卓上ゲームエロパロ総合スレ7

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451鋼の戦士×混沌の監視者:2005/10/16(日) 06:42:50 ID:gJCfot/q
 寝台の上に身を起こして、やはり夢だったのだと知った。だが同時に、ただの夢ではなかったのだとも。
 いつも彼女を包んでいた感覚。彼に託された“王国”の欠片。
 彼の残滓は、消え失せていた。
 今まで見守ってくれていたのだろうと思った。
「…」
 寝台から抜け出す。魔女の医院の病室は病室とは名ばかりで、まるで普通の家庭の一室のようだった。
 板の間の冷たい感触が素足に触れた。少し逡巡してから、そのまま窓際に寄る。無性に空が見たかった。船乗りと船と旅していた、
あの空を見たかった。
 引かれていたカーテンを開けて、夜空を広げる。夜闇の裾が、ほの白く変わり始めていた。まもなく夜明けがやって来る。
 不意にたまらなくなって、少女は身を乗り出して空を探った。どこかに居て欲しかった。生きていて欲しかった。だが船影などど
こにも見当りはしなかった。彼はもう旅立ってしまったのだ。
 瞑目して考える。それから、ひとり首を振った。
 旅立ったのではない。帰ったのだ。ずっと、在りたかった場所へ。
 結局礼を言いそびれてしまったと、それだけが悔いとして胸に残った。

 ――ばいばい、長い夢。

 囁くように小さく呟く。
 長く身を休めてきた、甘え続けてきた庇は失われた。けれど、今は薄明の下を歩いて行けると思った。
 あの時間は、あの船での時間は、似た痛みを持つ者同士の傷の舐めあいだったのかもしれない。だが今、確かな気持ちでそう思え
るのは、ぬるま湯めいたあの日々があったからこそ。
 歩き出そう。ちゃんと自分の足で。
 意味なら自分で決めればいい。どう生きたいか、何の為に生きていくのか。その意味なら自分で決めればいいのだ。
 そうしてひとつ、心に思い定めた事がある。随分と久方ぶりに、自分で決めて前に進む気がした。
 だから。今だけは泣いてもいいだろうと思った。


 すすり泣きがやがて寝息に変わる頃。
 少女の病室の前で彫像のようだった魔女は、ようやく身じろぎをした。
 魔女は魔女であるけれどもひとの身である。齢は未だ百に満たない。だが年輪の密度は少女を上回っていた。
 だから知っていた。
 泣く事が出来たなら大丈夫だ。
 悲しいのか、苦しいのか。自分がどうなのかすらに判らない状態が一番危うい。
 涙が出たのなら大丈夫だ。そこから、また歩き出せるだろう。
 再度訪れた眠りを妨げぬよう、老婆は静かに踵を返してそこから離れた。
452鋼の戦士×混沌の監視者:2005/10/16(日) 06:43:31 ID:gJCfot/q
 時は不可逆のものであるという。
 しかしながらその流れる速度、即ち“時速”は万物に一定ではない。
 だから。
 だから、こんな事もあるのかもしれなかった。

 払暁のひと時。少年はその病室に佇んでいた。
 寝台に眠る少女はあの時から少しも変わらず、けれど頬は泣き濡れていた。その涙を拭う事はもう彼には適わない。
 だから指を差し伸べる代わりに。
「――」
 少年は、少女の名を囁いた。
 蜂蜜の髪。白皙の肌。湖水の如く澄んで深い瞳。忘れようもない、彼女の名を。
 聞こえるはずもないと、そう知りながら。
「…?」
 けれど少女は半魔だった。正確に声を聞き取る事はできずとも、某かの気配を察したのだろう。ふっと目を開けて、今までの眠
りの残滓などまるで感じさせない動きで身を起こす。それは長く狩人たちに追われ狙われてきた身の上の、習い性のようなものな
のだろう。
 強い警戒心を露に周囲を窺い、誰も居ないと悟って少女は不審げな顔をした。その格好のまま、怪訝そうにもう一度室内を見回
す。だが視線は今度も彼の上を通り過ぎて、やはり自分達は彼女には見えないのだと知れた。
 彼は残念に思う。もう言葉を交せない事を。想い人を腕に抱けない事を。

 ――ああ、いつか誰かが。

 けれど、最後に。この意識の最後の時間に。
 こんな光景を眺められるのならば、彼はそれよりを望むものではなかった。

 ――きみを奈落の底から救いあげてくれますように。

 少女は、彼が恋した魔物は、確かにそこに生きていると見えた。
 少年の目に今の彼女は、暗く凍りついた水が溶け出したようにも、地中で眠り続けた石炭が赤く熱を放ち始めたようにも見えた。
 ならば祈りは。願いは。ここに成就する。
 出来得る事なら、己の手で叶えたかったけれど。
 少年は微笑み、もう一度少女の名を呼んだ。今度は驚かせないように、胸の内だけで。
 それは別れの合図だった。静かに佇む傍らの影に、己が魂を運び去らずにいてくれた事への謝意を込めて頷く。そう、その影は。
その女は、世に語り継がれる伝説。混沌と歴史の監視者。死神、即ち魂の運び手である。
 そうして曙光に溶けるように、彼は静かに消えていった。
453鋼の戦士×混沌の監視者:2005/10/16(日) 06:44:42 ID:gJCfot/q
 電話が鳴った。彼は寝台の中から不精に手を伸ばし、脱ぎ散らかした衣服をまさぐる。ようやく探し当てた時には、既にコールは
十数度を数えていた。
「レディを待たせるものじゃないよ」
 通話を押すなり、不機嫌そうな声。
「ああ、婆さんか。ん? ああ、今は独りだよ。あいつは行っちまった。いつも通りに。そっちは?」
「私のする事にそつがあるとでも思ってるのかい?」
 やはり不機嫌めいた返答を受けて、戦士は破顔した。
「安心した。婆さんがそう言うなら確かだろう」
 素裸のまま胡坐をかく。笑みを消して、それから少しだけ真剣な声になった。
「オレは、0にまでならもっていけると思ってる。異常気象のようにいきなり降りかかった悲しい事を消し去って、ふりだしには出
来るんじゃないかと思ってる。だがその先はオレには出来ない」
 言葉を切って、己が手に目を落とす。いつだって迷っているのだ。彼も。本当にそれが正しいのかと。そのやり方が最善なのかと。
 だから、あの少女が大丈夫だと聞いて心の底から安堵したのだ。
「何が幸福か決めるのはそいつ自身だ。傍から見て不幸で不幸でどうしようもなく不幸せそうでも、本人は幸福かもしれない。境遇
だけ見たって判らねぇ。そいつが幸せか不幸せかは、本人に訊いてみなけりゃ知れないんだ」
 よく彼は馬鹿だと言われる。なんの見返りもなく正義なんて概念に身を張るが故に、馬鹿であると。だが彼とて他人の為ばかりで
してい

るわけではない。決して無私ではないのだ。
 それはある意味彼の存在証明であり、自分で自分に課した生きる意味である。それを言えば尚更お前は馬鹿だと言われる。夢に殉
じるなんて流行りじゃあないと。
 だが。だが、と彼は思うのだ。ある日空を見上げて「こうしていればよかった」と呟くような生き方だけは、絶対にしたくないと。
 だから他人に幸福の押し売りをするのはやめようと、そうも決めている。選択もせずただ投げ与えられる意味と価値の、なんと無
意味でなんと無価値な事か。
「所詮オレは正義の味方で、なら味方程度がするのは、味方程度に出来るのは、それくらいでいいようにも思う」
 言葉は彼なりに辿り着いた真理ではあるのだけれど、魔女はやはり鼻で笑った。
「馬鹿だね、アンタ」
「言われ慣れてるよ」
 やっぱりかと彼は頭を掻いた。だが不思議と、この老婆の悪態には腹が立たない。それからふと思い出した。

 ――君の命と引き換えに、全世界が救えるとしたら、どうする?

