【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ4【総合】

このエントリーをはてなブックマークに追加
619名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 12:30:59 ID:aESLJSTX
アン・ホーリーテラー嬢は気に召しませぬか?
620名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 14:30:37 ID:Hw/r+dUy
>>615-616
お久しぶり&ワロタ
プリン君いつになったらまともな戦士になれるのやら
621名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 21:05:36 ID:1D9I2I7W
不確定名氏の保管庫保存タイトルが面白すぎる件について

ちょwwwwwおまっwwwwww
622名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 01:06:56 ID:Xy/bJqZd
>>604でございます
遅まきながら、皆様のお言葉、有り難くあります

いちおー続きがあるので、皇国の守護者十巻が出る前には仕上げます

>>609
大丈夫だ、ちゃんとイかせるから
623名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 07:56:35 ID:zvDxP9J2
それはいつまで経っても書かないということかー!
624名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 11:12:01 ID:g5qYoLeZ
久しぶりに保管庫に行って
『ララ・ムームーの正体』と『名無しの忍者と世間知らずの君主』を
立て続けに読んだら、どっちも「次にするときはアナルオンリー」だったので
アナラーとしては「次」のプレイ状況を想像して 堪らん気持ちにならざるを得ない。
625名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 23:05:59 ID:MRDIrcm4
ぐひっの続きはまだだろうか?

待ってると性欲が溜まりすぎてまいるフィック
626ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2006/11/04(土) 01:53:42 ID:R2EZCtA5
懐かしい職人さんや話題が戻ってきてくれてウレシス……。

http://green.ribbon.to/~geparosenyo/

個人保管庫を仮営業始めました。
まずは、あまりにも間が開きすぎたワードナと魔女のお話を、
地下11階編を除く復活〜地上編(トレボー編)を
エンディングを加えて個人保管庫で作ってみました。
Wiz以外でも日の目を見なかったものを保管……できたらいいなあ。

保管庫管理人様へ。
いつも保管ありがとうございます。
今回、ワードナと魔女のお話を上記個人保管庫で作成しましたが、
これは随分と間が開いてしまったので、スレに落としても話がわからない人も多いと思ったためです。
もしよろしければ、保管庫で「地下11階前編」となっている部分をエンディング1、
今回新規作成した
http://green.ribbon.to/~geparosenyo/wiz4/wiz4-16END02.html
部分をエンディング2として保管してくださるととてもありがたいです。
黒地にオレンジ文字のあの雰囲気で完結まで見てみたいです。
627名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 03:20:24 ID:+JMR6Asn
結婚式GJ。
628604-607、続き:2006/11/05(日) 04:44:06 ID:kl61xgPi
呪文攻撃によって引き裂かれた魔軍部隊を、学徒兵の突撃が踏み潰してゆく。
肉が弾ける音、悲鳴、雄叫び、断末魔。雑多な音。まるで狂想曲だ。

その中を突き抜けるように、一つだけキーの違う音が混じっているのをボクの耳は逃さなかった。
甲高い、機械音。近づいてくる。もうすぐそこにいる。
やがて闇の向うから、血まみれの鎧を纏った学徒が現れた。甲高い機械音と共に。こちらに向かって全力で駆けてくる。
顔は見えない。兜のバイザーが口元を除く彼の顔を、完全に覆っていた。
音の正体は、彼が握っているブレード・カシナートの駆動音だと分かった。
機械は絶好調なようで、野生動物の咆哮のように叫び続けていた。

悪魔はボクの身体を抱き寄せた。しかし恋人同士のような甘さはない。悪魔はボクを、人質にしようというのだ。
手を首に当てる。それ以上近づいたら殺すという意思表示だ。

彼は止まらなかった。それどころか、より速度を増した。呼応するようにカシナートの回転数が跳ね上がり、駆動音を細く、高く変化させた。
絶叫。「おおおぉぉおお―――――っ!」跳躍。

悪魔は、ボクを抱えたまま応戦するのは難しい、と判断したのだろう。ボクを乱暴に解放した。床にころがされる。
鋭く跳んだ彼は、カシナートを振り下ろした。悪魔は下がってかわす。カシナートが空を切った。
逆襲に転じる。着地際を狙い、悪魔の拳の一撃。頭を狙っていた。彼は首を傾げるようにして回避。
彼は再び叫んだ。言葉にならない声と共にカシナートが突き出された。悪魔の腹部に突き刺さる。
無慈悲な機械が唸りを上げ、内臓を撹拌する。ミンチ。まさしくフードプロセッサ。

血を吐き出しながら、悪魔は倒れた。倒れてもわずかながら息があって、口からは小さなうめき声がもれている。
彼は悪魔の脳味噌をかき回し、それで今度こそ、悪魔は息絶えた。

ボクのことなどまるで見えていないかのように、彼は首を動かした。新たな獲物を捜し求めているようだった。
冷静さを取り戻したボクは、周囲の状況を確認する余裕を得ていて、耳を澄ましても聞こえてくるのは死にゆく魔軍の呻き声くらいのもので、それはつまり、戦闘の終結を意味していた。

「小隊!」彼は回転の止まったカシナートを頭上に振り上げた。「集合!」
彼の仲間と思しき学徒たちが、集まってくる。三人。
「どれだけ殺ったかな」カシナートを腰の鞘に収めて、彼は聞いた。
尋ねられたホビットはすぐに答えた。「はい、隊長。敵は中隊規模だったから、七割、いや、八割近く頂いたと思うっス」
「げ、皆殺しじゃなかったのか。ちくせう。二人足りないけど、損害は?」
「ありませんッス。魔軍にひどい目に会わされそうになってた学徒がいたので、その治療に一人、もう一人はその護衛に充ててあるッス」
「じゃ、彼女のも」隊長、と呼ばれた彼がボクを指差しながら言った。「ソーちゃん、頼むよ」
629604-607、続き:2006/11/05(日) 04:45:53 ID:kl61xgPi
眠そうな眼をしたセレスティアの少女が進み出た。小さく、しかし不機嫌そうな口調で言う。「ちゃん付けで……呼ばないで下さい。……汚らわしい。大体なに……ソーちゃんって」
「僧侶だから。本名出すと高度に政治的な問題に悩まされるからね。それとも、本名にちゃん付けの方がよかったかしらん」
「できることなら……もう二度と呼んで欲しくないです……あなたなんかに」
「わかったわかった。考えておくから、とにかく治療してあげてよ」

彼女は彼には答えず、ボクにツカツカと歩み寄った。
「隊長と……Sgtはあっち……向いててください」
「Sgtって誰ッスか」とホビット。
「君のことだよ、きっと」と隊長。

「自分にはもっと立派でカッコいい名前があるッスー。Sgtなんて記号はいやッスー」
「記号が嫌って、漫画の神様に怒られるぞ。しょうがないな、じゃあ僕がもっといい名前をあげるよ。そうだな……サガット(Sagatto)なんてどうだ」
「タイガー!」ホビットが叫んだ。外国人風に。「Sgtでいいッス……」
「駄々をこねないのはいいことだ。君を下士官役につけてる価値があるというものさ。オーケー、サージェント?」
「イエス、サー、ッス」

「隊長さん、質問です」そう言ったのは、華奢な身体に不釣合いなほど大きな弓を持った、眼鏡の少女だ。見たところ、人間。
「なんだい、ユミちゃん(仮名。弓使いだから)」
「私はどうしたらいいですか?」
「フムン」

隊長は顎に手をやり、兜のせいで相変わらず表情は読めなかったが、おそらく真面目な表情をしているのだろう、じっくり考え始めた。
「敵はあれだけ叩いてやれば逆襲される心配はまずない。警戒は必要ないだろうから」
「待って」とボク。「あともう一個、中隊規模の敵がいるはずだよ」
「ああ、そういえばそれらしいのがいたね」
「いた、って?」
「多分君たちを探してたんだろうな、横っ腹向けて展開してたから、美味しく頂きました。一匹残らず。ごちそうさま」
ボクは唖然とした。

「とまぁそういうことだし他には何も……あ、あったあった。ユミちゃん、君に重大な使命を与える」
「はい」ユミは姿勢を正した。「なんでしょう」
「……君だけにしか果たせない、重大で重要な、使命だ」
隊長は手招きした。近づいてきたユミの耳元に口を寄せて、囁くように言う。

「結婚しよう」
「……え?」
顔が真っ赤になった。
「え、あの、隊長さん、その、私、嬉し――――――」
「バディア」

ソー、攻撃呪文を高速詠唱。隊長の足元に着弾。
「次は……当てますよ?」暗黒闘気を吐きながら、彼女は言った。「いい加減……あっち向いてください。女の子の身体を……じろじろ見るの……重大な犯罪です」
「イエス、メム」と震えた声で、隊長。「ちぇ、コントは終わり。はい、Sgtは僕と一緒に回れ右」
「……コント?」
ユミの顔はまだ赤いが、非常に不服そうだ。乙女の純情が弄ばれたとでもいうような顔だった。
630604-607、続き:2006/11/05(日) 04:47:04 ID:kl61xgPi
隊長とSgtが背中を向けたのを確認すると、ようやくソーはボクの治療を開始した。
「といっても、ボク、怪我らしい怪我なんてしてないんだけど」
「ここ」とソーはボクの右肩に触れる。「……打撲」
悪魔に放り出されたときにできたのだろう、そこは少し腫れていた。といっても、折れているわけでも、痣になるわけでもない。放っておいても大丈夫な、本当に小さな傷だ。
「こんなの全然平気だよ」
「だめ、治療」
すぐに治癒呪文を唱え始める。ディア。傷はすっかり癒えた。

それが終わると、今度はボクの身体を頭のてっぺんからつま先まで、ゆっくりと、彼女は眺め始めた。外傷を探しているらしい。
他に傷がないのが分かると、彼女は突然、ボクの足元に跪いた。そして、ふくらはぎに触れる。
「ちょ、ちょっと?」
「触診」と彼女は言った。「痛かったら……言って」

