【あかほん】【濱中】氏家ト全総合 19時間目【妹】
まったりいきましょう
5 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 22:13:42 ID:kPI0T2wT
おつ
てか新作もいきなりはSS書けないだろ…
9 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 00:22:50 ID:vXjzh97C
あげちまったスマソ
一話目読んだだけで話かけるやつはそうそういないだろ。
10話くらいすぎないとキャラクターも掴み辛いだろうし・・・
古田氏いつも更新乙です
前スレもピンキリ氏の小ネタでちょうど天寿をまっとうされたようです
前スレに書けれなかったのでこっちで
>>ピンキリ氏GJ
日本の負け方に落胆してた何かが癒された(´ ▽ `)
ピンキリ氏&前スレ埋めGJ&乙です!!
うーん、しかしあの負け方の後にサッカーネタは‥‥‥
勝ってりゃ無問題だったが、結果が結果だけにもう少し寝かせてもよかったのでは?
大丈夫。今週の絶望先生の一部分よりは全然大丈夫。
あかほん、なんだか内容が微妙だ。
社長と秘書は萌え。主役3人組はまだ掴めない。
マネージャが登場して、主役が揃うまで書けそうにないや。
マガジン買って来た
あかほん面白いな。キャラは好きな感じ。
22 :
拓弥:2006/06/14(水) 22:26:49 ID:xQQdvZJr
ちょっと「あかほん」も告知漫画で思いついた小ネタをひとつ…
アイ「あ、ミカちゃんだ。かわいいよね〜
マサヒコ君は好きなアイドルとかいる?」
マサ「いや、別に興味ないです」
アイ「あ、ごめんごめん…マサヒコ君はそーだよね
こっち派(アイドール)だよね」
マサ「なんか読み方間違ってるみたいですよ?
…アイドルにも愛ドールにも興味はないですけど…
ココを○○したり、○○○を×××したらいい声で鳴く
アイ(先生)ドールには興味ありますよ…」
アイ「ん、あぅっ…だめ、マサヒコ君…そこは…ん、ふ…あ…ん…」
…以上、早いモン勝ちのネタですね、「あかほん」個人的にはなかなか良さげな手ごたえ
また、毎週水曜が楽しみになってきました…
とりあえずこの辺で、では〜
拓弥氏乙&GJ!
俺の脳内妄想の通りだったw
拓弥氏実にGJ!
短いながらもこれぞエロパロですね
新スレ第一投目、乙でした!
アイ(先生)ドールおれもホシス(*´д`)ハァハァ
あかほん…何かアヤナにメガネかけたようなのがいたな。
中村+アヤナ−エロ、巨乳
とか。
そろそろ両エース様か主砲神の降臨キボンヌ
いや失礼、正座して待ちます
「子供が出来たの」は将来の暗示。
と深読みしますた。
コテで雑談スマソ
6巻オマケの4コマに、戸川さんキターーーーーーーーーー
アヤナに携帯でメール打ってるーーーーーーーー
偶然というか、単にネタが掠っただけですが、読んで脳汁出ました。以上チラ裏でした。
>541氏
その気持ち凄くわかります。
いつもROM専ですけど
原作とここの作品が似ていると
ちょっと嬉しいかったりして
今週はここまで拓弥氏の小ネタがひとつのみか……
皆さんお忙しいでしょうが週末に期待してます
6巻の書き下ろしはこのスレ的にも燃料満載だったし、
その後の描写を明確にするのを避けたのも、妄想する余地を残してくれたという意味では
それもアリかな、とか思えるし…
まあそれはともかく、漏れはアヤナの「子供ができたの」発言に萌えた…
6巻出てたのか
買いに行きたいが雨が…
こんにちは、そらです。少し時間かかりましたが書き上がったので投下します。
それでは「影四つ 最終話 ずっと4人で」です。どうぞ〜。
「くぅん・・・はぁ・・・んんん・・・・」
ベッドの上である男と女が己の性欲の赴くままに体を重ねあっている。
「ん・・・アキちゃん・・・・」
男・・・城島シンジ。現在22歳が腰を打ちつけている。シンジが腰を前後に動かすたびにアキと呼ばれた
女の子・・・矢野アキ現在20歳が艶かしい声を上げる。
前回・・・アキの告白から実に4年近くの年月が経っていた。二人は今シンジの部屋で交わっている。
「はぁ・・・くぅ・・・アキちゃん・・・可愛いよ・・・」
腰は動かしながらアキの髪を撫でるシンジ。サラサラと流れていくアキの色素の薄い髪。
シンジが手櫛でとかしているアキの髪は今や肩より下まである。想像しにくい方は妹の七巻で
エクステ付けたアキを想像すると分かりやすいだろう。
「はぁ・・ん・・・髪・・・くすぐったいですよぉ・・・あん・・・」
アキの豊満な胸が体に合わせて揺れる。シンジはその胸を気の向くままに揉みしだく。
「アキちゃんの胸、やっぱり大きくて柔らかいな。」
シンジの指の動きに合わせてアキの胸は形を変えていく。
「そりゃ・・・昔からマナカやカナミにいじられてましたしね・・んふぅ・・・ん・・・」
そういえばそうだったなとシンジは思い出す。当時にはカナミ&マナカの貧乳コンビがアキの巨乳を弄るのが
日常茶飯事だった。今では二人の胸もそれなりには成長している。それでも若干平均よりは
小さめな気がしなくもないが・・・
「シンジさん・・・カナミとマナカの事考えてるんですか?」
アキの指摘にシンジがギクリとする。見ればアキの顔はどことなくむくれてる気もする。
「ん、ごめん。少しだけ考えてたかも・・・」
シンジがポリポリと頭をかく。アキはジト目でシンジを見ながらも言った。
「ダメですよ・・・今日は私だけ見てくれないと嫌です。」
アキがシンジの首に腕を回してキスを求める。シンジの首筋にはアキの生ぬるい吐息がかかっている。
「うん、ごめんね。今日は・・・アキちゃん・・・」
シンジもアキの体を抱きしめる。アキの柔らかい体の感触と体温が全身で感じられる。
「ん・・あぁんん・・はぁ・・・キス・・・ん・・・してくれたら・・ん・・・許してあげます・・ひぁ・・・」
アキが喘ぎ声をあげながら言う。シンジはそのままアキの唇に自分の唇をあてる。
「ん・・・ふぁ・・・ぴちゃ・・・ちゅう・・・ちゅる・・・・」
赴くままに舌を絡めあう。シンジの腰の動きが徐々に加速していく。
「あぁ・・・アキちゃん・・・んん・・俺もう・・・イク・・・」
シンジの激しいピストンにベッドはギシギシと音を立てる。
「はぁん・・・ああ・・・ん・・・私も・・・ん・・・イク・・んんああああ!!!」
シンジの背中に衝撃が走ると同時にシンジはアキの中に精を吐き出した。
「はぁ・・・はぁ・・・アキちゃん・・・」
シンジはアキと繋がったままアキの体を抱きしめる。アキもシンジに抱かれながら心地よさそうだ。
「はぁ・・ん・・・でも、シンジさん。そろそろ・・・決めないとですよ?」
シンジの胸の中でアキが言う。そうだ・・・そろそろ決めないといけないんだな。
「はい、飲み物だよ。」
カチャカチャと音を立てながら飲み物をみんなに配っていくカナミ。今日は城島邸にマナカとアキがいる。
「ありがとう、カナミちゃん。さて・・・と・・・話しましょうか。」
マナカが上品に飲み物を口につけるとそう切り出した。
「そうだね・・・そろそろ決めてもらわないとね。」
マナカに同調するようにアキが言う。決めなくてはならないこと。それは・・・
「そうだね。お兄ちゃんがどうするか。私といるか・・・マナカちゃんか・・・アキちゃんか・・・」
カナミが言う。あれから4年。シンジは実にこの3人と交際をしていた。もちろん3人ともこれは了承済みである。
デートや情事は順番に行い、たまぁ〜に複数だったり・・・である。
しかし、この度シンジの就職が決定。県外に就職したため引っ越さなければならないのである。
また、3人もそれぞれ専門や短大を今年卒業する。それに伴いシンジが最後は誰を選ぶのか。
今日はそんな大事な日なのであった。
「・・・やっぱり・・・今日決めないといけないのか?」
「ズルズル引きずってもいけないしね・・・私たちはお兄ちゃんの決定に従うよ?だって・・・それがお兄ちゃんの
選んだ人なんだから・・・だから・・・お兄ちゃんに任せる。」
シンジの言葉にカナミが言う。シンジは自分の眼前にいる少女達を見回す。
初めに目に入ったのはマナカだった。
思えば、あの冬の旅行でのことが全ての始まりだった。思いがけなかったマナカの告白。それで全てが変わった。
その後の体育倉庫でのマナカとの交わり。マナカが思い出させた幼い頃の誓い。誓いますか?誓いませんか?
マナカには聞かれてなかったが・・・あの時シンジは無意識に誓っていた。
たとえ長い間離れていてもマナカはずっとシンジを思っていた。これだけ可愛らしい少女だ。まぁ、多少変わっては
いるが・・・中学の時もモテなかったはずがない。それでもシンジと再び出会うまで彼女は一点の穢れもない
少女だったのだ。シンジへの思いは強い。
この4年間も実にマナカらしい4年だった。友人たちとも上手く付き合いながら、シンジとも付き合う。
さらに、夢を追い続ける為に小説を書くのもやめていない。もしかしたら、この4年で一番頑張ったのは
マナカなのかもしれない。
目を滑らせるとカナミが目に入る。ずっと一緒に育ってきた大事な妹。お兄ちゃんっ子でいつも後ろに
くっ付いて来たカナミ。あの日・・・まぁ、シンジも浅はかだったと言えば浅はかだったが犯してしまった禁忌。
しかし、そこまでしてまでシンジを思っていたカナミ。社会的に、道徳的に外れようともシンジと一つに
なりたかったという思いは決して非難できるものではない。ただただ、カナミは好きな人が兄だった。
それだけなのである。
カナミにとっての4年間は色々な感情の入り混じった4年だった。兄妹という事に罪悪感を感じたことも
実は少なからずある。それでも彼女は今も自分の気持ちを捻じ曲げずに曇りなき信念を持っている。
三つ子の魂百までというが・・・カナミの場合シンジへの思いはまさにそれである。
そしてそれは、これからも変わらない気持ち。
さらにアキを見る。抱いていたシンジへの恋心はあの旅行で露になってしまった。彼女が見たくなかったもの。
それはシンジから他の子への愛情を見せる行為の他になかった。シンジからマナカにキスするのを見たくない
という嫉妬の心。それはそのままアキのシンジへの気持ちへと変換するのが自然だった。
そこで気づいた自分の恋心にアキはシンジの家で全てを吐き出した。嫉妬するのは好きである事の
裏返し。全てを告白したアキは、シンジにとっても。アキにとっても初めてのキスを交わした。
また、この4年で最も変わったのもアキかもしれない。アキはあの日以来髪を伸ばし始めた。
別にシンジに言われたからでなく本人の意思だ。シンジのために可愛らしくありたい。別に髪が短くとも
アキは可愛らしい少女だったが、長い髪こそ女性の象徴と思ってるんだろう。
そんな健気な所もこの4年で気づいたアキの魅力であった。
3人の少女を見渡してシンジは目を瞑る。誰が一番いいか・・・なんて失礼なことは思えない。
カナミも、マナカも、アキも。みんな最高にいい子なんだ。だから・・・誰かを選ぶなんてできない。
「やっぱり・・・誰かなんて選べないよ・・・もし選べって言うなら・・・俺は誰も選ばない。」
思案の末シンジは3人にそう告げた。
「えっと・・・それはどういう?」
アキが首を傾げる。
「俺はカナミも・・・マナカちゃんもアキちゃんも・・・みんな好きだ。子供みたいだが、それが事実。
4年間3人と付き合って、3人の良い所も悪い所も見てきた。だからこそ・・・誰かを選ぶなんて
俺には出来ない・・・どうしても誰か選べって言うなら俺は誰も選ばない。俺はこのまま一人身でいい。」
それがシンジの出した答えだった。誰かを選んでしまえば他の二人を傷つけてしまう。それは嫌だった。
エゴでしかないが・・・誰も選ばないのはきっと3人ともを傷つけてしまうだろう。
それでもシンジは、誰かだけ幸せになって2人は傷つくのは嫌だった。
室内がシーンとして、なんだか重い空気が流れていたときだった。
「ぷぷ・・・」
ふと誰かの笑い声が漏れる。どうやらマナカが下を向きながら必死に口を押さえている。
「だ・ダメだよマナカちゃん。ここで笑っちゃ・・・ふふ・・」
「そういいながらカナミも笑ってるじゃない・・・・あははははは。」
シンジには状況が全く掴めなかった。笑えるようなことを言った覚えはないんだが。
だが、3人の少女達は笑っていた。それはもう盛大に。
「え・・・っと?俺何か笑えるようなこと言ったかな・・・?」
シンジが首を傾げる。するとよっぽど面白かったんだろうか、マナカが涙目を拭きながら言った。
「すいません、シンジさんの言ったことが面白い訳じゃなくて・・・あ、ある意味面白いんですけど・・・ふふふ。」
全く意味が分からない。
「えへへ、ごめんねお兄ちゃん。実はね、みんなで話してたんだよ。お兄ちゃんはどんな答えを出すのかって。」
同じように笑いを堪えながらカナミが言う。
「俺がどんな答えを出すかって?それってどんな意味だ?」
「シンジさんの事だたか、きっと誰も選べないんだろうねってみんなで予想してたんですよ。
そしたらもう、見事に予想通りで・・・余りに見事だったんでついつい。」
アキの言葉でようやく分かった。つまり・・・散々シンジが考えて考えて、考え抜いて出した答えは
すでに予想されていたのであった。予想した方は面白くない訳がない。
恐らく、戦国時代とかの軍師の策が的中した時の快感はこんなもんなんだろう。
「む・・・何だよ・・・それでも・・・俺が誰も選ばないのは変わらないぞ?」
シンジが言う。確かにそうだ。予想通りだからってシンジの決意は変わりない。
しかし、その決意すらバカらしいような事をマナカが切り出した。
「いいですよ?誰か1人なんて選ばないで。私達3人全員選んでくれればいいんですから♪」
「はぁ?それってどういう・・・」
「ですから、私達4人一緒に暮らしませんか?ってことですよ。これなら何の問題もないですよね?」
あっけからんとマナカが言う。確かに問題はない気がする・・・気がするが・・・
「いやでもさ、婚姻届とかどうするんだ?重婚はできないだろ?もともとカナミとは結婚できないけどさ。」
シンジが言う。確かに元々カナミと結婚はできない。最も法律では婚姻届が受理されないだけで
兄妹で子供を作るのは違法ではない。まぁ、生物学上遺伝的に問題はあるかもしれないが。
「ええ、結婚はできませんね。だったらしなければいいだけだと思いませんか?いいですか?
確かに日本では重婚は禁止されています。また、近親者との結婚もできません。
では、こう考えて見たらどうですか?結婚しなければいいんです。」
マナカがかなりぶっ飛んだ理論を持ち出してくる。
「け・・・結婚しなければいいってどう言う・・・」
「まぁ、世間的には同棲状態ってトコですかね?表札には城島、黒田、矢野の3つの苗字が並ぶ事に
なりますが・・・まぁ、今の世の中そんな珍しくないですよ。その会社専用のアパート等ではよくある
事です。郵便局の知り合いがいたら聞いてみたらどうですか?一つに家にいくつも苗字があるのは
そんな珍しくありませんから。」
マナカがスラスラと説明してくれる。つまり・・・結婚はしないが、4人一緒に住むってことか?
確かにそれなら問題ないだろう。子供に関しても、婚姻届がなければ子供の戸籍が作れない訳じゃない。
「それでも・・・3人とも戸籍上は一生独身になっちまうんだぞ?いいのか?」
お嫁さんになるのは女の子の夢の一つとも言う。かなり大きな問題なはずだ。
「私は構いませんよ。そんなの便宜上のものでしかないですから。」
と、マナカはあっさりと言う。
「私も・・・お兄ちゃんと一緒にいるのはそれしかないから・・・」
カナミは少し残念そうに言うが、納得しているようだ。
「私は・・・正直ちょっと迷いました。これでもやっぱり好きな人の苗字になるのが結婚だと思ってましたから。
でも・・・私もシンジさんと居たいから・・・だから、私も4人一緒がいいです。」
と、微笑みながらアキは言った。3人の気持ちを聞いたシンジは一つため息をつきながら
「全く・・・3人ともバカだな・・・でもそれを認める俺はもっとバカだな・・・決まり・・だな。
世間の目なんてどうでもいい。大事なのは・・・一緒にいることだもんな。」
と言って、3人を順番に抱きしめた。こうして何とも奇妙な4人の関係は終わりを告げた。
ずっと4人一緒。それが例え世間的にはおかしな関係だとしても。それが幸せなのだから。
「おーい、この荷物はこっちでいいのか〜?」
そして季節は変わって春の某日。シンジは引越しの荷物を家へと運んでいた。
「うん、そこに置いといて〜。あ、これはアキちゃんの荷物だからそっち〜。」
カナミが家の中で荷物を整理しながら言う。あの日からなんだかドタバタしながら今日を迎えた。
マナカとアキの両親は驚くくらいこの関係を受け入れてくれた。娘がそれが一番なら・・・と思ったんだろう。
「マナカー!この荷物はあんたの〜?やけに重いけど何が入ってるの?」
アキがダンボールを持ちながら叫ぶ。すると部屋からひょっこりマナカが顔を出した。
「あ、それは私の本です。読みたいなら貸しますよ?」
「いや、いい。どうせ官能小説だろうし・・・」
あっさりとマナカの勧めを拒否するアキ。実際、中身は官能小説だった。
「ふぅ・・・にしてもいい物件があって助かったな。」
4人が住むのは賃貸マンションだ。部屋数も多く、なかなかいい物件だ。家賃は4人で割り勘となっており
生活費なども割り勘と決めている。
やがて、夕日が部屋に差し込む頃、ようやく引越しは終わった。
「ふぅ〜。お疲れ様・・・結構時間かかっちゃったね〜。」
カナミが汗を拭きながらみんなにお茶を配っていく。
「あー、明日は筋肉痛になりそうだ・・・」
シンジがお茶をすすりながら言う。
「あら、だらしないですよシンジさん。今日から夜はもっと筋肉痛に・・・」
マナカが正座をしながら言う。ああ、確かにそれは由々しき事態かもしれない。でも、これが自分の選んだ道。
というか、無茶苦茶に羨ましいシチュエーションだ。
「あ、そういえば今日の晩御飯どうすんの?」
アキが胡坐をかきながら言う。見た目は女の子らしくなったがこういう所は矢張りアキのようだ。
「あ、それじゃあみんなでお買い物行こうよ!近くにスーパーあるしさ。」
さぁさぁとカナミがみんなを玄関に追い立てる。そのまま4人で街中を闊歩する。
「そういえばさ、食事当番とかどうすんだ?」
「ああ、それでしたら4人で交代制にしましょう。今日は4人で作って、明日から順番で。」
シンジの言葉をマナカが答える。それに不満そうなのはアキだ。
「えええー!?マナカとカナミは料理上手いんだから二人で作ればいいのにぃ〜。」
「私はいいけど・・・お兄ちゃんもアキちゃんの手料理食べたいよね〜?」
と、カナミがウインクしながらシンジに言う。
「ん?ああ、そうだな。アキちゃんの料理も食べてみたい。」
シンジにそう言われてはアキも断ることが出来るはずない。完全に作戦勝ちだ。
「うぅ〜・・・頑張りますけど・・・でも私お料理はそんなに・・・」
アキがしおらしく言う。
「大丈夫ですよ、アキさん。料理は愛情ですから・・・」
そんなアキをフォローするマナカ。そんなやり取りをみながらシンジは空を仰ぐ。
これから続いていく日常。それは普通ではない日常かもしれない。
それでも・・・4人一緒なら何が起こっても問題ない。1人より2人、2人より3人、3人より4人。
それだけ大きく、強い絆があるんだから。そんな4人を柔らかな夕日が見守るように照らす。
4つの影はどこまでも伸びている。そう、どこまでも、いつまでも・・・・
(FIN)
ここまでです。誤字脱字は補完お願いします。
無事ハーレムENDで終わらせる事が出来ました。全部読んで下さった方に感謝です。
シリーズ物はこれで3つ書いた訳ですが、かき終わると困るのが次に何を書くかですね。
あぁ、次はどんなの書こうか・・・そんなわけで次回の投下でお会いしましょう。
そら氏キキキキキタ――――!
GJです!一週間分の渇きが一気に潤いました!
最高の美味を空腹時に味わうこの至福感…!
そら氏キタ━━(━(━(-( ( (゚∀゚) ) )-)━)━) ━━ !!!!!
乙&GJ!
ハーレムいいなぁシンジウラヤマシス
そら氏スバラスィ!!!
この四人には是非幸せになってもらいたかった
そら氏=松坂大輔
そら氏GJ!!
あなたの長編モノはいつ読んでもいいです!
次の作品もまったりとお待ちしてるねで、氏のやりやすいペースで頑張ってください!
そら氏GJ!いやはや、相変わらず素晴らしすぎるです。
そら氏の文はまるで美しい旋律を奏でるよう・・・
47 :
418氏:2006/06/19(月) 00:43:21 ID:Ss7Dc5f3
ずーーと前にカチューシャ娘×マサヒコを書いたもんですが
最終巻を手に入れて名前がわかったんでちと熱がよみがえり書いてみた。
あれかいたときいつのころだったんだろうな…
48 :
418氏:2006/06/19(月) 00:45:00 ID:Ss7Dc5f3
ねっとりと絡む吐息。湿っぽさが襟元に吹き込んで、ぞくりと総毛立つ。腕の中には細い、女の子の体がある。
鼻先を甘い匂いがくすぐって、正気を失いそうになる。全身に力が入った。
頭の後ろに手を回して体重を預けさせる形で抱き寄せた。抵抗らしいものもせず、目的の場所に収まった。
シャンプーの匂いがする、目の端に写りこむのは付き合い始めたころプレゼントしたカチューシャ
印象的なそのアクセサリーだけが学校でマサヒコと柴原が共感するアイテムである。
柴原の唇を夢中で貪る。柔らかくて瑞々しい唇から、ぬるいミント味が流れ込んでくる。爽やかで、それで色っぽい吐息。
「じゃぁベットにいこ〜?マサヒコ!」
彼女に誘われるがまま、流され受動的についていくマサヒコ、足取りはゆっくりだが、けして拒んではいない。
口元を絡ませながらベットに横になって抱き合った、緊張なんてない、そこには長い時間を共有した二人の世界
「いつものアレ、してくれないかな…ほら、つけたままでさ」相手の髪をなでながら話しかけるマサ
「あはは、じゃズボンぬがしちゃうね」そういって柴原はフェラの体制にはいっていく。
マサヒコはこの行為が好きだった。フェラをするために自分の息子に顔を屈みこんでくれる女の子
自分がプレゼントしたカチューシャのおかげで髪がかからず顔の表情と咥えこんでくれている所がはっきりとみえるからだ
こちらを覗き込むように目線を合わせたまま、柴原は舌を出して、そろそろと動き出す。数センチの距離を埋めていく。
「く――ぅ」
先っぽの方に舌先で触れる、マサヒコが声を出してくれるのが楽しくてたまらない、
先端の方が唾液でてらてらとぬめっている。そのまま下の方へ頭をスライドさせる。膨らんだ所から、
少しくびれた所を通っていく。頭上で息を飲む音がまた聞こえた。気持ち良い場所はわかっている、同じように来た道を戻ってゆく
マサヒコはさっきから私の髪の毛をさわっている、そんなに私の髪が好きなんだろうか?
でも撫でてくれることに気持ちがいいことには変わりない その好意を甘んじて受けた
髪の毛を梳いていた手が落ちてきて、耳を撫でる。小指が耳の中に入ってきて、痺れが走る。びくっとして舌が止まった。
「続けてほしいな?」マサヒコが私に微笑みかけてくれる。希望するようにいわなくても命令されたら私は逆らえることなんてできないのに…
そんな彼が大好きで私は愛情をかけてHな行動を再開する。
自分の欲求通り、そそり立ったモノを飲み込んだ。口の中がいっぱいなって唇の端から溜まった唾液が垂れ落ちる。
鼻先にマサヒコの匂いを感じているとそれだけで酔ってしまいそう。
抜けそうになった辺りでまた奥へと、何度か往復していると口の中にマサヒコの先走った味が混じってくる
あぁ、私はこの味が好きなんだ、そう実感してマサヒコに顔をむけると、彼はうれしそうに私に微笑んでくれていた――
彼女の長いストレートな髪の毛、カチューシャのおかげでできた隙間から自分自身をくわえ込んでいる彼女を見ていた…
柴原は細まった瞳に妖艶の光を宿して俺に微笑みかける 美味しいよ そう語りかけてくるような笑みだった
俺は自然に微笑んでいた あぁ、俺はおかげでどんな女の子からの誘惑でも負けはしない、柴原、お前が一番だ…
うなじや首筋を愛撫しながら彼女の行動に身をまかす、どんどん高みに昇っていく
先生の指示にしたがい一日3回ほどスッキリさせていた時期もあったが、そんな行動この行為の気持ちよさと比べたら
雲泥の差だ、自分の家ではもうしない、彼女の家でスッキリさせて帰るのがお決まりになっていた。
柴原は左手についた逸り汁を丹念に舐め取ってゆく、指の間で舌をくねらせる行動は十分に淫猥だ。
「髪の毛、絡ませてよ…」彼女の髪の毛を汚したい…一緒にこすってもらいたい…
マサヒコは自分の欲望を素直に吐きだしながら、彼女との行為を進めていった…
49 :
418氏:2006/06/19(月) 00:50:48 ID:Ss7Dc5f3
to、こんな感じで行為が進み
最終的にはマサヒコは柴原にカチューシャを返され別れを告げられる…
という悲哀話に持ち込みたかったんだがそこまで文才は持ってなかったみたいだ。
でも機会があればまた書いてみる、最終巻発売おめでと&新連載たのしみです('ー'*)
>418氏
おおこれはお久しぶり
できる範囲で十分ですので機会があればよろしくお願いします
>そら氏
もう貴方にはGJという言葉以外が見つかりません
最強エースのピッチングの前にただただひれ伏すばかりです
職人の皆様素晴らしい!
そして今週。「カナミが義妹だったら〜」と何気に意味深なカミングアウトにびっくり。
実の妹だから必死に我慢してたんだな。
携帯、ドコモでエロパロ板を見えやすくしてくれていたサイトが使用できなくなったんですが誰か代わりの教えてください
55 :
宣銅烈:2006/06/20(火) 02:19:32 ID:ZOWuXILa
はじめまして、宣です
なんか唐突に思いついたので投下します
NGは「まだエロなし」「色々と破綻しまくり」
タイトルは「極萌!ブルマだらけの陵辱大会」で
56 :
宣銅烈:2006/06/20(火) 02:23:03 ID:ZOWuXILa
今日は体育祭。
カズヤは今岡のブルマ姿を妄想して抜きまくっていたら
夜更かしをしてしまったらしく、いま今岡に連れられ保健室に向かっている。
オレは今岡に「危ないぞ、大丈夫か」と聞いたら
今岡は力コブを出し、「大丈夫。いざとなったらカズヤを殺すから」と言っていた。
非常に心強い。これでこっちもカズヤと共同企画をしていた『極萌!ブルマだらけの陵辱大会』を開催することができる。
グフフフフフフフフ。
「どうしたのお兄ちゃん?ボーっとして」
カナミが言ってくる。 実はちょっと考え事をしていたんだよ
おまえたちをどうやって鳴かせようかってね。あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ
「マナカちゃん!お兄ちゃんがなんかアブナイ!」
「これは重症ですね。急いで病院に連れて行かないと」
こうしてオレはそのまま病院へと強制連行された。
カズヤ………… おまえに後を託す……
57 :
宣銅烈:2006/06/20(火) 02:25:38 ID:ZOWuXILa
「ホラ、ちゃんと寝ときなさい、全く」
オレは今岡に連れられベッドにいる。既にもう一人のオレはスタンバイを完成させている。
何度もシミュレーションしていたんだ。大丈夫だ。
「じゃあ私は運動場に戻るか……ら……」
オレはありえないスピードで入口のカギを掛け、破壊した。 これでもう出られない。
「ち……ちょっとカズヤ何やってんのよ!!」
今岡の蹴りが、もう一人のオレに突き刺さる。 ああ、たまらないぜ。
オレは真後ろから一気に今岡の背中に飛びついた。
「キャッ!! 何すんの!!!」
オレは投げられそうになるも、一気に胸を揉み、力を失わせた。
「ちょっと……カズヤ……どうしたの?」
「いやいや、せっかく保健室まで来たんだからちょっとは楽しもうぜナツミィ!!!!」
オレはポケットからBIYAKUを取り出した。
お楽しみはこれからだぜ…… ナツミ…………
オレは服の上から直接ブラを外し、服の中にBIYAKUを流し込んだ。
そして嫌がるナツミに無理矢理口付けをした。
「む……ん……んー!!」
その時、いきなりナツミはオレの舌に噛み付いてきた!
「ぐ、ぐわー!!ぐぐぐ……」
オレはつい倒れてしまう。そしてそんなオレにナツミは腹を蹴り、
「サイテー!!」
と泣きながら去っていった。 オレ達の計画はもろくも崩れ去ってしまったのだ。
58 :
宣銅烈:2006/06/20(火) 02:27:41 ID:ZOWuXILa
カズヤは上手くやってくれていたのだろうか…………
オレは病院で精神に異常が見られず(当然だが)、即日退院になった。
マナカちゃん………… カナミ…………
この2人がオレの計画を潰すことになってしまった。
だが、カズヤなら、カズヤならこの作戦を遂行させることができるはず
オレは近くに置いてあったバイクを盗み、小笠原高校目掛けて全力で飛ばした。
右には本屋、左にはスーパー、後ろにはパトカーがオレを目掛けて追走している。
なんかヤバイ、なんかヤバイぞー!! つうかオレってこんな不良キャラだっけ!?
オレはもう終わりかと思いながら一気に飛ばす。
そんなこんなしていると高校が見えてきた。オレは既にパトカーを振り切っている。
どうやら大丈夫なようだ。 すぐさま、保健室に向かう。
保健室には口から血を出して倒れているカズヤの姿があった。
カズヤは「ナツミを頼む…………」と言い残して果てた。
オレは走った。
今岡、今いったいどこにいるんだ?
この計画を遂行させるには今岡が…ナツミが必要なんだ!!
「ナツミー!!!!」
オレは声を大きく出しながら、誰もいない廊下をひたすら駆けていった。
そのころ運動場では、アキが100メートル走で1位になっていた。
59 :
宣銅烈:2006/06/20(火) 02:29:42 ID:ZOWuXILa
今回は一応ここまでです。続ける予定です。
では
乙です
>>53 俺はそこ無理だった
同じドコモなのになぜ?
何か魔法のiランドやらに行った
はい、どうもお久しぶりの郭です。
鉄腕そら氏にGJ!、お久しぶり(初めましてじゃないっしょ・・・笑)の宣監督にGJ!
では前スレ(今日みたら前スレもう落ちてたんでどこからかわからない・・・ごめんなさい)
の続き、ミホ×シンジの後編でございます。
NGワードは「ダラダラ」「ワンパターン」「最後少しサイコ」では、投下。
シンジは、無言で唾を飲み込んだ。
(………あったかい)
指先から伝わる、ミホの体温。そして、それ以上にシンジの心をとらえたのは、
ミホの肉体の柔らかさだった。
(着痩せするタイプなんだ、ミホちゃん……)
女性的なふくよかさよりはまだ少女としての固さを思わせていたミホの体だったが、
触ってみるとそれは、ほっそりとしながらもしなやかな肉体で覆われていた。
華奢、というより野性的な体つきと行った方が正しいような気がした。
そして並んで歩いたときから気付いていたミホの甘い香りが、
雨の匂いと混じってより強烈にシンジの嗅覚をくすぐっていた。
濡れた黒のキャミソールはべったりとミホのからだにはりつき、
彼女の体のラインを強調していた。都合の良いことに、
白地のインナーまで水気を含んで彼女の肌をうっすらと透かせ―――
隙間からは、ぷっくりとした乳首がかすかに透けて見えてさえいた。
“ごくり”
視覚的にも嗅覚的にも刺激され、再びシンジは唾を飲んだ。
「シンジさん………私……私……」
またも濡れた瞳で、ミホがシンジを見上げる。
「み、ミホちゃん……」
シンジの理性は、この瞬間完全に吹き飛んだ。
“くちゅ……”
ミホの胸を揉みながら、唇を重ねた。そして強引に、舌先を彼女の口内にこじ入れる。
口の中でミホの舌が、とろける。酸味にも似た味が一瞬シンジの口内に広がり、
次第に陶然とした深い甘さに変わっていった。
「あ………んッ」
重ねた唇の間から、ミホが甘い声を漏らす。
興奮したシンジは、さらに深く激しく舌で彼女の口内を掻き回した。
“ちゅぃ……くちゅ、ぷちゅ”
指先で、乳首を愛撫する。マリア以外の誰の愛撫も受け入れたことのない、
ミホの乳首は――シンジの拙い愛撫に、固くしこって赤く染まる。
「ミホちゃん……」
「シンジさん……」
ふたりは唇をいったん離すと、再び見つめ合って抱き合った。
「雨……やんだね、ミホちゃん」
「?あ……」
激しい雨は、スコールさながらに短い時間だけ猛威を振るって去っていった。
公園から見えるビルの谷間は、浅い闇の中でネオンの光を反射していた。
「ねえ、ミホちゃん……もう、行こうか?」
「!や!イヤ!私……私……キスだけじゃ……」
シンジの気持ちが萎えたと思ったミホは必死の思いで抱きつくが……
「違うよ、ミホちゃん」
「?」
「あのさ……初めてなんだよね、俺たち」
「?はい?……」
「だからってゆーか……初めてのそれはさ、キレイな思い出にしたんだよね。
こんな外とかじゃなくて……ね?ミホちゃん。あの……多分、
ここからちょっと行けばそういう施設が……あると思うから……」
「………??あ!!」
随分と回りくどい言い方だが、シンジがホテルに誘っていることにようやくミホも気付いた。
「今日は……遅くなっても良いかな、ミホちゃん」
「は、はい。家の門限って、一応ありますけどそんなに厳しいわけじゃないんです!だから……」
「うん……じゃ……」
ひとたび見つめ合い、なぜか今更のように照れたシンジとミホは、林の中から出た。
「俺のも濡れてて、あんま意味ないかもしれないけど、ホラ」
濡れてしまったミホを気遣い、シンジが自分の羽織っていたジャケットを彼女の肩にかけた。
§
「!そ、そんな、いいですよ、シンジさん」
「………君、気付いてないよね?」
「?」
「服、透けてる……ブラが、見えちゃってる」
「!!あ!」
その言葉に慌てて胸元を隠すミホ。先ほどまで自分を大胆に誘っていたとは思えない、
そんな彼女の恥じらう姿をシンジは微笑みながら見つめていた。
「じゃ、行こうか、ミホちゃん?」
「でも……良いんですか?シンジさんも、寒いんじゃ……」
「……だって、ムカツクからさ」
「………!すいません!私、なにか悪いことしました?」
「違うよ。自分の彼女を他の奴にエロい目で見られたりしたら、
俺もやっぱムカツクからね。せめて隠してもらわないと」
「!……は、はい!」
(先輩……私のコトを……彼女って……それで私が見られるとムカツクって……)
考えようによっては結構身勝手なシンジな発言だが、それでもミホは嬉しかった。
ふたりは、肩を寄せ合うように――お互いの体温を感じながら公園内を歩き、町へと出た。
「先に風呂入んなよ、ミホちゃん。濡れちゃって寒いだろ?」
「でも……」
「いいから。俺はそんなでもないからさ」
「は、はい……」
ふたりが迷いながら選んだのは、落ち着いた感じのファッションホテルだった。
ほの青い灯りを照らす間接照明、エスニック調の壁紙、観葉植物を模したインテリア――
それらがふんだんに部屋を彩り、ぱっと見は南国のリゾートホテルを思わせるような内装だった。
(ふうん……意外に、ソレ目的って感じでもないんだな……)
初体験であるホテルの内部を興味津々の面持ちで見回してしまうシンジ。
「あの……でも、お風呂に入ってるとき、のぞいたりしちゃイヤですよ?」
「!し、しないよ、そんなことッ!」
キョロキョロしているシンジの様子を、ミホはあらぬ方向に誤解して釘を刺す。
実際、そんなことは考えていなかったのだが……なぜかシンジも必要以上に焦って答えた。
「……じゃあ、お先にお風呂いただいてきます……」
そう言うとミホは少しはにかんだような微笑みを浮かべ、浴室へと消えていった。
“ざあああ……”
(勢いで来ちゃったけど……良かったのかな?)
浴室から漏れ聞こえるシャワーの音に邪念が入りまくりながらも、
それでもシンジは復活してきた自分の中の理性と語り合っていた。
(ミホちゃんのことは……)
好きだ、と思った。告白後、携帯で話したりメールのやりとりをしているときも、
彼女のことは可愛いと思っていたし、今日のデートでもその思いに変りはなく――
むしろ、愛しさはより強くなっていった。
(でも……告白されてたった一週間そこいらでファーストキスは良いとしても、
いきなり初体験までって……早すぎねーか?)
「あの……シンジさん?」
「わッ!ご、ゴメン、ミホちゃん!もう上がったの?」
「?………それでも20分くらい私、お風呂にいましたよ?」
「あ……もうそんなたったんだ……あ、じゃあ……俺も……」
「はい……どうぞ」
(………ミホちゃん……色っぽい……)
湯上がりの濡れた髪、ほんのり朱色に染まった頬、
そしてなにより清楚でありながらたまらなく扇情的な彼女のバスローブ姿に、
それまであったシンジの理性は瞬時に撤退していった。
“ざぶッ〜〜〜〜ん”
(はああ………気持いい………)
§
実は先ほどの豪雨で体の芯まで冷えてしまっていたシンジ。
ミホの手前我慢していたのだが、湯に浸かってようやく生き返ったような気持ちになっていた。
(ふう……でも……アレ?なんだ、コレ?)
初めは湯気で煙って見えなかったのだが……シンジは浴槽の上のくぼみのようなところに、
小さなスイッチのようなものがあることに気付いた。
(?換気扇か……なにかの、スイッチかな?)
好奇心のまま、それを押してみると………
“カチッ……グイ〜〜〜〜ン”
(…………え?)
ホテルの演出なのだろう、スイッチを入れるとバスルームの壁が一瞬で切り替わった。
向こうのベッドルームがマジックミラーで透けて見えるようになったのだ。
(……?)
そこから見えたのは―――バスローブ姿のまま、
かいがいしくシンジの服をハンガーに掛けているミホの姿だった。
(ミホちゃん………)
思いを込めるように、ぎゅっと服を一度胸で抱いたあと、
それらを丁寧に広げ、ハンガーにあててエアコンに近い場所に掛けていくミホ。
(さっき……俺が適当に脱ぎ散らかしてた服を……)
彼女の献身的な姿に感激しながら――
(でも……どうして……そんなに俺なんかを、好きでいてくれるんだろう?)
そう、シンジは思った。私服のミホは十分に人の目を惹きつける美少女だったし、
今まで他の男に声を掛けられたことがないとはとても思えなかった。
(そりゃま……好きでいてくれるのは有難いんだけど……)
贅沢な悩みだとは知りつつ、シンジはほんの少し複雑な思いに駆られていた。
「ふう……良い湯だったね、ミホちゃん……」
「あ……温まりましたよね、お風呂って良いですよね……」
どこかギクシャクとした感じで笑顔を交わし会うふたり。
「ありがとね、ミホちゃん……服、乾かしてくれてたんだ」
「あ!はい。あの……余計なお世話かもしれませんけど、シンジさんの服も濡れてたから……」
「いや、ホントありがたいよ。家庭的なんだね、ミホちゃん」
「そんな……これくらい、カナミちゃんに比べたら全然ですよ」
「ああ……確かにアイツ、家庭的ではあるんだけど……なんて言うか……その」
家事のほぼ全般をこなしながら成績も優秀なカナミは確かに非常に良くできた妹ではあるのだが。
なにせ日々カナミの思春期ぶりに振り回されているシンジの立場としては、
少々歯切れが悪くなってしまうのも致し方ないところで。
「…………?シンジさん?もしかして……」
「!い、イヤ、あいつに不満があるってわけじゃ……いや、ないわけでもないんだけど……」
ミホに誤解をされたのかと慌ててしまうシンジだが――確かに、彼女はあらぬ方向に誤解していた。
「……そうなんですか……わかりました。わ、私で良ければ!」
「へ?」
「抱いて……おにいちゃん……」
「はい?」
突然のミホの不意打ちにフリーズ状態のシンジだが、彼女の表情は真剣だった。
「おにいちゃん……私……私……ずっと、おにいちゃんのこと……」
完全に脳内妄想に浸りきったミホは、ゆっくりとバスローブを肩から、脱いでいく。
「!ど、ちょっと、ちょっとちょっとちょっと、ミホちゃん?」
慌てふためきながらも、シンジの目は彼女の上半身に釘付けだった。
アクセサリーショップの店員にも誉められた、綺麗に浮き出た鎖骨のライン。
大きくはないが、てのひらサイズで形の良い乳房。その先には、やや大ぶりな赤色の乳首。
なめらかに曲線を描くウェストの中央には、可愛らしくすぼんだお臍が見えていた。
「お願い……私、初めては……おにいちゃんって決めてたの。
いいじゃない……兄妹っていっても血がつながってないんだから……」
「ノウ!ストップ、スト〜〜〜〜〜〜〜〜ップ!ミホちゃん!」
「……?」
§
なおも続きそうだったミホの熱演を、呆然と見つめていたシンジだったが……
やっとのこと、我に返ると慌てて遮った。
「み、ミホちゃん?君、いったい………」
「あの……だって、シンジさんってやっぱり……妹萌えで、
カナミちゃんに思いが残っているのかと思って……だからその、そういうプレーがお望みかと……」
「全く違う。カナミは確かに大事な妹だけど、そんなことは思ったことも……」
「………本当ですか?」
「え?」
「私、正直、不安だったんですよ。カナミちゃんってすごく可愛いくて女の子らしいし。
それにシンジさんのこと、すごく大好きだし。……ふたりって、仲良すぎですよ。
シンジさんも、メールとかでカナミちゃんのこと良く書いてるじゃないですか?」
「そ、そんなことないって。君とカナミが同じクラスだっていうから、話題にしてただけだって。
俺だってケダモノじゃないんだし、さすがに実の妹をそんな風な目で見ることはないよ」
「……でも、前見ちゃったんです。近所のスーパーで、カナミちゃんとシンジさんが買い物してるの。
ふたりとも、すごく楽しそうで……なんだか、恋人同士か若夫婦みたいでした」
「そ、そりゃ兄妹だからそんな風に見えるだけだって。あくまで兄妹だから……ね?」
「信用して……良いんですね?」
まだちょっと疑り深そうな表情のミホだが、シンジはそんな彼女を抱き寄せて――耳元で、囁いた。
「俺は、ミホちゃんだけだって。だから……安心してよ」
「はい……あの、それで……シンジさん」
「うん……」
“ちゅ”
やっと、唇を重ねるふたり。公園でしたときよりは幾分スムーズに――
そして、より熱っぽい、キスだった。
“ちゅ………くちゅ”
ふたりは互いの舌を伸ばし、絡め合った。
唾液が混ざり、ミホの香りがシンジの口内で弾ける。
湯上がりの匂いと混じったそれは、さらに強烈な刺激となってシンジを襲い、
口の中で意識がほんわりと崩れていくような錯覚を感じていた。
「シンジさん……私……私……」
「ミホちゃん……ちょっと、我慢して」
“つ……つる”
「あッ……」
シンジの舌が、ミホの耳たぶを舐める。紅く染まったそれを、執拗なくらいに舐め続ける。
「きれいだよ……ミホちゃん。……形の良い、耳たぶだなあって……思ってた」
「きゃん……そんな……」
「それに……ここも、きれいだし」
「!あ……」
“かぷるッ”
ミホの右肩を軽く噛んだ後、ちろちろと舌先を鎖骨のくぼみに這わせる。
ほんのりと、汗ばんだ匂いとミホの甘い香りが混じってシンジの嗅覚を刺激する。
「すごく、キレイだよ。ミホちゃんの鎖骨って、本当に……可愛い」
「あ……ン……くすぐったい……」
恥ずかしさと初めての快感に身を捩るミホだが――
“ちゅる……”
「あ!ふわ……ダメです、そんなトコ……」
ミホが体を捻った瞬間、わずかに開いた隙を狙ってシンジは舌先をミホの腋の下へと移動させた。
先ほどよりも、より強い香りがした。汗と、ミホの匂いと、石鹸の香りと……
(?なんだろう、この匂い?………あ!雨の……)
先ほどまで一緒にいた、公園の雨の匂いにも似た香りだった。
夢中になって、シンジはミホの腋を舐め続けた。
「あ……くすぐったい……あ……いや……」
最初こそ抵抗していたミホだったが、細い手首はシンジの手にしっかりと握られていた。
やがて―――諦めたように、くたり、と力を抜いた。そんな彼女の様子を見て……
“くり……きゅッ”
§
「!きゃ……」
シンジの左手が、ミホの乳首を摘む。くりくり、とひねられ、擦られる。
甘やかなくすぐったさに浸って切ない吐息を漏らすミホ。
そして―――ゆっくりと、シンジは舌先をミホの右の乳首に這わせる。
“ちゅろ……”
「あ……ン……」
左の乳首はシンジの指先に弄ばれ、右の乳首は舌先で転がされて……
ミホは、夢見るような快楽に溺れてゆく。
「ミホちゃん……」
“すッ……”
「あ……」
シンジの手が、ようやくミホの下半身に伸びてきた。バスローブの中は……やはり、全裸だった。
熱を帯びたミホの股間をまさぐる。きゅりきゅり、と恥毛が指先で擦れる感触が伝わる。
(思ったより………)
ミホのそこの毛は、剛めで、多めだった。
擦るたび、弾力性を持ったそれが反発するように指先に絡みついた。
「ん……あ……あっ……」
「ココくすぐられるの、イヤ?ミホちゃん」
「い……イヤじゃ……ない……」
「それじゃ……いい?」
シンジがそう言ってバスローブの裾に手を掛けると、
ミホは顔を赤くして無言で頷いた。ゆっくりと、ミホのバスローブを脱がしてゆく。
真っ白な、ミホの肢体が青白い部屋の光に照らされてシンジの目の前に現れた。
(………キレイだ……)
生まれて初めて生で見る、女性の裸体。
ミホの体は、真っ白で染みひとつ無く――少し赤く上気して、汗ばんでいた。
「ミホちゃん……」
シンジは我を忘れて、ミホの股間に顔を埋めた。
「あ!……ダメ……そこは……」
慌てて両脚を閉じようとするミホだが、シンジは強引にそこに顔を近づけた。
―――先ほど、風呂に入ったばかりにもかかわらず、そこからは汗の匂いが微かに香った。
ミホの甘い匂いとそれが混じり、甘酸っぱい香りになってシンジの鼻腔を満たす。
肺の奥までそれを吸い込んで、シンジは目の前の景色が、ぐらりと揺らぐような錯覚を見た。
“ちゅッ……”
「…あ……」
ミホのそこに、キスをする。唇に、じゃりじゃりとした恥毛の感触と、汗の塩辛さ。
指先で、みっしりと生い茂った小さなそこを拡げる。ミホの、可愛い大陰唇がはっきりと見えた。
目を閉じて、そこに舌を這わせる。ミホも興奮していたのか―――
シンジがほんの二三回舌を往復させただけで、そこからはすぐにとくとくと愛液が分泌されてきた。
「あ……や……ダメ……シンジさん、私……感じちゃう……」
「すごく……可愛いよ、ミホちゃん……でも君、感度良いね?マリア先生によっぽど……」
「!いや……そのことは……言っちゃ、イヤ!」
両手で顔を隠して恥じらうミホだが、
処女にもかかわらずここまで彼女の肉体が開発されてしまったのは
マリアの熱心な指導の賜であることは疑いのないところだった。
(俺としちゃちょっと複雑なとこではあるんだけど……ま、でも、
こんなにミホちゃんの感度が良くなったんならマリア先生にも一応感謝しとかなきゃなのかな?)
そんなアホなことを思いながら、ひたすらシンジはミホのピンクの裂け目を舐めまくった。
そしてそこから分泌される粘りつく液や襞の具合、かすかにひくつく動き等を夢中になって眺めた。
“ちゅ……じゅる、ぷちゅ……”
「あ……ふぁ……ああッ!」
シンジの舌の動きに合わせ、面白いように体を跳ねさせるミホ。
“ぐりゅ……くちゅ……”
調子に乗ったシンジは、ミホの肉の、奥の奥まで……舌を伸ばし、くすぐるように、回転させた。
「あ!!!ダメ、そんな……奥まで……や……あ…ふッ…ふああああン!!!」
§
びくん、びくんと体を何度も震わせ……たっぷりと、愛液を奥から漏らしながら、ミホが達した。
「ミホちゃん……」
目の前では、くったりと体中から力が抜けたような状態になったミホがいた。
夢中になって舐め続けていたシンジは、ようやく半身を起こして彼女を見た。
頬を赤く染め、まだ余韻に浸るように小さく体を震わせていた。目尻にはうっすらと涙が残っていた。
「シンジさん……私……私……」
まだ夢見心地のミホが、シンジと視線を合わせてうわごとのように呟く。
思いっきり泣き腫らした後のような……虚ろな表情のミホを抱き寄せると、
シンジは彼女の耳元で、低く囁いた。
「大丈夫……すごく可愛かったよ、ミホちゃん」
「…………」
「もう……大丈夫?その……最後までいっても……」
「!あ……は、はい」
「じゃ、その前に……ホラ、触って?ミホちゃん」
「あ!」
シンジがミホの手を取って、自らの股間へと導く。勃起したペニスの固さに驚くミホ。
「怖い?ミホちゃん」
「い、いえ……でも……大きいんですね、シンジさんの……」
「男としては嬉しい言葉なんだけど……俺のは普通くらいだよ」
「あの……直接見てみても、良いですか?」
「う、ウン……良いけど……」
恐る恐る、と言った手つきでミホがシンジのバスローブの前をはだける。
シンジの股間から、元気よくペニスが飛び出してきた。
(!わあ……ホントに……大きい……)
初めて間近で見る、ペニスの猛々しさにミホは釘付けだった。
「あの……シンジさん……?」
「な、なに?ミホちゃん」
「好きです……」
「え?」
突然そう告白すると、ミホはシンジのペニスに両手を添えて唇を寄せ――
“ちゅッ”
啄むような、キスをした。そして小さなピンクの舌先で、尿道口をちゅるり、とくすぐった。
「!!!!!!!!み、ミホちゃん???」
驚くシンジを無視して、ミホはペニスの先を舐め続ける。
持ち主の意志など構わず、シンジのペニスはミホの舌撫に嬉しそうにふるふると震え、
先端からは早くも先走り液がぷくりと分泌され始めていた。
「み……ミホちゃん、そ、そんな……」
“ちゅッ……くちゅ”
見逃さず、ミホは舌先でそれをすくって口の中で味わう。
じわり、と苦みばしった味が口内に広がる。
「ミホちゃん、も、もう良いよ。初体験なのに、そんな……」
「……んッ…シンジさんだって、さっき私のあそこを舐めてたじゃないですか……
ズルイですよ、私だって恥ずかしかったのに……これで、おあいこです」
「で、でも……汚いよ、いきなりそんな……」
「汚くなんて……ありません。さっき初めて見たときは、確かにちょっと怖いと思ったけど。
シンジさんのおちんちんだと思うと……可愛くて、愛おしくて……」
そんなことを言いながら、ぴちゃぴちゃとミホはペニスを舐め続けた。
やがてシンジのペニスはミホの唾液と先走り液でぐちゅぐちゅにまみれ、
青い照明にてらてらと照らされていた。たまらなく、淫靡な光景だった。
(あ…ああ……気持良いんだ……女の子に舐められるのって……こんな、気持良いんだ……)
それは体中の感覚という感覚が、ペニス全てに集中してどろりと溶けていくような快感だった。
「シンジさん……感じてるんですか?」
「だ、だって……ミホちゃんが、気持ち良すぎて……」
「!……嬉しいです。感じてくれてるんですね?嬉しい……大好きです、シンジさん……」
シンジの言葉ににっこりと微笑むと、ミホは力強くペニスを口の中に含む。
§
“こぷッ”
「!!ああッ!!」
ミホの口内の温かさに、思わず絶叫してしまうシンジ。ぬるっとした粘膜の感触。
さらに、ミホは口の中でも舌を動かしてシンジのペニスをくちゅくちゅとくすぐっていた。
「ん……すりれる、しんり…らん……」
口の中にペニスを含んだままの状態のため、言葉にならない言葉を呟くミホだが、
そんな微妙な喉の動きもシンジには新たな刺激となって………
「す、ストップ!ミホちゃん!!!お願い!ギヴ!ギヴ!」
シンジ、本日二度目のタップ。
「……シンジさん?気持ち良くないんですか?」
自分の愛撫が良くなかったのかと思ったミホは、
ペニスを口内から解放してちょっと悲しげな顔をしてシンジを見上げた。
上目遣いフェチのツボ突きまくりのその表情に、再びたまらなくなるシンジ。
「ち、違うって。その……逆っつーか。気持ち良すぎて、もう……その……」
「?良いんですよ?私、あの……口の中で出されても……ぜ、全部……飲みます。
シンジさんの……だったら、私……私……」
「ミホちゃん……」
(しかし……どこまで良い子なんだ……)
さすがに恥ずかしいのか顔を伏せてそう言うミホを、シンジは改めて愛おしいと思った。
「ありがとう、ミホちゃん……でもね……」
そう言って、シンジはミホを抱き寄せた。
「せっかくの初めてなんだから……俺、ミホちゃんの中できちんと……気持ち良くなりたいんだ。
その……君が、痛いのがイヤだって言うんなら、我慢するけど……」
「!い、いえ……その、よ、よろしくお願いしまっす!」
「じゃ……」
シンジは財布の中から、カナミの用意してくれたコンドームを取りだした。
そして中身を取り出し、装着しようとするが―――
(ん?あり?空気が入ったり……ありゃ、意外にこれ……)
なにしろ若葉マーク君のため、手間取ってしまうシンジ。
その間、ミホはベッドで横たわりながら、両手で顔を隠して待ち続けていた。
(初めて……先輩と……ひとつに……)
期待と、喪失への恐れと、そしてシンジへの愛しさ―――幾つもの感情が交じり合いながら、
ミホはただ、シンジを待っていた。
(で、でけた!)
何回かの失敗の末、やっとのこと装着したシンジは、ゆっくりとミホに向き直る。
「良いんだね?ミホちゃん………」
「はい……お願いします、シンジさん……」
シンジは充血しきったペニスを、ミホの小さな入り口に擦りつけた。
舐め始める前こそ固く閉じられていたものの、シンジの舌撫によりたっぷりと可愛がられたそこは、
ぐっちゅりと濡れて――シンジの侵入を待つように、ぷるり、と震えた。
(ミホちゃん……)
ペニスの根本に手を添え、ミホの茂みを愛おしむように軽くかき混ぜて探った後、
シンジは柔らかく窪んだ小さな裂け目に割り入っていった。
“ぐ……じゅ、ぐにゅッ”
「あ!!!ああああああああッ!!!!」
ミホが鋭い叫び声を上げる。ぷつぷつと、なにかを切り裂くような感触がペニスの先から伝わる。
「み、ミホちゃん……ゴメン、痛い?」
「いい……平気……です」
「でも……」
「大丈夫……ですから……ダメです……シンジさん」
「?な、なにが、ダメなの?」
「こんな中途半端のままじゃ……私、イヤです。思いっきり……私の中に、入って下さい。
そして……私を、感じて下さい……」
ミホは涙を流しながら、シンジに自分の想いを伝えようとしていた。
破瓜の激痛に耐えながら、必死で訴えようとしていた。
§
シンジも……彼女のそんな姿に、何故か涙が溢れてきていた。
「分ったよ……じゃ、行くよ?」
「はい……」
“ぐぅりゅ……”
シンジは、一気にペニスを根本まで沈めていく。
狭く、小さなミホの中がくちくちとシンジを挟み、しごくようにすぼまる。
(うわ………こんな……気持ち良いんだ……こんなに……気持良いんだ……セックスって)
初めてのセックスの、初めての感触。腰の裏までぶるぶると震えるような、快楽だった。
「あッ……んうッ……ぐッ……」
「多分……もう、全部入ったよ。大丈夫?ミホちゃん」
「んッ……は、はい。わ、私のあそこ……シンジさんで、いっぱいに……なってます」
「あの……やっぱ痛い?」
「い、いえ……さっき、入ってくるときはすごく……痛かったですけど、
入っちゃったら……大丈夫みたいです」
「…………動いても、良いかな?」
「!は、はい!頑張ります!」
「いや、そんな頑張ってもらうとこっちも……」
初体験というシチュエーションにもかかわらず、掛け合い漫才になってしまうふたり。
シンジは苦笑すると……ミホの頬に、
“ちゅ”
小さな、キスをした。
「?………シンジさん?」
「ね、ミホちゃん……正直俺さ、戸惑ってる部分もあるんだよね。君はすごく可愛い子だし、
なんで君みたいな良い子が俺のことをそんなに好きでいてくれるのか分かんないし」
「!そんな!私の方が……」
「ま、良いから聞いてよ。それでね、もしかしたら今日初めてのデートでさ、
失敗しまくって実際のしょうもない俺を君が知っちゃって、
幻滅していきなり振られたらどうしようなんて考えてたくらいだし」
「……そんなこと、絶対……」
「いや……それでね、今日初デートをして、初めて手を握って、
初めてキスして……おまけにその、こんなことになって……俺、気付いたんだ」
「?」
「俺、君のことが、すごく好きだ」
「!!!!え!」
「なんていうか……君に嫌われたくないし、君にずっと好きでいて欲しい。
だから……無理しないでよ。痛かったら痛いって言えば良いし、君の嫌なことはしたくないよ」
「シンジさん……」
ミホの双眸から、再び涙が溢れた。
(私だけが、好きなわけじゃ……なかったんだ……片思いなわけじゃ……なかったんだ)
泣きながら……ミホが両腕でシンジの体をきゅ、と抱き締める。
「ひとつだけ、お願いがあります」
「……なに?」
「もう一回、言います。私のことが、本当に好きなら……止めないで下さい。
愛して、下さい。痛くても……シンジさんなら、良いんです。
シンジさんは……私の、大好きな思い人で……特別な、人だから……」
「……分ったよ、ミホちゃん。君も……俺の、特別な人だよ」
そうミホに語りかけると、シンジがゆっくりと腰を動かす。
“ぬぅ〜〜〜ぬ……”
柔肉の奥までぴっちりと納まっていたペニスを入り口近くまで戻し、再びまた深く挿し入れてゆく。
「ふ……ふぅ……はぁぁ……」
シンジに抱きついたまま、その動きに合わせて吐息を漏らすミホ。
“ぐ……ぬッ〜〜〜るッ、ぷぬっ……”
ゆっくり、反復運動を繰り返す。
「あ………ああ、あッ!」
「……ねえ、ミホちゃん?もしかして、まだ奥の方だと痛い?」
§
「あの………痛いっていうより、体が勝手に動いちゃうっていうか……怖いみたいな……」
「……なら、奥の前くらいで動くよ?」
「は、はい……お願いします」
“ぬ……くッ、ぷつッ……る〜〜ッ”
少し浅めに、抜き差しする。今まで以上にゆっくりと挿し、ゆっくりと抜く。
「はあ……ぁ……あッ……」
ぬるぬるとしたミホの入り口から真ん中あたりを、擦り上げるように突く。
奥まで突かないよう、気を付けながら動く。
(あ……でも、ミホちゃん……い、入り口の方が……気持良い……)
狭くて固いミホの肉の口が、くいッくいッ、とシンジのペニスを締めつける。
「う……あ……シンジ……さん……シンジさん……ふぅ……あ……」
何度も何度も突かれ、そのたびにミホの吐息は切なく、深くなってゆく。
「んッ……ねえ……少し、早くしても良いかな?ミホちゃん?」
「!は、はい!私……もう、だいぶ痛くなくなってきたみたいです……」
「じゃ……」
シンジの反復運動に馴染むように、ぎちぎちに固かったミホのそこは少しずつほぐれてきていた。
“ぬ……ぐ、”
柔らかくなったそこを、突く。動きを、早める。少しずつ、奥の方へと。
ペニスの裏側に、先に、そして全体に、快感が痺れるように伝わる。
「ふあ……み……ミホちゃ……ん……」
「ふぅぅぅん……ふはッ、はぁ………」
部屋の中に――ふたりの荒い息遣いと、繋がったところから漏れる、湿った音が響く。
くちゃりくちゃりと肉がぶつかり合い、擦れ合って奏でるリズム。
フォービートをエイトビートに、エイトビートを16ビートに……そのスピードは上がってゆく。
「はあ……うッ、シンジ……さん、私……も、もう……」
ミホが腕に力をこめ、シンジの体を強く抱く。
「み……ミホちゃん、俺も……」
「あ……だ……あ……私、わた……あッ‥あ、ああッ!!!」
「!!わ、み、ミホちゃん!そんなに……強く……あ……」
絶頂に達した瞬間、ミホは無意識のうちに思いっきりペニスを締めつけた。
きゅっ、きゅっ、と強く圧迫され、あまりの快感にシンジも為す術無く―――
“ぷッ……ぴゅうッ……どぷッ!”
思いっきり精を、放出した。
“ぴゅくッ……ず……ぶぢゅ……”
コンドームの中で跳ねるように、何度も何度も激しく精液を吐き出す。
「は……あ……はぁ………」
一滴一滴、漏らすたびにシンジの体から力が抜けてゆく。
「あ……シンジさん……あ……あ……」
先に達したミホも、完全に脱力状態のまま……
ふたりは、重なり合いながら、魂が抜けたような表情でいた―――
「………大丈夫?ミホちゃん……」
「はい……ちょっと、歩きづらいけど……大丈夫ですよ、私……」
どれくらい、ベッドの上で惚けていたのだろう――気付けば、既に10時間近だった。
先に気付いたシンジが慌ててミホを起こし、ふたりは急いでホテルを後にした。
ただシンジは、なんとなく歩きづらそうでいるミホが気がかりだった。
「ゴメンね……ミホちゃん……俺……」
「ふふ……謝らなくても良いんですよ、シンジさん?私……今、最高に幸せですから」
満面の笑みで、ミホがシンジを見ていた。それは、嘘偽りのない、笑顔だった。
「……ミホちゃん……」
既に、彼女の家の近くだったが――感情のまま、シンジはミホを抱き寄せた。
「ずっと……ずっと、一緒にいようね、ミホちゃん」
「はい……私も……同じ、思いです……」
暗がりの中で、隠れるようにキスをするふたり。
そしてミホを家の前まで送った後……シンジは、何度も後ろを振り返りながら、帰路についた。
§
「お帰り〜〜〜お兄ちゃん、どうだった?初体験の実感は……」
「…………」
相変わらずのカナミを、無言のまま無視しようとしたシンジだったが……
カナミは構わず鼻を寄せて、くんくんとシンジの匂いを嗅いだ。
「………お兄ちゃん、石鹸臭い……お風呂、入ってきたんだね?
てことは……やっぱり童貞喪失かぁ〜〜〜〜」
「!!!お前…………」
「ありゃ〜〜〜、冗談だったのに、マジだったんだ?うわ〜〜ねね、どう?どうだった?」
「……馬鹿野郎、言えるか、そんなこと……」
「ふ〜〜ん、そんな態度なんだ……でも、いいもんね。私、今日は良いことしたから」
(ま……確かにあのコンドームは有難かったけど……)
心中渋々ながらカナミの厚意に感謝するシンジだが――
「少子化の進む日本の為になることをしたんだもん、表彰状もんだよね」
「……は?」
「あ、やっぱり気付いてなかったんだ?あのね、私コンドームの先に画鋲で穴開けといたの」
「!!!!!ななななな、なにいいいいい!!!!」
「あははは、慌ててる♪」
「ちょっと待てえ、カナミッ!!お前それシャレに……俺、安心して思いっきり……」
「な〜〜んて、嘘だよ〜〜ん。お兄ちゃんって騙されやすいよね〜〜♪」
「………お前なあ……」
「ま、めでたく童貞喪失したんだから、バリバリやりまくってね?」
「お前に言われる筋合いはね――!ったく、俺もう寝るから邪魔すんなよ?」
「………で、ミホちゃんでセックス上手くなったら、私の処女ももらってもらうからね……」
「………?カナミ、今お前なんか……」
「なんでもないの!じゃ、おやすみ、お兄ちゃん!」
いつもどおりの無邪気な笑顔でシンジに手を振るカナミ。
だが、その笑顔は……少し、悲しげで、少し、冷たかった。
(………?)
