【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ 4【クレパラ】

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1名無しさん@ピンキー
前スレ
【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ 3【クレパラ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126793003/l50

2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/


過去スレ
【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ【クレパラ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1087532046/
【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ 2【クレパラ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1114938225/


エロなしSS
[漫画サロン]
仲村佳樹作品SS&妄想スレ4
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1145471206/l50

神の降臨をお待ちしております
21(前スレ918):2006/05/22(月) 03:02:06 ID:u6XNC5In
投下終了後に書き込めなくなっていましたので
慌ててスレたてました。
まだ1000行ってないから油断していました、すいません。

恐ろしく長かったし・・・。うう。

リンク慌ててましたので、もしかして間違い訂正がありましたら
よろしくお願いいたします。
3名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 07:32:32 ID:1mTy+vjo
GJ!!GJ!!GJ!!!

4名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 09:43:40 ID:+cX093G5
>>1
SSもスレ立ても乙!
5名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 11:36:54 ID:rhHgUS40
スレ立てお疲れさまです!
あーんどGJ!
蓮…すっかり盛っちゃってキョー子壊されないといいねw
6名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 11:59:31 ID:h6cqJFUH
>>1
乙華麗
7名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 12:20:58 ID:e0SxYXuy
>>1 乙です!!
なるほど容量か…SSがブタ切にならなくてヨカターヨ
リーダーの不憫&健気っぷりにメロメロ
そして腰がくだけるほどエロかったですよ…GJ!!!


ローリィが何を企んでるのかマジで知りたい。続き切にきぼん
8名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 15:44:57 ID:J8dZkHx3
>>1さんスレ立て&SS書き込みGJ!!
キョーコの初々しいエチ描写ものすごく良かったです!!
我慢しつつ我慢できない蓮にも萌えました!!
9名無しさん@ピンキー:2006/05/22(月) 20:31:05 ID:oHhDG71D
GJ!
本誌で蓮キョが足りないので、これで補充が出来た。

ブラを噛みながらずらす蓮に激萌えでした。
10名無しさん@ピンキー:2006/05/23(火) 11:54:41 ID:6hZiJUmZ
新スレ立て乙です

SSの方もGJです

自分もローリーの企み(笑)が気になるところです
前スレに書き込めなくって今になってしまいました
111:2006/05/24(水) 02:19:14 ID:ecDuPHPP
皆さんGJありがとうございます。
・・・そんで、チョーシこいて、また続編書いてしまいました。
エロ本番なし、ランドイベント本番なしの、スカスカですがすいません。
よろしくお願いいたします。
121/7:2006/05/24(水) 02:22:55 ID:ecDuPHPP
「うん・・・今回はさすがの僕も苦労した・・・」
「・・・お疲れ様でございます・・」

額の汗をハンカチで拭き拭き、ため息をつく社に、キョーコは同情を禁じえなかった。
ここはLMEのフロア、ぱったり会った社とキョーコが世間話をしている。
蓮はやはり社長室に呼ばれてそこにはいなかった。

「いえいえ、社長の命令なら仕方のないことだし。調整難しかったけれど、なんとかしたよ・・。それに僕もラ○ドは久々だし、当日は慰労を楽しむよ。・・キョーコちゃんはやっぱり蓮とまわるんだろ?」
「うーん、どうでしょうか。社さんも敦賀さんも、お仕事お忙しいから少し遅れるんですよね?」
「そうだね・・・どうしても夕方からの参加になっちゃうね」
「私、モー子さんと一緒にと思っていたんですが、モー子さん、おうちで今回のことがバレてしまってご家族全員お見えになるらしいです。なので・・仮病使ってでも来月は不参加するつもりらしいです・・・(涙)」
「へえー。そうなの?事情がよく解らないけど、琴南さん来ないんだ。残念だね」
「他に親しい人もいないし・・・マリアちゃんは多分来んじゃないかとは思うんですけど・・・。誰かに会うまでは、一人でのんびり堪能しようと思っています」
132/7:2006/05/24(水) 02:24:53 ID:ecDuPHPP
始まりは先月。
LMEの創設者であり代表取締役社長のローリィ宝田が突然発表した、「LME創設○周年記念・ディ○ニーランドフェスティバル」で社内の話題は持ちきりだった。
 ・LMEで開園から夜11時まで1日貸切。
 ・マスコミ完全シャットダウン、参加可能なのは社員・契約社員・もしくはその家族又は恋人に限る。
 ・社員絶対強制参加。
 ・パレードはローリィが演出。
 ・その他サプライズが多々あるらしい。
という点で、表向きは社員の慰労の一環とされているが、関係者は「絶対社長の趣味だ・・・」とこっそりため息をついていた。

「キョーコちゃんと蓮のデートが、まさかここまで発展するとはね・・・。社長らしいというかなんと言うか」
「社長もディ○ニーがツボだったんですね・・・」
「まあ、仕方ないさ。・・・それよりキョーコちゃん知ってた?ラ○ドって隠れミ○キーが沢山いるんだよ。どこかの壁の穴を覗いたらミ○キーがいたりとか。そういうの探して廻るのも楽しいかもしれないよ」
「そうなんですか。凝ってますね」
「うんうん、それに混みも心配しなくていいから、アトラクションも自由に乗り放題できるだろうし、僕個人としては楽しみだよ。到着する前にメールするから、合流しようね」
「はいっ。そういえばあの部屋もミッキー沢山いたし、こんなところに、ってびっくりしてました。私も楽しみです」

「・・・・ん?あの部屋って?」
「・・・・あ・・・・・」

口がすべってしまったキョーコ、単純な疑問を投げた社にうまく返事ができず、ゴボゴボゴボ・・・と俄かに赤くなってしまい・・。
何となく察した社も一緒に赤くなり、ちょっと気まずい空気になってしまった。
143/7:2006/05/24(水) 02:28:44 ID:ecDuPHPP
そこへ
「キョーコちゃんっ偶然だね」
と声がかかる。
キョーコと社が振り向くと、ブリッジロックのリーダーが立っていた。

「あ、光さん、おはようございます」
「おはよう。敦賀さんのマネージャーさんですよね。おはようございます」
「確かブリッジロックさんだよね・・・。おはよう」
挨拶をしながら社は少し驚く。
キョーコちゃん、ブリッジロックと仲がいいんだ???

「キョーコちゃん、これから収録に行くんだろ?一緒に行かない?」
「あ・・・。そうですね、でももうちょっと余裕があるので、ラブミー部に顔を出していこうと思っているんです」
「待っているよ」
ニッコリ笑うリーダー。
「あ・・・。は、はあ・・・」
「それよりさ、聞いた?来月のデ○ズニーの件。良かったら一緒に廻らない?慎一も雄生も、彼女連れてくるからさ、俺一人ぽっちなんだよね」
「一緒に、ですか?」
「誰か他に廻る人、いるの?」

最近、妙に押しが強いリーダーに、ペースをとられ気味のキョーコである。
154/7:2006/05/24(水) 02:30:14 ID:ecDuPHPP
『キ、キョーコちゃん、何?収録って。てか、ブリッジロックと何でそんなに親しいの?一緒に移動?一緒にラ○ド??ヤバイよそれ、蓮にバレでもしたら・・・!!!』
驚愕の面持ちで2人を伺う社、ビクビクしながらそっとキョーコに忠告しようとしたその時。

「おはよう。なにやら盛り上がっているね」

蓮が、いつの間にか後ろに立っていたので、ある。
どこから聞いていたのか、極上高級スマイルを浮かべながらも、とりまく空気は既に絶対0度の世界。
社もキョーコも、突然のことで固まったのだが。

「おはようございます。敦賀さん。今京子さんをデートに誘っていたんです」

慣れていないせいか空気がよめないリーダー、挨拶をしながら思いっきり爆弾発言を落とす。
「えっ・・・!デ、デートォ?・・・ですか???」
キョーコ、何のことか?とオロオロ動揺を隠せない。
「うん。当日は丸一日オフとってるんだよ。キョーコちゃんはどうなの?そういえばこの前、しばらくラ○ドには行きたくないって言ってたよね。でも強制参加だから一度は顔をださなきゃいけないだろうし、つなぎででも、オレにつきあってよ」
165/7:2006/05/24(水) 02:33:00 ID:ecDuPHPP
「・・・・残念ながら、それは無理そうだよ」

冷ややかな声がキョーコの頭から降って来た。
蓮が笑顔をキラキラさせながら言う。
「最上さんね、社長のご指名でパレード参加が決まっているらしいよ。だから当日は朝から準備と衣装合わせがあるらしいから」

「パッ!パレードですかっっ????」
キョーコ、一瞬恐怖も忘れて素っ頓狂な声を出した。
「そう。今聞いた話だから。シンデレラか白雪姫かは知らないけど」
「〜〜〜〜〜〜っっっ!!!本当ですかっ!うっ、嬉しいっ!!」
舞い上がるキョーコ、今の危機的状況などすっかり忘れてしまっている。

「へえ〜〜っキョーコちゃんすごいね。王子役は決まっているのかな?まだなら・・・」
スウッ・・・。
更に空気がさがり、さすがのリーダーも何かを感じ口をつぐんだ。
な、何だ?この空気・・・。
オレ、何か悪いこと言ったのかな・・・。

「と、言うわけで・・・。えーと光くん、だっけ?これから最上さんは社長に呼ばれているので、連れて行っても良いかな・・・?」

ソフトながらも氷点下のオーラでにらむ蓮に、リーダーは何も言えず固まったままであった・・・。
176/7:2006/05/24(水) 02:35:47 ID:ecDuPHPP
「つ、敦賀さん、社長室はこっちじゃ・・・」

呆然としているリーダーと社を置きざりに、キョーコの腕をつかんだまま歩く蓮。
人気のいなくなった廊下の適当なドアを開けると、無理矢理キョーコを連れ込み、鍵をしめた。

「・・・・嘘に決まってるだろ?」

明かりのない狭い部屋は何かの小道具を置くそれらしい。

「さっきの、どういうことか説明してもらおうと思ってね」
「さっきのって、どのことですか????私にもよくわからないんですぅ・・・」
「今から彼とどこにいくのかとか、どういう関係かとか、デートに誘われたこととか、ラ○ドに行きたくないとか・・・色々だね?」
「そ、それは・・・」
「説明ないと、どうなるか、解ってる・・・?」

蓮はキョーコを棚に押し付け、身体で動けないよう固定した。
何か言おうとする唇を、噛み付くように口付けをし、ブラウスの中に手を差し込む。
「んっ・・・んんっ・・・ふぅ・・」
キョーコはされるがままでいるしかなかった。

あれから何度となく身体をあわせてたが、まさか事務所でこういうことを・・・。
187/7:2006/05/24(水) 02:41:38 ID:ecDuPHPP
「敦賀さん・・・、私が・・・悪いんですか・・・?あっ・・やめて・・」

続く蓮の愛撫に我慢をしていたキョーコだが、耐え切れず半泣きで懇願する。
衣服は乱れ、胸元は赤い跡が点々とあった。
蓮はキョーコの耳たぶを弄びながら囁く。

「キョーコがあんまり鈍くて、可愛いからいけないんだよ・・・・。で、これから奴と収録って何・・?答えによっては、夜まで続きは待ってあげるけど?」
「・・・」
「・・・返事がないね」

スカートの中に手が差し込まれた。
「あっ、嫌っ・・!敦賀さん・・」
キョーコの膝ががくがく振るえ、つま先立ちになる。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい、やめて・・」
「謝ることしてるんだ?」
「意地悪・・・っ」
自力で立てなくなり、キョーコは蓮にしがみついた。
蓮の乱暴に重ねてきた唇を、自ら迎え入れる。

しばらく無言で抱き合い、弄りあった後、蓮は少し笑ってキョーコを縦抱きにし、部屋の更に奥に連れて行った。

(終わり)
19名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 02:45:54 ID:ecDuPHPP
おしまいです。
イベント本番は妄想スレにネタがありましたので、色々考えてはいるんですが
何せ、自分が1度しかランドに行ったことがなく・・・
書くには能力の限界があります。

ですので、続きは予定ないですし、あっても相当先?
ランドでエロ本番は無理そうだしw

付き合っていただきありがとうございました。
お粗末申し訳ありませんでした。
20名無しさん@ピンキー:2006/05/24(水) 17:45:27 ID:g32X4MuA
GJです。
面白かったです。
独占欲の強い蓮、押しに弱いキョーコ、いい!
21名無しさん@ピンキー:2006/05/25(木) 00:00:11 ID:1tfErfeQ
面白かった。
蓮、お仕置きもほどほどにね。

ぜひラ○ドでの本番期待してますw
22名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 18:13:39 ID:7G+YOHvo
ネ申様にお願いm(_ _)m

蓮キョ、松キョファンには不評かもだけど…

本誌ストーカーレイノ編が区切りのついた頃に
レイノ→キョーコ編をお願いしたいです。
23名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 21:37:44 ID:Astg7yWT
マロンスレからエロパロスレへの招待状を頂きました(w

 アゲるのは明日くらいになりそうですが…よろしいでしょうか??orz
CM収録後の2人になります(予定では…)
24名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 22:19:16 ID:gDjQXpVx
お待ちしておりまする〜♪
25名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 01:47:12 ID:1ZPAtqmL
得意先宛のメールで「見落としてました」と打つべきところを
何度打ち直しても「未緒としてました」と変換されてしまうのは
私がエロいからですかそうですか。orz


>>23
wktkで待つ!
26撮影後のシンデレラ1:2006/05/27(土) 18:47:45 ID:HaTQqtMc
CMの収録後、足早に携帯を掴んでとある番号に連絡する。
数回のコール音。
 その後、何回か会話をして切る。
パクンと携帯を閉じたときの満面の笑みを、社は見逃さなかった―
「れーんー?おイタは程ほどにしないと、お兄さんは怒るよ?」
やんわりと、とばっちりを喰らう相手を考えると忠告せざるを得ない。
 キラキラと笑顔を向ける。
「やだな、社さん。そんなことないですよ?それに、これで今日は仕事終って明日は丸々
オフだし」
さわやかキュラレストを見せ付けられては何も言えない。
「…可哀想に…」
ぽつりと、呟いた一言が空に落ちる―

不意に、携帯のコール音。
 着信の名にぎょっとする。
(えっ?!えっ!?社長から!?)
慌てて携帯の通話ボタンを押す。
「はい…最上です。」
 色々と話を聞いて、頷いて―
「判りました。じゃ、待ち合わせ場所で伺えばいいんですね?」
パクンと携帯を閉じる。
―ラブミー部の私しか出来ない仕事って・・??―

にやにやしながら携帯をくるくると回すローリィ。
「俺を伝書鳩にした分は高く付くぜぇ?蓮。」
(愛は偉大!)
と、つくづく再認識したりする―
27撮影後のシンデレラ2:2006/05/27(土) 18:48:54 ID:HaTQqtMc
ドォンと聳え立つ高層ホテル―
「こ…ここでなんの仕事なんだろ?」
おそるおそるロビーに向かい、フロントへ尋ねる。
 よくよく考えると、指定された部屋が不明―
「あの…最上と申しますが…―」
名前を聞くと、にこりとコンシェルジュが近付き、
「クライアント様から伺っております。どうぞ、こちらのサロンへ―」
手を引かれるままホテルの美容サロンへと連行される―

―今まで経験した事のないかつてない、美貌への喜び―
隅々まで磨かれた肌。
そして、用意されたドレス―
「こ…これを?」
にこにことエステティシャンは微笑み、
「はい、クライアント様から是非にと―」
満面に笑顔を出されては拒否も出来ず―
今日CMで着せてもらったドレスの色違い―
 綺麗にメイクを施され、サロンを出るとコンシェルジュのお出迎え―
「プリンセス、お手を―」
恭しく跪いて、手を求められ、ほんのり顔を赤らめて手を差し出した―
28撮影後のシンデレラ3:2006/05/27(土) 18:50:22 ID:HaTQqtMc
エレヴェーターに乗り、カードキーを挿しこんで、上昇する。
 エレヴェーターから外界が見れた―
「綺麗…」
ぐんぐんと上昇するエレヴェーターに都会の光が下に見えて―
チン、と到着音。
コンシェルジュが、手を引いてドアを開ける。
「プリンセス、お着きでございます。」
ドアを開くと―

「御苦労。下がって良いよ。」
悪戯気味に微笑んで、コンシェルジュが去る―
「プリンセス・シンディ。今宵、一時の夢を一緒に―」
口付けられた首筋が火照る―

パタンと閉じられたドア。
 目の前にはワインと外界を見下ろせるガラス壁―
「どうぞ―」
手を引かれ、きちんと椅子を引いて座りやすいようにエスコートしてくれる。
「えっと…今日の仕事って―」
指を唇に当てられる。
「今日は、シンデレラと王子様の一時だよ。他はいらない。」
小さく笑い
「でも、俺の事は蓮って呼んで欲しいな?キョーコ。」
色気含みのある視線で見つめられ、ドキリと胸が高鳴ってしまうー
(期待してもいいの?)
2926:2006/05/27(土) 18:52:27 ID:HaTQqtMc
すいません…続きは夜10時くらいに持ち越しになりそうです orz

 生殺ししてすみません
30名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 21:08:09 ID:kRYgM2Hl
『orz神』と呼ばせてもらおう(笑)

wktkしてお待ちしてますね★楽しみ〜
31名無しさん@ピンキー:2006/05/27(土) 21:21:22 ID:jgTWP4Ab
>>26
エレヴェーターに高級なかほりが・・・。
続き待ってます!
32撮影後のシンデレラ4:2006/05/27(土) 22:06:50 ID:9y+q800a
心が少しだけ踊ってしまう。
テーブルを見ると、綺麗にセッティングされた夕食―
「未成年には、あまり勧められないけれど…」
カシャンと、ワインクーラからワインを取り出す。
「後学のお勉強だね。」
グラスに半分注ぎ、自分のグラスにも―
 すいとグラスを持って目線の高さに持って行く。
「乾杯。」
 軽く斜めにして、視線を交わす。
ドキドキしながらグラスに口を付ける。
 ゆっくりと傾けてワインを含む―
「・・っ…」
たどたどしく嚥下するまでを見つめて―
「大丈夫?」
軽くグラスを空け、キョーコに確認をとる。
 不慣れな行動全てが愛しく見える。
「・・あ…はい。…アルコールが強いかと思ったんですけど…甘くて…美味しいです・・」
感想を素直に述べたキョーコを優しい眼差しで見つめる。
 アルコールが入っている所為か、お膳立ての所為か、心と体がふわふわとした感覚―
テーブルに並んでいる食事をCM撮影時の話や、ホテル内であった出来事を幸せそうに話す
キョーコ。
 グラスが空になると、ついつい注いでしまう。
嫌と言わずに、そのまま飲んでくれるから―
33撮影後のシンデレラ5:2006/05/27(土) 22:07:59 ID:9y+q800a
不意に、カチリとデザートスプーンが音を鳴らす。
 顔を赤く染めて、ぼんやりと見つめる―
「飲ませすぎちゃった…かな?」
ある意味で確信犯なクセに―

ふわりと抱き上げキングサイズのベッドへと連れて行く―

―ふわふわして、気持ちいい―
うっすらと目を開けると、ドレスを寛げられてベッドで寝かされていた―
「??」
状況が判らなくて、見渡すと―
「気がついた?」
小さく笑われ、両手を縫いとめられる―
「between the Sheets?」
するりとドレスを脱がされ、CMと同じシチュエーション。
小さく笑い、
「シンディ、このまま脱がしても良い?」
ぼんやりと思考が落ちている頭で一生懸命考えるが―
CM撮りの時と交錯して―
「王子様の、お気の召すままに」
にこりと微笑まれ、柔らかく微笑み返す―
3426:2006/05/27(土) 22:09:04 ID:9y+q800a
すみません。
後ろから冷たい視線を送られてしまったので…
続きはきっと月曜日にあげるかと・・orz
 申し訳ありません
 
35名無しさん@ピンキー:2006/05/28(日) 02:32:32 ID:Am5lw6Dx
楽しみに待ってます〜。
・・・・・・・・・・・生殺しのままでw
36撮影後のシンデレラ6:2006/05/29(月) 10:53:27 ID:SH+ZRnr2
フロントホックブラにTバックにガーターベルトの姿―
自分以外には絶対に見せたくないと思う。
 プツッと、フロントホックを外し、胸を寛げる。
抑えが無くなった胸がわずかに揺れる。
壊れ物を扱うかのように、空いている片手でやんわりと包み上げる。
 首筋に唇を寄せ、小さくキスの雨を降らせる。
「んっ…ぁ…」
小さく反応を見せてくれるのが嬉しくて―
 手のひらで、ぷつりと主張した蕾を唇で包む。
ちゅっと軽く吸い上げ、舌先でやわやわと刺激を送る。
「あっ…ん…っ・・」
思わず漏れる声。
 気恥ずかしさで口元を手で隠して声を殺したいのに、拘束されてままならず―
するりと、自分の蝶ネクタイを外して手首を拘束させる。
手を頬にかざして、ゆっくりと口付ける。
 口腔内を舌で蹂躙し、竦んでいる舌を絡めとる。
「っ…ん…っ…」
鼻が掛かった、それでも艶のある声。
 甘い口腔内を堪能しつつ、空いている手でTバックの上からやんわりと刺激を送る。
指の腹で刺激を送るにつれ、しっとりと湿度を増し、エレクトし始める蕾。
 はぁっと、小さく甘い吐息が漏れ、上目遣いで潤んでいる眼差し―
37撮影後のシンデレラ7:2006/05/29(月) 10:58:41 ID:SH+ZRnr2
やわらかく足先から付け根までを撫でさする。
「っ…ぁ…」
ピクンと初々しく反応する姿。
 何度か身体を重ねている筈なのに、いつまでも新鮮さが抜けない。
それが夢中にさせる理由だけど―
「いつになったら、心も手に入れさせて貰えるのかな?」
耳元で甘く囁いて揺さぶりを掛ける。
 答えようとする唇を自分の唇で塞ぐ。
―聞くのが怖くて言葉を消した―
「俺以外の誰にも近付いたりしないで―」
つぅと、Tバックラインを撫で、薄い壁の隙間から指を侵入させる。
ビクリと身体が跳ね、声にならない悲鳴は絡めとられる。
侵入した指でやわやわと内部を探る。
「っ…は…っ…ん…」
気持ち良い場所がどこか判っているのに、もどかしく焦らす。
水音が小さく響き、ゆるく腰が動く。
 小さく笑み
「どうしたの?」
もっと深い快感を与えて欲しいと、腰が強請る。
「っ…じ…わ・・ぅ…」
判っていて聞く。
 その尋問する表情が、どうしようもなく妖艶で―
女心に嫉妬できるくらい。
 クッと、肉壁の上部にあるザラザラした場所を擦り上げられる。
「ア…ッ…ん…く・・っ・・」
ビクビクと反応する様を見て、幸せそうに見つめられる。
 するりと、Tバックを器用に脱がせ、ぷつりと尖った紅玉へ指の腹を滑らせた―
「んんっ…も・・…っ…」
じりじりと身体を火照らされ、快感を焦らされる。
「可愛い。」
首筋に口付け、コロンと身体を四つん這いにさせる。
 つぷっと、秘所に指を入れ、甘く耳朶を噛む。
「っ・・も…っ…焦らさないで…っ・・」
潤んだ眼差しで訴え、ガーターとストッキングだけ身に纏っている姿。
―この上なく煽情的で―
38撮影後のシンデレラ8:2006/05/29(月) 11:17:57 ID:SH+ZRnr2
何も言わず、自分の楔を突きたてた。
「んんっ…あ…はぁっ…」
力任せに押し込まれた衝撃と、ぴったりと奥まで突き抜ける快感の波―
 待ち侘びていた悦楽。
「…待ってた?」
絡みつくほどに、ぎゅうぎゅうと締め付ける快感。
「すごく…熱いよ。」
ウェストを掴み、グイと自分の方向へ引き寄せる。
「アッ!…やっ…んんっ!」
引き寄せられた反応でコツッと奥に当たる。
 腰を引いて逃げようとする―
「嫌?」
 耳元で囁かれ、知らず知らずに内部が締まる―
「…っ…れ…ん…」
観念したように、俯く。
 つぅと、指を紅玉に這わす。
ビクビクと背中が撓る。
「は…あぅっ…んっ…もっ…」
嫌々と、首を振って可愛く喘ぐキョーコ。
甲高い声を上げる箇所をじっくりと責める。
「やぁっ・・あっ…はっ…」
拘束された両手がきつくシーツを掴む。
「れ・・ん…っ…」
抉るようにストロークを繰り返し、更に追い詰める。
「−ッ!!」
声に鳴らない悲鳴を上げ、くたりと脱力する。
 小刻みに震え、ベッドに沈む。
肉壁がきつく締め上げ、射精感が突き上げる。
「ッ…」
深く呼吸し、駆け上る衝動を堪える。
 するりと拘束された両手を解く。
「・・れ…ん・・」
「何?キョーコ。」
ずるっと、緩慢に動く―
「蓮の…身体…抱かせて…」
熱を帯びた視線で見つめられる。
 その表情が見たこともなく艶めいていて―
39撮影後のシンデレラ9:2006/05/29(月) 11:48:25 ID:SH+ZRnr2
「ふふっ…」
面白そうに笑い、自分からあぐらをかいている蓮の上に乗る。
 自分の重みでズンッと脊髄に快感が走る。
「…はっ…ん…っ」
両手を肩に置いて、たどたどしく動く。
 コアラの子供が抱きついているような愛らしさ―
気持ちの良い箇所を探る様に動く。
 しかし、深く快感を得られる場所が判らない―
「キョーコ。」
それでも、一生懸命愛してくれる姿が嬉しくて。
 ポスっと後ろに倒されて、正常位の形にされる。
「??」
足をMの字にさせて、ゆっくりと動かす。
 肉壁の上部にあるGスポットをカリが擦り上げる。
「やっ・・あっ…ずっ…ずるっ…」
首に腕を絡め、押し寄せる快感を味わう。
 ベッドのスプリングが揺れ、小さな快感を付加させる。
「ずるくないよ…っ…」
悪戯に笑って、口付ける。
 肉壁がぎゅうぎゅうと締め付け、溢れる快感の言葉は唇で塞がれる―
飲み下せない甘露は唇の端から零れ落ちた―

突き抜ける快感と、脊髄を駆け巡る射精感。
「も…めっ…イ…イ…ッ…」
ズンッと最奥を蹂躙して自分の堕性を迸らせる。
 ビクンと熱を感じ取って、肩に爪が食い込んだ―
「−っ!」
ビクビクと痙攣を起こして力なく気を失うキョーコ。
 汗で張り付いた額の髪の毛を梳く。
「ごめんね…」
駆け巡った快感の余韻を味わい、ずるりと自身を引き抜く。
 覚えたての頃よりもハマっている自分に気付いた―
小さく詫びて、バスルームに連れて行く。
40撮影後のシンデレラ 終:2006/05/29(月) 11:49:24 ID:SH+ZRnr2
ちゃぷちゃぷと、ぬるめのお湯で身体を丁寧に洗う。
 首筋ではなく、胸元あたりに跡をつけていた事に気付く。
「怒られるかな?」
悪戯に笑んで、浴槽に溺れないように抱き上げて入れる。

―ゆらゆら気持ちいい―
ふっと目を開けるとお風呂に入れられていた。
「あ・・れ?」
自分の記憶を辿る―
 が、今の状態への結論は判らない。
しかし、自分の後ろには暖かい人肌。
「気が付いた?キョーコ。」
するりと手を伸ばされ、思わず指を絡める。
「…気持ち良過ぎるのはズルイです。」
顔を真っ赤にして応える答え―
「気持ち良くしたくなるんだよ。キョーコが好きで愛しているから。」
チュッと、左手の薬指を意味深に口付ける。
 恭しく見つめて。
「キョーコが納得するまで俺は待つから。」
優しく告げる言葉が嬉しくて。
身体だけでなく心も求めてくれている事が―
「でも、待たせ過ぎると強行するからね。」
―社長と共謀していくらでも―
頭の中ではその時の算段もついている。
 にっこりとキュラレストで微笑まれ、返事に戸惑う。
ふと、食事に飲ませてもらったワインと、とある本で知ったお酒を思い出す―
「いつか…ダイアモンドカクテルを飲ませて下さい。」
メルヘン思考であっても、熱烈な返答に蓮が満面の笑顔を浮かべ、頷いた。
「君に似合うものを約束しよう。だから、迷わずにYESと言えるように俺も頑張るよ。」

いつか、かならずそのカクテルを贈れるのを祈りつつ―
4123:2006/05/29(月) 11:52:33 ID:SH+ZRnr2
長々と生殺しさせて申し訳ありません。

 やっぱりエロはムズイですね orz
もう少し修行してきます
42名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 13:01:20 ID:8JqoEKHy
ごちそうさま(ノ´∀`*)おいしくいただきましたよー
43名無しさん@ピンキー:2006/05/29(月) 22:28:42 ID:eMHsl5bS
GJ!!
初々しくて良い☆
蓮がエチだ〜(*^ε^*)
44名無しさん@ピンキー:2006/05/31(水) 07:17:52 ID:i2rnREZw
保守!
45名無しさん@ピンキー:2006/05/31(水) 12:01:41 ID:jP+76DL2
46名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 01:57:03 ID:6Ej01V2r
47名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 07:24:27 ID:EYamMg7F
48名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 17:45:58 ID:e+2jJxbX
49名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 20:44:17 ID:7bGViRQ+
50名無しさん@ピンキー:2006/06/01(木) 20:58:15 ID:VyBbWPr8
遅くなったけど、前スレの最後の話GJ!
セックスしてる時の、相手の男(蓮)の感じてる顔イイ。萌える。GJ!
51名無しさん@ピンキー:2006/06/04(日) 06:28:58 ID:0rvOvbz6
期待age
52名無しさん@ピンキー:2006/06/06(火) 08:27:33 ID:0wuYOaW2
期待age
53名無しさん@ピンキー:2006/06/07(水) 06:28:40 ID:GtUsRqwj
保守
54名無しさん@ピンキー:2006/06/07(水) 23:20:22 ID:kOirtmqU
何か書こうかと思うけど
いまいち萌えるシチュが思いつかない。
何か元ネタない?蓮キョで
55名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 01:14:16 ID:wsOMmXoj
ネタ?うーん…。
キョーコは蓮のマンションにお泊まりし、シャワーを浴びていた。
急に停電になり、キョーコは、身動きがとれない。
そこに蓮登場。真っ暗な中、キョーコに懐中電灯や着替えを渡そうとする。
蓮、内心は緊張とドキドキでいっぱい。
そこで何らかのハプニング発生。キョーコが足を滑らせ、暗い中、裸のまま蓮と抱き合う形になったり、
いきなり電気がついて、キョーコの愛らしい胸が丸見えになったり。
または、暗い中、何事もなくキョーコに懐中電灯を手渡した。
すぐそこに、裸のキョーコがいる…お互いの手が触れ、ドキドキする蓮。

…いまいちだな。それに、エロにはいかなそう。
エロに持ちこむとしたら、キョーコと蓮が互いの気持ちを確認して
付き合い始め、そろそろ…っていう設定が必要かな。
56名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 01:41:37 ID:30rlNx2x
あらすじだけで萌えますた・・・
57名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 07:49:47 ID:Bucshm1N
……嫌な予感は的中。

軽井沢には不破が現れ、レイノとかいう奴にはあわや…レイプされかかっていた
らしいのに、やっと会えたあの子は、何事も無かったかのように俺に接する。

昨夜の電話での態度といい、俺はそんなに頼りにならないか?

本当は一体何があったのか…不破はどうして君と一緒だったのか、
色々説明してもらわなきゃいけないんじゃないか?

だが"未緒"を守ろうとしているキョーコの事情など蓮には分からるはずもなく。
嫌われると思い蓮には何も説明できないキョーコに、
男として頼られない事に苛立つ蓮。

んで決壊…神さまこんなのどうでしょうか(汗)
58名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 22:21:04 ID:fh88OsUj
ベタにシーズンネタ
梅雨時、雨に打たれて体のラインくっきりでどっきり、とか
59名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 23:08:04 ID:7DsdCxJO
>>58
キョーコはヒンヌーだしな。。。
蓮、ドッキリするんだろうか
60名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 23:57:25 ID:bqFJQfPl
乳だけが全てじゃない。
濡れたシャツに透ける鎖骨とか肩甲骨とか腰のラインとか男女ともに激しく萌える(*´Д`)
61名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 00:18:58 ID:csEAaCP0
乳だけが全てじゃない - あ○だみつを
62名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 00:49:29 ID:dUgfOUw0
ぬれて張り付いたシャツは男がやった方が萌える。
蓮くらい体格よければさぞ映えるだろうねぇ。
63名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 00:58:49 ID:1YbAhHeN
>55でも、蓮は紳士だから、よほどのことがない限りは抑制しそうだね。
エロに持ち込むのは難しそう。

〜妄想〜
今夜は敦賀さんの部屋に泊まる。
覚悟はできてる…もう付き合って大分経つし。
それに私は、敦賀さんが好きなんだから。

…みたいな流れなら自然かな。
64名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 20:05:00 ID:G5Qk5W9H
生殺しでもいいなら…
 書き出し部分あげます
6564:2006/06/09(金) 20:06:06 ID:G5Qk5W9H
窓を殴るような豪雨。
 時折雷鳴が轟いた。
PM10:00を時計が指し示す。
「大丈夫だった?」
伺うように、雨の中歩いてきたキョーコに尋ねる。
「あ…はい。」
しかし、制服が雨にぬれて透けていた―
 タオルで濡れている髪や腕を拭く。
(このままだと…)
少し考える。
「風邪引いちゃうから、シャワー浴びて身体を温めておいで。」
「えっ・・で・・でも…」
口篭もるキョーコに、やんわりと言い諭す。
「身体が資本なんだから、用心出来る事は用心しておこう。ね?」
キュラキュラと笑顔を浮かべ、否定できない様に追いやる。
 身体が資本―その言葉が何よりも大切だと。
「わかりました。」
パタパタとバスルームに向かう姿を確認し、コーヒーを沸かす準備をする。
 ドォォンと雷鳴が轟く。
「…停電したらまずいな…」
とりあえず、前準備として懐中電燈を探し出す。
 チカチカと蛍光灯が雷鳴の影響で点滅する。
6664:2006/06/09(金) 20:07:17 ID:G5Qk5W9H
―ザァァァと、温かいお湯が身体に浸透していく
奪われた熱が戻ってくるのを感じる。
「気持ち良い…」
石鹸を泡立てて身体を洗う。
 ふわりと、石鹸の良い香りが匂い立つ―
遠くでドォォンンッ!と激しい音が響き、目の前が暗くなる。
「え!?えぇ!?」
突然の暗闇。
 その所為か、石鹸が足元に滑り落ちたー
シャワーの音が響く。
 そんな中、ちらっちらっと白い光がドア越しに見えた。
「キョーコちゃん…大丈夫?」
伺うように声を掛けると、
「は…はい。…て…停電ですか?」
恐る恐る聞き、確認をとる姿―
「みたいだけど…」
ドア越しに浮かび上がるプロポーション。
 少し、エロチシズムを感じてしまう。
ドアの隙間からバスタオルを渡そうとした時―
 つるんっと、土踏まずに石鹸が嵌る。
「ひゃぁぁっ!」
悲鳴を上げる同時に、腕を引っ張られた。
「−っ」
庇うように抱きしめられる。
 
正直、こんなオチになるとは思わなかった―
 転びそうになった彼女を救えたのはいい。
頭から降り注がれるシャワーのお湯―
恐る恐る目を開けるキョーコ。
「ご…ごめんなさいぃぃっ」
直面した事件に平謝りしている姿が可愛くて―
6764:2006/06/09(金) 20:08:50 ID:G5Qk5W9H
こんな感じですけど…
 明日続きを上げに参ります。

生殺ししてすみません orz
68名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 20:11:39 ID:hrzdKLFE
ぐわぁぁぁ〜っ!!萌えますね。GJGJっ!!
69名無しさん@ピンキー:2006/06/09(金) 23:16:52 ID:1YbAhHeN
うわー生殺しGJ!
楽しみにしてます。
7064:2006/06/10(土) 19:41:04 ID:hOUwKbY0

まだ暗い闇の中、ほんのりと懐中電燈の光と、キョーコの肌の白さが際立って―
「も…もう大丈夫ですから…っ…」
よくよく考えると自分は裸―
 暗闇の助けがあっても恥ずかしい。
「一緒に入る?」
悪戯に囁かれ、クイと顎をしゃくり上げられてしまう。
 シャワーのお湯が髪の毛を濡らし、艶を増したように見えて。
視線が暗闇でも熱となって注がれる。
「さっ…先に上がっていますぅぅっ!!」
バスタオルを探り当て、バッとバスルームから出て行く。
 小さく笑い、
「いじめすぎちゃったかな…」
ビッと、濡れそぼったシャツを無造作に引きちぎり、床に脱ぎ捨てる。
 濡れた髪の毛を掻き揚げて、自分の内の火照った熱を冷まさせる。
「…君しか…もういらないんだよ。」
小さく呟いた言葉がシャワーの音で掻き消えた―
7164:2006/06/10(土) 19:44:27 ID:hOUwKbY0
再び生殺しになりそうです

 申し訳ない。
7264:2006/06/10(土) 21:25:57 ID:wBCc28CZ
先に上がると言ったものの・・暗闇で何処がどうだか判らない。
 一応、用意して貰ってあったシャツを着て手探りでうろうろする。
「えっと…」
壁に手を当てて突き当たったドアというドアを開けて部屋を歩いて行く。
 カツッと足元に何かが当たる。
金属の冷たさ―
「テーブル…よね。」
少し奥に行くと、もう1枚のドア。

後ろからパタパタとスリッパの音が響く。
 目隠し鬼をしているようだと感じた。
停電なのに何か楽しさがある。
「ふふっ…」
口元から笑みが零れる。
捕まったら…どうしよう。
 あの腕に閉じ込められたら…
バスルームで抱きしめられた温もり―

チラチラと視界に入る白いシャツ。
「全くもう…」
鬼ごっこをしていると気付いたら、口元が笑んでしまう。
 こんな事態に新しい楽しさを見つけだすなんて―

たどり着いた場所はベッドルーム。
 目の前にほんのりと浮き上がるシーツの白色。
ドキリと胸が反応する。
「あ…」
急に自分のこれからを考えて不安を覚える。
 するりと後ろから抱きしめられた。
「捕まえた。」
耳元で囁かれた声が低くて掠れた―
 すごく胸が締め付けられる程好きな声。
「−っ…」
不安と期待が入り混じる心―
7364:2006/06/10(土) 21:43:59 ID:wBCc28CZ
腕に包んだぬくもりは、小さく震えていて―
 不安が強いのは理解できるし、自分なりに待つ覚悟も出来ていた。
大切にしたいと思う心は間違いない―

いつもキスだけで子供扱いされているような感じがして…
 相談してもモー子さんは溜息を吐いてばかりで…
自分が守備範囲外になっているのかって不安。

首筋に口付けを落とす。
―このまま抵抗されても自分の物にしたいと思うのは…独占欲なのかもしれない―
押さえきれない衝動を押さえ込む。
「ぁ…」
小さく漏れる声。
「キョーコ。」
耳元で囁くと必ず振り向いてくれるから―
 そのまま啄むようにキスをして―
「っ…んっ…」
口腔内に侵入する深いキス。
鼻に掛かった甘い声―
 自分のシャツを着せて、露になった足がまぶしく感じる。
白さが仄かに発光しているから余計に―
 トサッとそのままベッドに追い詰める。
緩く止めているシャツの衿から覗く鎖骨―
華奢な身体が見て取れて。
 キスを何度も繰り返し、やんわりと自分の手を胸元へ滑らせる。
小さく跳ねる身体―
7464:2006/06/10(土) 21:45:15 ID:wBCc28CZ
あぁ・・
書き上げたいのにあげれない状況…
 生殺し申し訳ありません。
明日に持ち越しです  orz
75名無しさん@ピンキー:2006/06/10(土) 23:10:32 ID:xBuPHzKB
38歳独身なんですがやっと彼女ができました
ここは本当に女性がいるので本気で結婚を考え
てる人にはおすすめです  http://jghh4520.exblog.jp/

76名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 01:10:44 ID:u9T96dJb
いい加減にして欲しい。
77名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 02:22:32 ID:3cCgX24b
彼女が出来ただけなのに…………まぁオメ。
78名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 11:52:45 ID:4TG1ksK5
ちょっと気になったんだけど、
最初にネタ募集した>>54さん=orz神なの?
79名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 21:50:19 ID:eb1XmaOc
同じく、ちょっと気になったんだけど、
orz神は、メモ帳機能を知らないとか、ファイルに保存が出来ないとか
そんなわけではないよね・・・?
80名無しさん@ピンキー:2006/06/11(日) 22:02:13 ID:GWhRj2/H
推敲してるんじゃない?あと、何かエラーがでるとか。
気長に待っとこ。
81orz:2006/06/11(日) 22:05:03 ID:GzspTgEW
んーっと…

 54さん=orzではありません
他の人のネタ横取りって事になるとマズイですかね??

 あと、後ろに旦那がいるんで気にしながらの投稿になってキツイだけなんです
8264=orz:2006/06/11(日) 22:19:56 ID:GzspTgEW
ゆっくりと感触を楽しみながら、ボタンを外す。
 小さくぷつりと尖った乳首。
シャツ越しに指の腹で撫でる。
「−っ・・」
もどかしさが劣情を駆り立てる。
 少しずつシャツを脱がせ、ほんのりと浮き上がる肌の色―
「怖い?」
悪戯に耳元で囁いて、反応を確認する。
「こ…怖く…ない…デス…」
するりと、自分の手を下腹部からパンティへと滑らせる。
「ひゃ・・っ…」
「いいの?」
少しだけ、恐怖心を煽る様に促す。
 自分を受け入れてくれるのは嬉しい。
だけど、怖くない訳がないと思っているから…正直に言って欲しくて意固地になる。
「…っ…蓮じゃなきゃ…嫌…だから…」
声が小さく震えていた。
「嫌って言ってもやめないよ?」
まだ待つ自信はあった筈なのに―
 その言葉を聞いて待つ事をやめてしまった現金な自分―

キスの雨を上にも下にも降らせ、やんわりと濡れそぼった肉壁を嬲る。
 肉芯を暴き、舌先で転がすように愛おしむように愛撫を施して―
「やっ…ぁ…ん…」
小刻みに足先が震え、目元と言わず、肌が仄かに色づいて見えて。
 ピタッと、自分の楔を、未開の場所へ当てた。
その気配に気付いて、ビクッと身体を強張せるキョーコ。
「良い?」
確認するのが気恥ずかしく、自分でも赤面しているんじゃないかと思う程―
83orz :2006/06/11(日) 22:34:20 ID:GzspTgEW
 小さく頷いたのを確認して、ゆっくりと身を沈めた。
ビクビクと身体が強張り、痛みを喉で殺しているのが見て判って―
 侵入を謀ると、一つの壁に突き当たる。
「−っ…あ…っ…」
手が白くなるくらいにシーツを握りしめて痛みを堪える様が堪らなく煽情的で。
「キツイなら、俺の腕とか肩に爪立てていいから。…キョーコの痛みを俺にも教えて?」
軽く顎を上げさせて、少しでも負担を減らすようにして、壁を突き破る。
 グッと爪が肩に食い込み、柳眉を顰めて涙目で見つめてくる表情―
「っ・・イタ・・っ…」
痛みが脊髄を走り、動いたら裂けるんじゃないかと思う位余裕のない身体―
 それでも、痛みの代わりに肩に爪を立てて―
「ごめん…」
零れ落ちる涙をキスで吸って、これからの事を先に詫びる。
「…蓮…は?」
途切れ途切れでも、溢れている涙。
「痛く・・ない?」
「−ッ!!」
キョーコのその言葉が余計にキテしまう。
「駄目・・だ・・・」
自分の中の理性という綱がブツッと音を立ててちぎれたのを確認できた。
 無理矢理腰を掴んで、痛いという言葉を金繰り捨てて自分の欲望を満たす為に動く―
脊髄を駆け巡る快感。
 手に入れれた征服欲。
爪の食い込む痛みさえ悦楽になる。

 荒い息の中、ボロボロと泣き崩れて沈んでいるキョーコ。
「っ…わ…っ…私じゃ…駄目・・?」
理性を捨てて、自分だけの欲望に走ったのは初めてだと痛感。
「ごめん。…キョーコの初めてを貰えて…暴走しました。」
正直に白状すると、余計に涙を溢れさせる。
84orz :2006/06/11(日) 22:41:09 ID:GzspTgEW
肩や腕に残った爪あとを見つけて、小さくキスをするキョーコ。
「…っ…跡…残って…ごめんなさい…」
消沈するように言って、伺うように見つめてくる。
 この跡はキョーコが自分のワガママに付き合ってくれた、彼女の痛みの名残。
「キョーコの痛みが少しでも、コレで理解できるようになりたいよ。」
指を絡めて見つめる。
「気持ち良くさせてあげないで自分だけ楽しんでごめん。」
心の底から自分のワガママを謝罪する。
 やんわりと口付けられる。
「今度から、ちゃんと私も楽しませて下さい。」
ピシッと口元に指を差し出され、愛しさがこみあげる。

―いつまでも、君だけを感じていたい―
85orz :2006/06/11(日) 22:42:35 ID:GzspTgEW
んー…無理矢理終らせてしまって…消化不良を起こしてしまいそうですが…申し訳ないっす。
 もう少し腕を磨いて余裕を作ってから投稿できるように修行積んできます。

色々と迷惑かけて申し訳ない orz
8654:2006/06/12(月) 01:25:01 ID:wgcWw9Kq
54ですが、orzさん気にしないでください。
自分もぼちぼちネタ考えます。
ネタ与えてくださった皆さんもレスありがとうございます。
即レスできずにすいませんでした。
8754:2006/06/12(月) 03:36:25 ID:wgcWw9Kq
では>57さんのネタいただきます。
本誌よりレイノレイプ〜妄想は皆さんから出つくしてる気がして
あんまり考えてなかったのですが
考えてたら楽しくなってきました。(水濡れネタも風味入れます)
でもちょっとお時間ください。
ネタバレ投下がある日の前までには・・・と思ってます。
8854:2006/06/12(月) 03:38:29 ID:wgcWw9Kq
忘れてたゴメン。
>orz神さんGJ!
89名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 13:40:38 ID:tfkNmDrx
>>85
おもしろかったです。
9054:2006/06/15(木) 00:16:51 ID:TuxTzADO
こんばんは、一通り書いたので投下します。

・・・でも、長い。
むっちゃ長い。
スレ29も消費します。
しかもエロは毎度のごとく超薄いです。
ぺらっぺらです。
すいません・・・。

ちょっと10くらいざっくり切り落としたかったんですが
どうもパソコンの調子がおかしいので(異音がしています。汗)
動くうちに落としてしまいます。
もし途中でアップなくなったらすいません・・・・。

よろしくお願いいたします。
911/29:2006/06/15(木) 00:17:47 ID:TuxTzADO
夕焼けの羽田に降り立つと、そこに宝田社長がいた。
那覇空港で一度社に連絡をした時、会社と緊急の連絡中と慌しく携帯を切られ、イラつきはしたのだが、それがキョーコのこと

だったとは蓮は思いもしていなかった。
蓮は飛行機の中で何も知らず、社が軽井沢に入ってくれたおかげで一安心したのもあったが、これからキョーコに逢えるのだと

いう期待に心はずませていたのだ。
しかし2度目の連絡で何も事情を聞かされず、社長と合流する様に言われ、到着口で憮然と待ち構えていたローリィを見た時、

蓮はただ事ではないことを悟った。

ヘリが夕陽を追いかけて軽井沢にむけ飛ぶ。
「俺の別荘にポートがある。現場まで1時間もかからないだろう。・・・ジェットと違っていささか落ち着かないが・・・飲め」
ローリィはワイングラスを蓮に差し出した。
922/29:2006/06/15(木) 00:20:29 ID:TuxTzADO
「これはどういう事情でしょうか」
グラスを受け取りながら、焦れた蓮が尋ねる。
たぷんとした赤い液体が振動に小刻みに揺れていた。
ローリィは深紅のソファに身をしずめながら、少し黙って何かを考えている。

「お前が、マネージャーに先に軽井沢に入るように言ったそうだな」
「はい」
「・・・よくやった」
「・・・教えて下さい。何があったのですか?社長が自ら軽井沢に行くとは?最上さんに・・・何か?」
我慢できずに、蓮が問いただす。

「俺が行くのはお前のことでだよ」
「は?」

「落ち着いて聞け。最上さんは・・・ストーカーにつきまとわれ、レイプ未遂にあった」
933/29:2006/06/15(木) 00:23:06 ID:TuxTzADO

カシャーン・・・。
蓮の手からグラスが落ちて床を転がる。
後頭部を突然殴られた、それ以上の衝撃を受け、蒼白でローリィを見つめた。

「・・・レイ・・プ・・・?」
「それを未遂に終わらせた、つまり助けたのは、不破尚だそうだ。彼女に幸い実害はなく、今撮影を行なっているらしいが・・・。犯人からマスコミ公表をタテに脅迫されているらしい」

淡々と語るローリィにもはや言葉もない蓮。
「犯人は、先々週チャート1位をとったグループのリーダー。彼女とは先週深夜放送の番組で一緒にゲストに呼ばれている。
社から連絡をもらって、すぐマスコミを押さえた。犯人の事務所にも連絡をしている。だからほぼスキャンダルは回避できるだろう。
後は直接彼女から事情を確認して・・・・お前と話をするだけだ」
あまりのことに両手で頭を抱え床を見つめていた蓮は、ローリィの言葉にぼんやりと顔をあげた。

「・・・俺、ですか?」
944/29:2006/06/15(木) 00:25:01 ID:TuxTzADO

「そうだ。俺のカンだが、ここをうまく乗り切らないと彼女はつぶれる。その場しのぎの中途半端は非常に危険だ。

  わかるか?・・・お前に、彼女をまかせてもいいか、と聞いている」

蓮ははっとなった。
それは・・・それは、できないのだ。

「できなければ、それで良い。ならば『先輩』としての態度を一切超えるな。
彼女がもしお前に何も言わなくても、不破の件でも、立ち入ったことは何も聞かずにいれるか?
彼女が頼ってきたとしても、そつのない対応を徹底できるか?
少なくとも、この件が完全に解決するまでは、どちらつかずのことは絶対に止めめてもらいたい」

「待ってください。俺は今話を聞いたばかりなんですよ。俺は・・・別に何をしようとも思っていないし、最上さんは俺の後輩に間違いありません」
「・・・それなら、何も・・・問題はない・・・」
ローリィは、初めてひどく顔を歪めて蓮を見つめた。
955/29:2006/06/15(木) 00:27:43 ID:TuxTzADO

到着したのは日も暮れすっかり暗くなった頃だった。
闇はじっとりと重い湿気を吸い込み、微かだが霧が立ち込めてきている。

ローリィと一緒に現場に入った蓮の目に飛び込んできたのは、ライトアップされた庭で壮絶な演技を続けるキョーコの姿だった。

「こんな娘でごめんなさいね、お母様・・・。でもね・・・、私ほど家族思いの人間はいないのよ・・・。この傷がずっと私の人生であったように、私はお姉様とお母様を片時も忘れず、深く愛してきたの・・・」
「何を言っているの、お前なんか本郷の娘と語るのもおぞましい・・・」
「誰に向かって言っているの!」
ガターン!
怒号と共に、キョーコの座っていた椅子が倒れる。
その場にいたスタッフ全員が、禍々しいキョーコのオーラが、霧を歪めながら母親にまとわりつくのを見た。
966/29:2006/06/15(木) 00:28:48 ID:TuxTzADO

蓮は社の姿を探した。
ちょうどカットが入り、キョーコが退場、歩いていく先に彼の姿を見つけた。
近くまで行ったが、蓮ははっと足を止めた。
キョーコがスタッフから見えない位置で、社の腕につかまり俯いていた。
あれほど会いたかった彼女をこういう形で見てしてしまうとは。
色んな感情が湧いてきてすぐに声をかけられない。

「あっ、蓮!」

先に社が蓮を見つけ、声をかけた。
キョーコははっとなって蓮を見つけ一瞬頬をゆるめたが、蓮本人の自覚しない怒りに、恐怖と悲しみに全身を強張らせた。
977/29:2006/06/15(木) 00:30:21 ID:TuxTzADO
ロケが終わりホテルの監督の部屋に関係者は集まった。
キョーコは一通りの事情だけを話し、疲れを訴え、すでに部屋に引き上げていた。
対策もほぼ固まって後は解散という雰囲気になった頃。

「蓮、さっきの態度はキョーコちゃんに気の毒だよ」
社が小さい声で忠告する。
「別に何もしていませんよ、俺は」
「何もしていないどころじゃないだろ。キョーコちゃんすごく大変だったんだよ。俺が最初会った時はショックでとても話ができ状態じゃなかった。監督が今日はキョーコちゃんを外そうと言うのを彼女の希望でぎりぎりまで頑張ったのに」
「・・・・」

そして、ああやって彼女を慰めていたんですか。
とは、言えなかった。

自分が肝心な時にキョーコの傍にいてやれなかった怒りと、社さんにまで感じる醜い嫉妬と、彼女の自分に対する態度に・・・腹がたった。
彼女は青ざめた顔をしながらも、何事も無かったかのように俺に接した。
昨夜の電話での態度といい、俺はそんなに頼りにならないのか?
本当は一体何があったのか・・・不破はどうしてキョーコと一緒だったのか、色々説明してもらいたいことばかりだった。
988/29:2006/06/15(木) 00:31:58 ID:TuxTzADO

「蓮」
ローリィは深いため息をついて蓮に声をかけた。
「俺はもう別荘に引き上げる。さっき言ったこと、一晩かけてよくよく考えろ」

ドロドロした気持ちのまま、蓮は自分の部屋にひきあげた。
携帯をとりだし、キョーコの着信履歴をみる。
何度も通話ボタンを押し、即座に切る、をくりかえした。


・・・何を考えろって?
考えなくても答えは出ている。

・・・いや。

問題は俺の態度なのは、解っている。

『出すぎた真似をせず、適度な距離で彼女を気遣う、面倒見のよい事務所の先輩』では明らかになかった。
素っ気無い冷たい口調に、彼女は仕事に影響を与えた為の怒りと受け取ったらしい。
ローリィがいなければ、自分はもっと彼女に暴力的な発言をしかもしれなかった。
・・・嘉月なら、こういう時どうするのだろうか。
恐れながら、何とか自分の気持ちを押し殺し演技を貫くのだろうか。
それとも・・・?


演技の中の役に、自分が助言を求めていることに気がつき、蓮は苦笑した。
ベットを起き上がって部屋を出た。
1階のバーで酒でもあおるしか、やることが思いつかなかった。
999/29:2006/06/15(木) 00:33:25 ID:TuxTzADO

ホテルはさすが芸能人御用達と言われるだけあって、豪華だがケバケバしくない建物と、上品でさりげないセンスの調度品で構成されている。
ゆったりとられたスペースのロビーに宿泊客はほとんどいなかった。
蓮はフロントを通り過ぎ、奥の通路へ向かった。
何度か利用しているので勝手はわかっている。
奥まった棟へ移動する通路、外側の景色はすっかり真っ暗で、演出するライトに照らされる白樺しか映らず・・・・。

蓮はガラスの向こうにキョーコの姿を見つけてはっとした。

キョーコは中庭の隅で、男と揉めていた。
何かを取りあげられ、狂ったようにつかみかかるキョーコを地面に突き倒し、男は嘲笑してそれを遠くに投げ捨てた。
蓮は踵を返し、中庭に続くドアへと走りだした。
10010/29:2006/06/15(木) 00:35:10 ID:TuxTzADO
「いや・・・・・っっ!!!!」

キョーコは悲鳴をあげた。
急いで起き上がり、レイノが投げ捨てた方向に走りだそうとした。
しかし行く手を阻まれ、キョーコは固まる。
「そんなに、大事なものだったんだな・・・。あんな安っぽい石ころでキョーコがそんなになるとは、ラッキーだ」
キョーコの首筋を爪でなぞった。

が、その時レイノの腕をつかんで捻り上げる男がいた。
蓮だった。
「・・・・ここで何をしている」
「・・・敦賀、蓮か・・・」
しばらく無言でにらみ合うが、蓮のすさまじいほどの怒気にあおられ、レイノは目をそらした。
「何もしていないよ。お宅の社長のおかげで、もうチェックアウトして東京に戻ることになったんだ。キョーコには挨拶をしただけさ」

「・・・やはり、貴様が彼女を・・・!!!」
10111/29:2006/06/15(木) 00:36:39 ID:TuxTzADO
蓮はレイノの胸倉をつかみ、殴りかかろうとする。
それを阻んだのはキョーコだった。
無言で蓮の腕に必死にしがみつく。

「最上さん・・離せ!」
「ダメです!敦賀さん!!」

「おっと。俺の社長と交わした約束を忘れられては困るな・・・。お互い何事もなかったことにする代わり、マスコミ公表も一切しないと。最も、俺はかなりペナルティを背負わされたけどな。全く、不当だ」
「何を・・・!」

蓮はレイノを見据えた。
もし眼力だけで人を殺せるとしたら、躊躇なく実行していたに違いない。
オーラは一緒にいたキョーコにも恐怖を与え、後ずさりさせたほどだった。
「もし、今後彼女の視界に現れてみろ・・・。その両目と手足をつぶしてやる・・・!!」
レイノは鼻白んだが、そのままゆっくりと踵を返した。

「全く・・・不破といい、お前の男はタチが悪いな・・・」

キョーコにニヤリと笑いかけると、そのまま離れていった。
10212/29:2006/06/15(木) 00:38:54 ID:TuxTzADO

「あ、ありがとうございます・・・敦賀さん。助けていただいて・・・」
そっと離れながら、おどおどと礼を言うキョーコに、蓮は怒りを抑えられなくなった。

「・・・君はどういうつもりだ?」

「・・・え・・・?」
「あんなことがあった後なのに、何故部屋でおとなしくしていない!・・・のこのこと一人でウロウロして。俺が見てなかったらどうなっていたと思う?」
聞いたこともない蓮の怒鳴り声で、キョーコは蒼白になり震えが止まらなかった。
自分に一瞥もくれない蓮に、キョーコは「ごめんなさい・・・」と涙声でつぶやき、そのまま走り去った。

「・・・くそっ!!!!」
蓮は地面を思い切り蹴った。
信じられないくらい、自分が情けなかった。
本当は抱きしめて安心させてやりたかったのに。
どうしたら良いのか混乱して、罪のないキョーコに八つ当たりをしてしまった。
ローリィの忠告は完全に裏目に出ていた。

霧は細かい霧雨になり肌に冷たくまとわりついた。
もう一度蹴った地面の先に、小さく赤いガマ口が落ちていた。
10313/29:2006/06/15(木) 00:42:10 ID:TuxTzADO
少し飲みすぎて部屋に戻ると、社がやってきた。

「キョーコちゃんがいないそうだ。さっき百瀬さんと監督から電話で、今晩戻れないかもしれないけれど心配しないで、とキョーコちゃんから連絡が入ったらしい。どうしたものだろうか」

「携帯を持っているんでしょう?それなら心配ないですよ」
蓮は冷たく言い放つと、もう寝ますのでとドアを閉めようとした。

「・・・!、お前!今日はどうしたんだ?」

社はかっとなって蓮につかみかかる。
「キョーコちゃんのことが心配じゃないのか?昨日俺に先に軽井沢に行けと言ったお前はなんだったんだ?」
「別に俺は」
「キョーコちゃんはな、自分の名前よりも、未緒のイメージが汚れることを何より嫌っていた。だから吐きながらもスケジュール通り仕事をこなし、向こう側の和解を受け入れた。
お前なら、敦賀さんならきっと同じことをすると思う、と言ってな。
・・・蓮が今夜来ると言うと、心配かけて・・・・・と、泣いていたよ」
10415/29:2006/06/15(木) 00:44:27 ID:TuxTzADO
尚も黙る蓮に、社はつかんだ服を突き放した。
蓮の身体がよろけて壁にあたる。
「俺が社長に連絡するよ。ほっとけない」

「・・・・。俺も・・・こんなに自分が狭量だとは思ってなかったんです・・・」

蓮はボソリとぶつやく。
「え?」
「すいませんでした、社さん。彼女は大丈夫です。心当たりがありますので・・・。
 今日は社さんのおかげで助かりました。感謝しています」
蓮は社に深々と頭を下げた。

玄関はもう閉まっていたので、通用口をさがして蓮は中庭に出た。
そこからさっきキョーコがいた庭の隅に行き、キョーコの姿を探した。

もう遅い時間、ホテルはすっかり静まり返り、霧雨は無音でただよい、ライトアップされた景色はにぶい光を放った。
奴が彼女から奪い、投げ捨てたもの・・・もしかして、あれは。
方向に見当をつけて歩き出す。
花と植木を乗り越え、茂みを掻き分けると白樺の木立にでた。
背後に後退したライト以外に光はなく、蓮は不安に思ったが、右手方向に白い服で微かに光るキョーコを見つけたとき、心底ホッとした。
10516/29:2006/06/15(木) 00:46:37 ID:TuxTzADO

そっと近づき、キョーコに声をかける。
「・・・・最上さん」
細い肩がびくっと振るえ、キョーコは驚いて蓮に振り向いた。

「・・・・敦賀さん!」

夢中になって蓮の気配に全く気がつかなかったらしい。
キョーコは霧雨で全身濡れそぼり、手足は泥で汚れ、小さく縮こまってガタガタと震えている。
まるで小動物のようにおびえる姿は、かつての幼かった少女を思い出し、蓮の保護欲を掻き立てたが
逆に濡れて張り付いた髪と身体を流れる水、透けて浮き出ている下着と身体のラインに、未成熟な「女」の色が見えた。

「あれから・・・ここにいたの?」
「・・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」

ただ目を伏せて謝るだけのキョーコ。
ここまで怯えさせてしまったことを後悔しながら、優しくそっと肩に触れた。
キョーコはすっかり冷え切っていた。

「コーンを・・・探していたのか?あの時奴が投げたのは・・・コーン?ここに来たのは魔法を使おうと思って?」
「はい・・・。部屋には百瀬さんがいるし・・・どうしてもコーンに助けてもらわないと元気が出そうになくて・・・。でもアイツに見つかって・・」
10617/29:2006/06/15(木) 00:48:47 ID:TuxTzADO

涙声で小さくつぶやくように話す。
「こんなことになってしまって・・・・私本当にバカです・・・バカとわかっているのに・・・」
「最上さん・・・」
「バカなんです・・・どうしようもない・・・。コーンがいないと、何もできなくなっちゃう・・のに・・・」

「解ったよ・・。一緒に探してあげるよ。でも、今夜はもうやめよう。真っ暗だし雨も降っている。身体を壊すよ」
「いいえ」
キョーコは顔をあげて涙ながらに蓮を見る。
涙と雨で濡れていない場所はまったくなかった。

「私は、ここにいます・・・。見つからなくてもコーンのそばにいます」
「無茶だ」

「いいえ・・・。私が好きになったものは、全部いなくなってしまうんです。お母さんもアイツも。コーンもいなくなりました。・・・でもコーンが残していってくれたあの石は、ずっと私といて、私を励ましてくれたの。置いていくことなんて出来ない」

キョーコのあまりの弱さに、蓮は愕然となった。
これがさっきまで未緒を演じ、スタッフに気遣い、何事もなかったかのように振舞っていた最上キョーコなのか・・・。

10718/29:2006/06/15(木) 00:51:20 ID:TuxTzADO

「敦賀さんももう行ってください・・・。私は大丈夫です。いなくなることは慣れています」

顔を少し歪めて笑い、蓮の手をほどいてキョーコは立ち上がった。
茂みの中に更に足をすすめようとする。

「俺は行かないよ・・・」

蓮はキョーコの腕をつかんで、引き寄せた。
力のない身体はよろけ、そのまま素直に腕の中におさまった。

「・・・・敦賀さん・・・?」

動かずにキョーコはつぶやく。

返事をせずに蓮はキョーコの唇を指でなぞり、寒さで蒼ざめ震えるそこに、そっと・・・唇を押し当てた。

一瞬のことでキョーコは何も反応しない。
「最上さん・・。こんなに冷えて・・・」
濡れて額にはりついたキョーコの髪をかきあげる。
そして頬に手を添えて、蓮はキョーコに何度もついばむようなキスをした。
10819/29:2006/06/15(木) 00:54:24 ID:TuxTzADO

霧雨は少し強くなった風にまかれ、二人にまとわりつく。
静かな水の世界に沈む木々の奥底で、他に何も音はなかった。
しっとりと濡れた蓮の髪から雫が落ち、キョーコの頬をつたって二人の唇に流れた。
驚くほど冷たく、苦く、甘い味だと蓮は思った。

キョーコは蓮が何をしているのか、わからなかった。
突然蓮の顔が今までになく間近になり、自分を見つめているのをぼんやりと感じた。

ああ、なんて綺麗な顔なんだろう・・・。

朦朧とした意識でそれだけ思い、暖かい感触が自分の頬や唇に、力強い腕を肩に感じるのが、心地良かった。

繰り返し優しいキスをしながら、蓮はキョーコが戻ってくるのを待った。
そして少しずつ唇を開き、深く侵入していく。
初めてあった頃の少女に戻ってしまった彼女を覚醒させるために、呼び戻すために、自分の気持ちを、真実を伝えて信じてもらうために。
10920/29:2006/06/15(木) 00:58:21 ID:TuxTzADO

「・・・・んんっ・・・」

長いキスで、息苦しくなったキョーコは、やっと何が起こっているのか自覚し、身じろぎした。
「っ・・つ、敦賀さん?・・何を・・」
混乱したキョーコは蓮の胸を押し、抵抗した。
唇と頬はすでに甘く溶けていたが、驚きで瞳は震えていた。

「最上さん・・。好きだ・・・」

蓮はキョーコの両頬に手を添え、まっすぐ見つめながら言う。

「君を、愛している。俺はどこにも、いかない・・・。ずっと一緒にいたいと、君に何かあった時には、必ず傍にいたいと思っているよ」

そして両腕で力いっぱいキョーコを抱きしめた。
濡れたブラウスが二人の間で張り付き、つれた。

「本当に一番辛いのは君だったのに・・・。俺は君に起こったことと嫉妬で狂いそうだった。ごめんよ、本当に、ごめん」

「・・・」
キョーコはまだ蓮の言っていることが、理解できなかった。
11021/29:2006/06/15(木) 01:00:19 ID:TuxTzADO

スキッテナニ・・・?
アイシテル・・・?
ツルガサンガ、ワタシヲ・・・?

・・・そんなこと、ありえない・・・!

敦賀さんは、
他に好きな子がいたはず・・。
それに今はそれほどではないにしても、嫌われていると思っていたのに・・・。



「敦賀さん・・・それって同情、です、か・・?」

蓮は聞きとれないほどの声でつぶやくキョーコの言葉に驚いて、彼女を見つめた。
しばらく無言で目をそらしていたキョーコだったが、やがて顔を歪め嗚咽をもらす。

「・・・ごめんなさい。心配かけて・・・。こんなボロボロで・・・。でも、大丈夫です。私はコーンがいればすぐに元気になれますから・・・」

「違うよ!」
11122/29:2006/06/15(木) 01:03:24 ID:TuxTzADO

蓮は思わず大声で叫び、キョーコの肩をゆする。
「俺は・・・本当に、君のことが・・・!」
呆然とする身体を離し、蓮はキョーコの足元に跪いた。

「今までの君への所業を思うと、誤解されても仕方なかった。でも、どうか、受け入れてほしい。君に拒否されるのはとても辛い。これからは君を全力で守りたい・・・。本当に君が好きなんだ。信じてほしい」

キョーコの腰を抱いてうなだれる。

「敦賀さん・・!そんな・・・、やめてください、敦賀さんらしくない!」
動揺してキョーコも両膝をつく。
濡れた地面の泥がはね、スカートをさんざんに汚した。

憔悴した蓮の頭を抱きしめ、キョーコは溢れ出る様々な思いに混乱した。
でも、一点だけ、やっと解ったことがある。
この人が、私を好きだと言ったこと・・・。
11223/29:2006/06/15(木) 01:05:04 ID:TuxTzADO

キョーコは、蓮の瞳をさぐるように見つめ、そして言った。

「私も・・敦賀さんのことが、好きです・・・」

想うより先についてでた言葉に、キョーコ自身驚く。
それはずっと気がつかなかった本当の自分の気持ち・・・。

「・・・敦賀さん・・!」
「・・・キョーコ・・」

蓮は泣きじゃくるキョーコを引き寄せた。
お互いの身体を全身で確認しあい、唇を貪りあった。
降り続く霧雨は、羊水のように馴染んで溶け合い、やっと優しく、二人を包み込んだ。
11324/29:2006/06/15(木) 01:07:58 ID:TuxTzADO

身体中にまとわりついた雨は、汗と一緒にシーツを汚した。

光量を落とした部屋のベットで、もつれあう影。

本当はこんな状態が、最初から一番自然だったことのように、蓮は思えて仕方なかった。
腕と、指先と、唇で確認する、愛しい人の全て。
濡れてがんじがらめに彼女を縛る服を、まだ硬い皮膚から引き剥がし床に捨てる。
冷たく柔らかい、青い肌を何十回も愛撫した。
強く拘束し、揺さぶり、穿ち、転がして、余計な感覚は全て遮断し、キョーコを確かめた。

が、苦しみと切なさは癒えるばかりか加速して増し、蓮を歪ませた。

「・・・っ・・・。敦賀さん・・・」
キョーコは甘い吐息をつきながら、蓮の表情を伺った。
「・・・どうしましたか・・?辛いですか・・・」
11425/29:2006/06/15(木) 01:10:20 ID:TuxTzADO

蓮はキョーコに頬ずりし、耳元でつぶやいた。

「・・・辛いんだ・・・。もしかして君がこんな風に他の男にされていたかもしれないと思うと・・狂いそうになる」

「何もされていません・・あっ・・・」
「不破のおかげでね・・・。俺は、傍にいてやれなかった・・・。奴に感謝しなければと思いつつ、同時に奴が憎くてたまらない・・・。教えて・・キョーコ。何をされたの?どこまで触られた・・・?」
「な、何も・・・。本当です・・・っ」
「唇は?・・・ここは・・?指1本触れなかった?」

キョーコは蓮の触れていく場所にひとつひとつ反応し、息をつめた。
頭を振りながら、キョーコは必死で答える。

「どこも・・・。そんなとこ、誰にも触られてないです・・・っ!敦賀さんだけ・・敦賀さんが、はじめてです・・・」

「キョーコっ・・・」

愛しさに胸がしめつけられ、キョーコを苦しいほど抱きしめた。
それでもなお足りず、二人はいつまでも、お互いを呼びあい、絡み合い、溶け合って、甘美な感覚に没頭した。
11526/29:2006/06/15(木) 01:13:37 ID:TuxTzADO

カーテンから漏れる涼しい光に、キョーコは目を覚ました。
少し開けたらしい窓から小鳥のさえずりが聞こえてくる。
甘い甘い悪夢だったのか、身体は酷く重く、じんわりと汗をかいている。
しばらくぼうっと一点を見つめていたが、少し身じろぎしてあたりを伺った。

ベットには、キョーコ一人だけだった。

ソファーに脱ぎ捨てたままの泥だらけのキョーコの服がまとめてある。
シーツは泥と水に汚れて、ざらついていた。
昨日連れてこられた蓮の部屋には間違いないようだが、一番求める姿はそこにない。

「・・・・嫌・・・」

キョーコはシーツにもぐりこみ、目をつぶった。

ピーン・・・。
その時、部屋のキーが廻る音がした。
はっと身体を起こしたキョーコだったが、ドアが開く気配と同時にまたシーツを頭からかぶる。
足音が近づいてきて、そっとキョーコの頭をなでた。

「・・・ごめん、起きていたんだね。急いだけど間にあわなかった」
11627/29:2006/06/15(木) 01:15:02 ID:TuxTzADO

優しい声に涙がにじんだが、気づかれないようにふいて、キョーコはシーツから恐る恐る目をのぞかせる。

「・・・おはよう、ございます・・・」

「おはよう」

蓮は甘く蕩けそうな笑顔で、キョーコの額に唇をあてる。
腕枕をして、シーツごとキョーコを引き寄せた。

「どちらに行かれてたんですか・・?」
見ると袖口やシャツが泥に濡れて汚れていた。

「ん、社さんとこ」
蓮が答える。

「もうしばらくしたら、君の荷物、持ってきてくれるから。百瀬さんには体調のせいで別室とったってことにしてあるよ。それとサンドイッチも頼んでおいた。昨日は全然食べていないだろう?」
11728/29:2006/06/15(木) 01:16:16 ID:TuxTzADO

「・・・や、社さんに・・・お話ししたんですか・・・」

みるみるキョーコの頬が赤くなる。
素直な反応が面白いなあと思いつつ、蓮は笑って言った。

「後で社長にも報告するよ」
「え・・・・」

焦るキョーコのシーツを剥がす蓮。
「このシーツ、どろどろだね。買取だ・・・はは」
キョーコを引き寄せてまた深くキスをする。

「それから、はい。これ・・・プレゼント」

スボンのポケットをさぐって、キョーコに渡したもの。

「・・・・・!!!!・・・コーン!!!!」

泥で汚れていたが、光るそれは確かにコーンの石だった。
11829/29(了):2006/06/15(木) 01:18:25 ID:TuxTzADO

「敦賀さん・・!これ、今まで探してくださったんですか・・・」

「うん、いや絶対絶対見つからないだろうと思っていたんだけどね・・・。偶然木のうろで朝日に反射したところを見つけたんだ。運が良いとしか言い様がない」

「・・・・ありがとうございます・・・。ありがとうございます」

キョーコは両手でコーンを抱きしめ、擦れた声で何度も言う。
4回目の感謝の言葉は、蓮の唇で塞がれた。
キョーコはまだ言いたいことがあったのだが、それは後にしようと、蓮の腕に身をまかせた。

「昨日の夜・・・。どうしても耐え切れなくてコーンに頼ったんですけれど・・・。
 どうしても瞼に重なるのは、子供の頃のコーンではなくて・・・。
 敦賀さんの姿だったんです・・・」
11990:2006/06/15(木) 01:22:20 ID:TuxTzADO
おしまいです。

無事に投下できた・・・ホッ。
なんか番号ひとつ飛んでいたみたいです。事実上は28/28でした。
それと
レイノ、松にボコボコにされたんじゃねーのかよーとか
ガマ口って、なんだよそれーとか
自分で自分につっこみしたり、誤字脱字とか表現が重複しているところとか
最初の方の改行がおかしいとか、色々不満はありますが、楽しかったです。

次がありましたら、今度はもっと元気なキョーコを書きたいです。

では、おやすみなさい。
ありがとうございました。
120名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 09:35:02 ID:3WYrAYQH
乙です!
GJ!!
121名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 16:03:06 ID:ju9KO0J5
乙です!
ネタ書き込んだ>>57です。
使っていただいてすっごい嬉しい!
しっとり雨で濡れてる感じとか、弱ってるキョーコとか憔悴する蓮とかイロイロ…
良かったです。GJ!!!!!
また機会があればお願いします〜〜!!
122名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 19:03:24 ID:M0lwGXU+
GJ!!

