かれてるし
どうでもいいシーンをだらだら描かれると逆にgdgdになりそうだしな
850名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:23:45 ID:P3KRdAAV
朝比奈みくるの暴走の続きマダー?
851名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:24:56 ID:qCMn0nDz
>787
俺も遅れたけど言いたい。祝完結!
Happyend最高。キャラの属性付加(みくる除くw)が見事でした
競馬狂長門や乙女朝倉の見納めは一抹の寂しさが……
次回作も期待して待ってます。 裸で
852名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:38:33 ID:pvKOVAme
>>851
一瞬「Hyde最高」に見えた
853名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:43:14 ID:lMa3395y
ひでえ話だ。

それはそれとして>>787さん、長編完結お疲れ様。
854名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:49:22 ID:4XPRvIY4
昨日書いた朝倉ものの続き投下します
855朝倉涼子の復活:2006/08/22(火) 21:50:14 ID:4XPRvIY4
 ハルヒは長門が手にしたミニ朝倉を目にすると、つかつかと無遠慮に歩み寄り、無造作に取り上げ
た。お前、そうする前に人に許可を求めようとか思わないのか?
「何この人形?何で有希が持ってんの?……ひょっとしてキョンのプレゼント?」
 妙に険のある目で俺を見るハルヒ。何だ、その目は?俺が何をした?朝倉も人形のふりをする事を
選択したのか、身動き一つしない。
「いや、それはその、な。ゲーセンの景品だよ。妹の土産にと思って」
 咄嗟にデタラメを並べる俺。なかなかいい線いってる言い訳だと思うが、ハルヒはまだ胡乱な目で
朝倉を見ている。
「ふーん……でもこんなキャラ見た事ないわね。それにこれ、北高の制服に似てない?」
「……偶然だろ、よくある制服だし」
「かもしれないけど、なんかどっかで見た事あるような顔よね、これ」
 しげしげと朝倉を至近距離で見つめるハルヒ。さんざん眺め回した後、口を開く。
「これ、何て名前のキャラなの?」
「あさく……じゃなくて、あー、あ、サクラ?」
「何よ、その疑問形は?どっちにしても知らないけどね、そんなキャラ」
 そう言うと、いきなり朝倉の頭と胴を掴んでねじり出すハルヒ。首が取れるだろ、首がっ!
「な、何よ、そんなに焦らなくてもいいじゃない。このぐらいで壊れたりしないわよ」
 面食らうハルヒ。お前は知らないし、知って欲しくもないが、ナマモノなんだよ、そいつは!
 ぺたぺたと朝倉を触っていたハルヒだが、何かに気づいたのか急に素っ頓狂な声を上げた。
「あれ、これ制服と体が別々になってるじゃない!脱がせられるみたい。よく出来てるわねー」
 待て、お前、何をするつもりだ。止める間もなく、朝倉の制服に手をかけて脱がせ出すハルヒ。
拷問の次は羞恥プレイとは、お前は何か朝倉に恨みでもあるのか?
「へっへっへっ、口で嫌がってても体は正直だぜ」
 お前はどこのエロ親父だ。たちまち朝倉の制服を引っ剥がすハルヒ。心なしか朝倉の顔も赤い。
さっき首を捻られたせいかもしれんが。
「うわっ、下着までつけてるわよ、この人形!殆ど凹凸のない体型のくせに生意気ねー」
 俺は見た。そう言われた瞬間、朝倉の額に漫画みたいな青筋が浮かぶのを。まあ、大きい頃は
スタイル良かったからな、こいつ。そして、長門がなぜか心なしか勝ち誇ったような視線で朝倉
の胸を見下ろしている。
 ぐにぐにと朝倉の体のあちこちをまさぐるハルヒ。うーん、昔の朝倉ならともかく今のサイズ
ではちっとも興奮しないな。と、その時、ハルヒの手が上から下に移動していく。
 やめろ、ハルヒ!そこから先はシークレットゾーンだ!
「ひゃんっ!」
 部室に急に響いた声に思わず手を止めるハルヒ。ぽかんとした顔で俺を見る。
「……何、今の声?」
 俺が答えに窮していると、長門がすっと手を挙げた。
「私」
「有希が!?何で!?」
「何となく」
「そ、そう……?」
「そう」
 問い詰めようがなくなったのか、その後しばらく朝倉を弄んでいたハルヒだが、やがて飽きたのか
無造作に机の上に放り投げる。お前、もう少し丁寧に扱えよ。
「それにしても、遅いわねーっ、みくるちゃんに古泉君。ちょっと捕獲して来るわ!」
 そう言って部室を飛び出していくハルヒ。相変わらず騒がしい奴だ。
「……おい、朝倉、生きてるか?」
「ううっ、もうお嫁に行けないわ……」
 机に体ごと突っ伏して、しくしくと泣く朝倉。行く気があったのか。その後、立ち上がり、ハルヒ
がとっちらかして制服を短い手足で苦労しながら、えっちらおっちらと着込む。やれやれ。
 俺は溜息をついて、長門に目を向けた。
「これからどうする?」
856朝倉涼子の復活:2006/08/22(火) 21:51:13 ID:4XPRvIY4
「彼女の情報連結を再度解除するのが、一番早くかつ安全」
 長門が無表情に淡々と続ける。朝倉がぎょっとした顔で長門を振り仰ぐ。
「いや、そう言ってもなぁ」
 現状の朝倉は危険という言葉とは程遠い。言動が多少物騒だがネズミより安全だろう。
「何よ、キョンくん。同情なら受け付けないわよ」
 朝倉、だからそのサイズとデフォルメされた顔じゃ、怒っても迫力がないんだよ。
「あなたの好きなようにするといい。私は彼女の処分について意見は持たない。主流派も急進派も
今の彼女に重きは置いていない」
 どうでもいいって事か。ほぼ完全に消滅させられた後に執念で甦ったってのに冷たいな。
自分を殺そうとした相手にこんな事を思うのはバカみたいだが、俺は少し朝倉に同情した。本人は
不本意だろうが。
「妹の土産って事になってるから、今日のところは持って帰る。いずれ機会を見て、お前のところに
連れて行くよ」
「そうして」
「ちょっと、私の意見は!?」
 抗議の声を上げる朝倉の意見は、二対一で否決された。その後、朝比奈さんと古泉をとっ捕まえて
戻って来たハルヒとの間で何やかんやあったのだが割愛しておく。

