1 :
名無しさん@ピンキー:
無い様なので立てました。
タイトル通り怪盗が警察などに捕まって
ひどい目に逢う作品はここに投下してください。
キャッツアイ?
3 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 00:22:52 ID:jxbZ21Fq
僕たちには怪盗養分が少ないから・・・
暗い倉庫の中に、二つの人影があった。
「この私が、あんたみたいなガキに捕まるとはね…」
「…」
人影の一つ、床に寝転んでいる方が、そのすぐ隣で座りこんでいる影に話しかけていた。
「さぞご満悦でしょうね。世紀の大怪盗であるこの私を捕縛できたのだから」
「…」
寝転がった大怪盗は饒舌に語るが、座る影は何も言わない。
「ちょっと!何とか言ったらどうなの!!?」
「…うるさい」
ここで初めて、座る影が言葉を発した。と同時に、左手を乱暴に振る。大怪盗の右手は、座る影の左手と手錠で繋がれていたため、寝転ぶ大怪盗は腕をひっぱられ、その体を床で擦ってしまった。
「ひゃぁうっ!」
その瞬間、愉悦の混じった声が上がった。寝転んでいた影が身をよじる。ただの少し、床で胴を擦っただけ。それだけなのに、堪えがたい刺激が大怪盗の身体を走ったのだ。
暗い倉庫の中に、二つの人影があった
「この私が、あんたみたいなガキに捕まるとはね…」
「…」
人影の一つ、床に寝転んでいる方が、そのすぐ隣で座りこんでいるもう一方の人影に話しかけていた。
「さぞご満悦でしょうね。世紀の大怪盗であるこの私を捕縛できたのだから」
「…」
寝転んでいる大怪盗は饒舌に語るが、座る影は何も言わない。
大怪盗は苛立った。
「暗い倉庫の中」まで読んだ。
wktk
8 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 01:29:17 ID:cBdUzWbg
即死阻止
9 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 11:08:04 ID:gZK/8Yhg
そっくし
10 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/28(日) 02:37:22 ID:WAUH2nRm
age
11 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 01:50:24 ID:NtLwj/VE
即死阻止
12 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 06:32:20 ID:PHzGJCY4
うんこ発見w
誰かぁ〜書いて〜。
スレタイに触発されて、弟の入院費を稼ぐために盗みを働く少女怪盗の話を書き始めたんだが、いざ『怪盗』って括りにすると、一体何処から何を盗めばいいのかという壁にぶち当たったw
マジで何かアイデアをくれw
15 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 00:14:01 ID:h67cgNce
>>14 とりあえず悪徳資産家から。
何か多くの人から恨みを買ってる奴ならなおおk!
16 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/02(金) 00:20:41 ID:2AGSSeOX
>14
月並みなら美術館の旬の物だろ
弟は交通事故
ところが加害者はむしろ弟が悪いといわんばかりに開き直り。
加害者は胡散臭い商売をして一財を気づいた資産家
これでおk
>>14 オレの唇。ていうのは本気だが、
17のが面白いかもね。でも、素人娘が盗むのだろうから
突拍子も無い展開になりそうだなw
とにかくwktkで待つ!
何か皆さんで設定考えてるみたいですが完全俺妄想設定のSSの需要はありますでしょうか
少女では無く普通にボインなねーちゃんな感じなんだが
頼む。
21 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/05(月) 00:37:12 ID:NKanICzy
>>19 がんばってくれ
怪盗のコスチュームとかもあったら個人的にはいいぞ。
22 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 02:15:45 ID:tOqYJnzP
ルソーとか、要る?
あるいはセーヌとか。
23 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 02:59:55 ID:jVOxiUl+
19歳くらいのぼいんでいいよ
キャッツアイとか
25 :
19:2006/06/06(火) 10:38:05 ID:DBF8hRmZ
うわ、冷静に考えるまでも無く俺の設定ってキャッツだ。木更津じゃないほうの。
あー、どうしよう。最初はアメコミチックに意味不明装備満載のを考えてたんだが………
そのうち投下するのかもしれません。ちょっと練り直しさせてください
俺キャッツ好きだし、そのままでも無問題
ある日届く郵便物
中にはキャッツアイの次女がお屋敷に侵入する画像
数分後脅迫電話
下着なしでとある駅までくるよういわれしかたなく従う次女
電車に乗り込むとそこは脅迫者の用意した置換電車だった
こんなのキボン
女怪盗モノのアニメ・漫画っていうとキャッツアイ・セイントテール・ジャンヌあたりか
脇役もOKなら案外いっぱいありそうだな
ああ、このシチュで書きたいのに。
他シチュで書いてるから現在書けないのが悔しいし。
圧縮かかりそうで、スレなくなりそうだし。
くぅ・・・。
余所のサイトに投稿しそこねたキャッツの小説があるけどうPしていい?
駄作だけど
>>30 落として〜っ!!お願いだからぁっ。
アアンッ・・・もう、あたし・・・我慢できないっ!!!
「な……? ば……馬鹿なぁぁぁぁっ!」
だだっ広いホールに反響する野太い声。
まるでレスラーのようなガタイを持った中年刑事・鬼頭はオーバーリアクション気味に頭を抱え、人一人が入る大きさの巨大なガラスケースの前に蹲った。
『世界初公開! 水晶髑髏の胴体は存在した!!』
……そんな眉唾物の謳い文句を掲げた看板が天井から揺れているものの、硝子の棺の中にそれらしき姿は無い。
その代わり、そこには可愛らしい文字が書かれたキャンパスノートの切れ端が、ちょこんと鎮座しているのみだった。
『アンタが芹沢博物館さんから騙し取った水晶髑髏の胴体は、このあたしが頂きました。 あ、ちなみにこの紙は数秒後に消滅します。今回の事で懲りたらもう二度と悪どいコトは考えないコト。正義の美少女怪盗チェリー・ブロッサムより』
挑発的な文面の手紙は内容通り、シュポッと音を立てて灰となった。
「……おのれ小娘ぇぇぇ……毎度毎度、国家権力を馬鹿にしおって!」
正に鬼のような形相で、年甲斐も無く地団駄を踏む鬼頭。
「今回の包囲網は完璧……じゃなかったの?」
「!!」
唐突に響いた若者の声。
鬼頭はぎょっとした表情でそちらに目を向ける。
その視線の先に佇むのは、全身を白のスーツでコーディネートした若者の姿だった。
外見年齢は20代前半。間抜けな印象の丸眼鏡の奥の、蛇を連想させる三白眼に鬼頭の肩が震え上がる。
「し、白砂会長!」
彼の存在を認識した鬼頭は白砂の下へと一目散に駆け寄り、跪いた。
「今回の件は……今回の件は部下の……」
「……聞きたくない」
この期に及んで部下へ責任転嫁しようとする鬼頭の言葉を白砂の冷たい声が両断する。
「明日のパーティーの目玉は水晶髑髏の胴体……アレの競売だったんだ。時価数十億……いや、数百億かな?
今更現物が盗まれましたなんて言えばこちらの信用は無くなるし、アレで得る筈だった利益もチャラ……またしても白砂グループは損失を被った訳だ。あのお嬢さんのお陰でね」
シニカルな微笑みを浮かべながら、何処か他人事のように言葉を紡ぐ白砂。
「正義の美少女怪盗チェリー・ブロッサム……どうしてウチの関連会社ばかりを狙うのかは疑問だけど、既に我がグループの2割は何らかの打撃を受けている。
全体的には大した損失じゃ無いけど……そろそろお仕置きしなきゃいけないかもね? もちろん、役立たずな警察諸君にも」
『お仕置き』という単語に鬼頭は死刑宣告を受けた囚人のような気分になったが、意外にも楽しげな白砂の声に、思わずその視線を上げる。
「……冗談だよ。僕らがする悪いコトを君達が揉み消す。
君達が僕らのお零れに与かる……いい関係じゃない。お互いにね」
踵を返して出口へと向かう白砂の背中を追うように、鬼頭も立ち上がった。
そして、彼が歩き出すタイミングを計ったように、おもむろに振り返る白砂。
「それより……いい事を一つ考えたんだ」
新たな遊びを思い付いた子供のような、白砂の声に潜んだ真意。
彼の眼に宿った怪しげな光を直視してしまった鬼頭は不意に腹を裂かれて氷を詰め込まれたような、得体の知れぬ恐怖を感じていた。
「また現れたんだぁ……怪盗チェリー・ブロッサム……!」
『正義の美少女怪盗、今度は弱小博物館のお宝を奪還!』
目がチカチカしそうな黄色いゴシック体が一面に踊るスポーツ紙を熱心に読みながら、ベッドの上の少年、桜木 啓太は瞳を爛々と輝かせた。
清潔感のある白い壁に囲まれた個人病棟にあるのはベッドと来客用の皮の丸椅子、そして、小さな液晶テレビのみ。
病室という括りで見ればそこそこ充実した設備ではあるが、中学1年生の少年が暮らすにはいまいち娯楽の少ない部屋だと言えた。
「奪還されたお宝は無事、被害者へと返還されました…か…やっぱりカッコいいよ……ね、おねーちゃんもそう思うでしょ!?」
彼は小動物のように澄んだ視線を丸椅子に腰掛ける制服姿の少女、桜木 小春に向けた。
艶やかな黒髪を赤いリボンでツインテールに纏めたその表情は幼さを色濃く残しながらも、その瞳からは芯の通った意思の強さが伺える。
紺のオーバーニーに強調された、チェックのミニスカートから延びるスラッとした美しい脚線、そして、ブレザーを下から元気良く押し上げる、実の弟でも時折どぎまぎしてしまう豊かさの胸……
男にとってある種の理想形とも言える身体ではあるが不思議と嫌らしさはなく、どこか溌剌とした爽やかな色気をその少女は秘めていた。
「え? ……あぁ、うん。そだね……」
彼女は鮮やかな手捌きで林檎をウサギ型に切り分けながら、どこか居心地の悪そうな微笑みを彼に返す。
「ほらケイ、剥けたよ。口開けて?」
皿の中のウサギを一つ摘み、彼の口許へと運ぶ小春とそれを一口囓る啓太。
「おいしい?」
「うん……ありがとう」
そんな言葉を交わしながら小春は改めて、弟の現状に心を痛めた。
育ち盛りにしては小柄……外見年齢小4という啓太の発育の遅さが示す通り、彼の身体は元々丈夫ではない。
そして、二年前の事故……
それ以来、彼女のたった一人の家族は歩く事すらままならない身体になってしまった。
そして、啓太を事故に巻き込んだ男、世界有数の大企業・白砂グループの会長であるあの男は、金にあかして大人達を買収し、この事件を揉み消した。
啓太が事故に遭う前後の記憶を失った事をいい事に。
「……おねーちゃん?」
「!」
胸の奥に息付いた黒い感情が、どうやら表情に出てしまっていたらしい。
心配そうに姉の顔を覗き込む啓太の顔に気付いた小春は、急いで表情に笑顔という名のメッキをかけた。
「あ…ご、ゴメン。ボーっとしてた。もういっこ食べる?」
しどろもどろになりながらもう一匹のウサギに手を伸ばそうとした瞬間、ブレザーの胸ポケットに収まっていた小春のケータイが唐突に聞き覚えのあるメロディを奏でた。
曲目は、ルパンV世。
「もう……病院の中じゃ電源は切ろうって婦長さんも言ってたじゃない。見つかったら怒られちゃうよ?」
やれやれと呆れ顔の啓太の言葉を引きつった笑顔で誤魔化しながら、彼女はおもむろに立ち上がる。
「…どうしたの?」
作り物の笑顔から一転、小春は物憂げな表情で言葉を切り出した。
「あのね……お姉ちゃん、ちょっと行かなきゃダメなとこがあって……」
気まずそうに目も合わせない、姉の見慣れぬ表情。
啓太は若干戸惑いながらも、その顔に満面の笑みを咲かせた。
「……うん、行ってらっしゃい。……でも、なるべく早く帰ってきてね?」
両親を亡くし、既に家族は二人だけ。
幸い、遺産は少しあったとは言え、姉の高校生活と自分の入院費の両方を賄うにはアルバイトも必要になる。
それを理解出来ないほど、啓太はもう子供では無かった。
……その仕事の中身は、彼も想像出来ないものではあるが……
「……ありがと、ケイ。次に来る時は、何か美味しいもの作って持って来るから」
表情に明るさを取り戻した小春はスクールバッグを肩に担ぎ、病室のドアを開いた。
「……じゃ、行ってくるね」
ばいばい、と手を振り、スカートを翻して駆け出す姉の背中を見送る啓太。
ベッドから這い出した彼は小春が座っていた椅子へと腕を伸ばし、そっと掌を乗せた。
「……」
そこに残留する彼女の体温を、指先で確かめるように。
軽快な滑り出しの内容ですな!
文体も読みやすく期待っす。
続きwktk!!!
ワクワク
逆に怪盗に女刑事が囚われ身包み剥がれ、怪盗が女刑事に成りすまして獲物に近づくとか。
(゚∀゚)神のヨカーン! 続き期待してますっ!
高層ビルが立ち並ぶオフィス街。
雲間から射す月灯が屋上から屋上へと軽快に舞い渡る少女の影を淡く縁取る。
青く冷たいその光を彼女の為のスポットライトと喩えるなら、
パッションブルーに煌めく街は、さながら戯曲のヒロインへとあつらえられた最高の舞台のように見えた。
幅跳びを始めたマンションから数えて七棟目、立見席オフィスの屋上にふわりと着地した小春はフェンスに乗り出し、獲物が眠る場所を見下ろす。
立見席オフィスに隣接している不気味な廃ビルは普段、抱腹絶倒の心霊スポット・稲川ビルという通称で暇を持て余した人間達に認識されていた。
しかし、それはあくまで表の顔。
そこには白砂グループが違法に収集した美術品やオーパーツの類いが巧妙に秘匿され、時には甘い言葉で、時には強引に持ち去られた見知らぬ誰かの宝物が毎日のように運び込まれているという話だった。
小春は制服の上に羽織った大きめのダッフルコートから手榴弾のストラップが付いたケータイを取り出し、メールフォルダを開く。
受信ボックスの最上段に表示された『伯爵』と呼ばれる人物からの依頼文……
啓太の病室でルパンV世のテーマと共に届いたそのメールには、数年前に国内に持ち出され
高層ビルが立ち並ぶオフィス街。
雲間から射す月灯が屋上から屋上へと軽快に舞い渡る少女の影を淡く縁取る。
青く冷たいその光を彼女の為のスポットライトと喩えるなら、
パッションブルーに煌めく街はさながら戯曲のヒロインへとあつらえられた、最高の舞台のように見えた。
幅跳びを始めたマンションから数えて七棟目、立見席オフィスの屋上にふわりと着地した小春はフェンスに乗り出し、獲物が眠る場所を見下ろす。
立見席オフィスに隣接している不気味な廃ビルは普段、
抱腹絶倒の心霊スポット・稲川ビルという通称で暇を持て余した人間達に認識されていた。
しかし、それはあくまで表の顔。
そこには白砂グループが違法に収集した美術品やオーパーツの類いが巧妙に秘匿され、時には甘い言葉で、時には強引に持ち去られた見知らぬ誰かの宝物が毎日のように運び込まれているという話だった。
小春は制服の上に羽織った大きめのダッフルコートから手榴弾のストラップが付いたケータイを取り出し、メールフォルダを開く。
受信ボックスの最上段に表示された『伯爵』と呼ばれる人物からの依頼文……
啓太の病室でルパンV世のテーマと共に届いたそのメールには、数年前に国内に持ち出されて消息を絶った『ヴォイニック写本』と呼ばれる書物が先日、稲川ビルへと持ち込まれた事が記されており、
文末に怪盗チェリー・ブロッサム……すなわち桜木小春にその奪還を依頼するという形で締められていた。
近年、目立って増加傾向にある犯罪の一つに特定の人間たちによる窃盗行為……俗に怪盗犯罪と称されるものがある。
ある者はその卓越した身体能力を、ある者は怪しげなギミックが満載された道具を武器として闇夜に紛れ、それぞれの獲物を盗み取る。
そして一口に『怪盗』と言っても、彼らは大まかに二つの種類に分類された。
金品に固執しスリルを求め、怪盗行為そのものを目的として犯行を行う者と、それ自体は自らが掲げた目標へと辿り着く過程……あくまで手段と捉える者。
白砂グループが弱者から騙し取った物のみを標的としている小春は後者に分類され、その義賊的な行動は『正義の美少女怪盗』としてマスコミに持て囃され、本人の意志に反して今や最も有名な怪盗としてその名を馳せていた。
現在の時刻は午前二時ジャスト。
メールの内容と自らの記憶に相違が無い事を確認した小春はケータイをスカートの脇にぶら下げたポーチに突っ込み、ぺちぺちと頬を叩いて気合いを入れる。
「さて、と……」
盗みを働く際のコスチュームである高校の制服姿に戻った桜木小春……怪盗チェリー・ブロッサムは助走の勢いのまま、その細い脚線からは想像も付かない跳躍力で軽くフェンスを飛び越えた。
「……状況開始っ!」
彼女は十五階建ての立見席オフィスの外壁を滑りながら、その対角線上にある十階建ての稲川ビル八階の窓を目指して降下する。
「……やっぱり来たね……」
ビル内に仕掛けられた無数の隠しカメラ。
稲川ビルの一室に設けられた壁面一体をモニターに覆われた薄暗い監視部屋。
そこで白砂は独りモニターに写し出された侵入者の姿を見据えながら、その口角を冷酷に吊り上げた。
外見から来る第一印象を裏切る事無く、稲川ビルは内装の廃れっぷりも見事なものだった。
総ての窓硝子は何者かによって割られ、用を成せなくなった窓枠のみが寂しげに取り残されている。
壁の所々に描かれたスプレーでの下手糞な落書きから鑑みるに、それらは地元のヤンキー集団によるものだろう。
そして、そのビルには不審な点もちらほらある。
壁面に穿たれた穴やひび割れ……
それらが作り出す隙間や窓枠から侵入する風は室温を更に冷やし、ホームレスすらここを寝床に選ばないほどだった。
経年劣化で崩れるにはこのビルは若すぎるため、この惨状はおそらく人為的に……人を寄せ付けないように何者かが施した演出だと推測できる。
「……暗いし、寒いし、怖いし……」
自らの手足すら闇に隠される廊下を壁伝いにゆっくりと進みながら、小春は動き易さを優先してコートを置き去りにした事を今更悔やみ始めた。
シンとした静寂や闇続きの視界は気温を実際以上に低く体感させる。
その上、襟やミニスカートの下から侵入する冷たい空気の指が少女のうなじや太股を撫で、その白い肌をぞわりと粟立たせる。
やがてその足はある部屋の前で止まり、彼女はドアノブを静かに捻ってその部屋が施錠されている事を確かめた。
「……情報通りだと、写本はこの向こうね……」
依頼文には確かにヴォイニック写本は十一階の会議室にあると記されており、時折ハズレを引くものの、『伯爵』からの情報は八割の正解率を誇っていた。
他の部屋より目新しく分厚そうなドアがわざわざ施錠されている事から見ても、この部屋に何かしらあるのは間違いない。
小春はケータイのライトでドアノブを照らしながら、それを収めていたポーチから細い針金を引き抜いて鍵穴へと翳した。
その間、僅か0.5秒。
カチャリという音と共に開いたドアは、あっさりと少女の侵入を許した。
「……お邪魔します……」
物音を立てないように慎重にドアを閉め、まずはライトを向けて部屋全体を見渡す。
広さは学校の職員室程度で、その部屋だけは暖かく、会議室という名前の通りに大きな机を小さな椅子が囲んでいる。
そして、その中央にB5程度の大きさの書物が無造作に放置されていた。
……まるで、『どうぞ持って行ってください』と言わんばかりに。
「……!?」
それを見た小春は表情を強張らせながら、もう一つの違和感……廊下との気温差の原因を探るべくケータイを窓へと向ける。
彼女の予測通り、そこには窓硝子がしっかりと貼られ、一枚も欠損していなかった。
――罠……!
反射的に身を翻し、小春はドアノブを捻る。
が、それはガチャガチャと耳障りな音を立てるのみで開く気配は無い。
残された脱出ルートはあと一つ……窓を破るしか方法は無い。
その考えに達した瞬間、唐突に空間が光に包まれた。
単に天井の蛍光灯が点いただけであっても、暗闇の中を進み続けて来た小春にとっては思わず顔を伏せてしまうほどに眩しい。
やがて、部屋中に聞き覚えのある声が響き渡った。
『……ようこそ、お嬢さん。君が怪盗チェリー・ブロッサム?』
「……!!」
まるで少年のような穏やかな声。
しかし、彼女は知っている。
この声の持ち主の実態を。
『なるほど……正義の美少女怪盗を自称するだけの事はあるね……それに、頭も良さそうだ』
――見られてる……!?
小春は周囲を警戒しながら写本を左腋に抱え、窓際へとゆっくりと近付く。
そしておもむろに右手で椅子を掴むと、力一杯にそれを窓に叩き付けた。
『……無駄だよ。椅子じゃ防弾ガラスに傷は付かない……』
呆れたようなその声が小春の精神を逆撫でるが、彼女は冷静になるよう努め、必死に打開策を練った。
『やれやれ……これじゃあ話も出来ないか……仕方無い。ちょっとおとなしくなってもらうよ……』
その声を合図に壁の隙間から白い霧が立ち昇り、みるみると部屋に充満して行く。
――ガス!?
小春はブレザーの袖で口許を覆うが、その行為が気休めにしかならない事は彼女自信もよく解っていた。
間も無く小春は立つ事すら出来なくなり、膝から地面に崩れ落ちる。
――ドジっちゃった……こんなトコで……
やがて俯せに倒れ伏した小春は最後の力を振り絞り、ケータイのストラップに付いた手榴弾のマスコットからピンを抜いた。
あの置き手紙の要領でケータイが跡形も無く焼失した事を確認した小春は自らを見下ろす視線に気付き、顔を上げる。
その先にいたのは、あの時と同じく白いスーツを纏った男の姿。
弟の人生を狂わせた、あの男の姿。
「……初めまして、怪盗チェリー・ブロッサム」
白砂はピエロのようなわざとらしいお辞儀をくれると、小春の足首側へとその立ち位置を移した。
「君……もしかして、どこかで会ったかな?」
そして爪先で小春のスカートの裾を引っ掛け、そのままそれを捲り上げる。
「……!」
純白のショーツが白砂の目に晒されるも、今の小春は殴りかかる事も、声を上げる事も出来ない。
「……こんな事で恥ずかしがっちゃ困るよ。君にはこれからたっぷりと、お仕置しなきゃいけないからね……」
白砂の含み笑いを聞きながら小春の意識は闇へと落ちた。
彼女はまだ知らない。
蜘蛛に捕らわれた蝶の行く末を。
彼女はまだ知らない。
自らが辿る運命、その心に刻まれる、白く粘ついた受難の時を……
取りあえず
>>40はミスったんで忘れてくれ……orz
そして前回書き忘れたけど
>>17にレスくれた皆、今更ながらありがとうございました。
GJ!
先が気になる
GJ
エロ入る前から気に入っちゃいました
私も続きに期待してます
トリップか番号でも付けて頂けると嬉しいです
付けないポリシーとかだったらNPです
50 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 01:11:13 ID:hbVvxE9B
hosyu
明日のナージャ思い出しちゃったよ、このスレ
52 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/11(火) 23:01:58 ID:aHUX3nVh
続き期待してますよ〜
保守
保守
55 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 00:28:27 ID:2Y3ASe4q
保守
一ヶ月経過
保守保守
キャッツアイの泪を拷問陵辱するシティーハンターの冴子
>>57 オイラはせっかく拷問陵辱するなら男の方がいいなぁ
折角だからと男を拷問陵辱する>58。
怪盗チェリー・ブロッサムの人が復活するまでの繋ぎで小説投下してもいい
ネタはキャッツアイで、
アニメのセカンドシーズンに出てきた女怪盗に瞳が拉致監禁されたって設定。
>60
よろしくお願いします
(あれから何日たったんだろう・・・)
目隠しをされた暗闇の中で、瞳はふとそう思った。
彼女は全裸にされ、手首と足首に革の拘束具をはめられた上、
鎖で暗く澱んだ空気の部屋に監禁されていた。
目隠しも、手枷足枷も、どんな時でもはずしてもらえなかった。
食事は犬のように口だけで食べさせられ、排泄物は垂れ流し。
監禁中はほとんどボールギャグをかまされている為、口からはみっともなく涎が流れている。
首には鉄の首輪が嵌められ、壁のフックに鎖で繋がれている。
家畜以下の扱いの、あまりに惨めな状況。
気だるい意識の中で、瞳は今まで自分の身に起こった出来事を思い出していた。
キャッツアイの前に突然現れた、キャッツの名前を勝手に使う女怪盗。
それが全ての始まりだった。
金髪の偽キャッツを追った瞳は、ビルの屋上で彼女を待ち伏せ、そして戦った。
だが瞳は偽キャッツのタフさとパワーに手も足も出なかった。
金髪の女に立ち上がることすらできないほど叩きのめされた瞳は、
最後にスタンガンを首筋に当てられ、失神した。瞳が覚えているのはそこまでだった。
(これが夢なら早く覚めて…。)
何度もそう思った。しかし、瞳が負けて監禁されたのは紛れもない事実だった。
その証拠に冷たいコンクリートの床の感触がずっと瞳を包んでいる。
そして考える思考さえも麻痺しかかった頃、
カチャっ…。
部屋の鍵が開けられる音。瞳は、咄嗟に耳を澄ました。
ギィィィィ
鈍い音がして、金属製の扉が開く。いつもの悪夢が始まる合図だ。
コツン、コツン…。
瞳を汚す陵辱者の足音が少しずつ近づいてくる。相手はわかっていた。
偽キャッツとして瞳を叩きのめし、彼女をここに監禁した金髪の女怪盗カトリーヌだ。
瞳を拉致した彼女はもう何日も何日も瞳を虜辱しつづけている。
「んうっ!」
唐突に瞳の乳房が鷲づかみにされる。
陵辱者が側に来た恐怖にビクンと瞳の腰が浮く。
「相変わらずいい乳だねぇ・・・大きくて・・・柔らかくて・・・それでいて弾力があって・・」
カトリーヌの大きく硬い手の中で瞳の乳房が形を変える。
「んうっ…」
ボールギャグをかまされた口から声にならない呻きが漏れた。
「さあ私の可愛い子猫ちゃん。今日もかわいがってあげるよ。」
陵辱の始まりを告げる、嘲笑するような声。
あるべき黒い茂みを完全に剃り落とされた股間にカトリーヌは手を這わせる。
(イヤぁっ)
無理やり与えられる悦楽を何とか振り払おうと、首を左右に振り立てる。
そのたびに自慢の黒髪は乱れ、噴出していた汗がまわりに飛び散る。
カトリーヌは的確に瞳の快楽のツボをとらえていた。
「むうんっ・・・ん・・・ん」
ボールギャグで声にならないうめきが瞳の口から漏れる。
「嫌がることないじゃないか。これだけ汚されてまだ人並みの羞恥心があるのかい?」
監禁されるまでは恋人にすら触らせたことがなかった瞳の女の部分に
カトリーヌは長い指を2本挿入する。
少しかき回すと、苦悶の液体がジクジクと垂れ落ちてきた。
「ほうら、あんたのおまんこ、もうこんなに濡れているよ。」
カトリーヌはより深くまで達するように指を突き立てこねくり回す。
クチュッ、クチュッと肉と愛液の生み出す淫猥な音発され、それは瞳の耳にも入ってきた。
「ん・・・んん・・・・・」
頭を横に振り乱しながら、彼女の愛撫に必死に抵抗を試みる。
しかし、連日の陵辱は確実に瞳の感度を上げていた。
瞳が何度抵抗しても逆に甘い蜜をたっぷり流しつづけてしまう。
「そろそろ気持ちよくしてあげるよ。」
性器への責めを続けながら、カトリーヌの唇が瞳の乳首を甘噛みした。
カリッ・・・
「んんっ!」
いきなり胸に痛みが走る。乳首は瞳の一番弱い場所だった。
ここ数日の陵辱で瞳の性感帯を知り尽くしたカトリーヌは、
確実に瞳を恥辱のゴールに向かって運んでいた。
「んうっっ!!!」
倒錯した環境の中で開発された肉体は、金髪の女怪盗の責めにあっさりと屈した。
ボールギャグの下から矯正をあげた瞳が一度天を仰ぎ、そしてうなだれる。
だらしなく流れていた涎が胸の谷間に落ち、身体を伝わってゆっくりと床に落ちた。
「そんなに気持ちよかったのかい?私のかわいい瞳ちゃん。」
絶頂の余韻がまだ解けていない瞳はうなだれ、大きく肩で息をついている。
「いい加減そろそろ私と手を組む気になってくれないかな?今ならまだ間に合うよ。」
静かに瞳は首を振る。
パシッ
加減のないビンタに瞳の顔が横に振れた。
「この野良猫はまだ躾が足りないみたいだねえ。」
わざと呆れるように言うと、カトリーヌは瞳の首輪の鎖を掴みながら立ち上がった。
彼女は瞳の背丈よりも高い場所にあるフックに繋がった鎖の長さを調節して、
瞳を立たせたままの状態にする。
そして、両足の足枷の鎖を互いに逆方向に引っ張り、瞳の足が閉じられないようにした。
後ろ手に縛られたまま大股開きで立たされた瞳は、漢字の人という字のような形で固定された。
(な・・・何をするの・・・)
見ることも、抗議の声もあげることもできないまま、
瞳はただ暴虐な飼い主の次の行動を待つしかなかった。
不安と恐怖が重く重くのしかかってくる。
ヒュン
頭の上でヒュンという風を切る音を聞くと同時に、瞳は左肩に切り裂くような痛みを感じた。
「ンウッ!」
瞳の白い肌には赤い鞭の傷が浮き上がっていた。
(な・・・なに?・・・)
バシッ!
疑問に思う暇すら与えず、太腿に先程の一発とは比べ物にならない痛みが走る。
「ンッ!ンウゥッ!」
悲鳴を上げる瞳へと二度、三度と鞭が振るわれる。
鉄の首輪を首筋に食い込ませながら、鞭が当たるたびに上半身を揺れていく。
嵐のような鞭の連打が止むと、がっくりと瞳がうなだれた。
「いいザマだね。」
全身にいくつもの赤い鞭をつけた無惨な姿の瞳をカトリーヌが嘲笑する。
瞳は頭を上げることも出来ず、ただ苦しげに息をしていた。
カトリーヌの使う鞭は只の皮鞭なのだが、振るう人間の力が尋常ではない。
更に鞭が見えないことが瞳の苦痛と恐怖を何倍にも増幅させている。
(も・・・・・・もう・・・・ダメ・・・・)
瞳が心の中で弱音を吐く。だがカトリーヌに容赦は無い。
ピシッ、と瞳の足下を鞭で打ち付けると、責めを再開する。
ビシッ、バシッ、ビシッ、バシッ
うなりをあげて、何度も鞭が瞳の肌に叩きつけられた。
「ンッ!ンゥッ!ンンッ!ングゥッ!」
ボールギャグをかみ砕かん勢いで噛みつきながら瞳は苦痛に耐える。
ビシッ
「ングゥッ!」
乳房に鞭が振り下ろされる。瞳は乳首が爆発したように感じた。
痛みに身もだえ、頭を後ろに反らす。長い髪が、その動きに大きく揺れる。
ふッと気が遠くなった瞳だったが、続いての言葉が瞳を正気に返らせた。
「次はもっといい所を狙ってやるよ。」
瞬時に瞳はどこを鞭打たれるのか察した。
(や・・やめて・・・・)
瞳は心の中で同姓の陵辱者に哀願していた。
恐怖に身がすくみ膀胱が弛みそうな気分になっていく。
バシッ
瞳の足下で鞭が弾ける。その音に、瞳の身が凍り付く。
間合いを測ったカトリーヌは、スナップを利かせて鞭を瞳の股間に放った。
ビシィッ!
柔らかい性器を切り裂くように決まった鞭の先端が、クリトリスの上で炸裂した。
「!!」
あまりのことに声が出ない。
痛みを通り越した刺激に頭の中が真っ白になる、そして瞳の意識は途切れた。
「もう失神したのかかい?だらしないねえ・・・」
首筋を首輪に食い込ませ、ぐったりと瞳がうなだれる瞳を見下ろし、低く笑いながら、
カトリーヌは次の責めを考えていた。
「う……あ」
「あら、ようやくお目覚め?」
「……っ!?」
全身に走る鈍い痛みに小さく呻いた瞳が、嘲けるような女の声に反応してばっと顔を上げる。
最初に瞳が見たのは、薄暗い部屋の中に立つ金髪の大女だった。
「えっ・・・・見える?」
立ち上がろうとして、瞳は己の手と足も自由になっていることに気がついた。
「ど・・・どういうこと・・・・?」
相変わらず全裸ではあるが、瞳を拘束し続けていた忌まわしい拘束具はその全てが外されていた。
久しぶりに自由になった身体を立ち上がらせる。目の前では、カトリーヌが不敵な表情で笑っていた。
「ここから逃げたいかい?」
瞳が小さく頷く。相手の意図は全くわからなかった。
ただこの地獄から逃げたいという思いがそうさせていた。
「これがこの部屋の鍵だよ。」
胸元から銀色の鍵を取り出したカトリーヌがそれを親指で弾く。
チリーンと音を立てて小さな鍵が床の上に転がった。
「鍵はもちろん本物だよ。逃げたければあれで扉を開けて逃げな。
「・・・・・何を企んでいるの?」
鍵を見て、面食らった瞳はもう一度見上げて問いかける。
「疑うのは勝手さ。でも、こんなチャンスはもう二度とないよ。」
どうしても私にペットとして飼ってもらいたいというなら話は別だけどね。」
「・・・・・・」
少し思案して、瞳はカトリーヌに向かって歩き出す。
そして彼女に跪くようにしてしゃがみ、鍵に手を伸ばした。
だが、瞳が鍵を撮ろうとした瞬間、カトリーヌの足が鍵を踏みつけた。
「ほら、どうしたんだい、鍵はここだよ。」
カトリーヌは爪先を少しだけ浮かせて全裸の女怪盗に鍵を見せる。
「馬鹿にしないでっ!」
瞳が、強引に足を退かせようとカトリーヌの足首をつかもうとする。
すると鍵を踏みつけていたカトリーヌの右足が上がり、瞳の手を思い切り踏みつけた。
「あうっ!」
手の甲を踵でグリグリと踏みつけられ瞳が小さく呻く。
「泥棒なんだろう?欲しいモノがあったら奪ってみせな。」
言いながら、カトリーヌはサッカーボールでも蹴るように瞳の脇腹を蹴り飛ばした。
「がはっ!」
ゴロゴロと横になって床を転がった瞳は脇腹を押さえて悶える。
「鍵を拾うのはあんたの勝手。でも、その前に、私を倒して行くんだね。」
「き・・・・・汚い・・・・・」
恨めしそうにそう言うと、瞳は壁を背にしてなんとか立ち上がった。
度重なる陵辱と拷問で身体は既に限界を超えてる。
だがそれでも瞳は、腕を上げて構えをとった。
「それでいいんだよ・・・さあ、第二ラウンドといこうじゃないか。」
楽しげな笑みを浮かべ、瞳にゆっくり近づくカトリーヌ。
勝敗の決まりきった戦いが始まった。
カトリーヌは瞳に向けて大振りな回し蹴りを放つ。
「くっ」
よろめきながら間一髪の所で蹴りをかわす瞳。
かわしたところに、モーションの大きなパンチが襲ってきた。
その緩慢な攻撃を寸前でかわした瞳はカトリーヌの横に周った。
「やあっ!」
首筋に手刀を叩き込む。
その辺りの警官くらいなら一撃で失神させる、瞳の得意の一撃だった。
だが、カトリーヌはまるで効いたそぶりも見せずニコリと笑うと、瞳の腕を掴んだ。
「こんなものがあたしに通じるとでも思うのかい?」
言いながら、力任せに瞳の右腕を捻り上げる。
「ああっ!」
苦悶の表情を浮かべる瞳。
あいている左手でカトリーヌの手をふりほどこうとするが、
女とは思えない握力で握るカトリーヌの手はびくともしない。
「うぁぁぁ・・・・・」
汗で全裸の身体をびっしょりと濡らした瞳は、
必死にカトリーヌの手を剥がそうと手に力を入れる。
そんな瞳の様子をカトリーヌは手に腰を当てながら眺めていた。
「さあて、そろそろこっちから仕掛けようかねえ。」
突然、カトリーヌが瞳を抱え上げた。
そして強烈なボディスラム1発。
「あぅっ」
更に仰向けに倒れた瞳の腹を体重をかけて踏みつける。
「げふっ!」
息が詰まり、がはっ、がはっと身体を丸めて咳き込む瞳の前髪を掴んだカトリーヌは、
ウェイトリフティングでもするように瞳を頭の上に高々と抱え上げた。
「あぁ………」
瞳は恐怖のあまり、声もでない。
そして、カトリーヌはは軽く反動を付けると、瞳を放り投げた。
なすすべもなく宙を舞った瞳の身体は壁へと叩きつけられ、そのままずるずると滑り落ちる。
「うぁ・・・あ・・・」
瞳は四肢を脱力させ床に転がっていた。
もともと万全の状態でもまるで敵わなかった相手である。
カトリーヌに対する闘争心などもう瞳には欠片も残っていなかった。
残っているのは心に植え付けられた敗北感と恐怖心だけだ。
攻撃の手を止めようとしないカトリーヌが倒れたままの瞳に近づく。
逃げる間もなく腕をつかまれ、抱え上げられた。
「いぎゃあっ」
瞳の背中がカトリーヌの膝に落とされる。
いわゆるS式バックブリーカー。
背骨が折れるかと言うほどの衝撃に瞳の呼吸が一瞬停止する。
だがしかしカトリーヌは瞳を休ませることなく頭を下にして抱え直した。
「やめて・・・・・・・・」
目を潤ませ哀願のまなざしをカトリーヌに向ける瞳。
だがカトリーヌは瞳に情けをかけるつもりは毛頭無い。
うめく瞳に構わず、腰を落とすカトリーヌ。
「キャァァァァッ!!」
脳天直撃の強烈なパイルドライバーが決まった。
「ふぐうぅ」
瞳は奇妙な息を漏らした。
カトリーヌが腕を離すと、完全に弛緩した瞳は床に仰向けで倒れた。
半眼で意識はもうろう。ピクリとも動かない。
カトリーヌは瞳の無造作にけっ飛ばす。
全身が弛緩している瞳は、床を転がっていき、部屋の隅でクニャッと倒れる。
「あ…う…」
瞳にとっては不幸なことに、奇跡的に意識は残っていた。
足で瞳を仰向けに転がしたカトリーヌは、瞳に覆いかぶさった。
その顔は笑っているが、底には残忍な色を含んでいる。
「誰が主人か、体に教えておいてやるよ。」
カトリーヌは瞳の胸をわしづかみにした。
「あぐああぁぁぁ!」
凄まじい握力で瞳の左の乳房をつかみ、そのまま瞳を立たせる。
失神寸前だった瞳はたちまち絶叫を上げた。
「たすけてっ、ヒィッ、ヒッィィィッ!!」
瞳が泣き叫ぶが、指が胸へ食い込み締めつけは更に強まっていく。
更にカトリーヌは至近距離から拳を叩き込んだ。
「アウッ!グフッ!ゲホッ!」
サンドバックのように何発もの拳が瞳の身体に突き刺さる。
胸を潰そうとするカトリーヌの腕をつかんでいた瞳の両手がダラリと下がる。
「どうしたんだい?そろそろ降参するかい?」
問いかけるカトリーヌに、目を潤ませた瞳が頷く。
瞳の胸を掴んでいた手が離れた。
がっくりと両膝を床に着いた瞳を、カトリーヌが勝ち誇った笑みで問いかけつつ、
顎を持ち上げ顔をのぞき込む。
「本当に降参する?」
「はい・・・・」
媚びるような声で瞳が答える。
「休ませてほしい?」
「はい・・・・」
本心からの台詞だった。もうこれ以上の暴行は身も心も耐えられない。
かつてカトリーヌを睨み付けたその目は、彼女に対する媚びる目に変わっていた。
顎を掴む親指と人差し指に力を入れて、くいっと瞳の顎を更に高く上げさせる。
「それなら、ご主人様の靴に服従をキスをしなさい。そうすれば休ませてあげるよ。」
言われるがままに跪き、カトリーヌの靴にゆっくり接吻をする。
あまり屈辱感は感じなかった。カトリーヌに対する恐怖心は、屈辱感や羞恥心をはるかに勝っていた。
「ふふふ・・・行儀よくなったじゃないか。」
ご褒美に、カトリーヌが足下に寄り添う瞳の髪を撫でる。
「瞳」
カトリーヌの呼びかけに、瞳が、ビクリと身体を震わせる。
「ほら、立ち上がりな。」
よろめきながら瞳は立ち上がると、カトリーヌの前でおとなしく首を垂らす。
「さっき、何でも言うこと聞くって言ったよねえ。なら、私の盗みを手伝ってくれるんだろう?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・はい」
本心では、そんなことは絶対に受け入れられないことだった。
だが既に心を折り反抗する気力も失った瞳は、もうカトリーヌには逆らえなかった。
『飼い主』の暴力から逃れたい一心の哀れなペットの身体は、
意志とは別に主人の気に入る返事を口にしまうようになっていた。
「今日からあんたは私のペット。私の命令にはどんなことでも絶対服従。いいね。」
「はい・・・・・」
「明日からは、私が命じたものだけを身につけるんだよ。命令のない時は必ず全裸だよ。いいね。」
「はい・・・・」
「食事も、排泄も、私が命じた時以外は絶対に許されない。今日から少しずつ躾ていくからちゃんと覚えるんだよ。」
「はい・・・・」
「それでいいんだよ、可愛いねえ」
そう言った次の瞬間、カトリーヌは瞳の唇をむさぼるように奪い取った。
そのままカトリーヌは舌で強引に瞳の唇を割り、舌を瞳の口に進入させる。
「ふっ、はうっ」
淫らに絡み合う舌。
カトリーヌの手が先ほどまで握りつぶそうとしていた乳房に伸びる。
そして、彼女は傷ついた乳房を優しく愛撫し始めた。
瞳は無抵抗でされるがままになっている。
逆らえばまた暴力の続きが待っているのはわかっている。
もう何をされても逆らう気は起きない。
自分の口の中を這い回る舌に弄ばれいくうちに、最初に感じていた嫌悪感がだんだんと薄れてゆく。
次々と送り込まれてくる唾液をこくっこくっと嚥下して、甘い鼻息をもらす。
ややしばらくそうしてディープキスにふけった後、カトリーヌはようやく唇を離した。
解放された瞳は犬のように四つん這いになってハアハアと荒い呼吸を繰り返す。
続けてカトリーヌは左手を瞳の乳房に、右手を瞳の性器にあてがった。
「ん・・・・あっ・・・」
カトリーヌの執拗な愛撫が始まった。
くちゅ、くちゅ…
淫靡な音が研究室に響いている。
「あっ、あぅっ」
「いい声。」
身体を知り尽くしているカトリーヌの愛撫に、沸き上がる快楽の喘ぎを、瞳には抑えきれるはずもなかった。
「はうっ」
抑え切れずにまた瞳の喘ぎがもれる。
痛いほど硬くしこっている乳首をつままれ、もう片方の手が瞳の敏感な芽をいたぶり続ける。
「ふぁっ」
「もうイきそうなの?仕方ないねえ。」
カトリーヌが瞳の頭を掴んで、逆方向を向かせる。。
そして壁の脇にある小さなバックを指さした。
「いつものやつがあそこに入っている。
鞄ごと拾ってくるんだよ、瞳。ペットらしい格好でね。」
「・・・・・・・・・」
数秒躊躇してから、瞳は手を床に付き、カトリーヌに尻を向けて、
四つ足で小さな鞄の場所まで歩いた。
鞄まで行く途中に、銀色に光るモノが落ちていた。
(鍵・・・)
瞳の中で最後の葛藤が始まる。
逃亡を考えて、目線が扉に向かう。
だが、逃げようとすればカトリーヌが黙っているはずがない。
失敗した後のことを考えると、気力が萎えた。
「・・・・」
恨めしそうな表情で鍵を通り過ぎ、壁の側まで近寄った瞳は
口にくわえた鞄を引きずりながら来た道を取って返す。
カトリーヌの足下に戻った瞳は口を離し、鞄をカトリーヌに差し出した。
鞄を開けたカトリーヌは、黒光りする物体を取り出す。
黒光りする男根の形をしたディルドー。
処女を奪い、何度も犯し続けた忌まわしい淫具。
瞳がそれを見るのは初めてだった。
「これを私に着けさせるんだよ。」
ディルドーを受け取った瞳は言われたとおりに行動する。
ディルドーについた黒いバンドをカトリーヌの股間に巻き付ける。
腰の裏でバンドを固定すると、瞳の飼い主には疑似男性器が装着された。
「今度はこれだよ。」
更にカトリーヌは瞳に歯磨きよりも2まわりほども大きいチューブを渡した。
「これは?」
「媚薬だよ。即効性でしかも効果は協力。塗ると皮膚からすぐに吸収されるんだよ。すごいだろう。」
その薬の犠牲者となる予定のペットは哀願のめつきで見上げるが、カトリーヌは
「さっさとそれをディルドー、あんたの胸とおまんこにたっぷりと塗るんだよ。」
と冷たく言って突き放した。
観念した瞳はその巨大なチューブからたっぷりと秘薬を手のひらに押し出し、ディルドーに塗っていく。
カトリーヌの見張る中、根本から先端までベットリと塗りたくった後、
今度は己の胸と性器に塗り込んでいく。
カトリーヌが厳しい目で見張っている為、加減して塗ることは許されない。
チューブの中身を使い切ると、胸と性器はクスリでベチョベチョになってた。
たっぷりと媚薬が付着し、どろりと床に液がしたたり落ちるディルドーを突きつけながら
「さあ、床に四つん這いになって尻を突き出しなさい。」
自分の未来がわかっている瞳はノロノロと身体を動かす。
そして頭を床に着けたまま、カトリーヌに向かって尻を突き出すポーズをとった。
カトリーヌからは瞳の性器も肛門も丸見えになる。
「それでいいんだよ、私の可愛い子猫ちゃん。」
カトリーヌは腰にディルドーを装着すると、瞳の秘部に焦点をあわせられる。
「ああっ・・」
瞳を犯すディルドーの先端はぴったりと瞳の秘部につけられる。
そして、瞳の膣壁をわけいるように先端がめりこまされていった。
「んんうっ…」
連日犯され続け、すっかり敏感になった瞳の身体は、
ディルドーの侵入を、的確に快楽として中枢神経に伝えていた。
ズズズっ…
容赦なく押し込まれるディルドーは、ゆっくりと瞳の身体の内側に埋没していく。
「あうっ…」
苦しげに瞳の喉が反り返る。
しかし、そんな瞳の姿は逆に、ディルドーが深く瞳の身体を抉っていく感覚は、虜辱者の欲望を満たしていた。
そして、膣壁を隙間なく埋め尽くす凶悪なディルドーが根元まで挿入された。
「ああっ・・・・痛いっ・・・お腹が・・・・あああ・・・」
きつすぎるディルドーの感覚は、瞳の胸をしめつけた。
カトリーヌはゆっくりとディルドーを前後に動かす。
深く浅く、遅く速く、時には微妙な角度を変えながら抜き差しする。
「んっ、んうぅっ、んんっ…」
ここに連れ込まれるまでは恋人と肉体関係すらも結んでいなかった瞳が、
今では娼婦のように虜辱者の責めに応えている。
カトリーヌの手練で瞳の肉体は、確実に感度を磨きあげられていた。
「あああっ」
ビクッと瞳が身体を震わせる。
「あら、イッちゃったのかい?」
しかしカトリーヌは陵辱を終わらせようとしない。
射精で終わる男性の挿入とは違い、作り物のディルドーでは終わりがない。
瞳がいくら耐えようとも、陵辱はカトリーヌが飽きるまで続くのだ。
んぁぁっ・・・・もう・・・やめて・・・・・」
瞳は、泣きながら必死で逃れようとする。
だが腰をカトリーヌに抱かれたままでは逃げることはかなわない。
逆にその動きはディルドーによる虜辱を助けるばかりだった。
「んんっ、んっ、んうっ」
虜辱者の腰は、今、深く浅くあられもなく瞳の中に激しく浮き沈みしていた。
そして、それにあわせるように瞳の腰も淫らに動いている。
「くはぁ・・・・おねがい・・・・・た・・たすけて・・・・・・・・」
自分を犯す張本人に哀願する瞳。
無駄なのは解っていた、
だが言わずにはいられなかった。
「残念だけど、ペットにはご主人様に命令する権利なんてないよ。」
冷たく言うと、よりいっそう張形の出し入れを加速する。
「んんうっ・・・・・・ああっ・・・・・・」
気が狂いそうなほどの快楽の嵐。
瞳の意識は、次第に白い靄がかかりはじめていた。
「ふふふ・・・ほんとうに責めがいのある娘だねえ。」
カトリーヌはディドーを挿入しながら瞳の身体を回し、仰向けにする。
そしてディルドーに体重を加えて差し込むと、
ディルドーの周囲にしみ出た愛液がにじみ出してきた。
「口では嫌がっているくせに、ちゃんと感じているじゃないか。
あたしの腹がぬれちまったよ。」
「い・・・言わないで・・」
「ご主人様に命令するな、と言っただろう!」
カトリーヌが瞳の太腿を掴み、ディルドーを思い切り差し込む。
「ああっ!」
痛みと快楽で瞳が身体を反り返らせる。
「ほら、どうだい、あんた本当は私に犯されて感じていたんだろう?」
「は・・・はい・・・」
媚びるような返事。
ただひたすら、これ以上陵辱は受けたくないから出た言葉だった。
そしてそれを見てカトリーヌは瞳の心が折れ始めたのを確信した。
たたみ込むようにディルドーで瞳の中をかき回す。
「ううぁ・・・ぁぁ・・・ああっ・・・」
「ほらほら、あんたの大好きなディルドーだよ。気持ちいいだろう?」
「ひいっ・・・いぃぃぃ・・・・」
瞳のの肉体を責め苛むディルドー。オーガズムの波は、すぐそこまで来ていた。
「どうだい、気持ちいいだろう。ペットになって、幸せだろう。」
「うあっ・・・ああ・・・」
カトリーヌは瞳のクリトリスを見つけ、それを指で弾いた。「んんっ」
喉が反り返り、激しく痙攣を始める。
ディルドーから逃すまいと陵辱者は腕に力を入れて瞳の身体を支える。
そして瞳は恐ろしいほどの絶頂を迎えた。
「あっ・・・ああっ・・ひぃぃぃっ!」
その瞬間、瞳の中で最後の理性が弾け飛んだ。
不思議と安らかな感覚の中、瞳はまた昇りつめていった。
陵辱が終わり、カトリーヌがディルドーを抜く。
彼女の足下には、口元からだらしなくよだれを垂らし、体を弛緩させた瞳が転がっている。
どうやらそのまま失神してしまったようだ。
「さあて、手がかかったけど、やっと第一段階終了ってところだねえ。」
満足そうに頷いたカトリーヌがサディスティックな笑みを浮かべる。
「一度心を折ったらもうあんた、私から逃げられないよ。
明日からはペットとしてたっぷりと可愛がってあげる。恐怖と快楽で、二度と私に逆らえなくなるまでね。
私にたてついた罰を、死ぬまであんたは自分の肉体で償うんだよ。」
気を失っている瞳の前でカトリーヌは悪魔のような言葉を投げかけていた。
瞳はまだ自分の運命を知らない、これがまだ地獄の始まりに過ぎないということを。
GJ
リョナもいける俺にはごちそうでした
堕ちた後の続きも投下希望です
逆らえなくなった瞳と2姉妹との絡みもありかと
GJ!
いやらしい服を身につけさせてほしい
保守
上げ保守
保守
84 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:44:18 ID:9rGziikD
保守
保守
ほしゅ
「うっ……」
小さく呻いて泪が目を開いた。
彼女は頑丈な椅子の肘掛けに手首と腕を、椅子の脚には足首を、それぞれ革のベルトで括り付けられていた。
「お目覚めかね?キャッツアイ。」
目の前に立った、目にシワを寄せた体型の初老の男と、陰険そうな科学者がそう問い掛ける。
泪を捕まえた美術館館長の島津と、彼の部下である科学者の土門だ。
父のコレクションを餌におびき寄せられたキャッツ三姉妹は、
キャッツに怨みを持つ島津の罠にかかり、囚われの身になっていた。
瞳や愛とは別の部屋に監禁されていた泪は、眠らされてから、この部屋へ連れてこられてきたのだ。
ぎりっと奥歯を噛み締め、泪は島津と土門を睨み付ける。
「実に良い眺めだよ、キャッツアイ。」
動揺していることを相手に悟られないよう、泪は不貞不貞しく笑顔を作り、島津を静かに見据える。
「・・・・・・私たちに一体何の御用なの?」
「言うまでもない、目的はもちろん、私の絵を盗んでくれたキャッツへの復讐だ。」
薄く笑って、島津がそう言う。
微笑みの表情は崩さない泪だが、既に全身にはびっしょりと汗が浮かんでいる。
「それで、私をどうするつもり?」
「最初は殺す・・・・・つもりだったんだがね。その美貌と泥棒の技術、簡単に失うにはあまりに惜しい。
もし罪を償うと誓い、私のために働いてくれると約束すれば命だけは助けてあげよう。」
「イヤ・・・・・・と言ったら?」
「あなたの方から罪を償いたい、と言うようにするまでですよ。私の開発したこのマシーンでね。ヒッヒッヒッ」
島津の背後で、土門が台車で怪しげな機械を引いているのを見て、泪が小さくため息をつく。
「何をするつもりかは知らないけど、無駄よ。何をされても私は耐えてみせる。」
「確かに、只の拷問では貴方は簡単には屈しないでしょう。しかし私の開発したこの機械は別です。
これは、あなたの脳と神経に刺激を与え、様々な苦痛と恐怖を脳の中で再現するマシーンです。
果たして貴方はどこまで耐えられるんでしょうかね。ヒッヒッヒッ。」
楽しげに土門がそう説明をする。その説明に、ふんと泪が鼻で笑った。
「要するに、幻覚を見せる機械ってことでしょ?そんなもので、どうにか出来る女に見える?」
「そう、単なる幻です。しかし、だからこそ貴方は、その苦しみからは逃れることは出来ない。
休むことも死ぬことも許されず、永遠に続く苦痛と悪夢に耐えられる人間はいません。」
「なら、私がその最初の人間になってあげるわ。」
「ふん、その強がりがどこまで言えるか見物だな。」
パチン
島津が指を鳴らす。
すると唯一の出入り口である扉が開き、
中からブルーと、オレンジのレオタードに身を包んだ二人の女性が現れた。
「瞳っ!愛っ!」
目の前に現れた二人の妹を見た泪は唖然とする
彼女たちのレオタードは、胸と股間、そして尻の部分の布が丸く切り取られ、
女として隠したい部分だけが全て晒されていた。
両手首には手錠をされ、レオタードの上から直接かけられた腰ひもと繋がっている。。
そして二人の細い首には黒い首輪が巻き付けられ、
『罪人・来生瞳』『罪人・来生愛』と書かれた小さなプレートが胸元よりやや上でぶら下がっていた。
「よし、こちらを向いて、気をつけ!」
瞳は島津と、愛は土門と直立不動で向き合う形で立った。
二人の男から瞳と愛へ遠慮のない好色な視線が浴びせられる。
レオタードから晒された乳房も性器も、当然男達の前に晒されていた。
二人の男と、最愛の姉の前で、瞳と愛は羞恥で顔を真っ赤に染め、視線を足元に背けている。
だが、二人とも前手錠で拘束された腕や手で躰を隠すことはしない。
「あなた達!瞳と愛に、一体何をしたの!」
泪の声はほとんど悲鳴に近い。
「お二人はこの機械のテストを手伝ってくれたんですよ。
特に愛ちゃんにはお世話になりました、今では有能な『奴隷』として私を手伝ってくれていますよ。ヒッヒッヒッ。」
土門は、愛を側に寄せると、むき出しになった愛の乳房に手をかけ、ゆっくりと指を動かし揉み始める。
愛の乳房は土門の不健康そうな細い指の間でゆっくり形を変えた。
「ひっ・・・・・・」
思わず愛は顔をしかめる。
だがしかしそれでも逆らおうとはせず、ただじっと土門が乳房をゆっくりと揉みほぐし続けるのを耐えていた。
「ふふ・・・・あの憎かったキャッツもこうなると実に可愛いものだな。」
島津も自らの『奴隷』である瞳を傍らに寄せると、
正面から乳房をゆっくりと揉みながら、顎に手を当て顔を上げさせる。
「瞳、お前の私に対する償いの言葉を、まだ改心しようとしない姉の前でもう一度言ってみろ。」
「はい・・」
泪の前に歩み出た瞳は、顎を上げ、背筋を伸ばした格好で、ためらいがちに口を開き始めた。
「私・・・・来生瞳は・・・・・ご主人様の大切な絵を・・・盗んだ・・・・罪人です・・・・
その罪を・・・少しでも・・・償うため・・・・・奴隷として・・・一生・・・・ご主人様の為に・・・働きます。
・・・・私の・・・・心も・・・・・・・・・・・・・・オッパイも・・・・・・・・・・オ、オ、オマンコも....
