714 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 00:16:58 ID:Zz2pLfZX
埋めます
715 :
名無しさん@ピンキー:2005/03/25(金) 00:17:42 ID:Zz2pLfZX
間違えました
すいません
716 :
椿 杏樹:2005/03/27(日) 03:20:38 ID:eKMOb+bT
「あの〜」
客室のシーツを回収し終わり、飯塚に背後から話しかける。
「実は御客様からお便りをいただいたのですけどー、えーと。
『あの若い執事さんがカートに轢かれるのがとても楽しいです。
これからも頑張ってください、あとメイドさんたちの生写真をお土産としてお屋敷で売って下さい』
とのことなのね」
「そういうわけなので、またよろしくねー」
おっとりした口調でそれだけ言うと、カートを押して自室に戻ろうとするが、いつの間にか目の前にいた飯塚の姿が見えない。
「……あら?」
下を見ると、また無意識のうちにぶつけてしまったのかバッタリと絨毯に倒れている。
「!! い、今のはわざとじゃないですよー。ごめんなさいね」
717 :
萩野 瑞葉:皇紀2665/04/01(金) 00:21:27 ID:KwKE4aho
「今年こそは絶対に、ぜーったいに、騙されないようにするんですから!」
カレンダーを睨んで、胸の前で硬く拳を握る。
エイプリルフールを迎えて何やら強く思うところがあるらしい。
718 :
秋山 麗 ◆ReiAkiRy92 :2005/04/05(火) 00:33:43 ID:xcLYydSL
「失礼いたします。この屋敷のメイドではありませんが、代理として参上いたしました。
本スレは、現時刻を持ちまして、新設されたオリキャラ板(正式名称ピンクのオリキャラなりきり(申請中))に移転しました」
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1112626239/ 「以前よりエロパロ自治と雑談スレを中心に議論してまいりましたが、結果的に新板が作られた以上、
残留に足る明確な根拠がない以上、誘導対象となってしまう、との判断から、このたび移転に踏み切りました。
新設されたばかりの板であるゆえ、何かと先行きに不安を感じる点もありますが、
新しい空気と新しい板住人がもたらす初々しさを吸収できれば、本スレに更なる発展をもたらすものと思っております。
それでは、新しいお屋敷の生活をどうぞご観覧くださいませ」
長々と挨拶を終えて、人々の前で深々と一礼する。
719 :
泥棒:2005/04/05(火) 12:27:33 ID:vdSUiPFv
では、空き家から可能な限りヌケルものを頂戴する。
720 :
泥棒2:2005/04/05(火) 13:23:30 ID:Q3//m7ly
メイドさんの部屋で妄想をして
精液撒き散らす
ドピュッ
がらんとした旧館の門の前に、一人立っている。
「ふう……とりあえず、これでお終いなのかな。今までありがとうございました」
屋敷、そして周りの土地に向かって一礼。
しばし余韻に浸るように立ち尽くすと、荷物の入った鞄を抱え、踵を返した。
722 :
取り壊し業者:2005/04/07(木) 01:25:45 ID:KSKWb/Ri
変なやつが2匹いたが・・・
取り壊しを開始しますよ、( ̄ー ̄)ニヤリッ
なんか今回は余り古びて無いのに区画整理に引っかかったらしいな。
「このお屋敷の地下深くには、移転騒動に紛れて忘れ去られた埋蔵金が眠っています」
そんな噂を流せば、あっという間に解体は済みますわね。
糸○重里を呼ぶとか。
それにしても、長年の生活の痕跡がしっかりと残ったお屋敷ですから・・・下手に手を出すと
呪われてしまいますわよ。下駄の鼻緒が切れますわよ。黒猫が前を横切りますわよ。
三流紙では心霊スポットとして紹介され、実際に幽霊を見たという情報もありますわね。
先日も裏庭に侵入して行為に及んでいたバカップルが、幽霊を見たショックで離れなくなって
救急車を呼んでいましたからね。イタズラ好きのエロ幽霊のようですわ、くれぐれもお気をつけて。
725 :
引越し業者:2005/04/07(木) 12:26:37 ID:ay40x5iB
入学、進学、新社会人多忙な4月の昼間にも関らず、
「俺達はメイドさん以外に興味がない」
そんな理由で満開の桜の下で優雅に花見を…というよりも宴会を行っていた引越し業者達。
早朝から始まった宴会は既に死傷者数名を出し、大いに盛り上がっていた。
満開に咲き乱れる薄桃色の花びらの下、楽しげな声と乱舞する漢達の裸・裸・裸!!!
