1 :
名無しさん@ピンキー:
>>1 シンプルイズベスト。
乙です。
冬の祭りがもうすぐだけど、Wで本出すサークルは
どれくらいいるんだろうか…。
>1さん乙!
即死防止にホッシュ(・∀・)
>>1 乙!
保守っ
>>2 漏れの友人は一冊新刊確実だそうだ
二度目保守。
サンタさんプレゼントはエロパロ小説がいいですハァハァ
1タン乙っす。
そういや世間ではクリスマスとかいうやつなのね。
ヒイロはリリーナ様にプレゼント持っていっても枕もとにおいて寝顔見て
フッと笑って去っていっちゃうんだろうなー。
カトドロは世界中のセレブ招いて豪華なパーチー、ケーキ作るの失敗した!
じゃ、かってくるか。売り切れだった…今年のクリスマスはケーキなしぃ?相変わらず
バタバタしてるデュオヒル、トロキャスたちはクリスマス公演やってたりして。打ち上げと
クリスマスが一緒くただったり。
即死回避!1さん乙!
>ヒイロはリリーナ様にプレゼント持っていっても枕もとにおいて寝顔見て
>フッと笑って去っていっちゃうんだろうなー。
ストーカーですやん
ヒイロじゃなかったら確実にアウトだぞ
ヒイロはリリーナ様の公式ストーカーだったと記憶しておったのですがw
微笑みつつ「メリクリ〜リリーナ(ハァト)」とか言うヒイロは想像できませんわ。
それに、リリーナ様はリリーナ様でいつもヒイロのストーカーしてるから
問題なし、とw
>>6 サンタさんは子供の所にしかやってこないのですよ・・
>>10 激藁
リリーナは「今夜はきっとヒイロが来るわ」と思っていつまでもしぶとく起きてて
逆にヒイロはいつ突入したらいいかわからず「オレにはできない」と言い
窓辺にプレゼントを置いて去っていくんじゃぁ・・・
「オレのミスだあああっ!」と言いながら
そしてリリーナはそれを見つけて「逃げないで、お願いヒイロ」なんじゃないかと
>>13 ワラタ
どこまでもコメディ路線を捨てないヒイロとリリーナに乾杯☆
クリスマスほのぼのネタで盛り上がってるとこすみません
このスレの皆様としては、鬼畜展開はアリですか?
俺としては好きカプに愛があるからこそ鬼畜小説も激しく萌えるんだけど
ここのスレの住人はあまり鬼畜展開は好みじゃなさそうだなぁ…
死ぬまでに思いっきし鬼畜なSSを書いてみたいが、いかんせん文才が…
カミナリにでも打たれてくれば少しでも文才が向上するのだろうか
う〜ん酔っぱらってるもんで変なレス投下してしまってすみません
>>15 俺も好きカプがあるからこそ鬼畜物が好き
つっても女性が多いであろうこのスレじゃ鬼畜物は少々敬遠されるかも菜
俺は思いっきし鬼畜なSSとやらを激しく読んでみたいです。
前スレ落ちてる(゚A。)
>>15 ただのサブミッションなおセックスは寧ろ好きだ。
大好きだ。
けど、女体は描写しとくれよ。
それさえあればハァハァだから。
>>15 どこまでを鬼畜と言うかによるんじゃないかな
ちゃんと愛があって、決まったカプで、男が強引の行き過ぎなくらい攻めるってのは
女性でもOKでないか?つかヒイ×リリのドジーンのエロはほとんどそれっぽくないか?
でもたとえばリリ様のこと殴ったり苦痛させたり量辱とかみたいな
本当の鬼畜はアウトじゃないかな
20 :
15:04/12/26 04:31:13 ID:iA893MM9
レスありがとうございます
今構想を練ってるのはゼクス×リリーナ×ヒイロです
そこそこ長編で、エロよりシナリオの方が鬼畜めでしょうかね
えげつない感じのエロもとりいれようと検討中ですが
女体化やら猟奇は死んでも書こうとは思いませんのでご安心をw
しかし↑で言ったとおり結構な長編になりそうなんで、自サイトも持ってない身分が
長々このスレに投下するのも躊躇われるところです…
また、SS書きとしての経験も浅いんで葛藤しています
さすがに美味しくない内容の小説はスレの皆様に読ませたくないんで…
万が一今後、俺の小説がスレに投下されたときは生暖かい目で見守って下さいませw
ではでは、本当にしつこい長文失礼しました
>>20 ガンガレ!!楽しみに待ってるyo!!
自分は猟奇とスカ以外なら、陵辱や複数プレイ等の愛なしも余裕で大丈夫!
>20
長編でも大歓迎さ。マターリ楽しみにしてるよ〜
保守は30までだっけ?
とりあえず15氏支援&即死回避sage!
保守&自分も明日には投下するぞと宣言を試みる
>1さん乙です!そして、皆様、お久しぶりです!!
>15さん
自分もかなり長い話をよく投下してますが、住人のお心の広さで
受け入れていただいています。だから、全然大丈夫だと思いますよー
とっても楽しみにしてますのでガンガッテくださいー!
>24
投下お待ちしてまっす!!
