薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第5話

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1名無しさん@ピンキー
薔薇乙女のエロ小説のスレです。
気に入らないものは、徹底スルーが基本です。
職人さんなどに文句を言うのはやめましょう。 ただし801は全面禁止。
次スレは>950を取った人が起てましょう。
※又はスレ容量が500KB近くになったら次スレを起てて下さい。

前スレ 薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第4話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1135714435/

Rozen Maiden ローゼンメイデン SS総合 4
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1135391690/

保管庫
http://rozen.s151.xrea.com/
2名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 22:13:42 ID:WiYYJeRo
>>1
乙かレンピカ
3名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 22:16:15 ID:BpCQuMaB
>>1
激しく乙!
4名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 22:30:11 ID:vj4pAATn
>>1乙星石!
5名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 22:42:15 ID:lefjH+JB
最近職人さんも増えて加速してるなー
この勢いが続くことを祈るばかり
6第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:02:05 ID:e5r5+wmP
>>1
乙カレー!

で、まだ未完だけど投下
7明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:03:30 ID:e5r5+wmP
>>771
「雛苺……」
「ヒナね、JUMがだ――い好きなのよ」
 雛苺の目に、涙がじんわりと浮き出る。
「でも、JUMはヒナのことそっちのけで翠星石や蒼星石とばかり寝てるの」
 涙は瞼から溢れ、頬を伝い、雫が次々と床に落ちた。
 雛苺は何度かしゃくり上げた後、震える声で言葉を紡ぎ始める。
「昨日もJUMは『夜になると涼しいから』って二人とベランダでしてたのよ……」
「……やめて頂戴、雛苺」
「JUMの心は遠いところへ行ってしまう気がするの」
「やめなさい……!」
 真紅は雛苺の言葉など聞きたくはなかった。
 JUMとのことで傷付いているのは解る……しかし、泣き言を聴いてやる心の余裕は無い。
 今も自分は蚊帳の外、あまつさえ金糸雀に先を越されている。
「お父様と同じ……ヒナは捨てられてしまうの?」
 搾り出すような声でそう言うと、胸に手を当てて雛苺は声を殺して泣き始めた。
 真紅は掛ける言葉も見付からずに、ただ俯いてしまう。

「……ヒナは、ヒナは捨てられた人形な、の……はれ?」

 突然、螺子が切れたようにぎこちない動きで、雛苺は床に尻餅を付く。
「雛苺!? ……まさか」
 真紅は雛苺の手を掴むと、部屋から引っ張り出した。

『うっ! もう駄目だ……あおぉ――ッ!』
『イクッ! イクゥ! イッちゃうかしらァ!!!』

 そして、nのフィールドの出口を目指す。
 あられもない叫び声を背に受けて――。
8明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:04:39 ID:e5r5+wmP
 一時間後。
 すっかり明るくなった部屋で、雛苺はJUMのベッドに寝かされていた。
 傍には真紅が青褪めた顔で、雛苺の様子を窺っている。
(始まってしまった……)
 真紅には何が起こったのかが解っていた。
 もうすぐ、雛苺は『薔薇乙女としての資格』を失ってしまう。
 それは、雛苺としての自我を失い、ただの人形になること。
 心が離れて行ってしまう……。
 今起きていることは、その予兆に過ぎない。
(他のドールとの情事がこんな事態を引き起こすなんて)
 真紅は溜息を吐く。
 度重なる情事はJUMの力を削り、指輪から注がれる力さえも減退させていた。
 それ故に、力は真紅と翠星石への供給に止まり、雛苺に回す余剰分が消えかけていたのだ。
 おまけに心が離れてしまった今では、きっともう……。

「うゆ……真紅」
「もう、仕方が無いわね……無理に早起きするから立ったまま寝てしまったのよ」
「ありがとうなの真紅……でも、もういいのよ」
 勤めて冷静に誤魔化そうとする真紅に、雛苺は微笑みかける。


「ヒナの目を見て、真紅」
9明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:05:49 ID:e5r5+wmP
 穏やかに語り掛ける雛苺の目には、強い決意の色が現れていた。
「ヒナもう大人なの。自分がどうなるかも解っているの」
 その言葉にハッとなる真紅。
 雛苺は、もう自分の運命を理解していたのだ。
「怖いよ。……でも、仕方無いの。だけど……」
 曇ってゆく表情、震え出す言葉。
 だが、雛苺は最後まで思いを伝えようとする。
「憶えていて……ヒナの言葉を、ヒナの行動を、真紅がヒナから感じ取ったものを」
 震えていても言葉は強く、真紅の心に届いていた。
 真紅は瞬きもせず、雛苺の言葉を一字一句逃すまいと聴いている。
「それはヒナという自我、ヒナという知性が生み出したもの……ヒナという存在の証し」
 そう言ってドレスの袖で涙を拭うと、雛苺はまた笑う。
 胸が痛くなりそうなほどに、優しい笑みだ。


「ヒナはもうただの人形になるけれど、JUMは捨てないでいてくれるかしら?」


 幽かに呟くと、雛苺はそっと目を閉じる。
 一瞬の間隙の後、小さな身体が宙に浮かび上がった。
 光る体……その胸元から、美しい輝きを放つ輝石が舞い上がる。
 それは薔薇乙女の命の源――。


「ローザミスティカ!!」
10明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:07:09 ID:e5r5+wmP
 真紅は茫然と輝きを見詰める。
 雛苺は逝ってしまった……命の輝きたるミスティカを残して。
「……雛苺」
 悲嘆に暮れる真紅。
 そこへ、何も知らないJUMがやって来る。
「あれ、どうして雛苺が僕のベッドに?」
「…………」
「真紅?」
 何も答えない真紅を訝りながらも、JUMは学生服をハンガーに掛け、箪笥を開けた。
 取り出した下着を小脇に抱え、ひょいと雛苺の顔を覗き込む。
 その目に映るのはいつもと違う、生気の無い人形の貌。
「こーらー、そこは僕のベッドだぞ」
 しかし雛苺の異変に気付かず、JUMはひょいと抱き上げてしまう。
「あー、それとお前ちょっと埃っぽいな。風呂入るか?」
「JUM……駄目よ、何をしても起きることは無いわ」
「何でだよ? おーいチビ苺〜これから朝風呂に入るけど一緒にどうだ?」
 真紅の言葉の意味が解らないJUMは、雛苺を揺すったり突付いたりした。
 己の放蕩が結果的に、この小さなドールに永き眠りを齎したことも知らずに。
「あれ……? 螺子でも切れたのかな? それと何だこの光る石?」
「JUM……雛苺は……!」
 まだ何も気付かないJUMの態度に、真紅は痛ましい悲鳴を上げる。
 だがJUMは雛苺がただ眠っているばかりと思いつつ、耳元で囁いた。 
(……眠かったか。ごめん……最近お前に構ってなかったから、お風呂で……って思ってさ)
 すると――。


「は――――――い、なのぉ!」


「ゑ?」
11明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:09:21 ID:e5r5+wmP
 真紅は何が何だか良く分からん状態に陥った。

「あ、起きた」
「JU――――M! ヒナもお風呂入るの――!」
「よし、じゃあ髪を洗ってやるよ」
「や〜ん、それだけじゃやーなのー」
「分かってるって。今まで御無沙汰だった分、今日はちゃんとさ」
「わぁ――い! JUMだ――い好きぃ!!!」

 取り敢えず雛苺は動いて、喋っている。
 これから、JUMと風呂場で髪を洗ってもらう名目でセクロスだそうだ。
 ローザミスティカ無しで……?

「じゃ、僕は風呂に入ってくるから」
「JUMとっ♪ おっフロっ♪ れっつごーなの〜〜」
 混乱する真紅に一声かけて部屋を出る二人。
「ちょ…待……ミスティカ忘れてる!」
 走る真紅。

 30秒後、真紅は辛うじて脱衣所でローザミスティカを渡すことが出来た。
 これで一応の一安心。

 しかし、ホッとしたところに風呂場からの嬌声が聞こえ、
 滾り出した地獄の業火の如き嫉妬心に悶え苦しむのであった。
12第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/01/22(日) 23:10:51 ID:e5r5+wmP
今日は此処まで
エロがどんどん薄くなってますが、そこはご堪忍を
13名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:17:59 ID:idOaDaZV
ゑ とかいろいろ激ワロス
14名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:24:58 ID:BpCQuMaB
>>11
GJ!激しくワロタwww
15名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:31:40 ID:kn10mN6a
>>11
いやー、楽しく読ませてもらいましたわ
鬱展開ヤメレーと思ったけど一安心w
16名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:41:15 ID:7GaTZeQ5
>>11
あれ?切ない展開?(・ω・` とか思ったら復活しやがったwww
乙GJ
17名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:44:14 ID:2W1A4Hsb
>>11
あっさり戻ってくる雛ワロスw
GJ!!

>>1
乙でし
18名無しさん@ピンキー:2006/01/22(日) 23:56:36 ID:CFdsENmf
     く/',二二ヽ>    新スレも
     |l |ノノイハ)) )) すこやかに…
 ((  |l |リ゚ ヮ゚ノl|
     ノl⊂l_介」つ0匚lア ミミ
    ≦ノ`ヽノヘ≧     ミミ
.   ミく二二二〉ミ     http://.....

   \  │  /
      ___     _|ヽ∧∧∧∧∧∧∧/ヽ
     く/',二二ヽ>  <のびやかにいぃぃぃッ!!!>
     |l |ノノイハ))   l/|/V∨V\/∨V\/∨ヽ|
     |l |リ`Д´ノl|
     ノl⊂l_介」つ0匚lアΞミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ
    ≦ノ`ヽノヘ≧        ミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ
.   ミく二二二〉ミ     http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137935459/
19名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:18:22 ID:ABpeeDZA
>>18
 ┌──┐
 i二ニニ二i
 i´ノノノヽ)))
  Wリ゚ -゚ノリ X    http:sakura03.bb.....
  ⊂)_介」つOO
   〈__l__〉         僕が間引いておいたよ。
   〈_ハ_〉
20名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:27:06 ID:4Fkq1RvJ
>>18−19
ワロタwww
21名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 00:43:40 ID:JGNAlbjm
最近真紅がギャグキャラになってきているなwww
しかも意外とそれが似合ってるから余計笑えるwwwww
22名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 01:05:46 ID:MtnbMLNc
>>11
漏れの中で本編認定されました。
前スレで、部屋の隅で壊れている蒼が萌えです。
とにかくGJ!!
23名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 02:35:19 ID:IQr9od49
ちょ、待………ミスティカ忘れてる!


にすげぇ笑った
24名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 02:55:18 ID:OupdDldR
>>22
つまり…蒼星石は精神的ジャンクになってしまったって事か……



っ!!貴様ぁぁぁ!!




蒼星石が俺の嫁の双子の妹と知っての狼藉か?
25名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 05:36:58 ID:Aal109L9
つまんねーレスしてねーでとっとと寝やがれですぅ
26名無しさん@ピンキー:2006/01/23(月) 21:51:29 ID:lYbFn2ax
水銀燈絞殺未遂SSの続きマダー??
27 ◆c2/jkA8fG2 :2006/01/24(火) 04:18:14 ID:NDpF3HdS
 おにく前スレ>>774

 桜田家の全員が夕飯を食べ終わり、ジュンとのりは自室で勉強、蒼星石以外のドールはくんくんを見ている。
真紅が狂ったように画面に話しかけているが、もう慣れたのか誰も気に止めるような事はなかった。
 翠星石は席を外し、1人で黙々と食器を洗っている蒼星石に歩み寄った。
「蒼星石ぃー、翠星石も手伝うですよ」
「あ、うん。ありがとう」
翠星石はそう言うと、蒼星石と同じく踏み台を使って台所に立つ。
 こんなやり取りをしていると、昼間のあの行為が無かった事のように思える。お互いにあんないやらしい表情をしたり
あんな声を出していたり、あんな事をしていたなんて嘘のようだ。ひょっとして自分は夢を見ていたのではないか
と思ってしまうくらい。
 しかし、そんな感覚は翠星石の行動によってあっさりと破られる。
「―――ひいっ……」
 蒼星石はビクッ、と体を震わせ小さく喘いだ。危うく食器を落としそうになる。
「な、何してるのさ翠星石……」
「見て分からないですか? 蒼星石のおしりを触っているのですぅ」
 蒼星石は小さな声でそう尋ね、翠星石も小さな声でそう答え、いやらしい手つきで蒼星石の体に触る。
蒼星石は困ったような弱気な声で言った。
「だめだよこんな所で……真紅達に見られたら……」
「そうですね、見つからないように声を立てないよう頑張るのですぅ♪」
 昼間と変わらない悪戯笑みを浮かべ、踊るような明るい声で翠星石はそう言った。昼間と唯一違う点は、声の大きさのみ。
「そ、そんなぁ……んっ……」
 翠星石の左手が蒼星石の尻を撫で回し、右手はわき腹をくすぐる。“こっちから誘う手間が省けた”と能天気な事を
一瞬考えたが、そんな事考えてる場合ではなく、全神経を集中させ声を抑えるよう努めた。
雛苺や真紅はくんくんに夢中とはいえ、いつこちらに気付くか分からない。
「やめ……てぇ」小声で翠星石に訴えかける。「気付かれちゃうよ……」
 翠星石は蒼星石の全身を撫で回しつつも、彼女の耳に口を付け、甘く囁く。
「だ・め・で・すぅ♪」
「……み、耳は……耳はぁ……」
「へえ……耳がいいのですか?」
 翠星石は不意に、蒼星石の耳を甘噛みし始める。この間にも翠星石の手がわき腹や尻を這い回っている。
「ひっ……あぁ……」
「あむ……はむはむ……」
「かぁ……まないでぇ……きづかれちゃう……」
蒼星石の顔は完全に弛緩し、口元から涎が垂れる。
 流石にそろそろ真紅達に気付かれると思い、翠星石は蒼星石を誘惑するのをやめた。そして耳元で
「……今夜、皆が寝たら……鏡の部屋で続きをやるですぅ……」
と呟くと、蒼星石の頬に軽くキスをし、何事もなかったかのように席に戻った。
28名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 21:23:56 ID:zJpvwxM9
GJ!
29名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 21:31:14 ID:hyroD6y/
何だろう、このときめきは・・・
30名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 22:49:51 ID:KiIPN8rU
            , -、/ ̄ヽ   __
       __(  しヘ 弋/ )\          * 〜〜〜 c(@)っ 〜〜〜 *
      /ー'    \    └ヘ\      c(@)っ  ローゼン 外相  c(@)っ
    └ヵ              |\       * 〜〜〜 c(@)っ 〜〜〜 *
   / ̄\             〕 \
   └┐         _   -―-\  ヽー、
   ┌┘        ,.   /  ヽ \ 了   ト ∠ム / ヽ
   廴     /   /       ヽ`つ  ∨Y   ̄〕マ7_
    r┘   /              |  |└┐ | |  rヘ´ \ j!   _
    `つ   ./            |  |  | | 〔. ||<_ム__>  ̄__
    〔_ .′           |  | || |i `)|| 〔 ヘ\ <
      ヽ| | :  |  |    |  | ||  レハ 弋 |r= 、r┘ | \ `
       | | |  |||    |  川ノ レ,_| ({ヘ參〉)  !   \
       | | |  |⊥从_| /j// ̄ ̄  「| |广7_ハ   ヽ   まあこれはいい作品だわ。
        \\ヽ  ̄>      ̄ ̄  | |∨/   \  \
          \| ヽ    .|\     | | ∨     \  \
            | ∧   |  \   __| ハヘ      \  \
            | l| >_ ̄ ̄  / j / ̄ヽ.マ_     \  \
            /∧|/   __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ /        \
         // ヘ   /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉         \
     ___/∠ ヽ_\イ   `T1く, ―‐  ∨  ヘ,__
     \   _...ニニニ>    」 K_,/ ̄ヽ 〉¬   \_
        ̄  _/ __〔  /  | ゝィ厂ト  X | |  廴 厂 ヽ
       <二、≦二._ヽイ    |  「 广ヽ.ノ |/   \   /
31名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 01:29:41 ID:gbIMVWRC
顔がどう見ても妖怪赤提灯なんだが・・・
32名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 02:25:01 ID:Lk89PVb2
俺は今日ほどドールズに早く寝静まってくれと思ったことはない………
ドキドキするぞ
33名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 03:07:25 ID:Sa3TEh7u
やばいね。すごい楽しみだよ。
34名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 04:32:37 ID:gbIMVWRC
トロイメント11話見て鬱展開受信したが・・・
文才ないので書けん・・・
35 ◆c2/jkA8fG2 :2006/01/25(水) 05:24:49 ID:Uso6vpbh
 おにく>>27

 雛苺、真紅は既に鞄の中で、のりは自室で寝ている。翠星石と蒼星石を除いて、桜田家で起きているのは自室のパソコンに夢中な
桜田ジュンであった。翠星石と蒼星石は、何とか彼を寝かしつけようと説得してる。
「チビ人間! さっさと寝るですぅ!」
 ジュンの自室に、翠星石の怒鳴り声が響いた。しかしジュンも負けじと反論する。
「うるさいなあ……いつ寝ようが僕の勝手だろ、第一まだ9時半だ!」
「もう9時半なのです! チビ人間も真紅達を見習ってとっとと寝るのですぅ! これだからチビ人間はダメなのです!」
「なんだとー!」
 この大騒音で寝るに寝れない真紅と雛苺をよそに、ジュンと翠星石は埒の開かない言い合いを続けている。
流石にこのままでは埒が開かないと思い、ふう、とため息を着いて、蒼星石は2人の言い合いに割って入った。
「ジュン君……翠星石は、口ではこう言っているけど、本当はジュン君の事すっごく心配してるんだよ?」
 姉とは正反対に、物静かな口調で話しかける。翠星石は“そんな訳ない”と言おうとしたが、蒼星石は目でそれを制した。
蒼星石の主張を聞き、ジュンは先程とは裏腹に急におとなしく弱弱しい口調になる。
「あ、ああ……」
「……ジュン君、最近夜遅くまで起きてるそうじゃないか。ダメだよ……そのせいで朝起きるのも遅いから、のりさんや皆が
起こしてもなかなか起きてくれないし、第一そんな事じゃ生活リズムが崩れて、体壊しちゃうよ?」
「……だ、大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないよ」眉を僅かに顰め、両手を腰に当てる。「それで体調を崩したら、翠星石や皆に心配かける事になっちゃうよ?」
「そ、それは……」
蒼星石は今度は寂しそうに目を伏せる。隣に居た翠星石は、蒼星石が涙目になっているのを見て驚いた。
「……僕だって嫌だよ、ジュン君が体壊すなんて。だから……」
 蒼星石はジュンに歩み寄り、小さな両手でジュンの手を握った。そして上目遣いで―――
「―――……僕からもお願いだよジュン君……寝て……?」
 ジュンは照れて蒼星石の熱い視線から目を逸らした。可愛い、とジュンは素直にそう思った。
「……わ、わかったよ……寝ればいいんだろ……」
 渋々折れたジュンを見て、やった! と蒼星石は胸の内で歓喜の声を上げた。
蒼星石の色気に完全に魅了されたジュンを放って、蒼星石は振り返る。
「―――じゃ、行こうか、翠星石♪」
 蒼星石はジュンに気付かれないように、自分の色仕掛けを見て唖然としている翠星石にウインクをしてみせた。
(ふふ……これで翠星石と2人きりに……♪)
(蒼星石……い、色仕掛けなんて、どこで覚えたですか……)
 蒼星石は翠星石の手を引いてジュンの自室から出ると、少し早歩きで鏡の部屋へと向かった。
36名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 05:56:40 ID:Sa3TEh7u
>>生活リズムが崩れて
今から寝ようとしてる俺にはキツイお言葉だw
寝る前だってのにオラすっげぇワクワクしてきたぞ!!
37名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 08:09:32 ID:Lk89PVb2
折れる折れる!俺だったら絶対即寝る
いやぁ、じらされているが嫌にならない話作りがいいな………
38双剣:2006/01/25(水) 20:56:05 ID:L2rJo/PC
前スレ760の続き投下。
あー、まあなんだ……多少重苦しいかも知れん
39双剣:2006/01/25(水) 20:57:26 ID:L2rJo/PC
ジュンと翠星石が買い物に出かけている間、そのジュンの部屋では……

(……なるほど、『つん』とした態度と『でれ』っとした態度……その二つが上手く調和した性格が『つんでれ』なのね)

やたらと真面目な顔をして『ツンデレ大全』を食い入るように読む真紅の姿があった。
その真剣さはくんくん探偵視聴中のそれに匹敵するほどである。
ただし、視聴中が興奮であるのに対し、今この時はあくまで冷静な分析という目をしている。

(今の時代の人間の趣味はよくわからないわね。
 ……マゾヒストの気が全国的に広まっているのかしら?
 とは言え、相手がそういう趣味ならその趣味に沿ったものが好かれるのは道理……)

ある意味自分の存在を否定するようなことを考えているが、至って真面目である。
しかしこんな本をめくりながら聡明っぽい雰囲気を醸し出す西洋人形というのもシュールなものだ。

(私には難しいわね……『つん』は問題ないとしても『でれ』は……誇り高いローゼンメイデン第5ドールがそんな……)

無理もないが微妙にツンデレをわかっていない―――露骨にデレデレするばかりがこの場合の『デレ』ではないのである。

(つまり、私の場合『つんでれ』の魅力は諦めるべきなのだわ。無理矢理作った歪なものは美しくないのだし)

見事なまでに自覚がない。
まあ、自覚があったらそれこそ真紅の考えているような『歪なもの』になってしまうのだが。

(けれど翠星石は確かに『つんでれ』に該当するわね。
 となれば『つんでれ』を知識としてでも知れば何かしらの突破口が……はっ!)

ガカッ! ピシャアアア―――ン!!
……とか音を立てて雷光が稲びく幻が、もしそこに誰かいたなら見えたかもしれない。

(そうよ、考えてみれば……最近の翠星石は『でれ』の割合が増しているのだわ!
 『つんでれ』はあくまで『つん』と『でれ』の調和!
 なら、今がピークであってもバランスを崩した結果『つんでれ』の資格を失うのは時間の問題……!)

『でれ』だけでも男にはそこそこ受けるということに気付いていなかった。
というか先ほど自分で自分は『つん』だけだと認めているのだから別に優位に立ったわけでもない。
そもそもツン控えめでも充分萌え要素になる。この場合、デレではなくツンの方が栄えるわけだが。
40双剣:2006/01/25(水) 20:58:16 ID:L2rJo/PC
「それなら、まだ大丈夫ね」
「何がだい?」

バンッ!!

0.1秒を切る速度で本を叩き閉じていた。見れば部屋にはオッドアイ妹。

「そ、蒼星石……いつの間に来ていたのかしら?」
「今来たところだけど。
 ノックしても返事がなかったんだけど、読書に夢中だったのかい?」
「え、ええ、まあ」
「へえ? 君がそこまで熱心になるなんて、なんて本なんだい?」
「い、いえ……つまらないものなのだわ」
「ふうん……まあいいや。それより……」

さほど追求されなかった。
それもそのはず、今はそんなことを気にしている場合ではないのである。

「のりさんと雛苺から話は聞いたよ」
「そう……それなら話は早いわ」

蒼星石にタイトルが見えない角度で本を置き、真紅は腰を上げた。

「蒼星石……」

そして蒼星石の両肩に手を置き―――

「何か知ってるのなら教えなさいていうか教えてお願いだからこのままだといくらなんでも惨め過ぎるわあの子を元に戻せとは言わないけど
 いえ何か危険が生じるというのならもちろん元に戻さないといけないけど今はそれはどうでもいいのだわとにかく
 どうしてあの子がああなったのか事細かに教えて出来ることならやり方も是非ええ当然お礼はするつもりだけれど
 事が事だから相応のものが用意出来る自信はないのだわだけどお願いよ知ってることがあるなら全部教えてこの通り!!」

がっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくんがっくん

「あうはうえうあうあわうわあくえうひあうあ」

恥も外聞もなかった。情けない表情を隠しもせず涙まで流しながら蒼星石を高速で揺さぶる。
蒼星石は前にもこんなことあったなーなんて思いつつ、その時と同じようにされるがままになった挙句、目の幅涙を流していた。

「真紅落ち着いて……教えろも何も僕まだ何も言ってないじゃないか…………」

かくっ。ちーん。

41双剣:2006/01/25(水) 20:58:57 ID:L2rJo/PC


「あなた、桜田君のこと、好きなの?」

巴は単刀直入に切り出した。

「…………、はい?」

……あまりにも単刀直入過ぎた。
なので、石化か凍結か、とにかく時間とか空間とか翠星石に関わる色んな要素が硬直した。
そうして生まれた束の間の静寂――の後、ボン、と噴火する。

「えあっ!? ちょ、ちょちょちょ何言ってるですか!
 す、翠星石はジュンとはあくまで契約を結んだだけの間柄であってですね、別にそんなんじゃっ!?
 で、でもそりゃああのチビ人間は翠星石みたいにしっかりした奴がついてないと心配で心配でほっとけないですし……」
「そうね」
「……はぇ?」
「外に出ようと決意した意志は本物だけど、それでもまだ放っておけないところはあるし」

意外だった。まさか肯定されるとは。
しかしなんだろう、都合がいいはずなのに、自分の否定を肯定されるとなんだか面白くない。
だがかと言ってそれをさらに否定するとそれはつまり巴の言う事を肯定するというわけで―――
少々口ごもった後、やはりそのままジュンの『悪いところ』を言い募る。

「そ、そうですそうですその通りです!
 やる気があっても身の程知らずでそれじゃ空回りも当然のことでほ〜んと危なっかしくて……
 とか思ってやってるのに真紅とばかり一緒にいてそりゃもーこの恩知らずーとか思いましたですけど
 最近は気を遣ってやった甲斐あってちょ〜っとだけ……」 
「要するに、好きなのね?」
「―――――――」

やっぱり容赦なかった。
だが巴は責めるでもなく微笑むでもなく、さらに真っ赤になった翠星石に淡々と続きを口にする。

「桜田君のことが好きなら、他の人形たちのことも考えないと、あなた、いずれ辛くなると思う」
「…………え?」
「雛苺も、あの真紅という人形も、そしてあなたも。
 みんな、桜田君を必要としているわ。
 単純な好意もいつか愛情へと変わるかも知れないし、そうならなくても桜田君を独占されたら疎外感を感じるかも知れない」
42双剣:2006/01/25(水) 20:59:45 ID:L2rJo/PC
突然の反転。
真っ赤だった顔の熱は冷え、次第に得体の知れない焦燥に染まり始める。
淡々と語る巴の瞳は刺すでもなく包み込むでもなくただ平らに。
翠星石へとプレッシャーを浴びせるのではなく、翠星石の内側から生じるプレッシャーを誘発し、その姿を受け止めていた。

「多分、もう既にあなた以外にも彼に愛情を感じている子がいると思う。
 あなたは人間になったことで彼に近づけたことを喜んでいるようだし、私はそれを非難する気はない。
 けれど……」

その先は、叶った夢に無情に空いていた夢ならざる穴だった。

「昨日までそうだったあなたならわかっているはずよ。
 人間だろうと人形だろうと心があるのなら、そこに差なんかない。
 人としてあなたが桜田君と結ばれたとしても、彼が他の子にも愛されていることに変わりはない。
 あなたは……あなたは、それがわかっていてなお、桜田君を独占して幸せになれる?」
「え、あ…………」

口ごもる翠星石に、やはり巴は淡々と言葉を紡ぐ。

「彼を諦めろだなんて言わない。そんなことをしても何も好転しない。
 けれど。
 あなたが桜田君を好きであっても、
 桜田君に向けられた愛情があなただけのものじゃないように、あなたの愛情は桜田君だけに向けられているわけじゃない。
 あなたが愛する桜田君以外のすべて存在すら幸せにしないと、あなた自身の幸せは永遠に偽りのものになってしまう。
 仮にあなたの愛情が桜田君だけに向けられていたとしても、桜田君が大事に思う他の人に翳りが残れば桜田君は幸せになり切れない。
 なら、あなただってやっぱり永遠に幸せを手にすることは出来ない。
 だから、気をつけて」

何を言われているのかわからない―――のであればどれだけ気が楽だろうと思った。
だが巴の言葉はすべて真実を指摘していると、翠星石は理解してしまっていた。それが、今まで心にあったことなのだから。
自分が人間になった時、確かに「夢が叶った」と思った。
それが何故夢なのかなど今更言及するまでもない。
自分達と違い成長してゆくジュンを、知らない人間に取られてしまうのが恐かったから。
あるいは、その成長という違いがジュンとの溝を深めてしまうという現実と未来が、どうしようもなく嫌だったから。
いや、ジュンだけではない。確かにジュンも要素だが、それだけではない。
43双剣:2006/01/25(水) 21:00:59 ID:L2rJo/PC
「…………さっき、から……」

蒼星石がいる。真紅と雛苺もいる。オマケに金糸雀とだって和解した。
ジュンを含めて、皆笑い合って過ごしているこの環境。
今ある日常はとても幸せな毎日だ。だからこの幸せが永遠に続くことを夢見た。
大好きな姉妹たちと幸せを共有しながら過ごす日々を、望んでいた。
ただ、それを夢と望んでいたということは。それを否定される事が、幸せを剥奪されたことに等しい。
だから、いつもの様に。望んだことの否定を恐れて、望んだことそのものを隠すために、虚勢を張った。

「さ、さっきから勝手に何言ってやがるですか!」

見え見えだと自分でもわかる。この相手の前では、脆い虚勢はほんのひと突きで崩されるだろう。

「翠星石はあんなチビ人間のことなーんとも」

しかし、それでも言い募る。今はそれしか出来ないから。しかし、



「だったら、私がもらうかも知れない」



―――しかし、それでも敵は上回る。

「……ぁ、ぇ?」
「私"は"桜田君が好き。
 あなたの抱いているのとは違うかも知れないけど――いえ、あなたが否定した以上、それを比較には使えないわね。
 『あなたが抱いているのだろうと私が勘違いしていた種類の好き』とは中身が違うかも知れないけど、好き。
 私自身にもどういうものか判別はつかない。でも間違いなく言えることはある。
 私は彼が好き。
 桜田君はもうがんじ絡めの束縛から踏み出せる強さを持っているし、
 けれどどんな障害も平気で跳ね除けるまでには至らない。
 私はそんなところに憧れるし、支えたい。
 この『好き』がどんなものにせよ、どんな形になるにせよ、支える役目になれなくても……」

そして、虚勢と夢は崩れることなく凍てついて、

「……私は桜田君を見届けたい」

そしてそのまま砕かれた。

to be continued...
44双剣:2006/01/25(水) 21:01:47 ID:L2rJo/PC
こんばんは。
鬱展開を避けようと変更を加えたら余計鬱になったんじゃないかって感じの双剣です。
いやマジでどうしよう。
最終的にどうするかはあらかじめ決まっていたけど、なんだかダークエンドにも出来そうだな……
45名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 21:02:42 ID:gcAs5htZ
http://www.sweetwarp.com/orangetower/cgi_chat_02/chat.cgi?nofent=on
↑翠星石のことを馬鹿にする輩がいるですぅ…
タグも使えない馬鹿なのですぅ…ぐすっ…
ブラクラ貼ってほしいですぅ…ぐすん…
46名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 23:00:11 ID:xjHsBejS
待ってました〜。

>>あなただってやっぱり永遠に幸せを手にすることは出来ない
それが出来ないのは巴も一緒だ!

「親友と同じ人を好きになってしまったらどうする?」って感じですよね。
そのテーマを扱った漫画の話で女友達と盛り上がった時、
彼女いわく「男」と即決。「悩むんだとしたら、
親友思いだからじゃなくて自分が可愛いからでしょ」だって。

自分を信じて前へ進め、翠星石!
自分が幸せでなければ他人も幸せには出来ないぞ!
47名無しさん@ピンキー:2006/01/25(水) 23:15:34 ID:nmEVhaqV
真紅ちん可愛い〜ん
48名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 02:31:20 ID:gE16nIEQ
なんかなー………
49名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 02:47:23 ID:3N+lunw0
誰か最終話のto be continuedっぷりに衝撃を受けてる我にジュン×水銀物を恵んでくれ・・・ ('A`:)
50名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 03:15:17 ID:lsCzSxEN
3期フラグはいいんだけど・・・なんていうか・・・
もう完全に不完全燃焼って感じ・・・俺もここを心の支えにするよ
51名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 03:41:39 ID:zJnO5mra
蒼の子……(´・ω・`)
52名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 04:13:19 ID:uoqEMN/c
なんで雛は復活しないん?・・・・・・・
53名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 05:18:43 ID:gqjFohwo
>>52
人気が無いから
54名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 05:20:39 ID:lsCzSxEN
原作の死亡フラグが・・・な気がする・・・
桃種が「雛苺は死ぬからアニメでも死なせて」みたいなこと言ったとか・・・
55名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 06:00:06 ID:mvdtsIJR
ほれ………そろそろスレちがいだ
56名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 06:23:23 ID:Zt1xK5PB
ローゼンメイデントロイメント?なにそれ?
あれはローゼソメイデンですよ〜( ゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ
57名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 12:03:44 ID:xaAkPHSt
てっきりジュンが真紅を復活させて感動の対面と思っていたけど違ったな…
薔薇水晶があそこまで感情を露にしたのは初めてじゃないか?
しかも蘇生後には色とか雰囲気とか微妙に違ったし…
右目が薔薇になっていてしかも伸びてたし…
というかローゼンの偽者が出るとは思わなかったよ
本物だと思っていたからな…騙された…
蒼と雛が復活しないのはファンにとっては残念だろう…漏れもすごく残念だ…
銀様が逝ってしまわれた時銀様〜!!!と叫んだのは漏れだけではあるまい…
そして偽ローゼンのために健気に戦う薔薇水晶に萌えたのは他のドールファンに無礼かね…(´・ω・`)
58名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 12:05:39 ID:p6/WfFHG
なんでそれをここに書くんだよ
59名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 12:57:17 ID:Zt1xK5PB
スルーしようぜ。
60名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 15:30:10 ID:zDahgXN7
BS-I組でまだ最終回見てない奴もいるのに…
俺とか
61名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 16:23:54 ID:4GCDCKXz
関西組でそもそも青い子や雛が死ぬことすら今知った奴もいるのに・・・
俺とか
62名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 16:46:53 ID:G8yRGhYv
 ―┼‐         ノ     /   |  --ヒ_/     /   \ヽヽ    ー―''7
   `」   ┼,   二Z二   レ   /  /´レ' \ ―7 ̄}  |  ー-、   /
 (__  (|フ)   (__ノ  _ノ  ∨`  ノ  /  /     _ノ    \_


    ─┼-        /   |   ‐┼-   |     ー|―
    ─┼─ |   \ レ  /   ̄Tー  /      ノ -─
   (二フヽ  \/    _ノ   (二フ\  ヽ_ノ   / 、__

     i';i
    /__Y
     ||V||                   /⌒彡
  _ ||.I.||         /⌒\     /冫、 )
  \ ||P|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ `./⌒ i `  /ゝ     _,,..,,,,_
  ||\`~~´  (<二:彡)    \( >     ('\\  ./ ,' 3 `ヽーっ
  ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄\`つ    ⌒ _) l   ⊃ ⌒_つ
     .|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||                `'ー---‐'''''"
63名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 17:10:32 ID:bPzcdO8C
まぁ確かに鬱だったけどスレ違い。
64名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 17:46:19 ID:lsCzSxEN
ネタバレ配慮が足りなかったスマヌ
65名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 18:12:41 ID:YCYfoIrW
そんなオマイラに漫画版をオススメする。
66名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 20:57:08 ID:XqMJhrbl
安心しろ
俺なんて予約録画を親に消されて最終話を見れない身だぞ
あははははははははは

……本気で殺意を抱いたよ。
67名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 21:28:50 ID:xV4w2a7K
殺してないなら大丈夫だ
もうちょっと待てばBSで見れるぞ
DVDもそのうちに
68名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 21:47:59 ID:Zt1xK5PB
雑談はもうその辺にしときましょうや。
6966の人:2006/01/27(金) 22:24:03 ID:XqMJhrbl
最終話を見れなかった怨念をぶつけてやる
以下、妄想最終話SS、エロスレッドなのにエロなしっす
すんません
70名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 22:26:45 ID:XqMJhrbl
 戦いが終わった次の日。
 あれほどの出来事が重なった、大変な戦いのだったためか、
 この日、皆ボンヤリしていた。
 ひたすらボンヤリしていた。
 蒼星石は柴崎老夫婦のもとに一旦帰宅して、そのままである。
 翠星石といい、雛苺といい、真紅すら気が抜けたようにぼんやりしている。
 ジュンも結局勉強が手付かず、同じようにぼんやりしている。
 雛苺が目を覚ましたと聞いて高速ダッシュで駆けつけた柏葉巴は、
「……」
 部屋で痴呆のようにぼやっとしている彼らを見て、無言で回れ右をしたとか。
71名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 22:27:36 ID:XqMJhrbl
 そして水銀燈も
「……というわけなんだけど……聞いてる?」
「……聞いてるわぁ」
「じゃあ、オッケー?」
「……そうねぇ、良いんじゃなぁい」
「やった♪ じゃあ、出発は再来週あたりだから。水銀燈、準備しといてね」
「……ねぇ、何の話しぃ?」
「ん? 言ったじゃない。私と一緒に、アメリカに行くって」
「………………は、はああぁ!?」
「移植手術が決定したって言ったじゃない」
「ちょ、ちょっとそんな急に……」
「あー、やっぱり聞いてなかった。でも、もうダメだからね」
「……良いけどぉ……あなた、治るの?」
「んー、成功率50%だって」
「……ちょっと」
「良いじゃない。このままグダグダ生きるより。
 それに、私一度で良いからギャンブルってしてみたかったの、命がけの」
 うふふふふ……とかなり電波の入った笑いを浮かべるめぐ。
「……」
 頭痛のする水銀燈だった……。
72名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 22:28:55 ID:XqMJhrbl
 そして、nのフィールドの何処か
「………………………………ヒマ」
 白ドレスの少女人形が呟いたりしてたり。


 こんな彼女らが再び集うのは、もう少し後のことである……
73名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 22:58:40 ID:r5crvOiq
>57
眼帯の方向を確認してみ。
サガット現象が起きていた場合は知らんw
74名無しさん@ピンキー:2006/01/27(金) 23:06:01 ID:7nwstE5o
グダグダだなw
75名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 05:07:16 ID:RfGYGoUA
 おにく>>35

 桜田家の明かりが消え、居間や廊下は真っ暗であった。最初は蒼星石が翠星石の手を引っ張って歩いていたが、いつの間にか
翠星石が蒼星石をリードしていた。暗闇のせいで歩きにくい為、自然と歩く速度が落ちてしまったのだろう。翠星石はこの暗さにも
関わらず、壁にぶつかったり物につまずく事もなく、しっかり手を繋いでスイスイと歩いて行った。
鏡の部屋に着いたのだろう、翠星石は立ち止まり、扉をそっと閉めた。
 鏡の部屋も真っ暗で静かだ。暗さに目が少し慣れて来たとはいえ、やはりほとんど何も見えない。
「く、暗くてちょっと怖いね……」
 弱々しく蒼星石はそう呟き、繋いでいた翠星石の手を先程までよりも強く握る。それを聞いた翠星石も、手を握り返してくれた。
「大丈夫です、翠星石が付いてるですから」
 そう優しく言ってくれる双子の姉に、蒼星石は何ともいえない安心感を覚える。
「翠星石ぃ……」蒼星石は翠星石に抱きつき、顔を彼女の胸に押し付けた。「今夜は……思いっきり甘えていい?」
翠星石はにっこりと微笑み、擦り寄る双子の妹をそっと抱きしめる。
「―――いいですよぉ……た〜っぷりと可愛がってやるですぅ……」
 翠星石が蒼星石の唇に舌を這わせ、次の瞬間には、もう舌は蒼星石の口内に滑り込んでいた。
「んぅ……」
「んむぅ……れりゅ……」
 翠星石は舌を絡ませつつも、腰やお尻、首筋などの箇所を絶妙な手つきで触る。蒼星石は快感に悶えながらも、舌を絡ませ続けている。
 皆が寝静まり、灯りと生活音が消えた無音とも思えるこの空間の中で、唯一聞こえる物は双子の姉妹が愛し合う音。
双子の姉妹の体と舌が絡み合い、2人の喘ぎ声と性欲がそそられるような生々しい水音が鏡の部屋に静かに響く。
「―――ぷはぁ……」
 翠星石は甘く濃厚な口付けをやめると、ゆっくりと押し倒した。そして蒼星石の上半身を半裸にさせ、小さくとも形はいい乳房に
そっと触る。
「んあぁ……」
蒼星石は乳房に走る快感に、思わずそう喘いだ。彼女は腕をだらりと上げ、翠星石に弄ばれるがままになっている。
翠星石は蒼星石の乳首を優しくつまんだ。
「ひいっ……!」ビクン、と体をくねらせ、先程よりも大きく喘ぐ。「あ……ああ……や、やめぇ……」
「蒼星石」人差し指を蒼星石の唇に当てた。「静かにするですよぉ、誰かに気付かれたらどうするですかー……?」
「だ、だって……」
 そう呟き、蒼星石は恥ずかしそうに口ごもるが、翠星石はこのまま押し黙る事を許さなかった。
「“だって”なんですぅ?」
「な、なんでもないよぉ……」
「なんでもなくないです、ちゃーんと言うですよぉ♪」
 悪戯な声で蒼星石はそう問い詰められる。頬は真紅のドレスを思わせる程真っ赤に紅潮していた。
そして観念したのか、蒼星石は弱々しい声でポツリと呟く。


「―――……気持ちいいんだもん……」
76 ◆c2/jkA8fG2 :2006/01/28(土) 05:08:29 ID:RfGYGoUA
スンマセン、名前付け忘れました(´・ω・`)
77名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 08:45:37 ID:8VIo/eYE
おにく氏キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

百合(;´Д`)ハァハァ
78名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 10:59:30 ID:EjlVXkt8
はぁはぁし過ぎて忘れかけていたが
金糸雀はどうなったんんだ?
79双剣:2006/01/28(土) 11:36:46 ID:OEP4hC4R
>>49
ご要望に添えるかどうかはわからんがとりあえずエロ描写挑戦で書いてみた。
80双剣:2006/01/28(土) 11:37:28 ID:OEP4hC4R
「それでは、お大事に」
「……どうも」

人の良さそうな初老の医者の笑顔に曖昧な返事を返し、薬品臭漂う診察室を出る。

「ったく、あの性悪人形め……」

まったく災難なことだ。
じいさんの家に遊びに行っていた翠星石が鞄に乗って帰ってきた際、また窓ガラスを突き破り、ジュンの後頭部に直撃。
契約してからは自分の家に寝泊りするようになったせいで直撃頻度も下がっており、
そのため鈍っていたのかジュンはそのまま意識を失い、病院に送られた。
単なる脳震盪だったため大事には至らなかったのが幸いか。

「これで少しは反省するといいんだけど……無理か」

これで植物人間にでもなっていれば口の悪いあの人形も流石に反省するだろうが、
ただの脳震盪だったとわかれば途端に調子付くに決まっている。
そう思うと別の意味で頭が痛い。真っ直ぐ帰る前に気分転換が必要だと考え、とりあえず売店に向かった。

81双剣:2006/01/28(土) 11:38:03 ID:OEP4hC4R


「それにしても、なんでこんな小さい容器に入れてんだろ」

病院の裏の芝生にて、売店で買ったヤクルト(セット売り)を飲む。
都会であるとわかっていてもどことなく空気が美味い気がして、意外と心地よかった。
ちょっぴり幸せに浸りつつ、二本目のヤクルトに穴をあける。

「もうちょっと入れててもいいんじゃないのかね。
 どうせ何本もセットにするならまとめりゃいいのに。
 容器に使う費用も資源も勿体無いじゃないか」
「この中途半端な容量が愛好家にはたまらないのよ」

突然の声―――しかもかなり聞き覚えのある声。
黙って隣を振り向くと、そこにおわすは涼しげにヤクルトを飲む水銀燈。
機嫌は見事に急降下した。

「……………………」
「コップになみなみ注いでグイッと飲むなんてはしたないでしょぉ?
 控えめにコクッと飲むのが優雅だってわからないなんて、ほんとおばかさぁん」
「……何勝手に人のヤクルト飲んでるんだ」
「あら、言う事はそれだけ?
 仮にも真紅のミーディアムのクセに身の危険感じないのかしら?」

無防備にヤクルト飲みながら言われて危機感もクソもあるか。

「だったらヤクルトわけてやるから見逃してくれ」
「……意外と肝が据わってるわねぇ。まぁいいわ、その条件飲んであげる」

投槍な気持ちで言ったのだがまさか受けるとは……
もしかして、単に嫌がらせで勝手に飲んだのではなく、本当にヤクルト愛好家なのかこの黒天使?

「乳酸菌は体にいいのよぉ?
 そのうちの一つであるヤクルト菌は1930年に代田稔博士が……」

どうでもいい講釈が始まってしまった。
止めると逆鱗に触れそうなので適当に相槌打って聞き流す事にするジュンであった。
82双剣:2006/01/28(土) 11:38:40 ID:OEP4hC4R


「ところで、お前なんでこんなところにいるんだよ」

講釈が一通り終わるのを見計らい、話題転換及び疑問解消を試みる。

「うっ……べ、別にどうでもいいでしょそんなこと」

珍しく言いよどむ水銀燈の視線が僅かに上に向く。つられて顔を上げるが別段何もない。

「……? 知り合いでも入院してるのか?」
「ぎく」

これまた分かりやすい擬音である。
しかしこのドールはミーディアムなしで動けたはずだ。なら契約者というわけでもないだろう。
なら、『お父様』?
まさか。アリスになってないドールは会えないというからアリスゲームなんて迷惑なものがあるんじゃないか。

「まあいいけど。ほら、ヤクルトこれで最後だぞ。好きなら飲めよ」
「あら、殊勝な心掛けね。もらっておくわ」

また偉そうな態度になった。真紅といいこいつといい、ローゼンメイデンには淑女らしい淑女はおらんのか。

「で、さっきの話だけど」
「どうでもいいって言ったでしょ」
「まあいいけどって言っただろ」
「……。じゃあ何よ」
「病院にいるのは別にいいんだ。
 けどなんでわざわざ僕に接触してきたんだ。いくらお前が強くても、ここで暴れちゃ人目につくだろ」
「心配しなくても手回ししておいたから人は来ないわよぉ」
「手回しって……そんな面倒なリスク背負ってまで来るほどヤクルト好きなのか?」
「それもあるけど少し聞きたいことがあったのよ」

重度のヤクルト好きなのは認めるのか、とは言わないでおいた。

「あなた、前に夢で私と会わなかった?」
83双剣:2006/01/28(土) 11:39:25 ID:OEP4hC4R
「…………」

いきなりの真面目な声音にしばし沈黙。
確かに会っている。追い詰められた子兎のように震える彼女に、確かにジュンは会っている。
本人がそんな質問をしてくるということは、あの時の彼女は自分の夢の産物などではなく、
今目の前にいる水銀燈自身なのだろう。

「僕のことを誰かと勘違いしてたあれは……本当にお前か?」
「やっぱりあなただったのね」

ばさり、と軽く舞い上がり、ジュンの正面に降り立つ。顔には例の挑発的な笑み。

「人間なんかのクセに言ってくれたわね〜ぇ。
 この私が淋しいんだとか、目を逸らしてるとか」

―――やばい。これは、なにか、やばい。
体の自由が利かなくなってきた。
単に緊張してるからだと言うのならいいが、もしも以前のように彼女の力に縛り付けられているのなら……

「な、なんだよ! 見逃してくれるって約束じゃなかったのか!?」
「せっかちねぇ。
 別に殺そうだなんて思ってないし、傷つけようともしてないわよ。
 ただちょっと、あんなこと言ってくれた責任だけは取ってもらわないとね」
「責任って何を―――んむっ!?」

最後まで言わせず、水銀燈はジュンの唇をふさいでいた。
唇を重ね合わせるだけの静かなキス。
強張ったジュンの体が弛緩しはじめた頃になってようやく水銀燈は唇を離し、また挑発的に笑う。

「ふふ、こんなところ真紅が見たら、あの子どんな顔するかしらねぇ?」
「な……なに、するんだおま、え…………」
「責任取れって言ってこんなことする以上、意味するところがわからないほど子どもでもないでしょう?」

そう言った水銀燈の顔から力が抜け、ふわり、とジュンの胸によりかかる。

「私は壊れない、なんて言ったんだから……責任持って証明してみせて」

あの時のことを思い出して言いようのない気持ちになる。
夢で見た水銀燈は本当に夢のように消え去ってしまいそうに儚く、切なかった。
その記憶に感化されたのか、今の口付けで魅了されたのか。

「……わかったよ」

先ほどとは打って変わって穏やかな表情で告げるその天使に、照れも躊躇いもなく頷いた。

84双剣:2006/01/28(土) 11:40:18 ID:OEP4hC4R


華奢な肢体を抱きしめて、耳元で囁くように訊ねる。

「本当に、いいんだな?」
「……レディに恥をかかせるものじゃないでしょぉ?」

なんだか真紅に似てるなと苦笑して……頭の中で自分をどつき倒す。
こんな時に他の女のことを考えて、あまつさえ目の前の相手と比べるなど外道もいいところだ。
気を取り直して今度はこちらから口付ける。
唾液にまみれた舌先がチロチロと絡み合い、お互いを清め、穢していく。

「ん、ふぁ、あああ……」

恍惚とした表情で身をよじる水銀燈の胸に手を伸ばす。
人形の身体だと言うのにその乳房は形が変わるほどまでに柔らかく、ジュンの興奮を煽った。

「柔らかいな……水銀燈」
「あ、あう……やぁ……言わないで、よぅ、ふぁっ!」

逃げる身体を空いた方の手で抱き寄せて、抗議する舌先を再び犯す。
それで逃げられないと観念したのか水銀燈の両手がジュンの背中に回され、そのまま強く抱きしめられた。
密着したせいで愛撫がしづらくなったが文句は言わず、そのまま尖った乳首を親指と人差し指で挟み、強めに摘み上げる。

「ひゃあああっ!?」

痛覚を刺激する、しかしその痛みすら快楽となる電流が脳天へと走り、水銀燈の身体が軽く痙攣する。

「感じやすいんだな……なんか可愛いや」
「……っこ、このっ……調子に乗らなふむっ」

抗議はやはり舌先で丸め込む。主導権はすっかりジュンのものとなっていた。
今度は舌と舌を絡めるのではなく、歯の裏をなぞるように這わせる。
ぞくぞくと背筋を走る寒気に、たまらず水銀燈はジュンの舌を除けようと自分の舌を動かすが、
ジュンにはそういう才能でもあったのか、あっと言う間に水銀燈の舌の動きを読み、ひたすらかわして相手を焦らしだす。

「ちょ、はッ、息ができな……はァ、少し、休ませて……」
「だーめ。最初にしてきたのはそっちだろ?」
「そんな……はぅ!」
85双剣:2006/01/28(土) 11:40:58 ID:OEP4hC4R
乳房を覆っていた手を秘部へと移す。あくまで触れる程度だが、それだけで充分、愛液が溢れ出しているとわかる。
息苦しいと言う理由はわかっている。
こちらの舌が直接呼吸を妨げているのではなく、焦らしたが故の興奮で呼吸自体が乱れているのだ。

「ほら、こんなに濡れてる。気持ちいいんだろ?」
「そ、そんなことぉ……」
「水銀燈……すごく、綺麗だ」

びくり、と。水銀燈の身体に快感ではない震えが走ったのがわかった。

「嘘……私は、綺麗なんかじゃ……」
「嘘じゃない。言ったろ? あの夢でお前が言ってたことの方が嘘なんだって」

未だ彼女を縛る自虐の念を祓おうと、清めるためだけに唇を奪い、優しく抱き包む。

「大丈夫、淋しくなんかない。お前はちゃんと愛されてる」

縋りつくようにしがみついていた黒い天使の手から力が抜け、今度はただこちらを求めるためだけの力が込められた。
嗚咽を漏らす彼女の表情は見えないが、構わず銀糸の髪を梳く。

「水銀燈……お前が欲しい」

数秒の躊躇いの後、ぎこちなく恥ずかしげに頷く気配。抱き合った体を離し―――その動きに合わせて流れるように再びキス。
唇を離して見た水銀燈の瞳に浮かぶ涙が、快楽に蕩けたものでも、悲しみに満たされたものでもないと、ジュンは間違いなく確信した。

「痛かったら言えよ?」
「大丈夫だから……お願い、はやく…………」

視線を逸らして薄桃色に頬を染める少女に優しく微笑みかけ、その秘部に己の分身をあてがう。

「んっ……」
「挿れる、ぞ……」

痛みを感じさせないようゆっくりと腰を動かすが、やはり完全に痛まないよう挿入するには無理がある。
こちらから愛撫してばかりだったが、自分とて充分に興奮していたのだ。分身はすっかり張り詰めてしまっている。
86双剣:2006/01/28(土) 11:42:06 ID:OEP4hC4R
「ひああぁっ……!」

身体を侵してくる異物に対してあげられた悲鳴に、いったん動きを止める。だが、

「んっ……はぅ、んうぅぅ…………っ!」

こちらが動きを止めたとわかるや、水銀燈はジュンの身体にしがみつき、自分からソレを受け入れた。

「うぁっ……!? お、おい……」
「だい、じょぶって……言ったでしょぉ……いいから、うごい、て…………」

言われて気付く。
漏れ出す声も吐息も確かに痛みを帯びてはいるが、酔いしれるような甘さも伴っていた。
水銀燈は感じている。痛みよりも快楽……歓喜の方が大きい。
ならば、残る僅かな痛みすら取り除いてやるのが自分の役目だろう。
水銀燈に受け入れられ、締め付けられる中、ゆっくりと腰を前後に動かす。

「ん、くっ……はぁんっ!」

身を反らし、綺麗な銀髪が狂ったように振り乱されている。
徐々になれてきたのか力なくこちらへと手を伸ばし、両腕が首にまわされる。

「ふっ、はぁっ、ァ……もっと、大きく動いていいからっ……!」

確信する。もはや彼女から痛みは消え去っている。
そうとわかったジュンは言われたとおり腰の動きを強くした。

「はああっ……ああ、あぁあぁぁぁ…………動いてる……私、繋がってるぅ……はぁん!」
「くぁ、ああ、そうだ……」
「ひ、わ、わたし……もうダメぇっ……」
「ああ……僕も、もうっ……!」

お互いに絶頂が近づき、腰をより一層強く、早く、大きく動かす。

「ジュン……私を見て……私を受け入れてぇ…………!」
「水銀燈……しっかり、つかまってろよ……くっ…………」

達する。そう分かった瞬間、二人はまったく同時に唇を強く重ねる。

「「――――――――――――――――っっ!!!!」」

そうして意識は弾け、糸が切れたかのように芝生に倒れこんだ。

87双剣:2006/01/28(土) 11:43:21 ID:OEP4hC4R


呼吸と共に思考も落ち着き、芝生に横たわったまま考える。
もともと行為自体は水銀燈の方から持ちかけてきていた。最初の方も強気な態度はいつもの通りだった。
けれど、いざ始まると主導権はこちらが握っていた。
要するに、水銀燈は弱さ恐さから目を逸らし、強がっていたのだ。
その強がりが行為のうちに溶けていったということは、少なくとも行為の間、彼女は心の束縛から解放されていたのだろうか。
―――と、そこまで考えたところで自分の胸の上に横になっていた水銀燈が顔を上げてきた。
事を終えてまたいつものような笑みを浮かべているが、いつもと違って嫌味な風はない。
いつの間にかさきほどの最後のヤクルトを手に弄んでいる。

「ねぇ」
「うん?」
「さっき、私は愛されてるって言ったわよね?」
「ん……ああ、言った」
「それって、あなたが?」
「……」
「ねぇ?」
「訊くな。言わせるな」
「聞かせてよぉ」
「…………」

からかうように食い下がる水銀燈に内心溜息をつき、抱き寄せてキスする。

「……ふはっ。な、なによぉ、誤魔化すなんて……」
「…………してるよ」

彼女を抱いて、自分はひどく興奮していたはずなのに、それと同様にひどく落ち着いていた。
事が終わった今、それが何故だったかと考えれば答えは一つしかないと思う。
きっかけは成り行きだったとしても結局のところ、これは同情や欲情などではなく。

「え? なに、もう一回言ってよぉ」
「うるさい。自分の声で聞こえなかったんなら自業自得だろ」
「……いじわる」

桜田ジュンはただひたすらに真剣に、黒白の天使を愛していたに違いないのだろう、と。
88双剣:2006/01/28(土) 11:44:04 ID:OEP4hC4R
あとがき。
こんにちは。18禁小説片手に描写に悩み、朝っぱらから何やってんだろうと別の意味で悩む双剣です。
いや、もう、何だ。指摘するトコは指摘してくれ。改良出来る自信はないが参考にしたい。
89名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 14:32:52 ID:Du3kcQHH
いやぁ・・・やっぱこのスレは良い・・・
水銀燈も蒼星石も、もうたまりません
90翠星石師団 ◆aV3BprkpzA :2006/01/28(土) 15:26:26 ID:ehku19U6
>>88
GJ!!
だけど個人的には例の翠星石のエロも見たい気がする…いや、無理はしなくていいけどね
91名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 17:11:48 ID:meRIqYJI
二人とも完全に別人w
92名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 19:14:14 ID:mpF11anY
乙!
ジュンすげーテクニシャン
93名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 19:41:21 ID:V5fKQ1tl
>>88
GJ!!

で、だ。
これは、
人間化した翠星石VS巴の女のバトルに水銀燈が乱入したという認識でよろしいか?w
(誰か忘れている気もするが、気にしない気にしナーイ)
94晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/28(土) 20:36:29 ID:Owr/n6pC
まきますか?まきませんか?

とだけ書かれた紙切れが机の書類の山の上にぽつんとあった。
普段はこんな遊びに付き合う気はさらさら無いのだが、何故だろう「まきます」に丸を付けてみた。

少し口の端から笑みが漏れる。

何かのゲームの始まりを意味するのだろうか?
私のつまらない生活を潤すには物足りないであろうが、それでもこの小さな小さな遊びは私に少しの興奮を与える。

「あっ………」

何処から吹いたのか分からない強い風にその遊びは流されていった。
追いかけたいのは山々だが私は足が悪く、それは叶わない。

かくして小さなゲームは幕を閉じたように思えた。
95晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/28(土) 20:37:01 ID:Owr/n6pC
書類にサインをするだけのつまらないデスクワークから目を離した瞬間私は自分の目を疑った。
とうとう心と足だけでなく、目までおかしくなってきたのだろうか?

そこには茶色い古ぼけた鞄が二つあった。

興味本位で自分に近いほうの鞄を開けてみる。
そこには青い衣装に身を包んだ少年人形が納められていた。もう片方にも同じような物が入っているのだろうか?

「何だ……これは…?」

その箱をよく見渡してみるとゼンマイのような物がある。どこかに穴があるのだろうか?
腫れ物に触れるかの如くの手つきでその人形を抱き上げ、ネジ穴を探して身体中をまさぐる。
そしてこの少年のように見えた人形は少女であったという事を知る。だがそれよりも驚くべきことには、

その肌には人間に勝るとも劣らない柔らかさがあるという事である。

このような不思議な人形の話を聞いた事がある。さすが生き長らえていたというだけはあるか。
しかし名前は思い出すことは出来ない。

「ここか……?」

背中に穴のような物を発見し、恐る恐る穴にゼンマイを差し込み、

キ リ キ リキリ キリ

キリキリキリキリキリキリキリキリキリ

途中まで巻くとそのゼンマイが勝手に動き出し私は思わずゼンマイから、人形からその手を離す。
ゼンマイが落ちる音は確かに聞こえたのだが、人形が落ちる音はしない。

そう、人形は浮いているのだ。

私は自らの目を、頭を疑いその様を見続けるしかなかった。
96晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/28(土) 20:38:13 ID:Owr/n6pC
私は自らの目を、頭を疑いその様を見続けるしかなかった。

そしてその人形は、目を開く。
鋭く煌めくオッドアイ。私はその色に輝きに魅せられる。だがこの次にそれ以上驚かされる出来事があった。

「まさか僕から巻かれるなんて……思ってもみなかったよ…長い間巡り続けていると、奇特な人間にも会えるものだね……ふふ…
 人間、名は?」

口を開くのだ。しかもきちんと表情もある。私はあまりの驚きに、長い間隠し通していた私の素顔をさらけ出してしまう。

「一葉、結菱一葉……」

「一葉、一葉……一葉……変わった名前だね。今は何年?ここは何処だい?」

その強い光を帯びた瞳に酔ったのか、あまりの出来事にも冷静に対処してしまう。人間極限に追い詰められるとこうなってしまうのだろうか?
「今は2002年……日本…」

「そうか…ありがとう……あぁ、そうだ。僕としたことが、久々の目覚めで礼儀を欠いていたみたいだ…自らの名前を晒さずに人間の名を尋ねるなんて…」
その人形は被っていた帽子手に取り、頭を垂れる。だがしっかりと視線はこちらを射抜いてくる。

「僕の名は蒼星石。ローゼンメイデンの第四ドールだ」

「ローゼン…メイデン……?」
聞いた事がある。生きているように見える人形の事を。彼女がそうだと言うのだろうか?
しかしこれは生きているように見える、では無く、生きているの……間違いではなかろうか?

「ローゼンメイデンの事を知っているの?じゃ…話が早いね」
蒼星石は僕を無視してつらつらと話をし続ける。

「僕らローゼンメイデンは契約者、マスターの精気を吸う事によって力を出すことが出来る。
 一葉………僕のマスターになってはくれないか?巻いた貴方にはその資格がある」

いきなり何を訳の分からない事を……マスター?この私が?
「いや…私は生きているように精巧な人形の話を聞いた事があるだけだが…面白そうな話ではあるな…」
「そう言ってくれるなら、嬉しい。」
「ところで…蒼星石は、私がマスターになったら何をしてくれるつもりだ?まさか主人と言うのだから一方的な搾取の筈が無いだろう?」

「そうだね…僕は一通り人間のする事ができるから…身の回りの世話……と…それとあなたの為に出来うる限りの事をするよ」
97晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/28(土) 20:39:26 ID:Owr/n6pC
人形らしからぬ強い目が気に入った。
「そうか…良いだろう。君のマスターに、私はなろう。……ところでもう一つの鞄は…?」

「僕の姉が巻かれるのを待っている。だけど…今は少し待っていて欲しい。精気を吸われるのは、慣れるまでに時間がかかるし、
 それに貴方も見たところ、そう丈夫そうでは無さそうだ。一気に二体は止めておいた方がいい。
 それに何より……少し思う所があって…」
顔色が曇る。他意は無さそうだ。

「そうか、分かった。ではどうすれば良い?」
「この指輪を付けて…誓いの口付けをするんだ…さぁ……」
蒼星石は自らが付けていた指輪を外し、僕の手の中にそれを押し込む。その無理やりさが気に食わなかったのか、
「どの指に付ければ良い?」と言ってわざとじらしてやる。人形相手にこんな事を言っても仕方ないが…

「誓いだから…決まっているだろう?」
「いや、あえて聞いただけだ…」
「一葉はいじわるだね……」
「少しは困る事が無いと楽しめないだろう?」

「その通りだ……君とは馬が合いそうだよ…楽しみだ…」
「それは何より…」指輪を指に嵌め、唇を近づける。

ちゅっ……とわざと音を立ててやる。

その瞬間何処から現れたか分からない、強い白みを帯びた青い光があふれ出し、その場を照らす。
強い光にさえぎられた視界から私はわずかに蒼星石を見る。

彼女は今まで見たような自嘲的な笑みではなく、恍惚とも呼べるような幸せそうな笑みを浮かべて笑っていた。
だが不気味さは感じない。
光が納まってから蒼星石は口を開く。

「ありがとう、マスター。僕と貴方の絆は今結ばれた」

彼女は私の壊れた世界に何らかの変化を与えるだろう。

それが楽園の扉か、それとも地獄への門かは今はまだ分からない。
98晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/28(土) 20:45:03 ID:Owr/n6pC
投下宣言していた一葉×蒼ものの冒頭です。
何かもう色々とむしゃくしゃして書いたので次の投下は分かりませんが…

ほぼ脳内保管物語の上にエロも多分微妙なんで…SS総合の方が良いかと思いましたが、
こちらで投下すると言ってしまったのでこちらに投下させてもらいます。
スレ汚しすんません。
アニメ派の方もすんません。何て需要の少ないものを…


ところで一葉は童貞だと思いますか?それとも童貞で無いと思いますか?
迷っているのでちょっと意見を聞きたい…

あと、一葉の家のお世話係のおっさんの苗字も募集してみたり。
99名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 20:56:14 ID:wyir+n8b
>>98
俺は蒼はアニメ派だけど
書きたいものを書くのが一番じゃないかと、それを読むのは個人の自由だし

一葉はそれなりの人生も歩んでいるだろうし女性関係もあったのではないかと見ておりまふ
若い頃の過去に妄執しはじめたのは隠居後のことかと個人的な推測
人間忙しいとあまり昔のことに思いを馳せないし

では続き待っております
100名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 20:57:27 ID:5VUSzzD6
>>98
GJ!原作蒼の独特の雰囲気が出ててイイ、続き期待してるよ。
一葉は…さすがに童貞じゃなさそうな気がする。
財産目当てで結婚して、離婚するとき慰謝料がっぽりふんだくった女とかいそう
101名無しさん@ピンキー:2006/01/28(土) 21:06:42 ID:Du3kcQHH
あの歳で童貞はさすがに無いんじゃねーか?とにかくGJ
102名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 00:51:21 ID:PTN71Trf
>>98
晒し首 氏キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!

つい最近このスレ知ったんだけど前スレの JUN×蒼SSマジGJですた。
萌え死ぬかと思たス(神降臨かと)。。
いや、正直エロ小説で感動したのは初めてでしたよ。
本にして欲しい位です(≧∇≦)。

http://v.isp.2ch.net/up/61a2b5d05d2b.jpg
アニメでJUM×蒼といえばこの位ですよね
俺の中のJUN×真紅最強説が見事に崩されたっス;

氏の書く蒼は本当に蒼っぽいですねー。。
自分もアニメ蒼派ですが、原作蒼も好きなので今後の展開が
すごく楽しみです。
無理せず投稿して下さい。待ってますー

一葉・・童貞は無いんじゃないですかね?
愛が無くてもお金いっぱいあるから若い頃は愛人とかも囲ったり
してそうな予感。
103名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 14:21:02 ID:1r2VMNsj
このスレで百合モノを好む人は少ないんだろうか
104sage:2006/01/29(日) 15:20:10 ID:vImb7FZM
大好きです
105名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 15:22:23 ID:vImb7FZM
スマソあげちまったorz
106名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 15:22:27 ID:LhGvJ4mm
晒し首氏GJ!!