全てご主人様の・・・・ものです・・・・どんな命令でも・・・・・し、従います。
ご、ご命令に・・・・・・・・逆らったときは・・・・・どんな罰でもうけさせて・・・・・・・いただきます。」
「声が小さいっ!」
島津が瞳の乳房に手を伸ばし、乳首を摘みあげる。
「……っ!」
そのままクリクリと捻るように刺激されると、突起は見る見る硬度を増していく。
「どうした、もう一度心を込めて言え!」
「……は、はい。私、来生瞳は、ご主人様の、大切な、絵を、盗んだ、罪人です。
その罪を、少しでも、償うため、奴隷として、一生、ご主人様の、為に、働きます。
私の心も、オッパイも、オマンコも、全て、ご主人様の、もの、です。
どんな、命令でも、従います。ご命令に、逆らった、ときは、どんな罰でも、
受けさせて、いただきます。」
屈辱の台詞を、泪に向かい、先ほどよりは大きな声で瞳が暗唱する。
ひとまず満足した島津は、最後に乳首をクイッと引っぱってから手を離す。
「よろしい。それでは瞳、特等席で、一緒に泪が苦しむ姿を見せてやる。」
「は・・・はい・・・ご主人様。」
島津は左手を瞳の肩に回し、泪を拘束する椅子の正面にある椅子に向かって歩き始めた。
瞳は先導されるままに拘束された裸身を進める。豊かな乳房が一歩ごとに揺れる。
肩に回されていた島津の手は、いつの間にか瞳の胸元まで移動していた。
そして瞳の膨らみは再び揉みしだかれる。
瞳は真っ赤になった顔を伏せるだけだった……。
「ご・・・・ご主人様・・・・」
瞳が口にしたその言葉を、泪は信じられなかった。
あの気の強い瞳がそんなことを口にするなど、考えたこともなかった。
「瞳、どうしたの!目を覚まして!」
泪の目の前のソファーに、島津に寄り添うように座る瞳が、泪の声にピクリと反応した。
だが彼女は、泪と視線を合わせるのを裂けるようにして、うつむいていた。
「ヒッヒッヒッ、生まれ変わった妹たちとの再会はそれまでにしておいて、
そろそろ準備を始めさせていただきますよ。」
そう言うと、土門が愛の白い尻をピシャリと叩いた。
「瞳の時に一度準備を手伝っていますから、手順はわかっていますよね、愛。」
「は・・・はい・・・ご主人様。」
土門の引いてきた、機械の乗った台車に寄った愛が、台車を押して泪に近づく。
そして泪を拘束する椅子の隣に台車を止めると、機械に繋がったノートパソコンの電源を入れ、実の姉を苦しめるための準備を始める。
「そうそう、それでいいのですよ、愛。」
土門はポケットからリモコンを取り出し、ボタンを押す。
「ひっ!」
突然、愛がレオタードから剥き出しになった尻を振り始めた。
それは、彼女の秘芯に挿入されたローターのせいであった。
ローターの与える快楽に耐えながら、愛が手錠をされたままの手で、台車にあるバスケットからハサミを取り出し、泪の脚の間に跪く。
「お姉・・・・」
「愛・・・・・・・お願い・・・・・目を覚まして!」
「ご・・・ごめん・・・・お姉・・・・」
愛は、手に持ったハサミを長女のパープルのレオタードにあてた。
「や、止めてっ!愛、止めなさい!」
三女の持つハサミで泪のレオタードは、胸元から股間へと切り裂かれる。
化学繊維の下からは、透き通るような白い素肌が現れた。
「い・・いやぁっ!」
乳房と黒い茂みが、蛍光灯に照らされた薄暗い美術館の地下室の中で晒される。
瞳や愛ですら見劣りする、泪の純白の隆起はこんな状態でも垂れることはなく、堂々と張り出していた。
愛は機械から延びたコードをつまみ上げると、その先についた吸盤を姉の肌に貼り付けていった。
だが、躰が乾いているせいで、うまく吸盤を張ることが出来ない。
そして、作業に苦戦する愛を凝視していた泪の視界には、妹の信じられない姿が目に入ってきた。
「な・・・・何をしているの・・・愛・・・・」
「ん・・・ん・・・」
愛は、泪の目の前で、オナニーを始めたのだ。
手錠をされたままの手で、秘口に指を入れつつクリトリスを愛撫する。
ローターの刺激を受け続けていた彼女からはすぐに愛液が分泌された。
それを愛は手にべっとりとつけると、泪の躰に塗り始めた。
「やめて・・・やめなさい・・・愛。」
妹の愛液で汚される躰を泪は懸命に捻る。だが皮の拘束具はもちろん外れない。
泪の躰の、愛の愛液が塗られた部分が、天井の蛍光灯で照らされ、テカテカと輝く。
その部分に、愛はコードの先の吸盤を、貼り付けていった。
「いいぞ、愛、仕事を覚えたようですね。手際よくなったじゃありませんか。」
「あ・・・ありがとうございます、ご主人様。」
だがしかし土門の言葉とは裏腹に、実際には愛は何度もコードを落としたり、吸盤をつけるのをもたついたりしていた。
もちろん土門が操作するローターの振動のせいであった。
更に、愛がしゃがんだり腰をかがめたりする度に、ローターが敏感な肉壁を刺激するのだ。
「ああ・・・・愛・・・」
卑猥な姿で作業をさせられる愛を見て、泪の目から涙が溢れそうになっていた。
自分のことより、愛にこんなことをさせていることが悲しかった。
元はといえば自分が事前に島津の罠を見破れなかったが為に、このような状況になってしまったのだ。
悔やんでも悔やみきれない思いに、革のベルトで拘束された手がブルブルと震える。
泪の様子を見た土門が、機械に繋がったノートパソコンを泪に向ける。
ノートパソコンのデスクトップには、M字開脚で性器を余すことなく晒した愛の姿があった。
しばらくすると、スクリーンセーバーに切り替わり、今度はゲームやアニメのコスプレで、卑猥なポーズをとる愛の姿が次々と現れる。
拷問に屈した後とはいえ、愛がどんな気持ちでこんな写真を撮らせたのかと考えると、泪は胸が詰まりそうだった。
そんな姉の哀れみの視線を受けながら、愛は機械から先端がワニ口クリップになったコードを引っ張り出した。
ギザギザの付いた強力なクリップが泪の乳首と秘所、更には最も敏感な部位であるクリトリスを挟み込む。
「つっ、うぅっ……」
敏感な部位をクリップで挟まれ、泪が苦痛の呻きを漏らして身体をよじる。
挟む力はそれほど協力ではないが、女のもっとも敏感な部位へと付けられているのだから当然だろう。
むしろ、小さな呻きだけしか漏らさなかった精神力の方が賞賛に値するだろう。
それは、脱出も、反撃もする見込みの無い絶望的な状況の中でも、決して諦めない姿を妹たちに見せようとする、長女の堅い意志の表れだった。
一方、島津と瞳は、正面のソファーの上で、互いに躰を寄り添わせながら、泪と愛の様子を眺めていた。
「私は準備は始めて見るのだが、お前の時もあんな感じだったのか?」
「はい・・・・その通りです、ご主人様。」
そう言いながら、瞳はワインのボトルを持って、立ち上がり、島津の手に持つ空のグラスにワインを注ぐ。
腕を手錠で拘束されている上に腰ひもで手錠が繋がれ、手を胸より高く上げられない瞳は、
いちいち立たなければ島津にワインを注げないのだ。
瞳が立ち上がると、レオタードの切り取られた部分から尻と黒い茂み、そして性器が
ソファーに座る島津の前に晒される。
その度に、島津は瞳の尻や性器を撫でたり、指を入れたりして瞳の様子を楽しむのだった。
「うっ・・・んっ・・・・」
島津に粘膜に中指を挿入され、瞳は恥辱に身体を震わせる。
だが、それでも瞳は島津に従ったままだ。
羞恥心が消えたわけではない、だが、逆らったときのことを考えると、気力が萎えた。
泪がこれから受けようとしている恐怖は、既に瞳の心に深々と刻み込まれていた。
(いくら泪姉でも、耐えられるはずがないわ・・)
あの装置にかけられる前までは、瞳自身も、絶対に耐え抜くという強い意志を持っていた。
だが結果は、このとおり幻覚の前に屈し、奴隷として惨めに島津に身体を弄ばれている。
これから泪が受けるであろう苛酷な運命を思うと、瞳は見ていられるはずもなかった。
乳房と股間を晒したレオタードに、黒い首輪という姿で島津の隣に控える瞳は、
自分と同じ境遇に姉が落されるのを正視していられないのか、さりげなく下を向いた。
その瞳のわずかな気配に気がついた島津は、すかさず腰からぶら下げたリモコンをまさぐった。
「お・お許し・・ヒィィィィィィィッ!!」
その瞬間、瞳はソファーから落ち、床の上に倒れ込んだ。
「やめて、やめて、キャァァァァァッ!!」
島津は手にしたリモコンのスイッチを何回か押した。
そのたびに瞳の体は海老のように反り返る。
「瞳!」
体中にコードをつけた状態の泪が叫ぶ。
泪の膣とアヌスにクリップでコードをつける作業をしていた愛も、思わず振り向いた。
「あなた達、瞳に何をしたの!」
「知りたいですか?それでは愛、説明してあげなさい。」
「はい・・・・」
愛は立ち上がると、自分の秘口が泪に見えるように、足を開いて上半身を後ろにそらした。
「泪姉、ボクと瞳姉には、あそこにご主人様が開発した特別なローターを入れられているの。
それは、リモコンになっていて、私たちが命令に従わなかったときには電気ショックを与えられるの。
もちろん、中で振動させることもできる・・・今、ボクがされているみたいに・・・」
愛の指さす、彼女の秘口からは、愛液の流れ続けていた。
血の繋がった姉妹とはいえ、そこを見られるのは恥ずかしいらしく、愛は顔をそむけている。
泪は、それを正視することはできなかった。
「キャァァァァァッ!!ヒィッィィィィィッ!!」
床の上で瞳は身体をのたうち回らせ続けていた。
一番敏感な部分を、内部から電気ショックで刺激されるその痛みを、泪は想像することもできなかった。
島津は、ようやくリモコンのスイッチを押すのをやめた。
電悶え続けていた瞳の動きは止まり、喘ぎ声だけがもれていた。
しばらく瞳は動くこともできなかった。
「わかったか?痛い思いをしたくなかったら、おとなしく言うことをきくんだぞ。」
「・・はぁ・・・・・はぁ・・・・」
瞳は肩で大きく息をついていた。ショックの余韻がまだ体に残っているらしい。
「仕方がないな。」
島津は手にしたリモコンを瞳に向けた。
「やっ、やめてください。わかりました。」
「そう、いい娘だ。だが、言葉使いが良くないぞ。」
「わかりました、やめてください。ご主人様。」
そう言って、額を床にこすりつけて土下座した瞳は、脚を拡げて膝をつき、目線を従順に落として、頭の後ろで両手を組む服従姿勢を取った。
服従の姿勢のまま、島津は瞳の乳首を摘み、靴の爪先で瞳の性器を弄んでいた。
そんな屈辱的な行為にも、瞳は無抵抗ままだった。
島津の顔がゆっくりと瞳の乳房に近づき、その口がピンク色の乳首をくわえる。
「あっ・・・ああっ・・・・・」
瞳は思わず声を上げた。その反応を面白がるかのように、島津は瞳の乳首を歯で軽くかみ、先端を舌先で舐め回す。
「あぁっ!・・・・んっ!・・・・はあっ!」
乳首を弄ばれ、乳房を揉みほぐされた瞳の口から、甘い喘ぎ声があがった。
島津が口に含んだ乳首は、舌で舐め回される度に少しずつ固く尖り始める。
「ふっふっふっ・・・・・だんだん、感度も良くなってきたようだな。」
「あ・・・ありがとうございます・・・・ご主人様。」
「いいか、お前は姉の苦しむ一部始終を必ず目に焼き付けろ。
お前達が苦しむのは全て、お前達の罪のせいなのだ。
これもお前受けなければならない罰の一つだ。わかったら命令を実行しろ、いいな。」
「はい・・ご主人様。」
一瞬、瞳が振り向くと、泪と視線が合った。だが、瞳は何も言わなかった。
瞳の大きく拡げられた太ももに、一滴の涙がかすめた。
意に反して床に滴らせた愛液と混じり合った。
「瞳・・・・」
気の強かった次女の変わりように泪は言葉もなかった。
その間にも、土門と愛は泪を地獄に落とすための準備を着々と進めている。
「愛。最後に何をつけるか、わかっていますね。」
「・・・・はい・・・ご主人様。」
愛は、台車の上にあった小瓶を取り上げ、中の液体を口に含んだ。そして、突然、泪の唇を奪う。
「!!」
泪はあまりの事に何が起こっているのか理解できなかった。
愛の生暖かい舌が泪の口腔内に滑り込み、舌に絡み付いた。
「ウゥン、ンンーッ! ウン、ンウゥーッ!」
正気を取り戻した泪は愛を引き離せないとわかると顔を左右に動かしてなんとか口を離そうとした。
だが、愛は泪の後頭部をつかんで、更に自分の顔に押しつけてくる。
「フウゥウッ、ウンンーン、ンんゥーンッ!」
愛は泪の口の中に、唾液と液体を流し込んでくる。
泪はパニック状態にあった。同姓の、しかも妹と、恋人同士のようなキスをしている自分が信じられなかった。
愛に自分の口の中を這い回る舌に弄ばれいくうちに、最初に感じていた嫌悪感がだんだんと薄れてゆく。
次々と送り込まれてくる唾液と液体をこくっこくっと嚥下して、甘い鼻息をもらす泪。
しばらくそうしてディープキスにふけった後、泪が全ての液体を飲み干したのを確認してから、ようやく愛は唇を離した。
解放された泪はハアハアと荒い呼吸を繰り返す。
「どうですか?妹さんとキスをした感想は。」
「はぁっ・・はぁっ・・・・・何を・・・・飲ませたの!」
土門の質問に泪は呼吸も整えられないまま答える。
「幻覚をよりリアルに感じるようになる為のクスリですよ。さて、愛、最後の準備を始めなさい。」
機械に太いコードで繋がった、ヘルメットを愛が持ち上げる。同時に、土門がリモコンのスイッチを操作した。
「はうっ!」
いきなり、愛の身体の中のバイブレーターの振動が強くなった。
「どうしたんです、早くしなさい、愛。」
「はい…」
内股になり、かがめた腰を振りながら、ヘルメットを持った愛が泪に近づく。
「愛・・・・・」
泪が弱々しい声を搾り出す。
しかし、布をカットされたレオタードから晒された乳房を揺らし、
そして股間から愛液を垂れ流しながら、ヘルメットを持って近づく愛は、もはや泪の呼びかけに反応すらしない。
「お姉、ごめん・・・」
瞳と同様に手錠と腰ひもで拘束され、手を胸の高さより上に上げられない愛は、
泪の頭にヘルメットを被せるため、泪の座っている椅子の上に昇った。
椅子の上に立ち上がった愛は、姉の目の前に己の股間を突きつける形になる。
そして、泪の目の前には、土門の趣味で陰毛を綺麗に剃られた愛の股間があった。
ピッ
愛が、泪の頭の上にヘルメットを上げた時点で、更に股間の振動音が強くなった。
ヴィーーーン、ヴィーーーン、ヴィーーーン
「ひっ・・・・ご・・・ご主人様・・・・はぁっ・・・・」
何の前触れもなくバイブがMAXにされ、愛は背筋を仰け反らせる。
「ち・・力が・・・・力が・・・あぁっ・・・・入らない・・・ああっ!」
肉壁を隔てて動くバイブから与えられる快感で、ついに愛は絶頂に達した。
「あ・・・・愛、きゃぁっ!」
泪の顔に、妹の若く瑞々しい胸が押しつけられる。
ヘルメットを落とした愛は、椅子に拘束された泪の顔に胸を押しつけるようにして寄りかかった。
「何をしているんです、愛。お姉さんが好きなのはわかりますけど、早く準備をしてください。
お姉さんとからみたいなら、後でいくらでもさせてあげますよ。ヒッヒッヒッ。」
そう言いながら土門がリモコンを操作すると、愛の股間から聞こえる音が少し、小さくなった。
「あぁっ・・・・は・・・は・い・・」
愛が多少は弱くなった快感に身を震わせながらうなずくと、
椅子から降り、床に落ちたヘルメットを持ち上げ、再び椅子に上がって泪の頭にヘルメットをかぶせる。
「うっ・・・・」
妹の手で、目や鼻までをも完全に隠すヘルメットを被せられた泪の視界が闇に閉ざされる。
泪はぎゅっと唇を噛み締め、これから来る恐怖を耐える準備をした。
「さあ、愛、始めなさい。」
土門の命令で、愛が機械のスイッチを入れた。
同時に、ぶぅんと機械の作動音が、ヘルメットをかぶった泪の頭に響く。
そして、泪の全身にはぴりぴりとした刺激が走り始める。
「な・・・・何・・・・これ・・・・」
頭の中に何かの虫でも入れられたような、おぞましい感覚と共に、意識が朦朧としてくる。
満面に油汗を浮かべ、喘ぎながら、必死にそれを振り切ろうと泪が首を横に振る。
最後に泪は声に鳴らない悲鳴を上げた。
そして、悪夢が幕を開けた。
気がつくと、泪はコンクリートがむき出しになった廃工場のような所にいた。
「これは・・・・」
泪の姿は、全裸であった。
しかも、後ろ手にされたまま、手首、二の腕は厳しく締め上げられ、
その美乳を搾りとるように、上半身は二重三重に縄が回されている。
そして先端を輪にしたロープが首にかけられていた。
「どうなって・・・・・・!!」
泪が疑問について思考を巡らす間もなく、突然、首のロープが絞まり、泪の身体がつり上げられた。
「うあぁ、ぐぅっ。ぐぐぐぐぐ……!」
首を吊られ、息が詰まる。ぶらぶらと空中で身体を揺らし、泪が空気を求めて喘ぐ。
が、突然、誰かに両足の太腿を抱えられたことで、首を絞めていた縄が少し緩んだ。
「だ・・・誰?」
泪の両足を抱えて、身体を持ち上げていたのは、筋肉質の大柄な黒人男性だった。
彼もまた、泪と同様に、裸だった。
「い・・・イヤァッ!」
泪は、自分と彼の位置関係と依然として起立した肉棒を見て、彼の意図を察して叫んだ。
泪は、ちょうど彼の腰あたりに持ち上げられている。
つまり、彼がそのまま腰を突き出せば、泪と立ったままで繋がることができるのだ。
「いやあ、いやっ。」
泪は、必死に逃れようと身悶えするが、太腿をがっしりと捕まえる彼の腕をほどくことはできない。
彼は、じわじわと真綿で締め付けるように焦らしながら、泪の股間に肉棒を押し当てていった。
泪の淫裂に、固いものが押し付けられる。
そして彼は、手で肉棒の先を淫裂に何度かこすり付けてから、ゆっくりと泪に挿入していった。
「あうああ、いやあ…。」
泪は、首つりの状態で男に犯される惨めさに泣き叫んだ。
彼は、突き当たるまで、肉棒を挿入すると、緩やかに抽送を始めた。時には、宙に吊られた泪の体を揺らして、その感触を楽しむ。
男は、ピストン運動を早め、射精の準備を始める。
「あ、ああ、あ・・・・・ひいっ!!」
彼が腰を突き上げると同時に、泪の中で男は己の欲望をぶちまけた。
「ああ…、い…、いいっ、やっ。」
挿入された肉棒が、膨張したを感じた途端に激しい勢いで流れ込んでくる熱いものを感じ、
泪はそれにタイミングを合わせるかのように、一気に達する。
「あ、あ、あ…。」
あまりのことに泪は呆然としていた。
そして、目の前の男は、ニヤリと笑うと、突然泪の足を離した。
「あっ・・・!!」
再び泪の首が絞まる。
「く、苦し、い……ぐぐぅっ、ぐ、うぐぐぅっ」
血管も締め付けられ、顔が真っ赤に染まる。
「あぁぁ・・・ぁぁ・・・・・ぁ・・・」
苦しい息を吐き出し、わずかな空気を求めて口をぱくぱくとさせる。
楽しそうにそれを見ていた男は、タバコに火を付け、それを泪の乳首に押しつけた。
「がっ・・・・ぁぁ」
くねくねと空中で身体をくねらし、泪が身悶える。
そしてびくびくっと身体が痙攣し、太股を失禁した小水が伝う。
全身から力が抜け、だらしなく口が開いたままになる。
激しい耳鳴りと共に、視界が真っ赤に染まる。
(あ・・・・死ぬ・・・・・・私・・・死ぬんだわ・・・・)
泪は真っ白になった頭の中でそう感じた。
両親や、最愛の妹たちの顔がが浮かんでは消える。
迫り来る、死の恐怖。しかし泪は同時に、これで苦しみから開放されるという安堵感も感じていた。
しかし、その次に来るべき「死」はやって来なかった。
死の寸前の耐え難い苦しみだけが継続された状態ではあるが、心臓はまだ確かに動いている。
(ど、どうして・・・・・・)
細い首に縄を食い込ませて足掻き続ける泪を見て大男が笑った。
そして、男は突然男の手に現れた鞭を握ると、思い切り振り上げた。
パシーン!
「ぅっ・・・・」
皮の一本鞭による、遠慮のない一撃。
凄まじい激痛だったが、首を絞められたままの泪は声を出すことも出来ない。
何がなんだか判らず、口から涎を流しながら泪が脅えた表情を浮かべた。
大男は再び鞭を振り上げ、首だけを吊った泪の身体を滅多打ちにし始める。
「・・・!!、・・・・!!、・・・!!」
腹、背中、胸、太股。
鞭で滅多打ちにされた泪の躰が前後左右にユラユラ揺れる。
男が鞭の連打を止めると、首を吊った泪の躰がゆっくり回転する。
全身に赤い鞭の傷をつけた無惨な姿だ。荒い息に、時折苦鳴が混ざる。
しかしそれでもまだ泪は死ぬことは出来ない。
鞭を捨てた男は、再び泪の両足を抱え上げると、己の肉棒を遠慮無く突き上げ、泪を侵し始めた。
(いやぁぁぁっ!・・・・やめてっ・・・やめてぇぇぇっ!!)
首のロープを食い込ませ、涙を流しながら、泪は男の二度目の熱い精の放出を感じていた。
「ふん、なかなかいい眺めだな。」
島津は深々とソファに腰を下ろして、 ヘルメットの中から漏れるこもった泪の泣き声を聞きながら、満足そうに呟いた。
「土門、次はどんな幻覚を見せるつもりなんだ?」
「そうですねえ・・・・・『魔女狩り』のプログラムはどうでしょうか?
男達に散々犯されてから、生きたまま炎の中に投げ込まれるのです。
もちろん彼女は死ぬことはできず、プログラムが切り替わるまで躰を焼かれ続けるのです。
もちろん死ぬことは出来ません、彼女はレイプされ、焼け死ぬのをずっと繰り返すのです。ヒッヒッヒッ。」
「それはまた苦しそうだな・・・瞳、お前も同じ幻覚を見たんだろう。どうだったんだい、感想は。」
島津は傍らに座っている瞳の肩を抱き寄せた。
瞳は逆らいもせず、身体の力を抜いて島津の身体にもたれかかる。
長い黒髪がサラサラと音を立てるように流れた
「ンー!ンー!」
ヘルメットをかぶったままの泪が暴れ始める。また新しい幻覚が泪を襲っているらしい。
島津の奴隷に堕ちたとはいえ、姉が苦しんでいる姿を見るのは瞳にはあまりに辛かった。
「おい、どうなんだ!」
「こ・・・怖いです・・・・思い出したくない・・・・・」
瞳の言葉は、本当に正直な感想だった。
瞳の脳裏に、自分が受けた悲惨な記憶の数々が蘇り、身体が震えてくる。
呼吸が荒くなり、思わず叫びそうなほどに意識が混乱する。
目には涙が潤んでいた。
「そうか。いいか、瞳、もしお前が罪を償う気持ちを失い、
私を裏切るようなことがあれば、もう一度あの機械で再教育する。
特別きついプログラムを考えた上でな。」
「は・・・はい・・・・わかりました・・・ご主人様。」
「それでいい・・・」
怯える瞳を見ながら屈折した笑いを浮かべた島津は、瞳の肩に置いた手をゆっくりと前に回して、
瞳の胸の膨らみを優しくもみほぐしていく。
弾力のある豊かな乳房がたぷたぷと大きく揺れ、その軽やかな振動に促されて
瞳の乳首は徐々に硬くなり始める。
「ご主人様・・・・お願いがあります。」
ためらいがちに言った瞳の言葉を、島津は鼻の先で嘲笑った。
「ふん、どうした?奴隷には主人にモノを頼んだりする権利はないと教えたはずだぞ。
また罰を受ける覚悟はできているんだろうな。」
島津は、指先にたっぷりと唾を付け、指の腹を熱く充血した瞳の突起に押し当て、巧みに弄び始めた。
「は・・・はい・・・覚悟は出来ています。でも、お願いです。
私はどうなってもかまいません、でも姉さんだけは・・・・・泪姉さんだけは助けてください。」
「ふん」
瞳の意に反してうずき始めた乳首を、島津が指先で弾く。
「ひっ・・・」
「それはダメだ。彼女も罪人だからな。ここで罪を償うのは当然のことだ。」
「あっ・・・・そ・・・・そんな・・・・・・」
「もっとも、少しだけ休ませるだけなら応じてもかまわんぞ。
ただし、それは泪が休んでいる愛だ、お前があの機械にかかるというのが条件だ。」
「い・・・いやっ・・・・・それだけは・・・・それだけは・・・・・かんにんしてください・・・・・」
「だったら、大人しく泪が堕ちるのを眺めていろ!」
島津は、右手で瞳の乳房を愛撫し続けながら、左手を下腹部に動かしていく。
「あっ・・・」
島津の巧みな太い指が瞳の白い肌を滑るようにクレバスを触れるたびに、瞳はしなやかな身体をクネクネ悶える。
「ふふ・・・もうこんなに敏感になったのか?」
「くっ・・くぅぅ・・・・いやぁぁぁぁっ」
島津にもたれかかりながら、瞳はすすり泣くような悲鳴をあげていた。
泪の悪夢は続いていた。
炎の中で躰を焼かれ続けていた泪は、
今度は自分が、血のように真っ赤な夕日をバックにして、鎖で手腕を括り付けられた十字架を背負っていることに気がついた。
上半身裸のマッチョな男二人が、彼女を一歩一歩、広場へと連れて行く。
広場を取りかこんだ群衆から、口々に罵しりが飛んだ。
「この盗人め!」
「あなたのせいでどれだけの人間が迷惑していたと思っていたの!」
「さっさと死ね!だが只で死ねると思うな!」
やがて刑場の中心に泪が来ると、突然、群衆が泪を取り囲みはじめた。
そして、両腕を十字架に括り付けられたまま、仰向けにされ、動けなくなった泪に群がり、
彼女を代わる代わるに犯し始める。
「きゃああああああ――ッ!!」
準備もなく、いきなり男達にかわるがわる挿入され、泪は身をしならせて絶叫する。
「やだあッ! だめえええ――ッ!! 」
一人が射精すると、次の男がまた泪を侵す。
囲んでいた男達も、それを身ながらマスターベーションを繰り返し、泪の体中に精液を飛ばす。
「やめてっ、やめてっっっっ!!」
泪は正気を失い、なにかに取り憑かれたように身を躍らせて泣きわめいた。
やがて、泪を犯し尽くした群衆は、泪の足も縄で十字架に括り付け、十字架を立てた。
手首、足首の荒縄はほどけないように固く縛ってはあるが、ほとんど体重を支えることはできない。
縄に肉が食い込んで、酷く痛む。
そして彼女の股間からは、淫液精液とが混じり合ったものが、
十字架の表面をつたって流れ下ちていた。。
「い、いたい…。今度は・・・な・・・何を・・・・」
ほどなく左右から、長槍を手にした体格のいい2人の兵士が泪の左右で配置についた。
二人は、研ぎすまされた長槍を持ち、穂先を泪の顔の前で交差させた。
「嘘・・・・やめて!」
潤んだ瞳で兵士を見つめる泪だが、二人は無表情のままだ。
「よし、はじめろ」
指揮官らしい男が、長槍を差し上げる兵に合図を下した。
交差された2本の槍の柄が、観衆に見せつけるように泪のあごを強くとらえる。
それから大きく下に引かれた長槍は、一呼吸置いて、
泪の左右のわき腹めがけて一気に突き上げられた!
「キャァァァアアァァァッ!!」
そこで泪の意識は突然暗転した。
「ひっ!?」
突然、愛にヘルメットを取られた泪が、びくんっと身体を震わせ、大きく目を見開く。
「どうだったかね、『幻』の感想は」
全身にびっしょりと汗が浮かび、心臓が激しく脈打っている。
がちがちと歯を鳴らしている。
「・・・愛・・・・・・・」
助けを求める、哀願する目つきで、ヘルメットを外し床に置いていた愛を探す。
泪が見つけた愛は、いつの間にかセーラー服に着替えていた。
スカートの丈は余りに短く、股下数cm程、というか、股下ギリギリまでの丈しかない。
愛が歩くたびに、白い尻や股間の割れ目が周りに晒される。
胸元は大きく開かれ、胸の膨らみは乳首までが露わになっていた。
土門はそんな愛を、ニヤニヤしながら、
愛に様々なポーズをすることを命じつつ、デジタルカメラで撮影していた。
「可愛いですよ、愛。ヒッヒッヒッ。」
「あ・・ありがとうございます、ご主人様。」
現役の女子高生に卑猥な制服を着せて、思うがままに操る土門はまさにご満悦、という表情だ。
「今やっている仕事が終わったら、また撮影会を開きましょうね。ヒッヒッヒッ。」
大股開きにさせた愛の足の付け根の間にカメラを入れた。
パシャッ
デジカメで、愛の性器の鮮明な画像を撮影した土門は、それを見ながら不気味で無邪気な笑顔を向けた。
「次は机の上にあがって、股を開きなさい。」
「は・・はい・・・」
返事をしながら、愛は机の上に座り、その上で脚を開く。
パシャッ
「本当に可愛いですよ、愛。でもどうせ女子高生のを撮るなら、貴方の通う学校の、本物の制服でも撮影してみたいですねえ。」
パシャッ
土門は、欲望の赴くまま、愛を撮影するのが、楽しくて楽しくてしょうがないようである。
「明日は、あなたの部屋に行きましょう。」
土門は、性器にカメラを近づけ、愛に自分で割れ目を広げさせた。
パシャッ
「貴方は、奴隷なんだから、これから身に着けるモノは全部私の許可したモノだけです。
それ以外は私のコレクションとして没収させてもらいます。」
「は・・・はい・・・」
羞恥で真っ赤になり、半分涙ぐんでいる愛の顔にカメラを向ける。
パシャッ
「その代わり、学校に行くことは許してあげます。
制服は、罪人の貴方に相応しい格好に改造してあげますから、そのその格好で貴方は通学しなさい。」
「は・・はい・・・」
パシャッ
土門の被写体となっていた愛に、最後まで泪の必死の助けの声は入らなかった・・・・
愛に助けを求められないと悟った泪は、最後の望みをかけて瞳に視線を向ける。
「ひ・・・・瞳・・・・・・助けて・・・・・」
瞳は、相変わらず、乳房と性器を晒したレオタード姿に、首輪と手錠を付けた格好で、
嬉しそうに泪の苦しむ姿を眺める島津にその躰をぴったりと寄せていた。
「ほら、姉さんが助けを求めているぞ。君はどうするんだね?」
ワイングラスをテーブルの上に置いた島津が、うつむいていた瞳の顎を持ち上げ、ルージュを引いた唇をそっと指でなぞる。
「助けに行くのは勝手だ。だが、それは罪を償う気持ちを忘れることだ、ということを忘れるなよ。」
「い・・いえ・・・・・罪人の瞳は・・・・・・ご主人様の・・・・・・ご命令どおりにします・・・・・・」
「ひと・・・み・・・・」
震える声言うその瞳の言葉に、泪は呆然としていた。
「瞳、姉さんに、君の私への償いの気持ちが本当であることを見せてあげなさい。」
「はい・・・・」
ソファーに腰掛けながら、上半身だけを俯せにした体勢になった瞳は、島津のズボンに手をかけた。
ベルトを外し、チャックを下ろす。
そこから現れた、盛り上がった下着を目にした瞳は反射的に目をそらした。
「ほら、初めてだからといって怖がるな。私が教えたとおりにやればいいんだ。」
瞳の頭を掴み、島津に視線を固定させられた瞳は、ジリジリと島津の下着を引き下ろした。
そして、跳ねるように飛び出した肉棒を、躊躇しながら、震える手で静かに肉棒を掴む。
「瞳・・・・・・やめて・・・止めなさい!」
革の拘束具に手足の肉を食い込ませながら、悲痛な声で泪が叫ぶ。
だが、長女の妹への思いは、瞳には届かなかった。
「さあ、始めてくれ。」
島津と土門の肉棒に顔を近づけた瞳が、躊躇しつつも舌を伸ばし、チロチロとかすめるように動かす。
先端の切れ込みを舐める舌先から、滲み出た精液と先走りの混じった汚汁の味が伝わる。 「まず、汚れを奇麗にするんだぞ。」
島津の股間に覆い被さった瞳が、彼の太い肉棒の幹を、おずおずと舐め上げる。
イヤな臭いを発する老人の肉棒が、瞳のの舌でゆっくり清められていく。
「玉袋も丁寧に舐めろ…」
島津の指示に従い、玉袋にまで瞳はペチャペチャと舌を這わせる。
島津に教えられたとおり、ペニス全体に丁寧に舌を這わせる。
「初めての割にはずいぶん上手いじゃないか・・・・クックック・・・感想はどうだね、お姉さん。」
「瞳!お願い、目を覚まして!」
泪の絶叫で、瞳の動きが一瞬だけ止まる。
「ほら、姉さんが心配をしているぞ。よく見えるようにしてやれ。」
島津が頭を掴んで瞳に位置を変えるよう促す。
言われたとおりにした瞳は、己の舌使いが泪の視線の前に晒される場所で、奉仕を続けた。
「良い感じになってきたぞ・・・・さあ、しゃぶってもらおうか?」
「はい・・・」
島津は心の底から満足した表情で、瞳の頭を撫でる。
「それではどうするのかを、姉さんに聞こえるように言ってみなさい。」
「…ご主人様のチンポを、・・口にくわえて・・・・舌で舐めながら…唇で挟んで・・・しごき…ます…」
「そうだ、それでは、始めろ。」
「はい・・・」
すうっと、深呼吸をした瞳は、島津の亀頭を口に含んだ。
そして、首を動かしつつ、口内の亀頭や幹に舌を絡ませ、肉棒を口でしごき上げる。
「まだまだだな…口をすぼめて、吸い付くようにしゃぶるんだ!」
島津は瞳の頭に手を乗せ、首を動かしながら指示を出す。
瞳は島津の支持に従って、ジュボジュボと卑猥な音をさせながら、肉棒を吸い始めた。
「そうだ…いいぞ…あっちで君を見ている姉さんにもよく見えるよう、もっと深く飲み込むんだ。」
左手で頭を撫でつつ、右手で乳房やオマンコを弄ぶ島津の命令通り、
瞳は屈辱に耐えながら必死に堪えながら深く咥え込む。
「君の妹が、どれだけ私に忠実な奴隷になったかわかってくれたかね?
瞳と愛が君を助けてくれる、というのは万一にもないと考えた方がいいぞ。」
島津に声を投げかけられた泪は、絶望の入り交じった目でで、ただ呆然と瞳の姿を見ていた。
「いい表情だ…ああ、美人の姉の前で、奴隷になった美人の妹に奉仕させる
…フフ…それを考えるだけでたまらないな・・・・・」
島津が奉仕を受けながら、倒錯的な妄想に背筋を震わせる。
瞳のまだぎこちない奉仕でも、様々な要因が快感を助長し、限界を早めたのだ。
「さあ、口に出すぞ!しっかり唇を締めて、こぼすんじゃないぞ!」
瞳は口に直接吐き出されようとする汚液に、思わず身構えた。口内の肉棒が震える。
瞳の頭を押さえつけ、島津は心地良さそうに何の遠慮もなく精を吐き出した。
「うぅ!?うぶ…うっ…むぅ…ぶえ…」
島津が頭を押さえているため逃げることも出来ず、瞳の口の中にどんどんと粘液が流し込まれる。
大量のに流れ込む、特別濃い精液に、瞳は辛さに涙を流す。
「そら、口に含んだまま、泪の方を向け。」
糸を引きながら島津の肉棒から口を離した瞳は、泪の方を向いた。
こく・・・・
島津の精液が、瞳の喉を嚥下する。
島津に必死に奉仕をする一部始終を見た泪は、声もなかった。
泪に見せつけた瞳は、もう一度島津の肉棒に口を近づけ、
残りの溢れ出る精液を舌で綺麗に清めていった。
「ひ・・・ひとみ・・・」
最後の望みも立たれたことを知った泪ががっくりと肩を落とす。
その後ろから、卑猥なセーラー服を着た愛が、ヘルメットを持って現れた。
「ひっ!」
悪夢に戻される恐怖からじたばたと泪が頭を振る。
「ごめん・・・・お姉・・・」
悲しそうな表情で、愛は泪の頭を押さえつけると、ヘルメットを泪の頭に埋めていった。
「イヤーッ!、イヤーッ!」
ベルトに肉を食い込ませて足掻く泪の耳に、キーンという機械音が鳴り響く。
そして彼女は再び悪夢の中へ呼び込まれていった。
目を覚ました泪は、いきなり誰かに髪を掴まれ、パンチを顔面に浴びせられた。
「ああっ!」
加減の一切無い一撃に、激痛が走る。
そして、後ろによろめいた泪に、別の人間の蹴りが飛ぶ。
「はぐっ!」
背中に蹴りを受け、床を転がりながら泪が悶える。
「もう終わり?」
泪が見上げると、そこには二人の妹の姿があった。
「あ・・・あなたたち・・・何を・・・はぅっ!うっぐっ!」
まるでサッカーでもするかのように瞳と愛は泪を取り囲んで蹴り続ける。
「はぁぐぅ!あぐぅ! ぁぅぅっ!」
「お姉、もう終わり?」
瞳が泪の髪を掴んで立ち上がらせる。そして鳩尾に強烈な一撃を叩き込む。
「あがっ・・・・が・・・・」
腹を抱えて膝を折ろうとする泪。
だが、愛に背中から羽交い締めにされ、無理矢理立ち上がらせられる。
「ダメだよお姉、これくらいで倒れたら面白くないじゃん。」
愛が、天井から吊されたロープの先の手枷に、泪の手首をはめる。
そしてそのまま泪を吊り下げると、
二人の妹は泪の顔面に、ボデイに、その拳をサンドバックを打つように浴びせた。
「あっ、ひっ、ひぎぃ!」
妹達の執拗なパンチは、泪のうめき声が出なくなるまで続いた。
永遠と思われる瞳と愛の暴行を受けた泪は、全身を痣だらけにして
ロープで吊された躰を揺らしていた。
瞳と愛は、泪の両足首にロープを巻き付けると、逆方向に引いた。
泪は、「人」という形になるようにして拘束されることにある。
「こ・・・・今度は何を・・・・」
「お姉、今度はこれで遊ぼうよ。」
グロテスクな疑似男根を肩の高さまで持ち上げると、泪に見せつけた。
「これをどう使うか判る?姉さん。」
瞳が、その疑似男根をベルトで股間に装着するのを泪に見せつける。。
愛も同様に、疑似男根をつけ、泪の後ろに回っていた。
「や・・・やめなさい・・・あなたたち・・・」
泪の顔は既に蒼白になっている。
「ダメだよ、お姉はボク達の玩具なんだから。」
愛が、後ろから泪の腰を掴む。
首を回した泪は、愛の股間の疑似男根の太さに驚いた。
彼女の疑似男根はかなり太い、こんなものが自分の中に入るなど泪には信じられなかった。
「やめてっ!やめなさいっ!愛!」
必死に暴れる泪だが、愛に両手で腰を掴まれ逃げ出すことはできない。
愛は、ゆっくりと泪ののアヌスに疑似男根を押し込んだ。
「あうっ!」
冷たい感触がズブズブと泪の中に入っていく。
アヌスが裂けるのではないかという痛みに泪の瞳から涙が出る
「泪姉、今度はこっちよ。」
今度は瞳が前から疑似男根を泪に突きつける。
瞳のモノは、愛のモノよりも更に太い
「ひっ・・・・お願い、やめてっ!」
姉の叫びを無視して、泪の秘口に疑似男根をあてがった瞳は、一気にそれを突き刺す。
「ヒィィィィィッ!!」
「お姉・・・・ 苦しい?」
「クッ・・・・苦しい・・・・やめて・・・」
「・・ダメ、やめるわけにはいかないの。」
「お姉、これなんだか判る?」
愛がリモコンを泪に見せる。その形に泪は見覚えがあった。
島津と土門が瞳と愛の股間に埋めたローターを操作するリモコンと同じモノだ。
「わかったみたいね。お姉、さっき私が受けた電気ショック、見ていたでしょう?
あれより更に強烈なの、感じさせてあげる。」
「う・・嘘でしょ・・・やめてっ!」
「ダメ」
愛はリモコンを取り出すと、 スィッチを入れた。
その瞬間
「ッッククォォォッッッ!!・・」
泪が飛び上がるように手足を突っ張り、目を大きく開いて吠える。
前後から貫かれたまま、弓なりに仰け反っている。
瞳がスィッチを切ると、グッタリと元に返る。
「ハァ・・ハァ・・・・ッッくああぁぁッッ!!・・」
電流に打たれた泪は、甲高い叫びを上げ続ける。
「グワウォォォッッッーー!!!・・・」
轡の奥から悲鳴をあげる泪の、柔らかい手足や腹から筋肉の筋がはっきり浮いて見える。
全身がワナワナと震えている。
「ああっ・・・いい・・・・電気でお姉のおっぱいがブルブル震える感触、たまらないわ・・・」
「瞳姉・・・・ボク、あそこのローターで電気に慣れちゃったせいで、電気をあまり感じないよ。もっと強くしてもいい?」
「そうしましょう・・・そうすればもっと気持ちよくなれるかもね・・・・」
「そ・・・そんな・・ッッックククワォォォォッッーーー!!・・」
再び愛がリモコンのスィッチを入れると、泪を電撃が襲った。
泪の全身を痙攣が走る。
ふっと泪の全身が弛緩する。そして、間を置かず再び全身に痙攣が走る。
「ああっ・・・いいっ・・・もっと強い電気を流してっ、瞳姉!」
「わかったわ・・・泪姉さん、感電死したら御免ね。」
「そんな・・・やめ・・・ギャァァァァァッ!!」
泪の膣壁は電撃によって小刻みに痙攣し、非情な電撃によって波打つ形の良い乳房が瞳の乳房と当たるたびに
バチバチと青白い光を発する。
柔らかく白い腹部の下で痙攣する腹筋、究極の苦痛に苦悶し大粒の涙が溢れる表情、
地獄のような電撃の嵐の中で、死ぬことも出来ず、泪はただただ絶叫する。
そのうち、泪の全身から白い煙を漂わせてはじめてきた。
それでも泪の心臓は止まらなかった。
内側から受ける電気ショックの嵐の中、何も考えることが出来ない泪の世界には、ただ苦しみのみがあった。
「うぁぁ・・・ぁぁ・・・・・ぐぅ……」
再び泪の頭からヘルメットを外される。
全身をびっしょりと濡らした泪の躰は、心なしか椅子に拘束される前よりも小さくなっていた。
うっすらと瞼を開いた泪だったが、その目の焦点はまるで合っていない。
泪の前には、島津と土門がいた。
二人とも、首輪に鎖を付けた瞳と愛を引きながら、泪を見下ろしている。
「どうかね?泪。楽しんでもらえたかね?」
泪の顎を上げ、嘲笑するように島津が囁く。
「う、うぅ……」
弱々しく呻くだけで泪は答えられない。
にやりと口元を歪めると、土門は軽く肩をすくめてみせた。
「なるほど、あの程度ではまだまだ不足、という訳ですか。
それなら好都合。まだまだ試したいプログラムはたくさんあります。
あなたには、じっくりと私の研究を手伝ってもらいましょう。」
土門が言うと、ヘルメットを持っていた愛が、泪の頭の上にヘルメットを持ち上げる。
「ま、待って……!」
土門の言葉に、泪が明らかな恐怖を含んだ口調で悲鳴を上げる。
「わ・・・わかった・・・・わかりました、罪を償います、奴隷にでも何にでもなります
・・・だから……もう、やめてくださいっ」
恐怖にげっそりとやつれ、涙と鼻水で美しい顔をぐしゃぐしゃにした泪が、悲痛な声でそう、叫んだ……。
需要が無さそうな
そんなことはない
電気はちょっときついが途中の多少暴力的なのは十分使えた
113 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/16(土) 20:27:01 ID:tdMUFyki
保守
美少女怪盗チェリー・ブロッサムマダー
115 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/26(火) 22:20:29 ID:awfjQ7m3
ほっしゅ
h
117 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 01:02:04 ID:O28sCbu/
hosyu
「駄目だ、眠れないや……」
病室の闇の中、ベッドから半身を起こした啓太は弱々しく呟き、耳を凝らしても聞き逃しそうなほど、小さな小さな溜息を吐いた。
姉の背中を見送った瞬間から治まらない不思議な胸騒ぎに阻まれ、消灯時間を過ぎても眠る事が出来ない。
そして彼は急に恋しくなった彼女の体温を思い出すように、枕元に飾ったフォトフレームを手に取った。
『ガンバレ、ケイ!』と手書きのメッセージが添えられた小春の写真をじっと見つめながら、これを渡された日のことを……初手術の前日の記憶を反芻する。
「……おねーちゃん、もしかすると僕……」
無意識に出た言葉をさらに紡ごうとしたその瞬間、それを遮るかのような唐突さで病室ドアが開いた。
巡回の時間はまだ来ていない。幽霊でも出たのかと、啓太は少し怯えた顔を上げる。
「誰……ですか……?」
「病院ね……僕はあんまり好きじゃないな。清潔だけどそれしか無い。それに何より自由が無い」
暗闇によって姿を隠した来訪者は少年の問いを歯牙にも掛けず、そっと壁のスイッチに触れた。
蛍光灯の明かりによって暴かれたのは、白いスーツで身を固めた男の姿。彼は少なくとも幽霊では無い。が、それよりもタチの悪い人間であることは確かだろう。
「お久しぶりだね、桜木啓太くん。……いや、今の君には初めまして、かな?」
胸に手を当て、形だけの一礼をした白砂はテレビの脇に置かれた新聞の見出しを目敏く見つけ、困ったように微笑む。
「正義の美少女怪盗……か。一応被害者は僕らなんだけどね」
病室へと侵入し、意味の分からない言葉を羅列する不審者を警戒した啓太は気取られないようそっと、ナースコールに手を伸ばした。
が、白砂が次に発した一言により、その指は不可視の壁に阻まれたように静止する
「……ねえ、あの怪盗とお姉ちゃん、君はどっちが好きなのかな?」
「え……?」
唐突な問い掛けに首を傾げた少年を楽しげに観察しながら、白砂は啓太の耳元へと顔を寄せた。
「……悪いけど、君には一緒に来てもらうよ」
急にトーンを下げ、喉元に突き付けられたナイフな冷徹さを帯びたその声色に、啓太の背筋は凍り付く。
「そして、いい夢を見せてあげる……」
ポケットから小さな注射器を取り出し、そっと針を啓太の腕に刺す白砂。
声も無く崩れ落ちた少年の寝顔を見下ろす口許は、冷たく歪んだままだった。
囚われた小春が目を覚ましたのは、罠に落ちて数時間後の事だった。
――ここは……?
覚醒し切らない意識のまま、彼女は上体を起こそうとする。が、鈍色に光る鎖はその程度の自由すら許さない。
小春は今、地下駐車場のような空間の中央に設置された、大きな円形のベッドの上で仰向けに横たわっている。程よく身体が沈む羽毛の心地良さを楽しむ余裕は、今の彼女には無い。
そして両腕はベッドの縁(ふち)から伸びた鎖に繋がる手錠によって戒められ、全身でAを描くような体勢で彼女は拘束されていた。
――そっか……やっぱりあたし……
自らの置かれたこの状況に敗北の事実を嫌と言うほど突き付けられながら、小春は自らの未来を案ずるよりも先に、自分がいなくなれば独りぼっちとなる啓太の事を想う。
考えるにつれて背筋に走る悪寒は冷え冷えとした空気が満ちた空間のせいでも、制服のブレザーを脱がされていたせいでも無かった。
――ゴメンね、ケイ。……お姉ちゃん、もしかしたら帰れないかも……
いつに無く弱気の小春。彼女が胸の奥で啓太に詫びたその瞬間、鼠色の壁に備えられた鉄製のドアが、錆の擦れる音と共に開いた。
小春は音の方向……頭上へと視線を向ける。そしてその先には、やはり奴の姿があった。
「お目覚めのご機嫌はいかがかな? 怪盗チェリー・ブロッサム」
小春の顔を覗ける位置に腰掛けた白砂は彼女の目を見てフレンドリーに微笑んでいる。そして彼はその両手に、湯気の昇るコーヒーカップを一つづつ持っていた。
「……最悪ね。まさかアンタなんかに捕まるなんて」
小春は悪態を返しながら、他人の神経を逆撫でするその笑顔をきっと睨み付ける。白砂は憎しみの籠ったその視線すらも楽しむように、左手のコーヒーカップを静かに煽った。
恥ずかしながら帰って参りました。
最初にアイデアをくださった方、続きを楽しみにしてくださる方、レスを返してくださった方、お待たせして本当に申し訳無いです。
今回も色気の無い内容ですが、次回からはこの板らしい場面に入れそうです。
初エロでかなり苦戦しているのでまた間が開くとは思いますが、なるたけ頑張りますのでご容赦を。
怪盗チェリー・ブロッサムの作者様、お帰りなさい。お待ちしておりました。
こういった色気のある場面の前置きも良い食前酒になると思いますよ。
時間を気にせず納得のゆくものを書き上げてください。
次の投下お待ちしております。
怪盗チェリー・ブロッサムの人、帰ってキターーー!!
・・・実を言うともう諦めてました。
続きは楽しみだけど、あんま無理せんといて下さいね。
キターー
エロシーンなしの今でもハァハァモノですよ旦那
見捨てられていない事がわかっただけでもここの住人には朗報です
次回投下も期待してます
(・∀・;)
(((・∀・;)))
(゜∀゜)帰ってきた現人神様ご降臨ー!!!!!!
125 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/19(木) 22:47:50 ID:c9yu1hCH
ageてみる。
↑の続きも楽しみだけど、ここらで新しいSSも読みたいなあ…。
皆はどんなのが読みたい?
シティーハンターの冴子に捕われたキャッツアイの泪
>>125 セイントテールとジャンヌが悪党に縛られて犯されるのがいいです
つーかキャッツアイの人居なくなっちゃったのか?スゲーうまいし読ませるし楽しみにしてたんだが…
ちょっと暴力要素の方が強かったのであれだったけど、責めはいい(;´Д`)ハァハァ
続き無いのか〜サイトは無いのかぁぁぁぁ
チャリーブロッサムの方帰還乙です!
続きを楽しみにしてましたぜ!
次回からの展開に期待です
キャッツアイきぼそ。痛いより気持ちイイを重視してくれたらもっとウレスィ
怪盗男が盗みに入った先で捕まって熟女とかにあんな事やこんな事をされちゃうシチュって
ここに投下してもおkなんですかね。
問題ないと思う
怪盗が女とは限定していないし
女怪盗が女刑事に捕まりレズレイプされる
age
保守
137 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 12:25:01 ID:OHaFzyit
age
138 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 23:20:40 ID:o1v/sCEl
保守
ほす
wktk
エストリア大使館に潜入した恋人、俊夫を追いかけ、自らも大使館へ潜入した瞳。
しかし、彼女は俊夫を人質にされ、大使とその部下に捕まり、
盗品である絵の一つを仲間に持ってこさせるよう脅されてしまっていた。
「お前の仲間が来るまで、時間がかかりそうだな。」
大使の部下のサングラスの男が、通信機に顔を向けていた瞳に拳銃を突きつけながら言った。
「それにしても、なかなかの美人じゃないか。泥棒なんかにしておくのが勿体ないぜ。」
「・・・・それはどうも。」
笑みを作りつつ、瞳は男に返答する。
同時に、彼女の頭の中では、このピンチから脱出する為の計算がグルグルと回っている。
自分一人だけなら、隙さえ見つければこのピンチから脱出できる自信はある。
だがしかし、俊夫を見捨てて逃げるわけにはいかない、
(姉さんが来るまで、待つしかないわね・・・・)
彼を人質にとられている限り、脱出は不可能だった。
「まったく気丈なお嬢さんだ。我が国では大使館への不法侵入は死刑ということになっているんだぞ。
少しは怯えてくれないと私も立場がない。」
窓から外を眺めていたエストリアの大使、マルケスが瞳の右手のソファーに腰を下ろす。
すると彼は、瞳の前にグラスを置くと、そこに自らワインを注いだ。
「・・・・・・・?」
「君の仲間が来るまでしばらく退屈だ・・・ワインでも飲んで待っていよう。
君のような美女にふさわしい、エストリア産の最高級品だよ。」
黒味がかった濃い色合いのワインレッドの液体が、瞳の目の前のグラス一杯に入っている。
三人を囲むテーブルの上に、グラスはその一つしかない。
「クックッ・・・・」
大使の部下が頬を歪ませているのを見て、瞳が小さくため息をつく。
「自分で呑めないような物を客に差し出すのが、エストリアでのレディーへの礼儀なのかしら?」
わずかに眉をひそめながら瞳が言った。
この状況で、自分一人だけが呑まされるようなものが、まともな飲み物ではないことは容易に想像がつく。
「それが何であろうが、お前には拒否する権利はないんだぜ。自分の立場はわかっているだろう?」
大使の部下が立ち上がり、拳銃の銃口を気絶している俊夫へと向ける。
「クッ・・・・」
舌打ちした瞳に、大使がグラスを掴んで目の前に差し出す。
(まさか本当に殺されるということはないと思うけど、もし睡眠薬で眠らされたりしたら後がやっかいね・・・)
チラリと大使と男の二人の様子を眺める。
二人ともニヤニヤ笑ってはいるが、油断は全く見せてくれない。
隙を見て反撃したり、小細工して飲んだふりをするように見せかけるのは、無理そうだった。
(仕方ないわね・・・・・・)
覚悟を決めて瞳はワインを受け取り、口に近づけた。
生のぶどうをかじったときに感じられるような香りが鼻を刺激する。
躊躇しながら、少しずつ、啜るようにして瞳はそれを口に含む。
「良い味だろう?」
大使の言うとおりだった。
香りも味も悪くない、
特に舌へ違和感を感じることもない。
だが、それを嚥下するのには更に時間が必要だった。
こく・・・・
ようやくワインが瞳の喉を通る。
瞳をじっと眺める二人の男が頬を緩ませる。
あまりに不快な光景に、たまらず瞳が眼を閉じる。
「さあ、今度は全て飲みほしてくれ。」
大使が命令する。
こく・・・こく・・・
遠慮がちに、瞳は少しずつゆっくりとワインを飲み込んでいく。
「ん・・・」
瞳が小さく鼻から息を漏らす、グラスは完全に空になっていた。
「・・・・これで満足?」
静かに大使を睨み付けながら、ごくりと唾を飲みこんだ瞳が辛うじて笑みを浮かべる。
表情とは裏腹に、全身にはびっしょりと汗が浮かんでいた。
「ああ、もちろんだ。」
「・・・・・・・・これから私をどうするつもり?」
「君は大使館に不法侵入した人間だ。私は大使として、君に対して取り調べをする義務がある。
まずはその準備だ。」
「準備?」
「じきに判る。ほうら、身体がだんだん熱くなってきたのではないのかね?」
その通りだった。さっきまで薄いレオタード一枚で肌寒かったのに、身体の芯のほうから熱くなってくる。
(ど・・どうなっているの・・・頭までボーっとしてくる・・・)
瞳の露出した胸元あたりには、もう汗が浮き上がってきた。
突然、サングラスの男が瞳の両手首を掴んだ。
「あっ!」
男の力で両手が挙げられ、床から踵を浮かせ、バンザイするポーズで吊される。
「や・・やめてっ!」
抵抗しようとする瞳だったが、身体に力が入らない。
「このままほうっておいては何をされるかわかったものではいのでね。まずは身体検査をさせてもらうぞ。」
大使が両手を吊された瞳の姿を上から下まで舐めるようにじっくりと眺めていく。
薄いレオタードだけを身につけた瞳の女体は、艶やかなS字曲線が生々しく強調されていた。
「や・・やめて・・・・仮にも貴方は一国の大使でしょう!こんなことして恥ずかしくないの!」
瞳は両腕を高く掲げたまま必死の表情で身体を捻り足掻く瞳。
だがしかし、身体はまるで高熱を出したかのように熱く火照り、思うように動かない。
「ど・・・どうなっているの?」
「ふふふ・・・足掻いても無駄だ。
それでは大使館に不法侵入した不埒な盗賊の取り調べをさせてもらうぞ。」
大使の指が瞳の顎を上げ、整った顔に丹念に指を這わせる。
頬やルージュを引いた唇、髪に隠れていた白い耳を丹念に、くすぐるように撫で回す。
「まさに芸術品だな、いや実に美しい。」
大使の指が耳の穴を穿るように優しくこねる。
「ひっ!」
身体の芯から来る感覚に、瞳の身体がピクンと震える。
(こんなことで・・・どうして・・・)
頭の頂から足の指の先までまるで酔ったときのように熱く火照る。
身体の内部いたるところから甘美で怪しい感覚が湧き上がり、瞳の身体中を駆け巡る。
「はうっ!」
突然、瞳は嬌声をあげた。
顔から首を伝わり、少しずつ下に下りてきた大使の手が瞳の胸に軽く触れたのだ。
だが、それはまるで自慰の時に性器を直接弄ぶような快楽を瞳に与えてくる。
「・・・・な・・・何を飲ませたの・・・・」
身体を震わせながら、瞳は大使を睨み付ける。
「君が飲んだのは、我がメディチ家に伝わる媚薬入りのワインだよ。」
「び・・・媚薬?」
「元々は政略結婚のため、女を籠絡する為に作られた薬なんだがね
これを飲まされたら最後、どんなに身持ちの硬い女も
男が欲しくて溜まらない淫乱になるという素晴らしい薬だ。」
言いながら、大使が乳房を下から持ち上げるように、ゆっくりと揉み始める。
「うっ・・・うう・・・・」
首を横に振り、必死に快楽を押し殺そうとする瞳だったが、
きつく閉じられた唇からは、声が少しずつ漏れはじめている。
「どうした、辛そうじゃないか、キャッツアイ。
少しは只の女と違うところを見せて貰おうじゃないか。」
後から瞳の両手を吊していた男も、手を離し、身体を自分に寄りかからせ、
背中や尻を遠慮無く撫で回す。
「ヒッ!」
自由にされた腕がだらりと垂れ、まるで力が入らない。
膝がガクガクと震え、男に支えられなければ立っていることすらできない。
「か弱い女を、卑怯な薬まで使わなければ留めておくこともできないなんて・・・
一国の大使としては実に情けないわね・・・・・」
ろくに動けない身体を二人の男に弄ばれながらも、清一杯の皮肉を言ってみる。
だがしかし、今やその無駄な抵抗は、もはや男達を喜ばせるだけでしかない。
「君のどこが、か弱いというのかな?もしかしてここのことか?」
言いながら、大使はレオタードの上からでもわかるほど勃起した乳首を指でピンと弾く。
「あうっ!」
再び嬌声。
「良い反応だ。」
大使は、レオタードの上からでもわかるほどにツンと勃起した乳首を摘み、じっくりとしごき挙げていく。
「・・・や・・・やめて・・・・この変態!」
「・・・この薬を飲まされてまだそんな口を叩けるとは大したものだ・・・
性感中枢に直接訴えかけてくる快楽に対してその強気がいつまで続けられるかどうか楽しみだよ。」
大使は悪魔のような笑みを浮かべながら瞳の反応を一つ一つ楽しんでいた。
「うっ・・・・あぁっ・・・・な・・・なに・・・これ・・・」
体の内部から防ぎようがない官能の炎であぶられていく感覚。
それは次第に圧迫感を増し息苦しくさえなっていく。
その甘美な感覚を瞳の女の性感帯が敏感に捉え、とろりと反応を始めていく。
「ひっ・・・あっ・・・・」
信じられない快楽に瞳の口から自然と甘い声が漏れる。
「可愛い声も出せるじゃないか。」
そう言うと、大使は再びグラスにワインを注ぎ、邪悪な表情を浮かべ、瞳ににじり寄ってくる。
「い、いや・・・」
その時、瞳は本心から目の前の中年男に恐怖を感じていた。
這ってでも逃げようと、必死に身体を捻り足掻いてみる。
だが、ろくに力の入らない身体をすぐにサングラスの男に羽交い締めにされてしまう。
「ふふふ・・・君をとろけるような悦楽の世界へ誘ってやろう」
そう言うと、大使は身体をじたばたさせ無駄な抵抗を繰り返す瞳の様子を楽しげに見ながら、
グラスの中のワインを口に含んだ。
そして、大使は瞳の身体を抱き寄せ、その美しい顔に自らの欲望に歪んだ顔を近づける。
「ん・・・むうっ・・・」
唇を塞がれた瞳は大使を引き離そうと必死に抵抗する。
しかし、男二人に押さえつけられていては全く無力だった。
せめて大使の舌の侵入を阻止しようと口を閉じようとするものの、
その執拗な舌使いで無理矢理こじ開けらてしまう。
「んぐっ・・・んぐ・・・・・・」
生温かい液体が口内に流し込まれるのを感じたが、もう後の祭りであった。
吐き出すにも目の前にいる大使が絶え間なく流し込んでくるため、為す術がない。
こく・・・・
白い喉が小さく鳴る。
瞳は憎むべき男の唾液ごと、再びあの悪魔の液体を飲み込まされてしまった。
彼女が飲み終わったのを確認すると、大使はゆっくりと唇を離した。
唾液が細い糸となって二人の唇の間を繋ぐ。
「ん・・・・・ん・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
ようやく解放されて、たまらず瞳は息を吐き出す。
「どうだね?こういう飲み方も悪くはないだろう?」
「気に入るわけないでしょう!!」
瞳の美しい顔が怒気で染まる。
「それはそれは失礼した、お詫びにこんどはキチンと楽ませてあげよう。」
言いながら、さらに大使は身体を瞳へ密着させる。
左手で頭を撫で、艶やかな黒の豊かな髪の感触を味わいながら、
右手を肩から腰へと下へと降ろしていく。
くびれた腰をすうっと指で沿ったその手は、瞳が恋人にも触れさせたことがない場所へと到達した。
「い、いや・・・・あ、はあっ!」
レオタード越しに秘裂を撫で上げられ、思わず声を漏らしてしまう瞳。
(こんな奴に身体を弄ばれるなんて・・・・)
嫌悪感のあまり、涙が出そうになる。
だが、これはまだ始まりでしかない。
大使が何度も慈しむように撫でている内に、快楽はさらに大きくなっていく。
「うあ・・・はっ・・ああっ!」
抵抗しようとするものの、敏感な部分を執拗に擦られているため、身体にはまるで力が入らない。
(わ・・・私の身体・・・ど・・どうなっているの・・・)
まるで自分の身体では無いようだった。
快感物質が脳から継続的に分泌され、頭の中に靄がかかったかのように思考能力が奪われていく。
「あっ・・・・ああっ・・・・・」
快楽をもはやこらえきれない瞳の目は涙で潤み、口の端からは自然に涎が零れてしまう。
「ふふ・・・なかなかいい反応をするようになってきたぜ・・・・・さて・・・そろそろ、いいかな?」
後から瞳を押さえていた男が、手を乳房に回しきつく瞳の乳首をつまみ上げた。
「あっ!!」
びくん、と瞳の身体が反り返った。
脚は身体を支えられなくなり、全身から力が抜ける。
そして膝から瞳は崩れ落ちた。
「腰が抜けるほど気持ちよかったのか?」
認めたくはないが、その通りだった。
悦楽の波がこれ以上続くと、本当に自分が別のものに変わってしまいそうな気がした。
「はあ・・・はあ・・・」
膝立ちの体勢で、両手をサングラスの男に掴まれバンザイをした体勢で項垂れた瞳は、
荒い呼吸を繰り返していた。
「どうだね、感想は?」
大使が瞳の顎を掴み、頭を上げさせる。彼女から既に凛とした表情は消えていた。
「もう・・・・やめて・・・・・・・・・・私を辱めるならもう十分でしょう・・・・・・・・」
潤んだ目をわずかに逸らしながら、半ば投げやり気味に呟く瞳。
一度絶頂を向かえても、身体の火照りはまるで治まる気配がない。
身体が疼き、それは確実に男達による刺激を求め始めている。
だが、これ以上の快楽を受ければ、本当に頭がどうにかなってしまいそうだった。
大使は、それを全て察しているが、もちろん止める気はない。
「一度イッたくらいでもう根をあげるのかね?」
ニヤリと笑いながら言うと、大使は太腿に手を当て、そして両手を足の付け根までまでつうっとなぞる。
「あっ・・・」
求めていた刺激に、瞳は目を瞑り、天を仰ぎ、卑猥な声をあげてしまう。
「まだまだたっぷりと楽しもうじゃないか、お前さんの仲間が来るまでな。」
瞳の手を掴んでいたサングラスの男も、腰をかがめると、
後から瞳の乳房を揉みはじめた。
「ひっ・・・・あっ・・・・・あああ・・・・・」
形の整った両胸をゴム鞠のように揉みしだきながら男は瞳に更なる欲情を与えていく。
(だ・・・ダメ・・・・・・)
わずかに残った理性が、瞳の頭の中の靄を少しだけ振り払った。
奥歯を噛みしめ、首を横に振り、必死に快楽を振り払おうと最後の抵抗を試みる。
「うっ・・・・うぅぅっ・・・・・」
だがしかし、その抵抗も今まで経験したことのない快感の嵐の前には全く無力だった
くいしばった口から歓喜の悲鳴が漏れ止まらない。
ゆさゆさと乳房を揺すられるだけで頭が真っ白になりそうな快感に襲われる。
「ほらほら、良いんだろう?胸の先が更に尖ってきたぞ?」
「あ、や、やめ、あはああっ!!」
いつしか、歯を食いしばっていた瞳の口は、だらしなく半開きになっていた。
可愛らしい舌を子猫のように覗かせるその口からは、だらしなく涎が垂れ始めている。
「あぁっ・・・ぁっ・・・・」
焦点が定まらない目で、瞳は大使の方を見つめている。
「どうした?気持ちよすぎて言葉がないか?」
「そ・・・そんなこと・・・・・あるわけ・・・・ない・・・・」
「本当かな?」
「ひいっ!」
再び秘裂を触られると、涎を流しながら快感に染まった美しい顔を振り乱して悶えてしまう。
抵抗する力も気力も、既に瞳には残っていない。
「あ・・・ああ・・・・・・」
瞳は男達の愛撫に身を任せ、ただひたすら快楽を享受していた。
最後まで抵抗を続けていた理性も、薬と愛撫により、少しずつ崩壊へと近づき始めている。
そんな瞳の様子を見た男達は、目を合わせると、更に彼女を屈辱的な快楽地獄へと誘っていく。
「自分だけ気持ちよくなっていないで、今度は俺たちも楽しませてはくれないか?」
愛撫を続けていたサングラスの男の両手が乳房から離れる。
空いた右手は、だらりと垂れたままになっている瞳の右手をぎゅっと掴んだ。
そして、男は左手で、ジィィ・・とズボンのチャック開き、
己の肉棒を露出させると、そこに瞳の右手をそっと当てさせた。
「!!」
突然手に感じた、堅く脈打つ熱くモノの感触に瞳が驚愕する。
直接見ることは出来ないが、本能的に彼女がそれが何かは察することができた。
(い・・いやぁ・・・・)
女三人で暮らし、恋人と肉体関係も結んでいない瞳にとって、手のその感触はあまりの衝撃だった。
だが、何故か拒絶の声を出すことができない。
気持ち悪いと思ったのも、触った時の一瞬だけだった。
男は、瞳の白く細い指を導き、一本一本肉棒へと絡ませていく。
そして、瞳の手はそれに抵抗することもなく、ただ男のされるがままになっていた。
ペニスに自分の指が絡むたびに、瞳はドキドキと心臓の鼓動が早まっていくのを感じていた。
(ど・・・どうして・・・・)
彼女は自分の反応に困惑していた。
「あ・・・・・」
男の手から解放された乳房に、今度は大使の手が伸びる。
大使は、片手で乳房を揉みながら、瞳の顎を掴み、すっかり快楽に流されきった瞳の眼をのぞき込む。
「なかなか良い表情になってきたではないか。一度この薬の味を知った女は一生、この極上の快楽の虜だ。嬉しいだろう?」
「そ・・そんな・・・・」
瞳が何かを言いかけたところで、大使は再びワインを口に含み、瞳の唇を塞ぐ。
「ん!」
そしてキスをしながら、大使は瞳の乳首を摘み、二本の指で秘部を突き上げる。
「んー!」
大使と唇を重ねながら、瞳は二度目の絶頂を感じていた。
「あ・・・・はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・・・」
唇を解放された瞳は、ぜぇぜぇと荒い呼吸を繰り返し、必死に酸素を吸収する。
もはや憎まれ口を叩く気力もない。
「さあ、キチンとてでしごいてくれよ。」
サングラスの男はニヤニヤ笑いながら、肉棒を握らせたまま瞳の側面に移動し、
頭を掴み、視線を移動させ、彼女が己の手絵肉棒を握る様をじっくりとみせつける。
「あぁ・・・・・・・あ・・・・・」
弱々しい声で拒絶する瞳だが、身体はもう完全に快楽の虜だった。
「さあ、今度はじっくりと私のモノをしごいてくれ。」
そう言ったサングラスの男は、その大きな手を瞳の手の上に重ねると、
上から己の肉棒を瞳にゆっくりとマッサージさせていった。
それを、瞳はただ涎を垂らしながらじっと見つめ、されるがままになっている。
「彼のモノがそんなに愛おしいのかね?」
声に反応し、だらしない表情で振り向いた瞳に、
大使は優しく、恋人に対するように優しく瞳の乳房と股間を愛撫する。
「う・・・あっ・・・・あっ・・・」
抵抗する力を完全に失った瞳は、次第に大使の愛撫のリズムに合わせ、
その卑猥な声を隠すことなく発し始めている。
「ふふ・・・良い具合に出来上がってきたな、
あと少し、このワインを飲んだら君がどこまで淫らになるか・・・・・クックッ・・・・・楽しみだよ。」
大使は、ワインのボトルを掴むと、くいっと口の中にワインを含む。
「ん・・・」
三度、瞳は大使と唇を重ねた。
それは、これまで以上のディープキスだった。
瞳は、今度は自ら積極的に大使と舌と舌を絡ませていた。
そして大使の唾液がブレンドされた薬を、拒むことなく嚥下していく。
長い時間をかけてたっぷりと瞳の口を犯し続けていた大使の唇と舌が、ようやく離される。
「う・・・あ・・・・」
はぁ、はぁ、と荒い呼吸が繰り返される。
もはや頭の中は真っ白で、何も考えられない状態だった。
「うう・・・・・・・・」
何か言いたかったが、それが何かすらももう思い出せない。
「それだけ飲めばもう理性を保つことはできまい。ほら、ちゃんと握れ。」
サングラスの男に強く握るよう促される瞳。
すると、無理矢理握らされていただけだった瞳の右手に、次第に力が入ってきた。
「それでいい・・・ちゃんとしごくんだぞ・・・」
自分の手で補助しながら、男は瞳に手淫のやり方を仕込んでいく。
薬と、そして官能の炎より、瞳は身も心も快楽の虜となっていた。
「ほら、私のペニスを握った感想はどうだ?言って見ろ。」
「あ・・・・あつい・・・・・・」
そんな言葉が、自然と瞳の口から出ていた。
「そうか・・・クックック・・・」
言いながら、片手で瞳の頭を撫でつつ、片手で顎を持ち上げる。
男の肉棒をしごく瞳の手に、男の補助は必要なくなっていた。
既に、瞳の右手は、男の補助無しに男の逸物をしごきたてていた。
「ふふふ・・・・そうだ・・・少しずつ、強く握っていけ・・・・・・そうそう、上手いぞ」
男に言われるままペニスに愛撫を続けているうちに、それは変化をはじめた。
「や・・・ん・・・。うん・・・あん・・・」
吐息を漏らしながら、瞳はその行為に熱中していた。
ムクムクと男の肉棒はどんどん起立し、熱く硬く大きなモノに変化していた。
(お・・・・大っき・・・い・・・。それに・・・熱い・・・)
手をもぞもぞと動かし、ゆっくり、丁寧に、そして愛おしそうに男の逸物をしごく。
ためらいは無くなっていた。先走りが瞳の手に付着し、粘液のイヤな感触が手を流れる。
(あ・・・)
だが、今の瞳にそれを不快と思うことは出来なくなっていた。
その脈をうち続ける、まるで悪魔の胎動を思わせるそれを、
自らの意志で、そして愛おしそうにしごく行為に瞳は没頭していた。
「君と彼だけ楽しんでいては不公平だ・・・・・・私も楽しませて貰おうか?」
瞳の目の前に仁王立ちになった大使が、ズボンのチャックに手をかける。
ジィ・・・
開かれたチャックからは、瞳が後ろ手に縛られた手で握っているモノと同じモノが現れた。
「ああ・・・・・」
呆然としている瞳の目前に、大使は肉棒を突き出す。
「これが欲しいのだろう?」
大使はとろんとした表情の瞳の頭を押さえ、肉棒を頬にグリグリと突きつける。
「さあ遠慮することはない、味わってみたまえ。」
「あ・・・味わう・・・?」
「そうだ、まずは舌で舐めるんだ、ほらやってみろ。」
瞳の頭を掴み、ペニスの先端に唇を近づける。
「舌を出せ。」
されるがまま口を開き、舌を出す。
頭を掴み、ペニスに舌に触れさせる。
「!!」
電撃のようなものが瞳の頭の中を走った。
舌を亀頭に這わせ始める。
先端部をペロペロと舐め、尿道口に舌先を差し込む。
すると大使のモノはそれ自体に意思があるようにピクン、ピクンと反応する。
それを見て、瞳はさらにそれを舌で愛撫した。
「先だけでなく、そのカリの裏も・・・そう、そこだ・・・」
瞳は大使の命令されるがままに舌を使っていた。
遠慮がちではあるが、口からちょこんと出た舌が、ゆっくり、じっくりと大使の肉棒を清めていく。
「棹の部分にも舌を這わせて・・・、根元までいったら、その下の袋の皺も舐めろ。」
「ん・・・・・」
袋の皺の一本一本にまで舌を這わせると、再び先端に向かって口を移動させる。
(は・・・ん・・・)
「ほら・・・美味しいだろう?」
大使が優しく頭を撫でる。
「ん・・・・」
瞳は先端部をペロペロと舐め、尿道口に舌先を差し込む。
すると男のモノはそれ自体に意思があるように、ピクン、ピクンと反応する。
それを見て、瞳はさらにそれを舌で愛撫した。
「先だけでなく、そのカリの裏も・・・そう、そこだ、うまいぞ。」
薬により瞳の頭は既に快楽の虜になっていた。
大使の男根をしゃぶりながら股間の熱さはさらに上昇している。
「では、今度は口に入れてごらん」
「は・・・い」
瞳が亀頭に唇を被せ、吸い込もうとする。
「もっと大きく口をあけるんだ!」
瞳がさらに大きく口を開けると、なんとか先端部を含むことが出来た。
「ん・・・、んん・・・、ん・・・」
「そのまま舌で舐めろ。そうだ・・・・」
黒田は瞳の頭を抱えるとゆっくり前後に動かしだした。
「ふふ・・・なかなか上手いではないか。歯は使うんじゃないぞ・・・、いいぞ・・・」
男が更に深く入れる。
「ん〜ん!んっんっ!」
苦しくなり瞳は抗議の声をあげた。
「がまんしろ、もう少しだ、うっ、いいぞ・・・」
大使の男根が震える。
「さあ、残さず飲み込むんだぞ!」
そう言うと、大使は瞳の頭を押さえ込み、
大量の精液を心地よさそうに、そして遠慮無く瞳の口の中に放出した。
「ん!!」
生臭い匂いが口一杯に広がり、おもわず吐き出しそうになる。
「うぅ!?うぶ…うっ…むぅ…ぶえ…」
次々にドピュッ、ドピュッと流れ込む粘液を、窒息しないために必死に嚥下しようとする。
しかし、生まれて初めて飲まされる精液を全て飲み込むことなどとてもできない。
「んー!んー!」
口に肉棒を突っ込まれながら、喉に張り付くように絡みつく精液に喉を詰まらせる瞳が涙を流す。
だがしかし大使に頭を押さえているため逃げることも出来ず、口の中にどんどんと粘液が流し込まれる。
飲み込みきれない精液が口から溢れ、吹き出た粘液は床や瞳のレオタードに真っ白な染みを作っていった。
大使の射精が終り、精液に満ちた口内からズルズルと肉棒が引き抜かれる。
すると、今度はサングラスの男が、瞳に握らせていた肉棒を瞳の前に突きつけた。
「さあ、今度は俺のを頼むぞ。」
男は、半開きになった瞳の口に遠慮無く己の肉棒を突っ込んだ。
「ん、んー!」
大使のより太く、そして長い肉棒に喉を突かれ、瞳が涙を流す。
瞳の手でしごかれ続けたペニスは既に熱く脈打っていた。
男は瞳の前髪を掴み、顔を無理矢理前後させる。
そして、涙を流して強制奉仕をさせられた瞳の口の中に、再び精液が放出された。
「なかなか良かったぜ。」
乱暴にサングラスの男の肉棒が引き抜かれるのに従い、
ダラダラと精液が滴りながら瞳の口から流れ落ちる。
完全に肉棒が引き抜かれると、瞳の口からゴビュッと粘液が溢れ出た。
「おやおや・・・・せっかくの美人が台無しだ・・・・」
大使の嘲笑をよそに、瞳は激しく咳き込みながら、口から白濁を零し、穢れきった様子で呆然としている。
「これは頑張ったご褒美だ。」
サングラスの男が後から瞳の耳たぶを噛みながら、
とどめとばかりにレオタードの上から両乳首をまとめて摘み上げ、強めに引っ張る。
「ひぃぃぃっ!!」
絶頂が瞳の頭の中を白く灼いた瞬間、がくりと瞳は唾液と精液に汚れた床の上に、俯せに倒れた。
「クックック・・・・なかなかいい拾いものでしたな。」
サングラスの男は、だらしなく口から精液を垂れ流しながら失神している瞳を後ろ手に縛り上げるとソファーに座らせる。
口をから涎を流し、顔を精液で汚した彼女は、ヒクヒクと動くだけでただ呆然としている。
「さて・・・・次はどうしましょうか?」
ニヤニヤ笑いながら大使が男に語りかける。
すると、一台の車が、大使館の脇に止められた。
「ん・・・」
男達が窓から外を見る。
運転席から、一人の女が絵を持って出てくるのが見えた。
「どうやら、キャッツの仲間が到着したようですな。」
「そうか・・・・・・・・・絵を受け取り次第、すぐに始末しろ。
その後、もう一度彼女で楽しもうじゃないか、はっはっはっ。」
GJ
堕ち後の展開にもwktk
154 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 19:49:19 ID:bj5vbgV7
保守
怪盗アンデスはまだかね?
