>>216に奉納された絵師さまの作品でふとイメージが浮かびましたので、ひとつ作品を投下します。
時系列的にはもちろん7巻の冒頭です。
【54時間目異説 地図とお熱と(溶けた)チョコレート(状のナニか)】
エヴァンジェリン.A.K.マクダウェルは、真祖の吸血鬼である。
――しかし、現在は人間の子供並の力しか持ち合わせていない。
不死性は損なわれてはいないが、魔力の減少によって風邪も引くし、花粉症も患う。
その原因は、『登校地獄(インフェルヌス・スコラスティクス)』と呼ばれる変な呪い。
…ネギ・スプリングフィールドの父、サウザンドマスターが強大な魔力にあかせてかけた呪文のせいであった。
――前置きが長くなったが、季節は春。
本来、呪いの効果のせいで修学旅行など行けるべくもないはずであったエヴァンジェリンであったが、
関西呪術協会の一件で、期せずして京都観光をすることが出来た。
あまりにも僥倖。
目一杯に古都・京都を満喫したエヴァンジェリンは、そうと周囲には見せなかったが、うかれていた。
修学旅行から帰ってきても、あれが楽しかった、あれは壮観な風景だった…と次々思い返す。
そうして、つい夜更かしをして。
つい、薄着のままで毛布もかけずに寝てしまい。
――風邪を引いて、おなかを壊してしまったのであった。
じゃー、ごぼごぼごぼ……。
――バタンッ!!
「…くそっ、これだから人間の身体はっ!!」
トイレの戸を力任せに閉め、エヴァンジェリンは苦々しげな表情で毒づいた。
朝起きてからというもの、腹痛が止まないのである。
日曜日の朝っぱらから、下痢に苦しむトイレの住人と化していた。
その上に花粉症まで発症してしまって、トイレの中では上に下にとトイレットペーパーが大活躍であった。
ひとまず便意だけは収まってくれたので、鼻をぐすぐすと啜りながら寝所に戻ることにする。
ベッドに腰掛けてとりあえず一息ついたところで、玄関の扉の開く音。
――そして、二階へと歩みを進めてくる数人の存在を察知した。
メイド服を着た、従者の茶々丸が先導して連れてきたのは担任教師のネギ・スプリングフィールド。
そして、神楽坂明日菜であった(カモは畜生なので数に入っていない)。
真面目な表情で、ネギは床に膝をつく。――それは、礼を尽くすという姿勢。
そして、自らの力不足を補いたいと口にした。
「何? 私の弟子にだと? アホか貴様」
心底から呆れた口調で、ぐすぐすと鼻を鳴らしながらエヴァンジェリンが言う。
「一応私と貴様はまだ敵なんだぞ!? 貴様の父、サウザンドマスターには恨みもある!
…大体、私は弟子など取らん!
――戦い方など、タカミチにでも習えばよかろう!」
何を言っているんだと言わんばかりに腕を組み、そっぽを向く。
それでも、ネギは食い下がった。
――エヴァンジェリンが敵でもあることを承知で来たこと。
――京都での戦いを見て、魔法使いの戦い方はエヴァンジェリンに学ぶしかないと思ったことを言い並べ。
ぴくっ…。
『自分しかいない』という所に、エヴァンジェリンは自尊心をくすぐられた。
ネギに向き直る。
「……ほう。つまり、私の強さに感動した、と?」
「ハイ!」
淀みなく返事を返すネギの姿に、笑みを浮かべる。――ただし、邪悪な。
「……本気か?」
「ハイ!!」
(さて、どんな無理難題をふっかけてやろうか――)
そう考えて、ニィッ…と口の端をゆがめる笑いを深くしたその瞬間。
ぐぎゅるるるる!!