彼女の指がふくらはぎを這い上がり、その上、つまりふとももに差し掛かる。
もちろん、全く痛くない。怪我などないのだから。だが、触診箇所がふとももに入ると、彼女の指の動きは少しづつ変化していった。
単に触るのではなく、舐めるように動き、ついには手のひら全体で撫でまわすようになっていた。
「あの……」
「動いちゃ、駄目」
触られているうちに、動悸が早くなっていた。心臓が早鐘のように鳴っている。それにあわせて体が熱くなり、頬が朱色に染まるのを感じた。
「やっぱり……戦術学科の人の体って……素敵。引き締まってる……」
今やソーの目は眠そうとは形容しがたく、見る者を蕩けさせる、怪しい光で満たされていた。
足は小刻みに震え、いまにも砕けてしまいそうだったが、ボクは必死でこらえた。こらえる必要などどこにもないのに。

ひとしきりふとももを愛撫すると、彼女は責めの対象を変えた。つうっと人差し指が動き、へそのあたりに達する。
「ちょっと……は、あん、だ、駄目……」
普段ならそんなところを触られても、なんとも思わないはずだった。しかしいまのボクは、どこかが違う。
彼女の指、手、からもたらす未知の感覚が、体の支配権を奪っていたのだ。抵抗することも、逃げることもできない。ただ、身を任せるだけ。

また、愛撫の対象が移る。鳩尾を指がなぞり、さっきからずっと胸を覆っていた、ボクの腕に当たった。
「どかして」とソーは甘く、囁いた。
「え、でも……」
「大丈夫……女の子同士、だから。それに、触らないと治療……できない」
「怪我なんてもう、ないよ」息が荒い。
「外から見ても分からない怪我が……あるかも……内臓とか……触らないと、分からない」
「でもっ、胸は」
「じゃあ、やめる?」
お腹に円を描くように、指が動く。
「ひゃっ!?」

「ちゃんと最後まで治療、できないけど……いいの?」
頭がうまく働かない。彼女がもたらす何かがすっかり脳髄に染み渡り、ボクから思考能力を奪っていた。
治療が続くと、どうなるのか。回らない頭で考える。もっと気持ちよくなれる、という答えはすぐに出てきた。
快楽を否定する気持ちには到底なれず、ボクは少しづつ胸を隠していた腕を、下げた。
「いい子……」

ソーは微笑んだ。自分と大して年の変わらない女の子のはずなのに、妙に蟲惑的な笑みだった。
その笑みの向うで、ユミは顔を真っ赤にして、口を開けたまま固まっている。

ついにソーは、ボクの胸に触れた。
「ん……」
電流が走ったように、ボクの体が跳ねた。彼女の手の動きにあわせて、ボクの胸が形を変える。
「張りがあって、柔らかい……」
631604-607、続き:2006/11/05(日) 04:49:15 ID:kl61xgPi
「あのー、ユミさーん」
相変わらず背中を見せた状態で、隊長が言った。
「はい、なんですか、隊長さん」
「先ほどから僕の背後でユリリアント(※百合とブリリアントの合成語)でコバルト(※コ○ルト文庫っぽい、つまりは百合)な空間が発生しているようで、
 それで僕は現在僕が使用可能な唯一の探知装備であるところのデビル☆イヤーにて状況の把握を試みているのですが、
 なぜだか何も聞こえません。ついでに言うと君の声も。こいつは一体全体どういうことなんでしょうかね?説明してください。国民は真実を求めています」
ユミは懐から紙とペンを取り出し、何事か書いて隊長に渡す。
「フム、『それは私が隊長さんの耳に耳栓を特攻(ぶっこみ、と読む)んだからです☆』ということですか。何故そんなことを?テルミーホワイ?」

またユミはペンを走らせる。
「『情操教育に悪いから』、と来ましたか。えーと、じゃあもし僕がこの耳栓を取ったら?」
足元に矢。突き刺さる。
「的確にして迅速な回答をありがとう。参ったなぁ、すっごく撮影したいんだけど、それも駄目?」
再び矢。
「報道の自由すら認めない、というわけですか、そうですか。ねぇ、Sgt、こいつは民主主義の崩壊じゃないのか?」
ペンが走る音。
「『自分は聞こえるっスー』……報道管制の次は民族差別か。いいよ、もう諦めた。好きにしろー、ぷんすかー」
隊長が拗ねた。

そのようなことは一切意に介せず、ソーのボクに対する治療は止まらなかった。
「次はね……ここ」
「んんっ!」
すっかり硬くなってしまった、ボクの乳首に指が触れた。
「たくさんたくさん、治療してあげるから……」

「にゃっはー!たーいちょーおー!」突然の大声。女の子の。「元気ー?」
見ると、フェルパーとセレスティアの女の子。その向こうにはボクの仲間たちがいた。無事なようだ。
ソーは小さく舌打ちした。「悔しいけど、ここで治療、終わり……」
むー、と唸っている隊長の耳栓を、ユミがとってやる。「オーケーですよ、隊長さん。あ、でもまだ後ろは向いちゃ駄目です」
「ぬふぅ。Sgt、やることがあるだろ。僕をこのまま後ろ指差され隊隊員にするつもりか?」
「うぃ、了解ッス」

道具袋からSgtが取り出したのは、粗末な布だ。ユミに渡す。
「こんなのしかないッス。勘弁してほしいッス」
ユミは優しく、それをボクの体にかけてくれた。これで隠せ、ということだった。
「隊長さん、今度こそ大丈夫です」
「民主主義、復活」

隊長は振り向き、兜のバイザーを上げた。
いったいどんな顔をしているのだろう、と今まで彼の言動を聞いていたボクは、正直、興味があった。
それで、驚いた。バイザーの下から現れたのは、ハンサムや美形でも間違いはないのだが、美少年といった方がより近い、あどけなさを残す顔だった。

「まぁ何はともあれ、無事でよかった。……ん?」
気づかないうちに、ボクは彼の顔を凝視していた。突撃の号令も、悪魔に切りかかった時に張り上げた奇声も、彼が発したものとは思えなかった。
そして今は、仲間相手に冗談を飛ばしているのだから恐れ入る。どういう精神構造をしているのか、わからない。
そう思っていると、彼の顔がみるみるうちに曇った。あ、ちょっと可愛い。
「そんなに僕の顔が珍しいんですか……珍獣ですか、生き物地球紀行ですか」
「へ?」とボクは素っ頓狂な声を出した。

また後ろを向いた。今度は自発的な行動だ。
「そりゃあピンチに駆けつけたボーイがカッコいいなんてのは古今東西のお約束さ。ごめんね、お約束から外れてて。それでも僕だって好きでこんな顔に生まれてきたんじゃないんです。不可抗力なんです。神様は不公平です」
「……彼、どうしちゃったの?」とボクは聞いた。
「隊長はビョーキなんス」とSgt。「どうか怒らないであげてほしいッス」
「は、はぁ……」
632604-607、続き:2006/11/05(日) 04:51:49 ID:kl61xgPi
「にゃあ、隊長にゅんのビョーキがまた発症したの?」とフェルパーの少女。
「そうみたいですねぇ」セレスティアの少女はのんびりと言った。
「だいじょーぶだいじょーぶ、いざとなったら隊長はアタシがもらったげるから!」
「それは夢のある話だね」と隊長。立ち直る。「さて、と。これからどうしようか。Sgt、とりあえず彼女たちをどうにかしようと思うんだけど、
 上まで送ってあげるのはやぶさかではないが、一苦労になりそうだ」
Sgtは、お任せあれ、と懐から一枚の紙を取り出した。帰還切符だ。緊急離脱用に持っていたのだろう。
「これを差し上げるッス」
「でも、これ貰っちゃったら君たちの分がなくなっちゃわない?」
「見くびらないでほしいッス」もう一枚、Sgtは帰還切符を取り出した。「ちゃんと予備があるッス」

隊長は微笑した。そういう表情がひどく似合う。
「頼りになる仲間が僕の自慢です。きっと、君もそうなのだろうけど」ボクの仲間たちを見回す。「でも今は少し疲れてるようだ。もどって休むといい」
「君たちはこれからどうするの?」と、ボクは気になって、彼に質問してみる。
「任務を遂行します。具体的には、美少女のお誕生パーティー出席」

冗談なのだろうか。ボクは少し、笑ってしまった。
「冗談ではないんです。詳細は、その、機密というやつで教えることはできないのですが」
「あの、隊長!」
ユミが、いきなり大声を張り上げた。どういうわけか顔が赤い。
「はい?」
「あ、あの、あののっ!わ、私も、立候補します!」
「何に?」
「ネコちゃん(フェルパー少女の仮名、らしい)には負けませんから!」
「いや、だから何が?」
「え、あ、あれ?」
ユミは場違いなことを言っているのに気づき、顔がさらに赤くなった。

「あー、話の腰が折れましたね。ま、ともかく、僕らはそろそろ行きます。そうゆっくりもしていられないもので」
「はい。あの、今回はボクと、仲間の危ないところを助けてもらって、本当にありがとう」
「ノープロブレム、フロイライン」

微笑。だが次の瞬間には、まじめな表情になっていた。引き締まった、凛とした表情。
「では、そろそろ失礼します」バイザーをおろす。表情が消える。「小隊、行軍隊形。敵脅威に警戒しつつ、前進!」
隊長は仲間を率いて、進む。去り際に全員で振り返って手を振り、そしてロードの闇に消えた。

おかしな学徒たちだった。敵を粉砕し、ボクたちを助けてくれたのは学徒ではなく、ロードが生み出した幻だったのではないか、と彼らが去った後では、そう思わずにいられなかった。
けれど、彼らがくれた粗末な布も、帰還切符も消えなかったし、ましてや木の葉になることもなかった。彼らはまぎれもなく実在したのだ。

ボクたちは帰還切符でロードから脱出する。
その間際、ボクは重大なことを忘れていた、と気づく。隊長の名前、聞いてないなかったな、と。
633名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 04:55:56 ID:kl61xgPi
調子に乗ったら無駄に長くなり申した
ごめんなさい、まだ続いちゃうんです……
生まれてきてすいません、スレ容量無駄に使ってすいません