乙です!
 
123名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 21:26:29 ID:nd3hY8qr
GJです!
キョーコの「触れたのは敦賀さんだけ…」(ちょっと違う)ってセリフにズキュン。
そんなキョーコに決壊する蓮にモエス。
124名無しさん@ピンキー:2006/06/15(木) 21:34:16 ID:JAQojjUs
いっぱいいっぱいの蓮がいい味出してるね

結局自分の気持ちに嘘はつけなかったて事でGJ!

ガマ口は、ロケに出かける前日にバックから入れ替えてたよね
レイノはまだなんかしそうだ・・・
125名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 22:35:41 ID:5UyCHjHO
レイノ 強姦完遂って拒否感ありあり??
126名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:04:45 ID:Weh6yvQM
自分は正直受け付けないが、
断り書きがあればスルーするので無問題。
読みたい人もきっといるんじゃまいか
127名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:07:42 ID:Bl1NCsR7
>125
バージンがレイノはやだな。絶対。
自分も多分レイノキョならスルーする。
予告なしだったら恨むと思うw
128名無しさん@ピンキー:2006/06/16(金) 23:10:50 ID:6tePBqDO
よく見たら「未遂」じゃなく「完遂」なのね。
ドキドキ……
129名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 00:29:24 ID:guBfQISp
すごく読みたいなぁ
130名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 01:55:48 ID:rr539i3L
注意書きがあればいいんじゃない?
書きたいものも読みたいものもいろんな好みがあると思うし。
いやな人がスルーできるようになってれば、いろんなのあるほうが活性化していいとオモ。
いや、いろんなつっても一応板とかスレのルールの範囲内で(数字板向けは注意書きあってもNGとか)。
131名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 09:39:12 ID:HmBT4AnF
月曜あたりに完遂ネタを上げさせてもらいます。
 内容的には、レイノ完遂+3つ巴 になります。
132名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 12:54:47 ID:UVlv8HF8
お待ちしてます!!
133名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 19:37:42 ID:hZVsCzDE
>>131
月曜また見に来ます!
134名無しさん@ピンキー:2006/06/17(土) 22:15:31 ID:QGrB5kUO
>>119
超GJです!!
おもしろかった〜
蓮の前では弱々しいキョーコが切ない…
135131:2006/06/18(日) 22:34:10 ID:xTVBAGF1
とりあえず、明日PM9:30〜10:00くらいの間でうp予定です。
 描写はある程度はしょって悪影響が出ない感じで逝く予定です。
136名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 09:20:07 ID:u73GZsgb
三つ巴って、蓮?松?
蓮ならレイノキョでも見てしまうかも・・ワクワク
137名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 09:21:01 ID:J0m4Htsz
昨夜からもうずっと全鯖落ちで
今、比較的まともに見れる仲村関連スレここだけ…
131さん光臨までに安定すればいいんだけど orz
138131:2006/06/19(月) 21:36:35 ID:o6roZ1Ou
ども、約束の時間になりましたので…あげたいかと思います。

 でも完結していないのが…土下座してマウスコードで逝ってきます。
139レイノ完遂ネタ:2006/06/19(月) 21:39:56 ID:o6roZ1Ou
―鮮烈な色が目の前を支配した―

獲物は、ココにあるのだと理解できた。
 あとは憎悪をより一層深い色へと塗り替えてしまえばいい。

パタパタと廊下にスリッパの音が響く。
 しっとりと濡れた髪の毛。
湯上りでほんのりと色づいた頬。
「見つけた―」
死角を捕らえて、鳩尾を殴る。
「〜〜〜っ!」
痛みで意識を手放した相手をそのまま連れ去る。

ドサリとベッドに投げ落し、気が付いたように、自分のベルトを外して両手を後ろへ拘束
させる。
 グイと浴衣を合せ目から引っ張り、寛げさせる。
覗く白い肌―

ギシリと2人分の体重でベッドが軋む。
 近くに盗聴器を仕掛け、隣のメンバーに音の受信を確認する。
「キョーコ。お前の苛烈な色をもっと鮮やかにさせて貰うよ?」
クスクスと笑い、首筋にキスをする。
 クレバスにジェルを塗り、潤滑を謀る。
そのまま自分の欲望を突き刺す。
「−ッ!!」
余りの衝撃に目を覚ます。
 自分が置かれている状況に頭が真っ白に―
だが、身体を引き裂くような痛み。
叫び声をあげようとした時、鼻を摘まれた。
 声を出したくても出せない。
「知ってた?鼻をつまむと口が酸素を求めて開くんだよ。だから、悲鳴をあげたくてもあ
げれない。」
グッと侵入を更に続ける。
「〜〜〜っ」
痛みが涙となって伝う。
身体のどこかでブツリという音が響く。
グンと、最奥を貫き柔らかな肉壁を味わう。
 つぅと、太ももを伝う一筋の赤―
「本当に赤頭巾ちゃんだったんだ。」
クスリと笑い、更に蹂躙する。
140名無しさん@ピンキー:2006/06/19(月) 21:42:30 ID:o6roZ1Ou
自分の心の何かがパリンと音を立てた。
「−っ…」
ただ自分の射精感を促進させる動き。
 キョーコが持っている感情を開花させる為だけに犯した。
最奥を貫き、自分の欲望を吐き出させる。
 ずるりと引き抜いてキョーコを見据える。
ドンと、自由な足でレイノの腹を蹴る。
 下肢には鈍い痛みを抱えて。
「−ッ!?」
唐突に蹴られ、咳き込む。
「そんな事で私は何も変らない。」
痛みを堪えるように告げるが、
含み笑いを浮かべられる。
「変らない?まさか。女として明らかに変るんだよ。俺の手で女になったんだ。キョーコ、
お前は不破でもなく、俺の手でな。」
そう、少女から女への変化の兆候を。
「色気を増し、艶やかな女に変っていく。その変化の始まりを俺は手に入れた。」
狂気にも似た眼差し。
 胸のうちにざわざわとした感情。
ズンと、赤黒い気。
「そう、そのオーラだ。あぁ…極上だよ。」
うっとりと見つめ、力ずくでうつ伏せにベッドに押さえつける。
「は…離してっ!!」
うなじを掴み、柔らかく口付ける。
 そのまま、無理矢理自分の楔を突き立てる。
「やぁぁっ!」
ギシギシと律動を刻む音。
 痛みと言い知れない感覚―
141レイノ完遂ネタ3:2006/06/19(月) 21:44:11 ID:o6roZ1Ou
うろうろと心配そうに浴場を行ったり来たりする百瀬の姿。
「どうかした?」
気になって声を掛ける。
見知った顔―
「敦賀さん。あの…」
浴場で丁度すれ違う不破の姿―
「最上さんが…まだ部屋に帰ってなくて…浴場を見ても浴衣とかがないから…」
戸惑いながら伺う。
「敦賀さん、ご存知ないですか?」
「いや…夕食後から見かけてないけど―?」
一抹の不安。
「まさか…な。」
過ぎった一つの要素が頭に浮かび、呟く尚。
 その呟きを逃さない―
「何か、知ってるのか?」
―へぇ?こういう機会は滅多にないしな。
「教えて欲しいなら、お願いしますって言って貰いたいね。」
「−っ!」
―事の重大さはお互いに理解しているはずなのに―
「どうした?別にそれならそれで俺は探しに行くけどな」
冷たい視線。
 ゆらりと陽炎が見えても可笑しくない鬼気迫るような気迫。
たじろぎそうになるが、絶好の機会を逃せない。
「じゃ、俺は部屋に戻るわ。」
ガツッと肩を掴まれる。
「んだよ?」
―彼女の身を心配しない姿勢に苛立ちを覚える―
「心配じゃないのか!?彼女が今、怖い思いをしているかもしれないのに」
小さく笑う。
「俺は俺で心当たりがあるからいいんだよ。俺の物なんだよ、アイツは。」
くいと顎を向ける。
「俺の心当たりを知りたいなら、お願いしますって教えを乞えよ。」
口元が笑む。
―あぁ…敦賀蓮にこんな表情をさせれるなんて最高だな―
 怒りを露にしていても口に出さないで堪えている姿―
オロオロと周囲は見守るしか出来なくて…
142レイノ完遂ネタ4:2006/06/19(月) 21:45:29 ID:o6roZ1Ou
パタ…パタとふら付くような足取りで壁伝いに歩いて行く。
「…った・…」
とりあえず、身体を洗いたい。
 よたよたと歩いて行くと、見知った顔。
「最上さんっ!」
不安な顔が少しだけ破顔する。
今にも殴り合いをしそうな二人も注目した。
「…あ…」
何処となく顔色の悪さが気になる。
どう言えばいいのか判らない。
「顔色…悪いよ?歩ける?」
険悪な眼差しから柔らかい眼差しへと変えて、見つめる。
手を差し出すと、首をゆるく振る。
「ありがとうございます。…でも…大丈夫ですから…」
泣きそうな顔でそんな言葉を出す事に不安を覚える。
 不意に、壁を伝って歩いている時の手首―
チラチラと赤い帯状の跡。
 一抹の不安―
「しょうがねぇな」
後ろから声が聞こえたかと思うと、ひょいと抱え上げる。
 ふわりとした浮遊感に目を丸くするが―
「おっ…下ろしてっ!!」
眉間に皺を寄せて睨み据える表情。
「−っ!?」
妙に色気があると思う。
 昼間にあった時とは違う何か。
トスと、大人しく下ろし何も言わずに踵を返す。
ただ見ているだけの奴を振り返って。
―まさか…な―
143レイノ完遂ネタ5:2006/06/19(月) 21:47:33 ID:o6roZ1Ou
―自分の心に鍵をかけて。自分は大丈夫だと―
 ぎゅぅと、コーンを握りしめ祈る。
ノックの音。
「最上さん?」
恐る恐るドアを開ける。
「お・・おはようございます。敦賀さん。」
深く頭を下げて挨拶をする。
昨日の事で心配かけてしまったから…かな?
 不意に、ぎゅうと抱きしめられた。
「少し・・このままでいい?」
胸に湧き上がる感情を宥めようと、懸命に喉から出そうな言葉を堪える。
 鼓動が少しずつ早くなる。
安心できるのは何故だろう―?
心にある不安をお互いに解消するかのように。

滞りなく撮影が進み、昼食休み―
 ふと目に付いた2人。
硬直しそうになる身体。
 状況を悟ったのか、庇うように守る蓮。
「大丈夫?」
優しく声を掛けて、手を翳そうとすると―
「やっ!」
ビクリと、自分の中にある恐怖心が目覚める。
「あ…ご…ごめんなさいっ!!」
ハッと直ぐに我に返って謝る。
 この妙な空気―

クスリと、レイノから漏れる笑い。
 聞き逃すはずも無い。
「あぁ…そうだ。コレ、俺たちの新曲が入ってるんで…聞いてみて欲しいな。」
意味深に笑い、メモリを渡される。
「お前らの新曲なんて、またパクリなんだろ?」
俺様のコピーでも、コイツらは劣化だしな。
 なんとなしに思った言葉をそのまま返す。
「好きにすればいいさ。」
嘲笑にも似た表情を浮かべ、ビュッフェから姿を消した―
144レイノ完遂ネタ6:2006/06/19(月) 21:48:32 ID:o6roZ1Ou
イマイチ不透明な状況―
 言葉にしようとしても今ひとつ力を持たない。
聞くことに本能が警鐘を鳴らす。
「あれ?…キョーコちゃん、ココ虫刺され?」
不意に投げかけられた言葉。
ビクリと全身が反応していた。
―何?―
「あ…」
やんわりと、
「バンソウコウしているからさ。」
少し思案した表情で。
「昨日、浴場の岩に凭れかかって引掻いちゃって…」
その表情が、あまりにも判りやすくて。
 胸にある激情が暴れそうになる。
「そう。でも・・気をつけるんだよ。跡が残ると大変だから・・」
無理矢理笑顔を作って相手を見据える。
―君が何を隠しているのか判らない―
「は…はい。」
何かを隠している表情が見て取れて―
145131:2006/06/19(月) 21:50:04 ID:o6roZ1Ou
 こっからの展開が巧くいかないままで…
すいません。本当すみません。

 明日の日中に完結させて再び上げさせて頂きます。
146名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 01:49:19 ID:xdszoO2a
>>145
蓮と松が真実を知ったら何をするかわからない。怖い。
続き待ってます。
147レイノ完遂ネタ7:2006/06/20(火) 09:45:35 ID:wGFvBe2s
テーブルに置かれているメモリ。
「尚。これは?」
指で指し示すと、疎ましそうな視線を送る。
「ビーグルの奴の新曲だってさ。俺はどうでもいいから…」
カタンと立ち上がって、部屋を出て行く。
 取り残された祥子は仕方なしにメモリを手にする。
「また新曲盗まれていたら大変じゃない。」
イヤホンをつけて、メモリに入っている音を聞く―
「…え?」
耳を疑いたくなる音の記録。
「う…そ…」
口元を手で覆い、イヤホンを剥ぎ取る。
 胸に突き上げる感情―
落ち着くのよ。と言い聞かせ、自分の感情を処理していく。
頭の中で、これからすべき事を構築して。
「…聞かせられないわよね…尚には絶対。」
スイとメモリを外して部屋を出る。


重苦しい足取りで目的の相手を探す。
 ふと、ロビーから姿が見えた。
足早に近付くと、相手も少し躊躇った表情。
「あ・・の…少しいいですか?」
不破尚のマネージャーが何故社さんに?
 腑に落ちないような、自分が取り残されているような感情。
―こんな事、初めてだな―
小さく嘲笑する。
 こんなにも好きなのに、彼女は―
ふと、伺うような視線をキョーコに注ぐマネージャー。
「?」
ざわりと、不破との事かと想像して嫉妬がうねる。
「蓮…撮影の時間になるから行っておいで。」
仕事に行くように促す。
 後ろ髪惹かれる思いで、現場へと向かう。
148レイノ完遂ネタ8:2006/06/20(火) 09:55:04 ID:wGFvBe2s
どう話を切り出していいのか判らない。
 しかし―
「人目につくとまずい事なら、僕の部屋で…どうですか?」
察しが良い事が助かる。
所在無さそうに立っているキョーコ。
「最上さんも一緒に…ね?」
不安そうなキョーコに声を掛けて向かう。
「…ショータローの事で・・なにか?」
恐る恐る聞いてくる表情。
「……他のことで。」
エレベーターの到着音。
 3人で乗り込んで沈黙―
部屋に向かい、飲み物をテーブルに置く。
「それで…ご用件というのは…」
話を切り出され、まっすぐに視線を向ける。
「申し訳ないですけど…最上さんの事で相談したいんです。…彼女のマネージャーは…?」
ビクリと、キョーコの肩が反応したのを見逃さなかった。
「ビーグ―ルの件で、多分お話が入っていると思います。その事で…」
「…僕では・・?」
役不足とかそういう事じゃなくて…
でも、本人の前で言っては…
「彼女の責任者となれる人と連絡して欲しいんです。」
きっぱりと言い、まっすぐと見据える。
 小さく溜息を吐き、手袋をはめる。
「どういう経緯か、話してもらいますよ?」
携帯を手にとり、社長のナンバーをコールする。

電話が繋がると、そそくさと奥に行き、コソコソと話をする姿―
―多分…―
 心当たりは一つだけ。
それが、あの人に見つかった。
このまま逃げてしまいたい。
「社さん…」
スイと、携帯を返すと変りに社さんが立ち上がって話を聞く。
頭を不意に撫でられる。
「ごめんなさい。キョーコちゃん。守れなくて…」
言われた言葉が、胸の奥の重石を軽くした。
「や・・やだな…大丈夫です…から・・・っ…」
零れ落ちる涙を強引に拭う。
 ここで泣いては駄目だと。
ここで?
じゃあ、どこで私は泣けるのだろう―?
149名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 09:56:57 ID:CS6U8END
規制?
150レイノ完遂ネタ9:2006/06/20(火) 10:02:50 ID:wGFvBe2s
電話口で聞いた声は今までに無く怒気を孕んでいた。
 そして、ロケが終るまで自分がマネージャーを兼任すること。
件のバンドは力を持って制すると告げ、
「蓮に…暴力行為だけはさせんようにな。」
そう、言い伝えると携帯が切れる。
 何がどう結びついたら暴力行為に?と思ったが…
涙を堪えているキョーコの姿に何かが揺さぶられる。

曖昧に言葉を濁し、滞りなく撮影を勧めている中―
 ふわふわと黒いコート姿の男と、掴みかかろうとしている不破の姿。
遠くからでは判らないが、怒りを充分に持った拳が振りかざされていた―
151131:2006/06/20(火) 10:03:35 ID:wGFvBe2s
ちょっと都合で間が空きます
 すみません
152レイノ完遂ネタ10:2006/06/20(火) 10:48:22 ID:wGFvBe2s
パシッと、拳が受け止められ不快感をさそう笑い。
「っめぇ〜っ」
イライラと怒りが蓄積する。
涼しい顔で睨まれて余計に腹が立つ。
「なんだ。折角プレゼントしてあげたのに、聞いてないのか。」
クスリと笑まれ、ブチっとキレる。
「お前らのパクリ音楽なんか聞きたくもねぇよ。」
感極まったのか爆笑される。
―ざけんな!コイツは一体何を言っているんだ!?
「そうか…二度とない物をまだ聞いていないのか。イィ声だったよ。キョーコは。」
ガンッと、何かで頭を殴られた衝撃。
昨夜のキョーコの表情と空気で心当たりが一致―
 無意識のうちに膝で腹を蹴り上げていた。
「―っ…はっ…」
目の前で渦巻く怒り。
苛立ちが募る。
「くそっ・・」
殴り足りないレイノを睨み据える。
「力の限り、お前に生きていた事を後悔させてやるよ。」
言い捨て、ホテルへと向かう。
153レイノ完遂ネタ11:2006/06/20(火) 10:49:25 ID:wGFvBe2s
休憩の時間を見て、社を探す。
「しょうがない…」
携帯を取り出そうとすると、自分の横を走って通り過ぎる姿。
 あまり見たことの無い怒りの表情で―
気になって後をつけつつ連絡をはかる。
「あ…今、部屋に?」
2,3会話をして電話を切る。
 エレベーターで奴とかち合う。
お互いに沈黙―
「アンタ…アイツを守れなかったんだよな…俺もだけどよ…絶対にアンタより上になって
やるよ。あんな奴に―ッ!!」
ガンと扉を殴り。壁に凭れる。
目的の階に到着して、エレベーターを後にする。
「俺は…俺の出来る限りで守るよ。」
告げるべき相手に言わず、空に告げる。

小さくノックして反応を見る。
ドアを開けると険しい顔つきの社。
「社さん?」
伺うと、溜息を吐く。
「……ごめん・・な…」
落ち着かせるように囁く。
キョーコの表情がない―
「最上…さん?」
「監督には連絡しておいた。で…後はお前次第だと思う。」
思案して、キョーコの腕を引く。
「キョーコちゃん。…おいで…」
グイと引くと、そのままとことこと着いていく。
自分の部屋の扉を開けて、中に入れる。
「どう…したの?」
頬に手を翳すと、一筋の涙―
 拭おうとするとさらに溢れてくる。
「…っ…」
華奢な体を掻き抱いて、溢れる感情を抱きとめる。
154レイノ完遂ネタ終:2006/06/20(火) 10:54:16 ID:wGFvBe2s
―何故、敦賀さんの前で泣けるのだろう?
安心できるから―?
 心の中に温かいものが満たされて―
涙が止まらない。
 包まれた腕のぬくもりが嬉しくて。
“どうして、この人ではなかったのだろう”と昨夜に失ったものを考える。
だから、初めてという物の大切さを余計に思い知らされて―
「君が自分自身をどう思おうと、俺には何一つ変らないで必要なんだよ。」
言い諭す様に、宥めるように告げる。
 彼女の何が失われたのかは知らない。
だが、それに固執して彼女を傷つけるのは嫌だ。
「私…」
告げようとする言葉を唇で塞ぐ。
「今は…このままでいいんだ。話せるようになったら話して欲しい。」
胸にある重みが少しずつ軽くなる。
「でも…」
「ここに、俺の腕の中にキョーコがいるだけでいいんだ。」
―今はまだ、ただ安らぎと安心を与えてあげたい―
「誰でもない、君だけを愛したい。」
力をこめて抱きしめる。

―まだ混沌とした頭の中で浮かぶ一つの鍵―
 カチリと、鍵が閉じた音がどこかで聞こえた―
155154:2006/06/20(火) 10:56:07 ID:wGFvBe2s
投げっぱ完結すみません 

 うまく連結できなくてお目汚しにしかならなくて…
本当すみません
156名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 13:38:00 ID:/uPXY99G
視点がいろんな人間にあっちこっち移る上に、主語を省くので大変読みにくい。
一度、推敲をオススメする。
157名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 17:14:38 ID:K1b/9ZsH
確かに。なにがなんだかわからない。
158名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 18:51:51 ID:rp+cXFZd
雰囲気あって、私は好きだけどな。

>>154
難しいネタ、GJ!!
159名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 19:40:37 ID:rJjQAsPP
どうせいつもの人でしょ。
160名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 20:05:40 ID:gd90FwoO
確かに一度全部書き上げて
文法チェックしてから投下したほうがいいと思う。
逆に言えば書いたまま投下できるってすごい度胸と思うけど
161名無しさん@ピンキー:2006/06/20(火) 20:15:35 ID:f9H3ZSst
神サマ乙でした!
ひーいきなりキョーコレイープ!!

少し登場人物が多くてどれが誰のセリフか分からない所がありました。

蓮がフォローしたのか松なのか??
(社さん?)
萌えポイントだったので残念〜
162名無しさん@ピンキー:2006/06/22(木) 21:58:29 ID:EiMpt5g3
たまにはクレパラが読みたい!!
神!
竜二×司をお願いしますー
163竜二×司:2006/06/23(金) 07:24:57 ID:VRCxU/Mi
今日も朝からお決まりで…。
『竜二、てめぇ〜、朝から、何するんだ!!』
そう、竜二の手は、司の胸を揉んでいた。
『ん?朝じゃなきゃ良いのか』

『馬鹿かお前は!?早く、その手をどけやがれ』
ーシュッー
司の蹴りが容赦なく飛ぶ
『何だ、足も触って欲しがったのか!』
司の足を素早く掴む『な!!!!っん…足を舐めるな〜!!!!』
竜二は司の言葉を無視して、胸を触りながら、足を舐め続ける。
ーこのやろ〜!必死にもがくのにビクともしねぇ〜ー
『やめろ!それ以上すると、蹴り飛ばすぞ!』
ークスー
『やってみろよ』

『…!!!!!!』ーちくしょ〜ー
もがく司を何らく組敷いたまま、何処から持ってきたのか、竜二はネクタイで、司の手を後ろで縛り始めた。
『や・やめろ!何するつもりだ!』
ー本当は竜二と1つになりたかった。でも、こんな無理やり…ー
知らず知らず涙が溢れてきた。
『お前は俺を好きと言った。ずっと我慢してたんだ。お前のすべてを手に入れる。もう逃がさない。』そっと、司の涙を指で拭き取りながら、竜二は言った。
ーキュン…俺だって…お前になら…。ー
そうこう考えてるうちに、竜二の器用な手が、司の服を次々と剥ぎ取って
164名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 07:59:15 ID:VRCxU/Mi
お臍の周りをサスリ、太ももをサスリ、とうとう秘部へと伸びていった。
『!!?!な、何?いゃ、そんな所触らないで!!』
なすがままになっていた司は、秘部へと伸びた手にようやく気づき、理性を取り戻した
ー何?怖い、恥ずかしいー
恥ずかしさと怯えでとまどう司の唇に、また竜二の唇が重なる
『ん…』
長いキスに翻弄される司を確認しながら、竜二の手が、ゆっくりと秘部を探り出した。
『ん!んンン』
抗議しようにも、竜二に唇を塞がれて、出来ない。
ーくちゅー
イヤラシい音が響く
竜二は司の唇を離し、耳元で囁く
『濡れてる、分かるか?イヤラシい音が』
ーくちゅ、くちゅー
わざと音を立て、触る竜二
『もぅ、やめてぇ…許して…』
あまりもの恥ずかしさに、また涙が溢れだす
『許さない』
竜二はそう呟き、耳、首、胸、腹、太ももへと唇を這わせていく
『あん、はぁはぁ、あぁぁ』
竜二の唇を敏感に感じ取る司
竜二の唇は秘部へと降りていった
足を開き、秘部へキスをする
『な!!いや、そんな所、きたなあぁぁん』
騒ぎ出そうとする司を竜二の舌が止める
くちゅ くちゅ くちゅ
竜二の舌がクリを優しくなぞり、中へと入っていった

『ひゃぁ〜やぁ、んっ、あ.あ.ぁぁん』
恥ずかしさと竜二の舌技に、司の理性はもう残ってなかった
『気持ち良いか?』秘部を舐めながら囁く
『あん、ぁぁん、き、きもちいいの』
知らず知らず、司の腰が浮き、竜二の顔に秘部を押し付けながら、喘ぐ
普段の司とは違った、淫らなその姿に、竜二は満足しつつ、興奮しながら思う
ー誰にも渡さない。こいつは俺のものだ。もう俺無しでは生きていけないよう、体に植え付けてやるー
『りゅ、竜二〜、もぅ、だ、だめ〜、おかし、くなるぅ』
くちゅ
中をかき混ぜてた舌をクリに
そして、今まで、舌でかき混ぜていた所に指を1本差し込んだ
『ひゃぁ〜あぁぁぁぁん』
竜二が舌で慣らしたおかげか、すんなり入った。
最近はゆっくりと
徐々にスピードをあげていく
ーくちゅー
ーくちゅー
『あ、あ、あ、もうやぁ、やぁ、ゆる、ゆるしてぇ〜』

手の動きを早め、クリを吸い上げた
『ぁぁぁぁん、いゃ〜、おかしくなる〜ひゃ〜、いやぁぁ〜』
絶叫とともに果てた
司の体から力が抜け、意識は朦朧とする
中は竜二の指を締め付け、痙攣する司を感じもう我慢の限界だった

『司…入れるぞ』
165名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 08:09:30 ID:VRCxU/Mi
すみません、失敗しました。163と164の間にこれが入ります。



いった。
司の唇に竜二の唇が重なり、司の舌を絡めとる、長いキス
竜二の手は、司の胸を揉みあげる
『ん…ふっ・ん』
竜二の手がふいに乳首をかする

『んん!』
司の体が仰け反る
『ここが良いのか?』そう言い、唇が司の乳首に降りていく…
竜二の繰り出す快感の波に、理性は失われていく
『きゃ・あ、あぁん、はぁ、はぁ、んっ』
丹念に舐める竜二
左手は左胸を揉みながら、乳首をつつく、唇で右胸を丹念に舐めながら、右をだんだん下へと伸ばしていく
166名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 08:23:12 ID:VRCxU/Mi
司が小さく頷く

司に対する独占欲から、ゴムをつける気がさらさらない竜二はそのまま司の秘部にそっと当てた

ー怖いー
司の体に力が入る

竜二は秘部で自分のものを濡らしながら、優しく口づける。
一度唇を離し、今度は深く
司を縛っていたネクタイをときながら口づける
『ふっ、ん、ンン』
司の力が抜けていく
竜二は司の力が抜けたのを確認し、ゆっくりと自分のものの侵入を開始した。

『い、痛っ』
目を瞑り、ギュッとシーツを掴む司の手を、自分の背中に回す。少し止め
再び口づけながら、侵入を再開した
『ん、んンン』
逃げようとする腰を掴み、一気に突き進んだ。
『あ〜〜〜』
あまりの痛さに仰け反る司

『つ…!』
司の爪が竜二の背中に食い込んだ

痛みが和らぐまで、動かず、何度も口づけを交わす。

167名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 08:35:02 ID:VRCxU/Mi
何度も口づけを交わし
いろんな所を愛撫していくうちに、司はまた、ヨガリだす。
『ん…はぁ、はぁ』
少しずつ竜二の腰が動きだす。
『つっ…ん…はぁ、ぁぁん』
最初は痛みしか無かった侵入が、竜二が動く度に、少しずつ快感へと変わっていく
『くっ、もう我慢できん』
司の容赦ない締め付けに、竜二の理性が吹き飛んだ
パン-パン-パン

『やぁ、はげ、はげし、すぎ…ゆ、ゆるしてぇ〜ひゃ〜りゅうじぃ〜』
『司、司、司〜』
お互いに名前を呼び合い、絶頂へと登りつめていく

『もうダメ〜イ・イク〜!!』
絶頂と同時に司が竜二のものを締め付ける
『くっ』
竜二のものが司の中で膨れ上がり、熱い物が流れ出す。
『司、愛してる』
そう呟き抱きしめる
2人は繋がったまま、意識を手放した
168名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 08:40:28 ID:VRCxU/Mi
先に司が目を覚ました
ぼぉ〜っとする頭で起こった事を思いだす

ー俺、こいつと1つになれたんだー
喜びに涙が溢れ出す
ー竜二…もう放さないでー

隣で眠る愛しい人に
そっと口づけ、囁く
『俺も竜二を愛してる…ずっと一緒にいような』
はにかんだような笑顔でそう言った時、竜二の唇がイヤラシく笑った。
『な!なっ!!!??お前起きてたな〜!!!!!』

おしまい
169名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 08:46:44 ID:VRCxU/Mi
初めての投下です。

誤字脱字があったらすみません。
考えながら打った為、文章もおかしいかもしれません。

少しでも、楽しんでいただければ、幸いです。
170名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 09:59:24 ID:f+S51tVx
おぉ〜久々のクレパラ!!GJです
171名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 17:26:39 ID://qPZjq9
>>154
登場人物が複数に及ぶ場合は、せめて主語をはっきりとさせるべき。
文章書く上で基本だと思うが・・・あと、視点もできれば固定させる方が
望ましい。

>>158
雰囲気だけで伝わるなら、誰も苦労はしない
172名無しさん@ピンキー:2006/06/23(金) 18:28:40 ID:w0P0pi5G
おお〜!職人さんたち乙です!自分はすべておいしく、頂きました。
なかなか辛口な批評もありますが、今後の糧にしてください。
他のスレの神も言っておられた。
『上手くなるには数をこなすこと!初期の作品はあまりの恥ずかしさに叫びたくなる』
とのことです。習うより慣れろですね。これからの作品も期待してますよ。
173名無しさん@ピンキー:2006/06/25(日) 00:16:55 ID:HMXD3nDG
クレパラ!
久々にご馳走さまでした。
次は是非クレパラ長編とか・・・。
174119:2006/06/26(月) 04:22:17 ID:5LUKzEF5
>169さんGJ!!
クレバラ大好きでした。懐かしや〜。
次回作楽しみにしています。

皆さん自分にもGJありがとうございました。
レス遅ですいません。
で、実は今蓮キョ濡れてドッキリ第二段を書いています・・・。
クレバラじゃないけど、良いでしょうか。
まだ校正が残っているので投下できませんが、OKなら明日深夜に落としたいと思います。
(今度はちょびっとエッチ頑張りました・・・)
175119:2006/06/26(月) 04:23:42 ID:5LUKzEF5
あ、もし他に神様投下がいらっしゃいましたら
遠慮なくお先によろしくお願いいたします。
176名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 07:41:20 ID:8ATGcI5k
久々に投下したいと思います。
177名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 08:10:29 ID:8ATGcI5k
【帝王様の支配】

最近の蓮はどこか変だった。
いつもなら、撮影でラブシーンが多少でも入れば渋い顔をするのに不思議な事にそんな様子は全く見られなくなった。

今度、私が出演する事が決まったドラマにはキスシーンはもちろん、ベッドシーンもある。
同じ事務所に所属している蓮が、ドラマの内容を把握していない訳はなかった。

「……怖いわ。風邪でもひいたのかしら?」

携帯に入っていた蓮からのメールを読むなり、額から嫌な汗が伝い落ちた。

『今、雑誌の撮影で赤坂のスタジオにいる。終わったら迎えに行くよ。キョーコもドラマ撮り頑張って』

以前の蓮ならラブシーン入りのドラマ撮影前に頑張ってとは言わない。
演技に手を抜けとは『役者』として絶対に言わないけれど、頑張ってと手放しで応援するような励ましは言ったりはしなかった。

「どうしちゃったのかな」

ふいに襲った例えようのない不安に、私は動揺を隠せなかった。

本人曰く、私と付き合い始めてから変わったという『好意』の感情表現は、回りくどさや恋愛らしい駆け引きがなくて、どんな時もストレート一本。
誰よりも愛されたがりな私には、そんな蓮の愛し方がすごく嬉しかった。

それだけに、今すぐにメールの真意を知ることが出来ないのは辛くて堪らなかった。
178名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 08:32:47 ID:8ATGcI5k





一方、赤坂のスタジオにいた蓮はというと、自分で送信したメールを読み返して溜め息をついていた。

「もっと別な言い回しの方が良かったか?……いや、でもこの場合は他に言い様が無いし……」

先日、蓮はずっと気にかけていた事を社長に指摘されていた。
昔は『情熱に欠ける愛なんて愛じゃねぇ』とか『色恋沙汰に向かない男』だのと社長や果てはマネージャーの社にまで言われていたが、恋愛面に関して浅い付き合いばかりを繰り返してきたお陰で、少なからず助けられていた事がある。

それは、ゴシップだ。

話題の新ドラマの主演に新進気鋭の若手女優・京子が抜擢された事で、キョーコはマスコミの獲物になっていたのだ。
スキャンダルと縁が無い『スキャンダル処女』のキョーコが、『蓮との交際』という話題でマスコミに取り上げられる事を、社長は良しと判断する訳がない。

「……はぁ」

好きだという気持ちだけではどうしても越えられない問題に、蓮は生まれて初めて直面していた。
179名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 08:57:07 ID:8ATGcI5k
仕事が終わり、やっと会うことが出来たのは深夜2時を過ぎた頃だった。

私は蓮の真意を知りたくてずっと機会を窺っていたが、聞くのが怖くてただ黙っていた。
深夜となるとさすがにビル街も人通りが少ない。
信号待ちの間も歩道の人目を気にせずに済むから気が楽だった。

「遅くなってごめん」

申し訳なさそうに口をひらいたのは蓮だった。

「謝らないでよ。私も予定より結構遅く終わったし。それに、蓮を待ってる時間もすごく楽しかったよ」

真っ直ぐ前を向いている蓮を横目でちらりと見た。
上着のボタンがひとつ掛け違えている。
蓮らしくない蓮の姿に、私はどうやら大きな思い違いをしていたのではないかと感じた。

メールだけでは、人の気持ちなんて分かるはずがない。

「蓮は私の為に急いで来てくれたでしょ?」

「それでも遅れた事に変わりはないよ。急いだつもりなんだけどね」

180名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:22:37 ID:8ATGcI5k
私は、最近どうして様子が変だったのかを聞こうと思っていたが、やめた。
自分の不安を盾にして大切な人の気持ちをはかろうとするのは良くない。

女として、蓮の恋人としての自信を持たなければこの先何度も同じ不安に苛まれる事になる。

私は、この気持ちを切り換えて改めて蓮と向き合おうと決めた。

「そういう真面目過ぎるところも好きですよ」

面と向かって言えないから窓の方を向いて言った。
車内の重い空気が、一気にいつもの二人の空気に戻ってゆくのが分かる。

蓮は滅多に聞けない『好き』という言葉に動揺して、しどろもどろしていた。

「キョーコ、頼むからそういう台詞をうかつに口にするなよ?俺はドラマのラブシーンひとつも許せないくらい嫉妬深い男だからね」

「大丈夫、分かってるわ。それに私は淡白な蓮より嫉妬深い帝王モードの蓮の方が好きみたいだし」

私は膝の上に置いてあった携帯電話を示した。

「ありきたりな言葉だけのメールなんて、リアルな貴方に比べたら無意味なものよ」

蓮は、優しく笑った。
深い事情を互いに話さなくてもきちんと置かれた立場を理解し合えるだけの気持ちが育っていた事が何よりも嬉しかった。
181名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:37:18 ID:8ATGcI5k
車は自然と蓮のマンションへ向かっていた。
その車内で、蓮は私が聞きたかった事を自分から順を追って話してくれた。
主演に抜擢されたドラマ公開が近付いてきてマスコミのゴシップ争奪戦が過熱していた事や、そのことをふまえて社長と相談して距離を置いていた事も。

だけど、そんな事は私にはもうどうでも良くなっていた。




部屋に入るなり、蓮はいつもの蓮に戻っていた。

「キョーコ」

シャワーも浴びずにベッドへ倒れ込み、そっと身体を組み敷かれる。
名前を呼ぶ声がわずかに掠れていて、耳朶に触れる甘い吐息に私は震えた。
182名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:52:44 ID:8ATGcI5k
内側の襞とむき出しの突起を抉る舌先の感触が私はちょっとだけ苦手だった。
蓮は必ずコレをしたがるけど、少しされただけで身体が痙攣してきてしまう。

「やっ、待って…ダメぇ」

じわじわと胎内から愛液が滴り落ちてダークグレーのシーツを汚す。
蓮は私の抵抗をものともせずにひたすら舌を這わせた。
ピチャピチャと濡れた粘り気のある水音が羞恥心をかき乱した。

「ッんぅ…ひぁっ、ぁ」

感触が麻痺して、抉られた場所が熱い。
私は咄嗟に足を閉じようとしたが、あっさりと阻止されてしまった。

蓮の指が、ゆっくりナカヘとねじ込まれてくる。

「あんッ!」

「痛くないだろう?」

慣れた指で、舌先が届かなかった奥の襞まで一気に擦られた。
痛みは感じないが、それなりの圧迫感はある。
183名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:54:06 ID:8ATGcI5k
内側の襞とむき出しの突起を抉る舌先の感触が私はちょっとだけ苦手だった。
蓮は必ずコレをしたがるけど、少しされただけで身体が痙攣してきてしまう。

「やっ、待って…ダメぇ」

じわじわと胎内から愛液が滴り落ちてダークグレーのシーツを汚す。
蓮は私の抵抗をものともせずにひたすら舌を這わせた。
ピチャピチャと濡れた粘り気のある水音が羞恥心をかき乱した。

「ッんぅ…ひぁっ、ぁ」

感触が麻痺して、抉られた場所が熱い。
私は咄嗟に足を閉じようとしたが、あっさりと阻止されてしまった。

蓮の指が、ゆっくりナカヘとねじ込まれてくる。

「あんッ!」

「痛くないだろう?」

慣れた指で、舌先が届かなかった奥の襞まで一気に擦られた。
痛みは感じないが、それなりの圧迫感はある。
184名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:54:49 ID:8ATGcI5k
内側の襞とむき出しの突起を抉る舌先の感触が私はちょっとだけ苦手だった。
蓮は必ずコレをしたがるけど、少しされただけで身体が痙攣してきてしまう。

「やっ、待って…ダメぇ」

じわじわと胎内から愛液が滴り落ちてダークグレーのシーツを汚す。
蓮は私の抵抗をものともせずにひたすら舌を這わせた。
ピチャピチャと濡れた粘り気のある水音が羞恥心をかき乱した。

「ッんぅ…ひぁっ、ぁ」

感触が麻痺して、抉られた場所が熱い。
私は咄嗟に足を閉じようとしたが、あっさりと阻止されてしまった。

蓮の指が、ゆっくりナカヘとねじ込まれてくる。

「あんッ!」

「痛くないだろう?」

慣れた指で、舌先が届かなかった奥の襞まで一気に擦られた。
痛みは感じないが、それなりの圧迫感はある。
185名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 09:58:36 ID:8ATGcI5k
>>183>>184

鯖の調子が悪くて多重投稿になってしまいました。
すみません。
ゆっくり投下していきます。
186名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 10:18:10 ID:8ATGcI5k
「ひやぁッ、れ…蓮ッ……ゆびっ…やだ」

薄暗い室内で、じっくりとそこを見つめられるのは恥ずかしい。
ましてや蓮が固執しているとなれば尚更だ。
私は何とか止めてもらおうと、蓮に向かって両腕を差し出した。

「わかった」

蓮はそっと指を抜いて、私を抱き起こしてくれた。
腰を支えられながら、唇を重ねる。
器用に歯列の隙間から舌を捕らえて甘噛みしたり、強く吸ったりして他愛もなく戯れ合う。

「んんっ…今日ッ、なんかいつもと違う気がするわ」

「仕方無いよ。あんな熱烈な告白を聞いた後だからね」

膝の上に抱えた私の身体を再びベッドに押し戻す。
その行動に何となく危険を察知して、蓮の表情を窺った。
得体の知れないオーラに包まれてやたらとキラキラしている。

「キョーコは嫉妬深い方の俺が好きって言っただろ?」


私はこの時になってちょっとだけ後悔してしまった。

「あっ…あれに深い意味はな…いッ、きやぁぁっ」

本気の帝王モードに突入した蓮が、いきなり膝の裏を持ち上げた。
187名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 10:31:35 ID:8ATGcI5k
身体の下の方でゴムの封が開けられる音がする。
足を閉じれないように身体を割り込ませた蓮が、先程までしつこく舌を這わせてた場所へ、そっと下肢を押し付けた。
固いモノの先端が強引に襞をかき分けて挿入される。

まだこの感触に慣れない私にはその瞬間、ゴリッと鈍い音がしたような気がした。

「……ッ」

私の意思とは正反対に、襞は蓮のモノをずるずると最奥まで飲み込んでゆく。

「やっ、待って…動かないでっ」

「ごめんね。そのお願いは……ちょっと聞いてあげられないみたいだ」

蓮の身体が覆い被さってきて、挿入されたモノの位置があらぬ場所へ変わった。

今まで一度も味わった事がないような、不思議な感覚がそこからわき上がってくる。
188名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 10:49:58 ID:8ATGcI5k
蓮は容赦無く私を攻め立てる。

「キョーコ……いつもと感じが違うの?」

「んッ、なんか変なの。そこっ…あッ」

過敏な私の反応に、蓮は何かを察して満面の笑みを浮かべた。
がっちりと腰を固定して、訳がわからなくなるくらい挿入を繰り返す。

撮影中の私の肌にあとを残さないように、オフやドラマ撮りの無い日にキスマークを付ける首筋に、舌が触れる。

無意識のうちに私も蓮の背中に爪を立てたりしないように気を使っていた。

ふいに蓮の動きが止まり、ゆっくりとナカから抜ける感触がしたと思ったその時。

「ひッ…やぁあー!!!」

一際強く最奥へと挿入された。
意識していないのに、襞が蓮のモノに絡み付き、ギュッと締まる感じがした。

じわっとナカから漏れ出す愛液が、正直に快感を訴えている。

「……キョーコ」

絶頂感に震える私の身体を蓮が強く抱き締めた。
生理的に溢れた涙が止まらない。
189名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 11:03:45 ID:8ATGcI5k
「君が俺を受け入れてくれてから、俺はより嫉妬深くなった気がするよ。こうして繋いで支配しなければ治まらないくらいに」

蓮が、もどかしい自分の内面を吐露しているのを私は腕の中で黙って聞いていた。
何か言ってあげたくても、情事の後の気怠さから口が重くなり、何も言えない。

ただ、蓮自身が自分の気持ちに戸惑うくらい、私を愛してくれているのだと知った。

ゴシップを理由にそっけなく振る舞っても、最後までその振る舞いを貫けないくらい。

「こんな男だけど、許して」

子供みたいに蓮は小さな声で呟く。
抱き締められた腕に、より一層の力が込められていた。

私の大切な帝王様の支配欲は底なしだ。
でも、それが愛しくて仕方無い。

やっぱり嫉妬深いくらいの蓮の方が私は好きみたいだから。



終。
190名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 11:06:47 ID:8ATGcI5k
大変長々と失礼しました。
途中で、鯖が重くなり多重投下した所もあります。
誤字脱字がありましたら、申し訳ありません。
191名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 11:19:15 ID:5LUKzEF5
初リアル遭遇!GJ!!
萌えた。。。

>「こんな男だけど、許して」
許す許す許す!もう何でも許しちゃう!
192名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 12:21:40 ID:le6y+xhI
GJ!!
ごちそうさまでした。
193名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 14:16:48 ID:dl+A9jdA
うひー。昼間っから禿萌えた…(*´Д`)
>>176 GJ!!!!!!!!!
194名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 15:23:18 ID:F4GxBc+i
GJです!!!
ごちそうさまでした!
195名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 23:14:59 ID:LKohcdPG
GJ!!
これまでの本誌の蓮というより、
ちらっと出た帝王の雰囲気でイイ!!
196名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 01:00:51 ID:L0iPv2h5
萌え死ぬ。
>こんな男だけど、許して
私もゆるす!
ごちそうさまでした、GJです!
197174:2006/06/27(火) 01:12:37 ID:ykqud6jV
こんばんは。
それでは予告どおり、濡れてドッキリ第二段?投下いたします。

・・・またまた、長くなってしまいました。
35スレ消費します。(すすすいません、これでも削ったのです)
前置きウゼーとかメンドクサとか言われる方は
すっとばして、14か15あたりから読んでください。

よろしくお願いいたします。
1981/35:2006/06/27(火) 01:14:30 ID:ykqud6jV
「はい、カット。OK、キョーコちゃん」
連続するシャッター音が一段落すると、声がかかった。
「少し休憩です。次パレオと花つけて待機してください」
「ありがとうございました」
キョーコは少しホッとして、海からあがった。
帽子を被り、パーカーをはおって木陰へ向かう。

「キョーコちゃんお疲れ様〜。はいお水」
社がキョーコにミネラルを差し出した。
「ありがとうございます。すいません、私にまでお手間かけさせてしまって・・・」
「いえいえ、お水くらいいつでもお安い御用だよ〜、ねえ、蓮?」
社がニコニコしながら後ろを振り返る。
が、誰もいない。
「あれ、さっきまでいたのに・・・?」
「日差しがきつくなってきたので、お休みに行ったのかも・・・。あ、お水いただきます」
キョーコはペットボトルをあけ、美味しそうに飲んだ。
1992/35:2006/06/27(火) 01:16:20 ID:ykqud6jV

今回はウィスキーのCMとグラビア撮影に、キョーコと蓮はコンビで沖縄に来ていた。
DM放送後、ダークな役柄のオファーが多かったキョーコだったが、今回のCMは大きなイメチェンを狙った仕事になる。
本来ならスポンサーは蓮と百瀬逸美を指名していたが、監督の黒崎がキョーコを推して抜擢となったのだ。
が、撮影に入ってからというものの、蓮が何気に不機嫌な様子で・・・。

「あいつ、キョーコちゃんだけ水着撮影があるって知らなかったんだよね、だからっていなくなること無いのにな」
キョーコは苦笑した。
「夏の沖縄=海=水着、だと思ってましたから、私は予想してましたけど」

ビジネスを兼ねて旅行に来た男が少女と出会い恋に落ちる、という設定らしい。

「でもお仕事ですし、可愛い水着が着れて私はとっても嬉しいです」
キョーコはニッコリ笑って社に言った。
2003/35:2006/06/27(火) 01:17:50 ID:ykqud6jV

蓮は不機嫌だった。
しかし自分の感情が理不尽なのは自覚していたので、出番まではとコテージへ引き上げていたのだ。
仕事とは言え、キョーコが水着で全国の男どもに晒されるのは良い気がしなかったし、自分だけ知らなかったというのもプライドに触った部分でもあった。

「れーん、ここにいた」
社がやってくる。

「こんなところで何してんの。男小さいよ、君」
「日差しが強いのでこっちにきただけです。妙な誤解はやめてください、社さん」
サングラスの向こうから、負けずに紳士スマイルで答える蓮。

「それは失礼しました。・・・でもあれだね、キョーコちゃん、すごい水着似合ってたし可愛かったよね。スタイルも意外に良いし」
「意外に、って失礼じゃないですか?」
「ああ、ごめんよ。確かに失礼だ。・・でも素のビジュアルでも予想を大幅に裏切られて、素直に驚いているんだよ俺。実力派の黒崎監督のCMだし、ますますキョーコちゃん、時の人になるかもね」
「良いことですよ」
蓮は興味ないと言った風に、無表情で答えた。
2014/35:2006/06/27(火) 01:19:02 ID:ykqud6jV

撮影は夕方まで続いた。
海に沈む夕陽と暮れた海岸が舞台である。

触れるか触れないかのさりげない距離で、焚き火を見つめる二人。
燃える紅い火と影が二人のコントラストを高くし、照らされた唇や、肌が妖艶な色気を放つ。
どちらからともなく、見つめあう二人は目を細め、少しずつ接近した・・・。

「OK、カット。本日は終了」
黒崎監督が声をかける。
固唾を飲んでいたスタッフの空気がほうっと和らいだ。

「後は明日もう少し撮ってから終了だな。できれば雨も撮りたいんだが、まあそれはお天道様に任せるとして・・・。良い絵が撮れたよ。二人ともお疲れさん」
「ありがとうございました」
二人とも礼を言うと、何事もなかったかのように、それぞれ着替えに戻った。
2024/35:2006/06/27(火) 01:21:24 ID:ykqud6jV

夜、ホテルのビーチに散歩する蓮とキョーコの姿があった。
キョーコが行きたがったのだ。
社にも是非と誘ったキョーコだったが、社は冗談じゃないよ〜と蓮に耳打ちし、そそくさと部屋に引き上げていた。

寄せては返す波打ち際を、ステップを踏むように歩くキョーコ。
ゆっくりついていく蓮。
大分遅い時間なので他に人影も少ない。

「あそこまで行ったら伊勢海老っていますか?」
キョーコは湾曲になった浜辺の先の岩場を指差した。
「沖縄に伊勢海老はいないだろう・・・」
「そうなんですか。残念。じゃ、星の砂はあるかな。見つけるとお願いごとが叶うらしいんですよ」

「星の砂?」

「さんご礁のかけらでできた砂です。星の形をしているらしくって」
「さんご礁って岩場にあるの?しかしこういうビーチにあるのかな」
「わかりませんです・・・」
2036/35:2006/06/27(火) 01:23:05 ID:ykqud6jV

蓮はぷっと噴出した。
全く、子供というか、単純と言うか、無垢と言うか・・・。

大人の関係になった今でもキョーコのメルヘン度は昔のまま、どころか逆に蓮に対し心が砕けてきたために強まっている。
付いていきにくい時もあるが、今はふわふわと浮き上がるキョーコを身体ごと腕の中に閉じ込めたり、夢の世界を語る唇を塞いだりするのも、蓮の楽しみのひとつになっていた。

「ちょっと行ってみましょう。すぐ帰ります」
キョーコは蓮の手をとってひっぱった。
「お付き合いいたしましょう」

実はホテルの窓から見える場所より少し離れたかった、と言うのが本音だったのだが、二人は二人ともそれを言わなかった。
2047/35:2006/06/27(火) 01:24:15 ID:ykqud6jV

「今日はありがとうございました、敦賀さん」
「・・・ん?何が?」
「とっても撮影が順調にいきました。セリフが無くて難かったんですけれど、敦賀さんのおかげで自然に演技できました」
「別に俺のせいじゃないよ。最上さんも上手に役を作っていた」
「ありがとうございます」
とっても嬉しそうに笑うキョーコ。

「そのせい?とてもご機嫌みたいだけど」
「そうですね。それもあります。それに・・・久しぶりに敦賀さんと一緒にお仕事できましたし、沖縄料理はすっごく美味しかったですし。・・・それに」

キョーコはつないだ蓮の手の指に自分のそれを絡み合わせた。

「敦賀さん、今日ちょっと怒ってたでしょう?だから」
「別に怒ってなかったけど?」
「だから、幸せだなあって」
2058/35:2006/06/27(火) 01:26:09 ID:ykqud6jV

「だから、怒ってないよ。というか、どうして俺が怒ると幸せなんだい?」
「どうしてでしょう?何だか嬉しかったのです」

ビーチも端の方になると、ホテルからの明かりは木立に遮られてまばらにしか見えない。
少し大きく強くなってきた白いさざなみが、蓮とキョーコの場所では一番明るい光源だった。

「潮、満ちてきてますよね」
「そうだね。大分水位があがってきている」

真っ黒な水平線から流れてきた風はキョーコの柔らかいティアードスカートの裾を吹き揺らす。
足の下で白い砂がキュッキュと鳴いた。
雪の平原を踏みすすんでいくような音だった。
2069/35:2006/06/27(火) 01:27:46 ID:ykqud6jV

「う・・・ん。砂が入っちゃいました。敦賀さんみたいなしっかりした靴の方が良かったかも・・」

キョーコはちょっと迷った様子だったが、サンダルを脱いで素足になった。
ほんの少しだけどヒールがあるので逆に歩きづらいらしい。
そしてスカートを片手で巻き上げて、波に脚をひたした。

「今から泳ぐ?」
沖へ向かってすすんでいくキョーコに、蓮が声をかけた。
自分も靴を脱ぐか迷った。

「それもいいですね。冷たくで気持ち良いです。でも真っ暗でちょっと恐いですので、次の機会にします」

キョーコは振り返って極上の笑顔で言うと、波を蹴りながら歩き始めた。
蓮は距離を開けたまま、同じ方向に歩いた。

「気をつけてね」
「はい」
20710/35:2006/06/27(火) 01:29:35 ID:ykqud6jV

3mほど離れた平行線を二人で歩く。

キョーコの鼻歌が蓮のところへ微かに届いた。
『THE LITTLE MERMAID』の『Dreaming』。
何年か前にどこかの地で聞いた覚えがある歌だった。

膝上でまとめたスカート、ほっそりと伸びた脚、風で揺れる髪。
時々振り返りながら微笑むキョーコ。

蓮は以前、ずっとお互いこの距離のまま、交わることのない道を歩いていくのだと思っていた。
が、今は望めばすぐ近寄り手を伸ばすことができる。

暗いはずの景色も鮮やかに美しく見える彼女の笑顔は、確かに幸せそのものだ。
20811/35:2006/06/27(火) 01:31:37 ID:ykqud6jV

「ひゃっ??」
キョーコが素っ頓狂な声をあげて立ち止まった。
「どうした?」
「いえ・・・。なんか足にあたったので・・・クラゲ?・・ってまだ早いですよね。海藻かしら」
「あがった方がいいんじゃないか?」
「そうですね・・・」

そろそろと足元を気にしながら蓮の方へ向くキョーコ。
暗くて何も見えないので、ゆっくりになってしまう。

「きゃっ!」
ぐらりと身体が傾いて、キョーコは慌てて片手で自分を支えた。
腕とスカートが波につかってしまった。
「あ、びっくりした・・・。大丈夫です敦賀さん、やっぱりワカメっぽいです」
心配しているだろう蓮の方へ顔をあげる。

「最上さん!後ろ・・・」

蓮の声が終わらないうちに、キョーコの周りの水位がいきなり上昇し・・・。
振り返ると目の前に真っ黒い波の壁があった。
20912/35:2006/06/27(火) 01:34:59 ID:ykqud6jV

大きな波がキョーコに被さったかと思うと、すごい勢いで引いて行き、そこに彼女の姿はなかった。
「最上さん!」
蓮が波に入って追いかけたが、第二波で自分も膝上まで水をかぶり、よろめいた。

「嘘だろう???どこだ!?」

焦って懸命にキョーコを探す。
黒い波が引いた時、少し沖合いに波に伏せているキョーコを見つけた。
蓮は大急ぎで走り、キョーコの腕を何とかつかまえ、引き寄せた。
第三の波が容赦なく二人の頭上に迫った。

ドウン、という音と共に、水に巻き込まれる。
恐ろしい力でキョーコが連れて行かれそうになったが、必死でたぐりよせた。
何とか地に踏ん張り、波が引くのを耐えて待った。
21013/35:2006/06/27(火) 01:36:55 ID:ykqud6jV

二人がやっと海からあがり、抱き合って砂浜に転がったのは、それから間もなくのこと。

「・・・・っ・・。びっ・・・くりしま・・した・・・」
「・・それは、こっちのセリフだよ・・」

腕の中でずぶ濡れで震える娘を抱き寄せ、蓮は深い安堵のため息をついた。
「毎度君には驚かされるが、今回のは勘弁だ」
「すいません・・」
謝りながら蓮にしがみつく。
「無事で良かった。怪我は無い?」
本当に恐ろしかったのだろう、黙って頷く。
滴る水滴をはらいながら、蓮はキョーコの髪をなでた。

脚の間にしゃがんだ細い肢体が、濡れた服をまとわりつかせながら、しっとりと身体の線を浮き彫りにしていた。

21114/35:2006/06/27(火) 01:39:04 ID:ykqud6jV

しばらく黙って抱き合っていたが、そっと蓮がキョーコの身体を離した。

「・・・落ち着いた?」
「はい・・すいません」
「もういいよ。君のせいじゃない」

そっと頬に口付けをする。
舌をすべらせ、唇を軽く噛むと、苦い潮の味がした。
軽く唇を触れ合わせたまま、二人は見つめ合った。

「敦賀さんも・・びしょ濡れです。助けてくれてありがとうございます」

キョーコはそっと蓮の口元に両手を添え、ついばむように自らキスをした。
手は滑り、蓮の首筋を撫でた。
21215/35:2006/06/27(火) 01:41:43 ID:ykqud6jV

グレイのコットンシャツが水を吸い重く身体に張り付いている。
キョーコは肩や二の腕や、胸に現れたラインに、仕事中に見た蓮の輝く筋肉を思い出した。

焚き火に照らされた肌は象牙のようになめらかに光り、キョーコをどきまぎさせていた。
何度か仕事を忘れてしまい、見惚れてしまったほどである。

あの時の静かに瞳の奥で燃える火を、蓮の中に再び見つけてキョーコは震えて俯いた。

蓮はキョーコを引き寄せ、深く唇を重ねた。
甘い舌を味わい、唾液を吸った。
おずおずと応えてくる刺激にたまらず、蓮はキョーコの肩と首を支え、砂にできるだけ汚れないように彼女を横たえた。
そっと動く舌が愛しくてより深く口付ける。
貪りながら蓮は、キョーコのカットソーをたくしあげ、柔らかい胸をあらわにさせた。
21316/35:2006/06/27(火) 01:43:34 ID:ykqud6jV

キョーコは少し動揺した。
力強い身体が自分を愛撫しながらも守ってくれているのを感じ、うっとりと眼をとじていたのだが、さすがに脱がされるとまでは想像していなかった。
離れているとは言え、ホテルの明かりが見える。
広い砂浜に横たわる影は、注意すれば気がつく人もいるだろう。

「つ、敦賀さん・・・。ちょっと、ここでは・・・やめて・・・?」

キョーコの言葉を無視し、追いかけて唇を塞ぐ。
掌は乳房をもみしだき、先端を強くつまんだ。

「んっ・・・ふうぅっ・・ん・・んっ!」

キョーコは手で蓮の背中を叩き、くぐもった声で蓮に抗議するが、一向に止めてくれそうにない。
首を振り、無理矢理唇を外したキョーコは、静止の言葉をだそうとしたのだが。

「ああっ・・・・!!・・・つ・るが・・さ・・っ・・!」
21417/35:2006/06/27(火) 01:44:51 ID:ykqud6jV

蓮の顔が降りて、乳首を含んで強く吸い上げたのだ。
服もブラジャーも胸の上でまとまり、キョーコは自分でも驚くほどのあられもない声を出していた。
胸に触れられただけで、ここまで感じたのは初めてだ。

キョーコはあの時から、撮影で蓮の隣に座った瞬間から、この時を待ち望んでいたことに気がついた。

だから、蓮が濡れたスカートをたくしあげた時も抵抗ができなかった。
撫で摩られる感触にたまらず、もじもじと太股を擦り合わせてしまう。
掌はそっと脚を割り、蓮の膝を入れさせるスペースを作った。
指はすすみ、下着の上から割れ目にそってゆっくり動かされた。
乳房も吸われ、期待していた刺激を与えられて、キョーコは嬉しくて自分を解放してしまいそうになる。
21518/35:2006/06/27(火) 01:46:29 ID:ykqud6jV

蓮も頭の奥がしびれるような感覚で、キョーコの身体をなぞっていた。
キョーコとの行為の中で、彼女が必死で快感を押し隠し恥ずかしげに耐えている姿、それが崩れていく瞬間が一番気に入っていた。
誰も見たことのない表情、敏感になっていく肌、何度味わっても新鮮でたまらない感覚。

だが、今は外だというせいか、キョーコの反応が少し違っている。
抵抗も、しがみついてくる腕の力もいつもより強く、身体の感度も研ぎ澄まされているようだ。
こんな場所でここまでやるつもりは全くなかったのだが、キョーコの反応に蓮自身も興奮してしまい止めるきっかけがつかめずにいた。

下着越しに、海水とは違う濡れが滲み出ていた。
これ以上は・・・と頭の中で警告がガンガンなっていたが、指は止まらず脇から中にすべって侵入した。
21619/35:2006/06/27(火) 01:48:26 ID:ykqud6jV

「んんんっ・・!」

キョーコが反射的に蓮の手を押さえる。
力いっぱい手を引き出そうと抵抗したが、かなう筈もなく、手も腰も震えわななくだけが僅かな抵抗になった。
ぬるっと愛液に溶けた肉は、キョーコの意志と反して、蓮の掌に吸い付いた。
粒を揉み、下に指をすすめると更にその律動は強くなる。
奥まで到達した指は、きつく締められ痛いほどだ。
蓮は指の動きと合わせて乳首に吸い付く舌も激しく動した。

「や、やめ・・て、敦賀さん。やだ・・・ぁぁぅ・・」

下半身は熱く痛いほどにうずいて、キョーコは必死で哀願した。
脚を閉じようにも波がくるぶしのところまで来ていて、崩れて流れる砂に力が抜けた。
腿の奥からお湯が滲み出てくるように、快感が腰から頭までじんわりと広がっていく。

「ん・・・あぁん・・・っ!」

内股が痙攣をはじめる。
達するのはもう目前だった。


そこへ突然、邪魔が入った。
21720/35:2006/06/27(火) 01:52:31 ID:ykqud6jV

ザバアッッ!!