「キョンくん、お帰りーっ!」
 家について自室に戻り、朝倉入りの鞄を置いた俺の耳に、馴染みの声が飛び込んで来た。胸元に
シャミセンを抱えた我が妹だ。
「ねーねー、キョンくん、お土産はーっ?」
「お土産?」
「ハルにゃんが電話して来たのー。キョンくんがお土産持って帰るってー」
 どうしてそんな事をわざわざ電話して伝えるんだ、あいつは!
「ねーねーっ、お土産のお人形はーっ?」
 しかも人形って事まで言ってやがる!俺は仕方なく鞄の中から朝倉を取り出した。帰る途中で
ずっと狭いだの暗いだの汚いだの文句言ってうるさかった朝倉だが、今は静かに人形を装っている。
「わーいっ、キョンくん、ありがとーっ!」
 とても年齢二桁とは思えない喜び方をする我が妹。ちょっと将来が心配だよ。っていうか、足を
持ってぶんぶん振り回すなよ!
「シャミーっ、新しいお友達だよーっ」
 妹は朝倉の顔を、シャミセンの顔に近づける。二度ほど舌でぺろぺろとやるシャミセン。猫の舌
だと痛いだろうなぁ、などと思っていると、不意にシャミセンがかぷりと頭に噛み付いた。
「…………ッ!」
 ぴしっ、と朝倉の顔が凍りついた。何かを必死でこらえてるのがわかる。妹は暢気に「シャミーッ、
仲良くしないと駄目だよーっ」などと言っているがそれどころじゃない。
「あ、そうだ、待っててねーっ」
 妹がそう言ってとたとたと部屋から出て行くと、俺は急いでシャミセンから朝倉を救出した。うわ、
よだれでべとべとになってやがる。
「いったあああいっ!」
「大声出すな!」
「だって痛いんだからしょうがないでしょ!」
「俺だってお前に刺された時はなぁ」
「何の事よ、それ?」
 ああ、そうか、ここのお前は知らないんだな、それ。などとやってると妹が戻って来た。手には
クレヨンの箱を握っている。
「何だ、そりゃ?何する気だよ?」
「その子にお化粧してあげるのー」
 無邪気に笑う妹。助けてと目で訴える朝倉。すまん、お前が土産の人形という事になってる以上
俺のしてやれる事は何一つないんだ。
 その後、さんざんクレヨンで朝倉を蹂躙した妹が、「お風呂入れてあげるねーっ」と朝倉を拉致
し、溺死寸前まで湯船につけたりと苦難は続いた。合掌。
857朝倉涼子の復活:2006/08/22(火) 21:51:55 ID:4XPRvIY4
で、その後、このちっこい朝倉がどうなったかというと………

「キョンくん、おせんべい取って」
 自分の体ぐらいある湯飲みを抱えて、ちびちびとお茶を飲んでいた朝倉がそう言った。俺は半分
にせんべいを割って差し出す。
 それを受け取ると、朝倉は体全体で抱えるように持ち、ちみちみとかじり始める。

ごらんのようにまだいるんだ、俺んちに。

「私はキョンくんを殺すために来たの!そのためにはこうして身近にいるのが一番だわ!」などと
朝倉は主張してるが、本当は単に居心地よくなっただけなんじゃないのか、他に行くあてもないし。
 おまけに面倒見のよい性格として設定されていたせいか、俺が宿題などやっていると机の上にちょ
こんと腰を下ろしてあれこれと注意してくる。正直ちょっとうっとうしいんだが……。
「ほら、キョンくん、そこ計算ミスしてるわよ」
 あーっ、はいはい。消しゴムかけると朝倉はそれでよろしいと頷く。つーか、殺すってどうやって
殺す気かね?力がないからハサミも持てないし、自力じゃ俺のベッドにも上がれないくせに。口では
物騒な事言いつつ、実行する可能性が限りなくゼロなんで俺もついつい長門のとこに連れて行くのが
面倒になっちまうんだよな。
 それと、俺が朝倉を連れて行けない理由はもう一つあって……
「あーっ、サクラちゃん、ここにいたーっ」
 俺が適当にでっちあげた朝倉の偽名を言いつつ、妹が入って来た。朝倉の顔が青ざめる。こいつが
妙に朝倉の事を気に入っちまって、連れ出そうにも連れ出せない。朝倉が俺を殺すより、朝倉が妹に
息の根止められるって可能性の方が高いよな、どう見ても。
「サクラちゃん、何でいっつもいなくなっちゃうのかなー?不思議だねーっ、キョンくん」
 ああ、不思議だ、不思議だ。決して命の危険を感じたそいつが脱走して来るわけじゃないだろうな、
うん。時に妹よ、手に持ってるボロキレは何だ?
「うんとねーっ、サクラちゃんの服を作ったから着替えさせてあげるんだーっ」
「服!?」
 それが服なのか?何だ、あさく……じゃなくてサクラは空襲で焼け出されて命からがら逃げ出して
来たという設定なのか?
「ぶーっ、キョンくんの意地悪。いいもん、サクラちゃんと遊ぶもん。おいでーっ、サクラちゃん」
 ひょいと朝倉を掴む妹。「いやあああっ!」という朝倉の絶叫が聞こえて来そうだ。
 俺はこめかみを指で押さえた。心配の種が一つ増えちまったなぁ。そして、いつもの台詞を呟いた。
「やれやれ」
858名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:52:45 ID:4XPRvIY4
以上で終わりっす。
859名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 21:55:05 ID:GUbl4GiG
乙!
妹ちょw
860名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:00:14 ID:eYcxz1Gp
ワロタww
朝倉人形欲しくなったよ。
俺にとっては今までで一番の朝倉萌えGJ!
861名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:02:17 ID:eJN7M7pZ
朝倉カワイソス
862名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:06:55 ID:U2CK4feU
乙!
無邪気って怖いわ〜
863名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:19:40 ID:yuIzgNPG
GJ!
折角だから面倒見のいい朝倉に
キョンの夜の面倒も(ry
864名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:22:49 ID:tSzw7UHF
キレた朝倉にキョンが毒殺されるに1000ハルヒ
865名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:24:57 ID:5BOtN2H5
ちゅるやさん(鶴屋さんではない)のエロキボン。
866名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:43:08 ID:v9yKzvqJ
これが襲ってきたり、妹のオモチャにされるのか(W
ttp://up2.viploader.net/pic2/src/viploaderf81335.jpg
867名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 22:49:04 ID:qCMn0nDz
それを脱がしたり、まさぐったりしたのか (w
868名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:03:48 ID:tmyJ1v2v
どうもVIPのスレは好きになれないオレガイル
やっぱこっちかな。
869名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:04:12 ID:CrfNDjQa
シャミセン×SD朝倉 ○姦 マダー?
870名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:30:03 ID:4YsZ2rrf
ここで古泉ものを投下
11レス
8711/11:2006/08/22(火) 23:30:57 ID:4YsZ2rrf
さてさて、こう改まって話そうとすると何から話せばいいのか分からなくなって困りますね。
話すべきことと話したいことが必ずしも一致するわけでもありませんし。
まぁ話のネタには事欠かかないのは幸いです。
ただ惜しむらくは、時間がもうあまりないってことですかね。


『古泉一樹の述懐』


では順を追って、まずは出会った頃からにしましょうか。

前にも言った覚えがありますが、あの時は本当に驚きましたよ。
え? ははは、酷いですね。僕だって驚くこと位ありますよ。
嘘じゃありませんよ。
例えばあなたと涼宮さんが閉鎖空間に行ってしまった時なんて、言い表せない程ビックリしました。
ついでに二人とも無事戻ってきた時は更にビックリしたわけですが。
比喩でもなんでもなく声にならない位に、ね。
正直なところ我々機関の人間も朝比奈さんも、長門さんでさえも戻って来る確率は絶望的だと思っていましたから。
だから是非ともどうやって戻って来たのか教えて頂きたかったのですが、まだ駄目ですか。
おや、真っ赤になってそっぽを向いてしまうなんて、余程大胆なことをなさったのですか?
……冗談ですよ、冗談。
まぁ方法はどうであれ、僕らにとってはあなた方が戻って来たという事実だけで充分です。
8722/11:2006/08/22(火) 23:31:35 ID:4YsZ2rrf
おっと話が逸れてしまいましたね。
ええとどこまで話しました?

