1 :
名無しさん@ピンキー:
おk、2ゲット
乙可憐ー。さーて、ハァハァするか
>>1乙
さて、保守代わりにSSを……
誰か書いてw
そういやスレタイってこのままでよかったのかな?
零、紅い蝶じゃなくて、刺青の聲もいれてほしかったかも・・・。
じゃぁ保守がわりに小説でも書くか。
8 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/17(日) 15:52:20 ID:RdBqMYSZ
>>1 聲も出るってのに、なんだよこのスレタイ。
それに保管庫削れよ馬鹿。糞馬鹿。
おい…書きこまないと即死するぞ。おまいら。
ここはどのくらいまで行けば即死しないっけ?
とりあえず即死回避手伝いにホシュ。
そういや本スレで、ここが保管庫潰せ荒らしの
本拠地かのような言われ方されてるんだが。
とかなんとかいいつつ、
とりあえず三回即死回避レス
ほしゅ
浴衣を探していたら、曾祖母手作りの浴衣が出てきた。
無地の白い生地一面に、大きな紅い蝶(鮮血色)がびっしりだった。
繭澪に着こなして欲しいと思った。
そんで適度にはだけて欲しいと思った。
保守チラ裏
ほしゅ
もう少ししたら、また澪×繭(あるいは繭×澪)のSS書くので、即死だけは
勘弁してくれ(汗)
てか保管庫否定派ってどんなけ居るの?
グダグダ言うくせに自分でスレ立てない程度にはいると言いつつ即死回避。
なるほど。
とにかく保管庫にはここの過去のログだってあるしまるっきり必要ないわけじゃないよね。
てかむしろ要るし。
20レスくらいで即死回避出来るかな?
ここは赤い蝶専門?
無印や刺青はダメ?
っていうか保守?
↑の様子じゃ、刺青等もいいんでないの?
ほしゅ
普通に、零でハァハァ。とかでいいじゃん。
てか、スレ立ってからする話じゃない。
>>14 そうそう、最近着物とか見ると、何故だか紗重を思い出す。
>>16 保管庫潰せ叫びアホ本人?
否定「派」なんていない。あのアホ一人が叫んでる。
大体普通に生きてたらそんな必死に潰して欲しがる理由無い。
てわけで保守
以前よくあった、繭オナニーネタ
天倉家の夜
繭「・・・澪、もう寝ちゃったかな」
ベッドの上で寝転ぶ繭。おもむろにパンツをずりおろすと、右手を秘所へあてる。
繭「・・しちゃお・・」
すでに濡れそぼっている秘所に、指を入れ掻きまわす。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、
繭「ンッ、・・ハッハア・・ハア、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
繭「ああ、澪・・みお、みおおっ!」
澪「お姉ちゃん、呼んだ?・・おね、えちゃん?」
繭「あ・・・」
つづけ
後にも先にもない、澪オナニーネタ
天倉家の夜
澪「・・・お姉ちゃん、もう寝ちゃったかな」
ベッドの上で寝転ぶ澪。おもむろにパンツをずりおろすと、右手を秘所へあてる。
澪「・・しちゃお・・」
すでに濡れそぼっている秘所に、指を入れ掻きまわす。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、
澪「ンッ、・・ハッハア・・ハア、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
澪「ああ、お姉ちゃん・・お姉、ちゃん・・・っ!」
繭「澪、呼んだ?・・み、お・・・?」
澪「あ・・・」
つづけ
後にも先にもあったかわからない、深紅オナニーネタ
雛咲家の夜
深紅「・・・お兄ちゃん、もう寝ちゃったかな」
ベッドの上で寝転ぶ深紅。おもむろにパンツをずりおろすと、右手を秘所へあてる。
深紅「・・しちゃお・・」
すでに濡れそぼっている秘所に、指を入れ掻きまわす。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、
深紅「ンッ、・・ハッハア・・ハア、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
深紅「ああ、お兄ちゃん・・お兄、ちゃん・・・っ!」
真冬「深紅、呼んだ?・・み、く・・・?」
深紅「あ・・・」
もういいよ
後にも先にもないかもしんない、真冬オナニーネタ
雛咲家の夜
真冬「・・・深紅、もう寝たかな」
ベッドの上で寝転ぶ真冬。おもむろにブリーフをずりおろすと、右手をイチモツへあてる。
真冬「・・しちゃおう・・」
すでに固くなっているイチモツに、指を絡め扱き立てる。
ずっ、ずちゅっ、ずぷっ、
真冬「クッ、・・ウッアァ・・アァ、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
真冬「ああ、深紅・・深、紅・・・っ!」
深紅「お兄ちゃん、呼んだ?・・お兄、ちゃん・・・?」
真冬「あ・・・」
ずいぶん先走り多いな、おい。
もう二度とやらない、怜オナニーネタ
黒澤家の夜
怜「夢でもいい・・・優雨、優雨に逢いたい」
ベッドの上で寝転ぶ怜。おもむろにパンツをずりおろすと、右手を秘所へあてる。
怜「・・しちゃお・・」
すでに濡れそぼっている秘所に、指を入れ掻きまわす。
ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、
怜「ンッ、・・ハッハア・・ハア、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
怜「ああ、優雨・・優、雨・・・っ!」
優雨「怜、呼んだ?・・れ、い・・・?」
怜「え?・・・」
つづくもんか
立花家の夜
千歳「・・・樹月お兄ちゃん、まだ帰ってこないよ・・・」
布団の上で寝転ぶ千歳。おもむろにパンツをずりおろすと、右手を秘所へあてる。
千歳「・・しちゃおう・・」
すでに濡れそぼってる秘所に、指を入れ掻きまわす。
ちゅっ、ぐちゅっ、ぬぷっ、
千歳「クッ、・・ウッアァ・・アァ、ン、ンっ」
ズプッ、ぬちゅ、ぐちゃ、ぎちゅ、
千歳「ああ、樹月お兄ちゃん・・・お兄ちゃん・・・っ!」
樹月「千歳、呼んだ?・・千、歳・・・?」
千歳「あ・・・」
↓真壁
何即行荒らしてんだよ!w
まぁ即死回避の小咄だ、目くじら立てるな。
>>32 うあ、ひさしぶり!
ずいぶんご無沙汰だったじゃん!
って、俺が拾えてなかっただけ?
螢、だれだかわからねえよw!!
螢素早えぇぇぇぇ!ww
そして、なんとなく弓月なイメージ
>>11 まあ、当然だな。
このスレの総意として保管庫要らないって決めたんだから。
本スレにナメられるぞ。
堂々と行こうや。
保管庫潰れろー!
>>35 総意じゃ無いだろ
一人のバカが騒いでるだけだって
>>36 で、それを騒いでる一人の馬鹿に言ったところで無駄だと思うが。
>>32 ハゲワロスwwwwwwwwwハードケイwwwwwwwww
あ、もしレイザーラモンネタだったら相手は真冬か優雨かw
マジGJ!あんたの漫画大好きだ!!!!
とりあえず俺は優雨は女だったって脳内設定で進めるよ
>>32 あなたの描く女性、体エロ過ぎ!!
帰ってきてくれて嬉しい…(´Д⊂)
>>32 キタキタキタキタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!!!
最近絵師が殆ど居なくなったからなぁ・・・
俺もSS書こうと、書き始めてみたんだが…
大筋は固まったんだが、
いざ書いてみると酷ぇのなんの…OTL
才能が要るんだね…俺じゃ駄目だったorz
うわぁん。
>>43 一回書いたくらいで諦めてたら才能云々以前の問題だろう。
新作発売まじかなんだし、景気付けとして当たって砕ける勢
いでの投下を希望したいな。
>>32 ウホッ!何か神が降臨していらっしゃるw
次の標的は是非深紅で頼んます(;´Д`)
>>43 そうさ!一度投下してみてはくれんか?
>>43 投下する気があるならしろ。
無いならくだらない誘い受けなんぞするな。
>>46 始めてのときは緊張するし、勢いつけるために
誰かに後押ししてもらいたいんだよ
そんなに目くじらたてなさんな
>>43 おれは待ってるぜ!
そういえば酔っ払いのオッサンもこんな感じだったなw
あのオッサンを見習え
>>43。
下手だけど酒の勢いで!とか言って投下したくせに
いまじゃ定期的に投下しやがるあの野郎ww
好きだけどw
ということで
>>43も頑張れ。
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
深紅と怜のレズ展開キボンヌ!!!
>>49 いや、君はこっちへ流れてくる必要はないと思うぞぉw
51 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 01:54:08 ID:OXH5opD2
質問です
前スレ
零 紅い蝶の繭&澪&千歳でハァハァ 肆
が中略されてるのですが、どうやって見れば・・・?
怜「深紅タンハァハァ あぁ、いつ純粋なあの子をこの手で汚そうかしら・・・」
螢「?!!!!れ、れい・・・?」
怜「!・・・今の、聞いた・・・?」
螢「・・・き、きいたさ・・・」
怜「そう・・・なら、死になさい!!!!」
螢「ぎゃああああああああああ」
深紅「怜さん・・・螢さんが、どこにも居ないんです・・・!!」
怜「螢・・・!!そんな、どこにいったの・・・?!」
と、いうか今気づいたがやっとこさ公式サイト更新だな
55 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 17:05:41 ID:dHPLHu2a
もう少しで発売!!やっと怜タンと会える(´Д`)ハァハァ
>>42 オエビの方にはそれなりに絵師が居る感。
っていうかあれ、2chの外からも来てる気がする。
なんとなく。
誰か2ch外の零サイトにも宣伝したのかな?
57 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/20(水) 20:38:56 ID:OXH5opD2
>>54
ありがとうございます・・・
なにぶん、初心者でして・・・w
お礼といってはなんですが、近いうちにSSを投下させていただきます
公式サイトでプロモムービーが配信されてる模様!!
ていうか怜タンの入浴シーンがあるっていいな〜
なんかゲーム屋勤務の知り合いがプロモ映像全種
PSP用に変換してコピーしてくれたんだけど、
最新のやつだけ横長になっててなんか怖い
>>57 とりあえずメール欄にsageっていれてくれー
>>59 やっぱりゲームプロモってPSPで見るよな
なんとなく書いてみた小説投下。
「澪からの連絡が途絶えて一週間・・・」
澪は、私たちの叔父でありかつ世話を見てくれる螢おじさんが
山中の巨大屋敷・氷室邸に入ってから行方不明になったのを知って
自分も調べにいったのだ・・・。
私もついて行きたかったけど、お姉ちゃんは、足が悪いから、
待ってて。すぐ帰るから。と断られてしまった。
そして、毎日くれると言った電話が途絶えて一週間。
澪が心配で一人でこの山奥まで来たのである。
近くの宿屋に入ると、確かに澪は一週間前までここに泊まっていたらしい。
しかし、「氷室邸にいってくる」といったきりもう来てない。
と、いうことはやはり澪も氷室邸に行く途中・あるいは
その屋敷の中で行方不明になったのか。
「・・・待っててね、澪・・・!」
いつも、私はただ澪を待っているだけだった。
けど、今回は私が。私が澪のもとへ行く。
そして、二人で無事に家へ帰るのだ・・・!
「ここが、氷室邸・・・・。」
近くの村で場所を教えてもらい、やっとたどりついた氷室邸。
教えて貰った村人からは、「あそこへは行かない方がいい」
と言われたけど、特になにか感じるわけではない。
氷室邸へと一歩一歩近づいていく。
ぎぃ・・・扉をあけその中へと入る。
ばたん!!!!!
「!!!!」
扉が私が入った途端勢いよく閉まる。
開けようと試みるが、引いても押しても開く気配はない。
「・・・・っ!」
そして同時に襲う圧迫感。
さっきとは一変して重い空気がのしかかる。
心なしか寒くなってきた気もする。
霊感の強い私だからわかる。・・・・ここは、生きている者ははいっちゃいけない・・・!
「澪っ・・・お願い、無事でいて・・・!!」
なにか呼ばれている感覚を覚えながら屋敷の中を検索する。
氷室邸の中は荒れ果てており、昔の生活感がうっすらと漂うものの、人のいる気配はない。
だが、霊の気配は否応なしにぴりぴり感じる。すぅ・・・
「!!!!」
今、目の前に人が通りすぎた・・・!!
一瞬だったのでわからないが、確かに人の形をしていた。
(・・・霊かもしれない・・・けど・・・!)
なにか、手がかりになるかもしれない。その人影の行った方へと迷わず駆けた。
その人影を追ってここの部屋まで来た。足もズキズキと痛みはじめる。
この屋敷に入ってどれくらい時間がたったのかわからない。
持ってきた時計も既に止まっている。
部屋を見渡すと着物などがかけられている。
なによりも、この、寒気ー・・・
ごくりと喉を鳴らしゆっくり部屋を検索する。
こつ・・・
「きゃ!!!」
足元になにかが当たり、目線を下に落とす。
これは・・・
「澪の・・・射影機・・・?」
それは、澪が持っている、ありえない者を写すことが
出来る射影機。なぜ、これがここに・・・?
「でも、澪・・・やっぱり、ここに・・・」
この屋敷に澪が居ることは間違いないようだ。
澪への思いがより一層強くなる。
「・・・・」
そう考えている途中ぶるっと体を震わす。
寒い・・・。空気がべちゃぁと肌にまとわりつく感覚。
怖い。こわい。こわいこわいこわいこわい・・・!!!!
なにかが・・・居る!
「はぁ、はぁ・・・!」
そのまとわりつく気配から逃げるようにして部屋の中を駆ける。
「おい・・・」
「きゃぁ!」
男の人の声が確かに耳元で聞こえる。
けれども、この部屋には誰もいない。
「いやぁ・・・どこ・・・・どこにいるの・・・」
震えながらも必死で気配から逃げようと足をひきずる。
サムイ。怖い。こないで・・・お願い、こないで・・・!!
かけられている着物をまわりこみ・・・
「・・・・・・!!!!」
そこに、男が居た・・・。
「・・・・・ひっ!・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・んん?」
この冴えない髪型、黒いワイシャツ、両手首の黒のバント、ジーンズ・・・
「・・・・・・・・・叔父さん・・・・?」
「縄が、縄が増える・・・」
そして続かない・・・
続かないんかいw
今零の公式見てきたけど、ページが変わっててしかも壁紙が配信されている模様!!
即壁紙設定したぜ!!(´Д`)
見てきたけど、ノクターンと入れ替えるほどの品質ではなかった。
まだ、当分は千歳が俺のデスクトップに居座る模様。
ていうか壁紙もっと増えてほしい・・・
予約特典は深紅ファン澪ファン必見らしいダス!!
うちの近くでは予約するやつなんか居ないから、
普通にかったやつに、先着順で配るわけだが。
いいなぁ〜、俺のところはなぜか予約特典がついてこないから
いちいち通販で買うなり努力せなあかん!!
零発売まであと5日!!
零発売まであと4日!!
もうすぐで澪タンに再開できる(*´ω`)
零発売まであと3日!!3日!!3日!!
74 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 00:34:25 ID:ycDx/JH+
え?!
澪って今回も出てるのか?
お姉ちゃんはやっぱり蝶になっているのかな。
ss読みてー。 どなたかどなたかっ!
刺青の聲後は刺青キャラSSも沢山読みたいけど、
澪繭SSも変わらず読めるよう頼みますぜ職人さん!!
ていうか過去スレにいた人達も新作発表後戻って
きてくんないかな!!
プレイヤーとしてではないけど…
でも蛍でプレイするときにでるらしいじぇ(´Д`)>74
78 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/25(月) 17:18:44 ID:ycDx/JH+
そうか・・・
ああ・・・早くやりたい・・・
って言うか、澪が生きてるっていう設定で、失明してないのなら
繭姉さんはもう・・・
同志よ、それは違うぜ(´ω`)
繭が生きてる=澪が探す、だぜ?
俺は二人とも無事なことを祈るよ、てかたぶん蛍の夢かもしれんし(゜з゜)
おお!!
GJ(´∀`)♭!!
ャヴぇ!!マジで(´Å`;)イイ!!>80
後二日!!
俺は零という翼で羽ばたく…(´Å`;)
84 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/27(水) 00:33:22 ID:f3I9VezK
どの方向に飛ぶのやら・・・w
>>80 艶っぽい怜タソキター!!!!!
ハァハァハァ・・・!
刺青の聲の発売一日前ということなので
それらしい小説投下。
「・・・澪」
「・・・・ん・・・」
「起きてよ澪ぉー」
「んんぅー・・・・・・おねぇちゃん・・・?」
「おはよう」
「ふぁあ・・・おはよう、お姉ちゃん。」
お姉ちゃんに起こされてもぞもぞと起き上がる。
外は暗いのか明るいのかわからない。
ぼーっとしている中ふと疎外感を覚え姉の顔を見つめる。
「・・・・何、澪?」
「いや、・・・・お姉ちゃんに会うの、久々って感じ・・・」
「はい?・・・ふふ。何言ってるのよ、澪。」
ぎゅ
お姉ちゃんが私に抱きついてくる
「・・・いつも一緒にいるじゃない・・・」
「・・・そだね。」
うつむく私にお姉ちゃんが頭を両手で挟み目を無理やり合わせられる。
「澪・・・」
お姉ちゃんがにこと笑う。私もそれに合わせて笑う。
けれども、うまく笑えただろうか。きっと寂しげな笑顔に違いない
お姉ちゃんにゆっくりと押し倒される。
そして序所にお姉ちゃんの顔が近くなり、視界いっぱいにお姉ちゃんの顔。
くちゅ・・・
熱い、口付け。
「みおっ・・・」
「・・・っは・・・おねぇ・・・ちゃん」
二人で舌を絡め、お互いを貪り合う。
「・・・んんんぅ・・・・」
長い間口付けをする。
お互いを感じていたい・・・
その想いが強まっていく。
ぴちゃ―・・・
唇が離れ唾液が名残惜しそうに糸を引く。
「はぁ・・・おねぇちゃん・・・」
求めるように姉を呼ぶ。
きっと今の私は泣きそうな顔をしているのだろう
「・・・みお、泣かないで・・・」
「泣いてなんか・・・あっ・・・・」
ずるずるとスカートを脱がされていく。
何回お姉ちゃんに脱がされていてもこの行為はひどく恥ずかしい。
自然と顔が熱くなる。
お姉ちゃんによって衣類は脱がされていき、
とうとう下着までもが脱がされてしまう。
「・・・澪、顔真っ赤だね・・・くす・・・」
お姉ちゃんに胸をわさわさと触られる
中途半端な快感におもわず腰を浮かせてしまう。
「澪・・・感じてるんだ・・・」
「・・・・恥ずかしいこと、いわなっ・・・きゃぁ!」
お姉ちゃんが私の乳首を口で含みくにゅくにゅと舌で転がす。
「んっ、んんん、うくぅぅ」
すぐに快感が私を襲う。
喘ぐ私をお姉ちゃんは楽しそうに上目遣いで見てくる。
「っは・・・・澪、下も、いじって欲しいでしょ・・・?」
怪しく微笑むお姉ちゃん。その笑みに一瞬魅入られる。
「う・・・」
お姉ちゃんが頬や額にキスをしてくる。
そして甘い吐息を含んだ声で私にしゃべりかける。
「お願い・・・澪から、おねだりしてみて・・・?」
そういうと私の胸への愛撫を再開する。
さっきよりも甘く噛み、じらすようにして責められる。
「澪、早くおねだりして楽になっちゃお?」
恥ずかしく思わず手で顔を隠す。けれども、羞恥心の中必死に声をだす
「ぁ・・・っ・・・おねがい・・・
その・・・わたし、お姉ちゃんに・・・下もいじって・・・ほしいです・・・」
お姉ちゃんが満足気に微笑みを浮かべる。そして私の頭を撫でたかと思うと
その手を下へと伸ばしていった。
「よく言えたね澪・・・好きだよ・・・」
ずっ
お姉ちゃんの指が私のところにはいってくる。
すでにとろとろと濡れているとこはお姉ちゃんの指二本をすんなりとうけいれた。
「ひぁ・・・!」
私の中をお姉ちゃんの指が掻き回す。捏ね回されて、おもわずのたうつ。
それでもお姉ちゃんは止まることなく、私の膣内を揉み込み、中を丁寧に穿った。
びくびくと頭が真っ白になる。
お姉ちゃんの指が中をひっかくたびに、甘い感触がそこに残り、うずく。
「あっ・・・んくううう!」
その快感に耐えかね、声を荒げて、涎を垂らして喜んだ。
頭が真っ白になる。
それでもお姉ちゃんの指はとまることなく、何度も体が痙攣した。お姉ちゃんを強く感じる。
余りの刺激に涙を流しても、何度も何度もイかされた。
お姉ちゃんによってイかされた。
静かなまどろみの中お姉ちゃんが私にほほえんでいるのがわかる。
「お姉ちゃん・・・」
すがるようにしてお姉ちゃんに抱きつく。
「もう、どこにも行かないで・・・ずっと一緒にいて・・・」
「澪・・・何言ってるの・・・」
お姉ちゃんにぎゅっと抱き返される。
「どこにも行かないし、いつも一緒にいるじゃない。」
「・・・・」
私が何か言う前にお姉ちゃんの存在がふっと感じなくなる
「・・・お姉ちゃん?」
あたりは何もない。
「お姉ちゃん?お姉ちゃん!!!!」
いない。どこを見渡しても姉はいない。
ひらひらと、唯、一匹の紅い蝶。
「大好きだよ、澪。」
「いかないでおねぇちゃあああん!!!!!」
がばっ
「・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・また、夢・・・」
あたりはしんとしている真夜中で、ここは自分の部屋だ。
ただ、隣にはお姉ちゃんがいない。
私がこの手で殺したからだ。お姉ちゃんを。
今でも感触がのこってる。お姉ちゃんの首の感触。
柔らかく、動いてて、あたたかった。
「・・・お姉ちゃん・・・?」
名前を呼ぶ。返ってくる返事もない。
もう、お姉ちゃんはいない。私が紅い蝶にした。
私達はひとつになった・・・でも、私はお姉ちゃんに逢いたい・・・
あれから心はからっぽで、なにもない。
でも、夢の中、夢の中だけではお姉ちゃんに会える。
・・・ずっと夢の中にいたい・・・
また布団をかぶり目をそっとつぶる。
おやすみなさい、澪
そんな声が聞こえた気がした。
ふぅ
ちょっと短いが勘弁・・・
て、いうかちゃんと予約までしたのに明日から合宿な俺って・・・_| ̄|○
94 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/27(水) 01:19:11 ID:f3I9VezK
上手いな・・・かなり澪の気持ちが伝わってくる・・・
ああ、俺の仲間がいるとはな・・・w
俺だって、テニスの合宿さ・・・w
>>93,94
高校生?ここ21禁なんですけどw
でも乙!胸にぐっと来たよ。
みなさんあと一日ですぞ!!
あー!!もう待ちどうしいぜ!!
>>95 合宿とかなら大学生とかでもするんでないかな?
>>93 乙津。物悲しい系大好きす。 ところでもうこうなったら合宿先に
持ってって皆でやってこい!夏だしウケルぞ!
ってもったいないなw
>>95 天皇家の方々ならテニス合宿としてご静養なさることも
ありそうな気がするんだが。
皇太子さまも澪繭に夢中です。
101 :
皇太子?:2005/07/27(水) 18:25:26 ID:f3I9VezK
>>95 何の事かね?w
>>100 もち、夢中さ!!w
とうとう発売だな!!!w
しかし、紅い蝶の影が薄くなってしまいそうな気がして、複雑な気分だ・・・
俺にとっては紅い蝶は偉大な存在だな!!
明日は眠れそうにないな・・・
103 :
じい:2005/07/27(水) 21:17:09 ID:ItA79P4H
>>101は
>>57かな?
最近荒しとか短文でもないのに定期的にあげてるレスが
あって気になってたんだけど・・・
違ったらゴメン。
サゲ進行ってわけじゃないけど、こー人少ないと目につくよっと。
>>86-92 ちと寂しくなって泣いた。GJ!
そういや、ミオマユの刺青での扱いが気になるなぁ。
仮に、おねえちゃんはもう…てな事になってれば
それが公式になりそうだし…。
プロデューサーはそういうのはあまり好きじゃないらしいのが
望みではあるけど。
本日発売で、ここがまた盛り上がってくれれば嬉しいねぇ。
零、紅い蝶キャラ総出演のお祭りモノ書いてたが、
ちまちまトロい書きかたしてるうちに、
ついに刺青の聲、今日発売だね。
公式に零←→紅い蝶キャラの関係を定められちゃうので、
脳内妄想ってた作品超没鬱。
ということで鬱なので誰かエロい深紅タンの絵キボンヌボンヌ
封印を抑えつづけると言ったって、ずーっと立ってるわけでもない。
岩戸から少し離れて一休み。日記帳を開いて、筆をとり・・・。
「…相変わらずメルヘンな日記。箱入りのお嬢様ったってさあ?」
「なっ」
目を閉じ浸っていると、唐突に声。
目を開けると、日記帳から生える頭。髪の長い女の霊。
「ちょっと、人の日記、勝手に読まないで」
「あら、出たところが偶然日記帳だっただけよ」
睨みつけるも、くすくすと笑って返される。
「しかしまあ…なになに、ことりのさえずりと、真冬さんの笑顔、」
「読まないでって言ってるでしょっ!」
思いきり頭を叩くも空をきり、少し離れた所に現れる。
「おお怖。怒らないで」
そう言いながら地面から全身を現すと、やっぱり裸。
いつもそう。真冬さんが居るんだから、服を着ろって言ってるのに。
「あなたね、悪戯が過ぎるなら、容赦なく封印するからね。
あの岩戸の向こうに還るか、改心するか選びなさい」
「んふふ、だから私は封印できないってば。
生者が自縛して霊になったようなのと一緒にしないでよ」
「やってみなきゃ判らないじゃない。試しに岩戸に入ってみなさいよ」
「えー? どうしよっかなー。なんか今日の霧絵ちゃん怖いしぃ?」
そういって、毛先を指でくるくる。
馬鹿にしてる。
零〜刺青のこえ〜本日を持ちましてクリアしますた!!(´∀`)
大変だったぜ・・・(マジでクリアしました)
よし、張り切って投下してみるか。
今私が感じているのはこの上ない満足。
昏い闇の中、私は思い焦がれた人を抱き締めていた。
庭の桜が舞い散る季節に、私はあの人と出会った。
とても良く晴れた、春の日の昼下がりに。
この家の娘であるにも関わらず、私は自室である座敷牢と屋敷の一部にしか出歩けない。
それは仕方がない事。私は縄の巫女に定められた娘。俗世とは関わってはならない。
だからこそ、あれは奇跡のような出会いだったのかもしれない。
年に数日だけ許された屋敷の庭とお池の散策。
屋敷からは出られないけど、それでも私にとっては僅かな楽しみ。
だけど、その時はそれだけではなかった。
私は世話係の少女の目を盗み、そっと庭の方へと出た。
そうすれば、あの方も居るに違いない。あの方は、屋敷の周囲を散策するのが好きなようだから。
数日前から客間に滞在していた御方。
座敷牢の小さな窓から外を見ていた私に気付いたあの男性の方。
そして、桜の木を見上げていたあの方と直に私は逢えた。
今まで感じた事の無い高揚と胸の高鳴り。
交わした会話はぎこちない挨拶と自己紹介。
そして、あの方が外の世界で見てきた珍しい事件や不思議な話。
楽しかった。とても楽しかった。
狭い格子窓からしか外を伺う事が出来ない私。
あの方は、そんな私に新しい事を沢山教えてくださった。
だが、楽しい時間は直ぐに過ぎてしまうもの。
果たせぬ再会の約束を交わし、私はあの方と満開の桜の木から離れていった。
その日、私はこの屋敷に来て初めて楽しい夢を見た。
夢の中で、私はあの方と一緒にあの方が話して聞かせてくださった桜並木の中を歩いていた。
そして、儀式が近づいた日。
私は、あの方が当主様の手によって隠されたのを知った。
私の中で、何かが崩れ落ちていくのを感じた。
何であの方がそんな仕打ちを受けなければならないのだろう。
私と出会ってしまったから? 出会ってしまった事で、儀式の妨げになると当主様と宮司様達が判断したから?
私の所為なのだろうか。私が縄の巫女であるにも関わらず、お務め以外の事を望んだから?
だとすれば、あの方は私が殺したようなもの。
私は、儀式が始まるまでの間、人目を忍んでは泣き続けた。
私は、ただあの方と逢いたかっただけなのに。
あの春の日溜まりの様に温かい、優しい笑顔が見たかっただけなのに。
例え、それが儚い出会いであったにしても。
例え、報われる事のない想いだとしても。
私は、あの方ともう一度逢うことが出来れば、最早思い残す事などなかったのに――――――――。
その想いを抱いたまま、私は縄の巫女として儀式へと赴いた。
決して抱いてはならない、この世への想いを抱きながら。
永久の闇の中、霧絵は愛しい男を腕の中に抱いていた。
「これからは、ずっと一緒……」
頬を指で撫で、掻き抱いた腕を強めて抱き寄せる。
生前なら、手を握ることさえ恥じただろう。
だが、今の霧絵にはその枷が無い。
枷どころか、愛しい男が本当に自分が想っていた男では無いのに気付かない程に、想いが暴走していた。
2人の身体が闇の中で完全に重なる。
身体を合わせているのではない。丁度、霧絵が男に憑依するような、正真正銘身体を重ねるようにしているのだ。
「あはぁ……」
霧絵の口から、甘い吐息が漏れ出る。
彼女は一切の汚れを知らずに死んだ。男と交わる事も無く。
しかし、今の彼女は確かに快感を感じていた。おそらくは初めてだろう。
「ん、ふぅ……」
彼女は霊体である。
物理的に交わる事は不可能。
だが、憑依する事に依って魂を重ねた結果、霧絵は単なる性交以上の喜びを知った。
性交とは物理的なまぐわいである。だが、魂の交わりはそれ以上のものを彼女に教えている。
性交は性器を離してしまえばそれで終わり。だが、魂は触れ合えば触れ合うほどにお互いを融け合わせていく。
「あぁ、私、ずっと、こうしたかった……!」
愛しい男との逢瀬に歓喜の声を上げる霧絵。
例え、それが男の魂に凄まじい負担をかける事になろうとも。
当然と言えば当然だろう。強烈な怨霊に呑まれ、魂をも吸収されようとしているのだから。
しかし、既に魂を闇へと落としてしまった霧絵は構いはしない。
死しても思い続けた男への情念と執着が全てを肯定し、黒き魂が男の生気に満ちた魂を己の物とすべく奔流を続ける。
黒い波が男の魂を押し包もうとしたその瞬間、
パシャ!
強烈な光の飛沫を受け、霧絵は怯む。
侵食を妨げられた闇が苛立たしげにうねり、邪魔をした者へと意識を向ける。
そこには、箱を構えた少女が1人。
瞳に恐怖を湛えながらも、霧絵に立ち向かおうとしていた。
霧絵は、男から身を離し、内部の闇から自分を形成している表層へと戻る。
この小生意気な、自分から男を奪おうとする少女を縄裂きにする為に。
「邪魔は、させない。貴方には、私の受けた苦しみを……」
霧絵の背後の空間が歪み、数多の怨霊の腕や顔が浮かび上がる。
少女は、緊張に息を呑みながらも、紅いフィルムをカメラへと装填する。
そして、決戦の火蓋が切って落とされた――――――――。
了
いやー、無事に投稿をし終えた。良かったよ('A`)y~~~
………しまった。全然エロくない(´Д`;)
ごめん、これから一眠りして眠りの家に行ってくるよorz
つ切なさ乱れ撃ち
霧絵小説2連続?
霧絵タソテラカワイソス
怜×深紅・怜×螢マダーーー?
深紅の「一緒に寝ますか?(含み笑い)」というセリフで俺の中では深紅攻め決定。
そんなセリフあったのか!?
聞き逃したorz
>>122 馬鹿が。
だからこそ深紅受けなんだよ。
怜を励ます冗談のつもりでいってみたら、
本気にした怜に押し倒されて「ちょっと、えっと、ちょっと」言うウチに
あれよあれよと されちゃって、
ということだ。
うん。
自分は怜も深紅も受けに見えるからどっちつかず派。
どっちも今市攻めてる姿が想像出来なくて・・
ところでネタバレSSは名前欄にでもその旨記しておいたら投下桶なのかな。
ってその前に発売後なのに創作系スレ寂れてるね。
>>122 ぁあ〜、やっぱり同じこと思う人いるんだぁ w
クリアしたので、近々それで小ネタ描きたい…
深紅:「すみません、ageときますね」
刺青の聲のED後で、会話主体のほのぼのバカネタをちょっと書いたんだが投下
していいかな?
12KB程度。あんまりネタバレはしてない(はず)。
名前欄に文字列入れてスルーできるようにはするけど。
今は新作の作品が求まれているのか?・・・
流れ無視して投下。w
前スレ900くらいに書いた奴の続きです。
澪は裸の繭にぴったりと寄り添いながら、おねだりをする。
しかし、繭は動こうとしない。
「澪・・・やっぱり、こんなこと、もう・・・」
繭が言いにくそうに澪に訴えかける。
だが、繭の絶頂に達した声を聞いたばかりの澪は、今度は自分が快楽を得ることしか頭になかった。
そして澪は繭に対して最も卑怯な言葉を口にした。
「お姉ちゃんは私のことがいらないのね?一人になりたいのね?」
繭の肩が小刻みに震えだす。目を大きく見開き怯えた表情を見せる。
「いや・・・澪、そんなこと言わないで・・・わたし澪がいなくなったら・・・」
繭の両目に涙が浮かび始める。
「フフ、そんなことするわけないじゃない。私が大好きなお姉ちゃんの側を離れるわけないよ。
でも・・・だから・・・ね、お姉ちゃん、いいでしょ?」
繭は澪の胸に顔をうずめる。その刺激を受け繭の頭を撫でていた手の動きが止む。
澪は繭がしてくれない時はいつもこの脅し文句を使っていた。
繭のことを傷つける言葉だと分かっていても、止めることはできなかった。
そうでもしないと、繭のことを想い火照った自分の射をどうすることもできなかった。
繭はしなやかな動きで背中を擦りながら、澪の綺麗な鎖骨に沿って唇を這わせながら熱い吐息を浴びせる。
「ん・・お姉ちゃん・・」
澪は繭がしてくれる嬉しさから、体が早くも繭の触感を快感へと変え、脳に刺激を送り始めていた。
怜×深紅キボン
ぜひ一緒の布団に入ってほしいものだ。
>>132 ごめん。
最近仕事忙しくて・・・遅いペースになりますが・・・
とりあえず。
繭は背中を撫でている手を澪が気づくことはないくらいゆっくりと移動させ、澪の乳房を下から持ち上げる。
澪の胸部にキスの雨を降らせながら、ゆっくりと・・・澪をじらすかのように弱く弱く揉み始める。
「ぅん・・・あっ」
胸への小さな刺激も今や澪の体はそれを増幅させ澪の脳を蝕んでいく。
「澪、横になったままじゃ服脱がせられない・・・」
繭は先ほどから澪のシャツを脱がそうとしているのだが、繭から与えられる快感に神経のすべてを集中させている澪は
それに気づかなかった。
「あ・・・ごめんお姉ちゃん。待っててね。」
繭の声で我に帰った澪はゆっくり体を起こすと、自分でシャツを脱ぎ、上半身を覆っている物は胸を隠す下着だけになる。
(たまにはお姉ちゃんにすべて任せてみたいのに・・・)
二人がするときは、もちろん澪が主導権を握っている。澪が積極的に繭を誘い、快感を与え、快感を与えることを要求する。
繭の性格を考えればそれは当然のことで、ましてや当の繭はあまりこの行為に関しては乗り気ではないのだ。
しかし、澪はやはり女である。本能的に、好きな人に・・・繭に求められたいという欲求がある。
澪はこれに関して不満があったが、大好きな繭と体を触れ合えることだけで満足することもできた。
「はぁ〜・・・」
「澪、どうしたの?ため息ついて?」
繭もゆっくり体を起こしながら澪の目の前に座り澪の目を見据えて尋ねる。
繭に見つめられて、再び澪の体に火がつき始める。
「お姉ちゃん!」
大好きな繭に見つめられ、たまらなくなった澪は下着一枚の胸に繭を抱きしめる。
繭は澪の胸に顔をうずめ、ゆっくりと顔を動かし澪の胸に刺激を与える。
やがて、チロチロと舌を出し、舌先を使い澪の射を味わい始める。
「んふぅ・・はあ・・」
澪の口から早くも喘ぐ声が漏れ始める。
繭は澪の反応を確認しながら、舌を動かし続け、流れるような動きで下着をはずし、
露になった胸の先をそっと口に含み、味わいつくす。
その行為が澪にはこの上ない甘い刺激となって伝わる。
「あはぁ・・・くぅ・・おねえ・・ちゃん」
「澪・・先っぽ、すごい硬くなってきたね。」
繭は別に言葉で攻めるつもりで言ったわけではないのだが、澪はその言葉に恥ずかしくなり
耳まで赤く染め、繭の頭をより力強く抱くことでそれをごまかした。
繭は口に含んだそれを甘く噛むと、澪の体がビクンと反応し、お尻を浮かせ膝立ちになる。
その隙に繭は澪の履いている寝巻きの下をすばやくずり下ろす。
いつでも下半身を攻められる状態にした繭は、再び澪の綺麗な肌を味わい始める。指を、手を、
唇を、舌を使って澪の体を味わう。
澪の一番敏感な部分は、まだ刺激を受けていないにもかかわらず、上半身への・・・胸への甘い
刺激に耐えられず、液体を分泌し始めていた。
「あふぅ・・あん・・お、おねえちゃん・・おねがい・・・したも・・・おねがい」
繭にいつまでも胸やお腹を舐め続けられ、甘い快感が切ないものとなり、更なる快感を欲するあまり
澪は自分からおねだりをしてしまった。
繭はコクンと頷き、澪と同じしなやかな指を澪の体に沿って重力に逆らわず下へと運ぶ。
「あん・・・ああ・・はぁ・・・」
繭の中指が下着に隠れた澪の恥裂を寸分たがわず捕らえたのだ。
待ち焦がれた刺激に澪の射は喜びに打ち震える。
澪はまだ触れられてもいない自分のソコが既に濡れているのを繭に知られることがひどく恥ずかしく
思われた。
ピチャ。下着の上からでも繭の指の動きに合わせて小さな水音を立てる。
「澪、ここすごく熱いね・・・それにもう・・」
「あぅ・・んぅ・・だって・・・うれしくて・・・」
やがて、繭の手が下着の中に浸入してくる。もう片方の手で澪の体を覆う最後の一枚を脱がしにかかる。
下着を太腿まで下ろし、澪の恥毛が生えた部分が露になる。
ここでも繭はすぐには澪の恥部を攻めることはせず、お腹のあたりに顔を近づけ、お臍の周辺を舐め上げる。
澪のソコは溢れ始め、外にこぼれ落ちそうになるほどだ。
「いやぁ・・・お、おねえちゃん・・はやく・・・して・・・」
澪は考える余裕もなく、要求を口にしてしまう。
繭はそっと右手の中指を澪の秘部にあてがい、恥裂に沿ってゆっくりと往復運動を始める。
散々焦らされたソコは、繭の指の動きを滑らかにする。
「あはん・・・くうぅ・・ふぅっ、あああぁん」
澪の口から、繭の指の往復する周期に合わせ快感に耐えられず喘ぎ声が漏れる。
ジュ・・クチュ・・ピチャ、
往復運動を続けながら繭の指はずぶずぶと澪の中に埋まり始める・・・
「あぅ・・はあぁっ・・・はああぁっ・・・ひぃっ・・・」
澪は繭の指の感触を貪りながら、視線を落とし繭の顔を見る。
澪の目下に自分と同じ顔をした女性がいる。
(・・・大好きな女性(ひと)・・・
でも・・・血のつながった姉妹なのに・・・)
(どうして?こんな風になってしまったの?・・・)
与えられる刺激の中、過去の経緯を澪の頭が再生させる。
[〜回想〜]
「お姉ちゃん!!」
澪は射映機を投げ出し、駆け出していた。
繭の隣の女には目もくれず、奈落に落ちかけた繭の手を掴もうと必死に手を伸ばした。
辛うじて繭の手を掴んだ澪は、その手に力を入れ決して離さないようにする。
「み、澪・・」
その声に反応し、澪は決して見てはいけない奈落のそこを覗いてしまう。
刹那、澪の目の前が真っ白になる。
澪は突然奪われた視界にパニック状態に陥ったが、それでも繭を掴む手を離さず、
一気に引き上げる。
・・・・・
澪が次に気づいた時は病院のベットだった。
といっても、澪には自分の居場所を目では確認することはできず、病院特有の匂いが澪にそう思わせた。
澪の目は光を失っていた。
医者にも原因は分からないとのことだ。病気などではないらしく、何かのきっかけで見えるようになるかも
しれないし、ずっとこのままかもしれない。
澪はそれからというもの常に繭と行動を共にした。生活するためにはそうせざるを得なかった。
それでも澪は後悔などしていなかった。信じられない恐怖から生還できたこと、それも大好きな繭
と一緒に帰ってこれたのだ。だから仕方のないこと・・・澪はそう思うようにしていた。
えー今日はここまでにします。眠い・・・
エロだけでなく、澪と繭のつながりみたいなのが書きたくて
このような展開にしました。
お呼びの展開でなかったらすみませんです・・・
また暇ができたら急投下したいと思いますのでよろ。
138の続き
それでも澪は一人になると誰知れず泣き出すことがあった。光を失っても両目からは涙が流れる。
澪の涙の原因はある不安によるものだった。
(お姉ちゃんがいなくなったら・・・お姉ちゃんに愛想尽かされてしまったら・・・)
以前は何をするにも繭が澪と行動を共にしようとした、が、今では立場が全く逆転した。
繭と一緒にいる時だけが真に安らげる時間だった。何の不安も抱かない相手が側にいてくれる。
これが今の澪にとっては心のより所であった。
ある夜、澪はいつものように自分の部屋のベットに入り眠りについた。
・・・・・・・・
「お姉ちゃん。ほら、早くー!冷たくって気持ちいいよ!」
先に靴を脱ぎ素足になり小川へ足をつからせた澪は、入ることをためらっている繭に声をかける。
「み、澪〜、待ってよ〜。私も今、は、入るからさ。」
繭は恐る恐る右足を水につけるが、ひんやりした水の感触に驚き、さっと足を引っ込める。
「お姉ちゃん、大丈夫だってば〜。こんなに浅いし、溺れたりしないよ〜!」
澪の言うとおり川といっても流れはほとんどなく、水の高さは幼い二人のくるぶしくらいであった。
いくら繭が泳げなくてもめったなことは起きないだろう。
繭は意を決して、水につかると慎重に澪のいる場所に向かって歩を進める。
「ね?大丈夫でしょ?」
「う、うん・・・」
「私この場所大好き!水は綺麗だし、景色も最高!私たちが大きくなってもずっと変わらないで欲しいな。
また絶対一緒に来ようね!お姉ちゃん。」
繭は澪の心底嬉しそうな顔を見て、つられて微笑んだ。
「!!・・・きゃ!」
突然繭が甲高い悲鳴をあげ、水の中に尻餅をついてしまった。
「ちょ・・・お姉ちゃん!どうしたの?」
「そ、そこ・・・いや!来ないで!!」
澪は、繭がブルブル震えながら指をさす方向を見ると、ニョロニョロ細長い物体が繭にゆっくりと近づいていた。
「蛇!・・・お姉ちゃん!!」
澪は駆け寄り、しゃがみこんでしまった繭の手を掴み引き起こし、繭と蛇の間に立ちはだかる。
足で水を蹴り、水しぶきを蛇目掛けてかけ、必死に追い払おうとする。
それに驚いたのか、蛇は方向を変え急いで二人から遠ざかっていった。
「ふう〜・・・怖かった〜。もう大丈夫だよ、お姉ちゃん。」
澪が繭を安心させようと振り向くと、繭は震えながら泣いていた。
「お姉ちゃん、もう大丈夫だよ!もういなくなったから安心して、泣かないでね。私がやっつけたから。」
自分の心臓も恐怖の余韻で鼓動が速くなっていたが、
泣いている繭の頭を撫でながら優しく声をかけた。
「みお〜・・良かった・・私、澪が咬まれたらどうしようかと思って・・・ほんとに怖かったよ〜うわあああん!」
繭は目の前の澪に抱きついて泣きじゃくる。
澪は子供をあやすように優しく抱き返す。
「お姉ちゃん・・・大丈夫だよ!何があっても私がお姉ちゃんのこと絶対守るから!ずっと一緒にいるから・・・」
・・・・・・・・・・・
澪はふと目を覚まし、今見た夢を思い起こしていた。
(ふふ・・あんなことあったな、そういえば・・・・お姉ちゃんは相変わらず泣き虫だったな・・・懐かしいな)
澪は心地よい夢から抜け出してしまったのを名残惜しみながら、その余韻に浸っていた。
ふと、まぶたを開いた。
目を閉じている時となんら変わらない闇が眼前に広がっていた。
澪はガタガタと震えだした。このままずっと光が戻らないという絶望感と、何より大好きな繭の顔を一生見る
ことはできないという、あまりに残酷な現実に心が引き裂かれそうになった。
「いやー!!!・・・・」
澪は布団を握り締め、夜の刻だということも忘れて叫んだ。
そして虚ろな顔でふらふらと夢遊病者のように立ち上がると手探りで部屋を出ていった。
繭の部屋の前まで来ると、手探りでドアノブを探し当て躊躇いもなくドアを開け、一直線に繭の
ベットのある位置に足を進め、膝がベットにぶつかるとそのまま前に倒れこんだ。
「きゃ!・・・・・え?何?・・澪?」
まだ回想・・・そしてちっともエロくない・・・orz
そして人がいるんだろうか?このスレ・・・orz
144 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/05(金) 00:36:38 ID:m33neZjT
居ますとも(^-^)/
>>144 読んでくれてますでしょうか?
近いうちにまた投下しようと思います。
一応頭の中ではできてるので・・・
あまり迷惑かけてまで自己満足を果たそうとは思わないのだが・・
>>143 ずっとROMってたけど実はここにも一人。
(´・ω・)b GJ!
>>145 カンガッテくらさい。続きが禿げ気になる。
読んでますよぉ〜d(o'ω'o)b実は読むのが生きがいッス((笑´艸`))
刺青出たけどまだまだ澪がいてうれすぃ。
>>149 同じく。
紅い蝶ネタが見れれば漏れは満足
スパロボが長すぎて零やれねー
くそっ、スパロボめ!
巫女巫女戦隊ウガツンジャー マダー?
>143
うぉー。続きが早く読みたいっす。がんがってくだちぃ。
>>143 がんがっち〜
関係ないが、深紅×澪とかもいいよね〜。
繭と澪の年齢が15才と明らかになった今。
妄想は広がるばかり。
中学生か?高校生か?この二つの違いは中々でかい!
で澪繭はどっち?
お休み入ったけど
>>145に期待中
>>155-156 ネタバレ・・にならないのかな?と言いながら便乗
>>156 ソースが「15歳」「夏休み」しかないからどっちとも確定は
出来ないね。 とはいえ中学生だとマジでイイ(*'Д`)
でも中学生だとすれば紅蝶ED後の繭は修学旅行にすら
行ってないんだろうなぁとチト欝になる・・・
虚EDでは、澪は高校通わないんだろうなぁ・・。
ソース元はどこ?
刺青の聲の深紅、ストッキングがエロい。
おお!読んでくれてる人達どうもです。
今、職場にいるんで投下できませんが、
今日帰ったら続き書かせてもらいます。
よろしくです。
142の続き
寝ているところに突然上から衝撃を受けた繭には事態が把握出来なかった。
「お姉ちゃん!・・・おねえちゃ〜ん・・・」
繭は泣きながら自分のことを呼ぶ澪にただならぬ気配を感じた。
「澪、どうしたのよ?急に?」
「うぅ・・おねえちゃん、寂しいよ〜・・・私のこと嫌いにならないで!・・お願い・・・側に・・・いて。」
「澪、何言ってるのよ?私はずっと側にいるよ。澪のこと大好きだよ。」
姉の慰めの言葉を聞いても澪は泣き止まない。
澪は繭の存在を目で確認できない代わりに、体を密着させ、必死で繭の温もりを感じ取ろうとする。
「おねえちゃん・・・おねえちゃ〜ん・・・寂しいよ、わたし・・・」
澪は繭の吐息を顔に感じると迷うことなく唇を重ねた。
「んぐっ・・・ちょ、ちょっと・・・なに?・・・」
繭は予想もしてなかった澪の行動に、パニックに陥り目を大きく見開いた。
「おねえちゃん・・・おねがい!・・ずっと側にいてよ〜・・・」
泣きつづける澪は、自分の顔を繭の胸に埋めこすりつける。
繭は本能的に澪が求めているのを感じ取った。それは血のつながった者達には許されない行為・・・
とっさに押しのけようと澪の肩を掴んだ・・・・が、力を入れることができなかった。
澪が今感じている不安を想うと、心が痛くなり繭の目にも涙が溢れ出した。
(私を助けるために、目が見えなくなったんだ・・・でも澪はそれについては
一度もふれなかった・・・ごめんね澪、ごめんね・・・)
繭は心の中で澪に懺悔した、何度も何度も"ごめんね"と繰り返した。
もはや繭は澪のことを拒絶することなどできるはずもなかった。
澪をその腕に抱きしめ、されるがままになることを決意した。
こうして二人は初めて体を重ねた。
それからというもの澪は病気だった・・・毎日毎日夜になると繭の部屋を訪ね、
繭の温もりを感じることに執着した。温もりだけでは物足りず繭の体までも貪った。
そんなことが一ヶ月あまり続いただろうか。
ある朝澪は目を覚まし、まぶたを開くと見慣れた天井の光景が目に飛び込んできた。
あまりの明るさに澪は反射的に目閉じた。
(ま、まさか!)
再び澪は今度はゆっくりと恐る恐る薄目を開ける。
(み、見える!)
二ヶ月ぶりの光は澪にとって少々眩し過ぎたが、澪の目には間違いなく光が戻っていた!
澪はしばらくベットに座ったまま自分の部屋を見渡し、懐かしい物達の姿に感動を覚えた。
そして一刻も早く繭の顔が見たくなり、部屋を飛び出す。
繭は自分の部屋で少女漫画を読んでいる最中であった。
「お姉ちゃん!」
ドアが勢いよく開かれ、聞き慣れた声が繭の耳に飛び込んできた。
「澪、おはよう!・・今日は早いね。」
「見えるの!」
繭はすぐには澪の言っていることが分からなかったが、澪の久しぶりに見せる笑顔が物語っていた。
「まさか・・目が見えるの?澪!・・・私の顔見えるの?」
繭が椅子から立ち上がり、澪に近づくと、確かに澪は自分の動きを確実に目で追っている。
繭は澪の目の前まで来ると、
「澪!ほんとに見えるんだね?良かった・・・ほんとに良かったね!おめでとう澪!」
澪を抱きしめ、我が事のように喜んだ。
「ありがとう、お姉ちゃん!・・・ありがとう。」
澪は、ほんとに、久しぶりに心からの笑顔を作ることができた。
「さ、澪、お母さんにも早く報告しに行かなきゃ!」
澪はコクンと頷き、繭と一緒に階段を早足で降りていった。
目が見えるようになり澪の表情に活気が戻った。食事もはるかにおいしく感じられた。
何を食べているか分かるだけでこうも違うのか・・・と、澪は驚きを隠せなかった。
目が見えるようになって数日間はその他にも色々なことに感動を覚えた。
そして大好きな繭の・・・お姉ちゃんの表情が、何より笑顔が見れることが最高に嬉しかった。
ただ、目が見えるようになっても澪には悩みがあった。
夜すぐに眠ることができないのである。
澪はその原因がすぐに思いついた。
目を閉じるのが怖いのだ。朝起きて、まぶたを開いても変わらない闇が広がっていたら・・・。
澪は目が見えるようになって数日間は、自分の中の恐怖心が原因で眠れないのだと片付けていた。
しかし、一週間も経った夜、澪は不眠の原因が恐怖とは違うところにあることを認識せざるを得なかった。
体が疼くのである。
目が見えない一週間前までは毎夜繭と肌を合わせていた。
光が戻り、澪は当然のようにその行為はやめていたが、体は正直である。
繭の素肌の温もりが、吐息が、求める声が完全に澪の体に染み付いてしまっていた。
澪は必死にごまかし、布団を深くかぶりそのことを考えないようにして眠ろうとした。
次の日も、また次の日も澪はベッドの中で葛藤し続けた。
絶えられなくなった日は自分で慰めていたが、それもとうとう限界を迎え、
そして繭の部屋を訪ねてしまった。
繭は今度ばかりはさすがに拒絶したが、澪の欲望は相手のことを気遣う余裕もないほどに
膨れ上がっていた。
そして、澪は今日と同じように、卑劣な手段に身を堕とし繭と再び抱き合ったのだ。
[〜回想〜終わり]
澪は繭の指を下腹部に咥え込んだまま、回想を巡らせていた。
澪は目の前にある繭の顔を見ると急に切なくなり、そして罪の意識が芽生えた。
「・・・お姉ちゃん・・・・ごめん・・・」
澪は小さな声で呟いた。
「ん、澪?何か言った?」
繭は澪の体内に収められている指の動きを止め、澪の言葉を聞き取ろうとした。
「うっ・・・ひっく・・・お姉ちゃん・・・ごめんなさい・・・わたし・・」
澪はぽろぽろと涙をこぼしていた。
「え?ちょっと、澪?痛かった?ごめん。」
的を得ない繭の質問に澪は大きく首を横に振ると声を上げて泣き始めた。
「うわあああん!・・ごめん、お姉ちゃん・・・こんなこと嫌だよね?したくないよね?・・ごめんね!
それなのに私・・・」
「みお・・・」
澪は小説やドラマなどでよくある、男が好意を持った女性の弱みを握り関係を強要するという展開を目に
する度に、作り話だと分かっていてもその男にひどく嫌悪感を覚えることが多々あった。
だが、今の澪は男達と何も変わらなかった。目が見えるようになり繭に頼らなくても良くなり、
目が見えなかった時に自分が感じた不安を逆に繭に与え、無理やり抱いているのだ。
「うう・・・おねえちゃん・・・わたし・・・ごめんね・・・お姉ちゃんのことが大好きで・・・おねちゃんが欲しくて
たまらなくて・・・我慢できなくて・・・それで・・・ごめっ!・・んぅぐ。」
澪は謝罪の言葉を最後まで言うことはできなかった。
繭が素早く唇を塞いだのだ。
「澪・・・もういいから、泣かないで。私も澪のこと大好きだもの。澪だからだよ、こんなことできるの。
私は後悔してないから・・・だからずっと一緒にいてね。」
繭は空いているもう片方の手で優しく澪を抱きしめる。
「おねえ・・ちゃん・・・ありがと・・・」
もう声を出して泣いてはいないが、澪の口からはまだ嗚咽はやまない。
少しの間の静寂の中、澪の嗚咽だけが聞こえていた。
・・・・・・・・・・・
「ふふ・・・澪、これ、中途半端になっちゃったね?」
繭は澪の体内に収められた中指を小さく動かす。
「・・・ぁっ・・・」
澪の反応を見て、繭の表情が淫靡なものになる。
「ねえ、澪。私が澪のこと思いっきり気持ちよくしてあげる。」
繭がそう言うと同時に、澪の中で指が怪しく活動を再開し始めた。
澪の背中に再び電撃が走り、体を反らせる。
すかさず繭が目の前に来た澪の胸をしゃぶり始める。
繭の指使い、胸への愛撫がいつもと違うのが澪にはすぐに分かった。
(あっ・・・私、お姉ちゃんに求められてる・・・お姉ちゃんに犯されるんだ・・・)
今までは澪が無理やり繭にイカせてもらうことを要求していた。
それ故、イクことはできたが、それは単調に登りつめ、果てるだけであった。
だが、今は違う。澪の恥裂の中に浸入した指は、澪の反応を楽しみ、弄ぶかのような動きをする。
時には激しく動き、時には焦らすように小さく動く・・・澪が快感に慣れる頃合いが
分かっているかのように、指は別の場所を捉え、再び新鮮な刺激を与え続ける。
なぁ、このスレを覗いているお前ら的には、最新作のSSっていつ頃が解禁よ?
俺は、巫女少女×螢が書きたくてしょうがないんだが。
一度乾いてしまった澪の膣内は繭の指を歓迎するかのように、ヌルヌルした愛液を再び大量に
放出し始めていた。
「澪、気持ちいい?ここすごいことになってるよ?厭らしいね、澪は、」
繭の指は円運動を行い、澪の中を散々掻き回す。
・・グチュ!チュ、ズチュ!・・と実に
淫猥な音をわざとらしく立てた。
澪は初めて耳にする繭の意地悪な台詞と、自分のアソコから聞こえてくる大きな卑猥な音
に心底恥ずかしくなり、身悶えした。
「あふぅ・・くぅ!・・はぁあん!・・おねえぇ・・ちゃん・・いじわる・・・あひぃ!・・ううぅん!」
澪の声が甲高い苦しそうな喘ぎ声に変わっていく。
「ふふ・・澪可愛い。」
繭は指の動きを速くし、澪の肉芽を擦りあげた。
「あはぁ!・・そこ・・はあん!・・も、もう〜・・・はあ・・はあ・・あっ!」
澪は膣内を繭に弄び尽くされ、これまでには感じたことのない
強い刺激に、絶望感にも似た脱力感に襲われ
膝をガクガクと震わせ、その口からはだらしなく涎が垂れていた。
「そろそろかな?イカせてあげるね、澪。」
繭は指を追加し、澪の膣内で激しく、それでいて的確にピストン運動を開始した。
「あぃ!・・はあん!・・あっ・・っく!・・はあん!・・イク!・・だめ!・・」
「ふふ・・・早く楽になっちゃいなよ・・」
ブチュ!・・グチュ!ジュ!・・グチュン!