即死回避に自分も即興SS投下します〜
黒リリタンを目指してみましたが挫折しますた…_| ̄|○
「舐めなさい、ヒイロ」
頬を真っ赤に染めながら。それでも毅然とした、気品ある表情で。
リリーナ・ドーリアンは、彼女を組み敷く青年に向かって艶然とささやいた。
クリスマス休暇は残念ながら過ぎてしまったが、その代休として与えられた、唐突な
一日の空白。
これ幸いと適当なホテルのスィートを確保して、大統領府を後にする彼女を半ば強引に
連れ出して拉致した夜のこと。
ヒイロ・ユイのなすがままにシーツの海の中で身をたゆたわせていた彼女の言葉に、
思わず彼は眉根を寄せた。
だが、彼に否やはなく。
無言のまま、組み敷く彼女の誘導にしたがって唇を下ろしていく。
自然なまま投げ出されていた滑らかな下肢を優しく割り広げ、無表情のまま、ヒイロ・
ユイは口元だけをかすかに吊り上げた。
「――それで」
「……」
「どこを、だ? リリーナ」
恥らうように一瞬視線を泳がせながら、だがしかし、リリーナの眼光の強さは揺らがない。
「ここです。……言葉にして欲しい?」
そう言いながら、彼女の華奢な白い指は、下肢の付け根に這わされていく。髪の毛よりも
少し色の濃い、ささやかな陰毛に覆われた恥丘の下で息づく、蜜を秘めた鮮紅色の花弁。
彼女のいつにない大胆さに、ヒイロはいぶかしむように彼女の瞳を覗き込む。
しかし、リリーナの表情に迷いはない。――わずかばかりの羞恥や情欲のかけらは確認
できても、それでも彼女が芯に秘める真剣さは疑いようもなく――。
姫君の望み通り、舌先でそれを優しくつつく。
「…ふぁっ」
びくん、とリリーナが腰を弾けさせるが、いつものように本能的に逃げそうになるのを、
彼女自身が押さえこんでいるようだ。ヒイロはその様に不審を覚えながらも、彼女の
要望に沿うように、己の役目へと忠実に没頭する。
ちろちろと周囲を舐り、硬く尖った花芽を幾度も舌先で弾く。充血して敏感な周囲の
襞肉を傷つけない程度に指で擦ると、喉の奥で悩ましげに喘いでいたリリーナから叱責の
声が飛んだ。
「――ダメ! ヒイロ……指を、使う事は許しません。舌で……舌だけしか、つかっては
ダメです…!」
正直なところを言うと、この指示に、ヒイロは解せない物を感じた。
だが普段はヒイロの愛撫に翻弄され、身も世もなくよがるしか術がないというのに。日の
落ちる前――彼女の本質たる「練達の外務次官」のごとき強気の言葉は、ヒイロに常にない
新鮮さを与えた。
らしくないと――彼女らしくないと、言ってしまえばそれまでだが。
たまには、こういうのも悪くない。
「Yes ma'am.」
芝居っ気たっぷりに同意を伝え、ヒイロは指を撫で付けていた場所に舌の位置をずらした。
舌先で幾度も巧みに彼女の性感を刺激し、わざと音を立てて己の唾液をすりつける。
「はぁぁ、あぁんっ!! あ、あぁっ…ヒイロぉっ!」
リリーナの指が彼の髪をかき回し、まるでヒイロの頭を秘所へ押し付けるように動いて
いく。おそらくは無意識なのだろうが、快楽に正直な彼女の反応に、ヒイロは思わず
にやりと唇をゆがめる。
「……気持ち良いか?」
そう問うたのは、ほとんどただの戯言だったが――。
「気持ちいい……気持ち、いいの…っ、ヒイロ!! あ、そこぉ……」
素直にそう反すリリーナの、あまりにも直裁な反応に、驚かなかったといえば嘘になる。
だがヒイロは表面的にはその動揺を記さず、舌先を温む泉の奥深くへ差し込む事で彼女の
正直さに応えた。
「ひあぁぁああああああっっ!!」
勢いよく背を反り返らせ、リリーナが、高く悩ましく啼く。
ぴちゃぴちゃと、わざとらしく音を慣らしながら、ヒイロは溢れる愛蜜を嘗めとっていく。
差し込んだ舌を縦横に蠢かせ、鼻先で漏れる生暖かい呼気はリリーナのクリトリスを
存分になぶっていく。
「あ、ああ……熱い……あ、いや! ヒイロ……あぁ、だめぇ…!」
意味のない言葉の羅列とは裏腹に、彼女の下肢はヒイロの腰に巻きついて放そうとは
しない。
快感にしたがって上下する彼女の腰と、みだらに収縮する蜜壷の感触。
挑発するかのようにヒイロの眼前に揺れる、熟れた白いふたつの果実。
だがしかし、ヒイロの忍耐は彼女の命令に忠実だった。
彼女を蹂躙するのは、ただひとつ。ヒイロの口唇から漏れ出る、赤い舌。それだけだ。
だが、深い愉悦が交差する中で、やはりもどかしさは存在した。互いの内に。
「――…ヒイロ……」
「なんだ?」
「……入れたい?」
ふふふ、と妖しく――常の彼女から想像もつかぬほど妖艶な笑みと共に――リリーナが
誘う。
まるで、妄想じみたなにかの夢でも見てるかのようだ。いや――淫夢と言うべきか。
現実味をまるで感じないというのに、下腹の焦燥と疼痛は現実のもので――。
「ああ……お前が、欲しい……」
口の中が干上がるのを感じながら、ヒイロは常の彼ならば消して口にはしないことを
囁いた。
蟲惑的な表情を浮かべていたリリーナが、嬉しそうに目を細める。
くすくすと喉の奥で笑いながら、リリーナは優雅な動作で下肢を大きく広げた。
「――来て……」