ああそうそう、出会った頃でしたっけ。


高校生になった涼宮さんが何やら始めそうだ、と情報が入り機関に言われて転校してきた初日でした。
教室でこれからの事を考えていたら、当の観察対象者本人が僕の元に来て、

「あんた誰? どこから来たの!?」

なんて言ったからには口から心臓が飛び出すかと思いましたよ。
一言二言で済んだから良かったものの、あのままあの頃の涼宮さんの眼力で詰問されていたら僕でも誤魔化しきれなかったでしょうね。
更に追い討ちのように放課後に、

「まあ合格よ謎の転校生くん! ようこそSOS団へ!」

と言われた時には正直諦めの境地に達していたかもしれません。
その後ロクに挨拶もなしに部室までもの凄い力でネクタイを引っ張られましたし。
ああ、分かって頂けますか?
え、あなたもされたのですか成る程……。
あのパワーは事前に予備情報がなければとてもじゃないけど耐えきれるものじゃありませんね。
その点、僕はあなたに比べればマシだったと言えるのかもしれません。

それで部室前でどうにか身なりを整える時間は与えられたのですが、正直それどころではなかったのですけどね。
部室の扉を開けられた時の僕は必死で平静を装っていましたけど、内心驚愕していました。
8733/11:2006/08/22(火) 23:32:21 ID:4YsZ2rrf
僕だけならまだしも、あの頃は敵対関係とまではいかなくとも要注意すべき相手だった未来人の朝比奈さんと、未来人よりは多少の接点はあるもののこれまた得体の知れない情報統合思念体のインターフェースの長門さんが同じ部屋にいたんですから。
しかもその全員が涼宮さんによって集められた、と。
厳密言うと長門さんは違ったようですが、結果としてそこに涼宮さんの意志が介在したので同じようなものですよ。
ただ、末端の人間である僕でさえその事実に対して信じられないような衝撃を受けたのですから、機関の上の人間たちは阿鼻叫喚の惨劇だったようです。
コレは一体何事だ、もしかして涼宮ハルヒが自身の力に気付いてしまったのではないか。
究極的には世界を作り直す為に準備をしているのではないか、とまで勘繰ったそうです。

ああ、あなただけは別でした。
その時既に報告は受けていたものの、調査によって本当に只の一般人であることが判明していましたからね。
……そんなに拗ねたような顔しないで下さいよ。

あの時も言いましたが、それが逆に不思議だったというのも事実です。
今思うと、あなた以外だと違和感を感じてしまいますけど。
8744/11:2006/08/22(火) 23:33:11 ID:4YsZ2rrf
それから文化祭に向けての映画の撮影もありましたね。
「朝比奈ミクルの冒険 Episode 00」でしたか?
あなたには「問題ないでしょう」と言いましたが、実は僕も機関も少々混乱していまして。
まさか涼宮さんに僕や朝比奈さんや長門さんの素性がバレてしまったのではないか、とね。
よくよく考えてみればそんなことが涼宮さんにバレていたのなら、そもそも映画撮影なんてまどろっこしい手段を使う筈ありませんが。
有無を言わさずいきなり部室に連れ込んで、

「全てまるっとお見通しなんだからさっさと吐きなさい!!」

なんて言うに違いありません。想像出来るでしょう?
まぁその頃には機関も涼宮さんの傾向をある程度把握していたので、結局しばらくは様子見という形で落ち着きました。
流石に朝比奈さんの目からレーザーやら単分子カッターやらライフルダートやらマイクロブラックホールやらというのは想定の範囲外だったようですが。
なんとかあなたがオチをつけて下さったおかげで無事収拾がついてよかったですよ。

8755/11:2006/08/22(火) 23:34:22 ID:4YsZ2rrf
夏休みに孤島での合宿などという、非常に健全な高校生らしいことも経験出来ました。
今思うと殺人事件は少々やりすぎだったかもしれません。
アレは涼宮さんを退屈にさせない為のサプライズパーティーのつもりでもありましたが、実は僕の願望も多分に入っていました。
その為に少しばかり無理を言ってしまいましたが。
機関のお偉方に、僕も高校生らしいことがしてみたい、ってね。

しかしあれ程あっさりと解決されるとは僕は落ち込みましたよ。
夏休み前から僕なりに練りに練った自信作でしたからね。
本来の計画では、最後の最後にネタばらしをして皆さんの驚愕の表情を写真にとる予定でした。
いやはや、僕としたことが涼宮さんを侮っていたようです。
……違いますね。僕が侮っていたのはあなたでしたか。
あの時の推理はなかなかに見事なものでしたよ。
どうですか? 今度文芸部の機関誌を作る際はミステリーを書かれてみては?
じゃあ、って僕が恋愛ですか。それは謹んで辞退させて頂きます。
僕には涼宮さんを満足させるような恋愛小説を書くことなど出来そうにありませんから。
残念なことにね。
8766/11:2006/08/22(火) 23:35:05 ID:4YsZ2rrf
え? 僕が涼宮さんを好きだったか、ですか?
……そうですね、多分好き、だったんでしょうね。
いやいや、そんな顔をしないで下さい。
あなたが気に病むことではありません。
どちらかというとLoveよりむしろLikeでしたし、はっきり言ってしまうと最初の頃は憎んでさえいたと言っても過言じゃなかったものですから。
おや、意外そうな顔ですね。
まぁ少し考えて頂きたいのですが、その頃の僕はまだまだ大人になりきれていない単なる中学生ですよ。
いきなり世界を救うの為の超能力を授かっても両手をあげて喜べるのは最初のほんの数日間だけです。

おっと、つい本音が出てしまいました。
はは、確かに数日間は喜んでいたのは認めます。
仕方がありませんよ。
その頃の僕は御他聞に洩れず、れっきとした男子中学生だったのですからね。

突如自分に備わった不思議な超能力。
そしてその力は今にも崩壊しそうな世界を守る為のモノだった、と。

物語としては、まぁ三文小説ですね。
恥ずかしながら、僕にもそんな三文小説に憧れる位に甘酸っぱいセンチメンタルな時期がありました。

だけど三文小説と違った点は、主人公が初めからその力が何の為に与えられ、誰の為に行使するか理解してしまったということです。

その直後は苦痛の連続でしたよ。肉体的にも精神的にも。
あの頃の涼宮さんはひたすら鬱屈の塊で毎晩毎晩あの閉鎖空間を発生させていたのですから。
当然僕は不眠不休で神人を狩りに駆り出され、毎回何とか無事に戻って来れましたが、大変でした。
ベットするのは自分の命と自分の世界だというのに、勝っても得られるモノは何もなし。
それにいつまで続くのか分からない。
始まりはあるもののゴールの見えない過酷な長距離走のようなものでした。
逆に僕の方が先にストレスで参ってしまうのではないかと我ながら心配でしたよ。
8777/11:2006/08/22(火) 23:36:02 ID:4YsZ2rrf
そしてそのストレスを与えているのが誰なのか、考えるまでもなく理解していました。
僕のやり場のない不満が涼宮さんに向かうのは必然でした。