「そういえば、昔婆さんに訊かれた事、あいつにも訊かれたよ」
「――それで?」
 しばらくの沈黙。魔女が先を促す。
「答えは変わらなかったのかい?」
「ああ。…いや、少し違うな」
 戦士は中空を見上げた。昨夜の問答を思い返すように。自分の感情を確かめるように。
「オレが何の為に死ぬのか。何の為に死んだのか。あいつには、あいつにだけは、憶えておいて欲しいと思った。知っておいて欲し
いと思ったよ」
 電話向こうで魔女は満足そうに笑った。全く馬鹿な子だね。相変わらず不器用で、生き方の下手な子だ。
 けれどおくびにも出さずに、相変わらず不機嫌めいて言う。
「惚気話なら他所でおやり」
454名無しさん@ピンキー:2005/10/16(日) 06:46:29 ID:gJCfot/q
 この話はあと一回でおしまい。今回あまりエロくなくてすまんっす。この方面に関しては、正義の味方ってのは失策だったやもしれず。
 次に予定してる夢使い×魔物使いで頑張ってみるさ。しかし宿題ばかりが溜まっていくぜ。女神転生はルールブック持ってないか
ら、後はBBNTの別話か。どうしてくれよう。
 週一くらいのペースはせめて堅守したいなぁ、と思いながらも、既にして次がもう危ない予感。
455いつもの二人:2005/10/16(日) 09:19:17 ID:VTCiMHjD
>444-447
 おおっ、ハラハラ展開ですね。GJ。続きを期待しております。

>「真希は、準備を進めてくれ。私はあいつの側に居る。あいつが何かしでかさないようにな」
 よっしゃーその勢いで押し倒せーとか思ってしまったわたしはちょっと壊れ
ている。

>448
>本当にエロに持って行けるのか
>微妙に方向性を見失ってるような
 連載型の書き手さんは、詰まったときに「書きたい(又は書く必要のある)
シーンから先に書く」「いったん執筆を中断して、別の話を書いて気分を変え
る」とかできないから大変なのでしょうね。
 どうしても気になるのでしたら、控え室スレ辺りで連載型の書き手さんに助
言を請うのがよいと思います。

>450-453
 一週間でまた読めたー! 嬉しいー嬉しいーありがとうございますー!
 ハンターの少年をまた出してくださるのは予想していましたが、監視者が彼
の心残りのために、っていう演出が特にありがたく嬉しかったです。
 てゆーか彼をあの世へ連れてく仕事があるから戦士の部屋をあとにしたのか
と思うと、ゴメン戦士、余計なキャラ出して、と思わないでもないw

 あと魔女の婆ちゃん百歳未満ですか。人間ですか。では外伝との齟齬を埋め
るために1本【齟齬を楽しむ余裕を持て】

>449
>「そんなコトまでしてるのか!?」「…ふ、普通だろう?」
「ねぇねぇ」
「あ〜?」
「レンはさ、手舐めの仕方からアナルセックスの注意点まで、本編や外伝でロ
ウにアレコレ教えられてるでしょ?」
「ああ」
「そのレンが『そんなコトまでしてるのか!?』と驚くようなことって何?」
「そうだな、……監視者にジャム塗ったくって戦士が舐める、とか」
「……『!?』付きで驚くようなこと? 特にこういうエロパロ界隈じゃあ、
それこそ『普通だろう?』だと思うんだけど」
「塗ったくるのはヴァギナの中に、だ」
「そんな『トコ』までしてるのか!?」
456408:2005/10/17(月) 12:19:47 ID:flKh4aWA
「司さ……っ!?」
 胸を押さえて倒れる司に、思わず駆け寄ろうとした結希が――。
「――はう!?」
 バフ、というくぐもった音と共に、ベットに押し付けられていた。
 結希の両手を右手で掴み、頭上に押し付けているのは倒れたはずの司だ。倒れた瞬間に起き上がった
とか、倒れる前に動いたとか、そういうレベルの話ではない。
 まるでフィルムを繋ぎ合わせた映像のように、倒れたその瞬間に結希をベットに組み敷いていたのだ。
 オルクスシンドローム――己の因子を世界に宿し、領域≠生み出す力。その知識が結希の脳裏を
かすめた瞬間、唇に熱い感触を感じた。
「……っ!」
 吐く息と吸う息が、喉で衝突した。その唇に感じた感触が司のそれだと気付くいたのは口内に侵入し
たぬめった舌の感触と、ほろ苦いコーヒーの味を感じた時だった。
 キス、接吻、口付け――理解すれば、結希の頭が一気に沸騰した。
 ――だめ、いや……こんなの……っ。
 身をくねらせ抵抗するが、司によって拘束された腕はビクともしない。腕力、などいう生易しいもの
ではない、世界そのものが持つ絶対的な拘束――オルクスの力が、逃げる事を許さない。
 ――どれだけ、唇を奪われ続けただろうか?
 司が体を起こすと、結希は空気を求めて呼吸を行い、むせ返った。
「、カ、ん……司、さ……ど……」
 どうして、という疑問は、司からの返答ではなく、自らの内から返って来る。

 ――衝動。

 レネゲイドウイルスに侵されたオーヴァードは、内にそれぞれの衝動を秘めている。それはレネゲイ
ドコントロールという技能によって、抑え込む事が可能なものではあるが――その身が一度衝動に飲み
込まれてしまえば、本人の意志になど関係なく行動を引き起こしてしまう。
「司、さん! 落、ち着いてっ!? 正気に戻ってくださいっ!!」
 結希の呼びかけに、司は無言――左手で、結希のパジャマのボタンを外しにかかった。
 一つ目を乱暴に、二つ目を苛立たしげに外していく司に、結希は堪えきれず涙をこぼし、呼び続ける。
「司、さん。止め――」
「――うるせえ」
 結希の声を掻き消すように、低く司はうめくと残りのボタンにかまわず、引きちぎるようにパジャマ
の前をはだけさせた。
「――――く、あっ!?」
 その行為に身をすくませた結希は、両手首に突き刺すような痛みを感じた。
 結希の両手を氷によって縛り付けた司は、ベリ……っ! と氷にはりついた右手を引き剥がし、血ま
みれの手を結希の汗にまみれた上半身に這わせて、吐き捨てた。

「俺の――俺の腕の中にいる時ぐらい、俺のモノになれよ……!」
457408:2005/10/17(月) 12:22:39 ID:flKh4aWA
 妙に時間が空いて、妙なタイミングで投稿デスorz

