2 :
真田でございます:2006/05/21(日) 09:45:59 ID:GuUeVoA9
>>1様
スレ立て、まことに乙でございます。
はぁ〜。 にゃんまんだぶ、にゃんまんだぶ〜!
>1
おつ
>>2 は前・359氏ですか?
保守ついでに聞きたいのですが、こちらになっても前359のままなんですか?
それと、前スレのラストみたいな大小ワルの競演を書かれないのですか?
あるなら読んでみたいです
質問ばかりですみません
>>1
サンクス&乙カレー
とりあえず十日まち〜
>>3さん
いいえ。
>>2は真田さんです。
とか冗談はおいといて、ワタクシめでございます。
そうですねぇ。 どうしましょうかね? 名前。
前々359でもいいんですが・・・・
とりあえず、今週末に1本書かせていただくので、そこで決めたいと思います。
「面倒だから変えるな」とかのご意見があれば変えないですが、どうでしょう。 本当にまだ決めてないです。
>大小ワルの競演
今のところはないです。
大小ワルQの関係が不明ですし、呼び方も解らない。
「小さな私」
と大ワルが小ワルの事を示す場合がありますが、それはあくまで和人とかの第三者に対して説明する時であって、当事者(大ワルが小ワルを呼ぶ時など)同士は不明です。
あと、互いをどう思っているか? とかの背景が解らない場合はワタクシめには書けません。
書けと言われれば書けますが、まあ、第4期がリリースされて、しばらくしてからか、AT−X等で放映されてからですかね。
第3期ですら、観られてない方いましたから。
それと、今週はライネの話。
そこから近い内に「お熱を計りま〜す」「真田にお任せ2」「ごめんなさい! 和人様」「真田ふたたび」の第2話、そしてライネ話の完結編と予定が目一杯でして、そこまで手は伸ばせないです。
来月はとあるイベントのおかげで寝不足になるのは必至。月4本も危うい状況です。
また、ワタクシ以外にも2人職人さんがおられますので、何分。
ご期待くださるのはありがたい事ではございますが、応える事は現状では困難であります。
いつか、ご期待に沿いたいとは思っております。 何卒、ご理解の程。
>>前々359氏
どうも乙かれさまです。
氏の作品は楽しみにしておりますが、お体にはくれぐれもお気をつけてくださいませ。
>>前625氏
氏の小説を読んでいると和人がうらやましくて仕方がありません(笑)
今スレでもラブラブ3P生活楽しみにしております
7 :
3スレ625:2006/05/22(月) 22:24:06 ID:QjlsBDjE
さて、3スレめもほぼ埋まりましたし4期目に移行ですね。
えっと、前〜とかつけるとキリがないのでこうなりました。
それでは前スレの感想などへのレスを
前
>>683様 こと前・359様
いやはやありがとうございます。
それにしても改訂後の方が内容被りが酷くなるとは・・・世の中なにがあるのか分かりませんねぇ
恐るべしはライネ嬢のテクニックと言うわけですか・・・
最後にリカを持ってきたのは『3期全話(4話を覗く)での〆(というかオチ)の一言がリカだったから』というとても単純な理由です。
正直あまり深く考えてませんでした。
また今回の小ワルのラストモノローグですが、ここは言わせるかどうか最後まで迷った所でしてもしかしたら寝言で声に出てるかも?
程度が妥当かと思い、少々曖昧な表現にしたんですが・・・分かり辛かったですね(汗
次の話は・・・『ネタ天使様』の導き次第と言うことにして下さい(滝汗
前
>>684 え〜前スレの今作冒頭で言ったとおりエロは経験がほとんどないので・・・筆力が追いつくかどうか・・・
う〜ん、もしかしたら作中の大小ワル&和人同様、私も茨の道に足を踏み入れてしまったのかも・・・(華厳汗
ともあれ何らかの形でどうにか丸く治めたいとは思っております。
8 :
3スレ625:2006/05/22(月) 22:30:42 ID:QjlsBDjE
で、こちらのスレにうつって
まずは
>>3様へ
大小ワルの競演話は実はかな〜り危うい所なんです。
三期ラストで分離こそしましたが、前・359様もおっしゃっているとおり二人の関係が微妙にハッキリしてないんですよね。
(大小ワルの競演会話として『宇宙大歌劇』がありますが、このときは双方「貴女」呼ばわりでどうにも他人行儀なんですよね。なので私は大きい〜小さい〜で通してますが)
あのまま終わりで4期がないのなら、そこは私たち視聴者のご想像に〜と言うことでどうにもできるのですが、
4期が確定している以上、4期如何によっては作品内容の全否定もありうる諸刃の剣なんですよね。
私の場合、原作3期を基にしている前・359様の作品を基(大ワルのフェラ設定がもっともな例)に、『分離以後もっともありえそうな話』として1作目を書いています。
その続編の今作に至っては『1作目の流れから考えてありえそうな話』であり二次どころか三次創作になってるんですよね。実は・・・(ナイアガラ汗
>>6様
基は同一人物とはいえ両手に花、ですからねぇ。といっても私の話だと大ワルがちょいと不遇ですが・・・
まあ私はこのスレの作品を読んでて「大きいワルちゃんばっかりでズルイ!」という謎電波を受信したのが事の発端なので、今後もこのスタンスで行くつもりです。
え〜そんなわけで、今スレでも皆様よろしくおねがいします。
前スレのまとめがこっちにはみ出しても良かったのかな?
ダメだったら、スレ汚しすみませんでした
まとめ役ありがとうございました。
乙です。
>>6さん
お気遣いありがとうございます。
まあ、来月のイベントは楽しみでこそあれ、イヤなものではございません故、頑張らせていただきます。
とりあえずは、今週末。ご期待に沿えるよう精進いたします。
>3スレ625さん
まあ、真田さんがペケなら次に思いつくのはライネでしょうから。
そもそも真田さんと小ワルとライネがトラブルメイカーと言うか引っ掻き回し役ですからね。選択としては妥当なワケで。
それはそれと来月の中旬あたりに書いてくれません?
ドイツ行きはなくなりそうなんですが、寝不足になるのは間違いなさそうですので。
2週空ける事はないと思いますので1,2本何とか……
>>12さん
ご苦労様でした。
しかし、この後どうすれば良いのかがさっぱり。
ともあれ、お疲れ様でございました。
職人様、激しくがんがれ
住人の数はともかく、職人様に恵まれてるのがこのスレの救いだな
和人×ライネエンドが楽しみでたまらん
期待age
はい。がんばりま〜す。
また長くなるかもしれないので、前倒しして明日から書かせていただくかも。
18 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/26(金) 02:05:09 ID:ndbC5xtc
¥
20 :
ライネですわ:2006/05/26(金) 22:42:58 ID:ghZesgqg
いや〜。 この辺境の地球に、和人様以外にも殊勝な心がけをしてらっしゃるお方がいるのでございますわねぇ。
何を隠そう明日はあたくしの誕生日なんですのよ。
それにあわせてお話を考えてくださったとか。
題して「お誕生日おめでとう ライネ」
それではスタートですわ。
「コーラス。 あたくしは先にお休みさせていただきますわ」
ライネが押し入れの中で寝袋から顔を出して言う。
「うん。 おやすみ」
コーラスはシリーズ物のDVDを通しで見るつもりなだろう。
パッケージが山積みされている。
TVにピンジャックを差し込むとTVから聞こえていた音が消えた。」
ライネの手がもぞもぞと寝袋の中を這い回る。
ここからは学園惑星・中等部からのルームメイトであるコーラスも知らない秘密に日課の時間。
「ふっ…… ううん・・・・・」
右手が小柄な身体と童顔に似合わない巨乳をまさぐる。
こねるように揉むと、すでにピンクの乳首は固くなっていた。
左手は、じっとりと蜜を分泌している秘部へ……
寝袋の中なので思うように手が動かせないが、それがかえってライネの性感を高めるのだった。
「んっ んっ あうん!」
少し大きな声が出てしまい、ライネが慌てて敏感な部分から指を離した。
16th 「お誕生日おめでとう ライネ」
ヘッドフォンをしているとは言え、コーラスに聞こえない保証はない。
枕の端をキュッと噛んで行為を再開する。
(「うんっ! んっ ああ〜」)
やがて、ライネを包んでいる寝袋がビクンと跳ねた。
(あたくしったら、いつからでしょう? こんな事をするようになったのは?)
(いつから? それは解ってる。 中等部の寮にいた頃)
(何故、こんな事をするようになりましたの?)
(それは…… それは…… 思い出せませんわ)
(気持ち良ろしいですの?)
(気持ち… 良いですわ。 でも、お姉様の身体で和人様にされた事からは比べ物になりませんわ)
(空しくない? お姉様が羨ましくなくて?)
(空しいですわよ。 羨ましいに決まってますわ。 でも和人様はお姉様のもの。 あたくしにとっては文字通り「幻の恋人」)
(諦めるの?)
(それは………)
5月26日
もうすっかり日が長くなったこの頃。
和人が下校する時間になっても、辺りはまだ明るい。
学校の校門から少し離れた所にライネが和人を待っている。
「それじゃあ、和人、またね。 あっ! 今日お風呂入りに行くから」
「うん。ありがとう」
和人と秋菜が挨拶をして別れた。
「和人様ぁ〜」
目当ての和人の姿を確認すると、テケテケと駆け寄る。
「ライネ。 どうしたの?」
いつものように温かい微笑みをたたえ呼びかけられるとドキンとしたようだった。
見慣れてる笑顔だが、今日は頼み事があるからだ。
「あのぉ 和人様。 明日は学校はお休みですよね?」
何かを探るように慎重に言葉を選ぶライネ。
「うん。 土曜日だからね」
「で、明日は何か御予定はございますの? 例えばワルキューレお姉様とどこかお出かけとか?」
もじもじしながら尋ねるライネに違和感を覚えつつ、可愛らしく感じた。
「今のところは予定はないけど」
それを聞くとライネが顔をあげた。
「あの… 明日はあたくしの誕生日なんですの…… それで・・・・」
和人は少し驚いたような様子だった。
(そう言えば2月に真田さんの誕生日があったっけ。 そうか。 ライネの誕生日、明日なんだ)
「そうなんだ。 何かお祝いしなくちゃね。 ワルキューレや真田さんにも言ってパーティーでもしようっか?」
「そうそう、ライネ。 何か欲しい物とかあるかな? あまり高いのはムリだけど………」
その言葉聞いてライネが手をギュッっと握り締める。
「あ、あの… 和人様。 それでしたら、明日1日、あたくしにお付き合い下さいまし」
「えっ!」
和人が以外そうな顔をする。
日頃、ライネが自分の事を好きだと言ってるのは知ってる。
だが、それは冗談だと思ってたし、例えそうであっても、そこまで深い想いとは思ってなかった。
だから、今回のデートの申し込みもちょっと買い物に付き合うとか、どこかに出かけるだけと思ってしまい、簡単に返事をしたのだった。
「うん。 いいけど」
それを聞き届けたライネは安心したようにホッと息をつく。
しかし、
「あのぉ、お姉様や真田さんには内緒にしていて下さいます? あたくしと和人様がデートすると言ったらお姉様にお叱りをうけますから」
いつも元気ではしゃぎまわるライネとは違い、しっとりとしたライネの物腰に和人も少し戸惑う。
可憐な容姿に似合わない言動さえなければ、さぞモテるだろう。
そう考えない事もなかっただけに、今日のライネに思う所もあった。
「うん。 わかった。 誰にも言わないから」
「良かった。 ありがとうございます。 それじゃぁ。 明日の朝9時に駅前で待ち合わせと言う事でお願いしてよろしいですわね?」
「んふふ。 明日はデートですから、後でお風呂をいただきに上がりますわ。 それじゃぁ。ごきげんよう和人様」
コーラスのアパートの方へ走り去るライネ。
後姿は軽やかで弾むようだった。
その様子を見届けると和人も時乃湯に帰る。
(秋菜やハイドラ、ライネも来るから、しっかりお湯を沸かしておかなくちゃ)
お客さんが来る事が確実な状況は嬉しい。
もう、この時間なら真田さんが薪をくべているかもしれないが、やはり自分がしたかった。
来てくれるお客さんをもてなすと言う意味で自分が沸かしたお湯に浸かって欲しかったのだった。
それに、秋菜やハイドラ、ライネが来ると言っても自分は番台で迎える事は無いだろうから・・・・・
(でも… 銭湯を続けるなら、やっぱりボクも番台に立たないとダメなのかな?)
しかし、どうしても恥ずかしい。
日常的にワルキューレとセックスをし、一度だけではあるが、真田さんと体を交わした。
それでもやっぱり女性の裸は苦手で、番台に立っても女湯は見れない。
常連の色っぽい宇宙人のお客がそんな和人をからかうように番台の近くで服を脱いだり、石鹸を買う時があるが、その時も直視出来ないでいた。
(何とかしなきゃダメなのかなぁ)
夕食が終わり、洗物を終えた真田さんが
「それではわたくしは番台に……」
といつものように番台に行こうとするが、引き止める
「?」
「今日は、ボクが番台に行くよ。 いつも悪いから」
少し驚いたようではあったが、特に考える事も無く
「さようでございますか。 それではお願いいたします」
和人との食後の団欒を楽しみたかったワルキューレには少々不満だったが、銭湯は和人の生きがいで、自分も和人の沸かしたお風呂が大好きなのだと思うと、そんな不満を持つ事が悪い事のように思われた。
一方、真田さんは
(ああっ! これから暫くの間、姫様との団欒を……)
などと思ったのだが、よくよく考えてみると、番台だけじゃ無く銭湯の仕事は他にもあるのだ。
しかし、ワルキューレが
「わたくしもお手伝いさせて下さい。 私もやがては時乃湯をお手伝いしなくちゃいけないのですから」
それを聞いた真田さんは感動しきり。
「よくぞおっしゃいました。 さようでございます。 姫様は行く行くは時乃湯の女将になられるのですから」
「あのね。 ウチは温泉宿じゃ無いんだから」
リカが突っ込むが、それは聞こえていないようで、言い終わった後にふと考える。
「しかし… 何も姫様がそこまでなさらなくとも…… その為にこの真田がおるわけでございますし」
それはそうだった。
宇宙に絶大な影響を持つヴァルハラの皇女が銭湯の手伝いと言うのは少しまずいのではなかろうかと考えたのだ。
でもワルキューレの考えは違うようで、
「いいえ。 お役にたてるかどうか解りませんが、お手伝いさせて下さい。 私は皇女じゃ無く、やがては和人様の妻・ワルキューレですもの。 ね。 真田さんお願い」
(ご結婚されたら姫様はヴァルハラ星へは戻られないつもりなのでしょうか? この地球で婿殿と…… まあ、それもアリかもしれませんが)
(それでも真田は一生、姫様について参ります! もうこれはメーム様、イナルバ様からお墨付きをいただいておりますから)
「さようでございますか。 それではお願いいたします」
「頑張ってねワルキューレ。 でも無理はしないでね」
和人が優しく言うとワルキューレの顔はピンクに染まった。
「はい。 精一杯がんばります!」
和人は番台に、そしてワルキューレと真田さんは脱衣所に向った。
ワルキューレが真田さんについて脱衣所に着くと、既にかなりのお客さんが来ていた。
時乃湯はボイラーに薪を使っており、石油は使ってないが、組合の申し合わせにより、入浴料が今の400円から430円に値上げになる。
それでも、これだけのお客が来ているのは、ひとえに時乃湯の雰囲気と言うか、居心地が良いのだろう。
(それに… 何と言っても、和人様が心を込めてお沸しになったお湯ですもの……)
ワルキューレがしみじみと考えていると真田さんの声でハッとした。
「姫様。 濡れた床を拭いたり、タオルを運んだりとお仕事はございますが、何分、姫様は不慣れでございます故、まずは外でお客様のお出迎えとお見送りをお願いしとうございますが、よろしゅうございますか?」
確かに、侍女部隊の女性が慌しくタオルを運んだり、手際良く濡れた床に吸水性のモップをかけている。
やった事の無い自分にはムリだろう。
「はい。わかりました」
「姫様。 ご挨拶をおろそかにする事は、この時乃湯、ひいては婿殿の顔を汚す事になります故、なにとぞ……」
言われてハッとする。
(そうだわ。 しっかりしなきゃ!)
ワルキューレが外に向おうとする時、番台の和人と目が合う。
仕事中なので声をかけるのを控え、外に出ようとすると和人から声が掛けられた。
「頑張ってね」
思いもしなかった激励に
「はい。 私がんばります!」
応えて出る。
外では侍女部隊の愛子が出迎え、見送りをしていた。
「あの、私。 今日はお手伝いさせていただく事になりました。 よろしくお願いいたします」
ペコリと頭を下げて挨拶すると
「とんでもございません。 こちらこそお願いします」
愛子の横に立っていると、お客が出て来る。
すかさず愛子が
「ありがとうございましたぁ」
それにつられて
「あ、ありがとうございました」
しかし、横では愛子がクスクスと笑ってる。
「あ、あの… 何か間違っていたのでしょうか?」
ワルキューレが不安を口にすると
「いえ。 そこまで力まなくても大丈夫でございますよ」
とアドバイスされた。
しかし、何分にも初めての事。
つい力んでしまうのだった。
何人かのお客さんを出迎え、見送り、少しだけ慣れて来た頃、
「おう! 何やってんだ? ワルキューレ」
ハイドラと秋菜がやって来た。
「あら、秋菜様とハイドラ。 いらっしゃい。 今日は和人様のお手伝い。 まだ、ご挨拶しか出来ないけど」
そう言った時、秋菜の顔が少し曇った。
ワルキューレと同じく、和人が好きな自分は何も出来ず、ワルキューレは和人を手伝っている。
彼女はそんな秋菜との違いなど全く考えていなかったが、秋菜には劣等感に苛まれている。
また、ワルキューレがそんな事を考えていない事も解ってるので自分に苛立った。
暖簾をくぐり、扉を開けた。
「いらっしゃい。 あっ! 秋菜とハイドラ。 ありがとう」
いつものリカや真田さんの声とは違う声に驚いた。
「和人ぉ!」
「おめぇが番台とは珍しいな」
「うん。 たまにはね」
秋菜は少し困った。
自分が服を脱ぐ所を和人が見る事がないのは知ってるが、どうしても意識してしまう。
一方、外では
「あらぁ。 ワルキューレお姉様。 如何なされましたの?」
タオルやシャンプー、石鹸等が入った洗面器を抱えたライネの声。
「いらっしゃい。ライネ。 今日は和人様のお手伝いなの。 ゆっくりしていってね」
「お姉様も頑張って下さいましな」
別に悪い事をしてないのだが、ドキドキした。
しかし、扉を開けるとさらにドキっとした。
「あっ! ライネ。 来てくれたんだ。 ありがとうね」
まさか和人がいるとは思わなかった。
「か、和人様!」
明日の為に体を磨きに来たつもりで、和人には明日まで会えないと思っていただけに余計に驚いたのだった。
番台から離れたロッカーでハイドラと秋菜が服を脱いでいる。
ライネも慌てて横に行く。
「いやぁ。 びっくりしましたわぁ。 お姉様が外でお出迎えされてるのにも驚きましたが、和人様が番台にいらっしゃるなんて」
「そうだよなぁ」
「・・・・・・・」
ライネと秋菜はチラチラと番台を見ながら服を脱ぐが、和人は男湯の客と何やら話し込んでいるようで、こちらは見ていない。
3人は服を脱ぐと浴室に入った。
(んふふ。 明日は和人様に……)
そんな事を考えながら、つい念入りに体を洗うライネ。
ライネが髪を洗ってる時に横に座った秋菜がライネを見る。
ぷるん と言うより ぶるんッ! という感じでたわわな胸が弾む。
そして自分の胸を見る。
(・・・・・・・・)
「はぁ〜っ」
思わずタメ息が出た。
(ハイドラも本来の姿に戻ると大きいのよねぇ)
「まあ、元気だせよ」
すっかり見透かされたハイドラに言われ思わず
「何がよ!」
ムキになって応えるものの
「何でもね〜よ」
ハイドラの(あ〜。 解ってる、解ってるから)と言う感じの返事にカッとするが、空しさを覚え、それ以上言わなかった。
洗い終わった3人が湯船に浸かってると、ライネが立ち上がる。
「あたくしはそろそろ出させていただきますので、ハイドラも秋菜様もごきげんよう」
ライネがガラスのドアをあけて出て行った。
明日、和人に全てを晒す気でいるライネだったが、今日は気恥ずかしい。
そそくさと服を着た。
「いいお湯でございましたわ。 和人様」
出ようとするライネに
「ありがとうねライネ。 明日、楽しみだね」
和人の言葉に、さらに顔が赤くなる。
「は、はい。 それでは明日・・・・・」
目も合わせられずそれだけ言うと、下駄箱に出た。
「ふぅ〜」
外に出るとワルキューレが
「ありがとう。 ライネ。 また来てネ」
と声を掛けてきた。
「ええ。 それではお姉様。 お休みなさいませ。 ごきげんよう」
和人とは別の意味で姉の顔が見られなかった。
(ワルキューレお姉様……)
夜風がまだ乾ききってないライネの亜麻色の髪を撫でた。
「姫様、婿殿。 お疲れ様でございました」
真田さんがお茶を出し、ワルキューレの横に座る。
「うん。 ホントにご苦労様。 疲れたでしょ? ワルキューレ」
「いえ、そんな事は」
平然を装って応えたワルキューレだったが、慣れない仕事、立ち仕事に疲れているのは和人にも真田さんにも解った。
疲れからか、時折、はぁ〜っ と深い息をつく。
「疲れた時は、甘い物がよろしいようですよ」
お茶請けに饅頭を出して来た。
「ありがとう。 いただきます」
しかし、食べてしばらくすると睡魔が襲ってきたのか
「申し訳ございません。 私、先にお休みさせていただきます」
と部屋に戻ってしまった。
和人が風呂に入り、部屋に戻ると余程疲れたのだろうワルキューレは既に深い寝息をたてていた。
明日は休み。 いつもの休日前なら彼女が生理の時を除いてセックスをしているが、今日はそれ所ではなさそうだった。
しかし、和人も銭湯を手伝ってくれた事に感謝してワルキューレの寝顔にそっとキスをすると明かりを消して布団に入った。
5月27日
日差しが窓から差し込み、和人が目を覚ます。
和人に視界にワルキューレの穏やかな寝顔がいっぱいになる。
ワルキューレが起きる様子は無い。
またやさしくキスをするとベッドから出て服を着替える。
今日はライネとのデート。
彼女から内緒にしていて欲しいと言われた事もあり、そのまま家を出た。
和人が駅前に着いたのは約束の9時の5分前だったが、ライネの姿は既に来ていた。
「おはよう。ライネ」
声に反応するようにライネが和人の方を見た。
「和人様。 おはようございます。 今日はよろしくお願いしますわね」
可憐な笑顔が朝日に映える。
「うふ。 和人様。 如何ですか?」
「?」
ポーズをとるライネだが、和人は気付かない。
少し怒ったように
「もう! これだから殿方は!」
そういうライネの襟元に見覚えあるスカーフが。
和人がホワイトデーにプレゼントした赤いスカーフだった。
「あっ! そのスカーフ……」
「うふふ。 やっと気付いてくださいましたのね。 似合ってますでしょ?」
腰に手を当てて自信に溢れた表情で、片目を閉じて和人を見る。
「うん。 とっても似合ってるよ」
ワルキューレと身体を交わすようになってから、ようやく和人も、このような気の利いたセリフが言えるようになった。
しかし
「それだけですの?」
ライネにはまだ不満のようだった。
「えっうん。 可愛いよ」
慌てて付け足したが
「もう。 そうじゃございませんでしょ。 あたくしはもう子供じゃありませんことよ!」
腰に両手をあてて、抗議する。
怒った顔も可憐だった。
「ゴメンね。 とってもキレイだよ」
「んふふ。 ありがとうございます。 嬉しいですわ」
そう言うと腕を和人の腕に絡めた。
2人は電車に乗り、数駅先の海に降りる。
かつて、生命の危機(?)に瀕したコーラスとデートをした場所だった。
今日は海岸で何かイベントがあるのか、群衆がおり、浜辺には屋台が出ている。
「何かの催し物があるのかな?」
(ライネはこの催し物に来たのかな?)
和人が言うが
「さあ……」
ライネは興味無さそうにポツリと返し、打ち寄せる波を見つめているだけだった。
10分、20分、30分……
じっとしてるのが苦手な感じのライネが言葉1つ発せず海を眺めている。
和人がライネの方を見ると、可憐な横顔が映る。
確かに本人が言うように「可愛い」では失礼な気がする。
かと言って成熟した「美人」と言うわけでも無い。
ワルキューレですらまだ成長過程だが、それとはまた違う、蝶が羽化したてのような儚げながらもしっかりとした美しさを持っている。
おもむろにライネが和人の顔を覗き込む。
「少し浜辺を歩きましょう。 和人様」
和人の手を取って浜辺へ歩き出す。
手を繋いだまま2人は波打ち際を歩く。
「………」
丁度、波が来ないギリギリを歩く2人。
時折、やや大きめの波が足跡を飲み込む。
ライネに握られてた手にぎゅっと力が入った時、ライネが言葉を発した。
「和人様・・・・・ あ、あたくし……」
32 :
ライネですわ:2006/05/26(金) 23:08:20 ID:ghZesgqg
今日はここまでにいたしますわ。
続きは明日にでも。
あっそうそう。 あたくしへのプレゼントは
「羽衣町 時乃湯気付 ライネ」
でお願いいたしますわ。
い〜え〜、別に催促してるわけではございません事よ。
それでは皆様。 良い週末、をそしておやすみなさいましな。
ごきげんよう。
33 :
ライネですわ:2006/05/27(土) 23:24:43 ID:C+uX1cCE
それでは続きをまいりますわ。
「あたくし、お腹が空きましたわ」
………
「えっ。 ああ。そうだね。何か食べようか?」
しっとりとしたライネに戸惑いと言うか、どぎまぎしていた和人だったが、やっぱりライネはライネだった。
何を食べようか迷う。
よくライネはイカ焼きやらタコ焼きの類を食べているし、ちょうどそう言った屋台が浜辺に並んでいるが、今日はデート。 そういうわけにもいかないだろう。
堤防の向こう側に、ちょっとオシャレな店が並んでる。
「何か食べたいものってある?」
和人が聞くと
「あたくしは、和人様にお任せしますわ」
この「お任せ」と言うのが厄介で、ハッキリ言ってくれた方がよっぽど楽ではある。
だが、ライネも今は和人のエスコートして欲しいと思っていたのでそう言ったまでであった。
2人は近くにあるパスタの店で食事を済ませた。
その店がある通りを散策する。
「あっ! この小物入れステキですわねぇ」
少し寂れた骨董屋のウィンドウにライネが張り付く。
「中に入ろうか?」
「ええ」
中に入ると、こんな店にしては珍しく若い女性が店番をしていた。
ライネが目当ての小物入れを手にする。
オルゴールがついた木製の小物入れで、ハデなライネのイメージからは少し離れていると感じた和人だったが、熱心に見ているライネを見て、和人も彼女の思わぬ一面を見た気がした。
「気に入った? 良かったらプレゼントさせてよ」
「ホントにですか? 嬉しい!」
可憐な笑顔にドキっとする。
やっぱり紛れも無くライネは美少女である事を実感させられる。
包装され、紙のバックに入れてもらいライネが受け取った。
「ありがとうございます。 和人様。 大事にいたしますわ」
「・・・・・・・」
「如何なされましたの?」
小首を傾げて尋ねる。
「いや… あの…… ホントにライネなんだよね?」
大人しく、しっとりとした様子にいつもとのギャップを感じ、思わず本音を言ってしまった。
「ん〜ま、失礼な! あたくしはあたくしですわよ」
「・・・・・ ホントにライネだね」
「もう。やですわ、和人様ったら」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
見つめ合い、一瞬の沈黙が流れたがライネの一言が状況を変える。
「んふふ。 それじゃぁ。 あたくしらしく振る舞いますわ」
和人の手を取って、スタスタと進んでいく。
しばらく歩くと、ライネが足を止めた。
「和人様。 あたくし少々疲れましたわ。 ここでお休みいたしましょう」
やっぱりと言うかラブホテルだった。
「ええ〜っ!」
やっぱり和人らしいリアクションをする。
それに対しても
「まあ、食べた後ですので、腹ごなしの運動ですわよ。 にひひ」
和人の手を引っ張って中に入って行く。
「ちょ、ちょっと。 ダメだよ。 こう言う所はやっぱり好きな人と来ないと」
もっともな意見ではあるが
「ココまで来てあたくしに恥をかかせるおつもりですの? あたくしは和人様をお慕い申しておりますわ」
「和人様はあたくしの事、嫌いでございますの?」
俯いたライネの顔からポタッと光るものが落ちた。
(ライネ……)
「いや、嫌いじゃないけど・・・・ と、とにかく一休みするだけだよ」
聞き遂げると
「ハイ!」
眩しい笑顔のライネ。
やられちゃった和人。 ライネがポケットから目薬を出して使ったのに気付かなかったのだった。
「さあさあさあ、参りますわよ」
かくして部屋に入る。
「うわぁ。 和人様。 お風呂がガラス張りでございますわ。 まる見えですわよ」
流石のライネも興奮気味だった。
バスタブにお湯を入れ出すと和人が興味を持ったのか、いろいろ見て回る。
その間にライネは服を脱ぎ、一糸纏わぬ姿になる。
「和人様ぁ」
少し鼻にかかった声で甘えるように和人に近寄るライネ。
「えっ! ライネ。 お風呂入るの? まだお湯が溜まるには時間が掛かりそうだよ。 それよりこの給湯のボイラーはやっぱり電気なのかな? それともガス?」
無論、和人も無関心ではないが、こんな話でもしなければ、この状況で平静を保てそうになかった。
だが、ライネは本気で少し苛立った。
「和人様! あたくしがこんな姿でいるのに、湯沸し器の方に興味がございますの?」
「ライネ……」
「先程のオルゴール。 大切にいたします。 あたくしの宝物にいたします。 でももっとプレゼントを下さいまし。 せめて今だけはあたくしの方を向いてくださいましな」
「あたくしは……」
和人に縋りつくようになだれ込む。
「ゴメンね。 でも・・・・・」
そこまで言うと和人に巻き付いたライネの腕に力が入った。
「ここまで来てデモも機動隊もございませんわ。 和人様がして下さらないのでしたら、ワルキューレお姉様にある事、無い事言いましてよ」
「と言う訳で、お風呂が沸くまでとりあえず……」
そこまで言うと和人の口がライネの口を塞いだ。
(和人様ぁ。 ・・・・・ワルキューレお姉様ごめんなさいましな。 今日だけ、今だけ和人様をお借りしますわ)
(ちゃんとお返しいたしますから・・・・・・・ 多分…)
顔を離した和人が困惑してるのはライネが見ても明らかだった。
「いかがなさいました?」
「いや… 少し……ね」
和人の表情は冴えない。
「ワルキューレお姉様の事? イザとなればあたくしからも謝りますわよ。 許してはくれないでしょうけど」
とうに覚悟を決めてるライネは堂々としたもんである。
「うん。 それもあるんだけどね。 いつものライネと少し違う気がするから……」
「んふふ。 いつものあたくしと、今日のあたくし。 和人様はどちらが本当のあたくしだと思われます?」
少女では無い女性の流し目で見つめられ、和人はヘビに睨まれたカエルのようになった。
(どっち・・・・?)
「やっぱり今日のライネは背伸びしてるのかな? 誕生日だし」
やっぱりライネは元気にはしゃぎ回っている方が「らしい」気がした。
「ざ〜んねんでした。 答えは両方、あたくしですのよ」
そう言われて思い出した。
学生時代のライネはおとなしく、清楚。
ライネは気を悪くするだろうが、今とは正反対。 全くの別人物のようである。
今日のような素地が残っているのかもしれない。
あるいは、今のライネが背伸びをしているのだろうか?
ピエロ(道化)を演じているのだろうか?
8人の皇女の中で一番単純そうなライネが実は一番ミステリアスなのかもしれない。
「和人様。 そんな事はどうでもよろしいですから…… さあ」
和人の服を脱がせにかかる。
ズボンのファスナーを下げると、姉の淫水をたっぷり浴びてすっかり黒くなった逸物を取り出すと、赤く小さい舌でチロチロと舐めだした。
「ラ、ライネ・・・・」
ライネも不安だった。
知識はある。 姉の身体と入れ替わった時、和人にした事もある。
だが、自分の身体でするのは初めてだ。
姉の身体の時のように和人は感じてくれるだろうか?
(いえ。 大丈夫ですわ。 きっと)
幹から先へと舌を這わせ、唾液をまぶすと一端口を離し、改めて精一杯大きく口を開くとスッポリと咥え込んだ。
口の中で舌が亀頭の先を掃くようになぞると和人の身体がびくんとした。
(行けますわ!)
円を描くように舐めまわし、唇をキュッと締め付けると和人の陰茎がムクムクと勃起してくる。
(ライネ?)
和人は機能しなくなりつつある頭で必死に考えていた。
ライネの舌の動き、唇の使い方。
どこかで、誰かにしてもらった気がする。
とは言っても、和人がこんな事をしてもらったのはワルキューレと真田さんしかいない。
真田さんにしてもらった時も気持ち良かったが、微妙に違う。
じゃあ、ワルキューレ?
しかし、そんな考えを巡らす事も出来なくなって来た。 それ程、ライネの口技は巧みだった。
「ああっ 気持ち良いよライネ」
和人が歓喜の声を絞り出すと、ライネは嬉しくて堪らなかった。
陰茎が最大限に膨張したのを確認すると、和人の服を脱がせて、自分はベッドに横たわる。
「和人様……」
和人が横に添い寝し、改めてキスをした。
今まで自分の陰茎をしゃぶっていた口だが、気にはならなかった。
甘い吐息と唾液が和人の口に拡がる。
そして、ボディコロンでもつけてきたのだろうか。 柑橘系の香りが少し濃くなり始めた体臭と混ざって鼻腔をくすぐった。
目線をずらすと小柄な身体、童顔に似合わない大きな胸が目に入る。
ワルキューレや真田さんとは違い、大きさに比例しているような、やや大きめの乳輪。 それでいて、乳輪に比べて小さめの乳首がかすかに震えている。
抜けるような白い肌に合わせて色は薄く、青い静脈が透けており、複雑なカーブを描いて、何本かの静脈が乳輪、そして中心へと走っている。
じっくりと観察すると、右の乳輪の斜め下側に小さなホクロがあるのが解った。
可憐な彼女の外見とは違って、いやらしさが漂う乳房。
和人が手を這わせ、膨らみを揉む。
ずっしりとした重みのある胸を持ち上げるように押し上げると、膨らみの境界線に光る物が。
乳房との境目は汗をかきやすい。
ライネも例外ではないようだった。
汗を舐めるとちょっぴりしょっぱい味がする。
そこから徐々に頂にむかって舌がライネの膨らみを味わう。
乳房と乳輪の境目を何周もなぞるが、決して乳輪、そして乳首には触れない。
ワルキューレにすると、彼女が我を忘れたように乱れる行為を試してみる。
2周、3周とゆっくりとなぞるとライネが我慢しきれなくなったように声を上げた。
「和人様ぁ。 お願いです。 もっと、もっと強くして下さいましな。 イジワルなさらないで・・・・」
もう少し焦らそうかとも思ったが、乳輪そしてもうチョコンと突き立っている乳首を舌と口で愛撫する。
片方の胸は手での愛撫となっていたが、やはり境目を指でなぞるだけだったが、乳首への刺激を加えた。
(ああっ やっぱり自分でするのとは全然違いますわ。 気持ち良い)
その思いがつい口に出てしまう。
「んああっ…… もっとぉ…」
姉の身体で感じた程では無いが、それはやはり姉の身体が和人との相性が抜群なのと、自分の身体が未開発なせいなのだろうが、もうそんな事はどうでも良かった。
与えられる快感を味わうだけで一杯だった。
和人の手が胸から離れお腹、そして若草のようにさやさやと生えている陰毛をかき分け、すでにジットリと蜜を溢れ出させている秘部に触れた。
「!」
おおぴろげだったライネが脚を閉じる。
「ライネ?」
とても初めてとは思えない位に度胸もあり物怖じしなかったライネが顔を真っ赤に染めて羞恥を隠そうともしない。
和人が顔を下半身に移し、ムッチリとした太腿に手をかけ開かせようとすると、ライネが抵抗する。
「あ、あの… 和人様。 あ、あたくしのアソコ、ヘンなんです・・・・・ ですから」
ライネは思いつめているようだが、和人がやさしく微笑みかけ
「ボクには何がヘンなのか解らないから大丈夫だよ」
そう言って手に力を込めるとライネも観念したようにゆっくりと脚を開いた。
しかし、直ぐに脚を閉じようとしてしまった。
「ああっ! やっぱり見ないで」
それでも和人が手を挟み込むと力が抜け、ライネの誰にも見せた事が無い秘密の部分が和人の前に晒された。
確かに違う。
とは言え、知ってるのはワルキューレと真田さんだけであるが、彼女達とは明らかに趣きが違っていた。
果実のような全体は変わらないが、そこから赤黒いビラビラがはみ出している。
ニワトリの鶏冠のような鞘からはワルキューレなんかよりも大き目のクリトリスが顔を覗かせている。
ピンクの粘膜がちょっぴりはみ出しているワルキューレとは違い、姉と妹の立場が逆転しているようだった。
「あ、あたくし…… 昔はこんなに醜くなくて、はみ出してなくて…… 色も薄くて・・・・ ホントなんです」
涙目になって弁明するライネ。
だが、和人にはどちらが普通なんて解らないし、そんな事は関係なかった。
ただ、色白のライネの秘部が濃く色づいている事に驚いただけだった。
しかも、すでにポッカリと口が開いており、これから賞味する獲物を待ち構えているように見える。
身体が成長し切る前に性行為やオナニーを常習的に行うと小陰唇が大きくなり、形も崩れやすくなり、オナニーの常習者にはクリトリスが大きくなりがちだと言われるが、そのような知識は当然ながら和人には無い。
パックリ開いた膣口からはネットリとした汁が、濃くなり始めた性臭と共に溢れている。
決して太ってはいないが、ムッチリと肉付きの良いライネはまだ歳も若く新陳代謝が活発で分泌物が多いのだろうか? 今の段階での蜜の多さはワルキューレよりも多く、汗と乾いたおしっこの匂いの混じった性臭も濃厚だった。
ライネにはコンプレックスなのだろう。
だが、色白の肌と可憐な童顔の彼女の身体の奥がこんなにいやらしい造りになってるギャップが和人を激しく興奮させるのだった。
「あうっ!」
ぴったりと唇をあてがうとライネが声を上げた。
自分にしてくれたように、舌を這いまわせ、処女の秘部を味わう。
少ししょっぱい味に混じって酸味が感じられる愛液は量が多く、後から後から滲み出てくるのであった。
「ライネ… 良いかな?」
愛液で口周りがベトベトになった和人が、顔を上げてささやくとライネもコクリと頷く。
身を起こしライネの股間に割り込ませる。
(い、いよいよですわ。 お姉様の身体と違って、やっぱり……)
不安が言葉になって現れる。
「和人様。 あの… あたくし初めてで・・・・ やさしくしてくださいましね」
少し強張っている。
「うん。痛かったら止めるから」
陰茎を膣口にあてがうと、チュッと吸い付くように粘膜が密着する。
和人が体重をかけると、大きく張り出した亀頭がヌルリと処女の膣に潜り込んだ。
「うくっ……」
(い、痛っ・・・・・ いですけど…… これ位なら)
膣粘膜がゴムのように拡がる感じがし、少しきついが、ワルキューレの時のような感じではない。
しかもライネの様子も眉間にシワを寄せてはいるもののそれ程痛くはなさそうだ。
少女だけに膣の内部も弾力に富み、初めての陰茎を迎え入れられるのだろうか?
それとも普段からオナニーをしているので、挿入に対する抵抗感が薄れているのだろうか?
しかし、そんな考えも出来なくなる程、快感が押し寄せる。
体温が高めなのか、内部は暖かく、また豊富な分泌物が陰茎に纏わりつき、粘膜同士が擦れあって、たちまち和人は登りつめそうになる。
初めてのライネを気遣って腰を使う事はしなかったが、絡みつく粘膜が和人の陰茎をやわやわと締め付けたり緩めたり、うねるように刺激を加える。
「ああっ ライネ、気持ち良いよ」
搾り出すような和人の声にライネが目を開ける。
「和人様・・・・」
見上げるライネの表情からは苦痛の様子はあまり無いようだった。
「ライネ、動いて良いかな?」
しかし返事を待たずに腰をゆっくりと動かしてしまった。
膣中をかき回され、さすがに少し痛むのか、和人の肩に置かれたライネの手に力が入り、ツメが立てられる。
粘液が潤滑剤の役目を果たし、結合部でニチュニチュという卑猥な音がした。
また、膣中も上下と左右が別々に和人の陰茎を奥へ奥へと飲み込むように蠕動し和人は我慢の限界が近づいて来た事を知った。
ワルキューレとも真田さんとも微妙に違う感じだが、和人にとっては最高に気持ちの良い穴である事は共通した感想だった。
今まで体験した3人が和人にとって最高に気持ち良いのか、それとも女性の膣は全て気持ち良いのかはわからないが、とにかく今は絶頂に向けて腰の律動を早める事しか出来なかった。
ライネがより深く結合を深めるように両脚を和人の背中で組み、両腕を背中にまわし、しがみつくようにしてきた。
柑橘系のコロンに混じった甘い体臭がユラユラと立ち込め、香ばしい吐息と共に和人の鼻腔をくすぐり、和人の官能と腰の動きを加速させる。
背骨が痺れる感覚がこみ上げ、ライネの膣内で陰茎が断末魔の痙攣をすると
「ラ、ライネ!」
それ以上の言葉は出ず、代わりに陰茎から熱く迸る精液がライネの膣にぶちまけられた。
(ああっ 熱い…… 今、出てますのね)
(でも…… あまり痛くなかったですわ? むしろ最後は少し気持ち良かったですし)
陰茎の痙攣が止み、もう出なくなってから和人が引き抜き、ライネの横に転がる。
ライネの股間が心配で見てみると幸いにも破瓜の出血は無いようで、ひとまず安心した。
あらためて、ライネを抱き寄せると亜麻色の髪を撫でる。
「ライネ、とても気持ち良かったよ。 痛く無かった?」
和人が快感を反芻するように、かつ心配そうに尋ねる。
「いえ。 少しだけ痛かったですけど大丈夫でしたわ。 それより和人様に悦んでいただいて、あたくしも嬉しゅうございますわ」
初めてなのに男にここまで気を遣うライネがいじらしかった。
しかし、ティッシュでライネの股間を拭こうとすると、さすがに痛みが残っているのか、自分でやった。
その後、また何も無かったように
「それじゃあ、次行きますわよ。 和人様。 次はこちらから……」
うつ伏せになったライネが大きくお尻を突き出して来た。
ティッシュで拭ったものの、膣から溢れた精液とライネの愛液が混ざった白濁した汁が漏れている。
「いいのかな? でも・・・・」
射精したばかりで、準備が出来て無いし、何より初体験を済ませたばかりのライネが心配だった。
「んもう。 和人様ったら。 仕方ございませんわねぇ」
体の向きを変えて、一仕事終えてぐったりしている陰茎をつまみ、舌で清める。
自分の愛液がついている事も気にせず、ペロペロとアイスキャンディーを舐めるように舌を這わせ、亀頭に吸いつくと残りを扱き出すようにちゅうちゅうと音を立てて吸う。
片手で幹を扱き、もう片方の手は陰嚢を刺激すると言った、とてもさっきまで処女だったとは思えない愛撫で和人もすっかり出来上がってしまった。
「んふふ。 もうこんなに…… カタくて… 血管が浮き出てますわ」
「これがあたくしの膣中をかき回してくださったのですね。 次はもっと奥までえぐってくださいましな」
改めて、和人を誘うようにお尻を高く突き出すと、和人も位置を確かめて、一気に押し込んだ。
「あくっ! ああっ」
先ほどとは別の角度、位置を押し拡げられ思わず声がでてしまうが、やはり激しい痛みは無い。
残りの汁せいで、さらにヌルヌルに膣に和人の陰茎もスムーズに出入りする。
「か、和人様。 お尻…… お尻の穴をいじってくださいまし」
さすがのライネも恥ずかしいのか、枕に顔を埋めながら言った。
和人の目にやや灰色がかった肛門がきゅっとシワを寄せていた。
指を舐めて唾液をつけるとライネの肛門の周りを刺激する。
同時に和人の陰茎が強烈に締め付けられた。
「ああんっ!」
いっそう鼻にかかった声を出し、クネクネと身悶える。
最早、痛みよりも快感が勝っているのだろう。
指を肛門に当て、揉み解すように小さく円を描き、やがてゆっくりと差し入れてみる。
膣の締め付けがさらにきつくなり、内部がうねうねと妖しい動きを見せる。
一方、肛門の中へ徐々に指を入れると、膣とは違ってヌルッとした入り口から奥に進むと少しベトついた感じがした。
だが、どれだけ進んでも奥に突き当たらないのが不安になって指を引き抜いた。
指先が僅かに曇り、独特の刺激臭がするが、自分を慕ってくれる美少女のものだと思うと不快では無く、むしろ和人をさらに興奮させる効果しかなかった。
「ああっ 和人様。 胸も、おっぱいもいじってくださいまし」
ライネがヒジをつくと和人は肛門に突き入れた指とは違う方の手を脇から回し、胸を弄った。
「もっと、もっと強くなさって… そう。 乳首…… もっといじめてくださいましっ!」
その声が合図だったようにライネの粘膜の収縮が一層激しくなり、和人も下半身をぶつけるように抽送した。
「ああんっ ああ〜っ!」
ライネの声が室内に響いた時、和人も2度目の絶頂を迎え精液が尿道口にひしめき、ライネの柔肉の奥に放出したのだった。
崩れ落ちるライネに身体を重ねる。
柔らかい弾力に富んだ肉にクッションが心地良く、しばらくそのままでいたが、ライネが重たくないだろうか? とも考え体をずらした。
「ああ〜。 気持ち良かったぁ」
今度はライネが感想を漏らした。
喜んでもらえて嬉しかったが、まだ少し痛がったワルキューレの2度目との違いに戸惑いもあった。
やっぱり小柄な少女だが、性器の柔軟性は高く性感に目覚めるのも早いのだろうか?
そんな考えを巡らしているのを察してか
「あの、和人様。 あたくし、本当に今日が初めてでしたのよ」
心配そうに言う。
「うん。 でも、ボクが初めてで良かったのかな? やっぱり初めては好きな人が良かったんじゃ……」
和人の唇をライネの指が塞ぐ。
「あたくしは和人様をお慕い申しておりますわ。 それに…… ワルキューレお姉様やあたくしのように好きな殿方と結ばれる方が稀なのですから…… あたくしは幸せですわ」
そうだった。 彼女達は皇女。
その立場ゆえ、恋愛も自由には出来ないのだ。
ましてやセックスなど。
しみじみ考えていると
「和人様。 そろそろお風呂の準備が出来た頃じゃございません事? あたくしをお風呂まで連れて行ってくださいましな」
ライネを文字通り(お姫様だっこ)するとバスルームに向った。
44 :
ライネですわ:2006/05/27(土) 23:51:54 ID:C+uX1cCE
今日はここまででございますわよ。
何か長くなってしまいましたわねぇ。
それでは皆様、お休みなさいませ。
ごきげんよう。
超GJ!!
続編も含めて続き期待しております。
和人×ライネに目覚めてしまいました。
46 :
ライネですわ:2006/05/28(日) 20:38:40 ID:BtgnevSk
んまぁ! またまた地球の殿方の心を奪ってしまいましたわ。
あたくしったら罪な女でございますわねぇ。
さて、それでは続きをさせていただきますわ。
丁度良い具合にお湯が張られていた。
エアマットの上にライネを降ろすと、湯加減を見る。
ライネは洗面器にローション入りのボディーシャンプーを入れて泡立てていた。
シャワーで体を流すとライネが自分の体にシャボンを塗りつけてこする。
「和人様。横になって下さいまし」
和人がマットの上に横たわるとライネが泡だらけの体を密着させて来た。
「んふふ。 お体を洗わせていただきますわ」
豊満な胸が和人の胸板でつぶれ、突き立った乳首の感触が何とも言えなかった。
(コレってどこかで……)
背中も洗ってもらうと
「じゃあ、今度は和人様があたくしを洗って下さいましな」
和人が手にシャボンをつけるとキメの細かい白い背中をこする。
後ろからでもライネの大きな胸は、はみ出て、見えており、悩ましげにゆさゆさと揺れているのが解る。
「和人様。 前も、胸も……」
脇から手を回しヌルヌルとこすってみた。
「あうんんっ 和人様ぁ」
鼻にかかった声でうっとりとライネが言う。
執拗に乳房をこねくり回し
「ライネ。 胸をこうされるの好きなの?」
和人が尋ねると
「ええ。 先程も申しましたが、前はこの胸があまり好きじゃありませんでしたの。 チビなのに大き過ぎて。 でも今は好きですし、こうされるのも好きでございますわ・・・・」
上手くは言えなかったがライネは大満足だった。
(そう言えばワルキューレも同じような事を言ってたっけ。「大き過ぎてはしたない」って)
「今は嫌いじゃないんだ?」
「ええ。 いつからでしょう。 この胸が好きになりましてよ。 何故そうなったか覚えてないのですけど。 それに… 和人様が好きでいてくださるなら尚の事」
シャボンのついた手でさんざん胸を刺激されたライネ。
妖しい快感が身体を駆け巡ってしまった。
「和人様」
ライネが向き直ると陰茎にシャボンを纏わせ、胸で挟んで来た。
両脇から手を添えムギュッという感じで圧迫すると、上下に擦り出した。
(コレもどこかで…… )
しかし、大きな胸の感触と、美少女に愛撫されているという状況が和人から思考を奪いつつあった。
既に2度射精している陰茎がムクムクと鎌首をもたげてくる。
「もう。 すっかり硬くなって…… じゃあ、和人様。 これであたくしの膣内(なか)を洗って下さいまし」
ライネが四つんばいになってお尻を向けた。
(!!!)
思い出した。
(ホワイトデーの時のワルキューレと同じ…… いや、ライネがワルキューレに変身したのかな? う〜ん違う気がする)
「和人様ぁ。 さあ」
ライネにせがまれて、考えを中断し陰茎をあてがうと一気に押し込んだ。
「ああっ ちょっと沁みますけど…… 気持ち良い」
バックからだと、ライネの胸に比べると小さなお尻がぷるぷると震えるのが解り、少し仰け反ると結合部が見える。
引き抜く時は粘膜が離すまいとするように絡みつき、膣口からはみ出し、押し込む時は陰茎に纏わりついて一緒に中に入り込む。
ザラザラした襞とツブツブのある粘膜が刺激してくるのが堪らない。
「和人様、あたくしを上にさせてくださいましな」
抜けないように注意し、和人が横たわった上にライネが乗り上げた態勢を取った。
「ああんっ 深いですわ。 奥まで……!」
本当に今日まで処女だったのだろうか?
大胆に腰を上下させて快感を貪っているようだった。
和人の目に大きく弾む白い胸が入る。
下から手を伸ばし、揺れる乳房を鷲掴みし、モミモミと味わった。
流石に3度目だし、急ぐつもりはない。
ライネに任せて、絶頂を迎えたら射精するつもりでいた。
腰を上下させていたライネが身体を和人に重ねて来る。
腰は円運動に変わり、背伸びして和人の口を求めた。
舌を絡めあい、互いの唾液を味わう。
再びライネが身体を起こして、上下運動に戻った。
「んっ んんっ ああっ!」
ワルキューレのような本格的な絶頂ではないが、ライネも不完全ながら絶頂を迎えているようで、膣の締め付けが強くなり、中では粘膜がうねうねとうねり出す。
「か、和人様ぁ〜」
同時に和人も絶頂を迎え、最後の一滴までライネの中に放出した。
「はぁはぁはぁ… 和人様ぁ。 気持ち良かったです。 和人様は気持ち良かったですか? あたくしの身体?」
「うん。 とっても良かったよ」
(ワルキューレお姉様より?)
しかし、それは言葉に出来なかった。
聞けば和人を困らせるだろうし、何より今はそんな答えなど必要なかった。
そう考えた時、体がブルっと震え尿意を覚える。
朝に用を足して以来してなかったからで、まだ少し気だるさが残っているが、立ち上がる。
「和人様。 あたくし…… ここでおしっこさせていただきますわね」
少し脚を開いて、片方の脚をバスタブに乗せ、指でパックリと秘部を開く。
自分に見ろと言う事なのだろう。
ゴクリを唾を飲んだ。 そして
(やっぱり。 ホワイトデーの時はライネだったんだ)
「ふっ うんっ・・・・」
度胸満点で性に関してオープンなライネ。
かつて姉の身体で同じ事をした事があったが、今回は自分の身体。
慎ましい姉そのものの控え目な性器と違い、ビラビラと陰唇がはみ出た自分の性器。
しかも尿道口の周りにも複雑で、比較的ちゃんとした流れになる姉とは違い、飛び散るようになるのだ。
それが恥ずかしかった。
だが、尿意が高まり覚悟を決めたようにお腹に力を入れる。
膣とクリトリスの間のポツンとした穴が何度か盛り上ったりすぼまったりするうち、チョロッと黄金色の液体が流れ出てきた。
陰唇を伝い、太腿を濡らした後、勢いを増し、
しゅうぅぅ
音を鳴らし広く飛び散る。
その中で中心の流れはひねりが加り、らせん状の流れとなって床を叩いた。
しばらくせせらぎが続いた後、流れが治まったものの、最後にライネが強く息を吐き出すと名残のおしっこがぴゅっと出た。
ライネがプルプルとニ、三度お尻を振ると、
「はぁ〜」
と満足げに溜息をついた。
和人はその性器を舐めようと顔を近づける
「いけませんわ。 和人様。 汚いですわ」
ライネがシャワーヘッドと取ってさっさと流してしまった。
座り込んだライネだったが、相変らずシャワーを股間に当てたままだった。
「上手く出来ますかしら?」
独り言のように呟く。
しばらく当てていたシャワーをどかせると
「和人様。 良く見て下さいましね」
同時に下腹部に力を入れる。
「ふっ!」
息を吐き出すと、大きく拡げられた脚の中心から勢い良くお湯が噴出し、放物線を描いて床に流れた。
(間違い無い。 やっぱり・・・・)
膣からの噴出は間もなく終わり、互いの身体の泡を流すと一緒にバスタブに浸かった。
和人にもたれかかるように身を預けてくるライネ。
まるで骨が無いように柔らかいライネの身体。
お湯から浮かび上がるように持ち上がっている胸が印象的で、先程のライネの言葉を思い出し、つい後ろから手を回して、揉みしだいてしまった。
「んふふ。 もう。 和人様ったら… 」
「ボクもライネの胸、好きだから。 ライネの身体も胸も柔らかいから気持ち良くってつい…… 」
「お気に召していただいて嬉しいですわ。 いっその事、あたくしを和人様のペットにしてくださいます? それとも性欲処理用のドレイでもよろしくてよ」
「・・・・・・」
「冗談ですわよ。 ペットはともかく、ドレイはありえませんわね。 和人様には」
「だいぶ温まったし、出ません事?」
ライネが湯船から出る。
和人も続いて出た。
そのまま出ようとするライネに
「あ、あのさ…… 最後にもう一度…… その、おしゃぶりしてくれるかな?」
和人がイスに座るとライネがクスッとあどけない笑顔を見せ
「はい。 かしこまりました。 ご主人様・・・・ なんちゃって」
ペロっと赤い舌を出した。
膝をつき、和人の股間に顔を近づけるとしなやかな指で陰茎をつまみ、ゆっくりと扱き、やや大きくなった所で口を使い出した。
(やっぱり、あの時のワルキューレのやり方と同じ・・・・)
「あ、あのライネ」
ライネが口を離し
「如何なさいました? 和人様」
(あの時のワルキューレはライネなんだよね?)
しかしそれは口にせず
「ううん。 気持ち良いよ。 とっても」
「ありがとうございます。 嬉しいですわ」
再び口で和人の陰茎を攻め立てる。
もう出ないと思っていたが、ライネの巧みな刺激に陰茎が断末魔の痙攣をする。
「ライネ 出すよ」
返事の代わりに舌の動きが早まった。
「うっ!」
小さく唸るとライネの温かい口に搾り出すように射精した。
最初の一撃をゴクリと喉を鳴らして飲み込むと後は舌で尿道口を舐め、最後は太いストローのようにちゅう〜っと吸い出すように最後の一滴まで扱き出すと、それを唾液で薄めて飲み込んだ。
「ご満足いただけました?」
ライネがペロリと口の周りを舐めながら尋ねる。
「うん。 良かったよ」
「良かった。実は殿方にして差し上げるのは和人様が初めてでして、上手くやれるか不安でしたの」
唾液に塗れた陰茎をシャワーで流して浴室を出た。
服を着た2人、見つめ合い長いキスを終えるとライネが口を開いた。
「和人様。 もうお気づきでしょう?」
核心に触れるような口ぶりだった。
「……うん。 やっぱりあの時はライネだったんだね」
「身体はワルキューレお姉様でしたけど、心はあたくしでしたわ」
「・・・・・・」
「まあ、ちょっとした事故でしたし、次の日には元に戻りましたけど。・・・・・ 出ましょう和人様」
部屋を出た。
辺りはもうすぐ夕方の景色に変わろうとしている。
今日、最初に見ていた海岸についた。
また海を眺めるライネ。
「・・・・・・」
「・・・・・・ あのぉ、和人様。 あたくしどうしても思い出せないのですけど。 以前、和人様とこうして海を眺めた事ってございませんでした?」
和人の方を見ず、海を見つめたままポツリと言った。
「えっ……」
「ううん。あたくしのカン違いですわね」
風に乗って屋台から美味しそうな匂いがする。
「いやぁ。「運動」したらまたお腹が空きましたわねぇ。 和人様、何かいただきません事?」
そう言われて和人も小腹が空いているのを自覚し
「そうだね。 何か食べよう」
連れ立って、居並ぶ屋台へと歩いて行く。
イカ焼きに焼きとうもろこしにたこ焼き。お好み焼きに焼きそば、ホットドッグにジャガバター………
縁日のように賑わっている。
屋台の前に来ると、ライネが歩く速度をゆるめ、じっくりと値踏みしているように見て回る。
お腹が空いてる割にはなかなか決まらない。
えてしてそんなモンではあるが。
しばらく、行き来した後
「和人様。 コレにいたしましょう」
指差したのはイカの姿焼きだった。
半身に切ったイカに串が刺さっていて、タレをつけて焼いていて実に美味しそうなタレの焦げる匂いが漂っている。
「2つください」
「ハイ。 毎度」
和人が受け取り、ライネに1つ渡すと、浜辺に向った。
「はむっ、 やはり… こういうのは… んっ 外で食べるに限りますわねぇ」
全くもって皇女らしくない野外でしかも立ったままイカを食べる姿。
メームやイナルバが見れば、さぞ立腹するだろう。
だが、
(これこそ、あたくしの本来の姿、自由なあたくしですわよ)
とでも言いたげに堂々としたものであった。
食べ終えたライネが自分の袖を顔に寄せクンクンと嗅ぎ、続いて和人の服も。
「ふむ。 コレならよろしいですわね」
「?」
和人には訳が解らない。
「和人様。 和人様はもしかして、このままお帰りになるつもりじゃございませんでしたの?」
「えっ?」
「もう。 だから殿方は……」
「よろしいですか、和人様。 先程入ったホテルの石鹸の匂いがしましたでしょう? このままお帰りになったらどうなってたか」
「真田さんやリカ様なら気付くかもしれませんし、ワルキューレお姉様でも怪しむかもしれません事よ」
「!」
「でも、これならバレませんでしょ? まあ、ちょっと電車に乗るのが憚られますけど」
「!!!」
これには驚いた。
がさつで大雑把なライネだが、そこはやっぱり女性なのか、それとも元々繊細なのか、見事に痕跡を隠してしまった。
「そろそろ…… 帰りましょう。 和人様」
打ち寄せる波に別れを告げるようにクルリと体の向きを変えた。
2人は会話もなく、ただ手を繋ぎ駅まで歩く。
電車の中でも黙ったままだった。
羽衣町の駅に着き、改札を出た所で
「和人様。 今日は本当にありがとうございましたわ。 今までで一番嬉しかった。 それに……」
(あたくしを女にしてくださって…… 最高のプレゼントをいただきましたし)
「それに?」
「ううん。 何でもございませんわ。 あっ!」
和人の服とズボンに手をかけた
「髪の毛・・・ あたくしのですわね。 こういうのもちゃんとしておかないと」
背中にまわって、指で取る。
ズボンのお尻をパンパンと叩く時、白い封筒を和人に気付かれないようにポケットに忍ばせた。
「これで大丈夫ですわ」
「・・・・・・」
今日は今まで知らなかったライネの一面を沢山見れた日だった。
もし、ワルキューレと結婚してライネと浮気する事があったとしても、彼女はあくまでセックスを楽しみ、また、その痕跡を一切残さず決してバレる事はないだろう。
そんな考えが頭を過った。
「和人様。 本当に今日はありがとうございました」
コーラスのアパートの方に向おうとする。
「ライネ。 送ろうか?」
和人が気を利かす。
「いえ。 ここで結構ですわ。 羽衣町だとどなたに会うかも知れませんし」
(それに… これ以上ご一緒したら別れるのが寂しくなりますし)
「そう。 それじゃあまたね。 お誕生日おめでとうライネ」
「ええ。 ありがとうございます。 それでは和人様、失礼いたしますわ。 ごきげんよう」
・・・・・・・・・
「あら 婿殿。 お帰りなさいませ」
「和人様、おかえりなさい」
ワルキューレと真田さんが出迎えた。
(ワルキューレ・・・・)
「うん、ただいま」
少し後ろめたい気がした。
部屋に戻って、ポケットの中の物を出すと白い封筒が入っていた。
中を開けると見慣れないお札(?)が入っている。
以前、真田さんが使おうとしていた銀河標準通貨であった。
新聞の経済欄でレートを見て計算するととんでもない大金である事がわかった。
真田さんに事情は話さず、それとなく聞いてみたら、ヴァルハラ星政府から皇女1人に支給される1月分の「活動費」とか「機密費」と称される予算の額と一致していた。
(ライネ・・・・)
次の日、ライネがお風呂に入りに来た。
番台でお金を払ったライネに
「あのさ、ライネ。 後でちょっといいかな?」
と呼び止める。
「ええ」
ライネが風呂から上がって服を着ると、奥のボイラー室へと連れて行った。
「一体、何ですの?」
「あのさ。 このお金」
封筒を差し出すと、ライネは眉1つ動かさず
「これがどういたしましたの?」
と返す。
「ボクにはもらえないよ。 ライネの誕生日のプレゼントをしただけなのに……」
しかし、ライネの答えは以外にも
「何の事ですの。 あたくしにはさっぱり……」
全く存じ上げませんと言わんばかりだった。
「ライネ…… これが無かったら困るだろ? やっぱりダメだよ」
ライネの表情が厳しくなる。
「知りませんったら知りませんわよ。 和人様がいただいておけばよろしいじゃございませんか!」
「どうしても、あたくしが和人様に差し上げたと申されるなら、和人様と過ごしたお時間の代金とでもしておけばよろしいじゃござません事」
「ワルキューレお姉様へ、そのお詫びにお食事でも行けばよろしいのでは?」
とても食事だけでは使い切れない額である事は解っている。
「とにかく、ボクは受け取れないよ!」
いつに無く強い口調の和人に
「ふぅ。 解りましたわ。 それじゃぁ、コレはあたくしがお預かりいたします。と言う事でよろしいですわね?」
「うん」
いつものやさしい笑顔に戻った。
「その代わり…… コレはまた今度、和人様とデートする時に使いますわ。 ですのでまたお付き合い下さいましね」
「ええ〜!」
「ん〜ま! 失礼な! あたくしとデートするのがご不満ですの?」
「い、いや… そんなつもりはないよ。 嬉しいけど・・・・」
心配そうな和人を見てクスっと笑う。
「大丈夫ですわよ。 次はセックスしなくても結構ですわ。 お食事して、買い物して、遊ぶだけであたくしは満足しますから」
「あっ! それともぉ…… 和人様が望まれるのでしたら、あたくしはいつでもよろしくてよ」
「という事で、少なくともこのお金が無くなるまではお付き合いいただきますわよ。 次はいつにしましょうか? にひひ」
「そ、そんなぁ〜」
ライネのお礼の気持ちだったのだろうか? それとも最初からここまで見越して仕掛けられた「甘いワナ」だったのだろうか?
ともあれ、改めて誕生日にライネの今までとは違った、ともすれば姉妹達すら知らない彼女の一面を垣間見た気がした和人であった。
「お誕生日おめでとう ライネ」・・・・・・おしまい
56 :
ライネですわ:2006/05/28(日) 21:05:26 ID:BtgnevSk
3日にわたってあたくしの誕生日のお話をさせていただきました。
長いお話に最後までお付き合いくださいまして、ありがとうでございますわ。
さて、今後の事ですけど
ワルキューレお姉様のお話
A12「お熱を計りま〜す」
を次に、職人さんがいらっしゃらなければ行かせていただくと聞いてますわよ。
それとそれに微妙に重なってる
A09「こんにちは赤ちゃん」
あとは万年2位の
M06「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」
真田さんのお話
B05「真田ふたたび」の第2話。
さらにはあたくしではない、過去のあたくしの話
D05「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
あたりを投票で決めたいとも申しておりました。
さて皆様。明日からまた一週間、頑張って下さいましな。
それでは、またの機会にでも。
それまで、しばしお別れでございますわ。
ごきげんよう。 ごめんあそばせ。
ごっっじょぶ!
もう二人とも普通に浮気しているというよりも恋人同士のような雰囲気で最高でした
どこか切ないような甘いようなそんな感じで・・・・
和ワルQ派の自分ですが、もはや和人とライネが結婚する展開でもまったくOKになってしまいました
てなわけで
D05「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
に投票させていただきます。
58 :
前・359:2006/05/29(月) 23:49:32 ID:sv98answ
感想ありがとうございます。
少し、キレイにしすぎたかな? とか思いましたが、まあ彼女の誕生日ですから。
投票頂きましたが、少々お待ち下さい。
「お熱を計りま〜す」の後の再開したいと思ってますので。
それと名前は「前・359」にしました。
この名前で11本書きましたから、今更変えるのもどうかと思いまして。
これからもよろしくお願いします。
>>前・359氏
すごいのキターーーーーーーーーーー
うはwwwwwwwwwwwwGJwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
普通にライネに萌えてしまいましたv
漏れもこれの続編のD05をキボンします
GJ!GJ!GJ!