突然、波が二人に激しくかかった。
「キャッ!」
頭から水かぶってキョーコは悲鳴をあげた。
ぼたぼたと、髪から水をしたたらせながら、蓮も動きを止めた。

波はザーッと引いていき、また押し寄せた。
あたりを見ると少しの間にかなり潮が満ちてきていた。

「・・・・・」
「・・・・・」

呆然と見つめ合う蓮とキョーコ。
再びぐしょぬれになり、服は砂でどろどろに汚れている。
しばらく無言だったが、どちらからともなく笑みが漏れ、抱き合いながら大きく笑いだした。

「・・・部屋に戻ろうか」
「そうですね」

まだクスクス笑いながら、キョーコは蓮の助けを借りて立ち上がった。
腰を抱き合い、時々立ち止まってキスをしながら、二人はホテルに向かった。
21821/35:2006/06/27(火) 01:54:57 ID:ykqud6jV

部屋に入りロックをかけると、二人は待ちきれずに抱き合った。
深く深く口付けをしあい、吐息を漏らす。
壁にもたれあってお互い服を脱がせあう。
濡れた服は身体から剥がれにくく、手元を焦らせる。

ようやく全裸になると、蓮はキョーコを壁に押し付けて背後から手を廻した。

「えっ・・?・・・敦賀さん、シャ、シャワーを・・あびさせてください・・・」

背筋を舐めながら、キョーコの乳房を強く揉み歪ませる蓮。
「駄目・・・」

「でも、・・・砂だらけです・・・っんん・・」

「ここ・・・こんなに濡れているのに流すのかい?・・もったいないよ」
21922/35:2006/06/27(火) 01:56:21 ID:ykqud6jV

再び指が脚の間にすべりこむ。
クリトリスを掌で圧迫しながら、膣の壁を二本の指で交互に擦って刺激を与える。
水音が響き、太ももをつうっと水が流れていく。

「あっ・・あああんんぅ・・!!!」

キョーコはたまらず声をあげた。
蓮はキョーコの細腰をつかみ、自分にひきよせる。
つきだした臀部に体重をかけながら、硬くなったものをそこに当てた。

重みすら快感で、すぐに満たされるであろう期待に、キョーコは歓喜の表情で声を乱す。
蓮と向かい合っていてはなかなか出せない表情だった。

と、蓮が動きをすっと止めた。
22023/35:2006/06/27(火) 01:57:46 ID:ykqud6jV

「・・・しっ。誰か、来るよ」
「え・・・」
キョーコは身体を硬くして耳を済ませた。


コツ、コツ、コツ、コツ・・・。


ドアの向こう、廊下で確かに足音が近づいてくる。

部屋の奥でなく、ドア一枚しか隔ててない近距離では、声はすぐに聞こえてしまうのは間違いなかった。
しばらく二人とも動かずに外の様子を伺った。
が、何を思ったのか蓮は、キョーコの腰をつかんでいきなりぐいっと自分自身を進めてきた。

「・・・ああっ!!!」
22124/35:2006/06/27(火) 01:58:58 ID:ykqud6jV

キョーコは思わず声を荒げる。
快感で胸と腰があられもなくぶるるっと震える。

「しっ・・黙って。聞こえるよ」
耳元で囁きながら、更に侵入してく。

「あっ!・・・・ぁぁっ・・・!や・・やめてください・・ん・・んふぅ・・・」

必死で小声で懇願するキョーコ。
充分に濡れているため、すんなり蓮の全てを受け入れてしまい、キョーコは切羽詰った息を吐く。


コツ、コツ、コツ・・と足音はすぐ近くにやってきた。
22225/35:2006/06/27(火) 02:02:12 ID:ykqud6jV

「すごいよ・・すごく締まってくる・・・キョーコ。好きだよ」

呟くと、蓮は静かに動きだした。
キョーコは壁に手をつき、唇を噛んで耐えに耐えた。
静かな交わりは、すぐに二人を燃え上がらせた。

肉をうちつけず、ゆっくりと、大きく、丸く腰をグラインドさせ、水音をおさえた。
動きを抑えた分、腰を支えていた腕は離れ、また乳房に戻り、キョーコの身体中を這い回る。
最後に乳首とクリトリスにおさまり、そこを優しく揉みつぶした。

『駄目・・ダメ・・・、これ以上触られたら・・声が漏れちゃう、やめて・・・』

キョーコは心の中で叫んでいた。
壁に爪をたて、涙がポロポロ頬を伝う。
はしたなく自分から突き出した腰が、蓮の動きにあわせているのに気がついていない。
22326/35:2006/06/27(火) 02:04:01 ID:ykqud6jV

ほんの少しの悪戯心で身体をすすめた蓮だったが、予想もしない快感と興奮に加速がつき、止めることができなくなっていた。
キョーコの蠢く肉に包まれ、締めつける力に、腰が熱くなり勝手に動きが大きくなる。
キョーコの耳朶を弄り、肩に歯をたて、思い切り跡をつける。
明日の仕事のことは一欠けらも思考に残っていなかった。
まるで初めての行為のように、思考は飛び、まとわりつく刺激に脳がじんじんとしびれた。

『お願い・・・敦賀さん!!!・・ああっだめ、本当に・・・ああ、もう・・・っっ!!!』

キョーコは気が狂いそうだった。
足音などどうでもよくなり、思いのまま声をあげられたらどんない良いか。
誘惑に耐えられなくなり、口を開いた瞬間。



足音は蓮の部屋の前でピタッと止まった。
224197:2006/06/27(火) 02:06:07 ID:ykqud6jV
すいません、15分ほど間があきます。
ほんとすいません。
225名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 02:32:58 ID:r+47KxAo
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +
22627/35:2006/06/27(火) 02:46:59 ID:ykqud6jV

コンコン・・・。

部屋に大きく響いたノック音に、ビクッと二人の動きがとまった。
まさか、自分達の部屋に用がある人間だったとは。


『だ、誰???・・・んんあっっ・・だ、だめえっっ・・・・・!』


キョーコはパニックになり、どうにかしなければと慌てて太股に力を入れて耐えたが、間にあわなかった。

「・・・っっ!!!・・・」

ガクガクと全身が震え、身体中の隅々まで強烈な快楽が駆け巡った。
22728/35:2006/06/27(火) 02:48:28 ID:ykqud6jV

声が漏れたのか、耐えて我慢できたのか、それとも叫んでしまったのか、自分でもわからない。
蓮が入っているそこだけが、感覚の全てになり、キュウキュウと締め付けてしまう。

『ああぁっっ・・・』

閃光が目の奥ではじけ、激しい眩暈で力が抜けていった。
もう一瞬でも立っていることができなくなっていた。
蓮は倒れこむキョーコを支えて抱いた。

ドアの外では誰かが疑問系の独り言を言っていた。
声から社さんだと蓮には見当がついた。
少し沈黙した後、足音は静かに去っていった
22829/35:2006/06/27(火) 02:49:34 ID:ykqud6jV

気がついたとき、キョーコはバスタブの中、蓮に抱かれてシャワーにうたれていた。
「・・・あ・・・」
明りがまぶしく眼がチカチカする。
暖かいお湯が粘ついた身体についた潮と体液を流していく。
「大丈夫か?」
心配顔の蓮がキョーコを覗き込んだ。

何のことだか理解できないキョーコはしばらく蓮を見あげていたが、はっと我に返り、真っ赤になって泣き出した。

「ひ、ひどいです。敦賀さん・・・っ!あんなこと・・・っ・・やだっ!もうやだっ!!」

拳で何度も叩き、蓮の胸から逃れようともがく。
バスタブにたまったお湯が跳ねてこぼれた。
「ごめん。あんなになるとは思わなかった」
「・・・っ、ばか・・ばかぁっ!敦賀さんなんか嫌いっ!」
恥ずかしくてたまらないキョーコは、両手で顔を覆い泣きじゃくった。
まともに蓮の顔を見ることなんかできない。
229名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 02:49:44 ID:eF9wclH8
私怨
23030/35:2006/06/27(火) 02:50:36 ID:ykqud6jV

「ごめん・・もうしないよ。無理させてすまない」
「・・・っ・・・」

蓮は優しく抗議も身体も抱きとめた。
お湯の中でキョーコはしばらくしゃくりあげていたが、優しい声と掌に、少しずつ落ち着いていった。
肩に頭をのせてキョーコはぼうっとする。
波打つお湯はいっぱいまでたまってきている。
背中を撫で髪に頬擦りしながら、蓮はもう一度言った。

「ごめん、ね・・」

「・・・本当に、もう、しませんか?・・」
「約束するよ」
「・・・本当に、これからは、私が嫌だと言ったら・・・やめてくれますか?」
「わかった」
「じゃ・・いいです・・」

キョーコは蓮の肩にキュッとしがみついた。
23131/35:2006/06/27(火) 02:51:43 ID:ykqud6jV

バスローブを借りてキョーコはベットの上に座っていた。
腰は重く、身体がけだるい。
横になりたい気分だった。

「お水、とお茶。お好きなほうをどうぞ」
蓮がペットボトルと缶を置く。

「ありがとうございます・・」

キョーコはまだぎこちなかった。
さっきの痴態を思い出しそうになっただけで、かあっと顔が熱くなってくる。

蓮がボトルをあけ、隣に座った。
腰を浮かして距離を開けようとするキョーコをつかまえて引き寄せた。

「どうした?何で避ける?」
「いえ・・・。深い意味はないんですけど・・・」
23232/35:2006/06/27(火) 02:53:09 ID:ykqud6jV

目を伏せるキョーコを、下から無理無理覗きこみ、軽くキスをする。
「さっきは、綺麗だったよ」
「・・・っ・・・」
火照る頬を隠そうとするキョーコに、蓮はそっと身体を寄せ、ベットに押し倒していく。

「・・っ、敦賀さん。きょ、今日はもう・・・」
深くて馴染んだキスと、バスローブに滑り込んだ手に、みたび反応しそうになるキョーコは慌てて言う。
帯はほどかれ、胸も脚もあらわにされた。

「約束です、嫌だと言ったらやめてください」

蓮は手を止めて、キョーコを見た。

「・・・本当に、嫌なの?」

キョーコは言葉につまる。
「・・・ほ、本当です・・」

「そうか・・・。わかった。でも俺、まだだったんだけど、本当に本当に、嫌?」

「え?まだって・・まだ、だったんですか?」
「あのままじゃ生だったし」
「・・・」
23333/35:2006/06/27(火) 02:54:44 ID:ykqud6jV

蓮の掌がまた動き出す。
過激な絶頂の後の身体は軽い動きにも簡単に火がつきそうになった。

「あ・・っ・・・」
「またこんなに濡れているし」

キョーコの膝を割り、蓮は身体をすすめていく。
熱くて硬いものがぬるりと侵入してきた。

「ああっ・・!敦賀さん・・・・。ぁ・・・ぁ・・あ・・・っ!」

自分の中がまだこんなに敏感なことにキョーコは困惑した。
両肩に手を差し込まれ、キョーコは抱き起こされた。
向かい合ってつないだ形になる。
蓮はその体勢で下からゆるゆると突き上げた。

「今度は思う存分、声だしていいから」
「・・・っ・・!!」
23434/35:2006/06/27(火) 02:55:49 ID:ykqud6jV

全身に滲み出る汗を飛び散らせながら、二人の裸体が蠢く。
くちゅくちゅと繋がったところから粘っこい音が響く。

はしたなくM字型に開脚したキョーコは、羞恥でつぶれそうだった。
あまり動かずにいたいのだが、自分の体重が奥にあたる敏感な場所にまともにかかってしまい、揺らめいてしまう。
乳房は硬くしこり、蓮の胸板に擦れてはじいた。
すぐに太腿に震えが走り出し、蓮の腰をしめつけた。
震えはまた、腰からじんわりとひろがっていく。

「あぅんんっ!・・あっ、あっ、あっ・・・や・だ、嫌・・」
23535/35(了):2006/06/27(火) 02:57:09 ID:ykqud6jV

蓮の動きがピタリと止まった。

「本当に、嫌?」

「・・えっ・・・??」

「嫌ならやめる約束だよ」
ニッコリと、紳士スマイルで微笑む蓮の顔がそこにあった。


キョーコは真っ赤になって蓮をにらんだ。
「・・・やっぱり、あなたは酷い人です。敦賀さん。本当に・・」
両腕を首にそっと巻きつけ力をこめる。

「もっと・・・して・・。止めちゃ嫌です・・」

蓮は笑って抱き合ったまま横になった。
強く大きく動き始めた律動に、キョーコは声をあげた。

我慢ができなくなり、羞恥を捨てて溶けていくキョーコ。
蓮が最も好きな瞬間の一つであった。
236名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 02:57:17 ID:eF9wclH8
紫煙
237197:2006/06/27(火) 03:00:29 ID:ykqud6jV
おしまいです。
途中途切れてしまって本当に申し訳ないです。
待機してくださった方、ありがとうございました。

社さんは何しに来たのかというと、蓮が持っていた携帯が波をかぶって連絡がとれなくなり
心配して様子を見に来た、という設定です。
書いていたのですが、ざっくり削除しました。

あと、実際如何でしょうか、前ふりが長いのって・・・。
実は自分では本番エッチより、その直前までを書くのが一番楽しいものでして。
今回大分削除しましたけど、やっぱりどうしても長くなっちゃいます。
ご意見伺えたら幸いです。

それでは、おやすみなさい。
ありがとうございました。
238名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 03:10:43 ID:2OXnlAyg
GJ!!お疲れサマですネ申様!(*´∨`*)

自分は前振り長いのは、むしろカモンщ(゚Д゚щ)ですよ〜。雰囲気も大事だと思いますし。
239名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 03:37:24 ID:e7qpk4qA
GJです〜
私も前振り長くても全然OKです
少しキョーコの敬語で気になったところが…堅いと言うか
もともと197さんの文章が丁寧だからかな?でも凄く良かったです
240名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 04:02:45 ID:NPY4XJVN
GJGJGJ!!!!
>>239
敬語は私もちと気になった。硬いというよりはちょっと間違ってる?
「わかりませんです」とか、フルバの透みたいだと思った。

でも帝王と年相応の抑えが利かない中間辺りの蓮に禿萌え
241名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 07:32:48 ID:PZnlWKf7
"蓮が最も好きな瞬間のひとつであった"

ひー蓮がエロいー!!
神様GJ!!

前置きは長くても必然があれば全然OKです。
242名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 09:26:37 ID:wPKzxtBf
敬語キョーコがかわいかった!
ちょっと間違ってるくさいところもなんか初々しい感じでGJ!
私は前置きで萌える派なんで、長いとか全然気になりませんでしたよー。
243237:2006/06/27(火) 09:27:35 ID:ykqud6jV
おはようございます。眠い。
レスありがとうです。
前ふり気にしなくて良いということでちょっと安心しました。

へんてこ敬語・・・。自分にちょっと心あたりありますw
気がつかなかった・・・・
勉強不足ですね、気をつけます。
忠告どうもありがとうございます。
では仕事行ってきます。
244名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 11:29:24 ID:IvualCwJ
>>237
GJ!ただ適度に改行は入れた方が良いと思う。

>>240
>フルバの透
フルバ効果なんかなんなんだか…そういう使い方する椰子が最近増えたな。
あれは萌えっ子狙いなのか?
仲村先生はまだそんな事はしないでくれるのが救いだ。
245名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 11:31:25 ID:IvualCwJ
ひいいぃ、ageてしまったスマソ。

海中のワカメに巻かれて逝って来る…orz
246名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 12:43:06 ID:6F03ktMw
うわあ、萌える萌える…GJ!!!
自分もシチュ萌えする方だから、前置きとか長いのは全然気になりませんですた。
あと敬語も、そんなに変だとは思わなかったなあ。初々しい感じがしてヨカターヨ

>245
伊勢海老が焼けるまでに帰ってきてねw
247名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 14:42:16 ID:6EmcJB3V
>>237
頭の中で警告がガンガンなっていたが

警告?警鐘ではなく・・・・?
248名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 20:03:05 ID:L0iPv2h5
うわぉ、蓮大胆。
でもそこがイイ!GJです!
249名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 21:48:24 ID:r+47KxAo
GJ!蓮テラ萌エス(*´Д`)ハァハァ
そして自分はタメ口より敬語のキョーコに萌える罠
250名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 23:12:49 ID:PZnlWKf7
「そろそろ敬語は卒業しない?」
と蓮に言われ、
「えっ、じ、じゃあ…れ…"蓮"って呼んでいいですか?」

あっまた敬語使っちゃった!と顔を真っ赤にするキョーコに、
ノックアウトの蓮。
…ていうのを想像したw
251名無しさん@ピンキー:2006/06/27(火) 23:47:38 ID:b2Jpe4Rb
>>250
なにその萌えシチュ

書いてくれ〜
252名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 00:48:03 ID:N2tOuiUn
>>247
私は気にならなかった。 >警告か警鐘か。
警鐘もしっくりくるけど、どっちでもいいと思う。

>>200
時の人か…。
実在する人なら、夏目雅子みたいな感じ?
私もあんまり知らないんだけど。
253名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 01:58:37 ID:jFwPanDf
こんばんは。
前回はご感想ありがとうございました。

また投下したいと思います。
鯖の調子が依然として改善されていないので、時間をおきつつ多重投下しないようにゆっくり投下します。

254名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 02:14:44 ID:jFwPanDf
【君の体温】―蓮視点


独り寝が辛いだなんて、いつから感じるようになったのだろうか。

俺は物心つく頃には既に独りでいる時間に慣れていた。
独りで食べる食事も、独りで過ごす夜も、独りで眠るベッドの感触にも。

一肌が恋しいなんて感じた事は一度もなかった。

今まで付き合ってきた恋人のうち誰にも、ずっと側にいて欲しいなんて感情は抱いた事がない。

帰りたければ帰ってもいい。
会えないなら会えなくても構わない。

俺はそういう男だった。

「……静かな夜だな」

必要最低限の物しか置いていない殺風景な室内はいつでも眠れるように暗めに照明を落としている。
シーツに身体を寄せると、真新しいベッドのスプリングが軋む。

「……キョーコ」

念願叶って手に入れた年下の恋人はとても律義で、今まで付き合ってきた女性とは全く違うタイプだ。
何も望まず、何も求めず、無条件でこんな俺に計り知れない程の愛をくれる。

そんな彼女が、俺にひとつだけした『おねだり』はこのベッドだった。
255名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 02:25:57 ID:jFwPanDf
初めて『恋人』として、このベッドルームに招き入れた時、彼女は複雑な表情を浮かべつつ言った。

「私、このベッド嫌いなんです」

「ベッド?」

「……はい。この家の中でどうしてもこれだけは嫌なんです」

女心に疎い俺は、すぐに彼女の想いを察してあげられなかった。
ベッドのデザインが気に召さないのだろうと自分で推測して、あえて問うことはしなかった。


翌日、俺は彼女の為に新たにベッドを買い替えた。
なるべく彼女の好みに合うようなアンティーク調のデザインの物に。
256名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 02:44:43 ID:jFwPanDf
彼女は新しいベッドをとても気に入ってくれた。
だが、まさか買い替えるとは思っていなかったらしく、少し申し訳なさそうにしていた。

「私が嫌いって言ったから替えてくれたんですよね…。ごめんなさい」

「謝らなくていいんだよ。前からベッドは買い替える予定があったんだから」

それはもちろん嘘。
彼女が言わなければ、わざわざベッドを買い替える事はしなかった。

「本当にごめんなさい。……でも」

彼女は、そっと俺の手を引いてベッドの側へ招いた。

「私は、他の知らない女の人が眠ったあのベッドで貴方とは眠れなかったんです」

「……キョーコ」

彼女の身体を乗せた真新しいベッドのスプリングが軋む。
俺はとんだ思い違いをしていたのだと、彼女の言葉で気が付いた。
覆い被さるようにして、そっと唇を塞ぐ。
小さくて細い身体がピクッと震えた。
257名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 03:04:14 ID:jFwPanDf
「私はこのベッドで、貴方の温もりだけが欲しいんです」

愛しくて堪らない恋人に、この状況で、そんな『告白』をされたなら、果たして世の男はどんな事を思うだろうか。

俺はつくづく幸せな男だ。

「このベッドは君と俺が眠る為にあるんだ。だから、他の誰の温もりも感じれないよ」

彼女の腰を引き寄せて、優しく頬を撫でる。
漆黒で艶めいた綺麗な髪が、肌の白さと相俟ってより一層美しく見えた。
繰り返し重ねる唇の隙間から乱れた呼吸が漏れる。

ブラウスのボタンをひとつずつ外す時間さえもどかしい。
「敦賀さん」

彼女が手のひらが、俺の左胸に触れる。

「敦賀さんの心臓……すごくドキドキしてます」

緊張の鼓動が彼女の手のひらに伝わる。
ドラマの撮影より、どんな光栄な賞を受けた時よりも緊張していた。

本当に俺らしくない。

彼女の真似をして、俺も彼女の左胸に手のひらをあてる。

「君も、俺と一緒だ」

258名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 03:23:44 ID:jFwPanDf
子供みたいな俺の子供に、彼女は綺麗な笑顔で応えてくれた。
着衣を脱ぎ捨てて、戯れ合うように互いの身体に触れる。

「ん、やっ…ぁ…つ、…敦賀さっ…」

未だに行為に慣れない彼女は、まじまじと見つめられるのが恥ずかしいのか、時折、視線から逃れるようにそっぽを向く。
可愛い彼女の反応が俺の底意地の悪さを刺激した。

「ねぇ、キョーコ。『敦賀さん』て呼ぶのやめないか?」

「えっ…それは…」

彼女の丁寧な敬語の口調は幼い頃から使っていたらしく、どんな時も変わらなかった。
仕事をする上では良い事だけど、『恋人』にはもっと砕けた口調で話してくれても構わないのに。

「で…でも、何かすごく言い辛くて…」

「俺はキョーコには名前で読んで欲しいな」

彼女の言葉を遮って、わざと『満面の笑顔』で釘をさした。
組み敷いた彼女の身体がビクビク震えている。

「笑顔で言ったのに、その反応は心外だな」

「っ…そっ…その笑顔は反則…」

口をぱくぱくさせて続きを言おうとする彼女の耳元で凄むように囁く。

「君に名前を呼んでもらえるなら何だってするよ」

259名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 03:27:01 ID:jFwPanDf
>>257誤字です。

誤字―俺の子供

正解―俺の言葉


すみませんでした。
260名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 03:52:20 ID:jFwPanDf
彼女の胸に顔を埋めた。
悪戯に小さな尖りに触れると身体が敏感に反応する。

「やっ…ま…待って…」

「ダメ、もう待てない」

下肢に手を伸ばし、秘められた場所をそっと開く。
しっとりと愛液で濡れたソコは、快感神経とシンクロしていて、彼女がか細い喘ぎを漏らすと、更に濡れた。

「んっ、あ」

かき分けるように指を挿入すると襞が指先に絡みつくように奥へと誘う。
異物を拒みながらもしっかりと受け入れるソコは不思議と心魅かれるものがある。

「痛くない?」

生まれて初めて感じる感触を彼女は必死で受け入れようとしていた。
キュッと締め付けられる度に、俺は抑え切れない衝動を堪えるのが精一杯だ。
抜き差しして襞を苛めて、徐々に異物の感触に慣らす。

彼女の喘ぎに甘さが混じってくるまで、時間を忘れてこの行為を続けた。

「ひぁ、ぁッ…ん、ぅッ」

俺には分からない『何か』を感じると、彼女の太股が微かに痙攣する。
『何か』の波が過ぎ去ると、再び彼女は波を追う。

「分かる?」

俺の問いかけに、彼女は言葉もなく何度も頷いた。
261名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 04:17:52 ID:jFwPanDf
ベッドの脇のスタンドライトの置かれた家具の引き出しからゴムを取り出して素早く付ける。
シーツに顔を伏せた彼女は、恥ずかしさと緊張で少し泣いていた。

「キョーコ」

俺は目頭に唇を寄せて、あやすように彼女の名前を呼ぶ。
初めて迎える瞬間を、触れ合う互いの温もりをより深く感じる為に。

「っ……れ……ん」

途切れ途切れの言葉の中に、俺は確かに自分の名前を聞いた。

「君が好きだよ」

この歳になって、今までたくさんの人に呼ばれてきた自分の名前を、他の誰でもない『恋人』に呼ばれただけで喜ぶ自分。
昔の自分からは想像出来ないような進歩だと思う。

「ッ…私も……好き…です」

彼女の声を聞いて、俺は愛液の滴るソコへ欲望のままに自分のモノをあてた。
先端が襞を割り開いた時、微かに身体が硬直するのを感じる。

「痛かったら我慢しなくていい」

背中荷に回された彼女の腕に力がこもる。
無意識に爪を立てていて、鋭い痛みに顔が引きつった。

それでも、彼女の感じる痛みに比べれば大した事はない。
262名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 04:53:22 ID:jFwPanDf
愛液の滑りをかりて、時間をかけつつ、ゆっくりと最奥まで到達する。

「んっ…あ、っ…」

彼女は俺に縋るように身体を投げ出して、目を閉じて先程感じたばかりの波を追っていた。

「苦しい?」

「ん、…お腹いっぱい…で…変な感じが…します」

例え様のない感覚を『お腹いっぱい』という辺りが彼女らしい。
落ち着きを取り戻し、襞の締め付ける感触が弛むのを待って、慎重に腰を退く。

「やぁ、っ」

ナカで位置が動き、慣れた異物の感触を愛液で濡れた襞が求める。
柔らかく絡み付く感触は生々しい程、刺激になった。

「…ッ!」

気を抜いていたら俺の方が先に意識を手放してしまいそうだ。
彼女の腰をグッと固定し、ゆっくりと抜き差しする。
耳を塞ぎたくなるようなねっとりとした愛液で奏でる挿入の際の水音は、彼女の耳にも届いているはずだ。

「はぁッん!あぅ!」

ぴったりと重ね合わせた肌から流れた、どちらのものか分からない汗がシーツに染み込む。
俺は、彼女がしっかりと受け入れてくれている事を感じつつ、ある場所に触れた。

「んッ…?…ぁあッ!」

しっとりと絡む愛液に濡れた小さな突起。
それはまるで芯が入ったみたいに固く膨らんでいる。
彼女は、その突起に触れる度に甲高い悲鳴を上げた。
263名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 05:04:13 ID:jFwPanDf
「あ、んッ、だめっ、…つ、敦賀さ……」

「キョーコ、もう一度名前呼んで」

俺は願いを込めて囁いた。
彼女の身体は、ビクッと激しく震え、締め付ける感触はより強くなる。

荒く浅い呼吸を繰り返しながら、ひたすら待つ。

「あ、ッ…れ、蓮っ…」

艶のある甘い声。

「…ッ…キョーコ」

ピンク色に染まった彼女の頬に頬を擦り寄せて、俺はそっと安堵の声を漏らす。

繋がったままの身体で、互いに夢中で抱き合った。
情事の後の気怠い気分も、彼女の温もりがあれば違った風に感じれる気がした。


264名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 05:11:11 ID:jFwPanDf
独り寝が辛い時は、ベッドに残った僅かな彼女の温もりを思い出す。
この真新しいベッドには彼女と俺の温もりしかない。

腕に残る感触、甘い香り。

それをリアルに思い描きながら目を閉じれば、すぐに朝がやってくる。

俺は目を閉じて朝を待った。


終。
265名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 05:17:31 ID:jFwPanDf
投下完了です。

鯖が重くなり今回もゆっくり投下しました。
誤字脱字が多々あると思われます。
本当に申し訳ありません。

寂しがり屋な蓮がベッドで彼女(キョーコ)を想う…というイメージで書いたのですが、まだまだ修行が足らないみたいです。
266名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 05:26:37 ID:jFwPanDf
>>259の誤字>>257ではなく>>258でした。

間違って付けてしまい、申し訳ないです。
267名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 07:58:14 ID:50koZO4N
朝っぱらから萌え萌えですよもう!!
職人さんたちGJです!!

>>265
最初から最後までずっと蓮が一人称のSSって、結構珍しく思えて新鮮
やっぱり名前呼びネタは (・∀・)イイ!

>>237
GJです!
エロエロ蓮キョも好きだけど、前フリも好きですよ
特に、蓮とキョーコがちょっと離れて歩いてるところとか
雰囲気あってすごい好きです
268名無しさん@ピンキー:2006/06/28(水) 14:16:20 ID:iacgkRzd
ずっと鯖が落ちてて、やっと見れたと思ったらなんだか禿萌なブツが!!!
キョコタソ、そのおねだりは反則よ…(*´Д`)
ごちそうさまですた。GJ!!!!!
269名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 01:30:33 ID:RwGAslhb
エロエロ >> デロデロらぶらぶ(あるいはツンデレ)
エロエロ << デロデロらぶらぶ( 〃 )
エロエロ =  デロデロらぶらぶ(どっちも程ほど)

どれがいい? 
270名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 01:54:09 ID:AHxO5sSj
>>269
1!!!!!
271269:2006/07/01(土) 03:04:44 ID:RwGAslhb
さらにアンケート。

1)つきあう前のドキドキ初めてなの私どうしよう
2)つきあいはじめの、びみょーな状態
3)ちょっと馴染んだ二人の関係
4)慣れて超らぶらぶ、イベントとかプロポーズとか適当なエピ

どれがいい?
しかし蓮キョオンリーしか考えてない私って(ry
272名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 03:56:26 ID:w1Nr+hxD
2!!
273名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 06:46:11 ID:sSR7uiq6
3
274名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 07:00:26 ID:GCLoNiLS
>>269
3がいいな。でも、1も捨てがたい。

>>271
どれもイイ!
どうしても1つ選ぶとしたら、2かな。
蓮がガツガツして暴走しそうなとこがいい。
だとしたら1か。でも、その頃は余裕無くても、キョーコに遠慮があるだろうしね。

アンケートだけでも楽しいね。妄想が膨らむ。GJ!
私もカップリングは蓮キョオンリーになってしまうよ。
275274:2006/07/01(土) 07:27:22 ID:GCLoNiLS
>>269は、2に訂正する。やっぱりラブラブでいてほしい。
何度もスマソ。
276名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 08:13:44 ID:Cr7Evcaq
私も2がいい
ガツガツする蓮見たい
277名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 09:20:09 ID:sWqnQyqf
皆正直でワロスw

私も2!!
278名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 09:44:11 ID:fxSW7o0W
ノシ
1若しくは2
初々しいキョコたん&がっつく蓮キボン
279名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 10:22:00 ID:Hd3dX7tO
1がいい
初々キョーコと余裕あるんだか無いんだかの蓮が読みたいかな。
280名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 11:21:13 ID:RwGAslhb
アンケわかりにくかった。番号つけますスマソ。

1-1) エロエロ >> デロデロらぶらぶ(あるいはツンデレ)
1-2) エロエロ << デロデロらぶらぶ( 〃 )  
1-3) エロエロ =  デロデロらぶらぶ(どっちも程ほど)  

2-1) つきあう前のドキドキ初めてなの私どうしよう
2-2) つきあいはじめの、びみょーな状態  
2-3) ちょっと馴染んだ二人の関係
2-4) 慣れて超らぶらぶ、イベントとかプロポーズとか適当なエピ

一応今のところは、1-1か1-2、2-2が優勢ってことでおkかな
281名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 12:58:12 ID:Eq5G7NL2
お、なんか面白そうな企画ww

1-2で2-2かな。ぁでも1-1で2-4とゆーのもちょっと読んでみたい希ガス
282名無しさん@ピンキー:2006/07/01(土) 23:13:27 ID:GCLoNiLS
>>278
激しく同意。
その表現だけで萌えますた。
283名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 00:20:24 ID:lhB89nqr
やっぱり慣れてるキョーコより初々しいキョーコが好きだ。
でも、全部書いてくれと思う自分がいる。
284名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 00:51:38 ID:tr8yMQng
>283全部書いてくれって鬼ですか、あなたはwwwww

アンケ内なら1-1・2-2かな。
個人的にはツンエロキョーコさんが見てみたい。書いてくれる職人様、密かに待ってます・・・。
285名無しさん@ピンキー:2006/07/02(日) 01:46:44 ID:OFyzCpGr
1-2と2-4かな。
本編でのじれったさの反動か、クドいくらいに甘ったるい話が読みたくなってるみたい。
286269:2006/07/02(日) 02:05:17 ID:oB/CpS+j
アンケありがとう。
参考にします。
でもネタこれから考えるので、いつになることか。

他の神様にももし参考になったら幸いです。

> クドいくらいに甘ったるい
これ頂こうかと思ってます。フフフ
287名無しさん@ピンキー:2006/07/03(月) 00:43:32 ID:d7z1CPbT
わーい、すっごく楽しみ。読みたい!
待ってます♪
288名無しさん@ピンキー:2006/07/04(火) 22:49:28 ID:MTSNFUni
もう遅いかな?アンケート。
私は1-3と2-1。
初々しい2人、いい感じ。
本誌での今の微妙な感じの2人に近いというか。
うまく言えないんだけど。
289名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 13:34:54 ID:WDiiQi+q
アゲ
290名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 22:16:12 ID:IplVBG1I
休みが長いとひっそりするね。
続きが待ち遠しい。
291名無しさん@ピンキー:2006/07/05(水) 22:28:27 ID:IplVBG1I
あげてしまった…スマソ。
292名無しさん@ピンキー:2006/07/09(日) 00:51:00 ID:YGH2k+BY
神さま来ないかな…。
293286:2006/07/09(日) 01:59:51 ID:K8Mkkb/+
こんばんは、この前はアンケありがとうでした。
話の流れ固まったので、水曜深夜くらいに投下予定予告します。
何で予告するかというと、深夜の話なので、夜読んでもらった方がいいかな〜とか思ったので・・

本誌から続き妄想の、1-2と2-1です。
でも、エロエロ<<<<<<デロデロらぶらぶです。
あまり期待されないように・・・よろしくです。
294286:2006/07/09(日) 02:02:03 ID:K8Mkkb/+
いや・・・訂正
小エロ <<<<<<<< らぶらぶ
ですね・・・
295名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 00:38:50 ID:o42dRr3f
神キテター!
ラブラブな2人、楽しみにしてます。
296名無しさん@ピンキー:2006/07/10(月) 22:03:25 ID:gWDg+szE
私も楽しみにしてます!!
297293:2006/07/12(水) 22:43:53 ID:ybP7u+Kb
こんばんは。
ではちょっと早いですが、都合により投下開始します。

本誌より妄想発展ネタ、スレ35消費(毎度長くてすいません)
1-2) エロ(オブラート包) <<<<< デロデロらぶらぶ  
2-1)→2-2)へ
です。

よろしくお願いいたします。
2981/35:2006/07/12(水) 22:46:36 ID:ybP7u+Kb

「いっ・・痛・・・っ。んんっ・・い、いや・・・!」

生まれて初めての、引き裂かれるような激しい痛みに、キョーコは叫んだ。
一気に身体が冷たくなり、痛みは恐怖を増幅する。
反射的に被さる身体を力いっぱい圧し戻す。

痛くて痛くて、嫌で、イヤで、いやで。
とにかく逃げ出しくてたまらなかった。
不恰好にも脚を開き、情けない声で泣いている姿を
頭の中でもう1人の自分が冷静に見ていた。
脚を閉じたいのだが、おさえられた腰に阻まれ、身動きがとれない。

「敦賀さん・・・敦賀さん・・・!・・・やっ・・」

泣きながら蓮の名前を何度も呼んだ。
2992/35:2006/07/12(水) 22:49:51 ID:ybP7u+Kb


蓮は侵入をやめ、キョーコの髪をなでながら様子を見た。

「大丈夫か・・?ちから、抜いて」
「い、いたい・・・です。うごかないで・・」

キョーコの手ががくがく震えていた。
額には冷や汗が浮き、眉をぎゅっとしかめて耐えている。

「わかった」

つたう涙に口付けをし、蓮はキョーコにそのまま寄り添った。
3003/35:2006/07/12(水) 22:50:51 ID:ybP7u+Kb

時は深夜、場所は軽井沢ホテルの一室。
明るく装うキョーコの声に隠されたSOSを察し、飛んで一日早く現場入りした蓮だったが
そこにあったものは予想よりはるか深刻な現実。
不破尚とビーグルへの怒りと、キョーコの態度のもどかしさで、蓮は自分の鍵を自ら外した。
自分がキョーコを守るためには、そうするしかなかったのだ。
不破にも誰にも触らせたくないのは当然。
彼女に一番に負担のない解決は、自分でしか出来ないのだと思った。

人それを決壊と呼ぶ。

が、蓮自身はそうは思わなかった。
自分でも制御できず激高するかと思ったが、意外なほど静かに状況に対応でき、全てスムーズに事を運んだ。
そして彼女を請い、今身体と心を抱いている。

これで何も間違いはない。
失敗だったことといえば・・・もっと早くロックを外していれば
キョーコはそれほど苦しまずに済んだかもしれないという後悔だけだ。

蓮は強張った背中をなでて抱いた。
キョーコが望む限り、そのままでいるつもりで。
3014/35:2006/07/12(水) 22:51:42 ID:ybP7u+Kb

「敦賀さん・・・」

涙声でキョーコが蓮を呼ぶ。
少し落ち着いた息が蓮の肩にかかった。

「・・・何?」
「ごめんなさい・・取り乱してしまって」
「いいよ。今日はもう、やめておく?」

身体を少しだけ離して、キョーコに微笑む。
瞳が落ち着きなく動いたが、ほどなくキョーコはそっと首をふった。

「いえ、大丈夫です。・・・今やめてしまうと、ずっと恐くなってしまいそうなので」

「無理しないで」
答えずにキョーコは黙って瞼を閉じる。
そろそろと胸を押していた腕が背中に廻ってきた。
3025/35:2006/07/12(水) 22:53:18 ID:ybP7u+Kb

蓮は躊躇し、しばらくじっとしていたが、やがて少し腰を進めた。

「んん・・・っ!!」
キョーコの顔がひどく歪み、悲鳴が漏れる。
無意識に身体がずりあがり背中が反った。

「最上さん・・・」
欲望よりも、キョーコの身体が心配で、どうすべきか迷っていたが。

「敦賀さん以外の人だったら・・こんなの耐えられません・・・大好き」

耳元でも微かにしか聞こえないほどの呟き。

痛みに涙しながらも、必死にこうして自分を受け入れようとしている。
全てが愛しく想いはあふれ、蓮は思考をストップさせた。
3036/35:2006/07/12(水) 22:55:25 ID:ybP7u+Kb

やがて。

女になった娘は、男の腕の中で違う感覚を刻み込まれた。

経験のない、他人から与えられるぬるりとした感触
内蔵がつかまれるような、居心地の悪い気持ち良さ。

それが何なのか確認する間もなく、思考は遮断され、撫でられる掌だけに身体は鋭敏に反応する。
冷えた身体は火照りだし、ピンクに染まって柔らかくしなった。

「ぁっ・・・ああ・・ん」
漏れる声は少ないが、蓮にはそれで充分だった。
少しずつ動きを大きくし、キョーコの反応を確認しながら行為に没頭する。
やがて来た絶頂の予感に、キョーコは自ら足をあげ、蓮の腰を締め付けた。

「敦賀さん・・・っ!」
「キョーコ・・・っ!!」

明かりを落とした部屋で、二人の息遣いがおさまるまでベットはキシキシと鳴き、揺れうごいていた。
3047/35:2006/07/12(水) 22:56:45 ID:ybP7u+Kb

朝が来た。
カーテンの隙間から微かに光が差し込んでくる。
ぐっすり眠っていたキョーコは、シーツが動いて擦れる感覚を遠くで感じていた。

「・・・最上さん?そろそろ時間だよ」

そっと揺さぶられる。
蓮だった。
シャツをはおっただけで、胸ははだけ、髪も乱れたままの姿。

「ん・・敦賀さん・・・?」

キョーコは無理矢理の覚醒で現状がよく解らず、ぼんやりしながら答えた。
ああ、そうか・・・ゆうべ私は敦賀さんと・・。
キョーコはそこまで思い出して、少し顔を赤らめた。

「大丈夫?昨日は無理させすぎてしまったね」
「はい・・いいえ、おはようございます」

起きようと身じろぎしたが、身体が重い。
蓮は微笑むと、キョーコの汗ばんだ首をさすって髪にキスをした。

「あと、5分。こうしてるか」
3058/35:2006/07/12(水) 22:57:57 ID:ybP7u+Kb

朝食をとるため、2人は社と合流し1階のレストランに向かっていた。

「キョーコちゃん気分はどう?個室とってゆっくり休めた?」
心配そうに顔をのぞきこむ社の問いに、キョーコは真っ赤になってしまう。
「は、はい。おかげさまでとっても元気です」
「そう?顔が赤いよ。ゆうべは色々あったから疲れがでたのかな。熱ある?」

「最上さん、調子悪いなら監督と相談したほうがいいよ」
蓮も口をはさんでくる。

「いいえええっっ!大丈夫です。これ以上ロケを遅らせるわけにはいきませんから。本当に大丈夫です」
「そうか。それならいいけど、無理しないようにね」
「・・・はい」

キョーコは頭から湯気をだしながら、がっくりと下をむいた。
3069/35:2006/07/12(水) 22:59:27 ID:ybP7u+Kb

レストランでは既にスタッフの皆も集まっていて、各々朝食をとっていた。
百瀬逸美や他の人に挨拶をしながら、キョーコはトレイに食器を載せていく。
すると。

「よお。今日は煮魚があるぞ」
いつのまにか後ろに来ていた不破尚が、キョーコを呼んだ。
「今朝も来たの」
「たりめーだろ。もう奴は来ないと思うが念の為にな」

「最上さん」

蓮が声をかけた。

「先に席、とっておくから。話が終わったらおいで。・・・あ、そうだ」
キョーコのトレイをひょいと持ち上げる。

「持って行っておいてあげるね」

紳士スマイルで微笑みながら蓮はその場を離れた。
固まりつつもキョーコは呆然と背中を見送った。

「あ・・・ありが、とう、ございます・・・」
30710/35:2006/07/12(水) 23:01:00 ID:ybP7u+Kb

「・・・んだあ?遅れて来たくせにエラソーな奴だぜ全く」
蓮に視線をやりながら、チッと舌打ちをする尚。
「おら、来いよ。ここ空気悪いからあっちで食おうぜ」

「ショー」

勝手に歩いていく尚に、キョーコは名前を呼んだ。

「私、敦賀さんのところに行くわ」

「・・・はあ?」
「これ以上アンタに世話をかけるわけにいかないし、私も仕事に集中したいの。
 ・・・昨日は助けてくれて本当にありがとう」

「待てよ」

キョーコの二の腕をつかむ尚。
「どういうことだ?熱でもあるんじゃねーのか?」
腕を伸ばし、キョーコの額に手をやる。
30811/35:2006/07/12(水) 23:02:52 ID:ybP7u+Kb

ぱし。

その手は、キョーコの左手の甲で、額に触る直前で阻止された。
キョーコの瞳に確固たる拒否を感じ、黙る尚。
今までの敵意とは明らかに違った、静かな何かがそこにあった。

「じゃ、行くね。アンタも作曲、頑張って」

そっと腕をふりほどいて、キョーコは踵を返す。

「・・・なんだ?アイツ・・・」

ふとキョーコの向かう先に視線をやると
蓮がちらりとこちらを見ながらシニカルに笑ったのが見えた。
屈辱でカッとなったが、同時に敗北感もじんわりと湧いてくる。

「どういうことだ・・・?」

尚はしらず声にだしてつぶやいていた。
30912/35:2006/07/12(水) 23:03:57 ID:ybP7u+Kb

撮影は順調だった。
特に蓮が予定よりかなり早く合流したおかげで
現場も本腰を入れた空気になり、昨日の遅れもとりもどす勢いであった。
二日目のロケは予定に終了し、全員が満足して各々の場所へ解散していった。

キョーコは蓮の車に同乗した。
殆ど使うことはないのに、わざわざ送迎用に借りたものだ。
キョーコは恐縮したが、蓮は他の人とバスに乗るのも疲れるし、と素っ気無い。

朝食からこっち、蓮はいつもと全然変らずクールで無表情である。
時折さりげなくフォローを入れてはくれるが、それ以上のことはない。
ただの一度でも、優しくキョーコを振り返ることはなかった。

後部座席からそっと蓮を見る。
キョーコは、夕べの出来事はなかったことになるのではと思い、胸が締付けられた。

ホテルの正面玄関に車は滑り込む。
社とキョーコだけが降り、蓮は駐車場にまわっていった。
31013/35:2006/07/12(水) 23:05:03 ID:ybP7u+Kb
ロビーを歩きながら、社が話しかけてくる。

「ごめんね、キョーコちゃん。あいつ冷たくって。
 でも本当はキョーコちゃんのことすごく気にしているんだよ」
「そっ・・そうですか」
「うんうん。内緒だけどね、沖縄でキョーコちゃんの様子がおかしいって、無理矢理スケジュールをつめてね」
「・・・」
その時、社の携帯が鳴りだした。
「事務所からだ。ちょっとここで待っていて。1人で動かないようにね」
「はい。いってらっしゃい」
電波が悪いのか、社は携帯に出ながら玄関の方向へ走っていった。

エレベーターの前で社を待つキョーコ。
まだ早い時間、ホテルのロビーはチェックインや宿泊客でごった返していた。

 敦賀さん・・・は、まだかな・・・。

すぐ来れる筈もないのに、目が蓮の姿を探した。
遠目で社が話しているのが見える。

 バカだな私・・・。
 敦賀さんが私のためにスケジュールを変えてくれたこと
 ほんの少しでも嬉しいと思うなんて。
 つけあがるのも程ほどにしなさい、キョーコ。

頬の火照りがどうしてもとれない。
自分で自分の額をこんこんと打った。
31114/35:2006/07/12(水) 23:06:21 ID:ybP7u+Kb

賑やかな場所で人目が多かったため、キョーコはすっかり油断していた。
はっと気がつくと、目の前にビーグルの4人が敵意をむき出しに睨んでいた。
レイノはいない。
1人が腕をつかんだ。
3人は盾になり、人から見えない角度にキョーコを隠した。

「・・・レイノくん、ね。入院したよ。しかも社長から今すぐ東京に戻るように命令がきた。レコは中止だ」
「な・・・。入院・・・?ど、どういうこと?」
「どういうことか、こっちが聞かせてもらうよ」

チン、とエレベーターが開いたと同時に中に押し込まれるキョーコ。
「やっ・・・」
1人がキョーコの口をふさぎ、身体を押さえつけ腕をねじあげた。
まるで雌鳥でも絞めるような容赦のない力。

『閉』ボタンが押され、ドアが閉まる。

「・・・!!」

恐怖でキョーコは悲鳴をあげた。
が、塞がれた口は声をだすどころか、息つぎすらもままならない。
31215/35:2006/07/12(水) 23:09:48 ID:ybP7u+Kb

ガッ!ガリガガガ・・・!!!

ドアが大きい音を立ててフリーズし、再び開いた。
蓮だった。
完全に閉まる瞬間に、脚を突っ込み開けたのだ。

「・・・失敬。急いでいるもので・・・」
息を乱して無理矢理入ってくる。
キョーコと驚いて手を離した男の間に、割って身体をすべりこませた。

ドアが閉まった。

だが、誰も動かず、エレベーターもしんとしたまま静粛が訪れた。

「・・・っ、敦賀さ・・・!!」
キョーコは蓮のシャツをつかみ顔を伏せた。

 敦賀さんが来てくれた。

だが、せまい空間で4対1ではあまりに無謀である。
キョーコは蓮を守るために、どうしたらいいのか混乱しながら考えた。
31316/35:2006/07/12(水) 23:10:48 ID:ybP7u+Kb

「・・・すみませんが・・・14階をお願いできますか?」

しかし蓮は動じることなく、怒気を含んだ声で丁重に言葉を発した。
影に隠れて何も見えないキョーコだが、4人が息をのんだのが解った。
蓮の全身の筋肉からピリピリと電気が走る。
殺気のオーラで室内は張り詰め息苦しい。

男達はしばらく無言で睨み合っていた。

が、蓮の立ち昇る迫力に気おされ、誰かがボタンを押したらしい。

ウィーン・・・

エレベーターが動き出した。
一触即発の状態のまま、どんどん上階にあがる。
ガラスから外の景色が見えた。
計算された美しさでライトアップされた中庭が、低く小さくなっていく。
31417/35:2006/07/12(水) 23:12:29 ID:ybP7u+Kb

やがてエレベーターが止まり、ドアが開いた。

蓮はキョーコを抱きかかえて一緒に降りる。
「・・・このままですむと思うなよ・・・」
背後から小さい声が聞こえた。
蓮はキョーコを離れた場所に押しやると、振り返りガツンとドアを押さえて怒鳴った。

「それはこっちの台詞だ!・・・何なら今すぐ相手してやろうか!?」

固まる4人。

もしかして本当に彼らを殺してしまうのではないかと
キョーコは恐怖で足が震えた。
蓮はしばらく睨みつけていたが、相手が何も答えないのを見て、黙ってドアから手を外した。

エレベーターが閉まる瞬間に、負け犬の遠吠えが一瞬聞こえたのが奴らの精一杯の抵抗だった。
31518/35:2006/07/12(水) 23:14:36 ID:ybP7u+Kb

「大丈夫か?」
キョーコは蓮にぎゅうっとしがみつく。
「敦賀さん・・・よかった・・」

蓮は震える身体を抱き上げて、部屋に連れて行った。
綺麗にメイキングされたベットにキョーコを膝の上にのせて座り、黙って抱きしめた。

しばらくしてキョーコが落ち着いたのを見ると、蓮は携帯で社に連絡をとった。
社が慌てて部屋にやってきたが、部屋に入らずドアで話をしている。
顔を見せなければと思うのだが、身体は動かず、キョーコは黙ってベットに座っていた。
「わかった。キョーコちゃんをよろしく」
社が去った後、再び部屋に静粛が戻った。

「すいません。敦賀さん。社さんにも・・・」

膝元にしゃがみ、キョーコの顔をのぞきこむ蓮。
優しく手の甲を撫でる。
「・・・食事、できる?」
頭を振るキョーコ。

「そうか・・。じゃ、ちょっと行こうか・・・立てる?」
「どこへですか?」
「気分転換。俺もこのままホテルにいたら暴走しそうだから」


10数分後、2人が乗った車は、ホテルの駐車場から滑り出していた。
31619/35:2006/07/12(水) 23:17:04 ID:ybP7u+Kb

しばらく走らせたところで蓮は少し窓をあけ、風を入れる。
涼やかな風が、頬にあたった。

「軽井沢、詳しいんですか?」
「全然。来ても仕事で往復するだけだし、人目につくことはやりたくないし。
 でも何度か車を動かしてきたことはある」
「東京から?」
「夜とか、たまにね。何もせずにすぐ帰るけれど」

どうしようもなく息がつまったホテルが遠くなっていく。
嗅ぎ慣れない車の匂い、居心地は良いが馴染まないシートが、まるで逃避行をしている気分にさせる。

キョーコはそっとため息をつくと、シートに身体を預けた。
張り詰めていた緊張の糸が、やっとほぐれていくのがわかった。
蓮が持ってきてくれた毛布は暖かく、脚を温めた。

市街地を抜け、有料道路に出た。
車は殆どなく、街灯が規則正しく流れてきて、キョーコの後ろに去って行った。

風の音に混じり、ラジオから音楽が流れる。

『逢いたくて 逢えない夜 想いを空に・・』

心地良いまどろみが訪れてき、キョーコはいつのまにか眠りに落ちた。
31720/35:2006/07/12(水) 23:19:24 ID:ybP7u+Kb

「・・・起きられる?ついたよ」


はっと気がつくと、車は止まっていて、蓮がキョーコの髪をなでていた。

「あ・・・、すいません。ちょっとうたた寝しちゃいました」
「このまま休んだ方がいいかな」
「いえ。大丈夫です」
慌ててキョーコは車を降りた。

夏とは言え標高が高いらしく、冷たく湿った空気がまとわりつく。
離合できそうにないほど狭い道路に車は止まっていた。
数メーター先は行き止まり、通行止めの標識があった。

「こっちだよ。辛かったらおんぶするから言って」
毛布を抱えた蓮が、キョーコの手をひく。
地元の人が1人で通るような、踏み分けた坂道である。
行く先は生い茂る木々で全く見えない。

「ど、どこへ?」
31821/35:2006/07/12(水) 23:21:33 ID:ybP7u+Kb

恐くなってキョーコは尋ねる。

「近くに気象台の観測所があるんだ。ここはその裏側にまわる、秘密の道、かな?」

木々の間に立ちふさがる闇に、蓮は向かった。
まるで真っ暗な雲の中にはいるようで、キョーコは少し躊躇したが、 暖かい手は大丈夫だと導いてくれる。
強く握り返してそのまま蓮の後についていった。


森はどこまでも深く続いているようでもあり、すぐそこに壁があるようでもあった。
空も見えず何一つ光源のないそこを二人は黙って歩いた。
異世界に通じるトンネルを歩いているようだった。

蓮は時々振り返り、声をかけたが、キョーコは歩くと言った。
草があたり、夜露が脚を少し濡らした。
31922/35:2006/07/12(水) 23:24:28 ID:ybP7u+Kb

長く長く感じた闇の立ちこめる荒れた道をようやく登り切ると、いきなり視界が開けた。
キョーコは驚きのあまり、瞬きも呼吸も忘れ、しばらく呆然と立ちすくんだ。


  真っ白に輝く満天の空、銀色の平原。


目の前に突然飛び込んできた、はるか永遠から届く星の光が、頭の上にざあっと音を立てて落ちてきた。
稜線の端から端まで、星はあまさず光り、またたく。

何もない。
光も、音も、道も、人も、風も、ない。
あるのはぽつんとした小さな平原。
鮮やかすぎる満天の星に照らされ、それは輝き、静かにあった。

見あげていると、天の川をまたぎ星がひとつ、またひとつ、分を刻むように流れて散る。
単純に「綺麗」とは言いがたい、驚異的な自然の迫力が迫る。

天のかなたからの無言の存在に、キョーコはただ声を失うしかなかった。
32023/35:2006/07/12(水) 23:26:22 ID:ybP7u+Kb

「こっち、座れるよ」
蓮が手を引く。
今にも星々が落下してきそうな恐怖に圧され、キョーコは促された毛布に崩れるように座った。

「・・・っ、敦賀さん・・・すごい!」

キョーコは、蓮を見た。
蓮の髪もまた星明りで銀色に染まっていた。
キョーコのためだけに微笑みが向けられていた。

「京都にいた頃でも、こんなにすごい星空は見たことありませんでした・・・」
「生活光があるとなかなかここまでは見えない。
 条件があえば京都でも見える場所はあると思うんだけど」
「知らなかった」

蓮は背後に座り、後ろから手を廻す。
膝の間で抱きかかえられた形になったキョーコは、また空を仰ぎ、蓮に体重を預けた。
32124/35:2006/07/12(水) 23:28:06 ID:ybP7u+Kb

「星と星の間って、遠近がこんなにあるものなのですね。
 遠いから光が小さいと思ってたのに、そうじゃなかったの」
「すごい存在感だよね・・。どんな、ちっぽけな星でも本当はこんなに力強いものなんだ」

蓮は時々ドライブでこういう場所にくるのだと言った。
この場所や、房総、三浦、伊豆。
なんとなく疲れた時に、星や自然を見ると落ち着くのだと言う。
昔からたまにそうしている、仕事で忙しくなる前は何日もこんな場所で彷徨ったこともあったのだと。

「すごい場所があちこちにあるんですね・・・他にどんなところがあるんですか?」
キョーコは深く考えずに蓮に聞いた。

が、返事がない。
黙って空を見上げているだけだ。

「・・・?」

キョーコは蓮をそっと振り返る。
透き通った表情の蓮は、何度か見た辛そうな顔の彼とシンクロした。
32225/35:2006/07/12(水) 23:29:12 ID:ybP7u+Kb

「・・・ごめんなさい」
謝るキョーコ。

「何が?」
「不躾なことを聞いたみたいなので・・・」
「ああ、いや・・・」
キョーコに視線を戻す。
「・・・そのうち・・・・。そのうち、連れて行ってあげるよ」
「本当に?」
「うん」

キョーコは不安になって蓮に向き直る。
「本当に連れて行ってくれますか?
 ・・・ひとりでいかないで?ひとりで黙ってあの星に帰らないで?」
蓮は少し驚いた表情をしたが、笑って腕の中の娘を抱きしめた。
「もう、ひとりでは・・・帰れないよ」

しばらく無言で星空を見る二人。
絶え間なく落ちて来る流れ星を、最初は数えていたキョーコだったが
すぐに間にあわないと思い、その美しさを楽しんだ。
32326/35:2006/07/12(水) 23:30:55 ID:ybP7u+Kb

「ビーグルやアイツのことで、悩んでいた私がなんだか馬鹿に感じます」

「君は俺が守る。だからもう何も考えなくていいよ」
「・・・。私、今朝、アイツにお礼が言えたんです。ありがとうって。
 憎かった時は一生そんなこと言えないって思っていたのに・・・。
 どうでも良くなっちゃいました」
「それでいい」

「敦賀さん・・・。さっきみたいな無茶、もうしないでください。
 私の為に、もし敦賀さんに何かあったりしてしまったら」

キョーコは蓮の胸に額をぶつける。

「もし・・怪我したり、死んじゃったり、なんかしたら
 私あのままアイツらについて行った方がまし・・・です」
「馬鹿なこと言うんじゃない。大体そんなヘマはしないよ」
「本当です。・・・・死んじゃいやですぅ・・・・。ふっ・・ううぇ・・」

本気で泣き出すキョーコ。
蓮は呆れながら、身体を離してキョーコの顔を覗き込んだ。
32427/35:2006/07/12(水) 23:32:29 ID:ybP7u+Kb

「こらこら、勝手に殺さないでくれ。それに君は俺をみくびっている。
 あんな4人に負けると本気で思っているの?」

「・・・〜〜@@@。・・・負けてませんでしたけど・・」
「だろう?気合の入り方が違うんだよ。俺は誰にも負けない。
 なぜなら守るものがある男は強いんだ。君だよ」
「・・・死にませんか?」
「死なない。どころか、かすり傷ひとつ負わない」
「そうなんですか?」
「厳然たる事実だ。スーパーマンは常にパーフェクトなんだから」
「・・・やです」
「は?」
「王子様か、騎士の方がいいです」
「は・・・はあ」

蓮は面倒くさくなって、まだ何か言おうとするキョーコの唇を、自分のそれで塞いだ。
32528/35:2006/07/12(水) 23:34:10 ID:ybP7u+Kb

もしかして、自分の弱点がキョーコであるように、この子もそうなのかもしれない。

昨日まで頑なな態度も余所余所しさも、そう思えば納得がいく。
訳がわからず苛立っていたことが、恋人になった途端、単純な構造がいとも簡単に見えてきた。
殻をやぶってドアをあければ、表れたキョーコの本当の弱弱しさも、愛しくて胸が焦がれた。

キスは深く浅く、長く続いた。

ただの唇と唾液が、これほど甘いものなのかと、蓮は霞む頭で考えた。
腕に力をこめると、背中が自分の身体に添ってしなる。
髪は柔らかく、優しい匂いを放ち、指にからみつく。
首に廻ったキョーコの手は、柔らかく背中を撫でた。

舌は唇から離れ、耳朶を弄る。
「・・・最上さん、ごめん」
微かに震えるキョーコの耳に、蓮はつぶやいた。
「え・・」
「また、したくなった」

「え、えええっ・・・!!???」
32629/35:2006/07/12(水) 23:36:00 ID:ybP7u+Kb

蓮はびっくり目になるキョーコを静かに横たえた。
大いに焦るキョーコ。

「ま、待って下さい敦賀さん、こんなところで駄目です!ちょっと待って。冷静になって??」

「待てない」
「それでも、待って。ね、待ってっ!」
「どうして?」
「え」

「・・・何か、問題がある?」
「問題って・・・」
32730/35:2006/07/12(水) 23:37:04 ID:ybP7u+Kb

身体のラインを存分に味わった掌は、そっと服の下に潜り込んだ。
下着をずらして柔らかい乳房をもみしだく。
唇も同じものを求めて、耳から喉元、鎖骨まで滑っていった。

「あっ、・・つ、敦賀さん!・・あの、問題、あります。大いにあります!
 汚れますし寒いです。虫だっています。誰かが来たら困ります!なので・・やめて・・」

静止の声は、蓮が胸に顔を埋めた瞬間に飲み込まれた。
空気に触れたキョーコの胸が反り、優しく這い回る手に昨日の記憶が蘇えった。
背中にぞくぞくっと快感が走る。

肩に廻していた左の腕を抜き、蓮はキョーコの上に重なった。
再び深い口付けを重ねながら、膝を脚の間に割り込ませる。
そして、スカートのホックを外した。

「・・・あっ・・」

視界が霞む。
目の先に見えるはずの、満天の空はこぼれたミルクのように白く、ぼやけていく。
32831/35:2006/07/12(水) 23:38:19 ID:ybP7u+Kb

胸元で乱れてくすぐる蓮の髪
押し付けられ潰れた草の匂い
ひやりと冷たい外気
 柔らかい毛布と、熱い腕と、 吐息


  きこえる鼓動は・・・だれ?
    わたしの、舌を なぞるゆびは?
     
     もっと、体重、かけて。
   腕でささえないで。

      おもたくないから。
                   ぜんぜん
     
感覚は極端に狭まり、蓮だけしか感じられない。

「敦賀さん、やめて、やめて・・・あっ・・」
惰性でつぶやき続ける言葉は白々しく、キョーコは首を横にふった。

そして、蓮は動きを止めた。
32932/35:2006/07/12(水) 23:40:10 ID:ybP7u+Kb

唐突だったので、キョーコはホッとしながらも疼く感覚に戸惑い、じっと様子を伺った。
蓮の肩が震えている。
そしてキョーコを離したかと思うと、我慢できないという風に横に転がって笑いだした。

「・・・・っ!また私をからかったんですかっ?!」

キョーコは真っ赤になって抗議する。
「ひどい、ひどいですっ敦賀さん!」
恥ずかしがって半べそで怒るキョーコを、クスクス笑いながら引き寄せた。
毛布でくるんでキュウっと抱く。

「知りません。あっち行ってください!ってか私があっち行きます!」
「駄目。身体冷えるよ。このまま寝てなさい」
「やです。冗談にならない冗談ですよっ!タチ悪すぎます」
「ごめんごめん。・・・でも、冗談じゃないよ。俺、本気だったんだけど」

「ひぇ・・・へええぇっ???」
33033/35:2006/07/12(水) 23:41:32 ID:ybP7u+Kb

「や、やっぱりあっち行きます・・・」
キョーコは落ち着かなく起き上がった。
蓮も肩肘をついて半身を起こす。

「大丈夫。我慢するから。少し辛いけどね」
「でも・・・」
「どうしてもって言うなら、俺が毛布でるよ」
「う・・・それは・・寒い、ですよ」
「じゃ、あっためてくれる?」

「う・・」

乱れた服を押さえながら、蓮を潤んだ瞳で見るキョーコ。
これがまた蓮の自制心をぐらつかせるのだが、本人は全然気がついていない。

・・・・どう見たってOK出してる風にしか思えないんだけど?
33134/35:2006/07/12(水) 23:42:56 ID:ybP7u+Kb

「わかった。じゃあ俺が決める。おいで」

キョーコの腕をひっぱる。
虚をつかれて崩れてきた身体を組み敷き、毛布を被った。
下着を剥ぎ取り、脚をひらかせる。

「あっ・・!ま、待って・・・!」
「待っても結果は同じ」

「あっ・・ああっ!・・」

押し戻す腕を押さえつけながら、いきなり挿入した。
キョーコの既に濡れていた内部は、まだ少し抵抗があったが、昨日より難なく受け入れた。
腰をうちつけながら、口付けを交わし舌をからませる。

「・・・っ・・っ・・!・・・ん、んんっ・・」
33235/35(了):2006/07/12(水) 23:45:19 ID:ybP7u+Kb

蓮の動きにあわせて、キョーコは塞がれた口の中で声を発する。
眉を八の字によせる表情は、痛みを我慢する風でも、快感に耐える風にも見えた。
毛布の中で、頬はほてり、唇はぽってりと赤くはれ、壮絶に色っぽく身体がうねる。
蓮は夢中でキョーコの匂いを嗅ぎ、汗を舐め、激しく肌を叩いた。

クライマックスはいとも簡単に訪れた。
あっと言う間に果てた2人は、荒い息をつぎながら、離れないままじっと抱き合っていた。


美しい景色など忘却の彼方だった。



星は少しずつ移動しながら、2人の上で輝きまたたく。
キョーコは腕の中で微笑み、蓮の眉を指先でなぞった。
星の光にに照らされる滑らかな彼女の肌は、何度触っても飽きることがなかった。

「ね、最上さん?・・・キョーコって呼んでもいいかな?」
「え・・・、さっき、そう呼んでませんでしたか?」
「そうだった?」
「はい」

このまま明け方まで、ここにいるのも悪くない。
鈴を転がすようなキョーコの声を聞きながら、蓮は微笑み目を閉じた。
333297:2006/07/12(水) 23:49:02 ID:ybP7u+Kb
おしまいです。
今回は疲れました。
というのが、本誌より軽井沢妄想、妄想スレも含めると7つめなんです。
・・・自分で自分をバカじゃなかろうかと思います。
でも、軽井沢って舞台はやっぱりオイシイんですよね。
疲れたけど、楽しく書けました。

どうもありがとうございます。
おやすみなさい。
334名無しさん@ピンキー:2006/07/12(水) 23:49:50 ID:8lu04SmU
乙です!(;´Д`)ハァハァ
蓮がー、蓮が可愛いー!(;´Д`)ハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァl \ァl \ァ
335名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 00:04:54 ID:yjqak97M
ネ申キテターーー(*゚∀゚*)ーーーッ!!
GJですー。決壊! 決壊!!
336名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 00:27:44 ID:E8akVggs
初めてリアルタイム遭遇!!

「また、したくなった」
イヤ〜(*´∀`;)
GJ!!GJ!!
337名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 00:34:45 ID:lf4Z2yh7
乙です。
GJ!!GJ!!です
338名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 00:56:05 ID:acBYw0kk
GJ!萌えました!
星の下とか、綺麗な景色とか、すっごくイイ!
339名無しさん@ピンキー:2006/07/14(金) 20:00:05 ID:cb994Fr2
GJ!!
二回目が青カnうわなにすんだやめ(ry
340名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 00:02:59 ID:33avlEDJ
次の日の撮影では、腰が立たないキョーコを
フォローする蓮の姿があるのであった…w

スマソ
341名無しさん@ピンキー:2006/07/16(日) 04:21:32 ID:60zcZFeJ
チョッと妄想してしまったのですが、催眠術の番組でネコになりきって
しまったキョーコ、思い込みの激しい為かなかなか催眠術が解けなくて、
このままでは家に帰せないと自分のマンションに連れて帰る蓮。
ネコになりきっているキョーコの上目遣いに辛抱できなくなってしまう。
なんて妄想が止まらないのですが…神様書いてくれませんか?お願いします。
342名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:08:16 ID:Fkvccc2q
「にゃ〜おん〜〜〜」
「最上さん?ちょっとそこはやめなさい・・って通じないのか?」
「ごろごろごろ・・」
「蓮、どうやら本気の本気で催眠術、とけないみたいだね。
 キョーコちゃんが冗談ででもこんなことを、しかも長時間できるとは思えないし・・・」
「・・・・」

社の言葉に蓮は天を仰いだ。
収録はとっくに終わっているのに、控え室でキョーコはずっと蓮の膝に張り付いて離れないでいたのだ。
床にぺたんと座り込み、蓮の膝に顎をのせてゴロゴロすりすりしている姿は
蓮にとっては、恐ろしく可愛らしく魅惑的なんだが、単純に喜んでいられる訳もない。
ひきはがそうとしても、すぐ戻ってきては上目遣いで覗き込んで蓮を悩殺する。

「どうしよう?今晩はこれで終わりだからいいけど・・・下宿先に送っていくにもこれではね」
「・・・・・」
「ねえキョーコちゃん、どうする?だるま屋さんに帰る?」
「ふにゃー」
「宝田社長に聞いてみる?」
「ふにゃー」
「それとも蓮のうちに泊まる?」
「にゃん!」
343名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:09:09 ID:Fkvccc2q
キョーコは猫のはずなのに(少なくとも今は猫の心ののはずなのに)
『蓮のうち』の単語に嬉しそうに反応した。
しっぽがあったらきっとピン!と立てているに違いない喜びようだ。

「ちょ、ちょっと・・・社さん、冗談じゃないですよ何で俺のマンションなんですか」
「俺のアパートでもいいけど、それじゃ蓮が困るだろ」
「別に困りませんよ・・・ってか、ちょっと離れなさい、最上さん」

擦りあがって来て脇腹に頭をこすりつけるキョーコを、蓮は押しやる。
いくら猫でも身体はキョーコのままだ。
以前嗅いだシャンプーの匂いがふんわり漂ってきて
社がいる今でさえ、蓮は困惑を隠しきれない。
この状態で一晩一緒にいろってことか?・・・とんでもない!
そんな蓮の気も知らず、更に首筋に鼻面を押し付けようとするキョーコ。

「いい加減にしなさい!キョーコ!」
余裕がなくなってきた蓮は、思わず強く怒鳴ってしまった。
キョーコはビクッと身体を硬くし、そろそろと蓮から離れる。
じっと蓮を見あげる瞳は潤み、今にも涙がこぼれそうだ。
344名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:09:50 ID:Fkvccc2q
うっ・・・。
すぐ後悔はしたものの、再度猫愛撫が始まるのも避けたい蓮は
手を中途半端に差し出したまま、しばらく動けなかった。

「こら蓮、そんな小動物に乱暴な男は嫌われちゃうよ。
・・・よしよし、キョーコちゃん。蓮があんなんなら俺ン家に来る?
うち3DKだけど、1部屋は倉庫状態だから、寝るのは一緒の部屋になるけどなー。
キョーコちゃんがいいなら仕方ないか。
あ、そうだ風呂釜の調子が悪いから、シャワーしか使ってないんだ。
猫なら1人でシャワーなんか使えないよね〜。どうしようか〜〜?」

社の話は殆ど蓮に厭味に言ってるようなものなのだが、一応話かけられるキョーコ。
「にゃん・・・・」
と、返事をし、すごすごと社の傍に行った。
「え・・・。って、俺ン家で・・いいの?俺?」
今度は社が慌てる番である。
「ふぃにぃ・・・」
チラチラ蓮を見ながら社の膝にもたれるキョーコ。
ずわっと部屋の空気が急激に冷え、社は真っ青になった。
「ちょ、ちょっとキョーコちゃん!」

社の胸に手をおいて見あげるキョーコ、更に慌てる社。
我慢できずに蓮は、キョーコを後ろから羽交い絞めにして抱き上げた。

「・・・わかりました社さん、うちに連れて行きます・・・
それでいいんですね・・・この埋め合わせはしてもらいますからね・・・・」
345名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:10:57 ID:Fkvccc2q
蓮の部屋。

キョーコはしばらく珍しそうにウロウロしていたが、やがて定位置の蓮の膝の上に落ち着いた。
ため息をつきながら持ち帰ったロケ弁の蓋をあける蓮。
「・・・ほら、食べなさい」
箸でおかずをつまんで、キョーコに食べさせる。
「にゃー」
嬉しそうにハミハミ食べるキョーコ。
「にゃにゃん」
「これ?」
「にゃ」
「猫は高野豆腐を食うのか?・・そら」
「にゃう〜ん♪」
「これは?」
「んぎゃ」
「いらないの?」
「にゃん」
「俺の言葉、わかるのかい?」
「にゃっ」
「じゃ言わせてもらうよ。君は男の生理というものがわかってない」
「・・・にゃん?」
「一刻も早く最上キョーコに戻りなさい。それでだるま屋に帰りなさい」
「にゃ・・・ん・・・」
「いや・・別に怒っているわけじゃないから」
「にゃっ」
「だから、あまり近寄らないのって」
「にゃう〜〜ん」
「早く食べてしまいなさい・・・」
「にゃっ」
「これも、ほらこれも」
「にゃにゃにゃ」
346名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:11:41 ID:Fkvccc2q
「・・・っとに俺は何をしているんだろう?・・」
ぼーっと考えながら、キョーコがいらなさそうなオカズを食べる蓮。
キョーコは変らず蓮を甘い甘い表情で見あげている。
ハグしたくて、されたくてたまらないと言った風だ。
部屋にもどってきて、概算12分。
何度もキョーコの瞳に悩殺され、耐えることが難しくなっている。

これからどうするんだ?
風呂はなしだな・・・トイレは自分でできるのか?着替えは?寝る場所は?

