薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第10話

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24名無しさん@ピンキー
>>14 _| ̄|○ エロまだです…マジですいません。



「おい 何だよそれ!」
「よしなさいジュン・・・」 「いいのよジュン君・・・」
ムッとしたジュンはすぐ後を追おうとしたが、真紅と のりに止められ、仕方なく諦めた。

結局翠星石抜きで番組を見終えた三人。

翠星石にあんな態度を取られた為、半ば見流し状態ではあったが
それぞれの心中は、翠星石の態度の真意で膨らんでいた為、仕方が無い。
翠星石は一体どういうつもりでテレビの電源を落としたのか?
このままでも埒があく訳も無いので、のりはジュンに翠星石の様子を見て欲しいと頼み、
ジュンも本来なら嫌がって断る所だが、前出した状況の為、二つ返事でOKをした。
が、真紅は・・・我関せずといった面持ちでソファーで紅茶をたしなんでいた。

「・・・お前は行かないのか、真紅・・・仮にも自分の姉さんだろ、翠星石は」
「あなたはこの真紅のミーディアムであると同時に、翠星石のミーディアムでもあるのよ、ジュン」
「だから何だよ?」
「・・・女心をもう少し理解しなさい」
「・・・何だよそれ。じゃあお前は何だよ?翠星石の妹じゃないのか?!」
「ジュ、ジュン君、お願い。翠星石ちゃんの様子を見てきて。ね?」

翠星石の気が自分に向けられているとは知らない、
まだまだ少年のジュンには、真紅が何を言いたいのか理解できず声を荒げかけたが
のりのフォローで渋々リビングを後にした。

25名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:17:09 ID:rA/bnOPz

コンコン


(自分の部屋に入るのに何でノックしなきゃなんないんだ・・・大体なんで僕がこんなに気を使わなきゃ・・・)

心の中でぶつぶつ文句を言いながら、ジュンは部屋のドアを開け、中に入った。

「おい、性悪人形。何があったか話してみr・・・」
部屋にはいつもある筈の、翠星石のトランクが無かった。

「・・・ちょっと待てよ・・・なんで出て行かなきゃなんないんだよあいつは・・・」


  ・
  ・
  ・


結局、翠星石がトランクごと帰ってきたのは夜遅くで、
のりが心配して尋ねても口ごもるだけで特に何も答えず、ジュンがふてくされながら尋ねても
関係無いと言うだけであって、妹の真紅には目を合わせないようにしてジュンの部屋に向かい、そのまま眠ってしまった。


「・・・なぁ真紅・・・」
「何・・・」

―― リビング ――

ジュンの淹れた紅茶を飲む真紅とジュン。キッチンでは食器の洗い物を片付けるのり。
三人はそれぞれの思案顔で翠星石の事を考えていた。

「・・・僕が悪いのかな・・・?」
「どうしてそう思うの・・・?」
「・・・判らない・・・けど、あいつのなにか・・・何かにもう少し気づいてやれない僕が悪いのかなって・・・」
「・・・そうね。あの子がただの我がままで皆の楽しみを奪う事などしないのは、この真紅が一番理解しているわ」
「う・・・」
「ドールにも人間と同じ、悩みもあれば・・・悲しみもあるの。あの子はきっと・・・昔を思い出したのだわ・・・」
「昔の事・・・?」
「そう・・・庭師のあの子の側にはいつも蒼星石がいたわ。特に庭園に咲く薔薇の手入れをする時は・・・幸せそうな笑顔と一緒に・・・ね」
「蒼星石の事を・・・真紅は、前に一緒の時間に目覚めた事があるんだ・・・あの二人と・・・」
「お互いが各地に別れさせられる前の・・・話よ」
26名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:18:51 ID:rA/bnOPz

話はそこで少し途切れを見せた。
リビングの天井・・・自分の部屋のある辺りを見上げ、ジュンは呟いた。

「なぁ・・・真紅。僕がしてやれることって・・・あるかな」
「・・・ええ。貴方にしか出来ない事がきっと・・・あるわ」

真紅は、我が子を見るような優しい視線をジュンに向けながらそう答え、
ジュンはその優しい声に振り向き、

「・・・翠星石には・・・笑っててもらいたいもんな」

照れくさそうにそう言うのだった。

洗い物をしながらそうの一連のやり取りを聞いていたのりは、そっと嬉しそうに微笑みながら
最後の一枚の皿を洗い終えながらこう思うのだった。
弟は確実に変わってきたと。 この不思議なドール達のお陰であると。

「・・・お茶入れたから・・・こっちきて飲めよ、姉ちゃん」

「うん・・・ありがとう、ジュン君」