釈然としないものが残りながら、シンジは階段を上り、自分の部屋へと入る。
「そのときまでは……ミホちゃんに、貸してるだけなんだから……
お兄ちゃんは、私のものなんだから……誰にも、絶対渡さないんだから……」
シンジの姿を見送った後、小さな声で呟くカナミ。その目には、はっきりと狂気の色があった。
END
今回は以上。
タイトル:「恋わずらい」でお願いします>>古田兼任監督様
しかし前回はマサミサ、今回はミホシンジと王道が続くと正直辛いっすわ。
どう変化球つけようとしても似たような感じになっちゃうし〜〜〜。
しばらく投下ができませんでしたが、書いてなかったわけではなく……
没SSが大量にできてただけなんです(涙)最近最後まで、エロまでいかない……集中力不足。
今んとこなんとかなりそうなのがマサアイでちょっとコメディっぽい変化球、マサアヤで「わるいひとたち」の続編、
シンジ×エーコ×チカ×マホの中学生ハーレム物(ただし4Pとかじゃないです)、
それと遅れまくってる嫁のアヤナ帰国ものも……とっ散らかってるな……では股。
そら氏
どこか切ない、氏のテイスト全開ですね。あと、濱中連載終了後、作品投下がやや
沈静化してしまった中よく頑張ってくれました。
418氏
おお、久しぶりです。よく戻ってこられましたね。これからも作品を投下して
下さい。期待しています。
宣銅烈氏
貴方もお久しぶりですね。続きを期待しております。
郭泰源氏
おお、ようやくエースの復活ですね。お疲れの様子ですがあせらず頑張って下さい。
まとめて職人の皆様、そして古田氏お疲れ様です。
私は前作の続きが完成しそうなので、近々投下します。
なお、これが完結編になります。宣言しておかないと、いつまでも
仕上げそうにないので、自分を追い込む意味でも宣言しておきます。
では、これにて失礼します。
おお…素晴らしい…GJ!
>前スレ落ちた
あれ、今回エロしりとりしましたっけ?もしかして珍しくKBが余って落ちたんですかね?
携帯からで覗く間隔あいたので最後のほう確認できなかった…
郭氏スバラスィGJです!
ラストのカナミが怖ェ!!
両エースの投下でスレが暖まってきた!
これからもよろしくお願いします!
住人が職人にリクするというやり方は過去にあったが、
次は職人同士でリクしあうというのはどうか
ミホかわいいよミホ
>>80 おもしろそうだが調整が難しくないか?
リクを希望する職人さんに偏りが出そう
職人同士のふれあいを住人がプロデュースするのもどうかと思う。
どうも、そらです。郭様GJ!ミホが可愛過ぎます。もう犯罪なくらいに。
さて、雨に嫌になりながらもその雨を題材にちょっとした話書いてみました。
タイトルは「雨 〜Rain〜」です。エロもなければ話も短めなんで気軽に読んでください。
「お兄ちゃんの馬鹿!もう知らない!」
カナミはシンジに向かってそう叫ぶと飛び出すように家を後にした。
城島家に残されたのはシンジ一人。シンジは気まずそうに頬をかいていた。
「ああもう・・・兄貴の俺が何で妹にムキになってんだよ・・・」
シンジは一人でそう呟くととりあえず学校へ行く支度をしだした。制服に袖を通し教科書を鞄に入れる。
鏡の前である程度身だしなみをチェックする。
「そういや・・・今日雨降るかもってカナミが言ってたな。」
カナミが家を飛び出す少し前、兄を気遣った妹の言葉がシンジの頭に蘇る。
シンジは傘を持つと家に鍵をかけて学校へ向かった。
一方、飛び出すように家を出たカナミはそのまま学校へ向かっていた。走っていたため少し歩いて息を整える。
そして少し冷静になった所で後悔していた。何であんなにイライラしてたんだろう。
何であんな事で怒っちゃったんだろう。お兄ちゃんが・・・買ってくれたのに・・・
カナミがトボトボと歩きながらハァと溜息を吐く。
「おっす、カナミ。どした?何かテンション低くない?」
そうこうしていると、カナミの肩をポンと叩きながら話しかけてくる女性が一人。カナミの友人の矢野アキだ。
「あ・・・おはようアキちゃん。ええっと・・・私マかな?」
「あんたが変なのは何時もの事・・・と言いたいけど今日はベクトルが違うかな。」
アキがカナミに言う。体調が悪いとかそんなのとは違う感じ。それはアキにも見て取れた。
「ん・・・・」
カナミが何か言おうとするが口ごもる。
「んー・・・まぁいいや。学校ついたらでいいよ。そうすればマナカもショーコもいるし話しやすいっしょ?」
アキはそう言ってカナミの頭をクシャクシャと撫でた。カナミはアキによって少し乱れた髪を直しながら小さな声で
「ありがと・・・アキちゃん・・・」
と言った。
「つまり、お兄さんと喧嘩したって事ですか?」
マナカが言う。少し時間は流れて昼休み。学生がかなり長く自由ができる時間だ。
カナミは今朝の話をアキ、マナカ、ショーコと一緒に弁当をつつきながら話していた。
「珍しいね・・・あんたがお兄さんと喧嘩するなんてさ。あの日?」
ショーコが言う。事実、ショーコは城島兄妹が喧嘩したところは見たことがなかった。
それはアキもマナカも見たことがない。いつもベッタリの二人から考えるとそれだけ珍しい事だった。
「ううん、あの日なんかじゃないよ。何でかな・・・自分でもよく分からないんだよ・・・」
カナミが俯きながら言う。喧嘩の発端は実に些細な事だった。朝食の時、シンジがカナミのお気に入りの
マグカップの取っ手に食器をぶつけてしまい、欠けてしまった。ただ、それだけだった。
取っ手が少し欠けただけで使用には何も問題ない。それが発端で多少言い合いになりカナミは家を
飛び出してきたのであった。
「んー・・・何かカナミらしくないね。そんな大切なマグカップだったとか?」
アキが言う。すると、カナミは益々俯きながら言った。
「誕生日にね・・・お兄ちゃんが買ってくれた奴なんだ・・・あはは、私馬鹿だよね。
せっかくお兄ちゃんが私のために買ってくれたのに・・・それを忘れてお兄ちゃんにひどい事言っちゃった・・・」
じわっとカナミの目に涙が浮かんでくる。
「そんなヒドイ事言ったんですか?私には想像できませんけど・・・」
マナカが言う。実際カナミが泣くほど自己嫌悪する罵詈雑言を口にするのは想像できない。
「ぐすっ・・・だって私・・・お兄ちゃんにそんなだから18にもなって童貞なんだよ!って・・・」
「あー、そりゃ傷つくかもね。ウチの彼氏も気持ちよくないって言ったら凹むし。」
「童貞はププーってイメージがありますからね。」
カナミの言葉にショーコとマナカは同意している。
(いやさ、マグカップと童貞って関係なくね?)
とアキは激しくツッコミを入れたかったが、さすがにそれが言い出せる雰囲気ではないので断念した。
「私にはマグカップよりも・・・お兄ちゃんのが何倍も・・・大切なのに・・・ぐす・・・」
ついにカナミはボロボロと泣き出してしまう。そんなカナミをアキが優しく包み込むように抱きしめる。
カナミの体にふくよかなアキの体の感触と温かい体温が伝わってくる。そしてアキの匂いはカナミを落ち着けた。
「大丈夫だよ、カナミ。お兄さんにとってもあんたは大事な妹なんだからさ。」
アキがカナミの髪を撫でながら言う。
「そうですよ。きっとお兄さんは怒ってませんよ。童貞なのは事実ですし。」
マナカもカナミに言葉をかける。何か違うのは気にしないほうがよさそうだ。
「まぁ、喧嘩するほどって奴よね。私も喧嘩の後は燃えるし♪」
きっとショーコも慰めているんだろう。あくまできっと・・・だが。
「うん・・・ありがとう、アキちゃん。マナカちゃん。ショーコちゃん。」
カナミは顔をあげるとそう言ってニッコリと微笑んだ。
「あ・・・すごい雨・・・」
放課後。担任に少し仕事を言い渡されたカナミは若干帰るのが遅くなっていた。
外はすでに大雨。しかし、今日のカナミの手には傘はなかった。
「飛び出してきちゃったもんな・・・ついつお忘れちゃった・・・」
カナミは独り言のように呟く。どうしようか・・・誰かに電話をかけるか、鞄を傘にして走って帰るか。
カナミが昇降口で悩んでいるとボンっと傘が開く音と共にカナミの頭上を傘の影が覆った。
「お前に言われたからな・・・もって来たぞ。傘。」
その声にカナミが振り向く。そこには頭をかきながらカナミに傘をさしているシンジがいた。
「おにい・・・ちゃん・・・?」
「あー、その・・・何だ。一緒に帰らないか・・・その・・・一人だけの大事な妹が風邪ひくと困るし・・・」
どこか恥ずかしそうにシンジは言う。それを聞いたカナミは少し戸惑った表情をした後、パッと明るい顔になる。
「うん!一緒に帰ろう?お兄ちゃん・・・えへへ・・・」
カナミが傘の柄を持つシンジの手をぎゅっと握る。お互いの体温を手から徐々に伝わってくる。
シンジは傘を少し高めに持つとカナミと一緒に帰路へつく。
少し歩いているとカナミの肩が若干濡れている事に気づいた。大き目の傘とは言ってもさすがに二人を
しっかり収めるには物足りないようだ。
「え・・・きゃっ・・・お兄ちゃん・・・?」
するとシンジはカナミの肩を抱き寄せて自分の方に寄せた。密着したお陰かカナミの肩も雨に晒されていない。
「肩濡れてたからな・・・こうすれば濡れないだろ?」
「・・・うん・・・有難う、お兄ちゃん。えへへ・・・あったかいね・・・」
カナミがシンジの胸に頭を寄せる。シンジの鼻をカナミの香りがくすぐる。いつも同じ屋根の下に住んでいる
から嗅ぎ慣れているはずのカナミの香り。しかし、今日は雨のせいかいつもと違った香りがした。
「カナミ・・・朝の御免な。でも、あんな大切にしてくれてるの分かって俺、すっげえ嬉しかった。」
シンジが傘を持っていない方の手でカナミの髪を撫でる。水分を含んでいるもののカナミの髪は驚くほど
サラサラと流れていく。
「また新しいの買ってやるからさ・・・だからー」
「ううん、私こそ御免ね。でもね、私あのマグカップあのまま使うよ。少し補修すれば取っ手で
指も切らないしね。だって・・・あれはお兄ちゃんが私の生まれた記念に買ってくれたたった一つの宝物だもん。」
シンジの言葉を遮ってカナミが言う。その表情はシンジがドキリとするほど可愛らしかった。
「ね、お兄ちゃん。」
カナミに呼ばれてカナミの方を向いた瞬間、シンジの頬に温かく柔らかいモノが触れるのを感じる。
「え・・・お前・・・」
カナミはシンジの頬から唇を離すとぺロッと舌を出して、そして笑顔で言った。
「大好きだよ・・・」
大半の人には鬱陶しいと嫌がられる雨。だが、今日の雨はちょっとした事でできた仲のいい兄妹の溝を
洗い流してくれたようだ。雨がやんだ後、二人の心にはきっと虹が架かっているだろう。
ここまでです。誤字脱字は補完お願いします。
思いつきで書いたんで短くて物足りないかもなのはご容赦を。
さて、今回はリクを受け付けてみようと思います。
カップリング、シチュエーション等を明記の上お願いします。
これは!って思ったのを書いてみようと思います。一応期限は今週の日曜24時までで
お願いします。では、よろしければリクエストお願いいたします。
GJ!GJ!
そら氏GJ!!
怒ってヘコんでるカナミもかわいすぎです
リクですが妹×濱中の作品を越えたSSが見たい!
マサ×ケイで耳年増でもエロボケキャラでもない清楚なケイにマサヒコが惹かれていく展開で
逆でも可
城島兄妹(・∀・)イイ!!!
(*´Д`)ハァハァ (*´ Д`)ハァハァ (*´ Д `)ハァハァハァハァ :.` *:.・∵ ゚ д:.`
そら氏GJ!さすがと言う他ありません!
リクはぶっちゃけありません!と言うより恐れ多くてできません!
ずっと着いていきますので思うように書いて下さい!
げ・き・あ・まァァァァァァ
だがそれが良い”GJ”
GJです!!カナミがすごくカワイイ! リクですがカップル指定はないですがこんなラブラブな感じがいいです。
そら氏GJ!思いつきでここまで書いてしまう氏に脱帽です。
甘々っぷりが最高です。リクは自分も甘いやつが読みたいかな。
そら氏超GJ!
そら氏のSSは癒し度が抜群でダントツ、エロとか萌えを超越してほんわかする
GJという言葉以外に適切な言葉が見つからない
リクに関しては上の人々に同意
オールオッケーで自由に甘々にやってほしいです
そら氏GJです!
ずっと思ってたんだがなんか一人すごいアレな人がいるような気がする…いや、もちろん作家さんじゃないよ?
あま〜〜〜〜い!そら氏甘すぎるよ〜。好奇心で舐めた練乳より甘いよ〜。
自分もリクは上に同じ。
>>97 アレって?
>そら氏
お疲れ様です。思いつきでここまで出来るとは、羨ましい限りです。
さて、前作の続きをどうにか完成させましたので投下します。
タイトルは「BLACK OR WHITE?最終章 小宮山編」で。
翌日の放課後−
化学準備室の中で小宮山は、
「やっぱり3Pは興奮するわね。それにしても、城島君、すごかったわね…」
相変わらずいやらしい事を考えていた。そんな時、シンジが部屋に入ってきた。
「あ、先生、昨日はどうも…」
「ふふっ、今、昨日の事を考えていたのよ」
そう言うと、小宮山はシンジの股間を右手で握った。すでにシンジのペニスは硬くなっていた。
「あら、もうこんなに硬いじゃない」
「はい、昨日はあんなすごい体験をさせてもらいましたから」
シンジはいやがる様子も無く小宮山に握らせていた。シンジの顔は何かを
期待している様子でもある。その様子を察した小宮山は、
「ふーん、そんなに私としたいんだ?」
「…期待してるんですよ」
「本当に元気ねえ、昨日あれだけしたというのに…」
小宮山はやや呆れながらも、自分の身体を気に入ってくれた事に気を良くしていた。
椅子から立ち上がり、シンジと唇を重ね、舌を差し入れた。そしてベルトを緩めズボンから
ペニスを出してしごきながら熱く舌を絡める。シンジも小宮山の股間に手を伸ばし、指で恥部に触れた。
指がワレメを通るたびに湿り気を帯びていき、段々透明な液体が溢れ出して来た。
「…あ、鍵閉めるわね」
小宮山は扉の鍵を掛けると、シンジのズボンとトランクスを下ろし、すでにそそり立っている
ペニスにしゃぶりついた。指で竿の部分をしごき、舌が亀頭を這う度にペニスから強烈な快感が
こみ上げてくる。シンジは小宮山の頭を押さえつけて彼女の舌技を味わった。
「私のも、舐めて…」
小宮山はペニスから口を離し、立ち上がりスカートをめくり上げてせがむ。シンジは小宮山のパンツを下ろし、
スカートの中に頭を入れて股間に顔を埋め、既に濡れている恥部に口をつけた。
「あん、いいわ、上手よ……」
ワレメからは既に透明な液体が溢れんばかりに出ている。シンジはワレメに舌を入れて小宮山の液体を存分に味わった。
そして勃起したクリトリスにも舌を這わせると、透明な液体は、白い液体へと変わった。
「ああん、気持ちいいわあ…」
シンジの舌が這うたびに小宮山の身体には電流が走る。小宮山は立っているのが辛くなって来たのか、
手でシンジの頭を支えにし、少し膝を折った。
「ああ、そろそろ……」
きて、と言いかけたが、小宮山はふとある事を思い出した。
「城島君…」
シンジがぷはっ、と恥部から口を離し、スカートの中から頭を出して小宮山の次の言葉を待った。
「今日はお尻でしてみない?」
小宮山のその言葉にシンジは目を丸くしながらこくこく、と首を縦に振った。この瞬間、
シンジの目には間違いなく小宮山が女神に見えたことだろう。
スカートも脱ぎ、机に上半身を伏せ小宮山は尻を突き上げた。
「さあ…好きにしていいわよ」
シンジは顔を押し付け尻肉の感触を楽しんでから吸い付き、舐め回した。
尻を舐め回した後、今度は両手で尻の割れ目を開くと、シンジの目の前に小宮山のアナルが現れた。
「……舐めて柔らかくして」
シンジは初めに周りを舐め回した。そして舌先を尖らせて穴に差し込んで出し入れした。
「…あ、あん…いいわよ……」
小宮山が前の穴とはまた違う快感に声を上げた。
「今度は、指で、して…」
シンジは早速小宮山のアナルに人差し指を差し込んだ。
「……あん」
指は少しずつだが、意外にスムーズに入っていった。三本の指が入るだけある。
シンジは指を出し入れし始めた。
「…ああ、いい」
なおも指を出し入れし続けた。アナルの締め付けが喘ぎ声に合わせてきつくなったりゆるくなったりした。
「…そろそろいいわよ、入れてちょうだい」
シンジは小宮山のアナルに自分のペニスを当てた。
「ゆっくり入れるのよ…」
シンジは言われた通りにすると、少しずつペニスが吸い込まれていった。膣とは違った締め付けだが、シンジは
夢にまで見た初めてのアナルセックスの感触に感激すらしていた。
「ああん、いいわあ…」
シンジはペニスを出し入れし始めた。膣とは違って奥を突く感触は無い。しかし、直腸のうねりの感触が
何ともいえなかった。
「いい、ああ、もっと、激しくして!」
シンジは腰の動きを激しくした。小宮山は絶え間なく喘ぎ続けている。いつの間にか小宮山は
片手をクリトリスに当て、激しく指をこすりつけていた。シンジは一心不乱に小宮山のアナルを突いた。
そのうちに、シンジの限界が近づいてきた。
「先生、俺、もう…」
「いいわよ、全部中に出しちゃって…!」
シンジはひたすら絶頂に向かって腰の動きを早めた。
「うっ、せ、先生……!」
シンジは全身を震わせて小宮山の直腸の奥にありったけの精液を放出した。どこまでも
吸い込まれていきそうな感覚がした。
「あっ、あっ、ああっ、ああああ!」
小宮山も直腸の奥に規則正しい射精の律動を感じると、一際大きな声を上げ、妖しい絶頂に達した。
シンジは精液を一滴残らず放出すると、ペニスを小宮山のアナルの中に入れたまま机に伏せている
小宮山の上に覆いかぶさった。
「どう、初めてのアナルは?」
小宮山はやや放心状態のシンジに、下から肩越しに見上げて聞いた。
「…先生、ありがとうございます、俺…感動しました…!」
シンジは小宮山の目をしっかり見つめながら言った。よほど感激したのだろう、
目にはうっすら涙すら浮かべている。
「そう?ありがとう。そう言ってくれるとうれしいわ」
小宮山はシンジの顔を見るうちに、ふとある思いが湧き起こってきた。
(よく見ると…城島君って…いい男じゃない?)
シンジの満足気な表情を見ながら、
(……ようし、ちょっと年下だけど…)
「ねえ、城島君、年上のオンナには興味ある?」
シンジに声をかけた。
「はい?」
シンジは小宮山の質問の意図を分かりかねていたが、なおも小宮山は
「私と付き合ってみる気はない?」
シンジもアナルセックスの興奮に酔いしれていたが、何しろ変態の小宮山である。
この先どんなプレーに付き合わされるか分かったものではない。しかし、それでも小宮山と
もっといろいろやってみたいという思いの方が勝った。
「俺なんかで良ければ…」
「じゃ、OKということでいいわね」
「…よろしくお願いします」
小宮山は改めて肩越しにシンジと舌を絡め合った。
「はぁん…さ、もう一回して…」
激しく舌を絡め合ううちに、小宮山のアナルの中で半立ち状態だったシンジのペニスがまた硬くなった。
一年後−
小宮山はマンションで夕食の用意をしていた。二人分である。すると、玄関のチャイムが鳴った。
彼氏であるシンジがやってきた。
「いらっしゃい。待ってたのよ」
現在シンジは大学生である。大学から小宮山のマンションにやって来たのである。
「いやあ、講義が終わるのが遅くなっちゃって」
「どうする、晩ご飯先に食べる、それともワ、タ、シ?」
小宮山がふざけながら迫ると、シンジはいきなり両腕で小宮山の体をお姫様ダッコした。
「じゃあ、ア、ナ、タから」
シンジもふざけながら応え、ベッドルームに向かう。年下の彼氏に抱かれている、
小宮山の顔は実に楽しそうであった。
(小宮山編 END)
以上です。やや強引な締め方になりましたが、その点はご容赦ください。
小宮山編とあるので、次は当然マリア編になります。こっちも近いうちに
投下させていただきます。
では、次回の投下まで失礼します。
リアルタイムキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!!!
ペピトーン氏&そら氏、GJ&乙!
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
あかほん話ですが、エロというより下ネタ系、さらに反則技アリです。
本当は設定が色々出てきてキャラが固まってからのほうが良かったのかもしれませんが、勢いで書きました。
スルー対象ワードは「エロ無し下ネタ」「濱中、思春期、ひまわりからキャラ出張」
題は「スタート前」でお願いします。
では投下↓
これは、異色のアイドルユニット『トリプル・ブッキング』が、世に出る前の物語。
当事者達以外は、誰も知らない秘話。
闇から闇へと葬られたエピソード―――
「喜びなさい、仕事が入ったわ」
レイ・プリンセス芸能事務所の社長、柏木レイコは煙草を弄びながらそう言った。
そのあまりのそっけなさに、言われた方、すなわち『トリプルブッキング』の三人、
飯田シホ、有銘ユーリ、如月カルナは、一瞬何が何だかわからないという顔をした。
「おしゅごと?」
「わああ」
「……」
三人が呆然としてしまうのも無理はない。
柏木レイコの口調を計算から除外したとしても、だ。
何せ、彼女らは先日ユニットを組んだばかり。
歌の練習もダンスの練習も、カメラの前でポーズを組む練習も一切していない。
正式にデビューしたとすら言えず、スタートラインについたかさえも怪しいのだ。
「ええええええー?」
「本当ですかあ?」
「……信じられないわね」
頭の上に見えないハテナマークがぽんぽんぽんと飛び出る三人。
耳を疑うとは、まさにこのことか。
「詳細は井戸田に聞いて」
驚く三人を気にとめた風もなく、柏木レイコは手にしたタバコでシホ達の背後を指した。
「ほえ?」
三人が振り向くと、何時の間に社長室に入ってきたのか、
彼女らのマネージャーである井戸田ヒロキが所在無さげにそこに突っ立っていた。
「えーと、皆は『月刊スペシャル・ウルトラ・マガジン』っていう雑誌、知ってるかな」
社長室から場所を移し、今、四人がいるのは事務所の休憩室。
井戸田ヒロキの質問に、首を縦に振ったのはシホだけだった。
「知ってる。若いコにそこそこ読まれているマンガとかグラビアとかがごった煮になった雑誌だよね」
「そう、それ」
「えーと、確か略して『スペルマ』」
「略すな!」
シホの返答に思わず大きく突っ込むヒロキ。
丁度十歳違いの二人であるが、常に年少者のシホの方が会話の主導権を握っている。
「え、グラビアってことは、それが仕事なんですかあ?」
ユーリが屈託の無い笑顔でヒロキに問いかけた。
その横で眉根を寄せた表情のまま、カルナも頷く。
確かに、普通に考えればその結論に行き着くだろう。
「……いや、違うんだ」
「えー、違うの?」
「ああ、仕事ってのはちょっと毛色の変わったヤツで……グラビアじゃないよ」
その言葉に、シホは大袈裟に肩を落として落胆してみせた。
「チッ、せっかくこの身体を世間に売るつもりだったのに」
「そういう言い方はやめなさい」
「えー、だってアイドルって言ったらやっぱり肌を露出しないと」
「私達、グラビア向きの身体じゃない気もするんですけど」
三者三様のボケと突っ込み。何だかんだ言って、この三人は結構連携が取れていたりする。
「……ええと、仕事の話に入っていいかな」
放っておくと話がどこまでも脱線しかねないので、ヒロキは無理矢理本題に入った。
「この雑誌の読者欄に、『ちゃちゃっとチャット』というコーナーがあるんだ」
「……にゃんだそりゃ」
シホは首を傾げた。
知っていると言っても、せいぜいコンビニで手に取った程度で、中身までは詳しくわからない。
「一月交代で色々なアイドルやアーティストが、チャットで女性読者の悩みや相談に答えるって企画だよ」
「で、それを文章化して載せるの? ふわあ、すげえケチ臭いコーナー」
「お金かかってませんねー」
「……ページ埋め程度のものね」
三人は容赦ない。
凄まじくチンケな仕事に思えたからだ。
「おいおい、贅沢言わないでくれよ。大体、いきなり仕事があるなんて破格の待遇だと思わないか?」
「んー、そりゃまあ、そうだけど……」
「……それもそうですね」
「確かに……」
シホ、ユーリ、カルナは顔を見合わせ、こくこくと頷いた。
ヒロキの言うことが道理に思えたからだ。
注目もされていないし知名度も全然無い、トーシロに毛が生えた程度のアイドルユニットに普通仕事が来たりしない。
「じゃあ、いっちょ気合をいりぇましょーか!」
「そうですね、一応これでアイドルデビューになるわけですし」
「……答えられる質問だったらいいけど」
やる気を見せ始めた三人を目の前にして、ヒロキは胸を撫で下ろした。
実はこの仕事、裏があるのだ。
最初に依頼があったのは、この事務所でもそれなりに売れている小池マリのところだった。
請け負ったものの、天候の問題などで小池マリのグラビア撮影のスケジュールがずれ込み、土壇場でキャンセルとなってしまった。
そこで、社長の柏木レイコが急遽、雑誌側にお詫びも込めて、トリプルブッキングをそこに放り込んだ、というわけ。
せいぜいページ一枚分の小さな企画、人前に出て歌ったり踊ったりするわけでもない。
アイドルのたまご状態の彼女らでも何とかなるだろうと思ったのだ。
いざとなれば、井戸田ヒロキもいることだし、それに文章に起こす時にいくらでも手を加えられる。
三人(と、マネージャーの井戸田ヒロキ)に経験を積ませるためのとっかかりとしては、確かにそう悪い案でもない。
「で、何時するんですかあ?」
「ん、明日」
「場所は?」
「この事務所」
「へ、ここ? 大きなホテルの一室でパソコン並べて豪華にどどーん、とかじゃないの?」
そのしょぼさに、膨らんだやる気が一気に萎んでいくトリプルブッキング。
「……お前、アイドルを根本的にナメてないか?」
井戸田ヒロキは、胃に微かな痛みを覚えて、お腹を手で押さえた。
ああ、俺、就職先を間違えたかもしれない……と思いながら。
◆ ◆
「それじゃあ、始めりゅよ?」
事務所の隅にある、一番型の古いノートパソコンの前に、三人は並んで座った。
やはり、幾分緊張しているのだろう。
シホはさっきからかみまくりだし、カルナも元から固い顔がよりカチコチになっている。
この中では一番仕事慣れしているユーリにしても、どこかそわそわとして落ち着きがない。
まあ、一番ハラハラしているのはマネージャーである井戸田ヒロキであるが……。
「……午後二時ジャスト、入室」
チャットは出版社のホームページ上で行われる。
応募の中から当選したものだけが、当日限定で入室を許されるパスワードを貰えるのだ。
「じゃ、じゃあまず私きゃら……」
「どうでも良いけど、打ち込む文字までかまないでよ?」
「わ、わかってるわよお」
シホはパソコンが得意というわけではないが、不得手というわけでもない。
落ち着いてキーを叩けば、多少ゆっくりでも打ち込むことは出来る。
シhポ:「どうも、飯田シホです。トリプルブッキングのリーダーです」(06/25 SAN 14:01:45)
「飯田さん、名前が……」
「あ、あああああ!」
「……それもだけど、何で貴女がリーダーになってるの?」
「ちょ、ここで会話してないで、早く他の二人も打ち込んでよ!」
トリプルブッキング、前途多難な船出―――
ユーリ:「有銘ユーリです。今日はよろしくお願いします」(06/25 SAN 14:05:50)
カルナ:「如月カルナです」(06/25 SAN 14:07:12)
ユーリもカルナも無難に打ち込みが出来るが、何せパソコンが一台しかなく、
代わる代わる前に座らなければならないので効率が悪いことこの上ない。
「はれ、アンタはしないの? 自己紹介」
「……何でマネージャーが表に出なきゃならないんだ」
「あ、最初の人が来た」
MIHO:「始めまして。MIHOと言います。この相談コーナーに出れて嬉しく思います」(06/25 SAN 14:09:51)
「……次の人も入ってきたわね」
ナナコ:「こんにちわー、ナナコって呼んでね。ちなみにナナコっていうのは飼っている犬の名前でーす」(06/25 SAN 14:11:17)
「今思ったんだけど、これって読者の人は実名じゃないの? それって不公平じゃない?」
「不公平って……そういうコーナーなんだってば。そりゃ、中には実名でくる人もいるかもしれないけど」
「ほら、三人目も来ましたよお」
人妻K:「どうも、人妻Kです。おそらく一番年齢が高いと思うけど、怖がらずにお願いね」(06/25 SAN 14:14:02)
「……人妻?」
「あれ、若い人向けの雑誌のはずですよねえ?」
「本当に人妻かどうか何てわからないわ、そういう匿名性というかデマカセがこのコーナーの売りなんでしょう」
「いやデマカセじゃマズイだろう。えーと、雑誌の編集者に聞けばわかると思うが……応募は詳細に書かないとダメだから」
「あ、そうそう、スペルマのこのコーナーの担当さんは来てないの?」
「だから略すなってば。担当さんは編集部から覗いてるはずだけど……」
「……やっぱり、物凄く適当なコーナーなのね、これ」
小生:「保育士をしてる小生といいます。あ、小生であって決して性じゃないからね? エヘッ^^」(06/25 SAN 14:16:30)
「……何かヘンな奴が来たぞー」
「わざわざ自分でことわってる分、あからさまですねー」
「物凄く嫌な予感がするんだけど」
「だ、大丈夫だって。多分」
「……私もすげー不安なんだけど。えー、次で最後の人のはずだよね?」
女教師:「私で最後みたいね? とにかく今日はよろしくね。バンバン質問に答えちゃうから」(06/25 SAN 14:19:27)
「……コイツ、コーナーの趣旨を勘違いしてない?」
「えーと、この場合は私達が質問したらいいんでしょうか」
「違うと思うわ」
「あー……だ、大丈夫だって。その、あの、どうにかなるさ。あ、後でいくらでも編集出来るし」
「それってコーナー自体が崩壊してない?」
「やっぱり、物凄く適当なコーナーだわ、これ……」
井戸田ヒロキは後で激しく後悔することになるのだが、
この時点で恥も外聞も捨てて、雑誌の編集部に問い合わせるべきだったのだ。
本当にこの質問者でいいのか、と。
だが、神ならぬ身の彼には、数分後の未来を見通すことも出来ないわけで。
それに、もう少しすれば外出中の社長も三瀬も小田も帰ってくるという思いもあった。
「と、とにかく始めようか。時間は二時間、十六時まで」
「うっしゃ、バンバン答えりゅわよーっ!」
「あ、またかんだ」
「……先が思いやられるわ」
「あ、あはは……大丈夫、な、なんとかなるって」
大丈夫、なんとかなる―――
井戸田ヒロキのその言葉が、半分自分自身に向けられたものであることに、人生経験の少ない三人は気づかなかった。
MIHO:「突然なんですけど、私、今好きな人がいるんです」(06/25 SAN 14:21:15)
人妻K:「おおーっ、青春ねえ。MIHOちゃんは学生?」(06/25 SAN 14:22:38)
MIHO:「はい、高校生です>人妻Kさん」(06/25 SAN 14:23:12)
ナナコ:「好きな人はどんな人なのー? 年上? 年下? 同性?」(06/25 SAN 14:23:40)
小生:「かーっ、高校生かぁ。私もその頃はいっぱい恋愛していっぱいシテたなあ」(06/25 SAN 14:23:42)
MIHO:「えと、同じ学校の先輩です。もちろん男の人です>ナナコさん」(06/25 SAN 14:24:39)
女教師:「性春真っ盛りってヤツね>MIHO 奇遇ね、私もよ>小生」(06/25 SAN 14:24:56)
「ちょ、三人とも何見入ってるんだ! 自分達も書き込まなきゃ!」
「あ、ああそうだ。いっけねー」
シホ:「ぢおんな人なんですか、その先輩って >MIHOさん」(06/25 SAN 14:25:36)
「痔女ってナンですか、飯田さん?」
「あ、ああああああ」
「……打ち込みミスよ、それ」
MIHO:「上手く説明できないけど、とても格好いい人なんです>シホさん」(06/25 SAN 14:26:23)
女教師:「なんだか私の知ってる生徒とそっくりなケースね。そういえば名前も……いや、いいや。続けて」(06/25 SAN 14:28:00)
小生:「私も経験あるけど、恋愛は一押し二押し三押し倒されよ?」(06/25 SAN 14:28:16)
ナナコ:「私まだ男の人を好きになったことないから恋ってよくわかならないなあ。オナペットにはなったけど」(06/25 SAN 14:28:41)
人妻K:「ぶつかってみれば? 当たって膜破れろ、よ>MIHOちゃん イイこと言うわね>小生ちゃん」(06/25 SAN 14:29:20)
「……何だこの流れ」
「これって公開セクハラじゃないかしら」
「あああ、ま、また手が止まってるってば! だ、誰か書き込んで!」
「はいっ、じゃあ有銘ユーリいきますっ!」
MIHO:「何だか皆さん色々と経験が豊富みたいですね。頼もしいなあ」(06/25 SAN 14:29:55)
ユーリ:「私もいつか素敵な男性と恋愛してみたいです」(06/25 SAN 14:30:06)
女教師:「最後は女のカラダが武器よ、どーせ失うものは膜一つなんだからズボッとイキなさい」(06/25 SAN 14:30:29)
ナナコ:「私の中学時代の家庭教師の先生も同じこと言ってました>小生さん 一押し二押し」(06/25 SAN 14:30:51)
人妻K:「そそそ、勢いは大切よ。流れに巻き込んで既成事実作ればこっちのもんよ」(06/25 SAN 14:31:17)
MIHO:「果敢にアタックはしているんですけど、どうにも失敗続きで……」(06/25 SAN 14:31:42)
小生:「おー、その家庭教師の先生、わかってるわねー>ナナコちゃん」(06/25 SAN 14:32:16)
女教師:「そうよ、男なんて好きでもない女抱けるんだから。ヤラせてあげてそれをタテに取りなさい」(06/25 SAN 14:32:42)
小生:「ところで、MIHOちゃんって処女?」(06/25 SAN 14:32:50)
「おおおい、スルーされてるじゃん!」
「何か邪魔者みたいですね、私達のほうが」
「だから手を止めないで! 次! 次!」
「……仕方ないわね。私がいくわ」
ナナコ:「はい、色々教えてもらいました。躾とか弱点の探し方とか>小生さん」(06/25 SAN 14:33:20)
人妻K:「奪い取るのも愛だからねー。段々自分を好きにさせていくってのも女のテクニックよ」(06/25 SAN 14:33:33)
カルナ:「皆さんはどんな食べ物が好きですか?」(06/25 SAN 14:33:34)
小生:「女も好きでもない男に抱かれますけどね、私の前の仕事はそれでしたし>女教師さん」(06/25 SAN 14:33:45)
MIHO:「えっと……はい、処女です>小生さん」(06/25 SAN 14:33:55)
女教師:「あっはっは、それを言ったらオシマイよ ( ´∀`)σ)Д`) >小生」(06/25 SAN 14:34:28)
人妻K:「まあでも最初はやっぱり正攻法で行くべきね。ダメになってから裏技使えばいいから」(06/25 SAN 14:34:51)
カルナ:「皆さんはどんな食べ物が好きですか?」(06/25 SAN 14:34:59)
ナナコ:「わ、女教師さんって顔文字使うんですね」(06/25 SAN 14:35:09)
女教師:「きょう日、ネットをたしなむ者としては必須技能だしね>ナナコ」(06/25 SAN 14:35:47)
MIHO:「一応正攻法でいきたいんですが、いつも最後で失敗するんです」(06/25 SAN 14:35:58)
「また完全にスルーされてるーっ! しかも二度もー!」
「ああ、これはもう失敗企画なんでしょうか?」
「やめて、失敗なんて言わないで。社長にドヤされるうう」
「……」
カルナ:「皆さんはどんな食べ物が好きですか?」(06/25 SAN 14:36:49)
小生:「男ってアホが多いから、案外真正面から来られると簡単にオチたりするもんよ?>MIHOちゃん」(06/25 SAN 14:37:02)
ナナコ:「MIHOちゃんってどんなアタックの仕方してるの?」(06/25 SAN 14:37:11)
人妻K:「正面から来られるとドキッとするらしいのよね。私も愛するダンナをそれで落としました」(06/25 SAN 14:37:39)
女教師:「そうね、正面からってのは大事かもね。正常位から普通はスタートするもんだし」(06/25 SAN 14:38:04)
カルナ:「皆さんはどんな食べ物が好きですか?」(06/25 SAN 14:38:19)
MIHO:「手紙を渡したりとか、チョコを渡したりとか……。まともに渡せたことないですけど>ナナコさん」(06/25 SAN 14:38:31)
小生:「男>カルナ」(06/25 SAN 14:38:40)
女教師:「男>カルナ」(06/25 SAN 14:38:40)
人妻K:「ダンナ>カルナ」(06/25 SAN 14:38:41)
ナナコ:「そっかー、大変だね。私の友達も好きな男の子になかなか告白できなかったみたいだよ」(06/25 SAN 14:39:00)
MIHO:「そうなんですか。本当に恋愛って難しいですね>ナナコさん」(06/25 SAN 14:39:48)
「一言! しかも呼び捨て! 完全にウザがられてるって!」
「よくわからないけど内容も何かエッチだし、完全に崩壊してませんか?」
「……私、もう降りていい?」
「わわわ、待って! 初仕事で投げ出すなんてそんなことしないで!」
「よーし、この飯田シホが一発キメちゃるっ!」
シホ:「みんな! おとちゅきなさい!」(06/25 SAN 14:40:55)
「あ、また」
「……」
「あああ、あああ!?」
「な、何故打ち込みでかむーっ!!」
……残り時間の一時間半、トリプルブッキングがチャットの主導権を握ることは、とうとう無かった―――
◆ ◆
全てが終わったあと、事務所に帰ってきた柏木レイコに井戸田ヒロキは散々絞られることになった。
何しろ、内容がアブな過ぎる上に、三人が発言した部分はチャット全体の10%にも満たなかったのだ。
で、いくら後で編集しようとも、そんなものが雑誌に載せられるわけもなく。
『ちゃちゃっとチャット』のコーナーは休載、次号からひっそりと打ち切りと相成った。
幸い、スペシャル・ウルトラ・マガジンとレイ・プリンセス芸能事務所の関係は、
双方に手落ちがあったということで落ち着き、切れることはなかった。
また、シホにしても、ユーリにしても、カルナにしても、ヒロキにしても、
アイドルとして、そしてマネージャーとして一応の経験は、
ほんのちょっぴり、しかもプラスなんだかマイナスなんだかわからないが、積めたことになったわけで。
「うううう、いきなりしくじった……」
「ほらー、元気出しなよ。クビになったわけじゃないんだからさ」
「でも、よく確認しなかったのはマズかったですねー」
「……先行きが不安だわ」
がっくりと肩を落とす井戸田ヒロキ、三者三様の言葉をかけるトリプルブッキング。
事務所から出た彼らを、優しく夕陽が包んでいく。
「よーし、この飯田シホしゃんがラーメンを奢っちゃる!」
「わあ、私達にもですか?」
「私、ニンニクたっぷりチャーシューメンがいいわ」
「あー、ダメダメ! アンタらは自分で払うの!」
夕陽で体を真っ赤に染めて、四人は駅前に続く道を歩いていく。
いつもなら仕事帰りの人でゴチャゴチャしているのだろうが、今日は日曜日ということで、それほど人通りは多くない。
「君達、元気だな……」
「あったりまえよ! 一度や二度の失敗でヘコたれていられるかっての!」
「わあ、ポジティブシンキングですね」
「……今のところ、一度の仕事で一度の失敗、つまり成功率0%ね」
「うわああああ」
カルナの言葉に、ヒロキは落ち込んで背中を丸めた。
そのカーブを描いた背を、背後からシホが平手でバシバシと叩く。
「ええい、落ち込むなっての。そう、そうだよ、この仕事は無かったことにしよう!」
「え、どういう意味ですか?」
「だから、無かったことにするの。次に受ける仕事が、本当の初仕事ってこと」
「うわあ、ポジティブシンキングの極致ですね」
「と言うより、都合の悪いことは見ないふり知らないふりしろってことかしら」
「うるさいわね、これは無かった、無かったの! 振り出しに戻ったと思え! スタート前だと思え!」
「つまり、またゼロからスタートするということですか?」
「……ゼロじゃなくてマイナスからのスタートね、これは」
「……君達、ホントーに元気だな」
すれ違う人々は、その騒々しさに思わず目をやり、
そして、四人が見事なまでにバラバラな組み合わせであることを不思議に思っただろう。
兄妹とは思えないし親戚とも思えない。親子には絶対見えない。一体どういう集まりなのか、と。
少女の一人は完全に子どもで、どう見ても小学生。
その横で大声で喋っている少女は、それよりも年上のようだが、まだまだ顔立ちから幼さが抜けていない。
眼鏡をかけた少女が女性の中では一番年長に見えるけれど、それでもせいぜい高校生くらいの若さだ。
三人に囲まれている青年だけが大人と言える容姿だが、それなのにどこか三人の少女の尻に敷かれている雰囲気がある。
当然、誰一人として気づかない。気づくわけがない。
この三人プラス一人が、レイ・プリンセス芸能事務所所属のアイドルとそのマネージャーであるということを。
「ねー、この近くでおいしいラーメン屋さん知らない?」
「ごめんなさい、私ちょっとわからないです」
「……私も知らないわ」
「あー……、悪い、まだ俺もここら辺りは詳しくないんだ」
駅の切符売り場を前にして、彼らは足を止めた。
そして、そこで解散せず、体を180度回転させると、今来た道をゆっくりと逆に戻っていった。
おいしいラーメン屋を探すために。
これは、異色のアイドルユニット『トリプル・ブッキング』が、世に出る前の物語。
当事者達以外は、誰も知らない秘話。
闇から闇へと葬られたエピソード―――
F I N
以上です。
チャットの人選については、暴走しそうなキャラを中心に選びました。
チカとリョーコも入れたかったんですが、キャラが被る上にとっちらかりそうだったので省きました。
未整理のネタも早めに何とかまとめたいと思います。
職人諸氏、乙
そして古田氏も更新乙&サンクス、いつもありがとう
ふと思ったが、あかほんはエロパロにしにくそうだな、ユーリなんかまだ10歳だし
話に絡んできそうな男が23歳の井戸田しかいないから、同年齢で固められるカテキョや妹に比べて難しそうだ
今後ライバル扱いの男性アイドルとか出てきたら別かもしれんが
ピンキリ氏、連載間もない「あかほん」ネタに突撃とは、無茶しやがって。。。GJであります。
MIHO=叶ミホ
ナナコ=的山リンコ
人妻K=マサママ?
小生=佐々岡
女教師=小宮山
で正解っすか。人妻Kだけ、いまいちわからん。
ところで、SAN とは、SUN のことか〜〜〜〜〜?
たった2週分で書き上げてしまうとは…。
ピンキリさん…あんた男だよ。(女かな?)
とにかくGJ!!
人妻Kはマサママでないか?小久保だし。
SANは単純ミスぽいな
実は加藤先生
ごめん俺もそう思った
加藤先生はチャットでこんなエッチな話しないぽ・゚・(ノД`)・゚・
まぁそこらへんは自由な自己解釈でということで………
ではまったりと次の卑猥へ
こんばんは、そらです。ペピトーン氏、ピンキリ氏GJです。
さて、今回の投下ですがリクにあった妹と濱中のクロスでマサヒコとケイの
物語にしてみようと思います。
注意事項として、妹陣営の高校が英稜になってます。後ケイの苗字が現在では
不明のため勝手に付けさせてもらいました。なので嫌な方はスルーお願いします。
それでは、「私の後ろに・・・ エピソード1 出会い〜An encounter 〜」です。
よろしければ完結までお付き合いくださいませ。
もし彼がこの出会いを後に振り返ったならばこう言うだろう。
「きっと、一目惚れだった。初めて出会った時から何かを感じていたんだ。」と・・・
咲き誇っていた桜も影を潜め徐々に夏に向かっていく五の月の下旬。
四月に入学してきた初々しい一年生たちも少しずつだが学校に慣れてきて校内にも
新風と言うべきか、新しい活気が生まれてきている。
そんな中、一人の男子生徒が教室名を示すプレートを見ながらフラフラしている。
決して身長は高くないが、中性的な顔立ちで優しそうな雰囲気がある。
「やれやれ、先生も教材くらい自分で運んで欲しいもんだ。中学も高校もこの辺は同じだよなぁ。」
廊下でその少年が男子生徒がぼやく。彼の名は小久保マサヒコ。この春に英稜高校の一年生となった少年だ。
彼は担任の坪井先生に日直と言う理由で視聴覚室にある、資料を持ってくるように言われているのだった。
しかし・・・まだ入学して一ヶ月たらず。特別教室の位置などそんなに把握していない彼にとって
先生の命令はあまりに過酷だった。
「全く・・・せめて何階かくらい教えてくれてもいいのに・・・二階にもないなら三階かなぁ?」
マサヒコが三階への階段を上っていく。ここ英稜高校では学年で階が分かれており
一年生は一階、二年生が二階。そして三年生が三階となっている。
(ここが三階か・・・う〜ん、三年生の階ってイマイチ近寄りにくいんだよなぁ・・・)
マサヒコに少しの緊張が走る。学生にとって学年の差というのは結構大きい。
中学に比べれば高校では緩和されてると思うが、やはり上級生というのは苦手だ。
英稜高校は一般的な地元の公立高校ながら俗に言う不良生徒はほとんどいない。
これには小宮山という先生が一枚噛んでいるらしいが・・・まぁ、そんな事は今のマサヒコにはどうでもいい。
三年生の目を掻い潜りながらマサヒコは視聴覚室のプレートを探して目を滑らしていく。
(あ〜、くそ!全然見つかる気がしねぇ・・・)
しかし、一向にそれらしい部屋は見つからなかった。マサヒコは少しイライラしたように頭を掻く。
放課の時間もそうは長くない。このまま帰れば先生に何を言われるか分かったもんじゃない。
まぁ、場所も言わず視聴覚室に来いって言う先生も先生だが・・・
いっそ三年生に聞いてみようか・・・とマサヒコは思う。たかだか二つしか変わらない年齢。
社会に出れば全く大したことのない年齢差だが、学生にはそれはとても大きい差だ。
なかなか話しかけるのを躊躇ってしまう。そんなマサヒコの隣を通り過ぎる女生徒がいた。
黒い、肩より少し上までの女の子にしては少し短めの髪。大人しそうな印象を与えるが整った顔立ち。
背もそんなに高くはないが、出るところはでている女性らしい体つき。
もしかしたら教室移動か何かなにか、本らしきものを胸でしっかりと抱きしめている。
その女生徒は一般的に見れば地味な方に入るかもしれない。
実際、マサヒコの近くの女性から比べても地味だろう。彼の中学時代の家庭教師である濱中アイや
中村リョーコ。クラスメイトの的山リンコや幼馴染の天野ミサキ。今はアメリカにるが友人の若田部アヤナ。
しかし、マサヒコはその女生徒から友人達とは違った、何ともいえない魅力を感じていた。
(・・・そうだ、この人に聞くか。多分三年生だろうし。)
マサヒコは一人でウンと何か決心するとその女生徒の後を追った。
その女生徒は別に急いではいないのだろう、ゆっくり歩いているせいかマサヒコはすぐに追いついた。
彼女に揺れる髪から甘い香りがマサヒコの鼻腔をくすぐる。思わず嗅いでいたくなるような香り。
(って!俺これじゃ変な人じゃん。)
マサヒコはブンブンと首を振る。そしてフゥ〜と一度深呼吸をすると女生徒に声をかけた。
「あの、すみません。ちょっといいですか?」
これが二人の出会いだった。もっともその出会いはお世辞にも運命的とは言えないものかもしれないが。
「え・・・きゃ・・・わぁあああ!!!」
女生徒の悲鳴のような声が廊下にこだました。
「へ・・ええ??」
マサヒコは口をポカーンと開けていた。頭の中で状況を整理してみる。
視聴覚室分からない→三年生に聞いてみよう→声かける→何故か悲鳴をあげられる。うん、OK。
マサヒコが声をかけた女生徒はビックリした顔でマサヒコを見ながらペタンと廊下に座り込んでいる。
よく見るとうっすら涙を浮かべているように見える。何だかマサヒコがいじめたように見えてしまう。
女生徒の悲鳴を聞いた廊下にいた三年生も何事かとこっちをジロジロ見ている。
(ま、まずい。何か俺がやったみたいだ・・・どうする?)
頭を可能な限り働かせてどうにかしようと考えるマサヒコ。とりあえず彼のとった行動は
「あ・・・あの。すいません。その、大丈夫ですか?」
マサヒコが女生徒に近づいて手を差し伸べながら聞いてみる。
するとその女生徒は顔を上げてマサヒコの顔を見た。若干涙の後が残っている。
「あ・・・」
女生徒が口を開く。たった一言だが女の子らしい可愛らしい声にマサヒコの心臓は高鳴った。
次の瞬間、マサヒコの手に体温が伝わる。女生徒はマサヒコの差し伸べた手を握って
立ち上がった。柔らかくて温かい。それがマサヒコの感想だった。しかし、何だか恥ずかしく繋がっている
手から目を離すマサヒコ。目を離した先は女生徒の顔だった。可愛らしい清楚な顔立ち。
恐らくマサヒコのせいで目尻に涙の後があるが、彼女も恥ずかしいのか頬がほんのり赤い。
「あの、その・・・なんかビックリさせたみたいで。すいませんでした!」
女生徒が立ち上がったのを確認すると手を離して謝るマサヒコ。すると女生徒は言った。
「あ、私の方こそごめんなさい。急に後ろから声をかけられたからビックリしちゃった。
えへへ、私怖がりなんで・・・後ろから声かえられたりするとこんな風に驚いちゃうんですよ。」
『ほにゃっ』という擬音が似合いそうな顔で微笑みながら女生徒は言う。
その笑顔にマサヒコは再びドキリとする。とても印象に残る笑顔だ。
一点の曇りも穢れもない笑顔。もしかしたら今まで出会った事のないような笑顔かもしれない。
「そうなんですか。すいません、知らずに・・・」
「あ、気にしないで下さい。何せ友達が後ろから声かけてもビックリするくらいなんで。」
マサヒコの言葉を遮って女生徒が言う。どうやら怒ったりはしていないようだ。
「あの・・・それで私に何か御用ですか?」
女生徒がマサヒコに言う。するとマサヒコはハッと元々の用件を思い出した。
「あ、そうだ。視聴覚室・・・どこにあるか教えてもらえないですか?」
「視聴覚室?あ、もしかして新入生君かな?いいよ、教えてあげるね。」
マサヒコの申し出を快く引き受ける女生徒。どこか幼さがあるが、やはり上級生のようだ。
「視聴覚室はね、三階の向こうの棟にあるんだよ。そら、あそこ。見えるかな?」
女生徒が廊下の窓から指差す先。そこにある教室が視聴覚室だと言う。
「あ、あんな所に。すいません、助かりました。」
マサヒコが女生徒に頭を下げる。
「ううん、いいよ。少し分かりにくいもんね。あ、私も教室移動だった・・・それじゃあね。」
女生徒は微笑みながら手を振って去っていった。マサヒコはその女生徒の後姿をしばし眺めながら
思い出す。あ・・・名前・・・何て言うんだろう。
「お〜〜い!小久保く〜〜〜ん!」
放課後。教室で帰る準備をしているとクラスメイトの的山リンコが話しかけてきた。
リンコは中学時代と全く代わり映えがなく、男子女子なんて関係ないって感じである。
「ん?何か用か?的山。」
「特に用はないよ〜?ただ暇なら一緒に帰ろうかなって。」
その声にクラス中がザワっとする。まだ新しいクラスになったばかり・・・特別仲のよさそうな男女は噂になったり
するのは実に自然な流れであった。
「へ〜、的山さんと小久保君は付き合ってるの?」
すると近くの女子生徒が話しかけてくる。ミサキを思わせる色素の薄いショートの髪。
とても一年生とは思えないスタイル。矢野アキだった。
「あ、それは私も気になってた。二人は同じ中学か何か?」
それに便乗して肩くらいまでの黒髪に可愛らしい顔立ちの少女、城島カナミが聞いてくる。
「うん、同じ中学だよ〜。小久保君とはよく家で勉強してたんだ〜。」
リンコが嬉しそうに言う。それに目を光らせたのは長い少し癖のある黒髪に、釣り目の少女。
確か入学して少ししてから引っ越してきた黒田マナカという子だ。
「成る程、つまり保健の勉強もしてたって事ですか?狭い部屋で二人の男女が勉強会と偽って
保健体育の予習・・・これネタに使えるかも!」
「えー、高校生にもなればもう予習じゃないんじゃない〜?」
マナカの発言に少し不満そうに言うのは岩瀬ショーコ。彼氏持ちとの話だ。
「いや、勉強してたって言ってもカテキョ同士が友達同士で勝手にウチ使われてたと言うか・・・」
「ハーレム!?中学生で!?う〜ん、進んでるなぁ〜。」
カナミがウンウンと何か納得しながら言う。するとリンコが
「あ、それだけじゃなくて、小久保君の幼馴染の女の子もよく一緒だったよ〜。」
と余計な事を言う。
「クラスメイト、カテキョ、幼馴染。入り乱れる嫉妬の感情。そして5P!イケますね!」
マナカがグッと拳を握る。マサヒコは多少呆れながら弁解をするが全く聞いてもらえない。
「諦めなよ・・・私は分かってるつもりだから・・・頑張って二人でツッコミ入れようよ。」
そんなマサヒコの肩をポンと叩きながらアキが疲れたように言う。ここにマサヒコとアキの間にツッコミ同盟が
生まれたのだった。
「面白そうね〜。そうだ、私達も一緒に帰りましょうよ。んで、道中寄り道して話聞かせてよ。」
ショーコがポンと手を打ちながら言う。他の面々もいいねえ〜と乗り気のようだ。
「え?いや、それは俺は抜きだよね?」
聞いても無駄な気はするが一応聞いてみるマサヒコ。
「え?何で?いいじゃん、一緒におしゃべりしようよ。」
カナミが不思議そうな顔してマサヒコに言う。
「いや、だからさ。こんな女の子の中に男が俺一人ってのもさ・・・」
マサヒコが手で意味不明なジェスチャーをしながら言う。比較的良識のあるアキは「あー、成る程」と
分かってくれたようだが、リンコの
「え?中学の時と人数一緒だよ?前は私にミサキちゃん、アヤナちゃん、アイ先生に中村先生で5人でしょ?
今は同じく私にカナミちゃん、アキちゃん、マナカちゃん、ショーコちゃん。ね?一緒。」
の言葉で全てが台無しになった。結局、はべらしてる人数は同じって事でマサヒコは強制連行されるのだった
「でね、お兄ちゃんったらね・・・」
連行されたマサヒコの行き着いた先はファーストフードショップだった。
周りから奇異の目で見られながらも中学時代と同じような感覚と言い聞かせると不思議とマシな感覚になった。
すでに一時間くらい話しているが、その中である程度みんなの性格が分かった気がした。
リンコは言うに及ばすだが、まずカナミはアイ先生に似てる気がした。エロボケを連発するが、天然なのか
素なのか分からないのが理由だろうか。そういえばクラスの男友達が「城島さんは可愛いけど、性格がな」
と言ってたのを思い出した。ああ、確かにって感じだ。確かに可愛らしい。だが、その性格はかなり問題
ありだろう。性悪ってわけじゃないが・・・何というかマトモに付き合うのは大変そうだ。
次にマナカ。クラスではマナカナコンビと言われるほどカナミと仲がいい。実際幼馴染らしく
相性も抜群な感じだ。ちなみに、どうでもいいが本物のマナカナ姉妹はよく似ているがなんと
二卵性であるそうだ。彼女は官能小説家を目指してるらしく、暇さえあればネタを探している。
幼少時から官能小説を読む子供だったらしいから、色んな意味でカナミと同じ感覚である。
ショーコは比較的常識人な気がしなくもないが、彼氏が絡むと一気にあのメガネと同じような感じになる。
言ってしまえば変態の域かもしれない。事実、アキがキツイツッコミを入れるときは「あー、あんた自分が
変態なの自覚してんだ。」と言うほどである。是非中村VS岩瀬を見てみたものだ。
どうでもいいが、数年前までは我らがドラ○ンズでバッテリー組んでたな。この二人。
そして、最後にアキ。ひたすらツッコミを入れる苦労人で、ツッコミの鑑な気がする。
マサヒコも中学時代は結構突っ込みを入れていたが、ミサキやアヤナというツッコミがいた。
しかい、彼女は一人で今まで担っていたのだ。その苦労は計り知れない。
後は巨乳ネタで結構カナミとマナカにいじられている。あ、今日からリンコも加わったか。
その点ではアヤナと通じるところがあるかもしれない。
「ん?小久保君どうしたの?私達の顔ジロジロみて。」
マサヒコがそんな事を考えていると、カナミが不思議そうに聞いてきた。
「は・・・まさかハーレム慣れしてるから今日は誰にしようと考えてるとか!?」
「いや〜、私はこれでも二股はなぁ〜。」
マナカとショーコが明らかに勘違いしているようだが、無視してマサヒコは言う。
「ああ、いやさ。何となくだけどみんなの性格が掴めてよかったなぁ〜ってさ。」
「そだね。せっかく同じクラスになったんだし、仲良くしたいもんね。」
アキがウンウンと同意する。みんなもそれに同調したのか笑っていた。
話も適当に切りをつけてそろそろ帰ろうと、そんな時だった。
「あ・・・お〜い、おにいちゃ〜〜ん!!」
カナミがブンブンと手を振る。その先には男女四人組がいた。そのうちの一人の男性がこっちを見る。
どうやらカナミの兄のようだ。しかし、問題はそんなトコじゃない。
「あ・・・あの人は・・・」
マサヒコは一人つぶやいた。何故なら廊下で出会ったあの三年生の女生徒がいたんだから。
「何だ、お前らは寄り道か〜?」
カナミにお兄ちゃんと呼ばれた男が近づいてくる。
「うん、一種の交流会かな?あ、こっち的山リンコちゃんと小久保マサヒコ君。」
カナミが兄にマサヒコとリンコを紹介する。二人とも流されるように頭を下げる。
「あ、俺はこいつの兄で城島シンジ。しかし珍しいな〜。お前が男友達とはね・・・」
シンジがアゴに手を当てながらマサヒコを見てウンウンと頷く。そんな状況の中、シンジと一緒にいた
他の三人も近づいてきた。マサヒコの心臓が少しずつ高鳴っていく。間違いない・・・あの人だ。
「何だ、シンジの妹と仲間達か〜。久しぶり〜。」
もう一人の今風の男が気楽そうに声をかけてくる。しかし、マサヒコにはそんなの問題じゃなかった。
問題はこの四人がどんな関係なのか・・・もしかしたら・・・付き合ってるんではないか。それだけが
頭の中を駆け巡っていた。
「カズヤさん、こんにちは。もしかして・・・デートですか?」
カナミがカズヤに言う。マサヒコもギクリと反応する。
「あ、やっぱそう見える〜?いや、実はさ〜・・・へぶし!?」
「調子に乗るな!違うわよ、カナミちゃん。委員会で遅くなったからね。一緒になってるだけよ。」
そんなカズヤを鉄拳一発で沈めた肩くらいの髪を外に跳ねさせている女性が言う。
その言葉に少しだけほっとするマサヒコ。よかった・・・違うみたいだ。
「そうだ、カナミ。せっかく一緒なんだ。買い物して帰ろうか。」
シンジがカナミに言う。そういえば城島家は現在兄妹二人暮しって言ってたな。
「そうだね。じゃあここで解散しよっか。」
カナミが言う。他の面々もそうだね〜と言い、それぞれ別れの挨拶を始めていた。
が、マサヒコにはそんな事はどうでもよかった。あの人が目の前にいる・・・何故だか分からないけど
とても気になる人。名前も知らない人・・・そうだ、名前も知らないんだ。だったら・・・
「あ、あの!」
そう思った瞬間マサヒコの体は動いていた。そう、あの女生徒の前に。
マサヒコの声と行動に一同シーンと声を潜める。
「あの・・・覚えてますか?今日の・・・」
マサヒコの言葉に女生徒はニッコリ笑うと
「うん、覚えてるよ。視聴覚室には行けたかな?」
と言った。マサヒコはドキドキと鳴っている自分の心臓を押さえ込むと緊張しながら言った。
「お陰さまで。それでその・・・えっと・・・急にこんな事言われて困るかもしれないですけど・・・」
周りの緊張が高まる。このシチュエーションは・・・女生徒も顔を赤くして次の言葉を待っている。
マサヒコは一度息を呑んで自分の中で再び決意すると声をあげた。
「名前・・・教えてください!!」
ズルっと・・・そうギャグ漫画のように盛大に女生徒以外が滑った。それはそうだろう。
いかにも告白のシチュエーションで名前教えてください・・・だ。
だが、女生徒だけはそんなマサヒコをジッと見据えると『ほにゃっ』と笑って言った。
「私はケイ・・・川上ケイだよ。英稜の三年生だよ。えへへ・・・よろしくね。」
そう言ってケイはマサヒコにスッと手を差し伸べた。
マサヒコは少し顔を火照らせた後、状況に気づいてケイの手を握って言った。
「あ・・・俺小久保マサヒコです。その・・・よろしくお願いします。」
二人に体温が手から徐々に伝わっていく。それは、この物語の始まりだった。
ここまでです。誤字脱字は補完お願いします。
リクの締め切り時間までは時間ありましたが、恐らく出きったと思いまして
話も思いついたので書いてしまいました。
今後、マサヒコとケイが付き合っていくまでを書いていこうと思ってます。
ちなみにケイの苗字ですがドラ○ンズの投手から使わせてもらいました。
それでは今回の連載もよろしければ最後までお付き合い願います。
する!お付き合いする!お付き合いさせていただきます!!
素晴らしい…!
うむ、先が期待できますな
実にお見事、GJ
その日妹から送られて来たメールは、普段の顔文字入りとは違う、
激しく素っ気無い内容だった
妹『次の休みは体を貸してもらおう』
俺「どのようなご用件で?」
妹『それはひみつであります』
俺「りょうかいであります」
妙な迫力に負けて、力仕事やらされるかもとガクブルしながら
返事した俺をよそに、休み当日の早朝、
徹夜明けの様相で(テスト勉強?)家に帰ってきた妹は、
ぽやぽやした顔で「やくそく、やくそく」と嬉しそうに呟きながら
俺をベッドに引っ張り込み、そのまましがみ付いて
幸せそうに眠ったのでした
そら氏GJ!マサとケイの話ですか。
続き楽しみにしてます。
>>そら氏
GJ!
新連載(!?)の続き楽しみにしてます!
>>134 何だ!?
いきなりでびっくりしたけど、何かイイ!
GJ!
そら氏、乙&GJでした。今後にものすごく期待できそうですね
古田氏も更新ありがとうございました
>>134 どこかのコピペ?それとも創作?
どちらにしても好きだなあ、こういうの。
えらい静かだ…
141 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 23:38:13 ID:hXalm1HE
だけど大好きだ…
シホって19じゃないよね?
こんばんは。ようやく残りが仕上がりましたので投下させていただきます。
タイトルは「BLACK OR WHITE?最終章 マリア編」です。
翌日の放課後−
マリアはシンジを保健室に呼び出した。シンジはもしかしたら昨日のことでなにか言って
くるのではないかと心配しながらも言われた通り保健室にやって来た。
「失礼します」
中に入ると、マリアは既に来ていた。シンジは敢えてマリアと目を合わせないようにした。
「城島サン…」
一言そうつぶやいた。小宮山の差し金とはいえ、強引に男を経験させたことについて、
何か言いたいのだろうか。怒っているのだろうか。だが、シンジの考えとは違った。
「昨日は…とても楽しかったデスね」
マリアはやや顔を赤らめ、恥ずかしそうに言った。
「はあ…」
シンジは適当に返事をした。どうやら、怒ってはいなかったようである。でもいつマリアの気分が
変わるか分からない。とにかく長居は無用だと思ったので、すぐに保健室から出ることにした。
「じゃ、俺はこれで…」
「え、もう帰るのデスか?」
マリアはもじもじしながら聞いた。シンジに何かを期待しているようである。シンジは思い切って聞いてみた。
「先生、もしかして昨日の続きをしたいのですか?」
マリアは無言でうなずいた。どうやらシンジと二人きりになれるタイミングを見計らって呼び出したらしい。
それならば、心配は無用である。シンジは保健室の鍵を閉めてマリアに向き直り隣に座った。
「城島サン…」
シンジはマリアの顎を指で軽く持ち上げると唇を重ねた。マリアもすぐに舌を伸ばしてからめ、
差し入れたシンジの舌に吸い付いた。シンジは密着しながら、手探りでマリアのシャツを脱がし始めた。
マリアは一旦唇を離し、両手をバンザイさせて脱がせるのを手伝った。ブラも外すと
きれいな乳房が露わになった。再び唇を重ねながら、乳房を揉み、ピンク色の突起を指でつまんだ。
「ク……」
さらにシンジはマリアのズボンのベルトに手をかけゆるめると、ズボン、さらにパンツの中に
手を入れて股間をまさぐった。
「ア…そこは…」
その言葉に構わずシンジは中指でワレメを探る。谷間はもう熱く濡れていた。
「先生…俺のも触って…」
ベルトを外し、ズボンとトランクスを素早く脱いでマリアに握らせた。
「……太い…。これが、私の中に入ったのデスね」
マリアがつぶやく様に言った。シンジのペニスに嫌がる様子も無く興味深げに触る。
シンジは改めてマリアの乳首に吸い付いていった。
「アウッ…」
マリアは首を反らせて喘ぐ。硬くなった乳首を強く吸い、歯を立てるたびにマリアの体に電流が走った。
さらに、腋の下、腹、臍へと舌を這わせ、ズボンとパンツを脱がせて全裸にすると、
マリアの股間に顔を埋めた。すでに濡れている恥部を舐め回した。クリトリスは既に勃起して赤く光っており、
白い液体が滴り落ちている。
「い、いやデス……」
マリアはか弱い声でささやいた。シンジはなおも音を立てて恥部に吸い付き、愛液をたっぷりと味わう。
「ア、ハア、ハアアアン……!」
(そろそろ、いいかな?)
