【涼宮ハルヒ】谷川流 the 25章【学校を出よう!】
Q批評とか感想とか書きたいんだけど? A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。 Q煽られたりんだけど… Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉を抑えてください。 Q見たいキャラのSSが無いんだけど… A無ければ自分で作ればいいのよ! Q俺、文才無いんだけど… A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて… Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど… Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。 Q保管庫のどれがオススメ? Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。 Q〜ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。 Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う? Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの? A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。 嫌なときは言って欲しいのね。 Q次スレのタイミングは? Aうーん… 僕に聞かれても分からないな。 460KBを越えたあたりで一旦聞いてみるといいよ。
おちゅ
10 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/12(土) 21:19:32 ID:Bjqj97JU
……俺のIDの件
>>12 自分のIDに含まれる文字を良く見るんだ。
/g7SEXnL
ほら、何かを無性に書きたくなってきただろう?
さっき書き終わったSS投下します。 内容は、いつまでたっても煮え切らないキョンに、痺れを切らしたハルヒがキョンの真意を探る為… といった感じのハルヒxキョンの初体験もの。 ハルヒスキーの俺が初めて書いたエロSS… 今回書いてて改めて思ったよ。ハルヒはエロじゃなく、俺は萌えSSのほうが好きだ。
俺とハルヒは、特に何の進展もないまま、あっという間に高校を卒業する季節になった。 ハルヒは何故か、俺と同じ大学に進学することになり、どうやらこれからも一緒にいそうな感じだな。 ハルヒの学力なら、余裕でもっとレベルの高い大学に行けたはずなのだが、やっぱり俺のせいなのか? なんか申し訳ない気もする。 で、今回はそんなことはどうでもいいのである。例によってハルヒが大暴走を始めたのだ。 卒業式も無事におえた三月上旬のこと、朝早い時間にハルヒから電話がかかってきた。 「あんた今暇でしょ? これからあたしにつきあってちょうだい。いつもの駅前で待ってるから 三十分以内に絶対来なさいよ!! 来なかったら死刑だからね!!」 相変わらず強引な奴だ。人の都合を聞く前に、一方的にマシンガントークをして電話を切りやがった。 もし間違い電話なんかしたらどうするんだ? まあ、初めの頃みたいに「三十秒以内に来い」とは言わないようになったから、大人にはなったのかもな。 あわただしく準備を終え、何とか時間内に駅前についた俺。どうせ罰金だろうと思っていたのだが 今日のハルヒは妙に機嫌がよく「時間内に来たから特別に免除してあげるわ」なんて気味の悪いくらい いい笑顔で宣言しやがった。これはこれで後が怖いぞ。 今日のハルヒの目的は、四月からの入居先を探すというもの。俺たちの進学する大学は自宅からだと遠く 毎日通学するのは正直いって無理だ。俺も早めに探さないといけないな。 なんて考えながら電車で揺られていると、今まで寡黙だったハルヒがしゃべりだした。 ハルヒにしては珍しくおずおずといった風に俺に話しかけてくる。 「ねえキョン、あんたはもう住むところ探したの?」 俺は正直に答える「いいや、まだ探してもいないな。俺もそろそろ調べようと思ってたとこだ」 「あ、そうなんだ、じゃあ好都合ね。今日あたしと一緒に探しましょうよ!」 さっきとはガラリと変わって、いつもの笑顔で元気いっぱいなハルヒである。 そうこうしている内に、四月から生活基盤となる場所に到着した。今までとそれほど変わらない 中核市といった所だ。ハルヒはいつにも増して、はしゃいでいるように見える。 「キョン、早く探しにいきましょ。きっといいところが見つかるわ!」 ハルヒは100ワットの笑みを浮かべて、俺と手をつないで元気に歩き出す。 「何もこんな人前で、手をつながなくてもいいだろ。なんか恥ずかしいぞ」 ハルヒは悪戯っぽい表情で俺に問いかける。 「いいじゃないの、人の目なんて関係ないわ。あたしがそうしたい気分なんだからいいでしょ あんたは、あたしと手をつないでるのを誰かに見られると、何か不都合でもあるの?」 俺は不都合など特に無いので、その旨ハルヒに伝える。 「じゃあ、いいじゃない。きょうは一日このままで過ごしましょう」 不気味なまでに晴れ晴れとした笑顔で、ハルヒはしゃべりかけてくる。
ハルヒは予め調べていたようで、俺は手をつながれたまま不動産屋に連行された。 無理難題と思える条件を、さも当然のように要求するハルヒは、俺を一瞥したあと 不動産屋の親父に睨みをきかせ、出されたお茶をものの数秒で飲み干す。 ほんとに、ハルヒの行動力には、あきれを通り越してうらやましくすら感じる。 こんな素直に自分を表現できたら楽だろうな。周りにいる人間は大迷惑だが。 ハルヒの無言の圧力に根負けしたか、不動産屋の親父はそれらしい物件を提示してきた。 「じゃあ、見に行きましょう。もちろんあんたも一緒にね」 拒否権の無い俺は、妙にご機嫌のハルヒと、すっかり意気消沈した不動産屋の親父と供にその物件に向かう。 手をつないだまま、ハルヒに引っ張られるように歩く俺に、不動産屋の親父が好奇のまなざしをよせる。 もうすきにしてくれ。ハルヒと係わりだすようになった時から、こんなことは数え切れないほど経験した。 俺もいいかげん慣れたぞ。 たどり着いた物件は、結構と言うか予想よりかなり良い物であった。 築五年程の二階建てのアパートで、大学から程近く、二階の角部屋、中は六畳ぐらいの広さのフローリングに ユニットバストイレつき、キッチンも結構まともだ。 「へえ、いいじゃない。気に入った、あたしここに決めたわ。あんたもいいと思うでしょ?」 今日一番の笑顔で珍しく俺に意見を求めたハルヒ。俺もかなりいいところだと思ったから素直に同意する。 「ふふふっ… あんたにしては、いやに素直じゃない。でもよかった、探すのにもっと時間がかかると思ってたから」 今日はとりあえず仮契約を済ませ、途中で昼食をとったあと帰路に着くこととなり、俺はようやくハルヒから解放される。 なんだか疲れたぞ、ハルヒが妙に機嫌がいいのも不気味だ。家に帰った俺は夕飯まで仮眠して過ごした。 あけて次の日、そろそろどこか探さないといかんな。そう思った俺はいたって正常だろう。 いざ出かけようとしたとき、妹に呼び止められる。 「きょん君どこいくの? 今日も、はるにゃんとおでかけ?」 誰に教わったのだろうか? 最近ニヤニヤすることが増えたわが妹は、俺を笑顔で見つめる。 「今日は一人で出かけるぞ。母さんには、遅くなるかもしれないと言っといてくれよ」 俺が玄関から出ようとしたとき、とんでもない一言が俺の耳に飛びこんできた。 「うん、わかった。それで、はるにゃんとは、いつからいっしょに暮らすの?」 「…………… !?」 おいわが妹よ、お前今何と仰った? 俺とハルヒが一緒に暮らすだと??? 誰からそんなこと聞いたんだ? 「ああ… おい誰からそんな話し聞いたんだ? そんなことあるわけ無いだろ」 「きのうの夜、お母さんとはるにゃんが、電話で話してたの聞いたんだもん。お母さんもいいって言ってたよ」 もう言葉も出ない、どっと疲れが出てきた。 何かもう全て手遅れな気がするぞ。今から何か始めても、ハルヒの一言で拒否されるのが脳裏に浮かぶ。 這うようにして部屋に戻った俺、三十分ほどベットで放心した後、携帯を手に取った。 「もしもし? キョン? どうしたの突然電話なんかしてきて」 「お前に聞きたいことがある。いや、お前のほうから何か言うことがあるんじゃないか?」 「…… ああ、その話ね。あんたもそれで別に問題ないでしょ? それとも何か不満でもあるの?」 「不満も何も… 何でお前と一緒に暮らさなきゃいかんのかそれを…」と言いかけるとハルヒは遮るように 「電話じゃあれだから、いつもの喫茶店に集合ね。三十分以内にきなさいよ、わかったわね」 ハルヒはそう言うと、いつもとおなじく一方的に電話を切った。
気力を振り絞って、俺はどうにか喫茶店にたどりついた。怖いぐらいの笑顔で俺を出迎えるやいなや もはや指定席になっているその場所に手際よく座らされ、ハルヒはうれしそうに話し出す。 「ふふふ… 名案だと思うでしょ、あんたも」 ハルヒの話を要約するとこうだ。二人で住めばお金の節約になるし、食事だの洗濯だの簡単でいいでしょうと。 そりゃそうだ、女同士の場合はそれがいいだろう。しかしだな、よりにもよって、ハルヒと俺が一緒に住むなんて 普通に考えてどこかおかしくないか? おかしいよな? だって俺は男なんだぞ。 俺のそんな反論は「別に問題ないじゃない。あたしは、あんたと一緒でかまわないわ」と 罪なほどの極上な笑顔であえなく一蹴され決着した。 それから引越しで大騒ぎしたり… まあいろいろあったわけだ。俺とハルヒの関係は相変わらずだが。 そんなこんなであわただしい日々をすごし、今はもうゴールデンウィークだ。 ハルヒ曰く、今日はSOS団のミーティングを行うらしい。大学生になったというのに、何をするつもりなのだろうか。 でも、今現在もSOS団の面子はこの世界にいるのだ。 長門はもう1年ぐらい前に、 「私は、これからもこの世界にとどまり、あなたと涼宮ハルヒの経過を見守るように言われている」と告げ 今は俺たちと同じ大学に進学し、毎日のように顔を合わせる間柄だ。 朝比奈さんも大学二年生になり毎日楽しんでいるようで、ハルヒとは毎日のように電話とメールの やり取りをしているらしい。でも、俺には連絡くれないのは禁則事項なんだろうか。 古泉も進路こそ違えど、携帯で連絡を取り合うことは続けており、相変わらずといったところか。 そして今日、久しぶりに面子がそろう。 おのおのの近況を話したり、その辺をふらついたりと、今までと同じ仲良しグループのような感じだな。 変わったことといえば、くじ引きをしなくなり、五人一緒に行動するようになったことぐらいだ。 そんな中、例によって古泉が控えめな声で話し出す。 「あなたと涼宮さんは、その後何か進展がありましたか?」いつものように作り笑いをしながら俺に聞いてくる。 「お前が期待するような事は何も無いぞ」 「そうですか、あなたと涼宮さんが一緒に暮らすようになってから、僕は涼宮さんの心の中に入り込めなく なりましたので。何か進展があったのではと思ったのですが」 「それはどういうことだ?」 「つまり彼女は、無意識のうちに他人を排除しているのでしょう。年頃の女性なら、心の中を覗かれるのは 恥ずかしい事ですからね。今はその当たり前の感情を取り戻したといえるのではないですか。あなたのおかげで」 黙ったままの俺をよそに、古泉はしゃべり続ける。 「あと、あなたが心配しそうな例の空間の話ですが、実はもうかなりご無沙汰なんですよ。 もう一年以上、僕はあの空間に行っていません。あなたと涼宮さんを見ていると、僕はもう二度と行かなくても 済むような自信もありますし」 相変わらず作り笑いを浮かべ俺にしゃべりかける。そうか、ハルヒはもう一年以上あの空間を作っていないのか それは知らなかったな。それだけ我慢強くなってきたって事か? 古泉は続ける。 「あと、長門さんから聞きましたか? 今は涼宮さんの力がほぼ封印されているということを」 俺は黙って首を横に振る。 「簡単に言うと、あなたと一緒だから、涼宮さんは無意識のうちに自らの力を封印しているんです。 この意味はお分かりですね?」 俺は、古泉の言いたいことが分かってはいるが、今は認めたい気分じゃなくそのまま無言を通した。 「もう一つだけ、これで終わりです。SOS団の事ですが、あなたと涼宮さんとの関係が変化しても、SOS団は今のまま 変わりません。あなたの中ではSOS団か涼宮さんか、どちらかを選ばなくては… などと変な気苦労があるのかも しれませんが、それは間違いです。彼女はSOS団を大切にしています、それはもちろんあなたにもいえることです」 古泉にしては珍しく、視線に力をこめた感じで俺に話しかけたかと思えば… すぐにまたいつもの作り笑いに戻った。
古泉の演説が終わり、その後はいつものSOS団らしい活動をした俺たちは、必ず来月再開することを約束し またいつもの日常に戻る。といっても、俺はハルヒと一緒に同じアパートに帰るんだが… その夜、いつものようにハルヒはベットで、俺はフローリングに布団を敷いて横になり、今日のことを思い出す。 古泉が言いたいことは分かる。正直俺もその通りだと思うし… でも、俺はまだ大学に入ったばかりだし、その、まあなんだ、時期尚早だと思うんだ。 だからもう少しだけ、今のままでいいかなと考えながら俺は眠りについた。 他人から見れば、俺たちのこの不思議極まりない生活が、俺にとってはまるで当たり前のような 感覚を持ちはじめてから、それなりの日数が経過していた。 風呂上りに、バスタオル一枚でウロウロし、アイスをかじりつくハルヒを俺が咎めたり 朝、俺がまだ寝ているのに、ミニスカートをはいたまま平然と顔の上を横切ったり 俺の目の前で、あろう事か下着を取り替えようとして、俺があわてて風呂場に駆け込むことになったりと あからかに俺を挑発することもあったが、それを全て我慢した俺は偉いよな? ハルヒがそんな俺の態度に不満を持つのは当然かもしれない。 そして来たるべくして運命の日がやってきた。 俺がいつも通り体を洗って湯船に浸かっていると、ハルヒがタオル一枚で風呂場に入ってきたのだ。 「おい!! ちょっと待て、とりあえず落ち着け!!」 ただのタオル一枚で、全身を隠していると思っているハルヒ。いや待ってくれ、ぜんぜん隠れてないぞ。 どちらかといえば全裸より艶かしいぐらいだ。以前からハルヒは、性格以外はほぼ完璧だと言い続けてきた訳だが 図らずも今日再認識させられた。 「お前の気持ちは分かったから。とりあえず風呂だけは一人で入らせてくれ」俺は努めて冷静にハルヒに懇願した。 そんな思いが通じたのか、ハルヒは風呂場から出て行く。その際初めて、全裸のハルヒの後姿を拝むこととなる。 予想通りいい体型をしている。くびれたウエストに形のいいヒップ、そしてスラリと伸びた長い足… ハルヒは決意したんだな。今までになく、大胆な行動をとったハルヒを見て、さすがの俺も理解した。 大急ぎで風呂を出て服を着る、そしてハルヒのいる部屋に戻った。 すでに服を着ていたハルヒは俺を見るなり、 「あたしも、お風呂に入ってくるから。あんたは今のうちによく考えといて……」 すれ違いざまに俺につぶやくように言った後、ハルヒは風呂場に消えた。 よく考えといて…… この言葉の意味が分からないほど俺も鈍感じゃない。つまりはこう言う事だ。ハルヒはいい加減この微妙な 関係をハッキリさせたいってことだろう。いい年の男女が一つ屋根の下にいて、まるで夫婦のような生活を しているというのに、お互いの気持ちの確認という一番大事なことを、あやふやにしたままなんだ。 俺にとっては、これは何も今に始まったことじゃなく、もしかすると初めてハルヒに会ったあの日から その思いを持っていて、でもそれを言ってしまうと、この関係が壊れてしまうんじゃないかという変な恐怖感から 口に出せずに何年間も過ごしてきた。 でも、今こそ自分の本当の気持ちを、ハルヒに伝えるべきじゃないか? この機会を逃すと俺は一生後悔しないか? こんなことは自分に問いただすべきじゃないな。 答えは初めから決まっていたんだ。俺の中ではもう何年も前に。
俺の一人会議が終わり… ほどなくして、ハルヒは風呂から出てきた。 身に纏っているのはバスローブだけか? 髪は後ろで束ねて「頑張ってポニーテールにしてみました」という これまた俺の心をくすぐるような髪形をしている。風呂に入ったのに髪を洗った様子はなさそうだ。 髪をぬらしたくなかったから、後ろで束ねてたのか。ハルヒは本気で今日決着させる気だ。 ベットの端に座ってた俺のとなりに、当然のようにハルヒが座る。 「……………………」 「……………………」 長い沈黙。 こういう時は、やっぱり男から切り出すものなんだろうな。そう思いながらも言葉が出ない。 そんな中、沈黙を破るのは、やっぱりハルヒだった。 「あんたが、いつまでたっても態度をはっきりしないから、こっちから聞いてあげる… キョンは、あたしの事どう思ってるの? その答えによっては、あたしにも考えがあるわ…」 ハルヒは真正面から俺の目を見つめると、訴えるような視線と声を上げ、その後はトーンダウンしつつ視線をそらし 表情は少し戸惑いが含んでいるような感じだ。 しかし予想していたとはいえ、ハルヒにしては直球できたな。もう少しまわりくどい言い方をすると思ってたが。 さてどう答える? 俺の中では、数年前に答えは決まっているのだが、表現する言葉が難しい。 ハルヒにどうやって説明すれば… と悠長な考えをしていた俺は、両肩をつかまれた。 「キョン、あたしの目をしっかり見て。あんたの本当の気持ちを教えてちょうだい!!!」 ハルヒの迫力に圧倒され、幸か不幸か? 俺は自分の心情を簡潔に吐露する事となった。 「俺は」「おれは?」 「お前が」「おまえが?」 「好きだ」「……」 俺の言葉を復唱していたハルヒは、俺が言った最後の台詞を聞いて、鳩が豆鉄砲を食ったようになっている。 しばらく惚けていたハルヒは、我に返ると瞬時に嬉笑し、また俺の両肩をつかむとうれしそうに尋問を始めた。 「キョン!! あんた今なんて言ったの? もう一度言ってごらんなさい!!」 「俺はお前が好きだ」 「お前じゃわからないわ!! ちゃんと言って!!!」 「俺は涼宮ハルヒが好きだ!」 「……」 また惚けたハルヒ。だが今度は復活も早い。 「キョン!! 今の信じていいの? あんたはあたしの事好きなの? 本気なの?」 「こんな時に嘘をつけるほど、俺は器用じゃないぞ。それはお前の方が、よく分かってるんじゃないか?」 「あ、うん… そうよね、キョンが嘘ついたって、あたしにはお見通しなんだから そっか、キョンはあたしの事が好きなんだ。へえ〜 ふふふっ…」 ハルヒはうれしさを隠そうともせず、ニヤつきながら俺の顔をのぞきこんでくる。 そんな雰囲気に耐えられなくなった俺は、ここぞとばかりに反撃に転じた。
「ハルヒ、俺は自分の素直な気持ちを言ったぞ。今度はお前の番だろう?」 ハルヒはあからさまに「ビクッ」と驚いた様子を見せ、慌てふためいている。 「え、あ、あたし? あ、あたしが何を言うって… そ、そんなの言わなくたってわかるでしょ?」 俺はハルヒの両手をとって、しっかりと目を見つめて迫った。 「お前の気持ちを言ってみろ」 めずらしく真剣な俺の迫力に押されたのか、ハルヒは顔を真っ赤にしながら、消え入るような声でしゃべりだす。 「あ、あたしは」「あたしは?」 「あんたが」「あんたが?」 「す、すき…」「…………ぷっ」 ハルヒは一瞬にして殺気立った表情になり、大声で俺を怒鳴りつける。 「くぅおの〜 バカキョン!!!!! ふざけんじゃないわよ!!! 人がまじめにしゃべってんのに なに笑ってんのよ!!!!! あんたなんか死刑よ死刑!!! ばか〜〜〜〜〜〜〜」 神業のような速さで、ハルヒは俺をベットに押し倒し、マウントポジションを取るとポカスカ叩きだした。 漸くにしてハルヒの腕をつかむと、俺は落ち着かせるように話しかける。 「すまんすまん、笑うつもりはなかったんだ。ただ、今まで見たことがないような、お前の女の子らしい姿を垣間見て なんか自然に笑っちまったんだ。俺がわるかったよ、ごめんなハルヒ」 俺の言葉を聞いて、ハルヒは「えっ…」といった表情をした後、そそくさと俺から離れ、何か考え事をしたあと また顔を真っ赤にして「ばか」と言い放つと、プイとあらぬ方向を向いてしまった。やれやれ。 さてどうしたものか。珍しく俺が思案していると、まるで心配など必要ないと言いたげに 僅か数分で、あっさりと機嫌を直したハルヒは、いい笑顔でニヤつきながら俺ににじり寄ってくる。 「キョン、もう一度だけ聞くわ。さっき言ったことは本気よね?」 「俺がお前に、嘘つけるわけ無いだろ?」 またまたいい笑顔でニヤリと笑うと、ハルヒは核心を突く言葉を俺に向ける。 「じゃあ、今証明してよ。あたしに」 俺に強い視線を送りながら、口元はニヤつくという器用な表情で、至近距離からハルヒは見つめてくる。 「え、おまえ証明って… そんなこと急に言われてもだな、そのいろいろと準備…」 「そんなのことはどうでもいいのよ!!! あんたはどうなの? したいの? したくないの? どっち?」 ハルヒは、自分の恥ずかしさを誤魔化すように、俺に強く尋問してきた。事実、顔はトマトのように真っ赤だ。 「いや… したくないと言えば嘘になるが…」 「あんた男でしょ!!! せめてこんなときぐらい、はっきり言いなさいよ、はっきり!!!!!」 「俺は… 俺は、ハルヒだけを優しく抱きたい。俺以外の奴にお前を渡したくない、俺がこの世にいる限り絶対渡さない!」 俺は顔から火が出そうだったが、今まで生きてきた中で一番恥ずかしい台詞を、躊躇いも無くハルヒに向かって言った。 ハルヒは急にうつむいたかと思うと、そのまま表情を見せないように俺に抱きついてくる。 明らかに肩を震わせているものの、今の状況を悟られるのを嫌うように、嗚咽を押し殺してハルヒは俺に話し出す… 「あんたね、そういう大事なことはもっと早く言いなさいよ… あたしが、不安を抱えたまま何年待ったと思ってんの… この代償は高いんだからね、覚悟しなさい……」 俺はハルヒに「今まで待たせてごめんな」と、耳元にそっと告げると、ただ黙って優しく抱きしめた……
どれぐらい経っただろうか… 何か気恥ずかしくなった俺たちは、また向かい合うように座りなおす。 いつもの笑顔を復活させたハルヒが、悪戯っぽい顔で俺に迫ってきた。 「ふふふっ… あんた、やっと素直になったわね。で、どうすんの?」 「俺は、今すぐにでもお前を抱きたい気持ちはある… だが今日はその準備が…」 俺が何を言いたいのか、勘の鋭いハルヒは咄嗟に見抜く。 「ああ、そんなの無くてもいいわ。たぶん今日は大丈夫な日だから。 それに、もしものときの覚悟は、あんたもできてると、あたしは信じてるから」 ハルヒはそう言うとまたニヤリと笑い、俺に強い視線を送ってくる。 相変わらずこいつは度胸がいいというか、無謀というか… ここまでくるとハルヒらしくて逆に安心するな。 俺の行動が遅いと感じたのか、ハルヒは痺れを切らしたように俺に抱きついてきた。 「あんたね、早くしないと、あたしの気が変わっちゃうかもしれないわよ? それに、女を待たすなんてマナー違反じゃない?」 目と目が見つめあう、自然とハルヒを抱きしめて大人のキスをした。ずいぶんと久しぶりな気がするな というか大人のキスは初めてだったか? それにしても今日のキスは嬉しさが格別に違う。 時間が経つのを忘れる程、俺とハルヒは唇を求め合った。このままずっとこうしていたい、でも… まるで俺の気持ちを察してくれたかのように、でも少し名残惜しそうな感じで、ハルヒの方から唇を離す しかしその表情は、もう何もかもが吹っ切れたような晴れ晴れとしたもので、ほどなくしてハルヒは 音もなく立ち上がると、躊躇なくバスローブを脱ぎ捨てた。 目の前に生まれたままの姿のハルヒがいる。正直言ってすごく綺麗だ。これは下心がどうとか言うものとは違い 純粋に魅力的な体をしている。 形がよく張りがあって、大きすぎず、かといって小さいわけでもない、とても綺麗な胸、程好くくびれたウエスト 視線を下に落とすとこれまた、細すぎず太すぎず、といった感じのスラリと伸びた長い足。 そしてハルヒにとって、一番恥ずかしいであろう部分は、薄い毛が控えめに生えているといった感じだった。 俺がじろじろ見すぎたのか、ハルヒは少しふてくされてしまったようだ。 「あ、あたしだけ、じろじろ見られるのは反則じゃない? はやくあんたも同じようにしなさいよ! なんか恥ずかしいじゃないの!」 「わかったわかった、俺も同じかっこするよ。でも、お前が予想以上に綺麗だったから、少し見ていたかったのさ べつに変な目で見ていたわけじゃないんだぞ」 俺は正直にハルヒに話した。ハルヒは急に恥ずかしくなったようで、表情に困るときにもう定番となっている 「ばか」と一言言うと、顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。 俺はハルヒに背を向けたまま自分の服を全て脱いだ。俺のものはすでに自己主張を始めている。それはそうだろ いくらハルヒの体が純粋に綺麗だといったって、年頃の男女が裸で同じ部屋にいれば自然な反応だ。 俺が振り向く前に、一応ハルヒに声をかけることにした。 この姿をいきなり見て、悲鳴でも上げられたらたまらないからな。 「ハルヒ、へんなこと聞くが、お前男の裸見たことあるか?」ハルヒは怒ったように答える。 「あるわけないでしょバカキョン、あたしはあんた以外の男に裸を見せたこともないし、見たこともないわよ!」 ある意味予想通りの答えでほっとした反面、やっぱり説明したほうがいいなと俺は思った。 「あのなハルヒ、びっくりしないで聞いてくれよ。男の体は、好きな女の前では部分的に変化するんだ お前もたぶん知ってると思うが、俺が今その状態なのは理解してくれるな?」
ハルヒは、俺が言いたいことがなんとなく分かったようだ。 「昔学校で習ったから知ってるわよ、実際に見たことはないけど。でも、キョンには変わりないでしょ 私は平気だから、こっち向いてみなさいよ」 「わかった、じゃあ俺が振り向いても変な反応しないでくれよ」 いざ振り向こうとすると、かなり恥ずかしいな。こういうときはやっぱり女は大胆なんだなと俺は思った。 なるべく自然にハルヒのほうに振り向く。ハルヒの表情は、俺のものを見て一瞬驚いたように見えたが そこに視線を合わせないように、俺の顔を見つめてきた。 「キョン、そんなとこにつっ立ってないで、早くこっちにいらっしゃいよ」 まるで恥ずかしさを紛らわすように、ハルヒはベットに腰掛けると俺を手招きする。 俺は黙ってそれにしたがった。 ベットの端で俺とハルヒが並んで腰掛けている。それほど珍しくない光景だが今は二人とも全裸だ。 もう間が持たないといった風に、俺はハルヒに押し倒された。 「あんたね、こういうのは普通男の方からするもんでしょ? 何で何もしてこないのよ? そんなにあたしって魅力無いの?」ハルヒは少し悲しそうな表情をしている。 「違うんだ、俺もその初めてだから… まあなんていうかな、いまいち順番が分からなくてさ それに、あんまり俺が強引にやって、お前を傷つけるようなことをしたくないし…」 俺は今の素直な気持ちをハルヒに打ち明けた。俺の言葉を聞いたハルヒは、何故か目に涙を浮かべている。 「何であんたはそんなに優しいのよ… あたしは、あんたに何かされたからって嫌いになんかならないわ 今ぐらいあんたのしたい事を、思いっきりしてちょうだいよ!!」 俺は自然にハルヒを抱きしめ、また大人のキスをしていた。唇を離してハルヒの表情を見る、目にうっすらと 涙を浮かべていたが、口元は緩み、心底嬉しそうな様子で、まるで天使のような笑顔をしている。 俺はハルヒを抱き起こし、アイコンタクトでハルヒの了承を取ると、少し名残惜しかったが ハルヒの頑張って作ったであろうポニーテールを解き、ベットの中央にくるようにそっと押し倒す。 そして俺は、目の前にある綺麗な体を堪能することにした。 ハルヒのサラサラの髪をなぞる。ポニーテールには足りない長さだが、俺にはとても愛おしい。 唇にキス、わずかに触れる程度のキスだ。そして首筋をなぞり、形のいい二つの丘陵に唇を這わす。 「はぁっ…」思わずハルヒの声がもれる。これがまた堪らなくかわいい。手で包んで僅かにあまるぐらいの 程よい大きさで、形のいいハルヒの胸を揉みしだく。 片方は愛らしい突起を口に含みながら、もう片方は形が崩れるくらいに揉んでいた。 「あっ、ふぅっ… ねぇっ… キョン、お願い… もう少しだけやさしくして…」 ハルヒの切なそうな顔を見て、俺は出来るだけ優しく接することにした。ちょっと調子に乗りすぎたな。 「ごめんな、痛かったか? 力加減が分からなくて夢中になってた」ハルヒは首を振る。 「いいから、キョンのしたいようにして… どうしても駄目なときには言うから」 ハルヒのかわいい顔を確認して唇を奪う。ハルヒがすこし落ち着いたのを確認した俺は まるで赤ん坊のように、ハルヒの綺麗で愛らしい胸にむしゃぶりついた。 出来るだけ優しく、それでいてハルヒに気持ちよく感じてもらえるように、俺は目の前にいる愛しい人に 全神経を集中して接していた。 それにしてもハルヒは、とてもいいにおいがする。綺麗なピンク色をした愛らしい突起を口に含むと、あまいような それでいて興奮を促すようなにおいがするし。首筋に唇を這わすと、これまた普段のハルヒのにおいの他に 何かフェロモンのような、思わず抱きしめたくなるにおいがする。そんなハルヒを俺は優しく愛撫する。 「ぁっ… きょん… あたし… はぁっ… んっぅ…ぅぅ…」 ハルヒは恥ずかしさと気持ちよさで、どうしていいか分からないといった風に、切なげに声を上げる。 その表情は頬が朱に染まり、目にはうっすらと涙を浮かべているものの俺を優しく見つめて、口元は何処か寂しそうに でも声が出るのが恥ずかしいといった感じで、時折自分の手で声をふさごうとしている。
俺はハルヒの愛らしい突起を口に含んだまま、空いている手を下のほうに向ける。 そしてハルヒの最も恥ずかしいであろう部分に到達した。 優しく指で触ろうとしたところで、俺はハルヒに腕をつかまれる。 「きょん… おねがいだから、そこはやめて… はずかしいの…」 俺は優しくハルヒを抱きしめる、そのままハルヒは俺に言った。 「あたし、もう大丈夫だと思うから… このまま…」 俺はアイコンタクトでハルヒに確認すると、ゆっくりと押し倒して足を開き、その間に割り込んだ。 ハルヒは恥ずかしいのか、目を瞑ったまま横を向いてしまう。 俺は一度確認するように、ハルヒの恥部を指で触る。 「きょん… はずかしいからみないで… おねがい…」 顔を背け目を閉じたまま力なく俺に懇願するハルヒ。 俺はハルヒを虐めるつもりはない。少しだけ指でハルヒの一番恥ずかしいであろう部分を広げると 俺はその場所を確認する。こんなところに入るのか? 綺麗なピンク色をしたその場所は、触ると ぬるぬるとしてはいるが、とても小さく、大丈夫なんだろうかと不安になるほどだった。 「きょん……」 ハルヒが切なげに俺を見ていた。恥ずかしくて不安で、一人では怖いといった表情で。 俺はハルヒを抱き起こして、努めて優しく耳元でささやく。 「ハルヒごめんな、俺もその、初めてだからさ。もうあんなことはしないよ。 だからそんな顔しないでくれ、俺は笑ってるお前の顔が大好きなんだからさ」 その一言でだいぶ気持ちが和らいだようだ。 ハルヒは俺の顔を見て悪戯っぽく「ばか」というと、デコピンをしてきやがった。 「ムードもへったくれもないなお前は、でもおかげで俺もだいぶリラックスできたよ」 「あんたがマジな顔するなんて似合わないのよ」 そういうとハルヒは、今日一番の笑顔で笑って見せる。お前には一生かないそうにないな俺はそう思った。 仕切りなおしだ。でもさっきまでの緊張はどこへやら、俺たちはお互いの快楽をむさぼるように 大人のキスをしていた。そろそろいいかな? またハルヒにアイコンタクトで確認する。 そんな俺の心を読み取るように、ハルヒはかわいい笑顔で俺に微笑む。 「一つだけお願いしていい? あたしの目をずっと見ててほしいの。そうすれば何があっても キョンを感じていられそうだから」 やっぱり不安なんだろうな。俺も正直不安なところがあるし、女の子の場合は特にさ。 俺はハルヒの目を見つめたままで、黙って大きくうなずく。 ハルヒも俺の目を見て笑顔のまま小さくうなずき、俺にキスしてきた。 ハルヒがベットの中心にくるように優しく押し倒し、足を開いて俺はそこに割り込む。 もうハルヒは俺の目を見つめたままだ。その表情には恐怖などなく、ただじっと俺のすることを 信頼してくれているように感じる。俺のものは、とうの昔に自己主張をはじめ、その先端からは 透明な液体が滴り落ちていた。ハルヒも同じように、その部分はさっきよりも湿り気が増しているようで 俺がさらにハルヒに腰を近づけ、俺のものをハルヒの恥部にあてがっただけで、 「うっ…」思わず声が出る。少し触れただけで俺の欲望が吐き出されそうになる。 「はぁっ…っ」ハルヒも同じようで素直な反応を示す。でも嫌がる様子は感じられない。 ハルヒの恥部に俺のものをあてがい、その場所を確認すると、体重がかからないように気をつけながら 俺はハルヒに覆いかぶさった。
気を許すとすぐに暴発してしまいそうな快感が襲う。俺はハルヒの目を見つめて、その触れ合っている 部分からの刺激を紛らわそうとする。 「ハルヒ……」俺は目を見つめたままハルヒに声を掛けた。 「キョン……」まるで天使のような笑顔でにこやかに微笑むハルヒ。 俺は肯定の意と受け取り、ハルヒの中に俺のものを挿入していった…… その直後、俺の侵入を拒むように、最後の抵抗を試みるハルヒのそれに邪魔をされる形になる。 やっぱり痛いんだろうか? 俺は心の中で申し訳ないような、それでいてどこかうれしいような 不思議な感覚を覚えていた。 ハルヒには、俺が躊躇っているように見えたのか、俺を諭すように優しく声をかけてくる。 「キョン… あたし今とっても幸せなの。キョンと、いつかこういう関係になれたらいいなって 前から思ってたのが、今現実になるんだもの。だから何も心配しないで、あたしは大丈夫だから」 そう言うとハルヒは、目を潤ませながら、俺に向かってうなずいた。俺の中から迷いが消えた。 ハルヒの優しい目を見ながら、俺は自分のものをゆっくりハルヒに埋めていく。 そこから来る快感なんかより、目の前のハルヒの表情が気になる。 無理に笑顔を作ろうとしているのがありありと分かり、俺は胸が締め付けられそうになった。 ハルヒの口元が歪む、声を出さないように口を固く結んでその行為を耐えている。 くそう、俺はハルヒの苦痛を助けてやれないのか。自分の無力さに思わず頬に熱いものが流れた。 せめてこの時間が早く過ぎてしまえば、そう思った俺は一気にハルヒの最深部まで貫いた。 「えぁっ… んぅぅ…」 ハルヒは言葉にならない声を上げる。 俺とハルヒの腰は今までに無いほど密着し、体温が感じ取れるほどだった。 それは同時に、ハルヒの純潔を奪ったことを実感させ、俺のものは、ハルヒの体温と優しさに包まれている。 だが俺はそんな快感など全くわからなかった。目の前でハルヒが大粒の涙を流しているのだから。 それなのに健気に優しく語りかけてくる。 「キョン… あたしたち、やっと一緒になれたのね… うれしくて涙が出ちゃった…」 おまえは何でこんなときまで俺をかばう? うれしくて涙が出ただと? そんなあからさまな嘘を、誰が信用できるって言うんだ。鵜呑みにするような奴がいたら、俺はぶん殴ってやるぜ。 「ハル…」俺が声を掛けようとするとハルヒに抱き寄せられた。 「キョン… 少しこのままでいて、すぐ落ち着くと思うから…」 ハルヒは顔を見られるのが嫌なのか、目を瞑って顔を背けてしまう。 俺はハルヒをやさしく抱きしめたまま、静かな時間をすごした……
「キョン… そろそろ大丈夫だと思う… ゆっくり続けてみて…」 ハルヒは俺に優しくそう言うと、天使の笑顔でうなずいた。 俺はハルヒに、体重がかからないように、ゆっくりと自分のものを前後に動かす。 「うぉっ…」今まで感じたことが無いような快感が全身を駆け巡る。気を許すと今すぐにでも俺の欲望が 爆発しそうになる。俺はハルヒの目を見つめたまま、出来るだけゆっくりとその行為を繰り返す。 ハルヒの表情は、口元が少しだけ歪んでいたようだが、徐々に慣れてきたようだ。先ほどのような 苦痛な表情は消え、俺と会話できる程度にリラックスしたようで、 「キョン… はぁっ… あたしっ今日のことはっ忘れないわ… だからぁっキョンも… ぁっくぅ…」 俺はいったん動きを止め、ハルヒに顔を近づけて耳元でささやいた。 「俺も今日のことは一生忘れないぞ。こんなうれしいこと忘れるわけあるか」 その言葉を聞いたハルヒは、うれしそうに微笑むと、すぐに悪戯っぽい笑顔になり 「マジな顔は似合わないって言ったでしょ」とまたデコピンをしてきた。 ハルヒらしい反応に、俺は思わず吹き出してしまった。ハルヒも俺に釣られて大笑いしている。 当然のようだが、俺とハルヒのそこは繋がったままである。そんなことも忘れそうなぐらい 笑い転げていた。一頻り笑い終えた俺は、わざと悪戯っぽく聞いてみる。 「おまえなあ、こんなときにそんな事するなよ。やっぱり恥ずかしかったのか?」 「な、な、なにいってんのよ。何も恥ずかしいことなんか無いわ。あんたが変な顔してるのが 可笑しかっただけなんだからね」 と言いながらも、視線をそらして顔は真っ赤、という大変分かりやすいハルヒの癖を俺は学習済みだ。 ほんとに素直じゃないな、でもそこがハルヒの魅力でもあるわけだけどな。 予想外に一頻り歓談していた俺たち。今の姿かたちを除いては、自然といつもの雰囲気を取り戻していた。 「キョン、あたしと手をつないで!!」ハルヒはいつもみたいに俺に命令する。 「早く!!」 ハルヒは待ちきれないと言った風に、俺の手をつかむと、手のひらを合わせるようにして指を 一本一本絡めてくる。俺はそれに従いもう一方の手も同じようにしっかりと握った。 「いいわねキョン、この手は絶対に離すんじゃないわよ。命令だからね!!」 いつも以上の元気さを取り戻したハルヒは、うれしそうに俺に命令する。全くこいつは罪な奴だな あんなうれしそうな笑顔で、命令という名の「ハルヒ流のお願い」なんかされたら、誰だって断れないぞ。 俺が黙って聞いているのを肯定の意と受け取ったのか、ハルヒはまくし立てるようにしゃべり続ける。 「あともう一つ、キョンに言っとくわ。あたしの事がほんとに好きなら逃げないでちょうだい。 あたしはキョンの全てを受け止める覚悟は出来てるわ」 そう言い終えると、少し戸惑いながら若干トーンダウンした感じで、 「それに、今日初めてだから感じてみたいの… キョンの、あたしに対する愛情を……」
言いたいことは全て話した。そんな感じの強い視線をハルヒは俺に送ってくる。 それを見ていると「あたしが言いたいことは分かったわね?」と言いたげな得意なものと同時に 俺の真意を最終確認しているように見える。たぶんこんなときに言葉は要らない。 直感でそう思った俺は、ハルヒの目を見つめたまま黙って大きくうなずいた。 ハルヒも黙ってうれしそうにうなずく。今日何度も交わした無言の誓いだ。 俺はハルヒに優しくキスをすると、また腰を前後に動かし始める。 「うあっ…」思わず声が出てしまう。さっきより強烈な快感が俺のものを通じて全身に伝播する。 「あぅっっ… ふぅんっ… ぁっ… きょん… ぃぃっょ…」 俺の目を見つめたままハルヒが小さくあえぎ声を上げる。 俺の前で目を潤ませながら優しい表情で微笑むハルヒ。室内に充満するまるで興奮を促すかのような なんともいえない香り。俺のものとハルヒの恥部から伝わってくる強烈な刺激。 そしてその部分から漏れ出すその行為を実感させる卑猥な音。 俺の五感を麻痺させるに十分すぎるほどの刺激に、我慢の限界が近づいてくる。 「ハルヒ… おれ、もう…」 そんな俺を、今日一番の優しい笑顔でハルヒは見つめてくれる。 「きょん… っふぅ… いいよ… きて、あたしのっなかに… あぁっ…」 俺はもう腰の動きが止まらない。快楽のままにひたすら動かし続ける。 ハルヒは涙を流している。でも苦痛じゃなく、うれしくて涙が止まらないという感じで俺に優しく微笑む。 世界一かわいいと思えるその顔に、俺は思わず叫んだ。 「ハルヒッ!!」 「きょん… きょん!! あっ、ふあっぅ!!」 ハルヒの全身が、瞬間的に朱に染まったかのような錯覚を覚えた直後、 ハルヒが優しく包み込んでいる俺のものに、欲望の塊を解き放つよう刺激する。 「うああっ!!!」 俺のものが、何倍にも膨れ上がるような感覚を伴って、ハルヒの最深部で、我慢していた欲望が一気に弾ける。 耳を澄ませば、卑猥な擬音が聞こえてきそうなぐらいの物凄い勢いで、俺のものから止め処なく欲望の塊が ハルヒの奥深くに大量に放出された…… 欲望の全てをハルヒに放った俺は、全身の力が抜けたようにハルヒにもたれかかってしまった。 同時にしっかりと握っていた両手も力なく離してしまう。 「はぁはぁはぁ…」呼吸が乱れる。 ハルヒは俺のものを優しく包み込んだまま、余韻を味わうように柔らかい刺激を与えてくれる。 「キョン……」 ハルヒは両腕で俺を優しく抱きしめてくれた。それはまるで子供を落ち着かせるかのように… 俺が呼吸を整えているさなか、ハルヒは独り言のように小さな声でポツリとつぶやく。 その言葉を俺は絶対に聞き逃すわけにはいかない。 「キョン… ありがとう… だいすきだからね…」 ……… …… …
どれぐらいの時間がたっただろうか。そんな感覚が分からないぐらい、俺はハルヒに抱かれて時を過ごした。 ようやく顔を上げることが出来た俺は、久しぶりにハルヒの表情を見る。 もういつものハルヒに戻っていたその顔は、俺を見るなり二ヤリといい笑顔で笑いかける。 「あんた、いつまでそうしてるつもりなの? まあ、あんたがこのままでいたいって言うんなら あたしはかまわないけど」顔は赤いくせにニヤニヤしながら俺を見つめるハルヒ。 俺は今の状況を思い出し「ああ、すまん。重かっただろ?」と告げ ハルヒから俺のものを抜くと横に並ぶように寝転んだ。 またしばしの沈黙…… とはいかなかった。 「ハル…」俺が話しかけようとすると、突然俺のほうを向き、覆いかぶさらんばかりの勢いで身をのりだすと たたみかけるようにハルヒはしゃべりだした。 「ねえキョン、あたし前から欲しい物があったのよね〜 明日買いに行きましょう もちろん、あんたのおごりでね!」 その表情はサーチライトのように明るく、極上の笑みを浮かべており、目はきらきら輝き 強い視線を俺に降り注ぐ、とてもじゃないが直視できない。 「ちょっとキョン、こっち向きなさいよ! あたしの目を見て、話しをちゃんと聞きなさい!!」 ハルヒの手によって強引に視線を合わされた俺。 「それで、何で俺のおごりなんだ? もしかして、今の…」と言いかけたところでハルヒが割り込む。 「なんでって簡単な理由よ。だって今日は、あたしの誕生日なんだから」 「え……」といって、反射的にがばっと起き上がると、しばらく固まってしまった俺。 ハルヒは今なんて言った? 誕生日だって? でもなんで今頃そんなことを言うんだ? どうせならもっと早い時間に… なんて考えていた俺も、さすがに気がついた。 そういうことか。こいつはほんとに… 「キョン、聞いてるの? あたしに誕生日プレゼントぐらいいいでしょ。心配しなくても大丈夫 そんなに高いものじゃないから。あたしは今日、あんたにプレゼントあげたじゃない」 そう言ってハルヒは、顔を真っ赤にして俺を見つめてくる。 もうほんとに素直じゃねえ、こいつは何でこんな手の込んだことをしてくるんだ… 感情を言葉で表現できない俺は、ただハルヒを抱きしめる。不覚にも頬に熱いものが流れた。 「あんたがいくら鈍いからって、誕生日と同じ日なら、さすがに忘れようがないでしょ あたしに感謝しなさいよ、バカキョン」 今の顔をハルヒに見られたくない俺は、ただただ優しく抱きしめ続けた。 ハルヒも黙って俺に抱きついてくる。二人とも微妙に肩が震えていた。
ようやく落ち着きを取り戻してきた頃、抱き合ったままでハルヒが元気にしゃべりだす。 「ねえあんた、あたしに何か言うこと忘れてない?」 けして怒っている訳でなく、ただ何かを待っている、といった感じでハルヒは俺を見つめてくる。 ここで素直になれなきゃ男じゃないな、俺は本心からハルヒに言葉をかける。 「ハルヒ、誕生日おめでとう。そしてこれからもよろしくな」 ハルヒは極上の笑みを浮かべ、俺に得意げな視線を送りながら高らかに宣言する。 「当たり前よ! SOS団は永遠に続くのよ!! その団長であるあたしが、団員の面倒を見るのは当然じゃない。 キョン、感謝しなさい。あんたには特別に、団長であるあたしが未来永劫そばにいてあげるから。 あんたはこれからも、あたしのためにがんばんなさいよ!! わかった?」 見つめあったまましばし沈黙した後 「返事は?」 笑顔だが反論は受け付けない、といった強い視線を向けて俺に問いかけるハルヒ。 俺は、ハルヒの目を見つめたまま、黙ってうなずいた。 fin
ハルヒがしおらしすぎる気もするが… まあ勘弁してほしい
乙ッ
GJ
GJ!
凄い見入った。 GJ
34 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/12(土) 22:45:40 ID:9cpF7DQ2
おちゅ! ギャップが大きいほどツンデレ感がある!
襲いかかるGJの嵐
>>29 いや、さすがにハルヒもこのときぐらいはねぇ・・・・
すげえGJ
エエー
なんか心が温まる話だ これぞ俺の夢だ!理想だ! It`s my dream!!
投下 レス借りる
「東中学出身、涼宮ハルヒ」 おいおい、やめてくれ。 「ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」 俺は垂直にすれば月まで届きそうな深い深い溜息をついた。 最初にこのセリフを聞いてから、間違いなく一年が経つはずだ。 なのに、なんで俺の後ろにいる長い髪の不機嫌そうな美少女は、同じセリフを繰り返す? OK、認めよう。 ここは一年前だ。同じ一年を繰り返している。 おそらく、俺だけが。 『ループ・タイム――涼宮ハルヒの憂鬱――』 なにかを後悔したとき、人は必ず、「ああ、時間が戻ってくれたらなあ」なんて溜息を漏らすものである。 もちろん、時間が戻ってしまったとすれば、本人の記憶も失われ、結局は、同じ行動をとることになってしまうはずであり、「いや、自分の記憶だけ残して云々……」などと言い出すと、願望は非現実的な方向へ、非現実的な方向へと突っ走っていくことになる。 このため、大人になるということは、過去を諦めるということである、と俺は悟りを開いている。 だからな、ハルヒ。 遣り残したこと、やり足りないこと、失敗を悔やむ気持ち。よーくわかるが、ほんとに時間を戻してどうする、このアホ。 しかも、俺の記憶を残してどうするつもりなんだ、お前は? 『涼宮ハルヒの意図がどこにあるのかは不明。現段階で、一年間の記憶を持っているのは、あなたと私だけ。朝比奈みくる、古泉一樹、涼宮ハルヒの記憶は消去されている』 携帯に入れていた長門の番号は消えていた。四苦八苦して思い出し、宇宙人に助力を請う。 なんといっても、古泉はまだ転校していないし、朝比奈さんは、ハルヒが拉致ってくるまで、俺とは面識がない。 唯一、長門は、三年前に俺と会っている。それに、八月の時と同じなら、長門は記憶を保っているはずだ。 ……長門、まさか、これも一万回以上繰り返している、なんてことはないよな。 『ない。このループは、初めて観測される。涼宮ハルヒの能力は、次第に減少していたため、情報統合思念体は非常に興味を抱いている。しばらく、私は観測に専念する』 「そうか……もう一つ。朝倉のことだ」 教室で朝倉に「おはよう、私、朝倉っていうの。よろしくね」と微笑まれたときには血の気が引いた。 『情報統合思念体は、今回の時間の巻き戻しに影響されない。朝倉涼子は、情報結合を解かれ、存在していない。あれは、私が構成したもの。情報操作の能力を持たない、ただの女子高校生……安心して』 わかった……俺はどうすればいい? 『なにが涼宮ハルヒに時空改変を起こさせたのか、現時点では不明。現状維持が望ましい。だから、朝倉涼子も復元した』 つまり、この一年間を、なるべくそのままなぞるってことか? 『そう……どこかで、時空改変を直す鍵が見つかるはず。それまでは静観』 なるほどな。じゃあ、そのうち、ハルヒと一緒に文芸部室に押しかけていくことになるだろうから、そのときは頼む。 『……また』 切れた。俺はまた溜息をつく。前回は二週間で、夏休みにやり残したこと、という具体的なヒントがあった。今回はどうだ。一年間とは、ちと長いんじゃないか、ハルヒ? ともあれ、現状維持だ。なに、一年前の行動をなぞればいい。俺は一年前の記憶が消えていないんだから、まあ、楽勝だろう。
ハルヒに話しかける、最初のセリフといえば決まっている。古泉のような作り笑いも忘れてはならないな。 「しょっぱなの自己紹介、どこまで本気だったんだ?」 作り笑顔を浮かべ、ハルヒの方を振り返って言ってみる。 「全部」 ハエタタキを叩きつけるような答えが返ってきた。 ……アレ?なんか違わないか。 ハルヒはそのまま口をへの字にして、腕を組んで黙っている。これで会話終了なのか? 冷や汗が吹き出てきた。俺はセリフを間違えたのか。やばい。楽勝どころか、いきなり氷山にぶち当たった豪華客船のごとく撃沈しそうだ。 冷たい海に投げ出されたがごとく青い顔をする俺に、ハルヒは少し興味を示してきたようだ。 「なに、あんた深刻な顔して……もしかして、あんた宇宙人?」 「いや、俺は違う」 あわてて否定する。なんとか話を元の流れに戻さないと。このあと、ハルヒは、だったら話しかけないで、時間の無駄だから、と言う筈だ……。 「俺は?ふーん、知り合いには居るみたいな口ぶりじゃない」 げっ、食いついてきやがった! 「ち、違う、知り合いにもいないっ」 「妙に必死ねぇ……あんた、ますます怪しいわ」 こいつの驚異的なカンの鋭さを、すっかり忘れていた。まるでエスパー並だ。 ライオンに追い詰められたガゼルのように汗をだらだら流しながら沈黙する俺を見つめて、ふぅん、とハルヒはお宝を前にした海賊のような笑みを浮かべる。 直後、担任の岡部が入ってきたから救われた。 そろそろと辺りを見回すと、東中出身の奴らは、信じられない、と驚愕の目つきで俺を見つめていた。 うう、そんな、たまたま網にかかった珍奇な深海魚を見るような好奇の目で俺を見ないでくれ。 『……さほど問題はないはず。でも、なるべく、一年前を再現するよう努力して』 すまん、長門……。
「キョン… そろそろ大丈夫だと思う… ゆっくり続けてみて…」 ハルヒは俺に優しくそう言うと、天使の笑顔でうなずいた。 俺はハルヒに、体重がかからないように、ゆっくりと自分のものを前後に動かす。 「うぉっ…」今まで感じたことが無いような快感が全身を駆け巡る。気を許すと今すぐにでも俺の欲望が 爆発しそうになる。俺はハルヒの目を見つめたまま、出来るだけゆっくりとその行為を繰り返す。 ハルヒの表情は、口元が少しだけ歪んでいたようだが、徐々に慣れてきたようだ。先ほどのような 苦痛な表情は消え、俺と会話できる程度にリラックスしたようで、 「キョン… はぁっ… あたしっ今日のことはっ忘れないわ… だからぁっキョンも… ぁっくぅ…」 俺はいったん動きを止め、ハルヒに顔を近づけて耳元でささやいた。 「俺も今日のことは一生忘れないぞ。こんなうれしいこと忘れるわけあるか」 その言葉を聞いたハルヒは、うれしそうに微笑むと、すぐに悪戯っぽい笑顔になり 「マジな顔は似合わないって言ったでしょ」とまたデコピンをしてきた。 ハルヒらしい反応に、俺は思わず吹き出してしまった。ハルヒも俺に釣られて大笑いしている。 当然のようだが、俺とハルヒのそこは繋がったままである。そんなことも忘れそうなぐらい 笑い転げていた。一頻り笑い終えた俺は、わざと悪戯っぽく聞いてみる。 「おまえなあ、こんなときにそんな事するなよ。やっぱり恥ずかしかったのか?」 「な、な、なにいってんのよ。何も恥ずかしいことなんか無いわ。あんたが変な顔してるのが 可笑しかっただけなんだからね」 と言いながらも、視線をそらして顔は真っ赤、という大変分かりやすいハルヒの癖を俺は学習済みだ。 ほんとに素直じゃないな、でもそこがハルヒの魅力でもあるわけだけどな。 予想外に一頻り歓談していた俺たち。今の姿かたちを除いては、自然といつもの雰囲気を取り戻していた。 「キョン、あたしと手をつないで!!」ハルヒはいつもみたいに俺に命令する。 「早く!!」 ハルヒは待ちきれないと言った風に、俺の手をつかむと、手のひらを合わせるようにして指を 一本一本絡めてくる。俺はそれに従いもう一方の手も同じようにしっかりと握った。 「いいわねキョン、この手は絶対に離すんじゃないわよ。命令だからね!!」 いつも以上の元気さを取り戻したハルヒは、うれしそうに俺に命令する。全くこいつは罪な奴だな あんなうれしそうな笑顔で、命令という名の「ハルヒ流のお願い」なんかされたら、誰だって断れないぞ。 俺が黙って聞いているのを肯定の意と受け取ったのか、ハルヒはまくし立てるようにしゃべり続ける。 「あともう一つ、キョンに言っとくわ。あたしの事がほんとに好きなら逃げないでちょうだい。 あたしはキョンの全てを受け止める覚悟は出来てるわ」 そう言い終えると、少し戸惑いながら若干トーンダウンした感じで、 「それに、今日初めてだから感じてみたいの… キョンの、あたしに対する愛情を……」
だが、俺の失敗は続く。 昼休み、俺は屋上で長門に定期連絡を入れていた。 屋上に出るドアの合鍵は長門につくってもらった。ここなら、気兼ねなく長門に連絡できる。普段はしっかり鍵がかかっているからな。誰も来ない。 「ああ、いまのところは問題ない。順調だと思う。……ああ、じゃあ、また報告をいれる。じゃあな」 ふう、やれやれと俺が電話を切って、携帯をポケットにしまったときだ。 「見たわよっ!!」 突如、ハルヒが現れた。 「あんたが怪しいから後をつけてたら、鍵がかかっていて出られないはずの屋上で電話してるじゃない。それも三日連続!間違いなく、母船で待機している宇宙人との定時連絡だわっ!!」 ハルヒは脱兎のごとく逃げだそうとする俺にハイエナのように掴みかかった。ハルヒが、「とりゃー」と掛け声をかけて放ったあざやかな脚払いを喰らって、俺はあっさりとコンクリートに倒れこむ。ハルヒは倒れた俺に馬乗りになった。マウント・ポジション、逃げられん。 「これが端末ね……携帯電話に偽装してもわかるんだから!あたしによこしなさいっ」 「やめろ、正真正銘の携帯だ、ただ電話してただけだっ」 ハルヒは無情にも俺の手から携帯を奪い取る。 「どれどれ……なにこれ、発信履歴が『長門有希』ばっかりじゃない。ははあ、これが宇宙人の連絡要員に間違いないわね」 血の気が一気に引いた。なんたって当たっている、大正解だ。 必死にハルヒの手から携帯を奪い取ると、思いっきりハルヒのわき腹をくすぐってやった。 笑い出すハルヒが体を浮かせた隙に、ハルヒの体の下から脱出し、俺は逃げ出した。 「あ、こら待ちなさぁいっ!」 『……あなたと私が知り合いである、という設定にする。私たちは図書館で出会い、貸し出しカードの作成をあなたが手伝った。私はお礼を言おうとしていて、同じ高校に、偶然あなたを見つけた。先ほどの電話は、また二人で図書館に行く相談ということにする』 つくづく悪い。俺のミスばっかりだ。 『いい。一年前と同じにならないのは、涼宮ハルヒの意志とも考えられる。ならば、多少の変更があっても問題ではない。それより――』 なんだ? 『いつ図書館に行く?』
学校ではハルヒに追っかけまわされ、放課後には長門と図書館に行く、その繰り返し。そうこうしているうちに、ゴールデンウィークが明けた。 本来、俺とハルヒの間に、はじめて会話が成立する時のはずだ。 しかし、会話が成立するどころか、学校での俺は、すでに四六時中ハルヒに監視されている。俺は涸れた井戸の底のように暗い気持ちで教室のドアを開けた。 「おはよっ、キョン!!」 ……この調子だ。だが、一応、言うべきことは言わねばなるまい。満面に1000ワットの笑みを浮かべるハルヒに向かって、ボソボソと俺は呟いた。 「……曜日で髪型変えるのは、宇宙人対策なのか」 「そうよっ!どお、効果あるかしら?あんた、ビリビリと波動を感じたりしない?」 「しない」 「ふーん、じゃあ、切っちゃおっかな。あんた、ショートとロング、どっちが好き?」 「……ポニーテールが好きだ」 俺がそう言うと、ハルヒはげらげら笑い出した。 「あははは、だからあんた、火曜日になるとあたしのことをマジマジ見てるのね!」 俺がどう答えたものか困っていると、担任の岡部が入ってきて、その会話は終了。 だが。 翌日、ハルヒの髪型は、見事なポニーテールになっていた。 少し顔を赤くしたハルヒが、俺を見ながら照れたように言う。 「どお?」 「……似合ってる」 おい、これが、ハルヒの望んだ流れなのか? 『……おそらく』 やれやれ。 「全部の部活に入ってみたってのは……」 「そう、全部入ってみたけど、全然面白いのがないのっ!まったく、ようやく長い義務教育時代が終わって期待してたってのに、高校には失望だわ。 ホント遺憾をおぼえるわね。……まあ、部活なんかより、よっぽど面白いことがあるからいいけどね」 なに、それ? ハルヒは満面に笑みを浮かべて指差した。 「あんたよっ!」 「付き合う男をみんな……」 「ぜーんぶ振ってやったわ!どいつもこいつもホンット普通の人間よ。 電話なんかで告白してきて、日曜日に一緒に映画館行って、暗闇の中で手つなごうとしてきてまるで馬鹿みたい!まったくつまんないったらありゃしないんだから。……ま、今度はなかなか退屈しないで済みそうだけどね」 なに、それ? ハルヒは満面に笑みを浮かべて指差した。頬が少し赤い。 「あんたよっ!」 いやいやいやいや、ちょっと待てよっ!!