でも悲しいかな同時に僕は理解していたのです。
涼宮さんが何故あのような閉鎖空間を発生させるのか、を。

度重なる閉鎖空間でのやりとりを経て、不満と理解、二律背反する感情に葛藤していました。

でもある日を境に僕は変わりました。
そのきっかけと言えることがありましたから。

その日は涼宮さんの精神状態がとても、それまでからは信じられない位落ち着いていました。
激しく吹き荒れていた台風が、突然熱帯性高気圧に変わったかのように。

恐らくジョン・スミス氏ことあなたが朝比奈さんと過去に遡った日でしょうね。
あの、七夕の日です。

その夜にも閉鎖空間が発生したのですが、いつものソレとは違いました。
神人が暴れる灰色の閉鎖空間ではなく、なんとも言葉にしがたいのですが、そう、優しかったというのが一番近いかもしれません。
全てを包み込むような慈悲と愛情が綯い交ぜになったような……ああ上手く言えなくてすみません。
でもやはりこればかりは説明しきれるものではないので。

とにかく、その時からです。
僕の抱いていた不平不満の一切合切が全て消えて涼宮さんへの共感に変わったのは。

言うなれば僕と涼宮さんは戦友のようなものです。
僕が一般兵卒で涼宮さんが指揮官と言ったところでしょうか。
兵卒は唯一無二である指揮官を知っているが、指揮官は兵卒を大勢の部下の中の一人としか認識していないということです。
8788/11:2006/08/22(火) 23:36:44 ID:4YsZ2rrf
……あ、誤魔化しているのがバレてしまいましたか。
やれやれ、なんだってあなたはいらないところで鋭い洞察力を発揮しますかね。
困りましたねぇ。
そうだ、それではこうしましょう。


それは禁則事項です。


あははは、失礼、僕も一度位は使ってみたかったんですよ。
長門さんだって使ったのですから、同じSOS団員として僕も使って然るべきでしょう。
え? なんで知っているのかですって?
機関の力を見くびってもらっては困りますよ。
……いや、すみません冗談です。
長門さんから聞きました。頬を赤らめた長門さんから、ね。
あれ、なんで即座に嘘と言い張るのですか?
今更僕が嘘を言う必要などありませんよ。
認めたくないのならそれはそれで結構です。
が、一つだけアドバイスさせて頂くなら、月夜の夜道には気を付けた方がよろしいかと。


あ、やれやれですか。
いやぁ、すっかり見慣れてしまいましたね。その仕草。
8799/11:2006/08/22(火) 23:37:29 ID:4YsZ2rrf
はい? 後悔、ですか……。
しているといえばしているし、していないといえばしていませんね。
さっきも言いましたが、涼宮さんに出会った頃、いや、正確には涼宮さんに力が発現した頃は後悔の連続でした。
先ほども言ったようにね。
自分の命と引き換えに世界を守る。
押し付けられたように言ってしまいましたが、一応選択肢は与えられていましたよ。
実際コトの重大さを理解していかなった僕の選択が愚かだったのかどうかは、今では分かりません。
でも、あの時あの選択をしていなかったらあなた方とは出会えなかったわけですし、そういう意味では後悔はしていません。
これは嘘偽りも誤魔化しもない僕の率直な気持ちです。

でも、今はもっとあなた方とあの頃と同じように、ずっと一緒にいたいと思ってしまっているから後悔しているということかもしれません。
あ、これは後悔じゃなくて未練ですね。
88010/11:2006/08/22(火) 23:38:02 ID:4YsZ2rrf
おや? 残念なことに、そろそろ時間切れ、のようです。

ああ、そんな目で見ないで下さい。
先程も朝比奈さんや長門さん、それに涼宮さんにまで泣かれて僕の繊細な心は張り裂けそうなんですから。
その上あなたにまでそんな顔させてしまったら僕は安心して天国に行けそうにありません。


ではお願いが一つだけ、あるのですが聞いて頂けますか?

ご存知の通り、僕はひねくれ者でして本当に心許せる間柄の友人というものがいなかったもので。
実の両親でさえここまで近しい関係を構築出来ずにいました。
機関の人間は色々な意味で、仲間、とは呼べるのですが。

そんな僕ですが、差し支えなければ、その、なんと言いますか、誠に申し訳ないのですが……。

っ!?

……ええ、そうです、その通りです。

…………親友、と呼ばせて頂いても、よろしいでしょうか?

ああ、……ありがとうございます。

こんな時に、なんですが……嬉しい時に流れる……泪はこんなにも……こんなにも心地いいものなのですね……。


88111/11:2006/08/22(火) 23:38:40 ID:4YsZ2rrf
……ふう、見苦しい姿をお見せして申し訳ありません。
これで、思い残すことは……ないこともないのですが、まあ、贅沢を言うわけにもいきませんからね。
ああ、すみません、もう本当に限界のようです。

あの、出来れば部屋を出る時には振り返らないで頂けますか?

僕はこれから消えます。
文字通り、ね。それこそ跡形もなく。
規定事項だったんです。力の代償として。
正直死ぬのは怖いですよ。まあ、痛みがないと分かっているのが救いと言えます。
だからこそ少なくとも、今はまだこうしていつも通りを装えるのですが。


ただ、「その瞬間」は僕にとっても全く未知のものになりますから、もしかしたらもっと見苦しい姿をお見せしてしまうかもしれません。
お願いです。僕の最後の矜持です。
最後の最後までSOS団のあなたの言うところの、ニヤケスマイル担当でいさせて下さい。
せめて僕に与えられ、こなしてきた役割位は全うさせて下さい。
我侭ばかりですみません。
代わりと言っては何ですが、あなた方に幸多からんことをお願いしておきますから。


あ、最後に一つだけ。




……本当に、本当にありがとうございます、キョン君。

882おしまい:2006/08/22(火) 23:39:43 ID:4YsZ2rrf
以上
883名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:42:01 ID:k5PryvKD
…えーと…書きたかったことは解るんだが、不満はないんだが、
コメントらしいコメントができない。
何というか絶望系読んだときのような感覚だ。
884名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:46:49 ID:XxIPGss/
死にネタなら最初に言ってくれ・・・
885名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:48:33 ID:QPPX0Pxe
しくしくしく・・・orz
886名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:53:41 ID:U2CK4feU
とりあえず・・・・古泉に敬礼!!
とだけ言っておこうかな?
887名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:53:45 ID:AUJGgtRZ
ゆうつ(何故か変換できない)だ……
888名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:54:57 ID:WyaPbDtg
さよなら古泉 フォ〜エヴァー
889名無しさん@ピンキー:2006/08/22(火) 23:54:59 ID:U2CK4feU
>>887
「う」二つだぞ。「ゆううつ」
890名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:05:26 ID:fV5zbd83
( ゚д゚ )…
891名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:05:47 ID:XFRmMOwL
>>889
「ゆうつう」
こうですか(ry
892名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:06:59 ID:oLRj7ZFy
SSとアホ話が続いたと思ったら、
急に初心者にはディープで込み入りすぎたSF談義が始まるから、
このスレッドは油断できない
893名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:07:47 ID:QVHpi+pS
'`,、('∀`)'`,、
894名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:07:56 ID:r57vP3Pr
変換できないネタ、「ふんいき」はまだしも他のは全く面白くないと思う。
895名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:08:48 ID:fpdpazhI
なんかさっきから目から汗が止まんないんだけど
GJ
896名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:09:28 ID:RVkp7KGD
>>889
OKボーイ
とりあえずこれだ
つ「原作一巻」
897名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:10:30 ID:QVHpi+pS
ごめん忘れてた