シンジはマリアの大いに感じている様子を見てもう大丈夫だろうと思ったので、恥部から口を離すと
マリアの正面に向かい、ペニスを中に挿入した。
「アアッ、感じる……、すごいデス…!」
マリアは身を反らせて喘ぐと、シンジの体に両手を回してしがみついた。シンジは遠慮なく
マリアの体を突いた。マリアは狂ったように腰を振って喘いだ。マリアの恥部からは大量の愛液が流れ出し、
クチュ、クチュ、という音と共に、シンジの大腿までも濡らした。マリアの体を突き上げるうち、
シンジはある考えが頭をよぎった。すると、シンジは腰の動きをやめ、マリアの体からペニスを引き抜いた。
「い、いや、お願いデス、やめないデ…」
マリアは急に心細くなったように哀願した。しかしシンジは引き抜き、そのままアナルに先端を押し当てた。
バイブによる挿入経験があるし、これだけ濡れているから大丈夫だろう。そう、シンジはマリアの
もうひとつの処女も奪いたくなったのである。
「ア、アウーッ」
マリアが顔をしかめ、何とも言えないうめき声を上げた。
やはり思ったほど困難ではなく、ペニスが吸い込まれていった。小宮山はマリアのアナルへのバイブ挿入を
熱心にしていたのだろう。膣内ほどの暖かさは無く、どこまでも吸い込まれていく感じがあった。
やがてシンジは前後に腰を振り始めた。
「ア……何これ、イイ、もっと……!」
マリアもアナルを締めたり緩めたりしてペニスの感触を味わい始めた。
「アアン、ヒャ…ア、アアン!」
シンジも大いに反応してくれるマリアの姿を見て、あっという間に高まってきた。
「…先生……い、いきますよ!」
シンジは腰の動きを早めると、身を震わせて絶頂に達した。マリアの直腸の奥に向かって、勢いよく射精した。
「ア、アアーッ…」
マリアは直腸に熱い精液を感じると切ない喘ぎ声を上げた。もはや男だろうと女だろうとどこの穴だろうと、
絶頂へのスイッチが入ってしまえば関係ないようである。シンジは、最後の一滴まで放出すると、
ようやく動きを止めた。そして、ペニスを引き抜くと、アナルから白い液体を垂れ流して
グッタリとなっているマリアの横に倒れ込んだ。
しばらく二人で呆然としていると、マリアはシンジの横でささやいた。
「ねえ、城島サン、私の恋人になってくれませんか?」
「え、俺?」
「はい、今まで女性にしか興味なかったんデスけど、アナタは素敵デス」
「……」
「是非、私の恋人になってくだサイ」
シンジは突然のマリアの告白に戸惑ったが、よくよく考えれば、
外国人の女性に告白されるなんて贅沢な話である。
「お、俺で良ければ…」
「はい、よろしくお願いしマス」
そういうとマリアはシンジに唇を重ねてきた。シンジもマリアの口の中に舌を入れて応えた。
熱いキスを交わすうちに、そのまま二回戦に突入していった。
一年後−
国際線の飛行機の中−
マリアは外国である日本で初めての彼氏であるシンジと共に故郷のフロリダに向かうのである。
離陸直前の飛行機の中で
「シンジサン、どうしましタ?」
シンジが横でやや緊張した面持ちで座っている。
「うーん、初めての外国だし、英語なんか分からないし」
マリアはガシッとシンジのペニスを握ると、
「しっかりしてくだサイ、アナタの恋人は誰デスか?」
自分がいるから心配しないで、と言いたいかのようにウインクをした。
年下でちょっと頼りないけど、遠い異国の地で見つけた初めての男性の恋人と共に
故郷に帰るマリアの心は、実に晴れやかだった。
(マリア編 END)
以上です。最後はやや急ぎ足になってしまいましたが、ようやくこのシリーズを
終わらせることが出来て、ほっとしているところであります。
次回は久々に小ネタを投下したいと思います。季節モノのネタなので、
投下は来月初めになると思います。ちなみにエロは無いので、その辺はご容赦ください。
では、これにて失礼させていただきます。
乙&GJ
GJです!たまにはマリアもいいですな
それにしてもシンジはマリアでも小宮山先生でもアナルかw
あの原作最凶の壊れキャラ(マリア)がお姉さんキャラに・・・どうやればマリア・小宮山
の二凶をどうやれば、ここまで萌えさせる事が出切るのですか。夜中にも関わらずヒートアップ
しちゃいましたよ。ペピトーンさん次期作も期待しています♪
一見淡々としているようで実はハードなところがヨイな、さすがベテラン
GJ
はい、どうも郭です。ペピトーン氏にGJ!実はマリアって書きにくいですよね。
短いながらも甘くエロく、ってのは氏の技量のなせる業、ですかな。
ていうか、いつになくマリアがエロ可愛い(笑)。
では前回予告していましたシンジ×エーコ×チカ×マホの導入部。
なんでNGワードは「エロ無し」「導入部のみ」です。では、投下。
「ふう…………」
散らかっていた部屋をなんとか見られる程度にまで片づけてから、シンジは一息ついた。
(お祝いしてくれんのは、そりゃ、ありがたいんだけどね……)
そう苦笑した後にシンジは胸ポケットをまさぐってタバコを取り出し、
火を付けて肺の中に煙を吸い込んだ。
(エーコやカナミの前では……なんとなく、吸い辛いんだよな。ま、とっくにバレてるんだろうけど……)
短くなったタバコを、シンジは灰皿に押し潰した。
今日は午後からエーコとチカ、それにその友人とかいう子たちが、
シンジの合格祝いにアパートに来てくれることになっていた。
(エロ本はかたしたし………ゴミはあらかた捨てたし……ま、こんなもんだろ)
掃除が終わり、キレイになった部屋の中を見回すのはそれなりに満足感のあるものだった。
(……しかしもう二週間か……)
シンジが藤井寺大学に合格し、ひとり暮らしをはじめてから既にそれだけの時間が過ぎていた。
偶然ながら大学はエーコたちの住む町にあり、
エーコを含めた関川家はシンジの合格を我が事のように喜んでくれたうえ、
引っ越しの手伝いまでしてくれた。エーコはシンジの部屋に遊びに行きたくて仕方なかったらしいが、
さすがに気恥ずかしかったシンジはこれまでのらりくらりとかわしてきた。
だが、エーコだけでなくチカまでもお祝いをしたいと言い出し、
仕方なく彼女たちをこの部屋に招待することになってしまったのだった。
“ピンぽ〜〜ん”
「あ?エーコか?開いてるぜ、入って……」
「おめっと〜〜〜、シンちゃん!」
「おめでとうございます、シンジさん!」
ドアを開け、ワンルームの小さな玄関から元気よく登場したのはエーコとチカ。
そして―――その後ろには、やや仏頂面の、初めて見る女の子が立っていた。
「?………えっと、初めまして、君は……」
「………エーコとチカの友達で、福浦といいます」
「ああ、君が……エーコの友達って子だね?」
「…………はい」
ポニーテール、というよりはほとんど無造作に髪を後ろにまとめ、
すっきりとした顔立ちを持ち上げて挑むような視線をシンジに向けるマホ。
初対面にもかかわらず、なぜかケンカをふっかけられているような態度をとられ、
シンジは困惑してしまうのだった。
「あ〜〜、ゴメンね、シンちゃん。マホってちょっと人見知りするタイプだから……」
「あ、ああ……そうなんだ……」
「そんなことも……ないんですけどね」
「シンジさん?ケーキ買ってきましたんで、台所をお借りしても……」
「あ、どうぞ……悪いね、チカちゃん」
なんとなく居心地の悪い気持ちでいたシンジは、慌ててチカの方へと向き直る。
マホは、一昔前のヤンキーがガンをつけるようにシンジの背中を見つめていた――
「それじゃ、改めてシンちゃんの大学合格をお祝いして、かんぱ〜〜い!」
「本当におめでとうございます、シンジさん!」
「……かんぱい」
「ありがとう、みんな……はは、しかし照れるな、こういうの……」
エーコたちに祝われ、思わず赤くなってぎこちなく笑うシンジ。
しかし、そのぎこちなさには、もうひとつ理由があった。
(あの……福浦さん?)
シンジの正面には、依然仏頂面のマホが座っていた。
それだけなら、良かったのだが――――
(見える………パンツ)
やけに短いスカートをはいてきたうえ、なぜか頻繁に足を組みかえるせいで、
そのたびにチラチラとショーツがシンジの目に飛び込んできてしまっていた。
(見えてるなんてここで言っちゃうのも可哀想だし……だいいち、
エーコの奴がここぞとばかりにノってくるだろうし……)
§
「で、どう?シンちゃん、ひとり暮らしは?」
「ん?い、いや、コンビニがあればだいたい事足りるしね。
家事はまあ、実家でもそこそこやってたから、そんな苦でもないし」
マホにどう知らせようかと考えていたシンジだったが、
何も知らないエーコは無邪気に尋ねてきた。内心の動揺を隠して、なんとか答える。
「でも……びっくりしました。シンジさん、藤井寺大学に合格するなんて……」
「ははは、実は合格した俺が一番驚いたんだけどね。滑り止めも全滅だったのに、
補欠合格とはいえ一番難しい国立の藤井寺大学に受かっちゃったわけだし」
「運も実力のうちだよ、シンちゃん!」
「……そう言えば藤井寺大学って地元のせいかウチの学校の先生にも出身の人が多いらしいね」
「あ、ああ、確かに教職志望の人は多い見たいだけど」
(だから……足をまた組み直すなって、見えるから……)
マホの言葉に答えながらも、ジーパンの裾をめくったりして
なんとか彼女に気付いてもらおうとするシンジだが、マホは全くそんな素振りすらない。
「じゃあ将来は先生になって女子生徒に手を出しまくるって手も……」
「それは、ない。俺は教職取らないつもりだし」
「従兄に犯罪者になって欲しいのか、エーコ」
シンジとマホのつっこみがほぼ同時に決まる。
この瞬間、シンジは彼女のポジションを理解し、マホもシンジのポジションを理解した。
(………なるほど、このグループの中でこの子は……)
(………慣れたツッコミ……多分、従姉のカナミちゃんって人も……)
無言で視線を交わし、心の中で頷き合うふたり。
決して好印象とは言い難い初対面だったが、
ふたりの間には不思議な連帯感のようなものが芽生えていた。
「でも……シンジさんになら、私、勉強を教えて欲しいです」
「あはは、そう言ってもらえるのは有難いけどね。俺、そんな教えられるほど……」
「でもシンちゃん?バイトでチカや私やマホの家庭教師ってどう?」
「………だからそんな簡単には……だいたい、叔母さんや叔父さんがどう言うか……
それに、チカちゃんとこや福浦さんとこのご両親だって……」
「実はね〜〜、もうお母さんやお父さんには話してあるんだ!で、シンちゃんならOKだって!」
「!!!ってエーコ、お前、いつの間に……」
「実は……私もなんです。エーコの従兄で藤井寺大学に合格した、
素敵なお兄さんがいるってお父さんとお母さんに話したら、
家庭教師になってもらったらどうかって……」
「………私は、とにかくここ最近成績がひどかったから、誰でも良いから家庭教師でもって……」
「……もう前交渉済んでるのね、君たち……」
「だってシンちゃん、前に長期のバイトで良いのが無いって言ってたじゃん。
ならさ、家庭教師のバイトってちょうど良いでしょ?」
「……まあ、そりゃ…………でも……」
「お願いします、シンジさん。私も最近英語の成績が……」
「てことで、どう?シンちゃん!」
はあ、と一息溜息をつくシンジだが―――
(そりゃ確かに……有難いんだけどね)
家庭教師のバイトというのは時給が良いうえ条件面でも恵まれているために、
シンジのような入学したばかりでコネもない学生まではなかなか回ってこないのが実情だった。
「一応話だけ聞いておくけど……なら君たち、教えて欲しい科目は……」
「わ〜〜い、やってくれるんだね、シンちゃん!私は数学と社会かな?」
「ま、中学の数学ならなんとかなるけど……でもエーコ、お前って結構成績良くなかったっけ?」
「それでも部活があるからね〜〜。一年からマホと私レギュラーだったし、
今年はもっとハードになりそうなんだよね。あ、でも責めでハードなのは嫌いじゃ……」
「チカちゃんは英語だっけ?」
「は、はい!」
「って露骨に無視しないでよ〜〜〜。チェッ」
「で、福浦さんは……」
「………全部」
§
「は?」
「マホはお尻を見て欲しいんだって」
「「そりゃ臀部だ―――ッ!!!!」」
シンジとマホのWツッコミがキレイに決まった。
「それはともかく……前の期末あたりから成績がマジでヒドイんですよ、私。
このままだと、テニス止めろって親に言われそうで。だから、とりあえず全部です」
シンジに視線を向けず、下を向いてスカートの裾をいじくり回しながらではあったが――
先ほどまでのどこか挑発的な態度とは違い、その口調は真剣で切実なものだった。
(う〜〜〜ん、本当はそれが一番厄介なんだけど……)
言葉には出さないもののそう思ってつい難しい表情をしてしまうシンジ。
「そんな難しく考えなくて良いんだよ、シンちゃん。
マホだって元々はそんな成績悪くなかったんだもん。コツをつかめば成績も戻ると思うよ」
「……頑張りますから、お願いします」
ぺこり、とマホが頭を下げる。
「私からもお願いします。マホ、一年のときからすごくテニスを頑張ってるんです。
成績が悪いからテニスを止めろなんて、いくら親でもヒドイです。
シンジさん、お願いですから力を貸してあげて下さい!」
(……そう言われちゃなあ……)
三人は、真剣な目でシンジを見ていた。思いこみで動けるという、
思春期特有の女子パワーとでも言おうか?こうして迫られてしまえば、男など――
「……わかったよ、俺みたいな奴で良いのかどうか自信ないけど……」
そう、引き受けるしかないのである。
「!わ〜〜〜〜い、ありがとう、シンちゃん!」
「ありがとうございます、シンジさん!」
「……すいませんが、よろしくおねがいします……」
その後は学校での授業の進み具合や他愛ない学校での噂話、
それにシンジのキャンパスライフの話など―――和やかな中で、話が進んでいった。
最初こそ固い表情だったマホも、けらけらと笑顔を見せるようになっていた。
「じゃ、ばいばい、シンちゃん!」
「お邪魔しました、シンジさん……」
「………さようなら」
「ああ、じゃあね?気を付けて帰るんだよ?」
いつの間にか夕方になり、宴もお開きとなった。三人をアパートの外まで見送るシンジ。
「家庭教師の件だけど、キチンと考えておいてね、シンちゃん?」
「ああ、分ってるよ」
「お願いしますよ、シンジさん?」
「私も、お願いします」
「いや、そんな期待されても……正直、俺人にものを教えたことなんてないんだから……」
「え?モノを教える?」
「…………お前の思う、“もの”ではない」
従兄妹ふたりのボケとツッコミがとりあえず終了したところで、三人は去っていった―――
「ふぅ………」
女が三人寄れば姦しい、と言うとおりにぎやかだった。
テーブルの上には、エーコたちの買ってきたケーキやスナック菓子の残骸が横たわっていた。
「せっかく……きれいにしたのにな」
そう思って苦笑するシンジ。片づける前にタバコでも吸おうかと、胸ポケットに指を突っ込んだ
――――そのときだった。
“ガチャ”
「え?」
突然ドアが開いた。そして―――顔をのぞかせたのは、
さきほどまでこの部屋にいた、少女のうちのひとりだった。
「………?忘れ物?福浦さん?」
「………………」
§
そこには初対面の時と同じく、やはり仏頂面のマホが立っていた。
「あの………?福浦さん?」
無言のままのマホの妙な迫力に圧倒され、困惑してしまうシンジ。
「………チカと、エーコは」
「?」
「私の……大事な、ともだちなんです」
「??う、うん」
「エーコは……活発で、可愛くて、クラスの人気者で。
それで、あなたにすごくなついてます。従兄だって以上に」
「?………そ、そうかな?」
「チカは……あのとおり、すごく素直で良い子なんです。
学校でも結構モテるし。だけど……あなたに、一目惚れだったみたいです。」
「?…………あのね、それはでも……」
「今日あなたに会って……少しだけ、安心しました」
「?ど、どういう意味かな?」
「……エーコの話からすると、あなたはエロ本好きの、その……お尻フェチの、
ド変態かと思ってたんですが……」
「…………それでよそよそしかったんだ、福浦さん」
「ええ。でも、思ったよりマトモそうですし。……本当のことを言います。
私、今日はわざと短めのスカートをはいてきたんです。
それで、わざと足を……何度も、動かしたりしてみました」
「!!!!わざと?ってことは……君、俺を試したの?」
「……はい。確かに何度か見てましたけど……私に、気付かせようとしてましたよね?」
「そりゃ、そうだよ。どう伝えようかと思って……」
「それであなたを見直しました。少なくとも、ド変態では無さそうです」
「………頼むから、その“ド変態”ってのは止めてくれないかな?」
「失礼しました。だからと言って、まだあなたのことを信用したわけではないです。
もしあの子たちの好意につけ込んでイヤらしいことをしたりしたら、私、あなたを許しません」
「あのねえ……しないよ、そんなこと」
(……このくらいの年頃の子ならではなんだろうな、友情が暴走しちゃうっていうか……)
苦笑して誤解を解こうとしたシンジだが――彼女の次の言葉に、耳を疑った。
「もし……どうしても、我慢できなくなったんなら、わ、私に言って下さい。
そ、そういう体験あるわけじゃないんですけど、それでも私で良かったら、し、してあげますから」
「………………へ?」
「…………だから、絶対、絶対!エーコとチカには手を出さないで下さいね?」
顔を真っ赤にして、相変わらず怒ったような口調でそう言うと――
“バタン”
ひどく乱暴に、ドアを閉めてマホは出て行った。シンジは……ただ呆然とその姿を見送り、
彼女がいたはずのところを見つめていた。
「………してあげるって?のなあ……俺は、ケダモノかよ!」
しばらくしてやっとのこと、そう力無く叫ぶシンジ。
(はあ……あの調子だと家庭教師のバイトも、多分俺を見張るために頼んだんだろうな。
そりゃ確かにエーコは俺にベタベタしてくるところはあるし、
チカちゃんが俺のことを気に入ってくれてるのも気付いてたけど……)
エーコも、チカも、マホも確かに可愛い子なのはシンジも認めていた。
さりとて、さすがに相手は中学生である。
(………いくら俺でも、手なんて出さねえっつ――の……)
そう思いながら――それでもシンジの脳裏には、
今日マホが何度も見せてくれたスカートの中が蘇ってきた。
白地に、青のピンストライプが走る清純そうなショーツ。
健康的に鍛えられながらも、少女から大人へと成長する途上にある、
まだどこかアンバランスにほっそりと肉付いた太腿。
(うう……俺は、ド変態なんかじゃない………断じて、無い……)
なぜか、何度もそう自分に呟くシンジ。
このとき彼は、まだ自分のあまりに幸せで過酷な未来を予想すらしてなかった――
続く
今回は以上。マホのキャラが難しいです。
基本ツッコミ、ちょっと意地っ張り、友人思いで常識的ではあるけれど、
背伸びして大人に憧れる少女の微妙な心理を書ければ良いな、なんて思ってます。
弱味氏が以前マホ×伊藤君を書いておられましたが、
マホ×シンジは私の今作が初なんですね。ちょっと意外。
最近彼女の出番が無い上、本編でもこのふたりの絡みは無さそうだからかな?
マホ以外にもチカ、エーコとの本番も予定していますので気長に待ってて下さい。
ていうか、冷静に考えれば中学生に手を出す外道大学生シンジのロリハーレムSSという
すごくアレなSSなわけですが(苦笑)。では股〜〜〜〜。
リアルタイムキタコレwwwwwwwwww
GJでございます
ネムイ中深夜バイトか……と思ってた中これは目覚めた!
余分な俺も目覚めた!
GJ
大黒柱キタ――――――!!
今後に期待GJ!
しかし、濱中終了で寂れるかとも思ったが、
単発話あり連続話最終ありスタートありで問題なさげだな
マホ復権のヨカーン( ゚∀゚)
(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ//ア//アl \ァ l \ァ!!!!
こんばんは、そらです。職人諸氏GJっす!
それでは自分も続きを投下させてもらいます。
「私の後ろに・・・ 第二話 恋心〜A love feeling 〜」です。
それではどうぞ〜。
夜、マサヒコは部屋のベッドで携帯を眺めながらニヤニヤしていた。
画面にはケイとのメールがビッチシだ。所々にリンコやカナミ、アイ等からのメールも見られるが
大半はケイとのメールで埋め尽くされている。何の他愛もないようなメールの内容。
しかし、それを見ているだけでもマサヒコは幸せな気分だった。
「明日も会えるかなぁ・・・やっぱり直接話したいもんな。」
ゴロンと寝転がりうつ伏せになる。思い浮かべるのはケイの顔。
決して派手ではないけれど、人を和ませる不思議な笑顔。一目惚れに近いけど、それでもケイの魅力の
一つなのは間違いない。
「そういやぁ・・・」
今度は仰向けになるマサヒコ。天井を見上げながら一つの不安をこぼした。
「ケイさんって・・・彼氏いんのかな・・・」
マサヒコの心臓が不安で高鳴る。そういえば確認していない。というか、なかなか聞けない。
もし・・・もし彼氏が居たら自分はどうすればいいんだろう。無視して気持ちを伝えるべきなんだろうか。
「やべぇ・・・すげぇ気になってきた・・・」
マサヒコがベッドでゴロゴロのたうち回る。が、すぐにその動きは止まってしまいボソリと言った。
「はは・・・こんなん初めてだな。もしかしたこれが俺の初恋・・・かな?」
「おっはよ〜、小久保く〜ん!」
「おう、的山か。お早う。」
翌日、学校へ登校していたマサヒコの後ろからリンコが追いついて話しかけてくる。
結構頻繁に起こる光景だ。マサヒコも初めはさすがに戸惑っていたが、今では慣れっこのようだ。
「そういえばさ、小久保君ミサキちゃん元気?」
リンコの言葉に少しビクッとするマサヒコ。ミサキ・・・彼女が自分に好意らしきものを持っていた・・・
否、もしかしたら今でも持っているのかもしれない。そのせいだろうか・・・ケイを思うと同時にミサキの
顔がマサヒコの頭に浮かぶ事もある。
「あー、俺も最近会ってないなぁ〜。ほら、あそこは優等生学校だからな。忙しいんじゃないか?」
とりあえず適当に話をしておく。リンコもそっか〜と納得はしてくれたようだ。
マサヒコも安心しながらいつまでも放っておける事でもないなと思うと、少し頭が痛くなった。
「小久保君ばいば〜い。」
放課後、近くを通りかかったカナミがマサヒコに声をかけて帰っていく。先日以来、マサヒコはあの面々とも
仲良くやっていた。マサヒコは特に用事もないのでどうしようか、と思案しながら廊下に出た。
「あ、マサヒコ君。こんにちは。」
すると思いがけない幸運と出会った。マサヒコに声をかけたのはマサヒコの想い人の川上ケイ。
「あ、ケイさんこんにちは。帰りですか?」
あわよくば一緒に帰ろうと画策するマサヒコ。しかし、ケイは簡単にそれを打ち砕く。
「ううん、これから用事があるんだよ〜。」
「あ、そうなんですか。そ、その・・・・デートとかですか?」
残念そうにしながらここぞとばかりに気になることを聞くマサヒコ。
「?デート?私が?誰と?」
「いや、だからその・・・彼氏さん・・とか?」
何故か疑問系になるマサヒコ。彼女だったらそれはそれでマズイ訳だが。
「わ、わたしぃ!?か、彼氏とかそんな・・・い、いそうに見える?」
顔を赤くしながら何故かアタフタと手をブンブンするケイ。
「いやだって、ケイさんて優しそうだし、癒し系だし・・・その・・・可愛いし・・・」
後半はボソボソと話すマサヒコ。しかし、ケイはそれを気にする事もなく・・・というか、動揺して聞こえていない
ようだが。とにかく少し興奮気味に言う。
「そ、そんなぁ。彼氏なんて今まで・・・いたことないよぉ・・・」
若干シュンとしながら言うケイ。安心感とその仕草の可愛らしさからマサヒコは顔が緩んでしまう。
「あー、マサヒコ君笑う事ないでしょ〜?その・・・少しは気にしてるんだから・・・」
「あ、いや、そうじゃなくって・・・えーっと、何て言えばいいのかな。」
マサヒコは必死で言葉を探す。さすがにケイに彼氏が居ないのが安心したからですなんて言えない。
「ふぅ〜んだ、いいよぉ〜だ。どうせ私はナツミとかカナミちゃん達みたいに可愛くないですよ。」
「そ、そんなこと!」
つい勢いでケイに反論をするマサヒコ。しかし、ここまで来たら引っ込みはつかない。
「ケイさんは・・・可愛いですよ・・・その、少なくとも・・・お、俺には。」
マサヒコの顔が紅潮していく。ケイの顔も同じように朱に染まっていった。
「あ、ありがとう。その・・・嬉しいよ。」
きっと彼らの周りにいる人達はあまりの初々しさに顔を覆ってしまっているだろう。それくらに高校生とは思えない
初々しさがマサヒコとケイにはあった。
「そ、それでケイさん。用事って何なんですか?」
微妙な空気の気まずさにマサヒコはとっさに話題をすりかえる。ケイもビックリしながら答えた。
「え、あ、うん。私は部活だよ。よかったら見ていく?私の部活はねーーーーーー」
「へぇー、ケイさんって・・・」
ケイに連れられた部屋でマサヒコは周りを見ながら声を漏らす。
「うん、私演劇部なんだよ。」
そう、そこは演劇部の部室だったのだ。周りには色々な小道具や衣装が置かれている。
「こんちゃーっす。あれ?川上先輩、新入部員ですか?」
部室に入ってきた女子生徒がケイに話しかける。2年生だろうか?
「ううん、見学・・・かな?立浪さんは今日は早いんだね。」
「はい、今日は掃除ないですから。見学ですかぁ・・・私はてっきりぃ〜・・・うふふふふ〜。」
立浪と呼ばれた生徒はマサヒコとケイを見ながらニヤニヤする。
「え?どうかしたのかな?」
ケイが頭にクエスチョンマークを浮かべながら首を傾げる。立浪は口元を手で押さえながら言う。
「いえいえ〜?ついに川上先輩の良さの分かる人が現れたかなぁ〜と思いまして。年下キラーですね。」
立浪が意地悪そうに言うとケイは顔を赤くしながら言う。
「た、立浪しゃん!?そ、そんなんじゃないから。ち、違うからー!」
がぁーっと両手を挙げながら反論するケイ。
「いや、そんな力強く否定しなくても・・・」
そんな力強いケイを見ながら逆に力なく言うマサヒコ。
「ふふ、川上先輩はめんこいなぁ〜。お邪魔な私は退散して準備しますかね〜。ごゆっくりね、1年生君。」
ケラケラ笑いながら部室の奥に入っていく立浪。残されたのは息を荒げたケイと肩を落としたマサヒコだった。
「もう、立浪さんったら・・・ごめんねマサヒコ君。私の・・・その・・・彼氏だなんて。」
未だに顔を赤くしながらケイが言う。ケイの彼氏・・・冗談かもしれないがそう見られた事にマサヒコは
ドキドキしていた。
「あ、いえ、そんな事ないですよ。そう見られたのは・・・嬉しいですし。」
「え・・・あ、あの・・・その・・・私だよ?私はー」
「ケイさんは!」
ケイが何か言おうとしたのをマサヒコは強制的に遮る。そして続けた。
「ケイさんは自分を卑下しすぎです。その・・・可愛らしくて魅力的な人だと思います・・・俺は。」
自分でとんでもない事言ってるなぁ〜とは思いながらも言葉を止めないマサヒコ。
それに対しケイはひたすら顔を紅潮させていた。
「あぅ・・うぅ〜・・・あ、ありがとう・・・」
ただ、ケイはマサヒコにそう言うのが精一杯だった。
「聞いてくれますか?私の秘めた想いを・・・」
ケイは胸に手を置きながら男に向かって言う。
「私の・・・・気持ちです。」
そしてその手で男の手を掴む。
(う〜ん・・・何だかなぁ・・・)
そんなケイを見ながらマサヒコの心境はモヤモヤだ。
「心配しないでも演技だよ?」
「うわぁ!?」
そんなマサヒコの背後からボソリと口添えをしたのはあの立浪だった。相変わらずニヤニヤしている。
「ええっと・・・立浪さんでしたっけ?」
「そ、立浪。君はなんて言うの?」
よっと言いながらマサヒコの隣に座る立浪。
「あー、俺は小久保です。それで・・・別に演技くらい分かってますよ。演劇部なんですから。」
マサヒコが少しムッとしながら言う。しかし、それすら立浪は意に介さず言う。
「ふぅん・・・まぁいいや。どう?川上先輩。演技上手いでしょ〜?」
立浪がウンウンと腕を組みながら言う。確かに言うとおりだった。ケイの演技は見るものを引き込ませるような
演技なのだった。しかし、それ故にか・・・マサヒコは相手役の男子生徒に嫉妬を抱いていた。
引き込まれるが故に・・・ケイが本気でその男に対して想いを抱いているように思えるのだった。
「愛してます・・・貴方の事を・・・・」
ケイの台詞に思わずドキリとして振り返るマサヒコ。ケイの腕は男子生徒の首にかかっている。
マサヒコの心臓が一層締め付けられる感覚に陥る。頭では演技だ、演技だと繰り返しているのだが
心はそれを認めていないようだ。
「さぁて、そろそろ締めのキスシーンかなぁ〜。」
そんなマサヒコを察してか意地悪そうに立浪が言う。マサヒコは思わず自分の胸を掴んでしまう。
キス・・・?バカ演技だろ?でも・・・演技でもキスシーンてどうするんだ?本当にするのか?
それともしてるフリなのか?それでも・・・限りなく近づくんじゃないのか?
マサヒコの思考が激しく動き回る。動き回ってはいるが機能しているかは微妙だ。
「い、嫌だ・・・嫌だ・・・うっく・・!!」
益々胸が締め付けられる。意識が遠くなりそうだ。ただ・・・
「ま、マサヒコ君?大丈夫!?」
愛しい人の声だけが聞こえた気がした。
「んっ・・・・」
ゆっくりと意識が覚醒する。何があったんだ?マサヒコは思考を張り巡らせる。
「あ・・・大丈夫?マサヒコ君。も〜、ビックリしたんだから〜。」
ケイの声が聞こえる。マサヒコが目を開けるとそこにはケイの顔があった。
「ケイさん・・・?俺は一体・・?」
「うん、締め切って練習してたからね。慣れてない人は暑さと湿気で倒れちゃう時があるんだ・・・きっとそれ。」
ケイが汗に濡れたマサヒコの髪を手で払う。マサヒコの頭部にケイの手から体温が伝わる。
「そう・・なんですか。すいません・・・邪魔しちゃって・・・」
「ううん、私が悪いんだよ。すっかり忘れてたから・・・本当にごめんね、マサヒコ君。」
本当に悪そうにマサヒコに謝るケイ。徐々にマサヒコに感覚が戻ってくる。すると次第に違和感を感じる。
「・・・あの・・・ケイさん・・・俺・・・どこで寝てます?」
「え?えーっと・・・気になる・・?」
ケイが顔を赤くするのが分かる。いや、そもそも元から赤かった気もする。
マサヒコは後頭部に温かさと柔らかさを感じる。鼻で息をすれば心地よい香りも感じる事ができた。
「ケイさん、これって・・・」
そもそも・・・目をあけたら上にケイの顔がある時点で気づくべきだったのかもしれない。
「んと・・・膝枕・・・立浪さんがね、こうすれば良くなるって言うから・・・」
想像通りだった。今度あの人に会ったらお礼を言っておかないといけないな、とマサヒコは思う。
「マサヒコ君、良くなった・・・かな?」
ケイはマサヒコの頬に手を添える。触れ合った場所からお互いを感じる。
「はい、大体は・・・でも・・・」
「ん?何かな?」
ケイはマサヒコにニッコリと微笑みを返す。その笑顔はマサヒコの心にさらに深く想いを募らせていく。
「もう少しだけ・・・このままでいいですか?」
するとケイはビックリする事もなく、ただただ笑顔で言った。
「ふふ、甘えん坊だね。しょうがないなぁ、もう少しだけ・・・・もう少しだけだよ。」
ケイがマサヒコの頭を撫でる。マサヒコは再び目を閉じると幸せを噛み締めるのだった。
以上です。誤字脱字は補完お願いします。
甘さより初々しさが前面に出たかなぁなんて思ってます。
それでは次回の投下でお会いしましょう。
そら氏GJ!今までマナカ派でしたがケイに目覚めるかもw
ていうか初めてリアルタイム遭遇しました!
感動した!
投下ペースといい内容といい、そら氏ノリノリですな
獅子奮迅の快投っぷり、もう本当にGJという言葉以外が見つかりませんです、はい
172 :
宣銅烈:2006/07/01(土) 04:05:17 ID:9ubbAGDp
>ペピトーン氏, 郭氏 & そら氏
GJです。お三方には激しく劣りますが投下。
『ブルマだらけの陵辱大会』の続きです。
シンジ×今岡 が入ってますですます。
陵辱といってもたぶんハードではないです。
それと微量ながらパロディが
では↓
173 :
宣銅烈:2006/07/01(土) 04:06:16 ID:9ubbAGDp
「ハァッ ハァッ ハァッ ハァッ……」
カズヤを振り切った後、私は視聴覚室に入って休むことにした。
カズヤがこんなことするなんて…… 信じられない。
嫌いじゃなかったのに… なんか突然涙がでてきてしまった。
それでも私はなんとか息をつき、呼吸を整える。
そうしていくうちに私に突如異変が襲ってきていた。
なんだか身体が…熱い!!
私は熱くても我慢しながら腕を組んで座る。
「あっ…………」
腕が胸に擦れたその時、身体が突然ビクッとなってしまった。
「そういえばあの時にブラが取れたままだったんだ…」
そう言いながら私は少し服をたくしあげて胸を見た。
その時、急に手が胸のところへといってしまっていた。
「ああっ ン!!……」
ヤバイ、声が出てしまった。 そして私は何を思ったのか服を脱ぎ
それを銜え、自分の胸をさわり続けた。
「んッ……んッ……んッ……んッ……」
連動的で無機質な呻き声が、機械だらけの教室に木魂する。
学校でこんなことをしているなんて我ながら情けないと思った。
だけど、気持ち良い! その思いだけでひたすら続けていた。
そのうち人がいないということを確信すると
口から服を外し、ブルマも脱ぎ、パンツ一枚になり自慰を続けた。
「んッ……んんッ… はぁっ……ああぁぁぁぁん!!!!」
汗と愛液にまみれながら私は上り詰めていった。
174 :
宣銅烈:2006/07/01(土) 04:07:47 ID:9ubbAGDp
オレは今、視聴覚室の前にいる。
なぜならば、さっきここで女の喘ぎ声が聞こえたからだ。
ここにいる女性は一体誰なのか。
オレは700%の好奇心と-600%の背徳心を懐きながら豪快に扉を開けた。
「今岡……?」
「城島君………… まさか聞こえてたの?」
そこにいたのは間違いなくナツミだ。
しかもありがちであり墓穴を掘るセリフをはいている。
オレは確信した。 ヤツは潜在意識からオレの6インチミサイルを欲しているのだと!
オレはナツミを抱きしめ、右手で汗だらけの胸をつかみ
左手で既にぬめっている大事な部分に指を入れた。
「ああっ!! ちょ…… ちょっとやめてよ!! 城島君!!!」
「誰でオナってたんだ!! 言え!!」
そう言いながらオレは激しく左の指を動かした。
「痛いっ!! 痛いよ城島君、お願い、本当にやめて…… あっ!!」
「正直に言ったらやめる!! ハァッハァッハァッハァッ」
「分かった分かった分かった!! 言うから、本当に言うから!!
………ょう部の……わ君」
「え?今なんて……」
「陸上部の井川君だって言ったでしょ!! お願い離して!!」
「い…… 井川だと…… あんな使い捨てキャラでオナるなんて許せん!!!!
犯す! 最後のブルマー体育祭、ナツミの破瓜の血を生贄に捧げる!!
今、オレの聖(精)棒が!! 貫いてくれるわあぁっ!!」
「きゃあああぁぁ!!」
オレはナツミを押し倒し、防空壕の膣に狙いを定め、6インチミサイルを放った。
「いやああああぁぁぁ…… はあぁぁあん……」
「な……なぜ破瓜の血が出ない!」
「だ………だって、私だって初めてじゃないし」
「え………… あ…相手は誰だ、言え! 言わないと鼻の穴に射精すぞ!!」
「陸上部の……井川く…」
「また井川かよ!! チクショー!!!!」
オレはモブキャラなんかにナツミの処女を奪われたことが悲しかった。
だからこそ、全力で動き続けた。 ミサイルを爆破させるときだ。
「ナツミ!!! オレはもうすぐで射精る!! 膣で出すぞ!!」
「お願い!!膣だけは膣だけは膣だけはもうホントにやめて!!!!」
「うッ…出るッ!! ナ、ナツミィィィ!!!!」
ドクッドクッドクッという音が聞こえる。 オレはそれから衣服を整えた。
「城島君………」
ナツミが蔑んだ目でオレを見ている。 オレは覚悟していた。
陵辱行為、しかも膣出しをしてしまった。 そのリスクはある。
だが、全てなかったことにはできないだろうか。 いや、方法はある。
ボクシングの試合などで頭部を強打し、気絶すると
直前の記憶が飛んでしまうということがフランス書院文庫に書いていたような気がする。
これが真実ならば、オレがすべきことは一つだけだ。
「ナツミ、今日あったことは全て夢だ」
ナツミは「?」という顔をしている。 そしてブチギレている。 危険だ、急がないと。
「ジェノサーイド!!!!」
ドゴゴゴゴゴ!!!!
オレはナツミの反撃を恐れ、一気に攻撃に移った。
ナツミは媚薬の効き目もあり、壁にゴンと頭をぶつけた後は気絶をしてしまった。
オレはナツミに服を着せ、局部の死に絶えた幾億もの部下たちをティッシュで拭った。
175 :
宣銅烈:2006/07/01(土) 04:08:33 ID:9ubbAGDp
―――― その頃
「アキちゃーん!! お疲れさま〜」
カナミたちは騎馬戦を終え、一息ついていた。
「カナミ、そういえばお兄さん無事なのかな」
「心配してるの? もしかしてアキちゃん……」
「バカ、何言ってるの、そんなんじゃないって!!」
アキはその場すごしにカナミからもらった水をくいっと飲み干す。
そのとき、アキは突然崩れ落ちた。
「アキちゃん!!」
カナミはアキを抱きかかえる。 だが、その顔は恐ろしいほど笑顔に満ち溢れていた。
(やはり…… 私は……
間違えて……… なかった…… が…… ま……)
消えていく意識の中、アキはカナミの心情をはっきりと読み取っていた。
176 :
宣銅烈:2006/07/01(土) 04:10:36 ID:9ubbAGDp
今回はここまでで。一応次回で終わるかもしれないです。
キャラ視点は
今岡→シンジ→三人称? です
皆様グジョーブ
萌えた
若手からベテラン、完投型からリリーフ型まで
相変わらず戦力豊富なスレだ
こんばんは、そらです。いい感じに筆が進んだので投下します。
ケイが後ろに立たれるのを嫌う理由がメインの話ですが、あくまで自分の妄想
なんでその辺の誤解なきようお願いします。
それでは「私の後ろに・・・ エピソード3 理由〜A reason〜」です。
ちなみに、2話目のタイトルが第二話になってましたが、エピソード2ですね。
小学生の頃・・・好きな子に意地悪をして気を引かそうとしている奴がいた。
もしかしたら、今のマサヒコはそんな気分なのかもしれない。
ついさっき、帰ろうとしているとケイが歩いているのをみかけた。部活だろうか?だが、マサヒコには
そんな事はどうでもよかった。少しずつ・・・少しずつだがケイと仲良くなっていってる自分に少し
自惚れてたのかもしれない。出会いを忘れていた・・・自分たちがどんな出会いだったかを・・・
(確か・・・部室に行く前に人通りのそんなに多くない廊下を通るんだよな。チャンスはすこか。)
少し離れてケイの後ろを歩くマサヒコ。放課後という事で傍から見たら結構怪しいマサヒコの行動だが
廊下に人が多いせいか人にもまれてそんな気配を微塵も見せないでいた。
廊下を曲がり演劇部の部室への道を進むケイ。マサヒコもそれを追う。
(しかしまぁ・・・俺も普通にアホな事してるよなぁ・・・高校生なのに。)
と、自分で自らの行動を笑いながらも止めるつもりはないようだ。
そして、ついに最後の廊下に差し掛かる。ここは人も多くない。気配を殺し、足音を殺し
決して早くないケイの歩みより早く歩き近づいていく。
近づいていくに連れてケイの恐らくシャンプーであろう香りがマサヒコの鼻をくすぐる。
なぜ恐らくかと言えば、そもそもケイの近くにいる時には嗅ぎ慣れている香りであったし
なにより、ケイがそんなにキツイ香水をつけるとも思えなかったからだ。
(ま、その辺が素朴でいいんだけどね。)
徐々に近づくマサヒコ。ケイはまるで気づいていない。残りの距離は7歩ほどか・・・
6歩・・・5歩・・・4歩・・・3歩・・・2歩・・・1歩・・・
マサヒコは小さく息を吸い込むと軽くケイの肩を掴み
「わっ!!」
「きゃぁぁぁぁぁあああああああ!!!???」
と脅かすと同時にケイの肩に触れていた手がビクンと跳ねる。即ち、ケイの体がビクンと跳ねたわけだ。
そして、大きな悲鳴と共にケイはその場にぺタリと座り込んでしまった。
マサヒコはこの時、まだ事の重大さには気づいていなかった。
「ど、どうしたんですかー!?」
演劇部の部室から女生徒がドアをバシーンと開けて出てくる。その女生徒・・・立浪にはどのように映っただろう。
ポカーンと立っている先日見学に来たマサヒコと、顔を伏せて両腕で胸を隠すように・・・いや、実際は自分の
手で体を抱きしめているのだが胸を隠しているように見えるわけで。そして体を震わせているケイ。
「・・・こ・・・小久保君・・・?川上先輩に何を・・・?」
イマイチ状況が掴めない立浪はとりあえず原因ぽいマサヒコに聞いてみる。
「え・・・?いや、ケイさん見かけたからちょっと脅かしてみようかなって・・・」
相変わらずポカーンとしながらマサヒコが答える。まさかこんなに驚くなんて・・・いや、きっと忘れていた。
出会った時もこんな感じだったんだ・・・いや、今回のいたずらはあの時より酷いかもしれない。
「・・・川上先輩、大丈夫ですか?」
未だに体を震わせているケイに寄り添うように屈む立浪。そして、異変に気づいた。
「・・・・・ぅ・・・ぐす・・・・・ひっく・・・・」
「あ・・・・・」
そしてようやくマサヒコは自分の罪深さに気づいた。自分は、ケイを泣かせてしまった。
見えはしない。見えはしないが、それでもケイが泣いているのは明らかだった。
微かに聞こえる泣き声と共に体が震えている。立浪もそんなケイを抱きしめて頭を撫でるしかできていない。
「その・・・ケイさん・・・」
マサヒコは尚も顔を伏せたままでいるケイに近づいていく。
「・・・バカ・・・」
しかし、その言葉でマサヒコの歩みは止められた。相変わらずマサヒコには顔を見せずにケイが言う。
「マサヒコ君のバカ・・・私が後ろに立たれるのも嫌いなの知ってるのに・・・ぐすっ・・・
それなのに・・・脅かすなんてえ・・・酷いよ・・・」
ケイの言葉がマサヒコの胸に突き刺さっていく。そのせいか、謝ろうと思って近づいたものの
マサヒコは何も言えずにその場に立ち尽くしていた。
「大丈夫ですか、先輩?ほら、とりあえず部室行きましょう?」
立浪がケイを支えるように立たせて部室に入っていく。そして、ケイを部室に運び終えると立浪はマサヒコの
所へ戻ってきて、バチン!!と・・・間違いなく本気で平手打ちを放った。
マサヒコの頬に痛みが残る。ただ、不思議とマサヒコにはそれが不快な痛みとは思わなかった。
そしてさらに不思議な事にマサヒコを殴った立浪も決して怒りの表情ではなかった。ただ、
「・・・理由・・・誰にだって理由があるんだよ。」
と言うと、そのままマサヒコを置いて部室に入っていった。残されたのはただ立ち尽くすマサヒコのみだった。
「・・・はぁ〜・・・・」
それから数日・・・マサヒコは全く身が入ってなかった。今も昼食の時間ながら箸がほとんど進んでない。
「何か小久保君元気ないよね・・・」
そんなマサヒコを横目で見ながらリンコが言う。
「そうだね。何か魂抜けかかってるって言うか・・・」
もしゃもしゃとパンをかじりながらアキが言う。
「もう、二人とも鈍いですね。きっと先日の休日にヌキすぎて腰が抜けてるんですよ。」
マナカがふふんといった感じに言う。もっとも、アキは完全にスルーしていたが。
「・・・ありゃ恋な感じがするケドなぁ。」
少なくともこの中では頭二つ分くらい恋愛経験のあるショーコが言う。
「恋・・・かぁ・・・もしかして!?」
リンコがハッとしたように言う。他の皆もそれに興味を注ぐ。
「幼馴染のミサキちゃんとやろうとしたけど、本当にEDで『また頑張ろうよ』とか慰められたとかー!?」
リンコが童貞と処女の初体験でありがちな事リスト絶望編No1(中村著)から抜粋して推測する。
「へぇ・・・小久保君幼馴染なんていたんだ。」
「EDですか・・・はっ、EDの彼氏と交わりたいが為に様々な痴情を見せ付ける女・・・これイケそうですね。」
「あははははは、確かにそりゃ凹むよね〜。ありがちありがち〜。」
と、三者三様の反応を見せるアキ、マナカ、ショーコ。そんな中、全く反応を見せてないのがカナミだった。
「ん?カナミ?どうしたん?あんたは真っ先に反応しそうな気がしてたんだけど。」
今度をジュースを飲みながらアキが言う。するとカナミがぽそりと言った。
「三年生・・・」
三年生?とみんなの顔にクエスチョンマークが浮かぶ。カナミは続ける。
「うん、きっと三年生の・・・ほら、初めて私たちがリンちゃんと小久保君と寄り道したとき・・・
最後に小久保君と三年生の・・・川上先輩って言うんだけどね?多分・・・それ。」
言い終えてカナミがジュースをズズズ〜っとすする。
「ああ・・・そういえばビックリしたよね。あの大胆告白みたいな感じ。」
アキが思い出したように言う。
「ええ。確かあなたとヤリタイと言ったんですっけ・・・あひはん、ひはひへふ。(アキさん、痛いです)」
冗談なのか、マジなのか。どっちにしろアホな事を言うマナカの頬をつねるアキ。
「んで・・・何でカナミはそう思うのさ?」
「うん、うちの兄妹は結構学校の事とか話すからさ。それで川上先輩がここのところ元気ないらしくて・・・
それで丁度小久保君と被ってるからさ。もしかしたら・・・と思ってね。」
ショーコの問いにカナミが答える。実にその通りな所にカナミの普段は無駄に使われている推理力が
発揮されている。カナミは意気消沈しているマサヒコを見るとう〜んと考え込んで言った。
「仕方ないな〜、ここは私が一肌脱いであげますか!」
カナミが手をグッと握る。ちなみにどこをどう聞き間違えたのか
「え!?ここで脱ぐの?公開ストリップ?」
等とリンコがのたまったのはどうでもいい話。
あれから1週間ほどがたっていた。一人でとぼとぼと帰るマサヒコに背後から忍び寄る影が3つ・・・
「小久保君。」
マサヒコが振り返るといたのはカナミとシンジ。そしてナツミだった。
「あ、城島・・・と、お兄さんでしたっけ。後は・・・?」
確か・・・そうだ、ケイといつも一緒にいる人だ。ナツミが一歩進んでマサヒコの正面に立つ。
「えーと、小久保マサヒコ君だったっけ?あ、私は今岡ナツミ。呼び方は何でもいいよ。」
「あ、はい。小久保マサヒコです。それで何か?」
「うん、ちょっとね。あ、城島君とカナミちゃん。ありがと。後は私でやるからさ。」
そう言って二人を帰すナツミ。まったく話が見せてこないマサヒコは唖然としている。
「さて、それじゃちょっとあそこに寄り道でもしよっか。」
ナツミがマサヒコの手を引いて店の中に入っていく。とりあえず飲み物を頼んで席につく。
「ええっと・・・それで話って何ですか?今岡先輩。」
恐る恐るマサヒコがhなしを切り出す。飲み物を飲んで一服したナツミは口を開いた。
「うん、単刀直入にいうと、ケイの事なんだけどね。」
マサヒコの体がビクッとする。
「ケイさんが・・・どうかしたんですか?」
「ふふっ・・・私は今岡先輩で、ケイはケイさんかぁ。成る程ねぇ〜。」
ナツミはニヤニヤしながら言った。その態度に少しマサヒコはムッとする。
「呼びなれてますから・・・それでー」
「ああ、本題ね。まぁ、御節介なんだけどね。ケイはね、知ってると思うけど凄い怖がりでね。」
知っている・・・知っていたのに過ちを犯したのが自分だ。
「でもね、それにはちゃんと理由があるんだよ。」
「理由・・・ですか?」
立浪の言葉が頭をよぎる。理由・・・ケイが後ろを極端とも言えるほど怖がる理由。
「教えてください・・・俺、ケイさんが後ろから話しかけられたりするのが嫌いなの知っててー」
「あっれー、忘れてたなぁ〜。」
マサヒコの言葉を再び遮ってナツミが言う。
「そういえば、ケイ。今日は演劇の練習で一人で部室に残るって言ってたなぁ〜。いやぁ、うっかり。」
わざとらしい・・・実にわざとらしいが。それでもマサヒコは無意識に席を立った。
「今日みたいな日は一人演技で色々教えてくれるかもなぁ〜。あっははははは。」
次の瞬間にマサヒコは500円を置くと駆け出していた。
「俺の奢りです!その・・・ありがとうございました!」
走りながら言うマサヒコ。その先は言うまでもなく学校の演劇部室。
「ふふ、お膳たてはここまで。お互い純情すぎると仲直りも難しくて困るわよね。まぁ、初々しくてイイケド。
後は・・・自分で聞いた方がいい事もあるって事よ・・・君ならケイを任せれるから。」
ナツミはマサヒコの置いた500円玉を親指でピーンと弾くとご機嫌そうに残りのジュースをすすった。
息を荒げながらマサヒコは演劇部室の前に来ていた。もう、夕日が廊下をオレンジに染めている。
店から結構な距離にもかかわらずマサヒコには不思議と疲労感はなかった。
この扉の向こうにきっとケイがいる・・・マサヒコは一度深呼吸をすると意を決して部室のドアをあけた。
「・・・・・・・・・・・」
マサヒコは声が出なかった。そこには夕日に照らされた目を閉じた一人の少女がいただけだった。
それはとても幻想的で、儚げで。そして・・・何より美しかった。
マサヒコが未だに何も言えずにいると、少女はゆっくりと瞳を開けて小さな口を開いた。
「ある時・・・とても怖がりな女の子と、少しだけ意地悪で・・・でも優しい男の子がいました。」
演劇のナレーションのように声を発する少女。マサヒコはただ聞き入っていた。
「二人の出会いは素敵とは言えるものじゃありませんでした。男の子は道に迷って女の子に後ろから
声をかけました。どうってことない事です。しかし・・・女の子は悲鳴をあげて座り込んでしまいました。」
マサヒコの頭に少女の声がダイレクトに伝わっていきそのシーンが見事に再生される。
「そんな可笑しな出会いをした二人でしたが、何故か意気投合。二人は・・・お互いに惹かれあって
いきました。しかし、そこでちょっとした事件がおきてしまいます。」
少しだけ顔を赤くしながら少女は続ける。
「ある日、男の子は女の子が怖がりなのを知っていながら後ろから脅かそうとしてしまいます。女の子は
本当にビックリして泣き出してしまいました。男の子はその罪悪感にさいなまれ女の子と距離をおきます。」
マサヒコの胸が痛む・・・しかし、次に紡がれた言葉は意外なものだった。
「でも・・・女の子は知っていました。男の子が後ろにいる事を。そして声をかけてくれるのをずっと待っていた
のです。そして・・・きっと後ろから声をかけるのも分かっていました・・・心の準備はしていました。
ビックリしないようにしようと・・・それでも・・・女の子には後ろから声をかけられる。増して、驚かされる
のは耐性がなかったのです。」
マサヒコはビックリしていた。ケイが気づいていた事に・・・そして、自分が声をかけてくれるのを待ってた事に。
「そして、そのまま関係が切れたように二人は疎遠になってました。日に日に元気がなくなっていく
二人に、気をきかせた友人が仲直りの場を繕ってくれたのです。そして、再び再会した男の子に
女の子は自分が後ろを極端に恐れる理由を話すのでした・・・」
そこまで言うとケイはマサヒコの方に歩み寄ってきた。そして、椅子に座るとマサヒコにも座るように促す。
「さて・・・今の話は未完成なんです・・・続きは今から作りますけど・・・聞いてくれますか?」
マサヒコを見ずに正面を見据えたままケイが言う。マサヒコも同じように正面を見たまま
「はい・・・もちろんです。」
と言った。ケイは少しだけ笑うと再び話を続けた。
「私ね・・・小さい頃・・・誘拐されかけたんだ・・・」
小さな声で・・・しかし、しっかりと声を出すケイ。
「ほら、ドラマみたいに後ろからハンカチみたいので口を押さえられてね。たまたまお巡りさんが通って
事なきを得たんだけどね・・・それ以来なんだ。家族にも後ろに立たれるのが怖いんだ・・・」
トラウマというやつだろう。幼い頃のケイの経験が心に深い傷を残し、それは今でも癒えていない。
「まぁ、もともと臆病で怖がりだったんだけどね。それに拍車がかかっちゃったんだ。」
マサヒコは黙って話を聞いている。自分が口出しする場面じゃないと思っているのだ。
「家族や親友のナツミにも後ろに立たれるのが怖いんだ・・・だから・・・マサヒコ君に脅かされたときは
凄くビックリした・・・肩を触られたときね・・・あの時の記憶が蘇っちゃったんだよ。」
それは背後から羽交い絞めにされて誘拐されそうになった時の記憶。そして、ケイの最大の恐怖だ。
「でも・・・本当に怖いのは・・・後ろから話されるのは、相手の顔が見えないって事・・・
相手がどんな顔してるか見えないって言うのは相手の本当の気持ちが分からないって事だから。
私は・・・それが一番怖いんだ。」
マサヒコは想像する。顔の見えない相手と話す事。調子のいい事を言っていても、その実凶悪な顔を
して今にも自分を後ろから刺そうとしているかもしれない。マサヒコは身震いする。
「お互いが顔を合わせてお話しするのはとっても大事な事だよ。自然と気持ちも伝わるから・・・
でも・・・後ろから話されるのは臆病な私には・・・ダメなんだよ。気持ちが伝わらないから・・・」
「俺・・・とんでもない事しちゃったんですね。知らなかったとは言っても・・・あんな事。
マサヒコは顔を伏せる。そんなマサヒコにケイは相変わらず正面を向きながら・・・頭をマサヒコに寄せた。
「ケイ・・・さん・・・?」
「確かにね、後ろは怖いよ。でもね・・・後ろはダメだけど・・・」
マサヒコがケイの顔を見る。ケイもマサヒコの顔を見る。実に1週間ぶりに目を合わせた二人。
ケイは少し恥ずかしそうに言った。
「マサヒコ君なら・・・隣に居てもいいよ・・・」
「え・・・それって・・・」
マサヒコの顔も赤くなっていく。これって・・・もしかして・・・?
しかし、マサヒコの期待を余所にケイは立ち上がると久々に笑って見せて言った。
「さ、寄り道でもしていこっか。ナツミ達もいるしね。」
そういってマサヒコの手を握るケイ。マサヒコも久しぶりに想い人の体温を感じると引かれるがまま
ケイの隣を歩いていった。廊下には夕日に照らされた二人の影が伸びていた・・・
今回はここまでです。誤字脱字は補完お願いします。
さて、二人の恋は順調にいってますが次回波乱が起きます。
それでは、次回の投下にお会いしましょう。
そら氏GJ!
ケイ可愛いですね。ミサキ関係で修羅場が待ってそうで恐いですが・・・
そら氏の書く長編もの大好きです
やっぱりケイvsミサキという展開になるのか(*´Д`)ハァハァ
おお〜、最近本当にノリノリですな、超鉄砲肩というか快腕というか…
とにかく、そら氏GJ。今後も期待しています
そら氏GJ!数少ない設定しかないケイがすでに脳内メインキャラになってます。
にしても、最近はレス入れる人少ないのぉ。
住人の評価は職人さんの励みになると思ってるんだが。
郭泰源氏&そら氏
毎回お疲れ様です。ご両者共に続編を期待しています。
さて、以前書いたように小ネタを投下させて頂きます。
両エースの後の上にエロ無し、少々気後れしますが…
タイトルは「難読姓」で。
七月三日月曜日
昼休みの小笠原高校にて−
一年生の教室内ではカナミ、アキ、マナカ、ショーコの四人が集まっておしゃべりをしている。
あるマンガ雑誌に目を通していたアキが言う。
「ねえ、四月一日と書いてワタヌキって読むらしいけど、本当にこんな苗字の人いるのかしら?」
「一応実在するみたいだけど…」
「ホント、珍しい名前よねえ」
などと話していると、マナカが、
「何でも昔は四月一日に袷(あわせ)の綿を抜いて単衣にしたことからそう読むようになったそうですよ」
「ほーっ、さすがは小説家志望、物知りねー」
一同が感心したように声を上げる。
すると、教室の前を通りかかり、その会話を聞いていた小宮山が中に加わる。
「じゃあ、八月一日と書いて何て読むかわかる?」
「えーっ、全然わかんない」
「正解はホズミ、って読むのよ」
「へぇーっ、それも変わった苗字ですねえ」
するとマナカが何かを思いついたように、
「じゃあ、七月二日と書いて何と読むか分かりますか?」
「え?」
一同はしばらく考えたが、誰一人見当がつかなかった。
「うーん、降参。で、正解は何?」
「正解はコミヤマです」
「え?何で?」
当然ながら一同は首をかしげる。マナカが説明する。
「今日は七月三日ですよね」
「うん」
「という事は七月二日は昨日の日付ですよね」
「うん、でも何でそれが?」
マナカは薄ら笑いを浮かべながら続ける。
「つまり賞味期限切れ、という意味です」
マナカが言い終えた瞬間、小宮山はマナカに襲いかかろうとしたが、
すでに教室内からはマナカの姿は消えていた。
以上です。季節モノのネタなので、今を逃すと投下のタイミングを
失いそうだったので投下させて頂きました。
最後に、今のところ手がけている作品はあるのですが、これから忙しくなる
ので完成は未定です。なるべく早く仕上げるつもりですが…
今回はこれで失礼します。
はい、どうも郭です。そら氏に相変わらずのGJ!てかノってますねえ。
そしてペピトーン氏にもGJ!腹抱えて笑いました。なんだか本編でマジでありそうな(笑)
さて。え〜〜っと、連載を抱えてるときでも、息抜きで中編を書いたりします。
……のですが、これがオチまで行かないことがやたら多く、良く没ります。
今回はそんな中から、復活した作品です。途中で嫁の筆が結構入ったりしたんで、
なおさら散漫とした感じ。一応、拙作「わるいひとたち」のサイドストーリーです。
中村の陰謀で付き合うことになったマサヒコとアヤナ、なんですが今回はマサヒコが振り回され気味です。
NGワードは「キャラ壊れ」「途中展開強引」「続編のクセにまとまりなし」では、投下。
「もう大丈夫?羽生田さん?」
「あ、はい。大分……痛みも、取れました」
「軽い捻挫だと思うけど……もし心配なら、医者に行った方が……」
「これくらいなら、大丈夫だと思いま」
“ガラッ”
「ああ、若田部か。遅かったね」
「………ちょっと豊田先生に相談することがあったのよ。そっちの子は?」
「二年の羽生田さん。バレー部なんだけど、足を挫いちゃったらしくて。
さっき柴原が連れてきたんだけど、幸いそんな大したこと無かったみたいでさ」
「柴原さん?そう言えば彼女、女バレのキャプテンだったわね。どう、大丈夫、あなた?」
「は、はい。あ、あの。は、初めまして、若田部先輩」
「?あら、私のこと知ってるの?」
「はいッ!柴原先輩がいつも若田部先輩は運動神経良いんだから、
バレー部に入ってくれないかな、って言ってて。それに、
この前球技大会で若田部先輩がバレーしてるのを見たんですけど凄く上手でした!」
「あ〜〜、そう言えば柴原さん、去年は熱心に誘ってくれてたわね」
「へえ。そうだったんだ?若田部確かに運動神経良いもんな」
「ま、それはともかく……どう?痛いようなら肩くらい貸すけど?」
「い、いえ……もう、大丈夫です。お、お邪魔しました!」
羽生田さんは、なぜか慌てて保健室を後にした。
「羽生田さん……足挫いてるのに、あんな急がなくても……」
「…………」
去っていった少女の身を気遣うマサヒコだが―――
“バタンッ!!”