眩暈を起こしながらもう一つ、おかずを自分の口に運んだ。
そのとき。
「にゃあっ!」
キョーコが飛び掛り、蓮の口に入ろうとした瞬間の卵をカプ、と奪い取った。
突然のことで呆然とする蓮。
箸がころりと落ちる。
大満足そうにもぐもぐ食べるキョーコ。
更に蓮の口についたソースが気になるらしく、また顔を近づけてくる。

「ちょ、ちょっと・・」
慌てた蓮は後ろに逃れようとして、ひっくり返ってしまった。
キョーコは蓮の身体をまたいで、身体をすりよせてきた。
「・・・にゃ・・ん」
唇の横をぺろりと舐めるキョーコ。
美味しそうにそっと何度も舐め上げた。
347名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:13:46 ID:Fkvccc2q
どっちかというと妄想スレ向きな話になっちゃいました。
ツカミはこんなもんでどうでしょ?
続きは他の神様どうぞ・・・
348名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 00:46:56 ID:SOpHRPF+
おもしろい!!
是非、続きを〜!
349名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 01:37:17 ID:s0xtK2X5
た、楽しい。そしておあずけorz
続きの投下を切にきぼん。
350名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 01:50:30 ID:EtiEHvg4
GJ!面白い。

自分も猫さんのシチュから、妄想が浮かんだんで投下します。

キョーコが催眠術で、精神が5歳〜8歳に戻ってしまう。自宅に連れ帰る蓮だが…。
キョーコは蓮になつく。父親(または兄)だと思ってしまう。

「いっしょにおふろに入ろうよ」蓮が(赤面)断る。
(蓮がキョーコの髪洗ってあげたり、乾かしてあげたりするのも萌えなんだけど)
1人で入ることになったキョーコだが、何かハプニングが起こる。

または、無事にお風呂に1人で入ったが、裸(パンツ着用)で蓮のところにやってきた。

または、風呂上がりでセクシーなキョーコ。精神は子供だから、無防備に蓮にくっつく。

または、「こわくてねむれないよぅ…」とか言って蓮のベッドに潜り込む。

ロリになってまずいか…。犯罪?変態くさいね。多分、これじゃエロいかないな。
じゃ、エロはないけど、蓮が鼻血ブーってことで。

猫話、萌えたけど、素朴な疑問、猫だとトイレどうするんだろうとか思っちゃった…orz
351350:2006/07/17(月) 01:54:48 ID:EtiEHvg4
話に書いてあったね。 >トイレ
スマソ…
352名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 03:16:45 ID:xeE0WT0P
なんてGJ!おもしろ杉!!
おとなしく舐められるままとは思えない。

続き、続き、お願い神様〜〜
353名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 05:24:18 ID:18TP/H0P
終わり方からして本当は続きの構想がおありなのかもと思いながらも、
も、妄想が止まらなくなりました・・・!!
それで、思わず書いてしまったんですけど・・・
ごめんなさい、もうタダの横槍、萌え世界をぶち壊すもの以外の何物でもないです。
新たな神がいらっしゃいましたら、ここの地獄は無視して天国を再構築してください・・・
354恋人は猫である 1:2006/07/17(月) 05:26:24 ID:18TP/H0P

「ちょっと、キョーコっ…!」
あわてて顔をそらし、蓮は転がるようにしてキョーコの手と舌から逃れた。
心臓は早鐘、舐められた後はなんだか熱くて…理性がぐらついているのがよく分かる。
「にゃーーー」
不満げなキョーコの声が聞こえるが、それどころではない。
「何か、気をそらせるもの…」
番組の中でキョーコが気に入っていた「ねこじゃらし」や「ボール」をもらってきていたはずだった。
「おもちゃを持ってくるから、ここでおとなしくしているんだよ」
それだけ言い残し、そそくさと蓮は荷物を取りに寝室へ向かった。
355恋人は猫である 2:2006/07/17(月) 05:29:18 ID:18TP/H0P
「ふにゃあ」
次にキョーコの声を聞いたのは、蓮がベッド横の床に置いたカバンの中からボールを取り出した時だった。
「ついてきたの…」
呆れながら振り返り、キョーコに向かってボールを軽く投げる。
「にゃあん!」
四足から中腰になり、キョーコはキャッチしようとしたが、跳ね返ってボールはベッドの上へ。
「にゃ!」
キョーコはベッドに突進し、ボンという跳ね返り音ととスプリングの軋む音を立てつつボールに飛びついた。
「にゃぁ〜〜ん」
楽しそうに鳴き声をたてながら、丸くなってボールにじゃれ付いている。
無邪気な笑顔を見せる姿は蓮の目に毒なほど可愛かったが、すっかり猫になりきった様をただ眺めているのも気が引ける。
…楽しそうだし、俺が食べ終わるまでこのままにさせておくか…
ため息をつきながら蓮は食卓へ戻ろうと後ろを向いたが、キョーコの手に呼び止められた。
手は猫らしく丸まっている。
「何?」
「にゃん」
床を見つめてから蓮を見上げる。どうやら、ボールが床に落ちてしまったから拾ってくれということらしい。
蓮はベッドに座って身をかがめ、ボールを拾う。
困った顔で見つめてくる姿が可愛くて、いたずら心を起こす。
「ほら」わざとそのまま渡さずに、腕を伸ばしてキョーコから離す。
「にゃあ!」
思ったとおりキョーコはボールへ向かって飛びついてきたが…
蓮は、キョーコは猫ではない、だが今は人間の意識がないと言う事実を甘く見ていた。
気づいた時には、手加減無しに飛びついたキョーコの勢いで、腕どころか上体もつられて押し倒されていた。
356恋人は猫である 3:2006/07/17(月) 05:31:59 ID:18TP/H0P

これじゃ、わざわざボールをとりに来た意味がない。
即飛び起きようとしたのだが、至近距離にあるキョーコの顔についつい見入ってしまう。
キョーコの目はじっと一点を見つめていて…
と、またも蓮の口元を舐め始めた。まだソースが残っていたようだ。
「ちょ…」
驚く蓮の肩に手をかけて、
「にゃぁ・・・」
キョーコはソースの味を追ってか、唇にまで舌を這わせ始めた。
動揺する蓮の意識には、舌だけでなく、肩にかけられた手、
すりよせられる体や胸の感触までもがだんだんと存在を増していく。
――まるで、押し倒されて愛撫をされているような…
これで理性を保てというほうがどうかしている。
とにかく、止めなければ!
キョーコを制止するために蓮は言葉を発しようとしたが…
それこそ誤算だった。
まず腕で彼女を引き離すべきだったと後悔すべきところだろうが、
もう今の蓮にはそんな意識の働く余地はなかった。
はずみで口内に侵入したキョーコの舌を捉え、思う様貪ることばかりに夢中だった。

ぎり、と、肩に食い込む爪の痛みが蓮を我に帰らせた。
しまった…!
自分のしでかしたことに驚き呆れながら、蓮はキョーコの唇と舌を解放した。
キョーコは潤んだ瞳で息を荒げている。
「ごめん…」言いながら身を起こし、キョーコを引き離そうとするが、キョーコの手は離れなかった。
爪はもう立てていない。
「え…」とにかく離れなければと蓮は焦るのだが、キスの感触を忘れられない理性の崩れたままの意識は、
未だ至近距離にある潤んだ瞳に魅入られてしまう。
が、キョーコはきょとんと蓮を見つめて「にゃあ」と一声。
未だ意識は猫のまま、どうやら先ほどの事は苦しかったから爪を立てたという程度に過ぎないらしい。
キスの意味をわかっていないのはこの際好都合かもしれないが、理性の崩れた想いからはなんだか複雑で、
「もう、どうしてくれようか、この子は…」
つい声に出してつぶやきながら、蓮はがっくりと肩を落とす。
357恋人は猫である 4:2006/07/17(月) 05:37:44 ID:18TP/H0P
そんな蓮の気持ちなどつゆ知らず、キョーコは「にゃあ…」と相変わらずの鳴き声をもらしながら、またも蓮の口を舐めようとしてくるのだった。
甘い鳴き声、引き寄せる腕の力、寄せられる頬と唇…
姿だけならまるで甘い恋人のそれ。
ただし意識は猫。
無邪気でいたずらな子猫ちゃん。
「人の気も知らないで」蓮の気持ちはこれに尽きる。
ぷっつりと、いつかのように、何かが切れた。

キョーコの顎を捉えて、首筋を撫でる。
「猫は、この辺を撫でてあげるものなんだっけ?」
「にゃぁ…」
キョーコは、くたりと身から力を抜いて、蓮にもたれかかってきた。
気持ちいいらしい。
撫でる手を止めると、喉で何やらうなりながら、蓮の首元へ頭をすりよせてきた。
「喉を鳴らしているつもり?君は人間なんだから、無理だよ…」
「にゃあん」
何か抗議するようにキョーコは一声鳴いて、うまくいかないのが悔しいのか、またうなりだす。
「ダメだよ。喉を痛める」
唇を寄せて、キスした。
もしかしたら噛まれるかなと一瞬ひるんだが、先ほどの感触を覚えていたのか、舌は従順だった。
眩暈のするような想いで、蓮はキョーコをかき抱き、身を倒してその体を組み敷いた。
358恋人は猫である 5:2006/07/17(月) 05:48:40 ID:18TP/H0P

唇を離した時には、キョーコは既に半裸になっていた。
まさかここまで理性にブレーキがきかないとは、と蓮は苦笑しつつ少し身構える。
キョーコの唇から何が漏れるかと…
「にゃん」
表情も無邪気な子猫のままだった。
むしろ窮屈なものが取れて身軽になったとでも言うように、のびまでしてみせる。
…もう、この子は…
落胆したのか安堵したのか。蓮はため息をつく。
そんな蓮の顔を覗き込んで、「にゃあん」とキョーコが鳴く。
これが邪魔なのとでもいいたげに、丸まった手が胸の下着を…
ぎょっとした蓮だったが、キョーコの手に自らの手を添えてその望みを叶えてやった。
続いて下肢も解放してやる。
今なら、キョーコが我に帰っても「脅かし」で済む。
そう思って始めた行為ではあったが…
もはや口実に変わっていることを、蓮は意識の外で理解した。
359恋人は猫である 5:2006/07/17(月) 05:49:27 ID:18TP/H0P

「にゃ…っ」
色づいた胸の先を指先でもてあそぶと、鳴き声が変化した。
「猫でも…気持ちいいんだ?」
くすくす笑いながら、舌先でなぶる。
「にゃぁア…ん…」
甘く、なっていく。
手に、口に触れる柔らかな感触がたまらなくて、愛撫はエスカレートする。
従順で甘えるようなしぐさのキョーコ。
意識が猫のまま、何も理解していないのだとしても、まるで許されているようで。
次々にキョーコが声を溢れさせるように、指で突起を押しつぶし、舌でなぞり上げていく。
「にゃ、にゃぅ…にぁあ…」
巧みに蓮が作り上げてゆく、初めて知る気持ちよさに、すっかり夢中になっていく。
胸を優しくもみさすりながら、また蓮が唇へキスをしようと顔を寄せると、キョーコは嬉しげに頬をすりよせた。

舌を絡めながらも蓮の手はくまなく体を探る。
本当に猫であれば知るはずもない感触を、感覚を覚えこませていく。
キョーコの口からは、鳴き声の他に、弾んだ息も漏れ始めた。
「はぁっ、は…にゃあ、なぁん…は…っ…」
「可愛いよ…」
蓮の指先が、もう止め処もなく濡れている部分に触れる。
「大丈夫…」
ゆっくりと人差し指を進入させた。
キョーコの内部は温かく、流れ出す蜜に沿って滑り込んだ蓮の指を圧迫する。
「にゃぁっ、なぅ…」
ゆっくりと動かされるたびに、なんだか感覚が違うと分かるのか、キョーコは首をふるふると横に振る。
それでも抵抗があるわけではなく、こみ上げ続ける愛液に助けられて、蓮は難なく3本までに増やした指を動かす。
「な…にゃん…」
まだ快感を感じるまではいかないらしく、潤んだ目は不可思議そうに蓮を見つめている。
蓮は中に入れた指はそのまま、体をずらし、キョーコの秘所へ舌を這わせた。
「にゃん…ッ」
予想外だったのだろう、驚きの声が上がる。
360恋人は猫である 6:2006/07/17(月) 05:54:10 ID:18TP/H0P

「ゃ…ぁ…っ」
隠された突起を舌先で探ると、困ったような、それでいて明らかに感じていると分かる声が上がった。
内部はひくりと震えて蓮の指を締め付ける。それに答えて指を動かすと、
「ふ…っあ…ゃっ…」
甲高い、甘い声が上がった。
も…我慢できない…
蓮の自身は限界まで高まっていた。
もう引く気はなかった。
「あ…ぅ…っ!」
キョーコの中から指を抜き、服を脱ぎ捨て、より深く愛するために準備を整えた。
361恋人は猫である 7:2006/07/17(月) 05:58:52 ID:18TP/H0P

とろんとした瞳で横たわるキョーコ。
蓮は再びその体を抱き締める。
キョーコの瞳には戸惑ったような色が浮かび、
「に…にゃあ…」これも戸惑った声で。
蓮は深く口付けると、ゆっくりと足を開かせた。
腰を上げさせて、体勢を整えるとキョーコの手が力なく蓮の体を押しとめるように動くが、もう止まれるはずもなかった。
「ぃやぁあああ…っ!」
悲鳴も、抵抗も予測していた。
今出来るのは、なしうる限り、自らの欲望を暴走させずにキョーコの苦痛を抑えようということだけ。
蓮はさっき覚えたばかりのキョーコの悦ぶ場所総てを手のひらで探り続けながら、
緩やかに動き、時に止まりつつ、自らを確実に奥へ奥へと進ませて行った。
「ふ…ッう…にゃ…にゃあ…ッ」
苦しげだが、甘さをとどめたままのキョーコの声が嬉しくて、
蓮は「とろけそうな」と誰もが言うであろう笑顔でキョーコを見つめる。
「…つ…」吐息を漏らして頬を赤らめ、キョーコは蓮の首にすがりついた。
もうキョーコの内部は蓮の熱さを覚え始めて、苦痛と赤い涙を生み出しながらも、快感に震えだしていた。
362恋人は猫である 8:2006/07/17(月) 06:16:13 ID:18TP/H0P

小刻みな変化を蓮が分からないはずもなく、動きが徐々に激しくなり始めた。
「にゃあ…ア…ッ…にゃーアァぁん…」
より強い快感を覚えさせようと、蓮は繋がった場所に近い、もうすっかり膨れ上がった突起にも激しく愛撫を施した。
「キョーコ、好きだ…」
繋がった喜びと、快感の悦びに、タブーも何もかなぐり捨てて、蓮はつぶやいていた。
「にゃぁっ、はっ、はあっ、にゃー…んっ」
そんな蓮にすがり付いてキョーコは鳴き続ける。
甘い声で、瞳から涙を流しながら、切なく。
限界が訪れるのはたやすかった。
「にゃ、…はっ、ぁ、やぁ、も…ぁ、ああっ、ああぁーーーっ…」
悲鳴のような声と共に動きを止めたキョーコの体に、蓮は共に達したことを知った。
363恋人は猫である 9 (終):2006/07/17(月) 06:17:14 ID:18TP/H0P


軽い眠りに落ちていたようだ。
目を開けると、傍らにくったりと蓮に身を預けたまま横たわるキョーコがいる。
無邪気な寝顔は、一体猫のままなのかあの少女に戻っているのか、判別しがたかった。
こんなことをするつもりではなかったのに、と後悔する気持ちがないではない。
が、蓮の心は凪いでいる。
猫になりきったキョーコにすりよられながら、蓮の心にはひとつの疑問があった。
――猫というのは、こんなに人懐っこいものだった?
撮影やドラマで多くの猫とも何度も共演し、大抵は懐かれた蓮ではあるけれど、
そんな「プロ」でも、こんなにすりよられたことはない。
まして、人から聞く猫体験の中には、威嚇されたり噛み付かれたり、悲惨なものは少なくない。
もちろん、キョーコの中の猫像が人懐こいかわいらしいものばかりである可能性もあるが…
「嫌がられてはいない」と確信するのには充分だった。

「それに、ね」
蓮は一人キョーコに語りかける。
ずっと自分の本気を間違えていた自分だから、「恋」についての自信はあまりない。
だけど少しは確信が持てる。
「君、最後まで猫だった?」
俺は、演技の見極めだけは、誰にも負けないつもりだからね…
くすくす笑いながら、蓮はもう一度眠りに付いた。
目覚めた時のキョーコが猫でも、恋する少女でも構わない。
かわいい子猫ちゃん、
そして、かわいい恋人。
364名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 06:27:30 ID:18TP/H0P
…失礼いたしました…
タイトルつけたのは、つい、クセで。
おバカで申し訳ないです。
私にとっても初本番でした…痛々しい限りです。
真の神様の降臨の妨げになりませんように。
神様をお待ちしております。

>>350
13巻の扉絵に素直に萌えた私はロリでも抵抗なかったりするかもww
どなたか神様お願いします!
365名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 06:31:22 ID:QUkpLVWw
おおお!
リアルで神と遭遇しちゃったよ!
かなり萌えました〜。GJ!
366名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 09:10:24 ID:1TUFn1Lz
GJ!
萌えたー。(;´Д`)ハァハァ
367名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 09:42:27 ID:GFj44ZuT
GJ!同じ人が書いたみたいに続き物として違和感がなかったよ。
催眠術って自分の行動は覚えてるっていうよね(*´Д`)ハァハァ
368347:2006/07/17(月) 14:29:49 ID:Fkvccc2q
>364
おお、素晴らしいタイミングでリレーありがとうございます!
続きは全然考えておりませんでしたので助かりました。
私はツカミ専門が一番楽しい人間ですので、気になさらぬように・・・

スキャナがあったら挿絵描きたいくらい。
12巻DMごっこのキョーコに猫耳+制服のリボン+半裸体で・・・
萌え萌えしておりますw
369名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 19:37:16 ID:EtiEHvg4
お、完結してる。
>>342>>354さん
GJ!仕事早い上に面白い。お2人とも素晴らしかったです。
背徳的な感じでドキドキしました。

>350ですが、子供以外にで何かないかな、子供は犯罪(スレスレ?)だし…
と思ってたら、妄想がいくつか出てきたので投下します。

@蓮が好きになる催眠術。
うーん…これは蓮にとって邪道か。
記憶を無くして、蓮を恋人と思いこむとか。
キョーコがいつになく積極的。
「私、きっとあなたを心の底で覚えてる。こんなにドキドキしてるんですもの」蓮決壊。

A口がきけなくなる催眠術。
キョーコは目や表情で伝えるのが上手くなってしまった。
でも、伝わりすぎた。隠していたキョーコの気持ちまで表れてしまった。
今は蓮とキョーコの2人きりだが、誰の目から見てもはっきりわかってしまうだろう。
「そんな目で見ないでくれ…抑えられなくなる」

Bよっぱらう催眠術。
キョーコはキス魔だと判明する。大胆になるキョーコ。
蓮の気持ちが盛り上がった時に眠ってしまう。蓮生殺し(または我慢できずに愛撫)。

催眠術じゃなくてもいいね。うーんいまいち。他になんかないかなー萌えるやつ。
やっぱり猫が一番。
これ、妄想スレ向きかな…。妄想スレに行きます。
370名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 20:17:58 ID:QUkpLVWw
Aに萌えた。
371名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 21:13:46 ID:GFj44ZuT
逆に蓮を嫌いになる催眠術はどうだい。
意地悪な面を指摘されてちょっと傷つく蓮。
でもよくよく見てると意に反しているせいか涙目になってしまっているキョーコ。
それを見て蓮はもしや?とキョーコの気持ちに気付いてしまう。
372名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 22:01:22 ID:0frMSAJt
自分も書けないので材料だけ投下。

ふたりきりになって蓮に迫られるキョーコだが、
蓮と他の女優さんのラブシーンを目の前で見せられたばかりでつい拒絶してしまう。
そんな気持ちを察しているのかそうでないのか構わず迫る蓮。
しかし直前のキスシーンを思い出し嫉妬もあって頑なに拒否。
じゃあ、と蓮が突然ゲームを提案。
キョーコが10分間声をあげずにいたら止めてあげる、というもの。
ただし声をあげたら自分の勝ち、好きにさせてもらう、と言い出す。
なんでそんなことを、と拒否するキョーコだが、自信がないのかと挑発されて勢いで承諾。
結局負けて蹂躙。
恐るべし夜の帝王。
373名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 22:15:32 ID:B77QzWTV
>>371
それイイ
やってる最中も気持ちいいのに無理して気持ちよくないとか
いって喘いでるキョーコが浮かびました。
374名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 23:04:26 ID:EtiEHvg4
いっぱいアイデァが来てる!

>>371
キョーコカワイス。キュッて抱きしめたくなるかわいさ。

>>372-373
その逆もどうでしょう?
蓮がからかって(夜の帝王になったりして)、キョーコを怒らせる。
「子供扱いしないでください!私だって(仕事があれば、多分)ラブシーンできるんですから!」
ムキになって勝負。蓮が声を出したら負け。
慣れないながらも、蓮の性感帯(耳、首筋等)を刺激する。
蓮の負け。蓮、本気モードになる。
キョーコに襲いかかる。

…何度もスマソ
375名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 23:07:31 ID:XdyhYe1a
おお♪休みの間に神キタ━━(゚∀゚)━━!!
GJです!!
376名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 23:31:10 ID:PuJgQjVN
やーん連休最終日にええもん読ませてもらいましたー!!

猫憑きキョーコカワイス(*´Д`)ハアハア

ぜひキョーコサイドも読んでみたいです神様。
377名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 00:27:43 ID:Rw+e8s27
354です。GJ下さった皆様有り難うございます、嬉しいです!
もうSS書くことないかもなんて思ってた矢先に、
素晴らしい萌えと原動力を提供してくださった341様342様に深く感謝です。

>>342
本当にステキなツカミでした。有り難うございました。
挿絵見てみたいです!

>>376
実は、私もちょっとキョーコサイドやってみたかったり…して…
もし出来たら投下してみます。
へたれですから、ギブアップしたらバトン投げに来ます…
378名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 01:47:56 ID:AjRZahq9
>>377
すっごく楽しみ!待ってます。

>>370
自分はBだな。最後の一行。
>我慢できずに
がちょっとツボ。
379極悪非道ツカミ屋:2006/07/18(火) 02:30:53 ID:bBuqT+32
>377
丁寧にレスありがとうございます。
挿絵描いても残念ながらスキャナが・・・。
マウスで試しに描いてみましたが撃沈しました。うぅ。
キョーコサイド楽しみにしています!

>369様、@の一行目だけでツカミ描いてみました。
>@蓮が好きになる催眠術。
でも確かに蓮本人にとっては邪道かもしれません・・・。
でも書いたのはツカミだけ。
続きは考えていません。申し訳ないです・・。
380名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 02:32:45 ID:bBuqT+32
今日の「きまぐれロック」収録は様々な雑念が渦を巻いていた。
ゲストは敦賀蓮。
初回スタートの不破尚に続く番組にとって超ビックゲスト。

絶対ばれない様スタッフに口止め等裏工作に手をつくす最上キョーコ。
スポンサーの機嫌を損ねぬようキョーコに釘を刺すプロデューサー。
蓮をおっかけて何十倍の抽選券をありとあらゆる手で入手したファン200人。
そして、企画内容を知って少しだけ策略を考えるブリッジメンバー・・・。

「さてやってまいりました、本日のきまぐれロック。
 ゲストはな、なんと芸能界一抱かれたい男の
 つるが、れ〜〜ん〜〜〜さんでーーーすっっ!!!」
「きゃーーー!!!!」

赤青黄色の天を貫く悲鳴の渦の中、蓮は涼やかに登場した。
「いやあすごいですねえ、さすが敦賀さん
 これほどスタジオが盛り上がったのも久しぶりです」
「よろしく」
早速卒倒しそうなファン続出、なかなかスタジオの熱気は落ち着きそうにない中
蓮は鶏の「坊」に目配せをしていた。

『君、この番組だったの』

嬉しそうにふっと微笑をむける蓮に、着ぐるみの中のキョーコは動揺したが
負けじといつも通りのマスコット役を変らず演じることに集中した。
381名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 02:38:49 ID:bBuqT+32
「・・・ということで敦賀さんの意外な秘話も沢山聞けました。
 さて、ここで次のコーナーです。夏・超常現象に触れ合うシリーズ。

 今回は催眠術の第一人者(うっそくせー)、○○さんの登場です。」
「今晩は○○です。催眠術というのは手品と混同されやすいのですが(中略)
 で、どなたかに実験台になっていただけますか?」

「うーん、じゃあまず、坊?君やってもらいなよ」
「そうだね、じゃあ鶏になってもらおうかな」
『おいらはそもそも鶏ですがな』(ハリセンつっこみ)
「じゃあどうしようか。猫とはやってもらう?」
『そんなアホくさいものは鶏のプライドが許しまへん」(笑い)
「ならイチローは?」
イチローになる催眠術をかけてもらう坊。
術が終わった途端、バッティングの素振りを始める。(大笑い)

「をを〜!なかなか本物ぽいじゃない?では次は敦賀さんの番です!
 敦賀さんは、何になりたいですか?」
「俺ですか?・・・特になりたいものは・・・」
「では、あなたの意中の人を白状してもらう術をかけましょうか」
382名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 02:42:01 ID:bBuqT+32
「ぎゃーーー!!」(スタジオ騒然)
「それはちょっと・・・そういうことはきちんと記者会見で話さないとw」
「ぎゃああーーー!!!」(さらに騒然)
「意味深ですね・・・。近々その予定が?」
「あれば良いんですけどね、全然予定もめどもつきません。
 ゆっくり恋をする余裕もないというか・・」(含み笑い)
「そうですかあ。ではそんな敦賀さんに良い人を作ってさしあげましょう!」
「・・・というと?」
「あなたに、最初に見た人を好きになってしまう催眠術をかけます。
 目を開けた時目の前にいた人が・・・・運命の人なのです」
「ぎゃあああーーーーー!!!」(もう阿鼻叫喚)
「ははは・・・(苦笑)。いいですよ。やってみてください」
「よし、俺、敦賀さんの前にすわっておこっと」(リーダー)(大笑)

ここでニタリ、と笑うブリッジのメンバー。
「あ、じゃあ坊もついでに一緒にかけてもらいなよ」
まだ素振りをしている坊に声をかける。
383名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:12:07 ID:tXAmbqnU
GJ!
ブリッジメンバーと坊の掛け合いにワロタw
会場が段々ヒートアップしてくる様も面白くて、
どなたか続きを熱烈きぼん
384名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:25:21 ID:bBuqT+32
『ぼ・・・ボク??』
「そそそ、君はっきりいって良いトシだろ?そろそろ彼女の1人もつくらないとね。
 スタジオの女性の方、坊のお嫁さん立候補はその瞬間を逃さないように!」(笑い)

なんだかよく解らないが、蓮の隣に行く坊。
蓮と目が合い『しょうがないなあ』と苦笑しあう。
「あ、間違っても敦賀さんと見つめ合わないようにねー。それはそれで面白いけど」
(よし、リーダー頑張るんだぞ。キョーコちゃんの最初の視線はなんとしてもゲットするんだ!)
密かにVサインをおくるメンバーに、リーダーちょっと照れ笑い。

そして、催眠術がはじまり・・・、蓮と坊が術にかかった、と思われた瞬間。

「れんーーー!こっちよこっちーーっ!!」
「蓮さまあああああ!」
「ぎゃーー!誰も見ないでええー!」
誰も信じてないだろうに、万が一という想いからか、スタジオは無茶苦茶な状態
ファンからの怨念ともいえる殺気で目をあけるのも恐ろしい状況になった。

蓮は果たして誰を見たのか。
何とかキョーコと目を合わせようとするブリッジロックのリーダーと視線があい
そこから許されぬ恋心と熱くつのる視線を送る名演技。
坊は坊で、適当な観客の中の女性にプロポーズをしてしまうという、
お約束のオチと大騒動で、番組は大団円で終了したのである。
385名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:26:43 ID:bBuqT+32
・・・・が。

誰も気がつかなかった。
キョーコはこういう「暗示物」にとても弱いということを。

術にかかりボーっとしているキョーコの視線の先に
リーダーに熱い言葉をつむぐ蓮がいたことを。

ファンの大騒ぎのあまり、術師もうっかり番組内で蓮の催眠術は(カタチだけ)といても坊の術を解くのを忘れてしまったことを。

誰ひとり、こんな状況でまさか術に
「 ほ ん と う に 」
かかっている、人間がいるということに、思いもよらなかったのである。
386名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:28:44 ID:bBuqT+32

蓮の控え室。
番組が終わり、ふうっと息をつく蓮。
「今回は妙に疲れた・・・」
そこへ、コンコン・・・。とノックの音。

キョーコだった。

蓮は驚く。
「最上さん?どうしたの?こんなところで」
「あ・・あの・・・。今ここの局でラブミー部の仕事があったんです。
 それで・・・偶然、敦賀さんの名前の控え室を発見しまして」
偶然、という発音に力を入れる。
「そうか、驚いたよ・・・。じゃあ一緒にLMEまで乗って行く?もうすぐ社さんが戻ってくるから」
控え室に招きいれると、極上の微笑みでキョーコを見つめる。

思いがけない想い人の登場に、蓮も知らず顔が緩んでしまっていた。
先ほどの収録
『あなたの意中の人を白状してもらう・・・』
のくだりでは、キョーコを思い出していた。
催眠術など全く信じていなかったし、術にかかるどころか最後まで素面でいたのだが
万が一にもそんなおふざけで
この子に迷惑がかかるかもしれないと思うと、少し動揺してもいたのだ。
387名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:30:13 ID:bBuqT+32
大事なこの想いと、この少女。
胸が暖まる感覚を汚された気分になっていた。
そこへ当人が登場したのだ。
癒される感覚に、蓮本人はキョーコにどれだけ逢いたかったのか、改めて知らされたのだ。

「いえ・・・」

キョーコは真っ赤になった。

「私、敦賀さんに聞いて欲しいことがあって・・」

「・・・なんだい?」
蓮はキョーコに向きなおして椅子をすすめる。
「私、今仕事を終えたばかりで・・・。
 何ていっていいのか難しいんですけど・・・
 仕事に集中しすぎたせいか、内容を今一覚えてない部分もあるんですが・・・」

「とにかく、私、敦賀さんに逢いたくて。お話ししたくなって、仕方なかったんです」
388名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:39:08 ID:bBuqT+32
「そう。・・言っている意味がよく解らないけど、嬉しいよ・・・?」
少し困惑しながら返事をする蓮。
「あんなバカ騒ぎから、こんな状態になってしまって・・・。
 でも本当は今の私の方が本当なんだと思えるんです。
 敦賀さんは違うって言うかもしれないけど。きっと本当なんです」

そこへ社が戻ってきた。
まだ続けたそうなキョーコだったが、押し黙って下を向く。
少々いつもと違う雰囲気を察した社
「俺、仕事で寄るところが出来たから、先に行ってきてくれる?
 LMEから直帰してていいからね」
と、そそくさと出て行ってしまった。

車の中で、黙っている2人。

蓮はさっきキョーコが言った言葉を思い返していた。
だが、キョーコが坊だとは思いもよらないので、どうしても話の脈絡が理解できないでいた。

「・・・最上さん、さっきの話なんだけど・・・」

地雷を踏むような感覚で、しかしそのままにしておくのも出来ず、蓮は口をひらいた。

「出来ればもっとわかりやすく・・・話してもらえるかな。相談なら真剣に答えるから」
389名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:46:47 ID:bBuqT+32
キョーコは答えなかった。
キョーコの状態がいつもと違うのは気づいていたが、問いかけに無言でいるのは初めてのことだ。

あと数百メータでLMEというところで、赤信号にかかった。
蓮は車を停止させ、ギアをニュートラルに入れる。

「最上さん?疲れた?・・」

手をそっとキョーコに差し出す。
触れた数本の髪の毛はとても細く柔らかい。

キョーコはびくっと反応し、目をあげた。
心配そうに見つめる蓮に申し訳ないと思いつつ、少しさびしそうに首を振りながら、その手をとった。
頬を掌にあてて、儚く笑う。
言葉を失う蓮。

「いいえ・・ごめんなさい。
 ずるいかもしれないけど・・・、これは単なるきっかけなんです・・。敦賀さん・・・」

涙がボロボロとこぼれて、掌を濡らした。
「・・・最上さん・・・?」
口の中が渇いてくる。
声が掠れて、キョーコの名前すらうまく口にできなかった。
蓮の心臓は、急に早鐘を打ちだす。
390名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 03:54:52 ID:bBuqT+32

頬から蓮の手を離すと、その掌に口付けをするキョーコ。
そっとそのままずらしていき、胸元に押し当てた。
呼吸のたびに小さい胸が上下するのがわかった。

「ここが・・・苦しいんです。敦賀さん・・・。痛くて切なくて・・・・」

蓮の手を胸に押し付けながら、そっとボタンを外していくキョーコ。
「あ・・・」
反射的に力が入る腕を、力いっぱい押さえつける。
「少しでも、私を嫌っていないのなら・・・今は拒否しないで・・」
4つボタンを外したところで、そっと手を服の下に滑らせた。
指の先にフロントホックが触れる。

「好きです。敦賀さん・・・。術のせいだと思わないでください・・・」

術・・・???

全く訳がわからない。
手の先に触れる柔らかい膨らみが、蓮の思考を麻痺させていた。

信号は青に変り、真後ろの車がクラクションを激しく鳴らす。
何台かの車がわざとアクセルをふかしながら、蓮の車を抜き去っていった。
391極悪非道ツカミ屋:2006/07/18(火) 03:58:11 ID:bBuqT+32
ツカミ、ここで終了です。
すいません、途中ちょっと間が開いてしまいました。
スタジオの様子はAでもBでも、催眠術シリーズに使えそうかなってのにしてみました。

では今晩はこれにて。(平伏)
392名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 04:19:49 ID:Rw+e8s27
>>ツカミ屋様
GJですがなんてところでー!生殺しorz
続きが読みたいです〜!
猫キョーコ挿絵もいつか機会があったら是非!

というわけで…ツカミ屋>>342様には再度お世話になります。
「恋人は猫である」キョーコサイド持ってきました。
頭に羽根が生えてる間にやってしまおうと…
なんだかまとまりなくなってしまいましたが、勢いのあるうちに書きたくて。
というか、もう勢いだけの一発書きです。
蛇足だったらごめんなさい。
393ねうねう。 1:2006/07/18(火) 04:27:01 ID:Rw+e8s27
〜342様続編捏造、「恋人は猫である」キョーコサイド〜

発端は、バラエティ番組の収録だった。
「罰ゲームは京子ちゃん、催眠術で猫になってもらいます!」
高らかな司会の宣言に、
「あーあ…」
クイズに負けたキョーコは、大げさに肩を落とすリアクションをして、椅子に座った。
と、横に居た蓮の視線が突き刺さる。
…え、なんで怒ってるの!?
他の誰も気づきはしないだろうが、キョーコにだけは感じ取れる紳士スマイル。
ぴしぴしと伝わる冷気の波動に身をすくめてしまうキョーコに、催眠術師が笑顔でリラックスを呼びかけた。
慌ててキョーコは笑顔を取り繕い、催眠術師の指を見つめる。
蓮は、長いとは言えスカート姿のキョーコが、四つんばいで見世物になるのに腹を立てていたのだが…
そんなことを知る由もないまま、キョーコの意識は途絶えた。
394ねうねう。 2:2006/07/18(火) 04:28:56 ID:Rw+e8s27

にゃあ。
ここはどこ?
光、まぶしい。人、たくさん。
ねこじゃらしもボールも大好き、でも、もうここにはいたくないの。
うずくまってにゃあにゃあ言ってたら、背の高い男の人があたしを抱き上げて、
めがねの男の人と一緒に、しずかなお部屋につれて行ってくれた。
背の高い人、ぴりぴりしてて、そばにいるとなんだかいけにえになったみたい。こわい。
でも、抱き上げてくれたのは、心配してくれたからだと、わかる。
しかってくれたり、こわいけど、やさしい人って、誰?
ご主人様だ。
「にゃ〜おん〜〜〜」
ご主人様。すりすりして甘えてみる。
でも迷惑みたい、何度かひきはがそうとする。
嫌がられてはいないみたいだけど、困ってるみたい。
何か悪いことしたのかな、ごめんなさい、きげん悪くしないで。
めがねの人があたしに何か聞いてる。
やっぱりご主人様はご主人様だ、あたし、この人のお家知ってるもの。
もちろん、ご主人様とお家に帰る!
でもやっぱり、ご主人様、困ってる。どなられちゃった。
「にゃん・・・・」
めがねの人のところに行くしかない…
でもご主人様は、もう一度抱き上げてくれて、お家に連れて帰ってくれた。
395ねうねう。 3:2006/07/18(火) 04:30:49 ID:Rw+e8s27

お家はいつもと見え方が違ってて、なんだか珍しかった。
ご主人様はお膝の上でお弁当を食べさせてくれた。やっぱりやさしい。
おかずおいしい。
でも、ご主人様と一緒におなじもの、食べたいな…
卵、好き!
「にゃあっ!」 卵もらった!
あ、ご主人様、倒れちゃった。ご主人様、まだ口元においしいのがついてる。
「・・・にゃ・・ん」
ぺろぺろ。
あ、逃げられちゃった。
どこ行くの?いっちゃ、いや。
なんだ、遊んでくれるんだ!ボール、好き。
ふかふかのお布団でじゃれるの、好き。
ボールで遊んでくれるご主人様に、じゃれるのも大好き。
ご主人様からいいにおいがするのも、好き。
ご主人様、大好き。
396ねうねう。 4:2006/07/18(火) 04:32:36 ID:Rw+e8s27
「にゃぁ・・・」
またぺろぺろしてたら、今度はご主人様さまがあたしの舌をぺろぺろした。
なんだか不思議。
いいにおいで、おいしくて、なんだか…きもちよくて?
途中ですこし苦しかったけど、ご主人様、今度はよしよししてくれた。
全身丁寧になでてくれて、きもちいーい。
どうしてうまく喉を鳴らせないのかな。こんなに気持ちいいのに。
ご主人様は邪魔な服も脱がせてくれた。
そうして、ご主人様の手が直接触れて、たくさんよしよししてくれて…
「にゃ、にゃぅ…にぁあ…」
あったかくて、信じられないほど、気持ちよくなってく…
そうしているうちに、ご主人様の手はどんどん、いつもは触らないところを、触っていった。
「にゃぁっ、なぅ…」
こんなところも、なでてくれるの?
なんだか、窮屈で、変…
397ねうねう。 5:2006/07/18(火) 04:35:37 ID:Rw+e8s27


「ゃ…ぁ…っ」
今までに感じたことのない、甘い感覚が突き抜けて、キョーコは叫んだ。
え…っ?
訳が分からなかった。
なんで、裸なの?
そしてこの感覚は、なんなの?
ぬめった感触がとんでもないところに触れてて…私、なんだか震えている。
溢れて流れていくのは、何、どうして?
「ふ…っあ…ゃっ…」
なすすべもないまま上がった甘い声に、キョーコはますます動揺するしかない。
今のいやらしい声…私!?
どうして、こんな…
内部に感じていた違和感の塊が抜かれた感触に、悲鳴を上げたキョーコの瞳に映ったのは、
――敦賀さん…
その蓮は、言葉を発しようとしたキョーコに背を向けて、なんと服を脱ぎ始めた。
純情なキョーコにも、さすがに何事が起こっているのかを理解しないわけにはいかなかった。
398ねうねう。 6:2006/07/18(火) 04:36:13 ID:Rw+e8s27
え、でも、なんで敦賀さんが…!?
なんて破廉恥な、と一人赤くなったり青くなったりしながら、
さっきまでの「猫」の自分が何をしていたか…思い出す。
…なんてことをしてたの、私…
今になって、蓮の言っていた言葉が重く感じられる。
「君は男の生理というものがわかってない」
それってこういうこと?で…だから、こんな…
キョーコの頭は色んな感情でごちゃごちゃになっていく。
敦賀さん、私に誘惑されたと思った?
それで、「男」として…?
胸が傷む。
私は猫になっていただけだったのに!
ううん、でも、敦賀さんは、私の事を嫌いではない…
混乱した耳にぎしりとベッドが軋む音。
キョーコは我に帰る。
動揺している場合ではなかった。
蓮のたくましい裸体が近づいてきて…
――敦賀さん…
自分のまいた種でも、正気に返ったと逃げることは出来るはず。
キョーコは一瞬身構えたが、見つめる蓮の瞳に、先ほどまでの感覚が蘇った。
ゴシュジンサマ、ダイスキ。
だめ、でもだめ。逃げなくては…
デモゴシュジンサマニミステラレルノハコワクテ、
でもいくらなんでも、こんなことをするなんて…
デモ、ゴシュジンサマハ、トテモ、ヤサシクテ…
399ねうねう。 7:2006/07/18(火) 04:39:05 ID:Rw+e8s27

強く抱き締められて、とっさに口から出たのは
「に…にゃあ…」
ためらいがちな鳴きまねだった。
もう振り払えないと、頭のどこかで理解していた。
かといって今更正気に戻るわけにはいかない。
あくまでも、猫のままで。
今は、猫だからこそ…
が、腰を捉える蓮の腕には、とっさに抵抗せざるを得なかった。
だって、これって…!
「ぃやぁあああ…っ!」
悲鳴を上げながら、知識としてしか知らなかった痛みを、
キョーコは身をもって知った。
唇からは悲鳴しか出ない。逃げたかった。
けれど、蓮の動きはあくまでもやさしくて…
裂かれるような痛みの中、存在を増して行く。
猫ではない「自分」に、与えられる愛撫が…
新たな意味を持って全身に響く。
与えられる感覚を、快楽を、追ってしまう。
…声、出ちゃう…ダメ…猫なんだから…
「ふ…ッう…にゃ…にゃあ…ッ」
痛みの分すこし冷静になっていて、鳴き声を「猫」にすることはなんとか出来た。
400ねうねう。 8:2006/07/18(火) 04:41:41 ID:Rw+e8s27

と、蓮がキョーコの顔をのぞき込んだ。
なんて目で、私を見るの?
どうしてそんなに、優しく笑ってくれるの…?
奥底に感じる蓮の熱が、笑顔と同じくらい、甘く響いた。
出来た傷は確かに痛いのに…
――敦賀さん…
名前を呼びたかったけれど…
さすがに口に出すわけには行かなくて、吐息に紛らわせつつ、キョーコは蓮にすがりついた。
だんだんと、蓮の動きは激しくなる。
震えて締め付けて擦れると、とろけそうな感覚になっていった。
「にゃあ…ア…ッ…にゃーアァぁん…」
弱いところを責められて、キョーコは声を上げる。
本当なら恥ずかしくて我慢したかったけれど、「猫」でなくちゃという意識が、返って声を上げさせる。
もう、それ以外は、何も考えられなくなっていた。
「にゃぁっ、はっ、はあっ、にゃー…んっ」
聞こえてきた蓮の声がとても嬉しくて、無我夢中で蓮にすがり付いていた。
激しい動きに合わせて、どんどんと快感がこみ上げてくる。
…敦賀さんがやさしくて、気持ちよくて…大好き。
涙が流れていたけど、もう苦痛のせいではなくて。
「にゃ、…」
瞬間、高まった快感に大きく全身が弾けるように思えて…
ぃや、もう、ダメ…
「…はっ、ぁ、やぁ、も…ぁ、ああっ、ああぁーーーっ…」
初めて感じる絶頂感の中で、キョーコは素直な自分の声をあげ…意識を手放した。

401ねうねう。 9 (終):2006/07/18(火) 04:44:30 ID:Rw+e8s27


…ねえ…敦賀さん。
私、確かに聞きましたよね?
「好きだ」って。
間違っていたなら、また私は猫に戻るしかないけれど…
確かに聞きましたよね?

信じてもいいんですよね?
私の大好きな、ご主人様。
402名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 04:46:21 ID:Rw+e8s27
またまた失礼いたしました…
どうもキャラクターが定まってなくて、なんだかグダグダになった気がします。
まだまだ修行が足りません。
「ねうねう」は、源氏物語の柏木の話から来てます。
恋する女三宮の身代わりにと彼女の猫を貰い受け、
猫が「ねうねう」と鳴くのを聞いて「寝よう寝よう、か。」
宮と違ってお前は積極的だねえ、なんて言うエピソードです。
後で思い出して、蓮の時に使ってみたかったと後悔したネタでした。
では、長々と失礼いたしました。


アイデア大会にも萌えでした。
皆様のをいくつか混ぜてみて…
蓮が嫌いになる催眠術をかけられたキョーコ。
時々本心が見え隠れして苦しそうなキョーコに、蓮が、「声をだした方が負け」の賭けを持ち出す。
陥落するのはたやすいかと思われたが、催眠術で意地と反発心を高められたキョーコは意外に手ごわくて…?
なんて。
結構ディープになりそうな感じ故に妄想どまりです。
どなたか神様書いてくれませんかー!
403名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 04:52:30 ID:bBuqT+32
ねうねう様、GJ!!
自分も頭に羽が生えてしまいました。溶け溶けだあ・・・
こういう皆で合作っぽいのもいいね。
おかげで徹夜してしまったわw
404名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 22:32:43 ID:tCeD6Z8l
うわーキョーコサイドキテタ−(´∀`)−!!

やっぱり途中で我にかえってたのね!
しかも混乱してるうちに、蓮がこ、腰にに手で…そそそ、挿…入されッ…ブハっ(ハナ血)

GJですっ!!
良かったですありがとうございました。

>>380ツカミ屋様
リーダー哀れ(笑)

催眠術にかかっていると分かりつつ、気持ちが抑えられないキョーコにドキドキ。
…ってホントにツカミだけっすか?
続き希望!!
405369:2006/07/19(水) 01:41:23 ID:CNIHmru7
つかみ屋さんGJ!
キョーコの色香にクラクラしている蓮モエス。シチュもたまりません。
2人がどうなるのかすっごく気になる!本誌並に気になるよ。
番組で蓮がかかってしまったのにもワロス!
もう、見事に鷲掴みにされました。

職人さーん、いらっしゃいませんかー!?

ねうねうさんGJ!
すっごく萌えました。
特にキョーコが正気に戻ったとき、
自分(キョーコ)の知らない間に、蓮が自分にそういうことをして、
キョーコがそれを知ったとき。
…あー上手く言えないのがもどかしい。

とにかく、GJ、GJです!
萌えをありがとう!
406名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 07:47:58 ID:OHTe0Lxp
保管庫のSSがなくなっちゃったよ・・・
どこいったの???誰か教えてください。
407名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 08:20:43 ID:8rkACKXT
普通にあったよ?
408名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 08:21:26 ID:DFEiYjEE
普通にあるが。
409名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 08:25:00 ID:0b5KAX7y
TOPから入りなおしてみたら?
410名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 18:07:11 ID:OHTe0Lxp
406ですが、レスありがとうございます。
書庫の目次にはあるんだけど入るとゾンビ屋れい子のエロパロ
の下からがなくなってる。  
ちなみにTOPから入り直してみましたがなかったです。
411名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 19:57:23 ID:DFEiYjEE
いやだから普通に消えてないよ。
一体どんなブラウザで見てるんだ?
412名無しさん@ピンキー:2006/07/20(木) 21:35:11 ID:H8HWaJFX
回線調子悪くてタイムアウト食らってるとかじゃない?
413極悪非道ツカミ屋:2006/07/21(金) 01:55:37 ID:xYJ1yKcy
こんばんは。
本当に続きを考えてなかったので、今まで放置してすいません。
催眠術って何?ってぐぐってたら迷宮に行ってしまってました。
続き今書き出しましたので数日中に投下します。
よろしくお願いいたします。
414名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 02:21:22 ID:afIvFpCb
猫話2本投下させていただきました者です、萌えていただきました皆様有り難うございました。
ところで「ねうねう」はハンドルではなくてタイトルですw
猫で羽が生えているうちに何か降りてきたらまた恥を晒しに来るかもしれませんが、
まずは名無しに戻りまして神様の降臨をお待ちしております。

>>ツカミ屋様
続き待ってます!!
415名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 10:08:55 ID:iw39oUxl
>>413
おー続き書いてくれるのか。楽しみにしとるよ。

関係ないが
仕事かLMEの行事でバニーガールの格好をさせられたキョーコ、を妄想した(*´д`*)キットニアウ
416名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 10:38:01 ID:iw39oUxl
ついでだから
ナース、スチュワーデス等もろもろのコスプレも追加しておこう。
なんならどっかの裸族でもいいや。
417名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 21:17:21 ID:VB+wRz3V
裸族と見て…

ウル○ンみたいな番組の取材に行って現地の格好しているキョーコを事務所のテレビで見た蓮が、
取材に行くとは聞いたけどこんな事するなんて聞いてないぞと言わんばかりのブリザードを発し、
社さん始め、周りの人々を凍りつかせた図を思い浮かべてしまったよww
418名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 21:18:18 ID:ceupz3Xb
>>415
バニーガールは貧乳でもありなんだろうか?
419名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 22:25:18 ID:i8dla0Hp
>>413
wktkしながら待ってます。

>>418
白いバニーガールは似合いそう。
420名無しさん@ピンキー:2006/07/21(金) 22:59:25 ID:iw39oUxl
>>415
  −=≡    _ _ ∩
 −=≡   ( ゚∀゚)彡  上げ底!上げ底!
−=≡   ⊂  ⊂彡
 −=≡   ( ⌒)
  −=≡  c し'
421名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 00:24:32 ID:k3bmXptf
>420
ワロタW

キョーコもだけど、モー子さんもスタイルよさそうだね。
キョーコはスレンダーボディで、モー子さんは出るとこは出てるメリハリボディ。
キョーコは白バニーで、モー子さんは黒バニー。
422極悪非道ツカミ屋:2006/07/22(土) 04:53:03 ID:Tk0uFPUl
おはようございます。
明け方になっちゃいましたが投下します。
>>380-390
続きです。よろしくお願いいたします。
423名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 04:54:33 ID:Tk0uFPUl

再び信号は赤に変った。
後方車両は全て追いこして行ってしまった後なので、周囲には人気はない。
沈黙の交差点で、横断歩道の信号がうるさく点滅している。

「・・・仕事で・・・何があった?」

長い沈黙の後、キョーコを一瞥も離さず見つめていた蓮は、問いかけた。
先ほどまでの優しかった雰囲気は消え、口調は険しくなっている。
「・・・・何もありません」
「自覚がないのか?君はいつもの最上さんじゃない。何かあったんだろう?」
蓮はキョーコの胸から力任せに腕を引いた。
キョーコの身体がぐらりと揺れる。
「とにかく事務所へ入ろう。話はそれからだ」
明らかに怒っているのが解った。
不愉快さが全身から滲み出ていて、キョーコを萎縮させる。
ギアを入れ、車を発進させた。
すぐ先の駐車場入り口にウィンカーを出して入っていく。

「何かないと、こんなこと言ってはいけないのですか?・・・」
4242/:2006/07/22(土) 04:55:33 ID:Tk0uFPUl

キョーコは小さい声でつぶやいた。

蓮は黙ってエンジンを切った。
静粛が訪れる。

「・・・・本気か?」

低く強張った声に、キョーコは目をあげた。
すぐそこに蓮の顔があるのに気が付く。
はっとして反射的に両手でブロックして身体をつっぱった。
「キャッ!!」
突然シートが倒され、キョーコは勢いで一緒に倒れこんだ。
「つ、敦賀さん・・・っ」
シートに押し付けられ、ブラウスがはだけられる。
フロントホックがはずされ、パチンと音がしてブラが両側にはじけた。
小ぶりな乳房は大きい手の平にすっぽりおさまり、形を歪められ弄られた。
「んんっ・・」
蓮の指がキョーコの顎にかかる。
押さえつけられ、頬はゆがみ微かに唇が歪んで開いた。
望んだことではあったが、キョーコは微かな恐怖で目をきつく閉じた。
4253/:2006/07/22(土) 04:56:37 ID:Tk0uFPUl

だが、蓮はそれ以上動かなかった。

そっと目を開けると、蓮は静かにキョーコを見下ろしていた。
「・・・?」
つるがさん?
そう言おうとしたが、顎を押さえられて思うようにいかない。

「・・・事務所に用事は?」
蓮は指を離すと、そっとキョーコの前髪をかきあげる。
優しくて静かな声音は、キョーコには自分を憐れんでいるように聞こえた。
「・・・部室に寄らなきゃいけないんですが・・・。明日でも間にあいます・・」
「そうか」
蓮は身体を離して、シートから起き上がった。
「ここで待っていなさい・・・。送っていくから」
呆然と横たわったままのキョーコをそのままに、車を降りていった。

1人になった車内にカチリとロックの音が大きく響いた。


取り残された暗くて静かな中、キョーコはシートに横たわったままそっと胸元をかき寄せた。

『・・・送っていくから・・・』

蓮の声がリフレインする。
「・・・これって、ふられた、ってことですよね・・・?」
身をよじり、横向きになる。
「ふられちゃったのか・・・莫迦みたい・・・」
二の腕で顔を隠し、しばらく息をつめて黙り込んだ。
4264/:2006/07/22(土) 04:58:02 ID:Tk0uFPUl

蓮は怒っていた。
何に腹がたっているのか、自分でもわからなかったが、とにかく怒りがおさまらなかった。
事務所の廊下を大股で歩き、タレント部門事務室に直行した。

「〜あ?蓮か。どうした?こんな時間に」
中に入ると、まだ残っていた椹が暢気に声をかけてきた。
「椹さん。聞きたいことがあります」
部屋中の空気を一瞬で凍らせ殺気を発しながら近づいてくる蓮に、椹はひえっと逃げ腰になる。
「な、なんだあ?」
「最上さんの今晩のラブミー部の仕事・・・。一体なんだったんですか?」
「・・・・っっっ!!!」
椹の顔色が音をたてて青くになった。
キョーコの怨念か、蓮の殺意か。
二者択一は椹にとって非常に難しい究極の選択だった。
4275/:2006/07/22(土) 04:59:12 ID:Tk0uFPUl

『お先に失礼します。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
 勝手な話ですがさっきのことはどうか忘れてください K』


キョーコは走り書きをしたメモをフロントガラスのところに置き、車を離れた。
キーロックを解除したまま去るのは躊躇われたので
柱の影からエレベーターの出入り口をチェックすることにした。
蓮の姿が見えたら早々に立ち去るつもりだった。

 本当は・・。敦賀さんの姿なんか見たくない。
 こんなに胸が苦しいのに、見てしまったら私はどうなるんだろう・・・

キョーコの胸がギュウっと音をたてて軋む。
催眠術でローソクの火を見た瞬間から・・・、胸は容赦なくキョーコを締め付ける。
眼から涙がこぼれてくる。
キョーコは自分に言い聞かせた。

 催眠術って、いつか、解けるんだよね?
 しばらく我慢していたらきっと楽になるんだよ、キョーコ・・。
4286/:2006/07/22(土) 05:00:18 ID:Tk0uFPUl

ピルルルル・・・。
キョーコの携帯が鳴った。

『非通知』。

まさかと慌ててあたりを確認する。
蓮の姿は車にもエレベーターにも見当たらない。
キョーコは通話ボタンを震える指でそっと押した。
椹だった。

「あ、今晩は椹さん。お疲れ様です!」
キョーコはほっとしつつ挨拶をした。
しかし電話の向こうは地獄の底から聞こえてくるような、おどろおどろとした電波がにじんでくる。

「最上くん・・・。すまん・・・。実は・・・敦賀くんに、バレてしまった・・・」
「は?」
「きまぐれロックのレギュラーのことだよ・・・・」

「・・・・・えええっっ!!!!」
地獄の釜が開いて闇が一気にやってきたような感覚に襲われるキョーコ。

 ばれた・・・!
 坊が私だってこと・・・!
 今までの所業も、何もかも。
 そして・・・、私が今日の生放送で
  催 眠 術 に か か っ て し ま っ た こ と も ?

「そ、それって椹さん?それって・・・」
二の句がつげないキョーコ。
身体中が恐怖でガクガク震えた。

そこに。

「・・・最上さん」
大魔王の声がキョーコの耳に響く。
はっと息が止まり固まるキョーコ。
「椹さんから、全部聞いたよ・・・」
蓮が後ろに立っていた。
怒りの波動で空気がビリビリと震えた。

「キャアアアアアアアアーーーーーッッッ!!!!」
4297/:2006/07/22(土) 05:01:54 ID:Tk0uFPUl

気がついたとき、キョーコは全速力で逃げていた。
止まろうとしても恐怖で脚が勝手に動いてしまう。
後ろがどうなっているのか気になったが、振り向く勇気などかけらもない。
とにかく逃げた。

フロアを抜けて、廊下へでた。
職員用通用口をかけぬける。
出入り口のロックを外して、ドアをあけた。

「待ちなさい、最上さん!」

蓮の声が聞こえた。

 イヤアアアア!追って来てるの!!!!?

待てと言われても止まるに止まれない。
キョーコはますますパニック状態になり全力疾走した。

裏口通路にでた。
目の前の階段を3段おきに駆け上る。
植木を飛び越えた。
着地すると同時に、両膝のバネを使い方向転換する。
裏通りに駆け出す。
坂道へ向かう。
自転車が突然飛び出してきた。
片手で突進してくるハンドルを突き飛ばした。
そのまま体勢をくずしながら走る。
後ろでガシャーン!と何かがぶつかる音が聞こえた。
公園に入る。
下り階段を飛ぶ。
折り返しの踊り場で手すりを軸に、ジャンプした。
ふわりと空中で体勢をととのえる。
一気に下まで着地した。
勢いでそのまま走り出す。

が。

ダーーン!!!

という音と共に、上から人間が真正面に降ってきた。
はっとするキョーコ。
慣性ですぐに止まることが出来ない。
ぶつかる!
キョーコは眼を閉じた。
4308/:2006/07/22(土) 05:03:42 ID:Tk0uFPUl

ガッ!!!!

飛び込んだ身体を力強く抱き止められて、キョーコは宙に浮いた。

「っ!・・・」
キョーコは泣きそうになった。
その人間が誰だか解りすぎるほどわかっていたから。
逃げようともがくが、両腕でホールドされて全く自由が利かなかった。
「・・・つるがさん・・」
涙がこぼれた。
壊れた蛇口のようにボタボタボタと次から次に地面に落ちた。
「・・・ったく・・・。君の身体能力には感心するよ・・・」
蓮はキョーコを肩にかつぎあげながら、汗をふいた。

「ふっ・・・ふぁなしてくださいぃ・・っっ・・」
えぐえぐと泣きながら蓮に懇願するキョーコ。
「・・・ごめんなさいぃ・・だか・ら・・っ。うぇっ・・」
「駄目」
抱えたキョーコをそのままに、蓮は今来た道を戻り始める。
「こんな時間だしあまり迷惑はかけられないから・・・急いで行くよ。催眠術を解いてもらいに」
4319/:2006/07/22(土) 05:04:57 ID:Tk0uFPUl

「・・・はあ。で、私にどうしろと」

寝ぼけ眼の自称催眠術師はアパートの玄関で2人に言った。
「ですから電話で説明したとおり、先ほどの『坊』はこの子なんです。
 あの時この子の術を解いてもらわないまま終了してしまったので
 その術を、解いてあげて欲しいんです」
蓮は言った。
なみだ目で縮こまるキョーコ。

「はあ、そうですか・・・」
訝しげに見る男。
「でもねえ、術なんか解けませんよ」
「どうしてですか?ご迷惑は解っていますが・・・」
イラつく蓮。
「だって私、催眠術なんかかけてませんから」
「だから、そこを無理を承知で・・・。・・・・は?」
「・・・は?」

「「 は あ あ ? ? ? ? 」」
43210/:2006/07/22(土) 05:06:27 ID:Tk0uFPUl

「本当の催眠術師は急病でこれなくなったんですよ。
 打ち合わせで聞いてなかったんですか?
 つなぎで無理矢理連れてこられたんですけどね・・・、僕は単なる手品師です。
 ハトならだせますが、あなたがたをハトにはできません。
 敦賀さん、あなただって術にかかるどころか、全然そんな気分にならなかったでしょう?」

「・・・はあ、それはそうでしたが・・・」
「この方が本当に術にかかっている風なのでしたら、多分自己催眠ですね。
 その気になっちゃった、ってことですよ。
 ご本人が希望されていたように、術にね」

「・・・」
「・・・」

「で、何の術でしたっけ。イチローになったままなんですか?」

もう一度あくびを噛み殺す男を、蓮もキョーコもただ呆然と見ているしかなかったのである・・・。
43311/:2006/07/22(土) 05:07:44 ID:Tk0uFPUl

蓮の車の中。

キョーコはもうこのままドアを開けて橋からダイビングし
東京湾へ自分を沈めてしまいたかった。
お話にならない。
洒落にならない。
ばかばかしすぎて涙もでやしない。
大混乱の頭の中は整理がつかないまま、蓮の一挙一動にビクついている。
ああっもうやだああっ!!と頭を抱えて暴れたい。
早くどこでもいいから車から降ろして欲しい、それだけを望んでいた。

やがて駐車場に車は止まり、蓮は助手席のドアを開けた。
「ついたよ。降りて」
顔をあげないまま、キョーコはそろそろと降りた。
「・・・・。今日は本当にご迷惑をおかけして申し訳ありません。
 海よりも深く反省します」
深々と頭をたれる。
「では・・・失礼します」
後じさるキョーコを蓮は慌てて腕をつかんだ。
「どこにいくの?」
「椹さんに挨拶して家に帰ります・・・。気に留めぬよう・・」
「何言ってるの。いいからおいで」
キョーコの肩を抱いて連れて行く。
43412/:2006/07/22(土) 05:17:01 ID:Tk0uFPUl

はっ?
周囲の様子が何気に違うのにやっとキョーコは気がついた。
LMEだとばかり思っていたが、蓮のマンションの駐車場だったのだ。

「あ、あの・・敦賀さん?」
大慌てのキョーコをエレベーターに押し込めると、最上階のボタンを押した。
静かに動き出す。
わざと大きなため息をついて、蓮は言った。
「君には毎度毎度驚かされるけれど・・・。今回も参ったよ・・疲れた」
「うっ・・・すい、ま・・せん・・」
キョーコの顔が真っ赤になり湯気が吹き出た。
蓮の顔を見ることなどが出来るわけが無い。
「いいよ、もう・・。思いきり振り回されたけど、最後がこうなら何も文句はない」
「ふわっ?」
チン、とエレベーターが止まったと同時に、キョーコは抱き上げられた。
そのままの体勢で部屋に入り、ベットルームへ連れて行かれた。
43513/:2006/07/22(土) 05:17:34 ID:Tk0uFPUl

「あっ、あのっ・・きゃあっ!」
キョーコはいきなり空中に放り出され、ベットに身体を何度もバウンドさせた。
転がってしまう身体をなんとか立て直そうとしたが、蓮にそのまま押さえつけられる。
のしかかってくる重い体から、むっと男の汗の匂いがした。
「んっ・・!」
唇を塞がれ、舌が侵入してきた。
両手に顔を挟まれて、口が閉じられない。
口内を蓮の舌が動き回り、歯があたってガチガチと鳴った。
「んっ・・・ふぅ・・」
苦しくてキョーコは息を漏らす。
蓮のシャツをひっぱって押し戻そうとするが、びくともしない。
唇の端から唾液がつたって流れた。
43614/:2006/07/22(土) 05:18:18 ID:Tk0uFPUl

長い時間愉しんだ後、蓮は唇を離して言った。
「これくらいお仕置きしても許されるだろう?」

いつの間にかはだけていたキョーコのブラウスを脱がせた。
露出した細い肩を撫で回し、吸い、歯をたて、痕をいくつも残した。
一度外したブラのホックをまたずらし、再び乳房を指先と掌でもてあそぶ。

「んん・・っ、つるが、さん・・・どうして?ですか・・・。さっきは怒ってたのに」
また塞ごうとする唇を、キョーコは懸命に首を振って逃げた。
「いやなのでしょ?・・こんなこと不愉快なんでしょう?・・・お仕置きって・・。
 そんなに怒っているんですか?・・・」
蓮は手を止めて、べそをかくキョーコを見る。
少し黙っていたが、やがてクスクスと笑いだして、キョーコの髪をくしゃくしゃにかき乱した。


「ああ、もう・・・。なんて可愛いんだ?参ったよ」
43715/:2006/07/22(土) 05:18:52 ID:Tk0uFPUl

きょとんとするキョーコを強く抱き、体勢を入れ替えて自分の身体の上にのせた。
「覚えておいた方がいい。結構男ってロマンチストなんだよ。
 あんな口説き方じゃ驚いて戸惑ってしまうからね・・・少なくとも、俺は」
ブラジャーを腕から抜き取り放り投げる。
スカートのホックに手をかけた。
慌てるキョーコの手を押さえながら、脚から抜き取った。
自分のシャツも、片手でボタンを外していく。

「訳がわからなくて椹さんに聞いてみれば、君が『坊』だって?
 どういうことなんだい?
 しかも自分で『催眠術にかかったから』とか言ってるし。
 それを知った俺の気持ち、想像つく?」
「う・・・」
「暗示にかかったわけでもない、君の心と身体の望むとおりに。
 俺も好きだよ、キョーコちゃん・・・。
 君がいい。
 本音で俺を好きな、君がいい。
 でも俺にも少しは怒る権利はあるだろう・・・。こんな風に」
43816/:2006/07/22(土) 05:19:41 ID:Tk0uFPUl

蓮はキョーコの頭を引き寄せ、再び深く口付けをした。
上唇と下唇を交互に甘噛みし、歯の裏を舐める。
舌を強く吸い上げ、唾液を送り込んだ。
手はキョーコの脇から腰まで何度もすべり撫で回す。
胸に微かに触れ、指を何度も行き来させる。
その度、キョーコの身体はピクン、ピクンと反応し、切なそうな声をあげた。
腰から手をすべらせて、そっと最後の一枚をずらしていく。
「ふんっ・・あん、やっ・・」
キョーコが蓮の身体から降りようと抵抗するのを抑え、ショーツを剥いた。

蓮は身体を起こし、再び体勢を入れ替える。
脚から抜き取った布を放り、手を滑らせる。
奥の突起に指をあて、ゆっくりと円を描く。
「あっ、や、やだ・・っ!」
自分でも触ったことのない場所への刺激に、キョーコは跳ね上がり太腿をきゅうっとしめた。
43917/:2006/07/22(土) 05:20:28 ID:Tk0uFPUl

「これは『坊』で俺を騙したお仕置き・・」
2本の指と掌で圧迫ししつこく刺激を与え続ける。
「ここも、あそこも、固くなっているね」
同時に胸に顔を埋めて舌と唇で愛撫した。
「これは椹さんとグルで黙っていたこと・・・。ここは、『坊』で女の子とつきあうことを勧めたこと」
吸い付いてくるキョーコの奥に、指を進めて中を擦り続ける。
すっかり濡れたそこは、蓮の指の動きにあわせて、躍動しからみついた。
「あっ・・・あっ・・・やめて、あんっ。ごめんなさい・・敦賀さんっ・・」
しっとり身体が汗ばみ、キョーコの頬が染まる。
両手は蓮の背中にしがみつき、引き寄せた。

キョーコの耳元でつぶやく。
「ほら・・もっと謝って・・・。でないと止まらないよ」
挿入する指を3本に増やし、中で自由に動き回った。
親指はクリトリスを刺激し続け、快感を汲み出す。

「あっ・・っあぁんっ・・ごめ・んなさい・・許して。あっ! ああっごめ・っ・・ふぁあっ・・・っっっ!」
44018/:2006/07/22(土) 05:20:59 ID:Tk0uFPUl

急にキョーコの内股が痙攣し、腰が浮き上がった。
ビクビクッと震えた後、息が荒くなった。
少しの間反応がなくなるキョーコに、蓮は嬉しそうに微笑む。

「今の、軽くイッたね・・・わかった?」
「んん・・」
朦朧としたキョーコは蓮のキスを今度は素直に受け入れ舌を動かした。
「可愛いよ・・・。こんな可愛いのに俺を騙していたなんてね」
「ん・・ごめんなさい・・・」
「それにこれは・・・さっき、他のせいにして俺を誘ったお仕置き・・」

蓮は身体をずらして下に移動した。
汗で光る肌を舐めながら、腹部までさがる。
くぼみに舌を差しこみほじる。
両手は腰から臀部を経由し膝をさする。
そのまま内股にすべって、膝を開かせた。

「あっ・・や・・っ!!」
キョーコは慌てて膝を閉じようとしたが、蓮の頭は間に入っていた。
長い指で肉を掻き分け、開かせる。
「や、やめて。見ないでえ・・」
かぶりを振り腰をよじらせるキョーコ。
構わず指をすすめる蓮。
開いたそこは蜜で光りながら時折ひくひくと蠢いていた。
44119/:2006/07/22(土) 05:21:38 ID:Tk0uFPUl

見たことのない美しい光景にしばらく眼を細めていた蓮だったが
やがて舌をのばしてそっと突起を舐めあげた。
「あっ!やん!」
キョーコの身体が跳ね上がる。
初めての行為には刺激が強すぎる愛撫だった。

「やだ、やめて、やめてくださいっ・・っ!」

本気の抵抗に一瞬離れた蓮だったが、両手で太腿を抱えあげて抑え付ける。
大きく開いた脚の間に再び顔を埋めて思う存分味わうことに没頭した。
キョーコは腰を固定され、動くことが叶わなかった。
蓮の髪を掻き毟る。
精一杯押すが止めてくれそうにない行為を耐えるしかなかった。

「あぅっ・・・ん・・ふぅ・・んんっ・・」
股間で唇が動き回る刺激に、声は溶けとめどなく溢れる。
身体全体が火照り燃え出しそうに熱かった。
内股がびくつき、微かに震える。
暖かくて硬いものが中でどんどん膨らんできて背中をはいのぼってきた。
44220/:2006/07/22(土) 05:33:00 ID:Tk0uFPUl

「あっ・・。つ敦賀さん・・・っ。も、もう、もう許して・・ください・・っ。やめっ・・」

足の甲が反り返る。
しびれた感覚が襲ってきて攣りそうになった。
再び指が侵入してくる。
舌で突起を刺激すると同時に中がひくつくのが指に伝わってきた。
何度もそれを確かめ続ける。

「敦賀さんっ!つるがさん・・ね、ねえ。ねえ・・」
キョーコの声がせっぱつまってくる。
「お願い、ねえっ・・・」

涙声で懇願するキョーコに、蓮はやっと脚を解放し、身体の位置を変えた。
「どうした・・・?君が望んでいたことだろう?こんな風に、こうして欲しかったんだろう?」
「・・・っ」
キョーコの耳に囁きながら、スボンのベルトを外す蓮。
カチャリと響く音に、キョーコはこれから起こることを悟り、蓮の首に腕をまきつけた。
「脚、ひらいて・・」
蓮の手が太腿を大きく広げ、硬くなったものを当ててきた。
44322/:2006/07/22(土) 05:34:50 ID:Tk0uFPUl

全て終わった後、蓮はキョーコを優しく拭いてくれた。
横抱きにしてシーツにくるめる。
ぼうっとしているキョーコに額をあてて、言った。

「まだ、ここ苦しい?・・・」

そっと胸元をなでる。
キョーコは首をふって眼を閉じる。
「いいえ・・・。とっても暖かいです。敦賀さん、ありがとうございます」

俺こそ、ありがとう・・・。

きゅうっと抱き寄せ、自分にあわせてしなる背中をさすりながら
蓮も同じ夢におちていった。

(終わり)
444極悪非道ツカミ屋:2006/07/22(土) 05:38:07 ID:Tk0uFPUl
2回ほどホスト既成につかまっちまい焦りました・・・
校正はほとんどしていません。
つーか後半は読み返していない。恥ずいから。
妄想に戻りたいと思っているのに
もうこの道に入ってしまいもう堅気には戻れない自分を感じています・・・。
ありがとございました。
445名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 05:48:52 ID:g1fg8vgj
>>ツカミ屋様
もう最高にGJですーーー!!
いじめる蓮といじめられるキョーコがすげぇエロい…!
自己催眠だったのには笑いました。手品師もいい味ですたw
最高の時間を有り難うございました!


ところで>>414です。
あんなふうに書いた舌の根も乾かぬうちに…
妄想が引き続き止まらなくなってまだ書いてますorz 次で終わります。
というかツカミ屋様のSS見て…
こんなヘタレが猫続編書いて申し訳なかったなあと、改めて深く反省しております。
まだまだ未熟で展開もすごくありきたりで描写も文も不細工なんで、また再度見直して出直してきます。
446名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 05:54:11 ID:+LCMc3+Q
リアル遭遇キター!!
>>444さんGJです!エロかった・・・GJ!

>>445さんのSSもwktkして待ってます!
447極悪非道ツカミ屋:2006/07/22(土) 06:17:40 ID:Tk0uFPUl
あららあららら???
/21が投下されてないですぅっ!!!!
すいません、話途中で途切れてますね。
でも、もうメモ帳削除してしまいました・・・。
どうしよう・・
448極悪非道ツカミ屋:2006/07/22(土) 06:21:02 ID:Tk0uFPUl
・・・ま、いっか。
もう一度思い出すのも恥ずかしいし・・・。
GJありがとうございます。
書いたかいがありました。
いよいよってとこで終わって申し訳ありませんでした。

>445さん
猫大好きです。私よりも激しく良い感じになったと思います。
楽しみにしていますので、今後もよろしくお願いいたします。
449名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 07:33:47 ID:k3bmXptf
ツカミ屋さんGJ!
ゴミ箱に残ってないですか?一応聞いてみる >幻の21話目
でも十分面白かったです!萌えどころ満載でした。
エチシーンだけじゃなく、キョーコが逃げてるアクションシーン(?)も素晴らしかった。
キョーコを捕まえるなんて蓮の身体能力もすごすぎる。かっこいい。
>>444
ここに来ている時点で既に堅気から外れているかも。自分も堅気ではないなと感じました。
でも抜けられない。楽しくて。

GJでした!
450名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:07:47 ID:E7BdfNoi
ツカミ屋さんGJ!
謝らせる蓮にテラ萌えた(*´Д`)ハァハァ
てか21読みTeeeeeeeeeeeeeeee!!