そしてあんまりエロくない
フランス書淫でも読んで勉強してきます
634名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 09:06:55 ID:4uE899F9
ぐるぐるカシナートGJw
これは、ボクっ娘侍も小隊のハーレムコントに巻き込まれる序章なのか?!
635名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:19:26 ID:IdDseV6r
BUSINネタが少なくて淋しいかぎり。
というわけで、ベイクド銀採掘中にそのままバックで犯されるルイ姉キボンヌ
636保管庫:2006/11/08(水) 02:23:43 ID:GxOabvlD
>>626ゲーパロ専用様
個人保管庫の *おたんじょう、おめでとう!* ございます。
エンディング2、当方でも保管させて頂けるとは光栄です。
ご要望のタイトル変更等、行いました。今後とも、宜しくお願いします。

※なお、>>626のリンク先が「Forbidden」ページに飛んでしまう方は、
以下から飛ぶと幸せになれるかもです。
http://ribbon.to/d.php?http://green.ribbon.to/~geparosenyo/
637:2006/11/08(水) 02:26:37 ID:GxOabvlD
ごめんなさい最後の最後で間違えました…

《正》
※なお、>>626のリンク先が「Forbidden」ページに飛んでしまう方は、
以下から飛ぶと幸せになれるかもです。
http://ribbon.to/d.php?green.ribbon.to/~geparosenyo/

                  俺のバカバカマンコ
638ゲーパロ専用 ◆0q9CaywhJ6 :2006/11/09(木) 03:27:29 ID:iOdGasoA
>>637
変更&掲載ありがとうございます!
こちらこそよろしくおねがいいたします。
現在リンクを整備中です。
各保管庫様ともリンクできるようにする予定です。
639604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:46:49 ID:i7r9Zc/N
アーレハインに戻ってからすぐ、ボクは彼について調べた。
教務室の学徒名簿を検索しようと思ったのだが、そこでボクはどのように検索したらいいものか、迷ってしまった。
名前も隊名も分からないので、検索のしようがないのだ。

教務室の一角、端末の前に座ったボクはダメ元で"隊長"、と検索してみる。
……出た。一発で。

名簿にはロードの中で見たあの顔が載っていて、それで間違いなく、彼だと分かった。
そして名前欄に目を移す。
そこは『名前:――――――(本人の熱烈な希望(曰く、高度に政治的な問題が発生する)につき、削除)。愛称:隊長』となっていた。どうあっても冗談を入れないと気がすまないらしい。それとも本名を知られたくない理由が本当に存在するとでもいうのだろうか。
所属隊名:隊長と下僕と悩ましい肉奴隷隊、の上には幾重もの斜線がかけられていて(文字数オーバーのようだ、それ以外の理由があるのは言わずもがな)、その次にアップルナイト隊、と書かれていた。冗談もここまで徹底していると、たいした物だと感心してしまう。

年齢、身長、体重、などは普通に記載されていた。
じっくりとボクはそれらのデータを見つめる。それは彼の個人データを示す文字列に過ぎないが、彼と会ったことのあるボクの脳裏には『僕はこれこれこういう人間です。どうだ、まいったか、わはは』という声が聞こえてきて、見ているだけで彼と話しているようだ。愉快だった。
プロフィールは、まさに横顔だ。ロードで助けられたときには気付かなかったことが、いろいろと見えてくる。

年齢はボクと同じ、十七歳。親近感が湧く。
身長、ボクよりちょっとだけ、本当にちょっとだけ高い。なぜかちょっとだけホッとする。
体重……意外と軽い。ボクの体重とは比較しないでおく。

次にボクが目を通したのは、備考欄だった。一般学徒に公開されるのはここまでだ。その人の家庭状況や、学府教師陣からの評価などのより詳細な情報が書かれた人物考課表を見ることはできない。
『ホト連合とクライス王国国境近くの貧しい農村に生まれる。農夫の息子。そこを治める小貴族の推薦により入学』と、そう書かれていた。
彼がどのような理由で聖戦学府に入学することになったのか、その短い文章からは察することができなかった。
何もない村で土いじりに明け暮れる生活に飽いて刺激を求めたのか、田舎生まれにしては珍しく王国に対する強烈な帰属意識を持ち合わせていたのか。
様々な理由が浮かんだが、そのどれもが彼に似つかわしくないように思えて、思考を打ち切った。

まったく唐突に、教務室天井に据え付けられたスピーカから放送が流れた。世界が赤くなる。警告音。
<<こちらアーレハイン聖戦学府――――――>>

衝撃と轟音が、声を掻き消した。揺さぶられて床に倒れる。教務室にいた全員が床に伏せている。
「なんだ、これは」という叫びがあちこちで上がった。
強烈な、衝撃だった。それが地震ではなく、外部からの攻撃だと知ったのは、長い揺れが収まってから再開された放送を聞いてからだった。
<<こちら、アーレハイン聖戦学府教頭、ダミアスです。防御に出ている校長に代わって、状況を手短に説明します。現在、学府は、イカロスから攻撃を受けています。
 屋外にいる学徒、並びに教員その他学府関係者は可及的速やかに屋内へ避難すべし>>

それが、いわゆる第二次ラグナによるものだとは、そのとき、ボクはまだ知らなかった。
隊長がかかわっている、ということも。
640604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:50:17 ID:i7r9Zc/N
隊長達の部隊、アップルナイト隊は、暴走したイカロスを止め、帰ってきた。誰一人欠けることなく。
詳細はサウロ校長から聞かされた。アップルナイト隊はイカロスの電脳種、リリスと接触し、未だかつて誰も足を踏み入れたことのない未知の領域、イカロスロードに進入した。
その目的は彼女の誕生日を祝うことだ。誕生会には彼女の両親も出席した。アスカと、魔軍の重鎮、四天魔の一人であるサーカス。
二人の記憶を埋め込まれて創られたリリスは、彼らを親と認識していたのだ。
しかし二人は敵同士だった。イカロスロードで出会った二人は殺しあい、合い討ちになって、死んだ。
両親を失ったリリスは暴走し、何もかもを破壊しようとした。阻止するには彼女を破壊するほかなく、アップルナイト隊は、それを実行した。

教務室で、サウロ校長からそう聞かされた。隊長が所属することになった準英雄同盟エクスに、ボクたちも入ることになる、という知らせとともに。
ボクだけではなく、他に二個小隊が追加で所属することになったのだ。
嬉しいことは、嬉しい。
しかし気になったのは、その場にいた隊長の顔がこれ以上ないくらい沈んでいることだった。

「たーいーちょーおーさーん」
ボクは隊長の部屋の前に来ていた。隊長専用の執務室兼、私室だ。そこには既に先客がいて、隊長の名前を呼びながらドアを叩いていた。
「開けてくださーい」
ユミだ。ドアを叩く姿は家に入れてくれと懇願する子犬のようだ。
「隊長……どうしたの?」と眉をひそめた彼女に聞いてみる。
「はい、えーと、あ、あのときのサムライさん」
「様子がおかしいと思って、その、見に来たんだけど」
「隊長さんは引きこもりになってしまったんです。今だって、教務室から戻ってきたらすぐにこれです」
「なにがあったの?イカロスでなにかあって、それで、彼はああなったんじゃないの?」
「その通りッス」
Sgtだった。見ると、いつからそこにいたのか、アップルナイト隊の面々、それに教務室で見た金髪逆毛の男と、ディアボロスの男、それに黒髪の女性が集まっていた。
「リリスちゃん、電脳種のリリスちゃんは、隊長の友達、妹みたいな存在だったッス。仲良しだったッス。そういう存在を、隊長は自分の手で殺してしまったッス」
「意外とナイーヴなところあるもんな、あいつ」と金髪逆毛の男が言った。「しかし隊長がこれじゃあな。エクスも先が思いやられるかもしれん。あー、自己紹介してなかったな。俺、セシル。セシル・ゼノアだ。隊長とは同部屋だった。ルームメイトってやつだな」
と彼はボクに挨拶した。
黒髪の女性はかけていたアンダーリムの眼鏡を直し、私とこいつ、ディアボロスの男、は隊長とはちょっとした知り合いだ、と簡潔に説明した。所属部隊はPMD隊だ、と名乗った。
PDM隊の噂は聞いたことがある。かなりの腕利きの学徒だと。そこの隊長はとんでもない戦狂いで、進んで激戦区に身を置きたがるという話も。

「で、どうしたもんかね」セシルはドアに寄りかかった。「隊長はいまや学徒一個小隊のリーダーという簡単な立場じゃない。エクスの隊長でもある。隊長がひきこもりだなんて、いくらなんでもカッコつかないぜ。灰色の脳細胞でも持ってるんならともかくさ」
「だからこうして集まってるんじゃないの」アンダーリムの女性は言った。「で、ユミちゃん、隊長は出てくる気配はないの?」
「はい、ぜんぜん」
「美女を集めて踊らせるか。神話みたいに」
「ちょっと、セシル、冗談はやめてよね」
「じゃあどうするんだ」
「俺達がどうこうする問題ではない。これはあいつの、隊長自身の問題だ」そう言ったのはディアボロスだ。「これで戦えなくなるほどの腑抜けではない」
「どうしてそんなことが言えるの」
「分かるさ」彼は即答した。「お前は気付かないのか?隊長からは俺と同じ匂いがする」
641604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:51:33 ID:i7r9Zc/N
時間は隊長がどのような状態にあろうと関係なく流れ、そして夜になった。
寄宿舎の消灯時間が近づいている。窓から次々と明かりが消えていくのが見えた。ボクは隊長の部屋に向かっている。
ボクは隊長に、出てきて欲しいのだ。あのディアボロスの男は隊長地震の問題だと言ったが、それで放っておくというのはあまりにも優しさがない。
隊長が自分で解決すべき問題であっても手助けくらいはいいだろう、と思ってはいたのだが、部屋に近づくにつれ、ボクになにができるのかと思い直し、不安になった。
言葉を交わしたのはロードの中での一回きりで、彼の何を知っているというわけでもない。そんな女が声をかけても、彼にとってはうっとうしいだけではないのか。
だが、彼の部屋はもう目の前だ。角を曲がればもうすぐそこ。ここまで来て引き返すというのはいかにも間抜けだ。ええい、行ってしまえ。