アヤナは無言で保健室のドアを乱暴に閉めた。
“カチャッ、サ―――――ッ”
そのまま素早く鍵をかけると、窓の近くまで歩いていってカーテンを引いた。
そんな彼女の様子をマサヒコは諦め顔で、ただ見ていた。
「あのなあ……若田部……」
「…………」
無言のまま、アヤナがマサヒコに向き直る。そして―――
“ふぁさッ……”
勢いよく、マサヒコに抱きついてきた。心地よい柔らかさが、布越しに伝わる。
「………ふたりっきりのときは、アヤナって呼ぶ約束だもん」
「……ゴメン。でもさ、ヤバイだろ?今だって誰かが通るかも……」
「さっきの子、こくぼくんのことすごく………見てた」
「だからさ、怪我してたのをちょっと手当しただけだって。俺は……別に」
「こくぼくんはそう思ってても、あの子は絶対そう思ってないもん。
あのね……後輩の間で、噂になってるんだよ?」
「……なにが?」
「保健委員で、すごくカッコ良くて優しい先輩がいるって。
それで、わざと怪我とか病気のフリをして放課後に来る子もいるんだって」
「………マジで?そういや最近妙に保健室に来る女の子が多いとは………」
「ホラ、やっぱり。……ダメ。こくぼくんは、アヤナのものだもん。アヤナの……こいびとなんだもん」
そう言って一瞬、ひどく獰猛な目をすると―――
“ちゅッ”
唇に、吸い付いてきた。やはり諦め顔で、マサヒコは彼女の為すがままだった。
“ちゅ………ちゅッ”
そのままキスを続けていたふたりだが――
“ちゅぷ……”
突然アヤナが唇を離すと、洗面台の前に行って蛇口をひねった。
“ざああああ………”
みるまに水が、白い洗面器の中に溜まってゆく。
「………?アヤナ?」
洗面器の中に水が溢れるくらいになって、やっとアヤナが挑むような目をマサヒコに向けた。
§
「こくぼくんは………アヤナの、もの」
そう、呟くと―――
“ざっぱ〜〜〜〜〜ン”
「え?ええ?あ、アヤナ?」
アヤナは洗面器を掲げると、頭から自分にかけた。
紅みのかかったロングヘアーに幾筋もの水が伝い、セーラー服もびしょ濡れだ。
「お、おい……お前、なにやって……」
「拭いて……こくぼくん」
「あ……あのな、アヤナ」
「お願い……アヤナのからだを、拭いて……」
そう言うとアヤナは濡れたセーラー服を脱ぎ、ワイシャツのボタンも手荒くプチプチと外してゆく。
―――あっという間に、上半身はブラ一枚になってしまっていた。
マサヒコは慌てて備え付けのバスタオルを持って彼女の側に駆け寄った。
「分ったから……もう、いいだろ、アヤナ?学校の中でそんな……」
「………や」
「だから、アヤナ……」
「アヤナ以外の女の子を、見ていちゃイヤ。アヤナ以外の女の子と、仲良くしゃべってちゃイヤ。
アヤナ以外の子に触れるのもイヤ。こくぼくんは、アヤナのものなんだもん……」
子供がダダをこねるように、マサヒコに抱きついて耳元で囁くアヤナ。
一方的で、理不尽な要求だとは思いながら―――マサヒコは、ただ頷くしかなかった。
「わかったよ……気を付けるから、な?」
幼子をあやすように言ってバスタオルを広げると、アヤナは大人しくその中に包まれた。
バスタオルにしては薄手で、なんのロゴも入っていない、素っ気ないタオル。
いかにも保健室用といった感じのそのタオルでアヤナのからだをくるみ、ごしごしと拭いていく。
(普段はコイツ、こんな薄っぺらいタオルで体を拭くことなんてないんだろうな……)
なぜかそんなことを思いながら、マサヒコは頭半分ほど低いアヤナのつむじを見つめていた。
「下も……濡れたの」
ぽつり、とアヤナが呟いた。無言で頷いた後、
マサヒコは彼女を抱きかかえて保健室のベッドまで連れて行く。
洗面台の前からベッドまで、小さな水の後がついていた。
(後で……あれも、きれいにしとかないとな)
妙に冷静にそんなことを考えながら、ベッドの上にアヤナを座らせる。
自分は膝をついて、まだ水の伝うアヤナのふくらはぎを拭く。
細すぎず太すぎず、適度にふっくらと肉ののったふとももを拭く。
「………」
右の脚を拭き終わると、アヤナは無言でマサヒコの肩にそれをのせる。
「………」
マサヒコも無言でアヤナの左の脚を拭く。拭き終えると、肩にのせられたふくらはぎに口を寄せる。
“つ………”
フルートを吹くように、マサヒコの唇がアヤナのふくらはぎを緩く通過する。
「んッ………」
アヤナが押し殺した声をあげ、ぴくん、と震える。
カーテンの隙間から、夕焼けの陽が射し込んでアヤナの脚に赤い線を作っていた。
少しだけ漂う、薬品の匂い。ただ清潔なだけの、薄くて固いマットレスのベッド。
自分たちが、最も危険なところで最もしてはいけないことをしているというスリルと背徳感。
初めこそ恐れの方が先にたっていたマサヒコも、
やがて麻薬に溺れる中毒患者のように、この場の淫らな空気に浸っていった。
“ちゅッ……つ……くちゅ”
マサヒコがアヤナのふとももの内側の肉を強く吸う。赤く跡がつくほど、強く。
膝の裏を、舐める。靴下を、脱がす。足首に、キスをする。
「あ……あ…ン……くすぐったい……」
アヤナは声をあげながら、自分を夢中で舐め回しているマサヒコを見下ろす。
上から見るマサヒコのすっと通った鼻梁。白く産毛の光るうなじ。
興奮しているのか、女性のように細いうなじは少し赤く染まっていた。
そんな彼の仕草を見ると、なぜかアヤナは恥ずかしくなる。
§
恥ずかしくなって、マサヒコのことを可愛いと思う。
可愛いと思って、そしてもっといやらしいことをしたくなる。
「………脚だけじゃなくて……アヤナの中も……」
相変わらず無言のまま、マサヒコが頷く。スカートの奥へと、頭を寄せる。
“すッ………ちゅッ”
「あ……ン……」
脱がさないまま、指先でショーツの真ん中をずらしてアヤナの裂け目に口づけをする。
既にそこからは、汗ばんだような熱くて酸い匂いがしていた。
“ちゅッ……ちゅうッ”
「あ……く……ふン……」
粘膜の部分を舐められ、アヤナがふとももを震わせて忍ぶ声をあげる。
マサヒコの舌が細かく動いて奥に入ってくる。ぴちゃぴちゃと、湿った音が響く。
ざらざらとしたマサヒコの舌の感触に応えて、アヤナのからだが、歓ぶ。
“ぐッ……”
「あッ!!こくぼくん………」
突然マサヒコが舐めるのを止めると、アヤナのショーツを力任せに引っ張った。
愛液でたっぷりと濡れた小さな下着が、アヤナの肌に張り付く。
「……アヤナ……」
“ぎゅ……”
マサヒコが立ち上がり、アヤナの体を腕の中できつく納めた。負けじと、彼女も腕を巻き付ける。
頬の肉が窄まり、滑稽な形になるまでお互い強く口を吸う。
アヤナの大きな乳房が、マサヒコの肌に押し潰されて平らに形を変える。
ふたりとも、汗をかいていた。汗をたっぷり含んだブラが、べったりと肌に張り付く。
マサヒコは感情を高ぶらせながらも、次になすべきことを冷静に考えていた。
「………脱げよ」
唇を離すと、マサヒコが冷たい口調で命じた。
頬を赤く染めて小さく頷くと、アヤナがブラを脱ぎ、スカートの裾に手をかける。
指を曲げ、太腿の左右に手を掛けてゆっくりとスカートを下ろしていく。
大きな裸の乳房が、彼女の動きに合わせてふるふると細かく震える。
やがて小さな下着一枚になった、アヤナの姿がマサヒコの目の前に現れた。
既にその中身をマサヒコの舌で散々に可愛がられたせいで、
クリーム色の下着は湿潤に変色し、よじれて肉の割れ目にぴっちりと張り付いてしまっていた。
肌を隠す機能をほとんど果たしていない、アヤナの下半身の様子を満足そうに――
それでいてひどく冷酷に眺めると、
「脱げよ」
マサヒコは同じ言葉を繰り返した。羞恥と快楽に溺れていくアヤナの表情を楽しむように、
視線は、アヤナの顔をじっと捕らえたままだ。
「………でもアヤナ、最後は、こくぼくんに脱がしてほしい……」
恐る恐る、といった感じで――子供が甘えてくるように――アヤナが、小さな声で呟く。
恋人のそんな様子が愛おしくてたまらないマサヒコだが、
心の中の冷たい自分はその感情を外に出すことすら許さなかった。
「はやく」
最低限の、言葉だけでアヤナに命じる。それしか、今は要らないと伝えるように。
まだなにか言いたげだったアヤナだが、マサヒコのそんな表情を見て諦めたように後ろを向く。
そしてかろうじて残された最後の一枚をゆっくりと脱いでいく。
ぴっちりと肌に張り付いたショーツは、尻の肉や割れ目に食い込んでいた。
それは、マサヒコがたっぷりと口で嬲った後、最後の仕上げに思いっきり引っ張り上げたせいだった。
アヤナは、恥じらいながらも肌から引き剥がすように尻を軽く突き出し、
下着をずり下げていくしかなかった。そんな彼女の姿を見て、さらに興奮を高まらせるマサヒコ。
普段のツン、と澄ましたアヤナ。ミサキやリンコたちと仲良さげに談笑するアヤナ。
自分の口撫に面白いように愛液を溢れさせ、淫蕩な染みを下着に残すアヤナ。
そして濡れてべったりとはりついた下着を、尻を震わせるようにして脱いでいくアヤナ。
いつものアヤナとのギャップに、マサヒコのペニスは痛いほどに勃起する。
待ちきれなくなったマサヒコが、アヤナに抱きつく。学生服を脱ぐのももどかしく、後ろから、挿れる。
“ぬッ…”
§
挿れたばかりのペニスの先端から、彼女の中が熱く蠢いているのが伝わる。
「あッ……こくぼくん………」
歓喜に震え、アヤナが尻を振る。ひどく淫らな、まるでAVで見たような動き。
しかしそれは演技でもなく、ただ生の喜びに満ちた反応だった。
“ぐ……ずぅるッ、ずっ”
アヤナの奥が、マサヒコのペニスを吸い出し、引っ張り、搾り取る。
アヤナとマサヒコが、はぁッ、と短い息を同時に吐き出した。
そして互いの肉を激しくぶつけ合うように、交わる。
“ぐッ!ずぅ………ぬッ!ずぅッ”
もっと奥まで。もっとたくさん。もっと溢れるように。―――ただ、燃え尽きるまで。
「あ……う……」
マサヒコの喉から、言葉にならない呻き声が漏れる。
獣が吠えるように唇の端から涎をこぼし、強引に後ろから、アヤナの胸を揉む。
“むに……”
手に余るほどの大きな乳房に、爪先をくいこませる。たっぷりとした量感が、指先から伝わる。
「アヤナ……」
指先を真っ白なアヤナの喉もとに移動させ、彼女の顔をこちらに向かせる。
どれほど淫らで、いやらしい顔をしているのかと期待して。
だが、部屋の灯りに照らされた彼女は――どこか悲しげで、口惜しそうな顔だった。
唇を噛み締め、瞼を固く閉じて――決して、マサヒコと目を合わせようとしなかった。
「………こくぼくんは」
「………」
「私のもの」
「…………」
「それなのに……なんで、こんなに悲しいの?こんなに気持良いのに……
なんで、こくぼくんがどんどん離れていくような気持ちになるの?」
「……止めろよ、アヤナ。俺は……」
「私は、こくぼくんが、好き。頭の中が、こくぼくんでいっぱいになるくらい。
初めて、会ったときから。あのときは、それがどういう意味か分らなかったけど……
今なら、分るの。私は、こくぼくんに抱かれたかった。セックス、したかった。ただ、したかった」
「………アヤナ……」
体の向きを変えると、アヤナがマサヒコに覆い被さってきた。
彼の胸に顔を埋め、乳首にキスをして強く吸った。
贅肉のほとんどない、マサヒコの痩せた脇腹に強く爪を立てて引っ掻くように抱きつく。
「私は……こくぼくんを、私のものにしたかった。私は、こくぼくんのものになりたかった。
誰にも、渡したくない。ただふたりだけで……いたかった」
マサヒコの心の中に、愛しさと寂しさがわき上がってきた。
彼女のつむじを優しく撫でた後、耳を強く吸い、頬に舌を這わせた。
「………いいよ、それ以上はなにも……言わなくても」
ことばを失ったふたりは、また激しく交わる。
アヤナがマサヒコの上になる。獣の雌のように、腰を振る。彼のペニスを搾り取るように動く。
マサヒコの体温が、伝わる。マサヒコのからだが、伝わる。
アヤナは、昂ぶる。ただ、彼とつながっていることが、嬉しかった。
アヤナは、マサヒコにしがみつく。振り落とされないように。離れないように。
マサヒコの小さな尻を、両脚で挟む。瞬間、ふたりのおでこがぶつかって小さな火花が散る。
「………いってえ……」
苦笑するマサヒコを見て、また愛おしさが募る。彼と繋がったまま、反転する。
今度はマサヒコがアヤナの上にのる体勢になる。
彼は、自然とその体勢を受け入れてアヤナの奥を突く。
“ぐッ……ぬッ……”
アヤナはその動きに合わせ、膝とふとももでマサヒコの脚を挟む。
おなかの上でマサヒコのからだがきゅう、と縮んだり伸びたりする。
愛おしくなって、胸を、乳首を、腹を、肩を、耳を、喉を、腕を、順に噛む。
歯が食い込んで後になるのが、愛情の証だとでも言わんばかりに。
アヤナは、ただマサヒコと混じりたいだけだ。そう思って噛む。吸う。キスする。
§
「あ……う……こくぼくん………こく……ぼ……くん」
「アヤナ……アヤナ……俺、もう……」
「んッ……いいよ……もう。出しても……」
「でも………」
「……生だから中はダメだけど……今日はアヤナ、口で……してあげるから……」
「……うん」
“ずるッ……”
アヤナの中から、マサヒコがペニスを引き抜く。
愛液とマサヒコの液が混じって、てらてらと光る、ペニス。
おあずけを命じられた犬のように、心細げに震えるそれをアヤナは愛おしそうに見つめると―――
“くぷっ……”
口の中に、含む。粘りついて温かい、アヤナの口内。舌先でちゅぷちゅぷと、尿道の口を舐める。
そして冷たいアヤナの指先が、くにくに、とマサヒコの陰嚢を揉む。
「あ……あ……アヤナ……で、出る……」
「んッ…………」
“びゅッ!!びゅ!!ぴゅうッ!!”
マサヒコは、思いっきり精を放出した。アヤナの喉に、鼻腔に、口に、青臭い粘液が満ちる。
何度も、何度も、口内でマサヒコの分身が、暴れる。
「あ……アヤナ、良いよ……そんな……全部、飲まなくても……」
さすがに悪いと思ったマサヒコがアヤナの口内からペニスを引き抜こうとするが――
「んッ……ん――――ッ」
アヤナは、ペニスを離そうとしなかった。それどころかマサヒコの腰を強く押さえつけると、
じゅるじゅるとその先端を吸い始めた。
「!!あ、アヤナッ!ち、ち、ちょっと?」
「ん……んんッ………」
“ぷッ……ぷ……”
ようやく発射も終わり……だらり、とし始めたペニスを、口内から解放するアヤナ。
口の端からは、ほんの少し精液が漏れていた。
「えへへ……こくぼくんのせーえき、なまぐさい……」
「だ、だから……なんで、全部……」
「だってココ、保健室だよ?せーえきを漏らしたりして、誰かにバレたらまずいでしょ?
シーツに落すと、染みになっちゃうし」
「……のなあ……」
その保健室でおっぱじめたのは誰なんだよ、とマサヒコは心の中でツッコミを入れていた。
しかしアヤナはなぜかニコニコと、満面の笑みだった。
「うふふ……ねえ、こくぼくん?学校でするのも、ドキドキして、結構良いね……」
「…………………まあな…………」
仕方なく、そう答えるマサヒコ。
(……まあ確かに……俺も、のっちゃったのは確かなんだし……にしてもなあ……)
内心ちょっと複雑なマサヒコだが、アヤナはちょこん、と膝をたてて彼に両腕を絡ませると――
耳元に唇を寄せ、囁いた。
「今度は……夜の学校に忍び込んで、しよっか?」
「!=&%!え!ええ!」
「うふ……夜のプールとか、誰もいない教室とか……いろいろ、アヤナ、してみたいな……」
悪戯を思いついた子供のような表情で、とんでもないことを言い出すアヤナ。
しかしその口調は冗談めかしたものではなく――完全に、マジモードなのだった。
「あ……あのなあ、アヤナ……そういうのは……止めとこうぜ、今日だって本当は……」
「ふふふ〜〜、そんなこと言ってるけど……今日のこくぼくん、いつもより興奮してたもん。
それに……いつもよりいっぱい出してたし……えへ」
そう言って、口の中を開くアヤナ。その中には、べったりとマサヒコの吐き出した白い精が残っていた。
「ぐ………………」
その様子を見て、言葉に詰まるマサヒコは――
(はあ……なんだかんだ言って……実はコイツの言いなりなのかな、俺……)
そう呟いて、苦笑するしかないのであった。
おしまい
今回は以上。
タイトル:「わるいひとたち そのごのはなし」
でお願いします。>>古田監督。
しかし通して読むとこのふたり、なんだかお似合い……
最初は結構シリアス?なストーリーだったのが、ただのエロコメになってる(あいたたたた)
では股。
二連投キタワァァ、二人ともGJ!
初期からのベテラン陣が勢い衰えないのがうれしいな
職人様方GJ!!!
衰えることを知らないこのスレが大好きです
+ +
∧_∧ +
(0*´Д`)
(0゚∪ ∪ +
と__)つ__)
・゚・。。。
郭泰源氏、激GJ!です
郭氏の若田部アヤナたんには、ほんまに超萌え萌えですわ〜〜(´∀`)
てゆーか、濱中メインSSは久しぶりだがや。
やっぱ若田部アヤナは可愛いぜよ!!
GJ!!!素晴らしいです!
アヤナ帰還の続きも期待します。
両人乙&GJ
そういえばアヤナ帰還モノはトマソン氏やピンキリ氏も後日投下宣言してたよな、確か
なんだかオラ、むしょうにワクワクムクムクしてきたぞ!
郭氏GJ&乙!
郭氏の作品に登場するオリキャラの苗字が渋いんでにいつもハァハァしてますw
GJ!!流石は大エース!!
アヤナ帰還モノはいいですね〜これはもう未来の事を描写しないで
妄想の余地を残してくれた氏家先生に感謝ですね。
今夜は静かだ…
神よ光臨せよ
ここが連投ハイペース問題ナシの投手揃いといえど、いくらなんでも毎日投下というわけにはいかんべさw
マターリと待ちましょ
初スレ〜5スレくらいから活躍してるベテラン勢の生き残り率が異様に高いな
連載終了後一時期は過疎るかもしれないと言われていたけどどうやら杞憂で済みそうだ
マッタ〜リ待ちましょう
あ、他のお待ちのみなさん。
|・ω・`)つ旦~
お茶いかがっすか?
お茶いただきます。
連載終わったけど、忘れられずにマサ×アイを書いた俺ガイル。
ちょっと書いて諦めたけどorz
∧_∧_∧
___(・∀・≡;・∀・) ドキドキドキ
\_/(つ/と ) _
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
|  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:| :|
| .|/
_∧_∧_∧_
☆ パリン 〃 ∧_∧ |
ヽ _, _\(・∀・ ) < 218の書いたマサ×アイものマダー!
\乂/⊂ ⊂ ) _ |_ _ _ __
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/| . ∨ ∨ ∨
|  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:| :|
| .|/
俺は信じてる、
>>218がマサ×アイものの最高傑作を書いてくれることを……
プレッシャーかけすぎだよ。
プレッシャーぶっかけすぎだよ。
プッシーからぶっかけすぎだよ。
今日辺り神が光臨する予感
まあ週末だからその可能性は普通にあるな
こんちは〜、そらです。早速続き投下いきます。
「私の後ろに・・・ エピソード4 幼馴染 〜 A childhood friend〜」です。
どうぞ〜。
いつかこんな日が来るんじゃないかって思っていた。いや、そもそも今までこの日が来なかったのが
不思議だったのかもしれない。近くて遠い二人。
二人は果てしなく近い場所にいて、その実果てしなく遠い場所に居た・・・
「お〜い、ミサキちゃ〜ん!」
自分を呼ぶ大きな声にミサキは振り返った。声の主は中学時代の友人のリンコだった。見慣れない
女の子が4人・・・高校の友達だろうか。
「リンちゃん?わぁ、久しぶりだね。」
ミサキはリンコの所に駆け寄る。メールなどで連絡はとってはいたが会うのは本当に久しぶりだった。
「リン、中学の友達?」
短めの髪の少女、アキがミサキを見ながら言った。
「うん、ミサキちゃんて言うんだ。ミサキちゃん、こちら高校のお友達。」
ミサキがペコリと頭を下げる。それにつられていつもの4人もペコリと頭を下げた。
「ええっと、ミサキちゃん・・・だっけ?時間あるかなぁ?よかったら親睦会とかどう?」
カナミがミサキに言う。ミサキはニッコリと笑って
「いいですね。それじゃあお願いします。」
と答え、5人と一緒にリンコ達がよくたむろっているファーストフード店に入っていった。
「へぇ、ミサキちゃんて聖光なんだ。頭いいんだね〜。」
アキがジュースを飲みながら感心して言う。
「そんな事ないよ。やっぱり私も英稜がよかったなぁって思うときもあるし。」
自己紹介も終えてすっかり打ち解けたミサキが言う。ミサキにしてみればこの時間は結構新鮮だった。
聖光は進学校なせいか、結構ピリピリしている感じだ。成績面はミサキは問題ないのだが
こういう付き合いとかの面ではミサキは若干不満を持っていたのかもしれない。
「うん、私も聖光にしようかと思ってたけど、やっぱり英稜にしたんだよ。お兄ちゃんいるしね。」
ハンバーガーを頬張りながらカナミが言う。実際カナミの成績なら聖光も受かったのも事実。
しかし、英稜にいるって事は本当にシンジがいるから英稜にしたんだろう。かなりのツワモノだ。
「そういえば・・・ミサキさんは小久保君の幼馴染なんですってね?」
「えっ?あ、うん。マサちゃんとは本当小さい時から遊んだりしてたかな。」
マナカの問いにミサキが答える。
「へぇ〜、マサちゃんね〜。それでそれで?どうなの?」
ショーコがニヤニヤしながら言う。ミサキは顔を赤くしながらブンブンと手を振る。
「あはは、全然かな。マサちゃんて疎いのか鈍いのか・・・」
「そうなんだ?でもさぁ・・・小久保君って先輩と付き合ってなかったっけ?」
「えっ・・・・」
アキのその言葉にミサキの目の前が真っ黒に染まっていく。今・・・何て聞こえた?
「アキさんたら昼間っから卑猥ですよ。突き合うだなんて。」
マナカがボケるがミサキの耳には全く入ってきていない。
「川上先輩だよね?演劇部の。お兄ちゃんの話によるとまだみたいだけど・・・時間の問題かも♪」
カナミが自分の事のように嬉しそうに話す。前回多少なりとも自分がお膳立てしたからだろうか。
「そっかぁ〜。小久保君順調そうじゃ〜ん。いや〜、あん時はビックリしたよね〜。」
ショーコが言う。あの時・・・というのは出会いの時だろう。
「あ、あの時って・・・?」
ミサキが恐る恐る聞く。すると、ショーコが全てを話してくれた。マサヒコとケイとの馴れ初め。
そして、知っている限りの二人の経過を。
(そんな・・・こんな事って・・・私は・・・私はずっと前から、ずっとずっと前から好きだったのに。)
ミサキの顔が徐々に青ざめていく。それを見てリンコが心配そうにしている。
「ミサキちゃん?大丈夫?何か顔色が悪いよ?」
「え・・・?う、うん。大丈夫だよ。何かちょっとふらっとしちゃっただけだから・・・大丈夫だよ。」
ミサキは精一杯笑顔を作って見せた。
「お?噂をすれば・・・おーい、小久保く〜〜ん!」
アキが席を立って手をふる。ミサキはビクッとしながら恐る恐る後ろを振り向いた。
そして見た。久しぶりって程でもないけれど、久しぶりに想い人を。
安心した・・・彼は全く変わってなかった。ミサキが知っている、ミサキが思っているマサヒコだった。
「ああ、よぉ・・・って!ミサキ?驚いたなぁ〜。何でこいつらといるんだ?」
「親睦会だよ〜。ほらほら、小久保君も混ざりなよ〜。よかったらどうですか?」
リンコがマサヒコに同席を求める。マサヒコは一度後ろを見てははっと笑うと席についた。
よかった・・・きっと今日は久しぶりに話ができる・・・でも・・・
「川上先輩も♪ご一緒しましょうよ。」
その女の人は・・・誰なの?
ミサキと英稜の親睦会はマサヒコとケイも加えられて続いていた。もっとも、ミサキにとっては針のムシロだった
のかもしれない。聞こえてくるのはマサヒコとケイを冷やかしたり羨ましがる声ばかりだった。
気持ち悪い・・・胃液が逆流しそうになる・・・吐き気がする・・・
嫉妬でしかないのは分かっている・・・でも、分かってても納得できない自分もここにいる。
「え〜〜?二人って付き合ってないんですか〜?」
「わ、私とマサヒコ君が!?そ、そんな付き合うなんて、そんな・・・」
「でも、よく二人は一緒にいますね?」
「あ、あうぅ・・・それは・・・ほら、マサヒコ君が部活見学とか・・・」
無機質な声が飛び交っている。そのうちの一つの言葉、一つの単語、一つの文字すらミサキには
届いていない。
「それでそれで?付き合うつもりはあるんですか〜?」
「ほぇ・・・そ、それは私一人の気持ちじゃどうとも・・・」
「あ・・・俺はその・・・まぁ・・・うん・・・」
バタン!!と大きな音がした。テーブルを叩いた音だろう。話が途切れて音の主を見る。
「あ・・・・」
そこには顔を伏せていたミサキがいた。若干だが、震えているような気がする。
「ど・・・どうしたの?ミサキちゃん?」
リンコがオドオドしながらミサキに話しかける。
「あ、え、えっと・・・わ、私今日家の手伝いしないといけなかったんだよ〜。ご、ごめんね〜。そろそろ私
帰らないと。あ、あはは。楽しくて忘れちゃってたよ〜。」
そう言って無理矢理笑顔を作るとミサキは荷物をまとめて席を立とうとする。
「そうなんだ。じゃあ、またの機会に・・・またお喋りしようね〜。」
カナミ達が手を振ってミサキを見送る。ミサキはそれに笑いながら手を振って答えると店を出た。
店を出るとそのまま家へ走った。何でかは分からない。ただ、走ったせいか目から沢山の汗が出ていた。
ミサキは帰るなり部屋の閉じこもりベッドに体を埋めていた。情けない・・・自分が情けない。
単なる嫉妬。自分はあそこに居れないほど弱かった。あのままあそこに居ると、マサヒコの気持ちが
完全に分かってしまいそうで居られなかった。分かってる・・・認めたくないだけ・・・
あの人と居るときのマサヒコの顔は、十数年一緒に居るミサキが見たことのない顔だった。
寝よう。眠ってしまえば何も考えないでよくなる。そして、眠ってしまえば今日の事を忘れてしまえるかも
しれない・・・ミサキは無理矢理に意識を闇の中に落とそうとした。そんな時だった。
携帯の着信音響く。画面を見ると見たことのない番号だった。誰だろうと思いながらもミサキは一応取ってみる。
「もしもし・・・どちら様でしょうか?」
「あ、天野さん?お久しぶりね。私だけど分かるかしら?」
電話の主は意外な人物だった。
「わ、若田部さん?え?この番号は?」
「国際電話って奴よ。それで・・・何か元気なさそうだけど?」
電話ですら分かるほどなんだろうか、自分は。ミサキはそう思いながらも答える。
「え?そ、そんなことー」
「あるわよ。話してみなさい?折角なんだし。」
すぐにバレてしまった。ミサキは内心話すべきか迷った。結構情けない話だ。ただ・・・今のミサキは
本当は誰かに聞いて欲しかったのかもしれない。ミサキはアヤナに全てを打ち明ける事にした。
「そう・・・小久保君がね。」
「うん・・・はは、私ったら馬鹿だよね。もしかしたら内心マサちゃんはどこにも行かないって思ってたのかも
しれないよ・・・私もマサちゃんも、もう子供じゃないのにね・・・」
奇しくも、アヤナが自身の送別会でミサキに言った事は遠からずだったのかもしれない。
マサヒコをほかの人にとられる。今日の事態をみれば目の前でと言うのも外れてはいない。
「それで?天野さんはどうするの?」
「え・・?どうするって?」
アヤナの質問の意図がつかめずにミサキは素っ頓狂に返してしまう。
「このままでいいの・・・?って事よ。」
「それは・・・でもどうしようもないよ。本当に仲よさそうだったし・・・」
受話器の向こうでアヤナがはぁ〜と盛大にため息をつくのが聞こえる。
「あ〜の〜ね〜、まだ二人は付き合ってないんでしょ?だったら、貴方が告白すればいいじゃない。」
「エ・・・えええええええーーー!?」
ミサキは今一アヤナの言った事が飲み込めずにパニックに陥る。
「で、でもでも・・・私きっと・・・フラレちゃうよ・・・・」
「でも、何も伝えないのは辛くないの?私は幼馴染とか、好きな人とかいた事ないからわからないけど・・・
気持ちを伝える事って大事だと思うわ。」
特にそれが初恋ならね、とアヤナは付け加える。ミサキがふと机に立ててある写真をみる。
マサヒコの合格発表の際にみんなで撮った写真だ。しかし、それはもう過去でしかない。
何かを成し得るならば、人は前に進むしかない。そこには光が当たってなくても。
「うん・・・うん・・・そうだよね。ありがとう、アヤナちゃん。」
「べ、別にそこまで感謝される事はないわよ。まぁ・・・頑張って、天野さん。」
ミサキはアヤナとの電話を終えると再び携帯のメモリをいじり、コールした。
「あ、もしもし。マサちゃん?今度時間あるかなーー」
梅雨のせいだろうか、折角の日曜にも関わらずその日は天候は今ひとつだった。
「よっ、ミサキ。この前ぶり。」
待ち合わせ場所の駅前にマサヒコがやってくる。
「あ、マサちゃん。うん、この前ぶりだね。」
マサヒコに合わせてミサキが手を上げる。以前マサヒコがプレゼントしてくれたネックレスも首からかけてある。
二人は歩き出す。特に目的地はないが歩き出す。それだけでよかった。ただ、話せるだけで。
「ミサキはどうだ?高校。あそこ進学校なんだろ?」
「うん、やっぱりちょっと厳しいかな。少しピリピリしてる感じ。マサちゃんはどう?」
「俺はまぁ・・・楽しいかな。ほら、この前の親睦会だっけ?あの時の面子みたいに結構話せる奴も
多いしな。矢野・・・あの髪の短い子な。あいつとかはツッコミの力を共有してるよ。」
ミサキがマサヒコは顔を見てそうなんだと相槌を打ちながら笑う。マサヒコの顔は本当に楽しそうだった。
「あ・・・見てマサちゃん。この公園・・・・懐かしいよね。」
ミサキが指差した先。そこは幼い頃ミサキとマサヒコがよく遊んだ公園だった。
「お、本当だ。懐かしいな・・・寄ってくか。」
ミサキとマサヒコが公園内に入っていく。器具は色々変わっているが、それでも此処は昔ミサキと
マサヒコが遊んだ公園のままだった。
「ふふ、本当懐かしいね・・・あ・・・マサちゃん、こっちこっち〜。」
ミサキがマサヒコを呼ぶ。そこにはブランコあった。ミサキはそのブランコの椅子を指差している。
「ブランコか・・・あ、これって・・・」
マサヒコが見た先。ブランコの椅子には幼い子供の字が彫ってあった。すっかり色褪せてはいるけれど
その字ははっきり読める。昔、マサヒコ自身が書いたからだ。
『おおきくなったら、ミサキをおよめさんにします。 マサヒコ』
一方、同時刻ケイはナツミと街を歩いていた。
「何か雨降りそうねぇ・・・まぁ、それよりも。彼とはどうなのかな〜?言ってみなさ〜い。」
「え、ど、どうもないよぉ。うん、学校とかで一緒にいて、お話とかするだけで。」
ナツミが肘で小突くのを受けながらケイは顔を赤くしている。
「くぅ〜、全く初々しいわねぇ。でも、ケイにも遂に彼氏かぁ〜。うんうん。」
「か、彼氏とかそんな・・・ほら、マサヒコ君は他に好きな人いるかもだし。」
「お?つまりケイは彼が好きって事じゃないの〜。」
「へ!?あ、あうぅ〜。」
ナツミがニヤニヤしながら言う。ケイは最早いっぱいいっぱいな感じだ。
ふと、ナツミは頬に違和感を感じる。何かが当たったような感じだ。
「・・・あれ・・・?もしかして。」
ナツミは空を見上げる。元から天気は悪かったが、ご機嫌斜めな空は今にも怒り出しそうだった。
「まず・・・ケイ、ちょっと走ろう!?雨きそうだから!って、もう降りだしてる!?」
ナツミがケイの手を引いて走る。足の早いナツミに引っ張られてケイは四苦八苦しながらもついていく。
「ま、待ってよナツミ〜〜・・・・あれは・・・?」
走るケイが足を止め、目を向けた先そこは公園だった。
「!?ちょっとケイ?何やってるのよ〜。」
「あれは・・・マサヒコ君と・・・確か幼馴染の子・・・?」
ぽつっ・・・ぽつっ・・・と雨が降ってくる。向き合っているマサヒコとミサキ。それを立ち止まって見ているケイ。
降りだした雨は運命の歯車を回し始めた・・・
今回はここまで。誤字脱字は補完お願いします。
さて、残すところ後2話くらいの予定です。早ければ次の話は明日明後日にでも、
最終話は週末くらいに投下できると思います。
その後、エロありの外伝も投下予定ですのでよろしければお付き合いの程を。
それではまた次回の投下でお会いしましょう。
そら氏グッジョブ(*´Д`)b
ケイとミサキの女の戦い勃発のヨカーン
あいかわらず良い仕事、エースの名は伊達ではありませんな
今後もよろしくということでGJ
そら氏GJ!これから話はどうなるんだろう。
ある意味怖いですが続き期待してます。
そら氏GJ!
最 高 で す !
240 :
投下します:2006/07/09(日) 02:42:53 ID:UcKlrEbg
あかほんネタ
トリプルブッキング(略称トリキン)がグラビア雑誌などで知名度を徐々にあげてきた頃
ある日、ユーリの顔射コラ画像がネットで出回っている事が判明した。
当のユーリは顔射はおろか精子自体見た事が無く、性知識も無いので
その画像が具体的にどう問題なのかわからず、社長に聞いても教えてくれない。
シホとカルナに聞いてみるものの、案の定カルナは「知らない方が良いよ」の一点張り。
シホも顔射についてはよくわかっていないので、親切そうな糸田に聞いてみる事に。
そしてシホに「本当は知らないんじゃないの?」と笑われた糸田は
半ギレ状態で「じゃあ実演してやる!」と言い放つ。
しかしユーリは子供なので、糸田のチンポを舐めるなどという行為は
単純に「汚そうだから嫌です」と断る。
シホは興味津々に舐めたがったが、そこへ三瀬さんが通りがかる。
最初は未成年者に対する猥褻行為という事でパニクりかけた三瀬さんだったが
ユーリが困ったような顔で「どうしても知りたいから私がお願いしたんです」と言ったので
「……兎も角、子供を相手にそういう行為をするワケにはいきません」
「ただでさえネット上では、合成とは言えこの子達の嫌らしい画像が出回っているのに」
「アイコラの件に関しては、所詮コラ画像だとファンの方達もわかってるので問題にはなりませんが……」
「実際に画像と同じ事をやって、万が一週刊誌にネタをパクられたら、この事務所は終わりです」
がっくりと肩を落とすユーリ、不満そうな顔のシホ、三瀬さんの良識的な判断に安堵しつつも少し残念がる糸田。
しかし三瀬さんは
「……事務所の成人職員同士の行為なら、問題にはなりませんが」と言って、糸田をジッと見つめる。
続く
>>240の続き
週刊誌にパクられるわけにはいかないので、全員でラブホに入るわけにはいかない。
三瀬の自宅には両親と弟がいるので、候補から除外。
糸田は一人暮らしだが、事務所の人間とはいえ独身男性の部屋に、
未成年も含めた女性3人でおしかけるのは、やはり週刊誌にある事ない事書かれそうなので危険。
ユーリとシホが同席する以上、結局事務所の中で行為に及ぶ事が一番安全と判断された。
幸い社長と小田は出版社との打ち合わせで、今の時間会社にはいない。
問題はカルナだ。いくら事務所の職員同士の行為だから問題は無いとは言え、
それ自体を未成年者に見せ付ける事は法的にも問題があるし、彼女の倫理観が許さない可能性は高い。
しかし怖いもの知らずのシホがカルナに話しをつけてみた結果、あっさりと許諾された。
「別に良いんじゃない?私には関係無いし、ユーリが望んでるんなら」
こうして、トリキン三人組が同席した上での、糸田と三瀬さんの共同行為が始まった。
5人は会議室に入り、鍵をかけ、カーテンも閉めた。
しかし灯りだけは消さなかった。暗いと、ユーリには何がなんだかわからないからだ。
ユーリに顔射を教えるのが目的であり、知識の無いユーリに対して途中経過を省くわけにはいかなかった。
灯りをつけたままで前戯からオルガズムまで実演するという方針に、三瀬も反対しなかった。
糸田は普段頼りないが、顔は良い方なので、女性経験はそれなりだった。
彼の絶妙な舌使いで早くも三瀬さんの体はほぐれていった。
三瀬さんは静かに目を閉じて、ゆっくりと、しかし確実に背中を這い登る快感に耐えていた。
小学生や中学生の前で行為に及ぶという背徳は、快感を後押しするに十分だった。
「……眼鏡かけたままで良いんですか?」カルナが尋ねてみたが、三瀬さんは答えなかった。
口を開いてしまえば、湿った声が部屋中に響いてしまいそうだったからだ。
会議室の硬い机の上に寝かされた三瀬さんは、始終糸田の攻めに耐えていた。
続く
「ねぇカルナ、よくわかんないんだけど顔射って、女の人が男の人のアレを
口にくわえたり、舌で舐めたりしてするもんじゃないの?」シホが聞いた。
「最近の13歳はマセてんのね、何であんたそんな事知ってんの」
とそこへ、疑問を抱いたユーリが質問をした。
「そう言えばさっき糸田さん、俺のおちんちんを舐めてみてって言ってきたなぁ……。
じゃあ今糸田さんが三瀬さんにしてる事は、顔射とは関係無いの?」
指一本で三瀬さんを攻めつつ、糸田が答えた。
「別に口で奉仕してもらうだけが顔射のプロセスとは限らないよ。
女性のアソコに出し入れするのでも良いし、手でも構わない。最終的に顔に出せば良いんだよ」
何を顔に出すのかわからないユーリはいまいち飲み込めていない様子だったが、とりあえず納得しておく事にした。
「でもじゃあ、手でも良いんなら、何でさっき私に口でするように言ったんですか?」
「え……い、いや、それはほら、やっぱりシホちゃんの言う通り、口でするのがスタンダードだし……」
いたいけな小学生にフェラチオさせようとした事が判明して糸田は焦った。
見ると、カルナが不審そうな顔で(いつもだが)糸田をじーっと眺めている事に気付いた。
三瀬さんを除けば一番性教育を受けているカルナは、この中では一番
小学生にフェラチオさせる事の犯罪性を理解していると言えた。
唐突に、シホは思った。
糸田は相変わらず、指で三瀬さんを弄っている。見れば三瀬さんの体はもう十分な程火照っている。
目はかたく閉じたまま断続的に甘い吐息をもらし、乳首は触らなくてもわかる程かたく尖り、
背中が時折弓のようにしなり、足はつま先までピンと張って、快感に打ち震えている。
……が、このままでは駄目だ。
顔射が本来の目的であり、別に三瀬さんが良い気持ちになる必要は元々無いのである。
しかし今、糸田は一方的に三瀬さんを攻めている。このまま待っていたのでは、いつ顔射が拝めるかわからない。
カルナもその事に気付いたようで、会議室の入り口のドアをちらちらと気にしはじめた。
「早く終わらせないと、社長帰ってくるわよ」
「会議室の鍵なんかかけてたら、怪しまれちゃうよね。今日会議の予定無いし」
そこで、シホは自分の興味を満足させるために、カルナは保身のために、それぞれ一計を案じた。
続く
「このままじゃ埒があかないわね……」
そうカルナは呟くと、勃起したまま手持ち無沙汰となっている糸田のアレを、おもむろに握った。
「ちょ、ちょっとっ、カルナちゃん!?」糸田は焦った。
「仕方無いでしょう、糸田さん、別の意味でヤる気出してるけれど、このままじゃいつまで経っても……」
そう言いつつカルナは糸田のモノを手でしごき始めた。
が、慣れていないのかあるいは単に経験が無いのか、カルナの動作はぎこちなかった。
握った際の強さも足りず、上下にこする動作も遅い。丁度良い握り心地とスピードが、わからないようだ。
「カルナちゃん、無理しなくても……」
糸田のその声には、心配というよりも、むしろ少しも気持ちよくならない事への不満があらわれていた。
カルナはそんな糸田の言葉を聞いて、ムッとした。(いつもだが)
カルナとシホが糸田のモノに舌を這わせはじめたのは、殆ど同時だった。
「ちょっ……二人ともいきなりどうしたの!?」
「私は、早く糸田さんに気持ちよくなってもらわないと困るので、少しでも効率の良い方法をと……」
「私は単純な興味かららよ!」シホのその言葉は、いつも通りのかみ癖か、
あるいは糸田のモノに舌を這わせているために満足に喋れないからか、よくわからなかった。
「糸田さん……手が止まってますよ」
三瀬が小さく、しかししっかりと聞こえるように言った。
自分より若い女の子が二人も参戦した事に、多少の嫉妬を感じているようだった。
こうして、ユーリだけが、一人置いてけぼりにされた。
続く
シホは中学生、カルナは高校生。
未成年という点では十分法に抵触するが、幸い二人とも、ユーリと違って小学生ではない。
小学生相手に行為に及ぶと、たとえそれが同意の上であっても強姦罪が適用される。
しかしこの二人が相手なら、気兼ねする事は無い。少なくともユーリに相手させるよりは。
糸田は自分の息子を二人の未成年に任せたまま、三瀬さんのマンコを舐め始めた。
たまらず、三瀬さんは湿った声を漏らした。
「ふぁ……んっ……は、ぁ……」
一方、シホに横槍をいれられてムッとしていたカルナは、ほんの2cm程横にあるシホの顔を、口を無視して
一気に糸田のモノを口に含んだ。
「あっ、ズルーイ!」シホが、普段のカルナのようなムッとした表情になった。
「まんははもいへらはい」カルナが何事か喋ったが、口に糸田のモノを含んだままなので、日本語になっていなかった。
「ぅあっ……咥えたままで喋ったら……」糸田が悶えたので、カルナはそこで喋るのをやめた。
やる事が無くなってしまったシホは、しばし逡巡した。
自分は別に糸田が気持ちよくなろうがどうだろうが、関係無い。
生で見る顔射には興味があるが、それはカルナが済ませてくれるだろう。
元々このセックスに参加して乱交に発展させようとしたのは、性に対する単純な興味からである。
となれば、相手は別に糸田である必要は無いのだ。
シホの目線が、三瀬さんに向けられた。
視線を感じたのか、或いは急に黙ってしまったシホに「何か」を感じたのか、三瀬さんは
快感のために満足に開く事も出来なくなった二つのマ○コを、辛うじて開いて状況を確認してみた。
すると、シホが衣服も下着も全て、机の上に脱ぎ捨てているのがわかった。
途端に、シホは三瀬さんの唇を自分の唇で覆った。
続く
「ぷぁっ」
たっぷり1分近く三瀬さんとキスを交わしたシホは、やがて満足そうに唇を離した。
「一応ファーストキスなんだけど……女同士だし、ノーカンね!」
唖然とする三瀬さんを尻目に、シホはヘラヘラと笑った。
「ユーリも、退屈なら手伝ってみる?三瀬さんに気持ちよくなってもらうために」
「な、なな、何言ってるのっシホちゃん!小学生に淫行をさせるわけには……!」
「おっぱい舐めるだけなら大丈夫だよ!女同士だし、小さい頃はお母さんのおっぱい舐めてたわけだし」
その論理性の無い主張に、わずか10歳の女児は納得してしまった。
なにしろ10歳なのだから、倫理観も背徳に対する観念も出来上がっていない。
大人の女性のおっぱいを舐める事がイケナイ事だとは、あまり思わなかった。
果たして、ユーリは三瀬さんの乳首をその小さい口の中に含み、舌で乳首を転がし始めた。
ふっきれた三瀬さんは、より全員が楽しめる体勢になる事を提案した。
シホが机の上に開脚で腰掛け、その目の前に三瀬が屈む。
三瀬はシホの大事な部分を舐めまわすと同時に、指でそのピンク色の入り口をいじくりまわす。
三瀬の股の下には、仰向けに寝そべった糸田の顔があり、舌が容赦無く三瀬の秘所に挿入される。
同時に糸田はその両腕で、頭上の三瀬の胸を揉みしだくと同時に、自分のモノをカルナに咥えられる。
机の下から顔を出したユーリが、三瀬の乳首をちゅうちゅうと吸い続ける。
客観的に見て、かなり壮絶な光景である。
そうなると、今度は一番不満なのがカルナだった。
ユーリは小学生だから「淫行」には参加させられないとしても、、この体勢では、自分が一番気持ちよくない。
当然である。自分は糸田のモノを口に含んでいるだけで、正直何も気持ちよくない。
また、ポジション的にも、皆から少し離れた位置にいるため、仲間はずれのような気分になってくる。
カルナは糸田のモノを口に含んだまま、それを移動の起点にして、徐々に体の向きを変えていった。
「カ、カルナちゃん、口に咥えたまま回転なんかされたら、気持ち良すぎて……っ」
と糸田は言おうとしたが、三瀬のマ○コ(マナコじゃない方)に、口どころか顔全体を塞がれているため、声にならなかった。
むしろ無理に喋ろうとしたせいで、その微妙な舌と唇の動きは、余計に三瀬さんの快感を加速した。
気がつくと、カルナは自分の尻を糸田の手の方に向けていた。
続く
糸田はそれで十分、カルナの意図を推し量れた。
三瀬さんの胸を揉んでいた右手をおろし、その指先を布地越しにカルナの恥ずかしい部分にあてがった。
カルナが少しピクッと反応し、それがダイレクトに糸田のモノに伝わった。
カルナが吹っ切れて、慣れてきた事もあって、糸田は最初の頃よりは幾分気持ちよくなってきた。
が、まだ少し物足りなかった。
そこで、喋れない糸田は、自分の指とカルナのアソコを使って、簡易的なジェスチャーを試みた。
決してカルナの下着を剥ぎ取らず、また激しく指を押し付けるような事もせず、ただひたすらに
爪の先で、ごく軽く撫でるように指を動かした。
焦らしに焦らされ、カルナはいっそパンティをおろして、直接指をいれてほしいと思った。
しかし糸田は、相変わらず「こそばゆい」程度にしか指を動かさなかった。
カルナは気付いた。これは糸田のメッセージである。
カルナは口の中いっぱいに含んでいた糸田のモノから一旦口を離すと、舌先でそれを舐め始めた。
よくよく考えれば、シホはもうこのチンポから離れている。無理に誰かから奪う必要は無い。
糸田のしつこいまでの「焦らし作戦」は、同じように焦らしてくれという、メッセージだったのだ。
カルナは舌先でちろちろと、満遍なく糸田のモノを舐めてみた。
そうして一番反応の良い部分を、先ほどの糸田と同じように、丁寧に焦らしてみようと考えたのだ。
カリの部分や裏筋が良いポイントだという事に気付くのに、そう時間はかからなかった。
糸田は、メッセージに気付いてくれたカルナを労う意味で、いよいよカルナの秘所を
直接指で弄んでやる事に決めた。
片手で器用にパンティをおろしてやる。時間はかかったが、それすらも互いの快感を助長する。
糸田はカルナの陰唇を、陰核を、その包皮を、巧みにまさぐってみせた。
続く
三瀬さんにアソコをいじくりまわされ、最早声を抑えようともしないシホの喘ぎ声。
その足は快感のためにきつく閉じられており、そこに顔を挟まれた三瀬さんは、しかし全く苦痛を感じなかった。
当の三瀬さんは糸田にアソコを舐められ、左の乳房と乳首を存分にいじられ、
ユーリに乳首を吸われ続けているために、先ほどから間断なく喘ぎ続けている。
シホの股から、三瀬の時折くぐもった声が漏れてくるのは、淫靡でありながらある種滑稽ですらあった。
糸田は、自分の目の前に広がる光景に満足していた。
絶え間なく溢れて自分の顔面を覆い尽くす三瀬さんのマン汁。
シホのマン汁も三瀬さんの顎ごしにボタボタと落ちてきて、何とも良い心地だ。
無邪気に三瀬さんの乳首を吸い続けるユーリの顔を、下から仰ぎ見る気分はまた、何とも言えなかった。
そしてふと視線を移すと、隣には己の指を滴り落ちるカルナのマン汁。
ちょっと陰核をつまんでやると、ビクンと尻が跳ね上がるのが可愛らしい。
ふと、糸田の理性が切れた。
この状況で最も「攻め」ているのは、ユーリだ。
本人には攻めているというつもりはさらさら無いだろうが、そんな事はこの際問題ではない。
この子も、気持ちよくしてあげるべきなんじゃないか?
今目の前にいるのが無辜な小学生だと知りつつも、衝動を抑える事は出来なかった。
三瀬さんの胸を揉んでいた片手を離すと、糸田はそのまま、ユーリの頬に手を這わせた。
ユーリは何もわかっていない様子だ。
当然だ、まだ糸田はユーリの顔を撫でる以外、何も彼女にしていない。ここまでは、辛うじて罪ではない。
だが、糸田は自分の手をユーリの手に添えると、そのまま三瀬さんの胸にあてがった。
快感で周りが見えなくなっているシホとカルナは気付かなかった。
しかし三瀬さんは当然気付いていた。そして、危機感と背徳感が背筋と脳髄を貫通した。
「小学生に、何をさせる気なの……!」
続く
ユーリには、大人の女性のおっぱいを触る事に、殆ど抵抗は無かった。
レズビアンというものがこの世に存在する事は知っていても、それに対する観念は殆ど備わっていない。
それがイケナイ事だとは認識しないまま、糸田に促されるままに、三瀬さんの胸を触りだした。
既に三瀬さんの片方の乳房は、ユーリの口が塞いでいる。
これで三瀬さんは、両方のおっぱいを、ユーリにいじられる事となった。
本来なら小学生にいじられたくらいでは、感じたりはしないだろう。当然乳首も立つ筈が無い。
だが今は、糸田にアソコをグチャグチャに嘗め回されている。自分自身、シホのアソコを舐めている。
快感は継続されており、それが自らの乳首を萎ませる事を許さなかった。
糸田の計略はここで終わらなかった。
そもそもユーリに三瀬さんへの攻めを勧めたのは、自分が三瀬さんの片方の乳房から手を離す事で
三瀬さんの乳房が一つ、余ってしまうからだった。それを埋めるためにユーリを誘導したのだ。
では、糸田が三瀬さんの乳房から手を離した、根本的な理由は……?
糸田は、ユーリの胸の部分に手を伸ばした。
小学生相手に、そこまでするの……!?三瀬さんの背徳感はもはや限界に近かった。
続く
10歳ともなれば、普通の女の子なら、ブラジャーをつけていておかしくない年齢だ。
だがユーリは同年代の女子の中でも殊更胸が小さかったので、まだブラジャーをつけていなかった。
糸田の手に、薄い衣服一枚隔てた向こう側から、ユーリの乳首の感触が伝わってきた。
これには流石にユーリも寒気を感じた。
いくら何でも、男の人におっぱいを触られるのはイヤらしい事だと、わかっていたのだ。
三瀬さんなら兎も角、自分は子供なので、そういう事はまだ早いと思った。
当然、快感など殆ど感じなかった。
だが、寒気は逆に、ユーリの乳首を硬く尖らせてしまった。
糸田は調子にノって、衣服の上から、自分の掌でユーリの乳首を撫で回した。
ヤケになった三瀬さんが、一旦シホのアソコから両手をひくと、そのままユーリの上着を脱がしにかかった。
ユーリは最初不審がったが、女の人が自分の服を脱がすのだから、
きっとイケナイ事ではないのだ、大丈夫なんだと、錯覚してしまった。
一度三瀬さんの胸から離れ、三瀬さんの両腕に誘導されるままに、自ら上着を脱ぎ始めた。
そこからあらわれたのは、可愛らしいピンク色の乳首だった。
糸田はコリコリと、自分の指先でその乳首をひっかき始めた。
片手で小学生の乳首をカリカリし、もう片手で女子高生のアソコをジュポジュポとこねくりまわす。
チンポはその女子高生に丹念に嘗め回され、しかも要領を得たのか、
女子高生はカリを舐めるのと、裏筋を舐めるのと、逆にそれらを避けて焦らすのとを、繰り返していた。
今やカルナは、先走り汁を舌の先でちろちろとすくい、味わうまでになっていた。
更に顔面には三瀬さんとシホのマン汁が洪水のように溢れかえり、見事なブレンドは濃厚なしょっぱさを伴っていた。
そのブレンドの中には、三瀬さんの唾液も混じっているのだ。
これ程幸福な事があろうか、これ以上の桃源郷があろうか……
いや、ある。
まだ一人、汁を流していない者がいる。
糸田とユーリの目があった。
続く
ユーリは、先ほどからカルナのアソコに興味があった。
まるでおもらしのように、止め処なく液体が溢れている。
そう言えば同じ液体が、シホのアソコからも溢れ出ている。
ユーリは三瀬さんのアソコを見た。
その下に埋もれた糸田の顔には、部屋の照明を反射いてテラレラと光る液体が溢れていた。
知識の無いユーリは、それ今まで、糸田の唾液か何かだと思っていた。
しかしそうではなかったのだ。何故気付かなかったのだろうか。
糸田の顔面を水没させんばかりの勢いで流れ出しているこの液体は、
糸田の唾液も多少混じってはいようが、大部分は三瀬のアソコから出てきた液体なのだ。
その得体の知れない液体を、三瀬は勿論の事、シホもカルナも流している。
この場にいる、自分を除く女三人が、三人とも流しているのだ。
となれば、自分だって流せるに違いない。ユーリは極めて正しい結論に到達した。
さすがに最後の良心が残っているのか、糸田はユーリのアソコを
触ってやるべきか、触らざるべきか、迷っていた。
元から痴女っぽい(笑)シホや、覚悟を決めて自分から股間を差し出してきたカルナとは違う。
ユーリまだ小学生で、この先いろんな同年代の男子と出会って、当然恋もする筈だ。
いつか訪れるユーリの本格的な初体験の時までは、そこは触れてはいけないような気がした。
今軽はずみにそこに触れたりして、一生ユーリが悔やむのは避けたい。
しかし、悩む糸田の目の前で、ユーリは意外な行動に出た。
自分で自分のアソコを、恐る恐るいじり始めたのだ。
続く
シホは三瀬さんに舐められ、指でいじられる事で、その液体を流している。
カルナは、舐められてはいないが、やはり糸田に指でいじられる事で、同じ液体を流している。
そもそも全員がこの複雑な体位になる前、まだ糸田と三瀬さんしかセックスをしていなかた時点では、
糸田は指一本で三瀬さんのアソコを弄び、今ほど大量でないにしろ、液体を流させていた。
共通するのは、指である。
別に指でなくとも良かったのだが、知識の無いユーリは、指が一番効果的なのだろうと思った。
そして自分の指以外は全員既にうまっている。
三瀬さんの指はシホの股間に、糸田の指はカルナのアソコとユーリの乳首に。
カルナの指は糸田のモノを掴んで離さないし、シホの手は机の下のユーリには届くまい。
ユーリは、自分の指で自分のアソコをいじる事を選択した。
それがオナニーという、ある意味セックス以上に恥ずかしい行為だとは、知る由も無かった。
最初は全く気持ちが良くならず、液体も流れてこなかった。
懸命にいろんな部分をいじっている内に、陰核の部分に触れた。
途端に、体に電撃が走ったような感覚になった。
そこが一番良い場所なのだと知ったユーリは、更に一所懸命に、陰核をいじりまわした。
その内に包皮がめくれ、より快感を得られるようになった。
触ってみると、少しずつ手が濡れてきているのがわかった。
他の人達と同じ液体を、少しずつとは言え自分も出せた事に、ユーリは大いに満足した。
続く
社長が見たら卒倒するであろう光景が、会議室の中ほどで繰り広げられていた。
小学生に乳首を吸われ、もう片方の乳房も揉まれ、新入社員にアソコを舐めまわされ、自らも中学生のアソコを舐めまわす三瀬。
その三瀬の顔を股間に強く挟み、そればかりか三瀬の顔を両手で自らの股間に押し付け、三瀬の顔と眼鏡にマン汁を飛ばすシホ。
三瀬の乳首を無邪気に吸い、片手で三瀬の空いた方の乳房を、もう片手でオナニーをし、マン汁すら流す小学生、ユーリ。
気をきかせた三瀬は、シホのアソコをまさぐっていた両手の内、片手をおろして、その小学生の片方の乳首を引っかき、捻る。
そしてその小学生のもう片方の乳首をこねくりまわしながら、垂れ流される三瀬のマン汁とシホのマン汁のブレンドを堪能し、
女子高生カルナのアソコに三本の指激しくを出し入れし、かつその女子高生にフェラチオされてご満悦の糸田。
当のカルナは、口と舌と片手で糸田のモノを激しく弄りながら、もはや耐え切れず片手で自らの乳房を、乳首を、
まるで獣が獲物をとって食う時のように激しく、そして淫らにまさぐりまくっていた。
三瀬はとっくに何度もイっていた。
この中では糸田についで経験が多く、そのため性感帯も開発されているのだ。
受けとる快感は他の子供たちよりも強い。
しかし顔をシホに強く拘束され、その場を離れられないのだ。なおも痙攣するアソコを、糸田が容赦無く襲う。
一方、シホも、既に二度ほどイっていた。
本当ならば、イっているのになおも攻められ続けるのは、快楽を通り越して拷問に通じるものがある。
しかしシホは、三瀬さんから体を離そうとはしなかった。もう脳味噌までイっていしまっていた。
そして、とうとう当初の目的が達成される時がきた。
糸田の絶頂が近づいてきたのである。
続く
カルナはわざとらしく音をたて、唾液に泡をつくっていた。
その唾液は白すぎて、精液と見まごう程だった。
寝そべった糸田の睾丸は既に、床とのわずかな隙間に、カルナの唾液の糸をひいていた。
しかし糸田も負けていない。
糸田の腕をつたってカルナのアソコから迸るマン汁は、もはや
雑巾で乾拭きしてもすぐには痕跡を消せない程に、いやらしい水溜りを作っていた。
糸田もカルナも、互いに相手の絶頂が近い事を悟っていた。
当初の目的は、そう……ユーリに顔射を見せる事だ。
最初は、カルナの顔に出してしまえば良いと糸田は思っていた。
しかしユーリ自身がオナニーまで始めてしまったこの状況では、そんな生半可な終わり方は面白くない。
発端となったあのアイコラ同様、ユーリの顔にかけてやるべきだ。
Gスポットを指で突かれまくり、カルナはすぐさまイった。
白目をむいてしまいかねない程の快楽の中で、カルナは悟った。
糸田は今まで、手加減していたのだ。その気になれば、すぐにでも私をイかせる事が出来た。
私が絶頂を迎えると、タイミングをあわせてくれてたんだ……と。
口からだらしなく涎の糸をひき、カルナは横にゆっくりとくず折れた。
すぐさまシホが三瀬から離れ、自由になった三瀬もその瞬間糸田から離れた。
こうして自由になった糸田は、すぐに起き上がり、未だ懸命にオナニーを続けるユーリの方に向き直った。
続く
小学生らしからぬ紅潮を顔に浮かべ、膝立ちのままオナニーを続けるユーリを、全員が見守った。
ユーリが絶頂を迎える瞬間を、その場にいた誰もが、まるで時計で計っているかのように、正確に認識した。
ほどなくしてユーリは絶頂を迎えた。
と同時に、糸田の精液が、勢い良くユーリの顔にかかる。
大量の精子が、ユーリの額を、頬を、鼻を、唇を、存分に汚した。
予め用意していたデジカメで、シホが嬉しそうにその顔を撮影した。
「すっごーい。アイコラのよりもずっとヤラしーい」
社長と小田が帰ってくる前に会議室の床を掃除し終えた糸田は、満足していた。
三瀬さんは巨乳とは言えないだろうが、案外着やせするタイプで、脱げばそれなりのボリュームはあった。
巨乳好きの自分としては、今回の件をきっかけに、三瀬さんと関係を深めていきたい。
子供たちとは、今回限りにしなければならないだろう。
頭の冷えた今だからわかるが、やはり倫理的に大変な事を今回はしてしまったのだ。
こんな事は続けるべきではない。
第一、彼女らの教育に良くない。
今回、自分は大いに満足出来たのだから、それで十分だ。
続く
しかし、その日の仕事が終わって帰宅しようとすると、会社の入り口に三瀬さんを含む女4人が立っていた。
「待ってたましたよ、糸田さん」ユーリが無邪気に笑う。
「待ってた?何で?」
「おいおい忘れたのかよー、あんたの車で毎日家まで送ってもらってんじゃん、アタシら」
「あぁ、そうか、うっかりしてた、ごめんごめん」
「それに……」カルナが呟く。
「それに?」
「まだ、本番はこれからですよね?」
糸田はドキッとした。まさか、今から続きをやるというのか?
しかも三瀬さんだけならまだしも、また子供を巻き込んで!?
「い、いや、本番ったって……僕はもう十分……」
糸田は焦った。しかし三瀬が追撃した。
「何言ってるんですか。今日糸田さん、誰にも入れてないでしょう?」
「い、いれてないって……」
そう言えば、そうだ。今日は全員、前戯だけで終わったようなものだ。
あまりの壮絶なプレイの余韻に、すっかり忘れていた。
すぐ横を、社長と小田が通り過ぎて行った。
「糸田、その子達よろしくね」
糸田はドキッとした。しかし社長はいつも通りの送迎をよろしくと言っただけだという事に、すぐに気付いた。
「は、はい、大丈夫ですよ」
「……?何焦ってんの、アンタ」
「い、いえ、別に焦っれなんか……!」
その様子を見て、三瀬さんがクスクスと笑いながら呟いた。
「シホちゃんじゃあるまいし、何でかんじゃうんですか?」
「え、いや、その……ハハ……」
社長と小田が帰宅した事で、会社は無人になった。
社員である自分と三瀬、そして所属しているアイドル三人が、
今会社に「忘れ物を取りに」戻っても、何ら不自然ではない。
5人は、意気揚々と、灯りの消えた会社の中に戻っていった。
終わり
眠かったからかなり誤字脱字が目立つだろうけど
勘弁してください
あぁ作品のタイトル考えてなかった
テキトーに『アイコラのあかほん』で良いや
眠いときは投下せず、次の日にでも推敲してから投下しましょう。
また新たなる書き手が・・・
このスレ、鉱脈でも走ってるんじゃないかってくらい書き手が生まれるな。
そういや、作りながら投下って、アカボシ氏もやってたな。
長時間座ってると腰にくるね氏(仮)超グッジョブです!
こんちゃっす、そらです。思ったよりいい感じに筆が進んでので投下しま。
それでは「私の後ろに・・・ エピソード5 別離 〜Separation〜」です。
どうぞ〜。
何をしてるんだろう・・・何を話してるんだろう。雨が降っているのに二人は向き合っている。
マサヒコ君と、幼馴染の女の子。何て言ったかな・・・確かミサキちゃん。この前、マサヒコ君と
一緒に帰った時、城島君の妹のカナミちゃん達と一緒に居た女の子だ。
確かあの時は家の用事とかで先に帰っちゃったんだっけ?あ・・・でももしかして・・・
本当は私とマサヒコ君が見てられなくて帰っちゃったの?だって、あの子はマサヒコ君が好き。
だから・・・だから今告白しようとしている・・・
「ケイ?何してんの・・・って、あれってあの子?あの女の子は?」
手で雨を防ぎながらナツミが言う。ちなみに、ナツミはマサヒコとは当然面識はあるがミサキはない。
ケイはナツミの問いの答える事はなく、ただただ二人を見ていた。雨がケイの髪から滴り落ちる。
しかし、ケイはそんな事は全く気にとめず、ただただマサヒコとミサキを見つめていた。
「マサちゃん・・・・あのね・・・」
ケイとナツミの元にも二人の声が聞こえてくる。ケイはこの時胸が締め付けられる思いだった。
見たくない、聞きたくない・・・この後あの女の子が何をするつもりなのか分かっていたから。
ただ、それでもケイは体が動かなかった。何故かこれを見届けないといけない。そう思ったからだ。
「私ね、マサちゃんの事が好き。ずっとずっと・・・小さい頃から好き。」
「ミサキ・・・」
ケイは切なげな顔をして顔を伏せる。ナツミはただ唖然としていた。
「ミサキ・・・ごめん。俺、好きな人がいるんだ。高校の先輩でさ。この前ー」
ケイの胸が締め付けられる。自惚れじゃなければ、マサヒコの想い人というのは自分だろう。
それはとても嬉しい事。でも・・・
「分かってる・・・だから言わないで。お願い・・・マサちゃんがあの人の事・・・好きなの分かってた。」
同時に私はこの子を不幸にしてしまった。私という存在が、この子の幸せを奪ってしまった。
だったらどうすればいい?どうやって・・・償えばいい・・・?