./ _,,,─"""" ̄ ̄ ̄""""\
| / V
| / _,,─"" ̄"─,, |
.\| / ノノノノノ ミ\ /
| / ノノノノ ,.─\ i/
.| .| i ||,´⌒ヽ , ━ 、|ノ 怪盗アンデス
\_| i| |||i;;;;i| ┃/ ┣。
.| i|| |||| " , `━´ノ§ 好物:アンデスメロン
.|川川 || ̄`ー´ ̄ ̄||
/ ( imm__mni)
/ /./`ー-/V |─´|
ー" ̄ ∧i / ・ | |
..,,:;;ii'" /> ` ー ´ ・ iー´
裸婦にハマってしまって
保守
保守
ho
hosu
162 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 00:36:12 ID:75KriYgC
保守
163 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 20:06:26 ID:tTw74D7M
保守
HOS
hos
怪盗チェリー・ブロッサムまだぁ〜
こんなにも多くの人がチェリー・ブロッサムの登場を待ってるなんて・・・
いいえ、あいつはとんでもないものを盗んでいきました! それはみんなの(ry
盗まれてもいいから読みたい
保守
保守
マダー
ほしゅ
hosyu?
mada-
何気なく検索して、まだスレが残ってたことに感動。
住人さんはどれだけ残ってるんだろう?
点呼いく?
1
2
3
4
6
遅れて5
7
184 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:50:45 ID:vxmpx7e5
そう、俺は8マン
185 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:56:33 ID:xeLrFK1W
9
186 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 02:35:27 ID:cF/qV/kl
158746
11?
188 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 09:49:58 ID:o8iKvGvs
12354
56789
10
干す
ここで落ちられては困る
頑張ろうぜ、みんな!
まだ捕まえていないから保守
195 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 11:53:47 ID:iCQZDuJc
保守
196 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 21:41:56 ID:MtHRcp6F
まだだ、まだ終わらんよ
ほす
ほしゅ
ルパンみたいに軽薄で男好きな高校生少女怪盗が
真面目な青年警部に説教折檻で調教されちゃう話とかも読みたいな
200 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 13:07:42 ID:xln6n3vD
捕手
人々が寝静まった夜更け
大都市サクリファイスシティの中を駆ける一つの影があった
「ふふっ、鬼さんこちらっ」
「ま、待てー!!」
ぴょんぴょんと軽快に屋根の上を跳ね、逃げ回る影を追いかける一団
それはシティの誇る警察の特別班だった
サクリファイスシティ警察特別班、通称《怪盗捕縛チーム》は必死に逃げ回る影を追いかける
だが、屋根をわたる影に対し彼らは地面を走るしかない
しかしそれでも犯罪者を捕まえるという彼らの意思に衰えはなかった
徐々に離されていく距離に歯噛みをしながらもチームリーダーは追いすがるべく部下へ指示を出す
と、その瞬間
看板のライトを横切った影の姿が光の中に浮き上がった
「アクアメロディ…!」
光の中に浮き上がった人影はまだ十代の少女だった
ポニーテールの髪を風に揺らし、ミニスカートを翻すその少女は肉付きの良い足をさらしながら微笑んでいた
普段は闇にとけているディープブルーを基調とした衣装がハッキリと光の中でその存在を主張する
少女の顔にはいかにも怪盗といった感じの仮面が身につけられている
彼女の素顔を見たものは誰もいない
だが、仮面をつけていても少女の美貌は上物だということがハッキリとわかる
「さて、そろそろ追いかけっこは終わりね」
「ふ、ふざけるな! 今日という今日はお前を逮捕する…!」
「くすくす。そんなに息を切らせて凄んでも滑稽よ刑事さん?」
仮面の下の目元を緩ませて怪盗少女はバッと建物から飛び降りた
建物の高さは四階
そのまま着地すれば間違いなく重傷、もしくは死亡する高さである
特別班の人員は皆一様に目を見開く
だが、次の瞬間その目は驚愕の色に染まった
少女の背中から羽が生えてきたのだ
「それじゃあ、またねっ」
怪盗少女は投げキッスを送るとそのまま空を飛んでいく
闇夜に溶け込むかのように消えていくアクアメロディ
彼女を追う警察官たちはそれを呆然と見送ることしかできない
羽に見えたものはハンググライダーだった
『アクアメロディ現る! 今回の被害はフレイアの宝石! エレメントジュエルこれで四つ目の被害!』
翌朝の朝刊一面に文字が舞い躍っていた
紙面には警察の体たらくとエレメントジュエルについての解説
そしてアクアメロディについて書かれていた
「彼女の目的は一体!? か…」
コーヒーを飲みながら水無月美音はポツリと呟いた
黒いストレートロングの髪が朝日に照らされてツヤツヤときらめく
Dカップの胸を呼吸に上下させ、美音は物憂げに溜息をついた
「皆は知らないのね。エレメントジュエルがどれだけ危険なものなのかということを」
エレメントジュエル
地水火風光闇を名付けられた六つの宝石
億を越えるといわれる金銭的価値が取り上げられているが、これらの本当の価値はもっと違うところにある
それはかの石に宿っている魔力
人の欲望に反応し、欲望の持ち主にそれぞれの属性に応じた異常な力を貸し与えるという不思議な力
「お母さん…」
くしゃり、と新聞が手に込められた力によって歪む
美音の母親はエレメントジュエルに魅せられた人間の一人だった
研究者である彼女は不思議な力を持つといわれるエレメントジュエルの解析に携わっていた
だが、数年前のある日
彼女はエレメントジュエルの一つアースに魅入られた研究員の一人が巻き起こした地震によって重傷を負い、死亡した
『美音…エレメントジュエルは危険よ。あなたが平穏を望むのなら…あの宝石に近寄ってはダメ』
母親の最期の言葉を聞いた美音はエレメントジュエルを集めることを決意した
別に魔力が欲しいわけではなかった
ただ、母親を殺した原因が憎かったのだ
それにエレメントジュエルが存在する限りどこかで誰かが被害にあうのは間違いない
自分さえ平穏なら良い
正義感の強い美音はそんなふうには割り切れなかったのだ
「怪盗アクアメロディ…か」
美音は記事に踊る名詞に目を細めた
怪盗アクアメロディ
それは美音のもう一つの姿だった
一介の女子高校生である美音に億を越える価値のあるエレメントジュエルを真っ当に手に入れられる方法はない
ゆえに美音はエレメントジュエルを盗むという方法で採集することに決めたのだ
「なんかアイドルみたい」
新聞にかかれているアクアメロディの評価はほぼ全て好意的なものに偏っている
被害にあったエレメントジュエルの持ち主たちが皆揃って評判の悪い富豪たちだったということもあるのだろう
アクアメロディは今や義賊として大衆のアイドルと化していたのである
「悪いことをして褒められるっていうのも、心苦しいけど…」
エレメントジュエルを野放しにするわけにはいかない
そう決意している美音に迷いはなかった
幸い、今まで集めたジュエルは魔力発動の前に集めることができたので問題は起きていない
美音の手元にあるジュエルは地の《アース》水の《アクアル》光の《ライティア》そして昨夜手に入れた火の《フレイヤ》
残るは二つ
風の《ウインドル》と闇の《ダーク》
「あと二つ…それで、全てが終わる」
ぎゅ、と拳を握り締める美音
だが、彼女は知らない
既に残る二つのジュエルは魔力が発動しているということを
そして、その持ち主たちが残るジュエルを求めて自分を捕らえようと待ち受けているということを…
チェリーブロッサムの人に触発されて書いてみた
過疎りまくってるようだけど後悔はしていない
続き続き早く早く
「地水光火…これで四つのエレメントジュエルが奪われたか」
「おいおい兄貴、そんなに悠長に構えていて大丈夫なのか? 残るは俺たちが持ってる二つだけだぜ?」
「くくっ…お前はともかく、俺のダークは問題ないさ。なんせ所在が判明していないんだからな」
「けっ、そうだったな。となるとアクアメロディの次の獲物は…」
「間違いなくお前の持つウインドルだろうな」
サクリファイスシティでも有数の富豪と呼ばれる塔亜家
その一室では当主の塔亜風見が兄の夜暗を招き、雑談を交わしていた
話の内容は昨夜盗まれたフレイア
ひいてはそれを盗んだ怪盗アクアメロディについてだった
「ふん、たかが一人の小娘。返り討ちにしてやるぜ」
傲慢不遜という言葉がピッタリの態度で笑う風見
二十台という若さで塔亜家を継いだ風見は今人生の絶頂にあった
金、名誉、容姿、女、そして魔力という力…望むもの全てを手に入れてきた彼に怖いものなどなかった
「ふむ、ならば俺の助力はいらんようだな」
「ああ、兄貴には悪いが、残りの四つは全て俺がもらうぜ?」
「構わんよ。どうせ俺は梶家を放逐された放蕩息子に過ぎん…過分な望みは持っていないのでな」
「なら兄貴のダークも譲ってくれよ」
「悪いが、それだけはできんな。過分な望みはないが、同時に力はあって困るということはない」
眼鏡の下で輝く鋭い眼光に風見は我知らず一歩後ずさった
怖いものはない、とされている彼が唯一恐れている人物、それが兄の夜暗だった
十年前、富豪である塔亜家を身一つで追い出された兄
だが、その数年後―――先代当主である兄弟の両親が変死したことを期に彼は帰ってきた
『安心しろ、別に当主にさせろというつもりはない…俺はただ単に恐怖に引きつったあの愚物どもの死骸を見に来ただけだからな』
それが風見と再会した夜暗の第一声だった
風見は戦慄した
確かに両親は恐怖に引きつった顔で死亡していた
だが、何故それを兄が知っているのか?
答えは一つしかない…兄が両親を殺したのだ
『お前にこれをやろう』
驚愕に身をすくませた風見に夜暗は風のエレメントジュエル・ウインドルを差し出した
風見は震える手でそれを受け取った
その時のことを風見は生涯忘れない
禍々しく笑う兄の表情、それに自分は魅入られてしまったのだから
(兄貴が何を考えているのかは知らない。だが…折角手に入れた力だ、存分に使わせてもらうぜ)
手の中で妖しく輝くウインドルを見つめながら風見は笑う
得体の知れない兄は怖い
だが、力をくれた事に関しては感謝しているのだ
金ではどうしても手に入らない己自身の力
それを手に入れることができたのだから
「しかしアクアメロディか…噂によるとすげえ美人らしいが、楽しみだな」
「お前なら女には不自由していないだろうに」
「けっ、金さえ出せば股を開くような売女には飽きちまったのさ。
その点、この女はいい…俺のセンサーがビンビン反応してるぜ!」
「くくっ、まあ好きにするがいいさ」
「ああ、好きにさせてもらう。へへへ…どんな顔と身体をしてやがるのか今から楽しみだぜ」
ぺろり、と舌なめずりする風見の表情は美形にも関わらず醜悪極まりない
だが、夜暗はそれを気にすることなく微笑む
それは弟を愛する兄の表情だったのか
それとも、愚かな男を嘲笑する一人の悪としての表情だったのか
それを知るのは彼の胸元で暗く光るダークだけだった
超高速で続きを書いてみた、幕間だけど
一応こいつらが敵役
何話になるかはわからないけど、多分それなりに長くなる予定
もっと続きを…
フレイヤが盗まれてから一週間後の夜
アクアメロディこと美音は塔亜家近くのビルの屋上にいた
「さて、警備はどうなっているのかなっと…」
暗視望遠鏡をとりだすと美音は塔亜家の観察を始める
流石にシティ有数の富豪だけあり、塔亜家の敷地は広い
庭にはところどころ懐中電灯の光がちらついていた
「外は二十人ってとこか…それにしても、なんで警察はいないのかしら?」
美音は盗みをする前日に予告状をジュエルの持ち主に送る
これは決して彼女が目立ちたがりだというわけではない
盗みという悪を働くがゆえのケジメなのだ
騙まし討ちのように盗むのではなく、正々堂々と目的を明かして盗みに臨む
それが美音なりのプライドだった
「ま、そちらのほうが楽でいいけれど…」
ふに落ちないものを感じつつも美音はにっこりと微笑んだ
正義のために頑張る警官たちよりも、金に雇われた警備を相手にするほうが気分的には楽なのだ
「さ、はじめますか」
美音は地面に置いていたバズーカを取り出すと、塔亜家の庭に向けて構えた
弾は特性の硝煙弾である
美音の父親は発明家だった
母よりも先に病気で死んでしまったため、世には名が出ていないが、彼は一種の天才だった
ジュエルを集めることを決意した日、美音は倉庫で数々の父の発明品を発見し、それを使うことにした
美音自身運動能力は高いものの、流石に女の身一つで怪盗をするのは難しい
そういう意味では父親の発明品は美音にとって正に天からの贈り物だったのである
「ファイヤッ!」
どぅんっ!!
派手な着弾音と共に塔亜家の庭に煙が立ち込める
その量は火事と見紛うほどのものであり、現実警備の男たちはそう勘違いした
「か、火事だ!」
「消火器をもってこい」
「おい、風見さんに報告だ!」
慌しく男たちが持ち場を離れて動き始める
そしてそれが美音の狙っていた瞬間だった
ハンググライダーで混乱の中を強襲した美音はアッサリとベランダから塔亜家への侵入を成功する
「さて、ウインドルはっと…」
薄暗い廊下を警戒しながら歩く美音
と、彼女の耳は自分に近づいてくる足音を聞きつける
「おい、こっちから物音がしたぞ!」
「急げ―――ぐはっ!?」
曲がり角を男二人が曲がった瞬間、内側にいた男が美音のスタンガンをくらい昏倒する
それを呆然と見ていたもう一人の男はすぐに我に返ると大声を出すべく大きく息を吸い込む
だが、それは誤りだった
その大きな隙を美音は見逃さない
ひゅっと風の切れるような音と共に美音の片足が大きく持ち上がり、薄闇の中短いスカートから中身が露出する
「―――っ!?」
ハイキック一閃
スカートの中を見ることも、悲鳴を上げる間もなくもう一人の男はこめかみに衝撃を受け、床に叩きつけられた
「ぐ…」
「さて、質問。ウインドルはどの部屋に?」
「だ、誰が…言うか」
意識を朦朧とさせつつも職務に忠実な男
だが、美音は落胆することもなく男の懐へと手を伸ばす
「何を…!」
「あ、あったあった。やっぱりね、こんなに広いんだから持っていると思った…屋敷の見取り図」
「く、くそっ…」
目的のものを見つけた美音は顔をほころばせて見取り図へと目を落とす
しかし、それがいけなかった
男はその隙に最後の力を振り絞り、気絶する寸前に口笛を吹いたのである
「なっ…」
「ワンワンワンッ!」
廊下の向こうからけたたましい鳴き声と共にドーベルマンが美音めがけてかけてくる
先程の男の口笛は犬を呼ぶものだったのだ
(数は…三!)
美音は先頭の犬に対し催涙ガスの入ったボールを投げつける
きゃいん、と情けない悲鳴と共に先頭の一匹が逃げ出す
しかし残りの二匹はガスを迂回して両サイドから美音へと襲い掛かる!
「このっ…」
僅かに先に到達してきた右の犬に対して美音はスタンガンを差し出す
発電の光が廊下を包み、犬は気を失う
だが、彼の犠牲は無駄ではなかった
左側に回っていた最後の一匹が美音に攻撃する僅かな隙を作り出したのだ
「ひゃっ…」
足に噛み付こうと大きく口を開けた犬に悲鳴を上げる美音
しかし彼女も伊達に修羅場は潜っていない
咄嗟に跳躍し、犬の攻撃から身をかわす
「ガウッ!」
だが、それは僅かに遅かった
足に噛み付かれることこそなんとか避けた美音だったが、その代償としてスカートに噛みつかれてしまったのである
「きゃぁっ」
ぐいぐいとスカートの裾を引っ張られる感触に美音は細い悲鳴を上げた
慌てて犬を剥がそうとするも、相手が足にすがりつくようにくっついているのでスタンガンは使用できない
かといって素手では力の差から犬を剥がすことはできないのだ
「こ、このっ」
頬を赤らめた美音はどうにか犬を引き剥がすべく拳を振り上げた
犬に直接打撃を与えるのは気が引けるが、状況が状況なのでやむをえない
そう覚悟した美音だったが、振り上げられた拳は犬の頭へ振り下ろされることはなかった
牙に引っ張られたミニスカートが美音の腰からずり下がってしまったのだ
「ひゃあんっ!?」
ずるる、と腰から離れていくスカートに美音は素早く手を伸ばす
そのおかげか、かろうじてスカートを奪われることを防ぐことには成功する
だが、状況は悪化した
両手がスカートから離せなくなってしまったのである
「は、離しなさい! このすけべ犬っ!」
羞恥と怒気に顔を真っ赤に染め、怒鳴りつける美音だったが犬は当然口を離さない
そうこうする内に美音に焦りが生じ始める
既に自分の侵入は知られていると思ったほうが良い
となるとここでいつまでも時間をかけているのは危険以外の何者でもない
今この瞬間にも応援が駆けつけてきてもおかしくないのだから
(そ、それに、こんな姿見られたら…!)
今の美音の格好は犬にスカートを取られそうになっているという図だ
しかも既にスカートは膝の部分までずり下げられている
つまり、パンティは丸見え
怪盗アクアメロディとしても、水無月美音という一人の女の子としてもこんな場面を他人に見られるわけにはいかない
しかし、そんな美音に更なる危機が到来する
引っ張り合いにスカート布地の耐久値が限界に達しはじめたのだ
「!?」
ビリ、という音と共にスカートに切れ目が生じる
美音は焦った
このままではスカートが引きちぎられてしまう
だが、犬は離れないし焦りからか良い考えも思いつかない
びびび、と広がっていく亀裂
(こ、こうなったら…)
スカートを離して攻撃するしかない
勿論、手を離すということはスカートが奪われるということに他ならない
しかし、このままというのはもっとまずいのだ
下半身がパンティ一枚になるのはとても恥ずかしいが背に腹は変えられない
スカートは犬を倒した後すぐに奪い返せばいい…!
美音は多大な羞恥心と共に決断する
だが、神は彼女を見捨てていなかった
スカートの裏に忍ばせていた催涙玉がスカートの破損によって転がり落ち、犬の顔面で破裂したのだ
「ぎゃわんっ!?」
たまらず悶絶してひっくり返る犬
と同時に複数の足音が廊下の向こうから現れる
「いけないっ…」
ほっとしたのも束の間
美音はすぐさまスタンガンで犬を気絶させるとその場を離れるべくスカートを引っ張りあげながら駆け出すのだった
投下終了、前フリが長いです
続きは今夜にでも投下予定
乙〜
結構期待できそうなこう…なんていうかくすぐるのが上手い導入だな
あんま無理せずに自分のペースで頑張って欲しいよ
おーGJ
続き楽しみにしてるよ
「ここかしら…?」
追っ手をまき、見取り図を見た美音は一つの部屋の傍まで来ていた
そこは見取り図に部屋名が記載されていない無白の部屋
怪しいといえば怪しいことこの上ない部屋である
「魔力の気配…どうやら間違いないようね」
美音は長い間エレメントジュエル・アースを持っていたせいかジュエルの発する魔力を感知することができる
無論、近距離にならないの知覚できないレベルなのでそれほど使える能力ではないのだがこういう時には役に立つ
人と罠の気配に気をつけながらそっと扉へと近づいていく美音
「…それにしても人の気配がないのはどういうことなの?」
周囲に人の気配がないのは間違いない
だが、この部屋の中にウインドルが置いてある以上警備の一人もいないのはいくらなんでもおかしい
「余程屋敷の警備に自信があったのか、それとも何かの罠…」
怪訝に思いつつも美音はドアをそっと開いた
部屋の中に窓はなく、電気はついていないため室内は真っ暗だった
ライトをつける美音
と、部屋の中央でキラリと光る緑色の宝石が視界に入った
(ウインドル…!)
目的の品を見つけた美音ははやる気持ちを押さえながら慎重に部屋へと侵入した
罠が設置されていないか気をつけながらも一歩一歩確実に中央へと近づいていく
そして、少女怪盗は中央、つまりウインドルの元へと辿り着いた
ウインドルは机の上にぽつんと無防備に放置されている
恐る恐る慎重に、だが迅速にウインドルへ手を伸ばしていく美音
「何も、起きない?」
ウインドルに美音の手が触れる
しかし、何も起きない
警報が鳴る様子も罠が作動する気配もない
美音は拍子抜けしながらもウインドルをしまおうと手を引き
そしてその瞬間、部屋に証明が一斉につけられた
「な…」
瞬間
罠!? と身構える美音に室内にも関わらず暴風が襲い掛かった
「きゃあっ!?」
突如の出来事に目を瞑る美音
バタバタと怪盗衣装の裾がひらめき、少女の髪を舞い上げる
同時に、ミニのスカートもめくりあがり、怪盗少女のスカートの中が全開になってしまう
「あんっ!」
慌ててスカート押さえる美音
すると、風はあっという間にやみ、部屋に静寂が戻った
ガチャ、と扉が閉まる
そこにいたのは、塔亜家の当主にしてウインドルの持ち主塔亜風見だった
「怪盗アクアメロディ、我が屋敷へようこそ!」
風見は芝居がかった大げさな仕草で両手を広げた
その表情には今にもウインドルが盗まれそうになっているという焦燥感はない
美音は罠を警戒した
「大丈夫さ、罠なんて仕掛けてねえよ。ここにいるのも俺だけだ、他の奴はみんな外に出したからな」
「…それを、私が信用するとでも?」
「いいや? ただ俺は正々堂々がモットーなんでな、先に言っておきたかっただけだ」
ニヤニヤとなめるように自分を見る風見に嫌悪感を覚えつつ美音は構えた
勿論、風見の言など欠片も信用していない
だが、風見はそんな美音の様子に機嫌を損ねることはなく、むしろ機嫌良さそうに口笛を吹いた
「ひゅーぅ! それにしても…こりゃ大当たりだな!
怪盗っていうからにはもっと年増を予想していたんだが…なかなかどうして、良い女じゃねえか!」
仮面で隠れているものの、美音の素顔は十分美少女と言って良いレベルだ
そしてそれは仮面越しでも把握できる
風見は予想以上の獲物に歓喜した
「ま、下着がちょっとお子様趣味なのはいただけないがな?」
「なっ!?」
「白と青のストライプ。もうちょっと色気のある下着だと嬉しかったんだがな」
「こっ…この、変態!」
羞恥に頬を染めた美音が怒鳴る
先程スカートがめくられた瞬間を見られていたと気がついたのだ
「だが、身体は十分大人のようだ…ふむ、上から89・57・85ってとこか?」
「っ!?」
ばっ! と身体を隠すように両手を交差させる美音
風見の告げたスリーサイズは見事に的中していた
「どうしてわかったかって顔だな? もう少し何か当ててやろうか? そうだな…その髪留めの下には小型のナイフが隠されてるんだろ?」
「……!!」
美音は顔色を失った
またしても言い当てられてしまったのだ
風見はそんな美音の表情を満足気に眺めると種明かしを始める
「くっくっく、そう驚くなよ。こんなのはこれを使えば簡単なことなんだぜ?」
「ウインドル!? いつの間に…!」
風見の手には美音が握っていたはずのウインドルがあった
慌てて自分の手を確認する美音
だが、そこにはウインドルはなかった
「エレメントジュエルはな、主人が呼べば転移して手元に現れるのさ」
「な…そ、それじゃああなたは!」
「そう、俺はウインドルに魅入られた…いや、選ばれた人間だっ!」
ゴウッと風見の身体から風が吹き荒れる
「ウインドルは風を司るジュエル…だからこんなことは朝飯前だ。
それだけじゃあない、風の伝導を使えば相手のスリーサイズや隠し武器の把握だってたやすい」
「…くっ、えらそうな割にはちゃちな能力ね!」
「まあな。だがコイツの能力がこれだけなんて俺は一言も言ってねえぜ?」
言葉と共にす…と風見の右手が持ち上げられる
ピタリ、と向けられた右の手のひらは美音の方向を向いていた
「喰らえ!」
「っきゃ!」
風見の声と同時に嫌な予感に襲われた美音は咄嗟に横っ飛びをする
一瞬後、風を切り裂く音が美音の耳朶を打った
ビリィ!
僅かに回避が遅かったのか、美音のスカートの一部が切り裂かれる
「どうだ、風の刃のお味は?」
ニヤつきながら風見は続けざまに風の波動を生み出す
そしてそれらは全て美音へと襲い掛かる!
「あっ! うっ! くっ!」
不可視の攻撃をかわし続けるなどいかなアクアメロディでも不可能である
風見が手を振るうたびに刃物で布を引き裂くような音が次々と怪盗の衣装から発せられ、徐々に少女の肌が露になっていく
「はっはっは! いいざまだなアクアメロディ!」
飛び散る布キレと露になっていく肌に興奮しつつ風音は手を振り続ける
(このままじゃ…こうなったら!)
美音は靴についているボタンを押し、足に力を込めた
瞬時に靴の底からローラーが現れる
そして、加速
そう、美音が選んだ手段は特攻だった
「何!?」
「やぁぁぁ!」
流石に不意をつかれたのか、仰天する風見を尻目に美音は男の懐へと潜り込む
そして瞬時に繰り出される拳
一撃目は的確に鳩尾を、二撃目のハイキックは顔面を見事にとらえる
会心の二連撃だった
「…こ、このアマぁぁっ!!」
「えっ!?」
だが、風見は倒れない
美音は知らないことだったが、エレメントジュエルは所持者に異能以外にも身体能力向上の力を与える
つまり、風見の防御力は一般人のそれではないのだ
「きゃっ…」
決まったと思っていたところの強襲に驚く美音だが見事な反射神経で風見の拳をかわす
だが、その瞬間風見の拳からは風の衝撃波が発生していた!
パキィィン!
甲高い破砕音が響く
「あっ、ダメッ!!」
パラリ、とほどける髪
狼狽した声と共に美音は顔を両手で覆った
風の衝撃波はアクアメロディの仮面と髪留めに隠されていたナイフをとらえ、粉砕してしまったのである
が、当然そんな隙を風見は見逃さない
猛然と視界の塞がった美音に襲い掛かると一気にその細身の身体を押し倒す
「くっ、うっ!」
「くくく…いいザマだなアクアメロディよ?」
馬乗りとなった風見が醜悪な笑みで美音を見下ろす
美音は顔を両手で押さえているためにそれを見ることはなかったが、もしも彼女が風見の表情を視界に入れていればさぞ怯えたことだろう
何故なら、風見は獲物を捕まえた狩人の表情だったのだから
「へ…よっぽど素顔をみられたくないんだな? まあいい…それは後のお楽しみだ、まずは…」
風見の台詞に不安を覚える美音
どうにか脱出しようとあがくも女の子の力では風見の身体を押しのけることもできない
風見の手がボロボロとなったアクアメロディの衣装へとかかる
瞬間、上半身の衣装が粉みじんに切り刻まれた
「あ、ああっ…何を」
「邪魔なもんをとっただけさ。お? 下着はおそろいか」
かあっと手の下の美音の顔が朱に染まる
相手の顔は見えないが、今ブラジャーごしに自分の胸が見られていると思うととても落ち着かない
だが、今の美音にはその事態をどうすることもできない
そして、風見の手はストライプデザインのブラジャーへと伸びていった
いいところで切ってみる(w
チェリーブロッサムまだかなぁと正座しつつ今夜はここまで
224 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 02:20:46 ID:f8pSn6/6
wkwt
ちょwwwwwwwココからというところでwwwwwwww
wktkして待ってるしかないじゃないかwwwwwwwww
わくてか
227 :
怪盗アクアメロディの人:2007/07/15(日) 11:30:14 ID:MxbWbwPk
住人の皆様に質問
怪盗というジャンルだからこそのエロの売りってどんなものがありますかね?
自分個人の意見としては
・ヒロインが犯罪者に当たるわけだから精神的肉体的にも一切遠慮せずにヤれる
・怪盗ということは正体を隠しているわけだからその正体を暴く前後のやりとり
という二点なのですが
特に後者はヒロインが隠そうとしているものを暴くって部分でかなり興奮するんですが
今作に意見が反映されるというわけではないですが、是非聞いてみたいなーと思いまして
まあふとした疑問だと思ってください
ちなみに作品の続きは明日中にでも
警察などのまっとうな組織からの救助がまったく期待できない絶望的な苦境
公的には罪に問われる行為をしてきた事に対する良心の軋みに苦しむヒロインへの罵倒、言葉責め
捕らえられ、尋問されるシチュへの特化
229 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 13:59:06 ID:c2AtWC3D
磔?
230 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 14:25:55 ID:rk8TQoMd
全裸で市中引き回しじゃね?
個人的には、キャッツアイのレオタードやセイントテールの黒いコスみたいな
セクシーさや可愛らしさの入り交じった衣装も捨てがたい
今回も犬にスカートずり降ろされかける場面なんかツボだったし
もう衣装は脱がされてるけど
コスチュームを全部脱がすなんて勿体無い
怪盗の正体暴きは正義の味方の正体暴きとは違った興奮があるな
喉元に外部のスピーカーに繋がった拡声器を取り付けられた上で嬲られ、必死に耐える。
『ほらほら、しっかり我慢しないと、声が大音量で外に流れて人が来ちまうぞ〜?』
全裸で両手以外拘束された状態で公開放送。
顔を隠すか、胸を隠すか、股間を隠すか。内2つを選ぶ。
変態芸術家に捕まって、強制ヌードモデル。
そのまま、『怪盗の痴態』というタイトルで出展されてしまう。
・・・別に怪盗でなくてもいいか。
何はともあれ、アクアメロディの人GJ!!
続きもwktkしながら待っとります。
「や、やめて!」
「さあて、89のおっぱいちゃんを見せてもらおうか…!」
伸びてくる手の気配に怯え、美音は必死に暴れる。
だが、彼女にできるのはもじもじと腰を左右させ、その振動でブラジャーに抑えられた胸を僅かに揺らすことだけだった。
迫り来る危機に息を呑む美音。
そして次の瞬間、ビリビリという音と共にブラジャーは剥ぎ取られた。
「やあぁぁっ!」
「おお…流石にでかいな! カップはDってところか?」
風見の感嘆の溜息に美音は手に隠れた目元を潤ませた。
彼女は処女であり、恋愛経験など一度もない純情な少女だった。
怪盗アクアメロディとして戦う以上は色恋沙汰など言語道断だと心に誓っていたからだ。
しかし美音とて年頃の女の子である。
性的な方面の知識がないわけではない。
だがそれゆえに美音は己の身体に向けられている欲望がハッキリと感じ取れてしまう。
「けけけ、でかさの割にはちっちぇえ乳首と乳輪だなぁ!」
「だ、黙りなさい!」
「声が震えてるぜ? さてはお前処女だろ?」
精一杯の虚勢もあっさり見破られ、美音は狼狽した。
身の危険を現実のものとして悟ってしまったのだ。
(と、とにかく脱出しないと…でもどうやって?)
頭の中をフル回転させて脱出方法をねる美音。
だが、風見はそんな美音の努力をあざ笑うかのように少女の胸へと両手を伸ばした。
「あ、あっ!」
「へへ、良い感度してるじゃねえか…」
ぐにぐにと風見の手が動くたびに美音の胸が揺れる。
指からはあまった乳肉がはみ出し、その質量を男の目に見せ付ける。
まだ触られていない乳首はぴくぴくと怯えたように震えた。
(ひっ…さわ、られ…てる、私の…胸がぁっ)
美音は胸から伝わってくる感触に戸惑っていた。
嫌悪感が先立ってはいるのだが、それだけではない気持ちが湧き上がっていく。
くすぐったいような、痺れるような、そんな不思議な感覚。
だが、その感覚の意味を知らない美音は無知ゆえに怯えた。
自分が自分ではなくなっていくような感覚に恐ろしさを感じたのだ。
たまらず、美音は風見の狼藉を止めるべく右手を動かした。
「あ? なんだそのへっぽこパンチは?」
「あっ…うっ」
「そうかそうか、もっとして欲しいんだな?」
しかし腰も力も入っていない拳は何の役にも立たなかった。
むしろ風見の興奮を増させるだけであった。
「はっはっ…はぁっ…はぁ…」
次第に美音の身体に変化が訪れる。
顔だけではなく、身体全体が上気し、薄いピンク色に染まり始めたのだ。
「けけっ、怪盗アクアメロディも所詮は女ってことか! 感じ始めたようだな!」
「か…! そ、そんなことない!」
「だがここはそういってるぜ?」
「え……ひゃあっ!」
ぴん、と風見が美音の乳首を弾いた。
瞬間、美音の脳裏に電撃が走る。
「びんびんに乳首おったてやがって…エロい身体だな」
「そ、そんな…そんなこと…」
風見の言葉攻めに美音は徐々に追い込まれていく。
ムクムクと勢いよく立ち上がった乳首は触ってくれとばかりにその存在を主張する。
そして風見はその要望に応えることにした。
「ほらほら」
「あっあっ…やめっ…ああっ!」
風見の手が縦横無尽に新雪のような処女胸を蹂躙する。
手のひらは余すところなく美音の胸を掴み、指先は頂きの蕾をくりくりと弄っていく。
「あっ…はぁっ! はぁぁんっ!!」
「おいおいすげえ反応だな。もしかしておっぱいだけでイッちまうんじゃねえか?」
「な…はぁっ…はぁっ…はぁぁうっ!?」
風見が揶揄したその瞬間。
ビクンと美音の身体がのけぞった。
ぴくんぴくんと痙攣した少女の身体はやがてゆっくりと脱力する。
「うわ、本当にイキやがったぜこの女…まあ軽かったようだがな」
はぁはぁと荒い息を唇から放出する美音を眺め、風見はニヤリと口元を吊り上げた。
「ま、本当の絶頂は後で教えてやるとして…さて、そろそろその素顔、見せてもらうぜ」
「え……あっ、あああっ!」
放心していた美音は風見の言葉を理解すると同時に戦慄した。
素顔を見られる。
それはアクアメロディの終焉を意味し、同時に水無月美音の終わりをも意味する。
「だ、ダメ! やめて!」
「くくっ、活きがいいいな? だがダメだ、その手の下の顔、見せてもらうぜ」
「や、やめてっ! お願い!」
いやいやをする美音だが、風見の手は容赦なく力の抜けた少女の手を掴む。
あっという間に頭の上にと剥がされてしまう少女の左腕。
「ああっ…!」
「ほう、綺麗な顔立ちをしてるじゃねえか…さっきチラッとだけ見えたが、やっぱこういうのはじっくり見ないとな…」
「お願い、見ないで…」
「やなこった」
容赦のない宣告と共に残った右腕が男の手によって徐々にずりあげられていく。
美音も必死に抵抗をするものの、快感の後の力の抜けた身体ではそれは些末なもの。
怪盗少女の鼻、そして目元が徐々に露になっていく。
「へへへ…見えてきたぜ」
(ああっ…)
ぎゅっと目を瞑り、その瞬間を覚悟する美音。
だがその瞬間美音はあることに気がついた。
(腰が、軽い?)
風見は身を乗り出していた。
それは美音の顔をじっくり至近距離で見るための体勢だったが、そのせいで美音の拘束が緩んだのだ。
(イチか、バチか…っ!)
「おおっ、やっぱり―――!?」
「はあっ!!」
右腕がどけられ、美音の素顔が風見の目にさらされたその刹那。
美音は残った力を振り絞って膝を立てた。
少女の膝に押されて風見の身体が僅かに浮く。
「なっ!?」
「やあぁっ!!」
そして美音は掴まれていた両手を逆に掴み返し、引っ張る。
同時に渾身の力で足を跳ね上げ、巴投げの容量で風見を投げ飛ばす!
「ぐっ…が!」
完全に油断していたのだろう。
受け身一つ取ることなく風見は床へと叩きつけられる。
だが、風見の強靭な肉体は彼の意識を刈り取るところまでは至らせない。
ゆらり、と怒気を纏いながら立ち上がる風見。
「やああああああっ!」
しかし、それよりも早く美音は動いていた。
加速をつけ、一直線に風見の元へと飛び込んでいく美音。
瞬間、美音は後を向き、そのまま回転して回し蹴りを繰り出す!
「おごっ!?」
ぷるん、と回転に揺れる美音の胸を最後のあがきとばかりに目にとらえながらも風見の意識は暗転した。
美音の蹴りは的確に風見の顎をしとめたのだ。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
呼吸で上下に揺れる胸を隠しながら美音はぺたんと床に尻餅をついた。
「や、やったぁ…」
風見を見る。
呼吸こそしているが間違いなく気を失っていた。
いかに強靭な耐久力を持つとはいえ、顎をけりぬかれ脳をシェイクされてはどうにもならない。
白目を剥いて大の字に倒れている風見を見て、ようやく美音は緊張をといた。
「そうだ、ウインドル…」
美音は慎重に風見に近寄ると、懐からウインドルを取り出す
風見の手にあったときの輝きは既に失われている。
つまり、ウインドルは風見から切り離されたとうことだ。
「あと、一つ…」
美音は痛みと疲労に包まれた身体に鞭をうち、立ち上がる。
その格好は上半身裸、下半身もスカートはズタボロでパンティが丸見え状態という状態だった。
しかもパンティは彼女自身の愛液によって濡れているという始末。
その上、アクアメロディの正体を隠す仮面も粉々になってその役目を終えている。
ウインドルを握り締め、美音はどうやって帰宅したものかと途方に暮れるのだった。
「ふん…役立たずめ」
そう…
一部始終全てを見守っていた一人の男の視線に気がつくことなく
『次のニュースです、先日逮捕された塔亜風見容疑者の自宅から多数の女性が…』
街頭のテレビからニュースが流れる。
取り上げられているのはウインドルの元所持者、塔亜風見だった。
あの後、服を求めて屋敷を探索した美音はとんでもない部屋を発見した。
それは監禁された女性たちが集められている色欲の部屋。
薬と暴力によって目をうつろにし、正気を失っていた女性たちの姿がそこにはあったのだ。
美音はすぐさま匿名で警察に連絡。
すぐに駆けつけた警察(警察は風見に警備を断られていたが、すぐ近くで待機していた)によって風見は逮捕されたのである。
「ふう、この前は大変だった…」
流れる風見の罪状を険しい目で見つめながら美音は事件後の苦労を思い出していた。
仮面も衣装も破損した状態で自宅へ辿り着くのは美音にとって今までで最大の試練だった。
ほぼ丸裸という格好。
誰かに見つかれば一歩間違えなくても痴女のそしりを免れないその状況の中で
美音は羞恥のドキドキと数々のハプニングに苛まれながらもなんとか帰宅を果たしたのだ。
「物陰から物陰に素早く移っての移動…もう二度としたくないわ…」
トホホ、と呟きながら美音は画面に映る風見をにらみつけた。
元はといえば全ての原因はこの男にあるのだ。
この男のせいで、自分は恥ずかしい目にあった。
犬にスカートを脱がされそうになり。
風でスカートをめくられ。
服をボロボロに破られ。
そして胸を露出させられ、あまつさえ揉まれ。
最後には軽くとはいえイカされてしまったのだ。
(やだ…思い出したら顔が…)
赤くなった頬を隠すように美音は両手で顔を押さえた。
と、ニュースが次のネタへと移る。
「……っ!?」
画面に映し出されたその男を見た瞬間、美音の背筋に凍えるような冷気が走った。
理由はわからない。
だが、美音の精神がしきりに警報を告げていた。
この男は危険だと。
『ついにアクアメロディ逮捕へと特別チームが切り札を投入! 彼の名は梶夜暗警視』
流れるテロップがその男の名を告げる。
美音にはその名前に聞き覚えがあった。
梶夜暗、警察の中でも現場からの出世という希少さで有名な男。
その手腕は烈腕でありながらも完璧で、今まで彼に狙われて捕まらなかった犯罪者はいないといわれている。
そんな大物が自分の逮捕へと乗り出したのだ。
美音の驚きを感じると共に気を引き締めた。
どちらにしろ残るジュエルは後一つ。
相手がどんな大物だろうと引くわけにはいかない。
「けど、最後の一つ…ダークは一体どこに?」
ダークだけは所在が判明していない。
それゆえに美音は警察に期待していた。
美音は所詮個人なので情報の収集にも限界がある。
だが、警察ならば自分を逮捕するためにダークを探し出してくれる、そう考えていたのだ。
そういう意味では美音はこの警視にに期待せずにはいられなかった。
『必ずアクアメロディはこの手で捕まえて見せます…そう、必ず』
テレビの中の夜暗はまるで美音がそこにいるのがわかっているかのように少女の瞳を見つめ、そう宣言した。
「。」を末尾につけるようにしてみた
皆さん数々の意見&感想大感謝っす
意見は次回作(あるのか?)以降に、感想は執筆への励みにとキッチリ保存させていただきますね
ちなみに、幕間で美音がボヤいていた『美音のドキドキ帰宅ミッション!』を外伝という形で考えていたりします
ただこれシナリオ的にはいらない話だし、このスレの趣旨的にあわないような気がするので投下は皆さんの意見を聞きたいのですが
もしも需要があるようならアクアメロディ完結までのどこかで投下します
>『美音のドキドキ帰宅ミッション!』
是非!
朝から腸GJ
帰宅ミッションも読みたいぜ
何故だろう?
もそもそ小刻みに移動するダンボール箱が想像できてしまうのは
GJ!!としかいいようがない
GJ
外伝もぜひ書いてくれ。
>『美音のドキドキ帰宅ミッション!』
性欲を持て余しながら待つ。
GJ&wktk!
外伝も期待させてもらう
>>245,247
スネイク、何をやっている?
大佐、性欲を持て余す…
ども、怪盗アクアメロディの人です、今回は外伝
鯖が規制くらったのでネカフェから参上
なんか規制が長期化しそうな気配なので投下速度は落ちそうです
しかしブツはできてるのに投下ができないっていうのは物凄い苦痛だ…
《わーにんぐ!》
この外伝は本編とは違いコミカル分がその多くを占めています
よってこの外伝を読むことによって本編の雰囲気が損なわれる恐れがあります
なのでそういうのは嫌だという方はスルー
それでも読むんだという方はこれは外伝だと割り切ってお読みください
では
「ううっ…どうしよう…」
夜風の寒さに身を震わせながら茂みの中で一人の少女が呟いた。
少女の名前はアクアメロディ。
サクリファイスシティに名を馳せる美少女怪盗である。
だが、今現在怪盗少女に仮面はなく、水無月美音という素顔を月の下に曝け出していた。
それだけではない。
深青の衣装は上半身に糸クズ一本も残さず消え去り、Dカップの見事な双乳を冷たい空気に晒している。
ミニのスカートもボロボロになって所々から白と青の縞々下着を見え隠れさせ、正にその格好は満身創痍というにふさわしい。
「ああ、私ったらなんてミスを…」
頭を抱える少女の耳に聞きなれた音が近づいてくる。
パトカーのサイレンの音だった。
美音は自分をこんな格好にした男、風見を倒した後服を求めて屋敷を探索していた。
だが、そこで見つけたのは風見によって囚われ、薬と暴力で正気をなくした女性たちだった。
元々正義感の強い美音はその光景に激怒した。
彼女はすぐさま屋敷の電話を使って密告者を装い風見の罪を警察にリークしたのである。
しかし、それはタイミングが悪かった。
風見によって警備を断られていた警察だったが、諦めきれずに怪盗捕縛チームだけは塔亜邸付近に待機していたのだ。
そして本部から連絡を受けたチームの動きは素早かった。
怪盗という手ごわい犯罪者を相手にするだけに様々なエキスパートによってチームは構成されている。
人員こそ少ないが、その優秀さは普通の警察を遥かに凌駕するのだ。
普段はアクアメロディにいいようにしてやられる彼らだったが、決して実力は低いものではない。
そしてその能力は今如何なく発揮されていた。
つまり、アクアメロディが屋敷から逃げ出す前に包囲が完成してしまったのである。
「人数が少ないのがせめてもの救いね…」
セミヌードの身体を両手で隠しつつ包囲の穴を探す美音。
本来ならば塔亜邸で服を調達したかったのだが、怪盗捕縛チームの急行にその暇がなくなってしまったのだ。
「お父さんの発明品もない、服もない、仮面もない、余裕もない。ないないづくし…」
しかしここで見つかり、捕まるわけにはいかない。
エレメントジュエル最後の一つダークを確保するという使命があるのだから。
美音は四つん這いになるとこっそり、しかし迅速にサーチライトの光を避けながら移動を開始するのだった。
(…眠いなぁ)
美音が移動を開始する数分前。
怪盗捕縛チーム構成員の一人にして、メンバーの中で最も年下で新人の間貫巡査はあくびをかみ殺していた。
目の前ではチームのリーダー小銭警部が大声でがなっている。
「いいかぁ! 我らの今回の任務はこの塔亜邸に囚われた女性たちを救出すること。
そしてその確認の後に塔亜風見及びその一味を確保することだ!」
『はい!』
「しかぁし! 我らが宿敵怪盗アクアメロディがまだこの屋敷に潜伏しているかもしれん! しっかり注意するように!」
『了解!』
「では、散開っ!」
小銭の号令と共に十数人の捜査員たちが駆け出していく。
間貫もその中の一人だ。
(…ったく塔亜風見はともかく、アクアメロディがまだ居残ってるわけねーだろ)
庭に倒れこんでいる警備たちの姿を見ればアクアメロディの侵入は間違いない。
だが、それにも関わらず屋敷は静かなままだ。
となると既にウインドルは盗まれているというのが普通の見解というものなのだ。
一応アクアメロディが風見に捕まっているという可能性もなくはないが、その場合は密告者の存在に矛盾が発生する。
電話の声は女だったというし、密告者はアクアメロディによって救出された女性の誰かに決まってる。
ならば救出者であるアクアメロディがのうのうとこのあたりに残っているはずがないではないか。
と、推理を脳内で披露する間貫。
しかし、さしもの彼もまさか密告者がアクアメロディ本人だったとは夢にも思っていなかった。
「ま、アクアメロディだろうが風見だろうが囚われた女性だろうが誰でもいいや、とっととお手柄ゲットして帰るべ」
エキスパート揃いの怪盗捕縛チーム。
そんなチームに間貫が所属している理由は一つだ。
彼は非常に目がいいのである。
しかも夜目もきく彼は夜中に犯行を行うことが多い怪盗相手にはうってつけの人員なのだ。
「……んん?」
散開から数分後。
間貫は不審な人影を見つけていた。
場所は屋敷外れの庭園。
普通ならば誰も探索を考えない場所だったが、間貫は絶対の自信を持ってこの場所に来ていた。
何故ならば、屋敷の中には逃げ場がない。
となればまだ自分ら警察の動きが把握しやすい外にいたほうが逃げの目があるというもの。
彼はそう考えて逃げをうとうとしている人間を捕まえることを選択したのだ。
(よっしゃ、ビンゴっ!)
心の中で喝采をあげながらライトの光を消してそろりそろりと人影へと近づいていく間貫。
新人である彼は目が良いという一点を除けばチーム内で最も弱い。
というか、はっきりいって一般成人男性並の強さしかない。
だが、それゆえに彼は慎重だった。
幸い人影はそれほど大柄ではない、つまりタイミング次第で自分でも十分取り押さえられるのだ。
そろり、そろり
気づかれないよう神経を集中しながら間貫は徐々に人影との距離を縮めていく。
(いまだっ!!)
人影が様子を窺うように動きを止めたその瞬間。
間貫は足に全身全霊の力を込めて、飛んだ。
「なっ!?」
「警察だっ! 大人しくしろっ!!」
「ああっ! は、放して! ちょっと、きゃああああ!!」
ジタバタと暴れる人影。
だが、間貫は怯まない。
折角のお手柄のチャンスなのだ、はなしてなるものか! とばかりに間貫は人影を押しつぶすように抱きつく。
――むにゅ
「へ?」
しかしその瞬間、間貫の両手に柔らかな何かが接触した。
むにゅむにゅ…
なんだこりゃとばかりにその何かを揉みしだく間貫。
だが、彼の優れた目はすぐさまその何かの正体を判明させた。
胸だった。
それもかなりでかい。
瞬間、間貫の脳裏に「おっぱい! おっぱい!」と手を振りながら叫ぶ自分が浮かんだ。
「お、おおお!?」
ふにゅふにゅ
むにむにむに
たぷたぷたぷ
突然の桃源郷の到来に間貫は我を失った。
自分の職務も状況も忘れ、一心不乱に目の前のおっぱいを揉む。
なんという素晴らしい手触り、なんというデカさ、なんというラッキー!
彼女いない歴二十三年の間貫は我が人生に悔いを残さんとばかりに手の中の感触を楽しむ。
「ちょ、あんっ…やめっ…はなしっ…」
だが、そんな至福の時間を邪魔しようと間貫の顔と手に圧力がかかる。
しかし間貫は負けなかった。
この幸せを逃すものか!
そう決意した間貫は妨害をものともせずに更に手に力を込め――顔面にビンタを食らった。
「ぬおっ!?」
危うく手をはなしかける間貫。
だが、彼の手はしっかと目標を握り締めたままだった。
この男、正に勇者である。
「……こ…の…!」
しかし、そんな勇者の頭上に魔王が降臨する。
自分に降りかかる物凄い殺気に間貫は顔をあげた。
もちろん手はおっぱいからはなさないままで。
「うお!?」
その瞬間、間貫は女神を見た。
その少女はストレートロングの黒髪を風になびかせ、目を吊り上げてこちらを睨みつけていた。
顔はまごうことなき美少女。
そして間貫は理解する。
今まで自分が揉んでいたおっぱいの持ち主が目の前の少女なのだと。
「いい加減に…」
少女は拳を高々と振り上げた。
もう懸命なる読者の皆様ならお分かりだと思うが、少女の正体は美音である。
だが、間貫は目の前の少女がアクアメロディだとは欠片も思っていなかった。
それはそうだ、今の美音は仮面をつけていない。
しかも上半身裸、普通に考えてそんな少女が自分らの追う怪盗だと誰が思うだろうか。
「しなさーいっ!」
そして振り下ろされるビンタ。
かくして、間貫巡査はひと時の至福と引き換えに二つの紅葉を頬に獲得し、意識を闇に落とすのだった。
なお、後日談ではあるが、事件後間貫は美音を探して方々を駆けずり回ることになる。
理由は二つ。
ハレンチな行為を働いたことを謝りたかったというのが一点。
そしてもう一点。
彼は美音に一目惚れしたのである。
格好から判断して塔亜風見に捕らえられていた女性だろうと当たりをつけた間貫はシティ全域を探索する。
だが、彼が麗しの君を見つけることは生涯なかったという。
しかし外伝希望の反響に吹いたwwww
けどできあがったものは気がつけば一発キャラ大活躍というアホ話に
外伝はあと二話ある予定です
次の投下はきっと本編
\GJワッショイ!!/
+ +
+ GJ +
(`∀´∩ +
+ (つ ノ
+ ( ヽノ +
し(_) +
GJ GJ
(`∀´∩ (`∀´)
(つ ノ (つ つ))
ヽ ( ノ ) ) )
(_)し" (_)_)
GJ!
でもなんか外伝がいっぱい溜まりそうだね。
あれ…?
ダンボール箱は?
GJ!
個人的には全裸にされて、帰宅ミッションを
いや聞かなかったことに
グッジョブ! こういうコミカル系な話もいいですね
しかし、間貫巡査とアクアメロディの
カップリングも読みたいなーと思うのは俺だけ?
とりあえずカップリングの前に捕まってあんな事やこんな事されるのが先だろ
>>253-257 _ ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
しかし、何故だろう、ダンボールが出てこないだけで妙な喪失感を感じるのは。
「……っ!?」
ウインドルを手に入れてから一週間後。
学校から帰宅した美音は微かな違和感に立ち止まる。
目の前にはいつもと変わらない自宅の姿。
だが、美音は外見からでは判断できない異常を感じ取っていた。
「カギが…!?」
確かに出かける前は施錠したはずのドアの鍵が開いていた。
まさか泥棒!? と美音は驚愕と怒りを覚える。
怪盗である自分の家に泥棒が入ったかもしれないという事実がアクアメロディのプライドを傷つけたのだ。
人の気配がないことを確認し、美音は家の中を見回る。
「…な、何これ」
その光景を見た美音は呆然とした表情で呟いた。
ありとあらゆる部屋が乱雑に散らかされていた。
タンスや引き出しは一つ残らず中身をだされ、床は足の踏み場もない。
当然、美音の部屋も例外ではない。
色とりどりのパンティやブラジャーが床に散乱しているのを見て美音はふつふつと湧き上がる怒りを感じる。
「許さない…!」
まだ見ぬ犯人に向けて怒りを燃やす美音。
だが、ふと思う。
これはただの物盗りの泥棒の仕業なのかと。
何故ならば、見た限りでは何も盗まれていないのだ。
(もしかして…!)
美音がその可能性に思い至ったその時。
彼女の背後でゆらりと人影が動いた。
「え…!?」
その気配に気がついた瞬間、美音は勢いよく床に押し倒されていた。
衝撃に下着がぶわっと舞い上がる。
だが、美音はそんなことを気にしている暇はなかった。
状況を把握する前にガッチリと四肢を拘束されてしまったからだ。
「は、離して……っ! そんな…人の気配はなかったのに……あ、あなたは!?」
「ふひ、ふひひひひ…」
拘束から逃れようともがく美音の目にありえない顔が映った。
美音を押さえつけている犯人。
それは現在牢屋にいるはずの犯罪者塔亜風見だったのである。
「な、何故あなたが…」
「ジュエルは…エレメントジュエルは…どこだぁぁぁ!?」
「くっ…」
問いを無視し、異常なほどギラついた目で自分を見下ろす風見に美音は自分の推測が当たっていたことを確信する。
この惨状はただの物取りの仕業ではなく、エレメントジュエルを狙った者の仕業だということを。
なんとか脱出しようと暴れる美音だが、男の力には敵わない。
しかも現在美音は学生服のため武器になるようなものは携帯していないのだ。
(だけど…どうしてここが!?)
美音は混乱した。
牢屋にいるはずの風見がここにいるのは勿論のことだが。
何故風見は自分の家を知っているのかわからなかったのだ。
確かに、風見は美音の顔を見ている。
だが、その後すぐに逮捕された以上彼が美音の情報を集めるのは不可能なはず。
「どこに…どこに隠したぁぁぁ!?」
「きゃっ…な、何を…や、やめなさい!」
美音にそれ以上思考する暇は与えられなかった。
正気を失っているとしか思えない風見が美音の制服を脱がしにかかったのである。
ビリッ! ビリリリッ!
布の裂ける音が美音の部屋に響く。
それは風見が力任せに美音の制服を破り捨てている音だった。
「い、いやっ」
「ここにもない…ならば、全て調べるまでぇぇぇ!!」
「なっ、あっ、い、いやぁぁぁっ!」
男の怒声と少女の悲鳴が交差する。
美音は懸命に抵抗を試みるも、上をとられている状態では満足な抵抗はできない。
前回の時のような巴投げは風見が激しく動いているため状況的には無理だった。
美音の背中に冷たい汗が滴る。
「ああっ、きゃああっ!」
抵抗虚しく美音の下着姿が暴き出される。
その瞬間、僅かな隙が風見に生まれた。
素早く身を翻し逃げ出そうと試みる美音。
だが、風見の動きは更に素早かった。
逃げ出そうとした美音を後から羽交い絞めにすると残る二枚の下着をもその身体から剥がそうと動き始めたのである。
「ここかぁぁぁ!!」
「や、やめっ…放して、放しなさいってばぁ!」
ぐいぐいと下着を中心に二人の綱引きが始まる。
しかし力の差は歴然だった。
美音のブラジャーとパンティは本来の位置からずれ、守っていた中身を徐々に露出していく。
ブラからは乳首が、パンティからはふわっとした茂みと共に秘丘がチラリと覗いた。
「いやっ…だめぇぇっ!」
あまりの事態に美音が涙目になる。
だが、容赦のない風見の暴虐はついに美音の防御を突破した。
ブチン! という音と共にその魅力的な肢体から二枚の下着が引き千切られる。
ぷるるんっ!