澪の膣肉がむにゅむにゅと躍動を始めるやいなや、
「あっ!・・あん!・・はあ!・・・あっ!」
一気に絶頂に達せられ澪は声にならない声をあげ、そのまま繭の方に倒れこみ、汗でべっとりになった体を繭に預ける。
大きく肩で息をしている澪の髪を繭は優しく撫でてやる。
「はあ、はあ・・・お姉ちゃん・・・ごめんね・・・・ありがとう」
澪はもはや泣いてはいなかったが、繭の顔を見ず、その肩にもたれたまま口を開いた。
「もう・・・澪ってば。謝らなくていいから、ね?」
コクンと澪は頷く。
澪にとっては実に心地の良い静寂の時間がおとずれる。
・・・・・・・・
「ねえ、澪。その代わりお願いがあるんだけど・・・」
思いもよらない繭の言葉に、澪はようやく顔を上げ、涙で幾分紅く染まった目で繭を見据える。
「何?お姉ちゃん?何でも言って。」
澪は大好きな繭のためなら、何でも、それこそ命ですらくれてやるくらいの気持ちだった、事実
一度は繭のために両目を失っている。
「あの・・・その・・・」
繭は恥ずかしそうに澪のまっすぐな視線から逃れ、うつむく。
「えっと・・・私がしたくなったら・・・澪のことが欲しくなったら・・澪にしてもらいたい・・」
澪は繭の申し出に最初は驚いた表情を見せたが、すぐに満面の笑みに変え、大きく頷くと、繭に抱きついてしまう。
「私達、ずっと一緒だよ・・・」
----------END------------
これで終わりです。
読んでくれた方、レスくれた方ありがとうございました。
>>167 いや・・・むしろ新作のが望まれてるのではないの?
是非投下して・・・
といっても、まだやったことない・・・orz
時間があればすぐにでもやりたい。
紅い蝶の澪繭、特に澪が好きなので書いてみようと思った次第です。
新作もキャラが気に入れば、また書いてみようと思ったりしてます。
ではでは。
どちらにせよ、各々の好きなキャラでハアハアすればいいと思うが・・
まあ、私も紅い蝶の天倉姉妹が好きなわけで、特に虚ED後のSS書いてくれる
職人さんには本気で「ありがとう」と言いたくなりましたよ。
>>170 GJでした!!!次回作楽しみにしてます!
172 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 01:38:31 ID:mMwKXxB6
いや〜ホンマに素晴らしい(*≧v≦)よくぞここまで書いて下さいましたm(_ _)m次回作期待してますよぉ〜(≧▽≦)
そういや約束後ってあんまり見ないな。好きなんだけどな約束ED。
GJ!いや〜、ええもん見させてもらいました。
とりあえず、どこまで進んでたらネタバレ気にしなくていいか書いてからなら全然投下OK
螢澪とか駄目?
>>176 駄目じゃないだろうけど個人的には耐えられんorz
>>173 約束ED後って、いろいろいじれそうで、いいですよね。
>>176 私も個人的に耐えられない。どうしても澪は繭とが・・・
179 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/08(月) 21:33:33 ID:mMwKXxB6
自分的には澪繭と千歳のファンなんで澪と螢じゃ幻滅です…(;∩;)やっぱり澪繭じゃなきゃ(*≧v≦)
俺は何でもこいだな。そっから萌えが広がるかもしれんし。
それにここは澪繭専用スレでもないし……な。
氷雨「いくわよー」
氷雨「われら!」
時雨「巫女巫女戦隊!」
雨音「ウガツンジャー!」
水面「じゃー!」
氷雨「よし! じゃあ次! 私達がすべき事は?」
時雨「一に鍛錬、ニに鍛錬!」
雨音「三四が愛嬌、五が鍛錬!」
水面「鍛錬、鍛錬、雨、鍛錬!」
氷雨「よし! じゃあ今日は杭打ちの練習!」
みんな「「「らじゃー!」」」
カツーン、カツーン カツーン、カツーン
カツーン、カツーン カツーン、カツーン
氷雨「あ、ほら水面! ちゃんと前向きなさい!」カツーン、カツーン
水面「ん? なにー?」カツーン、カツーン
氷雨「前向きなさいってば!よそ見してるとね、自分の手を打っちゃ―あッ!」ガッ
時雨「氷雨! だいじょう…きゃッ!」ガッ
水面「あはは、二人ともーv 年下の私が一番しっかり――ぎゃっッ!」ガッ
雨音「あは、はは・・・み、みんな、大丈夫?」カツーン、カツーン
氷雨「……('A`#)」
雨音「ご、ごめんなさい・・・痛いよね・・・」カツーン、カツーン
水面「わっ、雨音! あれ見て! なにあれ!」
雨音「え? 何? なにも――痛ッ!」ガッ
水面「(*´∀`*)」
氷雨「水面GJ」
時雨「GJ」
雨音「(。´Д⊂)゚。 」
>>180 皆「個人的には」ってつけてるわけだし専用にしたい程そればっかりを望んでる
とは誰も言ってないんでない?
ちなみに、
>>179には
>>172と合わせて多分触れない方がいい。
・・・自分は深紅×澪か静×澪で。
・・・同士いないか?
>>181 天地無用! 魎皇鬼 の温泉エピソード思い出した
深紅×怜を投下してくれたら紅贄となってお前を守る
自分は、真冬×深紅とかも見てみたいな…。
姉妹(兄妹)もっと見たい。(*゜▽゜)=3
やっと始めたぜ
怜がなかなか駄目人間でワロスwwwwwwwwwwww
深紅がお嫁さん状態じゃん
まあ結婚生活まで目前にした彼氏が死んだら
あのくらいならなくもない
次に寝たら現実戻れるかどうかわからないし、
今この現実だって夢かどうかもわからない。
不安が高まる中でお互いの肉体で現実を確かめあう螢と怜…キボン…
>>190 同じ理屈でセクースしてて、
事を終えて「ああよかった、君だけは放さない」みたいな事言った途端
「ええ、私もよ、放さない…」と言いながら相手の顔がどんどんと腐り落ちていき
骸となって相手の男を殺しにかかる
そんなホラーを見させられてトラウマになった俺には絶対書けない
>>191 失礼シマスタ((( ;゜Д゜)))
いやでもいいシチュだ螢お泊り場面…ソファーでプレイして吹き抜けに
声響かせようとも深紅昏睡だし
それで深紅が聞きつけて起きてのぞき見ハァハァとかでも楽しめああ何言ってんだ
昼間から妄想止マンネ
そんな怜は激しく嫌だ
人の妄想にちょっかい出すな無粋だな
嫌だったらテメエの萌えでも投下しろってんだ
軽い突っ込みぐらいで何エキサイトしてるんだ
ごめんなさい。
螢イラネ
てかあんな澪繭の扱いは、納得いかね。
玲×深紅
玲×螢
玲×優雨
澪×螢
だから“玲”などおらぬと何度言えば…!
深紅たんか蛍ちんとハァハァして「ああよかった」と相手の顔見たら優雨だったフギャー
澪の背中に貼りついて(?)いる繭。
ある日澪に深紅が近づくと・・・・!
ってな話しあってもいいかな
深紅「一卵性なのにホントにあんまり似てないんですね」
螢「あれ?深紅さんに繭の写真見せた事あったかな?」
深紅「いえ写真見なくても・・・澪さんの後ろにいらっしゃいますから。」
澪「本当ですか!(喜)」
怜&螢「・・・・・」
こんな感じで変な心霊特番状態に・・
繭が澪の後ろに!…というもの、見た記憶が無いんだがorz
どこで見れるんだろう。見忘れか見落としか。
ちなみに今二周目八ノ刻…
夢に入るときのデモムービーじゃない?
SSの事じゃ無いの?
確かにそんな感じのSS結構あったし。
ゲーム本編での事なら「後ろに立つ少女」だっけか?
座敷牢の澪写した時にそんな感じの写真手に入るケド・・
>>203 「本当ですか!(喜)」の澪が妙に可愛い。
誰もいない・・・投下するならイマノウチ!
夏休みに入って間もないある日の午後、
澪は自分の部屋で学校の宿題をしていた。
(ああ・・・眠いな・・・昨日遅くまで友達と祭りではしゃいだからな・・・ちょっと休憩・・・)
昼食もすんで、ちょうど眠気が襲う頃合なのだろう。
澪はペンを置くと、机にうつぶせになった。
・・・・・・・・
ふと首筋に感じる生暖かい触感で目が覚める。
・・・・・
「ちょ!お姉ちゃん!何してんのよ!」
澪が眠りから覚め机の上の鏡に目をやると、繭が背中に張り付いてうなじに口付けをしている。
「やめて!何すんのよ!」
澪が腕に力を込め繭を振り払う。
「澪に用事があって来たんだけど・・・なんか後姿見たら、
引き寄せられて・・・だって可愛かったんだよ!!仕方ないでしょ!」
「ざけんな!この変態!」
「ふん!人を本気で好きになったことない澪にはこの気持ち分かんないよ!」
(逆ギレかよ・・・)
「もう!論点がずれてるよ・・・・・それより何の用よ?」
澪は猜疑に満ちた目で繭を睨む。
「ああ・・澪のその表情・・・お姉ちゃんたまんないわ・・・」
澪に睨まれ繭の鼓動は速くなる。
「いや、それはもういいからさ!」
「ふふ、澪。これな〜んだ?」
繭は先程から後ろに隠した右手を澪に見せる。
「それ・・・まさか・・・射映機!?」
繭のその手には澪にとっては忌まわしい物体が握られていた。
「そ、当たり!・・・えい!」
パシャ!
前触れなく澪に光が浴びせられる。
「まぶし・・・!!何すんのよ!?って・・・何?・・また・・すごく眠気が・・・」
「ふふ・・・追加機能[眠]よ。」
「・・何・・それ、そんなの・・あったっけ?」
「私が作ったのよん。こうして澪を動けなくして、あんなことや、こんなことを・・ハアハア」
「ふ・・・ふざけんな〜・・・」
「なによ、その言い草?私がこれ作んのにどれだけ苦労したか分かってるの?
射映機の原理の解明に半年・・・生身の人間にも効果を発揮するように改造するのに半年・・・・・
新しい追加機能の作成に半年の年月を費やしたのよ!!それもこれも澪を・・・みおを・・・ハアハア」
(ってか、その努力もっと違うことに生かせよ!それよりも無理矢理犯るくらいもっといくらでも方法あるだろ・・・)
繭が妖しい笑みを浮かべ澪に近づく。
次の瞬間澪は抵抗することもできず唇を奪われた。
「ん・・・」
だらしなく開いた口に繭の舌が迷うことなく侵入してくる。
クチュ・・・
繭をどかそうと必死で抵抗するが澪の腕は全く力が入らなかった。
「ふふ・・・無駄だよ澪、こうなったらもう逃げられないよ。これから澪にいっぱい恥ずかしい思い
してもらうからね。」
「そんなこと・・・誰が・・するか・・・この変態・・・」
繭は罠に嵌った獲物をいたぶる様に澪の胸に手を伸ばす。
「させるか〜!!!」
ドン!
急に正気に戻れた澪が繭を力任せに吹っ飛ばした。
「きゃ!・・・何で動けるの!?・・・」
「その追加機能、効果時間が短かったみたいね〜」
「し、しまった。デフォルトのままだったのか!・・・きー!!・・・ならこれは!!追加機能[淫]よ!」
パシャ!
再び澪に向かって光が降り注ぐ。
「どう、澪?私のことが欲しくなってきたでしょう?」
しかし、澪は腕を組んだまま余裕の表情を浮かべている。
「ふっ・・・甘いねお姉ちゃん。射映機の特性が分かってないみたいね。こんなに距離あったら、
全然効果ないよ。・・・・・ってかお前ろくでもない機能ばっか作んなよ!」
それを聞いて繭が距離を詰めようと近づいてくる。
澪はすばやい身のこなしで机に上ると、小窓を開け、ためらいもなく飛び降りた!
「さらば!お姉ちゃん!」
そのまま澪は屋根の上を走り去っていった。
澪の部屋に繭が一人取り残される。
(澪がそうやって逃げれば逃げるほど・・・・私・・・ああん・・ゾクゾクしちゃう・・)
「澪、絶対にいつかお姉ちゃんの玩具にしてあげるからね。」
繭は固い決心を一人呟く。
「きゃあああああああ!」
突然、外の方で澪の悲鳴が轟いた。
「今の・・・澪!!」
繭は青ざめた表情を浮かべ、階段を駆け降り庭へ向かった。
庭まで来ると繭は必死で澪を探す。
(澪・・・いない・・)
「澪〜!どこにいるの〜!?さっきの悲鳴なに!?大丈夫〜!」
繭は姿の見えない妹の身を案じ、大声で叫ぶ。
「お、お姉ちゃん・・ここ・・ここだよ〜」
繭が声のする方を見上げると、澪が屋根からぶら下がっていた。
「きゃ!澪、どうしたのよ?」
「うう・・・足滑らせて・・・お姉ちゃん、早く助けて〜!」
「助けてって言われても・・・」
繭はオロオロしながら当たりを見回す。
「ちょっと待ってて、澪!今はしご持ってくるから!」
そういうと繭は小走りでその場から消えた。
澪は腕をプルプル震わせ、必死に耐えている。
・・・・・・・・・
やがて、繭が物置からはしごをかかえて戻ってきた。
「澪、待っててね。」
「はやく〜、お姉ちゃん・・・」
パシャ!
澪の真下でシャッター音がする。
「ああ・・・澪・・こっからの眺め最高よ・・・澪のパンツが・・・みおのぱんつ・・・みおの・・ハアハア」
「この非常時に何しとんじゃ!お前!、ってか写真撮るな馬鹿!!」
「ハアハア・・・澪、私この写真で一ヶ月はイケるよ・・・」
(何がだよ!何が!!・・)
「はやく〜、そろそろ限界だよ〜」
「は!・・・そうだ澪、待って、今はしご立てるから!」
澪の真下にはしごを持ってくるが数十cm高さが足りないようだ。
「澪、ここに飛び乗れる?」
「無理無理!手離せないよ〜!お姉ちゃん登ってきて下ろすの手伝ってよ!」
「わ、分かった。今行くね・・・クスクス」
異議あり!
>>199のカップリングはありきたりであり、零のシチュである必然性が無い。
やはり、霊を題材にしているのだし
螢×鏡華
勘違いで襲われる……いいシチュだと思うが。
螢で対戦すると、散々言葉で責められるんだよね。
>>212 久々にDV姉妹の人キタ!GJ。
やっぱ澪は既に射影機のプロフェッショナルだな。続きマダー?
DV澪テラモエスwwwwwww
イスラフェルの通常停止とか、もう見たくありません。
うわ・・・板間違えた・・・
お詫びに212の続きです。
繭はゆっくりとはしごを登り、澪の真後ろに立つ。
「お姉ちゃん・・私のこと持ち上げてくれる!」
それを聞いて繭は両手を澪の腰に伸ばす・・・
「!!・・って・・・この期に及んで胸揉むな!!」
繭は澪の脇下から両手を廻し、澪の胸の膨らみを鷲づかみにしている。
「み、澪〜・・・だって、このシチュ・・最高に萌えちゃうよ・・・ハアハア」
こんな状況下でも澪はその刺激に快感を得てしまう。
「はぁ・・お・・お姉ちゃん・・・やめて〜・・力抜ける・・落ちるよ〜」
繭はさすがにこれ以上は危険と判断したのか、その行為を中止し、何かを思いつき
口を開く。
「澪、今助けるけど、その代わりさ・・・今日一日私の言うこと聞いて☆」
「はー!?そんなの絶対に嫌!」
「あそっ・・・私行かなきゃ・・・」
繭は冷たく言い放ち、はしごを降りようとする。
「待て、待て・・待ってよ!」
(この女!・・・まじ鬼畜だ・・・そんな約束したら最後だ・・・・でも、もう限界だし、
このまま手離して、お姉ちゃんに身を預けたら、お姉ちゃんまで危ないし・・・
ってかこいつなら、またわざと落っこちて、これで澪はいつも私のこと気にかけてくれる。
っとかやりかねないし・・・うう・・背に腹はかえられないか・・・)
「わ、分かったわ・・・お姉ちゃん・・・」
「何が分かったのかな〜??」
繭は心底意地悪そうな口調で尋ねる。
「うぅ・・・今日一日、私は・・・私は・・・澪は、お姉ちゃんのものになります!」
「あぁん・・・澪、その台詞、ゾクゾクくるよ〜」
「いいから!手離すよ!」
澪が手を離そうとする前に、繭は両手で澪を持ち上げた。
(あれ、あれ、何?この手際の良い救助活動・・・・お姉ちゃん、ほんとに足怪我してんの?)
ようやく澪が救出され、二人ともはしごから降りる。
「はい。澪〜、危ないとこだったね。」
「なによ〜!、もともと言えばお姉ちゃんが襲って来なかったらこんなことにはならなかったんだからね!
もう、金輪際こんなこと一切やめてよね!マジお姉ちゃんのこと嫌いになるよ!!」
澪は怒りを露にして目の前の繭をにらめ付ける。
「クスクス・・・そんな怒った振りしても、さっきの約束は取り消さないよ、澪。」
(くそ〜・・・バレてたか・・・何する気なんだ?いったい?・・・・)
狙いを見透かされ澪は舌打ちをする。
「さぁ・・・澪・・・行こうか。」
(さっそくかよ・・・この鬼畜姉・・・)
澪は観念し、コクンと頷き繭の後をついて行った。
繭は自分の部屋に入ると、澪をベットに座らせた。
「澪、じゃあ、まず身に着けてるもの全部脱いでくれるかな☆」
(こいつ・・・遠慮ってもんがねーのかよ!)
繭はそう言い、ゴソゴソと自分の机をあさっている。
澪はシャツを脱ぎ、白い下着に負けないくらい美しい裸体を晒す。
「って、何?そのデジカメ?何する気!?」
澪は上半身下着一枚の姿で尋ねる。
「えっ・・・これから全裸の澪に、あんなポーズや、こんなポーズ・・写真にまず収めようと思って・・・
さっ、澪、止まってないで、早く・・・ハアハア・・・下も脱いで・・・ゴクン!」
生唾を飲む音が澪の耳にもはっきりと聞こえた。
(やばい!そんな恥ずかしい写真撮られたら・・・今日一日では済まず、後々ゆすられる・・・
間違いない!・・・これは逃げた方が良さそう・・・)
「ほら〜、澪はやく〜・・お姉ちゃんが手伝ってあげるね。」
繭が澪の背中に手を廻し下着をはずそうとする。
「あー!そうだ!私、大事な用を思い出した・・・もうこんな時間!やっば!!」
澪は繭の行動を制するように大きな声で嘘を付く。
「えっ?用事?」
「うん!そうそう!ごめん、お姉ちゃん!また今度ね、私行かなきゃ!」
澪は脱いだシャツを掴みそのままベットから立ち上がった。
「行かないで!!」
不意に放たれた繭の悲痛な叫び。
「・・・・すぐ戻るから・・・」
「さっき約束したじゃない!!」
・・・・・・・・・・
「・・・・・すぐに戻るから・・・」
・・・・・・・・・・
「嘘ね・・・用事なんて・・・最初から騙すつもりだったのね・・・許せない・・・純情な心踏みにじって!
澪、それならもうこうするしかないね。」
低いトーンで独りよがりの責め句を展開すると、繭は手を広げ精神を集中し始めた。
澪の目には繭の周りの空間が揺らめいているように見える。
「何?この嫌な感じ・・・お姉ちゃん?ちょっと・・・何する気?」
澪の問いに答えることもなく繭は精神を集中させる。
次の瞬間、当たりの景色がモノクロの世界に包まれる。
「これ!・・まさか!」
ハッ!とし、澪は繭に目を戻す。
繭の服が血で塗れた白い着物に変わる。
(紗重キター!!!!!)
目の前の血塗れの女は優しさの欠けらも感じられない薄笑いを浮かべ澪に近づいてくる。
(やばい!こいつに捕まったら一撃で死ぬ!逃げなきゃ!!)
澪の脳内の警報ランプが最大限鳴り響く。
「オネエチャン。マタワタシヲオイテイクノ?」
背後で声がするが、お構いなしに澪はドアに飛びつき、ノブを廻す。
ガチャ!ガチャ!
「何?これ?開かない!?」
何か強い力で閉ざされているようだ。
「!!って!何でお姉ちゃんの部屋のドア、地縛霊がいんのよ!!!」
(しゃ、射映機は・・・)
澪が射映機を取りに行こうと、後ろを振り向くと紗重は目の前まで迫っていた。
「きゃああああ!!!」
紗重に飛びつかれ、澪は力なく膝からくず折れる。
「おねえ・・・ちゃん・・・」
------------------------------------------GAME OVER-------------------------------------------
つーか、まじ板違い申し訳なかった。パチンコ板と間違えました。
書いてみて思ったがこういう話のが気楽に書けるな。
前スレでこういう雰囲気の書いてる職人さんがいたんで、
それを勉強させて(パクリとも言う。)もらいました。
ってか新作早くやろう・・・orz
「あそっ・・・私行かなきゃ・・・」
「行かないで!!」
不意に放たれた繭の悲痛な叫び。
「・・・・すぐ戻るから・・・」
「さっき約束したじゃない!!」
何か強い力で閉ざされているようだ。
ハゲワロス(w
パロディーネタが好きな自分としては最高(w
>>222 イスラフェルの通常停止ワラタw
自分はリツコさんのSU止まりがもう見たくありませんorz
>>223 自分もそこで吹いたw
考えてみればテクモの主人公って
ほとんど「妹」ですね
>>213 鏡華「秋人様…もう一度子作りを…」
螢「うわなにをするやめ…いい…」
消し炭
(・∀・)イイ!!
なんかジョジョも入ってないか?wwwww
>>226 そんな素敵なお前の為に今夜中に一本投下しよう鏡華×螢で
>>228 226じゃ無いけど凄い楽しみにしてる。
どうでも良いが、ここじゃ螢は受けなんだな。男なのにw
保管庫とかwikiが整備されていくのは
零スレ住人として嬉しいんだが、
そろそろSSの保管も再開して欲しいなー、なんて思う俺が居る。
231 :
226:2005/08/13(土) 22:05:09 ID:og8yDc6S
>>228 涎がしたたり落ち、尻尾を振り、振りすぎ体にばしばし当たる
くらいの勢いで楽しみにしております…。
>>229 女の霊が寄ってきまくるという設定と零の世界って戦闘能力が
女>男だから、なんだか攻められまくる印象だw
232 :
228:2005/08/13(土) 22:45:46 ID:7xOeAxk8
エロくは無いけど投下。
だけど反省はしてない。
233 :
228:2005/08/13(土) 22:46:41 ID:7xOeAxk8
「怜さん。螢さんから手紙が来ましたよ」
「そう、元気でやっているかしら?」
「怜さん、何て書いてあります?」
「深紅も見てみる?ちょっと待ってね今開けるから」
__________________________
螢からの手紙七
久し振り。2人とも元気でやっているかな。
澪も昨日退院したよ。
もう少しして体調が完全に良くなったら、2人に逢わせたいと思う。
まだ、本調子とは言えないかもしれないが、前よりは随分良い顔付きになっているから。
それで今回便りを出した本題だが……現在、少し困った状況になっている。
出来れば、2人の意見を聞かせて欲しい。
234 :
228:2005/08/13(土) 22:48:00 ID:7xOeAxk8
あの事件が終わって君達の家を辞した後、編集部での仕事を済ませてから俺は自宅のマンションへと戻った。
正直、俺はほっとしていた。澪が意識を取り戻したと病院から連絡が来てたし、あの呪いからも解放された。
久し振りに、静かな夢を見ようと帰りがけに買った酒を手にして、俺は玄関を潜った。
『帰って来てくれた……』
何故か、鏡華に出迎えられた。
抱き付かれて、意識が飛びそうになった。こっちの世界でも、悪霊と接触するのは危険らしい。
暫く、室内で逃げ回った後(ドアは何か強い力で閉ざされていた)落ち着いた彼女から話を聞いてみた。
どうやら、俺の事を日誌に載っていた思い人の秋人と勘違いし(彼女は今でも俺を秋人だと主張しているが)、追い回していたらこちらに出てしまっていたと言う。
これに関しては、君にも心当たりはあると思う。
この間話した時、家の中で眠りの中で見た幽霊の姿が見えたと聞いたしね。
これは俺の推測だが、あれらの心霊現象は現実と無意識(眠りの家)の狭間が曖昧になった結果、彼らがこちらへと姿を現したものだと思う。今となっては解らないが、これもあの呪いの効果の1つだろうか?
ただ、鏡華の場合、少し特殊らしくずっとこちらに出たままらしい。それだけ彼女の想念が強かったという事だろうか。
本人も、あの屋敷で秋人を待つのはもう嫌だと言い、俺の側に置いて欲しいと願い出て来た。
235 :
228:2005/08/13(土) 22:52:23 ID:7xOeAxk8
説得はしてみた。
俺は秋人ではない(あの写真を見ると、勘違いしてもおかしくはないとは思うが……)と再三聞かせてみた。
だが、この世の終わりとばかりに嘆かれたり、髪の毛を投げられたりして、擦った揉んだの挙げ句気が済むまでそのまま居させる事にした……と言うよりそうするしかなかったと言うのが実情だろう。
彼女も、気持ちが落ち着けば未練も消え、成仏するかもしれない。
それで、今に至る訳だが、現在でも彼女は俺の部屋にいる。
と言っても、普段は別に害はない。鏡華は俺の部屋からは出ようとはしないし、本当に俺が居ればそれでいいらしい。
犬がよく吠えたり猫が怯えてマンションの周囲から姿を消したり。
霊感が強いとか冗談言ってたお隣さんが彼女が来てから数日後にいきなり引っ越ししたり。
琴を奏でると(何時の間にか、鏡台と琴が部屋の中に有った)何だか部屋の空気が重くなったり金縛りになったりしているが、概ね大騒ぎとかにはなっていない。
……夢の中に出て来たり、朝起きたら添い寝してたり、帰りが遅れたからと言って『帰ってくると言ったのに!』と言って髪を投げたり、部屋の壁に髪の束打ち付けるのは勘弁して欲しいが。
236 :
228:2005/08/13(土) 22:54:28 ID:7xOeAxk8
現状では、こんな感じだ。
正直、この手の女性の扱いは本当にどうしたら良いのか解らない。
君達の意見を聞かせてくれ。出来れば、早急に。
最近の彼女は、何だか俺を別の意味で求めているようだ。
このままでは、いろんな意味でやばい。特に■■が。
草々
__________________________
「……」
「……」
「……どう、しましょうか怜さん?」
「……古物商辺りで、写影機修理出来るかどうか、調べてみようか」
終わる
>>228 自分も226じゃないが鏡華×螢は結構好きなんで、
たまたまリアルタイムで見れて嬉しかった。
GJ!
いや、螢お前それもう大騒ぎw
■■の中身が気になる中、
>>228GJ!
>>228タン
226です。GJ&乙!!!ああぁ途方にくれている螢にも押しかけ女房鏡華にも
テラモエスだコリャ(;´Д`)
投下ありがとうございました。■■気になるw
あとゲーム内でも印象的だったせいか「帰ってくるって言ったのに!」は
そこだけ鏡華の声が生々しくよみがえったwww
240 :
228:2005/08/13(土) 23:55:15 ID:7xOeAxk8
242 :
228:2005/08/14(日) 01:24:24 ID:ZqG4Ivc5
また書いてしまった。
しかも予告してた時間より三倍もかけてしまった。
だけど、反省だけはしていない。
243 :
228:2005/08/14(日) 01:25:47 ID:ZqG4Ivc5
余談
「ただいま……」
今日も螢は自宅に帰ってきた。
気は重いが自分が帰ってくる場所は此処なのだからしょうがないと考えながら。
『お帰りなさいませ秋人様』
出迎えた鏡華にぎこちない挨拶を返し、部屋の中に入る。
あの眠りの家程ではないが、空気が重い。怨霊が一体居るのだから当然だろうか。
「ん、あれはどうしたんだ?」
ふと、ベランダを見ると窓ガラスの一部が欠けていた。
疑問に思い、側で甲斐甲斐しく世話を焼く鏡華に訳を聞いてみる。
『それは……』
鏡華の話によると、彼が帰って来る2時間程前にこの部屋に空き巣が入ろうとしたらしい。
ベランダと排水のパイプを伝って侵入者は、一見誰も居ない部屋の中へと侵入しようとした。
だが、この部屋をターゲットにしたのが運の尽きだったのだろう。
彼が部屋に侵入した瞬間、弦を強く弾いたような音と共に、"それ"は現れた。
『逃がさない……!』
"自分と秋人"の部屋に侵入した不埒者を憑り殺そうと、彼女は空き巣に飛び掛かった。
怒りに満ちた彼女の顔は血にまみれていて、本来は小心な男の度肝を抜くには充分過ぎた。
悲鳴を上げる余裕すら無い男は、直ぐさまベランダから飛び降りた。
そう、あまりに慌てていた為、ここがマンションの4階なのを忘れて。
244 :
228:2005/08/14(日) 01:27:29 ID:ZqG4Ivc5
「……そうか」
鏡華の説明を聞いた後、螢は眉間に皺を寄せて頭を抱えた。
道理で、マンションの近くにパトカーと野次馬が居たわけだ。
彼も、マンションに空き巣が入っていたのは知っていた。ただ、自分の部屋だとは思わなかったのだ。
そして、その空き巣をほんの少しだけ哀れに思う。よりによって、この部屋を狙うなどとは。
まぁ、少し聞いただけでは重傷だけど死んではいないらしいのが、救いだと言えば救いだろう。
(警察が来た時の説明が厄介だな……)
痛む頭をさすりつつ、螢は持っていた書類をディスクに置いた。
持ち込んだ記事と書類の整理を終え(琴の演奏は意外に良いBGMだった)簡単にシャワーを浴び(入浴時は何時も視線を強烈に感じる)
ビールを鏡華の御酌で干した後、パジャマに着替えた螢は就寝する事にした。
ちらりと、鏡華の方を見る。
彼女は、こちらに背を向けるようにして鏡台の前で髪を梳いていた。
いつもは、それとなくベットの近くを漂っていたり場合によっては布団の中に潜り込んでいたりするのだが、今日は静かだ。
最近、彼女のアプローチが強くなってきたと、螢は感じていた。
秋人と鏡華は恋仲であり、子供すら育んでいる。
彼女が自分を秋人と思っているならば、今一度の逢瀬を望むのもある意味道理であるかもしれない。
245 :
228:2005/08/14(日) 01:29:24 ID:ZqG4Ivc5
(俺の貞操が……危ない)
だけど、螢には彼女と関係を持つつもりはない。
鏡華がどう思おうと彼は秋人ではないし、第一亡霊と人間が結ばれる筈が無いだろう。
あくまで、彼が鏡華を側に置くのは彼女を成仏させる為。
それ以上でもそれ以下でも無い筈……多分。
そう考えた螢はやや乱暴に布団を被り、部屋の中に充満している気配を無視するようにして目蓋を瞑った。
きーん。
きーん。
きーん。
きーん。
何かを打つような音に、螢の意識は強制的に目覚めさせられた。
(え、な、何で俺は此処に……?)
何故か鏡華の部屋で、彼は仰向けになって寝かされている。
そして、更におかしな事に四股が全く動かない。
頭を動かして見てみると、何と四人の"鎮女"がせっせと自分の両手両足に杭を打ち込んで動けなくしているではないか。
246 :
228:2005/08/14(日) 01:30:35 ID:ZqG4Ivc5
(な、何でこいつらが!?)
杭は深々と打ち込まれているのにも関わらず、痛みは全くない。
驚いている間にも彼女達は杭を打ち込み終わり、次々と立ち上がる。
1人だけ、髪の短い少女が意味もなく槌を振るいまくっていたが、年長と思しき鎮女に諫められ、渋々と立ち上がった。
(な、何なんだよ。俺は刺青の巫女じゃないぞ!)
螢が動揺している間に、彼女らは部屋から去っていった。
僅かに、含んだような笑みを漏らしながら。
『秋人様……』
気が付くと、直ぐ側に鏡華が立っている。
思い詰めたような、そんな表情で。
(一体何なんだよ、何で俺は此処に!?)
訳が解らず、内心藻掻いている螢を余所に鏡華の身体がふわりと浮かぶ。
彼女が獲物を襲う時のように、まるで宙を舞うかのようにするりと動く。
247 :
228:2005/08/14(日) 01:31:40 ID:ZqG4Ivc5
『はしたないとは思えども……鏡華はもう、思いを堪える事が出来ません』
うねるようにして飛ぶ彼女の身体がやや遠くへと行き、そして止まる。
止まった動きはやがて終わり、身体が再び動き出す。
急速に近づいてくる。その胸に、切ない思いと死を経ても抱いた熱い熱情を秘めながら。
(き、鏡華……ち、ちょっと待て----------------!)
獲物に組み付く時の動き、それを脳天逆落としで鏡華は実践してみせた。
器用にも、推進力を利用して一瞬で着衣を脱衣しながら。
その様は、まるで伝説の強盗が美女に襲いかかる姿そのものであった。
『秋人様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
(き、鏡華ぁぁぁぁぁぁ!!!)
248 :
228:2005/08/14(日) 01:33:08 ID:ZqG4Ivc5
翌日の朝。
螢の部屋のベットの上。
そこには真っ白な煤のように燃え尽きた螢が、限界まで搾り取れてベットに張り付いていたという。
その横では幸せそうな鏡華が、白い裸体のままで幸せそうに寄り添っていたという……。
今度こそ終わり。
特別出演:巫女巫女戦隊ウガツンジャー
友情出演:小心者の空き巣
1人意味も無く槌振るいまくってる水面ワロスwww
こういうギャグチックなの大好きだw
いやはや楽しませてもらいましたw
>>228 ■■は貞操かなあと思ったら本当に貞操で吹いたw
視線感じるってことは鏡華ずっと覗いているんだ…。
もしくは『お背中お流ししましょうか』系とか。面白かったです。GJ!
>>228 最高!!GJ!!
本当は悲恋物のはずなのに、こんなにギャグちっくとは…ハライテー
結局怜と深紅は間に合わなかったのねw
>>228 GJGJ!!!!夜中に笑って萌えてで大変だったw
鏡華が盛大に萌え霊に化けたぞ…細かい行動、お酌したり風呂のぞいたり
いちいち愛おしい!螢、よかったなーwww
特別出演:巫女巫女戦隊ウガツンジャー
ワラタ(w
ここでコレが来るとは(w
>>228 あべこべな二人の関係に激しく萌えた。
ありがとう、お腹いっぱいだ。
255 :
228:2005/08/14(日) 14:36:34 ID:33dC2NZe
サンクス。こんなに感想貰えるとは思わなんだ。
>>249 水面はとにたく穿ちたいってのが作者の印象で。
>>250 タシロしています。一度は刻み女みたいに入り口の磨りガラスに張り付いて螢を思いっきり引かせています。
>>251 間に合いませんでした。と言っても螢は死んでませんけどw
>>252 惚れた男には徹底的に尽くすタイプだと思います鏡華は。
>>253 ここで来ました。次回作は彼女らをメインにしようかと考えています。
>>254 あべこべと言うか、ぶっちゃけ有り得ない関係ですので。
お腹一杯になったのには誠に重畳。
と、此処まで書いておいて1つだけ思った。
誰も、空き巣の末路には気を留めないのかw
(一度は、後日ベランダから写真機を構えて見下ろすと自縛霊が取れるってネタにしようかと考えていたのに)
>>228 あの…その…入り口の磨りガラスに張り付いて螢を思いっきり引かせた
鏡華の話を 書 い て く れ な い か ?
>一度は、後日ベランダから写真機を構えて見下ろすと自縛霊が取れるってネタにしようかと考えていたのに
これも激しく読みたい!!
257 :
228:2005/08/14(日) 20:17:07 ID:tSB4sXFB
>>256 すまん、イベントのおかげで疲労困憊。
直ぐには動けない。構想はあるのでちょっと待ってくれ。
ベランダに関しては……
『秋人様、何をなさってるんです?』
「いや……なんか、ベランダの真下が気になるんだよ。あの家に招かれて以来、何だか霊感が強くなった気がするしな」
見下ろすようにして、パシャっと一枚
もぁぁぁん
霊No.218 『墜とされた男』得点:500
「……やっぱりか。まだ意識が戻らないって聞いたけど生き霊になっていただなんて」
『まぁ、怖い。そんな者がこの辺りに自縛しているなんて……秋人様、私、心細くなってきました』
「………君がそれを言うか?」
>>257 エンディング1で禿しく鬱になってるときに
GJ!!!
>>228 GJGJ!!
ワラタよ。しかも500点って低すぎw
せかさないのでまた時間があったら続編を書いて下さい。
なんだ?かなりレスが増えてるが・・
1、2人で複数レスしてるように見えるのは仕様か?
なんかノリと文体がどれも似てる気が・・
まあとにかく刺青SSもっと見たいな。
同じ様な好みの人が複数いからじゃね?
262 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 00:34:02 ID:bh01ocUs
ガイシュツだが零シリーズの男性キャラは女難だね〜。
おなごに襲われるバターン多し。
正に攻めというより受けで精気を吸い取られる男達(不憫)
>>260 俺もそれチョトオモタ・・・
上のほうでSS師の、正に投下中って時に何かと横レスしては3のSS
読みたがってたのが一人いたからソレがはしゃいでるのか?
とか変な憶測しちまう。
っていっても
>>257には関係ないことだ。変な事言ってすまんね。
とりあえず次作もよろしくです。
>>262 でもよく考えたら男共、あんまり襲われてるわけでもないんだよな。
1では真冬、むしろ保護されてたようなもんだし2には特に関係ある男とかいないし
やっぱ螢がキングオブ女難の相だ。
そんなウガった見方しなくても。
感想書いたの一人ってことは無いことは確かだ。
ああ誰か真冬×深紅の禁断兄妹モノ書いてくれないだろうか
神よ降臨して!
266 :
228:2005/08/15(月) 21:15:54 ID:gP/83uc8
まぁ、感想に関しては細かいことは言わない性格だけど〜。
批判、批評でもおっけ。一番悲しいのは無反応。
荒らしも嫌だが、完全に廃れたスレッドって悲しいじゃない?
とまぁ、帰りの電車の中で鏡華ネタ考えついて明日投下しようかなと思っている228です(・∀・)
面白いものを面白いと素直に言ったまでの結果さ。
気にせず書けばイイ(・∀・)!
268 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 23:18:48 ID:bh01ocUs
>>262の者です。
えっと私、小説?の類は滅多に書かないのですが
>>265さんのカキコ見て浮かんだものがありましたのでちょっと投下いたします。
先にいっとく…真冬×深紅じゃなく深紅×真冬風味になってしまったのを詫びときます。
269 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 23:22:20 ID:bh01ocUs
夜9時をまわった頃…
バタンッ!急に真冬の部屋のドアが開け放たれた。
「真冬兄さん!どうこの浴衣似合う?」
入ってきたのはたった一人の愛しい妹、深紅だった。机にむかっていた真冬は振り向いて浴衣を着た妹を見て
(ああ、明日は深紅と一緒に祭りに行く約束だっけな)
「ああ、よく似合ってるね。」(本当に可愛いなあ…うなじなんかも…ってなに妹に興奮しているんだ、俺)
あたふたと心の中が冷静でいられなくなった真冬はそう一言いうと妹から背を向け机にむかった。
深紅はそんなことも知らずにドアを閉め机の脇にあるベットに腰掛けた。
「兄さん、それだけしか言うことないの?もっと可愛いねとか言って欲しかったな〜」
そういうとベットの上で足をバタバタさせる深紅。
真冬は半ば呆れながら
「そういうのは俺じゃなく彼氏が言うものだろ」
「私、彼氏なんて居ないから真冬兄さんに言って欲しい。一番好きなの兄さんだもの」
270 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 23:23:05 ID:bh01ocUs
何時の間にか深紅が椅子に座っている真冬の隣に立っていた。
真冬は隣に妹の体温をかすかに感じて戸惑いを隠せずに
「深紅はもう年頃だし、俺なんかより彼氏を作ったほうが……っ、んっ」
真冬が言い掛けた言葉は途中で途切れた。
深紅が真冬の唇に自分の唇を重ねたからだった…。
言葉を発するためにかすかに開いた唇に妹の舌先が滑り込んでくる。
「んんっ、はぁ…っ」(頭がもうろうとする…はっ!流されるな!)
真冬は開いている手で妹の肩を掴み身体からはなそうと力を込めた。
そうすると妹はあっけなく身体の自由を許した。
「兄さん、本当は昔から…」
「その先は言わなくていい……頼むからちょっと一人にさせてくれ」
真冬がそういうと深紅は部屋から出ていった。
真冬はというと………
「困ったなあ……深紅のこと好きだけとああされたら歯止めが効かなくなる……」(ってかどこであんなキスの仕方覚えてきたんだ…俺、危うかったぞ・涙)
嘆いていた
(一応)完
271 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/15(月) 23:27:23 ID:bh01ocUs
書き置きして逃げさせて…………私が男だったらもっとエロく書けたかもorz
(ただ単に書き慣れてないだけ・苦笑)
>>271 何事も挑戦っちゅーことで、頑張りなされ。
しかし、1と3をやったことない漏れは深紅が分からん・・w
後、カキコする時メール欄にsageと入れましょう。
漏れは構わんが、ageると嫌がる人がたまにいるんで。
>>271 265じゃないけどイイヨイイヨー(´∀`*)
激しく続きキボンヌ
>>271 良かったよーー。
出来ればもっと、真冬×深紅(深紅×真冬)みたい(*゜∀゜)=3
>>271 当方265なわけだが…
神キターーー!!
まじトンクスもう俺に悔いはないぜGJ
神は言いすぎじゃね
>>277 言いすぎかはどうか知らないけど一々ツッコむほどのことでもないと思う。
神でもレス乞食はうざい
>>279 まぁ最近SS以外で顔出しすぎかな・・・ってな職人さんが多いなぁとは思うけど
人少ないのか反応少ないし、そうなるのもしょうが無いとは思う。
だからもっとレスつけるべおまいら!作品微妙なんだったら批評でもなんなり。
麦のように踏まれては育つ職人さんになるかもしれないじゃないか。
じゃないとホントココ廃れるぞ・・・
作品の中身とかでなく
個人的に需要の少ない真冬×深紅を書いてくれた事に対して神と感じているわけだよ
もしかして俺のせいで空気悪くなった?すまん
需要が少ないわけではないだろ。
供給はすくないが。
何にせよ
>>271乙ero
続きキボン。どんどん描いて上達汁。
>>281 お前のせいじゃないよ
お前が神だと感じたんだからそれでいいじゃないか
で、同じく続きキボン
>>271
>>280 そうだよな、書いている側として悲しいのは批判されることよりも
何の反応も無いことだし。
とりあえず、誰か投下したらGJなり作品の批評なり入れるように
しとかないと、どんどん廃れる一方だわな
>>271です。
なんか続きを書いて欲しいとの要望が多いので考えてみます。
今週中には何か投下できればと……
批評ッつーかなんつーか
・涙)
・苦笑)
こういう表現を見るとひどく萎えるんだが。
しかし真冬×深紅は嫌いじゃないのでどんどん投下して欲しい。ガンガレ。
>>287 ハッスル!ハッスルー!な
鏡華さんが〈( ^.^)ノ ヨイ。
289 :
228:2005/08/17(水) 00:44:13 ID:+oWeqXev
>>287 穿ちプレイ(・∀・)イイ!
なんつーか、あの後の鏡華のはっちゃけ振りというか御乱行が目に映るようなw
納涼企画第○弾
『友人に取り憑いた怨霊』
投稿者:雑誌編集者(26歳)
これは、俺がついこの間知り合いの家に泊まった時に体験した恐ろしい怪奇現象です。
その日、俺と知り合いのA(ノンフィクション作家)で飲みに行ったんです。
そいつ、暫くの間何だかオカルトに関する事件を調べていて、あっちこっちに飛んでいて滅多に逢う機会が無かったんですよ。
珍しく、深酒をして、良い酒を開けて大いに話し飲んですっかり良い気持ちになりました。
Aは何故か時間をやたらと気にしてましたけど。その時は独身で1人住まいの癖に何を気にする必要があるかとからかってました。
んで、会計の時に予想以上に飲み食いしているのに気が付いたんです。
盛り上がった所為だったんでしょうね。2人の財布の中身を合わせてようやくって額でした。
ここで困ったのが俺なんです。
Aのマンションはその飲み屋から駅二つ位の距離。
俺の家は1時間以上。しかも、終電は出てしまって帰る手段は自分の足かタクシーしかありません。
明日になって銀行が開くまで俺もAもすっからかん。どうしようかと暫く悩みました。
結果、残った金でタクシーを拾い、Aのマンションに行き泊めて貰う事にしました。
路上で寝るのはご免ですし、お互い独身男同士、泊まりに行っても大した気兼ねも無いって感じでしたので。
この時、Aが随分と俺が泊まる事を渋っていたのを酔った頭ではっきりと覚えています。
「俺にホモの気は無いぞ」と冗談を言っても、眉間に皺を寄せて難儀な顔をしていたA。
俺は全く気付きませんでした。Aがやたらと、自室に他人を入れるのを躊躇していたのかを。
友人の住んでいるマンションは少し質の高めなマンションの四階でした。
エレベーターで上がり、四階に到着した時、俺は何故か怖気を感じましたね。
何というか、その階に入った瞬間に冷房がキンキンに冷えた場所にいきなり入ったような。
そんな違和感でした。まぁ、酔っているからと思って大して気にはしませんでしたけど。
部屋の前のドアまで来て、Aがいきなり俺の方を振り向いてこう言ってきました。
「すまないが、少し待っていてくれ。部屋の中を片づけて来る」
「おいおい、ちょっとばかり散らかってても俺は気にしないぞ」
Aの言葉に俺は思わず噴き出してしまいました。
別に、独身男の部屋が散らかっているのはおかしくはないでしょ?
実際、俺の部屋なんて書類やら資料やらでごたごたしていて足の踏み場もないんです。
それこそ、樹海状態にでもなってなければ驚くにも値しないんですよ。
だけど、Aは再度念を押すように俺に同じ台詞を繰り返してドアを開けて部屋の中へと入ってしまいました。
待っている間、俺は煙草を吸いながら寒々とした、何か人気がやたらと無い廊下を観察してたんです。
よく見ると、Aの部屋の周りって空き部屋だらけなんですよ。
気になったんで一回りしてみたら、Aの部屋と対極にある端っこの部屋に2〜3室やっと入居している位で。
おかしな事もあるもんだよなぁと思ってAの部屋の前に戻って来たら、ようやくあいつが顔を出したんです。
何だか、酷く疲れたような、息切れした様子で。服も何だかクチャクチャになっていて、額に汗なんか噴き出させて。
「お前、どうしたんだ? そんなに部屋ン中汚かったのか?」
「いや、少し説得にてまど……いやいや、散らかりようが凄かったんでな。悪い。入ってくれ」
何だかモゴモゴ口籠もっているAの様子に、少し変なものを感じながら俺は部屋の中へと入りました。
入った瞬間、俺は少し酔いが引きました。
変な言い方ですが……空気自体、俺の事を歓迎してないっていうか。
以前、編集長のお宅にお邪魔した時に、起こされた編集長の奥さんが発していた雰囲気、丁度あんな感じですかね。
京都風に言えば『ぶぶ漬け食べますか?』ってな。背中に嫌な汗がじんわりと湧くのをはっきり感じましたよ。
部屋の中は綺麗でしたよ?
整然としていて、とてもよく片づいていました。
とてもじゃないけど、俺が廊下でぶらついていた数分間の間に片づけたとかそんなレベルじゃない。
初めっから、きちんと整理整頓されていた。そんな感じでした。
荷物を置いてから迎え酒を飲もうとかはしませんでしたね。
2人とも酒はたらふく飲んで来ましたし腹も充分膨れてた。
明日もあるし、シャワーを浴びてさっさと寝てしまおうと決めました。
俺は何だかシャワーを浴びるのもめんどくさい心境だったので、翌朝浴びるとAに言ったんです。
すると、Aが妙に神妙な顔付きで俺に言ったんですよ。妙に焦りが混じった声音で。
「シャワーを浴びないならさっさと寝た方がいいぞ。それと……何か、変な事が有っても無視しろよ」
「はぁ、変な事って何だそりゃ?」
「いいから多少の事は気にするな。寝ることだけに集中しろ。それが一番無難なんだから」
……正直、素直にAの忠告を聞いておくべきだったんです。
素直にソファで毛布にくるまってさっさと寝てしまえば、俺はあんな体験をせずに済んだと思います。
だけど、俺はAの言葉を聞いて、逆に変な好奇心を掻き立てられてしまいました。
そして、この瞬間から恐怖の一夜が始まったんです……。
後編へ続く。
零に関係あんのか・・・
怨霊つながりでつかね・・・
まあ、続き気になるんでよろ。
友人A=AまくらK氏だろ
何はともあれワクテカ。
297 :
295:2005/08/17(水) 01:03:42 ID:L+BN6VSU
ごめん。
AがKか…。
鏡華関連なら、投稿者は優雨ではないんじゃないか?
あれ、
>>266の人の作品だよな…?
鏡華関連でいいんだよな?
読み終わって読者側のレス見るまで投稿者は真冬と思って読んでた
このままガチホモでもかまわんよ
工エエェ (;´д`) ェエエ工
怜と深紅の洗いっこキボン。
303 :
266:2005/08/17(水) 22:16:04 ID:QC7SM+vo
304 :
266:2005/08/18(木) 01:53:33 ID:To7GEjYY
後編 ver.Homosexuality
表に出たので先に投下。
ご希望通りにハードに逝くです。フゥー!
(口調がかなり変わってますが、それは主人公がワルっぽい奴なので仕様です)
Aがシャワーを浴び終え、寝間着に着替えるまで俺は寝たふりを続けていた。
あいつは、俺が素直に寝たと思いすっかり油断している。否、油断する必要も無かっただろう。
あいつにとっては、俺は口は悪いけど気の良い同世代の友人なのだから。
だが、生憎と俺にとっては違う。
確かに、良い友人だ。
だが、それ以上に俺にとっては涎が出るような存在。
つまりは、獲物。見ているだけで性欲を持て余す、存在そのものがエロい男なのだ。
Aはもう一度俺の側に来て俺が寝ているのを確認した後、電気を消してベットへと潜り込む。
奴が俺の顔をのぞき込んだ際に、よっぽど起き上がって唇を奪い、そのまま奴を抱えてベットへとinしたかった。
だが、物事には順序がある。焦ってはならない。焦っては事をし損じた挙げ句にこいつとは絶縁になってしまう。
少なくともコイツは女が好きなノンケだから。
俺みたいな好き者だろうがノンケだろうがホイホイ食い散らかすヘビーなホモには耐性が無いだろう。
だから、実行の際には徹底しなくてはならない。それこそ、こいつがいい男にホイホイ付いていく様な具合に仕上げないと。
時間は明け方まで。いや、この際仕事を休んで丸一日使用して教育してもいいか?
沈黙を守って様子を伺う事十数分。
暗い室内に俺の目がしっくり慣れる頃に、奴の規則正しい寝息が俺の耳に聞こえて来た。
どうやら完全に寝入ったようだ。これから訪れる至福の時間に、俺は胸を躍らせた。
奴が俺のテクニックに屈服しなかった場合のリスク等眼中に無い。
男は度胸、何でも実行してみるもんだ。きっと良い気持ちだろうし。
305 :
266:2005/08/18(木) 01:54:53 ID:To7GEjYY
きっと、奴の寝ているベットに向かう俺は欲望剥き出しだったんだろう。
何だか、近づくにつれて視界が歪んでいくような気がする。はて、俺ってこんなに凄いオーラでも出す体質なんだろうか?
まぁ、『汝が掘りたいものを掘れ』が人生の訓辞だし。ホイホイ掘るからにはオーラもホイホイ出るんだろう。
………と、そこまで考えて俺の動きは止まった。
どうやら、俺の欲望は物凄くても、流石にオーラは出せないようだ。
第一、俺の身体から出てるんではなくて、俺の前方にあるベットの方から放出されているんだし。
だとすれば、この何だか凄い瘴気と殺意は誰が出しているんだろ?
『………』
どうやら、こいつらしい。
ベットまで後数歩の地点まで来た俺の視線に映っているもの。
それは、寝ているAに寄り添っている着物姿の女だった。
見た目は……いい女だな。俺がノンケだったら「うほっ!」と言っているだろ。
少し怜悧な感じの大和撫子って言うんだろうかね、鴉の濡羽色の豊かな黒髪に白い肌。随分な器量よしだ。
マイナス点と言えば雰囲気だな。視線だけで殺せそうな気配辺りに撒き散らしているし。
んでもってその視線を集中的に浴びせられているのが俺。
冷静そうにこんな事言ってはいるが、女と視線を合わせた時点で腰をガクガク揺らしながら黄金水漏らしてました。フゥー。
笑わないでくれよ? 本気で、ものごっつく恐ろしかったんだから。
髪が間宮夫人みたいに大きく広がって、目から血涙流したりしてるし。
ここまで来れば、後は言わなくても解るだろ?
こいつは普通じゃねぇ。普通じゃないどころか、俺にとっては脅威にしかならない化け物だ。
306 :
266:2005/08/18(木) 01:57:10 ID:To7GEjYY
完全に手遅れだろうが、マンションに入ってから感じていた寒気も、この部屋に入ってから感じていた威圧感もこれで説明がつく。
Aが俺を部屋に入れるのを酷く渋っていたのも、この4階の住人がやたら少ないのもこいつが原因なんだ。
こいつがAかこの部屋に取り憑いている。それが、全ての真相なんだ。
……で、俺がどうしたかって?
普通なら、悲鳴上げながら部屋から飛び出すか、そのまま仰向けにパッタリして明け方までフェードアウトだろうな。
普通ならそれが当然だ。こんな世にも超絶におっそろしい女を前にして、逃げ出さないやつぁ気絶している奴だけだろ。
だけど、俺の取った選択はその2つのどちらでもなかった。
俺は退くわけにはいかなかったんだよ。アレを前にしては。
Aの尻、大学に出会ったばかりの頃、宴会の時にふざけた拍子に少しだけ見えた尻の谷間。
一目で病み付きになった。どうしても、あそこに指を差し入れたかった。
どうしても、あそこを舌で愛撫したかった。どうしても、あそこを俺のもので穿ちたかった。
女の直ぐ側で、シーツ一枚下で眠っているであろうAの美ケツ。
そいつをイメージした瞬間、俺の中で性欲が恐怖を上回った。
307 :
266:2005/08/18(木) 01:58:56 ID:To7GEjYY
「ふ、ふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
何だか、鼻のかかったマイコーみたいな叫び声を上げながら、俺は吶喊してしまった。
Aに近づくにつれ、一気に重くなる重圧も瘴気も押しのけてズボンを下げる。
勃起した我が愚息を振り回しながら、後数歩の所まで来た時には何故か視界がモノクロになっていた。
はて、なんだろ。何だか全身が痛いけど。まぁいいか。これから痛い思いをするのはAなんだし。主に臀部がだけど。
ざく。
そんな、感触が俺の頭部に伝わる。
丁度、俺の右手が奴の尻をシーツごと鷲掴みにした所だった。
怒りに燃える視線で女が俺に向かって手をかざしている。
んで、何かが飛んできて俺の眉間に突き刺さったようだ。
致命傷の場所なんだけど、何だか痛みは感じない。
感じない代わりに、身体から力が一気に抜ける。
やばいなーって直感で思った。なんつうか、気力の限界値を軽く通過したような、静かだけど凄くやばい感じで。
で、実際やばかったんだ。
俺が身体で感じていた危機よりも更に。
床の絨毯にドスンと音を立てて倒れた俺の身体。
まるで、押し倒されたマネキンが自分では動かないかのように。
もう二度と、動くことは無かったんだなこれが。
308 :
266:2005/08/18(木) 02:00:31 ID:To7GEjYY
これで、俺の話は終わりだ。
どうだ、おっかないだろ?
人間、欲望に率直なのもいいけどさ、程度を弁えないと酷い目に遭うって例の典型かもな。あっははは。
は? 嘘付くンじゃないって?
そんな経験しているんなら、何でお前がこんな事言っていられるのかって?
まぁ、そりゃそうだろうな。普通なら無理だろ。
でも、普通じゃないんだよなこれが。俺、もう死んでいるしさ。
何だか、意識を失ってから変なでかい日本家屋の中に居るんだよ。
じめじめしてて、外は雪が降っているし何だかやな感じだけどさ。
だけど、住めば都っていうのかね。
何だか叫びながら逃げ回っている大工っぽい連中と最近良い関係になってきたんだよ。
そいつら追いかけ回している変なおっさんぶっ飛ばして、今は俺がそいつらを追いかけ回しているんだ。
別に酷い事はしてないぞ? あのおっさんみたいに斬り付ける訳じゃないし。少し穿させて貰うだけしな。
偶に、ちっこい巫女装束のがきんちょに杭で尻を穿たれたりするけど、それも生活のスパイスだと思えば悪くはない。
男は度胸。何処でも住んでみるものさ。
機会があったら、これを読んでいるお前もこっちへ来てみろよ。
きっと、良い住み心地だぜ?
糞味噌 END
次回はちゃんとやります。
思わず
>>300の言葉を真に受けてしまい、尚かつ書いてしまった……だけど反省はしてない。
う、うわぁぁぁぁ(AAry
GJ
螢の尻を守りきった鏡華にGJ
HGに合掌
311 :
300:2005/08/18(木) 11:19:53 ID:RHqYaaDw
ぼくは取り返しのつかないことをしてしまった……
>>266を蝶にしてあげられなかった……
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
∪∪
な、なんてことだ…。
……GJ
ああ…なんていうか…
…GJ?…
まあ・・・
GJ・・か?
普通に面白かったww
GJ!
色んな意味でww
>>304 うん、面白かった、面白かったよ………!ぐ、GJ。
男さえも魅了する魅惑の男螢ですね。
後編 ver.Homosexualityと言うことは、ノーマルも存在していると信じている。
信じているよ266
>>310 優雨の尻、だよね?
ってユーか・・・
GJ。うん。
ごめん、鏡華と零華をまちがって勘違いしてた。
310ごめんね?
話もGJだが…だんだんと生ぬるい反応になっていくみんなの反応にワロスw
ホモでもレズでも別に読めるほうだけど……未遂に終わっている私がいる……。
とにかくGJ!