「ケイ・・・行こう?ね?」
ナツミが見かねてケイの手を引いて公園から去っていく。ケイはナツミに手を引かれるままずっと二人を
見据えていた。
「ちょっとだけ・・・ちょっとだけだから。」
ミサキがマサヒコに抱きつく。マサヒコは何も言えずに雨に濡れたミサキの髪を撫でるしかなかった。
ミサキは泣いていただろうか。だが、もし泣いていたとしてもこの雨では分からない事だった。
翌日、マサヒコは目覚ましが鳴る前に目を覚ましてしまった。気だるい・・・何とも言えない感じだ。
携帯の日付を見る。昨日の事は夢じゃない。昨日はもう過ぎてしまった日。それはもう戻らない。
カーテンを開けて窓から外を見る。昨日の雨と打って変わって快晴だ。しかし、マサヒコにとっては
いっそもうしばらく雨が降って欲しかった。そうすれば、何もかも流れると思うから。
「・・・くそっ・・・何なんだよ、この感じは・・・」
ミサキの部屋を見る。まだカーテンが閉まったままだ。しかし、マサヒコはすぐに視線をそらすと
頭を2,3度ブンブンと強く振りリビングへ降りていった。
「おはよう。」
リビングには父親と母親がいた。母親はまだ弁当を作っている。
「おはよう。今日は早いじゃないか。そう・・・お前の合格発表の日以来か?」
父親が新聞を見ながら言う。合格発表の日・・・ついつい思い出してしまう。
もう、戻れないっていうのに。あの時とは何もかもが違う。
「ほい、マサヒコ。あんた眠いなら寝とけばいいのに。随分疲れた顔してるわよ?」
マサヒコの朝ご飯をドンとテーブルにおいてマサママが言う。
「そうかな?そんな疲れてる顔してる?」
「してるしてる。お父さんが3発目終えたくらい疲れてるわよ。」
訳の分からない事を言う母親はスルーしながらマサヒコは朝食をとりはじめる。
朝食後、顔を洗い身支度をして学校へ向かう。多少早いが、ゆっくり歩けば丁度いいだろう。
マサヒコはハァとため息をつきながら歩く。自分には覚悟が足りなかった。ミサキの気持ちには気づいてたじゃ
ないか。それなのに、いつまでも幼馴染という関係に甘んじていた。いや、もしかしたら他力本願ながら
ミサキが他の人を好きになるかもなんて思ってたのかもしれない。しかし、そんな事はなかった。
ミサキはずっとずっと昔から自分の事が好きだった。それを・・・あんな形で終わらせてしまったのは
自分の責任だ。だったら・・・俺はどうすればいいんだ?どうすれば・・・
マサヒコが深く思案に暮れていたときだった。後ろからボボボボと音がしたと思えば声が聞こえた。
「やっぱり、マサヒコ君だ!久しぶりだね!」
その声の主はマサヒコの中学時代の家庭教師、濱中アイだった。
「そんな事があったんだ・・・」
時はすでに放課後。朝、アイと再会したマサヒコは誰かに相談したかったのかアイと放課後に会う約束を
とりつけた。で、今がその時だ。
「俺、どうすればいいんでしょうね・・・」
マサヒコがコーヒーを飲みながら言う。その顔はやはり浮かない。
「そうだね・・・私は恥ずかしい事に未だに恋愛経験ないから参考にはならないかもだけど・・・」
アイも同じくコーヒーを一口入れるとマサヒコを正面に見据えて言った。
「マサヒコ君は自分の気持ちを貫き通すべきだと思う。ええっと・・・その先輩、ケイちゃんだっけな。
マサヒコ君はケイちゃんが好きなんでしょう?だったら、その気持ちを貫くべきだよ。
もし、マサヒコ君がその気持ちを曲げてミサキちゃんと付き合うって言うなら、先生は許さないよ。」
マサヒコは黙ってアイの話を聞いている。アイが続ける。
「それに、そんな事はミサキちゃんにも辛いだけだよ。心が自分を見てないって分かっちゃうのは
とっても辛い事。そうだなぁ・・・マサヒコ君はミサキちゃんの後ろに立って話してる感じ。
想像してみてよ・・・怖いと思わない?」
マサヒコの頭にケイの言葉がフラッシュバックする。『相手の顔が見えないのは怖いんだ。』
「確かに・・・今回の事でミサキちゃんとマサヒコ君の関係は妙な事になってるかもしれない。
でもね、人と人の繋がりって不思議なものでなかなか切れたりはしないんだよ。
マサヒコ君とミサキちゃんが幼馴染なのはずっと変わらない事。二人は繋がってるんだよ。」
そこまで言うとアイはコーヒーを飲み干した。
「まぁ、偉そうに色々言っちゃったけど・・・参考になったかな?」
「・・・正直、やっぱり難しい事は分かりません。でも・・・」
マサヒコはアイの目を見る。目が合ったとき少しだけアイが目を逸らしたのは相変わらずショタコンだからだろうか。
「俺はやっぱり、ケイさんが好きです。だから・・・俺もケイさんに気持ちを伝えます。
その結果がどうなろうと、それがミサキに対する贖罪だと思いますから。」
マサヒコがそう言うとアイはニッコリと笑った。二人はそのまま店を後にして、帰路に着く。
「それじゃあ、色々頑張ってねマサヒコ君。」
「はい、先生こそ今日はありがとうございました。」
マサヒコがペコリと頭を下げる。二人は手を振って別れた。
翌日の放課後、マサヒコは演劇部に部室前に来ていた。ケイに会うため、そして思いを伝えるため。
「おお?小久保少年じゃないの〜。どったの?入部希望?」
後ろから声がした。二年の立浪さんだ。
「ああ、ちわっす。ちょっとケイさんに用事があって。」
マサヒコがそう言うと立浪はニヤリとする。
「むほほほ、そうかそうか。いやいや、青春とは良き物よのぉ。」
「立浪さん、何か親父っぽいですけど。」
マサヒコのツッコミを拳で返す立浪。そのままマサヒコを部室の中へ入れた。
「ちゃーっす!おりょ?まだ川上先輩来てないね〜。まぁ、いいや。座って座って。」
立浪が椅子を進めてくれる。マサヒコはそれに座るとドキドキと鼓動を早める胸を押さえる。
落ち着けマサヒコ。大丈夫だ、家でシミュレートしたじゃないか。
マサヒコが椅子で汗をかいている間も徐々に時間が流れていく。まるで1秒が1分、1分は1時間。
果ては1時間は1日に思えるほどの時間の長さだった。しかし、未だにケイは現れない。
「おっかしいなぁ。電話してみるか〜。」
立浪が携帯を取り出してケイに電話をする。
「あ、もしもし。先輩、今日遅いですね〜。小久保君が待ち焦がれてますよ〜?え?
今日は来れない?ありゃりゃ、そうなんですか〜。は〜い。分かりました〜。」
電話を切る。立浪の声が大きいせいか、内容はマサヒコにも伝わる。
「ってことだけど・・・どうする?」
「あー・・・んじゃまぁ、今日の所は退散しますよ。邪魔になるといけないんで。」
マサヒコが椅子から立ち部室を出ようとする。
「ふふっ、目的がなければ用はない・・・か。いや、当てられるほどの惚れっぷりにムカツクわねぇ。
演劇部には川上先輩にも劣らない美少女が此処にいるのにぃ・・・って、おい!無視かよ!?」
とりあえずマサヒコは立浪を無視して部室を出た。まぁいいか。同じ学校なんだ。チャンスはいくらでもある。
そう思っていた。しかし・・・それから数日不自然な程自然にマサヒコはケイに会う機会はなかった。
それは意図して避けてるとしか思えない不自然さ。しかし、それを思わせない自然さ。
「何なんだよ・・・くそ、おかし過ぎるだろ。」
放課後、マサヒコは再びケイを探す。すでに演劇部には行った後だった。三年生の廊下を歩く。
時間はすでに夕方。オレンジの夕日が廊下を照らしていた。その先で、マサヒコは少女を見つけた。
間違いなかった。あの後姿は。どこにでも居そうな少女の後姿にマサヒコは妙な自信を持っていた。
こっちには気づいていない。いや、気づかないふりなんだろうか。マサヒコはその少女に近づくと
少女の正面に回った。
「あ・・・君は・・・」
その少女はやはりケイだった。いつもどおりのはずのケイ。しかし・・・マサヒコはそんなケイにどこか違和感を
感じていた。どことなく余所余所しい感じがした。
「ケイさん・・・・俺、ケイさんに聞いて欲しい事があるんです。」
マサヒコの言葉にケイがビクッと体を震わせる。しかし、マサヒコはそれに気づかないで続ける。
「俺、ケイさんの事が好きです・・・付き合ってくれないですか?」
マサヒコの鼓動が尚早く打たれる。言った。自分は気持ちを伝えた。後はケイの言葉を待つだけだった。
だが・・・ケイの口から出た言葉はマサヒコの予想を遥かに超えたものだった。
「うん・・・ありがとう。でも・・・ごめんね。私は、君とは付き合えない・・・」
マサヒコの目が大きく開かれる。確かにこんな予想もしていたはずだった。しかし、ショックは大きい。
「君にはほら・・・幼馴染の子が居たよね。彼女は君をとても想ってくれている。だから・・・
私みたいな子より彼女みたいな子が君には似合ってるよ?だから・・・私は君とは付き合えない・・・」
ケイが顔を伏せる。マサヒコとミサキは知らない、否知りえないがあの時、マサヒコとミサキを見て
ケイが出した決断はこれだった。自分が障壁となっているなら自分が消えればいい。
ケイにとって、自分が人の幸せの障害になるのは耐えられなかったんだろうか。誰よりも人の事を
思いやる優しい少女は、この決断が誰よりも自分を想ってくれている少年を傷つけるのに気づかなかった。
「そんな・・・そんな事って・・・そんな理由なんですか?」
ケイは俯いたまま何も言わない。ただ、ゆっくりマサヒコの隣を通り過ぎるとこう言った。
「もう・・・会わないほうがいいと思うんだ。だから・・・さようなら・・・・マサヒコ君。」
廊下にケイの足音だけが響く。マサヒコは廊下に立ち尽くしたまま動けないでいた。
ただ、最後に想い人が久しぶりに呼んでくれた自分の名前が悲しかった。
ここまでです。誤字脱字は補完お願いします。
さて、マサヒコとケイのカップリングのリクで始まったこの話ですが
次回で完結すると思います。リクした方のご期待に添えてるか分かりませんが
最後までお付き合いくださいまし。
それでは次回の投下にお会いしましょう。
な………
何なんだこのスレは!?
彗星のごとく現れた謎のあかほん書き氏に
短期間にGJを連発させるそら氏………
GJとしか言えない……
G J !!
そら氏GJ!まさかこんな展開になるとは・・・
ああ、最終話が待ち遠しいです。ところで自分何気に立浪さんが好きです。
そら氏GJ!
>>268 漏れも漏れも
立浪さんってハルヒで言う鶴屋さんみたいなキャラの希ガス
長時間(仮)氏、スレ初の本格的あかほん話、実に乙!
そら氏、抜群の鉄砲肩と卓越した構想・展開力、真に乙!
二人とも最高GJ!
『Mai Koike』
投下します。
小池マイって誰やねん、と思われるでしょうが、この方は
あかほんの主人公三人の所属事務所レイプ・リンセスの
事務室内の壁に貼られていたポスターの女性の名前です。(画鋲さされてたやつです)
ローマ字で表記されてましたが、漢字は多分これであってるでしょう。
或いは氏家らしく「濃い毛」とかの意味合いも含まれてるのかもしれませんが……
ちなみに、今後彼女がレギュラーとして登場するかもしれないという可能性を
微塵も視野にいれてないので、後々キャラや性格に問題が出てきても俺は一切知ったこっちゃありません。
日本で誰よりも早く一番最初にこのキャラをダシにしてやろうと思っただけですので、悪しからず。
では次からスタート。
小池マイは気分を害されていた。
今や自分は、レイ・プリンセスの看板だ。
CMやドラマに積極的に出演し、グラビア雑誌にも何度も水着姿を載せている。
我が事務所の大きな収入源であると同時に、多大な影響力を持つ広告塔。
それが、小池マイというアイドルの筈だった。
そのアイドルのポスターに、あろう事か画鋲をさした後輩がいるという。
入ってきたばかりの中学生だそうだ。
名前は、飯田シホ。
別に矮小な恨みだとか、尊厳を傷つけられた事への敵意などではない。
ただ、今後はこういうオフザケはやめてもらわねばならない。
芸能界は縦社会であり、だからこそうまく機能しているのだ。
多少のイタズラなら、自分は我慢出来る。しかしこのイタズラ癖が、他の先輩達や
出版社、テレビ局などに及ぶと大変な事になる。
これは、自分さえ我慢すればそれで済むという問題ではないのだ。
心を鬼にして教育してやる事も、先輩としての務めだった。
聞けば、今回のイタズラに関して社長は特に咎めていないらしい。
事務所の不手際からトリプルブッキングしてしまった事で気分を損ねていたから、というのがその理由だそうな。
それ自体は確かに事務所の側に責任があるし、入ってきたばかりの新人だから、
いきなり厳しく叱るというのも酷なものだ。しかしだからと言って、誰も注意しないままではいけない。
あくまで「教育」であり、感情を面に出して怒るわけではない。冷静に諭すつもりだ。
続く
事務所の営業時間は終わった。今日の仕事は終わりだ。
噂の新人達とは、スケジュールの都合で中々顔をあわせられない。
しかし仕事が終われば別だ。
今日は自分もこの後の予定は無いし、新人達にもまだ特に仕事らしい仕事は無い時期だろう。
それに、あくまで一言二言注意するだけだ、時間はかからない。
事務所の営業時間が終了するのと、マイが歌のレッスンを終えたのとは、ほぼ同時だった。
社長と小田はそそくさと帰っていった。残りの雑務は三瀬さんと、新入社員の井戸田に任せるようだ。
井戸田が送迎する手筈になっているので、新人三人もまだ会社内に残っていた。
マイはこっそりと、井戸田と三瀬さんが残務処理をすすめている事務室を、入り口のドアから覗き見た。
「ごめんねーみんな、もう少しで終わるからさ」
井戸田が申し訳なさそうに謝る。仕事が多い事は井戸田のせいではないのだが、案外律儀な男だ。
「早くしろよーお前ー」
そんな井戸田に、無礼な言葉を浴びせる女の子の存在を、マイは確認した。
間違いない。履歴書で見たのと同じ顔だ。
飯田シホ。
先輩のポスターに画鋲をさすだけでもいけない事なのに、
自分のマネージャーに対して失礼な言葉を吐いてさえみせた。
何で社長はこれを咎めないの?
マイの中の正義感は先程までにも増して滾ってきた。
続く
もう勘弁ならない。
中学生新人アイドルというものは、日ごろマネージャーが
どれほど自分のために骨を折ってくれているか、全くわかっていない。
芸能界は広いから、中には、マネージャーに我侭をいうタレントだっている。
しかしそういった人達は、少なからずマネージャーを労うものだ。
大御所と呼ばれる人達なら、気前よく「これで良いもん食え」と言って万札を手渡したり
年始には若いアイドル達に「お年玉」と称して、一人ずつ丁寧に、現金のはいった封筒を渡す。
売れてしまえば誰でもある程度増長するのは仕方の無い事あd、芸能界は縦社会なのだから。
だが、その増長して周囲に我侭を言って困らせてしまう分を、彼らは日頃から補っているのだ。
お互いにサービスを交換していると言っても良い。
ところが、目の前のこの中学生はどうだ?
まだ殆ど稼いでいないではないか。増長するには早過ぎる。
ましてや、マネージャーに我侭を言ったところで、
それをカバー出来るサービスも、金も持ち合わせてはいまい。
勿論金で安易に貸し借りをチャラにしようという発想はよくないが、それでも
借りを無視して一方的に我侭を言うよりははるかにマシだ。
この女の子には、思っていたよりはるかに厳しい教育が必要なようだ。
続く
「ちょっと!そこのあなた」
マイは事務室の中に入っていった。
「……私?」
マイの視線を感じたシホは、呑気な表情で相手を見返した。
これから自分が叱られるなどとは、およそ予想出来ていないに違いない。
「あなたね、マネージャーさんは、あなた達のために日頃から頑張ってくれてるのよ?」
「それで?」
また思わずカチンとなりそうな言葉遣いだ。先輩に対して「それで?」だと?
しかしマイはこらえた。
「あなた、私は兎も角、井戸田さんに対してそんな尊大な口調は許さないわよ」
「マイちゃん、俺は別に……」焦った井戸田が、半ば苦笑いで仲裁にはいった。
「いいえ、これは今言っておかなければならない事です。年上の人に対する礼儀は基本です」
すぐ隣にいるしかめっ面の女子高生にも聞かせるつもりで言った。
今のところこの如月カルナに関しては悪い噂は聞かないが、それでも新人だ。
念を押す意味でも、この忠告は耳にいれておいた方が良い。
その更に隣には小学生がいたが、この顔は見覚えがある。栄光プロ出身の有銘ユーリだ。
彼女は赤ん坊の頃からこの世界にいて、下手をすれば自分よりも礼儀を心得ているかもしれない。
彼女に忠告を言って聞かせる必要は無かったが、同席してしまっている以上は仕方が無かった。
続く
「……あの、マイちゃん」
三瀬さんが口をひらいた。
「彼女には後で私の方からきつーく言っておきます。ただ……」
「ただ?」
「彼女も一応、普段から井戸田さんの労苦を労ってあげてはいるんですよ」
それは初耳だ。というより、意外だ。
実力も金も、恐らくはサービス精神すらも未だ持ち合わせていないようなこの女の子が
日頃マネージャーの労苦を労っていると言うのか?どうやって?
程なくして井戸田と三瀬さんは、ほぼ同時に仕事を終えた。
後はいつも通り、毎日の仕事終わりの恒例となった、アレをするだけだ。
そう、アレを……。
続く
飯田シホなる女の子が、どうやってマネージャーを労えるというのか。
自分が駆け出しの新人だった頃は、マネージャーに散々迷惑をかけてしまい、しかも
それを反省する事は出来ても、お礼やお詫びも満足に出来なかった。
何とか苦心して手作りのお弁当やセーターを用意し、プレゼントする事でしか、借りを返せなかった。
私が新人時代に、ある意味でもっとも苦労した事を、この中学生がどうやって……?
その事ばかり考え込んで、マイは気がつくと無言で部屋の隅に立ち尽くしていた。
そんなマイの存在を忘れているかのように、皆が席を立ち上がる。
「さて、と。それじゃあ、今日もマネージャーさんに感謝の気持ちをこめて♪」シホが言った。
「そうね、あまり遅くなると、家族が心配するかもしれないし、早めに済ませましょう」とカルナ。
「あ、ユーリちゃんは無理に参加しなくて良いのよ?まだ小学生なんだから」と言ったのは三瀬さん。
「いやぁ、いつも悪いね、本当に」井戸田が照れくさそうに頭をかく。
感謝の気持ちをこめて……?
一体彼女達は、これから何を始めようというのか。
今この場で出来る事となれば、手作り弁当やセーターなどではあるまい。
……肩揉み?……指圧?何にせよ、これは自分の後学のためにも有用だろう。
マイはその様子をじっと観察する事にした。
……が、それは許されなかった。
マイも参加するように、三瀬さんに言いつけられたのだ。
続く
当初、マイが部屋に入ってきた時から、三瀬さんは思考を巡らせていた。
いつも通りの日課をこなすのに、この子の存在は少々邪魔かもしれない。
正義感の強い子だから、これから起こる事を知ったら、まず看過してくれないだろう。
順当に考えれば、まずマイを帰宅させるべきだ。井戸田とトリキン三人は、井戸田の車で
一旦帰ったように見せかけて、すぐ戻ってくれば良い。帰ってくる頃にはマイはここにいない。
自分は、出入り口の点検などを済ませるという名目で、数分ほど会社内にとどまっていれば良い。
それで、いつも通りのメンツで、パーティをする事が出来る。
が、それはやはり危険な気がした。
先ず第一に、一旦車で会社を出た井戸田とトリキンが、またすぐに会社に戻ってくるのは、明らかにおかしい。
週刊誌にでも怪しまれてしまえば、致命傷になりかねない。
忘れ物を取りに戻るフリをするという作戦は、何度も使えるものではない。
その作戦は既に、初日の夜に使ってしまっている。
本来なら何も怪しい行動ではないが、何度も繰り返せば不審に思われても仕方が無い。
第二に、マイの方が、本当に忘れ物をして会社に取りに戻ってくる可能性だ。
以前のように会議室に鍵をかけて篭城し、声を潜めていればバレないかもしれないが、危険に違いはない。
抱き込んでしまう方が、結局は得策だと考えた。
続く
一体これから何をするっていうのかしら……
これから起こる事がわからないという不安と、日頃お世話になっている社員さんにお返しが出来るという期待。
先ずはシホがお手本を見せるというので、マイはドキドキしながらそれを見守った。
この子に芸能界の礼儀を教えるためにこの部屋に来たのに、逆に私が教えられるなんてね……。
だが次の瞬間、マイは度肝をヌかれた。
飯田シホはおもむろに服を脱ぎ始め、井戸田もズボンのチャックをおろしていた。
動転するマイを逃がすまいと、三瀬さんは部屋の鍵をカチャリと閉めた。
所詮開けようと思えばすぐに開けられるが、心理的効果は高い。
そうこうしている間にも、シホは下着を脱ぎ散らかし、とうとう一糸まとわぬ姿になった。
ゆっくりとしゃがんで井戸田のモノを口に含む。カルナ程上手ではないが、中々手際は心得ている。
毎日の奉仕の成果といったところか。
聡明なマイは全てを理解した。
彼女らの言う労いとは、こういう事か……!
だがそれは、本来あってはならぬ事だ。すぐにやめさせなければならない。
しかし、三瀬さんは先手を打ってきた。
「マイちゃんだって、出版社やテレビ局のお偉いさん達と寝て、仕事をとってきてるでしょう?」
「な……っ」
マイは絶句した。言い返そうと思ったが、相手は社員だ。事情はお見通しである。反論の余地は無い。
そして同時に、自分は今目の前で飯田シホが繰り広げているこの行為を、責められないと悟った。
続く
数分後。
シホは既に井戸田の机の上に倒れるように寝転がっていた。
肩で息をしており、アソコから流れ出した液体が、井戸田の椅子を汚していた。
中には出していない。初めて彼女達と行為に及んだ日以来、井戸田は常に
コンドームを5個は持ち歩くようにしていたのだ。
シホとカルナと三瀬さんで一回ずつ、多い時で誰かが二回相手してくれる事もあるので、、予備で更に二個だ。
今手持ちのコンドームはあと四個。
三瀬さんとカルナに一個ずつと、今日はあの売れっ子アイドル・マイちゃんも参加している。
ユーリに挿入するわけにはいかないので、いつものごとくユーリは観戦しているだけだ。
計算上はゴムが一個余る事になる。まぁ無駄遣いするのも勿体無いし、明日の分にとっておこうか。
そう井戸田が考えていると、カルナがいつものごとくしかめっ面で口を開いた。
「私今日大丈夫な日ですから、ゴムつけなくても良いですよ」
それは井戸田にとって素晴らしかった。
少なくともカルナに関しては、今日はゴムの残り数を気にする事なく何発でも出せるのだ。
となると、残りは三瀬さんとマイちゃん。その二人に、ゴムを二つずつ使える事になる。
豪勢ではないか。井戸田は、明日の分のゴムをとっておくなどという選択肢を頭から消した。
続く
「あんっ!あっあぁっ……アッー!」
売れっ子アイドルのマンコに挿入された井戸田のモノは、激しくピストン運動を続けた。
体で仕事をとってくる事に慣れているマイは、体中が開発されているため、一際敏感だった。
理性のとんだマイは、井戸田の上にまたがって腰を上下させている。
豊満な乳房がタプタプと揺れ動くのを見て、ユーリはその胸が羨ましいと思った。
自分もいつか大人のおっぱいになれると良いなぁ……といった具合だ。
意識の回復してきたシホが、机の上からシャーペンを持ち出した。
何をするのかと思って見ていると、シホはそのペン先でマイの乳首の先端を軽くつつき始めた。
「や……はぁ……何……あぁ、するのぉ……?……んっ」
「いやーほら、私あなたのポスターに画鋲さしちゃったじゃん?」
「それでふと思いついたわけ。まぁ本当に画鋲をさすわけにはいかないけど、これなら……」
シホはなおも、ペン先でマイをいじめ続けた。
しばらくすると飽きたのか、机の上の他の文房具を物色しはじめた。
すると、羽箒を見つけた。消しゴムのカスを落とすのに使うのだろう。
シホはそれを持ち出すと、マイの胸をさわさわと弄り始めた。
「ひやぁあっ!いっ……ぁはぁっ!ら、らめぇえ……」
普段から歌の練習で鍛えられているマイの軽やかの喘ぎ声が室内に響いた。
「不思議ですねぇ。マイちゃんもいつものシホちゃんみたいに、かんでる」
無邪気なユーリは羽箒で攻める事を、「プレイ」の一種というよりは子供イタズラのように捉えていた。
続く
三瀬さんは見ているだけに耐えられず、オナニーを始めた。
カルナは親切心でそれを手伝おうかと思ったが、見ている方が面白そうなので放置しておく事にした。
元々セックスにそれ程乗り気でないカルナは、中出しを許可したとは言え、
しないで済むなら別にそれはそれで構わなかった。ユーリと一緒に並んで観戦を続けた。
シホはマイとディープキスを交わしながら、丹念にマイの胸と陰核をいじっていた。
井戸田のモノにアソコを貫かれ、シホの指にクリを転がされる。
折り重なった快感は奔流となってマイの体を駆け巡り、マイを殊更淫らにしていった。
今まで仕事のために体を売る事はあったし、多少気持ち良くもあったが、本心では
「仕方が無いから」我慢して相手に体を預けていたに過ぎなかった。
だが今マイは、自ら望んで二人に体を預けていた。
やがて井戸田とマイは同時に果て、三瀬さんもタイミングを合わせて絶頂を迎えた。
続く
自分がしている時はあまり意識しないが、冷静に他人のセックスを見ていると、
普段自分は、周囲からこんな風に見えているのだなと、カルナは冷静に分析した。
ともあれ、今日は自分は何もしないで済むようだから、まぁ悪くはない。
……などという甘い考えを、井戸田が許す筈が無かった。
せっかく中出しが許可されているのだから、井戸田がそれを逃すわけがない。
まだまだ元気なモノをそそり立たせ、井戸田はカルナの方に向き返った。
カルナは仕方なく妥協しつつも、半分は喜んでいた。
いそいそと服を脱ぎ、下着も脱ごうとした瞬間、シホがハサミを持ち出してきた。
シホはそのハサミを井戸田に手渡し「こっちの方が燃えるでしょ?」とイタズラっぽく笑った。
「……この下着、気に入ってるんだけど」
しかしカルナのその言葉を井戸田は無視した。
強引に机の上にカルナを押し倒し、ハサミで下着をジョキジョキと切り落とし始めた。
「あぁっ!あ、だめ、あぁ!ひぃいん!ひゃ、やだ、やだぁ……」
普段のカルナからは想像も出来ない程の甘い声が、やがて室内に響き始めた。
パンッ、パンッと腰を打ち付ける音が、羞恥心を煽り続ける。
やがてカルナはイってしまった。が、井戸田はなおも腰を振り続けた。
「や、らめてぇぇ……イったばっかりらからぁ……」
涙と涎を垂れ流し続けるカルナの懇願をよそに、井戸田は突き続けた。
井戸田自身、既に一度イっているのだが、動きをやめようとは思わなかった。
「せっかくの中出しだ、カルナの気が違ってしまうまで続けてやる……」
既にカルナのアソコからは、マン汁と精液がボタボタと床に零れ落ちている。
三瀬さんはそれを、犬のように這いつくばって舌でピチャピチャと舐め続けていた。
続く
シホとマイは、最初のワダカマリなど無かったかのように、仲良くキスを続けていた。
ユーリが、仲間にいれてほしそうに二人に顔を近づける。
二人は一旦唇と離すと、そのままユーリの唇に、それぞれの唇を近づけた。
むさぼるように交互にユーリに口付けし、強く抱き合う。
幸せそうに笑うユーリを見て、二人は共通の妹もった姉妹のような感覚になった。
ユーリを挟んで向かい合って座り込み、二人でユーリの首や頬や唇と舐めまわした。
くすぐったそうに悶えるユーリの腰の下では、マイの手がシホのアソコを、シホの手がマイのアソコを弄んでいた。
一方の井戸田は、もう三発程カルナの中に出してご満悦で、次に三瀬さんを相手にしていた。
ゴムをつけようと思ったが、先程既に四個ともマイに使ってしまっていた。
我に返ってみると、凄まじい。カルナへの中出しとシホの分も含めると、
ほんの一時間ほどで八発も発射している事になる。さすがにもう三発目あたりから精液は薄まっていたが。
兎も角これなら、暴発の危険性は格段に低くなっているし、生でも構わないだろう。
井戸田は遠慮なく三瀬のアソコに挿入した。
三瀬さんは我を忘れて床の精液を舐め続けていたので、そのまま三瀬さんの腰をとって
自分は膝立ちのまま、三瀬さんの腰を宙に浮かせて挿入した。
三瀬さんはなおも顔を床にこすり合わせて精液をむさぼっている。
眼鏡のレンズに傷がつかないか心配だ。
続く
数時間後、井戸田は窓際でタバコを吸っていた。
禁煙だが、携帯灰皿は用意していた。
床の上には、ユーリを挟んで川の字で眠るシホとマイ。
69の体勢で眠りこけるマルナと三瀬さん。
カルナと三瀬さんは、いつの間にやらレズプレイにはしっていたようだ。
その時井戸田はちょうど意識が朦朧としていたので、気付かなかったが。
ハサミでちょんぎられたカルナの下着が目にとまった。
申し訳ない事をしてしまったと今更思う。今度新しい下着を買ってやらねばならない。
井戸田はタバコの火を消すと、もう少しだけ皆の寝顔を眺めてから起こそうと決めた。
終わり。肩が凝った。
>そら氏
GJです!完結楽しみにしております
マサもケイもミサキも納得できる結末を期待!!
>長時間〜氏
まだ始まって間もないあかほんネタというだけでチャレンジャーなのに更に小池マイを使うとはスバラスィ
GJでした!!
あと可能ならばメモ帳かワードに書いてコピペで固めて投下してもらいたいのですが…
プロット無しに勢いだけで書くタイプな上に、飽きやすいから
ワードでやってると、途中でどうでも良くなって止めちゃいそうなんですわ……
でも誤字脱字がひどくなるので、次からはワードに書いてみます
何にせよ自分で読み返してて、
>>285で「マルナって誰やねん」と自分で思っちゃいましたし
おお早くも長時間(仮)氏が続きを……
直打ちだと疲れるでしょうが頑張ってください
突っ張った感じの文章は好きですよ、何よりスレ未開の初モノあかほんに挑戦する気概がいい
何だこのスレ…
神がいっぱいだ…
土日の2日間に長時間(仮)氏とそら氏による連投……
2人の人気と才能に嫉妬(ry
ついでにアイドル達とやりまくりなイトダにも嫉(ry
古田氏の保管庫にもついにあかほんコーナーができるのか……
長時間氏の作品は当然として、ピンキリ氏のあれは厳密な意味であかほん話になるのかな
イトダ羨まし(・∀・)イイ
なんだかんだ言ってイケメンだからな。ありえなくも無いという展開がなんともはや(*´Д`)
でも糸田にはまだマサヒコほど愛着を持てない
投下します。
『Metal Gear Linko 3』
はっきり言ってパロディというより単なるパクりです。オリジナル要素は皆無です。
元ネタをご存知の方なら少しは楽しめると思います。
ただし、Metal Gear Solid 3をプレイした事が無くて、今後プレイする予定がある人は
ネタバレになりますので、IDをNG登録でもして、見ないようにして下さい。
~~~~~~~~ ~~~~~~~
では、どうぞ。
的山「先生……どうしてなんだ!?」
中村「どうして?……世界を一つにするためよ。かつて世界は一つだった。
だが受験の終結と共に学生達は分散した。中村部隊もバラバラになった。
共に勉強し、共に遊んだ仲間だ。」
小久保「全面受験戦争を回避するには例の試験問題流出に聖光が関与していない事を証明しなければならない。」
的山「中村先生を抹殺する事が、潔白の証明になると?」
小久保「良いか、この任務はお前にしか出来ない。お前が彼女の最後の教え子だ」
的山「私は殺し屋じゃない」
中村「もはやお前の先生は私ではない」
的山「何故……退学を!?」
中村「退学ではない。自分に忠を尽くした。お前はどうだ?学校に忠を尽くすか?それとも私に忠を尽くすか?」
小久保「的山、やるしか無いんだ。わかるな、彼女は敵だ」
的山「敵?三年も一緒にいた、中村先生が敵だと!?」
中村「私はお前を育てた。お前を愛し、教科書を与え、漢字を教え、公式を授けた。
もう私から与えるものは、何もない。後は私の命を、お前が奪え、自分の手で」
中村「どちらかが死に、どちらかが生きる。生き残った者が、先生の称号を受け継ぐ」
中村「この先には我が教え子達とセージが待ち構えている!さぁ、来いっ!」
〜The Syojo〜
天野「ようやく捉えたぞ。私達は、中村先生の教え子達」
天野「私はザ・ショジョ。お前に、この世で最高の痛み(破瓜)をやろう!」
〜The Kyonyuu〜
若田部「私は、ザ・キョニュウ。怒りの炎で魚を焼き殺してやろう(家庭科得意)」
若田部「揉まれる事への憤怒だ!」
〜The Tennen〜
濱中「私はザ・テンネン。貴様にまだ見た事の無い本当の大食いを見せてやろう」
濱中「ファミレスの中で」
〜The Dorei〜
セージ「悲しい……悲しい……この世は悲しい……」
セージ「俺は、ザ・ドレイ。お前が間違えてきた問題達の悲しみを知るが良い」
〜The Rezu〜
中村「ザ・レズは普段死んでいる。時が来れば目覚める(同性愛に)」
戸川「眼鏡よ!聞こえるか」
戸川「私はザ・レズ!貴様に本当の同性愛を見せてやろう」
中村「眼鏡は二人もいらない。眼鏡は一人で良い」
小久保の母「良い?リンちゃん。彼女は、聖光女学院の裏切り者ではない」
小久保の母「いいえ、むしろ彼女は、学校のために死んでいった英雄……」
教育委員会「中村先生を超える称号……君に、校長先生の称号を与える」
教育委員会「君は真の教育者だ」
小久保の母「売春は許されなかった。自慰も許されない。あなたに犯される事が、彼女の責務だった」
小久保の母「彼女は汚名を着せられたまま葬られる」
小久保の母「聖光女学院では、恥知らずの痴女として。東応大学では生徒をたぶらかした凶人として」
小久保の母「彼女こそが真の英雄……彼女こそが、真の……教育者」
終了です。
エロネタに飽きてきたので、次は井戸田とシホの純愛でも書いてみようかしら
コブラ部隊員にギガワロスww
ただ、かなり難しいでしょうが口調も原作に忠実な方がより面白くできたと思います。
それでもGJ!!w
正直天野とかの一人称を「私」にしようか「俺」にしようかで大分迷いました
おお、速い
今までになかったタイプの職人さんだ
全面支持!
投下します
『インコーだー』
____
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/イ:::::::::;il:::/l:::::/l:ハ::::::;::::::::::::::::::l
_,. -―――- 、 /:::::::/`l/、l:::/ i/‐V´!::::::::::::::::::|
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/ ll ヾ、 \ ヽ l;イ:::::::! l:::::::::::::::::l インコ―だ―
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|\、::::::::::....| | /| i トry‐/ヽ_ l::::::ハ、 ヽ ! ノ!:::::::::::/
l:::::::::\ヽー' ヽ、_// / 、〈ニiiヽ〈 _/´_,. `ヽー---.j;//_`‐-`='_ |:::::::::/r==、
` ̄-=ニ ゝ-‐ フ | |ゝ、ヽ }´ / iO‐- ..,____/j -‐  ̄ヽ`ヽl!
フ´ /, -、ハ r、 < / /_ ̄ ヽ、_`ーく,.ィ__lr} ヽ
 ̄ ̄ /´.,_ /i ヽ | `ー- `ヽー- ニニ ―-='ノゝハノ ̄ ー----- ┬、ニニ ̄lヽ ノi!
` ‐-、 li il ヽ  ̄ ̄ l |o! `=''i |
\ il ヾi! | lo| | |
r―  ̄`ヽ | i! / j。/ l !
/ \_ / |
/ / / \ 〈 ヽ、 |
| |〈 / / // ー ゝ、 、-― ヽ 丿\ /
| | | |/ / / / / ̄\ /`ーゝ_ ノ´ヽ / /
ー' ー' / / ノ \ ゝ_/ j /\ /
トリキンの仕事は、駆け出しにしてはそれなりに順調にすすんでいった。
と言っても、いきなり難しい仕事は出来ないので、もっぱら写真撮影などだ。
演技力のあるユーリは今すぐにでもCMに起用出来そうだったが、それはあまり意味が無い。
元々栄光プロにいた頃はCMに出演しており、アイドルに転向するために
彼女は栄光プロからの紹介でレイ・プリンセスに来たのだ。
露出を増やす以外に、今更CM出演の仕事を続けさせるメリットは無かった。
その露出面に関しても、今のところは雑誌の撮影などの仕事で問題は無い。
営業活動は、地道だが着実にすすんでいる。
トリキンは小・中・高のユニットとして、一部では認知されてきている。
この間雑誌のグラビアにメイド服姿で掲載された事が、特定のファンの心をくすぐったらしい。
既に某巨大電子掲示板では、彼女達を主役にした官能小説を書く、コアなファンまでいるそうな。
気分の良い事ではないが、これも認知度が高まる事の弊害だ。飲み込まねばなるまい。
ただ一つ、厄介な問題があった。
飯田シホである。
彼女は喋る時、あまりにもかみ過ぎる。これは矯正せねばなるまい。
しかも彼女は、少々卑猥なところがある。まだ13歳だというのに、どこであんな知識を仕入れてくるのか。
彼女より年上の如月カルナには問題は無いだろうが、有銘ユーリに悪影響が現れてはまずい。
普段のかみ癖も手伝って、無自覚に下ネタを口走る事が少なくない。
これでは、仮に将来彼女らが曲を出したりしても、Mステにも出られない。
紅白も危険だ。中居正弘に迷惑をかけ、さだまさしには苦笑いされ、
美川憲一だけが妙に喜んで、収拾がつかなくなるだろう。
24時間テレビなどもってのほかだ。和田アキ子に殴られかねない。
ある日の仕事帰り、井戸田はそんな事を考えながら、トリキン達を車で家まで送っていた。
三人はバラバラに集まった女の子達であり、事務所から自宅は離れている。
毎回毎回電車で通勤させるわけにもいかないし、そのためにマネージャーがいるのだ。
助手席には飯田シホが座っている。後部座席に如月カルナと有銘ユーリ。
正直、何故飯田シホが助手席に座っているのか、井戸田には理解出来ない。
別に悪いというわけではない。
ただ、仮にも助手席なのだから、最年長のカルナか、逆に子供のユーリが座るのが普通ではなかろうか。
第一、送り迎えをするドライバーの立場からすれば、助手席に座るのは、一番最後に車を降りていく者が望ましい。
でなければ、最後の者が後部座席に残っていたりすると、会話がしにくいからだ。運転席から後部座席へは、思った以上に声が通りにくい。
そしてこのメンツの場合、井戸田を除いて最後に車を降りるのは、如月カルナ。
にも関わらず、何故か毎回当たり前のようにシホが自分の隣に座っている。
まぁ、ある意味後ろの二人は、積極的に前の席に座るようなタイプではないが、
ただでさえ無口で無愛想なカルナと、毎日前後に分かれて座らねばならないという空気の痛さを、
シホが少しでも理解してくれる日は、恐らく一生こないだろう。
赤信号につかまった。
ここの信号は、人通りの多い目抜き通りにあるため、なかなか青にかわらない。
手持ち無沙汰になるため、愛煙家なら思わずタバコに手が伸びてしまいそうな程だ。
しかし井戸田は、女の子達に気を遣って、胸ポケットのタバコを我慢した。
それよりは、喋っている方が気が紛れるし、彼女達への若干のサービスにもなろう。
「仕事には慣れてきたかい?みんな」
ユーリに対しては愚問だったかもしれないなと、言った後で気付いた。
しかしユーリは「皆さん親切に指導してくれますから、お仕事が楽しいです」と答えた。
仕事が楽しいとは珍しい。普通小学生ぐらいの年齢だと、アイドルに憧れさえしても、現実にこの仕事を続けていると、やめたくなるものだ。
かの稲垣吾郎も、小さい頃「僕本当は歌のレッスンしたくないんだ」と、ある女優にこぼしていたらしい。
思っていた通り、ユーリは芯の強い女の子だ。大事に育てねばなるまい。
芯の強い子ほど、一人で何でも背負ってしまおうとする。そのくせ他人には「一人で背負うのは駄目だよ」と言う。
そうやって背負わなくて良い心労を余計にいろいろ背負うのが、このテのタイプだ。健気な反面、周囲からすれば逆に困る。
ガス抜きさせたり甘えさせたりするのは、マネージャーである自分の役目だろう。
「それはそうと、こないだのグラビア撮影は何だったの?」シホが言ってきた。
「何……って、不満だったかい?」
「水着着用だと思ってたんだもん。せっかく私のナイスバディを全国に売り出すチャンスだったのに」
「カルナちゃんは兎も角、君は中学生だし、ユーリちゃんはまだ小学生だ。
学校の授業で水着を着るのは構わないし、プールや海に行くのも全然OK。ただし、水着姿をグラビア雑誌に載せるのは良くない」
「悪いっての?」
「というより、まだ早いよ。君達は、そういう色気なんかよりも、もっと子供らしい純朴さを全面に押し出すべきだ」
「……あんた、マジでロリコン?」
最初に出会った時も、彼女にはそう勘違いされたな、そう言えば。井戸田は思わず笑いそうになった。
「君達ぐらいの年齢じゃまだわからないだろうけどね、子供が色気を演出しようとするのはむしろ逆効果なんだ。
最近の中学生は髪の毛染めたり、メイクしたりして、まるで女子高生みたいな格好をしたがるけど、それは大人から見るとチグハグでね。
せっかく本来備わっている、『中学生という人間』としての魅力を、台無しにしてしまっている」
カルナが口を挟んだ。
「それ、何となくわかるような気がします。中学生からすれば、高校生も自分達も、
お洒落してしまえばあまり変わらないように思い込んでしまうけど
自分が高校生になった今ならわかります。
今思えば、中学生の頃から髪染めたり、変にアクセサリーつけたりするんじゃなかったかな」
相変わらずしかめっ面だったが、自分と意見が合致した事に、井戸田は安心した。
「まぁそういう点では、シホちゃんもユーリちゃんも、髪染めたり、変に飾ったメイクしたりしない、自然な顔だからね。
カルナちゃんも、ナチュラルメイクが似合ってるし。評価出来るよ、みんなのセンスは」
まだ信号は青に変わらない。
退屈そうに窓の外をキョロキョロ眺めまわしていたシホが、思い立ったように口を開いた。
「私、まだまだ子供って事……?」
その響きに、少しだけヤキモチのような複雑な感情が見え隠れしていた事に、井戸田とカルナは気付いた。
ユーリも何となく空気は察知しているようだ。
程なくして、それはヤキモチというより、大人の女性に対する羨望なのではないか、と井戸田は思った。
「背伸びをする必要は無いよ。今は今のシホちゃんが、俺は良いと思ってる。
注文をつけるなら、かみ癖はなおした方が良いかな?」
「大丈夫だよ、シホちゃん。ボイストレーニングしてれば、発声も滑舌も必ず良くなるから」
だがシホは、二人の言葉があまり耳に届いていないようだった。
中学生と言えば最も多感な時期である。大人が言い訳の塊に見えてしまう。
誰にでも性格上の些細な欠点は備わっているが、それが殊更許せないのが思春期というものだ。
シホにとって井戸田のフォローは、大人の都合の良い常套句に聞こえた。
勿論井戸田にそんなつもりはなく、シホより年上のカルナはその事をわかっている。
しかしシホの中は当分納得しそうにない事も、カルナには予感できていた。
背伸びをしている本人には、得てして背伸びをしているという自覚が無い事が多い。
ましてシホは、早く大人になりたいという気持ちは本来それほど強くない。
今が、自分という人間を確立する重要な過渡期である事も、一応理解はしている。
しかし経験の浅い子供には、どうすれば自分が確立された状態にあると言えるのかがわからない。
故に単純明快な言葉に自分を置き換えたがる。
「明るい」「暗い」「ポジティブ」「ネガティブ」「大人っぽい」「子供っぽい」「色っぽい」etc...
人間とはそれほど単純でなく、普段明るい人間でも、一人の時には暗くなる事だってある。
人生を楽観的に構えている人間が、夜には死への不安に漠然ととらわれたりもする。
臆病でありながら無頓着で怖いもの知らずという、一見相反する要素を内面に調和させる者もいる。
中学生がいくら子供とは言え、そのぐらいの事は誰でも頭ではわかってはいる。
しかし、何らかの単語に形容する以外に、アイデンlティティを語る術を知らない。
そして自分の理想とする「言葉」に当てはまる事が出来るようにと、背伸びをしてしまう事が、中学生には往々にしてある。
今のシホは、ちょうどその状態だった。
この状態では、大人が何を言おうが通用しない。
311 :
長時間(略:2006/07/10(月) 07:38:34 ID:guwNykOw
連続投稿とかで、弾かれた…
同年代の男子や女子と比べて、自分が下ネタを好む傾向にある事に自覚はあった。
さて、ではそれをどのような単語に置き換えれば良い?
スケベ?変態?耳年増?或いはセクシャル?
勿論、そのどれにも当てはまらない。
今シホは中学生だから、性的な物事を好んで洒落として使うのは、確かに同年代の中では珍しいかもしれない。
だが初体験を済ませてしまえば、誰だって下ネタに対する抵抗が薄くなる。
大学生ぐらいになれば、下ネタは日常会話の一種だ。珍しくも何ともないし、アイデンティティにも然程のウェイトは占めない。
シホの場合、それに順応するのが早すぎただけに過ぎない。
だがシホ自身はそうは思っていない。そしてそれを『自分の性向』として、過剰に受け止めたがる。
……自分にセクシャルな魅力が備わっているとは、さすがに思わない。
だが少なくともスケベや変態よりは聞こえが良い。
元々性的な物事に対する抵抗は少ない方だ。色仕掛けが自分に似合うとも思わないが、試してみる価値はある。
シホはたっぷり1分は考え込んだ後、そう結論づけた。
信号はまだ赤のままだ。横断歩道を、未だゾロゾロと人の波が流れていく。
この波はまだあと1分は途切れない。
シホは運転席に座る井戸田の足に手を伸ばした。
「なっ、ちょっ、何してんのシホちゃん!」
「男の人って、太もも触られるのに弱いんでしょ?」
後部座席のカルナは、相変わらずのしかめっ面のままで、呆れた風にため息をもらした。
ユーリはよく状況がわかっていないらしく、ただの悪ふざけを思って特に気にとめようとしない。
だが井戸田はそうはいかない。
仮にも女の子が、二人後部座席に座っている目の前で、こんな悪ふざけをされては困る。
「あっ……あのねぇ、シホちゃん。運転中にそんな事されると、事故っちゃうよ?」
「今止まってるから良いじゃん」
顔は笑っていたが、シホはシホなりに、ある程度の覚悟をきめて接触してきている事が、そのぎこちない笑顔からわかった。
「インコーだーインコーだー。23歳にもなって、中学生に太もも触られたぐらいでドギマギしてんじゃねーっつの」
だが、本当にドギマギしているのはシホの方だった。
井戸田はシホの手をとって、ゆっくりと足から離した。
「今度からそういう事しちゃ駄目だよ。君より小さい子供だって乗ってるんだから。第一……」
「私も子供だけど……?」
「確かにそうだけど、中学生だろ?大人と子供の中間ってところさ」
嘘だ。これはよくある誤魔化しに過ぎない。
中学生とは、ただ多感なだけで、実際には完璧に子供だ。
そもそも社会人から見れば大学生でも子供に思えるし、年季のはいったサラリーマンからは新入社員だって子供に見える。
ましてや中学生など、子供中の子供だ。余程の人生を歩んでいない限り、中学生ごときの精神年齢などたかが知れている。
井戸田もその事はわかっていた。わかっていて誤魔化す自分の姿勢は、理想的とは言えない。
少なくとも自分がシホぐらいの年齢の頃は、もっともなりたくない大人の一種だったに違いなかった。
今ではもう、その感覚も覚えてはいないが。
井戸田に手を握られたシホは急に無口になってしまった。
普段よく喋る子だけに、一際不安にさせられる。
シホの、何か触れてはいけない心のどこかに、自分は触れてしまったのではないかと、井戸田は焦った。
自分がシホの手を握った事が、シホが無口になった事の原因だと気付くのには、それから20秒程かかった。
思えば自分も、中学生の頃は女の子と、指一本でも触れるだけでドキドキしたもんだっけ。
いつからこんなに枯れてしまったんだろうな、と心の中で呟き、ため息を軽くこぼした。
或いは、今の自分もやはり、社長や小田さんから見ればまだまだ幼い子供なのかもしれないが。
信号が青に変わった。
井戸田はアクセルを踏んだ。
シホが黙ってしまったせいで、後ろの二人も口を閉ざしてしまった。
うかつに言葉を発せる雰囲気ではないし、仮に発しても、誰も何も答えないかもしれない。
気晴らしにラジオでもかけようかと井戸田は思ったが、その空気を破ったのは、あろう事かシホ本人だった。
「ねぇ、これ今何kmぐらい出てんの……?」
「え?あ、あぁ、メーターは40を指してる。まぁこの混み具合なら仕方ないさ」
「それって遅い方なの?」
「う〜ん、まぁ早くはないね」
「じゃあ普通?」
「いやぁ……どう言えば良いのかな。ちょうど時速40kmっていうのは微妙なラインでね。
一般道の制限速度としはもっとも多い数値なんだよ。
ただ、大抵の車は、実際は制限速度よりも10km程大目にスピードを出すからね」
「じゃあやっぱり遅いの?」
「う〜ん……感覚的なものだから説明しにくいんだよね。シホちゃんも車を運転するようになったらわかるよ」
シホは数秒黙っていたが、やがて小さな声で言葉を返した。
「私、車運転しない。免許いらない」
「へぇ、何で?まぁ女性は免許持ってない人も、確かに多いけど……」
「だって、マネージャーがどこでも連れてってくれるでしょ?」
「僕に出来るのは、仕事の送り迎えだけさ。
まぁプライベートでも、友人としてどこかに一緒に遊びに行ったりはするかもしれないけどね。その程度さ」
「……だったらプライベートでもずっと一緒にいたら良いわけじゃん?」
シホのその言葉は、冗談半分、本気半分といった風だった。
どこまで意味を理解して言っているのかわからなかった。
腕組したまま窓外に目を向けていたカルナが、シホの中途半端に重い言葉に反応して、前を見た。
バックミラーには、困惑気味の井戸田の目が映っている。シホの表情は角度的に見えない。
ユーリはあまり言葉の重さをわかっていないのか、特に興味を示さなかった。
せいぜい「シホちゃんは井戸田さんおお嫁さんになりたいのかなぁ」ぐらいにしか受け取らなかった。
付き合うとか付き合わないという概念は働かなかった。
話題を切り替えよと、井戸田は喋った。
「ところで、何で車のスピードなんか気にしたの?ひょっとして気分でも……」
シホは首を横に振った。
「ううん、違う。ただ……聞いた事があるだけ」
「……何を?」
次の瞬間、シホはいつものようにイタズラっぽい笑みで、井戸田に答えた。
「車が時速80kmくらいで走ってると、女性は濡れちゃうらしいよ?」
全員ポカンとした。
カルナは、所詮シホはシホかと、露骨なため息をついた。
ユーリは、女性が濡れるという言葉の意味がわからないらしい。シャワーか何かを想像しているようだ。
「いやいや、これ本当だよ?何か車の振動が良いカンジらしくってさぁ」
井戸田はバックミラー越しに目で、無言でカルナに助けを求めた。
カルナは不承不承、井戸田の代わりにシホに話しかけた。
「聞いた事はあるわよ。物体には固有振動数ってのがあって、車と女性は、その波長が合うらしいわね」
「そ、そうなの?」と井戸田。
「80km/hから100km/hのスピードで走行する車の座席が、女性にとって一番波長があうんだとか……
アンタがそんな事知ってるとは思わなかったけど」
井戸田からしてみれば、カルナがそんな事知ってる方が驚きだ。女子高生とは案外恐ろしい。
「ま、まぁ時速80kmなんて、高速道路にでも乗らない限りはなかなか出ない数字だけどね」
これ以上この話題は続けたくないとばかりに、井戸田が締めくくった。
「じゃあさ、一つお願いがあるんだけど」
シホは井戸田の方に向き直った。
「いつか、私を乗せて100キロ出してよ」
「……ぇえ?」
その言葉の深い意味を、井戸田は心の中で探ろうとした。
私を濡らして、とでも言っているもだろうか?しかしシホがそこまで考えてるとは思えない……。
何とも意味深でありながら、その実大した意味のなさそうな微妙な言葉に、井戸田は結局切り返せなかった。
翌日。
授業を終えたシホは、自宅で井戸田の迎えを待っていた。
程なくして井戸田から連絡がきた。
「あと10分ぐらいでそっちに着くよ」
シホは受話器越しににんまり笑うと、例のごとくイタズラっぽく言い返した。
「早く『迎え』に来てよね」
終わり
長時間氏GJ!!
ここ2〜3日で何回GJを言った事か……
こんなにいち早くあかほんネタを何度も書けるとは……
メタギアネタもワロタ
GJ!!
>>301のは携帯からだから見れないけど、自分の予想通りなら元アニメはりりかるなのはシリーズかと
ようつべにあるメタギアネタはそれくらいしか知らないだけだけど……
すごい連投ぶり、ノリノリなのが伝わってきますな
あかほん初パロがこんなに充実した作品でいいんだろうか
実はあんまり連投ってしたくないんですわ
レス固められると、読まされる方も相当鬱陶しいでしょうし……
ただ、保存しておくのが面倒くさかったり
大学の単位足りてるから暇で他にやる事が無かったり
もう少し本編の方で三瀬さんのキャラが固まってきたら
本格的な三瀬パロでも書こうかと思ってます
冷ややかに見守って下さい
生暖かく、見守らさせていただきます。
今濱中の単行本見返してて気付いたんだけど
濱中先生、マサヒコの家の庭にタイムカプセルなんか埋めてたっけ
このネタでもうパロ書いた人いる?
いないなら俺が書こうかと思ってるんだけど
あ、それ俺も気になってた。てっきり最終巻の最後で
氏家先生が補完するもんだと思ってたんだけど、何にもなかったから。
このスレはネタ被っても問題なさそうだから書いてもいいんじゃない?
ところで、長時間(仮)氏←名前これで固定ですか?最初にこう呼んだの
俺だからなんか申し訳ないんですが・・・
別にHNにはこだわってないんで
判別がつく程度であれば何でも
酉つける気もないから、誰かがこのHNでネタ書いても別に構わないし
「ミサキの中に俺達のタイムカプセルを埋めよう」と言いつつ中出し
一年後、ミサキの腕の中には、掘り起こされた二人の愛の結晶が……
などというネタ展開を思いついた
>>325 >>ミサキにタイムカプセル
よ……読みたい!!
>>325 まぁ、肩肘張らずにマイペースに無理せず頑張ってくれ
その奇妙にさっぱりとした筆致と態度はとても評価できる
このスレの新風にして将来のエース候補だな
本スレでエロパロスレのことをあまり話題にしないようにな……
双方荒れる原因になる
言われて気になって見に行ってみたけど
あれ俺じゃないですよ、宣伝してるの
なんか「俺が書いた」って言い張ってる人がいたけど
つーか自分で書いたエロ小説を宣伝してまわるわけが……
>>329 こういうことが起こるのでトリップはつけていただいたほうがいいわけです。
投下します
『そして誰もマトモじゃなくなった』
男性はオナニーをし過ぎると、脳が「モテている」と勘違いしていしまい
ホルモン分泌量が低下し、逆に不細工になると言われている。
男性ホルモンが最も分泌されるのが十代後半から二十代前半であり、
それに比例して性欲も高くなる。
このように、性欲とホルモン分泌量は密接な関係にある。
ところが女性の場合、女性ホルモンが逆に性欲を抑える役目を果たす。
この女性ホルモンの分泌量が低下するのが三十代前後からである。
したがって女性の性欲が顕著になるのも三十代前後からであり、
故に三十代前半の女性と二十代前半の男性は、セフレとしての相性が良いらしい。
「……というワケよ。わかった?井戸田」
「はぁ……でも何でいきなりそんな事言うんですか?社長……」
レイ・プリンセス社長の柏木レイコと新入社員の井戸田は、ある日の昼間
会社の会議室の一室で、二人だけで会っていた。
社長が二人だけで話しがあるからと、前日から井戸田を呼び出していたのである。
井戸田自身は、まだ新人であるが故に至らないところが多いのを自覚しており
その事に関しての注意を受けるのかと身構えていたのだが、実際には違った。
わざわざホワイトボードまで持ち出して社長が説明したのは、何の事はない、
性欲とホルモンのバランス云々の事である。
だが、今このタイミングでそんな事を説明される理由が判然としない。
「……最近、あなたがうちの新人三人に手を出してる事はわかってるのよ?」
社長が突然言った。
「は、え、えぇ?いや、ちょっ、何言って……!」
図星をつかれて井戸田は焦った。明確にイエスと答えたわけではないものの
その表情と冷や汗は、限りなく肯定を意味する。
しばらく二人とも黙秘していたが、社長にじーっと見られて、井戸田はとうとう観念した。
「……はい、正直に申し上げます。僕は、彼女達と関係をもって……」
だが、返ってきた答えは意外なものだった。
「……あれ?本当だったの?ちょっとカマかけてみただけなのに」
井戸田は数年ぶりに泣きそうになった。
「あの子達……特にシホちゃんね。最近やたらと幸せそうな笑顔を見せるようになったわ。
あとカルナちゃんも。カメラマンには好評よ。凄く良い笑顔するって」
井戸田は社長の真意がわからないまま、黙って耳を傾けていた。
「あなたも良い顔してるんだから、付き合ってきた女性は一人や二人じゃないでしょう。
だからこそわかる筈よ?女の子はね、好きな人が出来ると途端に顔が変わるものよ。
まぁ、ユーリちゃんだけは、まだ恋とか愛ってよりも、あなたを単純に良いお兄ちゃんとして見てるみたいだけど
それでも、三人ともあなたと会ってる時はいつもより良い顔してるわ。だから、もしやと思ってね」
「……それで、カマをかけたって言うんですか?」
だが社長はそれには答えず、メンソールのタバコに火をつけると、浅く一息吸った。
「シホちゃんも顕著だけど、カルナちゃんも同様ね。こないだ撮影の仕事に行った時、
あなたちょっとだけ席外した事あったでしょ?」
井戸田は記憶を辿った。
確かに、あった。いつものごとくトリキン三人組のグラビアの仕事をしていた時。
事務所からケータイに連絡が入ったので、スタッフに失敬して、5分程席を外したのだ。
「あの時、急にカルナちゃんの笑顔が、いかにも不自然な作り物っぽくなった、てカメラマンは言ってたわ。
あなたが戻ってきたら、途端に元の良い笑顔に戻ったらしいけど。
その間ずっとリテイクの連発だったらしいわよ」
……知らなかった。
自分がカルナの笑顔を見る時は、常にあの可愛らしい、ナチュラルで清純そうな笑顔だけだった。
だがそれは、自分がその場にいたからだというのか?
「シホちゃんはシホちゃんで、いつもあなたの話ばかりしてるし。
もっぱら、井戸田のシャツが皺になってるとか、井戸田の靴が磨り減ってるとか、そういうのだけど」
「それで……僕をどうするのですか?事務所のアイドルに手を出したから……
やっぱり……クビ、ですか」
井戸田は結論を焦った。
実際、普通ならそのぐらいされてもおかしくはない。
これが世間にバレれば、彼女らのイメージダウンに直結するばかりではない。
小学生や中学生にまで手を出したのだ。犯罪以外の何物でもない。
「早とちりしちゃ駄目よ。バレれば一大事だけど、あなたがいるからあの子達が良い笑顔してられるのよ?
ここであなたをクビにするのは、こちらとしても手痛いのよ。黙認するのは確かによくないけどね。
ただ、あの子達と今後性的な関わりを持つ事は控えてほしい。……わかるでしょ?」
「はい……」
井戸田は深い、深いため息をついた。
このままではいけないと、良識では理解しつつも、なし崩し的に関係を続けていた。
ツケは必ずまわってくる。むしろ、今そのツケがまわってきただけでも幸運だ。
社長にバレただけで済んだから良かったようなものの、これがもしマスコミにバレていたら、大変どころの騒ぎではない。
タバコを更に二口ほど吸った社長が、落ち着いて井戸田の方を向き直った。
「あなたは、これからもあの子達の良いお兄さん、良いマネージャーでいてあげて。
あの子達があなたを慕うのは構わない。けれど、あなたの方からあの子達を相手するのはよくないわ。
あなたの態度が急に変わったら、しばらくは軋轢も起こるかもしれない。
少なくともマネージャーと彼女達の間に距離感が生まれる事は確かね。でもそれはしょうがない。
彼女達の、アイドルとしての幸せを考えてあげなさい。
あなた一人で三人とも幸せにしてあげられない以上は、誰かがいつか必ず傷つく。
それに比べれば、安いコストでしょう?」
「はい……」
井戸田はシホ達三人の顔を思い浮かべた。
心の中では未だに迷いがあったが、答えは決まりきっていた。ただのマネージャーに戻るしかない。
が、井戸田の思考を断ち切るように、社長が口を開いた。
「もちろん、タダでとは言わないわ。あなたの存在があの子達にとってどれほど大きいものかは、私もわかるつもり。
あなたがいたから、彼女達はより良い笑顔が出来るようになった。そのお礼はさせてもらうわ」
「れ、礼って……いやそんな、僕は会社に迷惑を……」
「あのねぇ、何のためにここにあなたを呼んだと思ってるの?」
井戸田はしばらく考えた。ふと、ホワイトボードが目に入った。
「言ったでしょ?三十代前後の女性と、二十代前半の男性の体の相性はバツグンよ」
社長は、井戸田が何か言うよりも早く、スラックスのチャックをおろしにかかった。
白い壁の室内に、ピチャピチャと淫靡な音が響いていた。
社長のテクニックは、さすがに大人の女性だけあって、かなりのものだった。
最近はカルナの口技にも磨きがかかってきたとは言え、この社長にはまだ敵わなかった。
窓にカーテンはしまっていない。よく刑事ドラマで刑事が指で隙間を開けて外を見る、例のアレが閉じられているだけだ。
確かにこれだけでも、外からは見えまいが、しかし危機感はそれなりだ。
「社長……いくら社員同士とは言え、良いんですか?こんな事……」
「あんたが普段、うちのアイドル達とやってる事に比べれば、断然普通でしょ。犯罪じゃないし」
「そうですけど……うっ」
「断る権利なんかあんたには無いわよ。あの三人だけじゃなく、マイちゃんや三瀬にも手ぇ出してるしょ?」
「な……んで、そんな事まで知って……あふぅっ!」
「あの子達とヤれないように、今のうちに今日の分の精液を搾り取っておいてあげるわ」
「そ、それはわかったから……かむのはやめて下さ……いっ」
「あら?シホちゃんがかむのは良くて、私がかむのは駄目なの?」
「いや、それは……『かむ』違いじゃないですか……!」
他愛無い言葉のやりとりを交わしているうちに、井戸田は早くもイってしまった。
社長は喉の奥まで井戸田のモノをくわえ込み、全ての精液を口の中に受け止めた。
そのままバキュームし、尿道の中の一滴さえも残さないよう、全て搾り取った。
「服が汚れちゃ困るからね」
社長は衣服を全て脱ぎ、井戸田にも同様にさせた。
井戸田が黙って見ていると、社長はその豊満な胸で、井戸田のモノを挟み込んだ。
上下にこすると同時、自らの舌をつかって、井戸田の先端をいじめる。
「ぅあっ、社長、それ良い……!」
「うふふ……どう?こんな事、あの子供達には出来ないでしょう?」
乳首が擦れる度に、舌の先がカウパーを掬い取る度に、陰茎が痛い程に膨張する。
これ以上膨張しようが無いと思える程カタく硬直して尚、まだ貪欲に大きくなろうともがく。
もう少しで二度目の絶頂を迎えようとしたその瞬間、社長がタイミングをはかったように体を離した。
「駄目よ、せっかちさん。こっちに出してくんなきゃ……」
社長は床の上に四つんばいになり、股の間から通した片手で、自分のアソコを広げてみせた。
「どうせあの子達とヤるつもりで、ゴムはもってきてるんでしょ?あぁ、何なら私の口でセッティングしてあげようかしら?」
「あはぁっ!あぁっ!あん!あん!や、あぁああぁ!あた、頭真っ白にぃ……なっちゃ……!」
昼間だというのに、社長は狂ったように喘ぎ続けた。
「……良いん……ですか?……社長っ……他の……社員に……聞こえ……ますよっと!」
言いつつ、井戸田も手加減しようという気はさらさら無かった。
三十代だけあってテクニックは一級品だったが、締りは三瀬さんにも劣る。
ユルユルというわけではないが、普段少女達のサイズに慣れてしまっているため、物足りなかった。
いっそケダモノのように激しく突かねば、割りに合わなかったのだ。
社長の巨乳は、腰を打ち付けるパンパンという音と重なって、いやらしいハーモニーを奏でていた。
タプン、タプン、パン、パン、タプン、タプン、パン、パン……
やがて社長はイった。その瞬間だけは、社長のアソコも良い締り具合になった。
井戸田はそこそこ満足しつつ果てた。
「はぁ……はぁ……良かったわ、井戸田……」
社長は余韻に浸っていた。仕事はたまっていないのだろうか、服を着ようともせず、しばらく放心していた。
「社長、そろそろ仕事に戻らないと……」
井戸田はいそいそと服を着替え、社長が起き上がるのを待っていた。
程なくして社長も起き上がり、緩慢な動作で服を着始めた。
普段のキビキビした動作からは考えられない程のスローペースで、余程頭が恍惚としているだろう様子だった。
やがて社長は、着替え終わると同時にスイッチが入ったかのように表情が変わり、
いつも通りのキビキビとした動作でドアに向かった。
「さぁ!バリバリやるわよ!」
だが、鍵を開け、ノブを回してドアを開いた時、社長の目に恐ろしいものが飛び込んできた。
廊下に、トリキン三人組と三瀬、そして小池マイが立っていたのだ。
「社長、バリバリ『ヤる』のは、これからですよ……」
全員を代表するように、マイが不敵に笑った。
「あっ、あなた達!何故こんな時間に事務所に!?学校は……」
これには井戸田も驚いていた。
三瀬とマイは兎も角、三人組は普段自分が車で迎えに行くのだ。
しかし今日は、迎えにあがっていないのに既に事務所に来ている。
しかも、普通ならまだ授業が終わっていない筈の時間帯だ。
が、ここで井戸田はふと思い出した。
「ま……まさか」
「そう、そのまさか。昨日、社長に呼び出しくらったって、帰りの車ん中でボヤいてたっしょ?」
「ひょっとして私達の事がバレて、問題になってるんじゃないかと思いまして」
「それで……授業サボってまで、盗み聞きしてたのかい?ユーリちゃんまで?」
井戸田も驚いていたが、社長の驚きは尚一層だった。
もしずっと立ち聞きしていたというのなら、どこからどこまで聞かれていたのだろう。
自分は、今日この時間帯は誰も会議室の前を通る筈が無いとタカをくくって、ひどく喘いでいた。
それなりの年齢とは言え、自分にも恥じらいはある。
それにいくら犯罪ではないとは言え、相手は子供達だ。教育に悪いという倫理観が働く。
「社長……私達には井戸田さんとセックスする事を禁じるつもりでありながら
自分は犬のように鳴き喚いて……全部しっかりケータイに録音しましたよ」マイが言った。
普段聡明な彼女が、人を脅す側にまわるとかなり厄介だ。心理的に圧倒される。
「で、でも、私と井戸田が関係を持つ事は、何ら罪ではないわ。私は結婚もしていないし、特定の男もいない。
あなた達に、私を脅す事が出来て?」
が、マイは余裕気にくすくすと笑った。
「やだなぁ、私もこんなもので社長を脅そうなんて思ってないですよ。私は社長を尊敬してます。
私だけじゃありません。三瀬さんも、カルナちゃんも、ユーリちゃんも……シホはどうだか知らないけど」
マイが話し続ける間も、ユーリは黙ったままだ。じっと社長を見つめている。それが殊更恐れを加速する。
「だから、ね?私達、社長とも仲良くやっていけたら良いなぁって……」
そう言うとマイは、鞄を会議室の床の上に放り投げた。
ガチャガチャと不吉な音がする。
「ごめんなさい、井戸田さん。今日だけ、我慢していただけますか?」
ここでやっとユーリが口を開いた。が、井戸田にはユーリの言う「我慢」の意味がわからなかった。
「一体、何を我慢してほしいんだい?というか君ら、何をするつもり……」
「今言ったでしょうが、マイが。社長とも仲良くヤりたい……ってね」
社長は思わず後ずさった。
「だから、井戸田さんには見張りをしていてほしいんです。
通りすがりの誰かに声聞かれたら恥ずかしいじゃないですか。ねぇ?社長」
三瀬は井戸田の手をひっぱって廊下に出すと、自分は入れ替わりで会議室に入っていった。
「やれやれ……どうなっても知らないぞ?」
マイはにっこりと微笑んで答えた。
「大丈夫ですよ。要は、社長もこちら側に引き込めば良いんです。
井戸田さん達だって、私をそうしたでしょう?」
ヴヴヴヴヴヴヴヴ……
無機質で機械的な振動音が、部屋の中から小さく漏れてきた。
「ん〜!んふぅ〜!」
くぐもった声は、もはやただの息だった。
井戸田は、こうしている間にも書類がたまっていく事を心配しながら、ドアの前で見張りをしていた。
社長は、両の乳首にガムテープでローターを固定され、アソコにも極太のバイブをねじりこまれていた。
「さっすが社長!あたしらじゃこんなぶっといの、入んないよ」シホの声だ。
「んむぅ〜!むもぅ〜っ!」
「はい?何とおっしゃってるんですか?社長」三瀬がローターの振動を強めたり弱めたりしながら尋ねた。
しかし、答えらしい答えが返ってくる筈も無い。
社長は今、目隠しをされ、全裸でボールギグをかまされた状態で、机の上に組みふされていた。
唇の端から涎がダラダラと頬をつたって流れてくる。三瀬はそれを自分の舌で掬うように舐めとった。
シホは社長のアソコに突っ込んだバイブをいたずらに上下前後左右にグリグリ回しては、反応を見て面白がった。
「これ大っきいからねぇ。奥までとろいてんじゃないの?」
「こんな場面でかむとは、あんたも余裕ね。もう少し緊張しても良いんじゃない?相手は社長よ」
社長のアソコからあふれ出したマン汁は、バイブの振動によって噴水のように断続的に噴出していた。
「あぁもう、手が汚れちまったよ」そう言いながらも、手に飛び散った社長のマン汁を舌で舐めとるシホの顔は
いつもの仕事中の表情と何ら変わる事がなく、かえって不気味だった。
もっともその不気味な表情を、目隠しされた社長が見る事が出来なかったのは、ある意味幸いだった。
猟奇殺人者を見るに等しい恐怖が芽生えてしまう、そんな表情だった。
社長のアソコにねじこまれていたバイブを、シホが突然足で押した。
手で押すより足で蹴った方がきくと思ったのだろう。その効果はてきめんだった。
「んむほぉ〜っ!!!」一際大きな声で社長は叫んだ。
この会議室が比較的高所にあるために、道行く人々には声は届いていない筈だったが、
それでもかなりの危機感は生まれる。マイはそこをついた。
「そんな声出したら、通行人に聞こえちゃいますよ?社長」
そんな事言ったって……!