イイ! すごくイイ!
氏の作品のキャラは魅力がありますね。話も高値安定だし
ついついライネに転びそうです
さすがというか、ワルキューレゴーストもそうでしたが、こっちの考えの上を行きます
ホワイトデーの続きだからライネがイケイケのパターンかと思いましたが、やられました
続編が見たい!
GJ&乙
自分はワルキューレ×和人から、ライネ×和人へ萌えが移ってしまいました
姫様ゴメン<m(__)m>
続編は確かおしとやかな中ライネ×和人だったはず
どうなるか激しく見てみてぇぇぇぇぇぇぇ、どうかお願いします
それでも「お熱を計りま〜す」にも反応してしまいそうな浮気性の俺・・・。。
62 :
前・359:2006/06/02(金) 01:36:20 ID:ZZScdRXc
え〜。
感想くださいました皆様、ありがとうございます。
新スレになって一本目でコケたくなかったですから、お叱りの声が無くてホッとしました。
いや〜。 ホントに良かった。
ところで、前スレは落ちてしまったんですねぇ。
「お熱を計りま〜す」
「真田ふたたび 〜2人の秘蜜〜」
を書く時の参考にしようと思ってたのですが、一週間位で落ちるんですね。
さて、明日から開始はちょっとムリと思いますが、次回はどうしましょうか?
ライネ話の続編へのご要望が思いもかけず大きいので、悩んでおります。
一応、次回はやっぱりヒロイン・ワルキューレの話「お熱を計りま〜す」で、その次は「真田ふたたび」第2話あたりで、その後は投票とかで、ライネの第3話はその後か、来月の和人の誕生日(23日)以降とか考えていたのですが。
職人さんの降臨か来週中旬くらいまでの投票にしましょうか?
とりあえず、今週はまた「座談会」でお茶を濁すとかして。
GJ!
ライネの続編も見てみたいが、やっぱりワルQの方が自分は好みだな
前・359氏の考えてた順番道理でかまわないと思いますが
個人的には「お熱を」→「時をかける」→「真田ふたたび」がいいですね
自己チュ意見スマソ
64 :
前・359:2006/06/05(月) 00:54:42 ID:mOf8hO1u
え〜。
2話なので第4期と呼ぶにはちょっと考えてしまいますが、とにかく発売日も決まり、7月に一部PPVかケーブルでの放映も決まりそう。と一気に現実味を帯びてきましたねぇ。
さて、次回作ですが
「お熱を計りま〜す」
を明日か明後日の夜あたりから行かせていただきたいと思ってます。
時間があれば今日あたりから書かせていただくつもりでいますが、例によって、他の職人さんの降臨がございましたら延期させていただきます。
なお、一度あげさせていただきます。
ワルキューレ挽回なるかという感じですね
このままだとライネに人気とられそう
神光臨にワクテカしております
和人とワルキューレ、極甘をめっさ期待!
職人様ガンバ
えっと… あの…… わたくしの風邪が和人様に感染(うつ)っちゃいました。 はぁ〜。
だ、だから今度はわたくしが和人様のお世話を精一杯させていただくお話をしたいと思います。
しばし、お付き合いくださいませ。
やっぱり和人に風邪が感染ってしまったのだろうか?
かすかな寒気を訴えていた。
しかし、その時は深く考えず、和人もワルキューレも互いを激しく求め合い、その余韻を楽しむように一緒に寝てしまった。
数日間の空白。ワルキューレの心も身体も飢え、渇き切っていた所に和人の温もりと愛、そして熱い迸りが放たれ、砂が水を吸い込むように吸収したのだった。
それだけに和人との行為の後は、どんよりと重たかった体が軽やかになった。
無論、激しいセックスだった為、気だるさはあったが、それも心地良いものに感じられた。
微笑みかける和人の胸に顔を埋め、身体を密着させ、まるでマーキングするように擦りつける。
入浴してないので体臭を和人に嫌がられるのではないかとか気になるが、それでも和人にぎゅっとしがみつき、和人のほのかな匂いと体温を感じながら安心しきったように深く眠りについたのだった。
17th 「お熱を計りま〜す」
ここ数日の中で最も爽やかな寝覚めだったワルキューレが目を開けると、和人の寝顔がある。
だが、その寝顔は少し熱っぽく、寝息の少し苦しげに荒いものだった。
(和人様・・・・・)
額に手をやると、やはり少し熱っぽい。
ワルキューレが手を離した時、和人がゆっくりと目を開いた。
「おはよう。 ワルキューレ……」
いつもの爽やかな声では無く、喉も少し辛そうである。
「おはようございます和人様、少し、お具合が良く無いみたいですけど…… んっ・・・」
おはようのキスをするが、和人の口。特に舌は熱い。
「う〜ん。 少しだるいよ。 何か頭も痛い…… ごほっ、ごほっ!」
「和人様。ごめんなさい。 わたくしのカゼが感染っちゃったみたいで……」
申し訳なさそうにしおらしく言うワルキューレに
「ううん。 病気のワルキューレにあんな事しちゃったボクが悪いんだから。 バチがあたったのかな?」
「でも、我慢出来なくて、ワルキューレが欲しくて…… 」
ワルキューレの目から涙が溢れた。
「いいえ。私こそ和人様にお会い出来ずに寂しくて、切なくて…… でも和人様におくすりをいただいて、すっかり良くなりましたから・・・・・」
(おくすり)と言うフレーズを言った途端、顔を赤らめ下を向いてしまった。
ワルキューレが布団から出ると
「今度はわたくしが和人様のお世話をさせていただきます。 私のカゼが感染っちゃったんだし」
元気そうになったワルキューレを見て安心したのか
「うん。 でも、ワルキューレが元気になって良かった」
風邪を引いて、体調は思わしくないのに自分を気にしてくれる和人の心遣いにまた涙が出そうになる。
昨夜、和人が自分の身体を拭いてくれたタオルが入った洗面器を持って部屋を出た。
洗面器の中を見ると、和人が拭いた自分の身体は余程汚れていたのだろう。
その水の濁り具合に戸惑った。
そして、その身体を舐められた羞恥も・・・・・
特に、真田さんに拭いてもらってた身体ですら、汗をかいて、ここまで汚れていたのに、真田さんにすら清めてもらっていなかった性器を和人に嗅がれ、舐められたのだから・・・・・。
その事を改めて思い出しただけで、身体が火照り、ジワっと熱いものがこみ上げてくるようだった。
(ああっ! やっぱりヘンな匂いとかしたんだろうなぁ・・・・)
髪を、そして腕を伸ばして二の腕あたりの匂いを嗅いでみる。
(・・・・・・・・!)
(うっ! あの、ちょっと…… やっぱり・・・・)
だが、和人は全く気にしない様子で、自分の性器に顔を埋め込み、匂いも、いやらしい汁も味わい尽くしていた。
しかも、「汚い」とか「臭い」とか一切言わず、久々だった事もありいつもの通り、いや、それ以上に熱心に愛撫してくれた事に感動したのだった。
(い、いや、でも、私だって和人様の匂いは気にならないし…… だから和人様だって・・・・・)
(ううん。 やっぱり和人様はおやさしいから黙っていてくれたのかも? はぁ〜恥ずかしい。 どうしましょう?)
ワルキューレの考え通り、和人にとっては気にならなかったのだが、体が元気になり余裕が出来たせいでついつい考えてしまうのだった。
タオルを絞って、洗濯機に入れると新しいタオルを出して、水も取り替え氷を入れると部屋に戻った。
細く白い手でタオルを絞ると和人の額に乗せる。
「冷たくて気持ち良い」
和人が目を閉じながら、言う。
「和人様。 お薬も持ってきましたから」
常備薬の薬を飲ませる。
しばらくすると、和人は眠ってしまったようだったので、ワルキューレは部屋を出た。
久しぶりにお風呂に入りたかったが、今は出来ないので、シャワーを浴びる事にする。
その頃、コーラスのアパートでは
「いやぁ。 さすがに真田さんのご飯は、はぐっ! 美味しゅうございますわねぇ」
「うん。ホントに美味しいね」
「お褒めいただき光栄にございます」
3人が朝食を取っていた。
「それにしても、姫様のお具合はどうなんでしょう?」
心配そうな真田さんだったが
「もうすっかり良くなってたりしてね」
コーラスはあまり心配していないようだった。
さらにライネは
「和人様のエキスを獲り込んで、かえって元気になってらっしゃるんじゃありません事?」
「まっ! 「エキス」だなんて…… かなり淫靡な響きがいたしますわね。 そのお言葉は」
「しかし・・・・・」
(それはあり得そうでございますわ)
とか思ったが、2人は主君の妹達。滅多な事は言えない。
「後で様子を見に行ってみようか?」
コーラスが言うと
「そうですわね。 今度は和人様のお見舞いになったりして・・・・」
ライネがお茶を飲みながら軽口のつもりで言ったのだが
「・・・・・・・」×3
しばしの沈黙が流れ
「ははは。まさかね。 ライネは漫画の読み過ぎだよ」
「ん〜ま、失礼な! 貴方の蔵書ですわよ」
「・・・・・・・」×3
「いや、ホントにまさかね」
「そうですわよ」
「ええ。 そうでございますとも……」
「ははは」
「んふふ」
「ほほほ」
・・・・・・・・
「真田さん。 時乃湯に出かけますわよ!」
ライネが立ち上がると
「はっはい。 お供いたします」
慌てて食器を流しに片づけ、準備をしたのだった。
一方、ワルキューレはシャワーを浴び、念入りに体を洗っていた。
タオルで体を拭いてもらってはいたが、やっぱりシャワーを浴びるだけでも全然違う。
長い、膝まである豊富な髪の毛を洗うのに時間がかかったが、洗い終わると一息つくように
「ああ〜! さっぱりしたぁ」
心の底から声を出した。
(でも…… やっぱり和人様がお沸しになったお風呂に入りたい・・・・)
今となっては出来ぬ事。
それだけに余計、そう考えるのだった。
浴室を出て、服を着ようとし、いつもの白い服に手をかけた時、さっきまで着ていた和人の和装の寝巻が目に入る。
和人が着替えさせてくれた、自分の寝巻きの洗い換え。
(こ、これを着ていれば和人様とお揃い・・・・)
昨夜、和人とのセックスの後に着せてもらった時はそんな事は思いもつかなかったが、今は余裕も出来て考えてしまう。
行為の後、そのまま着たので、シャワーを浴びる前に自分の匂いが微かに残ってはいるが、和人とのペアルックなど、滅多にあるわけではないので、着る事にしたのだった。
腰紐を締め終わると鏡を見る。
(うふっ! 和人様とお揃い…… きゃぁ〜っ!)
思わずニヤけてしまったが、
(でも、私のせいで和人様は………)
和人の現状を思うと浮ついた考えを中断せざるを得なかった。
自分の代わりに病気になった。 身代わりになった。
(和人様。 ごめんなさい・・・・)
居間に戻ってもすっかり落ち込んだままの所に真田さん達が帰って来た。
「ただいま戻りました〜」
「お邪魔しますわよ」
「お邪魔します」
3人の声に我に返った。
「あ、あらっ! 姫様・・・・・」
「お姉様。 もうお具合はよろしくなられましたの?」
「ホントだ。 良かったね」
コーラスの言葉が終わると同時にワルキューレが泣きそうになった。
「わ、私…… 和人様が… どうしましょう?」
すっかり動揺し、言葉にならないワルキューレ。
真田さんが、ワルキューレの頭を抱かえ
「姫様、落ち着いてくださいまし。 この真田がついておりますから」
まだ少し湿っている髪を撫でながら言う。
落ち着きを取り戻したワルキューレが和人との行為は除いて事の顛末を話した。
「はあ。 それで和人様に風邪が感染っちゃったと。 それは大変でございますわねぇ」
ライネの顔は少しニヤけている。
「う〜ん」
コーラスはコメントに困ったようだった。
(やはり「お注射」をズッポリ…… もとい! お薬をいただいたからでしょうか? いやいや、それは姫様の様子から見ても間違い無さそうですが・・・・)
とりとめの無い考えを巡らせていると
「ところで、お姉様。 どうしてこんな事になってしまいましたの? にひひ」
ライネの投げかけにワルキューレの顔がたちまち染まる。
「そ、それは…… か、和人様の心のこもった看病で私は・・・・」
「いえいえ、お姉様の風邪が治ったのは、あたくしにも解りますわよ。 問題はどうして和人様に感染られたのかと・・・・」
「それと和人さんがどんな「治療」をしたかも気になるね」
ライネとコーラスがにぃ〜っとしながら言うとワルキューレは俯いてしまった。
その後ポーカーフェイスを装うコーラスと、ライネ同様ニヤけ気味の真田さん。
しかし、真田さんが
「まあまあ、御二方。 それにはいろいろ事情がございましょうから」
ライネが意外そうな顔をし、ワザとらしく
「あらぁ! 真田さんは和人様がどうしてこうなったかご存知ですのぉ」
意地悪そうに返すと
「い、いえ、それは…… やっぱり、ねぇ?」
やりとりを俯いて聞いていたワルキューレが顔を上げた。
「ちょ、ちょっと。 何が言いたいのよ!」
羞恥に顔を赤らめながらも、眉が少しつり上がっている。
「ボクは何も言ってないからね」
「あたくしもコレと言って・・・・」
「わ、わたくしも別に……」
とは言うものの、ニヤついた視線をワルキューレに投げかけている。
じぃ〜〜〜! ×3
そこへ玄関の開く音がした。
「こんにちは。 真田さん帰ってる?」
ファムの声だった。
真田さんが玄関まで迎え招き入れる。
「あら! 貴方達まで」
コーラスとライネの姿を見て、少し意外そうな顔をした。
ファムが座ると
「時野君、学校休んでるみたいだけど、やっぱり感染っちゃったの?」
ケロっと言ったが4人の様子を見て
「あらっ! 何かマズい事言っちゃったのかな」
「んもう! ファムお姉様ったら。 今、その事をワルキューレお姉様にお聞きしていた所ですのよ」
「あら、そうだったの。 それで? どうして感染っちゃったの時野君?」
ファムの眼鏡がキラリと光った。
「もう。 ファムまで。 助けてくれると思ったのに」
ハシゴを外されたワルキューレが悲観に満ちたタメ息混じりに言い、覚悟を決めたように顛末を話した。
無論、全部は話さなかったが・・・・・・
「やっぱりぃ」×4
「でも「お注射」までは想定通りだったけど、本当に感染っちゃうとはね」
ファムがあまりにも出来過ぎな展開に呆れたように言った。
「そりゃぁ、ワルキューレお姉様の首筋が物語っておりますわよ」
「それと胸元にもございますわね」
ライネと真田さんがワルキューレの首筋と胸元が赤くなっているのを見つけた。
特に真田さんにとっては、猫耳頭巾の時にファムによって全身に付けられた覚えがあったシロモノと同じような痕。
ワルキューレが鏡で首筋を見、そして少しはだけている寝巻の中を見る。
「・・・・・・・・・」
無数の赤くなった痕が見られた。 そして瞬時に昨夜の行為が思い出される。
そう、昨夜、和人が身体中に濃厚なキスをし、その時ついたキスマークだった。
「あ、ああの… これは…… その・・・・・」
戸惑うワルキューレ。
「いやぁ。 和人先生の治療はお姉様がおっしゃった以外にまだまだあるみたいですわねぇ」
ライネがはやしたてるが、ファムがフォローする。
「まあ、いいじゃない。 しばらく逢えなかった恋人同士だったワケだし。 ねぇ? ワルキューレ」
「・・・・・・」
あまりフォローになってないようだった。
しかし、
「で、でも。 だから今度は私が一生懸命、和人様を看病してお世話して差し上げるわよ」
ワルキューレがキスマークを隠しながらもキリリと言った。
「うん。 それが良いね」
「まあ、それがよろしいですわね」
「これこそお2人の愛を深める絶好の機会でございます」
真田さんの発言を受けてライネがポンと手を叩いた。
「お姉様! これまた大チャンスですわよ。 ジャンピングチャンスでございますわよ!」
「???」
「ですからぁ。 お姉様が愛を込めて看病なさるのでございますわよ!」
「???」
「つまりぃ、 お姉様が和人様のお熱を計って差し上げるとかですわ」
「えっ! 和人様のお熱? さっき計ったら38度……」
「いや、そうじゃなくってですね。 和人様に「体温計」がございますでしょう?」
「???」×4
「硬くて太くて逞しくて、熱〜い「体温計」が。 昨日は「お注射」だったブツですわよ」
いつも間にか真田さんが出していたお茶を口にしていたファムが吹き出した。
コーラスはクスクス笑っている。
「そ、そんな… 和人様の「体温計」でお熱を計るなんて…… 和人様が臥せっておられるのに、そんな・・・・ きゃぁ〜!」
頬に手を当て、モジモジと体を捩るワルキューレ。
「・・・・・・・」(じぃ〜〜)×4
「はっ! コ、コホン! そんな事出来る訳無いじゃない。 私のせいで和人様がこうなっちゃったのに」
「はいはい。 そうね。 時野君も大変ね」
ファムは再びお茶を口にした。
「ところで、ワルキューレ。 その服って和人さんの寝巻だよね」
コーラスが聞く。
「え、ええ。 パジャマが汗でベトベトだったから・・・・」
ここで4人がズイっと身を乗り出して来る。
「ほうほう。 お姉様。 そこのあたりを詳しく。 やはり和人様に着替えさせていただいたとか?」
「その時についムラムラしちゃった和人様が、お姉様に「お注射」しちゃったとか?」
(! ライネ貴方、まさか覗いてたんじゃないでしょうね?)
思わず言いたくなる程ライネの指摘は的中している。
「そ、それは、言えないわよ。 私と和人様だけの秘密です」
取り繕って言うワルキューレだったが
「どうやら図星のようだね」
コーラスが切り出すと
「そのようね」
「そのようでございますわねぇ」
「さようにございますわね」
「・・・・・・」
その時、和人が起きて来た。
「あっ 皆、いらっしゃい」
フラつきながら歩く和人を見て
「和人様。 いけません。 寝ていらっしゃらないと」
ワルキューレが気遣うが
「いや、その… トイレだから」
よたよたとトイレに向った。
「そう言えば・・・・」
ライネが口を開く
「お姉様はどうなされてましたの? おトイレ」
「わたくしが用意したのですが、それは拒まれましたので……」
「えっ真田さん。 何を用意したの?」
「それは……」
「いやぁ〜 真田さん。 お願い言わないで」
「はあ? しかし、姫様。 別に恥ずかしがる事ではございませんかと。 お使いになられてないようですし」
そう言われてワルキューレが青ざめた。
その様子をライネが見逃さなかった。
「まさかぁ。 お姉様。 和人様に・・・・・」
「いやぁ〜!」
ライネがすくっと立ち上がり二階に向った。
「ああ〜っ!」
ダダダと降りてきた。
「紙おむつと尿瓶がありましてよ。 しかも」
「しかも?」×3
「いや、いやぁ〜!」
「使った跡が見られましてよ」
「あっそう」
とはファム。
「やっぱり」
とはコーラス。
「姫様、ひどうございます! わたくしがお勧めした際にはあれ程拒まれたのに、婿殿には・・・・・」
と真田さんが涙ながらに抗議すると
「ち、違うの……」
「何が違いますの?」
その時、用を足した和人が出て来た。
「どうしたの?」
「それがですねぇ・・・ もがが……」
ライネが説明しようとした所をワルキューレが止めに入った。
(「ラ〜イ〜ネ〜」)
ライネがかつて見た事の無いような形相のワルキューレがあった。
「別に何もないよ。 それより和人さん寝てなくて良いの?」
コーラスがワルキューレにとって助け舟を出すと
「そうだね。 もう少し休ませてもらうから。 相手出来なくてごめんね」
そう言って部屋に戻って行った。
「はぁ〜!」
ホッと安心の溜息をついた。
「皆様。 今の和人様のお姿見ました?」
「うん。 ワルキューレと同じだったね」
「ペアルックね。 さしずめ2人だけのパジャマパーティーだったとか」
ファムが少し意地悪そうに言うとまたもや俯いてしまったワルキューレ。
「もう、良いでしょ!」
ワルキューレが開き直ったように言うと
「そうだね。 それじゃぁボク達はそろそろお暇しようか」
「そうね。 ワルキューレ、しっかりね」
そこで真田さんが
「あ、あの… わたくしは?」
ここに居ていいのか迷っているようだった。
「大丈夫です、真田さん。 和人様のお世話は私がキチンとしますから」
しかし、ここで一同に疑問が
「でも、お食事とかは如何なさいますの? 病弱の和人様に、いくら愛情たっぷりとは言えお姉様の料理と言うのは・・・・」
そうだった。 こればかりは愛情だけではカバー出来ない問題で、しかも和人は病である。
しかし、真田さんが
「それでは今から、わたくしめが作っておきますわ。 婿殿がお食べになられる時に姫様が温めてくだされば……」
そう言われて本当に助かった。
「それに夕方になればリカちゃんも帰って来るだろうしね」
ファムが後押しする。
真田さんが台所で食事を作り出した。
その間にファムが二階に上がり、扉をノックする。
「時野君。 いい?」
「ファム先生? どうぞ」
中に入る。
「今は学校じゃないからファムで良いわよ。 それより、時野君。 ワルキューレの風邪感染ちゃったみたいで、ごめんね。 ワルキューレを許してあげてね」
「いえ。 ボクの方こそ・・・・」
だが、続きは言えなかった。 がファムは薄々察しているだろうし、そんな事は言わなくても良い気がしたからだった。
「でね。 時野君のお世話はワルキューレがするから。 そこで時野君にお願いがあるの」
「お願い?」
「そう。 時野君の風邪は自分のせいだと落ち込んでいるから、元気づけてあげて欲しいのよ」
「?」
「だからね。 うんとワルキューレに甘えてあげて欲しいのよ。 ワルキューレの方が年上だけど普段から時野君、しっかりしててワルキューレが甘える事多いだろうから、こんな時こそ…… ね?」
さすがに落ち着いた感じのファムらしい意見だった。
また、ファムがワルキューレを想う気持ちも解ったのだった。
「はい」
そう答えると
「それじゃぁ、よろしく、お大事にね」
ファムが部屋から出て行った。
しばらくして、真田さんが食事の準備を終えた。
「さて、そろそろ行きましょうか」
ファムが立ち上がる。
「姫様。 わたくしはコーラス様の所にご厄介になっております故、何かございましたら……」
「ええ。 ありがとう真田さん。 でも私がんばります。 一生懸命、和人様のお世話をして差し上げますから」
力強く言うワルキューレだった。
「ワルキューレ。 時野君、病気で弱ってるから思いっきり甘えさせてあげてね。貴方は年上だし、こんな時はしっかりしないとね」
ウインクしながらファムが言い終わると玄関に向う一同。
再び、時野家は和人とワルキューレの2人だけになってしまった。
今日はここまでです。
予定よりかなり長くなってしまいそうですが、続きは今日の夜か明日にでも。
また、私のお話にお付き合い下さいませ。
それでは皆様、お休みなさいませ。
ワロタ。
相変わらず、導入部からいきなり匂いフェチ全開ですかw
それでは続きをさせていただきます。
(そうよ。 和人様のお世話をして差し上げるのは私だけだから……)
ギュッと拳を握るワルキューレだったが、今後の展開に対する明確なビジョンはない。
ライネあたりに、もうちょっと先の展開を聞けば良かった。とか思ってしまう。
和人はまた眠ったのだろうか? それとも布団に入っただけで眠ってはいないのだろうか?
部屋に戻った。
ドアの前で1つ深呼吸する。
そしてファムの言葉を思い出した。
(「・・・・思いっきり甘えさせてあげてね。貴方は年上なんだから・・・・・」)
(そうよ! 私は年上だし、今は和人様はご病気。 う〜んと甘えてもらわなくっちゃ!)
ドアをノックすると中から返事がした。
和人は起きているようだ。
「か、和人様…… いえ、和人。 具合はいかが?」
ファムの「年上」と言う言葉を意識してしまい、セックスの時、我を忘れそうになる時以外には決して呼ばない「和人」という呼び方をしてしまった。
しかし、当の和人は普段と変わらない様子で
「うん。 熱っぽいし、頭が痛いよ・・・・」
「和人。 今度は私がお世話しますから。 何かして欲しい事は無い?」
(「お熱を計る」とか。 いやいや、まだそれは早いわ。 だって、まだお外は明るいのに。 きゃぁ〜! ち、違うわ、暗くなっても、そんな事…。 和人様は病気なんだから)
(ひとまず「お熱を計る」のは置いといて…… え〜っとぉ… う〜ん…… どうすれば良いのかしら?)
和人の返事を待つ間にも作戦?を練るワルキューレだった。
和人もファムの
(「・・・・うんとワルキューレに甘えてあげて・・・・」)
と言う言葉がボヤけた脳裏をかすめた。
しかし、今はコレといってして欲しい事なんて思いつかない。 寝てばっかりなのでお腹も空いてない。
どうしようかと考えていたら、一昨日買った雑誌の事を思い出した。
「うん・・・・ それじゃぁ机の上の本を取ってくれるかな?」
和人の要求にワルキューレの顔がパッと明るくなる。
(和人様が私を必要としてくれてるんだ)
それだけで治りかけの風邪が完治しそうであった。
本を手にし
「私が読んであげるわ。 和人」
最後の「和人」に少し力を込めた。
(うふふ。 私はお姉さんなのよ。 病気のあなたは大人しくお姉さんに甘えなさい!)
とでも言いたげに……
だが、和人の答えは素っ気無い。
「えっ! いや、いいよ。 自分で読むから……」
しかし、そこで引き下がれないのが今のワルキューレ。
「いいえ。 私が読んであげますから。 和人はちゃんとお布団をかぶりなさい。 ね!」
お姉さんらしく振舞うが、袋から雑誌を取り出して、しばし呆然とした。
それは温泉宿のガイドブックで、写真が主な文字の少ないものだったからだった。
「・・・・・・」
(こ、これを読んで聞かせるの? 写真ばっかりだし……)
それでも言った手前、読む事にした。
少し困ったような表情で苦笑いをした和人の姿は、雑誌に注意が行ってるワルキューレの目には入らなかった。
「え〜っとぉ…… 道後温泉・寛水園。 露天風呂アリ、個室風呂アリ、一泊2食・お一人様1万8千円〜 予約は2名様以上〜 団体予約も承っております・・・・」
「小説「坊ちゃん」の舞台にもなった愛媛県の道後温泉。 湯けむりの向こうに大正ロマンを見つけるゆったり旅・・・・・・・」
やはり、少し困ったような表情の和人。
肝心の温泉や露天風呂の写真が見えないからだ。
それとは気付かずワルキューレは
「わぁっ! ステキ! お食事も美味しそう。 和人様、いつかご一緒に行きたいです……… あっ! 私たら。 和人様と2人でなんて…… きゃぁ〜!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「コ、コホン! 次に参ります」
「有馬温泉・紅葉閣・・・・・」
「あ、あの。 ワルキューレ。 ありがとう。もう良いよ」
ここに来て、和人が止めた。
まあ、妥当な判断だろう。
(えっ! もう良いの?)
とでも言いたげに雑誌を置いた。
「じゃあ、他にして欲しい事はない?」
(「お熱を計る」とか・・・・ ってだからぁ。 それは違うのよ! 私、そんなえっちな女じゃ無いんだか・・・・・ 少しえっちなのかな? ううん。 今はそれ所じゃないのよ)
「う〜ん。 そうだなぁ・・・・」
悩む和人の横で
(そう言えば、「お熱を計る」時ってどうすれば良いのかしら? 和人様の「体温計」…… きゃぁ〜〜! 体温計ですって! いやぁん。 そ、その「体温計」を「使える状態」…… ちょ、ちょっとぉ。 私ったら何を…… どうしましょう?)
「…… どうしましょう?」
最後の部分は言葉になってしまった。
ワルキューレの心までは解らない和人が
「ホントにどうしよう?」
困っているようだった。
考えていると眠くなってきた。
「あの… ワルキューレ。 ボク少し寝るよ」
「えっ!」
(ちょっと。 もっと私に甘えて良いのよ。 いえ、甘えて!)
だけど「お姉さん」のワルキューレは聞き分け良く
「そうね。 やっぱり睡眠が大事ですから・・・」
少し残念そうに言うが、パッとひらめいた。
布団をめくると、和人の横に入る。
「?」
「和人。 私がついていてあげるから、ゆっくりとお休みなさいね」
そう言って和人の頭を胸に抱いた。
大きな胸は和装には合わない。
体を動かすとすぐに胸元がゆるくなるからで、和人の目の前に白い大きな胸が半分位、石鹸の香りに混じって甘い体臭と一緒にはみ出している。
ワルキューレの胸に顔を埋め、甘い匂いを吸い込み、頭を撫でられていると眠くなってきた。
(ワルキューレ…… )
規則正しい寝息を立てて和人が眠りについた。
(これで良かったのかしら?・・・・・)
和人につられたのか、ワルキューレも眠くなり、意識が遠くなりかけた。
その時
(「ガタッ!」)
部屋の外でかすかな物音がした。
(えっ? 今は和人様と私だけなのに…… まさか!)
そ〜っと布団から出、羽根で掃くように静かに扉に近づくと小さいながらハッキリと声が聞こえた。
「…… あら? 静かになりましたわねぇ。 「検温」は済んだのでございましょうか?」
「それはないわよ。 時野君とワルキューレよ。 そんなイキナリ・・・・」
「そうですわよ。 お姉様は昨夜、たっぷり「お注射」されて「おくすり」をこれまたたっぷりと処方されてるのですから……」
「今は満腹の猛獣って所かな?」
「・・・・・・ あ、あの。 畏れながら… 皆様。 本当に姫様の御姉妹であらせられるのでしょうか?」
「ん〜ま、しつ…… もがが・・・・」
「しっ! ダメだよ。 ワルキューレに聞こえちゃうよ」
しかし、その時扉が勢い良く開いて、眉毛をピクピクさせたワルキューレが仁王立ちしていた。
「ちょっと、貴方達!」
「あわわわ・・・・」
「ひぃぃぃ〜」
4人が慌てて階段と逃げるように降りた。
だが、残り3段くらいの所でライネが踏み外してしまい後続の3人が重なるように上に落ちてしまった。
どたん! ばたん! どすん!
「ふんぎゃぁ〜!」
「あたたたた…… ちょっと! 重いですわよ。 早くおどきになってくださいましな」
3人がライネの上からどくと、ワルキューレが静かに降りて来た。
「みんな、大丈夫?」
心配そうに言うものの顔は怒ったまま。
「あわわ。 おっお姉様」
「ひいぃ〜 にゃんまんだぶ〜 にゃんまんだぶ〜」
「う〜ん。 困ったなぁ」
「あ、あのね。 ワルキューレ・・・・」
4人4様の慌てぶり。
しかし、ワルキューレの第一声は思いがけないものだった。
「ダメじゃない。 和人様が起きちゃうでしょ」
「それにどうしたのよ? みんな帰ったんじゃなかったの? ファム。 貴方は教師でしょう? 学校は?」
「い、いやぁ…… あたくしは… あっ! そうそう。 真田さんが戻ると言われるのでそのお付き合いですわ」
ライネが振る。
「ええ〜っ! わ、わたくしでございますか?」
急に振られて一気にピンチの真田さん。
「え〜っと。 わたくしは…… そうそう! 婿殿から頂いた「かつおぶし削り器」を忘れまして。はい。 わたくし「かつおぶし削り器」が変わると眠れなくて・・・・」
「それは枕でしょ?」
ファムが突っ込むがワルキューレの視線はそのファムに向けられている。
「えっ? 私? 私は…… え〜っとぉ・・・・・ あっ! そうだ。 ホラ! その… 電車が混んでて・・・・」
「理由になってないね」
コーラスが答え
「あっ。 ボクは後学の為に」
正直に答えてしまった。
コーラスが言い終わると4人はそろ〜りと出ていこうとした。
「ちょっと待って」
しかし、ワルキューレがそれを止める。
「?」×4
絶対に怒られると思っていただけに意外だったが、居間に入ったのだった。
「あ、あの…… 私、実はどうして良いか解らなくて。 和人様に甘えて欲しいんだけど、どうしても・・・・」
「そ、それでね。みんなの知恵を貸して欲しいのよ。 お願い!」
「はあ? いや…… しかし… 」
「そんなの考えるだけムダよ」
「そうだね」
「一気にヤってしまえばよろしいですのよ。 何たって相手はご病気の和人様。 お姉様なら赤子の手を捻るが如くですわよ」
さらに続ける。
「そうなればいよいよ狩りの時間でございますか?」
「グレート・ハンティングってやつだね」
「ちょっと…… 時野君は狩られ役なの?」
「そうじゃございません事? 和人様に狩られる唯一の例外がワルキューレお姉様ですけど。 狩り狩られの仲ですわよ」
「・・・・・ ちょっと… 貴方達ねぇ。 私は本当に困ってるのよ。 マジメに考えて!」
「考えろと申されましても・・・・ねぇ?」
「さようでございますわねぇ」
「普段通りにやれば良いのよ」
「うん。 そうだね。 ワルキューレと和人さんに背伸びは似合わないよ」
「あっ! そうですわ。 良い事思いつきましたわ!」
ライネが自信マンマンに言うが、こう言う場合はほぼ例外無くハズレだったりする。
案の定
「あたくしが和人様のお熱を計って差し上げると言うのは如何でしょう?」
「どこが名案なのよ!」×2
ワルキューレとファムが同時に突っ込むが、ワルキューレの表情は険しい。
「いい、ワルキューレ。 これは遊びじゃないのよ。 時野君に風邪を感染ちゃったのは貴方なんだから、貴方の精一杯をしてあげれば良いのよ」
「と言う訳で特別な事はしなくていいんだよ」
「まあ、そうでございますわね」
「姫様! ファイト!」
「じゃ、私たちは本当に帰るから」
・・・・・・
「そ、そんなぁ〜」
だが、最後にライネが本当に的確なアドバイスをした。
「ところで、昨日は如何でしたの?」
「えっ?」
「ですから、お姉様は和人様にう〜んと甘えられたのでしたら、和人様のされたようにお姉様がして差し上げれば良い事ではなくて?」
「!」
う〜ん。 これは鋭い!
「まあ、例えばですけど、お食事の時にあまり冷まさなくて、「お熱いですか?」とか何とかおっしゃって、「わたくしが冷まして差し上げます」とかでお姉様のお口で冷ませて和人様に食べさせるとか」
「うん。 それはお約束だもんね」
コーラスからもOKが出た。
「あとは、お体を拭いて差し上げる時に「あらあら。 病気なのに和人様のココは元気ですのね。 この暴れん棒を沈めて差し上げますわ」とか」
「あの、ライネ様、字が違われてるのでは?」
「・・・・「暴れん棒」って……… でもお姉さんとしてはそれ位積極的でも良いんじゃない?」
「それに寒気がするようでしたら、お姉様のお体で温めて差し上げるのも王道ですし」
「・・・・・王道って」
ファムは驚くが
「伊豆の踊り子パターンだね」
コーラスは知っているようだった。
同じ皇女でも下2人の「今時のお子様」ぶりに少し驚いた真田さんとファムだった。
「まあ、あとはお姉様が考えて下さいましな」
「姫様。 頑張って下さいまし。 この真田、性交…… もとい、成功を祈っております」
「それじゃあね」
「後でお話、聞かせてくださいましね。 にひひ」
皆が帰って行った。
そして居間にはワルキューレだけがポツンと残されたのだった。
(でも… そうよね。 私が今出来る事を一生懸命するしかないんだし。 けど、ライネのアドバイスは良いかも。 ありがとうライネ)
二階の部屋に戻ると和人は相変らず穏やかな寝息をたてている。
(和人様・・・・)
その場に座ると布団から出ている手をやさしく握った。
和人の寝顔を見つめながら考える。
(そうかあ。 お食事の時に「あ〜ん」だけじゃなく、私の口で…… えっ? それってキ、キ、キス? きゃぁ〜。 そ、そんな…… いいのかしら?)
(ううん。 いいのよ。 うん! それで、お体を拭いて・・・・ 「暴れん棒」って…… そ、そんな、和人様はやさしくて、でもちょっと激しくて…… だけど決して暴れたりは…… )
(でもでも、私の…… その… アソコを掻き回すみたいに・・・・ 私が「やめて」って言っても激しくしてイジワルなさるし…… ううん。 違うの。 私はそんなつもりで言うんじゃ無くって…… それは暴れるって事なのかな?)
(い、いや、そんな事はどうでも良いのよ。 それより、和人様の「暴れん棒」… じゃなかった、「体温計」…… でもない。 その… アレを元気にして差し上げるのはどうすれば…… ああ〜っライネ。 真田さんでも良いから、そこまで教えてくれたら良かったのにぃ)
その時、和人の手を握る手に力が入り、和人が起きてしまった。
「んっ…… あっ! ワルキューレ。 ずっとついていてくれたんだ。 ありがとう。 嬉しいよ」
「和人様ぁ」
すっかり感動したが
(ううん。 ダメよ。 ここはしっかりお姉さんとして振舞わなきゃ!)
心を鬼(?)にするワルキューレ。
「和人。 どう、苦しくない? 何か欲しい物はある?」
ワルキューレの口調でファムの言葉を思い出し
「うん。 喉が少し…… お水欲しい」
少し甘えた口調で言う
「ええ。解ったわ。 ちょっと待っててね」
台所に降りて行き、コップに水を入れる。
(こ、これは! 早くもチャンスなんじゃ?)
(ううん。 さすがにお水を飲むだけじゃ。 せめてお薬を飲むとかなら…… でも苦いお薬だったら困るし・・・・)
結局、コップを和人に渡すだけにし、和人は自分で飲んだのだった。
夕方になり、リカが帰って来た。
「ええ〜っ! 今度はお兄ちゃんが風邪引いちゃったのぉ。 ワルQのが感染ちゃったのかな?」
2人は下を向き答えられなかった。
そんな2人に気付かないリカが
「でも冗談じゃないわよねぇ。 あたしに感染されちゃったら困るし・・・・ ちょっと、ワルQ。 お兄ちゃんの世話、あんたに任せて良い? あたし、テストが近いから感染されると困るのよ」
チャ〜ンス!
いや、正直、家事が全滅な自分だけで和人の面倒を見るのはすこぶる不安だが、まあ、それは近い将来、家庭に入った時の予行演習と考えれば良いだろう。
何より、和人の看病が重要なのだが。
「ええ。お任せくださいませ」
そう答えると
「それじゃ、あたしは友達の所に避難するから。 ワルQ、後はお願いね。 お兄ちゃん。お大事にね」
リカはカバンに教科書や参考書を入れ、バッグにパジャマやら着替えを詰め込み、出て行った。
「う〜ん。 リカに迷惑かけちゃったな」
自分達が来るまでは2人きりだった兄妹だけに、和人が申し訳なさそうに呟いた。
ワルキューレも同じ考えだったが
「でも、感染っちゃうともっと困るし、良かったかもね」
そう言われるとワルキューレの気持ちも少しは晴れた。
それに、何と言っても和人の「お熱を計る」障害が無くなった。
舞台は整った。
もう外は暗くなっている。
「少し、お腹が空いてきたなぁ。 食欲があるって事は、良くなりかけてるのかな?」
それは嬉しいけど、ちょっと困る。 もっと和人の世話をしたいのに。
ともあれ、機は熟した!
「和人、真田さんがお食事の用意をしてくれたの。 温めたら食べられるから、用意しましょうか?」
「うん。 頼めるかな?」
「はい」
台所で真田さんが用意した食事を温める。
ワルキューレでも大丈夫なようにレンジで温めるだけで大丈夫にしてくれてあった。
お盆の温めた食事を乗せて部屋に戻る。
(ワルキューレ 行きます!)
ええ〜っと…… あの、今日はここまでです。
前フリが長くなってしまいましたが、明日は「お熱を計り」ます。 ……多分。
それでは、皆様。 お休みなさいませ。
あいかわらずワルキューレの妄想が激しい・・・・GJ
気合の入った本日はもっと激しい妄想を繰り広げそうだな
そんな… 妄想だなんて……
と、とにかく、昨日の続きをさせていただきます。
最後までお付き合いくださいませ。
「おまたせ」
お盆には真田さんが病気の和人の為に消化の良さそうな食材を使った料理がのっている。
(昨日、和人様に食べさせていただいた、おじや。私もあんなの作って差し上げたいけど…… お料理ももっと勉強しなきゃ)
ワルキューレの誓いはともかく、今は和人に食べさせる事が重要なのだった。
「わあ。 美味しそうだね」
半身を起こした和人がお盆を受け取ろうとすると
「うふふ! ダメよ和人。 私が食べさせてあげる」
ワルキューレがベッドの端に座ると湯気を立てているおかずを箸で掴んだ。
「ふぅ〜」
ライネの助言を思い出し、そっと冷ます。
「はい、和人。 あ〜ん」
「んっ」
和人が口を開くと
「ダメよ和人。 和人も「あ〜ん」って言うの!」
眉毛を吊り上げ、「めっ!」という風に諭す
和人もこんな状況、ワルキューレの可愛い仕草が楽しかった。
風邪は思ったより酷くないのだろう。
この場はワルキューレに任せようと考え
「うん。 あ〜ん」
彼女のリクエストに応えたのだった。
(良い子ね)と言う風に満足気に頷くと、おかずを口に運んだ。
「うん。 美味しいよ」
(あ、あら? 少し時間を掛けすぎたのかしら?)
少し余分に加熱したアツアツのおかずを続けて、さっきより弱く冷ます。
「はい。 あ〜ん」
「あ〜ん」
「!」
「あつっ! はふはふ…… わふきゅーれ(ワルキューレ)、ひょっと(ちょっと)あふい(熱い)よ」
(キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!)
(じゃ無かった。 キタ━━(ノ゜∀゜)ノ :。・:*:・゜'★,。・:*:♪・゜'☆━━!!!! かしら? と、とにかく来たわ!)
だが、そこは想定の範囲内。
「あら。 ごめんなさい。 ちょっと熱過ぎたかしら? それじゃぁ・・・・・」
ワルキューレがふぅふぅと冷まし、自分の口に入れる。
(美味しい…… じゃ無いわ。 これ位で良いかしら?)
数回、噛み固形物の食べ物が流動食のようになった。
「?」
和人にはまだ解らない。
しかし、ワルキューレが自分を見つめた時、解った。
彼女の目が爛々と潤んでいる。
ワルキューレの手が和人の顔を挟むように添えられ、顔が近づいた。
「んっ!」
重なり合った口から程よく噛み砕かれた、じゃがいもの煮物だろうか、流れ込んで来た。
口の中がカラになるとワルキューレが顔を離し、目を開く。
「どう? これなら熱くないでしょ?」
顔を上気させ、少し照れながら言うワルキューレが、また可愛らしく感じる。
普段はキリっと整った美貌の女神が自分の前ではこんな表情をしてくれる事が嬉しかった。
さらに皇女の身でありながら、ただの庶民の自分を甲斐甲斐しく世話してくれる事も。
だが、ワルキューレにしてみれば和人は宇宙にたった1人の愛しい人であり、それは和人にとっても同じだった。
そこから、数回ワルキューレに食べさせてもらうが、料理の温度が程よくなってしまい、それ以降は普通に食べさせた。
しかし、白湯を飲ませるのはワルキューレの役目だった。
「今の私は和人のストローなんだから」
言った後に激しく恥ずかしくなったが、ここまで来たら引けない。
まあ、その後に別のモノを吸い取る事になり、文字通りストローになるのだが・・・・
(あっ! ストローは和人様の「体温計」じゃ。それで和人様のを吸い取って……! わ、私ったら何を。 きゃぁ〜きゃぁ〜!)
モジモジとするワルキューレを不思議そうに眺める和人だった。
食事が終わると、ワルキューレが食器を片づけると冷蔵庫からデザートを持って行く。
真田さんが買って来てくれたプリンだったが、今度はワルキューレがスプーンになって食べさせた。
にゅるっ!
体温で温くなったプリンが口に入り込んで来る感覚には少し戸惑ったが、ワルキューレによってより甘くなったプリンが和人の体に流れ込んだ。
「!」
舌を絡めると、口の中はプリンの味がし、バニラエッセンスの香りがする。
(!)
ワルキューレが何か思いついたのか、スプーンを置くと、カップについた残りとカラメルをその白い指に纏わりつかせた。
白い指を黄色いプリンとこげ茶色のカラメルが彩る。
「さあ、和人。 残しちゃダメよ。 最後まで食べて」
指を和人の口にもって行く。
この時のワルキューレの表情はかつて見た事の無い妖艶なもので、和人も魅入られたように口を開いた。
ペロッ!
プリンのついた指を舐め、しゃぶる。
(ううん。 くすぐったぁい)
ちゅぱちゅぱと音を立てて吸う和人をグッと引き寄せる。
緩くなった胸元から白く大きな胸が今にもこぼれそうになり、プリンの匂いと混り、さらに甘い匂いが立ち込めた気がした。
味がしなくなったのか、舌の動きが弱まると再びプリンを絡め取りしゃぶらせる。
カップに残った最後の分をしゃぶらせた時、もう味が無くなっても和人はしばらく舐め続けた。
ワルキューレは和人がちゅうちゅうと音を鳴らし、そして自分の指をしゃぶっている姿、さらには指から伝わる和人の舌のザラつきを感じているうちに身体が妖しく疼いてきた。
身体が熱くなり、呼吸も荒くなり、股間がじんわり濡れて来るのが解った。
だが、それとなく昂ぶって来た和人がワルキューレを抱きしめた時、彼女の身体がビクンと弾けた。
もとより、そのつもりだったが、予定していた順番を飛ばした展開に対応出来ず軽くパニックになってしまった。
「まっ待って和人。 ダメですよ。おいたしちゃ!」
必死に誤魔化したワルキューレ。
慌てて部屋を出た。
(ワルキューレ、怒ったかな? 悪い事しちゃったかな? 後で謝ろう)
和人が落ち込んでいる頃、ワルキューレが居間で乱れた呼吸を整えていた。
(ビ、ビックリしたぁ。 でも…… あのまま和人様の求めに応じた方が良かったのかな?)
(どうせ、最後は…… きゃっ! いや、私ったら…… どうしましょう?)
そう考えると、ワルキューレはシャワーを浴びる事にしたのだった。
昨夜まで、恐らく産まれてこの方、最も長く入浴していない期間で、控え目な体臭も数日分積み重なった分濃くなりワルキューレにとって最も恥ずかしい匂いと味を和人に知られてしまったので、今日は念入りに、かつ迅速に身体を流す。
シャワーから出ると、さすがにさっきまで着ていた和人の寝巻を着るわけには行かず、いつもの水色のパジャマを着た。
そして、歯を磨く。
(よし!)
鏡に映った自分に言い聞かせるように頷き、洗面器にお湯を入れ新しいタオルをもって和人の元に戻った。
部屋に入ると落ち込んでいた様子の和人の顔がパッと明るくなった。
「あ、あのさ。 ワルキューレ、さっきはゴメンね。 その、ボク・・・・・」
例え宇宙が消滅する事になっても自分が和人を嫌いになる訳なんてないのに、しょんぼりして謝る和人を見て
(きゃぁ〜。 かわいい!)
とか思ってしまう。
しかし
(私が和人様を嫌いになる事なんてあるハズないのに、そんな事も解ってくれないの? 私の愛を感じて欲しいのに。 しょっちゅう言ってるのにぃ。 もう!)
と和人にとっては少し理不尽な怒りも込み上げてきた。
少しイジワルしてやろうかナ? とも考えるが、どうして良いのか解らない。
それに、もしイジワルして和人とケンカになったり嫌われたら困る。
そうなればもう生きていけない。
などと、それこそ和人が間違ってもそんな事は考えない事が解っていないワルキューレだった。
「ううん。 良いのよ。 ちょっとビックリしただけだから。 それより、私はシャワーを浴びたけど、和人は今日はムリでしょ?」
「だから、私が和人の体を拭いてあげる」
(余裕と理解のあるお姉さん)らしく落ち着いて見せるが内心はドキドキしていた。
自分が拒んでしまったので和人が怒っていないか心配だったからだが、その様子は無くて安心した。
ベッドに近づくと、和人の寝巻を脱がせる。
あまり筋肉のついていない、それでいて程よく締まり、また色白の肌が露になると思わず
「ごくり」
と唾を飲み込んでしまった。
しょっちゅう見ている体だが、こんな場面なのでワルキューレも緊張し、タオルを絞る手も微かに震えた。
「んっんっ…」
時折、力を入れて拭くたびにワルキューレが吐息を漏らす。
しなだれかかるようなワルキューレの態勢なので、和人の目の前にはレモンイエローの髪をたたえた頭があり、まだ少し湿っている髪からはシャンプーの匂いが立ち込めている。
腕から体を拭くにつれ、ワルキューレの体が密着する。
胸がムニュッと押しつぶされ、パジャマを通して彼女の体温が伝わると、心臓の鼓動まで感じそうになり和人は再び昂ぶって来る。
お腹を拭いていたワルキューレの視線が徐々にムクムクと大きくなる和人の陰茎を捕らえた。
(!)
(ま、まぁ、和人様ったら・・・・ そ、そんな。 私、困るわ。 どうしましょう?)
どうしましょうも何も無いのだが、その動揺を知られまいと必死に表情を変えず体を拭き続ける。
ここでライネのセリフを思い出した。
「あらあら… 病気なのに和人のココは元気なのね」
精一杯、冷静を装って、和人を上目遣いに見ると和人が羞恥に顔を染めている。
「そ、その… ごめん。 どうしようも無くて・・・・・」
(きゃぁ〜 もうダメ! かわいい〜〜)
しかし、ここはグっと我慢し
「仕方無い子ね。 このイタズラ坊やは私が後でゆっくり静めてあげるから、もう少しガマンするのよ」
あくまで年上らしい口調だが、興奮のあまり声が上ずっている。
また和人もこれから起こる事への期待に心拍数があがるのだった。
一通り拭き終わり、和人の陰茎を見ると、完全ではないが勃起している。
ワルキューレが指で摘むと顔を寄せ、赤い舌を出してチロチロと舐めだした。
「ううっ」
目を閉じて快感の声を漏らす和人を見て
(ホ、ホントにもうダメ! 私、どうにかなっちゃいそう)
ワルキューレの身体もジットリと汗ばんできた。
精一杯開いても、ワルキューレの口は小さい。それでもパックリと和人の亀頭をくわえ込んだ。
その時、解ったのだが、いくら自分が体を拭いたとは言え、和人の陰毛や体から感じる体臭は実に控え目だという事に。
それが少し悔しかった
(私はあんなに恥ずかしい匂いを和人様に嗅がれてしまったのにぃ)
これまた和人にとっては理不尽な怒りに
(もう! このおチンチン噛んでやろうカナ?)
和人が聞けば自身は悪く無いのだが必死になって謝りそうな事を考えてしまうワルキューレだった。
その怒りを唇と舌に集中させ、和人の陰茎を責め立てる。
唇を締め付け、舌を自分の知ってる全ての知識を動員して激しく動かすと、さんざんおあずけを食らっていた和人の陰茎は硬く、熱くなり血管が浮き出て最大限に勃起した。
それを舌で感じるとワルキューレは顔を離した。
(噛んでやろうか?)
と思ったのは、当然ながら本気ではなく、これ以上続けると、いつものように歯を当ててしまうだろうから自重したのだ。
「うふふ。 もうカチカチ。 和人、今から和人のお熱を計るわよ」
「?」
少し震える声で言ったが和人には意味が解らなかった。
その様子を見て
「ホラ、このカチカチの体温計で私がお熱を計ってあげるわ」
ワルキューレが手早くパジャマを脱ぐとベッドの上の和人に跨った。
(ああっ! お部屋がこんなに明るいのに、こんな格好・・・・ 恥ずかしい……)
羞恥を堪え、既にジットリと蜜を湛えている陰唇を指で拡げ、「体温計」の先を膣口にあてがう。
ぷちゅっ
と音がしそうな位に粘膜同士が密着すると、徐々に体重をかけて「体温計」を飲み込み、検温を開始した。
「ああ〜っ! き、気持ちいい…… い、いえ。 熱いわ。 和人、お熱が高いわぁ・・・・」
味わうように腰を円を描くようにグラインドさせると、和人もワルキューレの温かくキュッキュッと締まる膣を味わい
「ぼ、ボクも最高に気持ちいいよ」
思わず声を漏らした。
ワルキューレが身体を重ねると胸の膨らみが和人の身体との間で押しつぶされた。
その感触がさらに和人を興奮させ、さらにはワルキューレが口を合わせ、舌がナメクジのように這いまわり、興奮を増長させる。
(あっ! プリンの味……)
ワルキューレが感じたのと同時に和人はワルキューレの口に中に残る歯磨き粉のミントの香りが鼻腔をくすぐった。
柔らかく、温かい女神の身体の感触にどうしようも無い感覚が我慢の限界を確実に突破させて行き、もっと快感を求めて下から腰を突き上げようとする。
だが、それを感知したワルキューレが
「あっ あんっ! 和人。 ダメよ」
和人の身体を抑えると
「私がもっと気持ち良くしてあげる」
腰の動きを上下動に変えた。
「あっ あんっ ああんっ!」
本格的に喘ぎ始めたワルキューレの唾が喘ぎ声、香ばしい吐息と共に和人の顔にかかる。
絶頂を迎えつつあるらしく、膣内のヒダ、粘膜がうねうねと動き出し、和人の陰茎を妖しく擦り責め立てる。
「ううっ」
和人が見上げると顔を仰け反らせている顔の前に白く大きな胸がぶるん!ぶるん! と音を立てそうな勢いで激しく揺れている。
手を伸ばして手の平に収まりきらない膨らみ…… いや、塊というべきか? の乳房を掴み揉み上げた。
弾力に富み、ハリのある胸の感触を味わう内に、和人の限界が来てしまった。
「ワ、ワルキューレ…… 出るよ」
しかし、ワルキューレは聞こえないように腰を動かし続けた。
「あううっ」
和人がうめくとワルキューレの膣内に勢い良く射精した。
「あああ〜っ あ、熱い!」
和人の熱い迸りを感じたのかワルキューレも絶頂を迎え、膣の蠕動が一層激しくなり、扱き上げた。
「・・・・・・・」
「ああんっ…… 気持ち良かった」
うっとりと漏らすワルキューレだったが、ハッとして
「和人。 熱過ぎて上手く計れなかったわ。 だから、もう一度、検温しますからね!」
気だるい身体を起こして、満足げに萎えかけてる「体温計」に舌を這わせ清め出した。
(私もまだ風邪が治りきってないから、和人様の「おくすり」を……)
その後、和人への検温は続き、最後は擦れて痛いと思う程で、「おくすり」も液状では無く、先から僅かに泡になった粘液が出ただけになってしまうまで、搾り取られてしまった。
ワルキューレも言葉にならない、獣の咆哮のような声をあげ、そのままグッタリと和人の横に倒れ込んで、眠ってしまった。
朝。
和人の具合は昨日とさほど変わらなかったが、ワルキューレは少し違った。
「うう〜ん。 少し… 頭が…… それに少し寒気も……」
そこへ真田さん一行が帰って来た。
「姫様。 婿殿。 おはようございます。 お体の具合は如何でございましょうか?」
ドアを開けると、仲良く2人が布団の中で熱っぽい顔をしていた。
「まあ!」
「まったく、お姉様ったら。 これじゃぁミカン取りがミカンですわよ」
呆れたライネだったがコーラスもファムも突っ込まない。
「ちょっとぉ。 どなたか突っ込んでくださらないと……」
不満を口にするが
「こんなに楽しい…… いえ、バカらしい…… じゃ無かった。 大変な状況で突っ込めるワケないでしょ!」
ファムが必死に笑いをこらえながら突き放した。
「な、何よ。 何か言いたい事があれば言いなさいよ」
ワルキューレが開き直るが
「別に… でも和人さんと揃って寝込むなんて。仲が良いね。ホントに」
クスクスと笑いながらコーラスが応えるとワルキューレも和人も布団の中に顔をうずめてしまった。
「「おくすり」をいただいたお姉様と「お熱を計られた」和人様が2人揃ってコレですもの。 ホント、どんな治療だったんだか?」
ライネがからかうと、布団の中から
「ほ、ほっといてよ」
ワルキューレの声が力なく聞こえてきた。
「まあ、風邪は治りかけが大切って言うしね。 仕方無い事はないけど、仕方無いわねぇ。 そう言う事で時野君、今日もお休みね?」
「はい。すみません」
和人も力なく答えるだけだった。
「あ〜あ。 バカらしい。 帰りましょうか? 私は学校に行くから、真田さん、2人をお願いね」
「はい。 かしこまりました」
真田さんが頭を下げると、3人がぞろぞろと出て行った。
しかし、ヒョコっと顔を出したライネが
「お姉様、お元気になられましたら、お話聞かせてくださいましね」
と追い討ちをかけるように良い、布団の中で和人とワルキューレは互いの顔を見、さらに赤くなってしまったのだった。
「お熱を計りま〜す」・・・・・・・おしまい。
え〜。 再び病にふせってしまわれた姫様に成り代わりまして、あとがきの任を賜った真田でございます。
いやぁ。 しかし、何と申しましょうか……
皆様も季節の変わり目の風邪にはくれぐれもご注意なさいますよう、この真田からもお願い申し上げます。
さて、次回ですが、わたくしの話
「真田ふたたび 〜2人の秘蜜〜」
何か、「蜜」などと言う、いかにもな感じのお話とライネ様の
「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
あたりを考えておるとの事でございますが、いよいよ明日から…… と、とにかく大変寝不足…… もとい、忙しくなる予定でございますので、確たるお約束は出来ません。
との事でございます。
しかし、来週末あたりには、わたくし真田か、ライネ様にお話していただく所存でございます。
また、その他、ご希望がございましたら承りたいと思っております。
さらに、いつもの通り、職人さんの降臨時には延期されていただきます。
「長い間、お付き合い下さいまして真にありがとうございました」
との姫様のお言葉をお伝えいたしまして、失礼させていただきとうございます。
それでは皆様。 お休みなさいませ。
いつもながら、ベッタベタなオチでGJな作品ありがとうございました。
しかし、あまり無理はなされない様にしてください。
「個人的には、ライネ分は補充できてますが、そろそろ真田分が切れそうなのでお願いしたい」
一ネコ耳マニアのつぶやきでした。
ワルキューレが他のみんなと話してるところがすごく良かったですよ。
こういうコミカルな感じのがワルQの魅力だと思ってます。
GJ!
ワルキューレは完璧超人でない所がいいですね
でも、性に関しては真田さんやライネより劣ってるのはやっぱり完璧にしない為ですか?
それとやっぱり予定というのはサッカーなんですよね?
あいっかわらず、このバカップルはもうという感じでした。GJ!!
まあ、そこがツボなんですが・・・・
GJ!
予想どうりワルキューレ(の妄想)が大暴走ですな。
とにかく、砂をはきそうなほどの激甘ごちそうさまでした。
次回作ライネがいいけど、真田さんも捨てがたいしで、迷っております
108 :
前・359:2006/06/11(日) 01:09:09 ID:5wprOeQt
沢山の感想ありがとうございます。
ベタなオチとバカップル話はワルキューレだからこそ映えるのでしょう。
その為に、ご指摘いただいたように完璧超人にしないと言うのもあります。
それとワルキューレには順を追って完璧に近づいて欲しいので、そのステップを踏んでいない今は意図的に不完全にしてます。
さらには、真田さんやライネはあくまでサブ。 やっぱりメインはワルキューレですので、2人ほど性に関しては恵まれないようにしてます。
ハンデと申しましょうか、そう簡単にさせるか。みたいな。
ワルキューレを完璧にしてしまうと、他のキャラが使いづらくなりますから。
話に関しては、不完全な和人とワルキューレの2人だけどエクリプスみたいな話、たまにはああ言った話も書かせていただきたいと思ってます。
さて、次回作はどうやら真田さん話っぽい感じですが、前作の次の日の話ですので、かなりエロに力が入った話になると思われます。
その後はエロより、ワルキューレとの関係やらに重点が変わります。 そしてラストは皆様にお叱りを受けるかもしれませんが、とりあえず次回は、
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
の方向で考えていきたいと思っております。
ご意見、ご希望が挙がればまた、考えさせていただきます。
職人さんのお二方。
どちらか、今週1本書けませんか?
>>105さんからご指摘いただいたようにW杯モードで日程が厳しいのであります。
ダメなら最悪、短編でも… とは思ってますが。
勝手な要望で申し訳ございませんが、とりあえず返事下さい。
109 :
前・389:2006/06/11(日) 04:49:52 ID:Vb+Socu0
相変わらずのバカップルぷりにGJ!
リードするワルキューレも魅力的ですなぁ。
Sなワルキューレも見てみたいが、性格的にワルキューレがM、ゴーストがSっぽいが・・・
作品の方ですが、残念ですが今週は無理です。
110 :
3スレ625:2006/06/11(日) 14:28:59 ID:I4cV8NXg
前・359様、毎度お疲れ様です。
えっと、私のほうなんですが・・・やっぱり私も無理そうです。
実は私も今回の前・359様の和人よろしく風邪をうつされてしまいまして
熱こそ出ませんでしたが、以前考えていた内容はどこかへ吹っ飛ばされてしまいました。
とりあえずどうにか持ち直して治りつつはあるのですが、まだ話の内容をひねり出すのは難しい状況でして・・・
そういうわけなのですいませんがご期待には添えそうもありません。
職人様お疲れ様です。
こうしてみると、改めて忙しい合間をぬって、投稿して下さることがわかります。
>>3スレ625氏
お大事にしてください。
また投下してくださる日を楽しみに待ちながら・・・
>>前・359氏
久しぶりの真田さん小説楽しみにしております。
ただ、無茶して投稿してもらってもこちらとしても、申し訳ない気がするので、マターリといってください。
112 :
前・359:2006/06/13(火) 02:07:46 ID:QJBRTJc1
はぁ〜。 さっき食べたアイスはちょっぴり涙の味がしました。
さておき、あらら。 お二方共ダメですか。
でしたら、
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
をメインに考えてますが、ダメな場合
◎「こんな事もあろうかと! 〜できるかな?〜」(元祖・真田さんから取った、真田さん話)短編
○「ワるちゃんにおしおき……して」(M08短編)
▲「ごめんさない! 和人様」(A08短編)
穴「緊急座談会2 〜地球におけるヴァルハラ皇女の看病の是非について考える〜」
の4つの中から書かせて頂きたいと思います。
お二方以外の職人さんが来られた場合は例によって延期させていただきます。
SとMですが、その道の人に聞いた所、主導権はMにあるそうです。
「私のペットになりなさい」
「はい。 女王様」
とか言いましても、M側が
「この人を主人にしよう」
と決めないとペケだそうで、SMカップルが破局するのもMがSに見切りをつけるとか。
つまりは主人を選ぶのがMで選ばれるのがSと。
まあ、そうなると、和人はM、ワルキューレもM、真田さんに至ってはドMなんでしょう。
ハイドラもMで、ワタクシめが書くライネもそうですかね。
秋菜、ファム、メーム、イナルバはSでしょうか?
コーラスは不明ですが。
>>111さん
ご心配いただきありがとうございます。
前・359氏のお気持ち激しくお察しします。
なんで後半になっていきなり・・・・・・
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
ネコミミ分の補充楽しみにしております。いったいどんな背徳的展開が・・・・
ライネ編もどんな展開になるのかすごく気になっているので、いつかはお願いします。
・・・SMの主導権ってMにあったんですね。初めて知りました。
わたしゃもう、かんっぺきにS主体だと思ってました。
ちなみに私の脳内では
「ワルキューレ、君は誰のものだい?」
「わ、わたくしワルキューレは身も心も全てご主人様のものです!」
と和人が裸のワルキューレに首輪をつけてかわいがっているイメージがあります(笑)
私の中では和人はSですね・・・・性を覚えていくうちに染まっていったみたいな感じで。
>前・359氏
ちょっとショックな敗戦でしたが、気持ちを切り替えて次戦を応援致しましょう。
それと、その他の作品の後回しでもいいので、できればアンケート万年2位の
M06「真田にお任せ2」にも愛の手をお願い致します。
思ったのですが、ワルキューレが妊娠した後、母乳が出るようになってからの、ラブラブ搾乳プレイみたいなのは書けませんか?
氏の和人と姫様との小説を見ていたら、こんなシチュもありだろうなと思いまして・・・・
116 :
前・359:2006/06/14(水) 20:26:12 ID:/SsixBpR
え〜。
首輪でアレってのはワルQの深層心理が求めても、出来ないのではなかろうかとワタクシめは考えてます。
それは羞恥心であったり、皇女としての立場だったり。
その出来ない部分をさせる(出来る)のがライネの役目と言う感じにしてます。
皇女か個人か? という問いに最後まで迷うのがワルQで、考える事無く個人と答えるのがライネという構図にしてます。
だからライネには「ドレイでもよろしくてよ」みたいなセリフを言わせたんですが。
まあ、その辺りはライネ話の最終章で書かせていただくつもりでいます。
首輪はしませんけどね。
しかし、真田さんの絶頂時の声(ネコ声)に興奮した二人が触発され、ワルキューレが対抗心を燃やして犬になる。って話は考えてます。
首輪を使うならそれでしょうか。
3人のSとかMの序列関係は
和人≧ワルキューレ>真田さん
と考え、和人とワルQはどちらが上位でも大丈夫と。
しかし、和人がいくら求めても真田さんは靡かない。真田さんにとっては主人はワルキューレだけ。
ワルキューレ話ではそうしてます。
ですので真田さん話ではその関係を無くした架空話にしてます。
真田さんのシリーズは架空話ですが、原作(OVA)にちょっとだけ触れるようにしてます。
とは言え、頭の中で構築してるだけですので、イザ書き出せば違った方向に行くかもしれませんが。
「真田にお任せ2」はコレを経ないとワルQのお口とか、その他が制限されたままですので、近いうちに書かせていただきたいと思ってます。
タイトルは真田さんになってますが、ワルキューレの話なので真田さん話を期待される方はお気をつけ下さい。
>>115さん
妊娠してミルクが出ないとダメですか?