前半のキョーコ、振られたと思い込むって実際ありそうで切なかったよ。良かったー。
自分も堅気にゃ戻れない・・・。
451名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:19:40 ID:YhMzJS3v
ツカミ屋さんGJです!
意地悪な蓮がいいよーーー!!
本編でもこんなに積極的な蓮に早くあいたい
自分も21話読みたいよーーーー!!
452名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 08:38:46 ID:OY37gqYs
ゴミ箱から消えたファイル復元ソフトってのもあるぜよ。

ツカミ屋さんGJ!
恥ずかしがらずにぜひまた降臨しておくれー!
怖い蓮っていいよな(*´Д`)
453名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 09:36:05 ID:wkGBxR6h
明け方に神キテタ−−!!:*:・(´∀`)・:*:

どこぞの犬ばりに(笑)キョーコを追う蓮…
事情が分かった後にベッドで攻めまくる蓮にも萌えました!!GJGJ!!
堅気になんて戻らなくてヨシ!←

また機会があれば是非投下して下さいませ(^-^)/
454名無しさん@ピンキー:2006/07/22(土) 09:46:43 ID:wgmQ9mQ4
GJっすε=(/*~▽)/
朝から楽しませていただきました!
455名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 09:38:01 ID:b11LTa1E
モー子さんのSSはないですか〜〜〜
どなたか書いてくれないかなあ…
456名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 10:12:43 ID:WMhKjU90
>>455
モー子さんには萌える相手がいないしな。
難しいと思う。
457名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 17:59:14 ID:3Z0vMbC+
ふとおもた。
蓮てもしかしたら日本にきてからそういう面も長いことご無沙汰?
一応20歳の健全男児のはずだからキョーコとくっついた暁にはがっつきそうだよね
458名無しさん@ピンキー:2006/07/23(日) 19:05:07 ID:f9YMiQOi
思わず抱きしめそうになったり背中に欲情したり
読み方によってはその片鱗は見え隠れしているねw
そしてこのスレではすでにがっつきまくりだww
459極悪非道ツカミ屋:2006/07/23(日) 21:01:44 ID:LNtPK1lH
遅レスですが皆さんGJありがとうございます。
メモ帳ですが、ゴミ箱に入れた後にノートンゴミ箱で2回削除しましたので
復元は不可能です。
ごめんなさいです。
次回がもしあったら気をつけますね。
460名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 00:45:40 ID:VK1RnRBr
前からリクしていた社×キョはやっぱり難しいのかな。待ってるんだけど
ローリィ×モー子さん、伊達キョも萌える。
でも本誌流れからも蓮キョ以外はありえなさそうだね
461名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 01:06:55 ID:uGzckGU1
モー子さんの話読みたいけど、モー子さんの相手が思いつかないんだよな。
全然結びつかない。
462名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 01:49:15 ID:TLZC7jMT
モー子さんには飛鷹君派な私が通りますよ。
でも年が邪魔かな。
話としてうまく作ってあれば、誰が相手でもパラレルみたいに楽しめそうだけど。

本当に一番ありうる相手は何げにキョーコだとオモwww
463名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 03:26:54 ID:niYOFelR
CMオーディションの時の監督とかは…
名前ド忘れしたけどorz
モー子さんで書いてみたい。誰かいい相手いないかな。
464名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 04:06:54 ID:pKYgjG4u
いっその事、キョーコとの百合物でww
465名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 09:39:22 ID:nLvAEg9V
自分は数年後の話でもいいよ。<飛鷹×モー子さん
466名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 18:12:00 ID:gKMsVCId
黒潮だっけ、CM監督。
モー子さんとのカプはけっこう萌えるかも。
モー子さん押しに弱そうだし黒潮監督押し強そうだしw

飛鷹君は洗濯物から現れるシーンはかっこよかったが、結局虎の威を借る狐状態だったことに
対する反省が一切なかったのであまり好きじゃない。
ああいうクソガキは嫌いだ。
そのクソガキをモー子さんが調教するならアリだがw
467名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 19:21:48 ID:E1DkotTH
>>466
黒崎だよ。
468名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 21:25:11 ID:PIf880hz
モー子さんならローリィ社長は?大人の男性がいいよ。
個人的に社さんは何か違う気がする。

……ひとりエッチなんていかがでしょう…

469名無しさん@ピンキー:2006/07/24(月) 23:08:56 ID:KiAZcjl0
1・ローリィ
2・黒崎監督
3・社さん
4・飛鷹
5・キョーコw

こんなところ?
470名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 00:06:47 ID:VK1RnRBr
モー子さんは自分にとってある意味「不可侵」な存在。
本誌でそれらしい人がでてくれば妄想もあるだろうけど、今は書くの無理だな。

しかし
6.レイノ
ってのもありかなとか思うw
471名無しさん@ピンキー:2006/07/25(火) 18:37:01 ID:cyzelfAG
モー子さん×飛鷹って、ガイシュツじゃね?なんか読んだ覚えがある…
472名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 00:01:58 ID:PpvIvKgR
>>467

黒崎潮の略で黒潮って事だとおも。
473名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 00:17:47 ID:S0FEZCg9
あの監督の再登場を密かに願ってる
474名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 00:27:25 ID:FX1EaD4R
>>459
いやいや、GJでしたよ。ありがとう。

>>473
あの監督、すごくエロそう。夜の帝王並みに。

あと、キョーコにがっつく蓮キボン。
475名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 02:54:28 ID:XeAe9oB+
催眠術猫話完結編持って来ました。しつこくて済みません。これで最後です。
妙に長引いてまとめるのに手間取ったんで不安ですが…
ありきたりかつ色々と強引で申し訳ないです

まとめ
>>341様リクエスト
>>342-346(ツカミ屋)様 ツカミ部分
>>354-363 便乗続編蓮サイド「恋人は猫である」
>>393-401 便乗続編キョーコサイド「ねうねう」

では、ゆっくり投下してまいります。
476ご主人様と子猫ちゃん 1:2006/07/26(水) 02:56:31 ID:XeAe9oB+

にゃー…ん?

なんだろう、なんだかとても懐かしい夢を見ていたみたい…
あれは、昔読んだ絵本の世界。
捨てられていた子猫が、拾ってくれた厳しくてやさしいご主人様と、
しあわせに、しあわせにくらしていく…
そんな物語を、私は大好きだった…


キョーコはカーテンから漏れる薄明かりに、少し目を細めた。
「…朝?」
次の瞬間、その目は大きく見開かれる。
…ここ、何処!!?
見知らぬ場所と言うわけではない。見覚えはある。
ただし慣れ親しんでいるとまでは言えない。
つまりここは、だるまやの自分の部屋ではなくて…
だんだんと、記憶らしきものが浮かび始めた。
「…」
キョーコが、おそるおそる左隣へと首を向ければ…
「きゃ…」
上がる悲鳴は、危ないところで音量を落とせた。
――つ、敦賀さん――!!!
それは、昨日の結果からすれば当然の事。
ここは蓮の寝室、そしてベッドの上、布団の中。
そして傍らにはもちろんこの部屋の主、眠る蓮。
たくましいむき出しの肩と腕が布団からのぞく。
え、ええと、何が…
思考の小部屋に閉じこもって逃避の一つもしてみたかったが、
どうにもうまく行きそうもなかった。
一糸まとわぬ裸体の自分、
その各所に残るうっすらとした赤い跡、
シーツの上に散る元は赤い色だった染み、
何より…
体に残る、熱い熱い、蓮の存在が…
今になってまでもありありと、体のそこかしこに鮮明に蘇る。
鈍く痛むところ、
甘くもどかしくうずくところ。
そのなにもかも、ただ、熱く…
総てが明らかに、二人の間に起きた事実を物語る。
…私…っ…敦賀さんと…
477ご主人様と子猫ちゃん 2:2006/07/26(水) 02:57:57 ID:XeAe9oB+

キョーコの耳元に、
蓮の「好きだ…」と言う声が残っている。

空しい一人想いが裏切られることは、もう嫌だった。
だから恋をしないと、一人決めていた。
それなのに、思いがけない蓮の告白を聞いて…
嬉しかった。
恋をしたくなかったということなど、思い出しもしなかった。
――誰も振り返ってくれなかった私を、敦賀さんだけが見つけてくれた…
もう何の恐れもなく、意地も保てそうになかった。
蓮の一言が総てを暴き立てて…
…本当に、嬉しかった…
それだけが真実。


胸が、熱い…
高鳴る鼓動を感じながら、キョーコはそぅっと蓮の顔を覗き込む。
と、気配を感じたのか、その目がゆっくりと開いた。
…う、わ…っ!!
とたんに胸の早鐘は更に加速し、息苦しくなってくらくらしてきた。
ああ、だめ、とても正視出来ない…!!
視界はぐるぐるして、部屋がぽうっと薄明るくなったのにも気づかなかった。
蓮はスイッチから手を離し、ゆっくりキョーコのほうを向く。
そして神々しいまでの微笑を浮かべて、「キョーコ」と呼んだ。
とっさにキョーコは叫ぶ。
「にゃんっ!!」
…ああっ、もう…!!
何分昨日から、まともな状態で蓮に会ってはいないのだ。
蓮だってまともではなかった。
一体どんな顔を合わせればいいかなんて、分かるはずもない。
――とっさに猫を装う方が楽ではあった。
478ご主人様と子猫ちゃん 3:2006/07/26(水) 02:59:25 ID:XeAe9oB+
キョーコはとにかく猫然としたそぶりでと、四つんばいに居住まいを直す。
そして、「にゃぁ…」と鳴き声をもらし、猫らしく蓮の方へとすりよってみた。
自分を見つめる優しい瞳がくすぐったくて、照れたようにキョーコは目を伏せ、
前足(両手)を蓮の肩に置き、頭を下げて胸にすりつけた。
「にゃおーん」
すりすり。
しかし…この先どうすれば。
キョーコの動揺を知ってか知らずか、蓮は横たわったまま吐息で軽く笑う。
そしてキョーコの顎に手をかけてこちらを向かせ、じっと見つめる。
…あ…
魅惑的に整った造形の中に光る二つの眼。
深い優しさと、それにそぐわないほどの扇情的な熱さが不思議な調和を見せていた。
す、と、軽く細められると…少しの切なさが現われて、キョーコの心を突き刺した。
あの「夜の帝王」の眼差しに似たようでいて、非なる輝き。
甘くて…目を反らせない…
射すくめられたようになったキョーコの体に、思わぬ衝撃が走った。
「にゃ…っ」
蓮の手が、キョーコの胸を覆っていた。
やんわりと包み込み、やわらかさを愉しんでいる。
「…にゃぁっ!?」
うかつにもその時になってキョーコは気づいたが、先ほど姿勢を変えた反動で、
キョーコの体にかかった布団は体から滑り落ちていて…
今や、キョーコは一糸まとわぬ四つんばいの裸体を、横たわる蓮の目の前に余すところなく晒しているのであった。
「にゃーーー!!!(なんて事ーー!!)」
混乱したせいか、悲鳴はまだ猫のまま。
しかしそんなことを気にしている場合ではない、もう恥ずかしくて…
どうやって「最上キョーコ」としてこの状況を受け止めればいいのか、全然分からない。
479ご主人様と子猫ちゃん 4:2006/07/26(水) 03:00:55 ID:XeAe9oB+
も、もう、隠れなきゃ!そうだ、まずは猫みたいに丸くなって…
「みゃぁっ」慌てたキョーコの反応を、「夜の帝王」の瞳は逃がさなかった。
蓮の腕は、じたばたするキョーコの腕を掴み、更に逃げられないよう上体をも捕えてしまって…
そして軽く頭を起こし、目の前にあるキョーコの胸の突起を、口に含んだ。
「にゃぁあっ、…ん…っ」
昨日の、催眠術の最中の感触とは比べ物にならない衝撃が走っていた。
…こんなに、感じるんだ…
やわやわとした優しい感触ではなくて、こみ上げて奥底に響く快感。
びくりと体が震え、くたりと腕の力が抜けて倒れこむのを、蓮はしっかりと受け止め、更に攻め立てる。
舐め上げられ、吸われて…
「にゃっ…にゃぁア…ぁにゃァ…」
ますます動揺と混乱を深めるキョーコの頭はもう正常に働くどころではなく、
ただただ猫の声で甘い悲鳴を上げるだけ。
なぶる様に吸い、指で擦りたてて、変化する両のそれを、蓮は更に愉しむ。
「にゃぁん…にゃっ…にぁあ…ん、あっ、にゃー…ぁぅん…」
びくびくと体が震えて、でももどかしくて、もっと触って欲しくなって。
昨日の猫のように、でも今日は自分の意思で、甘えたように身をすりよせて…
キョーコは「みゃぁあ…ん…」とねだるように鳴いてしまっていた。
…敦賀さん…
とろんとしたキョーコの視界から、蓮の姿が消えた。
「にゃ…」
と、次の瞬間、後ろから蓮に抱きかかえられていた。
お座りの体勢になったキョーコの体を、腰に回した蓮の手がぎゅっと引き寄せる。
「にゃあっ…」
「キョーコ」と、耳元で蓮は呼ぶ。
その声も、背中に感じる温かさも、愛しくてしょうがなかった。
素直に甘えてみたくなる…かわいい子猫のように。
「にゃぁん…」蓮の手を引き寄せて、胸元できゅっと抱き締める。
キョーコはただ抱き締めたいと思っただけだったけれど…蓮の手は、もちろんそれ以上を望んだ。
再度むき出しのキョーコの胸を包んで、揉みしだく。
「にゃ…」吐息がキョーコの唇から漏れる。
480ご主人様と子猫ちゃん 5:2006/07/26(水) 03:02:56 ID:XeAe9oB+

蓮の片手が胸から離れて、脇をたどるとキョーコの体がぶるりと震える。
「にゃ、は…んっ」
ぞくぞくと、快感が全身を包む。
蓮は腰をなで、丸く柔らかなラインと感触を愉しみながらお尻をなで…濡れていく下肢へと届かせた。
長い指が花びらを探って…
「ひにゃ…っ」
鋭い反応が奥底にまだ残る痛みを誘い出し、キョーコは悲鳴を上げた。
…まだ、痛い…
…甘さの中に感じた苦味が、ふと、心の奥の疑問をひっぱり上げた。

キョーコは不自由な体勢から蓮を振り向こうとした。
「にゃあ」
弾む息を抑えて、問いかけるように鳴き声を立ててみる。
言葉では、うまく口に出せなくて…
でも、蓮はただ切なく甘い眼差しで、ゆったりと微笑んで、見つめているだけ…

…何か、言ってくれないの?
言ってほしいことが、
聞きたいことが、
あるのに…


さっきから名前を呼ぶだけ…
どうして、何も言わないの?
演技だとわかってそのままにしているの?
それとも、
猫には言葉は通じない…から?
…まだ催眠術の猫のままだから、
…だからこそ?
こうしているの?



…そうだ…
何で忘れてたんだろう…
敦賀さんには、好きな人が、居た…
キョーコなんて名前の女は、いくらでもいる。
私…ただ、うぬぼれてただけ…?

弾んだ息はそのまま、甘い声が、キョーコの唇から消えた。
481ご主人様と子猫ちゃん 6:2006/07/26(水) 03:04:36 ID:XeAe9oB+

涙が込みあがる前に、と勢いで振り回したキョーコの手は蓮の腕にぶつかり、爪が薄く傷を残した。
「にゃーっ!」
悲鳴のような声をあげ、不意を付かれた蓮の腕から逃れてベッドのすみっこにうずくまる。
「ふーーっ!!」
もう人間に、「最上キョーコ」になんて、戻りたくなかった。
かといって、おとなしくいたぶられるままでいたくはなかった。
猫だもの、威嚇も、引っかきもするわよ…
猫の威嚇の姿を出来るだけ思い出して、なりきって、
もう…
もう、本当に猫になってしまいたい。
キョーコの胸は引き裂かれていた。

敦賀さんは警告してくれていたのに、
私は、逃げなかった。
私が悪いんだ。
正気に戻っていたのに、受け入れてしまった。
何もわかってなかったのに。
勝手に、好かれてると思い込んで…
一人で、喜んで…バカみたい…
482ご主人様と子猫ちゃん 7:2006/07/26(水) 03:06:11 ID:XeAe9oB+
涙を抑えようとしているうちに、蓮の言葉は耳に届くのが遅れた。
「…から…」
…敦賀さん?
今更、何を言ってるの?
猫に弁解なんかしてもしょうがないでしょう?
キョーコは蓮の姿が目に映らないよう、うずくまったままつんと横を向く。
「ごめんね、本当に…」
謝ったってしょうがないのに。
猫の機嫌を取るなら、餌かおもちゃでしょう?
昨日みたいにボールでも投げてくれればじゃれ付いて表情も隠せるし、涙もまぎれるわ…
「嬉しかったんだ」
キョーコの意思に反して、耳は蓮の言葉にすがりついた。

「俺は、君に嫌われてると思っていた…でも、そんな君がそばに居て、甘えてくれるのが、」
…敦賀さん?
「本当に嬉しくて…」
無意識のうちにキョーコはゆっくりと蓮の方を向き…
そろそろと見上げれば、シーツに埋もれた足元、汗の光る引き締まった肉体、…
そして…傷ついた表情の、蓮が居た。
聞こえた声は、驚きのあまり、すぐには理解できなかった。
「君が好きで…だから、自分を抑えられなかった」
483ご主人様と子猫ちゃん 8:2006/07/26(水) 03:08:17 ID:XeAe9oB+

……
 君が 好き
「――…っ」
キョーコは息を呑んだ。
信じられなかった。鼓動があまりに早すぎて感じ取れず、心臓が止まったような気さえした。
が、その間にも、蓮の口から沈鬱な響きの言葉が続く。
「君は逃げなかったから、許されていると思ってたんだ。でも、それはきっと催眠術のせいで。」
正視出来ないと言うように、今度は蓮が横を向く。
見たこともないくらい、辛い表情だった。
少しの間の後、思い切ったように蓮は視線をめぐらし、泣く様な瞳でキョーコを見て…
「俺は、…君にとって、ひどいことを…」

搾り出すような声を聞くなり
「敦賀さん…!!」
ふと気づいた時には、キョーコは蓮の腕にすがりついていた。
「本当に…本当に!?」
胸が一杯で、言葉がうまく出てこない。
蓮はまだ、辛そうな表情で下を向いている。
泣き出しそうなさっきの瞳を思い出してキョーコはうろたえる。
が。
聞こえてきたのは、くすくすと、笑い声…
「やっぱり、我に返ってたんだ」
笑い声の割に、声は静かだった。
「!?」キョーコは唖然と目を見開く。
どこか底冷えのする瞳で静かに微笑んで、蓮は言った。
「ちゃんとわかってるよね、俺の言葉。猫としてじゃなくて」
「……鎌を、かけたんですね…!?」
とっさにまたキョーコは身を翻そうとしたが、蓮の手がそれを許さなかった。
なす術もなく、だけどおとなしくもなれず、キョーコはじたばたともがく。
「離して、離して下さい!!」
瞳からはもう、止めることの出来ない涙が次々と溢れていた。
484ご主人様と子猫ちゃん 9:2006/07/26(水) 03:10:38 ID:XeAe9oB+

「ごめん、違う。」
ぎり、とすごい力で引き寄せられて…唇が、重なった。
少しの間の後、離れた蓮の唇はキョーコの頬の涙のあとをなぞり…
「さっきのは、ウソじゃないから」と言った。
ウソ、じゃない?
きょとんと見上げるキョーコの瞳を覗き込んで、蓮は繰り返す。
「あの時、君は逃げなかったから…許してくれたんだと思った。嬉しくて…君が好きだから、自分を抑えられなかった。」
親指が、キョーコの唇をなぞる。
「でも、いきなりで…君の心を無視して、ひどいことをした…」
さっきと同じ悲痛な目。
「本当にごめん。でも、君が好きなんだ…」
キョーコはのろのろと口を開く。
「本当に…?」
「理性には自信があったんだ。何よりも、俺は人を好きになっちゃいけないはずだった。」
蓮はキョーコの体から手を離して、いつかのように、傷ついた表情で、笑う。
「本当でなければ…こんなことには、ならなかったな」
「敦賀さん…」

キョーコの想いを暴くのは、やはり蓮の言葉だけだった。
キョーコを想う、蓮の言葉。
光のように胸に差し込んで…
もう今は、嬉しさばかりが心で踊っていた。
…本当に、信じてよかったんですね…
喜びで心の底からこみ上がる涙が、キョーコの瞳から溢れる。
ぎゅっと、キョーコはより強く蓮の腕にしがみついた。
「私、私…、私も、嫌だったら、こんなことにはなってないです…」
「…キョーコ?」
「もう恋なんかいらないと思ってた…でも、敦賀さんを、なくしたくない…」
涙でぼやける視界の中、キョーコは蓮を見上げた。
「敦賀さんが…好きなんです…」
今度は蓮が息を呑む番だった。
反射的に引き寄せようとする腕にキョーコは少し抵抗して、蓮の顔を覗き込んだ。
世界で一番切なくてやわらかい微笑を、見つめていたかったのだった。
「…有り難う…信じられないくらい、嬉しい…」
その笑顔が寄せられて…唇が重なった。
485ご主人様と子猫ちゃん 10:2006/07/26(水) 03:13:15 ID:XeAe9oB+

「いつから私が正気だって気付いてたんですか…?」
「昨日からだよ。…100%自信があったわけじゃないけど。催眠術師があれだけやっても暗示が解けなかったんだしね。」
蓮にゆっくりとシーツの上に押し倒されながら、キョーコは表情を曇らせる。
「ちょっと、悔しいです…これでも猫になりきろうとしてたのにお見通しだったなんて。演技はまだかなわないんですね…」
「いや、いい演技だったよ」
蓮はキョーコの上に覆いかぶさって軽く抱き締める。
「お世辞なんて言わないでください。もっと何事にも動じない気持ちでやらないとダメですね!」
こんな状況に似つかわしくないくらい、ムキになってキョーコは蓮をにらみつける。
情熱をかけるものに一生懸命になって他が見えなくなるのが、キョーコらしいところだと蓮には充分分かっている。
この負けず嫌いさが愛おしかった。
だけど、よりによって今意地にならなくたって、と呆れもする。
芝居にかける情熱は蓮も同じなのに、キョーコを捕らえるそれにまで嫉妬してしまいそうで…
苦笑いで自分を抑えると、蓮は右腕をキョーコの目の前にかざした。
「俺が演技でお世辞なんか言うはずないだろう。ほら」
「…?」
そこには、キョーコのつけた爪あとがうっすらと、血の赤を浮かばせていた。
「あの怒る猫は、すごかった」
蓮の苦笑に、面白いくらいみるみる青ざめてキョーコは叫ぶ。
「ご、ごめんなさい…っ!!」
「いいよ」
くすくすと笑って、蓮は頭突きしかねない勢いで頭を下げようとするキョーコの額を手のひらで制する。
そして、艶かしい瞳を軽くきらめかせて…
「大体ね…こんなことされても続行できるような演技力なんか、いらない」
「…やぁ…!あ…っ」
敏感な秘所をやおら指で強く擦り上げられて…キョーコは嬌声を上げる。
「あっ、やんっ、っ…」
「ね…演技なんか、してる場合じゃないだろう…?」
「や、ぁっ…あ、っ、わかりました、っ、わかりました、から…っ」
びくびくとこみ上げるものに耐えて、ぎゅっとつぶった瞳からぽろぽろ涙が零れ落ちていく。
キョーコの哀願を聞いて蓮は性急な愛撫を止め、代わりに強く抱き締めた。
486ご主人様と子猫ちゃん 11:2006/07/26(水) 03:15:11 ID:XeAe9oB+

「敦賀さん…?」
頬の横でもらされた重く盛大なため息に、キョーコは不思議に思って問いかける。
「それに、」
なんだかやるせない響きの蓮の声。
「今朝の子猫ちゃんはたまらなかったね…」
「え…」
蓮の困ったような眼差しがキョーコを向く。
「…君、あれはさ、誘惑してるっていうんだよ…」
思い出すだけでも理性が吹っ飛ぶこと必至、
今朝の、全裸の子猫ちゃん…
蓮にとって昨日の無邪気な催眠術猫とは、もう雲泥の差だったことは言うまでも無い。
「いやっ、そんなんじゃ、…敦賀さんのえっちーーー!!」
恥ずかしさのあまり叫びながらじたばたともがくキョーコを、蓮は余裕で押さえ込む。
真っ赤になった耳元に唇を寄せて、低い笑いとともに囁く。
「…どっちが」
「って、敦賀さんだけですっ、あんな破廉恥な…っ… っあア…っ!」
耳に舌を入れられた感触に身をよじって、キョーコは甘く鳴く。
「ゃ、なにっ…ぁあ…んっ…」
くらくらしながら、キョーコは蓮の甘い声を聞く。
「ごめん…やっぱり、我慢できない…」
抱き締める腕はきつく、
その言葉の意味することは、たった一つ…
「でも君…まだ辛いだろうし…」
いたわるような響きに、キョーコは蓮の気遣う意味を知る。
確かに、まだ痛みが奥底に響いていた。
けれど…キョーコもまた、この温かい恋人の体から離れたくはなかった。
蓮の顔を見上げ、赤い頬に微笑さえ浮かべて、キョーコは言った。
「私…術のせいで…意識はあっても、昨日の事が全部私のものじゃない気がしてるんです…。」
…猫じゃない私に…もう一度、ちゃんと、ください…
甘い誘惑に、蓮のかすかな自制はもろく掻き消える。
深い口付けを、二人はまるで初めてのような気持ちで交わしていた。
487ご主人様と子猫ちゃん 12:2006/07/26(水) 03:17:17 ID:XeAe9oB+

灯りはキョーコの希望でさすがに消されていたが、早朝といえど今日の日差しは強いらしく、
カーテン越しに届く光が互いの姿を薄明るく浮かび上がらせていた。
蓮はキョーコの脇をたどり、背骨に沿い、そして腰から太ももへのラインへと、何度も往復させ…
感じるところを巧みに探り出しつつ、全身を愛撫する。
くまなく這い回る蓮の手に、熱く快楽を感じながらキョーコは身をよじる。
「…っくふっ…」
改めて行為を意識してしまったために恥ずかしくて声を出せず、こもった吐息が唇から漏れる。
けれど全て抑えきれるはずもなくて。
「んぅっ…っ」
きゅ、と口元を押さえたキョーコの右手を、蓮は除けてしまう。
「ダメだよ。君も俺にちゃんと、くれなきゃ…」
にっ、と意地悪な笑みを浮かべて…
頭を下げ、体勢を変える。
「…ひぁ…っ…ゃ…」
びくびくとキョーコの体が反応する。
熱く濡れた舌の感触が、熱さが…
花びらをたどり、隠された場所へと…
「あっ…んふっ、はぁぅ…っ、あァ…ん…」
たまらずに、甘い声が漏れ始めた。
「我慢しないで…君の声を、もっと聞きたい…」
猫じゃない、君の声を。
蓮は熱い息と共に懇願する。
なおも続く愛撫に、もはや耐えることもできずにキョーコは悶える。
「ゃ…っだめぇっ…ア…っあ、ダぁメっ…やぁあ…ん…」
「ダメじゃないよ…これもちゃんと…ね…」
言いながら、指をゆっくりと中へ差し込んでいく。
「ぁ…っ」
びくっとキョーコが強く震える。
注意を払いながら蓮は指を進めるが、
「っ…いた…っ」
すっかり濡れきってはいても、傷になってしまったところの痛みはやはりあって。
「やっぱり…無理かな…」
先ほどまでとは打って変わって心配そうな蓮の声。
それを聴いた瞬間、何か不安な気持ちになって、キョーコはとっさに口にしていた。
「…大丈夫です…」
自信はなかった。なかったが、言わずにいられなかった。
「今、離れたくないんです…」
これが今のキョーコの真実だった。
そして、蓮も。

488ご主人様と子猫ちゃん 13:2006/07/26(水) 03:23:52 ID:XeAe9oB+

くちゅ、ちゅく、とぬめった音をたてながら蓮の指が往復する。
せめて痛みが和らげばと内部に傷薬を塗りこむ動きが、徐々に愛撫のみに変わり始めていた。
薬とこみ上げてくる蜜の両方で、キョーコの中はとろとろと熱い。
蓮は、ぷっくりと膨らんだ粒を莢の上から舌でねっとりと愛しみつつ、
注意深く、そして激しく、差し込んだ指をくねらせる。
「あぁっ…はぁん…んゃアっ…」
キョーコの声はもうすっかり熱く、甘い。
感触が快楽を呼び起こし、内部は震えて、徐々に増やされる蓮の指に応えていく。
くぷ、と溢れた蜜が蓮の手を伝い、シーツに染みを作った。
「あ…っ、あっ、ぁんっ、もう、なん、だかぁ…っ、もぉ…っぁ…!!」
切羽詰った声を聞いて、蓮はキョーコから体を離した。
「やっ…」
どうして、とキョーコは弾んだ息を漏らして身を起こそうとしたが、
記憶が、次に起こることを気づかせた。
怖くないといえば嘘になる。
けれどキョーコは、自ら蓮を抱き締めて…
「っやぁあああ…っ!!」
何とか衝撃を我慢しようと一生懸命になる。
指とは比べ物にならない蓮の存在に、揺らされる腰の動きに、苦痛もまた鈍く生まれていくけれど、
キョーコの全てが今、蓮の全てを望んでいる。
苦しげな声に蓮は暴走を精一杯食い止め、ゆっくりと動き、キョーコを丁寧に愛撫する。
「ああんっ、あっ、ふ…っ…はぁんっ…」
「ここが一番、イイの…?」
絶頂を寸前で妨げられた体が再度感じ始めたのに気づいて、
蓮の両の指先は、つんと突き出した両胸の頂を、つまんで、捏ねるようにいじる。
「やぅっ、ああっ、あぅん…っ」
眉根を寄せた表情がとろんと甘くなり…
ふっと蓮は笑みを漏らし、キョーコの腰をぐっと掴む。
…もう、抑えは利かなかった。
激しくなった動きに快感も痛みもない交ぜになりつつも、
蓮を受け止める喜びが、キョーコの快感になっていく。
そのうち、内部は蓮に絡みついて、ひくひくと締め付けはじめる。
昨日覚えたばかりの快楽に応える術を見つけ出したかのように。
キョーコの耳に、快感の吐息を伴った蓮の声が聞こえた。
「…キョーコ、愛してる…」
「ァ…っ…つるがさ、ぁん…!」
…ずっと…聞きたかった言葉…
幸せで…ぽろぽろと涙を流しながら、キョーコは必死に蓮にしがみつく。
「わた、し、も、アぁっ…わたし、もぉ…っ」
「わかってるから…」
うわごとのように喘ぐキョーコの唇に軽くキスし、蓮は頂点へ向かって駆け出していく。
がくがくと震える体に、もうそれからは何も考えられなくて…
「あっ、ア、はぁあんっ、あァーーー…ん…」
奥底で弾けた蓮を感じながら、キョーコは再び意識を手放した。

489ご主人様と子猫ちゃん 14:2006/07/26(水) 03:26:47 ID:XeAe9oB+

キョーコが気づいた時、既に蓮は後始末を済ませ、隣で静かに横になっていた。
…夢じゃない。これが現実。
深い安堵の中、キョーコは微笑んでつぶやいた。
「敦賀さんがご主人様で、よかったです…」
「…?」
突然聞こえてきた声に、怪訝な顔で蓮はキョーコを見た。
「あ、昔大好きだった絵本なんです。捨てられた子猫が、拾ってくれたご主人様と幸せに暮らす話で…
子猫は、ちょっぴりイジワルで厳しくて、でもとても優しいご主人様が大好きなんです。」
敦賀さん、似てます、とキョーコは無邪気な笑顔を見せた。
「それに…こんな私を見てくれたのは、敦賀さんだけですから。」
「…そう…」
しばしの間の後つぶやいて、蓮はキョーコの髪を撫でた。
キョーコは蓮の首元に頭をすりよせ、その温かさの幸せに酔った。
「子猫がご主人様に出会えたように…私も敦賀さんに会えてよかったです。好きになってくれて、とても幸せです…」
「俺も、嬉しいよ。君とこうしていられて……また会えるなんて思っていなかったのに…」
抱き寄せられながら、今度はキョーコが怪訝な顔をする番だった。
「いつかわかるよ」、と蓮は軽く笑った。
「それよりも…疲れただろう?眠るといいよ。」
昼頃になって目覚めたなら、夕方まで一緒にいよう。
蓮の約束を聞きながら、もう一度キョーコは眠りに落ちていった。

490ご主人様と子猫ちゃん 15:2006/07/26(水) 03:29:29 ID:XeAe9oB+

深い充足感が蓮の全身に満ち溢れていた。
…初めて抱いたときも、こうして寝顔を眺めていたけど…
受け入れられた喜びの中にも、少しの不安と疑問を抱えていたその時とはまるっきり違う。
今、愛しい少女は自分の意思で、ここに身も心も委ねているのだった。
「ご主人様、か…」
昨日の猫は童話の主人公だったってことなのかな?と蓮は笑う。
ご主人様が大好きで、甘える子猫ちゃん。
そして、子猫のキョーコは、無意識のうちに蓮をその「大好きなご主人様」にしてくれていたのだった。
「…俺が、君の本当のご主人様になれる日はいつなのかな…」
飼い主ならぬ蓮の脳裏に浮かんだのは、
ヴェールごしのキョーコの笑顔。
ブーケを携えて祝福される、お姫様のようなウェディングドレスの…
蓮は、激しくその光景を欲している自分に気づいた。

隣に眠る恋人を見つめて、蓮は微笑む。
…もう、過去は振り返らない。
君のために、手に入れたい未来のために、突き進む――…!!
キョーコの頬に唇を寄せて、蓮は繰り返し誓っていた。
491ご主人様と子猫ちゃん 16 (終):2006/07/26(水) 03:31:00 ID:XeAe9oB+
※おまけ
目覚めた二人がまず初めにしたことは、昨晩からほったらかしにされていた食卓の片付けであった…

蓮は、夕方の仕事で再会した社にキョーコが正気に戻ったことを伝えたが、
社は見事何かを察したらしく、ずっとにやにやしっぱなしだったという。
(その社の異様さは身近な人々の目を奪い、蓮の若干変わった雰囲気の格好の隠れ蓑になったという。社長を除いて。)
そんな社は、昨日の催眠術師に謝礼の一つも送ろうかとまで思ったらしいが、
さすがに思いとどまったと、いう…


おわり。
492名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 03:34:09 ID:XeAe9oB+
終わりました。長々とお付き合いいただきまして申し訳ありませんでした。
前の2回で書き落としたことをいくつか消化したら、何故かカップル成立してしまいました。
柄にもなくラブラブ(?)な内容に自分でポカーン。
全く書けなくなってたのにいきなり三部作書いてしまった爆発力に、改めてびっくりです。
やはりステキな萌えネタと、休載のストレスだったんでしょうかw

何と言うか、出し尽くしました。
今見るとこっぱずかしいです。やりすぎたかも orz
とにかく、今回降りてきた物書き衝動は見事昇天してくれそうです。
また何か降りてくる日が来るかどうかわかりませんが、それまで名無しで精進いたします。
皆様、ツカミ屋様、本当に有り難うございました。
493名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 03:42:21 ID:l4czyk1j
付け届けする社も見たかったきもするが…

 G J !!
494名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 04:10:37 ID:ZXpTYjt6
早起きはするものですね。
GJ!
495名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 04:55:56 ID:9lwFLNtE
きゃーー!!GJです!GJ〜!!

すすす、素っ裸で四つんばいですりすり・・・!エロスvv
496名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 06:12:36 ID:nQIr+RG+
っかあ〜〜!!
本当に早起きはするものですね!
GJです!
497ツカミ屋:2006/07/26(水) 06:24:49 ID:WuKea5qU
ねうねう様(勝手に呼ぶ)おつかれGJです!
甘甘蓮キョでろでろで腰くだけでした。
何かのきっかけになって幸いです。
その続きもご縁がありましたらお逢いできることと楽しみにしています。

こちらも逆にすごく刺激された部分もありました。
私も元ネタ投下を頂けたら妙〜に筆が進むんですよね。
皆様のおかげです。

ツカミだけでしたらいつでも馳せ参じますのでwではでは。
498名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 07:35:26 ID:Ill6YbPn
朝からこんな甘〜い!!蓮×キョが読めて幸せ……

神様GJ!!
499名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 07:43:46 ID:QtUIgpdX
おおお〜!!
GJです
早起きっていうか朝から覗きに来て良かったぁ〜〜〜
500名無しさん@ピンキー:2006/07/26(水) 08:36:57 ID:rXEX7BGt
GJです!!!(・∀・)イイ!
早起きは三文の得ってヤツですかね(⌒^⌒)b
朝から(;´Д`)ハァハァものでした
501名無しさん@ピンキー:2006/07/27(木) 02:02:30 ID:+D7Cn9Hi
四つん這い!猫というより女豹な感じでエロス。
自分は、2人が恋人になってる前提の話よりも、こういうシチュに萌えてしまうみたい。
つい数日までは(好きあってても)、付き合う気配のなかった2人が、今ではこんな展開に…
って考えるからだと思う。
いや、蓮とキョーコだからこそ、このシチュに萌えたのかな。うまくいえないけど。
とにかくGJでした!
502名無しさん@ピンキー:2006/07/27(木) 02:04:05 ID:Laj532me
夕方、何年ぶりかで猫に至近距離で遭遇して、何か運命を感じましたw
>>475です。皆様GJ本当に有り難うございました!
投下して良かった…とても嬉しいです。
書き込みいただいた方のほとんどが作中時間と近い時刻に読んでいただいた感じで、
何気に面白かったですww
>>ツカミ屋様
本当に有り難うございました!!
ツカミ部分にも、自己催眠話にも大変刺激を受けました。
またいつかご出現されますことを楽しみにしています。

ところで、思いついたけど使えなかったボツネタなんですが、
逆に「猫になる催眠術をかけられた蓮」
どう考えても思いつきませんでした…
体長190cmの猫。むしろ虎です。
大型犬ならよかったかもしれませんね。でも妄想スレのほうがよさそうかも。
他に、「メイドキョーコ」
「ご主人様」でそっちを思い出されたら、違う方向の話になるところでした…
メイドには詳しくないんで、神様にリクエストしてみたいですw
503名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 01:10:31 ID:1oHCh3Pb
GJ!
蓮が猫…面白そうだが難しそうだな。
もし、そんなんになったら、2人はどうやってエチに突入するのだろうか。蓮の本能?

メイドか…キョーコがそんなんになったら、蓮は、萌えるより先にすごく心配しそうだ。
でもそういうとこが萌え。
キョーコは仲居だったから、素でもメイドが板につきそう…。
504名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 01:29:20 ID:mTe2UQN+
>475サマ
大層美味しゅう頂きました(ー人ー)〜GJ♪

催眠術、大型犬になった(フリでも可w;)の蓮が
ここぞとばかりにキョーコを舐めたり押し倒したり…
でもこれだとなんぼなんでも最後までは逝かないですよねw;
505名無しさん@ピンキー:2006/07/28(金) 19:58:51 ID:QxwxCqwz
バターけ・・・げふげふいやなんでもないっす!
506名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 01:44:23 ID:i6PA50o5

バター犬?
507sage:2006/07/29(土) 13:43:48 ID:w31SowCI
気まぐれロックの収録で特別企画テーマは「夏祭り」
出演者は全員ゆかた姿。
キョーコは和装には慣れてるからクリスマスの時のように転んで
腿チラッなんて事もなく安心していたのも束の間、
金魚すくいかヨーヨー釣りのゲーム的な物でハプニング。
和装だからノーブラのキョーコ、胸元が濡れてスケスケに!!
モチやらかすのはリーダー
帝王降臨、楽屋にてゆかたプレイ
着付けてた紐で手首拘束あり。

で考えてみたんだが挫折…
神々の皆様すげぇよ。脳内妄想を文章にするのって難しいっす。
自分には無理でしたOTL



508名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 13:48:53 ID:w31SowCI
名前の所にsageって書いちゃってるよ、マジでダメダメじゃんOTL
509名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 14:47:49 ID:KuygWaFc
ちょっと遅れたけど>>475様GJでした。
大変面白かったです。

>>507
それイイよwwてら萌える
神様がんがって
510名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 15:57:58 ID:evbRWgZj
>507
萌えるネタではあるけど
キョーコみたいにスレンダーで貧乳だと
胸元と乳の下にタオル入れるんだよね<浴衣でも
普通着としてならタオル無しでもありだけど
収録なら多分入れずにはすまされないかと・・・。
でも浴衣は萌えるなあ。
何かネタできそうだね
511名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 16:04:31 ID:evbRWgZj
あーそれに和装は専用のブラがあります・・・。
突っ込みスマソ
512名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 16:07:50 ID:25PiGdxG
それどんなブラウザって思ったら、ぶらじゃーのことね・・
脳回路が2中心にまわっとるorz
513名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 21:54:50 ID:zE1+ucOW
純な>>506にワロタ
バター犬いいっすね
最後までいけるんじゃまいか?
514名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 22:59:07 ID:lpLG9+Lu
>>512
ワロスww

>>510
タオル入りで妄想してもなぜか萌えた自分っていったい…。
515名無しさん@ピンキー:2006/07/29(土) 23:21:32 ID:HrPvDPgW
>>507
気まぐれロックの収録で坊じゃないってことは
キョーコ自身がゲスト出演とか?
夏の2時間スペシャルドラマの宣伝を兼ねて出演者の蓮とキョーコがゲストの回

ってあたりまで勝手にいただいて妄想した。
516名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 01:32:51 ID:2S74n3nX
神々の作品の中でガクガク(゜Д゜;)ブルブルですが、
サロンにちょこっと書いた分がエスカレートしまったのでこちらへ投下させてください。
何だか長くなりましたが恐る恐る
神光臨まで暇つぶしにでも、お目汚しですいません。
5171:2006/07/30(日) 01:33:59 ID:2S74n3nX
〜大まかなあらすじ〜

社提案、ローリィ主催で、南太平洋にあるLMEのプライベートビーチに
のんびりと休暇を過ごしに来たキョーコたちだったが、
ローリィの突然のパーティ企画で波乱が起きた。
パーティー用のドレスを用意するため、採寸を蓮が任されたのが運の尽き。
キョーコは蓮と必要以上に密着することになり、彼の色香に気を失い、抱きかかえられるはめになった。

「んぅ……や、やぁ、や、……」
「キョーコちゃん?」
「だ、だめ、です……、だめ、もう、離して、つる、がさ」
「おい、キョーコちゃん! 大丈夫かい?」
大きな声を傍で聞いて、キョーコは背筋を伸ばし直立に起き上がった。
「はっ、い!」
右隣を見ると、スーツ姿の社が椅子に腰を掛け、ベッドの上のキョーコを覗き込んでいるところだった。
「随分うなされていたけど、気分は?」
キョーコの顔色は青いというより逆に、桜色に染まっているのがかえって気掛かりだと社は考えていた。
(今まで蓮に勝手に落とされるいろんな女の子見てきたけど、キョーコちゃん重症じゃないか?
というか蓮の方が重症っぽいから性質が悪い。俺、もしかしたら甘くみてたかな)
「琴南さんも着替えて大広間へ向かったけど、キョーコちゃんもパーティに参加できる?」
キョーコは、昼間の失態を思い出しうな垂れた。
(単なる採寸で触れられて、敦賀さんの冗談に気絶しただなんて。私って……馬鹿?)
「参加できなくても、ほらドレスは出来たから見てみる? せっかくだから袖を通してごらんよ」
社はクローゼットの中から、深紅のスリップドレスを引っ張り出してきた。
「じゃあ、俺向こうに行っているから。何かあったら電話して。琴南さんも心配してたから、
飛んできてくれるよ」
「ありがとう、ございます」
社がドアを閉めて部屋をあとにすると、静寂な時間が流れた。
5182:2006/07/30(日) 01:35:25 ID:2S74n3nX
そっとベッドを降りて、ドレスの前に立つ。
薄闇の中で見るドレスの赤は、色を無くして飾り物のようだった。
フリルが沢山の可愛らしいドレスを想像していたので、キョーコはしょんぼりする。
(モー子さんの方が似合うんじゃないかしら)
引き寄せられるようにガウンを脱ぎ、ドレスを身に付けていく。
鏡の前に立って、キョーコは思わず俯いた。
(え。む、胸が見えそうじゃないのよぉ)
しかしドレスはキョーコの体に馴染み、
シルクの感触はまるで蓮に抱擁されているかのような感覚を生んだ。
下着をつけていなかったので、布地の触れやすい胸の先の方が妙に熱くてもじもじとしてしまう。
蓮の手の感触が即座に思い出され、頭に血が上る。ビーチにいた時には、抱きしめられただけなのに、
背後からまるで蓮に隅々までいたぶられ犯されているようだった。
いけない、いけないことだと思いながらも襟元へが指先が伸びていた。
「ん、んん……っ」
右手で、あるかないかの胸を鷲掴みにしてみる。
(何やっているの私……でもっ)
頭の隅では自らの愚かな行為を責めながらも、もやもやとした感情がその行いを助長する。
蓮の動きを再現しようと乳房を撫でるが、自慰の経験のないキョーコの手はもどかしそうに動く。
動物や幼児をあやすような手つきだ。
(これは敦賀さんの手じゃないもの。敦賀さんの大きな)
「あぁぁ、ん、ちがう、ちがうの」
もっともっと違う!
「……まったく、君は。鍵も掛けないで、誰かに見られたらどうするの」
5193:2006/07/30(日) 01:36:47 ID:2S74n3nX
ドアの前の人影に、キョーコは息を呑む。
「だ、誰?……や、つる、が、さん?……いつ、から」
後ろ手にドアを閉め、かちゃりと鍵の掛かる音がした。
「本当に危ない子だね? 俺みたいな悪い男でも入ってきたらどうするつもりだったのかな」
上から下まで隙のない黒いタキシード姿の蓮が、月明かりのもと現れる。
少しはだけたドレスの自分と比べ、何でも完璧に着こなす蓮の姿に顔を背ける。
何より自慰を、見られた。
蓮は表情を変えることなく、キョーコの後ろに回り込み、ふんわりと抱きすくめた。
それだけでキョーコの胸は小さく痛んだ。
「最上さん、何をしてたの」
「な、何でも、は、離して、大丈夫、です」
慌てて襟元をかき合せ、背中を丸める。
「相変わらず嘘をつくのが下手だね」
蓮の左手がキョーコの手首を掴み上げ、右手がドレスの布越しに乳首の先を撫で上げた。
「やぁ……んぅ」
キョーコの反応を見て、今度は両手で布地ごと二つの小さな乳房を撫で回し、
首筋に口づけ、舌をゆっくりと這わせた。まるで吸血鬼に狙われいたぶられる娘だ。
「どこが大丈夫なの?」
肩紐を下ろされ、やわやわと直接指で摘まれると、二つの突起はすぐにしこり、脳内が痺れる。
「やぁ…ああぁん……」
(敦賀さんの指が、私の、私の触ってるよぉ、どうしてどうしてぇ?)
キョーコは自分のいやらしさに頭を振る。
「ココが、好き?」
首筋から鎖骨を舌でまさぐられ、
指先で両胸の先だけをお気に入りの玩具のように回され執拗に苛められ続ける。
「んぁ、…んぅぅ」
蓮の吐息が頬にかかる度に、身体の奥からじんじんと熱いものがこみ上げてきて、膝をこすり合わせた。
「ああ、ごめん。まだ大丈夫そうじゃないね、ここも」
深めのスリットから、蓮の手が忍び込み、湿ったショーツの布越しに指先が行ったり来たりと始める。
そして、ショーツの端から何の予告もなく、つぷりと人差し指がキョーコの割れ目へ入り込んだ。
5204:2006/07/30(日) 01:38:03 ID:2S74n3nX
「……あっ」
初めての行為ながら、そこはすでに濡れそぼっていたため、少しずつ受け入れていく。
異物感と小さな痛みに肩をすくめつつ、蓮の指だという事実に徐々に息が上がってくる。
「溶けそうなくらいだね。どうしてこんなに濡れているかわかる?」
嬉しそうな声と一緒にその動きは早まる。
指はクリトリスを捏ね回し、二本に増やされた。
「いっ、やぁぁ、こんなの、だ、ダメ、……ダメなの」
突然の痛みよりもくちゃくちゃと恥部から聞こえてくる音が気になり、
耳を塞ぎたかったが、身動きが取れない。
「や、や、いや」
長い指はキョーコの下の口を塞ぐようにして楽しんでいたが、動きを止める。
「……そう。じゃあ、やめよう」
いとも簡単に指が外され、キョーコは「だ、め」と呟き、内股で逃げていく指を挟み込んでしまった。
「どうした、最上さん。何がだめなのかな」
いつもの冷静な声に、キョーコは首を振る。
「言ってくれないとわからない」
蓮の指は、キョーコの痙攣する脚を撫で続ける。
「何?」
爪先に擦り上げられ、声が上ずる。
「やめ、ないでください」
「そう……」
蓮はあっさりとスカートから腕を抜いた。
5215:2006/07/30(日) 01:39:17 ID:2S74n3nX
「え」
キョーコが戸惑って顔を上げると、床に跪き、スカートの中へ潜り込んだ。
「裾をたくしあげて。もっと見えるように」
「……なっ」
「見たいんだ」
無表情の蓮に対して、キョーコはおずおずと裾をめくり上げ、顔を背けた。
昼間の水着とは反対に、むき出しにされた胸、瑞々しく光る茂みの霰もない姿が姿見の端に映っているのを
見つけた。蓮がキョーコの茂みに口づけ、舌を挿入してくるのも見えた。
「また、濡れてきたね」
たまらず身を捩って反対側に視線を反らすが、
そこには大きな窓が鏡のようになって、淫猥な行為に耽る二人を映し出していた。
逃げ場はない。
蓮の舌がねっとりと絡みつき、キョーコはぶるりと震えた。
何度も何度も愛おしげに舐め上げられた上、吸い付かれる。
「やぁっ」
背筋を駆け抜ける快感に、蓮の頭を抱えて自らに押し付けていた。
蓮は、脱力し肩を上下させるキョーコを見上げて立ち上がった。
そのまま真後ろの壁に彼女の背中をもたれ掛けさせ、タキシードの上着を脱ぎ捨て、ネクタイを外し、
シャツを放り投げ、ジッパーを引き下ろす。
猛だった蓮自身に、キョーコは目を見張る。
「君が欲しい。もう我慢できそうにない」
涙で濡れたような蓮の瞳に、引き込まれる。
「ずるい、です、今更」
鼻声で啜り上げる。
「ずるい?」
「敦賀さんのせいです。私に悪い魔法を掛けたから。
もう、どこにも逃げられないじゃないですか。もう誰も好きにならないって決めてたのに」
蓮は目を細め、キョーコの小さな唇に自らの唇を重ねた。
「ずっと昔に魔法を掛けたのは、君だろう?」
「え?」
答えを聞く前に蓮は、顔を傾けキョーコの口を深く塞いだ。
「んぅ……あぁっ」
歯列を撫でられ、喉の奥へと舌が差し込まれる。
息が出来ず、呼吸をしようとして蓮の舌を吸ってしまう。
甘く苦しいキスをしながらキョーコの脚を抱え上げ、蓮が自身を押し進めてきた。
はじめは少女の小さな身体を慮ってか、全てを注ぎもうとはせず、
半ばで焦らすように留まっている。
蓮の気遣いに、キョーコは初めての痛みも恐れも忘れ小さく笑った。
「私、大丈夫、だと、思います……だから、その……きて?」
5226:2006/07/30(日) 01:40:43 ID:2S74n3nX
辛うじて最後に残っていた蓮の理性が切れた。
奥深くはめ込み、想像以上の狭い器官に呻いてしまう。
「キョーコ、ちゃん」
痛みにキョーコは気を失いかけた。
しかし激しい律動に、蓮が喉から漏らす吐息に、胸が高鳴る。
「俺を、こんなにおかしくさせるのは君だけだよ」
キョーコも痛みとともに奥底でおかしな感覚を味わっていた。
それに捕まると現実に戻ってこれない気がして、怖くて
気を逸らそうと、他愛もない話を口にする。
「あ、の、パーティーが……もうすぐ、きっ、と、敦賀、さんを探してます…」
「参加者にはマスコミ関係もないし、平気、だよ」
「じゃあ、社さん、が……んあぁっ」
「他の男のことを気にしてる余裕があるのか? 俺が……目の前にいても?」
信頼している社であろうと、蓮の嫉妬は根深かった。
「俺以外のことを、全部、忘れさせてあげる」
姿見をちらりと見やり、キョーコをその前で両手をつかせると、後ろから
容赦なく責めはじめる。
鏡には獣のようにつながった二人の姿がはっきりと映し出され、
蓮の恍惚とした表情や、自分の揺れる小さな胸の先までが見てとれる。
荒い息で鏡が曇り始め、手がすべり、不安定な体勢に蓮を受け入れている内股に力が入る。
「窓のカーテン、閉めてない、ね、……ここ1階だった、誰も来ないといいけど」
今までにない羞恥心に、キョーコは襲われた。蓮がキョーコを打ちつける音が室内に響き渡る。
「や、あぁ、んぅ……あっ、あっ、ああぁ、はぁ、んっあぁ、あぁっ!」
声が絶え間なく漏れ、誰かが窓の外を、廊下を通りかからないかと怯え、だがその怯えにさえ悦んで
いる自分がいた。
「だ、だれか来ちゃうぅ、やぁ、ぁぁーっ、んぁ、んっ、あっ、あっ、ぁぁ……」
「聞かせてやりたい、今ここで俺のものになってるって、みんなに見せ付けてやりたい」 
5237:2006/07/30(日) 01:41:44 ID:2S74n3nX
「お姉さま? もうお休みになったの?」
ドアの外で聞き慣れた声がした。
一瞬動きが止まる。
「マリア、ちゃん?」
だが何を思ったか、蓮の腰はゆっくりとまわりキョーコの覚え始めの快楽をじらし刺激してくる。
キョーコは歯を食いしばっていたが、
蓮がそっと注挿し、嬌声を上げてしまった。
「お姉さま、大丈夫? 苦しいの? お医者様を呼びましょうか?」
キョーコは罪悪感を覚えながらも、必死で言葉を吐き出した。
「だい、……じょうぶ、もう少し眠っていれ、ば、はぁ……ん、つる、が……さ」
「え。蓮さまがそこにいるの? ずっと探してたの」
思わず胸を弄る蓮をにらみつけてしまう。
「ちが、敦賀、さんは一度ここへ来た、……けど、すぐに出て、いって……あん」
全くの嘘にキョーコは、声を小さくした。
「そう。じゃあ、またね? お休みなさい」
小さな足音が遠ざかると同時に
蓮の腰が急かすように動き出した。
キョーコは良心の呵責も忘れかけ、蓮の動きに合わせようと自ら腰を振り出した。
しかし、突然引き抜かれる。
心許なくて振り返るキョーコを
「今更、やめる気はないよ」
抱き上げて、ベッドへと横たえた。
「君の口からマリアちゃんに嘘をつかせて、ごめん」
何もかも脱ぎ捨てて、やさしくキョーコの身体の奥へ身を沈める。
さっきまでの荒々しさは消え、蓮は大きな腕でキョーコを抱きしめた。
「俺はもう、君を諦める振りはしたくない。君が他の男と一緒にいるだけで気が変になるよ。
どんなことがあっても、俺の心も身体も、一生君のものだから、忘れないで」
信じられぬ告白に、キョーコは彼の顔を覗き込む。
穏やかでせつない笑顔に、キョーコの目から涙が溢れる。
「私も……私、諦めなくていいんですか?」
蓮が心底嬉しそうにキョーコを求めて、繋がりを深くする。
キョーコは声を漏らし堪えきれずに、蓮の背中に爪を立てた。
5248:2006/07/30(日) 01:43:23 ID:2S74n3nX
「……あれ、蓮やっぱりここにいたのか?」
社が終演を迎えたパーティー会場から抜け出し、キョーコの部屋を訪れた。
「マリアちゃんが、いないってさっき言ってたけど……」
電気も付けない寝室から、蓮がネクタイを締めなおしながら出て、
ガウンを羽織ったキョーコがその後ろから顔を出す。
「え」
感の良いマネージャーは、蓮の少し皺のついたタキシードや上気したキョーコの頬、
そして彼女の首筋の赤く小さな無数の痣に目をとめ、顔を赤らめた。
「どうかしたんですか」
「あ、いや。社長が、赤いドレスは間違えたって……隣の部屋にあるピンクのドレスの方が
キョーコちゃんのだって、伝言を」
「えっ」
キョーコが困ったような声を出す。
気だるげな艶を持った声に社はさらにどきりとする。
「ああ、何か赤いドレスの方は、蓮がキョーコちゃんのために買い取ってくれるだろうからって……
これも社長が言ってたんだけど」
(社長。何もかも見透かしてた上でのことだとしたら……あの人だけは絶対っ敵にはしたくないよ)
「わかりました。俺が彼女に着替えさせますから、先に行っててもらえますか?」
そらとぼける蓮と、全身真っ赤になるほど蓮の陰に隠れるキョーコを前に
社はドアを閉め、苦笑しながら歩き出した。
(今夜は、そう酷い嵐でもなかったかな)
我がことのように社の足取りは軽かった。
525名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 01:44:44 ID:2S74n3nX
突っ込みどころが沢山ありそうですが……
言い訳はせず、次のSS投下を待ってますゆえ(´・ω・`)
526名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 01:51:08 ID:AbOTK9Fj
甘エロGJです〜♪
社さんもマリアちゃんも可愛いけど
なによりローリィ…www
527名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 07:35:49 ID:Ri7WDj2m
GJ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
強引な蓮はやっぱ最強だなw
ドレスでパーティ、実際に見たいね。
528名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 08:14:54 ID:/DzKImrd
朝から禿げ萌エス(*´Д`)ハァハァ
おまえさんも立派にネ申ですよ。
キョーコもエロくてイイ!
529名無しさん@ピンキー:2006/07/30(日) 13:47:00 ID:tJvbdiaM
んはー日曜の昼間っからエロ杉でしょう

GJ〜(#`∀´#)
530名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 00:18:24 ID:Qev1oAV2
2人ともエロすぎ!
悶えたGJ!
531名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 21:24:02 ID:icu+FYOf
>>517 です。
レス有難うございます。ちょっとほっとしました。
エ、エロすぎたんですか……。頑張れ蓮とキョーコ!という
意気込みで書いたんですが、頑張らさせ過ぎました……orz 。
また妄想に憑りつかれかけてますが、もうすぐ本誌発売日が
やってくるので(´∀`)
妄想が膨らみ過ぎたら、コソーリ投下してみます。
532名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 22:56:15 ID:Pa9kji1m
お待ちしてます☆
533名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 15:10:28 ID:jFm/Do2d
保管庫更新されないね……。
前スレの最後の方が気付いてたら落ちてたので、29chで探してみたけど出なくてカナシス・゚・(つД`)・゚・
534名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 18:25:37 ID:At448uNB
気長に待つべし

( ・ω・)つ旦~ お茶
535名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 20:45:15 ID:xZb2hC6o
>>553
ttp://www.geocities.jp/mirrorhenkan/
↑ここらへんに見たいスレのアドレスをぶち込んだらdat変換できるから
専ブラで読んだらいかがですかいな。
自分はそれで過去スレ読んだお。
536名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 22:35:42 ID:At448uNB
>>553に期待(笑)
537名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 22:45:14 ID:xZb2hC6o
L(゚д゚ )ノL(゚д゚ )ノL(゚д゚ )ノウヴァヴァヴァヴァーー!!
スマン・・・orz

×>>553
>>533
538名無しさん@ピンキー:2006/08/01(火) 23:52:18 ID:PJEoum5w
>>537
ここでそのAAを見るとは思わなかった;`;:゙;(;゚;ж;゚; )
539名無しさん@ピンキー:2006/08/03(木) 10:38:00 ID:fJUkx5cK
保守!
我慢できずにネタバレ読んじゃった…
540名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 14:00:55 ID:wx8cuGK0
今号、このスレ的には蓮の鬼畜に拍車がかかりそうで密かに歓迎しつつ保守。
541名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 17:15:35 ID:Nt80Kqdr
気が合うな保守…こそこそ
542名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 17:21:50 ID:Nt80Kqdr
連スマ。
でも本編でエスカレートしすぎはつらいな。
妄想ならではの脱線が楽しいんだから。
つまり、早くラブラブになってくれってことですよ…
543名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 19:37:16 ID:7lzOwm++

     ∧_∧∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ( ´∀`)/<  ネ申さま!表紙の浴衣キョーコから妄想したいんですがどう脳内展開させたらいいですか!
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544名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 20:43:08 ID:RGw5FHly
連想ゲーム→浴衣→温泉→混浴→旅館→布団
一緒に温泉つかって、一つしか敷いてない布団でいちゃいちゃ
夏、蚊帳に囲まれた中で・・
545名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 23:10:42 ID:JLGSYZ/J
浴衣→花火大会→蓮のマンションから花火見学→
着たまま半脱ぎプレイww
546名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 23:23:32 ID:QRaMutqE
ベランダで…てのもいい。
547名無しさん@ピンキー:2006/08/05(土) 23:27:39 ID:wx8cuGK0
>>545-546
シチュだけで禿げ萌エス(*´Д`)ハァハァ
548名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 00:02:09 ID:47J6oNKN
陳腐な妄想だけど…。

夏祭り→浴衣→
(脱げたキョーコの下駄を蓮が拾って履かせてあげるって妄想)
(はぐれないように、手をずっと繋いでる妄想)
→花火→蓮告白→キス
どこかのひっそりとしたお堂(ばち当たり?)みたいなとこに入ってエチ。

何かの撮影で一緒の2人。宿泊先(ホテルとか、古びた趣ある宿とか、民家とか)で、
浴衣姿のキョーコ、蓮の部屋に訪れる。
キョーコの心が不安定で、泣いたキョーコを慰める蓮。
泣き疲れて眠ってしまうキョーコ。
キョーコの浴衣がはだける。白くてしっとりすべすべなキョーコの肌が露わになる。
鼻血ブーな蓮。キョーコにふるいつきたい蓮。
我慢する(2人が付き合う前)or我慢できずに愛撫(付き合っててラブラブな場合)。
549名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 01:46:56 ID:SQbo8sc5
>>545
半脱ぎイイ!!
着物とか浴衣とかは乱してなんぼの衣装だよなww

>>507
>帝王降臨、楽屋にてゆかたプレイ
>着付けてた紐で手首拘束あり。
禿げ萌エス(*´Д`)
550名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 02:35:10 ID:MmOIP9pJ
蓮は浴衣の脱がせ方をちゃんとと知ってるかな…
帯だけ結んだままはだけるってのもビジュアルが楽しいけど
551名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 02:49:36 ID:91+y8F71
帯以外は乱れて、ってのがいいのですよ浴衣は。
でも紐はいいなw帯止めでもいいかな
552名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 04:15:52 ID:rLjw0SGD
ネクタイも(・∀・)イイ!!な。
浴衣に限らず、半脱げだと腕が拘束されてうまく動けないんだよね。
旅館の浴衣だとはだけちゃうけど帯をしっかり巻く祭りの浴衣は
帯を解かなければなかなか(゚д゚)ウマーな代物ですw
553名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 08:08:05 ID:SQbo8sc5
いっそのこと浴衣で半脱げor帯以外は乱れてで騎乗位エチーがイイ!!