谷口が、白昼堂々幽霊が歩いているのをみたような、驚愕の表情を浮かべて俺のところにやってきた。 「おい、キョン、お前、いったいどんな魔法を使ってるんだ?」 谷口、実のところ、俺にもまったく全然理解ができないんだよ……。俺が教えて欲しいくらいだ。何がどうなったらこうなるんだ?誰か知ってる奴がいたらここに来てくれ。説明願おう。 「驚天動地だ。空前絶後だ。国士無双だ。あの涼宮とまともに付き合える人間がいるなんてな」 おい、俺とハルヒが付き合ってることは既成事実か?決定事項なのか? 「キョンは昔から変だからなあ」 こら、国木田、デフォルトとセリフが違うぞ。俺が変になってどうする。 「あたしも知りたいな」 谷口ランクAA+の美人委員長、朝倉涼子が顔を出す。そうだ、そういえば、こんな流れがあったな。どうやったらハルヒと仲良くなれるのか、とかなんとか―― ……あれ、朝倉さん、心持ち、顔が赤くないですか?なんで? 「……キョンくん、涼宮さんのこと好きなの?」 朝倉、なんでそんな質問するんだ? 急に朝倉はまつげを伏せる。心なしか、少し表情が曇っているように見えるが。 「ううん、なんでもない……ごめん、気にしないで……」 だが。 翌日から、朝倉涼子の髪型は、これまた見事なポニーテールになっていた。 みんなアホばかりだ。
席替えである。引き当てた俺の席は窓際後方二番目。ハルヒは当然のようにその後ろに席を落ち着けた。 まあ、ここら辺は変更なしだ。いやあ、なんとなくホッとするな。 ハルヒがまったく憂鬱な顔をしていないで、「キョン、また前後ろの席ね!」とか言って、妙に嬉しそうなのが気にかかるが……。 さて、そろそろ、ハルヒが新しい部活を作ると宣言する時間だ。 俺は、いつ頭を机にぶつけるのか、電気椅子に座った死刑囚のように、ひやひやしながら英語の時間をすごしていた。 ………… あれ、いつまでたっても、ハルヒが手を伸ばしてこないぞ。おかしいな。 ………… 英語、おわっちまうぞ!まさか、SOS団は結成されないのか? 「ハルヒ!」 焦った俺は、振り返ってハルヒの肩を掴んだ。 「な、なによキョン。あ、まだ駄目だからね。あたし、キスは付き合ってから一ヵ月後まで許さないの。それで、三ヶ月目には……」 「いや、そうじゃなくて、その、ぶ、部活、部活はどうした?」 「へ?言ったじゃない。どれもこれもつまんなくて……」 「ないんだったら作ればいいんだ!」 思わず、俺は声を大きくした。SOS団だけは、なんとしても結成しなくてはならん。 「何を?」 「部活だ!!」 ハルヒは、軽く溜息をつくと、俺の肩に手をやった。 「……あとでゆっくり聞いてあげる。そのヨロコビを分かち合ってもいいわ。でもね、今は落ち着きなさい、キョン」 ……いかん、これじゃ俺とハルヒの立場が逆だ。また冷や汗がたれる。 「授業中よ」 ハルヒは、泣きそうな英語教師に向かって手を差し出し、授業の続きを促した。 「部室のあてはあるの?」 昼休み、ハルヒは俺の顔を覗きこんだ。ポニーテールが揺れる。 あたしが部室を確保するわっ……と一年前のハルヒなら叫んでいたはずだが。 ああ、お前は変わっちまったなあ、ハルヒ。なんだか悲しくなる。暴走族の先頭でブイブイいわせているようなお前はどこに行っちまったんだ? 俺はまたボソボソと言う。 「……文芸部に知り合いが居る。部員一名で、廃部寸前なんだ。そいつが唯一の部員で……朝倉ともそいつは知り合いだ……」 「ふーん……ま、いいわ。じゃ、いこっか、キョン」 ハルヒは笑顔で俺の腕をとって、自分の腕を絡めた。 恋人同士のように、ハルヒと腕を組んで部室棟に向かって歩きながら、俺はハルヒに引きずられて連行された一年前を懐かしんでいた。 なんだか、どんどんズレが大きくなっていくな……。
文芸部室のドアを開ける。 ああ、懐かしい光景だ。長門が椅子に座って分厚い本を読んでいる。眼鏡がないのを除けば、再現率は100パーセントだ。さすが、長門。 「この子が、キョンの知り合いの文芸部員?へえぇ、可愛い子ね」 「長門有希」 む、とハルヒの表情が変わる。ハルヒの全身から怒りのオーラが滲み始めた。 「キョン、長門有希って……あんたの電話の履歴にあった子ね……同じ学校なのにあんだけ電話で話すなんて、よっぽど親しい間柄かしら?」 ハルヒが握っている俺の手が、ハルヒの握力に悲鳴をあげる。いたい、いたいから、ハルヒ! 「長門さん」 ハルヒが長門に向き直る。普段よりも半オクターヴほど下がった、非常に険悪な声だ。 「あなたとキョンの関係は……友達以上と捉えていいのかしら?」 「いい」 な、長門っ!? 「……わたしとキョンの関係は気にならないの?」 「別に」 まずい、まずいって!! 「ふーん……じゃあ、あなたをライバルと見なしていいのかしら?」 「どうぞ」 お前、他にセリフを用意してないのか!? ハルヒの目が、なんともいえない強烈な光をギラギラと放っている。部屋の体感温度が一気に5度は低下して、俺は寒気を感じた。 「ま、そういうことみたいね」 ハルヒは俺を親の仇のようにギロリと睨んだ。 「放課後、この部室に集合ね……あと、キョンは死刑だから」 わかったよ、死刑は嫌だから……って、決定事項かよ! 「先に行ってるわっ!」 ハルヒは、陸上部から勧誘を受けるのも頷けるほど、見事なスタートダッシュで教室を出て行った。その顔が引きつっているところを見ると、おそらく長門が気になるのだろう。 これから文芸部室で何が起こるのかと考えると、またまた溜息が出た。 『キョンのこと、どう思うの?』 『ユニーク』 『どんなところが好き?』 『ぜんぶ』 『……え、遠慮しないのね』 『わりと』 『……ふーん』 『……』 修羅場じゃねーか!そんな、引火寸前のガスが充満しているようなところに、俺は、聖火のトーチを持って突入しなくてはならんのか。 その、聖なる炎の名は、朝比奈みくるというわけだ。 あー、朝比奈さんですよね。 「そうですけど……あなたは誰ですかぁ?」 キョンとでも呼んで下さい。突然ですが、涼宮ハルヒって知ってますか? 「あ、時間だん……禁則事項です」 あなたは、未来人ですね? 「……禁則事項です」 ハルヒのせいで、時間断層ができたんでしょう? 「……禁則事項です」 その涼宮ハルヒと一緒に、部活を作ったんです。宇宙人の長門有希もいます。朝比奈さん、あなたも入ってくれませんか? 「……うう、詳しすぎますぅ……あなた、本当にこの時間平面の人間ですかぁ?」 まあ、事情があって、この一年間を繰り返しているんです。あなたに敵対する未来人ではないですから、安心してください。 「わかりました……これがこの時間平面での……」 「まあ、既定事項なんですよ」 きめのセリフを奪われた朝比奈さんは、ぷっと頬を膨らました。ああ、可愛らしい。久々に朝比奈さんを拝めたのは何よりの幸福だ。
さて、緊張の一瞬である。 文芸部室のドアの向こうに流れる気配は、尋常でなく重い。そして、絶対零度のように冷たい。敏感な小動物のように、朝比奈さんがふるふると震えだしたほどだ。 ええい、破れかぶれだ! 「よお、遅れてスマン!捕まえるのに、手間どっ…ちゃっ……て……」 な、なんなんですか、なんて空気ですか、ここ、レバノンですか? 凍りつくような沈黙に閉ざされたハルヒがツカツカとドアに歩いてきて、黙ってガチャリと鍵をかける。 なんで、かか鍵をかけるんですかっ、ハルヒさん!! 「黙りなさい」 ハルヒの押し殺した声に、俺はびくっとなって固まった。 「……すごい美少女を連れてきたのね」 ハルヒは、怯える朝比奈さんを眺め回す。 「しかも、すごい巨乳」 後ろから朝比奈さんの胸を揉みしだく。朝比奈さんは怯えてしまって、コブラに睨まれたアマガエルのように固まって動けそうもない。ハルヒのなすがままだ。 「ロリ顔で、巨乳?あんたの趣味?なんでこの子を入部させようというのかしら、キョン?説明が欲しいところね」 なんて言えばいい?まただらだらと冷や汗が……。 「こういう……マスコット的キャラも……必要かと……萌え要素が……」 ごっちーん!! グーで頭を殴られた。ハルヒは怒りに燃えて、顔が真っ赤になっている。 「真性のアホね、あんたはっ!!キスは二ヶ月延期、エッチは四ヶ月延期だから!!せいぜい、悶々と夏を過ごす事ねっ!このバカキョン!!」 ………… 「で、この集まりの名前はどうすんの?」 うむ、これだけはゆずるわけにはいかない。思い入れもある。一年経って、愛着さえわいてきた名前だ。 頭がじんじんと痛むが、それをおして俺は立ち上がって宣言しようとした。 「もう考えてある……いいか、俺たちの団の名前は……」 と、俺が言いかけたとき、横から長門がすばやく言った。 「SOS団」 ハルヒが眉をしかめる。 「なにそれ、センスないわね」 ……このやろう、一年前にお前が考えたんだよ、元はといえばっ! 「……世界を、大いに盛りあげるための長門有希および、涼宮ハルヒの団。略して、SOS団」 あれ、ちょっと違わないか?長門。 「ふーん、まあ、いいわ。有希、みくるちゃん、よろしくね……………負けないから」 なんだ、ハルヒ、最後にボソッと呟いたのは!? 「なんでもないわよ、アホキョン!帰るわよ!!」 顔を赤くしたハルヒが俺の腕を掴んで、自分の腕を絡ませた。 これにて、今日の活動、終了。 『とにかく、SOS団が発足した。これは前進。問題はない』 問題はありありだと思うのだが……やれやれ。
さて、パソコンである。 カマドウマ事件を引き起こしたり、閉鎖空間で、長門のメッセージを送ってきたり、世界改変での緊急脱出プログラムになるなど、非常に活躍が多いアイテムである。SOS団の活動には、なくてはならない、と言ってもいい。 だが、果たしてコンピ研から奪い取ってもいいのだろうか? 奪い取らないとすれば、射手座の日というエピソードがまるまる消滅してしまう。あれは、コンピ研の復讐が発端だったからだ。長門がその能力を遺憾なく発揮する機会も失われてしまう。 だが、奪い取ると、当然恨みを買い、朝比奈さんの胸がコンピ研部長氏にトラウマを生むことになる。 うーむ、どうしたものか。 『自分たちで買う』 それでいいのか?長門。 『問題ない。涼宮ハルヒが、パソコンを得るために、朝比奈みくるを利用することは、現時点では考えにくい。だが、パソコンは必要。だから買う』 まあ、長門がいうならそうだろう。だが、資金がないぞ。 『ある。十分な資金を私は持っている』 統合なんたらのくれた小遣いか? 『違う。競馬で当てた。超大穴、ハレハレユカイに10万円を投資』 こ、今世紀最大の大穴と言われていた、あの馬か!しまった、気が付かなかった。 『非常に儲かった』 ……長門、やることはきっちりやっているな。 『明日までにパソコンを設置しておく』 翌日、見事に最新機種のパソコンが設置され、長門の手によってホームページも作られていた。 やれやれ、これでカマドウマ騒ぎはしなくて済みそうだ。よけいな仕事がなくなって、きっと喜緑さんも喜んでいるだろう。 ある日のハルヒと俺の会話。 「あと、団に必要なものはなんだろうな、ハルヒ」 「さあね、これ以上女の子はお断りよ」 「ぐうっ……謎の転校生とかはどうだ?」 「それが女の子ならお断りよ」 「……安心しろ。イケメンのエスパー少年だ。ホモだが」 「あんた、そっちの気はないでしょうね。たとえ男でも、あたしは自分の彼氏に言い寄る奴はぶっ潰すからね」 「俺は真性のヘテロ・セクシュアルだよ。」 「そして真性のアホってわけね。ま、そこがいいんだけどね。キョン、あんたのお弁当もつくってきたから食べましょ。はい、あーんして」
「ちわー」 俺が部室に入っていくと、すでに長門と朝比奈さんが来ていた。ふう、と息を吐いて、俺は椅子に座る。 果たして、元の時間に戻れるのかね。最近、その目的を忘れがちだ。 なんたって、一年前の繰り返しのはずが、どんどんずれている。SOS団の活動二年目のような気さえしてくる。そのせいか、もとの時間に戻らなくては、という危機感がわかないのだ。 長門はいつものように本を読んでいる。こいつは記憶を持っているから、落ち着いたもんだ。一方、朝比奈さんは、ハルヒというより、むしろ俺を少し警戒しているようだ。狼にでも見えるのかね? 「やっほー」 ハルヒがでかい紙袋を提げて入ってきた。満面の笑み。はて、どこかで見た様な…… 記憶の奔流がフラッシュ・バックする。 しまった、今日はハルヒがバニーガールの衣装を持ってきて、朝比奈さんとチラシ配りに出かけ、朝比奈さんが泣き出すというあの日だっ! 説明的なセリフを心の中で叫ぶ。……あれ、ハルヒの持ってる袋が三つだ。 「ハルヒ、それ、中身はチラシか?」 「は、チラシ?そんなのあんたが作って配ればいいじゃない。あたしが持ってきたのは、こーれ。じゃああああああん」 やはりバニーだ。おや、バニーは一着だけで、次に出てきたのはメイド服、そしてチアガール、巫女さん、ナース、スチュワーデス、スクール水着、OL風の服、浴衣、ゴスロリ、ウエイトレス、鞭つきのは女王様、拘束具つきのは奴隷か。 「あんたが何属性なのかわかんないから、とりあえずいろいろネット通販で揃えたのよ。じゃあ、まずはバニーね。キョン、着替えるから後ろ向いてなさい。振り返ったら死刑だから。……ま、ちらっとだったら見てもいいわよ」 ハルヒは制服をするすると脱ぎだした。俺は慌てて後ろを向く。 おい、それ全部自分が着るのか?というか、どこからそれだけの服を揃える金が出た。 俺は後ろを向いたままハルヒに尋ねる。 「有希がくれたわ。活動費だって」 そろそろと視線を動かして、本に没頭する長門の方を見る。 「競馬。超大穴、エスパーマッガーレに、ハレハレユカイで得た資金を投資。また大儲け。」 あ、あの今世紀二番目の大穴の馬か! 「さらに、その資金を、超大穴、ミラクルミルクに投資。またまた大儲け」 あ、あの今世紀三番目……以下略だ。 「……笑いがとまらない」 ああ、長門も壊れていく。無表情で笑いが止まらないって、どんな状態だよ、長門。 「さ、できたわ、キョン!こっちむいて、欲望に悶えなさいっ!!」 やれやれ。スタイル抜群、完璧なバニーガールが、満足げに俺を見つめていた。 翌日、涼宮ハルヒの名前は、全校生徒の常識になっていた。 こともあろうに、ハルヒがバニーコスプレをいたく気に入り、その格好で俺と腕を組んで帰ったためだ。ハルヒの大きな胸が腕にあたって気分は上々、じゃなかった、俺は真っ赤になっていた。 「ウブねぇ、キョン!」 なーんて言いながら、ハルヒは俺の腕をとって嬉しそうに歩く。 ところで、朝比奈さん、なんでメイド姿で下校なんですか。 「なんだか気に入りましたぁ。これから、私、部室ではこれ着てますね」 長門、ちょこんとした巫女さんは可愛いが、それで帰るつもりか。 「……そう」 こうして、ぞろぞろとコスプレ集団が一斉に下校し、SOS団の名前は校内に轟いたというわけだ。 翌日の教室。 「キョンよぉ……、どうやったらあんなハーレムが作れるんだ?涼宮に朝比奈さんだけでもすげぇのに、俺的美的ランクAプラスの長門有希もいたじゃねえか……」 谷口が羨ましげに言う。眼鏡なしの長門は、Aマイナーから二階級特進したようだ。 「昨日は驚いたな。キョンが可愛い女の子三人に囲まれて、しかも、みんなコスプレしてるんだもの。メイド姿の朝比奈さんや、バニーガールの涼宮さんもよかったけど、巫女姿の長門さんも、素敵だったなぁ」 国木田も遠い目をする。 「なあ、キョン、ぜひ俺もそのSOS団に入れてくれ、頼むっ」 いや、まあ、すまん谷口。いろいろと厄介ごともあるんだ、こう見えて。そのうち、驚天動地の事件が起きて、俺は命を狙われたりするんだよ。 「ぶっそうなこと言わないで」 ポニーテールを揺らして、朝倉涼子までやってきた。いや、それはお前が……あ、この時間の朝倉は人畜無害なんだっけ。たしか長門がそう言ってたな。 「キョンくんに、なにかあったら……あたし……」 朝倉はそういって俯いた。 ……可憐だった。
そうこうするうちに、待望の転校生がやって来た。 まあ、そんなに待望していたわけではないが。ともかく、これでSOS団のデフォルトメンバーが勢ぞろいすることになる。いやあ、最近、お前のことをすっかり忘れてたよ、古泉。 とりあえず、九組にいって古泉を探す。 どれどれ……人だかりができている。あの輪の中に、古泉がいるんだろう。 「おい、古泉一樹」 俺は人だかりの方に声をかけた。 「なんでしょう?はて、あなたは、どなたですか?」 すぐ教えてやるさ、エスパー少年。 ……………… 「いやあ、驚きですね。この一年が繰り返しているなんてぜんぜん分かりませんでしたよ」 「まあ、そうだろうな。俺と長門有希以外は、みんな記憶を上書きされたから」 「なるほど……わかりました。僕もSOS団に加わらせていただきましょう」 ああ。そうしてくれ。これで役者がそろった、ってやつだ。 ……………… 「おまたせ、あー、こちらが謎の転校生君だ」 古泉は、例のハンサムスマイルを浮かべて挨拶した。 「古泉一樹です。よろしく」 じぃーっとハルヒが見つめる。 「あたしが涼宮ハルヒ。こっちで本を読んでいるのが有希で、この可愛い子がみくるちゃん。……古泉くん、ひとつだけ忠告しておくわ。」 「はい、なんでしょう?」 「……キョンに手をだしたら死刑ね」 やれやれ、実に物騒だ。 古泉も笑って肩をすくめる。 「ご心配には及びませんよ。僕には、ちゃんと決まったパートナーがいますから」 古泉の発言に、ハルヒはほっと胸をなでおろしたようだ。 「ふーん、そう、じゃあいいわ。それ、前の学校の人?」 「ええ、彼は教員でしたが。」 部室の空気が一気に凍りついた。全員、どうにも気まずくなって、その日の活動は終了した。 その晩、ハルヒから電話がかかってきた。 『キョン、明日土曜日でしょ、一緒にデートしない?』 ああ、そうか土曜日か……はっ、また忘れるところだった!不思議探索をやっていない。 『不思議を探しにいく?まあ、楽しそうだけど……あたしは単にデートがしたいんだけどな』 あー、それは日曜にしようぜ。 『ま、いいわ。あんたがそう言うなら!じゃ、駅前に集合でいいかしら?』 ああ。じゃ、また明日。 『じゃね、愛してるから、キョン。おーばー♪』 顔が赤くなっちまった。なんだか無性にテレながら、長門、朝比奈さん、古泉に連絡をいれ、不思議探索は決行と相成った。 とはいえ、たいしたことがあったわけじゃない。当たり前だが、特に不思議なことも見つからず、組み分けではハルヒが俺を独占した。ハルヒは実に上機嫌で、俺との散策を楽しんでいた。 長門、朝比奈さん、古泉の三人がどうしていたかは知らん。仲良くやっていればいいのだが。 翌日は、遊園地でハルヒとデートした。二人で乗り物を乗り回し、二人とも豪勢に買い物したが、長門が十万単位で活動費をくれるので、一向に苦にならない。 帰り際、少しはにかみながら、ハルヒが俺にキスをした。 うーむ。 閉鎖空間でファーストキスのはずなんだが。 予定がどんどんずれていくな……これでいいのだろうか? あるいは、閉鎖空間に俺とハルヒがいくことがないとか?
さて、今日は、懸案事項を片付けなくてはならない。 下駄箱に入っていた、呼び出しの手紙だ。差出人は書いていないが、朝倉涼子であると考えて、まず間違いないだろう。 長門が再構成したので、普通の女子高校生になっているはずだが……こういう行動は一年前と変わらないから不思議だ。 『大丈夫。彼女があなたに危害を加えることは有得ない。私とは独立して行動しているため、その意図は不明だが、あなたの安全は保証できる』 ありがたい長門の言葉をいただいて、放課後、俺は教室に向かった。 「遅いよ」 朝倉涼子が教壇に立っていた。 「やはりお前か……」 「そ、分かってたの?……入ったら」 俺は教室に脚を踏み入れる。長門のお墨付きがあるとはいえ、やはり体は恐怖を覚えているのか、動きがぎこちない。 「人間はさあ、よく『やらなくて後悔するよりも、やって後悔するほうがいい』って言うよね、これ、どう思う?」 「ああ、よく言うな。」 たとえば、一年前のお前とか。 「じゃあさあ、たとえ話なんだけど、現状を維持するだけではジリ貧になるのは解っているけど、どうすれば状況がよい方向に向かうことが出来るのか解らないとき。あなたならどうする?」 日本経済の話ではないな、もちろん。言ってみただけだ。 「とりあえず何でもいいから変えてみようと思うんじゃない?どうせ今のままでは何も変わらないんだし」 「まあ、そういうこともあるかもしれん」 「でしょう?」 朝倉は、なんだか泣き出しそうな顔で微笑んだ。 「だから、変えてみようと思うの」 朝倉が俺に向かって飛びついてきた。とっさに体が逃げようとするが、反応が間に合わない。俺は朝倉に押し倒され、床に倒れこむ。おい、長門、安全なんじゃないのか!? だが、朝倉はナイフを振りかざすでもなく、俺の体に馬乗りになっている。形のいいポニーテールが揺れている。朝倉涼子の顔が赤い。 「好きなの」 へっ? 「キョンくん、大好き。お願い、私のことを抱いてほしいの!」 朝倉が俺の体に抱きつく。大きな胸が押し付けられて、朝倉の体温が伝わってくる。 「ままま、待てっ!!」 俺は何とか朝倉の体を押しのけた。 「すまん、気持ちはありがたいが、俺には応えることができない。誰かもっといい男をみつけてくれ、お前ならすぐに見つかるさ!」 「うん、それ無理。だって……私は本気でキョンくんのことが好きなんだものっ」 朝倉の瞳から一筋涙がこぼれた。 「もう、耐えられないよ……あなたは可愛い女の子たちに囲まれて……あたしのことなんか見てもくれないっ……えぐっ……あなたが好きだから、ポニーテールにもしたのに……えぐっ……気がついてもくれない……うわああああああん……」 朝倉涼子は泣き出してしまった。ど、どうする? とっさに、俺は朝倉を抱き寄せていた。頭を撫でて落ち着かせようとするが、朝倉はますます泣き出す。 「あ、朝倉、その、落ち着いて――」 がらっ 「ういーっす。Wawawa忘れ物……うぉわ!」 谷口……なんてまあ、お前はどんなタイミングで入ってくるんだ。 「すまん。……ごゆっくりぃぃぃ!!」 泣きながら谷口は帰っていった。ああ、どうすっかなぁ。俺はまた深い深い溜息をついた。 「キョンくん……」 いつの間にやら泣き止んでいた朝倉が、熱っぽい目で俺を見つめる。 「あたしも……SOS団に入れてくれないかな?お願い……せめて、あなたの側に居たいの……」 潤んだ瞳に見つめられて、思わず承諾してしまった俺を誰が責められよう。 こうして、SOS団に新たな団員が誕生した。朝倉涼子、AAランク+の美人委員長キャラである。 いいのか?やばいか?これは……。
翌日。 ハルヒはおもいっきり不機嫌オーラ全開だった。 原因は、言わずとしれた、朝倉涼子の加入である。 朝倉は、朝比奈さんとお揃いのメイド姿で、甲斐甲斐しくお茶を入れたり、部屋の掃除をしたり、お菓子を出したりと働きまわる。 そして、俺と目が合うと、照れたような微笑みを送ってくる……可愛い。なんといっても、AAランク+は伊達じゃないし、性格までいい。その上、ポニーテールだ。 一方、ウサギさんは非常に不機嫌である。 古泉が居ないのは、閉鎖空間が大発生しているのだろう。 このため、俺は、不機嫌なバニーと、忙しく働く二人のメイド、無口に読書を続ける文学少女に囲まれて、一人、椅子で体を固くしている。 「狭いわ、この部屋。ちょっと団員が多いんじゃないかしら?」 ハルヒ、そう露骨に朝倉をいじめるな。朝倉が俯いて泣きそうになってるぞ。かわりに古泉が居ないんだから、普段よりも多いことがあるかよ。 「問題ない」 長門が本から顔を上げた。 「コンピ研は、すでにSOS団の勢力下に入った。いずれ、夏休みまでには工事を行って二つの部室をつなげる」 「おい、いつの間に?コンピ研は承諾したのか?」 「問題ない。……すでに私が部長になっている」 長門のやつ、コンピ研を乗っ取りやがった!いつのまに。 ……まあ、それはいいとして、工事なんて、どこからそんな大金が出るんだ?まさか学校からじゃないよな。 「私が馬主となっている、サイレントユキがレースで活躍中。賞金が膨れ上がっている。工事のお金など、実に些細なこと」 最近、新聞を賑わしている無敵の競走馬が、まさか長門のものだったとは……。 道理で、この部室が豪華になっていくわけだ。エアコン、冷蔵庫、全員分のノート型パソコン、大画面の液晶テレビ、絨毯など、加わった備品を上げればきりがない。 長門の椅子も、粗末なパイプ椅子から、非常に豪華なふかふかの椅子に変わっているしな。 ちょっと機嫌を直したバニーさんが、俺のとなりに腰を下ろし、ぴったりと俺に体を寄せる。 「有希、だったらベッドも欲しいわね。夏といえば泊り込みだもの!あたしとキョンのは、ダブルベッドでお願いねっ」 朝倉が、ピクッと体を固くした。バニーとメイドの間で、パシッと火花が散る。 うう、毎日が修羅場だ。胃に穴が開きそうだよ、俺は。 SOS団の活動って、こういう感じだっけ?ある意味そうかも。 もはや軌道修正は不可能みたいだ。 『私は非常に満足している。サイレントユキも絶好調。獲得賞金額は鰻の滝登り』 いや、満足しちゃまずいだろ。まだループの原因がわかってないぞ。下手すれば、この一年をまた繰り返すことになるぜ。 『あなたに託す』 おい、面倒くさがるなよ、長門! 『まだ、消化すべきイベントが残っている。涼宮ハルヒの閉鎖空間。あなたがそこに行けば、ヒントがつかめる……そんな気がする』 なんだか適当だな、お前らしくもない。 『それより、今週の日曜は図書館。予定を空けておいて』 やれやれ、わかった。 それにしても、ホントに閉鎖空間は発生するのかね?
だが、しっかりと閉鎖空間は発生した。 「キョン、起きて……起きなさいっ」 「う……ここ、どこだ?」 俺は制服姿のハルヒに起こされた。いや、まあ、見覚えはあるさ。文芸部室の窓の外に広がっている灰色の空。 閉鎖空間だ。 やれやれ、これでハルヒにキスすれば、全部のイベントが終了だ。なんというか、非常に長かったな。 「なんなの、ここ?なんであたしはキョンと二人きりなの?」 神人や古泉が出てくる前に、さっさと終わらそうか。 「ハルヒ」 俺はハルヒの肩をつかんだ。 「なに、キョン?」 「実は、俺、ポニーテール萌えなんだ」 「知ってるわよ。だからあたしがポニーにしてるんじゃない」 ぐっ、と詰まるが、言葉を続ける。 「お前のポニーは、そりゃもう反則なまでに似合っているぞ」 「そ、そうかな?ありがと、キョン。嬉しいな、そう言ってもらえると」 ええい、調子が狂いっぱなしだ!ままよ、と俺はハルヒにキスをした。 「んっ……」 ハルヒはどんな表情をしているのだろう。目を閉じているために、俺には分からないが。 「んくっ……」 そろそろ、ベッドから落ち、頭に衝撃が走って俺は目を覚ますのだ。 「んぷ……ちゅる……」 あれ、おかしいな……いつまでもハルヒの唇の柔らかい感触が消えない……。 「ちゅる……ちゅぷ……んん……ぷはっ」 俺は愕然として目を開けた。眼前には、顔を上気させたハルヒがいる。 「うれしい……キョン、とうとう自分からキスを求めてくるなんて……やっぱり、あたしのことを選んでくれたんだ……もう、どれだけ待たせたとおもってるのよ!」 ハルヒはしっかりと俺を抱く。おかしい、おかしい。 「キョン、大好きよ!!」 やばい、やばい、やばい。こいつはまずい、まずいぞ。ど、ど、どうすればいい? 「ちょ、ちょっとトイレ!」 「もお、じらすんだから……早くしなさいよ?」 ハルヒは、しゅる、とスカートを脱いだ。色っぽい目つきで俺を見つめる。 「……用意して、待ってるから、ね」
俺は部室を飛び出した。どうする、どうしたらいい? とりあえずコンピ研の部室に飛び込む。どこのパソコンでもいい、長門とコンタクトを取らなくては。 ふと、窓の外を見ると、赤い光が浮かんでいる。それは次第に古泉の形をとった。 「いやあ、仲間の力を借りて、やっとここまで――」 俺は窓をピシャッと閉める。いずれにせよ、古泉がトイレットペーパーで出来た傘並みに、まったく役に立たないことは間違いない。 窓を叩きながら、まだなにか言いたそうな古泉をほっといて、パソコンの電源をいれる。 黒い画面。やはり一年前と同じだ。カーソルが動いて文字を紡ぐ。 YUKI.N> みえてる? 『ああ』 見えてるぜ、長門……。 『どうすりゃいい?』 YUKI.N> 涼宮ハルヒは、あなたとのキス以上のものを望んでいる。これは確か。したがって、その世界から帰還するには、彼女の欲求を満足させることが必須。 『神人はどうする?あいつが部室を壊したら……』 YUKI.N> おそらく現れない。涼宮ハルヒは、行為の最中に邪魔が入ることを望まない。 『なるほど』 YUKI.N> まだ図書館に行ってない。約束。帰ってきたら、夕食にカレーを振舞う。 『楽しみにしておくさ』 YUKI.N> そして、そのあとは、私の部屋で 文字が薄れて消えていく。思わず、パソコンに手をかける。 「おい、長門っ!!」 最後に長門の打った文字が短く、 YUKI.N> sex 俺は頭を抱えた。 長門……これは、俺とハルヒのするべき行為の指示なのか?それとも、前の文章につながるのか?
俺は、震える手で文芸部室のドアを開けた。 「遅かったじゃない」 そこには、ハルヒが、一糸まとわぬ姿で立っていた。髪だけは、ポニーテールのままだ。 「ふふ、緊張してるの?」 してるとも。なんたって、俺に世界の運命がかかってるからな。 「やだ……そんなにまじまじ見ないでよ……」 ハルヒが恥ずかしそうに手で大きな胸を隠す。胸を隠して股隠さず…… 「す、すまん!」 無性に恥ずかしくて、俺は俯いた。急激に頭に血が上るのが分かる。 「キョン……こっち、こないの?」 すまん、足が緊張で固まっちまって動かないんだよ。情けない話だが。 「じゃあ……あたしが行くね」 ハルヒがゆっくりと近づいてくる。ハルヒの白い肌が妙にくっきりとして鮮やかだ。 顔を赤くしたハルヒが、俺のブレザーのボタンに手を伸ばした。 「ま、まて、自分で脱ぐから」 「……うん」 俺は震える指でボタンをはずし、服を脱ぎ捨てた。トランクスを脱いだとき、横目で見ていたハルヒが、ビク、と体を震わせて、あわてて後ろを向いた。 「お、男って、みんなそんなに大きいの?それとも、キョンのが特におっきいの?そんなの……は、入るのかしら……」 いや、特別俺のが大きいというわけではないと思うが……やっぱり初めて見るのか?ハルヒ。 「エロ本以外では、初めて……」 「……じゃあ、お前のも見せてくれないか?」 こうなったら、なるようになれだ。ハルヒは、神妙な顔でコクンと頷くと、ピョン、と机に座って、足をそろそろと広げた。手を伸ばし、自分でピンク色をしたそこを指で広げてみせる。 「触っても、いいか?」 「……やさしく、おねがい」 おそるおそる手を出す。熱くなったそこに触れた瞬間、んっ、とハルヒが呻き声をだした。 ……もうしっかり濡れているみたいだ。 「その……あんたを待ってる間、我慢できなくて……自分で……だから、もういつでも入れていいよ……準備、出来てるから」 「分かった」 俺はハルヒを抱き上げると、ゆっくりと床に下ろした。床には長門が買ってきたふかふかの絨毯が敷いてあるので、肌に心地よい。 「キョン……大好き。ほんとに大好き。……愛してるから」 ハルヒが目を潤ませて言う。 「俺もだ……ハルヒ、大好きだ」 ハルヒの両足を広げ、ハルヒのそこに自分の息子をあてがう。 ぬる、とハルヒの中に入っていく感触がある。すごく中は熱くて柔らかい。溶けてしまいそうだ。 「キョン……来て……中まで……」 「ハルヒ、行くぞ」 ズブ、と俺は腰を入れた。「ああああっ!!」と、ハルヒが叫び声をあげる。 ハルヒ、大好きだ…… ……って、あれ? 気がつくと、周りの景色が変わっている。 文芸部室じゃない。ここは、このベッドは…… 俺の部屋だ。 やれやれ、閉鎖空間から戻ったのか。 俺はふう、と息をついた。よかった、なんとか戻ってこれた。 ……む、俺の横にある柔らかい塊はなんだ? 「うぉわっ!!」 隣で制服姿のハルヒが寝てるじゃねーか!な、なんで俺はハルヒとベッドで二人なんだ? 「キョン……らめぇ……はげしいよぉ……あん……いっちゃうぅ……」 ハルヒ……どんな夢を見てるんだ……さっきの続きか?
やれやれ。 ここから先は後日談となる。 といっても、時間のループについては何も解決していないがな。 夜中に目を覚ましたハルヒとの、熱い熱い一夜のせいで、俺もハルヒも寝不足のまま登校しなくてはならなかった。 朝から一緒に腕を組んで、どうみても一夜を共に過ごしたカップルそのものの姿で登校するとは思わなかったな。朝食の時の、母親と妹の視線が痛いところだった。 それにしても、俺のベッドで寝ていた理由を、「寝ぼけたかな?」の一言で片付けたところは、さすがハルヒというべきか。とてつもない大物の予感がするよ。 さて、今日は土曜日、SOS団不思議探索の第二回目だ。 誰一人休むと言い出さないんだから、みんなよっぽど暇なのか、職務に忠実なのか。 俺が駅前に向かうと、すでにほかのメンバーは揃っていた。 いつもの制服姿の長門。手に持っているのは……競馬新聞だな。 ふんわりした私服の朝比奈さん。俺を見ると、にこっと微笑んだ。 デニムのスカートが似合う朝倉涼子。こっちに気がついて小さく手を振っている。 ニコニコと笑う古泉。閉鎖空間でシカトしたことを、少し根にもっているようだが。 そして――涼宮ハルヒ。今日もポニーテールが素晴らしく決まっている。まあ、朝倉もだが。 「キョン、遅いわよ、しっかりしなさい!あんた、団長でしょ!」 そう、そして、SOS団団長――この俺である。 まだまだSOS団の活動は続くのさ。ハルヒの起こしたループの原因を解明しなくちゃならんしな。 まあ、万一、ループの原因がわからないまま、このメンバーで二年目に突入したとしたら…… それも悪くない、だろ? おしまい
60 :
41 :2006/08/12(土) 23:42:49 ID:GBRE8Y36
以上っす
「エロ本以外では、初めて……」 微妙にハルヒがすごいこと言ってるような気が
>>44 はコピペミスかな?
どんどん修正不可能になっていくSOS団に吹いたwGJ
なんか今日は前スレの最後辺りからクオリティ高いな……。 職人達よありがとう。GJ!
閉鎖空間での古泉の扱いに吹いたw
原作を知っているだけに 面白さ+50%UPだぜ!
ところで、ジョン・スミスってなにもの?
長門がダメな意味で人間らしくなっているw
>>60 声出して笑ったwwww
古泉ほとんど数合わせwww
>>41 GJ!
「これぞパロディ」という感じだな。
見事に笑いのツボを押さえている(W
>>41 見事なパラレルワールドっぷり。
長門のはじけ具合にも吹いたw
あんたスゲーよ!!
で、
>>44 は一体何だったんだ?
IDもそこだけ違うみたいだけど……コテが一緒って??
fdfa
エスパーマッガーレ噴いた
フロッピーディスクがふっと置いてある
長門のセリフ回しが面白すぎるwwwwwww マジで尊敬するぜwwwwwwww
>>41 笑い、萌えともに申し分ない。
朝倉スキーな俺は彼女もSOS団に加入するのが嬉しかったよ。
>>60 凄く良かった!
そしてエスパーマッガーレでやられたw
神 降 臨
GJ以外の言葉が見付からない。
GJ 馬の名前吹いたwww
GJ!!馬の名前がツボだったWW
vip落ちてんのかよ
>みんなアホばかりだ。(
>>47 ) 夜中汁が噴出したw
あの、あなたは神様ですか?
なんか今日だけで10回はモニターの電源切った気がするよ。 このスレに引き込まれた俺に対する、正常な俺のささやかな抵抗・・・。
そんな夜にオススメなのがコレ! 『ツギハギ漂流作家』第一巻! キャラクターはあり得ないほどのデジャブレベルながら無表情で無個性な顔、 『米を投げる』『琵琶で殴る』『骨で殴る』『傘からビーム』『羽からビーム』 『コンドームが爆発』といった多彩な技の数々! 「作家」と言う唯一のおもしろ要素に全く手をつけないストーリー展開で、 イカれきった倫理観と世界観も見逃せません! その上作者の巻末コメントの不快感! 手伝ってくれているスタッフ、読んでくれている読者、これから漫画家を 目指そうとがんばっている若者達をないがしろにしている文章は、 見事としか言えません。 この三拍子そろった糞漫画要素がなんと、お値段たったの410円、410円と大変 お求めやすくなっております! 眠れぬ夜のお供にいかがですか?
>>41 GJ。
>「ええ、彼は教員でしたが。」
ここで思い切り吹いたw
ループの所々散りばめてあるギャグセンスに嫉妬wwwwww
何この神クオリティw
GJ!! でも、朝日奈さん(大)はドコいった? 蚊帳の外ですか?そうですか。
>>41 たのむ、連載してくれ!
面白すぎる
このまま終わりは勿体無い
競馬ゴロになってる長門に腹筋切れたよ
そして朝倉さんモエス(*´ω`*)
腹が割れそうなほどに笑い転げた。 近所迷惑間違いなしなレベルで爆笑した。 マンション追い出されないかちょっと心配。 時系列的に鶴屋さんの登場はまだ先な訳ですが、 ぜひ続編を書いてほしいですな。 かしこみかしこみ申します。
帰省前に投下。 長門の話で、九レスほど借ります。
「うー、寒ぃー……」 冬の日の朝十時半。校門で一人、チワワのように震える俺。 二日酔い、かつ寝不足の頭に、冷たい風がナイフのように突き刺さる。いつもの如き脈絡の無さでハルヒが考え付き、有言実行の信念の元、三が日から昨日までひっきりなしで行なわれていた、SOS団・超・新年会のせいだった。 ハルヒ他二名は、今頃自宅で大いびきだ。なんせここ数日間殆んど寝てないもんな。誰も入院せずに済んだのは奇跡としか言いようが無い。 そんなわけで、すっかり弱ってしまった鼻の粘膜からは、さらさらの水が次から次へと溢れ出してくる。このまま行けば、俺の鼻が日本の滝百選に指定される日もそう遠くは無いだろう。 ティッシュで顔を拭う俺の目の前では、ジャージを着た男子生徒の集団が、坂道ダッシュを始めようとしていた。この寒い日に朝っぱらから走るなんて、全員マゾに違いない。 まあ、こんな所で一時間近く人を待ち続けている俺が言えた義理じゃないけどな。 「……遅いな」 たしか、約束は十時だった筈だ。あいつに限って万が一ということも無いと思うが、さすがにそろそろ心配になってきた。ひょっとして、すっぽかすつもりじゃないだろうな。 慌てて携帯にコールしようとしたが、途中で止めた。不安になっているのを見透かされるのは、ナナホシテントウより大きな俺のプライドが許さない。何たって記念すべき初デートだ。今日ぐらいは、格好つけてもいいだろう。 それでもやはり少しばかり不安で、携帯を開けたり閉じたりしていたら、ゆっくりと坂を上ってくる小柄な姿を発見した。 やれやれ、やっと来たか。 「おーい! 長門ー!」 大きく手を振りながら、長門に駆け寄っていく。さっきの男子連中がこちらを凄い目で睨みつけてきたが、ハルヒによって鍛えられた俺の神経は、そんなことで怯みやしない。 「遅かったじゃないか。何かあったのか?」 長門はいつもの制服の上に、白くてタイトなウールコートを着て、首には黄色いチェックのマフラーを巻いていた。こないだ無理矢理ハルヒに買わされたやつだ。 「……何も」 白い息を吐き出す俺に向かってそれだけ言うと、再び坂を上り始める……って、ちょっと待て。 「お、おい、長門。何で上に行くんだよ。これから駅前に行くんだぞ?」 長門はこちらを振り返ると、 「あなたが校門前に集合と言った。距離的に考えて、ここは校門前とは言い難い」 一休さんかお前は。 だけど、引き止める気は起きなかった。俺は長門に向かって笑いかけると、後ろに続いて坂を上りはじめる。 まったく、何やってんだろうな。
校門まで上り、一度顔を見合わせた後、今度は連れ立って坂を下り始める。その間会話ゼロ。周りからすれば相当不気味な二人組に見えたことだろう。 無言のまま坂を下り切り、国道に沿って歩き続けると、次第に人が多くなり始める。この辺で今日の予定を確認しておこうと思い、俺は十数分ぶりに口を開いた。 「長門、今日何も食って来てないよな?」 定規で測らないとわからないぐらいの微妙な頷き。十分だ。 「よし、じゃあまず昼食な。結構高いとこ連れてってやるよ。……あ、ハルヒ達には内緒だからな。あんな所で奢れなんて言われたら、俺はこの歳にして自己破産を申告しないといけなくなっちまう」 瞬きを一つ。ちょっと嬉しそうだった。 「で、十二時半から映画な。谷口が面白いって言ってたけど、ぶっちゃけ当てにならん。つまらなくても途中で帰ったりしないでくれよ」 「しない」 「そうか。それなら安心だ。映画が終わったら、その辺ぶらぶらしながら図書館にでも行こうぜ。で、夕方になったら、今度は夕食だ。これまた凄い所に連れてってやる」 全国誌にも載った有名なレストランだ。諭吉が手品のように消えていくが、お味の方はプライスレスらしい。 長門はさっきよりも大きく、といっても俺でなければ分からない程度に頷いた。どうやらこのプランでOKみたいだ。 こっちから誘った手前、もうちょっとマシな所に連れてってやりたかったんだが、いかんせん考える時間が短すぎたからな。 昨日の帰り道にこいつの電撃告白を聞いて、二人っきりだったのをいい事についつい誘っちまったんだ。まったく、酒の勢いってのは恐ろしいね。明日から学校だってのに。 この歳にして酒の怖さを知るという矛盾した事態について考察していると、いつの間にか駅前に着いていた。 長門が親鳥を見る目で俺をじっと見つめてくる。わかってるって、そんなに急かすなよ。 「こっちだ」 いつもの喫茶店を素通りし、角を曲がって信号を渡る。 隣から聞こえてくる小さな足音に合わせて、できるだけゆっくりと歩くのは、結構楽しかった。
「美味かったか?」 「……なかなか」 「そうか」 まあ、あの食べっぷりを見れば一目瞭然なんだけどな。隣で悠々と歩く白い子猫みたいな少女は、ライオンさながらの獰猛さで三人前の和牛ハンバーグを完食したのだ。女は宇宙。俺の財布はブラックホール。 「じゃあ、次は映画館な。長門、映画とか見たことあるか?」 何となく聞いてみると、長門は黒い目を俺に向け、 「出た」 と呟いた。ああ、そう言えばそうだった。魔女の格好をして、器用な人なら足でも作れそうな適当ステッキを持った長門の姿を思い浮かべる。 「準主役」 少し誇らし気。悪役だけどな、とは言わないでおく。 前売り券なんて持っているはずも無かった俺たちは、微妙に割高な当日券を購入し、ジュースを片手に一番後ろの席に座った。 大き目のシアターは、まだ明るいままだった。席は八割方埋まっていて、周りからは小さな話し声や、ひっそりとした笑い声が聞こえている。 長門は何も映っていないスクリーンを黙って眺めながら、時折思い出したかのようにジュースを口に近づける。真っ白な画面を見つめながら、こいつは何を考えているんだろう。 「この映画さ、原作は海外の小説らしいぜ」 俺の声に反応して、時計の短針のようにゆっくりと首を回す。平べったいスクリーンよりか、俺の間抜け顔の方が面白いだろ? 「長門、読んだことあるか?」 「無い」 「じゃあ、ストーリーは知らないんだな」 「知らない」 「良かったよ。結末とか知ってたら、やっぱりあんま面白くないもんな」 オチが全てって映画も、最近増えてきてるからな。だけど、長門は首を横に振って、こう言った。 「全部知っていたとしても、きっと面白い」 静かな、だけど笑いかけるように柔らかな目。 照明がゆっくりと落ちていく。俺は何も言わなかった。 映画の内容は、割と有りがちな物だった。どこかで見たような恋愛と、どこかで見たような友情の話。だけど、決して悪くは無い。 谷口、やるじゃないか。褒美に俺的ランキングを急上昇させてやる。蒲焼さん太郎以上、粉ジュース未満だ。 照明が再び灯る頃、不覚にも俺の目は潤んでいた。横からそっとハンカチが差し出される。 「長門……」 「使って」 ああ、その無表情。泣いてる自分が少し恥ずかしくなっちまうじゃないか。 「いい歳こいて、みっともないよな」 照れ隠しにそれだけ言って、ハンカチを受け取った。柑橘系の匂いがする、柔らかいハンカチだった。
図書館に行く途中、大きな本屋に立ち寄った。 長門は本棚の間にさっさと姿を消したので、出口の雑誌コーナーで時間を潰すことにする。 数分して戻ってきた長門は、何か購入したらしく、右手に下げたトートバックがさっきより少し下に伸びていた。 「持つぞ?」と聞いても首を横に振るだけだったので、少し後ろめたさを感じながらも、そのまま図書館に向かって歩き出した。 静かな図書館で、並んで座って本を読む。今俺たちは、世界で一番クールでクレバーな二人組みだろう。さらにその片方は、世界で一番スリーピーでもある。 三冠王の俺は、ダンベルみたいな重さの瞼を、気力で何とか持ち上げていた。 何せ初デートだ。途中で寝ようものなら、ハルヒなら世界を消滅させるだろうし、朝比奈さんは悲しそうに笑うだろうな。長門だって、今度ばかりはさすがに許してくれないかもしれん。 とは言え、昨日は殆ど眠れなかったしな。これ以上活字を見ていると確実に現実世界とおさらばしてしまうだろう。暖かい館内の空気が、今日ばっかりは恨めしい。 さて、どうしたもんかね。スタンガンとかがその辺に落ちてれば最高なんだけどな。 「寝た方がいい」 自分の目を仮にグーとして、指のチョキで突いてみたらどっちが勝つんだろうなどと考えていると、本から顔を上げて長門は言った。 「あなたの睡眠時間は、十分とは言えない」 本に夢中だと思ってたのに、やっぱり目ざといな。 「いや、全然眠くないから」 「いつものあなたなら、すぐに眠るはず」 長門は俺の強がりを聞かずに、自分のマフラーと俺のマフラーをくっつけて、小さな枕を作った。 「いつもどおりに」 ……ああ、そうだな。デートだからって、変に片意地張る事もないよな。 さっき食ったハンバーグみたいに丸くなったマフラーに、そっと頬を乗せる。暖かくて気持ちがいい。これならすぐにでも眠れそうだ。 目を閉じて息を深く吸いながら、眠気に任せて、俺は妙な事を言う。 「長門、一つお願いだ」 「……なに」 「手、握っててくれ」 ああ、でもそう言えば、片手じゃ本が読みづらいだろうな。 それでも、戸惑うように絡まった冷たくて小さな指先を握りこんで、俺は沈むような眠りへと落ちていった。
ゆっくりと肩を揺さぶられて、瞼を上げる。 「もう、夕方」 囁くような声だ。これが目覚ましなら確実に二度寝するぞ。 それでも根性でマフラーから顔を上げ、凝った首を回す。 ふと、握り合った手が汗ばんでいるのに気付いた。長門の冷たかった指先は、俺の体温ですっかり温まってしまっているらしい。 何となく気恥ずかしくなって、慌てて指を解く。 「わ、悪いな、長門。本、あんまり読めなかったんじゃないのか?」 机の上に置かれた本は、殆んどめくられていないようだ。 「構わない」 それだけ言うと、本を戻すために席を立つ。カーペットを叩く足取りは、殆んど体重を感じさせない。 俺はその後姿を目で追いながら、こっそりとあくびをした。少しだけ、視界が滲んでいた。 図書館から出ると、外はもうすっかり暗くなってしまっていた。こんな時間まで眠りこけてるなんて、とんでもなく勿体無いことをしちまったな。 「よし、晩飯だな。昼より凄い所だから、期待してろよ」 眠った時間を挽回しようと意気込む俺の裾を、長門がそっと引っ張った。 「夕食はいい」 「……腹、減ってないのか?」 それとも、やっぱり怒ってしまったのだろうか。まあ、そりゃそうだよな。俺だって遊んでる途中に寝られたら怒るさ。 こんな時って、どうしたらいいんだ? あー、くそ。自分の経験の浅さが悔やまれる。 しかし長門は、少し緊張したような目で真っ直ぐに俺を見つめながら、 「私が作る」 射抜く視線は、まるで決闘状を叩きつけるガンマンだ。 「……長門、料理作れるのか?」 レトルトカレーしか食った覚えが無いんだが。そんな疑問に対し、長門はトートバックを肩の高さまで掲げると、 「本を買った」 なるほどな。 その後、公園のベンチに座り、長門が買った『はじめての家庭料理』とかいういかにも入門者ティックな本を二人で読んだ。何を作るか俺に選んで欲しかったらしい。 といっても、何だか普通に家で出るようなメニューばっかりだったので、かえって困ってしまった。 「長門、何か食いたいものないのか?」 「任せる」 俺もお前に任せたい。 散々悩んだ挙句、俺が頼んだのはカレーだった。と言っても、レトルトじゃないぜ。ばっちり手作りの奴だ。 長門は「いいの?」とでも言いた気に、こちらを窺うような目をしていたが、結局いつものように頷いた。 マンションに向かう途中にあったスーパーで、本を片手に材料を買い集めていく。料理ってのは、買う時も楽しいもんだ。もちろん長門は笑ったりしなかったけど、野菜を選ぶ白くて細い手は、何となく生き生きしてるように見えた。 と、急にトイレに行きたくなってきたな。 「悪い、ちょっとトイレ行って来るな。これで精算しといてくれ」 自分で払わなくていいからな、と長門に財布を押し付けて、走り出す。ここのトイレ、汚いんだよな。 案の定、長門は材料費を自分で出していたので、代わりに荷物を奪ってやった。この本、薄っぺらい癖に結構重いな。
「おじゃましまーす」 むやみにでかいマンションの、何にも無いけど暖かい一室。 上着を脱いでからキッチンに向かい、すぐにカレーを作ることにする。 長門は一人で作りたかったようだが、俺は一緒に作った方が楽しいって、とか言いながら無理矢理手伝っていた。 「長門。皮はむいた方がいいぞ」 「それは袋のまま湯煎するんじゃないからな」 「リンゴを三玉入れるのは、どうかと思うんだ」 「ハチミツの単位はリットルじゃないぞ」 岡本太郎も真っ青のダイナミックさでお届けする長門の一時間クッキングには戦慄を感じざるをえなかったが、それでも何とかカレーを作り上げることができた。 一抹の不安を大切な宝物のように胸の奥にそっと閉まって釘を打ちつけながら、炊き立てのご飯にルーを盛りつける 大盛りの皿を小さなテーブルに運ぶ俺の後を追うように、長門が急須と湯のみを持ってきた。カレーに緑茶ってどうなんだろう。和洋折衷か? 「……じゃ、食おうか」 少し悩んだが、緑茶については何も言わない事にした。まあ、冬は緑茶の季節だしな。 「「いただきます」」 揃って手を合わせた後、水彩のように色の薄いカレーを口に運ぶ。 ……おい、これは、 「凄く美味いじゃないか」 レトルトとは比べ物にならんぞ。さすが長門、稀代のマルチプレーヤー。料理工程と出来上がりの因果関係を超越してやがる。 「いい出来」 本人も割と満足しているらしく、スプーンを動かす速度が尋常ではなかった。というか千手観音だった。 結局俺たちは、鍋と炊飯器を空にするまで食い続けた。自分の胃袋が若干心配だったが、成長期なので問題ないだろう。 洗い物をしたり下に降りてゴミを出したりと、諸々の雑用を片付け、ようやく部屋で寛げるようになった頃には、既に十時を回っていた。楽しい時間ってのは、あっという間に過ぎるもんだな。 「長門、今日楽しかったか?」 楽しんでいたのは自分だけでは無いだろうか、と不安になった俺は、テーブルの向かいに腰を下ろしている長門に尋ねた。 「とても」 珍しくきっぱりと言い放つ。 「……そうか」 こいつは嘘をつかないからな。信用してもいいだろう。 「良かったよ」 本当に良かった。 長門は黒っぽい瞳を俺に向けたまま、ただ黙って座っている。 その姿が、寂しそうに見えて堪らない。 「長門」 「なに」 「そっち行ってもいいか」 「……いい」 じゃあ、お言葉に甘えるとしよう。一度立ち上がってテーブルを迂回し、長門の隣に腰を下ろす。 そのまま二人とも身じろぎ一つせず、黙って窓の外を眺めていた。 俺たちの住んでいる街が、とても綺麗に見えた。
少し躊躇しながら、時計を確かめる。……もうそろそろだな。 俺は長門の方に向き直る。 「長門。何か、無いか」 さっきからずっと言いたい事がぐるぐると頭の中を回っていたが、口から出たのは、意味の分からない言葉の羅列だった。しょうがないだろ。これでもいっぱいいっぱいなんだよ。 しかし長門には、それで十分伝わったらしい。ツーカーの仲って奴だな、多分。 「冷蔵庫の中に、今朝作ったケーキが入っている。明日みんなに渡して欲しい」 ……お前、ケーキ作れたのか? 「去年、三人で作った」 ああ、バレンタインの奴だな。 「上手くできたか?」 長門は、成績の上がった生徒を誉めるように頷いて、 「割と」 そっか。お前がそう言うんなら、きっと美味しいんだろうな。でも俺は馬鹿だからさ、ひょっとしたら皆に渡すのを忘れちまうかもしれないんだ。 「大丈夫」 そうかな? 「そう。あなたは信頼に値する」 そこまで言われちゃ、忘れるわけにはいかないな。遺伝子に刻み付けるしかあるまい。 下手な冗談を聞いて、長門は笑うように目尻を下げた。不恰好な笑顔。 それを見て、今更のように俺は気付いた。 ああ、もう本当に、どうしようも無いんだな。 「泣かないで」 長門の、撫でるように優しい声。 「泣いてなんか無いさ」 「嘘つき」 指先でそっと、俺の頬を拭った。 「あなたは校門の前でも泣いていたし、映画館でも、図書館でも、スーパーのトイレでも泣いていた。昨日も一晩中泣いていた」 お前が昨日いきなり、「私は明日消える」とか言い出すからだ馬鹿。 「……覗きは犯罪だぞ、長門」 長門は、からかうような色を目に浮かべる。 「治外法権」 俺は肩を竦めてそれに答えた。まったく、宇宙人ってのは便利なもんだな。
そのまましばらく見つめ合う。子供みたいに小さくて白い顔に、俺には通用しない無表情。少し動けば、唇が触れ合う距離だった。 だけど、どちらも動かない。俺は代わりに、頭に浮かんだ事を、そのまま口にすることにした。 「ハルヒってさ、最高に馬鹿だけど、最高に面白い奴なんだ。一緒にいたら疲れるけど、それ以上に楽しいから、多分俺は、もう少しあいつと一緒にいるだろうな」 「そう」 「朝比奈さんは最高に可愛くてさ、正直な話、気を緩めるとつい抱きしめてしまいそうになるんだ。特にバニーガールとかもう堪らん。俺がもう少し若かったら、襲い掛かっていたに違いない」 「そう」 「古泉は一々理屈っぽいし、ぶっちゃけ手放しに信用できないタイプで、しかもたまにムカつく。女にもてるしな。だけど、絶対いい奴だと思う。それぐらいは分かるんだ」 「そう」 壊れたラジオみたいな勢いに任せて、俺は続けた。 「長門は殆んど喋らないくせに、最高に頼りになって、おまけに小さくて可愛らしい。最高だな。皆お前が大好きなんだぜ。知ってるか? 古泉だって、お前のためになら自分の組織を裏切っても構わないって言ってたんだ」 本当はただ、俺の声を覚えておいて欲しかっただけだ。 「まあ、お前の事を一番好きなのは、多分俺だけどな」 こればっかりは、胸を張って言えるぜ。 「……そう」 一瞬伏せられた目は、少し照れているようだった。 見ろよ、すげえ可愛いじゃないか。プレーリードッグとタメをはれるぐらいだ。 こんな子が、いなくなっちまうのかよ。 「また、泣いている」 しょうがないだろ。勝手に出てくるんだよ。 長門は再び俺の頬を拭おうとしたけど、できなかった。もう腕は消えていたから。 その代わり、最高の冗談を思いついたように瞳を輝かせながら、冷たく見せようとする表情で呟いた。 「いい歳して、みっともない」 ああ、まったくだよ。 俺はこれ以上泣き顔を見られたくなくて、砂のように崩れていく小さな身体を抱きしめた。 「私も、大好き」 囁きが耳元で聞こえて、すぐに消えた。
一人きりになった俺は、小さな冷蔵庫を開けて、白い箱を取り出した。 中を見てみると、チョコレートケーキが四個入っていた。去年のバレンタインにもらったのと同じ奴だ。 俺とハルヒと朝比奈さんと古泉。四人分。落とさないように注意しながら、ゆっくりと胸に抱え込む。 最後に戸締りを確認し、テーブルの上に残された鍵を拾い上げ、電気を消して玄関に向かった。 廊下に出てしっかりと施錠した後、鍵をどうしようか迷ったが、俺が貰っておく事にした。 この部屋に戻ってきた時、鍵が無いことに気付いたあいつは、真っ先に俺のところに来るに違いない。 そんなことを考えて古泉のようにニヤつきながら、腕に巻いたブレスを外して、自分の携帯に鍵を括りつけた。決して落ちたりしないように、何度も何度も結び目を作る。 そうして、地味な色の携帯に巻きつけられた銀色の鍵は、ストラップと言うには少しばかり不恰好だった。 冬の夜道は、雪こそ降ってはいないものの、ついつい背筋を丸めてしまうほどに寒かった。 一歩足を動かすたびに、記憶が少しづつ零れていくのを感じた。五人だった風景が、いつの間にか四人になっている。ポケットに穴が開いてるんだろう。 それでも、胸に抱いた白い箱の事だけは忘れるわけにはいかなかった。約束したからだ。 俺は、心の中で繰り返し呟き続ける。 皆に渡す。皆に渡す。皆に渡す。中身はよく知らない。だけど皆に渡す。どこから持って来たのかも分からない。だけど皆に渡す。誰が作ったのかも、分からない。分からないんだ、長門。だけど絶対、皆に渡すよ。 寂いのか悲しいのか。それすらもよく分からなくて、とにかく泣きそうだった。 だけど、我慢する。高校生が泣きべそかきながら家に帰るなんて、みっともないもんな。 気を抜いたら叫びだしてしまいそうな自分を誤魔化すように、俺は下手糞な鼻歌を歌い始めた。昼間見た映画の主題歌だ。 あの映画、結構おもしろかったよな。お前もそう思うだろ? その前に食ったハンバーグだって美味かった。ま、お前の作ったカレーほどじゃないけどな。 学校の坂道は静かだったし、人ごみは楽しかったし、図書館は暖かかったし、スーパーは果物の匂いがして、お前の部屋は空が良く見えた。 なあ、最高の一日だったよな? 目を閉じれば聞こえてくる小さな足音に合わせて、冷たいアスファルトの上をゆっくりと歩き続ける。 誰かと二人で聞いた歌を、一人で口ずさみながら。
>>106 GJ!