そう思うんなら、今すぐやめなさいよ……!
しかしその言葉は、ボールギグの穴から空気となって漏れるだけで、誰にも聞き取れなかった。
「ユーリちゃん、社長のお腹、ゆっくりと舐めてごらん」三瀬が言った。
その言葉を聞いた瞬間、明らかに社長は同様し、何とか逃げようと身をくねらせた。
しかし両腕の上にそれぞれマイとカルナが座り込んでいるので、逃げる事は適わなかった。
「はい!一所懸命頑張ります」
無邪気な舌が、社長の腹の上をゆっくりと這い回る。その度に社長が体を左右に振る。
344 :
長時間:2006/07/12(水) 16:07:40 ID:qJCQAiXq
連投解除
マイが持ってきた鞄の中には、他にも様々な道具や薬品があった。
その鞄は今、カルナの横に置かれていた。
興味本位で鞄の中をさぐると、小さな小瓶が見つかった。
「小池さん、これ何に使うものなの?」
「あぁそれ?それは媚薬よ」
「へぇ、これが……」
カルナはそれを再び鞄に仕舞い込もうかと思ったが、マイがそれを止めた。妙案を思いついたのだ。
「ちょっと待って、カルナちゃん。それ私に貸して。あと、シホ。そこに散らかってる社長のパンティとって」
「んだよ命令すんなよー」と言いつつも、シホはワクワクした様子で、言われた通りにパンティをとった。
マイは社長の腕を自分の尻で拘束したまま、そのパンティに媚薬をたっぷりしみこませた。
それを見た瞬間三瀬とカルナは、マイが何をするつもりか悟った。
三瀬はすぐさま股間のバイブを引き抜いてやり、ローターの電源も切ると、マイから手渡されたパンティを社長に穿かせた。
同時にボールギグも外し、目隠しもとった。これで一応、社長は押さえつけられた両手以外は、自由の身になった。
「あなた達……なんでこんな事するのよ!」
自由になった社長はすぐさま叫んだが、ほぼ下半身の変化に気づいた。
シホが、布地越しに社長のアソコを足の指でつつく。
「やぁっ、なっ、何これぇ!」
「そのパンティに媚薬を染み込ませました。動けば動くほど、アソコを刺激しますよ」
そう言うとマイは、シホに目配せした。シホはニヤリと笑いつつ、足を下ろした。
だが、それで十分だった。シホの足によって摩擦をうけたパンティの媚薬は、存分に社長のアソコを襲った。
「ひやぁっ!こんっ、こんなのってぇえぇ……!」
媚薬は自動的に快感を与え、快感は否が応でも腰をくねらせる。
腰の動きは一層パンティをこすらせ、媚薬は一層染み渡る。無限ループだ。
社長は、イキたくてしかたがなくなった。しかし両手は押さえつけられたままだ。
「やはぁっ!おね、お願いひぃっ!イカせてぇっ、イカせっ……てぇっ!」
「社長……もう立派に私達の仲間ですね。そんなに腰くねらせて……内腿をすらせて……」
三瀬はそう言うと、屈みこんで社長のアソコに再びバイブをつっこんだ。振動はマックスだ。
「ユーリ、得意なやつやってみ」シホがそういうと、ユーリは社長の乳首を吸い始めた。
母親の母乳を吸い取るように、懸命に吸いまくる。もう片方の乳首はシホが担当した。
やがて社長は、地獄とも天国ともつかない程の絶頂を迎えた。
勿論、責め苦はそれで終わりではなかった。
このメンバーが、一回イったぐらいで許す筈が無かった。
その後更に三十分程してから、ようやく会議室のドアが開いた。
井戸田は、そこに壊れた社長を見た。
震えるバイブをくわえたまま痙攣し、顔中が涎まみれだった。
シホ達全員の唾液が全身に浴びせられ、社長の目は焦点が定まっていなかった。
刺激臭がするので何だろうと思ったら、それは社長の漏らした尿だった。
これはもはやレイプではないか。社長は果たして、人間として復帰できるだろうか?
井戸田の不安をよそに、女の子達は満足した様子で部屋を出て行った。
翌日から社長は元に戻っていた。
少なくとも、表面上は。
いつも通りバリバリ仕事をこなし、部下に指示を与え、書類の山を片付けていった。
心なしか、良い笑顔をしていた。まるで、恋をしたかのように。
その日の夜、社長と井戸田を交えた全員で再び乱交した。
社長は愛しむように全員にキスをした。
「社長、以前より綺麗になりましたね」と三瀬。
「えぇ、恋をすると女は綺麗になるものよ」
「恋?誰に」わかりきった質問を、シホはぶつけた。
「勿論
あなた達全員によ」
社長はマイとアソコを激しくこすりあわせながら、聖母のようなにっこりとした笑顔で言った。
終了
とりあえず現行のキャラ全員ぶっ壊してみようと思って書きました
小田だけは使う気にならなかったので除外しました
GJ
すごい連投っぷり
早くもあかほんSS書きとして群を抜いた存在感を発揮しはじめてますな
最近本スレでわざと(としか思えん)ここを話題にのせてる椰子がいる
注意と自衛の意識が今一度必要かもしれん
『若田部アヤナからの手紙』
お久しぶり。皆は元気にしてるかしら?
私の方は生憎元気よ。もう大分アメリカでの生活にも慣れてきた。
友達も出来たわ。もっとも、的山さんのような恥ずかしい事口走る友達や、
あなたのように人の胸をやたらとネタにする友達はまだいないけどね(笑)
あ、あなた今、私が(笑)なんて使うのはイメージに合わないと思ってふき出したでしょ?
まぁ良いわ。あなたとの勝負はまだ終わってない。いずれ必ず決着つけてあげるから。
こっちでの生活は、最初は、思った以上に戸惑ったわ。
日本の都会のように視界を覆う程の高層建築が所狭しと並ぶ街と違って
こっちではいつでも空が広く見えるのよ。いつかあなたにも見せてあげて、悔しがらせてあげたいわ。
食べ物は肉類やファーストフードが多くなっちゃうけど、私って何食べても太らないから大丈夫。
そうそう、有名な教会や修道院にも行ってみたわ。今まで日本以外の国旅行した事はあったけど
こんなに心を落ち着けて観光した事は無かったから、凄く新鮮だった。
アメリカに来ると、地元の人達の川や公園に対する愛着の素晴らしい事に気づくわ。
日本では川や公園にゴミをポイ捨てする人がいたりするけど、あんなの考えられない。
郷土愛って良いものだなぁって、今更ながら思うわ。日本にいると中々意識しなかったけれど。
フェデラルホールにも行ってみたわ。知ってる?フェデラルホール。
独立宣言で有名な、あれよ。たかだが二百年ぐらいしか無いのに、歴史の重みを感じるわ。
あれからもう半年経つのね。最後に皆で撮影した写真、懐かしいわ。
まさか最後の最後であんな目にあうなんて思わなかったけど、今思えばあれも良い思い出よね。
他の人に見せたいとは思わないけど、あのメンバーだけで共有するのなら悪くない思い出だわ。
男性である小久保君相手だと、さすがに少し恥ずかしいけれど、もう慣れっこだしね……。
小久保君とは仲良くやってる?ケンカしたり、我侭言ったりして、困らせてない?
最近ね、私、特に小久保君の事をよく思い出すの。変よね、別に好きってわけじゃなかったのに。
ううん、今でも、特別好きだとは思ってないわ。あなたには悪いけど、彼より素敵な人はアメリカにいくらでもいるから。
ただ、懐かしくて、時折胸のあたりが辛くなるの。ホームシックかしら?
こっちの風土や食文化に慣れてくれば慣れてくる程、不思議と彼に……あなた達に会いたくなる。
別にアメリカが嫌いってわけじゃない。日本に愛着があったわけでもない。
でも、何故か彼の事をよく思い出すのよ。私にとって一番身近な男性だったからかしらね、一応。
安心して。彼に対して特別な好意は、本当に無いから。
ただ、そうね……もし今彼に会ったら、あたし、少し泣いちゃうかもしれない。
こんな私を、あなたやお姉さまなら、弱い女と思って笑い飛ばすかしら?
本当に、恋とか愛なんて感情じゃないんだけどね……。不思議だわ。
時々、本当に日本に帰りたいと思う。重ね重ね言うけど、アメリカが嫌いなんじゃない。
日本が好きなわけでもない。ただ、あなた達に会いたいの。それも、日本の、あの町で会わないと意味が無い。
過去を振り返るなんて私らしくないとは思うけど、もう一度、あなた達と、日本の制服を着て馬鹿騒ぎしてみたいと思うわ。
いつか必ず日本に帰る。私の居場所は、やっぱりあの町だと思うから。
ううん、町というよりも、あなた達の輪の中、と言った方が良いかしら。
甘えだとはわかってるんだけれどね。いつまでも一緒にいる事なんて出来ない。
いつかは皆離れ離れになっていく。そうしてまた、新しい人間関係をそれぞれに築く。
そんな事はわかってるんだけど……。
愚痴っぽくなっちゃったわね。
とりあえず、あなたは私のライバルなんだから、幸せになりなさい。
でないと張り合いが無いわ。勝負する気にもなれない。
良いこと?これ、約束してよね。
お姉さま達によろしく。
追伸:
日本に帰る時は、きっとアメリカから素敵な恋人を連れて行くわ。
小久保君とどっちが素敵か、勝負よ。……何てね。
Ayana Wakatabe
大車輪の活躍で一気にローテ入り確実ですな
乙&GJ
う〜う。GJ!
週末にはそら氏が待ってて平日には色々な神が光臨
このスレは化け物か!?
スレクイズ
Q1.最初のスレがたったのは何年何月何日か。
Q2.最初のSS投下は何という題で何という職人だったか。
Q3.1スレ目から今現在06年7月13日まで、投下した総職人数を答えよ。
Q4.同じく、総投下作品数を答えよ。
Q5.個人で最も多く投下した職人は誰か。名前と投下作品数を答えよ。
Q6.投下作品数の中で最も多いカップルの組みあわせは誰と誰か。
Q7.以下はスレの代表的SSである。投下した職人を答えよ。
◎1:『デュエル』
◎2:『欠けた月が出ていた』
◎3:『アイ先生とマサヒコ君』
◎4:『アイのかたち』
◎5:『Warp』
◎6:『もう一度、自らの足で』
◎7:『いたいけな初体験』
◎8:『BLACK OR WHITE?』
◎9:『アキの苦手克服』
Q8.以下の台詞は、どの職人の何というSSのどのキャラが発したものか。正確に答えよ。
◎1:「ああっ、もう!先生なんか、大嫌いっ!」
◎2:「シンくん、可哀相だったねー。早くよくなってねー」
◎3:「あなたが脅してさせてるんじゃない、いやらしい事」
うわメッチャ嫌な事思い出した
濱中アイの先輩の中村
あかほんの主役のシホ
俺が昔散々な目に遭わされた女と、名前が一緒……
男をコケにするかのようなあの性格までカブる……
あーやばい、もう俺シホを純粋に応援してやれない
今後一切この二人は俺の小説の中に登場させない
させるとしても、良い役にはしてやれない
ごめん皆、許してくれ……
シホで一本、比較的マトモなの書いたから良いよね……
以上チラ裏
そうか、それは残念だ。
まあ別のキャラで頑張ってください。
…でもシホには何の罪もないよ(´・ω・`)
ていうか本編はまだ5話でキャラも話も全然固まってないし、
も少し見守ってやってくだせえ。
別に強制しないし、好きにやったらいい
ほかにも職人さんいるわけだし
長時間うっぜ。
てゆーかお前、本スレの西園寺世界てゆー気違い野郎じゃないか?おいww
痴女は(・∀・)<イイ
>>354 Q8の台詞自体は、みんな記憶にあるが・・・・・
なんだっけかなあ
361 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 06:29:11 ID:DBO6nNa0
>358,359
久しぶりに見たな、その流れ
>>358 言いたい事はわからないでも無いが、あんまり暴言吐いてっと禿にいきなりヘッドバッド喰らわされるぞw
お前、最近話題の某サッカー選手と同じ顔文字なんだし…
>>358 西園寺って、重さんがどうとかって言ってる奴?
文体見りゃわかると思うけど、完璧に別人ですよ
364 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 10:41:06 ID:0vWA/nQK
釣りは華麗にヌルーしる
>354を全て答えられる猛者は居ないのか
>>355 なんて言うか…SS書く意欲はいいけど、自分語りはNGって事は覚えておいた方がいいよ。
「チラ裏スマソ」は免罪符じゃない。
ついでにいうと特定キャラに対する「好き」はともかく「嫌い」は自分の胸の中にしまっとくのがマナー
別にシホが嫌いなんじゃないんだよ
ただ、仮にシホでSS書くのやめて、しばらく経ってから
「何でシホ使わないの?」って聞かれた時に答えるのが
面倒というか、その時になって思い出したくなかったから
今のうちに言っておこうと思って
>>長時間氏
ここで逆転の発想をしてみたら如何だろうか……
その2人を凌辱してやるとか……
作品クロスさせて、中村&マリア&マサヒコママンの3凶……もとい3強とかに……
369 :
長時間:2006/07/14(金) 15:15:51 ID:H/PlS9Iq
>>368 詳しく言うとまたチラ裏になっちゃう上に
自分自身詳しく説明したくないんですが
レイプ絡みの問題でイザコザになった相手ですから
思い出してしまった以上は、もう、ちょっと……
すんません
そん代わり本編でシホ株が上がったら、また活躍させますんで
今はちょっと……マジ泣きそうなくらいキツいし
この話題はここで打ち止めでお願いします
これはひどい
なんだこりゃ、携帯から?
それとも別人か?
……まぁ当人だとして、これくらいマイペースなほうがある意味モノ書きには向いてるのかもな
このスレの他の職人はおとなしい人が多いから極端に目立っちまうが
SSが読める内容なら別に無問題
372 :
368:2006/07/14(金) 15:56:49 ID:KjvWfzg2
>>長時間氏
すいません……
傷を広げてしまったようで……
これからも長時間氏の作品投稿、影ながらお待ちしております
あ、やっぱ俺以外の職人さんて、あんまり出しゃばらないもんなんだ……
道理で滅多に他の職人さん見かけないなぁと
平日だからかと思ってたけど
SS書くだけで他の住人と交流しないのって、何か慣れてないもんですから
以後、空気を優先して
SS書く以外あんまり出てこないようにします
さぁ何書こうかな
どうやらただの勘違いした構ってチャソみたいだから、放っときゃいいよ。
俺はもう、NG登録した。
漏れは長時間氏応援しますよ
無理にシホとか書かなくても良いから書きたい話を書きたい時に書いてください
これからも頑張ってください
『タイムカプセル』
今回、いつにも増して長めです
途中で区切って連載形式にしようかとも思いましたが、
正直区切る程濃厚なストーリーでもないので
まぁ例によって大筋に関係の無い、ただ状況説明するための描写が多いので
中盤はかなり無視してしまっても構わないかもしれません
気が向いた時にでも読んでいただければ幸いです
本当は、アイ先生に子供が生まれた時に掘り起こそうと思っていた。
それが本来の目的だったからだ。
その予定が早まったのは、アメリカから懐かしい顔が帰国してきたからだ。
小久保マサヒコと天野ミサキは、空港で一人の同窓生を待っていた。
程なくして、若田部アヤナがロビーに現れた。
「久しぶりね、天野さん、小久保君」
その隣に男性は立っていなかった。アヤナは若干悔しそうな顔を見せた。
「こっちに戻ってくる時には、素敵な彼氏を連れてくるつもりだったんだけどね……」
そう言って、チラリとミサキの方を見る。
「そう言えば、以前もらった手紙にそんな事書いてたっけ……。
でも若田部さん、私なんかより余程魅力的だから、恋人なんてそのうち……」
マサヒコと手を繋いでいたミサキは、ばつが悪そうに、握った手を少し緩めた。
そしてすぐに、別に気を遣う事も無いと思い直して、またマサヒコの手を少し強めに握った。
ミサキから手紙を読ませてもらっていたマサヒコは、二人の心境を読み取った。
しかし、やはりアヤナに気を遣う必要は無い。逆に無礼というものだ。
「……でね、私の友達がバイトしているお店に、買い物に行ったのよ。
レジに行くとその友達が喜んでくれて、急にその友達が店内を歩き回って、いろんな商品を袋に入れて戻ってきて
『これも全部持っていきなよ』って言い出したのよ。最初は驚いちゃったけど、向こうではそれ程珍しい事じゃないみたい。
日本人の勤勉な姿勢を外国人は高く評価するっていうけど、本当ね。
お店の商品をアルバイトの一存で、タダで客にあげるなんて、日本じゃ考えられないもの」
「へぇー、気前良いっていうか、テキトーっていうか……」
地元への帰宅の道々、マサヒコとミサキはアヤナの土産話に耳を傾けていた。
「他にもね、ある友達の家に遊びに行くと、その家の冷蔵庫にはキャベツ一個しか入ってなかったのよ。
それで『お腹が減ったら、何でも好きなもの食べて良いよ』って、言われてもねぇ……」
アヤナが話す内容は、アメリカでも極端な例なのかもしれないが、それでも
概ね日本より遥かに適当な人が多いらしい事はわかった。
従業員が過労死しかねない程働かせる日本と、店が潰れかねないような雑な経営をするアメリカ。
どちらが正しいとは一概に言えないが、その国民性の違いが、両者の技術力に現れているのだろう。
即ち、アメリカは革新的な技術を開発する事に長け、日本はそれを進化させる事に長ける。
細かな精度を実現する事は日本の企業の得意技だが、大規模な事業はアメリカの方が上だ。
そんな中で、日本人であるアヤナの父が、その勤勉な姿勢で、アメリカの職場でも高い信頼を得る事は自明の理だった。
先ごろ、アヤナの父が勤める会社は、輸入事業の拡大を決定した。
と同時に、日本に詳しく、日本に顔のきく、それでいてアメリカの本社とも強い繋がりと信頼を確保している、
若田部氏が、再び日本の支社に転属する事になったのだ。
左遷ではない。本社にとって、日本に彼という男が、切実に必要だったのだ。重要な架け橋と言える。
転属先の支社にとっても、若田部氏の帰国は朗報だった。
彼がいれば、関係各省や企業との交渉、輸出入の対象となる商品の発注数にはじまって、
本社と支社の情報の疎通、起こりうる偶発的な問題への迅速で正確な対応など、
全てが安定して滞り無く円滑にすすむであろう事が、存分に期待出来たからだ。
元々二年前に若田部氏がアメリカの本社に転属になった時、日本の支社の者達は内心戸惑ったものだ。
若田部氏は有能で、だからこそ本社に転属になったのだが、同時に、
彼が抜ける穴を埋められる人材が、その時点で日本にあまりいなかった。
他の社員達が無能というわけではない。彼が有能過ぎたのだ。
日本全国を見れば、若田部氏に匹敵する人材は確かにいたが、それらの者を優先して
関東の支社にまわす事は中々出来ない。人材が必要なのは、関西も九州も東北もどこでも変わらないのだ。
結局この二年間、若田部氏がかつて所属していた関東の支社は、
「こんな時彼がいれば……」という状況を、何度か経験する事となってしまった。
若田部氏がいなくなったからと言って、取引先の企業が手を抜いてくれるワケはないのだ。
取引先は取引先で、彼という信頼できる窓口がいなくなった事で、いくらか苦労はしたに違いない。
若田部氏は、周囲が望む結果を必ず上回る成果を出してくれていたからだ。
知らずと、それと同様の成果を他の者にも求めていれば、若干の失望は避けられまい。
たとえその者達が、望み通りの結果を出していたとしても、だ。
そんなわけで今回の若田部家の帰国は、誰よりも日本の者達が一番喜んでいた。
そしてそれは、事情は違えど、マサヒコ達も同様だった。
若田部家の帰国は、一ヶ月程前から話題にのぼっていた。
正式な帰国予定日が決定すると、アヤナはすぐさま祖国の旧友に手紙を送った。
予定通りの時間に、マサヒコとミサキが迎えに来ていた。
「お姉さまと濱中先生と的山さんは?」
「あぁ、先生達は仕事があるから、まだこっちに来られないってさ。的山は、居残り補習。
勿体無いよなぁ、せっかくの放課後に」
「アイ先生は、まだ裏づけって言って、正式に担任クラスを持った教師にはなれてないみたいだけどね。
学校の先生って、枠が空かない限りは、教員免許もってても、正式な教員にはなれないらしいから」
「そうなの?てっきり、教員試験をパスしたら、それですぐに教師になれるものかと思ってたわ」
「まぁでも、団塊の世代ってやつが、一気に抜ける時期だからな。そろそろ枠がいっぱい空くんじゃないか?」
そんな事を言っているうちに、小久保家の前に着いた。
ドアをくぐると、マサヒコの母親が出迎えた。
「あらぁ、若田部さん、お久しぶりね。元気そうじゃない」
「ご無沙汰してます、小久保君のお母さん。私の事覚えてらしたんですか?」
「何度かうちに遊びに来てくれてたでしょ?綺麗な顔してて羨ましいから、印象に残ってるわ。
中学の時より随分大人っぽくなっちゃって。胸も一層大きくなったんじゃないの?」
「も、もうっ……セクハラですよ、それ。同い年の男の子が直ぐ傍にいるのに……」
「あははっ、ごめんなさい。でも、この程度でそんなに慌ててるようじゃ、まだ子供かしらね。
もっと女を磨けば、軽くいなせるようになるわ。そうして女はより魅惑的になるものよ」
こんな会話を目の前でされて、一番困るのがマサヒコだ。
男である自分には、中々話題に入り込めない。もっともこんな話題に参加したいとも思わないが。
「皆が揃うのは、夕方を過ぎてからになるわね。
暗くなるから、タイムカプセルを掘り起こすのは明日の昼間かしら」
「でも良いのかな。アイ先生のタイムカプセル、あれってアイ先生が
将来子供をもった時に開ける予定じゃなかったっけ……」
「でもせっかく久しぶりに全員揃うんだから、良いタイミングじゃないかしら?」
小久保家の庭にタイムカプセルを埋めた時の事が思い出された。
スコップでカマを掘られてしまったマサヒコとしては、気持ちの良い思い出ではない。
しかし時が経てば、そんな記憶も多少は美化される。
当時、苦痛に喘ぐマサヒコを尻目に、他のメンバーも授業を脱線してタイムカプセルを埋めたものだ。
面白がった中村とリンコはすぐさま自宅に帰って埋めるものを探して来た。
中村のケータイで呼び出されたアヤナは、嫌味なほど高級そうな菓子の缶を
タイムカプセル用に持参して小久保家に来訪した。
缶は大きく、ちょうど良いサイズだったので、全員分の一括のタイムカプセルとして使われた。
全員の写真を一枚ずつと、最後に全員集合の写真を一枚、マサヒコの母に頼んで撮影してもらった。
笑顔で写る女性陣と、呆れたように素っ気無い表情で写るマサヒコ。
それらは密閉されたビニール袋の中にいれられ、その周りを新聞紙でかため、
缶の蓋はさらにガムテープでグルグル巻きにされた。
思えば、あれ程授業を脱線し続けていて、よく志望校に合格出来たものだ。
家庭教師を雇う以前のマサヒコとリンコの成績を考えれば、あれが二人の素の実力でない事は明らかだった。
高校にあがってからも、そのレベルについていく為に二人は勉強を続けた。
リンコは時折、ミサキに教えを請うていた。そして当然の様にマサヒコの部屋で授業をすすめる二人。
自分は関係無い筈なのに、ベッドの上に寝転がって漫画を読んでいると「マジメにやろうよ」と(何故か)注意されたものだ。
兎も角そんな風にして、マサヒコとミサキとリンコの関係は続いていた。
しかし、社会人となったアイと中村とは、疎遠になって当然だった。
急に、アヤナからの手紙の内容を思い出した。
いつまでも一緒にはいられない、そんな風な事がそこには書かれていた。
卒業以来、何度か元家庭教師達と元教え子、それにミサキを交えたメンバーで集合した事はあったが
それも回数を重ねるうちに、いつしか月に一度も集まらないようになっていった。
ひょっとすると、全員が揃うのは今回を含めて、そう何回も無いかもしれない……。
そんな感傷が、この場にいた三人の中に、ほぼ同時に染み渡った。
やがてアイと中村と、何故か豊田セージが到着した。
「と、豊田先生……」
「ひ、久しぶりだな、小久保、元気にしてたか……?」
何故豊田先生までもがここに来たのか……というより、連れてこられたのか。
その首からぶら下げられた首輪の鎖の端をしっかりと握った中村の悪女のような笑顔を見れば、大体想像はついた。
「わぁ、豊田先生、ナナコみたーい!」
リンコが面白がって、セージの首輪を引っ張る。
「わ!ま、的山!やめろ、こらっ」
「駄目だよぅ。犬はちゃんとワンッて鳴かなきゃぁ」
その言葉に、リンコと中村を除く全員が凍りついた。
リンコには悪意も邪気も全く無いのだろうが、そもそもこの娘は中村の教え子なのだ。
アイと中村は同じ家庭教師派遣会社に所属しいた。一歩間違えば、マサヒコの担当は中村だった可能性もある。
それを考えると、マサヒコは陰鬱な気分になった。
下手をすれば、ミサキと結ばれる前に中村に童貞を奪われていた可能性すら……
そこまで考えて、マサヒコは考える事をやめた。
リンコの処女膜は大丈夫だったのかも気になったが、その問題も振り払った。
「さて、とりあえず居酒屋にでも行きましょうか。セージ、勿論全額アンタのオゴリよ」
やはり中村は、そのために……つまりは金銭的な負担を任せるために、セージを連れてきたようだった。
「仮にも教員である俺が、未成年者に飲酒をすすめるワケにはいかんだろ」
「黙認してりゃバレないわよ。あんただって、成人するまで飲まなかったワケじゃないでしょ?」
そう言われた途端、セージの顔が青ざめた。逆に中村の顔は嬉々としている。
「あれは付き合ってた頃、お前が無理やり俺に飲ませたのが始まりだろうが!」
「あらぁ、代わりにあんたの苦いのを飲まされてたんだから、おアイコでしょ?」
余計にセージの顔が青ざめ、余計に中村の顔が嬉々とする。
「ま、全員分アンタのオゴリってのは冗談よ。今日は大人三人で全員分を割りましょ」
同席したセージとアイは教員免許を剥奪されるだろう。
マサヒコとアヤナは兎も角、ミサキと、特にリンコは、成人には見えない。店員を誤魔化す事は出来ないだろう。
結局全員で中村を説得して、近所のコンビニで酒を何本か購入後、再び小久保家に集まって飲む事に決まった。
「市販のアルコールって、居酒屋で飲むのと違って、あんまりおいしくないのよねぇ……」
「我慢しろよ、某カラオケ店で飲める、タダだけど薄いカクテルよりはマシだろ」
不満を言いつつも、全メンバー中最も速いペースで缶をあける中村と、冷静なセージ。
酒よりもむしろ食べ物に手をつけまくるアイと、すぐに眠るリンコ。
甘酒でさえ酔ってしまうミサキはビールをほんの一口飲んだだけでダウンし、マサヒコの肩に寄りかかっていた。
結局俯瞰してみれば、マサヒコ、アヤナ、セージという、
比較的マトモな神経の持ち主だけがニュートラルな状態だった。
マサヒコの肩に寄りかかっているミサキを見て、アヤナは少し羨んだ。
「はぁ……結局、向こうに行っても良い人見つからなかったわねぇ……」
「何だ、若田部。まだそんな事言ってんのか。ミサキも言ってたけど、お前ならすぐ彼氏ぐらい作れるさ」
「でも私、理想が高すぎるような気がするのよねぇ……向こうで何度か告白はされたけど、どれもイマイチ……」
言いつつアヤナは、コンビニで買ってきた安物のワインを紙コップに注いだ。
安物とは言えたかが部屋での飲み会にワインを平然と買える経済力は、さすが若田部家の娘だ。
「ワインを紙コップで飲むなんて、ある意味贅沢だなぁ」
「いや、実はそうでもないんだぞ、小久保。たとえばドイツのシュトゥットガルトという街では、クリスマスマーケットで
紙コップに入ったワインを飲ませてもらえるし、ワインとは本来そんなに気取った飲み物じゃないんだ」とセージ。
「でも小久保君の言う通り、日本の感覚だと何か贅沢な気がしてしまうわね。私もやっぱり日本人って事かしら」
「おいこらっ、何冷ややかな顔して飲んでんだテメーらぁ!」
セージの隣で壁にもたれかかっていた中村が、瓶ビール一本をセージの口に無理やり押し付けた。
「むごっ!ご、ごふぉっ、ぐ……ご……っっっ!」
ラッパ飲みというが、いきなりビール瓶をあてがわれたセージの口からは、かなりの量のビールがこぼれていた。
「と、豊田先生!大丈夫ですか!?」
「つーかアンタ何やってんだ!シャレんなんねーぞ、人の部屋で!」
殆どはセージの服の上にこぼれたからまだ良かったようなものの、ある程度は床にもこぼれ落ちていた。
「あーあー、誰が掃除すると思ってんだ、この人……」
「す、すまん、小久保……」
「いや、豊田先生は何も悪く(((ボカッ!)))
マサヒコの言葉を遮るように、ミサキがマサヒコの頬に殻のビール缶を投げつけた。
「マサ君も飲みなよー、ほらほらぁ」どうも完璧に酔っ払っている。
「マサヒコ君、さっきから全然食べも飲みもしてないねー。サラミ食べる?」とアイが言い、
目を覚ましたリンコだけが一人でボーッとしている。
ちょうどその頃、回覧板をまわしに来たお隣さんがマサヒコの母に
「久しぶりに小久保さんの家が賑やかになりましたねぇ」と笑っていた。
一通り馬鹿騒ぎして、落ち着いてきた頃。
「アヤナ、アンタさぁ……」中村が口を開いた。
「彼氏出来ない事が、そんなに嫌なの?」
「えっ……いや、その……ただ、天野さんに先に彼氏が出来た事が悔しいっていうか……」
我ながらしょうもない理由だとアヤナも思った。
「本当にそれだけが理由?」
「……どういう、事ですか?」
「未だにマサの事が忘れられないんじゃないかなーって、思ってね」
しばし沈黙。
その場にいた誰もが口をつぐんだ。
「わ、私は別に、小久保君の事が好きだったわけじゃ……」
「うん、確かにそうでしょうね。でも、意識はしてたでしょう?もう時効なんだから、誤魔化さなくて良いのよ」
「……」
「ねぇ、マサ。それと、ミサキちゃん。あたしから一つ提案なんだけど……」
「な、何ですか?」マサヒコとミサキの中に、嫌な予感が駆け巡った。
「今日ぐらい、アヤナに思い出をあげるわけにはいかないかしら?」
その言葉の意味をいち早く察知したセージが、冷や汗をかきながら中村をとめようとする。
「なによ、当事者でないアンタには関係の無い事でしょう?」
「しかし、特定の女の子と付き合っている小久保に、そんな……わかってるのか?
お前はこの子達に、浮気をすすめようとしてるんだぞ?」
そこでやっと、中村の意図が全員に判然とした。
「だから、本人達に了承を得れば良いんでしょ?現に今あたしが打診してんじゃん」
そこでようやくアヤナが口を挟んだ。
「お、お姉さま、そんなの、私……っ」
マサヒコも、呆れたように中村を見やる。
「……アンタが変な人だとは思ってたけど、まさかそんな真顔でこんな事言う人だとは……」
「真顔にもなるわよ。あたしは今真剣に言ってるんだから。
言っとくけど、いつものノリの冗談なんかじゃないわよ」
「……」
「と言っても、一番大事なのはアヤナ、あんたの心だけどね。
確かにミサキやマサの言う通り、焦る必要なんか無い。あんた綺麗なんだから。
ちょっと妥協すればいくらでも良い男は見つかるわ。
それに、あんたがこの先もずっと日本にいられるとは限らない。
またいつ、お父さんの仕事の都合で外国にわたるかもわからない。
まぁ大学に進学すれば、親が外国にわたっても、仕送りに頼ってあんた一人で日本に住んでいる事は出来るでしょうけど。
少なくともあんたがそういう風に一人で生活出来るようになるまでは、安易に彼氏なんか作らない方が良いかもしれない。
つくってもすぐに会えなくなる可能性が、無いわけじゃないんだからね。
どちらにしろ、今焦る必要が無いのは確かだわ。
あんたの大事なバージンは、将来のいつか、本当にずっと一緒にいられる男性とめぐり合えた時のために
大事にとっておくべきかもしれない。
そもそも女ってのは、あたしみたいな淫乱でない限りは、何度違う男と付き合おうとも
その度に、あぁ、この人が初めての相手だったらなぁって、後悔するものよ。
……それでも、もしそういった諸々の事情をふまえた上でも、あんたがマサから思い出をもらいたいと願うんだったら
少なくとも、あたしは止めないわ……」
これにはさすがに、リンコすらも黙ってしまった。
と言っても、彼女も含めて殆どの者は、先ほどからずっと言葉を詰まらせていたが。
しばらくして、アイが沈黙を破った。
「先輩、そんな事……大人である私達が、そんな事を推奨するわけにはいきません。
子供に分別を教えるのが、私達の責任の筈です」
「だから、アヤナさえその気なら、の話よ。あたしは強制はしない。勿論、推奨してるわけでもない。
あたしだって、良い事だとは思っちゃいないわよ。でもね……」
でもね……と言ったまま、中村は黙り込んでしまった。
その先の言葉が続かないのか、或いはわざと言葉を切る事で心理戦を展開しているのか。
「私は……別に、小久保君に特別な好意を寄せてるわけじゃありません。
また、彼に私の初めてを捧げたいとも思っていません。
私にとって、彼はそんな、そんな……」
「……そんな?」ミサキが問いただした。
「……そんな、わかりやすい感情じゃないから……恋とか友情なんていう、説明しやすい感情じゃ……」
アヤナがマサヒコに向けるソレが、恋愛感情でない事は本人にも確かだった。
かと言って友情というには何かが違う。
以前、男女間で真の友情は成り立たないという説を聞いた事がったが、それが関係してるのだろうか?
友情とも愛情とも違った、しかしアヤナの胸を少しだけチクッと刺すには十分な感情。
トキメキとかドキドキといったものとは程遠いが、感傷を誘う何か。
その正体がわからないまま、今まで生きてきた。それで困りはしなかった。
モヤモヤした嫌な感覚が心臓にへばりつくような、そんな事も無かった。
ただ、わからない、という感想だけが、しつこく気管支のあたりに根ざしていたのは事実。
たとえば、天野ミサキがいなかったら、自分はどうしていただろう?
何も気兼ねする事なく、彼に恋愛感情を向ける事が出来たかしら?恐らく違う。
ミサキに対する遠慮から感情を封印しているのかと一瞬考えたが、どうもそうではないようだ。
「別に、良いんじゃないかな」
再び沈黙を破ったのは、今度はリンコだった。
「言葉じゃ説明出来ない事があってもさ。……私は、良いと思うんだけどなぁ……」
天然故の素直な感情か、或いは哲人の悟る妙諦か。不思議な響きをともなって、それは全員の心に染み渡った。
その言葉に意を決してか、ミサキはふいに立ち上がった。
「リンちゃん、おつまみ足りなくなってきたから、買いに行こっか」
その言葉の真意を読み取って、中村とセージも立ち上がった。
「あんたら金もってんの?今日は大人がオゴるって言ったでしょー」
「女性だけで夜道を歩くのは危険だ、俺も行こう」
アイは何も言わなかったが、やはり無言で立ち上がると、他の者についていった。
部屋には、マサヒコとアヤナだけが取り残された。
「それじゃ、マサ君、ちょっと行ってくるね。30分くらい、かかるかも……」
30分。
長いのか短いのか。
気まずい空気が、残された二人の間に流れた。
マサヒコは迷っていた。戸惑っていた。
ミサキが、自分とアヤナの二人だけを残して、部屋を出て行った。
その意味するところは大体読める。
読めるが、それを果たして実行すべきか。
もし実行するなら、どこまで?
いやそもそも、アヤナの気持ちは?
「……なに、言ってるのかしらね、皆」
「……あぁ」
「……ワイン、飲む?」
「……あぁ」
「……それしか言えないの?」
「………………あぁ」
アヤナはマサヒコの紙コップにワインを注ぐと、自分の紙コップにも注ぎなおした。
「乾、杯……」
紙コップを心持ち高く掲げ、アヤナはそれをゆっくりと飲み下した。
「……お前は、どうしたいんだ?」
また沈黙。
「別に。私はあなたに何も望まないわよ。さっきからずっと言ってるでしょ?
別にあなたの事は好きじゃないから」
「でも……そうね、今何もしないままだと、一生悔やむかもしれない。
ううん、悔やむというより、寂しがる、と言った方が正しいかしら。
この先私にちゃんと良い人ができて、結婚して、子供をもったとしても……
どこかが欠けたような感覚を、引きずらなきゃいけない気がする……」
「じゃあ……どうすれば良い?」
「そんな事、男の方から聞かないでよ……」
「……」
「……」
「……」
「……キス、してもらっても良い?」
「え?」
「勘違いしないで。別に唇にして、て言ってるんじゃない。
私のファーストキスも、バージンも、あなたにあげる気は全く無い。勿体無いからね。
でも……オデコにぐらいなら、天野さんも許してくれるでしょ?」
「……酔ってんのか?」
「そうかもね」
言いながらも、アヤナはマサヒコの方に体を傾けた。
マサヒコはしばし逡巡した後、意を決した。
片手でアヤナの前髪をふわりと持ち上げると、その理知的な額に、軽く口付けした。
「……ありがと。ごめんね、迷惑な事頼んじゃって……」
「……礼なら、ミサキに言ってやってくれ。多分、あいつの方が辛い……」
「ふふっ、そうね。後で、充分彼女を愛してあげて。私には、そのぐらいしか言えないけど」
そう言って笑った後、アヤナは、いつかの手紙でも予告していた通りに
マサヒコの前で、少しだけ泣いた。
本当に微かな涙だった。ほんの少し、瞼の端がきらめく程度の……。
マサヒコには、それを拭ってやる事は出来なかった。
拭う程の涙も流れていなかった。
しかし、確実に少しだけ、その目の光が蜃気楼のようにゆらめいているのを、見逃しはしなかった。
「この事は、もう忘れましょう。私も忘れる。次に今日のこの事を思い出すのは、そう……
いつか私に、心から信じられる恋人が出来た時ね。
未来の私の彼氏には悪いけど、その時だけ、少しだけ、今日の事を思い出させてもらう。
そうして、私が確実に良い未来に向かって歩んでいる事を再確認させてもらう。
今日のこの記憶は、その時まで封印しておく、私だけのタイムカプセルよ」
コンビニからの帰り道、アイは斜め後ろをゆっくりと歩くミサキを気にした。
ミサキの歩調が、いつもより遅い。しかし、意識的に遅くしているようにも思える。
もうそろそろ、約束の三十分。別に気をつかって遅めに帰る必要はない。
しかし、どんな顔をして二人の元へ帰れば良いのだろう、ミサキはそう思っていた。
ミサキには、わかっていた。
マサヒコがミサキを裏切らない事も。アヤナがミサキを裏切らない事も。
そして、二人の間に、本当に、恋愛感情など介在しない事も。
全てわかった上で、物分りの良い風を装って、二人きりにしてやった。
それが卑怯な気がして、たまらなかった。
中村が、ミサキの頭を軽くポンポンと叩いた。
「私のせい、みたいなもんね。今回の事は。あんたには、辛い判断させちゃったわね……」
「……良いんです。きっと、マサ君にとっても若田部さんにとっても、私にとっても
悪いステップにはならない筈ですから」
翌日。
快晴。
結局セージ以外、全員一晩中、マサヒコの部屋で雑魚寝していた。
と言っても、部屋はそう広くない。
マサヒコのベッドの上に、ミサキとアヤナとリンコが仲良く寄り添って寝ていた。
元家庭教師二人は勝手に床で寝始め、マサヒコがその上から毛布を被せていた。
当のマサヒコは、壁にもたれかかってウトウトしたまま、いつの間にかその体勢のままで寝ていた。
セージは、仮にも教師が元教え子の部屋に大勢で寝泊りするのは、親にも悪いと思って、一人で静かに帰宅した。
もっとも、マサヒコの両親はそんな事は気にしないのだが、教師とはこれで結構自由がきかない。
裏づけのアイは兎も角、正教員のセージが地域の保護者や卒業生に迷惑をかける事は、立場上出来なかった。
やがて午後になって皆ちらほらと起き始め、皆一様に水を飲んだ。
二日酔いの中村は、殊更大目に水を飲んでいた。アイが背中をさする。
マサヒコとミサキがその様に呆れながらも、アヤナとリンコは素直に中村の体調を心配する。
特に代わり映えしない、まるで二年前とそっくり同じような光景だった。
一つだけ、タイムカプセルに関して全員の約束事が取り決められた。
それは今回、一人もう一つずつ、新しいタイムカプセルを埋めようという事だった。
以前カプセルを埋めた時から今までの間に、叶った努力や、新たに芽生えた夢もある。
今回カプセルを開ける事でそれらを思い出し、そしてそれらをふまえた上で、新しい手紙や品物を追加で埋める。
何年かに一度はこういうイベントを繰り返して、自分達が少しずつ、望ましい未来に向かって歩んでいる事を確認しながら
地にしっかりと足をつけて生きていこう、そう提案したのが、アヤナだった。
皆それぞれ新しいタイムカプセル
――未来の自分への手紙や、この二年で新たに出来た思い出の品など――
を、片手に握り締めていた。
「それじゃ、開けるぞ、皆」
マサヒコが合図をかける。
「せー、のっ」
パカッ
終了です
おつかれさん
こんばんは、そらです。
何とか最後まで書きあがったんで投下します〜。それでは、
「私の後ろに・・・ ファイナルエピソード あなただけ 〜Only as for you〜」
です。どうぞ〜。
無機質な音が部屋に響く。マサヒコは気だるげに体を持ち上げると携帯のアラームを止める。
日付を見る。昨日から一日たっていた。いや、当たり前の事なのだが。
ただ、マサヒコにとってはその事実が苦痛だった。
ケイから告げられた別離の言葉は夢でも何でもない。全ては現実。俺は・・・ふられたんだ。
「うっ・・く・・・何で・・・だよ・・・ぐっ・・・ふっ・・・」
マサヒコの瞳から幾条もの涙がこぼれて来る。脳裏に浮かび上がるのは昨日の放課後の廊下。
「君にはほら・・・幼馴染の子が居たよね。彼女は君をとても想ってくれている。だから・・・
私みたいな子より彼女みたいな子が君には似合ってるよ?だから・・・私は君とは付き合えない・・・」
ケイの言葉が反芻する。ケイはミサキに気を使ったって事なんだろうか。だとしたら・・・そんな理由は
あんまりだ。あんまりだが、ケイらしいのかもしれない。自分の幸せより人の幸せを望む優しい少女。
「もう・・・会わないほうがいいと思うんだ。だから・・・さようなら・・・・マサヒコ君。」
だから、彼女はマサヒコに別離を告げたのだろう。顔を会わせれば辛くなってしまう。
思い出してしまう・・・思い出を、温もりを、そして気持ちを・・・
それを思うとマサヒコの涙は止まらなかった。
「あんたさ、男がワンワン泣くのは情けないべー?全く・・・・」
ドアから聞こえた声の主をマサヒコは見る。いつもなら勝手に入るなよと言いつけるところだが
生憎と今はそんな元気はない。
「あらぁ?随分凹んでるわねぇ?でもさぁ、マサヒコ?それってそれだけその人好きだったって事じゃない?
いや、だったってのは語弊があるわね。好きなんでしょ?まださ。」
マサヒコはマサママにケイの事は全く言っていない。それでも、この偉大な母親は大体の自体を把握してる
ようだった。マサママはマサヒコに近づくと子供をあやす様に頭を撫でた。
「同じ失恋なら未練が残らないように思い切り砕けてきな。一回フラレテんだ。2回も3回も
同じだろぉ?ぶつかって来い。後悔が残らないようにね。」
マサママは満足したのか、早く降りて飯を食えと付け加えるとそのままリビングへ降りていった。
「2回も3回も同じか・・・だったら・・・しなくてもいいじゃないか。またあんな思いをするのは・・・嫌だ。」
マサヒコは重い体を引きずりながらリビングへ向かっていった。
学校へ向かうと益々マサヒコの体は重く感じられた。楽しそうに談笑するクラスメイトがやけに鬱陶しく感じる。
「おっはよー、小久保君。おりょ?何か元気ないね。」
年がら年中元気なリンコがマサヒコの顔を覗く。マサヒコは適当にああ、と答えるとそのまま机に突っ伏してしまう。
「寝不足?も〜、夜遅くまでシコシコしてるからだよ〜。」
リンコがボケる。いや、素かもしれないが今はどうでもいい事だ。マサヒコは反応しない。
「あ、分かる分かる。ウチのお兄ちゃんも何故かオナる時は夜中なんだよね〜。」
カナミが会話にのってくる。しかし、マサヒコは変わらずノーリアクションだ。
「小久保君?調子悪いの?だいじぶ?」
常識人、アキがマサヒコを気遣って声をかける。それに対してマサヒコは素っ気無く何でもないと答える。
「何でもなく見えないんだけど。本当にだいじょうー」
「何でもないって言ってるだろ!構わないでくれ!!」
マサヒコが顔を起こして叫ぶ。その声に教室中がシーンと音を鎮める。アキもビクリと体をすくめていた。
「あ・・・ごめん。やっぱりちょっと保健室行って来る。ごめんな。」
マサヒコは静まり返る教室を出て行く。教室に残ったのは驚きだった。クラスの認識としてはマサヒコは
至って温厚で、女の子にも優しいため人気があった。その彼が自分を気遣った女の子に対して
怒りをぶつけて怒鳴ったのだ。普段の彼からすると全く想像出来なかった。
「何かあったのかな・・・小久保君。」
怒鳴られながらもマサヒコを心配するアキ。カナミ達も心配そうにマサヒコの後姿を見つめていた。
「くそ、情けない・・・何イライラしてるんだ?俺は。」
「そうだね、女の子に対してあれはいただけないかな。」
マサヒコは保健室へ向かおうとする途中、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
今時の女子高生らしく茶色に染めた肩くらいまでの長さの髪。女の子にしては少し高めの身長で
スラッとしたスタイル。そして愛嬌たっぷりの顔立ち。ご存知2年の演劇部員立浪さんだった。
「立浪さん・・・何でこんなトコに?」
「そりゃ君に用があるからに決まってるっしょ。保健室でサボるつもりなんでしょ?だったら屋上いこまい。」
立浪がマサヒコの手を引いて屋上へ連行する。マサヒコも特に逆らう理由もなく引っ張られていった。
「・・・イ!ケイ!」
「はひゃ!?な、何ナツミ?ビックリさせないでしょ〜。」
一方、こちらは三年の教室だ。
「ビックリも何も、さっきから散々呼んでるのに反応しないんだもの。何か考え事?」
「おいおい、今岡も女なら悟ってやれよ。川上はきっとアノ日・・・ひゃぶちゃ!!」
二人に近寄って阿呆な事を言い出すカズヤにナツミは裏拳で撃沈させる。
「ま、カズヤは放っておいて確かに川上おかしいぞ?さっきから上の空ってーか。」
ぶっ倒れているカズヤを跨いでシンジが話しに参加する。ケイはただ俯いて
「な、何でもないよぉ?うん、何でもないよ。」
と繰り返すばかりだ。
「ふ〜ん?まぁ、それならいいんだけどさ。あ、そういえばさこの前の小久保君と女の子!何だったんだろうね?」
ナツミの言葉にケイがビクリと体を震わせる。
「ケイとしては気になるトコじゃなぁ〜い?うりうり〜。」
ナツミがニヤニヤしながらケイの肩を肘で小突く。
「小久保って・・・確かカナミと同じクラスの子だったな。何だ、川上は年下が好きだったのか。」
「・・・じゃないよ・・・・」
ケイがボソリと声をだす。その声が小さかったせいか、二人は全く聞いていないようにケイに絡んでいた。
「好きじゃない・・・好きなんかじゃないよ!あの二人は幼馴染で・・・私が出る幕はないんだよ・・・だから・・・」
ケイが少し強めに声を出す。はしゃいでいた二人は目を丸くして呆然としていた。
「だから・・・気にならないし・・・何より私はもう関係ないから。」
「へ?ちょ、ちょっとケイ?それどういう・・・」
ナツミがケイの肩を触る。しかし、ケイは立ち上がってそれを振り払うと俯いたまま
「ごめん、ナツミ。ちょっと調子悪いから怒鳴っちゃった・・・保健室行ってくるね。」
と小さく告げて教室を出て行った。
「ケイ・・・・まさかあんた・・・」
「ふっ・・・言ったろ?やっぱり川上はあのひでぶ!!」
ナツミは復活したカズヤを制裁すると心配そうにケイの後姿を見送った。
「マサヒコ君・・・私は・・・私は・・・」
ケイは重い足取りで保健室へ向かっていった。幸いなのは偶然立浪がマサヒコを屋上へ連れて行った
事で鉢合わせにならなかった事だろうか。
「それで・・・何の用ですか?」
屋上で風に吹かれながらマサヒコが若干不機嫌そうに言う。少し強めの風は立浪のスカートをヒラヒラと
めくりそうになるが、生憎マサヒコはそんな事に興味はない。
「君を笑いに来た・・・なーんて、どうどう?似てる?かっこよかった?」
「いや、意味わかんねーす。振られた俺を笑いに来たって事ですか?だったら、存分にどーぞ。」
マサヒコはハァと溜息をつきながら言う。しかし、立浪は一人で考え込んでいた。
「ああ、やっぱりフッたんだ。あの先輩は、まー本当に・・・自分が幸せになるってのが欠落してるってーか・・・」
「あのー、立浪さん?俺はさっぱり分からないですが?」
マサヒコは一応声をかけるが反応はない。しかし、すぐにウンと一人でうなずくとビシッとマサヒコに指差した。
「いい?小久保君。教えといてあげる。川上先輩はね、君の事本当に好きよ。これは間違いないわ。」
マサヒコはただ無言でその言葉を聞いている。立浪が続ける。
「川上先輩はとても優しい人。でも、優しいからこそ自分のせいで誰かを傷つけてしまう事を凄く恐れてる
んだよ。全く、先輩も馬鹿だよね〜。君の幼馴染だっけ?告白したのは。自分のせいでその子が君に
フラレたと思ってるんだから。そして、先輩は君をフッて幼馴染のこと付き合うように言ったと。
気づいてないんだよ・・・その判断が自分が一番好きな人を傷つけてるなんてさ。」
立浪はヤレヤレと心底呆れているようだ。
「それを俺に言って、俺にどうしろと?俺はもうフラれてー」
「だ・か・ら!それは絶対本心じゃないの!わっかんない子だなぁ、もう。君はこのままでいいのかな?」
マサヒコの言葉を遮って立浪が声を荒げる。それにマサヒコは反論する。
「いい訳ないじゃないですか。俺は納得できてませんよ。でも、もう会わない方がいいって言われた
んですよ?さよならって・・・だったら、どんな顔して会えばいいんですか?」
「さよならで他人になったなら、初めましてって会えばいいんじゃない?」
何言ってんの?と当然そうな顔をして言う立浪。マサヒコはポカーンとしている。
「ま、要するに二人が初めて出会ったようにすればいいんじゃない?またソコから始めればいいじゃん。
私が言いたいのはコレだけ。まぁ、決めるのは君だけんどもね〜。ほいじゃね。グッドラック♪」
立浪はマサヒコの額を人差し指でチョンと押すとご機嫌そうに屋上を去っていった。
「出会った時のように・・・か・・・」
マサヒコは屋上に立ち尽くしている。だが、その瞳には光が戻っていた。
「ねー、ケイ?」
「ん?なぁに、ナツミ。」
昼休み、ナツミは保健室から戻ってきたケイと二人で食事を取っていた。ケイはご機嫌そうに箸を進める
一方で、ナツミは何か疑惑の目をケイに向けていた。
「も〜、何〜?そんな目で見ないでよ〜。」
「ケイ。あんたさ、小久保君フッたって本当?」
ケイの箸がピクリと止まる。徐々に顔を伏せると小さくウンとだけ答える。
「何で?私はどうも腑に落ちないんだよね。貴方、あの子の事好きだったじゃない?どうして?」
ナツミの口調は明らかに厳しいようだった。ケイは俯いたまま小さな声で言う。
「ナツミも見たよね?ほら、この前の休み・・・あの子ね、マサヒコ君の幼馴染なんだ。私、あの子を
傷つけちゃった。私がいなければきっと、あの子がマサヒコ君と付き合ってたんだよ。だから・・・」
パン!!と、乾いた音が響いた。ケイは何が起こったかわからなかった。ただ、頬に残る痛みが
その正体を教えてくれた。
「馬鹿!あんたって子は・・・あんたのその行動が彼を傷つけたってどうして気づかないの?
あなた、いつも嬉しそうに彼のこと話してくれたじゃない。なのに、何でそんな事できるのよ!?」
明らかにナツミは怒っている。まぁ、ビンタをするくらいだから言うまでもないのだが。
「私は怖いの・・・私のせいで誰かを傷つけることが。だから、私が身を引けばいいと思って。」
「ああ、もう!何であんたは自分が幸せになるって選択肢がないのよ!?確かに、自分のせいで
誰かがフラれて傷つくのは嫌でしょうね。でもね・・・それを決めるのは貴方じゃないのよ!?
自惚れないで。あの子がフラれたのは、小久保君が決断した事なんだよ!?
ガーッと捲くし立てるナツミ。ケイは俯いて体をただ、震わせていた。
「好きなんでしょ?彼のこと。だったらさ・・・彼の気持ち汲んであげなよ。」
ナツミがポンとケイの肩に手を置く。顔を上げたケイの顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
「ナツミ・・・ぐすっ、ひっく、うん、ありがとう・・・ありが・・・とう・・・」
泣きじゃくるケイをナツミは抱きしめた。
「よしよし・・・ケイ。貴方の彼が好きって気持ち、しっかり伝わったわ。辛かったよね。演じるのは・・・」
ナツミがケイの髪を指で撫でる。ケイの髪はサラサラと流れていく。
「私が絶対二人の気持ちは無駄にさせないから・・・ケイ、放課後教室にいるのよ。いいわね?」
「あ・・・マサちゃん。あの・・・ちょっと時間いいかな。」
マサヒコが学校から帰るとき、偶然か必然か。ミサキと出会った。マサヒコは特に断る理由もなく
ミサキと店に入った。
「マサちゃん、リンちゃんから聞いたけど・・・その、何かあったの?」
「ん?ああ。まぁ、情けない話なんだけどな。」
マサヒコはミサキに全てを話した。話を進めるたびにミサキの顔色は曇っていった。
「ごめんね、マサちゃん。私のせいだ・・・」
「いや、ミサキのせいなんかじゃないよ。気にする事はないさ。」
マサヒコはそう言うが、ミサキの顔は浮かない。矢張り気にしているようだった。
「うん、ありがとう。それで、マサちゃんはこれからどうするの?」
マサヒコは黙ってしまう。その答えは未だに出ていない。確かに母親や、立浪さんの言い分は分かる。
しかし・・・マサヒコには恐怖心が残っていた。
「正直迷ってる。もう一回告白しても、俺はまたフラれるかもしれない。それが怖いんだ・・・」
マサヒコの頭に再びあのシーンがフラッシュバックする。それは言い様のない恐怖だった。
「私は・・・私はマサちゃんにもう一回頑張って欲しいな。」
「え・・・・?」
ミサキの口から出たのは、意外な言葉だった。
「私、分かっちゃってた。あの人はきっとマサちゃんの事が好きで。マサちゃんはあの人が好きで。
えへへ、変だよね。私は不思議な事に二人がお似合いだなぁなんて思っちゃってたんだよ。」
ミサキがニコッと笑顔を見せる。その笑顔はどこか儚くて、綺麗だった。
「ミサキ・・・お前・・・」
「それでね?二人が付き合ったら、あの人を私にも紹介して欲しいな。マサちゃんの、『幼馴染』として。
昔のマサちゃんの話とか、マサちゃんの意外な一面とか・・・たくさんたくさんお話したいんだ。
だから・・・だから頑張ってマサちゃん。」
ミサキの瞳から涙が零れ落ちる。それは、長く抱いてきた恋心との決別を意味していた。
だが、きっとミサキにとって、それは悲しい決別ではなく未来へ進むための決別。
「ミサキ。ありがとう・・・俺、もう一回いって来る。ダメならそれでいい。俺も気持ちを全部伝えてくる。
ミサキの『幼馴染』として、これ以上カッコ悪い事できないからな・・・ありがとう。」
マサヒコがミサキの頭に手を載せる。ミサキも手で涙を拭うと精一杯の笑顔を作って笑った。
それは、少年と少女の淡い恋のピリオドを告げる笑顔だった。
「決心・・・ついたみたいだね。」
後ろから聞こえる声にマサヒコがビクリと体を振るわせた。振り返るとその声の主は今岡ナツミだった。
「幼馴染ってのも難しいわねぇ。でも、やっぱりいい物だね。」
ナツミが一人で納得したように腕を組んでウンウンと頷いている。
「い、今岡先輩。何でここに・・・と言うか、いつからここに!?」
「貴方達が店入るのが見えたからね。それで、もしかしたらと思ってね。さて、鉄は熱い内に打てって言葉
知ってるかな?ケイは、教室にいるよ。ぼーっと外を見てる。あの子だって、後悔してるのよ。
小久保君、行ってあげて。貴方は・・・ケイが本当に望んでいる人なんだから。」
マサヒコはその言葉を聞き終わるか終わらないか、店を飛び出した。目的地は言うまでもない。
「ふふっ・・・頑張れ、男の子。」
「マサちゃん、頑張ってね。」
ナツミとミサキの声を背中に受ける。マサヒコは走った。心臓が激しく動き回る。
全身から汗が噴出すのが分かる。それでも、止めるわけにはいかない。
否、体が、心が、何よりマサヒコ自身が止まる事を許さない。
「ハッ・・・ハッ・・・はっ・・・はぁ・・・はっ・・・・」
息が乱れてくる。特に運動神経が悪いわけではないが、運動部でもないマサヒコに数キロのダッシュは
相当にキツイ。しかし、不思議と足は軽かった。そこにきっとあの人がいるから。
その後なんて考えちゃいない。ただ、顔を合わせたい。話がしたい。気持ちを伝えたい。何より・・・
逢いたい 想い人に 大好きな人に 川上ケイに
校門を潜り抜け下駄箱を走り抜ける。まだ校内に残っている生徒は何事かとマサヒコを見る。
しかし、マサヒコには関係なかった。見えていない。見えるのは、あの人だけ。
階段を駆け上る。チラリと演劇部のほうを見る。茶髪の生徒がグッと親指を突き出し微笑んでる気がした。
さらに階段を上る。そして、三年生の教室棟。初めて出会った廊下。別れを告げられた廊下。
思えば、全てはこの廊下で始まったのだった。そして、その廊下には一つの少女の影があった。
マサヒコは少女にゆっくり近づいていく。少女は振り返ることはしない。
「よくこの廊下で会いますね・・・先輩。」
「・・・私が後ろから話しかけられるのが嫌いなのは忘れちゃったのかな?」
ゆっくりと二人の距離が縮まっていく。ゆっくり、ゆっくり歩を進める。
「知っていますよ・・・俺は貴方の事なら何でも知ってるつもりですよ。好きですから。」
「そう・・・だったら何で後ろから話しかけるの?」
そして、ケイの真後ろでマサヒコは歩みを止めた。ケイの香りが鼻をつく。それはとても懐かしい香りがした。
「俺もケイさんの言う事分かりますよ。後ろってのは誰でも怖いもんです。でも・・・こんな魔法もあるんですよ?」
「ま・・・ほう?きゃっ・・・・」
マサヒコはケイを後ろから抱きしめた。ただ、優しく。マサヒコの体温はケイに、ケイの体温はマサヒコに。
お互いの温かさが伝わっていく。ケイも始めは体を震わせたが、今はマサヒコの腕の中だ。
「コレが・・・魔法?」
「そうですよ。抱きしめるのは、どんな言葉よりも気持ちが伝わる不思議な魔法なんです。」
マサヒコが少しずつ、少しずつ力を入れていく。ケイの柔らかい体がマサヒコの腕を、体を包み込む。
「でもやっぱり、私は・・・後ろは怖いよ・・・マサヒコ君でも・・・」
「それは嘘ですよ。だって、ケイさんからは・・・ちっとも恐怖が伝わってきてないですから。俺は、こうも
思うんです。自分の後ろを任せられる。それだけ信頼してる。そんな人も、いるべきなんじゃないかって。
俺はケイさんが好きです・・・大好きです。俺に・・・ケイさんの後ろ、守らせてくれませんか?」
ケイは自分を抱きしめているマサヒコの両手を自分の両手で包み込んだ。
「マサヒコ君・・・ありがとう。ごめんね・・・私・・・君を傷つけたのに・・・それでも君はー」
「好きですよ。誰よりも。別れはケイさんの優しさ。俺はそんな優しいケイさんを・・・ずっと守っていきたい。」
マサヒコの手をケイの涙が伝っていく。マサヒコは一層強くケイを抱きしめた。
「私も・・・マサヒコ君が好き・・・大好き。マサヒコ君・・・」
ケイが後ろを向く。久しぶりに合わせる顔。それはどんな花より美しく、一点の曇りもない笑顔だった。
二人はキスをした。それは、長いようで短く、短いようで長く、永遠のようで一瞬で、一瞬のようで永遠だった。
「マサヒコ君。あのね?」
唇を離す。ほのかに朱に染まった頬をしたままケイは言葉を続ける。
「私の後ろに立っていいのは・・・」
二人は、ここからはじまる。長い長い、旅路の第一歩。もし、どんな困難があっても二人なら乗り越えるだろう。
「私を後ろから抱きしめていいのは・・・」
だって、沢山の人が二人を応援してくれてるのだから。少女は、最高の笑顔を、最愛の人に向けた。
「マサヒコ君だけなんだから!」
END
以上です。これにてマサヒコとケイの話の本編は終了と相成ります。
お付き合いしてくださった方々に感謝感謝です。
ぶっちゃけ、最後のケイの台詞のためだけに今までの話はあったようなもんです。
これだけは当初から絶対最後はコレって決めていたので。最後の流れはお気に入りです。
さて、次回の投下はアフターストーリーとして、二人の初デート、初体験を書こうと
思ってます。それでは、次回にお会いしましょう。
おつかれさん
乙
ここ数日は長時間氏→そら氏→以下ループの凄まじいローテだな
今やっと、そら氏の『私の後ろに・・・』、全部読み終えました
凄いですね、本当に
「とりあえずエロくしてみよう」というだけの理由でエロSS書いてた自分が情けないです
ただ、思春期読んだ事無いからケイって誰かわかんないのが残念でした
明日古本屋に行って思春期買ってみます
そら氏、お疲れ様でした
そら氏お疲れ様でした。
んで、長時間クンさぁ自分語…凄くうざいよ。
お前のシホ嫌いな理由なんか激しくどーでもいいんだよ知らんがな本気で、
てゆーかSS連投し過ぎなんだよ。少しは控えろよ、他の職人様が投下しにくいだろがーよ。
そら氏GJ!そしてこれで四つ目の長編完結お疲れ様です。今回もそら節全開で読んでいていい気分になれましたよ。
ラストのくだりは全てが凝縮されてますね。
そして立浪さん萌えす。
>>長時間氏
>>そら氏
2人供にGJ!