衝撃でおっぱいと尻が柔らかそうに弾んだ。
「あっ!」
下着が取られた勢いで美音の身体は転倒し、部屋の壁へと突っ込む。
そして少女の裸が風見の目にさらされた。
「っっっ!!」
壁との激突のショックで足を大きく開いていた美音は慌てて小さくうずくまり、男の視線から己の身体を守った。
その身体はわなわなと振るえ、少女の羞恥と怒りを言葉の代わりにあらわしている。
しかし、風見はそんな美音にそれ以上襲い掛かるわけでもなく呆然と立ちすくんでいた。
「ない…何故だ?」
「…?」
「どこに…どこに隠したんだ? 教えろ…教えろ…でないと、俺は、俺は…」
ぶつぶつと独り言を言ったかと思えば、風見は再びゆらりと動き出した。
その様子は先程までの異常さに比べればまともだったといえる。
だが、美音にはわかった。
風見は追い詰められているのだ。
現実として美音を追い詰めているのは風見のほうなのだが、彼は別の誰かに怯えているのだと。
「がぁぁぁ!!」
「あ…あうっ!」
咆哮した風見が意を決したかのように美音に襲い掛かった。
不意をつかれた美音はその動きに対処できない。
あっという間に再度組み伏せられる美音。
「こうなったら…身体に聞くまでだ…!」
「え…!?」
じぃぃぃ…と風見は自分のズボンのチャックを開いていく。
すると、その中から一本のそそりたった肉棒が現れた。
それを見た美音は固まる。
知識としては知っていたが、男の性器を見たのは初めてだったのだ。
だが、風見は美音の驚愕などおかまいなしに己の望みをかなえるべく動いた。
風見の両手が美音の両膝を掴む。
その行動で風見の目的が理解できた美音は真っ青な表情になった。
「うがぁぁぁ!!」
「いっいやぁっ!?」
美音の足を大股開きにするべく風見の両手に力が込められる。
美音も必死だが、鬼気迫る勢いの風見の力には到底敵わなかった。
徐々に美音の膝が開き、彼女の大事な部分が露になっていく。
と同時に風見の一物がそこへ向かって一気に突き出される。
「あ…ああっ…!」
間近に迫る処女散花に怯える美音。
だが、風見の勢いは止まらない。
ついに美音の足は完全に開かれ、風見の邪魔をするものは何もなくなった。
ず…と処女穴に入り込んでいく肉棒。
美音は恐怖に目を閉じた。
そして次に来る痛みを覚悟し――――その痛みはやってこなかった。
何故か、風見の動きが止まっていたのだ。
「が……ぁ…」
ぐりん、と眼球を回し白目になると風見は先程までの勢いが嘘のようにパッタリと倒れる。
美音は呆然とその様子を見守っていた。
「たす…かっ…た?」
風見はピクリとも動かない。
そして美音はようやく危機が去ったことを理解した。
安堵からか、美音は自らの身体を隠すことすら忘れてへたり込む。
だが、彼女は知らない。
彼女にとっての本当の危機はすぐ傍に迫っていたということを。
『次のニュースです。アクアメロディから予告状が届きました!』
ダンボール人気スゴス
あーなんか勘違いされてる方が多いようなので訂正しておきますが
あと二話の外伝っていうのはミッションの続きのことですよ?
前のやつだけだったら帰宅なのにまだ屋敷すらでてないじゃないですかwww
まあ続きもコミカル路線になると思われますので、投下されたときは読んでやってください
次はどっちになるか不明
しかし今回は書いてから気がついたが怪盗関係ないな、素の状態だったし(汗
ところで今更ながら、アクアメロディのコスの
もっと詳しい描写がほしいのココロ
続きが待ち遠しい
怪盗アクアメロディ設定資料
《水無月美音(みなづきみおん)》
父は病死、母は事故死で両親は不在の天涯孤独な高校二年生の十七歳。
身長162cm B89 W57 H85 胸のサイズはD。
腰まで届く黒のストレートロングヘアー。
学校では才色兼備な優等生として人望が厚く、男子からの人気は高い。
《怪盗アクアメロディ》
美音がエレメントジュエルを集めるために扮したもう一つの姿。
髪はポニーテールにまとめ、顔には目の周囲のみを隠すいかにも怪盗らしいアイマスク型の仮面をつけて正体を隠している。
着ているのは全体的に深青を基調としたコスチューム。
下はヒラヒラとしたミニスカートと黒のニーソックスでその間から覗く太ももは正に絶対領域。
上は体にフィットした薄手の軽装で肩から二の腕にかけては肌がむき出しになっている。
わかる方は怪盗セイントテールの衣装をイメージしてください、大体大雑把にはあんな感じです。
手袋とブーツ、そして左胸の部分には「♪」マークが刻んである。
また、ブーツは美音の父の発明品で幾つかの機能が搭載されている。
「一体、どういうつもりなの…?」
怪訝な表情を浮かべながら、アクアメロディの仮面と衣装を身に纏った美音は呟いた。
身に覚えのない予告状。
それがテレビで放送されていたのだ。
「しかも場所が塔亜邸…あからさますぎる罠よね」
先日と同じく、塔亜邸近くのビルの屋上から美音は警備状況を盗み見ていた。
前回とはまるで逆に、庭に人の気配はなく、邸宅周辺にチラホラと警察官らしき人影が見えるくらいだ。
この件の指揮を取っているのが夜暗警視だというのならばお粗末極まりないずさんすぎる警備配置である。
あの後、美音は気絶した風見を厳重に縛って物置に監禁した。
最初は警察に突き出そうかと考えていたが、そうなると説明が難しい。
警察署の前にでも運び捨てようか…そう考えていたところでのニュースだったのだ。
「梶夜暗…何を考えているの?」
今まで全く情報の掴めなかったなかったダークが一度押し入った塔亜邸にあるなど常識で考えれば罠でしかありえない。
そして、そうなるとその罠をはったのは夜暗しかいない。
(それに…)
美音にはもう一つ気にかかることがあった。
それは今も物置で眠り続けているであろう風見のことだ。
何故彼は自分の家を知ることができたのか。
これは捨て置けない問題だった。
この件はアクアメロディの今後の進退に関わってくる。
はたして、美音のことを知っているのは風見だけなのか。
それとも、協力者がいて今も虎視眈々と美音の持つエレメントジュエルを狙っているのか。
(…ううん、今はそんなことを考えている場合じゃない)
ぶんぶんと首を振って雑念を振り払う美音。
そのことについては考えることは後でもできる。
今は、最後のエレメントジュエルを確保することだけを考える…!
「はっ!」
美音はふわりと跳躍するとハンググライダーを背中に装着し、塔亜邸へと侵入を開始するのだった。
…自分の運命が決まってしまったことを知ることもなく。
「どういうつもりですか、警視!」
その頃、怪盗捕縛チーム班長小銭警部は憤っていた。
いくら警視といえどもただ一人の若造に指揮を取られるのは彼にとって愉快なことではなかった。
だが、警察において階級は絶対である。
だからこそ彼は表面上は大人しく夜暗の指示に従ってきたのだが。
「どういうつもりとは?」
「警備配置のことです! 確かに下手な分散はアクアメロディの思う壺ですが、警備の大半をこの部屋に集めるなんて!」
「戦力の集中は基本だ」
この坊ちゃんは正気か!? 催涙ガスや睡眠ガスを打ち込まれたら一巻の終わりだというのに!
小銭警部はめまいがした。
現場からのたたき上げの警視というからどんなものかと期待していたというのに、なんという稚拙な対応。
いや、そもそもこの男は最初から怪しいところが多かった。
まず、今まで見つからなかったはずのダークが塔亜家にあるという情報を持ってきた時点でおかしかったし、
実際にダークがあったことは更におかしいのだ。
背後に鎮座しているダークを横目で確認しつつ疑惑の視線を向ける小銭。
だが、夜暗はそんな視線をまるで気にすることなく微笑んだ。
「ご心配なく、準備は万全です」
「…だと、いいのですがな」
諦めと共に溜息をつく。
こうなったら自分ひとりでも頑張るしかない。
そう決意した小銭の鼻に僅かな異臭が届く。
「ん、なんだこの匂い……むっ!?」
途端にばたばたと倒れ始める警備人員。
自身にも眠気が襲ってきたところで小銭は理解した。
自分が懸念していた通り睡眠ガスを使われてしまったのだと。
「…こ…のバカモノ…が…」
襲い来る眠気にあがらうこともできずどさりと倒れこんでいく小銭。
彼が最後に考えたことは、夜暗への侮蔑と。
何故かただ一人平気な顔で立っているの上司への疑問だった。
「さあ…やってこい、アクアメロディ」
ニヤリ、とガスの中で一人笑う夜暗。
その背後では不気味にダークが光り輝いていた。
バァン!
勢いよく開かれるドア。
同時に睡眠ガスがそこから逃げ場を求めるように拡散していく。
ガスが部屋から抜けきった頃、ドアから一つの影が現れた。
その影は言うまでもなく、怪盗アクアメロディだった。
「ようこそ、怪盗アクアメロディ!」
風見の時と同じジェスチャーで怪盗少女を出迎える夜暗。
彼は十数人の男が眠りに倒れこんでいる中、ただ一人余裕を持ってダークの前に立っていた。
「あなた…何者?」
美音は警戒レベルを最大にして夜暗を睨む。
他の人員を見る限り、睡眠ガスは間違いなく効果を発揮しているはず。
にもかかわらず夜暗に眠る気配はない。
ガスマスクを被っていたというわけでもない彼が平然と立っているのは異常以外の何者でもないのだ。
「梶夜暗…いや、お前には塔亜夜暗といったほうがいいか。そしてダークの持ち主はこの俺だ」
「塔亜!? それって…」
「そう、風見は俺の実の弟さ…まあ俺は一族から追放されたんで繋がりは血しかないがな」
「…まさか、風見を逃がしたのは」
「ご名答、風見を逃がしたのはこの俺だ。まあこうしてお前がここにいるということはアイツは失敗したということか」
「あなたの目的は一体何!?」
「平穏さ」
「な…」
「そして平穏を守るためには力が要る。過分な望みはなくても、力があって困るということはない」
ニヤリ、と弟そっくりに笑う夜暗の表情に嘘はなかった。
しかし美音はその答えに戸惑う。
エレメントジュエルは六つ全部を集めれば一国を支配することも可能な力を秘めている。
にも関わらずこの欲のなさ。
いや、これ以上ない欲深さに美音は戦慄した。
「それだけのために、こんなことをっ」
「こんなこと? 確かに犯罪者である弟を解き放ったのは罪かもしれんが、それだけだ。
警察官として正義に励み、日々を平穏に生きる…ただそれだけの俺に何の罪があると?」
「エレメントジュエルは…危険なものなのよ!」
「いかな兵器とて使いよう…そうだろう?」
「…これ以上問答をしても平行線ね」
「そうだな、全く残念なことだ」
「最後のエレメントジュエル、渡してもらうわ」
「できるものなら」
ぶわ、と夜暗から黒いもやもやのようなオーラが放たれる。
そのあまりの禍々しさに一歩後ずさる美音。
と、その瞬間。
美音の足が何者かに掴まれた。
「えっ!?」
思わず目線を下に向ける美音。
自分の足を掴んでいるのは眠り込んでいたはずの警官の一人だった。
「――はあっ!」
美音は反射的に男の顔に蹴りを打ち込む。
だが、常人ならば失神確実の蹴りを受けたにも関わらず男は意に介さず美音の足を拘束していく。
驚きに目を見開く。
しかしそれは致命的な隙だった。
「あっ…!」
ガシッ! ガシッ! ガシッ!
眠っていたはずの警官たちが次々と身体を起こして一瞬のうちに美音の四肢を拘束していく。
「なっ、は、放してっ…」
「おやおや、大人気だなアクアメロディ」
「こ、これはっ…」
「これが我がダークの能力…その男どもは俺の操り人形だ。こいつらを眠らせてくれて助かったよ、おかげで随分と制御が簡単だ」
「そんな…!」
「正直、お前を捕まえるだけなら俺一人で十分だったのだがな。折角なのでこいつらには協力をしてもらおう」
「くっ…」
暴れる美音だが、大の男が数人がかりで少女の身体を拘束しているのだ。
当然拘束が解けるはずもない。
夜暗は巣にかかった蝶を見る蜘蛛のようにゆっくりと獲物の元へと近づいていく。
「いいザマだな、アクアメロディ。これが警察を散々梃子摺らせた怪盗だと思うと一警察官として歓喜の念がたえないな」
「こ、このっ…」
「しかし流石は特別チームの猛者たちだ。あのバカとは比べ物にならないほど使えるな」
「…あのバカ?」
「風見だよ。奴は操り人形にしたのはいいが時間の都合もあり半端に自我が残ってしまっていたのでね、迷惑をかけただろう?」
(風見まで…!? そうか…だから彼には気配がなく、あんなに様子がおかしかったのね…)
「まあ特に期待していたわけでもなし。それに、こうしてお前は俺の目の前にいるのだしな」
「私を…どうするつもり…!」
「エレメントジュエルのありかを教えてくれればすぐにでも解放してもいいが」
「お断りよ!」
「そういうと思ったよ…」
夜暗はゆっくりと美音の身体へと手を伸ばす。
男の接近にビクッと身体を振るわせる美音。
だが、夜暗は美音の鳩尾あたりに指を一本軽く触れさせただけだった。
ボウ、と夜暗の指先が光る。
「…何を?」
「何、お前が素直に俺の言うことを聞くようになるちょっとしたおまじないだ」
パチンと夜暗が指を鳴らすと美音を拘束していた男たちが一斉に離れていく。
(チャン……!)
千載一遇のチャンスとばかりに夜暗へ飛び掛ろうとし、美音は愕然とした。
足が石化したかのようにピクリとも動かなかったのだ。
いや、それどころではない。
首から上を除いた全ての部分が金縛りにあったように動かなくなってしまったのである。
「ど、どうして…」
「言っただろう、このダークの能力のことは?」
「まさか…」
「そうだ、お前はすでに俺の操り人形だ。もっとも、首から上は自由だがな」
呆然とする美音を余所に夜暗は再びパチンと指を鳴らした。
すると、美音の手が自分の意思に関わらず動き始め、武装を解除していく。
手に持っていたスタンガンも、隠し持っていた武器も、その全てが美音自身の手によって床に落ちていった。
「あっ…」
「これでわかっただろう? もはやお前に勝ち目はない」
「……」
「ほう、だんまりか。その胆力は買うが、沈黙を貫けば貫くほど後が酷いことになるぞ?」
「何かしたいのならっ……すればいいじゃない!」
「威勢のいいことだ。だが、意志の強さか、それともお前の持っているジュエルの影響か…意識を乗っ取れないとはな」
「…私はあなたなんかには負けない!」
「ふん…そんなことをいえるのも今のうちだ。要はお前の口から喋ってもらえばいいだけの話だからな」
パチン、と夜暗の指がなる。
「お前が素直になるように少々恥ずかしい目にあってもらうとしよう…そうだな、まずはストリップでもしてもらおうか」
夜音の命令に従い、美音の手はゆっくりとスカートへ向かいはじめた。
ようやく怪盗が捕まりました
あとはあんな事こんな事をしまくるだけです
まあ俺はえぐいのはあんま好きじゃないのでそっち方面期待の読者様はスマソ
こう、なんていうか羞恥責め系が好きなんですよ
あと、要望があったようなので設定資料という形で美音の見た目を表記してみた
……こういうのは第一話の段階でちゃんと書いておくべきだったと今は反省している(汗
さあついにはじまったはじまった〜♪
こういう気の強いキャラへの羞恥責めは大好きです、続きが楽しみだ
こう、お約束としてある程度コスを残したままでの公開凌辱とか、
アイマスクをつけたままの顔射とか
ところで今回眠らされた警官達のなかに、間貫くんはいるんでせうか?
GJ!
美音すごいナイスバディだな
今度はそのけしからん肉体がコスチュームの下で思うさまに揺れたり歪んだりする様をフェティッシュに描いた「だけ」の縦横無尽に跳び回るアクション編も希望してよろしいでしょうか?
マスコミを呼んでおいて全裸での連行キボン
GJ!
・操られ、生放送のカメラの前で痴女を演じさせられる
・生放送で純粋に犯され、凌辱され、悲痛な叫びと喘ぎを洩らしてしまう
さあどっちだ
露出強要、しかし他は剥がされても仮面とニーソックスは着用のまま、で。
お約束の、実はダークには夜暗も知らなかった恐ろしい副作用があってオチもお願いします
むしろニーソックスと手袋は残しても仮面は外してやる。
全国生中継で無数のカメラに晒される中、前手錠で連行される全裸の美音はどこを隠すか。
エロ連行シーンはねっちりとして欲しいな。
軽視されるシーンだが、かなりエロス重要。
な、なんか盛り上がってるなあ(汗
ありがたいことです
でも、シチュ希望をしてくださっている方々には申し訳ないが、
既に今後の展開はプロット上決定している…なので希望のシチュがでなかったらゴメン
>>283 難易度高!?
まあ、ご期待にそえるかは別としてアクションありの外伝も構想自体はあります、一応
帰宅ミッションとは別物の、水のエレメントジュエルを盗む時の話ですね
ただまあ本編も帰宅ミッションもまだ終わっていない以上現時点で手を広げるのは無理がありすぎるわけで…
でも勢い余ってちょっとだけ書いてみた
男のローキックを美音は跳躍することでかわす。
ふわり。
優美さすら感じさせる曲線を描いて少女の身体が空中で反り返る。
短いスカートがひるがえり、瞬間、肉付きの良い太ももがギリギリまであらわになる。
下着こそ見えないものの、その絶妙なチラリズムは男の目を捕らえてはなさない。
最高跳躍点に達した身体は仰向けに宙を舞い、Dカップの胸をこれでもかというくらい突き出した。
急な動作に、衣装とブラジャーに押し込められた砲弾のような胸が暴れるようにふるりと揺れる。
ぐるん。
男ならば誰もが押し倒して貪りたくなるような女体がきゅっとひき締まった腰を軸に後方へと回転していく。
すたん、とバク転の着地が決まる。
拍子に浮き上がったスカートの中から一瞬チラリと少女の股間でひっそりと息づく純白のショーツが覗き、
二つの果実がたゆんと大きく上下に跳ねた。
こうですか、わかりません!
勃起した。
希望は気にせず、好きなように書いてくれ。
ともかくGJ!
絶対アクアメロディをオカズにしてる奴とか、アクアメロディを
エロのネタにしてるマンガ家とかいるなw
とにかくGJ! 続きも楽しみです!
295 :
283:2007/07/23(月) 01:01:03 ID:qplM3piZ
>>291 軽いエロ談義のネタとしてのつもりで書き込んだんだが、リクエストに応えてもらって申し訳ない。
ありがとうございます。お疲れさま
プレッシャーとかかける積もりは全然ないんで楽しみを最優先で書いて欲しいな
ところでやっぱり怪盗物で狭い通風口とかで胸やお尻がつっかえたり、ムチムチに歪んだり、エロトラップに逢うってお約束だよねww
強制ストリップの時間がやってまいりました。
さあ美音はどこまで泣かずに耐えられるでしょうか?
恋人にどうしてもと頼み込まれて「こ、これっきりだからね?」と
怪盗のコスに着替えてのエッチもなー
「手が…勝手に!?」
自分の意思に逆らい勝手に動く己の両手に戸惑う美音。
毎日服の着脱をこなしている手はあっさりとスカートを腰から外してしまう。
手からはなれたミニのスカートは重力に負け、ひらっと床へ落ちた。
すぐさま上着が下着の露出を防ぐ役目を受け継ぐ。
だが、元々そういう機能があるわけではない衣装は裾からチラチラと少女の最も大切な場所を覆う布を見え隠れさせる。
「きゃっ…あっ…やめっ…」
剥きだしになった足に狼狽する美音だが、続けざまに上着に伸びた手は勿論止まらない。
交差した両手が上着の裾を掴む。
そして持ち上がっていく手。
上着にかろうじて隠れていた美音のパンティが露出し、続いて可愛らしいおへそがほっそりとしたお腹と共に晒されていく。
「と、とまっ…」
必死に手を止めようとあがく美音。
だが無情にも手は全く止まる気配を見せない。
豊かな胸を保護するブラジャーが顔を見せたかと思うと、怪盗少女の衣装はあっという間に首から抜きさられてしまう。
ふぁさ…と脱がされた布地はやはり手から滑り落ちるように床へと落ちていく。
「くく…良い格好になったじゃないか」
ジロリ、と舐めるように自分を見る夜暗の視線に美音は思わずを目をそむけてしまう。
美音の身体に残されているのは下着二枚に手袋とブーツ、ニーソックス。
そして彼女の正体を隠すアイマスク型の仮面だけとなった。
「く…う…」
「ほう、なかなか大人っぽいデザインの下着を着けているじゃないか」
衣装の下から現れた二枚のディープブルーカラーの下着はおそろいで、デザインは夜暗の言うとおりアダルティさを纏っていた。
セクシーともいえるその下着は美音にとってはいわゆる勝負下着だった。
これで最後だから、というのと先日風見にバカにされたからという理由で身につけていたものだったが
勿論それはこのように男の目に晒すためではなかったため、少女の心には悔しさが広がる。
手は後に回され、胸を張るような格好を取らされた美音は羞恥に震えながらも反撃の機会を窺う。
だが、身体は一向に自分の意思では動いてくれなかった。
「どうだ? 自分の身体が己の意思で動かないというのは屈辱だろう?」
「自分の手を下さず…人を操って…臆病者なのね!」
「ほう、まだそんなクチを叩けるのか? まあ獲物の活きがいいのはこちらとしても望むところだ」
口元を僅かに持ち上げた夜暗は美音の挑発に反応することなく右手を上げる。
そして鳴らされる指。
美音の手は、ついにブラジャーへと伸び始めた。
「あっ…!」
背中へと回された手はブラのホックを的確にとらえた。
汗ににじんだ手は手馴れた様子でホックを外しにかかる。
そして…ぷつん、と音を立てていましめが解放された。
「!」
ぷるるっ
締め付けからの開放感にDカップのおっぱいが嬉しそうに弾む。
だが、その胸にはまだブラジャーが残っていた。
ブラジャーは乳首にかろうじて引っかかり、落下を免れていたのである。
「ああっ…」
悲痛な声で「落ちないで」と願う美音。
しかし、乳首に引っかかっている程度では美音のマスクメロンのような胸を覆うブラジャーの重量を支え続けるなどできはなしない。
はらり…
放れ際に桜色の小さな乳首を弾き、胸を覆っていた下着は衣装と同じく床へと落ちる。
外気に晒された胸は羞恥と哀憫に乳首ごとふるんっと一揺れした。
「くく、でかいおっぱいだな? 普段はそれで男を誘惑しているのか?」
「ち、違う! 私はそんな…」
「男を誘惑するための生まれたような身体だよ…女は抱き飽きているが、久々に食指が動くな…」
夜暗の揶揄にかあっと美音の頬が染まる。
首筋まで広がった赤みはもう少しで胸に届こうかといったところだ。
「全く、俺一人で独占するのが勿体無くなってきたな。どうだ? こいつらを起こして観客を増やしてやろうか?」
「な……!」
夜暗の提案に美音の心臓がドクンッと一段高く跳ねた。
今現在、美音と夜暗の周りには二人を四方から囲むような形で怪盗捕縛チームの面々が立っている。
彼らは眠ったままの状態で操られているため意識はない。
だが、意識はないといえども男の集団が周りに存在しているというだけで美音の心はざわざわと落ち着かない。
なのに、この上彼らが目を覚ましてしまえば数十の意識ある目が自分の恥ずかしい姿をとらえることになるのだ。
「ははは…顔色が変わったな?」
「…そ、そんな……そんなこと…」
「くくっ…冗談だ。そうしてもいいのだが、まだこいつらにはダークの力が完全に定着していないんでな」
「ぁ…」
「ほっとしたか? くくっ、正義の怪盗といっても所詮は小娘か。名が泣くな…怪盗アクアメロディ、いや、水無月美音」
「え…!?」
いきなり告げられた自分の名に動揺する美音。
何故それを…!?
混乱する美音を無視し、夜暗は一枚の書類を懐から取り出した。
「水無月美音、十七歳。私立海籐高校二年。委員会や部活動には無所属。両親は共に死去し、親戚もいないため現在は天涯孤独の身で一人暮らしをしている」
「…!」
「身長は162cm。スリーサイズは上から89・57・85。胸のカップはD……くくく、どうしてって顔だな?」
調べつくされている自分のデータに呆然とする美音を余所に夜暗は押し殺したような笑いを漏らす。
「何、簡単なことだ…お前が風見と戦った一週間前のあの夜。俺もこの屋敷にいた」
「な…!?」
「気がつかなかったようだが、あの部屋には隠しカメラが設置されていた。俺は隠し部屋からそれを眺めていただけだがね」
「じゃ、じゃあ…」
「一部始終は全て見ていたよ。勿論、お前の素顔もな…」
その言葉に美音の顔が真っ青に染まった。
警察に正体を知られたということの意味がわかっているからだ。
「早とちりしているところを悪いが、安心しろ。この情報を握っているのは俺だけだ」
「え?」
「このデータは俺の独自の情報網を使って調べたものだ。風見は…ああなってしまったしな」
夜暗は自分がやったことなのにも関わらず、弟の末路を笑う。
だが、美音はそんな彼に怒りを感じることはなかった。
というよりも風見のことは耳に届いていなかった。
何故ならば彼女の思考は前半部、つまり正体を知っているのが目の前の男だけだということに集中していたのだから。
「さて、お喋りはここまでにしようじゃないか、水無月美音」
「わ、私はアクアメロディよ! そんな名前じゃない!」
「この後の及んで否定するか。なんならその仮面を剥がしてもいいんだぞ?」
「っ……」
服を剥かれることも御免被るが、仮面を剥がされるというのは美音にとってそれ以上の禁忌だった。
元々、水無月美音という少女はごく普通の少女である。
一人で富豪や警察に立ち向かうことも、こうして辱められることも本来の彼女ならとても耐えられない。
だが、それを可能にしているのがアクアメロディの仮面だった。
仮面をつけることでアクアメロディという別人になり、水無月美音としての自分を隠す。
美音にとって、仮面とは自分を振るい立たせる勇気。
そして支えなのだ。
それが奪われる…これ以上の恐怖は美音にはなかった。
「選ばせてやる。仮面か、最後の一枚か…脱がされたいほうを選べ」
「えっ!?」
「聞こえなかったのか? 素顔を見せるか、素っ裸になるか、選べといったんだ」
「そ、そんな…」
残酷な二択を突きつけられた美音の思考が固まる。
前者を選べば美音はアクアメロディではなく水無月美音という一人の少女でしかなくなってしまう。
後者を選べば男の前で最も見られたくない部分を晒すことになってしまう。
どちらも選べない、選びたくはない。
「黙っているという回答は認めん。それとも…両方ともか?」
「ま、待って! ………し、下着のほうを」
「声が小さいぞ? 脱がして欲しいほうを脱がしてくださいとハッキリと言え」
「し、下着を! パンティを…脱がして、ください」
あまりの恥辱にふるふると美音の身体が震える。
顔は真っ赤に染まり、目線を伏せて俯くことしかできない。
だが、美音にはそう答えるしかなかった。
素顔だけは…仮面だけは外されるわけにはいかなかったのだ。
「はっはっは! 良い表情だ…いいぞ、その顔はそそられる…」
「ううっ…」
鳴らされた指に美音は絶望を感じた。
ゆっくりと動き出す自分の手。
だが、普段は自分の意志で動くはずのその手はやはり彼女の命令を聞くことはない。
パンティの両サイドに手がかかる。
するっ…するるっ…
焦らすように、美音を追い込むように夜暗はことさらゆっくりと手を下降させる。
(お、お願い、止まって、それ以上動かないで…!)
徐々に腰から離れていく下着の感覚に美音の精神は追い詰められていく。
既に怪盗少女の全身は汗でぐっしょりだった。
部屋の光に照らされて玉のような汗がきらりと輝く。
「見えてきたな…」
美音のパンティはもはや彼女の大事な部分を隠すだけの位置まで降りていた
丸みを帯びたヒップの割れ目が覗く。
前からは徐々に黒ずんだ影が露出し始めた。
「いやっ……!」
ふわり、と美音の秘丘を覆う繊細な茂みが空気に晒され立ち上がる。
そして、その下からピタッと頑なに入り口を閉じた一筋のふっくらと膨らんだ処女部がついに姿をあらわした。
するり
美音の足からパンティが抜き取られていく。
これで美音の身体を隠すものは仮面と手袋、そしてブーツとニーソックスだけとなった。
「ほほう…!」
夜暗は思わず身を乗り出した。
それほど美音の曝け出された裸体は魅力的だったのだ。
すらっとした細身にほどよくくびれた腰と触り心地の良さそうな白い肌。
見事に実ったたわわな二つの果実。
そして少量の茂みに覆われた下腹部…
その全てが調和を崩さずに一人の少女を淫らに輝かせていたのである。
「あっ…ああっ…見な…っ!」
美音は首をぶんぶんと振って抵抗をする。
見ないで、と懇願するのを止めたのはせめてものプライドった。
だが、手は再度後で組まされ、足は人の字に開かれたままピクリとも動かない。
怪盗少女はあまりの恥辱に打ち震えた。
身体には指一本触れられていないというのに、裸だけではなく、自分の全てが蹂躙されているような気分だった。
「あぁ……」
恐怖と恥ずかしさが一体となって美音の精神を蝕んでいく。
そして夜暗の悪意の視線は、徐々に美音の意識を奪っていくのだった。
ぶっちゃけた話、自分はエロそのものよりもエロい状況を書くほうが楽しいらしい(w
次も本編の予定、でその次で一旦小休止して帰宅ミッションの中編かな。
>「し、下着を! パンティを…脱がして、ください」
美音可愛すぎぃいーーーーーーー!
いいないいな!楽しくなってきたな
ここ次回は美音には怪盗っぽい逆襲方法の模索をしてくれた方が話に締まりが出ると思うな
保守
(身体さえ自由なら、こんな奴になんか……くやしい!)
ビクンビクンッ!
こうですか、わかりました!
ほしゅ
「シティに名を轟かせている怪盗といっても他愛ないものだな…」
羞恥のあまり、意識を失った美音に向かって夜暗はぽつりと呟く。
と同時に美音の身体が糸を切られた操り人形のように崩れ落ちていった。
どさっ
音を立てて床に倒れこむ美音。
夜暗はゆっくりと近づいていき、足で怪盗少女の身体を仰向けに転がす。
「それにしても、良い身体をしている…」
夜暗は思わず唾を飲み込んだ。
その視線は少女の裸体からまとわりついて離れない。
仰向けにもかかわらず、型崩れせずにおわん型を保つ大きな胸。
つんと天井を向いて元気よくその存在を主張している小さな桜色の乳首。
程よく引き締まったウエストにしゃぶるつきたくなるような足。
そして黒ずんだ恥毛の茂みの下の陰部。
手と足、そして顔には装着品が残っているが、それが逆にフェティシズムな興奮を呼び起こす。
怪盗アクアメロディ、いや水無月美音という少女はどれをとっても極上の『女』だった。
「…っと、いかんな。ここで手を出すわけにはいかん…くく、俺もまだまだボウヤということか」
思わず理性の歯止めがきかなくなりそうだった自分の欲望を夜暗はかろうじて押さえた。
自嘲しつつダークを取り出すと美音の額へと当てる。
ぽぅ、と黒い光が淡く光り輝いた。
「…ふむ、やはり他のジュエルの影響があるようだな。情報が引き出せん」
夜暗が試みたのはエレメントジュエルの情報の奪取だった。
ダークの力は生物の身体と意識の両方を操ることにある。
その力によって彼は美音を操りジュエルの在り処を自白させようとしたのだ。
「さて、困った…」
言葉とは裏腹に夜暗の表情には暗い炎が宿っている。
確かにジュエルの力では情報を引き出すことはできない。
だが、アクアメロディは既に手の内にある。
ならば彼女自身の口から自分の意思で吐かせればいいだけ。
そう彼は考えていたのだ。
「そうとなれば、準備をするか」
夜暗は携帯を取り出し、ボタンをプッシュする。
これから始まるのは一大イベントだ。
その仕掛け人は自分。
そして主役は…
(さて、アクアメロディ…水無月美音。目を覚ました時にお前がどんな表情をしてくれるのか、楽しみだよ)
「ん…」
冷気を纏った空気が頬をなでる感触に顔を顰めつつ、美音は目を覚ます。
周囲は一面の暗闇。
上下左右全てが闇に包まれている空間。
「ここは……!?」
自分の状況を思い出した美音は目を見開くと慌てて周囲を見回した。
だが、目に映るのは相変わらずの暗闇だけ。
わかるのは、自分の身体が自由に動くようになっているということだけだった。
「っ手が…」
ギシリ、と美音の頭上から何かが軋むような音を発した。
両手は頭上でまとめられていたのだ。
足が地面につかないということは宙にに吊り下げられていることを示している。
ダークの力の束縛から物理的な束縛への変化。
手に食い込む手錠の感触に顔を歪めさせながらも、美音はそこに微かな光明を得た。
少なくとも今の自分は思ったように身体を動かせるのだ。
手は縛られていても足は動く。
見張りがいるのなら、近寄ってきた時にその者を蹴ることもできる。
「それにしても、ここは一体…」
「おや、ようやくお目覚めかな?」
「っ! 塔亜夜暗!」
暗がりの中でも耳の良い美音にはその声音をハッキリと聞きとることができた。
怪盗少女は声の発生地を睨みつける。
「くく、本当に威勢のいいことだ…先程まで裸を見られて半泣きに、しまいには気絶までした女と同一人物とは思えんな」
「…っ、この、変態!」
カアッと頬を染めながら美音は怒鳴った。
反動でゆらゆらと吊り下げられた体が前後に揺れる。
「ここはどこ!? 一体何をたくらんでいるの!? 私を…どうするつもりなの…!?」
己の意思には関わらず強制的にストリップをさせられ、男の前に裸を晒された美音の精神は少しばかり追い込まれていた。
普段の冷静さを失い、か弱い乙女のように喚き散らす。
本人にそのつもりがなくても、怒号と共に美音の身体は震えた。
「やれやれ…」
(さあ、近づいてきなさい…!)
だが美音も伊達に怪盗アクアメロディを名乗ってはいない。
恐怖と寒さに震えながらも、もう一方ではそれを利用して夜暗の気配が近づいてくるのをじっと待っていた。
しかし夜暗はもう少しで蹴りの射程範囲というところで立ち止まり、それ以上近寄ろうとはしない。
「くく…どうした?」
「……っ」
「お前の考えていることがわからないとでも思ったか? これ以上は近寄らんよ」
「くっ…」
「しかしまだ刃向かうだけの気力が残っているのか、大した精神力だ」
心底感心したかのような夜暗の台詞。
だが、勿論美音はそんな言葉が嬉しいはずがない。
身体が恐怖以外の感情、すなわち怒りによって震えた。
「さて、折角だ。先程の説明に答えてやろう……おい、外せ!」
夜暗が何がしかの合図を送ると共に布が擦れるような音が美音の耳に届く。
と同時に美音の視界に光が差し込んでくる。
ばさっ!
そんな音と共に視界が一気に開けた。
「な、なに…!?」
パシャパシャパシャパシャ!!!
一斉に無数の閃光が美音を包んだ。
シャッター音がひっきりなしに鳴り続ける。
「こ、これは…?」
美音は狼狽した声を上げた。
周囲には数え切れないほどの人、人、人。
「どうだ? この趣向はお気に召したか?」
「これは…一体…!?」
「何、怪盗アクアメロディという世紀の大犯罪者を捕まえたんだ。折角なので派手に行こうと思ってね」
美音と夜暗がいるのはサクリファイスシティの中央通りだった。
歩道には無数の人間が詰め掛けている。
怪盗アクアメロディを一目見ようと夜半にも関わらず一般人が押し寄せてきたのだ。
(これじゃあ、晒し者じゃない…!)
ギリ、と少女は口を噛む。
美音は今整備された道路のど真ん中で見世物のように吊り下げられていた。
怪盗少女を吊り下げているのはクレーン車だった。
おそらくは連行のために用意されたものだろうが、その巨体は場違いといえるほどの存在感を示し、沈黙を保っている。
クレーンの先は改造が施されていた。
手に負担をかけないよう手首を包み込むような手錠が先端に備え付けられ、それが美音の手を拘束している。
空中に吊り上げられた足と地面の間の距離は一メートルには達しないといったところだろうか。
「あっ!」
自分を包む光に美音は慌てて自分の格好を意識する。
気を失うまでは丸裸だったからだ。
だが、服はきちんと元に戻っていた。
勿論仮面もそのままである。
ほっと息を吐く。
全裸では護送に支障があると判断されたのか、それとも何かの仕掛けがあるのかはわからない。
しかし裸のままでなかったことは僅かではあるがこの状況においては救いであった。
「あれがアクアメロディか!」
「まだ高校生くらいじゃないか」
「くそっ、ここからじゃあ顔がよく見えねえ!」
「ついに捕まったのかー」
野次馬の声が美音の耳に次々と届く。
道路と歩道の間には警官隊が配備されているため、野次馬たちからは美音の姿はよく見えない。
我も我もとつめかけ、人ごみが形成されているのだからそれは当然だといえるのだが。
なお、野次馬の大半は男だった。
女性もいるにはいるのだが、やはりアクアメロディが女性ということもあり、前面に出ているのは男ばかりである。
「はーいどいてください。え、許可? ちゃんともらってますよ! ほら!」
と、喧騒の観衆から二人の男が警官隊の規制を潜ってクレーン車へと近づいていく。
夜暗はにこやかにその二人を迎える。
「ども、梶軽視! このたびは独占放送を許可いただきありがとうございます!」
「何、こちらとしてもアクアメロディの敗北を広く知らしめたかったので願ったり敵ったりですよ」
夜暗にぺこぺこと頭を下げている男に美音は見覚えがあった。
覗井照、シティ放送のリポーター。
その強引とも言える取材姿勢とセクハラまがいの言動で好感度ワーストワンの男である。
男からの人気は高いリポーターなのだが、女である美音は当然のことながら彼が嫌いだった。
「さて」
覗井の合図と共に後ろに控えていたもう一人の男―――カメラマンがTVカメラを構えた。
同時にシティ中の街頭テレビ、及びシティ上空を旋回する飛行船型巨大スクリーンに覗井の顔が映る。
「皆さんこんばんわ! さて、大ニュースです、なんとシティのアイドルアクアメロディがついに逮捕されてしまいました!」
非常に残念そうな表情で語る覗井。
内容はアクアメロディの擁護なのだが、夜暗は全く気にするそぶりを見せない。
「さて、こんなむさいおっさんの顔ばかり映していても仕方ないので早速ですが噂の怪盗少女にカメラを向けてみたいと思います!」
クルリ、とカメラが回りそのレンズが美音の顔をとらえる。
ぱっと映し出される仮面の少女。
「あ、あれがアクアメロディか!」
「すげー美人!」
「ビデオ予約しておけば良かったーっ!」
怒号のような歓声が野次馬の間から巻き起こる。
怪盗アクアメロディはその隠密性と報道規制により、一般市民で彼女の姿を知る者は少ない。
公開されている情報は、若い女性だということくらいで、姿形については精々が偶然カメラに収まったシルエットくらい。
つまり、シティの人々はたった今アクアメロディの実像を目にしたのである。
(うっ…)
スクリーン越しとはいえ、多数の視線を集めることになった美音は僅かに顔を伏せた。
仮面をしているとはいえ、顔をジロジロ見られるのは好ましくなかったからだ。
無論、それは気休め程度の抵抗でしかなかったのだが。
「おお、これは噂以上の美少女ですね! ええと、二三質問させてもらってよろしいでしょうか?」
「……」
「ありゃ、顔を背けられちゃいました。まあとりあえずだめもとで続けさせてもらいます。
まずは…貴女のお名前は?」
「……」
「ひゃはっ、まあ答えられるはずがありませんよね、失敬失敬。えーとではそうですね…胸の大きさは?」
「っ!!」
「うわっ、怒らないでくださいよ。僕はただシティの男の気持ちを代弁しただけでしてね?」
野次馬からどっと笑いが起こる。
セクハラではあるが、ひょうきんな覗井のリポートは人気がある。
勿論、それは見ている分にはの話で、リポートされる側としてはたまったものではない。
現に美音は無礼な質問に顔を真っ赤にさせていた。
「しかし本当に大きいおっぱいですねぇ。そんなに発育がよくては盗みの邪魔になりません?」
セクハラなコメントに、再び場がわいた。
夜暗は笑いこそしていないが、表情は愉快そうに歪んでいる。
美音は屈辱に打ち震えた。
下衆な質問にもだが、何よりも自分の胸に集まりだした視線に耐えられなかったのだ。
「おや、まただんまりですか……ああそうか! 僕としたことがとんだうっかりを! マイクがないのに喋れませんよね」
「……あ、ちょっ」
覗井は素早く美音に近づくとマイクを少女の口元に伸ばし始める。
美音は吊り下げられていて身長差が発生しているため背伸びをする格好だ。
ぽにゅん。
そんな擬音をマイクが拾う。
マイクは美音の胸に挟み込まれるような形で設置された。
「おお! 手を離しても落ちない! すごい、すごいおっぱいですね!」
「こ、これを取りなさい!」
「おほっ、これはまた可愛らしいお声! いいですねいいですね、その調子で質問にも答えていただけると嬉しいのですが」
「バカなことを言っていないで…こんなの、セクハラじゃないっ」
「おっとこれは手厳しい。ですが私は一般人、貴女は犯罪者。特に問題はないと思われますが」
「…そ、そんなこと!」
関係ない。
そう美音は言いたかったのだが、口をつぐんだ。
覗井のやり口はこうやって相手を挑発して反応を引き出すというものだ。
ならば露骨な反応は相手を喜ばせるだけである。
「おや、またしてもだんまり…困りました、これではリポートになりません。ふむ、ここは一旦梶警視にお話を伺いましょう」
意外にもあっさりと引いた覗井をいぶかしむ美音。
が、次の瞬間彼の狙いがなんなのかを察し、慌てて口を開こうとし―――そしてそれは間に合わなかった。
「マイク返してくださいね、それっ!」
「あっ、きゃあっ!?」
ぶちぶちぶちっ!!
胸の谷間に埋まっていたマイクを勢いよく引きずり落とすように引っ張る覗井。
反動で衣装のボタンが弾け飛ぶ。
「おおっ、これは思わぬハプニング!」
自分でやっておいて何を、と全ての視聴者が思うほどわざとらしい仕草で覗井が喜ぶ。
美音の上着は首元からおへそのあたりまでのボタンが千切れ飛んでいた。
のこっているのは一番下段のボタンだけ。
当然、上着の前面は綻び、その中から真っ白な乙女の肌が露出する。
「きゃっ…」
反射的に手を動かそうとする美音だが、両手は手錠につながれ吊り下げられたまま。
彼女に露出した肌を隠す方法はなかった。
開かれた上着は首元からおへそまでを綺麗に露出させていた。
幸い、大きく開くことはなかったので胸は乳首を含めてまだ衣装の中にある。
だが、谷間はハッキリクッキリと闇夜に曝け出されてしまった。
しかも服は大きくたわんだままなので、今にも胸がこぼれ出てきそうな状態なのだ。
(し、下着が…なくなってる!?)
美音は焦った。
つけているはずのブラジャーがなかったのだ。
押さえを失った胸は本来の形と大きさを取り戻し、服の中で嬉しそうに揺れている。
夜暗はニヤニヤと美音を見つめていた。
(くっ…アイツの仕業…私を、辱めようと…!)
「カメラさん、もっと下から見上げるように! そうそう…」
美音が狼狽している間に覗井はカメラマンに指示を出していた。
カメラが美音の腰から上を下から見上げるようなアングルで映し出す。
「や、やめなさい!」
たまらず美音は叫んだ。
夜空に浮かぶ巨大スクリーンには美音の胸がデカデカと映し出されている。
その大きさたるや、胸に隠れて美音の顔が見えなくなるほどだ。
だがそれを不満に思う男は視聴者にはいない。
これほどのボリュームを誇る胸を画面越しとはいえじっくりと見物できるのだから。
「あ…う…!」
たまらず美音は顔を背けた。
まだ完全に露出していないとはいえ、自分の胸に注目されて恥ずかしくないわけがない。
しかもこれはシティ全域放送なのだ。
多数の男たちが今自分の胸を注視していると思うと、心臓の鼓動は張り裂けんばかりだった。
身じろぎした反動で三分の一ほど露出した胸がたぷんっと揺れる。
男はそんな映像に地鳴りのような歓声をあげるだけだった。
怪盗ものをやるからにはやはり連行シーンがないと!
と、固く誓ってこの作品を書き始め、ようやく件のシーンです。
でも次は帰宅ミッションの続きになる予定…
うは!これは良い引きだな!
美音イヤな奴に目をつけられちゃったな
けどフェティッシュな格好の女の子が実際目の前で吊されたら俺も視線釘付けだろうな
しかし続きまでに間に一つ入れるとは…待ち遠しくて今から身悶えするぜ
そして外伝ではダンボールがついに登場!
だよね?
ぱんつはどこへ消えたー!!?(血涙)
>「おっとこれは手厳しい。ですが私は一般人、貴女は犯罪者。特に問題はないと思われますが」
今回のポイントはここですね。
羽を折られ地に堕ちた美鳥をネチネチと嬲るハイエナの群れ。
彼らには到底手の届かない大空を飛翔していた美少女怪盗も、地に堕ちれば身体中啄ばまれると。
320 :
美音のドキドキ帰宅ミッション!(1/7):2007/08/02(木) 10:51:22 ID:eyhnl2p5
薄暗い夜の闇の中「彼」は意識を取り戻した。
ふらつく身体に活を入れ、起き上がる。
すぐ横には気絶した仲間の姿。
彼はしっかと床を踏みしめると同時に警戒を発した。
周りから仲間の怒声、あるいは悲鳴が聞こえたからだ。
彼は悟った、敵対者が多数の人員でこの屋敷に襲撃をかけてきたのだと。
そこで彼は迷う。
怒号はすぐ近くまで迫ってきている。
つまりこのままこの場所でぼんやりしていては自分も悲鳴をあげている仲間達と同じ目にあってしまう。
かといって仲間を見捨てていくのもいささか心苦しい。
だが葛藤は一瞬だった。
(すまない、ジョーン、モゾ、タイガー兄弟、ベーン、ズミス…そしてレッドアイ!)
彼は傍らに倒れているレッドアイを含めた仲間たちを置いていく決断をした。
確かに仲間達は大事な存在だが、それ以上に大切な目的が彼にはあったのだ。
(匂いは…よし、まだ近くにいる!)
鋭い嗅覚で目標の居場所を察知した彼は一目散に走り出した。
彼はご主人様の性癖が影響したのか、女性の衣類を集めることが趣味だった。
そんな中、彼はついさっき素晴らしい匂いを持つメスに出会ったのである。
なんとしても彼女の衣類が欲しい。
彼はその欲望の赴くままに駆けた。
「ワォン!」
雄雄しく吼える彼の名はギィン。
生物名は犬。
犬種はドーベルマン。
所属は塔亜風見の飼い犬。
先立っては美音のスカートを剥ぎ取ろうとしたエロ犬である。
「もう、あんな変態が警察にいるなんてっ…」
美音はぼやきながら周囲に気を配った。
短時間で二人の男に揉みに揉まれた胸は少しばかり赤く充血し、ヒリヒリと冷たい夜風に過敏に反応する。
素顔を月下に晒している怪盗少女は厳重にそんな女の子の象徴をガードしつつ脱出へ向け歩いていく。
「くしゅんっ」
十月という肌寒くなる季節の中、上半身裸で下はミニスカートという格好は見るからに寒々しい。
美音は本日数度目となる可愛らしいくしゃみを口からこぼした。
「うう、このままじゃあ風邪をひいちゃう…早く帰らないと」
寒さに震え始めた白い裸体を押さえつけつつ美音は移動を続ける。
ボヤボヤしていれば警察の応援やマスコミ、そして野次馬がやってきかねない状況である。
セミヌードでいつまでも敷地内にいるわけにはいかないのだ。
(あった。あそこの壁)
下見段階で見つけておいた低めの壁に駆け寄っていく美音。
壁の向こう側は人通りの少ない路地になっているので逃走経路の一つとしてピックアップしておいたルートだった。
(警察、人の気配は…ないよね?)
先程のことがあるので、美音は注意深く周囲を見回した。
一人気絶させて包囲網に穴が開いたのか、その壁の周囲に人の気配はなかった。
ほっと息をつきながら美音は壁に手をかけようとし
「えっ?」
そして動きを止めた。
お尻の辺りに何か違和感を感じたのだ。
そう、まるで生暖かい息を吹きかけられているような…
「なっなに?」
慌てて振り向く美音。
そこには、犬がいた。
「むぉっふ! むわぉん!」
「え、ええっ? ちょ、ちょっとやだっ…ふあっ?」
犬、ドーベルマンのギィンは美音のスカートの中に後から顔を突っ込み、お尻の割れ目に鼻を突っ込んでいた。
荒々しい吐息が少女のヒップにかかる。
白桃と見紛うばかりの桃尻が侵入者の暴挙に怯えたようにピクッと震えた。
「こ、このっ!」
すぐさま事態を理解し、怒りに頬を染めた美音がギィンを引き剥がすべく身をよじる。
だが、ギィンもようやく見つけた獲物を逃さないとばかりに密着して離れない。
「くっ…えいっ!」
「ぎゃうん!?」
業を煮やした美音は後ろ手でドーベルマンの頭を掴むとそのまま後ろへと倒れこんだ。
女の子の体重といえども人一人の重さにギィンの頭部は耐え切れずに押しつぶされる。
美音は素早く体勢を反転させると相手を制圧するべく首へと手を伸ばす。
スタンガンが手元にないので素手でやるしかないのだ。
「がふっ!」
「あっ!?」
だが、ギィンも塔亜邸を守る番犬の一匹である。
素手の女一人にそうやすやすとはやられない。
首を捕らえんとする少女の手をかいくぐり、一旦距離を取る。
そして、跳躍。
「なっ…」
「がうっ!」
空からの強襲に美音は尻餅をついてしまう。
流石に空から降ってくるドーベルマンの全体重を支えられるほどの力は女である彼女にはなかったのだ。
「あっ、ど、どこに顔を…!」
美音を押し倒したギィンは侵入者用の対応であるはずの噛み付きを行わなかった。
それどころか、己の欲望を果たすべく少女の股間へと侵入を開始し始めたのである。
「い、いやっ」
たまらず足を閉じて侵入をガードする美音。
だがドーベルマンは止まらない。
顔を突っ込んだ膝の僅かな隙間から、ぐりぐりと身体をひねって奥へ奥へと突き進んでいく。
「はっ、離れてっ」
美音はぽかぽかとギィンの頭を殴るが、座り込んだままで打つパンチに威力などあるはずがない。
じわじわと怪盗少女の足がM字に開脚を始める。
「はぁ…息が、当たって…んっ!」
ふとももと足の付け根に届いてくる吐息に美音はむずがる。
そしてその感触は徐々に彼女に危機感を与え始めていた。
今はまだいい、気持ち悪さとくすぐったさだけなのだから。
けれども、その感触は別の何かに変換されようとしている。
このままではまずい。
そう、女の子としての尊厳が失われてしまう。
ゾクゾクと背筋を走る悪寒と共に言葉にできない恐怖が美音を襲った。
「っ!」
「ぎゃふっ!?」
美音は反射的に足をひねった。
体勢の変化によって美音の股間にギィンの鼻先が到達する。
だが、美音はそれに構わず足を膝の辺りで交差させた。
足四の字固めである。
「ふーっふーっ!? っ! っ!」
「この、大人しく…あぅんっ、しなさ…いっ!」
首を絞められ、口と鼻を塞がれて呼吸を封じられたギィンは必死にもがいた。
だが美音の足はそう簡単には剥がれない。
一方、美音も真っ赤な顔で足に力を込めていた。
いくら相手が犬だとは言え、男を股間に突っ込んで密着させているのだ、恥ずかしくないわけがない。
しかも、ギィンが動くたびに犬の顔や舌、そして体毛がふとももや下着越しの股間にこすれるのである。
「はぅっ…そ、そんなところ…」
「もがもがっ」
「そこは…な、なめちゃダメ!」
「むぐぅんっ!」
「あぁっ…くっ」
「…っ(じたばた)」
「はぁ…はぁ…」
「…(ぐったり)
そして死闘開始から数十秒後、ドーベルマンの身体が力なく沈んだ。
ゆっくりと美音は足を開く。
真っ白なふとももは犬の唾液まみれでぬらぬらと輝いている。
股間の下着もぐっしょりで、その下の性器の形がくっきりと浮かび上がっていた。
なお、唾液以外の液体がパンティにしみこんでいたかは美音の名誉のため記さないでおく。
「おい、こっちからなんか物音がしなかったか?」
「ああ、俺にも聞こえた! もしかしてアイツをやった奴か!?」
からくもドーベルマンを撃退した美音に危機が迫る。
騒ぎを聞きつけて人が集まり始めたのだ。
(いけない…っ!)
美音は足にまとわりつく不快感に顔を顰めながら立ち上がった。
唾液をぬぐうなり足をこすり合わせるなりしてこのねちゃねちゃ感をどうにかしたかったのだが、状況は逼迫している。
もはや悠長に壁をよじ登っている暇はない。
一息に壁を飛び越えるべく唾液にまみれた足で助走を開始する美音。
だが、その時。
「ぐるる…」
腹の底から搾り出すような唸り声が響いた。
呼吸困難で気絶したと思われていたギィンが立ち上がったのである。
「な、なんで…気絶していたフリをしていたの…っ?」
「ワォン!」
一気呵成に自分を追って走り始めたドーベルマンに焦りを隠せない美音。
だが今更足を止めて相手をしている暇はない。
追っ手を振り切るべく更に加速する。
「ハッハッハッ!」
しかしギィンも獲物を逃すものかと加速。
そしてドーベルマンの脚力は美音のジャンプ寸前に追いついた!
「バウッ!」
「えっ…?」
跳躍への踏み込みの瞬間、美音の身体がガクンと沈む。
ギィンがスカートに噛み付いたのだ。
「このぉ…!」
美音は構わず跳躍した。
今は逃げることが先決、少々の妨害に構っている場合ではないのだ。
ビリビリビリィッ!
怪盗少女の下半身を守るスカートが派手な音をたてて噛み裂かれていく。
それに伴い、闇夜の中その存在を主張するかのように白く丸いヒップが露になった。
白と青のストライプの下着に包まれた美尻がふるるっと揺れながら宙を翔ける。
「っ! と、届いて!」
邪魔が入ったためジャンプの高さは当初の予想を下回る。
だが、手が壁の淵にかろうじて届いた。
体を持ち上げるべく手に力を込める美音。
しかしその瞬間、一つの影が少女のおいしそうなお尻を追うように跳び上がった。
衣類ハンターことギィンである。
「がむっ!」
「ちょっ…!?」
ギィンは美音の肌を一切傷つけることなく、唯一彼女の胴体に残っていた布。
すなわちパンティににぶらさがるように噛み付いた。
途端、数十キロの重みが美音の手に加わる。
「く……あっ…!」
重みが増し、持ち上がらなくなった身体に美音は焦った。
警察の足音は既に間近にまで迫っている。
だがそんな彼女に更なる試練が襲い掛かる。
犬一匹の重みに負けてパンティがずり下がり始めたのだ。
「やぁんっ!?」
慌ててパンティの前側を左手で握りしめ、落下を防ぐ美音。
しかし、ギィンが食いついている後方、つまりお尻側は一気にずり下がった。
ふるんっと剥きたてのゆで卵のようなつるつるの生尻がストライプ模様の下から現れる。
「もうっ…は、離し…てっ…!」
右手一本では身体が落下にしないように支えるだけで精一杯。
しかし左手をはなせばパンティは脱げ落ち、夜空の下に全裸を晒すことになる。
美音が理性と羞恥心を天秤にかけた正にその時――
「ここか!」
「!?」
パッとライトが壁を照らす。
それは美音のいる壁からは数メートルは離れた場所だったが、彼女を追い詰めるのには十分だった。
もはや一刻の猶予もない、恥ずかしがっている場合ではない。
それはよくわかってはいるのだが、どうしても美音は左手をはなすことができない。
処女な乙女の悲しい性だった。
「うぅっ…」
伸縮性のある布地がドーベルマンの重みに引っ張られてぐんぐんと伸び下がっていく。
既に本来の役目、すなわち少女の大事な部分を覆い隠すという仕事は全く果たしていない。
ぷるぷると美音の手が震える。
人一人と犬一匹の体重を少女の細腕で支えるなど元々無理があるのだ。
ライトの明かりが徐々に迫ってくる。
(も、もう限界…っ)
美音の手がついに離れた。
離した手は、左。
「ふがっ!?」
突然の浮遊感にギィンは目を白黒させる。
だがパンティから口を離すことはない。
自然、彼は脱がしたてほかほかパンティと共に落下を開始し「ぎゃん!」と無様に地面へと叩き落されるのだった。
「…っ!」
一方、自分の身を守る最後の布という尊い犠牲をはらった美音は自由になった左手を使い壁をよじ登っていく。
少女の裸体が壁を登りきると同時に今までぶら下がっていた場所にライトが通った。
(か、間一髪…)
壁の向こう側に降り、ようやく屋敷の敷地を脱出した美音はほっと息をつき、そして震えた。
何せ今の彼女は全裸である、寒さから身を守る術は一切ない。
幸いにも人の姿は全くなかったのだが…
「こんな格好を見られたら別の意味で捕まっちゃうし…」
露出狂扱いは嫌だ。
そうポツリと呟いた美音の声音にはまだまだ遠い家への道のりへの絶望がにじんでいるのだった。
ギィンは手にいれた下着とスカートを後生大事にしてすごしたそうな。
…としめるはずだったのですが、入力ミスりました。
この外伝はあと1話で終わる予定。
次は多分本編です。
328 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 11:51:24 ID:JIYDm9c2
エロ犬GJ!!!
GJ!
プチ獣姦テラエロス
どう考えても犬GJといわざるを得ない
331 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 06:57:20 ID:R8U0W5gm
ちょっと作者さん!!!!
銀牙伝説のキャラをパクるのはちょっと許せないわ
怪盗インスパイヤ参上!
アクアメロディに(なりゆきで)童貞を盗んでほしい……
とにかくGJ!
がんばってくれ
「さて、梶警視。こうしてアクアメロディを見事に捕らえたわけですが」
名残惜しそうにチラチラと目線を捕らわれの怪盗少女に向けながら覗井はマイクを夜暗に向けた。
つい先程まで美音の胸の谷間に埋まっていたマイクである。
視聴者の男たちは思わずそれを向けられている夜暗を羨ましがった。
「ええ、流石は噂の凄腕怪盗。苦労しましたよ」
「しかし今まで幾度となく取り逃がしてきた怪盗をこうして逮捕したのも事実。さぞ鼻が高いのでは?」
「私一人での功績ではありません。全ては部下達の協力と、不断の努力の結果です」
「またまた、ご謙遜を」
あからさまともいえるレベルで夜暗をヨイショする覗井。
実のところ、この二人には個人的な付き合いがある。
覗井は特ダネの提供者として、夜暗は便利なマスコミ関係者として。
そんなビジネスライクな関係だが少なくともお互いの人格を嫌ってはいない。
そもそも、塔亜邸にて夜暗が電話をかけた先が覗井なのだ。
「しかし噂の女怪盗がこのような年端も行かない少女だったことに関してはどう思われますか? まあ身体は大人のようですが」
「相変わらずジョークがお好きな人だ。そうですね…実に嘆かわしいことだと思っています」
「ほほう?」
「どういった理由で彼女が盗みを働いていたにせよ、犯罪は犯罪です。
彼女くらいの歳の少年少女の犯罪が増加傾向にある昨今、彼女の今まで起こしてきた事件は若年層に悪影響を及ぼすものでしかありません」
「ですが、被害にあっている富豪たちは皆悪徳な人ばかりで一般市民からはむしろ喝采が起こっているようですが」
「確かに、そこは私たち警察の怠慢であり、謝罪の念が耐えません。
ですが先程も言ったとおり犯罪は犯罪。こうして逮捕した以上は彼女には罰を受けてもらわなければなりません」
「なるほど、それではこの状況はいわば見せしめだと?」
「ははは、これは手厳しい。そこまでは言いませんよ。勿論そういった面もあることは否定しませんが」
「しかしそれにしてもこれは少々やりすぎの感があるのでは? 未成年に…」
「未成年だからこそです。悪事にはそれに応じた罰を。これは当然のことでしょう?」
(何をぬけぬけと…!)
美音は悔しさに唇を噛んだ。
まるで初めから決まっていたかのようなやり取りにも反吐が出るし、自分が一方的に悪いように言われているのも腹が立つ。
女性である以上、覗井のセクハラ発言も嫌だ。
だが、何よりも許せないのは夜暗自体が犯罪者の類であるということだ。
法を遵守するべき警察官が平気で超常の力と犯罪に手を染め、行使するなど不届き千万。
思わず夜暗の正体をびちまけたくなる衝動に駆られる美音。
ひゅうぅ…
「っ!?」
だが、そんな彼女の激情を押さえ込んだのは一凪の風だった。
そよ風程度の夜風が美音の身体を優しく通り過ぎる。
瞬間、美音は下半身に妙な感触を覚えた。
何故か、普段よりも風通しがよいように思えたのだ。
(まっ、まさか…?)
恐る恐るといった風情で美音は内腿を微かにこすり合わせた。
そして途端に蒼白になる。
スカートの下に、あるべき布地の感触がなかったのだ。
(う、嘘…っ!?)
美音は慌ててスカートの前を股に挟み込むようにして内股になった。
そうすることによってスカートの後ろが僅かにめくりあがるが怪盗少女はそれには気がつかない。
(パ、パンティまでっ……!)
美音は俯いていた顔を僅かにあげ、それをした犯人であろう夜暗を睨みつける。
だが、次の瞬間少女の顔は怒りの表情を羞恥の表情へと変えた。
夜暗がカメラや覗井から見えない位置のポケットから深い青の布地。
すなわち美音がつい先程まで穿いていたパンティをチラリと覗かせたのだ。
(こ、こんな…こんなことって…!)
見せ付けられた布切れに美音は自分がノーパン状態であることを強く意識させられる。
しかもそれだけではない。
彼女は今、ブラジャーもつけていないのだ。
怪盗の衣装こそ身につけているが、水無月美音という少女が身につけている装飾品は二つとも彼女の身体から離れてしまったのである。
「ありがとうございました。では再びアクアメロディへとカメラを戻したいと思います」
(え…っ!?)
覗井の言葉に美音の心臓がドクンと跳ねた。
気丈な表情に微かな怯えの影が走る。
いつもは自分の身体を守る最後の砦の布二枚がないという事態は確かに彼女の心に弱気の二文字を刻んでいたのだ。
「おや…?」
そして覗井はそんな怪盗少女の様子を見逃すほど素人ではなかった。
彼はニヤリ、と小悪党な笑いを口元に浮かべると再度吊り下げられた美音へと歩を進めた。
「さて、今から護送ということになるわけですが、今のご心境は?」
「……」
ぷいっと顔を背ける美音。
覗井は全くそれを気にすることなく質問を繰り返す。
だが、彼の目線は素早く美音の身体全体を走っていた。
目の前の少女が何かを隠しているということに気がついたのだ。
「そういえば、こんなに短いスカートで寒くないですか?」
「っ」
その質問を出した瞬間、覗井は攻めどころを悟った。
他の者には見えないほどの僅かな挙動だったが、美音は確かにビクリと怯えたように震えたのだ。
合図を受けたカメラが怪盗少女の下半身をズームする。
すると、黒いニーソックスに包まれた張りのある健康的な生足がスクリーンに映った。
「あっ…」
「これは綺麗なおみ足! しかしやはり寒いものは寒いようですね。ここなんてこんなに震えてますし」
「ひゃぁんっ…!?」
するっと太ももをなで上げられて美音は思わず声を上げてしまう。
くすぐったさと快感の中間のような甘い声に男性陣は一様にして股間を押さえた。
「しかし本当に短いですねぇ。これじゃあちょっと動いただけでパンツが見えちゃいますよ?」
「そ、その手をはなしなさい!」
つままれたスカートの裾を見て美音は思わず上擦った声を上げてしまった。
少女の過敏ともいえる反応に覗井は確信を得て、手に力を込める。
「アクアメロディの下着の色は何色かな?」
「や、やめっ…」
ゴクリ、とスクリーン前の男衆が息を飲んだ。
短いスカートの下から徐々に隠されていた太ももが露出していく。
美音は前部分を股に挟み込んでいたため、サイドからの露出になっているのだが、それが逆に淫靡さをかもし出していた。
すすっ…
更に持ち上げられていくスカート。
もう下着が見えてもおかしくないところまで露出は進んでいる。
この時点で覗井は既に美音がノーパンであることを悟っていた。
数々のセクハラを行ってきた彼からすれば、女の反応一つであらかたのことは察することができるのだ。
(へへっ、大方梶のダンナの仕込だろうが…見せてもらうぜ、美少女怪盗のおま〇こをよ!)
足でスカートを挟み込んでいるといっても身体的な構造上それは完璧なものではない。
よって、男である覗井がぐっと力を込めれば挟み込まれたスカートもずるずると引きずりだされていく。
「ひっ…」
美音は思わず目を瞑った。
公衆の面前で下着のないスカートがめくられてしまう…!
最大級の恥辱を目前にして美音は目を開け続けることができなかった。
「流石にそれ以上はやりすぎですよ?」
だが、怪盗少女のスカートが完全に持ち上がりかけようとしていたその瞬間。
救いの手は意外なところからやってきた。
夜暗がガッシリと覗井の手を掴んで彼の暴挙を止めていたのだ。
「あ、あんた、なんで…」
「流石にやりすぎだ。このままでは風当たりが強くなる」
「くっ…」
「そんなに残念そうな顔をするな。俺は急くなといっているんだ。これからチャンスはいくらでもある」
「…本当か?」
「ああ。それに今から例のゲームを始める。打ち合わせをしただろう?」
「…! そうだったな。すまねえ、つい…」
見た目は過剰なセクハラをしようとしているリポーターを止めようとしている刑事。
だが実際は小声であからさまに怪しい密談がかわされていた。
勿論、それを聞いているのは至近距離にいた美音だけなので野次馬もテレビの前の視聴者もなんら疑問を持っていない。
(げ、ゲーム…?)