>「長門。皮はむいた方がいいぞ」
>「それは袋のまま湯煎するんじゃないからな」
>「リンゴを三玉入れるのは、どうかと思うんだ」
>「ハチミツの単位はリットルじゃないぞ」
盛大にワラタwww
だから俺は悲しいのは嫌いなんだよ 。・゚・(ノД`)・゚・。
ちくしょう、しんみりとするいい話を書いてくれやがってつД`)・゚・。
すげーいい話だ。しかも最後に消滅の事実を持ってくるのも斬新だ。 だが最近こういう話多いな……お盆だからかな。
みんな 何でそんなに長門を亡き者にしようとするんだ!
昨日といい今日何でこう、言い朝っぱらからせつなくさせてくれる・・・ だが上手い。GJだ。 ところで超野暮な事でスマンが長門消滅ネタって結構あるが原作設定なん? いや、まだアニメでしか見てなく原作は未読なんで。結構見かけるSSネタだから気になる。
>>112 ここのSSも原作知らないと面白さが半減しちゃう物が結構あるから
早く読むことをオススメする。
ただし、もう既に沢山のSSを読んだ後だと混同するかもしれん。
シリアスな話なのにネタを思い出して吹かないように注意...
やば、料理のとこはワロタ でも最後には目から水が...
作品書き込みは初ですので、色々と注意して下さい(ぇ ―――思い、想い、未来――― さて、何から話せばいいのだろうかね。 季節は春にまだなりきらない感じだ。現在は3月。 終業式という一環をあと一歩で迎える俺達に追い討ちをかけるがごとく涼宮ハルヒの横暴は続いていた。 黒いオセロを置くと、古泉は相変わらずむかつく笑顔を見せながら 「さて困ったものですね」 などと白を黒に返していく。 相変わらず弱いな、と俺は右上端を取り、左上から一気に一列を取り返した。 このいつもとなんら変わりのない光景―――正しくはハルヒに振り回されない光景が―――時を刻んでいた。 オセロの音と長門が本をめくる音が聞こえている。 さて、まぁSOS団の人数としては2名足りず、その2名は天使と悪魔ほどの差があるのだが。俺にとっては天使しか待ち望んでいないといえよう。 悪魔ことハルヒが珍しくも手料理を振舞ってくれるという。おそらく朝比奈さんが連れて行かれたと見て間違いない。 めずらしい事だが、あいつの手料理は2回目だな。 あまりにもほのぼのとしていて、SOS団がジャンル変更したのかと思うのだが、それはハルヒのいないほんのひとときであるのはいうまでもないのだ。
そんな平凡な時間がハルヒという竜巻によって吹き飛んだのもすぐだった。思ったとおりというか、冬の鍋も美味かったなぁとしみじみ思いながらハルヒ特製夕食セットをいただいた。 そこは重要ではないので想像で補ってもらいたい。 買い物時の朝比奈さんの様子を楽しげに語るハルヒ。 「…でね〜買い物途中みくるちゃんったら泣き出しちゃって」 お前が何かしたんじゃないのか。 「知らないわよ、なんか追い詰められたような顔してたし」 朝比奈さんの顔が曇っていた。 その後に、悲しいこと一個で泣かないようになりなさいよね、と微妙にトーンを下げて言ったハルヒがなんだか印象的だった。 ただひとつ突っ込みたいのは、この夕飯が俺のおごりという点だろうか。何故俺がハルヒにお金を渡すという役になっているのか不思議だが、これが役割と化している以上仕方ないのか。 さてやっとだが本編に入ろう。今回は俺が今の食事の後食器洗いという役割を与えられ、部活のメイド天使と二人1階の水道口まで食器洗いに出かけた一コマである。
「キョン君、お手伝いすいません」 歩いている途中でさりげなく口を開いて朝比奈さん。いえいえ、あなたが一人水洗いするなんて持っての他です。このクソ寒いのに。僕が一人でやってあげますよ―――、後半は言わなかった。2人きりになるなんてあんまりないからな。 朝比奈さんが息をスッと吸い込んだ。 「……キョン君は気づいていると思いますが」 足が止まった。俺も合わせるように止まる。 「私は他の人と違って特有の能力がありません」 知っていますよ。でも、それはあなたがどうとかじゃなくて他がおかしいんです。 ニヒルな笑顔のエスパーマンと本好きのナントカインターフェイス。 あっちが変なんだ。そうだそうだ。 「でも私は自分のやっていることすら分かっていません。未来人なのに一番未来を理解していないのは私なんです!」 俺は何も言えなかった。 そんなことはない、と簡単にいうのは違う気がしたからだ。薄々俺も状況理解ができてないのでは思っていたのもあるが。 もしかしてさっきのハルヒの話も、このことで泣いたのだろうか。 しかし問題はその後のセリフだった。さすがに驚いたものだ。 「……私はいないほうがいいのかもしれません」
あまりにも思いつめたその声に 「それは違います!」 と、反射的に叫んでしまった。部室に声は届いていないようで助かった。 朝比奈さんは思った以上に思いつめているようだ。俺は今まで見たことがないほど決意に満ちている朝比奈さんを見ながらどういうべきかと考えた。 ただ慰めるにも色々言い方ってものがあるからなぁ。 「えっと……朝比奈さんはSOS団の仲間です。いなくなるとハルヒも困惑しますし…」 「長門さんに協力してもらえば、皆さんから私の記憶を消すこともできます」 ……違う。そうじゃないんだ。 俺が言いたいのはそんなことじゃなくて。 考えるよりも口が先に言葉を発していた。俺にしてはめずらしいぐらい口がなめらかに動く。 「一人でも欠けると、それはSOS団じゃないんじゃないですか?」 そうだ。 俺はあの長門が作り変えた、ハルヒが消失した世界で感じた。 あの時確かに場にはメンバーが全員そろった。無口なメガネっ娘と自分勝手な団長、エセ爽やかな青年と、グラマーな上級生。 でもそれはSOS団であってSOS団でない。そうじゃないか。 俺があの時感じた感情をそのまま伝えればいいんだ。 「SOS団はあなたを含めて完成する……しや、しているんです。一人でも消えてしまったらそれはただの変な部活です」
朝比奈さんが居ても変な部活だがな、と心の中で苦笑する。 「俺は少なくとも、そう思います」 朝比奈さんは意外だったように俺の真剣な話を聞いていた。俺もいつになく熱心だった。 それでも時々「でも…」とか「私は…」とか言っている。 「……みんな朝比奈さんが好きです」 俺が最後に付け加えた。 ハルヒは萌え要素として、古泉は同士の一人、長門はしらねぇが俺にとっては純粋にかわいい人として。 でもそれだけじゃなくて、仲間として。 ……てな具合でよいのだろうか。 「……ありがとうキョン君」 その言葉だけで俺は満足ですよ。 「あなたに会えて本当に良かったです」 こちらこそ。あなたという天使のためならこれからでも相談にのります。 っていうか朝比奈さんが居なかったら俺は部室で何を癒しにすればいいのやら。俺はこのいとおしい天使のためなら…って同じ事言おうとしてるじゃねぇか。 「これからも……よろしくお願いします」
皿洗いの遅さをイライラ待っていたハルヒだったが、俺に罵声を浴びせることで落ち着いたらしい。 「もう帰る」といいながらカバンをむしり取って部屋を出て行った。勝手なやつめ。 古泉は素晴らしいスマイルで俺と朝比奈さんを見た後 「まだ打ち解けたと思われてなかったのでしょうか」 と、言いながらカバンを持ち上げて 「もう僕達は部員仲間でしょう」 と部屋を出て行った。 朝比奈さんに笑顔が少し。俺にマイナスイオンが降り注ぐような快感だね。今ならアルプスの頂上までノンストップで駆け上がれそうな元気がある。 長門も立ち上がり、帰り支度を始める。 最後に朝比奈さんの前に来て 「あなたは仲間」 と一言いって部室を後にした。 言ったじゃないですか、とばかりに俺は胸を張った。着替えるといいながら朝比奈さんが手を振っている。 俺は多少せかされるように部室を出る。あー愛らしい。この作品だけで何度「愛らしい」と「いとおしい」を繰り返しただろうか、つまりそれほど魅力的だということなのさ。分かるかい? その後聞こえた幼いような上級生の泣き声は、悲しい涙ではないと願いたい。 それは俺が今願ったことであり… ハルヒもそう願っているだろうしな。 別れはまだ先だと信じたい。 END(何を伝えたかったのかはあなたの胸に(ぇ)
あー やっぱ俺駄目だこりゃ。 観覧者に戻りまする
『(ぇ』 ←これのおかげで俺的評価はマイナス50点です
>>123 まだ不慣れな感はあるし、文体も定まってないけど
個人的には、出来ればこれからも書き続けて欲しい。
>>124 すまんorz
>>125 やさしい言葉をありがとうです。
出直して、また書く気力が芽生えたら来ます。
>>59 盛大にワロタw
古泉の立ち位置を分かってらっしゃるwww
>>106 えがった。
なんとなくマンガにしたらすごくよさそうな話だなぁ。
(ぇ← これは確かによくなかったけど爽やかな感じで面白かった。 若干爽やかすぎてくさい気もするけど良かった。
こういう子をヘタに調子に乗らせると後々痛い流れになりそうなので、 俺は正直に言っちゃう。 できればもう来ないで欲しい。
>>129 初SSで盛大に叩かれるのはお約束
俺もボロボロに叩かれた記憶が……orz
長い目で(ry
>>60 GJ!
ニヤニヤしながら読んで、馬の名前で大爆笑したw
笑いのセンスあるわ
やっぱ初投稿ならVIPの方がいいかもしれん
>>129 とか正直冷たすぎると思うよ(´・ω・`)
129はツンデレ 「べ、べつにアナタのSSなんて読みたくないんだから!もうこないでよねっ!」
>>129 そこまで言っちまうと、お前さんの方がウザがられるぞ
初めてです、なんて言われて嬉しかったりショック受けたり考え込んだりするのは、アレの時だけだ。
>>129 意見は理解できるけど、言い方冷たすぎ、独善的すぎ
>>41 長門に向かって「適当だな」、とか言っておきながら、ちょっと良い話っぽく締めようとする
キョンの強引さにクソワロス。『俺は窓をピシャッと閉める』にもクソ笑った。素晴らしい。
>>132 VIPなんてゴミダメでここの住人が普通に活動できるわけないだろ。
冗談はハルヒのクリトリス引き千切ってから言ってくれや。
今のVIPはほとんど (´・ω・`)←こういうのを好んで使いまくるような馴れ合い厨どもの集まりだからな どんなんでもとりあえずは誉めてもらえるんじゃない?
↓以下いつもの殺伐とした流れ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ここで時空改変━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
>>41 今さらだけど、すげー高クオリティ。GJ!
にしても、朝倉に迫られた時、そのままやっちゃえばよかったのに・・・・
朝倉ルートで続編を切に願う。某ブログの4コマの影響ですっかり朝倉萌えに目覚めでしまったもので・・・
にしても古泉はまだお笑い要員としてまだ役割があったが、これだと本当にみくるは空気だな・・・
萌え要員は朝倉にとられてるし。まぁいいか。それがみくるだし。
もしかして、えす之さんとこ?
うん。あそこの朝倉は本当にやヴぁい。 つーわけで朝倉の純愛エロを誰か・・・・・・朝倉分が足りない・・・
やはりわかる人にはわかる朝倉涼子ちんの良さ
>>142 俺も見てきた
朝倉すげえよかった……
次の『溜息』では朝倉の出番増やしたいなあ
みくるはまた空気になりそうだ……使いづらい orz
消失の表紙の朝倉が、ナイフ持ってるのに気づくのが遅すぎた俺
消失表紙の朝倉が憂鬱表紙のハルヒの鏡写しになっているのに気付くのが遅すぎた俺
「ループ・タイム」の作者さんって「白日」書いてた人と同じ人?
流れを無視して某サイトにweb拍手で送ったネタを元にしたキョン×長門の小品を投下。 時系列は『雪山症候群』で語られている長門の部屋で行われたSOS団のクリパ終了後の話。
クリスマスイブの夜散々長門の部屋で騒いだ俺たちは 結局そのまま長門の部屋に泊まることになった。 長門は自分の寝室で、ハルヒと朝比奈さんは以前俺たちが3年間眠り続けたあの客間で 俺と古泉はリビングでという部屋割りだ。 よくまあ長門の部屋に布団が5組もあったもんだと思うが 長門のことだ、青いネコ型ロボットのポケットのような物を どこかに隠し持っているのだとしても今更驚くほどのことでもない。 「夜這いをかけに来たら死刑だからね」 誰がお前のところなんかに夜這いしにいくものか。俺だってまだ命は惜しい。 「おやすみなさ〜い」 どうせ夜這いをするのなら朝比奈さんのところに行くほうがハルヒなんかより100倍はいいね。 さすがに他の団員がいるから実行はしませんけれど、二人っきりでお泊りだったら理性を保つ自信がありませんよ。 「おやすみ」 この宇宙人製アンドロイドにも睡眠は必要なのかね? 「おやすみなさい、よい夢を」 古泉と一緒だと俺の見る夢は全て悪夢になるだろうよ。 こうして俺たちはそれぞれの部屋に分かれていった。 ハルヒと朝比奈さんは布団に入った後も話し込んでいるようで、時々くすくすと笑い声が聞こえてくる。 長門はすぐに寝てしまったのだろう。寝室からは何の音も聞こえてこない。 もっとも長門が一人でぶつぶつ言っている声が聞こえてきたらそれはそれで怖いものがあるが。 古泉は俺となにやら話がしたそうだったが、俺にそんな気はないので無視してさっさと寝てしまった。 実際眠たかったしな。
夜中にふと気配を感じて目を覚ますといつものようにセーラー服を着た長門が枕元に立っていた。 まさかこいつは寝る時もセーラー服を着たままなんじゃないだろうな。 「どうした、長門」 「あなたにお願いがある」 そりゃいつも世話になっている長門のお願いならどんなことでも聞いてやりたいが、こんな夜中にいったい何の用だ? 「寝室に来て」 ちょ、ちょっと待て。寝室でっていったい……。 と俺が問いただそうとした時には既に長門は寝室に向かって歩き出していた。 仕方がないので俺もとりあえず後について長門の寝室へ向かった。 「で、お願いっていったい何なんだ?」 長門は何かを言い出そうと口を開きかけたが、また口を閉じてじっと俺を見つめている。 ただいつもと違うのは頭の中にある情報をどうやって言語化しようか悩んでいるふうではなく 長門にしてはとても珍しいことだが、こんなことを言ってもいいものかどうか悩んでいるような そしてちょっと恥ずかしがっているような感じだった。 それでもやがて床に目を落としつつポツリと、いつもよりさらにひっそりと口にした長門のお願いを聞いた時 俺は危うく腰を抜かすところだった。 だってそうだろ? この宇宙人製万能有機アンドロイドがこんなことを言い出すだなんて 長門を造った本人だって想像すらしなかったに違いない。 「し、しかしだな、長門。ここでそんなことをしたら隣の部屋で寝ている連中が起き出して来るぞ?」 長門のお願いなら何でも聞いてやるつもりでいた俺でも、流石にこの状況を他の団員たち 特にハルヒなんかに気が付かれたらとんでもないことになることぐらいは分かるので長門を説得してみることにした。 しかし俺が心配するようなことぐらい長門にはすでに想定済みだったらい。 「大丈夫。今この寝室は私の情報制御下にある。どんな音も振動も外部に漏れることはない」 それはつまりあれかい? 以前朝倉が俺を襲った時に朝倉が教室に対して施したやつのことかい? 「そう」 そう、って長門よ。それじゃ音や振動だけじゃなくて俺も外に出られないって事にならないか? これじゃお願いというよりほとんど脅迫だぞ? 「………………だめ?」 どことなく悲しげな雰囲気をたたえた闇色の瞳でじっと俺を見つめる長門。 俺は元々長門のお願いならなんだって叶えてやるつもりだったし ここまで周到に準備をされたら今更逃げるわけにもいかない。 実際に逃げられそうにもなかったしな。 そこで俺は長門のお願いを叶えてやることにした。
……… …… … 「はぁはぁはぁ。な、長門よ、少し休憩にしないか? もう足腰が立たないし流石に体が持たん」 「そう」 1時間近くも休み無しで続けられたら誰だってこうなるだろ? もっとも長門はいつもとまったく変わらない無表情で息を乱すどころか汗ひとつかいていない。 見た目は人間とまったく同じようだが内部構造がどうなっているのか非常に興味があるところである。 おそらくものすごい食欲を発揮して食べた物を余すところなくエネルギーに変換して 宇宙人的な技を使うときのために蓄積しておくような構造になっているのだろう。 だとしたらこのぐらいのエネルギー消費など長門にとってはまったく何の負担にもならないのではないだろうか。 そして今回の長門の欲求は食欲並にに尽きることがないようで10分も経つと 「そろそろいい?」 と声をかけてきた。俺はあまり大丈夫といえるような状態でもなかったが 珍しくも長門が積極的であり、それはそれでとてもいい傾向だと思ったので長門の求めに応じてやることにした。 それにしても分からないのは、なぜ長門はこんなことに興味を持ったのか? そしてなぜ相手として俺を選んだのか? でもそんな疑問も長門の無表情ながらもどこか楽しげな顔を見ていたらどうでも良くなってきた。 そして俺はまた長門とハレ晴レユカイを踊りだすのだった。
GJ!と言ってもらえると思うなよ?
>>153 途中でオチが読めたが…長門カワユスw
最近消滅ネタばっかりだった気がするから、沁みるなあ。
エロは多分無し。キョンが不良っぽい+ヤク中。グロ表現もあると思うので苦手な方は気をつけて。
満足できればすべて○
予告してから20分も経ってるけど もしかして今書いてたりとかないよな?
まさかPCの前で吐瀉物を詰まらせて死んだりしてないよな
グロいのが見たことなくてかけないからって自分の身体を実験台にして死んでたりしないよな?
痛いのっていうタイトルで痛グロがあったがああいう痛い系は勘弁
こりゃ死亡フラグが立ったかもわからん
痛々しいのはご勘弁を
多分ハルヒが望まないから何らかの改変が起こったな
「閉鎖空間です」 「原因は何だ」 「詳しくは不明です。長門さんは何かご存知ありませんか?」 「涼宮ハルヒは市内の球場で試合を観戦している」 テレビをつけると、東洋大姫路が相手校に大量リードを許していた。やれやれ。
やだよ、そんなの。
>>154 処女作でいきなり賞賛の嵐を受けようとも思っていませんが、
できれば後学のためにどこがどうダメだったか具体的に教えていただけないでしょうか。
>>155 ミスリード分が足りないとは思っていたので
>>150 も利用してミスリード分を強化してみましたが
やはりまだ足りませんでしたか。今後さらに精進します。
>>156 ありがとうございます。
日記っぽいね。俺は楽しめたよ。
>>170 長門さんとキョンが何をやるのか、長門のお願いの内容を隠しすぎてて、違和感を感じると共にオチの予想がついてしまう。
ながとさんに『私に……教えて欲しい』くらいまで言わせても良いのでは。←のは『私に……(ダンスを)教えて欲しい』って意味でね。
色々悩んで遅れちった。不良・ヤク中の設定は過去っつうことで、特撮色強いしキョンの本名と趣味も捏造したので更に注意 アニメは信じなくなっちまった途端熱が冷めちまったが、特撮だけは熱が冷めるのはチョイと遅かった。 しかし、熱が冷めちまった途端、俺はそれらから学んだ物を全て忘れ、アレコレ悪事を働いた。そんな 俺を更正させたのは、俺が憧れたヒーローでも教師でもなく、皮肉にも『悪の組織』としか言い様の無い 連中だった。奴等は俺に注射器を一つよこした。帰った俺は、早速それを打った。すると俺の体は服を破り、 バッタの怪物へと変貌した。 普通、そんなものを見れば恐怖するだろう。俺も恐怖したさ、最初のウチはな。 バッタ男になった俺の力は普段の何倍にも跳ね上がった。しかもそれはクスリで変身してから効果切れまで の3時間限定だった。俺はその力に溺れた。毎夜クスリで変身し、裏の世界で徹底的に暴れまわった。どんな 大勢でかかってきても、俺はそいつらを全部片付けた。ヒョイと腕をひねってやれば簡単に相手の腕は千切れた。 大地にひれ伏す相手を踏みつければ、そいつの上半身と下半身はいとも簡単に離れ離れになった。何人手を 掛けたか、今じゃさっぱり思いだせん。 しかし、クスリを使い続けていくうちに俺の体はクスリを使わなくても変身できるどころか、変身しなくても 常人以上の力が出せるようになっていた。その時俺は始めて気づいた。俺は実験台にされていたのだ。 俺は怒った。俺は再び現れたクスリ売りをシメ上げ、そいつらのアジトへ連れて行かせた。俺はそいつらのアジト で徹底的に暴れまわった。クスリを打ち立ての奴等なんかに負けるわけが無かった。力任せに首を引きちぎり、 顎を裂き、骨もろともミンチにしてやった。気がつけば奴等は一人残らず死んでいた。俺に殺されていた。それ でも、俺の体が元通りになる事は無かった。身も心もズタズタになった俺は、雨の町を死んだ目で歩いていた。 そして、変身による副作用なのか、俺は疲労の余り、その場に倒れこんだ。
>173 だから21歳未満は出てけっての
すげえww
>>173 う〜ん。なんとも言いがたい完成度だね。
こいつはヤクいなwww
南米が震撼した
> 連中だった。奴等は俺に注射器を一つよこした。帰った俺は、早速それを打った。すると俺の体は服を破り、 ど こ か ら 帰 っ た ん で す か ?
はっきりいや駄作
現作風に似せるつもりがあるのか無いのか、どっちつかずで中途半端なほか、 色々荒い(粗い)ことはあらい。話の構成の良し悪しは、まだ判断不能。
キョンだけじゃなくて作者もキメている気がします
誰も手を差し伸べてくれない、誰も近寄ろうとしない。この世がいかに恐ろしいか、この時俺はよく理解した。 このまま死ぬのも仕方ない。俺はそう思った。そしてふと、ヒーロー達が俺に教えたものを全て思い出した。 何故、忘れてしまった?何故、こんな道を走った?もう、今となっては分からない。こうやって後悔したまま、 俺は死ぬのか。まぁ、次に産まれたときは、こんな道に走るのは辞めよう。俺は薄れ行く意識の中、最後にそう決めた。 目が覚めると、俺はベッドの上で寝ていた。病院かと思ったが、天井の色が茶色かったので、違うとすぐに分かった。 「よぉ、気がついたか?」 声のする方を向くと、そこにはどこか愛嬌のある初老の男がカウンター越しに立っていた。 「アンタ、一体何者だ?それとココはどこだ?」 俺は真っ先にそのオッサンに訊いた。するとそのオッサンは 「命まで助けてやって、こうして手厚く看病してやったってのに・・・最近の若いのは どうしてこう礼儀ってもんを知らねぇのかねえ・・・・俺は平山 勝、ここは俺の経営する バイクショップ兼喫茶店「章太郎」だ。」 と答えた。礼儀知らずで悪かったな。しかし、どうりでコーヒーの香ばしい臭いがすると思った。 「どうだ、一杯飲んでみるか?タダでいいぞ。」 すると平山のオッサンはカウンターに座った俺の前に煎れたてと思われるコーヒーを差し出した。 コク、と一口飲む。静かにカップを置く。うん、ウマイ。今まで結構な数のコーヒーを飲んで きたが、このコーヒーが一番ウマイ。 「そうかい、そう言ってもらえるとうれしいよ。」 平山のオッサンはそう言って豪快に笑い飛ばした。年のワリには元気そうなオッサンだ。
続 い て た
投下しづらい雰囲気だが、もしかしてリアルタイムで書きながら投下してるのかな?
こ れ 何 の パ ロ デ ィ ー ?
コピペだと信じて必死に探してるのにどこにもないよ(´・ω・`)
もしかしたらあれかもよ カートコバーンみたいなのかもよ 突拍子もないかもしれないが実は神レベルだったりとか
マスクのバイク乗り?
え、何この仮面ライダー的展開w
>193 まさかwwwwwwwwww
つづきはやくぅ
只今鋭意執筆中です。 多分
なぜかwktkが増えている展開にワロスw
「そういやお前さん、まだ名前を聞いてなかったな。なんて名前だ?」 オッサンの問に俺は即答した。 「俺?俺は島本 亨。周りからはキョンって呼ばれてる。」 「ほぉ、キョンか。変わったあだ名だな。しかし、何であんなところにあんなカッコして ぶっ倒れてたんだ?」 その問いにどう答えるか、俺は考えた。 事実を話しても信じて貰えないだろうし、仮に信じてくれたとしても、警察に通報するか ビビッて逃げ出すだろう。だが、あんな状況じゃどんな嘘がつけるか・・・一人悩む俺に 「黙ってちゃ分かんないだろ。どんなこと言っても信じてやるし、ビビりもしねぇよ。」 とオッサンは言った。 俺はオッサンに全てを話した。変な奴等のクスリで自分が変身出来る体になった事。人を 何人も殺してきた事・・・事実を洗いざらい喋った。俺が話し終えたとき、オッサンは 眉間にシワを寄せていた。そして俺は最後にこう言った。 「・・・で、その時気づいた。自分のしてきたことがどんなことか。そんで決めたわけだ。 もうどうにもできねぇけど、せめて、残りの人生はまともな生き方しよう。ってさ。俺の事、 軽蔑するかい?警察に通報するかい?」 するとオッサンは 「・・・本当にそう思うのなら、俺は軽蔑もしねぇし通報もしねぇよ。」 とだけ言うと、またコーヒーを継ぎ足してくれた。俺はそのコーヒーを一口飲んだ。気のせいか、 さっきよりもウマかった。 それ以来更正した俺はオッサンの元に足を運び、前から憧れていたバイクについて教えて貰ったり、 コーヒーの煎れかたを教えて貰ったりした。そして、それまでアリにも劣っていた脳を鍛えなおし、 晴れて北高に入学することとなった。
亀レスだが
>>94 エンドレスエイトと同じで物理的ノーフューチャー状態だから
存在できない、と考えるといいのでは。
歳おかしいww
『真性のバカだコイツ』というセリフが、これほどしっくりくると感じたことは今日の今がはじめてだよ
この作品は保管庫に収録されるのか?
>>206 /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.l:.:、:.:|:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.ヽ
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|:ノ:.\iヽ ー‐ /:.:.:.:/:|:.:.:.|:.:|:.:lソレ' 「禁則事項ですっ♪」
//:.:.:.l「| ト、__,.. ィ/:.:.:.:斗-!:.:.:|:.:.:.:.ヽ
/:.:/:.:.:./l/ ノ,へ ! /:.:./ \l:.:.:.:.:.:.',
/:.:.:/:.:.:./|/ 'ー-ri /:.:.:.:/ , |ヽ:.:.:.:.:.:',
/:.:.:.:.ノ!:.:./ ! 二j´ /:.:.:.:/ / l:.:.\:.:.:.:.',
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邪神が生まれる瞬間に立ち会うのは久しぶりだ。
>「俺?俺は島本 亨。周りからはキョンって呼ばれてる。」 糞ワロタ 如何にも厨房の考えそうな名前w
ま た 伊 藤 か
別に登場人物がSOS団である必要はないんじゃね?
,.ィ , - 、._ 、 . ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__ ト/ |' { `ヽ. ,ヘ N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨ N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `′ . ヽヽ.\ ,.ィイハ | _| ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \ .  ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ > 俺達はいつの間にか邪神を呼び出してしまっていたんだよ!! . l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' / l `___,.、 u ./│ /_ . ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、 >、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/ -‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._ / !./l;';';';';';';\ ./ │ _ _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i . | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 )) l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l . l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐; l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l | l. | | / // l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } _|,.{:: 7 )) l |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ' ::::::|; 7 . l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/ . l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::..../
>>211 そうそう
谷口でも国木田でも鶴屋さんでも阪中でも喜緑さんでも朝倉でも
ENOZでも妹でも生徒会長でも岡部でも良いと思うよ
214 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/14(月) 00:48:48 ID:LkeRuSox
>「俺?俺は島本 亨。周りからはキョンって呼ばれてる。」 「俺? 俺は島村 ジョー。周りからは009って呼ばれている」
なにこのカオスwwwwww 昨晩とは全然ふいんき(何故か変換出来ない)が違うな。
喫茶店の名前に「章太郎」ってww
SOS団という名前でチーム作って、正体不明の怪人と戦ったりすんのか? 普通にバッタ改造人間のパロ書いたほうがいいんじゃないのか?
まぁ記憶に残る作品だったな
>>218 石ノ森かwww
しかもバイク屋兼喫茶店www
そこで俺は一人の女に出会った。 涼宮ハルヒって名前らしい、そいつを見た時の俺の心のときめきは言葉には出来ない。 世の中に絶望していた俺の前に現れた天使だった。 「おい、涼宮とか言ったな」 俺は涼宮に言った。 「何よアンタ、もしかして宇宙人?」 と涼宮は言った。 もしも俺が悪の組織に改造されたバッタ男だと知ったらコイツはどんな反応をするんだろうな。よし言ってみるか 「宇宙人じゃないけど俺はバッタ男だ」 涼宮の目を見ながら言った。 それから詳しい事を涼宮に話した。 最初は信用してなさそうな顔だったが話をするにつれて興味を持ったのか真剣に聞いてくれるようになった。 そして全てを話し終えた俺はついでに告白した。 「涼宮、俺と付き合ったくれ」 「いいわよキョン」 そして俺と涼宮は付き合い始めた。 終
おぅいっ!!!
後味さっぱりで面白かった
盛大に吹いたwwwこの板が存在する最後の日になりかねない日に凄いのが来たなwww
久し振りにわくわくした。 いろんな意味で。
終わり方バロスwwwww
>「宇宙人じゃないけど俺はバッタ男だ」 >涼宮の目を見ながら言った。 ワロタ
でも面白くなかったよ
昔テキストサイト界隈ではやったバイオレンス小説「六本木ドラゴン」を思いだした。 すごい怪作がきたもんだ。
朝名作読んだかと思えば、寝る前にはコレか…
お盆だからね いろんな物が降りてくる
長門が買い物から帰ってきた。最近インターネットで仕入れたネタを、試してみるか。 さて、どんな反応をするか……。 「おかえりんこ」 つまり、アレを相手に言わせて反応を見るという、ただそれだけのネタである。 長門は見たところそういうモノとは無縁のようだし、はてさて? 「ただいま」 ……なるほど。
明日からしばらくこれないので、流れぶったぎって投下させてもらいます 8レス エロ無し
走る 走る 走る。 電話をかけるべき相手には全てかけた。 朝比奈さん、古泉、ハルヒ。 あとはただ部室に向かって走るだけだ。 長門の手を握り締めて。 − 涼宮ハルヒの団円 − 「…涼宮ハルヒの力が弱まっている」 ああ、気付いてたさ。 「…情報統合思念体は、自律進化の可能性を涼宮ハルヒの中に見出す事は出来なかった」 そうか、そいつは残念だったな。 「…私の存在意義は消失した」 … 「…私は」 … 「あと37分で情報連結を解除される」 それが納得できないんだよっ!! もう月が真上にくる時間だ、校門はとっくに締まっている。 金網を長門をおぶったまま不恰好に乗り越え、部室棟へ走る。 くそ! 37分後じゃなかったのかよ! もう長門の足の先が消え始めてる! 「…37分後に完全に消滅する、という意味だった」 こんな時まで冷静でなくてもいいんだよ! 泣いたっていいぐらいのにお前って奴は! 古くなった廊下をダンダンと鳴らし、俺達が初めて出会った場所へ、 俺の最後の希望の場所へ。 ―残り29分。 「ハルヒ!!」 いつもはハルヒがぶち開ける部室のドアを、派手な音を立てて今夜は俺が蹴破る。 「なによバカキョン! こんな時間に全員呼び出して!」 「間に合いましたか…」 「な、長門さん…」 古泉は状況を把握してるな。説明の手間が省けた。 朝比奈さんは、悪いがこの場合後回しにさせてもらおう。 「なんなのよ大事な話っ…て…、ちょっと、有希…どうしたのよ…」 「……」 いいかハルヒ、よく聞いてくれ。 上手く言葉に出来ないかも知れないし、情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。 だが頼む、聞いてくれ。 そして信じてくれ。
ハルヒに真実を告げるのは2度目だったが、俺は同じ言葉を繰り返した。 そして、あれから起った数々の事件の真相や、ハルヒの本当の力、情報爆発、情報統合思念体、機関、未来、そして長門の運命も。 後半、俺は泣きながら語った。みっともなく叫びながら。 消えていく長門を抱きかかえながら…。 「長門が、消えちまう… 消えちまうんだ… 長門っっ… 」 ―残り10分。 既に長門は腰から下が光の砂となっていた。 「……泣かないで」 「長門…、俺は、いつだってお前に…お前に助けてもらって…、俺は何もお前に返してやれないのに…こんな、…違うだろ、こんな終わりって…」 頬を撫でる長門の指先が光の粒子になっていくのが判る。 畜生! 消すんなら俺も一緒に消しやがれってんだバカやろうっ!!!! 「古泉君、みくるちゃん… キョンの言ってる事、本当…なのね…?」 「ええ、本当です。こんな時に隠し立てするほど、僕は情に薄い男ではありません。 彼女には…長門さんには僕も、何度も手を貸していただきました…」 「本当です…信じてください。 私には何の力もなくて証明も出来ませんけど…本当に、本当に、本当なんです…。 ああ…長門さんっ!」 長門の両腕が消えていく…。 ―残り3分。 「キョン…、あんた、有希のこと…」 ああそうだよ。 こいつはいつだって俺を守ってくれてたんだ。 どんな危険な事からも守ってくれてたんだ。 自分が死にそうになるような時だって、俺のことだけを…。 その感謝の気持ちが愛に変わったって不思議な事じゃないだろ? 俺は、長門が、好きだ。 「……最期にその言葉を聞けて嬉しい」 ああ、スマンな…俺は口下手なんだ…長門…。 「……知ってる、そしてあなたが誰よりも優しい事も」 お前が俺のことを大切に思ってくれてたの、俺だって知ってるぞ…。 「……ありがとう。 あなたと、皆と、出会えた奇跡に、感謝したい……」 ああ、そうだな…。 「……大好き」 ああ、俺もだ…。 ―残り0秒。 俺の両手にぬくもりだけを残して 長門 消しt 「冗談じゃないわ」
刹那、世界がグレーに変わる。 これは、いつか古泉に見せられた…。 「…閉鎖空間のようですね、それも超超特大のようです…大きすぎて範囲が特定できないほどの…、直径が太陽系、いえこれは…この銀河をはるかに超えている…」 「ふぇぇ!? な、なんなんですかここ!?」 「みくるちゃんが未来人で、古泉君が超能力者、そして有希が宇宙人で、あたしが神様…?」 地響き。 「折角おもしろいことになったって言うのに、有希が欠けるですって…? ふふ、ふふふふふふふふ…」 地響き。 地響き。 「 冗 談 じ ゃ な い わ ! 」 どこか遠くで、とんでもなく大きな爆発音。 「……過去に例のない情報爆発を確認」 な、長門!? 長門なのか!!?? 「……体組織を構成する情報の最連結を確認……これは情報統合思念体の意志によるものでは無い…」 俺の手のひらの中に一粒だけ残っていた光の粒が、急激に輝きを増す。 そして… 「……再構成……完了」 長門!!!! 「……また…会えた…」 こんな時、惚れた相手を抱きしめられない奴なんて男じゃないよな? 「有希! 情報なんとかっていうあんたの親玉に伝えなさい! 有希は絶対に消させない!! SOS団団長のこのあたしが絶対にさせないってね!! 自律進化の可能性!? そんなもん他人に求めないで自分で考えなさい!!」 力強く長門を指差す我らが団長。次に朝比奈さんをビシリ。 「みくるちゃん! 悪いけど未来には当分帰らせないわ! 次元断層の原因とやらはあたしが責任を持って調べるって上司に伝えなさい!!」 そして古泉へ。 「古泉君! 悪いけどあたし目覚めちゃったわ! でも安心して、この世界を悪いようにはしないから!! ちょこっと楽しく彩るだけよ!!」 最後は俺に。 「それとキョン! あんたは… あんたは…… 」 なんだ、何でも言ってくれ。 長門が戻ってきてくれれば俺はなんだってするぞ。 「あんたは有希と死ぬまで仲良くしなさい!! 別れたりしたら本当の本当に! 絶対に死刑なんだからっ!!」
__ノ:/.:! : : ::://`ヽ!: : ! \: : : ! l/ `ヽ:::::::::l: : : : ::::/.:∧ __/! u l\!__ノ 、ヽ_l/! _ j/!:::/. : : :::::/l//ヽ: :::! r―- 、/ ヾ/ j/ _.. -― 、 l/. : : //. : : : .::l: :∧  ̄ `ヾ ` 〃¬¨ ̄`′/∧ : : . /. : : : .::/l::/.::lヽ ′ // く!::!:: /. : : : .::/.:j/.:::::! ∠二ヽ`ヽ ′_ノl:::!:: < 死刑なんだからっ!! . : : : .::/.:::::::::::/! l/¬ー- ヽ i ! ー_!::!:: : : : .::/!::::::::/!∧ 。 {! _/! ; !l厂 //l:: ヽ.:::/ l/!/ /::::::\ o ヽー‐ ´/ ノ }j /!ト、〃.::!:: ヽ! / l /.:::/ j/ヽ、 `ニ´ ィ´/ !!/ヽ /.::
全てが 世界が 世界の色が 音を立てて変わっていく ハルヒが泣いていた。子供みたいに。 理由は、まあ間違いなく俺なんだろうな。 立ったまま泣いているハルヒに長門がつつと近づき、その身体をそっと抱きしめた。 「……ごめんなさい。 本当は私だけ消えるつもりだった」 「…有希ぃ…ひっく…」 「……彼はそれを良しとしなかった、彼の気持ちが私を変えてしまった」 ハルヒが長門の肩に、長門がハルヒの肩に顔をうずめる。 「……あなたに辛い思いをさせるとわかっていたのに……ごめんなさい」 「…いいのよ…いいの…、あたしは団長だもの…強い子だもん…。それに…」 ハルヒが顔を上げ 「…辛いのは、あたし一人じゃないもん…」 抱き合う2人に飛び込んでいったのは、すでにぐしゃぐしゃに泣いている朝比奈さんだった。 「ふわぁぁぁぁん! ふわぁぁぁぁぁぁぁぁん!! 告白してもいないのにふられちゃいましたぁぁぁぁぁぁ!!」 すいません、朝比奈さん、ホントにすいません。 「…有希も辛かったよね。ゴメンね、あたし全然気付いてあげられなくて…」 「……いい、気付かれないようにしていたのは、私の意思……」 「ふわぁぁぁぁんながとあさぁぁぁぁん!!!」 「……2人とも。ごめんなさい。」 「ふぇぇぇぇん! 私たち友達ですよね!! ずっと友達ですよね!?」 「……うん、友達」 「恋の勝者と敗者がこんなに仲のいい女友達なんて、世界にあたしたちだけよ!」 「……ありがとう」 泣き笑い。 長門、お前も泣いてるんだな。 ハルヒ…本当にありがとう…。 「ふんだ! 振られた相手に感謝される覚えは無いわ!」 まったくお前ってやつは…。 恐らく神人が暴れているのであろう止まらない地鳴りと変わっていく世界。 その中心が、たぶんこの部室なんだろう。 「いいじゃないですか。少なくとも僕は嬉しいですよ」 どういうことだ? お前はハルヒが自覚を持つ事を恐れていたほうだろ? 「あなたと長門さんが正式に交際を始めるということが決定し、尚且つ世界が崩壊せず、さらには涼宮さんの力が失われないとなれば…」 「……偽りの仮面は、もういらない」 「ふぇ? ど、どういうことですか?」 判っているのは長門だけか。 「さすがですね長門さん、では…」 古泉はちょっとだけ目が赤いハルヒに正面から向き合うと、うやうやしく一礼。 そして… 「涼宮さん。僕は以前からあなたに好意を寄せていました。 最も欲しかった席が惜しげも無く開いたようなので、 正式にお付き合いを申し込みたいのですが、いかがでしょうか。 恥ずかしながら当方エスパーなど嗜んでおりまして、 涼宮さんのお眼鏡に適うかどうか一考の価値はあるかと思います」
と、一気に捲くし立て告白しやがった。 ってか、お前。本気でハルヒのこと好きだったのか。 「ええ、涼宮さんはとても魅力的ですよ。僕にとっては一番、ね」 告られたハルヒはといえば、おお、一丁前に目を白黒させてるぞ。 「こ、こ、古泉君!? そのジョーク面白くないわよ!?」 「これは困りましたね、ジョークではないのですが。」 お得意のヤレヤレのポーズ、かと思いきや、やおらハルヒをお姫様抱っこしやがった。 「僕がもう、ただのYesマンでないことの証明をしましょう。折角閉鎖空間に皆さんが入れるというまたと無い状況なのですから」 「え!? ちょ!! 古泉君!!」 困惑するハルヒを無視し、フワリと浮きあがり 「しっかり掴まってて下さいね」 「きゃわぁーーーーーーーーーーーーー!!!!」 ハルヒの悲鳴とともに、部室の窓から空高く舞い上がっていった。 古泉のヤツえらくはしゃいでるなあ。初めて空を飛ぶ相手にインメルマンターンはきついと思うぞ。 まあ正直に言えば、俺の知ってる男の中でアイツほど頼りになる紳士はいないからな。 ハルヒをしっかり受け止めてやる事だって容易にやってのけるはずさ。 男としてちょっと悔しいがな。 「ぐすっ… 私は、本当にここに居ていいんでしょうか…」 いいんですよ朝比奈さん。 ハルヒのバカがこれから世界をめちゃくちゃにしちまいますから。 過去も未来も、そして現在もハチャメチャに自分勝手な世界に。 だから自分のしたいようにしていいんだと思います。 「……関係者特権」 それだ長門。 だから任務とか未来とか関係無しに、朝比奈さんが居たいだけここに居て下さい。 これはその、友達としてのお願いです。 「…キョンくん…」 朝比奈さんは一瞬だけ寂しそうな顔をして、でも次の瞬間には最高のエンジェルスマイルを返してくれた。 「はいっ♪」 ドーン… ドーン… 古泉が『力』で神人相手に『花火』上げ始めたみたいだな。 おお、ハルヒのヤツもう笑ってる。 古泉も声を上げて笑ってる。 朝比奈さんも楽しそうに笑ってる。 当然俺も笑ってる。 そして長門も って長門! お前、今、笑ってる!? 「……楽しいから」 そ、そうか! 楽しいよな! はははっ!! そうだよなっ!! 笑った。 心から笑った。 みんなで笑った。 世界が変わる瞬間の中で。
「やぁっ! 今日はお招きありがとう!」 やあ鶴屋さん。お招きって、まだ廊下ですよ。 鶴屋さんも掃除当番でしたか。 「いやーまったく初日からついてないよ〜。それにしても前々から只者じゃない集団だと思ってたけど、本当に只者じゃなかったんだねえ」 俺一人だけが只者ですけどね。 ってか、いいんですか? 今日から鶴屋さんもその集団の正式メンバーなんですよ? 「はっはー♪ あたしは楽しい事なら大歓迎っ! それにみくるが側にいてくれるなら、それだけであたしは充分っさ♪」 おっとナチュラルにカミングアウトですね。いくら放課後で生徒が少ないとはいえ、往来でその発言とは。 「小さい事気にしちゃいけないよ少年っ! 宇宙人とのカップルやエスパーと神様のカップルに比べれば、女の子同士のカップルなんてふつーふつー♪」 ははは、確かに。では部室に行きますか。 「お〜う!」 コンコン 「は〜い、どうぞ〜」 …もう何度この扉を叩いただろうな。 郷愁にも似た感情を胸に戸を開く。 物は多いけど小奇麗に整頓された部屋。 メイド服で働く朝比奈さん。 「お掃除ご苦労様です〜」 にやけ顔でボードゲームしてる古泉。 「どうですか? 今日は軍人将棋など」 団長席でふんぞり返るハルヒ。 「おっそいわよキョン!」 そして、部屋の片隅で文庫本を静かに読みつづける、 俺が世界の崩壊と引き換えにしてでも失いたくなかった女の子…。 「……遅刻」 悪かった掃除だよ、鶴屋さんもな。 って長門からの突っ込みは新しいパターンだな。 「……日々変化を取り入れていこうと思った」 良いと思う、それも。 「活動初日から遅刻とは、さすが鶴屋さんね、侮れないわ〜」 ハルヒは鶴屋さんを何か値踏みしているように見ている。 「で、ハルヒよ。今日は新メンバーも入団して心機一転という所だが、何をするんだ?」 本当は、答えなんか最初から知ってる。きっと、この場にいる全員が。 「オッホン! えー、集まってもらったのは他でもありません」 「毎日集まってるじゃありませんか」 「古泉君! 黙って! えー、本日付をもって鶴屋さんが正式に団員として入団します! はい拍手ー!」 「「「「わー♪」」」」 「ども!ども! 傷心のみくるを精神的にも肉体的にも癒す為に馳せ参じました! 以後よろしくっ♪」 「ふぇ〜ん、心の傷をえぐってますぅ〜っ」 「はい、しょっぱなから不穏当な発言しないで。 で、先日あたしを含めたメンバー全員の真の顔がはっきりしたり、有希が意外に積極的な恋愛をしている事にビックリしたりしました」 「……それは今、関係無い」 「ゴホン! そして世界が変わったり、人間関係が変わったりもしちゃいました!」 殆どお前のせいだろう。 「 で す の で 」 ― ここに『真SOS団』の結団を宣言します!! ―
長くなっちまったけど、最後にもうちょっとだけ。 長門の話によると、どうやら情報統合思念体はこのハチャメチャになってしまった俺達の世界に新しいアプローチを始めているんだそうだ。 そいつらは長門のポジションだった『監視役』と同じなんだが、もっともっとカメラを引いた視点、尚且つ全ての時間平面で俺達の活動を監視しているらしい。 付け加えておくと、そいつらの報告する事象は全て実際に起った事実で、 例えどんな結末になろうとも、SOS団がハッピーであるということに変わりはないとか。 そうだよな、長門? 「……私とあなたが結ばれない事象も存在する。でもそれも一つの可能性」 どうやらそういう事らしい。 そいつらは不期的に集まっては報告会なんぞをしているようだ。 それが自律進化にどう繋がるのかは俺にはさっぱりわからないんだが…。 なんていったかな、そいつらの名前ってのが 「……名無しさん@ピンキー's」 だ、そうだ。 「……団長が緊急召集」 おっと、団長様がお呼びのようなのでそろそろ失礼しようと思う。 長門と付き合うようになって何が良くなったかって、罰金が半額になることだな。 「……大切な人と全てを分かち合うのは、恋人の特権」 おおう、言うようになったな長門。 んじゃ そういうことで。
終わりです いいタイミングでAAいれてくれた方サンクス
うん。 やっぱ長門は消えちゃいんよ。GJ!
みんな楽しそうだなぁ。 読んでてスカっとしたSSでした。
GJ!! 消失長門でうるうるしたけど ちゃんとハッピーエンドで良かった 古泉非ホモ説も久し振りのような……
なんつーか、最近の長門が絡んだ展開は、似たり寄ったりでお腹一杯 消えるか残るかの違いだけって感じだな
じゃあ 古泉が機関に暗殺される とか有ってもいいんじゃないか。
>>249 ならば古泉が消えるか残るかでやってみるか
>>249 じゃあ次は似たり寄ったりにならないように
マスクドライダー風に行ってみたいと思います
254 :
253 :2006/08/14(月) 02:00:34 ID:1Mkxas+q
>251 誰が古泉を引き止めるか…… 谷口?