そうじゃ無くていいなら「一番のおくすり」「お熱を計りま〜す」の続き?で
「こんにちは赤ちゃん」
ってのがあります。
二人の間に子供が出来た時の予行演習をするって話なんですが……
ラブラブ、あまあまじゃ無く猫耳頭巾も登場する少しコミカルな話ですけど。
前スレに挙げさせていただいたリストではA09でした。
ちなみに、「真田ふたたび」の最後の方では搾乳と言うより母乳を飲むシチュエーションを考えてます。
まだ先の事ですが、バラしますと真田さんのお腹にいるのは和人の子です。
しかし、ワルキューレが妊娠または出産となりますと、なかなかその後が大変ですから、病気でホルモン異常で出るようになる。 とかなら何とか。
あとは、真田さんが通販でヘンなモノ買ったとか、メームが持って来たお土産が原因でとか、夢オチとかも行けそうですけど。
そういうのはマズいですか?
何か第4期では終わりそうも無いっぽいので、ワルキューレの結婚、出産等は少し書くにくく感じてます。
決着すれば書きやすいのですが。
しかし、ワルQ、真田さん、ライネと各自ここまで風呂敷広げて畳めなかったらカッコ悪いですねぇ。
精進せねば。
ご意見・お心遣いありがとうございました。
>>前・359氏
よく考えてみたらそうでした
ワルQが妊娠してしまったら、小説でもそれ以降書きづらくなってしまいますよね・・・
浅はかな意見で困らせてしまい、すいませんでした。
ちなみに「真田ふたたび」の期待度がさらに大幅アップしました(笑)
横レスだけど、通販でヘンなモノ買ったってやつがいいですね
いかにもありそうだし、もしかしたらリカや秋菜も出たりして和人大忙しとか
今夜、神は降臨されるのかな?
「真田ふたたび」に超期待ageをしておきます。
ミルクのお話は、妄想オチか通販ネタか何かでふぉろ〜するって。
それと近々「こんにちは赤ちゃん」も。
>「真田ふたたび」に超期待〜
うっ… ううっ…… うわあぁぁ〜ん。
「真田ふたたび」は長くなってしまうので今週は書けないよぅ。
ごめんなさい。 来週にはなんとか。だって。
だ、だからね。 今週はワるちゃんのお話。
でも…… うわ〜ん。 ワるちゃん。おしおきされちゃうお話なんだよぅ。
ぐすん!
「ワるちゃんにおしおき……して」
すた〜とするね。
18th 「ワるちゃんにおしおき……して」
草木も眠る丑三つ時……ではなく、東の空がうっすらと明るくなりかけた頃、下半身がひんやりとして目が覚めたワるきゅーレ。
(ああっ! どうしよう、おねしょしちゃったぁ)
(昨日リカちゃんに怒られたばっかりなのに…… また怒られちゃうよぅ)
隣の部屋で寝ている和人に相談しようか?
でもそれだと和人におねしょした事がバレてしまい嫌われるかもしれない。
そうなると頼りに出来るのは1人しかいなかった。
部屋を出て、そろっと階段を降りボイラー室の横にある真田さんの部屋に来た。
「真田さん」
1階で寝ているリカに聞こえないように、少し抑えた声で呼びかけるが返事は来ない。
「ねえ、真田さんってば!」
少し強めに言うと
「うん… はっ! 姫様、いかがなされました?」
どうやら起きたらしく、電気スタンドがつけられたのか、中がぼんやりと明るくなり、ネコミミのシルエットが扉に近づいてくるのが分かった。
扉があけられるト、ワるきゅーレは中に飛び込むように入り、真田さんにすがりついた。
「うわ〜ん。 真田さ〜ん。 どうしよう」
「姫様、如何なされました? この真田がついておりますよ」
幼い主君を精一杯元気づける。
「ワるちゃん。 おねしょしちゃった。 リカちゃんに「寝る前にジュース飲んだらダメ」って言われたのに、また怒られちゃうよぅ」
真田さんが下の方に目をやると着ぐるみのパジャマの股間あたりがしっとりと濡れているのが周囲との色の違いで判った。
「まあまあ。 それはお困りでしょう。 リカ様に気づかれたらそれこそ……」
「うっ… うわぁ〜ん」
別に脅すつもりは無かったのだが、結果的にワるきゅーレを更なる恐怖に陥れてしまった。
「あらあら。 申し訳ございません。 しかし、姫様。 この真田にお任せ下さいませ」
「ホ、ホント?」
胸を張る真田さんが頼もしく見えるが、不安は拭いきれない。
その心が言葉となって表れた。
「幸い、まだ早朝。 今のうちにお洗濯してしまいましょう」
どうやら証拠隠滅を図っているようだった。
幼い主君の手を引いて、風呂場に来る。
程よい温度のお湯を桶に溜めるとタオルを浸してから
「姫様。 そのままではかぶれて、かゆいかゆいになっちゃいますから、お召し物をお脱ぎ下さいませ」
ジメっとしてべったり貼り付く感じが酷く不快だったし、素直に着ぐるみパジャマを脱いだ。
真田さんの目に、ぽっこりとお腹が出ている独特の幼児体型とつるん! とした陰部が晒される。
(じゅる……)
思わずヨダレが出そうになるのを押さえタオルを絞る。
太腿の内側から拭いて行き、瑞々しいフルーツを縦割りにしたような、女の部分に布を這わせる。
肉付きが良いせいで子供なのに弾力に富み、タオル越しに感じる
(むにゅっ!)
と言う感じがたまらなかった。
(むふ〜! ああ。 姫様のアソコ…… ぷるぷるっとして、むにゅむにゅっとして…… ああったまりませんわ。 このまま食べてしまいとうございます)
(少しくらいなら… いやいや! せめてペロっと一舐め……)
しかし、ワるきゅーレはまだ不安そうで、そんな事をしたら大泣きするかもしれない。
ここは諦める真田さんであった。
「姫様、もうベタベタしませんか? かゆくはないですか?」
文字通り猫なで声で尋ねる真田さんに、少し安心したのか
「うん」
元気に答えた。
別の乾いたタオルで拭くと、いつもの衣装を着させる。
時間はまだ6時前だが、外は夏場だけに既に明るくなっている。
「ささ、姫様。 お急ぎになりませんと」
ベッドからシーツを取り、布団を抱えて庭に出る。
物干し竿に布団をかけると、朝日にクッキリと見事な地図が浮かび上がった。
シーツと着ぐるみパジャマ、そして使ったタオルを洗濯機に入れると洗剤を入れてスイッチを押した。
「はぁ〜。 これでまずは一安心ですわ」
とは言ったものの、やはり気が気ではない。
洗濯機の「スピードコース」にしたが時間はかかる。
その時間がものすごく長く感じてしまった。
やがて、洗濯が終わり取り出すと急いで物干し竿にかける。
「ふう〜。 これで大丈夫ですわ。 リカ様にご指摘されましても、言い逃れ出来ますよ」
「うん。 良かった。 ありがと〜真田さん」
(くぅ〜! 姫様があんなにも嬉しそうなお顔を… 真田も嬉しゅうございます)
しかし、この時2人は気付かなかった。
玄関から回り込み、庭に来ている人物の影を……
「何が大丈夫なんですか?」
声がした方を反射的に見ると、そこにはヒマ…… もとい、忙しい中、様子を見に来たメームがいた。
「メ、メーム様!」
「メームお姉様」
驚きながら声を発する2人に目もくれずメームは物干し竿を見つめた。
「朝からお布団を干すのはとても良い心がけですね」
「は、はひぃ!」
ただ控える真田さん。
だが
「ワるきゅーレ(ワルキューレ)…… 貴方、おねしょしちゃったの?」
困った表情をしながら幼い妹を見ると、真田さんの後に隠れるように回り込んだ。
「メーム様。 姫様はまだご幼少でございます。 これからはこの真田がキチンとしたしますので、この度は何卒・・・・・」
そこへ和人とリカが起きて来た。
「あっ! メームさん来てたんだ。 いらっしゃい」
「いらっしゃい メームおばさ…… じゃ無かったお姉様」
「おはようございます。 婿殿、リカちゃん」
メームが微笑みながら挨拶をした時、リカは干してある布団を見つける
「あ〜! ワるQ。 あんたおねしょしたの? だから昨日、あれ程言ったのにぃ」
メームの眉がピクっと反応する。
「い、いいえぇ。 とんでもございません。 姫様はおねしょなど……」
(じぃ〜〜〜)
リカの視線に耐えられなくなったのか、ガバっとその場で土下座をし
「も〜し訳ございません。 全てはこの真田の責任でございます」
ワるきゅーレを庇うがそんな事はムダだった。
その様子を心配そうに眺めていたワるきゅーレだったが、最早逃れる事が出来ないと解り
「う…… うわぁ〜ん。 ごめんなさい。 ごめんなさい」
大泣きしてしまった。
「まあ、とにかくお邪魔しますよ」
メームが縁側から上がりこんだ。
真田さんとワるきゅーレもしぶしぶ続き、ちゃぶ台を囲んで座った。
「さて、ワるきゅーレ。 貴方はリカちゃんに注意されたにも関わらず、おねしょしてしまいました。 そうですね?」
ワるきゅーレは返事の代わりにこくんと頷いた。
「そうですか。 でしたら、キチンとケジメをつけなければなりません。 イナルバがいないので、私がおしおきをします」
「おしおき」という言葉を聞き、ワるきゅーレの顔には怯えの表情が支配する。
「ま、待って下さい」
口をはさむ和人。
しかし
「婿殿は黙っていてちょうだい。 これはワるきゅーレのしつけの問題ですから」
と突っぱねられた。
だが和人も
「まだ、ワるきゅーレは小さいんだし……」
「だから、しつけなのです。 ヴァルハラ皇家としても、しつけも出来て無い娘を婿殿の下に嫁がせる訳には参りません」
そこまで大袈裟な問題なのだろうか?
しかし、反論も出来ないでいると
「ではワるきゅーレ、よろしいですね?」
「うわぁぁ〜ん。 かずとぉ助けてぇ」
今度は和人の背中に隠れる。
「メームさん。 ワるきゅーレもこうやって反省してますし……」
しかし、メームの顔は険しいままだった。
「では、婿殿はワるきゅーレにおしおきしてあげてください。 その方がワるきゅーレにも堪えるでしょうから。それともやっぱりわたくしがいたしましょうか?」
ワるきゅーレを見るとブルブルと震えている。
一番上の姉だけに、潜在的に怖いのだろう。
それとも、ヴァルハラ星できついおしおきをされた事でもあるのだろうか?
見ている和人まで怖くなりそうだった。
「解りました。 ボクがちゃんとおしおきしますから」
そう言うと、ワるきゅーレの手を取った。
「ボクの部屋に行こう」
ワるきゅーレは下を向いたまま、ぎゅっと和人の手を握った。
「せめてこれくらいは良いですよね。皆に前でさらし者にするなんて可哀想すぎるし」
「そうですね。 そのかわり、ちゃんとしてくださいね。 婿殿もワるきゅーレには甘いですから。 信じてますよ」
「あああ! 姫様ぁ」
真田さんが心配する中、2人は階段を上って行った。
パタン。
「はぁ〜っ」
ドアが閉められると、和人が1つ溜息をついた。
ワるきゅーレは黙ったままだった。
「どうしよう?」
和人が困り果てたように言葉を搾り出す。
「でも…… 約束だからね……」
ワるきゅーレの方を見るとビクっと怯えたように震わせた。
しかし、どうせおしおきされるなら和人が良かったし、メームにおしおきされるより少しでも優しくしてくれるのではないか? と言う希望的観測もあり、怖がりながらも開き直ったようだった。
「か、かずとぉ…… ワるちゃん。 痛いのはイヤだけど……」
スカートの中に手を入れ、ピョン子ちゃんがプリントされたパンツをスルリと降ろし、ベッドにうつ伏せになると、スカートをめくり、お尻を突き出した。
「えっ?」
和人が驚くと
「「おしおき」って、おしりペンペンじゃないの?」
ワるきゅーレが目をうるうるさせながら言う。
和人の目の前には真っ白な可愛らしいお尻がある。
「う〜ん。 そうなのかな? でもそれじゃ、痛いだろ?」
痛いからおしおきなのであるが、根が優しい和人は当然のように考え込んでしまう。
「それじゃ、おねしょしちゃった所をおしおきして」
今度は仰向けになった。
しかし太股はピッタリと閉じられている。
子供とは言え女の子。
いくら好きな相手でも恥ずかしいからだった。
(おねしょした所)
とは言うが、和人も困った。
女のどこからおしっこが出るなんて実物を見た事がない。
(そういえば…… 昔、秋菜とお医者さんごっこした時に見たっけ?)
その記憶もぼんやりとしていて、鮮明なものではない。
しかし、叩くよりは良いと思いワるきゅーレの太股に手をあて、ゆっくりと開かせた。
太股の付け根に凸レンズの断面のような大陰唇が対になってピッタリと合わさり、縦に1本深いミゾがある。
指を当てて左右に開くと、中までは拭いてないせいかぬるいおしっこの匂いがする。
ツヤツヤとしたピンクの粘膜が覗き、上部にはクリトリスを包む包皮が周囲よりやや濃い色をしていた。
初めて(?)見る女性の性器に和人は逆上せそうになる。
息も荒くなってしまい
「かずとぉ。 怖いよう」
ワるきゅーレが怯えてしまう。
また、肝心のおしっこの出る所も解らない。
まさか、ワるきゅーレに聞く訳にもいかないし、恐らく彼女も解らないだろう。
それに、この部分をどうおしおきして良いのか解らないので、とりあえず内側の粘膜に指を這わせた。
「………んっ」
ワるきゅーレが小さく声を出した。
縁をなぞるように指を動かすと、ふるふると包皮の中で震えているクリトリスが目に入る。
包皮の上から指で摘んでみると、ワるきゅーレの身体がビクンと反応し
「ああんっ!」
声をあげてしまった。
「ごめん。 痛かった?」
心配した和人だったが
「ううん。 痛くないよ。 でも、何かヘンな感じ……」
その言葉を聞いて安心し、親指と人差し指で扱くように擦ってみた。
「あっあっああんっ!」
和人の指から逃れるように身体を捩るが、同時にもっと強い刺激を求めているのか腰を和人に押し付けて来る。
その時、細かい襞に隠れていた幼い膣口が姿を現した。
(ここなのかな?)
和人が綿棒を取り出し、穴の周囲をなぞるようにしながらゆっくりと中に進める。
また、包皮からはまだ未発達のクリトリスが生意気にもチョコンと顔を覗かせる。
綿棒でこちょこちょとしながら、クリトリスでペロリと舐めると、ワるきゅーレの身体はさらに強く、若鮎のように弾ける。
「ああんっ イヤ! いやぁ〜ん」
(「ああんっ イヤ! いやぁ〜ん」)
居間にも微かに、耳をそば立てても殆ど聞こえない程度ではあるが2階からワるきゅーレの声が漏れて来た。
「始まったようですね」
メームがお茶を飲みながら呟いた。
「あああ。 姫様」
真田さんはとにかく心配で、思わずワるきゅーレの許に駆け出そうとしたが、メームに止められてしまった。
ムズがるワるきゅーレだったが、言葉とは裏腹に和人の顔を太股がギュっと締め付け、手は和人の頭を抱え込み、もっと刺激を求めているようだった。
奥の方からムズムズするヘンな感じ。
だが痛くはない。 身体の奥からじんわりと熱くなる感じがワるきゅーレを不安にさせる。
「かずとぉ、かずとぉ……」
その間も和人の舌はワるきゅーレのクリトリスを蹂躙し続ける。
突然、ワるきゅーレが大きな声を上げ
「かずとぉ。 だめぇ、やめてぇ! ああんっ! ダメぇぇ!」
あまりにの声に和人が顔を離すと同時に
ぷしゃぁぁぁ〜
自分が舐めていた所と綿棒でコチョコチョしていた所の中間位の所から泉が溢れ出した。
「うわあぁぁん。 かずとぉ、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい!」
この声は居間ににもハッキリ聞こえた。
「ああっ! 姫様にあんなにも…… 婿殿も酷すぎます」
真田さんが怒りを露にするがメームは
「婿殿もやる時はやるという事でしょう。 その方があの子の為でもありますから」
しばらく続いた放尿も終わり、途方にくれるワるきゅーレ。
和人がウェットティッシュを取り、すっかり濡れたワるきゅーレの股間と丸く白いお尻を拭いた。
「かずとぉ、ワるちゃん。 おねしょのおしおきされてるのに…… おもらししちゃったぁ。ごめんさい」
ベソをかきながら必死に謝る。
そのお詫びだろうか、少しかかって汚れてしまった和人の指をペロペロと舐め、チュパっと口に含んでしまった。
まるで少しでも自分の罪を許してもうらおうとしてるような懸命な仕草だった。
「ううん。 それよりワるきゅーレ。痛く無かった?」
和人も心配そうに優しく声をかけると安心したのか指から口を離し
「うん…… 痛くなかったけど… 何か体が熱くなって、むずむずして…… そうしたらおしっこ出そうになって… 和人、ごめんなさい」
和人の胸に顔を埋めて泣いてしまった。
「さて……」
メームが立ち上がる。
「メーム様?」
「婿殿もちゃんとおしおきしたみたいですから、私は帰ります。 ワるきゅーレも私と顔を合わせ辛いでしょうし。 真田さん、今日は夕食にはあの子の好物でも出してあげてちょうだい」
厳しいようでもそこは姉。 優しさを見せる。
真田さんも嬉しくなり
「はい。かしこまりました」
2階では、和人がそっと頭を撫でている内にワるきゅーレも落ち着いて来たようだった。
ワるきゅーレにパンツを穿かせ、服を調えると、手をつないで階段を降りて来た。
「メームさん。 もう帰られるんですか?」
帰り支度をしているメームに和人が声をかけた。
「ええ。 婿殿、ご苦労様でした。 ワるきゅーレもあまり迷惑をかけないようにね」
「はぁい……」
まだ目が赤いワるきゅーレを見て真田さんが声を荒げる。
「婿殿。 酷うございます。 いくらおしおきとは言え、あそこまで……」
言いかけた所でワるきゅーレが真田さんの前に立ちはだかり、両手を拡げて和人を庇う。
「ワるちゃんが悪いの! 和人は悪くないモン! 和人を叱っちゃダメぇ!」
その様子を見た真田さん。
「姫様〜! 真田は嬉しゅうございます。 酷い仕打ちをなさった婿殿を庇われるその慈愛に満ちたお優しさ。 これこそヴァルハラ皇女の鏡でございます! お〜いおいおい」
涙を流して感動する真田さんと、満足そうに頷くメームだった。
夕食は真田さんがワるきゅーレの好物ばかりを用意した。
風呂から上がるとゴクゴクとジュースを飲むワるきゅーレを見て
「姫様。 そんなに飲まれると、またおねしょなさいますわ。 お控えいただかないと……」
心配そうに声をかけるが
「ワるちゃんへ〜きだも〜ん!」
3杯目のジュースを飲み干した。
「姫様、おトイレはよろしいですか?」
寝るまで心配する真田さんをよそにすやすやと眠りに就いたワるきゅーレ。
……明け方。
ワるきゅーレはやっぱりおねしょをしてしまった。
布団から出ると、和人の部屋に入り
「和人。 ねえ和人ってばぁ」
和人を揺り起こす。
「うう〜ん…… どうしたの、ワるきゅーレ?」
まだ眠い和人にワるきゅーレが迫り
「和人ぉ。 ワるちゃん、おねしょしちゃった…… またワるちゃんにおしおき……して」
か細い言葉とは裏腹に、目を爛々と輝かせその場で着ぐるみパジャマを脱ぎ、パンツを降ろすワるきゅーレだったのでした。
「ワるちゃんにおしおき……して」・・・・・・おしまい。
ええ〜とぉ……
今週はこれで・・・・・
でも、でも… ワるちゃんも頑張ったモン。
ぶる〜すも頑張ってくれるよね?
来週は多分、真田さんにお話してもらうね。
それじゃあ、おやすみなさ〜い。
130 :
前・389:2006/06/18(日) 18:11:42 ID:UWe4S0CQ
GJ!
次はワルキューレにお仕置きキボン
131 :
3スレ625:2006/06/18(日) 23:12:27 ID:42Lmwwgr
GJです!いや〜やられました!
前回の投票の選択肢にコレがあがってたのでもしや次はコレか?と思ってたのですが、まさか実際にそうなるとは…
私の話では大好きな和人のために精一杯背伸びして…な小ワルですがこちらの小悪魔なワるQは新鮮でした。
小ワル中心で今まで展開してきた私も奮起せねばなりませんねぇ…
例によって例のごとく私の夏風邪は治りかける→少し悪化の無限ループですが…
GJ!
こうして小ワルも大ワルも和人のものになっていくのですね。
いつか、大きくなった小ワル(言い方変ですが)と和人のHも見てみたいです。
小ワルはまた、大ワルと違った性格の大人になりそうですし。
おせっかいですが
>>126の「クリトリスでペロリと舐めると・・・」という部分はたぶん誤字ですよね
うは〜! GJ
おしおきの内容をメームや真田さんが知ったらどうなるんだろ?
グッジョブ!
きっと将来は強引でイケイケな小悪魔化して大ワルを脅かす存在に(ry
GJ!
ラストの小ワルがエロ杉
こうしておしおきが二人とも癖になっていくのだな
136 :
前・359:2006/06/22(木) 01:52:03 ID:SkyvjUYE
え〜っと。
4年前から覚悟をし、メンバー発表で決まってしまった現実とは言え、寂しいものであります。
しかも、ホントなら今日はドイツにいたハズなのに〜!
でも、そのおかげで今は純粋にレベルの高い試合を楽しめてるから良かったかも。
次は是非ともプロの監督とプロのFWを入れて雪辱を果たしてもらいたいですよ。
さて、書いたもののなかなか忙しくて見れなかったのですが、ワるちゃんも人気ありますねぇ。
本当は「こんな事もあろうかと!」を書かせて頂く予定だったのですが、それでは真田さんモノが続くのでワるちゃんに登場願いました。
大ワルにおしおきと大ワルが和人におしおきする話と共にネタとしては浮かんでるんですが、話まで持っていけるかどうか。
出来れば、いつか書かせていただきたいと思っております。
3スレ625さんのご指摘の「背伸びワるちゃん」は考えたには考えたのですが、保管庫にそのような話があったような気がしましたので避けました。
まあ、違うタイプの方がよかろうかと。お叱りの声が無くてホっとしております。
ところで、今週もペケですか? お熱を計ってもらって、ぶぁ〜っと1本書いて欲しいのですが……
今週は多分、覚悟はしているとは言え、落ち込むでしょうから。
こんな時に書いてしまうと、キャラ(今週の予定は真田さん)に「ええ〜い! こうしてやる!」みたいにエスカレートしてしまいそうで。
大きくなった小ワルの話は母乳の話が出た時に、別の話としてネタが浮かんだのですが、これまたまだ話にはまとまってません。
これも話が出来て、機会がございましたら書かせていただきたいと思っております。
それと、ご指摘のように誤字です。
2回程読み直してみたのですが、時間が時間で試合が始まってしまったので慌ててしまったようです。
真田さんに知られたら?
ひぃ〜にゃんまんだぶ〜、にゃんまんだぶ〜!
「つ、次は是非ともこの真田も参加させてくださいませ」
となるのでしょうか? やっぱり。
イケイケ小悪魔化は……… 使えそうですねぇ。
彼女が意識してそのフリをするか、何かの事故でそうなるパターンとどちらか出来そうです。
ツンデレにするのも出来そうだし。
えっちな小ワルはまあエロパロですからなんですが、実は「おしおき話」はいくつか考えてました。
「嫌いな食べ物を残す」とか「モノを壊しちゃう」とか。 でもパターン化してしまいそうでボツになりそうですが。
いやぁ。 皆さんの感想からネタがどんどん膨らみますねぇ。 ありがたい事でございます。
ダラダラと述べさせていただきましたが、ご意見・ご感想いただきましてありがとうございました。
3スレ625さん。 是非ともご自愛いただきまして、早い復帰を願っております。
和人×真田さん分がもうすぐ補充できる・・・・
ネコミミお待ちしております
気体待ち
139 :
前・359:2006/06/26(月) 02:25:17 ID:6OaPvmPr
え〜。
予想はしてて、覚悟はしてても突きつけられた現実にヘコんでしまいました。
まあ、そのステージに立てるだけでもリッパなのですが。
レベルの高いモノを純粋に楽しんで、ようやく気分が落ち着いてまいりまして、今日の夜か明日から書かせていただきたいと思っております。
その折はまたお付き合いください。
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
を書かせていただく予定でいます。
ではまた。
私としては、いまだに一勝もできなかったことが悔しくてたまりません。
せめて一回ぐらいは・・・・
いまさら、意図的に「蜜」の字を変えていることに気づきました。
楽しみに待っております。
日が変わる寸前に書き終えたようでございますが、諸般の理由によりこの時間となってしまいました。
さて、今日から2日間(3日かも)わたくし、真田のお話しにお付き合いくださいますようお願い申し上げます。
お題は
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
それでは始めさせていただきます。
19th 「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」
「婿殿… 婿殿、お起き下さいませ」
真田さんの囁くような声とトントンと肩口を叩かれ和人が目を覚ました。
「・・・・・・・・」
ぼやけてた視界が鮮明になると、ベビードール姿の真田さんの姿。
数時間前まで、ここ数日、ひたすら思い描いていた真田さんと念願のセックスをしていた事が思い出された。
「…… 真田さん」
「おはようございます婿殿、いささか早うございますが、もう6時でございます。 そろそろお部屋に戻られませんと……」
そうだった。
行為の後、真田さんの胸に顔をうずめるようにして、そのまま眠った。
日曜日の今日はリカもいるし、当然の事ながらワるきゅーレもいる。
そう考えると、まだ真田さんの甘い匂いが染み付いた布団の中でまどろんでいたかったが、部屋に戻らない訳にはいかない。
名残惜しげに布団から出る。
「おはよう。真田さん」
挨拶するが、真田さんの顔が上手く見れなかった。
「はい。 おはようございます。 婿殿」
今日も彼女の声は美しく甘美で和人の耳に心地良い。
つい真田さんを引き寄せると、両手で彼女の顔に触れると唇を求めた。
「んっ……」
真田さんも抵抗する事なく体ごと預ける。
甘く香ばしい吐息とシロップのような唾液を味わう。
しかし、よくよく考えると、ここまで大胆な行動が出来たものだと思う。
昨日までの自分なら、この美しい猫耳族の侍女長を遠くから眺め、隙を窺って下着漁りをして、汚れた下着の匂いを嗅ぐのが精一杯だったのに、たった一夜で状況はこうも変るのか? と。
彼女の体温を感じ、匂いと味を賞味し、これが現実である事が解り、幸福感でいっぱいになった。
口を離すと真田さんは立ち上がってクローゼットに向う。
ベビードールを脱ぐと、ブラジャーを着け、いつものメイド服に袖を通し、手首にカフスを着けカチューシャをはめ、見慣れた姿になる。
その様子をまだボンヤリと眺めていた和人だった。
着替え終わると和人の方を向き
「さあ、婿殿……」
部屋に戻るように言葉をかけた。
「うん……」
仕方が無い事とは言え、また、同じ屋根の中で生活してるとは言えこの場を去るのが寂しく感じた。
だが、彼女に迷惑をかける事は出来ない。
それでも夕べの
(「姫様が元のお姿に戻られるまでは、婿殿が出したくなられたら、この真田の身体をお使い下さいませ」)
と夢のような言葉をかけてくれた事を思い出し部屋に戻った。
真田さんは洗濯機を回し、台所で朝食の準備をしだした。
和人はベッドに転がるが眠れるはずも無く、悶々と昨夜の事を思い出した。
石鹸の匂いに混じった彼女の甘い体臭、うっすらとした汗とアソコから分泌された汁の味。
柔らかい感触と、陰茎を潜り込ませた産まれて初めて知った女性の膣の味わい。
そして官能を揺さぶる、普段とは違った粘りつくような鼻にかかった声。
想像するだけしか出来なかった彼女の全てを自分は知っているのだという事を思うと若い怒張はまたムクムクと鎌首をもたげ始めた。
このままオナニーしてしまいたかったが、それはあまりにも勿体無い気がする。
どうせなら、さっき真田さんの部屋で彼女の脱ぎたてのベビードールの匂いでも嗅ぎながら、昨日はすっかり忘れてしまっていた彼女のたわわな胸を揉みしだきながら真田さんの指や口で抜いてもらえば良かった。
などと贅沢な考えをしてしまう。
(真田さん………)
(次は胸を好きなだけ触らせてもらって… そうだ! おっぱいで挟んでもらって扱いてもらおう! 気持ちいいだろうなぁ)
(それと、絶対にお風呂に入る前に…… 真田さんのそのままの匂いを・・・・・・)
あれこれ考える内にリカが起きたようで階下で2人の会話をしてる様子が窺い知れた。
しばらくして、誰かが階段を上がってくる気配がする。
隣の部屋をノックし
(「姫様、おはようございます。 朝でございますよ」)
真田さんがワるきゅーレを起こしている。
何やら会話をした後、着替えをしているようだった。
(「姫様。 婿殿を起こして差し上げてくださいますか? そろそろ朝食でございますので」)
(「うん! ワるちゃん、和人起こす〜」)
どうやらワるきゅーレが起こしに来るようだ。
怪しまれないように布団を被って寝たフリをする。
やがて、ノックもされず突然ドアが勢い良く開き、ワるきゅーレが布団が飛び込んで来た。
「かずとぉ〜! 朝だよ〜。 起きようよ〜。 ゴハンだよ!」
カン高い声があまり寝てない頭に響く。
体を起こすと服を着てワるきゅーレと一緒に階段を降りる。
途中でリカが振り向き
「お兄ちゃん、ワるQ。おはよ〜」
いつもながらの少しやる気の無さそうな声。
食事をしている時も真田さんについ目が行ってしまうが、当の真田さんは何も無かったように、昨日までと変わらない仕草で食事を続ける。
後片付けを終えると洗濯物を干しに掛かり、その側らではシロに乗って走り回るワるきゅーレ。
しばらくして真田さんが洗濯物を干し終え、縁側の和人の横に腰掛け、元気にはしゃぐ幼君を見つめている。
「かずとぉ〜。 ワるちゃんとシロと一緒に公園に行こ〜」
せっかくの誘いではあるが、少し躊躇われる。
「う〜ん……」
冴えない返事にワるきゅーレも少しガッカリしたが、近所の女の子が誘いに来たのでシロを連れて庭から出て行った。
縁側に腰掛け、脚を伸ばし、仰け反る形で腕を後につく真田さん。
梅雨の晴れ間の日差しを全身で浴びるように目を閉じている。
「…… ああっ! 良いお天気ですわねぇ。 んん〜っん!」
独り言のように言う。
朝からバタバタして、やっと一息つけたのもあるだろうが、深呼吸をするように言ったのが色っぽく感じる。
息を吐き出した時にメイド服に包まれた胸がぷるんと揺れ、和人の陰茎がそれに敏感に反応した。
真田さんの後ろに回ると、髪の匂いを嗅ぎ、うなじにも顔を近づけ、脇から手を回して胸を掴む。
「!」
ハッとしたように真田さんが振り向き
(「婿殿。 いけません。 リカ様がいらっしゃるのに」)
小声ながらも強い口調で言う
しかし、掴んだ手、指に力を入れ豊かな膨らみを揉みながら
「だって、真田さん。 出したくなったら真田さんが出してくれると言ったじゃないかぁ」
少し甘えた声で耳元に囁いた。
「そ、それは…… あんっ! そうでございますが・・・・ 」
(夕べ出したばかりでございましょう)
と言いかけた所で背中にゴリッとした感触がして言葉を飲んだ。
(ま、まあ!)
昨夜、彼の初体験を自分が味わい、また自分の身体を味わい尽くしたはずの怒張がもうカチカチになっている。
いくら年頃の男子の性欲は旺盛だと言っても、こんなに回復が早いものとは知らなかったので驚いてしまった。
青い性欲を極限まで溜め込み、熱く硬かった主君の婿になる美少年の陰茎。
それは、そういった特別な感情を抜きにしても、彼女にとっても最高に美味であった。
出来る事なら、可能な限り美味なる青い性を味わいたかったし、彼に女を、自分の身体の味を教え込みたかったが、さすがに今はまずい。
家の隅にある自室でもリカなら気付くかもしれない。
その間も和人の手は胸を揉み続け、クンクンと鼻を鳴らしながらショートの黒髪の香りを嗅ぎ、時折、うなじ、そして服の隙間から洩れる、朝から動き回ったせいでほんのり汗ばんだ体臭を嗅いでいる。
すっかり荒くなった和人の息づかいに真田さんの身体もじんわり熱くなってしまい、女の部分もヌルヌルとした蜜を溢れさせようとしてたのだった。
「む、婿殿。 とにかく今はお許しくださいませ。 夜になればたっぷりと気持ち良くして差し上げますゆえ」
だがその返事の代わりに、和人の手にさらに力が入り、荒々しく胸を弄る。
そしてついに服の間から手を突っ込んで来た。
「!」
「ああっ! 婿殿ぉ…… お許しださい。 堪忍してくださいませ」
だが、若く美しい猫耳族の女性。その弱々しい拒否の言葉はかえって和人を興奮させただけだった。
「ダメだよ。ガマンできないよ。真田さん」
「お止めください…… 婿殿・・・・」
頬をほんのり染め、とろんとした目で見つめられ、和人はもう引き返せない状態になる。
和人の欲望を感じ取った真田さんが、諭すように
「わ、解りました。 お出しして差し上げますから…… お手をお放しくださいませ」
彼女の言葉に嘘がないのを確信して服から手を抜いた。
「もう! 困った婿殿ですわね」
少し睨むように和人を見る。
和人は急に恥ずかしくなったのか真っ赤になって俯いてしまった。
それを見て、昨夜は全て自分がリードしていたのを思い出した。
「でも、今はわたくしの指と口と胸でガマンなさってくださいませ」
と言うと和人が嬉しそうに顔をあげた。
和人にしてみれば、昨夜の事があったものの、あれは真田さんの気まぐれで、調子に乗って求めたりしたら怒られるのではないか? と思っていたのも事実だったから
で、また今もハッキリと強い口調で断られたら二度と立ち直れなかったかもしれなかっただけにまた、この美しい女性に愛撫される事が叶って最高に幸せだった。
「それではこちらへ……」
ぞうりを脱いで上がると和人の手を取って、トイレに向った。
「こんな場所でございますが、今は辛抱なさいますよう」
ドアを閉め、和人を洋式便器に座らせるとファスナーを下げ、ズボンを脱がせた。
既にトランクスは大きく盛り上り、引き降ろすとバネ仕掛けのようにぶるんと反り返った。
「まぁ……!」
血管が浮き出し、亀頭の先からはもう、じくじくと透明な粘液が滲み出ている。
幹に指を当てるとさらにビクンと反応した。
「夕べなさったのに、もうこんなに・・・・・」
うっとりと言うともう片方の手でやわやわと陰嚢を擦り、幹を扱き出した。
それだけで和人は暴発しそうになる。
昨日まで童貞だった和人にとって、憧れの女性にこんな事されて持ち堪えるのは困難であった。
「さ、真田さん。 く、口で・・・・ お願い。 もう出ちゃうよぅ!」
強気に彼女を求めたものの、やっぱり初心な和人。
情けない声を出し、膝や太股をブルブルと震わせ必死に堪えている和人が実に可愛らしく感じた。
(そう。 これこそわたくしが賞味した美少年なのでございます)
真田さんも満足し、本当はもう少し焦らしてやろうか? とも思ったが、素直に希望を叶えてやる事にし、舌を出し亀頭の周りに這いまわらせる。
じくじくと滲み出ている透明な粘液をペロリと舐めると
「お願いだよ。 真田さん・・・・・・」
真田さんの頭を抱え、自分の股間に押し付けるように力を込めた。
真田さんもイジワルするのを止め、スッポリと咥え込んだ。唇の摩擦で危うく出そうになるがなんとか堪えたが、温かい口の中でタップリと唾液をまとわりつかせて舌でヌルヌルと、時にチロチロと舐められるとたちまち限界を迎えてしまった。
「で、出るよ! ううっ!」
「んっ」
真田さんは昨日と同じように全く慌てる様子もなく、舌を動かし続けた。
また、やわやわと陰嚢をさすり、指で輪を作って陰茎の根元を締めたり緩めたりしながら、舌で陰茎の裏側をしごくように舐め上げ、精液を放出し続ける尿道口を刺激してくれた。
ガクンガクンと痙攣させていた体が治まると、真田さんの頭から手を離した。
真田さんは最後にちゅうぅっと強く吸い付きながら、萎みつつある亀頭が敏感になり、舌の刺激すら苦痛に感じるようになる手前でペロリと舐め上げですぽんと口を離す心遣いをして、自分の口の周りを舌舐めずりするようにした。
「はあはぁ・・・・」
まだ息が整わない和人に
「んふふ。 婿殿ったら。 昨夜はあんなに沢山わたくしの膣内(なか)にお出しになられましたのに。 まだ半日も経ってられませんのに・・・・・・・・」
口の中から鼻に青い臭い精液の匂いが抜けるのか、真田さんも少し興奮して上気しているようだった。
「まだ、お出しになられますでしょう? 次はココで満足して差し上げます」
メイド服をはだけさせ、見慣れた白いブラジャーを外すと、熟したメロンのような乳房を露にさせた。
「あ、あの…… 真田さん」
すっかり緊張した和人の声
「はい。 如何なされました?」
真田さんが見上げる。
「あのさ… その…… おっぱい触らせてくれる? ボクずっと真田さんのおっぱいを…… その…」
それだけ言うと言葉が続かなかった。
恥ずかしがる和人が精一杯の要求を聞き、さらに満足気な真田さんだった。
「ええ、よろしゅうございますよ。 お気の済むまで触ってくださいませ・・・・・・あっ! でも今はいつリカ様がいらっしゃるか解りませんから・・・・」
「うん。 ちょっとだけ……」
少し震える手を真田さんの豊かな膨らみに伸ばした。
柔らかいと思っていたその膨らみは意外と張りがあり、めり込ませた指を弾き返すようだった。
「あんっ! 婿殿。 そんなに強くされますと潰れてしまいますわ。 強くなさるのはもっと別の場合でございます」
和人の手に真田さんが手を重ねて来た。
言われた通りにし、もみもみと揉む。
乳輪のツブツブの感触が心地良く、くにゅくにゅした乳首を捏ねるとだんだんとしこって来るのが解る。
「真田さん、舐めてもいい?」
さらなる期待を込めて尋ねてみたが、答えはそれには応えなかった。
「んふふ。 今はご容赦くださいませ。 そんな事をされたらわたくしも声が出てしまいます。 リカ様に気付かれてしまいます。 それはまた今度…… それより・・・・」
憧れだった真田さんの胸をじかに触った興奮で、また大きくなりつつある陰茎を彼女の手が包み込んだ。
1度出してまだ和人に余裕があるので、真田さんの指が先程より早く幹を扱く。
舌で舐め唾液をまとわりつかせると、頃合を見て口を離した。
膝立ちの状態になり、胸で陰茎を挟み込む。
和人が妄想の中でしてもらいたいと考えていた事だったが、イザ本当にされると頭の中が真っ白になった。
乳房を外から内側にこねたり、上下に揺する。
胸からハミ出した亀頭をチロチロと舌でくすぐったり、タラ〜リと唾液を垂らし滑りを良くすると、さらに激しく胸でしごく。
「婿殿。 気持ち良うございますか?」
「うくっ! ううっ!」
真田さんの問いにも答える事が出来なくなっている。
胸の間の陰茎の微かな痙攣を感じたのか、真田さんは胸の上下動をこねる動きに変え、胸からハミ出してる亀頭を柔らかい唇で塞いだ。
今はまだ日中で顔や胸、服にかけられる訳にはいかない。
張りのある心地良い圧迫感と唇のヌメり、さらには舌で尿道口を刺激されたちまち背骨が痺れる感じがして、真田さんの口に2度目の射精をしてしまった。
その最中も胸と舌を休める事無く、後から後から滲み出てくる精液をその口に収めた。
和人が息をつめ、お尻にキュッっと力を入れて最後の一滴まで搾り出すと、真田さんも尿道口から更なる分泌が無いのを確認すると口を離し、胸の圧迫から陰茎を解放したのだった。
唾液でぬらぬらとした陰茎がダラリと力なく俯き、満足したように萎んで行く。
真田さんがペロリと口の周りを舐めるとブラジャーをし、服を調えた。
「ご満足いただけましたか?」
ぼうっとする和人に真田さんの声が聞こえた。
「うん。 気持ち良かった・・・・・・」
「それはようございました。 それではわたくしは、お昼の用意をいたします」
とトイレから出ていった。
もう少し余韻を楽しんでいたかったが、トランクスを穿き直しズボンを上げると彼女の後を追うようにトイレを出た。
台所の真田さんは
(ああっ! それにしても婿殿ったら…… 今2回もお出しして差し上げたのは間違いだったかしら?)
(1回にしておけば、また夜に……)
主君の婿になる色白の美少年の熱い迸りを少しでも多く味わいたかったので、ついそんな事を考えた。
しかし、真田さんは自分の認識の甘さに気付いていなかった。
思春期のオスの性欲の旺盛さを。
その日の夜に和人に求められる事は、この時はまだ知る由も無かった。
今宵はここまでに……
それでは皆様、また明晩にお会い出来れば幸いでございます。
おやすみやさいませ。
ネコミミキター!!!!
今夜に向けて充電しておきます。
すっかり朝になってしまいましたが、続きをさせていただきます。
>>151様
夜には間に合いませんでした。申し訳ございませんでした。
それではまた、後ほど。
夜。
時乃湯も閉め、自室に戻った真田さんはPCを開いて日記? をつける。
「姫様は今日もお元気で・・・・(中略)・・・・明日も元気一杯であらせられますように」
書き終わると別の、開くのにパスワードが必要なファイルを作成して、もう1つの日記を書き始めた。
「数日前から婿殿がわたくしを女として見てらっしゃるのが解った。 そして昨夜、ついにわたくしは婿殿に体を開いてしまった」
「姫様を裏切っているのは理解してても、体は雄を求めてしまう…… 婿殿の熱く猛々しい愛撫にわたくしは、はしたなく声を上げてしまった」
「そして今朝方も。 姫様に申し訳ないと思いつつも婿殿の求めに応じてしまったわたくし。 いや、実はわたくしも婿殿を求めていたのかも。 わたくしは主君を裏切り、恩を忘れた不忠義者」
「姫様、申し訳ございません。 真田は女なのでございます。 姫様が元のお姿に戻られるまでの間だけでございます。 それまでは…… ああっ! 婿殿のご陽物、熱くて硬くて逞しくて。 とても美味しゅうございました。 今日はもういただけないのかしら?」
記録が終わって入浴しようと準備をし出した時、扉が叩かれた。
「真田さん。 まだ起きてる?」
和人の声だった。
「む、婿殿? は、はい。 まだ起きております」
昨夜、風呂場と部屋で1度づつ、そして今朝、トイレで2度も出しているだけに、もう今日は自分の身体を求めないだろうと思っていただけに驚いた。
無論、セックスじゃないかもしれないが、こんな時間に和人が尋ねて来るという事はそれしか考えられなかった。
和人が入って来る。
それだけで真田さんはゴクリと唾を飲み込んだ。
「真田さん。 今日も……」
それだけ言うと、ぎゅっと抱きしめる。
そして、服の上から胸をまさぐり出し、唇を合わせられる。
和人の舌が真田さんの舌や頬の内側を舐めまわし、その後、舌をチュッと吸い付いた。
まだ緊張があるのか、ぎこちない手つきで服を脱がそうとする。
「婿殿。 お布団を用意いたしますから、少々お待ちくださいませ」
落ち着かせるように言うと和人が離れたので、布団を敷いた。
「さて、準備出来ましたわ。 それより婿殿もまだお風呂に入ってないご様子でございますが、今日も一緒に入りますか?」
少しいらずらっぽい笑みを浮かべ、枕を置き、枕元にボックスティッシュを準備しながら言った。
昼間にもう今日はダメだろうと諦めていただけに、この時は既に真田さんの目は爛々と輝いていた。
「あ、あの…… 今から・・・・」
「あら、もうお出しになりたいのですか? 明日は学校とは申せ、まだお時間はございますでしょう?」
年上の余裕からか和人の様子を確かめながら、かつ楽しみながら言った。
「さ、真田さんの… お風呂に入る前の…… 匂いが…… それと味も…」
入浴前の匂いと味。
(そう言えば、婿殿はわたくしの汚れた下着の匂いを……)
緊張のあまりかなりストレートな言い回しになったが、それがかえって真田さんを昂ぶらせ、ショーツの中が熱く潤んで来たのがわかった。
「さようでございますか。 婿殿のお心のままに……」
真田さんが言うと、和人の鼓動が一段と早まり、頭にも血が昇ったのか視界が揺らめいた気がした。
落ち着かせるように深呼吸すると、部屋中に篭っている真田さんの甘い匂いが鼻腔をくすぐり、それだけでどうしようもなく勃起してしまった。
真田さんがメイド服を脱ぎ、白いブラジャーを外すと、ワるきゅーレのお尻ほどもある豊かな胸がぶるんっ! とブラジャーによって圧迫されていた状態から解放されたように勢い良く飛び出す。
ストッキングとショーツをを脱いで裸になると布団に入った。
「さあ、婿殿も…… お手伝いいたしましょうか?」
じっと見つめながら言うと、和人は魅入られたように真田さんから視線が外せなくなってしまった。
慌てて服を脱ぎ、ズボンとトランクスを下げると、陰茎はバネ仕掛けのように急角度でそそり立った。
「………まぁ!」
真田さんが声とも息ともつかぬ声を洩らした。
(昨夜と今朝で4回も出されておられるのに…… あんなに・・・・・)
また唾を飲み込み、上ずった声で
「まあまあ。そんなに苦しそうになっておられるなんて。 今すぐ、この真田が楽にして差し上げますから」
と布団に和人を迎え入れた。
積極的に和人が上になり、改めて真田さんに唇を重ねた。
「う…… ううん…」
真田さんが甘く香ばしい吐息を弾ませて呻き、和人の舌を迎え入れ、和人の背に腕を回す。
和人も手で乳房を揉みしだき、弾力を味わい、乳輪のツブツブの感触を楽しみ、しこって来た乳首に興奮した。
胸を離れて、真田さんの引き締まった下腹を撫でながら柔らかな茂みを湛えている股間を弄り始める。
「あううんっ!」
真田さんが鼻を鳴らしながら身体をよじらせて、下から迎え入れるように腰を突き上げて両脚を開いた。
和人は真田さんの甘い吐息とシロップのような唾液を堪能し満足したのか、昨日のシャンプーの残り香とうっすらとした汗の匂いが混じった香りがする髪に顔をうずめ、人間とは少し違う位置にある彼女のネコミミの縁を舐め甘噛みした。
「あふっ! ああんっ! む、婿殿っ……」
チャームポイントであるネコミミは彼女の性感帯でもあるようだった。
ネコミミを愛撫しながら股間の指を動かし、茂みを掻き分け指を滑り込ますと、肉付きの良い陰唇はもう指にたっぷりと蜜をまぶさせる程、ヌルヌルしていた。
陰唇の間に指を入れ、クリトリスのコリっとした突起に触れると真田さんの身体がビクッと痙攣した。
「ああ〜っ も、もっと指を……」
苦しげに呼吸をしながら喘ぎ声と共に言う。
しかし、真田さんも黙ってはおらず、指を伸ばして和人の陰茎に触れてきた。
「あうっ!」
真田さんの反撃に髪から顔を離した和人の目に巨大な胸の膨らみが飛び込んで来た。
昨夜も今朝も、思う存分、この胸を愛撫し賞味出来なかった事を思い出して両側の薄いピンクの乳首を交互に含んだ。
「ああっ! もっと、もっと強く吸ってくださいませ。 強くぅ!」
真田さんの身体が反り、甘い体臭が揺らめく。
硬くしこり、唾液でヌメる乳首を吸い、時には少し強く噛み、唇で挟んでは引っ張り、胸が限界まで伸びた所でパッと離すと、膨らみ全体が大きく弾んだ。
どれ位、真田さんの胸を弄んだだろうか?
その間も口だけで無く、手、指でも真田さんの胸を蹂躙した。
匂いを嗅いで陰茎に巻きつけてオナニーするだけだった真田さんのブラジャーの中身を、ついに自由に出来た感動をその感触と味と匂いで実感した。
風呂上りだった昨日とは違い、今日は真田さんの自然なままのほんのり甘い、うっすらと汗の匂いが混じった体臭が濃厚に感じられる。
魅力的な膨らみから顔を離すと、更なる獲物を求めて下半身に移動した。
太股に舌を這わせ、時折、かぷっと口に頬張ってみる。
よく働く真田さんの太股はムダ肉があまりついていないしまったものだったが、硬い筋肉質という事もなく、その弾力が和人をさらに酔わせる。
「婿殿、は、早く……」
真田さんが大きく脚を開いて和人を誘った。
ムッチリとした太股に和人の頭を挟み込んだ時、目の前に柔らかな恥毛が迫った。
その中心に顔を押し付ける。
「あうんっ……!」
真田さんが声を上げ、和人の頭を太股が締め付けた。
温かく、少し湿気を帯びた恥毛の先から根元、全体には昨夜は殆ど感じられなかった濃厚な性臭が篭っており、和人を大いに満足させた。
乾いたおしっこと一日中パタパタと動き回ったせいで出たであろう汗、そして昨日、和人を天にも昇るような快感を与えてくれた膣から分泌された液の混じった匂い。
それは、これまで毎日のように内緒で嗅いでいた真田さんのショーツの匂いに似ていたが、違うのはそれをもっと濃く、生ぬるくした感じだった。
和人は鼻と口を擦りつけるように真田さんの匂いを味わった。
「あっ… ああっ……!」
昨夜と違って入浴前という事もあって羞恥があるのか、興奮している様子は和人にも解った。
また、それによって悶え方もずっと激しい。
自分のつたない愛撫に真田さんが激しく悶えているのが嬉しかった。
指で陰唇を拡げると、唇を押し当てる。
内側を舐めると真田さんがせがむように腰を突き上げ和人の顔に押し付けて来た。
舌を伸ばして味を確かめると愛液の酸味しか感じられなかった昨夜とは違い、やはりおしっこや汗のしょっぱさが濃く感じられた。
「ああっ! もっと、もっと奥まで…… 婿殿」
和人の頭を手で押えつける。
舌を膣から引き抜くと、既に粘膜が閉じてしまう事は無くなりポッカリと穴が開いたままだった。
そこに指を入れると小陰唇が収縮し、その都度、粘り気の強い蜜が分泌される。
余った舌で突き立っているクリトリスを舐め、唇をすぼめてしゃぶると刺激に合わせて彼女の内股がビクンビクンと震えるのだった。
興奮によって濃くなった匂いがさらに濃くなった時、和人は真田さんの身体を這い上がり、大きく拡がった脚の間に自分の下半身を割り込ませる。
昨夜は真田さんにサポートしてもらったが上手く入らず、バックの姿勢でさらに真田さんに手を添えられて、ようやく彼女の中に入る事が出来た。
それだけに今日は何としても、自力で挿入したかった。
それが、若く美しい彼女を征服した事になるような気がしたからだった。
陰茎に手を添え、膣口にあてがい腰を進めるとズブリと入って行った。
「あくぅっ! す、すごく……」
どう表現して良いのか解らない感想を真田さんが洩らし、身体を反らせる。
挿入した時のヒダの摩擦に危うく暴発しそうになったが、何とか耐え抜き息を止めて、お尻を引き締めて女の… いや、真田さんの膣の感触を味わう。
しかし、動かなくとも真田さんの膣内はうねうねと蠢き、和人の陰茎を心地良く刺激する。
さらに
「む、婿殿。 動いてくださいませ。 突いてくださいませ!」
下から腰を律動させて来る。
本当はもっと真田さんの膣内を堪能したかったが、1度出してから再びした方が長持ちするだろう。 と考えぎこちなく腰を前後させた。
「ああっ! ようございます。 気持ちようございます。 もっと激しく突いてくださいませ」
真田さんがタイミングを合わせて腰を使ってきた。
「うううっ…… もうダメ。 真田さんイクよ」
腰を律動させるて間もないが、和人は身体が陰茎になって、真田さんの膣に包まれたような、とろけるような快感に包まれて陰茎を脈打たせて彼女の膣の奥に射精してしまった。
「ああぁ〜っ!」
迸る精液を感じ取った真田さんも声を上げたが、やはりそれは絶頂の嬌声ではなかった。
和人は何度も身体を震わせて精液を絞り出し、ぐったりと真田さんの身体に身を重ねる。
「はあはあはぁ…… 良く出来ましたわ婿殿。 次からはもう少しガマンなさると、もっと良いですわね」
そう言い終わると真田さんはハッとして口を押えた。
快感が治まると和人も、挿入したもののあっと言う間に果ててしまった事を気にしていたのだ。
その様子が手にとるように解り、
「申し訳ございません婿殿」
と謝罪する。
和人は首を振り
「ううん。 ボクこそ1人で気持ち良くなってしまって…… でも真田さんが悪いんだよ。 真田さんのアソコ、気持ち良過ぎるから」
それだけ言うと、甘えるように胸に顔をうずめた。
真田さんが優しく和人の頭を撫でながら
「わたくしの方こそ申し訳ございません。 まだ経験の浅い婿殿の事を考えておりませんでした」
ここで和人の顔を離し目を見て
「でも… これも婿殿がお悪いのですよ。 婿殿のご陽物の具合が良過ぎるから、わたくしも乱れてしまったのですから」
と慰めた。
半分は慰めだったが半分は本当だった。
だが、この一言は和人を救ったようで、元気を取り戻した。
「うん。 じゃあ真田さん。 もっと真田さんを気持ち良くさせる為にも早く慣れなきゃ」
と乳房を弄り、口に含んでしまった。
「いいえ。 婿殿はそんな事、お考えにならなくてもよろしいのですよ。 婿殿が気持ち良くなって下されば真田も嬉しゅうございます」
(そう。 わたくしはあくまで姫様の代用品。 姫様が元のお姿に戻られるまでの……)
それは、少し寂しい考えであったが、当初からそう思っていた事でもだった。
あくまで自分はワルキューレの臣。
ワルキューレと和人が結婚する事を望んでいるはずだった。
しかし和人が乳首から口を離すと強い口調で
「ダメだよ。 ボクは真田さんにも気持ち良くなって欲しいんだ!」
その言葉に感動もしたが複雑な気持ちでもあった。
(婿殿には姫様がおられるのに……)
でも今はその事を口にするのは躊躇われ、
「さようでございますか。 ではもっともっと、この真田の身体をお使いになって、慣れていただくなくては……」
そう言うと、真田さんは身体をずらして一仕事終えた陰茎をつまみ舌で清め始めた。
その後、後背位と騎乗位で真田さんの身体を味わい尽くした。
そして二人で一緒に入浴し和人は大満足し眠りについた。
・・・・・・・・・・・・・・
次の日以降、週末は一夜に数度のセックスをするようになったのだが、問題が起こった。
今回はここまで、また続きは今夜か明日の未明にでも。
ところで困ってしまいました。
何か非常に長くなってしまいそうで、ヘタすれば今週いっぱい続くかもしれないとの事でございます。
もうしばらくお付き合いくださいますようお願い申し上げます。
GJ!
続きがめちゃ気になります。
GJ
妊娠したりしたら最高
ああっ! 何て事でございましょうか。
やはり今回では終わりませんでした。
何か初期の「真田にお任せ」みたいになってまいりましたが、ともあれお付き合いくださいませ。
感想ありがとうございます。
>>161様
それは第3話「真田ふたたび 〜しっぽのきもち〜」の後半か第4話「真田ふたたび 〜夢のまた夢〜」までお待ちくださいますよう。
では続きを語らせていただきます。
和人はすっかり真田さんの身体に味をしめてしまい、平日でも所構わず彼女を求めてしまう。
食事の後片付けをしてる時、銭湯の営業中にボイラー室で……
だが
「ご勉学に差し障りますから」
という理由でセックスはさせてもらえなかった。
その代わりに可能な限り、指や口、胸で出させてもらったのだった。
彼女の胸はもちろん、手も口も最高に気持ち良かったが、それでもやっぱり物足りない。
と言うより、真田さんと裸になって体を合わせるのが好きだった。
互いに感じる体温と柔らかい感触、そして甘い声。
それでも、週末になれば抱けるのだから、今までとは比べ物にならない程恵まれているのだが、渇望は止まない。
ある日、夜中に目が覚めた和人。
股間が激しく突っ張り、一向に静まる気配はない。
真田さんにヌイてもらいたかったが、彼女は当然寝ているだろう。
しかも、朝早くから家事をする彼女を起こすのは悪いとも思った。
だが、現実問題としてオナニーをするにしても何か補助が欲しい。
真田さんの部屋に忍び込んで布団にでも入り込み、彼女の匂いでも嗅いでしたい。とか考えたが、それではやっぱり起こしてしまうだろう。
!
1つのアイデアが浮かんだ。
いや、思い出したと言うべきか?
以前のように真田さんの洗濯物を失敬するのだ。
和人は部屋を出て1階におり、洗濯機の蓋を開けると幸いにも水が張られていなかった。
辺りは真っ暗だが、明かりを点ける事は出来ないので手探りで物色する。
しばらくすると目が慣れて来たのでそれに乗じて目的の真田さんの下着を探し当てた。
……と思ったが、リカのパンティだったので戻し、改めて真田さんのショーツを発掘した。
ブラジャーも見つかったが、もともとブラジャーは匂いが薄く、他の洗濯物の匂いが移りやすいし、胸は普段から揉ませてもらったりしゃぶらせてもらっている。
今欲しいのは彼女の性器の感覚だけだったのでショーツだけを持って部屋に戻った。
スタンドだけ点けて獲物を確かめる。
昨日は比較的忙しかったし、気温も高くなってきているので、真田さんの汗をたっぷり吸い込んだのか全体がしっとりとしている感じだった。
裏返すとやっぱり忙しくて、しっかり拭く事が出来なかったのだろうか、レモン水でも垂らしたようなシミが認められた。
和人はそこの鼻を当てて、思いっきり吸い込むと、濃厚ないやらしい性臭が和人を満たした。
片方の手でショーツを嗅ぎ、舐めながらもう片方は勃起した陰茎を握り扱き出した。
(「婿殿……」「気持ち良うございます」「ああっ! 婿殿。 もっと激しく……」)
和人の頭の中に行為中の真田さんの声がリフレインし、ややして尿道口に精液が押し寄せる感覚がし、ショーツをあてがうと、営業中に抜け出てボイラー室で口で出してもらったとは思えない程、勢い良く射精した。
どろりとした精液が真田さんのショーツに新たなシミを作る。
彼女の膣に射精している気分を味わおうとクロッチの部分に最後に擦り付けるが、以前の真田さんとセックスする前の時のような満足感は得られなかった。
(真田さん…… 真田さん!)
空しさだけが和人を覆い、ショーツを洗濯機の中に戻すと大人しく寝ることにした。
朝。
真田さんが洗濯しようと蓋を開けると、下の方に埋もれていたはずの自分のショーツが一番上にあり違和感を感じた。
取り出してみると粘液が乾いた痕がある。
匂いからして和人の精液である事は間違いなかった。
(ああっ 婿殿…… 昨夜もお出しして差し上げたのに……)
和人が学校に行った後もぼんやりと考え込んでしまいTVの内容も頭に入らない。
部屋に戻ってもボ〜っとしていた。
「さなださ〜ん」
ワるきゅーレが勢い良くガラスの入った扉を開いた。
「いかがなされました姫様?」
ワるきゅーレが部屋の中に入って来た。
「う〜んとねぇ… え〜っとぉ…… あっ!」
ワるきゅーレの視線が壁に移った。
「真田さん。 このハートは何?」
「えっ?」
幼君が指差したのは壁に掛けてあるカレンダーだった。
金曜、土曜、日曜にハートマークが書かれており、ピンクに塗りつぶしてあるのと枠だけのと2種類ある。
和人とセックスした日は塗りつぶし、していない日や、次週以降は枠だけ。
日記は絶対、人に見られないように気を配っていたが、迂闊にもカレンダーに痕跡を残してしまった。
しかし、幼いワるきゅーレは解るハズも無く
「ワるちゃんも塗り塗りするぅ〜」
ペンと取ろうとした。
慌てて
「それより、姫様、何かご用がございましたのでは?」
やさしく言うと
「あっ! そうだ! え〜っとぉ…… う〜んとぉ…… あれ! 何だっけ?」
カレンダーに注意が言って忘れてしまったが直ぐに思い出して
「そうだ! 真田さん。 今日はワるちゃん、ハンバーグが食べたい」
夕食の事らしい。
「はいはい。 解りました。 今日はハンバーグにしましょうねぇ」
ワるきゅーレの頭を撫でながら言うと
「うん。 じゃあ、ワるちゃん遊びに行くねぇ」
慌しく外に出て行った。
「行ってらっしゃいませ」
お辞儀をして見送りの言葉をかけた時は既にいなかった。
「ふぅ……」
タメ息が出る。
何故だか解らないが、胸に手が行ってしまい、もう片方は股間に・・・・・
(はっ! わたくしったら何を!)
手を離したが、身体の奥がジンジンしている。
和人と身体を交わすようになってから性感が研ぎ澄まされ来たのは気のせいではないだろう。
だが、平日は口や胸で和人を満足させているものの、セックスはしていない。
精神的な満足感はあっても身体は満足出来ないでいた。
(ダメダメ! わたくしはあくまで姫様の代わり。 婿殿の性欲を処理して差し上げる道具なのに、婿殿のお情けを求めてるなんて……)
「真田さん、今日銀行でお金下ろして来てくれる?」
木曜日の朝。朝食の時リカが言った。
「何かご入用でございますか?」
「予備校の短期合宿に行くのよ。明日から日曜日まで。 それのお金」
「予備校? 予備校と申されますと受験の為の専門学校みたいなものと伺っておりますが、主に受験に失敗された方が行くものとか」
「リカ様、失敗なされたのですか?」
「失敗する前に行く事もあるのよ!」
(冗談じゃない!)と言いたげに、お茶を飲みながら説明するリカ。
「リカ様は婿殿が通われてる学校には行かれないつもりなのですか?」
真田さんからすれば当然の疑問ではあった。
「う〜ん。ダメなら行くだろうけど…… もっとレベルの高い所を狙ってるから」
「レベルの高い所でございますか? それでしたらヴァルハラ大の付属高校とかは受験されないんですか? あそこなら姫様の後輩という事になりますし」
その言葉を聞いてリカが飛び上がりそうに驚く。
「ええ! ヴァルハラ大付属〜。 ムリムリ。あたしなんかじゃとても受からないよ。 ってゆ〜か、受験するだけムダよ」
「でもワルQ、あそこ行ってたんだぁ。 頭良いんだなぁ」
タメ息と共に漏らした。
「そうなのでございますか? 偏差値が高い学校とは伺っておりましたが、ハイドラ様やライネ様も通っておられたのでリカ様なら大丈夫と思っておりましたが・・・・」
「ええ〜っ! ライネもヴァルハラ大付属だったのぉ。 ショック・・・・・」
「まあ、ライネ様は中等部まででしたし、皇室関係者は推薦枠がございますから。 あっ! でも姫様は成績優秀者の表彰も受けておられますよ」
まるで自分の事のように自慢気に話す真田さん。
リカも解ってはいた。
メームやイナルバ、ファムやワルキューレなどは推薦枠など使わなくとも充分合格出来たであろうという事が。
「イナルバ様に申せば、リカ様でしたら推薦していただけると思われますが……」
「でもなぁ。 推薦で入るとプレッシャーかかるしなぁ。 それに入ったものの落ちこぼれたらそれこそイナルバさんに迷惑かかるし」
「まあ、その話は別にして、とにかくお金出して来てね」
和人とリカが登校するために立ち上がった。
「かしこまりました」
二人が出て行き、後片付けやら用事をこなしてるとワるきゅーレも遊びに行ってしまった。
午前中に放映している時代劇に再放送を見終わると買い物をかねて銀行に立ち寄りリカに頼まれてた額を引き出した。
(リカ様は明日からお留守…… !という事は、婿殿としやすく…… まっ! しやすいだなんてなんてはしたない)
頬が染まるのが自分でも解り、誤魔化すように早足で帰る真田さんだった。
金曜日になり、学校から戻ったリカは予備校の合宿に向った。
時乃湯を開くまでに時間があるので、部屋に戻った。
パソコンを立ち上げると秘密に日記をつけ始める。
「また週末が来た。 婿殿は日に日に慣れておられるのがわかる。 まるで無垢な少年を自分好みに染め上げるような気分」
「今日は婿殿はわたくしにどんな事をされるのかしら? どんな恥ずかしい要求をなされるのか、ああっ! 考えただけで体が熱くなってしまいます」
(「ただいまぁ」)
玄関から和人の声がした。
真田さんは慌ててパソコンを落すと出迎え、夕食の準備をし、和人は銭湯をあける準備をする。
食事も終わり、銭湯も閉めワるきゅーレも寝かしつけ魅惑の夜がきた。
布団を敷いて、待っている真田さん。
しかし、これから起こる事を考えるとシッポのあたりがムズムズする。
(あら! ティッシュはもう少し枕元に置いておいた方が取りやすいでしょうか)
ほんの数センチの違いだが、とにかく落ち着かず、じっとしていられない。
それでいて、和人が来たら年上らしく落ち着いて見せよう思っている。
深呼吸をして落ち着かせようとしてたら扉が開き和人が入って来た。
「真田さん!」
和人がメイド服のままの真田さんを抱きしめた。
毎日、真田さんの胸や口で数回出してもらってる和人だったが、セックスをするのは日曜の夜以来で、その間は一日千秋の思いだった。
(ああっ……!)
力強く抱きしめられると真田さんの身体にスイッチが入ったように熱くときめいたのだった。
それでも気を取り直して和人に言う。
「婿殿… 申し上げにくいのですが…… また、わたくしの… その汚れた下着を使って…… コホン! おられますね?」
この美少年が自分の汚れた下着の匂いを嗅いでオナニーしてるという事を想像しただけで羞恥は当然の事ながら、それ以外の要因によって体が火照ってくる。
和人も顔を赤らめたが隠す事なく
「うん。 ゴメン。 もう使うなって言われたけど…… でも、どうしようも無いんだ。 真田さんのアソコの匂いを嗅いでペロペロして入れたいのに出来ないから。 それで……」
この年頃の男性はどんな女でも良いのだろうか?