真冬×深紅を投下させていただきます。
↑未遂に終わってほっとしている私がいる。
でしたスマソ
次の日の朝。
また昨日と同じようにバタンッ!と真冬の部屋のドアが開け放たれた。
「兄さん、朝だよ!起きて」
真冬はまだうつらうつらと漂う心地よい眠気に誘われている最中であった。
「真冬兄さん!今日は夜に祭に行くんだから早く仕事終わらせないと行けないよ」
深紅は真冬の耳元で叫んだ。
「うう…っ…まだ眠い…もう少し寝させてくれ…」
まだ寝呆けている状態の真冬はタオルケットを手探りで引っ張り頭にかぶった……はずだった。
すかざず深紅の手がタオルケットを掴み、こう言った。
「起きないと昨日みたいにキスするよ」
耳元で囁かれたとたん、真冬はそれこそ自分の名前のように身体が真冬の中に放り出された感じがした…。昨日のことが甦り、頭が急速回転をはじめ目が覚めた。
「うわ、待て!起きる起きるっ」
息を切らしながら飛び上がるように身体を起こした。深紅はちょっと残念そうに
「おはよう」
「お、おはよう」(なんか俺、遊ばれてる気がする…)
心の中でそう思っていると
「朝ご飯できてるから早く着替えて下りてきてね」
ドアの前で深紅が振り返って言った。
「わ、わかった」
そう返事すると深紅は部屋を出ていった。
夜。
「準備できたか?深紅」
深紅の部屋の前で真冬が尋ねた。
部屋の中からカタコトと物音がする中
「うん、用意できたよ。今行くね」
ガチャッと扉が開き浴衣を着た深紅が出てきた。
「じゃ行こうか」
数時間後…。
「ただいま〜」
「はぁ〜疲れたなぁ」
深紅は元気そのもので真冬はどっと疲れた様子。
「深紅、先に風呂に入っておいで」
「俺は寝る前に入るから」
「はーい」
真冬はそういうとソファに座りテレビをつけた。
(今日は楽しかったな。昨日のことが嘘みたいにみえるほど無邪気な深紅だったし…本当昨日はまさか俺に恋愛感情でも抱いたのかと思った。)
どれくらいの時間考えを巡らせていただろうか…
「兄さん…」
後ろから声が聞こえた
ソファにいた真冬は
「ん、どうした?」
と振り返るとブラとショーツだけの妹が…
即座に振り返った体勢を戻し
「深紅、いい加減からかうのやめろ…それに風邪ひくから早く寝巻に着替えろ」
と一喝した。
深紅はゆっくりと真冬のいるソファに近付き首の後ろから手を回し真冬に言った。
「ねぇ兄さん?私、兄さんのこと一人の男性として好きなんだよ!兄さんは私のことどう思ってるの?
ねぇ?…答え…てよ…うっ、ひくっ…」
最後のほうは泣いていた。
真冬は優しく後ろにいる妹の頭を撫でた。
「深紅…俺も深紅のことは好きだよ…でも妹としてだ。一人の女性としては……みてない。
いや、みれないだろ?実の妹という事実があるんだから、な?」(本当はそんな下着姿でいられるといてもたっていられないんだが…はぁ…やべぇよ)
いつのまにか泣いていた深紅が泣き止んでいた。
「わかった…じゃ無理矢理でも女性としてみられるようにしてみせる」
そういうと深紅は脱衣所へ戻っていった。
真冬は振り返ることなく思考を巡らせた…。
(……最後の一言は何だ?まさか露出のたかい服を着てアピールしようとも思っているのだろうか……いや待てよ、それだったら今ので十分じゃないか)
この時、真冬は自分の考えが甘かったことを知る。
そして深紅に対して本当はどんな感情が潜んでいたかを身をもって知ることにも………。
ケータイからなので見づらかったらごめん。
とりあえず出来上がったところまで投下しました。
ただ今、この続きを鋭意製作中……期待に答えられるかわからないけど頑張ってみます。
eroシーン難しい……ううっ。
ぐぁぁぁぁ 生き殺しぃぃぃぃぃぃ
327 :
266:2005/08/18(木) 22:12:11 ID:J1ZxEr43
>>309 〜
>>320 みんな感想ありがとね。
引かれるかなと予想してたけど好評で良かった。
まぁ、作者は巨乳眼鏡っ子が好きなノンケなんでエロシーンはかけませんでしたw
ノーマルは……少し待ってちょ。
>>311 ∧_∧
( )】 パシャッ
/ /┘ パシャッ
ノ ̄ゝ
もぁぁぁん
霊No.219 『ホモネタを振ってしまった香具師』得点:-50点
>>325 乙。真冬カコイイなぁ。とりあえず頑張ってくれ。
ちょ…
>>287…!
287が居ないなら…誰か…っ!
287!
287ぁーーーーーーっ!
誰か!
誰かぁーーーーーーっ!
>>287の再うpを! 再うpを頼む!
心底からのお願いだ! 頼む、頼む、ホントに頼む、再うpしてくれ・・!
みたいよ、みたいよーーーーーー!
お願いだ、本当にお願いだ、頼む、救うつもりでどうか、どうか再うpを…! 287…っ!
>>322 真冬兄さん、耐えて、耐えて!
真冬×深紅(これは深紅→真冬かな)好きだから良いわぁ。GJ!
螢×怜みたいなのを書いてみているんだけど、需要あるかな。
しかもゲーム沿いな感じでダラダラ進行。
331 :
287:2005/08/18(木) 22:48:18 ID:ikj2ko3+
>>329 あわああわあわそれほどまでに呼ばれて狼狽((((゚Д゚;))))
ホント荒い鉛筆絵だし凄まじいご期待に応えられる代物かどうか…
ちょっと待って下さいな
332 :
287:2005/08/18(木) 22:57:49 ID:ikj2ko3+
>>325 乙!
真冬×深紅で、今までためらいがちだったのにいざヤル時になったら
真冬がSに目覚めて驚く深紅をいじめぬいたりするといい
ノーマル版をコリコリ書いていたらふと頭に浮かんだ事。
「また、来てしまったの?」
「怜さんもですか……?」
「深紅、貴方と一緒にこの家に来るなんて……」
再び訪れてしまった眠りの家。
一体、今度は何が彼女らを此処へと招いたのだろうか?
『お願い……助けて』
動揺している2人の前に現れる巫女少女の雨音。
彼女が話した驚愕の真相とは------------------。
『あの変なおじさんから……このお屋敷を助けて!』
彼女が指さす鐘の廊下の奥、そこでは
「今日も 漲 っ て 来 た ぜ 。 フゥー!!」
『く、来るなぁぁ!!』
『来たぞ、逃げろぉぉぉ!!』
半裸どころか、全裸で腰をくねらせながら爆走する男が1人。
一物を勃ったてながら、番匠達を追い回していた。
「……帰ろっか、深紅」
「そう、ですね」
『うぅ、助けてお願いだから……楽しそうなの、あの人と水面ちゃんだけだし』
>>334 不意打ち食らって歯磨き粉吹き出した。レ○ザ△ラ□ンかよww
>>325 こういう展開好きっす!
深紅で書きたいんだが・・・
早く新作やらないとなw
って何回これを言ってんだ俺は・・・orz
>>325 展開楽しみ。
頑張ってくれ。エロシーン入ったら、真冬がガンガン攻めるのキボン
>>334 ワロスww
HGたくましいなw
338 :
329:2005/08/19(金) 07:38:52 ID:WxC1mmd7
>>331 きゃっほう鏡華さん最高! 穿ちプレイ最高!
>>287最高!
最高だ。ありがとね再うp。本当ありがとう。
>>334 あんたの書く水面の描写が何気に好きだw
340 :
螢×怜:2005/08/19(金) 17:58:43 ID:vsh8bqA6
※EDまだ見ていません。脳内補完率高いです。怜がか弱いです。
<1>
外はまだ雨が降り続いていた。
静かに、止むことを知らないようにずっと、ずっと降り続いている。
夏なのに、少しだけ肌寒いと思った。
「………」
螢は、怜の家に来ていた。
友人の弔いに来たのもあるが、何よりも彼女―怜が可哀想だったからだ。
自身が夢を見るようになって何日経つだろう。
自分が屋敷の中にいる夢も見れば、見たことの無い女性や、
写真で見たことのある女性の影を、追っている夢を見ることもある。
初めて、夢ではなく現実で初めて見た彼女は、今にも折れそうなくらい弱々しかった。
眼の下に若干だが隈が出来ていた。今までずっと眠るのを耐えていたんだろうか。
それに、眼も開いているのだが、何処を見ているのか分からない。虚ろな瞳。
以前、『これ』に似た瞳を何処かで見たことがあった。
341 :
螢×怜:2005/08/19(金) 17:59:40 ID:vsh8bqA6
<2>
(―澪、か)
螢の姪御に当たる少女も、確かこんな虚ろな瞳をしていた様な気がする。
彼女の瞳を開いているのは、もう長いこと見ていないのだが。
昔は、もっと明るくて、良い子だったのに。
姉の繭とも仲が良くて、螢にとって二人は、可愛らしい子だった。
螢の視界には、夢の中で見たもう一人の女性の姿があった。
名を聞くと、深紅、と言うらしい。何処かで聞き覚えのある名前。
螢の友人である真冬の妹が、確かそう言った名前だったような気がする。
名前しか聞いたことは無く、写真等で見たことは一度も無いので確信は無いが、
雛咲などと言う奇妙な―もとい珍しい苗字はそう多くは無いだろうから、おそらく真冬の妹なのだろう。
「…真冬の、妹さんまで……」
痛々しい程に全身に広がっている刺青が、目に入る。可愛らしい顔が台無しだった。
黒と赤の刺青。そう言えば、自分もこんな色の刺青が入っていたような気がする。
(俺も、深紅君のようになるんだろうか?)
澪を助ける為に、眠りの家を調査していたら、いつの間にか自分自身も眠りの家に引き込まれていて。
何が何だか分からないままに刺青の巫女と呼ばれる者に追われていて。
正直、理不尽だと思った。
泣いて喚いて、屋敷から出れるものなら出たい、
何もかも捨てて、澪のことさえも、繭のことさえも、全て全て忘れて逃げて、生きたいと思った。
けれど、これは逆にチャンスだとも思った。
文献やテープを読んだり聞いたりしているだけでは分からないことも沢山ある。
実際に経験してやっと、眠りの家の恐怖を理解することも出来た。夢の中で貴重な文献とも出会えた。
刺青に蝕まれる分だけ、刺青の巫女に近付いている。もしかしたら、死なずに済むかもしれない。
そう、よく分からない確信が螢にはあった。
342 :
螢×怜:2005/08/19(金) 18:00:47 ID:vsh8bqA6
<3>
「…ん?」
螢が眠りの家についての文献を読み返していると、ギシギシと階段が軋む音がする。
音の方向を見ると、怜がいる。
何処か不安そうな表情をしているのは、見間違えでは無いだろう。
「どうしたんですか、黒澤さん。こんな夜遅くに。寝ないで」
「……寝るのが、怖くて………」
か細い声が、怜の綺麗な口元から漏れる。
優雨に写真を見せてもらった時も思ったが、本人はそれ以上に綺麗だった。
写真の時にはなかった儚さが、普段以上に美しく見せているだけかもしれないが。
「…隣、良いですか?」
「え、あ、ど、どうぞ」
無意識か、螢は少しどもってしまう。
そんな螢を気にする様子も見せず、怜はゆっくりとソファーへと歩み寄り、螢の隣へと座った。
心臓がバクバク言っているのが、自分でも分かる。
―何を緊張しているのだろうか、俺は。
螢は怜に気付かれないようため息を吐く。
-------
今日はここまで。
初投稿なので今ならまだ引き返せると信じつつ。
>>343 いいね。好きな感じの文章だ。続きマッテマツ。
地道にミッションやってきたけど、6−1疲れた…
よっしー、蒔枝、切子(←特にコイツ苦手)をやっと
倒して鏡華タンに会えたと思ったら鏡華タンにヌッコロされるorz
まさに螢女難ミッションだ…
鏡華『ずいぶんとお楽しみでしたのね』
螢「いや、誤解だ誤解」
『そうですの? ゴキブリ女に抱き付かれて喜んでいらしたんでしょ?』
「そんなわけ無いだろ! 何処をどう見たら喜んでたように見えるんだ?」
『あんな根暗女やコブ付き女のどこがいいんですの!?』
「コブ付きって…自分だって二人も子供産んでるじゃないか…」
『言い訳はたくさんです! 貴方は私だけのもの…もう逃がさない…!』
「うわなにをするやめqwせdrftgyふじこlp;@:」
>>340-341 螢×怜キター(;´Д`)!! 自分も同じく好きな感じの文章。
悪夢をチャンスと思ってる螢とか怜の儚さある美しさとかイイ!
続きが楽しみにしてます。
なんかとても時を止めてしまった感が漂っているんですが
書いていても良いんだろうか。失礼します。螢×怜です。
>>344,
>>346 感想有難う御座います。ご期待通りに添えるかは分かりませんが…。
348 :
螢×怜:2005/08/20(土) 19:39:25 ID:b2jv5+pz
<4>
「あの……」
「は、はい?!」
裏返っている、裏返っているよ俺の声。
「…私達、助かるんでしょうか………」
何と答えれば良いのか、俺には分からなかった。
生き延びる為に情報収集をしてはいるが、それで生き残れるかと問われると、自信が無くなる。
「深紅は眠る前…『私達、死ぬんです』って、言ったんです…。
死ぬはず無いって、否定して、否定したけど、深紅は…深紅は眠りについてしまった。
眠ってしまった。もう直ぐ、もう直ぐ深紅は死んでしまう!」
大きく見開かれた眼が此方を見ている。瞳には涙が溢れているような風に見えた。
荒れた呼吸をゆっくりと整えると、怜は螢の方を見ず、顔を下げてまたポツリポツリと話し出した。
「………私も、以前と比べると刺青の進行が酷くなって。もう、手の先まで届いている。
私ももう直ぐ、死ぬのかなぁ…」
「死にません…」
「…え?」
聞き返してくる声には、『嘘』と言う気持ちと『本当?』と言う気持ちが混ざっている。
半信半疑。けれどすがりたいだろう。俺だって、すがれるものがあればすがりたい。
だから、後には引けない様な気がした。
俺でよければ、すがって欲しい。友人の彼女に、こんな悲しい顔をして欲しく無い。
「死なせ無い。黒澤さ……怜のことは、絶対に。俺が絶対、深紅君と、怜のことを助けるから」
「…本当? 本当に? 本当に助かる?」
俺が聞きたい。
そう言う気持ちを螢は心の中に隠し、なるべく優しく答える。
「ああ。昼間も言ったけど、もしかしたら―…」
349 :
螢×怜:2005/08/20(土) 19:40:15 ID:b2jv5+pz
<5>
昼間も言ったことを螢はもう一度説明する。
怜の不安げに聞く姿は、彼女を弱々しく、保護欲をそそるような姿に見せている。
「―と言うわけだから、俺が夢の中で探すよ。多分、刻宮の奥にそこはあるはずだから」
「……すみません、役に立てなくて。螢さんや深紅にばかり迷惑をかけてしまう……」
「良いんだ。俺は…本音言うと、俺が助かりたいから、助かる方法を調べているのかもしれない。
それで結果、皆助かれば良いって言う風に」
「……有難う、螢さん」
弱々しく微笑む怜に、少しだけ螢は安堵する。
不安げにしていた表情が、薄らいだからかもしれない。
心配事が一つ減ると、少し部屋が寒くなって来た気がした。窓は閉まっているはずなのだが―不思議だ。
文献を鞄にまとめていると、怜が軽く二の腕に触れて来る。
心臓が、いつもの倍以上に動いた気がした。
「あの……まだ、ここにいて良いですか?」
「え?」
「眠れ、無いんです」
「………ええ、良いですよ」
眠れ無い辛さは分かった。
眠ればまた、あの家に行ってしまう。刺青が侵食してしまう。けれど会いたいと言う葛藤。
俺は澪を追っているが―彼女は、優雨を追っているのだろうか。
彼女にとって、最愛の人物。―なら、死ぬとしても、優雨を追ってしまうかもしれない。
いや、もしかしたら最初ぐらいに決意を固めていたかもしれない。
でも、深紅君が眠りについて―……
何かが揺らいでいるのかもしれないってええええええええええええええええええええ
「くっ、黒澤さんっ!?」
声が裏返ってる。裏返っている。分かっている分かっているけど俺ちょ、え、まって。
螢の胸元へ、怜は入り込んでいた。背中にはきっちりと手が回されている。
とくん、とくんと速い鼓動が聞こえてくる。暖かい。生きた人間の温もりだ。
死んだ人間には無い、暖かさだ。
>>347 乙。 螢が自然にカッコいいなぁ。早くエロパートに(*'Д`)
しかし・・・最近何処でもそうなのかと思うんだけど
ギャグの方がレスしやすいってのあるのかな。・・・
俺はシリアスでエロイのも待ってるよ!
>>347 投下乙&d!早くも続き読めて嬉しい。螢カコイイ螢カコイイ虫カコイイ螢カコイイ!!!
真剣さと慌てた無様ぷりが同居でたまらんです。
しかしここで切られて生殺しだぁ(;´Д`)オマチシテマス
>>347さん
螢×怜も良いです!素敵です〜頑張って続き書いて下さい。
で真冬×深紅小説の続きを投下(ごめん、まだエチシーン書けてない……でもこの次からは…)
以前の小説はこちら
>>269 >>270 >>322 >>323 >>324 夜中、真冬の部屋。
シャツとハーフパンツというラフな格好で真冬は熟睡しきっていた。
その頃、深紅は実行に出たのである。
深紅は先程と同じ下着姿で部屋に忍び込みベットの近くへ歩み寄る。
真冬が熟睡しているのを確認すると下着を脱ぎベットへ入り込んだ。
深紅は仰向けの身体に覆いかぶさるように重なりシャツの間から手を潜らせた。
そしてシャツを胸のあたりまでたくし上げ唇を胸元に落とす。
小動物が飼い主の顔を嘗め回すように鎖骨、胸板、腹のあたりを何回も何回も。
真冬はくすぐったいのか時折身体を揺らし、吐息が漏れて顔を歪ませる。
深紅は真冬の手を自分の口元に寄せ、指を口に含んだ。
飴玉を転がすように舌先で指先を嘗め回す。
クチャクチャと唾液の音が静かな部屋に響き渡り、淫猥に満ちていた。
そんな行為をされている真冬の意識は深い眠りから心地よい快感に抱かれ現(うつつ)に呼び覚まされかけていた。
(う…ううっ、なんか気持ちいい…けどな…暑苦しいし、圧迫されている感じだ…なんなんだ)
真冬がそう思い目を覚ました瞬間、おぼろげな感覚が生々しい感覚に変わり、刺激が伝わった。
「う、うわぁぁ、くぅっ………み、深紅!?」
真冬は自分の身体にのしかかっている深紅に気が付いた。
しかも裸であることに気が付くとこう言った。
「ふくっ!服を着ろっ!」
「服なんてないよ」
「え?」
「そこにあるものだけ」
そう深紅が指差した先には脱いだ下着が…
「な、なら俺のシャツ貸すから」
押し退けるように起き上がろうと真冬は動いた。
深紅はそれをさせまいと首に手を回しぎゅっと抱っこするような体勢に…
真冬は妹の柔らかい身体の感触を肌に感じて戸惑った。
お腹の辺りにぬめりとした感触を感じた瞬間、男の証が反応し始め理性が焼き切れそうになる。
真冬は一呼吸置いて幾分低いトーンの声で深紅に言った。
「深紅…いい加減こういうことやめろと言ったよな」
真冬はなおも続ける
「兄とはいえ、男の部屋で年頃の女がこういう行為したらどうなるかわかるはずだろ…」
深紅は的を得たように切り返した。
「でも妹として、一人の女性としてはみてないって言ってたくせに兄とはいえ男?私のこと年頃の女?…だったら私のことやっぱり女としてみてくれる?」
真冬は…キレた(理性も話を分かってくれない妹にも…そして墓穴を掘った自分にも…)
「そこまで言うのなら」
真冬は妹の唇を自分から奪った。
書き終わるまえに眠りの家に導かれ消し炭になったらどうしよう(……………orz)
後編 ver.Usually
パチンと音を立てて消える照明。
Aがもぞもぞとベットに潜り込む音を、俺は寝たふりをしながら聞いていました。
その前に、あいつが俺が寝たかどうかを、確認して来たからです。
ちらりと見る程度のものでしたが、少し緊張しましたね。
後は、暫くじっとして居て、アイツが完全に寝静まってからこの異様な雰囲気の元を調べてみよう。
そう考えたからです。酒が入っていた勢いもあるんでしょうけど、『変な事』に対する興味の方が不気味さを上回っていました。
変化は、唐突に現れました。
しかも、奴が寝静まる前に。
いきなり、部屋の空気が重くなったんです。
何というか、今までの雰囲気の密度が一気に深くなったような、そんな感じで。
様子を伺っていた俺は呼吸が荒くなりそうなのを、必死で堪えていました。
そんな俺の耳に、信じがたいものが入って来ました。
『秋人様……』
耳に入った声、それは女性の声。
確かにAは独身だと聞いていたしアイツもそう言っていた。
部屋を案内された時も、「俺1人だけど」と明言してましたし。
それに、わざわざ知り合いが来た所で、隠す必要も無い訳ですよね? 普通は。
だけど、その人は普通じゃ無かったんですよ。
声もはっきりと聞こえるのに、何だかエコーがかかっているような感じで。
『秋人様……誰なのですか。あの方は?』
「し、知り合いだよ。俺の仕事の仲間さ」
『そうですか……ならば、良いのですが』
「……そんな、怖い顔で見るなよ鏡華」
どうやら、Aも起きていたようです。
なにやら、その女性と話しているみたいでしたね。何だか、秋人って呼ばれていたけど。
ソファで寝た振りをしている俺は、アイツのベットに背を向けている状態なので見えませんでしたけど。
でも、何でアイツが秋人って呼ばれているのか。その女性が何者なのか。
好奇心猫を殺すという言葉を知らない訳では無いんですが、俺の興味は更に募ってしまいました。
『そうですね……少し、気が張っていたようです。申し訳ございません秋人様』
「いや、いいんだけどな。知り合いが入って来た位でそんなに警戒しなくてもいいじゃないか?」
『はい……ですが、近頃物騒ですし……私としては、この部屋に秋人様と私以外に入られるのはあまり好ましくないのです』
どうやら、俺がこの部屋にやって来た事について話しているようでした。
その『鏡華』って女性はどうやら俺が来た事に対して不服で、それをAが窘めているみたいだったけど。
「まぁ、悪意がある訳じゃないんだ。今日は都合が悪くて家に帰れないから泊めただけなんだよ。解ってくれ」
『……解りました。秋人様がそう仰られるのであれば』
「ああ、悪いな」
やや、雰囲気が和らいでAが露骨に安堵していました。
どうやら、Aは『鏡華』と言う女性に対して強く出れないようです。
まぁ、元々女性に対しては控えめと言うか、静かに対応する奴だし。
そんな事を考えていたら、再び雰囲気が変わったんです。
『それはともかくとして……秋人様』
「ん、な、何だ?」
衣擦れの音と、『鏡華』の鼻のかかった甘い声。
慌てたようなAが声を上げるが、相手は構わずにクスクス笑っていました。
それどころか、衣擦れの音が大きくなり、僅かに聞こえる『鏡華』の吐息が濡れたような感じになったんです。
すまん、所用に付き一時断念。
明日にでも完結させよう。
職人たちが寄ってたかって生殺しにするスレですかいorz
久々に来てみたらすげぇ豊作!GJ!
どれもこれも続き楽しみにしてます
紗重「ねえ、澪ー?」
澪『ん? なに?』
紗重「澪さ、この前、霧絵さんが"あっちむいてホイ"得意だって言ってたじゃんね」
澪『あー…それで?』
紗重「あのね、私も結構強いんだ、あっちむいてホイ」
澪『あっそ』
紗重「あっそて…冷たいよー、澪ー!」
澪『ああもう、今宿題やってるの! 話は聞くけど、邪魔はしないで』
紗重「つめた…」
澪『あのね、紗重が居なけりゃ結構早く終わったの。
お姉ちゃん社会得意だもん、聴こうと思ったのに』
紗重「そんなの全部、漢委奴国王って書いておけば良いと思う」
澪『嘘つき』
紗重(繭声)「ホントだよ澪。なんたって金印なんだから」
澪『私、地理選択なんだけど』
紗重「使えねぇー('A`)」
澪『……』
363 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/21(日) 01:02:43 ID:6+mnzL6S
螢攻めもよいが螢受けはないのだろうか。
紗重「まあま。ホント宿題くらい私がやってあげるからさ、話聴いてよ」
澪『話は聴いたげるけど、宿題は自力でする』
紗重「なんでー? この前も、私が数学やったら、喜んでくれたじゃん」
澪『それで懲りたの』
紗重「えー。なんでー? 全部解答欄埋めたよ?」
澪『フェルマーのパロディで埋めてどうすんのよ。余白あまりまくりの癖して』
紗重「ダメなの?」
澪『はいはい、宿題やるからとっとと話しなさい』
紗重「ちぇ…冷たいの。まあいいや。で、得意なの、あっち向いてホイ。
この姿になってからは無敗」
澪『あんた、その姿になってから相手居ないじゃない』
紗重「生前の村人達だよー。
私に勝ったら殺さないであげるって決めたの。
結果は知っての通り、私の全勝」
澪『そんな小学生みたいな恨み辛みで、私たちあの村に閉じ込められたわけ?』
紗重「あ、馬鹿にしてる? あっち向いてホイ、ホントに強いんだよ?」
澪『どうでもいいや、もう…で?』
紗重「なんたってね。私には必殺技があるの。前は楔とやってたんだけど、
今は繭とやるんだーv」
澪『そんな事の為に姉ちゃん連れまわしてたわけ…? 私の宿題が…』
紗重「姉を思い起こすのが宿題の為だけってのも凄いよね」
澪『だって素行は、抱き付いてくるくらいしかしないし…ウザ』
紗重「あらあら」
--中断---
なんか読み返してたらオチが糞だったのでorz
ゴメンナサイ、回線切って吊られて来る
新たにオチを書いてから存分に吊れ
ところでこのスレの
>>130あたりにあった澪繭SSで「射」って言葉が何度も出てきて
何だろうこれ?と思ってたけど今ちょっと説明を思いついた。
たぶん躰の間違いなんじゃなかろうか
>>355 GJ!いったれ真冬
ガン責めして妹をよがらせろ
>>366 うわ・・・低脳だ俺・・・マジすまん・・・
まあなんだ。人はこうして大きくなっていくんだ。
後編 ver.Usually
完結編
告白すれば、俺は結構遊んでいた口です。
風俗にも行ったことが多いし、女性とも何人か付き合った事があります。
それでも、あれ程艶のある声を聞いたのは初めてでした。
「ちょ、ちょっとまて。直ぐそこにアイツが居るんだぞ!?」
『構いません。もし、起きたなら精気を奪って昏倒させますから』
「だったら尚更待つんだ……っう!?」
Aの声が途切れ、湿っぽい音と共に粘着質な音が聞こえて来ました。
「ぬ、なっ、に」
『んっ……ちゅ……ぁん』
……聞いた感じ、ディープキスのようです。
しかも、女性の方が相当に情熱的なようで、始まってから数分経つのにまだしているみたいで。
普通の女の子はあんなに長々とやる事なんて殆どありませんし。何というか、情の深い女性みたいでした。
それとも、それだけAの事が好きなのでしょうか? 俺にはソファ越しに様子を伺うしかないのでよく解りませんでしたが。
「……ぷはぁ……き、鏡華」
『秋人様……うふふ、そんな顔をなさらないでください。私が、これ程までに貴方に焦がれていると言うのに』
衣擦れの音が大きくなり、やがてぱさりと音を立てて何かが落ちたような音がしました。
思わず喉が鳴りそうになってしまいましたね。想像するに、女性が肌着を落とした、そんな感じでしたから。
『お慕いしております。秋人様……私を、抱き締めてください』
「あ、ああ……」
ちゅっちゅっと唇で吸う音が続く中、もう一度、ぱさりと音が鳴りました。
最初の音が女性とすると、今度はAのパジャマみたいです。女性に脱がされたのかもしれません。
羨ましいなぁと思う反面、この女性の姿を一度見たいという願望が俺の胸の中に込み上げてきました。
これだけ、男性に尽くす女性なんて今日日みた事がありませんし。それが綺麗な女性みたいなら尚更でしょ?
そんな事を俺が考えている間にも、ベットの上での睦言は続いていました。
『今宵も、私の中に出してください……私、秋人様のややをもう一度孕みたいのです……』
俺、思わず咽せそうになりました。
まさか、Aがもう既に子供を作っていたなんて!
確かに『もう一度』って言いましたし。Aが独身なのを知っていてアプローチをかけている女性編集者だって居るというのに。
それなのに、こいつは既に子供を1人作っている状態で、しかも産ませた女性の事を世間に向けて隠していたのか?
何だか、別の意味で興味が湧きました。同時に腹も立ちました。
俺の最後の彼女と別れた理由が、こいつに岡惚れした所為だなんて事は、一切関係ありませんけどね。
ええ。
「こ、今夜はもう……あ、はうっ!」
『はぁ! あ、秋人様って……相変わらず、逞しい……奥まで、届いている……』
「き、鏡華! そんなに締め付ける……な。精気まで吸われる!」
『はい、秋人様の精気って凄く甘美……猛々しくて』
何だか、聞いているだけでもムラムラと来る内容。
既に本番のようです。何だか、『精気を吸う』とか不穏な言葉も出ていますけど。
確かに、淫乱な女性をサキュバスになぞって精気を吸う女とか言いますが、その類でしょうか。
その時は、そう思ったんです。
『秋人様、秋人様ぁ。もっと、もっと鏡華の中を抉ってください。頭が、痺れますぅ!』
「お、俺は意識が跳びそうだっ……こら、精気まで吸うんじゃない鏡華!」
『す、すいません。気持ちが良すぎてつい……ああっ!』
何だか、ベットが凄い音でギシギシしています。
女性の方も本気で感じているのか、周囲を気にしない喘ぎっぷりでアンアン言っています。
俺は……何だか、部屋の隅で落ち込みたくなりました。
彼女、こいつ絡みで無くしてから女日照りなのに。何が悲しくて至近距離で励んでいる横で寝たふりなんかしなきゃいけないのか。
俺の内心の憤懣など何処吹く風。2人はより一層激しく交わってました。
『あ、秋人様ぁぁぁ……あっやぁっ!』
「ううっ!」
激しい振動と嬌声が数分続いた後、彼らは達しました。
がくん、がくんと身体を揺さぶる音が数回聞こえた後、彼女がAにもたれかかったようです。
『はぁ……はぁ……秋人様ぁ』
「……ぁはぁ……今回も、また、精気まで吸われたか……』
甘えるような『鏡華』の声と、疲労困憊なAの声。
2人とも渾身の勢いでしていた所為か、激しく疲れているようなそんな感じでした。
2位か。グッズ・・ホシイナ。って今なら言える!
刺青も最高だけど澪繭SSも職人様頼みますでありますよ!
『あっ……ふふ……秋人様のものが、私の中でまた大きくなってますよ?』
「あ、いや、これは違うんだ。と言うか、もう無理だってば」
そして、その時が俺にとっての好機だと感じました。
2人の意識と注意力が曖昧になっている、丁度今が覗き込む丁度その時だと。
2人が頑張っている間に少しずつ落としていったシーツは既に床の上。
静かに起き上がれば、気付かれる事も無く、『鏡華』の姿を見る事が出来ると考えて。
音を立てない様に起き上がり、ソファの背もたれから身をゆっくりと起こした俺が見たもの。
(なっ……!)
俺がみたもの、それは。
黒く長い髪の女性でした。
艶やかで豊かな長髪が大きくベットのシーツの上に広がり、彼女の躰とAの躰をかなり隠しています。
豊かなラインを描く陶磁の様に真っ白な躰が、Aの上に跨り局部同士を深々と繋いだままの状態でした。
ただ、一番肝心な事。彼女の身体が、僅かではあるものの透けて見える事です。
そんな事は、人間ではありえない。
そして、これは俺の見ている幻でも夢でもない。
だとすれば、彼女は"まともな存在ではない"----------------------------!!
つまり、俺が覗いてしまったのは、Aが忠告したように覗いてはならないものだったのでしょう。
好奇心猫を殺す。その言葉が再び胸を過ぎり、俺は内心の恐怖を押さえつつ再び寝たふりをしようとしました。
ですが、運の巡り合わせというのが、俺にそっぽを向いたようです。
寝たふりをしようとした時、『鏡華』の身体の向こう側のAの視線と俺の視線が、偶然重なってしまったんです。
わ!割り込みスマソ!
「「あ」」
Aに悪意は無いと思います。
ただ、彼にとって俺が見ていたなんて事は全くの想定外だったんでしょう。
思わず声を漏らしたのは、お互いにとって不覚としか言いようがありませんでしたが。
『えっ……?』
Aの視線につられるようにして振り向く『鏡華』。
その先にあるのは、Aとのアイコンタクトを結んだままの俺。
「………」
『………っ!』
凄い美人でした。
日本では絶滅寸前の大和撫子っていうのはこのことでしょう。
ややつり目の、凄く顔立ちの整った日本美女でした。
そんな美女が全裸でいるんです。俺も状況さえ許せばずっと見ていたかったんですが。
『っっきゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ------------------------------!!!!』
どうやら、許されなかったようです。
彼女がめちゃくちゃに腕を振り回した後、何だか黒い物が数個飛んで来たかと思った瞬間。
「ぐえっ!」
俺の意識は、刈り取られてしまいました。
……実は話はこれで終わりです。
次に意識が目覚めたのは病院でしたしね。
俺も、あいつに『あれ』が何かを問うつもりはありませんでした。
見舞いに来たあいつも、何も言いませんでしたし。
アレが何であるか。
それを俺が知る必要は無いだろうし、知って得するどころか酷い目に遭うだけでしょう。
だから、俺は今回の事をそれ以上追求するのは止めました。
ただ、何が有ろうとも俺がAの家に行くことは無いでしょう。
また行くような真似をすれば、今度こそ永遠に目覚めないようにされてしまいそうですし。
この話を読んだ皆さんも、好奇心に駆られて見てはいけないものを見てはいけませんよ?
俺みたいに、酷い目にあうかもしれませんし。
ver.Usually END
おまけ
「………何で、俺はこんな所に居るんだ?」
その男は、懐中電灯片手に巨大な廃屋の中に立っていた。
寝るまでの行程を思い出してみる。出張先のビジネスホテルでビールを飲んだ後に寝た。
ただそれだけ。こんな古びた日本家屋の中に居なくてはならない道理はない。
「筈、何だか……何だろうな一体全体」
男はぼやく。この間の一件以来、変なモノが見え始めたと思ったらこの有様だ。
霊感なんてものは、中学生の頃に消えたと感じていたのに、何で今更復活するのだろうか。
「難儀だよなぁ……」
自分の体質に愚痴を吐きつつ、男が廊下を歩いていると。
『お願い……助けて』
目の前が揺らぎ、何かが姿を現す。
それは、お下げ頭の巫女少女だった。
なにやら焦燥に満ちた表情で、こちらを見上げている。
『お願い……助けて……このお屋敷を。あの人から救って!』
「な、何だよ。いきなり現れてそんな事言われてもだな……」
確かにそうだ。そんな事を状況を理解出来ないままに言われても、解る訳が無い。
だが、男には状況を理解する時間は与えられなかった。
そう、脅威は既に側までやって来ていたのだ。
『きゃっ、来た。あの人が来た! 怖いよお兄ちゃん!!』
「お、おい何処に行くんだよっ!?」
何かに怯えるように巫女が姿を消した次の瞬間。
物凄い勢いで廊下の奥から何かが突進して来るのが見えた。
「な、何だ。お、お前はぁぁぁ!!」
突進してきた者。
それは、全裸な男で何だか知り合いっぽい男だった。
『うほっ、良い知り合いっ♪ や ら な い か ? 』
「やるもんか〜〜ってこっちに来るんじゃねぇ〜〜!!」
『逃げたら追うのがHGの性さ。フゥー!』
「ぎにゃ--------------------!!」
悪夢は、まだまだ終わらない……。
完
おまけワロタWwwwGJ
何だかんだで受け入れてあげてる螢カコヨス
>>370 今投票しました、1位と28ポイント差!
まだの方、ぜひともよろしく〜!
・・・なんだか久しぶりに幸せな澪と繭見れたような・・うう(泣)
ちなみに投票8月28日までです。
オマケwwwwwwwwww
GJ!
鏡華が可愛くて仕方ないんですが
恥ずかしがって叫びながら髪を飛ばしまくる鏡華に禿萌だw
怜×深紅書きたいんだが、どういうふうに
絡ませたらいいかわからん。
ED後、深紅に依存する怜とか考えたが、
なかなか想像が膨らまない。
参考にしたいんで、誰か怜×深紅キボンヌ!
>>後編 ver.Usually 完結編
ハァハァ/|ァ/|ァ!!!!(;´Д`) クッ…通勤中に読むんじゃなかった(((orz)))モダエ
ネ申と呼ばせていただきます。あとでまたゆっくり読もう。
苦情言いつつも望み通りにしてやってる螢、人がいてもキニシナイ!風だったのに
結局恥じて半狂乱な鏡華、テラモエス
ver.Usually、おまけ共にGJ!
鏡華もいいなーなんて思えてキタw
>>370 投票してきたぞ。
しかし一位明らかに浮いてるってーか非美少女な気が・・・w
387 :
370:2005/08/22(月) 12:38:10 ID:/cdnybEJ
「はあ……こうも毎日に変化がないと、退屈ですね……」
「……ああ」
「……あの、真冬さま?どちらへ?」
「ちょっと眠りの家まで」
「……え?―――えええっ!?」
夢に閉ざされた屋敷、眠りの家。私こと、雛咲真冬は玄関の前に立っていた。
「……寒いな。こっちでは雪が降っているのか」
辺りをきょろきょろと窺いながら、重苦しい戸を開ける。
……あれ?真っ暗だ。明かりも点いていない。
しまった。懐中電灯くらい持ってくれば良かったと、少しだけ後悔していると……。
「フゥー……」
「フゥー?」
声のした方、すなわち上を向く。
玄関の上には頑丈そうな梁が廻らされていて、その上に同じく屈強そうな男が立っていた。
全裸で。サングラスを装備して。
「フォーーー!!!」
「うおあああああああああっ!!?」
全裸の男は、梁から飛び降りる!そのまま高速で落下し、眼前に舞い降りた。
ゆっくりと顔を上げて、私の顔を覗いた。にやりと笑う。
「ウホッ、いい男……」
「ば、化け物!!」
とっさに踵を返し、逃げ出そうとする。しかし、突然足首を何者かに掴まれ、無様に転倒した。
見ると、巫女姿の少女が私の足首を掴み、無邪気に笑っている。
「セイセイセイセイセイセイ!ナイスだよ水面ちゃん」
謎の言語を発しながら、あの化け物が近づいてくる。助けてキリエ。助けて深紅。
だが、無情にも男の手がこちらに向かって伸びてくる。そして、私の肩に触れ―――。
―――るか否かの瞬間、がつん、と鈍い音が響いた。男の体がぐらりと大きくかしいで……。
倒れた。その男の背後には、足首を掴んでいた少女と同じ服装をした、謎の三人組がいた。
「こっちです!早く!」
私はとっさの隙を突いて、足首を掴んでいた少女の手を蹴飛ばすと、三人組のあとを追った。
「はあ……はあ……」
私は肩で息をしながら、背中を壁に預け、ずるずると腰を下ろした。
その様子を、巫女三人組がちらちらと見ている。
「……ありがとう。何だかよく分からないけど、おかげで助かった」
「い、いえっ。お客様を危険に晒すなと言われてましたから……」
「……そうか。ところで、君たちは?」
お下げの巫女少女が答えようとしたのを、一番年上らしい長髪の少女が制した。
「あの、私たちは巫女巫女戦隊ウガツンジャー(一人欠番)です」
「はあ?」
「このお屋敷の特務部隊なんです。当主さまから任命されました」
「え、ええと、屋敷の見張りみたいなものか?」
「そうです。それとほとんど同じ意味です。……先ほどの化け物からお屋敷を守っています」
「あの化け物から……?」
すでに、あの全裸の人物は“化け物”で共通単語のようだ。
「はい。ですから、お客様である真冬さまをお助けに参りました」
「……え?ちょっと待ってくれ。どうして私の名前を知っているんだ?」
「妹さま、深紅さまからお聞きしております。深紅さまは現在、このお屋敷におられます」
深紅がこの屋敷にいるのか?そんなバカな……。
「ともかく、ここはまだ危険です。安全な場所、対策本部へ移動しましょう」
「対策本部?なんだいそれは」
「あの化け物の対策本部です。このお屋敷の奥にあります」
そう言って、長髪の少女が手を差し出した。私は黙って握り、立ち上がる。
「……そうだ。まだ君の名前を聞いてなかったな」
訊くと、彼女は少しだけ頬を赤くしたあと、小さな声で答えた。
「……わたしは氷雨です。お下げの子は雨音。短めの子は時雨です」
それぞれお辞儀をし、私の体を掴んだ。
「……お?」
「飛んでいきます。少々苦しいかもしれませんが、どうか我慢してくださいね」
ふわりと体が浮き、ふよふよと空中を漂う。首が絞まって苦しい。
―――私はこれから、どうなってしまうのだろう?
>>379 >>382 >>383 >>385 >>386 感想ありがとうです。
鏡華スキーとしては、同志が増えるのは重畳の極み。
まぁ、シリーズは一旦ノーマルverとおまけで締めて、次は別ので逝こうと思います。
>>384 怜×深紅 ですか。女同士はちょっとなぁ(´・ω・`)
「怜さん……」
「深紅、何で、こんな、事を……?」
「怜さんが悪いんです。優雨さんを何時までも想ってばかりで。私の思いには全然気付いてくれないんですから」
「み、く、悪ふざけ、は、やめ……」
「悪ふざけなんかじゃ、ありませんよ……私は何時だって本気です。一緒に寝ませんかと言ったあの晩のように」
「やぁ……!」
「ふふ、良い具合に効いてきましたね。大丈夫ですよ。直ぐに私の事だけしか考えられないようにしてあげます」
「優、雨……」
「お休みなさい怜さん。今度起きた時は、私の兄さんになって貰いますから。うふ、ふふふ……」
やべぇ。ダークだorz
とまぁ、気を取り直して次回予告。
次回予告。
繋がったシリーズの世界。故に、彼女達は集った。
お兄ちゃん大好きな妹で編成された『お兄ちゃんを取り返し隊』。
「兄さんっ!」
「お兄ちゃんを返せっ!」
「お兄ちゃん……お兄ちゃんとずっと居たい!」
向かう敵はラスボス級。果たして彼女達は、大好きなお兄ちゃんを取り戻す事が出来るのだろうか?
新シリーズ『お兄ちゃんを取り返し隊』。こうご期待!
完成予定、全くを持って未定。言うだけ言って結局かかなくても反省はしない。
で、兄は記憶喪失でアインを名乗ると。
>>395 書けよ?エロ入れろよ?
お前のギャグセンスが好きだ
>>395 鏡華×螢がめっちゃ好きになりました。GJ!
で次回が取り返し隊ですか…もうすんばらしい!素敵すぎ〜いつまでも待ちます。
今は職人投下多いから飽きないね。
(そういう自分は真冬×深紅えちシーン早よ、書けと…)
双子姫マダー?チンチン(AA略
>>395 鏡華×螢がもう大好きです。新シリーズも応援しています…!
ブラック深紅も可愛いです。
------------
双子待たれていたりする中、螢×怜投下します…。
ED見たよ。そりゃねえよ。と思いつつ。
>>350,
>>351 螢カコイイですか。有難う御座います。
実際ゲーム中で『天の助けキター!』と思ったものですから。つい。
まあその後…orzになっちゃったんですけど。
402 :
螢×怜:2005/08/22(月) 23:44:47 ID:u7as82sh
<6>
「暖かい……。人の温もりに、久々に触れた気がする…」
何処に眼をやれば良いのか。手を何処に置けば良いのか。
螢は、慌てながらも怜を抱き止める。優しく、壊れ物を扱うように。
ゆっくりと、艶のある黒髪を撫ぜる。さらさらと、細い髪が指の間をすり抜けて行く。
「…黒澤さん……?」
彼女の手の温もりが、此方にも伝わってくる。
とても彼女の体温が温かく感じるのは、少し肌寒かったからだろうか。―それとも、別の理由があるのだろうか。
「…螢さん…。寒い、ですね。少し」
そりゃそんな格好していれば寒いだろう。
何せ彼女はネグリジェ―と言うのか?あまりそう言う方面には明るく無いのだが…。
そう言う薄い布切れ一枚のような出で立ちだ。今の天気なら、寒くても仕方が無いかもしれない。
暖房なんて夏だからあるわけも無く(付けられたら逆に俺が死ぬ)、
毛布でも無いのか問おうとした時、黒澤さんの顔が此方に映る。
綺麗な、漆黒の瞳。艶やかな血色のある唇。きめ細やかな肌。細長い指。華奢な体格。
そして、女性特有の、良い香り。
「あ………」
開いた口が塞がらなかった。
今俺は何を考えただろう。
―大切な友人の彼女を性の対象として見た。大切な、友人の。
「どうかしましたか?」
「あ、いや……何も。…毛布とか無いんですか? あるならそれを羽織った方が…」
「そんなのよりも、もっと、手っ取り早い方法があると思うんです」
「は?」
怜の手は、螢の背中から頬へと移る。
外へ出ていないのか、とても白い肌。女である自分よりもきめ細かいような気がする。
羨ましい限りだ。
何処か赤くなっている頬を撫ぜながら、怜は言った。
「あなたが…私を、暖めてくれませんか?」
403 :
螢×怜:2005/08/22(月) 23:45:40 ID:u7as82sh
<7>
―何を言っているんだ、彼女は。
螢は少し呆然とした。怜がどことなく泣きそうな顔をしているのは演技か、素か。
親しくもなっていない螢には判断が付かなかった。
「…駄目、ですか?」
「いや、あの…」
駄目とか駄目じゃないとか、そう言う問題じゃない。
友人の彼女と言う位置にいる(しかも多分結婚間際だった)女性を、何で俺が抱かねばいかんのかと。
それは、周囲の人間から『古臭い奴』と言う認識を受けている螢にとって、耐えがたいことだった。
寝取る寝取られる等頭の中には存在していない。―ある意味幸せで、ある意味不幸な人種だった。
「…私のこと、抱く気になんて、なれませんか? 魅力無いですか? そんなに」
「いや、黒澤さんは魅力ありますよ!
で、でも、俺、そ、そんなの出来ません。だって、ゆ、優雨に、悪いし…」
「……優雨はもういないんですよ」
「…でもあなたは、今も優雨を愛しているはずだ。優雨のことを追って屋敷に迷い込んだ、そうでしょう?」
「……………そうだけど…」
「なら、それが証拠ですよ。
…愛されていない、出会って間も無い人に抱かれて、嬉しいですか? 黒澤さんは」
少し、間が開いた。やはり嬉しく無いだろう。
いや、嬉しい人もいると思うし、否定はしないが―…
少なくとも、友人の彼女がそう言う人種であるのは、螢にとって喜ばしくは無かった。
けれど、彼女は顔を上げ、真っ直ぐ此方を見る。
瞳には決意の色。…え?
「でも私は、人のぬくもりが欲しいの!」
そう言うと、螢の視界は遮られた。
いや違う。接近し過ぎて見えないのだ。
唇には柔らかい感触。
----------------------
次でエロ行きます。行くけど難しいね。エロって。
>>403 乙っす。なんだか螢大人気だなぁw刺青発売前のこのスレでは
考えられなかったことだww カコイイもんね螢。
>>400 双子姫って・・・何気に可愛くてワロスwww じゃあ私も言っとこう。マダー?チンチン
>>403 禿同!エロ描写は難しいよね。
いかに下品な感じではなく上品?にエロさを出させるのかを考えるととてもとても。
はいっ!まちに待った(約五名ぐらいか?)真冬×深紅小説投下します!
でもエチシーン書いたの初めてだから…つまらなかったらスマン。
>>354から続き
(あぁ、もう引き返せないな…)
真冬はぼんやりとした頭でそう思った。
更に口付けを深くする。
唇を味わうように舌でなぞった後、こじ開けた。
「んっ、はぁっ…」
妹の悩ましげな吐息が漏れる。
お腹に擦りつけている深紅の秘所からとめどなくトロリとした液体が流れだし真冬のハーフパンツまでしたたり落ちた。
「深紅、ちよっと下になれ」
真冬は妹にそう言い、深紅は素直に身体を兄から離しベットに横たわる。
その間に真冬は服を全て脱ぎ捨てた。
「うわっ………」
深紅は兄のモノを見て顔を手で覆う。
(……なんなんだよ、自分は平気で男に胸見せて恥じらい無かったのに、いざ俺の見たら……)
ふつふつと苛立ちと独占欲が増してくる。
「深紅、恥ずかしがらず見ろよ」
ベットに近づいて覆いかぶさり妹の顔から手を剥がす。
「やっぱり恥ずかしいよぉ…」
「恥ずかしいなんて思う暇、無いようにさせてやる」
「え…」
真冬はそう耳元で囁くと耳から喉元へ唇を寄せる。
そして空いた手で乳房を包む。
既に突起はピンと勃ち主張していた。
それに指を這わせる。
身体がビクッと震え、くねらせる。
「う…んっ、はぁっ」
「一緒にお風呂入ってた時はこんなに形いい乳房になるとは思わなかったのにな……クチュ…ん…」
「いやぁ…兄さんの意地悪」
「意地悪…してないぞ」
胸の突起に舌を転がす。
またもや身体が震え、汗が滲む。
「ひぁっ…これ……の…どこが意地悪じゃ…ないのよ…はぁっ」
「……誘ってきたのそっちじゃないか……もうこんなにも濡らして」
指を妹の秘所に滑りこませる。
生暖かい液体が指に絡み付き真冬のモノが一段と熱を持つ…。
「あっ、いやっ!触らないでっ…」
言葉とは裏腹に溢れだしてくる蜜を真冬はわざと音を立ててかき回す。
クチャ、クチャ、クチュ、チュプ…
蜜は秘所だけではなく、太もも、尻を伝いシーツまでも濡らしていく…。
(うっ、もっともっと喘がしたい、好きだと言わせたい、愛してると……そして一つに…)
「深紅、俺のこと本当に好きなのか?こんなことしても…」
深紅は荒い吐息をつきながらも
「はぁっ…はぁ、好きだよ、たった一人私のこと理解してくれ…る。他には何もいらない…兄さんがいれば……だからずっと一緒に居て」
「そうか………一緒に居れたらいいな」
真冬は妹を強く抱き締めキスをする。
(俺も深紅が居たからここまで来れたんだろう……誰にも渡したくない!)
唇を離し下腹部へと頭を下げる。
「んっ…兄さん…?」
秘所を手で押し開き舌を差し入れ蕾を刺激した。
「兄さっ、んっ…あ、あ…っ…くっ…やあっ!」
四肢が痙攣し始め、腰が浮き立つ。
「ピチャ…ん?イきそうならイっちゃってもかまわないぞ」
「はあっ…はぁっ、もうだめぇっ…あんっ」
蕾の下にある狭間に指を入れ抜き差しする。
その度に狭間は収縮し指を締め付ける。
「もう…我慢できないっ……はぁっ、あ、イきそう」
「深紅、待て」
(俺も、我慢できん…イきそうだ…なんとか慣らしたしそろそろ挿入しても大丈夫だろ)
真冬は熱を持ったモノを狭間にあてがいゆっくりと入れ始めた。
「やっ!い、痛いっ」
「深紅、大丈夫だから力抜いて」
耳元で囁いて、手は乳房を優しく揉みしだく。
「はぅ……あ、あぁ…」
狭間の力が抜けたのを感じると一気に貫いた。
「きゃあっ!……あ、熱い…」
「動くぞ」
真冬はモノを途中まで引き抜き一気に貫く動作を繰り返した。
「はあっ…ああん、はぁっ、はぁはぁ…くっ、やあっん…」
狭間の締め付けがきつくなった瞬間、二人は達した。
「やあぁぁぁぁっー、はぁっ」
「ううっ、くぅっ………はぁっ、はぁ」
二人は繋がったままベットに沈み込んだ。
真冬は妹の頭を撫でてこう言った。
「俺も建前ではああ、言ったけど深紅のこと誰にも渡したくないほど好きだ」
「兄さん……」
深紅は涙をこぼしながら
「ずっと一緒だよね」
「ああ、ずっと一緒に居てやる」
…………数ヵ月後………………
真冬が消えた。
ゲーム本編「零〜zero〜」へ続く。
(いや、続くものなのか?)
続いた挙句真冬に捨てられる悪寒w
やっと終えることができました…これで心おきなく寝れる〜。
思えば…真冬×深紅の禁断兄妹愛が読みたいとのレス見てただ浮かんだ微エロがここまでいくとは思いもしなかったorz
裏話(エロで迷ったこと)
真冬と深紅は実の兄妹なので中田氏するかコンドつけるか、はたまた外か……悩んだ。
んで、外だと深紅が好きじゃないの?とだだこねそうだし、コンドは真冬のイメージじゃない(それだけ)
中は迷ったがどうせ両親はいないしほとんど天涯孤独な二人だし、まあいいかというわけで中田氏に。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
>>410 補足の裏設定。
真冬が消えてしまう(どっか言ってしまう)んじゃないかと思った深紅が真冬に対して誘った(アピール)というのがあります。
だから¨ずっと一緒だよね¨の台詞を入れました。
本当は真冬に¨どうしてあの時(浴衣見せにきた時)、急にあんなことしたんだ¨と聞いて深紅が¨兄さんがどっか私を置いて居なくなりそうだから¨云々入れたかったのです。
ただ早く終わらせがたいためにはしょった(苦笑)
シセイをようやく購入!今三の刻です。
漏れん中では深紅×怜で話が出来上がってるのだが、
深紅と怜ってまだSSなかったよな?
結構需要高いと思うので一発目で書く自信はない・・・
職人さんよろ!
参考にさせてくださいm(_ _)m
>>412 乙!
存分に真冬×深紅ハァハァ(´Д`*させていただきました。
>>412 ナイスな作品です!
しかし、中田氏か否かは・・・どっちでもいいんでないw
こだわりでつか?w
>>415 最初は何も思わなかったんだけどね〜構想練っている時、ふと思っちゃったんで…。
これが普通の恋人だったらまだしも¨実の兄妹¨ですから…でもこだわったわけでもないかな?
裏話だし。
おまえらなにをしてるんだ
深紅×怜はまだか
百合がない零スレなんてありえんぞ
百合にマジで飢えてる…
深紅×怜のシチュ提案とかしようぜ。
職人様方GJ!
最近豊作でウレシス
>>417-418 怜×深紅じゃダメか。
いや書けないけど。
何か書きたいのは色々あるんだけど、どうもどれも話が暗くなっていかん。
しかもあましエロじゃないし。
>>419 バッチこーい!! 書いてくれ。
自分はエロないけどダークやらシリアスやら萌えるのとかそーいうのも読みたい。
そういうのはエロパロじゃダメなんかな?
なんかよー、クリアしてから書きたいよねw
まだ6の刻でつ。
色々妄想は沸いてるんだが・・・
深紅×怜だな・・・逆はあまり想像できん。
どっちにしろ澪繭よりは書きにくい。
メチャゆっくりなペースで投下してもよい?
おう頼む
来るもの拒まずだぞ
俺拒まれたことある。
あまりに下手だったからだろうけど。
拒んだ奴はツンデレだったんだよ
自分は怜深紅かな・・・ 一緒に寝ますかとか言っといて誘って受ける深紅(*'Д`)
だから
>>419よろしく!
>>397 >>398 >>399 >>401 |ω・) 感謝感激、だけど予定は未定。現在、導入部分をカリカリ書いていたりしているんだが。
>拒んだ奴はツンデレだったんだよ
ツンデレ……か。
「何を怒っているんだよ?」
『……怒ってなどおりません』
「確かに、帰ってくる時間が日付超えてしまったのは悪かった。だけどそんなに拗ねなくてもいいだろ?」
『だから、拗ねてなどおりませんっ!』
「わっ、髪投げるなっ……いてっ!!」
『もう、知りません!』
「………悪かったよ。今日、誕生日だったんだよな?」
『……え? お、覚えていたのですか……?』
「ああ、だから、これ」
『………そ、そんな贈り物で誤魔化そうとしても無駄ですっ!』
「………そうか」
『………』
「………」
『………』
「………そろそろ、寝るよ」
『……はい』
『……あ、これは……』
翌朝、誕生日祝いに贈られた櫛をこっそり使用しているのを見られ、慌てふためく鏡華であった。
鏡華タンは実はツンデレ END
鏡華タン禿しくハァハァ
今だにツンデレの意味を知らない漏れがきましたよ。
おれも怜×深紅がんがってみよう。
書きだしでストップしてて、いつになるかわからんが…
>427
全部読んだけど427の文章凄く好きだ!
427が書いた現実に鏡華が居るって設定で、427が終わらせたノーマルエンドの続きからを書いてみたいんだけど駄目かな。
パロディ要素は思い浮かばないけどwシリアス風味でいずれ是非やらして!