ちゅくり、と水音がヒイロの耳朶を打つ。彼女が自身の秘所に指を入れた音だ。
すくうように指を返すと、リリーナの指先にてらてらと光る粘液がたっぷりとまぶされた。
「ほら……ヒイロ、見て……わたくし、こんなになってる……あなたが嘗めてくれたから
……ううん、本当はそれだけじゃない。貴方が欲しくてこんなになっているんです…」
ごくり、と生唾を飲む音が聞こえたのは気のせいではない。
自身がその動作をした事に、ヒイロ・ユイが気づく余裕は存在しなかった。
すでに先端が滴るほどに先走りの液で温み、高々とそりあがった剛直は常の勃起状態より
明らかに硬度と太さを増していた。
「……リリーナ」
「ふふ。ヒイロ……凄いですね……」
リリーナの白い指が、グロテスクで醜悪な赤黒い肉塊を優美な動きで愛しげにおおって
いく。そのコントラストに眩暈がした。ヒイロは彼女の手首を、乱暴にならない程度の
強引さでつかみ、彼女を羽根布団の上に押し倒した。
「――あぁぁ……あ、ヒイロが……ヒイロで、わたくしの中がいっぱい…」
荒々しく貫かれ、びりびりと全身を震わせながら。それでも幸せそうな表情と声音で
蕩けるようなリリーナの様子に、ヒイロの焦燥が増していく。
ぬめる膣奥はヒイロを拒絶するどころか巻き込むように受け入れて。そして、彼女の
繊手がたおやかに彼を包み込んでいく。
一つになった時の幸福感と焦心は相反するが故に分かちがたい。手に入れた分不相応の
幸福を手放す事の焦慮が、より一層彼の肉棒を滾らせた。
「……あ、ふぁぁぁぅっ!! ヒイロぉっ!!」
粘着質の水音をこぼしながら、ヒイロは焦燥感を振り払うかのように、強くリリーナに
腰を打ち付けた。
「は、はぐっ……ふ、……んああぁぁぁぁっ!!」
ぱんぱんと、尻肉がぶつかる音が二人の間で響き渡る。その耳慣れた卑猥な音が脳を
焼くたび、ヒイロの中で何かがばらばらと剥がれ落ちていく。
それは正気だったり――自制だったり。そして、抑制心だったりした。
彼の中で残るのは愛欲と、衝動。そして、焦がれるまでの執着心だけだ。
「は、あぁぁんっ! や、ヒイロっ!! 激しい……壊れちゃう、わたくし壊れて
しまいます…っ!!」
「――壊れればいい」
「あ、でも……でもぉ…!」
「俺も――壊れるから。それなら五分だ。」
その言葉に、リリーナはわずかに苦笑を浮かべながら彼にすがりつく。
「そういう……問題ではないのですけど……あぁぁっ!!」
強烈な快楽に涙を浮かべながら、リリーナはにっこりと彼に微笑みかけた。
「でも……いいわ。ヒイロがいいなら……わたくしを壊してしまって! 壊れてしまって!
ヒイロぉっ!!」
「――リリーナっ!!」
熱量を帯びた薄明が、二人の脳を焼く。
同時に放たれる、絶頂の声。
最奥に注がれるゼリー状の精液がもたらす熱にリリーナは悲鳴をあげ。
ヒイロから一滴残さず絞り尽くそうとする女陰の貪欲さに、ヒイロは気が遠くなるのを
感じた。
互いの息が落ち着くまで――。
脳みそすら焼き尽くした愛欲の焔が鎮火するまで――。
それはわずかの時に過ぎないのかもしれないが、永劫にも感じられる程の濃密な時間
だった。過ぎ去って欲しくないと思う余韻を味わいながらも、その狭間に浮かんでいられる
時間が限られている事を、不本意ながらヒイロ・ユイは知っている。
ようやく腕の中の彼女が息をついた事を悟り、ヒイロは彼女を正面から見据えるべく
姿勢をずらした。
―――が。
「……いや、だから。どうしてそこで、顔を隠すんだ、お前は」
深々と息をついて、ヒイロは強引に彼女の腕を退ける。半分鳴きそうになりながら必死に
ヒイロから視線を逸らしていた最愛の彼女は、それでも無駄なあがきと共に必死にヒイロの
脇側に顔を埋めようとする。
「…リリーナ…あのな」
「ごっ……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!! わたくし、どうかしてたんですーー!!」
……いやまぁ、普段とは違うエロエロちっくな彼女の様子に気がついていなかったわけ
ではないが。
「別に、謝罪するほどのものでもないと思うが」
普段より心なしか気持ちよかった気もするし、という素直な感想は、とりあえず
取り乱しきった彼女ために言わないでおく。
「……どうかしてた、というなら。その理由に見当はついているのか?」
ヒイロとしては、その一言は事態収拾の糸口になればいい、という程度の発言だったのだが。
その言葉を聞いて、リリーナがぴたりと嘆くのを止めた事に、ヒイロは思わず
いぶかしげに首を傾けた。
「だって……」
リリーナが、ぼそりと呟く。
「夕べ、ヒイロが呼び出しているというから、あわててオフィスを出ようとしたら……」
そう言われて、ヒイロは記憶の淵をまさぐり始める。
「……ジェニファーと楽しそうにしてたでしょう…?」
――誰だ、それは。
思わずぽかんと口を開けたヒイロに構わず、リリーナはぼそぼそと語り続けた。
「ジェニファーは――彼女は美人ですし、大人の女性ですもの。ヒイロが心惹かれるのは
解らなくもないです。でも。わたくしだって好きで子供っぽい訳ではないんですよ?