「……っ!!」
エヴァンジェリンの下腹部を、猛烈な便意が襲った。
さっきまであれほどトイレにこもって、下痢便を出し続けたというのに。
いつの間にまた溜まったのか。
――そんな風に考える暇もなく、便意はエヴァンジェリンの内部を荒れ狂う。
下手をしたら、ベッドの上に下痢便をぶちまけてしまいそうなほどだった。
たらり、と汗がひとすじ頬をつたう。
ゆっくりと息を吐き、肛門を絞めて便意をやり過ごし――、唐突に、エヴァンジェリンは思いついた。
ネギがどの程度の覚悟を持っているのか、それを推し量る方法を。
それが出来るというなら、ネギは相当な覚悟を持っているということになる。
(――ならば、教えてやらんでもないな)
エヴァンジェリンはそう一人ごちた。
(……もっとも、ただのド変態という可能性もあるがな……)
そうも考えて苦笑しつつ、それは自分もか、と自嘲した。
答えを伺うネギの瞳を覗き込み、エヴァンジェリンは笑う。
「フン…。……よかろう、そこまで言うならな」
「え……」
不安そうだった顔を、明るく輝かせるネギ。
――その顔がこれから屈辱に歪む様を想像して、エヴァンジェリンは人知れず股間を愛液で濡らした。
「ただし……!
ぼーやは忘れているようだが……私は悪い魔法使いだ。
悪い魔法使いにモノを頼むときには、それなりのそれなりの代償が必要だぞ……?」
くっくっく、と邪悪な笑いを浮かべ、ネギの反応を見る。
コレに乗ってくるようなら――、と。
「――ハイ、覚悟のうえです」
「…覚悟、覚悟……か。ぼーやの覚悟は随分と安そうだな?」
口だけなら何とでも言える、と挑発してやると、明日菜が口を挟む。
「ちょっと、エヴァちゃん! その言い方はないんじゃない!?」
「…黙っていろ、神楽坂明日菜。私はぼーやに言っているんだ」
「――なっ…!」
怒ってハリセンを持ち出そうとした明日菜を、間一髪で押し留める茶々丸。
「すいません。…マスターは、本当にネギ先生を心配していらっしゃるんです」
「…そうなの?」
茶々丸の肩越しに怪訝そうに訪ねる明日菜。
エヴァンジェリンは本心を少しだけ見抜かれたことに眉根を寄せる。
「…コラ、茶々丸。その方向のツッコミはよせ」
どこか困った表情をしたエヴァンジェリンを見て、明日菜は黙り込む。
物言いは悪いが、彼女なりにネギを心配しているのだろうか――、と、見極めることにしたのだ。
そう言う風に明日菜が考えていることは気に食わなかったが、口を出されないのは有り難い――、
エヴァンジェリンはほくそ笑んだ。
いよいよ高まってくる腹痛を隠しながら真面目な表情に切り替えると、ネギに向き直る。
「――貴様の覚悟を試してやる。
…何を犠牲にしても、どんな屈辱を味わってでも。
ときに這いつくばって、泥水を啜ってでも。強くなりたいという思いは、あるか?」
エヴァンジェリンの、ネギに向けられる鋭い視線。
生半可な気持ちでは死ぬ――、否、自分が殺すぞ、と視線に込められる。
ネギはいったん目を閉じてからゆっくりと開くと、真正面から臆せずエヴァンジェリンの目を見返した。
そして、返答を告げる。
「――はい」
10歳の少年には似つかわしくないほどの、強い意志を秘めた覚悟。
6年前に故郷の町が壊滅したときから今までずっと彼の中に培われてきた、父を追い続けようとする意思。
その表情に、エヴァンジェリンは少し頬を緩める。
――が、次の瞬間、キリキリと絞るように強くなリ続ける腹痛に顔をしかめ、もう時間がないことを悟った。
茶々丸に手をひらひらと振って指示を出す。
「……よし、じゃあ始めるぞ。――神楽坂明日菜、貴様は外に出ていろ」
「…な、なんでよっ!?」
「魔法使いには秘匿すべき神秘が多い。私はそれをぼーやに教えようというんだ。
…その為の覚悟を見るんだがな。
――そこに、一般人の貴様を同席させるわけにはいかん」
最もらしく言ってはいるが、ここに居させてはネギにさせようと思っていることに支障が出るからである。
ぎゃーぎゃーとわめく明日菜を、茶々丸が羽交い絞めにして外へと引きずり出していく。
やがて、バタン…と玄関の扉が閉まる音。
主の意向を把握したのか、ご丁寧にがちゃりと鍵をかける音もした。
途端に、家の中は静寂に包まれる。
「――よし、邪魔者はいなくなったな。じゃあ始め――――っ……!」
ぎゅるるる……っ。
急に襲ってきた腹痛に、下腹部を押さえるエヴァンジェリン。
ネギから見えないように背中の方から手を回し、パジャマの上から肛門を指で押さえる。
そのせいで、パジャマもショーツも、お尻の割れ目にぴったりと張り付いて食い込んでしまった。
わずかな異物感に太腿をもじもじと擦り合わせつつ、肛門括約筋をぎゅっとしめて我慢をする。
「…え、エヴァンジェリンさん…?」
心配そうに声をかけるネギ。エヴァンジェリンは花粉症のせいではない赤みに顔を染めた。
「……なんでもない、何でも……っ……!?」
ぶ、ぶぶぶぅっ!! ぶびっ!!