>>416
 こんなノリです、が、いかがでしょう?orz
 司×結希ですね、一応、ええ、一応orz

 うー、今なら直視の魔眼の痛みがよくわかるー>痛みだけってのもやだなorz
458名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 16:51:31 ID:CHASS+du
そういや最近N◎VAネタがないなあ
レイとかのSSを読んでみたいもんだが
459名無しさん@ピンキー:2005/10/17(月) 21:29:56 ID:AQNO6srJ
漏れはタイガーリリィのSSがいいなあ・・・。
460(監視者+α)×戦士 1/2:2005/10/17(月) 23:40:10 ID:TKG/TMub
「…………なあおい、監視者」
「何かな戦士?」
「↑のタイトルのことなんだが……何なんだありゃ?」
「さあ、ボクにもよくはわからないのだけれど……」
「なんだ、歯切れが悪いな?」
「本編の中の人が>449において『戦士×(監視者+α)じゃなくてよかった』
と言っておられるだろう?」
「ああ」
「戦士×(監視者+α)でダメなら(監視者+α)×戦士にすればよいという、
外伝の中の人の判断に基づくタイトルらしいんだ」
「どういう判断をすればそういう結論に至るんだっ!」
「はぁ〜い、おっ待たせぇ〜。ご注文の品、おっ届けにあがりましたぁ〜」
「レン!? お前、うわわっ、何をどっさり持ってきやがった!?」
「ハードSMセット」
「しれっと物凄いことを言うなっ!」
「大丈夫、【夢蝕み】のユメコに頼んで、厳選された逸品のみを選りすぐって
もらったから」
「俺はそんな話をしてんじゃねぇっ!」
「ほらこれ、監視者用のボンテージウェアとピンヒール。監視者の体型にぴっ
たり合わせて、どんな動きをしても見えそうで見えない微妙な露出具合になる
よう特注した物なのだ」
「うっわー、なんつー服だよ……」
「ちなみにこっちは戦士用の」
「げ、俺にも何かあるのか」
「拘束具」
「縛られるの俺っ!?」
「だってほら、(監視者+α)×戦士だから」
「ちょっと待て。その『+α』ってのは」
「僭越ながら死の概念神たるこのわたし、【伝説の住人】レンが勤めさせてい
ただきます」
「勤めんでいいっ! 何をする気だ何をっ!」
「とりあえずロープワークを。ヤイバ、ああ、魔剣持ちの【吸血鬼】なんだけ
ど、ヤイバを実験台にみっちり修行してきたから、鬱血したりしないよう気を
つけて、ちゃんと冷やせば3日で跡が取れる程度のちょうどいい具合にきっち
り縛ってあげるよ、てやっ!」
「うわーっ!?」
「奥義、瞬間亀甲縛り! 一瞬にして対象をぐるぐる巻きに縛り上げる上級技
なのだ!」
「何で死神が亀甲縛りの才能を持て余してやがるっ!?」
「エロスとタナトスは、古くから不可分にして密接なものさ」
461(監視者+α)×戦士 2/2:2005/10/17(月) 23:42:29 ID:TKG/TMub
「どこで憶えたンな台詞!? くっ、こんなロープ俺の力で引き千切って……
 って、何だこれ、ビクともしやがらねぇ!?」
「だってそのロープ、対魔物用の呪具でもあるのだもの。この道一筋80年の
職人さんが、情念のこもった女の髪を1本1本丁寧に編み込んで綯ったという
貴重な荒縄だよ。すっご〜くお高いんだよ? ユメコのコネがなければ、注文
を受け付けてさえももらえなかったよ。しかも材料は全部こちら持ちでさぁ。
用意するのが本当に大変だった」
「そ、そこまで苦労して用意する必要がどこにあるっ!?」
「勿論、君が逃げ出さな……コホン。勿論、全ては君達の幸せのために。最後
までちゃんと見ていてあげるから、羞恥に悶えて、さあイくがいい戦士!」
「それが子供の言うことかぁっ!? どーゆー教育を受けてやがるっ!」
「んー、明るくオープンでワイルドな性教育とかー」
「親の顔が見てぇよっ!」
「ケータイの写真でよければ」
「そーゆー意味じゃねぇぇぇ!」
「…………レン、これでいいのか?」
「わー、似合う似合う〜」
「監視者ーっ! さっきから黙って何をしているのかと思えば、いそいそンな
服着てんじゃねぇ!」
「しかし折角持ってきてくれた物を、無碍に突き返すわけには」
「……おい。そもそもこの大人のおもちゃセット、」
「ハードSMセットだってば」
「どーでもいいっ! このセット、一体誰が注文したんだ?」
「あっはっは、そんなの、」
「私に決まっているではないか」
「やっぱりお前かーっ!」
「今夜はワールド・オーダーもないようだし、」
「あってもわたしが代わりに行くし、」
「朝までたっぷり楽しもうじゃないか」
「楽しめるかっ! 俺はされるよりする方がいいんだっ!」
「そう言って、いつも“ボク”をばかり可愛がるのだから、たまには私につき
あってくれてもいいだろう?」
「いや、割とかなりいつもお前にだってつきあってやってるがっ」
「駄々をこねる口はこの口かい? レン、ギャグボール」
「はぁ〜い」
「はーいってお前、もがっ!」
「私はやめる気などないよ、君が屈服するまではね…………えいっ」
「むがぁぁぁぁぁぁぁ!」
「こうして戦士と監視者の“私”は、一晩中イチャイチャしましたとさ。
 と、日記には書いておこう」
462(監視者+α)×戦士:2005/10/17(月) 23:43:45 ID:TKG/TMub
 ・・・・・おしまい。

 以上、『戦士×(監視者+α)』って発想が面白かったから、その二番煎じ
に甘んじてみたお話でした。

>454
 済みません済みませんお気になさらず書きたいお話を書いてください、それ
こそがきっとわたしの読みたいお話ですので。

>456
 陵辱物とは気がつかなんだ……。
 続き、頑張ってください。

>459
 以前、どなたか委員長とのカラミで書くって仰ってませんでしたっけ。
463名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 08:09:11 ID:YqfQ8YsQ
( `ω´)y-~ 記念下記子
464名無しさん@ピンキー:2005/10/18(火) 15:19:33 ID:DodD+eVe
>408
今こそ!俺が雄叫ぶ時!!
ひゃっほーう涎垂らして続きを待つぜっ!
一期キャラクターの中でも司は大好きなんだ〜いえ〜
465BBNT本編8話目・前編1/5:2005/10/18(火) 21:48:07 ID:mk8vF05t
◇最善の結末