だから…」
「いや、待て。リリーナ。誰だそれは?」
「ですから、受付のジェニファー・モンゴメリの事です」
ほとんどあやふやになっている受付嬢の顔を思い出すのは、容易ではなかった。確かに
夕べ、アポイントも無しにリリーナを呼び出す為、受付嬢のアドバイスと尽力に助けられた
のは事実だったが…。
そこで、ようやく彼女の言動と意図がつながり、ヒイロは得心に数度瞳をまばたかせた。
――要するに、あまり公にしたくない類の企みの為に受付嬢と角突き合わせていた所を、
リリーナが偶然垣間見てしまった。そして『こそこそ』としていた彼らの様子に誤解をした
彼女は、一方的なやきもちを焼いていたという訳か。
それで夕べの態度も納得がいく。妬心と対抗意識が絶妙な媚薬となって、彼女の羞恥を
なぎ倒していたのだろう。
まぁ、いつもあんな風にヒイロを圧倒されても困る訳だが。
それでも……たまには悪くない。あそこまで乱れた彼女という物も。
ヒイロは彼女を抱きしめ、耳の側で弁明をはじめた。
おそらくは、当分彼女の弱みとなるであろう「真実」を、包み隠さず話すことで。
***おわり。***
イイっ!!(゚∀゚)
サンタさんキテタ────(*´Д`)(*´д`*)(´Д`*)───!!!!!
やきもちリリーナタンも激しくイイ!
攻められつつも攻めなヒイロも激しくイイ!
エッチなリリーナさんもいいですね!!
S原様のヒイリリは基本的にラブラブなので大好きです^^
嫉妬するリリーナ様かわええ……
イイ・・・
久しぶりに覗いて、S原さんの新作が拝めるとは…。自分にとって最高のお年玉です(*^_^*)
こいつは春から縁起がイイや!
投下を予告された職人さん方を待ちつつ、保守!
姫はじめネタきぼんぬ
いつになく底冷えするある日の夜遅く、トロワ・バートンが日記を書き終えて就寝しようとした時
彼の部屋のドアが静かに二回鳴った。練習が終わった後の来客は珍しかったので何事かと思い、
音もなくドアの前に立ち、「誰だ」とドアの向こうに問いかける。ややあって
「私」
と、彼の仲間であるキャスリン・ブルームの幾分沈んだ声が返ってきた。声の主に疑いようも
なかったので、トロワはゆっくりとドアを開ける。そこには見慣れた少女の顔があった。しかし、
その表情は何か思い詰めているようでもあった。
「ちょっと話があるんだけど…いいかな?」
「どうぞ」
トロワは体を引いて、キャスリンを招き入れた。キャスリンはおずおずと彼の部屋に入る。トロワは
彼女にクッションに座るよう示し、自分はポットと茶のセットを用意し、二人分の紅茶を手早く整えた。
「美味くはないかも知れんが、暖まる。それに…飲み終わる頃には気持ちの整理もつくだろう」
その言葉に、カップにのびたキャスリンの指が止まった。落ち着きのない目で向かい合わせに座った
少年を見ると、彼は憎らしいほど悠々と紅茶を楽しんでいた。
キャスリンは軽くため息をつき、改めて紅茶を口に運ぶ。
「…ごめんね、こんな時間に。最初はこんなことあなたに話していいのかどうか、迷ったんだけど…」
「別に。あとは寝るだけだったし、話は聞いてからでも遅くない」
「うん。ありがとう。…さっき練習の後に団長に呼ばれたんだけど、その時言われたの。知り合いの
息子に会ってみないか、って」
しばし、沈黙が流れた。トロワはその言葉を咀嚼するように視線をカップに落とし、キャスリンは彼の
言葉を待って、じっと身体を固くしていた。やがて、トロワが口を開いた。
「キャスリンは、嫌なのか?その男のことが」
キャスリンはふるふると頭を横に振る。
「だって…会ったこともないのに、好きも嫌いもないわ。ただ、私もそういう話をされる年になったの
かな、って思うと、何だか急に寂しいのか悲しいのか、自分でもわけが分からなくなって…それに、
団長にも悪いでしょ?折角私のことを考えてくれてるのに」
途切れがちに話を続けるキャスリンの表情は、深く愁いを帯びていた。その姿は見ている者の哀れを
誘い、ステージの上で溌剌と振る舞う彼女とは全くかけ離れたものだった。
トロワは紅茶を一息に飲み干し、カップを机に置き、表情を崩さず言った。
「迷うことはない。嫌なら嫌と、相手に伝えてやれ。それが相手のためにもなる。もしそれで
揉めるようならば、俺に言え。悪いようにはしない」
「う、うん。ありがとう…でも…」
「?」
「トロワは、どう思う?もし私がその人のこと気に入って、ここを出ていくことになったりしたら」
「随分話が飛んだな。そうだな。君がいなくなるのは、俺は寂しい」
「本当に?」
「本当だ。キャスリン…無粋を承知で聞く。止めて欲しいのか?」
トロワの一言にキャスリンが身体を一度大きく震わせた。彼女の表情に今までと違った動揺の色が浮かぶ。
そうかも知れない。キャスリンは心の中で気持ちを整えつつ、自らの胸にわき上がる感情を見つめていた。
戦争で家族を失くした自分を今日まで見守り、育ててくれたのは団長だ。キャスリンはその恩を忘れた