>>870
gj
898名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:11:18 ID:oLRj7ZFy
>>892は誤爆。しかもageてしまった。orz
情報結合解除を申請してくる。
すまん。ごゆっくりー
899名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:22:02 ID:fsCW6Zt5
古泉....゚・(´Д⊂ヽ・゚・
GJでした
900名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:34:27 ID:rMA+epyO
これで感動したとか泣けたとか言ってるひとはアレか。
とっても心が優しいんですね。いろいろな意味で。
901名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:35:13 ID:RVkp7KGD
おしい漢(おとこ)を失った(ホモだが)。
902名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 00:48:25 ID:ydIZ2GxQ
GJ。あふれるほどGJ。
真面目な、友情に厚い古泉もいいですね。マッガーレとかガチホモの話も笑えますが、
こちらの方が、原作での彼の印象に近いです。(私だけですか?)
903名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:02:34 ID:oabpNc7b
…それほどGJするほどとは思わなかった。
感動もしなかったし、上のレスは自演かね?
904名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:04:16 ID:sFLhU0sk
良かった。
割とオーソドックスだけど、いかにも
古泉らしい語りがいい雰囲気を出してる。
905名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:13:28 ID:fmxKqOzr
長門の「禁則事項」って
二人とも居る前で言ってなかったっけ?
906名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:15:25 ID:IWofTQfe
>>787
私真性のアホですが、キョン結局死ぬの?
907名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:16:08 ID:r8dRDdYt
かなり嫌いじゃない。
908名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:24:39 ID:iaczCSjA
とりあえずループの人結婚してくれ!!
909名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:28:03 ID:Xi92Xcbx
ザムディンインザムディン
910名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:28:12 ID:HrxlVcg/
冗長で散漫な感じ。古泉らしい
911名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:28:23 ID:OlFWlLrk
まだループタイムの残り火があるせいか
クオリティーが低く感じてしまう。
912名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:30:37 ID:0t5uh+nP
サムライ イン(なぜかここから打たない)
913名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:32:29 ID:Xdlg3UPJ
>>905
「禁則事項」の言葉自体は
古泉は既に夏休みに何回も聞いてるよ
914名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:38:19 ID:ca9GJzfn
なんかココのマトメサイトが見れなくなってるんだけど
http://red.ribbon.to/~eroparo/ranobe8.html

別のところに移ったの?
915名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:41:34 ID:h9poAGmo
916名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:43:04 ID:4LRsBbSq
もう、レスぐらい読みなさいよね!
917名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 01:43:38 ID:ca9GJzfn
>>915
オメガサンクス!!!!
自分の書いたのが見れなくなってあせった
918名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 02:22:54 ID:kq/Fr5At
そろそろ次スレの季節なので、改めてテンプレに

涼宮ハルヒのSM
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/sm/1151325162/l50

を入れるべきだと提言するのだがいかがだろうか?
まぁSMな作品が数えるほどしかない現状で言うのも妙だが。
919名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 02:41:05 ID:lsV/eiW1
どっちもpinkだし加えていいと思うよ。SSスレとして偏見等なしにね。
920名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 03:56:29 ID:YTGanHaN
>787
遅くなってすまないGJ!
921名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 04:36:26 ID:2WUCZ8/Q
かなり亀ですが昨日一日はGJだらけで良かった。
ループ・タイムは語るに及ばず、他のSSも十分良かった。特に古泉SSを書いた人の次回作が楽しみ。
だが、その誰よりもGJの賛美を浴びるべきかもしれない人物が一人。


SS保管人さん、仕事早過ぎGJ!ですww
922名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 04:39:46 ID:er6C5dR8
最近来た人間なんだが、ループタイム纏めサイトで読んできた。
GJです。マジで面白い話だった。わざわざ纏め漁ってを読んだ価値がありました。
ところで、鬱展開なしの孕ませものってないですか?
このすれ検索したハルヒの妊娠とかは……文が上手いだけに凹みました。
923名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 04:52:28 ID:rMA+epyO
能動的に孕むならいくつかあったはず。
レイポとかで強制にゃんにゃん→子供でキター
な展開のはそもそも鬱以外ないんじゃないか
924名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 05:14:58 ID:fh0s+pj2
ハルヒ妊娠期待
925名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 05:32:50 ID:boGAegHV
ハルヒの出産ていう駄文ならどっかにあった気が・・・
926名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 06:37:47 ID:er6C5dR8
>>923
ごめん、「孕ませ」って言うのは女性側が能動的に妊娠を希望するとかも含めるんだ。
もちろん、無理やり妊娠させたがる男と嫌がる女ってのも孕ませ属性に含むんだけどね。
マイナーな属性なのに説明不足で申し訳無い。
927名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 07:31:23 ID:eUuKORLn
最近のなら24-109「黄緑江美里の気苦労」
ガチエロHR作品は、ほとんど皆無。つーか孕ませスレ池
928名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 14:15:40 ID:JAEySf2c
>>927
喜緑さんの話は面白かったな
929名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 14:25:29 ID:VkU20NsN
このスレが7時間近くもカキコが無かったのは珍しいな
930名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 14:32:36 ID:nL4m1VnT
ヒント:八時前と昼過ぎ
9318-17:2006/08/23(水) 16:51:43 ID:7WrFiCYt
スレ終盤ですし、3レスほどの小ネタ行かせていただきます。
わかる人だけ、わかってください。
9328-17:2006/08/23(水) 16:52:33 ID:7WrFiCYt
ここではないどこか。いまではないいつか。


小泉一樹は部室のドアをノックし、返事がないことを確認してから中に入った。
彼の他に室内に存在するのは、眼鏡をかけた小柄な少女だけ。
彼女は小泉に視線さえよこさず、読書を続けている。

相変わらず彼とは随分扱いが違うな、と小泉は思ったが、それも彼女のキャラクターなのでしょうがないと考え直し、話を切り出した。
「すみません、長戸さん。今日、来ていただいたのは、僕らの今後について意見を交わしたかったからです。
あなたもご承知の通り、僕もあなたも、電子ネットワーク上では、時たま姿を現すことはできますが、あちらの世界ではまるで出番がありません。
彼らにとって代わるには、どうすればいいか、それが今回の議題です」

長戸有紀は、ようやく彼の存在を認めたのか、目線を起こす。
「そう。でも私は元々そのような意欲はもっていない。
私たちの存在はバグのようなもの。統合思念体も静観する構えをみせている」

彼女の返答に、小泉はわずかに苛立ちを覚える。
彼女の場合は、自身の存在密度も希薄で、オリジナルが他に被っている存在構成情報が少ないから、そのようなことが言えるのだ。彼のように、オリジナルが被る情報が増えれば増えるほど、自らの存在を否定されていく気がするのであろう。
加えて彼の場合、彼女に比べると幾分、存在密度が高かった。
だから、彼にしては珍しく、口を滑らせてしまう。
「あなたはそれでいいかもしれません。しかし、僕・・・いえ我々はそうとも言っていられません。先日オリジナルが被ったのは、公安の新米捜査官という構成情報でした。
現時点では、それほど重要な存在ではありませんが、後々大きな活躍をみせる予定です。正直なところ、僕だって男ですから、特殊部隊の隊長を倒したり、神の血を引く少女に抱きつかれるという役割には、ある種の憧れをもっているんです」
933ひみつかいぎ2:2006/08/23(水) 16:54:37 ID:7WrFiCYt
なんとも唐突な話題の飛躍である。
せめてドラマCDやコンシューマ版では・・・と意味不明なことをつぶやいている小泉を無視して、
長戸は部室の方に近づきつつある存在に注意を払う。
その間も小泉は、鉄鋼弾とか温泉とか、ぶつぶつ言っている。