許可を下さいm(__)m
あ…そういや
確か『櫛を贈る』のって『お別れ』って意味で不吉だった気がする^^;
>>341 (´・ω・`)ノ構わないよ〜。
>>櫛を贈る
今、くぐってみたら平安時代だと再会を誓うために贈ったそうな。
江戸時代ではプロポーズの意味だったらしい(爆)
まぁ、一部では縁を切る意味もあるそうだけど。
作中ではその辺の含みはありません。単純に髪を梳くのが好きなのを見て贈ったと言うだけで。
『プロポーズ』か『縁切り』の意味で深読みした鏡華タンが勘違いして騒動を起こすってのも楽しそうだなw
>>424なんか書いて投下してみてくれ。自分がデレるから。
>>430 激しく応援中。カンガッテ
サンクス
じゃあ、漏れはツンデラーだったのか……
最近ツンデレツンデレと騒がれているものがツンデレの本質とは認めたくないな。その言葉自体はどうでもいいが。
デレモードの時に下手に照れたりしないのが真のツンデレよ。
というか頭の悪そうなツンデレより頭の良さそうなツンデレが好きだ。
あれ?ここ何のスレだっ(ry
蝶の時は、ネタに困ったらバカ繭という…。
怜がツンデレだと可愛いと思う今日この頃
導入編
「兄さん、真冬兄さん!」
深紅は、必死になって叫ぶ。
彼女の叫びを嘲笑うかのように次々と降り注ぐ岩の破片や固まり。
それらは、まるで現世と冥府を断とうとするように収まる気配がない。
「深紅……」
その冥府の側。
即ち、黄泉の門の側に立つ彼女の兄真冬は、最愛の妹の名を呼んだ。
小さい頃から、有り得ない存在を視る事の出来た兄妹。
その力に耐えきれずに自害した母を除けば、唯一の理解者同士であった2人。
「さようなら」
その兄の告げた、別れの言葉。
彼は決めたのだ。門の前に貼り付けられた縄の巫女、霧絵に付いていてあげると。
哀れな少女の想いを、一時とはいえ同化した真冬は知ってしまった。
だからこそ、真冬はそんな霧絵の元へ残る事を選んだ。
同情心なのか真冬に中に芽生えた別の感情なのかは本人しか解らないだろうが。
「兄さん、どうして!? 早く、こっちに来て!!」
だが、兄の思いは深紅からすれば認めれない。
霧絵とこの場所に残る事は真冬の死を意味するのだから。
最愛の、唯一の兄を失いたくはない。彼を失ったら、深紅は本当の意味でひとりぼっちになってしまう。
兄を見捨てたくない。自分は、こんな別れを望んでここまで来たのではない。
(私は、兄さんを助けに来た! なのに、こんな、自分だけ逃げるだなんて出来ない!)
いよいよ激しくなる落盤にも怯まず、黄泉の門へ、兄の元へ深紅は駆け出そうとした。
無謀なのは最早念頭に無い。両手で頭を庇いながら、数歩駆け出したその瞬間。
「深紅……」
「っ………兄さ……!!!」
兄の言葉と共に、深紅の意識は白く閉ざされた。
廃屋から天へと飛び立っていく無数の魂達。
ようやく、呪われた屋敷から解放された死者達を見上げ、深紅は呟く。
「真冬、兄……さん」
見開いたままの瞳から、涙がこぼれ落ちる。
救われた存在を見送りながら、少女の心は救われない存在へとその有り様を変えていった……。
千歳は、必死になって走っていた。
時折、怯えた様に背後を見ながら。そして、怯えから明確な恐怖を表情に浮かべながら走り続ける。
(どうして、どうしてなの!?)
お祭りの夜、天の橋から黒澤邸を見ていたのがほんの1時間前。
祭りの夜に二度と帰って来なくなった兄と、祭りの夜を境に髪が白くなってしまった兄の事を思いながら。
彼女は、ぼんやりと祭事が行われている黒澤邸を眺めていた。
「……何、あれ?」
異変は、突然に起こった。
周囲の空気が一瞬にして張りつめたのを、千歳は幼いながらも理解した。
夜鳥の声が止み、虫の囀りが消え、小さく聞こえたお囃子が途絶える。
代わりに禍々しい大気のうねりがざわざわと唸り、屋敷の窓という窓から漆黒の闇が噴き出してきた。
「や、な、何あれ。怖いよぉ……!」
千歳は本能で感じる。
あれは"危険なもの"だと。あれに触れたら、もうお終いだと。
恐れおののく彼女を余所に、闇はあっという間に屋敷全体を包み込み、橋と湖を一気に侵食していく。
「に、逃げないと!」
慌てて逃げ出す千歳の耳に、橋の前の門番の絶叫が届く。
震える手足を動かし、屋敷の中へと逃げ込んだ。
玄関まで逃げた千歳は、玄関の引き戸を開けるまでもなく屋敷の中に戻らざるを得なくなっていた。
ようやく玄関が見える位置まで辿り着いた時、事の異常に気付いた家人が引き戸を開けようとしていたのだ。
「あっ……」
声をかけようとしたが、千歳の声が届くことは無かった。
引き戸を引いた瞬間闇が玄関に流れ込み、家人を真っ先に飲み込んだから。
そのあまりにも恐ろしい様に悲鳴を上げながらも、千歳は逃げ続ける。
迫り来る闇の恐怖は、腰が抜ける事よりも気絶する事よりも彼女の身体に逃げることを要求した。
(押し入れ、あそこなら……!)
内気で人見知りな彼女が何時も隠れる場所。
世話を見てくれる家人や、大好きな兄達以外が屋敷に居る時は何時も其所でじっとしていた。
二階の一室にある、押し入れへと身を入れる。
ぴしゃりと締めた後、必死に押し入れの襖を手で押さえた。
そんな千歳の逃避を嘲笑うかのように。
二階も闇に覆われ、闇夜よりも深い黒があらゆる場所を侵食していく。
(怖いよ……助けて、お兄ちゃん、助けて!!)
押し入れの中で、泣きながら千歳は襖を押さえ続ける。
闇は隙間という隙間から流れ込み、ゆっくりと押し入れの中をも飲み込んでいく。
それでも尚、千歳は兄を思いながらこれ以上闇を入れまいと押さえ続ける。
だが、それは儚い抵抗に過ぎない。間断無く流れ込み続ける闇は千歳の心と体を侵食し、永久の暗がりへと引き込もうとしていた。
(千歳は、ここだよ……)
腕に巻き付けてある鈴が、真っ暗な押し入れの中でチリンと鳴る。
きっとこの鈴が有る限り、兄は何処に居ようと自分を見つけてくれる。
きっと、この昏い押し入れから、この闇から助けてくれる。
遠ざかる意識の端で兄を思いながら。
狭い押し入れの中で、少女は闇の中へと呑まれていった………。
(お兄……ちゃん)
全身を苛む痛み。
意識は朦朧とし、指を動かす事すら適わない。
(お兄ちゃん……)
雨音は、霞む視線を真上に向ける。
焦点が合わなくなっている瞳孔に映るのは螺旋を描く木の足場と組木。
そして、3人の巫女少女。
かつて、同じ祭事を司っていた鎮女達。
自分は久世の掟を破った為、彼女達の手によって処断されたのだ。
冷たい視線を投げつけて来るのは氷雨。
愉悦すら籠もった目で穿たれた部分を見ているのは水面。
雨音から目を逸らし、唇を噛んでいるのは時雨。
打ち込まれた数本の石杭は少女の血潮を奈落の石床へと広げていく。
血が抜けすぎた所為で冷え付いたように寒い。
(お兄ちゃん……)
雨音は兄の手を思った。
書物蔵の最上階から社へと赴く際、自分の頭を撫でてくれた要の手。
とても大きくて、とても暖かかった。今自分の頭を撫でてくれれば、たちまちの内に全身がぽかぽかしてくるだろう。
(早く、戻って来て……)
だけど、兄はまだ戻らない。
終ノ淵が如何に深い場所に有るとはいえ時間が掛かりすぎている。
祓いの蝋燭は既に尽きた筈。今なお戻らないとすればそれは……。
(巫女様にお逢いした後、少しお話しているだけ。だから、必ず、戻って来る……)
有り得ない事を思い浮かべ、最悪の可能性を否定する。
既に正常な思考が出来なくなっている雨音には、それすら矛盾しない考えになっていた。
(戻ってきたら、いっぱいお話がしたい。お母様の事も、お兄ちゃんの事も、いっぱいお話がしたい)
いっぱいお話して、その後で母の元に案内したい。
鏡華が要を見たらさぞ喜ぶだろう。彼女は兄の事を何時も気にかけていたから。
憔悴した面持ちを時折見せる母に心を痛めていた雨音は、兄が戻ったら母に会わせようと思った。
だが、その思いは叶わない。
少女は既に息絶えようとしていて、兄も終ノ淵の石室の中で当主の手にかかり絶命していたのだから。
白い袴を朱く、紅い袴を赤黒く血が染め上げていく。
少女の命は消え去る前の蝋燭のよう。
ゆきなさよ はたて
ゆきなさよ はたて
四人から三人に減った鎮女の歌が、奈落の底に響く。
伸びやかに響くその歌が刻ミ宮に届く頃、雨音の命もまた、兄の後を追うように絶えたのだった。
(お兄ちゃん……)
導入編 完
おお、なんかシリアスなのきてる。
刺青ノ聲EDその後の怜、深紅のアフターストーリーを書いてみた。
刺青ノ聲ネタバレあり。
内容はレズSMオシッコ有り。
苦手な人はゴーモンをNGワードにしてください
「しずかね・・・」
眠りの家に引き込まれるきっかけになった廃家・・・
私は再びその廃家に来ている。
パシャ・・・ジャッ。
愛用のライカM2のシャッターを切り、寂れた家屋をフイルムに納める
「あ、あぁ・・」
「澪さん・・・もう少し我慢してください」
背後から深紅の声が聞こえる。
振り向くと、全裸の澪を縛り上げる深紅の姿があった
「ふふ・・・深紅も縛りが上手くなったわね」
「これも怜さんのおかげです」
うつぶせに寝かされ、両手両足を背中で一纏めに縛られた澪。
「うっ・・・フー・・・」
猿轡を噛ませられる澪。
「どの辺に吊るしますか?」
「そうね・・・あの梁にしましょう」
ユラユラと揺れる澪の身体。
二人がかりで澪を宙に吊るす・・・
「あ・・・あぁ・・・」
「すっかり縄酔いしてるわね・・・澪」
「本当に・・・気持ちよさそう・・・」
澪は頬を紅く染め、逆海老吊りの痛みに酔い痴れている
澪と私はあの眠りの家事件で知り合った・・・
澪を助けに行った螢は帰らぬ人となり、その澪の母親も同日失踪した・・・焦げ跡だけを残して。
孤児になった澪を見捨てても良かったのだが・・・私は澪の持つ不思議な雰囲気に惹かれた。
そして私と深紅、澪の3人の奇妙な同居生活が始まった・・・
「澪・・・本当にいいのね?」
コクンと頷く澪。
そう・・・それは深紅と同じように私のペットになるという意志の確認だった。
「いいわ澪・・・ずっと可愛がってあげる」
宙吊りにされた澪の性器を擦る。
クチュクチュと濡れた音を立て、私の指を濡らす。
「うっうぅ!!」
垂れた愛液が、埃の浮いた床に染みを作る。
「深紅・・・脱ぎなさい」
「はい・・・怜さん・・・」
シュルシュルと衣服を脱ぐ深紅・・・衣服の下から縄化粧をした裸体が現れる。
その深紅の両腕を背後で縛り上げる。
「あ、あはぁ・・・」
「深紅のおまんこも準備できてるみたいね」
床に寝かし、澪の隣に同じ姿で深紅を吊るし上げる。
「あぁ!!」
その二人を向かい合わせにする。
「さぁ、二人で舐め合いなさい」
澪の猿轡をほどく、二人はそっと舌を突き出し互いの舌を絡め舐め合う。
カシャッ!!
その姿をカメラに収める。
クチュ、ペチャ、ジュルと廃家に響く妖しく淫らなら舌と唾液の音。
私は自分の性器を擦りながら、その姿を余すところなく写す。
「ペットの挨拶は終わり、次は調教よ」
二人を引き離し、私の方に向かせる
粘液質の唾液が二人の唇に掛け橋を作っていた。
私はアタッシュケースを開き、道具をあさる。
怯えた・・・でも期待に満ちた瞳でケースをあさる私を見つめる二人。
「これにしよう」
二人に取り出した道具を見せる
「やぁっ!!」
「ひぃッ」
密封されたパックに入った導尿管。
「あなた達、ここに来てまだオシッコしてないでしょう・・・どれだけ溜めたかみてあげる」
「そ、そんな!!」
「や、やだぁぁ!!」
羞恥責めに慣れていない二人は慌てふためき暴れだし宙吊りにされた身体はゆっくりと
まわり出しす・・・
「ふふ・・・たくさんオシッコした方はお仕置きね」
二人の尿道口の周りを消毒液で拭く。
「ゆ、許して・・・怜さん」
「ダメ」
指で性器を開き、それぞれの尿道にゆっくりと挿入する
「あ、あぁ・・・は、入ってくる・・・いやぁ・・・で、でちゃう・・・・」
「くすぐったい・・・くすぐったいよ・・・」
わずかな肉の抵抗を感じながらも、ゆっくりと確実に膀胱に到達する導尿管。
チョロロ・・・
管の先端に取り付けられた真空パックに黄色味を帯びた尿が溜り出す
「あ、いやぁ・・・いやぁ・・・と、とまらない・・・とまらないよぉぉ!!」
「パック一杯になるまで出しなさい」
「あ、あぁ、イヤァ!見ないでぇぇ!!怜さん見ないでぇぇぇ」
「許してぇぇ!!怜さん!!」
二人のオシッコが溜まったそれぞれのパックに『深紅』『澪』と書いたラベルを貼る。
「深紅の方が多いみたい・・・」
「い、言わないでぇ!!」
顔を紅く染め羞恥に歪む深紅にそのパックを見せ付ける。
「澪ちゃんのは少ないけど・・・まっ黄色ね」
「やぁぁ・・・・」
二人の首にそれぞれの尿が入ったパックを下げ、写真に収める。
「じゃ、いっぱいオシッコした深紅にお仕置ね」
二人を一度下し、縄を解く。
「澪・・・深紅を縛るの手伝って」
丁度良く、キの字十字架のようになっている柱があった。
そこに深紅を磔にする。
「やっ!!は、恥ずかしい・・・もう・・・だめ・・・恥ずかしい・・・」
全裸でしかも開脚状態での磔。
恥ずかしい部分を私達ふたりに鑑賞された深紅は羞恥に身悶える。
首にぶら下がったオシッコ入りパックがまた滑稽だ。
カシャ・・・ジャッ・・・カシャッ・・・ジャ・・
美少女の全裸磔と言う被写体に私の写真家としての血が騒ぐ。
「あ・・・あぁ・・・・と、撮られてる・・・わ、私の・・・恥ずかしい・・・姿が・・・怜さんに・・・あぁ・・・」
深紅はすでに羞恥心と言う快楽に呑まれていた。
「澪・・・これで深紅の尿道を刺激して」
私はクリーニングキットに入っている綿棒を澪に差し出す。
「は、はい」
丁度、澪の視線の高さに深紅の性器がある。
恐る恐る磔にされた深紅の尿道に綿棒を刺す澪。
「うあっ!!」
「そのままゆっくり出し入れして」
ツプツプと綿棒の先端を出し入れする澪。
「あ、はっ、やぁ・・・むずむずする!!・・・な、なんか・・・く、くる・・・きちゃう・・・」
深紅の喘ぎが早くなる。
それに合わせ、綿棒を出し入れするペースを上げる澪。
「うぁぁっ!!」
ギュッと指を握り、両足を突っ張らせて深紅は絶頂を迎える。
シャァァァ・・・・
失禁とともに果てる深紅。
ぐったりとした深紅を磔から開放し、テッシュでオシッコの雫をふき取る。
「深紅・・・素敵だったわ」
「れ、怜さん・・・」
私の唇を求める深紅。私はそれに答え深くゆっくりと口付けを交わす・・・
「あ、あの・・・怜さん・・・次は・・・私も・・・虐めて・・・ください・・・」
頬を紅く染め、照れた様子でおねだりする澪。
「ふふ、もちろん澪ちゃんもうーんと可愛がってあげるわ」
・・・優雨・・・私、なんとか幸せになれそうよ・・・・
以上です。
刺青ノ聲EDは多少アレンジしてあります
こういうレズSM物でよければまた書いてみたいと思います。
エロいのキタ─────────!!
こういうの待ってたよ。
(;´Д`)スバラスィ ...ハァハァ
455 :
螢×怜:2005/08/25(木) 20:20:31 ID:qvFNtEir
超エロイー!
そろそろ怜×深紅or深紅×怜?の祭りが始まりそうみたいなので、
始まる前にさっさと投下しないと…!と言うことで急いで。
エロ始めてなんで、しょぼいけど許して下さい…!
-----------
<8>
―何をしているんだろうか、俺は。
ほぼ裸同然だった怜だが、身体を隠す為に着ていた寝間着は既にたくし上げられていた。
彼女の秘部が、螢の瞳に映る。そこは触れると、ぬちゃりとした音を立てる。
「あ………」
―本当、何してんだろう。
唇を触れ合わせることに、愛などは無い。
秘部を撫でることに、愛などは無い。
ただ、欲の為に動いていた。―多分。最低だ…。
舌で乳房の先を遊ばせながら、割れ目を指で沿わせ、
ぬちゃりと音をたてる蜜を軽く掬い、怜の最も敏感で繊細な部分を優しく触る。
急かさないように、優しく、ゆっくりと、丁寧に。
「んっ……あっ……」
誰の涎か。おそらく二人の涎だろう―艶々と輝いている怜の口元から、甘い声が漏れる。
声を抑えているのは、二階で昏睡状態になっている深紅君への配慮か―
それとも仏間にいる優雨への懺悔か。
興奮してか、何度も呼吸が繰り返される。上半身が、忙しく動いていた。
快感か、苦痛か、歪む怜の顔は、“友人の彼女”と言う位置を螢の頭から取り除かされてしまう。
螢の目の前にいるのは、まさしく“女性”だった。
乳房から口を外し、怜の唇を犯して行く。
軽く口付けを落とし、そのまま口を割って舌を紛れ込ませる。
指も、敏感な部分から割れ目の奥へとゆっくりと進ませる。長い中指が、内部の暖かさを伝えた。
「ぁ……っ………」
粘り気のある水音が、かすかにだが、部屋の中で響き渡る。
しかしそれよりも、互いの呼吸の音がよく聞こえた。
口からは唾液が糸を引いており、瞳は苦しさからか涙が浮かんでいる。
怜よりも、自分の体の方が熱くなっているのではないだろうかと、螢は思った。
指先を体内で動かすと、時折怜はびくん、と反応した。
―可愛らしい。思わず、口を綻ばせた。
456 :
螢×怜:2005/08/25(木) 20:21:31 ID:qvFNtEir
<9>
「あっ…いっ……」
螢さんに触れられる度に、触れられた場所が熱くなる。下腹部が、切なくなる。
優雨に触れられていた部分が、彼に塗り替えられて行く。
何処か優雨に似ている彼に、優雨の影を追っているのかもしれない。だからだろうか。
私の中が、ぐちゃぐちゃになって行く。―自分で望んだことなのに、何故かとても悲しい。
「あ…あああ……。あっ…そこぁ…」
ぐちゅぐちゅとかすかな水音から指が激しく動かされているのが分かる。
怜内部では、螢の指が執拗に一部分を攻めていた。
「ここ?」
「いっ…あんっ…あああ…」
口の中が渇いてくる。身体は火照り、熱い。
声を出さないように抑えているのに。喉の奥から絞り出るように出る声が憎い。
自分の下腹部が何かを欲するように喘いでいるのが分かる。
「螢…さ…」
何処か自分の観念に対する背徳的な物に惹かれつつも、友人に対する後ろめたさは消えない。
例えもうこの世にいなくても、彼が俺にとっての良き友人であったことに変わりは無いのだから。
それでも、気持ち良さそうにしている彼女を見ると、もっと気持ち良くさせたくなる。
一時でも良いから、忘れさせたくなる。全てのことを。
眠りの家のことも、自分のことも、深紅君のことも、―優雨のことも。全て。
「黒澤さん……良い、ですか?」
「…は…い………」
自分の芯が熱い。ズボンを下ろすと、既に固くなっているのが分かる。
―あ。そう言えば…
「しまった…」
「―? どう…しました……?」
「い、いや…その………」
457 :
螢×怜:2005/08/25(木) 20:22:25 ID:qvFNtEir
<10>
持ってきていない。アレを。
別にしに来るのが目的じゃなかったし…、何より別に持ち歩く意味が無かった。悲しいけど。
一気に、自分の背中から冷や汗が流れ出るのが分かる。
したいけど、そんな無責任なことは出来ない。だからと言ってこんな中途半端なのも…。
「……そのままでも、良いですから」
事態を察したのか、涙目ながらも黒澤さんは、にこりと微笑む。
「え…? い、いや、でも」
「全部、貰いますから…。ね…、螢さん」
―そんな息使いで、そんな涙目で、そんな言葉を言わないで下さい。
やり場の無いソレに、視線が泳ぐ。黒澤さんの目を直視出来ない。なんて言えば良いのだろう。
「その……ごめん」
「ん……」
怜に唇を落とし、螢は腰を深く沈める。
異物が、怜の中を侵食し始める。
「あ…っ」
「はぁ…はぁっ……れ、怜…」
螢は自身の熱くなっている物を、腰を使って動かして、怜の秘部を刺激した。
月の光が部屋に薄っすらと射し込む部屋の中で、二人の吐息と、喘ぎ声とが響き渡る。
だんだんと、怜の声は押さえが効かなくなったのか、彼女の身体を襲う快感と共に大きくなって行く。
「あっあぁぁっ…もう…っあっ…!」
「っ……」
怜は身体をぐったりとさせ、ソファーに身体の重さ全てを預けていた。
螢はゆっくりと秘部から自身を抜き取り、机にあったティッシュでそれと怜の秘部を優しく拭き取った。
―ああ、やってしまった………。
「黒澤さん…?」
声を掛けると、怜はかすかに反応を示す。しかし、ぐったりとしていて、眠たそうに見られた。
螢は怜の身体を、怜の部屋へと運んで行く。
―明日、どう言う顔で会えば良いだろうか。
殴られたりしないだろうか。泣かれたらどうしようか。
怜を部屋に運び終えた螢は、そう思うと軽くため息を吐く。
それも全部、自分が無事刺青から逃げる方法を見つけてからの心配のような気がした。
俺も眠ろう。眠って、眠りの屋敷に行こう。きっとそこに、全ての答えがある。
螢はそのまま、ソファーに身体と意識を預け、眠りについた。ちりちりと痛む刺青と共に。
----------------
この後螢がどうなるのかは、お好みの判断で…。
エロ書くって予想以上に難しくて驚きました。大人しくROMろう…。
読んで下さった方、有難う御座います。
>>458 ヤバイ本気で好みの文章だー!
百合好きの自分としてはその文章で澪と繭ものや怜と深紅ものとか見たい!
のでROMなんて言わせないぞー!
久しぶりにこの言葉を使おう……皆神村
儀式を続けろぉぉぉぉぉ!
それはそうと深紅怜きぼんぬ
一部ネタバレ、零の世界にそぐわない描写があります。
また、結構矛盾やら何やらボロボロあります。
謝罪と反省はしませんので悪しからず。
三人の忌もうと
『…………』
巫女装束の少女、雨音は途方にくれていた。
手に愛用の槌と石杭を持ったまま、古びた座敷の中に立ち尽くしている。
何故、自分が此処に居るのか。それすら解らないと言うのに。
暫く、そうやって佇んでいた雨音だったが、ふと、顔を強張らせる。
『お兄ちゃん……お兄ちゃんを助けにいかないと』
まだ、兄は終ノ淵から帰って来ていない。
今からでも迎えにいかないと。そう考えた雨音は近くの引き戸を開けて、外へと出た。
雨音は失念していた。
今、自分が居る場所が、彼女の知っている屋敷ではない事に。
「……また、此処なの?」
深紅は氷室邸の玄関に、再び立っていた。
何で、此処にまた招かれたのかは解らない。
ただ、深紅は微妙な差異を感じていた。
「何か、違うわ。ここ、同じだけど、違う」
確かに、此処は氷室邸だ。
だけど、実際に彼処を彷徨った事がある深紅には、僅かだが空気の違いが感じられた。
「一体何なの。此処は……」
解らない。
そして解りたくない。
何故、よりにもよってこの屋敷なのか。
何で、あまりにも恐ろしい思いを経験したこの場所なのか。
何で、自分にとって最愛の存在と別れたこの場所なのか。
ただ、こうして立っているだけでも、胸が締め付けられる思いなのに。
「……行こう」
何時までも、玄関に居てもしょうがない。
意を決したように、手にした懐中電灯を握りしめて深紅は前に歩き出した。
『………』
千歳は、押し入れの中で震えていた。
何で、自分は知らないお屋敷の中に居るのだろうかと。
気が付いた時、彼女は見覚えの無い座敷に寝かされていた。
辺りを見渡しても、知らない事だらけ。
怖くなった彼女は、取り敢えず座敷の奥にあった押し入れへと隠れ、そして今に至る。
『怖いよぉ……お兄ちゃん、助けてぇ……』
立花千歳。彼女は内気で、受動的な少女である。
故に、自ら動こうとはしなかった。
『………』
廊下に出た瞬間、雨音は此処が自分の知る久世の宮では無い事を知った。
明らかに、空気が違う。彼女は、彼女の知らない場所に居るのだ。
『久世のお屋敷じゃない? ここ、一体何処なんだろう……』
不安げに辺りを見渡す。
広がる廊下と、部屋を仕切る障子。
どれ1つとして、住み慣れた久世の宮のものではない。
『早く、帰らないと。お兄ちゃんが待っているし』
自分を励ますかのように呟き、雨音は廊下を進もうとする。
そんな彼女の前方にある廊下の曲がり角。
仄暗い蝋燭の灯りに照らされたその場所に、影が長く映し出された。
『誰か居るの?』
気配からして、生者ではない。
ならば、自分の様に久世の宮の者がこちらに来ているのだろうか。
(水面ちゃんは勘弁して欲しいけど)
時雨ちゃんか母様だと嬉しいな等と思いながら、影の出ている方を伺うと。
すぅっと影が伸びたかと思った次の瞬間、曲がり角の縁に長い指がガシリとかかる。
『ひっ!』
そして、曲がり角からぬっと顔を出した影の正体に、思わず雨音は悲鳴を上げた。
影の正体は、背筋が曲がり全身がひょろ長い男だった。特に、手が異常とも言える程長い。
男の視線が、雨音に絡み付く。敵意とも害意でもない、だが、明らかに危険な気配を向けられ、雨音は息を呑んだ。
近くで、嫌な気配が出ているのを千歳は感じていた。
だが、千歳は動こうとしない。否、動けなかったのだ。
『こ、怖いよぉ……』
人一倍臆病な千歳は、腰を抜かしていた。
だから、膝を抱えるようにして、顔を伏せて嫌な気配が消えるのを待つしか出来ない。
彼女はか弱い存在なのだ。兄や家人、誰も見られる事のない押し入れという密室が無ければ自分を保てない程の。
この様な、助けてくれる存在が見あたらない場所では、どうする事も出来はしない。
千歳に出来る事、それは兄の名を呼びながら押し入れの中で蹲っているだけ。
それを責められようがしょうがない事。彼女は、極めて非力な存在なのだから。
だが、この屋敷はそんな彼女にも容赦が無いらしい。
事実、押し入れに立て籠もっている千歳に、そっと近づく影があった。
『だ、誰……!?』
暗い押し入れの中でもはっきりと感じる視線と意識。
背中に感じた冷たい気配に千歳が振り向くと。
『美琴ちゃん……?』
振り向いた先には、顔が半分崩れた少女が居た。
少女が、泣き笑いの表情で千歳の着物の裾を掴む。
『捕まえたぁ』
千歳は、あられもない悲鳴を上げた。
薄暗い廊下を歩きながら、深紅は思い悩んでいた。
廊下に落ちていた、射影機を見つめながら。
「私、どうしたらいいだろう?」
またしても、自分はこの屋敷に居る。そして、この射影機を手にしている。
何をしろと言うのだろうか? 魂達は解放した筈なのに。そして、兄達は。
「兄さん……」
あの時のままなら、兄は黄泉の門に居るはずだ。
彼女は覚えている。其所へ至るまでの道順を。
行こうと思えば、自分は行ける。黄泉の門へ、兄の元へ。
(だけど)
しかし、それが何になるのだろうか。
土砂や落盤で途中の道が塞がっていれば、生きている自分が彼処に赴く事は不可能だ。
よしんば辿り着いたとして、それからどうする?
兄に、霧絵を見捨てて自分と一緒に現実の世界に戻ろうと言えば良いのだろうか。
(解らない……だけど)
両手で支えている射影機に力が籠もる。
何が正しいのかは解らない。だけども、
(私、兄さんに逢いたいのかしら……もう一度、兄さんの姿を目にしたいのかしら?)
そんな複雑な思いが、深紅の心中を渦巻いていた。
「悲鳴?」
考えに耽っていた彼女の耳に、鋭い悲鳴が聞こえる。
知らない声、だけど明らかに切迫した声音だ。
そして、こんな場所で悲鳴を上げさせる存在などひとつしかない。
「誰かが、怨霊に襲われている……!?」
深紅は大きく深呼吸をすると、射影機を何時でも構えれる様にしながら廊下を急いだ。
次回へ続く。
やっと、一周目おわた。
んで、仕事もうまくいってねーから投下しちまえ!
まだ先は全然考えてないが、多分、深紅×怜っぽいのになるはずw
(いったい・・・私の周りで、今・・何が起こっているというの・・・)
怜は最近身の周りで起きる奇怪な現象、そして毎日見る同じような夢に追い詰められていた。
(きっと・・・優雨が・・・優雨に何か関係がある)
風呂場などの狭い空間に一人でいると、嫌なことでも深く考え込んでしまう。
怜は答えの出ない疑問と、夢の中でしか進めない真実に苛立ちを覚えるも、
気を静めようと、シャワー口の真下で俯き、頭にお湯を勢い良く浴びせる。
(優雨・・・私は、どうすればいいの・・・?)
トン、トン!
不意にガラス戸を叩く音が、怜の思考を引き戻す。
「怜さん。今日は帰って来られてから、顔色がかなり悪いように見えましたが大丈夫ですか?」
戸の向こうの声は怜の同居人、雛咲深紅のものであった。
「・・ん?・・・ええ、大丈夫よ・・・」
怜はこんな場所で誰かに話しかけられると思っていなかったが、声の主が深紅と分かると、
心配させまいと平静を努めて返事をする。
「あまり元気がないみたいですね?何かありましたか?」
怜は努めてもさすがに明るい声は出せなかった。それを深紅は敏感に感じたのだ。
深紅の性格故にだろう。
「ありがとう、深紅。いつも深紅には世話を焼かせるね・・・」
最近、夢の中でも休めない怜は、深紅の自分に対する気遣いが唯一の安らぎになっていた。
「そんな・・・お礼を言われることでもありませんよ。」
・・・・・・・・
「あの・・・怜さん。私もご一緒してもよろしいですか?お背中でも流そうと思って。」
深紅の言葉に怜の目は僅かに大きく開かれる。
「・・・え?・・・」
うげ・・・書いてみたものの、展開が難しいぞ・・ってか思いつかない。
澪繭は簡単だったのに・・・なんだこのやりにくさ。
やっぱどっちかを変態にしちまわねーと・・・w
怜は少し戸惑ったが、相手は女であるし、それに今はあまり一人になりたくなかった。
(きっと深紅には私が一人でいたくないのが分かったのね・・・)
「いいよ、深紅。入っておいで。」
怜はガラス戸越しの影に向かって呼ぶ。
「分かりました。実は服脱いでしまってて・・・断られたらどうしようかと思ってました。失礼します。」
ガチャ!
怜の斜め後ろでドアが開く音がするが、怜はそちらに目をやることなくシャワーを浴び続けている。
「深紅、私が浴びている間、湯船に入ってなよ。」
怜はシャワーの音にかき消されないよう、多少大きな声で深紅に湯船を促す。
「・・・・・・」
「深紅?」
返事も動きもないので、不思議に思い怜は初めて深紅を見ると、深紅は目を大きくし、こちらを
見つめている。
「ん?どうしたの?深紅?」
タオルを片手に胸の前で抱えている深紅にたずねた。
「あっ、ごめんなさい!怜さんの肌があんまり綺麗だったもんで・・・つい・・・」
深紅はそう言うと気恥ずかしそうに急いで湯船に入る。
(綺麗な肌か・・・寝起きにはこの世のものとは思えない、痣がこの体に浮かび上がる・・・
深紅にはとても言えない・・・)
怜は髪を洗いながら、今朝も浮き出た醜い刻印を思い出していた。
最初は改行うざいと思ったけど、
やっぱ読みやすいかな?
怜×深紅は、あるといいなーと思っていたので、期待してるノシ
ドキドキワクワク…
とても読みやすいです。
おれもがんがって怜×深紅完成させんと。
エロいシーンがむずくてね…
この二人を絡ませようと思ったら、どっちがオフェンスになるといいのかね?
ID:ppcTKDIOのはこのまま行くと、流れ的にミクがオフェンスかな?
>>468 乙!!ガゲ期待!!
澪繭の場合コッチがどうのこうのしなくても自然にそーなってそーな
くらい本編がすごかったからね。
>>472 個人的にはどっちかってと怜深紅な感じなんだよね・・・・
てわけで
>>471にも期待!
>>470 サンクス。改行は賛否両論あるだろうが、俺はこっちのが読みやすいんで・・・
ただ、改行の仕方でも読み手に与える雰囲気などが変わってくるからね、そこは
もう少し勉強せないかんとこです。今の俺は取り敢えず改行しちまえ!ですw
>>471 サンクス。頑張ってくれ、楽しみにしてるでー。
>>472 漏れ的には深紅なんだよね。怜はそういう雰囲気があまり感じられなかった。
深紅は繭にはほど遠いが、なんか怪しい感じがした。取り敢えず迫られたら
断らなそうw
>>473 サンクス。そうなんだよ・・・奴らはほっといても・・・w
ってわけでマターリペースで書かせてくれ。
469の続き・・・
「怜さん、今日は怜さんの好きな肉じゃがと水菜のサラダにしました。
しっかり食べて栄養つけてくださいね。」
深紅は湯船の中から明るい声で怜に話しかける。
(肉じゃが・・・好きだけど、もともとは優雨の好物で私も好きになった・・・作れるように
はなったものの、深紅の作るものにはとてもかなわない。)
「ありがとう深紅、毎日食事するの大変でしょ?私もたまには作らないとね。」
髪を洗い終え、シャワーで頭を流しながら苦笑する。
「いいんですよ、私は料理するの好きなんです。それに・・・食べてくれる人がいると尚更なんです。」
深紅が少し物悲しげに答えたのを、今度は怜が感づいた。
(食べてくれる人・・・前は恋人に料理でも作って上げてたのかしら・・・その歳で、やるわね深紅。
でも、深紅と結婚する男は幸せだろうな〜・・・可愛くて、家事得意で、良く気づくし・・・私がもし
男だったらアプローチしただろうな・・・)
「・・・さん、怜さん!」
妄想にふけっていた怜を深紅の呼ぶ声が引き戻す。
「ああ、ごめん。何?」
「怜さん、疲れているんですか?ぼーっとして・・・それなら座っててください。私、洗いますよ。」
「深紅、それはありがたいんだけど、やっぱり、ちょっとね・・・」
「でも、それじゃ私がわざわざ入ってきた意味がないですよ。」
深紅が少し困った顔をする。
(こうやって、話してるだけでも助かったんだけど・・・深紅の困った顔は見てられないからな〜・・)
「分かったよ深紅、じゃあ、お言葉に甘えて背中だけ洗ってもらおうかしら。」
「はい!」
深紅は明るい声で返事をすると湯船から上がり、座っている怜の真後ろに座ると、
持っていたタオルに石鹸をつけ、怜の背中を丁寧に洗い始める。
「怜さん、最近何かあったんですか?私で良ければいつでも相談にのりますよ。」
洗う手を止めることなく深紅が言う。
「うん・・・最近、少し嫌な夢見てね・・・あまり良く眠れないんだ・・・」
「嫌な夢ですか?、あっ、右手少し上げて貰えます。」
怜は言われた通り右手を前に上げると、タオルの触感が脇の下を通り右腕を擦る。
何とも言えないくすぐったい感じがした。
「あれ?怜さん、背中に痣がありますけど、どうされたんですか?」
深紅の手がふと止まった。
「え!?・・・ああ、それは・・・」
怜は核心をつく深紅の質問に少し狼狽してしまう。
「あ、ごめんなさい。怜さん、ほんとにお肌が綺麗だから目立ってしまって。」
深紅は再び手を動かして、残った左腕を洗い始める。
(それにしても、深紅はどうしてこんなに手際よく他人の体が洗えるのだろう・・・・
聞いてもいいのだろうか?・・・聞いてはいけない気もしてしまう・・・)
「深紅、洗うの上手だね。どうして?」
「え!・・・」
深紅はいつもと違う少し高い声を出して驚き、その拍子にタオルを怜の太腿の上に落としてしまう。
「あ、特に意味はないんだけど・・・変なこと聞いてごめん。」
そう言いながら、怜は自分の膝の上に落ちたタオルを拾おうと手を伸ばす、が、深紅が腰に手を廻し
すばやくタオルを奪う。
「・・・ぁ・・・」
深紅の石鹸で濡れた手が、太腿の内側を滑る感触に怜は僅かだが声が出てしまった。
「怜さん・・・どうしました?」
どうやら深紅にも聞かれてしまったようだ。
「な、なんでもないわ・・・」
477 :
忌もうと作者:2005/08/27(土) 20:18:49 ID:a4t+9TpS
>>443 遅レスだけど感想ありがとん。
シリアスなのが続いて退屈だろうけどもうちょっと待ってね。
エロとギャグが盛り込める位置まで書いている最中だから。
……といえ、鏡華ネタも書きたいなぁ。
スレの住人もそっちキボンぬっぽいしw
〜雛咲邸〜
「兄さん・・・」
夜もふけた頃、深紅は兄の寝室にいた。
「今日もいいでしょ?」
真冬は深紅を抱きしめながら、戸惑いの表情を見せる。
「ごめん深紅、もう深紅とは抱き合えない・・・」
「え!!何で?ずっと一緒って約束してくれたじゃない!?」
「俺、好きな人が・・・恋人ができたんだ・・・だからもう・・・」
「誰!?その女!どこの女よ!」
「深紅も知ってるだろ?澪・・・天倉澪だよ・・」
「澪・・・絶対に許さない!!」
〜天倉邸〜(同時刻)
「澪・・・」
夜もふけた頃、繭は妹の寝室にいた。
「今日もいいでしょ?」
澪は繭を抱きしめながら、戸惑いの表情を見せる。
「ごめんお姉ちゃん、もうお姉ちゃんとは抱き合えない・・・」
「え!!何で?私たちずっと一緒って約束したじゃない!?」
「私、好きな人が・・・恋人ができたんだ・・・だからもう・・・」
「誰!?その女!どこの女よ!」
「お姉ちゃんも知ってるでしょ?真冬さん・・・雛咲真冬さんよ・・」
「男?・・・絶対に許さない!!」
「おいおい・・・」
-----------完----------
決して続きませんw
笑う前に何故か涙が……
たった今、真冬×澪という新しいジャンルが生まれた。
何気にお似合いかもw
真冬は深紅タソのものです!
このスレ見るんじゃなかった
ここで深紅×澪きぼんぬ
ネタバレスレでしょっちゅう発生してる荒らしと同じ香りがぷんぷんするよ
>>483 SS続きマダー?チンチン(AAry
ネタバレスレのや本スレのあれとは違う気が・・
何かあるなら一応聞いてみたい。
気にせずスルーしれ。
アフォの介入は徹底して流そう古井戸に。
後は自縛霊にならない事を祈ってな。
一応書いた。
自分には荷が重かったw
476の続き
↓
深紅は何事もなかったように、タオルを手に取り泡立てなおす。
「・・・!!」
怜は突然、背中に感じるこれまでとは異なる感触に体が小さく跳ねてしまった。
深紅が素手で背中を洗い始めたのだ。
「み、深紅?何するの?・・・」
「え?怜さん、タオルで洗うより素手の方が気持ち良さそうだったから。」
怜が戸惑っている間に、深紅の手は背中を擦り、やがて右手がお腹の方に伸びてくる。
「・・・あぁ・・・ちょ、ちょっと深紅!」
怜はくすぐったいとも快感ともつかない感覚に刺激され、慌てて深紅を止めようと後ろを向いた
何か言おうと口を開いた瞬間、深紅に唇を奪われた。
「ん・・・」
怜は突然の事態に目を見開いて驚き、すぐに深紅から離れると、険しい表情で深紅を見る。
「何するのよ?深紅?どういうつもりなの?」
深紅は怜の視線からやや逃げるため目線を斜め下にさげ、いつもの少し低いトーンで答える。
「怜さんに・・元気出して欲しくて・・・怜さん、何だか寂しそうな感じがしたから・・・
見てられなくて・・・私で良ければと思って・・・」
そこまで言うと深紅は怜を真剣な表情でまっすぐ見つめる。
「み、深紅?何言ってるのよ・・・そんな事できないでしょ・・・」
深紅のまっすぐな視線にたじろぎ怜は弱腰に答える。
「怜さんならいいんです。だから・・・」
そう言い放ち、深紅は怜にゆっくりと顔を近づける。
後ろに逃げ道のない怜は、また深紅に口付けされないよう、咄嗟に顔を背けるが、
怜の感はあてが外れていた。
深紅はそのまま顔を下ろし怜の胸部に辿り着くと、小さな舌を出しそれを怜の胸に押し当てたのだ。
「・・くっ・・・うぅ・・」
予想と異なる深紅の行動に怜は不意を付かれ、声が漏れてしまう。
深紅はまだ石鹸で濡れている手を怜の背中に回し、優しく愛撫する、前では怜の豊満な胸を味わいながら・・・
「あぁ・・」
前と後ろからで逃げ場のなくなってしまった怜は、甘い刺激に耐えるしかなかった。
「怜さん、胸も大きくて綺麗ですね、羨ましいです。」
深紅が背中を撫で回しながら口を開くと、またすぐ舌を怜の胸に這わせる。
「・・ぁ・・み、深紅だってこれから・・・まだ・・大きくなるよ。」
怜は視線を下に落とし、深紅の裸体を間近で初めて見た。
蝋石のように綺麗な肌に怜は思わず見入ってしまう。
「深紅の方が・・・あぅ・・・よ、よっぽど・・・肌綺麗じゃないの。」
時折、深紅の舌は怜の突起を刺激し、怜はその度に我慢がきかず吐息が漏れてしまい、
うまく喋ることができない。
「ありがとうございます。怜さんにそう言ってもらえると嬉しいです!」
段々深紅の頭が下の方に遠ざかっていく・・・怜は深紅がどこを目指しているか検討がついた・・・
(も、もう・・やめないと・・・)
怜はこれ以上先に行ってはいけないと思い、手で自分の一番敏感な部分を覆う。
ここを刺激されてしまっては自分でも止められなくなる。
「怜さん、手をどかしてくれませんか?」
深紅は怜のその手を優しく撫でる。
「み、深紅、もうそろそろ上がりましょう・・・」
腰に片手をまわされ、顔をお腹につけられている状態では、怜は立ち上がることはできなかった。
「怜さん、私のこと、お嫌いなんでしょうか?・・・」
深紅は下から子猫のような悲しそうな瞳を怜に向ける。
(あー・・そんな顔しないでよ・・・でも駄目!)
深紅のあまりに可愛い表情に怜は一瞬何もかも許したくなってしまうが、首を横に振る。
それを見て、深紅は再び背中への愛撫を再開する。まだ泡にまみれている背中は滑らかな
心地よい感触を怜に伝えていた。
不意にその手が離され、次の瞬間、怜の下腹部を覆っている所にその手が侵入を試みた。
怜は咄嗟に手に力を入れたが、泡に濡れた深紅の指は易々と砦の隙間を滑り込み、
ついに怜の恥裂に辿り着いてしまった。
「はあぁん!・・あっ・・・」
たまらず怜の口から喘ぎ声が放たれる。
「ふふ・・捕まえました。怜さん、もう諦めてくださいね。」
先程の潤んだ目をした表情とは異なり、深紅の表情には妖しい笑みが浮かんでいる。
泡に濡れた深紅の細い指から与えられる刺激は、怜の思考をとろけさせるには十分であった。
深紅の中指は怜の秘部に少しだけ入り込み、ゆっくりと振動する。
「あはぁ!・・くううぅぅ・・・はぁぁ!」
普段の口調から想像できないような、甲高い喘ぎ声が怜の口から発せられ、
久しぶりに他人から与えられる甘美な刺激に、怜の中からヌルヌルと液体が出始める。
「怜さん、感じてくれて私も嬉しいです。」
数分前までは自分の秘部を抑えていた右手も、いまやもう片方の腕と一緒に深紅の頭を
強く抱きしめていた。
抱き返してくれる怜の温もりに深紅も心地よさを感じながら、そのまま顔を胸に埋め
怜の体に吸い付く。一方では怜の女部分を刺激しつづけながら・・・
怜は背徳感と下腹部への快感の狭間で身悶えしていた。
(・・・もういい・・・私は寂しい・・・深紅の温もりがただ欲しい、深紅に愛されたい・・・)
怜の膣は深紅の指の動きに合わせ、深紅が指を引き抜く動きをすると、残念そうにその指を絡め、
侵入しようとすると、それを歓迎するかのように喜びに振るえる。
グチュ、グチュ!と肉と粘性の液が深紅の指によって一体となり、奏でる淫猥な水音が
怜の耳にもとめどなく聞こえ、恥ずかしさのあまり気がおかしくなしそうになる。
「はあぁん!・・あっ・・くぅ・・はあ、はあ・・深紅・・・大好き!・・」
怜は今や深紅の指からの刺激に溺れ、その触感を貪るように腰を指の動きと同じ周期で上下させ、
深紅の目の前でその痴態を晒していた。
「怜さん・・・私も怜さんのこと大好きです。もっと気持ちよくしてあげたいです。」
深紅は怜の十分すぎる程濡れているそこに、指を一本追加し、怜の更に敏感な部分を捉え
雑に擦り上げる。
「くぅぅっ!はあぁん!・・はああぁ・・・そこ・・・あひぃ!・・いい」
深紅の指は休むことなく怜の膣内を刺激し続け、怜の秘部からは止むことなく愛液が垂れ流れ、
快感に乱れ狂った恥ずかしいその場所を隠すこともできなくなっていた。
「み、みく・・・はぁはぁ・・も、もう・・だめ・・・あひぃっ!ぅうう・・イカせて・・・」
怜は涎を口から垂らし、快感に屈服した実に厭らしい表情で深紅に懇願する。
深紅は何も言わず頷くと、指を力強い動きにして、怜の敏感な場所に強い刺激を与える。
怜の喘ぎ声が苦しそうな息遣いになり、深紅の頭を抱いている両の腕に力が入る。
「あっ!くっ!・・あっ・・あはぁぁっ!・・」
怜は深紅を抱いたまま躰を弓なりに沿わせ痙攣を起こすと、力尽きて倒れこむ。
ぐったりした怜を今度は深紅が優しく包む。
「怜さん、すごかったですよ・・ふふ・・」
深紅の胸に抱かれている怜は、恥ずかしくて深紅の顔を見ることができなかった。
(優雨・・ごめん・・私はこの子が・・深紅のことが大好き・・)
「・・・ありがと・・・」
怜がボソリと呟く、深紅にははっきりと聞こえないくらいの大きさで・・
「喜んでもらえて嬉しいです。怜さん、風邪ひかないようそろそろ上がりましょ。」
深紅は怜の髪を優しく撫でながら、冷え始めた怜の体を心配する。
「もう少し・・・このままで・・・」
終わりです。
読んでくれた人どうもです。怜×深紅は
>>471タソお願いします。
あえて「躰」という文字を使ったw
GJ、俺の息子がおっきしましたよ
やはり零は百合だな
あと兄妹だな
>>498 ものすっごツボ。
錫杖でシャンシャンしている中、悶えまくる繭姉か・・・
読んでみてええ・・・
双子は正史じゃないエンドの方が好きだ…
>>498 繭の「こんなことして欲しいんじゃな・・・ぁっ」みたいな台詞に萌え
>>502 わかる・・繭って結構変態扱いされてるけど、
「ひとつになる=儀式する」ってなぶっとんだ発想の持ち主なわけで、
そういうトコロが結構純粋に見える自分には(エチーとか俗っぽい事
知らなさそう)こういう風に拒むの萌え。
天倉螢は悩んでいた。
「どうして、何だろ?」
溜息をついて、手元に視線を落とす。
手にしているのは、一枚の葉書。「○○高校○○期卒業生『3−A』同窓会のお知らせ」と書かれている。
裏面にある参加希望の欄には、『参加』の方に丸が描かれていた。
「どうして……」
眉を顰める。
部屋の中の空気は、非常に重い。
重い上に、何だか啜り泣き声が聞こえている。
よく見ると、ソファの側で泣き崩れている人影が1つ。
鴉の濡羽色の御髪、白いうなじをのぞかせる着物姿の女性が、両手で顔を覆いながらか細い泣き声を上げている。
すこぶる美女。だが、何故だか半透明。
さもありなん。彼女の正体は、生者ではあらず死者なのだから。
だが、螢は構わない。思わず立ち上がり、絶叫する。
「どうして、同窓会の旅行に行くだけでこんなに頭痛めなきゃならんのだっ!?」
都内の近郊にある温泉街への一泊二日の旅行。
同期の面々が久々に集まって湯を楽しみ、料理と酒に舌鼓を打ちながら思い出を語らい合う。
ただそれだけの事なんだが、同居人にとってはそうではないらしい。
『酷いです、また、また私を置いてゆくと言うのですね!?』
「だから、単なる同窓会だって……いたっ、髪投げるなすすり泣くな抱き付くな目から血を流すなっ!」
話を切り出してからこっち、この有様である。
と言うより、鏡華は螢が外泊したりすると過敏に反応してしまうのだ。
生前のトラウマが、自分から螢が離れるのを拒むのだろう。
それでも、当初よりは随分ましな方かもしれない。
前は、定時よりも帰宅が遅れた程度で噎び泣かれたり髪が飛んできた位だったのだから。
おかげで、住んでいるマンションの階の住人が9割退去してしまったり、散々である。
『もう1人は嫌です! だから逃がしません秋人様ぁ!』
「ぐわぁぁぁ、精気を抜くな全力で締め付けるな鏡華ぁぁぁぁ!!」
………。
結局、それから擦った揉んだの後で、ようやく鏡華は渋々と納得した。
『解りました……早く、お帰りくださいね?』
「ああ。ちゃんと戻って来るから心配するな」
ふらふらになりながらも、鏡華の声に応じる螢。
何故か、ベットの上で2人とも全裸な状態で、螢はげっそりとして鏡華は艶々としていた。
「安心しろよ、たった一泊二日なんだし。お前に心配をかけるような事はないさ」
『はい秋人様……私はお側についていけませんがその代わりにこれを……』
「これは……」
そして、旅行当日。
「おお、委員長久し振り。元気だったかよ?」
「いやー、久し振りだなぁ」
「ああ、元気だぜ。お前、嫁さんどうしたよ?」
「こないだ二人目産んだよ。お、吉野じゃん。調子どうだ?」
「うっす、俺は元気っすよ!」
「どうした螢? 少し見ないうちに随分やつれたじゃないか?」
「ま、まぁ……色々あってな」
移動中の観光バスの中。
螢は級友達と共に、バスに乗り温泉街へと高速道路で移動していた。
彼らは全体として仲の良いクラスだった。そして今もそれは変わってはいない。
近況報告混じりの雑談をしながら、機嫌良く酒を呷り、笑い合っていた。
「そう言えば、集まっていないのは2人だけだよな……菊池と高橋か」
「つーか、菊池と高橋だけ居ないなんてな。あいつら、何処行ったんだろ?」
「2人とも、行方不明だってよ。警察、俺のトコにも来たぜ」
「ああ、菊池は自宅のベットに変な焦げが残っていただけだったし、高橋は突然行方不明になったらしいしな」
「警察も、手掛かりなくてお手上げだって」
「何処、いっちまったんだろう。菊池は気の良い奴だったし、高橋は触り癖があってレザー好きだったけど悪い奴じゃなかった」
「あ、ああ、本当に、何処、行ったん、だろうな??」
2人の安否を気遣う級友達の側で、汗をダラダラ流しながら螢は缶ビールを呷っていた。
螢は2人の行く末が、大まか想像出来ていた。何故、そうなったのか。そして、もう助からないのも。
だとしても言い出せる訳がない。言い出した所で、あんな事実、誰が信用するものか。
良くて笑われるか、悪ければ真顔で病院への通院を勧められるだろう。
(言えないよなぁ……すまん、菊池、高橋。俺の部屋に泊まってしまったばっかりに)
眠りの家に閉じこめられてしまった友人に対して、螢は心中で詫びた。
彼は知らない。菊池はともかく、高橋は順応しまくって現状の生活をエンジョイしている事を。
「あー、飲んだ食った」
用意された客室に敷かれた布団に、螢はごろりと横になる。
団体用の客室には十人分の布団が敷かれていたが、部屋に居るのは螢だけだ。
「安い旅行と聞いていたけど、なかなか良い感じじゃないか」
ふんだんな湯量を誇る露天風呂の湯を堪能し、季節の料理をたらふく食べ、地酒をたっぷりと飲んだ。
かなり離れた宴会場からは、嬌声とも奇声とも言えない声が今も尚響いてくる。
螢は早めに引き上げたが、友人達は夜半ぎりぎりまで騒ぎ続けるだろう。
久し振りに級友と再会したせいか、全員が全員テンションが高かった。
「何というか……久し振りにゆっくり出来たと言うかな」
あの眠りの家の件以来、穏やかに過ごせたのは久し振りだと思う。
何かと騒動を起こす同居人から離れて見ると、彼女の存在がどれ程異質かをはっきりと認識してしまう螢であった。
(まぁ、悪気は無いと思うんだけどな……執着が激しすぎるのはやっぱり亡霊なんだからかなぁ?)
ふーっと酒臭い溜息を吐き、まだ木材が新しい天井を見上げる。
思えば、鏡華の居ない夜を過ごすのは、久し振りではないだろうか。
何時もであれば、今の時間は鏡華が琴を弾いているか、寝床に滑り込んで来て迫られている頃である。
「……んー」
暫く天井を見つめていた螢は頭をくしゃくしゃを掻きむしる。
正直、彼の鏡華に対する感情は極めて複雑だ。
迷惑なんだけど見捨てれない。そんな矛盾した気持ちが心中を渦巻いている。
(俺は、どうしたいんだろうな……何時までも、あいつを居させる訳にはいかないだろうし……)
怨霊と人間が何時までも一緒に居られる訳が無い。
それとも、彼女は螢が死ぬまで待ってから共に成仏するつもりなのだろうか。
(だとしても、俺は秋人じゃない。あいつが本当の事に気付いた時、どうするだろうか……)
自分から離れるだろうか。とり殺そうとするだろうか。
そうなった時、自分はどうするべきだろうか。
「解らないなぁ……」
取り留めのない考えを巡らせている時、螢はある事を思い出した。
(あ、そう言えば……あいつから)
そう、螢は鏡華から、
A:耳飾りを渡されていた。
B:髪の指輪を渡されていた。
分岐話。
続きはまた後日にて。
>>503 あー、言われてみれば確かにそんな感じだ!
なんか「俗っぽいこと知らなそう」な点、素直に同意したよ。無防備で
大胆な行動の数々考えると繭姉って危険なキャラだな。
そういうの踏まえたまま
>>498に行ったらかなり萌えそう。
純粋な繭が妹に(妹も純粋だが)開発されて、次第にエチーに目覚めていく。
儀式は首絞めから、途中エロに変更。宮司に囲まれながら悶える繭。
・・・こ、これはイイ。妄想が止まらん・・・これは書くしかないか?
鏡華シリーズキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
鏡華タンテラモエス
つうか高橋菊池ワロスwww
これってこっちが選んでいいのか?
とりあえずAで
イイ・・・
非常にイイ・・・鏡華・・・!!!
んじゃぁ私もAで!
出掛ける前に一言。
キター鏡華×螢〜
帰ってきたらゆっくり読ませてもらう。
じゃあ私はあえてBで。
>>507 純粋が純粋に開発されるとかたまんない・・
そりゃ書くしかないでしょ!ぜひに頼みます!
512 :
俺用メモ:2005/08/30(火) 21:13:22 ID:gGqC++Uf
んじゃ私もBでw
>>507 蝶期待して待ってます(*´д`*)
>>508 >>509 >>510 >>511 >>513 感想どうもです〜。
5人も感想くれるなんて、凄く感激やねぇ〜。
妹シリーズはシリアスが強い所為か、途中で止まっているけどw
鏡華シリーズはさくさく書けるので逆についつい書いてしまう。
あ、verを分けますよって意味でAとBです。両方書きますんで。
>>507 ふーん、繭ネタかぁ。わたしゃ、レズは苦手だけど。
限りなく奔放で自己本位で変態で、妹がもう見捨てて1人だけで逃げ出そうとしてしまう超絶駄目姉ネタでなら書ける。
…………みたい?
レズ苦手って・・・そうか・・・とうとうこのスレも(泣)
レズ苦手か…
ウワアアアアアアアン
>>512 保管庫行きゃ済む話じゃん。そのリンク。
レズを書けんとこのスレでは生き残れないよ
得意不得意は人それぞれだろ職人に強要すんな。
自分はレズもの興味ないから読み飛ばしてるし。
でも苦手なものを無理してまで書いて欲しいとは思わないというか。
職人さんの好きなもの書いて欲しいというか。
でも百合に飢えてるのは確かというか。
>>522 >>521もネタ程度のつもりだろうからそんな突っ掛からなくても。
まぁマターリ行きまっしょい。
怜のエプロンドレス、きついよ・・・orz
ネタをネタと(ry
つーか、レズを「書くのが」苦手って言っただけで何でこんなにレスが付くんだ?
お前ら、過剰反応しすぎだよ。もう、俺怒って変態繭書いちゃうよ?