しかしそんな業者達の楽しいひと時も、
突然、血相を変えて飛び込んできた数人の漢の切り裂くような声で終わりを告げるのであった…
「「「ボ、ボス大変ですっ!!」」」
726 :
引越し業者:2005/04/07(木) 12:28:38 ID:ay40x5iB
「おい、お前ら…一体どういうことだ!?
今日は年に一回、漢達が咲き乱れる花見…そうお花見の日だぞ?」
いかにも大物らしきボスと呼ばれたその人物は飛び込んできた漢達を見下ろし
重々しく口を開く。
「「「そ、それが…ボ、ボス…あのお屋敷が…あのお屋敷がお引越しを…」」」
「な、な…なにぃいいいいいいいいいいいい!!!!!」
慌てふためく漢達が息を整えながら、なんと発したその言葉に、
ボスのみならず、漢達のお花見、裸の祭り、男祭りの会場全体が蒼白となる。
「「「し、しかも、既に多数の泥棒の手によって…メ、メイドさんの持ち物はすべて奪われた模様です…」」」
がっくりとうなだれる漢のその報告に、それまで笑いに満ちていた会場全体が凍りつく。
727 :
引越し業者:2005/04/07(木) 12:30:17 ID:ay40x5iB
「麗様の鞭がぁああああああああああ!」
「瑞葉タンのカチューシャが…」
「みかさタンの北海道土産が…」
「杏樹タンのカートぉおおおおおおおおお!!!」
「志保たんのブラジャーがぁああああああああ!!!」
「冬果タンの口紅がぁあああああああああああ!!!」
「執事様の変態コレクションが…」
あるものは涙し…
またある者は怒号を発す…
あるものは嗚咽し…
まらある者はよだれをたらす…
狂乱…憤怒…そして、絶望…
おしよせる失望…渦巻く虚無感…
うららかな日差しが差し込む春、満開の桜の下。
漢達は股も自分達が引っ越しに間に合わなかったという事に、ただただ打ちひしがれる。
日差しがやがて沈み、そして夜の帳が辺りを包んでも…
周囲には漢達の泣き声がただただ延々と響き渡っていた…
メイドが好きです…でもメイドさんはもっと好きです!
がんばれぼくらの引越し業者!
まけるなぼくらの引越し業者!
業者がやらねば誰がやる!!!
棚を運ぶぜ! 椅子を運ぶぜ! 下着を盗むぜ、こっそりばれず!
がんばれ業者…ぼくらの業者!!!
まけるな…僕らの引越し業者!!!
728 :
泥棒ちゃん:2005/04/07(木) 23:26:27 ID:KSKWb/Ri
(・∀・)ニヤニヤ
「…?」
何やら遠くの方で地響きのような音が聞こえた気がする。
あるいは男達の悲痛な悲鳴のような音でもあった。
取り壊しが始まり、廃墟となったお屋敷跡に残る崩れかけの建物の
半壊した天井に開いた穴から空を見上げるように首を傾げた。
音はそれっきり聞こえてこなくなり
ただ青い空にぽつんと、風に吹かれて舞うひとひらの桜の花びらが穴から見えた。
ガタン、と背後で音がしたので振りかえると、予想通りボーセだった。
口には引っ越しの際に忘れたボーセ専用のご飯皿が咥えられている。
「もう忘れ物は無い?」
念を押すようにゆっくり尋ねると、ボーセは吼える代わりに尻尾をぱたぱた左右に揺らした。
「そう… では新しいお屋敷に帰りましょう」
走って出て行くボーセの跡を追いながら建物の中からでると、一度だけ振り返り
万感の思いを込めて頭を下げた。
「…今までありがとう」
頭を上げ、既に大分遠くなってしまったボーセを追って、足早にお屋敷跡を去っていく。
730 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/12(火) 02:28:58 ID:kw0QNWOx
無表情で、閑散とした屋敷跡を見つめていた。