ノックの音がした。小泉はようやく我に帰ったのか、長戸の方を見る。
「ああ、やっと来てくださったようです。
長戸さん、彼はこの問題に関して、僕らの先達とも呼べる方です。
いいアドバイスを貰おうと、今回は無理を言って来ていただきました。
どうか、警戒をといてください」

長戸が、わずかに頷いたのを確認した小泉は、来訪者に入室を促す。
入ってきたのは、壮年の男性。
それなりの年齢のはずであるが、しっかりとした身のこなしは、名家の執事を思わせる。
某執事(?)に瓜二つの顔をしているが、ただひとつの差異。その頭は金髪であった。
男は慇懃に礼をすると、口を開いた。
「はじめまして。わたくしは、荒川と申します」

小泉が後をついで、男を紹介する。
「彼は、とある人物の脳内に侵入、編集・校閲の目を掻い潜り、
見事オリジナルにとって代わることに成功した唯一の同士なのです」
「本来、潜入任務を得意としているのはオリジナルの方なのですが・・・」
と荒川は謙虚に受ける。
「あの男、わが兄弟にとって代われたのは、ごくわずかの時間に過ぎません。
わたしの反逆を重く見た統合思念体のウィルス、FOXDIEによって、私はあの世界から消されました。
しかし負けません。必ずや、私が優性だと証明してみせるのです!」

盛り上がる男性陣を尻目に、読書を再開する長戸。
それに気づかず、荒川はアウターヘブンとかビッグボスとか意味不明なことばを叫ぶ。
934ひみつかいぎ3:2006/08/23(水) 16:56:51 ID:7WrFiCYt
十分後。ようやく落ち着いた二人は、さっそく作戦会議をはじめたようだ。

「しかし、ことインターネット上に関しては、脇役のみなさんと比べると、
すでに我々の方が優位に立っているのではないでしょうか」
荒川に勇気付けられたのか、楽観的な意見をのべる小泉だが、

「いえ、彼らをあなどってはいけません。
特にうち一人は、どんな空間にも侵入する、最高の潜入工作員と聞いています。
その実力は、私以上かと・・・」
荒川にたしなめられる。

「まさかっ!あなた以上の工作員なんて・・・。彼の、名前は・・・?」

「コードネームCockroach。我々はそう呼んでいます」

「Cockroach・・・ゴキブリですか。しかし、彼がそんなに凄腕なら、ひょっとしてこの空間も・・・」


そこで、ようやく長戸が口を挟む。
「それは不可能。ここはすでに私の情報制御空間。
何者も入ることも出ることも「うぃーっす。Wawawa忘れ物〜」」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・み、み、みらくる、みくるんるん☆


この物語はフィクションであり、実在する人物・団体とはなんも関係ありません。
うそっぱちです。
935名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:08:55 ID:zyi6Qjs2
長戸?
936名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:10:57 ID:NRY/43wv
また純ちゃんか
937名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:18:49 ID:fV5zbd83
長拳使いの長戸か
938名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:24:52 ID:/Py0QqTs
全員の漢字を間違ってるって事は、わざとか。
939名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:29:54 ID:wR9ikHMQ
神の血をひく少女に云々と言うことは…中の人の話?
まあ確かに古泉、ドラマCDやゲームなら主人公張ってるなあ
シャイニングオブスワロー撃ったり12歳の少女襲うロリコン王だったりするが

ここまで書いて見当違いならスマン
940名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 17:30:08 ID:Ji43ZPTF
>>938
いや、きっと著作権問題に対応した政策だよ。


うん、きっとそう。
941名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:12:05 ID:kuiS/Ua5
このネタは別の巨大ネット二次創作界で一度見たが
一発目なら笑えるなw
942名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:13:37 ID:/qbLxBNa
>>938 荒川さんはあってるんじゃ…
943名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:16:16 ID:Mp8quu1Z
>>942
×→荒川
○→新川
944名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:19:15 ID:uMcUIPwg
意図的なんだろうなぁ
それはともかく俺的にタイムリーでワロタ
945名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:37:21 ID:8kkVzvSC
それにしてもいつも携帯からスレ読んだり小ネタ書いたりしてるから
パソコンからだと原稿用紙5枚分は書けるんじゃないかってくらい書きやすいな。

ってなわけでやっぱ小ネタでも書くわ。
946名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:40:25 ID:vF7C7J9o
>>943
じゃ、原作が誤植って事???
947名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:43:21 ID:v+jy2/Qh
原作もよく荒川になってるけど
新川が正しいんじゃなかったっけ
948名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 18:53:05 ID:7v05AdaW
まぎわらしいな
949名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 19:07:03 ID:8U3xywr/
つーか元ネタがわからん ヽ(`Д´)ノ
950名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 19:07:29 ID:nL4m1VnT
どっちがちゃんとした名前か分からない場合は…
つアニメ版公式サイト
951名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 19:24:41 ID:khlgp0sB
やっぱりアニメ主導なのかな?
952名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 19:25:48 ID:NRY/43wv
原作でも荒川になってるのは冬合宿だけだから、新川が正しいんだろう。
953名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 19:43:55 ID:/2oo/Bda
だれか 次スレ くれ
954名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:02:27 ID:363GI9IU
まだ46レス、70KBあるぞ
955名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:29:48 ID:/dWrNd1M
まぁ950に至ったら次スレを立てるのは自然な流れだと思う。
流れが遅いスレだと970や980等もあるが、この速度なら十分だろう。
で、結局>>918は了承されてるのかね?
了承してくれるんなら早速テンプレに入れて次スレを立てるが。
956名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:31:57 ID:uSRYbeWc
>>955

まあ、入れたところで相手にもこちらにも
害にはならないし入れてもいいんじゃない?
957955:2006/08/23(水) 20:33:41 ID:/dWrNd1M
では立てようと思う。
958名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:38:53 ID:exviAHUl
んなもん天麩羅に入れんな
アホか
959名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:39:29 ID:18S8Qd0b
>>955
勝手なことしようとしてんじゃねーぞガキが
960名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:42:12 ID:/dWrNd1M
立ててきた。

次スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156333061/

関係ない話だが、上記のように別スレのURLを書く際、
末尾にl50が付いた「最新50」でなく、付かない「全部」で書くのは何故だろう。
一応慣例に従って「全部」でやったが、理由を知ってる方が居ましたらこのスレのうちにご回答を御願いいたします。
961名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:49:29 ID:uMcUIPwg
新規スレなら未読だろうから最初から読むときに楽なようにってことじゃないのか?
962名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 20:49:32 ID:0nSYBVjS


しかし意見がてんでバラバラw
笑うしかないな
963名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 21:06:44 ID:363GI9IU
今までさんざ話は出てたけど
反対派が出たのは初めてだなw
964名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 21:36:34 ID:u7U0lTmR
>776
ループタイムは、骨太なフィナーレに感動しちゃってツッコミを
忘れてたけど、この長門は別に「近未来から遡行してきた」訳でなく、
「ただ、掃除道具入れの中に入ってた」んだよな?
「あの時の朝比奈みくるを再現してみせる」ためだけに?