会話を聞き取っていた美音は危機の回避にほっとしつつも不穏な単語に戦慄を覚えていた。
話し合いが終わったのか、覗井がくるりとカメラの前に顔を見せた。
「いやはや、怒られちゃいました! そういうわけなので男性の視聴者の皆さん、ごめんなさい!」
「反省がたりないようですね、覗井さん?」
「いやいやいや! ちゃんと反省してますって! だから逮捕しないで!?」
滑稽なほど深々と謝罪の礼をする覗井にあちこちから笑いの声が起こる。
どんなに逸脱した行為をとっても彼はこうすることによって状況を誤魔化すことができるというスキルをもっているのだ。
「…しかし先程から思っていたのですが、一つ貴方は肝心な質問をしてきませんね?」
「肝心な質問? はてなんでしょう?」
わからなーい! とおどけてみせる覗井。
だが、美音にはそれが演技だとわかった。
何故なら、彼の目が夜暗とそろって自分を見つめていたからだ。
いぶかしむ美音。
しかし次の瞬間、少女は夜暗の口からでた言葉に背筋が凍えた。
「彼女の素顔……知りたいとは思わないのですか?」
(なっ……!?)
美音は大きく目を見開いた。
同時にスカートをめくられそうになったとき以上の衝撃が心臓を襲う。
(す、素顔……私の素顔!?)
美音は恐怖に蝕まれていた。
仮面の下には当たり前だが水無月美音という少女の顔が隠れている。
そして、美音は天涯孤独の身ではあるが、友人はいる。
学校の同級生、近所の人々、その他の知り合い達。
テレビの前か歩道にいるであろう彼らに素顔を見られればすぐさま素性はバレてしまうだろう。
そんなことになればもう二度と彼らの前には顔を出せない。
怪盗アクアメロディが水無月美音だと知られてしまう、これ以上の恐怖は美音にはなかった。
「そ、それは勿論知りたいとは思いますが…」
覗井の視線が美音へと向く。
カメラも怪盗少女の顔をズームする。
シティ中の目が仮面に隠された素顔へと集まる。
美音は、焼け付くような視線を感じぎゅっと目を閉じた。
「これから、ちょっとしたゲームをしたいと思います」
「ゲーム?」
「そう、ゲームです。チャンスは三回の公平なゲームをね」
パチン、と夜暗が指を鳴らした。
思わず身構えてしまう美音。
だが、身体にはなんの変化も起きない。
覗井もカメラマンも警官たちも、不審な動きを見せるものは誰もいない。
しかし――
うぃぃぃん…
機械の発する電子的な音が美音の耳へと届く。
その音はすぐ後ろから聞こえた。
美音は思わず振り向きかけるが。
「おっと、動かない方がいい」
夜暗の声に身体が固まった。
ダークの力が行使されたのである。
(な、何を…)
不気味な機械音に美音は怯える。
やがて、後頭部のすぐ傍に音は停止した。
「スクリーンにご注目を」
夜暗の声に美音もスクリーンへと目を向ける。
そこには、美音の後頭部で何かを掴んでいるマジックハンドの姿があった。
(ああっ…!?)
クレーン車から伸びたマジックハンドが掴んでいるものに美音を含めた観衆は唸りをあげる。
機械の手は、アクアメロディの仮面の結び目をつまんでいたのだ。
「ルールを説明しましょう。今からクレーン車が進む間、警官隊は邪魔しません。
我こそはアクアメロディを救うものなり! という方はどうぞここまでいらっしゃってください。
ここに辿り着いた方がいらっしゃれば私はその時点で何もしません。ですが…」
夜暗はポケットからリモコンを取り出す。
そこには大きなボタンが一つだけついていた。
「誰もいらっしゃらなかった場合、このボタンを押します。このボタンはあのマジックハンドを動かすキーです。
つまりこれを押せばあの手は彼女の仮面の結び目をほどいていくわけです」
「なるほど、それで?」
「それを三回、ここから中央通を抜けるまでに三分の一ずつの距離で行います。
皆さんの誰かが彼女を助けようと思い、行動を起こせばアクアメロディの勝ち、仮面は剥がしません。
ですが、誰も行動を起こさないようなら…仮面の下の素顔は公開されることになります」
「…それは面白いゲームですが…その、いいのですか? このようなことを独断で?」
「ははは、勿論処罰は受けるでしょうね。ですがこれは必要なことだと思います」
「というと?」
「彼女を身を挺してでも助けたいという方がいるというのならば私も考えを改めなければなりませんから。
見ず知らずの一般人に庇われるほどの犯罪者を晒し者にはできませんしね」
「なるほど」
「では…一回目をはじめましょうか」
にっこりと宣言する夜暗に連動してクレーン車が動き出した。
ゆっくりと進みだした巨体の機械は怪盗少女を先にぶら下げて街中を闊歩する。
だが、そこに近づいてくるものは誰もいない。
当然だ。
夜暗の言うとおりにアクアメロディへと駆けつければちょっとしたヒーローだが、彼女はあくまで犯罪者。
ゲームとはいえ当然なんらかの罰則が与えられるのは間違いない。
いくらアクアメロディが美少女だからといって、人生を棒に振ってまで助けに入ろうなどという奇特な一般人はまずいないのだ。
…そして数分後。
「…到着ですね。まあ中央通の三分の一といっても数百メートルしかありませんが」
ぐるり、と野次馬を見回しながら夜暗が呟く。
勿論、彼に近づいてくるものはいない。
「では、一回目です」
カチッ
夜暗の手がスイッチを押す。
美音のすぐ後ろで操作されたマジックハンドが動いた。
犬の名前ネタは単に良い名前が浮かばなかっただけだったりする。
つっこまれてちょっと焦った、今は反省している。
いやあ、名前だけをもじって使ってるからセーフかなと思ってたんですけどねー(w
やっべぇ、読んでて素でドキドキしてきた……
焦らすの上手いですねアクアメロディの人!w
そして警視……美少女怪盗の脱ぎたてショーツ、ギガウラヤマシス
一回目で上半身を晒し
二回目で下半身を晒し
その状態で三回目、正体をバラしてほしいとか思った。
正体発覚の危機にマジ恐怖する美音のドキドキぶりがビジュアル想像するよりエロく感じるよ
作者さんGJ!
「……!!」
しゅるるっ
ほどけていく仮面の結び目。
布が発する衣擦れの音に美音の身体がビクリとこわばった。
既に硬直は解除されている。
だが、美音は身じろぎすらしなかった。
いや、正確にはできなかったといっていい。
何故なら、動くことによって自分の正体の発覚が早まりかねなかったのだから。
(早く脱出しないと…!)
焦燥に身を焦がされる美音。
実のところ、彼女にはこの状態からの脱出方法が一つだけあった。
武器として認識していなかったおかげで捨てられていない一本の針金がグローブの裏に隠してあるのだ。
しかし、それだけに事は慎重に進めなくてはならない。
今は自分に多数の注目が集まっている状態である。
そんな中で不審な動きをすればすぐにばれてしまう。
(なんとか、注意をそらさないと)
要は顔より下に注目を集めればいい。
だが、現在は正体暴きのゲームが行われている真っ最中。
人々の視線は美音の顔面に集まっている。
吊り下げられている手はスクリーンには映っていないが、場所が近いだけに無謀な賭けにであるわけにもいかなかった。
しゅる…ぴたっ
ゆっくりとした作業は数秒ほどで終わった。
まだ一回目なのでこの段階で結び目がほどけきることはないし、仮面がずれるということもない。
だが、美音の肌には緩んだ仮面の感触が確かに伝わっていた。
「一回目はこれくらいにしておきましょう。あと二回……さて、助けは来ますかね?」
ニコリと微笑む夜暗の表情は心中が読めない。
だが、間違いなく彼は助けが来ないと思っているはずだ。
しかしそこに誤算がある。
美音は自力でこの状況を脱出する術があるのだから。
(そうやって笑っていればいい。今にその顔を歪ませてあげる…!)
自分を捕まえ、屈辱を与えた男に一矢報いる。
美音は熱く燃え盛る正義感と復讐の念でかろうじて精神の均衡を保っていた。
ガクン!
マジックハンドが結び目から手を離すと、再びクレーン車が動き出した。
反動で僅かに美音の身体が揺れる。
美音はスカートを離さないようにガッチリと足を閉じ、その奥の恥ずかしい部分を守る。
「しかし梶警視、ゲームはよろしいのですが、このままではいささか退屈です」
「ふむ?」
「なのでアクアメロディにインタビューを再開してよろしいでしょうか?」
「…まあ、先程のようなことをしなければ」
「それは勿論! ほどほどにしておきますよ!」
「あまりに酷いようなならまた止めますからね?」
「了解しました!」
三文芝居を見た気分になり、美音は著しく不快だった。
だが、男たちはそんなことを意に介さない。
覗井とカメラマンは再び美音の傍へとやってくる。
「さてさて、梶警視主催のゲームが始まったわけですが。このままでは素顔が公開されてしまうことについて、どうですか?」
口元へと伸びてくるマイクに美音は沈黙を決め込む。
いちいちリアクションをとって相手を喜ばせることはない。
しかしその程度の抵抗、覗井には百も承知だった。
女性を辱めることに関しては超一流の男である。
反応を引き出す方法などいくらでも彼の引き出しにはあった。
「しかし仮面の下の素顔も楽しみですが、僕としてはその服の下の魅力的な身体も気になるんですよねー」
注意されたばかりだというのに、いきなりのセクハラ発言。
だが観衆にはそれが受けた。
カメラも覗井の言葉に従って美音の身体をズームする。
(こっこの…でも、今がチャンス…!)
身体を見られているのは恥ずかしいが、注目の先が移ったことは美音にとって好都合だった。
グローブから針金を引き出すと手首を拘束する手錠の鍵穴へとそれをゆっくりと差し込む。
カチャカチャ…
僅かな金属音が覗井のリポートと観衆の声に打ち消される。
(よし、このまま――!?)
「しかしまだ高校生くらいにしか見えないのに、随分と発育の良い身体です、グラビアアイドルも真っ青じゃないんですかね?」
(あっ、胸…見ないでっ! くっ、ダメ。今はこっちに集中しないと…!)
だが、順調に進むかに思えた開錠作業はすぐに難航した。
美音の正体は所詮ただの女子高校生にしか過ぎない。
いくら思考から外そうと意識しても、年頃の女の子が自分の身体を注視されて動揺しないはずがないのだ。
「おっぱいとかもうちょっとで全部見えそうなんですよね、くぅっ! もう少し!」
「え…!?」
覗井の指摘に美音は思わず手を止めて視線を下げてしまう。
そこには、確かに指摘どおり今にも全開しそうな上着の姿があった。
(い、いつのまに…!?)
クレーン車の振動や美音自身の身じろぎはボタンという支えを失った上着の守りを徐々に崩壊させていた。
四分の一ほどだった胸の露出も今では三分の一を超えている。
大きく膨らんだ胸が谷間をこれでもかと見せつけながら今にもこぼれでそうになっていた。
(ど、どうにかして元に戻さ……ああっ!?)
「おおっ!」
ひゅうっ
一瞬の夜風が美音の身体を襲った。
風量こそ大したことはなかったものの、大きくくつろげられた上着が風の影響で更に開く。
だが、あわや全開か、というところでそれはせき止められた。
上着が乳首に引っかかってかろうじて露出を防いだのだ。
「おしい! っと、ではなく…いやあ、いい眺めになってきましたねぇ」
「ちょ、ちょっと、元に戻しなさいっ」
「風のしたもとですし、私には義務はないんですよこれが。それに誰も望んでいないと思います」
ねぇ? と観衆に同意を求める覗井。
問いを向けられた人々は同意こそしなかったものの、誰一人として否定的な意見も出さなかった。
「そ、そんな…」
観衆の前列は全て男だったのである意味それは当たり前のことである。
だが人間の善意を信じていた美音にはその反応はかなりのショックだった。
同時に焦りが再燃する。
もはや残る二回でも自分を助けに来る人はいないと悟ってしまったのだ。
「おっ!? カメラさん胸をズームズーム! なんか乳首見えそう!」
「なっ!?」
ズームされた怪盗少女の胸がスクリーンに映る。
そこには、ほぼ二分の一が露出したDカップの胸が映っていた。
だが、乳首に引っかかっている上着の裾は今にも動き出しそうにゆらゆらと揺れている。
チラ…
動揺した美音の身じろぎで僅かに薄いピンクの乳輪が顔を覗かせた。
「やっ…だめ…」
胸が全て晒されようとしている状況に美音は焦る。
だがその瞬間、ビルの隙間から突風が吹いた。
いわゆるビル風である。
「きゃあああっ」
「うわっ!」
ビュウウゥ!!
思わぬ突風にその場にいた全ての人間が怯んだ。
空中に吊り下げられている美音の身体が風にあおられてぐらぐらと揺らされる。
「あっ、あああっ!?」
そしてその突風は怪盗少女の開かれた上着にも襲い掛かる。
ぶわり、と上着は内側から風船のように膨らむ。
ぶちっ
そして残されていた最後のボタンが弾け飛んだ。
アクアメロディの象徴の一つである衣装がその役目を放棄した瞬間だった。
「うおおおっ!」
「でけえ!」
「見ろよ、乳首がモロだぜ!」
「い、いいのかよマジで…」
野次馬の男たちがにわかに活気付く。
市民のアイドルである怪盗アクアメロディの裸体が目の前にある。
その幻想が現実になった瞬間に男たちの興奮はたちまち最高潮に達した。
「いやあっ、見ないで、見ちゃダメ…っ!」
美音は集まった視線を振り払うかのように顔をぶんぶんと左右に振る。
しかし当然のことながら視線は外れない。
むしろ美音が抵抗として身体を動かせば動かすほど彼らを喜ばせるだけだった。
ふるふると震える89センチのバストが雄の本能を刺激してやまない。
ちょこんと頂上を彩る桜色の乳首が異性の視線に怯えたようにぴくんと反応する。
高性能なスクリーンは胸の谷間を流れる一筋の汗すらいやらしく映像として映し出す。
「おおお…なんというおっぱい! 形もツヤも乳首も申し分…おや?」
羞恥に震える美音の胸を他の男と同じく注視していた覗井があることに気がついた。
「おやおや? 乳首…勃ってません?」
「…えっ?」
覗井の言葉に美音は冷水をかけられたような気分になる。
恐る恐る胸へと目をやる。
そこには、言葉通りに硬化したピンクの蕾があった。
「あっ、あっ、ああっ…?」
「これは新事実! アクアメロディは露出して乳首を勃たせる変態痴女だった!」
「ち、違う! これは、これは…」
自分の身体の変調に狼狽する美音はイヤイヤと首を振った。
実際は寒さに反応しただけという人間の自然な生理反応なのだが、混乱の中の美音はそれに気がつかない。
当然、覗井もそれは知っていたのだが、指摘はしなかった。
「これは? 事実として乳首はこんなにツンっと立ち上がってるじゃないですか?」
「それは……あっ、はぅんっ…!」
マイクでちょんと乳首をこすられた美音は思わず声を上げてしまった。
ビクリ、と顎が浮き吐息が可愛らしい唇から漏れる。
その色っぽい仕草と声に大半の男性陣が前かがみとなった。
「や、やめっ…」
「ほらほら、こんなに反応させておきながら自分は痴女ではないと?」
「ぁはっ…もぅ、だから…あぁん…っ」
執拗な乳首攻めに美音はあえぐことしかできない。
寒さに敏感になった肌は胸の先からひたすら刺激を美音の脳へと送り込んでくる。
ビクン、ビクン
覗井の手が動くたびに美音の身体が跳ね、その反動でゆさゆさと胸が揺れる。
美音はなんとか服を元に戻そうと身体を捻るが、大きく育った胸がそれを邪魔していた。
服の裾が横乳に引っかかってそれ以上内側に戻れなくなっていたのだ。
(もう、いやぁ…っ)
あまりの辱めに美音はぎゅっと目を閉じることしかできない。
手は震え、早く早くと焦りだけが指を動かす。
だが、焦りと羞恥に精細さを欠いた開錠作業は停滞の一途と辿っていた。
「ごくっ…」
「すげえな…まさかこんなエロイもんが見れるなんてな」
「ああ、起きててよかったぜ」
野次馬の心無い言葉が美音の心を追い込んでいく。
このときばかりは聴覚に優れた自分の耳が恨めしい。
そう思っていた怪盗少女の耳に更なる絶望の知らせが舞い込んだ。
「なあ、さっきチラッと見えたんだけど…アクアメロディ、ノーパンじゃないか?」
「え、マジ!?」
(あ…!?)
さーっと美音の顔から血の気が引いた。
勿論、前は挟み込んでガードしていたのだが、後ろは無防備のままだったのがまずかった。
先程の突風は上着だけでなくスカートも舞い上げていたのだ。
彼女の不幸は、足フェチの男が野次馬に紛れ込んでいたことだった。
「おいおい、マジかよ…」
「ノーパンなのにあんなミニスカ穿いてんのか?」
「…だそうですが、どうなんです?」
美音と同じく野次馬の疑問を聞きつけた覗井が問いかける。
美音は答えない、答えられるはずがない。
だが、より一層強まった内股姿勢を見れば答えはおのずと知れるというものだ。
覗井はニタニタと笑いながらマイクをおろし、視線を怪盗少女の下半身へと向ける。
「な、何をする気!?」
「くくっ、別にもうスカートをめくったりなんかはしませんよ。さっきはそれで怒られたばかりですしね」
覗井の言葉に僅かな安堵を得る美音。
だが、「ですが」と続いた言葉に再びを身を硬くする。
「要は触らなければいいだけ、そうでしょう?」
「なっ……や、やめなさいっ」
後ろに回りこんだ覗井とカメラマンに美音は怯えた。
彼らが何をするつもりなのかわかったからだ。
覗井とカメラマンはゆっくりとしゃがみ込み、そして視線を上に上げた。
「ひぅっ…だ、だめっ、やめてっ」
「うーん、見えないですねぇ、もうちょっとなんですが」
ぴくん、と怯えたように震える太ももの奥を覗こうと動く覗井の目とカメラのレンズ。
スクリーンには美音の下半身が下から見上げるような形で映っている。
内股によった足と、その上にあるヒップラインが大写しになり、スカートの奥が映りかける。
だが、正にギリギリといったラインで股間は映らない。
足を閉じているから、というのもあるが、今の時間は夜である。
ライトは用意されているものの、光は全て上からのものだったので下から見上げる形ではスカートの中はよく見えなかったのだ。
「やっぱ穿いてないんじゃね?」
「確かに、下着見えないし…」
「いや、Tバックという可能性もあるぞ?」
アクアメロディは下着を穿いているか否か。
そんな議論で盛り上がる外野を余所に美音はなんとかカメラの視線から逃れようと腰をひねった。
美音の動きに釣られて二つの乳房も右へ左へと肉感的に跳ねる。
だが、カメラマンもさるものである。
手馴れた動きで右へ左へと動く。
そうなると美音はそれ以上は動けない。
動いた反動でスカートが揺れて中身が見えてしまうからだ。
(うぅっ…)
体勢の都合上、後ろ部分を足に挟み込むのは不可能。
それがわかっていた美音は見られている悔しさと恥ずかしさに打ち震えた。
しかしそんな彼女に更なる危機が襲う。
再び、ビル風が突風となって遅いかかってきたのである。
ぶわっ!
「ひゃあっ!?」
お尻に届くヒンヤリとした風の感触に美音は驚き、そして赤面した。
お尻に風が届いたということは
「おおっとご開帳だぁーっ!」
スカートが捲くれたということなのだから。
「うおーっ!」
「やっぱり穿いてない!」
「尻もでけえ!」
「俺、生きててよかった…」
「ダメーっ!」
次々と聞こえてくる声に美音は首よ折れよとばかりに顔をそらせた。
だが、目に映ったのはスクリーンにズームされて映る自分の何もつけていないお尻。
真っ白な二つの桃尻は風の冷たさにぴくっと震えていた。
股を閉じ、きゅっと締めていたおかげで肛門の穴や最も恥ずかしい女の子の部分までは映っていない。
しかしこれで下着をつけていないことがバレた。
この映像を見ている人たちは皆自分のことを痴女だと思ったことだろう。
そう思うと、美音は今まで怪盗アクアメロディとして築き上げてきた自尊心がガラガラと崩れていくのを感じた。
(そんな…そんな…っ)
もはや怪盗アクアメロディを正義の味方、市民のアイドルとして見ている者は誰もいなかった。
そこにいるのは、公衆の面前で肌を晒す一人の美少女。
美音は三分の二地点についたことも気がつかず、ただ俯くばかりだった。
そう、下腹部に自分の身を更に追い詰める事態が発生しかかっていることにも気がつかず…
予定ではあと二回で完結の予定です。
…実は既に新作のプロットを作っていたり。
しかしふと思ったのですが、新職人さんやチェリーブロッサムの人は降臨されないのだろうか。
そろそろ一人で書き続けるのも寂しくなってきた今日この頃。
GJ!
堕ちたヒロインに市民も容赦ないですねぇ。
ほとんど全てを見られた状態で、仮面を外されたらどうなってしまうのか。
我こそはアクアメロディを救うものなり!
アクアメロディ一言だけ「誰か私を助けてくれる漢はいないの!?」と大きく叫んでくれ!
そうしたら俺が
「ここにいるぞ!」
って出ていくから
GJ!GJ!
メチャクチャ良いです
新作も楽しみだし、一人は寂しいかもしれんけど頑張ってくれ
GJ!!!この仄かエロスがいい!
ところで助けに行ってやってもいいって人が立候補しています。誰に助けてもらいますか?
・ルカ=ブライト
・ランス
・岩本虎眼
・ダーク=シュナイダー
・比良坂初音
ザーメンもペニスも出てこないのにこのエロス……
個人的には「アクアメロディ」には性的な意味でひどい目に遭ってほしいが、
「水無月美音」には不幸にはなってほしくないのココロ
361 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 01:33:28 ID:GMov31Fs
外野に俺がいますねwwwww
一目ぼれした警備員が助けにくると踏んでるのは俺だけ?
序盤だけ書いてみた。
中世ファンタジー風な世界なので怪盗モノじゃない気もしてる。
周囲を一望できる丘に、この地を統べる領主の館があった。
そこから広がる光景は豊かな農地と放牧地。
昼は数えきれないほどに溢れる家畜も、月が地上を照らす夜には一頭もいない。
そんな静かな農村にそびえ立つ屋敷は、あまりに巨大で豪奢なものだった。
農村の一部とは思えない屋敷も、ここだけは村人たちと同じように静かに眠っていた。
しかし、その眠りは突然破られることになる。
突然の爆音と轟音と共に屋敷の裏手にあった入口が燃え落ちる。
爆発で扉は砕け散り、周囲に散った炎は闇を煌々と照らしているが、何かに燃え移ることなく燃え続けている。
魔術に明るい者ならば自然の炎でないとわかっただろう。
魔術の炎は魔術以外で消すことはできないが、勝手に燃え移ることもない。
だが、そんなことを知らない屋敷の者達は、飛び起きたままの姿で炎に水をかけ続ける。
消えない炎に騒ぎ始めるのを聞きながら、騒ぎの張本人である魔術師は火球の魔術を使った時のまま空に浮かんでいる。
「……これくらい集まれば充分でしょ」
その姿は黒いローブで顔も体型も隠していて、男女の判別もできなかったが、呟いた独り言で女…それもまだ若い少女だと推測できる。
炎の光で自分の姿が見えないように位置を調整し、館の住人が充分に裏手に集まっているのを確認すると魔術師は音も立てずに消えた。
騒動の隙に多数の金品が盗まれていたのを領主が知ったのは翌日のことだった。
粗末なベッドに一人の少女が眠っている。
寝癖で乱れているが柔らかな金の髪と、目尻の黒子が特徴的な整った容貌。
十六歳という年齢にしては発達の著しい身体。
その持ち主が、寝衣と毛布をはだけて眠っている姿は、男だけでなく同性にも劣情を醸し出してしまいそうなほどに艶めかしい。
だが、彼女のルームメイトはそんな空気を意に介さずに彼女を叩き起こす。
「朝です。起きるですよー」
その声で薄く目を開いた少女は、天井が迫っている光景に全開で目を見開いた。
声も出せずに激突の瞬間に備えていると、腕の中の毛布が引かれ、さっきまで眠っていた寝台に下ろされる。
どんな手品を使ったのか彼女にはわからなかったが、彼女自身はベッドに柔らかく下ろされ、抱きかかえていたはずの毛布は畳まれた姿で先程の声の主であるもう一人の少女の手の中にあった。
「起きると、顔洗うがいいです。アネット、顔ひどいです」
毛布を持つ少女は彼女に無垢な笑顔を向けていた。
アネットの瞳に映るのは一人の少女。
人形のように完璧な容姿を持ち、腰まである長く滑らかな髪と大きな瞳はそこだけ夜が続いているように深い黒。
東の果てから来たその肌はわずかに黄身がかっていて、体のつくりはアネットよりも幼く見える。
(東洋人は若く見えるって言うけどねぇ……)
アネットより頭一つ以上小さな背丈も、童女のような童顔も、萌芽の時期としか言えないほど慎ましい胸も、どこを見てもアネットより二歳年長とは思えない。
なにが楽しいのか常に爛漫と浮かべる無垢な笑みが幼さに拍車をかけている。
「おはようございました」
拙い西方語での怪しい挨拶は、彼女と何度も朝を迎えているが未だに慣れない。
「……おはよう。起こし方が良かったせいかしら、清々しい朝ね」
「えへへ。照れるますよ」
皮肉も通じない。
アネットの分も寝具を片付ける少女の尻目に、少女が井戸から汲んできた水で顔を洗った。
冷たい水に触れることで、寝不足の頭もようやく働き始める。
夕べは村中を駆け回り、眠ったのは朝に近い時間だった。
元々夜型のアネットだ。早起きですら苦痛なのに今日は睡眠時間が全く足らない。
休みたがる脳を無理矢理に稼働させ、部屋へ戻った。
アネットが顔を洗い、髪を整えるわずかな時間で寝具の整理は終了し、少女は麻の寝衣から修道服へと着替えていた。
長い髪もキッチリとヴェールに隠している姿は完全な修道女そのものだが、その容貌から子供が背伸びをしてシスターの真似をしているように見える。
「準備は終わるました。アネットも着替えて朝のおつとめに行くましょう」
いつもと同じ脳天気な声。
自分は寝不足に苦しんでいるのに、寝不足を感じさせない少女の声に何となく腹が立ち、そのぷっくらとした頬を両手で引っ張る。
「痛いです、やめるください」
涙目になった少女を放してやると、痛そうに両頬を撫でている。
「……今日出て行くってのに何で掃除やらお祈りなんかするのよ」
「お世話になったお礼を込めるから最後大事ですよ」
「面倒くさいからイヤ。オレンジがあたしの分もやって」
微笑む少女の手が閃くと、モタモタと着替えていたアネットは一瞬のうちに修道服に着替えさせられていた。
そして、アネットの手を引き部屋の外へ出て行く。
無論アネットは抵抗するのだが、圧倒的に体格が劣るはずの少女の手を振り解くことができなかった。
「さ、行くです。それと、私の名みかんです。間違えるなよ」
結局、アネットとみかんが出立したのは日が高く昇ってからだった。
修道院に滞在していたのは短い間だったが、働き者の小さなシスターは修道院のマスコットのように思われて、何人ものシスターが見送ってくれた。
その可愛がられたシスターが餞別にと貰った飴玉を口の中で転がしているのを見てアネットは気付かれないように溜息を吐いた。
「あんた、そうしてると本当に子供にしか見えないわね」
アネットの言葉にムッと眉をひそめると、みかんはムキになって自分が如何に大人であるかを力説し始める。
目と鼻をふさげば人参だって食べられるとかいうのを聞き流しながらアネットはこの小さな相棒に出会った頃を思い出す。
半年前、みかんと初めて出会った時は幸運をあの忌まわしい神に感謝したものだ。
アネットは魔女であるが故に、戦闘訓練を受けたみかんという存在は護衛として必要なものだった。
更に東洋人は魔女への偏見が薄いのも好都合。
それらの点でみかんは協力者として最適だった。
問題は信用を得る方法だったが、これもアネットに幸いなことに、みかんは実に単純な性格をしていた。
困っていた彼女を少し親切にするだけで、飼い主を慕う犬のようにアネットに懐いた。
今、二人がシスターの格好をしているのもアネットの発案だ。
東洋人のみかんは殊更に人目を引く。魔女であることは巧妙に隠してはいるが、異人と言うことで何かと胡散がられるのは面倒だった。
だが、巡礼のシスターということにすれば、逆に遠方からの巡礼者を同情してさえくれる。
そういったことの繰り返しで互いの信用は確かなものになっていった。
アネットが二つのことを話した時、みかんは笑って受け入れてくれた。
一つは魔女であること。もう一つは貴族の館から盗みを働くこと。
後者は最初反対していたのだが、アネットの『悪い貴族から領民にお金を取り戻してあげたい』という理由を聞くと、同意してくれた。
この単純さは本当にアネットに都合が良く、ついほくそ笑んでしまった。
「……アネット、聞いてるますか?」
どうやら話は終わっていたらしい。
怪訝な表情で見上げるみかんに申し訳なさそうな顔を向けて聞き返す。
「ごめん。何の話だっけ?」
「次はドコに行くですか」
次の目的地を聞いていたらしい。アネットは荷物から地図を広げて今の位置を確認する。
「次はあんな田舎村じゃなくて街にしましょう。お金もあるから宿をとって……」
先日の領主は相当の金品を貯め込んでいた。
ほとんどはみかんが村人に配ってしまったが、大分懐も潤った。
ちゃんと宿のある街ならわざわざあんな抹香臭い場所に泊まることもないだろうと考えていると、みかんはまた怪訝そうな顔で見ている。
「なんで街行くですか? 村が貧乏人多います」
「……街は人が多いでしょ? なら、困ってる人もその分多いのよ」
理由にもならない理由だが、みかんはその答えに満足したように何度も頷いている。
アネットはそんな相方から目を離し、地図を見ると、今日中には街につけそうにないと思い頭を掻いた。
今度こそ目的の物があるはずだと感じているだけに、焦りばかりが大きくなっていった。
おー新人さんktkr!
中世ファンタジー風かぁ…怪盗っていうより義賊的な要素が強いようですね。
今回は導入部なのでヒロインの顔見世のようですが、文章が丁寧で続きに期待が持てます、GJ!
「おはようございました」にオレンジ、元ネタはアレ?
ともあれGJ!
期待あげ
アクアメロディーこれからどうなっちゃうんだろ?
wktk
374 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 20:59:57 ID:akPCUww0
期待あげ
アクアメロディーまだかなぁ?
376 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 07:22:37 ID:Vo/Q1gSL
保守
377 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 06:33:20 ID:4Wog9eWg
保守
378 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 13:32:00 ID:sCJIlVyk
hoshu
アクアメロディまだかな
380 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 02:11:03 ID:6VyJxbQB
期待して待ってます・・・
実際には、怪盗じゃなく万引で捕まってあんな事こんな事・・・
のほうが、はるかに多いんだろうけどな。
382 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 23:08:25 ID:GH54eYTn
age
アクアメロディーの作者さんはどうしちまったんだろうな?
>>364の一言でモチベーションが下がったからだと思うのは俺だけかな…
まあ、よくあることだ
保守
アクアメロディ復活期待あげ
上がってなかったorz
良スレ発見w
このスレ読んで思いついたネタを執筆中。
厨臭い怪盗群像劇になりそうな気配なのであまりwktkしないでね。
てか、このスレ主人公は男でも大丈夫?
旦那や子供が眠った後、内緒で夜中に怪盗として活動する人妻怪盗が、敵に捕まって目茶苦茶に犯されて、ヤられてる途中で旦那に電話させられたり、娘の前で犯されて娘に軽蔑されたり、最終的に娘と一緒にヤられたりする話を思い付いたが、書いてる途中で挫折した。
>>389 主人公の立場っていうか役割によるんじゃね?
要は怪盗(♀)があんなことこんなことされればいいわけだし
>>391 実は主人公もヒロインも怪t……いや、何でもない
>>391 実は主人公もヒロインも怪t……いや、何でもない
怪盗(♂)がドS女刑事 に調教されるという案もあったが、話を深く出来そうになかった…orz
二重…吊ってくる
約二ヶ月ぶりに参上
席を外している間に続きが期待されているようでのけぞると同時に感謝の嵐です
なんとか暇が戻りそうなのでなんとか続きを近々投下したいなと思います
出来れば今月中にはなんとか…
期待してくださっている方には感謝の念とともにもうしばしの待機を所望する次第です
なんか新たな職人さんもチラホラ見えてきましたし、また頑張りたいところです
wow
アクアメロディの人生存してた
wktkを抑えつつとりあえず裸で投下待ち
同じく〜
美音タンの公開輪姦ショー・・・ハァハァ
アクアメロディのコスチュームにナニをこすりつけて
ザー汁をぶっかけたいのを俺だけではないはずだ
俺もコスチュームがどの程度、ボロボロになるのか楽しみ
美音タン包囲網が徐々に狭まって、逃げ場がなくなってるのが、読んでてゾクゾクする
それでも逃げ切れるか、今度こそ犯られるかでハァハァ
そうだよなぁ
美音はもういつ犯られてもおかしくない程ピンチなんだよな
なんか改めて興奮してきた
大富豪の目にとまり売られてしまう美音を想像した
昼は脂ぎったオヤジに調教される美音
アクアメロディのコスを無理やり着せられ
奉仕・オナニー撮影・官能小説朗読を強要させられる
夜は地下室に連れて行かれ従者に輪姦される美音
万歳をするような格好で、天井から伸びた枷付きの鎖に繋ぎ止められ
サンドイッチの具の様に男達にはさまれ犯される。
来客のある日は来客の意向に沿ったプレイがなされ美音を追い詰めいく。
主達が寝静まった頃、美音の寝室には夜這いに来るメイド達の姿
快感のツボを知りつくしたメイド達が美音を淫らな快楽へと誘う。
それただの調教SSじゃね?
怪盗関係ないじゃん
いいんじゃねーの?
本編の人が来なかったから俺も脳内で犯っちゃってたよ
公開羞恥攻めじゃなくて夜暗に処女奪われて中田氏されるかジュエルのありか喋るかの
二択で(*゚∀゚)=3ハァハァ
ここまで追い詰められている美音がいきなし閃いてデスノートの夜神月ばりの力技頭脳プレーかまして
「今気づいた!私はアクアメロディじゃない!信じて!操られてたのよ!これは罠よ!」
とか言い出して観衆をコントロールして夜闇の魔石をさらけ出させて、
破壊にまでもっていくとかいう展開になったりしたら俺、トウモロコシ農場始めようと思うんだ。
美音がこのままピンチでいるのもそそるが、颯爽と現れて状況を打破するような新キャラが出たりはしないだろうか
…ベタすぎるかな?
あんまり、期待やら予想やら書きすぎると、作者さんが書きづらくならんかね
俺なんか期待しすぎて3日位前から風邪気味だぜ
そりゃただの不養生だ。
しっかり治して新作に期待するべし。
過度な期待と予想は、作者さんにはプレッシャーになるから、マターリ新作を待つ。
アクアメロディを『アクメ』と略してしまったのは俺だけ?
そしてそれをネタに辱められる……
誰か絵の上手い人がアクアメロディの全身図を描いたりしてくれないかな
絵と一緒に読めば(色々な)効果倍増だと思うんだが
413 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 09:49:49 ID:UCC4yqqZ
保守age
誰かいますかー?
ごめん…。ダンボールにくるまって寝て…た…。
他には誰かいるかな?
つーかアクアメロディの作者さんはいないのか?
いますよー、なんとか最新話を半分ほど書き上げました
今月中に間に合うか微妙になってきたけど(汗
頑張って下さい。
あとゆっくりでいいと思います。こっちは読むだけなんだから。
頑張ってー
マジで誰か、ここのスレを見てる絵師さんがアクアメロディの絵を描いてくれんかな
妄想じゃ限界があるし、美術の才能がないから自分じゃ描けない(;_;)
>>417 応援してる
急ぐことないんで最高のやつを頼むぜブラザー
あと一つ残ってるハズの外伝の話にも期待。
作品の投下まで保守。
保守するならageようぜ。
425 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 20:57:28 ID:CpgZ97Pm
ではage
今ふと思ったんだが、最近の怪盗キャラって目許や顔にマスクとか仮面 がないのが多いな
「変身してれば顔が同じでもバレない」という暗黙の了解があるからかな?
最近じゃなくても顔出してる怪盗もいるじゃん。
キャッツアイとか。
皆は怪盗の仮面が有るのと無いのとではどっちが好きだ?
自分としてはある方がいいと思うんだけど
>>428 エロ視点から見るとあった方がより興奮する。
うむ、仮面が白濁液に汚れたり仮面に手をかけられて動揺したり
もしくは仮面があるから平常に見えるがその下では動揺しまくりとかな
書き手からすればこれほど美味しいアイテムはそうはあるまい
シティーハンターの冴子に囚われたキャッツアイの泪があんなことやこんなことをされて
433 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:29:14 ID:n+ht/SsC
保守点検age
誰かアクアメロディの特徴をまとめてくれ
>>434 受け口、ハト胸、乳輪が直径10センチで真っ黒、すこしヒゲ
自己紹介乙
437 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:44:41 ID:53qE6v1r
把握した
描いてくるから待ってろ
wktk
ちょっと待て
この流れだと
>>435のモンタージュみたいのが出てくるぞ
変なとこで自己紹介すんなよ
今の俺には、原作に忠実な作りのモノが出てくることを願うしか出来ない…
嫌だぞ住人みんなでSANチェックみたいなの。
ここで普通に卓ゲ用語使うなよwww
渋いなおいw
よくワカランが読み直しして特徴の拾い出しする時間が出来たら描くよ(・∀・)
頑張ってくれ
住人みんなで期待してる
ダンボール……
445氏が読み返してる内に4回以上抜く方に靴下3枚。
nice ダンボール
果たして、このスレ程エロパロの投下されない所があるだろうか
いや、ない
反語はさておき、製作中のアクアメロディ以外ホントに作品ないな
誰か新作書かないかな
シチュエーションがピンポイントすぎて、どうしても既存作品(アクアメロディ)と被ってしまうってのがあるんだろうな
ネタ出しからはじめるといいかもしれない
実は芯から悪の怪盗
女のハートを盗みまくるレズ怪盗
これなら捕まってもエロいし捕まらなくてもエロい
捕まって女囚刑務所なんかに服役になったら正にハーレムじゃないか
いっその事、セイントテールをエロパロで書いたらどうだろう
ネタは古いけど、怪盗だし男キャラいるし
久々に覗いたらアクアメロディの人の生存報告が
続きの投下はほとんど諦めてたんでこれは嬉しい・゚・(つД`)・゚・
期待してます
>>455 別にスレタイにも
>>1にもオリジナル限定なんて書かれていないしね
そして気づいたがスレタイにも
>>1にも"女"怪盗限定とは書かれていない
こ、これは……
>>457 男の怪盗が美女や美少女に捕まってあんな事こんな事・・・ならOKだが、
男の怪盗が男に捕まってあんな事こんな事・・・は板違いだナー。
それだと腐女子向けのシチュエーションになるから、青年怪盗を捕らえる罠を仕掛けた美少女探偵が、逆に怪盗の策にはまり、そのまま怪盗に××されるってのが男性向けだと思う
美少年怪盗が盗みに入った先のちょっと悪めなおねーさまに捕まった挙句に
あーだこーだとされちゃう展開は期待しても許されると思うんだ俺。
もしくは刑事目指してる少女との、学校での日常風景絡めたお話。
美少年怪盗が盗みに入った先のちょっと悪めなおねーさまに捕まった挙句に
あーだこーだとされちゃう展開は期待しても許されると思うんだ俺。
もしくは刑事目指してる少女との、学校での日常風景絡めたお話。
ぐは、二重…申し訳ないorz
>>462 イ`
そういうシチュもよさげっすね…
ちなみに男怪盗×女怪盗(互いに正体は知らない)を書いてる俺ガイル
生存報告その2。
先月中に続きあげるとかいいながら既に十一月中旬…マジごめんなさい。
なんとか暇がとれたので今夜中っていうか今から二十四時間以内には投下します。
現在進行度60%くらい。
おぉ、とうとう続きが来たか
他にも新作が製作されてる様だし、これはいろんな意味で期待出来ますな
妖艶な女怪盗×冷酷な美人女刑事
アクアメロディの投下予告があるこのタイミングは避けるべきなのかもしれませんが
私自身、次に時間を取れるのがいつになるのかわからないので投下させていただきます。
内容は少しスレの趣旨から外れるかもしれない少女探偵と男怪盗。
つまりは
>>459の感じです。
快楽系ではないので、ヒロインが感じないと嫌だという方はトリップをNG指定してください。
数メートル先を走る影が、廊下の角を左に曲がる。
その光景に、あたしは内心で小さくガッツポーズを決めた。
ここまでは拍子抜けするくらい予想通りにことが運んでいる。
今あたしが追いかけているのは、最近巷を騒がせている怪盗ってやつだ。
最初の犯行から約半年、その短期間で両手に余る回数をこなしていながら毎回警察の手をかいくぐる奇跡の男、なんて一部の低俗な週刊誌なんかは祭り上げているけど、まあこのあたしを相手にしたのが運の尽きってもの。
そんなことを考えながら、その怪盗さんに遅れること数秒、あたしも廊下の角を左に曲がって足を止めた。
数メートル先には、同じように足を止めている男がいる。
それも当然、なにせこの先はあたしが前もって封鎖しておいたんだから。
向こうもこの建物の構造は下調べしてあったんだろうけど、それならこちらはそれを踏まえて予想される逃走ルートを塞いでおけば――、
「袋のねずみってわけよね」
手に持った2mほどの長さの棒を構え、挑発的な言葉を投げかける。
するとそいつは観念したのか、随分落ち着いた態度でこちらに向き直った。
結構な長身で手足がすらりと長い、いわゆるひとつのモデル体型。
着るものを着ればかなり決まるんだろうそいつは、今はそれはそれはイタい格好をしておられた。
基本は全身黒一色で、ただその顔にだけは対照的に真っ白な仮面をつけている。
少女探偵なんて持ち上げられてるあたしが言うのもなんだけど、犯行現場に残すカードで怪盗を名乗っているのはどんなもんよと思ってた。
けど、それ以上に仮面はないでしょ、仮面は。
目立たないように全身を黒で統一するのはわかるし、目撃された時のために顔を隠すってのもまだわかるけどさあ。
と、その時、こちらの心中などお構いなしで、初めてそいつが口を開いた。
「やれやれ、君みたいなお嬢さんに追い詰められるとはね」
仮面の向こうから聞こえてくるのは、少しくぐもっているけど頭の中にスッと滑り込んでくるみたいな感じで妙に耳に心地いい美声だった。
「大人しく捕まるならよし。
抵抗するなら痛い目見るよ」
「へぇ、それは怖いな。
けど、君一人でってのは、さすがに無謀なんじゃないかな」
棒の先を小さく揺らめかせながらの警告に、こいつはこの期に及んでまだあたしのことを甘く見てるのかそんな返答をする。
「とはいえ、私も女の子に手荒な真似はしたくないからね」
そう言って男はその手を持ちあげる。
反射的に突きを打ち込みかけたけど、その手のいく先が男自身の頭部だということに気づいて攻撃をやめる。
一応、大人しく捕まるなら手荒なことはしないと宣言しちゃったからね。
案の定、男は滑らかな動作で仮面を外す。
どうやら本当に観念したようだ。
と、思ったのも束の間――、
「さて、折り入って頼みがあるんだけど、このまま見逃してくれないかな」
にっこりと微笑みながら、そいつはそんなバカなことを言いやがったのだ。
そいつの顔立ちは、正直言えばかなりのレベルと言ってよかった。
体型のこともあるし、普通に会ってモデルをやっていると言われたら信じてしまいそうなほどだ。
とはいえ、この状況。
あたしの中に込み上げてくるのはふつふつとした怒りだけだった。
jこれはつまりあれだ。
こいつが仮面を外したのは、あたしがその顔にクラッときて、美形だから見逃してあげようかなーって思うと考えてのことだったということだ。
いや、主に警察関係者とかに歳とか性別とかでなめられることはよくあるけど、ここまでの侮辱はなかなかないね。
棒を握る手に力を込めて、無言の意思表示をする。
次にバカなことを言ったら迷わず打ち込む、と。
どうやらそれは伝わったらしく、男は「やれやれ、やっぱりダメか」といったジェスチャーを見せた。
そんな仕草が妙に決まっているのも、なんだかイラつくな。
「なら仕方ない、少々手荒な真似になってしまうが――」
瞬間、照明の関係だろうか、男の目がギラリと光ったような気がした。
「――眠れ」
それまでのこちらをからかうような調子ではない、静かな声音。
それを聞いた瞬間――、
「――な!?」
突然、眩暈に襲われる。
それは本当に一瞬のことで、倒れこむことはぎりぎりで我慢することができた。
だけど安心してはいられない。
目に映るのは、それを隙と見たんだろう、こちらに走りこんでくる男の姿。
「――このっ!」
反射的に棒を横にないで男の足を打ち払う。
この反応はさすがに予想外だったんだろう、男の体はそれをまともに受けて宙にひっくり返った。
そして、まともに受身も取れないままうつぶせに倒れ込んだ男の背中に棒の先端を置く。
その一連の動きに一切のよどみはない。
頭の中には、まださっきのことで多少の混乱は残っている。
それでも、いやそれだからこそ、小さいころから体で覚え込んでいる動きが自然に再生されたんだ。
「ぐっ……なんだ、これは」
男がその声に焦りと混乱をにじませる。
それもそのはず、今やこいつは背中の一点に軽く棒の先端を宛がわれているだけだというのに、立ち上がるどころか手足を動かすことすらほとんどできないだろう。
あたしも以前ばっちゃんにこれをされた時は、何がなんだかわからなかったもんだ。
「ともあれ、これで本当に詰みだね」
少しでもずれたら意味がなくなるから、自分も動けなくなるのがこれの欠点だけど、怪盗にはなくて探偵にはあるものと言えば警察の応援だ。
動けない怪盗を拘束することぐらいなら任せてもいいだろう。
とっくに連絡はしてあるから、たぶんそろそろ――、
「と、心の声でも噂をすればってやつかな」
結局あれがどんな手品だったのかわからないけど、警察も手を焼いていた怪盗を単身捕まえたことであたしの名声はうなぎのぼりでめでたしめでたしってね。
遠くから聞こえるサイレンの音に、あたしは集中を維持したままでほっと一息つくという高等技を披露してみせた。
※
「こ、こいつが、あの怪盗ですか」
あたしが怪盗を取り押さえてから数分後、駆けつけてきたのは2人の若い警官だった。
彼らはずっと自分達を翻弄してきた男があたしみたいな女の子に押さえ込まれて無様に這いつくばっている姿を前にして、揃って何ともいえない微妙な表情を浮かべていた。
ちなみに怪盗の方はこの間一言も喋らず、無駄なあがきもみせていない。
色々とムカつくこともあったけど、その潔さだけは認めてやらないでもないかな。
「そ、さっさと手錠かけちゃってよね。
これやってると結構気疲れするんだからさ」
「りょ、了解しました」
声をそろえて怪盗のわきに屈みこむ2人の警官。
その背中の向こう側から、またあの声が――。
「――怪盗は、その女だ」
言葉の内容自体は、苦し紛れの言い逃れにしたってあまりにも低レベルなものだった。
あたしはこれまでにも何度か警察に協力しているから、この2人だってあたしの顔は知っているはずだ。
その状態でそんなこといって誤魔化せると思ってるんだろうか。
「は、なにバカなこと言って――」
けどその怪盗の声が響いた瞬間、2人の体がビクンと震えて硬直する。
そして、あたしの心の中に得体の知れない不安が込み上げてきた直後にそれは起こった。
一瞬石像のように固まっていた2人が動きを取り戻す。
けれどそれは、さっきまでの続きではなく、まるでばね仕掛けのようにこちらにむかって飛び掛ってくるというものだった。
「――ななっ!?」
わけもわからないまま、それでも身の危険を感じて再び体が反射的な防衛行動にでる。
2人はちょうど棒を挟むように左右両側にいた。
だから大きく振り払うことで片側で右側の彼を弾き飛ばしながら、反対側を使ってもう1人も突き飛ばす。
一瞬で大の男2人を跳ね除けることに成功し、だけどできたのはそこまでだった。
3人目、棒による押さえつけから解放された怪盗が床から立ち上がってこちらに向かってくるのを視界の端に捕らえたものの、棒の両端でなぎ払うという直前の動きが大きく、またそれが自分の身長以上の長さを持っているせいで、そのままではすぐに目の前の男に対処できない。
それを理解し、とっさの判断で棒から手を離す。
こちらが武器を手放したことで、怪盗が唇の端を小さく吊り上げた。
だけど――、
「――だから、甘く見るなってのっ!」
体格の差を逆に生かし、すでにほぼ完全に立ち上がっている怪盗の懐にこちらから飛び込み――投げ飛ばした。
再び床に叩きつけられた怪盗が痛みに顔をゆがめるのを確認している暇はない。すぐに左右から襲い掛かってくる警官達に対処しなくてはいけないからだ。
けど、まずい。
内心込み上げてくる焦りが否定できなくなっていた。
素手でも1対1なら負けない自信はあるんだけど、さすがに3人を同時に相手にするのは難しい。
こんなことなら最初の一撃で骨の一本くらい折っておけばよかった。
投げ飛ばしても投げ飛ばしても懲りずに立ち上がって向かってくる警官達に、ついそんな物騒なことを考えてしまう。
棒での打撃なら狙って足の骨を折るくらいできるけど、投げ技じゃそんな都合よくピンポイントで攻撃できない。
関節技はわずかな時間とはいえ自分の動きも止まっちゃうから、今この状況じゃ使えない。
頭から落としたらさすがに気絶しそうだけど、それは万が一と言うことがあるからやりたくない。
選択肢がどんどん消えていって、焦りだけが積み重なっていく。
どうする、どうすれば。
「――って、あんた何高みの見物決め込んでんのよ!」
いつの間にか、こちらに向かってくるのは2人の警官だけで、怪盗は余裕の表情でこちらを眺めていた。
なまじ綺麗な顔をしているだけに、その微笑があたしをイラつかせる。
「いや、彼らと違って、私は女の子に投げ飛ばされて喜ぶ趣味を持っていないからね。
それに、激しく動いている時はこれができないんだよ」
またあの飄々とした態度。
そして――、
「――君もいいかげん諦めろ」
また、あの、声。
「――く、ぅ!?」
一瞬の眩暈は今度こそ致命的な隙になり――、
「ぁぐ!」
全身を貫く衝撃に、目の前が真っ暗になった。
※
どれくらい気を失っていたのか、次に目を覚ました時、状況は最悪になっていた。
両手は後ろで、そしてご丁寧に両足もそれぞれ手錠で拘束されている。
少し離れた場所では、その手錠の持ち主のはずの2人が床に倒れこんでいて、唯一この場所で立っているのはまたあの悪趣味な仮面を付けている怪盗だけだった。
「ようやく目が覚めたかな。
いや、こちらの次の狙いを見抜いた上に、予めこちらの逃走ルートを読んで塞いでおいたことといい、あの強さといい、たいしたものだったよ。
一撃で昏倒するあたり、少々打たれ弱い気もするが、そこはまあ愛嬌の範疇だろうね」
高みからこちらを見下ろすやつは、勝者の余裕を隠そうともしない。
「押さえ込まれて動けなくなったときはさすがに少々冷や汗をかいたが、彼らが来てくれたおかげで助かったよ」
そして背後で倒れる2人を示しながら、そんな風に付け加えた。
そう、それは本当に誤算だった。
「まさか警察にあんたの仲間がいたなんてね」
苦虫を噛み潰したら、きっとこんな気分になるんだろう。
今になって悔やまれる。
気にはなっていたんだ。
警察だってそこまで無能の集まりじゃない。
この程度のやつがどうしてこれまで警察を手玉にとってこれたのか。
直接対峙してみれば、こいつが頭脳的にも身体的にも警察を圧倒するだけの能力を持っているわけじゃないってのはすぐにわかった。
その時点で警察内部にいる裏切り者の可能性に思い至るべきだったんだ。
そしてそれは別にこの2人だけじゃないんだろう。
少なくともこの2人をこちらに寄越した上司もまたかなりの確率で黒だろうし。
そんなことを考えていると――、
「いや、別に彼らは私の仲間じゃないよ」
そいつは、そんなことを言い出した。
「な、何言ってんのよ。
そんなわけが……」
そんな台詞、到底信じられるわけがない。
だというのに、怪盗は追い討ちをかけるようにさらに信じられない言葉を吐き出した。
「種明かしをするとだね、私は他人を操ることができるんだよ。
ありていに言えば催眠術みたいなもので、中には君みたいにうまく効かない相手もいるんだがね」
ぺらぺらと、まるで覚えたての手品をひけらかす子供みたいに喋り続けるそいつに、あたしは開いた口が塞がらない。
けど、それをただの妄言と切って捨てる事もできなかった。
警官2人があたしに襲い掛かってきただけだったら、そいつらが元々向こうの仲間だったでいいんだけど、それだとあたし自身が何度か感じた眩暈のことに説明がつかないんだ。
「さて、予想外に長居してしまったが、私はそろそろお暇するとしようかな」
混乱するこちらのことなんてお構いなしで、怪盗が去っていこうとする。
逃げる、なんて言葉とは無縁の落ち着いた足取りが癇にさわるけど、今はそれよりも考えないといけないことがあった。
とりあえずあいつの力とやらのことは置いておいてこの後の算段だ。
あいつが角を曲がって見えなくなったら、警官達の懐から手錠の鍵を探り出す。
そこから追いかけて間に合うかどうかはわからないけど、このまま逃がすわけにはいかなかった。
「ああ、そうだ」
「――ッ!?」
怪盗の後ろ姿が角の向こうに消えて、あたしが芋虫みたいに這い出そうとした瞬間、まるで見透かしたようにあいつが仮面をつけた顔だけをのぞかせた。
「彼らに触れない方がいいと忠告しておこうかな。
今は眠らせてあるが、私の力はまだしばらくは効果が切れないからね。
目を覚ませばまだ君の事を怪盗、つまりは犯罪者だと思っているはずだ。
若い男達の暴走した正義感が引き起こす結果は、いくら男を知らないお嬢さんでも想像ぐらいはできるだろう」
「――なっ!?」
あまりといえばあまりの言い草に、思わず絶句するあたし。
「心配しなくとも、その2人が戻らなければその内別の誰かが来るだろうさ」
そう言い残して、再び怪盗の姿が視界から消える。
今度こそ遠ざかっていく足音を聞きながら、あたしはこれまで以上の怒りで頭の中が沸騰しそうになっていた。
「誰が、それまで待ってなんかやるもんか――!」
あたしは当初の予定通り警官達に近づいて、背後に回された手をその懐に差し込んだのだった。
正直、頭に血が上って軽率な行動を取ったかもしれない。
「ちょ、あんた達、自分がやってることわかってんの!?」
怪盗が去ってから数分後、状況は輪をかけて最悪になっていた。
懐を探られる感触で目を覚ました警官が、怪盗の言葉通りの行動にでたんだ。
仰向けの状態から、足首に手錠をかけられた両足を持ち上げられる。
そのまま頭の両側に膝が来るように折りたたまれると自然スカートがめくれ上がって下着が露になってしまった。
いくらあたしでも両手両足を拘束された状態で大の男2人の力に抵抗できるわけがない。
無理な体勢による息苦しさと恥ずかしさ、そしてそれらを凌駕する怒りで顔が火照っていく。
「お前こそ、自分がやってるのが犯罪だって知らないのかよ
ったく、こんな子供があの怪盗だったなんてな」
「ああ、しかもこの制服、あそこのだろ。
あの超お嬢様学校の。
金持ちのくせになんで盗みなんてやってんだろうな」
「あれだろ、ゲーム感覚ってやつだよ。
金持ちだから万引き程度じゃ満足できなかったんだろ」
勝手なことを言い合いながらも、2人のぎらついた視線があたしの全身を舐め回す。
「つっても、これ、高等部の制服だろ。
こいつ、どう見てももっと下だぞ」
「ぐっ!」
自分でも気にしていることを指摘されて、さらに屈辱感と怒りが募る。
「じゃあ、コスプレってやつか。
まあ、ちょうどいいや。
俺、一度あそこのお嬢様とやってみたかったんだよな」
けど、片方からだて露骨な台詞に背筋にゾッと寒気が走った。
「おいおい、そりゃまずいだろ」
制止の言葉を吐くもう片方も、その顔はいやらしくニヤついていて、下卑た本心が容易に透けて見えている。
案の定――、
「いや、悪いことした子供にお仕置きするのは大人の義務だろ。
一回痛い目みりゃ、こいつも更生するって」
「ああ、それもそうだよな」
そんな“説得”にあっさりうなずいて見せたそいつに、あたしの最後の理性がぷっつんと切れた。
「んー、ぬぐーー!」
せめてもの抵抗に唯一自由になる口でここには書けないような罵詈雑言を浴びせかけてやったら、その最後の自由も奪われてしまった。
「やっぱコスプレ確定だろ。
あそこのお嬢様があんな言葉知ってるわけがねえって」
「だよな」
猿ぐつわをされてうめくことしかできなくなったあたしの下着に、男の指が伸びていく。
その指から逃げることなんてできるはずがなかった。
一気に膝の辺りまで引き下げられ、男達とあたしの目の前に恥ずかしい場所が惜しげもなく公開された。
その光景に男達が息を飲む。
「マジか、一本も生えてねーぞ」
標準的なクラスメイトより2回りは小さい身長や胸以上にコンプレックスになっている場所を凝視されるのは、それだけで死にそうなくらい恥ずかしい。
だけど必死にそれを隠そうとしても、せいぜい左右に小さく揺らすことぐらいしかできないのが悔しかった。
目の辺りが熱くなって、視界がにじむ。
だけど最後に残ったプライドが、こんなやつらに涙を見せるのを拒んだ。
こうなったら、何をされたって反応なんてしてやらない。
そう覚悟して猿ぐつわを力いっぱい噛み締めた。
男の大きな両手で腰をがっしり固定され、股間に舌を這わされる。
わざと立てられているべちゃべちゃという下品な音と、生暖かい舌の感触。
それだけでも吐き気がするのに、もう1人には足首を押さえつけられたまま、空いた手で胸を触られていた。
挙句の果てに――、
「なんつーか、小さすぎて制服の上からだと触ってる気がしねーな。
反応も薄いしよ」
「胸も毛も薄いしな。
いや、薄いって言うよりないのか」
頭の悪い冗談で爆笑する2人に殺意すら覚え始めて、思わず視線が床に転がる棒にいってしまう。
あれさえあれば、こんなやつら叩き伏せるのは造作もないのに。
「ん、何よそ見してんだよ」
そんなあたしの視線を追った男の1人が、あたしの見ていたものに気づく。
続けて浮かべたそいつの笑みに、あたしの中で嫌な予感が湧き上がった。
「そう言えば、あれは痛かったよなぁ」
股間を舐めていた方の男が一度離れて、あたしの棒を拾い上げてくる。
ぽんぽんと、その感触を確かめるように手の中で遊ばせながら戻ってくる男。
「他人の痛みがわかんねえから、軽々しくこんな物騒なもん振り回せるんだよな」
その目に宿る嗜虐的な光。
それを読み取り、あたしは次の瞬間襲ってくるだろう痛みに備えて全身を緊張させた。
だけど――、
「てことで、いっちょ自分で味わってみろよ」
棒を突きつけられたのは、あたしが予想もしていない場所だった。
男の唾液で濡れ光る場所に宛がわれた棒の先端を、一瞬呆然と見つめてしまう。
その隙を突くように、一気にそれを押し込まれていた。
「――ぁ、ぐぅぅ!?」
精神的な備えを失っていた瞬間への激痛に、猿ぐつわの置くから搾り出すようなうめきが漏れる。
それは、痛いなんてものじゃなかった。
文字通り体を引き裂かれると同時に、その断面をやすりがけされるような激痛。
目の前で白い光がスパークして、何も考えられなくなる。
ずっと堪えていた涙が零れ落ちるのをもう止めることができなくなっていた。
「なんだ、初めてだったのかよ。
そりゃ、悪いことしたな」
押し込む時と同じように、一気に引き抜かれる。
その先端についた血の色に、男が実際には悪びれる様子もなくそんな言葉を口にする。
「あ、あ、ぁ、……」
だけど、そのことに対する怒りはもう湧いてこない。
男の、そしてあの怪盗が指摘した通り、あたしは初めてだったんだ。
それをこんな形で失うことになった絶望と、棒を引き抜かれてもまだ残る激痛のせいで、あたしの心は粉々に打ち砕かれていた。
「へへ、じゃあお詫びに俺が本当に男ってのを教えてやるよ」
もう用済みとばかりに棒を投げ捨て、自らの性器を露出させる男。
「おい、俺にも少しぐらいやらせろよ」
「お前は口でもやってろよ。
いい加減、抵抗する気もなくなったみたいだしよ」
「ちっ、早めに代われよな」
唾液をたっぷりと吸った猿ぐつわが外されて、代わりに赤黒いグロテスクなそれを目の前に突きつけられる。
ムッとする異臭。
得体の知れない液体で濡れるその先端を、中途半端に開きっぱなしになった口にねじ込まれる。
喉の奥を突かれる肉体的な刺激と、他人の排泄器官を含まされちえるという認識にそれまで以上の吐き気が込み上げる。
それをむりやり押さえつけるように、男は腰を前後に揺り動かした。
噛み切ってやろうかという気持ちが浮かんできたのも一瞬、まだジンジンと痛む股間に別の感触が割り込んできてその考えは吹き散らされる。
棒と同じように硬く、そして棒とは違って焼けるように熱いそれが、今、口を犯しているそれと同じものだというのはすぐにわかった。
吐き気と痛み。
当たり前だけど、そこに快感なんて欠片もない。
「これに懲りたら、もう盗みなんてするんじゃないぞ」
でもそんなこと、犯罪者への罰という大義名分に後押しされているこいつらは全く気にもしていない。
自分達が満足するためだけの行為。
男の下劣な欲望を満たすための道具として扱われる時間。
喉の奥と膣の奥、2箇所で同時にその欲望を凝縮した液体を吐き出された瞬間、あたしは意識を失った。
以上です。
機会があればリベンジ編(もちろん返り討ち前提)も書いてみたいですが今回はこの辺で。
突然の登場にて一気呵成の投下と鮮やかな手並みGJ!
盛り上がってきたな
GJだね
リベンジ編も楽しみだけど、このシーンの続きも、もう少し見てみたいかな
て、気絶しちゃったか
できたー。
見直しとかその他諸々の用事を終わらせて投下しようと思うので投下は二時開始予定。
今回はちょっとだけいつもより長め。
>>480 やった、職人さんが増えたー。
俺には書けないタイプの話だったので興味深く読ませてもらいました、GJ!
容赦なく外気にさらされた肌を打ち付けるような突風がようやくおさまる。
だが、風に煽られた数秒の間に美音は何もつけていない生尻を公開するという恥辱を味あわされてしまっていた。
既に彼女の怪盗アクアメロディとしてのプライドはズタズタだった。
シティ中に捕縛された姿を映されているだけでもどうしようもない屈辱である。
にも関わらず、その上で上半身は胸を暴かれ、はしたなく勃起した乳首を責められる。
更に、下はスカートにこそ守られてはいるものの、その下にあるべき下着を奪われノーパン状態。
しかも、先程の突風でそれさえもバレてしまった。
もはや美音は細い糸一本で発狂しそうな己の心を押さえ込んでいるに等しい状態だった。
「はぁ…はぁ…」
怪盗少女の口から通常よりも荒い吐息が発せられ続ける。
ずっと空中に吊り下げられ続け、拘束による痛みと疲労が絶え間なく乙女の身体を責めたてる。
うっすらと浮き上がった玉のような汗がしっとりと身体中を覆う。
「はぁっ…」
美音の身体がほてったように熱く体温を上昇させていく。
それは疲れだけが原因ではなかった。
好奇の目、好色な目、軽蔑の目。
怪盗アクアメロディの恥態を見つめるそういった人々の視線が熱量を持って彼女を苛んでいるのだ。
(むおっ…!)