追伸。
レズってのは、個人的には性欲云々よりも美だと思う。
もちろん、鑑賞したりイメージする男の立場から言えばの話なんだけどさ。
過剰反応って言う程レスが付いてるとは思えないけど・・・
まぁ過去スレみれば分かるけど、百合スキーの多いスレだから。
でもだからって他を排除しようとはしてないし、時代の流れにちゃんと
適応してるのが大半だと思うよ。
SS書きが語り出すと目も当てられなくなるほど痛い不思議
黙ってSSだけ書いててね
>>527 立つ鳥、跡を濁さずっていうでしょ。
あんまり変なこと言うとお前さんのSS楽しめなくなるジャマイカ…
と言うわけで流れを変えて螢x澪きぼうわなにをするやめふじこ…
過剰反応してるのは誰かな?
読み手のリアクションだけ追っかけるようになった
SS書きの末路は悲惨だよ
螢×澪はやめて・・・(泣)
私はむしろ最近みない澪繭が見たい・・・
嫌なら読み飛ばせばいいだけ。
需要にまで文句いっちゃいけないよ。
自分の発言で場が荒れてしまったようだ。
申し訳ない。調子にのってしまったみたいで。
うん、わかった。
スレが荒れるような事や発言をSS書きがしたら本末転倒。猛省しなければ。
気持ちと投稿スタイルを仕切り直してこちらを投下。
「そう言えば、あいつ、髪の毛を編んだ指輪なんて寄越して来たな」
螢は出かける直前の事を思い出した。
旅行の前の日、鏡華から渡されたもの。それは三つ編みに編み込んだ黒髪を輪にした指輪だった。
梳かした時に抜け落ちた髪を編んだらしく、まだツヤツヤとした髪が映えていたのを覚えてる。
「一体、何のつもりなんだか。まじないの意味でも……」
何となく指輪の填っている右手を掲げた螢は、そのまま硬直した。
彼が、凝視しているのは左手の中指に填めてある指輪。
ただ、何故凝視しているのかと言うと、そのサイズの変動が著しいからである。
鏡華に勧められて填めた時は、普通の指輪のサイズだった。
だが、今の指輪のサイズ。目を離した僅かな間に、左手を覆い尽くさないばかりの黒玉に変化していたのである。
と言うよりも、現状では指輪という表現が正しくなくなっている。少なくとも、指輪は填めている手を覆ったりはしない。
「な、何だこりゃ? ……って髪かこれ!」
よく見ると、黒玉は量が増大した鏡華の髪の毛だった。
初めの頃の髪の量とは比較にならない程の量になり、今も尚、黒玉は膨れあがりつつある。
やがて、黒玉はバスケットボールよりも一回りほど大きなサイズになった頃、螢の手から抜け落ちて畳の上に転がった。
「………なんで、指輪がこんな風になるんだよ?」
唖然としながらも、更に巨大化を続ける黒玉を見つめる螢。
怪奇現象がもはや日常にすらなってしまった彼でも、この事態は充分に奇っ怪である。
「って……何処まででかくなるんだこれ」
変貌が始まって5分後が経過した頃、黒玉のサイズは大人が一抱え出来そうな程になっていた。
ここまで来ると、尋常ではない。人を呼んで来るかと、客間の襖の方へ顔を向けた螢だったが。
「なっ!」
思わず絶句した。廊下に通じる襖の取っ手部分の空間が、ゆらゆらと揺らめいていたからである。
眠りの家や、鏡華が怒った時に頻発する現象『扉が何か強い力で閉ざされている』だ。
「い、一体どうしたと」
『うふふふ……』
「だ、誰だ!?」
出入り口を塞がれた事に狼狽える螢の背後から、クスクスと笑い声が漏れる。
振り返ると、黒い髪の玉がふわりと崩れ、床へと広がっていた。
そして、その広がった髪が束ねられた房のようにすっと持ち上がる。
否、持ち上がるのではない。髪の中に、何かが居るのだ。
『秋人様……そんなに驚かないでください。私です』
「き、鏡華? な、何で此処に?」
持ち上がった髪の中から白い顔が浮かび上がる。
それは、顔見知っている女性の顔……鏡華だった。
『それは、秋人様にお渡しした髪の束を触媒にして、私本体がこちらに渡ったからです。髪は身体の一部。繋がりは強いのですよ』
「………そ、そんなやり方ってありなのか?」
『実際に起こせるのですからありなのですよ秋人様。現実を直視してくださいませ』
「直視も何もないだろ! 結局ついてきたんじゃないか〜〜!!」
旅行先でまで怪奇現象に見舞われ、普段がお腹いっぱいな螢は思わず頭を抱えて絶叫する。
だが、鏡華は構わない。すすっと螢に近づくと、しなだれかかりながら頭と身体をすり寄せる。
異常に伸びた髪の間から、白い身体が見える。どうやら、何も着ていないようだ。
『だって……独り寝は寂しいですもの。私の火照りを鎮めれるのは秋人様だけなのですから』
「き、昨日旅行に行くからってあんなに搾り取ったのにか?」
『恋する女に限界はありません。お慕いする殿方を求める思いは果てる事がないのですよ』
「……それって、単にいんr『えい』」
「ぐはぁ!!」
側頭部に髪の毛が命中し、螢は思わず床に倒れる。
間髪入れずに倒れた彼に鏡華がのし掛かり、同時に、床一面に伸びた髪が一斉に動き出す。
半数が螢の身体をしなやかに拘束し、残りの半分が鏡華と螢の下に敷かれる。
螢と鏡華は、傍目から言えば髪の繭に閉じこめられたような感じになっていた。
『うふふ……秋人様ぁ』
「ちょっと……駄目だってば、人が……」
『この間には誰も這入ることは出来ません。あのような事はもう起きませんから安心してください』
「だったら、俺の心配も……うぐっ」
『んんぅ……』
たちまちの内に浴衣を剥ぎ取られ、鏡華の裸体と髪が全身に絡んでくる。
激しく唇と舌を吸われながらも、必死になって辺りを見渡した螢が見たもの。
(な、何だあれは?)
鏡華の頭に隠れそうになっているが、何とか見える天井。
そこに、何故か四角上の穴が開いている。あの、番匠達を監視する為に寝床に空けられた穴の様な。
其所から覗いている人影が複数。
鎮女達が四人、勢揃いで覗いていた。
『す、凄いね』
『うふふ……』
『男の人って、女の人をああやって穿つんだ』
『……母様。何をしてらっしゃるの?』
そんな、顔を赤らめたりにやにやしながら覗いている少女達の背後で蠢く影が1つ。
それは、螢にとってとても見覚えのある人物であった。
「ん、んぶぅ〜!!」
『よう、久し振りだな螢。同窓会の旅先で男ならともかく女を部屋に連れ込むとは世も末、フォー!』
「んっ……っぷは! お、お前高橋、そんなトコで何をしているんだ!?」
『エンジョイライフをしているのさ。ホント、眠りの家は恥獄だぜフゥハハハーハァー!!』
「た、高橋助けてうわ鏡華なにをするやめqwせdrftgyふじこlp;@:」
螢の悲鳴は、鏡華と髪の中に飲み込まれ。
結局、旅先でも螢の心が安まる事は、無かったという……。
尚、翌朝仲居が彼らを起こしに行った所、廊下で屍累々とばかりに酔い潰れている9人の男達と部屋の中で干物寸前になっている螢を発見したという。無論、彼ら一行はこの宿のブラックリストに加入されたとの事だ。
B.ver 完
螢がとことん受けなのにワロスw
ってかここに書き込む職人さんは書くのも楽しいだろうが、
読んでくれる人がどんな反応してくれるかも楽しみにしてるだろ。
そうじゃなきゃ書くだけでいいだろ。
別に百合だろうがなかろうが好きに投下すればいいと思う。
漏れは基本的に百合しか投下してないが・・そうじゃない作品も
楽しんで読んでる。需要は色々あるわけで、嫌なら読み飛ばせば
いいだけ。初めて書く人なんかもいるだろうから、煽りコメントはあまり
しない方がいいと思う・・・
>>532 嫌なら、
>>522みたいに飛ばせばいいだけでね?
誰も書かないと思うけど(´・ω・`)ショボーン、螢×澪キボン
>>540 GJ!干物螢ワロスw
>>542 怜深紅のレズはもっと見たいけど、正直、澪繭レズには飽きちゃった漏れがいる…
この辺でマンネリ打開に螢澪も見てみたいねw
前に螢澪書こうとしてた職人さんいたよね・・・
そんときはあんま支持されてなかったけど、そんなん気にせず
がんがん投下すればよろし!
なんか螢澪ってジャンプとかで適当に組まされたカプリングとか
そんな感じで苦手なんだな。
まあエロパロなんだしエロけりゃなんでもありなんだろけど出来れば自分は
要零華とか秋人鏡華とかを激キボン。
かこうと思うと繭が邪魔しにでてくるんだよな…
シスコン(´・ω・)オソロシス
そんなギャグならかけるんだが…
>>540 『えい』ワロス&モエス。GJ。あんたのシリーズ好きだ。応援してるぞガンガレ。
少女四人(+α)に見られながらってエロいな。鎮女たちの反応(*´Д`)
>>546 螢澪で、繭が邪魔しにでてくる、って事か?
投下してくれ〜。読みたい。
「……ふぅ」
目頭を中心にして全身に漂う疲労感に、溜息を吐いた。
時計を見れば、既に朝の七時。ブラインドの外がすっかり
明るいことに今更ながらに気付く。
――そろそろ起きてくる時間だな。
さすがにぼんやりとしてきた思考でそんなことを思いながら、
煙草を銜え、火を付ける。半分ほど吸ったところで揉み消し、
書斎を出た。
「叔父さん、おはよう」
書斎を出ると、案の定、彼女は既に起きて登校前の準備を
着々と進めていた。朝食と弁当を作っていたらしく、制服の上から
エプロンを着用した姿だった。
「おはよ……ふわ……」
「叔父さん、やっぱり徹夜? お仕事、終わったの?」
「ああ。なんとか間に合いそうだよ」
挨拶もそこそこに欠伸を噛み殺す俺を見て、彼女は笑った。
思わずこちらもつられて笑ってしまいそうになる、そんな軽やかでいて
愛らしい笑みだった。その笑顔を見ながら、俺は内心だけでほっとする。
――少しは前向きになってきてくれたようだ。
彼女の名は天倉澪。俺の姉の子供、つまり姪に当たる。十五歳の
高校一年生。昔から身体の弱い姉が身体を壊して入院してしまったので、
その間、俺が面倒を見ることになった。だから、今は実質このマンションで
二人暮らし。三ヶ月も経てば澪が家に居ることは自然になった。
「悪いな……本当は俺の仕事なのに」
「気にしないで。居候の身だし、これくらいはね」
持ちつ持たれつ、そう言って澪はまた笑った。
この何気ない会話や笑顔がどれほど大切なものなのか、今ははっきりと
理解できる。澪は、ついこの間まで一切の笑顔を見せることはなかったからだ。
俺にはもう一人、姪がいた。澪にとっては双子の姉。繭が。
二人は仲のいい姉妹だった。幼い頃に交わした「ずっといっしょ」という約束を
頑なに守り、まるで互いを自分の半身のように大切にしていた。
三ヶ月前までの話だ。
今年の夏休み、姉と共に二人は帰郷した。そして、幼い頃に二人でよく遊んだ
という沢に行き……行方不明になった。夜を明かしての捜索で見つかったのは
結局、澪一人。繭は、見つからなかった。
澪は、何があったのか、一切を話そうとはしなかった。
頑なに口を閉ざし、人知れず姉の名を呼んで泣き暮らす日々が続いた。
半身を失った、代償だった。
「今日は一日晴れ。傘は必要なし」
テレビの天気予報を見て、澪が呟く。
もう出るばっかりになったその背に、俺は声を掛けた。
「澪。明日からの連休、何かあるのか?」
「え? うーん、お母さんのお見舞いに行くくらいかなぁ」
「じゃあ、どっか行くか?」
「えっ? 叔父さん、お仕事は?」
「今日、書き上げたやつを編集に渡したら、しばらくは一息吐けるからな」
俺の答えを聞くと、澪は目を輝かせた。
「ホント? やった、行く行く! ……で、何処に?」
「そうだな……都合がついたら怜の……黒澤さんのお宅に邪魔しに行くか」
邪魔しに行くという科白が気に入ったのか、澪は可笑しそうに笑って喜んだ。
俺の提案が理由なのか、弾むような足取りの澪を見送ってから、彼女が用意して
くれていた朝食の待つテーブルに着く。
一ヶ月前に巻き込まれた奇妙な事件。逃げずに、あえて挑むことで、俺は
澪の笑顔を取り戻すことに成功した。多分、刻まれた痛みはこの先も消えることは
ないだろう。でも、なんとか前に踏み出せるきっかけを掴めたとは思う。
この先、俺は澪に何が出来るのか。その時は、純粋に、姪を心配する叔父の
気持ちで俺はそう考えていた。
やっぱ澪いいっすね〜。
久しぶりに澪書いてくれる人がきた。
期待してます。
>>551 予 想 以 上 に 萌 え ま す た 。
続きを激しく期待しております。
いっちゃえ螢w
>>549 きゅんと来ました……。続き待ってます。
今まで螢は注目してなかったのにこのスレのおかげで真冬より好きになりつつある自分がいる……。
螢は腐女子用のヘタレキャラだってネタバレスレで叩いてる人がいたけど、
むしろ腐女子向けキャラは橘樹みたいなのだと思う。
姪のために屋敷探索するなんてヘタレには出来ないだろ。
それでいていじりやすいなんて最高じゃないかw
でもまぁ螢扱ってるサイトさんは女の人以外見たこと無い罠。
蛍が眠りの家に居る不思議……
>>551 ぬをおおおぉぉぉぉ、つ、ついにこのスレでも螢澪が(´;ω;`)
続き楽しみにしています。
>>551 さわやかな感じでいいね。
なぜか繭(霊)が出てくるのを期待している自分がいる・・・。
ちなみにもう繭澪(澪繭)とか需要ないのかな・・・
一時期と比べると需要は低下してるだろうなあ>澪繭
怜深紅って新しい組み合わせもでてきたし、職人さんの方もパラレルとは言え、刺青での展開で動きがかなり制限されるから書きづらいだろうしね。
それでも需要があることに変わりは無し。どんどん投下して下され。
>>562 なんか今はチョトクレクレ言いづらいだけで・・
欲しがってるのここにもいますよ。もう二年になるんのかな・・。未だ好き。
だからずっと、待ってる・・・
不意に扉がノックされて、俺は執筆の手を止めた。
時計に目をやると、深夜の二時過ぎ。――どうしたんだ?
「澪か。どうした?」
「……」
促すと扉は開いて、その隙間からパジャマ姿の澪が顔だけ覗かせている。
聞いてはみたものの、澪は黙ったままだ。
「とにかく、入れよ」
「……うん」
言葉で招いてみるも、澪の足は重い。でも、自分から俺の部屋に
尋ねて来たんだから、俺に何か用があるんだろう。澪はよく出来た子だ。
俺の仕事中は、気遣って、何が起ころうと大抵のことは自分で処理して、
極力邪魔にならないようにする。俺はべつに構わないんだが。だから、
内心珍しいと思いながら、顔には出さず俺は澪の言葉を待った。
「……眠れないのか?」
「うん……」
「そうか」
とりあえず、俺はリビングに移ることにした。書斎は、仕事用の机が一つ、
椅子が一つ、あとはひたすら本棚と、そこに収まり切らなかった資料類で
部屋は足の踏み場もない有様で、澪を座らせることも出来ないからだ。
案の定、席を立つ俺に澪は罰が悪そうに顔を曇らせたが、
「丁度一息入れようと思っていたところだ」
そう言って、安心させてやった。
「コーヒーは眠気が飛んじゃうからな」
俺は自分にブラックのコーヒーを淹れて、澪にはホットミルクを出してやった。
澪はテーブルに置かれたカップに両手を添えて、その温もりを確かめていた。
テーブルを挟んで、俺は対面のソファーに座り、コーヒーを一口飲む。
「明日は?」
「ん……学校。いつも通り」
「そうか」
重ねて問い質すのもあれなので、俺は違う会話を振った。寝るように促すことも
しない。急かすと、澪がいらない気遣いをすると思ったからだ。だが、実際に俺は
急いでいない。原稿の締め切りにはまだ余裕がある。
会話を振ってはみたが、続かない。でも、べつに気まずくなることもない。
少なくとも俺は、だが。生まれた頃から知っている澪相手に、気疲れなどという概念は
皆無だった。
特に話すこともなく、お互いカップに口付けて無言。
そのまま静かに時間は過ぎ去っていったが、
「……夢、見たの」
ぽつりと澪が言った言葉に、俺は内心だが過剰に反応した。
少し、面にも出てしまったかもしれない。夢……それは、嫌が応にも、ある懸念を
思い起こさせる。
「澪……」
「ううん……違う。多分、違う……ただの夢……」
澪は静かに首を振り、言った。一瞬、その仕草からいつかのように泣き叫んで、
取り乱す彼女の姿を想像してしまったが、澪は落ち着いていた。
落ち着いているからこそ、わざわざ夢の内容を聞くことはすまい。俺は黙っていた。
「……叔父さん」
「ん……?」
「……」
呼ばれ、俺はその静かな空気を壊さないように、そっと聞き返す。
澪は、カップの中身と俺を交互に見つめ、何か言いたそうな雰囲気を漂わせるが
可憐な唇はくっついてしまったかのように、なかなか開けないでいた。
俺は待ったが、やがて出てきた言葉は、少し諦めの響きを宿していた。
「……もう、寝るね。ゴメンね、お仕事の邪魔しちゃって……」
小さく謝ってカップを置くと、澪は立ち上がった。そのまま、自分の部屋へと
向かっていく。
……仕方ないよな。あんなことがあったんだ。
体験者である俺には、澪が今感じているであろう不安がよくわかった。
人間、どうしたって眠らなきゃやっていけない訳で、眠りに夢は付き物で、
その夢に恐怖の気配を感じるときの不安は、耐え難いものがある。
「澪」
俺は、フローリングの床にスリッパを擦らせながら、とぼとぼと歩く澪の背に
声を掛けた。澪が、幾分沈んだ表情で振り返る。
「……一緒に寝るか?」
年頃の娘に対して、男の俺がこんなこと言うのは問題じゃないかって
声も過ぎるが、今は一先ずそれは置いておく。
とりあえず、澪は嫌悪の表情は浮かべなかった。が、少し頬を染めている。
「そう言いたかったんじゃないのか? 気にするな。小さい頃はよく寝てた
じゃないか。繭と三人で。風呂にも入った」
部屋に漂い始めた変な空気を払拭するために、俺がおどけて言うと、
澪もやっと少しだけ笑顔を見せた。
「じゃあ、お風呂も一緒に入ってくれるの?」
「馬鹿言うな。姉さんに怒られるよ」
澪が悪戯っぽく言うので、俺は肩を竦めてかわした。
……内心、ドキッとしたことは内緒だ。
「でも、お仕事……」
「いいんだ」
澪がまだ言い募るので、言い切る形で俺は押し留めた。
「……何年振り?」
「ん……そうだな……」
枕元のスタンドを付けて仄明るい部屋の中、傍らの澪が問いかける。
俺は、少し言葉を濁した。澪は覚えていないかもしれないが、一ヶ月前に
澪が情緒不安定だったときは、時たまこうして一緒に眠ることもあったからだ。
「小学一、二年生の頃は、まだ寝てたんじゃないか?」
「ブー、外れ。小学校四年生の時にも寝ました」
「外れ」という言葉に、一瞬覚えているのかとはっとしたが、違ったようだ。
「……覚えてるなら、聞くな」
俺は頭の下に組んでいた手を片方外して、澪の頭を小突いた。
澪はクスクス笑って、小さく謝った。
それから、少しもぞもぞと動く気配。澪の華奢な肢体が俺の身体に触れた。
触れた箇所から澪の温もりが伝わってくる。
「叔父さん……男の人なんだね……」
澪が、俺の胸元に頭を寄せながら呟いた。俺は、動かないまま、
「『叔父さん』だからな……」
なんとも間抜けなことを口走る。だが、澪は可笑しそうに笑ってくれた。
「オジサン?」
「『叔父』だけど、オジサンじゃない。まだ、お兄さんだ」
「ふふ、ゴメンね。……じゃあ、私は?」
「まだ『お嬢さん』かな」
意地悪のつもりで素っ気無く言ってやると、澪は沈黙した。
……なんだ、この間は。
一向に答えない澪。間に耐えられなくなって、何か言おうと俺は口を開き
かけたが、澪のほうが早かった。
「……ま、いいかな。今は、まだ」
「は?」
言ってる意味がわからなくて、俺は問い返しながら澪の顔を見ようとした、が、
いきなり澪がくっついてきたので、「うおっ」と驚いてしまった。
「……どうしたんだ?」
「『お嬢さん』だもん。今日はお子様モード」
「……なんだ、それ?」
「えへへ」
よくわからなかったが、澪が笑っているのでよしとした。
それに、今日も徹夜のつもりだったが、こうして横になると次第にまどろんで来て。
俺は、澪の頭に手を置いてくしゃっと一撫でした後、ゆっくりと目を閉じた。
眠りに落ちる際に、澪が何か言っていたような気がしたが、朝起きたとき、
それは夢の如く、遠のいて思い出せなかった。
……言わなくてもいいことなのかも知れないが、翌朝の話。
ふざけ合ってさっさと寝なかったために、二人仲良く寝坊して、澪はトースト銜えて
家を飛び出すという、漫画でよくあるあのシーンを地で演じることになった。
澪を送った後、俺は保護者として反省し、心の中だけで姉さんに詫びた。
>>565-570 GJ!丁寧な螢視点文章すごくイイ…。まだ序盤だってのにすごいそそられるの何故!?
本当に螢の書き方がうまいなあ。激しく楽しみにしてます。
>まだ、お兄さんだ
この主張、繭澪に絶対言ってそうと思ってたんで個人的に超ツボで嬉しいw
やっぱ澪最高っすよ!
続きあるなら期待してます。
最高です!
凄く好きな文章です。
続き楽しみにしていますっ!!
激しく澪になりたひ……
螢かっこいいよ。
なんか読んでてほんわかする
>>574 澪になりたいってどういう意味?
螢と寝たいってこと?w
>>575 そっちに考えたか…
いや純粋にこんな叔父さんがいたら甘えたかったなあ〜と…もうそんな歳じゃないだけにorz
>>576 んじゃ、俺は螢になりたいw
こんな姪がいたらたまんねっす!
>>564 私も未だに好きですよ。
保管庫の澪繭(繭澪)見てたら涙が・・・
パラレルとはいえ、こんな流れになるとは思わなかったですから。
でもこのSSは文章すごくうまいですね。
ていうか
今や螢に人気が集中してるだけのような。相手が鏡華なり真冬なり澪なり・・・
実際レス的に女性多そうだしね。
しっかし発売前は考えられなかった状況だwww
ていうか「紅蝶の時とは違って」。も↑追加で。カプ人気というか
キャラ人気が爆発するとレパートリーって無限大でSSも沢山出てくるから
それはそれでいいなと。
>>565 こんな叔父さん(or姪御)が欲しかった…!
読んでて癒されるなあ。毎回きゅんきゅんさせていただいています。
「どう、最近?」
仏間の優雨に挨拶をして、リビングに帰ってきた俺に
コーヒーを出しながら、黒髪の美女は問うた。
「まあ、ぼちぼちだよ」
「じゃなくて、澪さんのことよ」
彼女は僅かに悪戯っぽく笑ってから、そう言い直した。
……まったく、だったら最初からそう言えばいいのに。
それに、澪とはこの間も会っただろう。だが、澪を気にする
気持ちはわかるので、俺は律儀に応じた。
「元気だよ。御蔭さんで」
「それはよかった」
社交辞令ではなく、本心からそう言って、彼女は自分のカップに口を付けた。
彼女の名は黒澤怜。フリーのカメラマン。つまりは同じ出版業界の人間であり、
亡くなった親友の恋人であり、そして今は多分、戦友という言葉が一番しっくり
くるだろう女性だ。
多分、その色が好きなんだろう。青色のタンクトップの上から白のシャツを
羽織り、黒のスラックスをスマートに着こなすその姿は、さながらモデルのよう。
俺は倣ってカップに口を付けながら、彼女の様子を眺めた。
怜もまた、一ヶ月前の奇妙な事件の体験者だ。そして、彼女こそが
事件を解決し、都市伝説にまでなった病を解消した張本人である。
彼女とはその事件の真っ只中で出会った。親友から彼女の存在は聞いて
いたが、初めて会った時の怜の印象は、強烈に覚えている。
俺にとっては親友の、怜にとっては掛け替えのない半身とも言うべき
恋人であった優雨を亡くした彼女は、とても儚く、触れただけで砕け散って
しまいそうな水晶を思わせた。常に憂いを湛える瞳が、見ていられないくらい
痛々しかったことは忘れられそうにない。
「怜も」
「ん?」
「元気そうだな」
「……御陰様で」
真似するように言って、彼女は笑った。俺もつられて笑みを返す。
今でも……彼女に深く刻まれた痛みの気配を感じずにはいられないが、
それでもあの事件以来、怜は明るくなったと思う。眠ると誘われるあの館、
あの奥で、最後に何があったのかをまだ、俺は怜から聞いていない。
でも、多分、そこで彼女は何かを知ったのだろう。
そのことが、彼女を変えたと薄々わかる。いつか、打ち明けてくれる日が
くるのだろうか。だが、俺から聞くことはすまい。人の痛みは、その人だけの
ものだ。そこに他者が介入できる余地はない。
「この間は、突然押しかけて悪かった」
「いいのよ。深紅と二人だけではこの家は広すぎるから。それに、人数
も多いほうが、深紅も料理の作り甲斐あるって言ってたし。また、いつでも来て?」
「澪も喜んでたよ。――コーヒーご馳走さま」
「あら、もう?」
カップを置いて立ち上がる俺を、怜が見上げる。
「今月末までに仕上げなきゃならない仕事があってな。来月頭にも、一つ
締め切りがあるし。――そっちは?」
「こっちは、今日あなたが持ってきたこれが……」
「再来週の水曜迄」
――今日は彼女に編集部のつてから流れてきた仕事を届けに来た。
「――で、あとは来週に二つ。来月は取材で長期出張」
「忙しいことで」
「お互いにね」
怜は立ち上がって、窓際に立った。黄昏時のオレンジが、彼女の面を
照らして、その美しさを引き立てた。
「忙しいほうがいい……もう少しの間は」
俺はその呟きに答えず、黙っていた。
沈黙して、ただその横顔を見ていた俺を振り返って、怜は微笑んだ。
「じゃあ……」
俺を送り出すための挨拶を口にしようとした怜だったが、その時、
玄関から物音がして、そちらを振り返る。
「ただいま、怜さん。あ、螢さん、来てたんですか」
扉を開けてリビングに入ってきたのは、買い物袋を提げた深紅君だった。
雛咲深紅。怜の家に住み込みでアシスタントをしている娘だ。
そして、俺のもう一人の親友の妹。
「邪魔してるよ」
「あーっ!」
俺は深紅君に軽く手を上げて挨拶しながら、もう帰る所だと続けようと
思ったのだが、その前に素っ頓狂な声が上がって遮られる。
「叔父さん、何でここにいるの?」
「澪? お前こそ、何で……」
深紅君に続いて、制服姿の澪がリビングに入ってきて、俺を見つけると
「ずるい」と連発した。
「たまたま駅で会ったんです。それで、晩御飯を一緒にどうかって」
「そう。ああ、でも残念ね。螢さんはもう帰るところらしいわよ?」
深紅君の説明を聞くと、俺より早く怜が言った。彼女を振り返れば、
少しだけ意地の悪い笑みを浮かべている。
「澪さん、晩御飯は三人で食べましょうか?」
「え、叔父さん帰っちゃうの?」
怜はわざとらしい口調(俺にはそう聞こえる)で、澪に問いかける。
問いかけられた澪と言えば、俺を振り返って、残念そうな顔をしている。
……俺は、この顔が苦手だ。捨てられた子犬とでもいうのだろうか。
自慢じゃないが、この顔で見つめられて折れなかったことは一度もない。
……本当に、自慢じゃないが。
「……よければ、俺も一緒に食べていくよ」
俺は結局そう言った。だが、家主の怜にではなく料理長の深紅君にだ。
それが、せめてもの仕返しだった。
深紅君は優しく微笑んで、キッチンへ向かった。澪がそれに続く。
深紅君を手伝うつもりなんだろう。後姿でも澪が喜んでいることがわかったので
これでいいんだと、俺は自分に言い聞かせる。それに、夜遅くなるのなら
結局澪を迎えに来なきゃならなかっただろうしな。
だが、必死に自分を納得させる言葉を頭の中で並べ立て、このなんとも
いえない敗北感を追いやっていた俺に、怜は辛辣に言うのだった。
「叔父馬鹿」
返す言葉も無い。
澪可愛いっす。
そして怜がなんだか意地悪やな〜。
こういう日常を書いた作品が実は一番好きだったりする。
怜、ナイス突っ込み。
螢萌えしてる腐女子だけは死ね
臭いを消す努力をしろ
なんちゅーコメントを・・・
いや、そう言う事を言いたい気持ちが分からんでもないけどなw
彼の岸から流してやりたいと思うこともある
>>582 ヤバイ続き読みたくて仕方ない。
澪が可愛すぎるぅうう
なんだか最近の螢人気で
螢が嫌いになっちまったよ。
もう流れについてけね…
どんなに頑張っても螢には萌えられない。
さて、しばらくスレを離れるか。
密かに澪繭が復活することを祈って…
>>582 続き気になります。
激しく楽しみにしています!
私も澪繭(繭澪)が復活することを祈りつつ
離れます。
腐女子が流れ込んだスレって最悪だよね
テラキモスwwwww
「……お……澪」
「……ん……?」
声が聞こえた気がして、誘われるように瞼を持ち上げると、
見慣れた居間の風景が少し霞んで見えた。
「澪」
今度は、はっきりと呼ばれたのが聞こえて、もぞもぞと寝起きの
緩慢な動きで首を回らせると、これもまた見慣れた顔が映った。
「お姉ちゃん……?」
この場合の「見慣れた」っていう意味は二つあって、生まれたときから
ずっと一緒だったってことと、双子だからほとんど自分と同じ顔だっていう
意味と二つ。
「いつまで寝てるの? お姉ちゃん、つまらないよぉ……」
「だって、今日休みだし……」
「せっかくの休みなんだよ? 寝て過ごすなんて勿体無いよ」
そう言うと、お姉ちゃんは私の手を取って、無理矢理起こそうとする。
まったく、お姉ちゃんって昔からそう。何かというと私に構って、一人で
遊んだり、時間を過ごすことができないんだ。
「眠い〜……」
「あ、澪ぉ……起きてってばぁ」
「やだ」
「澪……あっ!」
まだ寝起きで身体がだるいから、起き上がらないまま、それでいて
お姉ちゃんの要求も満たせる行動に出る。
お姉ちゃんの手を逆に掴んで引っ張ると、お姉ちゃんは小さく悲鳴を上げながら
呆気なく私の上に倒れこんだ。お姉ちゃんは身体があまり強いほうではないし、
小さい頃の怪我した足が未だに良くならなくて、ふんばりが効かないから、力の
勝負だったら圧倒的に私が有利。
「うぅ……澪?」
「なあに?」
「起きるつもり、ないでしょ?」
「えへへ……」
ソファーの上で、私の横に来たお姉ちゃんを適当に腕の中に閉じ込めながら、
私はまた寝に入る態勢。お姉ちゃんは、小さく唸りながら恨めしげに睨んでくる。
だって、眠いんだもん。無性に。
「そんなに怒らないでさ。一緒に遊ぶから」
「寝ようとしてるじゃない」
「うん。だから、寝るごっこしよ? 先に寝たほうが勝ち」
「それ、遊びじゃないよぉ……」
お姉ちゃんが「もーっ」って抗議する。笑って誤魔化してると、お姉ちゃんも
つられて笑った。知ってるんだ。お姉ちゃんは何だかんだ言って、優しくて、
ちょっと自惚れかもしれないけど、私のことが好きだから、大抵のことを許してくれて、
とりあえず一緒にいれば満足してくれるから。
「一緒にお昼寝しようよ。それで、起きたらまた何かして遊ぼう」
「澪ったら……しょうがないんだから」
お姉ちゃんの声を聞きながら眼を閉じると、身体の触れ合っている箇所から、
お姉ちゃんの温もりや、呼吸で上下する胸の動きが伝わってくる。
「澪……なにかいい夢でも見れるの?」
「ん……?」
「だって、そんなに寝たがるなんて。夢のほうがいいのかな……お姉ちゃん、寂しいよぉ」
まだ、ぶつぶつ言ってる。お姉ちゃん、寝る気ないな?
「さっきは? 何か夢見てた?」
「んー……どうだったかなぁ……」
「私は、見るよ。夢……」
「ふーん……どんな……?」
瞼を閉じると、再び眠気がやってきて、私はすぐにまどろむ。お姉ちゃんの声が遠い。
相槌が適当になっちゃってるかもしれない。ん……髪を撫でられてる気がする。優しい……。
「蝶になる夢」
「蝶……?」
「紅い、綺麗な蝶になって、ずっと澪の周りで飛ぶの」
「へぇ……」
お姉ちゃんの言葉を聞いて、まどろんだ思考の中に一匹の蝶が現れる。
紅くて、綺麗な……
「ずっと、澪の周りで飛んでるの」
「ずっと……?」
「うん……ずっと。ずっと一緒だから」
「約束だよね」
「約束だよ……」
二人は、ずっと一緒。小さい頃に交わした約束。
「だから、泣かないで……」
「え……?」
お姉ちゃんの言ってる意味がわからなくて、私は目を開けた。
あれ……? お姉ちゃんの顔が、なんだかぼやけてる。
「泣かないで……」
お姉ちゃんはもう一度そう言って、私の頬にそっと触れた、そして、その
指先で目尻を拭う。お姉ちゃんの顔がくっきりした。
「私……」
「ずっと一緒……頑張って飛ぶから、私を見つけてね」
いつの間に、泣いていたのか。どうして泣いていたのか、
よくわからなかったけど、お姉ちゃんは優しく微笑んでいた。
「私を見つけて、澪」
「うん……お姉ちゃんを見つけるよ」
どうしてだろう。どうしようもなく切なくて、胸が絞られるように苦しくなった。
また、涙が溢れてきたのかな。お姉ちゃんの顔が霞んでいく。
繋ぎ止めたくて、必死に私は言い募った。
「ずっと……ずっと一緒だから……っ」
「……ありがとう……」
お姉ちゃんは、笑ってくれたような気がした。
「ん……」
眼を開けると、横になった居間の光景がぼやけて見えた。
こぼれた涙が鼻梁を伝って流れ落ちる。
泣いていたみたい。お姉ちゃんの夢を見たから。
「……お姉ちゃん……」
そっと、呼んでみる。「なあに、澪?」って、すぐに返事が返ってくる気がして。
返事なんか返ってこないのに。もう、返ってこないのに……。
クッションに顔を押し付けて、泣いた。何度も何度も、お姉ちゃんを呼んで。
お姉ちゃんは、いない。もう、何処にもいない。
――泣かないで。
ふと、思い出す。泣かないで。お姉ちゃんはそう言っていた。
頑張って飛ぶから……私を見つけて……
お姉ちゃんの言葉を口の中で反芻して、クッションから顔を上げた。
ぼやけた視界に、紅い羽ばたきが見えた。
「お姉ちゃん……?」
ゆっくりと起き上がると、紅い蝶がひらひらと私のほうへ飛んできた。
目の前で羽ばたく儚い輝きに、自然と両手を差し出す。
蝶はゆっくりと私の手の平に舞い降りて、消えた。
「…………っく……うっ……ぁ……」
そのまま、蝶の消えた手の平に私は顔を埋めて……泣いた。
この涙と一緒に、お姉ちゃんの記憶も流れ出て行けば、どんなに楽になれるだろう。
でも、忘れない。二人はずっと一緒。私の中で、お姉ちゃんの記憶は紅い蝶になって
羽ばたき続ける。忘れないこと、それがお姉ちゃんとの約束。
……ずっと一緒……
……だけど……悲しいよ…………お姉ちゃん……。
説得力ある澪繭の日常描写に感動。。。
むしろ蝶の記憶を本編n(ry
か・・・悲しすぎる。
ひどいよ繭・・・。
>>600-605 これは(ノД`) 泣ける・・・・
しかしこんな良いSSなのにこのレス数の少なさ・・
螢が出てないからか?
螢が出てないからレスが少ないなんて・・・
・・・・
・・・・
もはや・・・
>「紅い、綺麗な蝶になって、ずっと澪の周りで飛ぶの」
辺りから、涙浮かべてたなんて書いたら笑われるかなって…思って……。
笑いはしないがキモイとは思ったw
螢×澪、嫌いじゃないし、文章も凄く上手いと思う。
でも、その、いつになったらエロくなるんですか?
あと、知ってるとは思うが、随分前に改行規制が60行になったんだぞ。
投下〜。
螢×澪
GJ。日常を描きながら螢と澪の関係を構築していくのはいいよね。
どうやってお互いに想い合っていくのか納得力にも繋がるし。
人の好き好きもあると思うけど、個人的にはエロだけじゃなくてこういうのを入れるのが好き。
SS書きはSS書くしか無いよなと言いつつ投下。
目から汗が……GJ!
やっぱ澪繭いいな。
つうか螢が出てないからレスが少ないとか、そういうこと言うのやめないか?
なんつうか書いてくれてる職人さんにも失礼だと思うぞ。
そういうことは胸の内にしまい込んどけ。
おまえら21過ぎてんだろうが。もう少し大人の対応しようぜ。
「この、耳飾りを渡されたっけ」
今も、螢の左耳に付いている耳飾り。
出かける前の晩に、鏡華から手渡されたものだった。
「この耳飾りを着けていれば、何処にでも私の声が届くかもしれません……か」
遠く離れた家族や思い人に、響石を使った耳飾りを贈る事で己の声が届くよう願う。
耳飾りに、そのような願いを込められていると説明されていた螢は苦笑する。
「ロマンチストな発想だ。今度、それを題材にして一本何か書いてみようかな?」
耳飾りを弄りながらそんな事を言っている螢。そんな彼の耳に、僅かに何かが聞こえて来た。
『ぁぁ……ん』
「ん……?」
気のせいかなと辺りを見渡すが、別に異常は無い。
家だったら、怪奇現象の類だと直ぐに解るが、此処は旅先だ。そんな事はあるまい。
そう思い直した螢が、気分転換をしようと立ち上がった時。
『はぁ……んぅ……ぁ』
僅かに、甘ったるい鼻のかかった声が再び響く。
「………」
『やぁ……秋人様ぁ……つよすぎ……』
そう、確かに、鏡華の嬌声が聞こえる。無論聞き慣れた声だ。毎夜のように、求められているのだから。
「ま、まさか、この耳飾りから聞こえてくるのか?」
耳にさがっている耳飾りを外し、耳に当ててみる。
耳飾りからは、何も聞こえない。ただ、耳には甘い喘ぎ声が聞こえ続けている。
「……違うのか」
耳飾りを経由して、鏡華の声が聞こえてきたのかと思った螢は少し落胆した。
耳飾りが原因なら、旅行バッグの中に押し込んでしまえばいいのである。
あんな声をBGMにして眠れる訳がないし。実際、螢の倅は半勃ちになっていた。
押し倒されようが、襲われようが気持ちがいいから仕方がない。受け男の悲しい性である。
耳を澄ませてみる。声を探るように、音源を求めるように。
艶の付いた声に惑わされないように、慎重に耳を傾ける。
『ぃぃ……ぁ……もっと、もっと吸って……』
そっと立ち上がり、声の聞こえる方へとゆっくり歩き出す。
大きくなる声。導かれるように螢は音源を辿っていく。
「ここか?」
螢が辿り着いた場所。
それは、部屋の中に敷かれている布団が収納されていた押し入れだった。
鏡華の声は、いまだ其所から聞こえてくる。
すっと息を吸い、乱れそうな気持ちを正した後、螢は襖の取っ手に手をかけた。
がらりと引かれる襖。
螢の客間の押し入れに潜んでいたもの、それは。
『ぁ………あ、秋人様?』
それは鏡華だった。
全裸で太股を大きく開き、自慰に耽っていた。
螢の顎が、カクンと落ちる。見られているのを意識した鏡華の頬がぽっと桃色に染まる。
「…………」
『…………』
10秒ほどお互いを凝視しあった後。
螢は無言で、押し入れの襖を閉め直す。
大きく息を吐いた後、螢は吹っ切れたように笑顔を浮かべる。
「さて、寝ようか!」
『無視しないでください秋人様ぁ』
後ろの押し入れからカリカリと襖を引っ掻く音がするが気にはしない。
いや、敢えて気にするのを止め、螢は敷かれた布団の1つの掛け布団を捲ろうとして。
『無視しないでくださいと言っておりますのにっ!』
「ぐわはぁ!!」
飛んできた髪を後頭部に直撃され、もんどり打って倒れた。
「鏡華さん、ちょっとそこに座りなさい」
『もう座っております』
「いや、そんな大股開いていないで正座しなさいって」
『……はい』
渋々と座り直す鏡華を見て、螢は深々と溜息をつく。
結局、鏡華は旅行に付いてきてしまった。理由は、独り寝は嫌だとか身体の柊もとい火照りが疼く……等々。
先程の自慰は、螢を待っている間切なくなって来たのでしてしまったのだという。
おまけに、夢中になりすぎて螢が帰ってきた事すら、気が付かなかったらしい。
「……はぁ」
螢は頭を抱えた。
だったら、旅行の前日に終日かけて説得したり前日の夜中に徹底的に絞られたのは何だったのだろうか。
自分の行いが全く意味を為していない事に虚しさを感じつつ、螢は正座している鏡華の対面に正座した。
「今回のは一泊外泊するだけで、俺と知り合い達の旅行だってのは言い聞かせたよな?」
『………はい』
「だったら、何でわざわざ付いてくるんだ? 一晩位、俺の時間を持ってもいいだろう?」
『……でも、秋人様が遠くに出られるとなると』
「別に、俺はお前に隠し事するつもりもないし、他意を持つつもりもない。なのに、その程度の信用もおけないって言うのか」
『………』
懇々と説教を続ける螢と、黙ってそれを聞く鏡華。
端から見ると、全裸の女性に浴衣姿の男が叱責をしているというかなりシュールな場面な訳だが。
「いいか、鏡華。俺は別にお前が憎くて言っている訳じゃないんだ。だが、少しお前のやり方が行き過ぎているとは思っている」
『………』
「帰りが遅くなったり、泊まりに出たりして不安なのは解らないでもない。だけどな、少しは俺の事情っていうのも--------」
『………』
「鏡華?」
返事がない事に気付き、螢は説教を止めて鏡華の方を見た。
『…………』
彼女は、俯いて全身を小刻みに振るわせている。
長い髪が顔に落ちているので、まるで怨霊の様な雰囲気を醸し出している。
だが、その点については彼女が既に怨霊なので問題はない。
問題なのは、鏡華がこのような反応を見せる時は、大概螢がろくでもない目に遭う時に決まっているからである。
「き、鏡華。どうした?」
無反応で、プルプルと全身を振るわせている彼女に、恐る恐る螢が声をかけようとした瞬間。
『嘘ですっ!』
くわっと鏡華が目を見開き、立ち上がりながら叫ぶ。
立ち上がった勢いで白い裸体が丸出しになり、思わず螢が噴き出すが本人は構わない。
何だか鉈を持って螢を追い回しそうな勢いで、鏡華は叫び続ける。
『嘘です! そんな事を言って、また私から逃れようというのですねっ!』
「ちょっとマテ、前後の繋がりが滅茶苦茶だぞお前!」
確かにその通りだが、理性を無くした怨霊にそんな物言いは通用しない。
現実的に言えば、逆ギレした女性ほど質が悪いものはないのと同じだ。
そのまま垂直に高度を上げ、競泳選手の飛び込みの要領で身体を前に打ち出す。
結果、一瞬で螢を押し倒し勢い良くのし掛かっていった。
『逃がしませんし聞き入れ等しません秋人様ぁぁぁぁ!!』
「叫んで誤魔化そうとしたって……うわ鏡華なにをするやめqwせdrftgyふじこlp;@:」
浴衣を一気に剥かれ、全裸にされ、腰の倅が問答無用の勢いで冷たい肉に包み込まれる。
激しく腰を揺さぶる鏡華のうねりに、身体が慣れてしまったのか徐々に螢は流されていった。
(な、何で何時もこんな展開に-------------------!!)
所詮、総受けの男。押し倒されてしまうと負けである。
『どうしてなの母様……?』
僅かに開いたままの押し入れの中から覗いている一対の目。
螢と鏡華の痴情を1人の巫女装束姿の少女が見つめている。
『母様……何故その人と?』
彼女の視線は、騎乗位状態の鏡華に搾り取られている螢に注がれ続けていた。
「ぷはー、飲んだ飲んだ。部屋で三次会するか……って何やってるんだ螢?」
「部屋の中で何素っ裸で寝っ転がってるんだよ?」
「…………………頼む、ほっといてくれよ……うぅっ」
螢の受難は、旅行先でも続くのであった-------------。
A.ver 完
旅行編終了。
内容が少しあざといかな……もう少し、自分の色を出すべきか。
また、ネタを思いついたらまた投下します。
それではまた〜。
>>600-605,
>>615-618 GJ! 文章上手いなー。自分もこれくらい書ける様になりたい。
ところで澪×繭は需要ある?もしあるなら前スレだか前々スレだかに
書きかけてそのまま止めたSSの続きを書くけど。
>>620 需要あるある!!
ちなみに、供給が無くて狂いそうだったクチでつ。
澪×繭万歳―!!
>>619 いや、おもしろかったwwwwGJ 早くまた何かネタおもいついて
投下してくれ。待ってマツ。
>>620 聲を大にして叫ぶ。 おねがいします!!!
零 紅い蝶の繭&澪&千歳でハァハァの壱のスレ初めて見た。
澪繭が再び書きたくなった!
>>600-605 GJ!!!「蝶」の歌詞とも合ってて、本当に切なくて泣きそうになったよ。
続き楽しみにしてます。
>>623 初代スレ懐かしいな。
俺もよく稚拙な文ながらも書き込んだなー
――夕刻。仕事も詰まり気味で、そろそろ夕食の用意に
取り掛からないといけない時間帯でもあって、気分転換の
ために、俺は煙草を持って表に出ることにした。
エレベーターで下まで降りて、何処とは決めずに歩き出しながら
煙草を銜える。
マンションの住民用に作られた小さな公園の柵が見えて、俺は
そこのベンチを目指す。が、不意に足を止めた。
建物の陰から出ずに、俺はそれを眺めていた。
公園には先客がいた。澪だ。だったら、隠れる必要なんかないのだが、
先客は彼女一人だけではなかった。制服を着た同い年くらいの男の子が、
澪と二、三歩置いた距離で対峙している。
楽しく談話、という雰囲気ではなさそうだった。
二人の間の空気が、ぴんと張り詰めている。
……このまま見続けるのは、悪いことだろうか。
俺はふと思い立ち、その場から去るべく身を翻しかけたのだが、
その前に事が展開する。
澪が、申し訳なさそうな顔で、男の子に向かって頭を下げた。
それは未熟で、どこか甘酸っぱい光景だった。
「ただいま」
愛用のエプロンを着用して、キッチンで鍋を熱しているところで、
澪が帰ってきた。
「おかえり。お疲れさん」
「はぁー、お腹空いちゃった。今日のご飯、なあに?」
「『叔父さん特製カレー』」
「えぇ〜〜〜〜?」
「何だ、その反応は」
「だって、叔父さんのカレーすごく辛いんだもん……」
「安心しろ。澪用と分けてあるよ」
「あ、ホント? なら安心だ」
とりあえず、澪はいつも通りに見える。まあ、あえて聞く必要もないことだしな。
俺は、知らず言い聞かせるように胸の内で呟いて、肉を炒めた。
「ん〜! 美味しいっ」
どうやら、口に合ったようで、澪は満足げに頬を綻ばせてくれた。
だが、その顔は俺が食べている皿を見て一変する。
「叔父さんのカレーの色、真っ黒……」
澪は、小さく舌を出して辛そうな顔をして言った。
実際真っ黒ということはないんだが、確かに、澪のカレーとは
色が全然違う。
「食べてみるか?」
「い、いいっ! あ、でも混ぜてみたら食べられるかも……」
澪はそう言って、食べかけの皿を持ってキッチンへ行き、端に
少しだけ俺用のルーをかけて戻ってきた。
胃の大きさの問題なのか、二杯目を食べていると、先に
食べ終わってスプーンを置いた澪が、俺のほうをじっと見つめてる。
俺は、視線だけで「何?」と聞いた。
「……何も聞かないの?」
「何を?」
主語がないので、俺は問い返した。夕方のことは、すっかり
頭から忘れ去られていたからだ。
「さっき……叔父さん、いたよね。公園に……」
「あ……」
言われて思い出す。どうやら、去り際に見つかったらしい。
俺は食べるのをやめて、澪に頭を下げた。
「悪かった。偶然な……」
「あ、いや、いいの。謝ることじゃないよ。……えと……でも、そっか。
……あのね? その……」
怒りはしないとわかってはいたが、澪は顔を曇らすこともなく、
それどころか、逆に(?)少し頬を染めている。
「さっきの、その……朝とか、よくそこですれ違う人だったの」
「ああ」
「そ、それでね……なんていうか……」
要するに、朝よく見かける澪に、その男の子は一目惚れだったらしい。
「……こっ、告白されたの」
澪は俯いて俺に表情を隠しながら、一息に言った。――成程、確かに
叔父の贔屓目を抜きにしても、澪はとても可愛らしい子だと思う。
大人になれば、恐らく目も冴えるような美人になるんじゃないだろうか。
気恥ずかしさに縮こまっている澪の様子に思わず笑みがこぼれそうになったが、
とりあえず隠し、俺は「そうか」とだけ言った。すると、澪はきょとんとした顔で
俺を見つめた後、探るような目つきになる。俺は、ご飯粒でもついているのかと、
自分の顔に触れて確かめた。
澪は何故か、小さく溜息を吐いた。
――溜息?
「……で?」
「え……?」
あまり深入りするものでもないと思っていたので、その気はなかったのだが、
澪がなんだか聞いて欲しそうなので聞くことにした。
「断ったように見えたけど?」
「……うん」
澪は小さく頷いた後、また俯きがちになって表情を隠した。
「……ダメだったかな?」
「どうかな」
どうして俺に聞くのかわからなかったので、俺は曖昧に答えてみる。
「……叔父さんは、どう思う?」
聞かれたので、俺はあと一口のカレーをとりあえず今は食べることを
諦めて、グラスの水で喉を冷やした後に澪の頭を見つめながら言った。
「俺がどう思うかよりも、一番大事なのは澪の気持ちだろう。
澪が、その彼のことが好きではないなら仕方ない。でも、もしそうでは
ないのなら、付き合ってみてもよかったんじゃないか?」
何事も経験だ、と付け足しながら、俺は煙草に手を伸ばした。
が、吸うタイミングじゃないと思い直し、箱を手の中で弄ぶ。
「……可愛い姪が、男の子と付き合うことに抵抗とかないの?」
「澪のプライベートまで立ち入るつもりはないよ。でも、まあ……
相手がふざけた野郎だったら、ぶっ飛ばすかもしれないが」
俺は肩を竦めた後に、さも当然だという風に言った。
そこで、ようやく澪は笑った。
ひとしきり笑ってから、彼女はまた少しだけ瞳に憂いを浮かべた表情に
なって、俺も笑うのをやめた。
「……断っちゃったけど、好きだって言われて……嬉しかった」
「ああ」
「……でも、いいのかな……」
「何が……?」
「お姉ちゃん……」
それは、澪にとってはもう切り離せない存在。『過去』にできない
痛みの記憶。
「……お姉ちゃんが、ちょっと過ぎった」
「……」
「いいのかな……私だけ……」
――「幸せになって」か、それとも「生きてて」か。後に続く言葉は
何だったろうか。痛みはその人だけのもの。他者にはその深さを完全に
理解なんてできない。できないが、でも、俺は自然と言葉を紡いでいた。
「繭は、澪が幸せになることを否定するような姉じゃない。生まれた頃から
お前たちを見てきた俺が、保証するよ」
「……」
澪は黙っていたが。やがて、顔を上げると微笑を見せて「そうだね」と言った。
「それに、叔父さんがいるから」
「え?」
「だから、私には叔父さんがいるからね。断っちゃったよ」
「何言ってんだ」
言い終わる前に澪が噴き出すので、冗談決定だった。俺が不機嫌な振りを
して聞き返しても、澪は笑うばかり。
「お皿洗うね。今下げるなら、叔父さんの分も洗ってあげるよ」
「よし」
澪に言われ、俺は最後の一口を口の中に放り込んで、皿を澪に渡した。
澪が流しに立って、二人分の食器を洗う。その見慣れた光景を見ながら、
これも澪に彼氏というものができたら、もう、そうそう望めなくなる風景
なんだなと思うと、初めてそこでほろ苦い寂寥感みたいなものが胸を満たした。
だが、そんな間抜けな感慨よりも、やはり澪の根底に刻まれた痛みに
思いを馳せる。この人には幸せになって欲しい。そんなありふれた台詞を
しかし、本気で俺は彼女に心の中で唱えていた。
丁寧な文章で読み易いです。
改行の仕方もいいっすな。
>>627 うぉ!真壁のおじちゃんにファンレターもらってしまった。
ギャグとシリアスどっちが良いですかね?
>>632 あなたの書かれる物なら、どちらでも。
楽しみにさせて頂きます。
では、また。失礼。
>>628 カレーがものすんごく美味そうなんだが・・・
ここで繭似の女の子と澪が出会うってのはないか?
・・・・久しぶりに×行ってくる。
(「懐かしー」と叫びつつダイブ)
「これで、最後よ!」
射映機のファインダーに正確に被写体を捕らえ、澪は人差し指に力を込めシャッターを切る。
バシュ!
鋭い衝撃音と共に、目の前の縄を纏った怨霊は苦悶に満ちた表情を浮かべ力なく崩れる。
「はぁ・・はぁ・・・お姉ちゃん」
激しい戦闘の直後にも関わらず、澪は走り出す。
(分かる・・・お姉ちゃんがこの先にいる・・・私を待ってる。今行くから・・・お姉ちゃん!)
自分の意思だけではない・・・この先に向かおうとするもう一つの思念が自分の中にあるのを澪は感じていた。
おぼつかない足取りで何度も階段を踏み外しそうになるが、鳥居をくぐり、急いで駆け降りる。
大きな空間が広がり、視線の先に繭を見つける。が・・・その顔は再会を喜んだ顔ではない・・
寂しさに支配された儚げない表情で澪を見つめていた。
澪はすぐに駆け寄ろうとしたが、周囲の宮司達が・・・この空間に充満する異様な空気が、
澪の中のもう一つの思念がそれを妨げる。
澪はゆっくりと・・・吸い込まれるように繭を見つめながら、歩を進める。
「澪・・・私たち一緒に生まれたけど、やっぱり別々に生きて・・・死んで行く・・・
分かってたのに・・・」
「お姉ちゃん・・・ずっと、一緒だから・・・」
澪は、繭の発する言葉にも自分と同じように繭ではない思念を感じ取っていた。
(あ、足が止まらない・・・何で?・・・)
澪の意思に反し、その両足は止めることも駆けることもできず、視線を繭から逸らすこともできない。
「いつまでも一緒にはいられない・・・でも・・・これで一つになれる。」
繭が意を決した表情で澪を見据える。
「だから・・・いいよ・・・」
今や、繭の体は目の前にある。澪はゆっくりと繭を抱きしめ、後ろの石段に倒れ込む。
「殺して・・・」
澪の耳元に信じ難い一言が囁かれる。その言葉にはあがらうことができない迫力がある
悲痛な願いであった。
(な、何を言ってるの?・・・そんなことできない・・・絶対にしない・・・お姉ちゃん!やめて!・・・
何で?何で?・・・こ、声が出ない・・・)
周りの宮司達が儀式を促すように尺杖で地面を叩き始める。澪はその音とともに意識が遠のいていくのを感じる。
繭の首に自分の手が伸びていく・・・
(だめ・・・やめて・・・逃げて!・・逃げて!お姉ちゃん!)
全く声が出ない・・・
澪はもはや両手に伝わってくる、最愛の姉の首の温かさ、流れる血液
を感じるだけであった。
繭がすべてを覚悟し、目をそっと閉じる。
(やめて!・・駄目!・・お姉ちゃん!お願いだよ・・お願い、逃げて!!)
澪の願いとは裏腹に、その手に更に力が込められる・・・繭の鼓動が弱くなる・・・
死の感覚が伝わってくる。
(私を置いていかないで!・・約束したじゃない!・・ずっと一緒だって!どうして?・・・)
宮司達の音頭は急き立てるように地面をならし続ける。
(嫌!!・・・離せ!・・離して!・・・お願い!・・もう嫌、やめてよ!・・お願いだから!・・)
目の前にある繭の安らかな顔が滲んで見える。澪の目から一すじの涙がこぼれ、雫は頬を伝わり
顎先から繭の胸元にこぼれる。
素肌に熱いものを感じた繭が目を開く・・・目の前にあるのは・・・泣いている澪。人ならざる力に必死
に抵抗している澪。
『逝かないで!お姉ちゃん!』
繭の心に澪の悲痛な叫び声が聞こえた気がした。
繭は最後にもう一度だけ最愛の妹の名を呼ぼうと、潰されかけている喉を振り絞って澪の名を呼ぶ。
「・・みぉ・・・」
その声で澪を操っている思念が薄れ、それを感じた澪は手の力を抜くことができた。
澪は涙でクシャクシャにした顔を、咳き込んでいる繭の胸に埋める。
「うっ・・お姉ちゃん・・・なんで?・・・何でよ?・・お姉ちゃんが死んだら・・・
私には何もなくなる・・・どうしてこんなこと・・・ひどいよ・・・うぅ・・」
澪の泣き声に繭は罰が悪そうに澪から目を逸らし答える。
「私は・・・もう、あなたに置いてかれる恐怖に・・・寂しさに耐えていくことはできない・・・だから、蝶になって・・
ずっと澪の側にいたい・・・いつも一緒にいたい・・・そしたら澪にもう置いてかれない・・・だから・・」
繭の声にも悲しいほどの想いが込められていた。
「それで私を一人にするの?・・・置いていくの?・・・私は・・・どうしたらいいのよ?・・ねえ・・・
お願い!・・・こんなことやめてよ・・・・・・・・・・・・
私、今までいっぱい我が儘言ったよね?・・・お姉ちゃんいつも困った顔したけど・・・
優しいから・・・いつも・・聞いてくれた・・・もうこれで最後にするから・・・
もう困らせたりしないから・・・・だから・・・お願い!・・・お姉ちゃんと一緒に帰りたいよ・・・
お姉ちゃんとずっと一緒にいたいよ・・・」
声をあげて澪は泣いていた。
「澪・・・・」
繭の決意が揺らぎ、そっと澪の涙をすくってあげようと手を伸ばす。
その瞬間、繭の中の邪悪な思念が目を覚ます。
『八重!早く私を殺して!』
「あう・・・・澪!逃げて!」
事態を察知した澪が顔を上げ繭を見る・・・繭の体がもう一つの思念に乗り変わろうとしていた。
「お姉ちゃん!!・・させない!」
澪は立ち上がろうとしている繭に向かい、素早く射映機を構えシャッターを切る。
「ぐあああああ!」
この世の声とは思えない叫びが鳴り響くと、紗重の体からどす黒い闇が広がり、周りの宮司達が消し飛ぶ。
紗重の姿と共に繭の体も闇に飲まれる。
「みお!・・・助けて!」
繭が闇に隠れる寸前に、澪は確かに助けを求める声を聞いた。繭が自分を求める声を聞いたのだ。
(お姉ちゃん!絶対に助ける!・・・紗重!絶対に許さない!)