>>103
元来百合好きですが。翠蒼v(;´Д`)ハァハァ
107名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 15:25:07 ID:3TBqSsr8
>>103
翠×蒼も銀×紅も大好物な俺が来ましたよ。
108名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 16:34:28 ID:EiS5dUJF
>>107
おいおい金×雛とのり×巴を忘れるなよ
ロリ同士とドジっ娘×体育会系おにゃのこ……
ハアハア…(*´Д`)ちんちんおっきしたお
109名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 17:42:29 ID:QzP3oUoQ
蒼×翠に萌え(*´Д`)ハァハァ
110明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/29(日) 18:07:27 ID:nqdQ/1YI
>>11

 助平生活一週間経過。
 今は夜。
 日夜享楽に明け暮れるJUMにとっては安らぎの時間。
 決して、乙女達の寝ている隙に自慰に耽ったりはしない。
 何故なら、今は毎日欠かさず朝昼晩セクロスに勤しんでいるからだ。
 起き抜けに一発。昼下がりに一発。九時前に一発。
 引き篭もり野郎の体力でよくもまあ是ほど励めるものではある。
 しかし、そこは中学生のLibido。
 成長期のエナジーと思春期のスパークが尽きるまで邁進するのみ。
 薔薇乙女を誘い、誘われれば突き進み、純潔を貫き、その後も身体を重ねるのみ。

 今や、五体のドールと関係を持ち、
 置いてけぼりな真紅は心に鬼を宿しているのだ……。


「もう11時……やっぱりJUMは居ない」

 そして、真紅は直感に目を覚まし、

「こんな夜中に、誰と愛し合っているのかしらね」

 と、怒りを滲ませた呟きとともに最中の場へと向かう。
 わざわざ行かなければ良いのに、とかは考えないで頂きたい。
111明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/29(日) 18:08:20 ID:nqdQ/1YI
「……さて、今日の相手はもう見当がついているわ」

 真紅は拳をきつく握り締め、ギリリと歯を鳴らす。
 果たして相手は誰だろうか?
 雛苺か……それとも金糸雀か……それとも双子と3Pか。
「決まってるのだわ……あの黒くて年増の忌まわしい宿無しジャンク!」
 どうやら、真紅の予想では水銀燈らしい。
「ローザミスティカを残したのは失敗! 今度こそ完全破壊あるのみね」
 歩きながらシャドーを始める。
 絆……もとい情念の篭った一撃を見舞うのだろう。
「三角の構えから……掌打、熟瓜打、浴びせ蹴り、そして素早く首捻顔固……」
 立ち回りをイメージしてか、避けの動作や歩法も意識している。
「最後は徹しでフィニッシュなのだわ……!」
 息巻く真紅。
 しかし、物置部屋の前でその足が一旦止まる。

「ぐ……覚悟していたとは言え、これは耐えられないわね……!!!」

 真紅が見たものは正しくJUMと水銀燈の肉交。
 椅子に腰掛け、水銀燈を抱き締めるJUM。
 背後から弄ばれ、切なげな声で善がる水銀燈。
 粘膜が擦れ、粘液が泡立つ音。
 部屋の大鏡に映された二人の顔と、身体。


「どうして水銀燈なんかと!? どうしてッ!!!」
112明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/29(日) 18:09:06 ID:nqdQ/1YI
 今にも爆発・炎上せんばかりの真紅。
 だがッ! 声に出ぬ叫びなど、誰も気付いてはくれない。
 一方……。

「ねぇ……やっぱり止しましょう」
「? どうしてだ」
「だって、真紅に聞こえちゃう」
 耳まで真っ赤にして呟く水銀燈。
 真紅とは敵対しているが、それなりに罪悪感があるらしい。
 ミーディアムたるJUMにそれが感じられないのが皮肉ではあるが。
「そんなこと言ったってさ……もうこんなだし」
 ジッパーを開け、反り返ったDickを取り出す。
「びっしょりになったソコにコイツを入れなきゃ治まりがつかないよ」
「で、でもぉ……」
 尚も躊躇する水銀燈。
 JUMは指で更に愛撫を加え、耳朶を舐りながら囁く。
「だって指と舌だけじゃ不満足だろ?」
「本当にするのは、その…怖……きゃ!? 待ちなさぁい!」
 水銀燈の声が裏返る。
 それもその筈、片腕で抱き上げられたかと思うと、もう片方の指で秘唇を開かれたのだ。
 言うまでもなく、暴かれたラビアの下では雄々しくファルスが待ち構えている。
「厭ああぁぁぁぁぁッ!!! 痛いぃ! お願いッ、やめてぇ!!」
 泣き叫ぶ水銀燈……対照的にJUMは緩み切った表情。
「嫌あぁ!!! お父様ァ! めぐぅ……!!!」


「ぐぅッ!!? あのJunk! Bitch!」
113第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/01/29(日) 18:11:35 ID:nqdQ/1YI
また晩にでも投稿できるよう善処します。
>>98 はマジ期待ですかね。
114名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 18:52:24 ID:aoG2jRTq
うはぁ、ついに銀様まで・・・
真紅はU系なのかw
115名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 19:44:21 ID:XhoetTil
>>113
もしかしてJUMは真紅を放置プレイ中なのか?w
116晒し首 ◆GJolKKvjNA :2006/01/29(日) 20:41:06 ID:GGP7nTWW
皆様レスありがとございます。
一葉は経験済みという意見が多かったのでそうしときます。60童貞とかも面白いとかふと思ってしまった自分が居て…
投下した後に漫画読み直したら、じじいは結構寝たきりなんですね。
ちゃんと勃ってくれるのか今から心配です。

お手伝いさんは特に反応が無かったので、鈴木さんにしておきます。何となくイメージで。
このスレを見ている方の中に鈴木さんがいたら申し訳ありません。

99-101
ありがとうございます。好きに突っ走らせまます。
ですがアニメ蒼好きの方にも見ていただけるような展開にはしたいなーと思っているのですが、どうなるかは…

>>102
前回のブツの感想ありがとうございます。
キャラ物を書いているので、そのキャラっぽいと言われるのが一番嬉しいです。
あんなものを書きなぐりましたが、自分はJUM関係では×真紅が一番好きです。

だから第二話32氏の放置プレイ真紅にかなり期待…
名無しで当時レス返しましたが、寝取られマニアのじじぃ最高でした。


今度いつ投下するか分かりませんが、あまり期待はしないで下さい。お願いします。
長文スマソ。
117オペラ座のエロイ人:2006/01/29(日) 21:33:54 ID:YN1DWDIf
おとなしくするです人間!」「や、やめようよ翠星石……」
「なぁに言ってるですか? いつも蒼星石は夜にいけないことしてるですぅ、翠星石が知らないとでも思ってるです?」いやらしく笑う翠星石。
「え? え、何のことかな翠星石……」「とぼけても無駄ですぅ? ジュンのことでも想像してたのですかぁ〜?」「ちょ、待ってよ翠星石! 僕はただ、そんな……」
「ジュンは既に拘束してあるですぅ、好きに出来るですよ!」「え? 好きに出来る? え、まぁそれなら……って翠星石! 拘束ってなにしてるのさ!」「うるさいから黙らせただけですぅ、感謝するですぅ」
「ま、待って翠星石。拘束は可哀想だから外してあげたほうが……」「何いってるのです? やはりジュンのことが……」「な、な、な! そんなことより早く解いてあげてよ!」「……しゃーねですぅ」
ジュンは拘束されていた枝から開放されていた。しかし何故か眠っているのである
「あれ? ジュン君?」「だからうるさいから黙らせたですぅ、今は薬で眠らせてるですから大丈夫ですよ! やるなら今しかないです、ジュンなら夢程度にしか思わないですぅ!」
「す、翠星石……」「後で騒がれるのも困るですよ? こういう機会はもうほとんど無いですぅ、さぁ、やるですよ蒼星石!」「……ジュン君、ごめん」
蒼星石もやはり広がる欲望には勝てなかったようだ――。
ジュンは何も知らずにすやすやと寝息を立てている。これから起こる、とてつもなく幸せな世界のことも知らずに!
「で、でも翠星石? 最初は何をするの?」「はぁ? 知らないのですか? まったく私を同じときをすごして来たのになんというこどですぅ……」蒼星石は、ただ翠星石がエロいだけなんじゃないかと思った。
「教えてやるです、男はですね、ええと、その、なんというか……」だが、所詮翠星石も実行に移したことはなく、知識として持っているだけである。
「何かをして、あ、あれを健康的な状態にしないといけないと、ほ、本に書いてあったのですぅ……」蒼星石にも意味が理解できた。直接的なことをさけ、言葉を選んで話しているのがわかる。翠星石が顔を真っ赤にしながら説明している、もちろん蒼星石の顔も真っ赤である。
「ま、あ、あれをですね……」直接言葉に出すことは出来ない翠星石。蒼星石も、ただ聞いているだけである
「わ、わかったよ翠星石、だから無理をしないで……」「む、む、無理なんかしてねーです! しょ、所詮はちび人間のものですよ? むむむ、無理なんかするわけないですぅ〜!」涙目で必死になって否定する翠星石。
もう言葉は要らなかった、成すべきことはわかったのだから――。
翠星石と蒼星石はゆっくりとジュンへと近づいていく、起こさないようにゆっくりと。
ジュンはベッドに仰向けに寝ている。なんと都合のいいことだろう!
「い、いくですよ……」翠星石は震える手でジュンのズボンに手を伸ばす。
118オペラ座のエロイ人:2006/01/29(日) 21:35:39 ID:YN1DWDIf
ゆっくり身長に脱がせようとする翠星石だが、なかなか脱げないのでついには逆ギレし……
「あ〜もうなんですかこれは! もう一気に脱がせてやるです!」「あ、ダメだよ翠星石! ジュン君が起きちゃう!」蒼星石の制止も聞かずに、一気にズボンを下ろす。
一気に、ジュンのそれが露になった。翠星石にも蒼星石にもそれを見るのは初めての事でかなり動揺していた。二人とも目を手で覆っていたが、翠星石は指を隙間からジュンのそれをしっかりと見据えていた。
「よ、よぉし……ジュ、ジュンのこんなものなんて怖くもなんともねーんですから……」震えた声で翠星石が言う。
「そ、そそ、蒼星石? やるですよ、いいですか? 一緒にするですよ?」翠星石が蒼星石に聞く、蒼星石はコクリと頷く。
翠星石はジュンのものを掴み、上方向へ立たせる。ごくりと唾を飲み込むと、翠星石と蒼星石はジュン君のそれの裏側を舐め始めたのだ……。
ジュンが苦しそうに声をあげる、蒼星石は起きはしないだろうかと心配だったが、翠星石は一心でジュンのそれをなめていた。――そうだ、ジュン君にはすこしでも休んでもらわないと。
恐らく、ローゼンメイデンたちが家に来てからというもの、ジュンは気をつかい、何もしなかったようである。いっきにそれは、膨張しはちきれんばかりになる。
「あ……ああ……」それに絶句する二人、目を丸くして、それを見つめる。
そして再び愛撫を始める。今度はそれ全体にわたる愛撫を。
愛撫が激しくなるにつれ、ジュンのあえぎ声は大きくなっていたが、もう二人には聞こえはしなかった。
「ぁ? ぁぁ……?」あまりの快感にジュンは思わず目を覚ましてしまった。背中を起き上がらせると、眼鏡をかけ、自分の前で行われていることをみる。
「な、何やってるんだ? お前ら……」翠星石と蒼星石はあまりの突然のことに、かなり驚いた。だが、すぐに翠星石が
「さ、さ、最近溜まってるだろうと思ったから、翠星石たちがしてあげようと思ったのです! 感謝するですぅ!」「は? いや、だから……」ジュン君はブツブツ呟く。
「……うるせーです! せっかく翠星石たちがやってあげるんですから、素直に喜べですぅ!」翠星石は勢いよくジュン君のそれにしゃぶりついた。
あまりにも不意だったので、ジュン君もたいした抵抗も出来ず、そのまま翠星石の愛撫を受け入れてしまう。蒼星石もそれに続いた。
それをやっていくうちに翠星石もいつもの調子を取り戻したのか。
「ほらほら、どこか良いんですかぁ? 言わないとしてあげないですよ〜」と、嬉々とした表情でジュン君を焦らしているのである。これが翠星石の真の姿かもしれないと、蒼星石は感じた。
「あっ、くっ、ぅ……!」ジュンのあえぎ声が部屋に響く。しかし、真紅も雛苺も起きはしなかったので、翠星石と蒼星石は安心した。
絶頂が近づいてきたようだ、ジュンが苦しそうな表情をする。
「あっ……」それを翠星石は見逃しはしなかった。「ジュン? どうしたですぅ? もう出るのですか?」いやらしい微笑を見せながら聞く。
「うっ、いや……」ジュンは言うまいと口を閉ざすが「言わないと、イかせてあげないですぅ〜」翠星石が再びジュン君をいじめだす。正に生殺しである。
「で、出る! だ、だからやめないで……」既にジュンの頭は快感に支配されていた。断ることなど出来るはずも無い。翠星石は満足そうな表情をすると
「蒼星石、いっきにスパートをかけるですよ!」愛撫は激しくなり、ジュンは叫ぶ。
「あ、あ、ダメだ! 出る! だから離れて……」だが、快感の波にその言葉は押し消され、体の力が抜けていった。
――次の瞬間、おびただしい量の白い液体がジュンのものからぶちまけられた。量がハンパではない、数十秒はジュンのものは脈打っていた。白い液体は全て、翠星石と蒼星石の服や体、顔に付着した。
「だ、だから……離れてろって……」ジュン君は申し訳なさそうにうつむく、すると翠星石が
「本当に仕方の無い奴です……だから責任を取ってもらうですぅ」翠星石が笑う。「責任……?」ジュン君が聞き返す。「翠星石……まさか!」
「私達だけにやらせておいて、自分だけ気持ちよくなるなんて、許せないのですぅ。だから私達にも――」翠星石が急に小声になる。
「気持ち良い事、するですよ?」ジュンの顔は一気に赤くなっていく。それは翠星石にも蒼星石にも同じだった。

続く。次回本番です。メモ帳で書きましたのでどう表示されるか不安ですが……。
119第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/01/29(日) 21:47:20 ID:nqdQ/1YI
>>118
GJ!!!! 当方もメモ帳だ!
120ラプラス ◆utqnf46htc :2006/01/29(日) 23:03:19 ID:EiS5dUJF
あらすじ的なもの
数多の時と戦いを経て姉妹達やミーディアムとの絆が芽生え始めた水銀燈…
戦う事を止め、姉妹達と和解する旨を話す為一路桜田邸目指して高高度で飛行していた
《作者ofチラシの裏》
うp遅れてスイマセン…何かと忙しいもので…


それより次回よりコテ変えますのでよろしく!!そして現在のコテの意味を知るでしょう
121オペラ座のエロイ人:2006/01/29(日) 23:11:22 ID:YN1DWDIf
「翠星石、先にやっていいよ」「そ、そうですかぁ? な、な、ならお言葉に甘えて……」
翠星石はジュンの体の上に馬乗りになる。ジュンはもう肉体的な抵抗はしなかった。
「こ、これが私の中に……」そのそそり立つ巨大なものを見つめる翠星石。こんな巨大なものが中に入れば、おかしくなってしまうかもしれない。
翠星石はドレスを脱いでいく、なめらかな体が露になっていく。
「ち、ちび人間……これからす、翠星石がとても良い事をしてやるですぅ、感謝するですよ……」既に翠星石の秘部は濡れていた、ジュンを愛撫しているときに、自分も感じていたのである。
翠星石は、ジュンのものに一気に自分の秘部を降ろす。一気に突き上げる感覚が、翠星石を支配した。
「あっ……ああ!」とてつもない快感が押し寄せる、それはジュンも同じだった。
翠星石は、激しく腰を振り出す、それの行動が繰り返されるたび、ジュンと翠星石のあえぎ声が漏れる。
「あっあっあっ……」突き上げられる感覚。締め付けられる感覚が二人に生まれた。
「あ、あぅ……き、気もち良いですぅ」
そして二人の絶頂が近づいてきた――。
「ジュン! ジュン!」翠星石はジュンの名前を連呼する。そして、ジュンに向かって口付けをする。
下が口の中で絡み合い、いやらしい音が立てられる。濃厚な接吻をやめ、口を離すと、液体の橋が二人の唇を結んでいた。
そして、ついに絶頂を迎える」
「い、イくです……あっあっ……ジュン!!」
翠星石の中に、ジュンの白い液体が注がれる、二人はぐったりとなると、暫くその余興を楽しんでいた。
だが、そのころ蒼星石はただ見ているだけだった。
「(たしかに、先にしてはいいといったけど……僕に代わることは忘れてはいないのだろうか)」
そして、蒼星石の気分もだんだん変なものに変わってきた。
「(ジュ、ジュン君のあれが翠星石に……)」蒼星石の手は自らの秘部へと伸びていた。
それを翠星石が見つけたのだ。
ジュンのものから体を引き上げると、蒼星石の方へと近づいていく。

次は蒼編です。
122神龍 ◆XFPROZh.pg :2006/01/29(日) 23:15:06 ID:EiS5dUJF
― 桜田家上空 ―
内心水銀燈は不安と期待に心満ちていた…
果たして真紅達は自分を受け入れてくれるのだろうか?そんな不安が頭に過ぎったがその倍近い期待に満ちていた…が
『あら?…開いて無いわ…どうしましょう…さすがにディスプレイからや窓を割って入るのはマズイわ…』
水銀燈が窓から室内を覗いて呟いた、既に深夜2時を回っていて流石にニートのジュンも深い眠りに落ちていたのだ、仕方なく水銀燈は桜田邸の回りを低空で飛行して入るすき間を探すことにした
《作者チラシの裏》
最終回を前にコテ変えて潜伏してました、すんません
123神龍 ◆XFPROZh.pg :2006/01/29(日) 23:21:55 ID:EiS5dUJF
しまった!!投下の流れを斬ってしまった…


えっと次回に向けて懺悔します
当初ツンデレ系スレで修業して来て…あまりにも自分の作品がJUNKだったのでコテ変えて他の人の作品を見てたり修業の成果を自分の目で見る為にコテ変えて潜伏してました…



もしも修業の成果が出てなくて相変わらずJUNKな作品でしたら遠慮なくスルーor叩いてください…以後はROMとして過ごしますんで
124名無しさん@ピンキー:2006/01/29(日) 23:46:38 ID:HBvMFT2Y
( ;´Д`)ハァハァ
125ちくわ部:2006/01/30(月) 00:23:53 ID:xKkRbLSQ
近頃、蒼星石が変なのです。
窓の外を見ながらぼーっとしているかと思ったら急に険しい顔になったり、ひどく悲しそうな瞳をしたり。
ちょっと前の真紅みたいに、トランクに閉じこもってしまう日もあるです。
「どうしたですかぁ蒼星石?」
「……え?何でもないよ」
いつも、こうやってそそくさと私を避けやがります。
真紅もチビ苺も、チビ人間すら、蒼星石が何か思い詰めてるってとっくにお見通しだってのに。
「たまにはお姉さんに頼ってみろですぅ!」
私ともあろうものがガキっちぃことを…と思いながら頬を膨らませて、また窓の遠くに瞳をやった蒼星石に抱きついた。
「こうして私のところに来てるってことは、何か言いたいことがあるんじゃないですか?」
「翠星石に頼ってどうにかなることじゃないよ」
穏やかな妹には似合わない、突き放すような言いぐさ。
めちゃくちゃ悔しくて、ムカムカした。
「決めつけるなですぅ!」
「大体お前はちょっと頭がいいからって、独りよがりになってんじゃねーです!」
ようやく私に振り向いた。
「何があったか知らないですが、一人でウジウジしてんじゃねぇです!みんな蒼星石のこと心配してるですよ!
私だって……蒼星石を放っとけるわけないです」
蒼星石が、私を心配するような瞳で見ていた。ちくしょう、これじゃかえってお姉さんらしくないですぅ…。
「ごめんね、翠星石」
「謝るぐらいなら、最初から素直に何でも話してみるです」
「じゃあ、翠星石」
私を引き離して、窓を背に向き直った。

「ジュン君と僕、どっちの方が好き?」
126名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 00:51:43 ID:WGxDmkL0
( ;´Д`)ハァハァ
127ちくわ部:2006/01/30(月) 01:05:39 ID:xKkRbLSQ
「な…何ほざいてるですぅ!」
「翠星石がジュン君を想ってることぐらい、知ってるよ。それに僕、見てしまったんだ」
こ、この妹……。
「真夜中に、寝ているジュン君にキスしてたのを」

「あ、あれは!」
どう言い訳すればいいですか……。
「チビ人間のアホ面に落書きでもしてやろうと思ったら、うっかりつまづいて」
じぃ、っと私を見つめてきやがります。
本当にそうなの?と言わんばかりの真っすぐな瞳が。
私と同じ顔なだけに、鏡が迫ってくるようなプレッシャーですぅ…。
「そ、それがどうしたです!」
「ジュン君が愛しいから、あんなことしたんじゃないの?」
「そんなの……ちゃんちゃらおかしくてへそで茶が沸かせる、ですぅ……」
いつの間にか、本気でこの妹にたじろいでいた。
「じゃあ、ジュン君だからしたわけじゃないんだね?」
「あったり前ですぅ!」
「だったら、僕にもキスできる?」




(かなりマイペースに)続きます。
128明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/01/30(月) 01:13:46 ID:mKPWVx/M

 耳を塞いで床を転げ回る真紅。
 心に燃ゆるは憤怒と嫉妬の焔。
 貪欲にJUMを占有し、飽くまで貪りたい愛の渇望。
(私は高慢だった!? 怠惰だった!? だからJUMは――)
 それらは全て、薔薇乙女とミーディアムとの関係に安住していた結果。
 自分からJUMの胸に飛び込んで行かなかったことへの罰。
 図らずも、自分が招いてしまった愁い事だけに、後悔も一入。
(私は、意気地無しだわ……)
 目から涙が溢れてくる。
 心の中は惨めさで一杯だ。
 しかし、新たな来訪者には気付いていた。
 傲然と立ちはだかる影。
 薔薇水晶だ。

「真紅……」
 下らぬ物を見るような視線。
 実に冷やかな侮蔑が込められている。
「お父様はおろか、人一人の愛も得られない……そんなドールに何の意味があるでしょうか」
 そう言って、ニヤリと笑った。
 小馬鹿にしたような態度に、真紅はすっくと立ち上がる。
 動作こそ静かであるが、瞳の奥は燃えていた。
 真紅は、殺る気だ。

「薔薇水晶……あなたが来たからには、そのつもりでしょう」
「ローゼンメイデン同士、為すべきは一つ――」

 お互い、得物を構える。
129第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/01/30(月) 01:15:40 ID:mKPWVx/M
なんか変だな。
近いうち続き書きます
130名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:09:22 ID:ER3wB99g
本スレ160で話題になってるなw
131名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:10:54 ID:ER3wB99g
sage忘れたスマソ;;;
132名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:11:47 ID:XjtZPzfw
wktkが止まらない
133名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:19:16 ID:Xo0K80gM
記念カキコ
ひっひっひ、ひ、ひ、ひなっひなっ雛苺たあああああああああああああああああん
こんなスレあったんだな・・
134名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 02:27:16 ID:7jHbjlQk
まあ、荒れないことを祈って
135名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 05:16:55 ID:i+G2uhnR
エロパロ巡回してる俺から一言
紅茶をいれてちょうだい
136名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 08:42:27 ID:vUmFa6mP
前スレ946氏
ご帰還お待ちしております〜
137オペラ座のエロイ人:2006/01/30(月) 14:58:01 ID:Hh8QqLyv
「これはなんですぅ? 私達のをみて、こんなに感じちゃったのですかぁ?」そのねばねばとした液体を蒼星石に見せ付ける。蒼星石は顔を真っ赤にさせ、翠星石の指から目をそらす。
「恥ずかしがらなくてもいいのですよ? 次は蒼星石の番ですぅ……」翠星石が蒼星石の手を引っ張り、ジュンの下へと導く。
「あ、あの翠星石……僕は別に……」煮え切らない蒼星石に翠星石は「大丈夫ですぅ、ジュンと交わりたいのでしょう? 素直になるのですぅ」
ジュンはその光景を唖然としてみていた。
「さぁ、やるですぅ……!」翠星石に押され、翠星石にも負けるくらいのなめらかな裸体の蒼星石がジュンの前に飛び出す。
ジュンのものはそれを見た瞬間から、再び大きさを取り戻していた。若さゆえの復活力である。
蒼星石も翠星石と同じようにジュンの上に馬乗りになり、ジュンのものを自分の中に受け入れる……。
稲妻のようなびりびりとした感覚が蒼星石を包み、一気に突き上げられるものを感じだ。温かい、とても温かい。
なんと、次の瞬間、蒼星石は翠星石より激しく腰を振り始めたのだ、喘ぎ声も大きい。
「あっ、あっ、あっ……ジュン君!」ジュンの名前を叫ぶ。蒼星石の腰が下ろされるたびに、ジュンの体が激しく反る、とてもない快感のためである。
絶頂は近づき、ジュンと蒼星石は、接吻した。
とても短い時間なのだけれど、とてもとても長く、甘い時間だった。舌を重ね合わせ、快感を貪りあう。
二人が唇を話すと、やはり唾液の糸が出来ていた、とてもいやらしい……。
そして、蒼星石のしまりが強くなり、ジュンは絶頂を迎える。
「で、出る! 蒼星石ィ!」はじけた、白いものがあたまのなかで、はじけた。蒼星石の中は温かいもので満たされ、蒼星石は快感に浸る。
激しく名前を呼んでくれた、とてもうれしい事だった。
二人は余興に浸る……が。
「む、むむ、もう一度翠星石にもするですぅ!」翠星石は叫ぶ、そしてジュンに飛びつくのであった。
快楽の宴は夜が明け、朝まで続けられた。三人はもう時間の感覚など忘れていた。
ガチャリ。真紅の鞄が空く、そして
「ジュン、うるさいわね……一体何を」真紅がジュンの方向をみて絶句した。
「あ、あ、貴方達? な、何をしているの……!?」やはりこのようなことが行われているとは夢にも思わなかったようだ。
「ええと、こ、これはに、人間の体の研究をしていたのですぅ! そうですよねジュン!」翠星石がとっさにすぐにばれるような言い訳を放つ。ジュンも何度も何度も頷く。
ガチャリ。雛苺の鞄も開く。
「およー。おはよーなのー」雛苺もジュンの方向を見る。しかし、真紅ほどの反応を示さない。
「およ? ジュンと翠星石と蒼星石は何をしてるの?」そう、子供だったのだ。雛苺は特に何をやっているか理解していないようだ。
「と、とにかくジュン……! 私の許可もなくそ、そんな事をするなんて!」恐ろしい、真紅の顔は怒りに満ちていた。
すると、真紅は言った。
「私の下僕なら、私にも奉仕をするべきなのだわ――!」そう言い放つと、ジュンに飛び掛る。そして、ジュンはベッドの上に押し倒された。
「雛も雛もー!」雛苺も何かはわかっていないだろうが、真国続いて飛び掛る。
「あーっ! 翠星石が一番初めにやったのですよぉ! 真紅達に譲らせるものですか!」翠星石も飛び掛る。
「……ジュン君。もう一度、してほしいな……」なんと、蒼星石もジュンに飛びついたのである。
しばらく、ジュンの部屋からは喘ぎ声が絶えなかった……。ジュンの姉ののりは、そのためジュンの部屋に入ることもできなかった。

人形達と人間の愛の物語、続きはまた今度、語らせてまいりましょう……では。

ええと、一応終わりです、初めて書きました。。
138名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 18:03:42 ID:WGxDmkL0
( ;´Д`)ハァハァ
139名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 18:07:00 ID:JRSPOxCy
初めて書いた云々はさておき、 s a g e ろ。話はそれからだ。
140にゃこ:2006/01/30(月) 18:47:39 ID:ihyPNxs1
よかったけど>>139さんと同じくsageましょう。
個人的に好きですv
自分も書いてみようかな・・・
141ちくわ部:2006/01/30(月) 20:17:08 ID:xKkRbLSQ
やっぱり蒼星石、おかしいです…。言ってることが強引な気がするです…。

って何尻込んでるですか私!!
チビ人間とだってへっちゃらだったじゃねぇですか!胸の中で何か激しく鳴ってたり、ジュンのほっぺに触る手から塩水が滲んでたりしたけど!

「翠星石?」
うぅ、相変わらず私の反応を伺ってやがります…。あの(姉バカかもですが)利発で愛くるしいけど、腹の底では何考えてんだかわかったもんじゃねぇような微笑みで……。
「翠星石を見くびるなですぅ!ちゅ、ちゅーぐらいいくらでもしてやるです!」
蒼星石の肩を勢いよくつかんで、顔を近づけた。
ポカンとしている蒼星石と、しばらく見つめあった。
「い、いくですよ!」
蒼星石はこくんと頷いて、瞳を閉じた。
瞼がぴくぴくって、震えてる。

か、かわいいですぅ………。

って、こんなんじゃイカンです!まったく妹相手にデレデレして!
「…いーくでーすよー…」
待ちかまえていたような蒼星石の柔らかいほっぺが、くちびるが、触れた。
またです。胸の中でどでかいタイコがたくさん鳴って、いしきが、くちびるだけになる。
合わさったくちびるを、剥がしたくなくなるです。
142 ◆c2/jkA8fG2 :2006/01/30(月) 21:32:52 ID:/E+hi0eU
 おにく>>75

「……蒼星石もずいぶんとエッチな事言うようになったですねぇ♪」
「そ、そんな事言わないでよ……翠星石のばか……」
 翠星石はニヤニヤと悪戯な笑みを浮かべながら、そう言った。蒼星石は本当に恥ずかしかったのであろう、今にも泣きそうな顔をしている。
その表情を見て、翠星石は心の中の何かをそそられ、震える。
 蒼星石の泣き顔が、翠星石の人工精霊が放つ淡い光に照らされた。この光によって蒼星石の表情が先程よりもハッキリ見え、
翠星石は呼吸を荒げながら蒼星石のどこかそそられる表情を見つめる。ああ、ゾクゾクする。
「あ、バカって言ったですね? ……せっかく言えたご褒美あげようと思ったんですけどねぇ……」
「うぅ……ご、ごめん……」
「口で言うのは簡単ですぅ……こういうのは、行動で示すモンですよー♪」
「こ、行動……?」
 翠星石は明るい声でそう言うと、ドレスを脱ぎ始めた。身に纏っているのは下着のみ。そして翠星石は押し倒している蒼星石の
両脇を掴み、そのまま蒼星石ごとゴロンと体を回転させた。そして強制的に蒼星石が翠星石を押し倒すという姿勢になる。
「……蒼星石ばかり気持ち良くなってずるいのですぅ……たまには蒼星石が攻めをやるです」
「え……攻めって言われても……」
 翠星石は少々照れながらもそう言うと、両腕をだらりと上げた。それを見た蒼星石が明らかにうろたえる。
今までは翠星石の方から積極的にリードしてくれたので、自分から攻める事など考えた事もなかった。……何より、このような
行為で相手に肉体的快感を与えるテクニックに、自信など微塵も無い。
「早くしろですぅー」
「うぅ……」
 とりあえず、恐る恐る双子の姉の豊満な胸を指で突付いてみる。ぷるん、と揺れた。今度は揉んでみる。
反応をうかがう為に、蒼星石は不安気な表情でチラチラ翠星石の表情を見る。翠星石が無表情な事もあってか、蒼星石の不安は一層濃くなる。
「…………」
(き、気持ち良くないのかな……やっぱり)
(お、思ったより上手いのです……でも、不安気な表情もウブでこれまたグッと来るですぅ♪)
 翠星石は快感を感じていたが、あたかも何も感じていない素振りを見せつけた。今度はどんな顔をするだろう。
「はあ……」翠星石はわざとらしく、ため息を着いた。「本当に下手ですねぇ蒼星石は……とーんだ期待はずれですっ!」
「……ご、ごめん……なさい」
 蒼星石は翠星石の乳房から手を離すと、しょんぼりとした声でそう謝った。人工精霊の放つ薄明かりが
今度こそ本気で泣き出しそうな蒼星石の表情を照らす。……さすがにいじめ過ぎたか。
「……い、いくら下手でも……そんな言い方しなくてもいいじゃないかぁ……」
「な、泣くんじゃないです……ほんの冗談ですよぉ。ホントはそんなに悪くなかったです」
翠星石は両手の平を向けて、なだめるように言った。
「……本当に良かった?」
「もちろんですぅ……ほら、これが証拠ですよ―――んっ……」
 翠星石は蒼星石の手を取ると、それを純白のパンツの中に押し込んだ。直後、蒼星石の手に、ぬるり、とした感触が伝わり
翠星石は甘く悶える。
143名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 21:41:17 ID:WnweC+Fu
>>137
内容はなかなかいいのだけれど少し展開が駆け足だったかも
けれどこういうふうなあっさりした味付けも別段に悪くはないですよね
これはあくまでも個人的な意見ですので
ただ見やすさのために改行がほしいです


>>141
補足説明文の形がおもしろい
翠の一人語りのような形式で新鮮さを感じました(いい意味でね)

続きに期待!
144名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 22:05:29 ID:vlhf4lnm
これは良い双子祭りですな。
みんなGJ!!
145名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 22:19:54 ID:ob1ig9Bm
双子や銀もいいが薔薇水晶にもハァハァしたいなぁ・・・
なにはともはれGJ!!!
146名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 22:20:52 ID:5PjqdQsw
>>145
そこで自家発電ですよ。
147前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:27:10 ID:PB4AmeXB
>>前スレ685の続きです。お久しぶりです。

「・・・・・・・・・・・・きもちわるい・・・・・・・・・・・・」

 ベッドの上で意識を取り戻したジュンを襲ったのは、まず自己嫌悪の煩悶だった。

『風呂場でやってる最中に、のぼせて、鼻血出して、ぶっ倒れてしまいました』

 およそ、ヒト科のオスとして、あっていい話ではない。それほどの恥。
 言い訳はいくらでも出来る。
 何しろ彼は忙しい。実の姉の相手をしたり、幼馴染みの相手をしたり、夢の中でオッドアイ姉の相手をしたり、嫉妬に狂ったオッドアイ妹の相手をしたり、・・・・・・とにかく、彼は忙しい。

 しかし、ジュンは理解している。
 この自己嫌悪は、風呂場でかいた恥だけのものではないと。

「・・・・・・・・・・・・やっぱり、僕は・・・・・おかしいのかな・・・・・・・」
 湯船の中で、真紅を相手に理性の仮面を脱ぎ捨てる。愛撫の手は休まず、愛の言葉をつむぎ続け、しかし、それでいて一点、彼の心中に存在する、氷のような醒めた心。
(・・・・・・・ダメだ。やっぱり・・・・・やっぱり、もう、普通のじゃ・・・・・・)

 身体の自由を奪われ、眼も、耳も、口も、全ての感覚を遮断され、そしてそれ以上の性的敏感さを全身に植え付けられ、ペニスと乳首と肛門を晒して、ただ、もがき苦しむしか出来ない、あの興奮。
 どうしても届かない。あの絶望的なまでの屈辱が生み出す、圧倒的な快楽に。
 ジュンは、自分の肉体が、もう後戻りできない段階まで、性的な調教を施されているという事実を、改めて受け入れざるを得なかった。

 何も恥じていたわけじゃなかった。今までは。
 世間には、こういう性癖が存在すると言う事も、彼は知っていたし、その性癖が日常生活を送る上で、何ら支障をきたすものではない事も、彼は理解していたからだ。
148前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:35:30 ID:PB4AmeXB

(真紅に、どうやって謝ろうか・・・・・・・・)
 そう思いながら、寝返りを打った瞬間、ジュンの網膜と鼓膜に、二種類の情報が同時に飛び込んできた。
「あら、何をどう謝るつもりなのかしら?」
 一つは、感情の抑揚を押さえた、少女の声。
 そしてもう一つは、血のように真っ赤なドレス。

「しっ、しん・・・・!?」
 いつの間に、この部屋に入って来た?いや、いつの間に僕の心を読んだ?
「信じられないわねジュン。レディーを相手にさっさと一人で夢見心地になって、義務も果たさず、後始末もせず、こんなところで反省会?」
「あっ、あのっ・・・・・真紅、これは・・・・・」
「言い訳はおよしなさいっ!この真紅、生まれてこのかた、あんな恥をかかされたのは初めてだわっ!!」
「・・・・・・・っ!!」
「ジュン、座りなさい」
「え・・・・?」
「いいから、そこに座りなさいっ!!」
「はっ、はいっ!」
 威厳に押されるようにベッドの上で正座するジュン。

・・・・・・・・もとより真紅は、ジュンの葛藤を承知している。
 自分のM的素養を理解しつつ、恥じる事もなかった少年が、あえて彼女に対しては主導権を握ろうとしたのは、その涙と、その『不潔』という言葉によって、より深い衝撃を受けてしまったからだという事を。
 ティーンエイジャーの潔癖な精神にとって、その言葉と態度の与えた衝撃は、やはり、大きすぎるものだったのだ。
 例え、相手が、人間でなかったとしても。
149前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:40:16 ID:PB4AmeXB

 しかし、自分の本心を押し隠した責めでは、しょせん、互いに深い満足を得る事は出来ない。
 ならば、合わせるしかない。彼の流儀に。彼のルールに。
 そこまで考える冷静さは、真紅は持ち合わせていた。
 この少年に、唯一無二の存在として君臨するためには、誰よりも彼の官能を刺激する、絶対的支配者とならねばならない、という事を。

「ジュン、あなた本当に分かってるの?自分の犯した罪の深さを?」
「つみ・・・・・・?」

 上目遣いに、恐る恐るこちらを見上げるジュン。伝わってくるのは、彼の中の後ろめたさ、不安。その表情は、まるで怯えた小動物のようにか弱く、今なら、自分のこの小さな手ですら、彼を縊り殺してしまえそうだ。
 真紅はもう、いまやハッキリと認識していた。
 彼は、この桜田ジュンという少年は、女たちの魂を狂わせる。
 のりも巴も、翠星石も蒼星石も、彼を前にした瞬間に、目の色を変える。狂い出す。
 そして、いまや真紅自身も、狂い出す寸前だった。
 狂わせるのは、無論、彼のせいだ。

「あなたは、レディーに肌をさらさせて、唇を奪い、そこまでしてなお、殿方の義務を怠り、湯当たりにのぼせたブザマなブザマな愚か者よ。・・・・・・・ただでは許さない。死にたくなるほどの罰を与えてあげる」

 そう言うと、真紅の小さな両手は、Tシャツの上から彼の乳首を摘み上げていた。
「ひいっ・・・・・!!」
「あなた、翠星石の乳首奴隷だったんですって?だったらさぞかし、いい声で鳴くんでしょうね・・・・・・?」
150前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:46:44 ID:PB4AmeXB

「あうっ・・・・・しっ、しんくぅ・・・・!!」
「気安く呼ばないでっ!!」
 そう言うや否や、左手で彼の乳首を摘んだまま、真紅はジュンの頬を張り飛ばした。
「ひっ!」

 もう一発、もう一発!もう一発!!もう一発っ!!!
 びしっ、びしっ!びしっ!!びしっ!!!
「ひいっ・・・いいいぁぁぁ・・・・・・!!!」 
 何の抵抗も出来ぬまま、真紅の往復ビンタを受け続けるジュン。
「どうしたの!?気持ちいいの!?乳首つままれてっ、ビンタされまくってっ、そんなに気持ちいいのっ!?」
「はがぁっ!・・・・・・ひぐうっ!・・・・・・・いぎぃっ!・・・・・・」
「何言ってるのっ、ちゃんと訊かれた事に答えなさいっ!!」
 ビンタがやまない事には、彼といえど答えようもないのだが、その気配は一向にない。

 カラカラッ!
 十数発目だったか、ジュンの眼鏡が、ビンタの勢いで飛んだ。
 だが、真紅が思わず彼から身を離したのは眼鏡のせいではない。乳首をつまむその指に、何か異様な、濡れた感覚を覚えたからだ。
「なっ・・・・・何・・・・・これ・・・・?」

 枯木のようにゆっくり後方に倒れるジュンの、白いTシャツの胸の辺りに、じんわりと濡れた痕跡が染み出している。
 ようやく解放されたジュンは、天井を仰ぎながら荒い息をついている。
(これが例の・・・・・・翠星石が仕込んだっていう・・・・母乳・・・・・?)
 ぺろりと指先を舐めてみる。甘い。・・・・・・・・そして、美味しい。堪らなく。

「それが答えなのジュン?このブザマなおっぱいが・・・・・・私の罰への、レディに恥をかかせた返答なの!?」
151前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:51:49 ID:PB4AmeXB

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・・・・・・・」

 荒い息を吐く少年が、何かを訴えようとしているのは明らかだ。その口元、その目つき、何より、その表情。
 しかし、真紅はあえてそれを無視する。

「だったら仕方がないわね。レディに恥をかかせて、そんなふてくされた態度に出られたんじゃ、この私にも覚悟があるわ」
 そう言うと真紅は、数枚の薔薇の花びらを取り出し、フッ、と吹いた。
「動いちゃダメよジュン」

 その瞬間、花びらは剃刀のような切れ味を示し、彼の全身を包むと、たちまちの内にTシャツとGパン、更に彼の下着をも切り裂いてしまった。
「うわあああああああ!!!!」
 あっという間に素っ裸に剥かれてしまった少年は、傍にあった毛布に手を伸ばし、まるで女の子のように震えながらこっちを見ている。

・・・・・・・・それにしても、なんという、この少年の魔力だろうか。
 その全身から発散するマゾヒスティックな妖気は、もはや真紅の眼を捕らえて離さない。
 それだけではない。自分以上に興奮し、これから始まる責めに期待しているジュンの心が、いやと言うほど指輪から流れ込んでくる。
「まずは、そのだらしない乳首から罰してあげるわ・・・・・・・」

 ジュンの毛布を剥ぎ取ると、そこに見えるのは、ブザマなほどに勃起したペニスと、白いものをうっすら滲ませた、二つの乳首。
「しっ、真紅・・・・・・・」
「ブザマね、ジュン」
 乳首に吸い付く真紅。
 美味しいのは、この胸から湧き出る清水だけではない。彼の全身こそが蜜の塊なのだ。
152前、前スレ946:2006/01/30(月) 22:55:40 ID:PB4AmeXB

「・・・・・・ひぃっ・・・・・はあふうぅっ・・・・・・・・!!!」

 部屋の中から、もがき苦しむ少年の声が聞こえる。
 仰向けに横たわった少年の乳首に吸い付いた真紅が、さらにペニスに手を伸ばしたのだ。
 ジュンのペニスを刺激するためではない。
 乳首への攻撃に耐えかねた少年が、早く楽になろうとペニスに伸ばす手。それを阻止するためだ。
「ダメよジュン。触っちゃダメ。あなたは乳首だけでイクの」
「そんなぁっ! そんなのひどいよぉぉぉっ!! しんくぅぅ!!」
「あなたなら問題ないわ。翠星石の元乳首奴隷だったあなたなら・・・・」
 皮肉な口調でそう言うと、真紅は乳首に歯を立てた。
「いぎいぃぃぃっっっ!!!!」
 叫び声と同時にそれ以上の量の母乳が、真紅の口の中に溢れる。
 その白い蜜を堪能しながら、真紅はジュンの身体をちらりと見渡す。

 その背中はエビのように反り返り、そのペニスは天空に屹立し、あと1グラムの衝撃でさえも、耐え切れずに、射精してしまいそうな気配がある。
(イキなさいジュン。イクのよ!イクのよ!!)
 乳首に歯を立てる。舐める。吸う。転がす。
「・・・・っっっっ・・・・・・・・!!!!!」
 乳首に爪を立てる。つまむ。ねじる。なでる。ひねる。
「・・・・ぁぁっっ・・・・・・・っっっ・・・・・・ぁぁぁ・・・・・・っ!!!」
 歯を立てる。ねじる。舐める。ひねる。転がす。そして、つまんで一気に、吸う。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 ジュンはイッた。叫ぶほどの声すらなく、抗うほどの力もないままに。
153前、前スレ946:2006/01/30(月) 23:06:19 ID:PB4AmeXB
 
そのスペルマは、ほぼブリッジのように弓なりの姿勢になった、少年の股間から噴出し、そのしずくの一部は、部屋の天井まで届いていた。

「・・・・・・・・・すごい・・・・・・・」
 真紅は呆然と、ジュンを見ていた。
 乳首だけでイきなさい。そう宣告したのは確かに自分だし、その意図の元で彼を責めたのも、確かに自分だ。
 しかし、今のこの少年に、ペニスを経ない間接的な責めで、これほど大量の射精が可能などとは、真紅には、全く想像だに出来ない事だった。
 しかも、今なお、彼の震えるペニスは硬度を失っていない・・・・。

 彼女は改めて、この桜田ジュンという少年に瞠目していた。
 その、底なしの『埋蔵量』。
 その、際限のない『感度』。
 そして何より、いまだ衰える事なく、全身から発散され続ける『妖気』。
(・・・・・素晴らしい。やっぱり、あなたは素晴らしいわ、ジュン・・・・・!)
 疲労と快楽の極致で、むしろ白痴に近い表情を浮かべる己のミーディアムに、真紅は心から誓う。例え、どのような手段を使ってでも、この少年を独占してみせると。

「ジュン、これから、ようやくあなたに機会を与えて上げられるわ」
 真紅は、そう言うと、もどかしそうに、己のドレスを脱ぎ捨て始めた。
 しかし、気ばかり焦っているのか、なかなか上手く脱げない。
「機会って・・・・・・・・・・?」
 ようやく意識が戻ってきたジュンが、それでも半ばうつろな目で訊き返す。
「決まってるでしょ!あなたが果たせなかった『殿方の義務』をもう一度果たすチャンスを上げようと言ってるの」
「とのがたのぎむ?」
「レディに選ばれた殿方には、優しくそのレディをエスコートする義務が生じるの。それがダンスだろうが、シャワーだろうが・・・・・・・」
「ベッドであろうが?」
「そうよ。・・・・・・って・・・・・・・・・・・ええい!!何でサクッと脱げないの、この服はっ!?」

154前、前スレ946:2006/01/30(月) 23:10:35 ID:PB4AmeXB
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷっ」

「わっ、笑ったっ!?いま笑ったわねジュンっ!?ベッドのレディを笑ったわねっ!!」
「笑ってない・・・・・・・・笑ってないよ・・・・・・・くっっくっく・・・・」
「ジュンっっっ!!!」

 そんな、真紅の『らしくない姿』こそが、いま最もジュンに必要とされる癒しだという事を、知ってか知らずか、とにかく彼は一息つく暇ができた事は事実だった。
「・・・・だから、笑ってないってば・・・・・真紅」
 身を起こしたジュンは、優しい声で彼女に囁きながら、ドレスと絡まったリボンや、ヘッドドレスや、ボタンなどをテキパキと外し始めた。
「ジュン・・・・・・・・手馴れてるのね・・・・・・」
 白い肌を、その名のごとく赤く染め、必要以上に皮肉な口を利くのは、羞恥のためか、それとも言葉通りの嫉妬のためか。
 しかし、その真紅の説明しがたい感情も、彼の次の発言で、ぶっ飛んでしまった。
「馴れるもんか。お前らとやるのは、これが初めてなんだからな」

「・・・・・・・・・え・・・・・・・・・・・・・?」
「僕は翠星石とも蒼星石とも、本番はしちゃいない。あ、いや、翠星石とは、したと言えば確かにしたけど、あれは夢の中で現実じゃない。だから、本当にするのは真紅、お前が初めてだ」
「・・・・それは・・・・・・・『私たちの中で』と言う意味でしょう・・・・・・・?」
「すねるなよ。・・・・・・・・それとも、やっぱり厭かい? 実の姉にレイプされた男なんて・・・・・・やっぱりキビシイか?」
「なっ、何言ってるのっ。そんな些細な事で殿方を選ぶ私だと思うの!?それに、・・・・・・・・勘違いしちゃダメよっ!どんなブザマな姿になっても、あなたは私だけの下僕なのよっ!!」
155前、前スレ946:2006/01/30(月) 23:20:58 ID:PB4AmeXB

「・・・・・・・・ありがとう」
 そう言うとジュンは、真紅を自らのへその下に乗せ、眼で合図を送った。
 乗ってくれ、と。
(この期に及んで、まだ騎乗位なのね)
 そう思うと、真紅はおかしかったが・・・・・・・やがて、彼女はジュンの思う通りの体勢をとり、そして、あてがい、身を沈めた。


「むっきぃぃーーー!!あのバカ真紅め、今頃はチビ人間と、しっぽりたっぷり楽しみつつ乳繰り合ってるに違いないですぅーーーー!!」
「いつも思うんだけど翠星石」
「何ですかっ!!?」
「君は一体そういう言葉を、どこで覚えてくるの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・関係あるですか・・・・・!?」
「え?」
「それがこの、切迫した緊急事態に何の関係があるですかと訊いてるんですぅ!!!?」
「まあ・・・・多分、ないけどさ・・・・」
「むっきぃぃーーーー!!蒼星石ぃぃ、お前は一体何しに来たんですかぁぁ!!??」
 何をしにもクソも、君が呼んだんじゃないかという声を、喉の奥でグッとこらえ、蒼星石はダイニングの方を振り返る。
 キッチンでは、のりが夕食の後片付けをし、雛苺が洗い終わった皿を拭いていた。

 何も知らない雛苺はともかく、のりの背中には、一部の感情の乱れも見えず、鼻歌すら聞こえてくるようだ。
 しかし、さっき二階から聞こえてきた悲鳴がジュンのものだとすれば、ある意味、翠星石の怒りも当然に思える。
 いや、それ以上に、ジュンの部屋で真紅を送って、二人きりにさせたのも、彼女だという翠星石の言葉を信じるならば、蒼星石としてもやはり、のりの心境は不可解と思わざるを得ない。

(アリスのような女性・・・・・・・・・・・に思えたんだけどなぁ・・・・・・・)
 
156名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 23:23:02 ID:vlhf4lnm
支援
(・・・って必要だっけ、ここ?)
157ちくわ部:2006/01/30(月) 23:26:22 ID:xKkRbLSQ
>>前、前スレ946さん
今日、過去ログから読んできました。
なんつーか、歪んだハーレムですね。JUMのキャラもしっかり活きてて、すごいと思います…。
真紅様がいじらしくてもう(;´д`)=3ムッハ━

>>おにくさん
双 子 祭 は 貴 方 の せ い です!
ものすご〜く楽しみにしてます(*´∀`)

>>晒し首さん
自分は原作はまだチェックしていないのですが、原作蒼は妖しい感じなのですね。
晒し首さんの描かれる一葉と蒼の関係、続きを見てみたいです。
158名無しさん@ピンキー:2006/01/30(月) 23:39:44 ID:vUmFa6mP
〉前スレ946氏
きてくれた!
お待ちしてました!
159名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 10:22:20 ID:RQjgjK5E
>>155
JUMになりたい( ;´Д`)ハァハァ
160名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 13:37:45 ID:3VcMUIqM
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!
161双剣:2006/01/31(火) 20:25:09 ID:WgKLcqEw
>>90
一応考えてるけど期待はしないでくれ orz

>>43の続き投下。今回もエロないが。
162双剣:2006/01/31(火) 20:25:52 ID:WgKLcqEw
「夢?」
「うん。
 あくまで推測なんだけどね」

そう真紅に前置きして蒼星石は続ける。

「例の手紙だけど、あれは間違いなくスィドリームによるものだと思うんだ」
「? それなら翠星石も感知出来るのではないの?」
「この世界の翠星石なら、ね。
 多分、手紙を送ってきたのは夢の世界の翠星石のスィドリームだよ」

蒼星石によると、少し前から翠星石は夢の中では人間として存在していたらしい。
つまりは、翠星石の望む姿が人間の姿である、ということである。

「もちろんそこは翠星石の夢なわけだから、そこにいる翠星石が現実とは別人というわけじゃない。
 ただ、現実にいるか夢にいるかで魂の器が変わるというだけなんだ。……ちょっと前まではね」

しかしここ最近、相互にちょっとしたズレが生じていた痕跡が見られたと言う。
翠星石が夢での在り方を望みすぎたために、互いの意識の一部が独立してしまったらしい。

「でも結局は二人とも同じ存在だからね。分かれつつも元に……一つに戻ろうとする力が働いた」

その結果、望みは夢に留まらず、現実にまで影響を及ぼそうとするに至った。
だがそんなことは本来不可能である。

「そこで、独立したもののうち、夢の方の翠星石の意識は一つの手段を思いついた」
「それが……あの手紙?」

現実世界において、翠星石とジュンは既に契約を交わしている。
だが夢の世界の翠星石は、現実から独立してしまった事で『最初から人間として夢の世界に存在する翠星石』になってしまい、
そこで交わされている契約もまた、夢の中でつくられた『設定』に過ぎないものに成り下がった。

「だけどこれを逆手に取って、夢の扉を介してスィドリームを現実に送ったんだ。
 現実に契約してるから夢においても契約していることになっていたけど、現実から独立したせいで未契約扱いになったんだと思う。
 ……もっともあくまで憶測だから、翠星石が夢の『設定』をいじくって未契約状態にしたというのもあり得るけどね。
 ともあれ、そうして夢のスィドリームは人工精霊としての能力でジュン君に契約を持ちかけた。
 夢の中の存在がこんな形で現実世界に干渉する事も本来不可能だけど、僕や翠星石は例外。
 なにせ僕らの精霊は夢の扉を開けるからね」

そして、ジュンは『まきますか』にチェックし、手順に従い机の引き出しに入れた。
これにより『現実世界のジュン』と『夢世界の翠星石』の仮契約は成立。
契約という吸引力により夢は現実に引っ張られる形となり、さらに先ほど述べた『一つに戻ろうとする力』の働きで
ようやく二つの翠星石の存在は一つに戻る。
結果として、翠星石は夢の中での姿を現実として手に入れるに至った。

「とまあ、以上が僕の推測。推測と言っても状況から見てかなり正解に近いと思うけどね。
 それでね、真紅。この方法なんだけど……」

なんとも気まずそうな蒼星石に、なんとなく真紅はその先が予想出来てしまった。頬が引きつるのが分かる。
163双剣:2006/01/31(火) 20:26:44 ID:WgKLcqEw
「これって前代未聞のイレギュラーな事態で故意に引き起こせるものじゃない上に、
 あくまで夢の中の自分の姿を現実の自分に投影させるってだけのものみたいなんだよね」
「……ええと……それはつまり、夢の扉を開けない……私…………だ、と………………」
「うん、多分無理。それにもう手紙の契約は成立しちゃったからこれ以上何か起こることはないかも」

                         ・
                         ・
                         ・

    =三|......................................................................................................................
    =三|........................................................................... ──  .........................
    =三|................................................................/        \................
    =三|............................................................/        ..........................
    =三|............ ... ... ... ... ... ... ... ... ... ../       ... ... ... ... ... ... ...
    =三|............. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. .. . |              |.. .. ..
    =三|........... . . . . . . . . . . . . . . . . . |              |. . . .
    =三|........... . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .        /. . . .
    =三|........... . . . . . . . . .   \           ノ. . . .
      ;" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄@. . . . . . ー __   /. . . . .
        ミミミ_、-─" ̄.  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .
    =三| ̄ ̄.  ./ハ  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .  .
    =三|    .ィ/~~~' 、
    =三|  、_/ /  ̄`ヽ}
    =三|  ,》@ i(从_从))
    =三|   ||ヽ||;;;;;;;;;;ノ| ||  ♪あん〜な〜にいっしょ〜だぁった〜のに〜……
    =三|   || { U U l||
    =三|  ≦ ヾ.,____,ノ≧
    =三|  テ      テ
    =三|
    =三|
    =三|
    =三|


「そ、蒼星石ー、真紅どうしたのー!?」
「雛苺、今はそっとしておいてあげよう……」

夕暮れはもう違う色だった。


164双剣:2006/01/31(火) 20:27:32 ID:WgKLcqEw



ジュンは巴が何を言ったのか知らない。
それでも、巴ははあくまで翠星石のためを思って何かを伝えたということは言われずとも理解していたのだろう、
巴に別れを告げた後、ジュンは何も聞いてこなかった。それどころか黙ってポンポンと頭を撫でてくれた。
そんなジュンの良さを誇らしく思う反面、その信頼関係に嫉妬ではなく憧れの意味での悔しさを覚える。
二人が帰路につく頃にはもう陽もほとんど沈み、冷たい風が吹いていた。

―――『あなたの愛情は桜田君だけに向けられているわけじゃない』

当たり前だ。
生まれた時から一緒の蒼星石や、姉妹である真紅たちのことは大好きだ。
いくらジュンに好意を抱こうと、だからと言って今まで彼女たちに抱いてきた好意が失われたわけじゃない。

―――『あなたが愛する桜田君以外のすべて存在すら幸せにしないと』

わかっている。
この問題に妥協など許されない。
いくらジュンに好意を抱き、人間になって彼に近づけたからと言って、姉妹を蔑ろになど出来はしない。
何かを手に入れるために何かしらの代償が必要だとしても、幸せを失う事で別の幸せを手に入れるなど詭弁だ。
そんなものが幸せであるはずがない。

―――『あなた自身の幸せは永遠に偽りのものになってしまう』

それは巴とて同じことだ。……だと、その時は思っていた。
だが彼女がジュンに抱く好意は独占欲ではなかった。
彼女の望みはあくまでジュンを見守ることであり、翠星石が抱いている望みが彼女に叶えられたとしても、
柏葉巴にとって、それは手段の一つに過ぎない。
その姿を理解したと同時に、自分が今までジュンのことをまるで物のように扱っていたと気付き、
そして巴はジュンを欲しがるのではなくその在り方を認めていたのだと判り、完全な敗北を感じた。
165双剣:2006/01/31(火) 20:28:14 ID:WgKLcqEw
だが。

(だから何だって言うですか)

その程度のことでへこたれるほど自分はヤワじゃない。
口にするつもりは毛頭なかったが、翠星石は巴に感謝すらしていた。
そもそも巴は別に自分を責めたわけでも嫌味を言ったわけでもない。
敗北を感じたのはこちらの勝手であり、彼女の言ったことは至極その通りなのだ。
確かにあのまま浮かれていれば取り返しの付かない未来を招いたかも知れない。
ひとつの夢が現実に叶ったのだから、ここから先は現実として前を向かなければならない。
彼女のおかげで自分の目を惑わしていた夢という幻は砕かれ、その先にある現実が見えたのである。
だからこそ翠星石は考えていた。
どうすれば皆が幸せになれるのだろうか、と。
自分だって蒼星石だって真紅だって雛苺だってジュンだってのりだってオマケの金糸雀だって……そして巴すらも幸せな世界。
せっかく夢が一つ叶ったのだ。ここまで来た以上、最高の結末を迎えてやる―――そう決心した。

「……ぁ」

が。
『幸せな世界』とは具体的にどういうものなのかまで考えて歩が止まる。
いろんなことが一気に起きたため自覚していなかったが、
『夢』として望んでいたものが何だったのかとか『幸せな世界』がどんな世界なのかとか……それはつまり。

「? おい、どうし……」
「キエエエエエエエエエエエエーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!」

めごしっ!

「、・。! !? ヅッ……づあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!?」
「ぜぇっぜぇっぜぇっ……」
166双剣:2006/01/31(火) 20:29:00 ID:WgKLcqEw
歩を止めた事をいぶかしんで振り返ってきた悩みの種に、スライディングするように跳び蹴りをぶちかました。
しかも弁慶の泣き所に。乗せられた体重も人間化に伴い増量しているため、威力はこれまでの比ではない。
完全な不意打ちであるのに加え、鋭さも半端ないその一撃にたまらずジュンは転げまわる。

「な゙、な゙に゙ずん゙だごの゙じょ゙ゔわ゙る゙に゙ん゙ぎ゙ょ゙ゔ…………!!!」
「知るかです知るかです黙れですこのバカチビッ!!」

途方もない理不尽に抗議と怨嗟の声を上げるジュンに対し、真っ赤になって怒鳴り散らす。
考えている間普通に前提としてきたことなのだが、故にこそ、一度自覚してしまうと顔から火が出るほど恥ずかしい。
いつもの調子が戻ってきたというある意味良い兆候ではあるのだが、だからと言ってジュンが納得するはずもない。

「お前なあっ! 人がせっかく心配してやってんのにいきなりなんてことするんだ!!」
「知るかですぅっ! 別に誰も心配してくれなんて言ってないです!!」
「なんだとこの……うゎ!?」

立ち上がったジュンの腕を強引に引っ張ってズカズカ歩き出す。

「ほらもうさっさと帰るですよ! すっかり陽が沈んじゃってるです!」
「ちょ、待……ってぇ! 痛い痛い痛い痛い! マジ痛いってちょっとオイ!?」

蹴られた方の足を庇ってぴょんぴょん跳ねながら必死でついてくるジュンに、
しかし翠星石は歩を止めず強くその手を握っていた。

「絶対になんとかしてやるですからね……」

ちなみにジュンの方もそんな手をしっかり握り返して

「いっつー……まったく、あんまり一人で抱え込むなっての……」

と呟いていたのだが、それらの声は風にかき消され、互いに届く事はなかった。


to be continued...
167双剣:2006/01/31(火) 20:29:44 ID:WgKLcqEw
あとがき。
こんにちは。設定厨な上に単なるバカAA載っけました双剣です。
話作る都合上、ちと気になることが出来たんでアニメ最終話見るまで書くのやめることにした。
場合によっては話作り直すためにもっと時間かかるかも知れん。
で、その間にちと意見を聞きたいのだが……
>>93で言われたことなんだが、こないだ書いたジュン×水銀燈での流れも組み込んだ方がいいのかね?
一応そうした場合のおおまかな流れ考えてみたからそれでも書けると思う。……多分エロも。いや多分よ?
168名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 20:50:42 ID:CV74MU16
乙です!!
こないだのSSは、まだ翠星石が人形だった時の設定のようですので、
もし絡んでくるとすれば、今の人間化した翠と三角関係に!?
先に水銀燈と関係を持ってしまっているので修羅場必至といったところでしょうかw
あと、エロが無くても十分に面白いです!自由に書いて下さい。

それにしても真紅w
169名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 21:35:34 ID:hAXBdZ3I
>>167
AAの行であんなに一緒だったのにが流れるのに腹が捩れるほど笑った。

で、人間化翠星石×ジュン×水銀燈で書けるなら是非読んでみたいけど、
そこら辺の判断はやはり書き手の自由でよろしいかと。
ただ、できればみんなが幸せになる展開を・・・(遠い目)



しかし、つくづくこのスレでの真紅って・・・w
170名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 22:19:37 ID:n53TzpTB
やはり真紅はギャグキャラがよく似合うなw
しかし翠人間バージョンもいいが銀人間バージョンも見てみたい・・・
171名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 22:24:37 ID:N3nJKisY
真紅…
哀れ。

でも、何故か似合うんだよなぁ…w
172名無しさん@ピンキー :2006/01/31(火) 22:27:52 ID:m6nhjakT
>>167
GJです!
なるほど、人間化はそういう理由でしたか。夢に干渉する双子らしい
設定ですね。

しかしなによりやはり今回は真紅しょうw 
思い返すたび笑いが止まりませんw

続きも楽しみにお待ちしております〜。
173名無しさん@ピンキー:2006/01/31(火) 23:47:45 ID:muEMadNw
>>167
GJ!
エロなし最高!
174名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 00:33:48 ID:SaQGHKuH
エロなしが最高ならここに来るな。消えろ
175名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 00:43:29 ID:SaQGHKuH
カッとなって言葉が足りなかった。すまない。
ここはエロパロ板なのだから、職人の方々は皆頑張って(例え苦手でも)エロを書こうとしている。
エロがなくても面白いものは確かに面白い。

だがそういう場所でそのような発言は控えた方が良い。
176名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 00:49:56 ID:QI8OFXLG
こういうヤツときどき出てくるからスルー推奨。
相手にするだけ無駄。
177名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 01:42:45 ID:W5qTqhQo
どっちをスルーしようか迷うな
178名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 02:44:21 ID:QI8OFXLG
>>173
179名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 02:59:39 ID:l/sziPfe
双剣さんのSSをほめる意味でつかっただけでそういうとこまで深くかんがえなかっただけじゃないのかな?
そこまでやっきになってたたいたらかわいそうなきがする


>>双剣さん
あなたのSS、クリスマスのやつからずっと楽しみにさせてもらってます
翠星石とジュンのからみ最高です!
真紅もすごいいい味でてるし、無理とかはしない程度でできれば
このシリーズずっとつづけてほしいです。

とりあえず最終話楽しんでからがんばってかいてください。影ながら応援してます
180ちくわ部:2006/02/01(水) 10:51:12 ID:FDAbDWYU
双剣さんGJです!
翠かわいいよ翠

すごくやりとりから絵が浮かんでくるというか……ウラヤマシス(´・ω・`)
一部チラシの裏すみませんでした。
今携帯厨なので、AAは後ほど見ますw
あと、自分も双剣さんのクリスマス話好きです。
181名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 13:11:00 ID:gqauA+hu
前スレの水銀燈を絞め殺そうとする小説が良かった
続きマダー?
182名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 13:35:48 ID:ZtS2tpxR
夕暮れはもう違う色〜
183名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 13:56:19 ID:hLp4OMX/
スレ違いなのは重々承知だが…
薔薇水晶の人工精霊の名前を教えてはくれないだろうか??