ことは片時たりとも無く、親にも等しい想いを抱いていた。その彼の願いは彼女にはほぼ絶対であり、
今他所の男と娶せようとしている彼の意向を否定するのは、自分一人ではほとんど不可能だとこの時の
キャスリンは感じていた。自分一人では。気がつくと自分のベッドを抜け出し、トロワの部屋のドアを
ノックしていたのだ。
「キャスリン?」
少年の落ち着き払った声に、キャスリンは我に返った。
「あ、うん…そうなの、かな。誰かに、ここにいて欲しいって、言ってもらうことを望んでいたのかも」
トロワは小さく息を吐き、立ち上がってキャスリンの視線を逸らすように窓の外に目を向けた。
「それなら俺が止める理由は何もないな。誰かに、ってことは誰でもいいってことだろう?」
「違うわ!」
キャスリンの叫びがトロワの小さな部屋に響いた。彼女の悲痛な声色に少し驚いた少年はじっと
悲しげな表情の少女を見つめる。
「…嘘よ。さっき言ったことは、嘘。私、あなたが行くなって言ってくれたら、行かない…」
月のない夜に相応しい、静寂が訪れた。トロワはキャスリンを見据えたまま動かず、またキャスリンも
トロワの瞳の奥をのぞき込んでまばたきひとつしない。キャスリンの顔には迷いはない。自分の心情を
全て出し尽くして、トロワの返事を待っていた。どのくらいそうしていたかは分からない。が、突然
トロワはキャスリンに静かに近づいた。
「キャスリン。これが最上の策かどうかは分からないが、ひとつ思いついた」
「え?……あっ!」
トロワの声に一瞬気を取られたキャスリンはいきなり右腕を引っ張られ、体勢を崩したかと思うと
少年に身体を組み敷かれていた。いきなりのことに呼吸が止まり、心臓すら止まったかのように硬直する。
「このまま、君が傷物になれば団長も相手の男も引き下がってくれると思うんだが、どうだ?
…キャスリンは無防備すぎる。こんな夜更けに女一人で男の部屋を訪ねることの意味も考えなかったか?」
先刻まで穏やかな光をたたえていたトロワの瞳は、右腕と左肩を冷たい床に押しつけられ、身動き取れない
キャスリンには慈悲のない獣のそれに思えた。本能的な焦燥感と危機感。被食者が捕食者に一口目を許す時、
こんな気持ちになるのだろうかと唇を細かく震わせながら錯綜する頭で考えた。
「…ごめんよ、姉さん。少し悪戯が過ぎたようだ。怒ってくれて、構わないよ」
その言葉にはっとなって目の焦点を少年に戻す。彼の顔は、いつもよりも優しげな笑みを浮かべて
そこにあった。意識だけが身体の外を泳いでいるような感覚がキャスリンを覆っていたが、いつの間にか部屋に
忍び寄っていた夜気が刺し貫くように彼女の心と身体を結びつけた瞬間、キャスリンの自由になった両腕は
トロワの胸倉をつかみ、そのままたぐり寄せながら彼女は上半身を浮かせ、彼の唇を強引に奪った。
白桃の果実のように柔らかなキャスリンの唇がトロワに抵抗を許さず、二人は床に崩れ落ちながら抱き合った。
数瞬ののち、キャスリンから唇を離す。二人の唇の間に一筋の光がきらめき、すぐ消えた。
「考えてるわよ。夜中に一人で男の部屋に入ることの意味ぐらい。どれだけ私が迷ったか、外で悩んでたか
あなたは知ってて茶化すの?だとしたら、こんなにひどいことって、ない…」
気丈に少年を睨みつけながら、しかしキャスリンの目は悔し涙で潤んでいた。
「そうだな、すまない。出来るなら、君の許しを乞いたい…キャスリン」
トロワは悪びれた様子もなく、素直に謝罪した。そのあまりの素直さに、キャスリンの心に起こった
さざ波は他愛もなく凪に変わる。不思議な子。彼女が少年を初めて認識した時の感情が再び胸に去来していた。
「…しょうのない子。いいよ、他ならぬ弟の頼みだもの…あ…」
「許しついでに、今は俺のことを弟とは呼ばないでくれ。それと…キスからやり直そう」
キャスリンはこくん、と頷き、瞳を閉じて唇を重ねた。アールグレイの味がする、と先の無我夢中の接吻の
時は気づかなかった味覚を少女は感じていた。
「ん……」
いつからそうしていたかは、もう分からない。正確にはキャスリンの頭には、そこまで考えている余裕が
なかった。上半身の衣服を綺麗に剥ぎ取られ、トロワに背後から両の乳房を抱かれるその刺激に、彼女は脳を
焼かれるような羞恥と悦楽を感じていた。
「キャスリンの胸…随分冷たいな。ずっと外で待ってたのか?」
「意地悪…おっぱいだけじゃないよ、冷たいのは…ほら」
キャスリンはそっと、トロワの両手に自分の両手を添える。彼の手の甲に、充分な冷気が染みた。
「ね?」
「そうだな。じゃあ、早く暖めてやらないと凍えてしまうな」
「え、あ…あんっ!」
言うが早いか、トロワは手早くキャスリンの薄桃色の乳首を壊れ物を扱うように人差し指と親指でつまみ、
残った指で乳房を持ち上げた。彼女の身体の反応を眺めつつ、トロワはキャスリンの左耳朶を歯を立てずに
二、三度噛み、最後に舌で転がす。急に与えられた愛撫にキャスリンの身体は一度大きく跳ねた。彼女の