俺が思うに、長門はお盆中にあと三回は死ぬね。間違いない。 ……長門カワイソス( ┰д⊂゛
んじゃまちょっと変わった古泉の小ネタで。 エロ無し……ツーかあったら怖い。
『君とは一度こうして話してみたいと思っていた。涼宮ハルヒに選ばれた人間だからというのも確かにある。 だがそれ以上に気になるのは監視員からの報告だ。古泉も含め、情報端末装置や未来外交官までもが、涼宮ハルヒと 同等に君という存在を重要視していると言うではないか』 「はぁ、そりゃどうも」 古泉一樹の突然の消失後、俺はとある人物と話していた。『組織』のトップである。 とあるルートで頂いた携帯電話を通話モードにした途端コールがかかり、数回目のコールで繋がった途端にこれだ。 自己紹介も挨拶もなし。どうやら直通どころか俺専用の回線だったみたいだ。 「それで、一体どうすれば古泉を俺らの監視役に再任してくれるんですかね。ダメならダメってはっきり言ってください。 こっちも襲撃準備とかが必要ですんで」 『三つ、君に問いたい。その答え次第で我らの方針は決定する』 全ては俺次第って訳かよ。できれば平和的に解決したいんだが。大体俺なんかの意見で世界規模の組織が方針を 決めちゃっていいのか。長門もそうだが何でもかんでも俺に世界の存続レベルの決定権を委ねるのはどうかと思うぞ。 『一つ。君は、一体何者だ』 生憎と自分探しの旅はした事が無いのでコレだという模範回答は用意していない。だが言うなれば俺は良心回路なんだろう。 宇宙人や未来人や超能力者や神様が変な方向に走るのを押し止める為のね。 俺自身を含め、全員が笑って楽しめるレベルまで事態を収拾するために東奔西走する役目、それが俺なんだろうよ。 作戦参謀とはよく言ったものだ。何せ提督は進む方角しか決めてくれんからな。 『それだけかね』 知らん。ハルヒやみんなが妙に俺に色々振るからには俺に何かあるのかもしれないが、俺には理由は全くもってわからん。 さっきも言ったが、いくら団の良心回路とはいえ、何でもかんでも俺に決定権を委ねるのは一体何故なのかと逆に俺が 聞きたいぐらいだ。お宅の古泉なら無意識的にだとか言いだすんだろうが、無意識にと言われても無意識なんで俺には 判りようも無い。 『なるほど。報告通り自覚なし、という訳か』 その報告を俺にも教えてくれ。そうすれば俺も自覚できるだろうよ。 『二つ。涼宮ハルヒとは、一体何者だ』 進化の可能性だとか時間断層だとか、えっと組織じゃ確か神様だったか? まぁどいつもこいつも色々好き勝手に 論文発表できるぐらい深く真剣に考えてるようだが、俺からすればハルヒを表す言葉は宇宙でただ一つしかないと思うね。 つまり、それ以外は全て無駄な考えなのさ。ドゥユーアンダースタン、アンタはわかるかい? 『伺おう。その言葉とは』 世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団。通称SOS団。 涼宮ハルヒとは、そのSOS団の団長様だ。それ以上でもそれ以下でもそれ以外でもない。 SOS団団長こそがアイツの全てだ。俺の考えだが、きっとハルヒ自身もそう考えてるに違いないさ。 『確かに単純明快だ。……だが、それこそが絶対無二の真理なのだろうな』 意外と理解が早いな。軽く一蹴されるかと思っていたんだが。 『我々は君の事をも重要視していると言ったはずだ。我々とは違う意味で涼宮ハルヒの精神を誰よりも知る、その君が即答したのだ。 わたしには信じるしか選択肢はないよ。そしてそれが出来るからこそ、わたしが組織の頂点に選ばれたのだろう』 ハルヒによって、か。そう考えるとあんた達も大変だよなとは思うぜ。ハルヒのストレス解消に悪戦苦闘してるんだからな。 『確かに命がけだが、それでも君よりは楽だと思うがね』 うるせぇ。さっきの同情を撤回するぞ。
『では最後だ。君たちの、夢は何かね』 「夢?」 こりゃまたメルヘンな事を聞いてきた。何なんだ、その小学生の夏休みの宿題みたいなネタは。 『涼宮ハルヒは何処へ向かって歩いているのか。君は何処へと向かおうとしているのか。君たちの将来像は組織にとって、いやこの世界にとって重要な事だと思うがね』 なるほど。いつかは俺たちも高校を卒業する。その時にハルヒがごねたりしたら大変だし、ごねなくても総理大臣だとか言い出す可能性もある。いやもしかしたらハルヒ王国なんて国を地球規模で立ち上げるかも知れねぇな。ハルヒ銀河でない事を祈るよ。 『君の憂い通り、涼宮ハルヒの望む将来によっては世界が大いに変化する。我々組織もその未来像に合わせた方向性を決めねばならない。そこで参考として聞いておきたい。今考える、君たちの未来を』 将来俺とハルヒが何をやっているか、か。 仕方ないので俺は心に閉まっておいた取って置きの答えを教えてやる事にした。 俺が考える、俺たちの未来像。それは。 「──それは、禁則事項だ」 悪いな。未来事項はいつだって秘密なんだと、俺は未来人から教わったのさ。 『君の答えを元に検討させてもらおう。もちろん君の意思を尊重し、古泉の件も含めてだ』 そうかい、参考になったのかね? 参考になったって言うなら、一つ俺からの質問にも答えてもらえないか。 『伺おう』 許可が通ったので俺はずっと気になっていた質問をぶつけてみる事にした。 「簡単な質問さ。……お前、なんであんなにゲーム弱いんだ? なぁ、古泉よ」
数秒の空白の後、ふうという溜息と共に組織のトップは俺の知る柔軟な口調で返してきた。 『…………参りましたね、どうしてわかったんですか?』 実はわかっちゃいなかった。何となくそうかもと思ったから、ちょっとカマかけてみただけだ。 『そうなんですか? それにしては、あなたの声からは揺らぎのない自信というものを感じられましたが』 なら聞こう、古泉。もし逆の立場で俺がトップとか名乗って話をしたとしよう。その時、お前は俺だと見破れる自信が あるんじゃないのか。 『そうですね。相手があなただとして、僕はそれを見破る事ができるかと言われれば答えはイエスでしょう。 ですが、それは僕がずっとあなたを調査し、また信頼しているからです。失礼ですが、あなたがそこまで僕の事を 信頼しているとは思いませんでしたよ』 今回の件で、SOS団員はお互いの事を信頼しろと名代からお達しがあってな。それよりも電話の相手がお前だとわかった事で 逆にわからない事が一つ発生した。 『何でしょう』 古泉。お前もしかして本当に組織のトップなのか? それともこんな状況になってしまい、それでも俺を信じれるか試しただけか? 『その答えはどうしても聞きたいですか?』 そうだな。いかした答えを期待するぜ。 『あなたの期待にそえればよろしいのですが。では僭越ながらお答え致しましょう』 古泉はそこで一息空けると 『──それは、禁則事項です』 ……わかった。もういいからとっとと戻って来い。でないとハルヒに頼んで除名させるぞ。 もう宇宙的神秘も未来的騒動もお前には教えてやらん。 『それは困りますね。あなたの認識どおり、組織の役割などは脇に置いておいて、僕という個人は宇宙や未来という世界にも 人にも大いに興味があります。了解しました。一時間以内にはそちらに到着すると、涼宮さんにお伝えしておいてください。 あぁ、それと』 電話を切ろうとしたタイミングで古泉が話を続けてくる。何だいったい。 『あなたに感謝します。僕がそちらに戻れるのはこの電話の、そう、誰でもないあなたのおかげなのですから。これは大きな 借りですね』 そうか借りか。だったらいきなり借りを返してもらおう。 『僕にできる事なら何なりと』 お前が俺といい勝負出来そうなゲームを持ってこい。 今までの休みの分、しっかり勝負して貰わんとな。
以上。2レス目改行失敗忘れで長くなった。すまん。
いやいや、面白かったすw古泉小ネタの中じゃかなり良質かと。 改行も全然気にならずに読めたし てかその『間』のお陰でトリックにメチャ驚いた口なんで、…っあてそれじゃ説得力皆無? 遅らばせながらGJ!
古泉はゲーム云々よりもかけ引きに弱いのか、と ふと思った
面白かった。 すごい良くまとまってたと思う。 もしかして、流れで即興で書いたの? だとしたら更にスゴイ。 GJ!です。
>>263 キョン相手には
友達意識から、つい気を抜いてしまうのかもw
>>264 流石に即興じゃないです。
何故か古泉ネタのストックがあったんでここぞとばかりに。
恋する一樹は切なくて
なにか爽やかな気分になれた。GJ
すべてひっくるめて○ なんか気持ち良いぐらいにすがすがしい
>267 キョンを思うとすぐゲームしちゃうの
このスレには初投下。 エロなし。全5レス。 若干41氏と被っているネタがあるんだがこれは偶然なんだ。 ではよろしく
「映画第二期製作…思ってより資金が必要ね」 ハルヒはパソコンのデスクから立ち上がるとそう言った。突然なんだ?なにか余計なもんでも吹き込まれたのか? 「私はもっと派手に爆弾が大爆発するとか決死の空中ダイブとかカーチェイスのシーンとか 観客の度肝の抜くものを撮りたいのよ。やっぱ一期を上回るにはこれくらい必要よね? キョン?」 とハルヒはとんでもないことをいいだした。 朝比奈さんがビクッと反応している。 いくらハルヒの行動に寛容になった俺でもこれにはさすがに反論しなくてはならない。 なぜならその危険なことに巻き込まれるのは大概、朝比奈さんや俺や他の同級生である。 第一、そんなこと一介の高校生にできるわけないだろう 「冗談よ。いくらあたしでもみくるちゃんにそんな危険なことをさせたりしないわよ、ねーみくるちゃん」 ハルヒは後ろから朝比奈さんに抱きつくと顔をすり寄せた。朝比奈さんは苦笑気味だ。 それより他の俺たちはどうでもいいのだろうか。あえてつっこみはしないが。 「でもどっちにしろ資金は必要よね。文芸部として支給されるお金じゃちっとも足りないのよ」 ハルヒはそう言うと、既に冷えていた俺のお茶を一気飲みして 「ということでこれから資金を調達しに行くわよ!みんな付いて来なさい!」 なんとか杯があるらしく物凄い人の数だ。いったいどれくらいいるんだ? というより、どう考えてもここは未成年立ち入り禁止だろう。 俺たちはいま競馬場の中にいる。そこ、通報するなよ。 古泉、なんか言ってやれ。 「僕が涼宮さんに意見するなんてことできると思いますか」 そうだったなお前はハルヒの従順なる忠犬なんだった。 「おいハルヒ、ここは18歳未満立ち入り禁止だ。おまえもわかってるだろ」 「ばれなきゃいいのよ、細かいことを気にしてたら身がもたないわよ」 朝比奈さんがびくびくしながらついてきている。 「本当に大丈夫でしょうか〜」 大丈夫じゃないでしょうね。普通ならどう考えても追い出されてる。 …がさっきから長門がぶつぶついっている。なにか情報操作をしてるんだろう。 めちゃくちゃだな、もう。
とうとう馬券売り場までやってきてしまった。 「私はやっぱ単勝一点ばりがいいと思うのよね」 ということで部費として支給された2万円のうち1万5千円が10レース 6番ハレハレユカイに託された。 なんでそんなにあっさりと決めてしまうんだ。今後の部の運命がかかっているんだぞ。 5千円がなぜ残っているのかというと、 俺が少しくらいは今後の活動費ということで残しておけと、どうにかハルヒを説得したためである。 こんな事態に翻弄されるのが決まって俺と古泉と長門だ。 古泉はちょっと深刻そうに 「負けることは許されないでしょうね。涼宮さんは負けることが…(ry 彼女にまた頼んでみましょう。利害が一致するはずです」 と長門歩み寄り、何かこそこそ耳打ちをしている。 長門はそっとうなずくと俺の方を見た。 もしかして俺の許可を待っているのか? 「仕方ない。長門、今回のレースだけ6番の馬を一着にしてくれ。後のレースはズルしなくていい。 俺が無理矢理にでもハルヒをつれて帰るから」 「そう」 長門はそっと頷くと観戦用スタンドの方向へ向かった。 神様、未来人様許してください。こんなことするのは一回きりですから。 さぁー下準備も整ったし、団長さん、俺たちも見に行くか。 「そうね!…って有希は? もう行っちゃたの? あの子、本にしか興味を示さなかったのに……やっと新しい趣味を見つけたのね」 ハルヒはグッとこぶしを握りながら言った。 それは違うと思うぞハルヒ。 いよいよレースが始まる。次々とパッドクを周回してきた競争馬が各ゲートに入っていく。 すべての競走馬がゲートに入った。いよいよスタートだ。
ガッシャン! ゲートが一斉に開かれる。 俺たちが運命が託したハレハレユカイは1、2、3…8番目の位置にいる。 これからどんな逆転を見せてくれるのか楽しみにしていたが 第一第二コーナーを回るうちにどんどん抜かされていき現在……えーと 馬が固まっているためよくわからないが後ろから数えた方がはやい。 「あ〜もう、何やってんのよ! 負けたら死刑だからね」 ――そしてその順位のまま第三第四コーナーを曲がった。 俺もさすがにやばいんじゃないかと長門をチラッと見る。 すると長門は 「大丈夫。既に処置は完了している。――ブーストモード――」 そうか、なら安心だな…と目を戻すと、ん? すごい追い上げてる! まるでアナログ回線から光ケーブルに変えたかのごとくその速さはすさまじい。 あっという間にすべての馬を追い抜き、ハレハレユカイは一着となった。 「おっしゃー」 ハルヒが子供のように喜んでる。 「キョン見た? あの馬すごい追い上げだったわ。是非我がSOS団から賞を与えたいところね」 ああ見てたさ。しかしもうちょっと普通の勝ち方が出来なかったのか?疑問を感じてないのはハルヒくらいで 周りの観客はみなポカーンとしていた。実況の人も言葉が詰まったに違いない。 払戻金をみると1300円… これは100円に対する金額で表示されてるだったな… 150×1300−15000=210000 残った5千円を合わして21万5千だ。そんな大金俺はまだ持ったことはない。 俺はこれからこの資金がどう使われてしまうのか考えていた…… ――いや、それよりこのままハルヒが続投する! とかいいだすとまずい。 一刻も早く帰らなければ…! 辺りを見渡すとハルヒの姿はそこになかった。 慌てて3人と一緒に払い戻しのされる所へ向かう。 いないな…何処いったんだ。すると遠くの方から 「キョーンこっちこっち」 ハルヒが手を振っている、慌ててハルヒの元に向かって 「ハルヒ、もう十分だろ。20万もあれば……」 「じゃじゃじゃーん!」 とハルヒは何かを差し出した。 ん?これは?まじまじと見るとどうやらさっきの当たり馬券ではないらしい それは単勝で3番 ゴッドノウズに18万賭けた馬券だった。遅かった…
「なんでまた買っちまったんだ?」 「私ね、ギャンブルには流れってもんがあると思うのよ。 うん、つまり今はいい流れがきてると思うのね。でも安心して。私は感に頼ったりはしないから さっきのレースでこつを掴んだわ。絶対当たるからあんたは大船に乗ったつもりでいなさい」 パチンコ好きの親父みたいなことをいいだした。 仕方ない一応長門に言っておくか 「長門、もうズルしなくていいからな。一応はじめの軍資金は残ってるようだし(こんなとこは冷静だな) ここはハルヒにも痛い思いをしてもらおうとしよう。そうでないとわからないらしい」 「わかった」 長門はそっと頷いた。18万は惜しまれるが…仕方あるまい 次のレース驚愕の事態が起きた。 なんとハルヒの買った馬券が見事当たってしまったのである。 払戻金は870円……計算したくない。誰か暇なやつがいたら計算してくれ。 「これはもう笑うしかありませんね」 唖然としてる俺に古泉が話しかけてきた。 「長門さんも今回はズルはしていないようです。 おそらくこれは涼宮さんの力のほうのようですよ」 「つまりあれか?ハルヒの自分が都合のいいように改変する能力がここにきて発生したというわけか」 「そのようです。最近落ち着いていたので大丈夫かと思っていましたが…… もう少し警戒しておくべきでした」 もうどにでもなれ。俺たちが話している間にハルヒはとっくに本日第三回目の大勝負に向かっている。 この際大金持ちになって人生を気の向くままに謳歌するのもいいんじゃないのか? それも悪くない気がする。ハルヒなら俺たちの面倒を見てくれそうだ。 南の島で悠々自適の生活を送る。 なーんて夢のある話じゃないか あは… あはは… あはははは… ……………………
……………… ………… ――ゴンッ!! 突然あたまに衝撃が走った。なんだ? 「なにニヤニヤしながら寝てんの馬鹿、さっさと起きなさいよ」 まだ虚ろな目をこすって辺りを見渡すとハルヒが仁王立ちで俺を見下ろしていた。 ああ、そうか夢か…今日は土曜日。 俺は部室に一番最初に着いてしまい、することがなかったから寝ていたんだった。 当初いなかった他のメンバーもいつのまにか揃っている。 「まったく、今日は大事なミーティングの日なの、それなのに神聖なるSOS団の部室で ぐーたら寝てるなんて団員としてのモラルと規律に反するわ」 そうかい。しかしとんでもない夢だった気がする。 ハルヒの一撃のせいで、もううっすらとしか覚えてないが。 「ではみんな揃ったみたいだし、これより第32回SOS団ミーティングを開始します! みくるちゃん書記おねがいね」 「はいはい」 朝比奈さんは既にペンを持ってボードに書く準備をしている。 「今日は映画第二期の資金調達について話合うわ。文芸部として支給されるお金だけじゃ全然足りないのよね」 俺はビクッと反応してしまった。夢の内容がフラッシュバックしたからだ。 「なにキョン?なんか意見あんの?」 「え…あーそうだな資金集めか……高校生らしくアルバイトとかでいいんじゃないか?」 とっさに答えたが、これでいいんだろうか。 とりあえずハルヒがギャンブルに走らないように仕向けろ…… 俺の脳がそう訴えていた。 「キョンにしてはまともなことをいうわね、うん……でも…それでいいわ やっぱお金は汗水たらして得るもんよね」 朝比奈さんがボードに『資金集め−アルバイトに決定』と書き終えると 「じゃあ早速みんなを雇ってくれるようなところを探しにいくわよ!みんなついてきなさい!」 ふぅ、なんとか最悪な事態は避けられそうだ。 ん?ひょっとして他の団員にはない俺の能力ってこれなのか? 予知夢とかを見てそれが正夢にならないようにハルヒを誘導する、なんて役割なのか? なーんてな、そんなことあるわけねぇ、俺は普通の人間……だよな? もはや俺は断言できなくなっていた。
待った待った、確かに1、2、3でID違うけど
>>222 は漏れじゃないから。とりあえず続き。
俺は今まで悪事を重ねてきた自分を改め、真面目な高校生活を送ろうと思った。勿論、自分の正体を
隠し通そうとも思った。正体がバレたら即刻退学どころか殺されそうだからな。そして入学式当日。
俺は一人の女と出会った。涼宮ハルヒ。奴はこう言った。
「ただの人間には興味ありません。宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたらあたしの所に来なさい。以上。」
クラスは沈黙に包まれ、なんともいえない空気が漂った。
それから数日、ハルヒは別に何かするわけでもなく、無口でクールな女子高生という感じだった。
しかし、男子がいる中で着替えをおっぱじめたり、日替わりで髪形を変えたりと、その奇行は修まらなかった。
そしてある日、俺はハルヒに話し掛けた。
「なあ、入学式のときの自己紹介。どこまで本気だった?」
俺の問いにハルヒは
「どこまでって・・・全部に決まってるでしょ。」
と答えた。すると、今度はハルヒが俺に問い掛けた。
「何、アンタ宇宙人?未来人?異世界人?超能力者?」
俺は即答した。
「いや、俺はそのどれでもない。ただの元ヤンさ。」
するとハルヒは
「元ヤン?つまんないわね。何で更正する気になったの?」
と言った。
> 払戻金をみると1300円… > これは100円に対する金額で表示されてるだったな… > 150×1300−15000=210000 > 残った5千円を合わして21万5千だ 競馬のこと知らないんだけど、なんかおかしくね? 15,000×13=195,000(当選金額)じゃないの? それと掛け金(15,000)って戻ってくるものなんですかね?
>>278 そこはもう…なんか無視してくれないか
俺も競馬はゲーセンでしかやったことないから自身なかったんだ……orz。
25章は良SSばかりだなw 職人さんみんなGJ これで閉鎖しなければもっと良いんだが
しまった。墓穴を掘った。本当の事なんて言える訳が無い。言ったら何をされるか分からん。どうすんのよ俺、どうすんのよ? 「黙ってないで何か言いなさいよ!何か言えない訳でもあるの!?」 図星だよ。本当の事言ったらお前に解剖されそうで嫌なんだよ。そんなこんなで黙りつづけたあげく、授業が始まり、結局 うやむやになってしまった。 放課後、俺はいつものように「章太郎」に訪れ、平山のオッサンにその事を話した。 「そうか・・・面倒な事になったなぁ。」 俺の話を聞いたオッサンは渋い顔をした。すまん、オッサン。 「なぁに、気にするこたぁねえさ。しかしその子、宇宙人やら何やらを見つけて何をする気なんだろうな?」 オッサンのその言葉を聞いた俺も、その事が気になった。 そして翌日、教室へ入った俺を待っていたのはハルヒの尋問だった。 「さあ、キョン。何で更正する気になったか答えてもらうわよ!」 超ハイテンションのハルヒに、俺は言った。 「その前に、お前は宇宙人やら何やらを見つけてどうする気だ。解剖でもすんのか?」 するとハルヒは 「そんな失礼なことするわけ無いじゃない。一緒に遊ぶのよ!」 ハァ?遊ぶ? 「そうよ!そして私たちと友好関係を結ばせるのよ!」 お前は親善大使にでもなるつもりか。第一、宇宙人はみんな言い奴とは限らんぞ。ショッカー首領とかバルタン星人のように 地球侵略を狙っていたり、チグリス星人やキルギス星人みたいに地球人の宇宙進出をよく思っていなかったりするかもしれん。 それに、超能力者だって帝王バンバやガイゼル総統みたいな奴がいるかもしれんし、未来人だって23世紀人のようにゴジラの 代わりにキングギドラを作り出そうとする奴もいるかもしれんぞ。異世界人だって、ベーダー一族やヤプール人みたいな のもいるか分からんぞ。 「大丈夫よ。それにアンタ、ヤプールもベーダーも異世界人じゃなくて異次元人じゃない。」 あ、そうだ・・・って何故分かる!?
>>278 > 150×1300−15000=210000
掛け金は戻ってこないからこの計算式でオッケー
ただ、この式だと答えは180,000になるから
手元の5千円を足して、残金185,000.-
数学力が低低ピュ〜
厨房でワラタ
>>151 に勝手に横槍
青いネコ型ロボットのポケットのような物・・・。
そのときふと俺はガキのころ見たそのアニメのことを思い出していた。
確かあのアニメの登場人物は
横暴で我侭なガキ大将。
そのガキ大将に追従することしか知らないような優男。
みんなから好かれる可愛い女の子。
そして主人公はたいした取り得もなく困ったことがあるとすぐに万能ロボットに泣きつく少年・・・・・・。
ここまで思い出してなんとなく憂鬱になった俺はこれ以上考えることをやめた。
>>279 つっこんですまん。
SS自体はヲチが爽やかで好きだぞ。
>>282 なるほど、ありがとう。
>>282 > 手元の5千円を足して、残金185,000.-
って思ったけど、
15,000×13=195,000
これに残った5,000足して残金200,000だよね?
>>287 そうだね
儲けじゃなくて残金だから
それが一番正しいね
7レスばかり借ります。 投下します
「皆さん、突然のことですが、このクラスの担任である岡部先生が、検査入院をすることにな りましたので、これから2週間お休みされます」 朝のホームルームの時間が過ぎても、担任の岡部がやって来る気配がなかったため、クラス 中が騒然としていたところ、そこへやって来たのがまず滅多に教室に来ることはないであろ う、この学校の教頭だった。 教頭が教壇に立ち、皆を静めると、早口で今回の珍事について話し始めた。 頭の禿げ上がった、いかにも小うるさそうな教頭の話を聞いていたクラスの連中は、話がまだ 終わっていないにもかかわらず、めいめいに推論を言い合った。ある者は不治の病に冒された と言い、またある者は夜逃げをして行方不明だと言い、あるいはクビになったという。 残念ながら、これはどうひいき目にみても、担任の窮状を心配しているというふうではなかった。 こういったときに、己の日頃の行いや、人望の有無がはっきりと出るのだ。 俺は多少、ハルヒという存在感だけは太陽の数百倍に匹敵するであろう女子生徒の、陰に隠れて しまった感のある、このクラスの担任に同情していた。 「まだ話は終わっていません。最後まで聞くように」 教頭は、かまびすしい生徒たちをやっとの思いで黙らせると、コホンと一度咳払いをし、皆を 見回した。 「ええ──それでは、岡部先生の代わりに、2週間という短い期間ですが、臨時にこのクラス の副担任になっていただく先生を紹介します」 教頭が、入ってくださいと教室の外に呼びかけると、1人の女性が入ってきた。 その瞬間、クラスの人間全員が『あっ』と息をのんだ。なんと、岡部が長期不在になることに 不謹慎にも目を輝かせていたハルヒでさえも、だ。 俺はどうしたかって?決まっている。俺はバカみたいに唇を半開きにして臨時副担任の女教師を 見つめていたのさ。だが、あまりに長い間アホ面をしていたせいで、後ろのハルヒから刺すよ うな視線とともに頭をこづかれたほどだ。 それにしても、彼女の容姿は以前会った朝比奈さん(大)に勝るとも劣らない。またスタイル も抜群で、どこぞのファッションモデルだと言われたとしても疑う余地がないぐらいだ。 そして年の頃だが、24,5ぐらいといったところか。 それに加えて、そのまま流せば腰まで届くであろう彼女の髪は、後ろで結んで下へ流していた。 いわゆるポニーテールというやつだ。 まさに完璧だ。天は彼女に二物も三物を与えたもうたのだ。 しかし、よくもこんな女性が、臨時とはいえ一県立高校のしがない教師になろうと思った もんだ。 よほど教育に情熱を燃やしてでもいるのだろうか?だとすれば、日本の教育の未来は明るい。 喜べ、未だ見ぬ後輩たちよ。 女教師はいいものだ! だが、もう少し歓喜の思いに浸っていたいところだが、このあたりでそろそろ収めておこう。 でないと、後ろの奴のオーラ、というより殺気が膨れあがりそうだ。 それにしてもまったく、なんでこいつは俺のスケベ心に対して、そんなに鋭いんだ? 「キョン、あんた顔がニヤケすぎよ。まったくいやらしいわね」 お前は後ろから俺の顔が見えるのか?まさか心眼に目覚めたなんて言うんじゃないだろうな。 「あんたの顔を見なくたって、仕草でわかるわよ。デレっとしちゃって」 などと、遺憾にも、長年連れ添った夫婦のようなことを言い出した。
ただ、彼女についてひとつ気になったのだが、彼女の自分に対する絶対的な自信を示している その双眸が、俺の知っている誰かのそれとよく似ているということだ。誰だかは言わないが……。 それと、彼女が自己紹介の途中に、こちらをちらりと見、そしてにっこり微笑んだような気が したが、まあ俺の自意識過剰だろう。学校きっての問題児のハルヒを見ていたのかも知れんしな。 自己紹介も終わり、副担任──といっても、本来の副担任がいなかったため実質担任代理だが── になった彼女の授業を受けての感想を一言で言うと、彼女はたぐいまれな才女だ。というのは授業 でも、合間に聞かせる雑談でも、言葉の端々にあらゆる学問や事象に深い洞察と造詣が垣間見られ、 しかも他の教師よりも、はるかに教え方が上手だったのだ。追加効果として、怠惰な生徒までをも、 学習の意欲に燃える生徒に変化させたことも、ポイントが高い。 実を言うと、俺もこんなに授業を楽しいと思ったことは、これまでの人生で一度もないと断言できる。 ただ、この教え方も、誰かに似ているような、いないような……。さて、どうなんだろうな。 そして当然のことながら、彼女の授業と自身が備える容姿は、その日のうちに、おそらくこの学校の 大半の生徒を熱烈な信者に変えてしまった。また、その約半数の生徒に自分の容姿への失望感を抱か せることにもなった。 それからこれは余談だが、彼女の出現により、学校の人間誰もが、もはや岡部の境遇に対して、同情 の念を抱く者はいなかった。 しかも体育の授業は、他の教師がカバーしているため、誰も彼を必要としていなかったのだ。 俺は、その存在の意義を問われかねない今は亡き岡部に対して、憐憫の情を抱かざるを得なかった。 その日の最終授業が終わった後、ショートホームルームがつつがなく終了し、波瀾の1日がようやく終わ りを告げた。 いや、まだだ。俺にはSOS団という、生徒会指定の要注意変態集団への参加が義務づけられていたのだ。 ハルヒはもうとっくに部室に向かったな。あいつは放課後の到来とともに、まるでドライアイスが昇華 したかのように忽然と消え去っていたからな。 さて、俺もそろそろ行こうかね、と誰もいなくなった教室を後にしようとすると、誰かが教室に入って きた。そして、その人物は、ひとり教室に残っている俺にこう言った。 「キョン君、あなたはまだ部室には行かないの?」 誰あろう、なんと本日から我がクラスの副担任になった美人女教師だった。 だが待てよ、何で俺を名前で呼ばずにニックネームで呼ぶんだ? 「あの、先生。何で俺のニックネームを知っているんですか?」 彼女は一瞬あわてたが、すぐに取り繕い、 「それは──あなたたちが有名だからなのよ。あなたとわた…じゃなくて涼宮さんは、この世界 では知らない人がいないほどの有名人だから…」 そんな……、俺は一方的にハルヒに巻き込まれただけだってのに、俺たちは教育界にその名が轟く ほどの有名人になってしまったのか……。 俺は一方的な戦犯宣告に、言いようのないショックを受けつつ、気を取り直して彼女の方に向き 直った。 「それで──先生は何をしにここへ?」 それはねと言いながら、俺の顔を見つめ、 「この時代の…じゃなくて、あなたにこうしたかったから」 と言って、突如俺の頭を彼女の両腕の内側に閉じこめた。 一瞬、何をされたのかわからなかった。 俺の顔には、彼女のふくよかな部分が押しつけれられ、窒息の危機が訪れていた。 …こんな間抜けで、幸せな死に方もないがね……。 先生、あまりそうされると、俺のいろいろな部分が嬉しい悲鳴を上げているんですが…。
何とかこの状況を抜け出そうともがいているが、そんなことはお構いなしに、さらに俺を抱きし める力が強くなった。 すると、廊下から誰かの足音が聞こえてくる。やばい…が、俺は動くことも声を出すこともままな らない。 足音が近づき、そして扉の前で音が止まった。 ガラッ 「WA・WA・WA、忘れ物〜」 このタイミングにまた谷口か?なんて間の悪い奴だ。 「あれっ?キョン!」 国木田かよ!! 国木田はこの状況を見て、3秒間硬直した後、哀愁を漂わせた瞳で俺を見つめ、 「……お邪魔みたいだね。…ごゆっくり!…僕というものがありながら!」 などと、わけのわからないことを喚きながら、走り去っていった。たぶん錯乱していたんだろうな。 まさか、古泉と同類だなんて言わないでくれよ。アブノーマルは古泉だけでたくさんだ。 すると、彼女はようやく俺を解放してこう言った。 「キョン君、あなた人気者ね。女の子からだけでなく、男の子にも人気があるのね」 なんの人気ですか?ていうか、女からも人気があったためしなんてありませんよ。 それより、何で俺にこんなことをしたんですか? 「ふふふ、あなたにこうしたかったから」 彼女は、いたずらっぽい笑みを浮かべながらそう言った。 全然答えになってない。 「まあ、いいじゃない。わたしは気にしないから」 少しは気にしてください。ていうか、俺が気にするんです。うわ、まったく聞いていない。 「ところで、あなたこれからSOS団に行くんでしょ?ならわたしも連れて行ってくれない?」 なんだ、この転換の速さ。通常の3倍だ。赤いお人もびっくりだ。 それにしてもなんと酔狂なお人だ。あんな、存在自体が放送禁止になりそうな団体に、わざ わざ飛び込もうだなんて。 だが、SOS団の名を知っているということは、我々の華々しくも恥ずかしい、武勇伝の数々をご存じ なのだろう。 それを知りながらとは、本当に奇特な人だ。 「それは本気ですか?それなら止められませんけど…。でも言っときますけど、どういうことになっ ても、責任は負いかねますよ」 彼女は微笑みながら、しかし軽くかぶりをふり、 「だいじょうぶ。そんなこと絶対言わないから。ほら、早く行きましょう」 俺の手を取り、スタスタと引っ張って行った。 しかしこの行動、誰かにそっくりなんだよな……。
彼女は俺を引きずりながら、とうとうSOS団の部室までたどり着いた。幸い誰にも俺たちの姿は見られ ていないが、こんな状況を見られれでもすればまずいことになりそうだ。教師と生徒だからな。 そんな俺が呻吟していることには斟酌せず、彼女は俺の手を握ったまま、部室に立ち入った。 「こんにちはー。あ、でも1人は初めましてかな。今日はキョン君に連れてきてもらったの。涼宮さん、 あなたたちの活躍はよく知っているわ。だから、わたしもあなたたちに参加させて欲しいの。それと これからしばらくの間、わたしを臨時顧問にして欲しいんだけど、いいわよね」 彼女はマシンガンのように、自分の用件を一方的にまくし立てた。 無理もないが、団長をはじめとして、団員の面々は、この突然の訪問者の行動と言動に唖然として、 誰1人として声を上げられない。 もちろん長門は無表情のままだが、ちょっと驚いているようだ。まあ、長門の表情が読み取れるのは 俺ぐらいのものだろう。これは誇ってもいいね。 しかしそれもつかの間、俺の手をこの女教師が今も握っていることを認識すると、部室の温度が一挙 に10度ほどは上がった。 そして怒りとも嫉妬ともとれる、炎のようなものが燃え上がったような気がした。 『ボッ』 『ボッ』 『ボッ』 『ボッ』 ん?4つ? 続いて、俺たちを睨み付けた。 ハルヒ、朝比奈さん、長門、古泉……。 って、古泉、お前もか! おい古泉。そんな目で俺に意味深な視線を送るな。ていうか、なんのサインだよ! それと、俺はノーマルだからな。こら、俺の後ろに立とうとするな。 この膠着状態の口火を切ったのは、団長のハルヒだった。 「あ、あんたたち、いつまで手を握りあってるのよ!…先生もそろそろいい加減にしてください。 キョン!あんたも手を離しなさい」 すると、先生は何事もなかったかのように、俺の手を離すと、ハルヒの方に顔を向け、 「涼宮さん。あんまりキョン君にツンツンしていると、彼に愛想尽かされちゃうわよ。もうちょっ と微笑んでみなさい。そうすればキョン君も素直になってくれるわ」 何を言ってんですか先生!素直になるってなんのことですか?それに、火に油を注ぐようなことを……!! だが、意外にもハルヒは耳まで真っ赤にして、 「そんな。あ、あたしは別にキョンのことなんか……」 あとはゴニョゴニョと言って、聞き取れなかった。 珍しきかな。ハルヒがしおしおと、真っ赤になりながら俯いてしまった。 こんな女の子らしい反応をするハルヒなんて、初めてだ。 いかん。俺は不覚にもハルヒに萌えてしまった……。しかし、これは皆には内緒だ。 話を変えよう。ところで、先生。あなたはこの団の顧問になるって言うんですか? 「ええ、そうよ。こんなおもしろい存在、他にはないもの。わたしの勤務はわずか2週間だけど、 せめてその間ぐらいはあなたたちと関わりたいわ」 他にはないって、そりゃそうだ。こんなイカレポンチな団体が他にあってたまるか。もしそんな ものがあったら、俺はまっ先に反対の署名運動を立ち上げるね。 しかし、彼女の提案をこの連中が認めるわけがないと思うんだが……。
そこで、おとなしくなってしまったハルヒに代わって、副団長の古泉が口を開いた。 「いいんじゃないですか。先生のように優秀で理解のある方が我がSOS団の顧問になれば、なかなか 心強いですよ」 意外な答えだ。だが、俺の考えが正しければ理解できるか…。まあ、まだわからんがね。 「さっすが古泉君。あなた、わかってるわね。副団長だけのことはあるわ」 どこかで聞いたことのあるセリフだ。 じゃあ、長門はどう思うんだ? 「別にかまわない」 なら、朝比奈さんは問題ないですよね。 「はいぃ、わたしはどっちでもかまいません」 あとは、ハルヒか。こいつが一番の問題だ。どうだ、ハルヒ先生を顧問にしていいか? 「キョン、あんたやけに熱心ねぇ。でも、まあいいわ。短期間だし、先生のお話もいろいろと聞いて みたいし。顧問になってもらいましょ」 満場一致をもって、ここに先生のSOS団臨時顧問への就任が決定した。 それから毎日、先生は放課後SOS団の活動に顔を出し、ハルヒと難解な話──未来人の朝比奈さんが 驚嘆する内容の──をしては盛り上がっていた。また、俺たちにとっても、彼女の話は興味深いこと が多かった。それに、他の生徒たちと違って、先生を独占できるという優越感も至上の喜びだった。 ただ、いくつかの問題があった。SOS団の活動中、先生が急に俺の腕を組んで、ハルヒを怒らせてみたり、 今度は腕をほどいて、替わりにハルヒを俺の腕に絡ませて、ハルヒの顔を赤くさせたりと、俺の心臓を 止めかねないようないたずらをした。どういう意図があるのかわからないが…。さらには、この先生は、 どこからかコスプレ衣装を調達してきて、朝比奈さんのみならず、長門もターゲットにしたのだ。ナー ス服、ミリタリー、猫耳メイド、巫女、ミニスカウェイトレス、女教師等々、もし谷口がコスプレ長門 を目撃すれば、AマイナーからA+へ2階級特進しそうな勢いだった。 かくいう俺も、yukiフォルダを作成したほどだ。しかし部室のパソコンではまずいだろうから、メモ リに移して自宅でじっくり鑑賞するつもりだ。これがあれば、俺はあと10年は戦える。 だが、そこまでならまだよかったんだが、今度は俺たち男子部員に目を向けてきた。俺は古泉と一緒に メイド服を着せられたのだ。しかも古泉の野郎はうれしそうにして猫耳まで装着してやがる。だが、 俺には一生心に刻まれる恥辱だった。このまま窓から飛び降りて死にたい気分だ。 おいハルヒ、たのむからその写真を部室で飾るのはやめてくれ! とんだ暴君だ。俺には、パワーアップしたハルヒがもう1人増えた気分だ。 だが、それでも6人で行う活動は楽しいものだったんだ。 そんな楽しい日々も、彼女の勤務期間最終日となり、終わりを告げることとなった。 そして、俺はずっと持ち続け、ほぼ確信に近づいた疑問を解き明かすべく、先生を放課後の教室 に呼んだ。 彼女は、笑みをたたえながら、俺の前にやってきた。 「ここに呼び出すってことは、もうわたしの正体に気づいているんでしょ?」 「そうですね、あなたの数々の行動や言動を見れば見るほど、確信するようになりました」 「そう。じゃあ言っちゃうわね。あなたの考えている通り、わたしは涼宮ハルヒよ。ただし今か ら8年後からやって来たの」 「まず聞いていいですか?何故この時代に?」 「そうね、まず一つはこの時代にやってきて、もう一度みんなと会いたかったからかな。この時 代が一番わたしにとって楽しかったしね。それにこの時代、わたしとあなたがまだ素直になりき れてないときだったから、ちょっと距離を近づけるお手伝いをしようかな、なんて思ったから。 それにこの時代の素直じゃないあなたを見ておきたかったから」 よけいなことはしないでください。これは聞かない方がよかったな。
「ところで、あなたが時間移動をしたっていうことは、団員たちの正体や、あなた自身の力にも 気づいているんですね?」 「そう、もちろん今は自分の力を自覚しているわ。いつそれに気づいたかは、残念ながら話せな いけど…。でも安心して、これからいろいろあるでしょうけど、あなたにとって悪い未来にはな らないから」 「そうですか、最後の質問です。時間移動は未来人の手によって管理され、制限されているはず なんですが、どうやって説得したんです?」 「それは簡単よ。もう少し大人になったみくるちゃんに真摯にお願いしたら、いいですよって言 ってくれたわ。この学校に赴任する手はずも彼女がつけてくれたの」 これはにわかには信じられないし、額面通りに受け取ってはいけない。 「で、本当はなんと言って許可してもらったんですか?」 「言わなきゃだめ?そうね、『もし許可してくれなかったら、あなたの未来は変わっちゃうかもし れないわよ』なんて言ったら、喜んで許可してくれたわ」 それは完璧に脅迫だ。しかし、自分の能力を自覚したハルヒほど恐ろしいものはないな。今後気を つけよう。 「それで、ええと、涼宮さんと呼べばいいんですか?」 「ハルヒでいいわ。この時代と同じで。それに、いまのわたしの名字は涼宮じゃないの。キョン君、 教えてあげようか?」 断固としてお断りします。 聞いてしまったら取り返しのつかない気分になりそうだ。 「そう?でも心配しないでもいいわよ」 どっちの心配だろう?他の誰かと結婚しているのか、それとも……いや、やめておこう。 「わたしからあなたに言うことは、ひとつ、この時代のわたしは、まだまだあなたを困らせるかも 知れないけど、見守ってあげて欲しいの。なんて、自分のことをこんな風に言うのも変ね」 彼女はふふっと微笑んだ。 俺はためらうことなくうなずいておいた。あんな危なっかしい奴を放ってはおけん。まあ、俺はあいつ の保護者みたいなもんさ。それ以外の意味はないぞ。本当に。 ハルヒ(大)との話も終わり、場所を部室に移して、今日はSOS団の総員で、送別会を行った。 もはや、部室は宴会場と化していた。さすがに酒類を持ち込むわけにはいかなかったが、ハルヒが 調理室を乗っ取り、朝比奈さんと合作の豪華な料理が振る舞われた。しかも会場はコスプレパーティー の様相を呈していた。ハルヒ(大)は女医、ハルヒはバニー、朝比奈さんは巫女、長門はナース、 古泉は……お前はいらん。悲しそうな顔をしてもダメだ。俺は男のコスプレなんぞ見たくはない。 そして夢のようなひとときが終わった。 ハルヒ(大)は残務整理と手続きのため遅くまで学校に残り、俺たちはこのまま別れることになった。 最後にハルヒ(大)は『さよなら』と言って校舎の中に姿を消した。 団員はそれぞれ学校を後にして、俺は結局ハルヒと肩を並べて帰ることになった。 ハルヒはしばらく黙って歩いていたが、目をそらしたまま 「ねえ、キョン。あんた、あの先生のこと好きだったんじゃない?怒らないから正直に言ってみな さい」
俺が先生のことを好きだと言ったら、ハルヒのことを好きだというのと一緒じゃないか。 こいつは知らないだろうがな。 「いーや。単に憧れてはいたけどな。別に好きだったってわけじゃねえよ」 それにな、と付け加え、俺は言おうか言うまいか少し躊躇したが、 「俺の隣にいる奴だって、あと8年も経てば先生ぐらいの美人にはなるだろうからな。それを 待った方がいいさ」 なにせ同一人物だ。 するとハルヒは頬を染めて、 「キョン、ひょっとして……、それってあたしのこと……こら、キョンちょっと待ちなさい。今言った こと詳しく話しなさい」 俺はこれ以上の詮索を避けるために駆けだした。 その後をハルヒが嬉しそうに追いかけてくる。 まだ、このままでいいさ。な、ハルヒ。 後は余談だ。岡部は晴れて異常なしで病院を退院して、復帰後の初出勤で教壇に立った。 だが、彼の復帰が結果的に美人女教師を追い出すことになってしまったことに代わりがないので、 そこには生徒からの暖かい言葉のひとつもなく、気の毒にもブーイングの嵐だったことを付け加え ておく。 終わり
ネタはいいんだけど全体的にユルいな……おしい。
ハルヒの時間移動ネタって初めてか?
>>298 に同意 ネタは良かったけどなんだか口調とか文体とかが変だった気がする。
でも楽しめました。GJです。
何が起きた
岡部の扱いだけで満足。腹抱えさせてもらいました。
面白かったけどなんとなく違和感が… 岡部の扱いはスゲエ上手かったw
15日、早いな
ん、確かにネタは面白いんだけど 最初から最後まで同じテンポで盛り上がりに欠けるつーか……
流れは読まない。お盆ということで、あの人のネタで失礼します。 ヤマ無し、オチ無し、イミ無し、ホモも無し。 8レス予定。本番等無し。季節感もゼロ。ご都合主義。
慌ただしかった一年間も、過ぎてしまえば喉元何とやら。 正確には、まだ年度を二ヶ月ほど残した二月の初旬の放課後のことである。 「十二月十八日未明は二種類存在したんですよ」 最近解説キャラとなりつつある古泉による、世界改変事件のイラスト付き解説は、 「お待たせ!」 どかん、とドアを蹴り飛ばす勢いで登場したハルヒにより終わりを迎え、 「節分よ、節分」 という怪鳥の一声の下、豆まき大会と相成った。 「そおれっ! 福はー、うちーっ!」 ハルヒによる、ベトナム空爆、あるいはツングースカ大爆発の再現が行われ、 「え、ええと、ふ、福はーうちー。福はーうちー」 朝比奈さんによる、しし座流星群、あるいは被災地への炊き出しの再現が行われ、 「…………」 長門による、ミレー『種まく人』、あるいはジャン・ジオノ『木を植えた男』の再現が行われた。 俺と古泉に与えられた役割は補給部隊だ。 今の時代、男が銃後となるのは適所適材なのかもしれない。 ちなみに、なぜ掛け声が「福は内」だけ(無言の長門を除く)かと言うと 「鬼を外に追いやろうなんて絶対不許可よ」 という『泣いた赤鬼』ファンの団長様の厳命によるものだ。 SOS団は人以外の人にも広く門戸を開放しているという。 さて、ハルヒの言う『人以外の人』には、はたしてこいつも入っているのだろうか。 「……なに?」 俺の視線に気が付いたのか、豆をまく手を休め長門が訊いてきた。 「いや、何でもない」 長門は俺の回答に対する不満を示すように少しだけ顔を傾けると、豆まきを再開した。 以前に比べ、長門は感情を表に出すようになったと思う。 出会った頃のこいつは、インターフェイスと呼ぶのが相応しい無機質なものだった。 それが今では、こうやってすっかり俺たちの中に溶け込んでいる。 まるで、どこぞの赤鬼の様じゃないか。 そこまで考え、ふと思った。 長門が赤鬼だとして、…………青鬼はどこにいる?