今の時期によくある雑誌の浴衣デート特集で蓮以外の男と楽しそうに写っている
キョーコを見て蓮が嫉妬→エロに持ち込むとかどうだろ?付き合っている設定の方が
蓮の嫉妬に正当性が持たされるから二人が付き合っている設定がいいな
554名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 15:00:04 ID:OXB60Ra9
蓮とキョーコの身長差を考えると騎乗位はありだよね。あと座位。
正常位辛そうだし。
555名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 16:48:08 ID:mMb6i2+U
>>535
ありがとう、見られた!亀レスごめん。

着物…撮影で脱がせる羽目になったものの手順が分からず、
キョーコに教えて貰う蓮、とか。
最後まで脱がせる訳じゃないけど、自分をリードするかのような手付きに、
蓮ドキドキ鼻血寸前。とか妄想した。
556名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 22:27:01 ID:Ol5a/QIS
悪いけど、「脱がし方が解からない蓮」って想像出来ないんだけど…
何か、アッと言う間に脱がせて、完璧に着付け出来そうなイメージなんだけど>蓮&松
557名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 22:50:21 ID:zN78QnGr
脱がせられても、着付けはできないでしょ。
キョーコは自分で着付けられるし。
終わった後で、着付けしてるキョーコの後ろ姿を眺めている蓮とか。
キョーコの浴衣や着物をはだけさせたり、脱がす蓮ってエロい。
558名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 22:57:54 ID:zPzQkL2f
おまえらほんとエロいな(・∀・)イイヨイイヨー
そうかキョーコは着物自分で着れそうだな
帯といえば「あーーーれーーーー」でくるくる回る想像をしてしまうが
やっぱ帯はつけたまま乱れるほうが断然エロス
559名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 23:10:15 ID:eKAAYQNb
>>557
着付けしてるキョーコの後ろ姿を眺めてる蓮ってイイね。
なんか絵になる。布団に横になって眺めてて、時々ちょっかい出して邪魔したりしてw
560名無しさん@ピンキー:2006/08/06(日) 23:49:10 ID:AhDVWkr7
キョーコは自分で着れるでしょ。
あの旅館の仲居さんは本物の着物みたいだし、
毎日のことなのにいちいち人の手を煩わせるなんてキョーコがするはずないし。

実家つながりで松も着付けできるかもしれないけど、
蓮はなんとなく和物に弱そうなイメージがある。
でも映画でお茶のシーンあったから必要とあれば覚えるか。
561名無しさん@ピンキー:2006/08/07(月) 00:05:55 ID:1c5dz2C9
浴衣・着物から外れるけど、コスチュームつながりでウエディングドレスor白無垢姿もよさげ。
仕事で花嫁姿になるキョーコ。なのに蓮は相手役ではない。
蓮は自分以外の男のために平然と花嫁を演じるキョーコに妬いて、
様子見に行った先の楽屋で決壊・・・ってシチュとか。
それがキョーコの初エチでドレスを赤く染めるとか。

自分で書こうとしたけど、着方も脱ぎ方も知らなくて無理だった...orz
562名無しさん@ピンキー:2006/08/07(月) 00:09:15 ID:V3LG6iJy
>>559
いいねー。早く本誌の2人もそういう関係になってほしいよ。

>>560
着付けはキョーコに教えてもらうとか。
蓮に着物を着せてあげる時、お互いにドキドキしたり。
563名無しさん@ピンキー:2006/08/07(月) 01:34:06 ID:ZoicS8iL
>>554
いっそのこと駅弁もあり!
浴衣だから野外エロもありだなとか思う。

>>559
いいよいいよー
そういう艶っぽいの好きだ。ビロートークっぽいのも美味しいね。
564名無しさん@ピンキー:2006/08/07(月) 21:18:12 ID:V3LG6iJy
>>559
そして、キョーコの後ろ姿にそそられた蓮が、また後ろから抱きしめたり、
ちゅーしたりしてきて、?回戦開始。
キョーコと蓮、その日はオフで、結局日が暮れるまで、次の朝が来るまでベッドの中。
もう嫌になるってくらい、いちゃついてしてほしい。本誌のじれったさの反動が…。
565名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 01:32:11 ID:a2CJYsW9
蓮がイメージする日本女性のイメージは、キョーコなんだよね。
それを考えると、なんだかこう、くるものがある。
566名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 01:41:15 ID:a2CJYsW9
連投スマソ。
子供の頃にキョーコと出会ってから、今のキョーコと再会するまで、
今のキョーコと出会う前からずっとイメージしていたってのがイイ。
運命を感じる。
567名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 01:58:11 ID:72ClVazX
>>564
激しく積極的にいって欲しいよね、蓮には。

>>566
子供の頃の残像がチラついて手を出せない蓮とか。
女子高生以前にチビキョーコを知ってるから、年齢差以上に
抵抗があるのかなと思った。
568名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 22:43:24 ID:fpieKBb1
> 年齢差以上に抵抗がある

なんか萌えた
569名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 00:24:46 ID:YBiLj3sf
今のキョーコと出会う前から、キョーコのことを知ってて、
キョーコを好きになる前から、特別な存在だったってのがイイ。
蓮の中でキョーコは清らかで侵しがたい存在なんだろうか。
だけど、それがかえって燃えあがる要素になったり。禁じられてるから逆に。
歯止めをかけてるつもりが逆に抑えられなくなったり。
幸福感、焦燥感、快感、罪悪感、背徳感など、様々な感情で混乱したり。

…妄想が暴走気味。
570名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 05:16:49 ID:dAe8jwzt
>>567-569
ってことは蓮はキョーコと付き合ってもキョーコにしばらく手を
出せずに悶々としそうだねw不憫な蓮に自分は萌えるからそういうのイイな
571名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 21:25:32 ID:YBiLj3sf
>>570
キョーコは鈍感な子だから、蓮が悶々としてることに気づかないかもね。
または「私って魅力ないのかな。子供扱いされてる?」って勘違いしてそう。
蓮、我慢しすぎて、キョーコのエッチな夢とかみてそう。
572名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 22:22:08 ID:D7/7pPFp
そんな勘違いのおかげでキョーコから攻めちゃうのもいいかも。
教われてびっくりした蓮が堪えきれず決壊とか。
573名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 22:29:07 ID:GP7ypzcY
皆の妄想に便乗。
想いは通じ合ったものの、子どもの頃のピュアキョーコのイメージが拭いきれず
キス以上に進めない蓮。(でもキスは濃厚w)

そんな蓮に愛されているのか不安を抱くキョーコ。

今日もキス以上はせず、深いため息と強く抱き締めるのみ。
「つるがさ…れ・蓮…私のコト嫌いなの…?」
「!!?」
「だって蓮たらキスだけで、それ以上触れてこないんだもの……
イヤっ私ったら何言ってるんだろ///ごめんなさい!」

「キョーコちゃん…!!」

誰か続き書いて下され…
574名無しさん@ピンキー:2006/08/09(水) 23:28:54 ID:YBiLj3sf
>>573
それモエス!
我慢してた分、一気に決壊来そう。
575名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 00:00:10 ID:rzMyDaH0
萌えるな。
「君を…壊したくないんだ」
「私は…敦賀さんに壊されたいんです」
または
「君を汚したくない…」
「敦賀さんになら、平気です」

その後は一度理性が吹っ飛んだら止まらない蓮ということで。
ついでに浴衣もプラスで倍率ドン。
576名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 01:22:37 ID:dwlQfQ4B
萌える〜!!
>>575
それなら後者の台詞のほうが自分は好きだな。
それか殆ど同じだけど「敦賀さんになら何をされても平気」とかでもいいな。

ピュアキョーコの面影でなかなか手を出せずに思い悩む蓮設定萌えるわ
喧嘩して仲直りエチー以上に来るものがあるなぁ
確かに蓮は百戦錬磨だからなかなか手を出されなかったら不安に思うかもしれん。
でもさ、手を出され始めたら始めたで逆に手馴れすぎている蓮に仕方ないこととは
いえ昔の女性達の面影が浮かんで戸惑うキョーコってのも好きだな(ないかもだけど
577名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 03:32:58 ID:PCweMoY4
>>576
百戦錬磨の蓮でも、本命のキョーコに関しては余裕無いんじゃないか、と予想。
ぎこちなくなるか、反対にがっつく感じ?
でも、ちょっと慣れて、お互いの体が馴染んできたら、蓮も本領を発揮しそう。
キョーコを悦ばせたくて、キョーコのツボを探り、自分の持ってるテクを最大限に駆使しそう。
そして最後には、お互いの体がしっくりくるようになるんじゃない。
キョーコは、蓮の手によって、蓮色に染まった、蓮用、蓮好みの体になったり、
蓮も同じく、キョーコ用の体になり、キョーコじゃないと、キョーコなしじゃだめな体になったり。
俺のすべては君のためにある、とか。

なんか、思考がおかしくなってきた。こんな時間だしね。眠い。おやすみ。
578名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 03:50:48 ID:qVW72wJQ
>>575

手が震えてるじゃないか・・・
蓮は自分の膝に添えられているキョーコの小さな手が、微かに震えているのに気付いた。

「本当に・・・平気?」
震える手には気付かないフリをして、蓮はキョーコの腰を引き寄せた。
「へ、平気です!」

フワリと、甘い香りがした。
キョーコは蓮の背中に腕を回し、そっと体を寄せてくる。
目の前には潤んだ大きな瞳が二つ。蓮の本意を探るように覗き込んでいる。

「・・私・・そんなに色気がありませんか?」
うっすらと頬を紅く染め、それでも決して瞳をそらさずキョーコは囁いた。

その煽情的な様に、蓮の頑丈な自制心は脆くも崩れ去ったのだった。


続きを書いてみたけど、限界w
誰か引き継いでください。。

579名無しさん@ピンキー:2006/08/10(木) 05:52:44 ID:6QpgKK0o
ネ申の降臨も待ち遠しいがリレー小説のようでこれはこれで楽しいなw
580ツカミ屋:2006/08/11(金) 00:18:34 ID:PkLeWcUg
今晩は、おひさしぶりです。
すいません質問なんですが、この表紙のキョーコの浴衣。
何の柄なんでしょう?
花柄でいいかな・・・?帯の結び方はなんていうんですか?
着物詳しくないのですいません
581ツカミ屋:2006/08/11(金) 01:01:30 ID:PkLeWcUg
白地によろけ縞と二色の花柄浴衣地
紺の半幅帯
アップされたヘアに椿の髪飾り

↑適当に検索しました。これで間違いあったら指摘お願いしますw
582名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 01:45:30 ID:uJWlhIIV
ツカミ屋さん、こんばんは。

>>581
私も詳しくないのでよくわからないけど、そんなイメージだね。
浴衣の花は、なんだろう。私はコスモスに見えるけど。
視覚的には問題ないけど、文字的には洋風な感じがするね。
文章で風情を出すのにはいまいち?
撫子?いや、違うな…。
583名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 02:00:25 ID:G5AegxAJ
私も詳しくないので、見覚えはあるのに模様の名前が出てきません。
ぱっと見は撫子(花びらは通常5枚)や菊(矢車菊とか?)の仲間っぽいのに、
ざっと検索してみてもそれらしいのに当たりませんでした。役立たず…。

浴衣ネタでツカミ屋さんの新作が読めるんでしょうか +(0゚・∀・) + ワクワクテカテカ +
584ツカミ屋:2006/08/11(金) 02:13:58 ID:PkLeWcUg
なるほど撫子っぽい<花
自分はアザミとコスモスを足した感じかな?とか思いましたけど、それもなあ・・・。
夏の浴衣にコスモスと椿ってアリ?って思ったりもw

今回またツカミだけ落とそうかと思います。(極悪)
でも状況説明でつっかえているので、明日か明後日くらいになります。

他の神様もおられましたらお先にどうぞよろしくお願いいたします。
585名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 02:17:51 ID:trlh/kAa
wktkでお待ちしてます〜
ツカミだけでなく是非最後まで!!
586名無しさん@ピンキー:2006/08/11(金) 13:49:38 ID:Yq4oPsj6
帯は紺の半幅にレースのふわふわ帯を重ねてる…かなあとか
着物の柄は季節先取りOKなので、秋桜柄の浴衣はアリですよ。
髪飾りは牡丹かも…でも牡丹も夏じゃないよね。うーん
587ツカミ屋:2006/08/12(土) 05:38:45 ID:+vQ2TitX
こんばんは。
あげるのに結構手間取りました。
この時間ホスト規制が恐いのでゆっくり投下します。
あんまり投下が遅いようでしたら、しえんお願いします。

今回ツカミだけです。
よろしくお願いいたします。
5881/:2006/08/12(土) 05:43:55 ID:+vQ2TitX
この一帯で最大規模の花火大会が隣の区で行なわれると聞いたのは、当日の昼過ぎ。
キョーコがロケの小休憩をとっている時に、現地のスタッフが教えてくれた。

「行く価値はありますよ。海峡を挟んで両側から打ち上げますから壮観です。
 近くに行けばどこからでもよく見えますが、ご希望なら穴場を教えますよ」

女性スタッフはキョーコの顎を少し自分の方に向かせて話す。
「敦賀さんのマネージャーさんに後で地図渡しておきますね」
唇のラインを筆でなぞられながら、キョーコは少し頬を赤らめた。

返事が出来ない分そのしぐさが逆に初々しく見え、
女性は『ええ、全て承知しておりますよ』とでも言いたげに、
年齢相応の押し付けがましさを含みながらも純粋な好意で微笑んだ。

蓮とキョーコがつきあうことになってから約半年。
歴代視聴率を塗り替えたドラマと
抱かれたい男No.1俳優と新進気鋭の実力派女優のセンセーショナルな交際宣言から
芸能界は蜂の巣をつついたような騒ぎになったが、それもようやく落ち着いてきた夏。

これまでありとあらゆる共演依頼が殺到していたが、2人は全てそれを断っていた。
今回は単発ドラマ、更に懇意な監督の直接依頼いうこともあり
あれ以来初めての共演ドラマ。
全国レベルのパラグライダー大会会場を舞台にしたサスペンスである。
5892/:2006/08/12(土) 05:49:40 ID:+vQ2TitX

「敦賀さん」

準備も終わったキョーコは蓮のもとへ行った。
市と湾が一望できる場所で、蓮はキョーコを振りかえった。
フライトスーツ姿を見て少し困った顔をして微笑む。

「本当に、飛ぶの?」

「はい。敦賀さんはさっき入ったから知らないでしょうけれど、2日も特訓したんですよ。
 操縦かんもありますしテイクオフだけですから、どんとお任せください」
「キョーコちゃん、決まってるね。
 すごく大変そうだけど怪我しないように頑張ってね」
社が口を挟んだ。
「ありがとうございます。頑張ります。この格好も気に入ってしまいましたし。
 ・・・あ、そうだ社さんこれをお願いしたいのですが」
差し出したものはデジカメ。
「この前やっと買えたんですデジカメっ。記念です、街並バックに撮ってください」
ヘルメットを抱えてピースサインをするキョーコ。
笑いながら社は何枚かシャッターを押した。

「蓮も入る?」
「・・・いえ、俺はいいです」
「じゃあ私が撮ってあげますね。社さん、敦賀さんの横に並んでください」
「へ?俺・・・?」
「撮影はじまっちゃいます。早く早く」

変な顔をする社からデジカメを取り上げ、キョーコはカメラを構えた。

「まだ上手に使いこなせないんです、これ・・・。
 いきますよー?はい、チーズっ」
5903/:2006/08/12(土) 05:56:56 ID:+vQ2TitX
夕方、蓮とキョーコはタクシーに乗っていた。
目深帽子に伊達眼鏡の蓮、キョーコはホテルで借りた浴衣を着ている。

「夏祭りと花火大会だからって浴衣貸し出しのサービスがあったんです。
 着付けは私1人で出来ますので思い切って借りてみました」

白地によろけ縞と二色の秋桜柄浴衣地、紺の半幅帯にレースのふわふわ帯を重ねている。
アップされたヘアスタイルと牡丹の髪飾り、素足に下駄。
薄化粧に微かな石鹸の匂いを、窓から入ってくる風が運んだ。
流れる街の灯に時折光るマニキュアは、キョーコにとてもよく似合っていた。

「・・・はりきり過ぎちゃいましたね」

無表情の蓮に、キョーコは苦笑いしながら下を向いた。
本当は予想していなかったキョーコの浴衣姿に、照れていただけの蓮なのだが。
いつもの天然なら、気のきいた言葉のひとつもスラスラと難なく出るが
今回は何故かそうはいかなかった。
どうも自分の頭がうまく作動していない、妙な気分にさせられていた。

「ああごめん、そんなことないよ、よく似合っている」

やっとそれだけ慌てて言った蓮の言葉に、キョーコはポッと頬を染める。
5914/:2006/08/12(土) 06:02:54 ID:+vQ2TitX

キョーコは花火大会の話は興味はあったが、到底無理だろうと聞き流していた。
だから蓮の方から誘ってくれた時、とても嬉しかった。
東京では花火も遠くの窓から見るのが限界であったし
何より仕事以外では殆どありえない2人での外出だったのだ。

「・・・ありがとうございます」
キョーコはそう言うと微笑んだ。
蓮はまた困った風に窓の外に顔を向けた。
混みはじめた道をタクシーは無言のまま走った。

レトロ館を過ぎてしばらく海側を進んだところで車を降りた。
街灯もあまりない細い路地を歩く。
多くはないが結構な数のカップルや家族連れが同じ方向に向かっていた。
社の話では5分も歩けば小さい公園に出る筈だ。
カラコロと沢山の下駄の音がアスファルトに優しく響く。
風は潮の湿った匂いがし、蝉はまだワンワンと鳴いていた。

「眼鏡・・・見えます?」
キョーコは心配そうに尋ねた。
少しカラーが入っているレンズなのだ。
「まだ大丈夫だけどずっとは厳しいかも。
 でも誰かに見つかるよりはましかな。先導よろしく」
「神崎さんったら目立つものね。仕方ないわ」
役名で蓮を呼び、キョーコはつないだ手に力を入れた。

「雛だって人のこといえないぞ」
耳元に口を近づけて囁く。
「見て。男達が皆振り返って見ているよ」
「うっそばっかり!今よく見えないって言ったじゃないですか」
「そういうことは見えてなきゃ男失格」

クスクス笑う蓮に、キョーコは思いっきりいーだ!と顔を歪めて返した。
5925/:2006/08/12(土) 06:06:14 ID:+vQ2TitX
やがて到着した公園は小さい芝生の広場がいくつか集まって出来ていた。
蓮とキョーコは植え込みを背にする適当な場所に、他の人々がそうしているように敷布を広げた。

座ると、近くで鳴いていた虫の声がピタリと止まった。
聞き取れない程度の人々のざわめきと、波が砕け散る音が微かに聞こえる。
そろそろ始まる時間、人はどんどん増えている。
が、それでも人とある程度離れていられ、明かりも適度にあり、海風も気持ちよく絶好の穴場であった。

「あそこが海峡の橋ですよね。どこから打ちあがるのかな」
「確か両岸からって言ってたようだけど」
「お茶持ってきました。お水とどっちがいいですか?あと喉飴にキスチョコ」
「ピクニック?」
「サンドイッチはないですよ。作りたかったけど時間が足りなくて」

ヒソヒソ話していると、植え込みの向こう側から声が聞こえてきた。

「・・・でな、偶然見れたんよ、敦賀蓮と京子!」

思いがけず自分達の名前を聞こえ、2人ともぴたりと話を止めて様子を伺った。
5936/:2006/08/12(土) 06:10:11 ID:+vQ2TitX
「あそこ?○山のてっぺん?よういけたね」
「そそ、ケーブル使用制限はいってたらしいけどホテルに前泊してたから俺ら、ラッキーだったよ」
「そうなの。敦賀蓮、やっぱり格好よかったわ、私感激した。
 上等なスーツ着てね〜〜、すんごい良かったわ〜」
「京子はパラグライダー引きずって走ってたよ。何回もこけてて泥まみれで笑ったよ」
「へえ」

どうやら、ロケ現場に居合わせたカップルとその知人のグループらしい。
固まるキョーコに、蓮は肩をすくめて笑った。

「あの二人確かつきあってるんだよね?やっぱ仲良さげ?らぶらぶ??」
「うーん。いやあ、俺はつきあってないと思うな。あの感じ」

「「へ???そうなの???」」

他の2人が叫ぶと同時に、蓮とキョーコも眼を見合わせる。

「親しげではあるんだけどね・・・。なんていうか雰囲気?
 休憩の時京子が自分のデジカメを出していたんだけど、一緒にいたスタッフに撮影頼んでたし
 敦賀蓮は眺めているだけで、ツーショットは撮らなかったし。
 つきあっていたとしても・・・少なくとも、ヤッてはいないよな、あれは」
「そういうもん?」
「関係が深くなるとお互いのもの、共有したりするやん。
 デジカメとかタオルとかペットボトルとかさ。
 それにスキンシップも無意識に増えるもんだけどそれが全くなかった」
「俳優だから気をつけているんじゃないか?」
「そうかもしれないけど」
「あんな女全然普通なんだもん!
 芸能人としての華もなかったし色気のかけらもないし、きっと蓮が相手にしてないんだよ!
 私も付き合ってないに一票!」
「それって私情入りまくりやんw」
5947/:2006/08/12(土) 06:14:28 ID:+vQ2TitX
適当な場所を見つけたらしい3人は大笑いしながら移動していった。
残ったのは、気まずい雰囲気の蓮とキョーコ・・・・。

『つきあっていたとしても・・・少なくとも、ヤッてはいない』

職業柄、人に噂されるのは慣れてはいたが
赤の他人に余計なことをこうズバリと図星を指されると・・・
愉快ではない蓮だった。
何よりキョーコへのあけすけな悪口を聞いたことにも腹がたつ。

キョーコはキョーコで『色気のかけらもない』発言にショックを受けていた。
 自分に色気が無いから、敦賀さんは相手にしてくれなかったのか。
 そうかもしれない・・・とは、思っていたけど・・・?


  ドドーン、パーン! ドンドンドン!バリバリバリ・・・!!


突然、花火が始まった。
弾けた花火が赤青に変化しながら連発して頭上でひろがる。
周囲から歓声と拍手があがった。
どこからか船が数隻、呼応して汽笛を鳴らした。
5958/:2006/08/12(土) 06:18:28 ID:+vQ2TitX

「ふわあ。きれ・・・」
キョーコは思わずつぶやいた。
「そうだね」
蓮が言う。
「こんな近くで見るのは本当に久しぶりだ」
「私もです」
さっきの噂がまだ頭の隅に残っていたが、とりあえず目の前の花火を愉しむことにした。

真上で赤青黄金白の花火が間髪入れず花を咲かせる。
バリバリと弾ける音と一緒に沢山の何かが波に落ちていく。

本当に降ってきそうな光に、キョーコはふわりと反り返った。

ポクン。

後頭部に何かがあたった。
「あんまり反ると後ろに倒れるよ」
蓮が手の平でキョーコの頭を支えていた。

ドン、・・ドン、と、大輪の花がはじけ、金色の長い尾を引きながらゆっくり落ちてくる。

「ふわあ。ありがとうございます・・・。
 すごいです。すっごい綺麗。でもあの火って落ちてこないのかな」
「引火したりして?」
「それちょっと嫌ですね・・・」

しばらく光の饗宴が続いた後、しばし沈黙があり
続いて対岸から再び花火が打ちあがった。
海峡の向こう側に光る小高い山から歓声が聞こえてきた。
5969/:2006/08/12(土) 06:22:11 ID:+vQ2TitX

蓮はペットボトルを開けて一口飲んだ。
冷たい水が喉を潤す。
ふいに通行人の言葉を思い出して少し考えこんだ。

「・・・敦賀さん?どうかしました?」
「あ・・・いや・・」
「お仕事のことですか?お忙しいのに連れてきていただいて・・・」

「違うよ。さっきの人達の話なんだけどね。
 ・・・・飲んで、みる?」

「はっ??」

躊躇しながら蓋の開いたペットボトルを差し出す蓮。
面食らったキョーコはしばらく意味が解らないでいたが、やがて思い出して頬を染めた。

「じゃ・・・いただきます」

おずおずと受け取り、そっと口をつけて。
緊張のせいか、こくんと喉がなった。
少し黙っていたが、もうひとくち口をつけて、キョーコは水を蓮に返した。

「・・・綺麗ですね」
「そうだね」

打ち上げは一段落し、対岸の仕掛け花火が始まっていた。
白いカーテンのような火の弾幕が見事に流れていく。
ペットボトルをあおった蓮は深いため息を吐くと、抑えられずにキョーコを抱き寄せた。
59710/:2006/08/12(土) 06:26:45 ID:+vQ2TitX

蓮の腕に素直に従い、身をよせるキョーコ。
再び頭上で打ちあがる花火があたりを照らしたが、気にする風もなくシャツに顔を埋めた。
蓮はキョーコの後れ毛を撫でながらまた一つため息をつく。

「ね・・・敦賀さん」
しばらくその体勢のまま抱き合っていたが、キョーコが小さい声で話しかける。
「ん?」

「・・私・・そんなに色気がありませんか?」

「は??」

今度は蓮が面食らう。
「さっきの人達の話です」
「はあ・・・。いや、他人の言うことなんか気にしないほうがいいよ」

 華がないし色気もない、なんてありえない。
 現にここに来るまでにキョーコは何人の男達を振り向かせていた?
 今俺が自制をするのにどれだけ努力しているのかわかってないのか?

何とか言いたかったが、口を開いただけで固まる蓮。

「でも、敦賀さん今までそれ以上触れてこないですし・・・。
 そういうことなのかなって思ってたんですけど、人に言われるとやっぱり・・って」
うっすらと頬を紅く染め、それでも決して瞳をそらさずキョーコは囁いた。
「それ以上って・・」
蓮のあごのラインをキョーコは人差し指でそっとなぞった。
59811/:2006/08/12(土) 06:33:41 ID:+vQ2TitX
「数えられるだけの、キス・・・以上のこと、です」

喉が渇き、眼が霞んでくる。
「・・君はまだ高校生だし・・・それに」

 それに。
 つきあえばつきあうほど、昔と変っていないキョーコに昔の少女が重なっていく。
 汚れて堕ちる前の自分も蘇り、あの思い出はある意味神聖化されていた。
 そんなキョーコをこの手で汚すことは・・・・できなかった。

「私なら大丈夫です・・何をされても、敦賀さんなら」
「・・・」

蓮の腕は意志と反して勝手に動き、キョーコのうなじから胸元の浴衣のラインを往復する。
耳たぶを軽くもみ、そっと指を1本布地に差し込みすべらせた。
更に肩を強く抱き寄せ、顎をあげさせた。

そっと唇が触れそうになった瞬間、蓮の耳に微かに何かが聞こえた気がした。
59912/:2006/08/12(土) 06:38:35 ID:+vQ2TitX

キョーコははっとして蓮の唇を押えた。

「敦賀さん、今の音・・・」
身を強張らせる。
「シャッター音、ですよね?」
「・・・多分」
「すいません・・・っ、場所をわきまえず余計なことを言ってしまいました・・・!」

あたりを伺いながら慌てて身を離そうとするキョーコを、蓮は制した。
「もう撮られちゃっているよ?」
「でも」
「構わないよ」

被っていた帽子と眼鏡を取り、髪をかきあげる蓮。
唖然とするキョーコを再び引き寄せると抱きかかえて唇を重ねた。

ドンドン、と、両岸から同時に花火がうちあがる。
間断なく連発する迫力に人々は引き寄せられ、殆ど2人に気が付かなかった。

「・・・んっ・・」
驚いて胸を押すキョーコの頬を手の平で包む。
「大丈夫。この角度なら、君の顔はうつらない」
そう言いまた深く舌を差し込んだ。

何者かの存在に、小さくパニックになったキョーコだが
蓮の激しいキス次第に意識が薄れていった。
上から押さえつけるように重ねてくる唇は、柔らかく湿る。
60013/(とりあえず終):2006/08/12(土) 06:44:11 ID:+vQ2TitX

昔は。

朦朧とする中、キョーコは思った。

昔、おとぎばなしで読んだお姫様と王子様のキスは、とても美しく、神聖で、静かだった。
そっと触れ合うだけでお姫様は目を覚まし、永遠の愛を見つけるのだ。
あの重ねるだけと思っていたキスが、実は他にも種類があると知った中学生の頃
想像するだけでとんでもなく恥ずかしく、気持ちの悪いものだと恐れた。
そんな行為は自分には到底できっこない。
永遠の愛には憧れたが、そんな苦痛を伴うのなら、いらないと考えた時もあった。

今、私が知ったキスは全然違う。
自分の中を求めて動く舌に酔い、私も応える。
好きな人の甘く眩暈のする湿った粘膜の感触に悦ばない人がいるのだろうか?
肩を包む暖かい腕を、自分の身体に感じる体温を、誰が離したいと思うのだろう。

まだ経験の無いことはとても恐かった。
噂に聞く痛みや不安を避けたいと思う気持ちは、無いでもない。
でもこうして少しずつ知っていく悦びは、きっとこの先もあるに違いないのだから。
本当に好きな人となら、少しの傷つくことなんか何でもないに決まっているんだから。

キョーコの唇を外し、蓮は震える吐息で必死に囁いた。

「大事に思っているよ・・・。何よりも。
 君を・・・壊したくないんだ。汚してしまいたく、・・ない」
「私は・・・敦賀さんに壊されたいんです」

顔をあげて蓮の瞳を覗き込む。

「こどものままは・・・。嫌、なの」

一段と大きい爆発音が響き、揺らめく瞳に銀色の尾をひく光が映った。
601ツカミ屋:2006/08/12(土) 06:49:22 ID:+vQ2TitX
とりあえずここで終了です。
皆さんの台詞やネタを随所使わせていただきました。
勝手に承諾を得ず使用して申し訳ありません。

>585さん。
最後までは・・・どうだろう。
8月は仕事が忙しくて最後まではすぐ落とせそうにないです。
少なくとも次の発売日には間に合わないと思います。
明日明後日までに、よければもう少しだけ書かせていただいて、
後は続きをお願いできる方がおられたらお願いしたいと思います。

相変わらず長ったらしくてすいません。
しかもブツ切れがクセになりそうで・・・。
ちょっとマジ反省して逝ってきます。おやすみなさい。
602ツカミ屋:2006/08/12(土) 07:01:07 ID:+vQ2TitX
あ、もちろんこのすぐ後続きを書いていただいても大歓迎です。
他の話の神様もいたら遠慮なく入ってきてください。
よろしくお願いいたします。
603名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 07:05:50 ID:Kj3DhLQy
ツカミ屋さんキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!
「壊されたい」台詞書いた者ですが使ってくれて嬉しいよ!
神々の燃料になるならと小ネタ提供専門なので至極光栄。

しかしキスだけで禿げ萌えたー(*´Д`)ハァハァ
てか感動すらしてしまったよ。
やっぱ神聖化ってのがイイね。

ツカミ屋さんも他の神々も無理せず楽しんで書いてくだされ。
しばらく続きや別バージョンの妄想に走りそうだ。
目立つしカメラもあるし続きは帰宅後ですかね(*´д`*)
604名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 08:31:00 ID:Tc1gx7rT
ツカミ屋さんGJ!!!!!!!
つ、続きが足りねぇ…じゃんじゃん持ってこーい(*´Д`)


…つか…あの、ロケーションにものすごーっく心当たりがあって
むしろそっちの方に禿萌えた(笑)
いかん、明日うっかり花火見に行ったりしたら想像してしまうじゃまいか(;´Д`)
605名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 10:11:41 ID:2gKq8+je
ツカミ屋さんGJー!!
てか、地元ーー((((;゚д゚)))
606名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 11:21:22 ID:QeeeItHQ
ああっ
わたしも地元だわw
607名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 11:54:40 ID:uEuQn4cg
このまま野外エチかと思うと禿萌え。
GJ! 続きも読みたいです、是非!!

そして心当たりのある花火大会。自分も昔その近所に住んでました。
このスレの住人って狭い地域に集中しているのかも・・・。
608名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 12:48:59 ID:PzBg5Vb4
GJ!


私も地元ー((((゚∀゚;))))
609ツカミ屋:2006/08/12(土) 17:52:25 ID:+vQ2TitX
あれれいつの間にか、まちBBSに?w
もしかしてすごく出身地が偏っていたのでしょうか?ww

残念ながら私は地元じゃないです。
皿○には泊まった事ありますけど、花火大会も未経験です。
それでは続き(ほんのちょっと)は13日の深夜と言うことで・・・。
よろしくお願いいたします。
610名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 18:37:40 ID:e5aKfOkM
>>600
GJです!
2人がどうなるのか、気になってウズウズする〜。

>>609
やったぁー!
お待ちしてます。
611名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 01:45:13 ID:Kp1rxnm8
ツカミ屋さんGJです!
あぁ〜 続きが楽しみ♪

ところで、地元地元と言われてるのは、この前本スレだったかで『仲村さんが来てたとは』って言われてた地域?皿○ってとっても心当たりが…
だとしたら、私も地元だわ。すごいね。
612名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 01:45:58 ID:pLFmWtBW
fだ
613名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 01:47:58 ID:Kp1rxnm8
ごめんなさい!下げ忘れました;
614名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 02:02:09 ID:5K9REUq0
本州と九州の間でやってるやつですよね?
しかもタイムリーに本日開催予定の?
あんまり地元という人が多いから、他の地域にも同じような大会があるような気がしてきた・・・。
615名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 12:42:50 ID:+u2iZ+1Z
ツカミ屋さんGJですた!続きも楽しみに待ってます。
野外エロ?それとも場所移動するのかな?妄想掻き立てられます。

話豚切って悪いんだが二人が付き合いはじめて朝まで二人で過ごし
蓮の方が先に仕事があって先に家を出るときはキョーコは蓮に
「いってらっしゃい」の挨拶を玄関までしたりするんだろうか?
こういうキョーコって想像するだけで可愛らしくて萌えるなぁ(*´Д`)ハァハァ
616名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 14:51:22 ID:pDbR0yxK
朝ごはんもちゃんと作ってそうだ。
いってらっしゃいはやっぱりエピロン姿ですかね(*´д`*)ムハァ
そしてエピロン姿と言えば当然裸にエry
617名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 16:38:20 ID:WtmyO5Zt
それじゃ裸エプロンSSでも書いてみる?
蓮がすげー変態になってもいいのだろうかw
618名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 16:45:54 ID:5K9REUq0
自分の中ではすでに変態>蓮

というわけで (屮゚Д゚)屮カモォォォン
619名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 17:05:16 ID:yi1wspKd
蓮すでに変態なのかwww

キョーコがたまには蓮をからかおうと
また催眠術にかかったフリをして裸にエプロンで迫りくり、
困った顔をした蓮を見てキョーコ吹き出す、まで妄想した。
これだと蓮の変態度は抑えられるw
620名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 20:58:08 ID:+SQL2tSi
"裸エプロン"と"蓮がすげー変態"だけ読んで
れ、蓮の裸エプロン!? と戦慄してしまった((((゚д゚;)))




四方八方に土下座orz
621名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 21:37:23 ID:UFpzqaTX
ちょwww蓮の裸エプロンww


ってなにそれ新たな萌え境地(*´Д`)
案外似合いそうわやめろなにをsウェdxfrgtyふじこlp;@:「」
622名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:30:48 ID:Gb6INLC5
>>619
蓮の困った顔をみて吹き出す……
で終了のつもりだったが。

「…ふぅん、俺を困らせて面白かった?(キュラリ★)」
「うっ!あっ…ゃんっ!!」

シュルリと手際良くエプロンのリボンをほどく蓮。

「悪戯の仕返しだよ。覚悟しといて?」(極上似非スマイル発動)
「いやぁん!!ごめんなさ〜い!!」

便乗してみました……やっぱり変態じゃん…orz
623名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 22:59:20 ID:yi1wspKd
>>622
大丈夫だ。
このスレ的にはそうならない蓮のほうがむしろ変態。
624名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 23:24:29 ID:5K9REUq0
コーン
 ↓
 変態(動物が成体とは形態・生理・生態の全く異なる幼生の時期を経る場合に、幼生から成体へ変わること)
 ↓
敦賀蓮
 ↓
 変態(「変態性欲」の略。また、その傾向のある人)
 ↓
夜の帝王


大丈夫! きっと進化だ。
625名無しさん@ピンキー:2006/08/13(日) 23:50:53 ID:9rQjM2FB
>>623-624
ワロスw
626名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 00:06:25 ID:sq1BOwhh
ちょっと見ない間になんかとても面白い流れに。ワロスW

ツカミ屋さん今日来るかな。ワクワク
627ツカミ屋:2006/08/14(月) 00:30:38 ID:79IHE5ag
今晩は。もうちょっとなんですけど、今用事ができてしまい後何時間かかかります。

「後でくるよ・・・。ここに。終わったらすぐ戻る」
熱いため息を吐きながらがつぶやいた。
「・・・ほんとに?」
潤んだ瞳で見あげるキョーコ。
「本当に。でも・・・疲れているのなら無理しないで寝ていて。
 そのまま部屋に戻るから、気にしないで」(本文引用)

と、言う訳で無理しないで寝ていてください。
よろしくです。

>619-624
激ワロタ。GJ!!
628名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 00:39:33 ID:WwdlPeK+
野外じゃないのかーっ!!


でもちゃんと待つ (・∀・)ネレネーヨ!!
629ツカミ屋:2006/08/14(月) 02:54:46 ID:79IHE5ag
遅くなりましたすいません、投下開始します。

>628さん
どうも多少なりとも知った土地での野外は・・・妙にリアリティが強すぎて。
自分の能力の限界でした。
(○刈くらい行こうかとは思ってたんですけどね)

ではよろしくお願いいたします。
630ツカミ屋:2006/08/14(月) 02:57:05 ID:79IHE5ag
あ、リンク忘れた。
>588-600続きです。
それでは。
6311/:2006/08/14(月) 02:59:03 ID:79IHE5ag
花火の音と光にまぎれて、2人は抑えられない情欲にずっと抱き合っていた。

「キョーコ・・・」
「敦賀さん・・」

舌を強引に吸われ続け、甘かったそれはやがて苦く鉄のような味に変化してきた。
蓮はなかなか力を緩めず
どころか掌は袖口から進入し、キョーコの二の腕や肩肌を存分にさすった。

眼の端にスターマインが様々な色ではじけているのが見える。
キラキラ、チカチカ、と点滅しつづける星や
黄金の火がサラサラと頭上に降った。

連発する爆発音や浮遊する火花は、実は自分の心臓ではないかとキョーコは思った。

蓮はキョーコの唇をはなすと、息づく暇もなく滑って耳朶や首筋を愛撫する。

「んん・・っん・やっ・・あん・」
甘い吐息が抑えられずに漏れる。
もはやこんな場所で発する声ではなかった。

キョーコは恥ずかしさで蓮の首にすがりついた。
唇の動きを止めさせるつもりなのだが、傍から見れば相当に扇情的な光景だ。
手の動きに併せて揺れてしまう身体は、カメラの存在を忘れているのか、煽っているのか。
6322/:2006/08/14(月) 03:01:06 ID:79IHE5ag

「帯・・・ほどくよ」

シュル・・・と微かな衣擦れの音がした。
さすがにはっと正気に戻ったキョーコは、慌てて蓮の手をおさえる。

「や、やです。敦賀さん・・こんなところで・・嫌・・・!」
「誰も見ていないよ」
「嘘っ・・。こんなこと駄目ぇ」
「誘ったのは君・・。止まらないよ」

キョーコの手を振り切ると、熱い手は下に滑った。
少し乱れた布地にすべりこんでいく。

「あっ・・・!だ、駄目っ!ね、敦賀さん、ホテルに戻りましょう?ね?戻って・・お願いっ・・!」

キョーコは激しく頭をふった。
羞恥で涙が滲む。
上気した腫れぼったい頬、濡れた唇は懇願で震えるが、蓮には欲情の材料にしかならなかった。

 こんな状態で待てって・・・?

蓮も正常な判断が出来なくなっていた。
わざわざこんな行為を人目に晒すような趣味は全くないはずなのだが
頭の中は目の前のキョーコの動きにしか反応しなくなっていた。
6333/:2006/08/14(月) 03:04:18 ID:79IHE5ag

「・・・花火はもういいの?」
指先は、キョーコの膝頭を撫で、少しずつ内股をのぼっていく。
「ああっ・・・。もういいの。いらない・・もう、いらない。
 部屋にいこ?誰もいないとこに・・・ね?」
腰をよじり、脚を擦り合わせて侵入をこばもうとするキョーコ。

花火はクライマックスに入ったらしく、両岸から大玉が連発して打ち上げられている。
ひときわ大きな音と共に、しだれ柳が何度も何度も大きくはじけ、秀逸の演出を施していた。

「わかった。移動しよう」

蓮もやっと自分にブレーキをかけることができた。
そっと力を抜いてキョーコの身体を解放する。

ひとりになった身体はお互いものたりなさで微かにふらついた。
蓮は深いため息をつき、のろのろと帽子と眼鏡を拾う。
キョーコは慌てて胸元を寄せ、乱れた髪を手櫛でかきあげる。

ペットボトルが倒れ、こぼれた水は地面に流れ金銀の光に反射して照らされていた。
6344/:2006/08/14(月) 03:07:36 ID:79IHE5ag

交通制限で、やっと車を拾えたのは国道にでてしばらく歩いた先だった。
「お客さん、本会場いったね?あっこは人がすごかったでしょう。
 ぎょうさん人がおって全然動けなくなるから危険ですよ」
タクシーの運転手が疲れた様子のキョーコに声をかけた。

「は・・はい。大変でした」

どきまぎしながら髪を整えるキョーコ。

「俺が疲れさせてしまって・・・失敗です。
 ホテルまで何分くらいかかりますか?」
「まだ花火が終わってないから、混まないでしょう。30分もいらないですよ。
 まもなくここも一歩も動けなくなりますけどね。
 今のうちに私も市内に戻るところだったんですよ」
「そうですか」

ラジオから野球中継が流れている。
誰かが2塁打を打ったらしく、五月蝿い歓声がひっきりなしだ。
「フランチャイズ移動しちゃってガッカリしましたが
 なんとなく応援しちゃっててね・・・楽天には頑張ってもらわんと」
一人語りの運転手と、行きよりも更に無言の2人が乗った車は
逆方向の渋滞を横目にするすると市内に向かっていった。

キョーコがそっと振り返ると
まだ見事な大輪の花火が海の上で次々と咲いていた。
だが、頭の中を麻痺させたあの爆発音と光は、どんどん遠く小さくなっていった。
6355/:2006/08/14(月) 03:11:28 ID:79IHE5ag
タクシーはやがてホテルの玄関先に到着した。
ほうっと微かなため息をついて、2人は車を降りフロントへ向かう。

「蓮!キョーコちゃん!早かったね!」

ロビーにいた社が小走りに走ってきた。
蓮はつい、誰にも聞こえない程に小さく舌を鳴らす。

「どうだった〜〜?花火大会」
「社さん、只今戻りました。とっても綺麗でしたよ。
 でも・・人がすごくて途中で帰ってきちゃいました」
頬の火照りを気にしながら、キョーコが挨拶する。
「そかそか。お疲れ様だったね。・・・ところで、蓮」
社が無表情の蓮に話しかけた。

「今携帯に連絡しようと思っていたところなんだよ。
 明日午前の予定だった、蓮と監督の2人のインタビューね、
 先方がトラブルがあったらしくて、これからお願いできないかって連絡がきたんだ」

「「今からですか???」」

蓮とキョーコが同時に叫ぶ。
「う、うん・・・。もう9時すぎているし、2人ともお疲れ・・・のようだし
 連絡とれないって、断ることもできるんだけどね・・・。
 監督はOKだって言ってきたので、一応一度は連絡とって・・・確認してみないと・・・」

迫力に押されて、社の声がだんだん小さくなる。
「だ、駄目だよね・・・。ゴメンネ・・・断るネ・・・」

「蓮!つかまったか!」

後ろから声をかけてきた人物がいた。
新開監督だ。
6366/:2006/08/14(月) 03:14:43 ID:79IHE5ag
「悪ぃな、俺の同級がやってる出版社で何とかしてほしいんだよ。
 もう先方には今から来るよう言ってあるからヨロシク」

ぽかんとしているキョーコを振り返る新開監督。
「キョーコちゃんお疲れ。花火大会行ってきたんだって?熱いね」
「は、はい暑かったです・・・」
「うんうん、疲れたろう。
 昼間もあれだけ走ったことだし、役者は体調をコントロールするのが本分だ」
チラリと蓮を見ながら

「今日はもう、ゆ━━━━━━っくり、休みなさいね」

と言った。

「しっかしお前はベテランだからな。
 プロならこれくらいのことは何でもないだろう」
蓮を振り返り、肩をがっしりつかむ。

何かカチンと来たらしく蓮も
「いえ、監督のお知り合いとあっては無下にできませんね。
 無理無理でも多少のフォローなら、まあ仕方なしと言えないこともないですよね」
キュラキュラと笑顔で返す蓮。
「頼もしいねえ、蓮くん。それならその後もゆっくりつきあってもらおうか。
 おかげで明日午前中は全員オフになることだしな。ははは」
「ははは」

最上級の似非紳士スマイルで笑いあう2人に、キョーコは恐ろしさのあまり後じさる。

「な、なに???これ・・・・っ??」

飛び交う厭味な電波の中、怯えながら横に視線をそらすと
社が迷子になったキツネリスのように、打つ手もなくオロオロしていた。
6376/:2006/08/14(月) 03:18:10 ID:79IHE5ag

エレベーターの中で蓮とキョーコは無言だった。

「・・・ごめんね、最上さん」
「いいえ・・。敦賀さんのせいじゃありませんから」
チン、とエレベーターが止まった。
部屋の前まで2人で歩く。
「今日は楽しかったです。
 でも・・なんだかどっと疲れが出てきちゃいました。
 明日もロケですし、お先に休ませていただきますね。
 気にしないでお仕事頑張ってください」
キーを廻してドアを開け、キョーコはニッコリと作り笑いをして蓮を仰いだ。

「じゃあ、今日は本当にありがとうございました」

ドアを閉めようとするキョーコに
「本当にそれでいいの?」
とつぶやく蓮。

「え?」
キョーコが顔をあげる間もなく、ガッとドアを押さえ部屋の中に身体をすべりこませる。
後ろ手で素早くドアをロックさせると、キョーコを抱きしめた。
6388/:2006/08/14(月) 03:21:17 ID:79IHE5ag

「つ、るがさん・・ん」

壁に押し付けられ、さっきと同じような激しいキスを受けるキョーコ。
口の中を蓮の唇が侵入する。
舌を舐めあげられ、唇は歪み、耳朶を噛まれた。
宙をただよったキョーコの両腕はすぐに蓮の背中に廻って抱きしめる。
一度乱れた浴衣は簡単に開き、蓮の唇を受け入れた。

震える指先がキョーコの髪にからみつく。
アップした髪はほどけて襟足にかかった。

「後でくるよ・・・。ここに。終わったらすぐ戻る」
熱いため息をつきながら、蓮がつぶやいた。

「・・・ほんとに?」
潤んだ瞳で見あげるキョーコ。
「本当に。でも・・・疲れているのなら無理しないで寝ていて?
 返事がなければ、そのまま部屋に戻るから。気にしないで」

キョーコはコツンと蓮の肩に顔をぶつけた。
「いえ・・でもちゃんと待ってます・・・眠れないもの」

それだけ言うと、部屋のキーをそっと蓮に手渡した。
6399/:2006/08/14(月) 03:24:24 ID:79IHE5ag

ふたたび抱き合って深く唇を重ねる。
ふいに蓮のポケットで携帯が鳴った。
社か、新開か、どちらかだろう。
が、どうでもいいことだ。
無視して、もう一回、あと一回と、キスを続ける。
牡丹の髪飾りが髪から抜けて下に落ちた。

「これで、・・・何度目?」
「・・え?」
ぼうっとしたキョーコには蓮の問いが解らなかった。

「数えるくらいのキス、しかしてなかったから・・。これ、で」
チュッと音を立てて唇を舐める。
「何度目になった?」

真っ赤になりながら首をふるキョーコ。
「わか・・・わからない、です。今夜は、全然数えられなくて」
「じゃ、昨日までは?」
「あっ、んん・・っ・・。え、と・・。じゅ、じゅう、・・・ろく回・・?」

「ん。じゃあこれで、17度目」
「・・・っ・・」

抱き合ったままお互いの身体を探り合う。
静かに揺れる中、口元から微かに水音が途切れながら漏れた。

やがて蓮はそっと唇を離した。

「戻ったら18度目のキスを君に。
 そして朝までに100のキスを。100が終わったら101度目のキスをしよう」
64010/(終):2006/08/14(月) 03:26:20 ID:79IHE5ag

再び携帯が鳴った。
今度はすぐ鳴り止まず、しつこくコールが繰り返される。

「・・・じゃ・・・」

そっと身体が離れていく。
離れがたく握りあった指先をそのままに、蓮は部屋のロックを解除してドアを開けた。
「敦賀さん」
胸元を押えて、ドアノブに手をかけるキョーコ。
「お仕事、頑張ってください・・」
「うん。ありがとう」

入ってきたときと同様、蓮はするりと素早く出て行き静かにドアを閉めた。

乱れた髪のまま、両頬を押えてキョーコはしゃがみこんだ。
心臓がドキドキ高鳴り、なかなか静まらなかった。

電灯もつかない部屋の奥に、満月を過ぎた月の光が音もなく差し込む。
長い夜のはじまりであった。
641ツカミ屋:2006/08/14(月) 03:31:17 ID:79IHE5ag
これで終了です。
本当は蓮が戻ってくるまでを書くつもりでしたが
描写がしつこくなりすぎたので、ここまでにしました。

しかし今回ノリがいいかも。
続きそれほど待たせず書けそうな気がします。(でもすぐは無理ですが)
さっき花火大会が部屋から見えました。
水道橋?皇居の方?どこかわからないけどイマジネーション自分も触発されたかも。

しかし明日は仕事だ。
とりあえず寝ます。おやすみなさい。
642628:2006/08/14(月) 03:34:45 ID:WwdlPeK+

神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!

リアル遭遇しちゃったよ!! 寝ぼけ頭が一発で覚醒しちゃたよ!!
ツカミ屋さんGJ! 良い夢見せていただきました! 


今回ほど新開監督に腹が立ったことはない。
彼がいなければ即本番だったハズなのに……。そして生殺し...orz

迷子になったキツネリスのような社さん……モエ
643名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 03:36:06 ID:s5GfbeaE
>ツカミ屋様
いや〜いいですね〜!描写が素敵です!GJです〜!
続き、首を長くしてお待ちしてます!!
644名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 04:26:25 ID:0upRiGsH
ツカミ屋さんステキ━━━━━━(n‘∀‘)η━━━━━━ !!!!!
101度目のキスなんてロマンチック!
お仕事がんがれー。

大玉連発を大王連発と読んでしまい
大王連発→夜の帝王大暴れ、と脳内変換した。
救いがたい脳ですみません。
「熱い」と「暑い」の会話も面白かったよ。
645名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 07:37:40 ID:WQa+513W
寝起きの頭に神様光臨♪

いや私みたいに花火上がってても周り見てる奴はいるぞ蓮!!
野外で理性とばないかとドキドキしながら読んでました。

お預け状態で待ちきれない蓮モエス

GJです!!
続き気長に待ってます…
646名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 12:56:18 ID:9qBrQ1lN
神様ありがとーーーー!!
最高です!

>>616
いってらっしゃいの挨拶はエプロンもいいけど寝起きで蓮のシャツ着てるのもいいな
だぼだぼシャツ着たキョーコに萌える。
647名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 15:28:50 ID:WC1lvfXX
>>646
だぼシャツ禿げ萌エス(*´Д`)ハァハァ
攻める蓮にピュアキョーコっつー組み合わせ最強だな。
しかしどちらかというと自分はなぜかキョーコに萌えてしまう。
648名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 16:03:26 ID:7A8sSxBX
流れ読まずに失礼します。

当初マロン用に書いていた、おバカな妄想をこちらに投下しても良いでしょうか?
蓮とキョーコがお互いの下着の好みについて延々と語るアホな話です。
微エロというほどでもないのですが、マロンにはきわどい気がして……。
一応、本番ありの続編も書くつもりです。
649名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 16:52:03 ID:0upRiGsH
なんでもカモーン( ゜∀゜)=3
650名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 18:58:28 ID:Y6tlOMcv
バッチコォォЩ(゚д゚)Щォォォォイ
651名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 20:38:27 ID:IGUQIBOn
 +  ∧_∧
    (0゚・∀・) + キテキテ
  oノ∧つ⊂)   マッテル
  ( (0゚・∀・) +
  ∪(0゚∪ ∪
 +  と__)__)
652名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 20:49:41 ID:sq1BOwhh
ツカミ屋さん、GGGGJー!
キョーコカワイス!特に暴走する蓮に言い聞かせるとこ。
止まらない蓮にもモエス!蓮、仕事に身が入らなそう。続きが楽しみ。

>>648
読みたい!
653648:2006/08/14(月) 20:55:44 ID:7A8sSxBX
すみません。
方向修正はじめたら止まらなくて、あと1時間くらいかかりそうです。

元がギャグメインだったので、あまりエロくないです。
期待したらがっかりすると思われます。
654名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 21:10:12 ID:oFx55KlD
>>648
がんがれー。ギャグ路線でもエロ少でも自分は楽しめるよ。
実際このスレでも雑談や小ネタから良作品が生まれてるしね。
655648:2006/08/14(月) 21:52:54 ID:7A8sSxBX
すみません。思ったより方向修正に時間がかかりました。
その分当初よりも長くしつこくしてみました。


神々降臨までのつなぎ程度にでもなれば幸いです。

※蓮が変態チックなのでご注意ください。
 でも、自分の中ではデフォ(ry
6561/7:2006/08/14(月) 21:53:53 ID:7A8sSxBX
 蓮と付き合いはじめて早一月。
 付き合うから食事を作りに来ることがたびたびあったが、
 キョーコは家政婦に任されていたという洗濯と掃除も「自分がやる」と宣言していた。
 家庭のある妙齢のご婦人が仕事で行っていることだとわかっていても、
 キョーコは他人の手が触れるというのがなんとなく嫌だったのだ。
 『京子』の仕事が増えてきたことでまとまった時間がなかなかとれなかったが、
 半日オフをもぎとって、ようやくその機会に恵まれた。
 蓮はリビングで台本読みの真っ最中。
 長い独白のシーンだからキョーコに手伝えることもなく、
 ちょうどいいからと本格的に始めた炊事・洗濯・掃除。
(まるで奥さんみたい)
 照れ笑いをかみ殺しながら洗濯乾燥機から取り出した衣類の中に、ソレはあった。
 キョーコは危うく悲鳴を上げそうになった。

「敦賀さんってボクサー派だったんだ」
 控えめなブランドロゴが入った暗灰色のボクサーパンツ。
 付き合いはじめて1ヶ月。蓮はいまだキョーコにキス以上を求めてこない。
 だからソレをまともに見るのは初めてだった。
(何よ。パンツ一つで情けないわね。しっかりするのよ、キョーコ!
 男物のパンツなんて何度も洗ってたじゃない)
 上京してからの二人暮らしでは、ショータローの下着を洗うことも珍しくなかった。
 あの頃は深い男女の関係なんて意識したことがなかったから、
 下着もシャツも靴下も、平気で同じように触れることができたのだ。
(そういえばバカショーはトランクス派だったっけ)
 カッコつけのくせに見えないところはどうでも良かったのか、
 ドラ○もんやセ○ラー○ーンなど、かなり派手でアレな柄のものを平気で穿いていた。
(って、何アイツのことなんか思い出してるのよ!)
 頭から憎い男の顔を追い出して、目の前の洗濯物に意識を戻す。
6572/7:2006/08/14(月) 21:55:11 ID:7A8sSxBX

 キョーコは下着のしわをのばして丁寧にたたんだ。
「敦賀さんがブリーフとかトランクスっていうのも想像できないけど」
 ようやく落ち着きを取り戻し、もう一枚手に取った。
「人のパンツを握って何ぶつぶつ言ってるの?」
「へっ? あ、別にナンデモアリマセンヨ?」
 いつの間にか背後に蓮が立っていた。
 気まずくて、思わず手の中のものを遠くに放り投げてしまう。
 蓮は捨てられた自分の下着を拾いながら、にやりと笑ってみせた。
「もしかして、中身の方が気になってた?」
「中身って、中身って、敦賀さん……」
(もしかして夜の帝王モードですかぁあ!?)
 ぶんぶんと首を振りながら、キョーコは脳裏に浮かんだものをうち消した。
「俺のを想像して赤面していたんじゃないの?」
「してませんよっ! 普通の下着だなーと思っただけです」
「俺がどんなのを穿いてると思っていたわけ?」
「えーと、黒ビキニ? 意外なところで赤いふんどし? それとも大穴狙いでノーパンとか?」
「ビキニもふんどしも穿いたことはあるけどね」
「え!?」
 キョーコは絶句した。
 何を着てもサマになる蓮だが、冗談で言ったものを肯定されるのは思っていなかったのだ。
 似合いそうですねとも言えず黙っていると、蓮はくすくすと笑いながらそのときの事情を説明した。
「黒じゃないけど、新人の頃にビキニタイプの水着で撮影をしたことがあるよ。
 ふんどしは去年の大河ドラマで1度だけ。プライベートでも穿こうとは思わなかったな。
 だけどキョーコが変えて欲しいと言うなら善処するよ?」
「イイエ、ケッコウデス」
6583/7:2006/08/14(月) 21:56:59 ID:7A8sSxBX
「そう? じゃあ今度はキョーコの番ね。キョーコの下着は?」
「その質問はセクハラです」
「俺には聞いたくせに」
「敦賀さんが勝手にぺらぺら喋ったんじゃないですかっ!」
 そう。キョーコは何も聞いていない。
 たとえ気になったとしても、恥ずかしくて聞けるとは思えない。
「で、キョーコの下着は?(キュラララ)」
「ぐ。期待に応えられなくって残念ですが、普通です」
「普通って?」
「普通のブラとショーツです……」
 キョーコの持っている下着の大半はシンプルなスポーツブラとショーツ。
 多少は経済的な余裕ができたとはいえ、選ぶ基準は動きやすいことと透けないことだ。
 必然的に色気のないものばかりということになる。
「勝負下着は?」
「そんなの持ってません!!」
 力強く否定すると、
「なんだ、残念」
 そう言い残して、蓮は再びリビングに戻ってしまった。
6594/7:2006/08/14(月) 21:58:10 ID:7A8sSxBX


 そんなやりとりから一週間後。
 久々に二人は仕事上がりにテレビ局で落ち合った。
 「送る」と言われて乗り込んだはずの車は、キョーコの知らない道へと入っていく。
「どこへ行くんですか?」
「キョーコへのプレゼントを買おうと思って」
「そんな、記念日でもないのにプレゼントなんて」
「いいの。これは俺のためでもあるんだから」
「???」
 蓮は意地の悪い笑みを浮かべてはぐらかし、行き先を教えてくれない。
 やがて車は新興の大型商業ビルの駐車場で止まった。
 ビル内には蛍の光が流れている。
 客の姿はまばらで、帽子を目深に被っただけの変装しかしていない二人の横を
 気づくことなく通り過ぎていく。
「日を改めませんか?」
 時間帯が遅いせいか、どの店も閉店準備に追われている。
 キョーコが店員に迷惑をかけそうだなと考えていると、蓮は一軒のテナントの前で足を止めた。
「ほら、着いたよ。ココだ」
 ガラス越しにカラフルな商品が陳列されているのが見える。
 キョーコは扉に向かってのばされた蓮の手を掴んだ。
「ここって、ランジェリーショップですよね?」
「うん。キョーコが勝負下着を持ってないって言うから」
「そんなまだ心の準備が『CLOSE』だから今日のところはゴメンナサイっていうか色気なくてスミマセン」
 軽いパニック状態に陥り、一気にまくしたてるキョーコ。
 しかし、蓮は閉まっているはずの扉を押してキョーコを店内に引きずり込んだ。
「大丈夫。お店の人に話はついてるから」
「――――!?」
6605/7:2006/08/14(月) 21:59:43 ID:7A8sSxBX
「いらっしゃいませ、敦賀さま」
 にこやかな笑顔を浮かべた店員が二人を迎えた。
「とりあえずサイズを計測してもらえますか?」
「敦賀さーん」
 キョーコは泣きそうな顔で蓮を見た。
 蓮はキョーコの混乱ぶりを、にやにやと意地の悪い笑みを浮かべながら見ている。
 店員に服の上からメジャーを当てられ、キョーコはしぶしぶ従った。
「60のCですね」
「じゃあ、CDEで10セットずつ見つくろってください」
「サイズが合っていないと形が崩れるので、お奨めいたしませんが……?」
 店員は控えめに助言したが、蓮はすっぱりと断った。
「問題ありません。どうせすぐに大きくなりますから(キュラ)」
「――――!!」
 言葉も出ないキョーコ。店員はくすくす笑っているだけで助けてくれない。
「わかりました。では、京子様。色や形のお好みはございますか?」
「白と黒は必ず入れてください」
「なんで敦賀さんが答えるんですか?」
「ん? はずせないだろう?」
「…………」
「それから、ベビードールとガーターベルトもセットで」
「そ、そんなの着ませんからねっ」
「じゃあ、紐ショーツ?」
「それも嫌ですっ!」
「買うのは俺だよ。嫌なら着なくていいから、ね?(キュラレスト)」
「う……。その笑顔は反則です」
6616/7:2006/08/14(月) 22:00:46 ID:7A8sSxBX
「他にはどのようなものをご用意いたしましょうか」
「Tバックと総レースもはずせないかな」
「だからなんで敦賀さんが……いえ、なんでもありません」
「これからのシーズン、生地のうすいパンツスタイルの衣装を用意されるかもしれないだろう?
 俺以外の男に下着のラインを見せたいの?」
「見せたくありませんけど」
 次々に商品を選んで持ってくる店員に蓮は声をかけた。
「あ、Oバックは不要です。俺はあれ、好みじゃないので」
「敦賀さん……」
 あまりに蓮が真剣なので、キョーコは突っ込むことができない。
(どうしてこんなに下着にうるさいんだろう? フェチ?)
 そんな風に考えていると、次々に商品が運ばれてきた。

「着こなしの幅が広がるハーフカップのブラになっております。普段使いにも是非」
「普段? 他の男に胸元を見せる必要なし。却下」
「これは谷間メイクブラと申しまして、フロントのアジャスターを縮めることで
 綺麗な谷間を作ることができます」
「フロントホックタイプなんですか? じゃあこれも」
 キョーコが何かを言う前に蓮が決めていく。
「フェアリープリンセスというラインのこちらなどはいかがでしょう?
 上質なシルクで織り上げた純白のブラ・ショーツ・スリップのセットとなっております。
 バックは総レース使いで肌触りも最高の一品となっております」
「キョーコ、どうする?」
 今回は彼の琴線に触れるものはなかったらしい。
 ようやくキョーコにも意見が求められた。
「可愛いですね」
「じゃあ、包んでください」
   :
   :
6627/7:2006/08/14(月) 22:02:11 ID:7A8sSxBX
 結局、ほとんどの商品は蓮が選んだ。
 キョーコが気に入っても、蓮に難癖つけられて却下されたものが多い。
 残ったのはセクシー路線のものがほとんど。
(まあ、プレゼントしてくれるって言うから、敦賀さんの好きなものでいいんだけど……)
 そう自分を納得させようとしていたが、会計を見て青くなった。
「ななじうまん!?」
 調子に乗った蓮は結局40セット近くを包んでもらったのだ。
「やっぱり半分戻します!」
「もう会計済んだし。俺のために着てくれるんなら安い買い物だよ」
 そう言って蓮はアメックスのセンチュリオンカードを財布にしまう。
「もちろん、一枚たりとも無駄にはしないよね?」
 貧乏時代が長かったキョーコが逆らえないと知っていて蓮は意地悪を言うのだ。
「こんな恥ずかしいもの着られません」
「じゃあ、平気になるように次のお店にも行く?」
「次って?」
「2軒目のランジェリーショップ。H系ランジェリーの専門店なんだって。
 紐だけの下着とか、窓着きの下着とか、もっとスゴイものも買っておく?」
「着ます、着ますからもう勘弁してくださいぃいいい!!」

 頭は真っ白。顔は真っ赤。
 そんな状況でキョーコが思ったのは、
(敦賀さん、変な性癖とか持ってませんよねー!?)
 だった。

 それを彼女が知る日も近い?


(本番に続く?)
663648:2006/08/14(月) 22:03:30 ID:7A8sSxBX
時間をかけたわりにたいしたギャグもエロもないまま終わらせてしまいました。

よければ近日中に、この話の中で買った勝負下着を付けて本番に臨む話も投下させてください。
でなければ、蓮の変態っぷりを書きまくった意味がない……。
664名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 22:20:48 ID:E/3Ngzuq
>>648
GJ!!
テンポが良くて楽しかったよーてかいろいろハゲワロタww
続きもぜひw
665名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 22:23:25 ID:sq1BOwhh
GJ!
キョーコ、買ってもらった下着で蓮を悩殺して!
666名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 22:42:34 ID:EXjUIsan
  −=≡    _ _ ∩
 −=≡   ( ゚∀゚)彡  変態! 変態! GJ!!
−=≡   ⊂  ⊂彡
 −=≡   ( ⌒)
  −=≡  c し'

下着に合わせて役柄を決めて、キョーコにいろいろ憑けて楽しむ…とかキボンw
ってエロい役ばっかになるか…スキルが足らんか?
667648:2006/08/14(月) 23:03:54 ID:7A8sSxBX
>下着に合わせて役柄
仮にキョーコのスキルが足りても、私のスキルが足りません...org

続編は今回投下分と同時に書き始めたのですが、
三人称で書いたら生々しくなりすぎて、キョーコ一人称に変更したら
自分が蓮にされているような錯覚にサブイボが立って全然進みません。
ナニコノありえない恥ずかしさ……  _| ̄|○ il||li
668名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 23:08:54 ID:TaE3nm43
>648
がんがれ〜〜w
全身テッカテカにしてお待ちしていますw

正直、読んでいてあんなに女性下着に詳しい男なんて嫌〜〜!
と別の意味のさぶイボが…
どうやって勉強したのか聞きたいような聞きたくないようなorz
669名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 23:12:25 ID:WC1lvfXX
GJ−!
やたら下着に詳しい怪しい蓮になぜか萌えた自分は
はなから変態メガネで世界を見ているのかもしれない( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \ /  \ /  \
670名無しさん@ピンキー:2006/08/14(月) 23:15:42 ID:WQa+513W
下着に詳しすぎる蓮…変態激しくワロタ(笑)
めっちゃ面白かったです!!GJ!!

そして>>651>>666
密かにワロタ。かわいすぎ。
671名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 01:37:55 ID:YiPbYymg
GJ!なんかすごかったw
いつかキョーコに着せるのを夢見てランジェリーカタログ眺める蓮が浮かんだw
672名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 02:18:29 ID:jP2wY6fg
GJ!
付き合い始めから、早くも飛ばしてるね。プレイに走ってる。でもそこがイイ!

>>667
それは是非とも読んでみたい。

>>669
ナカーマ。
673名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 06:33:37 ID:lt3lSqyk
エプロン話…やりたくなったんですけど…
せっかくのネタなのに追いつかなくてエロくならないorz
まだまだ修行が足りません。
ツカミ屋様も656さんも、エロもそれ以外も描写がすごくてステキです、本当。
神様に感謝!
続編待ってますー!
674名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 10:36:26 ID:QijfHgUI
豊作でにまにましっぱなしですよ(´∀`)
浴衣ネタは前置き長すぎて途中で挫折しましたが、
ツカミ屋様いつもGJです! 早く続き来ないかな〜(・∀・)wktk
下着ネタもオモシロスw 噴きました。続きを是非。
エプロンネタどなたか投下なければ出来次第投下していいですか?
今日明日になるかと。その前に投下あれば言うことなしです!

675名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 11:00:46 ID:uo93Tb9e
エプロンщ(゚Д゚щ)カモーン(屮゚Д゚)屮 カモーン

自分は前フリ長いのや切ないのが大好きだーーー
確かにちょっとした豊作期ですね(*´Д`)ハァハァ
そして夏といえば浴衣に花火、は出たので
あとはなんだろう、肝試しやバーベキュー大会・・・要するに屋外ry
676名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 12:02:57 ID:lt3lSqyk
673です。
一応半ば過ぎまで試し書きして、他に何処にもやり場が無いので、
お目汚しさせていただいていいでしょうか…
デザートの箸休めのウェハースと言うか、
引っ込め本命を出せとののしられる未熟な前座バンドのように投下いたしますので、
どうか674さんも書いてください!!本当にお願いします。
明日中に完成をめざします。
677名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 12:21:14 ID:9cAUNkcI
>>673
いや・・・嬉しいよ<紳士スマイル

いろいろバリエーションがあっていいジャマイカ(・∀・)wktkで待つ!!
678名無しさん@ピンキー:2006/08/15(火) 21:10:19 ID:YFOWXpDv
.   ∩____∩゜.:+___∩: :.+___∩:+___∩: .+___∩ :.+
ワク. | ノ      ヽノ     ヽ ノ     ヽ:ノ     ヽ: ノ     ヽ+.:
:.ワク/  ●   ● | ●   ● | ●   ● | ●   ● | ●   ● |クマ
  ミ  '' ( _●_)''ミ'' ( _●_)''ミ'' ( _●_)''ミ'  ( _●_)''ミ'' ( _●_)''ミ'' クマ
. /  ._  |_/__ノヽ__  |_/__ノヽ__  |_/__ノヽ__  |_/__ノヽ__  |_/__ノヽ
 -(___.)─(__)__.)─(__)__.)─(__)__.)─(__)__.)─(__)──
679674:2006/08/16(水) 01:49:57 ID:srD6oMXT
題材から変態くさかったんですが、さらに変態チックな感じに仕上がりました。
添削一応したんですが、不備があったらごめんなさい。
>>673さん、SS待ってます!!!私の方が前座を務めさせてください!
ちょっと?長いです。
6801:2006/08/16(水) 01:51:05 ID:srD6oMXT
「コレ着けてくれる?」
差し出された白いフリルのついたエプロンを見つめ、キョーコは首を傾げた。
蓮と付き合い出してから、三ヶ月を過ぎた頃のことだ。
仕事や学校で時間が塞がっていない限り、自然と蓮の食事の用意や掃除洗濯をするようになり、
今日もまた蓮のマンションへと夕食の支度をしにやってきたのだ。
「私、エプロン持ってますけど?」
キョーコはゲストルームのクローゼットから引っ張りだして来たシンプルな紺のエプロンを、
すでに制服の上から身に着けていた。
「それでもいいんだけどね。裸になって着けてくれる?」
「は?」
キョーコは自分の耳を疑った。
「今、なんて」
「裸にエプロンを、してほしいんだ」
少し顔を赤らめながらも真摯な蓮の表情に、キョーコは固まった。
(つ、敦賀さん! どどどどこか頭を打ったのでは??!!)
「ダメ、かな?」
子供のような拗ねた顔をされると、キョーコはどう返したらいいのか分からず弱かった。
「わ、わかりました。や、やりますから、絶対後ろ向いててくださいね!」
(ど、どうしてぇ〜)
キョーコは真っ赤になりながら、
汗のかいた制服を脱ぎ、蓮に貰ったさらさらの白いエプロンに腕を通した。
6812:2006/08/16(水) 01:52:15 ID:srD6oMXT
キョーコが着替えている間、蓮は自分の馬鹿さ加減にため息をついていた。
きっかけは昨日、某テレビ局のエレベーター内で不破尚と偶然二人きりで乗り合わせたことに始まる。
すでにマスコミにはキョーコと交際していると公表していたので、何も臆することも
なかったのだが、尚の存在は蓮とっては因縁めいたものを感じていた。
数秒の沈黙の後、尚から話しかけてきた。
「よぉ、キョーコと付き合ってるんだってなぁ、あんた」
「ああ、悪かったね。幼馴染の君に何の挨拶もできなくて。毎日彼女のことでいっぱいで、
……不破くんだったけ? 君の事すっかり忘れてたよ。あの子を手放しただなんて、君の目は
よっぽど節穴だったんだね。彼女のどこを見てたのかな」
蓮との交際がなくても、DM以降『京子』の存在はマスコミの中では大きくなっていた。
「てめ、俺はあいつをな……っ」
何かを喚こうとした尚だったが、舌打ちをし、すぐにふふんっとにやけた笑いで蓮を見上げた。
「あんたさ。あいつと付き合っているっていっても、どんな時でも必ず夜12時前にはあいつの下宿先へ
送り届けているんだろ?」
恋人とはいえ高校生であるキョーコを深夜まで自分のマンションに置いておくわけにはいかず、
時間をきっちりと守って、だるま屋まで送り迎えをしていた。下宿先の大将が、キョーコの父親代わりだと
でもいうように目を光らせるようにもなっていたからだ。しかしマスコミでさえ『いつも』12時前だとは
知るはずもない。毎日張っている気配もないのに。なぜ?
蓮は無表情で尚を見下ろした。
「おい、図星か? ははぁん、キョーコと清い交際かよ。あんた不能か?
いや、あいつがやっぱり色気のない女だったのか。胸ねぇもんなぁ、きっと裸エプロンしたって全然」
「……それ以上、彼女のことを言うな。鼻をへし折られたいか」
尚は蓮の殺気ににやけ笑いをひっこめた。
「彼女は誰よりも魅力的だけどね。君にはわからないようだから『しっかり見せてあげるよ』?」
そう言い放って、蓮はエレベータを降りた。
6823:2006/08/16(水) 01:54:16 ID:srD6oMXT
(だからって普通、裸にエプロンをさせるか? 俺)
キョーコから見ないでくださいと釘を刺されたにも関わらず、キッチンを行き来する可愛らしいお尻を
つい横目で追ってしまう。包丁を持ったり、コンロを使ったりと料理中は危険があるため
手出しは出来なかったが、抑制しようとすればするほど蓮は自分の理性に限界を感じ始めていた。
向かい合って食事をとる間、蓮は普段通りにキョーコの料理に舌鼓を打ち、美味しいよと微笑む。
本当はテーブルの下に隠されたキョーコのエプロンの裾の中のことや、時々見える裸の胸元ばかりに
気をとられてしまって、味もほとんどわからなかった。
一方キョーコといえば少しばかり落ち込んでいた。
(私、よっぽど色気がないんだ。バカショーの言ってた通り? 敦賀さんいつもと変わらない)
しょんぼりしながら、後片付けのためにキッチンに立ち上がる。
並んで食器を洗い、皿をふきんで拭いている中、明るく頼んだ。
「私、もう制服着てもいいですか? 恥ずかしいですし、何だか敦賀さん、私と一度しか……その、
したこと……ないのに、こんなの変ですし、私って、やっぱり女っぽくないんですよね……」
最後が涙声になってしまって、キョーコは口をつぐんでしまった。
「何を言っているんだ」
蓮はすすぎをしていた皿を落としそうになり、キョーコへ水を掛けてしまった。
丁度エプロンの胸当て部分に水が染み込んで、胸の形が露になる。
二つの桃色の頂も現れ、キョーコはとっさに両腕で覆った。
「なんで隠すの?」
蛇口を閉め、蓮はキョーコを後ろから抱き寄せた。
「なんでって、私の見たって……」
蓮を見上げながら、キョーコは思わぬ艶美な瞳をそこに見つけてしまって目を逸らす。
「あのね、一度しかしてないっていうけどね、……俺、一度しか出来なかったんだよ」
「え」
「今だってかなりの我慢の限界なんだけど。君は高校生で、何度も朝帰りなんかさせちゃ、マスコミの
いい餌食になるんだよ? 芸能人としての君に傷をつけたくないんだ。でも、そんな誤解をされて
いるなんて、……今夜は帰さないことにした。もうマスコミは無視する。
今度は君が泣いてもやめるつもりはないから。今日は俺がどんなに君にまいっているのか何度でも教えてあげる」
蓮はエプロン越しに、水でくっきりと浮き上がった小さな胸へと右手を這わせていた。
左手はエプロンの裾から入り込み、蓮の求愛ですでに濡れ始めた秘処をゆっくりと撫で回した。
「はぁんっ」
蓮の指の動きに沿って、エプロンのフリルが小刻みに揺れる。
「シンクに手をついて腰をつき出してみせて?」
「や、こんな明るいのに」
「キョーコは俺が欲しくないんだ? 他の女のものになっても平気なのか」
「平気じゃありません! 私には敦賀さんだけなのに!」
「じゃあ、ココで応えて?」
蜜に濡れた花芯を上下に擦る。
キョーコは目を瞑り、助けを請うように恥部をさらけ出した。
6834:2006/08/16(水) 01:56:24 ID:srD6oMXT
初め蓮の指がほぐすように1本2本と差し込まれては、キョーコのイイところを探ろうとしていた。
「んぅ」
声を静かに漏らすのに、それでもはしたないと唇を噛む彼女が愛おしくもあり、また、まだそこまで自分に心を
許してはくれていないのかと考えて、蓮は動きを止めた。
「つる、が、さん?」
キョーコは、不安になって後ろを振り返る。白い頬は上気し、黒い瞳は潤み、
エプロンで包まれた胸は、濡れた木綿の布で擦り上げられ、赤く充血していた。
蓮はたがを外してしまいたい思いを抑えて、意地悪く笑ってみせる。
「今夜はキョーコが好きなようにしてみせて」
「え」
長い指は震える花芯に添えられたままだったが、突然放置されてしまい、キョーコは蓮を困ったように見上げた。
「俺が欲しいって、下の口で言って上手にごらん」
(し、下の口って、あ、ど、どうすればいいの?)
混乱するキョーコだったが、その間にも愛液が腿を伝い落ちていく。こそばゆい思いに、キョーコは
おずおずと動き出した。
最初は蓮の指の腹が、自分の割れ目の中で往復するように静かに腰を上下させた。
ゆっくりと回すように。
それでも何かが足りなくて、蓮の指を徐々に飲み込むようにして、やがては貪欲に求め始める。
第二関節、付け根と深まるにつれて、キョーコから嬌声が上がり出す。
「あっ、あっ、あっ、あぁっ、や、いや、恥ずかしい……からっ、だ、め、見ないでぇ、見ちゃいや、
……あぁ、んぅ、あっ、あっ、あっ、はぁっ、まだっ」
いやいやと涙目で頭を振りながらも、キョーコの腰は止まらず、蓮の指を内壁で挟みこむ。
蓮の指の節々を覚えよう刻み込もうと強く行き来する。
「あ、んぅ、あっ、あっ、あぁっ、いぃ、はぁんっ」
蓮はキョーコの動きを遮って、指を引き抜いた。
たっぷりと愛液にまみれた花芯は、まだ何かを飲み込もうと口を広げてひくついている。
「やぁ、や、やん、やだ……変になっちゃう、はぁ、ぁ、敦賀、さん、意地悪しないで、……もう、
だめで、す……だめ、なの…敦賀さんの、ください、敦賀さんの、が欲しい…んです、もっともっと、
私の中を、敦賀さんでいっぱいにして? ください」
折れそうな細い腰が軽く上向けられる。
「本当に君は……。俺以外の男をそんな風に誘うんじゃないよ?」
蓮はジッパーを下ろし、朦朧としたキョーコの秘処へ自身を押し進めていった。
「はぁ……あぁ、ん、い、あぁっ」
蓮を懸命にほお張るキョーコをもっと悦ばせたくて、キョーコの乳房を大きな両手で撫ぜる。
乳首を摘まれて、キョーコの膣内が狭まった。
「い、や」
さらに深く深くつながろうと蓮は、キョーコの肩口を抱きしめて激しく打ちつけ始めた。
キョーコの耳には、蓮の低く喘ぐ声と、湿った二人の粘液が混じりあった音が響き渡り、
蓮と一つになりたいと願って、蓮の動きに合わせようと腰を揺らしていた。
「あぁ、はぁ……ま、だ、だ、めっ、だめ、です……さないで……ぁんっ」
声にならない声を上げた瞬間、自分の中で熱いものが弾けるのを感じて、そして意識を手放した。
6845:2006/08/16(水) 01:58:03 ID:srD6oMXT
蓮は呆けたキョーコを抱き上げ、ベランダの方まで移動していた。
「え、どこへ……?」
いきなり木製のデッキチェアへと座らされて戸惑う。しかも寝そべった蓮の上に跨がされていた。   
熱帯夜の生温い風が頬をかすめ、興奮を幾分か冷ました。自分のさっきまでの格好や今
させられている体勢にうろたえる。
「キョーコの顔が見られなかったから。今度はしっかり見られる」
「で、でもここって外ですよ? 誰かに見られたら……あん、だ、め」
相変わらず、裸にエプロンで、しかも腰紐の部分が解けていて、何の役割もなしていない。
蓮はシャツを脱ぎ捨ててはいたが、しっかりとジーンズを履いていて、キョーコの
胸を、背中をと、身体中を触りまくっている。
「最上階だから大丈夫。男の部屋を覗くおかしな奴なんていないよ?」
そう言いながらも、蓮の目は五十メートルほど離れた、更に高いマンションの窓を睨みつけていた。
「でも……んっ」
「俺、今夜は帰さないって言ったよね」
下から蓮の腰に突かれびくりとする。
つい今しがた自分の中を熱く支配していたモノなのに、急に怖気づく。
「今夜は君が俺を好きにしていいんだよ?」
「え、でもでも……あぁっ」
羞恥心が戻ってきて、キョーコは蓮の胸板に手を置いたまま固まってしまった。
それを察した蓮は、キョーコを自分の顔の上に座るようにさせた。
「なにを躊躇っているの? 君のココは嬉しそうだけど」
舌で舐め上げられて、キョーコは身を竦める。
逃げようとする細い膝を押さえつけ、丹念に匂い立つ花芯に口づける。
「欲しがっているのは俺だけなの?」
エプロンの裾から悲しげに見上げられて、キョーコは首をぶんぶんと振る。
「だって、恥ずかしい……です」
「キッチンでいやってほど俺を煽ってくれただろう? ほら」
「あ、あれはっ、はぁっ、ん、あっ」
蓮の顔の上で、微かに腰を揺らしてしまう。
「俺と二人っきりなんだから、もっと誰にも見せられないイイ顔を見せてごらん?」
「あ、そんなの……舐めちゃだめ、や」
蓮の舌のなめらかな感触に誘われるようにして、キョーコは膝の裏で蓮の両頬を押さえつけていた。
6856:2006/08/16(水) 01:59:12 ID:srD6oMXT
「今度はどうしたいのかな? 蜂蜜でもつけて朝まで舐めてあげようか? 王女様?」
エプロンの肩紐が肩から脱げ落ちて、右胸が零れ落ちる。
やわやわと胸をもまれただけで、裸の王女様は身を震わせる。
「舌だけで満足だったの?」
蓮の目が細められた。泣き顔になりそうな彼女をいたわりたい気持ちと、いたぶりたい気持ちがせめぎあう。
「……じっと、じっとしててくださいね? 約束ですよ?」
キョーコは全身真っ赤にして、蓮の腰の上に移動する。
蓮は楽しげに、強張る手で自分の服を脱がしにかかる少女のお尻を撫で続ける。
「じっと、し、てって、あぁっ」
指がお尻を外して、奥まで侵入してきて、脱力してしまう。
「ごめんごめん、あんまり可愛かったからつい」
キョーコは、蓮に優しく涙を舐めとられ、小さな唇を吸われて、吐息をつく。
蓮自身を初めて間近にして、ドキドキしながら目を伏せた。
大きさの違いに不安になりながらも、そそり立ったそれに、ゆっくりと身を沈めていく。
「んぅ」
改めて蓮自身の圧迫感を感じて、呻いてしまう。
「君の良いように。どんな感じか教えてくれる?」
「はぁっ、ああぁ、あっ、あぁ、……んぁ、すごく奥まで来てるの、いっぱいになってて、あっ、や、
おかしくなりそう、です、あ、んぁっ……や、だ、動かないで…」
キョーコは蓮と繋がっているのに、まるで自慰を覗かれている気分になり、視線を逸らそうとしたが、
阻められた。両手首を押さえ込んだ蓮が、腰を一つ突き上げる。また一つ。
「だめ、だめ、そんなにしたら……っ、あぁ、あっ、意地悪っ、動かないって、はぁん、いや、や、
激しくしないでぇ、あぁ、あっ、ああぁ、はぁっ、いや、あぁっ、そこがイイのっ、だめぇっ、あぁっ
きて、敦賀、さんっ、ココなのっ」
支離滅裂に蓮の動きを責めるキョーコだったが、すでに彼女自身が蓮を求めて、
とどまることない淫らな腰つきで注挿を繰り返し、快感を得ようと背を仰け反らしていた。
6867:2006/08/16(水) 02:00:03 ID:srD6oMXT
「マジかよ……」
所は、敦賀蓮のマンションから目と鼻の先の新築の高層マンション一室。
不破尚は、蓮に対抗すべく階数も上、価格も上の自分の城を買っていたのだが、
そこが蓮のマンションの向かいに面していると気がついたのはつい最近のことだ。
簡単な望遠鏡で、窓の明かりやベランダまではよく見渡せた。
だから、キョーコが蓮の家へ泊まることなく毎日下宿先まで帰っていることも知っていた。
しかし、今日は思わぬ場面に出くわし、呆然としていた。
キョーコが蓮の上に跨り、何度となく絶頂を迎えている姿を見つけてしまった。
ついには、蓮自身を口で奉仕し出すキョーコがレンズ内に登場した時には、尚自身も暴走していた。
ごくりと喉をならし、あわや自慰に耽りそうになり、我に返った尚はカーテンを閉めた。
「マジかよ……」
長い間ケータイに並ぶ女の番号を見つめ続けていた。
6878:2006/08/16(水) 02:01:15 ID:srD6oMXT
ベランダには少し肌寒い風が吹いていた。
「敦賀、さん?」
霞がかった意識で、名を呼ぶキョーコを蓮は再び抱き上げた。
「ごめんね、ちょっとひどいことしたね」
「え?」
キョーコの猫のような舌の柔らかさに気を失いそうになりながらも、彼女の汚れた口元を拭い、
大事そうに寝室まで運んだ。
「もう、君なしではいられなくなった、心も身体もね」
日向のにおいのするベッドの上で、蓮はさらにキョーコの身体を組み伏せた。
「私は、ずっと側にいますよ」
キョーコの微笑みに、蓮は何度となく打ちつけた楔を奥深く埋め込んだ。
喘ぎ声が、蓮に更なる欲情を駆り立てる。
「……ん、大将にどう、言い訳しようか。ここへ呼び出してキョーコのいやらしいところ見てもらおうか。
君から襲われましたって」
「いやです……二人で朝まで幸せなことをしてましたって報告しますよ」
本当に正直に白状しそうなキョーコの唇を、蓮はそっと塞いだ。
「朝までね」
キョーコの脚を持ち上げると、それから飽きることなく愛しい人の柔らかな果実を
味わい楽しみ始めた。
688674:2006/08/16(水) 02:03:31 ID:srD6oMXT
お、終わりました、話ぶつ切れっぽくてすいません。
しかも読みづらい、面目ないです。
どこで終わればいいのかわからなくなり長々となってしまいました。しかもまだ中途半端な気が…orz  
キョーコはどのタイミングで「蓮」と呼び捨てするのか、遠慮気味なキョーコが好きなため
呼び方ぎこちなかったら見逃してください。
>>673さんのを楽しみにして、お休みなさいです。大変失礼致しました。
689名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 02:05:13 ID:vV39YkH/
GJ!エロイ蓮'`ァ'`ァ'`ァ(;´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
690名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 02:22:06 ID:AtUIhstH
も…萌えた…(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ
萌え死ぬかと思ったyo
691名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 02:40:37 ID:Js3EL64z
エプロン+屋外+露出のトリプルプレイとシチュもすごい!( ´Д`)'`ァ'`ァ'
蓮もキョーコもすっごくエロイし、いいモン見せてもらいました。

興奮して寝られないカモ
692名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 03:08:56 ID:B8nXoVSs
GJ!
松が情けなくってええ感じやー。
つーかノゾキに気がついてる蓮、どっちも変態うははあ
693名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 03:43:58 ID:Hif/7XP3
GJ!目が覚めてしまった!
見せつける蓮エロス!変態GJ!
蓮が、松に出くわしたときと、キョーコと一緒にいるときのギャップがイイ!
694名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 04:29:25 ID:v33Oo9fP
うわー!!!
すごい、とにかくすごいー!!
眩暈がするほどGJです!