 たとえば疲労、恐怖など、個体の維持を脅かすストレスを受けたとき、動物
は種族保存のため本能的につがおうとするらしい。その顕著な例が、飢饉に際
して爆発的に増加するイナゴであり、幾多の苦難を乗り越えた男女が物語の最
後で結ばれるパターンである。
 ……だとすれば、この腕の中のぬくもりが強烈にいとおしいのも、交し合う
口づけが鮮烈に甘いのも、ただの本能ゆえなのかと斜に構えたくもなるが。
 そもそも互いに絆を求め合うのは人の、半魔の本能ではないか。
 絆で交わす口づけならば、多分、それも悪くないと俺は思うのだ。
「ふ……ぁは」
 熱を帯びた呼気。小さな喘ぎが聞こえるたびに快感が走る。
 更に攻めたてる。その声を、また聞きたくて。
 聞かせてくれ、お前の声を。……ただ一人、この俺だけに。
―〜―〜―
「負けるわけにはいかないんだッ」
 叩きつけるように彼が言う。長く伸びた爪、先端から滴り落ちる血糊。
「俺は、あいつのために生きている。あいつの幸せのために生きている。あい
つを護るために、俺は生きているんだ。負けるわけには……いかない!」
 誰も彼も、背負うものの重さは同じに違いない。潰されそうなほど重くて、
それでも立ち上がり支え続ける想いが、きっと力で、強さということ。
「奇遇だな」
 俺は応える。眼前に拳を掲げて。鋼と称される鎧。血塗られてもなお、貫き
通すべき信念のために。
「俺も、負けるわけにはいかないんだ」
 夜闇に包まれた、公園のアレナ。暖かな陽光に包まれて子供達が、親子連れ
が、恋人達が、笑顔を交わして通りゆくはずの散歩道で、俺達は死闘を交わし
ている。
「来い、ヒーロー! 正義だと!? そんなものが誰かの幸せを壊す権利など、
絶対にありはしないんだ!」
「その幸せが、もっとたくさんの、もっと小さな幸せを壊すなら! 俺の正義
は、絶対にそれを許さない!」
 交差する。爪と拳。俺の戦術は避ける戦術ではない。強固な鎧は、それゆえ
に回避の力を殺ぐ。受け止めて、耐え、返す勢いで致命の強打を与える。
 彼の戦術は、逆に避ける戦術。一撃離脱、小さなダメージを、しかし何度も
何度も重ねて、着実に相手の生命力を奪う。
466BBNT本編8話目・前編2/5:2005/10/18(火) 21:50:29 ID:mk8vF05t
 その彼が、俺との相討ちを狙った。俺の胸板に突き込まれる爪、彼の胸板に
叩き込まれる拳。彼の身体はしなやかで、しかし覆うのは柔らかな毛皮。骨が
折れる手応え。彼の口から血が逆流。そして俺も鋼鉄の面貌の下、こみ上げる
血の塊を吐き出す感触。身体は、もはや痛みを痛みと知覚せず、胸に残る鈍い
熱さだけがダメージの自覚。
 奇跡的に、あるいは残念なことに、どちらも死に至る傷ではなかった。一足
飛びに、だけど傍目には多分フラフラと、互いに距離を取る。
 まだだ。まだ終わらない。
 まだ、終われない。まだ……!
「……なた。あなた――!」
 降りてきた、否、落ちてきた。それは蝶。麗しの羽、麗しの瞳、美しい女性
の背中に蝶の翼翅を有する、それは妖蝶。
 その羽は、最早飛翔の役には立たぬことが一目瞭然のボロボロで、その瞳は、
一方が無惨に撃ち抜かれていて、それでも彼女は美しかった。
 二足歩行の虎、あるいは巨熊の如き、彼の背にそっと寄り添って。共に戦お
うと、最期まで一緒だと、囁きかける、その幸せな微笑み。
 本当に、彼らの幸せを壊す権利が俺にあるのかと、拳が揺れる。迷いが生じ
る。
「権利など。幸せを壊す権利など、誰にもありはしない」
 それは先触れの歌。超然として、告げるように、諭すように。
「だから戦うのだ。誰もが戦うのだ。幸せを得るために、幸せを守るために、
幸せを、失わないために」
 強酸でも掛けられたかのように半ば溶かされた藍紫の長衣。肌は焼け爛れて
赤く腫れあがり黒く焦げついて、見るからに痛々しい。痛みのせいか、悲しみ
のためか、それとも怒りのゆえか、キッと彼らを見据える瞳はいっそ無表情で。
「弱肉強食。力なき者は敗れ、大切なものを全て奪われ、ただ、涙する。それ
が世の常、世の道理」
 その眼差しが俺に向けられて、にこっと笑顔になる。
「なればこそ、力なき者のために、涙を流す者のために。世界には用意されて
いるのだ、絶望にも砕けぬ鎧が、悲嘆をも破壊する拳が」
 全幅の、信頼。俺に預けられる、心。
「それが正義だろう? それが、正義ということなのだろう?」
 ああ、来たのか。来てくれたのか、レン。
 俺の迷いが消える。……いや、迷ったと思った、それ自体が気の迷い。
 決めたことだ。最初から、決めていたことだ。
 命を懸けても。命を奪っても。
 貫くと。この、信念を。
 ならば俺は、俺達は、俺達の正義のために、守るべき幸せのために、
「勝ってみせる……必ず!」
―〜―〜―
467BBNT本編8話目・前編3/5:2005/10/18(火) 21:52:13 ID:mk8vF05t
『汝は我が遺志を継ぎ、破壊の拳を得る者か。我が遺志を拒否し、破壊の拳を
滅ぼす者か』
 二者択一。考えるために与えられた時間はほんの僅かで、だけど俺は一瞬た
りとも選択に迷わなかった。
 “鋼の王者”。彼から受け継いだものは、鋼の鎧と鉄の拳。それは純然たる
力であって意志はなく、だから俺がそうしようとさえ思えば、放棄は容易だっ
た。悪用すら容易だった。俺を縛る枷は、何もなかったのだから。
 だけど彼の遺体に触れたとき、断片として、彼の記憶を垣間見た。見終わっ
た直後にほとんど思い出すことができなくなっていたけれど、憶えていること
だってあった。
 彼の最期、戦いに戦いを重ねた果ての、誇りに満ちた死を。
 彼がこの拳に、この鎧に、後継者たる俺に、未来に、何を託したかったかを。
何を託そうとしたのかを。
 そうして俺は、自分の生き方を決めたのだった。
 しかし正直、その選択は、実に安易なものであったと言わざるを得ない。
 子供の頃からテレビの中の正義のヒーローに、単純に憧れていた。魔物の事
件にたまたま巻き込まれ、『邪悪な』魔物どもが『罪のない』人間達を脅かす、
世界の真実の一端を知り、また、そのとき一人のヒーローに命を救われた経緯
から、奴等と戦う正義の味方の実在を知って、それなのに何もできない無力な
自分に歯噛みしていた。
 つまり“鋼の王者”との邂逅は、俺にとって渡りに船以外の何物でもなかっ
た。幼い頃からの夢がタダで叶えられる、その程度の認識で、気軽に、本当に
気軽に、半魔として、正義のヒーローとして生きる決心をしたのだ。
 やがて俺は知ることになる。現実の厳しさと、世界の真実、その更に奥とを。
 思い込みはあっさりと破られる。理想は簡単に打ち砕かれる。自分はノウン
マンでありながら、『何も知らなかった』のだと思い知らされる。命を削られ
る恐怖。命を奪い取る恐怖。敵だとて、悪だとて、それは命であり、かけがえ
のない重さなのだと、己の命を脅かす一撃を鎧で受け止めるたび、相手の命を
脅かす一撃を拳で叩き込むたび、心が軋んで悲鳴をあげる。魂が磨耗し、自分
の中の人間的な何かが消費されていく、絶望的な喪失感。
 …………奈落堕ちとの、闘い。
 俺は鍛えた。俺は戦った。身体を鍛えれば、場数を踏めば、心も自然と強く
なるだろうと。勝手に決めて、盲信して、そして……。
 それは、“鋼の王者”に出会って、きっかり1年目のことだった。それまで
戦ったどの敵と比べても格段に強い魔物を相手取り、俺は赤子扱い、あっさり
【真の死】寸前まで追い詰められた。
 目深に黒いフードを被った骸骨様の魔物。伝説にいわゆる死神そのものの姿。
天高く鎌が振り上げられ、それが振り下ろされるさまを、俺はつぶさに眺めて
いた。
468BBNT本編8話目・前編4/5:2005/10/18(火) 21:53:57 ID:mk8vF05t
 死ぬのか。俺はここで死ぬのか。
 だったらいいや。ちょうどいい。楽になれる。これで終われる。
 諦めきって、自暴自棄になって、鎌の斬撃を甘んじて受け入れようとした、
そのとき。
「そう簡単に死ぬなんて言うもんじゃねぇぜ、若いの」
 鎌の刃を片手で止めて、そこに見知らぬ男がいた。精悍な顔立ち、がっしり
した体躯、ありふれたスーツを着た、どこにでもいそうな普通の男に見えた。
「……あんたは……?」
「安心しよし、敵じゃねぇ。“法の番犬”ロウ。死霊課のもんじゃ」
 言うなり【かりそめの姿】を捨て、【魔の姿】に変ずる。蒼みを帯びた巨躯
の【人狼】。力自慢の俺でも持つのに苦労しそうなほど巨大な機関銃を、おも
ちゃの銀玉鉄砲みたいに軽々と振り回して。
「死神なら俺んちにも一人おるよ。ちーちゃい子供みたいに可愛い奴でな、あ
いつが迎えに来ちょらん以上、お前さんはまだ死にゃあせんぜ」
 どんな死神だよ、と心の中でツッコミを入れる。
「イヌめが。また邪魔をしに来よったか」
「俺をイヌと呼ぶんじゃねぇ」
 飄々と、拍子抜けするほど気負いなく、彼は俺と奴との間に立ちふさがった。
 しわがれ声の【死神】が殺気立って鎌を構える。
「死を切望し、終わりを求める者の魂を狩る、それが我が役目。二度と邪魔は
させぬ」
 妙な死神と一緒に暮らしているらしい狼男が、呑気に銃を構える。
「人の法、魔の法、その両方から外れたモンを狩るのが俺の仕事じゃ。必要と
ありゃ、何度でも邪魔してやるぜ」
 斯くして【死神】は倒され、危うい命を拾った俺は、無理をおして彼に懇願
した。あんたのように強くなりたい、是非、俺に戦い方を教えてくれと。
 師匠、と呼ばれて困惑しながら彼は、一通り俺の話を、例えばこの力をどう
やって手に入れたのか、この1年間何をしていたのか、今はどこでどのように
生活しているのか、聞いて、やれやれと溜息をついた。
「正義のヒーローなんちゅうもんは、身体が資本じゃろうが。もうちょい栄養
のことも考えて飯を食え。てか作れ」
「いや、俺、料理とかできないし……」
「そういうことなら、」
 ニヤリと笑う。
「確かに俺ぁお前さんの師匠になれそうじゃ」
469BBNT本編8話目・前編5/5:2005/10/18(火) 21:56:19 ID:mk8vF05t
 真っ先に叩き込まれたのが、小学校の家庭科で習ったような朝食メニューの
作り方。御飯、味噌汁、卵焼き、ホウレンソウのおひたし。確かに俺は実家を
飛び出て以来、食事を外食かインスタント、コンビニ弁当やサプリメントでテ
キトーに済ませており、栄養が偏っていると言われればその通りであった。が、
料理なんかしている暇があったら走り込みの1本でもやった方がどれだけマシ
か、師事する相手を間違えたかと、そんな疑念が頭にこびりついて離れなかっ
た。
 炊事の次は洗濯、そして掃除。規則正しい起床、充分な睡眠。ゴミの分別か
ら近所づきあいに至るまで、俺がお座なりにしてきた日常生活のことごとくに
関し、口やかましく師匠は俺を躾けた。晴れた日に布団を干しながら、空き缶
を濯いで潰しながら、町内会のドブ掃除を手伝いながら、こんなのヒーローの
やることじゃないのに、と何度トホホな気分に陥ったことか。
「師匠。要するに、武道の修練と一緒で、基本的な生活態度がしっかりしてく
れば、魔物との戦い方も教えてくれるっていうわけですよね?」
 タマネギを刻んで涙しながら、念のために尋ねると、
「くだらねぇと思うか? こういうことは?」
 質問返し、痛いところを突かれて、俺は返答に窮した。
「実のところ、俺も偉そうには言えんのじゃよ。去年までは、俺もお前さんと
おっつかっつの、だらけた生活をしちょったけんの」
「へえ?」
 だらけた生活。毎日のハードなトレーニングが、だらけたものだとは思わな
かった。むしろ、キツネ色になるまで30分もタマネギを炒め続けている方が、
だらだらと時間を無駄にしているのではないかと思った。
「けどなぁ、娘ができたけんの。間違っても、可愛い娘に自堕落な親父の背中
を見せるわけにはいかんじゃろうが。のう?」
「……はあ。そういうものなんでしょうかね?」
「奈落は恐ろしいぜ。もっと恐ろしいのは、奈落に惹かれる自分自身じゃ。エ
ゴに流れされ、力に溺れる自分自身じゃよ。かといって、奈落から汲み出す力
無しに半魔は半魔でありえねぇ、そこが悩ましいところでなぁ」
 見事な手際で美味いオニオンスープを作って、師匠は大きく破顔した。
「じゃから必要なんじゃ、絆がの。何気ないようで、当たり前のようで、それ
でいて本当に大切なもんが、人間以上に、半魔には必要なんじゃよ」
 師匠の言わんとすることがわかるまで。師匠が何を教えてくれているのか気
付けるまで。すとん、とそれが腑に落ちるまで。情けないけど、俺は何ヶ月も
かかった。
 これこそが、半魔としての戦い方。日常生活、家族、自分。何かを、誰かを
大切にすることが、絆であり、半魔として戦い続ける方法なのだと。
 心の強さ、なのだと。
―〜―〜―
470BBNT本編8話目・前編:2005/10/18(火) 21:57:41 ID:mk8vF05t
 思った以上に尺が伸びたので3分割。残りはいずれ。