……もっとも実質はどうあれ、長門の姿は鬼って感じじゃないがな。 首を軽く左右に振って馬鹿な考えを頭から振り落としたのだが、 「どうしたのキョン、脱水機みたいな動きして?」 その行動を、よりにもよってハルヒに見咎められた。 下手にはぐらかすと、妙に勘の良いこいつのことだ、しつこく食い下がるだろう。 「いや、大したことじゃない。ちょっと鬼ってどんなものかについて考えてた」 「ふうん。……で、キョンは鬼って言うと、どんなのを思い浮かべるの?」 そうだな、やはり真っ先に思い浮かべるビジュアルは、桃太郎などに出てくるアレだ。 丑寅にあやかった二本の角にトラ柄パンツ、金棒抱えたモジャモジャ頭。 あるいは羅生門の鬼や、酒呑童子、安達ヶ原の鬼婆……牛頭馬頭なんてのもいたな。 「鬼教官や、鬼嫁なんてことも言うわね」 ついでに鬼団長も付け加えといてくれ……とは言わない。 こいつは鬼の目にすらある涙を持ってない、まさに血も涙もない暴君だからな。 ……ふむ、鬼の目にも、鬼の居ぬ間に、鬼の首を、鬼が出るか、鬼も十八…… こうして並べてみると、昔の日本人にとって、鬼は身近な物だったのかもしれない。 それが現代じゃ、お伽噺かマンガの世界にしか居場所がない絶滅危惧種だ。 「なに言ってるの、とびっきり性質が悪いのが跋扈してるじゃない」 なんだそりゃ? 毎朝、お前の家の鏡の中に現れるんじゃないだろうな。 「……キョン、後で死刑だから、遺書を書いておきなさい」 しまった、不覚っ! これが鬼の霍乱というやつか! 「あんたのどこが鬼だって言うのよ。……って、話が逸れたわね」 ん、ああ。それで何なんだ、その現代に生き残ってる鬼ってのは? 「何って、分からない?」 ハルヒは底冷えのする笑顔を浮かべると、じっくりと焦らしてから言った。 「…………『殺人鬼』、とびっきりの鬼じゃない」 ずきり、と脇腹が痛んだ。 真っ先に浮かんだ映像は物々しいナイフだった。夕焼けの教室、あるいは明け方の校庭。 もう半年以上前になる春の出来事。そして光る結晶となって消えたあいつ。 まだ記憶に新しい年末年始。あり得ない過去と、あり得ない再会。 そして、脇腹をナイフで突かれ、血だまりに沈んだ俺自身の姿。笑顔のままのあいつ。
「朝倉? 何でそこであいつの名前が出るのよ」 思わず呟いてしまった名前は、しっかりと捕捉されてしまった。 慌てて取り繕うが、ハルヒの視線が痛い。 「もしかしてキョン……」 「な、何だよ」 いつになく真剣な表情のハルヒ。まさか、何かに勘付いたんじゃないだろうな? 「あんた朝倉に告白して、……フラレたとか?」 ……どっと力が抜けた。 『 朝倉涼子の記憶 』 幸いアホみたいな誤解はすぐに解け、豆も少なくなったので部室に戻ることになった。 次いで恵方を向いて五人の男女が黙って太巻きを食べるというシュールな儀式。 外人に説明を求められたら、何と答えればよいのだろうか。 残った豆も、朝比奈さんの入れてくれたお茶と共に平らげた。 もうこれ以上は胃が受け付けないというところで、ようやく本日の活動はお開き。やれやれ。 「どうしたのキョン?」 昇降口で、取り出した外履きを再び下駄箱の中に仕舞った。 「教室に忘れ物した。先に帰ってくれ」 「マヌケね。言われなくても帰るわよ」 ハルヒたちの背中を少しだけ見送って、教室へと向かった。 この時期、すでに日は暮れていて外は真っ暗だ。 夜の校舎は不気味だと言うが、いい加減この程度では動じない耐性が付いている。 だから今、背中がピリピリと緊張しているのは別の理由だ。 手の平に握りしめたノートの切れ端は、汗で文字が滲んでいるかもしれない。 構いやしない。どうせ文面はしっかりと覚えている。 人間はショッキングな体験ほど忘れられないというが、本当のことだったようだ。 下駄箱に入っていたそれは、女子高生らしき丸みを帯びた文字で書かれている。 文面も筆跡も、まるで機械がコピーしたように、いつかとまったく同じ物だった。 『放課後誰もいなくなったら、一年五組の教室に来て』
「わたしには有機生命体の行動原理がよく理解できないけど──」 教室で待っていたのは予想通りの人物で、 「あなたたちは、死ぬのがいやなんじゃないの?」 そんな物騒なことを訊いてきた。答えるまでもない。死にたいわけあるか。 「そう。じゃあ、あなたに足りないのは危機意識? それとも学習能力?」 けっこうな言われ方だが、返す言葉もない。 「何でお前がここにいるんだ。朝倉涼子」 精一杯の虚勢を張って、身体だけはいつでも逃げられるように準備をして訊いた。 とは言え当然、こいつにはすべて見透かされているのだろう。 全部分かってますというような笑顔がその証拠だ。 「今日の午後、涼宮ハルヒが朝倉涼子のことを思い出した──」 まるで出来の悪い生徒に対する教師のような口調で語り出す。 「その際のごく小規模な情報爆発を利用して、情報の再結合を行ったのがわたし」 やはりハルヒか。 大穴で情報なんたらの仕業かとも思ったが、それにしてはタイミングが良すぎるからな。 「でも、涼宮ハルヒはわたしに会いたいとまでは思わなかったの。だから不安定」 胸元に手を当て、じっと考えるような素振りをする。 「今はむりやり結合を繋ぎ止めているけど、自然崩壊するのも時間の問題ね」 意外なセリフだった。 それって、お前がまた光る砂粒みたいになって消えるってことか? 朝倉は笑ったまま頷く。そこに悲壮感など一欠片も見出せない。 「残された時間は、そうね……計算が不十分で概算だけど、五分くらいかしら」 ……そして俺ごときの相手は五分もあればお釣りがくるってわけか。 「勘違いしないで。あなたに危害は加えるつもりはないわ」 それに、今のわたしは形を保つだけで精一杯で、そんな力は無い。 信じていいのかどうかは分からないが、朝倉はそう付け加えた。
「だから後ろのあなたも、そんな怖い顔をしないで」 驚いて振り向くと、いつの間に来たのか、長門が朝倉を睨み付けるように立っていた。 朝倉から視線を外さぬまま、俺に話し掛けてくる。 「不用心。何で呼び出しに応じたの?」 何でって、そりゃ……何でだ? 確かに呼び出しなんて無視すればよかったんだが。 長門は器用に瞳だけで呆れたことを表現すると、朝倉に詰問をした。 「朝倉涼子の存在を感知した。だからここに来た。あなたの目的は何?」 淡々と、しかし逃げることを許さない強い口調だった。 だと言うのに、朝倉も笑顔を崩さない。 「あなたがそんな顔をするようになるなんて驚きね。原因は何かしら?」 そう言って、俺を見て楽しそうに笑う。 長門の表情が一層険しくなった気がした。それを見て朝倉はまた楽しそうに笑う。 「以前のあなたなら、有無を言わさずわたしを消したと思うけど、しないの?」 「目的は何?」 朝倉の軽口を遮るように、長門が質問を繰り返す。 「目的ね。強いて言えば、ちょっとおしゃべりがしたかっただけ。女子高生だもの」 冗談交じりで明らかにからかっている口調なのに、不思議と嫌な感じはしない。 思えば、そういうやつだった。 人目を引く容姿だったが、それ以上に話術や雰囲気が周りを惹き付ける。 皆から好かれ、出しゃばるわけではないが自然と周りに人が集まるタイプだった。 感情が豊かで、同じ存在でありながら、長門とはある意味で正反対の性格だ。 「それは違うわ」 朝倉が否定する。 「長門さんは様々な感情を持っている。それはあなたが一番良く知ってるでしょう?」 長門の眉が、ほんのわずか上がった。それはどういった感情の表れだろうか。 「感情が無いのはわたしの方」 またもや冗談を言う。これだけ笑うやつのどこに感情が無いというのか。 朝倉は首を左右に振る。 「コミュニケーション手段としての表情なんて、感情とは関係なく作れるわ」 ほら、これが嬉しいとき、そしてこれが哀しいとき。 そう言って、表情をすらすらと変える。 傍から見ていると、まるでパントマイムのように滑稽だった。 だから逆に、朝倉の言うことが冗談でも何でもないということが理解できた。 「どれだけ計算しても、わたしには有機生命体の感情というのが理解できなかった」 そう言って、わずかに眉を下げて寂しそうな顔をする。 あんなことを聞いたばかりのせいだろうか、その表情もどこか作り物めいて見えた。
「でもね、わたしにもようやく分かった感情があるの」 胸の前で手を合わせ、再び笑顔に戻った。 「その感情を理解させてくれたのは、あなた」 そう言って笑う視線の先には、無表情で立つ長門の姿があった。 ぴくり、と長門の右の眉が一ミリだけ上がる。 その様子を見て朝倉の笑顔がより嬉しそうなものになる。 そして気のせいだろうか、笑顔の裏に隠れて、少しだけ憂いを帯びた気がした。 「長門さん……わたしね、あなたが『羨ましい』」 長門の目が二割り増しに大きくなった。 驚きか。長門がこれほど感情を露わに表現したのは初めてのことかもしれない。 俺にとっては、それこそが驚きだった。 「何が羨ましいのかは訊かないでね。わたしにも分からないから」 くすくすと、からかうように笑う。 「あなたのことを考えると、内部情報にエラーが飛び交うの。連結を繋ぎ止めるのが大変」 大事な物を抱き締めるように、両手で胸の真ん中を押さえ付ける。 「あなたの中にもコレがあるのね。ううん、わたしよりずっとずっとたくさん持ってるんでしょ?」 長門に笑顔を向ける。 そこに嫉妬の様な負の感情はまったく見られない。 あるのは純粋な、憧れにも似た想い。 そして自分自身の中にある大切な物が、心から愛おしいという満ち足りた想い。 「ねぇ長門さん。感情って、こんな素敵なものだったのね」 胸に当てた指の先、そして足下から、キラキラと乱反射する結晶へと溶け始めた。 砂粒は更に細かい粒子となって、朝倉の周りで渦を巻いて広がっていく。 朝倉がこうなるのを見るのはこれが三度目だ。 しかし、何故だかこれが初めての別れのような気がして──、 「こんな素敵なものをたくさん持っているだなんて、ほんと、あなたたちが羨ましいわ」 思わず、待て、と呼び止めてしまった。 砂になって還ってしまう朝倉を、繋ぎ止めたいと思った。 朝倉は一瞬きょとんとした顔をすると、首を傾け、とびっきりの笑顔で言った。 「うん、それ無理」 それが最期の言葉。 ぱっと弾けるように、半分ほど残した朝倉の身体が光の粒子となって飛び散った。 伸ばした右手の先には、もう何も無い。
一人で昇降口を出た。 長門は事後処理をすると言って教室に残った。 もしかしたら、それは口実で、本当は一人になりたかったのかもしれない。 そんなことを思ってしまった。 ガラにもなく、少しだけセンチになっているようだ。 とまあ、アンニュい気持ちになっていると、 「こらキョン! 遅いじゃないの!」 ばこん、と何者かによって、後頭部を強打された。 その一撃でセンチは第二宇宙速度を突破し、遙か宇宙空間まで飛んでいった。 この通り魔的犯行の犯人が誰かは言うまでもないだろうが、告発のため言う。 振り向いた先には寒さで鼻を少し赤くしたハルヒがいた。おそらく凶器はカバンか。 「〜〜〜〜っ、痛ってぇな! 何しやがるんだ!」 と言うか、なんでまだお前はここにいる。 「うるさいわね、どうでもいいでしょ。それより待たせた罰で、今度何か奢りなさいよね」 どういう理屈だ。横暴にも程があるぞ。 「団長を寒い中で待たせたんだから、死刑じゃないだけでも、ありがたく思いなさい」 近いうちに朝比奈さんたちと組んで、無血開城か名誉革命を起こす必要がありそうだ。 そして何故か、おてんば姫とその従者よろしく、帰り道を共にすることになった。 「そう言えば豆まきのとき、朝倉の名前が出たけど、」 びくっ、と背筋が硬直する。 まさかこいつ、教室まで来たんじゃないだろうな。あり得なくはない。 「何してるのかしらね、あいつ。手紙のひとつくらい送ってくれたっていいのに」 ほっと胸を撫で下ろす。 いや、それは無理だろう。 「なんでそんなことが言えるのよ、キョン。あんた……まさか何か知ってるの?」 ぐいっとネクタイを引っ張られる。 落ち着けハルヒ! 締まってる! 死ぬ、死ぬ! 「団長に隠し事をしたら死刑に決まってるでしょ!」 ようやく離してもらい、小学校の教室で飼っていた金魚のように酸素を求めた。 そうやって時間を稼いで、どうにか上手い言い訳を考える。 「手紙を寄越せって、朝倉がお前に送るわけがあるか」 「だから何でよ」 「何でってお前、どこの世界に嫌われている相手に手紙を送るやつがいるんだよ」 不幸の手紙や詐欺の類は例外として、手紙というのは親しいやつに送るものだ。
言い訳にしては、我ながら真っ当な意見を言ったと思う。 ところが、 「はぁ? 誰が誰を嫌ってるって言うのよ」 ……おいハルヒ。それはどういう冗談だ? 「冗談? それはあんたでしょ。わたしは朝倉のこと嫌ってなんか無いわよ」 待て待て。 俺の記憶が正しければ、お前は朝倉が話し掛けても、いつも無視していたよな。 「そうね、別に話す必要性は感じなかったから」 それを嫌ってると言うんじゃないのか? 「何でそう繋がるのよ。別に嫌ってたわけじゃないわ。それに彼女には興味もあったし」 ……まあ、突然の転校だもんな。 お前が興味を持つのも分からないでもない。 「そうじゃないわよ。あんた気が付かなかった? 朝倉の表情に」 …………いや、何がだ? 「朝倉って、いつも笑ってるくせに、いつも、つまらなさそうだったのよね」 ……驚いた。 こいつは俺よりもずっと朝倉のことを見ていたんだな。 「ねえキョン、朝倉の引っ越し先ってカナダだったわよね」 どこか沈んだ表情から一転して、どこぞの不思議の世界の猫のような貌になる。 つまり、何かろくでもないことを考えついた表情だ。 「SOS団の春合宿は海外遠征にしましょう。朝倉に会いに行くのよ!」 右手を掲げて宣言をしやがった。こりゃ本気で行きかねん。 必死に思いとどまるように説得するが、ハルヒの態度は頑なだ。 「なによキョン、朝倉に会いたくないの?」 ……やれやれ。こりゃ案外、朝倉との再会もそう遠くないかもしれない。 大仰に上を見上げると、冬の寒空に、砂粒のような星がキラキラと輝いていた。
ハルヒの着眼点に感心。
>297 ハルヒ(大)ってのは、ちょいと新鮮だったな。 でも「女教師=ハルヒ」を知っても、キョンが敬語を崩さないのはどうだろ。 「そうですね、あなたの数々の行動や言動を見れば見るほど、 …確信するようになったんだよ。お前、いつの時代から来たハルヒだ?」 とか口調を変えてくれると、オレとしてはしっくりくるです。
>313 ハルヒ、ちゃんと朝倉のこと見てたんだ。この〆は好きだな。 話しかけられても応対しない、というのがじゅうぶん敵意の表明たりうる ことに気づけてなかった四月のハルヒ、というのもコミでね。 青鬼の話から朝倉につながったんで、ひょっとしてあの襲撃事件は キョンと長門を結びつけるための狂言?という展開に持っていくのかと ちとハラハラしちまった。この仮説、悲しいから嫌いなんだよ…。
朝倉さん…ウウッ 誰か朝倉さんが復活してSOS団に入って活躍する話書いてくれよ
小ネタいくよ
『涼宮ハルヒの平和維持活動』小ネタ 「うう、キョン……」 「持て余すよう、うう」 日課の開始ね。写真立ての裏からキョンの写真を取り出す。 「キョンの味がするうぅぅ」 ほんとは染み込んだ自分の唾の味だ。知ってる。でも問題ない。 実物のキョンにあたしの唾を飲ませればあたしの味がキョンの味だ。 もしくはキョンをキョンの味がしなくなるまで舐ればいい。 物事の順序がちょっと前後しているだけだ。問題ない。 抱き枕を股座に挟み込む。ここで、うん、今日も有希の視線を感じる。 でもやはり問題ない。感じることが重要なの。イマジンするの。事の実際はどうでもいい。 有希に見せつけてると思うと興奮する。いい、興奮いい。ちがう、おもしろいの大好き。 「ううー。キョンーンンーンーンンー」 ベッドをごろごろ転がる。 「ンーンー、ングッ」 ベッドから落ちた。運動いい。楽しい。おもしろい。 でも、そろそろ一人運動にも飽きてきた。カロリーも無駄だ。地球にやさしくない。 地球か。どうすればいいのかな? イマジンイマジン。 そうだ、誰か言ってた、イマジンすると世界平和にも役立つらしい。 地球のためにみんなでイマジン。地球いい。地球のおかげでがんばれる。 「おいハルヒ、これはどういうことだ」 「あのね、キョン。大事な話があるの」 「それはさっき聞いた。地球がなんとか言ってたな」 「……… 黙れっ!!」 黙った。キョン黙った。黙るキョン好き。 目隠しして手を縛られたキョンも好き。しかも黙ってる。どうしよう。 「スンスン、スン」 まずはキョンの髪の匂いを嗅いでみる。 ううー、キョンの匂いがする。欲しい、キョンの枕欲しい。 「なあ、地球の何だかと今のおれの状態に何の関係があるんだ」 「いいから。いいわよね? うん、いい」 キョンの髪の毛を口に含んでみる。 「………ぐふぅ」 「どうしたっ!?」 うう、これは危険ね。デンジャーデンジャー。いきなりハードルが高かったわ。
>ハルヒ(大) その発想はなかったわ
「あたしね、地球の平和について本気出して考えてみたの」 「それでね、秘訣はカロリーだと思ったのよ」 次は首筋に挑戦。スンスン 「おい、ハルヒ。なんか話が繋がってないぞ。とりあえずおれのことは置いておいて、いや、 放置されても困るんだが。カロリーと平和がなんだって?」 「ううー」 「……なぜそこで唸るんだ。だいじょうぶか。体調が悪いのか」 そして脇。だいじょうぶかな。気絶するかもしれない。 スンスンスン 「ハルヒ、何かしゃべってくれ。こっちは目隠しされてるんだ」 うう、だめ! 運動! 運動したい! する、運動する。 ゴロゴロした。制服汚れちゃった。制服キョンに汚された。 「キョン、口を開けて。そうしないと地球が危ないの」 キョンが嫌々口を開ける。何か言いたそう。キョン、嫌々なキョン。 恥ずかしい。顔を近づける。緊張する。 「はふー ふうー」 キョンの口にあたしの髪の毛を入れてみた。すぐ吐き出された。 つまんない。がんばったのに。キョンは地球がどうなってもいいのかな。 「なんだなにがどうなってるんだ! ……おれはそろそろ怒るぞ」 「待ってキョン。あとちょっとだけ待って。これで最後よ」 手がワキワキする。社会の窓をこんにちわ。 「!?」 キョンは身じろぎするだけで何も言わない。どうして? あたしこんなことやってるのに。 さて、トランクスから身を引っ張り出さないと。あれ? なにこれ? まだダメ。匂い禁止。鼻禁止。ちょー禁止。気絶するかも。 何か出てくる。ふくらんでる。おっきおっき。なに? 出てくる。ビンと出てきた。 しまった。 ここから出てくるものは一つだけだった。この至近距離はまずい。 びっくりして息を吸い込んでしまった。大失敗。 「ぎゃあああっあああああああっああああああああああああああああっあああああああああ」 「どうしたっ!?」 気絶した。キョンにゆすられてすぐ目を覚ます。 でもキョンの股枕で寝てたせいで、目を覚ました直後にまた失神した。 ふくろ枕危ない。ゼロ距離危険。この枕ほしいほしい。 「ぎゃああああああっああああああああああああっあああああああああああああああああっ」 ひょいっと掴んじゃった。今度はキョンが気絶した。顔が真っ青だ。 掴んだ手の匂いを嗅いでみる。何も匂わない。物足りない。 でも慎重にならないと。二人揃って気絶しちゃう。どうしようかな…… ……うん、気絶しよう。すきすきっ! おもしろいのすきっ! キョンのトランクスに、真正面から顔をダイブ。きんたまクッションに着地。 「あっ、あうっ、うううー」 脊髄がピクピクする。頭が真っ白。キョンの顔も真っ白。泡吹いてる。 地球救出作戦は失敗したけど、また無駄にカロリーしちゃった。 でも、キョン枕でしあわせ。 <おしまい>
>>315 朝倉という女性を蘇らせたいのなら、町に行って家ごとに訪ね歩きまだ一人も
死人を出したことのない家から芥子粒をもらってきなさい。
>324 仏陀乙。
覚者たるわたしがアンカーミス・・・315ならぬ318でした・・・転生してきます
>>318 俺も
>>42-59 を見て朝倉の素晴らしさに気付いた。
そんで人生初のSSを朝倉で書いてみようと思ったが…20行もいかず挫折…
結論:職人さんすげぇ
草案では
>>242 に朝倉と喜緑さんもいたんだけど蛇足だったので入れなかった
入れとけばよかったな、と後悔
>327 いきなり超大作は無理だ。短いシチュエーションものから。 プロット立てて、何を見せて何を見せないか考えつつストーリーを書いて、 文体とか真似つつ体裁に気をつける。みたいな。
>>329 やっぱり書きやすそうなハルヒ、長門辺りから始めるべきか…?
おk、アドバイスを参考に修行していつかここに投下してみる。
今まさに存続の危機だったりした気が…⊃д`;) 結局これからどうなんでしょ?
332 :
如来 :2006/08/14(月) 19:48:19 ID:eiIM7M8S
万物は悟りにいたるまで輪廻転生の鎖を断ち切ることは出来ません。 たとえ情報思念体のヒューマノイドであったとしても。かくして彼女はヒューマノイドとしての 記憶を失い、ごく普通の女の子として転校から帰ってきました設定で転生し、 再び北高に舞い戻ってきたのです。 わたしはつい最近まで海外に行っていたことになっているらしいのですが 実は三途の川の中流域で如来と名乗る方にひろい上げられ、人として肉体を与えられれて、 転生したのです。わたしの前世は人間の姿をしたロボットのようなものだったらしいのですが 慈悲深い如来さまは人間としての生活の記憶だけを残してわたしを転生させてくださったのです。 わたしは新しく与えられた生に日々感謝し、喜びながら生きていますがひとつ悲しいことがあります。 それはわたしの思い人であったキョンくんがどうもわたしを訝しがり避けているのです。 前世でわたしはどんな酷い業をつんでしまったのでしょうか・・・。 毎晩夢枕にたつ如来さまに訪ねても、ただ前世でのわたしの死に深くかかわったというばかり。 まさかキョンくんがわたしを殺したわけではないでしょうし、 むしろ彼はわたしのことを恐れているように見えるのです。わたしは何とかして彼との前世からの因果を解きたい。 そしておこがましいかもしれませんが、結ばれたいと思い、sos団に入ることを試みました。 涼宮さんは気難しい人と記憶していましたが、三途の川の水質について聞かせてやると、 満足気な微笑みを浮かべてわたしの入団を了承してくれました。キョンくんはやはりわたしに冷たいのですが 朝比奈先輩や古泉さんは良くしてくれますし、涼宮さんもわたしの転生の話を 熱心に聴いてくれる姿はとてもかわいらしいです。 だから部活はとても好きだったのですが・・・・。 長門さんからは嫌われているのでしょうか。嫌がらせのようなことをされます。 如来さまは彼女もまたわたしの前世の死に関係する人物だとはいいましたが、深くは教えてくださらず、 もう過去の業にとらわれるのはやめなさい、不幸になるだけだから。新しい人間関係を作り前向きに生きなさい とおっしゃりました。しかし・・・申し訳ありません如来さま。わたしの、わたしのキョン くんへの愛は抑えきれぬようです。わたしは次に嫌がらせをされたとき長門さんにきつく問い詰めてやろうと決意したのです。 次の週のことでした。長門さんが部室に二番のりしたわたしを見て舌打ちをしました。わたしは何でそんなことをするのか と訪ねました。それは聞いてはいけないことでした。長門さんはわたしの心象にきずかいわざと難しい言葉であやふやに言いましたが 聞くにわたしは前世でキョンくんを殺そうとしたらしいのです。しかも彼のことを慕うもう一人の女の子、 涼宮さんが悲しむのを見たいがために・・・・。 わたしは生まれ変わったわたしと仲良くしてくれた涼宮さんにとてつもない罪の意識を感じずにはいられませんでした。 彼女が優しくしてくれるたびに彼女を欺いている気持ちがぬぐえませんでした。そして・・・・ わたしは身を投げる決意をしました。如来さま、せっかくいただいた命をこのように果てさせることとあいなり、申し訳ございません。 短い間でしたがわたしのような罪深き女にまともな学園生活を送らせていただき感謝いたしております。 次からはそのお力を心のきれいな方にお使いくださいまし。そして涼宮さんがキョンくんと幸せになれるよう 見守ってあげてくださいませ。わたしは階段を上りながらそう祈りをささげて屋上にたどり着きました。さいわい誰もいないようですので。 さいわい誰もいないようです・・・・ ではノシ
このスレもあらゆる意味で過渡期なんだな
以下何事も無かったかのように進行↓
正直、投下から
>>333 までの静寂は非常に気まずいものだったと理解している
という訳でほれ、無かった方向で
彼女の死から目を背けてはいけない
>>330 最初はイベントじゃなくて何気ない日常を書いてみるといいかも。
朝倉がまだいたときには自宅ではこんなことしてたんじゃないか、とか。
まあ実際は思念体云々の関係で生活感のある状態ではなかったんだろうけど、それは考えずにw
あくまで文章を書くことに慣れる意味で。
323とか332とかのやりすぎ感を見ると、いつぞやのハードボイルドをつい思い出してしまう。 味噌カツ並みにこってりだなヲイ くどくてもたれるけど、嫌いじゃない。
>323 小ネタで頭かかえたのは初めてだ。フェチでシュール、理解困難だが、面白い。この文体は鬼才。 作者の頭がちょっとだけ心配。
339 :
如来 :2006/08/14(月) 20:46:32 ID:YALKL7K/
前スレが過去ログに保存されておらず、スレの移転うんぬんがどうなったか読めないのだが・・
>>332 今の話、谷川が仕事で書いているような感じで頼む。
おや、今日は朝倉祭ですか? 投下します。非エロ 5レス
『初恋はじめました』 『放課後誰も居なくなったら、 一年五組の教室に来て』 俺の下駄箱に入っていた、この悪戯とも告白ともつかないノートの切れ端に誘われて、放課後の教室の 前までやってきた。西向きの窓から差し込む夕陽で、扉の磨りガラスがオレンジ色に染まっていたのが印 象的だ。 特に感慨もなく扉を開けたが、そこに居た人物を見て俺はかなり意表をつかれた。 「朝倉か……」 「そ、意外でしょ」 学年トップクラスの美少女委員長、朝倉涼子。 「入ったら?」 くつくつと笑いながら教室の中をゆっくり歩き出す朝倉の顔は、その半身が夕陽に照らされて、いつも以 上に魅力的に見える。 「一体何の用だ?」 俺は扉を閉めて教室の中に入ると、いたってぶっきらぼうを装って尋ねた。朝倉は窓際に立ち、振り返っ て一拍おくと、思い切ったように言葉を切り出す。 「用があるのは確かなんだけどね。……涼宮さんのこと、どう思ってる?」 なんだ? 一体何が言いたい? 「別にどう……って、台風みたいなヤツだ。引っ掻き回されて俺はそこそこ迷惑してるさ」 素直なところ、今の俺にはこれが実感だ。まあ、好きとも嫌いとも言えるほどの状況でもないしな。 「そう、……ちょっと安心したかな」 朝倉は雛鳥の羽ばたきほどの溜息をつくと、俺にとって全く想定外なことを言い出した。 「じゃあ長門さんは? ……どう思う?」 「……長門だと?」 何故こいつが長門のことを知っている? いや同じ学年だし、こいつの性格的にみてもそこそこ顔が広 そうだから、知っていても不思議じゃないのかもしれないが、そもそも何でここで長門の名前を出してくる のかが理解できない。 二の句が継げないでいる俺を見て、朝倉は何とも言えないような微妙な笑みを浮かべ、 「実はね、長門さんとあたし、同じマンションに住んでるんだ。あたしも時々彼女の部屋にお邪魔すること もあるのよ。それでね、偶然あなたが彼女と一緒に部屋に入っていくところを見ちゃったの」 そこまで言うと、急にジトッとした目付きに変わり、 「彼女、一人暮らしだし……ね」 何だその目は? 何で俺はやましい気分になってるんだ? 実際俺にはやましいところは何もないはず だぞ。 「別に何もないさ。ただあいつの……何というかSF的な話に付き合ったって言うか……、それに俺は二、三 十分くらいで帰ったしな」 妙に言い訳がましいことを口走っているような気もするが、これも事実だ。仕方がない。
そこまで聞くと朝倉はスカートの裾を摘んでモジモジとしながら、言いにくそうに切り出してきた。 「じゃあ……さ、あたしのことは……どう思う?」 熱い視線にドキッとした。思わず朝倉の顔を凝視した。夕陽が眩しい。逆光になってよく見えない。 俺の勘違いでなければ、「あたしのこと好き?」と訊かれているようなニュアンスだ。 まさか朝倉が? 俺に? いや、待て待て。これは何かの間違いだ。あの成績優秀で性格も良くて、俺も認める谷口的ランキングAA プラスの優等生。その朝倉が俺なんかに告白するわけがない。まさかドッキリか? 「なあ朝倉、おまえ何が言いたい?」 俺はそう言って、とにかく落ち着いて状況を把握しようとするので精一杯だ。 朝倉は少し俯いて上目遣いに俺を見上げると、 「女の子がこうして告白してるのに、そんな変な顔しないでよ」 告白だと? やっぱり告白か。ホントに告白なのか? 「すまん。いや、しかし、どうして俺なんだ?」 「……ダメ?」 俺の慌てぶりをからかうように訊いてくる。 「……いや、ダメとかそういうのじゃなくてだな──」 言いかけたとき、朝倉の頭は既に俺の胸に埋められていた。 シャンプーのような香りが俺の鼻を擽る。 「お、おい朝倉! 何をしてる? 冗談はやめろって」 「お願い、もうあまり時間がないの」 俺の胸元でくぐもった声がそう言ったかと思うと、朝倉は顔を上げ、そっと目を閉じた。 正直言って俺はかなりビビッてる。こんなイイ女から突然告白され、しかも今のこの状況は間違いなく キスしても良いと思われる状況だ。その前にだ、俺はこいつのことが好きなのか? いや決して恋愛感情 的なものは芽生えてない。しかし俺も一介の高校生男子だ。こんな状況を無碍に手放すのも勿体ないと 思うだろ?フツー。 心臓の鼓動がやたらと耳に付く。これは俺の鼓音かなのか? 顔に貼り付いていた朝倉の長い髪がサラリと落ちて、桜色の唇が艶めかしく俺の視界にクローズアップ される。 そんな最中でも何故か心の片隅で、この状態を誰かに見られやしないかとビクビクしている俺が情けない。 ガラガラッ── 教室の扉が勢い良く開かれる音がした。 俺は飛び上がるほど驚いた。 朝倉はといえば、さして驚いた様子も見せず、待っていたとでも言いたげな表情で侵入者の方を冷静に 見やっている。俺は慌てて朝倉から身体を離し、その視線を追うように扉の方をへ振り返った。 小柄な身体に中途半端なボブ、眼鏡をかけた無表情な文学少女がそこに立ち尽くしていた。
「長門!?」 何故か俺はかなり焦った。血の気がひいたような感じさえした。浮気の現場に乗り込まれたらきっとこん な気分になるんじゃないだろうか? いや待て、俺は別に浮気をしていたわけじゃない。まだ朝倉とは何も していないし、そもそも長門とそういう関係になったつもりもない。 じゃあ俺は一体何でこんなに慌てているのだろう。 朝倉はといえば、いたって冷静な様子だ。まるでゲームをする相手でも待っていたかのように長門に向 かって微笑みながら、 「来ると思ったわ」 何のことだ? この展開を予測していたってことか? 全くさっきからワケの解らないことだらけだ。 長門は相変わらず無表情のままで近寄ってくる。俺たち二人の間に三歩の距離を残し、たっぷり十秒間 の沈黙の後、視線を朝倉に向けて、 「……とういうこと」 眼鏡に阻まれてハッキリとは見えないが、それでも無表情なその視線は明らかに怒りの意思表示をして いるように感じる。 「どう、って、わたしは彼のことが好きだから告白したまでよ。もしかしてあなた……、邪魔する気?」 「違う」 「じゃあ、どういうつもりなのかしら?」 「我々の観察対象は主に涼宮ハルヒ。それに、あなたが彼への好意を持っているとは言い難い。したがっ て彼に好意を告げる行動は無意味」 「無意味じゃないわ」 「無意味」 いつもの長門より幾分口調が強い。 「何故そんなことが言えるのかしら? もしかしたらこれによって新たな情報フレアを観測できるかもしれ ないじゃない。それに、」 朝倉が両手を後ろに繋いで長門の顔を悪戯っぽく覗き込む。 「わたしが彼のことを好きだっていうのも、あながち嘘じゃないかもしれないわよ」 その言葉に反応したのか、長門の前髪がピクリと揺れた。 どうも朝倉は長門をからかっているようにも見える。もしかして俺は何かの出汁に使われたのか? 「それにね、何も行動しようとしないあなたに、わたしはもうイライラしちゃってるんだ。だからわたしが彼 を誘って、あなたの出方を見たかったのよね」 「理解できない行動」 「そうかしらぁ?」 「……何が言いたいの」 「そうねぇ……」 長門の鼻先から顔を離して人差し指を自分の唇に当て、少し考えるような素振りをしたかと思ったら、 「必要もないのにこんなのしてるから素直になれないのよ!」 朝倉は長門の眼鏡をヒョイと取りあげた。 取り返そうとする長門の手は空を切る。 「返して」 クスクスと笑いながら、長門の手の届かない高さに掲げて弄んでる。 「だーめ。背の高さでは私には勝てないわ」 朝倉は一体何をしたいんだ? なぜ長門をいじめて遊んでる? 「おい朝倉! なにをす、」 「あなたは黙っててね」 まるで幼稚園児に諭すような口調で俺の言葉を遮り、取りあげた眼鏡を後ろに隠すようにしながら長門 に向き直った。
「ほんとに強情なんだから。もう、いいかげん素直になったら?」 「何のこと?」 「あくまであなたがしらを切るって言うんだったら、ほんとに彼のこと奪っちゃおうかしら」 ふふふ、と屈託のない笑顔でじゃれるように俺の腕に抱きついてくる。おい、ふざけるなよ朝倉。 「長門さん、あなたはそれでいいのかしら?」 「…………」 「黙ってちゃわからないじゃない。それじゃ何のためにわざわざここに来たのかしら?」 「…………」 「じゃ、彼はわたしのもの」 「あなたは彼に対してそのような──」 「それなら長門さん、あなたはどうなのかしら?」 「…………」 よく解らんが、さっきから押し問答だ。 眼鏡の奥の無表情な瞳がやけに揺れてる。 朝倉は長門の両肩に手をかけて、一際大きな声で 「ハッキリ言っちゃいなさいよ。ほんとはキョン君のこと好きなんでしょ? わかってるくせに」 「…………す、……き」 長門の短い髪が大きく揺れた。はずみで言ってしまったようにも聞こえたが、その後下を向いたまま次の 言葉は出てこなかった。 まさか長門の口からこんな言葉を聞かされるとは夢にも思わなかった。 俺の方はどうだ? はた迷惑に引っ掻き回すハルヒは問題外としてもだ、部室のエンジェル朝比奈さん は確かにむちゃくちゃ可愛らしいが、いざ自分の本心を振り返ってみると、実のところ一番気にかけている のは長門のことかもしれん。 しかし、だからといって今すぐ長門の気持ちを受け止めてやれるかといえば、自信が無いのも確かだ。 それでも俺はこの文学少女の告白を受け止めたい気持ちで一杯だった。別に朝倉の「断ったら殺すわよ」 みたいな脅しめいた目付きにビビッたからと言うわけではない。 こんな状況下で少しばかりパニックに陥ってる俺を、朝倉が一転した笑顔でなだめるように、 「さっきも言ったけど、あたしにはもう時間が無いの。あなた達に会えるのも今日が最後なんだ」 「なんだって……、どういうことだ?」 何とか落ち着きを取り戻す努力をしながら答えた。 「明日にはカナダへ引っ越さなきゃならないの」 「そんな、随分急な話だな。他のみんなは知ってるのか?」 「ううん」 朝倉は首を横に振り、少し俯くと、 「別れが辛くなるから誰にも告げずに行きたかったんだけどね、長門さんがいつまでもグズグズしてるの をどうしても見ていられなかったんだ。こういうことになると彼女、からっきし駄目だからさ。それで……、 せめてあたしが居る間にこの状況を打開してあげたかったの」 初めて会った頃から笑顔を絶やすことの無かった朝倉が、この時ばかりは気のせいか少しだけ涙ぐんで きてるようにも見えた。 「あなたもあなたよ。女の子が一人暮らしの家に招いて、一世一代の告白をしたってのに、気付いてあげ ないんだもん。それで彼女、一旦諦めかけてたのよ」 あの電波話が告白だったっていうのか。それに気付と言われても難しいものがあるぞ。 「まあ、長門さんの言い方が解りにくいっていうのが一番の原因なんだけどね。……でも、そのうちあなた にも解るようになるわ」
長門は未だに立ち尽くして俯いたまま身動き一つしていなかった。完全停止状態だ。 「じゃあ、そろそろあたし行かなくちゃ。後は二人でごゆっくり」 そう言って朝倉は意味深なウィンクを一つ投げかけると、教室から立ち去った。最後に 「長門さんを大事にしてあげてね。じゃないと殺すから」 と残して。 朝倉が去った途端、長門は極度の緊張状態から解放された為か、持病の貧血でよろき、すかさず俺は 長門と床との衝突を阻止するために抱きかかえた。 虚ろな目で天井を見ながら長門は 「あ」 僅かに唇を開く。 「眼鏡……返してもらうのを忘れた」 今、俺の腕の中に、こんなに間近に長門の顔がある。初めて見る眼鏡をかけていない顔。遮る物の無い その、見る者全てを飲み込んでしまうような漆黒の瞳に、正直俺は完全に心を奪われていた。 「……し、してない方が可愛いと思うぞ。俺には眼鏡属性無いし」 「眼鏡属性って何?」 「何でもない。それより──」 思わず妄言を吐いてしまった気恥ずかしさも含めて慌てて話題変える。 「いいヤツじゃないか朝倉って。おまえのこと本気で心配してくれてたんだな」 「強引、……お節介」 「朝倉のこと、怒ってるか?」 「…………」 長門は黙ったまま首を横に振った。 ───── あれから半年あまりが過ぎたある日、一足早いクリスマス・カードがカナダから届いた。差出人は朝倉だ。 カードを捲ると、そこには『MerryXmas』の他に一言だけ、こう添えてあった。 『愛つづいてますか』 ──と。 おまえには感謝してるぜ。でもすまん朝倉。はっきり言って長門とは未だに微妙な関係のままだ。 ただこれだけは言っておく。あの頃よりも俺は数段、長門のことを解ってやれるようになったのは確かさ。 終わり。 <22-104>
予備知識0の人間が読んだら、違和感無く完全に普通のラブ米だな。
朝倉祭りか。
>>261 凄くイイ。エロ本の話とか卒業式の話とか、『キョンの親友』な古泉の話って読後感凄い爽やかだよね。
みくる・長門と違って、この世界の人間だから悲劇的な結末になりにくいっていうか。
>>342 西 園 は る ひ かよw
「涙・とまりましたか」が抜けてますよん
>>342 朝倉スキーの俺から見れば
朝倉の一人称がちゃんと使い分けてあるってだけでGJです
このスレも朝倉の様に雪となって消えていくのか
そしてまた朝倉の様に復活するんだな
>>339 datは手元にあるからどこかにアップすればいいかな
朝倉いいなぁ〜 職人さんもっと投下して欲しいです
>>354 ここでいいんじゃない?俺は持ってるから別にいいけど
>>335 前にそこの管理人に噛みついてたヤツいたじゃん?
ところで朝倉さん大活躍のあの話の続きを期待して半月以上待ってるんですけど。 『涼宮ハルヒの抹消』って作品。 あと亀だけどループ・タイム面白かった。前回のデート・タイムもかなりの出来だと思ったけど今回のは唸るほど上手く出来てた。 まさにパロディって感じ。
360 :
如来 :2006/08/14(月) 23:40:46 ID:GSPU3XM9
あたしの発案で今年の残暑は京都でSOS団の合宿ってことにしたんよ。 関西の人間は意外と京都いかんもんやから、みんなも楽しみにしてくれとるみたいやった☆ でもあたしの京都旅行はそこらのOLなんかがすんのとは一味違うでぇ! 昼間はまあしゃあないからふつうに寺めぐりしたるわ。 でも夜は心霊スポットで幽霊と友達になるんや!ええ企画やろ? んなわけで電車にゆられて移動中なわけやけど、なんや、みんな普通にはしゃいで・・ 修学旅行ちゃうねんで、ほんまSOS団たる自覚のか・け・らもない。 「まあそうムスっとするなや、次の寺はどこなん?」キョンがふぬけた顔でたづねる。 まったくはりたおしたくなるわ。 「さっきいったやろ!?清水寺や!」 「すまん、すまん、しかしえらいしっかりした計画たてたなぁ。短時間で要所押えて ハルヒはツアコンの才能あるな」 「このあたしが立てたんや。J○Bにだって負けへんで!」まあちょっとはキョンに手伝ってもらいたかったんやけど あいつアホやから期末大変そうやったしな・・・。 なんかみんなのだらだら歩きがホンマうっとうしくなってきたわ。時間おしてるんさかい、さっさとせなあかんのに みくるちゃんなんか「ちょっと休みましょうよぉ」ばっかや。そのたびに調子あわせてデレる古泉くんやキョンにもうんざり 有希もぼーっとしちゃって意外と歩くの遅いしもうやってられんわ。 「休憩しようや〜」キョンが豆腐屋さしながら言う。その豆腐屋は上行ってから行くつもりやったのにぃい 「もう勝手にしたらええ、あたし先行ってぎょうさん写真とってるさかい、後から四人できたらええやん。」 そういってあたしはスタスタ順路をあがる。「おいちょっとまちぃや」団長のプランに従わないやつなんて知らん キョンの呼び声を無視してあたしは進んだ。 「これは困ったことになりましたよ」と古泉が言う 俺は湯どうふをふーふー言いながら「なんやまた閉鎖空間でたんとちゃうやろな」とたづねた 「というよりは・・・」「なんてゆうか涼宮さんが亜空間作ってはるみたいなんですぅ、 それで先にむかわれてしまったので・・」朝比奈さんが心配そうにつぶやく 「はあ?じゃああいつ・・」長門がもくもくと湯豆腐をすくい上げながら「おそらく一人でその空間に閉じ込められている」 とポーカーフェイスでいう「ほんまか!じゃあなんでもうちょっと先にいわへんねん!」 古&み&長「豆腐がおいしかったから」 「集団でボケかましとる場合ちゃうやろ!ほなはやくいかな」 古泉「いくのはあなただけですよ」 「はあ?なんで俺だけなんや?」 古泉「そりゃあ・・・w。まあヒントとして空間の解消方法はアノ時と同じってゆっておきましょう」 「・・・わかったよ、わかったけど、なんかお前らがわかんなくなってきたわ。」 未来人も異星人も超能力者もお前の前じゃただのおれらの応援団みたいやで、ハルヒ。
361 :
如来 :2006/08/14(月) 23:42:02 ID:GSPU3XM9
おかしいなあ、普通に順路どうりやったはずなのになんやこの古臭いお堂。 まあええ。こういうマニアックなとこがまたおもしろいねんから。中をあけると すごい!けっこう大きな千手観音と囲んでんのは四天王みたいやな。やべあたし 気合入れて京都学び過ぎて仏像マニアみたくなってる・・・。千手の持ってるアイテムの 名前までいえてまうわw宝珠、羂索、宝鉢、宝剣、三鈷、金剛杵、施無畏印、日精摩尼、月精摩尼 、宝弓、宝箭、楊柳・・・・あっ読者さんひかんといてひかんといて! なんかうじゃうじゃある手見つめてたらなんか動いてるみたいに見えてきたわ んってか・・え マジで動いてる!しかもなんか手の動かし方が・・・えっちい これっちょっとやばいってなんか周りの四体も間合い詰めてきた! これ何!レイプ?!人入ってる・・わけないわよね、こんな数の手動かせるなんて 不思議な仏像はいい感じだけど、それに犯されるなんてまっぴらなんやから! やば、キョンたちなにやってんの、キョン、キョン! 「わりぃ豆腐があまりにおいしかったもんやからな!」 「アホなこといってないで、さっさとたすけんかい!ぼけえ」 「ハハハハハ、しかしこりゃまたえらいシュールやなあ、千手観音が痴漢のおっさんかw」 「きゃあ!ちょっと今あぶなかったやない」 金物はいたそうやけどまあどうせハルヒの創造物やし、よしいけ俺勇気だしてパンチや! ドガ! 俺のへっぽこ右ストレートをくらった千手観音はばたりと倒れて動かなくなる。くううイタタ 質感までリアルに再現しやがってハルヒのやつ・・・仏像にこだわりすぎやろ 残る四体を押しのけて俺はハルヒの正面に立つ 「さ、戻るで!」 「そのつもりやて、出口の前なんで仁王立ちしとるん。」 のそのそと倒れてた仏像がおきあがる。俺は間合いをつめた 「な、なんなん?近づかんといてよ・・・」 「いいから」俺はハルヒの背にぶっきらぼうに手をまわす。 「・・・あかんてキョン・・・ほとけさま見てるで・・」 「いいから、目ぇ閉じぃ」 目を開けるとあたしたちは清水の舞台の上にいた。ハッ!なにこのギャラリーの数! 「あつあつやなあ」「ひゅーひゅー」「清水寺でチューなんて絵になるもんだから写真取っちゃったよw」 うわ・・・めっちゃ恥ずかしい・・・。キョンもぽりぽり頭掻いてあたしを見る。くぅうあんたが悪いんやで! 俺はこんな大胆な演出したかったんかあとあきれてハルヒを見る。そしてギャラリーのなかに 古泉たちのくすくす笑う姿を見てこの神聖な場で殺生をするお許しは得られないものかと あのエロ千手観音にねがってみた
362 :
如来 :2006/08/14(月) 23:56:44 ID:GSPU3XM9
お前最後になるかもしれない日ぐらいそのコテ外せや。 まさかジョン=スミスか?
最期かもしれないって…?
365 :
如来 :2006/08/15(火) 00:19:10 ID:eitg+W4y
あのあげちゅうといっしょにすんなって、浜なんとかでもないよ。 かなりでもないし。
ハルヒが死刑を宣告したから最後か、まあそれも悪くないんじゃないか。
YUKI.N>またエロパロ板で
368 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/15(火) 00:29:55 ID:dYkI5ICJ
今日だよな……… みんな、消失しなかったらあの時投下できなかったSSSを投下するよ
最後の日か・・・orz
24時までだよね?
また誰かがFLASH作るんだろうな。この騒動・
372 :
如来 :2006/08/15(火) 00:38:38 ID:eitg+W4y
みんなで祈ろう、ぴんくちゃんねるのために
間に合え… 間に合え…
今日中にまとまりそうにない国木田SS...アア仕事休みてぇ⊃д`; 出来る事ならここにガンガって投下したいな...でも一応今日最後までカチコチしてみるす。エロ無しだけど
375 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/15(火) 00:40:26 ID:dYkI5ICJ
376 :
如来 :2006/08/15(火) 00:41:09 ID:eitg+W4y
さあ!心をひとつに!!
おまいさんは帰ったほうが存続の可能性は高まる気がする
378 :
如来 :2006/08/15(火) 00:42:46 ID:eitg+W4y
orz
他で騒いでるところ殆ど見ないんだけど まさか、大掛かりな釣りじゃないよね?
380 :
如来 :2006/08/15(火) 00:44:30 ID:eitg+W4y
釣りであると信じて、祈ろう。なむーー
この話を半月ほど前に初めて聞いた時には、今ぐらいには暴動が起きるんじゃないかと思ってた。
382 :
如来 :2006/08/15(火) 00:45:34 ID:eitg+W4y
おれらはガンジーだから暴力つかわない
今ここで何が起きようとしているのか 童貞の俺でも分かるように誰か説明して下さい(´・ω・`)
>>383 ひろゆき
離別による
8月危機
な感じ?
あんまりといえばあんまりな仕打ち
>>383 ぴんくちゃんねるの1999年7の月です
今日は一万三千九百六十一回目の八月十五日。
なるほど じゃあちょっとひろゆきボコしてくるお(`・ω・´)
>>388 住人の妄想力が合わさって時空を改変してるのか!?
391 :
モーセ :2006/08/15(火) 00:59:21 ID:eitg+W4y
これも神が我らに与えた試練、我らが選民たる証拠 てか終戦記念日にあわせたいとは?
>>388 > 今日は一万三千九百六十一回目の八月十五日。
分かりにくいがな(´・ω・`)
キョンをヒロイン役(ハルヒポジション)にした場合 「この中に〜中略〜俺の所に来てくれ」 すごい普通人がそこにいた。←(キョンポジションのハルヒ) だと 皆からからかわれる→いじめ→最終的に不登校 というなんとも普通の展開になる訳だが。 「この中に〜中略〜俺の所に来てくれ」 すごい優しそうな男がそこにいた。 とすると、今後ハルヒとの甘甘ラブストリーが続く様な気がするだろ?え?しない?
394 :
7組の男子 :2006/08/15(火) 01:02:42 ID:eitg+W4y
ハルヒの後に真似してみたら案の定いじめられたよ、注意が必要だ
ここの住人がまだやり残したことがあれば 朝起きたらきっと八月一日に戻ってるさ。
396 :
如来 :2006/08/15(火) 01:07:41 ID:eitg+W4y
参拝・・・するのかな
古泉ならやりかねん ●>>マッガーレ
キョンとハルヒの性格をそっくりそのまま変更すると 憂鬱の序盤にて女子の真ん前で着替えを始めたり ハルヒを屋上裏へ拉致したりして通報されて牢獄行きになるので駄目なのです
もうあとは職人さんが駆け込み投下するために取っておかないか? ……しないかな?
400 :
如来 :2006/08/15(火) 01:16:30 ID:eitg+W4y
駆け込みと言えば駆け込み寺。神社といえばや・・・・
401 :
如来 :2006/08/15(火) 01:21:16 ID:eitg+W4y
398 :名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 01:13:25 ID:sqnJuP2R キョンとハルヒの性格をそっくりそのまま変更すると haruhiはりくつほ゜くなる
もしかしたら最後になるかもしらんが、一つだけ言っておきたいことがある。 如来市ね
だからいったろ? 空気嫁って
404 :
如来 :2006/08/15(火) 01:38:31 ID:zfgwp+vN
orz
俺は
>>363 で如来をかのジョン・スミスと勘違いしたようだ。それは悪かった。
だが、やっていることは同レベルだ。空気嫁
406 :
如来 :2006/08/15(火) 01:46:45 ID:zfgwp+vN
maa,365karaha,tyottositaarasimitainamonndakara,gomen,gomen
最後の日ぐらいはなぁ・・・? 今日で終わらなければバカらしいのだがな。
みんなでお酒でものみにいきたいねえ
409 :
如来 :2006/08/15(火) 01:50:30 ID:zfgwp+vN
utiagehaitumonokissatennde
お前ら、スルーぐらいしろよ だからハルヒファンは厨だって言われるんだよ
自分は別にファンじゃないくせに そういう言い方する奴って大抵・・・
ごめん 今まで荒らしを相手にしていい結果になった試しが無いもんで 荒れて欲しくなかっただけ。でも見たら俺が荒らしみたいだな 釣ってくる('A`)
SS投下されてGJの嵐。そこからここはエロパロ荒らしが現れて、次には痛いコテが現れて、SSが投下されて以下ループ。 俺はこんな毎日がずっと続くと思ってたのさ。 昨日まで。
414 :
如来 :2006/08/15(火) 02:05:40 ID:6fyRnmUC
痛いコテtteエロパロ荒らしdaro
俺は釣られないクマ… \ ∩―-、 \/ ● 、_`ヽ /\( ● ●|つ | X_入_ノ ミ 、 (_/ ノ \___ノ゙
「エロパロ? それ誰」って、国木田よ、 そう思いたくなる気持ちは解らんでもないが (ry
ところで15日で閉鎖というのは確定なの? ちょっと情報の出所がわからんのだが・・・。 まぁピンクは閉鎖します!代わりに桃色ちゃんねるがスタート!とかだったらいんだが・・・。
何にせよ、一つの荒らしがこれで終わりを告げた。後は本格的なSSの到来を待つだけだ。 (中略) 誰が忘れていたとしても、ひろあき自身が覚えていないのだとしても、俺だけは忘れもせずに覚えている名スレだ。 【涼宮ハルヒ】谷川流 the 26章【学校を出よう!】 と出会ったその日のことを、俺は生涯忘れない自信がある。 ぴんくちゃんねるを失わない限り、な。
『失いでもしない限り、な。』だったorz
空気嫁と言われても仕方ないと思うが、 未だに話が掴めない馬鹿野郎な俺に詳しく説明して欲しい。 何が起きるんですか?
書き込んだ5秒後に理解した。スマンかった。
422 :
150 :2006/08/15(火) 03:00:50 ID:4T4AyNcd
ここでキョン×長門のエロパロ投下。 エロパロを書くのは初めてな上、前作と違いかなりやっつけで書いたので そーいうことの役に立つかは判りませんが、ご笑覧いただければ幸いです。
ふと気が付くと俺は長門の寝室の中にいた。
俺は長門の寝室に入ったことなどないはずなのになぜかそこが長門の寝室だということが分かった。
そしてさらに不思議なことにこの部屋には出入り口らしきものは窓も含めてまったくなかった。
長門の寝室には長門らしいことに本のぎっしり詰まった本棚ぐらいしか置いてない。
いや、もうひとつ置いてあるある物がある。それは床に敷かれた一組の布団だ。
俺は隣にぽつんと立っている長門に声をかけた。
「なぜ俺はこんなところにいるんだ?」
「このSSにおいてここに至るまでの過程は非常に瑣末なこと。あなたが気にする必要はない」
俺の顔をじっと見つめつつなんだかわけの分からないことを言い出した。
「それでも気になるというのであれば
>>151-152 の続きだと思ってもらってもさほど問題はない。
問題があるとすれば保管庫の中の人がこのネタの部分を後から見ても判るように処理しようとしたら
作業が面倒なことになるだろうということだけ」
ますますわけの分からないことを言い出してきた。
これ以上聞いても余計わけの分からないことを言われそうなので質問の矛先を変えてみる。
「それで俺はここで何をすればいいんだ?」
「生殖活動」
ちょ、ちょっと待て! それはつまりお前とSEXをしろということか?
「そう」
いきなりそんなことを言われてもだな、俺にだって心の準備がある。
それに長門はなんていうか、その、最初の相手が俺でもかまわないのか?
「あなたとわたしがこの空間で生殖活動をするのは規定事項。問題ない。
それにあなたと私が生殖活動をしない限りこの空間の情報操作を解除することができない。そうプログラムされてい
る」
つまり俺と長門がSEXをしない限りこの寝室から抜け出すことができず、最終的には二人とも餓死しちまうってこと
か。
やれやれ。
俺は長門のセーラー服をゆっくりと脱がしだした。 長門は特に抵抗もせず、俺になされるがまま服を剥ぎ取られていく。 やがて下着姿になる長門。長門らしく飾り気のないしましま模様のパンツとブラだ。 俺が四苦八苦しながらブラのフロントホックをはずしてやると さすがに恥ずかしくなったのか長門は両手で胸を隠してしまった。 「お前から誘ってきたんだろ。今更恥ずかしがるなよ、長門」 「違う。別に恥ずかしいわけではない」 そう言うと両手を胸に当てたままなにやらぶつぶつと呟きだす。 すると途端に胸がボンッと爆発したかのように大きくなった。 「お、おい、長門よ。いったい何をした?」 「一般的な生殖可能な男性の場合、胸が大きいほうが性的興奮を得やすいというデータがある。 また、パイズリという行為を好む個体も多い。わたしの普段の体型ではこれを行うのは不可能。 よって胸部の情報を操作し、再構成をした。ちなみにこの胸部のモデルは朝比奈みくる」 つまりいきなり揉みごたえありまくりの大きさになったこの胸は マイスィートエンジェル朝比奈さんのものとまったく同じということか? 「そう。この前の時と違ってほくろも構成した」 そう言われて長門の左の胸元を見ると、以前ワイシャツ一枚の格好で迫ってきた朝比奈さんと違い 俺が朝比奈さんの真贋をを見極める最重要ポイントである星型のほくろがついている。 確かに揉みごたえのある胸のほうがいじっていて楽しいとは思うが、普段の長門の胸を見慣れている俺にとって この胸は違和感ありまくりでいまいちその気になりきれない。 「長門は普段の体形のままのほうがいいと思うぞ」 「そう」 長門は胸に手を当ててまたぶつぶつと呟きだし、そして長門の胸はもとの大きさに戻っていった。 ただ大きくする時と違って呟きの中にどこか寂しそうな響きが混ざっていたことが少し気になった。 やれやれ。
長門のパンツも無事に脱がすことが出来た俺はソロソロと長門の秘所へと手を伸ばしていく。 長門のそこはすでに蜜をたっぷりと含んでいた。 そして一番敏感な部分を指先でこねるように触れるてやると無口の長門でもさすがに声がもれ出してくる。 「あっ、んっ、いやっ、ダメっ……」 俺は親指で秘豆を刺激しつつ中指を長門の中に差し入れていく。 「あっ、あっ、そ、そこはっ……」 俺は思わず長門の名前を呼んでしまう。 「長門」 くちゅ、くちゅ、ぴちゃと淫らな音が寝室内に響く。 「あっ、ああっ、ああああ……」 「長門!」 「そこっ、そこっ。もっと、強く!」 <b>「長門っ!」</b><!---この行は太字で書いてあると思ってください。> 「なに?」 「一生懸命な感じがするは好感が持てる。だがな、すまんが喘ぎ声はやめてくれないか」 「なぜ? 一般的な生殖可能な男性の場合、女性が喘ぎ声を上げることにより性的興奮を得やすいというデータが ある」 いやまあ一般的にはそうだろうけどさ。 実際俺だって黙っていられるよりは適当に声を出してもらったほうが確かに興奮する。 でもな、長門よ。棒読みで喘がれてもかえってしらけちまうというもんだぞ。 「そう」 やれやれ。
いよいよ我慢が出来なくなってきた俺は長門の中への進入を開始することにした。 先端で位置を確認して、ソロソロと腰を突き出していく。 入り始めてすぐに俺の侵入を拒むかのような抵抗を感じた。 やはり長門も異性を受け入れるのは初めてのことなのだろう。 それでも俺は最後の抵抗を退け長門の中へ進入を果たす。 長門の中はとても暖かく、そして適度に狭かった。俺はゆっくりと腰を動かそうとしたその瞬間、 長門は俺自身をキュッと締め上げたかと思うと、出口から奥へ、奥から出口へと擦りあげるような痙攣を起こしたり 終いには中の襞が俺自身の周りをグルグル回りだすような感触までし出した。 「ちょ、ちょっと長門、お前のココはいったいどうなっているんだ?」 「電動オナホールを基に情報構成をした。 一般的な生殖可能な男性の場合、より複雑な動きをすることにより性的興奮を得やすいというデータがある」 まあ確かに複雑な動きをされたほうが気持ちがいいだろうけど、 このままだと普通の女性では満足できない体になってしまうんじゃないかと俺はだんだん心配になってきた。 やれやれ。
さすがにソレのためだけに作られたオナホールを基にした長門の中はとても気持ちがよく、 俺はすぐに欲望を長門の中にぶちまけてしまった。 いや、俺も初めてだから普通の人と比べてどう違うのか分からないけどな。 そしてもうここまで来ると1発だけでは俺の息子が納得しないらしい。 俺だって若くて健康な男の子なんだからこれは仕方がないことだとは思わないか? そこで俺はついつい長門に声をかけてしまった。 「あー、その、なんだ、長門よ。もう一度……いいか?」 「あなたとまた生殖活動をすること自体は問題ない。ただ少し時間がほしい」 そういうと股間に手を当ててまたなにやらぶつぶつと呟きだす。 「いったい何をしてるんだ?」 「処女膜を再構成した。 一般的な生殖可能な男性の場合、この膜を破るという行為により性的興奮を得やすいというデータがある。」 いやいやいやいや、それは違うぞ長門。それは精神的なものであって 別に破るという行為そのものに対して興奮してるわけじゃない。 それにそんなことをしたらお前はまた痛い思いをしなければならないじゃないか。 「わたしは任意に痛覚を遮断することが可能。問題ない」 とここで俺はふとひとつの問題に気が付いた。 これは非常に重要な問題で決してこのままうやむやに出来るような類の物ではない。 この問題の答え如何によっては俺は長門に関するあらゆる一切の前提条件をゼロにして 一から情報構築を再開しなければならない。 俺は恐る恐る長門に聞いてみた。 「ところで長門よ、処女膜を再構成するのはこれで何回目だ?」 「それは……」 ここで長門は一旦言葉を区切りじっと俺を見つめる。やがて瞬きをひとつパチリとして 「それは禁則事項」 しかし俺は無表情な瞳の中に艶かしい光がキラリと光ったのを見逃さなかった。 やれやれ。
>426は長門有希の禁則事項(4/5)ですorz
やれやれうっせーぞ、死ね
本家ポッキーはまだなのか? これで閉鎖されたら・・・。
初投下ですが、3レスほど使わせてもらいます。
ハルヒは俺の腕の中で、身もだえしながらすすり泣いている。 毎回そうだが、たぶん相当痛いんだろう。 「……キョン、あんた、あたしのこと好きよね……?」 その顔でそのセリフは反則だぜ、ハルヒ。 「……ああ」 俺はもう正気じゃないからな。 「俺はお前が好きだ……」 「……もっと言いなさい……」 締めつけるな。痛いんだろ? 「ハルヒ……好きだ!」 「あたしも!あたしも好きよキョン!!大好き!!」 そんな死ぬほど恥ずかしいセリフをお互い連呼したような気がする。 くわしくはおぼえていない。 いいさ、どうせまた夢になっちまうんだ。 ならなかった。 「ああ、ゆうべはお疲れ様でした。それとも、おめでとうございますと言うべきでしょうか?」 そのニヤケ顔をしまって、とっとと説明しろ古泉。 「閉鎖空間は、もうひとつの現実と言うべきものです。いつ元の世界と入れ替わっても不思議ではありません」 「俺はハルヒにはめられたってのか」 「いえ、涼宮さんにとってもこれは思わぬ収穫といったところではないでしょうか。長門さんからお聞きでしょうが……」 「いーや、なにも聞いちゃいないね」 長門は最近冷たくて、今日は口もきいてくれない。 「ははあ……それでは、最初からお話ししましょう」
「先々週、SOS団みんなであなたの部屋にお邪魔した時のことをおぼえていますか」 「ああ」 ハルヒのやつ、エロ本を探して部屋中かき回しやがったんだ。 結局水着グラビアぐらいしか発見できなくて、アヒル口のまま帰っていったわけだが。 だいたい、小学生の妹を持つ兄である俺が、そのような不埒な物体を所持しているはずがないだろ?ハルヒ。 「口止めされていたのですが、実はあの後涼宮さんは、谷口・国木田両氏の家に行き、あなたが退避させていた品々をすべて没収したのです」 な、なんだってーーーー!!!! 「お気を確かに。不可抗力ですよ。長門さんには誰も隠しごとはできません」 長門……お前か……!! 「あなたの蔵書は現在、長門さんのマンションに保管されています。まあ、あなたは最近それどころではなかったでしょうが……」 「おい、まさか……」 「ええ、おそらく涼宮さんは、あなたが雑誌などで欲求を満たしていることが我慢できなかったのです。そのために毎晩閉鎖空間の中であなたに体を差し 出していたのでしょう」 「お前、よくそんなセリフを真顔で言えるな」 しかし事実は古泉の言うとおりで、このところ毎晩ハルヒは閉鎖空間を生み出し、そこで毎回俺と一線を越えていたのだった。 それも毎回毎回手を変え品を変え、実に様々なパターンでだ。 おびえてかじりついてくるハルヒを落ち着かせようとして仕方なく。 眠り姫状態のハルヒ相手に万策尽きて。 ハルヒの言う「好奇心」に付き合わされて。 課せられた罰ゲームだったり。 夜のプールで水着のハルヒに迫られてなしくずしに。 保健室に忍び込んでふざけあっているうちになりゆきで。 屋上でパンツはいてないハルヒに誘惑されて抵抗できずに。 宿直室のシャワーを使っていたらハルヒが入ってきてうやむやのうちに。 ハルヒに押し倒されて無理やりというパターンもあった。 教室で課外授業と称するものを受けさせられた時もあったな。 どんな妄想の世界だ。 長門や古泉がハルヒの仕業だと保障してくれなければ、とっくに自分の正気を疑っていたところだ。 そして毎回常にハルヒは処女で、俺はいつも「やっちまった」という気分になるのだった。 というか、処女が男を押し倒すってのはどうなんだ。 そして毎回朝になると全部なかったことになるんだが……ゆうべに限って、それが現実の出来事となってしまったというわけだ。
「今回涼宮さんは、夢で終わらせたくないと考えたのでしょう。あなたが一体何をしたのか僕にはわかりませんが、よほど涼宮さんはお気に召したのでし ょうね」 ひとつふたつ心当たりはあるが、お前に話してやるつもりはない。 「もしそうなら、世界はゆうべ作り直されたということになります。もっとも、世界に含まれる我々にはこの仮説を検証することはできませんが」 「古泉、お前はやっぱり役立たずだな」 「それとも、こういうのはいかがでしょう?ゆうべに限ってあれは閉鎖空間などではなく、あなた方二人は単に夜の校舎に空間移動しただけだった……」 「おい!!」 「いずれにしても検証は不可能ですがね。少なくとも確かなことがひとつだけあります。あなたは、今夜からはゆっくり眠れますよ」 「ああ、それが唯一の救いだ……」 ハルヒのおかげで、ここんとこずっと寝不足だったからな。 「それはそうとしてですね」 「なんだ」 「あなたの蔵書は、いささか偏っていませんか?」 大きなお世話だ。 帰り道、ハルヒは俺に指を突きつけた。 「今日はもうダメよキョン、まだ痛いんだから」 すまん。 しかしハルヒは小声で続ける。 「……つづきはまた明日。じゃ!」 ハルヒは駆け出し、呆然と立ちつくす俺を振り返って。 「でも!縛ったりするのはもう禁止だからねっ!!」 待て!何を叫んでるんだ!! 「……キョンくん、やっぱり、縛るのが好きなんですか……?」 「うわっ!?聞いてたんですか朝比奈さん?あんなハルヒのでたらめを真に受けちゃダメですよ!」 ていうか、やっぱりってなんですか? ……まさか朝比奈さんもマイコレクションを!? 朝比奈さんっ!! そしてその夜。 「気がついた?」 ……長門? ここは一体なに空間なんだ? なんで地下牢みたいになってるんだ!? そこに並んでるロープとか首輪とか通常使わないような医療器具とかはなんなんだ!! 「あなたの所有している書籍・DVD等を総合的に分析した結果、涼宮ハルヒがあなたの嗜好のすべてを満足させることは不可能と判断した」 長門はおごそかに宣言した。 「こんどはわたしのばん」 終了(いろいろな意味で)
これのどこが破滅なんだとry 果報者め。
>>428 勢いに頼った感があるな… 全章「やれやれ」はやり過ぎ。
>>434 キョンの嗜好は学園モノ処女で縛りあり…偏ってるw 乙。
一レスだけお借りします。
438 :
一瞬の永遠 :2006/08/15(火) 08:32:49 ID:eCFlGgNX
本日の、私、長門有希による涼宮ハルヒ、並びにSOS団の目視対象観測は完了した。 今の観測対象は、情報統合思念体のオートトレーサーによって、場所のみ把握されている状態である。 休日である本日の活動は、もはや恒例と成っているSOS団による地域探索であった。 町の喧騒から離れ、一人に戻ると、私の頭にノイズが走る。 3年間より以前、スタンドアローンで待機していた私には無かったノイズ。 SOS団で彼女らとともに過ごすようになってから走るようになったノイズ。 そのノイズの正体は判っている。 いわゆる『別離』に伴う感情の揺れ動き。 例えば、周囲の情報を操作、今日の昼の情景を再現、 自分も含めて『それ』をエミュレートするのは容易だが、 数秒たたずに自分は『それ』を『作り物』だと理解してしまうだろう。 どれほどプログラムを精密に組んでいても。 そんな時、私は決まって、有機生命体に可能な能力を利用する。 ただ、彼らの名前を列挙するのだ。 涼宮ハルヒ。 朝比奈みくる。 古泉一樹。 そして…あなた。 そうしてから目を瞑ると、記憶から今日の昼の情景、 さらにもっと前の情景、共に過ごした時間の記憶が蘇って来る。 万物が流転しても、その一瞬は永遠。 そうしてから再び目を開くと、そのノイズは消滅する。 例えまたノイズが発生しても、再び先ほどの手順を踏めば良い。 明日、また会えること。 その事そのものが、とても貴重な奇跡。 近頃はその様に、『思える』のだ。
亀レスだが
>>306 朝倉はいつも笑ってるけど、感情というものが解らなかった
っていうフレーズがいいですね。ジーンと来ました。
>>342 1回も殺されて(消されて?)ない朝倉ものって珍しいよね。
長門を大事に思うあたりが微妙に「消失」と被って楽しめました。
>>351 朝倉の一人称って、確かに忘れられがちですよね。
好きに投下すればいいさ。最後かもしれないし、今日くらいは大目に見てやろうよ、な。 で、明日になったら「昨日は荒れまくったな」ってみんなで言うんだ。 いや、明日だけじゃない。毎日言ったっていいくらいだ。 俺はここにいたい。 こんな状態に置かれて発見したよ。 俺はなんだかんだ言って今までのエロパロが結構好きだったんだな。 アホの名無しも賢い名無しも、ホモの名無しやROMの名無しやポンコツの名無しさんも。 そこに嵐の名無しを含めてもいい。 俺は名無し達ともう一度会いたい。 まだ書きたいこと、読みたいことがいっぱい残ってる気がするんだ。
みんな最後最後って一体何の話をしているんだ?