角を曲がろうとする、が、ボクの耳にしょげた子犬のような声が聞こえてきて、思わず立ち止まる。
「たいちょおー……」
陰から覗くと、ユミがいた。あれからずっといたのだろうか。
「お願いだから出てきてください……出てこないなら一晩中でもここにいます」
ユミはドアに背を預けるようにして、体育座り。本気で言っているようだ。

不意に、廊下の明かりが消えた。消灯時間が来たのだ。真っ暗闇、ではない。月明かりが窓から差し込んでいる。
「いつまでだっていますよー。明日も――――――いや、明日は無理かもしれませんけど」
そう言ってから、ユミは顔を上げた。ドアの向うの隊長が何か言ったようだったが、ボクには聞こえない。
「任務です。魔軍のエライ人、サーカスの死の真相をアークスに伝えてこい、って。Sgtは、隊長がいなくても行くって。みんなも賛成してました」
ユミの声は眠そうだ。
「隊長のエクスの、初任務ですから……隊長の、顔に……泥……塗れません……から」
静かな寝息。彼女は眠ってしまったようだ。しかし、まさかいまどき十一時に眠ってしまう人がいるとは。そう思いながら、ボクは彼女に近づいた。ユミは小動物のように眠っている。口が動いた。寝言、小さく、隊長、と。彼女は、隊長を、好いているんだろうか?

「誰かいるね」とドアの向うから、声。「誰?ピザを頼んだ覚えはないけどな」
「えと、あの、ボクです、覚えてますか。メルキオロードで助けてもらった」
「ああ、あの時の。そういえば教務室にいたっけな。なんだか不思議な気分ではある。で、消灯時間に何の用?」
「隊長に、出てきて欲しくって」
「本日の業務時間はすでに終了しております。日を改めておこし下さい。悪の大魔術師だって営業時間外は何にもしないのさ」
「なんだか、元気になったみたいですね」
「そこの愛玩動物のせい」
ユミのことに違いない。確かに、彼女は愛らしい小動物のようだ。
「いろいろとやられるとなんでかわからないが、和む。で、だ。お願い。部屋につれてって寝かせてあげてくれ。可愛い仲間が風邪を引くといけない」
可愛い仲間。友愛、の意味だとは思うが、どうしてもそれ以外の意味を含んであるように聞こえてしまう。
「ちなみに拒否はできませーん。隊長命令です。拒否したら、そうだな、下着よこせ」
間。闇の中の静寂。思考停止。

「ちなみに拒否はできませーん。隊長命令です。拒否したら、そうだな、下着よこせ」
二回言われた。頭の中がぶっ飛んだ。
「た、隊長は変態なんですか」
「わー、冗談だ、冗談。分かってくれ」
さすがにそれは女の子に言うようなものではないだろうに、と思ったが、冗談とはいえ男の下着を欲しがる隊長を想像してしまい(すぐに消した)……ともかく、ボクは隊長に女性として見られていないような気がしたのだ。
悲しい、という自分の感情に気付く。

「分かりました。連れていきます」
「よろしい」
ボクはユミを持ち上げた。華奢な、女の子らしい体つき。とうぜん軽い。ユミの寝顔をじっと見る。隊長はこういう女の子がタイプなのだろうか。
「では、おやすみ。よい夢を」
642604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:54:21 ID:i7r9Zc/N
翌日。ボクが目覚める前に、アップルナイト隊は出撃していた。隊長抜きで。アップルナイト隊の目的はあくまでもサーカスの死について伝えることであって、アークスの撃破、ではない。
しかし学徒を前にしてアークスが手を出さない、という保障はどこにもなく、隊長抜きでの接触は危険なように思われた。しかしそれでも、彼女ら(女性比率が高いため)は出撃したのだ。もうそろそろ、アークスを見つけていることだろう。
隊長はそれでいいのだろうか?ボクは三度、隊長の部屋を目指した。するとそこには、完全武装の隊長とサウロ長官がいた。
「隊長」ボクは駆け寄った。「踏ん切りは、ついたんですか」
「ああ、ついた。ようやく。もう少し早ければよかったんだけど」
「それで、隊長」とサウロ長官。「所信表明演説代わりに聞きたいのだが、どういうふうに君は踏ん切りをつけたのだね?短くていい。時間がないだろうからの」
「はい、サウロ長官。僕は、リリスを殺した。それは罪だ」
「罪にはならん。裁く法がない。電脳種に対しての殺害事件は、当然、今まで一つもない」
「いいえ、罪ですよ。友達を殺したんだ。罪でないはずがない。法的なものではない、倫理的な罪、とでも言うべきか」
「では誰に許しを乞う。誰に裁かれる。リリス自身に、か」
「彼女は既に死んでいる。死者に許しを乞うのは、無意味だ。いつまで経っても許されない。僕も、彼女も。裁くのも言わずもがな。
 第一、僕は許しを乞おうなどとは思っていない。神様にも、だ。
 生憎、神様とは生まれたときから仲が悪いらしいから、散々待たされた挙句、役人面で『そなたの願いは却下する』とでも言われるに決まってるさ。地獄送りにはされてもいいけれど」
「フム」
「ずっと考えてわかったのは、その罪は絶対に消えない、ということです。彼女が蘇らないのと同様に。ならばどうするか。せめて彼女の死を、有意義な、意味あるものにしたい、と思う」
それはつまり、とボクは隊長の言葉を頭の中で反芻しながら、思う。彼女の死を有意義化する、ということは、彼女の生をも有意義なものにするということだ。隊長はそう言っているのだ。
「リリスは」と隊長は続ける。「あのとき、自分を破壊してくれ、と自ら願った。本当は世界をぶっ壊そうなんて思っていなかったんだ。だから僕は、彼女を殺し、世界を守った。そして、これからもそうする」
「それは贖罪、というやつではないのかね?」
「そう言われればそのような気もしますが……自分はそうは思いません。世界を守る、という目的を遂行するために、僕はこれからも敵を、魔軍を殺すでしょうから。
 だから結果的に罪の上塗りになる。でも僕は彼らの死も、有意義なものにしてやりたい」

昨晩の冗談交じりな会話からは想像もできないほど、真面目で強い意志にあふれた隊長だった。まるで別人のようだ、とすらボクは感じている。
「リリスとは、コミュニケーションができた。彼女の感情に共感することは、何度もあった。僕の仲間たちと同じように。だからいつかは、仲間たちのように通じ合うことができる。
 そのような関係を構築することができる、そう思っていた……僕は、魔軍とクルセイドを、コミュニケートさせてやりたい。魔軍を殺しまくって、魔王にギブアップを言わせてやる。
 殴りあうより話し合ったほうが有益だと思わせてやる。その上でこっちの要求を飲ませてやる。それが軍事の基本というもので、そして僕は学徒とはいえ軍属だ。違いますか」
「その通りじゃ。……隊長、お主は死の上に平和を作ろうというんじゃな」
「平和とはいつもそうしたものです、長官」
「それは、まるで――――――」

サウロ長官が何を言いたいのかは、わかる。隊長は死、つまり破壊を持って何かを作ろうというのだ。そのような存在を、ボクは一つしか知らない。破壊神、だ。
「長官、そろそろ失礼したくあります」隊長は長官の言葉を遮るように言った。「仲間が心配です」
「わかった。あぁ、隊長、これを持っていけ」
隊長に一振りの剣を渡す。柄が十字になっている。聖剣だ。
「ありがとうございます。では」
受け取り、すぐに駆けてゆく。遠くなる彼の背中に、ボクは大声で、言った。
「隊長、絶対に戻ってきてね!」

隊長は振り向きもせず、ボクに見えるように手を振り上げ、これが答えだというように拳をぐっとにぎった。
643604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:56:31 ID:i7r9Zc/N
アーレハインで準英雄同盟エクスの設立式典が行われた。メインの出席者は、四個小隊の学徒、それに通信などの支援役が若干名。
隊長たちを含んでいる。あれから約束どおり、戻ってきたのだ。イカロスの時と同じように、誰一人欠けることなく。
クルセイド軍の編成では一個中隊は三個小隊で編成されるが、隊長は四個小隊で一個中隊を成す、重編成中隊としてエクスの実戦部隊を作り上げた。
ボクはあまりそういうことには詳しくないのだが、隊長はそれではダメだと言い、苦手ならこれからきっちり調教してやるから覚悟しろー、と息巻いていた。完全復活だ。

他に注目すべきことといえば、クライス王国国王が出席したことだ。それと、ピンク髪で眼鏡をかけたドレス姿の女の子が隊長となにやら親しげに話していた。
その光景をみたボクは、なぜだかすこし、不機嫌になった。
後は有力諸侯も出席していたのだが、それに混じってどこからどうみても田舎貴族にしか見えない男がいて、いったい何なのだろう、と不思議に思う場面があった。
その男も、なにやら隊長と話していた。どういう関係なのだろうか。

国王のお言葉や、そういう格式ばったことが終わると、場は宴会の様相を呈するようになった。
隊長という人は、不思議だ、と思わされる。思わずにはいられない。
ボクは仲間たちに囲まれながら彼の方をちらりと見る。彼は隊長、という立場だけあって、仲良くしておけば自分のためになる、と思う人たちの格好の的にされていた。
彼のバックには英雄同盟の一人、サウロ・アンダルシアがついているのだ。大勢の人が群がっている。
もちろん、隊長はそんなことどこ吹く風で、そういう人たちには、物売るってレベルじゃねーぞ!と叫んで追い払い、涼しい顔でジュースを飲んでいた。

そして、ボクたちにも声がかけられた。貴族の息子とかそういう人たちで、彼らはボクたちを、わかりやすく言えばナンパしてきた。
カッコいい人たちはさすがに多くて、ボクの仲間たちの何人かはそれに乗ったようだ。
「ねぇ」と戦士がボクにささやいた。「あなたも楽しんだらどう?学徒にもいい人はいるけど、こういうのも悪くないんじゃない?」
「でも、ボクは」
ボクも何人かに声をかけられたが、そういう気分にはなれない。ボクのそうした心理を見透かすように、彼女は続ける。
「もしかして、隊長?……やめといたほうがいいと思うわよ」
「ボクは、そんな」

そう言いつつも、隊長のほうを見てしまう。彼は、ジュースと間違えてお酒を飲んでしまったのだろう、足取りのおぼつかないユミを介抱していた。彼女の顔は真っ赤だ。お酒のせいだけなのだろうか?