そのとき唐突に、破裂音が部屋に響いた。そして次に、異臭が広がる。
正体はもちろん、エヴァンジェリンのオナラであった。
「〜〜っっ!!」
「――――え……?」
エヴァンジェリンの顔が、一気に真っ赤になる。
ネギは逆に、何が起こったのか判らないといった風情であった。
(……やばい、少し…漏れてしまったか…)
お尻の間に、生暖かい感触が感じられる。
オナラの勢いに任せて、少しだけ下痢便が噴き出してしまったようだった。
お尻全体に広がっていないということは本当に少しであったのだろうと安堵するが、染みにはなってしまっただろうとも思う。
少しの間だけ気持ち悪くて腰を揺すっていたが、やがて詮無いことと断じて動きを止める。
ふぅ、と息をついて、思考を冷静に立て直す。
(……まぁ、いいさ。どうせこれから――――)
このベッドは、糞まみれになるのだから。
――そう、心の中で吐き捨てた。
エヴァンジェリンが、ベッドの上でM字に脚を開く。
少しだけ腰を浮かせて、ずるずると汗に塗れたパジャマの下と、ショーツを太腿まで引き下ろした。
M字に開脚をしていたせいで、裏返しになったショーツがネギの目に飛び込んできた。
――そこにあったのは、茶色く染まったひとすじ。
恐らくはお尻の穴に張り付いていたであろう場所のショーツの布地が、茶色く染まっていたのである。
何故エヴァンジェリンがどうして先ほどから落ち着かない動作を見せていたのか、
そしてさっき聞いた音の正体が、やはりオナラであったことをネギは確信した。
――確信はしたが、混乱は余計に増した。
(な、なんでエヴァンジェリンさんが……お、オナラを……?)
別にネギは、女の子はオナラをしない、とかそういう夢想をしていたわけではない。
ただ、真祖であり不老不死であるエヴァンジェリンが、人前でそんな恥ずかしいことをするとは思えなかったのである。
混乱の極みに達しつつも、目をエヴァンジェリンの秘所から離せないネギ。
幼くも蟲惑的な佇まいに、ごくりと唾を飲んだ。
ネギが自分の秘所を凝視する感覚を、エヴァンジェリンは心地よく感じていた。
下着の裏地のわずかなお漏らしの後を見られたのはかなり恥ずかしかったが。
(…なに、今からすることに比べれば…モノの数ではあるまい)
そう考え、精神の均衡を図る。
――如何にこの変態的行為を、それと悟らせずにネギに行わせるか。
…それが、すべてであった。
ぎゅるぎゅると腹を責め苛み、早くしろと腸の中のモノが叫ぶ。
(……もう、限界…だな…)
下半身に入れていた力を、すべて抜く。
右手を尻にあてがい、ネギから見えやすいように尻肉を広げて、肛門を露出させた。
――と同時に、内部から出てくる便の圧力に膨れ上がる肛門。
すさまじい勢いと共に、ドロドロに溶けて液体になった便が噴き出した。
ブジュッ、ブビュッ、ブビビビッ、ブババババッ!!