>450-453
 不死者がお船を探すシーンがいいなぁ。もともとこの子あんまり好きじゃな
かったのに、“船乗り”生きてたらメッチャ傍迷惑なのに、ちょびっとだけ、
生きて再会させてあげて欲しかったなぁと思った。
 あと鴉の婆ちゃんがとても可愛い。

 貴方のお話が大好き。澄んだ泉水のようで、底に綺麗な小石がたくさんあっ
て、読み返すたびにそれを拾っては自分の書く話に投げ込んでいる感じ。
 貴方のお話が読めなくなるか、自分の話が書けなくなるか、どちらかを選べ
と言われたら、今はきっと、一方が欠けたらもう一方も意味はないと答えるん
じゃないかな。恋だね、これは最早。
471名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 13:28:42 ID:nUieRUFY
ところで481kなのでそろそろ次スレの準備がいるかも。
472名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 18:26:43 ID:N6Z8ZzFr
長文多かったからなァ。いいことだ。
473テンプレ案:2005/10/19(水) 21:36:52 ID:pP45mnlv
カードゲーム、ボードゲーム、TRPG・・・
この世にある全ての卓ゲーには影に隠れ淫靡にまみれし恥部があった!!

ここは卓上ゲームを元ネタとするエロパロを総合的に扱うスレッドです。
元ネタ及び表現するジャンルは不問! 小説、イラスト、コミック、あるいは18禁リプレイやら生身やら。
遊戯中にとめどなく妄想を始めて人知れず股間をすり合わせるヒマがあるのなら! さあ! カキたまえ!!

前スレ
卓上ゲームエロパロ総合スレ7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124087326/

過去スレや過去作品のまとめはこちら
2ch卓上ゲームエロパロ総合スレまとめサイト
ttp://trpg.h.fc2.com/

関連スレなど
卓上ゲーム板
http://game9.2ch.net/cgame/
夜の青い小鳩亭 inソードワールド 6号店
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1122277369/
ロードス島戦記のSS2【クリスタニアも】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083410959/

―〜―〜―
 修正なければこんなところで490KB目処に立てようかと思いつつ。
474リンク修正しました:2005/10/19(水) 21:43:56 ID:pP45mnlv
カードゲーム、ボードゲーム、TRPG・・・
この世にある全ての卓ゲーには影に隠れ淫靡にまみれし恥部があった!!

ここは卓上ゲームを元ネタとするエロパロを総合的に扱うスレッドです。
元ネタ及び表現するジャンルは不問! 小説、イラスト、コミック、あるいは18禁リプレイやら生身やら。
遊戯中にとめどなく妄想を始めて人知れず股間をすり合わせるヒマがあるのなら! さあ! カキたまえ!!