Pink板最後の日だと何故か思ってるんだろう。 祭りっぽいので乗ってる奴の方が多い気がするが。
>>441 >>417 あたりのことか?
今、常駐スレとか見ても、話題にしてるとこはしてる。
なくなっちゃうかもね。キョンみたく。
444 :
如来 :2006/08/15(火) 10:19:23 ID:wOgL1Ogn
祭りっぽい
俺は片っ端のスレに行って聞いて回った。 「PINKはどこだ」 「移転したはずだ」 しかし返って来る答えは全て同じだった。 「知らない」 「してない」 何てこった。エロパロ板が消えてしまった。これもお前の望んだ事なのか? 「いてくれよ」 ようやく見つけた谷川スレを覗きこむ。 はたして、そこにいた。 学校を出よう!で盛り上がる名無し達が。 「涼宮ハルヒを知ってるか?」 「……知ってる」 「そうか。俺も知ってるんだ。あのな……」 そして俺はエロパロ板の谷川スレについて語る。25スレまでいき最近は切磋琢磨で良作のハルヒSSがあがっていた事を。 しかし、語るにつれ名無しの反応がなくなる。 「……とこれが俺の知る内容だが違ったか?」 「谷川作品だからハルヒは知ってる。でも話に上がったのは初めて。アニメ化はしてないし、エロパロ板も知らない」 板どころかハルヒのアニメ化まで無かった事に!? 「そんな事はないんだ」 そして俺はまるで荒しの様な行為に走っていた。
……となってない事を祈って記念書き。
SOS団は今日は靖国参拝に行きました
S 戦後日本を O おおまかに総括するための S 参拝団?
今日が最後ですって!ふざけんじゃないわよ! いい!、我がSOS団がここまで有名になったのに、 みんなが書いたSSだってあるのに、 勝手に最後なんてきめんじゃないわよ! やってやろうじゃない。 真っ向からかかってきなさい!返り討ちにしてあげるんだから!! 我がSOS団およびこの板は永久不滅よ!!
え?今日で本当に終わるの?
終わんない気がする
多分、ノストラダムスの大予言みたいな感じだろ? だよな・・・?
終わる終わらないっていうより、無法地帯化するだけだろ。 で、それに耐えられなければ寂れていくだけ。
何だ、今までどおりじゃないか。
それが最期の言葉だった
前スレの『ハルヒタワー』を読んだら、同一ネタを元にしたSSがひとつ完成してしまった。 これって投下してもいいのかな? 『ハルヒタワー』の作者に許可もらわないと駄目? 内容自体はまったくの別ものなんだけど
今日で終わるかもしれないんなら恥をしのんで初めてSSを投下してみよう、 と意気込んでみたはいいが…エロもオチも萌えも無いダメSSしかできん…
>>457 書いてて自分が気にするくらいなんだから、許可とってから投下したほうがいい
そんな事を言った上で投下すると後から揉める可能性もあるしな
>>459 忠告ありがとう。
許可がもらえるまで投下は控えるよ。
『ハルヒタワー』の作者さん、もしこれを見ていたら返答お願いします
461 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/15(火) 14:11:23 ID:cw4Z06zK
_, ,_ ( ゜д゜) やだ
イヤ(゚Д゚ )
>>461 ,462
AAに吹いたww
つか、何で無関係なオマイ等が返事してんだよ。
てか、名無し職人に同意を求められても証明手段があんまりないしな。
考えすぎだと思うな。投下しても問題無いかと。
どうしてもって言うならここに書き込まなくてもtxtファイルアゲればよくね?
467 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/15(火) 15:49:55 ID:9fvWVb6q
絵師さんщ(゚Д゚щ)カモォォォンって言って良い?
閉鎖はないって言ってた人いたけどさ。 今、関連スレ見てみると突然切られてもおかしくない事が解った。 保管庫の所借りようね
>>468 それじゃ、過去スレで相談されていたように
非エロ:アニキャラ総合
エロ:したらば
でスレ立てしますか?
何故わざわざ分ける必要が?
スレを分けるのは反対だ。
非エロ+エロで
>>469 に賛成
アニキャラ総合なんて、ハルヒ関連だけで既に 十個以上スレ立ってるから紛らわしくてヤダ
>>471 前スレの話。
できるだけ2ちゃんねる内にある方が
過疎化が防げるからだそうです。
したらばだと2chスレタイ検索に引っかからないそうです。
>699 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 23:16:37 ID:7N1Ty7pt
>とりあえずピンク閉鎖もしくはエロパロ削除→したらば(エロおk)orアニキャラ総合(エロは避難所)にSSスレ
> 閉鎖回避→このまま
>でおk?
>700 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2006/08/09(水) 23:18:31 ID:53+lSwMi
>
>>699 >おkだとおもう。でもしたらばは閉鎖的になりすぎないかね。
>2chスレタイ検索でひっかかる状態にあったほうが(2ch内で新スレを作ったほうが)にぎわって良い気がする。
そんなわけで分ける方がいいと思いますよ。
>>473 前スレの話だと、
消去法的に非エロSSスレはアニキャラ総合がいいんじゃないか、
という流れになってますね。他に適当な板がないので。
つーか、スレ移行話は閉鎖が決定してからでいいんじゃね? 告知なしで閉鎖されたら、避難所でってことで
アニキャラ総合にも立てておきますかね?
>>478 あーそうですな。
閉鎖が決定したら
「非エロSSスレはアニキャラ総合板にあります」って
>>477 のスレに書いて誘導すれば良いですしね。
>>475 そう言う流れで話がまとまっているならしょうがないです。
閉鎖しないといいな。
したらばだと大人しくなるだろうな。自演しにくいだろうし 書き手、読み手同士の厳しい批評もほぼなくなるんじゃないか。 俺、閉鎖歓迎ww
>>483 したらばだと管理人さんの負担が大きいのが欠点ですな。
2ちゃんねるだと管理体制が確立しているから楽なのだけど。
ここで流れを切って 5レスほど投下します
「キョンくん今週の土曜日暇かな?暇だったら、めがっさいいところに案内するから、あたしと デートしないかい?」 俺はいつものように、放課後のSOS団部室で古泉とチェスを打っていた。ハルヒはパソコンとにら めっこ、朝比奈さんは何か編み物をしている。そして長門は六法全書を黙読していた。 そんなときだった。我がSOS団名誉顧問であらせられ、良家のお嬢様兼学校きっての切れ者の鶴屋 さんが、ノックをして部室に入ってきた。 「やっほー、みんな元気してる?」 爽やかな挨拶とともに鶴屋さんが部屋に入ると、メイド服姿の朝比奈さんがいそいそとお茶の用意 をしている。鶴屋さんはその姿を愛でつつ、団長席まで行き、ハルヒと雑談を交わしている。数分 のち、朝比奈さんからお茶を受け取り、のどを潤すと今度は朝比奈さんと談笑を始めた。 今日はただ遊びに来ただけかと思っていると、朝比奈さんとの雑談が一段落したらしく、俺の席の 横、つまり団長席の真正面に立ち、ニカッと笑いながら冒頭のセリフをおっしゃったのだ。 俺は驚いたね。あまりにも驚いて、口に含んで味わっていたお茶を余さず古泉の顔に吹き出して しまったぐらいだ。別に古泉は気にしていないようだからかまわないがね。 しかし、さらに驚いているのがハルヒだ。思ってもいない人から突拍子もないセリフが飛び出すと、 ハルヒといえども唖然とするようだ。 「ハルにゃん、ちょっとキョンくん借りるけどいいかな?」 鶴屋さん、そこでなんでハルヒに許可を求めるんですか。俺はハルヒの所有物じゃありませんよ。 あっけにとられていたハルヒも、鶴屋さんには何か考えがあるんだろうと察したのか、 「いいわ、鶴屋さん。キョンなんかでよかったら、どんどん使ってちょうだい。掃除洗濯炊事、 下働きでもOKよ。レンタル料はタダにしとくから」 人をなんだと思ってるんだこの女は。俺を奴隷だとでも思っているのか?鶴屋さんもケタケタ笑って いないで、ハルヒを抑えてくださいよ。 「ごめんよ、キョンくん。ハルにゃんと話してると、本当におもしろくってさ」 ハルヒがおかしいのには同意しますが、俺はあなたのようには楽しめませんよ。 「ところでキョンくんはOKかい?お姉さんとデートをしてくれるかな?」 「別に用事はありませんから、いいですよ。ただ、どこに行くんですか?」 「ホテルっさ」 俺とハルヒがまたお茶を吹いちまった。標的はもちろん古泉だ。2度もスマン。 「あれれ?キョンくんにハルにゃん。何を想像してたのかな?それともキョンくん、お姉さんといけ ないことをしたいのかな?」 な、何を言い出すんですか鶴屋さん。とんでもないことを言わないでください。ハルヒなんか赤く なってわなわな震えてますよ。 「冗談さ、キョンくん。キョンくんが想像しているようなホテルじゃなくて、れっきとしたシティホ テルさ。そこのランチでもどうかなって思ったのさ」 さりげなく俺をけなしましたね。まあ、俺も一瞬想像しちまったけど…。 「じゃあ、今週の土曜日にキョンくんの家まで迎えに行くから、その時またよろしくにょろ」 じゃねー、といいながら鶴屋さんは去っていった。騒動の火種を残して……。 「キョン。あんた鶴屋さんに何かしたら市中引き回しの上、打ち首獄門だからね」 俺がそんなことするわけないだろ?朝比奈さんならともかく。それにお前は時代劇の見過ぎだ。 普通の死刑からバージョンアップしてやがる。
日は過ぎて、早くも約束の土曜日がやって来た。 今朝は、妹に起こされるまでもなく自然と目が覚めた。よほど緊張していたんだろうな。この緊 張感は、朝比奈さんとデートしたときとはわけが違う。なんといっても政財界にさえ力を及ぼすと いう鶴屋家次期当主とのデートだからな。 俺は良家のお嬢さんとのデートということで、考えられる限りの上等そうな服を纏って、玄関で 動物園の熊のようにウロウロしながら、鶴屋さんを待っていたわけだ。 約束の時間ぴったりに、鶴屋さんの家の高級車が俺の家の前で止まった。こんなに高級そうな車は、 普段見ることはないだろし、これを買うにはサラリーマンの給料じゃ数年分が必要だろう。 俺はまさに度肝を抜かれて、鶴屋さんが俺を呼びにくるまで呆然としていたほどだ。 迎えにきてくれた鶴屋さんは、思っていたほど服装は形式張っておらず、どちらかというとラフな 出で立ちだと言える。そして今日も爽やかな、明るい笑顔を見せて、 「キョンくんこんちわー。どうだい?今日もめがっさ元気そうだね」 ええ、鶴屋さん。今日は誘っていただいてありがとうございます。 車の乗り心地は最高だった。普段俺が乗っているものは本当に車なのかと疑いたくなるほどだった。 運転手の腕もあるだろうが、加速も減速も実にスムーズで、乗員にはほとんどショックを与えるこ とはない。 高速道を何本か乗り継ぎ、車が向かったホテルは、東京のトップホテルの地方支店版だった。 そこは都市のターミナル駅からは少し離れているが、川沿いのなかなか環境のいいホテルだ。もち ろん俺のような一般庶民にはまるで縁はない。おそらく一生ないだろう。 車を降りると、俺は鶴屋さんに案内されるまま、彼女の後ろをカルガモのようにひょこひょこつい て行った。 さすがに鶴屋さんはこういった場所には慣れているようで、動作に迷いがない。もちろん通路を間 違えることもない。 彼女について行った先は、企業の発表会にも使用できそうな広大なホールだった。 そこには何台かテーブルが分散しており、テーブルクロスがひかれた上には様々の豪勢な料理が並んで いた。 鶴屋さんはランチと言っていたが、どうもバイキング形式のようだ。ただ、この会場にいる人間はどう 見ても普通じゃない。彼らの持つ雰囲気が他とは違っている。よく見ると、俺にも見知った有名人とい うより政治家が何人かいた。何か非公式のパーティーだろうか。 すでに食事は始まっているらしく、めいめいが皿に料理を取り、空いているテーブルに着いて談笑を しながら食事を始めている。 ただ、鶴屋さんが会場にはいると、彼女はよほどの重要人物なのか、司会者から来場者に向けて紹介 された。何故か俺までも一緒に紹介されたのが不思議でならなかったが…。 「キョンくんも好きにとっていいからね。じゃんじゃん食べておくんな」 しかし、そうはいっても俺のような庶民には場違いで、非常に居づらい。それに、周囲の見知らぬ 人間から視線を受けているような気がする。これは鶴屋さんの連れだからということだろうか。 俺は鶴屋さんの他に話すような相手もなく、1人片隅でもくもくと食事をしていた。 それでも、ようやく少しはこの異様な雰囲気にもなれて、緊張感もほぐれてきたのか、料理に舌鼓 を打つ余裕が出てきた。 だが、それもつかの間、俺はかつて感じたことのある、肌を刺すような危機感を憶えた。 「キョンくん、しゃがんで」 誰かが俺に向かって叫んだ。だが、聞こえるかいなかの瞬間に、俺は頭を無意識のうちに下げていた。 その刹那、ついさっきまで頭があった空間を何かが通り過ぎて、前にあったテーブル上の氷細工を破壊 した。 そのままいれば命がなかったかと思うと、背中を怖気が走る。 俺は、すぐに姿勢を低くしながら柱まで走り寄って、それを背にしてしゃがんだ。 辺りを見回してみても不審者は見えなかったが、俺に何かを飛ばしたと思われる方向に、よく俺の見知っ た連中が駆けていった。 『機関』の森さんと新川さんだった。彼らもこの会場にいたのか。 幸いにも鶴屋さんは無事のようだ。彼女はこれまでになく真剣な表情で、あたりを警戒しつつこちらに 近づいてくる。
もちろん会場は大混乱で、今も要人を、SPらしき黒服がガードしながら会場を出て行くところが見える。 「キョンくん無事だったかい?めがっさごめんね、こんな物騒なところに連れてきてしまって…。こ んなはずじゃなかったのさ」 「狙われたのは俺、なんですよね?」 「詳しい話は後でするよ。まずはここを抜け出さないとね」 俺は鶴屋さんについて、ホテルのエントランスへと向かった。その間にも警戒は忘れない。 ホテルを出ると、鶴屋家専属の高級車が横付けされている。 俺たちはそれに乗り込むと、車はすぐに発進した。そこでようやく人心地がついた。 鶴屋さんは後で話すと言ったが、彼女は様々なことに思いを巡らせつつ、時折電話を掛けて、どこかと 連絡を取っているようで、俺の質問には答えてくれそうにない。 そこで俺も考えをまとめてみることにした。 俺が狙われたのは間違いないだろう。そして犯人を追っていった人間は『機関』の所属員だった。 この2つの事象だけでも、ハルヒがらみだろうという予想はつく。何故俺が狙われたのかは想像も つかないが……。 だが、鶴屋さんはそもそもなぜ俺をあのホテルに連れて行こうと考えたのか?会場にいた連中も明 らかに普通ではなかった。これもハルヒに関係しているのだろうか? 俺が思索を続けていると、車は俺の家の門扉の前へと横付けされた。 「キョンくん。本当は詳しい話をしなくちゃならないんだけど、あたしもこのあと純ちゃんと会って、 今日の話をしなくちゃならなくなったんだ。この埋め合わせは必ずするからさ。だから、許してもら えないかも知れないけど今日のことは本当にごめんね。このとおりさ」 「わかりました。俺も本当のことを知りたいですが、また今度にでも話してください。それにあなた のことは許すも許さないもないですよ。はなっからあなたを恨むなんてありませんから」 「めがっさありがと。キョンくんはやさしいね。ハルにゃんがキョンくんを選んだのもわかるっさね。 これなら、キョンくんがいればハルにゃんも安心だね。それとね、キョンくんを狙った犯人は捕まっ たから安心していいよ。それに当分キョンくんに護衛をつけてもらうから」 最後にもう一度、ごめんねと言って鶴屋さんは車に乗り込んだ。 翌日放課後になり、朝比奈さんに鶴屋さんの動向を尋ねてみたが、家の用事で2,3日学校を休むらしい。 おそらく、昨日のことでだろう。 鶴屋さんに話が聞けないとなると、残るはあのスマイル野郎しかいないな。 活動中、ハルヒから鶴屋さんとの昨日のデートについて聞かれたが、俺はあたりさわりなく答えて おいた。だが、鶴屋さんが今日休んだことに妙な誤解をしたハルヒが、俺を生命の危機に陥れたが、 古泉の取りなしでかろうじてそれを切り抜けた。 SOS団の解散命令が下り、めいめいが帰り支度をしているところで、俺は古泉に目配せをした。 古泉もわかりました。と言う表情を見せて、俺たちは中庭のベンチに向かい、そこで腰掛けた。 「俺が聞きたいことはわかっているんだろうな。それと、昨日お前もあの場所にいたのか?」 「ええ、森さん新川さん、それに機関の仲間とともにね。任務はあなたの護衛ですよ。昨日のことは 我々にとって失策です。あなたが傷つかなかったことはもっけの幸いでしたが、騒動を防止できなか ったわけですからね。始末書ものです」
わかった。では、本題に入ろうか。俺がそもそもあのホテルに連れられた理由はなんだ?」 「あれはいわば、あなたのお披露目ですよ。涼宮さんのパートナーだと紹介したわけです。その理 由は2つあります。涼宮さんのことは、世間では知られていないだけで、もはや国レベルの問題に なっているのです。もちろん世界を破滅しかねない方ですからね、当然です。その創造神だか破壊 神をなだめ、導く存在があなただということなのです。あなたの存在を知って、いままで涼宮さん に関することで骨を折ってきた彼らも、さぞや安心したことでしょう。そしてもう一つは、あの場 であなたを紹介することによって、あなたの今後の身の安全を図ろうと言うことです」 古泉は一度中断してコーヒーを飲み、のどを潤すとさらに続けた。 「あなたは涼宮さんにとっての安全弁なのです。ですが、涼宮さんを利用しようとする輩によって、 あなたに身の危険がないとも限りません。ですから、あなたを国や企業、治安関係の役所の要人に 紹介することによって、有形無形の保護が受けられるだろうと鶴屋さんは予測したのです。このこ とは他の様々な組織も監視していましたから、それらの暴走に対する抑止になるだろうともね。な ぜなら、あなたに万が一のことがあれば、仕掛けた組織はもちろんのこと、世界は確実に崩壊に向 かうわけですからね」 あのデートもどきにはそんな裏が隠されていたのか。しかし、おいおい、俺はそんなに大それた人 間じゃないぞ。ハルヒにだって振り回されているだけだ。確かに破壊神の下僕のような扱いを受け てきたが……。 「しかし、それならば、何故俺は狙われたんだ?お前の言い分が正しければ、俺を狙うのはおかし いだろう?」 「ええ、まさにそれです。ですから鶴屋さんもこんなことは起きないと思っていましたし、我々に も油断があったのです。昨日我々がとらえた犯人は、完全にある組織の跳ねっ返りでした。その組 織の意向を犯人は無視して愚行を犯したのです。ただ、この一件で他の組織が構成員を引き締めに かかっていますので、このようなことはまず起こらないでしょう。これはケガの功名と言えなくも ありません」 古泉は幾分表情をゆるめて、苦笑らしきものを見せた。 なるほどな。だが命のやりとりなんざはもうごめんだからな。これでなにも起こらないってんなら、 これほど喜ばしいことはないな。 「ところで、古泉。あの会場にはどれだけの偉いさんがいたんだ?」 「そうですね。例を挙げれば、時の首相に某財閥系グループの総帥、警察庁長官に自衛隊の統合幕 僚長ですかね。他にもたくさんの要人がいらっしゃいましたよ」 それで鶴屋さんは純ちゃんといってたのか。なんだ、何でそこまで大事になっているんだ?ハル ヒは、そして『機関』とはいったいなんだ。 古泉はほんの少しの鋭い視線を振り向けた後、従来の笑みを取り戻し、 「その話をするには、3年前、そしてわれわれの『機関』設立のことからお話をしなければなりま せん。長くなりますが、いいですか?」 ああ、聞こうじゃないか。今日はとことんな。 「3年前、涼宮さんによる情報爆発が起こりました。それはあなたもご存じですね。その時、鶴屋さん はその鋭い直感力で何かを感じ取ったのです。能力者でもない鶴屋さんがそれを看破したのですから それには感嘆するしかありません。それを彼女は、現当主であるお父上に進言されたのです」 再び、古泉は2度3度黒い液体を口に含み、自転車に油を差すように口を滑りやすくした。
「実は鶴屋グループには、調査部というものが存在します。これは、そもそもは巨大すぎる企業グルー プの内情を探るための部署でしたが、政財界とのつながり上、あらゆる情報を収集する組織と化してい ます。鶴屋さんのお父上はそこに調査させたのです。そこが上げてきた情報は、能力者の大量増殖と いうものでした。ですが、原因である涼宮さんの存在はわかっていませんでしたので、調査を続行さ せつつ、善後策を講じられました。しかしながら、この問題にはかなり手を焼かれたのでしょう。 なにしろおかしな力をもつ能力者がいますといったところで、まともに信じる者なんていませんからね。 それでも日が経つに従って、市中で常軌を逸した事件が起こるようになり、ようやくことの重大性に 気づいたわけです」 よくしゃべる奴だ。この力の十分の一でいいから長門にやったらどうだ。でも饒舌な長門というのもそ れはそれで不気味かも知れないな。 「鶴屋家と国、その他財界の重鎮などが協議した結果、組織されたのが我々『機関』です。その設立 目的は、能力者の強制隔離と、配下の能力者を使った各種調査、そして設立後に判明した、能力者増殖 の原因とされる涼宮さんの監視と、彼女を利用しようとする組織の監視と妨害です。ただし、『機関』 は名目上は独立的な組織ですので、お互いに不干渉という暗黙の了解がなされています。そして『機関』 には以前も言いましたように鶴屋家のほか、国や数十社の企業、その他各種団体から資金を迂回させた 上で間接的に出資されています。おわかりでしょうか?涼宮さんの影響力はこれほどに大きいものな のです」 俺は忘我の境地で、古泉の蕩々とした演説に耳を傾けていた。 つまりたった1人の女子高生のハルヒによって、経済界や国まで振り回されていたのか。それだけじゃ なく、未来人も統合思念体のような超越者もそうだからな……。ハルヒ、おまえはいろんな意味です ごい奴だよ。ただ、尊敬をする気にはなれないが……。 「それと、あなたにこれだけのことを洗いざらい話したのは、ひとつには僕たちからのお詫びのしる しです」 俺はあまりの量の情報を堪能して、ベンチを立つ気力さえも失った。 ここからは後日談だ。鶴屋さんからは数日後、謝罪と事件の説明を受けた。俺は気にしてませんよと言っ ておいたが、埋め合わせはするからと言ってその日は話を終えた。 そしてさらに数日後、部室にやってきた鶴屋さんは、 「ごめん、これ前に言ってた埋め合わせだから。今度はハルにゃんと一緒に行ってねー」 と、ペアの宿泊券を置いていった。 ハルヒがまた妙な誤解をしている…。 ──鶴屋さん、俺にどうしろっていうんですか? 終わり
鶴屋さんSUGEEEEEEEEE!純ちゃんよばわりかよっw
鶴屋さん、今日はさぞかし純ちゃんと熱弁を交わしたんだろうね。…3年後も純ちゃんは現役なのかな。
鶴屋さんの存在がハルヒとはまた違った神化していってる((゜Д゜;))ガクブル そのうちジョーくんとかあだ名で呼びそうww
純ちゃんって首・・・の?
統合幕僚長てw ハルヒの身に危機が迫ったとき、自衛隊が動くってかwww 第3師団ヤバス
話がでかくなってきたなー。 でも、宇宙人や未来人ならさておき、れっきとした現代人の組織した 「機関」なら、現世に立脚した活動基盤があるわけだしな。 してみると鶴屋さん、かなり性格にハルヒやSOS団の実体を把握してる? なのに、あの「めがっさにょろ」なマイペースぶり…どこまで大人物なんだ…
正確に、だな。誤変換スマヌ。
じゃあ皆、4時間24分後にまた会おうぜ!
是非ともまたこのスレでお会い…・゚・(つД`)・゚・ ウワァァァン
三時間足らずでどうにかなってしまうと思うと、何だか旅行の前と同じ興奮を感じるな
15日というのが日本時間なのか、現地時間なのか、それが問題だ。
アメリカだっけ?だとしたら二十時間後ってことになるなあ。
鯖がアメリカにあるの?
俺たちは歴史の証人なんだな。
明日過去になった今日の今が奇跡〜♪ なんか今日は現実味がある歌詞だなー。
明日は盆明けでやっと店があくよ 早く16日にならないかな〜
ということは明日の夕方ぐらいが最終ラインってことか… 明日の夜会えることを願うよ
俺も存続を希望する。
YUKI.N>また、エロパロに
ハルヒの靖国参拝に反対してるアホが世界から消えますように
突然無くなる訳じゃないとか言ってる人もいるし、第一消えると決まった訳じゃなかろう。
ジリジリと消えていくのもやだよな。 上にあるスレから削除がはいるとかw
今日でこの板なくなるのか… 3日前にこのスレ知ったばかりなのに(´・ω・`)
>>514 ごめん、混乱してよく分かんないんだが
こ の 板 は 消 え る の か ! ?
なんでまた・・・
せめて「涼宮ハルヒの○天国」のハルヒ編だけでも終わってくれないだろうか。 このままでは死んでも死にきれん。
エロパロが消えるなり閉鎖するなりしたら、いいか? 俺 は 暴 れ る ぞ
消えてから2時間半もすればまた元通りになるさ
おまえら… ちっとで良いからlog読もうぜ…
457です 許可待ちしてたんだけど、板が消えてからじゃ手遅れだろうし、投下してしまいます 忠告してくれた459さん、申し訳ありません
建物も、地面も、空も、薄ぼんやりと色彩を失ってしまったような不気味な場所。閉鎖空間。 不本意ながら俺はまたしてもこの灰色空間にご招待されちまったらしい。 自室のベッドにて、本日ハルヒにつきあって蓄積された疲労、名付けてハルヒ労を少しでも霧散させるために夢も見ずにグースカ寝ていたはずなんだが、いつのまにやら北高敷地内で横になってた。 ご丁寧なことに、しっかり制服に着替えさせられてるところまで、前回と同じだ。 そして今、俺の隣にいるのは 「いやぁ、今回は置いてきぼりにされずにすんでよかったですよ」 なぜお前なんだ、古泉。 「さて、なぜでしょうね。これも涼宮さんの望んだこと、ということでしょうか」 そうか……あいつも顔には出しちゃいないが、疲れ気味だったのかもしれんな。 頭の中が安土桃山時代の日本情勢並に混乱したあげく、薔薇色に染まりでもしなけりゃ、こんな望みは実行しないだろう。。 「では早速、ここから脱出する最終手段を実行しましょう」 もしそれ以上顔を近づけやがったら、お前が生徒会長を影で操る黒幕だってのをハルヒにばらしてやる。 あいつのことだ、3ヶ月は再起不能になるような罰ゲームを用意するだろうぜ。 「すみません。冗談です」 まったく、くだらないこと言ってんじゃねぇよ。大体原因はわかりきってるじゃねぇか。 「そうですね。この事態を収拾する鍵、それはこの『塔』にあることは間違いないでしょう」 俺と古泉は揃ってグラウンドに突っ立った巨大な円柱、『塔』を見上げた。
俺は破綻して無理だぜw投げた 記念カキコ
「『神人』が現れる気配は感じられません。おそらくですが、この『塔』がいつもの『神人』の代わりに該当する存在なのだと思われます」 てことは、この閉鎖空間をぶっ壊すためには、この『塔』をどうにかしなけりゃいけないわけだ。 にしても、この『塔』、石造りの円柱形って外観は、いかにも神の怒りのいかづちで崩れちまいそうなデザインだな。 「ここでこうしていても仕方ありませんし、とにかく中に入ってみませんか」 どうにもこいつの笑顔に付随する効果音が「ニコニコ」や「ニヤニヤ」じゃなく、「ワクワク」な感じがするのは俺の気のせいか? なにがそんなに楽しいんだろうね、こいつは。 お前にとっちゃ閉鎖空間なんて、学校のトイレの個室以上に行き慣れた場所だろうに。 で、古泉とふたりして入った塔の中なんだが…… そりゃ、ねぇだろ…… そこは外から見たら円柱だったくせに、中は四角い部屋だった。 いや、そこはまだいい。 外は薄闇に染まってたってのに、ここには窓から夕日が差し込んでやがった。 100歩ゆずって、それもまぁ許そう。 机が等間隔に並べられた……まぁ、ぶっちゃけた話、1年5組の教室そのものな空間なわけだ。 誰がこんな悪趣味なもん作ったのかは知らんが、ここまでなら一言謝ってくれれば、笑って許してやらんでもない。 部屋の中央には髪の長い、北高女子生徒が笑って立ってやがった。 もう、ここまでくりゃわかるだろ。朝倉涼子だよ、くそ。
「ひさしぶり。元気だった?」 そいつはぬけるような笑顔でそんなことを言いやがった。てっきり第一声は「遅いよ」だと思ったんだがな…… 「お前は誰だ?」 「やだ。朝倉涼子以外の誰に見える?」 「それ以外に見えないから訊いてんだよ」 朝倉はさもおかしそうに笑ってやがるし、俺はといえば朝倉と同じ空間にいるぐらいなら古泉とふたりでラブホテルで一晩過ごすほうがマシだと思えるぐらい、コイツが苦手だ。 どっちがイニシアチブを握っているかといえば、そりゃ完全に向こうだ。 「実物を見るのは初めてですが、あれが朝倉涼子ですか」 「そう。はじめまして、ハンサムくん」 古泉の言葉は俺への質問だったんだろうが、それに反応したのは朝倉だった。 「はて、あなたは既にこの世の者ではない、と伺っていたんですが、どうしてこのようなところに?」 結構余裕だなコイツ、と思わんでもない口調だが、いつものポーカーフェイス的スマイルに小さじ一杯ほどのシリアス成分が混入されている感じからすると、いっぱしに緊張はしているようだ。 いやだね、いつの間に俺は古泉の表情をここまで汲み取れるようになっちまったんだ。 いや、こんなことを考えてる場合じゃあない。問題なのは、朝倉だ。 朝倉のほうはというと、古泉の軽口に、自分の唇に人差し指を当てながら不思議そうな口調で返してきた。 「実をいうと、わたしもなんで自分が朝倉涼子なのか、わからないの。あなたにはわかる?」 そんな哲学的自分探し問答は俺にじゃなくシッダルタ王子にでもしてくれ。 こいつは一体なにを言ってるんだ? 「わたしは言ってみれば、この一階の番人。それ以上でもそれ以下でもないわ。 だからわたしが朝倉涼子であることに、たいして意味はないの。きっと誰でもよかったんじゃないかしら」 誰でもよかった、だと。 この閉鎖空間をつくったのがハルヒなら、当然この朝倉をつくったのもハルヒってことになる。 なんでよりにもよって俺限定死刑執行人なんか選びやがったんだ。 「おそらく、あなたの苦手意識が強い影響を及ぼし、形となって現れてしまったんでしょう。 ここは涼宮さんの専用空間であるのと同時に、あなたを招待するためのゲストルームとでも言うべき空間でもあるわけですから」 おいおい、客をもてなすのに殺人鬼をあてがうホストなんて聞いたことがねぇぞ。 「それでね、わたしの役目はあなたたちにこの塔の説明をすることと、あなたたちの足止めね」 「それはありがたいですね。実は先程から誰かに詳しい説明を願いたいと思っていたんですよ」 おい、古泉。普通に受け答えしてんじゃねぇよ。 お前は見たことねぇからいまいち実感が湧かないのかもしれんが、こいつは俺を2度も殺そうとしたデンジャーなやつなんだぞ。 「どのみち現状の把握は必要なことですし、ここはひとつ乗っておくことがベストな答えだと思いますよ」 ……ふぅ。わかったよ。 というかもう、朝倉の相手は全面的にお前がやれ。俺の神経はこいつと顔をあわせてると、金ヤスリで削ってるかのごとく磨り減っていくんでな……
「この塔は全部で5階建て。 それぞれの階にはひとりづつ番人がいて、あなたたちはそれを全員退けて最上階にいかなくちゃいけないの」 そう言うと朝倉は視線を俺たちから自分のうしろへと移動させた。 そこには 「あれが2階に通じる階段ね」 窓を突き破るようにのびる階段があった。 普通に考えりゃ、あの階段を進めばグラウンドへと自由落下するはめになるはずなんだが、細かいことを気にするのはよそう。 心の余裕ってやつは俺の財布の野口英世のように有限だ。いつ大量に消費することになるかもしれんのだから、節約しておくにこしたことはないのさ。 「それでね、あなたは最上階に囚われてる妹さんを助けないといけないの」 なに!?なんでそこで俺の妹が出てくる!? 「だってここは夢の中のようなもの。あなたが目を覚ますためには、妹さんに起こしてもらわなきゃいけないじゃない」 ちょっと待て。俺は妹に起こされなきゃいつまでも惰眠をむさぼるような自堕落な人間じゃないぞ。 毎朝あいつが俺の目覚まし時計がわりをかってでているのは…その…あいつの趣味みたいなもんだ。 「なるほど。読めましたよ」 なんだよ、古泉。なにが読めたっていうんだよ。 「涼宮さんの意図がです。 普通の人はなんの理由もなく怪しい塔をのぼったりしません。 そこには動機付けというものが必要であり、囚われのヒロインの救出というのはまさにうってつけです」 わかるような、わからんような…… 第一なんでそのヒロインとやらが俺の妹なんだ?朝比奈さんとかのがハマリ役じゃねぇか。 「それでは涼宮さんとしても困るんですよ。 おそらくこの塔の最上階で待ち構えているのは涼宮さん本人とみて間違いないでしょう。 ただ助けを待つだけの囚われのヒロインという退屈な役柄を涼宮さんが演じるはずもありませんから。 とはいえ、あなたに助けてもらえるヒロインなどというおいしいポジションを、朝比奈さんや長門さんにあてがうのは問題がある。 だからあなたの妹さんなんですよ。 フィクションにおいて囚われの妹のために兄が奮戦するというのは、わりとありふれていますからね」 そういうのは次回作の映画の中ででもやってくれよ、出来れば俺抜きでな。俺はお前ほどバイタリティにあふれちゃいないんだ、ハルヒ。 「お話は終わった?じゃあ、始めましょうか?」 もう、お約束のように朝倉の手にはごついナイフが握られていた。 俺は 「古泉!すまん!」 「え!?」 謝りながら古泉の体を朝倉に向かって突き飛ばし、同時に階段に向けて走り出す。 おお、朝倉のやつ、迷わず古泉の喉もとにナイフを突きつけやがった。危ねぇやつだ。 だが、そのナイフは喉に吸い込まれる前に、赤い光に弾かれた。 予想通り、ここなら古泉は選ばれしエスパー戦士状態になれるようだ。 「古泉!俺がハルヒをどうにかするまで、そいつの相手を頼む!」 「ちょっと!?さすがにひとりでTFEIの相手は荷が重いのですが!?」 知らん。俺は古泉の悲鳴を無視して階段をひた走るのに全力をかたむけた。
さて、グラウンドに命綱無しでダイビングするということもなく、俺は無事2階にたどり着いた。 そこもまた、俺にとって見覚えのある姿をした場所だった。 障子の和紙ごしにやわらかい日差しが透ける落ち着いた色調の和室。 間違いない。いつか映画撮影の際にお邪魔した鶴屋さんの自宅内に瓜二つだ。 ということは、当然この階の番人は 「やぁやぁ。キョンくん、待ちかねたよっ!」 好物のハンバーグが食卓に並んだときの子どものような満面の笑みで俺に声をかけてきたのはもちろん鶴屋さんだった。 「キョンくんたち、またおもしろそうなことやってるねぇ。というわけで、あたしと勝負だよっ!」 「鶴屋さん。どうにか黙って俺を通してもらえませんかね……」 「いやぁ、それは無理っさ!あたし、ここの番人だからねっ!ハハハ」 鶴屋さんが相手かよ……こりゃ勝てねぇよ。 とはいえ、どうにかしなけりゃいかんのだよなぁ…… 「さて、キョンくん。どんな勝負にしよっか?キョンくんはゲーム得意らしいから楽しみさ!」 おや? 「俺に勝負の方法を決めさせてくれるんですか?」 「うんっ!キョンくん、いつも頑張ってるから、お姉さんサービスしちゃうよっ!」 しめた!これなら俺にも勝ち目がある! 鶴屋さん相手じゃ正直なにやったって勝てる見込みなんてなさそうだが、唯一俺が鶴屋さんを負かすことのできる勝負方法がある。 俺は即決した。 「鶴屋さん。にらめっこをしましょう」
まさに瞬殺と呼ぶにふさわしいあっけなさだったことは言うまでもない。 「あっはは。キョンくん。顔、おもしろすぎ!3日はこれだけで戦えるよっ!」 3階に通じる階段上、なぜか俺についてきた鶴屋さんはすこぶるご満悦のようだった。 俺の顔ってそんなに愉快ですか? さて、3階だ。 階段をのぼりきったそこには見慣れたドアがあり、それを開くとこれまた見慣れた部屋がそこにはあった。 SOS団部室だ。 そして窓際に音もなく座る小柄な人影。 「………」 長門だよ。 勝てるわけがねぇ…… だが、よく考えてみりゃさっきの鶴屋さんにだって勝てるわけがなかったわけだし、1階の朝倉にだって勝てるわけがなかった。 おい、ハルヒ。これ、完全にゲームバランスが狂ってるぞ。もっとしっかりとしたデバッグをしやがれ。 「なぁ、長門。悪いが見逃しちゃくれないか?」 「駄目」 ああ、そうだろうな。まったくどうしたもんかね。 「おやおや、キョンくん。今度は有希っことにらめっこをするのかな?」 やめてください、鶴屋さん。 長門が俺の顔面体操で表情を変えるわけがないし、同じく長門が俺を笑わせられるとも思えん。 おそらく世界でもっとも低レベルなサウザンドウォーズが勃発することは間違いない。 長門に勝てる方法か。なにかないか…… そう思案しつつ俺は部室内をキョロキョロと見回した。 するとだ、俺の目にあるひとつのものが飛び込んできた。 ……これは使えないか? 「長門」 「なに?」 長門は俺と階段との中間位置に身を置き、俺の声に耳を傾けた。 「あそこに福笑いが貼ってあるだろ?」 「………」 俺が指差し、長門が顔を向けた先には、冬休みの合宿で製作した団員の噴飯ものの福笑いが貼りだしてある。 不公平なことにハルヒの分だけはない。くそ。 「あっはは!いやぁ!いつ見ても有希っこの福笑いはおもしろいねぇ!」 ナイスです鶴屋さん。ここで笑いだしてくれるとは。 案の定長門の注目が俺から鶴屋さんに移った。 長門は合宿のときも、なぜ自分の福笑いが鶴屋さんの爆笑をかっていたのか、不思議がっていたからな。食いついてくると思ったぜ。 長門は無表情の中にも興味津々な感情を瞳に込めて鶴屋さんの笑顔を凝視している。 「………」 「いやぁ、そんなに見つめられると照れるねぇ!わははっ!」 俺は長門の意識から俺の存在が消える一瞬の隙をついて階段に転がりこんだ。
偶然というか、なんというか、長門と鶴屋さんをかみ合わせるのに成功した俺はとうとう4階へとやって来た。 消去法で考えるとここの番人は朝比奈さんだろう。 だとすれば、俺のとるべき方法はただひとつだ。 見慣れたドアをあけ、3階とまったく同じデザインの4階に踏み込む。 「キョンくん。ここではあたしがお相手…って、あれ?」 俺は番人の顔も見ず、階段へと全速力で走った。 「え!?あの、キョンくん?」 すみません、朝比奈さん。 あなたに俺の阻止が出来るとは思えませんし、俺としてもあなたを勝負事で負かすなんて残酷な真似はしたくありません。 ここは心を鬼にして、無視させてもらいます。 「キョンくーん……」 情けない声をあげる朝比奈さんに申し訳ない気分になりつつ、俺は一気に5階へと駆け上った。
5階。やっとゴール地点だ。 そこはグラウンドのど真ん中にしか見えなかった。 いつの間にか塔から脱出したわけじゃないぞ。 5階がそういうデザインなんだよ、非常識なことにな。 そしてそこには腰に手を当てて仁王立ちするハルヒと、椅子に縛り付けられた妹がいた。 「キョン。よくここまで来られたわね。一応褒めてあげるわ」 お前、そういう悪役セリフ、似合うなぁ。来年の特撮ヒーロー戦隊の悪役幹部に立候補したらどうだ。 「ここまで来たからって気が大きくなってるようね。でも、このあたしは他の雑魚とは一味違うわよ」 「キョンくーん。たすけてー」 妹よ。助けてと言いながら、やたら楽しそうな良い笑顔なのはなぜだ? まあ、いい。これでやっと最後だ。 しかも閉鎖空間のグラウンドのど真ん中で正面にはハルヒだ。 なにをすれば解決なのか、誰にだってわかる。はぁ…… 「ハルヒ。今度からはもう少し疲れない方法でお願いしてくれ。そのほうが助かる」 「な、なに言ってんのよ」 なに言ってんの、もないもんだ。そんなに顔真っ赤にしやがって。なにを期待してるのか、バレバレだぞ。 俺の羞恥心という名のブレイカーもそろそろ限界だ。 俺はハルヒの肩を掴むと……その……えーい!例のやつをまたやったんだよ。悪いか! これで終わりだ。
終わりだと思ったんだがなぁ…… 「はて、どうして僕たちはここに逆戻りしているんでしょう?」 俺がききたい。 俺と古泉は塔の正面に舞い戻ってきていた。 「ところで古泉、朝倉相手によく無事だったな?」 「ここが彼女の情報制御下でなかったのが幸いでした。なんとか防戦一方であればしのぎきれる実力差にとどまってくれましたよ」 そうか……情報制御下ってのになると、あいつ金縛りとかも使ってくるしな。お手上げだよ…… それにしてもどうしてだ?俺はハルヒをどうにかしたぞ? 「……… わかりましたよ」 どういうわけだ。説明してみろ。 「たしか聞いたことがあります。『塔』は26回のぼらないと真のエンディングを迎えられないんです」 ……… それ、でまかせの裏技だろ…… 「そんなことは関係ありません。涼宮さんが『塔』というものがそういうものだ、と思えばそれが真実なんです」 じゃあ、俺達はあと25回この塔をのぼらにゃならんのか…… 「頑張ってください」 お前もな。 「「やれやれ」」 俺と古泉は揃って肩をすくめた。 さて、ここから先は少しはしょらせてもらう。 のぼったよ、26回な…… 不幸中の幸いといえるのは、さすがに途中から番人のみんなも飽きたのか、俺の妨害をしなくなったことだな。 そうはいっても5階建ての塔を26回のぼるんだぞ! つまり130階建てのビルをエレベーターなしで屋上までのぼるようなもんだ。 よくも俺は死ななかったものだ、というか死んだほうが楽だったんじゃないか? 古泉の野郎は必ず1階でリタイアしやがるし。もう朝倉、襲い掛かってこねぇじゃねぇか! 最後のほうになると、朝倉と並んで笑顔で俺のことを見送るようになりやがった。 もういい。お前等そのまま付き合っちまえ。うさんくさい笑顔が似合う者同士お似合いだ……
そして、26回目のハルヒとの白雪姫ごっこの後、『囚われのヒロイン』は自分の手であっさりロープを解き、立ち上がった。 「知ってます、キョンくん?『塔』を26回のぼると真のボスがあらわれるんですよ」 そういって俺の目の前にあらわれたのは、妹ではなかった。 白い長袖ブラウスに紺色タイトスカートといういでたちの美女。 朝比奈さん(大)だった。 とはいっても俺の驚きは小さいもんだった。 なんせここに10数回来たあたりから、妹が座っていた椅子には朝比奈さんが座るようになってたからな。 「えーっと、なんでです?」 「キョンくん。初恋の相手が目の前で他の女性とキスするシーンを26回も見せ付けられて、いつまでも子どもでいられるほど女の子は強くありませんよ」 勘弁してください…… 「さぁ、キョンくん。たっぷり可愛がって、骨抜きにしてあげますからね……」 いや、あの、マジ勘弁してください…… いつのまにやら俺は自室のベッドの上で目を覚ましていた。 なんつうか、ある意味天国というか、ある意味地獄というか、そんな目にあって気を失っちまったら、ここにいた。 えーっと……夢ってことでいいんだよな。 うん、夢に違いない。 だってそうだろ?どうやりゃ、このちんちくりんの妹が将来朝比奈さん(大)になるんだよ。 この妹が この妹? おい、我が妹よ。なぜ俺にしがみついて寝ている? しかも俺の左頬を思いっきり頬張って…… 「うーん…キョンくん、はげしすぎ……」 なんだ、その不穏当な寝言は!? さっさと起きろ! そしてどんな夢を見たのか知らんがただちにその記憶を抹消しろ! 「キョンくん…もっと…」
以上です ほうぼうに迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ない
まさに大人のかいだんのぼーるー
三次なんかにはまるっきし期待してなかったんだけど、 面白く仕上がっててびっくりしたわ。やるじゃない。 割に対象年齢高いネタは、仕込むときに気をつけなさいよねっ。
ファミコンロッキーワロスwww
随所にネタが仕込んであって面白かった。 鶴屋さんににらめっこを持ち掛けるキョンは賢いなあと思ったが、 あの台詞で某お笑いコンビを思い出してしまったよ。好きだからいいけど。
大分省略されてたけど面白かったよ 朝倉vs古泉をもっと見たかったな
少し仮眠とっている間になくなってたらどういようと思ってたけど、残っててよかった。
え、と……、何で26回なの? 十数回目以降、4階には誰が居たの? その辺りで引っ掛かっちゃっていまいちスッキリしないんだけど……
俺今日初めてこのスレに辿りついたんだが どうなるんだこれから
>>541 他の階でさえ、スルーなんだもの、無人でも何ら問題ないだろ。
26回に意味は無いんじゃね?
458です。 初めて書くうえにゆっくりオチを考える時間もありませんでしたけどとにかく投下してみます。 批判・ダメ出しじゃんじゃんお願いします。
暖かな陽射しが気持良い午後に俺は俺の住む市の小さな市立図書館の中にいた。 担任である体育教師岡部の野郎が「ハンドボールの歴史についてレポートを書いてこい。提出しない者には成績をつけてやらん。」 等と言いやがったからその調べ物の為である。 しかしレポートを出さなきゃ成績をつけないはやりすぎじゃないか?ハンドボール部に新入部員があまり入らなかったからってあてつけか? とりあえず運動神経が良いほうでもないしこういうので頑張ろう、等と考えるような奴でもないので適当な本を丸写ししてちゃっちゃと終わらせる事に決め、早速資料を探しだし… 見付からない。 図書館なんぞ俺には程遠い場所で、思い返してみれば来たのは小学生の頃読書感想文用の本を借りに来て以来だ。 仕方ないので図書館の職員に聞く事にした。 職員はすぐに目当ての物を見付けてくれたが、やけに職員の数が少ないと感じたのは俺だけか?しかもなんだか忙しいのか声もかけづらい雰囲気だった。 公務員も人員削減だなんだと色々あるのか?どうせ削減するなら体育教師を削減してほしいね。 例えば体育なのにレポートを書かせる様なハンドボール部顧問とかさ。 等とどうでもいい事を考えながらレポート用紙に資料を丸写ししていると、 北高の制服を来た小柄な女子高生が数冊の本を抱えてカウンターの辺りをうろうろしているのが見えた。 学校帰りかな?それにしても何をしてるんだ?
──しばらくして俺はなんとか定められていた量の文字数をほとんど図書館の本の丸写しで埋める事が出来た。 んーっと伸びをして顔を上げると、先程の女子高生がまだいた。もう閉館時間も近いはずた。 少し見ているとどうやら職員に声をかけようとしているようだが、あんなおずおずとしたやり方じゃ一生無理だろうな。仕方ない、手伝ってやろう。そこ、下心があるとか言うな。 「おい。」 ドサっ 急に声をかけられた事に驚いたのか少女は持っていた分厚い本を落とした。 少女はゆっくりと顔を上げると眼鏡越しに少し怯えた目を俺に向けていた。うっ、かわいい。しかし眼鏡は無い方が良いな。 「何か困ってるのか?」 すると少女は少しの間を置いて、 「…図書館のカードを作ろうと思ってるんだけど…声かけられなくて…」 「よし、わかった。俺が手伝ってあげるよ。」 谷口的美少女ランクでいえばAプラスはかたいな。 俺は職員を呼びとめ、その少女─長門有希と言うそうだ─の為にカードを作ってもらった。 「以上が『涼宮ハルヒの消失』において私の設定した私とあなたの出会い」 ──オチは無いのか。 「無い」 やれやれ。
>>541 >>543 そうか。最近の人にはこのネタ通じないか、やっぱり
『5階建ての塔をのぼる』というとどうしても真っ先にこれが浮かんじまうもんで……
重ね重ね申し訳ない
>>547 すまん。俺あんまり最近の人じゃないけど解らなかった。
出来れば種明かししてもらえると助かるんだけど……
つか、そこ以外はすごく面白かったし、ミスリードも上手くて
楽しめたから、よけい気になっちゃって。
スパルタンXかwww確かにファミコン世代以外には解りづらいネタかもね。
>>548 『5階建ての塔をのぼる』はファミコン初期の名作、『スパルタンX』の基本ストーリー
『24回のぼると囚われのヒロインが真のラスボスとして襲い掛かってくる』というのはそのゲームを題材にした勝負漫画、
『ファミコンロッキー』のネタです
ああ、なるほど…
>>550 なるほどサンクス
ファミコン世代だったけど、それはやってないや...
550書いてて思い出したんだけど、本当は塔をのぼる回数は24回です 素で間違えました
うちはわかったけど、そのネタは30代前後じゃないと通じないだろうな。 つかみ男とか今考えるとヤバイ…。
読んでて思わずカルピス吹いた自分は今年20歳なんだがどうしようw ていうか古泉が最初に行った奇行はもはや仕様なんですなwww >>「では早速、ここから脱出する最終手段を実行しましょう」
>>544 とりあえず、オチをつけるところから始めたらどうだろう?