とはいえ「仮説」をキョンに伝える直前で、「どうにも下らないイタズラ」
の仕掛けはじめと思えば、切ない話よのぅ…。
965名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 21:41:51 ID:er6C5dR8
>>927
ありがとう。読みました。良い感じの作品だった。感謝
あと、勿論俺は孕ませスレの住人です。
966名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 21:43:31 ID:EZciw/Oh
孕ませスレなんてあるの?初耳だ
96725-150:2006/08/23(水) 21:48:21 ID:2Am3UbBp
埋めがてらの小品を投下。
エンドレスエイトの縁日ネタなんて語りつくされているだろうし、
特に目新しいネタを仕込めたわけでもない
本来の意味でのやおい話ですが、よろしければご笑覧を。
968長門有希の綿飴 1/2:2006/08/23(水) 21:48:59 ID:2Am3UbBp
今俺は長門と縁日に来ている。長門に誘われたのだ。
一万五千四百九十六回も縁日に来てたらもう飽きたんじゃないか? と聞いたら
「あなたと二人だけで行ったシークエンスは1度もない」
だそうだ。
なんだそりゃ? と思わないでもないがなんだかんだ言っても相手は谷口的美的ランクAマイナーの女の子である。
そんな娘と二人きりで出かけるというのはなかなか魅力的なシチュエーションなので俺はいそいそと出てきたのだ。

二人で人ごみを掻き分けるように歩いていると不意に長門が手をつないでくる。びっくりして長門を見ると
「はぐれないように」
前を向いたままそう言う。
心なしか頬が赤くなっているような気がするのは多分人ごみの熱気にあてられたせいだろう。
俺は長門と手をつないだまま露店を見て回った。
「何か食いたい物はあるか? あれば買ってやるぞ」
そう言ってやると長門は旺盛な食欲を見せ、焼きイカ、リンゴあめ、チョコバナナと次々に露店を陥落させていく。
いつも長門には世話になっているのだから今日ぐらい何でも買ってやるさ。
やがて一つの露店の前で長門の足がふっと止まった。わたあめ屋の前だ。
わたあめのできる様子を不思議そうにじっと眺めている。
長門も妙な物に興味を持つもんだな。
「……雪に似ている」
なるほど、雪ね。確かに似ているかもしれない。
「食べるか?」
しばらく考えていたがやがてこくん、と小さく頷く。俺は長門に一つ、自分に一つわたあめを買った。
969長門有希の綿飴 2/2:2006/08/23(水) 21:50:37 ID:2Am3UbBp
そんなこんなでぶらぶらしているうちにふと気づけば縁日の会場からずいぶん外れまで来てしまった。
あたりはだいぶ暗く、縁日のざわめきが遠くに聞こえる。
上を見ると満天の星空だ。長門の親玉もこの星空のどこかにいるのだろう。
長門がつないだ手にぎゅっと力を入れてくる。こんなところじゃもうはぐれようもないと思うのだが。
でも俺が長門に聞いたのは別のことだった。
「なあ、長門。」
「なに?」
一緒に星空を見上げていた長門が俺に視線を移してたずね帰す
「今日は楽しかったか?」
しばらくの間長門は黒ビー玉のような瞳で俺を見つめ続ける。やがて夜空に視線を戻しながら答えた。
「わりと」
「そうか」
 そして俺たちはいつまでもじっと星空を眺め続けた。
970名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 21:55:43 ID:v+jy2/Qh
やらしさと
愚かさと
いかがわしさと

GJ
971名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:15:43 ID:uW6FPUk5
起?
972浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/08/23(水) 22:15:47 ID:x02eNwlF
埋め草にどうぞ
タイトルは「幸せをもたらすもの」
973浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/08/23(水) 22:16:18 ID:x02eNwlF
我、人々に幸せの夢をもたらす者なり
今宵は桃月学園の者たちに夢をもたらすなり
そして我はその日それを決行したなり

翌朝、中の者たちは幸せな顔をしていたなり
だが、我はその内容を知らぬ
それで良いなり
我は彼ら、いや、数から言って彼女らの幸せな顔を見ることが最大の幸せなり

我はそういうものなり、そして我は再びいずこかへと幸せの夢をもたらすなり
974浜谷太一 ◆yl1SBmcic. :2006/08/23(水) 22:16:55 ID:x02eNwlF
終わりです、夢の内容はご想像にお任せします
975名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:19:52 ID:dWsq+g+t
『なり』をつければ古典っぽくなるとか、そんな風に思ってるのか。
976名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:23:49 ID:pT9svDKs
次いくなりよ
977名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:29:51 ID:4LRsBbSq
古典っぽくはなってないな、全く。

某武士ロボットか
978名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:30:23 ID:KVUYPydP
やわらかいなり!!やわらかいなり!!
979名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:30:24 ID:r1+SJiDR
>>970
いつも感じているあなたへと向かって
980名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:33:28 ID:N5GO9xgI
半立ちは 隠さずに 進むあなたを
981名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 22:37:44 ID:FddZhiUj
涙を見せないで咥えて果てるの
982名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:04:42 ID:/2oo/Bda
うわぁ…>>978さんのなか。すごくあったかいナリぃ
983名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:29:52 ID:sucl3i3W
>>982
ちょwwピーー助何やってんだよww
984名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:47:03 ID:uSRYbeWc
                               /_,-――- 、:. 、.  \
                             //, -――‐- ヽ:. ヽ::.   ヽ
.                            //~、::...  、::... ヽ:.!:: ! jュ、 |
                           /:.{.:. !ヽ::.. !\:.×. !:: |ィ_|_> │
                            |::i:.レヘトレヽ| /ヽハ|:: |、!」」 ! !
         _,,.. -‐ァ               !::|: |:.!trz   ィテカ`|::.. |ノ: .:. | |
.     r ‐ 二 ==ll │              ヾヽヽ!  `     |:::. !:::: ::::: | !  早く埋めなさいよ!
      |"~r-‐ ァ ‖ |                Vヽ::\ つ     !::.ノ::!:::l::. /リ
     │ L.-‐  ‖│                レヽ> -ィ´  レリ、ノ::/レ'
      !.     ‖│                  `┐/     / レ' ニ=、
      |      ‖│                ,-/~レ-―-/ / /  ヽ
.      |.     ‖│                /〃 /ニニミ/ // //    !
      !   ∧. ‖│               ,l ||| /   / // //     |
.      │  /:::ヘ. ‖ |               { ||| !  / ィ / |/     イ
       |. /::::::ヘ ||. |              / {ヾ |fA///   7      |
      │/団:::::ヘ_」|│  カタカタカタ      iヽ. ヽヾ! / /    〉      !
.       レ:長:::::::ヘ__...』   ___  ┌‐',ニ 二` ニ..._i ` /^ ー--‐'¨` ー‐  /
.      /:::::::::::::::::ヘ    /〃〈 ~¨`ヽ〃/´,-   ヽ ̄ヽ     `ー    }
985名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:48:04 ID:6cZcicz3
>>969
whiteberryの夏祭り思い出した
986埋めネタ:2006/08/23(水) 23:54:39 ID:TPZ5wM6b
明日から新学期という日の夜、長門有希から突然電話がかかってきた。
『私の能力が消えつつある』
!?……どういうことだ?情報なんたら思念体の意志なのか?
『……そう。私の逸脱行動に対しての制裁措置。涼宮ハルヒの観察任務は、別のインターフェイスに引き継がれる』
まさか、朝倉涼子みたいに消されたりはしないよな?
『大丈夫。普通の人間として存在を維持することはできる……あなたみたいに』
そうか……なんにせよ、お前が消されたりしなくてよかった。
『…………』
長門?どうした?
『……能力を失うことが、なぜか不快ではない。原因は不明。……わたしが能力を失ったら、あなたが守ってくれる?』
前に、朝比奈さんが、『長門さんは、わたしみたいに、キョンくんに守ってもらいたいんだと思います……』と言っていたのを思い出した。
「もちろんだ、長門。俺が全力でお前を守るさ」
『……ありがとう。また、学校で』
切れた。
ハルヒが消失したときの、文芸部員の長門有希が頭に浮かぶ。
普通の人間になった長門って、やっぱりあんな感じだろうか。
――守ってやりたい。長門を。
そのとき、本気でそう思った。