それとも和人は本気で自分の事を思っているのかは解らない。
いや、薄々感じてはいるのだが、ワルキューレへの忠義の気持ちは薄れておらず、確かめるのが怖かった。
だが、少なくとも対象は自分だし、和人の言い方からして自分を求めているのは明らかなので、女としての自尊心が満たされ和人がより愛しく感じた。
「ああっ…… 婿殿。 そんな、わたくしを困らせないでくださいませ」
その声は少し鼻にかかった甘い声になってしまっており、それが2人の官能をさらに昂ぶらせる。
和人は押えきれないように、彼にしては珍しく、やや乱暴に真田さんの服を脱がせせ、布団に押し倒した。
顔から足の先まで全ての匂いを嗅ぎ、全ての汗を拭き取るように舐め取り、久しぶりの真田さんの膣を味わった。
口や胸でしてもらう以上に大量の精液を真田さんの膣に注ぎ込んだ。
3度目の射精を終えると和人は疲れ果てたように寝入ってしまい真田さんは1人でシャワーを浴び、和人に添い寝した。
(うふふ。 カレンダーに今日の分を塗っておかなくちゃ。 明日は朝から……)
そんな事を考えている内に意識が遠ざかっていった。
朝、和人が目を覚ました時、いるはずの真田さんがいなかった。
「真田さん?」
呼んだ所に扉が開いて、裸にエプロンをしただけの真田さんが帰って来た。
「あら。 お目覚めでございますか婿殿。 おはようございます」
何気なく言うが、和人にとっては刺激が強すぎた。
エプロンからこぼれる胸の膨らみ。
チラっと見える乳輪そしてポチっとした乳首。
後ろを向くと丸く張ったお尻がプリンと揺れる。
挨拶を返す事が出来なかった。
「婿殿、朝食はトーストとオレンジジュース、それとゆで卵でございますよ」
しかし、トレイに乗せられていたのは2枚のトーストとジュースの入ったグラスとカラのお皿だけだった。
「あれっ? 卵は?」
和人が聞くと、真田さんは既に上気し、潤んだ目を和人の方を見つめ
「もう、卵をご所望でございますか? それでしたら・・・・・」
和人にお皿を持たせるとお皿を跨ぐ位置に立つ。
「そのまま…… お待ちくださいませ。 んっ…… うんっ!」
エプロンをたくし上げ和人の目の前に楚々と生え揃った陰毛があり、真田さんがいきむと暫くして丸くて白いものがムニュっと言う感じで出てきた。
「んんっ 婿殿、しっかりお受けくださいませ」
ニュルッ!
和人の構えるお皿にゆで卵がまとわりつかせた粘液の糸を引きながら落ちた。
ほんのりと湯気を立てている卵を呆然と見つめる和人。
「婿殿。 いかがですか?」
その声に我に返った和人は一心不乱に産み落とされたばかりの卵を食べた。
少し酸味のする愛液の味と匂いがしたが、和人にとっては最高の調味料だった。
食べ終わって、ジュースを飲み、落ち着くと、もっと落ち着いて真田さんのアソコから出てきた卵を食べれば良かった。
などと後悔する。
「とても美味しかったよ。 でももう1個食べたいな」
今度はゆっくりと賞味しようと思い、頼んでみた。
もちろん、今からゆで卵を作るとなると時間がかかるので、半分諦めていたが
「おかわりでございますね。 それではお皿をお持ち下さいませ」
今度は寝転がり、自ら太股を抱え込み脚を大きく拡げた。
「えっ! もう1個あるの?」
驚きながらも嬉しく、嬉々としてしゃがみこみ、和人の目の前には真田さんのピンクの陰唇と灰色がかった肛門の正面に陣取りお皿を構える。
「参りますわ… んくっ……! んんっ… うんっ……」
さすがに2個目は奥に入り込んでる為、なかなか出てこない。
「ん、しばしお待ち下さいませ」
真田さんが白く細い指、人差し指と中指を入れて、ごにょごにょと動かし
「お待たせいたしました…… うんっ!」
指を引き抜き、いきむと同時に
ピンクの陰唇がにゅぐにゅぐと収縮し、白いものが出てきた。
和人はその瞬間を逃すまいと瞬きをするのも忘れ魅入る。
卵は最も太い部分を過ぎるとにゅるんっ! と勢い良く産まれた。
「…………」
興奮で声が出ない和人。
お皿を持つ手は少し震えていた。
「召し上がられないのですか?」
その声に弾かれたようにお皿を置くと、真田さんの秘部に顔を当ててペロペロと舐め出した。
「あん。 婿殿。 まずはお食事をなさってから・・・・」
和人と引き離す。
トーストも食べ、2個目のゆで卵を食べ終わり、ジュースを飲み干すと一息ついた。
「真田さん」
「はい?」
「ネコって卵を産むんだね」
自分で言って恥ずかしくなったのか、俯いてしまった。
「いやですわ。 婿殿ったら」
それを見て、真田さんも恥ずかしくなってしまった。
2人の沈黙は、どちらかと言うわけでも無く見つめ合い口を合わせ、行為が始まる事によって破られた。
今回はここまでにいたしとうございます。
恐らく次回が第2話の最後になろうかと思われます。
今日の夜か明日未明にでも続きをさせていただくつもりでございます。
是非ともお付き合いくださいますようお願い申し上げます。
それでは皆様、お休みなさいませ。
二人ともとんでもない世界に入り込んでしまってますね
なんとマニアックなプレイを・・・
それにしてもライネの続編も見てみたいし、真田さんの第三話、第四話も見てみたいし
氏の作品は本当に見ているとジラシプレイでもされてる気になります(笑)
GJGJGJ!
真田さんの産卵やらしー
最後は第4話「真田ふたたび 〜夢のまた夢〜」なんですか?
早く読みたい
174 :
前・359:2006/06/29(木) 21:19:17 ID:2Zf6r5In
あの〜。 すみません。
今日は休ませてください。
明日は何とかしますので。 申し訳ございません。
感想ありがとうございます。
卵はホントは別の場面というか、キャラでやる予定でしたし、ず〜っと前からいつかは出す予定でした。
焦らしてると言うより1度に書けないと言うべきでしょうか。
このシリーズと今やってるライネのシリーズはともかく、以降は一度に書いた方がいいですかね?
5作品くらい続けてとか。
とは言ってもライネとこのシリーズが終わったら、シリーズ物は残ってないんですけど。
あと
>>173さん
最後は第5話「真田ふたたび 〜羽衣日和〜」(仮)の予定です。
が、4話までは頭の中で出来てますが、5話はラストを迷ってます。
ともあれ、感想ありがとうございました。 そして申し訳ございません。
もろもろの事情により只今の時間になってしまいました。
それでは、第2話の最後をお話しさせていただきます。
「真田さん。 最近機嫌いいね? いい事あるの?」
予備校の短期合宿から帰って来たリカが不思議そうに尋ねる。
いつもニコニコしてて、ストレスが少ないのか肌のツヤも良い。
「いいえぇ。 何もございませんよ」
そう答える時も笑顔が絶えない。
「侍女長〜。 侍女長って恋人でも出来たんですかぁ〜」
侍女部隊の四人組が、最近やたら機嫌が良く、以前のようにキンキン怒鳴らなくなってしまった真田さんに聞いた。
「いいえ! わたくしは姫様一筋ですよ。 恋人なんて、そんな……」
「ウソですよ。 最近は肌のツヤツヤしてしっとりしてて、キレイになられましたもん」
リカとは違いOLや進んだ女学生達の目は鋭い。
和人とセックスをするようになって、寝起きの顔がくたびれている事が無くなったのは自分でも解る。
目の下にクマが出来る事もない。
風呂に入る時も、肌がプリプリしてお湯を弾くのも自覚している。
あくまで自分は主君・ワルキューレの代わり、代用品だと自分に言い聞かせているのだが、肉体だけで無く精神的にも満たされてるのは紛れも無い事実だった。
しかし、ここで
「そうですよ。 わたくしは今、非常に満たされた時間を過ごしてますよ」
などとは口が裂けても言えない。
「何言ってるんですか? お仕事が溜まってますよ!」
以前のようにワザとヒステリックに言ってみた。
「きゃぁ〜! 侍女長すみませ〜ん!」
嬌声を挙げながら持ち場に散る四人組を眺めながら、溜息を1つついた。
秘密の日記をつけ、カレンダーに印をし、週末が来るのを指折り数えて待ち望む自分。
まるで恋をしているようだ。
(やっぱりこのままではダメなのかしら?)
しかし、セックスが出来ない平日は口や胸で和人の射精を促す行為、欲求を満足させている。
胸に吐き出された精液を自ら、その大きな膨らみを持ち上げて舐め取り、口に出された精液を美味しいと感じながら飲み干す。
(婿殿の性欲処理)
と言い聞かせているのは自分への言い訳なのかもしれない。
自分の心が解らなくなる。
イヤ・・・・・ ホントは解ってる。
そうで無ければ、以前に禁止した自分の汚れた下着を使ってのオナニーを容認する事はない。
セックスを求めている和人に我慢を強いる代償としてそれを認めているのは、和人への謝罪。
しかし、その我慢が週末に一気に解放され、真田さんは侍女長・真田から女・真田に解き放たれる事が出来る。
こう言う関係を世間一般では「主従」「主の恋人と侍女」とは呼ばないだろう。
だが、それを自ら認める訳には絶対にしてはいけない。
そのジレンマと背徳感が行為の時、彼女を燃え上がらせるのだった。
また、和人も女体に慣れて来ており、入れて直ぐに射精してしまっていた初めの頃とは違い、かなりコントロール出来るようになって来た。
それでも、真田さんは肝心な時にワルキューレの事が頭に浮かび、絶頂を迎える事はなかった。
気持ち良いのは間違いなかったのだが……
(ああっ! このまま…… ずっとこのままでいられないかしら?)
真田さん自身も気付かない深層心理ではそれを求めていた。
それが表面化するのに、さして時間はかからなかった。
5日間、味わいたくてしょうがなかった真田さんの肌の温もりと膣を貪るように毎週金曜日のセックスは激しい。
今日も例外では無かった。
歯がぶつかるように荒く口を合わせ、真田さんの口の中に舌を潜り込ませ、左右に動かし歯並びの良い歯をなぞる。
ちょっと大きめの八重歯をチロチロと舐めると歯が開き、舌同士が絡み合い、互いの唾液を交換するように吸いあった。
真田さんの方も和人の舌に擦りつけるように舌を動かした。
「はあぁ〜ん」
口が離れると真田さんがうっとりしたように声を漏らした。
今までしたキスよりずっと充足感のあるキスで、それだけで体が痺れる感じだった。
和人も同様で、何度もキスを求めたのだった。
ロクに前戯もしていないが、和人の陰茎はすっかり突き立ち、真田さんも全身から艶かしく濃厚な性臭を漂わせ、膣からはすでにネットリとした蜜が。漏れ出していた。
陰茎に手をあてがうとズブリと突き刺す。
「あうっ…… んっ!」
真田さんが顔をそらせて呻く。
しかし、和人は先程のキスの感触が忘れられないのか、彼女の口を貪りいつものようにいきなり腰を振る事はしなかった。
身体を重ねたまま、ただキスを続ける二人。
時にはゴロリと横になり、時には真田さんが上になり、彼女の膣に埋め込まれた陰茎を抜く事無く体勢を入れ替えただけで、その間は2人共腰を使う事はしなかった。
20分位は続いただろうか、互いが感じ合い和人の陰茎は最大限に膨張し、真田さんの膣内の粘膜も蠢き出す。
1度も腰を使う事もなく射精したくなる程、昂ぶってきた。
「真田さん……」
(そろそろ出したい)
言葉にしなくても、真田さんには解った。
「はい…」
正常位のまま腰を律動させ、しばらくして真田さんの体を裏返してバックの姿勢になる。
和人が大きな尻肉を鷲掴みするとシッポが突き立った。
「んああっ! む、婿殿」
激しくピストン運動すると、結合分からは白濁した愛液が溢れ、ぐじゅぐじゅっ! と湿った音が漏れる。
限界を悟った和人がさらに腰の動きを早め
「真田さん。 す、好きだよ。 大好きだよ真田さん。 真田さん、真田さん愛してる!」
(!)
和人のセリフが猫耳に届いた時、真田さんの頭の中で何かが弾けた。
「わ、わた………」
(わたくしも婿殿… いえ、和人が・・・・・)
そう言い掛けた所で必死に絶えると意識が遠くなった。
「ああ〜、お、おおお〜〜・・・・ あにゃあぁぁぁん!」
和人の精液が膣に放たれた時、今まで聞いた事の無い獣のような声を上げ、真田さんの身体が激しく痙攣した。
同時に複雑な膣粘膜の収縮と襞の蠕動が精液を出し続ける和人の陰茎を容赦なく攻め立てた。
「お… おうんっ!」
かつて味わった事の無い快感に和人も思わず呻き声をあげてしまった。
射精し尽くすと、はぁはぁと大きく息をする真田さんの上にぐったりと崩れ落ちた。
「はあはあはぁ…… んっ… はぁ」
呼吸が整って来た頃に真田さんの膣内部の収縮も収まってきた。
和人が陰茎を引き抜き、ゴロリと横たわる。
真田さんの顔を向かせると再び唇を求め、彼女もそれに応じた。
だが、その顔には涙が・・・・・・
「真田さん、どうしたの?」
「いいえ。 大丈夫ですわ。 ただ……」
「ただ?」
「あまりにも気持ち良くって、何故だか涙が出てまいりましたわ」
それも事実だったが真相は別にあった。
絶頂の間際。 自分の深層心理、つまりは和人を愛してしまっていると言う事に気付いてしまった事の涙だった。
そしてその想いを決して口に出来ない事も。
和人の愛の告白への返事が涙なのだと真田さんは考えるようにしたが、それは自分を偽っている事が自覚出来た。
それが涙の真相ではなかったか。
(私達、いえ、わたくしは…… もう、引き返せないのでしょうか?)
いつもとは反対に和人の胸に顔を押し当てる真田さん。
充実したセックスだったのだろう、和人も今日はこの1回だけで身体が心地良い疲労感を訴え、真田さんの頭をそっと抱きかかえたまま眠りにつき、和人のワルキューレ
のそして真田さんの3人にとってそう遠くない未来、特別な意味を持つ事になる運命の夜は過ぎていった。
「真田ふたたび 〜二人の秘蜜〜」・・・・・・・おしまい。
いかがでしたでしょうぁ?
これにて第2話はおしまいでございます。
なお、全5話にする為に、第2話が非常に長くなってしまいました。
2スレ前の真田にお任せみたいに少しダレたかもしれません。
次以降はその辺りを勉強して行きたい。
と申しておりました。
さて、今日から7月。
今年も折り返しでございます。
気持ちも新たに、そして皆様におかれましては是非とも良い週末を過ごされますよう。
それではまた。
超GJ!
さっそく次回作が楽しみでなりません。
GJ!
続きが読みたい。 時間的にサッカーの後にアップしたのか誤字とか目立ちますね
あまり無理しないでください
投票とかあれば続きを入れたいのですけど。ダメですか?
ところで入れたまま動かないってポリネシアンでしたっけ?
GJ!
展開が神すぎる
ついに自分の思いに気づいてしまった二人、二人を待ち受けるのは幸福か破滅か
というような感じで次回に続きそうだ
投票おkなら当然真田さんとライネの続きキボン
え〜と。
長い話でしたが、読んで下さりまた、感想ありがとうございます。
今週は北陸や東北にお住まいの方には申し訳無いですが、季節物を行かせていただく予定ですので投票はしばしお待ちください。
ご指摘のように誤字とが多いですねぇ。 ヘンな所で改行してるし。
ハーフタイムと終了後の2回見直したのですが…… 気をつけます。
185 :
前・359:2006/07/03(月) 23:49:06 ID:9cPI0iQw
うわっしまった!
真田さんで書いてしまいました。
今週は職人さんが見えなければ7日から七夕の話を行かせていただきます。
エロは薄めの予定です。
それでは失礼いたしました。
ところで挿入して動かないのはポリネシアンセックスで合ってます。
ただし和人と真田さんのは少し違いますが。
それではまた。
GJ!
すごいの更新されてたー
つ、続きを・・・・
七夕物も期待大です。カプは王道の和大ワルですか、バカップル織姫と彦星お待ちしてます
七夕もとうとう明日ですね・・・・
こっちでは天気雨っぽいですが晴れるといいです
エロ薄めでもラブラブならまったく問題なし!
そうですねぇ。
九州などは大雨の被害がエラい事になってるようで。
こちらを読まれてる方やその関係者の皆様で被害に遭われた方がいらっしゃいましたら、心よりお見舞い申し上げます。
しかし、実を申しますと今回の話は晴れの話なんですが……
とにかく今から書かせていただきます。
♪さ〜さ〜の〜は〜さ〜らさら〜♪
今日は七夕、今回は和人様と私のお話です。
皆様のおかげで20本目のお話となりました
「星降る夜 〜あふれる想いを短冊に〜」
スタートします。
20th「星降る夜 〜あふれる想いを短冊に〜」
7月に入ってもジメジメした天気の続く中、晴れ間が出たので商店街に買い物に来たワルキューレと真田さん。
街路樹に沿って煌びやかな笹飾りが並んでいる。
「真田さん、あの木は何でしょう?」
尋ねられた真田さんにも解らず
「さあ、何かの儀式に使うのでしょうか」
いつもとは違い答えは曖昧だった。
「へいらっしゃい! おっネコの奥さん。 今日の晩はうなぎはどうだい?」
うなぎ!
真田さんの耳がピクっと動いた。
しかし
「わたくしは奥さんじゃございません」
うなぎは好物だったが、決めるのはワルキューレと考えてたので、せめて「奥さん」と言う言葉だけ否定した。
「あらそう。 それじゃ、そちらのお連れさんが奥さん。 いやぁ、若くて美人の奥さんだねぇ。 ダンナさんが羨ましいよ」
(わ、私が奥さん。 きゃぁ〜! 奥さんだなんて… いやん。 どうしましょう)
魚屋の一言にすっかり舞い上がる。
この時点で既に魚屋の勝利は揺ぎ無いのだが、
「で、どうだい? うなぎ?」
うなぎの入ったカゴを見せる
!
「えっ! これがうなぎ……」
初めて見たうなぎに絶句した。
黒くて、にょろにょろしてて。 本当にこれが美味しいのだろうか?
「あ、あの真田さん?」
「はい」
「うなぎって美味しいのですか?」
主君の疑問に
「ええ。それはもう」
ヨダレが出そうになってる真田さん。
そこへ魚屋の主人が
「奥さん。 ダンナさん最近どう? 暑くて元気無いんじゃないの? 特に夜はさあ」
(そういえば… 和人様、最近食欲が無い時もあるし…… えっ夜? 夜は銭湯のお仕事されてるし)
意味が解ってないワルキューレ。
「そんな時にはうなぎだよ。 うなぎ食べれば元気モリモリ、夜も元気。 ダンナさんギンギンのビンビンで奥さん今夜は寝かせてもらえないよ」
(?)
キョトンとするワルキューレだったが、真田さんは口元を隠し
「まあ……」
それを見たワルキューレも大体の事は解って来た。
(和人様がギンギンのビンビン…… ってやっぱり… その…… きゃぁ〜! しかも今夜は寝かせてもらえないですって。 きゃぁ〜きゃぁ〜)
頬を染めモジモジしてる姿を真田さんと魚屋が見つめる。
視線を感じ我に帰ったワルキューレはコホンと1つ咳払いをし
「真田さん。 今夜はうなぎにいたしましょう」
少し俯き加減に答えた。
「はい。 さようでございますね」
「毎度ありぃ!」
(和人様がギンギンのビンビン……)
ワルキューレが妄想に浸っている傍らで
「え〜っと。 姫様に婿殿、リカ様にわたくしとシロ殿……っと。 じゃあ5人分作っておいて下さいませ。帰りに寄らせていただきますゆえ」
「へい。 ところで、お一人何切れづつにするんだい? 並? 中? 上? それとも特上?」
「と、特上で……!」
真田さんが悩む間もなくワルキューレが反射的に答えてしまった。
「さ、さようでございますか。 では特上5人分お願いしますわ」
「まいど〜」
注文をして再び商店街の中をあるく2人。
まだ、頬を染め俯き加減のワルキューレと微笑みをたたえながらの真田さん。
「あ、あの…… 真田さん。 私別に… その…… ただ和人様に元気になっていただきたくて……」
それを聞いた真田さんの口元がいっそう緩んだ気がした。
「はい。 心得ております姫様」
しかし、口元同様目元も下がっている。 何か言いたそうに感じた。
「でも…… 決して… その…… 和人様はギンギンのビンビンになっていただくのを期待してるのじゃ無くって……」
「さようでございますか」
その後は少し気まずく言葉も無く歩く2人。
商店街を歩く女性が浴衣姿が多いのに気づく。
「そう言えば、真田さん。 前に浴衣作ってくれましたよね?」
先月の終わりに侍女部隊四人組の見ていた雑誌を借りて自分とワルキューレの浴衣を作ったのだった。
ただ、着方も解らず身に纏った事はなかったが。
「はい。 もう出来ておりますよ。 姫様の浴衣姿に婿殿もメロメロでございますわ」
「そ、そんな…… 」
(でもそうなのかも。 皆さんとてもキレイだし。 和人様も浴衣姿は好きなのかな? うん。きっとそうだわ。 和人様、普段でも寝る時は和装だし)
そうこうしている内に他の買い物をして帰りに魚屋に立ち寄ると、捌かれたうなぎに竹串が通されていた。
真田さんが細かい調理法を聞き受け取り帰路についた。
夕方、魚屋に聞いたとおりにに料理する真田さんと、横で見学のワルキューレ。
窓を開け、換気扇を全開にしても、もうもうとした煙が蔓延する。
(うなぎは煙を食わせろ)
と言うが、既に帰ってきてる和人とリカが部屋から出てきた。
「今日、うなぎなんだぁ〜。 楽しみ〜」
リカが嬉しそうにはしゃぐ。
「良いね。うなぎ」
(あっ! 和人様もうなぎ好きなんだ。 やったぁ!)
和人の言葉を聞いてワルキューレも嬉しくなった。
しかし、美味しそうな匂いは別の客まで呼び寄せた。
「あらぁ〜。 今日はうなぎですの?」
ライネが庭に回ってきた。
「ライネ。 あんたこう言った事には目ざといわねぇ」
リカが言ってライネを見る
「あれ。 ライネあんた浴衣なんかどうしたのよ?」
その声にみんなが彼女の方を見た。
明るい黄色に星を含めた水玉模様の浴衣を纏ったライネの姿。
「いや、なに。もうすぐ七夕ですし、夏は浴衣でございますわよ」
艶やかな浴衣姿に
「うん。 良く似合っててかわいいよライネ」
和人の言葉にワルキューレの心が揺れた
(やっぱり和人様……)
「もう、和人様。 こういう場合は「かわいい」じゃございません事よ」
すまし顔で言うライネに
「ごめんね。 とってもキレイだよライネ」
そう言うと満足そうに
「うふ。 ありがとうございます。 和人様」
恋人と妹のやりとりにチリチリと胸が焦がれる気持ちだった。
でもそれはこの際仕方が無い。 気を取り直して
「ライネ。 貴方、浴衣が着れるの?」
姉の疑問に
「いやぁ、秋菜様にお聞きしたのでございますわよ」
(そうかぁ。 秋菜様に聞けば……)
考え込む姉を尻目に
「うなぎ。美味しそうでございますわねぇ」
独り言のように呟いた。
「あんたの分は無いわよ」
好物のうなぎを減らしたく無いリカが警戒するが
特上で1人あたり5切れ位あり十分だと思った和人が
「良かったか、一緒に食べてく?」
和人が言うと、待ってましたと言わんばかりに
「いやぁ、すみませんわねぇ。 催促したみたいで」
下駄を脱いであがりこんだ。
食事中もチラチラとライネの方を見る和人。
ライネも解っているようで、ワザと気付かない風に、尚且つおしとやかにうな丼を食べていた。
その様子を嫉妬混じりの視線のワルキューレ。
その夜、ワルキューレは平日にも関わらず積極的に和人を求めた。
(うなぎを食べたんだからギンギンのビンビンでしょ!)
(それに何よ。 ライネに見とれちゃったりして。 和人のばか!)
ワルキューレの心の中を表したように、和人の上に乗り激しく腰を振り、和人が解放されたのは明け方だった。
朝。
「いってらっしゃいませ。 和人様」
「いってらっしゃいませ」
寝不足なのか、やや疲れ気味の和人をワルキューレと真田さんが見送る。
和人とは対照的にワルキューレは輝くようにつやつやしている。
いや、テカテカしてると言うべきか。
(うなぎの効果と婿殿のエキス…… まっ! エキスだなんて。 とにかく今日の姫様は、本当に輝いておられるようですわ)
昨夜の情事は真田さんが部屋に居てもハッキリ聞こえる程激しいものだった。
(「和人… 和人ぉ、もっと深く……」)
ワルキューレの言葉が今でもハッキリ思い出せる程だった。
(わたくしなんかより、直ぐ下のリカ様の方が災難だったはずでございますが……)
まあ、ワルキューレのヤキモチがそうさせたのではあるが。
和人を見送り、真田さんが顔を上げた時、ワルキューレが満面の笑みをたたえて
「真田さん。 今日もうなぎにしない?」
「・・・・・・」
ボ〜然とする真田さん。
しばし沈黙のあと
「え〜っと。 やっぱり婿殿はギンギンのビンビンだったのでございますか?」
やや冷ややかな視線と同時に言葉を投げかけた。
「そ、そんな…… ギンギンのビンビンだなんて…… いやぁん!」
身をくねられるワルキューレ。
「ハッ! ち、違います。 私は和人様に元気になっていただきたくて……」
反論をするが
(はあ。さようでございますか)
とでも言いたげに
(「一体ドコが元気になっていただきたいのやら……」)
ボソっと呟いた。
「えっ 何、真田さん?」
「いいえ。 何もございません。 ただ、うなぎのように重いものは毎日というのは…… 」
「でも、皆さんとても美味しそうに食べられてたし、私も初めて食べたけど、とても美味しかったし、それに……」
「それに? やはりギンギンのビンビンでございますか?」
「ち、… だから違いますってば。 真田さんのイジワル」
「はいはい。 さようでございますね。 まあ、うなぎがまたの機会にと言う事で」
家の中に戻った。
「そうだ、真田さん。 今日の夕方秋菜様の所までつきあってくれない? ホラ、ライネが言ってたじゃない。 秋菜様に浴衣の着方を教えていただいたって」
「そういえば、そのような事をおっしゃってましたわねぇ。」
「私1人だと、覚えられないかもしれないし」
「さようでございますか。 かしこまりました。お供させていただきます。 婿殿がお帰りになられましたら七孤神社に参りましょう」
真田さんは自分とワルキューレの分の浴衣を風呂敷に詰めた。
夕方、和人が帰ってから事情を伝え出かける。
商店街ではキレイに彩られた笹飾りが昨日より増えていた。
「ホントにキレイ……」
「さようでございますわぇ」
風で短冊が揺れるのを眺めながら七孤神社に向った。
上がり込んで早速、浴衣を着るワルキューレ。
真田さんは秋菜のマネをしながら自分で着てみる。
ワルキューレへの着付けが終わり、真田さんに細かい点を注意してた時だった。
「きゃぁ〜。 む、胸がぁ……」
ハイドラも含めた3人が見ると、ワルキューレの胸元が大きくはだけており、白く大きな胸が今にもこぼれ落ちそうだった。
「もう! あのね。 浴衣や着物ってのはおしとやかに着こなすものなのよ」
「そんなぁ。 私…… ちょっと…」
鏡の前でポーズを取り、後ろを見る為に体を捻っただけだった。
「ふぅ〜」
秋菜が溜息をつき、ワルキューレの帯を解き直す。
その時も
「だいたい浴衣や着物は背が低く、胴長短足ズン胴の日本人の為の装束なのよねぇ」
「おっ! まさにおめぇにピッタリじゃねぇか」
ハイドラが目を輝かせて言うが、秋菜は黙ってゲンコツを落とした。
高い身長に長い手足。 くびれた腰に大きく張ったお尻。
そして何よりも圧倒的な存在感を誇示している胸。
溜息の1つも出ると言うものだった。
「ライネもそうだったけど、あんたもムダに胸が大きいわねぇっ」
「きゃっ! い、痛い」
秋菜が少し動いただけでも大袈裟に揺れるワルキューレの胸を憎憎しげ気に強く帯を締めた。
「わ、私も自分では大き過ぎると思ってます。 ちょっとはしたないなって…… 」
「でもでも、和人様ったら、私の胸をいじったりしながら「ワルキューレの胸最高だよ」とかおっしゃって…… 」
「だからこんなはしたない胸でも良いかナ… なんて…… ハッ! 私ったら何を… いやぁん!」
「…… ええ、そうですか! それは良かったわね!」
(あ〜あ。 やっぱり和人も大きい方が良いのかなぁ?)
浴衣越しにもハッキリ解るワルキューレの膨らみを見ながら考える。
(今からあそこまで大きくは絶対にならないんだろうなぁ…… ああっもう! 神様は不公平よ。 ホントに!)
ワルキューレに続き、これまた胸の大きい真田さんの着付けも終わり、真田さんがやり方をメモし終わる。
「そう言えば秋菜様」
浴衣姿も艶やかなワルキューレが尋ねた。
「商店街に何やら、木に飾りをしてましたが、あれは何ですか?」
「何っておめぇ、それは笹飾りだよ」
ハイドラが胸を張って答えた。
「笹飾り? 何かに使うの? 儀式とか?」
「えっ! そ、それはだなぁ…… え〜っとぉ」
ハイドラも由来までは知らないようだった。
「あれはね。 七夕の笹飾りよ。 木じゃなくて笹」
「古来中国の… あっ中国って隣りの国ね。 その中国の昔のおとぎ話から来ているイベントよ」
「・・・・・・・・?」
「年に一度、7月7日に織姫と彦星がデートをするお話よ」
「ステキ!」
ワルキューレは感動しているが
「しかし、年に一度しか会う事が出来ないのは少し哀れな感じがいたしますが……」
真田さんが実にもっともな疑問を呈した。
「それがね。 元々は一緒にいたのよ。 でも仲が良すぎて互いに仕事をしなくなったから神様が怒って二人を引き裂いたのよ」
「・・・・・・・」
「でもそれじゃぁ、あまりにも可哀想だから年に一度だけデートをする事が許されたのよ。 ちょっと来て」
秋菜が外に出たので3人も続く
「あっ! 見れた。 アレ」
秋菜がほぼ真上のやや東側を指差した。
夜空にぼんやりと白い帯が東西に伸びている。
「「天の川」ってよばれてるんだけど解る?」
「ええ。 銀河の腕の事でございますわね」
真田さんが答えた。
「でね。 天の川をはさんで明るい星があるのも解る?」
「はい。見えます、解ります。」
「明るい方が織姫、やや小さい方が彦星よ。 天の川を大きな白鳥が覆って二人は1年ぶりに巡り会えるの」
「だから、雨が降ると天の川も水が増えて二人は逢えないとされてるのよ」
秋菜が中に戻ろうとしたが3人は天を仰いだままだった。
秋菜が中に入り冷蔵庫からアイスクリームを出して用意する。
3人が戻って来た。
アイスを食べながら秋菜が続ける。
「でね。 笹飾に七夕の日が晴れますように。って願いを込めるのよ。 同時に短冊に自分の願い事を書いて飾って七夕に川に流すの」
聞き終わった真田さんが感動しながら
「素晴らしいですわ。 姫様、わたくし達も天のお二方の逢瀬が成就されますように笹飾りをつくりましょう」
「ええ、そうね」
ワルキューレも賛成した。
「じゃあさ、ここにも小さいのがあるから参考にすれば」
秋菜が裏庭を指差すと笹飾りがあり、2人はまじまじと目に焼き付けた。
しかし、そこには短冊だけは無かった。
秋菜もワルキューレが大きくなったままで、和人との仲が深まっているのが解るから、願いを、溢れ出しそうな想いを書けないでいたのだった。
一通り見ると、2人は浴衣姿のまま帰って行った。
「ハイドラ。 あんたも何か願い事でも書けば」
素っ気無くふるが
「おめえこそ書かないのかよ。 例え叶わなくても書くだけでもしておいたらど〜だ?」
秋菜が睨みつけるとハイドラも身構える。
が、いつものようにツンケンした口調では無く
「うるさいわね。 出来たらそうしてるわよ……」
重い感じでボソりと言うだけだった。
そして、その後は言葉が出てこなかった。
「おめえもツライよなぁ」
秋菜の肩をポンポンと叩くハイドラ。
ワルキューレは真田さんは笹と紙などでできた飾り、色紙などを買って時乃湯に帰った。
今回はここまでです。
皆様、おやすみなさいませ。
GJ!
暴走姫様にワラタ
GJです
和人の災難が面白いww
ワルキューレ(以下ワル)「感想いただきましてありがとうございます」
真田さん(以下真田)「この真田からも御礼申し上げます」
ワル「それにお詫びも」
真田「さようでございました。 本来なら昨日の夜の内に続きを書かなくてはならなかったのですが……」
ワル&真田「真にもう〜しわけございませんでした」
ワル「ところで真田さん、知ってました?」
真田「何がでございますか?」
ワル「うなぎの養殖で有名なのは静岡県の浜名湖だけど、養殖うなぎに使う稚魚(しらすうなぎ)の多くは大阪府の淀川で捕れたものなんですって」
真田「ほうほう、さようでございますか」
ワル「それで、人口あたりでうなぎ屋さんが最も多いのは三重県・津市だそうです」
真田「さようでございますか。 ところで姫様」
ワル「なぁに真田さん」
真田「今回は七夕のお話でございまして、うなぎの話ではございません」
ワル「?」
真田「ですので、出来れば七夕のトリビアを戴きたかったのでございます」
ワル「……… と、とにかく続きをさせていただきましょう。 ね?」
真田「さようでございますね」
「おかえり〜。 あっ笹買ってきたんだぁ」
リカが子供のように嬉しがる。
ワルキューレの真田さんもリカの意外な一面を見た気がした。
「2人とも浴衣だぁ。 あたしも着ようかなぁ」
リカが和人を呼び、飾りつけをする事にした。
「あっ!…… ワルキューレ… 浴衣似合ってるね。
キレイだよ。 とても……」
いつもとは趣きが違うワルキューレにどぎまぎしてしまい、言葉が途切れ途切れになってしまった。
それ程、今のワルキューレは美しい。
まるで目の前に織姫が現れたような錯覚を覚えた。
「ありがとうございます。 和人様」
(やったぁ〜!)
「んっ。 コホン!」
真田さんが咳払いをする。
すっかり所帯じみてるとは言え彼女のうら若き女性。
(わたくしはいかがですか?)
とでも言いたげだった。
「うん、真田さんも良く似合ってるね。 キレイだよ」
フォローのつもりで言ったのだが、事実、彼女の浴衣姿も美しかった。
「いいえぇ。 ついでにお褒めいただき光栄でございます」
少しイジワルをしてしまう。
でも褒められたのも事実で、すっかり気を良くし
「さあさあ、それでは飾りつけをいたしましょう」
笹の準備をした。
「♪さ〜さ〜の〜は〜さ〜らさら〜♪」
思わず口ずさんでしまうリカ。
「リカ様、それは何の歌でございますか?」
「ん? これはね。七夕の童謡よ」
「へえ、そんな曲まであるのですね」
ワルキューレが感心するが、その後リカに合わせて和人も一緒になって歌い、兄妹のデュエットには少し疎外感を感じてしまった。
千代紙で出来た飾りをつけていくのは、何も無い宇宙に星の海や銀河を配置していく神にでもなった気分だった。
カラフルな紙の天の川を笹につけた時、ワルキューレは自分と和人が天の川をはさんで見つめ合う場面を想像した。
(年に一度のデート)
聞こえはロマンチックで、秋菜から聞いた時はそう思った。
しかし、真田さんの言うとおり、それではあまりにも寂しい。
自分がその立場、和人と年に一度しか会えないとなれば、
(そうなったら私、生きて行けないかも、和人様に1年間会えないなんて我慢出来ないわ)
とか思ってしまう。
それだけに、
(甘えるだけじゃダメよ。 しっかり和人様のお世話をして差し上げて、私達の仲が引き裂かれないようにしなくっちゃ)
だが、
「お兄ちゃん、それ取って」
「うん」
和人とリカは阿吽の呼吸と言うべきか互いが何を欲してるのか解るようで、この作業も実に楽しそうにしてる。
自分達が地球に来る前は2人で生活してたし、兄妹だから当然なのかもしれなかったが、先程歌の事もあり、殊勝な心構えはどこへやら、ワルキューレはまた少し嫉妬してしまい
「和人様。 そちらを……」
ついリカに対抗してしまう。
その様子を微笑ましく眺める真田さんだった。
「あらぁ、こちらでしたのね」
「こんばんわ」
コーラスとファム、そして昨日同様、浴衣姿で金魚と風鈴が描かれた団扇をヒラヒラと優雅に振るライネが来た。
「いらっしゃい」
和人が迎え入れると
「あらまぁ。 お姉さまも浴衣を。 とてもお似合いです事よ」
「ホント、良く似合ってるね」
「うん。ステキよワルキューレ」
3人がワルキューレの浴衣姿を褒めた。
「ありがとう」
同じヴァルハラ人の姉妹に褒められて、自分の姿がおかしくないと解ったので嬉しかった。
とはいいつつ、姉妹にどう言われても和人が褒めてくれれば満足だったのだが。
3人に秋菜から聞いた七夕の話をするワルキューレと真田さん。
いつもは冷静なファムも思わず聞き入ってしまう。
そして、3人も加わって飾りつけをした。
皆に短冊が配られる。
各自が願い事を書き、笹に結んだ。
ワルキューレも結ぼうとしたら他の短冊が目に入った。
(「姫様と婿殿がいつまでも仲むつましくあらせられますように」)
どうやら真田さんの短冊のようだった。
「真田さん。 ダメよ。真田さんのお願いをしなくちゃ」
ワルキューレが言うが
「いいえ、姫様、この真田の願いは姫様のお幸せだけにございます」
真田さんの心遣いに感謝したのだった。
(「絶対合格!」)
これはリカのようだ。
しかし、次の短冊を見たとき、一瞬息が詰まった。
(「ワルキューレとアレがナニしますように」)
「・・・・・」
「ちょっとファム。 何よ。これは?」
「ダメ?」
お茶目に言うが
「ダメです。私は和人様のものなんですから。 はい書き直して」
短冊を外してくしゃくしゃと丸め、ファムに新しい短冊を渡すのだった。
(「和人様とアレがナニしますように」)
「・・・・・」
「ライネ。 貴方も書き直してね」
口調は優しいが眉はピクピクしてる。
「ダメですの?」
(これは意外)
という感じで答える妹に
「ダメです! 和人様は私のものなんですからね」
しかしそこはライネ
「ええ〜。 そんなの独占禁止法違反ですわ! 公正取引委員会に訴えますわよ」
「…… そこに訴えても取り次いでもらえないわよ」
ファムが突っ込む
「とにかくダメ。 はい、書き直し!」
またもや、短冊をむしり取り、新しい短冊を渡した。
(「地球に金色に輝く三つ首の竜が来ませんように」)
(「白色彗星が来ませんように」)
(「ペガッサ市が来ませんように」)
箇条書きで書いてある。
コーラスの短冊であるのは間違いないのだが意味は解らないのでワルキューレの検閲はパスしたのだった。
「ところでぇ、お姉様は何と書かれましたの? まさかとは思いますが、あたくしと同じなんて事はございませんわよねぇ」
ライネに言われ慌てて短冊を丸め
「な、何の事。 いやね。 そんな事書くわけないじゃない」
とか誤魔化すが、和人を除く皆の視線は冷たい。
リカに聞くと、昔は女性が織姫にちなんではたおりが上手になりますように。 と言う願いを書いたという説があるそうで、その願いを書くが今になって普通の願いを書くとなったらしい。
それを聞いたワルキューレは
「家事が上達しますように」
「皆と楽しくずっといられますように」
と2枚の短冊を書いて結んだ。
実はもう一枚
「和人様がずっとずっと私を好きでいてくれますように」
これは浴衣の袖にしまって七夕当日にそっと結ぼうと思った。
TVの天気予報では七夕の日は曇りや雨の所が多いらしい。
予報通り、どんよりとした雲が空を覆っている。
(せっかくの年に一度のデートなのに……)
ワルキューレの心も重くなってしまう。
夕方になり、和人が帰ってくる前に真田さんに頼んで浴衣に着替えた。
「真田さん。 今日は和人様とおでかけしたいの? いいかしら?」
織姫と彦星にちなんで2人の時間を過ごしたいのだろう。
真田さんも全てを聞くまでもなく
「はい。 どうぞごゆっくりと。 時乃湯の事はこの真田にお任せくださいませ」
自分も浴衣を着ながら答えたのだった。
和人が帰って来て、2人は外にでる。
幸い雨こそ降っていないが、雲は晴れてない。
「今日はムリかなぁ…」
空を見上げて和人が言い、ワルキューレも見る。
「和人様」
ワルキューレが和人の手を握って、空を飛ぼうとした。
雲の上まで上がれば、そこには満天の星空が広がり、天の川をはさんで織姫と彦星がまさにデートをしようとしているはずだった。
でも
(それは違う… それは違う気がする)
飛ぼうとしたのを止めたが、和人の手は握ったまま歩く。
和人もワルキューレの手を握り返したが、2人の間には会話は無く、あてもなく商店街の屋台の行列の中を進んだ。
商店街を抜け、郊外に出てもふたりは黙ったまま。
それでも2人の心は1つだった。
(今、手を握ってる人とずっと一緒にいたい)
後は晴れてさえくれれば気分はもっと盛り上がるのだが、そこは自然が相手。 思うようにはいかない。
!
ワルキューレが何か思いついたのか、少し早足に歩き出した。
向った先は郊外にある宇宙港。
中に入ってエレベーターで最上階の展望台に。
そしてホントはダメなのだが、展望台の外に出た。
「ボク達、ここに縁があるね」
「でも、見て。 ホラ、ここからだと羽衣町の夜景が星空みたいでしょ?」
言われればそう見える。
様々な色合いの明かりが、大都会とは違って程よくまばらに点在している様子は星空のようだったし、商店街の帯状の明かりは天の川のようだった。
「さ。 これからデートの始まりですよ。 彦星様」
「うん」
見つめ合う2人の顔が今にもつきそうな時、雲の切れ間が出来た。
和人とワルキューレがキスを終えて顔を離した時、見上げると雲の切れ間に気付き、そこからちょうど天の川。 そしてその両側にあるベガとアルタイル。
織姫と彦星を結ぶ白鳥のデネブが見えた。
「!」
しばらく沈黙が続き、和人が横を見ると、ワルキューレのほんのりピンクに染まった頬に一筋の涙がこぼれている。
(ワルキューレ)
声をかけようとしたが、再び隙間程度の星空を眺めた。
「和人様」
顔を下ろしたワルキューレが袖から短冊を出した。
「私の大切な願い事をした短冊です」
差し出された短冊には
「和人様がずっとずっと私を好きでいてくれますように」
まだ不慣れな日本語で一生懸命書いたのであろう想いが記されている。
「ありがとう。ワルキューレ。 あっそうだ! ボクも……」
和人もポケットから短冊を出しワルキューレに見せる。
これまた不慣れなヴァルハラ言語で
「愛するワルキューレとこのままずっといられますように」
恐らく、真田さんか誰かにヴァルハラの言語を聞いたか辞書でも引きながら書いた短冊を見て、また涙がこぼれた。
・・・・・・・・・・・
2人が時乃湯に帰って来た。
庭でリカと真田さん、シロとライネとコーラスとファムがスイカを食べ、花火をしていた。
「姫様、婿殿。 お帰りなさいませ」
「ただいま」×2
挨拶をするとワルキューレは和人の短冊を、和人はワルキューレの短冊を持って笹飾りの所に行き、色紙に切れ目を入れて作った天の川の両側に結び、互いの顔を見つめる。
「うふっ」
ワルキューレの微笑みが美しく花火に照らし出された。
「な〜んか良い雰囲気ねぇ」
ファムがちゃかすと
「あらぁお姉様。 浴衣が着乱れしてますわよ。 あら! 裾も。 ナニかあったのですかぁ?」
ニヤニヤしながらライネが言う。
「うふふ。 ナイショ。 ねっ和人様」
その答えが全てを物語っていたが、それは聞かずも解っていたし、そんな野暮をする気すら起こさせない位の満天の夜空が羽衣町に広がっていた。
(和人様がずっとずっと私を好きでいてくれますように)
「星降る夜 〜あふれる想いを短冊に〜」・・・・・・おしまい。
真田「はい。 といった所でおしまいでございます。 姫様、お疲れ様でございました」
ワル「真田さんこそ」
真田「いえいえ。 とんでもございません」
ワル「今年の七夕はあまり良いお天気でなかったのが残念ですね」
真田「さようにございますわねぇ。 まあ、そもそも7月7日は旧暦、つまりは古い暦の日付で、今の暦に直すと8月上旬となるそうでございます」
ワル「8月なら晴れの日が多くてよさそうですね」
真田「ですので、北陸や東北地方では8月に七夕をする所がございますが、羽衣町は時乃湯の料金からして東京都っぽいので7月にさせていただきました」
ワル「まあ……」
真田「とにかく、お付き合いくださいましてありがとうございました」
ワル「ありがとうございました。 それでは皆様、またの機会に。 いい週末を」
GJ!
うなぎ食ってギンギンビンビンになったのは、姫様の方だったのかwww
前・359氏の作品の姫様は、想像力豊かで天然系ですなぁ。
だが、そこがイイ。
今月23日は、和人の誕生日だから、バカップルの王道、大ワル×和人の甘濃いのを激しく期待。
甘い、甘すぎる〜 何なんですかこの甘さは!
まさしくGJJJJ!
本当にこのカプは最高すぎますヨ
GJ!
姫様のうなぎトリビアワラタ
皆の願いもまさにその通りで非常にグッジョブ!
GJ!
上手いなあ
チョイ役の秋菜の描写まで出来てる
ところで
>雲の切れ間が出来た。
とありますが、最後は
>満天の夜空
になってますけどミスですか?
重箱の隅つつくようですみません
GJ!
ラブラブですなあ
やっぱし王道はこうでないとv
218 :
前・359:2006/07/13(木) 02:14:24 ID:2/oTvRBf
え〜っと。
感想いただきありがとうございます。
ホントは某12人の妹の七夕話みたいにしっとりとした話にしたかったのですが……
しかし、お叱りの声が無くてホッとしてます。
そういえばご指摘いただいたように23日は和人の誕生日ですので考えてはいるのですが、9月のワルキューレの誕生日と微妙にリンクさせるつもりです。
ですので、ご期待いただいたような甘濃い、練乳のようなお話にはならないかもしれません。
なったとしても「侍女長は見た 〜わたくし和人様の花嫁になります〜」のようなノリになってしまうかも。
とは言ってもさすがに2スレ前の話ですので覚えてる方が少ないかもしれませんが。
ワルキューレの誕生日はしっとりと甘濃い話にさせていただきます。
うなぎトリビアですが、今月23日。つまりは和人の誕生日が「土用丑の日」だったりします(本当)
時野家ではやっぱりうなぎが食卓に上がるのでしょうか?
それと、「雲の切れ間」から「満天の夜空」になったのはミスじゃないです。
2人がキスして場所を変えてアレがナニする。
そして時野家に帰って来る。とこの間が、2〜3時間経ってますのでその間に晴れ間が拡がったとしてます。
だから、恐らく浴衣なら着付けが出来そうな和人ですが、ワルキューレの浴衣を着乱れさせたままにしました。
ちょっと表現とか、描写が不足してたかもしれません。
精進いたします。
今週は明日からですかね
220 :
前・359:2006/07/13(木) 19:36:17 ID:2/oTvRBf
ギクッ!
多分…… 明日から書かせてもらおうかと思ってます。
「こんにちは赤ちゃん」か「真田にお任せ2」になるとは思うのですが。
でも例によって、職人さんの降臨時は延期させていただきます。
和人様と商店街に行きました。
その時、赤ちゃんを見たのですけど……
かわいいですねぇ〜。
と言う事で今回は
「こんにちは赤ちゃん」
をお届けします。
あまり長い話ではありませんが、お付き合いくださいませ。
それではスタートです。
21st「こんにちは赤ちゃん」
風邪もすっかり良くなった2人。
「ちょっと出かけてくるね」
そう言う和人に
「もうお体は大丈夫なの? 用事だったら私が…」
看病の時、お姉さん気分を味わったワルキューレがつい面倒見の良い所を見せようとした。
だが
「うん。 商店街の本屋に行くだけだから」
その言葉を聞いてワルキューレもついてきたのだった。
本屋を目前にした時、ベビーカーを押した女性とすれ違った。
「ばぁぶ…」
おしゃぶりを咥えながらワルキューレを見て紅葉のような手を上げる。
「かわいい〜」
ワルキューレがしゃがんでベビーカーの中を覗き込む。
「かわいいですね。 女の子ですか?」
和人が母親らしき女性に声をかけた。
「ええ。 子供が欲しかったけどなかなか産まれなくて、やっと出来た子なんです」
嬉しそうな笑顔の女性、待ち焦がれた子供だけに余計にかわいいのだろう。
赤ちゃんが小さな手を開く。
ワルキューレが人差し指を差し出すと小さいながらもキュッっと握ってきた。
「あ〜ん! かわいいでちゅね〜」
つい赤ちゃん言葉のワルキューレを見て和人もなんだか微笑ましくなった。
母親が一礼して去ろうとするが赤ちゃんはワルキューレの指を離さず、反対の手は和人の指を握ったままだった。
「あらあら。 この子ったら…… お兄ちゃんとお姉ちゃんが好きなのねぇ」
結局2人は赤ちゃんが眠るまで指を握られたままだった。
しかし、ワルキューレは気を悪くするどころか、
「かわいかったですね。 赤ちゃん」
を本屋に行くまで、また時乃湯に帰るまで20数回この言葉を繰り返したのだった。
本屋でも、和人が温泉のガイドブックを選んでる間、育児書の類をパラパラ読み、買ってしまった。
家に帰ると2人は和人の部屋で買って来た本を読み耽る。
突然
「そうだ! 和人様。 今から予行演習をしませんか?」
「予行演習?」
「そうです。 あの… その…… 私達の赤ちゃんが産まれた時の…… 和人様と私の赤ちゃんだなんて。 きゃぁきゃぁ〜! わたくしったらどうしましょう」
「ちょっと待っててくださいね」
ワルキューレが急いで部屋を出て、1階の真田さんの部屋に行く。
「真田さんいます?」
「は、はい。 おりますが」
扉を開けると中に入り
「あの。 真田さん。 真田さんが使ってるナイトキャップを貸して欲しいんだけど。 ダメ?」
突然の願いが実に意味不明なモノだったが
「はい。 かしこまりました。 どうぞお使いくださいませ」
薄紫のナイトキャップを差し出した。
「ありがとう」
「あの。 姫様。 一体何に?」
尋ねようとしたが、もうワルキューレは2階に戻ってしまっていた。
和人の部屋に入る前にナイトキャップを被る。
ドアを開け
「どう、和人様。 さっきの赤ちゃんみたいでしょ?」
「・・・・・・・」
唖然とする和人。
「じゃあ、最初は和人様がパパね」
「・・・・・・・」
和人の前にコロンと寝転がるがこの先の展望はなかった。
「……」
「……」
「ダメでちゅよ。 パパは赤ちゃんをあやしてくれないと」
赤ちゃんワルキューレが催促するが
「いや、でも…」
と和人も途方にくれるしかなかった。
「あっ! そうだ!」
ワルキューレが立ち上がり、隣りの部屋に。
帰ってきたワルキューレには風邪の時に真田さんが用意した紙おむつの入った袋が。
「?」
再び和人の前にコロンと横たわったワルキューレが
「ばぶばぶ… うわぁ〜ん」
泣くフリをした。
「?」
「・・・・・ もう! 赤ちゃんが泣くのは眠い眠いかお腹が空いたか、おしめが濡れた時ですよ」
「えっ! そうなの? う〜ん。 この場合はおしめなのかな?」
ワルキューレがコクンと頷いた。
その頃、真田さんは
「お2人は何をしてらっしゃるのかしら? まあ、ともかく、今日は暑いですし、冷たいモノでも持って行って差し上げましょうかしら?」
台所でお盆にスーパーで買ったカップに入ったカキ氷を乗せると階段を昇り始めた。
「で、でも。 おむつを替えるって… その……」
言い出しっぺのワルキューレは顔を真っ赤にしてるが、眼はランラン…… と言うよりギラギラしている。
ヤル気満々のワルキューレの気に当てられたのか、付き合う事にした。
「うん。 ワルキューレはおむつを取り替えるのかなぁ?」
パパになった気分で言うが
「ダメです。 それじゃぁ、赤ちゃんが怖がりますから、もっと優しく言って下さい!」
ダメ出しをされてしまう。
う〜ん……
「それじゃぁワルキューレちゃん。 おむつを取り替えまちゅよ〜」
精一杯の笑顔を浮かべ街でワルキューレが言ったような赤ちゃん言葉で言うと満足そうに頷き、ヒョコっと両脚を上げる仕草をした。
(ホ、ホントにやるの?)
そう言いたげな和人の視線に
(はい。 やります!)
と言わんばかりの視線をぶつけるワルキューレ。
袋から紙おむつを出し、ワルキューレの服を緩め下半身を露出させる。
ゴクリ
和人の喉が鳴った。
昼間の明るい部屋で見るワルキューレの秘部は真っ白でピンクで、すでに興奮してるのか、ぽってりと熱く膨らんでいる。
事実、ワルキューレはひどく興奮し、身体の奥から熱いものがこみ上げ、ジットリと汗ばみ、股間が濡れて来るのが解った。
見とれている自分に気付き
「じゃ、じゃあ、キレイキレイしまちゅね〜」
ウェットティッシュを拭こうとしたが、舌でペロリと舐めてしまった。
「あっ… ううんっ!」
とても赤ちゃんとは思えない艶かしい声をあげてしまう。
ほんのり汗ばんだ粘膜を一通り舐めるとワルキューレの脚を持ち上げ、お尻の下に紙おむつを敷いた。
「え〜っと… キレイになりまちたね〜。 おむつ替えまちゅよ〜」
「ばぶばぶ〜」
ワルキューレが自分の親指を咥えて答えた時だった。
「姫様〜、婿殿〜。 冷たい物をお持ちいたしま………」
ドアが勢い良く開き、お盆を持った真田さんが茫然自失の様子で立っていた。
ゴトン! バタ! カラカラカラ・・・・・
お盆が床に落ち、カキ氷とスプーンが床に落ちた。
自分達以外には絶対見られてはマズい所を見られた2人も唖然として固まってしまっていた。
「し、失礼いたしました。 ど〜ぞごゆっくり……」
バタン!
とドアが閉められ、ドタドタドタといかにも慌てて階段を降りていく様子で我に帰った和人とワルキューレ。
「まっ待って真田さん!」
ワルキューレが慌てて真田さんを追いかけた。
「はあはあはあ! あ〜ビックリいたしましたわ。 お2人が昼間から……」
胸に手を当てて呼吸と整えながら先ほどの情景を思い出す。
自分から借りたナイトキャップを被ったワルキューレが赤ちゃん役をしてて、和人がおむつを替えていた。
(あんなマニアックなプレイを……)
(いやいや、別にそれはお2人の問題でございますから、わたくしがとやかく言う事ではございませんが……)
(ああ〜。 それにしても。 赤ちゃん姿の姫様のかわいらしい事。 出来ればわたくしが姫様のおむつを取り替えて差し上げたい・・・・・・)
なんて思っていたら、曇りガラスを張った扉を叩かれた。
「真田さん。 あの…… 違うんです」
ワルキューレの声だった。
(ああ〜。 姫様があんなにも困っておられます)
(姫様のお気を煩わせるなんて侍女長として問題ですわ。 ここは…)
「姫様、ご安心下さいませ。 真田は何も見ておりません。 何も聞いておりませんとも。 ええっ!」
決して扉を開こうとはせず、声だけが返って来た。
「ですから… 違うんです。 あれは……」
「ひぃぃ〜 聞こえません! にゃんまんだぶ〜 にゃんまんだぶ〜」
今の真田さんに何を言ってもムダだろう。
ワルキューレは少し落ち込んで2階に戻った。
(ああ〜。 真田さん絶対誤解してるわ。 和人様にも迷惑かけちゃったかな?)
別に真田さんは誤解してないのだが、部屋に戻ると和人はワルキューレが被っていたナイトキャップを被り、ワルキューレが買った育児書を読んでいた。
「あの。 和人様?」
「ばぶ?」
自分が落ち込んでいるだろうと思って気を利かせてくれたのだろう。
今度は和人が赤ちゃん役をするつもりだった。
(和人様…… ありがとうございます)
ワルキューレは和人の頭を抱きかかえた。
真田さんの部屋。
(いやぁ。 しかしどうしましょう?)
(そうですわ! こんな時こそ……)
何か思いついたのだろう。 襖をあけた。
あ、あの……
今日はここまでです。
続きは今日の夜か明日の未明にでも。
それでは皆様、良い週末を。
GJ!
このワルQは面白いくらいに自分の欲望に素直ですねw
ワル 「ばぶばぶ〜」
・・・・・
真田 「え〜。 現在姫様はこのような状況でございますので、この真田がフォローさせていただきます」
ワル 「ばぶ!」
真田 「えっ! 「感想いただきありがとうございます」でございますか? さようでございまちゅね〜。 この真田からもお礼しまちゅね」
真田 「はっ! 失礼いたしました。 ついわたくしまで……」
ワル 「ばぶ〜。 ばぶばぶ」
真田 「はいはい。 「今回は和人様を看病させていただいた時に積極的になったら気持ち良かったから」でございますか?」
ワル 「ばぶ!」
真田 「それでは姫ちゃま。 続きをしまちゅね〜」
ワル 「ばぶ!」
「あった。 これこれ!」
取り出したのは三味線。
例のコスチュームが入っている仕込三味線だった。
(まさか、またコレを使う事になろうとは……)
深呼吸をして気合を入れる。
「にゃんぱらり〜ん!」
掛け声をかけると三味線から衣装が飛び出した。……
「うんしょ。 こらしょっ。 ……あっ!」
真田さんは「侍女長・真田」を封印し「愛と正義の怪傑・猫耳頭巾」に変身(?)したのだった。
(姫様、お待ちください。 そしてご安心下さい)
一方、和人の部屋。
和人のおかげですっかり元気になったワルキューレ。
(真田さんには夜、一緒にお風呂に入った時にでも説明しよう)
とか思いつつ、赤ちゃん和人を見てると、はにゃ〜と表情が崩れる。
「ばぁぶばぶ」
「あら。 どうちたのでちゅか〜。 かじゅとちゃん」
和人を抱きかかえたワルキューレがそれこそ母親のような慈愛に満ちた表情で見下ろす。
「かじゅとちゃんはおねむでちゅか〜?」
ふるふると首を振る、かじゅとちゃん。
「あっ! もしかしておむちゅが濡れちゃったのかなぁ? かじゅとちゃんもおむちゅ替えまちゅか〜?」
和人が一瞬にして真剣な眼差しになり、引きつった表情を浮かべぶんぶんと首を振った。
「うふふ。 冗談でちゅよ〜。 でもホントに替えても良いでちゅけどね〜」
ギラギラして、少し細めた流し目で見つめられ和人は下半身が痺れるような気がした。
「あっ! ママ解りまちたよ〜。 かじゅとちゃんはママのおっぱいが欲しいんでちゅね〜」
和人の返事を待つまでも無く、服を緩め白く大きな胸を露出させる。
眩しいくらいに白い、ゆるやかな曲線を描く乳房に心がときめく。
もう、何度も見てる胸だが、何回見ても飽きる事はない。
宇宙中の男を虜にする膨らみだろうが、和人も例外ではなく、この胸を自由に出来る幸福感をいつも実感していた。
「ばぁぶ……」
「はい。 おっぱいでちゅよ〜」
かじゅとちゃんがワルキューレママのおっぱいに吸いつこうとした時だった。
バタン!
勢い良くドアが開いた。
「あっ!」×2
「ばぶっ?」
(うわっ! しまった。 まだしておられたのですね)
(しかも、今度は婿殿が赤ちゃん……)
服の間から胸を出して和人の方に突き出しており、和人が吸いつこうと口を大きく開けている所だった。
「あ、あの真田さん……」
ワルキューレが
(何でまた、こんなに悪いタイミングで)
と今にも言い出しそうな目で見つめている。
(しかし、ご安心ください姫様)
「わた、私は真田さんではない。 たまたま通りかかった愛と正義の怪傑・猫耳頭巾だ!」
「・・・・・・・」×2
「と、とにかく。 男女が仲良い事は良い事。 例え昼間でも大いに結構。 私は通りかかっただけで直ぐ去るから、安心して続きをされよ」
「え、いや… あの……」
「そうそう。 真田さんもどこかに出かけたみたいで邪魔者は居ないから大丈夫。 ではさらば!」
窓を開けて颯爽と出て行った。
「………」
「はぁ〜」×2
同時に溜息をついた。
「和人様。 ごめんなさい。 私のせいで……」
(ううん。 ワルキューレのせいじゃないよ。 ボクも楽しいから)
言おうとしたが、そんな言葉をかけても彼女は立ち直れないかもしれない。 と思い
「ばぶばぁぶぅ」
ワルキューレも胸をモミモミし片方をちゅうちゅうと音を立てて吸った。
「ああんっ! もう。 かじゅとちゃんったら……」
困ったような言い方をしたが、嬉しくもあり、また、
(このまましちゃおうかナ……? きゃっ!)
その後の展開に胸躍らせるのだった。
2人の邪魔をしてはいけないと家を出た猫耳頭巾だったが、行くアテもないし、ヘタをすればまた不審人物(?)として当局のお世話になるかもしれない状況にやや困っていた。
「あらぁ〜 真田さんじゃございません事」
声のする方を向くとライネがいた。
(ま、まずい! ヴァルハラ皇室関係者に正体がバレるのは非常〜にマズいですわ)
返事もしないで逃げ出した。
「あ〜っ! ちょっと、お待ちなさいってば〜」
一目散に逃げる猫耳頭巾。
どっし〜ん!
しかし、曲がり角で人とぶつかってしまった。
「あいたたた…… ちょっとぉちゃんと前見ててよ」
「あっ、はい。 申し訳ござ…… ああ〜っ!」
ぶつかった相手は運悪くファム。
ずれたメガネを直したファムが
「あら。 真田さん。 どうしたのそんな格好で」
そこへライネが追いついて来た。
「ちょっとぉ〜。 どうしてお逃げになりますの? 真田さん」
(もはやこれまで!)
星霊石集めの時、身体の隅々まで見られてキスマークをつけられたファムもいるので、誤魔化すのは不可能と悟った。
「い、いかにも、わたくしは真田でございます」
マスクを取る。
「知ってますわよ。 んでどうしてこんな事になりましたの?」
この時、ファムのメガネがキラリと光った。
「まあまあ、こんな所で立ち話のなんだから、お茶でもしながらお話を聞きましょう。 ねっ真田さん?」
(ああ〜。 ホントに絶体絶命ですわ)
しょんぼりうなだれる真田さんの横で
「ファムお姉様のおごりですわよね?」
「まあ、今日は楽しいお話が聞けそうだから特別ね」
話を進める姉妹。
「それじゃ、行きましょ」
「そうですわね。 さあさあさあ、真田さんも」
主役の真田さんを2人が連行したのだった。
ファム達が良く使う上品なカフェに入った。
ワルキューレが和人とデートする場所でもあった。
注文の品が来ると
「さて……」
ファムの言葉にビクッとする。
「何がありましたの?」
聞く割にライネはニヤニヤしている。
(どうしましょう? 正直に話す訳には……)
この間の必死に頭を巡らせて良い言い訳はないかと考える。
(そうですわ!)
「実は……」
「姫様と婿殿が、お2人の御子がお産まれになった時の練習をしておりまして……」
我ながら上手いウソだと思ったが、実はホントの事だったりする。
しかし、そんな事は知るはずも無く、真田さんは話を続けた。
「ふ〜ん!」×2
意外にも2人の返事は覚めていた。
「まあ、伸び伸びになってるけど、2人が結婚すれば赤ちゃんも産まれるだろうから……」
「ですわよねぇ。 別に真田さんが気を使う事なんて無いのではなくって」
具体的に話してないので2人の行為を知らない姉妹は実につまらなさそうだった。
それどころか
「それよりファムお姉様。 和人様とワルキューレお姉様の間に子供が出来たら、あたくし達「おばさま」になってしまいますわよ」
「うへぇ! この歳で「おばさま」は堪えるなぁ」
そんな心配ばかりしていた。
真田さんの話にそれ程進展がないのを確認すると、
「それじゃ、ちょっとお姉様達をからかいに行きましょうか?」
ライネの提案に
「そうねぇ。 それも面白いかもね」
いつものように、なだめる気は無さそうだ。
「いや… あの…… しかし……」
真田さんが口を挟もうとするが、無視され、連れて来られた時と同じように両脇を固められて時乃湯に連行されてしまった。
その頃、ワルキューレママとかじゅとちゃんは、親子の行為から夫婦の行為に移行していた。
丸められたティッシュが2つ転がっている。
「んんっ… ああ〜っ! もうかじゅとちゃんったら、赤ちゃんなのにこんなに……」
とろんとした目をしながら、うっとりと言う。
「あ、あの… ワルキューレ……」
和人に戻って喋ろうとしたが
「あん。 ダメでちゅ。 今はかじゅとちゃんでちゅからね。 その代わり、夜は私が… きゃぁ〜」
夜の予定まで既に組んでしまったワルキューレ。
外では、3人が時乃湯に到着しようとしていた。
煙突が見えるとライネが1人走り出す。
玄関をそろりと開けると、2階から微かな声が……
普段とは違う鼻にかかる甘えたような姉の声。
「・・・・・・」
ライネはそっと玄関を閉めるとファムと真田さんの元に。
「どうしたの?」
「如何なされました?」
「…… あのぉ。 真田さん。 お2人は子育ての練習をしてらしたのですわよね?」
「はあ。 さそうにございますが」
「えっ何? ケンカでもしてたの? 方針の違いとかで」
ファムのメガネがまたキラリと光った。
「いや… 子育てじゃ無く、その前段階でございましたわ」
「……」
「つまりは子作りの真っ最中でございましたのよ」
「やれやれ…… 真田さん、気を使って正解だったようね」
このまま帰る訳にはいかず、3人はまたさっきのカフェに引き返したのだった。
「そう言えばライネ。 貴方、今日はいつもみたいに野次馬にならないのね」
ファムが意外そうに尋ねる。
真田さんも同感だった。
「まあ、今途中経過を聞くより、事の顛末は後でゆっくりとぜ〜んぶ聞けばよろしいじゃありません事?」
いつもとは違って先を見通してる意見に驚きながらも
「なるほどね。 それより真田さん、お飲みなさいな。 冷めるわよ」
ファムは紅茶を口にしながら納得したようで、真田さんにも3回目の薦める言葉をかけた。
「はい。 それでは有難く頂戴いたします」
真田さんもコーヒーを口にする。
実はこの時、ファムと真田さん。 いや、他の皇女達もリカも知らない、そしてこれからも知る事なないだろうが、ライネは和人と内緒のデートの約束を取り付けていた。
だから、今はデバガメにならずとも良かったのだった。
(んふふ…… あたくしも和人様に、お姉様としたようなのをしていただこうかしら?)