>>556 レスありがとうございます。
わりとシチュエーションとかは浮かんで来るんですけどオチとか山場が浮かんで来ないんですよね…
板崩壊まで30分切ったのか?本当だったらの話だが。 最後にクオリティの高いのを投下して欲しいな
もうすぐだな。 みんな避難場所は把握できてるか?
bbspinkの情報結合を解除する。
「古泉、最悪の事態が発生した。方法は問わない、対象を緊急避難させろ!」
授業中、無理やり屋上に呼び出されたかと思えば、指揮系統を完全に無視した鶴屋からの一方
的な命令だ。話し方も凄く真面目な感じだ。
「わかりました、特例避難措置を適用します。ですが独断専行をするからには、現状を教えて頂き
たいものですね」
いつもの異様な大らかさを完全にかなぐり捨てた鶴屋の様子に、古泉は命令に従うつもりらしい。
それでも、勝手に自分の判断で対象を隔離する保険のつもりか、ただの好奇心からか、理由
を聞き出そうとする。
「時間が惜しいが、仕方ない。…いま純ちゃんから、対象の機密が漏れたと連絡が入ったんだっ」
「何を今更。涼宮さんの情報なら、主要国の首領クラスや機関には随時通告していますよ。まさか、
○△◇に彼女のデーターが流出したとでも?」
「ばかっ、あそこだって彼女の情報をとっくに知ってる。でも将軍様より偉い人がいるんじゃ体制
が崩壊するって理由で無視してるよ!」
訳わかんないって感じの古泉に、鶴屋は噛み付くような勢いで顔を近づける。
「宗教家んとこに、ハルにゃんの情報が流れちゃったんだよっ」
「…えぇっと指導者層が反発しているとか、原理主義者が動きを見せているのですか?」
ばちーん、と古泉の頬をひっぱたく鶴屋。
「イスラムは預言者が現れたって、キリスト教は新たなセイントだって騒いでるよ。イスラムもカト
リックも、原理主義たちはハルにゃんに布教して自分とこに引っ張り込む計画で頭はいっぱいさっ。
仏教なんて、弥勒菩薩が降臨したって言って、木魚叩いて念仏唱えてる!」
痛そうに、赤くなった頬をさする古泉。
「それなら過激な行動に出そうも無いではありませんか」
そういって、恨みがましく鶴屋をにらむ。
そんな古泉を見て、信じられないってふうに溜息ついてから、彼女はネクタイ掴んで締め上げた。
「まだ分かんないのかいっ。教祖さんたちにハルにゃんの情報漏れちゃったのさっ!」
…すこし間があいてから、古泉はポリポリ頭を指で掻く。
「はぁ、教祖さまたちですか…あまり危険な印象がなくて、その、どう対処して良いのか…」
ゲショっ! と、グーで古泉ぶん殴る鶴屋さん。話し方もいつものとおり乱れてる。
「訳わかんない説教して、意味ない治療して、鶏の生首の首輪して、ヤギとか豚とか家畜生贄にし
て、犬とか猫とかペットなんかも生贄にして、女信者は必ず犯して、男信者も必ず犯して、宇宙人と
か信じてて、未来人とかも信じてて、超能力とか使えるって信じてる、めがっさ危ない奴らなんだよっ
!」
最後の超能力信じてる危ないやつって…と、殴られた痛みも忘れて呆れる古泉。
自分の立場知ってるのか、こいつ。いくらなんでも酷いって言おうとしたとき、
「ああっ、来たにょろ!」 と悲痛な叫び。
校外の道路には、いつの間にかバスとかマイクロバスとかでっかい外車とか普通の国産車とか
ぼろっちいどっかの車とかが並んでて、校舎を取り囲んでる。
バタン、ギギー、ギシュッ、いろんな擬音を立てながら一斉にドアが開いて、御降臨なさる色取りどりの
教祖さまたち。
教祖さまの足元に赤い絨毯をひく信者たち、教祖さまの周囲で花びらを蒔く乙女たち、教祖さまに
かしずく美少年たち。
「ハルにゃん犯されちゃう。犯されて調教されて洗脳されて、あいつらの思い通りに世界を変えちゃう
。キョンくんも犯されて調教されて洗脳されて、ハルにゃん脅す人質になっちゃうよおっ」
すけすけ衣装の綺麗な女性信者はべらせた教祖さまが、好色そうに女性信者のお尻を撫でてる。
すけすけ衣装の美少年信者はべらせた教祖さまが、好色そうに美少年信者の股間を撫でてる。
白い薬をストローで鼻から吸ってる教祖さまや、なんか呪文を唱えてる教祖さまや、生贄を捧げてる
教祖さまもいる。
なんだか今にも校舎の中に進入しそうな感じの教祖さまたちアンド信者たち。
こいつらが涼宮さんを捕まえたら閉鎖空間なんかですむ筈ない。
世界の破滅カウントダウン、もう始まってます。
「警察と自衛隊呼ぶから、古泉くんはハルにゃんとキョンくんを避難させるのさっ」
鶴屋の声で我に返った古泉は、対象者ふたりを避難されるために、1年5組へ走り出す。警察と自衛隊
が教祖さまたちを止めてくれることを祈りつつ。
屋上の鶴屋は、警察と自衛隊なんかで、こいつら止まらないだろうなと、空を見上げた。
>>490 鶴屋さんの純ちゃんよばわりみて、即興で作った。面白くなくてスマン。
>>560 自分は出来てても、実際に投下する職人の避難場所が分からないと、何時まで経っても
その作者の作品は待ちぼうけな件について。
>>564 まとめサイトの「現行スレ」の部分が置き換わるだけではないかと。
15日丁度に切られる訳じゃあない
>>564 たぶん職人も同じ場所に避難すると思われる。
ポッギーとか○天国の作者でしょ?
はてさてどうなることやら……あと数分
とりあえず消えないに5ペリカ
俺、この板が残ってたらあの娘に告白するんだ
消されるのヤダヤダ
死亡フラグ乙
消滅しなさそうな空気になってる気が。 いや、俺の願望がそうさせているのか…。
>>563 状況把握で遅れをとる古泉って新鮮だなと思ったり
一分前!!
とりあえず記念パピコ ”私はここにいる”
もしこれがエンドレスエイトの前兆だとしたら、セーブポイントは17日 つまり、俺達には後一日の執行猶予が与えられているんだよ!
あははは・・・
無事16日目突入乙
な、なんだっ(ry
普通だね・・・・
無事16日目突入乙
普通?
うおっしゃあぁぁあぁぁぁーー
はい無難に16日 ただステイツは未だに15日であることに留意されたい
イヤッホォォォゥ
次に消滅が考えられる可能性としては今日の何時になるのかね?
>>585 概ね14から17時間の時差があるわけだから…
昼から夕方にかけてが山だな。
無くならなきゃいいんだが…
ファーストウェーブは乗り切ったか。
答えはいつも私の胸に〜♪
時間の果てまでブ〜ン〜〜♪
何故かこの流れにハルヒを感じるのだがw
消滅ネタはハルヒのお家芸
日本時間は乗り切つたが、米国時間だけでなく GMTの可能性もあるのか?
そうか・・・アメリカ時間で15日いっぱいか・・・
消える消えないで騒いでるのは此処だけなのか? このノリで行くと消えなさそうだけど
なんとなく不安で何度も更新を押す俺… 大丈夫だよな?
>>594 一般的にはGMTとUTCは同義。でも、そのコンテキストではUTCというべき。
あとはアメリカでの明日を待つだけ。
┌─────────────────────────────┐ │┌───────────────────────────┐│ ││PINKY.N>またエロパロに .││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ ││ │└───────────────────────────┘│ │ o o o o o │ └─────────┬─────────┬─────────┘ ┌─┴─────────┴─┐ └─────────────┘
>>597 仲間www
大丈夫だよね?( ゚д゚) ゚д゚)
今のところはね 16日乗り越えれば存続確定?
BBSPINKの鯖(PIE)はカリフォルニアにあるわけだから 東京との時差は17時間 つまり日本時間午後5時で、むこうは今日の0時を迎えるわけだ とどのつまり 今日の17時に板一覧取得して変更がなければおkかと。。。
|\ \ 鶴屋さん! | \ スモーク \ このスレを貴女の政財力で存続させておけば、 | \ \ スモークチーズ食べ放題かも! \ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \ | チーズ | \|_________|
きゃーミスってずれてた 逝って来る
学校を出よう!を待ち続けるこの日常が続きますように
んじゃ2pacのcalifornia love聞いてくる。
_________ |\ \ | \ スモーク \ | \ \ \ | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \ | チーズ | \|_________|
じゃあ俺はレッチリのカリフォルニケイション聞いてくる
厨ばっか
じゃあ俺はママス&パパスの夢のカリフォルニアでも聞いてくる
>>611 お気に入りのレッチリ板と間違ったかとオモタ
バイザウェイに汁
615 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 02:53:40 ID:njTDObEF
こんな板早く消えればいいよ
>>615 こんな板早く消えちゃえばいいのよ!
・・・・こんな・・・・板なんか・・・・・
___ ,_ '´ _`ヽ /´,r'-―…―-ヽ `ヽヘ r -/ /, - ―−- 、 l Vム ┐ |_,' /\ / l l/ | ',-、 ノ < イ ,' /l大 l イj丶| l t.ノ  ̄フ ∠」 l YT::ヾハ. |丶Y:::::ヌ! | | \イ l | ハ} {!り:| {iい::| j! lヽイ l /! l乂 ゞ-' 、__,.ゞ- イ ム l ト l <おやすみ、次目覚めた時もこのスレが残っていることを願うわ! |' l |:::::ト、 l | ノi /:l::イ::/ | 丶|ヽ:jヽ::>r- イ ソイ゙ レ'ノ'´ ,r'´ \ | ̄/ / `ヽ、 〈 / ヽ./イ K / └く_)-く小ゝ-く.ノイ く / l / ヽイ`丶 ィ´ Y´ |_| l_| }_j !___! └‐┘ └‐┘
618 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 03:55:42 ID:cup5HSZL
保管庫予備、機能してないんだね。こんな状況だから見に行ったら、凍ってた。
よかった、まだあったなw 朝起きてなかったらどうしよかとオモタ んじゃ、仕事行くから夜会おうぜ!
じゃあ皆、8時間16分後に会おうぜ!
\ ◇ / (* ̄∀ ̄) あちゃもキョンシー ⊃ ⊃ │ │ │ │ ∪ ̄∪
夕方5時だよね?ケイゾクを祈りつつ寝るか…
セカンド・ウェイブ到達まで ……あと6時間26分を切った
>>619 8月末まで自宅外にいるから更新できんのだと。
長門かわいいよ長門
鶴屋さんかわいいよ鶴屋さん
ハルヒくるしいよハルヒ
シャミかわいいよシャミ
朝倉さん辛抱たまらんよ朝倉さん
谷口忘れ物だよ谷口
古泉よせやめろ古泉
みくるるんるんだよみくる
妹オレたち兄妹なんだぞ妹 ID、Ikuかよおれ
氏家ト全先生 画 「キョンの妹は思春期」
残り時間2時間25分
すまん皆、ハルヒとは無関係な作品だが、 この状況だからこそ歌いたい曲があるんだ! そぉら〜をあ〜お〜ぎほぉし〜よみ〜ち〜て と〜び〜たつのぉ明日〜えぇのbrilliant road♪ ここ〜ろぉの蒼さこぉのぉてぇにぃ〜抱いてぇ♪far awa〜y♪
あの海ーどこまでーもー青かったー遠くまでー PINKはゴールします
あ゛あ゛あ゛あ゛、せっかく歌ったのに歌誌間違えてたぁぁorz ×far away ○go far away ~~ y=-( ゚д゚)・∵ターン
>>637 俺も
多分、俺はどこかへ飛び去りたいだけ
死にたくはないからこうして生き続けてるだけ
多分、俺はこうやって生き永らえてるだけ
多分、俺は何もかもが信じられないだけ
多分、君も俺に似ているのかも知れない
俺たちには連中に想像できないものが見えるんだ
君と俺だけは永遠に生き続けられる……
多分、実現はしないかも知れない
俺がこれまで抱いてきたどんな夢も
でも今は泣いてる時じゃない
今こそ強くならなきゃならないのに
君は俺に似過ぎてるのかも知れない
俺たちには連中に見えないものが見えるんだ
君と俺だけは永遠に生き続けられる
俺たちだけは永遠に生き続けられる
永遠に生き続けられる
生き続けるんだ
永遠に……
・・・・・・・・・・・・・長くてごめんよ・・・・・・
もちろんコピペ
(f゚Д゚)f~~オレモウタウゼ!! もしもゴールさえ見失ってもー、ここまで来た道進めー… 愛するー為に、信じーる為に、走りだせよ Go your way… 偽りなく Go your way… 大事にしろ Go your way… 辿り着きたい次のステージー、立ち止まらなきゃIt's so easy〜…
セカンドウェーブまで残り2時間を切ったぞ。 みんな、やり残した事はないか?
あしたーめがさめたらーほらー希望が生まれるかもGoodbye
もし無事だったら、記念になにか投下しますね。
>>641 このスレにも知っているヤシがいたとは驚きだ
そうさ、もし本当に情報連結の解除とやらが実行されたら、 こっちにだって切り札があるってことを教えてやるさ。 あらいざらいをハルヒにぶちまけてやる。 そして形振り構わず暴れてやるからな! おまえの親玉にそう伝えておけ。
>>647 うんっ!わかったよっ!
ちゃーんと純ちゃんに伝えるっさね!
ありがとよっ!
秘密基地の書き込みを見る限り、即機能停止って事はなさそうだけどな。
この場合の“親玉”は ひどゆき じゃないか?
「どうすればいいんだ……」 ―――破滅まであと24時間――― 「ちくしょう!!何も出来ないのかよ!?」 ―――男はこの状況に屈し始めていた――― 「大丈夫」 「……お前は」 「名無しさん@ピンキー」 ―――不特定多数のねらー、名無しさん@ピンキー。彼等が全てを握っている――― 「何がおこっている?」 「わからない。でも、きっと手はある」 ―――ねらーと共に立ち上がる男。だが、時間は残酷にも過ぎていった。――― 「もう、だめなのか……?」 「今日の17時。その時になればきっと全てがわかる」 ―――そして、時計の針が17時を示す――― 「……これは」 「……これが皆の総意……」 ―――17時。彼等は何を見るのか!?ピンクちゃんねる始まって以来の大事件。その先に在る物とは!?――― 「なるほどな……」 ―――世界の巨匠。谷川流が送る壮快ミステリー!!8月16日17時全館同時公開!!――― ―――残り時間はあと1時間―――
1時間きったか SOS ならだいじょーぶ だよな?
ぬるぽ
ガッ
ガッ
656 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 16:29:30 ID:EiPda4/J
あと20分30秒
Sage忘れ orz
きっと、拍子抜けするくらいに何事も起こらないんだよ。 で、みんなで「あの騒ぎは一体何だったの?」って言うんだよ。 今はそれを願ってる。
ぬるぽ
660 :
名無し :2006/08/16(水) 16:51:58 ID:i0e5Hxzi
ガッ
お前らが荒しにしか見えん
ガッ
あと五分。
もし無くなるなら今のうち少しでもこの板の住人とコミュニケーションをとりたいのだよ
本当にあと3分?
あと3分か・・・ 閉鎖するわけ無いよな
\ ◇ / (* ̄∀ ̄) あちゃもっ! ⊃ ⊃ │ │ │ │ ∪ ̄∪
僕らの場所は僕らの中に
あと1分か
あと1分… まあ大丈夫だろう
なんか、壮大なギャグにしか思えない
あと30秒
今まで職人さんありがとうございました(:_;)いつかまた…
試験
俺はVIPPERなので、VIPに移転するわ
ちょww 大丈夫じゃね?w
677 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 17:00:21 ID:EiPda4/J
PlNKY.N>またエロパロに
もういっちょいけるか?
どうだ
17時すぎた?
・・・・・ん?
おk?
5時まわったー!
大丈夫かな?
685 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 17:00:55 ID:EiPda4/J
?
つまり、デマ?
乘り越えたか?5時過ぎたぞ
688 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 17:01:27 ID:Xw1cnF9p
えすおーえすならだいじょーぶ どきわくはらはらさいん えすおーえすってさわいだら ゆめがちかくなるわ
5時ピッタリとも限らないんじゃ?
690 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 17:02:45 ID:1+Ms1fq7
いやはや。
\ ◇ / (* ̄∀ ̄) あちゃも〜 ⊃ ⊃ │ │ │ │ ∪ ̄∪
やれやれだ。
喜んでいいの?
17時で解除されるのは管理用のスクリプトだけでしょ?
なんだ?エンドレスエイトか? 永遠に繰り返す8/16
一応、乾杯でもするか・・・
つまり喜んでいいのか?
いいんじゃね? そして喜んでるうちにあぼーん
16日の5時ってラインは越したってだけか・・・
盆開けだしエンドレスエイトに突入したんだろ。
ちょっとキョン妹をレイープしてくる
壮大な釣り だったらいいなぁ。
釣りだったら・・・ 大漁だよなw
もう95%は平気じゃないか?@5%はホモだし
俺、このスレが次スレまで続いたら、書き続けている長編SS投稿するんだ…
今投下してください! (助けてください!風に)
>>707 の為に、
ちゃっちゃとこのスレ埋めちまうかww
金なら払う、今投下してくれ! (命乞い風に)
なにはともあれ、一安心・・・かな? 無性に2時間前の自分に、北斗百裂拳を見舞いたくなるこの衝動はなんだろう
なにはともあれ残っていて良かったよ。
では落ち着いたようなので投下します。
トンネルを抜けるとそこは雪国だった、というのは情緒があっていいのだが、今俺のおかれている 状況は尋常ではない。なにせ、朝目が覚めたら隣にハルヒが寝ていたんだから……。 幸いハルヒは、まだへの字口をしたままグースカ眠っていた。 だが、この状況をどうすればいいんだ?──下手すりゃ、俺は明日の朝日を拝むことはできなくなり そうだ。 昨日の夜、すなわち金曜日は、両親と妹が旅行に出たため、つかの間のひとり暮らしを満喫していた。 家族が帰ってくるのは日曜日の夕方だということで、普段ではできないような、宅配ピザをひとりで 食ってみたり、全裸で家の中を徘徊してみたり、大音量でエロDVDを鑑賞してみたりと、俺は考えら れる限りに好き放題やっていたのだが…。 だが、断じてここに誓いたい。家族がいないのをいいことに、彼女を自分の部屋に連れ込むようなま ねはしていないと。 しかも恐怖の団長ハルヒだぜ。朝比奈さんなら喜んで迎え入れるが……。 …しかも、昨日は誰1人として家には呼んでいない。 「たわば?」 なんだ、その秘孔を突かれたやられ役のようなうめき声は? だがまずい。ハルヒが起きてしまった…。 ハルヒは起きた瞬間、現在の状況が把握できていない模様で、しばらく焦点が定まらなかった。 だが、しだいに状況を認識できるようになると、徐々に肌に朱がさし、ついには首筋まで真っ赤に なった。 「な、な……。なんであんたがここにいんのよ!!あたしに何をしたの?あたしの部屋に忍び込ん だのね?この変態!」 ドコッ、ドガッ、ガスッ ハルヒのめちゃくちゃな攻撃に、防戦一方の俺。 「落ち着け、ハルヒ!よく見ろ、ここは俺の部屋だ!」 「じゃあ、あんたが連れ込んだのね?いやらしい!」 もはや、何を言っても激昂しているハルヒにはまるで効き目がない。 そして、ハルヒが俺にアッパーカットをしようとした瞬間、足がもつれて2人ともベッドの下に倒 れ込んだ。 ……なんだこれは? 冷静に状況を確認してみよう。 俺たち2人はなぜか外出用の服装をしていた。俺はハーフパンツをはいていて、ハルヒはミニスカ ートだ。 それはひとまず置くとしても、俺の右足とハルヒの左足の膝から下が癒着していて、まったく外れな かった。 「ちょっと、離れなさいよ。痛、痛いわね。どうして?なによ、全然外れないじゃないの」 「完全にくっついているな。どうすんだこれ?」 「あたしに聞かれたって知らないわよ。あんた、なんとかしなさい」 そこから数分間、俺たちはあらゆる方法で癒着した足の引き剥がしをを試みたが、まったくビクとも しなかたった。 ただの徒労に終わった。
「おい、ハルヒ。ちょっともよおしちまったから、トイレに行かせてくれ」 「はあ?勝手に行きなさいよ」 「お前とくっついてるんだから仕方ないだろう。やむをえん、ついてきてくれ」 問答をしている場合ではなかったので、俺は強引にハルヒの手を引いてトイレに連れ込んだ。 これではまるで変態だ…。 「ハルヒ、見るなよ」 「見ないわよ!そんなの」 そんなのよわばりか。いや…深くは考えるまい。 ハルヒは顔を真っ赤にして目をつぶり、ついでに耳をふさいだ。 用を足し終わり部屋に戻ったが、すでに2人ともこれまでの騒動で疲労困憊だった。 とりあえず、2人で今後についての協議を行ったが、はかばかしい答えは見つからなかった。 決まったことといえば、当分様子を見ると言うことだけだ。つまり普通の生活をしようということだ。 すでにこの状態が普通ではないのだが、それは気にしないことにしよう。 だが、今日が平日ではなくてよかった。学校にこの状態で登校したとすれば、後々どんな噂が巻き起 こるかわからん。とくに谷口にからかわれることは、無限の苦しみだ。鶴屋さんはケラケラ笑いなが ら、祝福しそうだが……。 外出することは、誰の目にとまるかも知れず、それを気にしながらの行動というのも心苦しい。 これは、今日は残念だがこのまま家でじっとしているしかないだろう。 しかし、相手はハルヒだ。じっとなどしているわけがなかった。鰹は一生休まず泳いでいないと、 呼吸ができなくなるそうだが、それと一緒だな。 「キョン!忘れていたわ。今日は不思議探索の日よ。早く行かなくちゃ遅くなるわ」 「おい、今日はこんな状態なんだぞ。行けるわけないだろ?電話で断ればいいじゃないか」 「そういうわけにはいかないわ。我がSOS団恒例の行事よ。中止なんてとんでもないわ」 何でお前はそんなに嬉しそうなんだ。俺たちはくっついて行動しなくちゃならんのだぞ。 だがそれが嬉しいだなんて、間違っても思ってくれるなよ。 結局俺たちは、移動手段にも困ることになり、やむを得ずタクシーを使う羽目になった。 もちろん支払いは俺のポケットマネーだ。家計に優しくないぜ、ハルヒと行動すると…。 そんなわけで、俺たちは2人くっついた状態で3人が待つ公園にやってきた。 みんなの視線が痛いぜ。 古泉はにやにやしながら俺を冷やかすような視線を向けてくるし、朝比奈さんはちょっと意外そうな 表情をして、俺たちを見つめている。だがこの中で、長門の視線が一番きついような気がする。 無表情には変わりがないが、普段よりは確実に20℃は低そうな視線だ。 「みんな待った?遅れてごめんね」 後は喫茶店に入り、いつものように打ち合わせとくじ引きを行った。いや、その前に誤解を生まな いため、まず俺とハルヒの現在の状況を説明しておいた。普通の人間なら誰も信じやしないんだが、 俺以外の奴らはそもそも皆普通ではないからな、あっさり信用してくれた。 次はくじ引きだ。くじ引きと言っても、俺とハルヒは離れられないため他の3人がひいた。 結果は俺とハルヒ、朝比奈さん。そして長門、古泉の組み合わせだ。 俺たちが担当区域に向かう直前、古泉が小声でこう言った。 「どうも今回のそれは涼宮さんの力のようですね。よほどあなたとくっついていたかったんでしょう。 おそらくそれを外すためには、涼宮さんが満足するしかないのではないですか?」 くっついていたいなんて、とんでもないことを言わないでくれ。頭が痛くなるぜ。 それにどうやって満足させるんだ?閉鎖空間でやったことをやれと言うのなら、俺は拒否権を発動 させてもらう。
俺とハルヒは、歩くときも肩を組みながら、運動会のように二人三脚で進まねばならなかった。 少し赤くなりながらも、やけにうれしそうに、そしてうかれているハルヒを見ていると、なに やら妙な感情が生まれそうだ。即座に打ち消したがな。 朝比奈さんは、ひょこひょこと親に遅れないようについてくる、小学生の子供のようだった。 あなたは本当に上級生ですか?放っておくと、迷子のお知らせがかかりそうな危なっかしさだ。 そんなこんなで、そうそう簡単に不思議なものが見つかるわけでもなく、俺たちはなんの成果を 得られないまま、帰途につくことになった。 帰り際古泉は、 「ひょっとして、涼宮さんは彼の部屋に泊まるのですか?」 などと余計なことを言いやがった。 なぜか俺のことを、朝比奈さんと長門が疑惑の目で見ているし、ハルヒなんてまた顔を赤くして るじゃないか。 「不本意だけど仕方ないわ。こんな状態だものね。──キョン、あんたの部屋に泊まってあげる から、感謝しなさい。でも変なことしたら死刑だから」 そんなことするか。俺はストイックな人間なんだ。 「ふうん、でもそれって意気地なしって言うんじゃないの?」 ……おまえはどうして欲しいんだ? 俺とハルヒは、帰りもタクシーに乗って家に帰った。残念なことに、俺の財布の中身は限りなく 薄くなり、しかも心労を負うことで、俺の精神力は回復呪文を唱えることさえできない。 ところでタクシーの運転手からは俺たちはそう見えているんだろうな。乗車中もくっつきっぱなしの、 ラブラブカップルにでも見えているんだろうか?だとしたらなんと恐ろしいことだ・・・。 そんな俺の懊悩にも頓着することなく、ハルヒは鼻歌交じりに窓の外を眺めていた。 そして家の前に車を止めてもらうと、俺は料金を支払って車を降りた。 自宅にはいると、ハルヒはソファーに座りながら、もじもじして落ち着かない様子だった。 「ハルヒ、トイレに行きたいのか?」 「違うわよ、バカ。ご家族の方はどうしたのかなって思っただけ」 「ああ、両親と妹は明日まで旅行に行っているから、今日は誰もいない」 そう答えると、ハルヒは赤くなって、ますます落ち着きがなくなった。 「へ、へえ、そう。じゃあ、今日は2人きりなのね」 このバカ。せっかく意識しないようにしていたのに、おまえが言うな。 俺たちは妙な雰囲気になって、互いに押し黙ってしまった。 すると、この空気を変えようとハルヒが 「じゃあ、そろそろ晩ご飯つくりましょうか」 「ハルヒ、お前がつくってくれるのか?なんなら出前を取ってもいいけど」 「あのねぇ、ちょっとひとり暮らしになったからって、そんなのばかり食べてたら、すぐに体を 悪くするわよ」 むう、ハルヒにしてはまともなことを言っている。それにこいつの料理は天下一品だからな。 ハルヒのつくった夕食は確かにすばらしかった。こいつはなんでこれほどに多才なんだと、 俺には驚く他はなかった。 食後しばらくくつろいでいると、再び頬を朱く染めたハルヒがおもむろに口を開いた。 「キョン、あたしお風呂に入りたいんだけど」 「おいおい、入れるわけないだろ。今日ぐらい我慢しろよ」 「そんな、あんたは女の子にお風呂に入るなって言うの?あたしは汗をかいてお風呂に入らない なんて、絶対許せないわ。いいからお風呂の用意しなさい」
状況を説明しよう。只今俺は、服を着たままタオルで目隠しをされて脱衣所にいる。 その俺の横で、ハルヒが服を脱いでいるというわけだ。 ハルヒが着替える衣擦れの音がなまなましく、妙な想像をかき立てる。こら俺の脳みそ。よけいな ものを想像するな。 当然ながら、俺は服を脱がせてもくれない。ハルヒが湯を使っている隣で、俺はぬれそぼりながら ハルヒの入浴につきあい、そして彼女の奏でる音を細大漏らさず聞いていた。 「キョン。妙な想像してないでしょうね?」 「するか、そんなこと」 したけど・・・。 「ねぇ、キョン。気持ちいいわよ。あんたも入る?」 俺をこんな目に遭わせておいて、勝手なことを言うな。 「俺に服を着たまま湯につかれというのか?なら俺も服を脱ぐ。・・・・・・こらハルヒ、止めるな」 「ちょっと、キョン。少し落ち着きなさい。服を脱ぐな!」 などと風呂場で暴れたりしたもんだから、当然ながら次はこうなるわけだ。 ツルッ ドデーン その時俺の唇に柔らかい感触があった。これは不本意ながら、以前も味わったことのある感触だ。 つまり、滑ってこけた俺の上にハルヒが覆い被さり、唇と唇がこんにちわというわけだ。 屈辱だ。こんなお約束な展開なんて、3流ドラマのようだぜ。 「キョ、キョン。あんた、なんてことしてくれたのよ!」 ドゴッ 逆上したハルヒが、俺のみぞおちにけりを入れてくれやがった。 その瞬間、俺とハルヒをくっつけていた足の癒着部分が、めでたくも外れた。 当然ながらハルヒから足が外れた俺は、そのまま浴室の壁と衝突した。 「キョン、やったわ!!あたしたちの足が外れたわ!」 その時、俺の目を隠していたタオルが外れて、ハルヒのいろいろな部分が見えたが、ハルヒは気づ いていないようだから当然俺は何も言わない。 しかしあれで、ハルヒが満足したということなのか?まあ、それ以上余計なことは考えずにおこう。 終わった。 長かった一日が終わり、幸か不幸かハルヒが俺の部屋に泊まるなどというイベントが起こることも なく、俺は玄関口へとハルヒを送りに行った。
だが、おれはあのことを聞かないと、今日は寝られない。 「おいハルヒ、ちょっと聞きたいことがあるんだがいいか?」 するとハルヒは顔を朱くして、目を潤ませ、 「な、なによ・・・・・・」 「おまえ…、風呂にはいるとき、足がつながっている状態でどうやってショーツを脱いだんだ? まさか、ヒモ・・・・・・」 「このバカキョン!!」 ズガンッ 気がつくとハルヒはもういなかった。 しかし、これで落ち着いて明日が迎えられそうだ。 その日の夜、俺は疲れもあってか、いつもよりやや早めの就寝となった。 ……… …… … 目が覚めた。昨日と違って気持ちのいい目覚めだ。 俺はゆっくりと横を向いた。 ……今度は古泉が隣で寝ていた。 血の気が引いたぜ・・・。これもまたハルヒの仕業か? 「こら、古泉、お前は何をやっているんだ?即刻ここから出て行け。俺は野郎と一緒に寝る趣味 なんてないぜ。聞いてんのか、おい」 すると古泉はニコリと微笑み、 「そのセリフ、幼なじみが照れ隠しで言っているようにお願いします」 END
719 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 19:14:07 ID:w8mhVMEp
GJ! 最後オェ〜〜〜〜〜ッ!!
_____ ||// ∧_∧|∧_∧ ||/ ( ´・ω・)( ) 古泉くさい… || ( )|( ● )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u' _____ ||// ∧_∧|∧_∧ ||/ (n´・ω・)n ) でも古泉いない… || (ソ 丿|ヽ ● )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u' _____ ||// ∧_∧|∧_∧ ||/ r( (n´・ω・`n) 古泉いないのに古泉くさい… || ヽ ● )|( )  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ u―u'
久々にエロパロスレにいるって実感できた。 GJ!
GJ そして、投下。レス借りる。
「ねえ、キョン、学校生活において、もっとも重要なスーパーイベントって、なんだと思う?」 授業中、ハルヒがシャーペンで俺の背中をブスブスとつつきながら話しかけてきた。 「もし当たったら、何でも言うこと聞いたげるわよっ!ホラ、答えなさい!!」 「ハルヒ、確実に当ててやるから、前払いで言うことを聞いてくれ。シャーペンで突っつくな」 「あら、あたしが言うことを聞くっていったのは、ベッドでの話よっ。緊縛プレイだっけ、キョンがやりたがっていたのって?」 言ってねえよ、そんなこと!! うう、クラス中から突き刺さる視線が痛い。睨むな、谷口。笑うな、国木田。特に、涙を堪えるように、悲しげに俺を見つめる朝倉涼子の視線が、心の柔らかい部分を突き刺してくる。 やれやれ、お前が何を言いたいのかは分かってるさ、ハルヒ。およそ一年前からお見通しだ。 ちょうど、俺もそのことで頭を悩ましていたところなんだよ。 「わかんない?だったら教えてあげるわっ!キョン、それは――」 「……文化祭だろ」 「大正解っ!!キョン、もっと気合入れなさいっ!あたしたちSOS団は、すっごいのぶちかましてやるんだからっ!!」 ハルヒは、ソーラーカーがあれば時速160キロですっとんでいきそうなほどに、眩しく輝く笑みを浮かべて宣言した。 俺は、深い深い溜息をつく。垂直に立てれば火星にだって届きそうだ。 まあ、何とか頑張るさ。ハルヒを楽しませ、退屈させないのはSOS団長の務めだからな。 と、ハルヒが急にまじめな顔をした。 どうした、ハルヒ? 「……亀甲縛りって、どうやるのかしら?」 いい加減、緊縛プレイから頭を切り替えろ! 『ループ・タイム――涼宮ハルヒの溜息――』 夏合宿で行った孤島での殺人事件と推理ショー、花火大会にプールに虫取り、夏祭りなど、これでもか、いうほどにイベント山盛りの夏休みが終わる。 さらに、ハルヒ、長門、朝倉を筆頭としてSOS団メンバーが遺憾なくその身体能力を発揮し、大活躍した体育祭も終わった。 そして、ハルヒが言うところの、学生生活、最大のスーパーイベントである、文化祭がやってくる。 といっても、俺と長門にとっては二回目の文化祭だ。ハルヒの超自然的パワーのせいで、俺たちは同じ一年を繰り返しているためだ。 ハルヒの起こした時間ループの原因は、一体何なのか?その鍵は、一向に見つかっていない。 ともあれ、ハルヒがやり残したことが分からないために、俺と長門は、少なくとも去年のイベントは、余さず実行しようと誓ったわけだ。 そういうことで、俺たちSOS団は、決められたイベントを忠実に実行し続けている。 さて。 その文化祭であるが……どうしたもんかね?
『映画の製作』 やはりそれか、長門。 『それが妥当と思われる』 まあ、予想はしてたがな。なんたって、ハルヒが去年、映画をとりたがってたんだから。今年も映画は撮るべきだろう。 『……だが監督は私』 意味ねえだろ!お前が映画を撮りたがってどうするんだ。 『問題ない』 ハルヒが監督をやりたがったらどうするんだ?あいつ、絶対に、「監督はあたしよっ」とか言い出すぞ。 『……私に秘策がある』 なんだ?その秘策って。 『言えない。……秘策だから』 電話が切れた。 「映画の製作を行う」 コンピ研の部室を乗っ取り、あまつさえ文芸部室とコンピ研の間にある壁を工事でぶち抜いて広げ、コンピ研部員たちを、物置と化していた教室に追いやったことで広くなったSOS団の部室である。 文化祭に向けて、俺は『第一回SOS団文化祭企画会議』を招集していた。 いつものように、おのおのコスプレに身をかためた女性陣と、変わらぬ制服姿の古泉と俺が、一様に神妙な顔で巫女さん衣装を着た長門の宣託を聞く。 エアーズロックのごとく揺ぎ無い長門の言葉に、一同反論も出ようはずもない。 団長である俺もしかりだ。完璧にリーダーシップをとる長門の前では言葉もない。 ……長門、もしかして、SOS団団長の椅子を狙っているのか? いつでも譲るから、欲しくなったら即言ってくれ。 「自主制作映画ですか……なるほど」 いつものように、わかったような面で古泉が頷く。一体なにがなるほどなんだ?一度じっくり聞いてみたい気もする。 「ふうん、映画ね……いいじゃないっ、あたしはもちろん――」 バン ――と長門が机に分厚い冊子を置き、バニーガールに扮したハルヒの言葉を断ち切った。 「脚本」 手回しがいいな、長門。人数分がコピーされて、冊子の形でホッチキスでとめてある。団員たちは脚本をそれぞれ手に取った。俺も一冊をメイド姿の朝倉涼子から受け取り、パラ、とページをめくる。 「…………」 はっきりと言おう。俺は頭を抱えたね。 表紙をめくって、最初に目に飛び込んできたページには、こう書いてあった。
製作著作…SOS団 総指揮/総監督/脚本/演出/撮影…長門有希 主演女優…長門有希 主演男優…キョン 助演男優…古泉一樹 脇役…朝比奈みくる 監督どころじゃねぇ!!ほとんどが長門じゃねえか。 主演女優…長門有希、脇役…朝比奈みくるってのは、主演女優を朝比奈さんに取られ、脇役に甘んじた去年の復讐か?一年間、仕返しの機会を伺っていたとは……。 いや、大事なのはそこじゃない。それよりなにより……。 ♪ ジャーンジャンジャジャン ジャンジャジャン ジャンジャジャン ♪ 宇宙一凶悪な剣士、ダース・ベイダー卿のおなじみのテーマが部室に流れる。古泉の「機関」連絡用携帯の着信メロディーだ。 「アルバイトが入りました」 電話を取った古泉が、うっかりエアロックをあけてしまって、真空中に放り出される宇宙船の乗組員のように、猛烈な勢いですっ飛んでいった。 超巨大閉鎖空間が誕生したことはまちがいないな。お疲れさん。 俺は、おそるおそる、ちらりとバニーガールの方を見てみる。 ハルヒからは、親友の地球人を凶悪な宇宙人にばらばらにされた戦闘民族のような、巨大な怒りのオーラが放たれていた。 露出の激しいバニーさんは、ポンペイを灰で埋めたベスビオス火山のように、こみ上げる怒りで体をぶるぶると震わせている。 その横では、やはり自分の名前をキャストの中に発見できなかった、部室専属のメイド朝倉涼子が、グランド・キャニオンに突き落とされたように、がっくりと落ち込んでいる。 やばい、朝倉の瞳が潤んで、今にも大粒の涙の雨が降りそうだ。 「こら、長門!ハルヒと朝倉の名前がないってのは、どういうことだ!?ちゃんと説明しろ!!」 巫女さん衣装の長門は、俺のセリフには無言のまま、つと立ち上がると、とことことハルヒと朝倉の所まで行き、ごにょごにょと何ごとかを囁いた。 途切れ途切れに、「……目立つ」とか、「……サプライズ」といった言葉が聞こえる。 すると、ゲージのてっぺんにまで上りつめて、そろそろ溢れそうになっていたハルヒの怒りは次第におさまっていった。 絶望のどん底からレスキューのヘリで救出されるように、朝倉の落ち込んでいた気分も回復していく。 「なるほどね……ま、じゃあ仕方ないわね!有希、キョン、映画は任せるわっ!あたしと涼子は、他にやることがあるからっ!!」 ハルヒが満面に、とびきりの笑みをたたえて言った。 「うん、クラスの方もあるけど……何とかやりくりしてみる」 朝倉もにっこりと笑顔をうかべて頷く。 うーむ、すごいな。長門、どんな魔法の言葉を使ったんだ? 「それは秘密」
さて、朝倉が「クラスの方」といったのは、もちろんのことだが、俺とハルヒ、朝倉が所属するクラスの出しもののことである。 ちなみに去年は、誰一人リーダーシップを発揮せず、何の案も出されず、担任岡部の苦肉の策、アンケート調査といういかにもヤル気が感じられないものに落ち着いたが、今回はそうはなるまい。 SOS団が誇る生粋の美人委員長、朝倉涼子が率先して仕事を行っているからだ。 現在、ホームルームで、文化祭でなにをやりたいか、提案と投票が行われている。 「はーい、喫茶店、やりたいのね」 「えっと、阪中さんの提案ね……喫茶店と。他には、なにかあるかしら?」 教壇に立っている朝倉涼子は、黒板に「喫茶店」ときれいな字で書いた。朝倉なら、SOS団の書記も任せられそうだな。? 「決めたわっ!」 ハルヒがルビコンの渡河を決断したカエサルのような面持ちで、決然と立ち上がる。いや、これから決めるんだよ、アホ。 「バニー喫茶よっ!女の子は全員、バニーの格好でウエイトレスやるの!」 おおおお、と男子がどよめく。これまた、男子の煩悩を刺激する企画だな……。 「え、えと、バニーガール喫茶ね……」 朝倉が顔を赤らめながら黒板に書いた。 「うおお、それでいいぜ、決定だー!」 吼えるな、谷口。谷口だけじゃない、男子一同、目がウサギを狩るハイエナのようにぎらぎらと燃え立っている。 ……だがな、俺はちょっとハルヒと付き合いが長いせいで、お前たちより、もう少し勘が働くんだよ。 「ハルヒ、女子はバニーとして、男子はどんな格好をするんだ?言ってみてくれ」 「決まってるじゃない、男子もバニーよ!バニー喫茶なんだからっ!」 やはりな。 ええええ、と男子がどよめく。お前ら、世の中はそんなに甘く出来てないんだよ。 結局、バニー喫茶に投票したのは、ハルヒと谷口の二人だけだった。 谷口、その執念だけは尊敬したい。 ……というわけで、我らがクラスの出し物は、喫茶店で決定した。 そういえば、長門のクラスは何をやるんだ?また占いか? 『そう』 ふうむ。あの魔法使い衣装か。 『違う。今回は、巫女の衣装を着て、御神籤を引かせる』 ああ、そっちの方が占いらしい雰囲気がある。なんというか、前回のは、ありゃ予言だったからな。 ……あー、あと、もうひとつ。頼みたいことがあるんだ。 『なに?』 ENOZのことだ。ハルヒもクラスの喫茶店に参加するから、去年みたいにENOZのライブに飛び入りは難しいと思うんだ。 ハルヒが教室でウエイトレスをやってたら、生徒会やENOZの面々に会わないだろ。 なんとか、ENOZがオリジナルメンバーで演奏できるようにしてやれないか? 『可能。一時的に肉体損傷の修正プログラムを注入する』 頼んだぜ、長門。 電話を切る。 そのとき、ふと思った。 ハルヒの演奏姿が見られないのは、少し、残念だな。 あんときのハルヒは、すごくかっこよかったから。
映画の撮影が始まった。 休日の学校でロケを行うために、俺と朝比奈さん、古泉、そして総監督にして主演女優、長門有希は、SOS団部室に集合した。 「今日はアクション・シーンの撮影を行う」 そう長門は言った後、おもむろに高速で呪文を唱えだした。おい、ハルヒがいないからって、いきなりそれか。 閉鎖空間に入ったときのように、奇妙な感覚が、一瞬、体を通り過ぎる。 「この空間を情報制御下においた。これで、私たち以外は立ち入り出来ない。撮影に専念することが可能」 俺は長門の呪文も、空間の情報操作も見慣れているが、古泉と朝比奈さんはぽっかりと口をあけて唖然としている。 そういえば、このループではカマドウマ事件がなかったからな。長門の超能力を見る機会はそうなかったはずだ。 ……………… 「小道具」 続いて長門が持ってきたダンボール箱にはいっていたのは、大量のモデルガンだった。ためしに一つを取り上げて持ってみると、重量感があって、手にずっしりと来る。 すごいな、まるで本物みたいだ……。 「ふあ、すごいですぅ……ここが引き金ですか?……えいっ」 パンッ 乾いた音とともに、朝比奈さんが反動で吹っ飛んで尻餅をついた。 「ふえぇ……なな、なんですかこれぇ……なんなんですかぁ……」 朝比奈さんはおびえたハムスターのように、ふるふると震えて泣き出してしまった。 おそるおそる見ると、壁には、まごうことなき弾痕が…… 「それは本物」 うぉい、長門おーっ!!!なにやってんの!! 「リアルな映像を追求したい」 ふざけんな、こんなの喰らったら死ぬぞ。お前は平気でも、俺たち地球の有機生命体は間違いなく死ぬぞっ!! 「大丈夫、安全。あなたたちの痛覚を遮断し、瞬間的に肉体損傷を回復するプログラムを注入すれば、痛みは感じないし、死ぬこともない」 それって、痛くないし、すぐに治るから死なないけど、弾を食らって怪我はするってことだよな。 長門、はっきり言って、朝比奈さんも古泉も全力でひいてるぞ。 俺は朝比奈さんの横に屈みこむ。朝比奈さん、大丈夫ですか? 「ぐすっ……腰が抜けて……立てませぇん……」 もしや、今のSOS団でもっとも危険な人物って、長門なんじゃないのか? ……………… 銃撃戦とカンフーシーンの撮影がすべて終了するころには、夕方になっていた。 長門さん、あなたがカンフーシーンで回し蹴りを放つたびに、スカートの中がばっちり映るように思うんですが、それは仕様ですか? 学校は、度重なる銃撃シーンのせいで、いたるところが弾痕だらけとなって、膨大な数の窓ガラスが割れている。だが、それも長門の高速呪文による再構成で、あっという間に元通りとなった。 やれやれ。疲れた……カンフーで古泉と戦ったせいで、体中が筋肉痛になりそうだ。 帰り道に、俺がそう言うと、長門が俺の顔を覗き込んだ。 「大丈夫?」 長門は、俺に近寄ると、背伸びをして、いきなりほっぺたに軽くキスをした。 わ、な、なんだ、長門?ひょっとして、筋肉痛を回避するプログラムの注入か? 「……おまじない」 注視していないとわからないぐらい微かに顔を赤らめて、小走りで去っていく長門を、俺はぼんやり見つめていた。 ……………… 翌日、強烈な筋肉痛が俺の体を襲った。
激しい戦闘シーンの撮影は終わり、長門と俺の会話や、古泉の登場シーンなどの撮影をこなしていたある日、撮影現場にひょっこり朝倉涼子が顔を出した。 「撮影、お疲れ様。キョンくん、ちょっといい?」 どうした、朝倉?そういえば、ハルヒとお前の方は、いったい何をやってるんだ? 「ふふ、まだ秘密。そのうち分かるから……ねえ、今夜、ちょっとうちに来てくれない?喫茶店で出すメニューの試作をしてみたから、食べて欲しいの」 ああ、クラスの出し物があったな。分かった、じゃあ、一緒に帰るか。 「うん、じゃあ、また撮影が終わったころに来るね」 朝倉涼子は、そういって引っ込んでいった。 ……………… 帰り道、朝倉はなんだか落ち着かないみたいだった。顔をほのかに赤くして、下ばかり見ている。 時々、顔を上げて、何か言いたそうにするのだが、俺と目が合うと、あわててまた下を向く。 結局、マンションに着くまで、朝倉は一言も喋らなかった。 ……………… 「これ、喫茶店のメニューなの。コーヒーと、お紅茶。あと、サンドイッチ。本当は、ケーキにしたかったんだけど……」 いや、うまいぞ。十分うまい。すごいうまい。 夕食前で、臨界点まで腹が減っていた俺は、思わず朝倉手製のサンドイッチを貪り、紅茶とコーヒーを胃に流し込む。 「そお、良かった……キョンくん、ちょっと待っててくれる?その……、私、ちょっとシャワー浴びて、着替えてくるから」 朝倉は立ち上がると、少し頬を染めて部屋を出て行った。すっとドアの向こうにきえる白い靴下が、なんだかまぶしくて、俺は妙にどきどきしてしまった。 いかんいかん、素数を数えろ、冷静になれ。 59まで数えて心を落ち着けていたとき、朝倉のベッドの脇においてあるシンプルな写真立てが目に入った。 夏休みにおきた、合宿での孤島殺人事件、そのときの写真だ。 たしか、古泉のお仲間、メイドの森さんが撮ってくれたんだな。 俺の腕を取って、笑顔が満開のハルヒ。ふわふわとほほえむ朝比奈さん。 例の如才ないハンサムスマイルを浮かべる古泉。特に表情を作らない長門も、なんだか楽しそうに見える。 片手をハルヒに掴まれ、その上、妹に後ろから抱きつかれて、困惑している俺。 そして―― 朝倉涼子が居た。 白いワンピースを着て、横を見ながら少し困ったように微笑んでいる。隣の俺が、妹に飛びつかれた拍子に、朝倉に体を寄せているからか。 ……そういえば、この頃からだろうか、朝倉が髪形をポニーテールにしなくなったのは。 あれ? 俺はふと思った。 同じ写真は、俺も持っている。だが、妹を背中から下ろして、森さんに撮り直してもらったやつだ。 そっちの写真では、朝倉はカメラを見てにっこりと笑っていたし、俺も朝倉にもたれかからず、ちゃんとまっすぐ立っていた。 なぜ、朝倉は、どう見ても失敗したほうの写真を飾っているのだろう? そう思うと、なぜか胸がちくりと痛んだ気がした。
……………… 「キョンくん」 おわ、びっくりした。ドアから顔だけ出して、朝倉がこっちを見ていた。シャワーを浴びて、上気したような顔をしている。 まさか、下はバスタオル一枚なんて、そんなベタなことは断じてあるまいが……。 「あの……ちょっと恥ずかしいから、目をつぶっててくれないかな?」 まてまてまて朝倉っ――と言おうとして、朝倉がドアを開けたので、あわてて俺は目を固く閉じる。 ま、まさか、ホントにバスタオルだけとか……。 急激に頭に血が上った。やばい、自分の顔が真っ赤になるのが分かる。 「はい、いいよ。目、開けてみて」 俺は、恐る恐る目を開ける。 そこに居た朝倉は―― もちろんバスタオル一枚でも、一糸まとわぬ姿でもなかった。 「それ……喫茶店のウエイトレスの衣装か?ひょっとして」 朝倉は、顔を赤くして頷く。 「作ってみたの。今日は、これの感想も聞こうと思って……」 「…………」 はっきりと言おう。すごい、いい。正直、たまりません。 黒を基調とした上下に、白のエプロンにはレースで縁取りがされている。胸元には大きなリボン、頭にもレースの髪飾りをつけている。 「ちょ、ちょっと、スカート丈が短いかな、ってあたしは思うんだけど……」 朝倉涼子は、太腿が露になるのが恥ずかしそうに、ぎゅっ、ぎゅっ、とスカートの裾を下に引っ張る。 「いや、すごくいいぞ。似合ってる」 俺がそう言うと、朝倉は、赤い顔でにっこりと微笑んだ。 「よかった、気に入ってもらえて……ありがと、キョンくん」 いやいや、こちらこそ眼福です。 ……………… 朝倉は、とすん、と俺の側に座った。 触れるか触れないか、というぐらいに、俺の肩に寄りかかる。俯いて表情は見えないが、首筋がほのかに赤くなっているから、きっと顔を紅くしているのだろう。 なんとなく緊張して、俺はあわてて話題を探した。 「……あ、朝倉、そういえば、なんでポニーテールやめたんだ?」 朝倉は、ゆっくり顔を上げて俺の方を見る。その表情は、なんだか泣き出しそうなのを、無理に押し殺したような無表情で、指でつつくと、すぐにも壊れて涙が零れそうだった。 「……ほんとはね、気がついてるの。キョンくんと涼宮さんの間に入るなんて無理だって……」 いきなり、爆弾だ。 「ポニーにしてると、どうしても自分と涼宮さんを比べちゃうから……それが嫌だった。だから、前の髪型に戻したの」 むりやり作ったような笑顔を、朝倉は俺に向ける。 「でもね、諦めたわけじゃないよ?あなたと涼宮さんの間に割って入って、涼宮さんの居る場所に立とうとするのをやめただけ。……私は、反対側で、あなたと寄り添っていようって……思って……」 手、つないでいい?と聞く朝倉に、俺は黙って頷いた。 朝倉は、自分の指を俺の手に絡めて、しばらくじっと握っていたが、やがて、抱えたひざに額を寄せて俯くと、押し殺した声で静かに泣き始めた……。
「……遅かったじゃない」 俺が朝倉のマンションから帰って、自分の部屋に入ると、ベッドに寝転んでいたハルヒが、俺めがけて言葉を投げつけた。 ……ハルヒ、なんでここにいるんだ? 「あんたが居なかったから、妹ちゃんに言って待たせてもらったのよ。あんた、どこ行ってたの?」 ベッドから跳ね起きたハルヒが、俺に詰め寄る。 こういうとき、ハルヒに隠し事をしても無駄であることは、俺は経験上痛いほど分かっていた。 正直に朝倉との一件を話すと、ハルヒは、なんだか間違えて変なものを飲み込んだような、なんとも複雑な表情をして、ふぅん、と言った。 「分かった……誰が悪いわけでもないもの、何も言わないわよ」 なんだか、ハルヒが大人になったような気がする……一年前なら、縛り首にでもされてそうだが。 「でも、もう涼子のこと泣かしちゃ駄目よ、あの子、すっごくいい子なんだから……」 ふう、とハルヒは溜息をついた。やっぱりこいつも朝倉のことが好きなんだろう。 「……全力を尽くすよ」 「それに、あたしだって、キョンが居なくなったら泣いちゃうから。三日三晩ワンワン泣いて、涙を拭いて、新しい人生を歩き出すから」 あ、立ち直るんだ。 「嘘よ。とにかく、キョン、心に刻みなさいっ、あんたがいなくなるなんて、絶対に嫌だからっ!」 言い終わると、ハルヒは俺の首に手を回して、ゆっくりと口付けした。 「ん……ぷはっ」 ところで、ハルヒ、何しにきたんだ? ハルヒは、顔を真っ赤にさせて、嬉しそうに呟く。 「エッチ」 やれやれ。 ………………… 「キョン、すっごい気持ちよかった」 ……俺もだ。 俺の腕を枕にしていたハルヒは、布団を跳ね除けて起き上がる。 「第六ラウンド、行くわよっ!!」 全撮影日程が終了し、現在、長門の手によるCG処理と編集作業が行われている。 コンピ研とのゲーム対戦で見せた、長門の超高速タイピングを見るのは久しぶりだ。キーボードが壊れるんじゃないかというスピードで、長門はCG処理を施していく。 古泉と朝比奈さんは茫然自失して、目が点になっている。まあ、気持ちはわかるよ。 それにしても、さすがにコンピューターはお手の物だな。下手すると、本当にハリウッドから長門にスカウトがくるんじゃないか? 俺と古泉、朝比奈さんは、撮影が終わった時点でお役ごめんとなり、ぽかんと口をあけて長門の編集作業を見守るのみだった。 ちなみに、古泉が俺の撃った銃弾をすばやく避けたり、古泉が長門のまわし蹴りを食らったり、古泉が長門によって銃で撃ち抜かれたりするのは、すべて実写である。 ものの一日で、長門はCG製作及び編集作業を終えた。 やれやれ。あとは、文化祭を待つばかりだな。
で、文化祭、当日である。 俺とハルヒ、朝倉の三人は、午前中はクラスの喫茶店の仕事に追われていた。 ハルヒは俺のウエイター姿に爆笑し、ひーひー床を転げてた。おい、パンツ見えるぞ。あ、白だ。 こっちも笑ってやりたいが、残念ながら、ハルヒのウエイトレス姿は完璧に決まっていた。 朝倉と二人で立つと、それだけで神々しさに、この空間に光が満ちるようだ。 こりゃ、朝比奈さんところの焼きソバ喫茶のウエイトレスと、グッドデザイン賞を争うな。 谷口と国木田も、全てを忘れて二人をぽかんと見つめている。 ときおり、思い出したように、俺を恨めしそうにギロリと睨み、またデレデレと二人の美少女ウエイトレスに見入っている。 「お飲み物は、お紅茶ですか、コーヒーですか?」 首を傾げてオーダーをとる朝倉。実に可憐だ……。SOS団部室での朝倉のコスプレは、メイドからウエイトレスに変更して欲しい。 「ほら、サンドイッチよ、さっさと金をよこしなさいっ!!」 ハルヒ……黙っていれば完璧なんだが……。 「キョンよぉ……マジで羨ましいぜ……あの涼宮が恋人で、朝倉が専属のメイドだろ?ちくしょう、頼む、俺もSOS団とやらに入れてくれっ!」 「長門さんは巫女さんなんでしょ?ぜひ間近でみたいなぁ。キョン、僕の入団も、考えておいてよ」 やれやれ、谷口。国木田。 「なんだ?」「なに?」 「お前ら、仕事しろ」
ようやくシフトが終わり、俺たちSOS団のメンバーは、クラスの仕事から解放された。 「キョン、二大美女がいなくなったら、売り上げ、がた落ちだぜ」 と言った谷口が、怒り狂った女子達にボコボコにリンチされる間に、俺は制服に着替えて教室を出た。 ハルヒと朝倉は、シフトが終わったと思ったら、どっかに消えている。 さて、長門と古泉、朝比奈さんのところに顔を出して、体育館に行くか。 ENOZのライブがある。長門、ちゃんとオリジナルメンバーで公演できるようにしてくれたか? 「……引いて」 適当に棒を引くと、13番だ。やれやれ、いきなり縁起が良くない。 ちょこんとした巫女さん衣装に身を包んだ長門は、御神籤をとりに棚までいき、そこでしばらくごそごそやっていると、13番の御神籤を持ってきた。 長門が持ってきたのは、御神籤というか、普通の紙にたった一言、 『大吉』 とだけ書いてある。うーむ……この筆跡には覚えがあるんだが……。 「長門、書き直さなくてもいい。ホントはなんだったんだ?」 長門は、ばつが悪そうに、後ろ手に隠していた御神籤を差し出す。うむ、やはり大凶か。 『たすけはこず、まちびときたらず、たびはよせ、さがしものはなんですか』 この御神籤を作った奴、ふざけているとしか思えない。 「引きなおす?」 長門が俺の顔を覗き込む。 「なに、いいさ」 教室に持ち込まれた鉢植えの木の枝に大凶の結んで、なんとなくさっぱりして教室を出た。 古泉は、一年前と同じく、なんだかよく分からん劇のなんだかよくわからん役をやっていて、女子たちの憧れの視線を集めている。 古泉が俺に気付いたかは分からんが、軽く手を振って教室を出た。どうせENOZのライブで会えるだろ。 「あっれー、キョンくん!みくるならいないにょろよ?」 あれ、そうなんですか、鶴屋さん。 残念、朝比奈さんのウエイトレスのお姿を目に焼き付けようと思っていたのだが。 「まあ、あたしじゃ、みくるには敵わないけどねっ、どう、めがっさ似合ってると思わないかいっ!?」 ええ、それはもう。実に素晴らしいですよ、鶴屋さん。 「あっはははははは、ありがとっ!またSOS団にお邪魔するからねっ!!そんときはヨロシクッ!!」
体育館に着いたとき、演奏していたのはDMCもどきのバンドで、「SATUGAIせよ!SATUGAIせよ!」というフレーズが客の少ない体育館に響いていた。 確か、ENOZの出番は次だ。 やがて、DMCが人文字を作って退場し、ENOZメンバーが入ってくる。 一人……二人……三人……四人。 よかった、ちゃんとみんな揃っている。長門はきちんと仕事をしてくれたようだ。 ENOZのオリジナルメンバーの歌を聴くのは初めてだ。ハルヒがやったときも、曲と歌詞に感動した記憶がある。楽しみだ。 ………………… 一言で言うと、うん、すごく良かった。 やっぱり、なんだかんだ言って、四人の息がぴったり合っている。それに、みんなすごく楽しそうで、とてもリラックスしていた。MCでも冗談を飛ばし、観客を沸かせていた。 まあ、一年前、ハルヒがカチンコチンだったのは仕方ないさ。飛び入りだったんだからな。 観客たちは最高に盛り上がっていたが、はて、俺がいまいち乗り切れなかったのは、なんでだろう? ――などと考えるまでもない。一年前、ライブをやって、満足したような、でもどこか不満だったような、複雑なハルヒの顔を思い出していたからだ。 そして、今年は、そんな興奮を、ハルヒに経験させてやれなかったからだ。 ……来年は、SOS団でバンドでもやるか。 俺は心の底からそう思った。 ハルヒに思いっきり歌わせてやりたい。案外、それが原因でループになっているのかも知れないな。 『これで、体育館公演のプログラムを終了いたします……』 アナウンスが響く。やれやれ、これで今年の文化祭もお終いだ。 瞬間、体育館の照明が消えた。 真っ暗になった体育館に、観客たちの混乱したどよめきが響く。 どういうことだ、なにが起きた? そのとき、俺の頭の中で、いくつかの光景が高速でフラッシュ・バックした。 ハルヒに耳打ちする長門。頷くハルヒ。「サプライズ」というセリフ。ハルヒの満開の笑顔。 そこに、長門の持ち出したダンボール箱に入った大量の銃器の映像が割り込んだせいで、俺の背筋は凍りついた。 まさかとは思うが……体育館の占拠?立てこもり?銃撃戦?亡命? SOS団で独立国を作るために、ハルヒが武装して体育館の観客を人質に取ったとか? 『えー、テス・テス・テス』 そのハルヒの声が、体育館に響いた。 『あんたたち、この体育館は、私たちSOS団が占拠したわっ!!立ち上がって、後ろを向きなさいっ、いい、逆らったら死刑よっ!!』 ハルヒ、やめろ、やめてくれ、犯罪だけは洒落にならんぞ。 観客たちははなんのことやら飲み込めずに、ざわざわと後ろを向く。俺も後ろを振り返った。
スポットライトがあたり、体育館の後ろにステージが照らし出される。 おかしい、こんなステージなかったはずだ。 そして、ステージの真ん中に立っているのは……赤いコスチュームのバニーガールだ。マイクを握り締めて、緊張のあまりプルプルと小刻みに震えている。 『み、みなさんっ、これから、SOS団による、ゲゲゲリラ・ライブを行いましゅっ!!司会は、赤いバニーの、私、あああ朝比奈みくるですっ』 朝比奈さん、なにやってるんですか!? 観客は巨乳のバニーガールに、ただ呆然としている。 『ふえ、ええと、バンド名は……バニーズですぅ!!』 その言葉と同時に、バニーガールたちがステージに上がってきた。 『く、黒いバニーさんは、涼宮ハルヒさんですっ!』 ハルヒが大きく手を振りながら登場する。その抜群のプロポーションに、観客の温度が、一気に五度は確実に上昇した。黒いバニーガールは、手に持ったギターをぶんぶん振り回している。 『白いバニーさんは、な、長門有希さんです!』 とことこと出てきた長門は、真っ白のバニーコスチュームに身を包んでいる。やばい、可愛い。 ハルヒに歓声を送ったのとは違う趣味を持つ観客層が、うおおおおおと怒号を発する。 やはり長門の担当はギターか。あの超絶テクを披露したら、観客たちは度肝を抜かれるだろうな。 『ブルーのバニーさん、朝倉涼子さんですぅ!』 女子たちが黄色い歓声をあげた。朝倉は自分の着ている露出度の高いバニーコスプレに、顔が茹でたロブスターのごとく真っ赤だ。 ハルヒに劣らぬ完璧なプロポーションと、恥らう顔のギャップがたまらない……はっ、何言ってるんだ、俺は。 朝倉は、ベースを持っているようだが……まだドラムが登場していない。朝比奈さんってことはないだろう。マイクを握る反対の手で、タンバリンを握り締めている。 鶴屋さん?まさか、さっき会ったばかりだ。 古泉だったら帰ってやる。断固として帰ってやる。 『グリーンのバニーさんは、特別ゲストですっ!』 その人が、微笑みを浮かべてステージに上ってきた。露出の激しい緑のバニーガール。 ああ、なるほど。 やれやれ。この人なら、超絶ドラムテクが期待できそうだな。 『喜緑江美里さんっ!!』 ………………… 五人のバニーガールが勢ぞろいしたところで、ハルヒが自分の前のマイクで喋りだした。 『こんにちは、バニーズですっ!!』 観客は、既に熱気に包まれている。ハルヒは、嬉しそうに頷く。 『さあて、早速だけど、一曲目行くわよっ!オリジナルつくる暇がなくてカバーだけど、耳の穴かっぽじってよーく聴きなさいっ!「LETTERBOMB」!!』 長門のギターの轟音が響く。アップテンポのイントロ。ハルヒが、すう、と息を吸って、叩きつけるように歌いだした。一気に観客が歓声に包まれる。 「いやあ、実にうまいですね。素晴らしい」 古泉、いつの間に居やがった。 「おや、あなたがぼんやりと口をあけてステージを見ていた、さっきから居ましたよ。 ああ、あのステージの設置は大変でした。コンピ研の部員さんたちと僕が、かりだされて作ったんです。 直前まで、長門さんの情報操作で屈光シールドを張って隠していたんですよ」 お前も一枚かんでいたのか。とすると、SOS団でこのライブのことを知らなかったのは俺だけじゃないか? 「その通りです。なんといっても、サプライズ企画ですからね」 だからって、同じSOS団メンバーに隠すこともないもんだ。 古泉は、やれやれといった表情で、肩をすくめる。 「おやおや、皆さん、別に観客を驚かせるためにやっていたわけではありませんよ。もちろん、驚かせたかったのは……ま、それは本人達から聞いてください」 無性に古泉を殴りたくなった。いや、別に怒ってなんかいないさ。 単に、めちゃくちゃ嬉しくて、それが気恥ずかしかっただけだ。
………………… あっという間に、ライブの時間は過ぎていった。ハルヒも、朝倉も、長門と喜緑さんも、タンバリンを叩いて踊っている朝比奈さんも、みんな実に楽しそうに演奏していた。 ああ、ハルヒは、こういうバンドをやってみたかったんだろう、きっと。 だが。 ふと考える。これが、ハルヒのループの鍵になっているとしたらどうなる? 時間が戻って、俺たちは、SOS団活動二年目の春にスキップされるのか? そのとき、朝倉はどうなるのだろう? 朝倉涼子は消えちまうのか?ここにいる朝倉は、長門がこの世界で再構成したのだから、普通に考えればそうだ。 あるいは、この一年で、やり残したことをやって満足したハルヒが、世界を崩壊させちまうかもしれない。 はたまた、このメンバーのままで、二年目に突入するのかも知れない。 ……そうであって欲しい。 俺は、そうなることを、祈らずにはいられなかった。 お前も、そう思わないか、ハルヒ? ………………… 『さて、そろそろ最後の曲よっ!!』 観客からあがる、ええええという不満の声。 『文句言わないっ!!また来年やるから、そのときに会いましょっ!!じゃあ、ラストソング!』 ハルヒが曲名を叫ぶ。 有名な曲だ。音楽を大して聴かない俺でさえ知っている。 観客からも大合唱がわき起こった。 そう、たぶん。 俺なんかに、お前を救えるかは分からないけどな。 結局のところ―― ここがループする時間の中を彷徨う、俺たちの終着地点なのかもしれない。 『おしまいっ!!……ふう、どう、驚いたでしょ?キョン!』 歌い終わったハルヒが、満足そうに付け加えた。 『愛してるからね、キョン。じゃ、おーばー♪』 ともあれ、後日談はささやかなものだ。 長門がコンピ研の活動として製作していた、「The Day Of Sagittarius4――Ender’s Game――」が、めでたく全国で一斉に公式発売の運びとなった。 「The Day Of Sagittarius3」とは比べ物にならない、豪華なグラフィックスと大規模な宇宙戦闘を売りにした、宇宙戦略シュミレーションゲームである。 発売元は、長門が裏で社長を務める「サイレンス」だ。サイレントユキの賞金を元に、株式で利益を上げて立ち上げたらしい。 ………………… で、今日が、その発売日。 さっきから俺が駅に向かって急いでいるのは、こういう訳だ。 「おっそい、キョン!!もうみんな来てるわっ!さあ、有希が作ったゲーム、みんなで買いに行くわよ!」 ハルヒが俺の腕をつかんで、ズンズン歩き出す。 やれやれ、そう、ハルヒの言うとおりだ。 SOS団、みんなで。 俺の隣で、長い髪を揺らして、朝倉涼子がにっこりと微笑んだ。 おしまい
736 :
722 :2006/08/16(水) 19:50:19 ID:RFuUx8mq
以上っす。
続きキタ――!!GJ! 朝倉カワイス
青いバニー!!!! gjgj!!!!!!