澪は怒りに満ちた表情でこれから現れる倒すべき敵を闇の中に見つけた。
闇の中から現れた女は狂ったように笑い続けている。
澪は夢中でシャッターを切るがどんなに近づいても、全く効果がない。
(どうして?・・・どうすればいいの?・・・)
万策尽きた澪の前から紗重の姿が消える。
(どこ?・・どこから?・・・)
心臓の鼓動が早くなる。
辺りを必死に探すが見つからない・・・不意に背中に気配を感じた、一瞬で血の気が引いていくのが分かる。
(しまった!)
澪が振り向き射影機を構える前に、女の手は伸びていた。
咄嗟に澪は目を閉じ、震えていた・・・が、何も起きない。
「み、澪、早く・・・」
その声に澪は目を見開き、視線を戻すと、必死にこちらに手を伸ばそうとしているが、動けない
女の姿があった。
「今よ・・・急いで・・みお・・」
(お姉ちゃん!)
射映機を構え直すと、今まで沈黙し続けていた装備機能「報」がけたたましく鳴っている。
バシュ!
澪の渾身の力を込めた一撃が紗重に浴びせられる。
「きいやあああああ!」
力なく仰け反る女。
(しまった!)
澪は女のよろめく姿を見て焦った。すぐ後ろに底なしの穴が待ち構えていたのである。
「お姉ちゃん!!」
澪は射映機を投げ出し、駆け出していた。
繭の隣の女には目もくれず、底なしの穴に落ちかけた繭の手を掴もうと必死に手を伸ばした。
辛うじて繭の手を掴んだ澪は、その手に力を入れ決して離さないようにする。
「み、澪・・」
繭の呼ぶ声に反応し、澪は決して見てはいけない奈落のそこを覗いてしまう。
刹那、澪の目の前が真っ白になる。
澪は突然奪われた視界にパニック状態に陥ったが、それでも繭を掴む手を離さず、
一気に引き上げる。
・・・・・・・・・・・・
(ここは・・・どこ?)
澪は目を覚ますと、周りは闇。
一寸の光もない場所で澪は酷い不安に駆られる。
(お姉ちゃん!どこ?どこにいるの?私を置いてかないで・・・一人にしないで・・・)
澪は、いつも・・・どんなときでも傍らにいてくれた半身を求めて彷徨う。
どんなに歩いても、どんなに進んでも変わらない闇・・・
澪は疲れてその場にしゃがみ込んだ。
「お姉ちゃん・・・助けて・・・一人は嫌だよ・・・」
そのままシクシクと泣き始める。
・・・・・・・・・・・・・・・・
不意に後ろから優しく抱かれる暖かかさを背中に感じる。
「澪、泣かないで。私はここにいるから・・・もうずっと一緒だよ・・・だから泣かないで。」
振り向かなくても分かる。繭の温もり、繭の優しい声・・・澪はそれだけで心から安心することが
できた。心が満たされていくのが分かった。
(何もいらない・・・この温もりさえあれば私は・・・お姉ちゃん)
「澪!振り向いては駄目!」
姉の顔を見るため振り向こうとした澪に鋭い声が飛ぶ・・・が、遅かった。
澪の目に映ったものは、大好きな繭のこれ以上ない寂しげな表情であった。
「お姉ちゃん!」
澪は繭に触れようと必死に手を伸ばす・・・しかし、あと少しのところで繭の体は光とともに
紅い蝶へと変じてしまう。
「澪・・私はいつも澪の側にいるから・・・いつでも、どんなときでも・・・私たちはずっと一緒だよ。
だから・・・もう泣かないでね。」
澪の頭に聞こえるはずのない蝶の声が聞こえた気がした。
ヒラヒラとそのまま上空へ舞い上がろうとする紅い蝶・・・
手を伸ばしても、もう届かない・・・
「ありがと・・・」
蝶が最後の別れを告げて消えていく。
「おねええちゃあああん!・・・あっ・・うぅ・・うあああああ!」
その場で崩れ落ちた澪の目から大粒の涙が溢れ出す。
「うあああああああ・・・おねえちゃん!・・・おねえちゃん!・・・おねえちゃああああん!」
ただひたすらに、姉を呼んで、叫んで、大声で泣き続けた。
そのまま意識が遠のいていく・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
またゆっくり目を開ける。
繭の顔がぼんやりと見える。
(今のは夢?・・・)
「お姉ちゃん・・どこへも行かないで・・・」
うわ言のように呟き、澪は心から願う・・・一緒にいて!と・・・
目が慣れ、繭の顔がはっきりと見える。
「クス、澪どうしたの?・・・気づいたみたいね、目は大丈夫?」
太陽の光りを背に繭が覗き込んでくる。
(そうだ、私・・・目が・・・)
澪は近い記憶を想い起こし、青ざめ、何度も瞬きをして確かめる。
「大丈夫みたい・・・見えるよ、お姉ちゃんの顔。」
澪は自分が寝かされていることに気づいた。ベンチの上で繭に膝枕をされていることに・・・
澪はゆっくり震える手を伸ばす。消えてしまうのでなないか、という不安を抱えながら・・・
繭の頬を撫でる。暖かい温もりを澪の手が感じとる。
「夢じゃない・・・お姉ちゃん、生きてるんだよね。」
「どうしたのよ、澪?・・澪が私のこと助けてくれたんじゃないの?
それよりも澪の目が何ともなくて安心したよ。」
澪は大きく首を横に振る。
「いいの!こうやってまた一緒にいれたら・・・目なんて・・・いいの!」
「澪・・・・・ありがと。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ねえ、澪。さっきうなされてたみたいだけど、大丈夫?どんな夢見たの?」
澪は先ほどの夢を思い起こした・・・
姉の温もりを得たと思ったら、すぐにその安らぎを失ってしまった悲しい夢を・・・
澪の目にまた涙が浮かぶ。
「お姉ちゃんの夢。」
「え?」
「私がどんなに頼んでも・・・どんなに叫んでも・・・お姉ちゃんが
・・・私のことを置いていってしまう・・・夢・・」
最後の方は泣き声になっていた。
「あ・・・澪、泣かないで。」
繭は自分の膝の上にある澪の頭を優しく撫でる。
「澪が我が儘言ってくれたから・・・どこにも行かないよ・・・嬉しかったよ・・・
これからもいっぱい甘えていいからね・・・澪」
髪を撫でてくれる繭の手が心地よい。
澪はそれを聞いてなんだかむず痒いような、少し悔しい感じがする。
「うん・・・」
色々言いたいことはある。いろんな感情が澪の中に渦巻いたが、
今はこれだけでいい・・・頷くと、そのまま繭のお腹
に顔を埋めて、愛する人の温もりをより強く求めた。
「お姉ちゃん・・・ずっと一緒だよね・・・約束だよね・・・」
------------------------------続く・・・かも----------------------------
澪繭書いてみた。続くかもってのは、これ全くエロくないんで、
続きでエロを書こうと思っています。
ただ続きというよりは別作品になると思いますが・・エロくなるまで
我慢して読んでくれると嬉しいです。
一部前作のほぼコピペがありますが、勘弁・・・
また勢いで投下した・・・一度これやって、自分でも駄作と思える
ものをやってしまったので・・今は反省している・・・
>>620 >>622 >>627 期待してくれてありがと。
そう言って貰うと書く気力が湧くから現金なものだなw
次回作はどうしようかな?
まぁ、思いついたネタをホイホイ投下しようか。ノリで書く方だし。
>>644 いや、イイ!
久しぶりにあの澪繭の萌えを取り戻したよ(感涙)
うまっ!!皆うまっ!何コレ何この神あられ!!
>>644 これでエロに発展なんてトチ狂いそう!!ぜひ書いてください!!
>>644 GJ!!久々に言葉では言い表せないときめきみたいなものを感じた
>>628 相変わらず文章うまいですね。
続き気になります!!
>>644 GJ!!!このスレで楽しみに待つ事が出来る小説がまた一つ増えたよ。
>>644 エロに行くまでが長いとその過程でも萌えられてむしろ(*・Д・) ウマー!マッテル!
だいたい、よく考えたら男は俺一人だ。
俺は手に持ったカード越しに見える光景に、密かに溜息を
吐いた。L字のソファーの短いほうに俺が、そして長いほうに
澪、怜、深紅君の三人が仲良く寄り添って座っている。
「叔父さんの番だよ?」
「……」
澪に促されて、俺は手元のカードに視線を戻した。
今日は、澪と怜の家に遊びに来ている。夕食を終えて、今は四人で
トランプをしていた。ちなみに、この勝負には皿洗いという罰ゲームが
賭けられている。ゲームの種類は大富豪。地域によっては大貧民という
らしいし、ルールも微妙に違うらしいが。簡単に言えば、手札を早くなくした
者勝ちという勝負だ。
勝負は、まず深紅君が一抜けした。二番目に澪。そして、今は
俺と怜の一騎打ちというふうに展開している。
だが、その前に一つだけ断っておきたい。俺は、自慢する訳じゃないが、
大富豪はそれなりの実力はあると自負している。実質、澪に教えてたまに
家でやることがあっても、十回やれば十回勝てる自信がある。だが、何故それが
今このような具合になっているのかというと……
「叔父さんは強いから、ジョーカーあったら、私と深紅さんに渡すこと」
……大富豪というゲームは、確かに前回の勝者に敗者がゲームを始める前に
一番強い手札を渡し、代わりに弱い札を与えられるというルールはあるが、
聞いてくれ、まだ負けてもいないのにカードを奪われるというのはどういうことなんだ?
……上手い具合に、カードを配った時点で俺の手札にジョーカーが二枚来た。
が、あえなくそれは澪と深紅君の手に渡り、代わりに戦力の「せ」の字にもなら
ない弱いカードがやってきた。
だが、状況は厳しくとも、知略次第で勝てる自信はまだあった。が……
聞いてくれ、彼女たちはそれだけでは飽き足らずに徒党を組み出したんだ。
目で合図どころの話ではない。あろうことか、彼女らは寄り添って自分の手札を
見せ合い、三人で共闘して敵を、つまりは俺を倒そうって計画を立てた。
ゲームは彼女たちの都合のいいように展開し、俺の手持ちには強いカードはない
ために主導権を奪えず、怜の指示で深紅君が上がり、澪が上がり……こういう具合に
相成った訳だ。
「叔父さん、早く」
澪が急かす。
「まあ、待て」
俺は無意識にだが、捨てられたカードの山に目を向けた。が、それは
素早く笑顔の深紅君が掻き集めて、見えないように、まとめてしまう。
俺は仕方なく頭の中で、今まで捨てられたカードの種類を思い出して、
怜の手札を予想した。ここは大事な場面だ。ここで主導権を握れるかどうかで
勝敗は決まる。
「……」
俺はちらっと怜を見た。怜は、美貌に余裕の笑みを浮かべて急かすでもなく
悠然と構えている。さすがに澪のように簡単には心理を面に浮かべないポーカー
フェイスだ。しかし、俺はその余裕の意味にもっと早く気付くべきだった。
――結局、互いに残り五枚を切ったその局面で、俺は選択を間違え、
今、キッチンに立っている。
「残念だったねぇ、叔父さん」
「……勝負は勝負だからな」
澪がリビング側からキッチンのカウンターに頬杖をついて声を掛けてきた。
俺は努めて平静に、淡々と言った。
そこに、くすくすという忍び笑いが聞こえてくる。
怜がゆったりとした足取りで澪の背後から近付いて、その肩に手を乗せ、
俺のほうを見て笑みを浮かべる。
敗者を見下して、勝者の余韻にでも浸りたいのだろうか。
「なんだよ?」
「よく出来た姪御さんをお持ちのようで……」
怜は澪の髪を弄びながら、含みのある口調で言った。
俺が意味が分からないという風に見つめ返すと、
「ゴメンね、叔父さん……」
澪が謝罪で前置きしてから、上目遣いのまま説明するに、
さっきの勝負のとき、俺の背後に回った澪がジェスチャーで怜に
俺のカードを教えていたというのだ。
「澪……」
「で、でも、怜さんが……」
「『イカサマはイカサマと見抜けなければイカサマではない』のよ」
「……」
俺は泡だらけの手をそのままに、蛇口を閉めて水を止めた。
俺の只ならぬ雰囲気に、二人は顔を見合わせた後、ゆっくり俺の顔を
覗こうとする。
「そういうのはイカサマとは…………言わないだろ!」
俺は泡のついた手を掲げて、キッチンから飛び出して二人を追いかけた。
二人は笑いながら逃げ回って、泡塗れの手をかわす。
深紅君も巻き込んで、しばらく追いかけっこを続けた。
「優雨……」
俺は、仏壇の親友の写真を見つめ、その名を呼んだ。
時刻は既に深夜を回り、皆が床に就いた後の家は静かだった。
怜は自室で、澪は深紅君の部屋で一緒に寝ている。俺は、仏間だ。
優雨の部屋にと怜が言ってくれたが、俺がここでいいと言ったのだ。
蝋燭の明かりだけが灯る薄暗い部屋の中、俺は在りし日の親友たちを
思い出していた。
優雨……それに真冬。二人とも、俺が今まで出会ってきた人たちの中でも
最高の友達だった。真に分かり合える親友だった。三人揃えば、何も考えずに
遊んだ。あの頃が、今はただ懐かしくて、少しだけ切ない。
しばらく回想に耽り、不意に気配を感じて振り向くと、怜がいた。
「……眠れないの?」
「いや。ちょっと話してたんだ」
怜は青いネグリジェ姿で、内心少し驚いたが、俺は穏やかに、
仏壇の優へと視線を向けて言った。
怜は少しの間、無言で戸口に立ち尽くしていたが、仏間に踏み入り、
俺の傍らに腰を降ろした。
「……あなたには、感謝してる」
怜は、吐息と共に流れ出す微かな声音で言った。
俺は、蝋燭の明かりに照らされた彼女の横顔を見つめていた。
「……澪さんにも、勿論深紅にも。皆がいてくれたから、私は……ここにいられる」
「それは、俺も同じだよ。澪にも深紅君にも、感謝している。勿論、君にも。
君がいなかったら、本当に俺はあのまま……ここには戻って来られなかったはずだ」
俺は……これで悪夢から逃れられるという俺の予想は外れて、あの時、彼女が
いなかったら、俺はずっとあの館の住人だったのだろう。こちら側に、影だけを遺して。
眠りの館に囚われ、消えてしまった多くの人たちと同じように。
考え込んでいた俺は、胸元に当てられた白い手によって我に返った。
怜が、静かに、繊細な指先を俺の胸板の中心に這わせていた。
「……あなたの中にも、優雨の……あの人の欠片が残っているのかな……」
彼女は、それを確かめるかのように、指先に伝わる俺の鼓動に意識を傾けて
いるようだった。
「だとしたら……あなたにも、生きて欲しい。優雨を知るあなたには、私と一緒に……」
怜の、黒く美しい瞳が、真っ直ぐに俺に向けられている。彼女の瞳に
俺の顔が映っていた。
「それも……同じことを、俺も君に思ってる。あいつを知る君に、あいつが大切にして
いた君には、生きていて欲しい。あいつの分も」
彼女の言葉はどのような経緯から紡がれているのか、俺にはわからなかったが、
その気持ちは、感覚で感じられた。
多分、生きることは、俺たちの使命なんだろう。死んでいった人たちに縛られるのではなく
その事実を受け入れ、乗り越えていくことが、今を生きる者の義務なのではないだろうか。
それは、死んでいった大切な人たちの切なる願いなんじゃないだろうか。
その時、俺はそう感じられたんだ。
「生きていこう、怜。それがあいつの願いなんだと、俺は思う。俺たちが今こうして
ここにいられるのは、あいつの望みなんだ。きっと」
優雨。そして、真冬。お前もそう思ってくれているんだろうか。
胸元にそっと重みを感じて、見下ろすと、怜が俺の胸に頭を押し付けていた。
そして、静かな部屋に、微かな嗚咽が流れる。
俺は、その背にそっと手を添えて、彼女が泣き止むまで、そのまま動かずにいた。
「お邪魔しました」
次の日の午前中に、俺たちは黒澤家を出ることにしていた。
昼前には姉のいる病院に顔を出すことになっていたし、怜たちも午後から
出かけるということだった。
澪の挨拶を受けた怜と深紅君が、挨拶を返す。怜がそれから俺のほうへ視線を
上げたので、俺は軽く頷いた。
「邪魔したな」
「……また来て」
「ああ。また来るよ」
玄関を出て、すぐ表に停めてある車に向かう間に、澪がくっついてきて
俺の顔を覗き込んだ。
「なんだ?」
「怜さんと、昨日、何かあったの?」
俺は、昨日のあれを見られていたのかと聞き返して墓穴を掘るところだったが、
それよりも早く澪が言葉を続けたので上手いこと免れた。
「なーんか、今、雰囲気怪しくなかった?」
「普通だろ。気のせいだよ」
俺は澪の頭を押し戻して、引き剥がし、運転席のほうへ回った。
「ねねっ、ホントは、何かあったでしょ?」
「何を期待してるんだ、お前は」
助手席でうるさい澪に辟易しながら、俺は車を走らせた。
……そう、俺たちは生きている。死というものの気配を傍に感じたことのある
今は、生きるということの意味が少しだけわかったような気がする。
それは、忘れてはいけないことだ。
GJ。全体を漂う切ない雰囲気が良いな。
GJ!もう完全に虜すわ(;´Д`)
続き楽しみにしてます!!
自演乙
エロ抜きだけどいいねぇ〜。
傾向としては螢×澪と微量で螢×怜かな。
ほのぼの日常の中に切なさがスパイス的に入っているのが小粋。
螢書きとしては、羨ましくなるなw
こっちは馬鹿小説ばっかり書いているんで。
さて、わっちも負けていられないな……早くネタ思いつかないと。
GJ!!いつもの事だけど、良いです。
相変わらず、楽しみに待っています。
流れブタギリゴメソ。本スレでもあがってたけどこっち向きなネタな気がして。
おまいら中3の双子姉妹が拉致監禁ですよ。注目すべきは「親と喧嘩して公園にいた」
あんまり姉妹とか兄弟て揃って親に反抗しないよな?
どっちかは親の味方になったりして・・
不謹慎だけどチト可愛いとオモタ。零の双子ちゃんも親と喧嘩したらセットで出ていきそう。
まぁ澪繭の場合父親あぼーんで母親も病院暮らし。
孤児すんぜn(ry
深紅は完全に(ry
どの時期に怜と暮らすことになったかはわからんが、一人暮しの時期はあっただろうしね。
むしろ真冬兄さんとの蜜げ(ry
1の近親相姦でもやばい雰囲気だったのに、さらに近親相姦レズとは零のキャラクターは変態率が高(ry
二人っきりで過ごす事が多い
↓
繭が変なもの見る
↓
怖い怖いと言って澪に抱きついて寝る
↓
間違いが起こるのも時間の問題
是非間違いが起きた瞬間が見たい。
むしろその間違いの最中に乱入したい
間違いの瞬間
↓
「澪の心臓、ドキドキしてる・・・」
「お姉ちゃん・・」
「いつも・・・こうしてくれたよね、澪・・・ずっとこうしてくれる?」
「うん・・・」
「約束だよ、約束して・・・澪」
「・・・お姉ちゃん!」
A.繭を抱きしめる
B.おもむろにキス
・・・こんな分岐が欲しい。
>>670 それは・・・迷うな・・・と思ったけどよく考えると
A→B B→Aと結局どっちもやっちゃいそうで分岐になってな伊予柑
一見同じようで、さらに分岐が続き、最中の中味や濃さが
微妙に変わるというのはどうだ。(←言い訳)
もはや、天倉姉妹エ○ゲー・・・
でもエンディングは唯一つのような気が……すまん
どちらにしろイ○ちゃうってこと?
>>673 じゃあ変化をつけるためにエログロEDを導入してみるとか。。
A→B=心の準備が出来てたOR手馴れた感じ
B→A=思わずチューしちゃってから抱きしめちゃったで幼い感じ
>>674 こいう琴か・・・?
蝶やったんだけど、公式にはED後は鈴幼女や蔵少年はどうなってるんだろう。
闇の世界をさまよってるんだろうか。かわいそうすぎる。
村の外、明るい都会に連れていきたい。
特殊レンズ「捕」かなんかで持ちかえってしまいたい。
それで澪や繭といっしょに霊なりに幸せに暮らさせたい。
紅い蝶ED後は闇もなくなったし、みんな開放されたんじゃない?
679 :
『つよあね』:2005/09/08(木) 04:01:06 ID:hvc8kb0g
贄座。
黒澤家の奥、地下へと降りて深道を降っていくとそれはある。
鍾乳洞の中にある巨大な円上の祭壇。そこで、代々の双子の贄達は儀式を執り行って来た。
同じ日、同じ時間に生を受けた少女や少年、兄弟や姉妹達。
彼らはここで1つとなり、1人は鬼隻となり、もう一人は虚へと投げ込まれる。
そして、今も尚、儀式を続ける双子が居る。
双子が1つとなるために、片割れを殺す儀式を繰り返している。
『殺シテ……』
『殺シタクナイ……』
瓜二つの少女が2人。
姉が妹の首に手をかけ、妹はその姉の手を支える。
姉が決して躊躇わぬように。姉が速やかに己の命を断てるように。
『殺シテ……』
『殺シタクナイ……』
妹は姉に囁く。儀式を済ませ一つになろうと。
姉は妹に囁き返す。それでも、自分は妹を殺したくはないのだと。
『殺シテ……』
『殺シタクナイ……』
彼女らは、誘いと躊躇いを繰り返す。
自己に等しい存在を手にかける苦悩と、それを許すという声。
彼女らは、儀式を繰り返す。
お互いを想う強い想念と共に、自分達をこの地へと自縛しながら。
彼女達は、永劫の儀式を続ける。
そして、永遠に続く儀式を見つめる者がひとり。
「あれが儀式……双子巫女の儀式」
どことなく、儚い印象を持つ少女。
薄暗い洞窟の中では、更にその印象が顕著に見える。
「なんて……」
喉がこくりとなる。
少女の瞳は、向かい合う双子に張り付いたまま。
お互いを想いながらもあのような儀式を行わねばならない、哀れな姉妹に思いを馳せているのだろうか。
「なんて……」
彼女の名は天倉繭。
この呪われた皆神村に迷い込んだ双子の片割れ。
最愛の双子の妹と離ればなれになり、悪霊の群れの只中を彷徨っている哀れな少女の、
「なんて素敵なの……」
…………筈である。
680 :
『つよあね』:2005/09/08(木) 04:02:58 ID:hvc8kb0g
紅贄祭で行われる双子巫女の儀式。
紗重と同調した際に繭はそれを知識として得、こうして実際に儀式の場まで来て見た。
双子巫女の儀式、それは彼岸へと繋がる孔である■を鎮める為の儀式。
姉が妹を殺し、殺した妹を■へと捧げる事で死者達を鎮める。
尤も、繭にとっては紅贄祭だの■だの巫女の務めなどは興味の範囲外でしかない。
繭にとっての全ての意義は"儀式を執り行った双子は一つの存在へとなる"と言う事である。
「澪と私、一つに、なれるの?」
澪と一つになれる。
それは、繭にとって堪らなく甘美なフレーズであった。
夢絵空事と思い、諦めてた夢を果たせる。
どれ程までに望んでも得れなかった妄想を実現出来る。
それをイメージしただけで鼻腔から夥しい血が吹き出し、子宮がきゅんと疼く。
脳天が弾けるような閃光で満たされ、全身が激しい力で漲っていくような感じさえする。
己の存在そのものが力になったような錯覚さえ覚える。
実際には、全身から猛烈な勢いで瘴気が噴き出しているだけなのだが。
「ああ、今なら、叶えれる。ここでなら、叶えれる」
今なら、自分の願いを叶える事が出来る。
そう思い込んだ繭の口は、普段のおとなしさからは想像も付かない程饒舌であった。
紗重と重なった結果、そうなったのか。重なった結果、押さえ込んでいた本性が露わになったのか。
どちらであったにせよ、繭にとっては些事に過ぎない。
繭は、愉悦の笑みを浮かべながら独白する。
「澪、私の澪。私だけの澪。ずっと一緒に居たいと願っていた」
だが、幾らそのような事を願っても意味はない。
双子とはいえ個々の人格と個々の存在。何時かは別れ、何時かは己の道を歩いていく。
それが嫌だった、他の事など気に留めて欲しくなかったからこそあの事故を起こした。
「足は不自由になったけど、澪は何時でも私に気をかけるようになった。それまで以上に」
実に安い代償だった。
妹に罪悪感を抱かせる事には僅かに心が痛んだが、澪が何かと気にかけてくれる日々に比べれば微々たる事。
いや、罪悪感を抱かせる事すらその内甘美へと変わっていった。
罪悪感ですら、繭への思いなのだから。澪の思いを受けていると考えるだけで、彼女は幸せになれる。
「だけど、それでも足りない。それだけでは、まだ不十分」
しかし、それでも足りない。
飽くなき妹への思慕は、この地図から消えた村へと来てしまったが為に枷を外された。
双子に縁のある、双子を一つの存在へと還る儀式を行う村へと来てしまったが為に。
681 :
『つよあね』:2005/09/08(木) 04:05:39 ID:hvc8kb0g
「そう、私は……澪と一つになりたい。その為の方法が双子巫女の儀式ならば」
口の端がすぅっと吊り上がる。
その表情は紗重のような繭の笑みであった。
「私は、躊躇わないわ」
高々と、猛り狂うような笑い声が鍾乳洞に木霊する。
ただし、それを上げているのは紗重ではない。
他ならぬ、繭の笑い声である。
『オ姉チャン、アノ人怖イ……』
『トニカク、目ヲ遭ワセチャ駄目ヨ……』
あまりにも凄まじい妄執と妄想は、贄座と深道を満たさんばかりに濃く。
双子の儀式を中断させてしまう程に、ドス黒いオーラを発散させていた。
だが、繭の暴走はその程度では止まらない。
「なら、儀式を急いだ方がいいね。うん、その方がいい。そうしよう」
うんうんと頷いて脳内自己完結を終了すると、ぎろりと贄座の方を向く。
慌てて双子は目を逸らすが、その程度では何にもならない。
「悪いけど……退いて? そこ、もう少ししたら私と澪で使うから」
『エ……デ、デモ』
『私達ノ儀式、マダ終ワッテナイノニ……』
「さっきから延々やっているじゃない。少し位貸してもいいでしょう?」
『ス、少シ位ッテ……』
『儀式ヲ何ダト思ッテイルノカシラ……』
あんまりな繭の物言いに絶句する双子達。
だが、彼女達の戸惑い程度で躊躇する程今の繭は甘くはない。
「ああもうゴチャゴチャ五月蠅いっ。私は一刻も早く澪と一緒になりたいの!」
『ヒィッ!?』
否、寧ろ徹頭徹尾容赦がない。
笑顔で如何なる障害物をも粉砕出来る状態だ。
682 :
『つよあね』:2005/09/08(木) 04:07:51 ID:hvc8kb0g
「ほら、引っ越し! 引っ越し! さっさと引っ越し引っ越し!! 」
両手をパンパンと叩いて威嚇しながら、繭は儀式の位置の譲渡を迫る。
鮮血のような紅い気を全身から噴き出しながらツカツカと近寄ってくるその姿は、まさしく鬼女の如き出で立ちであった。
おまけに、背中に縄で縛られた悪霊まで引き連れている。物凄く、おっかない。
「早く出ていかないとしばくわよ!!」
『キャー!!』
『オ姉チャン、早ク!!』
そのまま居ると、彼女か彼女の背後に浮かんでいる縄に縛られた荒ぶる男のどちらかに蹴散らされる。
身に迫った危険に、彼女達は慌てて■へと通じる鳥居を潜って逃げていった。
こうして、二人が死してからずっと続けられていた双子巫女の儀式は、非常識な乱入者によって中断されたのだった。
はたしてこれで良かったのだろうか?
それは誰にも解らない。
だが、ただ一つだけ確かな事。それは。
「うふふ………これで儀式が出来る。これで澪と一緒。ずっとずっと一緒。もう二度と離さない。澪の身体も心も私だけのもの。うふ、アハハハハハハハハ。アッハハハハ----------------------!!!」
鼻血を噴き出しながら妄想に悶えて転げ回る事によって贄座を真っ赤に染め上げてる張本人。
天倉繭その人にとっては、それで全て良しなのであった。
「澪、待っててね。直ぐに迎えに行くから------------------!!」
繭の雄叫びは深道を通って黒澤邸へと響き、幾多の怨霊達を怯えさせながら村中へと広がっていった……。
「はっ……! 何、今の怖気?」
澪は、全身を貫く怖気に身を震わせていた。
彼女は知らない。それが、直後にやってくる歩く災厄の前触れに過ぎない事を。
「澪……」
「あ、お姉ちゃん! 良かった。無事だったんだね……」
振り返ると、そこには捜していた姉が居た。
張りつめていた緊張が切れたのか、澪は無垢な笑みを浮かべながら何の疑いも無く近寄っていく。
薄笑いを浮かべた繭は両手を大きく広げて、澪を迎え入れるべくゆっくりと前に歩き出す。
その鼻腔から、一筋の鼻血を流しながら。
「お姉ちゃん、鼻血が出て……ってええ!?」
「澪、捕まえたぁ……」
終わり。
683 :
『つよあね』:2005/09/08(木) 04:09:02 ID:hvc8kb0g
初の紅い蝶SS投下完了。
場合によっては『死闘編』があるかも。
>>683 ちょっとギャグとしてもまとまりがないというか・・・読みづらいかも。
ごめん星ひとつ
でもとにかくGJ
GJと言いたいところだが、得れる、叶えれるはさすがに違和感があるなぁ。
それと時々■って出てくるのは、なんか特殊な漢字使ってる?
携帯で見てるからだとは思うけど。
乙。奈良の騒音おばさんネタにワロタ
>>685 ゲーム内の日記とかみたいに「虚」を伏せ字にしてるんじゃない?
はぁ……好き……。
私、澪のことが好き。
双子の妹のことが好き。
どうしようもないくらい大好き。
言えるわけないけど、言うことは許されないけど。
「澪……まだ起きてる?」
澪の部屋の前、扉を開けながら呼んでみる。
「お姉ちゃん……?」
澪は、今ベッドに入ったところだった。それは隣の部屋から壁に耳を
押し当てていたので知ってるの。
澪は「どうしたの?」って優しく聞いてくれる。私が枕を抱えてきてるんだから、
もう予想はついてるんだろうに。
「怖い夢みちゃったの。一緒に寝ても、いい?」
適当な理由をつけて上目遣いで聞いてみると、澪は「しょうがないなぁ」って
笑って一人用のベッドに場所を作ってくれる。
澪って優しいよね。大好き。優しすぎて人を疑うってことを知らない。だから、
私の下心にもまったく気がつかない。
澪の空けてくれたスペースに入って、ぴとりと身体をくっつける。
「もう、お姉ちゃん子供みたい……」
澪にくっつくことができるのなら、そんな認識でも一向に構わない。
パジャマ越しに伝わる澪の温もり、柔らかさが愛おしい。愛しくて、
ちょっとイケナイ気持ちにもなる。
「み〜お〜♪」
「きゃっ!? お姉ちゃん……?」
身体に回していた手をちょっと滑らせて、澪の膨らみかけた胸を触ると、
澪は驚いて私の顔を見つめてくる。その戸惑う顔が可愛くて、手をゆるゆると
動かすと、澪は怒る手前の困ったような顔をして、
「お姉ちゃん、ヘンなところ触らないでっ」
「ふふふ、澪もちょっとは成長してきたんだねぇ」
同じ顔で同じ背格好をした双子だけど、胸だけはちょっと差があって、
私のほうが大きい。澪はそのことに対して、ちょっとだけコンプレックスを
感じているらしいけど。そんなところも、また可愛い。
普段、離れることがある時も切なさと共に想いは募るものだけど、
こうして触れ合っていればいたで、やっぱり好きって気持ちが
どんどん溢れてきちゃう。澪の色んな表情が見たくて、私の悪戯はもっと
エスカレートしちゃう。
「も、もうやめてよぉ、お姉ちゃ……やっ!?」
片手は相変わらず胸をふにふにしながら、逆の手でお尻を撫でると、
澪の可愛い声が聞けた。
「澪の身体って可愛いなぁ」
「同じ身体じゃない……もうやめてって……」
「胸は違う……」
「……! お姉ちゃん、それ以上やるなら一人で寝てっ」
「あ、ゴメン。ゴメンね? お姉ちゃんが悪かったから、追い出さないでぇ……」
ちょっと調子に乗り過ぎちゃったみたい。澪は私の手を払うと、背中を向け
ちゃった。怒ったところが、また可愛い。けど、追い出されては元も子も
ないので、おとなしくしておく。
「ねぇ、澪ぉ……機嫌直して?」
「怖い夢見ちゃったんじゃなかったの」
「うん……だから、そういう気分を紛らわせようとして……」
我ながら上手い運び方。
「ゴメンね……?」
「……まあ、そういうことならいいけどさ……」
機嫌が直ってきたところで、また色々したくなってきちゃうところだけど、
信用維持のために、今日はこのくらいにしておいたほうがいいかな?
でも、寝る前にこれだけ……
「澪、眠れそう?」
「うん……お姉ちゃんは?」
答える声には、もう眠気がきている響きが感じられた。
「うん……でも、なんか怖くて」
「寝たら、また見ちゃいそう?」
「澪がおまじないしてくれたら大丈夫そうかも」
「おまじない?」
「キスして」
「え……!?」
背を向けた澪の肩が、面白いくらいびくっとして、それから恐る恐る私の
ほうを振り返った。
「ほっぺにだよ?」
「あ、ああ。なんだ……」
笑いながら言うと、澪は安心したみたいな息を吐いた。
そんなにほっとしなくたって……。
「で、でも……」
「ダメ?」
「だって、なんか恥ずかしいよ……」
「してくれないの? 澪のケチ。いいよ、じゃあお姉ちゃんは怖い夢見て
澪の隣でうーうーうなされていればいいんでしょ。うるさく唸って、澪の
寝るの邪魔してやるもん。胸だって触ってやるもん」
「やっ、ちょっと待って。ストップ、ストップ! わかったからっ。……はぁ。
じゃ、じゃあ……ちょっとだけだからね?」
「うんっ」
澪の顔が近付いてくる。頬に少しだけ澪の吐息が掛かった。微かに
香る澪の匂いに、一瞬だけすごく愛しくて切ない気持ちになる。
「目瞑ってて」
「うん」
ほっぺにチュッとするだけなのに、澪ったら恥ずかしがり屋さんなんだから。
言われたとおりにまぶたを閉じる、と見せかけて本当は薄目。
きっと明かりの下に晒せば、澪の薄く染まった顔の色を見ることができた
かもしれない。
少し湿り気を帯びた息に撫でられたと思った瞬間、チュッと頬に柔らかな
感触を受けて、私の胸が喜びに弾む。
「おやすみなさいっ」
澪ったら、もうちょっと余韻を楽しみたいのに、すぐに背を向けちゃった。
ふふ、でもきっと、今は真っ赤な顔をしてて見られたくないんだね。
「おやすみ、澪……」
「うん……」
私は澪の身体にそっと腕を回した。きゅって抱き締めて、澪の温もりの中で
まどろむ。澪は一瞬だけ硬直したけど、すぐに身体の力を抜いたみたい。
――好きだよ。
私は唇だけ動かしてそれを伝え、目を閉じた。
この時が、永遠に続けばいいのに。大人になんてなりたくない。
澪が、澪だけがいればいい。
夢の中なら、澪は私を受け入れてくれるかな……。
GJ!なんだけど…
螢×澪?完全に繭×澪のような…外の刻だからかな?
>>686 普通虚の伏字って×なんじゃ・・・?みたいな疑問でないかと。
自分も最初何か機種依存系使ってるのかと思ったし。
>>689 いい。いい。いいなぁ。だけど・・・・
この切なさも後のめくるめく螢澪に繋がるスパイスに
なるのかと思うと・・・・
涙で枕を濡らさずにはいられない。orzゴメンナサイゴメンナサイ
一ノ刻、二ノ刻…………螢×澪を根底にしたメインストーリー。螢×怜や
怜×深紅に話が移る時も、ここでの話を背景にすると思います。
外ノ刻…………………メインに繋がる過去、場面転換、サブストーリー。
幻ノ刻…………………メインとは関係のないパラレル。
螢×澪の話が一段落したら、繭×澪、怜×深紅などの
話も書くようになって、そっちがメインになるかもしれません。
作者の一番好きなカップリングは繭×澪。
少し変で少しエッチで、澪をとても愛してるお姉ちゃんが大好きです。
純粋で優しくて可愛い澪が大好きです。
美人で格好いいけど、生活はずぼらな怜さんが大好きです。
若奥さんで健気な深紅が大好きです。
隠れても見つかる螢さんは、微妙です。
・キャラがかなり作者の頭の中で脳内変換されているかもしれませんが、御了承下さい。
・読みたい話だけを読み、読みたくないものは飛ばしてください。あなたの中の「零」を
損なってしまう可能性があります。
・感想は賛否どちらともためになります。気が向いたら書き込んでやってください。
・読み手でもある作者は、常に他作品を渇望しています。作者が表現できていないものは
他の職人さんへ期待してください。
・純粋に作品を楽しんで欲しいので、作者は基本的に作品しか書き込みません。
・性的表現は、メインはそこに流れ着くまでが長いです。根気強くお待ちください。
パラレルではあっさり出てくるかもしれません。
・蒸発したら力尽きたと解釈してください。
>>692 あなたの文章でそれらが見れる日をマジで楽しみにしてます。
ていうか色々大変だけどよくここまで口出さずに投下できてたなと感心。
>>692さん
どんなCPでも
>>692が書かれる文章なら読むよ。
どんなキャラでも分け隔てなく心情が書かれてるから好きだ。
>>692 真冬×深紅は無いのですか…!と言ってみる。
色々あるとは思いますが、文体がとても好みなのでこれからも読みたいです。
細々とですが応援しています。
何だかんだ言って『嫌なカプ』は零じゃないな。大プッシュはあるけど。
俺はゲンキンです・・・・・・・・・・・・
>>692 めちゃくちゃ期待してます!!!!枕も嬉涙で濡らせそう!
>>692 文才あって羨ましいです。あなたの小説、かなり好きなのでこれからも頑張って下さい!
新作気長にマテマス(´・ω・)
>>692 素敵な文章で、感動してます。
一番好きなカップリングが繭×澪で安心・・・(落涙)
当初、
>>691と同じ考えだったので、いつ螢×澪ですごいのがくるかと
思うと、怖くて仕方なかった(ごめんなさい)
人それぞれであるし、嫌な作品は読み飛ばしていいんですけど、あなたの
文章力はすごくて、かなり影響力ありますので。
性的表現・・・繭×澪とか百合系期待してます。
私は螢×澪でエロは・・・嫌です。
嫌なら飛ばして読めといわれますが、個人的意見として言わせてください(涙)
>>692 禁断症状が出そうなくらい続き楽しみに待ってます(;´Д`)
>>698 その「個人的意見」がSS描きの人々に多大な影響を与えることも考慮していただきたい。
ここは個人サイトじゃないんだから。澪繭以外許せないっていうなら澪繭専門サイトへどうぞ。
自分の意見だけプッシュしちゃいけないよ。もし螢×澪のエロを期待してる人がいたらどうする?
あんたの意見を聞いた
>>692氏が途中で止めちゃったらどうする?おそらくその人たちの怒りはあんたに、延いては澪繭百合にまで及んでくるよ?
ここを見てる限りは21歳以上の精神年齢を持ってるんだろうから、もう少し広い心を持とうよ。
>>692氏
激しく期待しております。がんばってくだされ!
前から思ってたけど
需要を聞け需要を聞け需要を・・・
嫌なら読み飛ばせ嫌なら読み飛ばせ・・・
で反対意見を言うと
「ほかの人の意見を押さえ込むな」
どうすりゃいいの?
>>701 柵なく書いてほしいってことじゃない?
リクエストを言う分には構わないんだろうけど、これはいやって言われるとそのCPファンは悲しむだろうに…
ありえないことだけど、もし「澪繭いや。もう書かないで欲しい」って意見がでて澪繭が消えちゃったら嫌でしょ?
>>684 >>685 >>686 感想ありがと。
趣向が中途半端に感じられたか〜。
何時もみたいにギャグかシリアスのどっちかに振り分けておけば良かったか。
>>691 うっぷす、虚の伏せ字は×だったか。
教えてくれて感謝。プレイを終えて結構時間が経過してたから間違えた。
さて、鏡華ものの続き書くか(爽やかな笑み
俺は螢×澪でエロも見てみたいな
繭×澪、澪×繭も見たい
深紅×怜も見たい
なんでも見たい
エロいのが見たい
>>702 嫌なものを嫌って言えるから2ちゃんなんであって、
それが嫌ならそれこそ個人サイトへ行けばいいんじゃないかと。
大体螢澪キボンヌも「百合は読み飛ばしてる」「秋田」って
SS師を抑制するという面において似たようなこと言ってたわけだし。
>>692氏は素晴らしいし、氏に問題があるわけじゃ全然ないけど。
>>701 >需要を聞いて
>嫌なら読み飛ばし
>他の人の意見を抑圧しない
これって正に2chで創作されるSSを読む&書くに当たっての心構えじゃない?
リク出すのは一人だけじゃないんだし
>>704 ハゲド
エロを!ハアハア
読み飛ばしてるって言った人にもちょっと問題があるかもしれないね
でもそれは螢×澪が嫌な人にも言えることじゃないかな?
百合をやめて欲しいって言ったわけでもないし
螢×澪のサイトが相当少ないこともまた事実
708 :
707:2005/09/08(木) 23:18:59 ID:TDcEjXTO
>>706 需要というを意見を聞けと言いながら反対意見という意見を聞かない。
って事を言ってるとオモワレ。
まぁ何はともあれ最終的にはSS師の采配次第かな。
>>709 ああ、そっちか。なるほど。
でもやっぱり「止めて欲しい」ってのはなあ…読みたい人もいるだろうに…
ってこれも所謂、「個人的意見」になっちゃうかw
>>まぁ何はともあれ最終的にはSS師の采配次第かな。
結局はここに落ち着くね
久しぶりに蝶やったら階段のところで上階から降ってきた茜ちゃんの超可愛い写真が取れた
あのね、間違って躯に攻撃しちゃった時茜ちゃんが怒って突進してくるじゃん
あれがまた可愛いんだー薊ちゃんだと思って一生懸命守ろうとしてるんだね
不憫で成仏させて上げたいんだけどねー
この所為で日本人形に興味が出て可愛いいちまさんを手に入れようと画策中だよ
そっくりのを二人揃えてあげたいな絶対一人にはさせたりしないつもり
とにかく桐生姉妹サイコー!!!
久しぶりに刺青をやっていた。3周目にして初めて、琴の前に立つ鏡華撮影→ドーン!!!
を見てちびりそうになった。このスレの鏡華×螢で激しく萌えていたのに
その萌え分を一気に恐怖で塗りつぶすとはさすが零ってソフトだ・゚・(ノД`)・゚・
まああれだカプ論は荒れるから程々にナー
自分は
>>704に漢を見た。はげどはげどw
萌えるなら何でもいいじゃねえかと思う漏れは勝ち組。
いっその事、螢×深紅、真冬×澪でもオッケーだw
>>711 まあ…その…なんだ…
ほどほどにな…あんまり熱を入れすぎると茜みたいに…ウィ
千歳タンに最後の一撃を食らわせずに
「お兄ちゃんを還せー」を延々と聞いていた俺が来ましたよ
715 :
698:2005/09/09(金) 01:47:03 ID:k/92yVYi
>>700 悪かった。
今後、澪繭(繭澪)や作者に影響及んだらとか言われたら、もう何も
できない。・・・集中的な怒りを感じて、心が痛い。
しおらしく女々しく書き込んだ自分がいけないんだが、どうか許して
欲しい。(一応男)
ただ、嫌なことは嫌と書けるのが2ちゃんだと思うんだ・・・。
嫌なものはスルーするのが大人の対応だと思う
職人さんは企業じゃない
そしてあなたもお客様ではない
萌えたら感想を書き込み、好きじゃなかったらスルー、
そのほうがスレの雰囲気も良くなって(゚д゚)ウマーだと思うんだが
なんだ・・・このエロパロらしからぬ流れは・・・・
なんというか今のとこ直接螢澪めちゃくちゃ希望って人はいなくて、
「いるかもしれないじゃん」と、「エロなら何でもいいよ」て人ばかり
みたいだし、無理して擁護する事もないんじゃないか?
なんか
>>715とか見ててかわいそうになってきたぞ・・・・・・・
上のほうで何となく螢澪見てみたいって言ってみたけど
もう論争起こるくらいなら別の組み合わせで
エロイけりゃ何でもいいや俺は。とりわけ鏡華繋がりで。
スレ住人のことを、自分の読者だと勘違いしてる
ぽい書き手が増えてきてるからな
最近、妙に反発が出てくるのは、書き手から
出るそういう空気が誘発してるんだと思われ…
螢澪めちゃくちゃ希望
無駄な軋轢を避けるために個人的意見を避けることも重要だとは思うが、黙殺させられる謂れは無いだろ。
書き手だろうと読み手だろうと貴賎は無い。媚びへつらう必要も無い。
書き手が好きなこと書いてんだから、読み手にだってある程度同じような権利があって然るべきじゃないか?
その意見をどうするのかは書き手の自由。読み手のように読み飛ばすという選択肢もある。
ここは個人サイトじゃ無いんだからさ、マンセーばかりとはいかないだろ。
でもやっぱスレの雰囲気はエロ和やかな方がよくね?良識ってやっぱ重要じゃね?
てことはここで
>>715がその女性的な感性でエロ投下したら全部元通りになるんじゃね?('A`)
螢×澪ずっと見てみたかったし期待してる。
|A・)))ブッチャケキョウカネタヨリスキダー
>714
わざと躯にだけ攻撃して正露丸数十個使った私も居ますよ
ドウシテコロスノ?コロサナイデ
まあレス乞食みたいな職人はうっざいよな
螢×澪激しく希望。
>>724 まあそういうな。
寂れるよりはマシだ。
・・・まああまり進むと、いつか誰かが注意しなければならないんだろうけど・・・
レス乞食と自分の読みたいもの乞食のどこが違うんだか。
職人さんだってな、SS投下ロボットじゃないんだぞ。
まあ俺らもGJマシーンじゃないんだよね
GJしかレスしようが無いって考えがなぁ・・・・
このスレ、実際遊びレスとか少なくて寂しいと思う。
730 :
715:2005/09/09(金) 20:19:27 ID:h9BgHL2r
女性的・・・そうかもしれない
確かに、人に頼るばかりでなく、自分でSS書いてみるよ。ドキドキ。
まあまあ皆さん・・・
∧_∧
( ´Д`) <お茶が入りましたよ〜
/ \
| l l | ..,. ., ., , .,
| | | _|。.:_::゜。-.;.:゜。:.:;。 。:.:;。
ヽ \_ .。'゜/ `。:、`;゜:;.::.。:.:。 ゜:;.::.。:.:。
/\_ン∩ソ\ ::..゜:: ゜。:.:.::.。.。:. ゜。:.:.::.。.。:゜:;.::.。:.:。
. / /`ー'ー'\ \ ゜: ::..゜:: ゜。:.:.:,。:.:. :: ゜。:.:.:,。:.:゜。:.:.::.。.:,。:.
〈 く / / ::..゜:: ゜。:.:.:,.:.:.:。:.:, : ゜。:.:.:,.:.:.:。:.:,゜。:.:.:,.:.:.:。:.:
. \ L ./ / _::..゜:: ゜。:.:.:,.:.:,.:.:.:, :: ゜。:.:.:,.:.:,.:.:.:,。:.:.:,.:.:,.:.:.
〉 ) ( .:: 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦.
(_,ノ .`ー' 旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
>>726 >レス乞食と自分の読みたいもの乞食
なりふり構わずたがいにエゴを丸出しにして貪り合う……
なんかエロい関係だなあ。
膝元に置いてある氷水入りの洗面器で手拭を絞り直して、
それをまた、横になる澪の額の上に乗せてやった。
手拭を置くと同時に、熱を計り終えた体温計の合図が鳴る。
緩慢な動きで脇下から抜いて熱を見ようとする澪の手から
さっと奪い取って、デジタルに目を通した。
三十八度九分……クソ……。
「……何度?」
「少し、高い」
弱弱しい問いかけに答え、俺は、顔を紅くしてか細い呼吸をする
姪を見下ろした。
澪が風邪を引いた。
夕食の後、澪は「疲れた」と言って早めに自室に引き下がり、
俺はその間に夕食の後片付けをして、シャワーを浴びて、そして
一息入れてから、仕事に取り掛かり、その矢先のことだ。
書斎の扉が控えめなノックと同時に開き、澪がそっと顔を覗かせた。
遠目にもその顔色が悪いような気がした瞬間、澪は崩れるようにして
床に倒れてしまった。
「どこか、痛いところはないのか? 頭とかお腹は?」
澪は額の手拭が落ちないように小さく首を振った。
「……ゴメンね」
「澪の世話をするのが俺の役目なんだ。気にするな。――吐き気は?」
重ねて聞いても答えは同じだった。ただ、苦しそうに呼吸して、
時々小さくセキをした。
一応、熱を下げる薬は飲ませてある。多分、俺一人だけで暮らして
いたら、この家に薬の類は一切なかったかもしれないが、俺は昔から
澪と繭の世話をしていて、澪はともかく繭はよく体調を崩すことがあった。
だから、二人の本宅である、つまりは俺の姉の家には薬の類が常備して
あるし(身体の弱い姉自身のためでもある)、このマンションにも少しは
備えがあった。それは、運が良かった。
だが、本当に風邪なんだろうか。――ふとそんなことが頭を過ぎると、
俺は反射的に立ち上がっていた。
「病院に行こう。急患の窓口ならこの時間でもやっているはずだ。
調べてくるから、ちょっと待っててくれ」
俺は言い置いて、澪の部屋から出ようとしたが、澪の唇が小さく動いた
気がして足を止めた。
「どうした?」
俺は澪の傍らに跪いて、聞いた。澪は、さっきと同じように首を振る。
「……大丈夫、だから……」
「熱が高いんだ。病院に行けば、熱を下げてくれる注射もして貰える
だろうし、もしかしたら風邪じゃないかもしれないだろ」
澪は首を振る。注射が嫌なんだろうか?
「大丈夫……」
「そんなこと、わからないだろう。俺だってわからないんだ」
俺は、少し声を荒げていたかもしれない。
しかし、事が重大だった場合はやはり早急に手を打つべきだ。
「……行かない」
「どうして? ……俺は、お前を任されてるんだ。お前に何かあったら
姉さんに顔向けできないし、今の姉さんに澪だって心配かけたくないだろ?