ボクはどうして彼をこうも気にするのか。最近の自分の心の動きは、おかしい。
そのこと自体は前から気になっていたが、戦士の言葉と、今の自分の胸のうちを分析するに、ボクは、彼を、好きなのだ、ということに気づく。
頭の中で唱えてみる。彼、隊長を、好き。何度も。動悸が早くなる。体温が上昇してゆく。
ふと、そこで隊長と視線が交わった。彼は微笑して、小さく手を振る。
見られたと思うと、とたんに恥ずかしさがこみ上げてきた。体中を紙吹雪に変化させて風に乗って遠くに行きたい、という衝動に駆られる。しかし、ボクの体は紙ではない。とにかく逃げたい。恥ずかしい。

ボクは、逃げた。
644604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:58:19 ID:i7r9Zc/N
夕日が地平線の向こうに蕩けてゆく。もうすぐ、夜だ。
ボクは一人、部屋に戻ってきていた。どうせ式典はあれで終わったようなものだし、なにも悪いことはしていない。でも、胸の中には罪悪感があった。なぜ逃げ出したのか。隊長に不審がられはしないか。そういう考えが頭を支配していた。

ノック。ボクは振り向く。「……誰?」
訪問者は、言った。「僕です。みんなの愛人形(アイ・ドール)、隊長です」
「え、あ、え?」
しどろもどろ。
「とりあえず、入ってオーケー?」
「は、はい、どうぞ!」
思わずそう言ってしまった。入ってきた彼は式典中に着ていた軍服ではなく、ジャージ姿だった。
「その、格好は?」
「これ?」と隊長はジャージの胸の部分を軽くつまむ。「君が出て行った後、酔っ払ったユミちゃんが吐き気を訴えてきたので保健室に運ぼうとしたら途中でメルトダウン。彼女はドクター・ゲロに変貌を遂げた。結果、吐瀉物が軍服直撃セガサターン。それでこの様」
わはは、と隊長は笑った。
「どうして、ここに」
「いやぁ、仲間を大事にする僕としては、あなたがどーして逃げたか知りたいわけで……あー」隊長は顔に手をやる。「もしかして僕の顔、そんなに見たら死ぬ系だった?デビルズスマイルだった?」
「いえ、そういうわけじゃ、ないです」
「フムン、ならばなにが」
「ボクが」
頭が、今はボクと隊長の二人きりだということを意識すると、口が勝手に動いた。とまらない。
「隊長のことを、好きだからです」
隊長は、黙った。きょとんとした顔。
「好きです、隊長。一人の女の子として、隊長のことが、好き、です」
「気持ちは……嬉しいけれど」

けれど。逆接。その言葉の先が示す意味は、一つだけ。
その先を言わせないように、ボクは隊長に接触した。両の腕を使って、抱きしめる。
「ボクじゃ、だめですか?他に好きな人、いるんですか?」
声が潤む。
「うん」
「……もしかして、ユミちゃん?」
「その通り。女の子の勘は鋭いな。一応秘密、というかみんなにはバラしてないけれど」
「なら、付き合うことはできなくても」ボクは勇気の限りを尽くして、自分の胸のうちを、彼に打ち明ける。「女の子の夢、叶えさせてください」
「女の子の夢って……あぁ、大体読めた」参ったな、というように頭をかく。「そういうのは、結婚してから好きな人と、でしょうに。教会の本に書いてあったからわかる」
「結婚なんて、できないかも」
「なぜ」
「明日、死ぬかもしれないから」
もちろん、ボクは不治の病にかかっているというわけではない。しかし学徒であり、戦いに従事している以上、いつ死ぬかはわからないのだ。
「だから、イマだけしかないんです。そして、今、ボクが好きなのは、隊長なんです」
「後悔、しない?」
「はい」
「……わかった」
ぎゅうと、優しく抱きしめ返される。
「女の子の夢、叶えさせてあげる」
初めてを、最愛の人と。
645604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 06:58:56 ID:i7r9Zc/N
額にキスされる。ちぅ、という音。それから、抱きしめられたままベッドの側に寄り、押し倒される。隊長の顔が間近に見える。彼の唇に、ボクの視線は注がれていた。
「あの、唇にも、下さい」
「あ、いや、それは」と隊長は焦る。「僕も、まだそっちはファーストなもので。だから、その、ごめん」
「意外に、奥手なんですね」思ったままを口にする。
「それ以外にできることなら、期待には応えます」
「じゃあ、もう一回、ぎゅうって」
「オーケー」
圧力。やんわりと。心臓と心臓がくっつく感じ。たっぷりと十分くらい抱きしめられた。その間中、隊長はずっと、優しい微笑を湛えていた。
それが終わると、服の上から胸に触れた。快感。幸福感とともに。

「大きいね」
「大きいほうが、隊長は、好き?」
「胸の大きさで人の価値は決まりません。意訳するとどっちも」
触る、から揉むにシフトチェンジ。やはり服の上から、何度かいたわるように、優しく、揉む。
「ん、んぅ」
「……可愛いね」
快感に耐えられず声を漏らしたボクにそう言い、隊長は服を脱がしにかかった。軍服の前がはだけて、ブラが露出する。それも脱がされる。隊長の眼前に自分の胸がさらされている。羞恥心が頭をもたげてきて、胸を隠す。
「うん、胸、いや?」
「そ、そういうわけじゃなくって」
「じゃあこっちだ」
「んああっ」

下半身に手が伸びてきて、ボクの大事なところをショーツの上からさする。最初はゆっくりと、そしてだんだんと早く。
「んぁ、んっ、あ、はっ、はっ、たい、ちょうぅっ!」
「奇襲は戦術の基本だ。うりうり」
「んんんんんんんっ!」
今度は指がじかに触れた。より強い快感。
「うは、濡れてるね。これ」
手が目の前に差し出された。ボクの愛液で濡れた指。見せ付けられる。毛細血管が限界に近づいた。ボクのそんな様子を見て、隊長はにっこり。
「腰、浮かせて。下のほうも脱がせるから」
「う、うん」
下半身も脱がされて、生まれたままの姿になる。しかし隊長は着たまま。小豆色のジャージが体を覆っている。隊長のすべてが見たかった。
「隊長も、脱いで、下さい」
荒い息に苦労しながら言うと、隊長は、オーケー、とすぐに脱いだ。上半身から。傷だらけの体。戦いでできたものだろうか。
「びっくりした?」と隊長は聞いた。
「……少し」
「ま、男の子にはいろいろあるのです」

隊長は深くは語らない。それは語りたくない、ということでもあると思い、ボクもそのことについては何も言わなかった。
続いて、下半身。彼の男性はすでに張り詰めていた。ジャージの下から現れた、初めて見る人間男性のそれは、筋肉の塊のように力強かった。
「あんまり見ても面白くないと思うんだけど」
「だって、隊長のだもん」
「うわ、それすごいエッチっぽい」
そう言われて顔が真っ赤になった。不覚だ。
646604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 07:00:06 ID:i7r9Zc/N
「はい、お待たせ。さぁて続きといきましょう」
ボクと同じく全裸になった隊長は、ボクに覆いかぶさってくる。肌と肌が直接触れ合う。女顔だと思う隊長だったが、肌もすべすべだ。触れ合うたびに心地いい。
「今度は挟撃です」
「あふぁっ!あ、ああああああああああああん!」
胸に顔をうずめて、乳首を舌で転がし、同時に秘所に指を入れ、責める。二つの性感帯から流れ込む快感が頭の中で混ざり合って、マーブル模様。渦巻く。
「はぁ……はぁ……」
責めが終わると、ボクはぐったりとなった。二度寝した後のよう。体に力が入らない。
「では、そろそろ」
足をつかみ、ぐい、と開かせる。
「これだけ濡れてれば大丈夫だね」
こくりと、ボクはうなずくしかできない。見られたことに対する恥ずかしさ、これから彼が中に入ってくる、少しの怖さと、言いたい事はいろいろあるはずなのに、言葉にできない。
隊長は先端をあてがった。ぴとり、という感触が知覚できる。
「いくよ」
「んああっ!」
ぶつり、という小さな音が、体の中から聞こえた。痛み。その部分に目をやると、ボクの純潔の証が見えた。赤い、血。
「痛くない、わけないか」
「痛い、けどっ」息も絶え絶えに、ボクは言った。「大丈夫、だから、我慢できるから、続けて」
「……わかりました」
ゆっくりと、動いた。奥まで入り、出てゆく。熱い肉の塊。隊長の。隊長の顔を見る。視線に気づいた彼は、微笑を返した。心臓が血液運搬速度を速める。レッドゾーン。同時に、愛しい人に快楽を与えるため、射精に導くために性器がより締まった。
「あうっ、んっ、んああっ!隊長っ、好きっ、大好きだよぉ!」
隊長は応えない。嘘をつきたくないのか、嘘が傷つけると知っているからなのか。
徐々に動きが早まってくる。
「あの、そろそろ、僕」
「うん」隊長に揺らされながら、ボクは答えた。「いいよ、気持ちよくなって。ボクの中で、気持ちよくなって……ん、あっ……ううん、中でじゃなきゃ、いやぁ!」
「マジですか……ええい、レッツゴー」
「うあっ、ああっ」
ピストン運動。すばやく、小刻みに。
「出るよっ!」
「んっ、隊長、隊長ううぅぅっ!」
隊長が、爆発する。


スペルマッ!スペルマッ!(射精音)