前スレ
卓上ゲームエロパロ総合スレ7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124087326/

過去スレや過去作品のまとめはこちら
2ch卓上ゲームエロパロ総合スレまとめサイト
ttp://trpg.h.fc2.com/

関連スレなど
卓上ゲーム板
http://game9.2ch.net/cgame/
夜の青い小鳩亭 inソードワールド 7号店
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1126869407/
ロードス島戦記のSS2【クリスタニアも】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1083410959/
475名無しさん@ピンキー:2005/10/20(木) 02:23:40 ID:RTm8oSXr
余裕の2ゲット!!
とか言いたくなるんだよなw
476名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 15:15:38 ID:iwdydl4I
http://game9.2ch.net/test/read.cgi/cgame/1127440457/697
職質されるこいのぼりを萌想した。

警官「いけませんね〜。小学生が、こんな時間にモデルガンで遊ぶなんて…」
結希「小学生でも、モデルガンでも、こいのぼりでもありません!」

その頃、電信柱の後ろでは…

永斗「ヤッチャウ! ヤッチャウカ!」
司「って、一般人はリザレクト出来ないんだから止せ!」
永斗「大丈夫! 下のマグナムを使うから!」
司「…それならいいか。」

薬王寺結希…(精神的)貞操の危機!
477名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 17:05:08 ID:t8+eJV3D
>永斗「ヤッチャウ! ヤッチャウカ!」
>司「って、一般人はリザレクト出来ないんだから止せ!」
>永斗「大丈夫! 下のマグナムを使うから!」
>司「…それならいいか。」

この会話だと警官の貞操の危機だろうが!
478名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 17:10:30 ID:fJlri3PG
永斗「神崎シリーズを五人全員、下のマグナムでヒィヒィよがらせた話は、したっけかあ?」
司「断じてそのような事実はねえ」
479名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 18:02:32 ID:FQIW+nWl
>永斗「ヤッチャウ! ヤッチャウカ!」
>司「って、一般人はリザレクト出来ないんだから止せ!」
>永斗「大丈夫! 下のマグナムを使うから!」
>司「…それならいいか。」
……ワーディングしようぜ
《馬鹿は無粋な事を言った》
480名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 19:01:04 ID:YrqEnQ4/
>479
 確かに無粋だ。
 一般人はワーディングによって無力化されるからな。
 マグロ状態の警官をヤッチャったってつまらないだろう。
 抵抗するのをヤッチャウのがいいんだ。