危うく朝倉に転ぶところだったよGJ 長門も壊れ気味で面白かった
長門は人生満喫してるな 喜緑さん萌エス
名護との壊れっぷりが面白かった バニーズもよかったしGJ! あと銃でほんとに撃たれてる古泉に吹いたw
今回も素晴らしい! デレ分強化のハルヒ、おかしな方向に進化した長門、 報われない恋に涙する朝倉、どのキャラも輝いてる。
長門がどんどん人間的になってくな ダメな方向にだけどw
これはいいな、素晴らしい 笑いありで話もしっかりしてるし、本当にGJ
>>743 カネはヒトを変える、ってことなんじゃないの
人間じゃないけど
あいかわらず凄いクオリティ!! GJ!!! 朝倉さんの魅力十分で 長門の壊れっぷりもいい感じで ハルヒのあっさりした中でそれでいて大胆な行動なんかも おもしろすぎる これはもう続編を期待したい
乙女朝倉最高ッ オープンエロスハルヒと対照的で光ってた! 日陰者みくるw
肝心のエチシーンがまるっと省かれてる件……
超GJ! ちりばめられてる小ネタが素晴らしいですね Ender’s Gameでニヤッとした
751 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 20:49:48 ID:Xs3ZGasi
グリーンディとはまた……gj
GJ! 待ってたぞ。 しかし、バンドで目立てるとはいえ、映画撮影の間ずっとキョンに会えなくてよくハルヒは納得したな(W
GJ! 素数てww神父ですかw
定期的にageてるのがいるんだけど
よし! 萌え連で依頼してくる!
朝倉さんに惚れますた でも僕は三次元の彼女が居るので浮気が出来ません。
GJ!前回に続いてたっぷり楽しめた!! つうか、これってハルヒ・長門・朝倉の誰がヒロインなんだろうか?
759 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 21:28:25 ID:W7uYVfi0
これ見て長門から朝倉に転んだオレは職人の 思うつぼなのか
>>759 俺も今まで全然興味なかった朝倉に転んでしまったんだが…
763 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/16(水) 21:41:55 ID:W7uYVfi0
朝倉スレいきたくて仕方ないな しかし探すスキルの低いおれ
ぐあああ! 喜緑さんの画像見つからん
つ 漫画カテゴリ>アニキャラ個別>朝倉涼子さん
朝倉スレは喜緑さんによる朝倉イジメSSが主流になりつつあるが
荒れているのかと思ってみれば… GJ!ワシはそんなに文才ないおorz せいぜいほのかな萌え程度さ('A`)
上手い、というか原作への思いやりが感じられてとってもグッドですた!
ハルヒの力があまり発現されなかったのは今後の伏線かヒロインルートが違うからなのかw
当初の目的忘れて好き勝手しまくりの長門もナイスwww
次回も楽しみにぃ…ってアレ?そういや今日は何で揉めてたんだっけ(゜Д゜)??
>>768 そのほのかなさじ加減をみんな楽しみにしているかとw
>>767 ここ数日は落ち着いてきたけど、少し前はちょっとな・・・w
まあ、マトモなSSを投下してくれる職人さんもちゃんといるからバランスはとれてるかと。
ハルヒキャラスレでは長門・ハルヒに続いて3番目に流れが速いわけだし、ありがたいと思わないとね・・・。
朝倉スレいってきたよヴァルハラかと思ったわ 親切にもおしえてくれてありがとうっ
とりあえずループの人結婚してくれ!
しかし、今回はSSよりもコメントの方が多いここしばらくでは珍しいスレだったような... また話を蒸し返すが、つくづくが存続してほしいなぁと感じられますた。 予断が許されているのかどうかはわからないけど、3日後またココに来られることを祈ってるよ
もうええって 何が閉鎖やねん あんなけギャーギャー喚いて結局されてへんがな
久し振りにこっち来たけど相変わらず活気があっていいね!!
(ノ´∀`*)えへへ
名作の後に、無謀にも新米が小ネタを投下。 まとめスレにはまって書いた。後悔はしていない。 やあ,どうも.国木田です.登場回数の割に影の薄い国木田です. キョンの親友兼優等生キャラを完全に古泉君に奪われて, 立ち位置がいまいちハッキリしない国木田です. まぁいいんですけどね. でも,ちょっとだけ納得できないのが,同僚の谷口ですら,なんだかんだで アホな能天気キャラが確立してるのに,僕の方はまったくいじり様がないってことです. 需要が腐女子フラグでのショタ担当だけってのは寂しいよね. まぁいいんですけどね. あれ?いま,『同僚の』のところに禁則かかりませんでしたよね? ってことは,やっぱりこのスレでは,ぶっちゃけられるのか. じゃあ,ちょっとだけ愚痴らせてください. ええ,読み飛ばしてもらって構いません. え〜改めて言うまでもないことかと思いますが,僕も一般人じゃありません. 皆さんの予想通り,一応,僕らも未来人というやつです.もっとも,朝比奈みくるさんとも, 本編陰謀に出てきた嫌味な未来人君とも,ちょっと違う未来から派遣されました. なぜ『一応』が付くかというと,僕らを派遣した未来が,すでにパラレルワールドに なりつつあるからなんです. 僕らがこの時間平面に派遣された理由は,僕らの未来では,キョンと涼宮さんが くっつかなかったからです.見ての通り,放っておいたら磁石並みにくっつきそうですからね. 僕らはそれを阻止すべく派遣されたエージェントってわけです.
僕の任務は,重要人物であるキョンの監視と,彼と涼宮さんの接点をなるべく減らすことでした. まぁご存知の通り,ものの見事に失敗気味ですけど.僕が試みた最大の工作は,キョンに 彼女を作ることでした.彼のツンデレな好みをさまざまな角度から分析すること1年. ちょっとエキセントリックだけど,容姿端麗で積極的な元気っ娘をエージェントとして 用意しました.で,さまざまな工作を施すこと苦節1年半.ようやくいい感じになって, みんなで祝杯をあげたと思ったら,キョンにとっての彼女は,かけがえのないマブダチ だったってオチでした.例えお友達から始まった仲でも,クラスイベントで盛り上がったり, 一緒に受験勉強したりするうちに,普通は恋に発展するもんなんじゃないの? あの朴念仁の中河君にすら,そう思われてたじゃないか.これって普遍性を持つ王道の パターンだと思ってたんだけど,この時間平面では受けないんですかね? なんにせよ, 彼の琵琶湖でのほほーんと生き延びてしまったプレシオサウルス並みの鈍感さを, 僕が見切れなかったのが敗因でした.まぁこの顛末は,いずれ本編で語られると思います. もちろんそのときも,僕の血のにじむような努力はスルーされて,あくまで僕は友人Aとして. しょせん僕は使用済みのBB弾です.まぁいいんですけどね. 高校に入ってからも,僕らは地道な努力を続けました.で,念願かなって,というか, 長門さんの黙認を取り付けて,映画のときに,ようやくキョンと涼宮さんの仲に一矢を報いる工作に 成功しました.鶴屋家が所有する膨大な数のテキーラを,すべてスピリタスに変えとくのは, けっこう大変だったんだよ.まぁ鶴屋さんは承知の上で面白がって入れただけなんだろうけど. なんにせよ,あの一件でほんの一瞬ですが,時間軸が僕らの未来に向かってくれたんです. 常敗不勝にして陳謝と恐れしか知らない僕らが,唯一成功した瞬間でした.でもまさか,成功に浮かれた 谷口が,ちょっとダメ押しをしようなんて試みたがために,彼らの仲をより強固なものにしてしまうなんて・・・ だからあいつはアホって言われるんだ.思い出しただけで腹が立ってきたぞゲロハゲめ. 要するに僕らは,詰めが甘いってことです.まぁいいんですけどね.
で,結果として,僕らの未来は,着々と規定時間から外れつつあるわけです.もっとも,今後, 僕らの活躍の場は増えると思いますよ.なんせ僕らの未来がこの時間軸から切り離されたら, 僕らは平行世界から来た異世界人ですから.まさに涼宮さんの望むとおりになるわけです. 全然うれしくないですけどね.あ,いや,外れた時点で,もしかしたら僕らは消滅するのかな? それとも,単に向こうに帰れなくなるだけなのかな?どのみちなるようにしかならないし. チャレンジャー海淵に落ちていく沈没船みたいなもんです.まぁいいんですけどね. さーて,明日も朝から不思議探索ツアーの監視です.キョンはいいよなー.なんだかんだと文句を言いつつ, SOS団は美少女のハーレムなんだからね.メシゴチくらい安いもんだよ.僕ときたら,ひとりわびしく探偵ゴッコさ. 谷口みたいに頭を切り替えて,この時間平面での青春をエンジョイできればいいんだけど,中学時代の作戦が 一度成功しかけただけに,なかなか割り切れなくてね.それに誰かさんの年末のときみたいに,他の勢力に利用されて ポイは,ごめんだし.あの出会いの不自然さから気づけよ.お前もエージェント訓練受けただろうに. どうせ涼宮さんからは,「それ」扱いのコンビですからね.まぁいいんですけどね. まぁ僕は,涼宮さんとキョンがくっつく日までは,それなりに悪あがきをさせてもらおうと思ってます. 中学以来のキョン親友としては,あの二人を応援したい気持ちもあるので,なかなか複雑な立場なんですけどね. でも,最有力ライバル候補である長門さんも,このごろキョンをあきらめ気味で,むしろ二人の仲を応援モードに 入りつつあるし.他の勢力からも,すでに僕らはハミゴにされ始めてるし. しょせん僕らは天国行きへのバスに乗りそびれたってことですかね.まぁいいんですけどね.
えーっと……? これの読みどころは?
どうでもいいが、キョンって高校入学した直後にもうハルヒの前の席だったんだよな。 ってことはキョンの名字は「す」のちょっと前で始まるのかね。斉藤とか。
なんで句読点がカンマとピリオドなのかと。
俺は鈴木だと勝手に思ってた。
>>779 起承転結の起と承だけを読まされた気がする。
>なんせ僕らの未来がこの時間軸から切り離されたら,
>僕らは平行世界から来た異世界人ですから.
ココを上手く膨らませれば、転になりえたと思うんだが。
男女別に名前順に並べて、その上で男女交互に席を配置しただけだから、 男子の名前の推測に女子の名前は役に立たんよ。
俺は、『草薙京』だと思っている
788 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 00:30:54 ID:sYFoQ88E
>>786 少なくともア行やワ行じゃないだろうと言う予測は付く
よほど偏っていない限り、カ行からタ行の間が妥当だろう
>>786 ハルヒの後ろが谷口だということを忘れてはならない
>>786 そんなまどろっこしいことをしなくてもまとめて五十音順でいいのでは。
ハルヒの学校のやり方がどうなのかは知らんけどさ。
>>790 ハルヒの高校の出席番号は男女別。
座席は、『出席番号順に男女交互に並んでいる……』ていう記述がある。
原作に。
>>787 どっかで見たことある名前だが思い出せない
KOFじゃね?
>>791 マジか、スマンかった。読み込みが足りないな。
よし、空気を読まずに投下だっぜ!!
いつもの放課後のSOS団の活動中の事だ。 日頃のフラストレーション溜まっていたのだろうか? 自分でも理解不能なイライラの全てを我等が団長涼宮ハルヒにぶつけていた。 俺が冷静さを取り戻した時にはもう部室にハルヒの姿は無く、背後に3つの憤怒のオーラを感じた。 俺は恐る恐るそのオーラがする方へ振り向いた。 その瞬間、いきなり長門が広辞苑の角で俺の頭を殴った。 なにしやがる!?と言おうとしたら今度は朝比奈さんがお茶入りの湯飲みを投げつけてきた。 それから逃げようとしたら古泉が俺の前に立ちはだかり俺の胸倉を掴んでこう言った。 「何やってるんですか!?今回の事はどう見てもあなたに全ての非がありますよ!今度こんな事したら閉鎖空間に置き去りにしますからね!!」 見事なジェット○トリームアタックだな。 いや、そうじゃない・・・ 「何やってるのかだと!?それは俺自身が一番知りたいさ!!」 そう言って古泉の手を払いのける。 「どういう事ですか?」 「だから、自分でもなんであんな事しちまったのか分からねぇって言ってんだよ」
「長門さん、何か分かりますか?」 「何者かの介入は確認されていない。これは若者特有の若さ故の暴走だと思われる」 「そうなんですか。それなら安心しました」 「何言ってんだ?理由は何にしろお前達にとってマズイ事態じゃないのか?」 「まぁ、そうなんですが、あなたが意識的に涼宮さんを傷つけたのならアウトでしょうが、無意識でやった事ならまだ救いは残されています」 「どういう事だ?結果的にハルヒを傷つけた事には変わらないだろ」 「そうですが、無意識でやってしまったならまだ関係の修復は可能という事です」 「そうなのか?」 「そうです。あなたの努力次第ですがね。ね、長門さんに朝比奈さん」 「そう。恐らく今晩中にあなたに何らかの変化が訪れるがそれはあなたを脅かすものではないと推測される」 「キョン君、ちゃんと涼宮さんと仲直りして下さいね。仲直りするまでお茶は淹れてあげませんから」 「はい、分かりました。毎度毎度、面倒掛けて悪いな」 「そこはギブアンドテイクという事で今日はもう解散しましょう」 古泉のその発言で今日は解散となり家路についた。
家に着いた後は、ずっとハルヒの事を考えていた。 幾ら振り払おうとしてもハルヒの事が頭に浮かんできた。 なんで、あんな事しちまったんだろうな・・・ そんな事を考えながら寝床に着いた。 目が覚めた時、俺は白一色の世界に居た。 どこだ?ここは・・・ 辺りを見回しても白一色だった。 すると聞き覚えのある着信音が聞こえた。 ポケットを漁ると俺の携帯電話が鳴っていた。 メールが来ていたので確認すると古泉からだった。 『目が覚めましたか?』 『あぁ、ここは何処なんだ?』 『そこは涼宮さんの日記の中です』 『日記の中?なんだって俺はそんな所に居るんだ』 『それは涼宮さんがあなたの事をもっと知りたい、自分の事をもっと知ってほしいと日記を書きながら願ったからだと長門さんは推測しています』 相変わらずムチャクチャだな・・・・
『で、俺はどうすればいいんだ?』 『とりあえず、日記の中の涼宮さんに会って下さい。後の事はお任せします。ではそろそろ限界の様なので失礼します』 お任せしますって言われてもなぁ・・・ どうすりゃいいんのか分からんが、ハルヒを探すとするか。 白一色の世界を歩く。 それは進んでいるのかどうかも分からない世界だった。 もうどれ位歩いたかね? 是非、万歩計を付けたかったね。 足が重くなり始めた時、白い世界でしゃがみこんでいるハルヒをやっと見つけた。 「こんな所で何やってんだ?」 うずくまっているハルヒが顔をゆっくり上げた。 「別に。あんたには関係無いでしょ」 「あんな事しちまってごめんな。ホントに済まないと思ってる」 俺は未だにしゃがみこんでいるハルヒに頭を下げた。 罵声か蹴りが飛んでくると思ったがハルヒは思いもよらない事を口にした。
「あたしに謝ってどうすんのよ?そんな事しても意味無いわよ」 「どういう意味だ?」 俺には何がなんだかさっぱり分からなかった。 「そのまんまの意味よ。あたしはハルヒじゃないから謝っても意味が無いって言ってるの」 「ハルヒじゃない?だったらお前は誰なんだ?」 「あたし?あたしはハルヒが日記に込めた想いよ」 目の前のハルヒが何を言ってるのか理解出来ない。 ハルヒは俺の顔を見て笑いだした。 「フフッ、あんたってホントに間抜け面なのね」 まるで始めて会った様な言い草だな。 「まだ信じられないって顔ね。いいわ、少し見せてあげる」 そう言うとハルヒは立ち上がり片手を俺の頭の上に置いた。 その瞬間、何かが頭の中に流れ込んできた。 「な、何を!?」 抵抗しようとするが身体が動かない。
「いいから、おとなしく目を閉じて。すぐに終わるから」 俺は言われるがまま目を閉じた。 目を閉じると、瞼の裏に様々な映像が現れた。 怒っているハルヒ・・・ 憂鬱そうなハルヒ・・・ 顔を赤くしているハルヒ・・・ 落ち込んでいるハルヒ・・・ 泣きそうなハルヒ・・・ 笑っているハルヒ・・・ 俺は、ハルヒの事分かっているつもりだったけどまだ何にも分かっちゃいないんだな・・・ するとハルヒが俺の頭から手を離した。 「どう?見えた?」 「あぁ、俺は何にも分かっちゃいなかった」 「そうね。でも、それが普通なのよ」 ハルヒはいつもからは想像も出来ない様な穏やかな微笑を浮かべていた。
「ハルヒ、それはどういう意味だ?」 「だーかーらー、あたしはハルヒじゃないって言ってんでしょ?」 「あ、あぁ、そうだったな」 すっかり忘れてたぜ・・・ 「じゃあ、なんて呼べばいいんだ?名前を教えてくれ」 「あたしに名前なんて無いわ。ここにはあたししか居ないし、そんなのあっても意味ないもの」 「そうなのか?ここにずっと一人で寂しくないのか?」 「まぁ、たまに寂しいときもあるけどね」 そりゃ、そうだよな・・・ こんな何も無い世界で1人なんて俺には耐えられない。 「いい加減話を戻すけど、他人の事を全て理解してるなんて思ってもそれは他人の表面を理解しているに過ぎないの」 「そうなのかもしれない。でも、理解しようって努力する事は無駄じゃないだろう?」 「もちろん無駄じゃないわ。ん、そろそろ時間も無いみたいだから簡単に話すわね」 そう言われて俺は自分の足元から段々消えている事に気づいた。
「おい、これはどうなってるんだ?」 「聞いてるでしょ?ここはハルヒの日記の中なの。だからあんたも元の世界に戻る。それだけよ」 「そうか。で、俺はどうすればいいんだ?」 「その答えはもうあんたの中にあるでしょ?それをすればいいわ」 「あぁ、そうだな」 もう俺の全身が消えかかっている。 「じゃあね、バイバイ。あの子、今回はかなり落ち込んでたからよろしくね。しっかりやらないと死刑だからね」 「あぁ、分かってるよ。色々世話になったな、ありがとよ」 そう言って俺は白い世界から消えたのだ・・・
次に目が覚めた時は、いつものベッドの上だった。 あれは夢だったのだろうか・・・ そんな事はこの際どうでもいい。 あれが現実だろうが夢だろうが、俺がやらなくてはならない事は決まっているのだ。 いつもより家を早く出た俺は途中本屋に寄ってある物を購入した。 教室に着くとハルヒが不機嫌そうな面持ちで自分の席に座っていた。 俺は自分の席に着きハルヒに話掛けた。 「よぉ、相変わらず機嫌悪そうだな」 「そう思うならほっといてくんない?」 「そうしたいのは山々だが、1つ言っておかなければならない事があるから聞いてくれ」 「何よ?下らない事だったらぶっ飛ばすわよ」 「昨日はあんな事しちまって悪かったな。反省してる、すまなかった」 俺は深々とハルヒに頭を下げた。 「ちょ、いきなり何よ?いいから頭上げなさいよ!」 「許してくれるのか?」 「別に怒っちゃいないわよ。なんでいきなりあんな事したのかは気になるけど」 「あぁ、あれは若さ故の暴走らしい」 「はぁ?何言ってんの?訳分かんない」 「そうだ、正直俺にも訳が分からないんだ。でだ、俺の事をもっと分かってもらおうという事でこんな物を用意してみた」 俺は鞄から紙袋を取り出しハルヒに手渡した。
「何これ?開けていい?」 「あぁ、開けてくれ」 ハルヒが紙袋を開け、中に入っている物を取り出す。 「これ、日記帳?これで何するの?」 「あぁ、ハルヒ、俺と交換日記しないか?」 「何であたしがあんたとそんな小学生みたいな事しなくちゃならないのよ?」 「いや、ハルヒの事もっと知りたいし俺の事をもっと知ってもらおうと思ったんだが。嫌なら返してくれ。長門か朝比奈さんとやるから」 俺はハルヒから日記帳を返してもらおうとしたがハルヒは日記帳を手を放さなかった。 「わ、分かったわよ!仕方ないから付き合ってやるわよ」 「そうかい。それは嬉しいね」 こうして俺とハルヒの交換日記がスタートした。 この後、書く事に芸が無いとハルヒに散々怒られる事になるのは言うまでもない。 だが、これでもうハルヒの想いも一人白い世界で寂しい思いをする事も無くなるだろう。 なんたって、今は俺の想いも一緒に居るんだからな。 まぁ、日記の中の俺が今の俺と同じ目に遭っている様な気がしてならないのだが・・・ なんて事を今日も元気満タンの団長様に振り回されながら考えている。 終わり
以上です。 盛り上がっているところスマンかった。
どっかで見たなこれ まさか俺超能力者?
ただただ黙って並んで座る日記の中の二人を勝手に脳内補完しました
GJ
813 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 01:21:33 ID:c5kClVhE
>>777 面白かったよ。国木田悲観しすぎww
>>798 キョンいい男だなw
交換日記か…懐かしいひびきだ
盗作とか無断転載とかだったらまずいんじゃない?
同じ作者らしいから大丈夫じゃね?
支援だってさ。
キョン「おい、もっと開けよ。よく見えないだろ」 妹「これ以上はダメ。恥ずかしいもん」 キョン「小学生のころはよく見せ合いっこしたろ」 妹「あのころはまだ子供だったから・・・。私もう中学生なんだよ」 キョン「親父には見せたんだろ、俺にはダメだっていうのかよ!」 妹「だってパパは・・・」 キョン「じれったいな。俺が開いてやるよ!」 妹「ダメ、キョンくん、ああ・・・」 キョン「すげぇ、小学生のときとは全然ちがう」 妹「やめて、そんなに開いたら全部見えちゃうよ・・・」 キョン「なんか複雑になってる」 妹「あたりまえでしょ、中学生になって科目も増えてるんだから」 妹の通信簿を無理矢理見ようとする兄。
そういうネタをまだ見たこともない子どもが多そうだもんなこのスレ
ようやく規制解除された。 PINK閉鎖の話題が出た辺りから一気にU20の書き込みが多くなった気がする。
>>821 禿同。レスの流れがVIPっぽくなってるね。
解除
824 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 11:19:14 ID:vqQHsr3O
随分過疎だなぁ
エロパロじゃ日に数日レスのないスレとか結構あるから、 このくらいで過疎とかあり得ない。
このスレになってから平気でageる奴が増えたの何とか汁
まぁ取りあえずageる奴が増えてうざい
あげ程度でいちいちガタガタ言うヤツもウザイ
過疎りすぎ お前らが閉鎖閉鎖騒ぐから職人さん逃げちゃったんじゃねえの?
834 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 14:27:53 ID:aXWv363u
過疎(笑)
ごめんなさい('A`)
今更なんだが…… 原作の挿絵でのいぢたんの大好きなパンチラが 一度も描かれていないのはなんでだろう?
学校のパンチラ度は異常
>>808 投下する前に自分で一度読み直して、面白いかどうか考えてから投下してくれ。
もし
>>808 を面白いと思って投下したなら、後生だからもう投下しないでくれ。
840 :
>>837 :2006/08/17(木) 15:19:38 ID:0W+oJY3L
ごめん谷川だった
ハルヒファン・・・・・やけに辛口、ボケ殺し。冷酷。 長門ファン・・・・・・比較的温厚だが濃い変態が多い 鶴屋ファン・・・・・・危険思想の持ち主が混ざっている みくるファン・・・・・影がやけに薄い 朝倉ファン・・・・・・M
俺は朝倉スキーだがMではないぞ!
キョンファンは?
ここでSS作品じゃなくコメントでここまで埋まる章もあな珍しや 古泉ファンが無いがなんだろう ●<マッガーレ! こんな自分はハルヒファン。このコメントってボケ殺し?
>>848 古泉ファンは「マッガーレ」だけで十分だからだろ
何でマッガーレ=ホモ泉なのか知らない俺はきっと勝ち組
851 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 16:47:17 ID:JIFJzgE7
ごめん、sage忘れた
ハルヒファン・・・・・そのまんま 長門ファン・・・・・・女とほとんど会話したことがない童貞 鶴屋ファン・・・・・・権力思想 みくるファン・・・・・自分より弱い存在が好き 朝倉ファン・・・・・・M
1000までいくかな?
ミヨキチファンは?
古泉ファン・・・・・・軸から見て、先端が2cm左に曲がってる
みんな達元気かね?
全員ファンな俺は無問題
鶴屋さん×古泉スキーのオレは読むのが無い
>>859 ありがと
紹介してもらっておいてあれだが…携帯専用らしいのだ。
読めん
間違えた。
いまのアンカー
>>861 ∧||∧ 吊ってくる
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
キョン妹のSSキボン! 自分で書いてくる…
昨日キョン妹で初めて抜いた とうとう堕ちるところまで堕ちたorz
俺はアニメ始まる前から妹ちゃんで抜いてたが……堕ちてんのか?
朝倉が可愛すぎる・・・
>>867 これあげるので持っててください
つ【自覚】
挿し絵があったら使える絵は全部使うだろ。 エロパロ板で偽善的なモラル振りまいてんじゃないよ、邪魔くさい。
ここは何を語るスレなんだ?
マジレスかよ。
U20フィルタの無力さを語るスレです
スレが伸びてると思ったら雑談ばかりか
そんなスレもたまにはね。ちなみに素人の自分はヒーコラ執筆中。
877 :
>>808 :2006/08/17(木) 21:50:53 ID:ALRQEnIA
昨晩は出しゃばった真似をして済まなかった
●「皆さん、ちょっと落ち着いてください」
今朝倉主体のSSを書いてるんだけど、物語のさわり部分だけで 100行近くになってて、長編っぽくなりそうなんだけど 次スレになるまで投下を控えるべきなのかな?マジレス頼む
TXTでうp
881 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 22:41:10 ID:3h064rEQ
>>879 txtでうpするか、
次スレまで待つ。その間に少しだけでも物語を進めておく。
>>879 「なりそう」
ってことは、まだ完成してないんでしょ?
完成させて、推敲終わってから考えた方が良いんじゃない?
その頃には次スレも立ってるでしょ。
>>880-882 ども。殆どできてるんだけど、修正が必要そうな部分も
あるんで、次スレが立つまでに完成させますね。
お待ちしーていまーすー♪ 日本直販
マジレスすると、厨房の書いたダラダラ作文は要らない。 書きたいことを短く纏めるのも技術のうち。 今までに書いたものをもう一度読み返してみれば、 如何に不要な贅肉だらけかがよく分かる。 本当に必要な文だけを残して、後は削ぎ落とせ。 そうすれば、少しは締まったSSになるだろう。 特に独り善がりの部分を残すと最悪なSSになって、 皆から叩かれるのが関の山だ。
おまえは谷川を否定するのか
このスレは読者も子どもと馬鹿が多いからどんな駄作見ても「GJ!」「ワロタ」ばっかりだよ
889 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/17(木) 23:12:16 ID:gpeatNrU
U20のガキどもを含めて、この俺様が修正してやる。 以後は一切の駄作投下を禁ずる。
>>892 はいはい
こんな変な空気だからか投下がないな…
誰か職人さん投下お願いします。
とかいってる俺が未だに長編を書き終えてない件
今まで散々ぬるま湯に浸かって甘やかされてきた糞書き手ども。 これからは容赦のない評論が入るんだからな。 再起不能になりたくなければ、少しは気合いの入ったSS書きやがれ。 自信のない奴は永久にROMってろ。
ID:gpeatNrUをNG推奨 別にお前のために書いてるわけじゃないだろ 偉そうにするのも大概にしとけ だいたいお前みたいな厨はなに書いても「つまらん」だろうな 「糞書き手」って言う奴に限ってろくなSSが書けないという話
>>894 相手にしない方がいいよ。この手のタイプは何言っても無駄
>gpeatNrU 言いたい事は分らんでもないが結果として荒れるだけだから少し自重してくれ。
>>894 書くなんて無理じゃね?
どうせ読むだけだろ
たとえ駄作でも書いた人の努力とかは評価したい。 非難することしか脳のないやつは一回書いてみるといいさ。
要は揃いも揃ってアヌスが小さいんだな。拡張だ拡張
>>894 公共の掲示板に害毒垂れ流しといて誰の為も糞もあるか。
俺の精神衛生保全のために、糞を垂れ流すのを止めさせようって言ってるんだよ。
お前も馴れ合いでGJ貰って喜んでいる糞書き手の一人だな。
それなりの覚悟の上での反抗と見たが、お前がいいSS書いてくれることを望んでいるぞ。
しかしこのスレから駄作が増えたのも事実。U20が増えたのも事実。
「批評するなら自分で書いてみろ」の理屈はもうおなかいっぱい 自分で言ってて恥ずかしくないのか疑問なフレーズだ
特に話の進行を会話に逃げたり、体言止め多用しすぎな奴は覚悟しておいた方がいいぞ。 台本形式などは論外だがな。
Q煽られたりんだけど… Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉を抑えてください。 Q批評とか感想とか書きたいんだけど? A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。
「Q煽られたりんだけど… 」 次スレ立てる人はここの間違いを修正してください。
みんな、気合入ってるなぁ。
書いてるうちにうまくなってくれれば・・・ なんて甘いこと考えてたりする。
>>913 いや、いい心意気だと思うよ。
wktkしながら待ってふもっふ。
寧ろ糞書き手よりも、何でもかんでもGJ、GJ連発して駄目な書き手を増長させ、 その結果、更に堕落させてしまう周囲がもっと悪い。 このスレは、そこから正さないと駄目か。 かなり根が深そうだから、荒療治になりそうだな。
>>915 とりあえずこのスレの批評でもしてくれよ、書き手のためになるだろ。
しかしここは釣りに弱いな
弱くなったんだよ
>>915 読み手の気持ちも考えないで技術だ技巧だなどと嘯くような連中は
どこか人のこないところで同人誌でも作ってたのしんでいればいいだろ、
おまえらのくるところはここじゃないよ。
なんてか、作品を批評して、読み手を治療できるてなら スレが荒れないようなレスで書き手を伸ばしつつ読み手の批評能力あげるようなレスをすべきだな 今のレスの内容じゃ荒らしとなんら変わり無い ID:gpeatNrUが厨房と呼んでいるヤツの文と同レベル
レスついてるから新作きてるのかと思ったら…… も、もう!! あんた達本当に21歳以上なの!? 厨は無視しなさいって言ってるでしょ!! そうしないと、ゆ、許さないんだから!! 幼馴染が(ryってエロゲとかやらんからまったく分からないな。難しいorz
その初々しさが正直、たまりません
うーん、SS投下があっても無くても、このバイオリズムのような荒れは収まらんのか…
>>923 禿…
妄言だ… 気にしないでくれ。
まぁ心配するな、こっちは日本文学だけじゃ飽きたらず、ドストエフスキーを原書で読むほどには文学に親しんでいる。 2ちゃんでも相応の板では、それなりの評価を得ている者だから。 しかしお前ら簡単に潰れてくれるなよ。 俺様が批評してやるスレッドは、なぜかことごとく潰れて 寂しい思いをさせられているんだからな。 この間も某板で十数代続いた名物スレッドが、完全に息を引き取ったばかりだ。 ここは長く楽しませてくれることを祈ってるよ。 無論気に入ったSS、優れたSSには、心から惜しみなくGJと言わせて貰うつもりだ。
___ / ____ヽ | | /, −、, -、l | _| -|○ | ○|| (6 _ー っ-´、} \ ヽ_  ̄ ̄ノノ (_ ∪ ̄ ヽ ( ̄て""´ ヽ \. \ .) 、 ~ヽ ヽ_人 l ,l / __/_ノ ブッ
ならアドバイスの一言をば。どぉぞ!↓
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、 / /" `ヽ ヽ \ //, '/ ヽハ 、 ヽ 〃 {_{ノ `ヽリ| l │ i| レ!小l● ● 从 |、i| ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│ スルーくらいするにょろ /⌒ヽ__|ヘ ゝ._) j /⌒i ! \ /:::::| l>,、 __, イァ/ /│ . /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ | `ヽ< | | ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
>>929 がいい仕事をしたところで次スレの準備をしてくるよ。
あとあまり個人の発言で荒れるようなら
つ削除依頼
いまのPINKに意味はあるのか分からんけど…
932 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/18(金) 00:34:23 ID:q1hcuS4X
残り39KBだから問題なし。
ちなみに俺様の批評に削除依頼が通ったことは、これまで一度も無いよ。 辛辣だが、正確に物事を見極めて当を得ている批評だと判断されているからな。 何なら一人犠牲になる覚悟で試してみるといい。
935 :
名無しさん@ピンキー :2006/08/18(金) 00:40:21 ID:uUq3xOfs
プリンスレやキャラスレのSSとあんま大差ないような…むしろ向うのほうがレベル高いのが多い
>>934 批評するな、とは言わないが、もっと人を不快にさせない言い方が出来ないかな? 批評される本人が不快になるのはまだ仕方ないかもしれないが、君のカキコはなんか周りまで不快になってくるよ。
スベることを予感しつつも、再び匠が現れることを信じている。アドバイスどぉぞ!↓
携帯しか持っていない貧乏人が何を言うか。 お前みたいな奴がここを駄目にしているんだろうが。 お前の方がもっと不愉快だ。 嫌ならスルーしてろや。
気に食わなけりゃあぼーんしてハブっときゃいいじゃねえかよ もう相手するだけ荒れるだけなんじゃないか?
/ . __ 、/ 丿 ヽ / , / ./ / _ ,__' i i i i 'l //. / / /_-''’ ___,,ノ、 7 ' l . レ.l/ ./ / ,,-''''' l l .l , l / ,/ ´ , '_ !-‐'''''''''''') ./l ../l i ...l l r/ .l ゙ '''’ _,,,-‐/ ̄.l/ .l ./ l i .l l .l.! 々' Vヽー--l/'‐、l /l i /ll l /'''' ヽ '..,,,___、l/./ ノ'l/ l' l ./ ! '' /'/' ,/)ノ l / / / ,// / 丿 亅 ./ /r' / ̄ ̄ ̄''' ‐ ,_ /丶 ____ ./ / どうしてSSが投下される前に批評が先立つんだろうか / ̄ ̄ ̄ ̄''' ‐ ,_ \. .l\ ”-ニ⊃ //r'\ / '-,/ .l \ ' ̄ ,/ / │ ''、、 ./ / l 丶ゝ,,,,,,,-‐'' / │ 'l "'-、 / .∩/ .l /─、 ,─/ │ 'l "'-、 ../ ∩/ .l / Cl l - l\ │ 'l "'-、 / / レ' ヽ┌──┐ソ\ │ 'l "'-、
リレー・・・
やはり匠はそうそう現れなかったか…吊ってくる
批評ってのは言い方も含めて一つの印象だからな 不良みたいなヤツに言われたことなんか信じたくなるヤツっているか? そもそもその不良は相手だけでなく関係ないヤツにまで噛み付くときた
>>938 >嫌ならスルーしてろや。
そっくりそのままお返しします
どうせ単なる流行ネタスレだからそのうち子どもも馬鹿も飽きて消えてくれるとは思うけどな
馬鹿は糞SS平気で垂れ流す奴と それを承知でGJする乞食どもだ。 お前ら、SSの内容なんかどうでもいいんだろ? お気に入りのキャラが出ていさえすれば?
/ __ \ / ¨ ヽ \ \ ,' / ヽ ヽ ヽ l ,' l \ l } i / | ヽ \ ヽ j |│ . ! l i 人 \ `->=z‐' } | ハノ . | { { { / >< ` ー--- r≠\| ハノ | l ! | ! / ` ー‐‐ k:::j | lノ( . | \ \ \イ〃テミ ゞCl } \ な、なんでこの人こんなにしつこいんですか? | \|ヽ、 ヽl K:::::} 、 l /  ̄ヾー-、 i / __( | ¨ l C‐'´ _,-、 ノ/ ヽ ヽ // / | l` } ヽ 〈__,. -‐/ / │ヽ } , ' { i ! i | \ー-----ィ´ l , l }/ ! ヽ| i l | | }, ===ィミヽ | / l ! | | ヽヾヽヽ/ ^フ-、 ィ´l│ヽヽ {./ l , ' ヽ | \ヽ/ // /| l j ヽ ヽ } 〉 | ノ \、l ヽl l / ,' { | .ヽ ヽ /\ ノヾヽ
とりあえず涼宮ハルヒの日記ってやつをVIPの保管庫でも見つけたんだか… 書いた人同じなのか?
馬鹿に物事を教えるには根気が必要だからだ。 お前らがそんなことすら分からない馬鹿なのは覚悟の上だ。
とりあえずVIPのほうで同じ作品を見たんだが…… 書いた人同じなのか?
>>954 なんかこっちが過疎ってたから支援代わりに
vipで投下した奴をこっちにも投下したらしい
とりあえずいま気付いた事。 SOS団HPが更新されてる。 以上
似たようなのまた書き込んでしまった……
>>953 そうか
教えてくれてありがとう
すなわちマルチか 最悪なマナー違反だな
>>955 ここは1〜2時間レスが付かないと
過疎ってるって思われがちだしな……
あと、15日問題で先出しでSS投下した人も多かったみたいだから
少しの間は新作は少ないだろうね。
VIPと比べれば過疎ってるように見えるかもしれないが、 エロパロ板では群を抜いて書き込みの多いスレなんだけどな。
このスレで過疎って……。迷惑なヤツもいるもんだな
●「皆さん、ちょっとどころではなく落ち着いてください」
/, | /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ \ .// .:! :| : /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:| i,i .::| :|: :: !,/_ム/_ l:/::: l:: !l::! i::! . ! l .: : .::::| :i:.:: レ',ソ,_/`!::/i:/ i:! | . !.:! ::. : .:.::/´', !::: | ! ヾ.i´:i` !/ / ! 住人一人一人の煽り耐性が甘い i:l', :::::. :. ::. ::〈 、'_゙il::::. |.| j_ソ ゙、_ 煽られた時の放置もしない ヽヽ、:::::::::. :::.::::\ニ',::. ii::! ノ SS投下や雑談で流すこともしない ヾ、i::::l::::l::::',:| ',::. !',! ィ´ だから荒らしに荒らされる i|ヾ:!:::i::::/ヽ ヽ. l 丶. / 侵入を許す。 ノ /ii/lノ ヽ:r‐y┬ ' イ'"`'‐- 、 / ヽl/ ' / \__{ヽ、 /_,, -‐‐‐-- ,,_ \_,ヽ‐、
関係ないけどちょっと質問して良い? ハルヒってスニーカーでも連載中なの?
真摯な姿勢でいないと作者達が投下しにくいじゃないか
勝手に荒らしにしないでくれ。 糞SSにGJ連発するお前らこそ、大多数のROMにとっては荒らしだろうが。
まさかと思うが、お前ら……いくらカキコしているからといって 自分たちが多数派だなんて思っていないよな?
>>970 dクス 書店じゃなかなか手に入らないから
定期購読しようか迷ってたんだよね。
この辺で流れを変えてくれるSSを期待したい
>>968 大丈夫だ。
荒らしなど屁とも思わん豪傑な書き手達もいるはずだ。
とりあえずこのスレ埋めちまわないか? 容量も残りレスも中途半端だし。
俺が言える義理じゃないが、次スレから気持ちよく使ってもらおう。
ここよりも次スレで投下したほうがよろしいんじゃ?
SS投下なら次スレのほうがいいな。 20レス、20Kではいささか場所が狭すぎる。
しかし投下投下とうるさいこと。 お前ら自分で書いてみようという気すら全くないんだな。 乞食根性丸出しな、最低最悪な人種だよ。 まぁハルヒファンには珍しくないがな。
4月の頃のなんと平和だった事か 今みたいにキチガイも居らず
>>979 あのころの方がヌけるのが… なんでもない、もう寝る。
チ裏
IDが変わった後も透明あぼんしたいんだけど、何か方法ないかな?
現実から目を背けようとしても無駄だよ。 逐一回線切ってID変えてあげるから。
4月を知らない自分ガイル このスレで初めて見た文が「夏だな」 しみじみと思う。偶然だと信じたい、と。
明らかにピンク閉鎖騒動辺りからスレのふいんき(何故かry がおかしい件 厨はスルー汁
こまめにアホのIDを右クリからぽぽいっとリストに放り込んで 手軽にノイズをカットできる専ブラ使用、マジおすすめ。
埋めついでに、前にどっかに投下したネタ ちなみに台本形式 もしも、キョンが記憶を失ったら キ「こ、ここは何処なんだ……みんなが呼ぶ『キョン』というのが俺の名前なのか?」 ハ「そうよ、あんたの名前は『キョン』。そして、このあたし、涼宮ハルヒの夫よ!」 み・古「「おっとーーー!!」」 長「……おっと?」 古(こ、こんな一大事まで利用しようとするとは……さすがです涼宮さん) キ「夫……ということは俺達二人は学生ながら結婚していると……」 ハ「そうよ!いろいろと大変だけど、ラブラブな新婚性活をおくっているのよ」 キ「でも、たしか日本の法律では、男子は18歳からしか結婚できないはずじゃぁ……?」 ハ(くっ!こいつ、なんでそんな余計なこと覚えてんのよ!) 古(さすがです。キョンくんの防衛本能が喪失した記憶の中から必要なものだけを手繰り寄せました。 ……でも、このままでは面白くありませんね) 古「キョンくん……あなた達は日本の法律を離れて、遠く中東の地で挙式したんですよ」 ハ(ナ、ナイス!古泉くん。あなただけはあたしの味方ね) キ「そうなのか……ところで君は?」 古「僕ですか?僕は古泉一樹。あなたの親友ですよ」 長「そしてわたしは有希。あなたの妹……」 ハ・み・古「「「な!!」」」 長「……お兄ちゃん(ひしっ)」 キ「そうか……心配かけてゴメンな」 ハ(くっ!やるわね有希!『結婚してても関係ない』ポジションを瞬時に判断するなんて…) 古(しまった……僕ももっと捻るべきでした) キ「……と、なると、そちらの可愛らしいお嬢さんは、俺の何なんですか?」 み「はい?わ、私ですか?……私は……」 古(さあ、どう出ますか……) ハ(なんでみくるちゃんだけ『可愛らしい』とか付けんのよ) 長(お兄ちゃん……) み「私は……朝比奈みくる。あなたの……先輩です」 古(普通です!!そのままです!!) ハ(あれ?そう言えば先輩だったっけ?) 長(……逃げた(精神的な意味で)) キ「そうですか……いきなりで、不躾かもしれませんが、朝比奈先輩!!」 み「ふぇ?……あ、朝比奈先輩?」 キ「助けてください!!俺、きちんと記憶を取り戻したいんです!!」 ハ「ちょっとぉぉおおお!!」 キ「な、なんだい?ハルヒ?」 ハ「何でみくるちゃんを頼るのよ!!こういう場合は妻と一蓮托生で頑張るもんでしょぉ!!」 キ「え?あ?いや……何故か自然と……」 古(さすがですキョンくん……記憶が無くとも本能で嗅ぎ分けましたね) 長「お兄ちゃん……お茶……」
このスレの外では、明らかにお前らが厨な現実
あぼんも何もほっときゃいいんだって。 どうしても我慢できなきゃ一言書き込んでおけばいいのさ。 ドストエフスキー原書で読む奴キモ!
そそ 何回ID変えようがこっちは右クリックでNG一秒もかからん バカみたいに回線切って荒らして繰り返す手間なんぞに比べたら一瞬 ここって連投規制ってあるのん? もしあったら、連投の支援になったりして
ていうか、批評しないの、アンタ?
しないんじゃない、出来ないんだ。 それぐらい察してやれよw
おまいら、かまってやると調子に乗るだけだって 荒らしに対してレスしても俺がついていけん
荒れるからあんまり言いたくなかったけど、このスレのSSって 出来の良し悪しが禿し過ぎ それだけ書き手が多いってことだから幸せなんだろうけど・・
>>985 批評じゃないんだけど、オチはどこですか
うめ
ゴメン
>>985 記憶喪失と聞いて読む前にGS御神の横島を思い出してワラタ
ていうか記憶を戻そうという奴が一人もいねえw
Japanese apricot
埋めネタだからいいんじゃない? umeeeeee〜
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【涼宮ハルヒ】谷川流 the 26章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155828790/
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名無しさん@ピンキー :2006/08/18(金) 01:58:33 ID:1XkSKnW+
1000なら結婚
1001 :
1001 :
Over 1000 Thread このスレッドは1000を超えました。 もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。