膣内に感じる、マグマのように熱い快楽の中で、ボクの意識は、ゆっくりと、薄れてゆく。
糸が切れる前に、ボクは、思う。
男のように生きてきたボクだったけれど、彼との恋で、交わりで、自分はやはり女なのだということを強く意識させられたが、しかし、今までの自分を否定された、というような嫌悪感はなく、むしろ幸福感のほうが強かった。
それで、決意する。自分の力が許す限り、彼とともに戦おうと。剣を片手に、思う存分にロードを駆けるのだ。 隊長の指揮の下で。
だからもう少し、隊長のことを好きでいさせてください……
647604^607、続きの続き:2006/11/12(日) 07:01:32 ID:i7r9Zc/N
眠っている彼女に布団をかけてやり、僕は部屋を出た。周囲を確認。人影なし。安心した。
安心したら、自己嫌悪が襲ってきた。恋人の、ユミとですらまだなのに(結婚してから、だ)仲間の、他の女の子としてしまうとは。
まったく何をやっているのか。ナニだよ。いや、そうではなく。これではユミに合わせる顔がない。

とぼとぼと自室まで歩いてゆくと、部屋の前にユミがいた。
「あ、隊長さん、どこいってたんですか」
「……イチゴパンツ一丁で赤い悪魔と戦ってた」
ごまかした。これでごまかせるからユミは助かる。本当はこんなことしたくないのだが。
「大変だったんですね」
「うん。そういえばもう気分はいいのか」
「はい、キャべジン飲んだら一発でした」
「ずいぶん都合のいい体してるな」
「えへ、ありがと」
「で、なんで待ってたのさ?」
「ええと、今夜、一緒に寝ても、いいですか?」

性的な意味で、ではない。僕はユミに、結婚するまで性交渉なし、というのは了解させてあったから、普通に添い寝してほしい、という意味だ。
「……オーケー」
いろいろ考えたが、承諾した。別の女の子を抱いた後にこんなことをするのは気が引けるが、せめてもの罪滅ぼしになればいい、と思ってのことだ。
生きるということは、大変だ。まるでそれ自体が罪であるかのように。そう思いながら、この僕、隊長は、ユミと部屋に入った。

<終わり>
648名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 07:04:18 ID:i7r9Zc/N
はい、これにて完結でございます
無駄な部分が多くて申し訳ない
のってくると指が勝手に動いちゃうんです……オナニーみたいに
やってることはまんまオナニーなんですが

見返してみると、泣けないし抜けない、ダメなエロゲみたいだなーと思います

ともあれ、生暖かく見守ってくださった皆様に感謝したくあります
649名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 08:38:55 ID:RdZ5xfGV
乙ー。
650名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:57:45 ID:pNH0s1Dd
ウチの隊長もリリス破壊後しばらく引き篭もってたなー
保健室にだけど
651名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 09:39:25 ID:vTeweuBV
乙ー

隊長素敵だね
XTH1からやり直そうかな
652 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/13(月) 18:24:44 ID:9suq1FJ4
それを書くのはまだ先の話になるが、エロ神様が光臨なさったので質問。
近親相姦、それも父子相姦はアウトだろうか?
注意書きを入れればオーケーだろうか?
それともそのままでいいだろうか?
653名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 18:45:52 ID:B+MfBv1F
娘なら歓迎息子ならノーサンキュー
654名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 22:16:15 ID:Zv1OuZFE
同意見。父親と娘のインモラルセクロスwktk
655 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/13(月) 22:28:42 ID:9suq1FJ4
いやもちろん娘だよ。
言わなくてもそれが前提だから大丈夫だろうと
思って言わなかったが。
656名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 01:40:01 ID:h31o+YGF
わかってたさ。
でもちょっと意地悪したくなってつい……ごめん。





もしかして俺キモい????
657名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 01:50:45 ID:GG2wWik2
そのキモさを讃えて、Kの称号を送る!
658名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 09:25:27 ID:dYBptqET
ララ・ムームーが着ぐるみなら、スタチューオブフロッグだって…イエイ!