ガラス越しに外を見つめるライネを夏の日差しが照らし出す。
同じ日差しが時野家の2階で愛を確かめ合ってる2人にも降り注いでいる。
ジリジリとした暑さが夏本番を知らせる、ある日の昼下がりだった。
「こんにちは赤ちゃん」・・・・・・おしまい。
ワル 「これでこのお話はおしまいです。 いかがでしたでしょうか?」
真田 「ところで、姫様。 これは子育ての練習だったのでしょうか? それともライネ様がおっしゃったように子作りの為のオプショナルなプレイだったのでしょうか?」
ワル 「ばぶぅ」
真田 「あっ! 姫様ずるい。 こんな時だけ」
ワル 「ばぶ?」
真田 「はい。 ダメでございます」
ワル 「…… 真田さんのイジワル! そんなの言えません」
真田 「それが答えでございますわね」
ワル 「い、いや、本当に赤ちゃんが産まれた時の……」
真田 「はいはい。 さようでございまちゅね〜」
ワル 「もうっ! 知りません」
真田 「ところで、次回は婿殿の誕生日のお話を予定しております」
ワル 「パチパチパチ〜 和人様と私のお話が3つも続くなんて…… ステキ!」
真田 「しかし、姫様がご期待するようなお話になりますかどうか?」
ワル 「でも、真田さんの誕生日やライネの誕生日は真田さんやライネに配慮した話だったでしょ? だったら今度は……」
真田 「まあ、普通に考えればさようでございますが…… 姫様の誕生日は9月ですし」
ワル 「と、とにかく次回は23日前後から和人様のお誕生日のお話をお送りする予定です」
真田 「ですが、いつもの通り、職人様の降臨時は延期・中止となる場合がございますのでご了承くださいませ」
ワル 「それでは皆様、良い休日そして明日は是非とも良い祝日を」
真田 「お休みなさいませ」
ワロタ!
バカップル二人で暴走かwww
結局、子作りの展開ですか(笑)
この二人はどうしてこう、なんというか甘すぎる展開が似合うのでしょうか
GJ!
242 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/18(火) 11:05:29 ID:meFHC1Hl
GJ!
赤ちゃん言葉のワルキューレっていいですねえ
ラストがちょっと意味深ですなあ
和人の誕生日の後はライネかな?
期待age
243 :
前・359:2006/07/19(水) 04:02:45 ID:dgbwT2h+
感想ありがとうございます。
ホントは夜の話もあったんですが、ちょっと下品になるのでカットさせていただきました。
ライネなら良かったんですが。
今後は真田さんかライネで3本目は真田にお任せ2になるかと思います。
それではまた。
こんな優良職人さんが定期降臨してくれてるこのスレ神杉
このスレは住人は少ないけど雰囲気がいいから
だから職人さんも書いてくれる
このまままったりと行きたいね
保管庫の進み悪過ぎではないか?
そうですなあ
止まってるのかな?
それともどこかと言うか誰かに頼むのかな?
保管庫もそうだけど、前・359氏がいってた
>ちょっと下品になるのでカット
の中身が気になる
できれば保管庫を進めてほしいね、前スレとか激しく気になる、保管庫作ってくれる方、挙手Please
流れを切って申し訳ないですが、メディアファクトリーのCMで第4期のCMやってますねぇ。
ワタクシ的には真田さんの目の下のクマが気になります。
あらすじも公開されてるし、いよいよ現実味を帯びてきましたね。
251 :
前・359:2006/07/21(金) 23:27:33 ID:lLNoao24
え〜っと……
第4期第1話を見ました。
まあそんな話はともかく、今から書かせていただきます。
3時間… 4時間後くらいに投下の予定です。それでは後ほど。
今回は和人様のお誕生日のお話です。
パチパチパチ〜!
ですが、何やら不穏な空気がします。
ここの所、1本の話なのに、何やら意味深な事が書かれてますので今回も少し不安です。
とにかく、
「お誕生日おめでとう 和人さん」
スタートです。
22nd 「お誕生日おめでとう 和人さん」
最近、ちょっと憂鬱な真田さん。
夏休みに入り、朝から晩まで…… 夜まで一緒に和人といられて嬉しさいっぱいのワルキューレとは対照的だった。
今までは、日中はワルキューレを独り占め出来たのに、それが叶わなくなったからであるが、
(まあ、それでも姫様のお幸せそうな顔を見るだけで真田も嬉しゅうございます)
とか思うようにしていた。
また、何よりも和人は自分にも分け隔て無く良くしてくれる事でもあるし。
しかし、ワルキューレの和人にベッタリぶりは異様と思える程だった。
はたから見ていて(暑くないのでございましょうか?)と思える程、常にぴったりと体を密着させ、家の中を移動する際にも和人の袖を摘んで付いて行き、ある時は席を立った和人の後を追うように立ち上がり
「和人様、どちらへ? わたくしもお供いたします」
と袖を摘んでついて行こうとしてしまった。
「いや、あの… トイレだから」
流石にトイレにまで付いて行くのは憚られる。
でも
「あの… お済みになったら絶対戻って来て下さいね」
まるで長い間離れ離れになるかの様な言い方をしてしまう。
そんなやり取りを真田さんと同様の感想をもっていたリカが
「そんなにくっついて暑くないの?」
とか
「そんな大げさなモン?」
と呆れながら辛辣な言葉を投げかけるが、ワルキューレにとっては1分1秒たりとも和人と離れるのが辛くなっていたので
「いえ、暑いだなんて…… 暑いほどくっついてません」
と返された。
控え目なワルキューレがそこまで堂々と言うのも驚いたが、その言動がまるで一致していないのが可愛らしく感じ、真田さんと肩をすくめて笑ったのだった。
だが、この平和(?)な状況は、さらなるリカの一言で大きく変わってしまった。
「お兄ちゃん、もうすぐ誕生日だよね。 23日だっけ? 何か欲しいモノとかある? あっ!でも高いもんはダメよ」
(!)
「か、和人様。 お誕生日なのですね。 おめでとうございます」
「これはこれは婿殿、おめでとうございます」
「うん。 ありがとうね。 …… リカ、別にいいよ。 普段銭湯手伝ってもらってるし」
急に欲しい物とか言われてもとっさには出てこないし、和人自身もそれ程欲があるわけでも無い。
長年の付き合いだけにリカもその辺りは重々承知してるのだが
「お兄ちゃん、去年もそうだったよね。 何でも良いのが一番困るのよね」
リカも特別、変わった贈り物をしないし、また、どんな物でも贈れば礼をする兄と解ってはいても、張り合いにかける。
そして、この話はここまでとなった。
この兄妹はいつもこうなのだろう。
ワルキューレは真田さんを連れて部屋を出た。
「如何なされました。 姫様?」
いつになく慌ててるワルキューレに困惑する真田さん。
「真田さん。 わたくしも是非とも和人様に何かお贈りしたいのですけど、どんな物が喜ばれるのか解らなくって」
(やっぱり…… )
とは思うが、同時に
(姫様の贈り物でしたら、婿殿は何でも喜んでくれるハズ)
とも思う。
しかし、そんな答えじゃワルキューレも満足しないだろうし、かと言って和人が何を欲しがっているのかを知るのは先程のリカとのやり取りを聞けば解るはずも無かった。
「はあ、それは結構な事でございまずが…… 婿殿はあまり欲が深い方ではございませんから如何なものでございましょう……」
そう答えるしか無かった。
「でも……」
やっぱりワルキューレは満足していない。
仕方なくさっき考えた事を言って見る。
「姫様の贈り物でしたら、婿殿は喜んでいただけますとも。 大切なのは心でございますから」
「う〜ん… そうかなぁ」
ワルキューレは釈然としないようだったが、真田さんもこれ以上言いようがない。
「まあ、23日までお時間がございます故、お考えになるのもよろしいかと」
「そうね……」
力なく言うと和人の所に戻って行った。
TVを見てるとワイドショーで連日の暑さで海水浴場が満員という事を言っていた。
「うわぁ! すごい人ねぇ。 こんなんじゃ海行っても泳げないよ」
受験を控えて遊ぶ余裕なんてないリカだが、つい漏らしてしまった。
「う〜ん。 そうだね。 でも海もいいなぁ」
(!!! これだわ! 和人様と海へ行こう)
(そんなに遠くでなくて良いから、和人様とお泊りで)
(えっ! そんな2人きりでお泊りで旅行なんて… なんて…… まるで新婚旅行みたい。 きゃぁ〜!)
幸せそうにピョンピョン跳ねるワルキューレを相変わらず不思議そうに眺める3人なのだが、彼女の思うようには世の中行かないもので、後々彼女はそれを知る事になるのであった。
ただ、この時は期待に胸を膨らませ、希望に満ちた甘く輝ける未来がワルキューレの頭をぐるぐる巡っていたのだった。
「真田さん。 ちょっと調べ物をして欲しいの?」
ワルキューレが部屋に尋ねて来た。
おおよその察しはついているが
「はあ。 いったいどのような?」
一応聞いてみる。
「あの…… そんなに遠く無い所で、海の近くの宿についてですけど……」
ワルキューレの言葉を聞くと早速パソコンを立ち上げ、検索に入った。
「あ、あの…… 和人様のお誕生日に昼は海水浴をしていただいて、夜は宿でゆっくりしていただこうかと思ってるんです。 真田さんはどう思う? このプレゼント」
「それは結構な事だと思われますが……」
「ますが?」
画面を注視してる真田さんの歯切れは悪い。
「さすがにこの時期の海辺の宿は予約がいっぱいのようで…… ヴァルハラ皇室のリゾート御用邸なら問題無いのでしょうが……」
それでは意味がない。
真田さんの言葉に少しがっかりしたが、次の瞬間。
「あっ! ございましたわ。 お2人以上から予約可能。 一泊二食でお一人様12000円から。 と言うのがございます」
真田さんが地図が載ってるページを見せるが、ワルキューレは地球の地図を見ても解らないので
「と、とにかく予約をお願いします」
「はい。 かしこまりました。 ご予約名は婿殿でよろしゅうございますね?」
「はい!」
「では… 7月23日っと。 ご予定は一泊でございますか?」
「はい!」
「あら、まだお部屋に余裕がございますわね。 それではわたくしもお供と言う事で、そうそう、一応リカ様も……」
ここでワルキューレが一瞬にして顔が険しくなり
「ダメです! 真田さんごめんなさい。 和人様と2人きりになりたいの? 一泊だけですもの、お願い」
「ひ、姫様〜。 この真田が邪魔でございますか? お〜いおいおい」
滝のような涙を流す真田さんだったが
「お願い。 ねっ! お願いします」
ここまで言われると
「はあ…… さようにございますか・・・・」
と引き下がるしかなかった。
(まあ、一泊でございますし、近場でもありますし。 でも… でも。 ああ〜。 姫様と離れるなんてわたくしには……)
しかし、この事は堤も蟻の一穴から。になろうとは夢にも思わないワルキューレだった。
その夜、心ウキウキのワルキューレは嬉しさからか積極的に和人を求め、自ら進んで上になり夜明け近くまで行為を満喫したのだった。
そして次の日
「真田さん。 私、水着がありませんので買いに行こうと思うのですけど、どんなのが良いかしら?」
昨夜から一晩かけて気を取り直した真田さんが
「それはようございますね。 あっ、そうそうわたくしの水着はコレでございます」
「………」
取り出した水着を見てかなりの違和感を覚えた。
何かボディースーツのようなデザインで白と黒のストライプ。
漫画に出て来る外国の囚人服のような柄。
地球で言う所の80年位前、明治から大正時代の婦人用水着のようだった。
(さ、さすがにこれはちょっと……)
「さ、真田さんらしいわね。 でも私にはちょっと……」
「さようでございますわね。 それではお供いたします。 あっ! それより婿殿に選んでいただいては?」
「だ、ダメぇ! ダメです。 そんな和人様にお見せするなんて恥ずかしいです!」
頬を染め身悶えするワルキューレ。
「しかし、姫様。 海では婿殿にお見せするわけでございますし」
まあ、当たり前の話だったが
「と、とにかく、今は……」
「さようでございますか。 それでは参りましょうか」
出かける仕度をする真田さん。
ワルキューレは居間に戻り和人にそれこそ今生の別れのような挨拶をしていた
「か、和人様。 わたくし… そのちょっとお出かけして参ります。 でもでも、用事が済めば直ぐ戻りますから。 本当に直ぐ戻ってきますから」
目をうるうるさせて今にも泣き出しそうな表情で訴えかける。
これには和人も少し困ったが
「う、うん… 気を付けて行ってきてね」
ワルキューレの髪を掻き揚げておでこにチュッとキスをすると
「はい。 行ってきます」
元気になって玄関に行って真田さんを待った。
外はすっかり真夏の日差し。
ジリジリと熱せられたアスファルトからの照り返しが陽炎を作っていた。
「そ、それにしても暑うございますわねぇ」
あまりの暑さに真田さんはバテ気味だが、目的の為に邁進するワルキューレにはこの暑さもそれ程ではないように感じていた。
デパートに着き、水着売り場に向う。
しかし、水着売り場には先客がいた。
「あの〜。 お客様にはそれは入らないかと……」
「ん〜ま失礼な!」
「い、いえ! お客様は胸が… その大きいですので、合うサイズですとウエストが余ってしまいますし」
ライネが店員とモメていた。
手にしてるのはピンクのワンピースの水着。
確かに可愛らしいデザインのワンピースにはライネの胸は大き過ぎるようだった。
「あたくしは、コレがよろしいのにぃ〜」
まだ諦めがつかないようだった。
「ライネ、来てたの」
すっかり困り果ててる店員に助け舟を出すようにワルキューレが声をかけた。
「お姉様! あら、真田さんも…… ごきげんよう」
「貴方も水着を買いに来たの?」
「ええ。 と言う事はお姉様も?」
「うん。 私は和人様と…… 」
「和人様と?」
「えっ。 ううん、何でもないのよ」
言葉を濁したがライネは勘付いたようだ。
(はは〜ん。 さてはお姉様、和人様と……)
「海にでも行かれるのですか? 和人様と。 どちらに?」
ちょっとつついてみる。
「な、内緒よ」
この慌てぶりで全てを悟ったライネだったが、ワザとトボける
「そうですか。 それよりお姉様。 なかなか良いのが無くて困ってますのよ」
話をはぐらかした。
そこへ店員が
「お客様。 あちらはいかがでしょう? 今年流行の花柄ビキニ。 これでしたらお胸も大丈夫かと……」
説明を聞いたワルキューレが
「うわぁ! かわいい。 私これにしようかナ? あっでもでも、これじゃぁお腹とか全部見えちゃうかも」
恥ずかしがるワルキューレに
「お姉様。 コレはあたくしが先に薦められたのでございますわよ」
店員から胸のサイズがあうのを受け取るとさっさと試着室に入って行った。
「んもう!」
ワルキューレは奔放な妹に困ったように言うが、実際和人と2人きりの海で布の少ないビキニは恥ずかしい気もしていた。
出来ればワンピースが良いのだが、ライネとさして胸の大きさが変わらない自分では、なかなかサイズが合わないだろう。
そうこう考えてる内に試着室のカーテンが開きライネが出てきた。
「じゃ〜ん! いかがぁ」
ポーズと取って出て来るライネ。
「よくお似合いでございます」
店員が愛想では無く本気で答えた。
このまま写真を撮って写真集でも出せば直ぐにでも売り切れになるだろう。
グラビアアイドルのようなライネに女性から見てもタメ息が出そうだった。
「ええ。良くお似合いでございます」
真田さんも感嘆の声を漏らす。
「うん。 とっても似合ってるわ。 ライネ」
「んふ。 ありがとうございます。 お姉様。 じゃあ、コレ、いただきますわ」
「はい。ありがとうございます」
ライネの水着は決まったようだった。
「んで、お姉様はどれになさいますの?」
会計を済ませたライネが戻って来て言う。
いくつか取って見るが、彼女の性格を表してるのかおとなしめなワンピースばかり手が伸びる。
しかし、ライネがそうであったように、彼女の胸がネックとなり可愛いデザインの水着は無理っぽかった。
「こちらはお客様のお姉様でらっしゃいますか? おキレイな方でらっしゃいますわね」
ライネについていた女性店員が尋ねた。
「ええ。 あたくしの自慢の姉でございますわ」
まるで自分が誉められたように嬉しそうなライネ。
でもワルキューレは
「そ、そんな……」
と照れるのであった。
そうこうしてる内に
「姫様。 こういったのは如何でございましょう?」
真田さんがオレンジ色のビキニを持って来た。
「姫様の白いお肌を照らす、真夏の太陽。 あまりの眩しさに婿殿もクラクラなさいます事は必定」
「まさに真夏のスパークリングフラッシュでございます」
どうだ! と言わんばかりに解説する真田さん。
しかし、ライネが
「甘い! 甘うございますわよ。 和人様を誘惑するのでしたらコレ位はなさらないと」
持って来たのは1辺が5センチ位しかないマイクロビキニだった。
「ゆ、誘惑だなんて… そんな……」
そして水着を見て慌てる。
「ちょ…… 何それ? 殆ど隠れないじゃない。 すぐにハミ出しそうだし」
首をぶんぶん振って拒否した。
「さようでございますわねぇ。 ライネ様ならともかく姫様には……」
「ん〜ま失礼な! あたくしが下品とでもおっしゃりたいの?」
「いえいえ、そこまでは。 ただ、ライネ様ならお似合いかもしれませぬと」
しどろもどろに答える。
「………」
一瞬の沈黙の後
「そうですねぇ。 これなら和人様もあたくしの方を向いてくださるかも・・・・・」
言ってはみたが、服の襟の部分を拡げて中を見た
「…… ダメですわ。 ハミ出してしまいます」
「………」×3
姉とは違って大きい胸の膨らみに比例した、やや大きめの乳輪はこの小さな布では隠し切れないようだった。
その後のセパレーツタイプを中心にあれこれ見るが、やはり恥ずかしいのだろう。
なかなか決められないでいた。
業を煮やしたライネが
「もう。 それでしたら、スクール水着でもお求めになられましたら。 いっぱい隠れますし、喜ぶ殿方も多いでしょうし」
「えっ! そんな水着があるの? あのすみません。 スクール水着はございますか?」
女性店員に尋ねた。
「えっとぉ…… いや、…… あのぉ。 あるにはありますが……」
どうも歯切れが悪い。
「学生のお客様用ですので、やはりサイズが……」
念の為、見に行くが店員が言うようにサイズが合いそうにない。
恐らく、胸は溢れ、股は食い込むだろう。
「………ふぅ」
溜息をついて、元の売り場に戻った。
一同は気付かなかったが、スクール水着を見て何やら思いついたようで、ライネの目がキラリと光ったのは気付かなかった。
なかなか決められないワルキューレに対し真田さんは自分の耳とシッポの色に合わせた黒のビキニを買う。
遅れて戻って来たライネもワルキューレや真田さん、女性店員に気付かれないようにそっと先程のマイクロビキニも買っており、実は遅れて来た理由であるスクール水着とあわせて3着の水着を購入している。
全ては和人との内緒のデートの時に使うつもりであるのだが、皆には当然秘密で、最初の花柄ビキニだけ買ったようにその紙バックだけを表に出していた。
「それにしても、なかなか決まりませんわねぇ。 お姉様」
ライネが少しダレて来た。
「姫様、これは如何でございましょう?」
「お客様、これなんか如何でしょう?」
真田さんと店員はそれでも必死にワルキューレに合いそうなのをみつくろって来る。
「あっ! これなら」
ようやくワルキューレのメガネにかなったのか、それとも和人に見せる覚悟が出来たのかコバルトブルーの縁取りの白のビキニを手に取った。
ハイビスカスやトロピカルな柄のパレオもついており、試着した感想も上々で、ついに
「あの。 これいただけますか?」
となった。
かくして店を出た3人。
「それじゃあワルキューレお姉様、真田さん。ごきげんよう」
「そうれじゃあね。ライネ」
「失礼いたします」
別れて歩き出してすぐライネが振り返った。
「ところで、お姉様。 どうして和人様と海に行かれますの?」
「だって、和人様のお誕生日ですもの」
(あっ! 姫様〜。 よりによってライネ様にバラしてしまわれるなんて)
真田さんが思ったのが伝わったのかワルキューレも慌てて手で口を塞いだ。
「ふ〜ん。 そうですかぁ。 あたくしも何かプレゼントでもしようかしら…… あっ! それではごきげんよう」
ライネが帰って行った。
「意外とあっさりされてましたわねぇ。 ライネ様にしては」
「そ、そうね」
一抹の不安を抱きつつも帰路につく2人だった。
263 :
ワルキューレです:2006/07/22(土) 04:56:21 ID:etr3N544
今日はここまでです。
続きは… 今日はムリかもしれませんが、夜か明日未明にでも。
それでは皆様、良い週末を。
なお、一度ageさせていただきます。
今日は少し短いですけど、前日。 つまり今日22日までお話させていただきます。
では。
帰宅してパソコンを立ち上げる真田さん。
予約が取れたという知らせが入っていた。
その事をワルキューレに告げると和人に言いに行く。
リカも一緒にいたが、リカなら大丈夫だろうと考え思い切って言う
「和人様。 お誕生日の日、わたくしと海に行きませんか? お宿もとってあるんです」
「えっ!」
突然の提案に少々戸惑うがリカが
「いいんじゃない。 2人で海ってのも。 行っておいでよ」
と後押しした。
「う〜ん……」
考える和人を固唾を飲んで見守るワルキューレ。
しばらくして
「うん。 そうだね。行こうっか。 ありがとうねワルキューレ」
「やったぁ!」
ワるきゅーレのようにピョンピョン飛び跳ねて喜ぶワルキューレが可愛いく感じる。
クルクル回り今にも歌い出しそうだった。
その様子を見て、同じ様に喜ぶ真田さんだったが、日差しが弱くなって来てるのを感じ
「良うございましたわね姫様。 ところでそろそろご夕食の買い物に参りますが、皆様、今日は何がよろしゅうございますか?」
和人とリカから食べたい物を聞くと
「それでは行って参ります」
出かけようとする真田さんをワルキューレが追いかけた。
嬉しさのあまりじっとしていられないのだった。
歩く間もニコニコ顔が絶えないワルキューレ。
そこに同じく買い物篭を持った秋菜とハイドラとあった。
「あんた達も買い物?」
「おっ! どうしたんだワルキューレ。 やけに機嫌が良いじゃね〜か」
一礼する真田さんの横で
「そうかなぁ。 うふふ。 実はねぇ…… 和人様のお誕生日に2人で海に行くんだぁ… いやぁん」
(ああ〜っ! また姫様ったら……)
真田さんの心配した通り、秋菜の眉がピクっとハネたのだが、ワルキューレは気づかなかったようだ。
4人は夕食の買い物をするが、秋菜だけ会話に加わらなかった。
(昔は…… 和人とリカちゃんと私だけでお誕生会したっけ。 やっぱりワルキューレと2人でかぁ……)
買い物を終わって、互いの方向に向かう。
「おい。 いいのかよ?」
ハイドラが口を開く
「何がよ?」
(ううん。 知ってる。ハイドラが何を言いたいのかって事は)
「ま。 おめぇが良いって言うならオレは何も言うつもりはね〜けどな」
「良くはないわよ。 でもしょうがないじゃない!」
「そうだよなぁ。 海っていってもドコの海だか解んね〜しなぁ」
「そうよね…」
そう思うようにした秋菜だったが、運命の女神は彼女を見捨ててはいなかった。
「お困りのようでございますわねぇ」
「誰?」
声の方を向くとライネとコーラスがいた。
「あたくしでございますわよ」
「こんばんわ」
「なんだ、おめぇらかよ」
「ん〜ま失礼な! まあ、よろしいですわ。 それより秋菜様。 お姉様と和人様がどちらに行かれるか知りたくはございません?」
「!」
「あんた。 知ってるの?」
「いいえぇ」
「な〜んだ。 そんな言い方するから知ってるのかと思っちゃたじゃない」
「「今は」知らないだけですわ。 でも……」
妖しい微笑みのライネに魅入られてゴクリと喉が鳴った。
「でも?」
「んふふ。 あたくし達協力出来そうじゃありません事」
「そうね!」
考える事なく答えた秋菜に
「おいおい。 良いのかよ? ライネだぜ」
ハイドラが心配するが
「ん〜ま失礼な!」
「良いのよ。 こうなったら手段は選ばないわよ」
同時に返事が来て
「今度ばかりはワルキューレと和人に同情するぜ」
ボソっと呟いたハイドラだった。
「ちょっとぉ。 何で私まで…」
ファムがボヤくがこのメンバーを見れば仕方がない。
メームとイナルバまで呼び出されているのだから。
その中をライネが仕切りの言葉を開く。
「では、作戦を説明いたしますわ」
「まずメームお姉様とイナルバお姉様は真田さんを時乃湯から引き離します」
「わかりました」
お茶を飲みながらメームが返事をし、イナルバは黙って頷いた。
「んで、ファムお姉様はワルキューレお姉様を…… よろしいですわね?」
「仕方ないわねぇ」
「そして秋菜様は和人様を。 その間にあたくしとコーラスで真田さんのパソコンからアクセス記録を調べてお2人が行かれる宿を調べます」
「ハイドラは見張りでございますわよ」
「オレも入ってるのかよ!」
しかし秋菜に一睨みで言葉を噤んだ。
「決行は明日。 他に質問がございませんでしたら解散ですわ」
日が変わって……
「ワルキューレ。 居る?」
作戦通りにファムがワルキューレを連れ出した。
続いて電話が鳴り和人が七孤神社へ。
「今日は皆様、お忙しいようですわねぇ」
真田さんが一息ついていた所に
「お久しぶりですね。 真田さん」
「こ、これはメーム様、イナルバ様」
「少しお時間いただけるかしら?」
メームの母船へと真田さんを引っ張り出す。
「いよいよですわね」
その様子を影から見ていたライネとコーラスが堂々と玄関から入る。
リカには
「真田さんいるかな?」
コーラスが聞くが
「真田さん? さっきおばさま達が連れて行ったけどぉ」
「あのぉ。 お姉様に頼まれて真田さんの部屋に置いてあるものを取りに来たのですけどぉ」
ライネの芝居がかった言葉に疑う様子もなく
「あっそう。 あたしは解らないから、あんた達勝手に上がって見てって。 あたしは部屋で勉強してるから。 帰る時に声かけて」
そういい残してリカは部屋に戻って行った。
ニヤリ!
2人は上がり込むと真田さんの部屋に入ってノートパソコンを開く。
立ち上げると
「先生。 お願いします」
ライネが時代劇の用心棒に頼むように言うと
「どぉぅれ!」
いつから爪楊枝を銜えていたのかプッと吐き出しパソコンに近づいた。
胸のカバーが開きケーブルが数本出てパソコンに繋がる。
………
「まだですの!」
ライネが急かす。
何時帰って来るか解らないし、何より焦る。
「うん…… もう少し……」
……
「来た!」
「出ましたわ!」
表示された旅館をメモするライネ。
確認すると
「もう結構ですわよ」
ライネの言葉に合わせてコーラスのケーブルがパソコンから離れ、シャットダウンすると、
「リカ様ぁ。 お邪魔しましたぁ」
リカに向って言う
「うん。 それじゃぁね」
自室から顔も出さずにリカが返事を返したので2人はアパートに帰った。
暫くして大した用も無かったのに呼び出された和人、ワルキューレ、真田さんの順に帰って来て、何事も無かったようにその日は過ぎ、そしていよいよ7月23日。 和人の誕生日を迎えた。
今日はここまでです。
明日は、和人様の誕生日。
それでは皆様、おやすみなさいませ。
そして、良い休日を。
ライネ 「じゃ〜ん! お姉様は帰ってしまわれたようですわね」
コーラス 「うん。そうだね」
ライネ 「こう毎回、お姉様ばかりいい思いされてたまるモンすかって」
コーラス 「ひねくれてるね」
ライネ 「ん〜ま失礼な! まあ、とにかくこのまま甘々の練乳のような話にはさせませんですわよ。 にひひ!」
コーラス 「だそうです。 それでは皆さん。 おやすみなさい」
ライネ 「それではごきげんよう。 ごめんあそばせ」
GJ!
これからの展開も気になるが、ライネとの秘密のデートも見たい俺ガイル
次のデートではスク水プレイか・・・ 和人がうらやましい・・・・・
すみません。
昨日は続きが出来ませんでした。
今日の夜には何とかしたいと思います。
今日で最後になりますが、少し長いです。
それではスタートします。
「じゃあ、行ってくるね」
「行ってきます」
「はい。 留守はお任せくださいませ。 行ってらっしゃいまし」
和人とワルキューレが出る所を真田さんが見送った。
2人の姿が見えなくなったので家の中に戻ろうとした時、ぞろぞろと団体が来たのであった。
しかも全員、見覚えのある顔ばかり。
「あら。 これは皆様、お揃いで。 おはようございます」
一礼する真田さんをライネがガシっと掴む。
「ラ、ライネ様?」
状況が解らない真田さんに
「真田さん。 実はお願いがございますの」
説明をする。
お願いも何も、彼女達は皇女で自分は侍女に過ぎない。
命令と変わらない。
「ど、どのような?」
不安がりながらも尋ねる真田さん。
「実は、連日この暑さでございましょう。 ですのであたくし達を海へ連れて行って欲しいのでございますわよ」
「真田さん。 バスの運転出来たよね?」
コーラスが畳み掛ける。
「は、はあ? しかし…… ひぃっ!」
反論は許さないとでも言う感じでメームがチラリと見る。
(ま、まさか…… 皆様、婿殿と姫様が向われた所をご存知なのでは?)
(い、いえ、場所はどなたにも漏らしておりませんし、姫様も「海に行く」とは申されましたが、どこに参るかはおっしゃっていないハズ)
不安は拭いきれないが、相手が相手だけに逆らう訳にもいかず、バスをレンタルして来たのだった。
「何で、あたしも行かなくちゃならないのよ!」
グチるリカも含めて6人の皇女と秋菜を乗せ準備は整った。
「それではどちらに参られますか?」
真田さんが目的地を聞く
「じゃあ、真田さん…………」
一同を代表してメームが口を開いた
「!」
だが告げられた目的地は真田さんが危惧した通り、和人とワルキューレが向った場所だった。
まだ、エアコンが完全に効いて無く、少し暑い車内だが、真田さんの顔に冷たい汗が一筋流れる。
「あ、あの……」
(そこに行くわけには…… お2人の邪魔をする事は……)
だが、言葉にならない。
「何か?」
メームに言われると
「は、はひぃ! 只今」
バスを発進させるしかなかった。
一方、電車を降りで目的の海岸に着いたワルキューレと和人。
宿に入って部屋に荷物を置くと早速水着に着替えて浜辺に出た。
パラソルを借りて、ビニールシートを引くと、手荷物を置く。
「和人様〜」
着替えるのに時間がかかったワルキューレが小走りに走って来て追いついて来た。
そのワルキューレの胸につい目が行ってしまう。
大きな膨らみはまるで左右が別の生き物のようにぶるん! ぶるん! と音を立てそうな位激しくタテに揺れていて、和人だけじゃ無く、周囲の男達の目をも独占していたのだった。
和人の横に座ったワルキューレだったが、和人の視線を感じ
「いやん。 和人様。 そんなにご覧にならないで…… 恥ずかしい」
消え入るような声がまた色っぽく、手で隠し切れない胸が艶っぽさを増大させる。
「ご、ゴメン。 でも、とっても良く似合ってる。 キレイだよワルキューレ」
胸だけで無く、ワルキューレの水着姿への率直な感想だった。
(やったぁ〜!)
喜んだ時、真田さんに言われて持って来た日焼け止めの容器がシートに落ちた。
(「よろしいですか。 姫様は色が白うございますので、日差しの強い紫外線を浴びるのは危険でございます)
(浜辺につきましたら必ずこの日焼け止めをお使いになられますよう」)
「そうだ。 真田さんに言われてたんだわ。 和人様。 このクリームを塗るのを手伝って下さいますか?」
ワルキューレが自分のお腹や太股、足まで塗ったが、背中を含む後ろは塗れないのでシートに寝転がった。
「えっでも…」
和人はあせる。
ワルキューレが周囲を見ると、女性の背中に日焼け止めなりサンオイルを塗っている時、ブラの紐を解いていた。
(ええ〜っ! は、外すものなの?)
しかし、それがかえって2人の雰囲気を盛り上げている様子でワルキューレもビキニの白い紐を解き
「お願いします和人様」
とおねだりしたのだった。
「うん」
クリームを手に取って、白くスベスベの背中からムッチリとした太股、贅肉のついてない脹脛へと塗り広げる。
「いやぁん。 和人様。 くすぐったいですぅ」
クネクネと身悶えするが、一通り塗り終わる。
やはりくすぐったさだけじゃ無く恥ずかしさもあったのであろう。 頬をほんのり染めたワルキューレがブラの紐を結ぶ。
「じゃあ、今度は和人様の番ですよ」
「ええっ! ボクは良いよ」
しかし、和人も色が白い方で日焼けは酷くなるだろう。
大人しく彼女に従った。
その時
「和人様、伏せて!」
ワルキューレが頭を押さえ込み、パラソルを下げて顔を隠した。
彼女が見たものは遅れて到着した姉妹達とリカと秋菜。
それと、荒縄でグルグル巻きの簀巻きにされている真田さんであった。
メームとイナルバの姿は見えなかったが。
皆、水着を着ており、ライネは自分も買いに行った時に買った花柄ビキニ姿で真田さんも黒のビキニの一部が見えていた。
縛り上げている胸が真田さんの大きな胸を更に強調している。
「いやぁ。 すごい人でございますわねぇ。 この中から和人様とお姉様を見つけるなんて……」
ライネがアイスキャンディーを舐めながら真田さんの縄を引っ張っていた。
(ど、どうして?)
困惑してる所に反対方向から、やはり水着姿のメームとイナルバが
「どう、ワルキューレと婿殿は見つかった?」
と声をかけ合流する。
しかしイナルバは
「何ですかライネ。 立ち食いなんてはしたないマネを!」
とライネを叱るのだが
「まあまあイナルバお姉様。 せっかくの海ですのに。 そう固い事おっしゃらずとも」
「まったく貴方って子は」
呆れている所に
「どう? ワルキューレ達、居た?」
(ファムまで…… どうして?)
用事で来れないネスティを除いて姉妹全員がここに来ている事に驚いた。
野次馬根性の旺盛なライネやその相方(?)コーラス、それと秋菜とハイドラはまあ解る。
リカも妹なので解るし、メームも意外と野次馬的な部分もある。
だが、ファムとカタブツのイナルバまで来てるのは意外だった。
何より解らないのは簀巻きにされてる真田さんだった。
彼女が自分達の居場所を積極的に漏らしたなら、あんな扱いはされてないだろう。
(と言う事は?)
考えている内に一行は浜辺を捜索し始めた。
「ふぅ〜」
安堵の溜息が和人の首筋にかかった。
また、密着した胸の弾力が和人の身体のごく一部に血液を集めてしまっていたのだった。
「皆、来てたのね」
呟くワルキューレの胸が和人の目の前にあり、思わず手を伸ばしてしまった。
「きゃんっ! もう、和人様ったら……」
しかし、ワルキューレもまんざらでもなさそうで、一安心したせいもあるだろう。
一瞬にして淫らなスイッチが入ったのか、目が潤んで来ている。
2人は貸しボートを借りて海に入った。
和人を乗せたボートをワルキューレが超低空飛行で飛んで沖まで引っ張る。
浜辺の人々が小さい点にしか見えなくなった位、沖に出た所でワルキューレもボートに乗った。
「もう、和人様のえっち。 でもここなら……」
「ご、ごめんね」
「んふふ。 良いのです。 私の身体は和人様だけのものですから。 あっ! 心も和人様だけのものですからね!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
2人の顔が近づき、ボートに倒れ込んだ。
和人がコバルトブルーの縁取りの白いビキニをずらして胸を露出させる。
薄いピンクの小さ目の乳首を口に含み舌で転がすとピクンと身体が反応し
「あふぅっ」
甘い声をもらす。
ワルキューレの身体は真夏の太陽の光を反射するように白く眩しい。
「キレイだよ。 ワルキューレ」
まじまじと眺める和人を見て羞恥心が増大する。
「い、いや! そんなに見ないで」
(ああっ! こんな明るい昼間に、しかもお外でなんて……)
そして残された理性は和人の愛撫でかき消された。
下もずらされ、いよいよ和人に舐められたりするのか? と思って身構えていたが、なかなか和人の指や舌は来ない。
(?)
うっすら目を開けて和人を見ると脱がされた自分の秘部を見つめている。
一瞬にして顔に血液が集まり、赤く、そして熱くなったのが解った。
「いやです! 和人様。 お願いです、そんなに見ないで!」
脚を閉じようとするが太股の両側を和人の手がおさえた。
もう数え切れない程、和人を受け入れている割にピッタリと閉じている縦の溝から周囲の色よりはやや濃いものの、少女のように薄いピンクの唇がちょっぴりはみ出している。
その様子はいつもの薄暗い部屋で見る時や部屋の明かりの下で見る時と比べて趣きが違っていた。
「ゴクリ!」
和人の喉が鳴ると、さらに羞恥が増し
「いやぁん」
両手で顔を覆ってしまう。
同時にぴったり閉じられてた陰唇がゆっくりと開き、ツヤツヤと光沢のある中の粘膜が和人の目に晒された。
和人は視覚を満足させると、触覚と味覚、嗅覚を満足させる為に顔を近づけた。
もう、さらりとした透明な液では無く、白く濁った粘り気のある汁が溢れており、控え目な汗の匂いに混じって少し生臭い感じの蜜を舌で掬う。
それは唾液に混ざらず、口の中でも溶けない。
指を膣に差し込み刺激し、舌でクリトリスを舐めあげると時折
ぷちゅっ!
と音を立てて、さらに濃くなった匂いと共に蜜が噴出す。
「か、和人様。 お願いします…… もう・・・・」
顔を離した和人が1つ頷くを身体を重ねるように覆い被さった。
・・・・・・・・・・・
互いの身体を貪った2人。
「なんか、せっかく海に来たのにね」
和人が口を開いた
「じゃあ、今から泳ぎましょうか?」
「そうだね」
ワルキューレがまたボートを引いて、今度は浜辺に向う。
もう、足がつく位まで来た時、浜辺中に軽快な音楽を流していたスピーカーから声がした。
「和人様。 ワルキューレお姉様。 どこにいらっしゃいますの?」
ライネの声だった。
「逃げてもムダですわよ。 大人しく出て来てくださいまし!」
「ラ、ライネ!」
ワルキューレと和人が顔を合わせる。
「あっ! ちょっとぉ…… ガガガ… ひ、姫様、婿殿。 お逃げ下さいませ〜。 真田はぁ〜 真田はぁ〜……!」
ライネから必死にマイクを取り上げて喋ったのか真田さんの声が続いた。
「お黙りなさいってば!」
「ひぃぃ〜」
何か、マイクの向こうの様子が手に取るように解る実況だった。
「ど、どうしましょう?」
ワルキューレが不安になって和人の判断を仰ぐように言う。
「う、うん…… でも折角海に来たんだし」
「そうですね……」
2人は波打ち際でぱしゃぱしゃと遊び、しばらくして海に入る。
しかし、やはりいつどこで見つかるかもしれないと言う不安感から楽しめず、そこそこに上がる。
シャワーを浴びるとパーカーを羽織って早々と宿へ帰ったのだった。
「もう。 ライネったら。 それにお姉様達まで……」
和人の誕生日祝いに用意した2人きりのバカンスを邪魔されてワルキューレの機嫌は悪い。
時間的には夕方になりつつある時間だが、外は日も高く明るい。
しかし、部屋にいてもする事が無い2人はお風呂に入る事にしたのだった。
「あの… 和人様」
お風呂の準備をし、部屋を出ようとした時、ワルキューレが呼び止めた。
「お風呂から上がられましたら、すぐ戻って来てくださいね」
俯き加減に言い顔を上げると和人の唇を求めた。
互いの舌に舌を絡め、ぎゅっ! と抱き合う2人。
しかし、この様子は皆に見られていたのだった。
窓からヒョコっと顔だけ出して。
キスが終わる直前に再び隠れた。
そんな事も知らない2人が浴場に向ったその隣りの大部屋では
「んまぁワルキューレお姉さまったら、まだこんなに明るいですのに」
ライネが状況を反芻するように呟いた。
「そうです。 まったくワルキューレは。 しかも婿殿に求められて応じるならまだしも、自分からだなんて…… はしたない!」
イナルバは顔を赤らめながら妹を糾弾している。
それを
(やれやれ)
という感じのファムとメーム。
コーラスとハイドラはクスっと笑い、秋菜は不貞腐れており、リカは単語帳を睨み、
真田さんはようやく解かれた縄の跡を痛そうに擦っていたのだった。
「しかし、大当たりでございましたわね」
宿を突き止めてからメームに頼んで空いてる部屋を手配したのだが、この大部屋しか空いてなくてどうなるかと思ったが幸い(?)にもワルキューレと和人の部屋の隣りだった。
「さあて、あたくしもお風呂をいただきますわ」
ライネが出ようとした。
「ちょっと、準備はどうするのよ?」
実は、皆が集まったのは和人の誕生日を祝うのが目的で決して2人の邪魔しようとするつもりでは無かった。
「いいわ。 私がしておく」
秋菜が言い出す。
形はどうであれ、和人の誕生日を祝う準備だし、コーラスと子供化しているハイドラを除いて全員スタイル抜群の皇女姉妹と一緒にお風呂に入るのは憚られた事でもあるし。
「あたしも準備しとくわ」
リカも秋菜と準備する事を選ぶ。
「だったらオレも」
ハイドラも秋菜に賛同し
「それでしたらわたくしも」
真田さんも続き3人で準備をする事になった。
「それじゃあお願いいたしますわね」
ライネ達が出て行くと嵐が去ったような静けさが訪れた。
………
「はぁ〜」×4
同時に溜息が出る。
そして顔を合わすと準備を始め出した。
その頃、大浴場では
ゆっくり浸かってから髪を洗い始めたワルキューレ。
(折角、和人様と2人きりだと思ってたのにぃ。 でも夜は…… いやぁん!)
その時、隣りに人の気配を感じた。
「ごめんあそばせ」
「は、はい」
(!)
しかし、聞き覚えのある声に慌ててシャンプーを流し隣りを見る。
「ライネ!」
タオルで石鹸を泡立てて、身体を洗い始めたライネがそこにいた。
「あらぁ、お姉さま。 お姉さまもこちらのお宿でしたの? 偶然ですわねぇ」
何とワザとらしい!
しかし
「ホント偶然ね」
反対側から声がするので振り向くとファムがいた。
さらに湯船にはメームとイナルバが浸かっている。
「………」
「ライネ、もう話しても良いわよね?」
ボ〜然とするワルキューレを挟んで会話が始まる。
「そうですわねぇ」
ファムが事情を話し始めた。
実は皆、メームもイナルバも和人への感謝も込めて誕生日を祝いたかった事。
姉妹とは言え、皇宮に居た頃は滅多に顔を合わせる事も無く、離す事もそれほど無かった。
あったとしても極めて形式的に儀礼的なものしか無かった。
だが、地球に来てから和人が触媒になったように姉妹達は本当の姉妹のように振舞え、日常的な会話も増えた事を喜んでいたのだった。
(そうね……)
言われてみればそうだった。
ライネやコーラスとも普段から会い会話もしているし、カフェでお茶をねだられたりするなんて以前は考えられ無い事だった。
自分達姉妹をより強く結びつけてくれたのが和人と言う事なら感謝の気持ちも解る。
(そんな和人様を独り占めしようとしてたなんて…… 私は… ダメね)
この時「だけ」はしんみり思ったのだった。
「ところで…… お姉様。 お体をお流ししましょうか? にひひ」
手に泡をつけ、ニギニギしてライネがいやらしい笑顔で言う。
「そうねぇ。 私も手伝おうか?」
ファムも乗り気だったが2人からは限りなく下心が感じられる。
「け、結構よ!」
拒否するが
「いいじゃぁありませんか。 減るモンじゃなし」
「減らなくともダメです。 私の身体はもう和人様のものなんですからね!」
強い口調で拒絶したが、2人はもとより本気では無く、ワルキューレの困った様子を見て微笑むのだった。
(そう私の身体は和人様のもの)
もう何度も思い、何度も口にした言葉だったが、和人の誕生日の今日は改めて強く思った。
昼間、沖での行為もあった事であるし。
(そう言えば本当なら今夜は和人様と…… 改めて私の全てを和人様に差し上げたかったのにぃ)
(差し上げる ってきゃぁ〜ん。 私ったらどうしましょう)
身を捩るワルキューレを冷ややかな目で見る姉妹達。
「何ですの? 「今日は和人様としっぽり、ヌプヌプ。 ハッ! いやあん、私ったらどうしましょう」とか思ってらしたのですか?」
(貴方、変身だけじゃ無く心も読めるの?)
と言いそうな位鋭い意見だった。
「そ、そんな事考えてません。 もう。 私は先に上がらせていただきますからね」
さっとお湯を浴びて出て行った。
「可愛いわねぇ。 ワルキューレは」
ファムが体を洗いながら微笑ましく言う。
「貴方達、あくまで今日の主役は婿殿とワルキューレなんですからね。 あまりイジメてはいけませんからね!」
イナルバがイナルバらしく注意を諭したのだった。
ワルキューレが和人が出て来るのを待って事情を話し部屋に戻った。
(もうこれからは和人様と2人きりになれないかな? それだったら……)
部屋に戻ると和人にしなだれかかるようにキスを求めた時だった。
「あ、あの…… 姫様」
うわっ!
慌てて距離を置く2人。
「さ、真田さん」
「姫様、婿殿。 も〜し訳ございあません」
ガバっと土下座をした。
しかし、その腕にはまだ簀巻きにされた痕が残っていた。
恐らく彼女は最後まで抵抗したのだろう。
自分達のために。
「いいのよ。 真田さん。 顔を上げて」
真田さんの手を取るワルキューレに真田さんがライネやファムが言ったのと同じ事情とその準備が出来た事を話した。
「うん。 ありがとう。 真田さん。 真田さん達もお風呂に入って来たら? とってもいいお湯だったわよ」
主君の言葉に感動し、準備組みの4人も風呂に行った。
最後の4人が風呂から上がってくると和人達の隣りの大部屋で宴会となった。
全員が宿の浴衣を着てる姿は季節はずれの忘年会のようだった。
「それではぁ〜。 ヴァルハラ皇家を代表いたしましてメーム様より一言賜りたいと思います」
司会(?)の真田さんがメームを呼ぶ。
「婿殿。 お誕生日おめでとうございます。 ワルキューレを始め我らヴァルハラ皇女全員よりお祝い申し上げます」
パチパチパチ〜!
ここで止めておけば良かったのだが、つい説教じみた長い話になってしまう。
「はあ、もう結構ですわ」
ライネがボソっと言うが隣りのファムも同様らしく実に退屈そうだ。
「アネキ。 長ぇぞ! メシが冷めちまわぁ!」
ハイドラが我慢しきれなくなって叫んだ。
(ナイス! ハイドラ)
恐らく全員が心の中で叫んだであろう言葉だった。
「そ、そうですか? ではお話はこれ位にして……」
マイクを真田さんに返した。
しかし
「それではぁ〜。 乾杯の音頭をイナルバ様より頂きたいと……」
(うげげ!)
皆の気持ちも解ろうはずもなくイナルバが一言(?)述べた。
「婿殿。 お誕生日おめでとうございます。 これからもわたくし達共々、さらなる深いお付き合いを…… 〜中略〜 ワルキューレも婿殿に 〜中略〜
これを機に2人の一刻も早い婚礼を 〜中略〜 御子が産まれては……」
姉に負けず劣らず長い!
乾杯だと思ってグラスを上げたままの皆の腕が疲れてきた。
「ちょっとぉ。 イナルバ。 長いわよ。 結婚式のスピーチじゃ無いんだから」
たまらずファムが声をかけ、イナルバはようやく乾杯の合図をした。
話は長く、全ては覚えて無いがメームとイナルバが自分を祝ってくれて、何故だか解らないが感謝している事は解った。
その後は正にドンチャン騒ぎで、お酒が入ってご機嫌になったメームとイナルバが
「婿殿ぉ〜。 こっち来てお酌なさ〜い」
と呼び込み、秋菜も
「和人のバカぁ! ワルキューレのバカぁ! ふざけるんじゃないわよホントに!」
と絡みファムやライネが
「こらぁワルキューレ。 こっちきなさ〜い」
「お姉様ぁ〜。 お酒が足りませんわよ」
どっちが主役なのか解らない状況になる。
ようやく2人が解放され席に戻った時、ライネが浴衣の胸元をワザと緩め、大きな胸の膨らみが今にもこぼれそうにして、すくっと立ち上がった。
「和人さまぁ〜」
和人の所に行こうとしたのをファムとイナルバが止める。
「今日はお止めなさいな。 ね」
ファムが諭すように言い、イナルバは睨んでいる。
「解りましたわよ!」
胸元を元に戻すとお銚子からそのままグビグビとお酒をあおった。
主役の2人とリカを除いてベロンベロンになった頃ワルキューレが
(「和人様、ちょっと……」)
部屋の外に誘い出した。
2人は自分達の部屋に入るが明かりはつけない。
「どうしたのワルキュー……」
和人の口をワルキューレが塞ぐ。
「和人。 ごめんなさい。 こんな事になっちゃって。 ホントは2人きりで静かにお祝いしたかったのに……」
ワルキューレが自分の為にいろいろ考え手配してくれた事を考え
「うん。 ありがとう。 ワルキューレがしてくれた事だから嬉しかったよ」
今度は和人からキスをして、仲居さんが敷いてくれた布団に2人して横になる。
浴衣の裾から手を入れるともうそこはしっとりと濡れている。
主役の2人が長時間中座すると騒ぎになるかもしれないので和人も性急にワルキューレに体を割り込ませた。
「うくっ…んっ!」
ワルキューレが顔を仰け反らせて喘ぐ。
ヌルヌルしているが滑る事なく、キュっと締め付けてくる粘膜の感触を充分に味わうと腰の動きを早めた。
………
2度目はワルキューレが上になり、和人の精液を絞り尽くして和人に体を重ね、唇を吸う。
「そろそろ戻ろうっか?」
口が離れた時、和人が言う。
ワルキューレも本当はもっと和人の温もりを感じていたかったが仕方が無い。
股間をティッシュで拭い、襟と裾を直すと2人して大部屋に戻った。
襖を開けると酔ってるハズの全員が一斉に2人を見る。
そこへライネがテケテケと近づきワルキューレの胸元のくんくんと嗅ぎ、和人の浴衣にも鼻を近づけた。
「な、何?」
困惑するワルキューレ。
さらに、部屋を出て、隣りの部屋に行ったようで、しばらくして帰って来た。
そして結果発表! とばかりに丸めたティッシュを掲げてライネが叫ぶ
「みなさ〜ん! クロですわぁ! クロにお賭けはぁ〜…… メームお姉様とファムお姉様とリカ様とコーラスとあたくしの4人でございますわねぇ。 おめでと〜ございます」
「???」
「んで、シロにお賭けのイナルバお姉様、秋菜様、ハイドラと真田さん。 残念でございましたぁ〜。 あとで罰金を徴収いたしますわよ!」
(まあ、当然の結果ですね)
という感じで勝利者チーム。
一方
「ふざけんな!」
とはハイドラ。
「バカにするんじゃないわよ!」
とは秋菜。
「姫様ぁ〜。 真田は信じておりましたのにぃ〜」
とは真田さん。
「婿殿。 全く婿殿らしくもない。 ワルキューレも何ですか、はしたない!」
お酒のせいではないだろう。顔を赤く染め怒りと照れの様子で恨み節を並べるイナルバだった。
ヘベレケになっていたと思っていた全員はそれ程でも無く、かつ、和人とワルキューレが宴会を抜け出してセックスをするかどうか賭けていたのだった。
それが理解出来、ワルキューレは恥ずかしさと怒りで顔は真っ赤になり、レモンイエローの髪が逆立つように波打つ。
「貴方達〜!」
ヴァルハラ星でも「大人しく控え目、愛と慈愛に満ちた”白の皇女”」として知られていたワルキューレが烈火のごとく怒り、時折涙を浮かべ、姉達をも正座させてこんこんと説教したのだった。
翌日
「姫様、婿殿。 帰りはご一緒に……」
バスに乗るよう誘った真田さんだったが
「いいえ、結構です。 和人様と2人で帰らせていただきますから!」
と取り付く島も無く、和人の手を引き駅に向ったワルキューレだった。
「お誕生日おめでとう 和人さん」・・・・・・おしまい。
せっかく和人様と2人きりの旅行だと思ってましたが……
はぁ〜……
しかし、久々に一日に沢山書かせていただきました。
「真田にお任せ」以来ではないでしょうか?
ともあれ、和人様の誕生日のお話はお終いです。
お付き合いくださいましてありがとうございました。
次ですけど……
短いのを1本か「真田ふたたび」の第3話かライネの最終章「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
あたりを行かせていただきたい。との事です。
この2本の間に「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」を挟む予定です。
これが公開されてしまえば、私は…… 限定解除されて、真田さんやライネがしてるような事が出来るようになる……
そ、そんな………
と、とにかく、こう行った予定になっております。
それでは、社会人の方はお仕事頑張ってください。
そして学生の方はお休みを満喫してください。
お休みなさいませ。
え〜っと。
急いで書いたせいかタイプミスやら間違いが数点ありますね。
すみません。
>>272さん
感想ありがとうございました。
ライネと和人の秘密のデートの話はライネの最終章が終わって、ライネの話が無くなったら書かせていただくつもりでいます。
ただ、秘密のデートの話はスク水と赤ちゃんプレイ以外は何の構想も無く考えてもいないので、ご希望のシチュとかあれば……
ライネならだいたいの事は出来ますので。
但し、痛いのとか、スカとか、鬱展開は皆さんの意見を伺ってペケならご希望に沿えませんので、悪しからずご了承ください。
まあ、早くても来月下旬以降になりそうですが。
ではまた。
GJ!
というか二人とも昼間っからいちゃつきすぎです。これだからバカップルは・・・・
そしてとうとう二人の行動は予想されるまでに(笑)
メームとイナルバの生真面目な性格もよく出ていて良かったと思います
次回作は、真田さんかライネの続編のいずれかが読んでみたいですが、個人的には完結するライネ編が待ちきれません。
第4期見ました
和人と姫様のラブシーンが少なかったのが残念ですな
ただ、「ワルキューレ様の・・・」→「もうそれでいいです・・・」の流れは最高でした
やっぱし2話だけじゃなく6話ぐらいは見たいなあ・・・・
だが妄想分が足りん!!
せいぜい思いつけたのは和人がユミルに寝取られるなんていう鬱話ぐらいしか思いつけなかった・・・・
GJ!
二人ともいちゃつき杉
姫様妄想を読まれるようになっちゃあ・・・・・
GJ!!!
宴会のネタにされると言うより、徐々に和人が逃げられないように外堀を埋められてる感じがしますね
親族一同が集まって顔見世とかお披露目みたいな
とうとう身内の姉妹全員にからかわれるようになりましたか・・・・
本当にワルキューレはいじられやすいキャラですね
ですがそこがGJ!
え〜。
感想いただきましてありがとうございました。
第4期・1話は見ましたが、世間一般ではまだDVDも発売されてない状況で見れない方が大多数ですので内容やら感想は控えたいと思います。
言いたい事は山ほどありますが……
さて、今週はちょっと厳しいので短い(凄く短い)のを行かせていただきます。
「真田ふたたび 〜わたくしも女でございます〜」程度じゃないでしょうか。
また、投下する時も注意させていただきますが、少しダークと言うか鬱展開(?)かもしれません。
とある話への布石になる話の予定です。
それでは明日にでも。
不安やコンプレックスが夢に出てくるといやですよね?
蝶になった夢を見た方が
「本当の自分はどちらだろう? 蝶の夢を見てる自分が本物なのか?」
「はたまた、人間になった夢を見てる蝶が本当の自分なのか?」
など思ったとか思わなかったとか。
今回は私の見たちょっと怖い夢(?)のお話です。
題して
「Nightmare 〜I wanna be punishment. Episode:Valkyria〜」
それではスタートです。
「……キューレ。 ……ワルキューレ!」
遠くから和人の声がする。
(和人様? 私、どうしたの? ……そう、和人様に抱かれて…… そして… あまりに気持ち良くって…… 目を開けなきゃ。 和人様の呼びかけにお応えしなきゃ……)
目を開くと和人の姿がぼんやりと見える。
「和人様……」
しかし、目の前の和人は、自分の知ってる和人とは別人のようだった。
見るからに怒気を滲ませており、いつもの微笑みや心配そうな顔では無い。
「ワルキューレ。 1人で勝手にイかないでよ。 ボクのコレ、どうしてくれるんだ?」
指差す先には、さっきまで自分を攻め立て、快感の極みを与え続けていた怒張が天を向いてそそり立っている。
(きゃっ! そうだわ、私が気を失っちゃったから、和人様……)
(それであんなにもお怒りになってらっしゃるのだわ)
「も、申し訳ございません。 私が不甲斐無いばかりに…… 何でもさせていただきますから、気持ち良くなってください。 和人様」
しかし、ワルキューレの言葉が聞こえなかったように和人がレモンイエローに輝く髪を荒々しく掴むとその美しい顔を股間に近づけさせる。
(!)
白い顔にうっすらを浮かび上がったピンクの唇にいきり立った陰茎を押し付け、精一杯開いた小さな口にねじ込んだ。
一気の喉まで押し込まれる。
「う、うぐっ! ごほっ…」
慣れて無いワルキューレが思わず吐き出してしまった。
「ごほっ… ごほっ! も、申し訳ございません和人様…… 私…」
297 :
前・359:2006/07/29(土) 02:26:37 ID:ESX7mo8h
すみません!
書くのを忘れてました。
この話はいつもとは違って、少しダークなお話っぽいですので、ニガ手な方はスルーして下さい。
謝る言葉を必死に搾り出すが、和人の怒りは消えず、まるで物でも扱うようにうつ伏せにさせると、
「指で開いて」
「そ、そんな… 恥ずかしい……」
消え入るように言う。
「出来ないの? だったら……」
和人の言葉が冷たく突き刺さる。
「わ、わかりました」
指を当てVの字に開くと、サーモンピンクの粘膜が晒された。
(ああっ〜。 は、恥ずかしい!)
羞恥に震えていると、控え目でピンクの陰唇にズブリと差し込まれた。
「あうっ……!」
熱く、硬い陰茎がワルキューレの柔肉を掻き回し、激しく突いてくる。
「あっ… あっ…… ああっ……… 和人様、お願いします。 もっとゆっくり… もっとやさしく…… んああ〜っ!」
ワルキューレの精一杯の言葉を無視し、和人の腰の抽送は早まり、同時に大きな白パンのような尻肉を指の跡がつきそうなくらい強く掴み、ワルキューレの膣が壊れそうな勢いで突きまくった。
「だ、ダメ。 ダメぇ… 和人様、助けて。 もうダメです。 本当にダメですぅ」
ワルキューレの意識が遠くなりかけた所で膣に埋め込まれた陰茎のかすかな痙攣を感じ、すぐ後に和人の
「うっ… うう〜む」
唸るような声がして、熱い迸りが膣内にぶちまけられた。
「ああ〜〜〜っ!」
同時にワルキューレも声を上げ、同時にまた、意識が遠くなった。
その僅かな時間に
(ああ〜良かった。 和人様、気持ち良くなられたんだわ…… これで…… お叱りを… 受けず… に………)
23rd 「Nightmare 〜I wanna be punishment. Episode:Valkyria〜」
………
「……キューレ。 ……ワルキューレ!」
また遠くから自分を呼ぶ声がする。
(あっ! 和人様の声…… さっき和人様が気持ち良くなられて……)
意識が回復し瞼が開くと、和人の姿。
しかし、先程よりもさらに激しい怒気を滲ませている。
「か… 和人様……」
恐る恐る愛する人の名を呼んでみる。
「ワルキューレ。 いい加減にしてくれよ! 1人で勝手にイかないでよ。 ボクのコレ、どうしてくれるんだよ?」
(えっ! そ、そんな…… さっき和人様は私の膣内(なか)にお出しになったハズじゃぁ……)
指で股間を探るが、自分の愛液以外のヌメリは感じられない。
(そんな。 そんな…… さっきのは夢だったの?)
まだ射精していない様子の和人だが、自分の身体はもう何回もこなしたようなけだるさで、重い感じがする。
行為の後の満足した、心地良い疲労感とでも言うのだろうか。
だが、今は和人の陰茎はビキビキと血管が浮き出て、獲物を求めて彷徨っているようだった。
「あ、あの…… 和人様。 申し訳ございません。 私、精一杯ご奉仕させていただきますから、是非とも気持ち良くなって下さい」
いつもなら怒るどころか、かえって心配してくれる和人だったが、今日の和人はそんな様子を微塵も見せない。
「だったら、解るだろ?」
さっきより強く髪を引っ張られる。
「い、痛いです!」
ワルキューレの訴えかけにも
「うるさいなぁ!」
再び荒々しく陰茎をねじ込む。
今度はむせて吐き出す訳にはいかず、えずくのを必死に耐え、粘り気のある唾液を陰茎に纏わりつかせる。
「………」
和人が無言で陰茎を引き抜くと、またうつ伏せにさせた。
「自分で開いて」
(!)
「あ、あの……」
「出来ないの?」
「い、いえ。 ……はい。 これで良いでしょうか?」
さっきと同じく指を当てVの字に開いて膣粘膜を和人に晒した。
そしてワルキューレの唾液がヌラヌラと光る陰茎を遠慮なく膣に突っ込む。
「あくっ…! んっ… んっ…… んん〜!」
(だ、ダメ。 でも…… でも耐えなきゃ。 今度こそ和人様を気持ち良くして差し上げないと……)
しかし、その考えとは裏腹に、身体はいつもより、さっきよりもより敏感に反応し、和人の陰茎を咥え込む。
(ダメっ ダメぇ……)
絶頂を迎えようとしてるのが解り、ワルキューレは紛わせる為に自分の唇を噛締める。
それでも和人は容赦なく攻め続け
「んはぁっ!」
とうとう耐え切れずに口を開いてしまった。
その唇からは、強く噛み過ぎたのはうっすらと血が流れた。
それでもワルキューレは自分の指を噛み耐え続ける。
(和人様…… 和人。 お願い。 イッて…… 早く! 出して! でないと私… 私…… もうっ!)
ワルキューレの願いが通じたのか、膣肉をえぐる陰茎の痙攣を感じ、しばらくして熱いモノが流れ込んで来る感じを受け止めた。
(ああ〜っ! 和人様……)
(良かった… 気持ち良くなっていただいて…… これで… 明日になれば…… また… 優しい和人様…… に……)
安心したのか、意識が遠のいた。
………
「……キューレ。 ……ワルキューレ!」
またもや和人の声。
(か ず と さ ま……?)
ゆっくりと目を開けると目の前にいきり立った怒張が……
(そ、そんな!)
見上げると和人の顔。
しかし、先程までと違い、表情は怒っているようには見えない。
だが怒っているのは直ぐに解った。
「ワルキューレ。 キミはボクがそんなに嫌いなのかい? イヤならイヤとハッキリ言ってよ!」
(!!!)
「そ、そんな事…… そんな事は絶対ございません。 私の、私の心も身体も全て和人様のモノです」
溢れる涙を拭おうともせず必死に訴えかけ、和人に縋りついた。
「そう。 「モノ」か…」
そう言うと転がすようにうつ伏せにさせ
「尻を突き出せよ。 自分で開いて「ワルキューレのはしたなく、いやらしいオ○ンコに和人様のオチ○チンを突っ込んで下さい」って言うんだ!」
和人の言葉にワルキューレの顔から火が出そうになる。
気高く、控え目に、あくまで上品に育ったワルキューレには耐えがたい命令だった。
「そ、そんな… 恥ずかしいです。 そればっかりは……」
氷のような和人の視線が突き刺さり
「そう…… やっぱりボクの事好きじゃないんだね…… さよなら」
「!」
(「さよなら」って…… まさか!)
「まっ待ってください。 言います、言わせていただきます。 言わせていただきますから、お願い、和人。私を捨てないで!!!」
「だったら、最初からすればいいのに!」
和人の言葉はあくまで冷徹だった。
それでも
「はい」
返事をするとお尻を高く突き出し、手を当てて指をVの字に開くと
「か、和人様。 わ、ワルキューレのはしたなく、いやらしい…… オ、オ○ンコに和人様のオチ○チンをつ、突っ込んで下さい。 お願いします」
最早、目は開けられず、枕に顔を埋めるようにして搾り出すように声に出した。
宇宙に絶大な影響力のあるヴァルハラ星の皇女である自分が口にするには耐え難い屈辱的な言葉だったが、愛する和人の気持ちを繋ぎとめる方法がそれしかないのならするしかなかった。
相手が和人でなければ耐えられなかっただろう。
だが、しっかりと閉じた目からは涙が滲み、一筋の流れとなって枕を濡らしたのだった。
「うくぅっ!」
和人が遠慮無くワルキューレに押し入り、激しく腰を送り込んで来る。
「かはぁっ…… うぐっ! くぅっ!」
今度気を失ったら本当に和人は自分を捨てるだろう。
指を力一杯噛んでその痛みで必死に絶頂の到来を引き延ばそうとする。
ギリギリと音がしそうに噛み、薄い皮膚が傷つき、出血し、口の中に鉄っぽい味が拡がった。
しかし、それがワルキューレを現実の世界に留め、和人が
「うっ… うんっ…… 出すよ」
と呻き、ワルキューレの膣の一番深い所に精液を迸らせた。
(ああっ! ああ〜っ! こ、今度こそ和人様… 気持ち良くなっていただいた…… かしら?)