あの…673なんですが。。。
本気で泣きそうです。前座と真打が真逆ですよ!!!
ど、どうしようこのヘタレ。
まだ終盤が出来ておりません、荷物まとめて実家(何処)へ帰りたい様な…
…いや、679さんと神々の続編があればいくらでも口直し、
いやいやヘタレな通りすがりは忘却していただけると信じて…
一応明日また頑張ってみます…多分…ああ…すごい重圧…
695名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 05:28:43 ID:TJKwYcvr
うはーGJ!萌え死んだー(;´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
蓮いきなり着せるとはストレートな奴w
蓮もキョーコも松も皆変態!
書いた神も喜ぶここの住民も皆変態!変態祭りキタ━━!!

>>673さん
そんな小さくならず楽しんで書いておくれ。
変態じゃないからといって恥じることはないw
696名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 09:10:36 ID:B8nXoVSs
>673
キニスンナキニスンナ。
もしプレッシャーになるなら別の題材にいってもヨシ
何にしろ自分が愉しまないと書いててもつまんないよ。
ぼちぼち変態しましょうゼ

しかしここ超変態ばっかなのに和むねwううっ
697名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 14:54:22 ID:fRq+aAMX
うーん…1話で何粒も美味しい話を有難うございました(^O^)
GJです!!
698名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 15:09:42 ID:tjDGH6ta
>>696
超変態ばっかだから和むんだよ(・∀・)
699名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 16:22:01 ID:X/oCoUxO
いあいあ、変態なんてまだまだ先でしょ(*´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
700名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 17:01:59 ID:TJKwYcvr
700ド変態(σ・∀・)σゲッツ!!
701名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 23:18:44 ID:v33Oo9fP
673です。
695さん696さんありがとうございます。
大部分上がってるのでこれから追い込みです。
仕上げてまた参ります。
702名無しさん@ピンキー:2006/08/16(水) 23:25:25 ID:xUVKl6DV
がんがれー!
期待して待ってます。
703名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 01:19:40 ID:qA9cdNkH
変態な674です。
673さん待ってますよ〜(・∀・)wktk
704名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 01:48:17 ID:fJysiAi2
ガンガレ673さん。
ところでツカミ屋ですが、続きあがってきそうなので
皆さんの投下間隔を見ながら
金曜か土曜の夜あたりに投下しようと思います。
よろしくお願いいたします。
705名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 02:09:02 ID:Vk+FO+9f
キョーコがゲストの時は
蓮を敦賀さんって呼んでるのがいいぃ〜
蓮はキョーコの事はちゃん付けかな〜
706名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 02:18:16 ID:8ns6X/SE
>>673さんがんがれ。
さらにツカミ屋さんまでクルー?
続きすんごい楽しみにしてる私が超待ってる(・∀・)wktk!!
707名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 02:29:31 ID:uOeZEUWN
神さまがたくさん!wktk
>>701さん、>>704さん、お待ちしてます!
708名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 02:41:39 ID:hqPColRq
673です。
駆け足で裸エプロンもの持って来ましたハアハア。
なんだか色々焦ってて、つじつまが合わないところが発生してそうで、
ドキがムネムネしていますが…
これ以上長引かせてもヘタレは直らないし、覚悟して投下します。
この後投下される神作品が心の慰めです。では。
709ハプニングE 1:2006/08/17(木) 02:43:48 ID:hqPColRq
「マジカル☆ファッション♪…?」
キョーコの置いた資料を見ながら蓮がつぶやく。
自分の部屋で久々にゆっくりした時間を過ごせると期待していたのに、
その相手、キョーコは床の上で急に入った仕事の資料を広げている。
「アニメとかゲームとか…とにかく今、小さな女の子に大人気のキャラクターなんです。
主人公は二人組の女の子で…私とモー子さんがイメージガールに選ばれたんです!」
「そう…」
キラキラと輝くキョーコの目は資料に向いたまま。
女優として好評価を得始めた彼女に仕事が入るのは嬉しいが、蓮の心中は複雑だ。
このままそばに居てくれる程度の忙しさであって欲しいというのは自分のワガママ。まあそれはなんとか押さえられる。
押さえにくいのは…
せっかくのこの時間に、仕事に夢中になってしまうキョーコへの不満。
そっけない返答を察してか、
「ごめんなさい…イベントは月末なんですけど、今ある程度掴んでおかないと他の仕事とスケジュールあわせにくくて
…私が未熟なのがいけないんです!」
ソファーの蓮を見上げて、涙目の謝罪が始まる。
さすがにこれには蓮も折れるしかない。
「わかった、わかったから。…まだまだ時間はあるしね。」
苦笑交じりの言葉にキョーコは笑顔になる。
「はい、できるだけ早く終わらせますから!」
キョーコはやけに大きなスーツケースを抱えて隣の部屋に駆け込んでしまった。
「って…君、何をしてるの?」
取り残された蓮は呆然と声をかけたが、ごそごそと物音がするだけで、返答はない。
仕方なく資料へ目を通す。
A4サイズのパンフレットはカラフルで、ショートカットとロングヘアーの二人の少女のイラストが大きく描かれている。
 「マジカル☆ファッション♪」
 今女の子達に大人気のこのふたり!
 キュートでちょっぴりロマンティックな苺♪
 ちょっぴりセクシーでカッコいい愛☆
 ステキなファッションに変身してマジカルに大活躍!
 そんな「マジカル☆ファッション♪」の世界がマジカル☆ランドに降りてきた!
 あなたも苺♪と愛☆と一緒に変身よ!
 マジカル☆ランドに会いに来て!
どうやら、少女向けキャラクターショーのようなものらしい。
とは言っても子供向けというだけの間口の狭いものではなく、モデルやアイドルも起用するなど企画段階からLMEも関わっていて、規模もメディア展開も人気も相当なもののようだ。
今回は3周年企画のスペシャルという事で、開催施設も大きなところが選ばれた大掛かりなイベントになっている。
そこでキャラクターに扮するのが、今回ラブミー部員に来た仕事というわけだった。
710ハプニングE 2:2006/08/17(木) 02:45:43 ID:hqPColRq
「敦賀さんっどうですか!」
再び蓮のもとに姿を現したキョーコは…
ピンク色のお姫様ドレスを身につけていた。
「こうやって色んな服に着替えるんです。この服、プリンセスバースデイ、って言うんです!」
目は爛々と輝いていて、もはや既にメルヘン国の入り口が見えている。
…一瞬思いっきり噴出した蓮だったが、不機嫌になるキョーコを察して即気持ちを切り替える。
ティアラとドレスを身につけたキョーコは、その衣装の見かけに反して粗末な材質を充分に補うほど愛らしい。
憧れのお姫様姿を身にまとっているという喜びがキョーコを輝かせている。
笑ってしまうのは、その姿にはいかにも不似合いだった。
蓮は乱れたシャツの胸元を正しながらソファーから立ち上がり、
「失敬。姫君、お誕生日おめでとうございます」
恭しく礼をしながらキョーコの手をとる。
とっさながらも見事な仕草に、キョーコはぱっと赤くなる。
「どうか私に、記念すべき日の最初のメヌエットを踊る光栄を授けていただけませんか…?」
ひざまずき、キョーコの手の甲に唇を寄せて、ささやく。
瞬間キョーコは、背中のジッパーで留めただけの、レースやリボンを印刷しただけの、ドレスの粗末な実体を、忘れた。
蓮の背後にメルヘン国の入り口が開いていた。
キョーコは、高貴な姫のようにうなずいて、ダンスに応えるため一礼する。
立ち上がった蓮が、優しく肩を抱いた。
…約5分後。
「…っ、時間…っ!」
我に返ったシンデレラ姫ならぬキョーコは、ばっと身を離して隣の部屋に駆け込んでいってしまった。
ダンスの最中シンデレラ姫に去られた王子のような心境で、蓮はキョーコの落としたガラスの靴ならぬ簡素なティアラを拾い上げ、テーブルの上に置く。
「ごめんなさい敦賀さんっ、まだ他にもたくさんあって…早く終わらせますから!」
ごそごそと音を立てながらキョーコの声が飛んでくる。
「いいよ、俺こそ時間とらせちゃったね」
「いいえ…夢がかなったみたいで、嬉しかったです…」
照れた声が聞こえてきて、蓮は腕の中のお姫様キョーコを思い出しひとり微笑む。
「可愛かったよ…」
今度は、その言葉を耳にして頬を真っ赤に染めた…ナース姿のキョーコが現われた。
こんな仕事になら、邪魔されても悪くないな…と蓮は思ったのである。
711名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 02:49:00 ID:azRWWEhl
しえん
712ハプニングE 3:2006/08/17(木) 02:49:50 ID:hqPColRq
借りてきたリハーサル用の衣装は、元々キャラクターショー用で薄っぺらく粗末なつくりなのだが、
ぱっと見は子供を夢中にするだけはある見事なデザインとなっている。
浴衣(キュートな撫子柄)
カジュアルウェア(ポップなプリントのパーカースタイル)
パーティドレス(ブルーのサテンにふわふわファーとリボン装飾)
体操着(もちろん?下はブルマ)
着物(豪華な友禅)
制服(セーラー・ブレザー早変わり)
チャイナドレス(鮮やかな赤に金糸の刺繍)
これらを次々と身にまとい、魅力的なキャラクターを表現するキョーコがたまらなく可愛く美しいのは、蓮にとって言うまでも無い。
他にも、スーツ、キャビンアテンダント、婦人警官、ウェイトレス、などなど…
が、思いの他量が多く、しかも衣装ごとにちょっとした決めポーズがあったり、中には寸劇までやるものがあってややこしい。
あまりの数の多さに悪ノリする余地はなくなって…
中盤からはキョーコは部屋の移動はやめ、蓮のいる居間のついたての影で着替えるようになっていた。
着替え終わればキョーコはひょいと蓮の前へと姿を現し、
「敦賀さんどうですか!」
「いいよ、すごく似合ってる。でも決めポーズはもう少し違うみたいだな」
「こうですか…?」
キョーコの姿と仕草を楽しみつつも、ふと気づけば蓮は演技指導役のようになっている。
キョーコはさくさくと着替えて段取りを頭に入れ、二人は次々と数をこなしていく。
――しかし、その姿には蓮は固まらずにいられなかった。
「…どうしたんですか、敦賀さん…やっぱり、似合いませんか…?」
「いや…」
無表情になるのは…キョーコは気づいていないが、照れている証拠。
ピンク地に白のストライプのビキニスタイル。
さすがにこればかりはまともな布地とつくりの普通の水着であった。
キョーコの七変化を楽しむより、ほぼ仕事モードになっていた蓮にはまさに目の毒…
深い関係になってまだ間もない二人であって、つまり蓮は、ここまで露出度の高いキョーコをそうそう見たことはなかった。
こんな明るいところでは。
「似合ってるよ」
無表情なまま蓮は口にし、同時に(メインターゲットは子供だといっても…水着もか…)と複雑な思いになる。
このようなイベントであれば最初から予想すべき出来事ではあった。
それでもだんだんと押し寄せる苛立ち…心に溢れるのはどうしようもない独占欲なのだ。
しかも決めポーズは少しかがんで膝に手のひらをつくというもの。
軽く下を向いた胸が強調される、その手のポーズだ。
今までの段取りの確認どおり淡々とキョーコはこなすが、見ている蓮の心中は大時化であった。
「私の胸じゃ…様になりませんね…」
キョーコがしょんぼりとつぶやいて胸を下から支える仕草をするに至っては、
うかつに口を開けると何を口走るか分からず、右手に持ったパンフの愛☆と苺♪が老婆になるまで深い深いしわをがっちり刻んでから、
「大丈夫だよ。…ああもう次で終わりみたいだね、早く済ませてしまおうよ」早口で蓮は言ったのだった。
713ハプニングE 4:2006/08/17(木) 02:51:45 ID:hqPColRq

――全く、この子はもう――…!!
最後の黒いビニール袋を持ってついたてに姿を隠すキョーコを見送り、蓮はため息をつく。
思えば、場所は自分の部屋で、相手は自分の彼女で、何を耐えなければいけないのかと言う話でもある。
が…無邪気なキョーコの前で抑えられなくなる自分の感情は、いかにも不似合いなほどドロドロしているように思われて、
思うままに暴走させてしまうには抵抗がある。
そしてまた、キョーコは仕事の邪魔をされるのを嫌がるのだ。
その気持ちは良く分かるだけに、
せめて、あと少し、全て終わらせてしまわないと…
気にしすぎではないかと思いつつも、ひとり悶々とする蓮なのだった。
しかし、一方のキョーコはと言えば、
…どうして水着の時だけあんなにそっけないんだろ…やっぱり、私じゃ色気がなくて駄目なのかな…
ついたての陰でビキニのホックを外しながら、こちらも重いため息をついていた。
脳裏に浮かぶのは先ほどのそっけない返答と無表情の蓮。
付き合い始めてまだ短いけれども蓮はやさしくて、やっと恋人らしくもなれた。
しかし、あの「敦賀蓮」にとって、自分はあまりにも不似合いな子供なのではないだろうか。
と、何度も繰り返してきた悩みをまた引っ張り出してきてしまったのだった。
いつもなら恥ずかしくて隠してしまっただろうビキニ姿を、好都合とばかりに仕事にかこつけて、勇気を出して…
キョーコとしては精一杯のアピールをしてみたつもりだったのに。
私のプロポーションじゃ、無理か。
大きいとは言えない胸を見下ろして、肩を落とす。
水着を脱ぎ捨ててキョーコは、視線の先にあった黒いビニール袋を引き寄せた。
これが一番下に突っ込まれていた最後の衣装だった。
がさごそと音を立てて中身を取り出す。
分厚いと思われたのは、台紙の役目をしている段ボール紙だと分かった。
中身は思った以上に薄いらしい。
そして…セロテープを外して出て来たそれは…
714ハプニングE 5:2006/08/17(木) 02:53:29 ID:hqPColRq
「な、何これー!?」
ついたての向こうから上がった奇声に、蓮はとっさに立ち上がる。
「…最上さん!?」
「いやっ、服、服ください…っ!!」
…服?
あたりには、先ほどまで使っていた衣装が、後はスーツケースに入れるだけの状態で一つずつまとめて置いてある。
一体何を意味するのか分からない。
それよりも、何やらただならぬキョーコの声。
「どうしたの!?」
「いやーっ!来ないでーっ!!!」
ついたての向こうへと足を踏み入れた蓮がまず見たものは、
飛んできた段ボール紙。
そして、飛ばずに床へ落ちていく黒いビニール袋。
そして、すっ裸をとっさに薄い布で隠し、
蓮がダンボールに気をとられているうちにと、必死でリボンを結ぼうとしている、キョーコ。
…身につけられた白い布は、良く見れば、…エプロン…だった。
「どうしたの…それ…」
蓮はしばしの沈黙の後、ようやくそれだけ言った。
「だ、だから来ないでって言ったのに…っ!」
若干薄手で白い、胸元と裾に少しフリルがついているだけの、何処にでも売っていそうな普通のエプロンだった。
キョーコの胸と膝上20センチくらいまでは隠れているが、後は当然ながら大胆に空いている。
胸も隠れているといっても、横幅は乳首を覆う程度で、脇にかけての滑らかなラインは丸出しだ。
首と腰のリボンを結び終えたキョーコは、何とか露出部分を隠そうと正座した足の上の布を引っ張ったり、
胸元へ手をやったりともじもじ忙しい。
「び、ビキニ脱いで、き、着替えようと思ったんですけど、最後の袋、これしか入ってなくて、他の着替え、ここに今なくて…だから…っ」
しどろもどろに言葉をつなぎ、恥ずかしさのあまり前かがみになってうつむいてしまう。
首のところと背中のリボン結び以外、滑らかな背は丸見えで…それはそれで、はっきり言って逆効果だった。
「だから、着替えお願いします…」
震えた声でキョーコが更に要求する。
「わ、わかった…」
蓮は服を探そうとするが、ギクシャクとしてあまりの光景に目が離れようとしない。
素裸のキョーコ、身につけられた日常的な、しかし組み合わせとして激しく非日常的な、白いエプロン…
当然ながら、水着で動揺した以上のショック、だ。
「でも、おかしいね、下に着る服とか揃ってなかったのかな…」
おどおどと話してごまかす。
と、下に落ちたビニール袋が目に入った。
この衣装の入っていた袋だ。
一箇所になにやら書かれたラベルが貼ってあるのを認めて、蓮はそれを手に取り、見つめた。
715ハプニングE 6:2006/08/17(木) 02:55:38 ID:hqPColRq

…あ、あれ?なんでセンサーが反応するの…?
漂う冷気、喜ぶ怨キョたち。
これは紛うことなく、降臨の予感。
状況がつかめなくて恐る恐る顔を上げるキョーコ。
「…最上さん…」
「ひいいっ!!!」
かがみこんだ蓮の目に、案の定魔王が降臨していた。
とっさにかしこまってキョーコは固まる。
「な、なんですかっ!!」
「これは…どういうことかな…」
蓮は、ビニール袋のラベルを示す。
眼差しは冷え冷えとしていて、見られているだけでちくちくする。
「は、っはいっ」
キョーコは勢い良くそれを覗き込み、そしてまた奇声を上げた。
「なななななな、何これーー!!!」
ラベルには”裏メニュー1:裸エプロン”と、あった…
裸エプロン。見てそのまま字の通り、今キョーコがしている姿、通常は有り得ないあられもない姿が、それ。
ラベルは、このエプロンが「今日はパティシエ気分!」や「ママとクッキング!」などとは似て非なる…
いや、まるっきり縁の無い物であるとはっきり物語っていた。
「裏メニューって、何…?」
「わ、分かりませんっ…」
ぐるぐると目を回しながらキョーコはぶんぶん頭を振る。
子供向けイベントに、一体何故こんなものが?
訳が分からない。
「本当に…?」
床の上、膝を進めて蓮が近づいてくる。
射すくめられたように、キョーコは動けない。
…お、怒ってる、怖い…っ!!
ふっと蓮が笑顔になった。
ただし、あの似非紳士笑顔で。
…ど、どっちにしても怒ってるー!!
「…仕事は、用心して選ぶようにって、いつもあれほど言ってるのにね…」
涙目になったキョーコの顔を引き寄せて、耳元へ蓮がつぶやいた。
「約束したよね。俺以外にむやみに肌を見せないって」
「ご、ごめんなさいっ…!!」
このエプロンについてはキョーコのせいではないはずなのだが、こうなった蓮が相手ではとにかく怖くて謝るしかない。
恥ずかしいのも忘れてキョーコは土下座の姿勢をとる。
蓮はゆっくりとその姿を見つめて…更に言う。
「それとも…仕事を受けてしまってから、事後承諾にでもしようとしてたのかな…?」
「そ、そんなこと…っ!」
むっとして反論しようとしたキョーコの唇を、蓮はふさいでしまう。
「駄目。…お仕置きだよ」
凄絶に色っぽい瞳で見つめられて、キョーコは思わず魅入られたようになるが…
とんでもないセリフに、遅れてぎょっとした。
「お、お仕置きって、ど、どうしてー!?」
腕をつかみ、叫ぶキョーコの体を、逃げられないように毛足の長いカーペットの上に押さえ込んでしまう。
「ん…?二度とこんな仕事を請けないように、ね」
「そんな…っ」
濃厚な口付けに、キョーコの声も押さえ込まれた。
716ハプニングE 7:2006/08/17(木) 02:57:55 ID:hqPColRq

「やだっ、ほどいてください、敦賀さんっ…」
キョーコの腕は、衣装の梱包に使われていた幅広のリボンできっちり巻かれ、頭上に上げた状態で拘束されていた。
蓮はそ知らぬ顔でキョーコの首筋に唇を這わせている。
「は…っ、敦賀さん、お願いっ…」腕の自由がきかないので、体をよじり、足を動かそうとするが、
蓮は抜け目なく押さえてしまっている。
「やだ…っほどいて、ほどいてください!」と仕方なく叫ぶけれど、
「ひ…ゃぅっ…」無防備な両脇をたどられて、キョーコの体はびくりと反応した。
エプロンの薄い布の下で揺れる胸を眺めて、
「…駄目。ほどかない。」蓮は低い声でつぶやくように言い、脇から胸のラインを、エプロンの境界に沿って撫でる。
薄い布地と、滑らかなキョーコの肌の感触。
体全体ですっぽりとキョーコを覆ってしまって、キョーコの温かさを探っている。
愛撫と言うにはささやかな感触だが、徐々に熱くなって、声も漏れ始めて…
明るい部屋の中確実に高まっていく感覚にキョーコは焦る。
抵抗したくとも抵抗できない、蓮はキョーコの無防備な体を更に追い詰める。
「ああんっ!」
薄い布地から透けて見える、色づいた胸の先端を親指で探ると、キョーコの唇から淫らな声が漏れる。
「はっ…嫌あっ…あぁあん…」
薄い布地ごしに、それは直ぐに尖って存在を主張する。
軽く右側を指先でなでながら、蓮はエプロン越しにもう一方を口に含む。
「やあああん!」
ちゅくちゅくと唾液の音を立てながら、蓮は舌先で布を、そしてキョーコのそれをもてあそぶ。
濡れた布と蓮の舌、口中とで擦られる感触は何となくいつもよりも大胆で…
「やっ、やっ、…ああっ…」
更にもう片方も蓮に吸われて、キョーコは身悶える。
「あっ、あっ、あぁん、あ…」
朦朧と声をあげたその後…突然愛撫が止んで、キョーコはぎゅっとつぶっていた目を開ける。
かすむ視界の中、蓮が笑いかける。
「すごく、良さそうだよ、キョーコ…」
言いつつ、指先でつんつんと胸の先をつつく。
唾液で濡れた布はすっかり透けてしまって、キョーコの両の突起を色鮮やかに浮かび上がらせていた。
「やっ、敦賀さん、見ないで…っ」
耳まで真っ赤になってキョーコは叫ぶが、制止しようにも腕が動かない。
たとえ腕が自由になったとしても…今の蓮が聞くはずも無かった。
これ見よがしに、透けたその突起に指を絡め、舌を絡めて…蓮はキョーコを煽る。
爪先で、唇で…くりくりといじられる度に、その様を見てしまうたびに…
電流のように快感が走って、求め始める自分が分かる。
「やあ…きもち、いいっ…ぁあ…ああぁ…だ、め…ぇ…」
いやいやと首を振るキョーコの声を聞きながら、蓮の右手はエプロンを下へとたどって行った。
そして、わずかな布で隠れた秘部に届く。
「こっちも…」
キョーコから溢れるもののために、こちらの布もしっとりと透けていた。
とろりと濡れた指をキョーコに示して、にっと蓮は笑む。
「すごく、いやらしい…」
「やだぁっ、いやあぁ…っああ…っ」
恥ずかしいのに…喘ぐことしかできない…
717ハプニングE 8:2006/08/17(木) 03:01:31 ID:hqPColRq

息を荒げるキョーコの体をうつぶせにし、拘束された二の腕を床につけて腰を上げさせ、四つんばいの体勢をとらせる。
首もとと腰で結んだリボンだけを身につけた背が蓮の目の前にある。
胸元のみ覆われ、腰からは申し訳程度に布が垂れ下がっているだけで、丸い尻も秘部もむき出しになって。
蓮は背後から抱き締めて、背中に唇を這わせ、わざと布の上から、秘部と胸とを愛撫する。
胸を揉まれ、秘部を指で弄られて、そのたびにぴくぴくと震えながら、甘えた吐息を漏らす…
いつもなら決して見られない姿のキョーコ。
明るい部屋の中で、それはこの上なく扇情的だった。
お仕置きなんて、どうでもいい。
キョーコを傷つける気など、最初から全くない。
ただ…こんなキョーコを見て何もしないなんて、出来るはずないのだ。
どこまでも追い詰めたくなる。
蓮はキョーコの足を広げてゆっくりと腿を撫で、丸く柔らかな双丘に吐息を吹きかける。
「ゃ…っ」
体を震わせてキョーコは反射的に逃げようとするが、足はしっかりと捕らえられ、腕はもとより自由がきかない。
「ダメっ…そんなの、ダメ…っ」
腰を高く掲げられ…
泣き声をたてながらも、なす術もなくそこは蓮の舌の侵入を許した
蓮はキョーコの狭まった中へ更に進もうと、甘い果実をしゃぶるように蠢かせ始める。
濡れそぼったそこは違和感を感じて閉じようとするが、小刻みに動く熱い感触に負けて…
「っめ…やだぁあ…っやぁっ、やあっ、」
言葉とは裏腹に、大きく震えて蓮を飲み込もうとしていた。
「んぁあ…みちゃゃだ、やだ…っ!!…敦賀さんみない、で、、いや…あっ、ああ、ゃあぁあん…」
貪られている部分からは、果汁と蓮の唾液が混ざって、ぽたぽたと滴っていく。
足を伝って流れていくのも、分かる。
ぴちゃぴちゃと響く音だけでも羞恥で意識が飛びそうなのに、こんなところを…
蓮に、余さず、見られている。
「やだぁ…っ…ぃや…明かり、消して…っ消してくださ、い…あっ!」
せめてそれだけは…と、朦朧とした意識の中でキョーコは懇願する。
しかし…涙声で聞こえてきた言葉の内容が、決して行為を否定していないことに、蓮は満足の笑みを漏らす。
ついに溢れてしまったドロドロした感情は止められるものではなくて、キョーコの希望を叶えられない。
「お仕置きだからね…」
口実と分かっていながらも蓮はそう言い、なおも、甘美に震えるキョーコを味わう。
縦横に動くぬめぬめとした感触と、羞恥にどんどん追い詰められて…
「ふぅぅ……あぁ…!!…っ」
がくがくと震え、キョーコは蓮に腰を抱えられたまま、床に崩れ落ちた。
718ハプニングE 9:2006/08/17(木) 03:03:53 ID:hqPColRq

荒く息をつくキョーコの腕のリボンを緩めて今度は後ろ手に組ませ、蓮は床に横たえたその頬にキスを落とす。
息を抑えたキョーコの唇が震えて、代わりに漏れた言葉は、
「私…っ、そんなに、色気が無いですか…?」
「…?」
意味が分からず、蓮は怪訝な顔をする。
「だって…胸もないし、子供だし、スタイル良くもないし…」
眉根を寄せた切なげな顔でキョーコは言う。
「こんな格好でもしないと…喜んでもらえなかったのかなって…」
予想外の言葉に、蓮はあっけに取られる。
「なんでそんなことを…」
「だって、さっき、水着の時…他の服より褒めてくれませんでした」
すっかり誤解している。
蓮にとってみれば水着に不満を持つなんて有り得ないことだが、
かわいい恋人の頭はコンプレックスで凝り固まっていたらしい。
慌てて蓮は答える。
「逆だよ。あんまりに目に毒だったから」
「目に毒って…」
「だから、あのまま見てると…君の仕事の邪魔をしそうで…って、もう邪魔してるけど」
苦笑する蓮を見て、キョーコは自分の勘違いと「邪魔」の意味を悟り、真っ赤になる。
水着やキョーコのプロポーションが不満だったのではない、むしろ逆で。
いつも夜は優しい蓮が、こんな暴走をしてしまうほど…
「君のどんな姿も見ていたいと思うよ。水着や、こんな姿は…刺激が強すぎるけど…一番見ていたい。」
蓮は正直に告白して、続ける。
「だって、俺にしか見せない姿だろう?」
蓮は微笑み、完全に照れてしまったキョーコの目を反らさせないように、その頬を手で包み込む。
「だから…本当に仕事はよく選んで。君のこんな姿は俺以外の誰にも見せたくない。」
「って、見せませんよ、見せるわけないじゃないですか!!」
当然ながらキョーコは叫ぶ。
きっとこれは何かの手違いに違いない。
事務所の売り出し戦略はお色気系とは無縁なのだ。
何より本当にこんな物を着なくてはならないのなら、仕事なんか受けない。
「そう、約束するね…」
「もちろんですよ…」
敦賀さん以外になんか、絶対見せません。
心でつぶやいて、キョーコは自ら蓮に唇を寄せて、キスした。
まだした事のなかったそれは、キョーコの胸のうちの嬉しさと同じくらい、蓮を喜ばせるはずだった。
719ハプニングE 10:2006/08/17(木) 03:06:25 ID:hqPColRq
が。
「ア…っ!」
蓮は抱き起こしたキョーコの胸元に唇を寄せ…乾き始めていたところをまた舌で弄っている。
「や…っ、敦賀さんっ…!」
「…まだお仕置きは終わってないよ」
にーっこりと胡散臭いまでの笑顔を浮かべて、蓮が言った。
「っ、まだお仕置きなんですか!?嫌です!!変なところ見られるし…」
蓮としてはお仕置きは口実であり、それほどひどいことをしてはいないはずなのだが、
明るい部屋、見られる事が純粋なキョーコにはかなり堪えると、分かっていてこれを始めた。
その証拠に、今やキョーコは見られることにこだわってばかりで、縛られた腕の事には、全く触れていないのだった。
嫌がられるのは承知の上、でも離すつもりは無い。
こんな姿のキョーコを見つめて、抱き締めていられるなら。
何よりまだ解放されない蓮の熱は高まっていくばかりだ。
「嫌です、明かり消してくれないと…嫌です!」
ぷんぷんと怒りながら言うキョーコの言葉に蓮は噴出した。
だって、それって…
「じゃあ…消したら…するの?」
「え…?」
妖艶な瞳でキョーコを射て、蓮は…
「ううん…して欲しい、かな。俺に何をして欲しい…?」
「…!!」
言葉のあやで追い詰める。
蓮には分かっていた。
そして、キョーコにも、心の奥底で…分かっていた。
明かりを消さないと、いや。
…明かりを消して、蓮に、来て欲しいと、いうこと…
まだ終われないと。
蓮が、足りていないと。
「…イジワル…っ」
しゅんとしてキョーコが下を向く。
「言ってごらん…どうして、欲しい…?」
指先が、透けた布地をくすぐっている。
その動きに、消したと思っていたはずの火が、驚くほど強く燃え始めて…
「敦賀さん…」
体が熱い。キョーコは戸惑いながら、考えられずにただ言葉を声に乗せる。
「敦賀さんに…、……抱いてほしい…」
消え入りそうな声でのささやき。
だが蓮が愛しい彼女の言葉を聞き逃すはずは無かった。
ずっと欲しかった言葉を。
自分から求めてくる、キョーコの言葉を。
720ハプニングE 11:2006/08/17(木) 03:11:08 ID:hqPColRq

キョーコは服を脱ぎ捨てる蓮の姿を見て、とっさにそっぽを向く。
そして明かりが消されるのを待つ。
が、蓮は準備を済ませるなりキョーコをさっと抱きすくめて座り込み、強引に膝へ乗せてしまって…
「や…っ、消してって、言ったのに…!」
向き合っているために否応無しに目に入る蓮の裸体から目を反らそうとする。
そんなそぶりをそ知らぬふりで、蓮はキョーコの腰から背中を右手でがっちりと支え、
左手で首のリボンを外し、さらりとエプロンの胸元をはだけさせた。
「やだぁ…っ!」
むき出しになった胸をもまれながら、キョーコは焦った口調で言う。
蓮の手が、優しく胸をもみしだき、とがった先端をいじるのが、見えてしまう。
「どんなところも見ていたいって、言っただろう…?」
くすくすと笑って、蓮は上気して染まったキョーコの突起を舌で転がす。
「ふあぁ…っ」
恥ずかしくてぎゅっと目をつぶってしまう。
なおも蓮に反抗しようとしたキョーコだったが、一度快感に溺れた体がまた求めていってしまうのを、止められない。
それどころか、前よりも感じてしまう。
「ん、ふ…っああっ、敦賀さん…はぁっ…ぁん…」
また熱くなったところから、溢れ出して行く…
蓮がキョーコの足を横へ大きく広げさせると、キョーコはびくびくと震えながらも切ない声で哀願する。
「ゃです…あっ、はずかしぃい…あぁ…見ちゃ、…めぇ…」
「…キョーコは、俺が欲しくない?」
「っ…え…」
目を開くと、微笑んで…真剣な瞳でキョーコを見つめる蓮。
「俺は、キョーコが好きだ。だから、欲しい。そして、見ていたくなる…」
…キョーコの瞳から、涙が零れ落ちた。
「敦賀さんは…ずるいです…」
神々しいほどの笑顔で、そう言うから…
こんな時なのに、見つめていたいって、思ってしまう。
キスしたいって、思う。
うつむいて、キョーコは言った。
「腕…ほどいてください。敦賀さんに、触りたい…」
721ハプニングE 12:2006/08/17(木) 03:15:11 ID:hqPColRq

解かれた腕でキョーコが蓮の首にすがりついてキスをすると、
蓮はその腰を抱え上げて、自らの楔で繋ぎとめた。
「あああっ、あぁん…!」
待ち望んでいたように、キョーコは蓮を受け入れていく。
重みで深く貫かれて、意識が白く焼ける。
「あん、あ…あっ、あぅう…」
蓮はキョーコの頬に軽くキスをした。
恥ずかしさのあまりぎゅっと閉じた目で…それでもキョーコは察した。
見られている。
腰から下を薄い布で隠しただけで胸をさらけ出し、腕の中、貫かれて喘ぐ姿を。
顔をゆがめ赤らめて、快楽に溺れていく姿を。
「はぁんっ…やぁ、ぃや…つるがさん…あんっ…」
恥ずかしくて、恥ずかしくて、たまらない。
そんなキョーコに、蓮がつぶやく。
「かわいいよ…キョーコ…っ、はっ…す、っごく…」
荒い息をつきながらの声に、つい目を開けて…
キョーコは気づいた。
自分が見られているように、キョーコからも蓮が…見える。
肌に汗をかき、眉をかるく寄せて、恍惚の色を浮かべた蓮の顔が。
どっと、愛しさが胸に溢れる…
「ああ…っ!敦賀さぁん、すき…!」
いつもでは有り得ない状況に、キョーコは涙を流して乱れた。
蓮の動きが激しくなる。
キョーコにはキツイほどの激しさに思われたが、無意識に腰を蠢かせ、応えていく。
「あっ…いぃ…っ、んぁ…きもち、いぃっ…、すきぃっ、つぅがさ…ん、ゃぅんっ、すき…ぁあ…」
淫らな声で想いを伝えて…
それがまたどうしようもなく蓮を燃え立たせる。
互いの与える快楽にばかり夢中で、それがいつ弾けたのか…二人とももうわからなかった。
722ハプニングE 13:2006/08/17(木) 03:21:51 ID:hqPColRq

「…今日はごめんね。俺のわがままで」
寝室のベッドの上で眠りにつく前のまどろみの中、蓮が言った。
「…もう、お仕置きなんていやですからね!」
ぷんとそっぽを向いてキョーコは言う。
「君が変な仕事を持ってくるからいけないんだろ?」
くすくすと笑って蓮は言う。
決して嫌がられるばかりでなかったと、むしろ悦んでくれたと、分かっているから、軽口が叩ける。
「違いますよ…!明日、事務所に言ったら文句言わなきゃ。モー子さんだってあんなの着る訳無いもの!」
「そうだね。しっかり文句言っておいで。本気でやらせようとしたら絶対断るんだよ」
「そんな睨まなくても、断りますから!」
険しい表情を緩めて蓮は笑い、キョーコを抱き締める。
「また…君の色んな姿をみたいな。今度は、どんな格好で、する?」
夜の帝王の微笑みに…キョーコは逆上する。
今度はって、どんな格好って、何てこと言うのよーー!?
「ちょ…っ、もうっ、敦賀さんの変態っ、絶対、嫌ですからねー!!」
調子に乗った蓮の言葉に怒鳴りながら、複雑な気持ちでキョーコはあのエプロンの事を思う。
とんでもなく恥ずかしくて嫌だったけど…一つのきっかけではあった。
胸に灯る新しい愛しさをもらった。
そのことだけは、このハプニングに感謝すべきなんだろうか?なんて。
明るい部屋の中で…
蓮が、とりえのない自分の体にあんな風に執着するなんて、初めて知った。
どんなに熱い目で、どんなに狂おしく見つめてくれているかということも…
…あれが、敦賀さんの、私にしか見せない姿ですよね…
そんな、温かな愛しさ。
あの蓮をもう一度見たいとこっそり思いながら…
これ以上調子に乗らせないように、絶対に言ってやるもんかと、キョーコは密かに意地を張るのだった。
723ハプニングE 14(終):2006/08/17(木) 03:26:35 ID:hqPColRq

翌日。
蓮は社長室に呼び出されていた。
「…で、何なんですか、用って」
まるで宮殿のごとく非常識に豪奢なつくりの室内にはもう慣れていて、淡々と蓮は問う。
「ん?」
フランス国王さながらの扮装のローリィが長いローブを引きずりつつ、蓮の前の黄金に輝くテーブルの横に立つ。
テーブルの片隅にはまた豪華な刺繍の入った布がかけられ、何か下に置いてあるのかこんもりと盛り上がっている。
硬い音を立てて、ローリィがブランデーグラスを置いた。
「やるか?」
「…これから仕事がありますから。」
「そうか。」
蓮のテーブルの斜め横、玉座を模した椅子にどっかりと座って、ローリィは口を開く。
「最上君に持たせた衣装の事だが、お前に渡す裏メニューの分が混じっていた上に説明を忘れていた。悪かったな」
「…はい?」
「なんだ、「マジカル☆ファッション♪」のことだが…聞いていないのか?」
「いえ聞いていますが、…裏メニューって…」
顔をゆがめる蓮を見て、納得したようにローリィは続ける。
「そうかやはり聞いているか。あれはな、今度は別枠のアダルトゲームで似たような企画が進行していると聞いてな。
開発の資料用に使われていた衣装をもらってきたんだ。」
テーブルの上の布をどけてみろという仕草を受けて、蓮がそれに従うと、
現われたのは、ボンデージ、バニーガール、ベビードール、その他、目を疑うような露出度の衣装がいくつか…
「本当はエプロンのほかにそれもあったんだ。ビニールに入れ忘れていて用意が遅れてな。」
「っ、彼女にそんな仕事をさせるつもりですか…!」
さっと気色ばんで睨みつける蓮を見て、ローリィはぽかんと口を開ける。
「まさか。…資料用だと言ったろう。いいか、蓮、どうせお前のことだからぬるい付き合い方しかしてないんだろう」
「…余計なお世話です!」
思わぬ方向へ話が飛んで、蓮は目を白黒させる。
ローリィはふふんと余裕の笑みを浮かべて、
「たまにはこう言うのもいいぞ、蓮。お前はそんなだし、あの子もあの子だし、こうやって目先を変えてみるのも、な。
口説くのが難しいなら、仕事だとごまかすのもいい」
あくまでも悠々と笑いながら話すローリィを見て…
わなわなと震えながら蓮の脳裏に浮かぶのは、
見抜かれていた恥ずかしさなのか、
まんまと乗せられてしまった悔しさなのか、
全てお見通しのような社長の薄気味悪さなのか、
キョーコに衣装を用意したというその時に、何か不埒な想像をしやしなかったかという嫉妬なのか、
ともかく、社長室には、
「社長、あなたという人は―――!!!」
という蓮の怒号が響き渡り、LMEビルは謎の激震に見舞われたのだった…

724名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 03:38:17 ID:hqPColRq
終わりました。
…何ですかこの長いの。想定外ですorz
焦りすぎてもう自分で何書いてるんだか分からなくなってきました、特に後半。
最初は初々しさを心がけていたような気がしますが。
どうも本番を書こうとすると何故か妙なラブラブになるような…
文章のまずさに自分で泣きました。神作品の中、皆様お目汚し申し訳ありませんでした。
ツカミ屋様はじめ、神々の作品を楽しみにしております。
725名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 03:41:08 ID:azRWWEhl

コスプレ万歳 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! エプロン最高!!

起きてて良かった!!
イイ夢みれそうです!!!!
>>673様乙華麗でした
726名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 03:41:51 ID:azRWWEhl
アンカーミスった・・・。
>>763様乙華麗でした。
727名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 03:41:57 ID:fJysiAi2
ねうねうさんGJ!!
すんげーおもしろかった!こう来たか!って感じです。
オロオロする蓮萌え。眠れませんわw
728名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 07:06:42 ID:u/cbQeae
GJです!!!!
朝から萌えました(;´Д`)ハァハァ
729名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 07:57:50 ID:0xpy/euH
良い――(#`∀´#)―――!!

前半のコメディチックなノリから、
後半のエロエロへの変化が良い!!

朝からええもん見せてもらいましたわ〜GJ!!
730名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 10:04:21 ID:8ns6X/SE
えらい恐縮してたから油断して読んだら朝から萌え死んだ(*´Д`)ハァハァ
読み耽ったおかげで仕事に遅れるかと思ったよ。GJ!
731名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 19:03:47 ID:xCy77Shm
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 GJ!エロエロGJ!
 ⊂彡

> あの「敦賀蓮」にとって、自分はあまりにも不似合いな子供なのではないだろうか

ここ萌えた
キョーコかわいいよキョーコ(*´д`*)
732名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 20:35:53 ID:uOeZEUWN
GJ!
>こんな姿は…刺激が強すぎるけど…一番見ていたい
白状する蓮モエス!
733名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 20:36:40 ID:MpR5JJ+Y
朝一仕事のため、ようやく今読み終わりました。
GJ!GJですよ〜!
甘々エロ万歳(;´Д`)ハァハァ これぞ裸エプロンでしょう。
673様なんて奥ゆかしいんですかっ。是非バニーガールとか他のコスプレも
とずうずうしく言ってみたり。

ここにいると本誌の分も萌えが充電できていい感じですよ(´∀`)

ついでに
>>683
12行目×「下の口で言って上手にごらん」
   ○「下の口で上手に言ってごらん」
なんて恥ずかしい訂正だyo

734名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 21:49:38 ID:CZnFSnvo
皆GJ!
萌えをありがとう。

本編がギスギスだから、この甘さが堪らん。
今回はここのおかげで次回まで短いよ。
735名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 22:33:54 ID:fJysiAi2
本誌読んだ。
次回巻頭だし甘々の予感がビシバシあってヨカッタよー。
速度も自分的には丁度OKって感じで、触発されまつた。
って、よそスレがギスギスなのでここで吐いて見るテストw
736名無しさん@ピンキー:2006/08/17(木) 22:46:12 ID:I5OHiH3g
発売日前は最新号の内容や感想より
早売りしている店の情報や入手経路を教えてもらえるほうがありがたいorz
737名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 00:33:22 ID:acnWwCRS
>>736
思いっきり板違いのスレ違い。
スレがあるみたいだから、そこで訊いたほうがいいよ。 
738735:2006/08/18(金) 01:04:59 ID:x0iRzipS
自分もスレ違い発言だった。ゴメンネ
739名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:11:51 ID:bWipRvzs
ガーターはどうだろう。
キョーコは気づいてないけど、スカートからちらりとのぞいてて、
蓮はそれを目撃。
740名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:14:32 ID:FnsFY6Ei
逆に蓮のコスプレってどうだろう?
裸ネクタイとかTバックとか・・・

だめだ、萌えんかも。
741名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 01:51:52 ID:9ZoX3zbt
裸ネクタイww禿ワロスwww
どうも男のコスはいいのがないな…
いっそ一人エチーを目撃されるとか?
742名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 02:31:14 ID:xao83RXk
キョーコが目撃or強要されるのは萌えるが蓮はなぁ。
攻めのキャラなせいかね。
裸ネクタイてwwよっぱらいのサラリーマンしか連想できんw
743名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 03:48:19 ID:HOzeBJ3d
673です。
GJいただけて嬉しいです。皆様お優しいお言葉有り難うございます。
しかしタイトルから大失敗をやってました。
間違ってる!エプロンの頭文字はAですよorz
「ハプニングA」でした。投下の前に直すのを忘れてました。
でもAだと通し番号みたいで印象違うし、もうローマ字つづりって事で諦めておきます…

ではこれで引きまして、神々の素晴らしい作品をお待ちいたします。
妄想会議も楽しいです。本誌もネタの宝庫でありますように…
744名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 08:40:14 ID:k3h5703K
673さんGJ♪

妄想会議…怨キョの脳内会議見たいな感じ?w
745名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:22:02 ID:bWipRvzs
>>741
キョーコが蓮の1人エチを目撃。
キョーコの名前をうわごとのように呼んでる蓮。
見入ってしまうキョーコ。
変態でスマ
746名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 20:48:36 ID:n7ji5LIJ
自慰する蓮なんて嫌だー
それくらいならたとえ拒否されてもキョーコを押し倒してw

でも、帝王ならプレイの一環としてキョーコに自慰を強いるのはありかも

だめだ。自分も変態 il||li orz
747名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:06:16 ID:FnsFY6Ei
相手役のネクタイを結ぶシーンがあるんです!
練習相手になって下さい

で、練習相手になったのはいいが
相手役に嫉妬、胸元でネクタイを結ぶキョーコに欲情して
ネクタイで拘束・・・

どうしても頭の中が変態プレイです。
748名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 21:07:46 ID:9ZoX3zbt
自分は平気かなw本誌じゃずっと悶々してるキャラだし。
で、目撃したキョーコがついほだされて…無理があるかな…
帝王が強いるのもありだw
749名無しさん@ピンキー:2006/08/18(金) 23:15:24 ID:XZOMJCL5
帝王強いる→キョーコ1人エチ→キョーコの指に迄嫉妬→本番突入
嗚呼変態orz
750名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:05:05 ID:SwgadcKS
ツカミ屋さんくるかなー(・∀・)wktk!!

突然ですが萌えが境地に達しちゃいまして、ひとつ話ができあがってしまいました。
できれば投下したいんですが、日を改めたほうがいいでしょうか?
10レスほどあります。
テーマは鬼畜蓮の言葉攻めでしょうか。でもラブラブ度もがんばってあげてみました。
751名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:10:57 ID:SWvbaSDb
言葉責め・・・萌える言葉だwww

バレにも耐えてラストスパートをかけている身としては、
ぜひともここで蓮キョを補給しておきたいです!!
752ツカミ屋:2006/08/19(土) 00:17:07 ID:VgwpvbcW
>750
お先に是非どうぞー♪
今最後のを書き上げてますが、早くて明け方になっちゃいそうです。
それなら私の方が明日の夜に落としちゃってもいいし。

こちらの仕上げのラストスパートの補給によろしくです!
753名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:20:32 ID:NQwqVNjZ
いいっすよいいっすよ!
続きがあるなら読みたいですよ。GJ!!
754750:2006/08/19(土) 00:22:31 ID:SwgadcKS
そ、そいじゃガクブル気分で落としていきますね。

>>ツカミ屋さん
自分が読みたいので早くて構いません(*´Д`)ハァハァ
7551/10:2006/08/19(土) 00:23:23 ID:SwgadcKS
「うーん…これはちょっと…」
キョーコはパソコンの画面に向かってぶつぶつと囁いていた。

蓮と暮らし始めて早や2ヶ月。
ようやく互いの想いを確かめ合い始まった2人きりの生活、キョーコにとっては毎日が充実したものだった。
自分が愛した人に、愛されているという事実。
過去の傷から、もう二度と誰も愛したくはないし愛されることもない、と思っていたキョーコだったが、蓮に出会ってそれが変わった。
そんな自分が信じられなくもあり、それがキョーコの今の幸せを一層煽った。

しかし。

最近そんな幸せが不安に思える瞬間がある。
蓮は優しい。
料理を作れば美味しいと微笑み、断っても片付けは一緒にしてくれる。
洗濯物もひとりでたたもうとするのを遮り手伝ってくれる。
エレベーターに乗る時も車に乗る時も、どうぞ、としなやかな動作でキョーコを促す。
とにかくすべてが完璧なのだ。
それに比べて自分は…。

「はああぁぁぁぁ?あんたそれノロけてんの?帰るわよ、ほんっとムカつくわね!」
「ま、待ってよモー子さあん…!私真剣に悩んでるのに…」

久しぶりに奏江を捕まえてカラオケボックスへ拉致したキョーコはそんな自分の悩みを打ち明けたのだが。

「要するに幸せなんでしょーが!なんだか愛されてるみたいだからそれに甘えてりゃいいのよ!」
「そ、そんなぁ…でも私、以前も何も考えずに相手の言うとおりにいつも行動して自分がなかったっていうか…
それでアイツに捨てられたわけだし…このままじゃきっと…
ほんとにどうしたらいいのかわからない…」

話せば話すほど暗くなり怨キョをまとい始めたキョーコを見て、さすがに奏江も少しの同情を覚えた。

「まあ…そういうのはギブアンドテイクってやつよ。
 愛情もらってんだからさ、美味しい料理でも作ってやって、
 あとはカラダで御奉仕して喜ばせてあげればそれでいいんじゃないの?
 敦賀さんがなに考えてんだか私にはよくわからないけど」

「か、か、カラダで奉仕?!!!もももモー子さん何言うの?!!ハ、ハレンチよそんなの!!」
「ハレンチってあんた」
相変わらずの古い言語選択に奏江は吹きだした。
「一緒に住んでて何もないわけじゃないんでしょ?
 相手のなすがままのまな板のマグロじゃなくて自分から喜ばせたらって言ってんのよ」
7562/10:2006/08/19(土) 00:23:55 ID:SwgadcKS
で、話は最初に戻る。
キョーコは蓮が帰るのを待つ間ネットで検索して、男を喜ばせる方法、だの、さまざまな体位、だの、
そんなサイトを青くなったり赤くなったりしながら研究していたのだ。
「なにこれ…こんなの無理よ!絶対無理!!
 はあ…やっぱり別の解決策を考えよう。何か敦賀さんを喜ばせる方法…」

「ふーん、君はひとりにするとこういうサイトをこっそり見ているわけか」

いきなり耳元で囁かれてキョーコは驚きの悲鳴をあげた。
「つつつつつつつるがさんいつから見て…!帰ったなら帰ったと一言!」
「言ったよ、ただいま、って。君がそんなサイトを夢中で見ていて気付かなかっただけじゃないか」

冷気を漂わせた蓮はキョーコの顎をくい、と上げ、正面から見据えて呟いた。
「悪い子だね…俺とのセックスが不満ならそう言えばいいのに」
「そ、そんなんじゃありません!」
久々の怒っている蓮にキョーコは凍りついた。
「じゃあなに?」
「わ、私…敦賀さんに何もしてあげられなくて…魅力もないし、色気もないし、
 お金だってほとんど出してもらってるし、毎日敦賀さんに与えてもらうばかりだし…」

恐怖から始まった告白だったが、次第に言えなかった本音が口からこぼれるのを止められなくなってしまう。
「怖いんです…また自分がなくなって……敦賀さんに嫌われるんじゃないかって」
「……」

目を伏せたキョーコを蓮はしばらく無言のまま見据えていたが、
大きなため息をひとつついて、キョーコから離れて背を向けた。

「イヤ、ですよね、こんなうじうじした女…嫌われても…当然です」
キョーコは声を震わせた。
心では名前を叫んでその背にすがりつきたいと思うのだが、
ただ黙って後姿を見つめることしかできない。
(呆れちゃった…のかな…)
何度も思い描いていたとはいえ、実際に嫌われると思うと辛くて胸が痛み、キョーコは涙が湧き出そうになるのを必死で抑えた。
…と、蓮の背が震えているのが目に入る。

「…あの…敦賀、さん?」
一瞬泣いているのかと思ったが、
蓮は笑いを噛み殺して震えていて、堪えきれない、といった様子で吹きだした。

「…ちょ、ちょっと敦賀さん!何笑ってるんですか!私は真剣に言ってるんですけど!」
「ご、ごめんごめん…ちょっと…お、可笑しくて…」
腹を抱えて震えている蓮に、キョーコは怒って頬を膨らませた。
「もういいです!知りませんから!ひどいです、私は真面目に」
「で、真面目にアダルトサイトを見てたの?」

はあ、とようやく息を落ち着いた蓮がソファに沈みながら質問した。
「う、だからそれは…」
「ほんとに君って子は…」

蓮は、おいで、とキョーコの手をとり、自分の膝の上にキョーコを座らせた。
髪をなで、耳たぶをゆっくりと触り、頬をいとおしげになぞる。

(ああほら、まただ…)
キョーコは自分の言った本音の恥ずかしさと蓮への愛おしさで頬を染めながら俯いた。

いつもこうだ…。結局私だけが、敦賀さんに与えられている…。
愛情も優しさも、自分が与えたいと思うのに、その隙が蓮にはないのだ。

「ほんと、バカ、ですね、私」
「そんなことない」
7573/10:2006/08/19(土) 00:24:27 ID:SwgadcKS
蓮は耳、頬、額、とキスを落としていく。
キョーコはそのくすぐったい優しさにまた泣きそうになった。

「いえ、バカなんです、私。わかってるんです。だけどどうしていいのかわからなくて…。
 こんなに幸せなのも、怖いのも初めてで…また捨てられるんじゃないかって思えてきて」
「また?」
「あ…」

しまった、とキョーコは後悔した。が、もう遅い。尚の話は蓮の前では禁句だった。

「君は…俺といるときに、アイツのことを思っているのか?」
「そ、そんな!そんなことありません!そういう意味じゃなくて…」
「じゃ、どういう意味?」
「…ぁ」
蓮は頬や顎をなぞっていた指をキョーコの口に入れる。
人差し指、中指、と2本入れ、舌、歯茎と指を這わせる。

「答えによっては…許さないよ、キョーコ。聞かせてもらおうか?」
「ち、ちが・・・あ・・・」

答えようとすると指で舌を押さえられ、キョーコはただ呻き声を漏らすしかできない。
出てくる唾液を呑み込むこともできず、つつ、と口のわきから小さくこぼれる。

「許さないから」

蓮はこぼれた唾液を舌ですくいとり、指の代わりに自分の舌を強引に入れた。
「ん…んん…」

苦しいキスに抗議の声をあげようとするのを拒むかのように、隙間なくキスを貪られる。
声すらあげられない苦しさに、キョーコは腕を跳ね除けようと強く押すが、蓮はかまわず貪り続ける。

―――怒ってる!