…あれが単なるネタだと理解するのに5年以上かかった気が。

659名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 18:23:29 ID:Q0pIvgiR
保守
660 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:11:44 ID:2D9XbYrK
投下開始。
661 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:12:18 ID:2D9XbYrK
横の床には、まるで屍のように力なく手足を投げ出して、エルフ司教が転がっている。
口、陰門、肛門の三つの穴からは、濃さを示すかの如くに黄色く、そして粘度の高い
白濁液を垂れ流している。望み通り、壊れるまで犯してやった結果だ。
顔にはうっすらと笑みが浮かんでおり、火照った身体全体で交わりの余韻を
味わっているかのようだった。
その少し離れた所に、ノーム君主の屍が安置されている。
安物の鎧を纏った矮躯の胸部が真紅に染まっており、それが死因だったことがわかる。
それにしてもホビットのくノ一といい、このノーム君主といい、どうにも
職業選択を間違えているような者ばかりが集まったパーティだった。
もう私の奴隷に転職を終えたのだから、前職の適性などどうでもよい話だったが。
私が注ぎ、浴びせかけた精液を奪い合うように絡み合うドワーフ侍とホビットくノ一を
尻目に、私は横たえた君主の屍に向かい合った。ホビットよりは身体が大きいが、
所詮は小人だった。大した違いはない。体格的には
ようやく少女といったところだ。それでも幼い少女とは違い、
やや貧相とはいえ、年頃の娘をそのまま縮小したような身体つきだった。
私は蘇生を開始した。今度は服は脱がさないでおく。
蘇生は問題なく終了した。私がしくじるはずがなかった。
「……あれ……ここは……」
生き返った直後と言うよりは寝起きのような態度で上半身を起こし、君主は周囲を見回した。
「あ……!」
私と目が合った。状況が飲み込めていない薄ぼんやりとした瞳に、次第に理性の色が
戻り始めた。顔が紅潮し、目線が周囲を彷徨い始めたが、その向けられる中心は、
言うまでもないことだが、私の股間、新たな雌を見つけて猛る陰茎があった。
好奇心と羞恥心が入り混じった視線を、ちらちらと私の股間に向けている。
「蘇生は成功したようだな」
「あ、貴方は……?」
顔を逸らすようにして落ち着きなく私の股間を盗み見ながら、君主が問いかけてきた。
「私はお前と同じく、唯一にして絶対の神に仕える僧侶だ」
「そ、そうなんですか……僧侶様でしたか……
あの、貴方が……助けてくださったんですか?」
私はそれを肯定した。
「そうだ。全滅寸前であったお前達を救ったのは私だ。見よ」
私は床で絡み合い、互いの股間に顔を埋め合って様々な体液を啜り合っている、
くノ一と侍を示し、だらしなく横たわって快楽の余韻に浸る司教を指した。
「なっ、あっ……な、一体、な、何を……?」
驚愕と困惑の面持ちで私を見つめてきた。どうやら、私が奴隷達を犯した
という推論には至らなかったらしい。
「奴らは私のものとなった」
「貴方の……もの?」
「そうだ。私のものだ。私に対して脚を開き、私の女となったのだ。嘘だと思うのならば
奴らに訊いてみるがよい」
私は奴隷達を呼び寄せ、君主の前に並ばせた。無論、エルフ司教にも容赦はしなかった。
ホビットくノ一とドワーフ侍に両側から支えられ、よろめきながら立っている。
「お前達は今、幸せか?お前達の望みは何だ?お前達は何のために生きている?」
君主が問いかける様子がないので、代わりに私が問いかけた。
「私達、とっても幸せです。一杯、一杯、ご主人様に可愛がっていただいて……
私の望みはご主人様に死ぬまで可愛がっていただくことで、
そのためだけに生きています」
ドワーフ侍の唾液に矮躯を濡れ光らせ、股間からは愛液を滴らせたまま、
ホビットくノ一が微笑んだ。
「私も……幸せだよ。私は、このやらしい身体を……ご主人様に沢山いじめて
欲しいです。一杯いじめて欲しい……です。私は、ご主人様にやらしい身体を……
やらしい身体を楽しんで貰うために生きてます」
豊かな胸と尻に唇による鬱血と歯型を残したまま、同じく愛液を滴らせながら、
ドワーフ侍が恥ずかしげに告げた。
「わ……私も、ご、ご主人様に犯して貰って、し、幸せよ。ま、まだまだ全然足りないわ。
もっともっと犯してくれないと……もう、私はそのためだけに生きてるんだから……」
白濁液に塗れ、生臭い雄と雌の臭気を漂わせ、股間からは愛液と精液を床に滴らせながら、
エルフ司教が誇らしげに語った。自らの言葉に興奮したのか、滴る愛液の量が増した。
662 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:12:57 ID:2D9XbYrK
「え、あ、ちょ、ちょっと待って……え、そんな……」
三人に――中でも生々しい凌辱の跡をその身に残した司教に――対し、
ノーム君主は驚きの表情を浮かべた。
「そうだよ、ご主人様のでかくて硬いので……たっぷりと」
言って、侍が私の股間に欲情に満ちた視線を向けてきた。許可さえ出せば、
すぐさまむしゃぶりついてくるに違いなく、よくよく見れば肉感的な唇の間からは
挑発的に舌先が覗いていた。
「とっても美味しくて、気持ちいいんですよ」
くノ一が、奉仕は自分に任せろとでも言いたげに舌先を見せ、扇情的な視線を向けてきた。
「あ、あの……で、でも……」
君主は軽い恐慌状態に陥っているようだった。淫蕩なかつての仲間達に視線を送り、
目のやり場に困ったように視線を逸らし、そそり立った私の陰茎を盗み見て、また
羞恥の面持ちで目を逸らしてはかつての仲間達に視線を送り、という行動を、
ひたすらに繰り返し続けている。
「お前も私のものだ」
「え、ええっ!?」
私の言葉に君主は驚愕の表情を浮かべたが、すぐに我に返った。震える声で言った。
「わ、私も貴方のものなんですか?」
私の顔と股間とに交互に視線を送る様は、まるで水飲み鳥のようだった。
「そうだ。私はお前の仲間達を蘇生させてやり、お前も蘇生させてやった。
それもこれも、お前達を我がものとするためだ」
「し、しかし……」
「お前の仲間達は全員とも私の性奴隷として生きることを望み、私への負債を支払おうと
している。お前だけがそれから逃れるつもりか?」
君主は沈黙し、俯いた。だが承諾の言葉はない。
この時点で、力ずくでものにしてしまうのは簡単だ。しかし、それでは
あまりにも芸がない。また、この娘を支配するに当たって有効とは思えない。
私はノームという種族と君主という職業が持つ特性を利用することにした。
「しかもお前は君主であろう。聖職者に対して敬意を払い、その言葉に
神への信仰を持って従うのが道というものであろう。また、この世の全ては神の
思し召しである。私がお前達を我がものにしようとして願ったカドルトの奇跡を、
神が惜しげもなくお与えになられたことは、即ち、お前達が我がものとなることを、
神がお許しになったということだ。お前は神の御意志に逆らうと言うのか」
「それは……」
君主は再び沈黙した。八方塞の状況に苦悩しているのだ。
ノームという種族は、誰もが例外なく篤い信仰心を持ち、聖職者に対しては
絶大な敬意と信頼を寄せる。君主という職業は、ありとあらゆる種族の中でも、
特に武勇に秀で、信仰心に篤い、選ばれた者だけしか就くことのできない、
多くの冒険者、そして冒険者を目指す若者達の憧れの的、畏敬の対象となっている。
ノームで君主ともなれば、「神」の名を出されて抗えるはずもない。
しかし追い詰めてしまっては、本当の意味で支配することはできない。逃げ場を
なくしてから手篭めにし、快楽の虜としても、心の奥底では「神の御心に
従っただけである」という意志が残る。それでは「神の奴隷」であって
「私の奴隷」ではない。
よって、あくまでも「神の意志」ではなく「自らの意志」で堕ちるように
仕向けなければならない。だから私は、絶対に通ることのできない、見せ掛けだけの
逃げ道を用意してやることにした。
「安心するがよい。神は慈悲深い。神はお許しになるだけであり、しかもそれとて
決定ではない。お前が拒むのであれば、神はそれを快くお許しになることであろう。
しかし、その神の寛大さにただ甘えるが如きは、聖職にある者として慎まねばならない」
あくまでも聖職者としての気構えを説くようにして、ゆっくりと、言葉の網で君主を
捕らえていく。私はかつて地獄に送り返した悪魔から、「悪魔以上に悪魔のような
坊主め」という罵りを受けたことがあるが、確かにその通りかもしれなかった。
663 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:13:30 ID:2D9XbYrK
「ゆえに、お前の、奴隷となるのは嫌だという心情と、私の、お前を奴隷と
したいという心情の双方を鑑み、双方ともが妥協すべきであろう」
「それは、一体どのような……?」
君主は不安げに私の顔を見上げてきた。
「まず一度、私がお前を犯す」
「それでは同じではありませんか!」
「落ち着いて最後まで聞け。その後はお前の自由だ。私がお前を一度犯した後は、
去るも留まるもお前の自由とする。つまりは、一度、試しに私に抱かれてから
どうするかを決めろと言っているのだ。望むのであれば奴隷となればよく、
望まないのであればそのまま去ればよい。それが私が妥協できる最大限だ」
もっとも、一度でも犯すことができれば快楽の虜とするのは容易い。
これはそもそも全く不公正な話だった。君主には知る由もないことだが、
承諾した瞬間に全てが決まる。
また、これは当然気づいて然るべきことだが、
一度であっても男に身を穢されるということに変わりはない。
「それはつまり……一度、その、貴方の相手をすれば……
それで神が全てお許しくださるということですか?」
「そうだ」
しかし、ノーム君主はそういったことには気づかない。神への純粋な信仰を持つ者は、
その多くが信仰心に比例して思考法が単純になる傾向にある。
神の名を持ち出されると、拒絶よりも受容の方向に考えを向けてしまうのだ。
しばらく悩んでいた様子の君主は、やがて意を決したように頷いた。
「わ、わかりました。い、一度だけですよ。それで終わりです。
私は絶対に奴隷にはなりませんから……」
この瞬間、ノーム君主は一個の独立した個人としての権利を放棄し、
際限のない淫楽の地獄に堕ちることが決定した。
「それは終わってから改めて聞こう。では脱げ。すぐにでも始めるぞ」
「え……わ、わかりました……あの、あちらを向いていただけませんか」
鎧と法衣に手をかけたところで、君主は動きを停めた。まだ何もしていない
のだから当然だが、羞恥心を人並みに持っているらしい。
「駄目だ。隠すことは罷りならん。全てを私に晒せ。神もそれをお許しになった。
だからこそ、こうして私とお前が対面しているのだ」
「……か、神の御意志ならば……」
真面目極まる善良な信者には、神という言葉が覿面に効果を発揮する。
その効果と言ったら、敬虔な修道女や将来の夫のために純潔を守り続ける
純朴な村娘に自発的に脚を開かせるほどだ。未熟な君主如きが抗えるものではない。
君主は、明らかに着慣れていないことがわかるたどたどしい動きで鎧を脱ぎ捨て、
法衣に手をかけたところで動きを停めた。やはり羞恥心が勝るのだろう。
しかし、ゆっくりとではあったが、君主は法衣の紐を解き始め、扇情的な
衣擦れの音を立てながら、白い肌を露わにしていった。
幼女のように柔らかそうな肌に対して不釣合いな発達――所詮は少女の範疇を
出ないが――をした身体が空気に晒された。
君主は腕で胸を隠し、掌で股間を隠し、頬を紅潮させ、羞恥に身を震わせて立っている。
「よし」
「ひっ……」
私が頷くと、君主が身を竦ませ、縮こまった。覚悟を決めたようなことを
言ってはいたが、やはり口先だけだったようだ。
「安心しろ。まだお前には触れない。お前はまず、学ばねばならない」
「学ぶ……?」
「そうだ。今から奴隷達が手本を見せる。お前はそれを見て学び、実践するのだ」
「て、手本ですか?」
「そうだ。お前達。許す」
私の陰茎に潤んだ瞳を向け、愛液を滴らせ、欲情に全身を紅潮させて命令を
待っている奴隷達に、私は極めて簡潔な命令を与えた。
そして、仁王立ちのまま、奴隷達が一目散に飛び掛ってくるのを待った。
664 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:14:03 ID:2D9XbYrK
「私が舐めるんです!」
最も俊敏なのは、やはりホビットくノ一だった。他の二人の間を擦り抜け、