184名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 13:57:20 ID:BTNgoSzi
>>183
未出じゃないでしょうか…?
185名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 14:13:12 ID:hLp4OMX/
未出かぁ…
どもです('・ω)b
186名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 14:14:07 ID:hLp4OMX/
未出かぁ…
どもです('・ω)b
187名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 18:04:16 ID:db+ljJOA
おちんちん擦り切れますた。
今日はこのぐらいで勘弁してくだしゃい・・・
これ以上良SSうpされると、血が出ます・・・。
188ちくわ部:2006/02/01(水) 19:49:05 ID:FDAbDWYU
……そろそろ息苦しいですぅ…。
一体何分間ちゅーしてんですか私…。
離す時、キュポッて音がしそうなぐらい蒼星石のくちびるに吸いついてたんだって気づいた。
「どーだこれで満足かぁ?ですぅ。こんなの、ちっともへるもんじゃないですよぉ〜」
だったらどうして、蒼星石の顔をまともに見れないですか?
「そうなんだ。
……今度は僕がいただくよ」
「へ?」
蒼星石の繊細な指が私の喉元から顎へ、滑る。
猫みたいな気分になるけど、とてもじゃれられる空気じゃないです。
鏡合わせの鋭い瞳が、何もかも映し出そうとするみたいに私を捕らえるから。

「…………んっ…んむぅ………!」
生暖かい粘膜が押し当てられ、その隙間からぬらぬらした感触が入り込む。
私の中の硬いところも脆いところも、それに絡め捕られる。
甘い水音が、頭に染みわたる。
「……ぷはっ………っ!?」

「苦しかった?」
………………………………。
「んなもん……見てわかれ、ですぅ………」
クラクラした。
189名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 20:05:14 ID:cqAjxuUi
>>188
百合キタコレ( ;´Д`)…ハァハァ
190名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 20:45:05 ID:QI8OFXLG
おっきした
191名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 21:56:50 ID:NjBC6Apr
金糸雀と雪華綺晶少ないね
192名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 22:42:39 ID:we/6Ndfq
>>191
足りない物は自力で炊いてみましょう。
193名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 22:50:58 ID:QI8OFXLG
まだ雪華綺晶は難しいんじゃないか?
まともに喋り出したの今月号からだし
194明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/01(水) 23:09:51 ID:Gtc8zf2J
>>128
 そのまま、斬り込まずにジリジリと間合いを狭めていく。
 戦いの場は狭い廊下、派手な立ち回りなど出来ない。
 ついでに、真紅はJUMと水銀燈に覗きがバレるので暴れたくはない。
 薔薇水晶とて、他のドール達を起こして不利な状況を作る気などない。
 故に勝負は一瞬。一刀一足の間合いからの一撃で全てを決める。
 距離を僅かずつ、だが確実に縮まっていた。
 間も無く制空圏が触れる、その時――。

「ウゥ…ック…グスッ……ヒック…ウウッ……」
「ああゴメン、ゴメンってば。……泣かれるのは勘弁」
「…レイプ」
「レイプ!?」
「最低……」
「サイテー!?」
「初めてがレイプなんて……最低」

 その時――無情にも、JUMと水銀燈の会話が滑り込んだ。
「ぬあッ!!?」
 怒りが瞬時に沸点を超え、ステッキをバキリと折ってしまう。
「最低ですって!? して貰えるだけ……相手にして貰えるだけッ!!!」
 血の涙を流さん勢いで妬み嫉み憾みをスパークさせる真紅。
 今にも暴発寸前也。


「プッ…」
 それに吹き出す薔薇水晶。
 屈辱的な嘲弄だ。
195明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/01(水) 23:11:02 ID:Gtc8zf2J
「笑わないで!」
 真紅はキッと睨みつける。
 しかし、鋭い視線で射竦めるどころか
「笑わせないで」
 と返された。
「その薄ら笑いを止めろと言っているのだわ!!!」
「この薄ら笑いを止めてみろと言っているの」
 何とも柳に風である。
 けれど真紅はそうもいかない。
 爆発間近。
 そこへまたしても、部屋からの声が聞こえてくる。

「いや、悪かった……お前が可愛くて調子に乗りすぎた」
「なによそれ! バカみたい!」

 ポロポロ涙を零しながら、水銀燈はそっぽを向いていた。
 JUMは困り果てるが、水銀燈のそんな顔も可愛いので硬度30%UPしている。

「……ご免。したいと思った時、既に行動は終わっていたんだ――」
「うるさい……うるさい うるさい」
「セクロスするなんて言葉、僕は要らない! セクロスした、だけ使う!!!」
「うるさぁい!!! したんだったらもう放しなさいよぉ!!!」
「まだ二回戦がある! 僕はッ放さない!!」
「きゃああああぁぁぁぁぁ!!!」

 正々堂々と第二戦開始。
196明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/01(水) 23:12:36 ID:Gtc8zf2J
「二、二回……二回二回」

 怒濤の二回戦突入に、真紅は爆発する。
 口元は半笑いで目は釣りあがり、さながら女鬼。
 突如薔薇水晶はその異貌と、滲み出る怒気に震えを感じた。
 それでも水晶の剣を握り、勇敢に挑む。
「真紅……従者に捨てられた弱く、惨めなドール」
 先程までの自分の精神的優位を思い出すように呟き、床を蹴る。
 飛び込むと同時に、真紅の足元から水晶柱を生やし撹乱。
 自らは跳躍し、大上段に構えた水晶の剣を振り下ろす。
 天狗飛び斬りの術である。
「のろいわ薔薇水晶」
 真紅は優雅な動作で下がり、致命の一撃に臨む。
 縦に閃く紫の光……だが決して真紅を捉えることはない。
 切っ先から滑り抜けた風が、幽かに前髪をかき分けたのみ。

「そんな動きでは……そうね、巴どころかJUMにも斬られてしまうのではなくて?」

 真紅は風圧で乱れた前髪をかき上げつつ、見下すような態度で言い放つ。
 薔薇水晶は何も言い返さない……いや、言い返せないのだ。
 先程までの威勢と余裕はどこへやら、彼女は真紅の一挙手一投足にさえ圧倒されていた。
「……馬鹿な」
「馬鹿は貴女よ薔薇水晶」
 真紅は半身に構え、腰を落とす。
「そして、私はお馬鹿さんが嫌い」
 拳を握り、後ろへ引く。

「だから、もう終りにしましょう」
197第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/01(水) 23:17:32 ID:Gtc8zf2J
(昨日酒呑まされたせいで頭の働きがニブイ)
今週中に完結させたいと思ってます。
198名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 23:45:14 ID:hujDjZmO
雪華綺晶って何だと思ったら、本物の薔薇水晶の名前か……。
バーズ読んでないからわかんね。
199前、前スレ946:2006/02/02(木) 00:14:13 ID:+nx+Go/N
>>155の続きです。

「とにかくっ!!とっとと二階に行って、奴らの邪魔をしてやるですぅっ!!」
「だめよ翠星石ちゃん」
「なっ、のりっ!?」
 猛然と振り返る翠星石の視界に、トレイに乗せたビスケットとアールグレイを持って、しずしずとリビングまでやって来るのりの姿が映った。

「この期に及んで何を言ってやがるんですかっ!? 今ジュンは、真紅の生け贄の祭壇に捧げられて、今にも・・・・・今にもその身を汚されそうになっているのですよっ!!それを黙って見てろっていうんですかっ!!」
「・・・・・くすくす・・・・おかしなコねえ、翠星石ちゃん」
「何がおかしいですかっっ!!?」
「『今にもその身を汚されそうに』って、あの子の身体で、まだ手付かずの綺麗な部分なんて、もうどこにも残ってないわ。そうでしょう?」
「っっっ!」
「そもそも不公平じゃないの。わたしも、あなたも、巴ちゃんも、蒼星石ちゃんも、思う存分あの子で遊んでるのに、真紅ちゃんだけ仲間外れなんて、可哀想よう」
「わっ、私は別に・・・・・!!」
「くすくす、真紅ちゃんから聞いたわ。例の四日間の犯人は翠星石ちゃん、あなただったんですって?」
「・・・・・・・・・・・・・」
 イキナリ自分の犯行を言い当てられた翠星石は、口をパクパクさせてうろたえるしかなかった。
 しかし、次にのりが言い出した言葉は、まさしく彼女の予想の範疇をさらに跳び越していた。

「勘違いしないで。別にあなたを責めてるわけじゃないの。でも・・・・・・・・・バカねえ、翠星石ちゃん・・・・」
「え?」
「ジュン君が欲しいなら、私に言ってくれれば、いくらでも好きにさせてあげたのに・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・のり・・・・・・・・?」
「あの子の・・・・・・ジュン君の身体はねえ、みんなのものなの。誰のものでもない、ジュン君自身のものですらないの。だから翠星石ちゃん、今度からはちゃんと私たちに言ってね?」

「でも、のりさん、あなたは、こうも言いましたよね?『あの子の心はあの子のものだ』って。今の発言は、その言葉と矛盾するじゃないですか」
 蒼星石が恐る恐る突っ込むが、のりの口調はまるで変わらない。
「矛盾はしないわ。だって、いま私が言ったのは、あの子の身体の事で、心の事じゃないもの」
200前、前スレ946:2006/02/02(木) 00:21:42 ID:+nx+Go/N

「のりさん・・・・・・・・」
「いいこと、蒼星石ちゃん。ジュン君の心は、確かにあの子自身のもの。でも、あの子の身体は私たちの・・・・・いい?私たちのものなの。ジュン君に残された最後の自由は、その所有者を選択する権利だけなの」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「分かった?ん。それじゃ、夕食後のお紅茶にしましょうね?」
 そう言うと、顔色一つ変えずにビスケットを口に運ぶのりを見て、オッドアイ姉妹は、慄然と何も言えずに立ち竦むしかなかった。

「ねえ、のり?さっきから何のお話してるの?ジュン?真紅?」
「・・・そっか、雛ちゃんもいたのよね。じゃ、お茶が済んだら、みんなでジュン君のお部屋に行きましょうか」
「みんなでって・・・・・・チビ苺も連れてですか!?」
「そうよぅ。って、さっき言ったじゃない翠星石ちゃん。仲間外れは可哀想だって」
「・・・・・・・・のりさん。一体何考えてるの?僕らにも分かるように説明してよ」

「だぁかぁらぁ、いま私が言った事を、今度は真紅ちゃんにも分かってもらわなくちゃならないでしょう?あの子は、人一倍ジュン君に執着が強いみたいだから」
「分かってもらうって・・・・・・・?」
 恐る恐る蒼星石は尋ねる。もう半分以上、回答の予想できる問いを。
 そして、蒼星石の予想通りの答えを、のりは曇り一つ無い笑顔で言い放った。

「ジュン君はあくまで私たちのものであって、真紅ちゃんも『私たち』の一人に過ぎないって事。だから当然、ジュン君を独占する権利は無いって事、かな?」

・・・・・・・それって、のりさん。ジュン君の事実上の共有奴隷宣言じゃないか・・・・。
 実の弟に対して、そこまでサラリと言ってのけるこの少女に、蒼星石は、恐怖で足もすくむ思いだった。
201前、前スレ946:2006/02/02(木) 00:25:22 ID:+nx+Go/N

「あっ・・・・・あああああああ・・・・・・・・・!!!!!!!!!」
「・・・・・しっ・・・・・しんく・・・ぅぅぅーーーー!!!!」

 真紅には信じられなかった。
 ジュンのものが彼女の内部に放たれた瞬間、文字通り、もの凄いエネルギーが彼女の内部に発生したのを感じたのだ。
 指輪を介して供給される精力どころの比ではない。もっと直接的な、圧倒的なパワーが、真紅の身体に流れ込み、その力がさらに巨大な熱量へと変換されてゆく。
 もはや、エクスタシーなどという次元の感覚ではない。自己内部に、突然発生したこの巨大な波動は、真紅自身の精神はおろか、肉体までもバラバラにしてしまいそうな錯覚を与える。
「!!!!!!!!!!!・・・・・・・!!!!!!!!!」
 これを快感と呼ぶのだとしたら、今まで自分が知っていたつもりのエクスタシーは一体なんだったのだろう?
 そんな事を感じる余裕も無く、真紅の精神は消し飛んだ。


「きゃああああああああああ!!!!!!!」
 いきなりビスケットを吐き出した雛苺が声高に叫ぶと、そのままソファからずり落ちて、のた打ち回った。
「あああああ!ジュン!!ジュン!!あああああああ」
「雛ちゃん!?雛ちゃん!?どうしたのっ!?」
「ひっ、雛苺っ!!しっかりするですっ!!」
「・・・・・・・・ジュン・・・・・・・・すごいのぉ・・・・・・・」
 最後にそれだけ言うと、雛苺はその小さな手を、パタリと脱力させ、うつろな目で荒い呼吸を始めた。さすがに真紅のように失神までは行かなかったようだが。
202前、前スレ946:2006/02/02(木) 00:29:12 ID:+nx+Go/N

「のりさん、水を」
「はっ、はい」
 蒼星石の指示で、のりがキッチンまで水を注ぎに行く。
 オッドアイ妹の手で水を飲まされた雛苺は、ようやく落ち着いたらしかった。

「雛苺、一体何があったの?」
「・・・・・・・わかんないの」
「分かんないじゃないですぅ!?ちゃんと答えやがれですぅ!」
「だって、ホントに分かんないもん!いきなり、もの凄い熱いものが身体の中に入ってきて、それが、ものすっごく気持よくて・・・・・気が付いたらこうなってたんだもん!」
「それじゃ、こっちも全然分からんちんですぅ!!」
「いいから翠星石!・・・・・・・それで、ジュン君の名前を呼んだのは?」
「その気持ちいいのが・・・・・・何かすごく、ジュンのイメージが一緒に流れ込んできたの・・・・・・・」
「ジュン君のイメージ・・・・・・・・!」

「やっぱり、おバカ苺ですぅ。何を言ってるのかサッパリですぅ」
「いや、そんな事は無いよ」
「へっ!?」
「雛苺は、指輪を介して真紅と繋がってる。という事は今、同じ事が真紅にも起こっていると見て間違いは無い」
「まあ・・・・確かに・・・・」
「しかも、いま真紅と一緒にいるはずのジュン君のイメージが流れ込んできたという事は・・・・・・!」
「真紅ちゃんとジュン君に何かあったって事なのねえ!?」
「急ごう!ジュン君の部屋へ!」
203前、前スレ946:2006/02/02(木) 01:31:28 ID:+nx+Go/N

「・・・・・・・・・ジュン」
「大丈夫か真紅!?」
「・・・・・・・・・・・すごい・・・・・・・まるで・・・・・・・ああ・・・・・・・もう、例えなんか出て来ない・・・・・・・・・・・・」
「気持よかったのか?ひょっとして?」
「よかったのかって・・・・・・・?バカね、ジュン・・・・・・・・気持よすぎて、死ぬかと思ったわよ・・・・・・・・・・」

 その表現は、真紅にとっては言い過ぎでも何でもなかった。いま、彼女の体内には、はちきれんばかりの純粋な精力が蓄積されている。
 恐らくいま、アリスゲームでの戦闘状態に入ったとしたら、自分一人で、残り六人の姉妹をまとめて相手に出来るだろう。
 だが、それ以上に、いま自分の感じている充足感はどうだろう?
 ミーディアムとのセックスが、こういう効果を生むのか。それとも人間相手のセックスならば、相手は関係ないのか。それとも、桜田ジュンという少年が徹底的に特殊なのか。

 その瞬間、廊下をばたばたと走る音がしたかと思うと、ドアがイキナリ開けられた。
「ジュンくぅぅぅん!!!!」
「・・・・・・・・お茶漬けのり・・・?」
「チビチビ人間っ!大丈夫ですかっ!!?」
「・・・・・・性悪人形・・・・?」
「ちょっと、あなたたち、マナーがなってないわよ!」
「真紅、一体何があったんだい?」
「何がって・・・・・ちょっとあなたたち!何なのよゾロゾロと!?」
204名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 03:06:25 ID:txMDUGKD
>>195
JUMが兄貴にwwwww
兄貴はやっぱすげーや!!
205名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 03:22:12 ID:k19X66mh
>203
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!
真紅かわいいよ真紅
206名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 10:06:09 ID:ao8lNEKZ
こんにちわ、神職人さんのSSに感化されて自分もSS書いてみたのですが
うpしてよろしいでしょうか?

内容はトロイメント後の真紅*JUMのダーク+鬼畜(エロ後半)ストーリーデス。
207名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 10:56:33 ID:CJsfs+0B
>>195
なんか水銀燈がシャナ化してるw
208名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 11:21:55 ID:k19X66mh
>206
コォ━━━━щ(゚Д゚щ)━━━━イ!!!!
209名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:18:08 ID:Wm0DLg9d
そこは、一見普通に見えるが、かなり奇妙な部屋だった。飾り気が無く、地味な部屋に見えるが、所々に意味の分からないぬいぐるみや、明らかに胡散臭い呪い系の道具が置かれている。机に置かれたパソコンには、怪しげな通信販売サイトが写っていた。
しかし、この部屋が奇妙な理由は別にある。それは、ベットに腰をかけ本を読んでいるアンティークドールだ。
勿論、只の人形ではない。動くアンティークドールだ。ゼンマイ仕掛けなどではない。正真正銘の動くアンティークドールである。
名前は真紅。ローゼンという人形師に作られた。戦うことを定められた誇り高いアンティークドール。

「まったく、紅茶をいれるのにどれだけかかってるのかしら」

本を乱暴に閉じ、真紅は言った。声からかなり怒っていることが分かる。

「使えない下僕だわ」
「使えなくて悪かったな」

一人の男が入ってきた。この部屋の主である桜田ジュンである。両手でトレーを持ち、その上にはティーポットとティーカップが乗っかっている。

「なんか、ティーセットが新しいのに変わってて、時間かかった」

何時ものは、どこでも売っているような安物のティーセット。しかし、今日のは、所々に花の模様が彫ってある高級感が漂うティーセット。勿論、この家にはそんなものは無いはずだ。

「ああ、あれね。のりに買ってきてもらったのよ」
「買ってきてもらったって……、そんなに安いものじゃないだろ」

トレーを床に置き、自分も座る。ジュンはちょっと前のことを思い出した。次に、ティーポットとティーカップを見る。綺麗な白地に青い柄の模様。一目見ても分かる。いい仕事をしている。

「もしかして、これもか?」
「そうよ」

真紅はベットから下り、ジュンの足に腰掛けた。

「お前、姉ちゃんを使って家の金を使うなよ……」
「使ってないわよ」

ジュンは、真紅用のティーカップに紅茶を注いだ。

「のりに言ったのよ。今度、学校でこれ見て欲しいなーって言えって」
210名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:18:40 ID:Wm0DLg9d
真紅が先ほどまで見ていた本を指差した。どうやらキッチン雑貨の雑誌のようだ。

「そしたらしばらくたって、のりが学校で貰っちゃったーって……」
「狙ったな。お前」
「何のことかしら? 言ってることが理解できないわ」

真紅は微笑み、上品に紅茶を飲んだ。

「のりモテるわね。誰かさんとは大違い」

ちらっと、ジュンを見た。
視線を受け、ジュンは怯んだ。ジュンもごく一部にはモテモテなのだが、本人は気付いていない。

「……間接的な搾取じゃないか」
「あら、搾取は犯罪じゃないわ」

ものは言いようだ。
くつろいでいる真紅を横目に、ジュンは雑誌を手に取り、パラパラと眺めた。そしたら、自分が使っているティーカップが目に止まった
カップ&ソーサー。15000円(税込)。キッチンにはこれが六客あった。
プレゼントしたのが一人か、それとも複数なのかは分からないが、とりあえず、御愁傷様。

「おいしいわ」

真紅が言った瞬間、大きな音がして窓ガラスが割れた。
割れたガラスが飛び散り、部屋に降り注ぐ。当然の事だが、紅茶にも降り注いだ。多分飲んだら重傷を負うだろう紅茶が誕生した。

「わぁぁぁっっ!!」
「わっ、私の紅茶がぁぁぁぁっっっ!!」

真紅が崩れた。
211名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:19:15 ID:Wm0DLg9d
割れた窓から、現れたのは水銀燈だ。

「真紅ぅ。久しぶりねぇ。今日こそ貴方のローザミスティカ頂くわよぉ」

何時もの猫なで声で水銀燈は言った。

「あら? どうしたのぉ? 元気ないじゃない」

真紅は、四つんばいになり、一点を見つめて止まっている。

「……とう」
「んっ? 何ぃ?」
「……ぎんとう」
「もっとはっきり言わないと水銀燈わかんなーい」
「水銀燈!!」

声に驚き、水銀灯がビクッとなる。

「何よぉ。行き成り大声出さないでよぉ」

真紅がゆっくりと立ち上がる。顔にかかっていた髪を書き上げた。
瞳は、瞳孔が開き、水銀燈を見つめていた。

「貴方は、私を怒らせたわ」

真紅の視線を受けた水銀燈は顔を強張らせた。

「何? やる気になったの?」
「貴方の体に私の受けた苦しみを刻み込んであげるわ……」

真紅の瞳が光る。

「どうやら、やる気になったみたいね。いいわ。ジャンクにしてあげる」
212名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:20:05 ID:Wm0DLg9d
水銀燈は真紅の前に立ちはだかった。二人は対峙した。
ローゼンメイデン第五ドール。ミーディアムとの絆を尊む真紅。
ローゼンメイデン第一ドール。アリスになる為ならどんなことでもする水銀燈。
今、アリスゲームが始まる。

水銀燈はバックステップを踏み、距離をとると翼を動かした。複数の羽が真紅に襲い掛かる。
真紅は、低い姿勢をとり、一気に駆け抜け、羽をやり過ごす。刹那、地面を捉える鋭い音がした。拳が水銀燈を目掛けて放たれた。
部屋には甲高い音が響いた。
水銀燈は寸前の所で拳を受けた。が、衝撃で数歩後ろに下がった。

「スマートな戦い方じゃないわね。やっぱり貴方はアリスに相応しくないわ」
「言ったでしょ。貴方の体に刻み込むって」

真紅の手を弾き、腹部に目掛けて蹴りを放つ。バックステップでそれをかわし、攻勢に出ようとした真紅。しかし、視界にバネのように引き絞られた翼を確認し、すぐさま状態を横にずらした。
引き絞られた翼が放たれ、先ほどまで真紅がいた場所を通過した。衝撃に空気が悲鳴を上げる。
翼が壁を貫通し、激しい音とともに崩れた。

「貴方こそスマートじゃないわね。恥をかかないうちに降りたらどう?」
「面白い冗談だわ」

羽が手に集まり、剣を形作った。

「そういうことは、ジャンクになってから言いなさい!!」

真紅の頭目掛けて、素早く剣を振るった。
迫る剣を見据える真紅。その凶刃が頭を切り裂くように見えた瞬間、真紅は、剣を両手で挟み込んだ。
213名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:20:36 ID:Wm0DLg9d
「甘いわ」
「奇妙な事をっ!!」

片手を離し、顔面目掛けて鋭い拳を放つ。
真紅は、それを受けた。片手で剣を弾き、もう片手で拳の軌道を下方に変える。
状態を崩した水銀燈の懐に素早く入り、その胴部に肩を入れた。
その衝撃は、体に伝わり、水銀燈は宙を舞った。
壁にぶつかり、崩れ落ちそうになるのを如何にか堪える。

「テレビの見よう見まねなんだけど、案外効果があるわね」

真紅は水銀燈を見下した。

「こんなこと、できるようになるなんて。まったく……暇ね、貴方は」

水銀燈はよろよろと立ち上がり、服についた埃を払う。

「あら、意外と頑丈ね」
「アリスになるまでは、負けられないもの」
「そう。でも、それも終わりだわ」

勝負を決するべく、真紅は拳を放つ。

「まだ、負けられないのよっ!!」

放たれた腕を取り、一気に引き寄せる。小さな体が、バランスを崩した。

「真紅っ!!」

水銀燈の拳が顎を打ち抜いた。
顔だけが、逆の方向に流れ、顎が仰け反った。
手を離し、続けざまに、蹴り上げる。真紅が円を描く様に舞い、音を立て床に落ちた。

「無様ね」
「貴方ほどではないわ」

真紅は、立ち上がる。しかし、ダメージはあるのか、少しよろめいた。

「勝手に言ってなさい」

水銀燈が駆け、拳を振るう。真紅は再び拳を受けた。同時に水銀燈の体が反転する。

「また、奇妙なことを!!」

翼を広げ、状態を整える。両足で地面を捉えるが、衝撃を殺しきれず後退した。
反撃をしようとするが、何かか足に当たり、一気に後方に倒れた。
214名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 13:21:12 ID:Wm0DLg9d
「っもう。一体、何なのよ……」

水銀燈が目を開く。
目の前には、ジュンの顔があった。

「いたたた……」
「人間。邪魔よっ。どっか行きなさい」
「それは、こっちの台詞だ。人様を巻き込むな!!」

ジュンは顔を上げた。水銀燈の顔は目の前。しかもちょうど位置も同じ。
ジュンの唇が水銀燈の唇にクリーンヒット。

「んっ」

一瞬の触れあい。ジュンがすぐさま水銀燈を押しのけた。

「おまえっ……」

なにするんだ。と言いかけて、やめた。水銀の様子がおかしい。何時ものなら、きっと文句を言うだろう口からは何もはっせられない。硬直していた。
そして、次第に顔が紅潮していく。

「は、初めてなのに……」

水銀燈は気を失った。

「ちょっ、お前っ!!」

ジュンの叫びも今の水銀燈には届かない。
戦いを思わぬ形で中断された真紅は、一言。

「意外と初心なのね」

そう言って、気を失った。緊張の糸が緩んだのだろう。
一人残されたジュンは、ボロボロの部屋と、倒れたローゼンメイデンを見て呆然としていた。
215206:2006/02/02(木) 15:09:04 ID:ao8lNEKZ
常連さんから許可(?)が出たようなので投下させて頂きます。
最近不足気味の真紅*JUMです。前半は殆どエロが無いですが後半からエロを入れるので
こちらに書き込ませていただきます。
216206:2006/02/02(木) 15:10:22 ID:ao8lNEKZ
■Scarlet Palace(紅の宮殿) 1-1

+++???+++

気付くと俺はそこに居た。
そこは凍っていた。誰も居ない、何も無い、ただ、雪が降っているだけの寂しい場所だ。
深々と降り続ける白銀の雪。その雪は、止まる事なくひたすら振り続けている。
静寂が包むその街に降り立つ一つの影。その影の正体は紳士服を着た、ウサギだった。

「こんにちわ、坊ちゃん」

そのウサギはそう言うと軽く会釈をし、こちらへゆっくりと近づいてくる。
「何か私に御用かな?」
ウサギはこちらをジロジロと見ながら一人で「フム」「これはこれは…」等、勝手に納得しては再びこちらをジロジロ見る。
そんな動作を2,3回繰り返した後、こう言った。
「面白いお方だ、貴方はこの世界の人間ではないな」
180度振り返るとウサギは、再び口を開いた。

「綺麗」は「汚い」
「治す」は「壊す」
「好き」は「嫌い」
「在る」は「無い」

一呼吸感覚を置き………。

「これが美しき因果律の在り方…貴方もまた…おっと…」

意味の分からない事を言い出し、急に口を止める。
「これを言ってしまってはお楽しみが減ってしまいますね」
何処からとも無く、漆黒色のステッキを取り出すウサギ。
そしてそのウサギは、取り出したステッキで怪しい魔法を唱え始める。
「世界の未来は無限です……今と言う現実から幾つもの未来が枝分かれしている……」
「何の為に、この世界に貴方が赴いたかは解りませんが、折角来て下さったのだ、最高の楽しみを送呈しましょう」
「最も美しく、最も汚い物語を……・」

カッ!と辺り一面が真っ白に光る。明るすぎて何も見えない

「これから貴方が見る世界は、幾つにも分かれた未来の内の一つ…」
「もし、見たくないなら目を逸らせば良い」
「もし、見たいのならばこのまま目を開き続けてればいい……」
「貴方にはそれが出来るのだから」
明るすぎる輝きはやがて少しずつ柔らかな、優しい光に成って行く。
「尤も……私には貴方が此処に来た理由が、”この未来”を見せて貰いたいから、と見えますがね…フフフ」
217206:2006/02/02(木) 15:11:04 ID:ao8lNEKZ
■Scarlet Palace 1-2

+++AM.7:30分 ジュンの部屋+++

暖かな日光と、雀の鳴き声が僕の目覚まし時計だ……。つい、この前までは。
だが、今は違う。毎朝、毎朝、毎朝、本当に嫌になる。
「ちびぃー人間!朝ですよ!朝!おーきーなーさーいー!」
そう言うと翠星石は、ジュンの寝ているベッドへ向かって豪快にダイビングをかます。
「グブヘェッ!」
向こうにそのつもりは無いだろうが、あのダイビングはいつもピンポイントでミゾオチにブチ当たる。
本当は狙いって居るのではないか?と思えるほど的確だ。
「ま〜ったく、ちび人間ときたらこうして毎日毎日翠星石に起こして貰わないと起きられないなんて、しゃーないやつですねぇ」
ベッドの中でうずくまるジュンを横目に、やれやれと言った形でため息を付いた。
「だ、だれも起こしてくれなんて頼んで無いだろ…ゲホッゲホッ……あー、吐くかと思った」
「うるさいです、7時間も寝れば人間十分に生きていけますです」
ちょこん、とジュンの傍に座る翠星石。
「夏休みも、もうスグ終わりなのです。時間を大切に使いやがれなのですぅ」
「い、言われなくたって分かってるっての!」
そう言うとジュンは時計に目をやる。時計はAM7:30を指していた。
「ってまだ7時30かよ!?」
「一々うっせーリアクションするですねー。今日は図書館に行くのじゃなかったのですか?」
「そ、そうだけど図書館が開くのは10時からだろ!あと2時間も在るじゃないか!」
「だーかーら、時間を無駄にするなって言ってるんですぅ。ちび人間は夏休みが終わったら学校に行くのでしょう?だったら残りの夏休み…1分1秒も無駄にしちゃダメですぅ」
「だからってこんなに早くに起こさなくても………」
「ぐーちーぐーちうるせーです!やる事がないなら朝のシャワーでも浴びて来たらどうですかってーんです!」
「……はいはい…分かりましたよ」
そう言うとジュンは言われたとおりシャワーを浴びに行くのか、着替えを持って下へ降りていった。
トントンとテンポ良く階段を下りていく。
「………」
ジュンは考えていた、彼女達の事を。そして、自分のことを。
「アイツは………強いよな」
ボソリ、とつぶやく。アイツとは勿論翠星石の事だ。
「やりたくも無いアリスゲームに無理矢理参加され、一度殺され、更には最愛の妹まで失ったって言うのに……」
ジュンは分かっていた。翠星石がどうして最近、無駄にハイテンションなのか。
「見せたくないんだろうな………きっと」
パジャマを脱ぎ捨て、風呂場へ入る。朝、シャワーを浴びるなんて良く考えたら今まで一度もした事が無い。
「そういえば……、朝シャワー浴びるなんて初めてだな」
初めての朝の風呂場はジュンにとって少々、神秘的な感じがした。
数秒後、風呂場から水の流れる音がし始めた。
218206:2006/02/02(木) 15:11:41 ID:ao8lNEKZ
+++A.M.7:39分 ジュンの部屋+++

ジュンが風呂場へ行った後スグに真紅が目を覚ました。
ガチャリ、と鞄の蓋が開き、真紅が顔を出す。
「…………」
無言のまま辺りを見回す真紅。
そこにはジュンの部屋を掃除している翠星石の姿だけが在った。
「あっ、真紅おはよーですぅ」
パタパタと手際よくベッドを綺麗にしたり、机の上を整理したり……まるでメイドの用だ。
「お、おはよう…翠星石」
翠星石はスグに分かった、真紅の挙動が少しおかしい。
掃除の手を止め、真紅の元へ近づく。
「どうしたんですか真紅?そんなに怯えて?」
その質問に一言。

「ジュ、ジュンは何処?」

とだけ真紅は答えた。
「ちび人間ですかぁ〜?今頃シャワーでも浴びてるんじゃねーですかねぇ」
「そ、そう、それなら良いわ」
起き上がり鞄から出て、服装を整える真紅。
「…なーに怯えてやがるんですか?真紅?」
「え、わ、私、そんな風に見える?」
辺りを恐る恐る見回し、びくびくしながら物音が立つ度に、そこへ視線をやる真紅。これじゃあ、おかしくないと見える方がオカシイ。
「すげー見えやがります。もう、何て言うか挙動がアヤシイです。怖い夢でも見た………」
そこで翠星石は思い出した、真紅の言葉を。”ジュンは何処?”と言う言葉を。
「もしかして……真紅、あのちび人間に夢の中で何かされたんですか?」
ビクンっ!とその瞬間真紅が跳ね上がる。どうやら図星のようだ。
「や、やっぱり何かされたんですね!?あのちび人間めぇ……とうとう真紅に毒牙を伸ばし始めやがりましたか!」
「ば、馬鹿ね!幾ら私や貴方と契約してるからと言ってもジュンは人間よ?夢の中に入ってくる能力なんて…あ、在るわけ無いじゃないの!」
やたらと必死に抵抗する真紅。
「と、とにかく何でも無いわ。気にしないで」
「し、真紅がそう言うなら翠星石はもう何も聞きませんけど……何かあったら力になりやがりますよ?」
心配そうに真紅の顔をのぞく翠星石。
「ありがとう、心配しないで翠星石。私なら平気よ」
部屋の扉を開け、したの階へ向かう真紅。
「何処に行くんですか?」
「朝ご飯よ、貴方も一緒にどう?」
「翠星石は……もう少しちび人間の部屋を綺麗にしてから行くです。この部屋埃っぽくてかなわねーです」
「そう……頑張ってね」
「はいですぅ」
そう言うと真紅は、扉を閉め下の階に下りて行った。
219206:2006/02/02(木) 15:15:27 ID:ao8lNEKZ
+++A,M:8:20分 ジュンの部屋+++

ガチャリ、と扉の部屋が開けられる。
部屋に入ってきたのはこの部屋の主ジュンだった。
部屋の中では真紅と翠星石が、朝の紅茶時間を楽しんでいる。
「な、何か綺麗になってないかこの部屋」
「翠星石が綺麗にしてやったですぅ。感謝しやがれですこのちび人間」
「あ、ありがとう。掃除苦手だから助かる」
「どういたしましてですぅ、今度ポッキーでもおごりやがれですぅ」
「はいはい……」
パジャマを綺麗にたたみベッドの上に置く。
真紅の方へ視線をやるジュン。いつもだったら「おはよう」の一言ぐらいは在る筈なのだが……。
真紅から挨拶が無かったのでジュンは自分から真紅に話しかけた。
「真紅起きてたのか、おはよう」
「……」
反応が無い。反応が無いどころか、挨拶した途端に、読んでいた本で真紅は自分の顔を隠した。
「……真紅?どうしたんだ?礼儀には五月蝿いお前が…」
心配になってジュンは、真紅に触れようとしたその時だった。
「お、お、おはよう。ジュン」
と言う言葉が返ってきた。
「お、おはよう。どうしたんだ?具合でも悪いのか?」
返事が返ってきたことに安心したのか、ジュンは真紅の傍を離れ、自分の机に向かいPCの電源を入れた。
「この子、朝から調子がおかしーんですよ。翠星石がおはようって挨拶したときもちょっと変だった……」
「な、何を言ってるの翠星石!私は変じゃないわ!いつも通りよ!」
翠星石が全てを言い終わる前に、真紅の怒鳴り声で彼女の言葉はかき消されてしまった。
急に大声を真紅が上げたため、ジュンも流石に驚いたのだろう。真紅の方をずっと見つめていた。
緊迫した空間が広がる。
「そ、そうだよな。大して変でも無いよな」
「そ、そうですねぇ、翠星石もそう思いますぅ」
2人ともこれ以上、真紅に質問するのはマズいと感じたのか、一応納得したと言う事で前の雰囲気に戻った。
ジュンも成長したのだ。前までのジュンだったら「人が心配してやってるのになんだその態度は!?」とか言ってたに違いない。
しかし、ジュンは見てしまった。真紅の顔を。だから敢えて変と分かっていても、真紅には触れないようにした。
普段は雪のように白く、美しい真紅の顔が耳の先まで真っ赤になっていたのだ。
(……何かあったのかな。本で顔を隠さないほどいけなくなるほどあの真紅が照れるなんて)
(……絶対に変ですぅ。後でジュンが居なくなったら真紅に聞いてみようですぅ。原因は絶対にジュンなのですぅ。翠星石のセンスがそう言っているのですぅ)
非常に何とも言えない雰囲気が漂う。
窓から入ってくる清々しい朝風だけが、その雰囲気を流してくれた。
220206:2006/02/02(木) 15:17:33 ID:ao8lNEKZ

+++A,M9:30分 ジュンの部屋+++

「それじゃ、行って来るよ」
ジュンはそう言うと、鞄を手に持ち部屋を後にする。
「行ってらっしゃい」
「行ってしっかり勉強してきやがるですよぉ」
後ろから声がした。階段をパタパタと下りて行く。
玄関で靴を履いていると、扉を開けて金糸雀が入ってきた。
「おはようなのかしらー!お邪魔するかしらー!」
「おはよう」
金糸雀の挨拶に、挨拶で答えるジュン。
最近、コイツが一番礼儀正しいドールなのでは無いかと思えてきた。
何時の間にか桜田家の常連に成っているが、まぁ雛苺の代わりだと思えば全然平気だ。
むしろ、僕にとっては嬉しい。静かにならずに済む。
「あらー?何処に行くのかしらー?」
「図書館だよ、勉強しに」
「図書館って、あの本が山程ある建築物の事かしらー?」
「そうだよ」
靴を履き、扉に手をかけるジュン。
「人間は色々大変なのかしらー。みっちゃんも毎日仕事で大変だって言ってたかしらー」
「そうそう、人間は色々大変なんだよ。色々と。じゃーな」
「ばいばいなのかしらー」
トテトテと階段を上がって行く金糸雀。
扉を閉め、外に出ると数歩歩いてジュンは大きな伸びをする。

「……お前達ほどじゃ、ないけどな」

ぼそっ、と呟くと、図書館へ向けてジュンは歩き始めた。
221206:2006/02/02(木) 15:19:37 ID:ao8lNEKZ
とりあえず今日は此処までです。板汚し申し訳ないです。
……エロ板なのにエロが全く無くてすみません orz
222名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 17:11:44 ID:rCcreD86
>>206
次回期待しております
223前、前スレ946:2006/02/02(木) 19:15:54 ID:+nx+Go/N
>>203の続きです。

「・・・・・・・なるほど、そういう事だったのですかぁ」
「確かにありえる事だね。ミーディアムとの直接的な性交渉が、そういう結果を生むのは」

 真紅は彼らに、一応さっき起こった出来事と、それに対する自分の見解を話した。
 行為のあとのマッタリとした気分をぶち壊されて、いかにもジャマくさそうに、ではあったが。
 その様子を、これまた興味なさげに、壁にもたれて見つめるジュン。
「さあ、もういいでしょう!?とっとと私とジュンの部屋から出て行って頂戴!」

「『私とジュンの部屋』あ!?」
 真紅の言い草に、オッドアイ姉妹が、ギラリと抜き身のような殺気を込めて振り返る。だが、その火花にやんわり、そして着実に水をぶっかけたのは、のりだった。

「あらあら、何を言ってるの真紅ちゃん?ここは、そんなお部屋じゃないわよぅ」
「へえ・・・・じゃあここは一体、誰のお部屋なのかしら?」
 いかにも挑発的な真紅の問いに、まるで駄々ッ子をあやすように、のりは答える。
「ここはジュン君のお部屋。で、それと同時に私たちのお部屋。でしょう?」

 さすがに、いまのは聞き捨てに出来ないとジュンが反応する。
「ちょっと待てよ洗濯のりっ!私たちの部屋って、どういう意味だ!?」
「決まってるでしょう?私たちが順番に、平等に、ジュン君を可愛がってあげるお部屋」
「なっ・・・・・・・?」
「真紅ちゃん、独り占めはいけないわ。ジュン君を独り占めにしたかったら、まずは私たちと同じスタートラインに並ばなきゃ。・・・・・・それともその条件じゃ、自信ない?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いいわ、承知したわ、のり」
「おいっ、勝手に承知すんなっ!!」
 そんなジュンの叫びは例のごとく無視されて、真紅の殺気を、のりは平然と笑顔で受け流していた。

「さぁて、それじゃあ雛ちゃん、さっきのお約束通り、ジュン君を使って、みんなで遊びましょうか?」
「わーーーーい!雛、遊ぶ遊ぶ!」
「ちょっ、ちょっと待ってよ姉ちゃん!もうこれ以上、僕に何をやらせる気なんだよ!?」
224名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 19:16:58 ID:q6Fqe13V
>>209
戦闘がガンダムちっくでワロスw
今後の展開に期待
225前、前スレ946:2006/02/02(木) 19:22:17 ID:+nx+Go/N

「そおねえ・・・・まずは、これまでずっと仲間外れになってた雛ちゃんに、『私たち』の仲間になってもらわなきゃならないし、真紅ちゃんを含めた全員で、親睦会もやっとかなきゃだし・・・・・」
「姉ちゃん・・・・・・・!」
「取り合えず、またまた楽しい夜になる事だけは間違いないわ」
「だめだよっ!もう、もう無理だよっ!これ以上したら、僕死んじゃうよぉっ!!」
「くすくす・・・・・・・大丈夫よぅ」
 姉は、恐怖の形相であとずさる弟の頬に、そっと手をやり、眼鏡を取ると、その潤んだ瞳に口付けた。

「前に言ったでしょう、ジュン君。お姉ちゃんが『出来る』と言って、あなたに出来ない事は何もないって。お姉ちゃんが『やって?』とお願いして、あなたにそれを拒む権利もどこにもないって・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「いい、ジュン君?ジュン君にはもう何も無いの。あなたのものは全部、ぜ〜んぶ、みんなが持ってっちゃったから」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「確かなのは、みんながあなたを愛してるという事。そして、ジュン君に残されたのは一つだけ。その愛にこたえる義務、ただそれだけなのよぅ」
「・・・・・・・・・・・・・・・」

 ジュンの涙は止まらなかった。ほろほろ、ほろほろと、まるで清流の湧き水のように次から次へとこぼれ落ち、実の姉は、その涙をまるで千年の甘露であるかのように飲みつづけた。
 その様子を、ドールたちはまるで圧倒されたかのように立ち竦み、見ていた。

「・・・・・・それじゃ始めましょうか。雛ちゃん、いらっしゃい」
「はっ、はいなのっ!」
226前、前スレ946:2006/02/02(木) 19:26:16 ID:+nx+Go/N
 
 のりは、ジュンの背後に回りこむと、さらに彼の横顔から、その涙を舐め続けた。

「・・・・・っく、ひっく・・・・ねえちゃん・・・・・」
「・・・・くすくす、ホントに泣き虫ねえジュン君は・・・・ねえ、雛ちゃん?」
「ジュン、ジュン、泣いちゃダメなの。おとこのこは泣いちゃダメなの」
「ほおら、雛ちゃんもそう言ってるじゃないのぅ。早く泣き止まないとねえ、ジュン君」
 そう言いながら、のりはジュンの両乳首をつまみあげた。
「はああああああっっっ・・・・・・・!!!!!」
「ほら、どおしたのジュン君?泣き止むんじゃなかったのぅ?」
 そう言いながらのりは、後ろから抱きかかえた弟の耳に舌を這わせ、さらにうなじへと攻撃のポイントをずらしてゆく。

「はああ・・・・・・・・・ひゃめて・・・・・・・ふはぁぁぁ・・・・・!!」
「のり、ダメなの。ジュンが全然泣き止まないの」
「雛ちゃん」
「はいなのっ」
「ジュン君のおっぱいをナメナメしてあげてくれる?」
「おっぱい?」
「そうよぅ。私たちでもっともっとジュン君を可愛がってあげるの。そしたらジュン君もきっと泣きやんでくれるわよぅ」
「はいなのっ!」

 ジュンの乳首に飛びつく雛苺。その小さな舌は、まるで濡れた筆で嬲られているかのような感覚を彼に与える。
 無論のりの乳首責めも終わったわけではない。舌と爪の同時攻撃がジュンを襲う。

「ああああっ、雛苺っ、だめだっ!そこは・・・・姉ちゃん・・・・あああああぁっ!!」
「えっ・・・・・・ダメなの、ジュン?」
227前、前スレ946:2006/02/02(木) 19:31:45 ID:+nx+Go/N

「・・・・・くすくす、雛ちゃんが訊いてるわよぅ?ジュン君」
「・・・・・え・・・・・・・・?」

 背後から、のりが直接耳に囁いてくる。妖精のような悪戯っぽい笑顔とともに。
「だから・・・・・・やめていいのぅ? おっぱいナメナメ」
「・・・・・・・・そんな・・・・・・・」
「やめて欲しくないなら、素直にちゃんとお願いしなきゃ、雛ちゃんに。ね?」
 雛苺が乳首から舌を離した瞬間に、のりの指先も同じく彼の胸元から離れている。残されたのは、中途半端に刺激を受けて放り出された、ジュンの乳首だけだった。

 ジュンは、眼前の、人一倍幼い容貌をしたドールを見る。
 もとより雛苺に、性的な知識も技術もあろうはずがない。
 彼女は心細そうな目線で、窺うように、不安そうにジュンを見ている。それこそジュンが心配で堪らない、という風に。

「さあジュン君、キチンとお願いするの。一体自分のどこをどうして欲しいのか。それとも、ズーッとこのままでいいの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ジュン君が言わないと、本当にこのままだよぅ。い・い・の?」
 いいわけなどない。もう乳首への疼きだけで、ジュンは気が狂いそうだった。
 でも、何も知らない雛苺に、この明らかにイノセントな幼女の姿をしたドールにまで、屈服の声を聞かせるのは、いくら何でもためらわれた。

(でも、でも・・・・・・・!)

「・・・・・・・・・・・・・・ちご」
「・・・・聞こえないわよぅジュン君」
「・・・・・僕の、胸を、なめて、雛苺・・・・・」
「胸じゃないでしょう?おっぱいでしょう?おっぱいナメナメして下さい、でしょう?」
「おっぱいナメナメして下さい、雛苺っ!!」
228前、前スレ946:2006/02/02(木) 19:39:20 ID:+nx+Go/N

 泣き顔を、更に恥じらいで赤く腫らして叫ぶジュン。
 彼のその表情と、のりを交互にみた雛苺は、のりの微笑返しを見て、ようやく確信を持ったらしかった。

「はっ、はいなのっ!!」
 ジュンの乳首に飛び込む雛苺。それと同時に、のりの指による乳首責めも再開された。
「ああああああああっっっっっっっっ!!!!!」

 適度な痛さとくすぐったさが共存する、爪と舌の責めを喰らい、ジュンは全身の力で暴れだした。
「ちょっ・・・・・ジュン君、じっとしてなさいっ!」
「でっ、でもぉっ・・・・・・・・ああああああっ・・・・・・・・!!」
「きゃはははは、ジュンが暴れてるぅ。おもしろーい」
「雛ちゃん、ジュン君を動けなくしてあげてっ」
「はいなの。ベリーベル!」
 どこからともなく発生した苺蔓が、ジュンの両腕を後ろ手に縛り上げる。

「ねえのり、ジュンのおっぱい、とっても甘いの」
「そうよ、ジュン君の身体は、とってもとっても美味しいの。雛ちゃんももっと、味わってあげて」
「はいなの!」

 いままで雛苺が舐めまくっていた乳首から、のりの爪が撤退する。その瞬間、ジュンは自分の胸が強烈に吸い上げられる感覚を覚えた。
「うわあぁぁぁぁぁっっっ・・・・・・・もうっ、もうやめっ・・・・あああああっ!!」
「おいひいっ、おいひいのっ、のりっ!」
「そう、よかったわね雛ちゃん」
「はいはのっ!!」

「・・・・・・・・あああああああああ!!もう、辛抱たまらんですぅ」
 眼前の逆レイプに呆然と眼を奪われていた翠星石が、ようやく意思を回復させたらしい。ベッドに飛び乗り、絶叫した。

「のりっ、チビ苺っ、ジュンはお前たちだけのオモチャじゃないのですぅっ!!」
229名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 20:23:42 ID:IkfsGMlN
>>228
JUM……(´・ω・)
230名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 20:47:07 ID:7YX0XXw/
>>228
・・・のり怖いエエエエエエエェェェェェェェェェェェェ((((((;゚Д゚))))))ガクガクブルブル
231名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 21:36:28 ID:k19X66mh
>206氏GJだ!!
エロなしでも真紅に萌えれたぜ!だからwktkしながら待ってるぜ!!
232名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 22:49:10 ID:tw0UufAJ
のりの強迫っぷりがもうすげぇw
233名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 22:56:14 ID:QCtkiTMx
のり姉マジ最強www
234名無しさん@ピンキー:2006/02/02(木) 23:59:46 ID:i1TlNSZ3
>>206
GJすぎ
235名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 00:01:50 ID:IkfsGMlN
のり姉テラコワスwwwww
236名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 00:29:35 ID:uzdtK62m
無垢ゆえのS雛(;゚∀゚)=3
237名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 01:38:32 ID:OAnbaT2V
>>206
真紅タソ、鬼畜JUM期待〜
238第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/03(金) 01:40:21 ID:9WPwOVS3
>>196

 真紅が動いた。
 急激に沈む身体。
 踵から床を貫け、地球の中心に向かう重さ。
 瞬時に大地の抗力と化し、足裏から昇る。
 それを巻き込むように切られる腰。
 捻られる身体。
 協調連動する関節。
 螺旋を描き、力は加速する。
 目指すは只インパクトの中心。
 そして意念を、情念を乗せ、
 真紅の拳が放たれた。

「――――――!!?」
 その速さ。
 薔薇水晶は避けられず、咄嗟に剣で身を庇う。
 刹那、剣越しに凄まじき、重み。
 しかしそれは、間も無く消えてしまう。
 何かが砕け散る音とともに。
 頭に響く痛みとともに。
 消えてしまったのだ。


「あぁ――――――――――ッッ!!!!!!」
239明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/03(金) 01:45:44 ID:9WPwOVS3
 顔を押さえ、叫び、薔薇水晶はよろめく。
 その足が下がると同時に、破片が――紫と白の破片が――零れ落ちた。
 身体を戦慄かせ、声にならない声で、呟き、喚く。
 此れまで見せた冷たさ、無機質さからは考えられない取り乱し様。
 それほどまでに、真紅の拳は強大であったのか。
「わ…わっ、わた…わたしか……か、か……おが……」
 薔薇水晶は無き咽びながら、覚束無い足取りで尚も後ろへ下がる。
「……薔薇水晶」
 只ならぬ雰囲気に、真紅は構えを解いて歩み寄る。
「こない、で……こないで」
 手を片方伸ばし、真紅の接近を制す。
 その時、手が離れた辺りから、何かが滑り落ちた。
 トパーズのように美しい、白い台座に埋まった金色の輝き。
 だがこれは決して、宝石などでは、ない。
「な、そんな……」
 落ちた物の正体に、青褪める真紅。
 いつも見慣れているというのに、堪らなく痛ましい。 
 正しくそれはドールアイの輝き。
 人形の瞳。


「暗い……! みえ……見えないぃ……おと…お父様……助け」

 顔面が砕け、尚も崩れ行くドールは呻き声を上げる。
 せめて、口のある内は。
240名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 07:15:57 ID:CL6ayAxe
5時間と30分ぶりの保守
241206:2006/02/03(金) 10:30:31 ID:1qBWLGuV
>>220の続きです。

■Scarlet Palace 1-3

+++AM9:35分 ジュンの部屋+++

そこは静まり返っていた。朝だとは思えないほどに。
真紅は本を読み、翠星石は紅茶をすすりながら菓子を口に運ぶ。
長い、一分一秒が非常に長く感じられた。
チクタクチクタク、と時計だけが動いている。
もう10分位経っただろうか。

「あ、あの真紅……」
「ね、ねぇ、翠星石…」

2人の台詞が同時に重なった。

「な、なんですか真紅?」
「そ、翠星石こそ一体、どうしたのかしら?」

……沈黙が再び戻ってきた。

「…………」
「…………」

さっきより更に重く、淀んだ空間が出来てしまった。

「し、真紅が何も言わないなら翠星石が質問するです!」

「………何かしら」
「一体、何があったんですか…真紅。今日の真紅は真紅じゃないです……」
「………」
真紅は答えなかった。ただひたすら、本に目を通しているだけで。

「わ、私は真紅の事が本当に心配なんですよぅ。真紅の身に何かあったら、もう……」

翠星石はポロポロと涙を流しながら真紅に言った。
この目は、興味本心で聞いているのではなく、本当に心の底から真紅の事を心配しているのだ。
「もう……、姉妹を失いたく無いのです……真紅まで居なくなったら…もう翠星石は……」

***

「あ、あちゃー……何だか非常に入り辛い雰囲気なのかしらー……」
壁に耳有り障子に目有り、とはまさしくこの事だろう。
桜田家に遊びに来た金糸雀は、部屋に入ろうとした所で彼女達の話を聞いてしまったのだ。
「と、とにかくここは薔薇乙女一の頭脳派として、もう少し様子を見るべきなのかしら……」
足音を立てないように、金糸雀はゆっくりと扉に近づいた。


***
242206:2006/02/03(金) 10:32:12 ID:1qBWLGuV
「……ごめんなさい、翠星石」
「えっ…………」
真紅はそう言うと、持っていた本を床に置く。
「貴方をそこまで心配させてしまって……、挙句の果てに、涙まで流させてしまって…」
「真紅……」
真紅はそう言うと、ふぅ、とため息を一度付き、翠星石に言う。
「別に……、そこまで心配するような事じゃないの……アリスゲームだって関係ないわ」
「じゃ、じゃあ、一体どうしたって言うんですか?」
「ちょ、ちょっとね……貴方の言った通り、夢の中でジュンと色々在ったのよ」
「ジュ、ジュンと何が在ったんですか?」
真紅の顔がまさしく名前の通り、真っ赤に染まる。

「夢の中で……ね…私は、ジュンと躯(カラダ)を重ねていたの……それも、人形ではなく、人間の、女の子の躯として…」

真紅の顔が真っ赤になっていく中、翠星石の目はキョトンとしていた。
翠星石が驚く気配は全く無い。
「そ、それは夢の中でジュンとヤったって事ですか……?」
「ヤ、ヤったなんて汚い言葉、薔薇乙女の1人である貴方が使う物ではないわよ!」
「ご、ごめんなさいですぅ」
「と、とにかくそれだけ。夢の中だから別に大した問題じゃないわ。朝ジュンの顔が見れなかったのも夢のせいよ」

「そ、そうですか……」
「お、驚かないのね、翠星石」
「べ、別にそんなの驚く事じゃねーですよぅ。愛する者同士が体を重ねるのは、人間の世界では至って普通の事じゃないですかぁ」

翠星石は全く驚いていなかった。むしろ不思議がっていた。
”何故そんなことであそこまで恥ずかしがるのだろう”と。
それと同時に、真紅へ対する”彼女を失う恐怖”が消え去っていった。

「で、でもね翠星石?私達は”薔薇乙女”なのよ?その私が、人間の躯を持って、快楽に溺れる夢を見るなんて………」

そこで翠星石は理解した。真紅は、異常なまでに”薔薇乙女”を意識しすぎなのだ。
確かに私達は、”一点の曇りも持っていない無垢で、至高の少女”を目指すためにお父様に作られた。
でも私達はただアリスに成らなければいけないだけで、それ以外の事は特に拘束されていない。
たとえば、人を好きになる事も彼女達の自由だ。

「真紅は…・・・…ジュンの事が嫌いなんですか?」
「きゅ、急に何を言い出すの?翠星石」
「真紅は、ジュンの事が嫌いなんですか?好きなんですか?」
「わ、私は………」
真紅の口が止まる。
「確かに、私達は”穢れの無い至高の少女”になるために生まれてきた存在です。でも……」
「でも……?」

「他人を好きになっちゃいけないなんて…お父様には言われてないです…」
243206:2006/02/03(金) 10:33:10 ID:1qBWLGuV
それを聞くと、真紅の顔は驚きを隠せない様子だった。

「翠星石……貴方、お父様の意思に逆らう気なの?」
「だ、だれもそんな事言ってねーじゃねーですか!」
「私には、そう言う風に聞こえるわ」

やはりそうだ。真紅はお父様の理想に拘り過ぎている。

「躯を重ねたり、キスをしたりするのは別に汚らわしい事じゃねーって事です!翠星石が言いたいのは!」
「翠星石……本気で言っているの?」
「本気も本気ですぅ!」
「そんな……信じられないわ」
「信じられねーのは翠星石も同じですぅ!」
「良い事、翠星石?”快楽”は彼の”7つの大罪”に属するほど酷く汚らわしい感覚なのよ?それを薔薇乙女である貴方が肯定するなんて……」
「じゃあ何で真紅はその夢を見たんですか!しかも相手はジュンですよ!」

「そ、それは…………」

「翠星石が答えてあげましょうか?真紅はジュンの事が好きで、ジュンにそうされたいと心の何処かで思っているからですよ!」

「!!」

翠星石が勝利したのは明らかな事だった。真紅はどう言い返せば良いのか分からずただあたふたしているだけだ。
真紅がジュンを好きな事は、前々から十分に分かっていた。白雪姫の練習をした時、洋服を選択中に行った真紅の行動。
244206:2006/02/03(金) 10:35:25 ID:1qBWLGuV
「……わ、私は……」
翠星石は真紅の手を取ると言った。
「真紅は……、お父様の言いつけに拘り過ぎているのです………。例え、この世にどれだけ穢れの無い至高の少女が居たとしても、
その少女はいずれ、誰かに恋をするのです…」
「翠星石……」
「例えそう言う事が起きたとしたら、その少女が何をするのか翠星石には解りません。でも、キスをする事や躯を重ねるのは一種の愛情表現だと
どこかの本で見た事がありますぅ…。例え、”快楽”がどれだけ汚い存在であろうとも、考え方次第ではとても美しく見える存在になる…と翠星石は思うのですぅ…」

「………」

真紅は完全に黙り込んでしまった。
「と、とにかくもう少し自分に素直になったほうが良いですよぅ。訳も分からず、真紅が逃げてたらちび人間も心配するですよぅ」


「……よいのね、翠星石は」


「…ぇ?」
「強いのね、翠星石は」
「ど、どうしてですか?」
「最愛の妹を失って、もう泣きたい程に今でも辛いのでしょう…?なのにジュンの前ではああやって、ジュンの身の回りの手伝いをして涙を無理にでも
抑えて……。それに比べて私は、ちょっと変な事が在っただけでもこうやってうろたえてしまう……」

「す、翠星石は真紅が思ってるほど……グスッ、つ、強くなんて…グスッ、無いのですよぅ」

ポロポロと涙を流しながら、翠星石は答えた。
そして、その翠星石を優しく抱きかかえる真紅。

「し、真紅…?」
「ありがとう、翠星石。貴方のおかげで、何かが吹っ切れた様な気がするわ。そして、ごめんなさい。つまらない事で貴方を悩ませてしまって」
「べ、別に謝る必要なんて…グスッ、ねーですよぅ……。姉として…グスッ…当然の事をしたまでなのですから……」

「翠星石……」
「し、真紅ぅ…」

2人で抱き合い、お互い静かに涙を流す。
家での主導権を握っているような2人だが、今は、彼女達の姿が非常に小さく見えた。
まるで、雛鳥の様に。

だけど、何処か、それは、美しく、そして、儚かった。


***

「み、見ちゃいけない物を見てしまったような気がするのかしらー……此処は、見つかる前に逃げるのかしらー…」
まだ、金糸雀は見ていた。そして、まるで泥棒の様にソロリ、ソロリと足音を立てず階段を下りて行き、桜田家を後にした。
「こ、これは非常に扱いが危ない情報なのかしらー。しばらくは……薔薇乙女一の頭脳派として様子を見るのかしら」

***
245206:2006/02/03(金) 10:37:39 ID:1qBWLGuV
今日の投下分です。一部文字訂正が「選択中」→「洗濯中」です。

脳内設定多すぎですが、最後まで読んでくだされば幸いです。
246あるだらちゅちゅまそ:2006/02/03(金) 11:28:57 ID:iS6sU0KN
投下

「ただいまー!今日のお夕飯ははなまるハンバーグよぉ〜」
…誰の声も聞こえてこない。
「ヒナちゃ〜ん?真紅ちゃんに翠星石ちゃん?」
やっぱり返事はない。
「みんなジュン君のお部屋で遊ぶのに夢中なのかしら?うふふ」


ギシッ…ギシッ…定期的に聞こえるベットの軋む音。
「ジュンーやめるのぉ……ヒナはお人形さんだから壊れちゃうのぉぉぉ…」
「うるせぇ 呪い人形…っ…」
「あぁぁぁぁ〜ん!!!!いやっ……なの…」
「ジュン君?どうしたの?…きゃっ!!」
ジュンのベッドの横にはネジの切れた裸の人形。
「な…何だよブス!!ノ…ノックぐらいしろよ…!!」
ジュンは慌ててベッドの中に人形を隠す。
「の…のりぃ……」
ベッドの中で雛苺のものと思われる声が聞こえた。
「ジュ…ジュン君…」


          〜続く〜




ごめん。文章力無さ杉。
247名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 11:36:34 ID:Q1oBHjAY
ん〜。まあガンバレ。後sageろ。
248名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 16:09:13 ID:Q1oBHjAY
>>238
嫉妬パンチテラツヨスwww

>>245
続きに期待!
249名無しさん@ピンキー :2006/02/03(金) 19:20:27 ID:3NiyjdR1
>>245
GJ!
よかですよ〜!
続きも期待しとります〜!
250名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 19:30:19 ID:VtbUO13t
真紅と翠星石の会話がいいな、安っぽい感じがしなくてきちんと重みがある。処女性の感じ方や捕らえ方って難しいね。


ひ、雛苺になにをしているんだJUM!
251双剣:2006/02/03(金) 21:30:09 ID:W09QRxlg
>>166の続き投下。

今回単なる場繋ぎ(いつものことか)。
どーにもこいつを使って重要そうなフラグを立てる方法が思いつかん。
252双剣:2006/02/03(金) 21:30:44 ID:W09QRxlg
「ったく……ホントに手加減しろっての。
 お前デカくなったせいで重くなってアダッ!?」
「レディに重いとか言うなです」

流石に女の子に重いと言うのが失礼だというのは理解している。なので足の甲を踏まれた事については文句は言えなかった。
しかし重くなったと言った途端に体重をかけた攻撃をしてくるのはどうかと思う。
まるで重さをアピールしているようにしか見えない……が、言うと今度はドロップキックでもされそうなのでやはり黙ることにする。
完全に陽が沈んでしまってからようやく家に帰り着き、二人は共に住むドールたちに出迎えられた。

「ただいま」
「ただいまですぅ」
「おかえりなのぉ〜!」
「おかえりなさい」
「おかえりなさいかしらー」

……、出迎えの声……3つ?
1・雛苺
2・蒼星石
3・真紅……じゃない。のり……でもない。

「なんでお前こんな時間にいるんだ?」

別に呼んだ覚えもないのに金糸雀がいた。
和解して以来頻繁に遊びに来るので桜田家にいること自体はもはや気にしないのだが、今は夕食時である。
普段は彼女のマスターと一緒に食べていると聞いていたのだが、どうしたことだろう。

「ふっふっふー。よくぞ訊いてくれたかしら!」
「あー、いややっぱいい。ヤな予感してきた」

しかし金糸雀はそれを無視。ずびしっ!とジュンと翠星石を指差し自信満々に言い放った。

「久々にミッション遂行に来たのかしら!」

253双剣:2006/02/03(金) 21:31:19 ID:W09QRxlg


話は数分前に遡り、場所も金糸雀の住むみっちゃん宅に移る。

「ふーん、翠星石ちゃんが人間にねえ……ほんとローゼンメイデンって奥が深いわね。あ、カナもうちょっと右向いて〜♪」

言って、シャッター音。

「そうなのよみっちゃん。こんなの前代未聞の大珍事なのかしら」

シャッター音の合間合間に桜田家で起きた怪現象を説明するのは第2ドール金糸雀である。

「でもローゼンメイデンが本当に存在してるだけでも世間からすれば十分に前代未聞扱いだと思うわよ……はいポーズ〜♪」

パシャ。
とは言え、ローゼンメイデンの存在をあっさり受け入れ、その状況を楽しんですらいるこのミーディアムが動じるわけもない。
ある意味作品中で最も無敵なキャラと言えよう。―――『敵』なんて概念すらなさそうだし。

「でもそうなるとカナもそのうち人間サイズになるのかな〜?」

投げかけられる何気ない疑問の言葉。
しかしそれこそが金糸雀の心配事であった。
そもそもこのマスターはローゼンメイデンシリーズを病的なまでに愛してやまない。てかマニアである。
アリスゲームにまったく興味はない彼女と契約した金糸雀が真紅たちを倒す事に執着していたのは、
ひとえにこの大好きなマスターのために他のローゼンメイデンを手に入れようとしたためだ。
今ではその姉妹たちとは和解したわけだが、人間化してしまうことで問題が生じる。

「みっちゃん、カナがローゼンメイデンじゃなくなっちゃったら嫌なのかしら……?」

そう。
この契約者はあくまでローゼンメイデンシリーズに心酔しているわけである。
なのに、その人形が人間になってしまっては彼女は落胆してしまうのではないだろうか。
だとすれば何としても原因を突き止め翠星石を元に戻さねばなるまい。
何より、もし自分が人間化して愛想を尽かされてしまったら……ということが、考えるだけで恐かった。

「え? それってつまりカナが人間の女の子に……?」

シャッター音が途切れる。その沈黙が金糸雀の不安を膨らませ……

「…………それ、イイ」
「……かしら?」

それを上回る勢いで相手の妄想が膨らんだ。
254双剣:2006/02/03(金) 21:31:55 ID:W09QRxlg
「翠星石ちゃんはサイズが変わっただけで別に外見は変わってないんでしょ!?
 なら人間になったからってその可愛らしさが失われるわけないじゃないの!
 カナが人間!? そりゃカナは今でも可愛いわ! でも人間サイズになれば……あぁんっ、そりゃもうすごいじゃないの!
 カナの話じゃ今ごろジュン君と翠星石ちゃん一緒にお買い物に行ってるんでしょ!?
 ということは私だって人目をはばかる必要なくカナとお買い物に行けるわ!
 ううん、買い物だけじゃない、ピクニックだって行けるしお祭りだって問題なく楽しめる!
 ああ、そう言えばもうすぐ春じゃない! カナ、お花見よ、お花見行きましょう!
 それに一緒にお風呂にだって入れるわ! あぁんもう萌え萌えじゃないのよお〜〜〜〜!!」

人間、ポジティブが一番である。
まだそうなると決まったわけでもないのに既に彼女の中では『人間になったカナとのめくるめく幸せな日々』が展開されていた。

「ああそれだけじゃないわ。
 真紅ちゃんたちも誘ってみんなでお出かけすればウッハウハじゃないの!
 写真だって今までとは趣向の違うものが撮れるわよね! なんてったって外の景色をバックに撮ったっていいんだもの!
 ああそうだわ、私だってカナたちと肩を並べて同じ写真に…………はっ!?
 そうよ、そうだわ!
 ということは、みんなと一緒にお風呂だって……〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪♪ ハァハァハァハァハァ・・・」

……人間、何事もほどほどが一番である。
ともあれ、どうやら仮に自分が人間になったとしても問題はないようで安心した。
否。
むしろこの様子なら自分は人間になるべきではないのだろうか?
そう考えた金糸雀は、早速行動に……

「あ、カナ笑って〜♪」

パシャ。
……出る前に、この撮影を片付けなければならないようだ。というかあっちの世界から戻ってくるのが早すぎである。

「それにしても、そういうことならちょうどいい機会だし、私もその……ジュン君だっけ?
 真紅ちゃんたちのマスターくんにそろそろ会ってみようかな?
 確か……あ、あった。この子よね、カナ?」

机に置いてあったパソコンに画像を映し出す。金糸雀が盗撮してきた桜田家の日常風景画像である。

「そうなのかしらー。そのチビでメガネの男の子かしら」
「ふーん……ジュン君かぁ……」

しばし考え込むように唇に指をあて……ポッと顔が赤らんだ。

「ドールの子たちばっかり見てたから気付かなかったけど、この子も結構可愛いなぁ。女装が似合うわよ絶対!!」

カナミッションに『ジュンの女装癖開花』が追加された。
色々とモテモテなジュンである。本人は絶対嬉しかないだろうが。

255双剣:2006/02/03(金) 21:32:32 ID:W09QRxlg


「というわけでやり方を聞きに来たかしらー!」
「と・り・あ・え・ず……女装はしないからな」
「かしらっ!?」

早くもミッションコンプリートは阻止された。

「それにやり方なんて知らないぞ。
 今朝起きたら勝手にこうなってただけだ」
「かしらーっ!?」

続いてミッションクリアすら不可能となった。
いくらなんでもこんないきなり瓦解することは想定の範囲外だったのだろう、
シェーのポーズで固まるという今時どうかと思うような硬直ぶりを見せていた。
しかしいつものことなので放置。
お帰りのジュン登りで頭に登った雛苺を乗っけたまま、ジュンはさっさとリビングに入っていった。

「ところで、庭の木に変なミノ虫がぶらさがってたですけど追っ払っとくですか?」
「ああいや……あれミノ虫じゃなくてさ……」
「そりゃミノ虫にしてはおっきかったですけど……だったら何なんですか? あんな変なかっこ……」
「すとっぷ」

何ということのない言葉に対し随分と暗い影を落としてふいっと目を逸らす妹に、
翠星石はきょとんと首を傾げてもう一度庭に目を凝らす。
そして見えてしまった。そして聞こえてしまった。
二つの意味での暗さと静寂により先ほどは気付かなかった真実が。





「♪そ〜ん〜な格好悪〜さが〜生き〜ると言うこ〜となら〜……」





「……………………」
256双剣:2006/02/03(金) 21:33:10 ID:W09QRxlg
「えーとまぁ……そういうこと」

何故ああなっているか聞いたわけではないが、それでも自分だけはあの状態の真紅に声をかけてはいけないと本能的に理解出来た。
かけたが最後、沈み込んだ重力が過重してブラックホールが発生しかねない。
どうやら皆を幸せにするということは思った以上に一筋縄ではいかないようである。

「♪……寒空〜の下 目を閉じてい〜よぉ〜……」

せめてこの月明かりの下で静かな眠りを。アーメン。



同時刻。とある病院の一室でもまた、静かに歌が紡がれていた。
彼女はそんな歌声を背に夜を飛び、しかしその歌声故に黒翼に舞う。
目指した先は廃れた教会。銀糸の天使は翼をたたみ、急ぐでもなくのんびりともせずただ歩を踏みしめる。
やがて開けた場所に出る。なおも彼女は前へと進み、ようやく目的の物を前にする。
そこにあるのは波紋広がる水鏡。鏡はなにを映すでもなく、ただ夜闇の漆黒に溶けていた。
だが漆黒は黒白の力に摘み採られ、水鏡は輝きと共に新たなものを映し出す。
映し出されたオッドアイの少女を見て、彼女は何を思ったか。
彼女自身複雑故に判別はつかない。強いて言うなら多く落胆と微かな期待、多くの期待と微かな落胆の入り混じり。
己が精霊を疑っていたわけでもないが、やはりそう安易に信じられる情報でもなかった。
しかしこの目で見た以上、それは現実。現実である以上、喪失は獲得。
失ったものはいずれまた手に入れるだけのこと。ならば、今すべきは今得るべきものを得るだけのこと。
波紋が揺らぐ。水鏡の少女は消え、天使の見知った少年に入れ替わる。
信者は堕ち子を忌み嫌う。
ならば、安らかなぬくもりに抱かれ壊れたがる彼女は罪の子か?
どうすれば醜い真実が蔓延ったこの世界に汚れずに羽博いて行けるのか。
堕天使は彼に導かれた。ならば今度は、彼に導かれた自分が彼女を導くまでのこと。



あの時もらった小さな容器は手の中に。



役者が、揃いつつあった。



to be continued...
257双剣:2006/02/03(金) 21:34:06 ID:W09QRxlg
あとがき。
こんばんは。生きることって何だろねと投槍に考えたり考えなかったりな双剣です。
あんまり重苦しい展開続けるのもどうかと思ってさっさと飛ばしてきたけど多少はじっくりやった方がいいのかね。
とりあえずアニメシャワー組にネタバレにならんようにしばらくはそういう話やバカ話で繋いでいくかも知れない。
まあ書き手さん増えてきてるから当分休筆すんのも手だけどね。
さて……エロ展開についてなんだが、(上手い下手は別として)描けないこともないんだが
翠星石だとないままの方が萌えるって人もいるんじゃないかなーとか悩んだり。
けどそうするとヒロインが水銀燈になってしまう罠。はてさてどーしたもんだか。
258名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 21:39:23 ID:q+1Yq5c4
>>257
GJ。
個人的趣味では水銀燈ヒロインが読みたいけど
この感じならどの展開でも楽しめそうだ(参考にならない意見)
259名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 21:53:56 ID:L2IKoQlR
>>257
GJ!
確かに翠はエロ無しでも充分萌えられるし、
本来ラブコメ向きのキャラだからエロ無くても良いかもしれませんね〜(個人的には大好きですが)

何を書くか…というのは双剣さんの書きたい物を書く、でいいと思います。(参考にならない意見)
260名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 21:55:59 ID:7HwJNg/d
>>257
んー、誰がヒロインになろうと、重苦しい展開になろうと
そのことで文句を言うような不心得者はこのスレには居ないんじゃないんすかね?
自分は毎回楽しませてもらってますよ。


まぁ、いっそのことパラレルでマルチエンディン・・・(マテ



あと、まとめてで悪いけど、他の書き手の皆さんもGJですよ〜!!!
261名無しさん@ピンキー:2006/02/03(金) 23:15:25 ID:sO0pkawH
>>257
どういう展開になってもOKです。(とても人並みな意見ですが・・・)
GJです!
262名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 00:57:19 ID:EHyuYI2W
>>214
結局、真紅と水銀燈は暫く目覚めず、部屋の修理は、翠星石がした。

「すごーい。綺麗になったわぁ」

ジュンに抱かれている水銀燈は言った。

「お前……。帰れよ」
「帰る所なんてないわよぉ。ここが私の家だもの」

いつから、決定権が外部者になったんだ。生物ですらない。

「ミーディアムとかいないのかよ……」
「いるわよ」

水銀燈はジュンの頬に頬擦りをした。

「でもだめ。あんまり長い時間はいれないから」
「なんだよ、それ」
「一度、来てみる? ジュンなら合わせてあげてもいいわよぉ」

ゆっくりと、耳の方に移動し、舐めた。

「ひゃっ……!!」

突然の感覚に思わず声を上げてしまった。

「かわいいー」

そんなジュンを見て、微笑む水銀燈。
どうしてこんなことになったんだったか。ジュンは少し前のことを思い出してみた。
翠星石が部屋を片付け終わって暫くたったころ、真紅と水銀燈は目を開けた。

「やっと、置きやがったですか」
「大丈夫? 真紅?」

翠星石と蒼星石が心配そうに真紅を見た。
263名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 00:58:01 ID:EHyuYI2W
「ん……、私の、紅茶は……?」
「……あれ? ここ、どこ?」

二人は、ゆっくりと上体を起こし、あたり見渡した。
そして、目が合った。

「水銀燈!?」
「真紅!?」

同時に立ち上がったが、直ぐによろめいて倒れてしまった。

「真紅、しばらく休んだほうがいいよ」
「そうです。休んでるです」

二人は、真紅を持ち上げ、優しくベットの上に降ろした。

「ごめんなさい」
「そんなことはいいですよ。さっさと休むです」

それを聞いた真紅は、目を閉じる。しばらくたって、落ち着いた寝息がきこえた。
二人は、大きく息を吐いた後、振り返る。そして、水銀燈を見た。

「後は、こいつですけど。どうするですか?」
「いっそのこと、このチャンスにローザミスティカ奪っちゃおうか?」

二人して物騒なことを言う。水銀燈は乾いた笑いをだした。

「冗談よね?」
「冗談にする理由があるとおもうですか?」
「このあたりで、今ままでの悪行を清算しないとアリスになれないよ?」

嘘だ。清算してもアリスにはなれない。

「別に今日くらいおいてもいいんじゃないか? どうせろくに動けないんだから」

言ったのは、椅子に座っていたジュンだ。

「な、何言ってるですか!?」
「そうだよ。ジュン君。こんなやつ今のうちにジャンクに!!」

今、蒼星石の口からとんでもない言葉が発せられたような気がするが、聞かなかったことにしよう。
264名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 00:58:32 ID:EHyuYI2W
「大丈夫だって。な、水銀燈?」

この言葉の意味は、めんどくさいからさっさと終わらせて、一人になりたいである。
しかし、水銀燈にとってはまさに蜘蛛の糸。

「ええ!! 大丈夫!!」

そう言って、何度も頷いた。

「ほら、本人もこう言ってるし、いいじゃないか。お前らももう帰れ」

二人は暫くジュンと水銀燈を見た後、

「ちび人間がそこまで言うならいいです……」
「何かあったら、呼んでよ」

ドアに向かって歩き出す。やっと終わった。ジュンは心の中で喜んだ。

「たまには、役に立つわね。人間」
「そんなこといいから寝てろ」
「さすが、私の唇を奪うだけのことはあるわ」

二人の足が、ピタリと止まる。ゆっくりと振り返った。

「聞き捨てならないですね」
「どうゆう事?」

キョトンとした顔で水銀燈は答えた。

「だから、人間が私にキスしたのよ」
「嘘です!!」「嘘だ!!」

息を合わせて叫ぶ二人。さすがは姉妹といったところか。

「嘘じゃないわよ。ねぇ、人間?」
「嘘じゃないけど、事故だろ。勝手に肉付けするな」
「なによー。したことに変わりはないでしょ」
「まぁ、それはそうだけど……」
「じゃあ、いいわよ。ちょっとこっちに来なさい」

ちょいちょいと手招きをする。
ジュンはめんどくさそうに、頭を掻きながら、水銀燈に近づいた。

「なんだよ……」
「うりゃっ」

ジュンの首に飛び掛り、ぶら下がる。そして、そのまま唇をあわした。

「んっ……あむっ……」

一瞬の触れ合い。

「これで、いいでしょ」
「ちょ……、おまえっ」
「二度も汚されちゃったー。もうアリスになれなーい」

水銀燈かケタケタと笑う。
対称的に翠星石と蒼星石の顔は強張っていった。
一瞬、ジュンの頭を、チャ○ルドプレイが過ぎった。
265名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 00:59:17 ID:EHyuYI2W
「だから、ジュンだけのアリスにしてー」

二人の体が、ピクっと動いた。
何も言わず、まるで幽鬼のように部屋を出て行く二人。
色んな意味で終わった感が漂う。

「お前……。冗談にも程があるぞ」
「冗談なんかじゃないわよぉ」

水銀燈は足を、ジュンの胴体に回し、抱きつくかたちになる。

「事故であっても、私の初めてを奪ったのはジュンなんだから。きっちり責任とって貰うわぁ」
「そんなキャラじゃないだろう」
「人間が知らなかっただけじゃない。これでも私、結構純情なのよー」

嘘だ!! 心が叫んだ。

「そういえば、人間の名前知らないわ。教えて」
「何で教えないといけないだよ」
「じゃあ、いいわよ。まったくケチね。ジュンは。そんなんじゃ人生損するわよ」
「知ってんのかよ!!」


回想終了。
……明日が見えない。
                                                        
266明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/04(土) 01:35:56 ID:ZtXT83Mv
>>239
 関節を軋ませながら、廊下の奥へと進む。
 せめて、足の動くうちに、この奥に行かねばならぬのだ。
 そこには元来たフィールドへの扉がある。
 最大の障害となるであろう真紅の追撃は……無い。
 薔薇水晶は命辛々辿り着き、倒れ込むように身を投じた。


「薔薇水晶……」
 消えた彼女の破片を手にとり、真紅は呟く。
 声が強張っていた。
「私は……また、同じ過ちを」
 以前の水銀燈との戦いの情景が蘇る。
 あの時、真紅は水銀燈を焼き壊してしまった。
 今しがた薔薇水晶にした仕打ちも、それと変わらない。
 しかも、水銀燈はすぐ傍にいるというのにだ。
「もう誰とも戦わないと誓ったのに……何て様かしらね」
 自嘲して、真紅は歩き出す。
 向かう先は物置部屋。
 騒音と叫びで、とうに行為など止めた二人がいる筈だ。
 ドールの、しかも命である顔を砕いた自分。
 二人はどんな顔で迎えるだろう。
 真紅は静かにドアを開ける。


 ベロチューしてた。
267明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/04(土) 01:37:00 ID:ZtXT83Mv
「ふっ……」
 歯を食いしばり、ドアの隙間から見える光景に耐える真紅。
 どうやら先程の一戦など、愛する二人の世界の外での出来事らしい。
「どうせ、読めていたオチよ」
 目尻に涙の珠が浮かぶものの、敢えて強気の姿勢。
「あの娘、嫌と言ってたクセにあんな……最低の淫乱ジャンクね」
 頬を赤らめ、とろんとした目でJUMと舌を絡ませ合う姿に毒づく。
 されど完全に負け犬の遠吠え。
 その負け犬を嘲るように、鏡に映った水銀燈の象が笑う。
 愛するJUMと唇を貪りつつ、勝ち誇った眼差しで、にたあり、と。
 次の瞬間、真紅はその場を走り去っていた。
 圧倒的な敗北感、屈辱、愁絶……とても居た堪れない。
 二階に駆け上がり、鞄の中に入って鍵を閉めた。

 一方、リビング――。

「まぁ〜ったく、さっきからチビとカナは何をドタバタやってるですか?」
「ああ、それなら真紅ちゃんみたいよ?」
「はぇ? 真紅ですか? ふ〜ん、珍しいこともあるもんですね」
「そうねぇ……あ、翠星石ちゃん少し火を弱くして」
「分〜かってるですぅ。明日の仕込みに抜かりはねぇでぇす!」
「うふふ……コレを食べたらJUM君もおっと元気になるわよー」
「当然です! 翠星石の、あ……愛情が、篭ってるんですから」
「JUM君きっとメロメロねぇ。明日は夢の中で夢精限デスマッチかしら」

「いくです――JUM! おのれ――JUM!!」

 平和だった――。
268第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/04(土) 01:40:07 ID:ZtXT83Mv
>>265
GJだぜ

明日も明後日もまた書くぜ
269名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 01:57:16 ID:AiPgdjZa
GJ!水銀燈最高!
270名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 01:58:14 ID:6Mh6jV1i
なんだべ、この神様ばっかりのスレは!
さすが八百万の神の国のスレだべー!
ありがたやありがたや。
271名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 02:01:41 ID:LTkR09uz
>>267
GJ
…なんだが薔薇水晶タンへの暴行はあれですか、アニメの怨みか何かですかw
272名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 04:56:56 ID:+LETwLCz
薔薇すぃは悪くない!全部あの糞スタッフが悪いんだ!
273名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 06:54:19 ID:MWQ8acNp
hosyu
274206:2006/02/04(土) 09:39:03 ID:4pvqf1Rk
>>216,245の続きです。

■Scarlet Palace 1-4

+++PM5:35分 街の本屋+++

「……何処も似たり寄ったりな参考書ばかりだな」
ジュンはそう言うと、手に持っていた教科書の参考書を元の場所に戻す。
彼は図書館での今日のノルマを終わらせ、家に帰る途中に本屋に寄っていた。
「……久しぶりに漫画でも何か買って行くかな?気分転換になるだろうし」
そうして漫画を売っている階へ足を運ぶ。
「相変わらず漫画も凄い量だなぁ」
適当に面白そうな漫画を探して、手に取る。

「って何だこれ」

ジュンが手にしたのは、普通の漫画では無くピンクな内容……いわゆるエロ本だった。
「何でこんな物がここにあるんだよ…」
と言いつつも、その本に目を通してしまう。
ジュンもまだまだ思春期なのだ。

「……」

いつの間にか、凄い集中して読み始めるジュン。
自分の下半身が少し熱くなるのを感じていた。
「………真紅達の体も、こんな風になっているかな」

漫画のキャラクターを自分と、薔薇乙女達に変えて妄想する、ジュン。

(…犯したい)
ドクン、と心臓が一回だけ高鳴った。

「……って何で僕はこんな事考えてるんだ!」
本を閉じ、元の場所に戻し、本屋を去る。

「何考えてるんだよ、僕は……。最低だ…」
家に帰りながらジュンはそう思った。
(でも……仕方ないよな…あいつらが家に来てから、全くオナニーしてないし…)
ジュンは、オナニーが嫌いだった。否、行為をする事は好きだがその後が嫌いだった。
インターネットなどで手に入れたエロ画像を見ながら自分の妄想で、自分のモノをしごく。
確かにキモチが良い事だ、だが、その後の虚無感がたまらなく彼は嫌いなのだ。

そして、彼は過去一度だけ、薔薇乙女をオカズにオナニーしてしまった事が在る。
勿論、相手は真紅だ。
思い出したら、また最悪の気分にみまわれた。アリスゲームを見た後だから尚更だ。

「はぁ…………、真紅」

たまらなく気持ちの悪い”何か”が自分の中で動き出してしまったような気がする。

何時から僕は彼女の事を好きになったんだ?
僕は本当に彼女の事が好きなのか?
僕はただ、あの美しく、穢れの無い体を、犯して、壊して、彼女の泣き顔を見たいだけじゃないのか?