和人が最後の一滴までワルキューレの膣に搾り出すと陰茎を引き抜きゴロリと横になった。
(よかったぁ…… これで…… また明日から、いつものお優しい和人様に戻っていただけるわよね?)
そこまで考えると、もう思考が停止して何も考えられなくなってしまい、今度こそ安心して意識が遠ざかってしまった。
………
「……キューレ。 ……ワルキューレ!」
和人の声が……
目を開けると和人の胸板が目の前に。
和人の手が自分の髪をやさしく撫でている。
「あっ! ワルキューレ。 大丈夫?」
優しく声をかけられるが思考は働かない。
「………」
返事が出来ずにいると
「ワルキューレごめんね。 ワルキューレの膣内、気持ち良過ぎて、ワルキューレが「やめて」って言っても止められなくて……」
!!!
太股に熱く硬いものが……
和人はまた射精していないようだった。
その事だけが理解出来、一瞬にして血の気が引いた。
ガバッと起き上がり、うつ伏せになると手を当て、指で開く。
「わ、ワルキューレ?」
状況が飲み込めずうろたえる和人。
「和人様。 ワルキューレのはしたなく、いやらしい…… オ○ンコに和人様のオチ○チンを突っ込んで下さい。 お願いします。 和人様を満足させられないワルキューレにおしおきして下さい」
ワルキューレの瞳からは光が消え、凍りついたように張り付けたような表情を浮かべて、うっすら笑みを浮かべながら和人の誘ったのだった。
「Nightmare 〜I wanna be punishment. Episode:Valkyria〜」
(ワルキューレにおしおき……して)・・・・・・おしまい
短いですけど、このお話はこれでおしまいです。
以前、小さい私に和人様がおしおきするお話の時、私(大ワル)をおしおきするお話をリクエストされた方がいらっしゃったので
今回、それを使って今後の話のプロローグとしてさせていただきました。
順調に行けば再来週になろうかと思いますが
「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」
のさわりです。
さて、来週(予定)ですが、ライネの最終章を予定してます。
よろしければお付き合いください。
それでは皆様、良い週末・良い休日を。
おやすみなさいませ。
GJ!
なんとも意味深な内容ですね。
確か、孫子か荘子のどっちかだったと思うのですが
でも、この話がプロローグと言うことは内容もダークよりと言うことでしょうか?
GJ!
こりゃ、悪夢だな・・・。
和人があんなにダークなわけがない。
やはり、ダークな展開になのか・・。
>>前・359氏
返答サンクス&GJ!
最後の錯乱状態で和人を誘う姫様にオッキした
ライネではどうにもマニアックなプレイになりやすいので(!?)、一度姫様と和人ばりにただ普通に愛し合う超純愛がミタイ・・・
307 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/31(月) 16:27:54 ID:bCdvrwxn
GJなんですが、前・359氏なにか心境の変化でもあったんですか?
いつもとは違う感じだし
やはり続きもこんな感じなのかな?
出来れば今までのような感じでお願いしたいのですが
308 :
前・359:2006/07/31(月) 21:49:22 ID:S1xWQP+i
え〜っと…
感想いただきましてありがとうございます。
う〜ん。 困ったなぁ。 ちょっと酷くし過ぎましたかね?
これはタイトルの通り「ナイトメア(悪夢)」です。
続きの「真田にお任せ2」は「真田にお任せ」みたいな話になります(多分)
ほんわか、ちょっぴりおバカで大団円と。
前作はメームとイナルバが真田さんにゲキを飛ばしてワルキューレと和人を教育(?)と言う話でした。
今回はワルキューレが自らの限界を感じ、「えっちのお勉強」をしようと思う所から始める予定です。
んで、彼女がそう思う動機づけと言うか、引金がこの夢だったりします。
和人を失うという潜在的な恐怖が彼女を行動させる動機となり物語がスタートすると。
心境の変化はないです。
まあ最近、ぬるく甘々とかおバカな話が多かったので口直し的な意味で書いたんです。はい。
>>306さん
超純愛と申しますと誕生日みたいな話ですか?
とりあえず、今週のライネの最終章にお付き合いいただきまして、それからご要望を戴けると幸いです。
これが終わったらライネの話はおしまいになるので。
しかし、ヨソで見たんですけど、BBSPINKが8月15日で無くなるってのはホントなんでしょうか?
もしそうだとしたら、あと2週間では2本、初期の頃のような異常なペースでも3〜4本が限界と。
ライネの最終章と真田さんの3,4,5話とワルキューレの誕生日話は絶対に書きたいと思っているんですが……
残って欲しいですねぇ。
それではまた。
突然ですみませんが前・359さんにお願いがあります。
前々スレ・前スレの作品が読みたいですけど保管庫にもありませんので再うpとかしてくれませんか?
ここで駄目ならアド出しますので送ってくれませんか?
絶対悪用も転載もしません。
どうしても読みたいですのでお願いします。
勝手なお願いですみません。
住人も方にもご迷惑おかけしました、すみませんでした。
310 :
前・359:2006/08/03(木) 20:34:06 ID:vtR0wRsG
>>309さん
え〜っとぉ……
非常に嬉しく、また大変光栄な申し出でございまして、稚拙ながらも書かせていただいて良かったと思う次第でございます。
さて、真に申し訳ございませんが、ご要望には沿いかねます。
と申すのも、ワタクシめはワードとかメモに書いて投下するのでは無く、投稿フォームにダラダラ書いて、場面が変わるごっとか適当な長さごとに投稿してます。
ですので、過去に披露させていただいた作品は残っておりません。
タイトルは控えてありますし、自分の書いた話ですので、だいたいのあらすじは覚えてはいます。
が、今から書き直すとしても一字一句同じモノは書けないと思われます。
また初期の頃は、今もそれほど上手くはないですがそれ以上にヘタでしたけど情熱と言うか勢いはあったと思います。
その時の精神状態とかも含めて書いたモノは現在の頭の中や精神状態では再現は困難かもしれません。
今週はライネの話を書かせていただきますが、その後は「真田にお任せ」、「真田ふたたび」を3つ。
これが終われば9月にワルキューレの誕生日の話があるだけで、他の皆様からご要望とかなければ過去の作品をリメイクする事も考えてます。
できればそれでご容赦いただきたいのですが……
どうしてもとおっしゃる場合は、何かお金払って見るブラウザを使えば過去スレも見られるようですので、そちらの導入を考えられるのもテかと思われます。
折角の申し出でございましたが、ご要望にお応えする事が出来なくて申し訳ございませんでした。
にゃふっ、BBSPINKがなくなる話があるって始めて知りました・・・
もしそうなったら、一週間に一度の氏の小説を読む楽しみがorz
とにかくライネ編最終話ごっつ楽しみに待たせていただきます
あうー。そうですか残ってませんか。
無理言ってすみませんでした。
それとBBSPINKがなくなる話ですがもし閉鎖されたらどこかに移動されるのですか?
その時はぜひ移動先を教えてください。
313 :
前・359:2006/08/05(土) 04:17:22 ID:crYYOxMe
激励のお言葉ありがとうございます。
これからも精進して勉強させていただきますのでお付き合いください。
それと過去作品に関しては返す返すも申し訳ございません。
ちなみに閉鎖の場合はよそへ移動はしないと思います。
全年齢の2ちゃんねるでは書けないだろうし、他のサイトでも。
こちらの皆様も良くしてくれますし、スレの雰囲気も良いですし、この場所だから書ける話もあります。
だから、閉鎖されれば書くのを止めて類似するサイトとかあっても読み手になるつもりです。 多分。
まあ、まだ書きたい話もあるので、BBSPINKが存続してこちらも残る事を祈るばかりです。
314 :
ライネですわ:2006/08/05(土) 04:56:50 ID:crYYOxMe
さてさて、あたくしの話の最終章をお話しさせていただきますわ。
あたくしの時間旅行の終着駅は? あたくしから見た過去に何があって現在があるのか?
過去のあたくしから見た未来のあたくしに至るまでのあたくし自身も知らない秘密の旅。
皆様、ご一緒くださいましな。
それでは
「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
始めさせていただきますわ。
誕生日以降、内緒のデートを重ねる和人とライネ。
ただ遊ぶだけの時もあるが、行為に及ぶ時もある。
セックスは誕生日の時に入った海辺のホテルを使う。
一番下の一番左のパネルの部屋がライネのお気に入りのようで、今日もその部屋のカギを取ると和人と腕を組んでエレベーターに乗ったのだった。
ライネは行為を重ねるごとに性感が研ぎ澄まされてきていて、最近は徐々にではあるが絶頂を迎えつつあった。
「あっあっ……… あああぁ〜ん!」
和人の上で腰を振り、突き刺すように体を上下させていたライネがぐったりと和人に崩れ落ちた。
「がはっ、がはぁっっ! あ゛〜あ゛〜っ」
絶頂を迎えた時のライネ、まあライネだけじゃ無くワルキューレもそうだが、呼吸が荒い。
だが、今日のは少し違う感じだった。
「ラ、ライネ?」
和人が心配になって声をかける。
和人の声に反応したように顔を上げると目から涙が流れ、口からはヨダレが……
「あ゛〜っあ゛〜〜…… んあぁぁ〜!」
射精が終わって萎みかけてる陰茎をしゃぶり、指で扱き大きくなりかけると和人に跨り陰茎を誘導して膣口にあてがうと一気に体重をかけた。
「ラ、ライネ? …… うっ!」
ズブズブと陰茎が温かい粘膜に飲み込まれる。
「あ゛〜っ、あ゛〜っ・・・・・ 気持ちいい! 気持ちいいのぉっ! あ゛あ゛〜っ…… 気持ちいいっ 気持ち……」
見開いた目から涙が和人の頬に落ち、ヨダレがポタポタと喉元から胸板に落ちる。
まるで狂ったように腰を振るライネ。
「んん〜っ ああぁ〜〜〜っ おぉぉ〜!」
最後に獣の咆哮のような声を挙げると白目を剥いて気絶してしまい和人の体に崩れ落ちた。
・・・・・・・・
「ライネ。 大丈夫?」
和人が心配になって、ライネを揺さぶると、ライネの瞼は閉じられ
「がはぁ〜、がはぁ〜」
と激しい呼吸を繰り返し、体はブルブルと痙攣したままだったが、しばらくして落ち着いて来たようだった。
「ライネ?」
「…………」
小刻みになった痙攣が治まり、息も整って来た頃、ライネの瞼が開く。
「はぁはぁはぁ。 和人様……?」
「ライネどうしたの? 大丈夫だった?」
和人の問いかけにも、まだ頭がボ〜っとしてるのか、とろんとした目が泳いでいる。
再び瞼がゆっくりと閉じられ、そしてカッと見開いた。
「ああ〜っ 気持ち良かったですわぁ! こんなの初めてです」
ライネが妙に恥ずかしくなったのか和人に縋りつくように胸に顔を押し付けて来た。
「ライネ……」
「身体がバラバラになる感じで…… フワフワ浮き上がる感じがすると思ったら今度はスト〜ンと落ちる感じで…… 上手く言えないですけど、もう、死ぬかと思っちゃう程気持ち良かったですわよ」
コーラスに隠れてアパートでしてるオナニーの何倍、何百倍… いや、そんなものとは比べ物にならない快感にライネの神経が耐えられず発狂寸前にまでなってしまったようだった。
「良かった」
安心したように和人言うと
「良くはありませんわよ!」
ライネが眉を吊り上げて睨む
「あたくしの身体にこんな快感を覚えさせてしまうなんて…… もう和人様から離れられないようになってしまいましたわ!」
ちょっと恥ずかしいセリフを言ってしまい、思わず和人の胸に顔を押し付けてしまう。
「ごめんね」
髪を撫でながら、言う和人の声が心地良かった。
(和人様。 お慕い申しておりますわ。 ううん、愛してますわ…… でも「愛してる」は口に出来ませんわね。 だから心の声で言わせていただきますわ)
(「和人様〜 愛してますわ〜」)
「んふふ」
「?」
「和人様。 責任を取っていただく為にもこれからも、あたくしを抱いていただきますわよ」
「……」
「そして、もっともっとあたくしを気持ち良くして下さいましな。 もっとあたくしをメチャクチャにしてくださいましね」
想像を越える絶頂を味わい、快感を反芻するようにうっとりと言う。
2人はお風呂に入るが、いつものようにライネが風呂場で求める事は無かった。
心底満足したのか、これ以上快感を与えられたら自分の身体が、神経がもつのか解らない不安からなのかは不明だったが、和人への心遣いは忘れなかった。
ローション入りのシャボンを塗りつけ、大きな胸に挟み込んで陰茎を扱き、大きくなった所でシャボンを洗い流すと口と舌で刺激する。
「ああ〜。 ライネ、良いよ……」
和人の声を聞くと、目を開けて
(んふふ。 もっと良くしてさしあげますわ)
という感じで少し悪戯っぽく見上げた。
口の中で蠢く舌に少ししょっぱいカウパー線液の味がし、微妙な痙攣を感じとると舌の表と裏で尿道口をいたぶる。
「ライネ、いくよ……」
返事の代わりに顔全体のピストン運動を速め、指で幹を扱く。
「うくっ!」
口いっぱいに和人の精液が溢れ、ピンクの唇から白酒でも飲んだみたいにちょっとこぼれた。
すべてを飲み、舌で清めると唇で残りを扱くように締め付けてスポンと引き抜いた。
「んまあ和人様ったら、あたくしの膣内(なか)にあんなにお出しになられたのに、こんなに沢山……」
「ごめんね。 ライネの口、気持ち良くって…」
「んふふ。 嬉しいですわ。 あたくしも和人様のおしゃぶりするの大好きですわ」
(でも…… どうして? 和人様にして差し上げたのが初めてですのにどうして満足していただけるの?)
(そりゃ勉強もいたしましたが、実践は和人様だけですのに……)
風呂から上がると服を着てホテルを出る。
そしていつものように屋台でイカを買うと防波堤に座って2人で食べた。
その間もギュッ! と手は握ったまま。
ライネにとって今日はまた、特別な日になったのだった。
「ライネ。 ライネって焼きイカとか、たこ焼きとか好きだよね? 前から好きだったの? ヴァルハラ星とか学園惑星でも食べてたのかな?」
和人が疑問を口にした。
「いえ…… ヴァルハラ星にも学園惑星にもイカもタコもございませんでしたし、あったとしても、とても口にする事は出来ませんでしたわ」
「地球に来てからでございますわよ。 食べたのは」
指についたタレをペロっと舐めながら答えた。
「そうなんだ…… すごく好きみたいでいつも食べてる気がしたからね」
そう言った時、ライネが和人を見る。
「そうでございますわよ!」
「?」
「あたくしも何故、ここまで好きなのか解らないのでございますわよ。 どうしてでございましょう?」
「それと…… ここの海も……」
「………」
2人は電車に乗って羽衣町に帰る。
いつもは羽衣町に着くとそのまま別れるのだが、今日はライネが改札口を出た所でキスをしてきた。
やはり和人とのセックスでの絶頂が強烈だったのだろう。
口が離れると
「今日はお風呂をいただきに参りますわ。 それじゃあ和人様、ごきげんよう」
少しはにかみながら言うとクルリと背を向けて小走りにアパートへ向って帰って行った。
夜。
番台に座っているとライネが来た。
「いらっしゃい。 ライネ、ありがとう」
和人が声をかけるとライネは
「まあ、今日も和人様が番台ですのね?」
お金を置きながら答えた。
「うん。 やっぱり慣れないとマズいからたまにだけどね」
和人の答えにライネの胸がチリチリと痛んだ。
(番台におられるって事は他の女性の裸もご覧になられると言う事ですわよね)
れっきとした姉の婚約者であり、和人も仕事として番台にいるのだが嫉妬の思いが駆け巡る。
(「ライネが来るから番台で待ってたんだ」とかおっしゃってくれればよろしいのにぃ)
などとも思うが、そこまで気の利いた言葉は和人にはかけられないだろうし、似合わない。
それにそんな下心を持つ程、銭湯の仕事を軽くは考えていないだろう。
ライネは誕生日に和人とセックスして以来、番台に一番近いロッカーを使っている。
また、それ以来自慢の身体を番台の和人や他の女性客に見せつけるように堂々と着替え、まるで自分の縄張りであるとでも言うようになった。
さらに、和人をからかう色っぽい常連客を発見すると、バスタオルも巻かずに番台に行き
「和人様。 せっけんいただけます?」
とか
「フルーツ牛乳いただきますわ」
と飲み物の当番の侍女部隊の女性がいてもそれを無視して番台にお金を置くようにして、ライバル(?)達を蹴散らすのだった。
風呂に入るが、今日は和人とホテルで入ったので、体を流す程度で、髪だけ念入りに洗うとタオルを巻いて浴槽に浸かった。
(ああ〜っ。 いいお湯ですこと。 やっぱり和人様のお沸しになったお湯は違いますわねぇ)
(それにしても、今日の和人様との…… 最高でしたわぁ! あんなの初めて……)
お湯のせいだけではないだろう。
ライネの頬がさらに染まった。
(それにしても、あんな気持ち良いのをワルキューレお姉様は毎晩……)
そう思うと姉妹の中でも一番慕ってるワルキューレにも少し嫉妬してしまった。
まあ、ワルキューレは和人の恋人であり婚約者なので仕方が無いのではあるが。
その時
ボコボコボコ…… ざば〜ん!
「ぷはぁっ! あらぁお久しぶりですわね。 未来のあたくし」
学生時代の自分が顔を出した。
「んまぁ!」
24th 「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」
風呂から上がる2人。
ライネがロッカーに向うと着替えの風呂敷を抱えた学生時代の自分が着いて来る。
「ちょ、ちょっと。 和人様が番台にいらっしゃるのに……」
タオルで前を隠す事無く、番台に一番近い「1番」と書かれたカギを持ってロッカーに近づく未来の自分に声をかける。
和人が自分が一番好きなワルキューレがこの先に出会い、婚約者になる事は知ってるし、彼が優しい人物である事も知ってはいる。
男湯の客と何やら話し込んでてこちらを見ていないが恥ずかしい。
ライネがカギを開けバスタオルで体を拭くと、そのバスタオルを体に巻く事も無く、首にかけたままでフルーツ牛乳を2本持って番台に。
「和人様。 フルーツ牛乳2本いただきますわ」
お金を置いた。
この声に女湯の方に視線を移す和人。
「えっ、ありがとう。 って2本?…… あっ!」
ライネとそっくりな、それでいて全体的に一回り小さいライネの姿を見つけた。
「え〜っと。 学生時代のライネだったかな? 来てくれたんだ。 ありがとう」
お金も払ってないのに入浴した中ライネに礼を言っただけで無くフルーツ牛乳のお金を受け取ると慌てて視線をそらせる気遣いをする和人。
大ライネの裸は今日の昼間見ているし、彼女も自分に見られる事は気にしないだろうが、中ライネはそうはいかないだろう。
そういった心遣いに
(やっぱり和人様はお優しいですわね。 ワルキューレお姉様がお慕いするのも解りますわ。 ……それと未来のあたくしも)
未来の自分の様子からして和人が好きなのは、なんとなく解る。
だが、当然ながら未来の自分が和人とセックスまでしている深い仲である事はこの時は知るはずもなかった。
321 :
ライネですわ:2006/08/05(土) 05:06:10 ID:crYYOxMe
今日はここまででございますわ。
続きは今日の夜か明日にでも。
それでは皆様、良い週末を……
ごきげんよう。 ごめんあそばせ!
質問やけどこれって全部の話が繋がってるんじゃなくてパラレルだよね?
323 :
前・359:2006/08/06(日) 02:19:05 ID:nYr+s58G
>>322さん
ワルキューレの話とこのライネの三部作はちょっとだけ繋がってます。
しかし、読み方によっては繋がって無いように感じられる風に書いてるつもりでいます。
また、ワルキューレの話には極力影響を与えないような関与のさせかたをしてます。
さらに、読まれる方に繋がってるのか、パラレルなのか、どちらのつもりで読んでいただいても違和感が無い様にしてるつもりでいます。
ですので、ワルキューレに対する和人は純潔じゃなければイヤだ。 という方は繋がっていないと思って読んで下さい。
「和人もやるのう」と思われる方はワルキューレが和人がライネとそういう関係と言う事だけは知らない。
と思って読んでいただければ。
今の所、ワルキューレは和人とライネの関係には気付いていない設定にしてます。
(ホワイトデーの話を除いて)
修羅場にはしたくないので……
「真田ふたたび」のシリーズは完全にパラレルです。
ちなみにワルキューレの話でもパラレルの話もあります。
エイプリルフールの話とか、おなぬ〜の話とか、ワルキューレ・ゴーストの話とか。
またご質問、感想ございましたら書き込みよろしくお願いします。
では遅くなりましたが続きをさせていただきます。
324 :
ライネですわ:2006/08/06(日) 02:27:49 ID:nYr+s58G
さて、大変遅くなってしまいましたが、続きをさせていただきますわ。
それではまた後ほど。
「ありがとうございました、和人様。 いいお湯でございましたわ。 それではまた、ごきげんよう」
「ご、ごきげんよう……」
未来の自分が親しげに姉の恋人と挨拶してるのに少し違和感を覚え、戸惑った。
「うん、ありうがとう。 またきてね」
(ドキン!)
暖かい笑顔の何故か胸が高鳴る中ライネ。
俯いたまま、そそくさと番台をすり抜け下駄箱に行く。
「?」
「如何なさいましたの?」
「いえ、何も……」
「あらそう」
2人が外に出ると
「あら、ライネ…… まあ! 学生の時のライネも来てたのね、ありがとう。 また来てね」
中ライネからしてみれば憧れのワルキューレが和人と同じく暖かい笑顔で挨拶してくれている。
「ワルキューレお姉様……」
ぼぅっとする中で大ライネは
「お姉様こそご苦労様でございますことね。 いいお湯でございましたわ。 それではごきげんようお姉様」
ごく普通に話をしている。
自分、学生の頃や皇宮にいた頃は話すどころか滅多に会う事すら出来なかったのに、今はどうだ。
姉妹が当たり前のように話している。
ワルキューレに挨拶をすると2人は帰路につく。
「あの……」
中ライネが口を開く
「何ですの?」
「随分ワルキューレお姉様と親しげに話されますのね」
未来の自分に少し嫉妬しているようにキツ目の口調になってしまう。
だが
「そうですわねぇ…… 貴方の頃はここまで気軽にお話出来ませんでしたものねぇ。 ……でも」
「でも?」
「地球に来てからですわ。 和人様と出合ったからあたくし達姉妹全員が今までに無く本当の姉妹のように話したりしましてよ」
「!」
未来の自分の言葉に驚く
「姉妹全員って、メームお姉様やイナルバお姉様とも?」
「ええ。 それにファムお姉様とかには時々街のカフェでお茶などご馳走になりますわよ」
「…… うそ」
優等生でツンケンした感じでなかなか近寄り難いイメージだったファムまで……
「それにこの前なんか和人様のお誕生日に全員で旅行に行きましたわよ。 軍の用事で来れなかったネスティお姉様を除いてですけど」
「………」
「和人様ってお優しいし、ステキでしょ。 ですからあたくし達も和人様を介して本当の姉妹のようになれたのかもしれませんわね」
この言葉を言った時、未来の自分は少し表情が変った。
(まさか! 貴方も和人様を?)
数回しか会ってなく、言葉も殆ど交わしてないが和人が優しいのは解っている。
だが、正直言って少し頼りない感じもする。
何より叶う事が無いとはいえ、自分が慕うワルキューレの心を射止めた恋敵(?)なのだ。
その和人をそこまで言うなんて……
「あ、あの……」
「?」
「ところで、貴方。 番台に和人様がいらっしゃるのに、隠す事もしないで。 恥ずかしくないの? はしたない!」
未来の自分の気持ちを探るように話題を変えた。
「ええ、別に。 隠す程体に自信が無いワケではございませんし。 それに……」
「それに?」
ここで大ライネは
(しまった!)
と思う。
(「和人様に見られるなら… いや、和人様には見ていただきたいですわ」)
そう言いそうになったのを止めたのだ。
「か、和人様はお仕事として真剣でございますから、そのような不埒な考えでおられませんわよ」
慌てて誤魔化した。
しかし、そこは自分。
(やっぱり貴方も和人様が…… どうして? 和人様はワルキューレお姉様のフィアンセなのに)
大ライネの心を読み取る。
「・・・・・・・」
「………」
「あ、あの…… 未来のあたくし?」
今となって改まった口調
「如何なさいましたの?」
「も、もしかして、貴方も和人様の事……」
思い切って尋ねてみる。
「ふう……」
大ライネが大きく息をつくと
「ええ、そうですわ。 あたくしは時野和人様をお慕い申しておりますわ」
「………」
「だってワルキューレお姉様の恋人ですし、やがてはお義兄さまになられる方ですのよ。 それでいてお優しい方ですし尚更ですわ」
(うそ…… ですわね。 ワルキューレお姉様の恋人だからお慕いしてるなんて……)
自分が自分につく嘘くらいは見抜ける。
未来の自分もそれ位は解るだろう。
それだけに、未来の自分の言葉に潜む深い意味が解った気がした。
そして
(まさか、貴方。 和人様と……)
いくら浴場でも、いくら姉の恋人でも、いくら体に自信があっても……
(自信?)
自分の身体、特に大き過ぎる胸はコンプレックスだったハズなのに?
どうして?
確かに胸はワルキューレにも誉められた事もあったがやっぱりコンプレックスだった。
学園を卒業してから何かあったのだろうか?
何か?
その何かとは恋人が出来て誉められたとかだろうか?
恋人?
それが和人様だとしたら?
そう考えると辻褄が合う。
和人の事を言う時の未来の自分のときめきに満ちた表情も、彼に堂々と身体を晒す事も。
でも、和人はあくまで姉の恋人。
(そ、そんなの許されない!)
「あっ! ちょっとお買い物を……」
コンビニの前で大ライネが言って中に入って行き、アイスを2つ買って戻って来た。
「はい。 貴方の分でございますわよ」
1つを渡すとその場で袋を破ってゴミ箱に捨てるとペロペロ食べ出した。
信じられない光景だった。
「! 買い食いなんて…… しかもお外で立ち食いなんて、はしたない!」
しかし大ライネは
「でも溶けますわよ。 それにお外でこうやって食べるのが美味しいのでございますわよ」
全く気にせず食べ続ける。
あまりにも美味そうにたべるので、つい自分も同じ様にしてしまう。
産まれて初めての大冒険だった。
また、何か魂が解放されたような気分がした。
だらしなくはしたない未来の自分に落胆する事も多いが、彼女は今までの自分では考えられ無いくらいに活き活きしている。
吹っ切れていると言うか……
(あたくしの魂を解放してくださったのが和人様なの?)
でもそれは聞けなかった。
いや聞くのが怖かったというべきか?
箱入りで深窓の令嬢として育った自分だが、この歳になれば友人達の話から男と女の事は漏れ聞こえてくる。
だけど、それは自分には縁の無い話だと思っていた別の世界の話だと。
皇女の自分にはやがて望みもしない、政略結婚の駒にさせられる未来が待ってる。
事故で未来の自分と会い、未来の世界を見て、姉妹の中で一番慕っているワルキューレが「幻」ではない恋人・時野和人と婚約者になれた事を自分の事のように嬉しかったが、自分はやはり……
そう考えない事も無かっただけに未来の自分が和人と深い仲なのが信じられなかった。
(貴方は… 和人様と…… その… してるの?)
聞かずとも答えは解っていた。
(和人様が貴方の心を解放してくださったの?)
「いかが? 美味しゅうございますでしょ?」
大ライネが何気なく言うが、中ライネには
(ふふん! いかがぁ。 あたくしは貴方の知らない世界を存じておりますのよ)
と自信たっぷりに言ってるように思えた。
今の自分がたった数年でここまで自信に満ちた言動が出来るようになるのが、未だに信じられなかったし、眩しかった。
「ええ。 美味しゅうございますわ……」
そう答えるだけしかできない。
(でも、本当に美味しい! これが大人の階段を昇るって事なのかしら?)
アイスを食べ終わる頃、コーラスのアパートに着き寝る事にした。
次の日、朝食が済んだ頃、2人のライネが時乃湯にやって来た。
そこでもワルキューレ、和人と大ライネは親しげに話し込んでいる。
話についてこれない自分を気遣ってか
「ライネ… ええっと…… やっぱりライネで良いんだよね。 街の様子でも見に行こうっか?」
と和人が誘ってくれた。
ワルキューレと大ライネもついてくると思ったが、ワルキューレは真田さんに料理について勉強するつもりでライネもそれに付き合うようだった。
ライネは料理なんてどうでも良かったのだが、ワルキューレと一緒にいたかったし、過去の自分に気を使ったのだった。
自分は和人とはいつでもいられる余裕と言ったところだろうか?
和人と少しの間ではあるが離れるのは辛かったが、やはり学生時代のライネが自分に抱いているイメージもあるだろうと考え、和人に甘えて早い帰りをねだる態度は取れなかった。
2人は街に出る。
以前、子供の頃の自分と未来の自分の3人で回った事があるが、今回は男性と一緒と言う事で緊張する。
そのせいか、大人しい中ライネはさらに口数が減るが和人が優しく声をかけてくれた。
(やっぱり…… 本当にお優しい)
自分と同じく、異性に疎い姉が彼に惹かれるのも解る気がした。
「少し休もうか?」
カフェに入る。
少しアンティーク調のセンスの良い店で、大ライネが言ってたファムにご馳走になってると言うカフェだろうか?
お茶を飲む間も和人はいろいろ話し掛け、初めは「はい」とか「そうですわね」としか答えられなかったライネもだんだん言葉が続くようになって来た。
そして店を出る頃にはすっかりと打ち解けていたのだった。
(楽しい! 殿方は怖いと思ってましたけど…… それとも和人様だから?)
商店街を散策するとライネがショーウインドウの前で立ち止まった。
(!)
ライネが見ているのはアンティークのオルゴール。
誕生日にライネにプレゼントした物と似ていた。
「こういうのってステキですわね。 ヴァルハラ星のアンティークとは少し違う地球のアンティーク…… 和人様、少しお時間をいただけませんか? これをもう少し……」
「うん」
店に入るとオルゴールだけで無く、ティーカップなどがあり食い入るように見て回った。
そして、最後に外で見たオルゴールを手にとった。
(やっぱりライネはライネだったんだ……)
「良かったらプレゼントさせてよ」
声をかけるがライネは首を振った。
「いいえ。 今、あたくしがいただくわけにはまいりませんわ。 お世話になりっぱなしの和人様にこれ以上は……」
「そうだ! もしお気持ちが変わられないのでしたら、あたくしの誕生日にプレゼントしてくださいましな。 大切にいたしますから」
(!)
「ラ、ライネ?」
「はい?」
(「あの… (大)ライネに話を聞いたのかな?」)
だがそれは聞けなかった。
「ううん。 何でもないよ。 誕生日にプレゼントさせてもらうね」
違う。 誕生日(あの時)の話をライネは、話さないだろう。
例え、「過去の」自分にも。
「是非お願いします。 うふふっ」
店を出てからはライネも積極的に話しかけてきた。
可憐な笑顔は現在(いま)のライネより少し幼さが残っている完全に少女の笑顔だったが、やっぱりライネの笑顔だった。
時乃湯の戻ると2人のライネがアパートに帰る。
帰り道、時折思い出したように
「うふふ」
笑みがこぼれる。
「何か良い事ございましたの。 和人様と?」
大ライネが怪訝そうに尋ねるが、
「いい事って言う程の事は…… でも良い事なのかな? ・・・・・・・和人様ってステキですわね」
あれほどオドオドしてた過去の自分がたった一日でここまでになろうとは。
改めて和人の存在の大きさを実感したライネだった。
その日の夜、中ライネは元の時代に戻って行ったが、その後は度々現在に来るようになる。
学園惑星では中等部と高等部に別れてる為に滅多に話せないワルキューレと何時でも時間を気にせず好きなだけ話せるし……… 和人もいるし。
3人で出かけたり、またある時は和人と2人で出かけたり。
和人と見る風景は全てが新鮮だった。
包み込むような和人の笑顔と声がライネの心と体をポカポカにしてしまう。
(和人様……)
ほのかな想いをライネ本人がまだ気付いていなかった。
ある日、中ライネが1人で遊びに来た。
ワルキューレと和人と3人で話に花を咲かせたが、ワルキューレが席を外した時、唾を飲み込み、大きく息を吸い込むと和人に語りかけた。
「あ、あの…… 和人様。 明日、お時間をいただけませんか?」
最近、和人の姿を見たり声を聞いたりするとドキンドキンと胸が高鳴り、ワルキューレや未来の自分、侍女の真田さんや和人の妹であるリカと話している姿を見ると胸がキュ〜っとしてしまう。
特にワルキューレと話している姿を見るのが耐えられない。
(和人様はワルキューレお姉様をとったから? それとも……)
その気持ちを確かめたい思いからだった。
「うん。 いいよ」
和人の返事を聞いて約束をした時、ワルキューレが戻って来た。
ライネも和人も何も無かったように再び3人で会話を弾ませた。
その夜はこの時代の自分がいるコーラスのアパートには戻らず、時野家でお泊りになった。
ワルキューレと一緒に夕食を食べ、一緒のお風呂に入る。
そして、婚約者だから当然なのかもしれないが、和人と同じベッドに寝ているワルキューレだったが、今日はライネと隣の部屋のベッド。
小さかった自分が寝ていたベッドで寝る事にしたのだった。
学園惑星での劇の話やその時の手紙の事。
とにかく、なかなか話せない事実を打ち消すように語り続け、ワルキューレはライネの髪をやさしく撫でながら、暖かく聞くのであった。
ワルキューレが地球に来てからの事や和人の事を熱っぽく語り出した時、何故かライネの胸がチクチクとした。
その和人と明日は2人で出かける。
(ワルキューレお姉様……)
パジャマ姿のワルキューレの胸に顔を埋めるとライネは眠りについたのだった。
333 :
ライネですわ:2006/08/06(日) 02:45:36 ID:nYr+s58G
今日はここまでですわ。
続きは今日の夜か明日未明にでも。
明日で終わりかどうか微妙でございますけど、是非ともお付き合いくださいましな。
それでは皆様、お休みなさいましな。 そして良い休日を。
ごきげんよう、ごめんあそばせ。
GJ!
続きがすごく気になります。
確かに、これまでのライネ編を思い返してみると初体験でも、ライネはやけに手馴れていたりと、いろいろ不自然に感じるところがありましたが、この話の複線になっていたのですね。
どのような終わり方を迎えるか本当に楽しみです
335 :
ライネですわ:2006/08/06(日) 21:23:51 ID:nYr+s58G
ご感想ありがとうございますわ。
>手馴れてる
ん〜ま、失礼な! あたくしを誰だとお思いですの。
あたくしは由緒あるヴァルハラ星の由緒ある8大皇家の、由緒ある……
えっ? それはもういい? こりゃまた失礼おば。
とにかく、あたくしは純潔でございましたのよ。 ホントにもう!
さて、やっぱり今日では終わりませんでしたわ。
最近長いのが多くて困りますわねぇ。
それでは続きをさせていただきますわ。
では後ほど……
中ライネと和人が家を出た。
「どこか行きたい所ってあるのかな?」
聞かれるものの地球どころか羽衣町ですらよくは知らない。
「和人様にお任せいたしますわ」
「う〜んそれじゃぁ……」
しばらく考えて駅に向う。
チョコチョコと着いてくるライネがおずおずと手を伸ばして和人の手を握った。
「あっ!」
「んふふ」
改札を抜け電車に乗っても手は繋がれたまま……
よく大ライネと来る海辺の駅で2人は降りた。
防波堤を歩き、防風林の影が伸びている所で立ち止まって海を見つめるライネ。
その横顔は当然ながらライネと良く似ていた。
しかし、何よりも和人が驚いたのは、大ライネと初めて来た時のように中ライネもじっと海を見つめたままで動こうとしなかった事だった。
「和人様…」
ライネがポツリという
「ん?」
「………」
「………」
ライネの白い頬に一筋の涙が流れている。
「ライネ?」
「和人様、ここの海… この風景。 お好きでございますの?」
涙の意味は判らないが率直な気持ちとして
「うん。 好きだよ」
それだけ答えると
「そうですの…… 」
それだけ言うとゆっくりと目を閉じ、ゆっくり開くとまたじっと海を見つめた。
(あたくしも好きになりましてよ… この風景、このさざなみの音、この風を……)
初めてライネと来た時もそうだったが30分は見たままだっただろうか。
空には入道雲が、青い空とギラギラと照りつける太陽と絶妙の夏風景を作り出している。
その入道雲が一気に拡がった。
ザァァ……
夕立が熱く熱せられた地面に叩く。
「ライネ!」
和人が手を取って大きな木の下の駆け込んだ。
「まいったなぁ」
和人がこぼすが大粒の雨が枝と葉を叩いてその声をかき消す。
しばらくすると木の間から雨が落ち出した。
「どうしよう?」
しかし、この声も雨音がかき消しライネには聞こえなかった。
「和人様」
今度はライネが和人の手をとって駆け出した。
・・・・・・
「はあはあはあ。 ライネどこに行くの」
「はあはあ… あたくしにも解りませんわ」
地理に明るくなく、しかも何事においても控え目なライネがこの時は積極的に和人の手を取った。
どうしてそうしてしまったのか? それはライネ自身にもわからない。
ただ、何か、何処かに向って走るだけだった。
(何処に行こうとしてますの? あたくしは…… でも…)
手に感じる和人の感触と体温が不安(?)を一掃する。
(このまま、あたくしは何処にでも、地の果てまでも行ける気がしますわ…… 和人様)
しかし、体の限界が近いのか足がもつれそうになり、それが現実へ引き戻す。
建物の軒下につくと走るのを止めた。
息を整える間もウキウキワクワクした気持ちが一杯になる。
閉じこもっていた魂がカラを破って、今までに感じた事のない感情が湧きあがって来て自然に笑顔になる。
「和人様。 あそこに入りましょう。 あそこなら休めそうですから」
指差したのはライネと良く来るホテル。
「い、いや…… でも、あそこは……」
「解ってますわ。 でもカン違いなさらないで! あたくしは和人様が大っキライです! あたくしのワルキューレお姉様を奪ってしまって……」
心とは裏腹に何故だか和人を嫌いと言ってしまった。
それは恥ずかしさから、裏返しの言葉になってしまったのか? はたまた本当にワルキューレを取られた怒りからなのか?
それとも…… 自分を選ばず姉を選んだ事への苦情だったのだろうか?
(そして未来のあたくしも虜になさって…… そして………)
和人の手を引っ張ってホテルのロビーに来た。
雨宿りに使うカップルも多いのか、キーパネルに明かりが点いてるのは1部屋だけだった。
一番左の列の一番下のパネルだけ。
そこはライネと行為をする部屋。 彼女のお気に入りの部屋。
一瞬躊躇ったものの、ライネはパネルを押すとキーが落ちて来た。
「さ、参りますわよ」
この言葉に和人はドキっとする。
大ライネの口調にそっくりだったからだ。
「いかがなさいましたの?」
小首をかしげる仕草まで大ライネそっくりだった。
(やっぱり、(中)ライネが彼女本来の姿……?)
部屋につくと和人は風呂にお湯を溜め始め、服を脱ぐとハンガーにかけた。
ライネもそれに続こうとハンガーを手にした。
「和人様! あたくしはお姉様でも未来のあたくしでもございません事よ。 あちらを向いてらして!」
「えっ! ご、ごめん。 …… でも、ライネはキミに言ったの?」
後ろ向きの和人が尋ねる。
クスっと和人が気付かない程度に笑ったライネ。
「いいえ。 ちょっと試しにいってみただけですわ」
しかし、穏やかな口調もここまでで
「和人様。 大っキライ。 だいだいだい大っキライ!!!」
「!」
「あたくしのお姉様を返して! 未来のあたくしを返して!」
(そして、あたくしの心も……)
「……… ごめん」
「キライ、キライ… ばかぁ! 和人様のばかぁっ!」
(どうして、お謝りになられますの?)
この時は半分涙声だった。
言い終わる直前にライネが和人の背中に覆い被さって来て、ワルキューレや大ライネには及ばないが、年齢的にはリカと変わらないものの、リカなんかよりずっと大きな胸が背中で潰れた。
「ばかばかばか!」
ポカポカと和人の背中を叩く
「ごめんね」
和人の言葉はあくまで柔らかく暖かいもんだった。
「ばかぁ……」
背中に顔を押し付けすすり泣く。
和人の頭を抱え、後ろを向かせると和人に口を合わせた。
「うっ…」
(ライネ……)
体の向きを直らせるとライネが腕を絡めて来た。
「ライネ…?」
「今から返していただきますわ。 お姉様と未来のあたくしにした事をそっくりそのまま……」
それだけ言うとキスをしてベッドに倒れ込んだ。
しかし、今までした事の無いライネのキスが不器用で時々歯同士がぶるかる。
ギュッ! と閉じられた目から涙があふれている。
「ライネ。 いいの?」
和人の問いに
「ですからカン違いなさらないで! あくまで返していただくだけです」
答えると自分が和人の下になった。
和人はいつもより一回り小さい顔に舌を這わせて涙を拭う。
唾の匂いがライネの鼻腔をに届く
「いやらしい匂い。 嫌い!」
しかし、言葉とは裏腹に絡めた腕には力が入る。
より密着度が増した体からはかすかな震えが伝わった。
ライネの誕生日の時、彼女は処女だった。
でも、今、目の前にいるライネも正真正銘の処女。
(と言う事は…… 今ライネを抱けばあの時のライネは処女じゃ無かったって事に……)
しかし、そんな考えも出来なくなる程、官能的な声と思春期の少女の甘酸っぱい匂いが和人の思考を鈍らせる。
大ライネ同様、可憐な顔立ちと小柄な体に似合わない、歳不相応の胸に手を這わせ愛撫を加える。
見てみると、やっぱり右の乳房。 そのやや大きめの乳輪の斜め下に小さなホクロがあった。
まあ、2人共「ライネ」なのだから当たり前なのであるが。
乳輪とふるふる震える乳首を舌で刺激すると
「あっ… ああっ…… いやっ!」
ライネが本気で拒絶した。
「ライネ」
「イヤです。 あたくしの胸、大き過ぎてだらしない感じで、みっともなくて……」
ライネはその大きな胸がコンプレックスのようだった。
そう言えば、大ライネが言っていた。
「昔は嫌いだった」
と。
しかし、和人は指と舌でライネの胸への愛撫を続けた。
「いやっ、いやですってば!」
抵抗するライネに珍しく和人が力を込めて押える。
「ライネ。 ライネの胸はとってもステキだよ」
「!」
和人の言葉にモゾモゾ抵抗してた体がピタリと止まる。
「えっ今、何とおっしゃりましたの?」
真剣な眼差しをライネに向けて
「ライネの胸はとても魅力的だよ」
「うそ……」
「ウソじゃないよ。 白くて大きくて… 先がピンクで…」
「いやぁん」
具体的に自分の胸を描写されて羞恥心が増大する。
「ぷるぷるして、甘い、良い匂いがして…… 何度でも言うよ。 ライネの胸はとっても魅力的でステキだよ」
「ホント?」
「うん」
「だったら、そのお言葉を証明してくださいまし」
頬を染め、恥ずかしさから和人を見る事が出来なくなり目を閉じたまま、か細く言うと、パッと両手で顔を覆った。
和人は返事の代わりに乳房への愛撫を再開したのだった。
「あっ… はっ…… はふぅ…」
執拗な愛撫に声とも息ともつかぬ声を漏らしてしまうライネ。
和人も「ステキだよ」などの無駄な言葉をかけず、ただひたすら白い胸をなぶる。
(か、和人様ぁ… 本当にあたくしの胸を……)
感激がさらに快感を運んでくる。
(ああ〜っ… 和人様、もっと強く……)
・・・・・・
時間を忘れる位、長く胸を攻められライネは正気を失いそうになる。
そう思った頃、和人の顔が徐々に下に移動して行き、スベスベの肌に、ムチムチと肉付きの良い太股を舐め、内股に手を当てるとゆっくりと開いてた。
「ああっ! そんな… 恥ずかしい」
ギュッとシーツを強く握り締めた。
そこは誰にも見せた事の無いところ……
じっくりとは自分で見た事もない。
思わず太股を閉じてしまおうとする。
「ライネ…」
囁くような声がすると体に力が入らなくなってしまい、白くムッチリとした太股が開かれ、和人の目に全てが晒された。
「ああっ! ……」
再び顔を覆っていた両手の隙間から羞恥に溢れた声が漏れた。
(えっ! ラ、ライネ…… だよね?)
普段から見慣れてるライネのそことは全く趣きが違う。
薄い恥毛は変わらないが、赤黒いビラビラが大きくハミ出してる大ライネとは違って縦に1本の溝がピッタリと閉じられている。
その僅かな隙間から、ほんのちょっぴり…… 彼女自身を表しているようなピンクの控え目な唇が見えるか見えない程度にはみ出している。
いやらしさでいっぱいの大ライネのそことは全く逆の、あくまで清楚、あくまで控え目な秘部だった。
(そういえば、ライネが言ってたっけ。 「昔はピンクでハミ出してなかった」って)
フルーツのように瑞々しい性器に見とれてしまう。
その少し荒くなった和人の息遣いとゴクリと唾を飲み込む音がライネの耳に入ると羞恥心は最高になる。
「いやっ、いやです。 そんなにご覧にならないで!」
先程から幼い性器は蜜を溢れさせて、それを実感したライネは、はしたなく濡れている性器を見られるのが恥ずかしかった。
和人がぷっくら肉付きの良い陰唇の両側に指を当ててゆっくりと開く。
「ああ〜っ」
羞恥心が最高だったさっきより、より大きな羞恥がライネを襲い、声が漏れると同時に全身がさらにピンクに染まる。
顔を近づけると、甘酸っぱい汗と乾いたおしっこの匂い、さらには処女特有の性器全体にポツポツと見られる恥垢の匂いが混ざった香りが拡がる。
舌を伸ばして、少し濃く色づいている粘膜をヌルヌルと舐める。
少ししょっぱい味に混じって、舌が白い恥垢に触れるとピリピリと痺れるような味がする。
だが、当然ながら匂いも味も不快なものではなかった。
しかし、ライネにとっては最高に恥ずかしい行為だった。
「か、和人様… き、汚い……」
それ以上は言葉にならず、体を捩って太股を閉じようとするが、無駄だった。
「あむ… ぺちゅっ……」
和人の吐息と粘膜を舐める音が2人をさらに興奮させ、とても控え目なライネとは思えない大きな喘ぎ声が部屋中のこだました。
少し赤みががった鞘を剥いて突起を露出させると、そこには白い恥垢がびっしりとついており、ツンとした匂いがキツかったが、既に濡れている指で鞘の内側をなぞると指先に恥垢がつく。
突起に触れたか触れないかくらいの圧力で触ると、ビクンと電気が走ったように弾ける。
構わず舌で突起を刺激すると大袈裟とも思える位激しい痙攣が断続的に続く。
「あっ、あっ… ああ〜……」
顔を仰け反らせて喘ぐライネ。
顔を覆っていた両手はシーツを掴んでシワをつくっている。
その手が和人の頭に伸びた。
必死になって和人の頭を離そうとする。
汚い部分を舐められると言う羞恥心と今まで味わった事のない快感の連続に恐ろしくなって来たのだろうか?
しかし、和人の頭を挟む太股は離すまいとしてるようにギュッと締め付ける。
今のライネからは考えられ無いほど小さい突起がピンと突き立って来た。
そこに舌を絡めると、今度は頭に添えられた両手がもっとというふうに股間に押し付けてくる。
ワルキューレも大ライネもそうだったが、ヴァルハラ人の女性は性器を舐められるのが好きのだろうか?
それとも地球人も含めてそうなのかは解らなかったが、和人に関わった女性はそのようだった。
和人には見えなかったが、小陰唇も充血して開き、何重にも重なった襞がゆっくりとめくれ、開き、男性器どころか自分の指、生理用品すら入った事の無い膣口がパックリと口を開き、同時に中からいっそう濃厚な性臭が解放されたのだった。
「あっ… ああ〜…… 和人様ぁ…… かずとさまぁ…… ダメ、怖い!…… ダメっ、ダメぇ〜〜!」
今度ばかりは必死に和人の頭を離そうとして和人が顔を離すとクリトリスとパックリと開いた膣口の中間くらいの小さな穴がキュッとすぼまったかと思うと、盛り上りそれと同時に……
ぷしゅっ…… ぷしゃぁぁぁ………
勢い良く黄金色の液体が噴出した。
「ああっ〜〜、いやぁぁ! み、見ないでください。 見ないでぇ!」
一刻でも早く終わって欲しいと思っていたのに放尿はライネの意思を無視するように長く続く。
(いやぁん。 は、早く終わって……)
ライネの思いが通じたのか、水流は勢いを弱め、お腹がヒクつかせると最後にピュッと出し切って、ようやく終わった。
「う… ううっ……」
両手で顔を覆ってすすり泣く。
「ばかぁ。 和人様のばかぁ!」
体を震わせながら抗議するが、嗚咽と羞恥からその声はたまらなく艶っぽいものとなっていた。
(ごめんね)
そう言う代わりに和人は再び股間に顔をうずめ、ペロペロと舐めだす。
「だ、ダメ。 き、汚いです! ああ〜っ」
しょっぱい味が和人の口に拡がり、既に白濁した粘っこい汁を分泌している膣口に舌を潜らせると、少し生臭い匂いと味がした。
おしっこの味は無くなったが蜜は後から後から溢れ、和人の口周りをベトベトにする。
大ライネもそうだったが、中ライネも肉付きが良く、まだ少女だから新陳代謝が活発なせいだろうか? 分泌物が多く濡れやすいようだった。
「ううんっ…… ぐずっ。 ばかぁ! 和人様のばかぁっ!」
ぐずぐずとライネがナジる。
見下ろすと和人が柔らかく微笑んでいる。
それを見るとさらに恥ずかしくなった。
和人が体を起こし、股間に割り込んで来た。
(!)
「ライネ……」
「ええ…… よろしゅうございますわ…… でも… あの…… やさしくしてくださいましね」
ライネの不安を拭うように和人がキスをするとライネも腕を絡めてきた。
いきり立っている陰茎を膣口に当てるとビクっと反応する。
それを知った和人はいきなり挿入するのを止め、周りをヌルヌルとこすり、溢れ出してる粘度の高い蜜を陰茎に塗りつける。
指を入れてみる。
「うっ!」
「痛い?」
「少し…… でも大丈夫ですわ」
少しでも痛みが緩和されるように膣内で指を蠢かす。
「んっ……」
あまり痛がらないので指を2本にしてみるが、それほど痛みがないようだった。
膣内の蜜の分泌も豊富で、粘膜も柔軟性が高いのかぐにぐにと動かしても痛がる様子はない。
指も使って陰茎に蜜を充分に纏わりつかせるとライネを見つめる。
ライネもコクンと頷く。
再び膣口に陰茎をあてがうと、ゆっくり、かつ確実に処女の秘口に潜り込ませた。
「あくぅっ!…… い、痛っ!」
指よりずっと太く、硬い陰茎の挿入だけに流石に痛みがあるようだった。
(やめようか?)
和人がライネを見つめると、
(大丈夫ですわ)
ライネが見つめ返えし、和人に腕を絡めて抱きついた。
いつでも止められるようにゆっくりと差し込んでいく。
「くっ… ううっ……!」
目を固く閉じ、眉間にシワを寄せて痛みに耐えているようだったが、耐えられない程ではないらしい。
やがて、陰茎は完全に処女の膣に埋没してしまった。
「かはぁぁ」
大きく口を開けて息をするライネ。
呼吸と心臓の脈拍に合わせてズキンズキンと痛みが走る。
和人もワルキューレとは違い、初めての挿入に耐えられたライネに驚くが、少女だけに膣粘膜が柔軟性が高いのだろう。
どうしようも無く昂ぶってきたのでライネに気遣いながらゆっくりと腰を律動させた。
「うくっ… ちょっと…… 痛い… こすれて……」
痛みだけで無く膣内の感覚まで解るのだろうか?
だいぶ回数をこなしてからようやくワルキューレが膣内で暴れまわる陰茎の感触を語るようになったが、ライネは初めてでそれをしてしまっている。
粘膜の柔軟性にも驚いたが、その感度にも驚かせられた。
「ライネ… 少しだけ、我慢して」
和人が声を搾り出すとライネは腕に力を込める。
小刻みに腰を動かすと無意識のうちにライネが足を和人の腰に絡めて来た。
キスをすると香ばしい吐息と甘い唾液を貪り、舌を絡めあう。
ややすると、陰嚢に貯められていた精液が尿道口に押し寄せる感じがした。
「ら、ライネ、出すよ」
ぶびゅっ!
音がしそうなくらい勢い良く解き放たれた精液が処女の膣の奥深くに注ぎ込まれた。
346 :
ライネですわ:2006/08/06(日) 21:43:49 ID:nYr+s58G
今日はここまででございましてよ。
続きはまた明日にでも。
明日からまた一週間、お勤めの方は頑張って下さいましな。
そして学生の皆様は、引き続きお休みを満喫なさいまし。
それでは皆様。 ごきげんよう。
ごめんあそばせ!
中ライネに萌えた
ツンデレですか、ええ、正真正銘のツンデレですね。
GJ!
348 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/07(月) 15:23:06 ID:wA5HTeGH
おおー
このライネは反則だあ!
最強キャラですな
続きに期待age
349 :
ライネですわ:2006/08/08(火) 01:21:16 ID:JQSxDlUA
んま〜!
皆様、中ライネ、中ライネって。
中ライネの数年後があたくしでございますのに、ムキ〜っ!
ともあれ、ご感想いただきましてありがとうございますわ。
今日の分をお話させていただきますわね。
……そう。 「今日の分」つまりは今日では終わりませんでしたの。
と言う事でしばしの間、お付き合いくださいましな。
では後ほど。
息をつめ出し尽くすとゆっくりと引き抜いて、ライネの横にゴロリと横たわった。
「はあはあはあ……」
ライネの息はまだ荒い。
「ライネ大丈夫だった?」
心配そうに声をかける。
「ええ… 少し痛かったですけど……」
改めてキスをした。
しばらく横になったままライネを抱き寄せ、亜麻色の髪を撫でる。
「お風呂、入ろうか?」
お湯が貯まったようなので声をかけるとライネも頷くが
「和人様、抱っこ……」
良い子の中ライネが甘える姿が可愛らしい。
お姫様だっこでバスルームまで連れて行った。
シャワーで身体を流すと2人してバスタブに浸かる。
「ああ〜っ! 気持ちいい…」
ライネが思わず声を出した。
和人が出て体を流すとライネも出てきてチョコンと和人の前に座った。
シャボンのついたスポンジでライネを洗う。
背中を洗った所でスポンジを置いてシャボンまみれの手を後ろから回して乳房を掴む。
「あんっ! 和人様」
ヌルヌルとこすり、揉みしだく。
「和人様…… うそじゃ無く本当にあたくしの胸、好きなのでございますか?」
和人が誉めたが今でも半信半疑なのだろう。
「うん、大きくて張りがあって…… ライネの胸、好きだよ」
(和人様……)
他の部分も洗おうと胸から手を離すと
「ダメです。 もっと……」
和人の手を持って胸に誘った。
愛撫を再開すると
「あっ、あっ、ああん……」
鼻に掛かった甘い声を漏らして体をもじもじさせた。
性的な快感が膣粘膜を蠕動させたのか、ぷりゅっと先程注ぎ込まれた精液がドロリと出てきた。
きりがないので、前を向かせて体を流して、もう一度バスタブに2人で浸かる。
その時もライネは体を預けてきたので、和人はまた後ろから手を回して胸をいじった。
逆上せそうになって来たので上がると、外は雨が上がっており、服も乾いたようなので服を着てホテルを後にした。
そして、ついいつものクセでライネを連れて屋台が並ぶ所に行き、焼きイカを買ってしまった。
「えっ?」
驚くライネに
「そっか。 いつもこれ食べるから…… ライネはイカとか食べた事無かったんだね。 それに外で立ち食いなんて下品だったかな? ゴメンネ」
しかし、ライネは
「ええ。 食べた事はございませんわ。 でも、いただきますわ」
本当は銭湯の帰りに未来の自分からアイスを勧められた事があったが、今日が本当の意味で初めてのような気がした。
一口食べてみる。
和人は心配そうに見つめる。
「おいしい!」
ライネの感想を聞いてホッとしたのか和人も食べ出した。
海を眺めながら、外で食べる焼きイカは何物にも替え難いご馳走に感じられた。
ましてや和人とのセックスの後だけに大人の階段を一気に昇った気もしたし、自分より未知の世界を知ってる未来の自分に少しでも追いついた気がした。
屋根の無い外で食べ物を食べる。 開放感は湧き上がった。
「んふふ」
思わず声が出てしまう。
「どうしたの?」
和人が覗き込むように尋ねるが
「いえ、何も……」
食べ終わると電車に乗って羽衣町に戻る。
(ああっ。 今日はこれでお別れですのね)
改札を出た時、ライネが豹変し
「和人様! 今日はワルキューレお姉様の分を返していただいただけですから!」
「………」
「次は、未来のあたくしの分を返していただきますわ。 あたくし、あたくし……」
(和人様が大好き)
「和人様なんか、大っキライですわ!」
それだけ言うと背を向けてコーラスのアパートの方に駆けて行ったのだった。
今回は大ライネには内緒で来てたのに。
(ああっ! あたくしったら、何故あんな事を…… 和人様ごめんなさい)
パニックになりながらアパートに着き、
「あらぁ、来てましたの? それにしてもまだ時乃湯は開いてませんでしょうに」
未来に自分に言われてハッとした。
「ああ〜! もしかして貴方、昨日から来てましたの?」
中ライネを招き入れると座布団を置いて座らせて言う。
「コーラスはお出かけですの?」
誤魔化すように言うが、そこは自分、誤魔化せるはずも無かった。
それを悟ると開き直ったように
「ええ。 昨夜から…… ゆうべはワルキューレお姉様と一緒に眠らせていただきましたわ」
(むき〜!)
「ちょっとぉ。 あたくしですらお姉様とご一緒させていただいてないのに」
(でも、貴方は和人様と…… でもあたくしも昨日までのあたくしと違いますわよ)
「ん?」
大ライネがクンクンとほんのり香る匂いを嗅ぐ。
「ああ〜っ!」
いきなり指差す。
「???」
「貴方…… まさか和人様とご一緒でしたの?」
(えっ? ど、どうして解るの?)
「な、何ですの? いきなり……」
「屋台のとうもろこしとか焼きそばとかのタレの匂いがしますわ」
「ですから、それがどうなさいましたの」
つとめて冷静に言葉を返すが心臓はバクバクしてる。
「それはぁ、あたくしと和人様と遊びに行った時に和人様がご馳走してくださるのですわよ」
「和人様と?」
「もしかして、貴方、和人様と…?」
大ライネが何時に無く真剣な眼差しで言う。
本当の事は言わない方が賢明と思い
「和人様と何ですの? あたくしは街の様子を見せていただいて、ちょっと遠出して海を見せていただいただけですわ途中で雨が降って大変でしたけど」
大ライネも冷静さを失っていたからだろうか、自分の嘘を見抜けなかった。
(まあ、学生時代のあたくしはウブでしたし……)
「そうですの…… いや、なに、羨ましいなぁって。 あたくしもご一緒したかったなぁとか思いまして」
ホッとしたように言ったのだが、それを見て中ライネの目がキラリと輝いたのは気付かなかった。
「でも、お外で食べるのって、美味しいですわね」
中ライネが振ると
「でございましょう。 いくら広くても屋根と四方を壁で囲まれた所でいただくのとは違いますわよ」
すっかり中ライネのペースに乗せられてしまい、それ以上追求される事は無かった。
その夜、中ライネは元の時代に戻っていった。
しばらくして、また中ライネが1人でやって来た。
まだ朝早い時間である。
和人とのめくるめくような初体験の日以来、和人の愛撫を思い出し、生まれて初めてオナニーをした。
指の動きを真似て、舌の感触を思い指を舐めてから乳首を捏ね、まだ敏感過ぎるクリトリスをいじっても全く物足りない。
(ダメ。 こんな事ってイケナイ事なのに……)
それでも指を止める事は出来なかった。
授業も上の空で先生に怒られてしまう。
強烈だった快感を追い求めてオナニーの回数はどんどん増えていき、学校がある日でも授業の合間の休み時間に急いでトイレに駆け込み、指遊びをしてしまう。
ピッタリと閉じていた花弁も濃く色づき、少しハミ出して来てしまった。
しかし、次第に体が快感を覚え気持ち良くはなるのだが
(ダメですわ…… やっぱり)
我慢しきれずこちらに来たのだった。
「あら、ライネいらっしゃい」
輝くような笑顔で出迎えた姉に緊張する。
「ワルキューレお姉様、ごきげんよう。 和人様はいらっしゃいます?」
かろうじて言葉を搾り出した。
やはり今でもワルキューレは特別な姉なのだ。
「ええ。 いるわよ。 和人様にご用があるの?」
「はい…… その… 和人様とまたお出かけしたいのですけど……」
大ライネなら警戒するだろうが、中ライネには全く無警戒で
「あらあら、ライネが殿方とご一緒したいなんて珍しいわね。 ちょっと待っててね。 ……和人様ぁ〜」
和人を呼んでくれた。
「やあ。 おはようライネ」
和人に会いたくてしょうがなかったが、いざ本人を目の前にするとまともに顔が見れなかった。
「ちょっと出かけてくるね。 お昼はいらないから」
見送りのワルキューレに言うと、今日は
「和人様、あの…… 早く帰って来てくださいね」
寂しそうな顔をした。
ここの所、中ライネがさかんに訪ねて来て、一日中和人に甘える事が少ないので、ワルキューレも不満こそ示さなかったが、ついに欲求を口にした。
(ワルキューレお姉様……)
「うん。 それじゃあ行ってくるね」
「ワルキューレお姉様、ごきげんよう。 ごめんあそばせ」
2人は外に出る。
まだ、朝早いのに既に夏の日差しがジリジリと照りつけていて、セミの鳴き声がやかましい位だった。
手は握っているものの、ずっと俯いているライネが下をむいたまま言う
「和人様…… 今日は未来のあたくしの分を返してくださいまし」
この時、和人の手を握る手に力が入った。
その手は少し汗ばんでいる。
「ライネ……」
困ったように話し掛けるが
「言っておきますけど、あたくしは和人様なんか大っキライですから。 あくまで「返して」いただくだけですから……」
しかし鈍感な和人は
(どうして、嫌いなボクと出かけるんだろう? ましてや……)
などどあいも変わらず女心には疎いのであった。
今日は空き部屋はいくつかあるみたいだが、やっぱり一番左の一番下のパネルの部屋を選んだライネ。
部屋に入るとさすがに緊張するのか今までのような積極的な行動はとらなくなった。
それでも帽子を取り服を脱ぎ出すと度胸がついてきたのか堂々としたものだった。
「さっ和人様も」
和人も服を脱ぎライネを抱き寄せるとベッドのなだれ込んだ。
薄いピンクの乳輪に舌を這わせると汗の匂いに混じって柑橘系のコロンの香りがする。
大ライネと同じボディコロンの香り……
「ライネ。 このコロン……」
「ええ…… あたくしのお気に入りですの・・・・・・」
ここで口に手を当てて言葉をつぐんだ。
(大切な用事の時にしか、大切な方とお会いする時にしかつけないのですわ)
そう言いかけたからだった。
「それより、あたくしの胸が魅力的とおっしゃるなら、もっともっとしてくださいまし……」
顔を真っ赤にしてそれだけ言うと正面の和人を見ていられなくなり横を向いてしまった。
和人は胸への愛撫を再開するとすぐに、甘い吐息と少しかすれた喘ぎ声が漏れる。
「あううん…… ああ〜っ…… 和人様、キライ……」
それでも手は和人の頭を抱えて胸に押し付ける。
弾力のある豊な膨らみが和人の口と鼻を塞ぎ、窒息しそうになるが、舌の動きを激しくすると腕の力が弱まり、ようやく息をつくことが出来た。
(気持ちいい…… 自分でするのとは大違いですわ…… 和人様ぁもっといじって、痛いくらいにしてくださいまし)
要求を口に出せのがもどかしかったが、やがて、その心を読み取ったような絶妙のタイミングで執拗に乳輪から乳首を攻めつける。
人差し指と中指で挟んでいたのが、人差し指と親指でつねるようにつまみ、時にはねじる。
その刺激だけで秘口からはシロップのような蜜がトロトロと溢れ出すのだった。
それを見計らったように和人が手をまだ生え揃ってない若草を掻き分け秘口をまさぐろうとする。
「!」
「ライネ…… ライネって濡れやすいんだね」
つい思ったままの言葉を出してしまった。
「いやぁん…… ばかばか! 和人様のイジワル。 大っキライ」
和人の胸板をぽかぽかと叩いた。
「ごめんね……」
叩く力具合で本気で無い事が判りかけた和人に少し余裕が出来たのか、困った顔では無く穏やかな笑顔で言うと顔をライネの秘部に潜り込ませた。
すでにパックリと開き、中から濃厚な性臭を漂わせている粘膜を観察するが、この前のように白い恥垢は無かった。
性体験をして、意識するようになり念入りに洗うようになったのだろうか?