真っ先に私の陰茎にむしゃぶりついた。
「はぁ……おいしいですぅ……」
小さな両手で幹の部分を握り、小さな口で亀頭を頬張り、涎を零して吸い付いてきた。
忍者らしく、的確に性感帯を責める舌先に、私は思わず吐息を漏らした。
「あ、ず、狡い!私だって……な、舐めたいのに!」
先を越された形になったエルフ司教は地団駄を踏んだが、すぐに立ち直り、
私の下半身に縋りつくようにして股間に顔を埋め、これから排出する予定の
精液に満ちて膨らんだ陰嚢と血管を浮かせて震える幹とに舌を這わせ始めた。
「おっきい……一杯詰まってる……」
陰茎に舌を這わせつつ、陰嚢の重さを確かめるように下から手を添えて
揉みほぐしている。快感として認識するにはあまりにも微弱な刺激に、
私は焦らされているようなもどかしい快感を覚えた。
「ご、ご主人様……わ、私も使ってください!」
最も鈍重なドワーフ侍は無論出遅れ、私に縋りつこうとした時には
陰茎も陰嚢も他の二名がもう独占していた。侍は私に泣きついた。
私は司教とくノ一の身体を少しずらして隙間を作り、侍の場所を作ってやった。
亀頭を口に含んで急所を責め立てるくノ一を挟んで、
右に幹を唇と舌で、淫魔の如くいやらしい表情で愛撫する司教、
左に陰嚢を揉みほぐすように愛撫しながら淫蕩に舐り回す侍
という配置になった。視線を向けてみれば、それぞれの肌は欲情に
火照り、乳首は膨らみ、陰門からは愛液が滴り落ちていた。
圧倒されたように立ち尽くす君主に、私は静かに告げた。
「よく見ていろ。この者達のやるように、お前もやるのだ」
「は、はい……」
見たくもあり見たくもないといった面持ちで躊躇いがちに、しかしそれでいて
しっかりと、君主は奴隷達の手指、舌先、唇の動きを凝視していた。興奮に頬を
上気させ、もどかしげに股間を擦り合わせている。
私はそれを見て満足した。君主が堕ちるのは時間の問題だ。
奴隷達の奉仕は続いた。粘液質な音を立てて三人が顔を動かす都度、陰茎と陰嚢から
悪寒にも似た快楽が駆け上ってきた。くノ一が小さな舌先で先端を穿り、小さな歯を
食い込ませて甘噛みしてくるたびに呻き声を上げ、司教が滑らかな唇で幹に吸い付き、
指を絡ませるたびに身震いし、侍が肉厚の唇で陰嚢に圧力をかけ、舌先で転がすたびに
吐息を漏らした。
私は両の足から力が抜けてしまいそうな快感に耐え続けたが、長くは持たなかった。
散々に犯してやった成果か奴隷達の技巧は飛躍的に向上しており、三人がかりの責めに、
私はあっさりと屈した。巧みに連携した三箇所への愛撫によって制御不能な熱が
下腹部に生まれ、私は絶頂に達した。
くノ一は迸る白濁液を全て受け止めようとしたようだが、小さな口では果たせず、
口の端から涎のように精液を零し、咳き込むようにして口を離した。侍と司教が
嬌声を上げ、精液を噴き出す先端に顔を寄せ、争うようにして口で受け止め始めた。
痙攣して精液を吐き出す陰茎の先端に、三人の奴隷が我先にと群がり、一滴でも
多く飲み干そうとでも言うかのように唇を押し当て、舌を絡め、口と言わず顔と言わず、
身体のどこかに浴びせかけられるたびに恍惚とした表情を浮かべた。
私が深い満足感と共に射精を終えても、奴隷達の痴態は終わらなかった。三人は
代わる代わる先端を銜え、残りを吸い出そうと試み、残りの二人は、陰茎に吸い付く
一人の身体に付着した精液を淫らな舌遣いで舐め取り続けた。
視線を転じれば、泣きそうな顔をした君主が、切なげに両腿を擦り合わせていた。
私は君主に向かって手招きをした。
「この通りにやってみせろ」
私は、快楽に腰砕けとなっていたため、床に腰を下ろして胡坐を掻き、
君主が奉仕を始めるのを待った。
「わ……わかり、ました……」
君主は私の陰茎に目を向けてはすぐに逸らすといったことを繰り返して
逡巡を続けていたが、遂に意を決し、羞恥に身を震わせながら近づいてきた。
665 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:14:37 ID:2D9XbYrK
「四つん這いになって奉仕しろ。獣が食餌を貪るようにだ」
「……はい」
私の言葉に従い、君主はおずおずと床に手を突き、獣の姿勢を取った。
無防備な肛門や陰門を背後に晒すのを気にしたのか、脚をしっかりと閉じているため、
非常にぎこちない動きだった。そして、最後の逡巡と言うべきか、そそり立った陰茎の
前に顔を持ってきたところで動きを停めた。
「どうした。早く奉仕を始めろ」
しかし君主は動こうとしない。蛇に睨まれた蛙のように凍り付いている。
奴隷達の唾液が纏わりついた、生々しい臭気を漂わせる陰茎に竦み上がっている。
「これは神の御意志でもあるのだぞ」
「う……い、今しますから……!」
硬く瞑った双眸から涙を零し、君主は恐る恐るといった風に陰茎に手を添え、
口を近づけ、申し訳程度に唇をつけた。敬虔な君主であることから想像するに、
これまでにいかなる男にも与えられたことのなかった唇が、醜悪な陰茎に
与えられた瞬間だった。
私は邪悪な歓喜が心中に生まれるのを感じた。それは肉体的な快楽としては
大したものではなかったが、精神的には非常な快楽だった。
「それだけか。お前は奴隷達のすることを見ていなかったのか」
だが私は満足することなく、その先の行為を命じた。ただ唇を汚しただけで
この快感ならば、舌や口内を汚し、胎内を汚したならば、どれだけの快楽を
得られるのだろうかと舌なめずりをしながら、君主の小さな頭を押さえつけ、
顔を陰茎に押し付けた。力任せに何度も顔面に擦り付けた。
「ひ……やぁ……わ、わかってます……やります、やりますからぁ……!」
君主は悲鳴を上げながらも、口を開け、自発的に舌先を使い始めた。顔を顰め、涙を流して、
小さな舌先で躊躇いがちに、筋に沿って幹を舐め上げ、唇で亀頭を刺激してきた。
嫌々ながらであるのが明白な、たどたどしい上におざなりな奉仕ではあったが、
その吐き気を堪えるような苦悶の表情がまた欲情をそそった。時折、視線が合うと、
慈悲を乞うような目を向けてくるところもよかった。そのたびに陰茎が脈動し、
跳ね上がっては君主の白い頬に赤黒い亀頭を擦り付けた。
「袋の方を疎かにするな」
私の言葉にびくりと震えて手を止めたが、先ほど頭を押さえつけてやったことが効いたのか、
すぐに奉仕を再開した。君主はおずおずとした手つきで陰嚢に触れ、見様見真似の
拙い手つきで揉み、転がし始めた。先ほどの三人がかりの責めに比べれば、羽毛が触れた
程度の快感もなかったが、視覚的にはそれを補って余りある快楽があった。
「手だけではなく口も使え」
君主はほとんど躊躇うことなく顔を動かし、陰嚢に唇を押し当てた。これから吐き出す
予定のものに満ちて膨らんだ袋を、啄ばむように愛撫し、舌先を這わせてきた。
陰茎に対するそれよりも余程思い切りのいい奉仕だったが、やはり生々しい交わりの
痕跡を留めた陰茎よりは抵抗が少ないのかもしれない。
それから数分ほどの間、陰茎と陰嚢を交互に舐めさせた後、私はやめるように言った。
「舐めるのはそれくらいでよい」
私の言葉を都合のよいように受け取ったものか、君主は顔を上げて安堵の表情を浮かべた。
しかし、次に私が出した命令によって、表情は正反対のものとなった。
「次は銜えろ」
絶望と嫌悪の表情を浮かべた君主の眼前に、拙い愛撫で欲求不満を訴え、ますます
猛り狂う陰茎を突き出した。君主は顔を背けようとしたが、頭に手を添えて
押さえつける気配を見せると素直になった。
「見ていただろう。あのようにして口に含み、舌と唇を使って奉仕するのだ」
硬く引き結ばれた唇に、先走りの液と唾液に濡れ光って悪臭を放つ、
赤黒い亀頭を押し付け、その感触を堪能した。引き結ばれた唇の隙間に
押し入ろうとしては締め出される過程が、啄ばまれているような
感触となって快感となった。
666 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:15:15 ID:2D9XbYrK
「そろそろ口を開けろ。強引に押し込んでもいいのだぞ」
「わ、わかりました、銜えます、銜えますから……!」
後頭部と顎に手を添えながらのこの言葉の効果は覿面だった。
君主は怯えの表情を浮かべ、磔刑台への道程を歩む殉教者のような仕草で
顔を陰茎に近づけ、双眸を固く瞑って口を開け、先端部分を口に含んだ。
散々に舐め回しても、決してその味に慣れることができなかったのだろう、
君主は瞑った目から涙を零し、吐き気を堪えるような呻き声を上げながら
必死に先端を銜え込み、精一杯に舌を使っていた。
技巧も何もあったものではなかった。女の力で噛み付かれても快感にしか
ならないほどに鍛えられた陰茎を持つ私でなければ、無遠慮に突き刺さる
歯の刺激に苦痛すら感じていたことだろう。
「そのまましばらく口の中で転がしていろ」
頭に軽く手を乗せると怯えたように硬直したが、そのまま何もしないでいたところ、
ひとまず安堵したようで、すぐに口での奉仕に戻った。
「お前達。準備をしておけ」
私は互いに身体を絡めて欲情を高め合い、また鎮め合ってもいる奴隷達に
指示を出した。特に明言しなくとも、頭の動きに合わせて小さく動く、
君主の白い尻を指差せば、それで通じるだろうと考えたからだ。
そしてその考えは的中した。欲情に瞳を曇らせた奴隷達は、忠実であればより多くの
褒美を得られるとでも考えたのか、我先にと君主の尻に手を伸ばし、顔を寄せた。
「君主さんのお尻の穴、綺麗ですね」
ホビットくノ一が尻たぶを割り開いて、こちらからでは見えない肛門を空気に晒した。
「な、何を……んぁっ、ぷぁ……」
君主が予想外の刺激に驚いて身を起こそうとしたが、私はそれを押さえつけた。
少し強めに押し込んだせいか、更に深く口内に陰茎が押し入った。
「おまんこもぴっちり閉じてるわね。でも、もうトロトロだわ」
エルフ司教が閉じられた太腿を割り開いて覗き込み、陰門の様子を観察した。
「本当だ。もうやらしい匂いがしてる」
ドワーフ侍がそこに加わり、聞こえよがしに鼻を鳴らして匂いを嗅いだ。
三人の奴隷達が何事かをするたびに、ノーム君主の矮躯が震えた。逃れようと
暴れたが、私が頭を押さえつけていてそれを支えるために手の自由が利かず、奴隷達が
座り込むようにして押さえつけていて脚の自由が利かなかったため、不発に終わった。
それから先は凄まじいものだった。三人の奴隷が突き出された小さな尻に顔を埋め、
股間に手を差し込み、無秩序なようでいて綿密な連携に基づいた愛撫を加え続けたのだ。
くノ一の精確な指先が陰核を絶妙に刺激し、侍の肉厚の舌先が小さな肛門を穿り、
司教とくノ一が絡み合わせた舌先が陰門を舐め回した。
初めの内、君主は嫌悪感を堪えるように震えていたが、股間と肛門の辺りから
響いてくる水音が大きくなるにつれて、次第に瞳に官能の色を宿すようになった。
いつしか私の陰茎につけていた口を離し、半ば突っ伏すようにして脱力し、
かつての仲間達の指と舌によって与えられる緩やかな刺激に、微温湯に浸かってでも
いるかのように恍惚とした表情を浮かべ、だらしのない吐息を漏らしていた。
尻と股間に、まるで餌を貪る犬のように顔を埋めた奴隷達が顔を動かし、
粘液質な水音を立てるたびに、君主の身体が痙攣し、押し殺したような嬌声が漏れた。
「ご主人様、もうよろしいんじゃないですか?」
恍惚として愛液と涎を滴らせる君主の尻から顔を離し、くノ一が私に視線を向けてきた。
「そうだな。頃合だろう。もう奉仕はよいぞ」
私は奴隷達から君主への愛撫をやめさせた。君主は残念そうな表情を浮かべ、不満そうな声を上げたが、
すぐに我に返ったのか、羞恥に頬を染めて俯いた。まだ心は折れていないようだが、床に出来た
生々しい水溜りが、肉体が素直な反応を示している何よりの証拠だった。
腰砕けとなった様子の君主を、奴隷達に命じて立ち上がらせ、一方、私は仰向けに横たわり、静かに告げた。
「ここからが本番だ。さあ、自ら導き入れて、自ら女となれ」
私は大の字になり、欲情によって破裂しそうなまでにいきり立ち、滴る先走りで根元までを濡れ光らせた
陰茎を突き出し、跨るように促した。
667 ◆iQ7ROqrUTo :2006/11/17(金) 20:15:50 ID:2D9XbYrK
きりのいいところまで書いたら、
何の因果かスレの残り容量ギリギリだった。
埋め代わりにそれを投下しようかと思う。
後編はまた後ほど。
668 ◆iQ7ROqrUTo
そして次スレ。
【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ5【総合】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1163762212/l50