白く滑らかな腹部が、徐々に荒くなる呼吸とともに波打ち始める。
「大丈夫か?キャスリン。すまん、少し強かったか」
「う、ううん、へいき…」
言いながら、キャスリンはぐったりとして、手を休めたトロワに身体を預けてきた。トロワは軽く口元に
笑みを浮かべ、両手を彼女の腹部に添えて自分の方に引き寄せた。そのまま、彼女の耳元で囁く。
「感じやすいんだな、キャスリンは。今までずっとそばにいたのに、知らなかった」
「違うよ…もう…」
「違わないさ。自分で触ってみるか?これ以上は硬くならないだろう?」
言いながらトロワは左手をキャスリンの若干赤みを帯びて硬直した乳首を下から撫でるように跳ね上げた。
可愛らしい悲鳴とともに、またキャスリンの身体が跳ねる。快感をこらえて頬を染め、魚のように口を
ぱくぱくとさせる少女の横顔は、普段冷静な少年を徐々に高揚へと導いていた。
「ここから先は、そのジーンズを脱いでしまった方がいいな。その下も」
「……え?わ、私が、自分で?」
「別に俺が脱がせても構わないが」
「う、ううん。分かった……」
キャスリンは白くほっそりとした指を自らのジーンズに滑り込ませ、腰をくねらせて座ったまま脱ぎ捨てた。
次にスカイブルーのショーツに手をかけ、同じように脱ぎ捨てようとした時、急にキャスリンの手が止まり、
彼女の頬に更に朱が増した。
「ちょっと、遅かったみたい…」
キャスリンは口の中でもごもごと言った。ショーツの底の部分が色濃く、彼女の蜜で濡れそぼっていた。
一糸纏わぬ姿になった二人は、トロワのベッドの上で座り、互いの唇を求め合う。その営みは徐々に激しく、
やがて相手の口腔に舌を入れ、絡め合う濃厚なものになっていった。
「トロワ…」
キャスリンは夢中で名を呼んだ男の首に腕を回し、膝を割って自らの肢体を彼に押しつけた。トロワもまた
彼女の背中に右手を回し、少し力をこめて抱き寄せると左手を背中から彼女の濡れた内股に添えた。
ひくん、とキャスリンの肢体が震える。トロワはその感触を紛らすように再び彼女の口を塞いだ。
そのまま粘液を掬い取るように指をスライドさせ、キャスリンの大事な柔肉を優しく手で包み込む。
「!!〜〜〜」
トロワの口から舌を引き抜き、一瞬泣き声を上げそうな顔をしたキャスリンはいやいやをするように首を振り、
トロワの意外に厚い胸板に頭を預けた。トロワは彼女の背中を抱いていた右手を彼女の頭に乗せ、ウェーブの
かかった柔らかなブラウンの毛を撫でる。しかし、キャスリンの年の割に幼い性器を弄ぶ手は休めない。
「んっ、んふっ…あ、ああっ…あうぅ…ん…」
切なげな吐息を洩らすキャスリン。しかし、それが拒絶の印でないことは左手に零れ落ち、更にシーツに
滴り水溜りを作った愛液の量が教えてくれている。ふとキャスリンはそれに気づき、瞳を潤ませた。
「…どうしよう…私…こんなに汚しちゃった…ごめんね…」
「謝ることはない。これぐらい、よくある」
「…?…よくある、ことなの?あなた…」
言ってから、トロワの顔に初めて狼狽の色が走った。気まずい沈黙を破って、トロワが言葉を続ける。
「……そう、よく、ある話だ。キャスリンだって友人同士、情報を交換することがあるだろう?
俺達も、色々と話すことぐらいある。ヒイロと、デュオと、カトル、五飛…」
「まぁ。あなた達、そんなことしてるの?ヒイロ君、大人しそうな顔してるのにそういうこと言うのね」
すまん、ヒイロ。トロワは無愛想だが本当は気のいい戦友の株を自分の都合で下げてしまったことを詫びた。
「トロワ?」
不思議そうなその声に我に返ると、座り込んで自分を上目遣いに見上げるキャスリンの姿があった。トロワは
自分よりいくつか年上の少女の可愛らしい仕草を見て、心から愛しいと思った。
「キャスリン…もう、大丈夫だとは思うが、どうだ?」
最初は何を言われたか分かっていなかったが、やがてキャスリンは耳まで赤くして消え入るような声で言った。
「それは…お任せします、あなたに…」
キャスリンを仰向けにベッドに寝かせ、トロワは彼女の両脇に手を置いて四つん這いに覆い被さる。
二人の間に、今までとは質の違う緊張感が漂っていた。
「キャスリン。ここから先は、俺も自分を抑えられないかも知れない。もしひどいことをしてしまった時は、
後で俺をいくらでも殴れ」
「…怖いね。男の人って、そうなんだ。でも、いいよ。トロワだったら…」
言い終わると、キャスリンは目を伏せた。トロワは彼女の想いに頷き、ゆっくりと彼女の太股を押し開き、
未だ蜜を湛えた秘裂を眺める。恥ずかしげに身構えるキャスリンの姿とは裏腹に、充血して本来の
薄桃色よりやや赤らんだそこは、少年の来訪を待ち望んでいるようにも見えた。
トロワはキャスリンの綺麗に整ったブラウンの恥毛をさっとひと撫でし、てらてらと光る秘裂に己が男根を
あてがう。キャスリンが口元を右手で覆うのを見届けてトロワは彼女の腰を両手で抱え、ゆっくりと突き入れた。
「ひ…い……!!」