その”何か”はひたすら、”真紅、真紅、真紅”、と叫び続けていた。
何なのだろう、気持ち悪い。ため息を付きながらジュンはそう思った。
気付くと彼の足取りは速く、既に家の近くまで帰って来ていた。
275206:2006/02/04(土) 09:40:57 ID:4pvqf1Rk
■Scarlet Palace 1-5

+++PM5:50分 桜田家+++

「ただいま」
靴を脱ぎ家へ上がる。
「あらジュン君、お帰りなさい」
のりがリビングルームから顔を覗かせた。
「ただいま、真紅達は?」
「テレビを見てるわよ」
「そ、そう」
のりを避け、リビングルームをちらっと覗く。
真紅と、翠星石が2人でテレビを見ていた。
勿論、番組はくんくん探偵だ。
ジュンが帰ってきた事に気付いたのか、真紅達は後ろを振り返り
「あっ、ちび人間お帰りなのですぅ」
「おかえりなさい、ジュン」
と、放った。
「た、ただいま」
何故か、真紅の顔を見る事が出来なかった。
「どうしたの?ジュン?」
「い、いや、何でもない」
そう言って自分の部屋へ歩き始める。
「もうスグご飯だからね」
のりはそう言うと、キッチンへ戻っていった。

「どうしたんでしょうね?ちび人間。真紅に冷たくされたのがショックだったのでしょうか」
「そ、そんな。ジュンはあれ位でブルーに成る程弱い人間じゃないわ!」
「じょ、冗談ですよ〜。何もそんなにムキにならなくても……」
手をグーにして翠星石を睨む真紅。
「ご、ごめんなさい。ちょっとムキに成りすぎたわ」
そう言うと、まだくんくん探偵の途中だと言うのに真紅はリビングルームを出ようとする。
「何かするのですか?」
すかさず、翠星石が質問を入れる。
「一応、ジュンに謝っておこうと思って」
「そうですか」

階段を上がって行き、ジュンの部屋の前で止まる。
そして……。

コン、コン、とノック。いつもならノック等しないのだが、何故か今日はしたほうが良いと思いノックをする真紅。
「だ、誰だっ!?」
中のジュンは、酷く驚いた様な感じで返事をした。
「私よ、ジュン」
「し、真紅か……」
「入るけど、良い?」
276206:2006/02/04(土) 09:41:45 ID:4pvqf1Rk
”何故”そんな事を聞いたのだろう。真紅はそう思った。
この部屋は私の下僕のジュンの物だ。ならば下僕の部屋に入るのに態々許可など取る必要ない。

「ちょ、ちょっと今着替えてるから用が在るなら後で食事の時にしてくれないか?」
「別に、用って程の事でも無いから入られたくないならここで言うわ」
「え………?」

「今朝はごめんなさい」

「………」
返事が無かった。
「ジュン……怒っているの?」
扉越しの真紅の声は、何故か非常にか弱く聞こえた。
「い、いや、怒ってるワケ無いだろ」
「じゃあ許してくれるのね?」
「あ、当たり前だろ…ってか、あんな事で怒るほど器の小さい人間じゃ無いよ僕は…と言うか、真紅こそ本当に大丈夫なのか?」
「な、何が?」
「いや…今日の真紅は何か変だな、と思って…部屋に入ってくるときにノックはするし、わざわざそんな事で謝りに来るし…」
「私は平気よ、って言うかなあにそれ、まるで普段の私が酷いみたいな言い方じゃない」
「い、いや誰もそんな事…・・・と、とにかく何でも無いならそれで良いんだけど」
「心配させて御免なさいね」
「う、うん」

「じゃ、じゃあそれだけだから私は下の階に戻るわね」
「わ、わかった。すぐに僕も行くよ」
「早くした方が良いわよ、もうスグ夜ご飯が出来るらしいわ」
「う、うん」
ジュンが返事をすると、真紅が扉の前から立ち去って行く音がした。
277206:2006/02/04(土) 09:42:48 ID:4pvqf1Rk
+++PM5:51分 ジュンの部屋+++

「………、最悪だ。今この場に拳銃が有れば、自分の脳味噌を、間違いなく吹き飛ばしてるよ…」

ジュンは、今まで、感じた事が無い、最高の、嫌悪感に襲われた。
「何で今、真紅が来るんだよ……」
ジュンは、自分の精液が掛かった真紅の寝顔の写真を処理しながら呟いた。

完全に油断していた。まさか、くんくんを捨ててまで、僕に謝りに来るなんて。
考える事すら出来なかった。

「…絶対にバレた」

しかし、部屋に真紅が入って来なかったのは、本当に、不幸中の超幸いだろう。
これはもう、神の気まぐれに感謝する他無い。

「……、何で真紅は態々ノックなんてしたんだ?」
おかしい、やはり今朝から真紅は絶対にオカシイ。
あの高飛車な真紅が、部屋に入るのにノックをして了承を得るなんて有り得ない。それも、僕の部屋に。


「でも……、真紅の心配ばかりしてちゃダメだよな…自分の心配もしないと」


自分の心配とは、”学校へ行くための勉強”と”理性を保ち続ける事”だ。
だが、後者についてジュンは、非常に恐れていた。
「何で……もう2度とやるまいと、自分の腕を傷つけてまで誓ったのに……」
そう言うとジュンは、自分の右手の洋服を捲くる。
彼の二の腕には、10センチ程の縫われた様に見える、傷があった。

彼は、過去、真紅を妄想で犯して、自分のオナニーのオカズにしてしまった事を非常に嫌悪し、2度とすまいと、刃物でで自分の腕を斬り付けたのだ。
ざっくりと、血が止まらなくなるほど、深い傷を。
のりや真紅、翠星石は何故こんな傷を負ったのか非常に心配していたが、ガラスで切った、と態々窓ガラスを割ってまで言い訳を作った。
278206:2006/02/04(土) 09:43:37 ID:4pvqf1Rk
「何で……、やっちゃったんだろう」

逢えるかどうかも解らない、”お父様”に逢う為に、他人を喰らうアリスゲーム。
そして、その事に付いて本気で、必死に、純粋に、解決策を求める薔薇乙女達。
そんな純粋な、彼女達を汚すなんて、妄想でもやってはいけない事だと、僕は頭の中で考えていた。


でも、1度ばかりか、2度も、やってしまった。


怖い、自分が怖い。自分が壊れて行っている感じがする。
段々、自分を抑えられなくなって行く感覚。
何故急に?昨日までは何とも無かったのに。

「まさか……、たかがエロ本で?」

考えられない。否、そんなくだらないもので自分の戒めが解かれたなんて考えたくも無い。
「くそっ!」
バゴオッ!と、窓ガラスを力一杯殴りつけた。勿論、結果を考えるのは難しい事では無い。
ガシャァン!と、窓ガラスはブチ割れ、破片が飛び散り、自分のコブシは破片で至る所がパックリと切れた。
「あ、やっちまった……」
やばい、と思い後片付けを即座に始める。
279206:2006/02/04(土) 09:45:33 ID:4pvqf1Rk
「どどどどどど、どうしたー!?泥棒かー!?」
バタン!と案の定、ドアを叩き開けてのりと真紅が部屋へ入ってきた。
「うわ!」
のりの声に驚くジュン。

「どどど、どうしたのジュン君?窓ガラスが割れて……」
「いや…、こっ、これは……」
急いで言い訳を考えるジュン。

隕石が落ちてきた?
泥棒が侵入した?
ハトが突入してきた?

下らない言い訳を考えていると真紅が一言、言った。
「のり、今は窓ガラスより手当てが先よ」
「え、手当て?」
真紅の人差し指は、ジュンのコブシを指していた。
そのコブシからは、滝の様に血が流れ落ちていた。
「ジュ、ジュン君……まさか、また…?」
1度ならず2度までもこう酷い傷を見せられると、姉としては”弟は自分を傷つけて楽しんでいるのか?”等と考えてしまう。
「だ、大丈夫だよこれぐらい」
「大丈夫なわけないでしょ!早く下に!」
と言って、のりはジュンを強引に下まで引っ張って行く。
「痛い痛い痛い痛い!傷口に姉ちゃんの爪が刺さってる刺さってる!」
今ののりには、そんな事耳に入らない。
「痛てぇぇぇぇぇぇぇぇぇー!」

月まで届くのではないか、と言うほどの大声が、桜田家にこだました。
280206:2006/02/04(土) 09:53:35 ID:4pvqf1Rk
ここで前半は終了です。前半は真紅とジュンの、お互いに対する葛藤を書き
たかったのですがなんていうか…読み返すとまとまりがありませんねorz

後半はもっと読みやすく、まとまりがあってェロく成るように努力します…。
281名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 10:08:21 ID:DLTmzErf
206GJです
次回も期待しておりますぞトリビァル
282名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 16:43:06 ID:W5ddqSW9
フォーー、続きが気になりまくりんぐ
283名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 17:01:06 ID:hYFCKUk3
蒼星石が
[1] 2006/02/04(土) 16:00:46.42 ID:9hSnVEl00
俺だけ動くのは疲れるんだよ!?フンフンフンフンフンフンフン!!!!

あぁっ!マスターイクッ!イっちゃうよおおおおおお!!!
284名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 21:20:15 ID:XpgE9gyK
>>281
ちょ、おま、トリビァルはねぇだろ
つまんないって言ってるようなもんやん
285名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 21:26:02 ID:12VtDbT2
お父様が近い次元にいるだけだよ。
286名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 21:55:25 ID:5SLuNL6m
くそ、なんでショタキャラが出ないんだ!
主人公は一応ショタだが……っ
287名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 22:32:35 ID:4pd0DKI/
>>286
つ蒼い子
288名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 22:47:09 ID:et9FPIxI
お父様ネタは?
289名無しさん@ピンキー:2006/02/04(土) 23:04:55 ID:4pd0DKI/
原作がある程度進んだら書いてみたい
290名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 01:48:27 ID:j69YDpdE
>>265
翠星石と蒼星石は、重い足取りでリビングまでやってきた。
顔は下を向き、表情は失われている。

「どうしてくれようかです」
「どうしようか……」

とりあえず、ソファーに腰掛た。

「何とかしないと、翠星石の優先度がどんどん下がっていくですよ」
「やっぱり、早いうちにジャンクに……」

この言葉は、聞いてはいけない。
身を預け、宙を眺める。水銀燈のことだ。このまま強引にいついてしまう可能性は高い。そうなると、競争相手が増えてしまう。ただでさえ真紅と雛苺におされ気味だというのに。

「何とか穏便に出ていってもらうですよ」
「闇討ちならばれないよ」

軽く聞き流しつつ、途方に暮れる。
すると、突然、ガラリと窓が開いた。カーテンをくぐり、入ってきたのは金糸雀だ。

「進入成功かし……ら?」

視線を上げると二人と目が合った。

「何してるですか……」
「不法侵入だよ」
「は、早くも、見つかったかしら〜」

早々の失敗に項垂れる。
291名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 01:48:58 ID:j69YDpdE
「今日はお前に付き合ってる気分ではないです。さっさと帰るですよ」
「元気ないかしら。何かあったのかしら?」
「お前みたいなお子様には分からない悩みです。帰って玉子焼きでも食べてるですよ」

目を瞑り、横になる。俗に言う不貞寝だ。

「い、いくらなんでも酷いかしら……。折角、アリスゲームしに来たのに」
「お前、意味分かって言ってるですか? 相手になんないですよ。見逃してやるから帰るです」
「今日のカナは今までと違うかしら!!」
「そうですか……。じゃあ、蒼星石に適当に相手してもらういいです」

翠星石はそう言って、そのまま寝てしまった。
残った二人は互いの顔を見合わせた。

「やる?」
「何か釈然としないけど、まぁ、いいかしら」

金糸雀は持っている傘を蒼星石に向けた。

「本当にやるの?」
「や、やるかしら!!」
「じゃあ、いいけど」

ゆっくりと、金糸雀の方に向き直る。

「人工精霊は使わないのかしら?」
「必要ないと思うよ」
「もしかしてなめられてるかしら?」
「なめてなんかいないよ。実際使わないで十分だと思うし」
「なめられてるかしら……」

金糸雀は項垂れた。

「まぁ、いいかしら」
「いつでもどうぞ」

金糸雀はしっかりと地面を踏みしめた。

「ローゼンメイデン第二ドール、カナリア。行くかしら」

言って、金糸雀が視界から消えた。
292名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 06:39:37 ID:V3PxI4GN
腹黒い蒼い子、だがしかしこれはこれでイイ!
金糸雀の実力の程はいかに………これからの描写に期待です
293VS蒼星石:2006/02/05(日) 08:36:03 ID:ksZAjCNG
ここって人間化した薔薇乙女との絡みはokですか?
他板でいったん書いたやつなんですけれども、
どうもこっち向きだと思って
294名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 09:39:18 ID:I5ohQzjW
お待ちしてます!
295206:2006/02/05(日) 09:53:51 ID:EFSWbyz6
>>279の続きです。

■Scarlet Palace 2-1

+++PM9:00分 ジュンの部屋+++

「まーったく、ちび人間ったら本当の本当の、本当にしゃーない奴ですねぇ、勉強が出来ないからって八つ当たりしてガラスを割るなんて」
「う、うるさいなぁ、仕方ないだろ、本当に苛々してたんだから」
机の上で、教科書に目を通しながらジュンは答えた。
「ガラスなんて幾らでも治せるわ、ジュンに大事が無かっただけ良いじゃないの」
「…………、そうですね、ネジの時間を巻き戻す事が出来るのは無機質だけですからね」
パタパタと自分の鞄をはたき、中へ入る翠星石。
「それじゃ、翠星石はもう寝やがりますね」

「おやすみ、翠星石」
「おやすみ」

「おやすみですぅ」
バタン、と鞄の蓋が閉められた。

「…………」
「…………」

しばしの沈黙が続いた。
真紅はベッドの上で本を、ジュンは机の上で勉強している。

「なぁ、真紅」
「何?」
「お前は、寝ないのか?」
ジュンがさり気なく尋ねる、前にもこんな事が在った様な気がした。
「わ、私は未だ眠くないから平気よ」
「そうか」

「…………」
「…………」

再び戻ってくる沈黙。
凍り付いた空間の様な中でも、時間だけはしっかりと進んでいた。
296206:2006/02/05(日) 09:54:35 ID:EFSWbyz6
+++PM11:00分 ジュンの部屋+++

「さて……寝るかなぁ、明日もどうせ翠星石に無理矢理起こされるんだろうし」
使っていた教材を鞄の中にしまい、軽く伸びをする。
「あぁ、首が痛い。運動不足かなぁ……」
眼鏡を外し、部屋の電気を消してベッドの上に寝転がる。
真紅は、未だ、ベッドの上で本を読んでいた。

「あの、真紅さん」
「何?」
「寝れないのですけど」
「あ、あぁ、ごめんなさい」

そう言うと真紅は、ベッドから降りて、本を本棚に戻す。
「真紅も寝たほうが良いぞ、夜更かしは肌に毒って……余計なお世話か」
目を閉じて寝ようとしたその時だった。

「ねぇ、ジュン」

「な、何だよ」
ビクッ!と驚き、ジュンは返事をした。

(まさか、さっきの事か!?)

唐突に、心臓の鼓動が早くなる。
だが、真紅から返事が返って来ない。
「な、なぁ真紅、何だよ?何か用か?」


「……と、…に、……て良い?」


限りなく、とても、小さい声で、真紅は答えた。
「な、何だって?聞こえないっての!はっきり言ってくれよ!」

「…………」

真紅は黙り込んでしまった。
「おいおい、何なんだよ!用が無いなら僕は寝るぞ!眠いんだから!」
起こしていた上半身をバタリ、とベッドの上に倒し、目を瞑る。
心臓の鼓動は、徐々に収まっていった。
(な、なんだったんだ、一体…)
眼を瞑り、さぁ、寝ようとした所で…。


「今夜は貴方と、一緒に、寝て良い?」
297206:2006/02/05(日) 09:57:13 ID:EFSWbyz6
今度ははっきりと、聞こえる声で真紅は言った。
「あー、好きにしてくれ。こっちは眠いんだ。寝たかったら勝手に入ってくるなり何なり………え?」
心臓が一瞬、止まった。今、真紅は何て言った?一緒に寝る……誰と?
翠星石は寝てるし、姉ちゃんはこの部屋に居る分けない。くんくん人形にそんな事を言う程、真紅は愚かじゃない。
だったら………1人しか………。
(まさか、僕が寝るのを待っていたのか……?)

コツ、コツと、ジュンのベットへ、近づいてくる足音がした。

「し、真紅?」
「……何?」
小さな声で返事が返ってきた。
恐る恐る、ジュンは真紅の方へ寝返ると……、そこには、下着だけを着た、真紅が居た。
何時もの、燃える様に紅い、真紅色のドレスは着ていない。
ジュンの中で、時が止まった。何だ!?何なんだ!?このシチュエーションは!?
時が止まったかの様に感じたら、次は心臓が再びバクバクバクと高鳴っていく。
ジュンの布団の中へ入ってくる、真紅。
真紅がベッドの上で横になると、お互いが向き合った状態になった。
真紅と目が合ってしまい、更に心臓の鼓動が早くなるジュン。

「オヤスミ、ジュン」
「お、おや、す、すみ」

そう言うと真紅は静かに目を瞑る。
バクバクバク、と心臓の激しい鼓動は未だ収まらない。
(何で今日に限って僕のベッドで寝るんだ!?第一、薔薇乙女達は鞄の中で寝ないとヤバいんじゃなかったのか!?)
必死に真紅がジュンのベッドで寝た事の理由を探す。しかし………。

隣には、最愛の真紅が居る。何も考えられない。

何て事をしてしまったんだ、僕は。幾ら返事が面倒だったからって、一緒に寝る事を了承してしまうとは。
電気が消えている暗闇の中でも、月明かりのせいで、嫌でも、見えてしまう、感じてしまう。


真紅の、およそ人形とは思えない程、瑞瑞しくて、美しくて、小さな、唇。
真紅の、およそ人形とは思えない程、白くて、温もりのある、体。
真紅の、およそ人形とは思えない程、僕の、脳裏を焦がす、妖麗な薔薇の香り。


心臓の鼓動は、静かに成るどころか、どんどん速度を増してゆく。破裂してしまいそうなぐらいに。

(今すぐ、彼女を食べてしまいたい)

ジュンの脳裏に、”何か”が語り掛けてきた。禍々しくて、淀んでいて、穢れた、”何か”が。
「食べてしまえば良いのではないか」
「やりたいようにやってしまえば良いのではないか」
自分の中で、理性が音を立てて壊れていくのを感じる。

あぁ、今すぐにでもこの、穢れの無い、無垢で、美しい、少女を、壊してしまいたい。
あぁ、真紅、真紅、真紅、真紅、真紅、真紅、真紅、真紅、僕を極限の深淵の淵まで追い詰めてくる、少女。
もう、止められない、自分の力じゃ。助けてくれ、誰か。このまま真紅を犯してしまっては、元の自分に戻れなくなってしまう様な気がする。


怖い怖い怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいダレカタスケテタスケテタスケテタスケ............
298206:2006/02/05(日) 09:58:28 ID:EFSWbyz6
真紅に、ジュンでは無い、”何か”に操られたジュンの手が伸びかかったその時だった。

ピカッ!と空が光った。

「!?」
驚き、ジュンは上体を起こし、すぐさま窓の外へ目をやる。
その数秒後だった。
ドーン!と、非常に大きな落雷が発生した。
「か、雷か……」
そして、続けざまに雨が降ってくる。
「雨も………」
とても強い雨だった。まるで、誰かが泣いているかの用に、大粒の、雨だった。

「助かった………」
どうやら、神…否、ローゼンだろうが誰だろうが構わない。
僕は誰かに助けられ、狂わずに済んだ。

真紅の方へ目をやる。

彼女は、スヤスヤ、と抱き壊してしまいたくなるほど美しい寝顔で寝ていた。
「………、寝よう」
真紅と距離をとり、反対の方向を向いて、ジュンは目を瞑った。

「おやすみ………」

静かにジュンは眼を瞑る。だが、彼は気付いていなかった。
既に、自分が犯してはいけない領域に、片足を踏み込んでいる事を。
299206:2006/02/05(日) 10:01:56 ID:EFSWbyz6
スカーレッドパレス、後半スタートです。
ダークサイドに落ちていくジュンを書いてみましたがこれまたなんとも…。

それでは、また。
300VS蒼星石:2006/02/05(日) 10:11:35 ID:ksZAjCNG
蒼星石に案内されたのは、少女趣味な家具、アイテムに囲まれた彼女の部屋だった。
「お茶、入れてくるから、待ってて」
彼女を待つ間、ぐるりと部屋の様子を観察する。
部屋の色彩は、桃色。ベッドの布団の色、机の上の文房具、本棚、本の背表紙……いたるところでそんな色が使われている。
ベッドや棚の上に鎮座しているのは愛嬌豊かなくまやいぬのぬいぐるみ。なかでもちょっと間抜けっぽいいぬを模した大きなぬいぐるみは、ベッドの上で寝るときの添い寝相手になっているようだ。
「えっと、紅茶でいい?」
「   」
「よかった」
蒼星石はふにゃっと笑ってぼくの隣に座る。
ぴょこんという擬音がとても似合う彼女を形容するとまさにいぬ。
「ん? ボクの顔見て面白い?」
ぴったりとぼくの身体に密着して、体温を二人で共有しあっている。
すりすりと、彼女の体重をこちらに預けにきてくれる。
『ボクの体重知りたいだなんて、好奇心旺盛すぎ……』
なんて顔を赤らめながら、こしょこしょ耳元に囁いてくれたのは、平均からちょっと軽い値。
『その、誰にも言わないで……』
神聖なるその数字は、ある意味ぼくの一生の宝物だ。
ただ最近の食欲具合から、その数字が悪いほうに変動しているようだが……。
「   」
「はあ!?」
そんな彼女を見ていると、とたんにいじったり、からかったりしたくなる。
それを他人がやると、まるでイジメているようにみえて不快になることがあるが、自分がしてみると、はあ、快いのはなぜだろうか。
「   」
「へんな言わないでよ、ばか」
「   」
「ふんだ。もう  くんのことなんて大っ嫌い」
ちょっとしたことでも、彼女が飼っている腹の居場所を悪くするのはカンタンなことだ。
「   」
「そんなこといっても、許してあげない」
「   」
「どうせボクはマジメちゃんだよ。悪かったね」
ついに、彼女は親友のぬいぐるみが鎮座するベッドへと逃げ込んだ。
「   」
ぼくはいろいろな言い訳を口にしてみたが、あの犬ちっくな顔をこちらに向けるようなことはしてくれない。
彼女はいったん黙ったら、いつまでたっても貝のようなカタブツになることができる。
そうなると今度は彼氏のほうが焦る番だ。
一度機嫌を悪くした子犬を懐かせるには、多大な努力と犠牲が必要なのだ。
「   」
「   」
「   」
いろいろな好条件を提案してみても、彼女が食いついてくる気配はまったくない。
前からそうだったけれども、最近はとみにその要求されるハードルが高くなっている。
少なくとも、昼飯の高いパスタと食後のデラックスパフェを一回おごるぐらいでは許してくれない。
食べ物じゃボクは釣られないよ! だなんて余計機嫌を損ねるだけだ。
言葉で説得するのをあきらめたぼくは、がばっと実力行使にでる。
「わわっ」
これには蒼星石も驚いたようだ。ぼくの身体で影になった彼女の顔では、口がぽっかりと開いている。
「   」
「な、なにするんだよ、もう!」
「   」
「えっ、えっ、えっ?」
「   」
「やだよお、はなしてよお」
「   」
堪えられなくなったぼくは、その小うるさい唇を唇で塞いでしまう。
「んんっ……はむっ……」
だったらいっそと、舌まで入れてみる。
「ふぁん、んんっ……んーっ……ぺちゃっ……んむぅ……」
蒼星石のまぶたがとろんと半開きまで落ちる。あれほど抵抗していたキスも、いまではぼくの舌に舌をなまめかしく絡めてくる。
301VS蒼星石:2006/02/05(日) 10:12:52 ID:ksZAjCNG
>>300
「むぅ……んんっ……んむっ……まぁん……んふぅ、ふぅ……」
蒼星石の両手が、ぼくの背を頼ってがっしりとつかむ。その両足はぱっかりと開いたから、ちょうど彼女の股間、足と足の間にぼくの下半身が割り込むことができた。
「ぷはあっ」
彼女のお口は、ぼくと彼女のよだれでびしょびしょだ。
「…………」うつろな目は、じっとぼくの顔をとらえて離さない。
しかし、突然はっと目が見開くと、彼女はぼくから顔を逸らす。
「ずるいよ……」と、いかにもベソをかきそうなかお。
「ボクが女の子だからって、無理矢理だなんて……」
「   」
「そ、そんなことないよお! 先にキスしてきたのは  くんだ!!」
「   」
「そ、それは……」
「   」
「あぅ……」
蒼星石の顔はころころとかわるけれども、今じゃ目を潤ませてぼくの顔を見上げている。
「すんっ、すんっ……すんっ」
女の子の最終兵器、泣き落とし。たちが悪いことに、これは演技なんかじゃない。蒼星石はそんな器用な真似ができる女の子じゃない。
鼻をすする音だってフェイクじゃない。リアルでもない。真実だ。
これじゃあぼくが世紀末的モヒカンじゃないか。
「   」
結局、最大限の譲歩。このまえ買った一か月分の小遣いを使い果たしたいぬのぬいぐるみよりひどい内容。
「……うん。すんっ、すんっ……。許してあげる……すんっ」
「   」
「でも、このぬいぐるみ、ボクのたからもの」
「   」
「うん。だって、寝るときはいつもこの子といっしょに寝てるんだ」
「   」
「さびしい……  くんがいないから」
「   」
「……えっち」
彼女の目元は赤いし、鼻も紅ければ、頬も明い。
「また今日もするんでしょ。紅茶、せっかくいれてあげたのにさめちゃうよ……」
「   」
「……ばかっ」
ぼくが仕掛けたキスは拒絶されることなく、ふたたび蒼星石の唇をじっくりと味わう。
そうしてぼくが自身の身体を支えるためだけに使っていた両手は、いま、彼女の身体をむさぼりうねる触手に変わった。
「んふぅ……」
相変わらず、蒼星石のぷわっと膨らんだ乳は、どんなスポンジよりも心地よい。
張りがあって、揉めば揉むほどより強く反応して押し戻そうとする。
「あふっ……んんっ……みゅ、にゅ、うゅ……」
ぼくが手に力をいれるたびに、蒼星石は子どものように鳴いてくれる。
ブラウスのボタンを一つずつ外していく。ぼくの指の動きを指を甘く噛んで恥ずかしげにみつめている彼女は、反則的にぼくの男心を刺激する。
ブラは桃色と橙色のチェック柄。彼女の外からの評価とは正反対の女の子らしい下着に思わず顔がゆるんでしまう。
「ううっ……もしかして、子どもっぽい、て思ってる?」
「   」
「うゆ──……」
こういうときでも、つい心ならないことを言ってしまうのは、犬属性だからか。
ブラを下げると、そこにはそこそこ熟しはじめた淡い肌色の小山がふたつ。
頂上の突起がつんとぼくの方を向いている。
「あう……」
蒼星石と目があうと、ぷいっと目を逸らされてしまう。
心なしか、春の身体測定のときよりおおきくなっているような気がする。ぷにゅ、ぷにゅと柔らかい毬をいじりながら思った。
「んはぁ、んんっ、んんんっ、んふぅ、……ふぅー」
その毬は、ぼくの手の中でぐにゃり、ぐにゃりと形を変える。親指と人差し指の間から、豊かなお肉がこぼれてしまう。
「あぅ……」
蒼星石の目だけが、こっちを向いた。
「……ほかのところも……てほしいな」
もし外で誰かが叫んでいれば聞き取れなかったであろうほどのか細い声。
よしよしと、ぼくは右手を蒼星石の身体のサーフェイスに沿って下へとさげていく。
302VS蒼星石:2006/02/05(日) 10:14:09 ID:ksZAjCNG
>>301
ブラウスは前を開かせたから、手がさえぎられたのは青いズボン。厚手の素材でできていて、外はごわごわしている。
前の留め金を外すと、ブラと同じく、桃色と橙色のチェック柄のパンツがちらりと姿を見せる。
上に着ている服とまったく調和のとれていない違和的に薄い布。ズボンはひざこぞうのところまで脱がせて、そのスレンダーな足と足の間のデルタ地帯に右手を忍び込ませる。
「いっ!」
蒼星石の右手が、女の子の大事なところに侵入してきたものを防ごうと、すばやくぼくの右手をがっしりとつかむ。
女の子にしては握力がある。ふだんから庭仕事で大ばさみを使っているせいか。
それでも、男であるぼくの行為をとめるには、力が足りなすぎた。邪魔されたことで、かえってその秘所によりいっそう強くいたずらしたくなる。
「あはっ、はぁ! うふっ、にゅ、ふぅー!」
ぼくがその割れ目を綿の布地の上からなでるたび、蒼星石は身体を海老のようにそらせて、ベッドのシーツを乱していく。
「だめっ、あはっ、やっ、ひゃ、ああっ、あっあっ!」
わざとらしく、しゅり、しゅりと音を出して、じっくりとその熱いところを優しくいたぶる。
ぼくが濡れていることを指摘したり、卑猥な言葉をかけてみると、彼女はもうこれ以上ないぐらいといわんばかりの恥辱を感じたのか、両手で顔を塞いでしまう。
「やだぁ……すんっ……すんっ……」
こういうときの蒼星石は本当に脆い。いつもサバサバしていて、テキパキと物事をこなす『頼れるお姉さま』なんて、ここには存在しないのだ。
いまこのベッドで寝ているのは、彼氏にいいようにいじられる可憐な少女。それはまさにちいさなコスモスのように、ちょっといじりすぎるとすぐ散ってしまいそうで恐ろしい。
だからぼくはベソばっかりかいている彼女の耳元に顔寄せる。
「   」
優しい言葉をかけると、鉄仮面のように塞いでしまった両手を緩めて解放する。
「ふにゃ!」
そうして、ぼくはパンツの中に手をしのびこませる。
産毛のような陰毛の先には、湿気高い雌の火山口。ほとほとと熱く愛の液体をたらし続けている。
「あはぁ!」
そのいやらしい口に指を突っ込むと、今までにない強烈な刺激が蒼星石をおそったのだろう。
その指を鍵型にしてくちゅくちゅと回したり、上下に動かしたりしてみる。
「はんっ、はっ、はっ、あっ、みゃ、みゃ、はっ」
指が二本出し入れできる頃には、そこからあふれる愛液で大きなしみができるほどパンツを痛めはじめていた。
「   」
彼女はもうろうと、首を縦にふった。パンツをずらしているときも、半開きのまなこがぼくの顔をじっと見つめる。
とても不安げで、おびえている顔。その恐怖をやわらげるために、ぼくは彼女の両手をぎゅっとにぎりしめる。
チャックから出した愛棒は頼もしいほどギンギンに怒張していた。
フリーハンドで腰を動かして、彼女の女に突き立てる。
「いっ……ぁはぁ……」
ぐちゃぐちゃと音を立てて、ゆっくり突入していく愛棒。
潤滑油としてあふれ出てきた彼女の熱い液が肛門までの股間をたどって垂れていく。
中は沸騰するぐらい熱かった。
何度か出し入れしているうちに拡がっていったのか、まえのようなきつさはもう、ない。
けれども、彼女はまだ抵抗があるようだ。
しきりに、しかし小声でぼくの名前を呼んでいる。
大丈夫、ここにいるよと言うと、涙を一滴流して微笑んだ。
腰の動きを少しずつ早めていく。最初はブランコのように。
蒼星石の吐息に喘ぎ声が混じりはじめる。今までのような苦しそうなものじゃなくて、柔らかい、歓喜の声。
「あっ、にゃ、はんっ、ふっ、ふぅ、きゃっ、ひゃつ、きゃっ、」
熱くて甘ったるい彼女の息がぼくの顔や首にあたって、ぼくの男をさらに長く、太く強化してしまう。
腰を振る早さは、剣道の素振りのように、さくつさくっさくっとなっていた。蒼星石の淡い股間の肉に、ぼくの締まった肉がぶつかりあって、ぺちぺちと音をたてる。
その結合部分は、粘液という粘液がまとわりついて、シーツを汚すまでにあふれでていた。
くちゃ、くちゃ、くちゃ。
「えっちなおとっ、ふっ、はっ、ボクのっ、にゃ、きゃっ、」
その卑猥さが、ふだん真面目な蒼星石の心を激しく爆発させてしまっている。
くちゃ、くちゃ。
他人に見せている外観からは想像もつかないほどの痴態は、特権的にぼくだけが見れる。くちゃ。彼女の本当の姿は、前戯にすすり泣く女の子であり、そしておしべとめしべが交わるたびに、くちゃ、くちゃ、嬉しがる淫靡な雌なのだ。
ぼくはそれを含めて全部を愛した。彼女の持っている全ての要素を包括して受け入れた。
303VS蒼星石:2006/02/05(日) 10:14:59 ID:ksZAjCNG
>>302
「  くぅん、ボク、ボク、きもちぃ、いいーっ、えっち、えっち、あっ、にゃっ、」
くちゃ、くちゃ。
だんだん彼女も何を言っているのかよくわからなくなってきたようだ。
ぼくもまた、頭の中がまっ白になっていく。
「だいすき、すき、あっ、あっあっあっあ!!  くんの、きゃっ、あはっ、はんつ、はっはっはっ!」
くちゃ、くちゃ、くちゃ。
「らめっ、もっともっと、もっと、はぁん、きゃっ、ひゃっ、あっあっあっ」
「おっき、あついよぉ、あつっ、  くんの、ぎゅっぎゅつて、ぎゅっぎゅっ、」
「すきぃ、すきっ、もう、ふきっ、ふひ、ふひっふひっしゅきっ、ひっ、ふひっ、」
くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ、くちゃ。
「やっ、いくっ、あっああっ、はぁ、は、は、は、ああ、いくつああああいくっ」
限界だった。ちょろちょろと漏らしていたけれども、もうこれ以上堪えたら頭が狂ってしまう。
出す。彼女の膣に出す。
「いって、 くん、  くん、  くん、  くぅぅぅぅぅん!!」
ぶしゃっ!! ぶしゅああ!!
「うにゃああああああああっ!! にゃああああああ!!」
しゃああああああぁぁぁぁぁ…………。
「っはああ……はあああ……はあ……」
「はあ…………あはぁ…………はぁ…………」
「  くぅん……」
ぼくたちは、お互いの口をひたすらむさぼりつくした。
唇なんてよだれでふやふやになるくらい。舌がつって痛くなってしまうくらい。
こぽり、こぽりと膣から白い体液がこぼれて純白なシーツを汚す。
蒼星石をぼくの色に染め上げたことにとても満足して、いつのまにかぼくは眠りに落ちてしまう。
「  くぅん……しゅき……」
ろれつの回ってない、愛しい女の子の呼び声と吐息に送られて。

xxx

「……入れなおそう」と、小さなテーブルにある紅茶を飲んで一言。
はぁ、というため息とともに陶器のティーカップを盆に載せて、立ち上がる。
「……  くんのせいなんだよ。ばか」
しっかりとぼくの責任にすることも忘れない。
「   」
「ふんっだ」
怒る姿が、ここまでぷりぷりという擬音が似合うのもめずらしいことだ。
結局ぼくの彼女はどんなしぐさをしようが、どんな感情を露にしようが愛しいことには変わりないのだ。
「もう、  くんにはおいしい紅茶なんていれたげない」
「   」
「ボクは一度決めたことはゼッタイ守り抜くタイプなんだ」
「   」
「う、うるさいなあ、それとこれとは別だろう?」
「   」
「あーもう!! もうやだ、  くんなんて大っ嫌い!!」
「   」
「…………」
「   」
「……ずるいよ、それ」
「ぜったいずるすぎ。そんなの、人間の片隅にも置けない」
「   」
「ふんだ……」
いつもみたいな、いつもの口論。売り言葉に買い言葉。
たまに人から仲悪いんじゃないのかと心配されたり、逆にはやしたてられたりすることもある。
特に彼女の姉からは、溺愛する妹がおかしなことになってないか、毎日チェックが入っている。ぼくがちょっと厳しい態度をとると、『まあた蒼星石を泣かせたですぅ!!』といってすぐ妹の味方になる。執拗に、徹底的に怒鳴りこんでくる。
でも、けんかもしないと、彼女との間はぎくしゃくばっかでうまく行かないだろう。ささいな言い合いですら、そこに彼女との強い絆を感じられるのだから。
「もう、  くんのこと好きだなんていってあげないんだから……」

304名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 10:24:18 ID:OmDuU/9X
麻生太郎の影響で、先週あたり、初めてローゼンメイデンを読んでハマってしまいました。
こんな神スレがあったなんて!
職人樣方に感謝しつつ>>1から全部読みました。

<チラシの裏>
蒼星石がオトコニョコだったらよかったと思うんですよ。
</チラシの裏>
305名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 11:58:56 ID:ivRdO/OK
>>「それじゃ、翠星石はもう寝やがりますね」
この口調はいくらなんでも不自然でしょw
306名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 12:10:00 ID:V3PxI4GN
前スレ
>>822
マジカよ

>>820
ごめんすまん
勘違い房だった




単行本派の漏れ
ネタバレはしゃあねぇけど

けど
うがぁ………
307名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 12:12:10 ID:JU+5yFgI
>>299
真紅ktkr!
積極的な真紅いいね(*´д`)
ジュンの葛藤してる描写もヨカタ
二人とも起きるころにはまた一悶着ありそうですなw
wktkしながら待ってます

>>303
蒼い子エロいね!
エロ描写もうまいしGJ!!

しかし、俺的には男役をジュンあたりに決めてほしかった
気を悪くしたらスマソ
308にゃこ:2006/02/05(日) 13:46:32 ID:nkdVwdWg
朝の桜田家。賑やかな声がこだまする。

「おばか苺っ!翠星石の苺大福をよくも〜」
「ふーんっ!雛の苺大福取ろうとしたくせに!!」
「そ、それはですね〜・・・・・た、助けてくださいですぅ真紅〜!!!」
「・・・」
「無視ですかぁ!?」
いや、真紅は無視したのではない。本に夢中になっているのだ。題名はレディーのたしなみ。
数分間押し黙っていた真紅だが、本を閉じて翠星石に近寄ってくる。
「ど、どうしましたかぁ?真紅・・・。」
「翠星石。失礼。」
「きゃっ!な、何するですかぁ!?」
翠星石が驚くのも当たり前。真紅は翠星石の胸を掴んだのだ。そして自分と比べてみる。

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「ま、負けているのだわ!?」
どう見ても同じサイズだが何か違いがあるのだろう。真紅はしばらく黙り込む。
「し、真紅、元気出すですぅ!ほら、雛苺は・・・・。」
「ふぁっ!何するのー!!!」
翠星石は真紅と雛苺の胸を強引につかむと、比べる・・・。

(ぐ・・・これは・・・雛苺も真紅もいい勝負ですぅ・・・)
「や、やりましたね真紅!勝ってますよ!」
翠星石は嘘をついた。本当は二人ともいい勝負・・・。
「ふ・・・慰めは要らないのだわ翠星石・・・。本当は違うのでしょう?」
「ぅ・・・えっとおー・・・」
「こうなったら・・・あの手を使って・・・」
「あの手・・・ですかぁ?」「どんな手なのぉー?」
「二人とも、くるのよ。」
真紅の行き着く先は、庭先だった・・・・。


すいません、小説は初めて書きました・・・。
皆様の反応で続いたり続かなかったりするかも・・・。
309名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 13:54:08 ID:75y7G50A
>>303
犬蒼GJ!!
流石にこれをあのスレに流すのはちょっと…。こちらで正解だと思います。

JUMと蒼は書くと色々縛りが出てくるので…たまにはこういう100%幸せなのも良いな…と思います。
310名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 14:48:47 ID:vBpRD4W7
>>308
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +
311第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/05(日) 15:57:34 ID:Nqii5m5T
>>308
 v    v おもろいがによ。
≡〔´∀`〕≡
312明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/05(日) 15:59:41 ID:Nqii5m5T
>>267
 他方、悲嘆に暮れる者達もいる――。

 此処はEnju Doll。
 店にはまだ火が燈り、中から声が聞こえる。
 声の主は一組の男女だ。
 男は青年。顔面蒼白のまま立ち尽くしている。
 女は人形。跪いて何かを訴えようとしている。
 人形師、槐とその娘、薔薇水晶だ。


「薔薇水晶……!」
 槐は、変わり果てた娘が帰ってきた時、まず叫び声を上げた。
 それから、真っ青になって娘の名を呼んだのである。
 そうするまでに、薔薇水晶の負傷は深刻であった。
 負った傷もさるもの、nのフィールドを通じての帰還が、崩壊を進めたのだ。
 今や手足の先は崩れ落ち、関節は緩み、あちこち剥げ、全身は罅割れつつある。
 最早塵芥と化し、心が何処かに迷うのも時間の問題。
 救いの手は、もう差し伸べられないのか。

「嗚呼……何と言う事だ! 私が師に劣ると言うのか!」
 槐が口惜しげに唸る。
「ローゼンメイデンを超えることは出来ないのか……」
 暗然と嘆息すると、頭を垂れた。
 いつに無い父の様子に薔薇水晶は驚き、傍に這い寄ろうとする。
 だが膝が砕け、うつ伏せに倒れてしまった。
 それでも、軋む腕を無理に突っ張り、身を起こして、叫ぶ。


「お父様……私は、まだ……戦えます!」
313明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/05(日) 16:00:23 ID:Nqii5m5T
 ピキピキと音を立てて口の端が裂けてゆくも、止まることはない。
「直して下さ…れば……私は何度、でも…戦います」
 たとえ顎が砕け落ちても、声なき声で訴え続けるだろう。
 伝えるべき言葉があるのだ。
「そう、すれ…ば、次こ…そは……」


「……無理だ」

 が、返されたのは予期せぬ一言。
「ここまで壊れてしまったお前を……私は救えない」
「…………!」
「仮令修理しても、心は居なくなってしまう……」
 槐は目を閉じ、顔を背けた。
 薔薇水晶の残り少ない顔が驚愕に歪む。
「そ、んな……」
 嘘だ、と言いたくても、口が回らない。
 喉が掠れて声が出ない。
 無情にもそこへ、死の宣告が下された。

「お前は此処で消えるしか無い……」

 そう告げると、父親は娘に背を向けて歩き出す。
 追うことは叶わない。
 なれど一歩這い進もうとした薔薇水晶の、肘が折れた。
 支えを失って、反らしていた上体が床に叩きつけられる。
 身体のどこかがまた、砕け散る音がした。

『おやおや……酷いものですな』
314明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/05(日) 16:01:41 ID:Nqii5m5T
 地虫の様に這う人形の元に、燕尾服が姿を現す。
 白崎……いや、ラプラスの魔だ。
 無残に砕け、半ば人の形を失いつつあるそれを眼下に見た。

「所詮、紛い物は紛い物……ゲームの主役は荷が重過ぎたようです」

 慇懃無礼な態度で呟くと、兎は奥のアトリエに視線を移す。
 有る筈の道具一式、居る筈の人形達と創造主は、既に消えていた。
 それどころか、店の陳列棚の人形達さえ居なくなっている。
 此処に居るのは、薔薇水晶と兎だけだ。

「お父様も行かれた御様子……ならば貴女にも御退場願いましょう」

 薔薇水晶に接する床に、ジィーッと音を立てて亀裂が走る。
 パックリそれが横に開いたかと思うと、彼女は飲み込まれてしまう。

(お父様……)

 亀裂の下、暗い闇に落ちる寸前、薔薇水晶は父を呼び求めた。
 しかしその呟きは虚空の闇に吸い込まれ、兎の耳にすら届かない。

「御心配無く……」

 バラバラと崩れ落ちて行く様を見やり、ラプラスの魔はニヤリと笑う。


「穴の底が、闇とは限らないのですから……」
315第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/05(日) 16:03:01 ID:Nqii5m5T
ストーリー展開とか文とか可也滅茶苦茶になってしまった。
316名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 16:23:44 ID:uwBH3xvj
ばらすぃーもうさぎさんも見境なしのJUMに喰われちゃう展開希望
317にゃこ:2006/02/05(日) 16:40:58 ID:nkdVwdWg
>>308の続きを書かせてもらいます・・・。

「庭先なんかに来てどうしたですぅ?真紅」
「わかったのぉ!皆でお外に出て遊ぶのぉ〜!」
「きぃ〜!真紅は胸が無くて悩んでるんですぅ!遊ぶなんてする訳ねーですぅ!・・・あ。」
「翠星石・・・口を慎みなさい・・・」
胸が無くて悩んでる・・・その事実は本当だが改めて言われると悲しい・・・
「ご、ごめんなさいですぅ・・・」
背中から見るからに悲しいオーラを出している真紅に、翠星石は誤る事しか出来なかった・・・。

そのころ庭先では・・・
「む〜・・・真紅達は何を話しているのかしら〜・・?」
高い木に見える一つ影。
「でもここで落ちたら見つかっちゃうのかしら〜・・・ピチカート!ちゃんと話の内容を聞くかしら!」
その名は金糸雀。ローゼンメイデン第2ドール。
「う〜・・・仕方ないかしら〜・・・レッツ・待機かしら〜!」
どうやら様子見に入ったようだ・・・そのころ真紅達は・・・

「まぁまぁ真紅ちゃん達、どうしたのぉ?」
のりが入ってきた。洗濯物でも取り込みに来たのだろう。
「あ、のりぃ〜!」
「どうしたですぅ?こんな所で・・・。」
「えっとね・・・?」
先ほどから真紅はのりの胸を直視している。
「どうしたの?真紅ちゃん?」
「えっとねぇ〜真紅はお胸さんが無・・むぐっ!」
「それ以上言うなですぅ・・・」
翠星石は必死に雛苺の口をふさいで止める。
「むぐ、んぅ〜!!!」ジタバタと暴れる雛苺。
「と、所で真紅は何で庭先に?」
「あ、あぁ・・・そうね・・・それは・・・」
木の上を指差し一言。
「出てきなさい。金糸雀!」
318にゃこ:2006/02/05(日) 16:43:49 ID:nkdVwdWg
また一旦区切りです・・・。
すいません(汗
319名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 18:47:44 ID:35kPziWe
蒼「ウサギうめぇwwwww」
320名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 19:03:19 ID:ddfrm0KF
h
321名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 19:30:29 ID:4D42Z9H/
真「雛うめぇww」
322名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 19:33:16 ID:fRkExQzV
ばらすぃー晶「たばこうめぇwww」
323名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 21:18:22 ID:cQRvohpN
金「JUMうめぇ」
324名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 21:23:45 ID:2OmCXd42
銀「めぐうめぇwww」
325名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 21:33:53 ID:SH51/f5A
梅「才能うめぇっww」
326 ◆c2/jkA8fG2 :2006/02/05(日) 21:45:07 ID:zNMI3MPl
 おにく>>142

 蒼星石の手に伝わる“ぬるり”とした感触は翠星石の愛液による物だとすぐに分かった。そして双子の姉の甘い喘ぎ声に
思わず“ゴクリ”生唾を飲む。室内が静かな事もあってか、その音がやけに大きく響いてしまい、翠星石は呼吸を荒げながらもクスリと笑った。
「もう、何してるですか、固まってないで早く何かするですよぉ」
「あ、うん……」
 蒼星石はハッと我に帰ると、力を入れすぎて痛がらせないようにそっと双子の姉の秘部を指で弄る。
「―――んあぁ……そうですぅ……そ、その調子ぃ……」
翠星石の快感で弛緩した表情を、スィドリームの放つ淡い薄明かりが照らした―――可愛い……。
蒼星石は双子の姉の秘部を愛撫しつつ、そっと自身の唇を翠星石の唇へと近付けた。やはり自分からするのは緊張する……。
互いの唇の距離が縮まるに連れて蒼星石はそっと瞳を閉じる。双子の姉の乱れた吐息が目前に迫る―――
―――ゆっくりと双子同士の唇が重なった。
 戸惑いながらも、蒼星石は双子の姉の口に舌を滑り込ませる。翠星石がやってくれたように……。
「ん……んむぅ……れふぅ……」
「んむ……れりゅ……」
 翠星石は自身の秘部に与えられる刺激のせいもあってか、蒼星石の舌にむさぼりつくように自身の舌を絡めた。
今までよりも、長く、甘く、濃く、激しく、淫らなキス……まるで互いの舌に蜜でも塗ってあるかのように、舌を絡め合った。
 翠星石は快感に震える手に鞭を打ち、それを蒼星石のズボンに滑り込ませる。
「―――んああぁ!」
 蒼星石は全身に電流のように迸った快感に思わず声を上げ、その細い体は、ビクン、と跳ね上がった。そして全身の筋肉が完全に弛緩して
押し倒していた翠星石の上にグッタリと倒れた。口元からは先程の甘いキスのせいか涎が垂れ、表情は完全に虚ろになっている。
翠星石の秘部を刺激していた手の力までも抜けてしまった。
「……あぁ……や、やめ……」
「はあ……はあ……で、でかい声を出すなと……言ったはずですよぉ……」
 翠星石は息を荒げながらそう呟くと、再び蒼星石を押し倒した。双子の妹の口元からだらしなく垂れる涎を、舌で舐め取る。
そして翠星石は蒼星石の秘部を手で弄るのをやめると、乱暴に彼女のズボンと下着をずり下ろした。
「わっ……ま、まって……」
「待つ訳ないですよぉ……♪」
 翠星石は悪戯な笑みを浮かべると、蒼星石の股を無理矢理開かせる。
「そんな事したら声が……」蒼星石がそう訴えかけるも、翠星石は無視して彼女の秘部に舌を這わせた。「―――ひいっ……!」
 翠星石は這わせた舌を巧みに転がして、蒼星石に快感を与える。
「やめてやめ、てぇ……みつかるよ、みつかぁ……ああ……っ!」
 蒼星石は歯を食い縛り、声が少しでも漏れないように両手で強く口を塞いだ。
327前、前スレ946:2006/02/05(日) 22:41:03 ID:NimawoEv
>>228の続きです。

「すっ、翠星石っ!」
「ええい、蒼星石うるさいですぅ!!文句があるなら、オマエもこっちに来やがれですぅ」
 そう言うや否や、翠星石はジュンのもう片方の乳首に吸い付いた。
「ひゃぁぁぁあああ!!!」

「もとをただせば、このチビ人間だって、翠星石の乳首奴隷なのですぅ!!」
「やめっ・・・・・・もうっ・・・・・・・もうっ・・・・・・ああああああ!!!」
「あ〜ッ、翠星石ずるいのっ。いまはジュンのおっぱいは雛のものなの!」
「じゃかあしい、黙りやがれですぅ!!こういうのは早い者勝ちなのですぅ!!」
「だったら雛のほうが早かったのぉ!!やっぱ翠星石ずっこいのぉ!!」
「まあまあ、いいじゃないの雛ちゃん。おっぱいは二つあるんだから、仲良く、ね?」
「ちょっ・・・・・・待っ・・・・・たっ・・・・・助け・・・・・・・!!!」

 ジュンはもう声も出ないようだった。のりは少し体勢を変えると、背後からジュンのペニスをつかむと、真紅や蒼星石に笑いかけた。
「あなたたちもおいでなさい。早くしないと、美味しいところは全部この子達に持ってかれてしまうわよぅ」

 蒼星石は真紅を見る。・・・・・・・・彼女は怒りに燃えた眼でのりを睨みつけていた。
「どうしたの真紅ちゃん、それとも・・・・・・くすくす・・・・・・・自信ないのぅ?」
「のり・・・・・・・・・・・・・!!」

 確かに、いまベッドで展開されている『絵』はとんでもなく象徴的だった。
 両の乳首をそれぞれ雛苺と翠星石に吸い付かれ、全身を縛り上げられたジュンを、背後からのりが、うなじを舌で、ペニスを右手で、徹底的に責めながら、泣き疲れた少女みたいにさせた弟越しに、真紅に微笑を送っている。
328前、前スレ946:2006/02/05(日) 22:52:54 ID:NimawoEv

 それはあたかも、この子は私のものだと、少しでいいなら恵んであげると、のりが主張しているようだった。

・・・・・・・・・・・・いいわ、のり。あなたのやり方にのってあげる。そのかわり、あとで後悔しても、私は知らないわよ・・・・・・・!