ベビーカーを押して散歩する先は、空き地となって残る屋敷跡。
空き缶などのゴミが投げ捨てられていたので、思わず拾ってしまう。
…遠くの空き地にメイドの人影を見て
少し、眺めている
「………っ?」
朦朧とした意識に映るってきたのは見慣れた景色。
まだズキズキと痛む頭を手で押さえ、ゆっくりと体を起こした。
「ここは………」
誰がここに運んだのだろう…混濁する意識の中で考える。
あいつだ…口の悪い一人のメイドの姿が脳裏に浮かぶ。
「借りたものは、返さないと…」
眉目を険しくし、そう重く呟いた。
「んっ…やだ、そんなっ、舐めないでよぅ…くすぐったいってば」
裏庭に棲みついていた野良猫に煮干をやりながら遊んでいたが、
ぴょんと膝に飛び乗られ、頬をぺろぺろ舐められた。
「あっ、もう…だめっ、私は…おいしくないわよー?」
なにか頬についてたかなと思いながら、猫のわきに両手を差し入れて引き離した。
「ねえ、ここにはもう誰もいないのよ? あなたも引っ越したいなら、連れて行ってあげるけど」
もう一匹、やたら大きな煮干を差し出すと、猫は煮干を咥えて逃げ出した。
「ちょっと待っ…なによぅー」
慌ててスカートの膝を払って立ち上がると、猫はテラスの前でこちらを振り返っている。
そうして誘うように尻尾をゆらゆらさせる。
ここ掘れニャンニャンでもないだろう、なんて思いながらそばへ寄ってテラスの下を覗き込んだ。
「うわ…すごい、いちにいさん…5匹も?」
薄暗がりの奥に小さな白い塊が5つ、ぐたっと横たわる母猫にもたれるように眠っていた。
じっと母猫に見つめられて、なんだか不倫を咎められた泥棒猫のような気になった。
「はい、ご祝儀ねー……大丈夫、まだ取り壊したりしないだろうから」
そう言ってまた煮干を何匹か取り出して並べた。父猫は照れくさそうに明後日の方を見つめている。
そうして手すりにもたれ、やわらかく降り注ぐ午後の日差しに帽子のつばを下げた。
「私もいい人を見つけないとなぁ…」
くりるくりる
737 :
椿 杏樹:2005/04/21(木) 23:43:33 ID:xdpEP/l4
「いけない、忘れ物しちゃってた」
旧館に戻ってくると、背伸びして旧・書庫の棚に残っていた廃棄処分の古い本を2〜3冊手に取る。
表紙を見る限りでは宝石や宝飾品の専門書?のようである。
手で埃を払って表紙を眺め、嬉しそうに微笑む。
「あった…。……えへへー」
「思い出くらいは、いいよね。このまま捨てられるのは勿体ないもの」
本を抱え新館へと戻って行こうとするが、途中で旧館を振り返って、窓などを見つめる。
「……」
「いままで毎日ありがとう。またね」
笑顔で手を振り、今は誰もいない筈の建物に声をかけると新館のほうへ走って行く。
738 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/22(金) 07:04:24 ID:2yKYY6nc
埋め
739 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/22(金) 07:05:12 ID:2yKYY6nc
間違えた
保守ね
保守
「現場はここなのか?」
すっかり禿げ上がった年配の刑事が顔に深い皺を刻んで、隣の若い刑事をみやる。
「はい、被害者の医師が言うには気がついたときには、ここに仰向けに倒れていたそうです。」
若い刑事が不承不承、手帳に書き込んである内容を反芻する。
「なんだ、やる気が全然ないぞ!!
我ら刑事は国家の為常に熱意と誠意を持って職にあたればならんと何度言ったらわかるんだ!
そんなやる気の無い態度で、刑事が務まると思っているのか!!