叔父さんのためだと思って、病院に行こう」
俺は努めて冷静に、頼むように言葉を紡いだ。が、澪の答えは変わらない。
ここまで言っても駄目ならお手上げだ。無理矢理にでも連れて行くほうが
いいのだろうか。そう思案していたとき、
「……って」
「……何?」
「……お姉ちゃんが、ここにいてって」
――俺は、頭の芯をハンマーで殴りつけられた気がした。
澪の言葉を熱に浮かされた戯言だとは思えなかったからなのか、それとも、
また、あの時の澪に逆戻りしてしまうんじゃないかという不安を感じたからなのか。
「澪、何言って……」
「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」
きっと、悪い夢だ。高熱を出したときというのは夢見が悪い。
それだけのことだ。……そう、思いたかった。
「……少し眠るんだ。このまま、また悪くなるようだったら、今度こそ病院な」
「……」
俺は無理強いするのをやめて、できるだけ優しい声音で言いながら、
澪の髪を撫でた。澪は撫でる俺の手に合わせるようにして目を閉じた。
そして間もなく、浅い呼吸を繰り返して眠りに落ちる。
俺はその寝顔をしばらく見守った後に、そっと澪の頬に触れてみた。
熱が高いのでてっきり頬も熱いのだろうと思っていた俺は、それが逆に
恐ろしいほど冷たくて、目を見開いた。
「澪……」
俺は座った状態から後ろの壁にもたれて、知らず自分の額に手を当てていた。
――ふと気付いて、目を開けた。
少し眠ってしまったのだろうか。覚醒した俺は、一瞬で寝起きの霧を振り払い、
澪の様子を見るべく顔を上げた。
「澪……?」
いない。ベッドの中は空だった。
反射的に、部屋の扉を振り向くと中途半端に開いていた。
俺は冷静にと自分に言い聞かせるようにして、部屋を出た。呼びかけながら、
澪を探す。まさか、外に出たなんてことはないと思うが。
「澪……」
捜すまでもなく澪は見つかったが、それでも見つかる僅かな間も焦燥に駆られ
ていた俺は、とりあえず心から安堵した。
澪は風呂場の脱衣所にある洗面台の前に立っていた。
「すまん。ちょっと眠ってたみたいだ。澪、身体は大丈……」
佇む澪に近付きながら話す俺の言葉は、唐突に途切れた。
鏡に、少し白い顔をした澪が映っている。どこか虚ろな瞳で、鏡に映る自分を
見つめている。俺の言葉を途切れさせたのは、澪の首元に見えた痣だった。
「……おねえちゃん……」
澪の血色の悪くなった肌に、だからこそ目立って、その痣は俺の目に
飛び込んできた。まるで、紅い蝶のように、鮮やかに痣は澪の首筋に浮かんでいた。
俺の脳裏に、二ヶ月前の忌まわしい記憶が甦る。あの時、俺は普段は目立たない
この痣を何度か見かけていた。
澪が突然、悲鳴を上げた。
金切り声に近い、凄絶な叫びだった。もう、聞きたくない声だった。
澪は絶叫しながら、痣の浮かぶ首筋をかきむしった。俺は、慌てて
それを止める。多少の力では振り解かれることはわかっていたので、俺は
最初から全力で澪の手首を捕まえながら、彼女を押さえつけた。しかし、
尚も澪は俺の腕を振り解こうともがく。姉を呼びながら、半狂乱になってもがく。
絶対に放してはいけない。捕まえていなければ、皮膚を破いて血が滲むくらい、
澪は首を傷つける。
「澪……澪! 落ち着け!」
「オネエチャンッ……オネエチャン!」
「大丈夫だ! もう、大丈夫だから!」
手首に痕が残るくらいの力で姪を押さえつけるのは辛かったが、俺は無心で
……否、願うような気持ちで、手首を押さえたまま腕を回し、抱き締めるよう
にして澪の動きを封じた。彼女の首筋に顔を埋め、強く、抱き締める。
抱き締めた澪の身体は冷たくて、震えていた。姪の痛々しい姿は、毎度、
胸を刺す。もう、終わったと思っていたのに。でも、どこかではわかっていた。
澪は、この痛みを決して忘れることが出来ないんだと。
澪は、喉が嗄れて声が擦り切れても叫び続けた。俺の指が手首に食い込ん
でいても振り払おうと暴れた。いつまで経っても、澪は納まる気配を見せなかった。
俺は、どうすればよかったんだろう。
引っ叩いて、正気に戻せばよかったんだろうか。そうすれば、正気に戻った
のだろうか。だが、痛みに泣き叫ぶ彼女にこれ以上の痛みを与えることなんて、
俺には到底出来なかった。
俺は悲鳴を上げる澪の唇を、自分のそれで塞いだ。
彼女をきつく抱き締め、口づけた。彼女の叫びを、痛みを、吸い取るように
唇を合わせた。行き場を失った澪の想いが、二人の口内にくぐもって響く。
触れる唇から、悲しみの奔流が伝わってくるような気がして、俺は心臓が
締め付けられる思いだった。でも、悲しみを感じられるのは、狂いたくても
狂えない澪の確かな意思がまだ在るから。そう思って、俺は帰ってきて欲しい
という願いを一心に込め、唇から伝えた。そうしたつもりだった。
どれくらいそうしていたのか、覚えていない。気付いたときには、二人とも
崩れるようにして床に膝をついて、澪の身体も抵抗をやめていた。
俺は、そっと唇を離し、澪を見た。澪は、虚ろな瞳で虚空を見つめている。
止め処ない涙を流して。
「……おねえちゃん……ごめんなさい……ごめんなさい……」
掠れた声音で、うわ言の様に、謝り続ける。
何がそんなに苦しいのか。姉がいなくなってしまったということだけに対する
悲しみだけではない何かを、感じずにはいられなかった。
澪は……幼い頃に繭が負った足の怪我を、自分のせいだとずっと考えていた。
やはり、今回、姉を失ったことも自分の責任だと感じているのだろうか。
「澪……話してくれ。一人で、何を抱え込んでいるんだ? 一人きりで苦しんでる
お前を、これ以上見ていられない。聞かせてくれ。俺に、お前の痛みを一緒に
背負わせてくれ。それがどんなに辛いことだったとしても、どんなに酷なことだった
としても、俺は、お前の味方だ」
ずっと、聞くまいと思っていた。話させることで、思い出させることで、澪が壊れて
しまうんじゃないかって、怖くて、聞けなかった。でも、もう限界だ。
今のままでも、騙し騙しなら生きていけるのかもしれない。でも、それは生きてると
言えるのだろうか。もしかしたら、このまま緩やかに、壊れていってしまうのかもしれない。
乗り越えなきゃならないことなんだと、俺は覚悟を決めた。
俺の言葉が届いたのか、澪の涙に濡れた瞳が、少しずつ焦点を結び始めて、
俺の顔を映し始めた。
「……忘れるな。俺は、どんなことがあっても、お前を赦すから。お前の傍に
いて、離れないから」
俺は、ありったけの願いを込めて、澪の瞳を真っ直ぐに見つめ、言葉を紡いだ。
澪は――虚ろな表情から、段々と、感情を取り戻した。そして、今度は顔をくしゃ
くしゃにして、泣き始めた。
でも、今度の涙は、生きている人間の流す、熱くて苦い涙だった。
「――そうか」
長い……長い澪の話を聞き終わった俺は、その一言だけをやっとのことで吐き出した。
あれから、澪は少し落ち着いて、俺は休むように促したのだが、澪は首を振った。
今話したいと言って。だが、肉体的にも精神的にも疲弊している澪に無理はさせたく
なかった俺は、一応熱を計ってから判断することにして、結果、熱はまだあるが、
それでも微熱と呼べるものになっていたので、渋々だが、俺は納得し、澪の話を聞く
ことになった。
話し終わった澪は、またそのときの悲しみが甦ってきたように、泣き出した。でも、
先程のような激しいものではなく、ただ静かに、声を押し殺して泣いていた。
「澪」
俺は黙ってその姿を見守っていたが、少しの間を置いてそっと呼びかけた。
澪が泣きながら、顔を上げる。それを待って、俺は誘うように手招いた。
「おいで……」
「叔父さん……っ」
澪は、二人の間に置かれたテーブルを回り込んで、俺の胸の中に飛び込んできた。
俺は、その華奢な、震える身体に腕を回して抱きとめる。落ち着かせるように、その
頭と背を優しく撫でて。
「辛かったな……」
澪は首を振った。
「私が、私がっ……悪いの……っ」
何故、澪がこれほどの傷を負っていたのか、やっとわかった。
正直に言えば、こんな残酷な現実なんて知りたくなかったことかもしれない。
だが、俺は背負うと決めた。
――半身を、殺した代償だったのか。
正誤の判断は、澪の話から見る俺の推論でしかないが……
暗い、呪われた村の最奥で、澪はやっと繭を見つけた。しかし、そこからの記憶が
曖昧だという。気付いたときには、繭はもう……
村には、ある双子の想いが強く残されていたらしい。もしかしたら、澪も繭も、
その瞬間、その双子の思念に囚われて、忌まわしい儀式に身を投じてしまったのかも
しれない。だが、それこそが、また澪の苦しみだった。もし、死を望む姉の姿が、
誰かに操られた上のことだとしたら、そして、自分の意識を奪われた上の悲劇だったと
したら、そんな理不尽なことが理由で二人の仲を永遠に裂かれたのだとしたら――
その悲しみは、余りある。
だが、俺は――
在りし日の、もう一人の姪の姿を思い出す。仲が良すぎるくらいの双子に、だが、
それだけに見えたそれを、もう一度よく思い返してみれば、確かに、繭は澪に
依存していたように思う。家族愛や姉妹愛以上のものを、澪に求めていた節がなかったか。
添い遂げられぬ思い故に、澪だけを求め、他の何もかもを排他して閉じこもっているような
空気が、繭にはあった。――村の双子の、呪いの中心にいた片割れも、そうだったんじゃ
ないのか。先にある未来に誰もが抱く不安に負けて、今在るまだ温かな時間を
永遠にするために、生きることを放棄しようとしていたんじゃないのか。だからこそ、二人は
同調してしまったのじゃないだろうか。
……どうして。
だとするなら、そう思わずにはいられない。
どうしてそんなことを思ったのか。どうして諦めるんだ。
生きてさえいれば、また別の答えが見つかったかもしれないのに。お前は一人じゃ
なかったはずなのに。一人では出来ずとも、二人なら頑張れたはずじゃないか。
お前が、そんなにも愛した澪が、お前がいなくなったことでどれほど悲しい思いを
することになるのか、お前にはわからなかったのか……繭……。
「澪、悪かった」
俺がそっと囁いた言葉に、澪は恐る恐る顔を上げた。
俺は……本当は出したかった表情を必死で堪えて、僅かばかりの微笑を浮かべた。
「お前をしばらく、一人にしてしまっていた。でも、大丈夫だ。もう、一人じゃない」
俺が、安心させたくて紡いだ言葉に、澪は耐えられなくなったように、
声を上げて泣いた。胸元にしがみつく澪を、俺は夜が明けるまで抱きとめ続けた。
――明け方。
泣き止み、眠りに落ちた澪を部屋に残して、俺は外に出ていた。
マンションの前の小さな公園のベンチに腰掛け、紫煙を吐き出す。
遠いビル群の向こうに見える空が、ようやく明るくなってきたようなこの時間帯、
まだ辺りに人の気配はない。残暑の厳しい季節とはいえ、朝の空気は半袖の腕に
少し肌寒かった。
俺は、特に何を考えるでもなく、目の前に漂う風景を眺めていた。
ただ、これからあいつとどう過ごしていくか、ぼんやりとは考えていたように思う。
やがて煙草の先が短くなると、それを消して、俺は部屋に戻るべく腰を上げた。
マンションに向かって歩き、そして、マンションのコンクリートの壁に、力なく額を当てる。
そして、思い切り拳を壁に打ち付けた。
硬質な手応えが、皮膚を通して骨に響く。衝撃が神経に突き刺さり、じわりとした
痛みを脳に伝える。
――こんな痛みなど、あいつらが負ったことに比べればなんてことはない。
「……馬鹿野郎……!!」
誰に向けてなのかわからなかったが、腹の底から沸き上がってくるようなやるせなさに
俺は食いしばった歯の間から、そう零していた。
壁に影を長く落とす朝陽の中で、俺の頬を涙が伝っていた。
切なすぎて泣きそうだった件
>>679 出だし、蟹座と読み間違えてそのまま第一文節読みきったから、
あれ、蟹座は? と思った。
742 :
零〜紅い蟹〜:2005/09/10(土) 01:33:20 ID:GsVkxjGH
そんなこというから蟹が食べたくなってきちゃったじゃないか
>>731 729だけど、ごめん、調子乗ってたよ。なんか言い争い続いてたからいろいろめんどくさくなっちゃって…
壁|ω;`))))ゴメンネ
>>734-
>>739 蝶GJ!切なひ・・・(;´Д`)
「ん……」
ふと、目が覚めた時、螢は何故か眠りの家の【着物の間】に居た。
呆然とした面持ちで辺りを見渡す。壁に打ち付けられた髪の束、視界を塞ぐようにして配置されている着物の数々。
ただ、古びた琴と鏡台だけが無い。
螢にはその事について心当たりがあるのだが、現在では優先されるべき事案ではないだろう。
一番問題なのは、何故、螢が再びこの家に招かれたのかと言う事である。
「あれ……何で、俺がまた此処に居るんだ?」
呼ばれる理由が見つからない。
また、その予兆もない。
あの事件は、黒澤怜の活躍によって解決した筈だ。
あれから数ヶ月経つが、一度として螢があの"夢"を見た事は無い。
その代わりに、自宅に妙な同居人が出来て受難続きの日々を過ごしているがそれはまた別の問題である。
「解らないな。あいつも、別に変わった様子は見せなかったし」
昨日も別に変わらない日常だった。
朝起きたら横に同居人が居て、日中は自室で仕事をしながら甲斐甲斐しい世話を受け、夜は何時ものように搾り取られた。
全くを持って普段通りの生活だ。他者からすれば異常極まりないだろうが、最近の螢はこの生活に慣れてしまっていた。
人間、どんな極限状態になろうとも、時間が経過する余地があれば適応してしまうものなのかもしれない。
「まさか、また"巫女"が徘徊を始めたって訳じゃ……ん?」
呼び出された理由を考えていた螢は、視線を感じてふと振り向く。
螢の背後、物置廊下へ通じる扉が開いていて、巫女装束姿をしたお下げ頭の少女がこちらをじぃっと見つめていた。
「鎮女かっ!?」
螢は慌てて、側に転がっていた射影機を手にする。
久世ノ宮において、当主の儀式遂行を補佐する為に存在する四人の幼い巫女達。それが『鎮女』だ。
手にした石杭と槌を持って、突如として壁の中から打ち掛かって来る彼女らに螢は散々苦労させられた。
それは、巫女が狭間から解放され、海を渡って去った今を持ってしても変わらないだろう。
久世の掟を守る彼女らからすれば、男である螢はこの屋敷から排除されるべき対象である。
それを、螢は手に入れた古書と彼女らの行動で、充分に承知していた。
『………』
「………?」
だが、射影機のファインダーが彼女を捕らえても、鎮女は何もしてこない。
ただ、真っ直ぐに螢を見ているだけだった。
(何なんだ、一体)
何時まで経ってもこちらを眺めている鎮女を見ていて、螢はふとある事に気が付いた。
襲って来た鎮女の中に彼女は含まれていないのだ。
古書によれば、鎮女は代々四人が定例だと言う。
襲撃を仕掛けてきたのは、年長と思しきストレートの髪の少女、ショートの髪の少女、おかっぱで髪飾りを付けた少女だ。
特に三人目はしつこかった。あまりに執拗な襲撃を繰り返された所為で、眠りから目覚めざるを得なかった事すらある。
(となると四人の内の最後、あの書物蔵に居た少女か……ん、よく見るとそうだな)
かつて、社へと移動する際に見かけた少女。
衝立に隠れるようにして歌を歌いながら、不安げに佇んでいたのを螢は思い出した。
747 :
眠りの家の螢:2005/09/11(日) 19:48:53 ID:jmWYMcj4
(取り敢えず、悪意や敵意は感じないな。どうしたものか)
射影機をおろし、螢はゆっくりと立ち上がる。
それにつられるように少女はびくりと身体を揺らし、僅かに身体を後退させた。
小さな紅葉の様な手が扉にかかり、何時でも彼女が扉を閉めて逃げれるようにしている。
「あ、君。逃げなくていいよ。変な事しないから」
思わずそう言ってから、螢は後悔した。
これでは、どこぞの児童誘拐犯じゃないかと。言っている事が滅茶苦茶だし。
そして、彼女もそう感じたようだ。
『……っ!』
パタンと音を立てて、扉が閉まる。
トタトタと小さな足音と共に、少女が階段を降りていくのが聞こえた。
「あちゃぁ……まずいな」
顔を顰めながら、螢は後を追うことにした。
気は進まないが、何故此処に自分が招かれたか解らない以上、手掛かりになりそうな存在を求めるのはしょうがない。
「仕方がない。追うか」
鎮女が行きそうな場所は検討が付く。
以前"戒ノ儀"を行おうと石杭を回収した際、鎮女の部屋と思われる場所を全て廻ったからだ。
(彼女が向かったのは【木像の間】の床下から行ける【人形の祭壇】だろう。あそこが一番可能性が高いだろう)
決心すれば、後は早かった。
螢は【着物の間】を出るべく、少女が去っていった扉へと向かう。
幼女を追う事に夢中だった螢は気付かなかった。そんな彼を壁の中から監視する、三対の瞳を。
階段を降り、柵が並ぶ廊下を抜けて【木像の間】へと向かう。
途中、番匠らしい怨霊と遭遇したが、何かに怯えていたらしい。
『く、来るなぁ!』等と叫んで尻を押さえながら逃げていってしまった。
「……?」
彼は何に対して脅えていたのだろうか。
妙に気になったが今はそれどころではないので、螢は先を急ぐ事にした。
「うわ、これは酷いな」
【木像の間】に入ると凄まじい有様だった。
儀式の祭壇は壊れ果て、周りに吊された人形(ヒトガタ)達が全て床へとたたき落とされている。
おまけに、その人形から変な血のようなものが滴り落ちているのが惨状に輪をかけていた。
748 :
眠りの家の螢:2005/09/11(日) 19:50:54 ID:jmWYMcj4
「………誰が、暴れたんだろ?」
まさか、あの少女じゃないだろうかと邪推し、螢は苦笑した。
鎮女にそんな凄まじい力があったら、自分が生きていられる訳がない。
慎重に人型と散乱した祭器を避けながら、部屋の奥の隅にある隠し戸の場所まで移動する。
「後は、床下を潜り……」
『……』
カチャリと戸を開いた瞬間、床下に潜んでいた者と目が合う。
四つん這いになった女が、目を見開きながら螢を見上げていた。
「……」
『……』
数秒後間お見合いした後。
『ごあぁぁぁぁぁぁ!!』
「う、おぉぉぉぉぉぉ!!」
飛び掛かって来た怪奇蜘蛛女と螢の死闘が始まった。
「はぁはぁ……全く、手強い、奴だった、な」
目の前では、力尽きた蜘蛛女が藻掻きながら消えていく最中だった。
この怨霊も手強い相手である。床を鋭敏にはい回るかと思えば、天井に張り付いて奇襲攻撃まで仕掛けてくる。
何度か組み付かれたが、それでも螢は怪奇蜘蛛女を撃退する事に成功していた。
「巫女が解放されても、完全に怨霊が居なくなった訳じゃないか。厄介な事だ」
だが、こんな所で時間を食っている訳にはいかない。
彼の目的は怨霊と戦う事ではない。この下にある【人形の祭壇】へと赴く事なのだ。
大きく深呼吸をして乱れた息を整えると、螢は再び床下へと通じる戸を開いた。
「……」
床下の様子を伺う。
今度は、何の気配も感じられない。
それでも、ゆっくりと慎重に、螢は身体を床下へと降ろした。
案の定、少女は自分の持ち場である【人形の祭壇】に居た。
梯子をギシギシと音を立てながら降りてくる螢を、眉を顰めながら見つめている。
彼女が向けてくる視線。それは、怨霊にありがちな怨嗟や妄執などではなく、螢をどう見たら良いのか解らない。
そう言った、死霊にあるまじき戸惑いに満ちた複雑な視線であった。
「……えーと」
『貴方は……母様の何なのですか?』
螢が呼びかけようとした瞬間、初めて鎮女が口を開いた。
749 :
眠りの家の螢:2005/09/11(日) 19:53:24 ID:jmWYMcj4
「母様?」
『鏡華母様……です』
「え、鏡華って?」
同居人の名前を出した鎮女に、螢は少なからず動揺した。
しかも、母様と来た。言葉の意味をそのまま捉えれば、彼女は鏡華の娘であろう。
そして、螢はその事に心当たりがあった。
「君が、雨音ちゃんなのか?」
『……!』
「あ、いや、鏡華から……君のお母さんから聞いたんだよ」
寝物語で鏡華から聞いた事である。当時は精を絞られて体力が急激に減っていた所為か、朧気にしか覚えていなかったが。
ただ、本人を前にして、記憶が戻ってきたようだ。
「そうか、君が鏡華の娘さんか……初めまして、俺は天倉螢って言うんだ。君のお母さんは秋人って呼ぶけどね」
『……天倉、螢』
口の中で、何度も螢の名前を繰り返す雨音。
そんな彼女を見て、螢はふと顔を綻ばせる。
(こうしてみると、普通の女の子だな……)
この子も、久世の一門に生まれなければ、普通の少女として生きていっただろう。
鎮女などと言う血生臭い役目を担う事も、そしてあのような最後を迎える事も無かっただろうに。
不憫な事だと思いつつ、螢は出来るだけ穏やかに雨音に話しかける。
「で、俺を今日此処に呼んだのは君かな?」
『……』
雨音は何も言わなかった。代わりに、首を僅かに縦に振り肯定する。
取り敢えず、自分が誰に呼ばれたかは解った。螢はひとまず納得する。
ならば、後は何故呼んだのか、そして彼女はどうしたいのかだ。
750 :
眠りの家の螢:2005/09/11(日) 19:54:40 ID:jmWYMcj4
「それはどうしてだい? 雨音ちゃんは、俺に何か用があったのか?」
『……』
雨音は答えない。
ただ、螢に対する拒絶と言うよりは話すのを悩んでいるような感じだ。
「お願いだから、話してくれないか? 俺も、力になれる事ならなるからさ」
『……』
かがみ込むようにして、螢は雨音に話しかける。
途惑うように彼女は視線を揺らしながらも、やがて螢の方をしっかりと見た。
「それは……」
雨音が口を開こうとしたその時。
キィーンと槌を鳴らす鋭い音が、彼女の言葉を断ち切った。
「な、何だ!?」
『……っ!』
慌てる螢と、息を呑む雨音。
そして、
『迂闊なり、久世雨音』
何時の間にか、壁の中から1人の鎮女が姿を現していた。
年長の鎮女と覚しき、黒髪を長く伸ばした少女である。
驚いた表情でそちらを見る螢と、脅えた面持ちで振り返る雨音。
彼らを冷ややかな目付きで睨め付ける鎮女の口元が、にやりと歪んだ。
『二人とも、逃がさない……』
続く
( ´_ゝ`)フーン
澪「楔と戦うの('A`)マンドクセ、失明すんの嫌だし・・・一人で逃げよ★」
>>730 がんばってみた。虚ED後の澪と繭でつ
妹の髪を梳くとき、私は必ずこう言う。
「澪の髪、とっても綺麗…もう少し伸ばしたら?」
でも、妹の返事はいつも同じ。
「…ううん、私あんまり長くしたくないから」
「そう…」
そうしてまた、私たちは黙り込む。心地よい沈黙。
ただ、さらさらと澪の髪の感触を味わって。澪は気持ちよさそうに目をつむって。
私は鏡に写っている自分と妹を見る。そっくりな二つの顔。
違うのは、「あの頃」と比べ私の髪が伸びたこと、澪の髪が少し短くなったこと。
「ねえ澪…」
「ん?」
「もうすぐ私たちの誕生日だね…何が欲しい?」
「…そうだね…」
澪は少し寂しそうに笑う。私はその表情が好きで、つい口元がゆるんでしまう。
あの村から脱出してから2回目の誕生日。
1回目は、澪が悪夢にうなされていて、それどころじゃなかったけど。
「お姉ちゃんは…何が欲しい?」
「私?ふふふ、お姉ちゃんはね…」
私は鏡台に櫛を置いた。そして、後ろから澪を抱きしめる。
「…澪が欲しいな…」
「お姉ちゃん…」
ふと、前を見ると鏡に写った私は、澪の頬に自分の頬をぴったりとくっつけて、
とてもとても幸せそうに微笑んでいた。
>>754 おお。頑張ったなぁ。
っていか上手いよ。ぜひ続けてください。
>>754 続かなくてもこのほんわかしてる感じが凄い好き。
可愛いなあ澪繭(*´д`)ここ来て澪繭に目覚めたよ。本当
>>754 夜になると、私は妹に寝間着を着せて、いつものように、自分の部屋へ連れて行く。
布団の中に収まった澪は、いつものように猫のように丸まって。
私は微笑みながら、いつものようにその背中を抱きしめて、そして目をつむる。
「お姉ちゃん…」
「なあに?」
「私は…重荷になってる?」
とくんとくん、澪の背中から伝わる鼓動。
「…馬鹿」
「え?」
私は澪を引き寄せて、向き合って。そのおでこに唇を押し付けて。
「重荷だったら…こんなことしないよ…」
「…うん」
赤くなった妹の肩にそっと自分の頭をのせて、私はまた目をつむる。
「ねえ、お姉ちゃん」
「なあに?」
「私も誕生日欲しいものが見つかったよ…」
「何が欲しいの?」
「お姉ちゃん…」
顔が赤くなるのを見られなくてよかった…と私は思った。
そっと、妹の手を握る。妹も握り返してきて。
温かく絡む手と手。
「楽しみだね、誕生日…」
「うん…」
そうして、私たちは一緒に眠りに落ちた。絡んだ手はそのままに…。
おわり
こーいうほのぼのもいいね。二人とも可愛い。乙!
澪「お姉ちゃん!お姉ちゃん!新作のゲーム買ってきたよ!一緒にやろ。」
繭「えー・・・澪が買ってくるのって怖いのばっかだから嫌!」
澪「面白いって、零〜刺青の聲〜」
繭「それって、私達の奴の次作?」
澪「そうそう・・・私も出てるらしいのよ・・・」
繭「そ、それはちょっと見たいわね・・・」
澪「さっ、始まるよ。」
澪「うわお!美人なお姉さん達!」
繭「澪〜!!」
澪「いてててて、お姉ちゃん耳引っ張らないで・・・」
繭「なんか敵強いね・・・」
澪「うん・・・こんなんだったら私多分死んでたよ・・・」
澪「あ!きたきた、私が出てきたよ、お姉ちゃん!」
繭「ほんとだ!」
澪「・・・・・・・・・」
繭「・・・・・・・・・」
澪繭「('A`)糞ゲー、金返せ!」
澪「あっ、でも深紅は可愛いかも・・・」
繭「( #゚д゚)けっ!ブラコンが!」
澪「シスコンよりはましでしょーが・・・」
繭「(T_T)」
>>758 誕生日まで我慢できるおまいらに乾杯
>>762 何気に浮気な夫と勇める嫁みたいな関係が可愛い。
勇めるじゃなくて諌めるだわなorz
767 :
マヨイガ外伝:2005/09/13(火) 01:53:05 ID:LPCN0Kb6
暮羽神社の隠し戸の前。
澪は姉を残し、村を出る事を決意していた。
「ごめんね……」
脳裏に浮かぶのは、悲しげな姉の顔。
数瞬の躊躇いの後、澪は封印の解かれた出口の扉を潜った。
「はぁはぁはぁ……」
注連縄の張り巡らされた石道を、澪は必死に走り続ける。
あの、蔵の少年に言われたように、一身に走っていく。
「はぁはぁはぁ……」
薄暗い坑道をどれくらい走っただろうか。
「はぁはぁはぁ……そろそろ、出口が……」
そう考えた時、背後の空気が張りつめるのを感じる。
『ヤエ……』
「っ!」
後ろから、ノイズがかかったような声が聞こえた。
間違いない、これは、あの狂笑を上げていたあの女の声。
『マタ、ワタシヲオイテイクノ?』
「ひっ!」
悲しみと怨嗟に満ちた声が、背後からヒタヒタと追って来る。
全身を貫く冷たい気配に、必死に耐えながら澪は走り続けた。
「はぁ……はぁ……はぁ……!!」
息が切れかけ、目が霞み、足が縺れそうになる。
それでも、澪は走り続ける。立ち止まった時、それが最後の時だと解っているから。
「はぁはぁ……で、ぐち!?」
前方に、ぼんやりと薄い光が見える。
必死に駆けていく澪の視界に、どんどん大きくなっていく。
彼処まで駆け抜ければ自分は、あの忌まわしい村から出られる。
「もう、少し!」
最後の力を振り絞り、澪は駆ける足を速めようとした。
と、その時。
「澪……置いて、いかないで」
背後から聞こえた声に、澪の動きが僅かに鈍る。
768 :
マヨイガ外伝:2005/09/13(火) 01:54:33 ID:LPCN0Kb6
「澪……置いて、いかないで」
背後から聞こえた声に、澪の動きが僅かに鈍る。
「お姉、ちゃん?」
首が、背後に向きそうになる。
身体が、片割れの呼びかけに振り向きそうになる。
今まで前だけに突き進んで来た足が、止まりそうになる。
澪は、後ろを振り返ろうとして
『後ろを見ちゃ駄目だ!』
脳裏に響くは樹月の制止の声。
だが、澪は止まらなかった。
「おねえちゃ『アハハハハハハハハ!!!』」
姉は居なかった。
後ろには、狂気の笑みを浮かべた血濡れの少女が居た。
彼女の白く、紅く濡れた手が伸びて澪を掴もうとする。
「い、いやぁ!」
死を招く手を辛うじてかわし、足をもつれさせながらも走る澪。
出口まであともう少し、逃げられない距離ではない。
『ヤエ、ズットイッショニ……!!』
伸ばされる手から逃れるようにして、出口へと駆ける。
やがて、視界一杯に光が溢れる位置が、目の前まで迫って来た。
「お姉ちゃん……ごめんね!」
『ヤエッ!』
後、十歩。
後ろから聞こえる叫び声を遮るようにして、澪は出口を潜り-------------------
「待っていたよ澪ぉぉ!!」
「おぶっ!?」
抜けようとしたら、"出口から"飛び出して来た繭に抱き付かれた。
769 :
マヨイガ外伝:2005/09/13(火) 01:55:55 ID:LPCN0Kb6
「澪、澪っ……1人だけで逃げようなんて酷いよ!!」
「ちょ、お姉ちゃん! 何で出口から!?」
「村を包んでいる"闇"を打ち貫いて先回りしたの。ちょっと大変だったんだから!」
「え、そ、そんな……だったら何で最初からそうしなかったの?」
「決まっているじゃない。儀式をする為よ」
「……お、お姉ちゃん。儀式って」
「澪と、私が一つになる儀式よ。解るかしら?」
「解るかしらって……スカートが……ちょ、ちょっと何で其所が膨らんでるのっ!?」
「だから、澪と私が一つになる為に必要だから膨らんでいるの」
「え、な、何で!? お姉ちゃん、女の子だよねっ??」
「女の子だからって関係ない! ×××の一本や二本、澪と一緒になる為だったら生やして見せるわ!!」
「そ、そんな……おかしいよお姉ちゃん!!」
「おかしくてもいいの! 澪と一つになれるんだったら、私は蝶にでも楔にでもなってみせる!!」
「え、ええー!!?」
「さぁ、帰って儀式を始めましょう。澪の初めて、貰って一つになるんだから……ふふふ」
「な、何で私が処女なの知っているの!」
「そんなの、毎晩、澪が寝ている間にパンツずらして確かめていたからに決まってるじゃない!」
「こ、この変態姉! こういう事ばっかりするから、逃げたかったのに------------!!」
そして、喚きながら抵抗する妹を抱いた姉が超高速の駆け足で去った後には、
『ヤ、ヤエ……ウゥゥ』
出口から突撃して来た繭に突き飛ばされて壁にめり込んでいる、紗重の姿が残されていた……。
終わり
リアルタイムキタ━(・∀・)━━!!
パンツずらしてアレ見るだけで確認出来るなんて何者だ繭w
シリアス系かと思ってたら変態姉かよw
ワラタw
というか本当にパンツずらしただけで済んでるのか?
ありえん
他の人ならともかく繭ではありえん
多分一番突っ込まれるべき>超高速の駆け足
よりも名無しの目はパンツに集中。ワロシww
お姉ちゃんと手をつなぎながら、私はじっと朝日を見つめていた。
たぶん、お姉ちゃんもそうだと思う。
「・・・・・」
「・・・・・」
私たちはしばらく口も利かず、ずうっと朝日を見てた。
「・・・行こうか、澪?」
「うん・・」
そうして、私たちはゆっくりと村を出る。とても静か。
なんだか世界に私とお姉ちゃんしかいないみたい。
「なんか、世界に私たち二人だけって感じだね」
「・・・だったらいいのにね」
お姉ちゃんは少し寂しそうに笑う。さっき手を離さないって約束したのに
なんでかな。私はお姉ちゃんをはげまそうとして、強く手を握る。
「この手は離さない・・・って約束したよ、ずっと一緒だよ?」
「うん・・・そうだね・・ねえ・・澪」
「なあに?」
「お姉ちゃん・・しるしが欲しいの」
しるしって何のこと?そう聞いたら、お姉ちゃんは私の耳に顔を寄せて、
こそこそつぶやいた。私はとてもびっくりして、顔が赤くなってしまって。
「うふふ・・澪の顔まっかだよ?」
「だって、お姉ちゃんが・・・その・・」
お姉ちゃんは少し意地悪そうに笑って。
「澪は・・いや?」
「ううん・・・」
私は首をふった。そうして、お姉ちゃんの肩に手を置いた。お姉ちゃんも
私の肩に手を置いて、「にこっ」と笑って目をつむった。
「ずっと一緒だよね・・澪」
「うん・・そうだよ」
そうして、私はお姉ちゃんにキスをした。
おわり
いい話だ。
にしてもこの二人は将来どうなんだろうなw
>>770 >>771 >>772 >>773 感想ありがとうです。
繭の突っ込み所に関しては……姉の盲愛は森羅万象や物理法則ですら歪めるっていう事で。
パンツの件は、ずらした後、あそこを押し広げて中をペンライトで照らし、確認してますた。
余計な事を言わないで、思うまま妹を弄くり回すのがこの繭の性格なんで。
>>776 処女じゃないのはすぐ分かるらしいが、
処女を認定するのは難しいらしいよ・・・
要はさすがは繭w
大丈夫、その辺は赤飯前から毎日日記を取る位に綿密な観測を続けてきたから僅かな機微でも直ぐに解るんで。
伊達に姉をやってる訳じゃないんです繭は。
>>774 やばい。スタンダードに励萌えだ。
リアルにちゅーくらいしそーだもんねあの二人。
>>780 こいつらがちゅーだけで終われるはずがない・・・
体も重ねてそうだw・・・ハアハア
しっかし繭は誘い受けの名人そうだ。
誘われてぇ(*´Д` *)ハァハァ
>>774 「しるしが欲しいの・・」と言って、毎晩キスだなこれは・・ハァハァ・・・
「え、ここにもキスするの?」と
・・しまいにキスからどんどんエスカレートw
「行ってきます」と出かけの挨拶をする姪に、俺は
反射的に「大丈夫か」という言葉を掛けそうになった。
が、それはなんとか喉の奥で止めて、
「いってらっしゃい。無理するなよ」
俺が挨拶を返すと、澪は微かな笑みを見せて玄関から出て行った。
俺は、閉じた扉をしばらく見守った後、無意識に溜息を吐いていた。
……あまり、心配し過ぎるのもためにはならない。
それはわかっている。いつまでも立ち止まってはいられない。
壊れ物のように扱うのは、上手い理由が見つからないが、
やめる時には、やめなきゃならないことなんだろう。
「おっと……」
俺まで立ち止まっていてどうするんだ。
我に返った俺は時計を見て、出かける支度を始める。
今日は出版社に寄ってから、姉さんの見舞いに行かなきゃならない。
澪の帰ってくる時間には、なるべく家にいたかったから、そのためにも
やるべきことは午前中にすることにしていた。
「――澪、元気?」
「ああ」
ベッドの上で身を起こした姉は、最初にいつもと同じ質問をした。
俺は頼まれていた着替えを、ベッド横の棚へ入れてから見舞客用の
椅子に腰を下ろして姉と向かい合った。
「でも、昨日電話で言ったけど、ちょっと風邪を引いてね。ここには
来られなかったんだ」
「そう。で、もう治ったの?」
「ああ。大分良くなって、今朝もちゃんと学校に行ったよ」
俺の答えを聞いて、姉さんは微かに安堵の笑みを面に浮かべ、
窓外へ目を向けた。顔色はそれほど悪くはないが、その横顔には
年相応以上の疲労の陰が見え隠れしている。
――仕方のないことだ。決して恵まれた人生ではなかったから。
澪と繭が生まれてから十年も経たないうちに夫を亡くし、そしてまた、
数ヶ月前には繭がいなくなってしまったのだから。姉は昔から身体が
弱かったが、健康な人間だったとしても二度続けて重い不幸が続けば、
寝たきりになっても仕方がない。
……いなくなった、か。少なくとも彼女や、俺と澪以外の人間は
そう思っている。だが、俺はもう真実を知ってしまっていた。
当然、こんな事実を姉に告げられるはずもない。
「……あんたには、苦労かけるわね」
苦い思いで考え込んでいた俺は、その一言で我に返った。
「気にしないで。それに、苦労って程のものじゃないさ。澪も、もう子供
じゃないし、手が掛かることも滅多にないんだ。返って助かってるくらいさ」
詭弁ではなく、それは事実だ。
幸いにも、割と自由が利く身でもある。
「……でも、もうあんたにしか頼めないことなの」
姉は窓から視線を外し、俺のほうを向くと、少し表情を沈ませて言った。
「私は昔からこの通りだし、……繭がいなくなってから、あの子は本当に
一人ぼっちになってしまったわ。きっと、あの子が安心できる場所は、もう
螢だけだと思うから……」
子供を憂う母親の言葉は、重い。俺は、腹腔に感じるそれに耐えながら
姉の言葉を聞いていた。
「澪の、傍にいてあげて」
言われるまでもなく、そのつもりだった。
彼女が別に何か救いを見つけるまでは、支えるのは俺の役目なのかもしれない。
そうでなくても、放っておけるはずはなかった。
――例えば、澪にとっての幸せとはなんだろうか。
姉の幸せは、多分、澪の幸せがそのまま彼女の幸せになる。
だから、考えるべきは澪の幸せだと思う。――傷を乗り越えることは少なくとも、
必要不可欠なことだろう。しかし、あれだけの痛みを忘れるのではなく、乗り越える
となると、澪は何を見つければいいんだろう。
死へは傾かない生きる意義か。
一ヶ月前に、澪は死へと傾きかけた。姉を殺めた罪の意識に苛まれて
生きる意志を失っていた。俺はなんとか、あの眠りの館の中で彷徨う澪を
連れ戻したが、いつまた、向こう側へ傾くか。傾かないという保障が、今はない。
生物にとって一番強い意思というのは生存本能だ。しかし、人間の場合に置いて
それは絶対ではない。本能を越えた想いによって、人は容易く死を選んでしまうことがある。
……どうすればいいんだ。
人を愛することだろうか。彼女が誰かを愛し、愛されれば、その誰かが
彼女の救いになってくれるだろうか。それが彼女を繋ぎとめる楔に、しいては
彼女の幸せにならないだろうか。
「叔父さん」
病院から帰りの道中、そしてマンションに帰ってきてからこっち、俺は
ずっと思考の波の中にいた。答えを求めて。
呼びかけに顔を上げると、澪が洗濯物を抱えてこっちを見つめていた。
「他に何か洗う物ある?」
「いや……ていうか、いいよ。俺がやるから置いとけ」
「なんで? 大丈夫、大丈夫。やるよ、暇だし。それより、叔父さんこそ
お仕事大丈夫なの? 編集の人泣かせちゃダメだよ?」
澪は悪戯っぽく笑うと、身を翻して風呂場のほうへ向かう。
俺はリビングのソファーにもたれたまま、それを見送っていた。
今は、まだ……このままでもいいのか?
少しずつ元気を取り戻してきている澪を見ていると、俺は些か焦っていたかも
しれないと思い返す。一人で考え過ぎていたかもしれない。
澪の傍にいて、ゆっくりでも、答えを探すあいつを見守ってやれば、それで
いいのかもしれない。澪の笑顔を見ていると、不思議と自分のほうが救われて
いるような気がして、俺は知らず、苦笑を浮かべていた。
>>778 どっかの殺人鬼が切った爪みたいな観察日記があると予想
>>784 な感じで書いてみた。
夕飯を終えたあと、私はお姉ちゃんと仲良くテレビを見ていた。
「繭、澪、そろそろ寝なさい」
『はあい』
お母さんに言われて、私たちは手を繋ぎながら、階段を上る。
トントントン・・・
お姉ちゃんの部屋の前に来ると、お姉ちゃんは私の方を向いて
にっこり微笑んだ。
「澪・・・」
そう言って、私に顔を近づけて、目をつむる。
「お姉ちゃん・・・」
私は少しどきどきしながら、顔を近づけて。お姉ちゃんの息を感じながら、
私はゆっくりお姉ちゃんの唇に、自分の唇をくっつけた。
・・・ちゅっ・・くちゅっ・・
離そうとしたら、お姉ちゃんがまた唇をくっつけてきた。やわらかくて
あったかいお姉ちゃんの唇・・
「ん・・」
「はあ・・」
唇をようやく離すと、お姉ちゃんのため息が顔にかかって、なんだか
へんな気持ちになる。お姉ちゃんは目をほそめて、気持ちよさそうに
私の肩に顔をのせて、ぎゅっ、と私を抱きしめた。
「・・・おやすみ澪」
「うん、お姉ちゃん」
そうして、私たちは自分の部屋に入っていった。
>>788 長編になりそうですね。頑張ってください、待っております。
>>790 おまい、ほんと澪繭好きだなw
>>791 あの村を出るとき、お姉ちゃんは「約束」のしるしが欲しいと言った。
だから、私はお姉ちゃんにキスをした。
『澪・・またしてくれる?それともこんなことするの・・嫌?』
『ううん・・そんなことないよ、お姉ちゃん』
家に帰っても、私たちはキスするようになった。お姉ちゃんは、
「しるし」が欲しいって・・
いつもしてくれないと不安だからって・・・。
最初は、「おやすみなさい」のときだけだったけど、時々お昼もするようになった。
居間でキスしてたら、お母さんが急に入ってきてすごくびっくりしたこともあった。
・・・でもお母さんは気づいてなかったみたい。
お姉ちゃんはすごく楽しそうに笑ってた・・・。
「眠れないな・・・」
ベッドの中で、私はなんども寝返りをうった。最近、いつもこう。
お姉ちゃんとキスしたあと、変な気持ちになってなかなか眠れない。
・・・お姉ちゃんもこうなのかな?
・・・トントン
「え?」
ノックの音がした。
「・・・澪・・まだ・・起きてる?」
お姉ちゃんの声だ。こんな遅くにどうしたんだろう。
「うん、起きてるよ・・」
「入ってもいい?」
「うん、カギあいてるから・・」
ギイ・・・
お姉ちゃんが入ってきた。暗いから顔はよく見えない。
いったいどうしたのかな?
「いったいどうしたの?お姉ちゃん・・・」
「うん・・ちょっと・・」
そう言って、お姉ちゃんは、ドアを閉めた。
・・・ガチャリ。
「?」
お姉ちゃんが、部屋のカギを閉めた。どうしてだろう?
びっくりした私のそばにゆっくりとお姉ちゃんは近づいてきた・・・。
いいよ!いいよ!何する気だ?繭・・・・ハアハア
>>788 GJです!
こうやって一歩一歩エロに近づいていくのかと思うと…ハアハア
>>786-788 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!待ってましたよう。。
相変わらずの丁寧な人物描写最高っす。。
続き期待してます!
>>793 仕事速いな。
しかし居間でキスしてたらって・・無防備すぎるぞw
まさか自分の娘達がそんな事してるなんて夢にも思わないだろう・・・
いやまて。あの二人の普段の行動を見てたら逆に目のゴミとろうとしてるの
見ても誤解しそうなものか。 結論・やっぱ静ママんはモエス
>>800 目のゴミをとろうと・・うう、そこまで考えなかった
激モエスw
ハァハァ・・・・駄目だ、刺青やっても駄目だ・・・
紅やる・・・澪タソ・・・ハァハァハァハァハァハァハァハァ
おまいらのバカヤロウ!
少女でも、似てても、半身以外はいらない澪(繭)がいいんジャマイカ!
百合ならいいってものじゃないんだ!!
てゴメソ言ってみたかっただけ。
じゃあ色々と中とって真壁似の少年キボン
繭似の少女と出会い、恋してしまう澪…
その少女と話す時はドギマギしたり顔を赤らめたり…
「澪・・・・お母さん、あなたに話さなきゃならないことがあるの・・」
「何?」
「あなたは本当は双子じゃない・・・・・・三つ子なのよ。あなたにはもう一人お姉ちゃんがいるの。」
「マジで!☆」
>>788 丁寧な心理描写すごいです!
螢澪のエロシーン期待しておりまつハアハア
>>805 な、なんだとうww・・・う、反論できんん・・(汗)
で、でも百合がいいんだああ(泣)うああああ〜ん
自分は
>>805と同じ考えかな。
天倉姉妹の場合単品が好きなわけでも百合だから好きなわけでもなくて、
「二人の世界に閉じこもって二人だけで世界を完結させようとしてる」
排他、退廃的というか無謀な関係に惚れてるから。
で、だからこそ他が介入してくるともう別物って感じになる。
古い小説好きにはたまらんのよこういうの・・・・
個人的にだし、エロパロでいう事でも無いな。スマソ。
つ澪繭キャラスレ
こちらへドゾー
>>812 そういや前々スレだかに、そのての話の最たるやつがあったな
あの作品読みながら、直接描写のない百合雰囲気に萌えながらも、鳥肌が止まらなかったのを思い出した・・・・・
815 :
螢:2005/09/15(木) 22:53:05 ID:V2KrQnBC
怜とやっちゃいますたw優雨スマソw
なかなか(・∀・)イイ!!乳ですたw
ちょっと思ったんだけど…
澪繭百合だけを切り離して澪繭限定百合スレを百合板辺りに立てられないかな?
こっちは何でも来いで百合板の方は澪繭百合限定みたいな…
まあ発祥が澪繭だからなんとも言えんのだけども。
遅かれ早かれ零総合は立ってただろうし、澪繭は未だに人気だから単体でもやっていけると思うんだけど…
もし住み分けが成功すれば妙な論争も起きないような希ガス。
>>816 ここからさらに零エロパロが再燃するかと言えばまだ微妙でしかなく、
澪繭人気だから単体でやって行けるかと言えばこれもまた微妙で、
現状切り離したらどちらとも廃れていく可能性が高いように思えたり思えなかったり。
そもそも住み分け云々以前に百合板ってのが納得できなおっぱい揉みたい
まあ確かに、螢澪がでるとイチイチ阻止しようと澪繭百合スキーが出てくるのはちょっとうざ(ry
エロパロ板なんだし萌えりゃーどんな組み合わせでもいいだろうわなにを
819 :
螢:2005/09/15(木) 23:51:56 ID:V2KrQnBC
ついでに深紅ともやっちゃいますたw真冬スマソw
なかなか(・∀・)イイ!!処女ですたw
別に螢澪の批判してなきゃいいだろーが・・・
>>819 深紅はすでに真冬に(ry
821 :
螢:2005/09/15(木) 23:59:57 ID:V2KrQnBC
最後に澪ともやっちゃいますたw繭スマソw
なかなか(・∀・)イイ!!両刀っぷりですたw
「イチイチ阻止しようと・・」ってww・・・そこまでは言わんでいいんじゃないか
俺もどっちでもエロならいい派なんだが・・百合好き厨房は螢×澪批判してるわけでもなし。
それくらい(阻止しようと書き込むくらい)可愛いもんじゃねえの?初代スレから見てるけど、
むしろ螢澪スキーな方が攻撃力あるように思われる・・・。
どいつもこいつも微妙にトゲがあるのは確か。
折角職人さんが投下してくれてるんだしマターリしようぜ
それにしても、深紅×怜や怜×深紅は
最初かなり書く職人さん出てくると思ってたが、
いないね〜・・・
>>823 人海戦術相手には少数精鋭でしか対抗できな(ry
>>825 肝心のゲーム内での描写が薄かったからね。
深紅は一応キャラできてたけど、製作者の妙な趣味で引いちゃった人が少数いるのも確か。
>>826 いや・・・だから対抗しなくていいんだってば・・・
>>827 いや、そうなんだけどねw
ネタに乗っただけでつw
賑わってるなー
830 :
828:2005/09/16(金) 01:24:46 ID:0uArUGap
831 :
823:2005/09/16(金) 01:32:15 ID:j6SDkZ48
>>824 そうだな、激同だ。しいて俺たちがCP論争起こしても、そんなの
イミなし。○×○のことで、互いに好きなものの批判はやめよう。
(感想はいいけど)阻止しようと、書き込みするとか、希望要望
とかは、目に余らなければいいんじゃない?その人の世界なんだし
・・楽しもうぜ。
>>826 対抗とかって・・・螢澪が少数精鋭ってことかな?そりゃ作品発生時期
からみて仕方なんじゃないかなあ・・。別にこのスレには王道はないんだからさ、
どちらもワイワイしようよ・・・俺どっちも好きだよ。初代から見てるから
澪と繭や深紅と真冬にもかなり思い入れあるし・・。
832 :
823:2005/09/16(金) 01:34:51 ID:j6SDkZ48
>>826 あ、ごめん、ネタにのっただけなのね・・・(汗)
833 :
828:2005/09/16(金) 01:38:02 ID:0uArUGap
>>831 ネタのつもりだったんだが…スマソ…
軍板出身なもんで少数&多数、攻撃力とか聞くとなんか中国と日本が想像されてしm(ry
マターリしまつ
834 :
823:2005/09/16(金) 01:42:33 ID:j6SDkZ48
>>828 ああ、そうなのかwなんかそのコメントウケタw
俺もマターリするよ。
>>812 何それそんなのあったっけ??どれ?ごめんもちょっと詳しく。
あ、
>>812じゃなくて
>>814だね。
自分の神は初代スレの「紅い蝶」だけど前々スレなら
これとは違うだろうし。
・・・・・・・・・・・あの作者、新作出たら帰ってきてくれるかなって
ちょっと期待してたんだけどなぁ・・・・
>>812の天倉姉妹という表現に妙にハアハアしてしまった。
どうやら漏れはもう駄目らしい・・・・orz
838 :
螢:2005/09/16(金) 08:23:32 ID:aJ81Ql3X
実は繭を拉致ったの漏れですたw澪スマソw
でも足が痛いとウルサスなので澪へ返却キボンw
>>837 そこかよ!あの文で萌えるトコってそこなのかよ!?
ワラタw
>>838 てかおま、繭ペット扱いかよWw
・・飼い主になるの大変そうだな。
おいおい新着がイパーイ来てるからさぞかし色々と新作投下が!と思ったら
おまいらのオモシロ漫談づくしかよorz
マターリしてください。
まぁいいじゃないのw
最近神が多いから活気づいてるんでせうw
>>841 せっかく方向転換しかけてたのに蒸し返さないの。
845 :
螢:2005/09/16(金) 11:56:41 ID:aJ81Ql3X
繭には首輪をつけて調教しますたw静姉スマソw
でも「足が痛い」と言って「お手」も覚えないのでFATALで除霊しますたw
お前うざい
848 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/16(金) 22:18:25 ID:UU0fkFQu
>>836 すまん。タイトルは奈落の蝶
紅い蝶も好きだったけど、未完なので奈落を選んだ
てか、さっき二つとも見返したんだけど、作者同じじゃない?
言い回しとか、文体とかすごい似てた
どうなんだろう?
・・・・すまんあげてしまったorz
澪マンセー。
>>844 レスとんくす。自分も依存症大好きだったなぁ。
あーいうフレンチなノリが個人的にはたまんない。
>>814=
>>848でいいのかな? 自分は紅い蝶と奈落の蝶
は作者違うと思う。その、どっちも好きだけど、
言い回しの個性が双方で結構違う感じがする。
そこで準星たんですよ
481 :おさかなくわえた名無しさん :04/06/13 11:49 ID:olTRuhsd
以前、可愛がってた猫の「めけ」が死んだので、ペット葬儀屋で火葬してもらった。遺骨はずっと
部屋に置いておいたんだけど、やっぱり埋葬した方がいいかなと思って、近所のペット霊園の合同
慰霊祭に出すことにした。
合同慰霊祭とは言っても、広い御堂でちゃんとお坊さんが来てお経を上げてくれる本格的なもの。
手続きをしたときにペットの名前欄があったので、フルネームである「めけめけ王子3世」と記入
した(命名は俺じゃないぞっ!)。
で、合同慰霊祭が始まり、俺は最後列に座った。御堂には50人くらいの人達がいて(ほとんどが喪服
着用)、神妙な顔でお経を聞いていた。そのうちにペットの名前が1匹ずつ読み上げられ、「ジョ〜ン〜、、
ベンジャミ〜ン〜、あ〜い〜ちゃん〜・・・」と続いた。この時点で(付き合いで来ていたと見られる)
数人の肩が震えだした。やばいな〜と思いつつ「めけ」の順番を待ったら、案の定「め〜け〜め〜け〜
お〜う〜じぃ〜、さ〜ん〜せぇ〜」と読み上げられた。何人かが吹き出したが、泣いてるふりで
ごまかしていた。
それにしてもぴくりと笑わない坊さんはすげぇなと心底思った。
ごめんなさい、誤爆です_| ̄|○
>>854禿藁
家のペットも本名詠まれたら笑われる系(遺骨はまだ家にある)
昔書いてた人たちもまだこのスレに居るのかね〜?
刺青出て最近また人が多いし(書き手も読み手も)
コテハンって少なかったし前からの書き手も意外と混じってるかもね
コテの人も戻って来てくれるといいね
857 :
螢:2005/09/17(土) 09:15:56 ID:AVt0hhTv
漏れは何気に繭&澪ヲタにウザがられてるみたいでつが・・・w
近況報告続投しまつw
最近まで繭&澪は漏れの姪っ子だと思ってますたw
ところが最近、静姉と漏れのあの時の子供だと発覚www
漏れってば、娘とやっちゃいますたwスマソw
「一緒になれたらって……そう思ってるよ」
優雨は、いつもの如く物静かな雰囲気のまま、そう言った。
はやし立てていた俺と真冬は、真面目な台詞で切り返されて
思わず言葉に詰まった。が、そこはもう親友同士、俺たちは
破願して祝福した。
「付き合い始めで気の早い奴だ」
「本当にな。でも、まあ、この機を逃したらもうあんな可愛い娘は
見つからないだろうからな。気持ちはわかる」
「怜には言わないでくれよ。まだ、僕の願望でしかないんだから」
ああ、畜生。どうして、他人の幸せなのに、こっちまで飛び跳ねたくなる
くらい嬉しいんだろう。それは、多分こいつが、本当に俺の親友だから。
「そういう二人は、どうなんだよ。隠してないだろうな?」
「ったく、相手いる奴は気軽に言ってくれるな。……いないよ、残念ながら」
「螢は無理だな。既に父親役が板についてる。……母親役かな?」
「うるさいぞ、真冬。お前こそ、妹を甘やかし過ぎなんだよ」
俺は仕返しのつもりで言ってやったが、真冬は涼しい顔で肩を竦めてやがる。
俺たちを見て、優雨なんか楽しそうに笑ってるばかり。憎たらしい奴らだ。
でも、楽しい。こいつらといるのは、本当に楽しい。今までもいい友達が
いなかった訳じゃないけれど、こいつらはまた特別だ。
いつまでも大切にしたい仲間だ。
ひとしきり笑ってから、優雨は立ち上がって真冬と並んだ。
「……じゃあ、そろそろ行くよ」
唐突だったので、俺は少し驚いて、
「何だ? この後、何かあるのか?」
しかし優雨は答えず、真冬も俺に一瞥を与えてから背を向けた。
「……じゃあな、螢」
「真冬……? どうしたんだ、お前ら……」
「俺たちは、行かなきゃならない」
「おい、待てよ。……優雨?」
「……君と会えて、嬉しかったよ」
二人が、俺に背を向けて歩き出す。
「待て……待ってくれ。おい。怜はどうなる……行くな、優雨!
――真冬? 妹をどうする気だ? お前がずっと守るんじゃなかったのか? おい!?」
二人は歩いているだけなのに、どんどんその背中が遠くなる。
俺は、追いかけようとしたが、見えない何か、溝のようなものが深く、横たわっていて、
あいつらはその向こう側にいて、追いかけられなくて。
「おい、行くな……行かないでくれ……俺を、一人にしないでくれ……優雨! 真冬!!」
俺はその場で叫ぶことしかできなくて、でも、二人は振り向かずに行ってしまう。
もう、その背中も遠く、果てのない闇の中に消えていってしまった。
俺は、突如もたらされた喪失感に、立っていられなくなって膝をついた。
……どうして……聞こえないんだよ……。
膝だけではなく、手も着いて、俺はうな垂れていた。打ちのめされていた。
居場所を取り上げられて、孤独だった。耐え難い孤独だった。
俺には、もう何もないのか。――胸の締め付けられるような感覚の中で、そう
思ったとき、
「……さん」
声がした。どこかで、聞いたことのある声だった。
「……が、いる。私がいるから……」
どこか、懐かしいような声。いつも、傍に聞いていたような声。
大切なもの。……そうだ。俺には、まだ、残ってやらなければならないことがあった。
「澪」
俺は囁くように言って、振り向いた。
暗い、どこまでも続く闇の中で独りだと思っていたけれど、振り向くとあいつが
立っていた。淡い、微笑みを浮かべて。
「叔父さん……私がいるよ……」
彼女は、優しい声音でそっと呟いて、膝をついた俺のほうへ歩み寄って来てくれた。
微笑を崩さず、白くて細い腕を俺のほうへと差し伸べ、手の平で頬を包む。
「あなたまで、いなくなったりしないで……」
囁きは願いを唱えていて、澪の顔がゆっくりと近付く。
彼女の唇が、そっと俺のそれに触れた。少し震えて。
だから、俺にはわかった。彼女も恐れている。独りになることを。そうだ。
さっきの耐え難い想いを、こいつにまで感じさせたくはない。俺は――
――ぼやけた視界に、見慣れた天井がうっすらと見えてきた。
ふと気配がして首を回すと、扉から出て行く澪の背が見えた。
「……」
……今、何時だ? 確か朝方まで仕事をしていて、もう限界だというところで、
ベッドに横になったんだったか。……また、あの夢か。あいつらの……
俺はふと、夢の最後のシーンを思い出した。そして、なんとなく、自分の
唇に触れる。
――私がいるよ。
「……」
……夢?
俺は、とりあえず起き上がって枕元のデジタルを見た。既に昼前だった。
髪を乱暴に掻いて、ベッドから抜け出した。
「……ああ、今日、日曜か」
リビングのソファーに澪の姿を見つけて、俺は寝巻き姿のまま呟いた。
「おはよ。お寝坊さんだね」
「おはよう。飯は?」
「まだ食べてないよ。私も起きるの遅かったし」
澪の返事を聞きながら、俺は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して
それを飲んだ。
……夢?
「なあ、澪……」
「ん?」
「……いや。とりあえず、昼はラーメンでも食べに行くか?」
「あ、いいね! 何食べようかなぁ……」
ソファーの背から身を乗り出して、機嫌よくメニューを考えている澪をしばらく
眺めていたが、やがて、俺は着替えるべく自室へと身を翻した。
――とにかく、そう……俺には、まだ大切なものがある。守りたいものが。
861 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 12:52:18 ID:nh757MCx
>>857 おまえ…
>>860 相変わらず丁寧な描写GJです!
螢澪の生活が予想以上にずぼらっぽくてワロタw
う〜ん、久々に来たら、盛り上がっている上に職人さんも増えているなあ。
こんなうまい方に真冬×深紅書いてもらいたかった・・・
無印からはじめた俺は真冬×深紅派なんだが最近(というかほとんど)SSが無いんだよねえ。
スレ立った当初は繭澪や千歳にハアハアしてた奴多かったけど今は螢×澪か・・・。
今は、ほとんど(職人もレスも)螢人気で女の人が多そうな感じだが、
螢×澪でハアハアしているのって、最近はまった人ばかりなのかな?
真冬×深紅とか繭澪とか千歳スキーだった奴も同じくハアハアしてるの?
・・・やばい、真冬×深紅スキーな奴って、俺だけ・・?
連レススマソ
>>844 俺も奈落の蝶好きだったな。あと622氏も。
「依存症」は雰囲気がよかった希ガス
・・・いかん、真冬×深紅書きたくなってきた・・。
864 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/17(土) 13:16:18 ID:nh757MCx
>>862 心配すんな。
ここにも一人いるぜノシ
女性陣では澪に次ぐ人気キャラだというのにSSは殆ど無い現実テラカナシス
俺も真冬×深紅スキー!
ただ、自分の中に無いキャラのせいか、どうも真冬って書きにくい…
以前ちょっと書いてみたことあるんだけど、どうも真冬に納得がいかなくて捨てた。
もっかい無印やり直して真冬のキャラでも研究してくっかな。
>>858-860 激しくGJ !!
夢の中の優雨と真冬がいいです。
いつも丁寧な描写でホント尊敬してます。
ぜひツメの垢を分けてホスィ…_| ̄|○
>>858 おー、なんかこういう男の友情みたいな描写好きだな・・・
しっかし、怜と深紅で書く職人さんがほんといねーのには
意外だったなー
そういや、深紅と澪とかないかなー
意外とED2後ありえそうな組み合わせじゃないか?
大切な人を失ったもの同士・・・ハアハア
怜は螢とで・・・
>>867 せっかくいい感じの雰囲気になってたのに澪繭厨がぎゃーぎゃー五月蝿くなってきたから職人さんたちが投下し辛くなっちゃったんだよ。
我慢の一つでも覚えればいいのにな。
クマー
871 :
螢:2005/09/17(土) 16:04:53 ID:AVt0hhTv
漏れと静姉さんの濡れ描写キボン!
>>860 GJ!!!貴方の文章、マジで好みです。
続きが激しく楽しみ!!
>>863 是非書いてください!兄深紅は、零シリーズの中で一番好きなカプなので、読みたい。
>>867 な。俺はあの二人は完全にやってる、つか慰めあってると思ってるんだが。
>>857 なんかほんとに螢が2ch用語で話してるみたいに思ったら、
ツボにはいっちまった。w
なんか澪繭厨の虐げられっぷりに萌えてきた。
ウジウジしながらも強い態度に出ないのがいい。
百合厨ならもっと暴れると思ってたがな。
>>857 それだとお前、11の時の子供になるぞ!
煽りイクナイ(・А・)
誰か…霧絵でSS書いてくれる人いませんか…
2スレ目で神が書いて以来お目にかかってない。
このスレ的にはあまり霧絵って人気無いのかな?
かなり好きなキャラなんだが。
霧絵SS幾つあったか保管庫行って数えてきた
2スレ目の465〜467
2スレ目485〜496
2スレ目643と672〜と参スレで100〜のタイトル避けられぬ運命
どれも切なくてエロい!