鼻腔をくすぐる甘い匂いに覗井はたまらず鼻をくんかくんかとヒクつかせる。
ふわぁん…と美音の身体からたちのぼる女の香りが原因だった。
極上の雌を感じさせるその香りに、あっという間に少女の近くにいた三人の男は魅了されてしまう。
「くっ…うっ…はぁ…あっ…ふぅっ…」
辛そうな、それでいて切なそうな吐息を吐きながらも、美音は両手を動かした。
折れそうな心を必死に鼓舞し、この状態から脱出しようとなおもあがき続けるその精神力はやはり並ではない。
疲れと寒さ、そして羞恥に震える手で針金を慎重に動かしていく。
しかしそれは彼女の目的を知らぬ者たちからすれば卑猥な動作に他ならなかった。
手を動かすたびに少女の肢体が連動してくねるように動く。
本人が意図していないとはいえ、それはまるで男に媚びるかのような動きだった。
美音の姿を見ている男全てが、この一瞬に少女を組み敷き蹂躙する自分の姿を幻想する。
(ほう、まだ粘るか…)
そんな中、ただ一人己を見失わずにいた夜暗は美音の精神力に感嘆していた。
だが、その余裕の笑みは全く崩れない。
少女の運命は既に手の内にあるのだ。
それに、まだこのイベントは中盤。
そう心中で呟いた夜暗は美音を更に追い詰めるべく足を止めた。
「あ……!?」
がくんっ!
クレーン車の静止による振動で少女の体が揺れる。
美音はその瞬間、振動によって呼び起こされたある衝動にぶるりと身を振るわせた。
(な…そ、そんな…!?)
腹部が張るようにふくらみ、勝手に股間がうずく感覚。
それはこんな場所では絶対に起きてはならない感覚、すなわち尿意だった。
長時間の拘束と緊張、そして衣類を剥ぎ取られたことによる肌寒さ。
それらが混然一体となって今美音の体へと襲い掛かり始めたのである。
「は…ぅぅ…っ」
膀胱を襲うあまりにも恥ずかしい衝動に美音の肢体がビクリとざわめいた。
手足全ての指がぎゅっと内側に折りたたまれる。
全体は拘束の中、心なしか腹部を中心に縮こまっていく。
もじり、とふとももが大きくすり合わせれた。
しかしながら幸いにもその動作に気がついた人間はいない。
何故なら、人々の注目は再び少女の顔へと集まっていたのだから。
「さて、二回目といきましょうか」
やはり怪盗少女を助けようとする者がいない中、夜暗の声が静かに響いた。
カチリという音とともに少女の背後のマジックハンドが再び動き出す。
今度はダークの力は行使されなかったものの、尿意に集中していた美音はあっさりと結び目を捉えられてしまう。
「あ……くっ…」
顔と足の付け根。
上下を同時に襲う危機が美音の心臓をうるさいほど動悸させる。
しゅるっしゅるるっ
水を打ったかのような静寂の中、衣擦れの音だけがはっきりと人々の耳に届いていた。
「……ぁっ!?」
高性能マイクでも拾えないくらいの小さな悲鳴。
美音の発した動揺の声だった。
それは目元に起きた違和感。
気のせいですませられる程度のその感覚は、美音の全身を思わず硬直させるほどのものだった。
(か、仮面が…ず、ずれて……っ!?)
ひんやりとした空気。
絶望と焦燥を伴ったその感覚が確かに目元の肌に生まれはじめている。
それはすなわち、仮面が自分の顔から離れ始めたということだ。
スクリーンに映る怪盗少女の仮面には一見何の変化も起きていない様に見える。
あるいはただの気のせいかもしれない。
しかし、仮に気のせいだとしても一度意識してしまった情報は頭にこびりついて離れなかった。
(い、いけないっ)
美音は咄嗟に俯くのをやめて顔を上げた。
顔を上げてさえいればたとえ結びが緩んだとしても仮面がずり落ちる可能性は大幅に減少する。
だが、その決断はこの場においては諸刃の剣でもあった。
「おい、見ろよあれ…」
「ああ、顔が真っ赤だぜ。よっぽど恥ずかしいんだな」
「ばぁか、寒いからだよ。あんな短いスカート穿いておきながらノーパンなんだぜ? 恥ずかしがってるわけないじゃん」
「はは、しかしなんにしても…色っぺぇなぁ!」
(違う…! 私はそんな…! ああ…やめて、見ないで…!)
観衆のざわめきが囚われの少女を更なる屈辱へと突き落とす。
顔を上げることによって観衆は少女の表情を細部まで観察することができるようになったのだ。
一箇所に集まるライトが美音の身体を、そして表情をはっきりと鮮明に浮き上がらせていた。
(あ…はぁっ…!)
差し込んでくる光に目を細めた美音は再び襲ってきた尿意の波に身体をひくつかせた。
もじもじと揺らされる怪盗少女の肢体。
それは恥ずかしさゆえの身じろぎにも、あるいは人々の視線を感じているがゆえの卑猥なダンスにも見えた。
(…も、うちょっとで……!)
自分に集まっている無数の視線。
直接間接を問わずに向けられるそれに怯えを感じながらも美音は口を開くことなく黙々と十指を動かし続ける。
この手を縛る枷さえ外すことができれば。
それだけが今の美音の希望だった。
だが、その指の動きは最初に比べて明らかに速度が落ちている。
尿意と仮面のほころび。
その二つの懸念が美音から集中力を確実に奪っていたのだ。
「ふむ、それでは最後の移動と参りましょうか」
夜暗は周囲の野次馬全てに聞かせるように宣言するとポケットにリモコンをしまい、歩き出す。
と同時にマジックハンドを引っ込ませたクレーン車がゆっくりと再起動を始めた。
その後ろを覗井を筆頭としたTVクルーと野次馬がぞろぞろとついていく。
「さあ、いよいよこのゲームも残すところ後一回!
このままアクアメロディの仮面は剥がされ、その素顔を白日の下にさらすことになるのでしょうか」
カメラに向けて緊迫した表情を向ける覗井。
だがその目元は明らかにだらしなく緩んでいた。
リポーターとしては痛恨のミスであり、覗井もそれは自覚していた。
だが、彼はそれでも心の奥底から沸きあげるような欲望を抑えることができなかった。
今まで数々の事件をリポートし、数多の女性を辱めてきた。
しかしアクアメロディという存在は間違いなくその中でもトップを飾る獲物なのだ。
未だスカートに隠されている足の付け根はどんな形をしているのか?
あの魅力的な身体は触ったらどんな甘美な感触を与えてくれるのか?
自分のイチモツを挿入した時、少女はどんな声で鳴いてくれるのか?
何よりも、あの仮面の下にはどんな可愛らしい顔が隠されているのか?
覗井の欲望を伴った好奇心はもはや抑えられる限界にまで達しようとしていたのだ。
(しかし今が深夜だってのが本当に残念だぜ…これがゴールデンタイムなら視聴率がどれだけになるのやら)
シティのアイドルだった怪盗少女の捕縛。
これだけで数字が取れることは間違いない。
だが、今はそれに加えて少女の痴態をリアルタイムで流しているのだ。
この放送は明日のニュースでも流されることは間違いないだろうが、情報とは生で得てこそ価値がある。
それだけに、覗井は今寝ているであろう市民を不憫に思い、自分の幸運と夜暗に感謝をささげるのだった。
(まあいいさ、いよいよクライマックスだ。エンターテイナーとしては盛り上げていかないとな?)
ニヤリと口元を吊り上げ覗井は怪盗少女へと向き直る。
その視線を受け、少女がビクリと怯えるように身体を振るわせる反応がたまらない。
「アクアメロディちゃん。どうですか今の気分は?」
「……最悪よ」
ぽつりと呟くように返された返事。
少女は当初の勝気な態度こそ崩してはいないものの、精神的にはすでに限界を迎えようとしているようだった。
今まではほぼ無視を決め込んでいたのに憎まれ口とはいえ反応した。
それは少女の精神が追い詰められている何よりの証拠だった。
「アハハ、まあ確かにこんな状態じゃあそうでしょうねぇ。ま、男としては眼福なんですが」
「変態……」
「失礼な。男はみんな変態ですよ? というかむしろこんなものを見せ付けられて反応しないほうが変態ってもんです」
「そんなことっ…」
「おやおや、アクアメロディちゃんは随分と純情なんですねぇ。ひょっとして処女?」
「っ!」
ぷいっ
覗井の下世話な質問に美音は思わず大きく反応して顔をそらしてしまう。
と、一瞬遅れて剥き出しの胸がぷるるっと大きくたわむ。
「うはっ、わかりやすい反応ありがとうございます! そうかー、そうですかー、怪盗アクアメロディは処女だったんですか!」
「だ、黙りなさい!」
「こーんなえっちぃ格好をしてるのに処女とはねぇ…いやはや、人は見かけによらないもんですねぇ、顔見えないけど」
最後に付け足された言葉にくすくすと笑い声があがった。
下手なジョークだが、覗井の声音と大げさな動作がそれを滑稽に見せる。
そして、観衆の興味は露骨な反応を見せた怪盗少女へと注がれていた。
「うーん、そうなると悪いことしちゃいましたね? 嫁入り前の身体をこんな公衆の面前で晒しちゃったわけですし」
「……っ」
「睨まないでくださいよ。まあ素顔はバレてないんだからセーフじゃないですか。
まだ精々僕を含めた男たちのオカズになることが決定したくらいなわけですし」
「なっ…あっ……?」
直接的な表現でこそないものの、自分の今の格好がそういった対象になるという事実を突きつけられ、美音は狼狽する。
男と付き合った経験がない美音ではあるが、男に関して知識がないわけではない。
当然、男の自慰行為についてもそれなりに知識はある。
(そんな、私が…!?)
自分の身体に性欲を向けられるという事実に美音は戦慄した。
アクアメロディとしても、水無月美音としてもそういった視線を投げかけられたことは何度かあった。
腰まわりやふくよかに育った胸などに注がれる男の視線。
勿論、美音はその視線の意味を理解していた。
だが、それはあくまでその場一瞬のことである。
先日の風見にしろ彼が異常状態だったのは明らかであり、そこまで考えが思い至らなかったのだ。
故に、その後、つまりは知らないところで自分が男の想像の中でどう扱われているかというのは思考の範囲外だったのだ。
しかし今この瞬間。
無垢だった少女は現実に男の欲望を突きつけられた。
自分の身体が自分のわからない場所で汚されていることを認識してしまったのである。
「い…いやっ……!」
自覚してしまった事実。
それは美音に混乱と今までにない羞恥心を与える結果となる。
確かに今までも十分恥ずかしかった。
だが、今感じているそれは今までの比ではない。
いわば、自分の内面、水無月美音という人間の全てが人の視線に晒され、記憶されていっているようなそんな感覚だったのだ。
「んん? どうしたんですかそんな急に暴れだして」
「降ろして! 降ろしなさい! このっ……」
ギシリ、ギシギシッ!
美音の身体が右に左にと揺れ動き、少女の身体を支える手錠とロープがギシギシと唸りをあげた。
だが、当然のことながらその戒めはピクリとも解ける様子を見せない。
「んっ……はぁはぁ、くっ……!」
熱っぽい溜息とうめき声が次々と少女の口から漏れてだした。
急な運動によって羞恥と疲労に火照っていた身体が更に熱を上昇させていく。
それによってうっすらだった汗が徐々に玉の形に膨らんでいき、滑らかな乙女の肌をつるりと滑り落ちていった。
(ようやく自分の立場を理解したか。こりゃ生粋の処女だな…くう〜、是非初物は頂きたい!)
アクアメロディの急な抵抗の意図を正確に理解していた覗井はなめるような視線で少女の身体を凝視する。
宙に吊り下げられたまま暴れた身体は不規則に前後左右に押し出されるように揺れている。
それにつられてはだけられた上着の中央では豊かな双乳がぽよんぽよんと弾んでいた。
時折、汗がつつーっとその胸の谷間へと吸い込まれるように落ちていくのもエロティックで見逃せない。
「はぁっ…! はぁっ…! はぁっ…!」
「もう終わりですか? 結構艶かしかったんですが」
「…ふぅ、ふぅ…っ」
「あらら、相当疲れちゃったようですね。なんか足も開きかけてますし」
「はぁ…え……!?」
覗井の言葉に美音の、そしてカメラの目が下へと向けられる。
そこには、相変わらずぴったりと閉じあわされた両足とそこにぎゅっと挟み込まれたミニスカートがあった。
「あ…!」
だが、先程と違い、その両足は僅かながらに開きかけていた。
太ももからかかとまで接着剤でくっつけたかのように閉じあわされていた少女の両足。
それが膝の辺りまで空白を作り出していたのである。
「きゃ…っ!」
慌てて美音は足を再度閉じようとするも上手く足が閉じられない。
しかしそれも当然のことだった。
長時間ピッタリと全力で力を込め、その上で身体を息が切れるまで振り回したのだ。
足に疲労が蓄積してもおかしくはない。
現に、できもの一つない少女の真っ白な美脚は寒さではない震えに襲われて脳からの指令を受け付けない状態だった。
(そんな、足が…動かないっ)
かろうじて膝から上は熱が残っているものの、既に膝より下は感覚がなくなりかけていた。
ぴくぴくと痙攣を繰り返し、ただふらふらと風と衝撃に揺らされるだけ。
(これじゃあ、手錠がはずせても…)
足の状態に美音は焦りを浮かべた。
これでは例え手錠を外しても、素早く逃走をすることができない。
いや、それどころかこれでは着地すら危うい。
そんなことになればあっという間に再度お縄になるだけである。
(どうする…どうすればいいの…?)
ぐるぐると思考が回る。
一番良いのは足の力を抜いて回復を図ることだ。
だが、それはできない相談だった。
今足から力を抜けば太ももに挟んだスカートが解放されてしまう。
そうなれば、必死に守ってきた最後の処女地までを周囲の目に晒すことになりかねない。
(でも、考えている暇はない…!)
既に最後の移動も半分を過ぎてしまった。
このままいけばあと数分で怪盗アクアメロディは仮面を外され、その素顔を晒すことになってしまう。
それだけは、それだけは防がなければならない。
「ぅく……っ」
そんな美音に更なる危機が到来する。
他の事に気をとられて忘れかけていた尿意が下半身に気をやったことで再び襲い掛かってきたのだ。
(あ……ダメっ!)
ビクビクッ!
一際大きい尿意の波が少女の身体を襲う。
だが、身体が大きく震えただけでかろうじて決壊は免れる。
しかしその代償は大きかった。
流石に様子がおかしいと感じ取った覗井がついに美音の尿意に気がついてしまったのである。
「あっれぇ〜? ひょっとして…」
「…?」
「おしっこ、したくなっちゃってます?」
「な、あっ――!?」
ぼん、と美音の顔が仮面の下で爆発するように赤く染まった。
とはいえ、アイマスク型の仮面で顔全体が隠せるはずもなく、赤面は少女を注視していた全ての人間が察することになる。
(ビンゴォ! いやいや、この女エロ神様につかれてるんじゃねえのか?)
ぶんぶんと否定の意を示すべく顔を横に振る少女が目に映るが、それを信じるものは誰もいないだろう。
あまりにもわかりやすいリアクション。
そして、もじもじと擦りあうように動く太ももと左右に揺れる腰が何よりの証拠なのだから。
だが、覗井はあえて少女を信じた。
いや、正確には信じるフリをすることにした。
そちらのほうが少女をいたぶれると判断したからだった。
「ですよね。まさかこんな状況でもよおすなんて」
「ひゃうっ?」
「ありえませんよねぇ」
「ぁ…はっ! や、やめてぇ…」
膝小僧をくすぐるような微妙なタッチで触れる。
それだけで怪盗少女の下半身から力ががくがくと抜けていく。
「おやぁ? やっぱりおしっこがしたいんですか?」
「ち、ちがっ…」
「もしそうなら…わかってますよね? これがテレビに映ってるってこと」
にやあ、と底意地の悪い笑みを浮かべて覗井は美音に囁く。
効果は覿面だった。
美音はさーっと顔を青褪めさせると唇を噛み切らんばかりに噛み締め、足に力を込めていく。
その行動が尿意があるということを宣伝しているようなものだとは気がつかずに。
ごく…
誰かの息を呑む音が響いた。
怪盗少女の素顔や裸が晒されるのとはまた別の興奮が観衆を包み込んでいく。
特に男の期待度は格別だった。
美少女の放尿シーンなどエロビデオでしかお目にかかれるものではない。
それが現実の、それも生で観賞することができるかもしれないのだ。
しかも対象は怪盗アクアメロディという格別の美少女。
それも緊縛に半裸というこの上ないシチュエーションでだ。
(……だめ、だめだめだめだめぇ!!)
が、当の本人である美音にとっては冗談ではない事態である。
散々の羞恥と屈辱を味合わされているというのにこの上小便まで漏らしてしまったらどうなるのか想像さえしたくない。
だが、現実は彼女に非情だった。
徐々に徐々に下半身からは力が失われていき、ゆっくりと足と膀胱は守りを緩めていく。
(絶対…駄目なんだから!)
もはや美音に退路はなかった。
今はかろうじて耐え忍んでいる。
だが、限界はもう間近だった。
このまま座して待っていても崩壊は免れない。
瞬間、覚悟を決めた美音の止まっていた両手に生気が吹き込まれた。
(この手錠を…外しさえ、すれば…!)
足は依然回復の兆しを見せない。
だが、手錠を外してしまいさえすればなんとかなる。
外した後の勝算はないに等しい。
けれども、自分の身を守るためには何もしないわけにはいかなかった。
顔から下が淫靡な視線に晒されている中、唯一注目されていない両手の指が必死に動き回る。
「んふー、どうかな? どうかな?」
「はっ、くっ…ふぅっ!」
だが、そんな少女の必死さなど覗井にはどうでも良かった。
伸ばされた手がすらっとした少女の腹部に当てられ、すりすりと何かを塗りこむように動き回り、美音を更に追い詰めていく。
(頑張るねぇ…つーか根性ありすぎ。頑張ったところで結果は同じなのにな……ん?)
少女に嘲笑の目を向ける覗井。
だが、彼は気がついた。
少女の目がこの期に及んで未だに生きているということに。
(…何かあるのか? この状況を脱出できるような何かが)
夜暗が何もいわないところを見ると、特に問題はなさそうだが万が一にもここでアクアメロディに脱出されたら最悪である。
覗井は少女の支えを探すべく視線を走らせようとし
――そして、次の瞬間、その場に「待て!」という大きな声が響いた。
前回、あと二回で終わるっていってたけど無理です!
今回のを書いてたら久しぶりなせいか量ばっかり詰め込む結果になり、予定の部分まで進まなかった罠www
乙&GJ
いいところできられてしまったw
羞恥系が好きな自分にはたまらない展開
GJ!!とうとう続きキタ――!!
しかもこのどんどんヤバくなるシチュ、ファンとしてはたまらんですよ
救いの手なのか否かまだ分からない謎の声も出てきたし、続きに期待ってトコですな
GJー!正体暴露に失禁の危機!この緊迫感たまんねー!
作者マジお久しぶりでお疲れ様でした!
充電の甲斐はありますな。そして最後の「待て!」は誰なのか?
奴か?まさかまさかの奴なのか?
馬岱?
一夜にして神作品が2つも投下とは
GJ過ぎて仕事が手に付かないぜ
リベンジ編もwktkだが今回の続きもキボンヌな俺はリョナスキー
金持ちが購入して
>>402のような展開になるのを妄想してしまった。
怪盗といったらマトリョーシカだろ・・・
GJ!!
続きも期待してますよぉ
おお、2連続投下と来た!
二人ともGJ!
>>466 くっ…スネークはどこだ!なぜ正体がバレた…
執筆作業は停滞気味。他が忙しいから下手すると投下は年末かな…。
一話から10000字を超えるんだ。すまない。
先に予告しておくと
・男女怪盗の勢力争い が中心
・両者正体は知らないが実はある事情で中の人は知り合い
・男怪盗はハイテク
てか、エロス成分がちと足りないからもしかしたらエロくないスレ行きかも。
>>502 ちょwww
ハイテク女怪盗で書き始めてた俺涙目ww
…まぁ俺のはハイテクっつーか光学迷彩とか魔法レベルの超テクだったがw
無謀にも『凌辱エロエロなのにグッドエンド』を目指していたが………
まぁ最近急に供給増えたしなw
エロつっても♀の書く駄文だしな……大人しくROMに戻るよ><…
それか往生際悪く書き上がってる出だしだけ投下してみるかな?w
>>503 たまたま少しばかりネタがかすったからといって、それを理由に引っ込められると
今後、ちょっとネタが被っただけで、他の人たちも投下もしづらくなっちゃうぜ
そのネタで書いてると宣言しちゃった以上、腹を括って投下するんだ!
「いたぞ!…あそこだ!」
警改人間(警察用改造人間)の一人が指す方向にサーチライトが集まる。
その光に照らされた噴水…天へ溢れる水流の頂きに少女は立っていた。
膝の上まである鎧のような白いブーツ、
中世の貴婦人が着るドレスを超ミニにアレンジしたようなワンピース状の白い衣装、
二の腕まで保護するゴスロリグローブも、小さな羽の付いたリュックもやはり白。
それを彩るアンクレット、ブレスレット、コルセットなどのピンクや金の装飾……
ただ、頭部だけは…所々ウェーブの効いた長い金髪の上に…
ハイテクを思わせるヘッドフォン状のインカムを装備。
そこからヘッドマウントディスプレイと思われる半透明のバイザーが伸びている。
半透明故に幼さの残る端正な顔もかなり遠くからでも瞳まで視認出来る。
その顔が可愛らしくも挑発的に微笑む。それでいてどこか愛らしい…
既に世界中の注目の的である怪盗『Fizz』の可憐な姿。
その怪盗に多数の警改人間達は噴水の周囲を固めるだけ。
そう、常識で考えれは噴水の立ち上る水の上に立つなど無理だから…ではなかった。
どういう理屈か『Fizz』は宙を自在に舞う。飛べるのだ。
だから噴水の上に立つことも不可能ではない。
…警改人間の一人が少女怪盗まで一気に跳躍、肉薄するが…途端に少女は姿を掻き消す。
…視覚や聴覚、臭覚など認識能力を強化された警改人間すら欺く立体映像……
『Fizz』が多用する技の一つ。これまでも何度となく警官達の注意を引き付けきた。
「みろ!…あそこだ!」
別の警官が叫ぶ。その怪盗も実体である保証は無いが…警官達は追うしかない。
先程の跳躍よろしく警改人間は運動能力も強化されている。
その彼らより早い速度で怪盗は疾走するのだ。
…それでも警官も負けてはいない。数で勝る彼らは袋小路に少女を追い込んだ。…が、
「な?……消える?!…やはり虚像か?」
「いや待て!…うわっ!」
屈強な警官が不意に転ぶ。幻影には不可能…実体を持つ怪盗の仕業に間違いない。
…光学迷彩。これも『Fizz』の能力の一つ。虚像と実体…どちらも消えるのだ。
これが捕獲に困難を極める理由の一つでもあるが…
…最大の理由は。
「…警察の皆様、ホントにごめんなさい☆…お仕事、いつもお疲れ様です♪」
街灯の上に立つ怪盗少女はそう言って頭をペコリと下げる。
「それじゃあ…お休みなさい…またね☆」
怪盗の身体がふわりと夜空に浮かぶ。
ふわふわドレスのミニスカートが夜風にめくれるが…
幾重にも重ねられたペチコートが下着の露出を許さない。
タンポポの花のようなお尻をツンと突き出すと…光の矢のように離脱する。
こうなると監視衛星の超探知能力ですら追尾不可能…
今宵も怪盗少女の一人勝ちだが…警官達は全く悔しそうではない。
職務には全身全霊で臨むがその上で逃げられたのだ。恥じることではない。
あの可憐な怪盗を捕えずに済んだ…そんな安堵すら浮かぶ。
『Fizz』の最大の武器は『皆から愛される』…その魅力にあるのかも知れない。
「……急がなくっちゃ!……今日のは生放送だから…スタジオで速報やるかも……っ」
夜空を翔ける怪盗少女は独り言を囁きながら光学迷彩全開でTV局へ突っ込む。
『桃木 志由様』と書かれた控室まで駆け抜けると装備を慌ただしく脱いでいく。
…ブーツはヒールだけではなく中身まで上げ底…シークレットシューズだった。
標準サイズに見えたバストはブラを外すと…少女特有の初々しい膨らみ…
ゴスロリグローブも生地が厚く紅葉のような小さな手を大きく見せていた。
金髪のウィッグを取りインカムを外すと髪は美しい黒に…少々長いめのおかっぱに……
そう…特定の層から圧倒的指示を受けるロリ系アイドル…
彼女…『桃木 志由』こそが『Fizz』だったのだ。
控室にはフリルの可愛いショーツだけの志由以外誰もいない。
それでも少女は独り言のように問う。
「服はどこ?…どんな衣装?」
その言葉が終わる前にスゥっと可愛い衣装の少女が現れて指で示す。
「こんな衣装でそこにある。急いで!…本番まであと5分!」
志由は双子だった?!…その場に誰か居たならそう思っただろう。
声も姿もそっくりの志由が志由に向かって言ったのだ。そして半裸のほうの志由が謝る。
「ごめんね、すぐ着替えるからデコイも楽屋に戻して…」
言いながら可愛いミニドレスを着ていく志由に既にそれを着ている志由が消えながら…
「てゆか間に合わないからトイレで交替ね…服を投影すれば余裕なのに…」
姿が消えると声も志由のものではなくなる。同じ年頃の少女の声だが…
「だから…裸で歩けるわけないでしょ!…立体映像は触れないんだから……///」
見た目は着衣でも志由本人の皮膚感覚は裸…。恥ずかしいに決まっている。
「その『触られたらバレる』ホログラムに身代わりさせてるのは誰よ?」
言い返す声の発信源は…鏡の前に置かれたクマのぬいぐるみ……
「仕方ないでしょ!…急に仕事入ったんだもん!
あとお願い、…いつもごめんね、ピーチ♪」
ピーチと呼ばれたクマのぬいぐるみは仕草で溜め息を表現して駆け足の志由を見送る。
………
トコトコと歩き志由が散らかしたフィズの衣装を片付けるクマのぬいぐるみ…
これこそが普通の少女である志由が怪盗と成れる理由にして唯一の味方だった。
あらゆる電子機器をその管理、支配下に置ける超テクノロジーの結晶。
『闇の世界』…その異常な科学力の産物だ。
現実の…一般の世界の裏で全てを牛耳る彼ら。だが志由にとっては両親の仇敵……
志由は彼ら『BARTENDERS』の悪事を白日の元に曝す為に怪盗となったのだ。
形見である超テクの塊、ピーチを公開する手段もある。
だが、巨悪はあらゆる手段…マスコミによる情報操作でそれを封殺してくるだろう。
一介の少女にそれを防ぐことは出来ない。
だから逆に情報操作しようもない派手な事件を起こす。
…彼らの武器であるマスコミを利用して自らを世間に注目させる。
こんな超技術が存在することを世に知らしめる。
自分の身をピーチで守りつつ戦う唯一の手段…それが『怪盗』だったのだ。
(でも……危険すぎる……)
クマのぬいぐるみから立体映像が浮かぶ。…ピーチと呼ばれる超AIの本来の姿……
身長は志由と同じくらいながら…シルエットは大人の女性そのもの。
巨乳とは言えないが形の整った双乳、くびれたウエストに桃のような成熟したヒップ…
羽根こそないが『妖精』と言う形容が1番しっくり来るだろう。
全体に大きくウェーブのかかったピンクの長髪から覗く美しい顔に憂いが浮かぶ。
…『Fizz』の正体が敵にバレた瞬間に敗北は必至。
怪盗としての特性上、敵はいくらでも罠は仕掛けられる。
『Fizz』が世に出て三ヶ月……これまでは『敵』の気配を感じなかったが……
自分達だけの特権である超技術を遊びのように晒されて黙っている訳がない。
(これまで動きが無かったのは必勝を覆さないため……)
超AIは思う。いずれ来る『組織』の者との戦いは厳しいものとなるだろう。
(………それでも………っ)
志由を護りたい。美しい電子の天使は決意を眼差しに込める。
その想いが試される時が間近に迫っていることまでは……
流石の超AIにも予測不可能だった…………。
507 :
503:2007/11/20(火) 00:48:14 ID:1p3eopyp
>>504 一理あるので勢いに任せ冒頭部のみ投下……m(__)m
…改行用目印…削除し損ねてるし……orz
うわ、なんというか…少女漫画系のノリてんこ盛りの少女怪盗物のお手本みたいな設定のお話だな!
超科学関連とかで色々ギミックが散りばめられていて純粋にエロ抜きで話の続きが読みたくなったよ
良いね…GJだった!
触りだけでも投下という事は今後も期待できるのか
GJな流れが止まらないぜ
個人的にはバッドエンドが好きだけどそれは多分比較的少数派w
凌辱エロエロ突入にも期待してますぜ
>>502氏も本職その他優先で余裕のある時で結構ですので気長に投下待ち
510 :
AM:2007/11/20(火) 08:39:43 ID:+Gq9ccJI
GJ!
少女漫画っぽくもエロを期待できる期待に胸膨らむ出だしですねー
色々なシチュができそうな設定だし、続きが楽しみです。
ここ数ヶ月オレンジの方以外のお仲間がいなかったので今の流れは嬉しい限りです。
あ、ちなみにアクアメロディの人です。
完結が近く、新作の予定もあるためコテハンをつけることにしました。
wktk
全てのジュエルが揃うトゥルーエンドと
陵辱の限りを尽くされてしまうバッドエンドの分岐SSが読みたい俺がいる・・・
512 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 15:22:38 ID:pxiL5P5n
>>510 な、なぬー!?完結間近に新作ですとー!
楽しみに待ってます!
でもこれから年末にかけて職場の空気とかピリピリするし、気候も寒さを増すし身体には気をつけて欲しいな
精神的に疲れてやる気が出ない時って大抵肉体的にも疲労が溜まってる時なんで無理しないようにな
って家族か俺はwwww
513 :
503:2007/11/21(水) 00:18:08 ID:8cGQAM9y
>>508-510 d、少女マンガw…素直に中二設定と言っていただいてもいいですよw
全体的な構想自体はある程度出来ているので…続きは近日中に……
ファーストエピソードは少年マンガ的(性的な意味とは別で)になる予定w
最後まで続けられるかは謎ですが…グッドエンド=ハッピーエンドではないので……
バッドエンド派の御方にも楽しんでいただけるよう頑張ります。
追伸:AM様、いつも楽しませていただいてます(>_<)
続きも新作もwktkです
514 :
AM:2007/11/21(水) 09:21:42 ID:uTQ3sbyk
スレの活性化についカッとなって続きを書いた。
予定にない展開を投入しまくってるせいで書けば書くほど完結が遠のいているが後悔はしていない。
というわけで今夜に投下予告をしときます、多分零時前後のはず。
>>503の人も
>>502の人も頑張ってください、楽しみにしてまっす!
前回があの終わり方で、期待しない方がおかしいと言うものだ。
……ダンボール
続きキター
完結が遠のいているのは読み手としては嬉しかったり
楽しみに待ってます
おおー投下予告とはいかにも怪盗物の作者っぽいじゃん
俺らのGJ!見事に奪っていけるか勝負だ!
「――待てっ!!」
陰の熱気に満ちた喧騒の空気に一筋の鋭い音が響く。
場をシンと静ませるその声に
息を荒げて目を広げていた男。
軽蔑の目を向けていた女。
怪盗少女に向いていたカメラ。
少女の白絹のような肌を蹂躙していた覗井。
笑みを浮かべて状況を楽しんでいた夜暗。
そして、あとほんの一捻りで手錠を外すところまできていた美音。
その場にいた全ての人間がその声の発生源へと目を向けた。
「な、なんだ? まさか…」
覗井の口からあからさまな動揺の声が発せられた。
彼だけではない。
野次馬たちも皆ざわめきを起こし始めていた。
唯一、動きのない夜暗にしろ視線は少女から外れ、声の主へと向いている。
美音も例外ではなく、思わず手を止めて視線を向けてしまっていた。
「どけ!」
声を上げたのは若い男だった。
動揺収まらない野次馬と警官を押しのけて道路に出てくるその男の顔は美音からは見えない。
単なる目立ちたがり屋なのか、それとも正義感に溢れるバカなのか…
いずれにせよ、男は場の注目を一身に集めている中、姿を現した。
「あの…」
真っ直ぐに近づいてくる男に覗井は果敢にも声をかけた。
にこやかに応対しているようだが、その実目は決して笑っていない。
ここまできて番組をぶち壊されてはたまらない。
覗井は、レポーターとしての矜持、そして男としての欲望のために一歩も通さないとばかりに進行方向に立ちふさがる。
「…ひっ!?」
だが、その勇敢さも男の一睨みの前では何の役にも立たなかった。
一歩も引かぬと踏みしめられていたはずの足は男の踏み込みと共に即座に引かれ、あっさりと道を譲るように後ずさってしまう。
覗井の弱腰に少なからぬブーイングが飛ぶ。
(な、なんだアイツ…)
覗井は呆然と男の背を見送りながらぶるりと震えた。
彼とて百戦錬磨のレポーターである。
そんじょそこらのヤクザの眼光にすら立ち向かえるだけの胆力はあった。
しかし、そんな覗井ですら男の前では足を引くことしかできなかった。
理由は男の目だった。
前髪の間からチラリと見えた眼光、それは覗井が今まで見たことがない不気味な光を放っていたのだ。
「さ、さあ突然現れた謎の男! 彼は一体…!?」
恐怖と動揺に声を震わせつつもプロとして覗井はカメラの前に立つ。
しかし心の中は予定にはないハプニングに乱れに乱れていた。
チラ、と視線を夜暗へと向ける。
だが彼は黙して動かない。
少なくとも目に動揺の色は見えないが、その心中は当然覗井には計り知ることができないため、不安は高まる一方だった。
(だ、大丈夫なのか旦那…?)
覗井の心配を他所に、男は更に歩を進めていた。
勿論、その足どりは囚われの怪盗少女の元へとはっきりと向かっている。
(あ……!)
ドクンッ!
期待と希望に美音の胸の鼓動が高く跳ね上がる。
近づいてくる男は顔を伏せているために距離が近くなってもその顔を確認することはできなかった。
だが、その足は一歩一歩確実に自分の元へと向かっている。
ここまでくればもはや疑いようがない。
彼は義憤を感じて自分を助けに来てくれたのだ。
(はぁぅっ…! よ、よかった…こんな人もいてくれ…たっ…)
振動と寒さ、そして尿意への我慢でふるふると揺れる胸の奥で美音は暖かいものを感じていた。
一時は絶望を感じていたことが嘘の様だった。
怪盗という裏稼業こなしていれば当然人間の闇を見ることは多い。
実際、今まで見てきた富豪は皆欲の権化ともいえる最低の人間ばかりだった。
目の前にいる覗井や夜暗もそうだ。
だが、根がお人よしの美音にとって彼らはあくまで例外である。
彼ら以外の大半の人間は皆善良な心を持っているはずなのだ。
しかしそんな希望はこうして晒し者にされた事によって粉々に打ち砕かれた。
色欲と好奇心にまみれた目で自分を凝視し、助けようともしてくれない市民たち。
それでも、その中にはやはりこんな善良な正義の人がいたのだ。
美音は近寄ってくる男に尊敬の瞳を向け、感動に打ち震えた。
「アイツ勇気あるなぁ」
「ああ、よかった、これで終わる…」
「余計なことを…」
「空気読めよ」
が、そんな美音を他所に野次馬たちの反応は様々だった。
ある者は男の勇気を称え、ある者は少女怪盗陵辱の終焉に安堵する。
ある者はちっと舌打ちをし、またある者は無念の溜息を吐く。
誰もに共通しているのはこのゲームの終幕の予感だった。
「……」
男は全く周囲の声を気にしていないのか、無言で歩いていた。
だが、その足も止まる。
男はちょうど美音と夜暗の中間に立つ形で夜暗へと視線を向けた。
ゴゥンッ…
護送クレーン車が止まり、夜暗と男が見詰め合う。
そこは奇しくも中央通りを抜けた場所だった。
「確認しますが、あなたは…」
問いかける夜暗に男は無言を貫き通す。
眉をひそめる夜暗を見下ろす形になっている美音は彼の敗北を確信した。
既にクレーン車は規定の位置を越えてはいるものの、男が声をかけたのはその前だ。
つまり、ルールに則るのならば、夜暗は当初の宣言通りこれ以上アクアメロディの仮面に手出しはできない。
勿論、それはあくまでこの場での話であり、護送先では別かもしれないがそれは構わない。
この場で正体を守ることができさえすればこの後の展開はぐっと良くなる。
地面に降りることさえできれば可能性はきっとあるはずなのだから。
「アクアメロディ…」
男は夜暗を無視する形で怪盗少女の下へと歩を向ける。
顔は依然伏せられたままなのでその表情を窺い知ることはできない。
(な、なに…?)
美音は迫りくる尿意に耐えるため足をくねくねと交互にすりあわせつつ男を見下ろす。
ここにきて美音は男の異常に気がついた。
どうにも様子がおかしい。
(この感じ…どこかで…)
美音の胸に尿意とは別の焦燥が浮かび始める。
思えば初めからおかしい。
助けてくれるならゲームの開始の段階で助けてくれればいい。
それに、これはルール上夜暗に一声かけるだけですむことなのだ。
わざわざ自分の下へとやってくる必要はない。
ざわっ…
野次馬も事態の変化に気がついたのか再びざわつき始める。
その時だった。
男がゆっくりと顔をあげ、その顔を衆目に見せ付けた。
「なっ……そんな!」
怪盗少女の引きつったような声が響いた。
ぼさぼさに乱れた前髪の間から現れた顔は、厳重に縛って物置に監禁したはずの塔亜風見のものだったのだ。
「女…オンナァ! アクア…メロディー!」
「きゃあああっ!?」
その場にいた人間たちが事態を把握する間もなく、風見は吊り下げられた怪盗少女へと飛び掛る。
ギシギシッ!
ロープが追加された成人男性分の重量に軋み、悲鳴をあげる。
「なっ、何、うっ!?」
「な、なんということでしょう!? 怪盗少女を助けんと現れたはずの男がアクアメロディに飛び掛った!?」
どんでん返しの展開に、喜声が多分に入り混じった実況をテレビカメラへと向ける覗井。
しかし美音はそれどころではない。
風見の登場といういきなりのショックを消化する間もなく、飛び掛られるなど対処の仕様がない。
「あぐっ!? やぁ、触らないでっ!」
今までの中で一番大きく、怪盗少女の悲鳴があがった。
風見は跳躍すると美音の腰の辺りを両腕で抱擁するように抱きついてきた。
しかもそれだけで風見の侵攻は止まらない。
左手で腰にしがみついたまま右手を上に伸ばし、少女の身体を登ろうとし始めたのだ。
「ちょっ…やめっ…! 痛いっ! うぅっ!」
痛みに顔をしかめる美音。
人二人分の重量が両手首に集中しているのだ。
たとえ手錠が手首を包むようにつけられている特製のものだとはいえ、痛みを感じないはずがない。
それに加え、腰を強くつかまれたことでこれまでにない尿意の衝動が襲い掛かってきていた。
びりびりっと爪先から脳まで電気が走るような感覚が放尿を耐える少女を崩壊へと導いていく。
「あっ…はっ……ん!」
あまりの衝撃に思わず下半身の力が緩んでしまう。
じわ…
僅かにスカートににじむ暖かな液体の感覚を感じた美音は痛みに耐えつつ口を食いしばり股間へと力を込めた。
そのおかげか、かろうじて堤防の決壊は免れる。
状況はもはや一刻の猶予もなかった。
スカートを挟み込んでいたおかげで、幸いにも僅かに漏れた小水はスカートの布地に吸収されたため外部からそれを認識されることはない。
しかし、一度緩んだ出口は既にいつ全開してもおかしくはなかった。
美音は股に力を込めつつも、風見を振り落とすべく必死に身体をよじり抵抗する。
「は、離れて!」
「ま、まどろっこしいことし、しやがって…こんなものはささっと…取っちまえばいいんだよぉ!!」
だが、美音に待つ運命は更なる試練を彼女へと与えた。
カメラのマイクが拾った風見の声。
その内容の意味するところが、彼の目的がなんなのか、その場の人間全てにわかってしまったのだ。
「ま、まさか…!?」
「オラ、見せちまえよ! その可愛いツラをよ!」
「いっ、いや! やめて、離れてぇっ!」
哀願とも取れる悲鳴をあげ、死に物狂いの抵抗を開始する美音。
だが、伸ばされた風見の右手がゆっくりと美音の無防備な仮面へと伸ばされていく。
「へへへ…もうちょっ……とぉ!?」
ずるっ!!
伸ばされていた手がずるりと滑り落ちるように降下した。
風見の身体の重みに耐え切れず、左手につかまれていたアクアメロディのミニスカートがずり下がっていったのである。
「ひゃあんっ!」
スカートが下ろされる際に、ヒップをつるりと撫で下ろされた美音が悲鳴をあげる。
だが、スカートも風見も地面に落下しきっていなかった。
スカートの前面が股に挟み込まれていたのと、落下と同時に風見が咄嗟に右手で肩をつかんでいたからだった。
「惜しい! …じゃなく、さあアクアメロディ大ぴーんち!!」
覗井の無責任な実況が響く中、美音は完全にギリギリの格好に追い込まれていた。
前が全開の上着はもとより、素顔を守る仮面は緩み、下着は上下共に消失。
一番大切な部分こそかろうじて守ってはいるものの、後ろはずり降ろされ、生尻が完全に露出してしまった。
前は足を閉じ込むことで防御しているが、力が抜けかけ、その上風見につかまれている状態では安心などとてもできない。
更に恥ずかしいことに、ちょうど風見の顔が少女の胸の位置にあった。
風見は美音の身体にへばりつくようにだきついているため、当然顔も肌と密着。
つまり、胸の谷間に顔がうずめられてしまっていたのだ。
(き、気持ち悪いっ…)
美音は泣き出したくなる衝動を押さえ込んで必死に考えをめぐらせる。
泣いても事態は好転しない。
それどころか、下にいる下劣な男たちを喜ばせるだけだ。
反抗心と素顔を守るという二つの理由で美音は現実と向かい合い、崩れ落ちそうになる理性をなんとか支えていた。
「うへへ…」
しかしそんな健気な努力も迫り来る魔の手には何の意味も持たなかった。
うすら寒い笑いを表情に浮かべる風見の手が再度怪盗少女の顔へと伸びる。
既に仮面は二度の開封でかなり緩んでいる。
男の手で引っ張られれば簡単に取れさってしまうだろう。
ぴと。
そして男の手がアクアメロディの最後の砦に触れた瞬間
「――ダメェッ!!」
美音は考えるよりも先に身体を動かしていた。
「ガッ!?」
ゴッ!
身の危険から反射的に動いた右の膝が的確に風見の顎を打ちぬいた。
反撃が来るなど欠片も想定していなかったのか、男は呆気なく白目をむいて崩れ落ちる。
しかし
ぷちっ。
ただの偶然か、それとも最後の抵抗だったのか。
ウエストにピッタリとスカートを張り付かせていた留め具が風見の手によって引きちぎられていた。
支えを失ったことによってぺろりとおへその辺りからスカートがまくれ下がっていく。
「だ、だめっ!!」
それを視認した美音は咄嗟に肌の露出を防ぐ行為にでた。
すなわち、大きく足を開いてスカートの落下を防ぎにかかったのである。
しかし、この判断は女の子として当然だったとはいえ、この状況では最悪の判断だったと美音は直後に思い知らされる。
「あっ…!?」
ミニスカートは既に風見の手によって後ろ部分はずり下がっていた。
しかも美音の足は膝蹴りで一時的に開脚され、挟んでいた部分も開放されてしまった。
この状況で止め具が外れれば、当然のごとくスカートは足元へと落下する。
故に美音が取った判断は基本的には間違いではなかった。
足を開けば、両足の付け根の外側部分でスカートの落下を食い止めることができるのだから。
「――っ!?」
が、美音は忘れていた。
今彼女を襲っている恥辱は肌の露出だけではない。
それ以外にも、彼女には今にも扉をこじ開けんと暴れまわる排泄液――尿意の存在もあったのだ。
そんな中、足を思い切り開いてしまっては、漏らしたいですといっているようなものだった。
「ん〜〜〜〜〜っ!」
首をぶんぶんと振り、なんとか美音は気をそらそうと努力する。
開かれた足はぷるぷると震え、閉じたい閉じたいと訴えているようにも見えた。
だが、それはできない相談だった。
尿意を我慢するなら足を閉じたほうがいい。
けれど、そうすればスカートが身体から離れてしまう。
股間を衆目に晒すか、放尿を皆に見せ付けるか。
美音は選べるはずのない二択を突きつけられてしまったのである。
「やべえ、エロすぎだろコレ…」
そんな苦悩の少女を凝視する覗井の目は欲望に爛々と輝いていた。
今の美音は半裸でM字気味に開脚し、顔を真っ赤にして尿意に耐えているという図だった。
足どころか身体全体が我慢に小刻みに震え、顔は嫌々と振られている。
そして、滑り落ちかけているスカートからはもう股間が見える寸前。
これで股間を熱くさせない男がいないはずがない。
「はっ…ふぅっ…くぅっ…いっ…!」
時間にして十秒。
風見が地面に叩きつけられてからそれだけの時間しか経っていない。
だが限界をとっくの昔に過ぎ、気力だけで耐えていた美音にとってその十秒は永遠にも等しい時間だった。
ゆっくりとあげられていた膝が降り、続いて太ももが閉じていくのを止められない。
(だめっ…閉じちゃ…スカート、落ちちゃう…)
自分の身体を叱咤するも、もう言うことを聞いてくれなかった。
足が閉じるのと連動するようにするするとスカートが滑り落ち、徐々に隠されていた恥丘が見え隠れし始める。
一か八か落下するスカートを足で挟み込む、という案も残る力では実行できそうにもない。
後はもう、破滅の瞬間を待つばかりだった。
そして。
その場にいた全ての男が待ち望んでいた瞬間がついに訪れた。
冷たい風がひゅうっと通り魔のように少女の股間を通り過ぎたその瞬間、美音はついに限界を迎えた。
「あっあっ! だめ、だめぇっ! いやぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!」
ぴゅっぴゅっ――ぷしゃああああ!
恥丘を撫でられるような風の感触に、張り詰めていた糸が断ち切られる。
くたんと力なく閉じられた足をするすると滑り落ちるスカート。
それに少し遅れ、初めはちょろちょろと、後は大洪水となって怪盗少女の股間から黄金色の小便があふれ出す。
「だめっ! いやっ! 見ちゃだめ! 見ないでぇっ!!」
美音は蒼白になっておしっこをとめようとするも、一度崩壊した堤防は元に戻らない。
衆人環視の中、シティのアイドルと称された少女は惨めにも放尿シーンを晒し続ける。
「げ、へへっ…」
重力に従い、乙女の聖水が少女の真下で大の字に倒れている風見の身体にびちゃびちゃと降り注ぐ。
気を失い、排泄物をかけられるという屈辱を味わっているはずの風見はただ壊れたように笑い続けていた。
「……ああっ…うぅ………あふっ、ふあっ」
びくっびくっ!
数十秒後、大きな痙攣と共に美音は小便を止めた。
その顔は排泄物の放出という快感に染められた恍惚の表情に染まっている。
だが、それは長くは続かない。
今自分が何をしでかしたのか、そして今どういう状態なのかを認識した美音ははっと我に返った。
「あ…あ…っ」
じわじわと、だが確実に身体の奥から死にたくなるような羞恥心が湧き上がってくる。
地面に広がる自分の膀胱から漏れ出た小水の水溜り。
そして足にかろうじて引っかかっているぐしょ濡れのミニスカート。
その二つが目に入った瞬間、美音はもはや悲鳴すらあげることができなかった。
できたことといえば、目を閉じ、外界の情報を遮断することだけ。
それだけが、人間としての尊厳すら失った哀れな怪盗少女にできる唯一の抵抗だった。
だが、美音の恥辱はまだ終わってはいない。
むしろこれから本番なのだ。
彼女の最後の拠り所であるアクアメロディの仮面。
それが剥がされる時がついに訪れようとしていたのだ。
527 :
AM:2007/11/22(木) 00:54:11 ID:B2YXIMjn
初期のコンパクトな展開はどこへいったんだろう、と書いていて自問します。
次が最終回です、きっと、多分、そうだといいな。
ふざけるなっ
GJ
これで安心して眠れます。
相変わらずのGJな展開乙です
正体ばれたら人生オワタ感があるので頑張って脱出して欲しいところですが
最終回wktkしながら待ってます
むしろ、オワタ展開希望
グッドエンドで住人の心を盗んでおきつつ
その後途中で分岐した人生オワタルートをって流れが大好きだぜ
てか次で終わりはテラセツナス
つまり残り一回の投下で正体バレと肉体的陵辱がなされると?
個人的には肉体的陵辱を多くしてほしいです
きっと何か身に着けるものが欲しいだろうから
リモコンローター付きのブラとパンツを履かせて強制的に逝かせ続けて
気を狂わせて欲しです
落ち着け皆
希望や予測は作者の人を困らせるだけだ、それがラストなら尚更
ネット上にある羞恥系小説のほとんどは本番がないよ
陵辱希望の人はあまり過度な期待を抱かないほうがいいと思う
>>281でアクアメロディの人もそんな感じのことを言ってるし
本当だ、ちょっと残念。
設定自体は物凄くツボにはまってるから誰か書いて欲しいな・・・
できれば
>>402なのがいいw
>>537 大悪司にでてくるマトリョーシカがそんな感じだぞ
脇役だから描写少ないけど、捕まってソープ行き
539 :
AM:2007/11/22(木) 21:55:12 ID:WX1q0N4/
最終回が書きあがったので0時前後から投下開始します。
実は既に心は新作に向かっている罠。
やっぱ一本にひたすら集中するのはつらい…
,_ ::| wktk wktk∧_∧ /
./|| | ∧_∧ __( ゚∀゚ )< わはは、wktkwktk
/::::::|| |( ゚∀゚ ) // /|∪ ) \
|::::::::::|| | |つ ./ ̄| ̄ ̄| |(_)_)
|::::::::::|| | (_)| ̄ ̄|__|/|
, .|::::::::::|| | |__|__|/ ∧_∧
. /l| .|::::::::::||/ wktk __ ( ゚∀゚_)_wktk
∠,∧l| .|:/´/ .∧_∧ ///| ( つ|\\\
|゚∀゚ )アビー .|/ ( ゚∀゚ ) | ̄ ̄| | (__ノヽ\| ̄ ̄|
|'A),と) / O/とヽ| |__|/
>>538 検索してみたが、キャラが多すぎてわからんw
どんなキャラ?
「な、なんと申しますか……あまりにショッキングな事態に言葉がありません」
沈痛そうな声音で覗井はカメラに向かう。
彼の後ろでは少女の小水まみれになった風見が警官たちによって片付けられていた。
正直、対応が遅すぎるのだがそれを口に出すことはしない。
そのおかげでいい映像が撮れたわけなのだし、覗井からすれば文句などない。
(しかし俺にくらいは言っておいて欲しかったぜ夜暗のダンナよ…)
全てを手のひらの上で操っていたであろう夜暗に向けて覗井は愚痴を吐く。
咄嗟に対応ができたからよかったものの、思わぬ展開に危うくついていけないところだった。
まあ、知らなかっただけにその衝撃と興奮もひとしおだったわけだが。
(さて、いよいよクライマックスだ。しっかり撮れよ!)
画面から身を引いた覗井は視線でカメラマンに合図を送る。
カメラマンは親指をたて、「任せて下さい」のサインを作るとそのファインダーを上へと上げた。
ぽたり、ぽたり。
最初に捕らえた映像は滴り落ちる怪盗少女の小水の残照だった。
太ももからつつーと流れ落ち、肌から離れて地面へと落下するその水滴はまるで少女の没落を示しているようだ。
更にカメラの角度があがる。
映ったのは靴すら脱がされた生足と、その先っぽにかろうじて引っかかっているミニスカートだった。
つい先程まで持ち主の一番大事な場所を守っていたはずのそれは無残にも主人の汚物で汚れていた。
ひらひらと風に揺らされ、今にも地面に落下しそうだ。
ぐぐっ…
なおもカメラは角度を持ち上げていく。
膝、太ももと徐々に怪盗少女の下半身の全体が画面に映し出されていく。
そして、カメラはついにアクアメロディの股間を捉えた。
おおっ…
観衆が一人の少女のクレヴァスに釘付けになった。
うっすらと、それでいてしっかりとその存在が確認できる黒い茂みの下に少女の恥丘がある。
そこは少女を証明するように頑なにピッタリと閉じていた。
だが、寒空の外気に晒されるのは流石につらいのか、風が吹くたびにピクッピクッとわなないているのが画面越しにも判別できる。
あるいは、その部分は風だけではなく人々の視線を感じ取って恥ずかしがっているのかもしれない。
時折、足が痒いのか、それとも露になった股間を晒すのが恥ずかしいのか、怪盗少女の足がくなくなと力なく交差される。
当然その程度の抵抗では股間を隠すことなどできず、怪盗アクアメロディはついに観衆の前に全裸を曝け出してしまったのだった。
(もう、死んでしまいたい…)
流石の美音も一般市民の前で放尿という事態に精神が萎えかかっていた。
眼を閉じ、視覚を封じたことによって自分の恥ずかしい格好や人々の視線を見ることはない。
だが、その分鋭敏になった残りの五感は容赦なく美音に恥辱を強要させる。
(んっ…)
足に飛び散ったおしっこがむず痒さを伝え、痒みを引き起こしていた。
しかし手を使えない今、それを解消するすべはない。
精々が足を交差させて太ももを擦れあわせることで誤魔化しをするくらいだった。
そして爪先にかかるスカートの重みと直接股間を打つ風の感触が下半身に何もないという現実を突きつけてくる。
風が陰毛を揺らし、乙女のワレメを撫でていくのがはっきりとわかった。
(私のあそこ…見られてる。恥ずかしい…!)
例え眼を閉じても耳に入ってくる音は止められない。
覗井を筆頭とした男たちの自分の声が次々に耳に届く。
それが自分の秘所を見た感想だと思うと、情けなくて恥ずかしくて悔しくてたまらない。
それでも、美音は泣かなかった。
泣かないことが、怪盗アクアメロディとしてのせめてもの誇りであった。
(え――)
だが、次の瞬間。
そんな美音に絶望的な情報が続けざまに二つ飛び込んできた。
一つは手につかんでいたはずの針金の喪失だった。
何度手を握っても、何度グローブをまさぐっても針金は出てこない。
ためしに手錠を開くべく力を込めてみるが、戒めは最初と同じくビクともしなかった。
(まさか、あの時…!?)
心当たりはあった。
風見に飛びつかれ、手首に負担がかかっていたあの時だ。
意識してはいなかったが、痛みに耐えかね手を開いていてもおかしくはない。
(そんな……っ)
これによって美音に打つ手はなくなった。
もはや自力でこの状況をどうにかすることは不可能だった。
そして、ついにその時はやってきた。
「さて、残念ですが先程の男がただの暴漢であった以上。ゲームは終了ということになりますね」
残酷な、もっとも聞きたくなかった言葉が夜暗の口から発せられた。
美音は思わず閉じた眼を開いて夜暗を凝視する。
こちらを見つめるその瞳には明らかな愉悦が浮かんでいた。
そして、ようやく気がついた。
全てはこの男によって操られ、自分はただマリオネットのように踊らされていたのだと。
「あ…あ…」
身体に寒さとは違う震えが走った。
それは恐怖だった。
認めたくなかった、考えたくなかった現実が目の前に迫っている。
怪盗アクアメロディとしての象徴にして自分の最後の拠り所。
自分が水無月美音であることを認識しない、されないために何よりも必要な着衣。
顔を覆う仮面が剥がされるという裸を晒すことをも凌ぐ一番の禁忌が今訪れようとしている。
「いっ…いや…!」
恐怖にくしゃりと歪んだ怪盗少女の顔がカメラを通して観衆へと晒される。
裸の美少女が恐怖に打ち震えるその姿は背徳的な快感を見るものに与えた。
それだけではない。
あそこまでに嫌がる少女の素顔というのはどんなものなのだろうか?
知りたい、見たい。
そういった欲求がその場にいる全ての人間に高まりつつあったのだ。
「ひっ…」
美音は今自分が全裸であるにも関わらず、顔だけを隠したい気分でいっぱいだった。
まだ仮面はついているというのに、人々の視線に耐えられない。
自分の顔に視線が集まっているのがわかる。
その素顔を見せろという無言の要求が伝わってくる。
「おお、いよいよですね!」
覗井の興奮した声も美音には雑音に過ぎなかった。
美音の五感は全て夜暗の挙動に集中していた。
ぐ、と夜暗の指に力が込められる。
美音の心臓はもはや爆発寸前だった。
「――っ!!」
カチリ。
その瞬間、確かに美音はスイッチが押されるのを見た。
それと同時に絶望の手が背後で動き出すのを感じる。
「い、いやっ! 絶対いやっ!」
もう恥も外聞もない。
美音はまるで幼子のようにいやいやと駄々をこねるように頭を振って抵抗を試みる。
だが、機械で作られている手は無慈悲で正確だった。
高速で揺れ動く仮面の結び目をマジックハンドは容赦なく掴み取った。
「ひぃっ」
裏返った声をあげながら美音はピタリとその動きを止めた。
つかまれた以上、もう動けない。
つまり、抵抗すらもう行うことはできない。
「お願い…やめて…やめて、ください」
ぽろぽろと仮面を伝ってついに涙がこぼれた。
怪盗アクアメロディとして頑張ってきた誇りが、ついに崩れ去ったのだ。
しゅるる…
だが、機械の手が哀願を受け付けるはずがない。
止まるとしたら夜暗がスイッチを切ることだが、それもありえない。
徐々に、だが確実に仮面の結び目がほどけていく。
「やめて…やめて…お願いだから……!?」
しゅるっ…
はらはらと涙が零れ落ちていた美音の瞳が大きく見開かれた。
ついに仮面の結びがほどけきってしまったのだ。
「いやっ…だめっ…だめっ…!」
美音は顎を上げて上を向くような体勢をとっていたため、結びがほどけても仮面はまだ顔に残ったままだった。
しかし、無慈悲な手は結びの紐を握ったまま後ろへと下がって行く。
ずっ…ずっ…
正義の怪盗として、シティに祝福されていた怪盗少女アクアメロディ。
その仮面がゆっくりとその素顔から離れていく。
「も、もうちょっとだ…」
「ついにアクアメロディの正体がわかるぞ」
「た、たまらねえ…」
「どんな顔をしてるんだ?」
市民たちは瞬きをも忘れ、画面に見入っていた。
彼らに美音への同情や気遣いなどは既に存在していなかった。
彼らの興味は仮面の下の素顔、その一点に絞られていたのだから。
はらっ…
そして、ついに仮面が少女の顔から離れた。
瞬間、ただのゴミと化した仮面は風にさらわれて空へと舞い上がる。
「いやあーっ!!!」
少女の痛切な悲鳴が響き渡る。
だが、それに構うものはいない。
カメラがついにさらけ出されたその素顔を捉えようとその魔の手を伸ばす。
「やめてぇ! 撮らないでぇっ! 見ないで! お願いだからぁ!」
ボロボロと涙をこぼしながら美音は狂わんばかりに泣き叫び、俯く。
それによって風でたれた前髪がかろうじてその素顔を覆い隠していた。
しかしそんなものは気休めにしかならない。
さらさらと揺れる髪の隙間からチラリチラリと美音の素顔が見え隠れしていた。
「おい、何をやってる! ちゃんと素顔を撮れ!」
ハッキリと映らない素顔に覗井は怒声を発する。
カメラマンもなんとか上手く映そうと四苦八苦するが、美音は俯いているためなかなか素顔を捉えることができない。
(ちっ、無駄な抵抗を…まあ、時間の問題か。それにしても、予想通り美人じゃねえか…)
カメラは無理でも、至近距離にいる覗井ははっきりと美音の素顔を見ることができていた。
見たことがない顔ではあったが、極上の美少女であることは間違いない。
身体も抜群のスタイルだし、さぞ楽しみ甲斐があるだろう。
夜暗との契約で、少女の身体を味わうことが確定している覗井は先の未来を想像してだらしなく顔を緩ませていた。
(お願い、見ないで、気がつかないで! 気がつかれたら、私は…!)
前髪があってもわかる人には自分が水無月美音であることがわかってしまうかもしれない。
その恐怖に震える美音はひたすら祈り続ける。
今、自分の顔にはシティ中の視線が集まっているのだ。
隣の席に座っている男子が。
普段仲良く話している女子が。
毎朝挨拶をかわしている近所のおばさんが。
自分を知っている誰かが気がついているのかもしれない。
いや、たとえ自分のことを知らなくても、素性を調べられてしまうかもしれない。
そう思うと美音は泣きじゃくることしかできない。
ガクン…
だが、夜暗は最後の止めをさすべく既に動いていた。
クレーンが引き下げられ、ゆっくりと美音の身体が地面へと降ろされていく。
そして、爪先がかろうじて地面に着くくらいになった時、それは止まった。
パサリ。
スカートが地面に落ちる音がやけに大きく美音の耳に入った。
「全く、往生際が悪い」
ぐいっと前髪がつかまれる感触に美音は蒼白になった。
夜暗の手招きでカメラと覗井が近寄ってくる。
嫌だ。
それだけは嫌だ。
「な、なんでも…なんでもするから…だから…」
震える声で美音は哀願する。
夜暗の目的は明らかだった。
前髪を持ち上げられてしまったら、もう誤魔化しようもない。
しかし、夜暗は聞こえていないのか、はたまた聞こえないフリをしているのか手から力を抜く気配は見せない。
「よし、アップにしろ」
「ひ…」
画面に美音の顔が大写しになった。
持ち上げられていく髪の間から鼻筋が見え、そして目元がさらけ出されていく。
美音の眼には徐々に光が差し込んできていた。
それは破滅の光だった。
〜Fin〜
乙です
えっとこれなんて打ち切り最終回?
とか自分にツッコミつつ怪盗アクアメロディ完結でございます。
最初はチェリーブロッサムに触発されてなんとなく書き始めたのに気がつけばかなりの長さの作品に。
勢いって恐ろしい。
怪盗というジャンルに自分の情熱を叩きつけてみましたが、振り返ってみると本番が結局ないし。
でも本番は個人的な嗜好で書きにくい…
設定の著作権は俺に一言いってくれればいいので誰か陵辱編かきません?(w
で、これで最終回なわけですが、まだ続きはあります。
ひらたくいうとエンディングです。
一応現時点で考えてるエンディングは三つあります。
大雑把に言うと『宝石破瓜』『自慰撮影』『無限絶頂』です。
まあタイトルでかなり内容は推測できそうですが。
一応全部いずれ書くつもりですが、次に書くのは新作になりそうです。
新作については長編・中編・短編とそれぞれネタがあったのですが、とりあえず長編を書くことになりそうです。
タイトルは『怪盗トライアングルムーン』
今度のヒロインは三人だ!(ぇ
550 :
おまけ:2007/11/23(金) 00:26:07 ID:tV4ytSDh
いや、上の三つってどれもバッドエンドじゃん!? という方への脳内補完トゥルーエンド設定。
全てのジュエルを奪われ、実も心も夜暗に屈服させられた美音は数年後彼の秘書として働いていた。
昼は忠実な秘書として、夜は性の宴の主役として。
怪盗アクアメロディだった美音はレディメロディになり、今日も美しい音を奏でる…
みたいな。
…いや、これもバッドじゃね?
とか実は三つのエンディングの後は全部ここにいくんじゃ?
とか突っ込まれたらあれですが。
だってあのラストでどう逆転するんだよと自分でもあまりの絶望に頭を抱えました。
流石にダーク暴走しましたうぎゃーはやれない…
ダーク路線大いに結構!
だが!
これ、マジで打ち切りお預け状態だw
続きは赤丸ですか〜
とりあえず次回作と完結編を待っています
乙です
次回作も頑張って。
やっぱりアクアメロディみたいなジワジワとやっていくのを期待
乙!!!やはりエロバッドエンドはいい
>>551 その赤丸とはもしや抜きすぎたときにでる・・・
>>549 ちょwwwwwwオマwwwwwwwどんだけ人の期待を煽る才能があるんだよwwwwww
最高のバッドエンドGJ!!!!
この緊迫がたまんねー!落ちの打ち切りっぷりにワロて、読み返して文章のレベルの高さに
惜しさがぶり返して怒りすら込み上げてきたがw、続きは書く予定があるという事で一安心。
しかも三パターンという事でマジ期待しています。
新作もあるし、頑張ってください!…でも無理しないようになw
お疲れ様でした!
>>549 乙でした
自分はどちらかというとグッドエンドの方が好きなはずなのに
これ読んだらバッドエンドに目覚めてしまったw
>>550 なんという打ち切りwww
さっそく編集部に抗議の手紙を書かなくては
ファイナルおよびピリオドを心待ちにしていますよ
やっぱりバッドエンドいいわ〜
エンディングがあるんですね?
絶望的だと思われてた陵辱エンディングがあるんですね………
GJ!!!!!