ちぃ…まったく最近の若いやつときたら…
ああ、もういい…それで疑わしい容疑者はリストアップできたのか!?」
若い刑事のに雷号の様な渇を入れ、年長の刑事は次の報告を促す。
「はい、アリバイが無い被害者の知人、同僚関係を重点的に捜査した結果。
数名がリストに上ってきました。
まず、事件があった同日被害者の勤める医務室内にいた「奥津 夕呼19歳。」
はぐれ刑事の愛称で畏怖されている名無し家に勤めるメイドです。
どうやら当事件の被害者から恐喝されていたらしく、怨恨のセンで捜査線上に浮上しました。
2人目の容疑者は「白河 貴子23歳。」愛称くりるたんでおなじみの名無し家の元メイドです。
犯人は現場に戻るという格言がありますが、
犯行の次の日こちらの旧名無し家邸で姿を目撃されています。
その他にも里村志保、萩野瑞葉、桜庭奏等々、
本件の被害者は多数のメイドに過去セクハラ行為を行っていた為、
被害者に恨みを持っていると思われる人物は多数にのぼります。
呆れた口調で若い刑事が手帳を老刑事に差し出す。
そこに書かれていた被害者の聞き込みによる調査報告の内容一つ一つに目を通すたび、
老刑事の皺だらけの顔にさらに深い皺が刻まれる。
「呆れて物も言えんな…自業自得、そういうことだ…
後、数年はやければワシがこの被害者を殴っていた所だよ。
犯人を見つけた所で誰も幸せにはならん。おい、飯食ってかえるぞ!」
手帳を若い刑事に投げ返し、先程の若い刑事に対する叱咤などどこ吹く風。
とたんにやる気の無くなった老刑事はくりると踵を返して現場を後にしたのであった。
―御屋敷勤務医殴打事件。
さして誰も気に留めないこの春の珍事は、こうして人知れず深い迷宮に入っていったのであった。
旧屋敷の裏手に停まった、一台の軽ワゴン。
「ちわーっす。仕出し屋でーっ……あれ?」
人の気配のない勝手口付近で、運転手らしき男がおろおろしている。
「今日は引っ越しだからって、特製弁当20人前持ってきたんだけど…」
そのうち、玄関の方にまわって貼り紙を発見し、呆然とする。
「…え? 『新館へ転居しました』って…しかもこの日付、随分前だよ…
ど、どうなってんの? まままままさか…幽」
そこへ突然響く携帯の呼び出し音。
「うわぁびっくりしたっっっ。
もしもーし。あ店長……えぇ!? こっちじゃなくて新館!? しかも昼食じゃなくて夜食!?
いやスマンスマンじゃなくて。どーすんですかこれーーーーーーっっっ」
名無しの御主人様から新館の建築をアウトソーシングされたはよかったが、
いざ完成して表札を取り付けたところ、不自然な印刷に気づく。
「ちょっ、な、なんとかならないの!? もうすぐ名無し氏がこっちに来るって」
担当者に小一時間問い詰める勢いで詰め寄るが、しかしもう時間がなかった。
「ど、どこか逃げ…隠れ…そうだ、木を隠すなら森と言う通り、
新館へ逃げれば意外と見つからないんじゃ…」
「あらら、お引っ越しした後だったですか〜……」
移転案内の看板を見て、その移転先をメモすると、その場を後にした。
いつ、誰が物件を見に来ても大丈夫なように、門扉の前を箒で掃いている。
「ある意味、歴史的な建物になってしまうか、それとも……」
色々と考えを巡らせながら、周りを掃いていく。
「…ここ?」
「しーっ」
木漏れ日の差す中、2人の子供が門柱の影から旧館を覗き込んでいる。
「誰もいないの?」
「引っ越しちゃったからな…毎日じゃないけど、おじさんが掃除に来てる」
小学生くらいのよく似た顔をした男の子、どうやら兄弟らしい。
「おっきーい…きれーなおうち、でもなんかコワイね」
「謎の洋館ってゆーんだぜ、こーゆーの」
「ふーん…お庭も広いねー、かくれんぼできそう」
「そんなガキみたいな遊びじゃねーよ」
兄らしき男の子がニヤッと笑う。
「肝だめしだよ、肝だめし…。土曜の夜にな、みんなで忍び込むんだ」
「ええ〜、みつかったら怒られるよ?」