 そしてその光景を眺める結希が新たな性の世界に目覚【そろそろやめとけ】
481BBNT本編8話目・中編1/5:2005/10/21(金) 20:26:26 ID:YrqEnQ4/
 自分の舌を他人の口に入れるなぞ、又は他人の舌を自分の口に入れられるな
ぞ、冷静に考えれば気色悪いことこの上ない。ぬるつく感触が、とか、唾液に
含まれる雑菌が、とか、そういう具体的な原因を除いても、生理的に我慢がな
らない。
 それなのに。
 ぬるつく感触を、互いの舌で求め合う興奮。雑菌を含んでいるのだろう唾液
が、互いの口中で混ざり合う愉悦。なんて不可解で、なんて不可思議で、なん
て幸せなことなのだろう。
 ちゅ、ぴちゃ、小さな小さな水音が、耳に楽しい、心地よい。
 お前を、たっぷり味わおう。もっともっと、音を立てて。
―〜―〜―
 雨、か。
 冷たい。
 手足の先から体温が奪われる。寒いのだろうな、と他人事のように思う俺。
「……忘れないから」
 それは憎悪の言葉。
「あんたのことは、絶対に忘れない。いつか……いつか必ず、殺してやる」
 失った瞳と残された瞳、その両方で、ただ立ちつくす俺を睨めつけ、そして
彼女はゆるゆると、身体を引きずるようにして、彼の方へと歩み寄った。
 俺の一撃を受けて、既に事切れている彼。その傍らに跪き、彼女は哀しくも
透明な微笑みで彼を見下ろし、……そっと、口づけを。
 自らの胸に手刀を刺し、あふれ出す血で……溶解液で、彼の亡骸を、そして
自分自身を、じゅわじゅわと溶かしていく。
 白煙。鼻を突く異臭。
 恋ゆえに。奈落に堕ちて、奈落に還れず、【悪魔】となって舞い戻り。
 恋ゆえに。他人と、世界と衝突し、どちらかが生き残るために、命を賭して
戦わねばならなかった。
 誰も悪くなかった。愛していただけだ。共に生きていたかっただけなのだ。
 存在自体が世界に許されなかった、恋人達が溶けていく。
 恋人達が混ざり合っていく。
 恋人達が一つになって。
 赤い赤い、涙のように赤いそれが、折からの豪雨に洗われて、あっという間
に流れ、消えていった。
 俺の鎧は。何を守ったのだろう。誰を護ったのだろう。
 俺の拳は。何を破壊したのだろう。何のために破壊したのだろう。
 レンは不吉の予言者。絶望の明日を、悲劇の未来を予知して、人々に知らし
める者。そして、レンの指し示した道をさえ回避すれば、最悪の結末は防げる。
必ず。今まで、それが外れたことはなかった。
 では、最悪ではない結末とは、最善の結末であろうか。
 否。その答えは、否だ。
482BBNT本編8話目・中編2/5:2005/10/21(金) 20:27:44 ID:YrqEnQ4/
 奈落に沈むべき彼らの命をこの世界に保たんがために、多くの命が苦しみの
うちに『消費』される。肥大化する彼らのエゴによって、昼と夜との調和が崩
壊し、世界に滅びの物語がもたらされる。予言者たるレンの告げた、それが最
悪の結末。だから俺は彼らと戦い、そうして……倒した。
 確かに彼らは他人に力で強い、弱者を生み出す強者だった。けれど、それは
彼らが進んで行なったことではなかった。他人のために自分達の幸せを犠牲に
したくはない、そう考えていただけだ。ある意味、とても普通に。
 正義が目指すべきは多分、最大多数の最大幸福。正義が守るべきはきっと、
力に強いられ涙する弱者。では逆に、最大多数に含まれない者に対して、正義
は無力なのか。弱者を生み出す強者は、正義が排除すべきものなのか。
 そんなことはない。そんなはずはない。だから俺は、この結末が最善だとは
思わない。それでも後悔だけはしない。でなければ奪った命に失礼だ。これか
らも俺は正義を掲げて前に進み、最善の結末を求め続ける。
 忘れない。俺も忘れない。
 俺の正義は、信念は、同時に、俺の業でもあるから。
 失われた命、これから失われるかも知れなかった命、それらの重みを背負っ
ていくのがヒーローだと思うから。
 くらり、視界が揺れた。
 ドッ、と背中に衝撃。
 なんだ、倒れたのか? 頭の中で誰かが俺を観察している感じ。後ろに壁か
木の幹でもあったらしく、ずるり、俺はその場に座り込んだ。
 魔獣化が解除された。鎧が、消失した。
 維持できなくなったのか。困ったな、と思った。人の姿でこの雨に曝されて
は、体温を急速に奪われてしまう。
 強烈な睡魔。意識を手放して、このまま眠ればきっと楽に違いない。そうは
思うけれど、このまま眠ればどうなるか、俺にだって簡単に予想できた。
『そう簡単に死ぬなんて言うもんじゃねぇぜ、若いの』
 生きる努力は惜しまない。殺すだけ殺しておいて自分も死ぬなんて、そんな
無責任なこと、ヒーローを自認する限り、俺は自分に許さない。
 けれど、半ば混濁した意識の中で、死神の鎌が俺の首に掛かる冷たさ、鋭さ
を、俺は確かに感じていたのだった。
「……ハガネ」
 唐突に、真横で声が聞こえた。幻覚から我に返る。両足をやられて立てなく
なったはずのレンが、俺の傍らに来ていた。見れば泥だらけ、恐らく腕と膝の
力とで何とか移動したのだろう。膝立ちで、自分を支えるのもつらいだろうに、
懸命に俺を支えようとしている。
「終わったよ、ハガネ。帰ろう、おうちに」
483BBNT本編8話目・中編3/5:2005/10/21(金) 20:29:20 ID:YrqEnQ4/
 そうだ、こんなところで倒れている暇はない、レンを無事に連れて帰らない
と。俺のところへ駆けつけるために、俺を庇うために、レンは随分ダメージを
受けた。放っておけば、半魔だとて危ない。こいつに万一のことがあったら、
俺は師匠に顔向けができない。この先、レンに対して兄貴面だってできやしな
いではないか。
「ああ。帰ろう」
 喉から絞り出した声で俺は応えた。しかし下半身はすっかり麻痺して、目で
見ないとそこにあるのかどうか心配になるほど。感覚の欠如が、臍の辺りから
徐々に、着実にせり上がってくる。胸の鼓動がだんだん小さくなっていくよう
に感じるのは錯覚だろうか。
 痛みも無いのに左手はピクリとも動かない。右腕がようやく動かせた。レン
を支えてやろうとして、抱き寄せるかたちとなる。俺の腕の重みに耐えきれず、
レンが俺に倒れ込んでくる。
 レンのあたたかみで俺は人心地ついた。その代わり、レンの背中にばかり雨
がかかることになる。なんてこった。風邪を引かせてしまうじゃないか。
「ど、どうしよう、ハガネ、どうしよう」
 慌てふためいてレンが顔を上げた。不安に怯える、恐怖に震える、頼りない、
子供の顔。
「跳べない、跳べないんだ、ハガネを連れて、跳べない……!」
 レンは【伝説の住人】、歴史の監視者。世界律を守る、その使命のため世界
から与えられた空間跳躍能力は、彼我の距離を全く無視してほぼ一瞬で移動す
る。通常、レンは自分一人でしか跳躍できないが、唯一、俺だけは連れて跳べ
るようだ。それが何故なのか、レンにも俺にもわからない。
 全く血のつながらない、人と魔という出自すら異なる、俺達が互いを『実の
きょうだい』だと認め合っている、その理由と同じぐらい、不明だ。
 空間跳躍は、しかし、その成功のために厳しい条件が課せられる、ましてや
俺を伴うなら余計に。自在のようでいて、融通は利かないのだ。たとえばレン
が疲労の極致にあれば、跳躍は失敗し、レンは更に疲れるだけとなる。
「お前一人でも、無理か?」
 お前だけでも帰って、師匠……誰でもいい。誰かを呼んで来てくれれば。
「無理、だ」
 レンは首を横に振る。
「だって、それは最悪の結末に至る道だ。空間跳躍でも、そうでなくとも、今
わたしがハガネを置いてこの場を離れたが最後、わたしはハガネではないハガ
ネをしか見つけられなくなる」
 俺じゃない俺。死体のことだろう。レンが誰か助けを呼びに行き、残された
俺は、助けを呼んだ甲斐なくここで独り死ぬ、というわけだ。それが最悪の結
末だとレンは言う。ならば最悪の結末を嫌って、こうしてレンが俺の傍に残っ
ている、この選択の結末は。
484BBNT本編8話目・中編4/5:2005/10/21(金) 20:30:27 ID:YrqEnQ4/
 しかし、それはレンにも予知できないことなのだった。歴史の監視者とて、
当たり前だが全知全能ではないのだから。
「ケータイは? それで誰かに来てもらえばいい」
「あ、そうか」
 跳躍能力者はこれだから困る。自分が行くことしか頭になくて、来てもらう
ことを忘れがちだ。
 だがしかし、レンのケータイは完全に壊れていて、俺のケータイは、師匠の
ケータイにつながったとたん沈黙した。ギャグマンガみたいにナイスなタイミ
ング。呆然とするレンの間抜けっ面が何故だか楽しくて、俺は思わず笑ってし
まった。
 とりあえず応急処置、止血だけでもしておく。これで少しは保つだろう。
 他にできること、他に何かできること。考えて考えて。
「けど、跳んで戻ればお前だけでも助かるんだろう?」
 くだらないことを訊いた。御免、そんな顔をするな、レン。
 楽観するならば、二人とも助け出されて命長らえるのだろう。悲観するなら
ば、二人ともここで死ぬのだろう。
 “鋼の王者”の最期。
 彼の死を看取った、誰か女性がいた。
 彼を愛し、彼に愛された、一人の女性がいた。
 彼のいない世界に取り残されることを悲しみ、それゆえに自らの存在意義を
手放し、ついには彼に看取られて落命した【伝説の住人】がいた。
 その結末は、彼らにとって最善だったのか、最悪だったのか、それとも。
 だけど、ああ、あったかいなぁ。いのちってやつは、本当にあったかい。
 こんなときでも、こんなときこそ、一人でないっていうのはあったかいもの
だと俺は思った。
―〜―〜―
 師匠に出会って1ヶ月ばかりは顔も見ることができなかったのだが、『ちー
ちゃい子供みたいに可愛い死神』の噂は、てか自慢話は、耳にタコができるほ
ど師匠の口から聞かされていた。親バカ、愛娘にベタ惚れの父親みたいに、そ
りゃもうデレデレと話す師匠に、料理の合間、
「そうまで可愛い子を、何で養子にできたんです?」
 尋ねてみたら、ふ、と黙られてしまった。
「……まあ、世ン中にはそういう幸運っちゅうもんもあるってこっちゃ」
 何か、とてもつらい思い出があるのだろう。それはわかったが、それが何か
はわからなかった。
 俺が“鋼の戦士”と呼ばれるように、その子も“混沌の監視者”と呼ばれ、
己に課された使命のために、戦っているのだとも聞いた。
「いっぺん会ってみたいもんですねぇ」
 社交辞令のつもりだったが、やたらマジな目つきで包丁を突きつけられて、
「やらんぞ」
485BBNT本編8話目・中編5/5:2005/10/21(金) 20:31:22 ID:YrqEnQ4/
 思わず言い返す、
「要りませんよっ」
「何ぃ!? 俺の娘のどこが不服じゃ!?」
「師匠、自分の言ってることわかってますかっ!?」
 初めて、師匠に殺されると恐怖した瞬間だった。
「どっちにせよ、今は会わしてやれんぜ。【修羅】を追っ掛けて、あっちこっ
ち跳んどるらしいんじゃ」
 はああぁぁ〜、と深い深い溜息。これだけでも、師匠がその子のことをどれ
だけ溺愛しているか、そして心配しているかがよくわかった。
 【修羅】。怒りのあまりに堕ちた【鬼】。
 ならばその【修羅】を俺が倒して、その子が家に帰れるようになれば、師匠
も俺を見直し、戦技の一つも教えてもらえるかと、下心満載で俺は【修羅】の
ことを調べ始め、……彼が何に怒っているのか、何のために奈落に堕ち、そこ
から這い上がってきたか、知って俺は、だからこそ彼を殺さなければならない
と。
 彼を、止めなければならないと。
「済まんが行ってくれんか、ハガネ」
 師匠は破壊衝動に狂った【自動人形】から街を守るために、死霊課の刑事と
して戦わなければならなかった。
「レンを、助けてやってくれ」
 大規模な事件、その陰で、【修羅】を『救うために』独り跳んだレンを、俺
に託して師匠は、暴走した人型機械に対峙した。
 自分が助けに行きたかったに違いないのに、俺を頼ってくれた。
 だから俺は走った。【修羅】が隠れ潜んでいるという、地下通路のアレナへ。
「お前が師匠の言っていた、“混沌の監視者”レンか」
「君が父の言っていた、“鋼の戦士”ハガネか」
 初めて出会った彼女は、嬉しくて、気恥ずかしくて、泣きたいくらい、懐か
しくて。
 ああ、俺の『きょうだい』だと直感した。
 俺の大切な、魂の片割れだと。
―〜―〜―
486BBNT本編8話目・中編:2005/10/21(金) 20:32:07 ID:YrqEnQ4/
 残りは後編。ではまた近いうちにでも。
487名無しさん@ピンキー:2005/10/21(金) 20:35:31 ID:YrqEnQ4/
 立てました。