「いくわよ蒼星石」
 真紅はベッドに飛び乗ると、むしゃぶりつくように、ジュンのペニスを頬張った。

「まっ、待ってよ真紅!」
 一人出遅れた蒼星石が、真紅を追ってジュンに取り付こうとするが、もう、彼の身体はのりや、他のドールたちで埋め尽くされている。
 その様子を見ていたのりが、クスリと笑って、背後から抱きかかえていたジュンを、そのままベッドに横たえた。
「いいわよ蒼星石ちゃん。こっちにいらっしゃい」
「のりさん・・・・・・・?」
「ジュン君に、あなたの甘くて美味しいのを振る舞って上げて」
「はっ、はい!」
 蒼星石が、やっとの事でゲームの仲間に入れてもらった子供のような、嬉しげな表情を浮かべると、いそいそとズボンと下着を脱ぎ、ジュンの枕もとまでやって来た。

「ジュン君・・・・・・・あの・・・・・・いいかい・・・・・?」
「くすくす、別にいいわよぅ、そんな許可を取らなくてもぅ。だってジュン君にはもう、いちいち答える余裕なんてないんだからぁ」

 のりの言うとおりだった。もはやジュンはあえぐ事すら困難なようだった。
 酸素を求めてあえぐジュンの口元に、蒼星石が腰を降ろしてゆく。
 いまやジュンは全身をドールたちに、生きながら貪り食われていた。
 まるで生きながら、軍隊アリに全身を取り付かれた、哀れなガゼルのように。

329前、前スレ946:2006/02/05(日) 23:07:35 ID:NimawoEv
 
 やがて蒼星石も、顔を赤らめて、ジュンの涙混じりのクンニに声を押さえ始めた頃、彼の股間はギンギンになり、その先端からは再び、カウパー液がこぼれるほどに分泌されつつあった。

・・・・・・・・美味しいのだ。この物体から発生する液体は、その精のみならず、その予備液でさえも、ふるいつきたくなるほどの甘露なのだ。

 しかし、いま現在この物質を管理しているのは、ペニスを愛撫している真紅ではない。
「雛ちゃ〜ん、じゃ、そろそろ始めましょうか」

 拘束され、ドールたちに全身を弄ばれていたジュンを楽しげに見ていたのりは、思い出したかのように、雛苺に声を掛ける。
「まっ、待ってのりっ!もう少しっ!!せめて、もう少しっ!!」
 思わず声を荒げる真紅。しかし、その訴えを彼女が取り上げるわけもなかった。

「くすくす・・・・だめよぉ真紅ちゃん。あなたはさっき、たっぷり一人で楽しんだのでしょう?」
「でも・・・・・・・それはっ・・・・・・・・!!」
「ほうれすぅ、ひんくはひょうはもう、がまんするのれすぅ」
 翠星石もジュンの乳首から口すら離さず文句をつけてくる。

「あの、のり、雛はどうしたらいいの?」
「取り合えず雛ちゃんは、お洋服を脱ぎ脱ぎしちゃってねぇ。すぐにそっちに行くわ」
「はいなの」
「蒼星石ちゃん、ちょっといい?ジュン君、ジュン君?」
「・・・・・・あっ・・・・・!ちょ・・・・待って下さい・・・・・・・のりさん・・・・・っ!!」
 蒼星石が股間から、くちゃり、という音すら立てて、腰を上げる。

 のりは、その蒼星石の股間の下で、ほぼ酸欠状態になっている弟に話し掛けた。
 勿論ジュンに用件を聞き返す余裕はない。

「ジュン君、あと四回、頑張れる?それで今日はゆるしてあげるね」
「四回?」
 その場にいる全員を代表して、蒼星石がその数字の根拠を訊き返す。

「雛ちゃんと、翠星石ちゃんと、蒼星石ちゃんと、あと私。・・・・・・・・・お姉ちゃんと、ね・・・・?」
 瀕死の弟にそう尋ねる姉の表情には、今までにない真剣な眼の光と、それを隠そうとする照れ笑いのような、はにかみが窺えた。
330名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:31:45 ID:O8JqOctx
JUMが羨ましくも何ともなくなってきた…
ガクブル……のり姉…そして放置プレイ真紅…
331名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:42:17 ID:gTFM6c9P
>>291

桜田ジュンは途方に暮れていた。

「そろそろ、降りてくれないか……」

水銀燈は、未だに腕の中にいた。人形とはいえそれなりの重さはある。抱きかかえるのも結構つかれる。

「いやよー。私、動けないし。疲れるなら椅子にでも座ればいいじゃない」
「ベットまで運んでやるよ」
「真紅と同じベットなんて絶対に嫌だわ」

顔を横に振り、絶対に嫌。と繰り返す。

「わかったよ……」

諦め、椅子に腰掛けた。
水銀燈はジュンの胸に顔をうずめる。

「どうしたんだ?」
「なんでもないわよ」

顔を上げ、ジュンを見る。ゆっくりと、首に手をかけた。

「――――ジュン」
「ん?」

水銀燈が、目を瞑り、顔を近づける。
ジュンも抵抗せず、静かに唇が重なる。

「ん……んっ……ふむっ」

水銀燈がすぐさまジュンの口に舌を差し込んだ。

「んうっ……んぁっ……っ」

ジュンもそれに答え、互いの舌が絡み合う。
互いの唾液が絡み合う。

「んぁっ……」

332名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:42:50 ID:gTFM6c9P
水銀燈の喉が、唾液を求め、喉が鳴った。
ジュンは抱きしめた腕に人形とは思えない暖かさと柔らかさを感じた。
ゆっくりと唇が離れる。二人の唇には透明な橋かがかかっていた。

「驚いたわ。ジュンって結構大胆なのね」
「お前に言われたくない……。それに、お前からしてきたんだろ」
「他人にされたらこたえるの? 十分大胆だと思うけど」

むしろ鬼畜だわ。それは、言わないでおこう。

「それに……」

手がゆっくりと、下に行く。そして、ジュンの下半身を撫でた。

「ちょっと大きくなった?」
「なってない!!」

さらに撫でる。

「やっぱ大きくなってるわ」
「……おま、え」

ぎこちない手つきだか、それが帰って気持ちいい。
水銀燈は、チャックを降し、ジュンのモノを取り出した。
手を離し、出てきたモノを見つめた。

「大きい……」

唖然とした様子で言って、モノを握り締める。

「ちょっ、痛い……」
「あ、ごめんなさい」

力を抜き、指先で、モノの先端を刺激する。
今度は、優しく握り、ゆっくりとしごいていく。
いつの間にか、ジュンのモノはガチガチになっていた。

「はぁ……はぁ……」

ジュンのモノの先端から先走り汁が漏れてきた。水銀燈は気にせず、しごき続ける。ニチャニチャと音を立てる。

「どう? ジュン?」

ヌルヌルとした感触が、刺激を高めていく。
ジュンは、奥からこみ上げてくるもの感じた。

「うぁっ……」

水銀燈が更にしごいていく。
ジュンのこみ上げてきたものが、限界を超えた。
瞬間、思考が止まる。

「あっ!!」

ビュクッ、ビュクッ、ビュクッ。
堪えてきた白濁が、水銀燈の手を汚す。
333名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:44:16 ID:gTFM6c9P
「熱い……」

ジュンのモノから手を離した。

「すごいわ……」

手の中には、ぬるぬるとして白濁が大量にあった。
水銀燈は、徐にそれを唇に寄せた。

「お前……」

唇が淫らに開き、艶やかな舌が伸びる。

「ん……」

手の中の白濁を舌で掬い取り、口の中に持ってく。

「んくっ……」

喉が動き、飲み下したことが分かった。
ジュンはそれを唖然とした様子で見ていた。

「……おいしくない」
「そりゃ、そうだろ……」
「舐める?」
「断る」
「そう」
334名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:44:57 ID:gTFM6c9P
残った白濁を残さず舐めとり、飲み込む。

「うー」

顔をしかめる。

「何か、イガイガする」
「無理して飲まなむから」
「だってもったいないじゃない」

水銀燈は、再び、ジュンに抱きついた。

「続きどうする?」
「真紅が……いる」

水銀燈の目が悪戯な光をたたえた。

「いなかったら?」
「……」
「黙らないでよ」
「……したい」

水銀燈は微笑んだ。それは、今までからは想像出来ないような笑みだった。

「ありがとう」

ゆっくりと瞳を閉じる。
しばらくたって、心地よい寝息が聞こえた。
ジュンは、水銀燈の髪を撫でる。

桜田ジュンは、途方に暮れていた。

335第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/06(月) 00:11:19 ID:8BKaaReS
>>334
GJ! お陰で眠り辛くなった。
だから投下する。
336名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 00:18:20 ID://pPGu+q
>>329
未だにJUMが羨ましい俺は真性のM
337明日も発情期、明後日も ◆823J6XQFHo :2006/02/06(月) 00:22:03 ID:8BKaaReS
 >>314>>267から一夜明け、そして時刻は間も無く四時。
 JUMは柏葉宅で勉学に勤しんでいた。図書館が休館日なのだ。
 巴が横で指導してくれているお陰で、進み具合も良い。
「でね、思春期になると脳の視床下部が活動を始めて、下垂体から性腺刺激ホルモンが分泌されるの」
「その働きで精巣や卵巣からホルモンが分泌されるようになるのか……」
 保健体育も立派な勉強だッッッ!!!
 因みに読んでいるのは「思春期のためのラブ&ボディBOOK」
 独逸語っぽく言うと「思春期のためのリーベ&ケルパーBUCH」である。
「う〜ん、この冊子貸してくれないか?」
「良いわよ。教科書の方も貸してあげようか?」
「Di molto Grazie!! 性悪人形に読んで聴かせるよ」
 この用法は間違いらしい……が、JUMの狂喜具合には丁度良い言葉だ。
 巴はそんなJUMを見てクスクスと笑う。
「ああご免なさい……桜田君、すごくエッチになったから」
「え……あ、いや、でもそうかも」
「フフ……でも、雛苺は小さいから手を出さないでね」
「一番先に食ったのが雛苺です、ありがとうございました」
「ゐ!? じゃ、じゃあ翠星石ちゃんとは……」
「完全無欠に浮気です。ありがとうございました」

 等と、自分の駄目っぷりをカミングアウトしていると、突然部屋に、
 ガラーン!
 と言う乾いた音が響いた。 
338明日も発情期、明後日も ◆823J6XQFHo :2006/02/06(月) 00:22:49 ID:8BKaaReS
「何の音だ?」
 不意に鳴った音が気になり、辺りを見回すJUM。
 部屋にあるのは箪笥や机、簡単な棚くらいで、音を立てそうな物は無い。
 巴も立って箪笥の上を見たり、衣装棚を開けてみる。
 やはり音の主と断定できるものは無い。
 そうして部屋を一周し、鏡の前に来たところで、巴の動きが止まった。
「見て……鏡の中に」
 鏡を指差し、一歩二歩後退りながら、呟く。
 JUMは立ち上がり、言われた通り鏡を覗き込んだ時、我が目を疑った。
 鏡に、バラバラになった人形が映っているのだ。
 無論実際の部屋にそんな物は何一つ転がっていない。
 と言うことは、人形は鏡の中にのみ存在することになる。
 つまりはnのフィールドが開いているということ。
 しかも、倒れている人形は見覚えがある。
 一度nのフィールドで会った、第七ドールを名乗る薔薇水晶だ。
 それが全身を砕かれた状態で横たわっている。
 JUMは自然と鏡の前に進み、中に手を突っ込んでいた。
「桜田君!?」
「あいつを助けに行く」
「危険よ! 真紅ちゃん達も居ないのに!」

「だからって……こんなの見て放っておけるワケないだろッ!!!」

 JUMはそう言うと、鏡の中に潜っていく。
 真紅を付け狙う敵とは言え、傷付き倒れているのを見捨てるなど出来なかった。

「……待って、わたしも!」

 続いて巴も、鏡の中に入り込む。
339第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/06(月) 00:28:56 ID:8BKaaReS
薔薇水晶編、無駄な文章ばかり多くて申し訳ない
340名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 00:48:28 ID:g2eHSELg
そんなことないよ、gj
341名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 01:03:22 ID:3cMofA0O
GJです。
無駄な文章などありませぬとも
342名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 01:16:53 ID:Tc9z5I41
>>337
もう、最高w
余す所なく全員喰っちゃってほしいなあ
343名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 01:26:57 ID:y/udzvBN
そして真紅だけがハブられる、と
344名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 02:19:51 ID:vbd4mRzt
>>291>>334

「くっ!!」

無意識に出てしまう声。空気を切り裂く感覚が、連続で襲ってくる。
蒼星石の手には、庭師の鋏が握られていた。

「どうかしら?」

一定の距離を保ちつつ、傘を高速で使う金糸雀。
蒼星石が刃や蝶番で受けていく。
高い金属音が部屋は響いていた。
開始当初からずっとこの状態が続いていた。初撃から使わないといった人工精霊を使わされてしまい、蒼星石に焦りの色が浮かんでいた。

「なかなかやるかしら」
「金糸雀こそ……見直したよ」
「ありがとうかしら。それじゃあ、少し速度を上るかしら」

金糸雀は身を引き絞り、突きを放った。蒼星石は今までと同じように受ける。その瞬間視界が塞がれた。

「なっ!!」

金糸雀が傘を開いたのだ。すぐさま傘を弾く。しかし、そこに金糸雀の姿は無い。
蒼星石は全感覚を使い、金糸雀を探す。間合いの中で、空気の烈断音。
金糸雀は真下にいた。身を縮め、その両手には人工精霊のヴァイオリンとその弓が握られている。

「反応が鈍いかしら!!」

弓を蒼星石の喉下目掛けて放った。まるで銃弾のような一撃が迫る。
蒼星石は上体を仰け反らせた。目の前に煌きが映った。

「避けられた……かしら?」

金糸雀が驚きの声を上げる。
蒼星石は深く息を吐いた。

「君を侮ったことは謝るよ」
345名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 02:20:24 ID:vbd4mRzt
鋏を力強く握る。

「僕も本気でいく!!」

素早く踏み込み、大きく鋏を振るう。金糸雀は後ろに飛びのき、それをかわした。

「なかなかの一撃かしら」

金糸雀は笑う。
蒼星石が駆ける。一気に間合いをつめ、鋏を振るう。片手だが、武器の重量を活かした一撃。
金糸雀は数歩下がり、避ける。蒼星石は斬撃と突きを織り交ぜ、攻撃を放つ。
避けられものは避け、その他は弓を使い受け流す金糸雀。

「逃げてるばかりじゃ勝てないよ」
「だったら当ててみるかかしら」
「調子に乗って!!」

金糸雀の言葉を受け、蒼星石は鋏を振るう。先ほどまでと同じ斬撃と突きを織り交ぜた連撃。
金糸雀はまた避ける。しかし、先程のように受け流しは使わない。すべてを回避する。

「策士の目を舐めるなかしら!!」

蒼星石が胴を薙ぐように放った一撃を身を屈め避けると、そのまま突き進む。
今度は、胴を狙った突き。
蒼星石は、咄嗟に身を側方に倒し、避ける。脇腹の部分の服が破れた。
すぐさまバランスを直し、金糸雀の方に向き直る。

「一度見た攻撃パターンはきかないかしら」

金糸雀がヴァイオリンを構える。

「そろそろ、勝負をつけるかしら」

部屋に美しい旋律が響く。

346345:2006/02/06(月) 02:23:27 ID:vbd4mRzt
金糸雀はこう戦うものだとテレビで放送されるまでは思ってました。
それにしても、エロも戦闘も巧く書けない……。

347名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 02:30:44 ID:cBx27GXK
いや、良いんじゃないのん
戦闘の描写はあっさりしてた方がストレス感じなくて好きなんよ
エロはどろどろネットリとしつこい方が好きだけど
348名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 02:55:25 ID:gqLG+nnD
そうさ。文体も個性なんだから自分らしく、そして楽しんで書けば良いんだよ。
349名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 03:05:49 ID:lq1P6INS
一瞬、スレタイ見忘れてたから、なんでDOOM3でエロ?って思った。
350206:2006/02/06(月) 03:51:45 ID:zVBQTUfu
>>298の続きです。

■Scarlet Palace 2-2

**??時???分 ???**

「やっと寝やがりましたか」
「ん……………朝………?」
朝だと思い、目を開くジュン。目の前には翠星石が居た。

「なーに寝ぼけてやがりますか、此処は夢の中ですよぅ」

「え、夢の中………?」
目を擦りながらジュンは辺りを見回す。生命力一杯の、緑で溢れた、草原。
成る程、誰かの夢の中なのか、とジュンは納得した。
「まーったく、寝るのが少し遅いんじゃねーんですか?」
「寝たのは11時だよ、って言うか、何だよ、人を勝手に起こして夢の中に連れて来て。何か用か?」
「ちび人間の都合なんて知ったこっちゃねーです。翠星石はやりたいようにやるのですぅ」
「むっ……この性悪……にん……」
この性悪人形、と言おうとした所でジュンは口を止めた。
彼は決めていたのだ、もう、彼女達を人形扱いするのは止め様と。

「全く……本当に自分勝手だな……で、用件は?夢の中で呼ぶって事は、よっぽどの事なんだろ?」

素直にジュンは、翠星石に従った。よくよく考えれば、これは夢だ。幾ら自分が起きてようとも、体は寝ているのだ。
それに、夢の中では”夢を操る力”を持つ翠星石に、ただの人間で在るジュンが敵うわけが無い。
素直に従う方が利口だと、ジュンは理解したのだ。
「さすがちび人間。自分の立場を良く分かっているですぅ」
「ちぇっ…、何が立場だって言うの……」
「ぶつくさ言うなですぅ!折角翠星石が惨めなお前の為に最高に面白い所に連れて来てやったんですよぅ!」
そう聞くと、ジュンは少し驚いた。

「最高に……面白い所…?」

「そうですぅ」
「な、なんだよそれ、気持ち悪いな」
「勉強を頑張ってるちび人間への御褒美ですぅ。何かは見るまでお楽しみですぅ。分かったならとっとと黙って翠星石について来るですぅ」
そう言うや否や、トテトテと早足で翠星石は草原の中を歩いていった。
「あ、おい!待てよ!何なんだよ!面白い所って!」
ジュンも、翠星石の後を追って、走って行った。
351206:2006/02/06(月) 03:52:57 ID:zVBQTUfu

**???分後**

「はぁ、はぁ、や、やっと、着いた」
「お疲れ様ですぅ」
ひょい、と華麗に着地をする翠星石。
目の前には、真っ赤な、真紅色の、巨大な城が在った。
「何なんだ?この城?アトラクションでも在るのか?」
「そーんなちゃっちぃ物じゃねーですよぅ」
「まぁ、そこまで言うならよっぽど凄い所なんだろうけど……このでかい門、どうやって開けるんだ?」

「まかせておけですぅ…………、スィドリーム」

フワフワァ、と翠星石の人口妖精スィドリームが門の前で大きな魔方陣を作る。
すると、軋む様な音を建て、門が開く。
「さ、行くですよ」
「ま、また歩くのかよ……」
そう言って、2人は城の中へ入って行った。

城の中はとても静かだった。誰も居る気配がしない。
通路には真紅色の豪華そうな絨毯が敷いてあり、壁には高価そうな絵、窓には黄金の装飾、そして所々の花瓶に指して在る、紅い、薔薇。
「なぁ、ここって、さ、もしかして………」
「ふふーん、流石のちび人間でも気付きやがりましたか」
「やっぱり……、そうなのか?」
「そうですよう」
長い、天井が見えない程長い螺旋階段を上がりつつ、ジュンは翠星石に質問した。

「ここは、真紅の夢の中でもあり、彼女のフィールドでも在る場所……」

「フィールド?」
「覚えてねーんですか?薔薇乙女はnのフィールドに自分の”領域”を持っているんですよぅ」
「あ、あぁ、確かそうだったな、水銀橙と戦った時もアイツのフィールドだったっけな、暗くて趣味の悪い」
「そうですぅ。そして、ここは真紅のフィールド………」
352206:2006/02/06(月) 03:53:50 ID:zVBQTUfu
「通称、”紅の宮殿(スカーレッドパレス)”ですぅ」


「紅の……宮殿…かぁ、真紅っぽいフィールドの名前だ………でも、さ、翠星石」
「何ですかぁ?」
「幾らお前が夢を操れて、色々出来るからって、姉妹の夢の中に勝手に入ってきて良いのか?プライバシーって物があるじゃないか」

「………」

「翠星石?」
翠星石は、返事をしなかった。
「おい、翠星石?聞こえてるんだろ?」
「いいんですよぅ、別にぃ。それに、これは真紅もジュンに見られたい筈ですぅ」
「全く……一体何なんだよ、真紅が僕宛に、絵でも書いたのか?」
「うるせーやつですねぇ、悪い様にはしないから黙ってついてくりゃーいいんですよぅ」
「ってもなぁ……・・・」
上を見上げるジュン。まだ、天井が見えない。
逆に下を向いても、もう地面が見えない程上がってきてしまった。
「何処まで続くんだ………この、階段」
ため息をつきながら、トボトボと階段を登って行った。
353206:2006/02/06(月) 03:55:33 ID:zVBQTUfu
+++??時???分 紅の宮殿+++

「さぁ、着きやがりましたですよぅ」
「ハァ、ハァ、ハァ、つ、疲れた、少し休憩させてくれ……」
バタリとその場に倒れこむジュン。一体、どれだけの間螺旋階段を上がってきたのか。
分からないけど、考えたくもないし知りたくも無かった。
螺旋階段を上がった所に在ったのは、これまた永遠に続きそうなほど長い廊下だった。
所々に、扉が在る。
「まーったく、お楽しみはこれからだって言うのに、本当に意気地の無い奴ですぅ」
「う、うるさいな!ほっとけよ!」
ジュンは起き上がり、長い廊下に眼をやった。

「長いなー、これまた歩くのか?」
「違いますぅ、目的の部屋は目の前の部屋ですぅ」
「ん?これか?」
ジュンは、目の前に在った扉に手を掛ける。
ガチャ、ガチャと言う音だけでノブが回らない。
「……鍵?」
「そこは真紅の部屋ですよぅ、鍵が掛かってて当たり前じゃないですかぁ」

「し、真紅の部屋!?」

ドドドドド!と漫画のような後ずさりをするジュン。
「そんなに驚く事、ねーじゃないですかぁ」
「いや、なんとなく……」
「さ、鍵を開けますよ、スィドリーム」
先刻と同じように、スィドリームが扉の前で魔方陣を描く。
ガチャリ、と施錠が解けた様な音がした。
「さ、開けましたですよ、入りたければ入るがいいですぅ」
「……ちょっとまて、お前が行ってた最高に面白い場所ってのは、真紅のフィールドの、真紅の部屋って事か?」
「そうですぅ、何か不満ですかぁ?」
「あ、当たり前だ!只でさえ今、僕は、自分の中の得体の知れない何かが、真紅をおか………」
そこで、ジュンの口が止まる。


「真紅を…どうするですって?」


ニヤニヤ、と笑いながら翠星石がジュンに質問した。
「う、うるさい!何でもない!」
そう言うと、ジュンは、真紅の部屋の扉のノブに手を掛ける。
ジュンは、真紅を犯したくてタマラナイ、なんて口が裂けても言えなかった。
翠星石も薔薇乙女の内の1人なのだから。
ジュンは、そう考えていた。
354206:2006/02/06(月) 03:56:37 ID:zVBQTUfu


………、彼女に裏切られるとも知らず。


深呼吸をして、眼を瞑る。
「大丈夫ですよぉ、ちび人間、そんなに怖がらなくても」
「……なんでそんな分かった様な事が言えるんだよ」
「その扉を開けば、ちび人間の憂鬱なんて些細な物だって理解できますぅ、だから心配しなくて平気ですぅ」
「……気楽なモンだよな、こっちは必死だって言うのに」
ジュンはそうして、ノブを、下に、下げた。

(この先に、一体、真紅の何が在るって言うんだ……?)

「さぁ、お楽しみの扉が開かれるです……スィドリームもよく見ておくのですよぅ」
光が、扉から漏れてくる。そして、覚悟を決めたのか、ジュンは、思い切り扉を引く。
部屋の中に確かに、彼女が居た。


最高に美しく、最高に穢れた姿で。
355206:2006/02/06(月) 03:59:24 ID:zVBQTUfu
朝から変な事ばっかり考えている206です。

「翠星石の口調が変だ」と言われてしまいましたが、自分の中では
翠星石=「〜しやがりますね」とか「〜ですぅ」で定着しちゃっています…。
だから眼を瞑ってやってください。 orz
356名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 04:32:43 ID:wc+ToKGp
次回も期待しておりますぞトリビァル
357名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 05:09:58 ID:dC57UFL3
トリビァルじゃだめだろw
358名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 05:18:34 ID:lq1P6INS
次回も期待しておりますコミッサー
359名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 06:16:42 ID:EgBzAisd
>>357
2chは全て混沌という名の法則です。
したがってトリビァルはGJなのです。
360名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 12:59:10 ID:oVU9Zf3f
保管庫行進されないから勝手に作るわ と言ってみる
361にゃこ:2006/02/06(月) 15:49:32 ID:3Zm7J49/
>>317の続きです・・・

「!!金糸雀が居るですぅ!?」
「・・・ええ・・・私には解っていたのだわ・・・」
「真紅凄いの〜!」
「まぁまぁ・・・金糸雀ちゃん?」
「さぁ!姿を現しなさい!」

・・・・・・・・・・・・

「・・・やばいかしら〜・・・見つかっちゃったかしら?」
木に隠れている金糸雀。今は真紅達を見る事もなく木に隠れている。
「でもでも、今はすんなり出てきて戦うほうがいいかしら・・・?」
「・・・」
「行くかしら、ピチカート。」

ガサガサと音を立てて降りる金糸雀。その先に居るのはー・・・
「・・・あら・・?」

362にゃこ:2006/02/06(月) 16:15:40 ID:3Zm7J49/
>>361

「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」

何と、真紅達は金糸雀のいた木ではなく、まるっきり反対の木を見ていたのだ。
これには金糸雀も驚いた。
「あら・・・?そっちに居たですぅ?」
やっと気づいた翠星石が言う。
「うゆ?かなりあなのー!」
「まぁvこんにちはぁ〜v」
続いて雛苺とのりも気付く。反応しないのは、真紅一人。
「えっとぉ〜真紅ぅ?気にする事無いですぅ〜?ま、間違いは誰にも・・・」
「あははっ!真紅間違えたの〜!お馬鹿さんなのぉ〜」
必死の翠星石のフォローも、雛苺の声で台無しだ。
「こ、このおバカ苺!!!」
翠星石は雛苺の口を再び塞ぐ。
「んぐ〜っ!むぅ〜!」
「えっと、私の予想ですとねぇ〜・・・」
「金糸雀、こっちきやがれですぅ」
すっかり放心状態の金糸雀を呼ぶと、胸を掴む。
「な、何するかしらぁ〜!」
「第二ドールの金糸雀と比べたかったんですぅ?」
「えぇ・・・・・・・・・そうよ・・・・・・・・・」
やけに暗い真紅と五月蝿い金糸雀の胸を比べる。
(・・・はっきり言ってどう違いがあるですぅ・・・?さっぱりワカンネーですぅ。でもどちらかと言うと・・・)
何も言えない翠星石に、真紅が口を開いた・・・
「金糸雀にも負けてるのね・・・?」
「ぅ・・・そうですぅ・・・ち、ちょーっとですよ?」
開き真実を言った・・・言ってしまった翠星石に、真紅は肩を落とした。
「はぁ・・・のり、何かいい方法は無いのだわ・・?」
「そう?えっとぉ・・・」
耳打ちをするのりに、真紅の顔は真っ赤になる。
「なっ・・・!本当なのだわ!?」
「ええ♪そうよぅv」
「・・・」
考えこむ真紅に、翠星石はあることに気づく。
「あっ!このちび苺離すの忘れてたですぅ!!!」
「ん〜っ!ぷはぁっ!!!は〜、は〜・・・」
離された翠星石の手に、雛苺は文句さえも言えなかった・・・。
363にゃこ:2006/02/06(月) 16:34:20 ID:3Zm7J49/
>>362

「・・・翠星石、雛苺、来なさい。」
「ですですぅ?」
「は〜・・・は〜・・・苦しいのぉ〜」
「ま〜っ!何時まで大げさに苦しがってるですぅ!」
「翠星石のせいなの!!!」
「二人とも、行くわよ!」
「は、はいですぅ!」
「解ったのぉ!」
急いで真紅の後に付いていく二人。そのころ・・・

「みんなカナの事忘れてるかしらぁ〜!」
「まぁ、まだ居たのぅ?真紅ちゃん達と遊んできたらぁ?」
「・・・え?」
「人数多い方が楽しいわよう♪」
「そ、そこまで言うなら・・・しかたないかしら〜!」
「うふふv」
走る金糸雀の楽しそうに見ているのりだった・・・

一方真紅達の方はジュンの部屋に来ていた。
「ジュンの部屋なんかに来て、どうしたですぅ?」
「皆で遊ぶの〜?」
「・・・違うわ・・・もっと大切な事よ・・・」
「大切な事ですぅ?」
「・・・翠星石、雛苺、覚悟はいい?」
「はぁ・・?まぁいいんじゃないですぅ?」
「いいのぉ〜!」
閉ざされたドア、ステッキで開けた先に・・・

ジュンは・・・・居なかった。
364にゃこ:2006/02/06(月) 16:39:13 ID:3Zm7J49/
すいません、一旦区切りです。
無駄な文があったり間違いあるかもですが、
目を通していただけると幸いです。
365名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 16:56:43 ID:dC57UFL3
wktkしながら待ってます。
366名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 19:17:29 ID:1gRQMGmB
ジュンと金糸雀のHな奴を書いたけど、需要あるかな?
一応ホノボノ系のつもりw
367名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 19:31:09 ID:OSdUW7o4
カモン
368:2006/02/06(月) 19:44:05 ID:1gRQMGmB
ではイキマス 長いから2発づつ投下予定。

「キイロイ太陽」
@
僕の名前はジュン。社会復帰間近のひきこもり。
勉強も順調に進んでるし、もうすぐ始まる新学期には、学校に行けるハズ。
そう、空気の読めない担任が、皆の色紙持って追い込み掛けにくる、
なんて異常事態でも起きないかぎり!

真紅と翠星石は珍しく早朝から出かけた。
「薔薇園」の一件以来落ち込んでいて、心配だったけど、今朝は違った…
「ヒッヒッヒ…遂にみつけたのですぅー」
「長かったわ…もう逃がさないのだわっ!」

の○太を見つけたジャ○アンのような凄惨な笑みを湛え、
Nのフィールドがある鏡の部屋に向かう二人。
なんでも「誰も望まない結末」をもたらした黒幕の居場所を突き止めたらしい。

「ジュン、お腹を空かして待ってるのですぅー」
…おい、そのピストルはおもちゃだよな…
「今晩は豚の丸焼きなのだわ」
…何本包丁持って行くんだ…って、あれ?ウサギ狩りじゃないのか?

ま、あいつ等の気晴らしになるなら何でもいいか…と二人を見送ったのが2時間前。
369:2006/02/06(月) 19:47:29 ID:1gRQMGmB
A

今日は夏休みの宿題も一段落したし、久しぶりにネット通販に
一日掛けるつもりだったが…集中できない。 …実は最近とても気になる存在がいるから。
真紅達と一緒に行かなかったのも、家にいれば会えるかも、と思ったからに他ならない。

「ごめん下さい、かしらー!」
二階の僕の部屋からも見える、鮮やかな黄色のドレスとお洒落な傘。金糸雀だ!

「あらあら、おはよう。カナちゃんは今日も元気ねー」

人形が家に遊びに来る、という怪奇現象にも動じない、天然ボケの姉にもすっかり懐いている。
明るくて人懐っこい態度は、最近沈みがちな僕達の心を照らす太陽みたいだ。

「みっちゃんが休日シュッキンでカナはヒマ…じゃなくて!淋しがりやの妹たちの顔を、
見に来てあげたのかしらー!」

淋しいのは自分、というのがバレバレなのに、得意げに胸を張る姿が微笑ましい。

「うふふ、ありがとう。あ、今日真紅ちゃん達は…」

トロイ姉の言葉を最後まで聞かずに、トトトッと階段を登ってくる軽い足音が聞こえる。 
いや、この音は僕の心臓の音かもしれない…
370206:2006/02/06(月) 23:14:20 ID:zVBQTUfu
>>354の続きです。

■Scarlet Palace 2-3

+++??時???分 紅の宮殿+++

中に、真紅は居た。あの、美しくて、穢れなくて、高飛車で、何時も僕を見下してる真紅が。
でも、中に居た、真紅は、違う。真紅では無いけど、真紅だった。

「な、な、何だよ……これ」

ジュンは絶句した。目の前の光景に。
信じられない、在りえない、信じたくない、こんな事が在る筈が無い。
出来る事なら、今すぐに、夢から覚めて、しまいたい。今すぐ此処から出て行ってしまいたい。

だが………。

動く事が出来なかった。動こうと思っても、体が言う事を聞かないのだ。
眼を瞑りたくても、瞑れない、走って逃げ出したくても、走れない。
何故ならジュンは、むせ返るようなキツイ愛液の入り混じった匂いを嗅ぐと同時に、美しすぎる、それを見てしまったから。


「何で……、真紅が僕に犯されてるんだよ…」


部屋の中では、3人のジュンに真紅が犯されていた。
彼女の、穴と言う穴を貫かれ、体中を精液まみれにされながら。

真紅の小さすぎる2つの下の口に、真紅にとっては大き過ぎるジュンの男根が挿入されていて、まるで妊婦の様に膨れた腹。
そして、ジュンの男根を根元まで咥え込んでいる上の口。

だが、彼女の顔は苦痛に歪んでおらずむしろ、この世で受けた最も”至福の時”を堪能している様に見えた。


「真紅………真紅が……」


ジュンはあまりの突然の出来事に、頭の中が真っ白になった。
と、そこに一つの狂気を含む笑い声が聞こえた。
371206:2006/02/06(月) 23:14:50 ID:zVBQTUfu

「キャハハハハハハハハハハ!やっぱり、また、この変態女は、思った通りこんな夢を見ていたのですねぇ!」

翠星石の声だった。
翠星石の笑い声のお陰で、どうにか我に帰ることが出来たジュン。
「また……って?」
「キャハハハハ、いいですよぅ、教えてやるですよぅ」
笑い過ぎて出てきた涙を翠星石は拭き取ると、ジュンに向かって説明し始めた。

「その女はですね、どーしようもなく救い様の無い、変態人形って事ですよ!」

「変態………人形………?真紅が………?」

翠星石の言っている事がジュンには全く、理解できなかった。
「そうですぅ!今日真紅が、ちび人間とまともに会話しなかったのも、同じような夢を見ていたからですぅ!」
「あ……」
そこでジュンは思い出した、真紅の調子が変だった事を。

「キャハハハ!そうですそぅ!全くとんだ茶番ですぅ。人が心配して訊ねてみれば、”夢の中で犯された”ですよぅ!キャハハハ!」

「翠星石……お前……」
「その女、今まで何度も誰かに犯される夢を見ていたらしいですけどねぇ、顔がモヤモヤしてて見れなかったらしいんですよぅ!でも最近になって
その”誰か”の正体が解ったんですって言ってましたですぅ!」

「それが……僕だったのか……」

「キャハハハハハ!その通りですぅ!表の世界では、”体を重ねる事は汚らわしい事だ!”とか言っていたのに夢の中では毎日これです!
薔薇乙女が聞いて呆れるですぅ!しかも、今回は3Pですか!正体が解った途端にハードなプレイに成って行ってますぅ!真紅はMなんですかねぇ!キャハハハハ!」

目の前の出来事、翠星石の一言一言を信じたくなかった。静かに、部屋の扉を閉める。
そして……、目の前で大笑いしている翠星石の両腕を押さえ、覆い被さる様にして押し倒す。

「あれぇ?ちび人間、真紅の変態プレイを見て欲情しちゃったんですかぁ?」
「………見せた」
「何ですぅ?聞こえませんよぉ?」

「何故………僕を此処に連れてきた、何故僕にこれを見せた!!!!!!!」

今は真紅の事などどうでもいい。ただ、翠星石への怒りがジュンの原動力に成っていた。
これじゃあまるで僕が馬鹿みたいじゃないか。
自分の理性を保ちながら、犯してはならない領域から、必死に離れようとしていたのに。
彼の努力は、翠星石によって無残に崩されたのだ。

「キャハハハハ!知りたいですかぁ!ちび人間!」
「五月蝿い黙れ!黙って答えろ!」
「キャハハハハ!良いですよぅ!教えてやるですよぅ!翠星石はですねぇ、もう、何もかも壊してしまいたく成ったのですよぅ!」
372206:2006/02/06(月) 23:15:31 ID:zVBQTUfu
ジュンは翠星石の言葉に、絶句した。

「……何もかも……壊す……だって?」
「キャハ!そうですぅ!今まで、翠星石は頑張ってきました。大好きな蒼星石が死んでしまったにも関わらず……何でだか解りますかぁ?」

「…………」

ジュンは答える事が出来なかった。
涙を見せたくないから?自分の弱い所を見せたくないから?否、そんなヤワな物じゃないだろう。
口は悪いけど、根は優しいあの翠星石が此処まで壊れてしまうなんて。

「答えはですねぇ、ちび人間!お前が居るからですよ!」

「僕が……居るから?」
「そうですぅ………!」
そこで、狂ったように笑っていた翠星石の口は閉じ、狂気に犯されたような血走った眼は、一瞬にして捨てられた子犬のような眼に成っていた。


「大好きな……ちびにんげ……ジュンが居たから、頑張れたのですぅ……。
例え大好きな蒼星石を失っても、ジュンが優しく慰めていてくれてたから翠星石は頑張れたのですぅ………」


「……じゃあ、何でこんな事したんだよ!」
「だから……言ったじゃないですかぁ……全てを壊したくなってしまった…って」
「だから、何でそうなった!?理由は何だ!?」

「翠星石は……もう、ジュンに愛して貰えないからですぅ……。幾ら頑張っても、幾ら努力しても、ジュンは何時も真紅の事ばっかり考えている
ですぅ……。翠星石はこんなにもジュンを、好きで好きで好きでたまらないのに、ジュンは翠星石を見てくれないですぅ………」
ポロポロと涙を流しながら、翠星石はジュンに告げた。

「……………………だったら」
「だったら……なんですかぁ?」
「何で……僕に恨みをぶちまけなかった!何で真紅なんだよ!真紅はお前の大切な姉妹じゃないのか!?
「………」
「どうなんだよ!答えろ!」

「………、翠星石から大切な物を全て奪った女なんて……姉妹でも何でもないですぅ!」
373206:2006/02/06(月) 23:16:11 ID:zVBQTUfu
翠星石は、今、真紅を憎んでいた。憎んで憎んで、殺しても殺し足り無い程に。
私の、マスターでも在る”ジュン”を独り占めにしたから。
私が、好きで好きで、どうしようもないほど愛してしまっているジュンを独り占めしたから。
何とか自分を見て貰おうと幾ら努力しても、見られるのは真紅ばかり。
何もしていない、真紅ばかり。ベッドの上で勉強しているジュンの背中を取るのも、何時も真紅。

何で真紅ばっかり、真紅ばっかり、真紅ばっかり。

でも、まだ許せた。私の夢の世界のジュンは、私の相手をしてくれるから。
でも、あの女は………。

私の”最後の希望”でもある夢からすら、ジュンを奪った。

私の、夢に、ジュンが出てこなくなったのも、真紅が自分を犯される夢を見るようになってから。
私の、最愛の、ジュンを、真紅は夢の中からすら、奪ったのだ。

「真紅から……”ジュンに犯されている夢を見た”と告げられた時……翠星石の中で何かが壊れました……」
夢の中だから、翠星石の考えていた事が全てジュンに伝わったのだろう。
ジュンは、何とも言えない様な顔で、翠星石を見つめていた。

「もう………嫌に成ってしまったのです。大切なものも、本当に大切なものも全て奪われ、心にはぽっかりと開いている大穴…」
翠星石の涙は止まらない。顔を真っ赤にして、眼を瞑って、ひたすらに涙を流し続けた。

「こんな事に成るなら……生き返りたく…無かった…」

彼女の涙は、止まらない。
374206:2006/02/06(月) 23:16:45 ID:zVBQTUfu
+++??時???分 紅の宮殿+++

しばし沈黙の後……。ジュンは口を開いた。

「……翠星石」
「何ですかぁ……同情ならいらねーで」

突如、翠星石の口を何かが塞いだ。
翠星石はソレが何だかスグに理解できた。

ジュンの、唇だ。

「…………」
翠星石は黙ってそれを受け入れた。
するとすぐに、ジュンは翠星石の口の中に舌を入れてくる。
翠星石はジュンを受け入れ、自分の舌をジュンの物に絡め、唾液を交換し合う。

長い、長いディープキスが行われた。

唇を離すと、お互いの唾液がブリッジを作る。
「翠星石……………ごめんよ、君の気持ちに気付いてやれなくて………」
翠星石は返事をしなかった。
彼女の眼は焦点が定まらず、トロンとしていた。まるで、最高の快感を得たかの様に。
「ジュ、ジュン………?」
「脱がすよ………」

そう言うとジュンは、翠星石のドレスをスルスルと脱がせ始める。
翠星石はあっという間に、裸にさせられてしまった。

もう、彼は、止まらない。彼は目覚めてしまった。
もう彼は、”桜田 ジュン”で在って、”桜田 ジュン”では無かった。

禁断の果実を口にしてしまい、堕ちて行ってしまったのだ。深淵の淵に。
375206:2006/02/06(月) 23:17:31 ID:zVBQTUfu
「ジュン………」
「綺麗だよ、翠星石」

翠星石の白く、美しい肌に手を伸ばすジュン。
その感触は、人肌そのものだった。

翠星石を両手で抱きかかえ、彼女の小さな胸に吸い付く。
チュ、チュと、いやらしい音が聞こえた。

「ひゃっ……」

初めて襲われる感覚に、翠星石は体を痙攣させた。
乳首を舐められる度に、体全体を走る電撃。
それだけで、翠星石の気はどうにかなってしまいそうだった。

「んふぅ………、ぅううう………ジュ、ジュンぅ」
「感じやすいんだ……翠星石」

そう言うとジュンは、翠星石の体のラインを舌でなぞりながら、そのターゲットを徐々に下へやって行く。
まだ、汚れを知らない、純白の、翠星石の秘所。そこはもう、彼女の愛液で洪水が起きていた。

「凄い……綺麗だよ、翠星石」
「へ、変な事……言わないで、ですぅ……っひゃ!」

翠星石が何かを言う前に、その秘所へ舌を入れ、黙らせる。

「はぅうううう……ふぅっ………」

クチュッ、クチュと、ジュンが翠星石の秘所に舌を入れる度にいやらしい音が立ち、蜜が溢れてくる。
逆に翠星石は、舌を入れられる度に体をビクンビクンと弾かせ、荒い息を立てた。
一方的な愛撫。

「ぁぁッ……!……んふぅ……ッァ!……」

ジュンに見られてる。ジュンが私を見てくれている。あぁ、私の悲願がやっと、叶った。やっと、やっと、ジュンの本当の温もりを感じる事が出来た。
涙を流しながら、翠星石はジュンの温もりを感じた。

だが、翠星石は、それだけでは満足できなかった。

「ジュンゥ…………」
「翠星石……?」


「す、翠星石を………………汚してくださぃ」


彼女の本当の悲願。
彼女は、父親に逢う事よりも、ジュンに愛される事を選択した。


そして、それを聞くな否や、ジュンは舌での愛撫を止め、洋服を脱ぐ。
下着の下から現れたジュンの男根はもう、はちきれそうなほどビンビンに成っていた。
「凄い………」
翠星石は、背中をゾクゾクさせた。
これから私は、アレに体を貫かれるんだ。と考えると、震えが止まらなかった。

「さぁ、行くよ、翠星石」

ジュンはそう言うと、翠星石をうつ伏せに寝かせ、自分の男根を翠星石の秘所に押し当てる。
そして、翠星石の腰に手をやり………彼女の純白を、一気に突き破った。
376206:2006/02/06(月) 23:18:28 ID:zVBQTUfu
「ッッッッッあ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!」


翠星石の叫び声が、辺りにこだます。
ブチブチブチッと、彼女の純白の証が破られ、紅い液体となり愛液と一緒に放出される。


「い、痛い”痛い”痛い”ぃぃぃぃぃぃぃぃいぃいい”い”!」


あまりの痛さに翠星石は涙を流した。体をジュンのモノで一回突かれる度に、激痛が下半身を襲う。
だが、ジュンは翠星石を突くのを止めなかった。
止めるどころか、彼女の悲願の鳴き声が彼のサディズム的感情を更に目覚めさせた。

「良いよ……翠星石……素敵だ……もっと良い声で鳴いてくれ……」

翠星石が叫ぶ度に、ジュンのピストン運動は強く成る。
そして次第に、翠星石の苦痛の叫び声は喘ぎ声に変わって行く。

「っくぅ、ジュンっ、ジュンっ、………あぁぁあっ、っふぅ」

バックから犯されながら翠星石はひたすら、ジュンの名前を連呼する。
ジュンは、翠星石が感じてきていると理解したのか、更に腰の動きを早くする。

「っぁっ!……も、もうダメですゥっ…す、翠星石の頭の中が真っ白になっちゃいますぅ……ッ!」
「………っ、僕も……そろそろイクぞ……翠星石ッ………!」
「あぅぅううぅぅうッ!だ、出してくださぃ!翠星石の中にィ……!」

お互いの絶頂が近づく。

「っ……、イクぞ!中に出すぞッ……翠星石!」
「あぁあぁっぁぁぁぁぁぁぁっ!ジュンゥッ!」

ビクビクビクッ!とお互いの体が痙攣し、大量の精液が翠星石の中に流し込まれる。
それは、翠星石の胎の中では収まりきらない量なのか、お互いが連結している場所の隙間からも大量にビタビタと流れ出てきた。
翠星石の体から、男根を引き抜くジュン。初めての性交で酷く疲れてしまったのか、翠星石はその場でぐったりとしていた。
377206:2006/02/06(月) 23:20:23 ID:zVBQTUfu
「翠星石………」
ジュンはそう言うと、翠星石の体を優しく抱かかえ、唇を再び重ねる。
「んっ………」
重ねた唇を離し、翠星石を見つめる。

「翠星石………」
「ジュン………」
そして、ジュンは言った。

「明日、…、に来てくれないかい…?」
「ぇっ……?」
「いいだろう…?翠星石……?」

「はぃ………ですぅ」

「フフフ、お利巧だね、翠星石」
そうするとジュンは、再び翠星石の体を愛撫し始める。
「ッくァッ……!」

ジュンと翠星石の、長い夜が始まった。
378206:2006/02/06(月) 23:22:56 ID:zVBQTUfu
初のエロシーンに挑戦です。(;`Д´)
何か翠星石ばかり虐めてますね、真紅メインなのに。

それでは、また。
379名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:30:21 ID:lJhY31mK
>>378
乙かれ。
380名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:55:07 ID:cBx27GXK
壊れた翠星石、素敵だわん
381第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/06(月) 23:58:07 ID:8BKaaReS
>>378
GJ過ぎて俺がジュンだったらよかったのにと思ってしまた。
382名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 23:59:17 ID:yLijtTED
>>380
同意。いいねえ。
383名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:18:03 ID:T83YZ5PD
>>345
桜田ジュンは、寝てしまった水銀燈をベットに置き、階段を降りていた。起きたら怒られるかもしれないが、膝に乗っかってるだけでも結構疲れるのだ。リビングからは甲高い金属音や、轟音が聞こえてくる。日常生活では聞くことのない音の連続に、ジュンは辟易とした。

「あの、性悪人形どもめ……」

リビングの前で止まり、深く息を吸う。
ドアを勢いよく開け、

「お前ら、なにやって……!!」

目の前に広がるのは、凄惨な光景。もはや、元の姿を思い出すことさえ憚られた。床、壁、天井には陥没や大穴。転がり、大破した調度品。
ぶっちゃけありえない。

「あ、ジュン君」
「何かしら?」

蒼星石と金糸雀が動きを止め、ジュンを見る。

「……」

無意識に体が震え始めた。体の中を血がグルングルンと駆け巡る。
体の奥から熱いものがこみ上げてくる。

「お前ら……」

そして、噴出した。

「今すぐ、片付けろーーっっっ!!」

二人の体が、ビクッと震える。

「ジュン君!! これにはわけが……」
「か、かなは何にも悪くないかしら!!」
「いいからさっさとやれ!!」

更なる噴出。

「ちび人間、うるさいですよ」

ソファーで寝ていた翠星石は、体を起こした。
意図してだろうか、その部分だけ、唯一原型が残っている。
384名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:18:34 ID:T83YZ5PD
「お前は何故止めない? というか、何故今まで起きない?」
「起きてたですよ?」
「はい?」
「面白そうだったから寝ながら見てたですよ」

ジュンは乾いた笑いを漏らす。
段々、心が麻痺してきた。

「お前も片付けろ」
「いやですよ。翠星石何もしてないですし。やったのは蒼星石と金糸雀ですよ」
「見てたお前も同罪だ!!」

最後の噴出。
出すものを出し、大きく肩で息をする。

「わ、わかったですよ。そこまでい言うならやってやるです……」
「翠星石……」
「蒼星石やるですよ」
「あれ? かなはいいかしら?」
「ああ、お前もやるですよ……名前何でしたっけ?」
「金糸雀かしら!!」

翠星石は絶対狙ってやっている。


さすがに三人でやると修復も早く、小一時間ほどで大体完了した。
三人は、その場に座り込んだ。

「終わったです……」
「終わった……」
「か、かしら……」

ジュンは一通り確認する。まぁ、パッと見は大丈夫だろう。所々に傷が残っている儀がしないでもないが、それくらいは妥協してあげるべきだ。

「まぁ、いいか」

頷くと、時計が鳴った。見ると、もう夕食の時間だった。

「もうこんな時間か」
「今日は腹減ったです……」

そういえば、何時もなら聞こえてくる仕度の音が聞こえてこない。
どうしんだろう。

「そういえば、今日はのりの姿を見てないですね」
「のりさんなら、今日は部活で遅くなるって言ってたよ?」
「えっ?」

何で、蒼星石が知ってるんだ。
385名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:19:09 ID:T83YZ5PD
「一週間くらい前に試合があるから遅くなるって」
「よく覚えてるですね」

すごい記憶力だ。今後何かと役に立つかもしれない。ジュンは一瞬不埒な事を考えた。
それにしても、夕食どうするか。

「店屋物でもとるかな……」
「断固拒否するです」
「店屋物はあまり体によくないよ」

人形が食に文句を言うのか?
なんか変じゃないか?

「じゃあ、僕の手料理とどっとがいい」
「しょうがないですね。店屋物でいいですよ」
「そうだね、たまには、いいかもね」

二人は笑う。ただし少し乾いている。

「お前ら、少しは気をつかえ」

そんな三人を見て、金糸雀が笑った。

「やっとかなの時代が来たかしら」
「どこに電話する?」
「無視するなかしら!!」
「うるさいですよ……えっと名前何でしたっけ?」
「金糸雀かしら!!」
「うるさいよ」

金糸雀は胸を張った。

「人が折角、すばらしい提案をするのに」
「お前の提案なんか、ろくなもにじゃないにきまってるです」
「そんなこと言っていいかしら? 折角、マスターのみっちゃんの家に招待しようと思ったのに」

翠星石と、蒼星石の動きが止まる。

「少なくとも、そこの人間よりは大人だし、美人だし、料理もうまいかしら」
「その話、詳しく聞きたいです」
「金糸雀。今日はごめんね」

二人は、金糸雀の手をがっちりと握る。

「お前ら少しは遠慮しろよ」

金糸雀に。後、僕にも。

386385:2006/02/07(火) 00:20:19 ID:T83YZ5PD
話的にドールズよりも人間とのエロになりそうなんだけど、需要ある?

387名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:27:44 ID:jpvvxPrE
>>386
なんつーか、それが主流だと思う。<人間とドールのエロ
オレ、個人としては。
388名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:28:46 ID:W0aQ1PaX
>>386
ドーンと来い!
というか来て下さい。
389名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:35:24 ID:1W6BfaDN
蒼星石の萌えシーンが見られれば万事OKかしら!
390名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:37:05 ID:aLKMbrNz
というか人間VS人間ってことだから、のりとかトゥモエとかめぐとか梅岡でしょ。
391385:2006/02/07(火) 00:37:29 ID:T83YZ5PD
ごめん。
人間とドールのエロじゃなくて、人間どうしのエロって意味です。
ある程度は、ドールズも絡むけど。

とりあえず、めぐ、みっちゃん、巴あたり。



392390:2006/02/07(火) 00:38:20 ID:aLKMbrNz
あ、いかん、誤読したのは俺の方か
393390:2006/02/07(火) 00:39:01 ID:aLKMbrNz
と、思ったら誤読でなかったというオチ
394名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:39:53 ID:a84DnGvI
オリキャラ出さなきゃなんでもいいよ。
395名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:40:54 ID:quJxmIKk
おじじ×おばばがついに実現か!
396名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 00:48:57 ID:88QunvGz
近親苦手なんで、のり以外ならOKっす。
397名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:05:30 ID:udbQCY1N
書きたい物書くのが一番ですよ。
こっちは読ませてもらう側なのでお好きにやっちゃって下さい。
お伺い立てる必要もないかと。
398名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:08:43 ID:tfaysx83
みっちゃんのエロってありそうで無かったね
399名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:23:10 ID:h8wzn6Ta
着きやがりました、だの
何かいい方法は無いのだわ・・?、だの
何かちょっと無理がきてないか?
ちょっと気になる人もいますよと頭に置いてくれると幸い

>>391
どんどん来てホスィ
400名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 01:57:31 ID:6JmookPo
>>378
エロシーンは見応えがありますな坊ちゃん
次回も激しく期待しておりますぞトリビァル

>>284
>>357
貶している訳ではないのですぞ
401名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 02:28:16 ID:Lw/TC+29
>>385
個人的には梅おk…ゲフンゲフン
いえ、お気になさらずに
402名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 09:00:10 ID:VOBUhGFa
>>399
基本的に、他人に対して〜やがる、自分には〜です、みたいな感じっぽいね
だわのほうは元から結構無理があるような気もするが。
403名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 09:24:07 ID:/fhUkA7O
>>399
そうそう、疑問系なのに「だわ」とかそもそも日本語がおかしいと思う
まぁ、今までパロディ的に使ってるんだと思って気にしてなかったけどやっぱり違和感感じる
404名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 09:35:40 ID:sOd/JYJB
>>403
「違和感感じる」という言い方に違和感を覚える。
405名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 10:31:26 ID:/fhUkA7O
え!そう?今まで普通に使ってたorz
406名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 12:41:28 ID:VOBUhGFa
翠星石はともかく、真紅の口調は無理して変な感じにしなくてもいいって事だね
真紅の口調は原作でもたまに妙だし、真似するのは結構むずいと思う。
だわもそうだし、いきなり「真紅は〜」とか言い出すし。

ただ、「違和感感じる」ほうが一般的には恥ずかしいかもw
「ボール遊びをする」を「ボール遊びで遊ぶ」とは言わないって類の奴ね
407名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 12:51:02 ID:ryevSxmX
一言言うとか今朝の朝食とか
408名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 13:08:39 ID:/fhUkA7O
そうかなあ・・・気になって検索してみても感じるのほうが沢山出てくるんだよな。
さらにこんなのまで出てきた。
http://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%B0%E3%CF%C2%B4%B6&kwassist=0&mode=0&jn.x=48&jn.y=12
っと、スレ違いだな。ごめん。
409名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 14:17:12 ID:aUcgV+qp
紅はネタ系でよく「なのだわ」と使っているから、そちらのイメージ強いと思うけど、
意外と喋り方の癖は翠程無いんだよね。
俺が感じる喋り方の癖の強さはこんな感じ。薔薇と雪はイメージがよく掴めない。

翠>金>雛>紅>銀>蒼

どちらかに偏ってたら書きやすいんだけど…真紅はほんま書き辛い…
410名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 14:31:38 ID:aLKMbrNz
「なのだわ」は「かしら」「ですう」「なのー」ほどは毎回使わんよな。
411名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 14:38:57 ID:sOd/JYJB
麻生太郎がローゼンメイデンの登場人物をことごとく陵辱してゆくSSきぼんぬ
412名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 14:42:09 ID:uUdU15bt
無理ぽ
413名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 16:43:29 ID:7BbB/3Lf
>>206
GJだ!!
塚、次は真紅が嫉妬に狂う訳か・・・
414名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 17:03:57 ID:6JmookPo
415名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 17:29:37 ID:vEtYKYQg
>>414
タイトルきぼんぬ
416名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 17:33:56 ID:6JmookPo
417名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 18:09:06 ID:VOBUhGFa
絵だけ見れば小梅
ローゼンの新作本出したようだから、それじゃないか?
418名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 18:11:23 ID:uUdU15bt
>>414
小梅けいとの同人誌で「薔薇のトロイメライ」
419にゃこ:2006/02/07(火) 19:23:48 ID:q6iu5Ab5
>>363の続きです・・・

「うゆ・・・?ジュン居ないの〜?」
「真紅〜、どうするですぅ?」
「はぁ・・・役に立たない家来ね・・・」
「それはそうと、翠星石。」
「何ですぅ?」
「ジュンが居ないなら仕方ないわ。あなたがしなさい。」
「何をするですぅ・・・?」「うゆ〜?雛はどうするの〜?」
「え・・・?そうね・・・」
雛苺の声によって真紅の判断は変わった。
「・・・雛苺、これを着なさい。」
「うい〜、わかったの〜!」

数分後・・・

「真紅ぅ〜この服変なの〜・・」
「いいから着なさい。」
「ぅぅ〜・・・」
別室で着替えている雛苺と真紅。どんな服なのか密かに楽しみにしている翠星石。
「一体どんな服ですかねぇ・・・」
「待たせたわ。」
「あ、やっと着替え・・・」
真紅の服装を見て驚いた翠星石。そのオッドアイの向こうには・・・
胸元が大きく開いたメイド服の、真紅と雛苺が立っていた。

「な・・・」
パクパクと口をあけて目を白黒させている翠星石。
「何ですかその服は!大体そんな服どこで・・・!!!」
「ジュンの通販グッズなのだわ。」
「ぅ〜・・・寒いの〜・・・」
「・・・」
ジュンの趣味とセンスに心惑わせる翠星石だが、今はそれどころではない。
何故、真紅がこのような服を着ているのかだ。
「ど、どうして・・・今着ているのですか・・・?」
「決まっているわ・・・わかるでしょう?」
「さぁ・・・来なさい雛苺。」
「う、うい〜・・・」
すっかり場外の雛苺に話しかけ、呼び寄せる真紅。
「これからなのだわ。手伝ってくれるでしょう?翠星石・・・。」
「・・・」
翠星石は、ただ押し黙っているだけだった・・・。
420にゃこ:2006/02/07(火) 19:24:42 ID:q6iu5Ab5
すいません、またまた区切りです・・・。
今週中には仕上げます。
421名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:22:05 ID:6irLgzkK
 深夜――
暗く静まり返った部屋に並ぶ三つの鞄。
その内の一つが音も無く開き、一体の人形が姿を現した。
 翠星石。
それがこの人形の名。
意思在りき人形、誇り高きローゼンメイデンの第三ドール。薔薇乙女。
だが今の彼女は薔薇乙女である前に恋する一人の乙女であったりする。

 真紅と雛苺の鞄が閉まっているのを確認し、
足音を立てないよう忍び足でベッドの方へ歩いていく翠星石。
 ゆっくり、静かに。
翠星石の耳に聞こえてくるのは
時計の秒針が時を刻む音と緑のドレスが床を撫でる摩擦音、
遠くから聞こえてくる救急車のサイレンに――トクントクンと不自然なほど大きく聞こえる自分の胸の音。

 ドールに心臓があるのかなんて知らない。
ただこれが歯車やネジの音では決してない事は解る(実際、そんな音は聞いたことがないが)
機械仕掛けの音よりも、もっと暖かくて、もっと切ない音。
だからきっと、これは心の音だ。
何時からかずっと鳴りっ放しの心の音。
止める方法を知らない心の声。
愛しさと苦しさとがごちゃ混ぜになった、終わりの見えない心の歌。

 いつになったらこの音は止まるのだろうか。
いつになったらこの胸に詰まる変な気持ちが収まるのだろうか。
こんな状態がいつまでも続いたら、いつかきっと自分はおかしくなってしまう。
まったく、これもそれもどれも――

「ぜーんぶ、チビ人間のせいですよ」

翠星石が背伸びをして覗き込む先ではこの部屋の主である桜田ジュンが静かな寝息を立てている。
まだあどけなさが残る顔立ちを眺め、翠星石は小さく溜息を吐いた。
422名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:23:06 ID:6irLgzkK
 こうして彼の寝顔を眺めるのも今日で何回目だろう。
夜中に目が覚めてしまった時についでで覗く程度だったのが、
今となってはほぼ毎晩という頻度でこうしている。最早日課といってもいいだろう。
まるでストーカーだ。自然と自嘲が零れる。

 「……翠星石の気持ちも知らないで……アホ面晒して眠ってるじゃないです」

煩わしさを誤魔化すようにそう呟き、寝ているジュンの頬をつんつんと突付く。
ジュンは軽く呻いただけで起きる気配は無い。彼の毎日の勉強量を考えれば眠りが深くなるのも当然といえる。
何だか面白くなり、笑いを噛み殺しながら何度も突付いてみる。

  「……んん……」
ジュンが寝返りをうった。
目覚めはしなかったが、翠星石と向き合う形となる。
「……あ……」
また、心が大きく波打つ。
もうここまできたら認めざるを得ない。これ以上、自分の気持ちに嘘は吐けない。
自分はジュンの事が――

 「……ちーびにんげーんは、翠星石の事が好きですか? それとも、嫌いでーすか?」

ベッドにのせた腕の上で頭を揺らしながら歌うように言ってみた。
普段ならこんな事は絶対に言えない。だけど今なら言える。
だって彼は今眠っているから、彼が自分を見てない今なら素直になれる。

 ――素直?
違う、自分はただ臆病なだけだ。
自分の気持ちに対する彼の答を聞くのが怖いだけだ。
自分の気持ちを拒絶されるのが恐ろしいだけだ。
今の居心地のいい皆との関係が崩壊してしまうのではないかという不安に勝てないだけだ。
だから返事のこない今なら、拒絶される事の無い今なら、何も壊れない今なら、何だって言えるだけの話。
こんなのを素直と呼べるはずが無い。
ただ臆病で卑怯なだけだ。
423名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:25:38 ID:6irLgzkK
 「翠星石はチビ人間のことがだーい好きですよー」

彼が真紅の事を想っている事は知っている。真紅の気持ちだって。二人がどんな関係かも。
だから――という言い訳は少しずるいだろうか?
だから自分の想いを伝えない、なんてやっぱり卑怯だろうか?
せめて、彼の気持ちがしりたいというのは傲慢だろうか?
彼が自分の事をどう思っているのか知りたいなんて、我侭だろうか?

 「……もし、翠星石の事なら――いっぱい、いーっぱい好きって言うです」

返事が無くとも、答なんてとっくの昔に解っている。
こんな臆病な自分を誰も好きと言ってくれない事くらい、
こんな卑怯な自分を誰も愛してくれない事くらい、
こんな傲慢な自分を誰も抱きしめてくれない事くらい、解っている。

 「……もし、もし翠星石の事が嫌いなら――

解っている。痛いほどに。
解っている。理解している。……それでも、それでも自分は――

 「――翠星石があとどの位ジュンの事を好きになったら……ジュンは翠星石の事を好きになってくれますか?」

ああ、やっぱり自分はずるい奴だ。

 翠星石の言葉が止まる。
返事は無い。誰も応えてはくれない。あるのは沈黙だけ。
当然だ。彼は眠っているのだから。自分の言葉など誰も聞いてはいないのだから。
だから言えるのだ。だから言えたのだ。全て最初から解っていた事。だが――

これでは、悲しすぎるではないか。

 翠星石は自分が涙を流している事に気が付いた。
溢れてくる。拭っても拭っても溢れてくる涙。止まらない嗚咽。
胸が苦しい。痛い。内側から壊れていく音が聞こえる。
何でこんなに苦しい思いをしないといけないのだろう?
まったく、これも、どれも――

「……っジュンの、せい……っ……です」

 次の瞬間、翠星石の滲む視界が一転した。
乱暴ともいえる衝撃の後に翠星石の身体を暖かさが包む。

「泣くな」

ジュンが翠星石を真っ直ぐに見据えてそう言った。
翠星石は今、ジュンの腕の中に居た。
424名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:27:10 ID:6irLgzkK
とりあえずここまで。

指摘、感想、あれば宜しくおねがーしますでげす。
425名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:30:28 ID:a84DnGvI
切なくて泣いた
426第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/07(火) 22:43:06 ID:dV579tRj
>>424
切なくて感動した。
そしてジュンが何気にカッコヨス。
427名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 22:52:01 ID:RbwYrESt
これは良い感動作ですな、GJ。
428名無しさん@ピンキー:2006/02/07(火) 23:34:52 ID:/fhUkA7O
これはいい。wktk
429名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 00:07:01 ID:pvvGChvF
>>424
果てしなくグッジョブ
ツンデレな翠も魅力的だけど、7人の中で一番乙女乙女してる翠も心底好きだ
寝る前に良いもん見せてもらった。続きも凄く期待してるよ。


ところで
> 「……もし、翠星石の事なら――いっぱい、いーっぱい好きって言うです」
これって「が好き」抜けてる?
430名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 00:50:12 ID:R5ldjKoy
良いもの見た、こりゃ面白いかも
続きにも期待しちゃう
431:2006/02/08(水) 00:57:48 ID:W2ZwSCWT
>>369の続きです。
レスが一つも無かったけど頑張る…
432:2006/02/08(水) 01:00:53 ID:W2ZwSCWT
サントラの7番目でも聞きながらどうぞ〜

B
「お邪魔しまーす、かしらー!」

ドアが開きパッと部屋が明るくなったのは、
差し込んだ日の光のせいだけではないだろう。

活発に動く、ダークグリーンのクルクルおさげ。
プニプ二のホッペに、広めのオデコが愛おしい。

「あれー?真紅達は何処かしらー?」
つぶらな瞳をパチパチさせ、首を傾げて、キョトンとした顔で聞いてくる。
…カワイイ。

「…あいつらは出かけたぞ。夕方まで帰ってこないって。」
無愛想な対応しか出来ない自分が恨めしい。

「ええぇ〜」
と、たちまち半ベソになる金糸雀を見かねて、

「今から追いかけたらどうだ?」
と思わず言ってしまった。…僕の馬鹿。
433:2006/02/08(水) 01:03:16 ID:W2ZwSCWT
C
しかし、金糸雀はう〜んと考え込んでから、予想外の事を言った。
「…フッフッフ。そんな事を言って、また迷子にさせて皆で笑おうって魂胆ね。
ローゼンメイデン一の策士、金糸雀に同じ手は二度と通じないかしら!」

ビシッとポーズをキメて叫ぶ。
…そういえば、前に勝手にNのフィールドについて来て、
迷子になってた、って真紅が言ってたっけ。

「策士とは相手の作戦の裏をカクもの。
そうと決まれば!帰ってくるまで待たせてもらうかしらー!」

キタ!これ!僕の汚れたメガネがキランと光った。
434:2006/02/08(水) 01:04:38 ID:W2ZwSCWT
D
「…」カタカタ パタパタパタ…
「う〜」
「…」カタカタカタ
「あ〜ッ!!退屈なのかしらー!!」
真紅の本でドミノ倒しをしていた金糸雀が、プーッと脹れた顔で立ち上がる。

姉ちゃんは部活に出かけたし、
クンクン探偵は「芝崎時計店事件」の臨時特番でお休みだ。
シルクハットとガソリンを頭からカブり、「ソーセイセキ〜」と絶叫する
老(以下略)を通して、高齢化社会の今後を問う、つまらない討論番組で、
金糸雀は3秒で消した。

ほっといても一人でお絵描きしてた雛苺と違って、一人遊びは苦手のようだ。
僕も女の子を退屈させない話術なんてもってない。…せっかく二人になれたのに…
435:2006/02/08(水) 01:09:27 ID:W2ZwSCWT
E
「なあ、お前ってミーディアムと普段、どんな事して遊んでるんだ?」
パソコンを中断し、思い切って話しかける。自分でも嫌になるくらい、唐突な会話だ。

「え?みッちゃんはねー、カナの写真をいっぱい、いーっぱい撮ってくれるかしら。
すごく上手なの。プロ並みだって自分で言ってたのかしらー!」

ミーディアムの話をする時の彼女は、本当に楽しそうだ。
そういえば親のデジカメがあったな…

「なあ、僕も写真撮ってやろうか?」
…下心が無かったと言えば嘘になる。
なのに、びっくりするくらい滑らかに言葉が出た。

「わーい!撮影会かしらー!」
無邪気にバンザイしながら。汚れた僕に向けられる、金糸雀の最高の笑顔。
眩しすぎる。 

…そして、禁じられた遊戯が始まる…
436:2006/02/08(水) 01:14:41 ID:W2ZwSCWT
F
カシャッ!「はい〜笑ってー」
写真撮ったことなんて、ほとんど無いけど。カメラを構えるのが楽しくなってきた。

「ウフフかしらー」パシャッ!…金糸雀…

最初は立ったり座ったりの普通のポーズだったけど、元々素直な性格なんだろう。
床にうつぶせになって上目遣いで頬杖ついたり。

ドレスの裾を口元にもって行き、首を傾げて、可愛いおへそがチラリと見える、
際どいポーズにも笑顔で答えてくれる金糸雀。

僕は夢中だった。要求はどんどん過激になり…
…僕じゃない僕が下着もカワイイよ、と言ってドレスを全部脱がせていた気もする。

気が付いたらベッドの上で、下着姿で、四つん這いで、お尻を突き出して、
真っ赤な顔で振り返る金糸雀を激写していた。

ちょっと怒った感じの潤んだ瞳に、涙が光っているのを見て。
僕は正気に還った。
437:2006/02/08(水) 01:19:23 ID:W2ZwSCWT
G
「ごめん…」
かなりの自己嫌悪だ。思わず金糸雀の肩を優しく抱き、そっと頭を撫でる。

「す、すごいのかしら。こんな危険な大人の世界があったなんて…
おなかの奥がジンジンして熱いのかしらー」
ボーっとした金糸雀が答える。どうやら写真を撮られ過ぎて、感じてしまったようだ。
怒って見えたのは気のせいらしい。金糸雀はイイ子だ。

「と、とりあえず横になれよ!なッ。」
自己嫌悪と興奮と、安堵と心配で。慌てたのがマズかった。

「ありがとかしらー」と言う金糸雀のまだ幼い体を。
枕の方に向けようと、股の間からお尻を持ち上げようとして。

:チュルン♪:手が滑った…
「あぁんッ!…かしらぁ…」

…父さん、本番イキます。
438:2006/02/08(水) 01:28:12 ID:W2ZwSCWT
H
ローゼンメイデンシリーズの下着は中世のデザイン。
現代の女性下着とは違い、下から手を入れれば直接触れてしまう…が
そんなことはどうでもイイ!!
問題は金糸雀の「ソコ」が滑るくらいグチョグチョだったことだ…

既に興奮で夢遊病者みたいな僕は、いきなり敏感なトコを触られて
ぽーっとなっている金糸雀の、細くて柔らかい腰をそっと抱え上げ、
優しく下着をズラしていく。
薔薇の香りだろうか? イイニオイがする…

やがて…ネットでしか見たことのない女の子の「ソレ」が目の前に現われた。
グチャグチャのドロドロで、キレイなピンク色で。
ぱっくり開いているけど、奥は閉じてて…

「そ、そんなにじっくり見ないでほしいかしら…、
      カナ、おかしくなっちゃうのかしら〜」

恥ずかしくて死にそうな顔でつぶやく金糸雀が、たまらなく愛おしくて。
僕は彼女をギュッと抱きしめた。
439:2006/02/08(水) 01:32:30 ID:W2ZwSCWT
今日はここまで。
批評、感想、頂けると嬉しいです。
…この続き、気になってくれてる人なんて、いるんだろうか?
440前、前スレ946:2006/02/08(水) 01:34:14 ID:LfSQKpd7
>>329の続きです。
 あれから、数日が経った。

 巴が桜田家のチャイムを押すと、一分ほどしてインターフォンからのりの声が聞こえてきた。
「ああ、いらっしゃい巴ちゃん。いま開けるわよぅ」
 無論、そのインターフォンの声の後ろからですら、鳴り止まない少年の喘ぎ声が聞こえてくる。

「おまたせぇ」
 ガチャリとドアが開き、大ぶりなTシャツとジャージで、いかにもとっさに身に付けましたと言わんばかりの服装をしたのりが、乱れた髪をなでつけ、巴を出迎えてくれた。
「こんにちは」
「いらっしゃい。あっ、早く中に入っちゃって。最近ジュン君たら、声が大きくて困ってるのよぅ」
 確かに、中からは、さっきインターフォン越しに聞こえた喘ぎ声が、半ば絶叫のような響きを伴い聞こえて来る。

 巴は扉を閉めた。
 その途端、つん、とした臭気が鼻をつく。
 家中いたるところで、数限りなく行われたセックスの臭い。
 巴は、お土産の苺大福を片手に、靴を脱いだ。
 ジュンの叫びがだんだん大きくなる。

 だが、巴は、リビングに入ったとき、初めて彼の声以外の音を聞き取った。
 かさ、かさ、かさ、かさ、と何かが何かを這いずり回る音。
「ひゃはははっはっ・・・・・ひひひふひゃひひひゃひゃひゃ・・・・・」
「まだよっ!まだイカせないわよっジュンっ!!」
「きゃはははっ!ジュンが泡を吹いてるのぉ!!」
441前、前スレ946:2006/02/08(水) 01:40:11 ID:LfSQKpd7

 雛苺と真紅が羽箒で、拘束され、部屋の中央から吊るされたジュンの裸体をくすぐっている。
 吊るされたといっても、彼が膝立ちになる高さだが。
 翠星石や蒼星石はソファで紅茶をすすりながら、それを見ながらくつろいでいる。
 早く順番かわってよねと言わんばかりの眼をして。

「桜田・・・・・君・・・・・・!」
「ふひゃはっ!!ひゃひゃひゃっふふっひひっ!・・・・たっ、たすけっ・・・・」
「あの・・・・のりさん・・・これ一体・・・・・・・?」
「ああ、今日のジュン君はね、くすぐり責めの日なのよぅ」
「くすぐり責め?」 
 見ると、都合十数本の毛筆、絵筆、ハケ、さらに耳掻き、毛皮の手袋、チアリーダーのポンポンやら、人体をくすぐるためのあらゆる道具が散乱している。

「あっ、トモエだぁ〜!!」
 雛苺が羽箒を投げ捨て、巴に飛び込んで来た。
「トモエっ、トモエっ、ふにゅーは持って来てくれたっ?」
「あっ?・・・ああ、持ってきたわ、苺大福」
「ありがとうなの〜!」

「あら巴。あなたもやる?結構楽しいわよ。この新しい責め」
 真紅は、そう言いながら羽箒から、ペンキ塗装用の大型のハケに持ち替え、ジュンの尻の割れ目を緩やかに刺激した。
「ひゃはははっ!!ふふひゃひょひひひゅひゅひゃひゃっ!!」
 彼の表情は、もう正気を保っていなかった。
 その眼は赤く充血し、その口元からは止めどなく涎が滴り落ち、まるでマラリア患者の発作のように、ガクンガクンと痙攣を続けていた。

「ああ真紅ずるいのぉ〜、一人でやってちゃダメなのぉ」
442前、前スレ946:2006/02/08(水) 01:44:26 ID:LfSQKpd7

 雛苺も、巴の胸から飛び降りるや、細身の毛筆を拾ってジュンの乳首に取り付く。

・・・・・・・・これは一体、どういう事なのだろう?