異物を身体の奥に押し込まれる感触に、キャスリンの両目がこれ以上ないほどに開かれる。覚悟していた
痛みではあったが、トロワの肉は溶岩のように熱く、身体を裂かれそうに太く感じた。そのあまりの苦痛に、
思わずキャスリンは両手を血が流れるまで握り締めていた。
トロワは彼女の姿を見て、少し躊躇したが、意を決して一気に自分の分身全てを彼女の中に捻じ込んだ。
「あ、あ……いた…あ……」
自らの身体に突き入れられた分を、口腔から吐き出そうとするかのようにキャスリンは口を大きく開き、舌を
奇妙に揺らし始めた。目はやがて固く閉じられて、目尻に次から次へと涙が浮かぶ。
「ひっ…ひっ…ひん……?…あ……」
目尻を何かが拭う感触を覚え、キャスリンはゆっくりと目を開いた。涙に滲む視界がやがて
穏やかに微笑む少年の姿になる。
「泣かないで、姉さん。これから先、姉さんは俺が守るから。だから、この痛みを君に与える栄誉を俺にくれ」
どこか懐かしいトロワの言葉に、キャスリンの痛みが和らいだ。涙を優しく拭き取られるたびに、自分が
今一人ではないという思いがわき上がり、キャスリンの心を強く支えた。
どういうわけか、トロワは自らをキャスリンの身体に沈めたあと、そこから少しも動こうとはしなかった。
キャスリンも経験こそなかったものの、男女の営みがどういうものか、知識としては知っていた。それと
照らし合わせても彼の行為は奇妙に思えた。
「まだ痛むか?」
「…ううん。ちょっとヒリヒリするけど、大分楽…もしかして、待っててくれたの?」
トロワは何も答えない。彼の表情からは何も読むことは出来ないが、多分その通りなのだろう。涼しげな
瞳で自分を見下ろしている少年が急に小憎らしく思え、キャスリンは思い切ってトロワの頭を抱えて
自分の胸元に抱き寄せた。いきなりのことに彼のポーカーフェイスが崩れ、目を白黒させる。
「生意気に、気を遣わないでよ。あなたの好きにしていいから…」
これにはトロワの方が戸惑った。彼女の声色は明らかに姉から弟へのそれである。余裕有り気に
悠々と構えていたことが彼女の癇に障ったのかも知れない。実のところ、彼にもそれ程余裕があった
わけではない。挿入後、動かなかったのはキャスリンの苦悶する姿があまりに痛々しく、頭の中が
水を浴びせられた後のように平静へと引き戻されていたからだ。
トロワは彼女の両手の戒めを解き、白い乳房に軽くキスした後キャスリンの瞳を見つめて言った。
「じゃあ、お言葉に甘えて。我慢できないようなら言ってくれ」
その言葉とともに、トロワの腰が律動を始めた。すぐさまキャスリンの眉が歪み、額に汗が浮かぶ。
顔に険しさが出ると動きを止め、平静に近づくと先程よりゆっくりと動き出す。それを繰り返しつつ
トロワは彼女の表情を読みながら、速度を模索していた。
――戦場でMSでも相手にしていた方がまだ気が楽だな。
不謹慎ながら、実感だった。しかし、気が重かろうが何だろうが、今自分がすべきことをするしかない。
トロワは自らに気合を入れるつもりで彼女の尻を抱きかかえ、強く腰を突き入れた。
「きゃんっ!」
「!?うう…っ!!」
キャスリンが仔犬のように鳴いた。と同時に彼女は不意に下肢に力を篭め、連動した膣壁が激しく
トロワを刺激する。突然のことに絶頂を確信したトロワは慌ててキャスリンから男根を引き抜いた。
次の瞬間彼の男根は彼女の下腹部目がけて射精していた。
「きゃっ!!あ…熱……」
初めて受けた精液の洗礼にキャスリンは狼狽し、急いで身体を起こす。彼女の瞳には自分の下腹から茂みまで
べっとりと貼りついた糊のような白濁液が映った。初めのうちはまじまじと見つめているだけだったが、
そのうち人差し指ですくい、眼前で親指とはり合わせたり延ばしたりしながら興味深げに観察を始める。
まだ熱を残した粘性のある液体は、何故だが弄んでいると自分の下腹部が緩やかに温まっていく
ような気がした。
「そういう風に扱われると照れ臭いな」
気がつくとトロワがベッドの縁に腰かけてこちらを見ていた。キャスリンが彼の顔を覗き込むと、確かに
どこかいつもと違う含羞をその端正な顔に漂わせている。
「キャスリン」
「あ、はい」
「済まないな。折角の君の…その、初めてをこんな終わり方にしてしまって。我ながら恥ずかしい限りだ」
キャスリンは少なからず驚いた。こんな風にトロワが気落ちしているところを見ることはなかったから。
よっぽど今の唐突な射精がショックだったのだろうか。それならば、自分にも責任の一旦はあると妙な
責任を感じ、キャスリンはどうにかその場を取り繕おうと、言葉を継いだ。
「あ、あの、大丈夫よ?私、全然気にしてないし。それに、失敗したっていいじゃない。そういう時は、ね、
トロワ。やり直せばいいのよ、自分が納得行くまで」
「…………」
「ト、トロワ?」
眼前にある少年の顔は、いつになく愉快そうに見えた。
「……そうか、そうだな。じゃあ、仕切り直しをしようか。キャスリンのお許しも出たことだし」
「……」