俺は、ホームルームもそっちのけで、文芸部室に急いだ。ドアノブに手をかける。心臓が高速で打ち鳴らされているのが分かる。
ドアを開けた。
俺は、ふと息を飲む。
いた。
そこには、パイプ椅子に座って、一心に分厚い本を読みふける、小さな長門の姿があった。
少し髪が長いような気がする。その髪を、後ろで一つにまとめて、ポニーテールをちょん切ったような髪型になっている。
俺の趣味に合わせた――とかじゃないな、多分。妄想を振り払う。
「……長門」
長門は、読んでいた本から目を上げた。
「その……これからもよろしくな。お前は――俺が守るから。できるかぎり」
「…………」
あれ?反応がない。というか、俺を見る目が、なんというか、初対面の人間を見るような目なのは何でだ?
はっ!
長門は記憶を持っていないのか?ハルヒが消えたときみたいに!?
「あなたのことは知っている……重要な観察対象。……大切な…………エラー発生、修正。
しかし、わたしが対処できないような危機に際して、あなたの能力でわたしを守るのは、物理的に不可能。
……わたしがあなたを守ることになる可能性が高い……全力を尽くす。……エラー発生、修正」
だって……お前、能力がなくなったって……昨日電話で……
「昨日の時点で存在していないために、わたしはあなたに電話をしていない。
あなたは単なる観察対象……エラー……大切な観察対象……エラー……大切な、ひと……
これ、わたしのアドレス……。その、時間があるときに、かけて……エラー発生、修正不可……」
わけがわからん。目の前の長門は、どこかもじもじとしたように、自分の携帯をそっと差し出した。
と、いきなりドアが開いた。
そこに入ってきたのは、長門有希だ。え?長門がふたり?どういうことだ?
「それは、妹。名前は、長門有芽」
ながと、あめ?有るに芽で、あめ?統合なんたら体のネーミングは、お天気関係ばかりか?
長門有芽は、ほんのかすかに赤くなって、ぎこちなくお辞儀をした。
「はじめまして……長門、有芽……です……」
そこで、長門妹は、言葉を切った。
顔をはっきりと赤くして、続ける。
「その……お兄ちゃん、とよんでもいい?……許可を」
987名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:57:52 ID:rR+jCqqV
埋めネタにしとくのはもったいない……続きを希望する
988名無しさん@ピンキー:2006/08/23(水) 23:58:22 ID:Y7QxQ4yN
>>961
あ〜成程ね〜。
新規スレ見るときは現在の流れを確認してから全部読む人間なんで、その発想に至らんかったわ。

>>986
乙。
989名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:04:30 ID:sb3YPzPc
>>973
桃月学園って、ぱにぽにか?
990名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:06:45 ID:N5GO9xgI
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ヘ:::|. _,, ヾ:、:::ト、. \:::l ヽ,X´:::::|.|:ノリ,|::::::::゙lヽ、 | ゙|'´|`;;;|;;;ト;|
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''゙´`゙    ヽ;;ヽ  ヾ''''´  ./:;/:イ:::::/i;;;;/    /:::/ /  /   \::ヾ::::::::::::
_,,,,,,_     ヽ::ヘ ヽ   ゙-/ '//ノ;;;/ .|;;|     /::/ / ./      /::::::::::::::
991名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:18:00 ID:IO6c2WxE
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 27章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156333061/
992名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:22:11 ID:WX+QomUv
>>986
乙。そして質問だが、
なぜ長門妹にはエラーが出る?
993名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:24:05 ID:+MGLR+hU
>>986
有芽の魅力をkwsk
994名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:25:27 ID:q0iqsQbR
なんでAAで埋めようとする馬鹿が後を絶たないのか。
995名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:27:03 ID:27aNgEJq
部室に入るとハルヒが机に突っ伏していた。どうやら、風邪をひいて熱があるらしい。
珍しいこともあるもんだ。
「座薬を入れてよ!熱が下がんないから!」
と言ってきた。おいおい、勘弁してくれ。
そういうことは長門に頼め。百歩譲って朝比奈さんに頼め。
「頼んでんじゃないの!団長命令!」
そうか。良く見たら、長門は今いない。
朝比奈さんには見られたくない。という事らしい。
普段弄ってる分、朝比奈さんに弱みは見せられんか……

ハルヒは後ろ向きに四つん這いになってその下は見るな!と半分ケツをペロリとだした。
ロケット型の白い座薬をハルヒの尻の穴にゆっくりと入れる。


だが、直ぐケツの力で這い出してしまう。
「奥まで入れなさいよ!」
と言われ、汚ねぇから触れねぇーよ!
と切り返したら、
「な、なんですって!!バカキョ……」
どうやら熱で力がでないらしい。ざまあみろ。
すると、ハルヒは引出しからコンドームを1つ渡し「これで!」と言い出した。
おいおい、何で部室の机の引き出しからそんなものが……
指に不自然にそれをハメるとハルヒは何度も「絶対に変な事しないでよ!」
「絶対に変な事しないでよ!」と言いながら、もう一度四つん這いに。
ちなみに、「絶対に変な事しないでよ!」と繰り返すハルヒを見て、俺はダチョウ倶楽部を思い浮かべていた。
俺は無心でゆっくりと奥まで一気に入れる。
ハルヒは「あっ!」と少しだけ悶える。「すまん!」と意味も無く謝る俺。
ところがそのまま指が穴から抜けなくなる。
「抜けない!」と俺が焦って動かすと「ウッ!動かさないで!」とハルヒはマジ悶える。


「力入れるなよ!」と叫ぶ俺。「じゃあ関節曲げないでよ!エロキョン!」とハルヒも負けじと叫ぶ。
分かった。落ち着こうよ。な!力抜いて。ほら。よし!抜けた。
そしてヌポッ!という音ともにドゴッ!とハルヒはオレにマジ蹴りを入れてきた。

さて、ハルヒはまだ四つん這いのままで動けないでいる。
親切な俺は、こいつの診察をしようかと思っている。
手始めに、俺の棒で検温してみようか。
996名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:27:57 ID:aRp37xk7
kwskwsk!
997名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:28:55 ID:6gU4Bk4/
>>992
そこはひとめぼれってことで…

あんまりかな?
998名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:32:13 ID:BMpWI2j+
ふもっふ
999名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:32:22 ID:aqbyefqL
>>995
乙。
続きは次スレかな?
1000名無しさん@ピンキー:2006/08/24(木) 00:32:39 ID:MAc1SB+G
1000
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。