アヤナにケイに立浪に萌たぜ……
長時間氏、そら氏GJ!
117
↓
\○ノ
三 /て○ //
人 /ヽ
ついでに言うとマテラッツィのAAは(ι´_ゝ`)で微妙に違うぞ
ご両人乙
まあ他の職人さんがいなくなったわけじゃなし、
固めうちもアリと言えばアリだとオモ
しかし不覚にもマテラッツィでクソワロテしもうたわいw
つ【スルー】
皆マサヒコやシンジ並にツッコミ体質なんだなぁ
やっぱりツッコまずにはいられ〜〜ん!
皆、尻の穴を守れ!
417 :
マカナ:2006/07/15(土) 17:16:42 ID:KqlMGdyE
そういや白帯侍氏のアフターはまだかな?まだ楽しみにしてるんだけど。
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
例のアヤナ帰国ものです。導入部ですので、エロはありませんがご容赦下さい。
スルー対象ワードは「エロなし」「アヤナ一人称」です。
題は「ただいま」です。
では投下↓
私の財布には、常に一枚の写真が入っている。
男の写真だ。
別に、有名なスポーツ選手や映画俳優なんかじゃない。
何の変哲もない、ただの少年のだ。
もちろん、財布に入れてあるのには、きちんとした理由がある。
まったく、これだからアメリカ人は、などと短絡的な結論を出すつもりはないが、
やっぱりお国柄の違いと言うか何と言うか。
ハイスクールに通っていた三年間、私は何人もの男性から言い寄られた。
まだ若いから、とか、興味が無いから、てな感じの言葉は、撃退にまったく効果が無かった。
連中のしつこさ、そして屈託の無さは間違いなく日本の男のそれより上だろうと思う。
と言うより、性行為に対する価値観がどうも根本的に違うような気がする。
口では日本人女性は貞淑だとかエキゾチックだとか言っておきながら、
連中の目線は例外無く私の胸に、しかも露骨にジロジロと注がれていたりするのだ。
処女で、恋愛経験の無い私でもわかるくらいに、連中の体全体から発せられていた「ヤラせろオーラ」。
本当、ふざけるなと言いたい。
無論、真面目に交流を望んでくる男もいたことはいた。
だが悲しいかな、それらは例外的存在、つまりは極僅かしかいなかった。
……で、中には何度断ってもしつこくつきまとってくる男どももいるわけで、
それらにいい加減うんざりした私は、一計を案じた。
「日本に恋人がいるのよ!」と、一枚の写真を突きつけてやったのだ。
一人の少年が写っている写真を。
それでまあ、ソイツは君には似合わないとか、日本は離れてるから関係ないとか、
好き勝手なことを言ってきたけど、何とか最終的に撃退は出来た。
引き下がるってことは、やっぱり私のカラダだけが目当てだったんだなってことで、また腹立たしいのだが。
それにしても、何と役に立ってくれた写真であることか。
同じクラスのボブ・デービッドソンから、何故か女教師のマリア先生まで、言い寄る連中は全てこの一枚で追い払った。
お守りと言うか、魔除けと言うか……男除けというか。
たいした御利益ではあった。
まあ、つまり口実に過ぎなかったのだ。
寄ってくる連中を追い払うための、口実に。
誰でも良かったわけで、家にあった同年齢の男の写真は彼のものしかなかったわけで。
その写真に写っている少年の名前。
それは、小久保マサヒコ。
私の中学生時代の同級生。
私の終生のライバルの―――恋人。
私は到着出口に着くと、まず大きく深呼吸をしてみた。
空港は、その国、その都市ごとに『ニオイ』が違うという。
例えば、インドの空港ならカレーのニオイ、日本なら味噌汁と沢庵という風にだ。
……嘘か真かで言えば、間違いなく嘘なのだろう。
いや、最初からわかってると言えばわかってるんだけど……。
飛行機の中で暇つぶしに読んでた本にそんな類のことが書かれていたので、まあ、ちょっと気になっただけ。
「ふぅ……」
それでもいちいち確認してしまう辺り、私も大人気ないと言うか、変にこだわりが強いと言うか。
それとも、そんなことをしてしまうくらい、緊張してしまっているのだろうか。
いやいや、緊張する理由なんてない。久しぶりの日本、というわけではないのだし。
大体、この三年間、何度も友人知人に会うために帰ってきている。
しかも、前回の帰国はたった三ヶ月程前。
……まあ確かに、気が昂ぶっていないと言えば、嘘になる。
何せ、今回は一時帰国じゃない。
一時じゃなくて、完全帰国。
文字通り、『帰って』きたんだから。
「……」
手荷物引渡場でトランクや鞄を受け取ると、私は到着ロビーへと歩を進めた。
私と同じように、他所の国から日本に帰ってきた人、そして出迎えの人で、ごたごたとしている。
飛び交う日本語を聞くと、改めてここが日本であること、帰ってきたことを実感する。
アメリカもいいところだったと思うが、やっぱり生まれ育った国は違う。
パズルのピースがぴったりはまった時の感覚、落ち着くところに落ち着いた、という安堵感がある
「ふぅ……」
さて。
この私にも出迎えに来てくれている人がいるのだが。
その人は、ソイツは―――家族ではないし、親戚でもない。
強いて言うなら、友人。
いや、強いて言わなくても『友人』に間違いないんだけど。
何て言うか、『友人』という言葉で簡潔に片付けてしまっていいものかどうか。
……私が若干緊張気味なのは、正直、ソイツのせいでもある。
「……いや」
私は、頬をペチペチと掌で叩き、気を引き締めた。
頬が緩みそうになるのを止めたわけではない。
大体、何で私がアイツのことでそんな―――
「若田部!」
「ひゃう!」
……驚いた。
心臓が飛び出るかと思った。いや、誇張でも何でもなくて。
その、飛び出し損ねた(?)心臓の鼓動が、急激にアップするのがわかる。
首の後ろ辺りがカーッと熱くなっていく。
耳たぶがジンジンしてくる。
いけない、いけない。このままじゃ、いけない。
「……ッ」
不意打ちに負けちゃいけない。
いや、何に負けるかって、とにかく負けちゃいけない。
一秒、二秒、三秒、しっかりと足を踏みしめ、呼吸を整える。
そして、肩を少しいからせて、勢いをつけて……振り向く。
相手の顔を直視しないように瞳を操作し、やや荒めの口調で。
「迎えなら正面から来なさいよ、小久保君!」
あ。
失敗した。
声が上ずってしまった。
恥ずかしい、とても恥ずかしい。恥ずかし過ぎる。
「あ、う……」
外していた視線を、ゆっくりと、ソイツの顔へと持っていく。
ソイツは、目を大きく見開き、ポカンと口を開けていた。
何で怒鳴られたのか、まるでわからないといった感じに。
いや、そりゃまあ、わからないのも無理ないけど。
自分でも、今のは結構不自然だったかもって自覚はある。
だが、その、後ろから声をかける方も、気遣いが無いと言うか、何と言うか。
真正面から徐々に近づいてきてくれていれば、雰囲気が出た……じゃない、心に余裕を持って対応出来たのに。
「……いや、その、そんなに怒ることか?」
きょとんとした表情で、彼は―――小久保マサヒコは答えた。
「う……そ、その、背後から声をかけないで、ってことよ! いきなり!」
「……そ、そうか。そりゃ悪かった」
ああああ、違う。
やっぱり決定的に何か違う。
負けるとか何とかじゃなくて、素直に「迎えに来てくれてありがとう」と言うべきだった。
軽く自己嫌悪。
「と、とにかくさ。駐車場に車を停めてあるから、そっちへ行こう」
そう言いながら、私の手から荷物を取り、ひょいと肩に担ぐ小久保君。
いかにも「気にしてないよ」って態度だけど……。
こっちは気にしてしまう、うううっ。
「じゃ、行こうか」
「え、あ……うん」
私は結構重たいと感じていたのだが、男と女の力の差か、彼に担がれた鞄は妙に軽そうに見えた。
「……」
今、鞄の向こうにある彼の顔。
それは……写真の中より、ずっとずっと大人っぽい。
そんなの当たり前だし、度々帰国しては会っていたのだから、今更驚くことでもないのだけれど。
でも、だけど。
「って、若田部? 何突っ立ってるんだ?」
「あ……ご、ごめん」
だけど、だけど。
眩しかった。
とても、とても眩しかった。
直視出来ないくらいに、眩しかった。
駐車場に停まっていたのは、可愛らしい、明るい黄色の軽自動車。
アメリカでは、こんなタイプの車はほとんど見なかった。
ピックアップトラックかごついバンタイプばっかりだった。
まあ、私の住んでた街がそうなだけかもしれないけれど。
「これ、小久保君の車?」
「いや、父さんのだよ。まあ、父さんは滅多に乗らないし母さんは免許無いし、もう俺のものみたいなもんだけどな」
「へぇ……って、小久保君、運転免許持ってたっけ」
「そりゃ、持ってなきゃ運転できないだろ」
「う、そ、それは確かにそうだけど」
そっか、小久保君、運転免許取ったんだ。
しかし、車か。そうね、これからは車があったほうが便利かもしれない。
何と言っても、一人暮らしをするわけだし。
買い物に行くのだって、遊びに行くのだって、車があるのと無いのとでは、行動範囲が全然違ってくる。
機会を見つけて、教習所に通ってみよう。
それくらいの時間的余裕はある。
大学の帰国生入試を受けるにしても、来春に保育士の専門学校を受験するにしても。
「荷物、後ろの席でいいか?」
「あ、え、うん、構わないけど」
……えーと、ちょっと待て。
私が持っている、衣類の入ったトランクと、小物が入っている肩掛けの小さい鞄。
そして小久保君が担いでいる、コマゴマとした生活必需品が入っている鞄。
これだけで後部座席はきゅうきゅうになってしまうのだが。
「じゃ、若田部は助手席に乗って」
あ、やっぱりそうなるのか。
「……うん」
問題は無い。
たかが助手席に座るくらい、何だと言うのだ。
おかしいことはない、至って普通だ。
だけどしかし。
どうして私は、こんなに緊張しているのだろうか。
「えっと、あの地図の通りに行けばいいんだよな? ミサキに送ったメールに添付してあったアレで」
「あ、う、うん。そう」
「ミサキと的山は先に行ってるから、向こうで会えるはずさ」
「……ねえ、小久保君」
「ん?」
「……ううん、何でもない」
馬鹿馬鹿しい。
私は今、何を彼に聞こうとしたのだろう。
わかりきっていることじゃない。
今、私が座っているこの席に、天野さんが座ったことがあるか、なんて。
恋人同士なんだから、つきあっているんだから。
一緒にドライブに行ってるに決まっている。
座ったことがあるに、決まっている。
「それじゃあ、出すよ」
「うん……」
彼の方から目を反らし、窓の外を見る。
空は雲も無く、どこまでも青い。
空にアメリカも日本も違いは無いはずだが、それでも、「日本の空」という感じがする。
不思議なものだ。本当に、不思議なものだ。
「あっ、そうだ、若田部!」
「ふぇ!?」
またしても不意打ちだ。
ぼーっとしてると、ついつい右側を向いてしまいそうで、頑張って外を見ていたのに。
この強襲っぷりでは、どうにも反応しないわけにはいかない。
「な、何よ!?」
「あー、いや……忘れてたよ」
「だから、何、が……、っ」
声を荒げて糾弾しようとしたが、出来なかった。
彼の顔が、小久保君の顔が、とても、とても優しいものだったから。
「これを言うのを忘れてた。……おかえり、若田部」
「あ……」
あ、ああ。
何だろう、爪先から、何かがすーっと上がってくる。
胸の奥がじわじわと熱くなる。
顔が、顔の制御がきかない。
目蓋が痺れ、口が緩む。
そして、半ば自動的に、喉から舌へと、言葉がせりあがっていく。
「……うん、小久保君……ただいま」
私の財布のには、常に一枚の写真が入っている。
男の写真だ。
そう、それは口実に過ぎなかった。
寄ってくる連中を追い払うための、口実に。
誰でも良かったわけで、家にあった同年齢の男の写真は彼のものしかなかったわけで。
だけどある日、不意に気づいた。
いや、気づいてしまった。
言い寄ってくる連中を追い払う以外にも、その写真を取り出していたのを。
ちょっとしたミスを犯してしまい、先生に怒られた時。
しつこい男を退けた時。
そして、日本が恋しくなった時。
その度に、写真を手に取っていたのを。
ただ、ぼうっと写真の中の少年を見つめているのを。
見つめている時間が、日に日に増えていっていたのを。
その写真に写っている少年の名前。
それは、小久保マサヒコ。
私の中学生時代の同級生。
私の終生のライバルの恋人。
そして―――
私が、好きになってしまった人。
中学の頃は気づかなかった、アメリカに行って、離れてみて改めてわかった、初恋の人。
写真の縁は何時の間にか―――ボロボロになってしまっていた。
ここまでです。続きはまた後日。
今のところエロシーンはひとつ予定してます(マサ×ミサキを覗いてしまうアヤナ)。
マサ×アヤナは、今のところ入れるべきかどうか迷ってます。
終わり方は決まってますが、そこだけを決めかねてます。
では、また。
ピンキリ氏、相変わらずのGJ!!です。
アヤナ帰国モノキタコレwwwラストがどうなるのか楽しみに待っております。
さすがピンキリ氏!!読ませる文章書くなぁ
ストーリーも先が予想出来なくて超期待してしまいます!!
GJ!!!!!
シホ「まさかユーリ 本気でやる気じゃ・・・」
ヒロキ「それじゃあ始めて」
ユーリ「・・・はい」
シホ「ちょっといくらなんでもこれ・・・」
ユーリ「ふんっ!!んんんっ!!」
プシュアアアアア
シホ「いやぁあああああ!!!!」
ヒロキ「ほら・・・ちゃんと飲んで」
シホ「ごはごゴホッ!!こんなのやだああああっ!!!」
ユーリ「ごめんなさいシホさん・・・んんんっ!!!」
ピンキリ氏GJ!
いや〜早めに寝た甲斐がありますた。
ピンキリ氏乙です。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 アヤナ! アヤナ!
⊂彡 略奪! 略奪!
な展開を期待すます(*´Д`)ハァハァ
マサがアヤナも受けとめてあげればいいんだ!
そしてミサキも含めて3P
ってそういう話じゃないですかそうですか
>>ピンキリ氏
GJ!
アヤナ帰国キタ━━(゚∀゚)━━!!
相変わらずのツンデレっぷり!(・∀・)イイ!!
続き、楽しみに待ってます!
GJでした!
ピンキリ氏、GJ。細かい心理描写、雰囲気出てますね。
ちょっと豆知識。
米国は車社会です。ミドルクラスの家庭の子供で、
ハイスクールに通って免許無しというのはまずありえません。
近所にショッピングに行くにも、友達と映画に行くにも、デートに出かけるにも、
親に車で送迎してもらうか、自分で運転するか、の二択です。
そして、米国で取得した運転免許は、簡単な適正試験をうければ日本の免許に切り替えができます。
ピンキリ氏、初めまして。
アヤナのツンデレっぷりが可愛くて素敵です。
さて、新作が出来上がったので投下します。
『的山リンコの性知識講座』
ちょっと長いので、今回はさすがに分割して投下します。
『的山リンコの性知識講座』
-1-
的山リンコは悩んでいた。
天然ボケである彼女には、意外と悩みが多い。
忘れ物の回数、睡魔の激しさ、そして自分の体の成長の遅さが主である。
中でも、身体的な成長の遅さは、一応女の子である彼女にとっては、重要なウェイトをしめていた。
家庭教師の中村リョーコは「貧乳の方が良いって男もいっぱいいるわよ?」と大笑いするものの
自分自身がそれで納得出来る事は無かった。
周囲が思う以上に、彼女は自分を女として意識していたのだ。
中学を卒業する直前ぐらいから、友人の天野ミサキが
以前にも増してイキイキした表情をするようになった事は、さすがのリンコでもわかっていた。
女性は恋をすると魅力的になるというが、まさにそれだろう。
小久保マサヒコと付き合うようになってからのミサキは、それまでリンコと一緒に
バストアップ体操をしていたとは思えない程、女性的な魅力に磨きがかかっていた。
だからと言って胸がいきなり大きくなっていたわけでもなかったが、
さりとて以前のサイズのまま、という程でもなかった。
着実に、ミサキの胸のサイズは大きくなっている。
「ねぇねぇ、ミサキちゃん」
ある日、リンコはミサキに問いただした。
「なぁに?リンちゃん」
「小久保君に、一日何回ぐらいおっぱい揉ませてるの?」
ブフッ!
ペットボトルの茶を飲んでいたマサヒコが噴き出した。
「な、ななななな……!!!111」
当のミサキも、顔を真っ赤にして言葉を詰まらせている。
「あのなぁ、的山……自主学習のためだけに俺の部屋に当然のように上がりこんでおいて
そんな中村みたいな事口走るんなら、今すぐ追い出してやっても良いんだぞ?」
「えー、だってミサキちゃんの胸、絶対中学の頃より大っきくなってるんだもん。
中村先生が、胸は揉むと大きくなるって昔言ってたしぃ……」
「あ、あのねぇリンちゃん?小久保君の言う通り、リンちゃんは今日ここに
あたしに勉強を教わるために来てるんでしょ?ちゃんと勉強しようよ、ね?」
「で、何回くらい?」
駄目だ、全然人の話を聞いていない。
「……そんなの、言えるわけ……」と口ごもったミサキの後ろからマサヒコが
「ば、馬鹿っ!そんな事言ったら……!」と止めに入ろうとしたが、時既に遅し、だった。
「へぇ、やっぱり揉ませてるんだぁ」
その時点になってやっと、ミサキも自分の迂闊な発言に後悔した。
マサヒコ程下ネタに耐性の出来ていないミサキは、このテの心理戦には弱かった。
「誘導尋問だよぅ、マサ君……」
「馬鹿、今のはお前が悪い……こんなもん、誘導尋問のうちにも入らん。
お前が馬鹿正直なだけだ……」
床に噴き出した茶をティッシュでふき取りながら、マサヒコは気をとりなおそうと努めた。
しかしリンコはしつこく聞いてくる。
自分は兎も角、ミサキがいつまでも耐えられるかどうかは微妙だった。
「あ、あのね、リンちゃん……そりゃあ私達、一応付き合ってるんだから
その……胸くらい揉まれてても、不思議じゃないでしょ?」
馬鹿……とマサヒコは心の中で呟いた。徹底的な無視を決め込むという事が、こいつには出来ないのか。
「いーなー、私も揉んでもらいたい」
「だったら彼氏でも作れば良いだろ。脱線してないで、さっさと問題集解けよ」
「もーわかってないなー小久保君は。彼氏が欲しいから、揉んでほしいんだよ」
……ハァ?(゚д゚)
「胸が大きくなれば、男の子の目をひけるでしょ?」
「……だったら自分で揉んでろよ」
「うーん、自分でも揉んでみたんだけど、あんまり効果無くて……
やっぱり人にやってもらった方が良いんじゃないかなぁ」
さり気なく爆弾発言をする辺りは、天然だからなのか、それとも中村の教え子だからなのか。
マサヒコはもう相手をする気は無かったが、ミサキが食いついてしまった。
「じ、自分でって……リンちゃん、いつも自分で揉んでるの?」
「だって、オナニーする時は胸も一緒にいじるでしょ?」
でしょ?と同意を求められても、ミサキには答えようがない。
その瞬間、ミサキはマサヒコの視線を背後から感じたが、それは明らかに、女性同士の猥談に対する興味ではなく
さっさと勉強をすすめろ、という、無言の圧力に他ならなかった。
「あのね、昔中村先生に聞いたの。女の子のオナニーは、良い事づくめらしいよ?」
どうでも良い話にマサヒコはブチ切れそうになったが、意外にもミサキが興味を持ったらしく、
彼女がリンコの話に耳を傾け始めたのを見て、とうとう諦めて、意識のスイッチを切る事に決めた。
「そ、それどういう事?リンちゃん……」
「感度が良くなるとか、女性ホルモンの分泌が多くなって綺麗になれて、若さを保てるとか。
逆に女の子のアソコって、使わないと性能が落ちるらしいよ」
その中村情報がどこまで本当か疑わしいとミサキは思ったが、
ドア越しに話を立ち聞きしていたマサヒコの母は、その説が正しい事を知っており、一人でウンウンと頷いていた。
もっとも、ドアの向こうにマサヒコの母がいる事は、誰も気づいていなかったが。
「だから私、綺麗な大人の女性になるために、毎日欠かさずオナニーしてるよ。
アヤナちゃんにはファッションスタイリストは向いてないって言われた事あるけど、いつか見返してやりたいもんねっ」
ふと見ると、机の上の問題集は最初の2、3問を除いて、空欄のままだ。
こいつは毎日何をするために俺の部屋に入り浸ってるんだ……マサヒコは外の風景にぼんやり視線を移しながら思った。
「あ、あとね、セックスって、結構エネルギーを消費するから、ダイエットに効果的らしいよ!」
もう知らん。お前らだけで喋ってろ、と言わんばかりに、マサヒコは廊下に出ようとした。
トイレに行くふりをしてそのまま二人が帰るまで逃亡していようと思ったのだ。
が、ドアは開かなかった。
「ん?おかしいな……」
ガチャガチャとドアノブを回すが、ドアは固く閉ざされて開かない。
その外側では、マサヒコの母がリンコの話に頷きながら、ドアの前にホウキをつっかえさせて、
マサヒコの逃亡を抑止しているところだった。
(その通りよ、えぇと……リンちゃん?だっけ。一説では週に三回のペースでセックスをすれば、
年間8400カロリー消費している事になると言われているわ。
これは年間で6回、サッカーの試合にフル出場しているのと同じ消費量になるのよ!
ホルモン分泌量の増加とともに筋肉・骨が丈夫になり、善玉コレステロールも……以下略)
「ミサキちゃんは、小久保君と毎日ヤってるから、ダイエット出来るね!」
「あ、い、いや、私達は、まだ……その……ほら、まだ付き合い始めて一ヶ月ぐらいだし……」
「……ひょっとして、まだミサキちゃんも小久保君と、してないの?」
ミサキとリンコは、ほぼ同時に、ドアの前で立ち尽くすマサヒコに視線を注いだ。
ミサキの目には、明らかに「もうそろそろ私達も……」という期待感と、恥じらいが見え隠れしていた。
事実、付き合ってからの二人は、キスやボディタッチは多くなっていたが、本番はまだだったのだ。
そもそも、そのチャンスがあまり多くない。今日の場合もそうだが、二人きりになれる機会が、案外少ないのだ。
通う高校が違うと、中学の時のようにはいかない。
平日の昼間は当然会えないし、夜は夜で双方とも家に家族がいる。休日も同様だ。
ラブホテルに気安く入る程の経済力は無いし、仮にあったとしても、どちらも積極的にそういう事を言い出すタイプではなかった。
マサヒコは逡巡した。
ドアは何故か開かない。窓から逃げようにも、ここは二階。やや危なっかしい。
そして背後には、自分と肉体的な関係に発展したいと切望している恋人と、その恋人を唆しかねない天然の痴女。
……もはや観念するしかあるまい。
が、問題は、どこまで観念するか、だ。
リンコは放っておくと「ミサキちゃんと本番してあげなよ」とか「私の胸も揉んで」とか言い出しかねない。
勿論ミサキと自分の初体験が人前であるなどという事態は避けたいし、それはミサキも同様だろう。
だが、口車に乗せられた時のミサキは何を言い出すかわからない。
中学時代、アイ先生と中村の馬鹿に騙されてマサヒコを「お兄ちゃん」と呼んできた事がある辺り、既に実績があると言える。
「あー……ミサキ、それと的山」
「なぁに?」ほえ?という様な表情でリンコが答えるが、ミサキは黙り込んだままだ。
「お前らがよからぬ事を考えるのは勝手だが、俺を巻き込むのは……」
この言葉を、マサヒコはすぐに後悔する。
「……よからぬ、ですって……?」ミサキから闘気がにじみ出てきた。
「ミ、ミサ……」言いかけたマサヒコの言葉を、ミサキは気にも留めずまくしたてた。
「よからぬ事って何よぉ……私と寝るのは、よからぬ事なのぉ……?」
……出た。悔しさに耐えるような、あのミサキのお得意の泣き顔だ。
具体的に言うと、「私はどうせ家庭科2ですよ」の時の、あの表情。
「あ、あのな、ミサキ……冷静になろうぜ。別にお前とするのは、その……吝かじゃないんだけどさ。
ただ、こういうのって、その場の勢いとかでするもんじゃないだろ?もっとムードとかお膳立てしてさ……」
「でも、セックスってのは大抵、勢いでするもんだって、中村先生言ってたよ?」
まとやまぁぁぁぁぁぁぁぁ!と叫びだしたくなるのを、マサヒコは堪えた。
と同時に、当時中学生だった教え子の教育に明らかに悪い事を、平然と教える中村の性格の悪さに腹が立った。
「マサ君……」
ミサキの目が潤んでいた。不意打ちな程の輝き。滝川クリステルもびっくりである。
しかも上目遣い、しかもいつもより声のトーンが高い、しかも顔が赤い。
「い、いやいやいや!お前ちょっと冷静になれって!今ここには、的山もいるんだぞ!?こんなところで……」
実際にはリンコだけではなく、ドアの向こうにマサヒコを産み落とした張本人がいるのだが、誰も気づいていない。
「そう言えば小久保君ってさぁ……」
「な、なんだ?」これ以上状況が悪くなりかねない事を、的山リンコはいとも簡単に口にする。
その事はマサヒコにも読めていたが、思わず反応してしまった。
「小久保君がEDって、本当なの?」
「EDって何なのか、俺は未だに知らないんだが……多分違う」
「えっとね、ちゃんと勃たない男の人の事を、そう言うらしいよ!」
普段自分より成績の良いマサヒコに、自分が何かを教えてやる事が出来たという満足感が、リンコに芽生えた。
いかにも得意そうな顔で、満面の笑みをマサヒコに向ける。何かに勝ったような気分のようだ。
「でねでね、中学以前にセックスを経験した人は、EDになる確率が高いらしいよ。あと、コミュニケーション能力が低下したり……」
ドアの向こう側にいたマサヒコの母は、人知れず大きく頷いた。
(その通りよ、リンちゃん!精神的に未成熟な段階でセックスする事は危険なの。
結果、勉強が手につかなくなったり、落ちこぼれたり、引きこもりやニートになる確率が……はっ!)
そこでマサヒコの母は気づいた。
家庭教師を雇う以前のマサヒコは、成績が悪かった。勉強が手につかず、まさに落ちこぼれ一歩手前だった。
「まさか……」
ミサキとマサヒコの母が、小声でそう呟いたのは、ほぼ同時だった。
「ひょっとしてマサ君、私と付き合う前から、誰かとすでにしてたの……?」
「んなワケないだろうが!俺はお前と付き合うまで、彼女なんて出来た事ないんだから!」
「でも、彼女はいなくても、アイ先生とはいつも親密だったよね……?」
「お前……まさか、先生と俺の関係を疑ってんのか!?あり得ねぇだろ!」
しかしマサヒコの言葉はミサキにはもはや届いていなかった。
思えば、疑うべきだったのだ。
事実、最初は疑っていたではないか。濱中アイを、生徒を誑かす淫乱女教師だと、思っていたではないか。
布団の中でいかがわしい行為――実際には光の屈折の実験――をしたり
両親のいない夜に二人きりで――実際には嵐で帰宅出来なかっただけ――過ごしたり。
いつの間にか信用してしまっていた。
自分の彼氏の事も、あの優しい家庭教師の事も。
いや、今でも信じている。信じてはいるが、しかし小なりとはいえ、不信は払わねばならない。
とすれば、やる事は一つ。
マサヒコがEDでない事を証明する事が、同時に彼が童貞である事の証明に繋がる。
勿論実際にはそう単純に証明出来るものではないのだが、彼女の思い込みの激しさは折り紙付きである。
「……しましょう。マサ君。今、すぐ」
目がすわっていた。
マサヒコには、それを断ってこの場を逃亡する術が無かった。
マサヒコの母は、もうつっかえ棒がいらないだろうと判断し、ほうきをドアから離した。
そうしてこっそりとドアを開け、隙間から中の様子をうかがった。
今回はここまでです。
寸止めで大変申し訳なく思いますが、
また今日の夜にでも続きを投下してみようかと思っています。
原稿自体は、誤字脱字を除けばもう完成しているので。
この先も、可能な限りの性知識を盛り込んでいます。
既に知っている方にはつまらない内容でしょうが、お目汚しの程ご容赦いただければ幸いです。
生殺しだ〜!
続きまってます!
アヤナ厨うぜぇ
マサミサになったんだからいい加減見苦しい妄想は止めれ
略奪って馬鹿だろ?
長時間氏GJだけどSSを使ったキャラヘイトはどうかと思う
中村嫌いなら出すなよ
出さないと言えば文句を言い
出したら出したでまた文句
まぁ発言者が違うんだろうとは思うが
いい加減そういう罵倒はやめにしないか
そもそもリョーコは原作からして、そんなまともな扱いされてたわけじゃなし
むしろ長時間氏はリョーコをキーマンとして登場させた分、全くキャラヘイトじゃないと思うが
つーか自由なカップリングを否定するぐらいなら、SSなんて読まなくても・・・
まあ要するに
痴女はイイ
皆様GJ!
>>441 マサママの行動にいちいち萌えるってのが、このSSの正しい読み方だと思うw
思ったよりお気に召していただけたようで、嬉しい限りです。
あ、因みに俺はアヤナ厨というわけではありません。
ただ単に、アヤナみたいな性格の子は、ストーリーを作りやすいから使っただけで
本来はリンコのが10倍は好きです。ま、どうでも良い事ですが……。
マサママはそんなに目立った活躍をしませんが、どうぞ存分に萌えて下さい(笑)
では、続きをどうぞ。
-2-
今までソフトなキスは何度か交わしてきたが、濃厚なディープキスは初めてだった。
お互いに不慣れなためにその舌使いは拙かったが、問題はテクではなくハートである。
マサヒコもミサキも、お互いに愛を確認するようにキスを交わし続けた。
「そう言えば、フレンチキスって本当は、舌をねっとりと絡める濃厚なキスの事を言うらしいよ」
リンコが横から茶々を入れるが、二人とも気にしなかった。
まるでそこにリンコなど、他の人間などいないかのように、気兼ねなく深くキスを交わした。
リンコにとっては勉強になる反面、蚊帳の外のようで面白くない。
マサヒコは服の上からミサキの胸を揉んでいたが、ミサキがその手をとって、胸から離した。
「……嫌なのか?」
「ううん、違う……今日は、直接触ってほしいの……マサ君」
言われるがままに、マサヒコはミサキの白いブラウスのボタンを外していった。
慣れないためにやはり手間取ったが、それが済むと、控えめな乳房と、それを覆うブラジャーがそこに現れた。
「あ……あんまりジロジロ見ないで」
「あ、いや……ごめん」
しかしミサキは、言葉とは裏腹に、もっと堪能してほしいと言わんばかりに、ブラのホックを外した。
マサヒコはそれを手でつまんで、そっとベッドの端に退けた。
そうして、初めて見る自分の恋人の生の乳房に、可愛らしいその先端の突起物に、食い入るように指を這わせた。
その指の動きがあまりに遠慮がちだっために、ミサキは不満の声をもらした。
「何か、マサ君……ビビってない?」
「わ、悪いかよ、俺本当に初めてなんだってば!」
「もう……ほら、お口の方が疎かになってるよ……」
そう言われてマサヒコは、思い出したようにミサキと再びキスをした。
同時に、胸を揉みしだく手と指の動きも忘れない。
先程と違って、ミサキの口から、唾液とは別に、甘い吐息が漏れ出してきた。
たっぷり10分程、二人はその行為を続けた。
ミサキはその続きを期待していたが、マサヒコはどのタイミングで次のステップに移るべきか迷っていた。
恐らくリンコが「いつまで続けるの?」と横槍をいれなければ、後一時間はそうしていた事だろう。
「でも、毎日こんなに揉んでもらってたら、胸もきっと大きくなるよね!」
「だから、お前は自分で揉んでろっての……」
「だから、毎日自分で揉んでるってば。さっき言ったでしょ?私毎日オナ……」
「わかったわかった、お前とりあえず黙ってろ」
ドアの向こう側でマサヒコの母は笑いをこらえていた。
二人の会話を尻目に、ミサキはひっそりとスカートを脱いでいた。
しかしさすがにパンティは、まだ抵抗があるらしく、自分では脱げなかった。
マサヒコは構わず、下着の上からミサキのアソコを指先で撫でてみた。
「どうだ、ミサキ……感じるか?」
「ううん……なんか、よくわかんない。くすぐったい……」
「ミサキちゃん駄目だなぁ。普段オナニーしてないから、感度が発達してないん……」
「黙れって」
しかし、程なくしてミサキの下着がほんのりと湿ってきた。
好きな男に触られているという快感、プラス友人に見られているという背徳。
よくない事だと自覚しつつも、ミサキは反応を示し始めていた。
「ミサキ……脱がして良いか?」
「えぅ……ちょ、ちょっと、ま、待って……自分で脱ぐ、から……」
さすがにパンティまで脱がされる覚悟は、まだ無いらしい。
もっとも、この後に控えている行為を考えれば、相手に下着を剥ぎ取られる事など
大した覚悟ではなかったのだと、後になって知る事になるのだが。
兎も角ミサキは少しずつ、しかししっかりと下着を脱いだ。
そこには、控えめな恥毛に覆われたオアシスが、静かに水分をたたえていた。
「何度見てもミサキちゃんの毛が羨ましいなぁ」
「高校生なんだから、普通もう生えてるでしょ……リンちゃんはまだなの?」
そう言えば、リンコは卒業式の時点で、堂々とパイパンだと自己申告していた。
あれから一ヶ月。急には生えてこないだろう。
「ねぇ、マサ君……マサ君は脱がないの?」
マサヒコは、まだ自分は一切服を脱いでいなかった。
恥の感覚もあったが、それ以上に、ミサキの裸を拝むという事の方に意識がまわっていて、すっかり忘れていた。
「あ、あぁ、そうだな……ちょっと待っててくれ」
女性ほど恥じらいの無いマサヒコは、テキパキと服を脱いでいった。
それでも、トランクスを脱ぐ際には少々抵抗があった。
しかしミサキはもっと恥ずかしかった筈だと思い直し、覚悟をきめて自分のモノを曝け出す。
そこには、とても勃起不全とは疑えようもない、立派なモノがそびえ立っていた。
「どうだ?これで俺が、EDじゃないって証明されたろ?」
「う、うん……何ていうか……」
「ん?何だよ」
「……こわい……」
それは正直な感想だった。処女には想像も出来ない程の大きさ。
普段これがちゃんと萎んでいて、ちゃんとズボンの中に納まっているのが不思議だった。
しかも、ただでさえ大きくなっているのに、見る見るうちに、更に膨張していく。
それは小さなモンスターのようにさえ思えた。
なるほど、アメリカでは男性器をポケットモンスターと呼ぶのも、頷ける。
しかもこんな大きなものが、これから自分の中に入ってくるという……。
ミサキはそれを、恐る恐る指先で触れてみた。
ほんのちょっと触れただけで、それはピクンッと反応した。
「ひっ……ほ、本当の本当に怖いんだけど……」
「う、うるさいな……俺からしてみれば、お前のだって、十分グロテ((ボカッ!))
言いかけたマサヒコの頬に、ミサキの右ストレートがとんだ。
「もうっ!女の子にそんな事言わないでよ!デリカシー無いんだから!」
デリカシーの無い女ほど、相手の男にデリカシーを求めたがるが、ミサキはまさにそういうタイプだった。
つい数秒前に恋人のモノを怖いだのモンスターだのと感じた事は、もう綺麗に忘れている。
「す、すまん……いやでも、綺麗なピンク色だよ。可愛い」
可愛いと言われて、ミサキの顔は更に赤くなった。
思えば、マサヒコがミサキを可愛いと言ったのは、今回が初めてだったかもしれない。
それが、顔ではなく性器というのが複雑な気分だが。
「当たり前でしょ。まだ、使った事ないんだから……」
「あ、それは違うよ、ミサキちゃん。女の子のアソコの色って生まれつきのものらしいよ。
発育が良いと色素が沈着しやすくて、色も濃くなるけど、発育が悪いと、ピンク色である事が多いんだって」
今日はいちいちリンコの性知識の博学ぶりを思い知らされる日だ。
その記憶力を何故勉学や日常生活にいかせないものか。
確かに、ミサキは発育が良くない。故に胸も小さいし、どちらかと言えばロリ体型だ。
という事は、的山のもピンク色なのかな……じゃあ逆に若田部のは……
「あ、今マサ君、他の女の子の事考えてたでしょ……」
瞬間、ミサキに図星をさされた。女の直感というものは恐ろしい。
「い、いやそんな……俺は、ちゃんと……」
「誤魔化そうったって無駄だよ、小久保君。女の子は、男の人のおちんちんを握っただけで、
相手が浮気してるかどうか直感出来るらしいからね!」
その説の真偽は兎も角、いちいち目ざとい。マサヒコは、今日ほどリンコを邪魔だと思った事は無かった。
まるで中村二世だ。
しばらくの間ミサキを愛撫していたマサヒコだったが、やはり最後は挿入せねばなるまいと思っていた。
しかし、やはりタイミングがつかめない。
出来ればあまり痛くないように済ませてやりたいが、どの程度までならせば痛くないのか?
「指三本が入るぐらいまで女の人のアソコがなれてきたら、入れても良いらしいよ」
的確なタイミングでリンコがアドバイスをしてきた。こいつ実は処女じゃないんじゃないのか?
中村の教え子であるだけに、間違いなく処女だ、とは断言出来なかった。
奇しくも、マサヒコが再びリンコの貞操を気にするのはこの約二年後。
若田部アヤナが家族ともども帰国してくる日の夕方、リンコがセージの首輪を引っ張って犬のように扱う時なのだが
それはまた別の話である。(
>>367からの『タイムカプセル』参照)
「指三本……ってもなぁ」
ミサキは少なくとも処女である。処女相手に無理に指三本いれて、膜が破れたりしたら大変だ。
マサヒコは、処女膜というものが入り口からどの程度の深さにあるものなのかも知らないのだ。
とりあえず入り口のあたりは、指先が三本ほど、ぎりぎり入るようだが、奥の方はどうだかわからない。
結局、確実を期すために、もう少し濡らしておく事に決めた。
幸い、ある程度濡らすだけならどうにかなりそうだ。
豆のような部分を発見したので、そこをいじってみると、それまでより若干大きくミサキが反応するのがわかっていたからだ。
恐らくはこれが、有名なクリトリスという器官だろう。何のために人体に存在する器官なのかわからないが、この際どうでも良い。
「えっとねぇ、そこは神経が集中してて、かなり感じる部分らしいよ」
リンコがそう言ったので、調子にのってそこばかり集中して責めてみる。
ミサキは先程から、小さな吐息を少しずつ吐き出していた。
「はぁ…………はぁ…………ふぅ…………は、ぁっ……」
目はとろけるように輝いており、まるで少女漫画のヒロインのようだ。……少女漫画は読んだ事無いが。
昔テレビで見た、ベルサイユの薔薇の登場人物が、大体こんな感じの目だったような気がする。
思えば少女漫画の登場人物というものは、何故あんなに目が輝いているのだろう。
あれが女性の理想の表情なのだと言われれば、それまでだが……。
(当たらずとも遠からず、よ。マサヒコ。女性の化粧というものは、イった時の顔を目標に作られているのよ。
人間の女性は発情すると充血し、唇は赤く腫れる。頬も紅潮して、いわゆる色っぽい状態になる。
そしてそれを見た男性は、性的に興奮し発情するのよ。
化粧ってのは、常時その状態をキープするためのもの。
赤い口紅とグロスによって唇を腫れているように見せ、頬紅は紅潮を演出する。
イった時の顔が男性から見て一番美しく見えるという事を利用した装飾方法なのよ!)
まるでマサヒコの疑問を感じ取ったかのように、マサヒコの母は一人で勝手に脳内で講釈をたれた。
マサヒコは愛しむようにキスを繰り返していたが、やがてたまらなくなり、唇をミサキから離した。
そしてそのままミサキの下腹部に狙いを定めると、今度はミサキのアソコに優しくキスをした。
「やだ、恥ずかしいよ、マサ君……」
「今更だろ……」
それはまるで、水を含んだスポンジのようだった。ちょっと舌で押してやると、少しだけ水分が滲み出る。
マサヒコは探るように、舌先でミサキのアソコを舐めまわしてみた。
ミサキは、感じてくれているのだろうか?
マサヒコにはそれが不安だった。どうせなら、ミサキにも満足してもらいたい。
だが、それを確認する方法は、直接聞き出す以外に、マサヒコには考えられなかった。
「ミサキ……気持ち良いか?」
「……もうっ、わかんないよ、そんな事……」
「大丈夫だよ、小久保君。ミサキちゃん、目を閉じてるでしょ?
男の子は目が性感帯になってて、だから女の人の裸とか見ると興奮するんだよ。
でも女の子は目よりも肌で感じるから、本当に感じてる時は目を閉じて、体全体で相手を感じようとするらしいよ」
「そ、そうなのか?」
いつの間にか、邪魔だと思っていたリンコのアドバイスをしっかり聞いている自分に、マサヒコは驚いていた。
「だから男の子は女の子の裸を見ると目が輝くんだって。で、女の子は赤ん坊や子供を見ると目が輝くんだってさ」
なるほど、生物学的な男女の差異を考えれば、納得出来る。
子孫を増やす事を本能とする男と、子を守る事を本能とする女の違いというわけだ。
その後、しばらく沈黙が続いた。
静かな部屋の中に、ミサキの吐息と、ピチャピチャという恥ずかしい音だけが微かに聞こえていた。
やがてミサキが、暴発しそうな吐息をこらえながら口を開いた。
「……ねぇ、マサ君……」
「……ん?」
「も、もう……良いんじゃない、かな……?その……私、もう、大丈夫……だと、思う……からぁ……」
待ち望んでいた言葉だった。
マサヒコは呼吸を落ち着けると、上半身を起き上がらせた。
「痛かったら、すぐに言うんだぞ。遠慮しなくて良いから」
「うん……あ、そ、その前に!」
「何だ?」
「その……もう一度、キスして……」
ベッドの横に手持ち無沙汰で座っているリンコと、ドアの向こうの母に見守られながら
マサヒコは今一度、優しく、あくまで優しく、ミサキの唇に自分の唇を重ねた。
それ自体は、ミサキとしてはムードを演出するため、プラス愛を再確認するためだったのだが
リンコは別の解釈をしてみせた。
「さっすがミサキちゃん!セックスアピールをうまく活用してるね!」
「え……?どういう事?」
「えっとね、人間以外の動物には、唇って器官が無いんだよ。
じゃあ何で人間には唇が発達してるのかっていうと、それはセックスアピールのためなの。
二足歩行するように進化した人類は、そのせいで逆に性器が表面上目立たなくなったの。
だから性器に変わって異性にアピールするために発達したのが唇で、だから
唇が厚い人は性欲が強いって言われるの。アイドルだと、猪上和歌とか彫北真紀とか……」
「ごめん、お前やっぱり黙ってて」と呆れ返りながら、マサヒコはリンコの中に挿入を開始した。
ひとまずここで中断です。
的山リンコの性知識講座というより、リンコとマサママの講座になってますが。
その辺は軽く忘れて下さい。
『 ミサキハード 』
泊まる為にマサヒコの部屋に潜入するミサキ。
だが、それはマサヒコの巧妙な罠だった。
「ミサキの金髪は オレに乱される為に伸ばしてきたんですものね」
「いつもの力が出せれば…こんなマサちゃんなんかに…!」
「よかったじゃないですか 貧乳のせいにできて」
「んんんんんんんっ!」
「へへへ おい、ベッドを用意しろ。みんなで気持ちよくしてやる」
(耐えなきゃ…!!今は耐えるしかない…!!)
「ミサキの生陰毛ゲ〜ット」
(いけない…!首すじが感じやすくなってるのを悟られたら…!)
「生ミサキ様の生貧乳を拝見してもよろしいでしょうか?」
「こんな奴らに…くやしい…! でも…感じちゃう!」(ビクッビクッ
「おっと、乳首に当たってしまったか。甘い痺れがいつまでもとれないだろう?」
長時間氏お疲れ様です。
>「ごめん、お前やっぱり黙ってて」と呆れ返りながら、マサヒコはリンコの中に挿入を開始した。
この展開は予測出来ませんでした(´Д`;)
>「ごめん、お前やっぱり黙ってて」と呆れ返りながら、マサヒコはリンコの中に挿入を開始した。
Σ(^∇^;)えええええ〜突然すぎるだろ!
あ、すんません
名前間違えてました
そこは「ミサキ」に脳内変換お願いします
何度も読み直してた筈なのに、言われるまで間違いに気づかなかった……
とりあえず勢いで誤魔化すために続きを投下します
あー恥ずかし
-3-
「ぁっ……あ゙……い、痛……っ」
「ご、ごめんミサキ!大丈夫か!?もうやめるか?」
「やだ……やめるなんて、言わないで……」
やはりミサキにとって、相当な痛みを伴うようだった。
ミサキの痛みが和らぐまで、しばしマサヒコは待つ事にした。
「…………ありがとう、多分、もう大丈夫だから……続けて」
マサヒコは、苦痛で目に涙をたっぷりと浮かべたミサキを心配しながらも、ゆっくりと挿入を続けた。
純潔を現す血液がシーツの上に零れ落ちる。
(あぁっ、馬鹿息子!バスタオルしいとけば良かったのに……!)
母がドアの向こうでそんな事を考えながら立っているとは、毛ほども思わなかった。
「ひぐっ……うぅ……あ……」
「ミサキ、大丈夫か?動くぞ?」
「う……うん……」
始めはゆっくりと、そして段々とペースアップしながら、マサヒコはミサキに下半身を打ちつけた。
生ぬるい粘膜の中を、熱い肉の棒が蹂躙する。
初めてなので、マサヒコも痛かったが、やはりミサキほどではなかった。
締め付けるような痛みは、二人が共同作業をしてるのだと感じるに十分だった。
そりゃあ、俺のモノでこんなに痛がるんだから、まして出産なんて、死ぬ程痛いってのも頷けるよなぁ……
マサヒコは冷静にそんな事を考えていた。
と同時に、そんな痛い思いをして自分を生んだ母の事に思いをめぐらせたが、セックスの最中に母親の事を考えるなど
萎えそうだったので、すぐに頭から振り払った。
その母親がドアの向こう側にいるなどという事には、相変わらず気づいていない。
ミサキの足は、苦痛に耐えるように、マサヒコの腰を通って、背中にまわされている。
手は、これまた苦痛に耐えるように、シーツをしっかりと掴んで話さない。
たかがセックスでシーツをつかむくらいだから、出産の時は竹を握って痛みに耐えるというのもあながち嘘ではなさそうだ。
粘液と血液が、マサヒコの睾丸を伝ってシーツに飛び散る。
「うっ……うっ……あっ……あぁ゙っ……はあっ……」
最初は苦痛の喘ぎだったミサキの声も、段々と、湿った喘ぎに変わってきた。
汗の粒が舞い散る。確かにこれは良い運動だ。ダイエットにも効果的だろう。
リンコはその様子を、子供のように指をくわえてじーっと観察していた。
しかし、ただ見ている事に飽きたのか、くわえていた指を離すと、おもむろにミサキの乳首にあててみた。
「ひ、ひゃっ!リンちゃんっ何をぉ……」
指は、ただそこにあるだけだが、ミサキの体が前後するために、擦られるような感覚でミサキに襲いかかった。
(おいおい、初エッチが3Pかぁ?さすが我が息子!)
「ミサキちゃん、気持ち良ーい?」
「わ、はぁ……んっ!やめ、や、あはぁぁぁぁ……」
ところで、普通子供が指をくわえる時というのは、大抵片手の指だけである。
リンコがくわえていた指も当然片手だけで、その片手が今ミサキの乳首にあてがわれている。
つまり、リンコのもう片方の手も、ミサキのもう片方の乳首も、がら空きというわけだ。
リンコはそれに思い至ると、もう片方の手の指先も十分に自分の唾液で濡らしてから、
じっとりとミサキの乳首に擦らせた。
「はぁあ……は、じめて、なの……にぃい……」
本来なら、処女であるミサキが、初体験でそう簡単にイく事はなかったろう。
だが、人に見られているという背徳感と、その相手に乳首をいじられているという信じがたい状況。
そして女の子に乳首をいじられて感じている自分を、自分の恋人に見られているという後ろめたさ。
時間はかかったが、それでもミサキは、何とマサヒコより先に絶頂に達した。
「あ、あ、くる、何かくる、出ちゃうっでちゃうっ!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………」
ミサキの体が痙攣し、膣内の肉壁はそれまで以上に締め付けを強くした。
そのショックでマサヒコもイきそうになったが、今日は何の用意もしていない。
ゴムもつけずに行為に及んでしまったため、このままでは中に出してしまう。
引き抜くのもキツかったが、無理やり何とか自分のモノをミサキのアソコから引き抜くと、
そのまま勢い良く、ミサキの腹の上に精液を迸らせた。
因みに、カウパー氏腺液――俗に言う先走り汁――にも妊娠の危険性があるため
たとえ外出しでもゴムはつけるべきなのだが、彼らにそんな予備知識はなかった。
もっともリンコだけは知っていたかもしれないが、面白そうなので黙っていただけかもしれない。
行為はそこで終わらなかった。
まだ息の荒いミサキの腹の上に飛び散った精液を、何とリンコが指ですくって
ミサキの半開きの口の中にねじこんだのだ。
しかし、半分意識が朦朧としているミサキには、リンコが何を自分の口の中につっこんでいるのかも判然としなかった。
ただぼんやりと、リンコの指と、その先に何か苦い、変な味ものがついてるのだな、という事はわかった。
「な……何やってるんだ、的山……」
じっとりと汗で湿った裸を、もはや吹っ切れたのか隠しもせず、マサヒコが問いただした。
「男の子のセーエキってね、健康に良いらしいよ?」
「また中村情報か?その情報に信頼性はあるのかよ?」
(本当よ、我が息子!精液の約95%はタンパク質!しかも低カロリーで、ダイエットにも最適。
カルシウム、クレアチン、マグネシウム、フォフフォラス、ボタシウム、ビタミンB12、ビタミンC、亜鉛etc....
そして濃縮されたホルモンを含む、実に多くの栄養素の塊なのよ!)
「セー……エキ……?」
「そ!ミサキちゃん、意識は大丈夫?」
「リンちゃん、私に……精液を飲ませたの?」
「うん!美容に良いんだって!これでミサキちゃん、もっと綺麗になれるよ!」
屈託の無い、悪意など欠片も無い笑顔で、的山リンコはそう言った。
疲れたので、しばし休息を……と思ったが、殆ど何もしていないリンコだけは、全く休もうとしなかった。
「二人の見てたら、私も何かウズウズしてきちゃった……」
「へ?お、おい、ちょっと待て、的山……」
「言ったでしょ?小久保君。私、胸揉んでもらいたいの。そんで巨乳になりたい!」
リンコは、いつも一人でする時のように、一気に服を脱ぎ始めた。
「リ、リンちゃん!いくら何でも、それは……!」
ミサキが、朦朧としていた意識を無理やり奮い立たせて起き上がった。
「駄目ぇ?」
甘えた幼児のような、母性本能をくすぐる表情で、リンコはミサキに懇願してみせた。
「だ、だって……わかるでしょ?マサ君は私の彼氏なんだし、他の女の子の……その……」
ミサキの戸惑いもマサヒコの動揺も無視して、リンコは下着すらも平然と脱ぎ散らかし、早々と全裸になった。
こう言っては悪いが、小学生のような体だ。
洗濯板のような扁平な胸、殆どクビレの無い腰に、ボリュームの無い尻。
無毛の恥丘はミサキと違って遮蔽物無くすっきりと拝む事が出来たが、代わりにビラビラした肉もはみ出ていなかった。
可愛らしい筋が一本、縦に短く伸びているだけだ。
殆どの男性は、マザコンかロリコンかに大別出来るらしい。
その前提に立てば、大多数の男性はどちらかと言えばロリコンに違いない。
一度は射精しておさまりかけたマサヒコのモノは、リンコの幼い肢体に反応して、またムクムクと大きくなりはじめた。
その様子を見たミサキは当然嫉妬する。いや、もはや激怒、と言っても差し支えがない程だ。
「だめぇー!そんなの絶対にだめ!マサ君は私だけのマサ君なんだから!」
とは言うものの、マサヒコは既にリンコの体に興味を奪われていた。
そもそも男性は、生物学的な本能から、一度セックスをしたメスには興味が無くなる。
男性がセックスでイった後急に冷たくなる傾向にあるのはこのためで、それは本能だから仕方が無い。
より多くの子種を残す事がオスの生態として当然の野性なのだ。
マサヒコはリンコに手を伸ばしかけた。
だが、やはりミサキがそれを許しはしなかった。
「だめだめだめっ!絶っっっ対にだめぇ!マサ君とキスして良いのも、マサ君に抱きしめられて良いのも、
マサ君のに触って良いのも、マサ君のをいれて良いのも、私だけ!この世で私だけなんだから!」
もっとも、メスはメスで、本能的には多よりくのオスと交尾したがる傾向にあるのだが、それはこの際関係無い。
恋愛とは突き詰めて言えば相手を束縛する権利を得る事であり、独占欲を満足させる事である。
ミサキの独占欲が阻害される事は、ミサキ自身にとって許せない。
だが、マサヒコを奪われる事を必死に嫌がるミサキを見て、リンコは考えを巡らせた。
「そうだ……よく考えたら、別に小久保君に揉んでもらう必要も無いんだよね。
ね、ミサキちゃん?」
言うが早いか、リンコはベッドの上で上半身を起こしていたミサキを、再び押し倒した。
「ちょっ、リンちゃん!いきなり何……!」
混乱するミサキの上に馬乗りになり、その両手をとって、リンコは自分の胸にあてがった。
「一緒に揉みあいっこしよーよ!ミサキちゃん」
無邪気とは時に恐ろしい。リンコはミサキから手を離すと、そのままミサキの胸を揉みにかかった。
「やっ、リ、リンちゃん……その、いくら何でも……ほら、マサ君もいるし……」
「その小久保君と、もっと凄いコトを今私の目の前でやってたじゃん。今更こんなので恥ずかしがる事もないよ」
そうは言っても、たった今処女喪失したばかりのミサキにとっては一大事だった。
しかもリンコは、さすが女の子だけあって、ついさっきまで童貞だったマサヒコよりは格段に愛撫がうまい。
ミサキは思わず顔がとろけそうになるのを必死でこらえて、険しい表情を作ろうとした。
しかし傍から見れば、頬を真っ赤にして、しかも然したる抵抗も行わないミサキの表情は
険しいというよりも恥辱と快感に打ち震える痴女一歩手前だった。
「……マサ君、助けて……」
「……の割りには、お前的山の胸から手ぇ離そうとしてないよな」
「いっ、いやこれは!混乱してて頭がまわってなくて……と、兎に角!
私の胸はマサ君専用なんだから!たとえ女の子でも触っちゃ駄目ぇ!」
しかしリンコは、そんなミサキの懇願を気にしない風だった。
というより、揉む事に集中していて、ミサキの声が届いていないようだ。
勉強の時もこのぐらい集中すれば成績もっと上がるのに……とマサヒコは思った。
「ミサキちゃん、私の胸揉んでくれないの?」
「いや、だって、女同士でこんな事……!」
「ずるいよ、そんなの。ミサキちゃんは小久保君に揉んでもらえるけど、私は揉んでくれる人いないんだよ?」
何もずるくはないのだが、相手が天然だと、
こういう時に理路整然と反論しても効果はえられないのが困ったところだ。
「あ、じゃあこうすれば良いんだよ。ミサキちゃんの胸は小久保君専用なんでしょ?
だったらミサキちゃんの胸は、小久保君が揉んでれば良いよ。
その代わりミサキちゃんは私の胸揉んで」
「……はぁ?」
マサヒコはリンコの提案に呆れたが、逆にミサキが期待するような目で自分を見ているのを見、焦った。
確かにミサキからすれば、いくら上手とは言え女友達に揉まれて感じるくらいなら
下手でも彼氏に揉んでもらった方がまだ倫理的にマシだ。
また、既にリンコの眼前で本番まで済ませてしまっている以上、
今更マサヒコに胸を揉まれるのをリンコに見られる程度では、強い抵抗は感じない。
マサヒコも、胸を揉む程度の事ならさっきリンコの前でやっていたので、今更恥じる事でもないと思い直した。
「わかった……じゃあ、ミサキの胸は俺が担当するから。的山、お前ミサキから手ぇ離せ」
そこでようやくリンコはミサキの胸から手を離した。
マサヒコはミサキの背後にまわって、そのワキの下から両手を前に出した。
「あ、小久保君。女の子の胸にも、Gスポットみたいに感じる部分があるんだよ」
そう言うとリンコはマサヒコの手をとって、ミサキの胸の膨らみの外側、
乳首から斜め45度下からワキの下くらいのところを、押し込むように揉ませてみせた。
「ひうっ!や、そこぉ……」
確かに、効果はテキメンのようだ。
「えっとえぇ……スペランカー……じゃなかった。何だっけ、名前忘れちゃった」
テヘ、という顔でド忘れを誤魔化そうとするリンコを、マサヒコの母は
(違ーう!スペンスの乳腺尾部よ!)と、ひそかにツッコミをいれながら眺めていた。
マサヒコは、教えられた部分と、乳首の先端を、かわるがわる責めてみた。
「お前、今日が初めてにしては、感じすぎてないか?」
「貧乳の方が感度は良いらしいよ!」とリンコが説明する。例によって中村情報だろう。
「へぇ、そんなもんなのか……」
-4-
ミサキの胸を揉むマサヒコと、リンコの胸を揉むミサキの姿を見て
マサヒコの母は(たまにはこういうプレイも良いわね……今度天野さんご夫婦でも誘って……)と
早くも舌なめずりしていた。
さて、こうなると退屈なのがリンコである。
ただ一方的に触られるだけで、手持ち無沙汰な状態。
さりとてミサキの胸を揉む許可は得られないし、マサヒコにも手を出せない。
ミサキの胸を触らせてもらえないという事は、当然アソコに関しても同様だろう。
仕方が無いので、リンコは普段と同じように、自分のアソコをいじってみる事にした。
「ちょ、ちょっとリンちゃん!男の子の前で、そんな……!」
驚くミサキの肩越しにリンコの様子をうかがってみたマサヒコも、同じく驚愕した。
今日は何度リンコに驚かされたかわからない。
「だってぇ、暇なんだもん。二人だけ楽しそうで、ずるい」
リンコのオナニーに見とれていたマサヒコのモノが再び激しく硬直していくのを、
ミサキは背中に触れる感触の蠢きで察した。
他の女で欲情されるのは我慢ならない。何とかしてマサヒコの気を自分に戻さねばならない。
その為には、ある程度手段は選んでいられない。
ミサキは、自分の胸を揉むマサヒコの右手を握ると、自分のアソコに引っ張った。
「ね……お願い……さっきみたいに……」
マサヒコは、言われるままにミサキのアソコを弄び始めた。
独特の雰囲気も手伝って、ミサキのアソコからは再び汁が流れ始めてきた。
すると今度は、右側が空いたミサキの乳房を見て、リンコが自分の左手をそこにあてがった。
「ひゃうっ……リ、リンちゃぁん……」
「駄目だよ……ミサキちゃん。ちゃんと……両方、揉まないと。左右の……大きさの……バランスが」
こういう状況になれば、リンコがミサキの胸を揉もうとするのは予想済みである。
マサヒコ専用のつもりでいたが、この際四の五の言っていられない。
マサヒコの注意を極力自分の側に向ける為には仕方が無かった。
「ミサキ……お前らが気持ち良いのはわかったけど、その……」
再び果敢に隆起した自分のモノをどう処理しようか、マサヒコは迷った。
乳房へのマッサージを続けるのは構わないが、自分のモノが未処理のままで終わるのはいただけない。
さりとてこの状況では、リンコのように自家発電も出来ない。
もう無理やり、無断でミサキの中にもう一度挿入しようかと考えかけていると、リンコが提案をしてきた。
「今度は三人で一緒に気持ちよくなろうよ!」
リンコはミサキの体を自分の方へ引っ張ると、そのまま勢いよく後ろに倒れこんだ。
仰向けに寝転がったリンコの上に、ミサキが四つんばいで覆いかぶさっている状態になった。
「な、何をする気なの?」
「昔ねぇ、中村先生とこうして、よく一緒に気持ちよくなったんだよー」
リンコはミサキの腰に両手をまわし、お互いの恥部を押し付けるようにした。
「私とミサキちゃんの、この間のところにバイブを挟むんだよ。そしたら気持ちよくなれるの」
素股の改良版というところか。やはり中村はロクな事を生徒に教えていない。
「で、でもバイブなんて、そんなもの、ここには……」
躊躇うようにリンコに疑問を投げかけたミサキの目には、自分の後ろをじーっと眺めているリンコの目が映った。
「……俺か?」
どうやら今回はバイブの代わりに、マサヒコのモノをそこに挟み込もうというハラのようだ。
マサヒコもそうだが、ミサキもやはり相当迷った。
マサヒコのモノは自分だけのものである、と決め込んでいたのだが、未知の快感への期待は高まる。
結局「まぁ、私以外の女の子に、挿入なんてされるよりはマシかな……」と、妥協する事にした。
先程まで、他の女の子の胸を揉ませる事さえ許容出来なかった者にしては、思い切った妥協だった。
「良いよ、マサ君……許したげる」
ミサキの許可を得たマサヒコは、ミサキのアソコとリンコのアソコの狭い隙間に、自分のモノを挿入した。
襞とクリトリスをこするように直進したソレは、二人の汁で早くも水浸しになった。
ピストン運動と共にミサキの両胸を揉みしだくマサヒコ。
そのミサキの両手はリンコの両胸を揉みしだき、リンコの両手はミサキの首を通り越してマサヒコの頬に添えられた。
「あぁっ!気持ち!気持ち良いよぉ……っ!」
「こすれて……こんな、こんなの……初め……てっ」
「すっげ……ヌルヌルしてて、でもザワザワする……」
一方、その様子を観察していたマサヒコの母も、我慢しきれずにその場で自分のアソコをいじり始めた。
(ったく……私もあと五歳若けりゃ……あの輪の中に……っ)
大股開きで器用に性器を擦り合わせるミサキとリンコの隙間を、マサヒコのモノが激しく行ったり来たりする。
パンッパンッパンッと、肉のぶつかる音が部屋の中に響く。
まさか自分の母親がドアの向こうにいるとは相変わらず知りえないマサヒコには
一階にいる筈の母親にこの音と声が聞こえてしまわないか、などと考える余裕は、もはや無かった。
「あっあぁ、あぁぁっああああぁぁぁぁぁ……!いいよぉ、これぇっ!」
「イくふぅ……さっきイったばかりなのに……イっちゃうぅぅー!」
「だっ……出すぞ!二人とも!」
既に限界まで達していた三人はほぼ同時に絶頂を迎え、発射されたマサヒコの精液は、
先程とは違い、今度はリンコの腹の上に飛び散った。
470 :
長時間:2006/07/17(月) 07:48:17 ID:7PARLH1g
連投解除
リンコが目を覚ますと、ミサキが何やらリンコの腹を舐めているのがわかった。
「うぅん……くすぐったいよぅ、ミサキちゃん……」
「マサ君の精液は私だけのものなんだから。例えリンちゃんでも、あげられないよ」
スライム状の白い液体を舌からトローリとこぼすミサキは、あの聖光女学院の才女とは思えない程艶かしかった。
「ずるい……私もセーエキ飲んで、綺麗になりたい……」
「もう、しょうがないなぁ、リンちゃんは」
そう言うと、ミサキはマサヒコの精液を指ですくい、先程リンコが自分にやったのと同じように、
リンコの口の中に垂れ流してやった。
「これって……こんな味なんだぁ……何か苦い」
「我慢しなよ。良薬は口に苦し、だよ」
そう言ってお互いににっこりと笑う二人の様子を、不思議と微笑ましく感じながら、
マサヒコはその隣に寝転がってウトウトしていた。
「これで、私も中村センセイやアイ先生みたいに、胸大きくなって、綺麗になれるかなぁ……」
「なれるよ、きっと。あんなに揉んだんだもん」
因みに、女性の乳房は十五歳前後でほぼ完成されるため、もはや高校生となったミサキとリンコが
いくら揉まれようと、実は大して効果は無かった、という事を二人が知るのは
もう少し後の事である。
終了です
また名前間違えてたらどうしよ……
小ネタをいくつか。
「マサヒコ」
玄関を出ようとしたら、父に呼び止められた。
「今日あまり運勢がよくないようだから気をつけてな」
結構占い好きな父の言葉に素直に頷いた。
朝、学校、玄関。
「おはよー小久保君」
リンコと合う。
「今日も朝から寒いね〜」
まったくだと頷く。
「寒いと縮んじゃうって言うけどホントなの?」
リョーコ仕込みの無自覚な下ネタに付き合わされる。
冷えた体に周囲からの好奇の視線がグサリとくる。
昼、教室、昼食。
「へぇ、小久保は胸派かぁ。なあ天野、若田部。小久保は胸派なんだってさ」
「淫猥!!」
「恥を知りなさい!!」
殴られた。
ツープラトンで殴られた。
胸派って……鶏肉の部位ですが何か?