 巴は、眼前で行われているこのサバトに、果てしない困惑を覚えずにはいられない。
 ふと見ると、ギンギンに勃起したジュンのペニスの根元には、紐状になった細い木の芽が縛り付けられている。
 どんな刺激を与えても、あえて射精させないための処置だ。

 数日前、のりが言うところの『私たちの仲間』にオッドアイ姉妹、そして真紅と雛苺が加入してからというもの、この桜田ジュンに与えられる性的行為が、一気に性的虐待、いや拷問の域まで加速してしまった。
 以前はこうではなかった。確かに、自分やのりも、あまり人には言えない行為を彼に実施したし、場合によっては強制したりもした。
 しかし、それでも、この少年に対して自分なりの愛情を待っていたし、例えどんな恥知らずな行為を彼に強制したとしても、それは、彼を想うあまりの行為だった。それだけは自信を持って言える。
 だが・・・・・・・この人形たちは違う。彼女たちが、ジュンに対してどのような想いを抱いているのかは知らず、いま見る限りでは、単に彼をオモチャ代わりにして楽しんでいるようにしか見えない。

 特に、この真紅。
 いままでは、落ち着いた雰囲気を持った、気品のあるドールだと思っていたが、彼女がジュンを責めている絵は、まるで理性のかけらも感じられない。
 と言うより、あえて理性をかなぐり捨てているようにすら見える。
 誰よりも激しい責めを、誰よりも酷い快楽を、しゃにむにジュンに与えようと躍起になっている。そういうことなのか。

 しかし、このままでは遠からず、ジュンは確実に責め殺されてしまうだろう。
443前、前スレ946:2006/02/08(水) 01:48:09 ID:LfSQKpd7

・・・・・・・実は、巴の考えている事は、少なからず図星だった。

 真紅はジュンを諦めていなかった。誰の手にも渡さず、永遠に自分一人のものにしておきたかった。
 あの日。初めてジュンと結ばれた夜の記憶が、未だに彼女の脳裡から離れない。
 自分を、一人の女性として抱いてくれた凛々しいジュンの横顔は、真紅のまぶたにくっきりと焼き付いている。

 しかし、そのためには・・・・・・どうしても、彼の心と肉体を自分の支配下におかなければならない。
 誰よりも激しい責めをジュンに施し、誰よりも過酷な快楽を彼に与え、自分以外の女たちの必要価値を可能な限り、落とさねばならない。
 さもなければ、おそらくジュンを、実の姉・桜田のりの手から奪う事は永遠に不可能だと、真紅は判断せざるを得なかった。

 幼すぎる雛苺には、ジュンに対する純粋な独占欲はあまりない。

 しかし、翠星石や、蒼星石も基本的に真紅と同じ考えだった。
 ドールたちは確信したのだ。生半可な事では、のりを出し抜いてジュンを手に入れることは出来ないと。
 あの夜ののりを見ていない巴には、真紅たちの考えている事は分からない。
 だからこそ、ドールたちの加速していく責め嬲りが、客観的に見ていられなかったのだ。

 その夜、ようやく十時間に及ぶくすぐり責めが終了し、食欲すらもなく、精根尽き果てたジュンを自室に運び込みながら、巴は、のりや、ドールたちの眼を盗んで囁いた。
「桜田君、あなた、このままだと確実に殺されるわ」
「え・・・・・・・・・・・・?」
「私と一緒に、逃げましょう・・・・!」
「柏葉・・・・・・・・・・・」
444名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 03:14:50 ID:GfVI+JKI
>>439
金糸雀ものは少ないから書いてくれただけで十分満足
445名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 06:09:03 ID:lUFmpQ8L
>>439
カナの需要はあるぜ!

そのまま駆け抜けろ!!

>>443
巴と駆け落ちキタコレ!!
でも、真性Mのジュンは巴と一緒に逃げるのだろうか?w

wktkしながら待ってます

いや〜、それにしてもジュンはみんなから愛されてるね〜w
446名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 07:18:34 ID:5WOunVOM
>>439
流れもスムーズで読みやすくGJです!
カナが照れるっていう難しい展開だけど頑張って!

>>443
GJ!!!
巴が陵辱されないかハラハラです…が、それすら楽しみかもw
447名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 08:07:51 ID:EzXAVkNv
>>439
カナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナカナ
(翻訳:もっとカナリアの書いて)

>>443
でもよ、十時間もくすぐり責めされたらとっくに発狂してると思うんだ・・・・
448名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 10:51:24 ID:gG3lVt/S
発狂→時間のゼンマイ→くすぐり再開→エンドレス
449名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 10:57:36 ID:JRWXZhyh
それじゃ意味なくね?w
450206:2006/02/08(水) 11:45:00 ID:fVO6HpJg
>>377の続きです。時間が無くて余り書けませんでしたが、ご容赦を。

■Scarlet Palace 2-4

+++7時00分 ジュンの部屋+++

「…………、朝か」
ジュンの目がゆっくりと開かれる。今日は、翠星石が起こしに来ない。
(…………、翠星石)
ジュンはうつ伏せの状態で寝ていた。
窓の外に眼をやる。雨だ。まだどうやら降っているらしく、朝だというのに外は暗かった。
「………」
昨日の夜の出来事を思い出すジュン。
「………、簡単な事じゃないか」
ボソリと呟くジュン。

「あら、目が覚めたの?」

頭元に、何者かの気配を感じた。
勿論それは、紅いドレスを見にまとい金髪のツインテールを垂らしている彼女だった。
朝から、ジュンの頭元で本を読んでいた。

「真紅か………おはよう」
「おはよう、ジュン」
「……・・・、翠星石は?」
「お爺さんとお婆さんの所へ行ってるわよ、彼女がどうかしたの?」
「否……、何でも無いよ………真紅」

その刹那、ジュンは本を読んでいる真紅を後ろから抱かかえ布団の中に引きずり込み羽交い締めにした。
彼女の読んでいた本が地に落ちる。

「キャッ……!ジュ、ジュン………何をするの?」
(………これが、真紅の抱き心地かぁ……、真紅の鼓動……可愛いなぁ)
彼女の体を通して心臓の鼓動……厳密に言えば心臓ではないが、鼓動が伝わってくる。

「真紅………」
「ジュン……?」
「何で昨日、僕と一緒に寝たんだ?」
451206:2006/02/08(水) 11:45:36 ID:fVO6HpJg
「そ、それは………」
「それは?」

”貴方に抱かれたかったから”なんて真紅は言えなかった。
ここは夢の中では無く、現実なのだから。

「き、気まぐれよ。たまには人間のベッドで寝るのも悪くない、と思って……」
「………、嘘は良くないなぁ」
「……ッ!」

真紅の小さな乳房に後ろから両手を添え揉み解し、真紅の耳たぶに噛み付く。

「フフ……、今日も真紅は何だか変だね」

「ァゥ……ジュ、ジュン………」
「抵抗しないんだ……。何時もだったら、”触るな”とか”下品ね”とか言って引っ叩く癖に……」

ジュンは、真紅が抵抗しない事を完全に確信していた。
そう、例え今ここで僕が、彼女の秘所に手を伸ばしても………彼女は抵抗せずに受け入れるだろう。

そしてジュンは、抵抗しないで小さな喘ぎ声を上げる真紅の秘所に、指先を伸ばす。
「………ッ!嫌ッ!」
「ッて!」

ジュンの陵辱に耐えられなくなった真紅は、お得意のツインテール鞭を使い、ジュンの羽交い締めから脱出する。
「……………」
ちょっと意外だ。ジュンはそう思った。

「な、何をするの!………ジュン」
「……………」
「ジュン…………?」
「…………、やっぱり、現実でするのは、未だ怖いんだ」
布団の中から、ジュンの声が聞こえた。
「ぇ………、ジュ、ジュン…?今………何て?」
ジュンの一言で、真紅の顔は真っ青に成る。
一歩ずつ後ずさる真紅。

「…………、怖がる事は無いよ真紅……現実も夢も、一緒だから……」
「!?」

ジュンの一言に耐えられなくなった真紅は、とっさにジュンの部屋から逃げ出した。
「…………、ふふ、やっぱり、果実は熟さないと食べられない…か」


そう言うとジュンは、ベッドの中から出てきて、着替えを手に風呂場へ向かった。
452206:2006/02/08(水) 11:46:13 ID:fVO6HpJg
+++8時36分 リビングルーム+++

シャワーを浴びて着替えた後、ジュンは朝食を取りにリビングルームへやって来た。
リビングルームにはのりと真紅が居た。
「おはよう、ねーちゃん、真紅」
そうすると、テレビを見ていたのりと真紅がこっちを向いた。
「あら、ジュン君、おはよう」

勿論、真紅はこちらを見るだけで何も言わなかった。

「何か作ろうか?」
「いーよ、適当に自分で作るから」
と言っても、フレークやその程度だが。
椅子に座り、1人で朝食をモソモソと食べ始める。
すると……。
(ねぇ、ジュン君)

のりがジュンの所へやって来た。

(……何?)
(朝から真紅ちゃん、元気が無いみたいなんだけど……何でか知ってる?)
(……知らないよ、ってか何で僕に聞くんだよ)
(だって……真紅ちゃんの事はジュン君が一番知ってるかと思って……翠星石ちゃんは出かけちゃってるし…)

心の中で、ニヤリと笑うジュン。

(さぁ、まぁ放って置けば治るんじゃないの?)
(だと良いんだけど………)
「ま、とりあえず朝食も摂ったし僕はまた図書館に行って来るよ」
「あら今日も……?雨なのに頑張るわねぇ」
「もう慣れたよ、歩くのも勉強も」
空になった皿を台所へ運び、水の中に放り投げる。
「それじゃ、また後で」
「いってらっしゃ〜い、頑張ってね〜」
そう言ってジュンは、リビングルームを後にした。
453206:2006/02/08(水) 11:48:22 ID:fVO6HpJg
今回は此処までです。短くてすみません。(ノД`)ジカンガナクテ

それにしても……他の職人さん達の小説が巧いわエロいわ萌えるわ……。
自分の書いている物が凄く幼稚に見えてきますわ…。(つД`)ショウジンシマス
454名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 11:53:47 ID:LFNHCpEA
>>439 GJ!!時計屋のじじいも気になる。何したんだW
>>443 巴ぇぇぇ〜 最高です!
455名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 12:29:06 ID:JRWXZhyh
>>453
そんなことないよ!すごくイイ
456名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 12:32:45 ID:lUFmpQ8L
>>453
ハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!!真紅かわいい〜なぁ〜!ちきしょうっっ!!!www
wktkして待ってるから気にせず自分のペースで投下してくれ!

あと、そんな謙遜するこたぁ〜ない!俺の中ではあなたはすでにネ申 な の だ か ら!!!!
これからも頑張ってくれ!!!
457名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 12:33:24 ID:wdwvH2Sp
JUN×のりの純愛凌辱モノきぼんぬ
458名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 12:46:10 ID:ej6qdrDm
>>453
素晴らしい、実にトリビァル!
次回が待ち遠しいですぞ
459名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 13:43:31 ID:ERqgKD2V
「あ、痛い?痛かったかい?」
ふるふる「だ、黙ってさっさと続けるですぅ・・・あっ!んっ!」
「翠星石のここ狭くて、締上げてくるよ・・・」
「ばか!あ、当たり前ですぅ・・ん!・・翠星石のここはそんじょそこ・・・らのより上物なのだですぅ・・・あっ!」
「もう・・・いっちゃった?」
「馬鹿馬鹿!(ぽかぽか)チビ人間のでいくわけなんかな・・・あ!う、動くなですぅ!・・・こ、これは痙攣じゃ・・・はっ・・・無いのですぅ・・・あん!」
「ガクガクしてるよ。大丈夫?」
「こ、これはチビ人間のが気持ちよかったからじゃないですぅ・・・」
「そうか・・・」
「駄目!抜かな・・・」
「ん?」
「抜いちゃ・・・抜いちゃ駄目ですぅ!ぎゅっとするのですぅ」
「うん。こう?」
「翠星石は・・・全然幸せと思って無いですぅ・・・///これはチビ人間の為にしてるですぅ・・・」
「あ・・・ありがと・・・・。なんか声がトロンとしてるけど・・・」
「そ、そんなことないですぅ・・・け、痙攣が終わったら、チビ人間がイクまでもう一度頑張るですぅ・・・はふぅ」
「まだ大分先のような・・・」
「ええっ!///チビ人間のせいでおかしくなっちゃったら、責任とるですぅ」
「ふふ・・・どんな?」
「///もっともっと、翠星石が上手になるまで・・・するのですぅ」
460名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 14:02:04 ID:lUFmpQ8L
>>459
アマ━━━( *´Д`*)━━━イ!!!!

なんかオチがあると思っちまったぜwww
461名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 14:06:46 ID:ERqgKD2V
うはは。ごめん。うち、ベタベタが好きなんで。
全く同じパターンで銀ちゃんが先にイッて泣きじゃくり謝るのも書いたよー。
ではお昼。
462名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 14:07:15 ID:k6YoPa8o
基本的に陵辱スキーだけど、あまえろも(・∀・)イイ!
463名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 16:08:09 ID:lUFmpQ8L
>>461
やべ、なんかwkwkしてきたwww

いつでもコォ━━━━щ(゚Д゚щ)━━━━イ!!!!
464名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 16:43:27 ID:k+sFOaAP
水銀燈、片翼切り落とされたら・・・
片翼の天使・・・
ッハ!! セフィ○ス?
465名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 16:50:27 ID:k6YoPa8o
水銀燈いじめたいなぁ…
鉄条網で縛って、翼の羽をぶちぶち引きちぎりたい。
絶叫して暴れるんだけど、動けば動くほど鉄条網が食い込む感じで。
466名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:04:09 ID:/St8VDrh
>>465
リアルでそんな感じになってた犬の死体を思い出してしまった・・・orz
恨みます
467名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:06:02 ID:k6YoPa8o
そんなシャレにならんこと言われても('A`;)
468名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:16:54 ID:ERqgKD2V
「いい?入れるよ?」
「ばかぁ・・・そういうことは聞かないの・・・」
「うん・・・」
「あっ!」
「痛い?」
「いたくなんかないわ・・・嬉しいの」
「動くよ水銀燈」
「うん・・・ああっ!あっ!・・・んふっ・・・ううん・・・大丈・・・夫・・・つづけてぇ・・・」
「うん。綺麗だよ・・・全部」
「ばかぁ・・・あ!っ・・・だめぇ・・・羽はびんか・・・ああっ!」
「でも、こうしないと・・・」
「だめぇ・・・触っちゃだめぇ・・・きちゃうぅぅ」
「はぁはぁ」
「あっ!駄・・・らめぇ・・・敏感すぎちゃ・・・(ビクン)」
「あ、ごめ・・・」
「グスッ・・・(ビクンビクン)」
「泣いて・・・るの?」
「いやぁ。抜かないでぇ・・・ごめんなさ・・・ヒック・・・い・・・」
「うん・・・このまま」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・私だけ・・・ヒック」
「私だけ・・・なに?」
「ばかぁ・・ばかばかばかぁ・・・グスッ・・・私が悪いの・・・」
「ううん。悪くないよ。僕も嬉しいよ」
「あ!っやっ!だめぇ・・・今動いちゃ・・(ビクンビクン)強すぎてっ・・・ほんとにじゃんくになっちゃ・・・あっ!」
「ごめん・・・止まらない!」
「ううん、きて・・・じゃんくにしてぇ・・・あん!・・・もっと(ぎゅっ)」
469名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:17:48 ID:ERqgKD2V
1レスでは、やっぱ尺が・・・
まぁ行間読んで下さいm(__)m
おそまつさまー
470名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:36:55 ID:6QWz/ge2
>>429
>「……もし、翠星石の事なら――いっぱい、いーっぱい好きって言うです」
>これって「が好き」抜けてる?


・・・あ゛
471名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 17:40:26 ID:/St8VDrh
>>467
正直スマンカッタ
472名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 18:23:05 ID:lUFmpQ8L
>>469
よかったぜ!GJ!!

羽が敏感な銀さまテラカワイスwww
473第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/08(水) 19:53:13 ID:0NF7H+Qo
>>439 みんな
>>453  どこまでも
>>459   果てしなく
>>468    GJだぜ!

…みなさん、平日午前や正午に投稿できる身分なのね
474名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 19:55:56 ID:RZZ11FBM
銀樣は羽の、特に付け根あたりを軽くグリグリしてやると弱いな。きっと。
475名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 22:42:45 ID:k+sFOaAP
絶対それっぽいな
476双剣:2006/02/08(水) 22:49:59 ID:oD14ijPp
ホント人増えてきたな。とっとと終わらせてレス専に徹そ。
>>256の続き投下。
477双剣:2006/02/08(水) 22:50:36 ID:oD14ijPp
「……理不尽だ」

深夜。桜田家のリビングにて。
家の住人誰もが寝静まるその時間に、桜田ジュンだけが起きていた。
彼は今とても寒かった。
暖かい毛布にくるまっていたので肉体的には問題ないのだが、精神的に寒かった。

「なんで自分の部屋を追い出されないといけないんだ……」

ちなみにこれはやや語弊がある。一応は、ジュンが自分から部屋を出たのである。
もっとも、そうすることになったきっかけに関しては自分の意志ではないので『追い出された』と言えなくもない。
というのも……



「ん〜ふっふ〜♪ ん〜ふっふ〜♪」
「ジュン大丈夫なのー?」
「気にすることねーですぅ。あのくらいでどうかなるほどデリケートなヤツじゃないですぅー」

ジュンの部屋にて。
心配そうに部屋の主を気遣う雛苺とは対称的に、ジュンのベッドを手に入れた翠星石は上機嫌だった。
人間化騒動の一日目の終わり、すなわち就寝。
身体の巨大化に伴い寝床である鞄に入りきらなくなった以上、そのサイズに合う寝床に移らねばならない。
―――と、いうわけで。
敷布団を敷いてジュンの部屋で翠星石に寝てもらうことにしよう、とのりが提案したわけである。
しかしジュンも思春期の男の子。
鞄の中で眠られる分には寝姿とか寝息とかは見えず聞こえずなので気にならなかったが、隣で敷布団となると話は別だ。
別の部屋で寝ればいいという最後の反論も、

―――『えー、でもまた何か起こるかも知れないんでしょう? 私じゃどうしようもないし、ジュンくんお願い〜』

により呆気なく倒壊。
その言葉に従うなら出ていくわけにもいかないのだが、先述の通りそこはやはり男の子。
『何か起きても自分で何とかしろ』と言い捨てて出て行ってしまった。

478双剣:2006/02/08(水) 22:51:22 ID:oD14ijPp


「ったく……」

事の成り行きを思い出して溜息一つ。
まあなんだかんだで心配して、徹夜で用心する気だったりするのだが。つんでれつんでれ。
とは言えゆうべの手紙事件と違ってここは自分の部屋ではなくリビングルームである。
ゆうべは勉強をするという時間つぶしが出来たのだが、今夜は勢いで出てきてしまったので勉強道具がない。
取りに戻るのも何か屈辱的だったので行く気になれず、何をして暇を潰そうかと言えば―――

「……こんな時間に面白い番組なんてやってんのかな」

当然というか、テレビくらいしかない。
適当に点けてみると若い声優の女の子に振り回されるサラリーマンが映っていた。

(……流石深夜だな。援助交際モノか?)

欠伸を噛み殺しながらぼーっとその様子を見ていると、突然画面が暗転した。

「……?」

部屋の電気は点いている。となれば停電ではない。故障かそれともブレーカーでも落ちたか?

(……確認しに行くのめんどくさい)

なにもかも放り出してこのまま眠ってしまいたい誘惑に駆られた。
しかしふと……ふと、既視感。
そう頻繁にテレビを見るわけでもないのに、なんだろうかこの既視感は。
真っ黒になった画面を見ていると何かを思い出してくるような気が……

「って」

ようやっと、それが何かがわかった。
見ればテレビの画面がこちら側に膨らんでいたのである。そして中から伸びてくる白い手首。
間違いない。以前自室のパソコンでも同じことがあった。そしてこんなことをするであろうはただ一人……
479双剣:2006/02/08(水) 22:51:57 ID:oD14ijPp

ピッ。

と、そこまで考えてなんとなくリモコンで真っ黒画面のテレビを切ってみた。


じたばたじたばたじたばたじたばたじたばたじたばたじたばたじたばたじたばた!!!


「……ぷっ」

どうやら電源を切るとゲートが閉じるらしい。
優雅に出てきた手首ががむしゃらに暴れる様を見て思わず吹き出し、再び電源を点けてやる。

「もぉっ、何するのよ!」
「やっぱりお前か」

出てきたのは黒翼の天使、水銀燈。"一応は" 敵対関係に "あった" ローゼンメイデン第一ドール。
立場としては今も敵対関係という位置付けではあるのだが、それはジュンが真紅のミーディアムであるという前提あればこそ。
ジュン個人としてならば、ある一件以来彼女とは敵対とも言いにくい間柄になっている。

「『やっぱりお前か』じゃないでしょ……せっかく会いに来たのにもう台無し」
「悪い。なんか、その……真面目に向き合うのって……ほら…………」

頬を掻いて目を逸らす。
ある意味では、彼女は今、最もジュンと近しい位置にいる。きっかけは成り行きだったが、かと言って過ちだとは思っていない。
しかしだからこそ気恥ずかしいのである。
そんなジュンの様子に表情を和らげ、テーブルに降り立った水銀燈は頬を淡く染め気を取り直した。

「久しぶりね。元気にしてた?」

以前の彼女なら、こういうセリフには嫌味が込められていただろう。
しかし今発せられた声にはそんなものは微塵もなく、穏やかな親しみすら込められていた。

「あんな連中が住みついてるんだから嫌でもな」

そうとわかれば無理に身構える必要もない。自然と微苦笑を浮かべて返す。
彼女との仲が和らいだきっかけを思い出すとやはり死ぬほど恥ずかしくなるが、同時にひどく落ち着くという不思議な感覚にも襲われる。
480双剣:2006/02/08(水) 22:52:44 ID:oD14ijPp
「それで、こんな夜中に何しに来たんだ? 戦いに来たわけじゃないんだろ?」

問いには答えず水銀燈は穏やかに微笑む。
その微笑に僅かに頬が熱くなるのを感じている間に天使は黒翼をはためかせ、ジュンの腕の中に身を収めた。
先ほどの落ち着きが揺るぐ中、上目遣いに一言。

「言ったでしょ? 会いに来たって。嬉しくない?」
「………………………………」
「ねぇ〜?」
「な、ちょ、おま、何、えと、あの」

落ち着きが完全に崩れ去り顔を真っ赤に口をパクパクさせるジュンに水銀燈はクスクスと楽しそうに笑い、
少し申し訳ないように苦笑を浮かべた。ただし口調はいつもの様に高飛車で挑発的だ。

「なぁ〜んてね。聞きたいことがあって来たのよ」
「……………………あ、そ」

露骨にがっかりするのも癪なので憮然とした顔で先を促す。
しかしその顰め面も、水銀燈が真面目な表情を浮かべたのですぐに霧散した。

「こんなこと、真紅たちに訊けるわけもないし、力ずくで奪うことも多分出来ない。
 打算的かも知れないけど、あなたと、その、か、関係を……持ったおかげでこうして話に来れたわ」

真面目な表情が若干の朱に歪むもののそれも微か。再び真剣味を持った瞳がジュンを見る。

「翠星石のことよ」
「…………」

なんと返せばいいのかしばし悩む。
『どうしてだ』? 『やっぱりか』? ――どうにも適当なものが浮かばない。

「知ってたのか」

なので、浮かべたどれとも違うものを口にする。
要は話が進めばいいのだ。そう思うと浮かべたどれかでも良かったのだが、どれでもいいなら何でもいい。
481双剣:2006/02/08(水) 22:53:30 ID:oD14ijPp
「ええ。メイメイが教えてくれたわ。
 ……どうも本人はどうしてああなったのかわかってないみたいだし、それじゃ叩きのめして強引に聞き出しても意味ないでしょう?」
「頼むからそういう物騒な性格は直してくれ……」

ともあれ、話はわかった。要は翠星石が人間になった理由や方法がお目当てらしい。
確かに水銀燈の言う通り、本人が知らないのだから叩きのめしたところで意味はない。
かと言って素直に相談に来るなどプライドが許さないだろう。
いや、それを捻じ曲げて相談に来たとしても受け入れてもらえるかどうか。

「なによぉ。あの時私のこと受け入れてくれるって言ったじゃない」
「っ……こんな時にだけあの時の話を持ってくるな!
 僕はそんな不純な気持ちで……!!」
「……じゃあ純粋に私のこと?」
「――――――――」

ん?と小首を傾げる水銀燈。
顔から火が出るとはこのことか。
真紅や翠星石に力を使われる時に感じるような熱量が顔面で発生し、相当真っ赤になっているんだろうと自分でも判る。

「ふぅ〜ん? ふふ、それじゃジュンにいいこと教えてあげる」
「な、なんだよいいことって……」

初めて見る満面の笑みで――邪気も何もない正に天使の笑みで――水銀燈が顔をこちらに近づけてくる。
否が応にも視線がその唇に行ってしまいそうになるも、その笑みがあまりにも魅力的でそれこそ目のやり場に困って硬直していると……


「―――あなたに会いに来たの、嘘じゃないわよ」


ぼふっ。
今度こそ顔から火が出た。
耳元でそんなことを囁かれた上に、それと同時に甘い吐息が耳にかかるという反則コンボだ。
身体を重ねた相手にそんなことをされて落ち着いていられるほど経験豊かなジュンではない。というかだからこそ純粋なのだが。

「ちょうどね……きっかけが欲しいところだったの。
 本当は翠星石のことを話してから切り出そうかとも思ったけど……こうした方が後々話もしやすそうだし、それに……」

またまた打算的な物言いをする。
だがこちらにもたれかかって頬も紅くかつ声音も嬉しそう……と来ればそんな打算も本気ではないのだろうが、まったくの冗談というわけでもないだろう。
しかしおかげで僅かながらどんよりと落ち着けてきた。よし、ここらで我が純情を弄ぶ黒天使に何か報復を……

「私ももう、我慢できそうにないし……」

………――――――――。とぅびぃこんてぃにぅど?

482双剣:2006/02/08(水) 22:54:07 ID:oD14ijPp


そんな一方で。
翠星石はジュンのベッドの感触を楽しんでいた。雛苺はとっくに眠ってしまっている。

「〜〜♪ 〜〜♪ 〜〜〜〜♪」

掛け布団を枕ごとぎゅ〜っと抱きしめて身体を丸めるその様はまるで猫。
ごろごろと転がりはせず、ひたすら『ぎゅ〜っ』に専念している。
無論のことその顔に浮かぶのは至福の表情である。
微かに鼻を突付く香りはジュンの残り香なのだろうが、その温かくも涼しげな匂いがまた翠星石の頬を緩ませていた。
そうなのだ。その匂いは正にジュンを表していた。
温かくも涼しげな、言わば風吹く広い草原。風は必ずしも歓迎のものとは限らないが、それでもなんだかんだで受け入れてくれる場所。

「〜〜〜〜〜〜♪♪♪」

そう思うとなおさらにベッドにジュンを感じて『ぎゅ〜っ』が強くなる。今度は『ごろごろ』も追加された。
人前では決してこんな真似は出来ないが、しかしだからこそ、それが許される空間では思う存分甘えている。
真紅が思っていたように、否、それ以上に翠星石の『デレ』度は上がっていた。まあ一人の時限定ではあるが。

(……と、とまあ充分幸せに浸ったところで…………しあわせ……。〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!)

気持ちを切り替えようとしたところ、脳内とは言え具体的に言葉で表現した途端嬉し恥ずかしに悶え狂う。
このままでは同じ事を延々と繰り返しそうなので――それもいいかもとか思ったが――今度は言葉にはせず気を取り直す。
まず、自分の幸せとは何なのか。……これだけ悶えといて今さら言うまでもない。
もっとも、今のようなことが出来る『環境』全体あってこそ、この至福に浸れるのである。
それ即ち、姉妹たちと笑いあう事。
となれば当然、その姉妹たちも幸せになってもらいたい。これは正に巴に言われたことである。
しかし具体的にはどうなのだろうか?
そもそも、普段から特に問題がないからこそこの平穏がいつまでも続くようにと願っていたわけである。
……そりゃまぁもうちょっと贅沢したいという欲求はあったが、願いはすれど叶うとは思っていなかったし自分の意志で達成されたものではない。
とは言え叶ってしまってはしょうがない。どうせ叶ったのは夢なわけだから問題はないのだし。

「……あ」

単純なことに気付く。
考えてみれば当然だ。『この平穏な日々の維持』を願うことと『ちょっと贅沢な変化』を望むことは矛盾している。
それまでの日常を維持するのに変化を望んでどうするというのだ。
483双剣:2006/02/08(水) 22:55:25 ID:oD14ijPp
「問題大ありだったですぅ……」

至福→真面目→鬱。
見事なまでにわかりやすい順番である。しかし。

ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ

「〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪♪っっ……っしゃぁ! 補給完了ですぅ!」

立ち直りの早さも天才的だった。
先ほども思ったように、叶ってしまったものはしょうがない。
だがそれとは別に、もしかするとまだ自分で気付いていない矛盾点があるかも知れないと思った。

「うっし、どーせヒマを持て余してるに決まってるですし、チビ人間の相手でもしてやるです」

なので、それとなく他者の意見を聞き出すべく、いつもの調子に切り替えた翠星石は部屋を出た。



「あ……ぅ」

なんでこう。
なんでこう、いきなり切なげに哀願するような声を出せるのか。
もたれかかっていた身体を埋めるように沈め互いに密着。
反撃に出ようとしたところ、予備動作に入ったところで先手を打たれたわけである。
なんて見事なカウンター。『惚れ惚れする』という言葉はこういう意味も含んでいたのか?

―――しかし。
    ちょっとやそっとで冷めることなどないであろうその熱は、この後お馴染みの如雨露使いにより完膚なきまでに略奪されることになる。

to be continued...
484双剣:2006/02/08(水) 22:56:02 ID:oD14ijPp
あとがき。
こんばんは。ドゥエルヴァルツァは通常版と初回版のどっちにしようか迷っている双剣です。皆様どちらを買う予定ですか。
いくらローゼンものとは言えあの懐中時計に2100円の価値はあるのだろうか。ミニドラマCDとかなら絶対買うんだが……。
それにしても……前にも言われたがホント別人だな水銀燈。どう調整すりゃいいのやら……指摘プリーズ。
さて、やるなら早けりゃ次あたりだし、マジでエロどうするか決めないとなぁ……ヨシ、ニゲルカ
485名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 22:58:26 ID:rD/wKZNK
>>484
GJ!!
JUM、RECじゃなくてびんちょうタンを見ようよJUM
486名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 23:06:46 ID:EzXAVkNv
>>484
逃げるな!書くほうが戦いだ!!(違

水銀燈はそんなに別人かな?
素直になった銀様がべたべたに甘えるって割とありがちだと思うけど。

因みに自分はゲームはスルー。
487名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 23:11:43 ID:bKy+txTP
もうここまで別人だと話の展開もあるし軌道修正は不可能ジャマイカ?
板とスレタイを考えたらエロは入れて欲しいねえ
488名無しさん@ピンキー:2006/02/08(水) 23:47:05 ID:e1zalsIf
>>484
GJ! 銀様萌え萌え。

ゲーム版は通常版を買うつもりの俺。
489名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:10:57 ID:mtRtQ9Og
>>385
鏡をぬけると、そこは小奇麗な部屋だった。装飾品などは少なく、落ち着いた雰囲気だが、ぱっと見て女性の部屋だと分かる。
部屋を訪れたのは、ジュン、翠星石、蒼星石、金糸雀の四人。真紅、水銀燈はぐっすり寝ているので放置、雛苺は蒼星石に聞いたら巴の所に泊まるらしいのでこれまた放置。そしてできたのが、この微妙なパーティーだ。

「どうぞどうぞかしら」
「お前の家じゃないだろ……」

部屋の置くから音が聞こえた。

「かな、帰ったの?」

出てきたのは、普通の女性。美人とはいえないかもしれないが、そうでないともいえない。仕事から帰ったばかりなのか、スーツ姿だ。

「みっちゃん、どうかしら!!」

金糸雀が誇らしげに翠星石と蒼星石を指差した。
みっちゃんは二人を確認すると、止まった。いや、手が僅かに震えているから止まってはいないか。

「みっちゃん?」

目が血走っていく。ぱっと見て危険な雰囲気だ。

「どうしたかしら……?」
「か、かな……」
「だ、大丈夫かしら?」
「大丈夫じゃない……わ」

みっちゃんが膝から崩れる。体全体がプルプルと震えている。

「ゆ、夕食をご馳走したくて連れて来たんだけど……もしかして、調子悪いかしら?」
「大丈夫!! なんの問題もないわ!! すぐ準備するから、そこら辺に座ってて!!」

ガバッと顔を上げると、すぐさま立ち上がり、キッチンの方に駆けて行く。
と、その直前で止まり、ジュンの方を見た。

「貴方……誰?」

今まで気がつかなかったのか。
先ほどまでとは打って変って、明らかに不振な目をしている。まるで、不法侵入者を見る目だ。

「ジュンは、マスターかしら」
「そう……」

ジュンを上から下まで見回し、なにやら考え始めた。そして、うんと頷いた。

「どうぞ、座って」

そう言うと、キッチンに消えて行った。

じはらくたって出てきたのは、すごいものだった。一言で表すなら、小学生の女子のお弁当。その拡大版といった感じた。のりの料理も同じベクトルにだが、これほどではない。

「すごいです」
「やった……」

翠星石と蒼星石が歓喜の声を上げる。

「どうぞ、遠慮しないで食べてね」

みっちゃんの声とほぼ同時に、二人は食べ始めた。ガッツいている。とてもアリス候補のやることは思えない。まぁ、二人がアリスになることは……。これ以上は言うまい。
そうな二人を見ていたら、ジュンのお腹がなった。色々あったし、昼から何も食べていないので、しょうがない。
490名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:11:46 ID:mtRtQ9Og
「いただきます」

軽くお辞儀をして、食べようとすると、みっちゃんと目が合った。

「どんどん食べてね」

みっちゃんは笑って言った。
先ほどのような不振な目はない。
しかし、それ自体が不振だ。


料理を食べ終わると、翠星石と蒼星石は早々に帰ってしまった。どうやら眠くなったらしい。帰り際にお礼を言ったのは腐ってもアリス候補だからか。無駄なこと……。これ以上は言うまい。
金糸雀も食べたら直ぐに寝てしまった。
そして、部屋には二人。
何ともいえない雰囲気。

「えっと、ジュン君だっけ?」

みっちゃんがジュンを見る。

「は、はい。そうです……」
「別に緊張しなくていいのよ。とって食べようとしてる訳じゃないから」
「はぁ……」

と言われても、あの目があるから。どうも信用することができない。

「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?」
「はい。何ですか?」
「ジュン君は、翠星石ちゃんと真紅ちゃんのマスターなのよね」
「そうです。あと間接的ですけど、雛苺もそうですね」
「そう」

みっちゃんは、うんうんと頷いた。そして、ジュンに向かった。両肩に手を置く。

「誰か一人譲ってくれない?」
「無理です」

何を言い出すんだこの人は。

「駄目なの……」
「駄目です」

ものすごく項垂れるみっちゃん。

「どうしても?」
「どうしても」
「お金ならいくらでも払うわ。今はないけどすぐに稼ぐから」
「駄目ですって」
「そう……」

さらに項垂れる。
しばらくたって、ガバッと顔を上げた。
徐に、ジュンの手を取ると、そのまま自分の胸に当てた。
491名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:12:56 ID:mtRtQ9Og
「ちょっ、何やって!!」
「か、体で払うわ」
「む、無理ですよ。だから、早く離れてください」
「私じゃ駄目なの?」
「駄目じゃないです。って、そんな問題じゃなくて、とにかく離れて……」

みっちゃんは、ジュンの言うことは聞かず、更に強く押し当てる。

「どうにか、おねがい!! 何でもするから!!」
「絶対無理です!! だから、離れて!!」
「わ、わかったわ。譲ってくれなくてもいいから。せめて、時々遊びにいかせて、それか、遊びに来させて!!」

顔を近づける。いつの間にか、距離はゼロにも等しくなっていた。

「わ、わかりました。それくらいなら大丈夫です……だからはやく……」
「ほ、本当!! ありがとう!!」

みっちゃんは腕を離した。しかし、そのまま勢いよく抱きつく。
押し倒す形で倒れる二人。
みっちゃんは、感動のあまりか、強く抱きついたまま、頬擦りをしたり、雄たけびを上げたり。

「お、おねがいします……離して……」

しばらくたって、ジュンの声に反応する。
途端、顔を赤らめた。

「ご、ごめんなさい。つい感動のあまり。すぐ離れるわ」

と言って、身を起こす。そして、立ち上がろうとして、

「あ……」

止まった。

「どうかして……あっ」

ジュンとみっちゃんの視線の先にあるのは、少しだが大きくなったジュンのモノ。

「えっと、その、すみません……」
「わ、私こそ、ごめんなさい……。すぐ直すから」
「えっ?」

492名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:13:27 ID:mtRtQ9Og
みっちゃんはジュンのモノ擦り始めた。

「こうなったのは、私のせいだし……。勢いだったけど、体で払うとか何でもするとか言っちゃったし。一応、ね……。嫌なら止めるけど……」
「嫌じゃ……ないですけど、こうゆうのは良くないと……」
「私のことは気にしないでいいのよ。その、事故にでもあったと思ってくれれば」

擦り続ける。
すぐさま、ジュンのモノは大きくなった。

「このまましても、いいのよね?」

断ったほうがいいのは分かった。しかし、そうは言えなかった。男としての本能のようなものが、そうさせてくれない。しかし、だからといって、素直に受け入れることもできなかった。きっと理性と呼ばれるものだろう。頷くことができない。
経験が無い。という事がすべての原因のような気がした。

「そんな、考えなくても」
「ごめんなさい……」
「あやまらないでよ」

みっちゃんが、下を彷徨うジュンの手を取った。
そして、そのまま、胸に押し当てる。
「あらためてやると恥ずかしいわ。すごい事してるよね、私」

顔が紅潮していく。
目にも朱を帯びていく。
色っぽい。

「早くして。なんか、もう。止めるなら今のうちだよ」

ジュンはこの状態が理解できなくっていた。
手の中の感触を確かめるため、そっと力を入れた。

「んっ……」
「……ごめんなさい」

そのまま、胸を弄る。
ついさっきあった女性との行為にジュンは興奮していた。

「あっ……ぁ……ぁっ、どう、かな?」

みっちゃんが吐息を漏らす。息は熱い。

「あんまり、大きく無いんだよね。ごめんね……」
「そんなことは……ないです」

確かに小ぶりだったが、それは、たしかに女性の象徴であり、それだけでジュンは十分興奮していた。

「そう? ありがとう……。このまま、して……いいんだよね?」
493名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:13:59 ID:mtRtQ9Og
このままする。ジュンは想像する。
つまりは、セックスという行為をするということ。

「お願いします……」

みっちゃんは笑った。
瞳を閉じて、顔を近づける。
重ねられた唇は柔らかく、滑らかで、明らかに男性のもととは違った。

「……んっ」

今まで感じたことの無い感覚。
興奮が高まる。もっと深い快感を味わいたい。
ジュンは、みっちゃんの唇に舌を押し入れた。

「んぅっ……?」

一気に押し込み、白い歯を舌で舐める。

「ぁっ……はぁぁ」

唇が開き、空気が漏れる。
みっちゃんは歯の隙間から下を少し出し、ジュンに答えた。
腕が落ち、力が抜けていく。

「……っ、ちゅっ……」

ジュンは、更に深く押し込む。一瞬、びっくりしたのか舌を引いたみっちゃんだが、すぐに迎え入れた。
口内で絡み合う舌。粘ついた音を出し、二人を麻痺させていく。
どれくらいくらい唇を合わせてのか。

「はぁー……」

唇を離すと同時に深く息を吸う。息苦しくなるまでのディープキス。

「大胆なんだね……もしかして、経験済み?」
「ち、違います……。なんか、夢中で」
「夢中に? 私で? 本当に?」
「本当です。気持ちよくて……」
「ありがとう」
494名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:15:31 ID:mtRtQ9Og
みっちゃんは、片手をジュンのモノを擦り、もう片手でジャケットとブラウスのボタンをはずしていく。

「まだまだ、でしょ? もっとしていいんだよ?」

篭った熱が放たれ、姿を見せたのは、花柄の下着。

「ほら。触って」

言葉に導かれるまま、ジュンは手を這わせた。
服の上からとは違う、柔らかな感触。

「う、あっ、柔らかい」

力を入れると僅かだが、めり込んでいく。

「くっ、ふぅ……」

時間をかけゆっくりと揉んでいく。しかし、飽きることは決してない。

「あっ……」

しばらくたって、ジュンの手のひらに何かが突っかった。
ちょうど、ゴムのような硬さ。
見るとはっきりと分かる。
乳首が、はっきりと起き上がっていた。

495494:2006/02/09(木) 00:17:20 ID:mtRtQ9Og
みっちゃんなんて全部妄想ですorz
個人的には、25くらいだと思ってるんだけど、どんな感じなんでしょう?

496名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 00:26:50 ID:ycTCZ/lA
GJ!
みっちゃんはイマイチ分からないが、恐らくその程度では?
497名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 01:03:04 ID:jNUq4bEi
えーと…薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第3話 の237という者です。
3スレの243の続きを書いてます。

と宣言しないと書き上げられない気がするんで、宣言しときます。
今月中にはうpしますわ…
498名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 01:37:59 ID:kg2WVyqE
>>465
そんなSS書いてくれたら20回抜く
499名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 01:41:41 ID:vnIH63uq
>>465
じゃあ僕は透明になるまで抜く
500名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 02:04:10 ID:XYg/VlLD
                     , -=‐=-、_´ ヽ
                    ,rイ___   ', jヘ ヽ --、ァ'´
                /_ノ-=-=-=tャ、  t:ヘ  ヽ
               , - /´        \ ´|   l_  /    ヘ      t―
            ´{_「  /  l    |    l  ヘ. l /lヽ L]    /丶 \ ___\
__,ヘ   _         l   |\   l\ --|  「 ̄」\i_|   /     丶 >:::::::::::::::::::
 ヘ Y ´   「 ̄ヽ_  Vヽl ̄ヽト'   ヽト!  !/」\l_   |\.     /:::::::::::::::::::::::
ス、/ ̄´7! / |  l  | l __    ―|‐  |/;;;;;;;;;廴_|r \ /:::::::::::::::::::::::::::::
 Y  /   \ _/   rー| ';xxx      xxl #.|-、;;;;;;;;;;;/ | −' | ̄ ̄ ̄ ̄l ̄l ̄
 ̄辷< ̄ ̄   \ ヽ;;;| ゝ、_-_‐'_」  :/丼l;;;;;;;;;;ヽ. |.    |  /_.    |  |
   スミ  − 、   ハ /;;;l  |# く∧ヽ|/レ   /;;;;;;;;;;;;く |:    |   /´   l,、,.j
      ゝ   i  l   廴VV/#   /×Vヽ  -:イ ̄l ̄ ̄ l     l
    、、   /   | _! |ーi  |lヽ/ /  /# lハ|     l     l
−--、     〕  l ̄,/ ̄ ̄ヾ |  l〉  /三/, -- 、     l     l
  _/ ,ィー、  _l__/ ╋    |三|. /-―/     Yー 、|     l
     l !  |_廴.__ヘ____ L..イく´ r:/___!# / |     |##
      l ! { l \_/  /  /  | \j/l____/   ヽl     l##
ー---- ヽト、 L」/  !_∠ --廴 _」/ |/     jヽ_/ \   |##
////////ゝ二イ////////////////// ゝ._.//////////\」_______
/////////////////////////////////////////////////////////////////
501名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 02:28:12 ID:v03AVI0A
水銀燈カワイソス
502206:2006/02/09(木) 10:05:01 ID:ICWlV+yr
>>452の続きです。

今回は文中でドールが死んでしまうのでこの板に書き込むべきでは
無いと考え、アップローダーを使用しました。

URL:ttp://www.uploda.org/uporg307939.txt.html
PASS:sink

です。
もう少しで終わりなので楽しんで下さっている方には更に楽しめるように精進します。

それでは。
503名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 11:50:30 ID:VfPXTB+K
GJ
504名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 12:03:13 ID:LV53qejb
翠ちゃんカワイソス…。
505名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 12:20:17 ID:WjMRDXh7
>>502
グッ…グッジョブ!!

ジュン・・・(´・ω・`)
506名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 12:53:10 ID:vuB0cJEe
>>502が見れない携帯厨の俺に誰か光を…
507名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 12:58:26 ID:BVUeu9pr
>>502
GJ
508名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 13:18:27 ID:WjMRDXh7
>>506
携帯の俺も普通に見れたぜ?
509名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 13:58:35 ID:6o0ouyD0
>>502
黒JUMイイネ!
あまりこういう黒いSSを書いた方がいい。
510名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 14:13:59 ID:WitJMqZo
>>506
同じく見れない。が、妄想でカバー……出来たらいいな。

翠とジュンに何が……。
511名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 14:19:52 ID:lqQ+Pu/M
鬱なのもたまにはいいが、SS総合のほうもこっちもなんか最近鬱がおおすぎてちょっと個人的にあれだ…
512名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 14:27:03 ID:YUZ10wge
なんか見れない人がたくさんいるみたいなんで、勝手にアップロードした。
HTMLの出来がよくないのは変換ツールのせいw

http://blogs.from.tv/doumin/502.html

>>502さんスイマセン、ご下命があればすぐに消します。
513名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 16:23:21 ID:LgcmMF6v
>>502
GJ!
黒ジュン……怖!
514名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 18:31:01 ID:R29yVMd4
人工妖精じゃなくて人工精霊だろ?
515名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 22:58:17 ID:bFhdwDi4
ただ暗い気分になるだけのSSに俺はGJとは言いません
516名無しさん@ピンキー:2006/02/09(木) 23:18:15 ID:AH6L46Ks
>>512
続きを待つぜーい
517第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/10(金) 00:21:24 ID:Kk0eqrVx
みんなスゲエや。
俺は中弛みだ。
518第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/10(金) 00:24:06 ID:Kk0eqrVx
>>338

 一瞬の間隙の後、向こう側の世界に降り立つ二人。
 間髪入れずに、眼前の薔薇水晶に駆け寄る。
 痛ましくも散々に破砕された陶器の肉体。
 そっと手で触れた刹那、JUMはハッと息を呑む。

 すでに、事切れていた……。

 美しかった顔を微塵に砕かれ、
 愛する父に置き去りにされ、
 間も無く、土埃に返ってしまうであろう少女は、
 欠け落ちた頬に涙の跡を残したまま、目覚めることは無いのだ。
 JUMは人形の目に残った雫を、優しく拭ってやった。
 巴はJUMに寄り添い、悲しげに見詰めている。
 この間、互いに終始無言の二人。
 心の中には、やり切れない想いが込み上げていた。
 愛される為に生まれ、戦った少女の末路が、
 あまりに惨めで、
 哀れだったからだ。
 だが所詮は朽ちてゆく運命。
 心ごと肉体も消え去るしかない。

 か細い四肢も、腰も、胸も、頭も忽ち潰え、
 欠片もまた毀れ、更に塵芥と化し、うっすら畳に積もる。

 そして、ドレスだけが残った。
519明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/10(金) 00:25:44 ID:Kk0eqrVx
 それは、人の形を失った土塊の上に、紫色のドレスが打ち捨ててある、というだけの光景。
 薔薇水晶は、完全に居なくなってしまった。
 ……それでも、尚JUMはその残滓に手を伸ばす。
 砕片から、指が何かを絡め取った。
 薔薇水晶のアイパッチだ。
 瑠璃色をした薔薇の飾りが無くなっていた。
 何処へ行ったのだろうと、畳の上を探る。
 だが、そこには塵が積もっているだけ。
 JUMは指を止める。
「……そっか」
 探す必要など無くなっていた。
 JUMの口元が綻ぶ。
 巴もその隣で、優しく微笑んでいた。
 薔薇はそこにあったのだ。
 過去……ドレスと呼ばれていたそれは、揺らぎ、舞い、翻り、
 布地を幾重にも重ね、窄まっていた。
 紫の、薔薇の蕾だ。

「見つけた……」
 JUMは蕾に指を伸ばす。
 指には淡い輝きと、仄かな熱。
 そっと触れた。


 膨らみを見せ、勢い良く開く花弁。
 紫の薔薇は美しく、瑞々しく咲き誇る。
 そして、柔らかな花弁に抱かれ眠っていた、

 穢れ無き乙女が、目を覚ます――。
520第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/10(金) 00:28:04 ID:Kk0eqrVx
何とか前振りも終りなんで
次からエロに
521名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 00:35:12 ID:8+gFCEwo
白化するのかと思ったら、紫タンのままなのかな?
どっちにしても貴重な水晶タンモノなんで期待してまつ。今回もGJ
522:2006/02/10(金) 02:16:06 ID:hZwE5WRX
>>438の続き。レスくれた人達、ありがとう!嬉しかった。
需要もあるみたいだし、地味に書き続けます。
523:2006/02/10(金) 02:18:17 ID:hZwE5WRX
I
…ピチャ、クチュ…チュ…「はぁ…あぁん…ヵしらぁ〜」

つい30分前まで無邪気な笑い声の響いていた僕の部屋に、
淫靡な音が静かに響く。

金糸雀の唇を奪い、小さな口に舌をねじ入れ、絡める。
左手で熱を帯びて熱い腰に手をまわし、むき出しの可愛いお尻をモミまくる。

右手は下着の上から、薔薇色に透ける乳首を優しく擦る。
口と左手は少し乱暴に。右手は優しくじらすように。
時々アソコを触るのも忘れない。

「ネットの知識なんだけど、ぶっつけ本番でもどうにかなるな…」
理性を失った僕の頭も、どこかは冷静だ。

いきなりで混乱しているせいなのか、金糸雀が抵抗する気配はない。
それどころか。
524:2006/02/10(金) 02:19:22 ID:hZwE5WRX
J
「はあぁっ…何っコレ?こんなの知らない、の、かしらー…」
幼い体を捩じらせ、喘ぎ、乱れる金糸雀。
…感じてくれている。
既に僕を熱く見つめる、その可愛い顔は、大人の女の表情だ。

―もう我慢出来ないー

パンツを脱ぎ、既にビンビンで、先走りでドロドロの自分を、
「金糸雀」に押し付ける。

「…本当にいいのか?」
プニプニでツルツルの「金糸雀」を貫く直前。

撮影会からここまで一気に進めてしまった罪悪感が、
今更な事を僕に言わせた。
525:2006/02/10(金) 02:22:45 ID:hZwE5WRX
K
「ふぇ?嫌…ではないかしら。こういう事には興味あったし…
 喧嘩も良くしてるけど、真紅達を元気付けようと気遣ってて、
ジュンは優しいなって思ってたし。成り行きまかせも悪くないのかしらー」

真っ赤な顔で。掠れる声で。僕を励ましてくれる、優しい金糸雀。

いつも元気をもらってるのは僕の方。ありがとう。好きだ。ETC…
伝えたいことがありすぎて。言葉が一つも出てこない…
代わりにもう一度、ギュッと彼女を抱きしめる。

一瞬、ウニューっと、日向ぼっこ中の子猫の顔をした金糸雀が、
「だ、第一ホントに嫌なら、とっくに窓から退散してるかしら!」
と恥ずかしさを誤魔化すように言い、フフンと澄まして笑う。

雛苺と大して変わらない、幼児体型の彼女だが、そういう表情をすると
ビックリするくらい大人っぽく見える。

…そういえば、いつもミソっかす扱いのイジラレ役だけど、真紅や翠星石より
お姉さんなんだよな…
526:2006/02/10(金) 02:24:10 ID:hZwE5WRX
L
「あっ…そういえば!」

急に金糸雀が僕の体の下でジタバタと動きだし。
手探りで、すぐ側に投げだしてあった、彼女の小さなバッグから何かを取り出した。

「よかったら…コレ…使ってみるかしら〜?」
上目遣いで頬を赤らめ、金糸雀が言う。

コレって?…コンドーム?

「持ち歩くのがレディの嗜みかしら〜♪」
封を開けた、ピンク色のヌラヌラする物体を持って、無邪気に微笑む金糸雀。

「カナが着けてあげるのかしら…」

ジュ…ブチュ… 何かの実験みたいな真剣な顔で。
ぎこちないけど、確実にやり方を知っている手つきで、一生懸命
コンドームを着けてくれようとする金糸雀。
527:2006/02/10(金) 02:26:01 ID:hZwE5WRX
M
「ど、どこでこんな知識を…」
危うく出そうになるのを必死で堪える僕。

金糸雀は手を止め、プニプニのホッペを真っ赤にさせてニッコリと
「みッちゃんのレディコミ?で勉強したのかしら!
   カナはローゼンメイデン一の頭脳派。
      こーゆー事態も想定の範囲内かしら〜!!」

こんな時でも。
得意げに、僕の唾液でベトベトの、小さな胸を張る彼女を見て。

金糸雀も誇り高い、薔薇乙女の一人なんだ、とふと思う。

「だから、こんなセリフも覚えたかしら…」

恥ずかしそうに、だけど何かのタガが外れたように。
上目遣いで、ジッと僕を見つめた金糸雀の。 穢れ無き唇が紡ぎだす。

「貴方の太いので、カナをズボズボに犯して下さい…かしらぁ〜」

…わずかに残った理性の欠片が。 砕け散る音がはっきりと聞こえた。
528:2006/02/10(金) 02:28:57 ID:hZwE5WRX
今日はここまで。
また批評、感想もらえたら嬉しいです。
529名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 02:42:03 ID:Nh3IvLUE
萌え死ぬ
530名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 03:46:28 ID:VX0tW9Io
ジュンくんを虜にして後で利用するつもりだなっ?
この策士め!
531第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/10(金) 06:29:07 ID:Kk0eqrVx
    ∧_∧
    ( ・∀・)ワクワク
  oノ∧つ⊂)
  ( ( ・∀・)ドキドキ
  ∪( ∪ ∪
    と__)__)
532名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 11:22:09 ID:DE86hTbJ
虜にされたい…っていうか、初めてカナに萌えたよ。GJ!
533206:2006/02/10(金) 13:56:59 ID:ukTFNxuM
>>502の続きです。書き込む前に幾つかレスを。

>>512さん
えーっと…わざわざ他の所に上げて貰ってしまってなんだか申し訳ないです。
後、特に問題無いです。そちらに不都合があれば消してください。

>>514さん
人工……精霊でしたね。自分も書いてる途中で「妖精?響きが何か違う…」
と思っていました。

>>515さん
自分の小説で気分を害したのなら、謝罪します。申し訳ありません。
ただ、書き込む前に言いましたが自分の小説はダークサイドに傾いているので、
どうしても悲しくなるだけの章も出てきてしまいます。その事はご了承ください。

では、次より最終章(上)です。
534206:2006/02/10(金) 13:58:08 ID:ukTFNxuM
■Scarlet Palace 2-5 - 楽園と少女

†† ??時??分 紅の宮殿・真紅の部屋 ††

「んっ……………、ここは……?」
「気が付いたかい、真紅?」
「ジュン………」
薄暗い部屋の中に在るダブルベット。
両手両足を鎖で拘束され、真紅はそこに寝かされていた。
嗅いだ事のある、薔薇の香り。
「ここは…、君の部屋だよ…真紅…。尤も、僕のフィールドで作った疑似の部屋…だけどね」
「んァ……ッ!?」
まだ意識がハッキリとしていない真紅の上に覆い被さり、強引なキス。
真紅の口内へ舌を入れ、彼女の唾液を強引に貪る。
顔を真っ赤に紅潮させながら真紅はジュンに言った。
「んんっ…………ッハァ……」
「やっと、2人きりに成れたね……真紅」
「ジュ、ジュン…貴方…どうして…。それに…その精霊……翠星石のじゃ…」
「…、翠星石がね、力を貸してくれたんだ…」
「…、翠星石が……?」
「そ…、どうやら翠星石は真紅を嫌ってたみたいだからね……フフ」
「翠星石が私を……嫌って……?」
「”私のジュン”を独り占めにしたって、凄い形相で怒ってたよ…」
「……………そんな…」
黙り込む真紅。心当たりは在る様だ。
「……、だからと言ってどうして貴方が夢の扉を……開けるの?夢の庭師でもない貴方が……」
「翠星石はね………」
「………?」

「僕と、一つ、だから」

「ジュン……、一体…何を…?ッあっ!」
強引に真紅の体を、自分の体に密着させるジュン。
「気付かない……?この鼓動……」
ドクン、ドクン、とジュンの鼓動以外に感じる、一つの小さな鼓動。
そして、その存在に気付いてしまった真紅。

「嘘……………」

あまりの信じられない出来事に、小さく涙を流す真紅。
彼女が、ジュンの中に居る……。
「嘘…、嘘よ……、ねぇ、ジュン……嘘と言って…」
「フフ、翠星石をこうしてしまったのも、真紅の責任だよ…」
「嘘よ……、嘘よ……、嘘よ……」
「フフ、泣いている顔も可愛いね……」
真紅の着ているドレスを脱がし、それを放り捨てる。
翠星石同様、雪の様に白い肌がジュンの目の前に広がる。
535206:2006/02/10(金) 13:59:10 ID:ukTFNxuM
「翠星石……」
「泣かないで真紅……、悲しがる事は無いよ……」
真紅との2度目のキス。だが、彼女の体に、活力が無い。
「どうして…、翠星石を殺したの………」
「…彼女は、生きる事に疲れたんだってさ」
「生きる事に……疲れた……?」
「本当だよ……フフ、でも、そうしたのは真紅の責任だよ…」
「嘘よ…翠星石が…そんな…」
「嘘なんて言っても意味が無いだろう………?」
「でも……もう此の世には居ない翠星石の心配をするより自分の心配をした方が良いんじゃない?」


「ジュン……、一体それは……どう言う…………んァァァァッ!」


そう、とうとう彼の真紅へ対する本当の陵辱が始まるのだ。

「真紅が、壊れない様に……って事さ」
真紅の下着の上から、彼女の秘所に指を入れる。
そこは、彼女の愛液でドロドロに成っていた。
「凄いね……、キスだけでこんなに成っちゃうなんて…」
「ァァァッァァッ……ジュ、ジュン………んはァッ…!…止め……」
「止めて?フフ、まだ恥ずかしいの?大丈夫、真紅のして欲しいことは解ってるから…」
536206:2006/02/10(金) 14:00:15 ID:ukTFNxuM
「そん………な………ッひァッ!」

秘所から指を抜き、彼女のワレメに沿って指を滑らせる。
「ちょっと触っただけでこれだ……、触られるの大好きなんだね…フフ」
「ハァ……ハァ……そんな事……な……んぁッ!」
「……、嘘を付く悪い乙女には御仕置きしないとね」
充血してパンパンになった、彼女のクリトリスをキツク抓る。

「う”ぁぁあああああッ!」

抓られた途端、余りの快感に体が反応してしまったのか体を大きく反らせ、下品な声を上げる真紅。
その真紅の声を聞いただけで、ジュンも背中がゾクゾクとした。
「あああああああ、真紅、その声も最高だ……、君が可愛い声で鳴く度に、寒気がするよ……!」
「や……ぁ………!やめ……て……ジュ……ン」
「もっともっと、鳴いて!鳴いて!鳴いて!僕を喜ばせて!」
抓んでいる指に更に力を加え、今度は強く引っ張る。

「ひィィいいィい!」

「あははははははは!良い?真紅!キモチイイ!?遠慮せずにイって良いんだよ!アハハハッハハ!」
まるでおもちゃで遊ぶかのように、ジュンは真紅のそれを引っ張ったり抓ったり、何度も繰り返した。
真紅は、ジュンに止めて貰う様に必死に叫ぶが、今の彼に真紅の声は届かなかった。


「あああああ!……あ!あ!あ!ダメ!ダメ!ダメダメダメダメエエエエエエエエエエ!」


ビクビクビク!と体を強く反らせながら真紅は激しく体を痙攣させる。
「嫌…!……嫌ぁ…!」
「あははははは!イっちゃった?真紅!?キモチイイ?ねぇ、キモチイイ?」
余りにジュンが強く真紅のソレを苛め過ぎてしまったからだろう。
真紅の秘所から、彼女の黄金水が漏れてきた。
「うぅ……こんなの嫌ぁ…嫌ぁ…嫌ぁ……あああぁぁああ」
両手を鎖で繋がれているせいで真っ赤になった顔を隠せず、子供の様に泣きじゃくる。
−、恥ずかしくて死にそうだった。クリトリスを責められて失禁してしまうなんて。
「あはっ……、真紅……気持ち良過ぎておしっこ漏らしちゃったんだ……可愛いぃ…」
「止めて……止めて……、言わないで……ジュン……」
−、死にたい、死にたい。そう思った。
「ははっ、本当はもっと言って欲しいんでしょ?遠慮しないでよ、真紅」
彼女のワレメを舐めながら、ジュンは笑う。
「フフ、でも、真紅ばっかり気持ちよく成ってちゃ不公平だよ………」
立ち上がり、ズボンのベルトを外す。
537206:2006/02/10(金) 14:01:29 ID:ukTFNxuM
「あ………あ………」
「フフっ、現実で本物を見るのは初めて?」
パンツの下からでも見えるジュンのソレは、真紅の喘ぎ声を聞いて完全に戦闘状態に成っていた。
真紅も、現実では始めてみる男性の性器に恐怖し顔を歪める。

「さぁ…僕もキモチヨクしてよ……真紅の口で……」

真紅の顔の前に、そのそそり立った男根を近づける。
ジュンの男根は、真紅の口にとっては大きすぎる。
「そ……そんな…、む……無理よ…ジュン……、お、大きすぎ………ンぐッ…!」
躊躇う真紅など知った事か、ばりにジュンは、真紅の頭を掴み彼女の口の中に一気にソレを突っ込む。
そして、真紅の顔に叩き付けるかの如く腰を振り始める。

「ん”ッ”…ン”っ”…!」

喉の奥まで突かれる真紅。彼女が吐きそうな素振りをしても、ジュンはその腰を止める事は無かった。
「真紅ぅ…真紅ゥ!君の口の中……、最高だよぅ…!キツクて、温かくて……あぁ……スグにでもイってしまいそうだ!」
ジュンのイラマチオに耐えられなくなった真紅は彼から逃げようとしたが、手足が拘束されているせいもあって、逃げ出せない。
「んぐっ!………ンンッ!んっ!……」
「あぁ……、イクっ……!」
しばらくしてジュンが少し腰の動きを弱くすると同時に、口の中でジュンのそれが痙攣し、真紅の喉の奥に直接精液を流し込む。
そして引き抜かれる、ジュンの男根。

「けほッ!ケほっ!……ハァ、ハァ、ハァ……ッはぁ!」

強制的なイラマチオのせいで、息が出来ず、呼吸を整えるのに精一杯な真紅。
「ははっ、ゴメンネ真紅、苦しかった?」
「ゲホッ、ゲホッ!……ジュ、ジュン……ゲホッ!…あな…た……げほっ!」
「……ん〜?まだ、そんな反抗的な眼をするんだ…?」
未だに真紅の呼吸は整っていない。
しかしソレにもかかわらず、ジュンは再び彼女の口に強引に男根を押し込んだ。

「ん”ーーーーーー!」

「真紅ぅ、ダメだよ……自分の立場を理解しなきゃぁ」
再び腰を動かし始める。彼女の喉の奥まで、深く、ソレを突き刺す。
じゅぶ!じゅぶ!と真紅の唾液とジュンの精液が擦り合い、下品な液体の音を出す。
口で呼吸が出来ないず、恥ずかしい程の鼻の息を立てながら、呼吸をする真紅。
酸素が、足りない。

「ん”!ん”!んんっ!」

「イイよ真紅ぅ……その、苦しすぎて歪む顔も可愛い……あはっ!」
さっき流し込んだ精液が真紅の鼻から泡立ちながら逆流する。
精液まみれの彼女の顔は、ジュンにとって最高に美しく見えた。
そして、2度目の射精。
「あぁぁ……、さっき出したばっかりなのにもうイッちゃった……本当に真紅の口はエッチ過ぎるよ」

「…………」
538206:2006/02/10(金) 14:02:42 ID:ukTFNxuM
「あれぇ、真紅ぅ?」
ドサリ、とその場に倒れこむ真紅。どうやら、呼吸が出来ず意識を失ってしまったらしい。
彼女の鼻にも口にも、恐ろしい程のジュンの精液が流れ込んでいた。
「真紅が白眼むいて気絶しちゃったぁ……そんなに僕の精液美味しかったのかなぁ……?」
そう言いながら、真紅の顔から精液を拭き取る。
「起きるまで待つかぁ……、時間は、たっぷり在るんだしね……」

深淵への扉は、開かれた。
539206:2006/02/10(金) 14:04:20 ID:ukTFNxuM
最終話(上)は此処までです。ちょっと今回は卑猥な言葉を使いすぎました…。
18禁の板だ…って事で見逃してください。(逃

それでは、また。
540名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 14:05:21 ID:2K/BcnFU
神キタコレ!
こういうの大好きです。超勃起した。

#水銀燈ver.も書いてくれると泣いて喜びます。
541名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 14:13:42 ID:Eu/Ph53S
>>539
GJ
ジュンはもうアリスを目指せ!
542名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 16:12:33 ID:fsmd/OnL

              rー 、
            ,.. ┴- '、             、′     、 ’、  ′     ’      ;  、
           r'´   ::::`i               . ’      ’、   ′ ’   . ・ 
             |___ ::::|               、′・. ’   ;   ’、 ’、′‘ .・”          
           !゙'ノ、''` | ::|                   ’、′・  ’、.・”;  ”  ’、 
      _ril    l ̄ ̄ ̄ , !           .  ’、′  ’、  (;;ノ;; (′‘ ・. ’、′”;
      l_!!! ,、 ,..-ヽ  ,,.. ' ノ`丶--'ー--、 -―--、 ’、′・  ( (´;^`⌒)∴⌒`.・   ” ;  ’、′・
      | ! !_!|i::::::::: ゙^^ー''´:::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::,..、::`ヽ . 、 ’、 ’・ 、´⌒,;y'⌒((´;;;;;ノ、"'人      ヽ
        ! ', ,|!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/---‐'´`\::::\  、(⌒ ;;;:;´'从 ;'   ;:;;) ;⌒ ;; :) )、   ヽ
      !、_,イ:::ヽ:::::::::::::::::::::::::B:::::::/::|        \:::ヽ、_( ´;`ヾ,;⌒)´  从⌒ ;) `⌒ )⌒:`.・ ヽ    ,[]
      ',::::::',::::::|ヽ::::::::::::::::::::::::::::/:::::::l         ヽ'◎ ヽ:::::. ::: >>1´⌒(,ゞ、⌒) ;;:::)::ノ    ヽ/´
       ',:::::::',::::! ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::,!          ヽ __ '、ノ  ...;:;_)  ...::ノ  ソ ...::ノ  
       ',:::::::::::|   ',::::::::::::::::::::::::::::/|          ヽゞー'
        ヽ_ ノ   ヽ::::::::::::::::::::::::::::::!


543名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 16:29:17 ID:D3HcZtQA
蒼星石verをお願いし(ry
544名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 18:30:20 ID:lJixWUcd
激しく蒼星石verと水銀燈verをお願いしま(ry
545名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 20:40:02 ID:M4bPJC/t
JUMが残り全員喰っていけば(・∀・)イイ!
546名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 21:29:11 ID:DW3exgim
本編が殺伐してるからSSくらいはマターリして欲しいのは少数派かorz
547名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 21:53:00 ID:EHc7nPHr
JUMがきらきーに食べられるのもいいよね
548名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:12:08 ID:eU5MnMX8
>>539
GJ!
真紅がかわえぇ・・・
549名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:15:33 ID:lJixWUcd
>>547
なかなかにヨサゲだな
550名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 22:19:21 ID:6ZKNZsl/
JUMはヒキコモリの星であるからして、がんばってほしい。
551にゃこ:2006/02/11(土) 02:01:09 ID:BzQ7tU20
>>419の続きです・・・

「さぁ・・・どうしたの翠星石・・・?」
「ぅ・・・です・・・。」
差し出された真紅の手。翠星石はその手を・・・


ぺちんっ!