879 :
螢:2005/09/17(土) 21:48:32 ID:AVt0hhTv
漏れの体験談でよければいつでも投稿しまつよw
>>869 澪繭厨・・・いや、俺は確かに澪繭好きだが、
他のカプも好きだぞ。真冬×深紅とか。初代から見てるが、澪繭もしくは
繭澪で騒いだら、こんな扱いかいw君も別に澪繭は嫌いじゃないだろうに。
・・・・まあ、SSを待ち焦がれているのはわかる。俺も職人さんのSSは大好き。
なんでもオーケーだ。
・・・まさか繭澪とか怜深紅もの等
百合ものSSがいや〜という方もいるの?
俺はいまだに
>>507を待っているが、もしや俺だけか?
連レススマソ
>>880 釣りだと思うけど…
まあ
>>869をすごく好意的に受け取れば、「せっかく日の目を見始めた怜深紅の芽を摘まないで下さい、澪繭SSは過去にたくさんあるんだからそっちで我慢してください」って事だと思う。
でもそんなこと言ってたら他のリクを弾圧することになるし、結局は職人様方の趣向に拠る所だから何言っても仕方が無いね。
個人的に言えば、この人はこの人以外と組ませないで下さい・・所謂カプ重視の人はちょっと苦手かも。萌えりゃあ何でもいいじゃん。
まあ漏れが言いたいことは
>>863やら怜深紅、澪深紅に激しく期待。
>>878 >避けられぬ運命
そうだ、これで何度も抜いたんだった!THX!
2本だけかー、霧絵SS少ないな。自分で書いてみるか。
>>882 >>869をどうとったらそうなるんだww
俺は逆に「何でも萌えりゃいいじゃん」が苦手だな。代表にガン種とかか・・
せっかくのエロパロなんだから作中にそれっぽい関係がある方が萌える。
そうでもないと別に何の作品でも似たようなの組ませりゃ良くなるしな。
セクースすりゃ萌えるってわけじゃない。
そういう意味で優雨怜なんか多分普通にヤッてるのに、ss無いのが
不思議で仕方ないくらいだ。
もう・・・マターリ汁!
ここで何言おうが職人さん次第。
カプが好きとか嫌いとか・・・もうホントにどうでm(ry
>>883 期待待ち
>>884 優雨怜ならエチーも自然に入れられるし大人なんで心理描写も書きやすいだろうな
SSを書いて二人の関係に感情移入できるようにすれば刺青もED気分が盛り上がるかも
私NLCP好きだからNLなら何でも読みます!って感じだった。
何でみんなそんなにレズ好きなの?そんなにいいかなぁ。男がBL嫌うのと同じなのかな…。私はあんまりレズ好きじゃないけどなー。変文スマソ
薄く血管の浮いた、白い手首の内側を怜の舌が舐め上げる。
「…っ!」
過剰なまでの深紅の反応に、怜はさも可笑しそうに笑った。
「あら、随分敏感ね。深紅」
「そ、そんなんじゃ…ないです…」
怜の手を振り解き、顔を背ける深紅は耳まで赤い。
「お子様には刺激が強かったかな?」
「もう!子供扱いしないで下さい」
「じゃあ…」
後ろから抱きすくめ、耳元に囁く
「…大人として扱ってあげましょうか?」
ちょっとだけ怜×深紅。書き逃げスマソ。
>>887 そういうおまいのための螢澪じゃまいか!
俺は百合嫌いじゃないが螢澪はものっそツボ。
>>888 逃げんな。
頼 む か ら 最 後 ま で 書 い て く れ ハ ア ハ ア
連レスゴメソ
>>887 レズ好きじゃない。とか、そういうコメントはもう控えて頂きたい。
螢澪好きじゃないとか言ったら今書いてくれてる職人さんが少なからず
投下する気がそがれるだろが。あくまで俺の個人的意見だがね。
>>888 やっと・・・やっと来てくれた。ずっと・・・・・ずっと待ってたんだよ。
儀式を続けよ・・・・いや、続けてください。
892 :
螢:2005/09/17(土) 23:52:09 ID:AVt0hhTv
ここで空気嫁ナス漏れが近況報告!
今日澪タンと白昼エチーしたんでつよ!!
漏れ「ハァハァ澪タン」
澪 「ハァハァ叔父様」(趣味で様と呼ばしてる)
漏れ「さ・・・さぁ澪タンの足を広げまつよ・・・ハァハァ・・・」
澪 「は・・・はい・・・叔父様」
漏れ「ハァハァ・・・」
澪 「あ・・・」
漏れ「か・・・かわいい聲・・・み・・・澪タン!!!」
澪?「あ・・・あ・・・・・あしが・・・痛い・・・」
漏れ「!!?」
>891
擁護になっちゃうかもしれんが>887については>881で点呼つか問いかけが
あったから出てきたわけで、仕方ないんジャマイカ?
ここ最近作品よりカプ論で賑わってしまうねえ。
そういうわけで職人さん、流れを変えるのはあなたの作品だ!お待ちしております。ふじこ。
>>892 ごめんリロードしないでいたら書いてるうちに作品?がw
弟切草みたいなオチに吹いたw
所で
NLCP
NL
BL
って何だ?887のレスは暗号としか思えないんだが
>>895 よくわからないけど、推測するに
NLCP→ノーマルカップル
NL→ノーマル
BL→ボーイズラブ
じゃないかと
897 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/18(日) 00:15:52 ID:piMmWOip
>895ではないが俺もわからなかったのでありがとう。
そしてageてしまってすまん。本気でスマン。
>>896 ありがとう全く判らなかった
読解力ないのか、暗号解読能力が無いのか
>>897(´・ω・‘)人(´・ω・‘)
いやいや、俺も間違ってるかもしれんのであんま信用しないでくれ
前後の文章の流れから判断したわけだから
しかし、本当に暗号みたいだよな。あるいは化学記号
>>900 化学記号・・ああ、確かにそうだなw
しかしBL好きな方もこのスレに来るとは賑わったな。
ほんとになんでもあり(♂×♂)(♀×♀)(♂×♀)になりそうだ。
もしかしたら、カプ論が盛んになったのは、今までは○×○の中身は
ほとんど同じものでハアハアできたけど、色んな趣向の方がこられたから
もう、傾向が人それぞれに細分化されたからかもしれん。それで、どう
しても個人の好みを言ってしまうと。(多少強引に)
歴史の節目と同じで、このスレも節目なんだろうな。極端に言えば、百合
ものBL、ノーマルでスレを分けてもいいくらい盛り上がってきたと。(まあ、わけたら
また廃れるとは思うが)
>>887 ・・俺はBL苦手だけど、努力はしてるよ。螢と♂でもいいと思える作品も
あったし(個人サイトで)・・だから、まあ、やはりあれだ、元々は零のハアハア
シリーズは近親(兄妹)相姦ものと、百合(双子姉妹)近親相姦ものではじまった
のだから、そんな、レズ嫌いといわずに、ちょっと我慢して百合ものも読んでください。
螢×澪もいいし、それだけのために来たのもかまわないけども、今までのハアハアな世界を
ばっさり斬られるのは寂しいし。少しでも百合ものでもいいのあるじゃんとか思えたら、更にノーマルCPの
良さとかも感じられると思うよ。
887です。
なんかいっぱいレスがついててちょっとびっくりしたww
NLとか略で書いてごめんね。
>>896さんが言ってるので合ってますよ。
>>992 あんまり好きじゃないとか言っときながら実はちゃっかりレズも読んでますw
ただ澪繭好きが多いからノーマル好きはいないのかなぁ…と思って(´・ω・`)
非エロSS投下〜。
かなり悪乗りなんで注意。苦手な方はスルーしてね。
905 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:23:45 ID:LE843JD2
魂の群れが、蝶となりて天を目指す。
紅き翼を羽ばたかせ、蝶の群れが闇に閉ざされた村の上空を舞う。
長きに渡って囚われていた時が、ようやくにして再び動き出そうとする。
しかし、夜明けを迎える村とは対照的に、悲しみに沈む者も居た。
「ごめんなさい……ごめんなさい!」
叫びながら少女は御園へ通じる道を、澪は駆け上がっていた。
自分は、助ける事が出来なかった。姉が×に墜ちるのを救うことが出来なかった。
「ごめんなさい……ごめんなさい……だって……だって!」
言い訳するようにして、澪は繰り返す。
そう、あの時の行いは、あの罪は、どうしようも無かったのだから。
終焉の地、×での戦い。
彼女は射影機を手にして、大償いを起こした巫女と戦った。
楔をも上回る悪夢的な力に何度も屈しそうになりながらも、澪は辛うじて紗重の力を削ぐ事に成功した。
『きゃあああああああ!!』
紗重の叫び声と共に、その身体が×へと後ずさっていく。
最後に放った一撃が、余程堪えたのだろう。
凄まじいまでの力は消え去り、ふらふらと力なく揺れる身体が×の縁へと差し掛かった。
「あ!」
今にも墜ちそうな位置で辛うじて留まる身体が、僅かにぶれる。
それは、彼女のよく知る少女と巫女の姿が重なっている状態である事を示していた。
「お姉ちゃん?」
澪の叫びに応えるかのように、紗重と繭の身体が別れる。
しかし、位置は変わらない。
そう、二人の身体は×の縁で揺らいでいるのだ。
「あっ……!」
ぐらり。
そう表現出来るような揺れと共に、二人が後ろへと大きく身体を傾ける。
駄目だ。あそこに落ちたら。澪は必死に駆け寄る。
×を覗いてはならぬ。古書に書かれていた言葉が脳裏を過ぎるが、構わない。
伸ばした手が、半ば×に落ちかけている繭へと差し出される。
間に合えとばかりに伸ばされた手。届く、だが、繭に意識が無ければ間に合わない。
澪の顔が絶望に歪みかけたその時、繭の目がうっすらと開く。
906 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:26:33 ID:LE843JD2
「澪……」
「お姉ちゃん!?」
繭の意識が戻ったのか、澪の指先に向けて繭の指が差し出される。
辛うじて姉妹の手が絡み合い、寸での所で繭の身体は×の縁にぶら下がった。
「お姉ちゃん!」
妹は精一杯姉の身体を引き上げようと前に出る。
そうすれば、姉を助けれると思って。信じて。
澪はこの時忘れていた。×を覗いてはならぬという言葉を。
脳裏に響いた、『その中は見ちゃ駄目だ』という樹月の声さえも。
「澪……」
繭を助けようと、半ば×を覗き込む形になる澪。
そんな彼女に対し、完全に意識を取り戻したのか繭が顔を上げた。
「お姉ちゃ………っ!!」
喜びかけた、澪の表情が凍り付く。
澪は見てしまったのだ。"それ"を。
澪は、一生忘れれないだろう。その時の、姉の表情を。
あまりにインパクトが強すぎて、その下で蠢いていた"見てはならぬもの"も見てしまった事を忘れてしまった位に。
「澪ぉ……」
緩む頬を押さえきれず。
目尻は変な形になっていて。
吊り上がった唇の端から唾液が垂れている。
眼からは、涙が流れていた。きっと歓喜の涙かもしれない。
人類が、その心中に欲望を抱いた時に抱く顔付き。それら全てを掛け合わせたような。
繭が抱いていた口に出す事も憚られる、妹に対するあらゆる欲望を煮詰め裏漉して凝縮したような。そんな形相だった。
「澪、このまま一緒に逝こうね……ハァハァ」
ぐいぐいと引っ張られる腕と、何故か重くなる繭の身体。
×へ墜ちそうになっている繭の表情は、とっても確信犯だった。
そう、この時、澪は気付いてしまったのだ。
この表情をみるまで、何度も考えて見ては否定していた可能性に。
つまり。
紗重の意識に繭が同調して取り込まれたのではなく。
繭が紗重の意識に敢えて同調しあちらを取り込んだという事を。
そして、この×に墜ちそうになっている事態すら、姉の思惑である事を。
907 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:28:43 ID:LE843JD2
だからこそ、澪は掴んだその手を、離してしまった。
「み、澪ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
紗重と絶叫と共に、×へと墜ちていく繭。
絶叫はいやに長く響き渡り、やがて闇の奥へと消え去っていた。
「だって……だって……お姉ちゃん」
何故か周囲で喜んでいる宮司達を余所に、澪は泣き叫んだ。
「お姉ちゃんの顔、凄く、怖かったんだもん!」
叫ばなければ、やってられなかった。
「ごめんなさい……ごめんなさい………」
やりきれない思いを胸に、少女は泣き崩れる。
少女の嘆きを余所に、皆神村に眩しい朝日が降り注いだのだった----------------。
908 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:30:04 ID:LE843JD2
氷室邸。
かつては悪霊が跋扈したこの屋敷も、今はただの廃墟。
怨念によって縛られていた全ての魂が救済され、彼岸へと去った後もこの地に留まる二つの魂があった。
一つはこの地に己の魂を縛り付ける事で災厄を防ごうとした巫女の魂。
もう一つは巫女の想いに心を打たれ、この地に敢えて残った青年の魂。
現世と黄泉を繋ぐ、黄泉の門を封じ込める為。
2つの魂は寄り添いながら、孤独な護り手を続けていた。
だが、そんな二人に脅威が襲いかかっていた。
かつてない、黄泉の門の蠢動である。
「■して、出■■よ、■はみ■の所に■きたいの--------------------!!!」
門の向こうから、何かの叫び声が聞こえる。
その絶叫と共にグワングワンと揺れる黄泉の門。
門が内側から揺れる度に、霧絵の表情が痛苦に歪む。
「ああっ!」
「くそ、僕は一体どうすれば……」
苦しむ霧絵の傍らで、雛咲真冬は頭を抱える。
彼女を支えたくて自分は此処に残ったのに、肝心な時にどうしようもないとは。
「射影機ももう使えない。どうしようも無いのか!」
悔しさのあまり、膝を叩いた真冬の視界に入ったもの。
「そうだ……これならばきっと!」
門と正対するように納められている破邪の鏡、御神鏡。
噴き出す瘴気に耐えながら御神鏡を外し、貼り付け状態になっている霧絵の前で屈む。
そして、タイミングを計ろうとした真冬は、門の方を見て
「うっ!」
反射的にたじろぐ。確かに、視線を感じたからだ。
内側から揺れる度に、門の間に僅かに隙間が開く。
そこから確かに、真冬は何かの視線を感じたのだ。
(何だ今の視線は……あんなのは、此処に来ても感じなかった想念だ!)
凄まじい想念は、視線からも迸る。
霊感が鋭い真冬は危うく意識を飛ばされそうになったが、何とか堪える事が出来た。
ぐらつく意識を必死に保とうとしている真冬の上で、霧絵が辛そうな表情で耐えている。
それを見た真冬は、激しい焦燥に駆られた。
(早くしないと、霧絵が保たなくなってしまう!)
909 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:32:29 ID:LE843JD2
急がないと、霧絵ごと封印を破られてしまう。
そうなったら、何もかもお終いだ。
妹が霧絵や自分を救った事も、霧絵が門を封じた事も、自分がここに残った事も。
全てが無駄になってしまう。
「そんな事は、絶対にさせはしない!)
意識を集中させ、タイミングを見計らう。
『み■----------------!!』
ガクンと扉が揺れた。
ああ!という声と共に、霧絵の身体も激しく揺れる。
彼女の声に胸を痛めつつも、真冬の視線は動かなかった。
「!!」
その甲斐あって、チャンスが訪れる。
門が僅かに開いた時、冥土の瘴気が漏れ出ると共に、闇の中で爛々と輝く一対の瞳が真冬の視界に映った。
「っぐぅ! ぅぅ……い、ま、だぁ!!」
視線を合わせた瞬間から、全身を押し潰されそうな重圧を感じる。
物理的な圧力すら発生させている視線の波動を必死に耐え抜き、真冬は門の隙間に向けて掲げる。
手にしている御神鏡を、真っ直ぐに。
瘴気を感知したのか、御神鏡が眩い光を湛えたかと思った次の瞬間。
『きゃあああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
光が、門とその隙間を薙ぎ払う。
漏れ出た瘴気が光に追い立てられ、門の中へと押し込まれていく。
そして、冥土から現世を除いていた邪なる視線の持ち主も、破邪の光に目を焼かれたようだ。
門がバタンと音を立てて閉まり、それっきり静かになった。
「はぁはぁ……お、終わったのか?」
「その、ようです……」
荒い息を付きながら、二人は顔を見合わせる。
「助けて頂いて、申し訳ありません……真冬様」
「いや、良いんだ。君を守る事が、僕の望みなんだから」
優しく霧絵に声をかけながら、真冬は御神鏡を元に戻す。
そして、何かを思い至ったように、首を傾げた。
「だけど……どこかで」
「どうか、されましたか?」
「いや、大丈夫だよ。ただ、少しね……」
真冬は気になっていた。
御神鏡が門の奥を貫いた時に、一瞬だけ見えたもの。
910 :
×を駆ける姉:2005/09/18(日) 04:34:17 ID:LE843JD2
(あれは……)
それは、1人の少女だった。
そして、真冬にはその少女に見覚えがあるような気がしたのだ。
(何処かで逢ったような気がするのだが……解らない。気の所為か?)
自分の知り合いに、あんな鬼気迫る形相を浮かべれる女性は居なかった筈。
ましてや、死んだ存在でなど。
結局、真冬は気の所為と結論づけてしまった。
彼らは知らない。黄泉と現世の繋がりがある場所は、この門だけでは無い事に。
そして、先程の脅威を巻き起こした張本人が、恐ろしく執念深い事にも。
『■お----------------絶対に一■になるから。約■だから--------!!』
黄泉の世界に響く咆哮。
悪夢は、まだまだ終わらない……。
終わり
繭は完全に妖怪だな・・・何をやっても死ななそうだな・・・・w
>>643の続きを書いてみた・・・・・ほとんど続きではない。
そして、何か長い割りに内容が薄い・・・エロパートも少ない。
流れがおかしい・・・・・今の螢澪の職人さんのような文才があればな〜
あれから・・・・・・・・・・・・恐怖と言うのもぬるい悪夢から一月が過ぎようとしていた。
惨劇に巻き込まれた姉妹も、奇跡と言うべきなのか、二人の想いあう力故なのか、
何も失うことなく帰還し、今や毎日学校に通う日常をおくる普通の中学生であった。
クラスの誰もが・・・・二人を良く知る友人達ですら澪と繭を襲った惨劇を知る者はいない。
もちろん当事者達が語ることはない。
が・・・・・
「ねえ、澪。繭さ〜、夏休みの間に何かあったでしょ?」
休み時間に澪の席までだべりに来ていた友人が尋ねる。
これで何回目であろう・・・この手の質問は・・・・
夏休みが終わり、新学期が始まり、何回目だろう・・・この質問は・・・
ほとんどクラス全員と言っていいくらいの人間に聞かれた気もする。
繰り返し質問してくる生徒もいた。
挙句の果てに担任の先生にまで質問を受けたこともある。
「だから、何もないってば・・・・少なくとも私は知らないって・・・」
めんどくさそうに澪が答える。
「え〜、でも繭に聞いても笑ってるだけで何にも言ってくれないし。
この前は「澪に聞いてみたら」って言われたし・・・」
(お姉ちゃん・・・なに私に押し付けてんのよ〜)
「も〜いいから、私、部活に行くよ!」
話を打ち切るように立ち上がり、澪は運動着の入ったバッグを手に持つと、
トイレから帰ってきた繭の所へ向かう。
「お姉ちゃん、そろそろ行こうか。」
繭の表情を見て澪は思う。
確かにお姉ちゃんは変わった・・・
周りの人間がそう思うくらいである。幼い頃から一番近くで繭を見続けてきた
澪に分からないはずはない。
何が変わったかと言うと・・・・・・単純に言えば明るくなった。
以前はおどおどしていた。いつも何かの影に怯えていた、と言う表現
が一番しっくりくるだろうか・・・
友人達が言うには、今はそれが感じられないらしい。
夏休み前まで、澪の女友達は繭とも話していたが、クラスの男子で繭と喋る者はほとんど
いなかった。薄気味悪いと言って避ける者もいた。
ところが、今ではクラスの男子と楽しく話している時がある、会話の最中に繭から笑みが漏れる
こともあった。以前からは考えられない光景である。
(あんだけ怖い目にあったら、他のことなんて些細なことだもんなー・・・)
隣を歩く繭の顔を見ながら思う。
「ん?澪、どうしたの?」
澪の視線に気づいた繭が微笑み返す。
以前の繭には何と言ってもこの笑顔がなかった・・・・・そう・・・同じ顔をした妹ですら、心惹かれそう
になるこの微笑みが・・・
(・・・・めちゃくちゃ可愛い・・・・これじゃ男共も声かけたくなるな〜・・・・)
「どうしたの?ポーっとして?」
「あはは・・・何でもない。」
見惚れてたなんてさすがに言えない。
「あー、そう言えば、お姉ちゃん、写真部はどう?」
繭は夏休み前はどの部活にも所属していなかったが、新学期から写真部に入部したのだ。
これも澪にとっては驚きであった。
以前は澪の部活が終わるまで教室で本を読んでいて、一緒に帰宅する毎日であった。
「ん、なかなか面白いよ・・・まだ撮ったりはしてないんだけど、保管されてる写真に
すごい綺麗な風景写真なんかあってね・・・」
(写真部か・・・・・・私は勘弁だな・・・はは・・・)
「それに、先輩も優しく教えてくれるしね。」
繭の言う写真部の先輩とは、二人の家の近所に住んでいる麻生優雨のことである。
「そっか・・・それは良かった。」
楽しそうに話す繭を見ていて澪は安心するが、どこか寂しい感じがしてしまう。
「じゃ、澪、終わったら教室にいるね。」
「ん、またね。」
二人は毎日一緒に登校して一緒に帰っていた。歩いて20分くらいの道のりである。
自転車通学も出来るのだが、足の悪い繭には少々危険である。そんな姉を気遣い澪も
一緒に徒歩で通っていた。
・・・・・・・・・・・・・・
ラケットを持った澪の横にポトリと羽が落ちる。
「ちょっと、澪!真面目にやってよ!」
ダブルスを組んでいる相方が澪に叱咤する。
「あっ・・・ごめん、ごめん。なんか体調悪いのかも・・・」
「え?ちょっと、それなら休んでた方がいいって。」
「そうだね、ちょっと休むね。」
澪はコートの外に出ると体育館の壁際に腰を下ろす。代わりに後輩がコートに入り練習試合が続けられる。
体調不良を訴えたものの、澪の体はどこも何ともない。ただ思慮に耽っていただけである。
繭のことを・・・お姉ちゃんのことを考えていた。
(確かにお姉ちゃん変わったな・・・昔は私にべったりだったのに・・・)
以前は、澪に依存していると言っても良い程、繭は澪についてまわった。
澪より前に出ようとは決してしなかった。
いつも自分と行動を共にしようとした繭を鬱陶しく思ったことは澪にはなかった。
それは怪我をさせた負い目からではなかった・・・・・・澪の心の底にもいつも繭と一緒にいたい
という願望があったのだろう。
あの悪夢が覚めた朝・・・・あの懐かしいベンチで二人は約束を交わした。
『ずっと一緒だよね』と・・・
(ずっと一緒って約束したのに・・・・・いくらでも甘えていいって言ってたのに・・・・)
澪は何となく最近面白くないない原因が分かっていた・・・・
繭と一緒にいる時間が少なくなったのである。
(だけど、今までが少しおかしかったんだろうな〜・・・今が傍から見たら普通だろうなきっと・・・)
兄弟のいる友人もいるので、普通の兄弟がどうあるのかを澪は分かっていた。
以前の自分達の状況がそれからは大きく違っていたことも・・・
(お姉ちゃん・・・終わったかな・・・・・もう今日はこのまま早退しよう・・・)
澪は周囲の人間に一言告げると先にあがり、更衣室ですばやく着替えを済ませると教室に向かった。
自分の教室から数人の女子生徒の話す声が聞こえてくる。
教室のドアを開けて繭の席に目をやる・・・・まだ終わってないようだ。
「あっ、澪、今日は早いね。繭ならまだ帰ってきてないよ。」
ドアの開く音で澪に気づいた一人が言う。
「そっか・・・」
澪はドアを閉め自分の席に向かう。
「澪、ちょうど良かった。今、繭の話してたんだけどさ・・・・なんか昔より澪にくっつかなくなったよね?
あんた達が喧嘩なんてするはずないしさ。何でかな?って話してたんだけど、なんで?」
(また・・・)
「知らない。」
少しきつめの口調で言う。
(何を怒ってるんだろ?わたし・・・)
「繭もようやく澪離れする時が来たのか〜」
聞こうとしなくても耳に入ってきてしまう。
(澪離れ・・・・)
離れるという言葉に澪は過敏に反応してしまう。
(そうなの?・・・お姉ちゃん・・・私から離れていくの?・・・・離れていきたいの?・・・)
あの時、夢に見た紅い蝶を思い出してしまう・・・今までで一番悲しかった夢を・・・
「澪、じゃあね。また明日。バイバイ!」
考え事をしている澪を尻目に二人のクラスメートは帰宅する。
ドアの閉まる音がして教室が静まり返る。
(一人になっちゃった・・・・・・お姉ちゃんまだかな・・・・)
澪は誰もいなくなった教室を見回す。人が少なくなった放課後の学校は、誰もいない教室にいると
世界に自分だけが取り残されたような感じがしてしまう。
(なんか眠い・・・)
澪は机にうつぶせになる。今寝ると嫌な夢を見そうなので目だけを閉じていたが・・・
やがて眠りに落ちる。
・・・・・・・・・・・・・・・
仲の良い双子の姉妹が野原で遊んでいる。
じゃれあって、笑いあって楽しそうだ・・・
二人のいる場所に一人の男性の影が覆う。
双子の一人が男性の顔を見ると嬉しそうに飛びつき、
肩を並べ歩いて行く・・・
取り残される片割れ・・・
遠ざかる二人の背中を見つめ、曇る表情と共に足元の周りのたくさんの綺麗な花がみるみる枯れていく・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・ぉ、みお!」
体を揺すられる。
「ふぁ?あっ、お姉ちゃん。」
顔を起こすと目の前に繭が立っている。
「帰ってから、部屋で寝た方がいいよ、澪。」
「ん・・・・そうだね」
ふと時計に目をやる。
「あっ、もうこんな時間。」
外を見ると夏の空が薄暗くなり始めている。
(何だったんだろ?・・・今の夢?・・・・)
澪は今見た夢をたいして気にも留めなかった。
・・・・・・・・・
帰り支度を済ませ、二人は校門を出て帰宅路につく。
澪の隣には繭がいる。これから寝るまで二人は一緒である。
澪は家から学校まで登下校する時間が好きだった。
二人以外の生徒はほとんど自転車で通学しているので、繭と二人きりになれる時間であった。
家で二人でいる時とはまた違う心地よさを感じる時間であった。
歩く速度に合わせ柔らかい動きで前後に振動している繭の手をそっと握る。
澪の手に温もりが伝わってくる。
「ふふっ」
「なーに?澪、急に笑って?」
手を握られた繭も別段気にもしない。
こうしていると、繋がっている実感が沸いて嬉しくなってくる。
(う〜ん・・・恋人なんかが手を繋ぐ気持ちも分かるかな・・・)
澪は小さな幸せに浸っていた。
「それでね・・・今日も、色々写真を見せてもらったんだけど、憂雨さんってすごいの!
私が綺麗〜って思った写真はほとんどあの人が撮った物でさ・・・アルバム見てて『この写真いいですね』
って言うと『ああ、それ僕が撮った奴だ・・』って言われて、また次の気に入った写真も『それも僕が撮った
奴だ』ってなって、ほとんど憂雨さんが撮った写真私が選んでさ・・・・って、澪?」
澪の知らない繭の時間を、繭が楽しそうに話す。
(なんだか・・・・面白くない・・・)
澪はそっと握った手を離す。
前だけを見る。
「みお〜、なんか機嫌悪い?私、何かしたかな〜?」
繭は心配そうに澪の顔をのぞく。
「知らない!」
澪は、プイッ、と顔をそむける。
「うぅ・・・なんだか知らないけど、ごめん〜・・・みお〜・・・」
繭が半泣きになりながら離れた手を再び繋ぎ直す。
「ふふっ、嘘だよ!お姉ちゃん騙された〜!」
始めから怒る気のない澪はすぐにおどけてみせる。
「もーお、びっくりしたよ。」
繭はそう言ってほっとする。
(やっぱりお姉ちゃんは変わってない。私のことをいつも気にかけてくれて、心配してくれて・・・・・
でも、ちょっとだけ寂しくなったよ・・・さっき・・・・・)
この二人は時折手をつないで外を歩くことがあった。
すれ違う人は不思議そうに振り返ることもあった・・・・同性が手を繋ぐことにではない・・・・・・
同じ顔の二人が並んでいることにである。
彼女達のクラスメートも顔だけでは見分けがつかない者もいる。明るい方が澪、おとなしい方が繭。という
分け方をする者もいた。それ故最近では繭を澪と間違う者もいる。
「あ〜あ・・・なんかさ、お姉ちゃん変わったよね〜。」
「ん?そうかな?・・・・」
「変わったよ〜・・・なんか生き生きしてる。」
先程教室にいた友人達と同じ話題を投げてみる。
「そっか・・・きっと澪のおかげだよ。」
「えっ・・・私の?」
予想していなかった答えに澪は少し驚いて足を止める。
「そうだよ・・・あの時・・・・あの時澪が私を助けてくれた・・・私を呼び戻してくれた・・・・
私は・・・・もう澪の泣いている顔は見たくない、困らせたりしたくないって思って・・・
澪を悲しませたのは・・・・きっと私の心の弱さが原因だからさ・・・・そう思ったの。」
真剣な眼差しで澪を見つめる。
気恥ずかしくなった澪は止まっていた足をまたゆっくり動かし歩き出す。
「そうだったんだ・・・・」
澪は歩きながら答える。あの出来事が原因であるとは思っていたが、理由までは分からなかった。
(単に自信がついただけかと思ってた・・・)
自分の事を想って変わろうとしてくれている繭を嬉しく思う反面、
それは、自分から離れていく(一般的にはいい意味で)ことなのかと思い、
不思議な葛藤が澪の中で展開される。
(別に・・・いつも一緒にいてもいいんだけど・・・・まー私もそのうち慣れるのかな・・・)
家に着いて玄関の扉を開ける。出迎える人は誰もいない・・・母は病気がちで一昨日から一週間だけ
入院することになっている。
「さて・・・・今日は何作ろうかな・・・・」
「私も手伝おうか?」
「いや、いい。お姉ちゃん作ると何か知らないけど、やたら甘味になるから・・・」
「え〜、そんなに甘いかな〜・・・・」
澪は以前一緒に作った餃子が何故か甘味に仕上がっていたことを思い出し身震いした。
「と、とにかく!お姉ちゃんは部屋で待ってるか、テレビでも見ててよ。」
お菓子作りに関しては澪も認める程繭の腕は天才的だったが、普通の食事は澪が作る方がおいしい。
というか、上手い下手ではなく繭が単に甘党なのである。本人曰く美味しいらしいが・・・・
「冷たいな〜・・・澪。じゃ、なんにもしないから澪の側にいてもいいでしょ?」
こうして二人で家にいると、学校にいた時に感じた不安がまるで感じられない。
(やっぱり・・・私はこんなお姉ちゃんの方がいいな・・・)
今日の料理はハンバーグとポテトサラダにインスタントのコーンスープにライス。
テーブルの上に並べるのは繭も手伝う。
澪が身に着けていたエプロンをはずして席に付く。
「う〜ん、澪って料理上手いよね〜」
ハンバーグを口に運んで繭が感想を漏らす。
(これを、おいしいと思う味覚があるのに何で作らせるとあんな味になるんだろう?・・・)
美味しそうに食べる繭を不思議そうに澪は見る。
「お姉ちゃんさ〜、最近クラスでちょっとした人気者だよね。」
「えっ・・・・何で?」
「急に変わったからかな・・・・特に男子から人気が出て・・・・モテモテだね、お姉ちゃん。」
「や、やめてよ。」
繭は顔を赤くして訴える。
他愛もない話をしながら、二人は食事を終える。
食器を片付け、シャワーを浴びてそれぞれ部屋に戻り就寝する。
澪はベットに入り、電気を消す。
・・・・・・・・・
澪は暗い部屋の中で今日の事を思い出す。
自分に心配かけまいと変わろうとする繭のことを考えていた。
澪も頭では分かっている・・・・・いつまでも一緒には・・・・・この先、卒業して、大学に行って、社会に
出なければならない・・・・そうなればこれまでのように一緒にいることは無理だということを・・・・
その時のことを考えれば繭が変わろうとしているのは大いに喜ぶべきことである。
姉のことを真に想っている妹ならそれは喜ばしいことのはずである。
だが・・・澪は自分の中にあるもう一つの・・・黒いと言った表現が似合う感情が存在することも分かっていた。
(は〜・・・・このまま大人になんかならなければいいのに・・・・こんな風に思うの私だけなの?お姉ちゃん?)
思わず溜息が出てしまう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
コン、コン。
ドアをノックする音が聞こえる。
この時間に繭がたずねてくるのは久しぶりである。
ゆっくりドアが開く。
「澪・・・もう寝ちゃった?」
小さな声で繭がドアのところから尋ねる。
「ううん、起きてるよ。どうしたの?」
澪は体を少し起こして答える。
「なんか・・・・怖い夢見て・・・・その、一緒に・・・・いい?」
以前はたまに繭が澪の部屋を訪ねてくることがあったが、あの時以来初めてである。
「ふふっ、お姉ちゃん怖がりだな〜、しょうがないな。おいで、繭ちゃん。」
澪は横に詰めて、空いた所を右手で叩きながら意地悪な顔で誘う。
「あー、馬鹿にして〜、いいもん、怖がりで。」
澪が空けた空間に繭がそっと潜り込んでくる。
「ふふ・・・澪の匂いがする。」
繭が大きく息を吸い込む音が聞こえてくる。
「えっ?私、匂いなんてあるの?・・・なんか嫌だな・・・」
「あるよ・・・とってもいい匂い・・・・・・すごく落ち着く匂い・・・・私の一番好きな匂い・・」
繭が暗闇の中、小声で話す。
(私に匂いがあるなら・・・お姉ちゃんにも・・・)
澪は鼻から吸い込む空気に神経を集中させる・・・・・・自分と同じシャンプーの匂いしかしない。
(何も匂わない・・・もっと近くに寄れば・・・)
澪はゆっくりと繭に顔を近づける。
規則正しい寝息が澪の頬をくすぐる。
(相変わらず寝付きがいいな、お姉ちゃんは・・・・羨ましいよ・・・・・でも匂いなんてシャンプーの
匂いしかしないけど・・・・・・・)
澪は寝ている繭の喉を通り過ぎ、微かに上下運動をしている胸元に顔を近づける。
鼓動も感じ取れる程に近づくと、僅かに周りと違う香りを感じる。
ほんのり甘い様な・・・柔らかい感じの匂い・・・
(これが、お姉ちゃんの匂いかな?・・・・・・・)
澪は自分の鼓動が速くなっていくのを感じる。
(どうしたんだろ?私・・・・お姉ちゃんの匂い嗅いだら、ドキドキする・・・)
繭と同じように、確かにいい匂いだと思うし、安心もする・・・・けど、それ以外にも・・・・
安心しただけで鼓動は速くならない。
澪の吐息が少しだけ荒くなる・・・
「ふふっ・・・澪。息がくすぐったいよ。」
素肌に妹の周期的な呼吸を感じて、繭は起きてしまったようだ。
「あ、ごめんお姉ちゃん・・・・なんか・・・匂いあるのかな?って思ってさ・・・」
「澪ってば・・・・澪のベットだもん・・・澪の匂いしかしないよ・・・」
そう言うと、繭はまたすぐに眠りに落ちていく。
繭はそう言ったが、確かに感じた・・・周囲の匂いとは違う、優しい匂いを。
澪はもう一度確かめようと思って近づこうとしたが、思いとどまった。
また起こしては悪いと思ったし・・・・・自分でも良く分からない高揚感を覚えるのを
怖くも思った。
(はー、もう寝よう・・・)
澪は布団を被り直し、上を向いて目を閉じる。
(同じ姉妹なのにどうして私は寝つきが悪いんだろ・・・・)
こういう時、いつも澪はその日習った数学やら化学の授業内容を考えることにしている。
(sin・・・cos・・・・ほらほら・・・もう眠気が・・・・数学って偉大な学問ね・・・・・)
スゥ〜っと意識が眠りに落ちていくのを感じる。
「ぅん〜・・・みお・・・・」
もう少しのところで繭が寝ぼけて澪の胸に腕をのせてくる。
(あ〜・・・もう少しで眠れそうだったのに〜・・・しょうがないな、お姉ちゃん。)
横を向いて姉の寝顔を見る、大好きな繭の幸せそうな寝顔を・・・
それを見ていると澪は、目の前の繭が愛しくてたまらなくなる。
そっと繭に擦り寄り、温もりが感じられる距離まで近づくとまた目を閉じる。
(今が一番いいよ、私。・・・・お姉ちゃん、大好きだよ・・・・)
繭の温もりに包まれながら澪もようやく眠りに落ちていった。
ジリリリリリリリリ・・・・・・・・・・・!!
けたたましい目覚まし時計のベルが鳴り、澪はすぐに目を覚ます。
あてずっぽうに手を伸ばし、時計の場所を探り音を消す。
手を戻そうとすると、ゴツッ!っと何か硬い物にあたる。
まだ開ききらない瞳でそちらを見る。
「あっ・・・そっか、お姉ちゃんいたんだ・・・」
(今、そうとう強くヒットしたけど・・・・・相変わらずだな〜お姉ちゃん、
夜中に大地震起きたら、まず真っ先にお姉ちゃん起こしに行かなきゃ駄目だな・・・)
繭を起こさない様そっとベットから抜け出す澪。
母親がいない時は、いつも澪が簡単な朝食を二人分作って、それから繭を起こす。といった
生活であった。
(あっ・・・卵一個しかない。仕方ない、半分こするしかないな・・・)
食パンをトースターに入れ、お湯を沸かしながら、フライパンに卵を割り入れる。
「ふあ〜・・澪、おはよ・・・」
油のはねる音に混じって背後から声が聞こえる。
「あ、お姉ちゃんおはよ。めずらしく自分で起きたね。」
しかし、朝にひどく弱い繭のまぶたはほとんど開いていない。
「ね〜、澪、寝てる間に私のパジャマ脱がさなかった?朝起きて寒いと思ったら
下着一枚になってたんだけど・・・・」
繭は目を擦りながら澪にとっては身に覚えのない疑いをかける。
「えっ?ええ?そんなことしないよ私!お姉ちゃん暑くなって自分で脱いだんでしょ!?」
「ほんとに〜?」
「ほ、ほんとだよ・・・だって、何でそんなことしなきゃいけないのよ!?
そんなことより、早く顔洗ってきなよ、お姉ちゃん!」
澪にとっては全く予想もしなかった尋問であった。
あくびを咬みながら繭はよろよろと洗面所に向かう。
(びっくりしたな、もう・・・・)
自分では見れないが澪の顔は真っ赤になっていた。
戻ってきた繭と一緒に椅子に座って簡単な食事をとる。
「今日の数学のテスト、どう?澪?」
「あー!!!」
繭の着席後の第一声に澪は絶叫する。
「きょ、今日だっけあれ?」
「ま、まさか・・・忘れてた?」
澪はがっくりうなだれる。
「・・・・・学校・・・・大償い起きないかな・・・」
「起きない、起きない、」
疎ましい表情で繭を見る。
「あ〜あ、双子ならお互い考えてること分かってもいいのにな〜・・・・」
「・・・・・それより私片付けるから。澪、まだ時間あるし少し教科書読んどきなよ。」
急いで食べ終えると、澪は支度を整え部屋にこもる。
(う〜・・・だめだ全然頭に入らない・・・・あっ、涙が・・・・)
「澪、そろそろ出るよ。」
ドアの向こうから呼ぶ声がする。
曇り空の天気の中、二人並んで歩く、が、会話はない。
「み、澪、前見て歩かないと危ないよ〜。」
澪は往生際悪く、歩きながら教科書を見ている。
「話しかけないで!」
必死になって公式だけ覚えようとする澪。
「・・・つまんない。」
テストは一時間目であるので、今が最後のチャンスなのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「はあ〜・・・・」
休み時間になり玉砕し終えた澪が溜息をつく。
(お姉ちゃんはどうだったんだろ?・・・・)
顔を上げ姉の座る席を見ると、楽しそうに前の席の男子と喋っている。
「・・・・・・・・」
その光景を澪はぼんやりと見ていた。
喉元過ぎれば何とやらで、テストのことは澪の頭から無くなっていた。
(お姉ちゃん、私の心配して私のとこに来てくれると思ったのに・・・・)
以前は休み時間になると澪が呼ばなくても、繭が澪の席まで来ていた。
(いいけど・・・・学校終われば、ずっと一緒にいられるし・・・)
ぼんやりと窓の外に広がる空を見つめる。どんよりとした曇り空が澪の目に映る。
結局この日は、昼ご飯の時、友人を交えて少し話しただけであった。
部活動の時間になって、また澪は考え込む。
今まではこうした部活の時間も繭と離れていても気にすることはなかった。
それは繭が教室で自分のことを待っていてくれたからであろう。
想ってくれている。と思えるだけで、繋がっている気がしていた・・・
今こうして姉のことを想っている時に、姉は私の事を想っているのだろうか・・・
もし、違うことを考えていたら・・・・
もし、私の事なんて頭の片隅にもなかったら・・・・
澪のなかで急速に得体の知れない不安が広がりつつあった。
「あの・・・ごめん、今日も先帰るね・・・」
澪は昨日と同じように、友人に告げると先にあがった。
人の気配のしない教室のドアを開く。
予想通り、繭はいない・・・・誰もいない教室。
自分の席に座りまたぼんやりと空を見つめる。
(はやく、帰ってこないかな・・・・お姉ちゃん。)
口からフゥーっと長い溜息を吐く。
10分程待っただろうか・・・・
かすかに廊下から不規則な足音が聞こえ、教室のドアが開く。
澪はそちらに目をやる。
「あ、お姉ちゃん。終わったの?」
繭であることを確認し、帰り支度を始めながら教室に入ってきた繭に話す。
「澪、ごめん。今日は先に帰っててくれないかな・・・・」
繭が申し訳なさそうな顔で言う。
「え?・・・・・」
「なんか麻生さんに「話があるから」って言われたんだけど、麻生さんすぐに先生に呼び出され
ちゃったから、待ってなきゃいけなくてさ・・・・どれくらいかかるか分からないし、澪、夕飯
の支度しないといけないでしょ・・・だからさ」
良く見ると繭はここに来るのに何も荷物を持ってきていない。
まだ帰宅する気がないのだろう。
「そっか・・・分かったよ。お姉ちゃん、気をつけて帰ってきなよ・・・」
少し低い声で言うと、澪はバッグを手に取り足早に教室を出ようとする。
「ごめんね・・・澪・・」
澪の足が一瞬止まる・・・が、何も答えず、繭の方も見ずに教室を出て行く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
澪は朝歩いてきた道を、一人で歩く。
澪が一人で帰るのは三ヶ月前に繭が体調不良で学校を休んだ時以来であった。
繭が休んだり、早退した日以外は二人は必ず一緒に帰っていた。
夕方を告げるチャイムが鳴り響く。
とぼとぼと俯いて足を進める澪。
「澪、ばいばい。」
横を自転車で追い抜いて行く友人の声。
澪は俯きながら目頭が熱くなるのを感じる。
(せっかく・・・待ってたのに・・・・・・話なんて明日でもいいじゃん・・・・
お姉ちゃんの馬鹿・・・・・)
足が悪い繭を一人で登下校させるのは多少の不安があったので、いつも一緒に帰るようにと
母にも言われていた。
(はは・・・・お姉ちゃんの面倒みているようで・・・・結局、私が一緒にいたいから
一緒に帰ってたんだ・・・・・・)
しかし、そんなことは澪にはとっくに分かっていた。『側にいてあげなきゃ』という
義務感を飾って、いつも側にいたことを・・・・・
姉があの時・・・・・崖から落ちて足を怪我したのを澪は心底悲しんだ・・・
けれども・・・・これでずっと一緒にいなきゃならない・・・・ずっと一緒にいられる。
そんな喜びの心情があったのも事実である。
(・・・最低だな・・・・私・・・・・)
澪の頬を涙が伝い、地面を濡らす。
繭のことを考えると涙が溢れてくる。
(普通の姉妹だったらこんなに悲しくならないんだろうな・・・・・・双子だから・・・・
一緒だから・・・・・・・少しすれ違っただけでも、こんなにも動揺する・・・・・裏切られた
気分になる・・・)
滲んで見えるアスファルト・・・
(馬鹿!・・・・馬鹿お姉ちゃん!・・・・・)
少しの悔しさと大きな悲しみが澪の心を包む。
(何で!私の気持ち分かってくれないのよ!・・・・・お姉ちゃんに離れられたら、どんなに
寂しい思いするのよ!私は・・・・・)
そこまで思いを巡らせ、ふと気づく・・・
繭が怪我をした時・・・澪は本気で置いていく気など毛の先ほどもなかった。が・・・
繭はそうは思わなかった・・・必死に澪を呼び止めようとした・・・・・でも澪は止まらなかった・・・・
・・・・だから・・・・
(やっぱり・・・・私はお姉ちゃんの妹だ・・・・都合のいい時だけ甘えて・・・・
お姉ちゃんを自分の所有物みたいに独占して・・・・子供みたいな我侭ばかり言って
困らせて・・・・あんな大怪我までさせて・・・・)
毀れる涙の量が激しくなる。
家に着き、玄関の扉を開け、階段をかけ上がり自分の部屋に入る。
ベットに倒れこみ、うつ伏せになってすすり泣く。
蒸し暑い静かな部屋の中に澪のくぐもった嗚咽だけが聞こえる。
(双子になんか産まれなければ良かった・・・・きっとこんな悲しい気持ちにならずにすんだ。
もう・・・・お姉ちゃんの面倒なんて見るもんか!・・・)
心の中でそう叫んでみるものの、そんなことは出来ないことは分かっている。
繭の側にいなかったら自分が壊れてしまうことくらい澪には分かっている。
怒りが込み上げてくる・・・
枕を掴み、壁に投げつける。
壁に叩きつけられた枕は音を立て部屋を揺らして落ちる。
「ううぅっ・・・ひっ・・・・」
とうとう声をあげて泣き始める。
自分の不甲斐なさに怒りがこみあげる。側にいて欲しいと素直に言えない自分が嫌いになる。
姉と離れるのをこんなにも怯えている自分を消してしまいたくなる。
(こんな気持ちをお姉ちゃんが知ったら、どう思われるのだろうか?・・・・優しく受け止めてくれるのだろうか、
それとも拒絶されるのか・・・・そしたら私はどうなるんだろうか?)
自分でも異常なのが分かる。普通ではないのが・・・・
激しく心が揺さぶられる。
(早く、帰ってきてよ、お姉ちゃん・・・・・)
シーツに顔を埋め、姉の香りを必死になって探す・・・・・寂しさを少しでも癒そうと
到底残っているはずのない愛する人の痕跡を求めて虚しい努力をする。
やがて諦めると力なく横たわり虚ろな目でただ壁を見つめていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
玄関の扉が開く音がする。
「ただいま〜」
澪の耳に待ち望んでいた人の帰宅を告げる声が届く。
涙を拭きベットから立ち上がり、泣いていたことを悟られまいと、急いで机に向かい椅子に座る。
したくもない取り繕いをしてしまっている自分にまた嫌気がさす。
素直に泣きついて繭の胸に飛び込めば、楽になることが分かっているはずなのにできない。
(恋人に素直になれない餓鬼みたいだ・・・私・・・相手はお姉ちゃんなのに・・・)
やがて階段を上がって来る不規則な足音が聞こえてくる。
足音は部屋のドアの前で止まる。
「澪。入るよ?」
声が聞こえてきたが澪は特に返事をしない。
ドアがゆっくり開き、繭が入ってくる。
「澪、ごめん、遅くなったね。台所に行ったけど・・・何も作ってないでしょ?
今からじゃ遅いから、何か注文取ろうか?」
「・・・・ごめん・・・ちょっと疲れて・・・・」
澪は振り向かず繭に背を向けたまま答える。
「そっか・・・」
立っているのが少しつらいのか、繭は澪のベットに腰を下ろす。
・・・・・・・・・・・・・・・
「澪」「お姉ちゃん」
僅かな沈黙の後、二人が同時に呼び合う。
「何?澪・・・」
先に繭が尋ねる・・・・まだ自分に対して背を向けている澪に、
「いいよ、お姉ちゃん先に言って・・・」
それを聞いて少し間をおいて繭が話を切り出す。
「澪、今日はごめんね、一緒に帰れなくて・・・・麻生さんに「すぐ戻るから待ってて」って
言われて・・・・」
「いいよ・・・別に・・・それでなんの話だったの?」
澪は低い声で聞き返すも、嫌な予感を感じ取り心が塞ぐ。
「うん・・・・それが・・・・澪にも相談したくて、ここに来たんだけど・・・・
・・・・「今度二人で遊びに行かないか」って誘われて・・・・・どうしようかと思ってさ?
・・・・・私、こんな体だから、澪が一緒にいないと出かけたくないんだけど・・・・」
繭の告白を聞いている途中で、澪の体が小さく跳ね、小刻みに震えだす。
繭の言葉の後の方は澪には聞こえていなかった。
(・・・やっぱり・・・・・)
聞きたくなかった、信じたくなかった、受け入れたくなかった・・・・でも、もう聞いてしまった。
目の前が暗くなり、澪の中で何かが音を立てて崩壊した。
それは澪の理性なのか・・・・これまで閉じこもっていた二人だけの世界を形作っていたものなのか・・・・・
ゆっくりと椅子から立ち上がり、繭の方を振り向く。
「澪?・・・」
繭の顔を見た澪の心の中に、狂おしい程の嫉妬と切なさが吹き荒れる。
(誰にも・・・・・誰にも渡したくない・・・・・渡さない!・・・・お姉ちゃんは私のもの!・・・私だけの!)
座っている繭から目を逸らすことなく歩み寄る。
そのまま繭の胸に飛び込む。
「み、澪?・・・・・」
繭の体に鼻を押し付けて、息を大きく吸い込む。澪の鼻を刺激する甘い香り・・・・・一瞬で澪の体に酔いがまわる。
昨日の夜とは比べ物にならない勢いで鼓動が速くなる。
(・・・・・・お姉ちゃんを私だけの物にしたい・・・お姉ちゃんの全部を!)
繭の体からそっと顔を離し、戸惑っている繭の顔を見る。
ゆっくりと繭の体を這い・・・・・繭の吐息をも飲み込むように唇を奪う。
柔らかい感触と口の中に入ってくる吐息が澪を一層切なくする。
突然塞がれた唇が何かを言いたそうに、もごもごと動こうとする。
抗議の声を聞いても止まることのない澪は構うことなく繭の頭を抑え、唇を重ね続ける。
顔の角度を変えて、繭の唇をこじ開ける。澪の舌が容赦なく開かれた隙間から侵入し、
繭の口腔を犯し始める。
舌先が絡まる・・・・・お互いの吐息が・・・唾液が混じり合い、切なげに音を立てる。
互いの唇によって作られた二人を繋ぐ空間の中で、舌先が絡まりあう。
離れている時間を少しも許さないように、澪は繭の舌を舌で愛撫する。
味わっても、味わっても、もっと欲しくて、色々角度を変えて更に強く求める。
長い、長い、濃厚なキスを交わし、澪はゆっくりと目を開け繭を濡れた目で見つめる。
吐息が感じられる程の距離で澪は口を開く。
「もう我慢しない・・・・できない・・・・・行かないで、お姉ちゃん。
私とずっと一緒にいよ。」
「・・・・・・・・」
頬を赤く染めている繭が僅かに頷く。
それを合図に澪の欲情に火が付く。
想いをぶつける様に、再び唇を重ねる。もっと・・・もっと感じたい、感じて欲しい。
溶け合いたい気持ちがどんどん強くなる。
口付けを交わしながら、ゆっくりと二人の体がベットに横たわる。
重力が澪の体を繭に押し付け、温もりを伝えあう。
そっと目を開く澪。
目を閉じ、うっとりした表情で自分の口付けに応えている繭を見て、狂おしい程に愛しくなる。
ピチャ・・
そっと唇を離して、澪は繭の肩越しに顔を乗せ、透き通るような白い首筋にキスをする。
繭の体が小さく跳ねる。
その反応が可愛らしくて、また澪の想いが強まる。
小さく舌を突き出して・・・ゆっくり繭の首筋を移動する。
舌先から与えられる刺激が繭に伝わり、その口から吐息が漏れる。
そのまま胸元まで来ると、愛でる様に口付けをする・・・・愛を証明するように熱い口付けを何度
も浴びせる。
「はぁ・・・みお・・・」
澪の熱い想いを余すことなく感じている繭が堪らなくなり声を出す。
「お姉ちゃん、好きだよ・・・大好き。」
澪は舌を出し、繭の胸元に這わせ上下に往復させる。
舌先の滑らかな感触が繭の思考を鈍らせる。
想いに応えるように、必死に愛撫をしてくれている妹の頭を抱きしめる。
澪は舌を這わせながら少しだけ体をずらし、空いた空間に手を運び繭の膨らみにあてがうと
弱く揉み始める。
「あっ・・・んぅ・・・」
制服の上からでも、澪の手により与えられる刺激は、弱いながらも確かな快感となり繭の脳に伝わる。
澪は繭の制服に手をかけ、丁寧にボタンを外していく。
その間だけ、二人の体が離れ、脱がせている澪も、脱がされている繭も恥ずかしそうに顔を赤くする。
すべて外し終わり前がはだけ、繭の身に着けている白い下着が露になる。
ボタンの外れた制服を脱ぐため繭は少し体を起こし腕を通そうとする。
その間に澪も自分の制服を手早くボタンを外して脱ぎ捨てる。
脱ぎ終わると、再び澪が繭の上に重なり口付けを交わす。
「はあ〜・・・・・」
先程と異なり相手の温もりが素肌で感じられる。
その快感に二人の吐息が自然と荒くなる。
今度は繭も積極的に澪を求め、舌を絡めようとする。
澪は繭の髪に指を潜り込ませ、優しく愛撫をし、愛される喜びに繭は打ち震える。
澪の空いている方の手が、繭の背中にまわり下着の止め具を外す。
外れたのを確認すると、ゆっくりと澪は下へ移動し、首筋から舌を這わせ
流れるように胸まで移動する。
一番上までたどり着くと、突起をそっと舌ですくってみる。
「ひゃ・・!」
これまでより強い、くすぐったいような刺激が繭を襲う。
澪はそれをそっと口に含んで、口の中で舌を転がす・・・・もう片方の乳房を掴みながら。
「あぁ・・・みお・・・はあぁん!」
澪を抱く繭の腕に力が入り、明らかに喘ぎ声と聞いてとれる声が吐息に混じり口から漏れる。
澪は舌で転がし、吸いあげ、味わう・・・・その行為が繭には甘美な刺激となり伝わり、
放たれる喘ぎ声は澪の思考をとろかしていく。
澪は右手をゆっくり下の方に移動させ、繭の身に着けているスカートをたくしあげ、内腿を汗ばんだ手で
愛撫する。
「ん・・・はぁ・・・はっ・・・」
敏感な部分の近くを澪の手が何度も往復し、もどかしくなる繭・・・・・自然に足が開いてゆく。
それを待っていたかのように澪の指が中心を捉えた。
繭の背中に電気が走ったように体が跳ねる。
「あはぁあ!・・うぅん・・・!」
一際大きな声が澪の部屋に響き、その声を合図に繭の弱い箇所を捉えた澪の中指が
ゆっくりと動き始める。
「あはぁ!・・あぅう・・・はあ・・・はあ」
恥裂に沿って下着の上から澪の指が動く。
「お姉ちゃん、下着汚れちゃうね・・・」
澪は下着越しに、既に繭のソコから溢れ始めた液体を感じていた。
「あっ・・・だって・・・」
「待ってて」
澪は体を下にずらして、繭のスカートを脱がし、下着も脱がせる。
部屋の明かりが澪の目に繭の恥ずかしい部位を余すことなく晒させる。
「ああ・・・みお・・・恥ずかしいよ〜」
身悶えしている繭を見て、澪はもっと喘がせたい衝動に駆られる。
顔を近づけ、そっと割れ目に口付けをする。
「ひゃあ!・・・いやあぁ!」
その反応を楽しむように澪は僅かに濡れているそこに唇を押し付け味わい始める。
「あぁっ・・くうぁ・・あっ・・・み、みお〜・・・汚いよ、そんあぁ・・なとこ」
「お姉ちゃんのだもん・・・汚くなんかないよ・・・それともいやなの?」
繭はぶるぶると首を横に振る。
ピチャ、ピチャと音を立てて愛撫し、更に唇で陰唇を押し広げ舌を中に割り入れる。
「あはぁっ・・・はいって・・・くる・・・ああぃっ・・・きもちいいよ、みお〜・・みお〜」
繭は快感に乱れ、澪の名前を叫び続け、膣内からはねっとりした愛液が溢れ始める。
「くううぁぁあ・・・はあ・・・みお!だめ!・・・あっ・・・あっ」
繭の喘ぎ声が甲高くなり、膣内から溢れる淫液の量が増し始める。
クチュ・・
澪は繭の口からそっと離れると、自分の下着も脱ぎ始める。
散々繭の喘ぎ声に侵食された澪は、体が十分に火照っていて、
ずり下ろした下着と澪の敏感なソコとの間にツーっと糸を引く。
「お、お姉ちゃん、私にもして・・・・・・一緒にイキたいよ・・」
下着を膝まで下ろしおねだりをする澪。
体を横たえたまま、何も言わず繭は手を澪の下腹部に伸ばし、スカートの中に
しのばせると、澪の熱くなっている部位を指で押さえる。
「あはぁっ・・・くぅぅ・・・おねえちゃん・・・」
ズッ・・ズズッ・・・・・澪のソコが既に十分濡れていることを確認した
繭の指は、容赦なく侵入を開始する。
「あぃい・・・ひっ・・・ああぁ!・・・っく、はあぁん!」
たまらずとろけそうな声を澪があげる。