普段の蓮は優しかったが、嫉妬や独占欲にかられた時だけはどうしようもない、
それはこの2ヶ月でキョーコが蓮からの愛情と同じくらい、嫌というほど味わったことでもあった。
ようやく吸われる唇を離されて、ぷはっ!と息を吸い込んだキョーコだが、
蓮はかまわず今度は首に吸い付き始める。
「ちょっ…と敦賀さん、待って…お願い…お願いです…怒らないで下さい、私…私…」

蓮は血が沸騰していくのを感じていた。
初めは本気で怒っているわけではなかった。
必死に蓮への想いを告白しようとして出てきた言葉。
自分を繋ぎとめようとして出てきた言葉なのだから、むしろ嬉しくないはずがない。
しかし、そこに不破の影がちらついたことだけは許せなかった。
これはキョーコに対する怒りではない、不破に対して。
奴に対する怒りをこの娘にぶつけるのは間違っている。頭で理解してはいる。
必死に言い聞かせてはみるのだが、一度ついた炎は簡単には消せそうになかった。
傷つけたくない気持ち、二度とあの男を思い浮かべて欲しくないという焦り、奴に対する怒り、
いろいろな感情が自分の中で渦巻いているのを感じながら、
しかし目の前のキョーコにすがりつくのに必死だった。
キョーコの耳に舌を這わせ、低い声で囁く。
「俺から逃げるなんて許さない…どこにも逃がさないから」
7584/10:2006/08/19(土) 00:25:10 ID:SwgadcKS
キョーコは蓮の言葉に混乱した。
「な…どうして私が、逃げ…あ…」
弁解の言葉は耳を這う舌の快感で空に消える。
蓮は同時にキョーコの胸に手を伸ばした。
薄いキャミソール1枚しか身につけていないため、尖った形が綺麗に浮き出る。
それをキュ、と強くつまみ上げて二本の指で擦り合わせる。
「やぁ…やだ、敦賀、さん…話を、聞いてく…んぁ、や、やだ…痛い…です…」
キョーコの抗議はもはや蓮には煽りにしか聞こえない。
再び首に強く吸い付き、胸へと降りていく。
「あ…そんなに…吸ったら、跡が、ついちゃ…いぁ…や…」
蓮はキャミソールをぐい、と無理に引き下げ、小ぶりなキョーコの胸を顕わにし、
その先端をじゅる、じゅる、と音をたて深く吸い、そしてと軽く歯を立てて噛んだ。
「あ!!」

いつもの優しい愛撫とはまったく別物の激しさにキョーコは眩暈を覚えていた。
しかも蓮をそうさせているのは自分の余計な一言。
後悔と痛み、しかし同時に今までに味わったことのない快感に頭が真っ白になっていく。
「あ…あん…や、いや、つる、がさん…やだ、どうし…あん…」
イヤイヤ、と首を振りながらも、心のどこかでもっと、と求める卑しい自分がいる。
キョーコは自分が戻れないところへ堕ちていくのを感じた。

「や…やだ敦賀さん…おねがい!許して…!ごめ、ごめんな・・・さい」
蓮はキョーコの胸に吸い付きながら、妖艶にとその表情を見上げていたが、
キョーコの謝罪を聞くとふ、とその口を離した。
「え・・・」
「そんなにいやか?」
そうつぶやくと、わずかに傷ついた表情で顔をそむける。
「嫌ならしょうがないな、やめてあげるよ」
蓮は不機嫌な様子で膝の上からキョーコを下ろそうと体をずらした。
「ち、違うんです敦賀さん!私の話を…私…嫌なんじゃなくて、もっと敦賀さんをその…」
「俺をなに?」
「…いつも欲しがってる私が、嫌なんです…もっと私が敦賀さんに、あの、ですから…あ…」
「俺が君を欲しがっていないと思うの?」

蓮はキョーコを膝から下ろすと自分はその前に跪き、
表情をじっと見ながら指でやわらかな腹をツツ、となぞり、スカートの上を飛ばして太腿へと這わせた。
そして右の内腿を上下に手のひらでさすり、上にあがって…
しかしその中央には触れずに今度は左の内腿へと這わせる。

「ひどいな君は…俺はいつも君が欲しくてたまらないのに。
 俺の中はキョーコでいっぱいなんだよ。キョーコにもそうであって欲しい。
 けどそれは、俺の勝手な欲だから、これでも必死に抑えてるんだ、こんな風に」

蓮は何度も何度も内腿をさする。しかし肝心のところには決して触れない。
7595/10:2006/08/19(土) 00:25:42 ID:SwgadcKS
「あ…ん、ん…」
キョーコはもどかしさで狂いそうだった。
触れて欲しい…思わず懇願しそうになるのを必死に抑え、ただ涙をぽろりと一粒落とした。
蓮は器用にスカートを下ろし、今度は何度もなでたその太腿に吸い付いた。
強く吸い、離して軽くキスをし、舌で線をひくように舐めあげる。
そしてやはりそこには触れずに反対の太腿へ…。
キョーコはたまらず叫んでしまった。
「つ、敦賀さん…!もう…もう…ごめんなさい…!許して!お願い…もう…やぁ…がま、でき、ない…!」

「…いやらしい子だ、キョーコ。じゃ、脱いでごらん」
「え…でも…」
キョーコは戸惑ってしばらく蓮を見つめたが、その目は拒否できないことを悟り、立ち上がって自ら下着へ手を伸ばす。
自分で脱ぐなんて…羞恥心で顔が燃えるように熱くなる。

「お願いです、見ないで…ください」
「いいから」
「…せめて明かり…」
「脱ぐんだ、キョーコ」

顔を赤らめ、おずおずとキョーコは自ら下着をおろす。
少しのあいだ逡巡したが、唯一最後に残ったキャミソールもゆっくりと脱ぎとり、再び蓮の前に浅く座った。
終始目をそらすことなくじっと見ていた蓮は、今度は意地悪く笑って質問する。
「さあ、どうして欲しい?」

恥ずかしさに耐えられず、キョーコは震える両手で顔を覆った。
「いや…!!」
「どうして?キョーコが望むことだったら、なんだってしてあげるよ?
 ああ…もうこんなになってるね。触ってもいないのに。
 知らなかったな、キョーコのここがこんなにいやらしいなんて」

ソファに座るキョーコの足を、ぐい、と横に広げる。
そこに顔を近づけて話す、その息がかかるだけで、キョーコはたまらず感じてしまう。

「や…やぁ…あぁ、んぁ…お願い、おねが…い…」
「なに?」
「お願い、です…あ…敦賀さん…」
「言ってごらん、どうして欲しいのか」
「…ゃあ…」
「言わなきゃわからないよ、目を見て、言って」

キョーコは泣きながら、指のあいだから蓮を見る。
夜の帝王の顔で待っている。言わなきゃ、言うまで何もしてくれない…!
恥ずかしさより、欲望が上回る。

「な、舐め…舐めてくだ、さい…私の…おねがい…!もう…!」
「仰せのままに」
7606/10:2006/08/19(土) 00:26:15 ID:SwgadcKS
じゅるじゅる、と激しく音を立てて蓮は蜜をしゃぶり取る。
「ああ!や…あん!やぁ・・・はぁ!あ、ああ、あん、あ!」
もはやキョーコは喘ぐしかできなかった。
ずっと焦らされていた分、恥らうことも忘れてただ歓喜の声をあげる。
力が抜けて落ちそうになる身体を、ソファに付いた手で必死に支える。
キョーコの声に煽られるかのように、蓮は夢中で舌を這わせた。
「すごいね、キョーコ。どんどん溢れてくる。飲みきれないよ」
言葉でキョーコをいたぶりながら、ふっと見上げて表情を楽しみ、今度は長い指をちゅぷ、と差し込む。
押し込んだかと思うと抜き、また差し込み、また抜く。
ゆっくり周りを軽くなぞり、しばらく焦らしたあとで、再び指を押し込み、また解放する。
苛めたい、しかし喜ばせたい、そんな蓮の矛盾した気持ちを表わすかのような繰り返しに、
キョーコは自分も苛められたいのか、あるいは優しくされたいのか、もう思考がうまく働かなくなってくる。
焦らされ苛められているのに、淫らな格好で喜んでいる自分。
押し寄せる羞恥の波は、同時に襲い続ける快感ですっかりさらわれてしまいそうになる。

蓮は指で弄びながらキョーコの表情と蜜の溢れ出る場所を交互に見つめていたが、
今度は溢れてくるそれをちゅぱちゅぱとわざと音をたてて綺麗に舐め取り、
その上にある大きく膨らんだ突起を舌で軽くつついた。
「あ…はぁん…ん、そこ…」
「ここ?」
「ん…そこ、好き…気持ち…いい、の」
「そう、じゃあ」と呟いて突起の上で指をくるくると回して円を描く。
「ああ!ん、あ…でも、だめ、です、よすぎちゃう、から…私、だけまた…」
「拒否しない」
蓮は執拗になぞり続ける。
キョーコの表情を凝視しながら、快感に浸りそうになるのを見つけるとそこから離れ周りだけに軽く触れる。
焦らされて唇を噛み、眉をひそめるのを見ると再びその蕾に戻る。
何度かそうしてキョーコを苛めると、今度はいきなり強くしゃぶりついた。
「あ!やあ!!」
突然の激しい攻めに焦ったキョーコは頭を押しのけようともがくが、蓮はかまわず激しくしゃぶり続けた。
今度は容赦なく攻め続ける。
「あ!あぁっ!…っだ、だめ、もう!つ、敦賀…さん、あ!
 だめ、です、やぁ、…っちゃうから、やめ、ほんとに、や、あ…あ----------!!」
7617/10:2006/08/19(土) 00:26:46 ID:SwgadcKS
キョーコはソファから崩れ落ちたらしく、気付くと蓮に背中を支えられていた。
「大丈夫?」
髪を優しくかきあげる手を振り解き、キョーコはソファに顔を伏せて震える。
「キョーコ?ごめん、激しすぎたかな」
ふるふると首を振り、か細い声でキョーコは小さく囁く。
「違う、違うの…違う…」
声を震わせて泣きだしたキョーコに、蓮は戸惑った。
「どうした、キョーコ?泣いてちゃわからないよ」

優しく肩を撫でる蓮の手に、キョーコはますます胸を詰まらせた。
「―――いつも…いつもそうです。いつも私ばかりが与えられて…何もあげられてない…こんなの、こんなの不公平です、敦賀さん」
「何を…言ってるんだ、君は」
「だって…私ばかりが、好きになって、どんどん、敦賀さんに、なのに何も―――」
蓮はハァ、と大きくため息をついて、溢れそうになる喜びをなんとか抑える。

「わかってないな、そんなの誤解だよ。
 俺が何も与えられていないって?冗談じゃない、
 俺は毎日、キョーコとの幸せに溺れきってる自分に不安にさえなってるんだ。
 キョーコが幸せそうに笑う瞬間が、どれほど俺を喜ばせているか…
 君を不安にさせているのも気付かないほど溺れていたんだな、悪かったね」
「敦賀さん…」
キョーコはようやく顔をあげる。
「ほんとに…?私、敦賀さんにちゃんと、与えてるんですか?」
「たくさんもらってるよ、毎日、たくさん」

蓮はキョーコの背中に口付ける。背骨のひとつひとつを味わうようにキスを落としていく。
「あ…」
喜びを噛みしめる間もなく、再び始まった愛撫にさっきまでの快楽が脳裏に蘇る。
「俺はちゃんと、与えてる?」
「はい…たくさん…あ、ごめんなさい敦賀さんはまだ…あの……いいです、よ…来て、ください」

顔を赤らめて自分を促すキョーコに蓮は内心嬉しさに震えていた。
いつも極限まで追い詰めないと、キョーコは絶対にそんな台詞を吐かない。
だから淫らな言葉を言わせたくて、快感にたまらず喘ぐ声を聞きたくて、
蓮はその瞬間まで苛め抜いてしまう。

それが今、蓮のためにと頬を染め、言葉を紡ぎ、恥ずかしそうに小さな臀部をそっと突き出している。
少し前まで感じていたはずの怒りはすっかり冷めていたが、その姿は全てを許してしまうには充分だった。

しかし、蓮の中でまた、矛盾した感情が湧いた。
(まだまだ、だよ)

「いいんだよキョーコ、君はまだイったばかりだろ」
「でも…」
「それとも―――」
蓮は柔らかな臀部の真ん中に指を伸ばし、その中央をすっと撫で上げ往復させる。
「欲しいのかな?ああ、またこんなに濡れて…足まで垂れてる。驚いたな」
「あ・・・ん、はぁん、やぁ…」
「しょうがないな、待ってて」
わざと時間をかけて服を脱ぎ、柔らかな肉に口をつけて意地悪く囁く。
「キョーコに無理はさせたくないな、俺のわがままで」
「違います…私が、私が…」
「キョーコが?欲しいの?それならあげるよ、たくさん、ね」
7628/10:2006/08/19(土) 00:27:18 ID:SwgadcKS

蓮はすでに待ちわびて脈打つソレを後ろからキョーコの中央に突き刺すと、
声をあげさせる暇もなくキョーコの身体を抱え上げ、貫いたままでソファに座った。
「―――!!」

待ちわびた感覚が走った次の瞬間、急に視界が変わり気付けば蓮の上に座らされ、キョーコは自らの重みで奥まで突かれて背を反らした。
後ろから伸びる蓮の両手は胸に回され、両方の突起をつまみあげる。
肩から腕へ、そしてまた肩へと唇が這い、背中へと下りていく。
下りてはまた上がり、うなじに吸い付く。蓮に触れている箇所全てから何かが溢れてくる。
キョーコは今までに味わったことのない快楽に恥じらいも忘れて溺れ始めた…
―――が、それを蓮の低い声が遮った。

「前を見て、キョーコ」
「え…?」

うつろな眼で言われるがまま前を見ると、
カーテンの引かれていないベランダへの大きな引き戸の窓ガラスに、
明るい部屋で繋がれて喜ぶ自分の姿がくっきりと浮かび上がっていた。
「い、いやーっ!!!」
脱力しかけていた太腿に思わず力が入り、足を閉じようとしたところに蓮の両手が下りてきて両膝を捕まえる。
「ダメ、ほら開いて」
ぐい、と膝を広げられ、見ていられず慌てて目を伏せる。

が、下を向けばいやらしく広げる自分の足、
そして貫かれている部分が直に見えそうになり、
キョーコはどうしようもなくなってギュッと目を瞑り、両手で顔を覆って必死に頭を振り続けた。

「――いや!いや、やめて敦賀さん!!こんな…こんなの」
「なにがイヤ?欲しいんじゃなかったの?キョーコが欲しがったんだよ。忘れたとは言わせない」
「だ、だ、だって…こんな私…いやです…見たく、ない…し、見られたくない…敦賀さんに、見られるのいやぁ…」
「こんなキョーコって?いやらしいサイトを見ていたキョーコ?それとも乳首を硬くして感じていたキョーコ?
それとも…」
蓮はグッと腰を大きく一度突き上げた。
「ああっ!!」
「触ってもいないのにアソコをびちゃびちゃにしてひくつかせていたキョーコかな…ああ、お願いだから舐めてほしいって叫んだキョーコかな?それに」
「や…やめて…」
ゆっくりと腰を揺らしながらさらに続ける。
「舌だけでイっちゃったいやらしいキョーコか…俺のモノが欲しいってお尻を突き出してた淫乱なキョーコもいたね」
「や、やめてお願い敦賀さん…もう…んあ…それ、以上…言わないでぇ…!」
「どうして?言葉だけでイキそうだから?キョーコはいやらしいからね…今もほら、俺の動きに合わせて腰を揺らして、それに、ね、聞こえるだろ?」
「いや…いやぁ…ぁ…もう許してぇ」
くちゅくちゅと響く音に恥ずかしさがさらに増し、それまで目を隠していた手で必死に耳をふさぐ。
「ダメだよキョーコ、よく聞いて…目を開けて」
蓮はキョーコの両腕を取り、高くあげて後ろに回し、自分の首に絡めた。
「いや、いやよ見ない…見れない…恥ずかしいの、許して…!」
「俺が嫌い?」
「…え?」
突然止まった動きと言葉にキョーコは固まる。
「俺とキョーコの繋がってるところ、見たくないの?俺は全て見たいよ…いやらしいキョーコも全部」
「―――っっ!そ、そういう…」
7639/10:2006/08/19(土) 00:28:09 ID:SwgadcKS

これは蓮の巧みな詭弁だ、とキョーコは強く瞼を閉じたまま反論する言葉を必死に探すが、
蓮は軽く二の腕に噛み付き考える余裕を与えない。
「俺だけが…キョーコを愛してるんだな」
「ち、ちが…わ、わかりましたから…もう…っ」

負けとわかってはいるが仕方なく目をそっと開ける。恥ずかしさのあまり噛む唇が小さく震える。
ガラスに映る蓮は妖しく笑ってこちらを見ていて、憎らしい、とキョーコは思う。
いつも結局この人の術中にハマってしまう。
わかっているのに、拒めない。そしてそれが同時にたまらなく愛しいのも事実。
「違うよ、もっと、下」
思わず目を逸らそうとするが、蓮はキョーコの顎をクイっ、とつかむ。
「下、だよ」
「あ・・・」
キョーコは自分のその部分が、蓮のモノを深く咥え込んでいるのを見て顔を赤らめた。
「見える?キョーコが俺を受け入れてる」
「ん…ぁあ…」
蓮は再びゆっくりと弧を描くように動き始め―――
「そう、見ててキョーコ…ああ、じゃあもっと見せてあげるから」
そう言うと蓮はキョーコの膝下を掴み、両足を高く持ち上げた。
「あ、いやっ!!やめ…!」
「ほら、もっとよく見て」
持ち上げては下ろし、また高く持ち上げる。
「蓮…いやよやめて…!ほんとにや、やめ…あっやぁっ…あ、あん、ん、あ!んぁ」
大きくM字足を開いて淫らな声をあげる自分。
キョーコにこれまで感じたことのない大きな羞恥の波が襲う。
が、それは同時にかつて味わったことのないほどの快感を伴うものだった。
自分を占めているのが恥ずかしいという感情なのか、
あるいは気持ちいいというひたすらな快楽か区別すらつかず、
しかも到底自分の姿とは思えない淫乱な光景からなぜか目をそらすこともできない。
自分が蓮のモノを飲み込んでは抜かれそうになり、その度に音を立てて水がこぼれる。
意識が飛びそうになってただ声が漏れる。
「あ!あん…いゃぁ、蓮…ん…あ!ん、やぁ…!」
もはや焦らす余裕もなく蓮は激しく突き上げる。
「ちゃんと見た…ご褒美、だよ」
時折漏れる蓮の低い呻き声にキョーコの歓喜は増していく。
「はぁ…!ん…あん、や、やぁっ!もう…きちゃ…きちゃうよぉ…い、やぁ…っ!」
「いやじゃ…ないだろう?」
「あ…熱い…のっ!もぉ…がま、でき…だめぇ、また私、だけ」
「いいよ、一緒に」
自分が全てを解放してしまう瞬間に合わせ、蓮は繋がった部分の少し上にあるキョーコの膨らんだ突起を強く指ですりあげた。
「ーーーーっああっ!!」
「キョーコ…!!」
76410/10:2006/08/19(土) 00:28:47 ID:SwgadcKS
次に目を開けた時、キョーコはベッドに寝かせられ、脇に腰掛けた蓮に髪を撫でられていた。
「キョーコ、気分は?」
身体がだるく力が入らない。
気だるさが先ほどまでの行為を思い出させ、キョーコは恥ずかしさで死にそうになった。
かけられていた毛布にもぐりこむ。
「だ、大丈夫です。全然、ほんとに」
「そう、ならいいよ。シャワー浴びてくるから」
立ち上がろうとした蓮の腕を毛布の中から思わず掴む。
「どうした?」
キョーコの心に吹いた風は説明できない淋しさだった。
「わからない…ですけど…もう少し、そばに、いて…眠りたいんです」
珍しく素直な嘆願に蓮の顔が思わずほころぶ。
「いいよ、そばにいるよ、キョーコが眠るまで。いや、朝までずっと」
蓮は再びベッドに腰をおろし、キョーコの髪を優しく撫でる。
(ああ、ほらまた…)

「キョーコ、忘れないで。君の幸せが、俺の喜びだから」
「敦賀さん…」
「眠って。少し…反省してるよ」
「いいんです、また――」

キョーコは消え入りそうな声で囁いた。

「――また、苛めてください…」

くすりと笑って蓮が答える。

「仰せのままに」
765750:2006/08/19(土) 00:31:23 ID:SwgadcKS
以上です。
なにぶんちゃんとしたSSもエロ初挑戦で・・・
読みにくい部分あったらすみません。

文章にするの難しいですが楽しかったです。
では失礼します。

ネ申の降臨も小ネタでの座談会も楽しみにしております(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
766名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:37:41 ID:SWvbaSDb
GJ! よかったよー。
Mっ気のあるキョーコ萌え。

>「――また、苛めてください…」
ここ最高。鬼畜蓮も大喜びだね。SMに走りそうだw
でもそれはそれで良しw
767ツカミ屋:2006/08/19(土) 00:41:21 ID:VgwpvbcW
750さんGJ!!
うはあ、自分がパソの前で脳みそ溶けてしまいまつた。
タイプとまっちゃった・・・。
ちょっと休憩〜しばらく萌えますww

ではお言葉に甘えて出来上がり次第投下させていただきます。
でも多分明け方近いです。期待せずお休みください。
768名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 00:45:22 ID:5+epzNPi
ラブラブ鬼畜キターー!!従順キョーコキター!!
GJです!
事後反省するのがいいですよね。程度が少しなのもねww
ツカミ屋様もお待ちしてます!
豊作祭だわーww
769名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 01:20:58 ID:WyoMe/5/
>>765
エロス!蓮の言葉責めエロすぎ!キョーコもエロい!
エロ初挑戦?またまたご冗談を(*´Д`)GJ!

>>767
wktkでお待ちしてます!
770ツカミ屋:2006/08/19(土) 04:17:04 ID:VgwpvbcW
すいません遅くなりました。
・・・というか、私が長すぎて挫折しました・・・。
一応最後まであがりましたが
読みづらい部分もウザイ箇所もあると思います。
消化できてない複線もあります。
ごめんなさい。
ゆっくり投下しますので、よろしくお願いいたします。
771ツカミ屋:2006/08/19(土) 04:19:55 ID:VgwpvbcW
またリンク忘れた。
>588-600
>631-640
続きです。それでは・・
7721/:2006/08/19(土) 04:21:30 ID:VgwpvbcW

結局、待っても待っても蓮はこなかった。

10時まで小さくパニックになりつつ部屋中をうろうろし
11時には少し落ち着き心の準備をし
0時に窓から面影を探してため息をつき
1時に悲しくなってちょっと落ち込み
時計の針が2時に差し掛かる頃には、逆に怒りが沸いてきたキョーコだった。

 ここで問題です。
 敦賀さんは今何をしているのでしょう?

1.インタビューが長引いている
2.監督と夜の繁華街にくりだし飲んだくれている
3.疲労のあまり約束を忘れて自分の部屋で寝てしまっている
4.事故にあい病院に運ばれたor記憶喪失になっている
5.北朝鮮に拉致され門司港からそっと出港した漁船の中
6.色気むんむんのナイスバディ女性にナンパされ、どこかのベットの中で夜の帝王
7732/:2006/08/19(土) 04:23:00 ID:VgwpvbcW

・・・・むむむ・・むうぅぅ・・・!!!!

ありえないと思いつつも想像は膨らみ加速する一方。
多分2か3なんだろうけれど、色々な雑念でどれが信憑性アリかわからなくなり
妄想が6に到達するに至っては、怒りと悲しみと落ち込みとでない交ぜになり感情が爆発気味。

「もう、いいです!敦賀さんなんか知らない!寝てやる!!」

ドスドスドスとドアへ行き、チェーンロックを思い切り音をたててかけた。
部屋に戻り頭から布団を被る。
和室8畳に薄暗い間接照明は、何となくエロティックな雰囲気をかもし出しているが
それも1人でいるとなると虚しいだけ。
しんと部屋が静かに沈む。

「・・・」

 でも、本当に怪我でもしていたらどうしよう・・・。

「ふっ・・・ふえっ・・」
涙がちょちょ、と少しだけにじむ。
「敦賀さん死んじゃやだ・・・」
疲労と睡眠不足も重なり、自分でも訳がわからなくなっているキョーコであった。
7743/:2006/08/19(土) 04:25:17 ID:VgwpvbcW

淫靡な夢を見た。


とても疲れた時などに、たまに見てしまう夢。

何も知らないキョーコでもこれまで何度か見たことがあった。
相手は松太郎であったり、通りすがりの人物であったり
夢でのみ何度か逢っている男だったりした。
目覚めた時に残る身体のほてりが、いつも得体の知れない罪悪感を残してしまう。

だが今回の相手は蓮であった。
逢えない淋しさが彼を呼んだのだろうと、夢の中でキョーコは思った。

カチリとロックが解ける音が、眠っているキョーコの耳に遠く聞こえ
しばらく沈黙の後に彼は訪れた。
髪を撫でる熱い手を感じる。

 ・・・そういえばチェーンロックをかけたまま眠ってしまった。
 だからこの手は本物のはずはない・・・。

朦朧とした意識で思い出し
キョーコはチェーンを外しにいかなければならないと慌てた。
しかし、身体はじっとりと湿りを帯びて重たく、身じろぎもできない。

髪をすく指先が肌にまとわりつく。
照明の光が行灯のように揺らめき、ねっとりと粘度の高い液体になって部屋中に充満する。
つぶった筈の瞳に、ゆがんだ部屋と蓮らしい影が映った。
やがて布団がそっとめくられ、キョーコの隣に身体がすべりこんだ。
7754/:2006/08/19(土) 04:30:08 ID:VgwpvbcW

「キョーコ・・・」

彼はそっと耳朶を弄り、熱い吐息で名前を呼んだ。
顎の線を指先でなぞって首筋から鎖骨を往復する。
唇は髪から耳、まぶたに滑り、唇をついばんだ。

ほんの少し触られているだけなのに
その度、キョーコは息をつめ身体を硬くする。
すべる掌に自らの肌は吸い付いていき、両腕が静かに彼の首にまわった。

夢ではあるが、匂いも声も体温も、蓮本人に間違いなかった。
キョーコは素直に悦び、身体を預けた。

『敦賀さん・・・』

恋人の名を呼んだ声は、声として蓮に聞こえたかどうかは解らない。
しかし襟をなぞる指は胸元をひろげ、下着をつけていない乳房をあらわにさせた。
重ねた唇はお互いの柔らかさを味わい、甘噛みした。
口の中に広がる唾液は甘く、意識をますます混沌とさせる。
両手で頬を挟まれ、何度も舌が送りこまれる。
応えるのが精一杯のキョーコは、もうそれだけで達してしまいそうに、切なく腰を揺らめかせた。
7765/:2006/08/19(土) 04:34:32 ID:VgwpvbcW

自分の髪をかき乱すキョーコの手をそっと外すと
蓮は肩を撫で、浴衣をキョーコの背中から引き剥がしにかかった。
肩甲骨を愛撫しながら、胸元へキスを降らせる。

その都度ピクン、ピクンと過敏に反応してしまうキョーコ。
唾液と汗で肌が濡れ、つたってシーツを濡らした。
蓮が触れる全ての場所に快感の波が押し寄せ
身体の中で広がり全身にまわった。

舌は胸の谷間を行き来する。
そのまま指先が乳首の先端を愛しはじめたとき、キョーコは快楽の声をあげた。
刺激は強くなく、微かに擦りさわられるだけ。
それが逆に強い快感をもたらし、しびれて意識をおかしくさせた。

これまでの夢でもなかった強い快感の連続に、キョーコは翻弄されていた。

『早く・・・早く、もっと・・・』

待ちきれず、キョーコは両腿を擦り合わせて蓮に押し付けた。

蓮もキョーコの浴衣の裾を割り、脚をすべりこませた。
腰をはだけた脚の間に押し付けながらゆっくりと動かす。
そして下からキョーコの乳房を持ち上げて先端を口に含みころがした。

『ふ、うああ、あぁぁっっっ・・・っ!!!はああっ・・っ!』
7776/:2006/08/19(土) 04:40:05 ID:VgwpvbcW

キョーコの身体が大きく揺れた。
蓮は意に介せず何度も同様の刺激を与え続ける。
刺激反射で蓮の動きを身体で押し返しながら、かぶりをふるキョーコ。
股間がひくつき、下着をじっとりと濡らした。

蓮はキョーコの帯に手をかけた。
ただ纏わり付いていただけの帯を引き抜き、畳に放った。
浴衣はくしゃくしゃにキョーコの手首だけに巻きつき、動きを拘束していた。
それも脱がせて放り、蓮はキョーコの両膝を抱えて腰を浮かせ、一気にショーツを足首から抜く。
そして膝に顔を埋め、少しずつ脚を広げさせた。

密着していた腿の奥に空気が触れ、ひんやりとキョーコの火照りを冷やす。

キョーコは次に何が起こるのか想像もできず、ぼうっとしていた。
想像だにつかなかった快感の波。

 いつもならそろそろ眼がさめる頃のはずなのに・・・?

許容範囲外の出来事に少し混乱しはじめた瞬間、大きな刺激が身体を突き抜けてはじけた。

「あっ!ああっっ???やあぁ・・・っっ!!!」
7787/:2006/08/19(土) 04:42:19 ID:VgwpvbcW

激しい痛みのような衝撃。

快感と呼ぶには強すぎて、耐えられず叫び声をあげる。
「あっ、あっ!やっ!やん!はあぁん・・っ!」
つま先で腰を浮かせたが、快感は止まらず与えられた。

『・・・・っ!こ、これ?ゆめ?・・・夢じゃない!違う!・・・ゆめ、じゃな・・いっ!!』

キョーコは眼をあけてあたりを見回した。
だが何も見えない。
薄暗がりの中で自分が着ていた筈の浴衣と下着が散乱している。
汗で湿ったシーツが冷たくキョーコの頬に触れた。
胸を大きく上下させながら、パニックの中現状を把握しようと必死で頭を働かせる。

何かが股間で蠢いていた。
粘膜を擦られ強く吸われる。
硬いものが身体の中に侵入してくるのが解った。

動き回る何かに容赦なく声をくみ出され、キョーコは手を伸ばす。
髪の毛に触ったが押してもそれはびくともしない。
閉じようとする脚を抱えあげられ、大きく開かされた。
腕が伸びてきてキョーコの胸を鷲づかみにする。
乳房を激しく歪ませるそれを払いのけようとするが叶わなかった。

「やっっ・・・やあっ・・・!あっ、あっ・・あん、や、やめ・・・っ!」
7798/:2006/08/19(土) 04:45:21 ID:VgwpvbcW

腰が大きく跳ね上がった。
熱いものがあふれて、たらりと流れる。
全身が震えだし、もっと大きな「それ」が近くに迫っていることを示した。

「い、いや・・やあっ・・っ。
 つ、つるがさん、敦賀さん?どこ?・・・どこぉ?・・やああっ!」

キョーコは大混乱で泣き叫んだ。
何かが来る予感が恐くて、蓮を何度も呼んだ。

「敦賀さん・・・っ!?つるがさ・・っ!!!」

脚の間の動きがピタリとやんだ。
拘束がゆっくりと緩み、誰かが身体を起こした。

蓮だった。

「キョーコ・・・?大丈夫か?」

心配そうな声も間違いなく蓮だった。
身体を寄せてキョーコの頬に触れる蓮を、キョーコは驚いて見つめ、そして嗚咽をもらした。

「・・・敦賀さん・・・っ」
腕を伸ばして抱きつく。
子供のようにわんわん泣いた。
780名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 04:47:42 ID:G41aij5h
sien(・∀・)
7819/:2006/08/19(土) 04:49:38 ID:VgwpvbcW

「ごめん・・・。大丈夫だよ。俺はここだから」

蓮は慌ててキョーコを抱き起こす。
どろんと溶けた身体を撫で、髪にキスをした。

「も、もう来ないって、思っ・・て、ましたっ・・」
しゃくりあげながら首をふるキョーコ。
ぎゅうっと蓮の胸にしがみつく。
「遅くなってごめんよ。色々トラブルがあって・・・」
「トラブル・・・?」
「いや君は気にしなくていいよ・・。でも本当にすまない。
 あまり遅くなったから本当は寝顔だけ見て部屋に戻るつもりだったんだけど、その、つい・・」

 寝顔が可愛くて、つい、キスだけのつもりで、君の腕が髪にからみついてきて、つい・・・。

とまでは言わなかった蓮だった。

「大分疲れているみたいだね。もうこのまま眠ろう。寝付くまで傍にいるから」
そっと一緒に身体を横たえた。
布団をかけてキョーコの背中を擦る。
キョーコは蓮の二の腕に顔を埋めて、まだしゃくっていた。

こうしていると、やはり昔の面影が強くクローズアップされてしまう。

京都での2人だけの想い出と、傷ついて大人になったキョーコを重ねるたび
この先、決して彼女を傷つけるまい、大事にしたいと、考えるのに
ちょっとしたことで簡単に箍が外れてしまう。
自分の邪な情動で泣かせたことを後悔し、蓮はキョーコを布団ごと抱きしめた。
78210/:2006/08/19(土) 04:52:16 ID:VgwpvbcW

「ごめんなさい・・。寝ぼけていたみたいで、訳がわからなくなって・・・」

ようやく落ち着いてきたキョーコがつぶやく。

「夢だと思ったの・・・敦賀さんが来てくれたの。嬉しくて・・・でも夢じゃなくて」
「そう・・」
「えっと・・ドアチェーン、どうやって外したんですか?
 ・・・入れなかったと思うんだけど」
「チェーン?かかってなかったよ?」
「え?」

キョーコは驚いて蓮を見た。
ぽかんと見下ろしている瞳は嘘じゃないことを語っている。

「え・・と。確か、ものすごく腹をたててチェーンをかけて・・・。
 それから後悔して一度外して、また寝て。
 それから、かけたり外したりを・・・繰り返し・・・て・・・」
キョーコは眼を泳がせて眠る前の記憶をたどる。
「それから・・・。じゃあいっそ鍵も全部外して寝てやるわ、とか思って・・・。
 驚かせてやろうと・・・・」

「はっ!???」

キョーコの言葉に驚き、蓮の目つきがきつくなる。
「あ、でも、それから考え直してちゃんと鍵はかけて・・・寝た、んですね。
 あは、あはは・・・」
78311/:2006/08/19(土) 04:56:06 ID:VgwpvbcW

「やめてくれよ!」

真剣怒りの蓮が爆発した。
ひぃっと叫んでキョーコは頭を覆う。
「自分が何言ってるか解っているのか?
 万が一のことがあったらどうするんだ!」
「ご、ごめんなさいっ!ごめんなさい・・・っ」
何度も布団の中で謝るキョーコ、恐くて顔があげられない。

「ったくもう・・・。この子は・・・」
こめかみを押さえながら蓮は首をふる。

「そういう時は、ちゃんとチェーンしてもいいから、しっかり確認して寝なさい・・」
「ふ、ふぁい・・・わかりました・・・」

そっと布団から顔を出すと、困った顔の蓮がキョーコをじっと見つめていた。
ゆっくりと顔を近づけ、額をこつんとぶつける。

「君に何かあったらどうするんだ?俺を一生後悔させたいのかい?」
「・・・。
 ごめんなさい・・・。後先考えませんでした・・」

小声のキョーコの唇に、唇を掠めて舌先でなぞる。
舌は少しずつ開いた場所に侵食し、音を立てて動いた。
「・・・っ」
時間をかけた優しいキスに、キョーコはうっとりしつつもそっと指先で押し返す。

「敦賀さん・・。暑い・・・。お布団簀巻き状態です、これじゃ」
身をよじってタオルケットを引き剥がそうとする。
78412/:2006/08/19(土) 05:00:46 ID:VgwpvbcW

「君、自分の格好わかってる?今日はもう眠るからこのままで・・・」
「・・・え、敦賀さんお疲れなんですね・・」
「俺は大丈夫だけど」
「大丈夫なのに、このまま?」
「君は?」
「眠い・・・ですけど、大丈夫です」
「じゃあ、このまま」
「このまま?」
「このまま」

キョーコは頬を染めて俯いた。

「・・・約束の続きは?」
「ん?」
「101回目のキスをしてくれるって、いいました」
「・・・うーん」
「なしですか?」
「もう3時まわっているんだけど・・仕事辛いよ」
「大丈夫です・・・。
 というか、眠れません。こんな状態にしちゃったの、敦賀さんですよ」
「・・・」

「からだ、あついんです。
 敦賀さんは?大丈夫?」

「・・・そうやっていつも、人の努力を無にするような発言を・・」

蓮はキョーコの身体からそっと布団をはがした。
ぼうっと薄暗い照明に、裸体が晒され神々しく照らされる。
キョーコはゆっくり仰向けになり、濡れた瞳で蓮を見あげ、両手を差し伸べた。
一部を除いた感覚が全て麻痺した錯覚を感じ、蓮はキョーコの腕の中に吸い込まれていった。
78513/:2006/08/19(土) 05:05:34 ID:VgwpvbcW

しん、とした部屋に、熱い息遣いと微かな水音が時折響く。

約束どおりの沢山のキスは、キョーコの全身に落とされた。
唇、頬、耳、首筋から鎖骨、脇、背中にまわりラインを執拗になぞる。
肘をついたキョーコの背後から腕がまわり、揺れる胸をもみしだいた。
されるがままに耐えるキョーコは、何度も小さく達し、我慢できずに伏せてしまう。
腰だけ高くあげさせた体勢で、蓮は何十度目かのキスをそこに与える。

小猫がおねだりするような、甘い細い声をあげつづけるキョーコ。
蓮の腕で支えられる腰がまた震えた。

「・・・・っん、・・っ!!」

強い痙攣のあと、キョーコは崩れて意識を飛ばしてしまう。
ぐったりした身体をシーツに横たえ仰向けにさせるた蓮は、キョーコの頬を軽く叩いた。

「・・・はぁっ・・」

とろんとした瞳はわずかにだけ反応して蓮を見あげる。
「まだ途中だよ」
舌を強く吸い上げ、キョーコを無理矢理覚醒させた。
78614/:2006/08/19(土) 05:13:12 ID:VgwpvbcW

「これで、何度目のキスか、わかる・・・?」
「・・・」
「わからなくなった?・・それなら最初から数える?」
「・・・」
「ん?」
「・・い・・じ、わる・・」
「君も反抗的だね」

また口を塞がれ激しいキスをされる。
顎を持って逃げられず、蓮の片手はキョーコの脚の間に入った。
差し込まれた指は力強く動くが、くぐもった声をあげるしか出来ないキョーコは必死に蓮の腕をひいた。

「ね・・。早く、きて・・?もう・・・」
「駄目」
「や・・ねえ。お願い。も、もう・・早く、もっと・・」
息も絶え絶えに、脚を自ら蓮のそれに絡めて押し付けた。

「ねえっ・・!敦賀さん・・・っ・・!」

蓮は無言でいたが、やがてそっとキョーコの膝を割った。
期待のあまりそれだけで声をあげるキョーコ。

「いくよ・・・キョーコ」

硬いものがどろどろのそこに当たり、ゆっくりと圧し進んできた。
78715/:2006/08/19(土) 05:17:42 ID:VgwpvbcW

「っ・・・!」

ビキィッと身体の中心に激痛が走った。

予想以上の痛みにキョーコは無意識に足を突っ張った。
ずるずると少しずつ身体がずり上がっていく。
肩を押さえつけ、まだ進んでくる蓮の背中に爪をたてた。

「・・・っ・・。大丈夫、か?・・」
蓮は動きを止めて様子を見る。

「だ、大丈夫です・・・っ」
涙を滲ませやっと答えながら、キョーコは蓮に微笑んだ。
背中の筋肉をすべる指先は震えながら噴出した汗で弧を描いた。

 手が震えているじゃないか・・・。

蓮は瞼にそっと口付けると、何も言わず、また少しずつ動き出した。

キョーコの負担を慮って
抜き差しはせずにゆっくりと接触部分を中心に円を描く。
それも辛そうな表情になるキョーコだが、先ほどよりは落ち着いていられるようだ。
無茶をしないように、ゆっくりゆっくりと奥を探って侵入を続けた。
78816/:2006/08/19(土) 05:19:48 ID:VgwpvbcW

入り口はかなりきつく蓮を締め付けるが、奥は比較的緩やかに蠢いていた。
襞がやわやわと、動きにあわせて、ざわめきつつあるのがわかった。

細心の注意を払って進んでいくと、何かコリ、と固いものに当たった。
トプンとした粘液にたったひとつだけ浮かんでいるかのような何か。

そっとそこを何度か探ってみる。

キョーコに特に変化はない。
じっと眼をつぶって眠っているかのようだ。
これが何か、蓮は何度も確認してみた。
しこりのような、軟骨のような、乳首のような。

思い出して指先でキョーコの胸の先端をつまみ転がした。
そう、こんな感じの・・・何か。
何度も腰をグラインドさせながら押し当てて刺激を与えた。

「んんんっ・・・んぅっ・・っぁ・・」
ふいにキョーコが声をあげた。
いつのまにか頬は紅潮し汗が額を濡らしている。
「や・・やん。ああぅ・」
腰が浮きたって微かに動きはじめた。
78917/:2006/08/19(土) 05:23:20 ID:VgwpvbcW

「ここ・・いいの?」

コリコリと何度もはじいてみる。
キョーコは首をふって否定したが、先ほどとは反応が違う。
熱い息が蓮の耳にかかる。
抑えているが、喉の奥から微かに発する声は、明らかに悦んでいた。

声が少しずつ大きくなるにつれ、蓮に纏わり付く肉も動きが大きくなる。
じわじわと場所を絞めつけ、奥に引き込み扇動した。
そして、こちらよ、と言うように子宮の入り口を隠してしまった。

蓮は密かに驚きながら興奮して中を探った。

さっきまで当たっていたものが、無くなってしまっていたのだ。
動きを大きくして掻き乱したが
まとわりつくものが激しく吸い付いて波打ち、行く手を遮った。

「はっ・・・。あっ、あっ・・あっ・・。ああん・・」

全身をピンクに染め、涙を滲ませながら空を見つめるキョーコ。
上半身を起こし腰を動かしてそれを探す蓮を、引き戻そうと両手を伸ばして哀願する。
蓮の額から汗がキョーコの胸に滴り落ちた。
互いの腰は濡れに濡れ、滑らかな水音で欲情を煽った。

たまらず蓮はキョーコの肩をかき抱いて耳を噛んだ。
唇に噛み付き、滅茶苦茶に舌を差しこみ動かした。
79018/:2006/08/19(土) 05:28:09 ID:VgwpvbcW

探るそれが見つからず、とうとう蓮は、大きく引いて思い切りキョーコを突き上げた。
「ああっ・・!」
キョーコは反り返って声を荒げた。
歪んだ顔で歯をくいしばるが、嫌がらず全て受けとめる。
蓮は構わず角度を変えながら探し続ける。
・・・やがて再び何かに当たった。

 ここだ・・。

キョーコの腰をつかみその一点に集中する。

「や、やあぁぁ・・っんっ!んあっ・・ああっ、やっ・・ああっあっあっ!・・ああっ!」

当たる度に、キョーコの身体が跳る。
腿は蓮の脇腹を強く挟み間隔を狭めた。
纏わりつく内部は、締めあげ、絡み、螺旋を描いて
様々な動きでそれを隠そうと邪魔をしたが、蓮はもう逃がさなかった。
打点を決して外さず、容赦なく追い詰めていく。

 深追いしては駄目だ・・・。

頭の片隅でチラリと掠めた警告が
どういう意味なのか霞む意識では中々理解しがたかった。

1オクターブ高い声で泣きながら、好きとつぶやき続けるこの子の、想像もしなかった成熟した雌の身体。
溺れきって堕ちていく自分をもう一つの意識が分離して眺めていた。
79119/:2006/08/19(土) 05:31:07 ID:VgwpvbcW

「つるがさん・・・っ。わ、私もう・・・っ、だめえ・・っ!」

発していた嬌声は掠れ、言葉が出なくなるキョーコ。
自分も最後が近づいてきた蓮は
はっと最後の理性で言葉をしぼりだそうと、努力した。

「キ、キョーコ・・・。君は・・・大丈夫なの?今夜は・・このままで・・・っ!」

返事は返ってこない。
切ない吐息が荒く吐き出されるだけだ。

はじめての状態で冷静な答えを期待するほうが間違っている。
蓮はやっとの思いで、動きを止めた。
じっとしていると、うねうねと絞り上げる動きがダイレクトに伝わる。
「・・・・っ・・!」
蓮は歯噛みして、身体を離そうと腰を引いた。

「あっ・・やっ!」

キョーコが逃げる蓮の身体にしがみついた。
「やですっ・・。大丈夫です。このまま、このまま来てえっ・・・!」
両手で腰を引き寄せ、自分を押し付ける。
79220/:2006/08/19(土) 05:33:20 ID:VgwpvbcW

「大丈夫・・・?」
「大丈夫です・・ロケ・・で、くすり、飲んでるから・・っ。
 来ちゃう・・早くぅ・・・。お願いっ・・」

蓮はキョーコの脚を抱え、再び強く動き出した。
キョーコはもう息もできず、されるがままに蓮の動きにあわせて翻弄された。
抵抗は奥のひくつく蠢きだけだった。

「キョーコ・・・キョーコ。君は・・こんな躰で・・俺を・・っ」

激しく身体を打ち付けてクライマックスへ滑り落ちる。
キョーコの指が臀部をなぞり引き寄せた。

「い・・っ・・くっ・・・」

微かな声が聞こえキョーコの身体が激しく痙攣しはじめる。
「・・・っ・・」
大きくガクガクと腰が揺れ、千切れんばかりの圧力で蓮を締め付けた。
その瞬間蓮も同時に達し、息を荒げて声をあげた。
脊髄から快感が瞬時に脳につきあがり、真っ白にスパークした。
激しい快感に耐え切れず、キョーコの中に白いものを全て吐き出すまで、力の限り腰を押し付けた。
79321/:2006/08/19(土) 05:36:38 ID:VgwpvbcW

荒い息遣いがしばらく続いたのち、静粛が訪れた。
音も無く、身じろぎもせず2人は抱き合っている。
シーツもタオルケットも湿って乱れ、散乱していた。
・・・トク、トク、トク・・とお互いの心臓の音が耳に響いていた。

やがて、キョーコの上に伏せていた蓮が、そっと顔をあげた。
眼を細めて、キョーコの唇に口付ける。
キョーコも眼をそっとあけ、蓮と眼を合わせる。

そして2人で微笑みあった。

感触を惜しみ、腰をまだ揺らめかしてみる蓮。
チャプチャプと脚の間で水音が漏れ、海を漂っている心地良さを感じた。
くすぐったがってキョーコは笑いながら身体をよじった。

「もう・・。君は・・困った子だ」
「え・・?」

キョーコの疑問に答えず、蓮は唇を重ねる。
長く、優しく、ねっとりと、深いキス。

「・・・これ、何度目のキスだったかな」
「どうでしょう?・・わかりません」
「じゃあ、18度目ということで」
「そ、それは嘘でしょう・・?」
キョーコがクスクスと笑う。

「あと82回もあるよ。頑張ろう」
79422/(終了):2006/08/19(土) 05:40:47 ID:VgwpvbcW

ついばむキスを何度もキョーコの顔に降らせ
そしてまた深いキスをはじめる。
甘いキョーコの舌は、脚の間のそれと同じように絡みつき、蓮をぞくぞくさせた。

「・・・、敦賀さん・・。さっきのおっしゃった意味はなんですか?」
「ん?」
「私が困らせたって・・・何か失敗してしまいましたか?」
「ああ、そうじゃなくて・・」

蓮は少しずつ腰を動かす。

「えっ・・・???」

キョーコは困惑して、蓮を見つめる。
が、再び硬くなった存在に気がつくと赤くなって眼を細める。

「あっ・・・。は、やん・・。敦賀さん??」

戸惑いながらもしっかりついてくるキョーコが愛しくて仕方がなく
蓮は更に突き上げた。

「こんな風に俺を誘惑して・・・。
 こんな身体を持っていたなんて反則だ。・・・もうメロメロだよ」

聞こえていないのか返事をせず、頬を染めて喘ぎだすキョーコ。
ぴんと硬くしこった胸を愛撫しながら
蓮は朝日がカーテンから差し込んでいるのに気がつかないふりをした。
795ツカミ屋:2006/08/19(土) 05:44:59 ID:VgwpvbcW
おしまいです。
・・・・おまいら・・・。
いつまでやっとんじゃーい!!!カーッッ!!!
投下しながら突っ込みまくりました・・・。

あらすじ書けば、花火大会で盛り上がった蓮とキョーコ、
夜這いに来た蓮と初めての夜、正常位1回だけ。
続きもついでにはじめちゃったよ、って3行で終わる話、長すぎっ!
しかも蓮と社と新開監督のドタバタアクションも実は裏であったりするんだけど
それは完全闇に葬って。

ちょっと落ち込み気味です。
逃げます。
おやすみなさい。遅くまでありがとうございました。
しえんもありがとう。感謝、感謝です。
796名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 05:47:15 ID:5+epzNPi
落ち込み無用ですツカミ屋さまー!
GJです!!
繊細な叙述にとってもとっても濃厚な二人ですた…
797名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 05:48:15 ID:G41aij5h
GJーーー!逃げないでツカミ屋さん!
蓮さまタフですね(*´д`*)モハァエロスァ

蓮が遅れたのは監督のせい?
不機嫌で悶々と酒をあおる蓮を勝手に想像してそれも萌エス(;´Д`)'`ァ'`ァ'`ァ
798名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 05:56:45 ID:SwgadcKS
GJ!!蓮の攻めに禿げ゙萌えた(*´Д`)ハァハァ
結局徹夜じゃないですかww
疲れ果てた様子でロケに望んで監督に気付かれるキョーコもまた良し( ゚∀゚)=3
てかキョーコ名器ですかうわ蓮様ごめんなsddfrtgyふじこlp;@・:
799798:2006/08/19(土) 05:58:13 ID:SwgadcKS
あう徹夜て蓮とキョーコの話ですわ
取り乱して日本語でおk
800名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 07:34:06 ID:ViqPp7YS
いやぁ〜何このエロ豊作期!!(*´Д`)ハアハア

SMに初H…

どちらも禿萌えました!!GJGJGJ!!
801名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 09:36:31 ID:sjZDGMEH
>>709さんのを読んでナース姿のキョーコに激萌えの私が
ちょっと失礼して材料だけ投下しますよ・・・

つきあい初めてから初の共演ドラマは蓮が主役でちょっと大学の敏腕医師、でもちょっとアウトロー。
キョーコは看護士役で後にちょっとキーになってくる脇役。
共演中に一緒に帰ったりどっかで会ったりしてると目立つし
視聴率目的と思われるとキョーコのイメージに傷が付く、ということで
ローリィからドラマの放送が終わるまではふたりで会うのは禁止されている。
撮影は順調だが現場以外で会えなくなって約2週間、
いい加減キョーコに飢えてきたのに先はまだ長くどんどん不機嫌になっていく蓮。
仕事ではにこやかなので気付いているのはキョーコと社さんくらい。
でも自制心もあってキョーコには不自然に冷たくなっていく。
電話も蓮からはなくなり、キョーコは不安で落ち込んでいく。
撮影は実際の大学病院。
キョーコがナース姿でどんより考えながら廊下を歩いていると、いきなり口をふさがれ備品倉庫らしき部屋に連れ込まれる。
連れ込んだ相手は当然蓮で、ちょwwwおまwwwこんなとこで誰か来たらwwww
ってか誰かキターーー!

みたいなのはどうですかネ申さま(*´Д`)ハァハァ
802801:2006/08/19(土) 09:38:49 ID:sjZDGMEH
> ちょっと大学の敏腕医師

ってなんだよ・・・orz
がっつり敏腕医師で頼む
803名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 13:09:48 ID:4/FRdh8E
ワロタ
敏腕医師役の俳優というと3人思い浮かぶな。
蓮はどのタイプだろう
804名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 14:54:41 ID:HC9S5Lmu
ツカミ屋サンの続編来てたーーーー

キョーコってば他の男とそんな夢見てたのね。
それを知ったら蓮禿げしく嫉妬しそう。
手を中々出さなかった蓮もいかんが。

でも美味しく頂きました。
本誌でもキスくらいはさっさしてほしいよ。
805名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 16:13:27 ID:WyoMe/5/
ツカミ屋さんキターー!GJ!
眠ってるキョーコに手をだす蓮に(*´Д`)、
繋がったまま、また始めちゃう2人に(*´Д`)モエ!


神様がたくさん来てて楽しいな。どの作品もすごくイイ。
今まで、本誌の甘さが足りなかった分、皆さん妄想が爆発してますな。
私もその1人。
806名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 17:11:27 ID:xP8OSL4O
携帯から投下しても大丈夫ですか?
因みにどのくらいで改行したりすれば良いのでしょう?
教えてチャソでスミマセンOTZ
807名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 17:49:27 ID:TFzMPb+z
>>806
オー大変そうだがぜひがんがれ!
自分の専ブラだと60行まで、409バイト以内となってるよ。
808名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 18:14:54 ID:WyoMe/5/
がんがれ〜(´∀`)!
神々の文章を見てたら、1行は27〜40文字くらい?
携帯にしてみたら、大体3〜4行で改行すればいいのかな。
わかりにくかったらスマソ。
809名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 18:20:32 ID:ghuPT8p3
妄想が妄想を呼ぶ神々の競演にGJ!!!!
投下大歓迎だが、そろそろ容量を見ながら気を付けた方が良いとおも。
この大豊作が続くなら、1000まで行かなそうなヨカーンなので
810名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 18:31:41 ID:TFzMPb+z
容量いくつまでかな。
過去スレは500KB以内で落ちてるね。
今480KB近いから次スレ準備したほうがいいのかな?まだ早い?
携帯さんがスレ立てするのは大変だろうから
投下中に遭遇したらしえんなど気をつけてあげたらいいかもな。
811名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 20:00:21 ID:SwgadcKS
気になったんで列挙してみる。

スレ1:04年6月〜05年5月 498KB
スレ2:05年5月〜05年9月 454KB
スレ3:05年9月〜06年5月 476KB

そして現スレ:06年5月〜06年8月 474KB
なかなか早かったですね(*´∀`)
誘導できるうちに次スレたてたほうがいいのかな
812ツカミ屋:2006/08/19(土) 23:00:46 ID:VgwpvbcW
後悔のあまり発熱中のツカミ屋です。皆さん有難う。
いらないだろうけど複線の解説しておきます。
取材(監督の同級&カメラマン)の後カラミ酔っ払いの監督がふざけて
キョーコの部屋におしかけようとしたら、そのカメラマンがドアノブをいじって
侵入をはかろうとしていたって流れ。
回収したカメラには花火大会で裾の乱れたキョーコもあったという話。

次スレお願いします。
前回は最後まで投下できたけど、後がきできずに焦りました。
よろしくお願いします。おやすみなさい
813名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:28:56 ID:L/ZjVmxK
ツカミ屋さん発熱とはお大事に。
後悔せずまた来てーー
ツカミ屋さんの切ない甘甘ワールド好きだよ(*´д`*)ハァハァ

次スレ立ててみるノシ
814813:2006/08/19(土) 23:33:56 ID:IzbgbtIg
なんか接続しなおさないと立てられなかった・・・ID違うけど次スレ立てました。
即死防止ご協力を〜

【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ 5【クレパラ】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155997951/
815名無しさん@ピンキー:2006/08/19(土) 23:39:28 ID:PVEHPpl7
乙でした!

これから梅祭り開始ですね wktk!!
816名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:03:58 ID:7Augohbh
>>801で白衣の下がマッ裸だったらガチ変態
817名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:05:43 ID:4X3zNjUR
コートの下がマッ裸よりは許せるw
818名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:20:28 ID:KU2m+WpN
「ジャーーーン!」(コートを広げながら)

だめださすがの自分も萌えられねえ…orz
819名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:34:15 ID:ZaAvRn+s
 __[警]
  (  ) ('A`) 
  (  )Vノ )
   | |  | |
820名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:36:45 ID:CYzqz/oM
なんか前にどっかであったねぇ、そのネタ…v
821名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:38:06 ID:rUSRrCcc
キョーコが裸白衣(しかも蓮のだからサイズが大きい)だったら萌えるけどなー
822名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 00:51:44 ID:El5j1HSR
>>814
乙です。

>>816-818
牛乳吹いた

うめついでに。思いっきりスレ違いかもだけど。

今日、スーパーマン観てきたんだけど、スーパーマン役の人を見て、
蓮って実在したらこんな感じかなと思いながら観た。もう重症です。
体格、背格好はぴったりなイメージ。背が高くて、声もよかったし、
顔をもう少し日本人ぽくしたらどうだろう(何が)、とか思った。
すごくかっこよかった。あと、彼の体つきに少しドキドキ。

痛いレスですみません。
823名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:10:50 ID:OXxN6Tgk
ではクラーク・ケントが紳士蓮、
スーパーマンが夜の帝王…
ごめん、あとのつづかない妄想だったw

サイズのあわない服は萌えるよね。白衣もシャツもいい。
体格の違う二人だから、胸元とかドキドキ感ありそう
824名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:13:39 ID:4X3zNjUR
性戯の味方>夜の帝王
825名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 01:31:45 ID:OXxN6Tgk
ま、まさかそう来るとは…
恐れ入りました…
826名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 03:09:04 ID:Bx+Kav5G
>>806です。

レスありがとうございます。ホントのチラ裏に下書きし投下しようと思ったんですが、携帯からは辛いッスOTL
色々教えて下さったのにスミマセン。

マン喫行ったら投下します。
お騒がせして本当にスミマセン。
827名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 03:33:27 ID:0utVHUYV
>>824
ちょwww
828名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 04:42:55 ID:KU2m+WpN
>>824=ネ申

>>携帯さん
残念。漫喫に行ったらぜひ降臨を。
829名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 08:08:20 ID:J4LSct9t
>>822
いや私も思った。(^o^)乂(^-^)ナカーマ

映画のプロモーションで取材されてるとき、私服とラフな髪型の彼に
キタ――!!と思いましたよ。
年も若かったような。
スレ違い便乗スマソ。
830名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 08:50:22 ID:Y5H/qXtm
実際日本でスキビが実写化されるとしたら、キョーコは上戸か堀北あたりで、モー子さんは戸田えりかあたりなんだろうなぁ


嫌スorz
831名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 10:05:01 ID:El5j1HSR
>>829
ナカーマ!(^-^)乂(^o^)

パンフによると、身長190センチ、27歳、ヒロインは23歳で4歳差。(蓮やキョーコと同じ!)

スマソ。今度こそ、スレ違い止めます。
832名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 11:38:01 ID:Z5VLPtp+
もう次スレなんですね〜!
今更なんですがツカミ屋様、繊細な描写で素敵です。
言葉攻めなんかもあったり、最後の最後までいいスレですた。
806様。もうお待ちしてますよ〜。次スレで会いましょう (´∀`)
833750:2006/08/20(日) 12:10:32 ID:ZaAvRn+s
お礼が遅くなりましたがお言葉くださった方々ありがとうございました。
実際書いてみると反応もちょっと気になるもので感想有難く嬉しかったです(´∀`)
まっとうな道には戻れそうにないので
また妄想が暴走したら書いて消化できたらいいなと思います。

ところで本誌のキョーコ→蓮の「天然いじめっ子」認定に萌えたのは自分だけでしょうか(*´Д`)ハァハァ
どう考えてもキョーコも自分もドMです。本当にありry
834名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 12:10:43 ID:0utVHUYV
480KB超えましたね。たしか、ここからdat落ち対象だったような。
835名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:05:31 ID:jv9jda8H
とにかく書き込める内は埋め梅。重たいスレをこのまま放置してたら鯖に負担掛かるし。
836名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 13:23:55 ID:CYzqz/oM
小ネタで梅梅。

「…あっ…ん……ぃやっ、痛っ…
 敦賀さん、お願い…やめっ……ん…」

キョーコの懇願を聞いても蓮はただ微笑むだけだった。
そっと白く小さな足の甲に口付ける。
「まだまだ、これからだよ…ちょっとだけ我慢して?」
「あ、痛っ…いや、もう…あ、あっ…ぅん…」



「…はい、おしまい。さっぱりした?」
「あー痛かった!?敦賀さんの天然イヂメっ子…
 でもなんだか足が軽くなった気がしますね?」
「足のつま先のツボって、結構効くんだってね。
 じゃ、俺には肩もんでくれる?」
「はーい♪」

…お粗末でしたw;(ダッシュで逃走
837名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 14:51:51 ID:2kHVjF0S
>>836
ちょwwwこれはこれでGJ!

「痛っ」を「熱っ」に変換して
ろうそくSM→お灸 でオチもつけられるw
838名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:04:22 ID:eStZov2p
真夏の暑さの反動か
潮騒とか赤いなんとかシリーズのエロが書きたい自分・・・ハアハア
839名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 15:45:20 ID:Rgw4Iid5
>>838
書け!
いやあの書いてくださいおながいします!!!
840名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:08:54 ID:0cWDEnEW
>>838是非!
埋めついでに。ぷち妄想。

撮影の休憩中。社に買ってもらった
カチンコチンのチョコバナナを早く溶かそうと頑張るキョーコ。
次の撮りまで時間がないと焦っている。
ぱくりっと咥えて、
ちゅくちゅくっ。ぺろぺろと無心に舐める。
先端をちゅうちゅう吸ったり、舌を出して全体に絡ませたり。
他の共演者も下世話な想像で頬を染めているのを見て、慌てる蓮。
「最上さん!」
「ふぁいっ?」
バナナ咥えたまま上目遣い。蓮がまだチョコバナナに口をつけて、
ないのを見てにっこりと一言。
「敦賀さんのも私、あとで食べてあげましょうか?」
蓮決壊。共演者大誤解。
社あとで叱られる。

全ては暑さのせいです…… 
841名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:25:38 ID:4X3zNjUR
暑さバンザイ! GJでした!!

社さんはきっと確信犯w
842名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:47:10 ID:El5j1HSR
>>840
ナイス!

私もそれに便乗して。
蓮とキョーコが2人きりの時はどうでしょう。蓮も周りの目を気にしなくてすむし。

〜普段の蓮〜
キョーコにアイスを買ってあげて、車中で食べる2人。
「はむ…チュクッ…ペロペロ」
キョーコの口元に見入ってしまう蓮。
「?敦賀さん、アイス溶けちゃいますよ?」
「…あ、ああ」
「敦賀さんのも食べましょうか?」
蓮ドッキリ。下半身が反応しそうになる。

〜夜の帝王〜
「アイスありがとうございます」
「いや、こっちもいいもの見せてもらったし」
「?」
843名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 16:48:38 ID:2kHVjF0S
>>840-842
エロスwそしてワロスww
天然キョーコ最強だな
844名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:01:38 ID:eStZov2p
結構まだ書き込み可能なのかなここ。
小ネタ落とせるかな?
3スレ
845名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 21:11:11 ID:g2sQgdKd
щ(゚Д゚щ)カモォォォン 
846名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 23:51:40 ID:0utVHUYV
3スレ=3000レスww
847名無しさん@ピンキー:2006/08/20(日) 23:54:53 ID:H2ZXi1Jx
ここ数日でたくさんのネ申が・・・
堪能させていただきました

皆様、GJです!!
848名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:05:43 ID:2eHXjtqP
「敦賀さんのキスってすごく・・・お上手ですよね。 どちらで覚えたんですか?」
「そういうこと、この場面で聞く?」
「気になるし・・・」

蓮の部屋、食後のデザートはりんごのコンポート。
甘いキスを更に甘くしたその後の抱擁で
キョーコは気になっていたことをついつい聞いてしまった。
数を重ねるたびに膨らんでいく疑惑。
『この人、絶対慣れている!慣れすぎ!ぜーったいどこかで複数の女性と・・・』

「いつかは聞いてみたいと思っていたんです。でも恥ずかしくて・・・。
 ほら、男の人って最初の女性は忘れられないっていうじゃないですか・・。どんな人だったんだろうなあって・・」
「聞いてどうするの?」
「どうもしないけど・・・。ものすごーく・・気になって」
「そんなに言うなら答えようか?」
「は、はい・・」
「最初の女性は、きみ」

「・・・・うっそぉ!!!」

「本当だって」
「どこの誰が信じるんですか。この世の誰も信じません。このスレの人もたったの1人だって信じませんよ!」
「きみだけが信じてくれればいい」

「な、何いってるんですか敦賀さん・・・ってか、何押し倒しているんですかっ・・んんっ・・・」

しばらくして唇を外す二人。

「君だってすごくキス上手だね・・・。どこで覚えたの?」
「わっ・・わたしはっ!」
「だろ?俺だって別に素からすごく上手だったわけじゃない・・・。きみに感じて欲しいから・・・
 最初から必死で考えているんだよ」

「・・・・敦賀さん・・・。
 もし言ってることが本当なら、恐ろしいくらい才能がある人なんですね」

「君もね・・。今夜はキスだけでイカせてあげるよ」
「・・・キスだけ?」
「その後の続きは新スレで・・・・」
「はい・・・」

甘いキスはまだまだしばらく、しっつこーく、続きそうな話であった。
849848:2006/08/21(月) 00:07:25 ID:2eHXjtqP
だーれも絶対信じない話を
信じてしまうってのが恋は盲目ってやつですな。
(まあ本当は信じていないんだろうけどw)

まだ書き込みできる?900までいけるかしらん
850名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:18:07 ID:8iRCrqgd
くちの達者な蓮萌エス(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
851名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 00:59:01 ID:2eHXjtqP
じゃ、もういっちょ。

「あん!あん!あん!・・・っやっ!あんっ!」

早朝6時、軽井沢の沢のほとりでうち響く音とともに、ほとばしる声。
後ろから貫かれるキョーコ、樹木にすがるが容赦なく突き上げる蓮。
パーカとブラウスははだけ、スボンは脱がされて足首に固まっている。

「やっ・・!あん!敦賀さん・・・っ!あ、ああんっ」
「そ、それから・・・どんな風にされたの?ストーカーに・・。こう?」
「・・・っ!さ、されてないって、言ってるじゃないですかっ・・・!
 ただファスナーを降ろされて、ストッキングがびりびりになって、鎖骨を触られて・・・。
 それから、首筋と唇にキスをされそうになっただけって・・・」
「君は黙っていることが多いからね・・・。本当かどうか身体に聞いてみなきゃ」
「ふ、ふああっ!や、やん。あん!ああっ!やめてえっ!・・・んんんっ」

一度自身を引き抜くと蓮はキョーコをこちらに向かせ、足を高く抱きかかえた。
ぐらりと揺れたキョーコは倒れないように反射的に蓮にしがみつく。

「ほら、こう・・っされた?こう?こうか?」
「さ、されてない・・です。あっあっ、今が、はじめて・・・なのっおっ」
「全部俺が始めてに・・してやるよ・・・そろそろ・・っ」
「・・・っ」

両足を脇に抱き抱えると、一点を軸に何度も何度も突き上げる。
反動でキョーコの身体は浮くが、振り子のように蓮に落ちていき、自分の全体重をかけて根元までずっぷりと咥え込んでしまう。

「ふっふっ・・っ!あん、ああっ!や、やぅ!
 やめて、敦賀さん、あかちゃん・・・できちゃう、や、やめ・・・赤ちゃんがぁ・・っ・・!で、できちゃ・・・っ!!」
「・・・・っ!!っっ・・。い、いくよ・・・っ!」
「や、やめえ・・っ!」

二人とも叫び声と共に、同時にビクビクと激しく震えた。
すっかり陽もあがって明るい。
小鳥が1匹、キチキチキチと、鳴いて二人の頭上を飛んでいった。
852名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:23:15 ID:2eHXjtqP
まだ投下オッケーか。
じゃあもう一個いきますわ。
ってか自分、何やってんだろう。まだ熱ひいてないのにwww(自嘲気味)

「・・・一番、困ったことは・・・着替えが一枚もないことなんです・・・」

ローリィ主催の蓮キョ交際宣言パーティ、南の島を借り切って全社員で夜を徹してもりあがり
疲れて眠ってしまった蓮とキョーコが気がついた時には
他の人達は島を後に帰っていってしまった。

ぽかんとしている蓮とキョーコ。
あるのは無人島とコテージと数週間分はありそうな食料と最低限の生活用品だけ。

「後のスケジュールは俺が全責任を負う。頑張れ」

ローリィの書置きにこめかみを押さえる蓮。
そして最初のキョーコの台詞に戻る。

「電話も無線もなさそうだし。何故か携帯まで無くなっている。
 ・・・まああの人の気が済んだら迎えに来てくれるだろうから・・・それまでお互い我慢しようか・・・」
「・・・はい・・・」

と、隣の部屋に眼をやると、山積みの包装が転がっているのを発見した。

「敦賀さんっ!皆からのプレゼントですっもしかしたら携帯とか何か役に立つものがあるかもしれませんっ」

キョーコは嬉々としてガサガサあけた。
「えっとこれは・・・マリアちゃんねっ。わっ!これってエプロンだわ。
 ・・・でもエプロンしかない・・・。しかもマリアちゃん向けの120cmサイズのフリフリ・・・」
しーん。
「えっと、次・・・・。社さんからだわっ。これは・・・ん?パソコンだわっ!さっすが社さんっ♪
 早速ネットをつなげて・・・あれ、電源が入らない・・・。えーと????
 ・・・こ、これ、壊れてますぅ・・・敦賀さん・・・」

涙目で蓮を見あげるキョーコ。

「で、でも、次はきっとちゃんとしたものが・・・っ!あっ!!これはモー子さんからだわっっ!
 こ、これは期待できそうっ!モー子さんありがとうっ!!!!
 ・・・って、これ・・・なあに・・・?くすりだわ・・・。何のくすりかしら。
 えーと、毎日朝起きたら一錠ずつ必ず飲みなさい、ですって・・・。体温計もあるし。
 ・・・役にはたちそうだけど・・・」

「も・・・いいよ・・最上さん」

蓮はキョーコの肩をポンと叩いた。

「とりあえずお腹すいたし、何か作ってくれる?簡単なのでいいから」
「はい・・・そうです、ね・・・敦賀さん・・・何が食べたい、ですか?」

「とりあえず、君がいい」

とは言わない決心をした蓮だった。

絶対絶対絶対社長の思惑にのってやるもんか・・・!!!!!
そう心に誓いながら、怒りで肩を震わす蓮なのである。


・・・・ま、2時間後にはあえなく決壊するんですけどw
853名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:34:03 ID:Jy4v6J8+
エロ連想ネタ、そして3スレじゃなくて3レス、GJです!!
充実したスレだったぁ(´Д`)
>>851 >>852は続きも気になりますよげふぅ。
854名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:40:24 ID:8iRCrqgd
モハァ( ゜∀゜)=3スゲー
ほんとに3スレ続きそうなほどに次々w激しくGJ!
熱あがってませんかw
855名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:40:38 ID:2eHXjtqP
書けなくなるまで書いてやろうかと思ってたけど
もう眠たいのでこれで終わりにしますわ。おやすみなさい。

---

大河ドラマ初出演のキョーコが演じる花魁深雪太夫を
蓮演じる近藤勇が身請けにもらうシーンを収録中のこと。

キョーコの化粧栄えする姿と着物が似合うスタイル&身のこなし。
くらくら来てしまっている蓮は気もそぞろになり
「さすが近藤勇の役柄をしっかりつかんでいる」とスタッフに大評判。

しかし、このまま仕事をこなして帰るにはどうにも我慢ができず
小休憩中に、無理矢理キョーコを小道具室に連れ込む。

「あっ・・・敦賀さん??やめてくださいっ・・まだ、お仕事中・・・っああっ!」
「無理。すぐ終わるからじっとして・・・」
「や、やん。嫌です。敦賀さんっ・・・」

うなじにキスをしながら帯を解き始める蓮。

「ま、まって、敦賀さん?・・・私、困ります。だって解けたら着付け、できないですっ・・・!!」

手をはたと止める蓮。

「え・・・。着付けなおせない?」

「無理ですって。花魁の着物なんか特殊じゃないですか。一度だけ行事で着たことはありますけど、自分で帯は結べません・・・っ!」

「そ・そうか・・・」

とっても情けない心境になる蓮。
「〜〜〜・・・そ・・・っか・・・」

・・・本当は、帯をとかなくても裾をまくれば大丈夫なんだけど・・・と思うも、いぢわるしてやりたくて絶対教えない!と、心の中で叫ぶキョーコであった。

・・・ちょっとだけ優越感。
856名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:48:07 ID:9JbvP5Qv
GGGGJ!!
>>851が特に秀逸! 短いのにエロッ!
>>852で裸エプロンを渡すマリアちゃん・・・なんて末恐ろしい子供w

花魁役なら撮影中にラブシーンがありそうだし、続きが読みたいです〜。
857名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:48:29 ID:Jy4v6J8+
れ、連作…!素晴らしいです!有り難うございました、おやすみなさいです。

で、小ネタ思いついたんで…今のうちにこっそりやらかします…

858名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:48:45 ID:Ne8jY4Ur
>>851
G、GJ〜
エ、エロ、グフッ(鼻血)
今月号ですね!?
モエス(*´д`)ハアハア

>>852
つ、続き読みてぇー!!
ここで終わらすのもったいないデスyo!
新スレで続き書いて下さいyo!
おかしくなってきた…
859名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:49:22 ID:Jy4v6J8+
「や…、やっやっ、ダメっ、…いたっ、やだ、そんなとこ…
あっ、ダメってば、変なとこ触らないで、…舐めないでぇ…やあっ…!」

……

「…お疲れ、最上さん」
「あ、敦賀さん撮影終わられたんですね、お疲れ様です。私もCM撮影終わったところなんです」
「…スタジオが近かったから、俺も見てたよ」
「そうだったんですか!あの子犬可愛かったですよね。トムって言う子だったんです。ちょっといたずらっ子だったけど。」
「そうだね、すごく可愛かったね」
…君が、とは口に出さず密かに赤面し…
(トムの奴め…)などと見境ない嫉妬を覚える、蓮であった――…
860名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 01:52:30 ID:ei13zLLj
小ネタ連発、おもしろいね

情けないフリして、隙を突いてキョーコの裾めくる蓮を想像してしまった・・・
そして蓮に対して優越感なんて覚えたキョーコ、後悔―――


無理しないでおやすみ。
寝る前に見に来てよかった。いいもの読ませてもらった GJ!
861名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:03:42 ID:8iRCrqgd
>>859
見境無い嫉妬ワロスw

>>860
着物に頭突っ込む蓮(*´Д`)ハァハァ
小休憩だけに途中で時間が来ちゃってお預け状態で撮影再開、
キョーコの演技がますます妖艶になって一堂生唾ゴキュリ、
蓮ますます盛りがついちゃうって展開もよろしいな。
862名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:05:36 ID:q9A4/2AT
>>855
花魁姿っていいですね!
大河ドラマでは難しいけど、映画で役になりきっての濃厚ラブシーンが見たい。
二人はどうこなすんだろう。
863名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:08:04 ID:Ne8jY4Ur
>>848
>蓮:その後の続きは新スレで…
>キョーコ:はい…
マッテル(・∀・)!

>>855
キョーコの花魁姿色っぽい(*´д`)ハア
優勢なキョーコイイ!

>>859
最初のキョーコのセリフにドキッ!
トムに焼きモチやく蓮カワイス(´∀`)
864名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:08:24 ID:Jy4v6J8+
「やぁ…、ぁっ、やっ、ダメっ、…いた…、やだ、そんなとこ…っ…
あっ、ダメっ、そんなに触らないで、や…まだ舐めないでぇ…やあっ…!
…ぁつるが、さん…はんっ…どうしたんですか…?いつもと、っちがいます…」
「君のかわいい声は、全部俺のものだからね…」
「なんのことですか、っああっ…!」
「されただろう?今日、他の男に、さっきみたいなこと。そして言っただろう?さっきみたいなこと」
「そんな…あるわけないじゃないですか…」
「良く考えてごらん…」
「――…」
「…――…」
「――…っ、なに犬なんかに嫉妬してるんですかーーー!!!!」


…お粗末orz
865名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 02:19:08 ID:Ne8jY4Ur
>>864
続編あったのか!
ワロス!

それにしても、今日は、神も、住民の妄想orコメントも冴えてますな。
866名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:01:50 ID:AIzKBXtY
小ネタ梅祭りに参戦。

-------------

久々に揃って仕事が早く終わり、ふたり揃って蓮の部屋で食事を堪能後。
TVの旅の宿特集に見入っている蓮。
「キョーコさんキョーコさん、ちょっと質問が」
「はいはい蓮さんなんでしょう」

食事の後片付けを手際よくしながら適当に相槌をうつキョーコ。

「ラブホテルって行ったことある?」

ガチャガチャガチャ、と皿を落とす豪快な音。

「大丈夫かい?・・・ってなんでそんなに怒ってるのかな」
「敦賀さん!敦賀さんは行ったことあるんですか!」
「いや?ないから聞いてるんだけど」
「だ、だったら私があるわけないじゃないですか!
 私は敦賀さんとしか、そ、そういう…ことはしないんです!侮辱です!」
「ああ…いや疑って言ってるんじゃないんだよ。一度行ってみたいなあ、と思ってさ。今度行かない?」
「ななな何言ってんですか!行きませんよ、絶対に!
 …だいたい敦賀さん、ご自分がどれだけ目立つかわかっていらっしゃらないんです。
 すぐに敦賀さんってバレて噂になるに決まってます」
「ひどいなー人をキリンみたいに。帽子でもかぶってればバレないと思うけどなぁ。行こうよキョーコ」
「行ーきーまーせーん。私はそういう…ふしだらな所には行かないって決めてるんです」
「面白いらしいよ〜いろんな服が置いてあって自由に着たりできるらしいし。きっとお姫様にも変身できるよ」
「……そ、それは…いいえ、そんなの嘘です。私を騙そうったってそうはいきません」
「嘘じゃないんだけどな。いろんなおもちゃも売ってるらしいし」
「嘘です。そんな場所におもちゃなんか置いてあるわけがありません」
「本当だって」
「嘘です」
「信用ないなあ」
「嘘に決まってます!」
「じゃあ嘘かどうか確かめに行こう」
「ちょ、ちょ、ちょっと待っ…離してくださいっ!!」

結局連れ去られるキョーコであった。
867名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 20:18:19 ID:Q3kUSLLR
>>866
なんかかわいいw
キョーコはコスプレお姫さま衣装で歓喜しおもちゃ見てハレンチよーーって叫ぶんだろうなw
868名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:32:40 ID:w3+dO7JA
玩具をどう使うか気になる。
869名無しさん@ピンキー:2006/08/21(月) 21:53:46 ID:OuAjfiIA
おもちゃって…おもちゃって、やっぱ大人用(ry
870名無しさん@ピンキー
>>866
今日も梅祭りきてるーGJ!!2人が今時のカポーみたいでモエス。
ホテル、どんなとこかな。メルヘンチックでキョーコが喜ぶところか、
または、過激なところでキョーコが目を回すか。
どっちにしても蓮は面白がりそうだ。
…てか蓮、どんなおもちゃかわかってるんだろうな。

話は変わって、花魁の話。
江戸の風俗ってあんまり知らないけど、花魁って、位が高いと、
簡単には肌を許さないんだって。
美しくて賢くて芸に秀でてて、男の憧れ、高嶺の花。
男達(といっても財力、権力がある男。普通の男には手が届かない)は、
花魁を落とそうと一生懸命になるらしい。贈り物贈ったり財産つぎ込んで貢いだり。
…って、聞いたような。間違ってたらすまん。
簡単には触れさせないキョーコもイイ!
キョーコに焦らされ翻弄され、虜になる蓮モエス。