卓上ゲームエロパロ総合スレ8
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1129894446/
488名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 03:33:38 ID:VzBPnBwX
それでは、埋め企画。

卓ゲヒロイン(ヒーロー)・コスプレコンテスト
概要:好きな卓ゲキャラと、そのキャラにさせたいコスプレを挙げよ。
票数が多いネタは、職人さんがSSを書いてくれる…かも(他力本願)

例:DX2 玉野椿→女郎蜘蛛(蜘蛛の巣に囚われた隼人付き)
489名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 03:44:43 ID:YsKBX7cB
NW ベール=ゼファー(10歳)→ブラジル水着
490名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 09:03:37 ID:PLiHZpB3
DX2 シザーリオ→ベルばらチックな礼服
491名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 11:20:32 ID:O8tROlsa
NW グィード・ボルジア → ハードゲイ
492名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 11:35:55 ID:UHSYHAGN
>>489
一票追加。
493名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 13:16:32 ID:a6zbH8dO
NW にゃふう→不思議の国のアリス
494名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 15:15:55 ID:NveLX4F3
六門 ニム・カルシア→淑女のエプロン
495名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 18:20:04 ID:/rVLeo9f
RQ ジャ・イール→ボンテージ(受け攻めリバーシブル)
496名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 21:50:38 ID:/rVLeo9f
N◎VA レイ&メモリ→拘束具&ペニバン
497名無しさん@ピンキー:2005/10/22(土) 21:58:25 ID:PLiHZpB3
DX2 玉野椿→競泳水着
498頑張りすぎの急先鋒:2005/10/22(土) 21:58:53 ID:Wg9gN7IP
 保管庫の管理人様。更新お疲れ様です。
 SS書くのは楽しいなぁ。投下するのも楽しいなぁ。GJとか感想とかもら
うともうやめられないなぁ。そんな世界へ、どうかおいでくださいませ。

◇オリジン2巻読了
 相変わらず凄い物語です。
 あと、p97の椿ちゃんに萌え。

◇埋め企画
 >488に1票追加。ええと、確かえっちな気分になると女郎蜘蛛に変身するん
でしたよね?
499BBNT本編8話目・後編1/5:2005/10/22(土) 22:02:51 ID:Wg9gN7IP
 両手で俺の左手首を掴んで、はむっ、とレンは、人差し指の先端をくわえた。
「何を、してるんだ?」
「いたずらっ」
 ずぶぬれの地面にぺたんと座り込んで、それは必死な、頼るような縋るよう
な声。
「いたずらなんぞしよったら、俺が飛んでくけんの。なんぼ隠れちょろうと、
俺にはお見通しだぜ、ってロウが言っていたのだ」
 何か悪さをして師匠に見とがめられたとき、そう言って叱られたのだろう。
「4回も見つかった。絶対にバレないって、絶対にこんなところまで来ないっ
て思ったのに、見つかって叱られた。だから」
「何をやったんだ何を」
「えー。うるさいわんこのシッポにネズミ花火くくりつけたりとかー」
 シャレにならんほど悪ガキだな、この3歳児。
「こうやっていたずらしてれば、16歳になるまではダメって、ロウがわたし
を叱りに来るから。絶対に、絶対に来てくれるから」
 戦うため、殴るために鍛えた硬質の手に、柔らかな唇がそっと寄せられる。
 俺の手の甲にキスをして。手の甲へのキスは敬愛のキスだったか。
 俺の手の平にキスをして。手の平へのキスは欲望のキスだっけか。
 自分ででっち上げた都合のいい魔法を真剣に信じる子供。傍目には滑稽で、
それだけに可哀相で、だのに止めもせず、それを眺めているだけの俺は、理性
とか、正気とか、そんなものが失われているようだった。
 そういえば俺も中高校生時分、待ち合わせに来ない友達がいたときは、先に
集まった友達と、わざと悪口を言い合ったものだ。噂をすれば影というジンク
スの実践。そうすれば大概遅れた友達がやってきて、何を言ってやがるー、と
笑い話に済ませたものだった。
「レン」
 俺は右腕をレンに差し伸べた。
「どうせなら、……二人で、いたずらしてた方が、いいだろ?」
 レンは八の字に眉を寄せて、こわごわ訊いてきた。
「一緒に、叱られてくれる?」
 こわごわなのは、師匠に叱られるのをおそれてのことだろう。
「ああ。一緒に、叱られてやるよ」
 だから俺が頷くと、レンは大喜びで俺の胸に飛び込んできた。
 求めたのは、どちらが先だったか。ごろごろと仔猫が甘えるように俺に擦り
寄っていたレンが顔を上げて、唇と唇とが重なるまで、さしたる時間はかから
なかった。
 叱られるどころか。これで助かっても俺は師匠に殺されるに違いない。
 俺は軽く触れるだけのつもりでいたが、ちう、と吸い付くように強めに合わ
せて、あまつさえ舌先で俺の唇をちろりと舐める、レンの積極性に驚いて、
「おい?」
500BBNT本編8話目・後編2/5
「違うのか?」
 短く咎めると、きょとん、と訊き返してくる。
「おとなのキスとはこういうものなのだろう? やり方は、お手々にイチャイ
チャするのと同じようなもんじゃとロウが言っていたぞ?」
 師匠……予備知識を詰め込みすぎですよ。どこまで耳年増に育てる気ですか。
「大好き、ってうーんと想って、自分が気持ちよくなるように、相手が気持ち
よくなるように、二人で気持ちよくなるように、って」
 再びレンは、俺に口づけを落とした。額、まぶた、頬、鼻先、顎、首筋。
 ちゅっちゅっと軽くついばむように、何度も繰り返される柔らかな感触。
 ちろ、ちろ、と勿体なげにアイスクリームを舐めるように、レンの舌先が血
にまみれた俺の顔を清めていく。
 やれやれ、師匠に何度殺されることやら。脳裏でちらりと思い、そういやレ
ンは死という概念を司る神だったなと今更のように思い出す。
『死神なら俺んちにも一人おるよ。ちーちゃい子供みたいに可愛い奴でな、あ
いつが迎えに来ちょらん以上、お前さんはまだ死にゃあせんぜ』
 だとしたら、これは最高のお迎えじゃないか。
 レンが去り、残された俺が独り死ぬ、最悪の結末を回避して。
 最善の結末を、俺達は選択したのだ。
「レン」
 その火傷には触れないようレンの頬に右掌を添えて導き、
「ん……っ」
 舌を絡める、深い口づけを。
 血の味。汗の味。泥の味。酷い味。
 それらが唾液に流されて、やがて甘さに取って代わられ。
 お手々と称する手舐め行為で師匠に何を仕込まれているのやら、我が物顔で
俺を刺激していくレンの動き。優しくて、ヤラしくて、安心するほど気持ちよ
くて、俺はレンのなすがままに任せた。
 ライトなキスなら、遊びのようなものを女の子としたことがあったけれど、
ディープは一応、ファースト・キスなんだけどなぁ。内心で苦笑いを漏らす俺。
 戸惑うような、心待ち。望み通りに与えられる快楽。ぞくぞくと、尾てい骨
から背筋を通って脳髄へ伝わる電流。下半身の感覚などないけれど、勃ってい
るに違いないと思う。
 弱っていたはずの心音は、今や力強い鼓動。
 雨に冷えていたはずの体温が、熱く高まっているのを自覚する。
 半死人をここまで回復させるとは、とんでもない死神もいたもんだ。
 幻覚、俺の首に当てられていた鋭く冷たい鎌の刃が、なんだか呆れたような
感じで遠ざかっていった。
「気持ちいいか?」
 レンは少し身を引いて、褒められるのを待っている仔犬みたいに。