「夜は誰もいないから大丈夫だ。さすがに中には入れないだろうけど、
外がわぐるっと回るだけでもおっもしれーぞー」
イケナイ遊びの計画を立てているようである。
「なんだか近所の子がうろついていた、って聞いたが……」
などと聞きつけた噂のことを気にしながら、門扉や壁の辺りを確認していく。
「まだ人手に渡っていないこの屋敷。下手に荒らされたりしたら大変だしなぁ」
一通り回り終え、異常がないことを確かめると持ってきていた箒で門扉の
周りを掃き始める。
相も変わらず箒を片手に門扉の周りを掃いていたが、傍らに置いていた新聞を
手にとってぼんやりと眺める。
「まー、どう言ったらいいのかねぇ……」
一つの小さな記事に視線を流し、短く溜め息を吐く。
「今あるものがどうすればより良くなるか、ってことを見誤っちゃあ拙いよなぁ……」
誰に宛てるでもなく独りごちると新聞を門扉の脇に置き、再び掃き掃除の続きに
取り掛かる。
750 :
http://tinyurl.com/8j54w:2005/06/16(木) 02:51:17 ID:2g+ov52s
↑日本には、リアルでメイドを雇う家庭は少ないが、メイド服はよく売れるという矛盾
「すっかり暑くなっちゃったねぇ……」
相も変わらず、門扉周りを箒で掃いている。
「んで兄ちゃん、肝だめしって結局やったの?」
「んにゃ、母ちゃんに見つかってすんげ怒らいた」
「なーんだーあ」
「電気保安協会ですー」
青いツナギを来た若い男が2人、門前を掃いている不動産業者に声をかける
「定期保守点検に伺いましたー」
門扉を開けた不動産業者に従って、中に入っていった。
757 :
名無しさん@ピンキー:2005/08/13(土) 12:53:12 ID:Tm6+TvGx
いい加減削除依頼だせよw
「もう秋になるって言うのに、まだまだ暑いなぁ……」
相も変わらずお定まりになりつつある箒を手に、門扉の周りを掃き掃除している。
「秋も深まってくると、枯れ葉の掃除が大変だなぁ、って思っていたけど……」
そこまで言って箒を動かしていた手を止め、自分の周りを見回す。
「……台風の風邪で立ち木の葉っぱが散ったら、あまり変わりがないって言うか……」
再び動かし始めた箒の先に、濡れて重くなった落ち葉の感触を確かめる。
「これが終わったら、窓でも拭くかなぁ……」
ボソリとそう零すと、再び箒の先を落ち葉の散らばる石畳の上に行き来させ始めた。
761 :
名無しの幼女:2005/09/10(土) 00:44:05 ID:/3+e1NcR
「おじちゃん、あたちにもおそうじやらせて」
不動産業者の手伝いをして廃墟の掃除。
「おっちくなったらね あたちもメイドたんになるの。
でもってごしゅじんたまに まいにち はぁはぁしてもらうのよ」
「……まー、面倒くさいけど」
箒の穂先を軽やかに動かしつつ、独りごちる。
「乾いている枯れ葉だったら、重くはないし、感触も悪くないねぇ」
そんなことを言いながら門前の道路から屋敷までの石畳の上に振り撒かれた
枯れ葉を掃き集めていく。
「なんて言ったって、乾いている枯れ葉だったら……」
脳裏に浮かぶのは1本の立木の傍らに置いておいた紙袋。
そして、その中に収められているさつまいもの色艶。
「んっふっふっふっふ〜♪」
不動産業者の箒の穂先が、ささやかな秋の楽しみに想いを馳せながら
軽やかに石畳の上を進んでいった。
763 :
名無しの不動産業者:
「おーそーうーじーっ、おそうーじ、っと」
まったく別な曲の節に乗せて、適当な歌を歌いながら箒の穂先を徐々に
枯れた色を見せ始めた芝生の上に運んでいる。
「選ーびぬかれた、すぺーしゃりすとっ、っと」
そこまで歌って、ふと箒を動かす手を止める。
「……いや、別に俺、掃除のスペシャリストじゃないんだけどなぁ」
ふと、掃き集めてきた落ち葉やチリの集まりに目を落とす。
「ま、嫌いじゃないから良いけど、ね、と」
そして、再び掃き掃除を始めた。