(そういえばワルキューレがそうだったなぁ)
漠然と考えながら、少し濃く色づいた粘膜に舌を這わせた。
ライネの喘ぎ声が一段と大きくなり、透明な蜜は白濁した汁に変わり、和人は下半身を割り込ませ、陰茎を膣にあてがうと体重をかけていった。
・・・・・・・・・・
あれから指やペンなどを挿入するオナニーをしているせいか2度目なのに殆ど痛みを表さなかったが、股間から漏れる精液は和人に拭ってもらった。
それでも溢れてくる分を指に纏わりつかせると
「和人様のがこんなに…… ホント、いやらしいですのね」
と睨みつける。
「ご、ごめんね…… ライネの膣内(なか)が気持ち良くって……」
少し照れて言う和人を見て、ライネはゾクゾクとしてしまう。
指についた精液を舌を出してチロっと舐めてみた。
特に味は感じられないが、独特の粘り気は口の中でも溶けずに残り、鼻から抜ける匂いにさらにゾクゾクと官能が刺激された。
「ウソ…… あたくしじゃなくてもよろしいのでしょ? ワルキューレお姉様でも未来のあたくしでも・・・・・」
可憐なライネが艶っぽい流し目を和人を見据え、ペロペロと指を舐め、しゃぶって見せる。
「そんな和人様には、あたくしから仕返しをしてさしあげますわ」
和人の下半身に顔を持って来た。
「これが…… ワルキューレお姉様、未来のあたくしをダメにしてしまうモノですのね」
(そしてあたくしにイケナイ事を覚え込ませた……)
萎えかけの陰茎を指を摘み上げた。
自分の愛液と精液の混ざった液が纏わり付きてらてら光っている陰茎をぎゅっと握る。
「いたた!」
声を上げるが
「我慢なさいまし、あたくしはもっと痛かったのですから」
この口調は大ライネのようだった。
しかし、力を緩めると舌を伸ばしてペロリと舐める。
亀頭に舌が触れるとビクンと反応し、それが面白く感じたのか、ペロペロと大胆に舐め始めた。
「だ、だめだよ。 ライネ、汚いから」
和人が拒否の言葉を出すが
「何をおっしゃいますの! もっと汚かったあたくしのアソコをベロベロお舐めになられましたのに、仕返しですわよ」
と強気に言う姿は完全に大ライネのようだった。
小さい口を精一杯開きすっぽりと含んでしまう。
「………」
「………」
しかし、この後はどうして良いのか解らない。
思い切って根元まで飲み込むと亀頭の先が喉に当ってしまい、思わず吐き出した。
「げほっ、ごほっ!……」
「だ、大丈夫?」
心配そうに声をかけるが
「大丈夫じゃありませんわ! 和人様、どうすれば気持ち良くなられますの?」
「えっ? 仕返しじゃ無かったの?」
和人の言葉にしまったと言うような表情をしたが
「ど、どうでもよろしいじゃございませんか! さあ、続けますわよ」
陰茎に指を添え、ゆっくりと口に含む。
(ライネ……)
「うん…… ライネ、そこ… うんっそこを…… 舌でこねるように…… ああ〜っ気持ち良いよ」
「んっ……?」
「そ、それで…… 裏側を舐め上げて…… ううっ… 良いよ……」
「んっ……?」
「裏側の幹と先の境目を…… そう! 舌先で…… おあうぅ……」
「んんっ……?」
「先を舌の表でなぞって、舌の裏で……… ああっ。 もう出そうだよ」
(それからどうしますの?)
という感じで見上げるライネ。
「し、舌をレロレロしながら唇で摩擦して……」
それだけ言うと和人は顔を仰け反らせて喘いだ。
言われた通りにライネは亜麻色の髪を揺れさせて唇をすぼめてスポスポとピストン運動をし、十数回顔を上下させた所で
「ライネ、出すよ。 本当に出すよ!」
可憐な中ライネの口に出して良いものかと思い警告の意味で言うが、ライネは上下動を速め
(よろしいですわよ。 お出しくださいましな)
という視線を和人に投げかけた。
「あっ…… ううっ!」
快感に押し流されて体をヒクつかせた。
「んっ…… うんん……」
思いっきり射精すると、ライネが顔と舌の動きを止めて呻く。
射精の勢いに驚いたが、口は離さず口の中に溜め込んでいる。
教えなくてもそれが出来ると言うのは、ライネは生まれつき男を悦ばせる才能に恵まれているのだろう。
まだじくじくと出続ける精液。
「ライネ、止めないで…… もっと、ずっとペロペロしてて。 最後まで……」
和人が喘ぎながら、ライネの口に精液を出し続けた。
ライネも言われた通りにしてくれ、舌を蠢かせまだ精液を溢れさせてる尿道口をペロペロしてくれた。
「ライネ。 これに……」
ティッシュを取って差し出すが、僅かに首を振り、口いっぱいに溜まった精液を、唇をすぼめて顔を上げ喉に送り込みゴクリと音を鳴らして飲んだ。
飲み込む時、口の中が狭まってヌルヌルとした粘膜が気持ち良かった。
その刺激に和人は搾り出すように出し切った。
それでもライネは口を離さず、舌をペロペロし続け、さらに溢れる精液を唾液で薄めながら、最後の一滴までこぼす事無く飲み込んだのだった。
もう出ない事を確認すると、すぽんと引き抜き、ペロリと唇を舐めた。
「………」
「んふふ…… 和人様、気持ち良かったですか? ワルキューレお姉様より、未来のあたくしより、さらに幼いあたくしに、こんなに出してしまわれるなんて……」
「ライネっ!」
和人がぎゅっ! と抱きしめた。
「あっ…… 和人様…」
(和人様ずるい……! でも… 暖かい………)
ライネも和人に腕を絡めた。
360 :
ライネですわ:2006/08/08(火) 01:44:46 ID:JQSxDlUA
今日はここまででございましてよ。
明日… と申しましょうか、今日はちょっと微妙でございますが、続きが出来たらその時はお付き合いくださいましな。
予定では次でこのお話も最後ですので、それまで皆様ごきげんよう。
それではお休みなさいまし、ごめんあそばせ。
361 :
ライネですわ:2006/08/08(火) 20:37:28 ID:JQSxDlUA
さて、長いことお付き合いいただきました、過去のあたくしの話も今日で最後でございますわ。
あたくしも知らないあたくしの記憶の奥底に眠る真実をご覧くださいましな。
それでは後ほど。
「い、痛いですわ…… 和人様…」
強く抱きしめられて思わず声が出てしまう。
「ご、ごめん…」
和人が腕を解いた。
バスルームからお湯が溢れる音がしたので2人はバスルームへ行く。
ライネをお姫様だっこをして……
体を洗っていると
「和人様、お背中をお流しいたしますわ」
ライネがスポンジをとって背中にまわった。
スポンジを洗おうとした時
(和人様、あたくしの胸を誉めてくださいましたわ。「好きだ」って…… うふふ)
スポンジの泡を胸に塗りたくると、そのまま和人の背中に押し付けた。
「ら、ライネ?」
「あ、あたくしの胸で洗って差し上げますわ……」
ヌルヌルとこすれる感じにうっとりとしながら言う。
和人も
「うん…… ありがとう。 気持ち良いよ…… これも仕返しなの?」
「!」
「そ、そうでございますわよ。 今から和人様はあたくしの胸にお触りになられてはいけませんからね」
洗っていて、背中越しにムクムクと体積を増しつつある陰茎が目に入った。
(まあ! 和人様ったら……)
「和人様、次は前ですわ」
和人をイスからマットの上に寝そべらせると、まだ勃起が不完全な陰茎に胸の膨らみを押し付ける。
「ああ〜」
気持ちよさそうな声は出すもののまだ余裕があるよだった。
(ど、どうすれば……?)
「か、和人様。 どうして欲しいですか? お口の時みたいにして差し上げます」
「いいの?」
和人と目が会いドキっとしてしまうが
「だ、だ、だ、だって、和人様があたくしの胸に触りたくても触れず、そのままお出しになられないと… し、仕返しにならないでございましょう」
顔を背けるライネを見て思わずクスっと笑みが出てしまう。
「じゃあ、まず、両方の胸で挟んで……」
「こうでございますの?」
言われた通りに挟み込む。
「あうっ…… うん… それでいいよ」
「次は?」
「手を外側に添えて、こねるようにしてみて…… あうっ」
和人の言葉を聞くと同時にその動きをしたので、情けない声をだしてしまう。
(和人様、あたくしの胸で感じてらっしゃるのね……)
顔を赤らめながらも満足そうに陰茎を挟んでいる乳房をこねる動きを早めたり、緩やかにしてみたり、力の強弱をつけたりして自分なりに工夫してみたりした。
「良いよ…… ライネ。 もう出そうだよ……」
この言葉にライネもメロメロになりそうになるが必死に堪え
「じゃ、じゃあ… 次はどのように……?」
「胸を上下に動かして、扱いて…… んくっ!」
またもや言われている途中で、その動きをしたので和人の身体がビクンとしたのだった。
自分から見ても不釣合いに大きな胸の間から、ニュルッニュルッ! と音を立てて和人の陰茎の亀頭が出たリ、乳房に埋もれたりしている。
ライネは舌を出して、飛び出して来る亀頭を舌でペロッと舐める。
「あっああ〜〜…… 気持ち良いよ。 最高だよライネ」
丁度、頼もうとしてた事を先んじてされ、経験では圧倒的に豊富な和人が情けない声をあげる。
やはりライネはセックス、男を悦ばせる才能に関しては、かなり恵まれているようだった。
出したままの舌に亀頭が触れるのが数回、ついに和人が
「ら、ライネぇ、出るよ!」
身体をビクつかせ、もう何度も射精してるとは思えない程大量の精液を射出した。
「きゃふぅ!」
最初の一撃は勢い良くライネの目の前を飛んで行き、慌てて胸の膨らみの中に陰茎を埋め込む。
「あっ…… ああ〜っ…」
満足そうな声を出す和人に合わせて、休まずこねまわす胸の中で陰茎がヒクヒクと痙攣しながら精液を出し続けている。
痙攣が終わり、射精が治まると、にゅるん! と引き抜き、胸に当てた手を離すとぶるんと両側に拡がる。
両側の胸の谷間には、どろぉ! と音がしそうな感じで精液がべっとりついている。
それを手でぬるぬると乳房全体に塗りつける。
(ああっ … あたくしの胸に、こんなに…… 和人様ぁ)
うっとりといつまでも、精液のついた乳房をこすっていた。
さらに、バスルームで今度は初めての騎乗位で1回、さらにベッドでバックで1回済ませ、和人は出し尽くし、ライネは気を失う寸前までクタクタになるまでしてから、崩れるように2人共眠り込んだ。
目が覚めたのは2時間程してからだった。
2人は汗と唾液と精液を軽く流すと服を着てホテルを出た。
腰を中心に身体に力が入らないライネがフラフラと和人について歩くので、和人も気を利かせてゆっくり歩く。
「和人様… 何かいただきたいですわ」
浜辺の屋台が並ぶ通りでライネが言う。
「そうだね」
屋台の前を行き来してやっぱり買ったのはイカだった。
海を眺めながら食べる2人。
「和人様」
じっと海を見つめたままライネが呟いた。
「ん?」
和人もライネの方を見ず、海を見つめたまま返す。
「こうして、食べ物の匂いをつけるのはカモフラージュの意味もあるのですね」
「!」
「いえ、ホテルの石鹸は香水の匂いが強過ぎる気がいたしまして……」
大ライネは言わないだろうから、自分で思いついたのだろう。
………
「和人様、あたくし…… 今日であたくしの時代に帰らせていただきますわ」
「ライネ……」
「そうなれば、あたくしは和人様に… その…… された事は忘れてしまいます」
「?」
「だって、このままじゃ、あたくし・ライネはワルキューレお姉様が知り合う前から時野和人様と…… その… した事になってしまいますわ」
「!」
「あたくしの時代のお姉様はまだ学園惑星にいらっしゃって、和人様と出会ってないのですから」
「………」
「それに……」
「それに?」
「学生時代の自分が和人様と、こんな関係だと知れば、未来のあたくしの性格ですから…… その問題になるかもしれませんでしょ?」
「ですから、あたくしは和人様に抱かれた前日に戻るつもりです」
「・・・・・・」
「「あの日」の前日に戻って、「あの日」にこちらに来ないで向こうで日常生活を過ごして記憶を上書きすれば、未来の… 和人様にとっては今のあたくしですわねライネには学生時代の自分が和人様と出会って抱かれたと言う記憶は残りませんから」
「………」
「そうしないとワルキューレお姉様にとってもあたくしにとっても、和人様にとってもお困りになられますでしょ」
「和人様」
「ん?」
「記憶は無くしても、身体は和人様を覚えているでしょう。 未来のあたくしは和人様に…… 抱かれた時、多分初めてだったと思ったはずです」
「でも本当は数年前に、やはり時野和人様に初めてを捧げています。 それが現在(いま)の事実なんです」
「!!!」
「でもこの事は未来のあたくしにも、ワルキューレお姉さまにも絶対内緒にしていて下さいまし」
「このあたくしと和人様だけの… 2人だけの秘密にしておいてくださいましな」
「あたくしは、引っ込み思案で人見知りが激しく、自分の意見も言えませんでした」
「でも、数年後のあたくしは、まるで逆で…… あまりにの変わりように戸惑い、時に軽蔑も落胆もしますけど、でも… あたくしよりずっと活き活きとしてる」
「今を楽しんでいると言う感じで、眩しく思えるんです。 魂が解放されて伸び伸びと羽ばたいている感じ……」
「それが羨ましかった。 妬んでいたのかもしれませんわね」
「その未来のあたくしへの妬みの仕返しが、和人様に女にしていただく事でしたわ」
「ライネ・・・・・」
「いえ、女にしていただいたと言うより、あたくしの魂を解放していただいたと言うべきでしょうね。 女にしていただいたのは未来のあたくしでしょうから……」
「でも…… でも、あたくしは和人様を未来の自分への仕返しの道具にした訳ではございません事よ」
「・・・・・・」
ここで、ライネは改めて夕日に赤く染まりつつあつ海に向って身を乗り出して叫んだ
「あたくしはぁ〜。 時野和人様がぁ〜。 大好きですわぁ〜〜〜!」
「ライネ!」
クルっと和人の方を向き
「んふふ! 和人様、大好きですわ。 恐らくこれは記憶を無くしても、心の奥深く刻まれるでしょうから…… ですから、未来のあたくしは和人様に惹かれるようになるのでございますわ。 お覚悟あそばせ。 んふふ」
「そろそろ帰りましょう。 ワルキューレお姉さまも和人様と離れてお寂しいでしょうから……」
「あたくしが和人様を独占させていただく時間はこれまでですわ。 未来のあたくしに…… 何より、ワルキューレお姉さまに和人様をお返ししますわ」
最後に背伸びしてチュッ! とキスをすると駅に向って歩き出した。
駅に行くまでも、そして、電車の中でも、大ライネの初めての時と同じく手は繋いだままだが、黙ったままだった。
羽衣町につき、改札を出ると
「和人様。 今日お風呂をいただきに参りますわ。 それでひとまず、このあたくしとはお別れです」
「でも、また時々、この時代に遊びに来るかもしれませんけど…… その時は今までのように接してくださいまし。 あたくしが再び和人様の腕の中に抱かれるのはあたくしにとっては「未来」の事ですから……」
「うん」
「和人様。 2人で見た海ステキでしたわ、焼きイカもたこ焼きも美味しゅうございましたわ。 ありがとうございました」
「それでは、後ほど。 ごきげんよう…… そして、さようなら和人様」
その夜、2人のライネが時乃湯に来て中ライネは元の時代に戻って行った。
〜エピローグ〜
数日後、ライネとの内緒のデート。
「んっ…… んっ…… んっ!」
ライネが和人の陰茎をしゃぶっている。
「いいよライネ。 そこを……」
ライネが口を離して
「うふふ。 存じておりますわよ。 和人様はここを…… こうされるのがお好きなのでございましょう。 んっ…」
再び口に含み、和人の好きな愛撫を再開した。
・・・・・・・・
和人の精液を飲み、唇と指についた分をペロリと舐めながら
「そう言えば和人様。 あたくし和人様にお教えいただきましたっけ? 和人様がお悦びになられる仕方とか?」
(!)
やっぱり中ライネは大ライネに何も言わずに帰ったようだった。
(ライネ……)
「ううん。 何も言って無いよ。 でもライネの口、とても気持ち良いよ」
ライネは少し照れたように俯き
「んふ。 ありがとうございます、嬉しいですわ…… でもぉ」
ワザと怒った様子を見せ
「口だけじゃございませんでしょ? 気持ち良くして差し上げるのはぁ! あたくし胸にも自信がございましてよ!」
自慢の胸をぶるんと震わせながら言う。
「うん。 そうだね。 じゃあ、次は胸でしてくれる?」
「んふふ。 よろしいですわ。 んじゃ次はこの胸でたっぷり気持ち良くして差し上げますからぁ…… その後は、もう一度ぉ……」
「いえ、何度でも結構でございますから、あたくしの膣内(なか)に出して、あたくしをメチャクチャにして、あたくしを気持ち良くメロメロにしてくださいましね」
舌なめずりして、ライネが和人に覆い被さった。
「時をかけるライネ 〜もう1つの運命(さだめ)〜」・・・・・・おしまい。
369 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/08(火) 20:48:42 ID:7Yh3Dg9t
370 :
ライネですわ:2006/08/08(火) 20:56:47 ID:JQSxDlUA
………えっ!
終わりましたの?
いやぁ、何か細工がされてますのか、あたくしにはこのお話が見れませんもので……
一体どういったお話なのかも、あたくしにはさっぱり!
ともあれ、最後までお付き合いくださいましてありがとうございますわ。
さて、次回ですが、思い返せば3月からず〜っと投票で万年2位だった
「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」
を行かせていただくと伺っておりますわ。
ワルキューレお姉さまが真田さんにアレコレ教えを請うお話のようでございますが……
ですが、今週末からはお盆休み。
お届けできるかは不明とのことでございます。
さらには15日以降の存続も含めて、状況が流動的でどうなるか?
とも。
これまた長い話になる予定でございますので、少なくとも15日以降の存続が決まってからにしたいそうでございますわよ。
それでは皆様、あたくしのお話はひとまず在庫切れになりましたので、次の機会はいつになるか判りませんが……
その時までごきげんそう。 ごめんあそばせ!
ライネさん最高です!
伏線とかあったりで普通に一つの話として通用するな
神!
これは凄い。
それしかいいようがない!
すごいできだったと思うが、正真正銘のライネエンドもいつか見てみたい。
ああ、妄想が広がる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
@中ライネ、ワルキューレよりも先に中学時代の和人と出会い、恋人同士に
未来が変わってしまい、ワルキューレはお見合い話がなくなり、ライネが和人と婚約することに
結果、和人は死ぬ運命から逃れられ、なおかつ円満に話が進む→ライネと結婚
Aこの話の後で中ライネがにんし(ry
こうなれば現在はどうなるんだ?
ア 結局、中ライネが理由を話し、和人と結婚
イ 名も知らない人との子と嘘をつき、和人と姫様のために、罪を背負う
・・・・・俺はなにをしているんだろう・・・・・・・・・・・
375 :
前・359:2006/08/11(金) 02:50:31 ID:xfi6bV2X
え〜、皆様。
感想いただきましてありがとうございます。
中には過分なお言葉をいただき、嬉しいですね。
さて「在庫切れ」なんて書いてしまいましたが、ライネ小屋を舞台にした1本がネタとして浮かびました。
ライネとの純愛モノをリクエストしてくださった方がおられましたが、その方、または他の方のご意見など頂きまして頃合を見て書かせていただきたいと思っております。
まあ、それ以前にココの存続が前提ですけど。
それはさて置いて、誕生日とこれはライネを綺麗にし過ぎた感もありますので、次回は「ライネらしく」仕上げたいと思ってもいます。
ところで
>>374さんは3スレさんか389さんですかね?
是非とも書いていただきたいのですが、Aはちょっと……
特にアは真田さんと少し被ってるので、出来れば……
イはリカ話の未公開の部分と。
リカ話は未公開ですので、アレですけど、鬱展開っぽくなるのではないでしょうかね。
ただ、@にせよ、Aにせよかなり長い話になる気もします。
それをどうまとめるか、是非とも勉強させて欲しいです。
待ってます。
それではまた。
みんな、お盆休みを楽しんでる?
今回は保守とお盆と第4期のDVD販売直前の短編をさせてもらうわね。
それじゃ
「嗚呼、ご先祖様 〜お盆と第4期発売目前記念短編〜」
行かせてもらうわね。
25th 「嗚呼、ご先祖様 〜お盆と第4期発売目前記念短編〜」
「うわぁ〜。 なにこれ? お馬さん?」
ワるきゅーレが指差したのは茄子に折った割り箸を刺して動物に模してある物だった。
「さあ…… 私にも…」
「そうですわねぇ、わたくしにもさっぱり……」
ワルキューレと真田さんにも解らないようだった。
「それはね、もうすぐお盆だからね。 牛なんだよ」
和人が茄子をもって答える。
「うし?」
「牛?」
「牛でございますか」
「和人、じゃあ、これは? ピカピカ光ってクルクル回ってるぅ〜」
「これは走馬灯って言ってね。 両方、ご先祖様の御霊を案内する物なんだ」
「ごせんぞさまぁ?」
「うん。 こうして走馬灯のある所がボク達の家ですよ。って知らせるんだよ。 それでこの牛、牛車でこちらに行き来していただくんだよ」
「ぎっしゃ?」
「馬車は馬で引きますが、牛で引くお車の事でございますわよね? 婿殿」
「うん。 そうだよ。 昔に乗り物だけどね」
「今、ボク達があるのはご先祖様のおかげだからね。 ご先祖様に感謝しないと……」
「そうね。 地球もヴァルハラもそれは一緒なのね」
ワルキューレがしみじみ言った。
(ゴースト、貴方達のおかげで、私の現在(いま)があるのね……)
そう思った時だった
「誰かいる? 上がるわよ」
「!」×4
久々に聞く声だった。
顛末を知らないワるきゅーレは少し怯え気味だった。
「久しぶりね」
居間に入ってきたのはワルキューレ・ゴースト。
「ええ。 お久しぶりね」
ワルキューレと真田さんは平然と迎えたが、ワるきゅーレは和人の背中に隠れたのだった。
「あら? どうして2人いるの?」
「そ、それがいろいろございまして……」
真田さんがお茶を出しながら返事をする。
「そう」
しかしゴーストはさして興味を示さないようで
「ねえ、和人、2人で出かけない?」
さりげなく和人の手に掌を乗せる。
「ちょ、ちょっと…… わたくしの和人様に!」
「ダメぇ。 和人はワるちゃんと遊ぶんだもん!」
大小のワルキューレが一斉に反対した。
「だいたい、今になってどうして戻って来たのよ?」
眉を吊り上げながらワルキューレが尋ねる中、真田さんはちゃんかりワルキューレ、ワるきゅーレ、ワルキューレ・ゴーストの間に潜り込み、文字通り猫のように丸まっている。
(あにゃぁ〜〜ん。 大きい姫様、小さい姫様、黒い姫様の夢の競演…… むふ〜!)
悦楽の時を過ごす真田さん。
「さっき、和人が言ってたでしょ「ご先祖様に感謝を」って。 私、貴方達のご先祖様なのよ」
「あ、それで……」
和人は呆気なく納得したようだが、ワルキューレとワるきゅーレは睨んだまま。
「だからって、どうして和人様と?」
それを聞いたゴーストは意外そうな顔をして
「あら、言わなかった? あっ! 言ったのはネコにだったわね。 私達は恋をする前に消えたから」
そう言えば真田さんから聞いた覚えがある。
ゴーストと和人のデートの最後に自分と入れ替わった後の話を。
しかし、それとこれとは話は別だ。
「だからって和人様はお供え物じゃないのよ。 ダメです。却下です」
「きゃっか、きゃっかぁ」
2人(?)の子孫の猛烈な反対は予想してたのか、慌てる様子も無く
「あっそう。 じゃあネコ、貴方でいいわ、出かけるわよ」
「ええっ! わたくしでございますかぁ?」
思いがけず指名が来て驚いたのは真田さんだった。
「そうよ。 前に言ったの忘れた? 「次があるならお相手して」って言ったでしょ?」
確かにそう言った。
「いや… しかし……」
目で2人の主君に助けを求めるが
「真田さん。 いってらっしゃい。 お願いします」
とふかぶかと頭を下げ、ワるきゅーレにいたっては
「真田さんバイバ〜イ」
手をヒラヒラさせているのだった。
「そんにゃぁ〜」
「さ、行くわよ」
「ひぃぃぃ〜」
立ち上がると、真田さんの後ろ襟を掴んでズルズルと引き摺って行った。
・・・・・・・・
「た、ただいま戻りました……」
夜になり真田さんが帰って来た。
目は落ち込み、髪はほつれている。
首筋や腕といった露出している部分からはキスマークや歯型が散りばめられていた。
「真田さん、ご苦労様でした。 ところでゴーストは?」
「帰られました。 また来年来るかもしれないと申されておりました」
それだけ言うと玄関にバッタリ倒れ込んでしまったのが、その顔は不思議と満たされた、いかにも満足そうな顔をしていた。
和人とワルキューレが彼女の部屋に運び、布団を敷いて寝かせる。
その間、ワるきゅーレは茄子の牛を見つめ
「ゴースト、これに乗って帰っていったのかなぁ……」
(まあ、今年はこれでいいわね。 あの娘も和人と上手く(?)いってるみたいだし)
(来年はあの娘か和人を…… んふふ)
文字通りヴァルハラに戻っていくワルキューレ・ゴーストなのでした。
「嗚呼、ご先祖様 〜お盆と第4期発売目前記念短編〜」・・・・・・おしまい。
381 :
ワルキューレ・ゴースト:2006/08/13(日) 19:10:09 ID:5PnYrOeh
みんなもご先祖様を思い、お休みを楽しんでちょうだい。
一度ageるわね。
じゃあ、この板の存続を願って……
382 :
前・359:2006/08/14(月) 23:49:33 ID:BiOxjEKX
さて、いよいよ明日が15日。
もし板消滅なら、皆様、今までお付き合いくださいましてありがとうございました。
稚拙な文章・作品に関わらず、多くの感想いただきまして、いくら感謝しても足りない程でございます。
シリーズ物が最後まで書けなかったのは心残りではございますが、それもまた運命。
ともあれ、ありがとうございました。
そして、存続なら、これからもよろしくお願いします。
さらなる精進して行きたいと考えております。
よろしければ、またお付き合いください。
そして、第4期の発売も目前で、それを観られた方、第3期まででお話が浮かんだ方、今いる職人さんはもとより、それ以外の新しい職人さんの降臨もお待ちしております。
はてさてどうなるんでしょうか。
それでは。
なんともないよ
そうですね。
ワタクシめのつたない英語力で読んだだけですので何とも言えないんですが、一応存続するみたいですね。
分離がどうとか、運営がどうとか話題になっているようですが……
ところで、
>>374さん、今週書きません?
それと以前、ライネの話をご希望された方、如何でしたでしょうか?
ライネ話のご希望のシチュとかあればお願いします。
ではまた。
GJ!
存続していて本当に良かったです
どなたも来ませんね。
>>374さんも含めて。
では今日か明日から書かせていただきます。
374です
返事が遅くなり、すいません
で、色々考えてみたのですが、妄想以上のことが我できないのですorz
てか小説なんて書いたことが・・・・・・
いやいや、最初はどなたでもそうですよ。
ちょっとした勇気と開き直り。 これにつきます。
なんか、こう、ワタクシめばかり書かせてもらってて、占有してるみたいで申し訳なくて。
是非お願いします。
時間がかかるようでしたら、今週はワタクシめが書かせてもらって来週にでも……
行けそうでしたら、またお返事下さい。
出来れば今週か次かお聞かせ願えると嬉しいのですが。
ところで、
>>374さんはこちらに来られてる職人さんだとカン違いしてました。
すみませんでした。
初めての方でしたとは……
ワタクシなんぞが言うのもナンですが、お書きになられた構想はワタクシめとさして変わらないです。
ですので、自分なりに考えた話とどう違うのか是非とも読ませてもらって勉強させてください。
誰か書いてー!
アレ?
おーい前・359氏
まだアップされてませんよー
まさか25日のDVD発売日にあわせて書き込むつもりじゃ・・・・・・
いやいや、そんな大それた事は………
いや、それもアリかな?
明日ダメならそのパターンいただきます。
しかし、今度の話は4期とは全く関係ないですからねぇ。
ともあれ、今日はダメっぽいし、新しい職人さんが降臨されるかもしれないので待機です。
393 :
前・389:2006/08/23(水) 02:19:54 ID:hnENFNZ4
お久しぶりです。前・389です。(実質前々・389なのだが・・・)
え〜っと、今の所、前・359氏が待機と言う事なので、投下します。
前スレの和人×イナルバ依頼の投下です。
今回は、夏季限定の季節ものネタです。
〜おいしいカキ氷〜
8月に入り、暑さが一層厳しくなり時の湯にも暑い夏がやってきた。
これは、そんな夏の暑さよりも「アツイ」ひと夏の夜のお話である。
「ワルキューレ、カキ氷作ったけど一緒に食べるかい?」
和人が、カキ氷が二つ乗った、お盆を持って部屋に入ってきた。
「・・あっ、はい・・・。いただきます。」
「・・ワルキューレ大丈夫?今夜は・・・」
小さい声で答えたワルキューレを和人は心配そうに見ている。
無理もない。和人が夏休みに入って以来、ワルキューレは夜は和人を求め、昼は家事に追われる、そんな生活が続いている。
その生活の疲労と夏の暑さで、夏バテ気味になっている。
「だ、大丈夫です・・。」
布団の上で横になっていたワルキューレが上半身を起こそうとするが、「無理しないで」と、和人が制止する。
「僕が食べさせてあげるよ。シロップはイチゴ味とメロン味があるけど、どっちがいい?」
「イチゴ味・・・」ワルキューレが短く答えると和人は、カキ氷にイチゴ味のシロップをかけ、スプーンで一口分掬うと、ワルキューレの口の中に運ぶ。
「・・冷たくておいしい。」
ワルキューレが言うと、和人がもう一口食べさせようと、再び、カキ氷を掬う。
「あっ・・・待って和人様!」
「どうしたの?やっぱり具合が悪いの?」
「・・・い、いえ。あの、その・・出来れば、く、口移しで食べさせてほしいです。」
ワルキューレは恥ずかしそうに答えるが、心の中では「少しくらい和人様に甘えてもいいよね・・・」と思っていた。
和人は、そんなワルキューレの心を読んでいるのか、カキ氷を口に含み唇を重ねた。
「!?」和人が唇を重ねた途端に、ワルキューレが舌を絡ませてきた。
和人の口内に侵入したワルキューレの舌がネチョネチョと音を発てて暴れている。
次第に和人も舌を絡ませ、舌が絡み合う音が部屋中に響き渡る。
「ゴクン!?」と、カキ氷がワルキューレの喉を通る音が聴こえ、和人が唇を離す。
「和人様・・。もっと・・・食べさせてください・・・。」
ワルキューレが餌を欲しがる犬のように、潤んだ瞳で舌を出し、強請っている。
和人もそのお強請りに応える様に、カキ氷を口に含み、唇を重ねた。
唇を離した後、和人がワルキューレの顔を覗くと、熱を帯びた様に、紅くなっていた。
瞳は潤み、今にも涙が出そうである。
しかし、瑞々しい唇から漏れる甘い嬌声は、痛みや苦しみではなく、性的な快感からなるものだと言う事は、明らかだった。
和人は、沸き上がる興奮を抑えるが、心の奥底の悪戯心は、抑えきれなかった。
徐に、ワルキューレが着ているパジャマを脱がせる・・。
「きゃっ!!かっ、和人様!?恥ずかしいです・・・」
と言いつつも、ワルキューレは、和人がパジャマを脱がせ易いように、身体をモジモジと動かす。
やがて、一糸纏わぬワルキューレの美しい肉体が、和人の眼前に晒された。
夏の暑さのせいなのか、愛する和人に裸を見られ、恥ずかしがっているのか、肌が紅く染まっている。
「ワルキューレ。身体を冷やしてあげるよ・・・」
和人が、スプーンでカキ氷を掬うと、既に硬くなっている、乳首に盛り付ける。
「ひゃっ!!」和人の愛撫とは一味違う快感が、ワルキューレの身体を駆け巡る。
更に、乳首に盛り付けたカキ氷を丹念に舐め取り、先程と同じように、ワルキューレの口に運ぶ。
「どう?少しは涼しくなった?」
和人が尋ねると、「・・・・まだ、アツイです・・。もっと冷やしください。」とワルキューレは答える。
すると和人は、もう片方の乳首に同じようにカキ氷を盛り付け、舐め取っていく。
その後も和人は、ワルキューレの敏感な、性感帯をカキ氷で責めていく。
ワルキューレも普段のセックスでは、味わえない快感に酔いしれていた。
「そういえば和人様は、カキ氷食べないんですか?」
和人にカキ氷を食べさせてもらったワルキューレが、お盆の上に乗った和人の分のカキ氷を見て、ふと疑問に思った。
「ああ・・。今から食べようと思ってたところだよ。」
「あの・・・よろしければ、私が、口移しで・・」
またしても、恥ずかしそうに言うワルキューレ。
「うん。ありがとうワルキューレ。」
「(ヤッター!!)あの、シロップは、イチゴ味とメロン味どちらがいいですか?」
心の中で興奮しながらも、ワルキューレは、和人に尋ねる。
すると和人は、布団で横になっているワルキューレの両脚を開かせる。
「キャッ!!和人様っ、何をっ!?」
突如、和人の眼前に晒されたそこは、既に濃厚な蜜が溢れ出ていた。
和人が、蜜が溢れ出ている入り口を指で拡げると、粘り気のある蜜が勢いよく出てきた。
そして、拡げた指はそのままで、もう片方の手で蜜が溢れ出る入り口に、カキ氷をあてがう。
「うっ!はあうっっ!!」
ワルキューレが一際、甘い声を上げる。それと同時に、秘唇から濃厚な蜜が溢れ出し、カキ氷に染み込んでいく。
和人が、ワルキューレの蜜が染み込んだカキ氷を一口食べる。
「・・・思ったとおりだ・・。ワルキューレ味のカキ氷は、美味しいよ・・・。」
恐らく世界で、いや宇宙で、和人以外には堪能出来ないであろう味に、興奮する和人。
「もうっ!和人様のイジワル!!」
頬を膨らませ、少し怒り気味に、和人からカキ氷を取り上げるワルキューレだったが、すぐさまカキ氷を口に含み、和人に口付けるのだった。
その後、何度かカキ氷を口移し、二人は布団に横になった。
ワルキューレの胸に抱かれ、スヤスヤと眠る和人の耳元でワルキューレが
「和人様・・・。明日は私に和人様の、おいしいカキ氷を食べさせてくださいね。」と囁き深い眠りについた。
〜おいしいカキ氷 fin〜
399 :
前・389:2006/08/23(水) 02:56:20 ID:hnENFNZ4
どうでしょうか?唐突に思いついたネタなので不安だ・・・
ちなみにカキ氷を使ったプレイは昔
深夜番組で某プロレスラー兼AV男優の人がやってたので、それを参考にしました。
他の職人様が、待機している様子ですので、私は、この辺でgood night
次の日のカキ氷のトッピングは和人様の練乳とか
いかんいかん、前・359氏のライネみたいな事言ってしまった
あーカキ氷食べたい
GJ!
GJ!
いいですねぇ、カキ氷。
シチュは夏祭りに出かけた2人が縁日で買って、神社の境内の裏で……
とかならもっと自然な感じになったかも。 とか思います。
基本はそこまでで、笑いにするなら、その様子を真田さんとかに覗かせるとか。
しかしまぁ
>>400さんの
>前・359氏のライネ
には、テレますなぁ。
ワタクシめのライネ…
まるで、ライネがワタクシめの嫁か恋人みたいですぞ。 うひょひょ!
ライネのちっちゃい口にワタクシめの練乳のかかった氷が…… ムハ〜っ! たまりません。
………すみません。
ところで、待機してる職人さんはどうなるか解っておりません。
>>374さんですが。
是非とも書いていただきたいですが、無理強いは出来ませんのでとりあえず、明日から書かせていただきます。
投下からあまり時間が空いてないですけど、よろしいですかね?
それでは。
また、バカップルですね
この二人はどこまで行くのでしょう?
とにかくGJ!
資格試験が終わったら、いいかげん戦神伝説の続きを書こうかなと思ってます。
一応、続き用の伏線貼ってあるんでちゃんと完結させたいです。
ちょwwwwwwwwwww
アンタまだいたのかwwwwwwwwwwwww
いつまで待たせる気だこっちはずっと全裸待機なんだぞ
間が開きすぎてたから、てっきり完結したもんだと思ってたw
確か和人がワルモノ倒してワルキューレ助けて次からワルキューレの花嫁修業編なんだよな
>>403さん
初めまして。
戦神伝説の中断後から話を書かせていただいてます前・359と申します。
御見知りおきを。
是非とも書いていただいて、勉強させてください。
ところで、今週書かれますか?
それとも今週はワタクシめが頂戴してもよろしいでしょうか?
試験頑張ってください。
>404
すみません。忙しくてなかなか時間が取れず、続きが書けなかったのです・・・。
(一応エロパロスレを定期的にLive2chでログを取ってますんで居たといえばいたのか?ログ全部は読んでいませんが)
>405
終わりにしてもいいけど、一応続きがあるんです。
>406
それ含め、姫様の親父とのしがらみとか原作及びアニメでスルーされてる事を書く予定です。
>407
どうも。はじめまして。
戦神伝説の続きは早くて9月10日以降ですので、お気になさらず書いてください。
>是非とも書いていただいて、勉強させてください
そんな、勉強だなんて、とんでもない。
当方のはただのろくでもない妄想ですから・・・。
SSなんて数年前にKanonの長編一本と他作品のくだらない短編を書いたことしかありませんので・・・。
前々スレで最後に感想をくれた方へ
とりあえず、終わらないワルQを姫様にとって究極のハッピーエンドに仕上げるため頑張りたいです。
らじゃ!
それでは、今から書かせていただきます。
それと、あつかましいお願いで申し訳ないのですが、来月26日周辺も書かせてもらってよろしいですかね?
ワルキューレの誕生日物を行かせていただく予定ですので。
どうぞどうぞ。
こちらは続きがある程度出来てから、また告知しますんで。
さて、この度は思い起こせば3月から皆様に投票いただき、大本命とされながらもことごとく2位だったお話をさせていただきます。
題しまして
「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」
タイトルはわたくし真田の名前がついておりますが、姫様のお話でございます。
なの、このお話を読まれる前に、是非とも
>>296〜のお話を読んでいただけると具合がよろしいとの事でございます。
それでは始めさせていただきます。
では後ほど。
26th 「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」
月明かりがワルキューレの涙を照らしている。
(はっ! 今のは…… 夢?)
開いた目の前にいる和人の腕が自分を抱えている。
床に置いてあるゴミ箱には丸められたティッシュが数個投げ込まれている。
(またやっちゃった……)
和人にも気持ち良くなってもらおうとしたのだったが、自分が一方的に達してしまい、和人が果てたのは自分の意識が殆ど無い状態だった。
せめて後始末で気持ち良くなってもらおうとしたのだが、やはりと言うべきか失敗してしまったのだった。
和人は彼なりに大満足し、その事を感謝するように、ぎゅっと抱きしめワルキューレに愛の言葉を語りかけたものの、かえってそれがワルキューレを追い詰めてしまう。
「和人様ぁ、お願いします。 私を抱きしめて…… ぎゅってして」
和人は言われた通りにワルキューレを抱きしめ、髪を撫でながら眠りについたのだが、悪夢にうなされ、目覚めたてしまったのだった。
(「婿殿に甘えてばかりじゃいけませんよ」)
メームやイナルバに恋人として、花嫁としての心得を説かれる事もあり、日頃から気にはかけていた。
真田さんにも相談したが
(「いや… しかし…… そう言った事はお2人の問題でございます故、わたくしがとやかく申すのは……」)
(「そもそも婿殿は夜のご不満を漏らされているのですか?」)
そう言われると首を横に振る事しか出来なかった。
和人はワルキューレとの行為に心底喜びを感じてるが、ワルキューレには不安で仕方が無い。
真田さんにしてもらった事、体は自分であったがライネにしてもらった事。
それを自分に要求され、充分に満足させる事が出来ない自分が腹立たしく、不安な気分にさせるのだった。
(和人様は…… いつか私を捨てて、真田さんやライネを選ぶのでは?)
強迫観念にも似た考えが日に日に強まって来る。
それが先程の悪夢となって現れたのだろうか?
(和人様、私を捨てないで! お願い……)
(「婿殿におすがりして、たぁ〜っぷりとお甘えになればよろしいのですよ」)
なんて、姉達とは正反対の事を煎餅を食べ、ずず〜っとお茶を飲みながら能天気に言ってのける真田さんに対して
(真田さんは良いわよ。その…… 上手で…。 その気になれば和人様をたっぷり満足して差し上げられるんだから……。 私の気持ちなんて解らないのよ!)
本当の姉妹では無いが、「もう1人の姉」として頼っている真田さんが自分の苦悩を理解してくれないと恨みもした。
(まさか! 真田さん。私が和人様に捨てられるのを待っているんじゃ?)
追い詰められた頭はつい、こんな超マイナス思考にどんどん陥ってしまう。
(ううん。ダメダメ。そんな事考えちゃ。真田さんに悪いわ。 あ〜っ! バカバカ。ワルキューレのバカ!)
最近、そんな事ばかり思ってしまう中の今日だった。
「はぁ〜っ!」
溜息をつき、和人の方を見ると、和人は穏やかな寝顔をし、規則正しい寝息を立てている。
(「甘えれば良い」って言うけど、私も和人様にしてさしあげたいのに…… 和人様ぁ…)
悶々としてロクに眠れずにいると東の空が明るくなって来てしまった。
良くは解らないが、とにかく今日は、うんと和人に甘えてみよう。とか思ったのだが、タイミング悪くファムに買い物に誘われていたのを思い出した。
「おはよう。 ワルキューレ居る?」
朝、ファムが地球の女性風の私服で迎えに来た。
元気一杯なファムとは対照的に元気の無いワルキューレ。
「ん? どうかしたの?」
心配そうに声をかける。
「え? ううん。 別に……」
「ホントにウソがつけないのねぇ、貴方は。 まあ、いいわ。 貴方の悩みは後で聞いてあげるから、とりあえずは私の買い物に付き合ってもらうからね」
ワルキューレの手をとって商店街へそしてデパートへと向った。
ファムの買い物に付き合って、いつも同じメガネをしてると思っていたが、実はこまめに替えていた事を知った。
また、休日には地球の女性の服装を楽しんでる事も。
(へぇ〜、ライネやコーラスだけじゃ無く、ファムも結構、地球の生活を楽しんでいるんだぁ)
彼女の以外な一面を見た気がした。
と言うより、姉妹達に比べて自分が地球の生活環境に順応しきれてないのだろうか?
(私は、和人様とずっと…… この地球で暮らして行くのに。 和人様と…… 皆はヴァルハラ星に帰ってしまうのに、地球での生活に慣れてる)
(やっぱり、私はダメなのかな?)
「一休みしましょうか?」
考えながらボンヤリと歩いていたらカフェの前で誘われる。
「そ、そうね……」
席につき、注文を終えた時
コンコン!
ガラスの窓を叩かれた。
2人が外に目をやるとコーラスがニッコリと微笑み、ライネがにぃ〜っとしてVサインをしている。
「ワルキューレ、見なかった事にしましょう」
ファムが窓から目を離す。
ドンドンドン!
さっきより強くガラスが叩かれた。
2人が再び外を見る。
やっぱりコーラスはニッコリと微笑み、ライネは少し眉毛をピクピクさせながら、にぃ〜っとVサインをしている。
「はぁ〜」
ファムは溜息を1つつくと
「またこのパターンなのね!」
諦めたように
(いらっしゃいな)
と言う感じに2人を手招きした。
「いやぁお姉様方、偶然ですわねぇ」
ワザとらしく言うライネに
「何言ってるんだよ。 「休みだから街に出れば誰かにたかれる」って言ってたのに」
コーラスが突っ込みを入れた。
「……もう、好きになさいな。 でもあまり高いのはダメよ」
呆れるファムだったが、横に置いてある沢山の買い物を見て
「またまたぁ、ファムお姉様ったら。今日は懐具合がよろしいみたいじゃありません事? と言う訳で遠慮無くご馳走になりますわね」
手をヒラヒラさせてウェイトレスを呼んだ。
「ど〜せ、最初から遠慮なんてするつもり無かったクセに」×2
ファムとコーラスが同時に言った。
「んじゃ、あたくしは紅茶とチョコレートパフェをお願いいたしますわ」
「ボクはコーヒーとココアのシフォンケーキを抹茶クリームで」
コーラスの注文を聞いて
「あっ、それでしたら、あたくしにもメイプルシロップのシフォンケーキをイチゴクリームで追加して下さいましな」
「パフェは最後でお願いします事よ」
ライネがちゃっかり追加した。
「貴方ねぇ」
片方の眉をピクピクさせるファムに
「まあ、よろしいじゃありませんか」
「それは貴方が言うセリフじゃないわよ!」
注文が終わった所でライネがポツリと
「あら? そういえば元気がございませんわねぇ、ワルキューレお姉様。 和人様とケンカでもなされたとか?」
ワルキューレがビクッとした。
それを見たファム
「朝からこんな様子だったけど、本当なの?」
心配するが、横に座っているコーラスが
「いや、そこまで深刻じゃ無いよね?」
それを聞いたワルキューレは黙って頷いた。
(どうしましょう。ファムだけならともかく、この子達にこんな事言っても良いのかしら?)
悩んだ末に話し出した。
「・・・・・・・・」×3
「何をお悩みになってるのかと思えば… そんな事でしたの」
ライネがまるで期待はずれとでもいいたげに、ケーキを口にしつつ言った。
(なによ! 貴方にも原因の一端はあるんですからね!)
だが、ホワイトデーの事はファムやコーラスは知らないから、口にする訳にはいかない。
「でもね、それが「恋する乙女」って物なんだよ。 ライネはそこが解ってないなあ」
コーラスがワルキューレをフォローすると
「ん〜ま、失礼な!」
と、いつものやりとり。
「う〜ん…… あたしもやっぱり真田さんの言う通りだと思うけどなぁ」
頼りのファムの言葉はそっけない。
「あたしには良く解らないんだけど、「体の相性」って聞くけど、それの問題なのかな?」
男性経験が皆無なりに真剣に考えたファムの言葉だったが
「それはございませんわよ。和人様とお姉様に限っては・・・・・」
ついライネが口をはさんでしまった。
ホワイトデーの時、ワルキューレの身体を使って和人とのセックスをエンジョイした感想として言ってしまったのだった。
そして、ワルキューレさえも知らない、和人との内緒のデートで和人よりもたらされる、凄まじい快感がやっぱり姉の身体の方がより強烈だと言う事。
実感として自分より姉の方が和人との身体の相性がピッタリだと言う結論からだった。
3人が同時にライネを見る。
「ライネ。貴方、何故、そんな事が解るの?」
ファムが興味津々な面持ちで聞く。
が、ワルキューレはそれこそ
(ホワイトデーの事、喋ったら…… 解ってるでしょうね!)
とでも言わんとするかのような視線を投げかけており
「えっ… いやぁ。 多分そなんじゃないかな。と・・・・」
としか言えなくなってしまった。
「と、とにかく、和人様が真田さんに靡くような事はありませんわよ」
と、はぐらかすのだった。
「そう言えば、ファム。前の件で真田さんの誘導物質がどうのとか言ってたよね?」
コーラスが以前の件を思い出して尋ねる。
「えっ! あっそうね。猫耳族の誘導物質が地球人に作用するって話ね」
「誘導物質?」
ワルキューレが尋ねるように聞く
「性フェロモンの事よ。 動物とか昆虫で目が見えない状態、目が退化してる種族同士でも必ず雌雄がカップリングになるでしょ?」
「雌は雄を引き寄せ、雄は雌を引き寄せる。それを行わせる分泌ホルモンの一種よ」
「猫耳族だけじゃ無く、私達ヴァルハラ人にも地球人にもあるわ」
「汗腺、つまりは汗が出る所にそれを分泌する器官が多くあって、腋の下とか陰部とかにね。」
「ワルキューレ、貴方も心当たり無い? お風呂に入る前の方が時野君が積極的に求めてくるとか……」
「その時の方が激しいとかですわね」
すかさずライネが口を挟む
ワルキューレはその言葉を聞くと、初めての激しい絶頂を迎えた時の事を思い出してしまった。
心だけではなく、2人の身体が溶けてしまうような激しい快感・・・ というより感覚。
思い起こすだけで体が熱くなり、耳まで真っ赤になって俯いてしまった。
それと普段の時も……
和人が自分の身体を求めてくる時は入浴前が多い気がする。
それと、風邪を引いた時も……
あの時の激しい愛撫は、数日間、身体を交わせなかっただけでは無いような気がした。
「心当たりがあるみたいだね」
コーヒーを飲みながらコーラスが指摘してしまった。
同時にライネも思い起こしていた
(そう言えば…… あたくしとなさる時もだいたいがおフロに入る前ですわねぇ)
(その時の和人様の興奮なさった息遣い…… 激しく貪るような舌使い。 あたくしも……)
姉妹の前だが、股間がじんわり濡れるのが解り、少しだけ顔が赤くなってしまった。
しかし、3人は気付く様子も無く話し込んでいる。
「それじゃ、フェロモンは汗の匂いって事ですの? ファムお姉様」
恥ずかしい記憶を今はかき消すようにライネが尋ねてみた。
「いいえ、違うわ。 汗の匂いも性衝動を活性化させる要素だけど、性フェロモンは匂いじゃ無いわ」
「でもシャワーを浴びたり、お風呂に入っちゃうと汗と一緒に流れちゃうけど」
「で、横道にそれたけど、猫耳族のフェロモンと地球人のフェロモンが引き合いやすいって事なのよ」
紅茶を飲みながら解説する。
「と、言う事は和人さんと真田さんは引かれ合うって事?」
とはコーラスからの疑問が投げかけられた。
「生物としてはね」
冷静に答えるファム。
「! そ、そんな……」
ファムの解説にワルキューレの顔から血の気が引いた。
その様子を察したのか
「でも、恋愛ってそんなモンじゃないでしょう? 真田さんは時野君をそこまで意識してるとは思えないし、時野君は貴方しか見て無いワケだし・・・・・」
「ですけど、殿方は胃袋と玉袋を押えられると逃げられないと申しますし」
ライネの一言にファムとコーラスは飲み物を噴き出してしまった。
(?)
が、ワルキューレだけは解らないようだった。
「ライネ。貴方ねぇ」
「何ですの? ファムお姉様、その様子だと意味をご存知のようですわね」
そのやりとりを見たワルキューレが自分だけが知らない疎外感に不安になる。
「あ、あの… それって、どういう意味なの? ファム、知ってるなら教えて?」
「言えるかぁ!」
ライネが水を一口飲むと解説し始めた。
「コホン。 え〜っとですね、胃袋は文字通り胃袋。 つまりは美味しい食事の事ですわね」
「んでもって、玉袋とは… 殿方にございますでしょう? 玉の入った袋が」
(???)
今ひとつピンと来てないようだった。
「ですからぁ、和人様のナニに袋がございますでしょう」
そこまで言われて、ワルキューレにもようやく理解出来たようで、和人の股間にあるモノを思い浮かべ、またまた顔を赤らめてしまう。
「つまりは、美味いモノを食べさせてくれて、床上手、セックスで満足させてくれる女からは男の人は逃げられないって事だよ」
コーラスがライネを継いで言った。
(美味しい食事に、床上手…… それって・・・・・)
「それって、まるで真田さんですわねぇ」
自分が導き出した答えと同じ事をライネに言われて、尚の事落ち込んだ。
「ライネ、あまりワルキューレを追い込まないの」
ファムが咎めるように言うが、ライネは気にもかけないのだった。
「だってぇ、真田さんって客観的に見ればイイ女でございましょ。 ファムお姉様のおメガネにも適うようですし」
「それは、女の私からみての女としてよ。 時野君から見てそうとは限らないでしょ」
「まあ、男の人から見る「イイ女」と女性から見る「イイ女」は違う場合もあるけどね」
一番冷静だったコーラスが結論付ける。
「でも、やっぱり男の人、この場合は和人さんだけど、和人さんから見て真田さんが「イイ女」なのは間違い無さそうだけど」
ここで3人が黙り込んでいるワルキューレを見る。
その顔は真っ青で、表情は凍りついたように固まっている。
美しい容姿に抜群のプロポーション。
ただ一度だけだったが、初めてのセックスで和人をメロメロにしてしまった性技。
そして、家事全般は自分が逆立ちしても敵わない。
しかも、盲目的な和人への配慮しか出来ない自分とは違い、キメ細やかな心遣い。
どれを取っても自分より数段上にいるのが、もう1人の姉として認識してる真田さんだった。
確かに和人から見ても、真田さんは「イイ女」なのであろうが、それはあくまで「ワルキューレの侍女」「ワルキューレの良き(?)理解者」程度の認識でしかない。
和人はワルキューレしか恋愛の対象と見ていないのだが……
だが、昨夜の夢がワルキューレから冷静さを奪い、客観的な判断を出来なくさせていた。
ポロッ……
今の段階で真田さんと自分を比較すると、どうしても勝ち目が無いと思え、ワルキューレの白い頬を涙が流れ、テーブルにポタッポタッと落ちる。
(真田さんがその気になれば……)
ファムはともかく、妹達の前だが涙が止まらなかった。
「ワ、ワルキューレ」
「ワルキューレ」
「ちょっと、ワルキューレお姉様」
3人がワルキューレに声をかける。
「ちょっと、ライネ。 ワルキューレは真面目で時野君を想う気持ちを知ってるでしょう。 だからそんなに追い込んじゃダメだって言うのに」
ファムがハンカチで対面のワルキューレの涙を拭きながらライネを叱る。
「はいはい。 あたくしが悪ぅございました」
ライネも不貞腐れたそうにケーキを食べ紅茶を飲んだ。
「しかしですわね。 和人様のお心を確かめた訳ではございませんでしょうに。 そこまで思い込むのは……」
「貴方にワルキューレの一身な想いが解からないの?」
ファムにしては珍しく声を荒げた。
(知っておりますわよ! ファムお姉様よりは。 あたくしはワルキューレお姉様と違って決して報われない恋愛をしておりますから……)
(容姿や家事はともかく、えっちではお姉様より自信があるあたくしにも和人様は靡かないと言うのに……)
でもそれは絶対に口に出来ない事だった。
「まあまあ」
コーラスがファムとライネをなだめる。
「ごめんなさいね、ライネ」
冷静になったファムが謝った。
「あたくしは謝りません事よ」
ライネは言い返した。
(あたくしの方こそ泣きたいですわ。 和人様の心を虜になさってるお姉様の贅沢なお悩みですのに)
「ごめんさない。 私のせいで……」
ワルキューレが久々に言葉を発した。
「ふぅ〜」×4
4人が同時に溜息をつく。
「それでしたら、ワルキューレお姉様が真田さんに対抗出来るように練習なさっては?」
ライネが解決策を出した。
「練習?」
「そうでございますわよ。 家事なり、夜伽の事なり、真田さんに対抗出来るレベルになれば、そんなご心配はせずに済むでございましょう?」
「「夜伽」って…… そんなストレートな」
ファムも頬を染める。
「少なくとも、和人様のお心はワルキューレお姉様しかございませんから、そちらを上達すれば問題無しでございますわよ」
「! そ、そうね。 ありがとうライネ!」
ワルキューレの表情が明るくなった。
「しかし、どうやって、練習するの?」
コーラスがポツリと言う。
「う〜ん……」×4
「じゃあ、あたくしがお教えいたしますわ。 真田さんにアドバイスしたのはあたくしとコーラスですし。 にひひ!」
ライネの卑猥な笑いにワルキューレの顔が引きつった。
「ちょっと、待ちなさいよ。 それだったら私も手伝ってあげるから。 ねっ? ワルキューレ」
ファムの淫靡な流し目には寒気がした。
ライネもファムも自分の事を慕っているのは知っている。
それだけに、この提案は冗談ではすまない気がした。
「い、いえ。 気持ちだけいただくわ」
それだけしか言えない。
「それじゃぁ、どうするつもり?」
コーラスの問いに明確な答えが出なかった。
………
沈黙が流れたが、やはりライネの言葉が沈黙を破る。
「だったら、真田さんにお聞きなされば」
(!)
そうだ! 目下のライバル(?)真田さんからワザを盗んで、自己流のアレンジをして和人を満足させれば……
「ダメよ。 ワルキューレを真田さんに晒すなんて。 危険過ぎるわ」
ファムが抗議するが
「危険という点では、ファムお姉様とさして変わらない気がいたしますけど」
ライネが済ましてケーキを食べ、パフェを持って来るようにウェイトレスに頼んだのだった。
「まあ、あたくしがお姉様と和人様に実地でお教え出来ないのが残念でございますけど、お姉様にとって当面の懸念は真田さんでございますから」
「あたくしやファムお姉様がお教えするより、良いのじゃありません事」
パフェを食べながら言うライネの言は正しい気がする。
と言うより説得力があった。
一番下の妹なのにこの意見には論理派のファムも黙るしかなかった。
何より、ファム自身、興味があるのは女性だけで、男性には興味が無く、当然、経験も無い。
和人の事も、まあ美少年だとは思うが性的な感情は無いし、ワルキューレの恋人・婚約者と言う認識しかない。
セックスの指南となれば、裸にならなければならないだろう。
自分は別に和人に特別な感情を抱いている訳では無いが、その事をワルキューレは良くは思わないだろう。
メームやイナルバの命とは言え、和人とセックスの経験がある真田さんがやはり適任であろうし。
「そうね…… 真田さんならワルキューレに全面的に協力してくれるだろうし」
どうやら結論が出たようで、ワルキューレの表情も少しだけ晴れた。
カフェを出て、時乃湯の帰る途中、ワルキューレはこれからの事に思いをはせる。
自分に一番関わっているだけに真田さんを良く知っている。
時には姉と慕う彼女を相手にしなければならない困難さは想像を絶するだろう。
何より彼女が協力を拒んだら……
その考えを振り払うように力強く前を見据える。
(和人様は…… 和人は誰にも渡さない!)
「ただいま、帰りました」
「その時」まで数時間前の事だった。
今宵はここまでにいたしとうございます。
続きは今日の夜にでも出来ればよろしいのですが……
ともあれ、皆様、良い休日を。
お休み…… と申しましょうか、おはようございますと申しましょうか。
それでは失礼いたします。
今日は所用により少々短くはございますが、続きをさせていただきます。
お付き合いくださいませ。
「姫様、お帰りなさいませ。 ファム様とのお買い物はいかがでございましたか?」
真田さんが出迎える。
「ええ……」
決意を胸に秘めたワルキューレは明瞭な答えが出来なかった。
そんな様子に気付かないのか
「まだ、外はお暑うございましょう。 何か冷たい飲み物でも」
そう言うと、冷蔵庫で冷やしてある麦茶をグラスに入れて持って来た。
「どうぞ……」
真田さんが置いてくれた麦茶を一口飲む。
静かにグラスを置くと、真田さんの方を向いて口を開いた。
「あ、あの…… 真田さん」
「はい?」
息と唾を飲み、言葉を続ける。
「折り入ってお願いがあります」
何時に無く深刻そうな表情の主君にただならぬ気配を感じた真田さんはリモコンを押してTVを切った。
「なんなりと……」
静かに答え、主君の言葉を待つべく麦茶を一口飲んだ。
「あ、あの…… その… あの………」
いざ、真田さんに打ち明けようとしたが、事が事だけに言葉が詰まる。
「いかがなされました?」
「前に… 真田さんと和人様と…… その…」
「わたくしと婿殿が?」
「その…… お姉様達に言われてした…… その… えっちな事を私に教えて欲しいの」
「………」
「………」
「ええっ!」
時々、夫婦の「夜の生活」について聞かれる事があるが、今回もそのようだった。
たいてい、悩む程の事では無くその都度答えるのは
「いや… しかし…… そのような問題はお2人の問題でございます故、わたくしが姫様にとやかく申すのは……」
であり、今回もそう答えるつもりで
「いや… しかし……」
と言いかけた所でワルキューレが遮る。
「お願いします、真田さん。 お願いします。 お願いしま…す。 おねがい……」
言葉が途切れ、涙が白い頬を伝いちゃぶ台に落ちた。
「姫様……」
ワルキューレは昨夜見た夢の話をした。
そして、以前に真田さんが和人にして以来、和人はワルキューレに口や胸を使った愛撫を求めてくるものの上手く出来ない事も。
さすがにホワイトデーにライネが自分の身体を使って和人にした事は言わなかったが。
「そんな事はございませんわよ、婿殿が姫様をなんて」
主君を元気づけるべく、つとめて明るく笑い飛ばす感じで言うが、ワルキューレの表情は硬いまま。
「婿殿はそれについて何かご不満を申されておられるのですか?」
「いえ…… で、でも、私が…… ちょっと和人様の……」
「婿殿の?」
「あの…… その… アレに…」
「アレと申しますと?」
少し意地悪な質問かな? とも思ったが、ワルキューレの羞恥に耐える姿を見るのが嬉しかった。
不敬かつ不純ではあるが。
「その…… だからアレです!」
必死に言葉を探すワルキューレを見て、あまりいじめるのも悪いと思い
「はあ、ご陽物の事でございますか?」
興奮のあまり少し上ずった声を言うと、ワルキューレの顔が真っ赤になってうつむいてしまい、コクンと小さく頷いた。
「そこに私が歯を当ててしまって…… 和人様が痛がって…… わたくし、私… 和人様に申し訳なくて……」
「まぁ!……」
「それと、胸でご奉仕して差し上げても、その「気持ち良いよ。 ワルキューレの胸、最高だよ」っておっしゃってくれるのですけど……」
「ふむふむ、それで?」
思わず、ズイッと身を乗り出して聞く。
「やはり上手く出来なくて、和人様優しいから、私に気を遣ってお褒めくださるんじゃないかと思って……」
「・・・・・・」
「だ、だから… その真田さんに教えて欲しくて。 和人様に満足して欲しくて、和人様が……」
(他の女性(真田さん)に心を奪われないように… 私だけを見てくれるように……)
「なるほど… かような訳でございましたか。 しかし、婿殿が姫様を想う気持ちを考えると、そのような心配はご無用ではないでしょうか」
「………」
「婿殿が、この真田がいたしましたご奉仕が良いと申されるとかなら考えものでございますが、何分、わたくしも婿殿といたしたのはあの時の一度だけでございますし、あの時はわたくしも婿殿も意識が無かった状態でございましたし……」
この時、ファムの言葉を思い出した。
和人と真田さんの性フェロモンが2人の理性を飛ばし、野生に戻ったように互いの身体を貪っていた事。
駆けつけた自分を振り払う、あの時の野生のオスとメスの交わり……
意識を超えた生物の本能で2人は求め合ってるとしたら、いくら和人と真田さんにその気が無くても。
そう考えるとワルキューレは気が気でない。
「お願いします。 真田さん!」
「いや… しかし…… やはりこの件に関しては、お2人で話し合われるべきではございませんでしょうか? そのぉ、どうすれば婿殿が気持ち良くなられますとか、伺いながらして差し上げるとか……」
弱った真田さんが苦し紛れに答える。
下を向いていたワルキューレが顔を上げた。
その目はまるで敵を睨むような鋭い視線を投げかけている。
「真田さん、やっぱり和人様を……」
「?」
「ダメ! 和人様は渡しません!」
今度はまた涙が溢れ
「お願い、真田さん。 和人様を、和人をとらないで! 私の和人を獲らないで…… 真田さん、助けて! 助けてください。 お願いします、お願いします」
真田さんがよくしているので、覚えた土下座をして懇願する。
「ひ、姫様! お顔をお上げくださいませ」
慌ててワルキューレに寄って、手をかけるがワルキューレは顔を上げない。
「お願いします、お願いします…… 私、もう真田さんしか頼れる方が……」
それだけ言うと声を上げて泣き出してしまったのだった。
(姫様……)
真田さんがワルキューレの髪を撫でながら
「かしこまりました。 姫様がそこまでおっしゃるなら」
こぼれる涙を拭おうともせず、ワルキューレが顔を上げて
「本当に。 真田さんありがとう」
礼を言ったのだが、ワルキューレの見た真田さんの顔が、これまた自分の知ってる真田さんでは無い厳しい表情をしていた。
「真田さん……?」
「姫様、この真田の知りうる限りを姫様にお教えする事はやぶさかではございませんが…」
「……」
「そのせいで婿殿がわたくし真田の虜になってしまわれるかも知れませんし、わたくしはそのつもりで実践させていただくつもりでございます。 そうなったら…… そのお覚悟はございますでしょうか?」
「……!」
ここで、真田さんはあえてウソをついた。
「実は、わたくしも婿殿を姫様のお相手としてでは無く、1人の殿方として見る事もございます。 一度とは言え、婿殿にお情けを頂戴いたしましたし」
「あの時の感覚はもう…… 「ああっ! わたくしも女だったのですわ」と女に産まれた事を感謝した次第でございます」
後半はウソでは無かったが、織り交ぜて続ける。
「つまりはご指南なさって、その時に婿殿が姫様では無く、わたくし真田をお選びになられましてもお恨みなさいませんよう。 よろしゅうございますか? 婿殿をお守りする覚悟はございますか?」
言葉を畳み掛けられ一瞬詰まってしまう。
「真田さん……」
真田さんの表情は真剣そのものだったが引き下がる訳にはいかない。
「はい、よろしくお願いします。 和人様、いえ、和人は誰にも渡しません。 例え真田さんであっても…… 和人は私だけのものです!」
ワルキューレの決意の表情を見て1つ息をつくと
「かしこまりました。 それでは、今日にでも婿殿にご協力いただきましょう」
「真田さん。 ありがとう」
ホッとしたワルキューレだったが
「しかし、姫様…… 事と次第によりましては婿殿はわたくしが奪ってしまいます。 そうならぬようにお励みくださいませ」
自信に満ちた表情で言う真田さんにゾクっとした。
自分に出来るのだろうか?
小さい頃から身の回りの世話をしてくれた美しく、難関を越えて史上最年少で侍女長に登りつめた実力を持つ目の前の女性に?