軽く、叩いた。

「痛いわ・・・翠星石。」
そして、あざ笑うかのように軽く微笑む真紅。
翠星石は、その真紅の笑みに恐怖を覚えた。
「に、逃げるですよっ!雛苺!」
「う、うい〜・・・?」
強引に雛苺の手を掴むと、逃げ出す翠星石と雛苺。
ゆっくりと後を追う真紅・・・。
「鬼ごっこは嫌いなのだわ・・・ゆっくりと追い詰めて・・・私のために働いてもらうわ」


「し、真紅どうしちゃったのぉ〜?」
「くっ・・・!!!」
部屋中を走り回る二人。足音が響く。
「真紅は、何らかの方法で自分の胸を大きくしようとしてるですぅ!」
「そして、雛苺や金糸雀にまで負けてしまっているですっ!」
「にまでってどういう意味なの〜」
「聞いたとおりですぅ!」
「でも、真紅の性格の変わりようはおかしいです!原因があるとすれば・・・」
リビングへ向かう翠星石。一冊の本が視界に入る。
「これです・・・」
真紅の読んでいた本。これがすべての始まり・・・。
ゆっくりと本を開けたその時・・・

カチャ・・・。

扉が開く。翠星石と雛苺の真後ろで・・・。
胸が五月蝿い。ドクドクと音が聞こえるほどに。
真紅が・・・私たちを見つけ、入ってきた・・・・。
そして、その音に気を奪われ、忘れていた本を見る。
瞳に見えるもの・・・それは・・・



真っ黒い 一枚の羽だった・・・。





552にゃこ:2006/02/11(土) 02:07:03 ID:BzQ7tU20
あ〜・・・ちょっと展開早かったかな〜と思ってしまうにゃこです。
微妙ですがえっちな展開に行こうとはしてますがね〜・・・
どんな展開でも出来そうな気はしますが・・・
上手く書けるかは別として・・・。
553名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 04:29:50 ID:FZGDpTSm
銀様キタコレwwwww
554名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 06:48:55 ID:91d7rOhg
>>552
いいね、続きが気になるからwktkしながら待ってますねw
555にゃこ:2006/02/11(土) 16:43:42 ID:BzQ7tU20
>>552の続きです・・・

「この羽は・・・」
「う、うゆ・・水銀・・・」
「水銀燈」
雛苺より早く、真紅がその名を呼ぶ。そう、水銀燈・・・。
その本の中に挟まれていた、真っ黒い羽。
とすればこの事の起こりは・・・
「出てきやがれですぅ!水銀燈!!!」

「:::あらぁ・・・もう見つかっちゃたぁ・・・?」
辺りが暗くなる。そしてその暗闇に見える白い・・・青白い肌。
「この野郎!何て真似しやがるですぅ!」
「真紅をいじめちゃ駄目なのぉー!」
「うふふ・・・威勢のいい事ねぇ・・・」
「す、水銀燈なんか怖くねーよですぅ!!!」
「いいわぁ・・・真紅も雛苺も翠星石もたっぷり遊んであげるぅ・・・」
パチンッと指を鳴らす水銀燈。真紅の目に生気が蘇る。
「わ、私は何を・・・この格好・・・水銀燈!?」
今まで操られて何も知らない真紅。おまけに胸元の開いたメイド服もつけている。
こんな状況で何をすればいいかわからない・・・
「真紅!元に戻ったですぅ!?」
「え〜ん、真紅ぅ〜!!」
真紅に駆け寄る二人。
「うふふ・・・それとぉ・・・」
扉に手をかざし、羽を叩きつける水銀燈。
「あなたも遊んであげるぅ・・・出てきなさぁい・・・金糸雀!」
556にゃこ:2006/02/11(土) 17:02:52 ID:BzQ7tU20
扉の影を水銀燈は指差す。その向こうに・・・
金糸雀が・・・居た。
「す、水銀燈・・・久しぶり・・・かしらぁ・・・?」
「おひさしぶりぃ・・・クスクス・・・」
おずおずと出てくる金糸雀。
「金糸雀・・・どうしてここに居るですぅ・・・?」
「かなりあなの〜、どうして居るのぉ?」
(ぅ・・・庭先で出会った件を忘れてるかしら〜?ひどいかしら・・・)
「ぐ、偶然かしら・・・クスン・・・」
「さぁて・・・役者もそろったわぁ・・・」
「・・・!!!」
全員が息をのむ。そして・・・
「いくわよぉ・・・そぉれ!!!!!!」
翼が襲い掛かる。
真紅は花びらで。雛苺は苺わだちで。翠星石は如雨露で。金糸雀はヴァイオリンで
攻撃する。

そして・・・


「もうお終い・・・?つまんなぁい・・・」
全員捕まった。あっけなく、簡単に・・・
「うふふ・・・ねぇ、真紅ぅ、夢を叶えてあげましょうかぁ・・・?」
「何のこと・・・私には夢なんてないのだわ・・・」
「あの、のりと言う人間に聞いた方法で・・・胸を大きくしてあげましょうか・・・?」
「水銀燈・・・!」
「おきなさぁい・・・雛苺・・・」
気を失っていた雛苺を軽く叩く。
「ぅ・・・なの・・・」
「これからパーティの始まりよぉ・・・うふふふ・・・」
557にゃこ:2006/02/11(土) 17:22:05 ID:BzQ7tU20
>>556

「ん・・・んぅ・・・はぁ・・・」
「うふふ・・・真紅の胸小さいわぁ・・・・」
「う、うるさいのだわっ・・・!あぅっ!」
「し、真紅ぅ・・・?」
「雛苺ぉ・・・あなたは大人しく命令に従えばいいのよぉ・・・うふふ」
「ぅ・・・うぃなのぉ・・・真紅ぅ・・・こっち向いてなのぉ・・・」
「何・・・んっ!」
熱い、熱烈なディープキスを始めた雛苺。舌の動きがぎこちない。
「んっ、んっ、んぅ〜っ・・・」
「んぐ・・・ふぅ・・・ん・・・」
ぴちゃぴちゃと音を立ててディープキスを交わす二人。
そして、真紅の胸をまさぐる様に揉む水銀燈。
「真紅ぅ・・・感じてるのぉ・・・?」
「感じてなんかっ・・・んっ!はぁっ・・・んぁ・・・」
とっさの真紅の言葉も、雛苺のキスで塞がれる。
「感じてるわよぉ・・・ほらこんなに乳首立ってるぅ・・・」
軽く乳首を弾く水銀燈。それだけで真紅は背骨が折れるほど仰け反った。
「きゃぅっ!・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「恥ずかしいわねぇ・・・ローゼンメイデンとあろうものが・・・」
「もぅ・・・やめ・・・ふむっ!ん〜っ」
雛苺の口付けでやはり言葉が出せない真紅。そろそろ限界・・・。
「真紅ぅ・・・はやくイっちゃいなさぁい・・・・!壊してあげるわぁ!」
558にゃこ:2006/02/11(土) 17:24:05 ID:BzQ7tU20
そろそろえっちな展開行かねばと思い書きましたが・・・
う〜ん・・・(汗)
とりあえずまだ続きます・・・
559にゃこ:2006/02/11(土) 17:30:03 ID:BzQ7tU20
途中で書き込んでしまい焦った・・・

とりあえずまだ続きます・・・が
今はここで休憩です。

↑です。慌てて書き込めなかった・・・。
夜中にまた書きます。
560第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/11(土) 18:58:16 ID:qw/lh+f8
>>559
夜中まで待ってるよ
561名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 19:13:16 ID:6p/1BNPd
ガンガレ
562にゃこ:2006/02/11(土) 22:00:44 ID:BzQ7tU20
>>557の続きです

「うぅ・・・ふむぅ・・・んんー!」
雛苺により声を出せない真紅。これも、彼女水銀燈の考えの内。
「ふふふ・・・もうすぐ・・・もうすぐね・・・」
「んー!んぐー!!!んっ・・・!」
胸を触るスピードを上げる水銀燈。真紅もおもしろいほど反応する。
「んっ、んっ、んぅ〜っ」
「ふふ・・・可愛いわぁ・・・真紅ぅ・・・」
「雛苺ぉ・・・どいていいわよぉ・・・」
「ん?・・・ぷはっ!わ、わかったのぉ〜・・・」
渋々どいた雛苺。そして水銀燈は真紅の口を塞ぐ。
「ん・・・真紅・・・」
「す、水銀燈・・・んぅ・・・」
「んっ、くぅ・・・ふむ・・・」
水銀燈は真紅の胸を触る手をさらに早く真紅の胸に擦り付ける。
「んっ!んぐっ・・・!!!」
「ん・・・真紅、もう駄目ね・・・」
「水銀燈・・・もう、もう・・・私・・・」
絶頂が近づく。もう止まらない・・・。

「ひっ・・・ひあぁぁああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」


真紅は、これまでにない快感を得て、絶頂にいった・・・。
その時、水銀燈の中の何かが変わった気がした。
真紅の顔、表情、声・・・。

それは、水銀燈が、初めて真紅のすべてを愛しいと思った瞬間だった・・・。
563にゃこ:2006/02/11(土) 22:02:58 ID:BzQ7tU20
すいません、また一旦区切りです。
明日か明後日らへんには仕上げたいです。
初めてエッチな展開書いたよ・・・
ちょっと解りにくいととことかあるかも・・・。
まぁ目を通してやってくださいな。
564名無しさん@ピンキー:2006/02/11(土) 22:24:38 ID:T+2uVotw
おっきした
565ちくわ部:2006/02/12(日) 00:52:55 ID:arqpK0QF
>>206さん
うほっ、いい鬼畜……
結末にワクテカです。
それにしても、真紅ってこんなに陵辱しがいのあるキャラだったんだな〜。
566ちくわ部:2006/02/12(日) 02:15:54 ID:arqpK0QF
※188の続き↓



「翠星石………」
まだ少し焦点の定まらない視界に、蒼星石が覆い被さった。
そのまま抱きすくめられて、二人で倒れこむ。
「そう、せい、せき……?」
このシチュエーションは、何か気まずいです……。
「君がジュン君にされたいこと、してあげようか?」
「わ、私がチビ人間に何を求めてるっつーんですか!」
正直、わからなかった。
キスをして、「おとことおんなのいとなみ」ってヤツをすれば、本当にジュンとひとつになれるのかも。
ジュンと真紅のつながりが「特別」なのは、とっくにわかってます。
だから、一方的でも、一瞬でも、叶えたかったんですか?

「答えてよ、翠星石。」
蒼星石が私のドレスのボタンに手をかけた。
一個ずつ、丁寧にはずしていく。
「な、なにを……」
肩があらわになって、レースのスリップの中に蒼星石の手が滑りこんできた。
「んっ!」
つかむ…って程どうせ無ぇですけど、翠星石のムネに蒼星石の指がめりこんでます。

「…本当は、……なんて関係ないんだけどね」
ぐにゃぐにゃとめりこむ蒼星石の指がくすぐったくて、ゾクゾクして、よく聞き取れなかった。
567名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 02:45:28 ID:K9+w2Moh
蒼翠キタコレキタコレ!!
568名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 02:56:34 ID:eM6YGhjA
蒼翠!蒼翠!ヒャッホォォォォウ!!!
569名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 03:37:56 ID:Grsp8FIS
wktk
570ちくわ部:2006/02/12(日) 05:03:42 ID:arqpK0QF
耳に、蒼星石の熱い息を感じた。
柔らかいくちびるが、耳のふちにとまった。
そして、ぬらっとした感触が這う。
「……やっ……」
蒼星石は私の反応を無視してやがるのか、耳の内側をいやらしく舐めながらムネをこね回します。
指が、ムネの敏感なところに触れた。
「っ!」
思わず体がこわばった。
蒼星石は、不思議な虫でも捕まえるみたいにそれをそうっとつまんだ。
「…ふ……っ…」
さらに、指先でくすぐる。
さっきまで耳をとろかしていた甘いくちびるが、私のムネの先っぽをついばんだ。
「はぁ……っ………」
慈しむように、貪るように。

そんないたずらが繰り返されるうちに、翠星石のそれはコリコリと硬くなってきたですぅ……。
しかも、その………………ふとももの間も……何か、ジクジクした感じが………。

「ひゃっ…!?そ、そっちは………!」
見透かしたように、蒼星石の片手が翠星石のドロワーズをずり下げていく。
571:2006/02/12(日) 09:22:22 ID:j1bC9F/L
>>527の続き。レスありがとう。励みになりました。
今回で完結です。
572:2006/02/12(日) 09:22:57 ID:j1bC9F/L
N
金糸雀の細い肩を掴み、押し倒す。可愛いクルクルおさげが宙に舞う。

せっかく半分くらいまで着けてくれたコンドームを、
金糸雀に見せ付けるようにしながら、ひっぱって外す。

…中に出したい。

「きゃあっ!これは想定の範囲外かしらー!…くうっっ…!」
楽しそうに嬌声をあげる金糸雀の、トロトロのアソコに指をネジ入れてゆく。

ズブブッ…ブチュ…!
中指をゆっくりと根元まで入れる。

一本しか入れてないのに。 血が止まりそうな程キツく、蕩けるほど熱い。
金糸雀から香る、薔薇の花のようなイイ匂いがいっそう強くなる。

「ううぅ…痛いけど、気持ちいいのかしらー」
痛みと快感の混じった、複雑な声を出す金糸雀。

先程までと違い、予防注射をされる子猫の様にギュッと目を閉じ震えている。
573:2006/02/12(日) 09:23:55 ID:j1bC9F/L
O
ブチュッ…クチュ…
クリを刺激しながら、人差し指も挿入し、
二本の指が、どうにか中で動くようになった時。

「金糸雀、息を吸って。」 緊張で震える声を、必死で隠しながら囁く。
「すうぅ〜…」 ボーっとしながらも、言われた通りに息を吸う金糸雀。
こんな時でも素直だ。

「…?」プニプニのホッペを膨らませ、「吸った後は?」 と言いたそうに首を傾げる金糸雀。 
苦しくなった彼女が自然に息を吐き出す瞬間。
優しく頭を撫でながら、にっこりと笑いかけ。

ブチィッ!! ジュボォッ!!   一気に貫いた。 

「ひっ!あぁぁっ!!」 金糸雀の声が遠くに聞こえる。
この世のものとは思えない程の快感が、背中を突き抜ける。

時間を掛けずに、いきなり貫いた方が痛みは少ないハズ。
大丈夫だったかな?と思った矢先。

「う、うえぇ…ぐすっ…ひっく…。痛いのかしら〜」
金糸雀は泣き出してしまった。

こんな幼い子になんて事を…と罪悪感で胸が一杯になる。
しかし、プニプニでツルツルの金糸雀を貫く僕の汚いモノは興奮し、もっと大きくなる。
574:2006/02/12(日) 09:25:03 ID:j1bC9F/L
P
眉を寄せ、緑の大きな瞳を涙で一杯にして、下着をイヤラシクはだけて。
仰向けで、僕のモノを根元まで受け入れ喘ぐ、ついさっきまでニコニコ話していた美少女。

柔らかいホッペも広めのオデコも、恥ずかしさで真っ赤に染めている。
その表情はとても人形とは思えない。

「…動くぞ」 一方的に言い、腰を振る。

相手は処女。小さな女の子。泣いている。優しくしなきゃ。ゆっくり動かなくちゃ。
そんな事は分かりきっているのに。…腰が止まらない。

ジュブゥッ!ジュボォッ!グチュッ!ジュボォッ!!
幼い金糸雀を押さえつけ、嬲り、苛み、犯す。

「ひあぁぁっ!…あっ…あっ…」
初めは硬直していた金糸雀だが、…痛いのが気持ちよくなってきたらしい。

真紅達に遊ばれている時の、ちょっとした仕草から、もしや、と思っていたが…
普段の澄ました態度とは裏腹に、かなりマゾッ娘のようだ。
575:2006/02/12(日) 09:26:41 ID:j1bC9F/L
Q
「あぁん…ジュンの先走りが…ピュッピュッって…お腹が熱いのかしら〜」
潤んだ瞳で、うわ言の様につぶやく金糸雀。だいぶ楽になってきたようだ。

両手を小さなお尻の下に廻し、思いっきり広げて更に奥を突く。
ジュズゥッ!ズボォッ!ジュブゥッ!ジュボォッ!!

僕の動きに合わせて。
今まで無反応だった金糸雀の未発達な襞が、オズオズと絡み付いてくる。

「凄い…凄いのかしら〜。アソコが摩擦でマサチューセッ…むぐぅ…」
何やら言いかける口をキスで塞ぎ。
乳首を摘みながら、金糸雀の可愛い胸を強く揉みしだく。

「ヴーッ!ムグゥーッ!…うっ…うっ…あぁっ…!!」
口を塞がれたのが良かったのか、胸が感じたのか。
一気にギューッと閉まる「金糸雀」。 気持ち良過ぎる…もう限界だ。

「…出すぞ」舌を絡めていた口を離し、告げる。 許可ではなく、唯の確認だ。

「…ぷはぁっ…えっ?な、中は駄目かしらーっ!!」
正気に戻った金糸雀の叫びも虚しく。

ブビュゥッ!!ビュクゥッ!ドプッ…ドプゥッ…
今までで一番深く突き刺した僕の先端から。
脳が溶けてゆく程の快感と共に、大量の白濁液が。
彼女の幼い膣に、たっぷりと注がれる。

「あっ、熱いぃぃっ!!嫌あぁぁぁ…」
泣き叫ぶ金糸雀を押さえつけ。
2度、3度と来る快感の波の。その全てを彼女の中に射精し続けた。
576:2006/02/12(日) 09:27:18 ID:j1bC9F/L
R
「あうぅ…なんて事をしてくれたのかしら〜。これじゃあ、カナはダッチワイフ…」

満足した僕が、ようやく彼女から離れたのは、最後の一滴を出してから、かなり経った後だった。
金糸雀はクルッとうつ伏せになり、下着姿のまま、伏せた瞳をシクシクと両手で擦る。
シーツは金糸雀の膣から溢れた精液でドロドロだ。

「…ごめん。間に合わなかった。」  …ホントは僕が、中出ししたかっただけなのに。
金糸雀の可愛いい仕草に見惚れつつ、思わず史上最低の言い訳を放つ僕。

「むぅー…」お尻をこちらに向けつつ振り返り、拗ねた顔で僕を睨む金糸雀。
撮影会の時とは違い、今度こそ怒らせてしまったようだ。

「本当にゴメン。なんかあったら責任とるよ。」 
非を認め、自分が出来る最善の事のみ、簡潔に伝える。…簡単な様で酷く難しい。

お前が誘ってきたんだろ、とか人形が妊娠する訳ないだろ、とか。
思ったとしても絶対に言わない。 駄目な僕なりの、精一杯の誠意だ。

「に…人形相手に何を言ってるのかしらー!
     あ、危うく本気にするトコだったかしらー!」
さっきまでとは違う感じで頬を染め、叫ぶ金糸雀。…もう怒っている気配は無い。

…想いは必ず伝わる。そこに意志があれば。

577:2006/02/12(日) 09:28:10 ID:j1bC9F/L
S
「昼ご飯まだだろ?お詫びに何でも好きなもの作ってやるよ。」
服を着ながら金糸雀に声を掛ける。時計はもう1時を過ぎていた。

「ホントッ?!カナはお砂糖たっぷりの玉子焼きが…きゃっ!」
先にドレスを着せてやった金糸雀が、食べ物に反応して立ち上がり、ベッドから転げ落ちた。
足がまだ震えているのを忘れたらしい。

「危ない!」間一髪、お姫様抱っこの形で受け止める。

「あ、ありがとかしら〜。…しかたない、今回だけは許してあげるのかしら。」
その言葉に安堵する、僕の至近距離で。 顔を赤らめた金糸雀が続ける。

「その代わり、ご飯の後に…また撮影会して欲しいのかしら。
                  …今度はさっきの行為も…もう殆ど痛くないから…」

「…!あ、あぁ…。よーし!そうと決まれば!昼飯作るぞーっ!!」
負けず劣らずの赤い顔で呟き。 恥ずかしさを振り払う様に叫ぶ僕。

「はーいっ!かしらー!」

確実に距離の縮まった金糸雀を、お姫様抱っこしたまま。
僕は一階のキッチンへ向かった。

FIN
578:2006/02/12(日) 09:28:43 ID:j1bC9F/L
やっと終わった。実はSSって初めて書いた。
こんなカンジでいいんだろうか?
読んでくれた皆様、批評、感想お願いします。
…そのうちまた何か書こうかな?
579名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 09:32:46 ID:NbUItwZo
初めてのSSですかー。そうは見えなかった。いい意味で。
久しぶりに金糸雀を可愛いと思ったよ。

でもできれば他のキャラでも書いてくれると嬉しいかしらー!
580第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/12(日) 09:44:23 ID:Zl/MXNQf
>>578
最高だった。
他に何を言えばいいというのだ。
特にコンドームを自ら外すジュンには感激だ。
581にゃこ:2006/02/12(日) 10:37:27 ID:4wq8FJ06
>>562の続きです

「・・・」
水銀燈は放心していた。
真紅を一瞬でも愛しいと思った事に後悔やら気づきやら色々感じていた。
「真紅ぅ・・・?」
「す、水銀燈〜?どうしたのぉ?」
雛苺の声で我に返る水銀燈。冷静さを取り戻す。
「ふ、ふふふ・・・真紅ぅ・・・もう壊れちゃったぁ・・・?」
真紅は、気を失って倒れているだけだが、水銀燈は彼女をあえて攻撃しなかった。



「・・・・」(おい金糸雀!水銀燈のこんちくしょーのせいで真紅変になってるじゃねーですか!)
「・・・・」(そんなのしらないかしら〜べ、別に倒れた真紅を後で倒そうとしてなんかしてないかしら〜)
「・・・・」(お前〜翠星石はそんな事聞いてねーですぅ!ていうかそんな事させねーですぅ!)
「・・・・」(あ〜っ!この金糸雀の作戦を言ってしまったかしら!迂闊だったかしら〜)
「・・・・」(きぃ〜っ!お前ちっとも役に立たねーですぅ!このバカナリア!)
「・・・・」(バ、バカナリアなんて・・・この翠星石の毒舌ばかばかなのかしら〜!)
「・・・・」
「・・・・」
「もう辛抱ならんですっ!勝負ですぅっ!金糸雀!」
「望む所かしら!覚悟するかしら!翠星石!」
小声で話していた二人。だが・・・
「新しい玩具、みーつけたぁ・・・ふふふ・・・」

あっけなく、水銀燈の標的が見つかった。
582にゃこ:2006/02/12(日) 10:56:21 ID:4wq8FJ06
>>581の続きです・・・

「・・・す、水銀燈・・・?」
「・・・かしら・・・?」
二人の動きが止まる。水銀燈はゆっくりと、確実に近づいてくる。
「ふふふ・・・起きてたのねぇ翠星石、金糸雀・・・」
「こ、こんちくしょーっ!もうヤケクソですぅ!てぃやー!!!」
「スィドリーム!!!早く如雨露を出しやがれですぅ!!!」
「こっ、こっちも負けないかしらっ!ピチカート!」
「第二楽章 追撃のカノン!!!」
蔦と音が水銀燈に襲い掛かる。
「ふふふ・・・美味しいものは、ゆっくり食べてこそ美味しいの・・・」
「焦っちゃ駄目ぇ・・・・うふふふ・・・」

数分後・・・

また、二人とも負けた。意外と互角だったが・・・。
「さぁて・・・美味しく頂くわぁ・・・雛苺、あなたは金糸雀をたべちゃいなさぁい・・・」
「ぅ・・・うゆ・・・?金糸雀を・・・?」
いつの間にか奴隷になっている雛苺。渋々金糸雀に近寄る。
水銀燈も若干のこの行為が楽しくなっているみたいだ・・・。


「いただきまぁす・・・うふふ・・・」


水銀燈の口が、顔が、全身が、翠星石に近づいた。
583にゃこ:2006/02/12(日) 11:10:39 ID:4wq8FJ06
>>582の続きです・・・

「ぅ・・・ですぅ・・・」
翠星石は、水銀燈の顔をじっと見る。
青白い肌、つやつやの唇、冷たい目、あまり変わらない表情。
すべてが綺麗で、すべてが怖かった。
「さぁて・・・まずは真紅みたいな服にお着替えねぇ・・・」
クスクスと笑いながら楽しそうに服を脱がす水銀燈。
「や、やめろですぅ!」
「嫌ぁ・・・やめてあげなぁい・・・」
水銀燈は、翠星石をまるで魂の無い人形のように扱った。

「ん・・・かなりあー、大人しくするのぉ〜」
「む、無理かしらっ!くすぐった・・・ひゃんっ!うあぁ・・・駄目かしらぁ・・・」
「だって、だってぇ〜こうしたら気持ちいいって・・・嫌ならかなりあがするのぉ〜」
「ひぐっ、はぅぅ・・・わ、私がやるわけ・・・はぅんっ!」
雛苺は、金糸雀の秘部を触っていた。どうしてそんな事知っているのかと言うと、色々あるわけで・・・」
「あ、お汁がいっぱいでてるのぉ、かなりあー気持ちいいのぉ?」
「そ、そんな訳・・・ぅあっ・・・あぁっ・・・」
内心気持ちいいはずなのだが、金糸雀は黙っていた。

584にゃこ:2006/02/12(日) 11:27:36 ID:4wq8FJ06
>>583の続きです・・・。

「んっ・・・雛苺っ、もう・・・駄目かしらぁ・・・んぅっ」
「あ、待って〜なのぉ〜」
雛苺は秘部を触っている手を退けると、自分の秘部を金糸雀の秘部にくっつけた。
「ひゃぁっ!ぅああ・・・すごいかしらぁ・・・・」
「ふぁっ!へ、変な感じなのぉ・・・かなりあ・・・んっ」
雛苺は、金糸雀の秘部に自分の秘部を擦り付ける。激しく、時には弱く。
「ひっ、雛苺、あっ、あっ、んぅ・・・んっ」
金糸雀は、雛苺に熱烈なディープキスを始めた。雛苺もそれをうけいれた。
「んっ、んぅ・・・かな・・りぁぁ・・」
「んん・・・ひ、雛・・・苺ぉ・・・んぅぅ・・・気持ちいい・・・かしらぁ・・・」
チュブチュブと音を立てるアソコ。腰振りが激しくなり、抱き合う二人。
「んぅ・・・んぁ・・・ひな・・・苺ぉ・・・も、もうだめぇ・・・かしらぁ・・・」
「かなりあぁ・・・ひなもっ、ひなも一緒にぃ・・・ふぁ・・・」

「ふあああああぁぁぁ・・・・!!!!」

二人とも、似たような声を出し、達した。そして、同時に来る快感と共に意識は闇にのまれた・・・。

「あらぁ・・・二人とも気絶しちゃったぁ・・・どうしましょうか?翠星石・・・」
「むぐ〜っ!んん〜っ!」
翠星石はセーラー服というやつに、目隠しとガムテープで口を塞がれていた。
「あなたはマゾっぽいからぁ・・・変わったことしてあげるわぁ・・・」
水銀燈は、冷たく微笑んだ。
585にゃこ:2006/02/12(日) 11:30:33 ID:4wq8FJ06
こんにちは・・・。
何か変な感じがするなぁ・・・
まぁちょっとペースが遅いかも。
翠星石はSMプレイで行きたいけど・・・。
まぁあちちょっとで終わりですから勘弁してください(汗
休憩します・・・。
586名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 13:26:55 ID:buPAZnQi
JUMxメグのSSマダー?
587名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 15:12:14 ID:N+xXk+j9
>>494の続きマダー?
588名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 18:30:31 ID:HECUWj4m
>>585
翠蝶期待(*´Д`)ハァハァハァハァ

それと、書きながらでなく、一度メモ帳とかに書き留めてから一気に投下した方がいいよ。
投稿ミスや間違って消したり、割り込まれて混乱したりなんてこともあるから。
589名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:30:47 ID:rEv/oRxJ
薔薇水晶、人気ないなー。
と思って描いてみたんだけど。
エロが無い。
個人的にこんな最後だったらいいなーって感じ。

とりあえず、>>494の続きかくか。

590名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:33:49 ID:rEv/oRxJ
もうすぐ私は消えるのだ。

誰に言われたわけでも無いが、そう感じた。目の前には何も無い。何時かは分からないが、近い未来に間違いないだろう。
こうなることは、分かっていた。分かりたくはなかったが。所詮は私は贋物なのだ。どんなに頑張ったところで、アリスにはなれない。
私自身のことなどどうでもいい。気がかりなのはお父様のことだ。私なんかを作って、お父様は幸せだったのだろうか。
贋物で、アリスになれない。出来損ない。どうして私を作ったのか。私には分からないが、望みを叶えてあげられなかった事は確かなはずだ。
お父様は悲しかったはずだ。どんなに精巧に作っても決してローゼンメイデンになる事のできない私。
そんな私を、口数こそ少なかったが、優しく見守ってくれた。私には最高のお父様だった。
そういえば、夜中に工房に一人でいる姿を何度か見たことがあった。お父様の背中を思い出す。
泣きたくなった。けれども涙はでない。余計に悲しくなった。


短かかった。
だけど、楽しかった。


ローゼンメイデンの皆には迷惑をかけてしまった。私が謝るのも何だし、今更謝ったとこでなんの意味は無いが、謝りたいと思っている。
そういえば、私が奪ったローザミスティカはどうなったのだろうか。戻っているといい。いや、戻っていてもらいたい。彼女達にはアリスゲームがある。
私が言えることではないかもしれないが、最後まで頑張って欲しい。そう思う。
不思議と消えることに恐れは無かった。消えることを考えたことは無かったが、心は妙に落ち着いている。来るべき時が来たな、そんな感じだ。
もしかしたら、私はこうなることを予測していたのかもしれない。
591名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:34:23 ID:rEv/oRxJ

生まれてよかった。
お父様に合えた。
いけ好かないやつだが、ラプラスの魔も悪いやつではなかった。
私は、幸せだ。

種類はあるだろうが、皆私を見てくれた。誰にも見られなよりは、はるかにいい。
私という存在が、世の中に残った。それだけで満足だ。なんて素晴らしい。


ふと、体が希薄になった気がした。
もうすぐ、なのか。未来というか、直ぐ先ではないか。予想外に早くて、ちょっと動揺してしまった。
何も見えなかった視界に、薄っすらと何かが浮かんだような気がした。無駄だとおもったが目を凝らす。何も見えない。
当たり前のことだが、少し、残念だった。最後くらい心静かに眠りたい。神様は意地悪だ。
そんなとき、

――――薔薇水晶。

声が聞こえたがした。頭に響くような、脆弱で脆いが、同時に強く美しい声が。
592名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:35:04 ID:rEv/oRxJ
「お父様……?」

幻覚だろうか。いや、私のいる所は、そんなものを越え場所だ。
なら夢か。

「お父様……、私は……」

声が擦れる。少しずつ自分が消えていくのが分かる。
姿は見えない。だけど、存在を感じる。

「私は、お父様の……ために生きる事ができましたか……?」

その手が、私の頬に触れた。
暖かい手だ。
たとえ夢でも、いい。また触れてもらうことができたから。

お父様の顔が浮かぶ。
いつもと同じで無表情。
だけど、私にはとても穏やかな表情に見えた。

足が、腕が、体が、顔が、動かない。全てが、軽い。密度が無くなっていく。

ああ。

お父様、ラプラスの魔、水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺、ローゼンメイデン、アリスゲーム。

私は、幸せだ。
593名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:40:02 ID:rEv/oRxJ
一応、アニメ最終回の後の話です。
594名無しさん@ピンキー:2006/02/12(日) 23:47:53 ID:/0wR0aWm
>>593
マジ泣けた。
もし、次に生まれてこれるなら、戦いなどせずに幸せになれるといいな、薔薇水晶・・・。
595第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/13(月) 03:07:57 ID:ugflHGIF
俺はあなた方の中に住む薔薇水晶のイメージをきっと汚してしまうだろう。
だから今謝る。
596明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/13(月) 03:09:17 ID:ugflHGIF
>>519

 JUMは、その小さな身体を取り上げ、
 いとけない嬰児を慈しむように、胸に抱いた。
 薔薇水晶は自らを包み込む温もりに、その身を預ける。
 

 それから数十秒後。

「……っと、別に傷とかは無いみたいだな」

 JUMは薔薇水晶の体の隅々を、舐めるように見回していた。
 薔薇水晶はというと、一糸纏わぬ姿で、頬を赤らめながら立っている。
 花から再び生まれた際に、ドレスまで再生なんぞする訳無い。
 そんな訳で、産まれたままの姿は余す処無くJUMの視線に曝されている。

「で、関節とかにも異常は無さそう」

 JUMは肩肘や手首、膝や足首は言うに及ばす、腰や、更に股関節にまで触れる。
 嫌がってもいい筈だが、薔薇水晶はちょっと身動ぎするだけで、大人しく立っていた。
 愛する者に棄てられ、朽ち果てたところを救われたとしても、行き成りこれでは仕様も無い。
 一応、恩でも感じてるのか、それとも少なからぬ好意でも芽生えたのか。
 ただ解るのは、JUMがとうとう柔肌に手を出し始めたことだ。
 関節から離れた指が、胸元やヒップの柔らかい膨らみに触れて、滑る。

「はぅ……ぅぁ……ッ!」
「うん、柔らかいや……ふムぅぐ!」

 薔薇水晶が切なそうに声を上げた途端、何かがJUMの頭に被さった。
597明日も発情期、明後日も。 ◆823J6XQFHo :2006/02/13(月) 03:09:56 ID:ugflHGIF
 巴のお古のシャツだった。

「もう、いつまでそんな格好させておくの」
 少し呆れた……というか、些か苛ついた口調で巴が言う。
「プハッ! ああいや、キズとか汚れとか無いかなって」
「どうせ汚してキズモノにするくせに……」
「あいやそれはなんといいますかべつに」
「否定はしないんだ……」
 笑わずに言う巴に、JUMは何とも歯切れが悪い。
 この男、やはり犯る気であった。
 薔薇乙女四体喰い(レイプ、3P、コスHあり)は伊達ではないのだ。
 身の危険を感じた薔薇水晶は、ひょいとお古を手に取り、前を隠した。
(でも逃げたり後ろに下がったりしないから夜はOKってことだよね!)
 ……とも思ったが、名誉回復が優先の為、JUMは何か言ってみる。
「幾ら何でも……知り合ったその日にしたりは、しない」
「だから明日します、っていうのはナシでしょう?」
 JUMは後の言葉がつかえてしまう。
 効果は絶無、寧ろ逆効果だった。
 すぐに否定しないということは、明日にはセクロスに漕ぎ着ける積もりだったのか。
 だとすれば凄まじく浅ましい助平根性。エロリビドーの権化だ。
 ケロッグコンボのゴリラほどの我慢も出来ないエロガキめッッ!!!
「はあ……」
 巴はJUMの発情っ振りに溜息を吐く。
「いいわ桜田君。私の体を触らせてあげる」
 そう言うなり、巴は上着とブラをたくし上げた。
 二つの丸い、膨らみかけがお目見えする。 

「その代わり……この娘に変なことしないでね」
「おぉおぉおぉおぉおぉおぉおぉぉぉ……!!!」
598第二話32 ◆823J6XQFHo :2006/02/13(月) 03:12:23 ID:ugflHGIF
クソ短い、すいません。
…明日仕事なのに寝る時間が無い (´・ω・`)
599206:2006/02/13(月) 03:33:11 ID:EOKbW+Fw
>>538の続きです

■Scarlet Palace 2-5 - 楽園と少女(下)
†† ??時??分 紅の宮殿・真紅の部屋 ††

「んぅん………」
ベッドの上で体をくねらせながら真紅は眼を覚ます。
未だに、彼女に装着された鎖は外されていない。
「あ…真紅……。眼、覚めたかい?」
「ジュン………」
「びっくりしたよ…、急に真紅倒れちゃうから…フフ」

倒れちゃうから−、その言葉で真紅はついさっきまで自分が何をされていたのかを思いだした。
ジュンに因る、本当に死んでしまうかと思えるほどの強制的なフェラ。

恐ろしかった−、私の知っているジュンはもっと優しくて、お父様の様に温かく接してくれて…。
けれども素直に成らない……そんなジュンだった。

でも−、今のジュンは違う。まるで何者かに操られているかのようだった。
行動一つ一つが、ジュンじゃない。彼であって彼じゃない−、だから怖かった。

「うぅっ………うっ……うっ」
突然、鳴き始める真紅。
「どうしたんだい……真紅?急に泣き出してしまって……」
「どうして……、ジュン……」
「…?」
「どうして……、貴方は変わってしまったの?」
「僕が……、変わった?」
「確かに私は貴方に恋をしていた…、貴方に抱かれたい、貴方に愛されたい……そう思っていた…でも…」
「真紅…?」
「今の貴方は……、私の知っているジュンじゃない……」
「…………」
「何が……、貴方をそうさせてしまったの?何故……、貴方は変わってしまったの?」

悲しくて、悲しくて、怖くて、怖くて、涙が止まらなかった。
強制的に犯されたことや、殺され掛けた事が悲しいわけでは無く、ただ純粋に、ジュンが変わってしまった事。
のりが言っていた、あの言葉−、「ほんの一瞬の出来事で、全てが元に戻ってしまう気がするの」を思い出してしまった事。
「もう戻れないのでは無いか」と言う恐怖。怖くて、怖くて、涙が止まらなかった。

「そうだね………、敢えて言うなら君のせいかな、真紅」
「私の………、せい…………?」
「そ。僕も、翠星石も、君のせいで壊れちゃったんだ」
「そんな………!−、私が一体何を………」

「まず翠星石が、君によって壊された。心の支えである”僕”を君によって、全て奪われてしまったからね」
「そんな………事で……?−、嘘よ…翠星石が……そんな」
「そんな事?真紅にとっては大した事じゃないかもしれない。でも、翠星石にとっては死活問題だったらしいよ…?」
「私が……、ジュンを彼女から奪った………なんて………」

真紅はそんなつもりは無くても、翠星石にとっては死活問題だった−。
今と成っては定かではない翠星石の思い−、知りたくても知れない彼女の思い。
全てが遅すぎた。

「そして、僕も君によって壊された……、理由は……言わずとも理解出来るよね」
「………私の夢を…見てしまったから……、貴方は変わってしまったと言うの?」
「かもしれないね。僕も確信は出来ない。でもね、真紅」
「−、……………」

「君達ドールズと違って人間は、本当に脆い。”ほんの一瞬の出来事”で、壊れてしまう事も在るんだ。
例え、それがどんなに些細な事だったとしても」
600206:2006/02/13(月) 03:34:49 ID:EOKbW+Fw


−、嫌…、のりと同じ事を言わないで。
「……嫌………嫌よ………」
「何が、嫌なんだい?僕が壊れてしまった事が嫌なのかい?」
「…もう……戻れない……貴方は…元に戻れないの……?」
「…戻る?戻る必要なんか無いよ……。これから僕と真紅は此処で永遠に、暮らすんだフフ…」
「ここで……永遠に暮ら……す?」
「フフ、そうだよ…僕は今、凄く幸せな気分だ」

−、幸せ……、その言葉で、ふと昔の事を思い出す。
−、幸せ……。

ネジを巻かれて、契約した時のジュンの顔。

初めて見たときは冴えない人間だと思った。
引き篭もりで、性格が最高に捻くれていて、更に姉を敬わない。
何でこんな人間に巻かれてしまったのだろう?最悪だ。

真紅はそう思った。

だけど、一緒に生活している内に段々、彼を意識するようになった。
捻くれてるけど優しくて、あったかい力を秘めたジュン。
彼と一緒に居ると、とても幸せな気分に成れた。

いつものようにジュンとティータイムを楽しんで。
いつものようにジュンと些細な事で喧嘩をして。
いつものようにジュンと仲良く笑ってテレビを見て。
いつものようにジュンと一緒にご飯を食べて。


うん。それだけで私は、幸せだったんだ。


だけど……、私は…欲張りすぎたのだ。
ジュンの全てを欲しく成っちゃったから。

それに……、これは”私”だけの幸せ。
私だけが幸せに成れたとしても…他の姉妹はどうなるの?

ジャラリ、と真紅を拘束する鎖が音を立てる。
−、贖罪。そんな言葉が真紅の脳裏を過ぎった。


あぁ、そうか、解っちゃった−、これは私への−、お父様からの罰だ。
−、薔薇乙女としての立場を忘れ意地汚く欲張った、私への罰。
−、姉妹への思いやりが足りず、自分の事ばかり考えていた、私への罰。


「……幸せ……?」
「フフ、僕は幸せだよ真紅……君と一緒に居られるから」
601206:2006/02/13(月) 03:35:45 ID:EOKbW+Fw
私は、罪を償わなければならないのですね−、お父様。

−、私は、お父様の顔にドロを塗ってしまった。
−、そして最愛の人であるジュンを壊してしまった。

私は−

−、自分の幸せしか願わない、悪い人形。
−、他人の事を考えられない、悪い人形。

その結果−、愛する人を壊してしまい、姉妹までも壊してしまった。

−、だから……私は、罪を償わなければ成らない。

「ジュン………」
「真紅………」

「私を抱いて…。それで…貴方が幸せになれるなら−………」

−、ジュンを幸せにする事が、私の贖罪。

虚ろな瞳で、ジュンに告げる真紅。

−、うん。
−、私が壊してしまったんだから…私が、彼を助けないと…。

そして、舌なめずりをしながらジュンは言った。

「勿論だよ、真紅。君が壊れるほど僕が抱いて、愛してあげる。…、僕と一緒に幸せに成ろう」

−、一緒…に?

「一緒………に………?」
「僕は君が好き…君も僕が好き……一緒に、幸せに成ろう」
「−、でも……私には幸せに成る……資格が無い…」
「うん、無いね。君は薔薇乙女としてあるまじき大罪を犯してしまったんだ…」

−うん、解ってる。だから……、貴方に従います−ご主人様(マスター)。
−償わさせてください、私の罪を。

「…………」
「でも…、ね」
「………?」

「君が幸せに成る資格を持っていなくても、僕が、君を幸せにしてあげる。君の罪を、僕も背負うよ…」

「…………ご主人………様」
「だから、一緒に幸せに成ろ?真紅?」
「あぁ……ご主人様………」
「君は僕の事だけを考えて、僕は君の事だけを考える……」

−、あぁ、何と言う事でしょう。涙が、止まりません。

「真紅……………大好きだよ」

−、大好きです、狂おしい程に、貴方の事が大好きです。

「大好きです………ご主人様」
602206:2006/02/13(月) 03:36:49 ID:EOKbW+Fw
−あぁ、お父様……、なんと言う事でしょう。

        …、美しき棘を持ち、凛々しい薔薇も、栄養を取りすぎればそれは腐る。

−、こんな、欲張りで、我が儘で、罪深い私を、ご主人様が愛してくれます。
−、私が幸せになんて成っては、いけないのに。

        腐った薔薇の茎は自身を支える事は出来ず−

−、お父様、私はダメなお人形です。……でも、幸せなお人形です。

        朽ちて行く定めに在る。

−、そして、御免なさい。私は、お父様よりご主人様を選びます。

        そして、再び咲く事は、2度と、無い。

−、有り難う御座いました。お父様。……そして、さようなら。
603206:2006/02/13(月) 03:43:36 ID:EOKbW+Fw
Be End

を書き込むのを忘れていた206です。真夜中にこんばんわ。
真紅をもっと肉体的に苛めたかったんですが、彼女はトロイメント見る限り
凄く精神的に弱そうなので(水銀橙辺りです)、翠星石とジュンの壊れた事を
薪に徹底的に精神的苛めをしよう、と考えてみました。
結果、エロが無くなり悲惨な事になりましたが……。

なんかパッとしない最終話ですが、最後まで読んでくださった皆さんに感謝です。
もし次に機会があれば薔薇*JUMのお話でも書いてみたいなぁ…と考えています。

それでは、また。
604名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 04:05:30 ID:r46G+9A9
水銀燈にいじめられたいなぁ…
鉄条網で縛られて、チンコグリグリ踏まれたい。
絶叫して暴れるんだけど、動けば動くほど鉄条網が食い込む感じで。
605名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 05:14:11 ID:aOG8t9kQ
>>603
GJ
大作お疲れ様でした
更なる作品の投下を期待しております













ぞトリビァル
606名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 09:50:32 ID:WyJDMjij
>>598
ちょっwww巴wwwww
ジュンがうらやましくてしょうがねぇwww

wktkしながら待ってますね

>>603
GJ!!そしておつかれ〜

こう全部読み返すと最初の方は萌えれたんだけど翠を殺したあたりからちょっと憂鬱になっちまった・・・

まぁ、そこは真紅に「ご主人様」と言わせた事で萌えれたから少し気が晴れたからいっかwww

薔薇×ジュンも期待してます

でも今度はアマーイのキボン
607名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 09:57:06 ID:E2P4Z3p4
ていうかSSスレの方が良かったんじゃ・・・>>206
608名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 10:05:42 ID:cXll73O1
>>603
こういう救いの無い話は大好きです。乙、超乙。
中島みゆきの『PAIN』を思い出した。
609名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 10:25:42 ID:d9I5WON4
>>603
お疲れ様でした
鬱話も好きなんだがそろそろ真っ当なジュン×真紅も見てみたい
610名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 17:43:31 ID:CZQR4fOs
久々にJUM×水銀燈を見た(ry
611名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 17:43:59 ID:/8rtNyPQ
>>610
俺漏れも
612名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 19:51:38 ID:M9SudqJ6
JUM×翠希望!

双剣さんのやつみたいなのとか
本編あれなのにSSも鬱話多すぎでへこみぎみなのでもっと萌えれるものを
613名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 14:05:34 ID:652ON/nL
206さんの後日談で水銀燈が攻めて来るの見たいな〜
614名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 15:24:01 ID:O/uHyNy8
前ベタベタ書いたモノですが、
良ければJx翠書かせていただきます。
丁度良い尺って3スレぐらいかなぁ。。。?
615名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 15:37:57 ID:4BAbrkr6
>3スレ
超大作ですね。
616名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 16:02:46 ID:O/uHyNy8
3レス・・・でした orz
617名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 16:59:49 ID:bIgYk3Ac
要望もないし微エロだけど銀ちゃんと、一応みっちゃんメイン、
いってもいいかな?
618名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 17:04:40 ID:nImNhsYH
いいとも
619史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:05:28 ID:bIgYk3Ac
 病院。
 その中庭は、昼日中だというのに意外なほどに静かだ。
 だが、水銀燈はそれが気に入っていた。
 誰もいない。
 誰も。
 自分と自分を造った父親。
 それ以外は全て拒絶している、そう思っている彼女は、それが気に入っている。
 そんな空気が好きだった。

 最も。

「天使がァァァっ!! 天使がクルぅぅぅっっ!」
 少し離れた病棟から、今日も悲鳴が聞こえる。
「落ち着いてめぐちゃん!」
「鎮静剤! いえ、麻酔銃持ってきて!」
「先生! 先生ーーー!」
 ガシャーン!
 花瓶か何かが割れる音。
「……」
 いつもの事とは言え、時折風と一緒に呪詛が流れてくる事がある。
 それがこの場所唯一の欠点といえば欠点だ。
 それでも、小さいながらも緑多いこの中庭の風景は好きだった。
 だが。
 今日の水銀燈には、どうにもあれが我慢できない。
「五月蠅いわぁ…」
 水銀燈は黒い羽を広げて空へ舞った。
 最悪の事態が待ち受ける、抜ける様に涼やかな空へ。

 どれくらい空を飛んだのだろう。
 時折鳶が併走してくる以外は何事もなく、飛ぶのにも飽きた水銀燈は眼下に緑を見つけ、そこに降りる。
 そこは公園だった。
 人影はなく、ひっそりとした場所。
 どこか病院の中庭に似ている光景に水銀燈は安心感を覚える。
 ここはあくまでも見知らぬ場所。
 人目を避けるため、茂みの奥の芝生に腰を下ろす。
 一息ついた時、不意に茂みの中から猫の鳴き声が聞こえた。
620史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:21:19 ID:bIgYk3Ac
 水銀燈はびくりと身を強ばらせるが、何の変哲もない三毛猫と確認して胸をなで下ろす。
「…殺されたいのぉ。人を脅かすもんじゃなわよぉ」
 先ほどの自分も忘れ、凄みを効かせる水銀燈。
 だが三毛猫は、そんな水銀燈にずんずんと近寄る。
「な、なによぉ」
 愛らしい外見とはいえ、人形である水銀燈から見ればそれは、人で言うところの虎かそれ以上の大きさ。
 その瞳は攻撃的なそれだが、体は完全に腰を引かせていた。
 三毛猫はにじり下がる水銀燈にずんずんと近づくと、そのまま体をすり寄らせ、くっついてしまう。
 大きな顔が目の前に迫り、たまらず身をすくめて目を閉じる。
 と、三毛猫は水銀燈の顔、髪、そして背中の羽に鼻をくっつけ、ふんふんとその香りをかいでいる。
 なにやら水銀燈の香りが気に入った様子。
 害を加える気はないと見た水銀燈は胸をなで下ろしながら再び悪態をつく。
「あたしは鳥じゃないわよぉ。噛もうとなんかしたら承知しないから」
 そう言いつつも、夢中で香りをかぎながらぐりぐりと身をすり寄せてくる三毛猫をなでる手は優しげ。
 香りを嗅ぐのを満喫したのか、三毛猫はそのまま水銀燈の背中で腰を下ろし、彼女をくるむように丸くなってしまう。
「しょうがないわねぇ」
 何をする予定がある訳でもない。
 水銀燈は猫をソファーがわりにして落ち着いてしまった。
「……」
 静かな時間。
 だが、そうなると再び頭にあの問題が沸々とわき上がってきた。
 別にめぐの事ではない。
 最近、頭の中から寝ても覚めても離れないあるやっかいな問題だ。
「…なんで…」
 細い指に力が込められ、握りしめた手が、ぶちぶちと芝生を引きちぎる。
「なんで…なんであたしよりあいつらの方が可愛がられるのよぉっ!」
 芝生がぶちぶちと宙に舞う。
「あたしだって、ちょっと他のドールと比べれば大人っぽいかもしれないけど、十分可愛いじゃない!」
 子供がだだをこねるようにして両手を振り回し、芝生は止めどなく宙に舞い続けた。
 三毛猫は突然のヒステリーにも驚く風はなく、顔にかかる芝生を払うだけだ。
「あの子達が紅茶でケーキ食べている時、あたしなんてせいぜいお見舞いの林檎や葡萄が関の山で、
 飲み物なんてヤクルトか缶ジュースだし! 夕飯だってあの子達、はなまるハンバークなんてすごいもの
 食べているらしいじゃない! あたしなんて! この前なんか病院の社食で焼きそばよぉっ! たまにはみんなと…」
 言いかけ、我に返り、その先の言葉をあわてて飲み込む。
「……」
 言ってはいけない。
 言えない。
 水銀燈はぐっと唇をかんだ。
 自らが舞いあげ、そしてはらはらと舞い落ちる芝生にまみれたままの数分後。
621史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:22:00 ID:bIgYk3Ac
 体中を芝生だらけにした水銀燈はようやく落ち着き、浅い呼吸で息を整えていた。
「…落ち着きなさぁい、水銀燈。アリスに最も相応しいドールたるもの、こういう事こそ理知的に考えなくてはいけないわぁ」
 三毛猫の頭をなでつつ自分に言い聞かせ、水銀燈は静かに目を閉じ、そして深呼吸する。
 ひとつ、ふたつと胸が小さく上下し、そして、ゆっくりと開いたその瞳はいつもの彼女だった。
「そうよ、いくらあたしが姉であり優れているとしても、後から作られた妹達が何も勝っていないという事は無いわ。
 そうでなくてはお父様が新しいドールを作る意味なんて無いものぉ…」
 水銀燈はもう一度瞳を閉じ、普段は考えないようにしている妹達の事を細かく思い出す。
「あの子は…確か…」
 水銀燈は立ち上がり、芝を払ってからすう、と一呼吸する。
 閉じた瞳を稟、と開くと、その口が開いた。
「くんくんは天才よ。ジュン、紅茶を煎れなさい」
 すこし胸を張り、威厳たっぷりの様相できっぱりと言う。
「…いまいちかしらぁ。やっぱり個性が強い子じゃないとぉ。それなら…」
 突然、水銀燈は両手を胸の前で猫の手のようにくるりと丸める。
「で、確か…いつもこんな風に…」
 水銀燈は足を内股にし、ふりふりといきなり尻を振り始める。
 そして。
「うにゅーたべたぁーーーい! うにゅー! うにゅーたべたあーーーい! うにゅーじゃなきゃいーやーなーのー!」
 腰をふりふりと揺らしながら、ハの字眉でだだをこねた甘い声を出す。
 彼女としてはせいいっぱいトーンをあげた声が空にこだまする。
 こだまがそらに消えた頃、雛銀燈はふっと我に返る。
「…ふふん、悪くないじゃなぁい」
 その表情は、恥ずかしがると言うよりことのほか満足げだった。
「あんたもそう思うでしょう?」
 三毛猫は突然の乱心に目を見張りながらも、とりあえずにゃあ、と鳴いた。
「そうよねぇ。やっぱりおばかさんは特徴をつかみやすいわぁ。それなら…」
 思いがけずノッてきている水銀燈は、今度は急にスカートの裾を足に挟み、ぱんぱんにふくらんだパンツの様にスカートをたくし上げ、膝のあたりで固定する。
 更にヘッドドレスをずらしておでこを出し、再びだだっこポーズを取った。
 そして。
「卵焼きぃ、たべたいかしらーーー!」
 再び甲高い声が空にこだまする。
「……」
 ちらりと三毛猫を見る。
 じっとこちらを見ている二つの瞳。
 にゃあ、とそれは鳴いた。
 水銀燈はふふん、と微笑む。
「うん、そうよねぇ。いいじゃなぁかしらぁ。さすがあたしは、なにをやっても飲み込みがはやいかしらぁ」
622史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:22:48 ID:bIgYk3Ac
 気分良さげに微笑む水銀燈。
 新しい世界の到来に心が躍る。
「ぎんちゃんってばー、たぁまぁごぉやぁきぃーーーーっ! たべたいかしらーーーーーーっ!」
 空に声がこだまする。
「かしらーーーーっ!」
 ついでに一声。絶好調だ。
「…ふふ、やっぱりあたし、なんでも出来るじゃない。クールなだけじゃなくってキュートな仕草だっ…」
 そのとき、水銀燈は背中に突き刺さる異質な視線、そして鉄の臭い、紛れもない血の臭いを感じた。
「!」
 背筋が凍り付きそうになるが、それでも彼女は本能的に戦闘モードへ移る。
 羽を広げ、飛び退きながら後ろを振り向いた。
 三毛猫もさすがに何事かと飛び退き、茂みの中へ待避してしまう。
「誰っ!」
 氷の様に鋭く、そして炎の様に熱い視線の先に居るは魑魅魍魎か、地獄の悪鬼かと思われた。
 だが。
「…え?」
 その視線の先にあるのは、銀色のボディと輝くレンズの超接近図であった。
「…カメラぁ?」
 思わず力が抜ける。
 そんな自分の様子がレンズに反射していた。
 そして耳には、何故か異様に荒い呼吸音。
 水銀燈はカメラのレンズの先を見る。
「な…」
 思わず呆けた声が出る。
 そこには、金糸雀のミーディアム、みっちゃんが、匍匐前進の格好で息を荒げつつ、デジカメを構えていたのである。
「に、人間?」
 カメラに隠れているがその顔をよく見ると、鼻の下から芝生に向けて一筋の赤い糸が流れ続けている。
「…あんた…」
 血の臭い。
 それは紛れもなく、みっちゃんの鼻血だった。
「いい…」
 みっちゃんがつぶやく。
「え?」
「いいわ…すっっっっっごくいいわ…」
「…頭、大丈夫ぅ?」
 訳が分からない、と首をかしげていた水銀燈がはっと気付く。
「! …あ、あんた! まさ、まさかさっきのあた…!」
 言い終わらぬうちにみっちゃんが、地球よ割れろと言わんばかりの勢いで両の手を大地に叩き付ける。
 思わずびくりと身をすくませる水銀燈。
623史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:24:38 ID:bIgYk3Ac
「すてきだったわ…! 素敵! 素敵よぉ! ブラボーよ! グゥレイトよ! エクセレンツ! マーヴェラス!
 スパシーボ! ダンケシェーよ!」
 両の手をばんばんと地面に叩き付けるその仕草は、まるで大地を叩き割ろうとでもしているかの如き勢い。
 訳の分からない単語も混じっているが、みっちゃんの恍惚とした表情と滝のように流れ落ちている鼻血を見れば、
 とにかく感動している事だけは分かった。
 だが、水銀燈は最初こそ真っ赤に顔を紅葉させていたが、それを見られていたと気付くと、途端に顔を真っ青に青ざめさせてゆく。
「に、人間! そのカメラどうする気!? フィルムよこしなさい!」
「あら、これはデジカメだからフィルムは入っていないわ。1ギガバイトの大容量SDカードよ」

「そんな事どうでもいいわ! それをよこしなさいって言っているのよ! それとも、あたしを脅す気? 命が要らないの?」
「そんなぁ、わたしはただ、空を飛ぶあなたを偶然見つけて、それでカナの言っていたもう一人のローゼンメイデン
 だって思って、それでこうして…」
 よく見るとみっちゃんは制服を着ている。
 会社の昼休みだったのだろう。
 身振り手振りで話し、そして改めて手に持っていたデジカメを水銀燈に向けて構えるみっちゃん。
「やめなさいよぉ! と…とにかくそれをよこし…。い、今なら何もしないで帰してあげ…」
 別の意味で鬼気迫る迫力に何故か押され気味の水銀燈。
 やけくそで羽を広げ、臨戦態勢を強めたその時。
『ぎんちゃんってばー、たぁまぁごぉやぁきぃーーーーっ! たべたいかしらーーーーーーっ!』
 不意に、デジカメから聞き覚えのある声が聞こえる。
「!!!!」
 心臓が止まるかと思った。
 一時遅れて、水銀燈が再び顔を真っ赤に燃える。
「かわいい…かわいい…わぁ…」
 みっちゃんはうっとりとデジカメのモニターを見て、鼻血に加えてよだれを垂らしている。
 脱水症状を起こしかねない量だ。
「ななな、なんでそんな…!」
「うふふ、デジカメだから動画だってばっちりなのよ。640×320の30フレームだからとっても滑らかだし…。
 ああ、これはもう家宝かしら…。ローゼンメイデンのこんなきゃわいい仕草を動画で残せるなんて…」
「に、ににに、人、人間っ! いますぐそれをよこしないさい! でないと、ここで殺すわ! 殺すっ!」
 言っている事は怖いが、青ざめたりまっかになりながら慌てふためくその姿は、恐怖よりも微笑ましさが先に出る。
「え? 殺す?」
 みっちゃんはとぼけた風に問うた。
「そ、そうよ! あんたなんて簡単に殺せるのよ! 分かったらさっさとよこしなさい! そうすれば命…」
624史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:25:12 ID:bIgYk3Ac
「でもぉ、この映像、もう送っちゃったし…」
「え?」
「通信機能ついているから、撮ったデータは全部リアルタイムで送っちゃった」
「…え?」
「つまり、もうこのカメラ壊されてもデータは安全なの。別のところにいっちゃったのよ。ごめんね」
「う、嘘よ…」
「ううん、もうデータは私のマシンにばっちり収まっているし、もしも私に何かあったら全世界に転送される様にプログラムされているのよ」
「…うそぉ!?」
 そんなシステムはありえないが、その辺には疎い水銀燈。
 あまりの饒舌な説明に、『ぱそこん』はそう言う事も出来るのか、だから引きこもるほど熱中するのか、と思わず信じてしまう。
「さて、ご理解頂けたかしら?」
 意外にしたたかなみっちゃんであった。
「……」
 詳しい仕組みは分からないが、とにかく状況は最悪らしい。
 どうしようもない。
 その絶望感に、水銀燈はへたりこんだ。
「あぁん、その狼の前で絶体絶命になったうさぎちゃんみたいなか弱い仕草も可愛いわぁん」
 みっちゃんは憑かれた様な眼光で容赦なくレンズを水銀燈に向け、シャッターを切り続ける。
「そうねぇ…さっきのポーズ、カナや、また真紅ちゃん達が来てくれた時に見せてあげて、おんなじポーズしてもらおうかしら?」
「!」
 がば、と顔を上げ、驚愕の表情で震える水銀燈。
「や、やめて…。お願い…それを妹達に…特に真紅に見せるのは…やめて…」
「えー? でもぉ…」
 みっちゃんはいたずらな表情で、尚もシャッターを切り続ける。
 まるで、挑発でもするかの様に。
「聞く…」
「え?」
「言う事聞く…聞…聞きます…。だから…お願い…します…」
 屈辱、と言うより単に真紅達にあの姿を見られた時の恐れで体が震える。
 最早、水銀燈に残された手段は哀願だけだった。
「言う事を…聞くって…言ったかしら?」
 みっちゃんの動作がぴたりと止まる。
「ほぉーーーーっほほほほほっ! その言葉を待っていたわっっ!!」
 みっちゃんの目が光り、両の手が触手のように蠢く。
「ひ!」
 水銀燈はその仕草に新たな感覚の恐怖感を覚え、思わず腰を抜かす。
 ぴぽぱ。
「もしもし、部長ですか? すいませーん、ちょっと急におばあちゃんが亡くなって…え? 二度目? じゃあおじいちゃんが亡くなりました。ですから、午後はって言うか今から早退させて頂きまーす」
 ぷち。
 みっちゃんは携帯を取り出し、手短に話を済ませるとあっという間に午後を自由時間としてしまう。
625史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:26:50 ID:bIgYk3Ac
「さぁぁてぇ…」
「!」
 なめらかなスローモーションの動き。そして、まるでドールのように首をぐるりと回して水銀燈を見るみっちゃんの目は、哀れなる獲物をねめつける肉食獣が如き喜びの瞳。
 水銀燈は、信じられないが自分が弱々しい兎になったような無力感を感じ、軽く絶望感に包まれる。
「うふふぅ。水銀燈ちゃぁぁん…。貴女にはぁ、これからわたしの家に来てもらおうかしらぁ…」
「あ、ああ…」
 イヤな色のオーラを纏ったみっちゃんの手が、力の抜けた水銀燈の腕を掴む。
 その光景はまるで、姫をさらう魔女の様にも、鮭を狩る羆の様にも見えた。
「めぐ……お、お父様ぁ…」
「さぁさぁさぁ!」
「ひ…」
 水銀燈は消え入るような声で鳴くのが精一杯だった。

 小一時間後。
 なすすべもなくみっちゃんに抱きかかえられながら家の中に拉致監禁された水銀燈は、だが意外なもてなしにやや拍子抜けする。
「紅茶はアッサムとアールグレイ、どっちがいい? あ、フレーバーティーもあるわよ?
 お茶請けはスコーンにプレッツェル、アンガディネにリーフパイ、生チョコにムース、ガトーショコラ、モンブラン、
 和風が好きなら玉露に玄米茶、ほうじ茶抹茶に昆布茶梅昆布茶、お菓子は最中に生八つ橋、餡蜜、水まんじゅう、
 落雁おせんべかりんとう、とどめは虎の子の幻の和三盆をたっぷり使った葛切りだってあるのよ」
「……」
 一体、目の前にあるのは何人前の菓子なのだろう。
 水銀燈は驚きを通り越して呆れ返っていた。
「さぁさぁ、遠慮しないでたぁんと食べてね」
 先ほどまでの圧倒的な気はなりを潜め、優しげな笑みで水銀燈をもてなすみっちゃん。
 まるで別人の様な仕草に水銀燈は戸惑った。
「…い、頂くわ」
 状況は相変わらず如何ともしがたい。
 だが、正直憧れのティータイムにイメージは相違ない。
 もしかしたら、このまま帰してもらえるかも知れない、と言う希望が生まれ、水銀燈はおそるおそる紅茶に手を伸ばした。
「…おいしいわ」
「でしょう?」
 完璧な抽出で煎れられたアッサムは芳醇な香りと濃厚、かつ後に残らない味で喉を潤し、鼻腔を満たす。
 続いて手を伸ばしたアンガディネも美味。
 水銀燈は、思いがけない至福の時の訪れに思わず緊張のたがをゆるめてしまう。
626史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:28:15 ID:bIgYk3Ac
「…いいところあるじゃない」
 水銀燈が思わず呟き、みっちゃんの方を見る。
 すると、みっちゃんはクローゼットの中から大きなボックスをとりだし、何やら物色していた。
「ふんふん、これもいいわね…。これは…子供っぽい…あ、でもそのアンバランスが…」
「な、何しているのよぉ」
 水銀燈がいぶかしげに問う。
「うふふ、気になるわよね。自分の事なんだから」
「え?」
 みっちゃんは、水銀燈の目の前にほら、とそれを広げる。
「!!!」
「セクシーでしょ? すけすけレースの黒下着にガーダー、それから皮のブーツにコルセット!」
 造形的には美しいと言える。
 だが、それが放つオーラはまがまがしく、そして黒い。
「カナや真紅ちゃん達だと、やっぱり可愛いドレス系がメインになるから、こういうセクシーな衣装は
 中々着てもらえなかったの。でも、あなたなら正にうってつけよね! おとなのみりょくって奴よ! これは貴重よ!」
「あ、ああ……」
 再び血の気が引き、水銀燈の手からリーフパイが落ちる。
「かわいいドールにかわいい衣装を着せるのは王道だけど、やっぱりその対極として、少し倒錯的思想の入った
 エロティシズムな世界も同じ魅力があるのよ! いままで貯めに貯めたえっちな、官能的な、エロスな、すけべな
 衣装は山ほどあるわ! さぁ! 銀ちゃん! あなたの世界がこれから始まるのよ!」
 息をのむ水銀燈。
 みっちゃんの背後には、いつの間にかセットされているビデオカメラ。
「………………」
 希望が生まれていた。
 それだけに、絶望への落差は広がる事になる。
 みっちゃんの手が、おもむろに水銀燈の肩へ伸びる。
 その手は背中に回り、ゆっくりと背中の紐を解いてゆく。
「ああ…」
 震える水銀燈。
 だが手は一瞬の停滞もなくドレスを脱がせ、震える肩を舐める様にして両の手がなで回す。
 背筋が凍り付く。
 程なく上半身からドレスがずり落ち、恐怖に固まる水銀燈の白い肌と、形の良い胸が外気にさらされた。
「素敵…」
 既に焦点を失ったみっちゃんの瞳に胸が映し出され、その像はだんだん大きくなる。
 つまり、顔が胸に近づいていた。
「い…いや…」
 次の行為を想像するのは簡単だ。
 恐怖ですくむ体は何の役目もなさず、ただ妙にはっきりとした視界だけが事実を冷徹に映し出す。
「ん…」
627史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:28:51 ID:bIgYk3Ac
 みっちゃんの赤い唇が、水銀燈の薄い桃色の乳首に触れた。
「あ…!」
 しびれる様な感覚に水銀燈はやっとの事で体を仰け反らせるが、それは皮肉にも更に胸を押しつける事となる。
「んぅっ!」
 恐怖におののき、きつく閉じたまぶたから涙がこぼれる。
「いや…いや…お父様…めぐぅ…」
「いい声…それに、あなたの乳房って、とっても柔らかくておいしいわぁ…ねぇ、水銀燈ちゃん? 私、ローゼンドールの事、例え様が無いくらい愛おしいと思っているけど、こんな風に欲情を覚えたのはあなたが初めてよ。本当、食べちゃいたいくらい…」
 例えようのない感覚が乳首を襲い続け、水銀燈はあえぐ様に身を反らせる。
「や…やぁ…あ…んむ…!」
 乳首から首筋に向かって這い上がってきた舌は程なく水銀燈の唇を塞ぎ、その小さな口は為す術もなく犯され続ける。
「今日は、最高の日にしてあげる」
 みっちゃんの声はもう、どこか遠いところから聞こえているようだった。

「みっちゃーん、いまかえったかしらー」
「カナ、お帰りなさーい」
 夕方のみっちゃん宅。
 仕事で遅くなると聞いていたので、真紅達のところで夕食をたかってきた金糸雀が帰宅する。
 いつもならみっちゃんにとびつく金糸雀だが、みっちゃんの何かが違う雰囲気にとまどいを覚える。
「み、みっちゃん? どうしたのかしら?」
「え? 何が?」
「な、なんか…ちのにおいがするの…。それに、ゴミ箱から、まっかなティッシュがあふれ出ているかしら…」
「ああ、気にしないで。ただの鼻血だから」
 微笑むみっちゃんは微妙に頬が痩け、目もくぼんでいる。
「は、鼻?」
「そう、単なる鼻血」
「だ、大丈夫なのかしら? お医者さんに行った方がいいかしら? それに、お洋服がみだれているかしら」
「平気平気。今ね、わたしとっても気分がいいの。そりゃもう、天にも昇っちゃうくらいに…。ほら、なんか頭も幸せでぽーっとしているわ」
 瞳を輝かせ、頭をふらふらさせながらもなお恍惚とし続けているみっちゃん。
「ひ、貧血による幻覚症状と違うのかしら?」
 カナは周囲を見回す。
 見ると、ゴミ箱からあふれ出た鼻血つきティッシュ以外にも、周囲にはお菓子の残骸や卵焼きのかけら、紅茶にジュース、ケーキに焼き菓子等、ありとあらゆるお菓子類が山ほど散乱している。
「なにかしら? このお部屋の状態…」
「うふふ…泣く子にはやっぱりお菓子よねぇ…。おかげで、あんな格好やこんなことまでしてくれたしぃ…」
 みっちゃんは真新しいHDDに頬ずりしながらあっちの世界を見ている。
「みっちゃん?」
628史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:30:16 ID:bIgYk3Ac
「ふふ、カナ、わたし貴女に逢えて、ローゼンドールに逢えて、ほんっとーに良かったと思っているのよ」
 金糸雀を抱き上げ頬ずりするみっちゃん。
「う、うん。カナもそれは思っているけど…。それ、なに?」
「あ、このドライブ? うふふ、この7200回転fire wire800接続、1TバイトRAID6のHDDは、これから我が家の家宝と
 なるのよ。あのね、カナがもうすこし大人になったら見せてあ・げ・る。それにうっかりさんが着替えたまま
 帰っちゃったから、また服を取りに来る…つまり、もう一度ショータイムが…ショータイムが!
 ザ・ワールドがぁっ! くぉっほほほほほ!」
 危険な瞳で微笑むみっちゃん。
「し、しっかりして! 気を確かにかしら! って、きゃー! みっちゃん、だからほっぺがまさちゅーせっつかしらぁーーーっっ!」
 揺れる視線で周囲を見回していたそのとき、金糸雀は山ほど積まれた着替えの中に見覚えのある服を見つける。
「!? み、みっちゃん、あの服…」
「うふふふふ…。今日は一日で人生半分くらいの運を使っちゃったかもぉ…。ねぇ、カナぁ」
「……」
 次元を突き抜けて幸せそうなみっちゃんに対し、金糸雀はそれ以上何も聞く事が出来なかった。

 同時刻。
「…めぐぅ…」
 とっぷりと日も暮れた頃、病院の窓辺に水銀燈は戻ってきた。
「水銀燈、おかえり…あら? どうしたの? その格好」
 こっちの世界に戻っていためぐは、一瞬またあっちの世界を見ているのかと思った。
 ふらふらと窓に降りてきた水銀燈。
 その姿はシルクと真珠で飾られた真っ白なふわふわドレス。
 黒い羽にも真っ白なショールが飾り付けられ、銀糸でプラチナの飾りが付いている。
 その姿はまさに天使だった。
「うう…」
 泣きそうな、と言うか既に目を真っ赤にした水銀燈。
 だが、めぐはそれも含めて愛らしい姿となっている水銀燈自身に目を奪われる。
「素敵…やっぱり貴女、天使だわ!」
 めぐが辛抱たまらんとばかりにおいでおいで、と手招きする。
 気のせいか、めぐのおしりにははち切れんばかりに振っているしっぽが見える気がする。
「め…めぐぅぅ…わたし…堕ちちゃった…穢されちゃったぁ…」
 水銀燈が泣きながらめぐに近づいてきた。
「あらあら、こんな可愛い格好なのに泣いたらもったいないわ。それに、あなたは高潔よ。だれよりもね。だって天使だもの」
「うう…」
 よろけるようにめぐの胸に納まり、そのまま珍しく素直に抱きついてくる水銀燈。
 しかも両手をしっかりと背中に回し、母親の胸に甘える赤ん坊の様に顔を埋める。
「水銀燈…」
 その髪からは甘い香りが浮かぶ。
 めぐは優しく抱き返し、至福をかみしめる。
「…ふ…う…わああぁん!」
 メグにおもいきり抱きついたまま、突如堰を切ったように泣きじゃくる水銀燈。
 めぐは普段見せてくれないその仕草に感動しつつ、水銀燈の頭をなで続ける。
「いい子いい子」
 数分後。
 泣き疲れた水銀燈はめぐの腕の中で眠っていた。
 普段のあの権のある表情や仕草はみじんもなく、母に甘える子供のように緊張感のない顔で眠る水銀燈。
 正直、病弱な腕には小さいとはいえドールは重いのだが、それでもめぐはずっと水銀燈を抱きしめていた。
629史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:30:48 ID:bIgYk3Ac
 その重さに、何か大切なものを感じながら。
「もっとがんばったら、水銀燈ともっとこんなふうに出来るのかな…」
 水銀燈の泣きはらした瞳から、忘れ物の様に一筋の涙がこぼれる。
 めぐはそれをそっとキスでぬぐい、愛おしげに頬を寄せた。
「…ところで、なんでエゴの香りがするのかしら?」
 寒い風が窓から吹き込む。
 普段なら体温を奪えとばかりにわざと開け放しにしておくのだが、今はその風が妙に冷たく、いやなものに感じる。
 めぐはそれはまあいい、と頭から消し、水銀燈を起こさぬ様に立つ。
 そしてそっと窓を閉め、カーテンも閉めた。
 無意味だった暖房の熱がよみがえり、部屋に満ち始める暖かな空気。
 忘れていた感覚が体を包み込む。
「あったかくして眠ろうね。おやすみ、水銀燈」
 めぐはそっと水銀燈を抱きながら横になり、そのおでこにキスをする。
 何があったかは分からないが、とにかく泣きはらした後らしき水銀燈の顔は妙に子供っぽく、それがおかしくて、
 そして切なくなるほどに愛おしく、めぐはしばらくその寝顔を眺め続けていた。
 少しの後、病室の明かりが落ちる。
 冷たい風は、今日は病室の中には届かなかった。
 多分、これからも。
630史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:31:46 ID:bIgYk3Ac
 エピローグ

「…やっぱり、この服は水銀燈のものかしら? と、言う事はここに居た…?」
 艶やかなビロードの様に鈍く輝くドレスを手に取り、金糸雀はふんふんとその香りを嗅ぎながら確信する。
「確かの様だわ」
 真紅もふんふんと香りを嗅ぐ。
「真紅、水銀燈の香り、知っているの?」
 蒼星石が不思議そうに問う。
「なんであいつがここにいたですかぁ?」
「いや、ボクに言われても分からないよ」
「うゆ? 遊びに来たんじゃないの?」
 次の日。
 みっちゃん宅には、ドールシリーズが勢揃いしていた。
 自称ローゼンドール随一の策士として、我が居城(居候)に敵を招き入れるのは(二度目だが)得策ではない。
 だが、流石に水銀燈が家に来ていたとなれば放ってはおけない。
 みっちゃんは水銀燈に何かされ、脅かされたりしているかもしれないのだから。
「あんなにげっそりしたみっちゃんは見た事がないかしら! あれはきっと水銀燈に力を奪われたに違いないのかしら!
 カナは例え世界で最後の一人になってでも、みっちゃんを守るのかしら!」
「だったらなんであたし達を呼ぶですか?」
 翠星石が身も蓋もないつっこみを入れる。
「う…だ、だって、水銀燈怖い…」
「相打ちなら一人でやりやがれです。鉄砲玉は帰ってこないから鉄砲玉と言うですよ」
「し、死にたくないかしらーっ!」
「それより、そのはーどでぃすくの中には何があるの? それを調べなくては話が始まらないわ」
「そ、そうかしら! だから真紅達も呼んだのかしら!」
「…どうしてだい?」
 蒼星石が冷静に問う。
「ボク達、パソコンの事は殆ど知らないよ?」
「ふぇ?」
 金糸雀がすっとんきょうな声を上げた。
「ふぇ? って言われても、本当だよ。ねぇ、翠星石」
「もちのろんです! あたし達はぱそこんどころか電子レンジだってまともに扱えないですぅ!」
 恥ずかしい事を威張りくさって宣言する翠星石だった。
「え? え? だ、だって、あなた達、あの引きこもりのミーディアムがパソコンを使いまくっているから、知っているんじゃないのかしら?」
「私たちは見ているだけよ。ジュンも、なかなかさわらせてはくれないわ」
「なの」
「…さ、策士、策におぼれるという奴かしら」
 金糸雀はめまいを覚えていた。
631史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:32:54 ID:bIgYk3Ac
 今日は平日。
 みっちゃんは当然仕事に出ている。
 金糸雀は、頬を落ちくぼませたみっちゃんに今日は休む様に懇願した。
 が、みっちゃんは頑なにそれを拒み、それどころか楽しくて仕方がないのだ、と満面の笑みで会社へと向かった。
 主の居ない部屋で、ドール達はとりあえずお茶の時間をしながら善後策を練る事にする。
「金糸雀、とりあえず出来るところまでやってみなさい。あなただって、少しはミーディアムがどうやってぱそこんを
 動かすのか、見ているのでしょう?」
「う…それはそうだけど、もしも壊したらみっちゃんが悲しむかしら…」
「でも、水銀燈が絡んでいるとなるとボク達も黙っては居られない。彼女の事だから、本当にみっちゃんの命に
 関わるかもしれないんだよ? 彼女、人が良さそうだから、水銀燈に誑かされているかも知れない」
「そ、それは困るかしらっ!」
「なら決定ですぅ。ほらほら、さっさとぱそこんのスイッチを入れてなんとか中身を見るですよ。お前のミーディアムの
 命がかかっているですからね」
「う…が、頑張るかしら…」
「では、私たちはあっちでお茶しているわ」
「頑張るですよ」
「頑張って」
「ふぁいとなのー」
「は、はくじょうかしらーっ!」

 小一時間後。
 金糸雀は、必死でみっちゃんの普段の操作を思い出しながら、マシンの起動方法を探っていた。
 やがて、はんべそをかきながらも金糸雀は起動に成功する。
「や、やったかしら! 流石はローゼンドール随一の策士たる金糸雀の実力は確かだわ! みっちゃん、あなたの命を
 守るためかしら。勝手にごめんなさい。で、ええと…こう、まるひってかいてあるフォルダを…こう、くりっく…。
 で…あ、怪しいのはこのsuigintou_park.aviって言うファイルかしら? これは確か、テレビが見られるファイルかしら!」
 金糸雀の写真が壁紙となっている画面に、突如ムービーが開かれる。

 そこに映し出されたのは、銀の髪を揺らしている黒い衣装の天使。

「…こっ! ここここ…これはなにかしうぼぁーーっ!」
 カナの絶叫と鼻血の音がこだました。
 そこへ、居間でお茶をしていた真紅がやってくる。
「うるさいわよ、金糸雀。あら、中身を見られたようね。どれどうぼぁーー!」
「し、真紅! 今の悲鳴だか祇園精舎だか分からないのは一体何うぼぁーー!」
「それを言うなら擬音。で、翠星石、どうしたの? 一体何があうぼぁーー!」
「何々ー? しんくー、お菓子がなくなっちゃうよー? 何があうぼぁーー!」
 周囲は一瞬にして流血地獄と化した。
 最も、この後今の衝撃とは全く異なる最狂のショーが待っており、更に流血の事態が続く事実など、どのドールも知る由は無いのであった。

 どっとはらい
632史上最悪の作戦:2006/02/14(火) 18:42:25 ID:bIgYk3Ac
以上、おそまつ。
633名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 18:43:01 ID:okHfXqbb
うぼぁーー!
634名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 18:44:36 ID:pemRBJXx
(・∀・)イイ!
超(・∀・)イイ!
水銀燈かわいいよかわいいよ水銀燈
635名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 18:52:58 ID:I+QukDcz
>>632
うぼぁーー!!
笑いすぎで夕飯のカレー噴いたーーーーーー!!!謝罪と賠償(ry
636名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 19:02:43 ID:KyntD2vP
>>632
ちょwwwGJすぎwwwww

社食ワロタwww

微エロだが、こういうのもいいね!
コメディとして楽しませていただいたwww
637名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:16:55 ID:V0oh7r+Q
角煮のローゼンスレの次スレ誰か立ててくれ頼む
638名無しさん@ピンキー:2006/02/14(火) 21:21:29 ID:CQMkm+rx
ワロスwww
あえてケチ付けるとしたら蒼星石の一人称と>ローゼンドール 位かなあ
テンポが良くてGJ!
639双剣:2006/02/14(火) 23:57:35 ID:LF0HkMtl
一週間も空けちまった……オレのスキルでは二股は辛かったのだろうか
>>483の続き投下
640双剣:2006/02/14(火) 23:58:12 ID:LF0HkMtl



―――初めに、神は天地を創造された。
                    旧約聖書 創世記1章1節より



地は混沌であって、

「…………………!!!」(がたがたがたがたがた)

闇が深淵の面にあり、

「〜〜〜〜〜〜〜!!!」(ずごごごごごごごご)

神の霊が水の面を動いていた。

「スィドリーム…………」(たぷたぷたぷたぷたぷ)
「いやちょ、ちょっと待……!!」

神は言われた。『光あれ。』

「なにやってるですかああああああああ――――――――ッッッ!!!!!!!!!!」

ビカーーーーーーーーーーーーーッッッッ!!!!!!