ブリブリッ、ブビッ、ビビッ……!
ビュ、ビュブッ、ブビビビィッ!! ブビュルッ!
「――――……!!」
ネギは、無言で下痢便がびちゃびちゃと周囲を汚していく様子を眺めていた。
あまりにも圧巻で、口をきく行為を忘れてしまっていたというのが正しいかもしれないが。
濁流のごとく流れ出た下痢便は白くまぶしかったエヴァンジェリンの尻を茶色く汚す。
あてがっていた右手にも飛沫が飛び、ところどころが茶色くなる。
それだけではあきたらず、下痢の激流は白く綺麗だったベッドをもぐちょぐちょの糞まみれにしていった。
ビュブッ、ブビビッ、ブビュビュッ――!!
「んっ……ぐぅ、熱……い……」
液体であるのに、どこかにやはり固形であった頃の名残が残っているのか。
次々と肛門を押し広げて出てくる軟便は、どろどろとシーツの上をつたい広がっていく。
同時に広がっていく、オナラのときとは比べ物にならないほどの臭い。
むわぁっ……。
ネギには、部屋の中の温度が一気に上昇したように感じられた。
呆然としながら下痢便噴出を見守るネギに、エヴァンジェリンが声をかける。
――努めて冷静に。
――何も慌てることなどないと言わんばかりに。
未だ、下痢便はびちゃびちゃと流れ出し続けて辺りを茶色に染め続けているのに。
――なのに、エヴァンジェリンはネギにむけて覚悟を問うた。
はぁ…、と一つ、官能に満ちた溜息をついてから、傲岸不遜に言い放つ。
「まずはその舌でココを舐め清めろ。
――わが下僕として永遠の忠誠を誓え、話はそれからだ」
ずぅん――という衝撃音。
ゴゴゴゴゴ……、と、プレッシャーがネギに圧し掛かってきた。
抗いようのない強制。普通ならば、排泄物に口をつけるなど――出来るわけがない。
そんなプレイが存在する事などネギは知るわけもないし、知っていたとしてしたいとは思わないだろう。
(……これが、僕に試される覚悟……)
室温は適温であるのに、ネギの額には汗の粒が浮かんでいた。
唾を飲み込む。
――臭気も相まって、既に自分がエヴァンジェリンの肛門に口をつけて便を舐めとっているかのような錯覚を覚えた。
頭がくらくらと混濁し、正常な思考が奪われるのを感じる。
覚悟。
――覚悟。
――――覚悟、を。
ここで、示せと。
「……どうした、貴様の覚悟はそんなものか?」
エヴァンジェリンの挑発が、最後の引き金になった。
ネギの決意――否、覚悟に、エヴァンジェリンは驚きと喜び、そして暗い歓びを感じた。
「――――やります。……舐めさせて……下さい……」
ネギは小さな口を開いて舌を出し、便を垂れ流し続けるエヴァンジェリンの尻に口を近づけていった。
おわり(?)
以上、
>>216に奉納された絵を挿絵にした感じでの文章でした。昼休みに何をやってるんだろうなー(汗)。
や、なんかモチベーション高くて一気にここまで書きあがりましたよ?
>>1には「ディープな食糞・飲尿まで」とあるんですが、果たして食便まで書いて誰か喜ぶのか?
…と不安になりまして、「おわり(?)」としてここで寸止めにしました。
……食どころか飲むことになりそうですが、ネギ(汗)。
――と、こんな風に文章を納めつつ、再び彼の絵師さまの降臨を待つ内村でした。
>>284 ふんどしで大きい方のお漏らしも魅力ですねー。
さすがに向こうには投下できませんが。…こっちなら投下できますね(笑)。
まずはふんどし本編の方を書かなくては何も始まらないのでいつ書けるか判りませんが。