女としての実力では完全に彼女に分がある。
しかも、ファムが言った生物の種としてではあるが、本能では和人のベストパートナーは真田さんなのだ。
自分の力不足に加え、努力や自分が想いだけではどうにもならない、本能と言うハンデ。
でも、やるしかない。
和人を繋ぎ止めておく為に、和人の愛を独り占めする為に越えなければならない試練なのだ。
真田さんが、全てでは無いがリカに事情をそれと無く話し、リカもそれと無く理解して夕食を終えると友人の所に参考書を持って出かけて行った。
1人事情を知らない和人だけは、極めて平穏に、そして真田さんもいつも通りそつなく銭湯の仕事をこなした。
「そろそろ閉めようか?」
和人が真田さんに声をかけ
「はい、さようでございますね。 はい! あなた達、お片づけに入りますわよ」
侍女部隊に指示を出して銭湯を閉めた。
侍女部隊も帰宅し、居間でワルキューレと和人にお茶を出して、自分もくつろぐ。
緊張気味のワルキューレと自然体の真田さん。
そして、やっぱり全く気付いて無い和人。
やがて、和人が部屋に戻って行った。
真田さんがチラっとワルキューレを見ると、引き締まった顔をして、1つ頷いた。
(その時)が来た。
ワルキューレは立ち上がると和人を追って階段を上がって行った。
真田さんも湯のみを片づけ、戸締りをすると、これからの事を考え、洗面所で歯を磨く。
鏡に映った自分に
(姫様、どうかこの真田に、何よりご自身にお負けになられませんよう。 わたくし真田は、死ぬまで姫様の、そして、お2人がご結婚のあかつきにはお2人の臣でございます)
(それだけに… それだけに、今宵わたくしは…… 姫様、真田参ります!)
432 :
真田でございます:2006/08/28(月) 01:23:44 ID:KpVzgdC4
今宵はここまでに。
続きは今日の夜か明日にでも。
それでは皆様、お勤めの方は今週一週間、お仕事頑張ってくださいませ。
そして、学生の方はのこされたお休みを有意義に過ごされますよう。
おやすみなさいませ。
>>前・359氏
GJ!
本番楽しみにしております
>>戦神伝説の作者氏
なんと、戦神伝説を読み、すぐに虜になった方に会えるとは光栄です
私がこのスレに来たときにはもういらっしゃってなかったので・・・・
熱血、友情、愛・・・・
本当に最高でした
GJです!全裸で続き待ってます!
それはそーと、前々スレと前スレをみる方法はありませんか?
SS保管庫は全く更新されませんし。
感想いただきまして、ありがとうございます。
それでは続きをさせていただきます。
ワルキューレが和人を追って部屋に戻った時、和人は風呂に入る為、着替えの準備をしていた。
「和人様、お風呂ですか?」
「うん、その後掃除もする予定だけどね」
着替えを用意した和人がワルキューレの方を向く。
「どうしたの?」
ワルキューレの表情が固く重い。
「あ、あの……」
以降は言葉にならず、和人の胸に飛び込んだ。
思わず着替えを床に落としてしまったが、落ち着きを取り戻しワルキューレを抱きしめ、髪を撫でる。
「和人様、その…」
言葉を遮るように彼女の顔に手をかけると、やさしくキスをした。
2人の顔の間に距離が出来た時
「あの… 今から?」
和人が少し照れながら、かつワルキューレに同意を求めるように囁いた。
「あ、あの… はい……」
顔を赤らめ、それだけ言うと彼女もまた俯いてしまう。
和人がワルキューレの衣装に手をかけ脱がせようとした時、勢い良く部屋の扉が開き真田さんが入って来る。
「さ、真田さん!」
「失礼いたします」
状況が理解出来ない和人は困惑するだけだった。
さすがの和人も、最近になって、自分達の行為を真田さんやリカに気づかれているのではないだろうか? と思うようにはなってきた。
ワルキューレの嬌声が大きく、一瞬冷静になった時そう思ったのだが、リカ達は気を利かせてくれていると感じていた。
それだけに、行為にお及ぼうとする瞬間に真田さんが入ってくるとは考えもしなかった。
そして、真田さんとワルキューレの言葉が和人を驚かせる。
「実は婿殿。 今宵は婿殿にご助力頂きたいのでございます」
立ったままであるが深々と頭を下げて言う。
「?」
「姫様は、お2人の夜の生活について悩まれ、そのいたらなさから婿殿の愛を失うのではないかとご懸念されておられます」
「そこで、不肖ながらこの真田がお手伝いさせていただき、お2人がより充実した夜を過ごされますよう指南させていただく所存でございます」
「ええ〜っ! ほ、ホントなの? ワルキューレ」
一層の困惑を最愛の女性に向けると彼女は俯いたまま、小さく頷くだけだった。
やがてゆっくりを顔をあげ
「和人様、わたくしがいたらないばっかりに和人様に満足していただけないと思って……」
「そんなぁ、ボクはワルキューレが大好きだよ。 それにワルキューレの胸も、指も口も、それと… それとアソコも最高に気持ち良いよ」
(ホラ、やっぱり)
真田さんは思ったが当然ながら口にはしない。
だがワルキューレはそうはとらなかった。
「でしたら、何故? 私が気持ちよ過ぎて気をやってしまいそうになって「和人様、やめて。 もっとゆっくり」と言ってるのに……」
「そ、それに指とか… その舌を激しくなさって恥ずかしい音を大きくしたり、あ、あの… 私の膣内を… かき回す感じでイジワルなさって…… 和人様、私をこらしめようとなさってるのではありませんか?」
無論、ワルキューレもそれが真実だとは思っていない。
だが、自分の秘部から漏れる淫音、膣をかき回され、えぐられそれによってもたらされる快感に我を忘れてはしたないと解っていながら止められない喘ぎ声。
そうする事によって和人が自分におしおきしてるのではないかとも思うのだった。
「だって、ワルキューレ。 いい匂いがして…… 美味しくて… アソコも気持ち良過ぎて止められないんだよぅ」
そう答えると和人もワルキューレも真っ赤になって俯いてしまった。
(え〜っとぉ、わたくしはこの場に居てよろしいのでしょうか?)
そう考える真田さんであったが
「はいはい、お2人の気持ちが解った所で、実践に参りますよ」
手をパンパン叩いて則した。
「はい、まずは婿殿、お召し物を脱いでくださいませ」
「ええ〜っ! やっぱり、その… するの?」
「はい」×2
もはやこれまで、仕方なく和人が服を脱ぎ始めた。
じぃ〜〜〜!×2
2人の爛々とした、いやギラギラと言うべきか、視線を感じ
「あ、あの… 見ないでくれるかな?」
弱々しく言う和人を見て、胸に甘酸っぱいモノがこみあげて来るワルキューレと真田さんだったが、
「ご心配無く、この後は婿殿が姫様を脱がせて差し上げるのですから」
何が「ご心配無く」なのかは解らないが、ワルキューレは
「あ、あの…… 明かりは消してくださるのですよね?」
心配そうに聞くが
「は? 何をおっしゃいます」
真田さんは相手にしなかった。
かくして和人が下着一枚になった。
「婿殿! もう一枚残っておられますよ!」
エプロンにでもしまっておいてあったのだろうか、ダテメガネを装着した真田さんが腰に手を当てて指摘する。
「あ〜。 これからはわたくし事は「真田先生」とお呼び下さい。 それよりはい、お脱ぎくださいませ」
しぶしぶ脱ぐが、2人の視線が突き刺さるように下半身に集中している。
極度の緊張のあまり、顔を出した性器は萎縮している。
それを確認すると
「はい、次は姫様の番でございます」
来ると解っていたが、イザ自分の事を呼ばれてビクっと震えてしまう。
衣装に手をかけるが、手が震えて上手く脱げない。
(和人様の前で脱ぐのも緊張するのに、真田さんまで…… ああっ! 2人の視線が…)
なかなか脱がないワルキューレに業を煮やしたのか
「婿殿、お手伝いしてくださいませ」
返事の代わりにワルキューレに手をかけた和人。
パジャマと違い複雑な構造の衣装だが、手馴れた様子で脱がせにかかる。
「ああっ……!」
諦めと羞恥の混ざった声を上げると白い肌が露になる。
部屋の明かりに全てが晒された時、モジモジと身体を捩る。
「準備は出来たようでございますわね。 それでは姫様、ベッドに横におなりくださいませ」
「あ、あの…」
何をするのか聞こうとしたが
(わたくしは真田先生であ〜る!)
とでも言いたげにメガネがキラリと光り、その奥の目は反論を許さないようだった。
ベッドに横たわると、真田さんも全裸になり、ベッドに近づいてきた。
ワルキューレの足元に腰掛けると、ムッチリと肉付きの良い太股に手をかけた。
「ま、待って! ダメです、真田せんせいぃ、私の身体は和人様のモノ。 いくら真田さんでも……」
抵抗の言葉を投げかけたが
「よろしいですか姫様、今からわたくしの言葉は婿殿の声、わたくしの指は婿殿の指、わたくしの口は婿殿の口でございます。 よろしいですわね」
呆然と立ち尽くす和人を尻目に真田さんがキツい口調で宣言した。
ワルキューレも、自分から彼女に教えを請うた事でもあるし、素直に従い、真田さんの手に従いゆっくりと脚を開いた。
「ああっ、お願いします。 せめて明かりを……」
両手で顔を覆って羞恥に満ちた懇願をするが、ムダであった。
ほんの少し開いたピンクの柔肉からはトロリとした蜜が溢れ始めている。
(こ、これが姫様の!)
興奮で息が荒くなった真田さん。
太股から、お腹、そして横になっても形が崩れない双丘に手を伸ばした。
「姫様、これからいくつか質問をさせていただきますので、お答えくださいますよう」
そう言うと、そっと目配せして和人を隣りに来るように呼んだ。
「………」
真田さんの手が肌色と紛うばかりの、色の薄い乳輪の周囲をなぞり
「先程、姫様は「この身体は婿殿のモノ」とおっしゃいました。 そうですね?」
顔を両手で覆ったまま返事の代わりに小さく頷いた。
それを見た真田さんが、乳輪より少し色づいている乳首を摘み、少し強めに抓った。
「い、痛いっ」
「姫様、わたくしは婿殿に代わりまして聞いているのですよ。 しっかりとお答えくださいませ」
もう片方で手で反対側に乳首を抓る。
「は、はい。 私の身体は和人様だけのものです」
返事を聞いて満足そうに頷くと乳首を解放した。
「では姫様、姫様はこことか、ここをご自身でいじったりなさいますか?」
今度はコリコリと乳首を攻め、もう片方は既にしっとり濡れている粘膜に指を滑り込ませた。
「!」
「だ、ダメぇ、 真田さん……」
「真田先生でございますよ」
「さ、真田先生ぇ、ダメです……」
陰唇の内部を弄っていた指で、今度は敏感な突起を包皮の上から擦り上げる。
「もう一度お聞きします。 自慰行為はなさってるのですか?」
「あんっ… そ、そんな…… 言えません。 あうっ!」
その答えが肯定を意味しているのは真田さんだけで無く和人にも解ったのだが、今度は包皮の上からクリトリスを抓る。
「わたくしが… いえ、婿殿がお聞きしてるのでございますよっ!」
「あっ、い、痛っ…… 言います、言いますから」
真田さんが指の力を緩める。
「それでオナニーをなさってるのですか?」
「は、はい……」
消え入るような声が両手の隙間から漏れてきた。
「どんな時になさるのですか?」
興奮して上ずっているが、務めて冷静さを装って主君に質問をぶつける。
「か、和人様に抱いていただけない時に、身体が、、そ、その… 身体が……」
「お身体が疼くのでございますね?」
「はい………」
「それは週に何回位でございますか?」
「そ、そんな…… たまにです。 本当です」
「ウソはよろしくありませんよ、姫様」
「ああっ! 本当です、信じてください、和人様ぁぁ」
「真田さん、何もそこまで……」
言いかけた所を真田さんが制した。
「姫様。 なんてはしたない! それにこのお身体は婿殿のモノとおっしゃりながら、婿殿に内緒でご自身を慰めるなんて。 これは許される事ではございませんっ」
言い終わると同時に乳首とクリトリスを抓り上げる。
「あっ、痛っっ… 許して…… 許してください。 和人様ぁ」
顔を覆っていた手が真田さんを遮ろうとしたが振り払われ、やり場の無い手はシーツを思いっきり掴んだ。
「いいえ、許せません。 姫様にはおしおきが必要でございます。 姫様のお身体は婿殿のモノであると、そのお身体をもって教えて差し上げます」
乳首を攻めながら、顔を股間に埋め、包皮を剥くと舌でチロチロと刺激し、人差し指と中指を絡めて膣の中にえぐりこませる。
「あっあっああ〜っ!」
流石は同じ女性、ワルキューレを的確に攻め立て、暫くすると、密着させた真田さんの顔の両脇から
ぶしゅっ
と音を立てて蜜が飛び散り、ワルキューレは身体を痙攣させてからぐったりとなった。
今宵はここまでに。
今日は続きができますかどうか微妙でございます。
ダメな場合は申し訳ございまぜん。
しかし、このスレもそろそろ容量の心配をする頃となりました。
スレ終了までに是非とも終わらせたいものでございます。
それではまた。
出た言葉責め
続き続き!
>>434 壷を買えば(?)見られるんじゃね
ご期待のお言葉ありがとうございます。
それでは続きをさせていただきます。
ワルキューレの痙攣が治まりきらないうちに、真田さんがさらに責めたてる。
清楚なワルキューレからは考えられないような淫靡な湿った音と喘ぎ声が部屋中に響き渡り、ベッドのマットが手助けするのか、バウンドするように悶える。
真田さんが手で合図を送り和人を呼び寄せると交代させ、ワルキューレの秘部をいじらせ、舐めさせた。
「あくっ…… う、うんっ…」
真田さんから和人に代わった事が解らないワルキューレは絶えずのた打ち回るように悶えてる。
「姫様、今されておられるのは婿殿でございますよ」
普段より1オクターブ程低い声で言うと、ワルキューレの目が開かれ、和人の姿を確認する。
「か、和人……」
見下ろす感じで和人を見る。
和人が顔を上げると目と目が合ってしまい、さらに羞恥が増した。
「ああっ……」
それも想定内なのか、真田さんは口調を変えず
「婿殿、今の姫様のそこはどうなっておりますか? 姫様にご説明して差し上げてくださいませ」
真田さんがワザとワルキューレに聞こえるように言う。
「えっ、うん… ワルキューレのココ、ぷっくりと膨らんで、ぽてっと充血してて……」
「ああ〜っイヤ! お願い、言わないで……」
しかし、(続けろ)と真田さんの目が訴えかけている。
「クリトリスも膨らんで、顔を出してる……」
「いやっ、いやぁ〜」
極限にまで恥ずかしがるワルキューレ見て、真田さんも興奮の極致になり、粘り気のある愛液が白い太ももを伝って来た。
「では、婿殿のご陽物が入る所はどうなっておりますか?」
さらに追い込む
「うん、パックリ開いて…… るけど、開いたり閉じたりしてぱくぱくしてるよ」
「いやぁぁ〜。 お願い、もう許して……」
堪りかねて両足を閉じようとするが、真田さんが阻止し
「それでは婿殿、姫様の女の部分の匂いと味はどうなっておりますか?」
さらに羞恥を煽る言い方で和人とワルキューレに言うのだった。
「いやっ、やめて。 お願い、和人、許して!」
あまりにも必死に懇願するワルキューレを見て心配になった和人が真田さんを見るが
(構いません)
と目で突き放す。
和人もおとなしくそれに従った。
真田さんが散々舐め尽くしたので、匂いも味もしないと思ったが、真田さんが舐めたのは部分的であったらしく、周囲からは女臭が和人の鼻腔をくすぐった。
「えっとぉ、汗の匂いがするかな…… それと乾いたおしっこの匂いも…」
「……!」
和人の詳細な説明はワルキューレの羞恥の限界を超えさせ、喘ぎ声こそ収まったものの、閉じられた目からは涙が溢れた。
だが、それで許してくれる真田さんでは無く
「それだけではございませんでしょう?」
それに答えるように和人も
「それと、少し生臭い匂い… この白い汁の匂いかなぁ」
ワルキューレは自分の身体を恨んだ。
恥ずかしい匂いを撒き散らし、和人にそれを言われて、さらにはしたなく分泌物が後から後からあふれ出してくる身体を。
(わ、私…… そんないやらしい、はしたない女なんかじゃ…… ち、違うの和人、私… 私……)
匂いの解説が終わった和人の舌の感触を感じ、反射的にワルキューレが声を上げ、再びクネクネと身を悶えさせた。
「あっあっああ〜っ 和人… もうだめ、お願いやめて!」
手を和人の頭にかける。
その時、真田さんが和人に合図をして、口を離させた。
「あっ……!」
来るはずの刺激が来ず、少し驚き少し不満げな声をあげてしまったのを真田さんは見逃すはずもなかった。
「………」
「んふふ。 姫様、姫様のおっしゃるように婿殿にはお止めいただきました。 これでよろしいのでしょうか?」
意地悪く言うとワルキューレの頬にさらなる涙が流れ、顔は真っ赤にして横を向いてしまって
「そ、そんな… 私、そんなつもりで言ったんじゃ…… お願いします…… も、もう、恥ずかしい事言わせないでください」
真田さんがニンマリとして
「さようでございますね。 良いですか婿殿、女の「やめて」は「もっとしろ」と言う事でございます、お心置きを」
そう言うと、ワルキューレの横に移動し
「よくぞおっしゃりました姫様。 それでは婿殿とわたくしでご褒美を差し上げます」
和人に再開するように合図をし、自分は胸を愛撫する。
感じる所を一気に攻められ、ワルキューレは叫び声のような喘ぎ声を出し、身体をガクガクと震わせ、目から涙が、口からは涎が、そして膣口からは透明な液と白濁した汁が混ざった分泌物を噴出し、その後、膣よりやや上にある尿道口からは黄金色の水流が迸った。
激しく呼吸をし、時折身体がビクンとするワルキューレ。
真田さんが身を起こすと
「さあ姫様、お次は婿殿を気持ち良くして差し上げませんと」
しかし、身体が言う事を聞いてくれない。
「いかがなされました?」
ワルキューレの身体が絶頂に打ち震えているのを知った上で言い放つ。
「はぁ、はぁ…… お願い…少し、少しだけ休ませてください……」
うっすら開いた目はとろんとしていて、体は起こせそうになかった。
「それでは、婿殿はこの真田が気持ち良くしてさしあげます」
和人ににじり寄った。
「さ、真田さん…?」
焦る和人に
「婿殿は何のご心配にも及びません。 この真田に全てお任せくださいませ。 じっくり、たっぷりと気持ち良くして差し上げますゆえ」
半立ちの陰茎を摘むと舌を這わせて唾液を塗し、チロチロと尿道口を舐め、すっぽりと口に含む仕草をワルキューレに見せ付けるように行う。
「ああ〜っ」
いかにも気持ち良さそうな和人の声と表情はワルキューレには耐え難いものだった。
本当は自分がしてあげるハズなのに…
陰茎を唇で扱き、完全に勃起した事を確認すると口を離し、白く大きな胸の谷間に陰茎を挟み込み、両側から圧迫する。
最初は捏ねるように、やがて、上下に扱くと先端からじくじくと透明な液が滲み出てきた。
「んふふ、婿殿ったら… 気持ちよろしいのですね、先からホラ! もう透明な液が出てまいりましたわ」
身体は動かないが、目は見開いているワルキューレの方を見ながら勝ち誇ったように言い、そのまま和人のカウパー線液を舌先で舐め取る。
「あぁっ…」
胸に加えて新たに舌の刺激が追加され和人の口からうっとりとした声が漏れた。
(いやっ、いやぁ〜。 真田さんやめて! 和人は私が気持ち良くしてあげるのに)
(和人…… そんなに良いの? 真田さんの胸、真田さんの口がそんなに気持ち良いの? 私じゃダメなの?)
ワルキューレの心など知るはずも無く、和人も昂ぶって来た。
陰茎のかずかなヒクつきを感じると、再びワルキューレの方に勝ち誇った視線を投げかける。
「ああ〜っ、いイクよ、真田さんっっ!」
「はい、心行くまでお出し下さいませ」
目はワルキューレの方を見たままで、すぼめた口を胸から飛び出している亀頭にチュッとあてがうと、上下動を早める。
口の中では絶えず舌が動き回り、表側、裏側、尿道口を交互に刺激して射精を促す。
「くっ……」
短く呻くと、真田さんの頭を抱え込み、その口に思いっきりドクドクと射精した。
真田さんは焦る様子も無く、一滴残らず口の中に収めて溜め込むとワザとワルキューレに見えるように口の横から漏れさせる。
(ああっ! あんなに沢山、真田さんの口に…… お口に入りきらない位……)
切なく、悔しそうな表情の主君を横目で見ながら、ゴクリと大きな音を立てて飲み込んだ。
さらに、ワザと溢れさせた精液を舌でペロリと舐め、舌が届かない所は指でかき集め、チュパっと音を立ててキャンディーを舐めるようにしゃぶる。
まるで、小さな子供が他人におやつを自慢するような視線を投げかけながら……
ワルキューレは悔しさと切なさで一杯になった。
敗北感とでも言うのだろうか。
目の前で最愛の人が、自分では無く他人に満足させられているのを見せ付けられ、何も出来ない自分が悔しかった。
「んふふ… 婿殿ったら、あんなにもたっぷり…… わたくしのお口に入りきりませんでしたわ。 それに… 婿殿はまだまだ満足されておられぬご様子」
これもワルキューレを横目で見ながら言う。
必死に身体を起こそうとするが、鉛のように重い。
でも意識だけはハッキリしてるので、ワルキューレにとっては拷問のようだった。
真田さんは萎えかけの陰茎に舌を這わせ、残りを舐めとると再び口に含む。
歯の外側、頬の内側に亀頭を当ててるのだろう、真田さんのほっぺがモコッと膨らんだ。
「ああぅ… さ、真田さん……」
うっとりと声を漏らす和人を見ると自分の身体が引き裂かれるように感じる。
(いや、やめて。 もうやめて! 和人……)
「あらあら、もうこんなに…… ご立派でございますわ」
口を離し手でニギニギして硬さを確かめると、和人の上にまたがり、膣口に先端をあてがうと、ゆっくりと体重をかける。
ズブズブと和人の陰茎が真田さんの蜜をしたたらせている膣に飲み込まれて行った。
「あっああ〜っ! 熱くて、ふ、太くて… 硬うございます」
ワルキューレに聞こえるように具体的な感想を漏らす真田さんだった。
和人も、耐えるには非常に困難な快感にうちひしがれていた。
ワルキューレとは違う、膣内部の粘膜の感触。
ザラつきやヒダのうねり具合、入り口と中間と奥で、各自が別々に締め付けて、歯の無い口で噛み締められてるようだった。
ワルキューレには悪いと思ったが、自らの意思で引き抜く事は出来なかった。
もっと、味わいたい、もっと奥まで入りたい……
真田さんの膣内は媚薬でも分泌されていて、それが陰茎から体に染込み、自分の脳と体をコントロールしている感じさえした。
円運動から上下動に不規則に変え、真田さんが身体を和人に重ね合わせる。
両手を和人の顔に沿え、顔と顔が近づく
「だ、ダメぇ! 真田さん、唇は……」
少しだけ身体の自由が利くようになったワルキューレが止めに入る。
しかし
「申し訳ございません、姫様…」
流し目で主君を一瞥すると、主君の婚約者である美少年の唇に吸い付くように、自らの唇を重ねた。
「んんっ…」
和人が声をもらし、真田さんも鼻から艶っぽい息を漏らす。
しっかり目を閉じている和人とは違い、真田さんは目を開き、ワルキューレの方を流し目で見ている。
(ほらほら、早くなさりませんと婿殿はわたくしが頂戴いたしますよ)
とでもいう風に……
和人の口を解放すると、本格的に腰を上下させ下の口で和人の精液を飲み込もうとする。
さらに和人の手を取って、自分の白く大きな胸の膨らみにあてがうと和人も指に力を入れてモミモミし出す。
その間も真田さんのしなやかな指が和人の敏感な乳首を弄り、耳たぶを甘噛みしたり、首筋に舌を這わせたりして和人も直ぐに限界が来てしまった。
「くぅぅっ」
真田さんの乳房を握りつぶすように指をめり込ませて身体をガクンガクンさせると
「ああ〜っ…… い、今出ておられますのね。 婿殿の…熱い……」
身体を硬直させて全てを受け入れるのだった。
真田さんの身体が和人の上にのしかかり、2人の激しい呼吸が収まりかけた頃
「ステキでしたわ婿殿、それでは後始末をさせていただきます……」
身体を起こした。
「まっ待って!」
ワルキューレもようやく身体に自由が戻ったのか、和人に擦り寄って来た。
「お願いします、私にさせて下さい」
和人を取り戻そうと懸命に訴えかけるが
「畏れながら姫様、お控えくださいませ。 これは婿殿とわたくし真田の後始末でございます故」
突き放した物の言い方で返された。
「で、でも、どうして? 真田さん、私に教えてくれるんじゃなかったの?」
半分涙声で言うと
「姫様がそこまでおっしゃるならば、構いませんが…… 婿殿の精液とわたくしの液が混ざっておりますよ。 それでもなさいますか?」
「婿殿とわたくし真田の愛の行為の後始末はすなわち姫様にとって、わたくしめの排泄物と変わらぬのではございませんか? それでもよろしいのですか?」
決断を迫る真田さん。
(でも… もういや! 和人は、私だけのもの)
「はい。 構いません」
ワルキューレの決意を聞くと、満足そうに大きく頷き
「結構でございます。 が、わたくしに言うより婿殿にお願いしませんと……」
「「和人様、ワルキューレの口で後始末をさせてください」」
自分に続いて言えと言う事だろう。
ワルキューレも
「和人様、私の口で後始末をさせてください……」
「「お願いします」が抜けておりますよ姫様」
今までと違って、少し優しい口調で諭す。
「は、はい。 私の口で後始末をさせてください和人様。 お願いします」
夕方、真田さんにしたようにベッドに手をついて、頭を下げて頼んだ。
和人は困惑しながら真田さんを見ると
(はい。 結構でございますよ)
と合図をしたので
「う、うん。 じゃあ、お願いするね」
(ガクッ! ・・・・あっあら!)
当然と言えば当然だが、実に和人らしく、あくまで優しくワルキューレに言う…… いや、頼んだと言うべきか? の言い方に見ていた真田さんがずっこけそうになった。
真田さんとしては
(「よし、良いぞ。 しゃぶらせてやる」)
とか言って欲しかったのだが、和人にそこまで要求するのは無理と思い、また、それをしないからこそ和人なのだとも思ったのだった。
それでもワルキューレは
「はい、それでは…… あ、あの… あまり上手に出来ないですけど、精一杯させていただきます」
和人の股間にすり寄り、細く白い指で陰茎をつまむ。
だが、その後は解らないので真田さんの方を見て助けを請うたのだった。
真田さんも、いよいよ本番! とばかりにワルキューレの横に陣取り、またダテメガネを装着して「真田先生」になる。
「それじゃ、参りますよ!」
「はい、真田せんせい」
「………」
「それでは、まず……」
ああ〜っと、わたくし真田のセリフをもちまして、今宵はここまででございます。
誠にもって申し訳ございません。
なお、このお話も次が最後ではないでしょうか?
出来ましたれば続きは明日にでも。
それでは皆様、お休みなさいませ。
さて、このお話も今宵でお終いでございます。
最後までお付き合いくださいますよう。
ゴクリ……
真田先生の指示を待つワルキューレ。
「大きく、口を開けてください。 精一杯ですよ」
「?」
何となくではあるが、意味は解る。
とりあえず口を開けてみる。
「あ〜… それではダメでございます。 唇より口の中を大きく開ける感じで……
こうでございます」
手本をみせた。
「こ、こうですか……」
真田さんを真似て唇で歯を巻き込むように開ける。
「はい、それで結構でございます。 それで婿殿のご陽物に歯を当てる事はかなり減るはずでございます」
(こ、こんな簡単な事だったの?)
さらに口に含んだ時の愛撫をライネとコーラスから教わった通り伝える。
要領さえ掴めれば意外と簡単だった。
「はい、まずは舌で表面をお清めください。 根元から先にかけて、表側も裏側もですよ」
言われた通りにするべく、和人の股間に顔を近づけた。
「か、和人様…… あの… 行きます」
恥ずかしさのあまり、和人の顔は見れなかったが、告知してペロリと舐めだした。
「うっ… うん……」
少し仰け反って和人が小さく喚いた。
表と裏に舌を這わせるワルキューレに
「はい、そこの裏側に筋がございましょう? そこと先の結び目辺りを舌先でチロチロと刺激して差し上げてくださいませ」
すかさず真田さんが指示を出し、ワルキューレも言われた通りにすると
「ああっ…… ワ、ワルキューレ… 気持ち良いよ、すごく!」
和人が実に気持ち良さそうに呟き、もっとして欲しいと言う感じでおねだりするようにワルキューレの頭にそっと手をかけた。
(あっ、和人様感じてくださってる。 私の口で……)
幸せだった。
和人よりもたらさせる快感を味わい、抱きしめられ、自分は和人のモノだと実感するのも幸せの絶頂だったが、自分が和人に快感を与える事がこんなに幸福感、満足感を得られるものだとは今日までのワルキューレには想像も出来なかった。
和人にとっては、ワルキューレとのキスも、胸も、性器もつたない口も最高の快感に違いないと感じていたが、当のワルキューレには伝わらなかった。
(ああっ! 私ったら、今まですごく損していたみたい。 こんなに心がポカポカして……)
より一層愛撫に力が入る。
「姫様、それでは、先を舌の表と裏で刺激して差し上げてくだしませ… そう、そうでございます」
舌を尖らせチロチロと尿道口を舐め、ヌルヌルした裏側でも刺激すると陰茎は最大限にまで勃起し、またもや透明なカウパー線液がじくじくと滲んでくる。
それも舌で舐めとってみる。
(少し… しょっぱいかな? でも和人様のお身体から出てきたものですもの。 一滴残らず私がいただきます)
あらかた舐めると
「では、先程お教えしたように口を開いて、お咥えくださいませ」
(い、いよいよだわ…)
一端顔を離し、1つ深呼吸をすると、大きく口を開いてスッポリと咥えてしまった。
「んあうっ!…」
和人の身体がビクンと痙攣し、声を上げる。
口の中では舌が絶えず動き回り、陰茎を蹂躙している。
「最高に気持ち良いよ、ワルキューレ」
和人の言葉にワルキューレも身体の底から熱くなり、陰唇が充血して、膣からは新たな蜜が溢れ出てきたのだった。
「では、姫様、くれぐれも歯をお当てにならぬように、唇で摩擦して差し上げてくださいませ」
ワルキューレの身体がほんのりピンクにそまるのを目の当たりにして、真田さんも興奮し、上ずった声になってしまう。
唇で巻き込むように細心の注意を払って顔を上下させるワルキューレ。
「んっんっんっ……」
陰茎と唇の隙間から涎が漏れ、口で呼吸で出来ない為鼻から吐き出される息が、和人の柔らかい陰毛をそよがせる。
「あっ! ああっ! わ、ワルキューレ、良いよ、もう出そうだよ!」
まだ、後始末で亀頭にチュッと吸付いて残りの精液を舐める事しかやった事がないワルキューレに注意をする意味で語りかける。
いざとなれば口を離しても良いよ。 と。
それでも和人は満足だったが、ワルキューレは顔を離す気配を全く見せず、むしろ、唇のピストン運動を早めてしまった。
「も、もうだめ、出すよ」
和人もワルキューレの頭を抱え込んで呻き声をあげた瞬間
ドクッ… どぴゅっ!
真田さんに出されたとは思えない程勢い良くワルキューレの喉の奥に注ぎ込まれた。
「きゃふっ!」
あまりの勢いに思わず顔を離してしまったワルキューレ。
「ああ〜っ」
和人の声に合わせるようにビクビクと陰茎がヒクつきながら射精が続いている。
口に入った第一撃を除くニ撃、三撃がワルキューレの美しい顔に飛び散る。
「ああ〜っ、む、婿殿、早くお止めを…… 姫様に…」
女神のような主君の顔を、いくら愛する男性とはいえ、排泄物が出る所から放出された液が彩るのは真田さんにとって畏れ多い事だった。
しかし、「止めろ」と言われて止められるものでもないし、初めてワルキューレの口で射精出来たのだ。
もったいなくて、止められたとしても止める訳にはいかなかった。
ワルキューレの片方の瞼にかかってせいで、片目はつむってしまい、他の精液がおでこや鼻の脇、頬を伝う。
和人の精液の匂いは身体に刻み込まれているワルキューレだが、今回はもっと衝撃的だった。
(熱くて…… 濃い。 これが和人様の……)
感覚と匂いでワルキューレの蜜の分泌はさらに盛んになった。
射精が治まると、ワルキューレは健気にも、片目で確かめ、残りの精液を舐め取り清めた。
「ひ、姫様これを」
慌ててティッシュを獲って差し出すが
「いいえ、このままで……」
ワルキューレは机の上にあるスタンドミラーで自分の顔を見てみる。
確かめずにはいられなかったのだった。
「こ、これが…… 私?」
顔中にヨーグルトでもぶちまけたように白い精液が彩られている。
人並み以上、いや、女神の化身のように美しく産まれついたワルキューレ。
また性格も大人しく控え目だった為、子供の頃からどろんこになって遊ぶ事すらなかったので、美しく整った自分の顔が汚された姿を見るのは初めてだったのだろう。
ほうっ
と溜息をつきながら鏡を見る目はとろんとして、顔だけじゃ無く、身体中が上気しているのが和人にも真田さんにもハッキリ解った。
自分の顔を見て
(ああっ、これこそ私が和人様のモノって事なのね。 このマーキングはその証…)
うっとりと見つめている。
「ひ、姫様?」
恍惚の表情で鏡を見つめたまま動かない主君が心配で声をかけると、ようやく正気を取り戻したように
「えっ、ええ。 大丈夫です。 でも嬉しい! 和人様が私の口で感じてくださって…… 和人様、これからは何時でも何処でもお出しになりたい時に私が出してスッキリしてさしあげます」
しかし、言葉とは裏腹に
(和人、もう逃がさないわ)
とでも言ってるようで、目は爛々と輝いていた。
ペロリと舌で唇の周りを舐め、舌が届かない所に飛び散った精液は指でかき集め、真田さんがしたように指ごとしゃぶった。
「あの、私顔を洗ってきますね」
いくらリカは居ないとは言え、まだ意識が朦朧としてるのか裸のまま洗面所に向った。
「婿殿…」
真田さんが耳打ちする。
「今の姫様のご様子、ご覧になられましたか?」
「様子?」
「はい。 婿殿の精液をお顔に浴び、その姿を見て恍惚の表情をなされてるお姿でございます」
「えっそうなの? ボクには……」
「さようでございますか。 はぁ」
「あくまで仮説でございますが、姫様は先程の行為で自虐的な悦びを感じられたのでは? と言う事でございます」
「?」
「平たく申しますと、姫様はマゾっ気があるのではなかろうかと。 お優しい中にも強さを秘めた姫様が、わたくしの前であんなお姿を見せるなんて……」
「はあ、そうなの? ワルキューレって時々、あんな感じになるけど……」
「にゃ、にゃんと! 婿殿と2人の時はかようなお姿をお見せするのでございますか…… ふぅ」
タメ息をつく。
(そうですわね。 姫様もいつまでも子供では無く、もう大人。 ご結婚前とは言え、夫婦同然の間柄ですから婿殿にはお見せするのですね)
解ってはいても少し寂しい気がした。
(しかし、そうなのでしたら尚の事、わたくしめがとやかく申す事なかったのでは?)
(い、いや、いつになられても姫様がこの真田を必要とされる事はむしろ喜ばしい事でございますのに)
そうこう考え込んでいる内にワルキューレが帰って来た。
「真田さん、次は… その、胸を使って和人様にご奉仕する仕方を教えて欲しいの」
少しはにかんで頼む姿は少女の頃と変わらなかった。
昔、姉達とはなかなか会う事が出来ず、その寂しさを紛わす為に自分を姉に仕立てた事を思い出した。
「うふふ……」
(やっぱり、姫様はいつまでたっても姫様ですわ)
「ん? どうしたの真田さん」
「あっいえいえ、それでは始めましょうか」
・・・・・・
胸を使っての愛撫も一通り教え、和人はワルキューレの胸に射精したのだった。
さらには、和人がワルキューレを愛撫する際にその長い髪を一掴みして、筆のようにして彼女の身体、特に乳首や首筋と言った敏感な部分を責める方法等教えた。
「はい、お疲れ様でございました。 わたくしがお教え出来ますのはここまででございます。 後はお2人で……」
2人に一礼すると自分んお服を持って部屋から出ようとする。
まだ経験も浅く、未熟なワルキューレだったが、真田さんを見て、彼女は性欲がくすぶっているのでは? と思えた。
あくまで直感であるが。
和人とセックスをしたが、それはあくまで自分を追い詰める為の行為で彼女は満たされてないのでは? とも。
そして、やはり少しは和人の事が好き(?)なのでは? と。
「まって、真田さん」
真田さんを呼び止め、和人に耳打ちすると
「ええっ! 本当に?」
「お願いします和人様。 今日だけ…」
「う、うん。 ワルキューレが良いのなら」
ワルキューレがベッドを降りて真田さんの手を取りベッドに誘った。
「ひ、ひ、ひ、姫様?」
「真田さん。 真田さんのココも濡れてる…… 」
「!」
「それと、私も……」
「姫様」
「だからね、和人様と私で真田さんを気持ち良くしてあげたいの。 今日だけは私が真田さんを… その…… させてください。 それと和人様も貸してあげます」
「!」
「でも、今日だけですからね!」
そう言うと真田さんの胸に手を這わせてモミモミと揉みだし、和人は背中に回って脇腹をさすり、背筋に沿って舌を滑らせた。
「ああんっ! ひ、姫様、婿殿」
まだまだ未熟な2人とは言え、4本の手と2つの口に前と後ろ、上と下を責められ、真田さんも本格的に声を上げ身悶えし始めた。
ワルキューレが真田さんの乳首に吸い付き引っ張った時、お尻がピクっとハネ上がる。
和人の目の前に漆黒のしっぽが。
和人がおもむろにしっぽを掴み、両手で挟みキリを揉むように扱いてみる。
「ああ〜っ、む、婿殿… シッポは、シッポはぁ……」
真田さんの喘ぎ声が一段と大きくなった。
それを聞いた和人はさらにしっぽを責め、ワルキューレも乳輪と乳首を舐め、吸いながら、髪の毛と同じ漆黒の陰毛へ手を伸ばした。
「わ、わたくし、もうダメでございますぅ」
真田さんの身体がブルブルと震え出した。
しかし、和人の次の行為が真田さんを現実に引き戻す。
ワルキューレの髪を使って愛撫する事を教えられたので、それを応用しようとしたのだった。
しっぽを持って届く範囲で背中をさわさわと撫でる。
「んひぃぃ… 婿殿、それはぁ!」
かなり感じているらしく、ワルキューレも興味津々と言った感じで覗き込んでいる。
大きなお尻を揺らし悶える真田さん。
和人の目の前に少し灰色がかった肛門がキュッとすぼまっている。
少しイタズラ心が芽生えたのか、その菊のつぼみのような肛門にしっぽをグリグリと擦るように押し付けてみる。
「!」
夢心地のような快感の中を漂っていた真田さんが一気に現実に引き戻された。
「む、婿殿、そこは、お許しくださいませ」
「う〜んダメかな? なんか、きゅっと締まってて……」
「ダメです」
「いけません」
2人が同時に反対した。
しかし、理由は微妙に違っていたのだが……
「婿殿、そこは汚のうございます。 姫様の夫になられる方のご陽物をわたくしごときの不浄な所になんて、畏れ多い」
とは真田さん。
「か、和人様…… いやです。 もし、どうしても、その…… お尻でしたいなら私が……」
とはワルキューレ。
しかし、それを聞いた真田さんは
「そんな、とんでもない」
と飛び上がりそうに驚くのだったが
「まあ、しかし…… そう言った事はお2人でお決めになってくださいませ」
各自が納得すると、ワルキューレと和人は真田さんへの愛撫を再開し
「真田さん、ホントに今日だけですからね。 それと真田さんだからですよ」
そう言ってワルキューレが和人の陰茎を指で扱いて大きくすると、真田さんの膣口に当て
「和人様、お願いします。 でも和人様にも申しますけど、今日だけですからね!」
膣に陰茎を差し込んだ。
真田さんらしく四つんばいにさせ、和人がバックから突き刺し、ワルキューレは真田さんの下に入り込み、大きく垂れ下がってる乳房に、動物の子供が母親からミルクをもらうように吸い付いた。
2人に愛撫され、和人がダメ押しの精液を真田さんの膣に迸らせると気を失ったよう
にワルキューレの上に崩れ落ちた。
・・・・・・・・・・
真田さんの意識が戻るのを待って3人はお風呂に入った。
「婿殿、わたくしと2人で姫様のお体を流して差し上げましょう」
「うん、そうだね」
「えっ、そんな私は……」
まあまあ、姫様そうご遠慮なさらずに……」
「もう!」
その後、真田さんとワルキューレが和人の体を流し、ワルキューレと和人が真田さん
の体を流し、揃ってゆっくりと湯に浸かった。
「ねえ、真田さん?」
「はい?」
「どうして、最初に和人様となさったの?」
「そ、それは… 殿方は最初が一番硬く逞しいですので……」
「えっ! ちょ、ちょっと!」
「冗談でございます。 姫様に危機感を持っていただく為の手段としてでございます」
「ホントにそれだけ?」
「ええ」
「そうね、そう言う事にしておきましょう」
「いやですわ、姫様ったら……」
2人のやりとりを微笑ましく見ている和人。
(姫様、婿殿の姫様への愛、姫様の婿殿への愛には何人たりとも入り込む事は出来ません)
(そんな事もお解りになられないのは少し困りモノでございますわねぇ)
(これはまたわたくしがご指導さしあげる必要がありそうですですわ)
「いいですか、真田さん。 今日だけですからね!」
「は、はいぃ!」
まるで心の中を読まれたみたいに、ワルキューレに言われ、すくみ上がる真田さんだった。
「真田にお任せ2 〜いや… しかし……〜」・・・・・・おしまい。
これにて一件落着!
……なのでございましょうか?
わたくしかなり不安でございます。
しかし、容量を心配して少し削ってしまったのですが、今473KB。
まだ余裕がございますねぇ。
もう1本位、短いのなら行けますでしょうか?
さて、今日から9月でございます。
今年もあと4ヶ月。
そして、大学生と、北陸や東北、北海道等の学生の方を除けば、今日から新学期。
気持ちを新たに頑張ってくださいませ。
また、お勤めの方は今日一日頑張ればお休みでございますので、是非とも頑張ってくださいませ。
それではみなさま、次はわたくし真田のお話しの時にお会いいたしましょう。
おやすみなさいませ。 そして、おはようございます。
GJ!
なるほど
これで姫様も限定解除ですべて可能になったと
ふたりのねっちょりえっちモノを希望します
しかし真田さんはエロの達人だね
GJ!毎度毎度お世話になってます。
姫様の後ろを期待してよろしいのでしょうか?
いや、期待しますが。
466 :
前・389:2006/09/03(日) 02:01:53 ID:D+inJNtJ
GJ!
これで、ワルキューレもご奉仕が可能となったわけか・・・
暴走して和人を夜這いしそうだ・・今まで責められた分のツケを返すかの如く
感想いただきましてありがとうございます。
今、ちょっと修羅場で手が離せませんので、お返事も含めて後日…
>>467 無理しないでください
とかいいますが、前・359氏の話を楽しみにしてます
そろそろ真田さんの続きが。。。
埋め立てに削除したのを書かれるというのはどうでしょう?
470 :
前・359:2006/09/05(火) 20:12:20 ID:y/vGps1C
え〜。
改めまして感想いただきありがとうございます。
この話をもちましてワルキューレも真田さんやライネと同じ様な事が出来るようになりました。
反対に真田さんやライネの存在感が薄れないようにして行きたいです。
さて、ねっちょりえっちですかぁ……
今月下旬の誕生日モノは別にして、検討させていただきます。
後ろ…… う〜ん。 真田さんじゃダメですかね?
シリーズ物の次作で使う予定ですので、ワルキューレは少し明るい内容で。
構想はあるんですが……
夜這いは、埋め作品、この話の後日談でさせていただく予定です。
と言うか、前389さん、もう1本どうですか? 今週。
お気遣いいただきありがとうございます。
今週で次スレに移れば真田さんの第3話を行かせていただきます。
削除したのは長すぎて、収まりきらないと思いますし、ぶった切たので前後がつながるか。
それと、切った部分を使って話が作れそうですので、そちらに回したいと考えてます。
ところで、どなたか今週書かれませんか?
471 :
前・389:2006/09/06(水) 17:15:10 ID:8Gjj7y21
うーん、今週ですか?
ちょっと無理っぽいです
>>470 今日DVD見ました
ワルキューレやファムのキャラ付け・性格とかが前・359氏の書かれるSSに出てくるワルキューレやファムに驚く位酷似してますね
スカパーで放映前の作品でもそうだし
氏の洞察力・キャラ付けがスルドイのか、それとももしかして関係者?だったりして?
第四期の話は書いてくれないんですか?
OKならノートでひとつお願いしたいのですが
473 :
前・359:2006/09/07(木) 21:13:44 ID:5A4Yvro+
ダメかぁ。
3スレさんはどうなのかな?
ダメなら明日か明後日から行かせていただきます。
しかし… 23KBって微妙な長さですねぇ。
>472さん
自分で言うのもナンですが、似てる所もありますねぇ。 確かに。
でも偶然です、ワタクシめが関係者だなんて、そんなそんな……
非常に光栄なお褒めの言葉は恐縮いたしますが。
ちなみに第4期モノは2話目が発売されてしばらくは書かないつもりです。
早くて年明けからでしょうか?
>ノート
と言う事はファムとのレズをご所望でしょうか?
以前、投票用のリストを挙げさせていただいた時にワルQ、ハイドラ、ファムが学生だった時の話を挙げさせていただきました。
それを流用すれば書けなくはないんですけど、一応特殊なシチュですのでワタクシめの一存では決めかねます。
和人とは接点が無さそうだし……
まあ、ともあれ第4期は先の話ですので、おいおい。
>>472です
違いましたか
キャラへの愛情の入り方なんかただのファンよりむしろスタッフぽかったもので
すみませんでした
ノートの話は書いてもらえるならどんなカップリング&シチュエーションでもOKです
でも第三期の話も楽しみですので、あまり無理をなさらないで頑張ってください
お気遣いありがとうございます。
皆さんダメなのかな?
でしたら僭越ながらワタクシめが書かせていただきます。
とりあえず今日の夜か明日の未明あたりにでも。
先に書いた話の後日談になるかと思います。
なお、例によって職人さんの降臨時は延期または中止にさせていただきます。
しかしノートかぁ。 う〜む……
このスレも残り僅か。
最後の作品になろうかと思われますが、語らせていただきます。
題しまして
「逆襲のワルキューレ?」
それでは開始させていただきます。
27th 「逆襲のワルキューレ?」
(んっんん〜……)
ワルキューレが目覚めたのは昼。
目の前には和人の寝顔がある。
?
和人の頭から黒い猫耳が見える。
!
体を起こして見ると裸のまま、まだ深い寝息を立てている和人の向こうには、同じく全裸の真田さんがすやすやと眠っていた。
(そうね、昨日……じゃなかった、今日だったわね。 真田さんにいろいろ教えてもらって……)
(そ、そんないろいろだなんて…… と、とにかくこれからは私が和人様を満足して差し上げるんだから……)
(ま、ま、ま満足だなんて… そ、そんな私ったら…… どうしましょう? いやぁん!)
身をくねらせて思いをはせるワルキューレだったが、和人が寝返りを打ち、真田さんと向き合う形になった。
少し下を向いてる形になってる為、2人のおでこは今にもくっつきそうで、ゆっくり布団をめくると真田さんの白くムッチリとした太股が和人の脚と交互に絡まっている。
その姿を見て昨夜の事が脳裏を過る。
自分が幼少の頃から側に居てくれた真田さんの今まで見た事の無い痴態。
よだれを垂らしながら和人の上で激しく腰を振っている姿。
聞いた事の無い喘ぎ声。
彼女がまだ若く、美しい女性だと普段から思ってはいたが、昨夜の真田さんは貞淑な、片時も自分の事を気にかけてくれている忠実な侍女では無く1人の女…… いや、一匹の牝のようだった。
その優秀な侍女の理性を無くさせ、我を忘れさせて快楽の境地に追いやっているのが、自分が宇宙一愛している和人だっただけに複雑だった。
また、和人も真田さんとの行為の時は自分とする時とは違う、優しさや気遣いの全く無い、無意識の中で目の前の牝を貪る雄のようで、見ていて少し怖さを感じた。
側にいる自分など眼中に無いような、互いの身体を貪る野性的な行為。
邪魔したら牙を剥くのではなかろうか? とも思える荒々しいセックスが鮮明に思い出された。
いろいろ教えてくれた真田さんにお礼の意味で風呂上りに
「今日だけですよ。 今日だけ特別に和人様を貸してあげます」
と言って和人と真田さんの行為を容認したのだった。
無論、お礼の気持ちには違いなかったが、何よりまだまだ勉強不足の自分なので、2人の行為を見て参考にしようとした気持ちもあった。
最初はワルキューレに見られていて、ぎこちなかった2人だったが、興奮の度合いが高まると没頭したのだった。
ファムの解説を思い出した時は既に遅く、互いのフェロモンが理性を消し去ってからの2人はワルキューレを愕然とさせた。
(生き物として、種として和人と真田さんは惹かれあう)
その分析が正しい事を自分の目で確かめてしまったのだった。
和人の迸りを膣の奥深くで受け止めた真田さんが身体を硬直させ、痙攣させて和人の身体にのしかかっても、2人は荒い呼吸を繰り返し、ワルキューレが声をかけても届いていないようだった。
真田さんが身を起こすと膣に刺さっている陰茎がヌルリと抜け、すかさず口で清める。
しかし、さらにしつこくしゃぶって搾り取るようなマネはせず、和人に縋りつくように腕を身体を脚を絡め
「あにゃぁ〜〜ん……」
と満足した声を上げ、和人も真田さんしか見えてないであろう視線を彼女に投げかけ、抱き寄せた時にワルキューレは後悔の念に囚われたのだった。
(こ、これが…… 本当の………)
「ひ、姫様……」
呼吸が整いだし、意識が戻った真田さんがとろんとした目を自分を見つめ、呟いた。
その表情にハッとした。
気絶する寸前まで激しい絶頂を迎え、行為の後、尿意を感じてフラフラとトイレに行き、洗面所の鏡に映る自分の顔のようだった。
今にもとろけそうな、この世で最高の瞬間の顔。
自分がその顔になるまで何回も、そして何日もかかったのだが、真田さんはいきなりそうなってしまった。
前もそうだったが、今回も。
つまりは和人とセックスをしたのが2回だが、2回とも彼女は和人に最高の快感を与え、また、自分も和人から最高の快感を与えられたのだ。
努力や愛情ではカバー出来ない本能の恐ろしさを実感し、自分が何故猫耳族では無くヴァルハラ人に産まれたのか? とか思ってしまった。
もし自分が目の前の女、いや、牝同様、猫耳族に産まれていたら、理性を超えた身体だけで感じるセックスを味わえただろうに。
恐らく快感を感じる事すら忘れるような身体の貪りあい……
今は和人とのセックスでも意識が飛ぶような激しい快感を与えられるが、和人は……
「気持ち良いよ」
「最高だったよ」
「愛してる」
優しく、そして心がとろけるような言葉をかけてくれる。
無論それは本心なのだろうが、真田さんとのセックスの後は全てを出し切ったように息を荒げ、言葉をかける事も出来ず、真田さんを離すまいとして抱きしめている。
それが羨ましかった。
皇女なんてどうでもいい。 ヴァルハラの事もどうでもいい。
ただ、和人だけのモノになりたかった。
それは自分も和人もそう思っているのは間違い無い。
だが、それは理性があり、頭で考えられる範囲での事。
もし互いの記憶が無くなってしまえばどうだろう?
和人は自分の身体を貪ってくれるのだろうか?
愛の言葉をかけてくれるのだろうか?
それは解らない
……いや、何となく解る。
でも、それを認めるのが怖い。
しかし、相手が真田さんだろしたら?
意識を超えた本能の結びつきはそれを可能にするだろう。
それを考えると
(やっぱり真田さんに頼んだのは間違いだったのかしら?)
とか思った。
(「真田さんから技を盗め」)
と姉妹達に言われて、それを安易に選択してしまった自分に後悔してしまったのだった。
(参考になんかならないわ! だって2人は……)
(やっぱり真田さんが本気になれば……)
(でも、それで諦めるの?)
(いや! 絶対にイヤ!)
(だったら、解ってるわよね?)
(うん。 解ってる。 私は私のありったけを和人様に捧げるだけ。 和人は私だけのもの。 例え真田さんにも和人は渡さない!)
「う? ……ううん〜ん」
真田さんがめを覚ましたようだ。
「ん…… あら! もう昼でございますか?」
辺りを見渡す。
「姫様おはようございます…ってもうお昼ですのにわたくしったら」
そして一瞬の沈黙の後
「姫様! 申し訳ございません。 侍女長でありながら姫様より遅くまで眠ってしまうとは……」
控えて詫びる。
「いえ、良いのよ。 顔を上げて」
なかなか顔を上げない真田さんの手を取って顔を上げさせる。
「おはよう、真田さん。 昨日はありがとう」
主君に言われ、また、その姿を見て
「姫様、お召し物が…」
そして、自分を見て裸なのに気が付く。
「まあ! わたくしったら」
慌てて床に脱いである下着を着けメイド服を着た。
「真田さん、本当にありがとう。 これで和人様にご満足いただけます」
礼をするワルキューレ。
「とんでもございません。 姫様の為でしたら、この真田、身を賭してでも。 それにわたくしこそ姫様の婿殿にお情けを頂く光栄を賜りまして……」
真田さんの言葉を遮るように
「改めて言っておきますけど、昨日だけですからね!」
念を押す
「はい。 心得ております…… と言うより、そんなご心配は杞憂にございます」
「婿殿の瞳には姫様しか映っておりませんし、婿殿のお心には姫様しか存在いたしておりませんし、お2人の間には余人が入り込む余地などあろうはずもございません」
真田さんがキッとした目で言う
「もう1人の姉」として
(「ワルキューレ、しっかりなさい!」)
とでも言っているようだった。
身が引き締まる思いだったが、同時に気分も晴れた。
何、1人で悩んでたんだろう?
同時に
(やっぱり、真田さんには敵わないなぁ。 流石は「真田お姉さん」ね)
(それと…… ライネが「当面の懸念は真田さん」と言ってたけど違う……)
(真田さんじゃ無く私自身に問題があったのよ。 私に打ち勝たなくては!)
本当に何か吹っ切れたように
「本当にありがとう、真田さん。 んふふふ……」
真田さんも優しく慈愛に満ちた笑顔で
「ふふふ……」
あの悪夢以来のモヤモヤが晴れて、たった一日だったが、ずいぶん久々に心から笑った気がした。
「………っ」
その時、和人がもぞもぞと動き目覚めた。
「んっ、おはようワルキューレ、真田さん」
「和人様、おはようございます」
「おはようございます、婿殿…… と申してももう昼でございますが」
改めて真田さんが一礼して部屋を辞し、自分の部屋に戻って下着と服を新しいのに替え、食事の準備をし出した。
部屋に残されたワルキューレと和人。
2人共、裸だったが昨夜は真田さんだけじゃ無くワルキューレとも激しいセックスをしたので、怪しい空気にはならず、軽くキスをして服を着て下に降りたのだった。
服を着ると階下から真田さんの声がしたので、降りていく。
階段を降りながら、前を行く和人の後姿を見ながら
(和人様ぁ…… んふふ。 今まで私がいたらなかった分、今夜からたっぷり満足して差し上げますからね)
秘めたる思いが青白いオーラの炎になってしまいそうな位強い気持ちを眼差しを前を行く和人は解るはずもなかった。
だが、やっぱりそう上手く行かないのは世の習い。
今はそんな考えなど、頭の片隅にも無いワルキューレは
(早く…… 夜にならないかなぁ)
頬を染め、階段を降りるのだった。
今宵はここまでに。
続きは明日にでも。
さて、残りはおよそ14KBですか。
まとめられれば良いのですが……
さて、皆様には良い休日を送られますよう。
お休みなさいませ。
それでは続きをさせていただきます。
チラチラと何度も時計に目をやるワルキューレ。
こんな時の時間の進み方が実に遅く感じられる。
(えっ! まだ2分しか経って無いの?)
落ち着かず、そわそわするワルキューレとは全く逆で和人は普段と全く変わらない様子。
それと、昨夜その和人と自分が見ている目の前で激しいセックスをした真田さんもいたって普通で、和人とも全く意識していないように談笑している。
(な、なによ。 何よ! 2人にとって昨夜は特別じゃなかったの? 何も無かったみたいに……)
性行為など普通の恋人同士みたいで
(ちょ、ちょっとぉ和人、私が和人の恋人なんですからね! なに真田さんと笑顔で何も無かったみたいに話してるのよ。 ホントにもう!)
「ん? どうしたの? ワルキューレ」
!
「い、いえ…… 何も…」
真田さんと話していた和人がいきなり自分の方を向き声をかけて来たので驚いた。
「如何なされました姫様? 何か、お具合でも……」
鏡が無いので解らないが、今の自分は嫉妬に似た感情で随分と厳しい表情をしているのだろう。
(いけない、いけない)
ニッコリ笑顔をつくって
「ううん。 なんでもないわ」
返すと
「さようでございますか」
ふたたび和人と2,3言交わし、TVを見たのだった。
(ああ〜っもう! 早く夜にならないかしら!)
(夜になったら…… あ〜んな事してあげて、こ〜んな事もしてあげて… 和人様をメロメロにしてあげて……)
(でも… いつも私の方がメロメロにされちゃうし…… いやいや! 今日からの私は今までのワルキューレじゃ無いんだもの)
(それでもって、和人様が「あぁ、やっぱりワルキューレが最高だよ。 もうワルキューレを離さないよ」なんておっしゃったら……)
(きゃぁぁ〜。 そ、そんな私ったら… 昼間からこんな事考えちゃうなんて。 はしたないわ)
(でもでも、本当にそうなっちゃたら…… いやぁん、私ったら、どうしましょう)
!
頬を染め、顔の手をあてていやいやするように首を振り、体をクネクネと捩っている
様子を和人と真田さんが不思議そうに見つめている。
「コ、コホン! 何もないです」
「そ、そうなんだ」
「さ、さようにございますか」
(あぶない、あぶない。 でも今日は言葉になってなかったみただわ。 良かった〜)
そうこうしてる間に夕方になり、夜が来た。
銭湯の手伝いも終わり、居間で真田さんが出してくれたお茶を隣りの和人の様子を窺うように飲む。
(や、やっぱり、おフロに入る前に迫っちゃう方が良いのかな? でも、ずっと立ってご挨拶していたし汗もかいちゃったから恥ずかしいけど……)
(いやいや、もしかしたら和人の方から…… いやぁん)
「ど、どうしたのワルキューレ?」
はっ!
「い、いえ… 何も……」
「そう」
和人が立ち上がって2階の部屋へ戻って行った。
(い、いよいよね!)
1頭のシマウマが群れからはぐれてしまい、それを見つけたライオンのようにワルキューレがゆっくりと立ち上がり、部屋に入って逃げ場の無い和人を捕らえるべく、階段を昇って行くのだった。
ドアを開け中に入ると和人が着替えを準備していた。
(あ、あら?)
ワルキューレの拍子抜けした姿を見て
「あ、ワルキューレ、ボク、お風呂に入ってくるね。 ワルキューレも入って来たら」
ベッドに腰掛け、ギラギラした眼でドアを開けた自分を見て
「ワルキューレ、良いよね?」
とか言って普段からは考えられ無い位に力強く、荒々しく自分を求めて来る事を期待していたので、ズッコケそうななった。
「は、はい……」
そう答えるしか出来なかった。
(や、やっぱり汗臭いのはダメよね。 うん! それに恥ずかしいし…)
自分に言い聞かせ、水色のパジャマを持って、真田さんと風呂場に向った。
和人が眼をギラギラさせているのを想像したワルキューレだったが、実の所ギラギラしていたのはワルキューレだった。
風呂から上がり、長い髪の毛を丁寧に拭くと水色のパジャマを着る。
薄紫のベビードールを身に纏う真田さんの横で鏡を見ながらいろいろポーズを取るワルキューレ。
(う〜ん… ちょっとダメかなぁ。 これじゃぁ和人様は……)
「?」
真田さんはただ黙って不思議そうに見ている。
(そうだ!)
ワルキューレは一番上のボタンを外す。
たわわな胸が作り出す深い溝が現れる。
鏡の前で少し前かがみのポーズを取ると、胸元が一層強調され、正面から見る谷間は果てしなく深く
(これなら和人様も……)
などと想像し、思わずニヤリとしてしまった。
さすがに真田さんも気付いたのか
(姫様。 ヤル気満々でございますわ。 しかし……)
真田さんの懸念など知るはずも無く
「それじゃあ、真田さん。 おやすみなさい」
ニッコリ笑って和人の許にいそいそと向うのだった。
部屋では和人が本を読んでいた。
「和人様」
声をかけたが
「ワルキューレも出たんだね。 ちょっと早いけど寝ようか?」
(き、きたぁ!)
「は、はい」
ここに来て急にドキドキして来た。
ベッドに入る。
「それじゃ、おやすみワルキューレ」
チュッ!
とキスをすると、明かりを消したのだった。
ギュッと手を握り締め、次を待ったワルキューレだったが、どうやら和人はそのまま寝てしまいそうだった。
(えっ? ちょ、ちょっと…… あの、和人?)
(ホ、ホラ、こんなに胸元を開けて無防備な女が横にいるのよ!)
(何をなされてもいいのよ。 胸でもお口でもどんな事でも……)
焦るワルキューレを尻目に既にすやすやと穏やかな寝息を立て始めた和人。
無理も無い。
昨夜は和人が覚えているだけで6回以上もワルキューレと真田さんの胸に、口に、そして膣に射精したのだから。
元々、それ程セックスの貪欲で無い和人にしてみれば「お腹いっぱい」なのだった。
(そ、そんなぁ〜)
しかし、それで引き下がれないのが、今日のワルキューレ。
和人を起こし、ボタンを外して完全に露出させた胸を押し付け、何とか和人をその気にさせ、行為に及んだのだった。
・・・・・・・・
朝。
「あら、姫様。 おはようございます」
真田さんが声をかけるが、ワルキューレは元気が無い。
「如何なされました?」
声をかけると、ちゃぶ台の対面に座るワルキューレにお茶を出した。
「真田さん……」
俯いたままつぶやき、昨夜の顛末を話し出した。
「和人様、もう…… 私の体に飽きちゃったのかな?」
「は?」
「そ、その… 男の方が気持ち良くなると出る… その…… 白い液が……」
「はぁ……」
ワルキューレの告白に顔を赤らめつつも、身を乗り出して聞き入る真田さん。
「だから…… こう… ぴゅっとか、どくどくって感じでいっぱい出してくださらなくて…… その少ししか、出してくださらなくて… やっぱり私じゃダメなのかな?」
今にも泣き出しそうだった。
「・・・・・・・・」
(やっぱり……)
ピンクに染まった頬も元に戻り、呆然とする真田さん。
それを見たワルキューレが
「どうしたの? やっぱり私がいたらないからなの?」
不安そうに言う。
真田さんがお茶を一口飲み、静かに口を開いた。
「あの… 姫様。 殿方の、その… 精液は無限に出る訳ではございません」
(えっそうなの?)
「一昨日、姫様とわたくしで、散々と申しますか、あれ程お出しになられたのですから婿殿も昨夜は、さぞお疲れでしたでしょうし、致し方ない部分もあろうかと思われますが……」
(そうだったんだぁ)
自分がいたらないのでは無いと知り、ワルキューレの顔に笑顔が戻った。
「だ、だったら、今日は良いのかしら?」
期待に目を輝かせる主君を見て
「さ、さあ? それは婿殿にお聞きなさらないと。 それに……」
言葉を濁す真田さんだったが、ワルキューレは上の空で、早くも今夜の事に胸躍らせていたのだった。
(今夜こそ… 「ワルキューレ、良いよね?」とかおっしゃって、それから…… それから…… いやぁん!)
身悶えするワルキューレを見て
(婿殿…… 頑張ってくださいませ。 今日は精のつく物をお出ししなくちゃ)
お茶をずずっと飲むのだった。
「逆襲のワルキューレ?」・・・・・・おしまい。
姫様の逆襲はまた後と言う事で、このお話はここまででございます。
さて、このスレもあと僅か。
今後は次スレになろうかと思われますが、わたくし真田のシリーズ物の第3話。
今月下旬には姫様のお誕生日のお話を予定しております。
次スレでもよろしくお願いいたします。
それでは皆様、明日から一週間、お仕事、ご勉学に頑張って下さいますよう。
おやすみなさいませ。
ちょwww
ワルキューレ暴走しすぎ
なんか凄く、和人が酷使されてるなw
ワルキューレには少しお仕置きが必要だなw
GJ!次スレも期待してるよ
GJ!
さすがは逆襲のワルキューレ
「まだだ、まだ終わらんよ」
え?違いましたか?
でも和人がうらやましー
姫様に搾り取られたいです
前・359氏、次スレも頑張って下さい
誰か次スレを頼む…
和人ガンバレ・・・
考えてみると、姫様、真田さん、ライネと三人妊娠する可能性があるな
個人的には三人とも妊娠する素敵なてんか(ry
真田さんは妊娠するって前に言ってたような。。。
え〜っと。
感想いただきましてありがとうございました。
そうですねぇ、ワルキューレへのおしおきは季節物ではなく、短めの話を1つ考えてます。
まあ時期を見て。
妊娠は
>>494さんがおっしゃるように真田さんは決めてます。
次かその次でします。
ライネは
>>374さん(だったかな?)が書かれるかもしれませんし、ダメなようでしたら完全にパラレルな話で書かせていただくかもしれません。
構想はありますが、話としてはまだ出来ておりませんけど、修羅場にはしたくないですので、ワルキューレ話とシンクロさせるのは難しいかもしれません。
そのワルキューレはアニメのシリーズが終わるまでは書けないような気がします。
期待いただいている方には申し訳ございませんが、とりあえず真田さん編にご期待いただけたら幸いでございます。
あと、あつかましいお願いですが、どなたか次スレをお願い出来ませんか?
ワタクシめ、立てた事がないので、上手く行くか甚だ疑問ですので。
では。
戦神伝説まだ?
次スレまだー?
真田さんの続きマダー?