新作も楽しみだけどやっぱりアクアメロディの陵辱が楽しみな自分が在るうううううぅぅぅぅuuuuuu!!!
怪盗アクアメロディ・ファイナル
怪盗アクアメロディ・ピリオド
怪盗アクアメロディ・アフター
怪盗アクアメロディ//
怪盗アクアメロディ/Z
と続くわけだね
アクアメロディハード
アクアメロディ極
アクアメロディ堕
アクアメロディ彩
完全攻略アクアメロディ
も出るわけだな。
く、くやしい
でも続いちゃうっ
そして、
「怪盗アクアメロディ〜くるくるシャッフル♪」
「怪盗アクアメロディ〜すっきり♪」
へと続くわけだ
すっきり・・・
565 :
AM:2007/11/25(日) 11:42:41 ID:j0+5C5lf
おはようございます。
新作の第一話ができたので早速投下しますね。
投下するのは予告通り王道のヒロイン三人もの『怪盗トライアングルムーン』 であります。
怪盗アクアメロディのEDに関しては、新作にだれるまでお待ちください(ぇ
ジリリリリ!
侵入者発見を報告する警戒ベルが高々と鳴り響く。
組織設立以降一度として鳴ったことのないベルに、その部屋にいた黒服たちは慌てて所定の配置につくべく動き出す。
「ど、どういうことだ!?」
「わからねえ、だがこのベルが鳴っているということは間違いなく侵入者が現れたってことだ!」
「バカな! ここはアレが保管してあるから特に情報プロテクトが堅かったはず!」
「何故この場所がバレたんだ…!?」
「そんなの俺が知るか、とにかく警戒しろ! 万が一にもアレを奪われたら俺たちのクビはない!」
ありえないはずの侵入者にどよどよとざわめく黒服たち。
やがて、ベルが止まると共に喧騒も止み、黒服たちは侵入者を迎え撃つべく部屋の入り口を包囲する形で配置についた。
タッタッタッ…
近づいてくる足音が男たちの緊張を嫌がおうにも高めていく。
一人の黒服がチラリと背後を覗き見る。
そこには、大きめの金庫が無骨な存在感を示していた
「これだけは守りきらねば…」
金庫の中には組織が政治家や富豪たちと交わした表に出てはまずい契約書などが収められている。
取っ手には厳重な電子ロックがかかっているのでそう簡単には中身を取り出すことはできない。
だが、侵入者の実力と目的がハッキリしない今、油断は禁物だった。
「来るか?」
ピタリと足音がやんだ。
黒服たちがゴクリと唾を飲み込む中、リーダー格の男は久しぶりの緊張感に気分を高揚させていた。
施設を守っているガードは自分たちだけではない。
にも関わらず侵入者がここまでやってきたということは他のガードたちの守りを突破してきたということだ。
戦って勝って来たのか、それともやりすごしたのかは定かではないが只者ではないだろう。
こちらの人数は十三人。
装備は小型拳銃にナイフ、警棒といったところだが、室内という点を配慮すると拳銃は使い難い。
つまり、自分たちは肉弾戦で侵入者に挑まなくてはならない。
(この分では宝石や絵画はアウトだな…まあいい、ここさえ守りきればどうにでもなる)
ぐっと腰を低めていつでも動き出せるように構える。
ジリ、と床と靴底が擦れる音が心地よく耳に届く。
次の瞬間、扉は勢いよくバァンと開け放たれた。
「来たぞ! お前ら――」
部下たちに活を入れるべく声を張り上げかけたリーダーの声が止まる。
踏み出しかけた足も金縛りにあったかのように動かない。
周囲にいる部下たちも同様の様子だった。
「ここか…」
すうっと空気に透き通るような怜悧な声が扉の向こう側から発せられる。
そこにいたのは一人の細身の少女だった。
下はジーパン、上は赤のシャツに丈の短い青のジャケットと一見すればヤンキーの姉ちゃんといった感じの服装。
だが、腰にまで届こうかという流麗な長い黒髪とその細腕に持たれている一本の刀がその印象を覆す。
――侍
時代違いにも、そう思わせるほどの雰囲気がその少女からは発散されていた。
「なんだぁお嬢ちゃん? 来る場所間違えてるんじゃねえのか?」
思わぬ侵入者の正体に、部下の一人がからかうような声をあげる。
同調するように、数人の黒服が失笑をこぼした。
(コイツは…ヤバイ!)
だが、その中でただ一人リーダーだけは女の危険性を察知していた。
少女の服には傷はおろか汚れすら見えない。
それはつまり、この侵入者はダメージを負うこともなくここまでやってきたということなのだ。
部下たちは見た目に誤魔化されているようだが、目の前の女は油断していい相手ではない。
「お前ら、油断を――!」
「大丈夫ですって。けけけ、そんな妙なもんつけてたら折角の美人が台無しだぜ? とっちまえよ」
リーダーの静止を無視し、一人の黒服が無防備にも女に近づいていく。
少女の顔にはバイザーともサングラスともとれる蝶をあしらったようなデザインの仮面が身につけられていた。
そのせいで、少女の素顔を確認することはできない。
だが、その整った鼻筋と涼しげな口元ははっきりとその下の素顔が美人であることを示している。
恐らくはキツメの美人なのだろう、そう当たりをつけた男は隠れた素顔を覗くべく侵入者の顔へと手を伸ばす。
瞬間。
「ぐふぅっ!?」
ズドンッ!
凝視していたリーダーの目にすら見えぬ速さの突きが男のみぞおちに突き刺さった。
男はその場を崩れ落ち、吐く暇もなく白目をむいて意識を失っていった。
「こ、このアマ!?」
「なんてことしやがる!?」
仲間を襲った惨劇に残った黒服たちが激昂し、二人が同時に女剣士へと襲い掛かる。
だが、リーダーは気づいた。
侵入者が女剣士一人ではないということに!
「ま、待て!」
慌てて制止の声をかける。
しかし時は既に遅かった。
女剣士の背後から飛び出した二つの影がそれぞれ手を振るった瞬間には全てが終わっていた。
瞬きをした次の刹那には、飛びかかった二人は苦悶の声を上げながら床に倒れ伏せていたのだ。
一人はナイフを四肢に刺され、もう一人はブスブスと焦げた臭いを上げている。
「うっわー、相変わらず容赦ないねブレイド。コイツ白目むいてるじゃん」
「ふん、こいつが軟弱なだけだ。ラビットこそ四肢を串刺しとは手加減なしではないか」
「えー、ボクは全力で投げてないもん。手加減なしなのはブレイドだよ。ねーウィッチィ」
新たに現れた二人の侵入者も女だった。
ラビットと呼ばれた方はブレイドとは正反対に、その表情には太陽を思わせる底抜けの明るさがあり、笑顔を仲間に振りまいている。
他の二人も恐らくは十代、つまり少女と呼んで差し支えない年齢なのだろうが、ラビットは小柄な体型のため相対的に幼く見える。
服装は黒のタンクトップにジャケット、下はミニスカートにスパッツとなかなかコケテッシュな格好だった。
青いショートカットの髪の下にはブレイドと呼ばれた少女のように仮面が装着され、やはり素顔は見えない。
ただ、その向日葵のような笑顔からは幼げな、それでいて美少女を思わせる顔立ちが窺えた。
「どちらもどちらだと思うのですけど…」
呆れたような声を出しているウィッチィと呼ばれた方は身長こそブレイドと大差ないように見える。
が、闇に映えるように輝く金糸の髪がその存在感をくっきりと示し、優雅にたなびいているのが印象的だ。
チームの統一衣装なのだろうか、やはりジャケットと仮面を身につけている。
他の服装は他の二人とは違い、活動的ではない膝上まであるふんわりとしたプリーツスカートとジャケットの下の白いブラウス。
明らかに場違いさを感じさせるコーディネートだったが、物静かそうな少女の印象に良く似合い、優美さを醸し出している。
仮面の上から覗くその顔立ちは他の二人にも劣らないであろう美貌を予測させ、穏やかな表情と相まって女神のようですらある。
そんな彼女だが、恐らく三人の中ではリーダー格なのだろう、丁寧口調の仲裁に二人の少女はあっさりと口を閉じた。
「…お前たちは何者だ」
動揺を押し殺しながらリーダーは質問を口にする。
質問は本音ではあるが、本当の目的は時間稼ぎだった。
まさかこの施設のガード全てを倒してきたわけではあるまい。
である以上、時間さえ稼げれば応援が来る可能性は高い。
素早く計算を働かせたリーダーは油断を見せることなく三人の少女を睨み付けた。
「お前たちのような者に名乗る名は――」
「ボクたちはムーン! 闇夜に輝く月の使者、怪盗トライアングルムーンだ!」
バッサリと質問を切り裂くべく発せられようとしていたブレイドの口上がラビットによって遮られる。
瞬間、ブレイドの口元がはっきりと引きつり、ウィッチィがぷっと吹き出した。
(トライアングルムーン、だと!?)
だが、そんな寸劇を笑うことなくリーダーは少女の口から出た単語に驚愕を示した。
怪盗トライアングルムーン。
それはここ最近表でも裏でも有名になってきた名前だった。
一般市民曰く、義賊。
裏の住人曰く、悪魔。
真反対の評価を受けるその怪盗は常に三人一組で動いており、成る程目の前の数と一致する。
その活躍ぶりは世間の情報に疎いリーダーの耳に届くほど有名だった。
狙ったターゲットをほぼ100%の成功率で盗んでいく凄腕の怪盗。
悪い評判を聞く富豪には予告状を送りつけ、警察の警備を潜り抜け悪事の証拠や違法に手に入れた宝石などを盗んでいく。
自分たちのような悪の組織には不意打ちで潜入し重要データや資金を盗んでいく。
しかもそれらを着服することなく、全て元の持ち主や警察に届け、確実に悪を減らし続けている正義の少女たち。
目の前の三人がそうだというのか。
「くっ、これは飛んで火にいるなんとやらだ。ちょうどいい、ここで貴様らを捕まえて俺も一躍有名人にならせてもらおう!」
リーダーは自分を含めた黒服たちを鼓舞すべく大声を出した。
あっという間に三人を倒され、彼女らの正体を聞いて動揺していた黒服たちがその声に気を取り戻す。
「三人ずつで一人に飛び掛れ! 所詮は全員小娘、油断せず行けば倒せない相手ではない!」
リーダーの指示に黒服たちが散らばった。
この辺りは流石に警備を任されただけのことはある。
三方から囲む形で黒服たちは少女たちを一人一人包囲していく。
「三人ずつ…大丈夫ですか?」
「誰に向かっていっている」
「のーぷろぶれむ!」
しかし少女たちに動揺はない。
まるでそれが想定内のことだといわんばかりに各自が三方に散らばった。
「何…!?」
自分たちから不利になるようなフォーメーションをとるトライアングルムーンにリーダーはいぶかしむ。
だがその疑惑を解消する間もなく、戦端は開かれた。
「さて、いっくよー!」
快活な掛け声と共にラビットが跳躍する。
意表を突かれた黒服の一人が慌てて上を見上げると、落下してくるカモシカのようなの足が見えた。
「ぶぐっ!!」
少女のスカートの中身を目撃したのを最後に、その黒服の視界がブラックアウトする。
といってもラビットのスカートの下はスパッツであり、下着は見えないので蹴られ損だったといえるのだが。
「てめっ、このガキ…!」
「誰がガキだよっ!」
背後から襲い掛かる黒服。
だが、次の瞬間には四肢に激痛を感じて後ろに倒れこんでしまう。
原因は少女の手から投げ放たれたナイフだった。
四本のナイフは正確に両手首足首に命中し、まるで昆虫の標本のように男を床へと大の字に倒れこませた。
「死ねぇ!」
最後の一人が着地の瞬間を狙ってナイフを突き出した。
流石にこれはかわせまい。
そう確信した瞬間、彼は目標を見失った。
「え」
ゾクリとした悪寒と共に、目に見える景色がスローモーションのように動く。
下を見ると、そこに少女はいた。
余程柔軟な身体を持っているのか、マトリクスのようにスウェーしたその身体が男の目に映る。
天井と平行になっている露出したお腹に贅肉はまるで見えない。
くびれの少ないウエストと、その中央にちょこんと鎮座している裸のおへそが可愛らしい。
胸は予想通り小さく、こうして胴体を倒した格好になるとその隆起はかろうじて判別できる程度に過ぎない。
「んー」
しかし少女の身体を観賞することができたのはここまでだった。
バネ仕掛けのようにラビットの身体がショートの青髪をたなびかせてぐんっと元の位置に戻ろうと跳ね上がってくる。
男はなんとか防御しようと身体を動かそうとするが、手遅れだった。
「しょっ!」
「ぐべっ!?」
反動で重さののった拳が正確に男の顔面を打ち抜き、そして彼は意識を失った。
「さっさとかかってこい」
一分の油断もない冷たい口調でそう言い放つブレイドに男たちは動けなかった。
殺気、いや剣気というべきか。
それは男たちの背筋にゾクゾクとしたものを与え、一歩踏み込ませる勇気を持たせない。
だが、いつまでもこうしているわけにもいかない。
そう考えた男の一人が女剣士のほうから動くように仕向けるべく、口を開いた。
「へ、へへ…そう焦るなよ。三対一だぜ? 素直に降参すれば殺しはしない」
「そうそう、その後ちょっと俺たちに奉仕してくれれば開放だってしてやるぜ?」
「姉ちゃんだってそっちのほうがいいだろ? なんせそのでかい乳だ、今まで何人の男を誑かしてきたのやら」
一人が口を開くとそれに追従するように他の二人も口を開く。
三人の視線はブレイドの身体へと向かっていた。
細くくびれた腰、ジーンズの上からでもわかる長くすらりとした足。
そして何よりもシャツとジャケットを大きくグイッと押し上げているバスト。
剣を振るうには邪魔であろうほどの大きさのそれは男たちの欲情を誘うには申し分ない。
「黙れ」
だが、次の瞬間。
男たちはたったの三文字でその口を閉じた。
ブレイドから放たれる剣気に、怒気が混じり始めたのだ。
「貴様ら男どもはいつもそうだ…汚らわしいっ!!」
ドン! と床を踏み抜きそうな勢いで女剣士が駆けた。
男たちは誰一人としてその踏み込みに反応できない。
瞬間、ブレイドの正面にいた男が最初にやられた男と同じようにみぞおちを突きこまれる。
「なっ!?」
「こ、このアマァ! もう勘弁ならねえ。そのデカパイをヒイヒイいうまで揉みしだいて――」
ドス!
威勢良く踏み出そうとした男がやはりみぞおちに突きをくらい、音もなく倒れこんでいく。
この間僅か五秒。
僅か秒で三人のうち二人が沈んでしまった。
「ちょっ――」
「来世では女に生まれろ」
そして、最後の一人も悲鳴を上げる暇なく女剣士の放った一線に意識を刈り取られるのだった。
「さて」
ウィッチィの右手が振られた瞬間、ひゅんっと風を切り裂く音が発生した。
白魚のようにたおやかな五指に握られている武器は鞭だった。
しかしこの場面、彼女に相対する三人の男は場違いにも少女に対して苦笑を漏らしてしまう。
他の二人と違い、ウィッチィはいかにもとろそうというか、穏やかな雰囲気があった。
服装もどことなく気品を感じさせ、荒事には向かないお嬢様といった風情である。
そんな少女が鞭を振り回しているのだ、絵的にも滑稽でしかない。
「おいおいお嬢ちゃん。本気で俺たちとやりあう気か?」
「ええ、勿論です」
「やめとけって。怪我じゃすまないぜ? ま、すませるつもりもないけどな」
そういってニヤニヤと男たちは金髪少女の身体をなめるように見つめる。
少女の身体は特にこれといって目立つ部分があるわけではなかった。
胸が特別大きいわけでも、身長が高いというわけでもない。
だが、抱けば折れそうなほっそりとした腰を中心にそのプロポーションは少女の体躯にあつらえた様に整っていた。
手足から僅かに露出している肌も白色の絹のように滑らかそうでいながら、それでいて確かな肉の弾力を感じさせそうな様態だ。
美しい金髪もあいまって、おそらく全裸になればその美貌は一種の芸術とさえなるであろう。
あの身体に触りたい、あの肌にむしゃぶりつきたい、あの可憐な唇を吸い尽くしたい――
男たちの色欲が一気に高まっていくが、ウィッチィはそれを意にも介さず口を開いた。
「ごめんなさい」
いきなりの少女の謝罪に男たちは首を傾げ、そして凍りついた。
バシィ! というビンタを強化したような音と共に男の一人が卒倒してしまったからだった。
「な、なんだ!?」
「えいっ」
可愛らしい掛け声と共に右腕が振るわれる。
動揺に反応が遅れた二人目がやはり打撃音と共に倒れ伏していく。
「バカな…!」
あっという間の孤立に焦りを感じつつも最後の黒服は間合いをつめるべく少女へと駆け出した。
少女が鞭を振りかぶるのが見えるが、一発食らうくらいなら問題はない。
やられた奴らは当たり所が悪かったんだろう、そう結論して男は急所をガードしつつ突進していく。
しかし次の瞬間、皮膚に感じる鋭利な痛みを感じると共に男は全身を硬直させた。
何故仲間たちが一撃でやられたのか、その理由を身をもって知ることができたからだった。
(で、電気鞭か、よ……大人しそうな顔してなんて女…)
最後の部下が電気鞭をくらって倒れていく姿をリーダーは呆然と眺めていた。
正に圧倒的だった。
少女たち三人は、それぞれ三人ずつの男を相手に無傷で勝利してしまったのだ。
(くそ、拳銃さえ使えていれば…)
さして広くない室内という制約上、使うことができなかった武器を思い、ギリリと歯を噛み締める。
だが、すぐさま男は頭を振ってその考えを消した。
恐らくは拳銃を使っても結果は変わらなかっただろう。
それだけ少女たち――トライアングルムーンは強く、そして早かった。
神速の剣士に軽身のナイフ使い、そして電気鞭の金髪少女。
とてもじゃないが、現状の装備と人員で勝ち目は見出せない、一対三なら尚更である。
「で、どうする? 残ったのはおじさんだけだよ?」
「…降参だ。できれば見逃してくれるとありがたい」
俺はまだ三十なんだが。
愚痴を口には出さずリーダーは両手を上げて敵意のないことを示す。
女剣士はそんな態度が不服のようだったが、他の二人はあっさりとそれを承諾した。
(って、げ!? おいおい、あの金庫の電子キーはそう簡単に開くもんじゃないはずだぞ)
ブレイドの射るような視線に監視されつつ、リーダーは眼前で展開されている光景に冷や汗をかいた。
腰のホルスターに鞭を収めたウィッチィが金庫に近づき、右手を差し出したかと思えば、僅か数秒で鉄壁を誇るはずのロックが解除されてしまったのだ。
(これで俺も失業確定か…いやその前に命があるんだろうか)
ウィッチィの手に組織のアキレス腱ともいうべき書類が収められていた。
今までのトライアングルムーンの手口からして、明日にでも組織は潰される。
そうなってしまえばその原因の一端を担うことになってしまった自分の命はない。
「…よし、と。これで全部ですね」
「終わったのか?」
「はい。用も済みましたし、長居は無用…引き上げましょう」
「りょーかい!」
よし、逃げよう。
監視されつつも数秒で決意を固めたリーダーがふと目を上げた瞬間、そこに怪盗たちの姿は影も形もなかった。
唯一、残されているのは月をあしらったデザインのカードだけ。
そして、男はそこに書かれていた文字を読み、深く深く溜息をついて天井を見上げた。
「怪盗トライアングルムーン参上、か。確かに腕は立つようだが、いつまでも調子に乗っていたら痛い目にあうぜ…この都市ミリオンじゃな」
負け惜しみとも、心配とも取れる声音で呟く男の表情は、皮肉気に歪んでいた。
574 :
AM:2007/11/25(日) 12:16:03 ID:j0+5C5lf
規制にも負けずネカフェから新作連載開始。
基本的にはアクアメロディでやれなかったことをやりつつ、でもやっぱり例によってジワジワやってく感じになると思われ。
本番があるかは俺に取り付いているエロの神様に聞いてください。
前作を超えるであろう前フリやキャラ立ての長さは仕様(趣味)です…
おお、お疲れ様です
まさかこんなに早く新作が投下されるとは
ヒロインが3人もいるとなかなか大変でしょうが今後の展開に期待してます
エロの神様!エロの神様!
お願いです!このGJ!な神作品にこってり陵辱エロ展開が来ますように!
どうかどうかお願いします!
wktkwktk
職人さんにも嗜好はあるからなあ
下手に住民の期待に応えようとするよりも書きたいもの書いてモチベを維持してほしいな
こってり陵辱エロ展開はきっと他の職人さんが現れてやってくれる……はず……
アクアメロディ氏は、スレ住人全員を吊り上げるカメタロス級の釣り師だなw
アクアメロディの人は自分の嗜好で好きなの書いてくれ
俺は趣味が合ってんだよ、最終回も良い
陵辱は他の人で
それは得意げに指摘するようなことなんだろうか・・・
多分579も含めて、みんな分かってる
みんな分かってるってことを581だけ分かっていないが
正直スマンかった・・・(´・ω・`)
アクアメロディに感銘を受けた。
なんかインスピレーションが湧いたので書き始めた。
書きあがったら近いうちに投稿しようと思う。
音沙汰がないときは怪盗に原稿を盗まれたからだと思ってよし。
割と頻繁に覗いてるつもりだったが良すぎるSSが一気に投下されてる。嬉しさで涙目。
よくある怪盗話だとどこかで助けが入っちゃうものだけど、美少女がタップリと辱めを受けた上で
遂には素顔まで完全に晒されてしまうのは最高。
エンディングの完成には期待せざるを得ない!
トライアングルムーンも違った方向になるようで楽しみ楽しみ。
>>585 期待しとりやす。
>585
原稿を盗む不届きな怪盗は取っ捕まえて、あんなことやこんなことを(r
それは兎も角、期待してます。
588 :
AM:2007/11/28(水) 23:22:33 ID:WwiR7nYK
皆様、前作に引き続き新作へのレス、大感謝です。
それでは、トライアングルムーン第二話投下します。
「はぁ…」
上質のノンアルコールワインをグラスの中で揺らしながら新堂ルナはこっそりと溜息をついた。
目の前では小太りの脂ぎった初老の男がぺちゃくちゃと自慢話を繰り広げている。
うちの会社の業績は、年収は、etc…
正直、なんの役にも立たない情報なので耳を防いでしまいたいところだが、そうもいかない。
例え目の前の男がどんなに俗物でも邪険に扱うのは状況的にも少女の性格的にもできないことだったからだ。
とはいえ、生理的嫌悪は拭えない。
何せ男はただ自慢しているわけではなく、それとなく息子を婿にと薦めてくるのだ。
男の息子の年齢は三十を超えている。
愛に年齢差は関係ないとはいうが、まだ十代の少女に一回り以上歳の差のある相手を薦めるのはどうだろうか。
しかも、それが自分の器量を評価してのことならともかく、自分の背後にある財産を狙ってのことなのだから余計に受け入れられる話ではない。
(やっぱり、来るんじゃありませんでした…)
仮に我侭を言ったところで、この場に来ないという選択肢は取れなかった。
それを理解していてもルナは場の息苦しさに辟易する。
少女の周りでは正に狐と狸の化かしあいという表現がそっくりな雑談という名の会話や、人脈を構築しようと奔走する人間たちの姿があった。
今、ルナたちがいるのは都市ミリオンの中央区域にそびえ立つ高層ビル・ミリオンライトである。
そこで今夜、政財界の大物たちが一堂に会して親睦会という名のパーティーを行っているのだ。
といっても、親睦会といえば聞こえはいいがその中身は禍々しい腹の探りあいでしかない。
誰が敵になり、誰が利用できるのか、それを探りに来ている人間ばかりなのだから。
「…それでは、そろそろ失礼しますぞ。先程の件、よく考えてみておいてくだされ」
「ええ、わかりました」
ぺこり、と頭を下げるとようやく男が去っていく。
勿論よく考えるまでもなく返答を否と決定していたルナは表情にそれを表さずにこやかな表情でそれを見送る。
(ふう、ようやく一息つけそ…う?)
最後の一文字に驚愕の意を込めて少女は身体を硬直させた。
だが、男が去ったと見るや、わらわらと自分の方によってくる男たちを見てしまったのだから仕方がない。
男たちの目的は明白だった。
前の男と同じく息子を、あるいは自分を令嬢の伴侶としてアピールしようとしているのだ。
「新堂さん、ワインはいかがでしょうか?」
「おい、俺のほうが先だ。大体新堂さんはワイングラスを持っていらっしゃるじゃないか」
「是非あちらのほうでダンスを」
「この前のお見合いの話ですが、受けていただけるでしょうか?」
「おい、押すな!」
たちまち少女の前に人垣が出来上がる。
ルナはそんな亡者どもの争いにあからさまに引き、思わず一歩後ずさった。
どん。
「あっ…」
「っと、失礼。おや、新堂さんじゃないですか」
背中に衝撃を感じたルナが慌てて振り向くと、そこには一人の男がいた。
年の頃は二十代中盤といったところか。
整った銀の髪に深い赤の瞳が印象的な、美形と評しても問題ないルックス。
派手ではないスーツの胸元に太陽を模したバッチをつけているその男のことをルナはよく知っていた。
「サンズ社長…すみません、私の不注意で」
「いえ、こちらも周りを見ていなかったのですからおあいこですよ」
涼やかに微笑む男にぶつかられた怒りはまるで見えない。
ルナはそのことにほっとしつつ、男のデータを脳裏に素早く浮かび上がらせる。
エスド・サンズ。
彼はミリオンでも十指に入る金持ちで、IT関係であっという間に伸し上った実力派の青年実業家だった。
『ちっ…』
二人の様子を見て、少女に群がっていた男たちが舌打ちをしながらもその場を離れていく。
ポッと出の成金と見られているエスドは基本的に財界人受けが悪い。
だが、その実力は本物で、政界とも繋がりがあるといわれている彼に迂闊に手を出せば火傷ではすまない。
保身第一主義の男たちでは精々が忌々しそうな視線を向けるくらいだが、その程度では当然何のダメージもエスドには与えられなかった。
「あの、ありがとうございます」
「僕は何もしていませんよ」
結果的に男たちを追い払うことができたルナは素直にエスドに礼を言い、エスドは気にしてないとばかりに微笑む。
だが、穏やかなやりとりとは裏腹に、ルナはこの場を離れたいという衝動を抑えることに必死だった。
(…この人の視線、落ち着かない)
ルナは自分に向けられるエスドの視線に身震いを起こしかけていた。
先程までの男も含めて、大半の男はまず自分の胸や腰の辺りに邪な視線を走らせる。
それに比べれば、エスドの視線は別段あからさまに身体をジロジロと見つめてくるというわけでもない。
しかし、その吊り上った眼光はまるで蛇のようだった。
服を着ているのに、裸を、そして心の中を覗かれているようなそんな薄気味悪い感覚。
自分の不注意、そして男たちから助けてもらった手前、自分から立ち去れないルナはなんとか相手に気づかれぬよう外面を取り繕う。
「しかし、相変わらずのご人気ですね」
「そんなこと…」
「いやいや、お世辞ではありません。実際貴女はこの場でも飛びぬけて光り輝いている。そう、まるで太陽のように」
「太陽のよう…ですか。私は月のほうが儚くて好きなのですけど…」
窓の向こうの夜空に浮かぶ月に視線を向け、ルナは頬を緩ませる。
歯の浮くような台詞を吐いたにもかかわらず、一瞬無視されるような形になったエスドの表情に少なからぬ影がさした。
が、ルナが視線を戻すころにはその表情は元に戻っている。
「月、ですか。確かに、新堂さんの名前からしてもそっちのほうがお似合いですね」
「はい、お気に入りの名前なんです。両親には感謝してもしたりません」
名前を褒められたことが嬉しかったのか、満面の笑みを浮かべるルナ。
エスドはその微笑に目を奪われ、一瞬呆けてしまう。
「…?」
「あ、失礼。少々新堂さんの笑顔に見ほれてしまいました」
「まあ、お上手ですね」
天然なのか、それとも計算づくの演技なのか。
まるで本気で受け取っていないルナの言葉にエスドは苦笑を漏らし、今日はここまでかと会話に見切りをつけた。
「冗談ではなかったのですが…まあ、あまり長々と貴女を拘束していても受けが悪いですし、そろそろお暇させてもらいます」
「はい、それではまた」
お別れの握手にと、右手を差し出してくるエスドにルナは一瞬躊躇する。
だが、ここで握手を断るのは不敬である。
ルナはできるだけ内心を表情に出さないようにして男の手を握った。
(…つ、冷たい!)
ゾクッと手のひらに凍えるような寒さが令嬢に襲い掛かった。
男の手はまるで極寒の地から帰還したばかりのように冷たかった。
手の冷たい人間は優しいといわれるが、その言葉が戯言に思えてしまうような低温の皮膚に、背筋が勝手に震え始める。
だが、少女は寒さとは別にもう一つの感覚を、恐怖を覚えていた。
男の手からは言葉に表せない得体の知れない感覚が発せられていたのである。
まるで粘着質な何かに全身を絡めとられるかのようなその感覚を受け、ルナの心に怯えが浮かび上がった。
「…それでは、また」
名残惜しげに、それでいて紳士的に離された手に、ほっと息をつく。
エスドには悪いが、後一秒でも長く手を握られ続けていたら悲鳴を上げていたかもしれなかった、とルナは思う。
(…喉がカラカラ。何か飲み物をもらおう)
身をひるがえすとルナはその場を離れるべく、足早にテーブルの方へと向かう。
それ故に、彼女は気がつかなかった。
自分を静かに見送ったエスドが、誰にも見えないよう右の手のひらをベロリと舐め上げていたことに。
「お嬢様、おつかれですか」
「見ればわかるじゃないですか……ふう、ああいう場は何度行っても慣れません…」
送迎の車の中、ぐったりと背もたれに身体を預けた令嬢は運転手にそう返事をした。
あの後、飲み物を受け取るべくテーブルに向かったルナだったが、結局その望みは叶えられなかった。
エスドがいなくなったことを確認した男たちが再び押し寄せてきたのである。
「どうしてあの方々はああも欲望を前面に押し出すことができるのでしょうか…」
チラリ、と後ろを見やる。
そこには遠ざかっていくビルの姿があった。
ミリオンライトの名前通り、昼間のように光を放出し続けるビルにルナは溜息を自重しきれない。
「人間、地位や権力、そして財産を持てばそれがもっと欲しくなるものです」
「悲しいことですね…」
「こればかりは人間の性ですから。ですが、行き過ぎは当然よくありません」
「わかっています。だからこそ…私が、私たちの存在する意味があるのです」
頭によぎるのは欲に狂った亡者たちの顔。
彼らは自分たちの欲望を満たすことに精力を注ぎ、その影で犠牲になる人たちに目を向けようとはしない。
先程紳士的に接してきたエスドとて例外ではなかった。
証拠こそないが、彼には政治家との黒い繋がりが噂されている。
勿論、善良な権力者もいるにはいるが、それはあくまでほんの一握りだった。
「……」
運転手は何も言葉を返さない。
こういう時の主人には何を言っても無駄だと経験上理解しているからだ。
「私はこのミリオンを愛しています。だから…」
ルナはきっと夜空の月を見上げた。
憂いを帯びた蒼の瞳がその奥にしっかりと光を携えて意志の強さを窺わせる。
サラサラとセミロングの金色の髪がなびき、月光に映える。
「やめるわけにはいかない。たとえ無駄に終わったとしても、どんなに危険でも」
ルナはポケットから手のひら大のバイザーを取り出す。
それは、ミリオンでも最も有名な怪盗が身に着けている仮面だった。
「それが、怪盗トライアングルムーン・ウィッチィである私の信念なのだから」
都市ミリオン。
通称『世界の富と権力が集まる都市』と呼ばれるこの都市には様々な人間が住み着いている。
政治家、富豪、プロスポーツ選手、乞食、メイド…
ありとあらゆる人種が集まるこの都市は当たり前のことだが犯罪が多発していた。
盗み、傷害、殺人、汚職、人身売買。
勿論警察とて黙ってはいないが、いかんせん数が多すぎる。
結局は多発する犯罪を抑えきれず、悪がはびこっているという現状がミリオンでは当たり前のようになっていた。
いや、それだけではない。
この都市にはなんと俗に言う『悪の組織』や『闇の秘密結社』が公然と存在しているのだ。
勿論その所在や幹部の情報はそう簡単には出てこないが、大小合わせればこういった組織の存在は数十にものぼる。
表の企業を隠れ蓑にしたり、地道に地下で動いていたりとその形態は様々だが、彼らには二つの共通した目的があった。
一つは、ミリオンを手中に収め、その莫大な富と権力を手に入れるということ。
そしてもう一つは、怪盗トライアングルムーンを捕まえる、あるいは倒すことだった。
三人組の少女は半年前突如彗星のように現れた。
最初は気にもされない存在だった彼女らは次々と彼らと繋がりがある悪徳政治家や富豪から盗みを働き彼らを潰していった。
それどころか、どこから調べたのか所在が不明なはずの彼らの施設にすら出没するようになり、やはりそれらを潰すようになったのだ。
こうなると如何に裏の住人といえども黙ってはいられない。
即座に裏世界では彼女らに賞金がかけられ、どの組織も血眼になって怪盗トライアングルムーンを追った。
しかし現在、彼女たちは最近も元気に活動を続けていた。
怪盗トライアングルムーンに狙われた組織や人間は、例外なく少女たちから勝利を得ることができなかったのだ。
閑話休題。
ミリオンの一角に存在するサンズグループの本社。
ルナと同じくパーティーから帰還したエスドは、その身体を会社の地下へと落ち着けていた。
会社情報には載せていない、正に秘密基地と呼ぶにふさわしいその場所は広々とした生活空間と部屋が点在している。
エスドはそのうちの一つの部屋で椅子に座り、ニタァと気色の悪い笑みを浮かべながら右手をかざす。
「…ボス、流石にいい加減それは気持ち悪いぜ?」
「ジャック、君にはわかるまい。今この手には女神のぬくもりが宿っているのだよ」
ニタニタと笑う自分の主人にジャックと呼ばれた男は呆れたような視線を送った。
大丈夫か、この組織。
このような光景を見るたびにそう思わないでもないが、組織は順調に勢力を拡大しているし、今のところ問題も起きていない。
「性格と能力は別物ってことか」
ジャックは目の前の主人と、自分と同格にあたる幹部の男の姿を思い浮かべて世の無情さを嘆いた。
勿論、そういうジャックも十分に変態的な性格をしているのだが今ここにそれを突っ込むものはいなかった。
流石に刃物をご機嫌で研いでいる危ない男に意見できるほど肝の据わった下っ端がいるはずがない。
ブラックサン。
それが彼らの悪の犯罪組織名にして本当の姿。
そして、エスド・サンズが操る巨大な闇だった
「しかしボス。そこまで執着するほどの女なのか? その新堂ルナってのは?」
「当然だ。あの美貌、あの性格、あの物腰、彼女と比べれば今までであった女などクズ同然だ」
「ひゅー、まるで恋焦がれてるみたいだぜ?」
「恋焦がれてる…言い得て妙だな。うん、この彼女を自分だけにしたいという思いは確かに恋としか言い表せられない」
「ひゃっはっは! ゆがんだ恋もあったもんだ!」
大爆笑するジャックだったが、エスドがそれをとがめることはなかった。
ジャックのポジションがナンバー3相当だという部分もあったが、彼のこういう部分をエスドは気に入っていたのだ。
まあ、傍から見守る下っ端たちからすればヒヤヒヤすることこの上ない上司の発言ではあるのだが。
「まあ、最近は他に気になる娘も出てきたんだがね」
「なんだよ、まだモノにもしていないのに早速浮気か?」
「そういわれるとつらいな。だがまあ、これを見てくれ」
エスドの手がリモコンのスイッチを押すと、後ろにあったモニターが点灯し、画面に三人の少女が映し出された。
「あ? なんだよこいつらは?」
「…ジャック、君の能力は高く評価しているが、少しはニュースなどを見たまえ。君は一応ブラックサンの幹部だろうに」
「俺は女をなぶれればそれで満足なんでね。わかってるだろ?」
「そうだったな…こほん、この画面に映っている三人は今ミリオンを騒がせている怪盗チームで、名をトライアングルムーンという」
「あー、なんか聞いたことがあるなぁ。凄腕の怪盗で、そいつらの仕事のせいで潰された組織とかもあるんだっけ?」
「その通りだ。詳しい説明は…Drキャンス頼む」
「了解です」
いつの間にかエスドの隣に立っていたキャンスと呼ばれた男が眼鏡を指で傾けながら資料を読み始める。
「怪盗トライアングルムーン。その登場は半年前に遡りますが、デビューから破竹の勢いで活躍をしていますね。
後ろ暗いことをやっていた政治家、富豪、警官、そして我々のような犯罪組織はそれなりの数が潰されています」
「潰された、といっても文字通りってわけじゃないんだろ?」
「当然です。彼女らは彼らにとって弱点となりうるものを盗み、それを警察やマスコミにリークすることによって彼らを壊滅に追い込んでいるのです」
「怪盗なんだか正義の味方なんだかよくわからん奴らだな」
「ですね。ですが我々のような者たちにとって脅威なのは確かです。現にうちと繋がりのある政治家の数人やられてますし」
おかげで研究にまわせる資金が少し減りましたよ、とぼやくキャンス。
ブラックサンのナンバー2にして研究者である彼からすれば資金の減少が最も堪えるのだろう。
その表情にははっきりとした不満が浮かび上がっていた。
「…だが、いつまでもこのような小娘たちの好きにはさせてはおけない」
「ま、確かに。こんな女三匹にいいようにされるってのも情けなさ過ぎるしな。ん? てことは…」
「そうだ。我がブラックサンはこの三人を、怪盗トライアングルムーンを捕まえる!」
首領のハッキリとしたその宣言に、室内に歓声が湧いた。
「ひゅー、久々のデカイ仕事だな!」
「ああ、これに成功すれば我々は裏の世界で一目おかれることになるだろう。それだけの獲物だ」
「ひひっ、楽しみだぜ。俺はこの女が気に入ったなぁ。コイツの服を切り刻んでヒィヒィいわせたい!」
ベロリ、と刃物に舌を這わせるジャックの視線は剣を振るう少女ブレイドに向いている。
同じ刃物使いとして興味があるのか、その目は爛々と輝いている。
「自分としては、このラビットと呼ばれている少女が興味深いですね。あの身体能力にバネ。是非とも彼女の身体を調査したい」
「女体データコレクションだっけか? お前も好きもんだねぇ」
「失礼な。自分のそれは単なる性欲だけではなく生物的な好奇心も兼ね備えているのです、貴方の趣味と一緒にしないでもらいたい」
「バッカ! 服を切り裂いて見えてくる肌、それに羞恥や怯えに震える女を見るのは最高の快感だぜ!?」
「君たちの変態趣味はどうでもいいから少し黙りたまえ、話が進まない」
エスドの仲裁にしぶしぶといった風体で二人は矛を収める。
だが、その不満気な視線はつい先程まで口論を繰り広げていた相手ではなく、主人へと向いていた。
なんせ主人にだけは変態とは言われたくない理由がある。
「くくく、待っていたまえウィッチィ。その肌という肌を舐め尽してやる…」
舌を蛇のようにチロチロと動かすエスドに周囲はドン引きだった。
変態レベルは大差のないジャックやキャンスですら一歩引いている。
「ボ、ボスの狙いはこの金髪女なのか?」
「その通りだ。実物を目にしたことはないが、彼女はいい。極上だ…」
「凄い気の入れ込みようですね…」
「ああ、こんなに気持ちが浮き立ったのは新堂ルナに出会って以来だ。あの服と仮面の下はどうなっているのか今から楽しみでたまらない」
「そ、それでボス。具体的な作戦とかはあるのかよ? 真正面からやり合えば勝つ自信はあるが、そうはいかないだろ?」
ニタァと笑みを浮かべながら右手を舐めるエスドに勇敢にも声をかけるのはジャックだった。
キャンスはそんな同僚に尊敬の視線を向けながら主人の代わりに続きを口にした。
「既に準備は仕込んでありますよ。あとは彼女たちがそれに引っかかれば成功は間違いありません」
「後は待つだけってわけか。腕がなるぜぇ!」
手に持った円月刀を振り回しながらジャックはヒャヒャヒャ! と哄笑をあげた。
そんな同僚をキャンスは飽きれながら見つめ、そしてエスドは再び画面へと視線を向けていた。
「怪盗トライアングルムーン。お前たちの命運が尽きるまで、あと僅かだ…!」
蛇のような鋭い眼差しが画面に映る三人の少女へと突き刺さる。
正義の美少女怪盗たちに、かつてない危機が迫ろうとしていた。
596 :
AM:2007/11/28(水) 23:37:07 ID:WwiR7nYK
敵はヤバイんだと印象付けたかったのですが、違った意味でヤバイ奴等になってしまった気がする。
コメディ方向にするつもりは全くないのですが。
トライアングルムーンがこんなマッドな奴らに捕まってあんな事こんな事…
スレ住人が次々と撃沈する姿が目に浮かぶぜ
アクアメロディを書く予定の絵師の投下もこっそり待ってますぜ
乙です
一人一人に敵役が出てくるとはwktkがとまらない
それにしてもウラタロスとかなんのことだかサッパリだったのに
ブラックサンに反応してしまう俺は間違いなくオッサン/(^o^)\
いいねいいね!
こういう戦法を研究されて追い詰められていくってシチュは
読む前からどうなるのかwktkさせられるよね
>>598 その時点でしっかり両方わかってるってことじゃねえかw
俺、ボスとジャックとは気が合いそうだw
チラリズム万歳だし、衣装やショーツの上からたっぷり舐め回したい…
>>600 いや、ネタがわからんかったから検索して調べたんだ
GJ
変態3人ワロスwやっぱり上手いな
これならもし苦手なバッドになっても楽しめそうだ
604 :
AM:2007/11/30(金) 23:10:13 ID:w97rQXcN
オレンジの人やPTフィズの続きを待ちながら三話投下です。
ゾクリ!
背筋を大きく震わせる唐突な悪寒に金髪の少女は身を跳ねさせた。
すぐさま両手が肩にまわされ、寒さに震える手が華奢な身体を抱きしめる。
「いかがなさいましたか、お嬢様?」
「う、ううん大丈夫。ちょっと寒気がしただけです…」
「しかしお嬢様。心臓の動悸や脈拍が一定値を大きく超えています。手足には痙攣も見られ…」
平坦ながらも、心配気な運転手の声を手で遮りながらレナは車から降りた。
足が地面を踏みしめると震えは治まり、脈拍も徐々に一定値に戻っていく。
「ほら、ね?」
「お嬢様…」
「大丈夫。少し夜風が厳しかっただけだと思いますから」
気丈に微笑む少女の表情はまだ僅かに強張っている。
一瞬感じた悪寒は只事ではなかった。
まるで肉食獣に捕捉されたかのような、身の危険の予感。
だが、周囲には人の気配もなく、危険な雰囲気もない。
セキュリティにも反応はなく、場は安全そのものだ。
ただの気のせい。
とは思い難いが、疲れが出ただけだろうとレナは自分を無理に納得させた。
「アルテ、そんなに心配そうな顔をしないで下さい」
にっこりと微笑む令嬢の姿にようやく安堵を得たのか、アルテと呼ばれた運転手はレナの前を先導するように歩き出した。
アルテ・新堂。
見た目は二十代前半といったところだろうか。
まるで無駄のない歩行で周囲を警戒しながら歩くそのメイド服の女性は実は人間ではない。
彼女はルナの父親によって生み出されたアンドロイド型端末だった。
世界でも有数の超ハイスペックコンピューター『アルテミス』。
その開発に携わったルナの父親は、開発当時まだ幼かったルナのためにアルテミスの端末という形でアルテを生み出した。
ある意味とんでもない父親からのプレゼントに当時のルナは大変喜んだ。
父親、そして新堂グループ総帥であった母親はその多忙さ故に自分に構ってくれる時間が少なかったので姉のような存在の出現が嬉しかったのだ。
「今日はもうフリーなのですよね?」
「はい。お風呂とお食事、どちらを先にいたしましょう?」
「そうですね、さっきのパーティーじゃあロクに食べられなかったから、食事を先にしましょう」
「かしこまりました」
機械的なボイスの中にも、優しさがにじんでいるようでルナは嬉しくなる。
アルテは少女の中では姉であり、母でもあり、親友でもある存在で、そして最後の家族なのだ。
ルナの両親は今現在この世に存在しない。
約一年前、二人とも他界してしまったからだ。
ルナは悲しんだ、何故両親が死ななければならなかったのかと。
忙しさにかまけて自分にあまり構ってくれない両親だったが、それでも大好きな二人だったのにと。
新堂夫妻の死因は事故死だった。
結婚記念日ということで夫婦水入らずでデートしようとレストランに向かっている最中に車の衝突事故に巻き込まれたのだ。
だが、真実はもう少しこの事故に話題性のある彩を添えていた。
衝突事故に巻き込まれたのは、ある犯罪組織のテロが原因だったのである。
この理不尽としか言いようがない両親の死の原因はルナに悲しみと怒りを覚えさせた。
両親を巻き込んだ犯罪組織、役に立たない警察。
そして何よりも何もできなかった自分。
その全てに新堂ルナは悲しみ、怒ったのだ。
(全ては、あの時から始まった…)
それからのルナの行動は積極的にして素早かった。
総帥の座を引き継ぎ、新堂グループを掌握。
そして部下を適材適所に散らし、総帥交代の混乱に騒ぐグループを瞬く間に沈静化。
なんと見事な手腕と他の有力者から感心されたかと思えば、次の日には自身を飾り物としての立場にと貶めてしまったのだ。
必要最低限の範囲でしか新堂グループの運営には関わらない。
そう宣言したルナに周囲は当然反対と惜しむ声を上げた。
だが、ルナの意志は固く、結局は彼女の意見が通る形で決着がついてしまったのだ。
(引き止めてくださった方々には悪いことをしてしまったけれど…)
自由な時間を作り出したルナは早速自分の望みのためにと力を振るった。
元々学校に通っていなかったルナには多くの時間があり、それでいて莫大な資金と知識が存在しているのだからできないことのほうが少ない。
彼女はそれらをフルに使い、理不尽な悪を打ち倒す力を求めた。
そして半年後、ルナはついに世に送り出した。
悪と戦えるだけの力を、怪盗トライアングルムーンという存在を。
「お嬢様、満井様と半兎様がいらっしゃいました」
「お二人が…? わかりました、いつもの所に通してください。私もすぐに行きます」
自室で物思いにふけっていたルナはアルテの来訪者を告げる声に返事をした。
準備していた風呂道具をしまうと、令嬢の足は部屋の一角にある本棚へと向かう。
「アクセス。トライアングルムーン」
『声紋承認。ゲートオープンします』
ごうん…!
本棚が横にずれ、その後ろから人一人が通れるくらいの通路が現れた。
「ルナさん、こんばんわー」
「邪魔している」
「こんばんわ。サキさん、カグヤさん」
隠し通路を使い、新堂邸外れの地下施設に足を運んだルナを出迎えたのは二人の少女だった。
一人はショートパンツにラフな上着と一見男の子のように見える元気そうな少女、半兎サキ。
もう一人は男物の長ズボンに黒基調の上着と男装の麗人を地で行く怜悧な少女、満井カグヤ。
「どうなさったのですか、こんな時間に?」
「いやー、今日はルナさんってミリオンライトでパーティーだったんでしょ? 話が聞きたくって」
「私は次の仕事について打ち合わせをしたくてな」
「よく、お二人のご両親がこんな時間に外出を許可しましたね…」
「ボクんちはまあ放任主義っていうか舞台にさえ出てれば文句でないし」
「私の所は友人の家に行くと言ったら目を丸くして送り出された。土産までもたされるところだった」
ニシシと笑うサキと憮然とした表情のカグヤにルナは微笑む。
目の前にいる二人はルナにとっては数少ない同年代の友人だった。
それだけではない、アルテを含めた彼女たちとはある秘密を共有している。
他の誰にも明かしていない、明かせない大きな秘密。
それは怪盗トライアングルムーンという怪盗チームの存在だった。
「大してお構いもできませんが、とりあえずお菓子でも用意しますね」
アルテにお茶の用意を頼みつつ、ルナは二人との馴れ初めを思い出す。
半年前、怪盗という形で悪と戦い、復讐することを誓ったルナだったが大きな問題が彼女の前には横たわっていた。
それは戦力の不足というどうしようもない事実だった。
目的の性質上、迂闊に人材勧誘はできず、当時唯一の共犯者であったアルテは戦闘用には作られていない。
離れた場所からの情報サポートが精々である。
かといってルナ一人ではどうしても活動に不安が残る。
いきなりの挫折に、どうしたものかと悩んでいた令嬢の前に現れたのがカグヤとサキの二人だった。
カグヤはたまたまルナがお忍びで一人街を出歩いていた時に出会った名門女子校の生徒であった。
剣術道場の一人娘だという彼女は男勝りの剣の使い手で、その腕前は生半可なものではない。
その出会いはルナが運悪く性質の悪いナンパ男に引っかかって困っていたのを助けてもらったのが切欠というものだった。
元々正義感が強い性格なのか、彼女はすぐにルナの協力要請に首を縦に揺らした。
これによって最大の不安要素だった戦闘力面での問題が解消される。
サキはカグヤ加入により成立した怪盗初仕事でブッキングした単独の怪盗少女だった。
サーカスの花形スターだという彼女はその身の軽さと正確無比な投擲術を誇っている。
その初対面は先に目的地に侵入していたサキと鉢合わせ、突然の事態に戸惑っているうちに警備に発見されるという危機状況だった。
一時的に協力した三人は急造とは思えないチームワークで包囲網を突破した。
それから、ルナとカグヤのことを気に入ったらしいサキはチームに強引に加入し、トライアングルムーンが結成されたのだ。
「うわ、美味しい!」
「これは手が止まらなくなるな…」
「ふふ、まだおかわりはありますからどんどん食べてくださいね」
怪盗という大それた活動をこなしている三人も普段は年頃の女の子である。
美味しいお菓子に紅茶という魔力には逆らえず、なごみ空間がいつの間にか作られていた。
なお、三人とも夕食は既に取っているが、やはり女性にとって甘いものは別腹なのだろうと追記しておく。
「…じー」
「サキさん?」
「ルナさん、相変わらずスタイルいいよね…」
上品にお菓子を口に運ぶルナをじっと見つめつつ、サキはぼやく。
視線が令嬢の体のラインを上下に走る。
(やっぱり育ちの違いが戦力の決定的な違いなのかな…)
怪盗活動時の衣装に着替える際、三人は一緒に着替える。
当然、その時にサキは他の二人の下着姿を目にするのだが…
一つ上ということを差し引いてもルナとのスタイルの差は歴然だった。
ルナの身体はハーフである見た目とも相まってまるで西洋人形のように美しい。
華奢な体躯でありながらもその肌は確かな肉感を感じさせ、触らずともその柔らかさを主張しているようだった。
同年代の少女たちとは比較にもならない上質のバストやヒップ、そしてくびれたウエストも見事。
自分やカグヤとは違い、運動に精を出していないせいかやや頼りない筋肉のつき方ではあるが、それがより一層女の子らしさを強調している。
女である自分ですら思わず目で追ってしまいそうな美しさだった。
「サ、サキさん。あの…?」
露骨な視線に耐え切れなくなったのか、ルナは僅かに身を捩って視線から隠れようとする。
そんな何気ない動作ですらも可憐さに満ち溢れていて、サキはこの世の無情を嘆いた。
「いいよねルナさんは、身体も性格も女の子らしくて」
「そ、そんな…サキさんだって」
「いいよ慰めなんて、ボクなんて…フフフ…」
やや虚ろな瞳でサキは自分の身体を見下ろした。
全く視界を遮ってくれない胸にあまりくびれていない腰。
臀部こそそれなりに育ってはいるが、他の二箇所を思うとまったく喜べる要因ではない。
「言葉遣いもこんなんだし、未だにサーカスでも男の子と間違えられることがあるしね」
「え、ええと」
「トライアングルムーン・ラビットとしてだって、スカート穿いてなかったら絶対男の子と間違われてるに違いないよ…」
「そんな、サキさんは可愛らしい女の子じゃないですか」
とってつけたようなフォローだったが、ルナは本気だった。
確かに、サキは一見では女の子っぽい外見ではない。
だが、言動の節々に見える細やかさや気配りは幼い頃からお嬢様として育てられてきた自分や剣の道に一直線だったカグヤにはないものだ。
それは、十分女の子らしいと誇れることではないのか。
そうルナは考え、目の前にいる小さな女の子に憧れすら抱いているのだ。
「ルナの言うとおりだな。それに、私からすればお前のその身体は羨ましい」
「か、カグヤさ…」
「ぐっさー!? 一番言われたくない台詞を一番言って欲しくない人からっ!?」
本人はフォローのつもりだったのだろうカグヤの言葉を聞いてサキが崩れ落ちていく。
傍から聞いていたルナも流石に表情が引きつる。
だが、当の本人はまるで悪気がないのか、あっさりと追撃の言葉を放った。
「猫科の動物を思わせる柔軟で、それでいて野性味を感じさせる筋肉に絶大なバネ。どれも私にないものだ」
「い、言わないで…それ以上いわないでぇ!?」
「か、カグヤさん…それは褒め言葉になっていません」
カグヤとしては褒め言葉のつもりなのだろうが、サキからすれば致命打にすらなる口撃だった。
そもそも、ルナとカグヤでは評価のスタンスが明らかに違う。
カグヤのそれは女の子としてというよりもアスリートとして褒めているようなものだ。
「憎い、そのマスクメロンのようなおっぱいを持ちながらそんな言葉が吐けるカグヤさんが憎い!」
「譲れるものなら譲ってやりたいのだがな…」
私にとっては邪魔にしかならん。
そう言い切って僅かに身を動かし、双乳を弾ませるカグヤにサキは瞬間殺意すら覚える。
平均以上のサイズを誇るルナとて流石に今のカグヤの発言には思うところがあったのか、その目は僅かに温度が下がっていた。
「剣を振るうときには邪魔になる。街を歩けば恥知らずな男どもの視線の的だ。不便極まりない」
「…贅沢な悩みすぎてボクもう死にたいよ」
「あ、あはは…」
ふるふると窮屈そうに服の中で揺れるカグヤの胸を見てサキとルナは同時に溜息をつく。
着替えを共にして判明していることだが、カグヤはブラジャーをつけていない。
さらしで胸を押さえつけているのだ。
にも関わらずその目分量はルナを超えている。
しかも彼女は普段から剣で身体を鍛えているためか、さらしを外しても胸がほとんどたれない。
肌もところどころ軽い裂傷こそあるが、すべすべと滑らかそうな按配だ。
全体的にはうっすらと筋肉質に引き締まった感はあるが、女としての魅力を疎外するまでには至っていない。
そこらのグラビアモデルも真っ青なスタイルだった。
「さ、さて! ボクたちもいよいよ有名人になってきたね!」
流石にこれ以上の話題の継続はむなしいと悟ったのか。
涙ぐましくも、渇いた声で話題をそらそうとするサキが新聞の束を取り出す。
新聞の見出しは大半が怪盗トライアングルムーンの活躍についてだった。
「この新聞なんか一面トップだよ。もうちょっとしたアイドルだよねボクたちって」
「怪盗が目立ってどうする。しかもこの写真、ポーズまでとっているではないか」
「満面の笑顔ですね…」
呆れたようなカグヤと苦笑いのルナのツッコミ。
だが、サキは全く反省した様子を見せずに上機嫌で次々と新聞を捲っていく。
「いいじゃんどうせ仮面つけてるから正体はバレないんだし。それにどの新聞もほとんどが好意的だよ?」
「物珍しさというのもあるんでしょうけど…」
苦笑しつつもルナは嬉しそうな表情で記事に目を走らせる。
カグヤも表情こそ変わらないが不快そうな様子はない。
少女たちは元々大なり小なり正義のためという前提で怪盗活動をしている。
故に、アイドルじみた人気のおかげということを差し引いてもこうして自分たちを肯定してくれる人がいるのは嬉しいことだった。
「ところで、次のターゲットは決まったの?」
そんななごやかな雰囲気の中、サキの放った一言が僅かに空気を変えた。
三人が三人、表情こそ変えないものの瞳の中に真剣さが垣間見える。
いわゆる、仕事モードとでも言おうか。
三人が発する空気は先ほどまでの『普通』の女の子のものではなくなっていた。
「アルテ、お願いします」
「はい」
ブゥン。
メイド服の女性が素早く指を走らせると、三人の前にあったモニターに光がともる。
そこには、ある秘密結社のデータが記載されていた。
「ブラックサン。裏世界ではかなり有名な組織です」
「ほう、今度の獲物はかなり大物だな。ブラックサンといえばこの仕事を始める前の私ですら耳にしたことがある」
「確か、人身売買犯罪を主にしている組織なんだよね?」
「はい。しかも…若い女性を中心に」
苦々しく呟くルナに同意するようにサキとカグヤも渋面を作る。
ブラックサンは若い女性を食い物にしている犯罪組織である。
ミリオンでは若い女性の失踪が相次いでいるが、その全てはブラックサンが関わっているとすら言われているのだ。
当然、組織のターゲットに範疇に入る三人がこの情報を見て愉快な気分になるはずもない。
「今までのターゲットも大概悪人ばっかりだったけど、今回は特に許せないね!」
「全くだ、前途ある女性たちを利用して財を得るとは人間の風上にも置けん」
ぷんすかとわかりやすい怒りを示すサキと、怜悧な瞳を吊り上げるカグヤ。
勿論、ルナも例外ではなくその表情は明らかに義憤に溢れている。
被害にあった女性たちのことを考えると、自分たちの歳も相まってかとても他人事には思えないのだ。
「それで、何を盗るんだ?」
「浚われた女性たちを助けられればそれが一番なのですが…流石にそれはガードが固く、また手が足りません」
「まあ確かに三人でとなると施設の奴らを全員無力化しないといけないもんね」
「はい、それでは私たちのスタイルには合いません。なのでここはいつものようにデータ化された証拠を押さえ」
「それを警察に届けるなりマスコミにリークするなりして奴らを追い込むってわけだね」
その通りです、と頷くルナの表情は僅かに暗い。
個人的な感情としては、女性たちをすぐに直接助けたい。
だが、それは客観的な観点からすれば不可能と言ってよい難事である。
「証拠となりそうなデータが保存されているのは西区域23のAポイントにあるビルです。
梃子摺りましたが、ようやくハッキングすることができました。
サンズグループの下部会社として上手くカモフラージュされているようですが…」
「実際は悪の隠れ蓑というわけか」
「はい」
サンズ、という単語にルナは我知らず拳を握り締める。
数時間前に顔を合わせたエスドのことを思い出したのだ。
(あの人が関わっているという証拠はないですが…)
悪の組織というのはボランティアではないので当然金が要る。
その資金の出所はスポンサーからだったり、もしくは組織の母体そのものだったりする。
今回の場合はあくまで下部会社ということなのでトップであるエスドがブラックサンに関わっているという確信はない。
だが、今まで調べた情報によればサンズグループとブラックサンの繋がりは限りなく黒に近い灰色だった。
「決行は三日後。よろしいですか?」
「依存ない」
「おっけー」
頷く二人の仲間を頼もしそうに見つめつつ、エスドの黒い視線を思い出す。
もしもあの男がブラックサンに関わっているのならば一刻の猶予もない。
早く浚われた女性たちを助け、組織を叩かなければ。
パーティーでのこともあり、ルナは表面ではそれとわからず焦っていた。
――それが致命的なミスに繋がる事になるとは気付かずに。
612 :
AM:2007/11/30(金) 23:25:40 ID:w97rQXcN
ようやく次から怪盗の出番です。
乙です
この続きの出るはやさはGJとしかいいようがない
いよいよ潜入→敗北の流れが始まるか・・・
続きに期待
エロにも期待している。しているはずなんだが……。
組織名がブラックサンの時点で特撮ネタを期待してしまう俺はもうダメだ。
時を越えろ、空を駆けろ、この星のため〜
心配するな、俺もブラックサンの名を見た時には同じモノを思い出したから
「ブラックサタン」と空目して、コードネームにデッドライオンや
百目タイタンを期待してしまった俺は…
仮面ライダー好き、結構多いのねここ。
618 :
AM:2007/12/02(日) 23:22:19 ID:zyX8RwG+
そろそろ次スレの時期なわけですが、保管庫のないこのスレの投下作品はどうなるんだろう?