夕方、自室、家庭教師の授業。
「今日は保健体育を勉強します。まずは四十八手を……」
「なに言ってるんですか先輩!」
脱線するリョーコをアイが制止。
「まずは男女の体の仕組みからはじめるべきですよ」
「む。確かに。基本は大切よね」
…しっかりせえよ家庭教師たち。
夜、リビング、まったり。
「どうだったマサヒコ?」
晩酌をする父に問われ、マサヒコは疑問の視線を向ける。
「運勢は悪かったみたいだが、どんな一日だった?」
マサヒコは一日を振り返る。
朝はリンコの下ネタに付き合わされた。
昼はミサキとアヤナに誤解でどつかれた。
夕方はアイとリョーコが脱線した。
「やっぱりよくないことでもあったか?」
父の言葉にマサヒコは首を振った。
そして、
「別に。いつも通りの楽しい一日だったよ」
END
「素敵な景色」
彼女は絶壁に佇み、絶景を望む。
一面の青。
海の藍色。
空の蒼色。
融けて、交じり合って、白い雲。
頬をなでる風を感じながら、彼女はつぶやく。
「天野さんにも見せてあげたいわね」
つぶやいて、彼女は悲しく微笑んだ。
「バカね、私ったら……天野さんは、もう…いないのに」
そう。
彼女の友は。
天野ミサキは、もういない。
この世界から、消えた。
ほんの先日まで確かに存在したのに。
もう……いない。
天野ミサキは、もういない。
「こんなとこでなにしてるんだ?」
声をかけられ、振り返る。
「海を眺めてたのよ」
「ふ〜ん」
彼も彼女の横に並び、海を見つめる。
彼女はそんな彼の手を握る。
「お、おい」
彼は驚いた様子で彼女を見る。
彼女が何も言わず、悲しそうに微笑んだので、彼も何も言わず、また海を見た。
「天野さん」
彼女はまた、つぶやいた。
「あなたの分まで、二人で幸せになるから」
言葉は風に乗って――
「ちょっと若田部さん! 人のこと死んだみたいに言わないでよ!」
すぐ後ろに来ていた彼女の耳に届いたようだ。
「それに! なんでマサちゃんと手を繋いでるのよ!」
「いいじゃない、手を繋ぐくらい」
「だめ! マサちゃんはもう私のだんな様なんだから! 私のなの!!」
つい先日苗字が天野改め、小久保になったミサキが真っ赤になって二人の間に割ってはいる。
「そもそも! 何で新婚旅行に若田部さんがついてくるのよ!?」
「私は一人で旅行をしてるだけ。偶然小久保君と行き先が一緒だっただけよ」
「若田部さん……まだマサちゃんのこと諦めてなかったのね」
「失楽園ってのも燃えるものよ」
平然と言い放つアヤナの様子にミサキ、プッツン。
「そんなのダメ!! 私達の関係は法律で守られてるんだからね!」
「離婚は立派な権利よ」
「双方の合意がないとダメなんだもん!」
「そんなものいくらでもやりようがあるわ。お金とコネがあればね」
「ち、力技!? そんなことさせない! マサちゃんは私が守るんだから!」
「無駄よ。なんとしても小久保君は貰い受けるわ!」
乙女二人が熱いバトルを繰り広げる。
「空って広いなぁ……」
空に比肩するほど懐の広い男、小久保マサヒコ。
彼の苦労は終わらない。
END
「いい景色」
彼女は絶壁に佇み、絶景を望む。
一面の青。
海の藍色。
空の蒼色。
融けて、交じり合って、白い雲。
頬をなでる風を感じながら、彼女はつぶやく。
「若田部さんにも見せてあげたいな」
つぶやいて、彼女は悲しく微笑んだ。
「ダメだな、私ったら……若田部さんは、もう…いないのに」
そう。
彼女の友は。
若田部アヤナは、もういない。
この世界から、消えた。
ほんの先日まで確かに存在したのに。
もう……いない。
若田部アヤナは、もういない。
「こんなとこでなにしてるんだ?」
声をかけられ、振り返る。
「海を眺めてたの」
「ふ〜ん」
彼も彼女の横に並び、海を見つめる。
彼女はそんな彼の手を握る。
「お、おい」
彼は驚いた様子で彼女を見る。
彼女が何も言わず、悲しそうに微笑んだので、彼も何も言わず、また海を見た。
「若田部さん」
彼女はまた、つぶやいた。
「あなたの分まで、二人で幸せになるね」
言葉は風に乗って――
「ちょっと天野さん! 人のこと死んだみたいに言わないでもらえるかしら!」
すぐ後ろに来ていた彼女の耳に届いたようだ。
「それに! なんでマサヒコと手を繋いでるのよ!」
「いいじゃない、手を繋ぐくらい」
「だめよ! マサヒコはもう私のだんな様なのよ! 私のなの!!」
つい先日苗字が若田部改め、小久保になったアヤナが真っ赤になって二人の間に割ってはいる。
「そもそも! 何で新婚旅行に天野さんがついてくるのかしら?」
「私は一人で旅行をしてるだけ。偶然マサちゃんと行き先が一緒だっただけよ」
「天野さん……まだマサヒコのこと諦めてなかったのね」
「失楽園って知ってる?」
平然と言い放つミサキの様子にアヤナ、プッツン。
「そんなのダメよ!! 私達の関係は法律で守られているのよ!」
「離婚は立派な権利だし」
「双方の合意がないとダメでしょ!」
「そんなものいくらでもやりようがあるわよ。愛人に子供が出来て離婚ってね」
「既成事実!? そんなことさせない! マサヒコは私が守ってみせるわ!」
「無駄よ。なんとしてもマサちゃんは貰い受ける!」
乙女二人が熱いバトルを繰り広げる。
「海って広いなぁ……」
海に比肩するほど懐の広い男、小久保マサヒコ。
彼の苦労は終わらない。
END
終了。
誤字脱字表現間違いは鼻で笑ってやってください。
ネタその3はその2を書いた後10分で完成した。今は反省している。
マサヒコwww
518氏、GJです
いやぁメタルギアやってる最中に笑わせてもらえるとは思わなかった
この手のネタはさすが518氏だなぁ…GJしきり
残りKBからいくと、あと二つ三つで次スレですかね?
投下します
『ファーストキス』
手を繋いで、相合傘で帰宅した事もある。
彼の入試の合格発表の日に、腕を組んで写真に写ったりもした。
卒業して春休みに入ってからは、一緒に会える時間も増えた。
でも、決定的なものが欠けてる。
ステップアップ。
即ち、もう一段階、関係を深めたいという願い。
何も、いきなりセックスしようとは思わない。
そりゃあ、最終的にはそういう関係になりたいとは思うケド……。
時折、不安になる。
マサ君は、一度も私に、直接「好き」って言ってくれてない。
そりゃあ、私だって、マサ君にちゃんと告白したのは、子供の頃の結婚の約束の時だけだけど。
でも、私の気持ちは伝わってる、よね?
なのに、マサ君の気持ちが私に伝わらないのは、何で?
「んー、心配し過ぎだと思うけど……マサヒコ君は、ちゃんとミサキちゃんの事、好きだと思うよ?」
かつて彼の家庭教師を務めていたアイ先生はそう言うけれど。
「だってさ、中途半端な気持ちで付き合うような、だらしない男の子じゃないもん、マサヒコ君は」
何で断言出来るんですか?
何で私以上にマサ君を信じる事が出来るんですか?
小さい頃からずっと一緒にいて、想い叶ってやっと付き合えるようになった私が、それでも中々信じられないのに?
「そんな事言うけどさ、アンタの方は、付き合い始めてからは、マサに一度でも『好き』なんて直接言った事あるの?」
そりゃぁ……無い……けど……。
「でしょ?付き合い始めてからもいちいち再確認するように『好き』なんて言い合うカップルは、ただ酔ってるだけよ」
……そんな事、中村先生にわかるんですか?
本気で恋愛なんて、どうせした事ないくせに……。
本気で人を好きになった事が一度も無い人に、「好きなんて言わない方が当たり前」なんて言われても……。
「私はカレシなんて出来た事ないし、ナナコが一番好きだから、あんまり恋愛とかよくわかんないけどー……」
聞く相手を間違えたかもしれない……。
「でもでも、小久保君がミサキちゃんを好きなのは、間違いと思うよ!」
根拠は?
無いでしょ?
リンちゃんなんて、なんにもわかってないくせに……。
日増しに募る不安。
何も悪くない知人や友人達への、八つ当たりにも似た感情。
ただ「好きだよ」と言ってもらえないだけで、何でこんなに心が乾いてくのかわからない。
今までは、言ってもらえなくても平気だったじゃない。
……違う。それは、付き合ってなかったから。
でも今は、付き合ってるんだから、言ってもらえないと寂しい。
……付き合ってる?
これが?
私もマサ君も、子供の頃を除けば、一度も「好き」って言ってないのに?
ただ、手を繋いだだけ。ただ、相合傘しただけ。ただ、腕を組んで写真に写っただけ。
手を繋ぐだけなら、リンちゃんともしてたじゃない。(単行本4巻37ページ)
相合傘ぐらいなら、アイ先生ともしてたじゃない。(単行本4巻81〜83ページにかけて)
腕組むのだって、若田部さんと……。(単行本4巻87ページ)
他の子だってしてる事を、今更したぐらいじゃ、確信なんて出来ないよ……。
だって、「付き合おう」って言って付き合ってるわけじゃないもん。
告白して、OKしてもらったわけでもないもん。
ただ、前よりも会う機会が増えて、前よりも距離が近くなって、ただ、それだけ……。
キス……してもらえたら、信じられるかなぁ……。
「……ミサキ?」
マサ君が私の顔を覗き込んできた。その瞬間、私は苦悩の世界から現実に引き戻された。
「どうしたんだよ、ぼーっとして。……ため息なんかついて」
「う、うそ?私、ため息なんてついてた……?」
気づかなかった。最悪だ。彼氏の前でため息なんて……。
俺と一緒にいてもつまらないのかなって、マサ君の事だから、そのぐらいの事は考えそう。
マサ君、結構お人よしだから、何でも自分の責任として捉えちゃいかねない。
特に、私との関係の中では……。
またやっちゃった。こうしてマサ君を心配させるのが、今週だけで何度あったか。
付き合い始めて一週間。
最初の一週間がこんなんじゃ、マサ君だって、私の事、興味失くしちゃうかな……。
じゃあ、私がいけないのかな……。
私がこんなだから、マサ君、楽しくなくって、だから一度も「好き」って言ってくれないのかな……。
最近、自分が子供っぽくなった気がする。
それでも、ねぇ……お願い……。
甘えさせてよ……マサ君……。
「あら、ミサキちゃん。今日もデート?」
「お邪魔します、あばさん。あの……マサ君は?」
「あらぁ、そんな他人行儀な呼び方やめて、お義母さんって呼んでくれれば良いのに。
あの子なら、まだ寝てるわよ。ったくしょうがない子ねぇ……」
「いえ、良いんです。待ち合わせまでまだ1時間あるのに、私が押しかけちゃってるだけですから。
……こういうの、迷惑かしら……」
「そんな事気にしなくて良いのよ。男なら、デートの待ち合わせには15分は前に着いておくべき!
この時間になってまだ寝てるようじゃ、どうせ待ち合わせにもギリギリでしょう。あいつが悪い」
おばさん……未来のお義母さんに勧められるままに、私は二階へと上がった。
こっそりとドアを開けると、マサ君がベッドの中ですやすやと寝息をたてていた。
「マ・サ・君っ」
寝ている彼の頬を指先でつついてみる。
これだけでも、今の私からしてみれば、結構勇気が必要だった。
「ん〜……あと5分……」
待ち合わせピッタリの時間に駅前に到着しておけば良いわけだから、
確かにあと5分程、睡眠時間に余裕はあるけど……。
しかもその待ち合わせ時間は、駅前で落ち合う事が前提になっている。
今日のように直接部屋におしかけてしまった場合、時間などもはや関係無い。
つまり、今焦って彼を起こす必要は無いのだけれど……。
私は、彼を起こす事を諦めた。代わりに、彼の寝顔をじっくり拝ませてもらう。
思えば、彼の寝顔を独り占め出来るなんて、幼稚園の時以来かも。
あの頃は、たとえ好きな相手でも、寝顔がどうとか考えた事なんて、なかったなぁ……。
もう少しこのまま寝顔を見ていたかったのだけれど、目覚まし時計の音に邪魔をされた。
「ふぁあ……あー、よく寝た……」
鏡に写った寝起きの顔が本当の自分、なんて歌詞の歌を、昔聞いた事がある。
寝起きの彼の顔は、それほど気分が良さそうじゃなかった。
何で?ねぇ、どうして?今日は、私とデートの予定だよ?嬉しくないの?
……でも、私だって、起きてから、デートの予定を思い出して思わず笑ってしまうまでのほんの一瞬、
少しだけどタイムラグはあったもんね。案外、寝起きなんて皆こんなもんかも。
「……は?ミサキ、お前なんで俺の部屋に……」
「あ、えと……お義母さんが……」
しかし、おかあさん、という響きを、単純に「お母さん」として受け取った彼は、素っ頓狂な切り替えしをしてきた。
「お前のお母さんがどうかしたのか?」
「あ、いや、マサ君のお母さんがね……部屋にあがって待ってて良いよって」
「あぁ、そういう事か……っていうか、早くねぇ?お前来るの。つーか駅前で待ち合わせだったような……」
「え、その……えへへ、待ちきれなくって」
あぁ、やっぱり私、マサ君の事好きなんだなぁって思う。
会わない時はあんなに不安なのに、会って話してると、思わず顔がほころんじゃう。
そう、大丈夫。きっと大丈夫。
今みたいに、こうして会話さえしていれば……一人で悩みの世界に没頭しなければ……
不安にかられてマサ君の前でため息ついちゃう事も、他の人を鬱陶しく感じる事もきっと無い。
ねぇ、だから……ずっと一緒にいてよ……マサ君……。
けど、そんな私の、無言の懇願に気づかず、マサ君は部屋を出て行く。
「ちょっと待っててくれ。朝飯食ってくるから。適当に部屋でくつろいでて良いよ」
置いてかないでよ……。
そりゃ、私はもう、朝ごはん食べてきたけどさぁ……。
せめてテーブルに座って待ってるぐらい、良いじゃない。
でも、そうするとお義母さんが気を遣ったりするだろうから、無理強いは出来ないけど……。
「あれ?ミサキちゃんは?」
「あぁ、部屋で待たせてる」
「はぁ?あんた何やってんのよ。女の子を待たせるなんて。せめてミサキちゃんと一緒に降りてくれば良かったのに」
「いやでも、あいつもう朝飯食ってきてるだろうし」
「関係無いの、そんな事。軽いデザートぐらいなら出せるし、あんたの横に一緒に座らせていれば良いじゃない」
ドア越しに、階段の下、一階のダイニングから、マサ君とお義母さんの声がかすかに聞こえる。
お義母さんが私の心を代弁してくれるたびに、切なくなる。
部屋で待たされるくらいは瑣末な事なのに、あぁ、わかってくれてる人もちゃんといるんだなぁって、
ただそれだけの事で、急に切なさが増して、嬉しいけれど、寂しくて……。
一番わかって欲しい人は、あんまりわかってくれてなさそうで……。
リンちゃんやアイ先生や中村先生も、私の気持ちわかってくれてなくて……。
あぁ、いやだ。少なくとも待たされてる事に関しては、リンちゃん達は何も関係無いのに。
またこうやって、すぐリンちゃん達に、心の中で当り散らそうとしてる。
私って、嫌な女だなぁ……。
若田部さん、若田部さんなら、こんな私を、叱ってくれたかなぁ……。
「お待たせ、着替えるから、ちょっと部屋の外で待ってて……ミサキ、どうした?」
朝ごはんを食べ終えて部屋に戻ってきたマサ君が、私の顔を覗き込もうとした。
私は、マサ君の勉強机の前にしゃがみこんで、俯いて、声を殺してすすり泣いていた。
見られたくない。泣き顔なんて。またマサ君を、心配させちゃうもの。
……え?
私、彼を心配させるのが、そんなに嫌なの?
良いじゃない、少しぐらい心配させたって。
マサ君だって、いつも私を不安にさせてるじゃない。
私、マサ君が大きな口をあけて笑ってるところ、あんまり見た事無い。
私、マサ君がみっともないくらい大きな声で鳴いてるところも見た事無い。
マサ君が本気で怒ってるところも、本気で悲しんでるところも見た事無いのよ?
そういうの、周りの人から見れば、掴み所が無い、って言うんだよ……。
そんな人を根拠も無く信じ続ける事って、難しいんだよ?
本音が見えないんだもん。
ねぇ、私の気持ち、わからないでしょ……?
良いや、もう。思い切って、好きなだけ心配させちゃおう。今日ぐらい、一度ぐらい。
ごめんね、マサ君。許して、神様。
私は、涙ではれた顔を、マサ君に向けた。
その途端、マサ君は困ったのか、呆れたのか、混乱したのか、よくわからない、いろんな感情の混ざった表情になった。
何で泣いてるんだ?そう言いたげな彼の目。
私は、畳み掛けるように呟いた。
「私……マサ君の事がわかんない……」
「ミサ……」
「マサ君は、私と、少しでも長く一緒にいたいって、思ってくれないの?何で私を一人で待たせようとするの?
マサ君がご飯を食べ終わるのを、横でずっと眺めて待ってるのは駄目なの?」
そんな事で泣いてるのか?と言いたげな彼の口の動き。
けれど、さすがにそれを言うのが躊躇われるのか、彼は言いかけた口を閉じて、無言のまま私の横に座っていた。
何分ぐらいそうしていただろう。
私はただ、声を殺して泣いていた。
彼はただ、私の横で、私と同じように体育座りで、私が泣き止むまで黙っていた。
十分が過ぎた頃、私はようやく涙をぬぐって、もう一度彼の顔を見た。
「もう……大丈夫か?」
「ん……ごめんね、いきなり泣いたりして。こんな……しょうもない理由で……」
怒られるかなって、思った。怒られる事を、期待した。
いっそ呆れられても、哀れまれても構わない。
怒るなり呆れるなり哀れむなり、兎に角本気で感情をあらわしてくれれば、
それで生まれて初めて、彼の本気の表情が見られると思ったから。
けど、私に向けられた彼の表情は、そのどれでも無かった。
悲しそうな。寂しそうな。ホッとしたような。でもやっぱり悲しそうな。
>>長時間氏
>>518氏
GJ!
長時間氏のはおっきした!
518氏のは大爆笑した!特に2本目wwwwww
二人ともGJっした!
>>479 マジで!?
>>500イかずして次スレの話が上がるとは……
氏家スレは化け物か!?
どうして、そんな顔をするの?
「ごめんな、ミサキ……俺、お前の気持ち全然わかってなくて……」
マサ君が、少しだけ私の服の袖を、握ってきた。
「だから……お前が泣き止むのを、待つ事しか出来なかった。女を泣き止ませる方法なんて、知らないから」
そう言うマサ君の目は、少しだけ潤んでいた。
「初めて知ったよ……待たされるのって、キツいな」
そう言って、少しだけ体を、私の方に近づけた。ほんの、少し。
「ごめんな。俺、いつも不安で……こんな事言うのはみっともないってわかってるんだけど、
ほら、俺ミサキに、一度も直接、好きって言ってもらえた事、無いし……。
だから、ミサキと顔を合わせるのが、時々辛い時があって、だから……さっきも……」
そうだったんだ。不安なのは、私だけじゃなかったんだ。
彼が私に好きって言ってくれないのと同じ。私も、彼に好きって言ってなかった。
私と同じ不安を、彼も抱えてたんだ。
マサ君は、私を待っててくれた。私が泣き止むのを、待っててくれた。
いつも私が待たされる側だと思ってたけど、違ったんだね……。
マサ君も、私の言葉をずっと待っててくれたんだ。
私がマサ君の言葉を待ってたのと、同じように……。
ひょっとしたら、付き合ってる恋人同士は誰だって、最初はこんな風に不安になるものなのかもしれない。
それを踏まえた上で、中村先生は「付き合い始めてからもお互いに好きって言い合う人は滅多にいない」って
教えてくれたのかもしれない。
まさか、あの人がそこまで読んで発言していたのかどうか、わかららないけど……。
「ねぇ、マサ君」
「な、何?」
「キス……しても良いかな?」
「え……」
沈黙が流れた。彼が戸惑ってるのがわかる。
掴み所が無いって思ってたけど、今なら……彼が戸惑ってる事ぐらいなら、はっきりと、私にもわかる。
「あの……俺の方からも、お願いして良いかな?」
「なぁに?」
「……キス……させてくれ」
待ってるだけじゃ駄目なんだよね。
自分から、行動しないと。
望みがあるのなら、自分の口ではっきり言わないと。
さだまさしだって、こう言ってたじゃない。
相手に求め続けていくものが恋……与え続けていくものが愛、だって。
甘えるだけじゃ駄目だったんだね……ごめんね、マサ君……ありがとう……。
私は、そんな教訓と、マサ君との初めてのキスの味を、同時にかみ締めた。
「ん……何か、マーガリンの味がする……」
「あぁ……さっき、パン食ってきたからかな」
「ふふっ、何だかおかしい」
因みにファーストキスの味とは、直前に食べた食べ物が腐敗し、一部発酵したものの匂いが
消化管を立ち上ってきたものに過ぎないのだが、彼らがその事を知る日が来るのか否か。
終了です。
さて、何回GJと言えばいいのか・・・・・・
少し思ったんだが、長時間氏はエロに対する知識が凄まじいな。
まるでリアル氏家キャラだwww
ま殆ど「エロに関するムダ知識」というケータイサイトで
大分前にひろったネタばかりなんですけどね
495 :
>>489:2006/07/17(月) 22:57:01 ID:wJaNTpM1
長時間氏、大変申し訳ありません!
投下中にかきこんだりしてしまって……
何で直前にちゃんとリロードしなかったんだ俺……
そしてまたまた今回もGJっした!
>>495 __
_,.. -‐'':::::::::::::::::::`:::...、
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
,.'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙,
. /:::::::::::::::::::ハ:::::::::;:::::::::;:::::::::::::::::::::l
/:;;:::::::::/|::::/ |::::::::lヾ::::::|:::::::::::::::::::::l
l/|:::::::::l`|::/、 ヾ:::/ _,.ゝ:::|';:::::::::::::::::l ________
. l:::;:::l l/ V ヽl l:::::::::::::::::l /
|/l::| | | l:::::::::l`;:::l < 一ヶ月オナ禁しなさい
l::| l:::::::::l /::l \
l::::l ,. ‐- 、 |::::::::l/:::::l  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
, 、 l:::::`.、 ( 〉 l::::::::/::::::::ゝ、
、' 、 l l /;::::::::l,`ニ',=- 、´ r/;::::::ハ:::::、`'‐
\\ l .l / l::::|`l.:.:.:i.:l、__ ,../...|:://``、''
r‐- 、,_ヽ ,` l ヽ, /'::| l.;'.:.i.:l ' ., , . '/'.:/.:.:./ヽ
_`ニ=っ / / | / ノ:.:.:.:i:ヽ、 °/ノ..:.:./ l
'ー‐---、 ヽ `、 /.:.:.:.:.:.:ヾ`-'´/.:.:.:./ /
>>496 そんな!
このスレ読んでて元気いっぱいになったマイ・サンはいったいどうすればいいんですか、先生!?
……まさか!?
オナニーは禁止だけど、代わりに先生が抜いてくれるって事か!!(・∀・)!!
450KBを超えました
投下が固まると一気にオーバーする可能性がありますので、職人の方々はお気をつけ下さいませ
新スレって今のうちに立てといた方が良いんですか?
それともこのスレが使えなくなってから立てた方が良いですか?
今までどうやってきたんですか?皆は
これまでは、480KB超えたあたりで次スレを立てて移行します。
旧スレは、古田氏が保管庫に収納した後に、埋めて落とします。
俺の
>>454みたいなキャラ名間違いは
古田氏に頼めば修正して収納してもらえるのでしょうか?
まぁ、あれはあれで一瞬なりともスレを沸かせたから
別に直さなくても良いかなーとか思ったりもしてますけど……
バイト数とか気にした事なくて
普通に
>>1000まで書き込めるもんだと思ってました
これからはなるべく激しい連投は控えます
502 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:55:01 ID:CV66CWGH
お久し振りです、拓弥です。
今回は「あかほん」モノに挑戦してみました。残り容量が気になるところですけど、新作投下いきます。
NGワードは「井戸田×三瀬さん」「勝手に人物設定」「○○○で××なんてありえねーよw」です
では、投下します
503 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:55:45 ID:CV66CWGH
「井戸田、ただいま戻りました〜」
レイ・プリンセス芸能事務所に、グラビア撮影を終えた新人アイドルユニット「トリプル・ブッキング」の三人を
それぞれ自宅まで送り届けたマネージャー――井戸田ヒロキが帰ってくると、一人事務仕事で残っていた
三瀬エリコが柔らかな笑顔で出迎えてくる。
「井戸田君お疲れ様、どう、あの娘たちのマネージャーは…少しは慣れた?」
「いやぁ、大変ですよ〜…もう、なんていうか…お守りでもしてる気分です」
「そんな事言って…折角可愛らしい女の子に囲まれて仕事が出来るんだから、もっと嬉しそうにしないと」
「あはは…でも俺、年下ってどうも興味ないですから…あの娘たちはみんな可愛いとは思いますけど、
恋愛の対象っていうよりは妹みたいなモンですし、言い方は悪いですけど、やっぱり…
大事な商品ですから」
「井戸田君って、見かけによらず結構マジメなのね」
「や、止めて下さいよ、そんな事…」
からかうように話しかけてくるエリコに、ヒロキはどこかこそばゆいような居心地の悪さを感じながらも
この包容力とどこか少女の様な愛らしさがある、目の前の女性との他愛無い会話を何故か
中断させる気にはなれなかった。
504 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:56:16 ID:CV66CWGH
「そういえば、シホを選んだのって三瀬さんなんですよね…どうしてアイツだったんですか?」
「…シホちゃんじゃ…ダメ?」
「あ、イヤ…そういう訳じゃないんですけど、どこか芸能人ずれしてるユーリやカルナと比べて
シホのヤツだけは素のままって感じがして…もちろん、素材としては十分可愛い娘だとは
思いますけど…」
「う〜ん、そう言われると困るんだけど…一言で言えば『シホちゃんが一番、アイドルになりたがってた』から…かな。」
「アイドルに…なりたがってた…?」
「そう、最終選考に選ばれるくらいの娘だったらもう、容姿とかスタイルとかはそれほど差は出ないから
私が見たのは本人の『やる気』と『自信』。その点ではシホちゃんは他の娘より特に目立ってたわ」
「まあ、確かにアイツは訳の分からない自信だけはあるな…」
「――でも、それってすごく大事な事なのよ。私はそうじゃなかったから…やっぱり、
シホちゃんのそういうところは、私…うらやましいと思う…」
「え…三瀬さん…?」
「私…こう見えても、昔はレッスン受けたりオーディション受けたりしてたのよ。
でも――結局ダメだったけど…『華が無い』『地味だ』とか言われて…」
「あ、すみません…」
図らずともエリコの過去にうかつに触れてしまったことに、ヒロキは激しく自己嫌悪をいて
そんな申し訳なさそうな表情のヒロキに、いつもと変わらない柔和な笑顔でエリコが答える
「ううん、井戸田君が謝る事じゃないわよ。私自身が自分の可能性を信じてなかったから…
それに私、今はこうしてアイドルになった娘達をバックアップしていくのが楽しくて、
そうして支えてあげた娘達の人気がでていくのを見ると、自分の事のように嬉しくなるし」
「三瀬さん…」
「あは…ちょっと、恥ずかしいこと喋りすぎたわね。ゴメンね、井戸田君…変な話聞かせちゃって」
「いえ…俺、そんな事…」
誤魔化すように照れ笑いを浮かべるエリコに、つられるようにヒロキの方も柄にも無いほど
顔を紅潮させてしまう。
505 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:57:06 ID:CV66CWGH
「――…でも、三瀬さんには悪いですけど俺は、三瀬さんがアイドルになってなくて良かったですよ…」
「え…?」
「もし…三瀬さんがアイドルだったら、こうして触れることも出来ないじゃないですか」
「あ、ちょ…ちょっと、い、い…井戸田…君――ん…んん…」
可能な限り力を入れないように…それでいて逃がさないように、ヒロキはエリコの華奢な身体を後ろから抱きしめ
そして突然の出来事にパニックになっているエリコの口紅を薄く引いた唇に、自信の唇をそっと重ねていく…
「――ん…う…ぷ、はぁ…――い、井戸田君…どうして…?」
「すみません。でも…三瀬さんにそれだけの魅力があるってことですよ。」
「私が…?も、もう…からかわないで、井戸田君って誰でもそんなこと言ってるんでしょう…」
「『自信が大事』って言ってた三瀬さんがそんなことじゃダメじゃないですか…そんな弱気な事を言う口は――
こうして…ふさいでしまいますね」
「――そんな…ん、んン…」
非難がましく開こうとしたエリコの口をヒロキが再び塞ぐ。力なく抵抗していたエリコだったが
やがて…ぐったりと脱力し、熱っぽい視線をヒロキに向けている…
(うわっ、やっべえ…色っぽすぎるよ、三瀬さん…)
口を半開きにして、目をトロンとさせたエリコの艶っぽい姿に、ヒロキはいよいよ男として
後戻りできない状態になっていた。
「三瀬さん…」
「――あっ…」
ぐったりと脱力していたエリコを抱え上げ、そっとソファーまで運ぶと再び唇を重ね
そのまま――耳…首すじ…鎖骨へと、エリコの反応を確かめるようにキスの雨を降らせる。
そうしている間にもヒロキは空いている手でエリコの胸のふくらみに手をやり、ゆっくりと
スーツとブラウスのボタンを外し、飾り気の無い下着に包まれた控えめなふくらみを露わにしていく…
506 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:58:29 ID:CV66CWGH
「――あ…だ、だめっ…」
「三瀬さん、力抜いてください…そんなに緊張しないで――」
「そんなこと、言われても…」
ヒロキの行動に対して強い抵抗は見せないものの、エリコは堅く目を閉ざし、身を縮みこませながら
小刻みに震えている…そんな不自然なくらいに緊張した様子にヒロキはまさかと思いつつも
「ある疑念」を口にする…
「あ、あの…三瀬さん。その…まさか…『初めて』なんてことは…」
「…」
ヒロキの質問にエリコは薄く目を開き、恥ずかしそうに顔を赤らめながら、コクリとうなずく
(う・・・嘘だろおぉぉおぉぉぉ〜〜〜〜っ!!)
まったく予想だにしていなかった事実に、今度はヒロキのほうがパニックに陥ってしまう。
(2×歳で処女なんて、それなんてエロゲー?)
(つーか、いまどきエロゲーでもそんな設定ねーよ!)
(うろたえない!ドイツ軍人(?)はうろたえない!!)
――そんなゴチャゴチャな思考状態で硬直しているヒロキの反応に対してエリコは――
「うっ…うぅ…」
「み、三瀬さん!?」
「うわあぁあぁぁ〜〜んっ!やっぱりこの歳まで経験が無いなんて、井戸田君…絶対
ヘンな女だって思ってる〜〜っ!」
(ええええぇえぇぇぇ〜〜〜〜っ!!?)
507 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:59:02 ID:CV66CWGH
突然スイッチが入ったかのように、大粒の涙を浮かべながら子供のように泣きじゃくり始めたエリコに
未だ混乱状態からさめていないヒロキだったが、それでも何とか気を取り直し宥めようとする。
『急に処女だと言われたので―』と某FWのように、絶好のチャンスを逃すつもりも当然無かった
なんといってもヒロキ自身が、臨戦態勢を保ったままなのである。
「お、落ち着いてください三瀬さん!そりゃあ、男だったらちょっと情け無いですけど
女の人ならそれなりに何とでも言い訳が立ちますし…」
「だって、しょうがないじゃない。大学までずぅ〜〜っと女子高で男の人と付き合ったことが
全然無かったんだし、就職したら就職したでずぅ〜〜っと事務仕事ばっかりでいい相手が
居なかったんだからぁあぁぁ―――っ!!」
「だ、大丈夫です!俺的には何も問題ありません…っていうかむしろ大歓迎です!だからとにかく
落ち着いてくださぁぁいっ!!」
「――――ッ!!?……」
なかなか落ち着かないエリコに、ヒロキは最後の手段とばかりに三たびその唇を塞ぎ
今度は少し強めに身体を抱きしめる。
「――・・・」
「落ち着きました?」
「ご、ごめんなさい。私…」
「イヤ、三瀬さんが謝る事じゃないんですけど…それに、分かりますか?俺のコレ…もう
こんなになってるんですよ」
「あ、あの…コレって、その…井戸田君の―…よね?」
「さっきも言いましたけど、三瀬さんが魅力的だからですよ。一応言っておきますけど
『T・B』の娘たちじゃこんな風にはなりませんから、俺…だから三瀬さん、あんまり自分を卑下しないで下さい。」
「あ…ご、ごめんなさい…」
そう言いながらも何処か済まなさそうにしているエリコに、ヒロキは苦笑しつつも
さっきの続きを再開する。
508 :
拓弥:2006/07/18(火) 20:59:33 ID:CV66CWGH
「あ…っ」
「大丈夫ですよ、力を抜いて…」
「う、うん…」
腫れ物を扱うように丁寧にエリコの服を一枚ずつ脱がせていく…そして、ショーツ一枚だけになった姿を
改めて眺めてみて、その肌理の細かい白い肌とバランスの取れたプロポーションに、
それなりの経験を持っているヒロキも思わず感嘆のため息を漏らす。
(――にしても…コレだけの女性がよくもまあ、いままで手付かずでいたもんだ…)
エリコの小ぶりな乳房を愛撫し、その中心部の淡いピンク色の突起を口に含みながら
ヒロキは素直にそう思っていた。
「んんっ!」
ヒロキの愛撫にエリコの身体がピクンッと小さく跳ねる。そんな反応とツンと硬く尖った乳首を確認すると
今度はエリコの下半身に手を伸ばし、堅く閉ざしている両脚の――その中心部に指を差し入れ
ショーツ越しに花弁をなぞる…そして、じんわりと生温かい湿り気が指先から伝わってくる。
「…濡れてる…」
「や、やだ…」
ヒロキのストレートな感想に、エリコは恥ずかしさのあまり両手で顔を覆い身体中を真っ赤にする
そんな年齢からすれば不似合いな初々しい態度も、今のエリコに関しては自然なものと感じられ
そんなエリコをヒロキは益々愛しく思いながらも、もっと恥ずかしがらせ…もっと苛めてみたい
そんな衝動を抑えきれず、やがて…エリコの秘部を覆っていた最後の一枚に手をかけると、
剥き下ろすように脱がせ、その両脚を抱え込むと、それまで誰の目にも晒したことの無い
処女の秘唇をのぞきこむ。
509 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:00:21 ID:CV66CWGH
「あっ!?だ、だめ…見ないで…そんなところ…見ないで、井戸田君…」
「綺麗ですよ、三瀬さん…でも、イヤらしい汁でテカって、とってもエッチだ…」
「やだ…そんなこと…」
傷つけないように、脅かさないようにエリコの秘唇のとば口をなぞるように愛撫し、
中の様子を確かめるように、そっと中指を潜り込ませていくと、そこはもうすっかりと蜜が溢れ
ヒロキの指の動きに合わせて、淫らな水音を奏で始めていた。
「ホラ、聞こえるでしょ?三瀬さん…アソコからクチュクチュって音を立ててるのが…」
「うう…井戸田君の意地悪…」
非難の声を上げつつもエリコが感じていることはその全身の様子から伺えていたが、
同じ位にヒロキの方も、もう既に我慢の限界まで来ていた。
そして…ズボンの中で窮屈そうに膨れ上がらせていた自分自身のモノを取り出すと
エリコの手をとって、それを直に触らせる。
「ひゃっ!?」
「スゴイでしょ?ビクビクってなって…でもコレも三瀬さんのせいだから…」
「そ、そんな事言われても…」
予想以上に熱く脈動するヒロキの分身、その独特の感触に思わず手を離すエリコだったが、
そんな反応にヒロキはもう我慢できないほど興奮し、緊張のあまり身を堅くしているエリコに覆いかぶさり
半ば強引に両脚を開かせると、その中心部にそそり立った分身をあてがう
「三瀬さん…いきますよ…」
「…あ…――い、井戸田…君…」
「なんですか…?」
挿入の前に確認するようにエリコの顔を覗き込むヒロキだったが、正直なところ今この状況で
拒絶されても踏みとどまれる自信はなかったのだが、そんな微妙に複雑な表情を浮かべていたヒロキに対して
エリコは恥ずかしそうに、はにかんだ笑顔を浮かべながら――
「そ、その…優しくして…下さいね…」
(うわあぁあぁぁ〜〜〜〜み、三瀬さん…それ反則〜〜〜っ!!)
510 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:01:11 ID:CV66CWGH
男なら一度は言われてみたい嬉し恥ずかしい台詞に、思わずのけぞりそうになるヒロキだったが
何とかすんでで踏みとどまり、改めてエリコの顔を見つめながら、精一杯の真剣な顔で答える
「善処します…」
「うん…」
「じゃ…じゃあ、三瀬さん…」
「――ん、く…んっ…」
無茶をすれば、そのまま壊れてしまいそうなエリコの身体に自らの分身をもぐりこませていく
その膣内は今までヒロキが相手をしてきたどの女性よりも狭く、まるでヒロキのモノを
押し返そうとしているかのように、きつく締め上げてくる。
「み…三瀬さん…ち、力…力抜いてください…」
「そ…そんなこと…言われても…どうすれば…」
一応ヒロキのほうが経験者という事で気持ちの上では優位にあるはずだったのだが、
予想外の展開にヒロキのほうもどこか気が逸っていた所もあったのだが、何とか気持ちを落ち着かせると
エリコと半ばで繋がったまま、緊張をほぐすために、改めて指と舌で身体中を愛撫し始める
軽く唇を重ね舌を絡め、耳たぶを甘噛みし、首筋を舐め上げる。空いた手で胸を揉み、乳首を摘み
へそをなぞり、わき腹をつつく…
そうしていく内にエリコの身体にも変化が訪れ、さっきまではあんなに拒んでいたヒロキの分身を
少しずつ受け入れ…そして――
511 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:01:44 ID:CV66CWGH
「三瀬…さん…っ!」
「――ん…んんっ…!」
ヒロキの分身がエリコの中の最も狭くなっていた部分を押し広げるように通り抜けた瞬間、
エリコの顔に苦悶の表情が浮かぶ…――が、それも一段落つくと、またいつものはにかんだ笑顔を浮かべ
「私…井戸田君と繋がってる?」
「はい…」
深々と根元までエリコの中に入り込んだヒロキだったが、彼自身の方ももう既に限界まできており
エリコの身体を気遣いつつもゆっくりと腰を動かし、自身を昂らせていく…そして、それに応えるかの様に
エリコの身体の方もまた、ヒロキのひと突き毎に高みに上り詰めていた。元々それなりには、
自慰の経験はあったのと、肉体的には成熟していたことで、エリコの性感はいま急速に目覚め、
年相応の身体の成熟に追いつこうとしていた。
「井戸田…君…井戸田君…わたし…――」
「三瀬さん…おれも…もう…」
「「――んっ…くうぅっ!!―――……」」
エリコの両脚がヒロキの腰を挟み、強く抱え込むような姿勢をとるのと同時にヒロキのほうも
エリコの最奥に向けて白濁色の情欲の塊を解き放つ。
512 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:02:25 ID:CV66CWGH
「あ…熱…い…――井戸田君の――が…私の中に…」
「お、俺…つい…――すみません…」
「ううん、いいの…でも、ちょっと…その…後の始末をしたいから、後ろを向いてて欲しいんだけど…」
「あっ…す、すみませんっ」
恥ずかしそうに告げられたエリコの言葉に、ヒロキはあわてて顔をそらすが、
好奇心と悪戯心から後ろを振り向くと――背中を向けたエリコが膝立ちのまま両足を広げ
秘唇から溢れてくる白濁液をティッシュでぬぐっている…そんなあられもないエリコの姿に
ヒロキは悪戯心と共に、股間をむくむくと膨らませ…
「…手伝いますよ、三瀬さん♪」
「えっ!?ちょ…ちょっと、井戸田君?…だ、だめぇっ!!」
後ろからエリコを抱きかかえると、そのままティッシュを片手に尚も秘唇から溢れ出てくる
白濁液を拭い取っていく…そして、ティッシュにかすかに滲むピンク色のシミに、ヒロキは
改めて感嘆の溜息を漏らしていた…
(うわぁ…やっぱり初めてだったんだ…)
「うう…井戸田君のばかぁ…」
「あはは…」
(やべ…ちょっと悪戯が過ぎたか…でも――…)
「三瀬さん…やっぱり、ちょっと指だけじゃ上手くかき出せないんで…」
「えっ…?い、井戸田君っ!?」
すっかり硬度を取り戻した分身で、再びエリコの秘唇を貫き…そして中をかき出すように腰を動かしていく…
513 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:03:10 ID:CV66CWGH
「――んあ…だ、だめぇ…井戸田…君…ソコ…敏感になってる…の…」
「大丈夫です…今度はちゃんと外に出しますから…」
「そ、そうじゃなくって…――んっ…く…ふぁ…だめ…また…また来る…ん、あ…あ、
あ…あ…あ…あぁあぁぁぁ―――っ!!!」
「く、くうぅっ!」
絶頂の余韻で既に敏感になっていた互いの粘膜は、僅かな刺激で再びあっという間に二人を
絶頂に突き上げてしまう。それでもヒロキは快楽の誘惑に身をゆだねる手前で何とか踏みとどまり、
エリコの膣肉が絶頂に収縮する寸前に分身を引き抜く。そしてほぼ同時にその先端から
二発目とは思えない程の量の白い砲弾が発射され、エリコの全身を白濁色に染めあげていた。
「エリコさん…」
「井戸田君…」
ぐったりと、お互いに身体を預けあい…そして今日幾度目かの口付けを交わすと、
心地よい温もりの中に意識を沈めていく…
514 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:03:40 ID:CV66CWGH
――翌朝
「しゃ、社長…どうしたんですか?」
「ニオイがする…」
「えっ…!?」
「三瀬から男のニオイがする…」
「えっ…えっ…!?」
「…井戸田ね…」
エリコの変化を真っ先に…文字通り嗅ぎ当てた柏木レイコは、その矛先をヒロキに向けてくる。
その冷たい視線にじっと耐えながら『T・B』のスケジュールを確認していたヒロキだったが…
「井ぃ〜〜戸ぉ〜〜田ぁ〜〜…」
「は、はいっ!!」
まるで地の底から甦った亡者の呪いの声のようなレイコの言葉に、ヒロキはまさに
金縛りにあったかの様に身体を硬直させてしまう。
「ウチの一番の癒し系アイドルに手ぇ出したからには、カクゴは出来てるんでしょ〜ねぇ〜…」
「は…はひ…」
レイコの迫力に思わず情けないくらいに上ずった声をあげ、心臓がばくばくと高い音を
立てていくのをヒロキは実感していた。
「でも、ま…今アンタをクビにしたところでしょうがないから…とりあえず、三瀬にふさわしい
男になりなさい。そうすれば許してあげるわ」
「それは…も、もちろんです。言われなくても…」
「そう?でも、三瀬は安い女じゃないわよ〜今のアンタじゃとても釣り合い取れないくらいの…ね」
「それくらい…わかってます。まずは『T・B』の売り込みから…見てて下さい、社長」
「あ、あら…そう…フン、まあ頑張りなさい」
「はい。じゃあ、早速あいつら…迎えに行ってきます」
颯爽と自分の受け持ちのアイドルを迎えに行こうと、事務所から出ようとしたヒロキに
エリコが恥ずかしそうに小声で話しかけてくる。
「頑張ってね、『ヒロキ』君…私、今晩もきっと遅くまで『残業』してるから…ね♪」
「は…はい!井戸田ヒロキ、いってきます!」
【END】
515 :
拓弥:2006/07/18(火) 21:05:19 ID:CV66CWGH
――以上です。とりあえず予想以上の文章量で残り容量が気になるところでしたが、
なんとか収めることが出来ました…
タイトルは「明日も残業」でお願いします。
え、と…色々とツッコミどころ満載の作品でしょうけど、私の『脳内三瀬さん』ってことでご了承ください…
次は以前書いた鬼畜風マサのアヤナ羞恥プレイものの続きになると思います。投下は多分
週明けくらいで…まあ期待せずに気長にお待ちください。
それでは今回はこの辺で…失礼しました〜
リアルタイム超GJ!!!!!
やべェ!三瀬さんが反則的にかわいすぎる!!
そして某日本代表FWワロタwww
517 :
長時間:2006/07/18(火) 21:29:29 ID:FHHdJ0cm
三瀬さん可愛い……
某日本代表GK並にGJ!
はい、どうも郭です。
今スレ新人王、長時間氏にGJと感謝を。新しい才能の登場にはいつも刺激を受けますよ。
拓弥氏にもGJ!まだあかほんは手をつけられない状態ですけど、こういう手もありかと(笑)。
(試しにカルナ×井戸田書いたけど酷い出来で没った)
しばらくROM専でしたが、長時間氏は書くたびにすごく上手くなってると思います。
長時間氏やそら氏、それに拓弥氏のような俊英・中堅の活躍があるからこそ、
私のようなポンコツが安心してサボれるというもので(コラ)。
そんなわけで、ポンコツらしく埋め用コネタ集、投下。
113 恋文のそれから+
若田部さんとお友達になれた
メアドを交換した
緊張しながらさっそく送る
(私にとって若田部さんはセレブ的存在です)
from Yuki-Togawa@tozen
<私にとって 若田部さんは セフレ的 存在です。>
「……………」
「あッ!返信が来たッ!」
from Ayna-Wakatabe@tozen
<セフレで良いなら、、、、、、、いつでも>
「…………………え?」
116 初夢プレイのそれから+
「あ」
「どうしたの?」
「あ いえ なんでも」
オレの初夢の内容を思い出した
正夢だった
「ばぶ、ぶぅ」
「じゃあアイちゃん、おしめもしなきゃね?はい、脚を開いて」
「…………ばぶ」
真っ赤になりながら、アイ先生は脚を開いて……
117 先生達の一善それから+
「食の方でも一日一膳やってます」
「健康には腹八分が一番らしいので」
「いい心掛けですね」
「……………」
無言で山盛りのドンブリ飯を片づけるマサヒコ。
「わ〜〜〜ん、ひどいよ、マサヒコ君!」
「そのかわり、こっちは腹八分どころか手抜き無しの120%でしますから。
確かこれって結構カロリー消費するんですよね?」
「あ………!きゃん!もう、マサヒコ君のバカ……」
119 受験ごっこのそれから+
模擬試験結果
一位 ミサキ
二位 アヤナ
「3位がリンで4位がマサ」
「オレビリか――――」
「いやビリはアイ」
「ああっ名前書くの忘れてた―――!!」
(参加してたのか)
「てなわけでビリのアイには罰ゲーム」
「え?」
「じゃ、マサヒコ」
「はい………それじゃ、先生」
「え?ええええええ?あッ、そ、そんな…マサヒコ……くぅん、あッ……だめ、あッ」
アイ先生の処女喪失は衆人環視の教室でしたとさ。
120 緊急送別会のそれから+
「小久保君に報告があるわ」
「子供が出来たの」
「!ななッ!そんなッ!あのとき俺は間違いなくゴムを……!!」
「ジェフリーに」
「………え?」
121憧れの制服のそれから+
「あ」
「制服しわになっちゃった―――」
「ごめんなさい先生」
「いいわよ別に」
「私も寝るときにしわつくっちゃうから」
「じゃ、試そうか的山」
「あ……そんな……気持良いよ、こくぼ……くん、あん、あッ!」
「きぃ〜〜〜、なんで私じゃなくてリンなのよ、マサ!」
「「………………え?」」
123 最後の授業それから+
「前々から思ってたんですケド」
「そーゆー道具どっからもってくるんですか?」
「わんっ」
「わんわんわんわん」
カポッ
「‥‥なんだケド実は先輩が」
カポッ
「わん!!」
「わんわんわんわん」
(なりきってる……てことは……)
「は〜〜い、じゃあ後ろ向いて……」
「わ?わわわ、わん!………あッ……あんッ」
アイ先生の処女喪失はバックでしたとさ。
124 少年と少女のなごり雪のそれから+
初期「小久保君」
中期「お兄ちゃん」
後期「マサ君」
「ふりかえるといろんな呼び方してたねマサちゃん」
「今はまた違うだろ、メス犬」
「……わん」
永遠に濱中アイそれから+
「私も何か卒業したい」
「え」
「だって 私だけ仲間はずれみたいでヤダ―――」
「えーとじゃあ」
「下ネタ卒業したらどうですか?」
「?」
「あれひょっとして今まで天然でやってたの?」
「??」
「…………それじゃ」
「え?や!あ………ダメ……あ……い、痛ッ!痛いよ、マサヒコ君!」
「処女卒業ってことで」
END
以上。いつになく短絡的な展開なのはコネタですからね。
タイトルはまとめて「エクストラズはまなか」でお願いします>>古田監督
連載作品が上手くまとまらず………特にアヤナ帰国モノが暗礁気味です。
しかも来週は夫婦で毎年参加してる苗場での音楽祭りがあるんで、ちょっと時間空きそうです。
申し訳ありませんが、それではいつか股。
諸氏乙
もうすぐ次スレだね
そして古田氏も保管庫更新乙です、いつもありがとうございます
俺の名前間違いが直ってなかった……
いや俺が悪いんですけどね……
後から保管庫見た人、絶対あそこで意味わかんなくなるだろうなぁ……ちょっと楽しみ
……えーと、埋めないんですか?
次スレ立ってから投下しようと思ってるネタが既に二つあるんですが……
次スレ立つ→古田氏がまとめてサイト更新(順序は逆にもなるが)
埋めはそれからかと。
>>524 やる気があるのはいいけど、アンタぶっちゃけ色々とでしゃばりすぎ
もっと落ち着けよ
>>526 何で出る杭を打とうとするかね・・・・
既にまとめサイトの更新が済んでるんだから、立てれる奴が新スレ立てるべき
(俺は携帯からだから無理だが)
長時間氏が最後にSS投下したのが月曜なんだから、職人だったら
もう二個程新しいSS完成させてても、別に不思議じゃない
俺らは職人さんに読ませてもらう立場なんだから、職人さんに「出しゃばるな」は筋違い
じゃあ長時間氏が自分で新スレ立てれば良いかって言ったらそうでもない
ただでさえ2ちゃんでは、固定がスレ立てただけで鬱陶しく思う住人もいるんだから
待たされてる職人さんの気持ちも、少しは考えたら?って話
>>527 526の言うことは分からなくはないな。このスレの職人さんは往々にして、多くを語らず作品で自分を表現してきた人ばかり。
新風と言われればそれまでだが、正直まだ馴染めてない人もいるのでは?
エロパロ板でニ〜三日に一本当たり前のようにSSが投下されるスレなんて
ほんの少ししかないんだし、その現実を踏まえたらやっぱり職人さんには基本的には感謝しないと…
ただ、引継ぎに関しては長時間氏をはじめ、これから入ってくる新人さん達の為にも
流れを明文化してテンプレに入れた方がいいかもしれない。
☆☆☆☆☆☆ 次スレへの引継ぎについて ☆☆☆☆☆☆
容量が450Kを超えたら残り容量に注意しながら投下しましょう。
480Kを超えたら次スレが立つまで投下は控えてください。
次スレが立ったら、古田氏の保管庫の更新が済むまで落さないようにマッタリ保守で。
更新が済んだら、一気に埋めるかDAT落ちまで放置しましょう。(ただし、埋めの段階で
作品を投下すると保管庫に記録されないかもしれないので注意。)
――こんな感じで、どうでしょうか?
確かに長時間氏はよく喋るかもしれないが
それに比例して、短期間での投下量もかなりのもんだ
相対的に見れば、投下量と喋りの量は一応釣り合いがとれてる
そんな人に「投下ペースを落とせ、ついでに喋るな」ってんじゃ、ただの我が儘
言われた側の職人さんにしてみれば、仕事も、仕事以外の面も同時に否定される事になるんだぞ
善意で投下してくれてるだけなのに
事実、他の職人さんで、長時間氏のスタンスを非難してる人はいない
(捨てで書き込んでるだけかもしれんが、それは無いと思いたい)
ちょうど
>>529がルールを明文化してくれたんだから、今後はこれを活用しようじゃないか
職人さんが「次スレは?」と聞いただけで「出しゃばるな」と言われる事を防ぐためにも
職人はただ書くのみ、とは新参者氏の言葉
しかし職人さんも住人に変わりはないわけだし、結局は万事ほどほどにっていうのがベター
なんではないかと思ったり
>>長時間氏
とりあえず、クールダウン。
>>525氏のいうとおり、
ここではスレ480〜490ぐらいから古田氏の手間も考えてまったり進行になるのが慣例。
なお、そのあたりから1〜2スレ内におさまる小ネタの投下をする職人さんが多くなるので
過去スレ見れる環境なら確認するよろし。
郭氏が小ネタの好例を投下してるのでこんな感じだと思ってもらえれば、、、
誰も答えないから
>>354をできそうなとこから一問ずつ答えるってのどう?
Q2 82氏「約束成就の始まり」
Q5 最多投下は郭泰源氏。作品数は現在(今回の小ネタ含む)伊東市との共作・蜜柑作をふくめると70以上
Q6 多分アヤナ・マサヒコ
Q7 順にドミンゴ氏 郭氏 518氏 ピンキリ氏 白帯侍氏 そら氏 アカボシ氏 ペピトーン氏 トマソン氏
Q8 3 乖離氏のどれかだと思うが?それ以外わからん
>>長時間氏
職人は自分語りをできるだけ控える、とか、
SSに関係ない書き込みのときは職人も名無しに戻る、とか
そういうのは氏家スレだけじゃなくSS書き全体の暗黙のマナーなので、
できればそのようにお願いしたいス。
他の職人さんのために適度な投下間隔を、っていうマナーもあるスけど、
これは氏家スレみたいに職人が飽和してると難しいので構わないと思うス。
ていうか余所のスレでは自分も書き手の端くれなので、このスレは正直羨ましいス。
読み手の都合だけで職人を排斥する、ってのはマズいスけど、
SSさえ落としてれば我が物顔に振舞ってもいい、ってことでもないス。
ムダに敵作るのは得策じゃないスよ。
随分長い間俺本人が書き込みにくい状況が続いてたなぁ……
一度、投下以外の場面(
>>323)で名無しで書き込んだのですが
次のレスであっさり「長時間(仮)」として話しかけられてたので
これは名無しになる意味が無いな、と思いまして
以降は書き込む時はずっとこのHNで固定していたんですが……
裏目に出てたようですね
今後は、投下以外は名無しで統一しておきます
知らんところでえらく話が拡大してしまい、申し訳なく思います
では埋めますか?
淫語しりとり?
>>538 あまり気にしないで言いと思う。
>>534の言う事は凄い良い事だけど、
全てが正しい訳でも無い。
意見の一つとして受け止めればおk。
職人は作品で語るべき、てのは正しいけど
結局投下時以外は名無しで書き込んでる、っていうのなら
それはただの矛盾でしかないわけで
特に特定の職人に否定的な意見を言う時ぐらいは
普段のハンドルを名乗っておかないと、「卑怯」でしかないわけで
掲示板なんだから名無しでも何ら悪くないのは事実だが
それに甘んじて他の職人を批判する職人が、もしいるのなら
ちょっと侘びしい気分になるよな……
あんま気にしなくて良いと、俺も思うぜ>>長時間氏
では尻取りでもしますか
超卑猥
「い」↓
陰核
「く」↓
栗と栗鼠
↓「す」
素股
↓「た」
立ちバック
「く」↓
548 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 21:22:26 ID:qhonZ30c
訓に
「に」
549 :
548:2006/07/21(金) 21:23:41 ID:qhonZ30c
ごめんなさい、初投稿で上げちまった。
たちんぼ
「ぼ」
ぼ…ボクはそんなハレンチな発想しないんだな!!
「な」
なで撫子しこ
「こ」
コタツ隠れ
「れ」
お前らなんでクンニはおろか立ちバックまで無視してるわけ?
正々堂々と「ニブルファック」「クスコ」「コタツ隠れ」と繋げてだなぁ
あれ?結果一緒じゃん
レズプレイをミホ×チカでぜひとも
「も」
もさもさアンダーヘア
「あ」
557 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:30:57 ID:RjzZZt+T
あ
アヌス
「ス」↓
559 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:57:37 ID:czLT7Nzu
スパンキング
「グ」↓
560 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 10:39:43 ID:ysNUT1SE
愚息
「く」
口マンコ
「こ」
子作り
「り」
リンコと子作り
「り」
564 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 17:41:39 ID:u8CmqWia
リンコママンと子作り
「り」
リンコに中出し
「し」
視姦されて興奮しちゃうアイ先生
「い」
一番イってる時の顔が想像しにくいのはさり気に中村
「ら」
らめぇ!!
「え」↓
えっち…
ち
恥丘
「う」
上目遣い
「い」
陰茎
インポテンツ
「つ」
ツンデレアヤナに中出し
シンジに中出し
「し」
>>575 シンジに出したいとは俺はさすがに思わんな
「な」
577 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 10:11:02 ID:WwmGqipV
嬲る(←男女男)(なぶる)
「る」
ルーズソックスを履いたアヤナに足コキしてほしい
「い」
イくぅ〜っ!!!
「う」でも「つ」でも好きな方で
流れぶった切ってごめんなさい。
小ネタ投下します。
「プールへ行こう!」
ここは英稜高校。
そして放課後。
とある教室。
冒頭の一言は小久保マサヒコと気のあう友人が週末の休みついて話している最中の友人の言葉だ。
「プール?」
「そう! プールだ! マサヒコなんか予定あるのか?」
「いや、無いけど」
「だったら行こうぜ! 女子も誘ってさ! 青春しようぜ!」
こぶしを握り締めて目を燃え上がらせる彼に何を言っても無駄だろうと思い、
マサヒコは苦笑して頷く。
「でも女子って誰誘うんだよ?」
「お前的山と仲いいだろ? 的山誘えば誰かついてくるさ」
そう言って明後日のほうを向いてしまう彼の顔は赤い。
はは〜んとマサヒコは当たりをつける。
「目的はそれか」
「な、何の事かさっぱりだな! べ、別に的山と夏の思い出を作りたいとかじゃないんだぞ!」
男のツンデレはちとキモイが、まあ、友人だ。
でっかい心で大目に見よう。
「わかったよ。じゃあ――」
「おーい小久保くーん」
噂をすればなんとやら。
的山リンコが友人数人と歩いてきた。
「よう、的山。どうした?」
「一緒にプールに行こう!」
今まさに誘おうとしていたのに逆に誘われてしまった。
「プール?」
「そうだよ。男子も誘おうってことになったから、一緒に行こう? ね!?」
そう言って首をかしげて、イスに座ったマサヒコの顔を除きこんでくる。
……つーか近い。
「まあいいけど」
マサヒコの言葉にリンコの友人が嬉しそうな顔をする。
目的はプールで無くマサヒコなのだろうとの事は想像に難くない。
もちろん。
マサヒコが彼女のそんな様子に気づくことなど天地がひっくり返ってもありえない。
イスラエルとレバノンがチークダンスを踊るほどありえない。
「あ、こいつも一緒でいいかな?」
すぐ傍の友人を指差し確認を獲る。
その友人はといえば万が一にも「嫌だ」と言われたらどうしよう?とでも思っているのだろう。
落ち着かない様子でそわそわしている。
マサヒコは苦笑する。
リンコの口から出てくる言葉など決まっている。
「うん、いーよ。大勢のほうが楽しいもんね」
「だってさ」
友人の肩をぽんぽんと叩くと、
「小久保……」
「どした?」
「お前は神だ」
「はぁ?」
ゴッドっすか?
「お前が喜びを共に味わえる友人でよかった」
「そりゃどーも」
やれやれとまた苦笑して、自分達をを不思議そうな様子で眺めていたリンコとその友人達に声をかける。
「で、いついくんだ?」
「ふえ? あ、えーっと……今日この後水着買いに行くから今週末かな」
「水着買いに行くのか?」
「うん。飛びきりセクシーなの買うんだ!」
そう行って嬉しそうに言うリンコにマサヒコの友人がちょっかいを出す。
「セクシーっても的山の体型じゃなぁ」
「あー! ひどーい!!」
好きな子についいぢわるしてしまう子供っぽい友人にマサヒコまたまた苦笑。
やいのやいの言い合う二人を頬杖をついて眺める。
……まさか自分に飛び火するなんて夢にも思わなかったんです。
「ぺったんこじゃないよー! ちゃんとあるもん!」
「へっ! どうだかな!」
「む〜……小久保君!」
「は? な、なんだよ」
不意をつかれたマサヒコ。
だから反応が遅れた。
手を掴まれ、導かれるままに、リンコの胸へ。
瞬間、心、重ねて…………いや、そうじゃなくて。
瞬間、教室が凍りついた。
「私ぺったこんじゃないよね!? 胸あるよね!!?」
「ばっ!」
リンコの言葉に立ち直ったマサヒコはすぐさま手を引っ込める。
「お前なに考えてるんだよ!?」
「だってぇ……ぺったんこじゃないのにぃ」
マサヒコに怒られて泣きそうな顔になる。
「そりゃ……まあ確かに……僅かながらの膨らみがあったような無いような」
咄嗟のフォローとしてはよかったやもしれない。
しかし、
「はいはい、リンちゃん。ちょっと席をはずそうね〜」
「ふえ?」
友人の一人に連れられてリンコは教室から出て行く。
残されたのはマサヒコ、そして……
「ま〜さ〜ひ〜こ〜」
「おおぅ!?」
悪鬼の形相の友人……達。
具体的に言うと教室に残っていた男子生徒、そして女子生徒だ。
マサヒコは知らない。
男子の間でリンコがかなりの人気があることを。
そして自身が女子からかなり好感を持たれていることを。
「な、なんだよみんな。さっきのは的山のほうから!」
「関係あるかボケー!」
「よくもマイエンジェル的山さんを汚してくれたなぁ!」
「不潔よぉぉぉ!」
襲い掛かってくるクラスメートを前にマサヒコは、一言だけつぶやいた。
「……なぜだ…………」
その日……マサヒコは伝説になった。
THE END
誤字脱字はでっかい心で大目に見てください。
ではしりとりのほうを。
>>579 「う」でも「つ」でも好きな方で
ぎゃはははははははは(笑)
リンコ実際にそういう事しそうだから困る(笑)
しかもこれを新スレの方でなく、こっちに投下するという
控えめなスタンスがなおさら氏家っぽさを醸し出してる!GJ!
再会
うっかり中出ししちゃったよ
「よ」
586 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 01:22:41 ID:fN6mfM/k
よがり狂うマサママ
「ま」
マサヒコのマラヒコ
「こ」
小久保君に報告があるわ 子供ができたの
「の」
伸びるヒモパン
「ン」
いやごめん、やっぱ無しで
のの字に動くマサママ
「ま」
592 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 11:40:41 ID:cE1NbkgD
マサヒコ暴走
「う」
うっ……ドピュッ
「つ」
つ[ティッシュ]
手淫
「ん」↓
ごめん、やっぱナシ
手淫するケイ
597 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/27(木) 08:44:11 ID:1vlZb2eZ
イクイク ドッピュン ホテル ベルサイユ
(1919年 ベルサイユ条約調印)
(↑某漫画に掲載されていた年号の覚え方)
【ユ】
ユンケル飲んで元気に一発
「つ」
599 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 02:10:14 ID:YSg9dcvw
ツンデレにときめく俺
【れ】
レイプ
「プ」
プールで露出
「つ」
つるぺたのアヤナとDのリンコ。さて選ぶならどっち!!
「ち」
痴女はイイ!!
「い」
今岡×ケイ
「イ」
イラマチオされてるって!
「て」
手コキ
「き」
キスで受精出来ると本気で信じるピュア娘
「め」
言わずもがなつるぺたのアヤナ
「な」
アイヤア、カクニンブソクダッタヨorz
耳の後ろが弱いんです
「す」
凄ェ!!
「え」
エーコはえっち
「ち」
チンコ!
「コ」
完?
股間だって?
んで終わってるじゃないか
カナミを犯したい