「くぁすぇdfrtgyhじゅきおl;p@―――――――ッッッ!!!!!!!」

神は光を見て、よしとされた。ハレルヤ。

641双剣:2006/02/14(火) 23:59:32 ID:LF0HkMtl


「ほ〜んと、おばぁかさぁん♪」

ちゃっかり光から逃れた天使はやはり神の使いだからか、それを良しとして……つーか楽しんで笑っていた。ケラケラと。

「お前こうなるのわかってて思わせぶりな素振り見せてたな!?」
「それにホイホイ乗りかけてたケダモノはどこの誰ですかねー」

翠星石の声は冷たい。
ティーカップを掴む手はまったく震えていないが、カップの方からはしっかりと『ピシリ』とか言う悲鳴があがっていた。
むしろ小刻みに震え出したのはジュンの方である。
深夜に桜田家に訪れた銀天使こと水銀燈。
仇敵という間柄であるはずの彼女とふとしたことで関係を結んでいたジュンは、久々に会う天使とそれとなくいい雰囲気になり―――
どこか機嫌よさげにリビングルームに入ってきた翠星石に目撃され(瞬間、機嫌は一気に反転した)、天地開闢の再現をその身を以って体験するに至った。

「で、戦いじゃないならなにしに来たですか水銀燈」

二重の意味で敵意が発散されている。ティーカップが可哀想だ。
そんな翠の羅刹の憤怒を前に、しかし銀の長姉は波紋なき水面の如く冷静に。
ばさりと軽やかに舞い上がり―――ジュンの後ろに降り立った。

「なっ!?」

極上の敵意を向けているにも拘らず、あまりに自然な動作だったため用心を忘れていた。
歯噛みする翠星石にしかし、ニヤリと余裕の笑みを浮かべた水銀燈は……

「ん〜〜〜〜〜〜♪」
「ぅわっ!?」

スリスリと。
ぎゅ〜っとジュンの首に手を回してスリスリと頬擦りした。
なんとなくだが色々と何か大事なものを奪われたような気分になる翠星石。

「なっ、なっ、なあぁぁあぁぁぁっっ!?」
「私はジュンに会いに来ただけよぉ〜」

先ほどとは別の意味合いで「なっ」を繰り返す翠星石に、やはり構わず水銀燈は頬擦りを続ける。
ジュンに至っては、突然であるのと抗い難い感触であるという理由でされるがままになっていた。
642双剣:2006/02/15(水) 00:00:19 ID:LF0HkMtl
そのせいかやがて羅刹の声帯が発する音は「な」から「ち」に変わっていた。となれば矛先は自分しかいないわけで……。

「……チぃ〜ビぃ〜にぃ〜ん〜げぇ〜ん〜〜〜〜…………!!」
「はいぃ……」
「いつの魔に水銀燈にほだされたですかっ!?」

字が違う……などと言っている余裕はなかった。というか何も言う余裕がなかった。水銀燈が先に口を出したのである。

「ほだすほだされるとかそんなレベルじゃないわよぉ?」

それも、破滅的な言霊を。

「あなたは知らないだろうけどぉ、私とジュンはもう結ばれてるんだものぉ♪」

…………………………………………………………………………。




―――第三の天使が、その鉢の中身を川と水の源に注ぐと、水は血になった。 
                                           新約聖書 ヨハネの黙示録16章4節より




「その、なんだ。とりあえず落ち着け。死ぬから」

頭からだくだくと血を流しているジュンからは流石に切羽詰った迫力があった。
反省したのか翠星石も少々大人しくなっている。ティーカップの魂は器を失い迷子になられた。カップで器というのもおかしな話だが。

「むぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

とは言え、むくれてジュンを放すまいとしがみつく様はまるで拗ねた雛苺である。
643双剣:2006/02/15(水) 00:00:59 ID:LF0HkMtl
「ヤキモチ焼くのもいいけれど、あんまり縛り付けてると逃げられちゃうわよぉ?」
「違うですっ!! チビ人間が何しようと勝手ですしどうでもいいですけど翠星石は納得いかねーです!!」
「いいから僕を挟んで怒鳴るな。傷に響くし耳も痛い」

水銀燈は水銀燈でジュンの首に抱きついたままである。
両手に花。しかし薔薇。綺麗な薔薇には棘があると来たもんだ。
それが片腕と首に巻きついているのだからそりゃ血も出る。……直接出させているのは腕に絡まっている方だけだが。

「ふぅん? ……別にいいのよ? 私に遠慮なんかしなくてもぉ」
「誰が遠慮なんか……っ! ……は?」

目下、腕の薔薇の棘に栄養毒素を供給していた首の薔薇が突然変異を始めた。
寄生された方も思わずそちらへ目と耳を傾ける。

「私はね、ジュンが受け入れてくれれば、愛してくれればそれでいいの。
 私を見て、受け入れて、愛してくれて……そんな在り方を私も愛してるの」

謳う様に芝居がかった動作で言葉を紡ぐ黒白天使に二人して唖然。
寄生される方は赤面し、供給される方もやや異なった意味で赤面。
が……

「ふふ♪ だからぁ〜、浮気は甲斐性ってことで許してあげるから久々にたっぷり愛してね?」

前者の赤面がさらに深まり、
後者の赤面がさらに別の意味のものと化す。

「ぬぁにが『だから』ですかーーーーーーーーーっっっ!!
 翠星石の目の前でそんな不埒な真似は……」
「だから、別に遠慮しなくていいって言ったじゃない」
「はぇ?」

さっきから何を言いたいのだろうかこの黒天使は。
ジュンを誘惑しているのかと思えば翠星石をからかっているように見え、
翠星石をからかっているかと思えばまたジュンを誘惑している。
矛盾しているのかと言えばそうでもなく、どちらかと言えば翠星石も共犯者に……って待て。
644双剣:2006/02/15(水) 00:01:40 ID:LF0HkMtl
「……おい、まさか」

未だ余裕の笑みを浮かべたままどこか優しげに、どこか意地悪に告げる水銀燈に、ようやくジュンは一つの推測に至った。

「私はね、私を受け入れてくれたジュンの在り方を受け入れるの。
 だから、ジュンがあなたも受け入れるって言ってもぜぇ〜んぜん咎めたりしないわよ。
 それともなぁに? あなたのジュンへの愛はその程度ぉ〜?」

だがここで、さらなる予想外の事態が起こる。

「侮るなですこのスットコドッコイ!
 翠星石の方がず〜っとず〜〜っとジュンのこと…………はぅ」
「え……って、おい!?」

何か物凄いことを言われそうになった矢先、いきなり翠星石の身体から力が抜けてジュンへと倒れ掛かった。
急すぎる流れに慌てながらも抱きとめ、大丈夫かと顔を覗き込むと

「すぅ……」
「うっ……」

艶かしい寝息と甘ったるい吐息が顔面に直撃した。ていうか……吸った。
思わぬ反撃に意識がくらりと揺れ、目は否が応にも半開きになった唇に向いてしまう。
瞼を閉じたしどけない寝姿……しかも頬にほんのり朱が差している。それを今、ジュンは絡みつかれる形で抱いているのだ。
そう思ったら、今更ながら吐息以外の甘い匂いが肢体から発せられていることに気付いた。これも人間化の影響だろうか?
聴覚に嗅覚に味覚に触覚に視覚―――五感全てへの同時攻撃。否、理性も含めればそれ以上だ。これで脳が痺れないわけがない。

「あらぁ、欲情しちゃった?」
「―――――――っっっ!!!!」

だが間一髪。良くも悪くもオセロ天使のおかげで踏み越えかけた一線からこちら側へと引き戻される。危ないところだった。

「別に私のことは気にしなくていいわよぉ?
 ちゃんと私のこと愛してくれるなら他のコといちゃついてても……」
「待て。なんかすごく申し訳ない気持ちになるから黙っててくれ」
「だから気にしなくていいのに」
「だからやめてくれって言ってるだろ……。
 ……で。
 お前……まさかさっきの紅茶に…………」
「んふふふふ〜♪ クリスマスに大晦日……結構なノロケ上戸なのねぇ翠星石」
「やっぱり酒入れやがったなお前!!」
645双剣:2006/02/15(水) 00:02:20 ID:jlZtP0/9
というか、少なくともクリスマスの時から監視されていたのか。

「今まで直接会えなかったんだから様子くらい見たっていいじゃない」
「プライバシーの侵害って知ってるか」
「人権は同じ人権を持つ者に適用されるのよ。そして私達に人権はないわ」

……法律上はそうでも倫理とか道徳とかの問題があるだろう。
だがそんなことを言ったところでまたのらりくらりとかわされるのは目に見えている。
何度ついているのかもはや判らなくなった溜息をまた吐き出し、翠星石の頭を膝に置きなおしてやろうと手を伸ばし、
しかし先ほどの悶着で両膝とも汚れてしまっていることに気付き、汚れていないクッションの方に置いてやる。

「あら、どこ行くの?」
「風呂。お前らのおかげですっかり汚れちゃったし。お前の話ってのは後で聞くよ」

きらり、と水銀燈の目が光った。それこそ翠星石のように。
されどその程度安易に予測出来ること。

「話聞いて欲しいならそこで大人しくしてろ」

あらかじめ釘を刺しておく。流石に目的達成を阻まれると痛いらしく、拗ねた表情でむぅ〜っと頬を膨らましていた。
……なんだかちょっと可愛かった。



リビングに残された水銀燈は拗ねていた。
眠りこけた翠星石の頬をつんつん突付いてぐちぐち愚痴る。

「もぉ……めぐの身体のためとは言え、あんまりじゃないの。
 からかいすぎたかも知れないけど会いに来たのはホントなのに……」

普段誰からも心を閉じているせいか、ひとたび心を開いた相手に対しては素直なのである。もっとも、高飛車な態度は相変わらずだが。
ことジュンに限っては、父親に対して求めていたものを有しているためか、ある意味でミーディアムに対するものよりも素直な態度になっている。
要するに、甘えているのだ。
誰かに甘えることなど永い永い時の中まったくなかった彼女にとって、甘えさせてくれる相手の出現というものは小さく大きな変化をもたらすことになっていた。
即ち。張り詰めていたものからの解放……言い換えるなら、ポジティブ方向でのストレス発散になったのである。
おかげで姉妹たちに対する敵意も多少は薄れるに至っていた。
646双剣:2006/02/15(水) 00:03:00 ID:meSG2R/+
再び翠星石の頬を突付いて愚痴る。

「というか、こんなことになったんじゃローザミスティカまでなくなってるかも知れないのよね……」

父に会うために、アリスになるためにアリスゲームを制する。
翠星石の身体及び自分の心の変化に伴い、この戦いの先が見えなくなってしまった。
ジュンと関係を持つことで父を求める飢えにも似た渇望は薄まったが、
だからと言って父に会いたいという願い、父の望みを叶えたいという想いがなくなったわけではない。
とは言え仮にローザミスティカの問題が解消されても、戦いを続けるとなるとジュンとめぐのことが気がかりになる。

「……どうしたものかしらね」

葛藤は無限に。
何にせよ、今は翠星石の変化の原因を掴むしかない。
あわよくばその力を手に入れ、契約者の身体の患いを消し去るか、身体ごと作り直す。それが今の彼女の目的だった。

「それにしても、『みんなで幸せになる』ねぇ」

今度はむに〜っと引っ張ってみる。……意外とよく伸びた。
この能天気な妹に対し、かつての自分ならば嘲笑と侮蔑をぶつけていただろう。
だが今となってはそんなことは出来ない。
自分もまた、相反する願いを抱いてしまっているのである。
だから、何かが叶えば何かが叶わなくなるという局面に立ってなおすべてを叶えようと目指すこの妹を羨ましく思うようになっていた。

「ま、がんばりなさいな」

そして、自分やめぐもその『みんな』の中に入れてくれれば嬉しい。
たとえ自分が無理だったとしても、翠星石がせめてめぐだけでも『みんな』の中に入れてくれるなら、あるいは。
あるいはめぐが救われるかも知れない。

「まったく、らしくないわ……っ!?」

硬直は一瞬。
その一瞬のうちに膨れ上がった突然の光になす術もなく飲み込まれ、水銀燈は意識を失い床に伏した。

to be continued...
647双剣:2006/02/15(水) 00:03:48 ID:meSG2R/+
あとがき。
こんばんは。踊る大捜査線見てたら『踊る大ローゼンメイデン』とかバカな言葉が脳裏をよぎった双剣です。大ローゼンはきっと真紅でしょう。
なんかテンションが上がらねぇ……スランプだろうか? 早急に萌え衝動が必要だな……
648名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 00:11:25 ID:deA5GcCU
うわー。オレ萌え死ぬかもw
GJです!
649名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 00:11:45 ID:6ZiAaM93
双剣氏GJです!!
話の流れきって悪いのですが
保管庫の方が更新されないようなので自分で作ってみようと思うのですが
いいですかねぇ?
650名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 00:20:40 ID:eF+/nEL0
更新はされてるよ。
携帯版はされてないけど。
651名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 00:26:35 ID:LqZ4IDCo
>>647
萌えっつうか、甘えること覚えて変わっていく水銀燈っていいねぇ・・・
しかし。どんな展開でも翠星石はライバル多くて苦労しそうだwww







アレ、誰か忘れてるような・・・・ま、いいか。
652名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 01:46:28 ID:0MnIbdCC
>>647
毎回GJですな

>>549
まとめサイトはいくつかあったほうがいいだろうだから
つくって大丈夫だと思う
653名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 01:47:57 ID:bdODTU9a
は?
654名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 02:12:01 ID:0MnIbdCC
655名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 02:13:23 ID:Yrp0XwwD
レス番間違いに突っ込んでるんじゃねぇの?
656名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 02:21:11 ID:0MnIbdCC
あぁ・・・よく見たら>>649じゃなくて>>549になってた
これはスマソ
657名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 03:27:15 ID:6kXdHaR6
>>632
面白かった
読みやすいし。すげえ
658名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 05:16:18 ID:K5/wzETN
ttp://www.artonice.it/videofigureskating/video_plushenko/euro05-plushenko-lp.wmv
フルチンコがフリーでやる予定のやつだって
659名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 05:17:00 ID:K5/wzETN
すまん、壮大に誤爆した
660名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 05:34:47 ID:fzq7s1dq
宣      戦      布       告
こ の 糞 ス レ の 住 民 気 に 入 ら な い
文 句 あ る な ら 俺 様 達 の 良 ス レ を 荒 ら し て み ろ よ
そ れ と も 怖 く て レ ス す ら で き な い か ?  
          /∧    /∧
         / / λ   / /λ
       /  / /λ /  / /λ
      /   / / /λ   / / /λ
    /          ̄ ̄     \
   /     / ̄\     / ̄\\
   /      |   ●|     |   ●|  ヽ
  |       し ̄ヽJ     し  ̄ヽJ   |
  |             '"""         |
  |   """"   T"     |   T """ |
   |   """"    |      ノ    |  """ |
   \        丶 ___人___ノ    /
    \_        ヽ―/   __/ < かかってこいよ
     /          ̄ ヽヽ   \ この俺様が怖いのか?
    /             ぷっ 

俺様達はチキンなてめーらと違って堂々と↓に俺様達のスレ晒すぜ。

http://life7.2ch.net/test/read.cgi/mental/1139745304/l50

俺様はここの『  ID:JxGDrAvH 』だ!
661名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:04:57 ID:6YN9ZGSC
誰かSS総合のスレ立てしてくれんか
容量一杯で止まっとる
俺はホスト規制でだめだった

Rozen Maiden ローゼンメイデン SS総合 5

このスレは、タイトル通り
ローゼン関連のSSを取り扱っていきます。

※表現の自由  ※批判の自由  ※投稿の自由
これらの自由を念頭に置き、楽しく愉快に進めていきましょう。


■前スレ Rozen Maiden ローゼンメイデン SS総合 4
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1135391690/

ttp://rozen.s151.xrea.com/index2.html (更新停止
↑ SS作品集・過去の作品
ttp://rozen-thread.org/2ch/test/threadsearch.cgi?t=ss1 (完全版
↑ SS総合・まとめ

http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1137935459/
↑ 薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第5話 (エロパロ
662名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:20:01 ID:KGXr8WrI
663名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 13:24:44 ID:Ak4QdMqU
モレがやってみる
駄目だったらスマンコ
664663:2006/02/15(水) 13:27:30 ID:Ak4QdMqU
立ててきた
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1139977589/

これだけでいいかな?
665661:2006/02/15(水) 13:41:00 ID:6YN9ZGSC
おおっ、それで十分!マジサンクス
素早い対応感謝する

とりあえず誘導

Rozen Maiden ローゼンメイデン SS総合 5
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1139977589/
666名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 15:04:56 ID:eF+/nEL0
緊密な協力体勢に感動を覚えた
667名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 16:11:51 ID:6ZiAaM93
http://www.geocities.jp/rozenmaiden_hokanko/
一応作ってみた。勝手に作ったことを謝罪します。
ちょくちょく更新すると思うのでよろしくお願いします。
双剣氏やおにく氏、第二話氏などの大作はまだ時間かかりそうでsり
668名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 16:58:35 ID:/MnSzIwd
669名無しさん@ピンキー:2006/02/15(水) 17:37:53 ID:K/boQ5mz
乙。話ごとにまとめられてて見易い。
670名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 02:48:04 ID:vF7A8IRp
乙!
671名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 12:14:37 ID:kk7NwWMo
移動移動
672名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 14:38:44 ID:GqZpTNtd
こらこら、移動ってどこに行く気だw
エロパロと総合は別スレだぞ
あっちでトラブってスレ立てをここでしただけだって
673名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 16:39:12 ID:kk7NwWMo
帰宅帰宅
674名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 16:49:36 ID:BTE61I+O
okaeri
675名無しさん@ピンキー:2006/02/16(木) 19:57:30 ID:kk7NwWMo
ただいまただいま
676& ◆/p9zsLJK2M :2006/02/16(木) 22:11:35 ID:ZKQC9MQc
双剣氏 GJっス!!
677双剣:2006/02/17(金) 02:15:24 ID:FVXupj2L
>>667
おー、乙かれー。
『作品の著作権は各作家様に帰属します。』
そうなのか。二次創作物の著作権のことなんて考えたことなかったから勉強になったぜ。

>>90
……先に謝っておく。

>>646の続き投下。
678双剣:2006/02/17(金) 02:16:09 ID:FVXupj2L
「はあ……安らぐなぁ……」

カッポーン
……なんて音はしなかったが、ジュンの心は確かに安らいでいた。

「……でもこの歳で風呂に癒しを感じるなんて老けてるよな」

そう思って少しだけ鬱になる。
元から風呂好きな性質というならそうでもないのだろうが、ジュンは別に以前からこういう性格だったわけではない。
真紅と契約して以来、日々慌ただしさを増してゆく日常の中、のんびりゆったり出来る場所がここだけになってしまったのである。
ドタバタのせいで疲れもしているため、体感癒し効果は倍増だ。

「あ゙ー……でも気持ちいいよなぁ」

ごきごきと首を鳴らす。
その後にくる脱力感がまたジュンの頬を緩ませた。

「まあ無理して数少ない癒しの場を否定しても損なだけだよな、うん」

風呂場から出ればまた面倒な話になりそうだが、今だけは思い切り満喫しよう。一日二度の入浴というのも滅多にない機会なのだし。
どうせ二度目だし面倒なので身体は洗わず湯船に浸かるだけでいい。
……が、ここまで癒されると自発的に身体を洗ってさっぱりしたい衝動に駆られるというもの。
湯船からあがって椅子に腰掛け、さあ疲れを吹っ飛ばそ―――がちゃ。

「ジュ〜ン、背中流してやるですぅ」

…………間。


「(おーぷんざ)どああああああああああああああああああああああああっ!!?」
679双剣:2006/02/17(金) 02:16:54 ID:FVXupj2L
背後の音になにごとかと思い振り向けば、頬を染めてにっこり笑う翠星石が入ってきた。全裸で。そら疲れも吹っ飛ぶわ。

「な・な・な・な…………」

所々が湯気や長い茶髪に覆われて隠れていたが、それでも見えるところは見えたしそれが逆に情欲をそそる。
ぶっちゃけエロい。そしてぶっちゃけありえない。
振り向くのに動かしたのが首だけでよかった。
タオルは今まさに身体を洗うため手に持っていたし、腰に巻いていたところでこんな事態でもしっかり反応している股間の前では無意味だ。

「ほら、タオル貸すですぅ。せっけんは……これですねー」

ごく自然な動作でジュンの手からタオル奪い取りを嬉しそうに楽しそうに笑う翠星石の頬は朱。純粋な微笑なのにそれがまたエロい……というか魅了された。
そう、純粋な微笑。そこに羞恥による朱は見られなかった。お互い一糸纏わぬ姿なのに。その朱は風呂の温度によるものか、あるいは

(ま、ま、まさか……いや間違いない。こいつ絶対酔っ払って…………ひゃっ!?)

思考はそこで強制終了。
ぬるぬるしたやや冷たい感触にびくんと身体が跳ねる。

「〜♪」
「ひあああああっ!?」

次いで背後からの鼻歌と背中を撫で回される感触。
その感触はぬるぬるしていてやはりちょっと冷たくて、ぞくぞくと。何と表現すればいいかわからない感覚に見舞われる。

「ち、ひゃ、ひ、ちょ、すひ、すひせ――」
「ああもう大人しくしてるです。くすぐったいのはがまんしろです」

ぬりぬりぬり。
本人は「せっけん」と言っていたが、この感触は液体状のボディソープに違いない。
知らなかった。ボディソープってこんなにエロい液体だったんですね神様。あ、なんか金髪の青年が爽やかに笑いながら手を振ってる。
680双剣:2006/02/17(金) 02:17:49 ID:FVXupj2L
「んー、もうちょっと力抜いたらどうです? せっかくのお風呂なのにガチガチですよ?」
(そりゃお前のせいだってにゅにゃーーーーーーーーっっ!!?)

もみもみもみ。にゅるにゅるにゅる。
一瞬と言わず二瞬三瞬何をされたのかわからなかったが、どうやら肩を揉まれているらしい。
塗りたくられたボディソープがなんとも言えない。
しかもそれが潤滑油になっているのかそれとも翠星石本人の握力が足りないのか、指はジュンの肩の表面を滑るばかりである。
だがそれが悦い。
やっぱり女の子というべきか細い10本の指先に撫で回され、その感覚は先ほどの掌のさらに上をいく。あ、金髪青年がまた笑ってる。

「でも、ジュンの背中はおっきいですねー」
「……え? ぅゎひゃ!?」

ごしごしごし。
ぽつりと零れた一言に一瞬正気に戻りかけるも、背中の感触に意識はまたも青年が手を振る世界へ。ところであんたそんなところで何やってんですか?

「かっゆいとっころはど〜こで〜すか〜♪」

ごしごしごし。
背中に動く感触がタオルのものだけになったため、未だ心臓の激脈は鎮まらないが、それでもピーク時に比べるて落ち着いてきた。

「ん、んん、ああ、わ、悪くない、かな」
「そ〜ぉでぇ〜すか〜♪ ごっしごっしきっれいにみ〜がく〜ですぅ♪」

恥ずかしくてたまらないのだが、なんとなくこういうのもいいかなと思えてきた。
いや、エロいのがというわけじゃないが――……それもあるかも――、酔っているとは言え楽しそうに歌う翠星石の声を聞いていると、
なんだかこちらまで楽しい気持ちになってくる。

(それに、酔ってでもいないとこいつこんな素直じゃないしな〜……あれ? でも……)

翠星石が飲酒した事例を思い起こしてみる。
はて? 確かに酔った彼女は割と素直になっていたが、ここまで大胆なことをするほど理性が飛んでいただろうか?
681双剣:2006/02/17(金) 02:18:32 ID:FVXupj2L
むしろこれは……そうだ、今朝……確か正午前あ

「たりやーーーーーーーーーっっっ!!?」
「もー、いちいち騒ぐなですぅ」

(ままま前前前々前テてててテテ手ぇ手ぇまわっまわてまわって回って周って廻って落ちる堕ちる堕散るぅーーーーーーーーっっ!!?)

あ、青年が近づいてきた。え? こっちが近づいただけ? これは失敬。どうも、桜田ジュンです。
――とかなんとかあっちの世界で青年に歓迎されている間、こっちの世界では翠星石に前を洗われていた。
前と言ってもアレではない。腕や胸といった部位を、後ろから手を伸ばしてきた翠星石が手探りにタオルで擦っているわけだ。
で、背中越しに手を伸ばしてきているということは当然互いの身体が近づいているわけで……あれ?

「けぉ、か、かひぁ……ぴ、きゃぷ…、〜――、」
「みっがくっですぅ〜♪ みっがくっですぅ〜〜♪ か〜らだ〜のすっみずっみあ〜らう〜ですぅ〜〜〜♪」

ふにふにふに。
あの、お腹と背中がくっつく前に、お腹より前に出っ張ってるものが背中に当たってますですよ?
―――ああこれはこれは。はい、握手。

「にゃ、なゃ、な、なにやってんだおま……」

ふにふにごしごし。
びゃあああああああ!! なんか前も後ろも動かされてるうううううううううっっ!!
―――へえ、人形師なんですか。僕はただの中学生で……。

「なにって、背中が終わったからそっち側拭いてるだけですよー?」

ふにふにごしごしにゅるにゅるごしごし。
ちょ、滑ってる滑ってるソープソープボディソープ滑ってる後ろーーーーーーーーっっ!!
―――ああ、僕は裁縫を少々……いえいえ、昔ちょっとかじった程度ですから。

「ちょ、そこ!? そこちょっと待ったストップストップストップお願い後生だあああああああっっ!!」

にゅるにゅるごしごしこしこしごしごし。
ちょちょちょさささささ先! 先っぽ! 今更だけどアタテル当たってるせなかセナカやめて已めて切れる伐れるキレるリセイイイイイッッ!!!
―――え? 娘の服を繕ってくれ? 娘って……ああ人形ですか。そんな僕なんかが……ていうかどんな人形なんですか?
682双剣:2006/02/17(金) 02:19:15 ID:FVXupj2L
「あ。ここが気持ちいいんですね〜?」

こしこしごしごしこしょこしょごしごし。
いえ違いますいやキモチイイのは気持ち悦いけどそれはあくまで背中であって前じゃなああでも前もなんか気持ちよくなってききゃーーーー!!
―――ほうほう。内蔵された七つの石が集まった時願いが叶うんですか。もしかしてドラ○ンボールですかね?

「〜♪ いっちょ気合入れてたっぷりやってやるですよ〜♪」

こしょこしょごしごししゃこしゃこごしごし。
アワダってル阿波伊っ達る泡立ってる後ろウシロバックバックていうかマえモ前も乳首血苦尾コスら擦ら摩擦魔殺まさちゅーせっちゃ〜〜〜!!!
―――でもせっかく造ったのに一体しか残さないなんて勿体無いというか可哀想……え? あ、方法は一つじゃないんですか。そりゃよかった。

「うりうりうり〜〜♪ ジュ〜ン〜〜♪」

しゃこしゃこごしごしくちゅくちゅごしごし。
マジ待って真面舞って真剣魔ってやばいってヤバイって夜這いって襲うって圧沿うって汚粗有って感弁カンベン勘弁―――――ッッ!!!
―――娘たちに会ったら協力してやってくれ? あっはっは、そうですねー。どうせならみんなで幸せになる方がいいですもんねー。

「えへへ〜♪ 翠星石はジュンのことだ〜い好きですよ〜♪」

くちゅくちゅごしごしちゅっごしごし。
Ahhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!
―――あ、もう時間なんですか。え? そりゃやっぱみんな平等に幸せになる権利はあるでしょう。ええ、では縁があればまた。





かくて戦いは終わった。しかしそれにより残された傷跡はあまりにも太くそして大きい。

―――『まあ無理して数少ない癒しの場を否定しても損なだけだよな、うん』

しかしそれでも英雄は己が半身にして最大の敵に耐え抜き、穢れなき少女を守ったのである。
もし彼の勇姿を称える人がいるのなら、どうか勇者に惜しみない拍手と、そして同情を送っていただきたい。

end of the Legend and to be continued...
683双剣:2006/02/17(金) 02:20:20 ID:FVXupj2L
あとがき。
こんばんは。翠のエロっつったらどうしてもこんなノリと形にするしか思いつかなかった双剣です。
ああそうだよ! どうせオレはチキンさ!! 翠みたいなタイプは一線越えたらやたらツン分なくなりそうだし
かと言って正気じゃない状態で本番やらせるなんてなんか悲惨なんだよ!!!

て い う か 着 か ず 離 れ ず だ か ら こ そ 萌 え る ん だ ろ う が !

……ゴメンナサイ、タンニオレノシュミトブンサイノナサノセイデス orz
684名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 03:04:21 ID:VQJMjBin
ツン分残すのはいい事だ
GJ
685名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 03:18:45 ID:BE6id7iS
きたああああああああああああああああああああ!!!!!!

俺は確実に我慢できません。
これが勇者と凡人の差なんですね?!
686名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 03:34:53 ID:riAcMaWl
もう、なんていうか・・・
GJていうかすごすぎというか萌えというかあqwsでrf

>>て い う か 着 か ず 離 れ ず だ か ら こ そ 萌 え る ん だ ろ う が !
まさにそのとおりだとおもいます!
応援してるのでこれからもがんばってください!!
687名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 03:37:13 ID:QNbEJlvf
俺も確実に我慢できません!
すごいぞジュン! これからは英雄ジュンと名乗れ!

何はともあれGJ!
688名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 04:37:51 ID:4ao+7v/4
>翠みたいなタイプは一線越えたらやたらツン分なくなりそうだし
蒼星石との関係を見れば間違い無さそうだ

だがgood job!
自分を貫いてくれ
689名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 06:51:20 ID:QYVJaT4z
何この絶対神。本番無しでどうしてここまでエロを書けるんだ!?
GJ以外の賞賛が浮かばない俺のポンコツ頭が情けない。思う存分趣味に走って下せえ。
690名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 17:37:56 ID:lPW7Tmgz
そろそろ次スレ立てるか?
691名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 18:25:08 ID:BE6id7iS
もうそんな時期か。
携帯だとわかんねぇな
692にゃこ:2006/02/17(金) 18:51:21 ID:NfQV3ewY
>>584の続きです・・・

「んっ・・・・!!!んむぅ・・・・」
「苦しい?苦しいわよねぇ翠星石ぃ・・・うふふ・・・」
「ん〜っ!んぐ〜っ!」
翠星石は、口を塞いでいるガムテープが邪魔でしょうがない。
喋れない・・・。しんどい・・・。おまけに文句も、反抗する事も許されない。
「さぁて・・・こんなに大人しい翠星石にぃ・・・ご褒美上げるぅ・・・」
口を塞がれたら喋れないのは解っているのにわざとご褒美と言って袋を漁る水銀燈。
「ん〜!んん〜っ!」
翠星石は水銀燈の出したものに恐怖を覚えた。

それは、トゲが鋭く生えているバイブと、鞭だった・・・。

「翠星石かわいぃ・・・クスクス・・・」
「むぅ〜!んぐ〜!!!」
優しく翠星石の髪を撫でる水銀燈。
「うふふ・・・地獄へ行ってらっしゃぁい・・・翠星石・・・」
「ん〜っ!ん〜っ!」
必死に抵抗する翠星石。しかし水銀燈は強引に翠星石の中へ・・・
バイブを、突っ込んだ。
693にゃこ:2006/02/17(金) 18:52:09 ID:NfQV3ewY
「・・・・・!!!!!!」
翠星石は一瞬目を、目隠しの布の中で見開いた。
「ふふふ・・・痛い?翠星石ぃ・・・」
「んっ!!!!んぅ〜っ!!!!!!!」
翠星石が動くほど、バイブは無理やり奥へ入っていく。
中に入ったバイブは、トゲが中を傷つける。
翠星石は、まさに生き地獄と相応しい状況の中に居た。
しかも、目隠しの影響で恐怖と痛みは増していく。
「〜〜〜〜っ!!!!」
翠星石は、静かに涙を流す。
痛い。痛い。痛い。痛い・・・・・・・・・・。
「可哀想・・・翠星石・・・ふふふ・・・」
「でもぉ・・・すぐ気持ちよくなってくるわぁ・・・。安心してぇ・・・」
水銀燈は、翠星石のおでこに軽くキスをする。
翠星石の僅かに塞がっていない鼻に、水銀燈の甘い香りが感じられた・・・。
694にゃこ:2006/02/17(金) 18:54:48 ID:NfQV3ewY
こんにちは・・・いつの間にかこんなに伸びてた・・・ОTL
SMは甘すぎたかも・・・?
加減難しい・・・。
695名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 19:32:24 ID:A+Y4yAfu
誰か水銀燈で鬼畜モノ書いてくれ…
696名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 19:57:05 ID:89Tr3hx2
鬼畜物のときは最初に警告みたいなものを書いておいてもらえるとありがたい。
苦手なもので…
697名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 20:58:19 ID:g1TGcWtX
>>696
・・・俺も頼む
698名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 21:23:25 ID:uZO4Jqwt
鬼畜か………?と思ってしまうおれはだめなやつなのか
699名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 21:23:31 ID:Iz/U2esH
>>695
俺も見たい

警告はやっぱ必要かもね
700名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 21:33:06 ID:mIPllRX5
>>698
膣内傷つけるのは十分鬼畜だと思われ…(´・ω・`)
701名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 21:58:00 ID:sM08Ya8G
>>695
そんなSSが出たら俺は10回抜く
702名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 22:04:08 ID:ArUM+6GB
703名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 22:53:08 ID:QNbEJlvf
銀様で鬼畜……
ううむ、真紅やジュンあたりが切れて、とか?
何にせよどっちかってーとSの銀様で鬼畜はムズそうだ
704にゃこ:2006/02/17(金) 23:03:24 ID:NfQV3ewY
>>693の続きです・・・後半は鬼畜ではないので・・・

「ん〜〜っ!!!」
「翠星石・・・可愛いわぁ・・・」
スルスルと口を覆っていた物を取る水銀燈。
「うぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
途端に荒い呼吸を繰り返す翠星石。それを見た水銀燈はにやりと笑う。
「ふふ・・・苦しかったぁ・・・?」
「あ、あたりまえですぅ・・・はぁ、はぁ・・・」
根元まで入ったバイブを、水銀燈は翠星石の秘部から抜く。
「う・・・あぁ・・・」
途端に声を荒げる翠星石。水銀燈は何かを感じ取る。
「あらぁ・・・?感じちゃったのぉ?翠星石・・・」
「そ、そんな事っ・・・・!!!」
「驚いたわぁ・・・あなたが・・・そんな娘だった何て・・・」
水銀燈の中で、何かが弾ける。
姉妹の中で、人見知りで、人間嫌いで、勇気何か無かった彼女が。
双子の蒼星石無しで、生きている。蒼星石のローザミスティカも奪ってやったのに。
ここまで傷つけても、犯されても、まだ、姉の私に反抗する。
私には・・・ここまでの勇気が・・・

ゆっくりと、鞭を取る水銀燈。
「そ、それ・・・」
「翠星石ぃ・・・私決めたぁ・・・」
「・・・あ・・・やめ・・・あぁ・・・」
「あなたを・・・ジャンクにしてあげるぅ!!!」
「い・・・嫌ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
水銀燈は、静かに腕を上げ・・・その鞭を力の限り、翠星石に叩き付けた・・・

はずだった・・・。

「何・・・で・・・」
「・・・?」
受身の態勢を取っていた翠星石。鞭が、打ちつけられるはずの鞭が、


美しい、赤い花びらのカーテンで、止められていた・・・。
705にゃこ:2006/02/17(金) 23:04:51 ID:NfQV3ewY
「あ・・・し、真紅ですぅ・・・?」
涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、真紅に抱きつく水銀燈。
「翠星石・・・もう大丈夫よ・・・。」
優しく翠星石を抱きしめ、手をかざす真紅。
途端に翠星石の秘部から痛みが消え去る。
そして、雛苺や金糸雀の服も元に戻る・・・。
「水銀燈!ちょっとおいたが過ぎたわね・・・」
「真紅・・・どうして・・・」
混乱状態の水銀燈。真紅はきっぱりと言い放つ。

「たしかに、私は胸が無いのだわ。」

・・・・・
「はっ・・・おばかさぁん・・・自分で言うこと無いじゃなぁい・・・」
「し、真紅・・・何を言ってるですぅ・・・?いかれたですかぁ・・・?」
「うるさいのだわ。翠星石。」
「で、何が言いたいのぉ・・・お馬鹿真紅ぅ・・・」
「そうね・・・でも、胸が小さくても・・・」
パチンっと指を鳴らす真紅。水銀燈の後ろから伸びる物体と、耳に響く音。
「・・・・・っ!!!」
その操り主は、雛苺と金糸雀。
「でも、アリスゲームを終わらせようとする気持ちは、誰よりも大きいのよっ!!!」
花びらで水銀燈を包む真紅。そこに一撃の平手打ち。
パシっと言う音が、部屋に響いた。
「ぅ・・・真紅ぅぅ・・・!!!」
「これが、私達の力・・・いい事、アリスゲームは、必ず終わらせる。私の手で・・・」
「くだらない・・・」
ぶちぶちっと言う音が、部屋中に響く。
「私達が求められるのは、ただ完璧な少女。アリスのみ・・・」
羽は、やがて大きくなり、蔦もろとも破裂する・・・。
「結局は、皆居なくなるの。残るのはお父様だけ・・・」
「・・・それまでの思い出は無くなりはしないのだわ。」
「・・・っ!!!」
よろめく水銀燈。さすがに体力が尽きたのだろう。ゆっくりと窓に近づく。
「こ、このやろっ!待ちやがれですぅ!!」
「いいの、翠星石。」
「真紅ぅ・・・でも・・・」
「また・・・来るわぁ・・・」
真紅は、水銀燈の心の変わりを、ただ、願いながら、水銀燈を見送った・・・。
706にゃこ:2006/02/17(金) 23:06:18 ID:NfQV3ewY
<エピローグ>

その後帰ってきたジュン。
その時の部屋の大惨事を見て即真紅達に片付けを要求した。
渋々片付け、晩御飯を食べるのだが・・・(金糸雀も一緒に)
「なぁ、一体何があったんだ?」
「え?」
「だーかーらーこの部屋で何があったんだ?」
「・・・」
あっという間に赤くなる真紅達。
(あーんな事言えるかですぅ。まぁ真紅のおかげで痛みは消えましたけどぉー)
(うゆ〜かなりあとぴとってなったの楽しかったのー♪)
(ま、まさかカナがあんなはしたない事をしてしまう何て予想外だったかしらー・・・)
(・・・あんな所触られて達してしまう何て・・・)
「・・・?」
ジュンはその状況を見つめる事しか出来なかった・・・。

「ねぇ水銀燈。今日は機嫌いいわね・・・」
「そんな事あるわけ無いじゃなぁい・・・お馬鹿さぁん・・・」
「ふふっ、どうだか・・・」
「・・・ふんっ・・・」

こうして、今日の事は深く、ドールズの胸に刻み込まれた・・・。
水銀燈の心の変化も、時がたてば、きっと・・・・
707にゃこ:2006/02/17(金) 23:09:18 ID:NfQV3ewY
え〜こんにちは。一応お終いです。
とことんいじめるのも考えてはいたんですが・・・
まぁあえてこっちで。
鬼畜はやっぱ警告しておけばよかったと今更反省ОTL
まぁこの作品にコメくださった皆様、ありがとうございました。
708名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 23:19:07 ID:QNbEJlvf
乙です。
悪役になりきれない銀様GJ。
709名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:02:38 ID:tzGaH5M9
>683 双剣氏
いやー、今回も楽しませてもらった!!
GJ。
710& ◆/p9zsLJK2M :2006/02/18(土) 01:06:36 ID:tzGaH5M9
連投スマソ・・

>695
俺も銀様の鬼畜モノ読みてぇ〜
ガチSな女王様を力でねじ伏せて、ヒーヒー言わすようなヤツをキボンヌ
誰か書いてくれ!!
711名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 01:14:47 ID:cZ1iAfcJ
しかし問題は、あの銀様を誰が、どうねじ伏せるかという事だ
712名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 02:14:26 ID:zzEYOPGw
雪華ちゃんに期待したい
713名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 02:19:49 ID:YdpoH+YJ
白薔薇はまだキャラがハッキリしてないからなぁ・・。
でも現実世界にも出てきたしそろそろ活躍するかな?
そしたらSSにも出てくるかもね。
714名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 02:20:38 ID:uxClMRbt
力で真っ向勝負だと厳しいな
真紅達なら全員でかかる必要がある

でも
水銀燈は精神的に脆い部分があるからな
そこを揺さぶる感じでいけば良いんじゃないか

んで…水銀燈は、あくまで反抗っつか強気みたいな
715名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 02:26:25 ID:zzEYOPGw
じゃあ、めぐを人質に取ればいいじゃな〜い?
716名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 02:38:00 ID:uxClMRbt
人質かぁ……ん〜…もうちょい強いのないかねぇ…('A`)
人質くらいじゃ水銀燈はあまりうろたえないかもなぁ…
717名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 03:12:37 ID:jVuSsK7V
蒼い子ブームの次は銀様か。
皆ガンガレ。
718名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 03:29:57 ID:g3up5xup
くんくんを人質にとればおk
719名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 04:07:41 ID:unpWkfPl
正直に言うと
紅と翠と蒼にはもう飽きた
かと言って薔薇は微妙だし
金と苺じゃ全く興奮しない

だったら銀だと
720名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 05:04:59 ID:uxClMRbt
>>719
気持ちは分かるがそりゃ個人的なアレだろww
さて、水銀燈を苛める方法でも考えるか…w
なんか苛めたくなっちゃうんだよなぁww
かわいそうだけど(´;ω;`)
せめて俺の頭の中だけでは水銀燈幸せルートの妄想をさせて頂きます
721名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 10:04:50 ID:rISx0slQ
>>719
じゃあ職人さんに文句言う前に、自家発電しましょう。金払ってるなら、文句も言えるが、
ここで読めるものはタダなんだし、俺は職人さんが書いて楽しいものを書いて欲しい。
社会人が多いだろうし、疲れたからだの息抜きで書いてくれているのだったら尚更だ。

719が銀が好きなら銀を書けばよい。それだけだ。飽きたなら読まなければ良い、それだけの話しだし。
722名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 12:31:36 ID:YdpoH+YJ
アドバイスならいいけど飽きたなんてのは職人さんに失礼だよねぇ
真紅ものとかも俺は大歓迎だよ
723名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 15:50:43 ID:uxClMRbt
まぁそのキャラのアンチさんかも分からんし
無視無視
724名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 18:06:26 ID:r0RAlHCO
なんなんだこの流れは
725名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 19:01:24 ID:1LA7ihR9
おフェラ水晶もの描いてよ
726名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 19:45:50 ID:iN/pwUY/
ジュンとみっちゃんと金糸雀の3P
727名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 22:05:10 ID:jYYpnRpD
>>494のみっちゃん×ジュンのえっちはもう終わりー?
728名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 23:29:03 ID:a0FFe2LY
このスレの容量が484KBに達しているけど、次スレ立てたほうがいいかな?
テンプレも作成済みであとは立てるだけなんだが
729名無しさん@ピンキー:2006/02/18(土) 23:32:05 ID:hRCS4wpm
>>728
もし、できるならお願いします。
730728:2006/02/19(日) 00:01:41 ID:a0FFe2LY
スレ立て成功したので貼り
・・間違えてるところないよね?(;´∀`)

薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 第6話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1140274814/
731名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 02:19:06 ID:Ae9huwMS

うめようぜ
732名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 03:21:34 ID:RwUd4UI7
うう・・・雛苺・・・!!
733名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 04:24:39 ID:/RTGbzEK
乙〜

うめうめうめ
734名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 06:37:35 ID:WIyDphRL


うめ
735名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 09:30:41 ID:bcH9xOYS
おつー

うめうめ梅岡
736名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 16:52:40 ID:USJnqbIe
      ―---___                                             _----―
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             |;:_―― ̄ ̄ ̄   ̄▽::::::|           .|:::::▽ ̄   ̄ ̄ ̄――_:::;|
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  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::: /   :::::::::/ ....::/..::/.::. ヽ、__ 卯,iリノ)))〉/ __,/.::.ヽ:::.\:::.... \:::::::::   \ ::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\
 /;;;;;―― ̄ ̄凵P―--_ /_// / .:    ::::::::::ヽ|l〉l.゚ ー゚ノl / ::::::::    :. ヽ:ヽ\_\ _--― ̄Δ ̄ ̄――;;;;;;;;\
/  ̄            凵P ./::/  /  :     ::::::: |!/'i)卯iつ. : ::::::: ::   :   | ヽ::ヽ Δ             ̄ ̄ \
                  /:::/.  /   :    ::::::::: .''y /x lヽ.:::::::.   .:    |   .|:::ヽ
                 /::::/.:  /   |   .:::::/ l†/しソ†|\::::::.    |    |  :.|::::ヽ バサッ!
                /;::::/.::::.. /    |   ../   lノ   レ  .\..   |    | ..::::.|::::,ヽ
               /;;::::/.::::::::/ ....  | ..:::/            \:::.. |   ... |::::::::::.|::::;;;ヽ
              /;;;::::/.:::::::::/.::::::::::::::| ::/               ヽ:: |::::::::::::::. |:::::::::::.|::::;;;;;ヽ
             /;;;;;;;:/.::::::::::/.::::::/ ̄V                 V ̄\::::::. |:::::::::::.|:;;;;;;;;;;ヽ
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           /;;;;;;;;;;;/,;/                                  \,;|;;;;;;;;;;;;;ヽ
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         /;;__/                                           \__;;;ヽ
        //                                                \ヽ
       /                                                     ヽ
737名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 17:25:18 ID:y/CjIAWp
                     | !
        ,.r―---.,__   |: ヽ
      /: : : : : : : : : : : : ̄ ̄ヽ: ::\
     /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::. : :::|    〃
  _,. .'′...:/: : : : : : : : : : : : : : .... . . ::: :::::|  /:/
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    /: : :..:::/: : : : .:::|: : : ::::::::::::::::__:::::::::::::::::j
   /: :...::::::/: : : .::::::::|: : .:/へ:Yィ=Y:::::::::/,.ィ
  く: : ::::::::/: :..:::_ム|::/∠rヤレ' }..-==/
   ヽ: ::::::ト、: ::|` ニ´り `=´f-イ::::::::::/ 一!十!百!千!万丈 ウメ サンダー!!
    V:::::/メ、::|.ヽ、`--- ,.イ:::::-=イ/      
     V:/r' くヽ!:::::::\__/ |::::::::r:>\     
    __!:|┬≧ヽ:.ヽ「 ̄ ̄ ̄´L/イニ、_
    |:.:ゝ !:.:.:.:ヽヽ,ヘ、__,.イ// /:.:.:| .|:.:.:|
738名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:43:24 ID:AHjaJRjG
埋め
739名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:52:45 ID:AQPRD8Mn
    i------i
   i二ニニ二i
   ,´ノノノヽ)))∩ 
    Wリ゚ ヮ゚ノリ彡  埋め!埋め!
    ⊂)_介⊂彡
     〈___l___〉
     し ⌒ J
740名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 18:57:33 ID:J6YZObqS
産め
741名無しさん@ピンキー:2006/02/19(日) 22:29:03 ID:pfOe6rQX
     く/',二二ヽ>    新スレも
     |l |ノノイハ)) )) すこやかに…
 ((  |l |リ゚ ヮ゚ノl|
     ノl⊂l_介」つ0匚lア ミミ
    ≦ノ`ヽノヘ≧     ミミ
.   ミく二二二〉ミ     http://.....

   \  │  /
      ___     _|ヽ∧∧∧∧∧∧∧/ヽ
     く/',二二ヽ>  <のびやかにいぃぃぃッ!!!>
     |l |ノノイハ))   l/|/V∨V\/∨V\/∨ヽ|
     |l |リ`Д´ノl|
     ノl⊂l_介」つ0匚lアΞミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ
    ≦ノ`ヽノヘ≧        ミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ
.   ミく二二二〉ミ     http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1140274814/
742名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 06:48:20 ID:RqN7QX9K
うめ
743名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 06:59:56 ID:QKMKUjIa
生めったら梅
744名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 08:02:09 ID:BPxztCq4
すばらしい才能です!
745梅岡:2006/02/20(月) 14:39:20 ID:53RULriA
      / 〃::/:::::::/ ::/ ::::ノリ::/::::::ヽ:::::\ヽ
     /⌒'!::/::::/ ィ/´/ /〃 \`ヽ!:::::::ハ 〉
      /__ ィ__ -‐_ ´  //  ==ヽ }}::::i::::!    イーヒッヒッヒッヒッ
       /::::{!:::::ヽ〈 (' )  /   (' ) ノ/:::::ィ リ
      '::::::::{ヽ::::::\     '    ノ::::イノ
     /:::::::::::{! `ー -- _   -‐7 - 7 i}
.    /::::::::<⌒)ソヽヽ  ` ー‐‐ ´  / 〃
  /::::::(>'´   ハん、`   __  ィ:::l  {!
/::::::::{/      } (ハ ヽ   /:::/l  {{
::::::::::::/         | ( ! ハ \/ \ l   {!
:::::::::/       レ{  ハ<卯> \  {!
746名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 17:16:32 ID:67yFq39q
      __
    i<´   }\   , - 、
   ヽ.._\./  .ンく r-兮、 __
    ∠`ヽ.! /   ヾニEヲぐ ,ゝ-> さすがゴッグだ、
   /_`シ'K-───‐-、l∠ イ   埋めてみるけど
   l´__,/l\、_ ̄0¨0)゙@Yヘ, -┤  何ともないぜ
.    l'___|⌒ヾ''ー==、ーr='イ i二| 
   / .」   i   /./7r‐く  lー!
.   f.  ヽ‐i人.∠'<   _i. l,.-ゝ.  
    トiヘヘ「ト〈      `X  トレi7__|  
   〉ト:トハj`! i.    /  トー┤lルj,リ  
  /‐+----+‐l    iー--i---ヾ'〃  
.  l_i____i__|   |___i,__i_|
747名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 20:39:40 ID:/g6s7B7w
         __    ,    __ _
.            rv、     ,   ´ ̄ `Y彡   `ヽ、' , / Y{
            」Yヘ   ∠  ─‐-ミ|{彡´ ̄  ̄`\/   /∠ィ
     ハ    ヽ ヽ \/ -=   二ミ八二 ─  二ニミL.ィ≦二、
    ァ   ∠二≧、厶-  _  彡''″ ` ー  =一''´ 〈丶 ` く
.         <_/ /〉´ ̄     ,′ハ ', ' ヽ  ヽ  ',  \ \
          / / /   / ′ i i|  | | i| l   ',   i  l    \ \
      / /   '   '  l | | i|  | | i| l i ||i Ul l    \ ヽ
.    / /    |  i |  i| | | i|  ト、j j| l i ||| || il     ヽ iヽ
   / /     , |  i |  i| | |_,|  | ト、_l ⊥⊥Ll !| il  ハ   j 〉
  〈 Y      , l   i |_ 斗匕仁! リ  { ,ィ≠ミ、Y , ,i l  ァ   / / 真紅のローザミスティカ、
.  、 ヽ       ; l ト、i |l 、,ィf T下    ヽ Yrマり } / /i| l  ,   / / はやく・・・ちょうだい・・・?
    ヽ \     l l \ ハ. ^ ー┘  i}  ヽニニイ'! イ l| .l  ;  / /
      ヽ \     l  li   ヘ """"    `   """u | l  li l  ; / /
       ヽ \  l  il   l\ u   _  -ァ   /:| l  l i  l  / /
       }  〉 l   i l    l f> .  `¨´   イフ :_|l  l i  l〈 〈
        / / !  _i__l    l__)ゝ-、`__ー ' 厂: : :ノ:l  l:-┴- 、l ヽ.\
.       / / .l /: : : : l   l〈:::::::::: : ̄ア´: ; -‐': :l  l: : : : : : :\}/}
      / /  ,イ: : : : : : : :l  l:`ー'⌒): `ヽ_ノ: : : : l  l: : : : : : : : / /
    / /  /: : : : : : : : : : l   l: : : : : :>'´: : : : : l  l: : : : : : : :/ /!
.   / /   {: : : : : : : : : : : : l  l: : : :./: fヽ: : : : : l  l: : : : : : : / /: l
   l  l  ∧::::.. : : : : : : : : : :l l: : :.fヽ:l | : / }:.l l:.l/ : : : :./ /:....:l ',
   ヽ ヽ./`ハ::::::::::::::::... : : ヽ: l l: : :.| !l | / /:.:l l/.....:::::::/ /:::::::::}i ;
     \ \ ハ::::::::::::::::::::::::: : l.Lr‐〜⌒ー┴:く/ノ:/::::::::::::/ /::::::::::/ l
.      ! { ,ハ:::::::::::::::::::::::::::〈 ̄`Y⌒ヽ;_: : : :K:::{::::::::::::/ /::::::::::/  l
748名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 20:49:02 ID:W//AiKKN
漏れのマロンミスティカをあげよう
749名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 21:05:51 ID:exhy0uAs
うめうめ

    /ノ´: /: : : : : : : : : : : : : :i: : : ::i: ::ヽ: : : : : :\   \
   /": : :/: : : : : : : : : : : : : : ::|: : :|: |: : : ヽ: : : : : : :ヽ  /
  /: : : ::/: : : : : : : : : : : : :/:/}: : i: :|: : : : :ヽ: : : : : : :V
  /: : : : :|: : : : : : : /: ::/:: / /: :/: / ヽ: : : : }: : : : : : :l
`.{: : : : : :|: : : : : : : : ::/.// /://:/-―--:、; |: : : : : : :|
 |: : : :{: : |: : : :,斗ァ''フ"  /"  //    \ヽ|: : i : : ::|
 |:i: : :i: : :l r彡"´    "   /        }: :ノ : : ::|
 l: i: : { : : l |     __,..    /  ''ェ;___,ェ; /: : : : /∧
.  ',ヽ: : : : ヽl ,r==="         ̄ ̄ ./: : : :ノ/  l
   \\: : : \        !       /, r '´ }: : :ヽl
   |: : : { `ー >              /{ * }: :  ヽl
   |:/: : { __ i/ ヽ             ./: {   }:_:: : : : l
.  //: : : :{  "iヽ { :ヽ、    ⌒   /:__ : { / ノ: : : : :.'.,
  l/: : : : : :} r−┘、: ::r`vr‐ -  ´|: : : | _」_{./  ./: : : : : : : '.,
 /: : : : : : : { `ヽ、 ヽ.L._ヽ.    レ'V__ ヽ/: : : : : : : : : :'.,
/: : : : : : : : r ト *|ヽ/ ノ ヽ.'、  / { (___  〕r、_: : : : : : : '.,
: : : : : : : : :∧.l.}  }〔 ´ / ヽG=ニ:|(    ./r'/rく: : : : : : : : :',
: : : : : : : ::/ )|.ト}  }ヽ    へ)|ノ\.{ |/ーi  /`./ ( ヽ: : : : : : : : ',
: : : : : : : /  .)|.「.) .} ∧     ) 7 .ヽ |    { フ  |  ヽ: : : : : : : : '
750名無しさん@ピンキー
                     、      i;、    ト,
       ,.イ   ,.イ          ト、     l;.゙、  l;;i
      ./;;;|   /;;l           ゙i゙;、    .|;;.゙、  l;;|
     /;;;;;;|  /;;;;|            l;;゙、     |;;;;.゙、 .l;;;|
    ,ィ/;;;;;;;;;| ./;;;;;|              i;;.゙、   |;;;;;;;.゙、l;;;|
   /i/;;;;;;;;;;;|/;;;;;;;l               l;;;.゙、   |;;;;;;;;;.゙、;l
    li;|;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;|         i´゙ヽ    |;;;;;.゙、/.;;;;;;;;;;;;;.゙.l
   |;l |;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;|    ,--、. '、 __.゙i    l;;;;;;;;〉';;;;;;;;;;;;;;;;;;〉
   |;||;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;;|    |、 ゙'; ゙i Pi;.l.  |;;;;;;/.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
   |;||;;;;;;;;;;;;;;;;;;.|;;;;;;|.    ゙i`i"Pi .l'__`;l  |;;;;;/.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
.  |;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;;;i    l;;`';;;l,  i;;;;;;|  |;;;/;;;;;;;;;;;_,、_,、__,、
  |;;| ゙、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;|    |`ー;;/  |;;;;;;| _|/ィ、,、,、r' :: :: :: :: '`゙'`;'`゙k
  |;;;l;;;.゙、;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;|   /;;;;;.ノ,,_ _|;;;;;;;lゝ': :: :: :: :: :, - 、 _, 、: :: :: :k
  |;;;゙、;;;;゙、;;;;;;;;;;;;;;;;゙〈 ̄r'-ー¬  i  ̄_ゞ ;;_;;_;r" ̄     ゙、: :: :ゝ
  \;;゙、;;、>、;;;;;;;;;;;;;;゙、 .i     i  ト'`': :,r'  /         `゙`i: :'゙"i、
    \>゙、 ゙、;;;;;;;;;;;;;;゙、 i   i  ゞ: :: : l   l           ,ト、_: ::>
     \、、>'、;;;;;;;;;;;;;;゙、,i、_,,、 、i,,,,i.ゞ::r´l  l /            l  〉::^‐i_
  〈ヽ ,'゙i `' 、、゙、;;;;;;;;;;;;;゙、 i"""i r'`: : l l .l ./         l   l._: :: :<
  ヾゞ、j l|,、fi.\゙、;;;;;;;;;;;;゙、 i   i>: :: :r ' l l /_,,.. -ー'\   /. /   ソ_i"
   ゙i;;;;;;;;;;;;;;;|il ,、_゙、;;;;;;;;;;;;;゙、i  i,フ_, 〉、  il/   、  , ゙\ / ノ  /: :>
.    l;;;;;;;;;;;;;;;;;゙';;;〈 ゙、;;;;ハ iヽ;゙、/l /<::ヽ, 'i、    ヽノ   X   'ヽ: :ス
    l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l ゙、l .l/  ソ l k ` .r'  ゙、i     ゙i     ゙、  _ノ : :<
     ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| _l_,,,-ー-、 r、i`l: :゙.、  j.l     .l    ゙、<: ::、ト"
      ヽ;;;;;;;;;;;;;;;/ ,-‐ー-、 ヽ ゝ,i,、:::ヽ .ソ     .|     〉l: :< 、ヽ.
.       ヽ;;;;;;;;;'/ /l r'"ー''゙i ゙l: :: ::^k: :'ーl        |     |'::、r` ヾヽ.
       〉、;;;/ ,/;;| l ゙ー、: :: ゙l .l,: :: :: `レ、::\ ,、 ,、 ,ヘ ,、 ,、 ,、ト'`'   ヽヽ
      /;;;;;;〉', ./;;|.l;| .l  " ̄ il .ト;;-、::,:、;: ::.r'-、_,.、_r`,-、,‐、_>     i゙、ヽ
.   _,、,、/;;;;;;///、;;ヽ、  i l ,s'゙`l..ll/> ,   i、 |:   |. l::   |       lヽ.l
.    l.l゙li゙i|;;;;;;;l'  l゙  ゞ;;;゙、 l l ζ:::liilt´‐´  ノ`、,l::.  |. |:  |.        |.ヽ|
    ゞ、ド、;;|   |-ー´;;r、i l l ~'ィ`ゞ'っ_`/シ,ノ |  |  l:  l.        | '、|
    ~`'-、V  l;;;;;__;;;;ヾリl ' l  ^-、::、::  ̄,-`' .l. ̄.l i. ̄ i         | '|
     </|  | ̄ ii_゙゙"i.l,  l   l ゙"`l"゙"   fi: ̄.i /i: ̄l.        j /
.      |  |    "ゞ〃  l  l  /     〈;;l   l〈;;ヽ l.        j ./
      _j  |     `'゙t゙i、     ソ      ゙i;;`'@、.i;;`'@ヽ     j /
    /  /       ゞ=---‐'"       l;;;;;;;;;;;;;l i;;;;;;;;;;;l     \\
   /  /                      ゞー''    ̄        \\
                どっせい埋め