と疑問に思いつつ第四話投下です。
「ぐわっ!」
打突の一撃を受け、苦悶の表情を浮かべながら警備の男が崩れ落ちる。
それを見やると、黒髪の剣士―――ブレイドは剣を収め、自身の後方に向けて手招きをした。
「さっすが、相変わらず見事な腕前だよね」
「不意をついたのだからこれくらいは当然だ」
自分よりも頭一つ分背の低い少女の褒め言葉に女剣士は表情を緩めることなく周囲を警戒する。
敵の気配はない。
よし、と互いに頷きあった二人は後ろをついてくる金髪の少女を先導するように駆け出す。
「その角を右に、その後真っ直ぐ行った所が目的地です」
後方からの指示に二人の怪盗少女は走りながらも軽く頷く。
指示を出した少女、ウィッチィは自分の右腕をチラチラと見ながら前の二人についていく。
「しかし相変わらずアルテからの情報は詳細かつ正確だな…」
「本当本当! 警備の数とか配置とか、建物内部の地図とか完璧だし」
「ふふっ、そうですね」
仲間からの感嘆の言葉にウィッチィは本当に嬉しそうに微笑んだ。
金髪少女の右手に装着されているのは小型のPCだった。
これはアルテミスの端末で、アルテを中継することによって本体と繋がっている。
アルテミスの性能にかかれば、電子機器が天下のご時世、調べられないことなど滅多にない。
それは一般に秘密とされ、隠されているはずの情報とて例外ではなかった。
機密の場所、警備の人数や配置、監視カメラの掌握、電子ロックの解除コード。
そういった情報をウィッチィはアルテミスを使うことによって手に入れ、怪盗活動に有効利用しているのだ。
「まあ、完璧すぎて歯ごたえがないのも事実なのだが」
「ブレイド、それは贅沢だよ。楽なことに越したことはないじゃない」
前二人のやりとりに軽く苦笑するウィッチィ。
怪盗トライアングルムーンだと有名になっても、所詮彼女らは小娘三人のチームである。
多人数に囲まれればどうしようもないし、罠にかかれば目も当てられない。
だからこそ、アルテミスによる情報収集は彼女たちにとっては生命線にして最大の武器だった。
安全なルートを必要最小限の被害で通り、目的を達する。
それを当たり前のように成し得る事ができるからこそ怪盗トライアングルムーンは今まで一度の失敗も犯していないのだ。
「さて、そろそろだな」
「初めての大物相手だったからかなり気合を入れてたんだけど、なんか拍子抜けだなぁ」
「油断するな、まだ目的を達したわけではない」
「わかってるって。ボクはただアルテミスを信頼してるだけなの」
あっけらかんと笑う小柄な怪盗に思わず残る二人も笑みをこぼしてしまう。
ラビットのこういったムードメーカー的部分には二人はよく助けられている。
堅苦しいほど生真面目なブレイドと、意外にも強情で意地っ張りなウィッチィ。
そんな彼女らがこうして上手くやっていけているのもラビットがいるからこそなのだ。
(けど、確かに上手く行き過ぎている…)
目的地まであと僅かというところで、金髪の少女はあまりの順調さふと不安を覚えた。
情報収集にミスはなかったはずだし、実際にこうして潜入したビルの地図や警備の情報にも間違いはない。
見落としている点もないはずだ。
だが、頭の一角を占める不安の闇は一向に晴れる気配がない。
(ううん、きっとあの人が関わっているかもしれないから気負ってしまっているだけ…そうに違いありません)
エスド・サンズの不気味な笑顔を頭の隅に追いやりながらウィッチィはぶんぶんと頭を振る。
入念に情報を集め、警備の少ない今日を選んだ。
例え相手が力を持った組織といえどもその隙間をついてしまえば倒せない相手ではない。
それに、自分には仲間がいる。
今までの成功と現在の状況、そして心強い仲間たちを思い、金髪の少女は迷いを振り切った。
だが、彼女は気がつくべきだった。
まがりなりにも巨大組織の一角であるブラックサンの情報をアルテミスの助けがあったとはいえ簡単に入手できたという不自然さを。
そして、重要施設であるはずのこのビルの警備が少なくなる日が存在しているということ自体がおかしいのだということを。
「ここか」
「はい」
目的の部屋の入り口を守る電子の扉が三人の前にそびえ立つ。
ウィッチィは電子キーの傍に寄るとパスワードの解除をはじめた。
ラビットとブレイドは後方を警戒し、開錠の瞬間を待つ。
プシュン。
風船から空気が抜けるような音と共に扉のロックが外れた。
「開けます」
シュッと軽快な音を立てながら扉は侵入者たちを迎え入れるべく開いた。
罠、あるいは待ち伏せがないか警戒しながら三人は入室する。
「ふむ、意外に狭いな」
「データ通りですね。ここにあるのは重要機密データを保存しているコンピューターだけのようです」
「待ち伏せの可能性も考えていたが、こう狭いとただの取り越し苦労か」
「こんなところに警備がいたらおしくらまんじゅうになっちゃうね」
あははっと笑うラビットを尻目に、ウィッチィは右手の端末から伸びるケーブルを目の前の機械へと取り付けていく。
ウィッチィの手がキーボードの上を躍る
すると、機械に電源が入り、あっさりとそのコンピューターはアルテミスの制御化におかれてしまう。
「はやっ。ウィッチィも大概凄いよね…」
「私の場合はアルテミスのおかげですから」
「それを差し引いても凄いと思うぞ。私など電子機器はサッパリだからな」
それえらそうに言うことじゃないよ、とラビットにツッコミをいれられるブレイド。
ウィッチィはそんなやりとりに対して笑いを堪えつつ、更に指を躍らせる。
数秒後、画面に表示されるブラックサンの犯罪データ。
だが、それはとてもうら若き乙女たちが直視できるようなものではなかった。
「な、なにこれ…?」
「外道どもが…!」
「そんな、酷い…っ」
三者三様の声を上げながら少女たちは身を震わせる。
画面に表示されたデータ。
それはブラックサンが誘拐ないしは裏で買い取った女性たちの記録だった。
ある女性は富豪に性奴隷として売られ、またある少女は組織の下っ端に払い下げられていた。
「くっ…」
悔しそうな声を上げたのは誰だっただろうか。
同じ女性として、悔しさと怒りだけが少女たちの胸に込みあがってくる。
だが、次の瞬間。
少女たちの顔色が一気に怒りとは違う理由で赤く染まった。
「え、あ、な…?」
目に映っている情報が何かわからない。
そんな感じで金髪の少女は間の抜けた声を上げた。
顔は首筋まで真っ赤に染まり、視線は一点を見つめて動かない。
残る二人の少女も声こそ上げないが、同じ状況なのだろう。
無言で画面に映る画像――すなわち、卑猥な格好をさせられている女性たちに目を釘付けにされていた。
「こ、これって…」
震える声を振り絞るようにナイフ使いの少女が画面を指差す。
その情報が文字だけならば、あるいは少女たちがスレていればここまであからさまな反応はしなかっただろう。
だが、幸か不幸か少女たちは皆処女であり、それぞれに純情な乙女心を持つ女の子だった。
そんな彼女らが自分たちではとても想像もできないような格好をさせられている同性の裸体を見てしまったのだ。
動揺してしまったとしても無理はない。
怪盗少女たちの鼓動がドクリと跳ね上がり、小刻みにビートを奏ではじめる。
胸の奥がきゅんと締め付けられるように痺れる。
それは、確かに興奮と言い表せられる反応だった。
「…もはや一刻の猶予もない。一秒でも早くこの組織は潰す!」
最初に立ち直ったのは髪を振り乱すように顔を上げたブレイドだった。
その頬にはまだ赤みが残っているものの、瞳の中の感情は轟々と怒りに満ちている。
男嫌いで、なおかつ潔癖症気味なところがある女剣士からすれば、目の前の画像は許せるものではなかったのだ。
「そ、そうだね。まさかここまで酷いことをしていたなんて…」
仲間の怒声を受け、ラビットとウィッチィも再起動を始める。
とはいえ、この中で一番ませているラビットは口では怒りを示しながらも画像に興味があるのか画面からを目を離さない。
勿論、ブラックサンが許せないというのは本音だが、年頃の女の子としては興味ある情報というのも事実なのだ。
「…同じ女性として許せません」
ウィッチィはどちらかといえばブレイド寄りの性感覚の持ち主なので興味よりも先に嫌悪が湧き上がっていた。
箱入りのお嬢様といっても差し支えなく育てられてきた少女からすれば目の前のデータは悪夢でしかない。
男の性欲というものは勿論知識としてはあったし、パーティーのたびに身体をジロジロと見られ慣れてもいる。
だが、このような直接的な性の情報は聞いたことも見たことも感じたこともなかった。
思わず、目をそらしたい衝動にかられるがデータを落とさなければいけない以上それはできない。
故に金髪の少女は顔を羞恥心と嫌悪に染め上げながらも黙々と作業をこなしていた。
「…あと一分もあれば全てのデータを落とせます」
「じゃあ撤収の準備だね」
「このような場所、一刻も早く立ち去りたいところだ」
「――それは困るねぇ」
後もう少しで作業終了というその瞬間。
ほっとしたラビットの声と、忌々しそうなブレイドの声に聞きなれぬ第四者の声が乱入した。
驚きと共に、三人の視線が声の主の元へと走る。
そこには、一人の男がいつの間にか立っていた。
「やっ!」
瞬間、ラビットの手が反射とも言ってよい反応速度で振るわれた。
少女の手から放たれた四本のナイフが男の四肢を串刺しにするべく襲い掛かり、着弾する。
「なっ…!?」
だが、男はナイフが命中したにもかかわらず痛がる様子もなく立ち続けていた。
いや、命中したという表現は適切ではない。
何故なら、ナイフは男の身体を『すり抜けていった』のだから。
「な、なんで?」
「あれは…ホログラフィ!?」
「ご名答」
ラビットの動揺を押さえ込むようにウィッチィの声が響く。
確かに、男の身体はよく見てみるとうっすらと透けて見える。
男は白衣に眼鏡といかにも研究者といった格好で余裕たっぷりに三人の少女を見つめていた。
「貴様、何者だ」
「おっと、これは失礼。自分の名はキャンス。一応ブラックサンの幹部やらせてもらっています」
「あなたが、幹部…!?」
「ようこそ、怪盗トライアングルムーン。この罠を発案したものとして丁重に貴女がたを出迎えさせてもらいます」
「罠っ…!?」
慇懃に礼をする男に三人は慌てて周囲を見回す。
だが、特に何か状況に変化があるというわけでもない。
ハッタリか…?
三人がそう思いかけた刹那、キャンスは右手を高々と天に掲げる。
それが、合図だった。
「え…!?」
ゴウン、と重苦しい音と共に扉側を除いた部屋の三方の壁がせり上がっていく。
壁の向こう側は広めの空間になっていたらしく、壁が昇りきるとあっという間に部屋は広々とした空間へと生まれ変わった。
「そ、そんな…っ」
ナイフ使いの少女の動揺を隠せない声が響く。
壁の向こうから現れたのは広々とした空間だけではない。
一方向に数十人単位で警備の男たちが待機していたのだ。
全員合わせればおそらく人数は百を越えるだろう。
「いやあ、まんまと引っかかってくれて嬉しいですよ。これで我が『アポロン』の性能が証明されたというものです」
「アポロン…?」
「自分が開発した、我がブラックサンの誇る高機能コンピューターですよ。
そちらもかなりのものを使っているようですが、こちらのほうが一枚上手でしたねぇ、あっはっは!」
勝ち誇るように笑うキャンスにウィッチィが歯噛みする。
全ては仕組まれていたことだと理解できてしまった。
簡単に手に入った情報、警備の少なさ、進行の順調さ、その全てが自分たちを罠にかけるための餌だったのである。
(そんな、アルテミスよりも上の性能だなんて…!)
アルテミス頼みであるが故の誤算。
新堂グループの誇るコンピューターをも騙せる頭脳があるなど思いもよらなかった。
もしかして連騰規制くらった?
625 :
AM:2007/12/03(月) 10:27:45 ID:Tj241cZg
投下中に鯖規制とか…
というわけで近所のネカフェから続きの投下です。
「さて、自分はそろそろお暇させてもらいます。あ、そうそう。後ろの扉は再ロックしておきましたから」
にっこりと笑うと最後にそう言い残して白衣の男の立体映像は消え去った。
わざわざ言い残すということは、今度のロックは恐らく外せないようになっているはず。
頼みの綱であるアルテミスが役立たずになってしまったことにウィッチィは少なからぬ焦りを覚えた。
(この状況は私のせい…私がしっかりと情報を分析していれば…っ)
ジリジリと迫ってくる男たちに視線を向けつつ、ウイッチィは自責する。
例え相手のコンピューターのほうが上手だったとしても、幾らでも注意する点はあったはずなのだ。
そこに気がつかず、焦りから安易に事を進めたのは明らかなミス。
「すみません、私のせいで…」
「気にするな、部屋の中にだけ気を配っていた私にもミスはあった」
「そーそー、今は反省よりも未来のことだよ。まずはこの状況をなんとかしないとね」
背中合わせの三角形にフォーメーションを組みながら金髪の少女は謝罪を口にする。
だが、少女の仲間は彼女を責めなかった。
一蓮托生。
それをしっかり認識している以上、不満などあるはずがない。
「しかしどうする? 流石にこの人数を相手にするのは無理がある」
「扉をブレイドの剣で斬って脱出とか?」
「無理だ。この剣は逆刃刀。斬撃には向かないし、私の力では突きで壊すのも難しいだろう」
「八方ふさがりってわけか…大ピンチだね」
口調はおちゃらけてはいるが、ラビットの表情は深刻極まりなかった。
じんわりと背中に汗がにじみ、緊張に足が震える。
罠があったということは最初から自分たちがブラックサンのターゲットであったことは間違いない。
つまり、彼らは自分たちの捕獲こそが目的なのだ。
流石に殺されるようなことはないだろうが、楽観視はできない。
例え命の心配がなくても、捕まってしまえばどうなるかわかったものではない。
ましてや、相手は女性を食い物にする犯罪組織なのだ。
他の二人もそれを認識しているのか傍にいると緊張が背中越しによく伝わってくるようだった。
「来るぞ!」
ブレイドは背後の二人に声をかけると共に刀を構える。
ラビットも指に複数のナイフを挟み、投擲の準備をする。
ウィッチィは腰のホルスターから鞭を取り出した。
絶望的な状況の中、三人の目には諦めの色はない。
そして、男たちが一斉に少女たちに向けて駆け出した。
(くっ…!)
広い空間を飛び跳ねながらラビットは焦りを顔に浮かべる。
固まって戦っていたはずなのに、いつの間にか三人は分断されてしまっていたのだ。
他の二人はどこに、と心配しようにもひっきりなしに襲い掛かってくる男たちがそれを許さない。
「やっ!」
向かってくる男にナイフを投げつける。
だが、小型の武器であるナイフといえども数は有限だった。
十人を越える数の男を倒した段階でナイフのストックはあっという間に零になってしまう。
「はぁっ!」
しかしラビットは想定内とばかりに冷静に格闘戦へと切り替える。
勿論、組み技など論外なのでヒットアンドアウェイの戦法だ。
小柄な少女は男たちをジャンプ台にする形で移動しながらその頭部に攻撃を加えていく。
「こ、このガキ…ちょこまかと!」
「へへん、鬼さんこちらっ……って、わっ!?」
と、床に着地した少女の体勢が僅かに崩れた。
人の波によって見えなかったが、着地地点には気絶した男が寝転がっていたのである。
そして、その隙を見逃さない一人の男がいた。
「うらぁっ! 捕まえたぜぇ!」
「ひゃあっ!? ちょっ、どこ触ってるの!?」
背後からガバリと抱きつくように掴みかかられたラビットが悲鳴を上げる。
わざとか、それとも偶然か、男の手は少女の胸をガッチリと掴んでいた。
「は、離して! 離してよっ!」
「誰が離すか!」
じたばたと暴れる少女だが、大の男の手にかかってはその拘束を振りほどくことはできなかった。
短いスカートが乱れ、その下のスパッツがチラチラと覗くが、それどころではない。
男は調子にのったのか、掴んでいた少女の胸を揉み始めたのだ。
「あっ!? こら、胸を揉むなっ!」
「胸ぇ? てっきり腹かと思ったぜ、あんまりにもぺったんこだったからな!」
「な……」
かぁぁっ。
胸を触られている羞恥ではなく、男の無礼な言葉に少女の怒りが湧き上がり、首の上へと血が上っていく。
「なんだ、怒ったか? まあ折角だから俺が大きくしてやるよ!」
「なっ、このっ、やめっ…」
もみもみもみ。
あるかなきかの起伏を揉みまくってくる男にラビットは暴れることで抵抗の意を示す。
しかし一向に拘束はとける気配はなく、むしろ男の手つきはどんどんいやらしいものへと変化していく。
そしてその指が胸の頂点を掠めた瞬間、少女は思わず上擦った声を上げてしまった。
「ひゃうっ…」
「お、可愛い声だせるじゃないか」
「やめ…ぅんっ」
「ここか、ここがいいんだな?」
「く、くすぐった…っう!」
くりくりと乳首を弄くるように指を動かす男に少女の体がピクピクと反応を起こす。
十の指がそれぞれ動くたびにくすぐったさと痛痒感が胸の先から小柄な肢体を駆け巡る。
「こ、この…スケベ!」
「スケベで結構。お? それより皆見ろよ、こいつの乳首、勃ってきやがったぜ?」
「え…!?」
おお、と歓声がわきあがり、少女は慌てて胸を見下ろした。
男の指に挟まれるようにして弄られている乳首は服の上からでは勿論見ることはできない。
だが、タンクトップにブラだけという薄着のラビットの胸ははっきりとそのシルエットを映し出している。
そしてその中心では、確かに突起らしきものが自己主張を始めているように見えた。
「う、嘘っ…!」
羞恥心が怒りを上回り、動揺を少女の心へと埋め込んでいく。
その間にも乳首への刺激はやむことなく続けられていた。
そのたびに少女の口からは吐息が漏れ、身体が反射的に弾み、弄られている部分は健気な反応を返していく。
徐々にではあるが、男の言葉通り胸の中心にぽつんと乳首の輪郭が浮かび上がり始める。
「どれどれ、よく見せろよ」
数人の男がその様子を見ようと少女の胸に近寄ってくる。
だが、乳首が勃起する瞬間を見られるなど冗談ではない。
ラビットは先頭の男が射程距離に入ると、渾身の力で足を振り上げた。
「はぁっ!」
「ぶがっ!」
振り上げられた爪先が男のあご先にクリーンヒット。
脳をシェイクされた男は白目をむいて仰向けに倒れた。
「こ、こいつ……うぎゃっ!?」
だが、攻撃はそれで終わりではない。
振り上げた足をそのまま振り下ろし、加速されて重量が加算された踵が容赦なく少女を拘束していた男のすねに命中した。
痛みからたまらず足を上げてしまう男。
瞬間、密着していた二人に僅かな隙間が空いた。
「ふっ!」
ずどむ!
その隙間を利用した少女の肘が男の鳩尾に突き刺さった。
このコンボには大の男とてたまらない。
フラリと身体が傾き、少女を拘束していた男は崩れ落ちていく。
しかし、至近距離で威力が不十分だったのか、男は朦朧とする意識の中で最後の抵抗を行った。
「ふえっ……あ…ああああっ!?」
少女の顔が真っ赤に染まり、動きが止まる。
男は力が身体から抜けていく中、胸を掴んでいた手をギリギリまで離さずに倒れこんだのだ。
当然、掴まれたままだったタンクトップはその下の下着ごとズルリとずり上がる。
「おおっ!」
ふるり、とあらわになる少女のささやかな胸。
思わぬ生ポロリに男たちの歓声が上がった。
姿を現した微乳が男の視線に晒され、その頂点のさくらんぼが怯えたようにふるるっと揺れる。
「やっ…見るなぁっ!」
露出した羞恥部を隠すべく、慌てて少女は両手を胸の前で交差させ、ぺたんと床に座り込んでしまう。
だが、その女の子としての当然の動作は男たちにとっては隙だらけのものでしかない。
縮こまった兎を再度捕まえるべく無数の手が伸びる。
しかし次の瞬間、男たちはまとめて少女の視界から消えた。
正確には、一人の男がどこからともかく飛んできて男たちを巻き添えにした。
「ブレイド!?」
小柄な少女の目に映ったのは威風堂々と佇む仲間の姿。
そう、三人の中でも最強を誇る黒髪の女剣士の一撃が少女に迫る複数の男たちを蹴散らしたのだ。
「無事か?」
「うんっ!」
いつもと変わらない、怜悧な表情。
そんな頼もしい救援の手にラビットの顔がほころんだ。
630 :
AM:2007/12/03(月) 10:37:34 ID:Tj241cZg
通常、怪盗相手に集団でかかるのはあからさまな失敗フラグ。
だからこそ頑張って貰いたい、数は力です。
乙&GJです
だんだんエロイ展開になってきた(;´Д`)ハァハァ
投下作品は……このスレのまとめサイトをつくるか
エロパロ板SS保管庫に頼むかのどちらかかな?
まとめサイトというか保管庫でも作ってみますか
サイト作るの10年ぶりなので期待はしない方向で
…別スレの保管庫でCoolなのがあるのでぱくって良いか聞いてみよう(ぉぃ
>>632 それは思わずバイクを乗り回しながらラジカセに吹き込んだcoolを連呼するぐらいcoolなのか??
CoolがHotになっちまったくらいCoolです
回線ぱくられてました(・ω・)
鬼畜だと思って書いてたらいつのまにか純愛ルートに入ってた。
エロさが脳内出力に追いつかない。
などのさまざまな問題点を抱えつつ投稿。
お漏らし注意
黒岩 美鳥(くろいわ みどり)を簡単に表現する言葉がいくつかある。
容姿端麗、品行方正、成績優秀。
それら全ては美鳥の努力により培われたものであることを多くの人は知らない。
首の半ばでまっすぐに切り揃えられた艶々とした黒髪、ほっそりと無駄のない体。
その容姿は美人というよりは可愛いいという方が的を得ている。
そんな少女こそが巷を騒がせている怪盗ブラックロウその人である。
美鳥にとっての怪盗とはスリルを味わうための娯楽のようなものだった。
万引きのスケールが上がったといえばわかりやすいだろうか。
黒岩のご令嬢、黒岩 美鳥が唯一その仮面をはずせる時。
それが怪盗ブラックロウの仮面をつけた時だけというのが何とも皮肉な話ではある。
「み、美鳥ちゃん、おはよう。」
古賀 時雄(こが ときお)が美鳥に声を掛けてくる。
彼は古賀財閥のお坊ちゃまであり、名目上は美鳥の婚約者でもある。
少しばかり肥満気味の彼はいわゆるオタクである。
外見はそれほどまずくはないのだが、その体型と性格がそれを台無しにしていると美鳥は思う。
うじうじとしてハキハキとしない彼の性格が美鳥は好きではなかった。
彼自身の成績は学年でも最低ランクだ。
正直なところ、美鳥は彼が実力でこの学校に入れたのだとは思ってはいない。
親の七光りによりこの学校に入学できたのだと考えている。
美鳥はそういった親の威光を借りて、のほほんと生きている人間が大嫌いだった。
せっかくある素材をうまく活かさないのはもったいない。
もう少し時雄に向上心があれば、美鳥は時雄のことを好きになれたのかもしれない。
「おはよう、時雄くん。」
美鳥はにこやかに微笑んで挨拶を返した。
内心をおくびにも出さないのが黒岩 美鳥という人間である。
本当ならばこんな婚約関係などすぐにでも破談にしてしまいところだ。
だが黒岩にはそれをできない事情というものがある。
古賀財閥は黒岩よりも力が大きい。 古賀がその気になれば黒岩はすぐにでも潰されてしまうだろう。
美鳥は古賀の総帥、古賀 令一(こが れいいち)に気に入られている。
古賀 令一は現在でも現役の老獪であり、その手腕と才覚は美鳥も認めるほどである。
ただ不要になった人材を容赦なく切り捨てるといった一面も持つ。
美鳥の父親は古賀 令一のそういうところを嫌っている。 その影響か美鳥も令一のことが嫌いだった。
その老獪の目に入れても痛くない孫、それがこの古賀 時雄である。
よく令一のような人間からこんなに抜けた孫が生まれたものだと美鳥は思う。
近頃の時雄は件の怪盗にご執心なのか、口を開けばブラックロウの話題ばかりが飛び出してくる。
美鳥としては自分のことを熱心に語られても返事に困る。
それにブラックロウが有名になることは美鳥にとってあまり好ましいことではなかった。
警戒されては次の仕事がしにくくなるからだ。
いくら有名になっても掴まってしまっては意味がないのである。
「そう言えば、祖父ちゃんが今度、美鳥ちゃんに宝石を贈るって言ってたよ。」
古賀がオークションでスタージュエルを落札したのはその界隈では有名な話である。
新聞でもニュースでも大きく取り上げられていた。
それをまさか美鳥へのプレゼントに持ってこようとは、美鳥も随分と高く買われたものである。
古賀 令一の美鳥への熱の上げようは本物だ。 是が非でも美鳥を時雄の嫁として迎えたいらしい。
美鳥としては時雄と結婚するのは死んでも願い下げだった。
ふと、美鳥に妙案が浮かぶ。 スタージュエルがなくなってしまえばいいのだ。
そうすれば古賀から妙な恩を受けずにすむ。
さらには古賀 令一に一泡ふかせられる。
おまけに自分の自尊心まで満足させられる。
まさに一石三鳥。 少ない労力で最大限の成果を得る。
それは美鳥が大好きなことわざの一つだった。
美鳥はフリルのスカートのついたような黒いライダースーツに身を包む。
下腹の辺りから襟首まである中央のチャックを一気に引き上げる。
チャックの音は気が引き締まる気がして好きだった。
そして鳥を型取った黒の仮面で顔を隠す。
黒いスーツは彼女の体のラインの美しさを、より強調するように際立たせてくれる。
少々控え目な胸が彼女の唯一のコンプレックスだったが、
大きな胸は運動に悪影響を及ぼすから仕方がないと割り切っていた。
衣装はもちろん彼女の完全なる自作である。
市販品を使うと足がつきやすくなるし、おまけに彼女好みの衣装は限られてくる。
その点、自作はその2点を簡単にカバーできるのである。
それはまさに一石二鳥であった。
古賀のセキュリティは思っていたほどには厳しくはなかった。
これよりも厳しいセキュリティならば何度か遭遇したことはある。
怪盗ブラックロウはそのどれもをくぐり抜けてきている。
時雄からそれとなく聞き出した情報からするとスタージュエルはあの建物の中ということになる。
建物というよりは箱、スタージュエルを収めるに相応しい宝石箱というわけだ。
どんな罠が仕掛けてあるのかと、ブラックロウは心を弾ませる。
入り口にあるドアはカード式の電子ロックのようだった。
この手のドアは専用の機械を使えば開けるのは難しくない。
ピッ、そんな電子音と共に分厚いドアがスライドして開いた。
備え付けの監視カメラはダミー映像を送ることですでに無力化してある。
あとは中央の台座に置かれたスタージュエルまで辿りつくだけである。
ブラックロウはマスクに特殊グラスを装着する。
思った通り、館内には無数のレーザーが飛び交っていた。
どうもレーザーの網は定期的に同じパターンで切り替わっているようだ。
おまけに台座の周辺だけレーザーは飛んでいない。
台座の周辺は安全地帯だということだ。
レーザーのパターンさえ掴んでしまえば、後は難しいことはなかった。
ブラックロウがスタージュエルの台座の前に立った時、真っ暗だった室内が突然ライトアップされた。
『さすがは怪盗ブラックロウ、見事なお手並みだったよ。』
スピーカーから聞こえてくる声に美鳥は聞き覚えがあった。
それは間違いなく古賀時雄のものだった。
「どうして、わかったの?」
美鳥は少し冷たい、大人っぽい雰囲気の声を瞬時に作って見せる。
声を聞いただけではブラックロウと美鳥を結びつけるのは不可能だろう。
完璧主義者である美鳥は、もしもの時のためにそういう訓練も行っていたのである。
『ずっと見ていたからだよ。 その部屋には隠しカメラが仕掛けてあるんだ。』
『君の欠点は完璧すぎることだ。 時間に関してもね。』
『多分、君が家を出る時間は決まっているんじゃないかな?』
その通りだった。 怪盗ブラックロウが家を出発する時間は午前1:00きっかり。
完璧主義者である美鳥は時間もきっちりしないと気がすまないのだ。
『あとはその時間帯に君が来るのを待てばいい。』
言うのは簡単だが、それを行うのは容易くはない。
いつ来るかもわからない怪盗を相手に網を張り続ける、それは並大抵の人間に出来ることではない。
美鳥は少しだけ時雄のことを見直していた。
「見られていたのなら、仕方ないわね。」
ブラックロウはお手上げという仕草をして見せる。
四角い部屋には何もなく、入ってきた入口しか出口はなかった。
『無理だよ、逃げ道なんかない。 ブラックロウ、君は籠に囚われた小鳥なんだよ。』
時雄の間の抜けた笑い声が室内に木霊する。
それは美鳥にとって屈辱だった。 時雄なんかに掴まってしまった自分が情けなくて仕方ない。
だが、今はそんなことを反省している場合ではなかった。
ここから脱出する方法を考えなくてはならない。 物理的な脱出は恐らく不可能だろう。
つまりここは時雄をうまく言いくるめて脱出するより他ない。
「それで、何がしたいの?」
ブラックロウは時雄に対して冷ややかに言い放つ。
こうして無駄話をしている分には時雄には何か意図があるのだろう。
美鳥はそれに賭けてみることにした。
『ゲームをしないかい? ブラックロウ。』
『君がゲームに勝てたら、君を逃がしてあげてもいい。』
『僕はブラックロウの正体には興味がないんだ。』
『だって、正体が分かってしまったらつまらないだろう?』
『僕はあくまでブラックロウのファンでいたいんだ。』
『スタージュエルの台座がボックスになってるから開けてごらん。』
スタージュエルの台座はよく見れば、装飾が取っ手のようになっており確かにボックスのようだった。
ブラックロウは取っ手を掴むとボックスを開けた。
ボックスの中には、シートみたいなものが3つ。 怪しげなドリンクが1本。
ストップウォッチようなものが1つ。 そして、針金が何本か入っていた。
『ゲームは簡単、シートを胸と秘所に貼りつけて、そのドリンクを飲む。』
『それから、タイマーを作動させて、制限時間内に目の前のドアを開けることだ。』
時雄がそういうと、ブラックロウの目の前の壁の一部がスライドして中からドアが現れた。
ドアには5つの錠前が掛かっている。 錠前次第ではあるが、それほど厳しい条件ではなさそうだ。
「わかった、その条件を飲むわ。」
美鳥はスーツの襟首を掴みながらジッパーを降ろすと、その隙間からシートを体に貼りつけていく。
ジッパー式でなかったら自慢の肢体をカメラに晒してしまうところである。
こういう衣装でよかったと美鳥は内心、胸を撫で下ろしていた。
再びジッパーを上げて美鳥は自分の体を見下ろした。
少しばかりシートの感触に違和感はあるものの問題となるほどではなさそうだった。
それから美鳥はドリンクの瓶を掴んで一気に飲み干した。
栄養ドリンクのような妙な味だった。
好きな味ではないが、この際、贅沢は言っていられない。
「これでいい!?」
ブラックロウはドリンクの瓶をボックスに叩きつけて、スピーカーの相手に向かって叫んだ。
『オーケー、後はそのタイマーを入れればゲームスタートだ。』
ドリンクもシートも美鳥にはその意図が読めない。 しかし、やってみるより他に選択肢はない。
ブラックロウはタイマーのスイッチを入れる。
表示された時間は5分、ドアにかけられた錠前は5つ。
1つにつき1分以内で開ければ間に合う計算である。
タイマーの裏には磁石がついておりドアに貼りつけられるようになっていた。
これで、いつでも好きな時に時間が見れるようだ。
なるほど、呆れるほど優しい心遣いである。
タイマーをドアに貼りつけるとブラックロウは錠の解除に取りかかる。
この手の錠にブラックロウが掛ける時間は平均30秒。
余程のことがない限り、失敗はなさそうだった。
残り約4分20秒、 約40秒で1個目の錠が外れた。
異変は1個目の錠が外れた時に起こった。 体に貼りつけられたシートが振動を始めたのだ。
美鳥はシートの意図を悟った。 振動により美鳥の集中力を削ぐのが狙いだろう。
残り約3分30秒、つまり約1分30秒で2個目の錠が外れた。
シートの振動が一段と強くなった。
「ふっ・・・んぅっ。」
美鳥も健康的な普通の女の子だ。 時には自らを慰めることもある。
しかし、意に添わぬ形で絶頂されてしまうのは絶対に避けたかった。
おまけに美鳥の一挙一動はカメラに収められている。
そんな痴態を世間に晒してしまうわけにはいかないのだ。
美鳥は少し焦りを感じた。 錠を外せば外す程に振動が強くなる仕掛け。
解錠が進む程に辛くなってくるのは目に見えている。
指を動かしながら美鳥は考える。
1分30秒は90秒、最初の錠の解除にかかった時間は40秒。
つまり2個目の解錠にかかった時間は50秒。
残り3分30秒で3個、210秒で3個。
つまり1つあたり70秒。 これはギリギリかもしれない。
カチリ。 三個目の錠が解除される音。
それは地獄からの解放であり、絞首台を一段あがるようにも感じられた。
一段とバイブレーションが強くなる。
「ひあぁっ!?」
堪えきれずにブラックロウの口から声が漏れた。
思わぬ失態に美鳥は頬が熱くなるのを感じた。
そういった思考が余計に快感を意識させてしまっていることに美鳥は気づかない。
シートの振動に思わず意識を奪われてしまう。
残り2分30秒で3個めの錠を解除、つまり150秒だから75秒で後2つ。
「ふっ・・・。」
すでにブラックロウの口から漏れる息は喘ぎとも吐息とも区別がつかない。
その振動はとっくに美鳥の意識を桃色に染め上げてしまっていた。
時折、少女の体はぴくんぴくんと快感に打ち震える。
シートの振動は一定ではなく特定の範囲を何秒かごとに上下するようだった。
それがまた美鳥には悩ましかった。
「ん、くっ・・・。」
周期ごとに体がぴくりと反応し、くぐもった喘ぎが美鳥の口からは漏れた。
そんな時、美鳥は自分の体がぶるっと震えるのを感じた。
それはこんな時に感じるべきではない感覚だった。
さっきのドリンクに何か入っていたと考えるのが妥当だろう。
美鳥はようやくこのゲームの本当の趣旨を理解した。
嫌な汗がつつっと額を流れる。 それだけではない。
シートの振動が美鳥の集中力を奪っていた。
口から漏れる吐息は少し熱くなっている。
体は熱いのに、伝う汗は妙に冷たい。 すごく嫌な感じだった。
カチリと4個目の錠が外れた時、振動が強くなった。
「ひああっ。」
一段と強くなったバイブレーション。
身体を襲う快感を強引に意思の力でもって抑えつける。
残り時間は1分16秒、つまり76秒。
焦らなければなんとかなる。 美鳥は冷静に自分に言い聞かせる。
今までにもこんな逆境は何度も切り抜けてきた。
今回もきっと切り抜けられるはずだ、と。
「んくっ・・・。」
膀胱に蓄積され続ける尿意。 美鳥は必死に尿意を抑え続ける。
黒岩 美鳥が人前で漏らしてしまうことなど絶対にあってはならないことだった。
美鳥にとってそれは人前で絶頂されてしまうよりも大きな問題だ。
残り時間が少なくなるほどに美鳥の指先の震えが大きくなる。
冷静さを保っている頭に比べ、心が焦る。
これを刺しこめば錠は外れる。
美鳥が針金を刺しこもうとした瞬間、シートの振動の周期がちょうど切り替わった。
「あっ!?」
身体がその振動にびくりと反応してしまい、その指先が僅かに振れた。
その先端が錠に接触し、予想外の衝撃に針金が美鳥の手からこぼれ落ちた。
慌てて針金を取ろうとその身を屈める。
ギチリと黒いスーツが音を立てて美鳥の身体に食い込んだ。
「ふあぁっ!?」
シートが敏感な部分に押しつけられる感覚に美鳥は思わず喘ぎ声を漏らした。
締めるべき力が緩み、じわっと何かが漏れた。
それでも美鳥は針金に向かって懸命に指を伸ばす。
美鳥の指が針金を掴んだその瞬間だった。
ピーッ! タイマーが室内に無情の電子音を鳴り響かせる。
それと同時にシートのバイブレーションがぴたりと止まった。
「あ・・・。」
出来ていたはずのことが出来なかった。
その事実に美鳥はショックが隠せなかった。
その仮面の下の顔は真っ青だった。
『残念、もうちょっとだったのに惜しかったね。』
それは心底、残念そうな声だった。
時雄がブラックロウのファンであるというのは、嘘ではないのだろう。
しかし、そんなことを考えている余裕は美鳥にはない。
「と、トイレに行かせてください。」
小さく、蚊の鳴くような声が美鳥の口から漏れる。
もう演技をする余裕をなくしたブラックロウのそれは素の美鳥の声に近かった。
『聞こえないよ、もっと大きな声で。』
時雄には本当に美鳥の声が聞こえなかったに過ぎない。
しかし、それは美鳥の羞恥心を煽る為の行為にしか思えなかった。
「お願いします、トイレに行かせてください!」
恥も外聞も捨てて美鳥は叫んでいた。
そんなことは漏らしてしまうことに比べればなんでもないことだ。
『君の目の前にある扉が君の求める天国の扉だよ。』
その言葉を聞いた美鳥の心には、ぱっと希望の光が刺しこんだような気がした。
錠はあと僅か、針金を刺しこんだだけで開くだけ。
『ただ、気をつけた方がいい。 錠はシートの・・・』
時雄の言葉もろくに聞かず、美鳥は震える指先で錠に針金を刺し込んだ。
カチリという音と共に、最後の錠が解除される。
「ああああああっ!」
レベルマックスのバイブレーションが美鳥の体を貫いていた。
徐々にレベルの上がっていく刺激ならまだ耐えられたかもしれない。
しかし、予告もなしに始まった最大の振動に美鳥は耐えることはできなかった。
がっくりと膝をついた美鳥の秘所からそれは溢れた。
我慢に我慢を重ねた末の解放。 それは美鳥の意識を刈り取るほどの快感だった。
スーツの中を熱い液体が伝い流れ落ちる感覚に美鳥は意識を取り戻した。
「あ・・・。」
呆然自失の状態で美鳥は自分の下半身を見下ろした。
黒いスーツの内側に広がる色の濃い部分。
どうしようもないほどの解放感。
ぐっしょりと濡れたスーツの気持ち悪さ。
漏らしてしまったというその事実に美鳥はぽろぽろと涙をこぼし始める。
涙を拭うために擦った手の動きでブラックロウの仮面がカツンと床に落ちる。
『あ・・・君は悪くない、悪いのは僕なんだから。』
子供のように泣きじゃくるブラックロウの姿。
それを見た時雄の心に物凄く悪いことをしてしまったんじゃないかという罪悪感が芽生える。
ただブラックロウの痴態が見てみたかっただけなのに。
まさか、ブラックロウが泣き出すとは思わなかったのだ。
「ほんとに・・・?」
ひっくひっくと、しゃっくりを繰り返す美鳥。
それはもはや、黒岩 美鳥でもブラックロウでもなかった。
全ての仮面を外した美鳥という少女の本当の姿だったのかもしれない。
『本当だよ。』
いてもたってもいられなくて時雄はモニター室を飛び出していた。
今、時雄の目の前には泣いている女の子がいる。
「あ・・・。」
泣きじゃくる女の子を前に時雄は伸ばしかけていた手を止めた。
時雄は泣いている女の子をどう慰めればいいのかを知らない。
「ご、ごめんね。」
ただ言えたのはその一言だけだった。
「うわあああぁっ!」
突然、ブラックロウが時雄の胸の中に飛び込んでくる。
胸の中で声を上げて泣き続けるブラックロウ。
「君は悪くない、全部、僕が悪いんだ。」
そうブラックロウに囁いて、時雄は美鳥の背中をぽんぽんと慰めるように叩いた。
時雄の声はまるで美鳥の中に溶け込んでくるように思えた。
まるで、自分の罪が全て許されるようなそんな気がしてくる。
「悪いのは全部、僕だ。」
次第に美鳥は時雄の胸の中で落ちつきを取り戻し始めていた。
そんなブラックロウの様子に時雄は少し安心した。
「ほら、これで顔を拭いて。」
服は泣き続けた美鳥のせいでぐっしょりと濡れていた。
ブラックロウの顔がぐしょぐしょなのは考えるまでもないことだ。
時雄は上を向きながらブラックロウにハンカチを差し出した。
目の前にハンカチを差し出された美鳥はちらりと時雄の顔を見上げる。
美鳥の目に映るのは上を向いた時雄の姿。
どうやら時雄は本当にブラックロウの顔を見るつもりはないようだ。
時雄の優しさが美鳥の身に染みた。
「ありがとう。」
そう呟いて美鳥はハンカチを受け取った。
時雄のポケットに入っていたらしいハンカチは少しよれよれだけど暖かかった。
美鳥はそれで顔を綺麗に拭う。
今まで泣いていたことが嘘みたいにすっきりとした気分になっていた。
ハンカチからは時雄らしい匂いがした。 嫌な匂いではなかった。
気持ちが落ち着くようなそんな不思議な匂いだった。
落ちついてくると美鳥は自分を取り巻く現状を理解し始める。
美鳥は今、嫌っていたはずの時雄の胸に抱かれている。
その事実に美鳥は頬が熱くなるのを感じた。
心臓の鼓動が早鐘を打ち始める。
「時雄くん、ありがとう。」
ブラックロウが自分の名前を呼んだ。 その事実に時雄の心臓はどきっと高鳴った。
何よりその声が時雄の知っている人物のものによく似ていたからだ。
顔を上げるブラックロウ、その顔を時雄はよく知っている。
「き、君は・・・。」
ブラックロウの意外な素顔に時雄は言葉に詰まる。
それは時雄の憧れの君、黒岩 美鳥その人だった。
ただ、その表情は普段見せている美鳥のソレとはずいぶんと異なっていた。
不意をつくかのように美鳥の唇が時雄の唇に重なった。
二人の間を唾液が糸を引いて垂れる。
「私、時雄くんのこと好きになっちゃった。」
「時雄くんは、こんなお漏らししちゃうような汚い子でも好きになってくれる?」
それは魅惑的な悪魔の誘いだった。
美鳥を好きだった時雄にはそれに抗う術はない。
「う、うん・・・。」
その言葉を聞いて美鳥はもう一度、時雄にキスをした。
勢いで時雄が倒れこむほどの。
この日を境に怪盗ブラックロウは姿を消した。
本当の自分を出せる場所を見つけた美鳥に怪盗ブラックロウの仮面は必要なくなったのだ。
これにて怪盗ブラックロウの物語は幕を閉じる。
強気な少女と気弱な少年のラブストーリーはまた別のお話。
これは怪盗ブラックロウのお話なのだから。
一発屋は早め早めの退場といたします。
>>636-642 GJなSSを書く職人が逃げるぞ!
回り込んで次回作を書かせる為に監禁するんだ!
マジでお願いしますm(_ _)m
GJ!
こういう発想はなかったわw
>>643 いい幕引きだ!これはGJ!
短くまとめる中にヒロインのキャラとエロとエンドの全てがあるのが良い。
AMの人の作品をランチとするなら、この短編はデザートで奮発したちょい高めのチョコみたいな感じかな。
訳の分からん例えでスマン。
単発読み切り堪能しました良作でしたGJ!
これは良い意味で癒された
事情により再びブラックロウの仮面を被った美鳥だが
組織に潜入した所で捕縛されてしまう。
彼女を助ける為に勇気を振り絞り戦う時雄。
しかしその間にも美鳥の身にあんな事こんな事…
とか妄想してますw
続編や新作の投下も期待してますよっ
#OCN規制が長すぎる…(継続中)
少し間が空いて覗いてみたらトライアングルムーンの続きや新作読みきりが
うpされていてGJ!
本当いいスレになってきたな
二夜目ってなんか怪盗っぽくていいな
あるいは第二夜とか
まあスレタイさえ変わらなければ数字は何でもいいけどね
第二夜が良いんじゃないかな
指名手配犯とかってどういう風に数えられるのかなと首をひねっている。
そりゃ、〜人だろ
指名手配犯だって人間なんだからw
番号の振り方と人数の数え方は、違うでしょ
2号といえば、2号という番号を付けられた人が1人いるのであって、2人いるという意味ではない
人造人間18号は、18人いるという意味ではないし
種も仕掛けもない手品師怪盗、チェスの駒に変える怪盗
ファインツコレクション専門の怪盗3姉妹、垢・青・黄のゴスロリ
このあたりのエロパロを読みたい
659 :
632:2007/12/12(水) 08:32:18 ID:qyGQcS5c
OCN規制のせいで職場から書き込めず…
12/18まで修羅場に入るので公開遅れます
クリスマス後もこっそり修羅場予定だったりします
とりあえず今月下旬辺りに最低限の体裁だけ整えた叩き台を仮公開し、
使い易い様にちょくちょく修正予定です
師走に乙!頑張ってー
661 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 07:34:52 ID:ailidjnB
保守
ところで怪盗の衣装ってどんなのがあるかな?
基本的にはキャッツアイみたいな身体にフィットしたレオタードタイプと
セイントテールみたいな奇術師タイプが主流というかイメージにあがるんだが
後はフリフリの魔法少女タイプとかだろうか…
そこで忍びですよ
ほっかむりに唐草模様の風呂敷
夜間迷彩に暗視スコープ
い、命を奪う怪盗?
667 :
AM:2007/12/16(日) 09:49:03 ID:TwSuuLXl
新スレ立てようと思ったら何故かできなかった。
容量的に考えて恐らくこれがこのスレ最後の投下になるはず…というわけで第五話です
捕獲対象である怪盗トライアングルムーン。
そのうちの二人、ブレイドとラビットを包囲している男たちは圧倒的な優位にもかかわらず動けないでいた。
理由は二つ。
油断なく周囲に剣気を発しているブレイドの存在。
そして、笑顔でゲシゲシと倒れている男に蹴りを入れまくっているラビットの存在に臆しているからだった。
「…ラビット、そろそろ止めたらどうだ? その男、痙攣しているぞ」
「こういう乙女心を平気で踏みにじるようなエロ男はこれくらいやらないとダメなんだよ。ブレイドもいつも言ってるでしょ?」
にっこりと満面の笑みを浮かべつつ小柄少女のストンピングは続く。
既にその上着は元の位置に戻され、つい先程まで露出していた可愛らしい膨らみを見ることはできない。
が、だからといって辱めを受けた恨みが晴れるわけでもなく、ラビットは容赦なく男に鉄槌を加え続けていた。
「しかしいつまでもこうしているわけにもいかない。なんとしてもここから脱出しなければ…それに」
「ウィッチィが心配だね。彼女が一番ボクたちの中じゃあ体力がないし」
ようやく気が済んだのか、少女の繰り出す打撃音が止まる。
最後、止めとばかりに踵でテンプルを踏み抜いていたが、それを見ていた誰もが目をそらしていた。
君子危うきに近寄らずである。
「まずは彼女と合流しなければ…」
「おいおいお嬢ちゃん。この包囲を突破できるつもりかよ?」
仲間を襲う惨劇が終了したのを見やってか、包囲の最前列にいた一人の男が口を開く。
その表情はニタニタと余裕に満ち溢れている。
少女たちの数は三、味方側は百を依然越えているのだから当然といえば当然の態度。
だが、二人の怪盗少女は逆に嘲笑を返すことで余裕を見せた。
内心は焦燥に包まれてはいたが、まだ負けたわけではない。
身体が動く以上、弱みを見せるつもりなど毛頭なかった。
「ブレイド」
「ん?」
「さっき、チラリとだけど見えた。この部屋には窓があった」
「何!?」
小声で聞こえてきた仲間の情報に女剣士は目を剥いた。
それが確かならば、脱出への糸口が見えたのだ。
「結構高い位置にあったけど、ボクたちなら十分のぼれるはず。ウィッチィは無理かもしれないけど、補助があればいけると思う」
「なら、ますます合流を急がないといけないな」
希望の光に怪盗少女たちは顔をほころばせる。
しかし次の瞬間。
「だっ駄目です。やめて、やめてくださっ……いやぁぁぁぁッ!」
絹を引き裂くような、ウィッチィの悲鳴が彼女たちの耳に届いた。
「えいっ、やあっ!」
ビュン! と空気を切り裂く音と共に鞭が振るわれる。
一呼吸後にはその一撃に悶絶した男が次々と床に倒れ伏していく。
ウィッチィの操る電気鞭は新堂で作られた特製のものだけあって、効果は抜群だった。
だが、それだけに消費エネルギーもかなりのもので、手が振るわれるたびに鞭の電気が徐々に失われていく。
数十秒後、ブゥン…という微かな電気音がバッテリー切れを示した。
(くっ…いけない…)
三人の中で最も戦闘力の無いウィッチィは武器でそれを補っていた。
しかし、トライアングルムーンは活動の性質上大多数との戦いは想定されていない。
あくまで彼女たちのミッションはアルテミスによる情報収集を基軸にした効率の良いものでしかないのだ。
だが、それが崩された今、頼れるものは己の力しかない。
「はっ!」
電気が切れたとはいえ、鞭としての性能はそのままだ。
ウィッチィは多分に攻撃力の落ちた鞭を振るって近寄ってくる男たちを牽制する。
しかし、電気が無くなった、つまり一撃必殺でなくなったということは男たちにもすぐに察知できたようだった。
顔をニヤつかせた男たちは一斉に金髪少女に襲い掛かる。
「こ、このっ! 近寄らないでくださいっ!」
襲い来る男たちに向けて必死に鞭を振るう少女怪盗。
だが、数の差はいかんともしがたく徐々に包囲を狭められてしまう。
「えいっ! あ…!?」
そして数十秒後、ついにウィッチィの鞭が捉えられてしまった。
綱引きのように引っ張り合われる鞭がミチミチと悲鳴を上げる。
数秒ほどの拮抗するも、非力なウィッチィではそもそも最初から勝負になってはいなかった。
一気に引っ張られた鞭につられて少女の身体も男の胸に飛び込むように動いてしまう。
男は飛び込んできた少女の肩を掴むと、足払いをかけてほっそりとした身体を押しつぶすように床へと押し倒す。
「あうっ、あっ…!」
背中をしたたかに打ち付けられたウィッチィが苦痛の声を上げる。
だが男たちはそれに構わずわっと群がると金髪少女の四肢を次々と押さえ込んでいった。
捕らえられた少女怪盗はあっという間に身動きできない状況に追い込まれてしまった。
「あっ、は、離して下さい!」
焦りを顔に貼り付けた仮面の少女が拘束を解除するべく暴れまわる。
だが、男の手で四肢を押さえ込まれた状況では精々身体をよじることが精一杯だった。
金の髪が床に散らばり、少女の心境を示すかのように乱れる。
「ようやく捕まえたぜぇ! 散々手間取らせやがって…」
「よし、素っ裸にひん剥け!」
「いやその前に仮面を奪え、顔が見たい!」
口から出る欲望に忠実になるべく男たちは次々とウィッチィの身体へと手を伸ばす。
男たちの欲望を目の当たりにした金髪少女は反射的に眼を閉じてしまう。
だが、数秒待っても少女の身体に他者の手の感触は訪れなかった。
おそるおそる眼を開ける。
すると、そこには自分を押し倒した男が手を上げて他の男たちを制止している姿があった。
「まあ待てよお前ら。コイツを捕まえたのは俺だぜ? 優先権ってもんがあるだろ?」
「おいおい、独り占めかよ」
「まあまあ、ちゃんと後からお前らにも分けてやるって。それに見るのは自由だろ?」
ニヤリと笑う男にウィッチィは言い知れぬ悪寒を感じた。
隠されていない悪意をまともに受け、身体がすくむ。
「さて、まずは身体検査だな。まだ武器を隠し持ってるかもしれないしなぁ?」
男の手が少女の胸元へと伸びる。
「あ、ど、どこを触ろうとしているのですか!?」
「決まってるだろ。胸だよ胸、おっぱいだ。なんといってもここが一番怪しいからなぁ」
「そ、そんな…何も隠してなんか…」
「皆そういうんだよ。でもな? こんなに膨らんでいて何も無いってのは信じられないんだよ!」
「きゃあっ!」
ビリィィ!
胸元を掴んだ男が一気にブラウスを引きちぎった。
ボタンが宙を舞い、おへそから上の部分が開放される。
ブラウスの隙間から白い肌が露出し、下着がチラリと覗いた。
「ふんっ!」
だが、男の暴挙は止まらない。
ボタンを失ったブラウスを前を掴むと、両手で一気にそれを広げてしまったのだ。
「ひっ…」
肌を暴かれるという危機にウィッチィは小さな悲鳴をあげた。
お嬢様育ちの彼女は恋人はおろか初恋すら経験をしていない。
そんな少女が男たちに押し倒されて服を暴かれたのだ、そのショックは計り知れない。
「くくっ、白か、それにしても高級そうなブラしてんなぁ…」
だが、少女の怯えは男たちにとっては欲情をそそるスパイスでしかない。
少女の傷一つ無い白い上半身が獣たちの目に晒される。
特に視線が集まっているのは曝け出された胸部だった。
白い下着に覆われたそこは大きすぎず小さすぎずといった絶妙な大きさでふっくらと盛り上がっていた。
下着はよほどいいものなのか、胸をピッタリと覆い、全く型崩れを見せない。
レースの白が肌の色と相まって玄妙なコントラストを見せている。
動き回っていたせいか、僅かにピンクに染まりつつある肌が上気を見せていて非常に艶かしい。
「み、見ないで…」
恥ずかしい部分に集まる視線を感じて怪盗少女は思わず目をそむけてしまう。
だが、そうすることによって男たちの視線が視覚ではなく感覚で感じ取れてしまうようになった。
羞恥と屈辱にふるふると睫毛が揺れる。
「ふむ、ここにはなかったか。じゃあ…」
チラリ、と男の視線が下へと向かう。
目をそらしていたウィッチィがそれを見ることは無かったが、視線の先を見ていれば全力で抵抗しただろう。
何せ、男の視線は少女の下半身、それもスカートへと向かっていたのだから。
「次に怪しいのは、ここだよなぁ?」
「え…」
少女がいぶかしむ暇すら与えず、男の手が怪盗のスカートの中へと侵入した。
もぞもぞとスカートの中で動く手が見ている男たちに卑猥な妄想をかきたてさせる。
と、男の手が何かを見つけたのかその十指がしっかと握り締められた。
「お、何かはっけ〜ん!」
「ぇ……あ!」
男の手が何を掴んだのか悟ったウィッチィの顔色がさっと青に変わる。
握られたのは少女のパンティだったのだ。
しかし少女が抵抗をはじめるよりも早く手は動いた。
するすると怪盗少女の下着が引き抜かれていく。
「あっ……あああっ!」
ようやく事態を把握したウィッチィが驚愕の悲鳴をあげる。
だが既に時は遅く、少女のパンティはスカートから顔を出すとあっという間に膝を通り過ぎ、足首から抜かれてしまう。
「だ、だめっ! 返してください!」
拘束の手を振り解き、慌てて男の手に握られた下着へと手を伸ばす。
しかし布を掴もうとしたその時、少女の身体は再度床に押し付けられてしまい、奪還は叶わなかった。
「ああ…っ」
「おお、下もやっぱり白か! それにレースで…こりゃシルクか? すべすべしてやがる!」
「いやぁ…」
男は剥ぎ取った戦利品を品定めするようにしげしげと眺めはじめた。
だが、つい数秒前までそれを身につけていた少女からすればその行為はたまらなく恥ずかしいものだ。
やめてほしいとばかりにくなくなと首が力なく振られるが、当然男の行為は止まらない。
「脱ぎたてだけにぬくもりが残ってるな、暖かい。それになんか良い匂いがする…くんくん」
「!!!」
下着の匂いを嗅ぎ始めた男に金髪少女は絶句するしかない。
必要最低限の性知識しか持っていない少女からすれば下着の匂いを嗅ぐなど理解の範疇外だ。
だが、それが恥ずべき行為だということだけはしっかりと理解できる。
なんとかその行為をやめさせようとウィッチィは必死でもがいた。
「くっ…やめて…っ! 私の下着でそんなことしないでくださいっ!」
「おいおい、下着の心配をしてる場合かよ? ほらほら、そんなに暴れて大丈夫なのかぁ?」
「えっ…」
憎むべき男の注意に怪盗少女の動きが止まる。
男の視線を辿り、自分の下半身に目を向けると、そこには乱れてめくりあがりかけているスカート。
当然、その下は何も身に着けていないわけで…
「あっ、だ、駄目!」
もぞもぞと足を動かしてスカートの位置を戻そうと悪戦苦闘するウィッチィ。
だが手を使えない状況ではその行動は全く意味が無く、スカートの裾はピクリとも動かない。
「くくく、スカートが気になるのか?」
「あ、当たり前です。だって…」
「穿いてない、もんなぁ?」
揶揄するように笑う男を睨みつけることもできずに俯く金髪少女。
だが、男は意にも介さず更なる暴挙へと及ぼうと口を開いた。
「しかし怪しいな。そんなに狼狽するということはそこに隠し武器があるからに違いない」
「なっ…」
再び絶句する少女怪盗。
確かに太腿の辺りに何か武器を隠しておくというのはお約束だ。
だが、男の顔は武器が無くてもあっても良いという表情だった。
つまり、目的は別のところにあるということで、その目的が少女の想像通りのものならば…
「い、いやっ、離して、離して下さい!」
「暴れだすなんてますます怪しいな。こりゃなんとしてもそのスカート中を確かめないとなぁ?」
パンティをポケットにしまいこんだ男がゆっくりと手を伸ばしてくる。
そうはさせまいと必死に抵抗する怪盗少女だが、四肢を押さえ込まれている状態では何もできないも同然だった。
抵抗むなしく、怪盗のスカートの裾が男の手によって捕らえられてしまう。
「さあて、ご開帳だ」
「やっ、やめてくださいっ。そんなところ、何もありませんっ」
「それを確認するためにめくるんだよ」
ずるずると衣擦れの音を立ててスカートがめくれあがっていく。
膝上までのプリーツスカートはその下に隠していた部分を徐々にあらわにし、肉付きの良い太ももを開放する。
ロングソックスとスカートの間に肌が見え、絶対領域が発生するが男の手は止まらない。
少女の秘密を暴くべく容赦なくスカートを持ち上げていく。
「もう少しだな。さて、何が出るかな?」
ニタニタと笑う男。
見れば周囲の男も唾を飲んで見入っている。
ウィッチィはあまりの恥辱に打ち震え、視線をさまよわせる。
乙女として、秘められた部分を恋人でもない男の目に晒すなど考えられない。
だが、状況は刻々と進み、抵抗するすべはない。
そしてスカートがデルタ地帯に差し掛かったその瞬間、ウィッチィはたまらず悲鳴をあげてしまった。
「だっ駄目です。やめて、やめてくださっ……いやぁぁぁぁッ!」
「んん、良い声だ。クライマックスのBGMにはちょうどいいぜ」
太ももが完全に露出し、後は股間を残すだけという状況に男たちの興奮が頂点に達する。
だが、いよいよその上のお宝を拝見しようとしたその時、後方から怒声が上がった。
「なんだぁ? 今ちょうどいいところだってのに…」
振り向く男。
いいところで邪魔された不機嫌さを隠そうともしないその顔に、ラビットの爪先がめり込んだ。
674 :
AM:2007/12/16(日) 10:01:13 ID:TwSuuLXl
ヒキが前回と同じだな、と反省しつつ投下終了。
いえいえ、ノーパンは大きな前進ですよ。GJ!
乙です
間隔が空いたから原稿が怪盗に盗まれてしまったのじゃないかと気になってた
まあ俺が早漏すぎるだけなわけだが・・・とにかくGJ
AMな神様いつもGJです。
ところで次スレはまだ立たないのでしょうか?
>>668-673 んー、焦らしてくれるなぁ。しかし、GJ。
ブレイドのエロも期待しとりますよ。
埋め的質問コーナー、○×大会
1.バッドエンドが必要だよ、ママン
2.抜ける的エロがあればセクースなくてもかまいません
3.実は俺も書いてるんだ!
1.× 2.○ 3.○
あ、いや個人的な質問だから別に気にしなくても・・・。
じゃ、気にしない
2に×つけられたらAMさん泣いちゃうwww
680はAMさんじゃないだろうけど、似たような感じで、今書いているSSの展開について、免罪符が欲しいんだろう
だけど、もし×がついたらどうするんだ?
てか、やめようぜ、こういうの
1.○ 2.△ 3.○
そういえば機装怪盗PTフィズはどうなったんだろう…
今のところ唯一のロリ系だから期待してるんだが
別に×をつける人がいてもいいと思う
本番なしを理由にアクアメロディの人の作品にけちつけたりしなければ
つか何気に3が○ばっかりなわけだがこれは今後に期待していいのだろうか
免罪符がほしいわけじゃないんだ。
どんな結果が得られようとも、今書いてるものは変わらないから。
もしも、もしも、次に書くことがあれば反映するかも?って程度のものなんだ。
仮に○でも×でも、そういう需要があるってことで、それは大きなことだと思うんだ。
誰か書いてくれるかもしれないじゃない?
書き手にとっちゃ大きいことだと思うんだけど、勘違いならすまない。
ここで俺が新たな埋め質問コーナーを立ててみる。
皆が一番好む怪盗の正体隠しの方法は?
1.アイマスクやバイザーのような仮面
2.魔法等による髪のや瞳の色などの外見変化
3.キャッツアイやセイントテールのような顔を見られないこと前提の活動
4.素顔丸出しなのに何故かバレない不思議
実現が楽な1
>>688 ここでフルフェイスの仮面だと言ってみる
露出系も好きだが完全に隠してパッと見顔も性別も分からないとか
で、それを剥いていくw
おまん許さんぜよ! の鉄仮面
あれ、なにかが違う
4.素顔丸出しなのに何故かバレない不思議
ほら、死人に口なしっていうじゃんw
>>692 死人に口無しじゃりゆうが『何故か』になってな…
でもそんな冷酷な怪盗があんなことやこんなことをされる話も悪くないかもwww
>>692 奴はとんでもないものを盗んでいきました
あなたの心(物理的に)です
>>692-694 それはもはや怪盗ではなく、単なる強盗だなw
強盗が捕まってあんな事こんな事・・・
つまりは警備員たちの群の中に致死性の高いガスなどを流し込んで
その後ゆうゆうとした足取りで得物を奪うわけか
ひでぇなw
>>696 >>得物を奪う
金目の物には目もくれず、特殊警棒なんかをコレクションする
武器フェチの泥棒…
そして本来ならモデル体型である事を誇るべきであるのに、
内心では自分の事を見苦しい大女と恥じているそのサムライガール系女怪盗は
女装ショタ怪盗との対決に敗れて、その部下になることになる
最初は渋々嫌々で従っていたのが、
ちょっとした褒め言葉にときめいたりショタ怪盗の意外な逞しさに見直したり、
ショタの双子の妹に嫉妬されて兄と入れ替わった妹にイタズラ陵辱されたりで
だんだん女らしくデレていくんだな
>双子の妹に嫉妬されて
怪盗「に」捕まってあんな事こんな事
女装ショタ怪盗の時点で気持ち悪くて吐き気がするわ
ショタは大嫌いだし何故女装する必要があるのか理解できぬ
つまり僕っ子怪盗がいいとな?
702 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:52:24 ID:qhhH1/Yk
支援age
703 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:28:11 ID:5347RsV8
シティーハンターの冴子がキャッツアイの泪を掴まえたつもりが逆に
泪の罠に嵌ってあんなことやこんなことをされてしまう。
捻りが足らない。
冴子にキャッツアイの偽者をやらせればいい。
名目はキャッツの評判を落とすためだの、偽者で本物をおびきよせるためだの。
何の手違いか捕まってしまい、あんな事こんな事をされてしまう。
新ジャンル、怪盗と勘違いされて(ry
っていうのは、このスレ的にはありなんでしょうか?
>>700 武器を集めるから弁慶に例えて、五条大橋の牛若丸との対決に引っ掛けて女装としたんだけど
そげに突っ込みされるとオラおっそろしいびゃあ軍馬
まあ、ショタは板違い棚
ちょっと待った
>>698をみると武器集めが趣味の女怪盗が
女装ショタ怪盗に捕まってあんなことこんなことされる妄想に見えるんだが
気持ち悪いとか板違いとかなんかみんな勘違いしてないか
シチュエーションは別にいいんだよ
「ショタ」で「女装」なのが気持ち悪いだけで
il ー )ヽ)、'´,'´__,ィ,
, -‐゙ ´ "ニ、
, '/ ヽ_`,
i、、_! ン´
ヽ、゙ , , 、 、 、 ヽ
,', - /, ' i ,' ヽ ヾヾ、、`i 'l
、_彡' ' ,'i,'_l、ヾ l、l_l」i, , ミー
_ン ゝ、ilrlモi=、 lr'iモiゥ,イ,イン、´ 乙だぜ
'´,ゝi ー‐' `ヽー‐'l',ィ'、`
, -‐ ´/i,iヽ __ ,イlヽ、` ‐- 、
,<´ /l ' 'l i` 、'/゙`/!l ' lヽ `ヽ,、
/ ヽ /l ヽ "`´ / l、ヽ / ヽ、
/ ヽ /l ヽ / l 、 / l
| , ' ヽ / l /|\ヾ '/ィ'`iヽ、 l 、, / 、 l
/ 、 ヽ l` '、´ | i i`V´i l | _ >' i / , i ヽ
|, l l l > | l l ゚// | \ ヽl l l ヽ
/ 、ヽ l,l/ , '´ | l´゙"7 | \ ヽl l ヽ
/ ー- ヽヽ、l/ \ | ├┤ | / ヽ l,__‐-- `、
/ `〈 \ | l l | / 〉´ ヽ
〈 \ ヽ | l l | / / l
i..、 \ `、 | l .l | / / /|
| \ \ l | l l | l / /::::::|
|:::::::\ `ゝ、| l l | l∠ /::::::::|
|:::::::::::::`ヽ、 /´ ,ゝ l l |<´ ヽ /::::::::::::::|
|:::::::::::::::::::::::\ / / ヾ l/ `ヽ、 \ /::::::::::::::::::::l
|:::::::::::::::::::::::::::\/、 /ヽ ヽ / r'、ヽ/、/:::::::::::::::::::::::/
l::::::::::::::::::::::::::::::::::`i::::::l Y l:::::`l:::::::::::::::::::::::::::::::::/
〉、::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::i i i イ:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::/
〈 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::l:::r゙ 、 、 〉 i .レ::::/::::::::::::::::::::::::::::::/ ヽ
∧ 〉::::::::::::::::::::::::::::::l〈,ィil / /i !__!‐'::::/:::::::::::::::::::::::::::::∧ /l
/ V∧::::::::::::::::::::::::::::::l::::゙-'ー'i-'i:::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::| ´ l、
, -‐/ / |::::::::::::::::::::::::::::::,ゝ:::::::::i:_:i:::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::|l l ヽ、
/ / / |:::::::::::::::::::::/ l-‐´ ̄  ̄`‐-l- 、:::::::::::::::::::::::::| l ヽ \
/ / / ` ー-- イ l i ,' `i 、_::::::::::/ ヽ ` \
/´ / /' l _l l l ヽ  ̄´ ヽ ヽ
`ヽ、 _ /--――‐フ< `ヽ、 )、 ̄  ̄`l , -‐ヽ、___ _ヽ ヽ
 ̄ , '´ `ヽ ヽ, ィ'-'l l`ー-、/ , '´ ̄ヽ `ー――‐'  ̄
i゛='、____, ゝ‐'ニ-‐´ ヽ _、`´、 , ,',i
`ー ニニ-‐'´ ヽ 、`二ニ-'
r'''" ゙l,
`l `l、__ ,r‐ー-、
| ) /" ̄ ̄ ̄\ / ヽ、
l ,r'"" ̄ニ、 .,// ヽ、 / i
/ _,r"∠ニ、'L- l,,/ l ,rー--−ヽ、 l / ,,r 、 ゙l
<" ,,r'" l 、___`_|. | / ,,/" ``ヽl l/ ,,,,ノ" ,,ハ ゙l じゃあ とっつぁん
`>i`|.l ヒーーーラli. |.i´l.| '⌒ L ⌒ l/ l" ニ= r-‐ l l またなあ〜
〈 ゝ'ヘ、\., - 、/.li____ゝ || 、___イ_, 〔 r、 !、 ヽ l 丿 ニヒヒヒヒ
vヘ、 ヽ、 ヽ==l,,ハ,, ハミ lーー--ー-//ゝ、 ゝゝ7 、__ ' //
,,_.n ,,ゝ、,,,,,,,゙゙''''^'',,,,,,彡ーく./ ミ \, ‐-‐.// l`ー‐=ト、`ー' /l ̄\_
. / l,,l,,厂 l\∧l'''''l∧l ヽ \`ー-' イ ノ,,r‐'''| | ヽ ,,イ .l l'",,,、 ヽ