キャスリンは、自分が何かまずいことを言ったかと、更に考えを巡らした。
「……これを、こう……お口に?」
ベッドに腰掛けるトロワと、その足元に尻と内腿をぺたりと床に降ろして座るキャスリン。彼女は今
力なく頭を垂れた男根を前に、明らかに困惑していた。何と言うか、さっきまでは無我夢中だったので
彼の分身など確認している暇がなかったが、こうして改めて見ると、何とも無骨な風体をしている。
上目遣いでトロワの顔と交互に見比べるが、共通点が分からない。本当に彼の一部なのだろうか。
「嫌なら別に構わない。放っておいてもそのうち回復する」
「だ、誰も嫌とは言ってないわよ。…それじゃあ、お邪魔します…」
座り姿勢を崩さず、キャスリンは上半身だけ彼の男根に寄った。
――血がついてる……
それが自分のものであることを理解するのに、少々時間を要した。漂ってくる鉄の臭い、その他諸々の体液臭
に若干不慣れなキャスリンは暫く躊躇っていたが、意を決して亀頭に舌をつけた。
「う……」
トロワの呻き声がキャスリンの耳に届く。驚いて見上げると、彼と目が合った。
「いや、悪い。その…気持ち良かったんだ」
キャスリンは不思議そうに今自分が舌をあてがったあたりを見つめる。あれぐらいで?少し興味がわいて
きた彼女は先程より広く、長めに舌を這わせた。すると、男根がひと跳ねしてわずかに大きくなった。
「ねえ、今のも…良かったの?」
キャスリンの問いに、トロワは無言で頷く。彼の照れたような表情に訳もなく興奮したキャスリンは更に
大胆に、思い切って彼の亀頭全てを口に含んだ。喉の奥につっかえる感覚がやや不快だったが、構わずに
口の中で舌を使った。彼女の奉仕は正直なところ技巧と呼べるほどのものではなく、舌を使うと
言っても同じ所をずっと舐め回したり、気紛れに、また一心に舌を這わせているだけだったが、徐々に
キャスリンの唇を広げるようにして、トロワは精気を取り戻した。
「あ…凄い…」
収まり切らずにキャスリンの口からはみ出した男根は、その意気を誇示するかのように天井向けて屹立した。
さっきまで自分の身体がこれを受け入れていたかと思うと、何か愛おしさすら感じ、恍惚とした表情で
彼女は両手で彼を押し包み、自らの右頬を軽くすりつけた。
その姿を何も言わず見つめていたトロワが急に立ち上がり、呆気にとられるキャスリンの身体を抱きかかえた。
公演で、練習で、何度も繰り返された行為だったが、トロワの裸の胸に抱かれて今までになくキャスリンの
心臓は高鳴った。トロワは彼女の匂いを確認するかのように一度鼻を鳴らし、そっとベッドに彼女を横たえる。
「…してもらってばかりでは申し訳ないからな」
キャスリンはその言葉の意味するところがよく理解できていなかったが、トロワが再び自分の下肢を開き、
自分の秘裂に顔を近づけた時彼が何をしようとしているのかを知った。
「だ、駄目よ、トロワ。汚いから止めて!」
「汚い?何が」
「何が、って…あ、そ、そうよ。血!血が出てるの、私!その…あそ…こ…から」
「大丈夫。俺は気にしない」
「してよ!身に覚えはないけど、病気になったりしたら大変でしょう!?」
「そうか。なら、こうすれば問題はないな」
「えっ、ちょっ…あふっ…」
トロワは手早くティッシュを二、三枚重ねてキャスリンの股間を押し包み、そのままゆっくりと体液を
拭き取っていった。いきなり荒々しく秘所を擦られたキャスリンは抵抗もままならず、腰を揺すられながら
少年のなすがままになっていた。トロワは機械的に動作を何度か繰り返し、綺麗になったのを見届けると
悠々とティッシュを片づける。終わった、と思い、呼吸を荒げながらぐったりと横たわるキャスリンの秘裂に、
トロワはいきなり舌を押しつけた。反射的に、キャスリンの両脚が引きつる。
「あ…あぁん…だめよ…そんなとこ、なめないでぇ……」
彼女の息も絶え絶えな抗議にも、トロワは耳を貸さない。舌でピンク色の柔肉を押し開き、膣口を縦横に
ねぶり、奥から溢れ出る淫蜜を聞こえよがしに啜りとった。彼の舌が彼女の身体を責める度に、キャスリンの
唇から悲鳴とも嬌声ともとれる可愛らしい声が漏れる。その声が彼の鼓膜をくすぐり、トロワは彼女を
もっと悦ばせたいと熱心に舌を捻じ込ませ、指で茂みに隠れた陰核を軽く転がした。
「…?」
トロワが異変に気づいたのは膣口の中で暫く舌を休めていた時だった。彼は何もしていないのに舌や鼻が右へ
左へと捻られる感覚が続き、どうも自分以外の何かが蠢いているようだと確信した。自分以外の何か。他でも
ない、キャスリンがより強い刺激を求めて自ら腰を淑やかに揺すり始めていたのだった。
トロワは目を細めると、舌を引いて、股の間から抜けてキャスリンの身体を抱きすくめるように覆い被さった。
まだ自分の下にいると思っていたキャスリンは彼の行為に驚き、眼を瞬かせた。
「自分で腰を振るほど良かったのか?いやらしい女だな。姉さんは…」
トロワは低く、良く通る声で囁いた。わざと「姉さん」という単語を使ったのも、トロワの計算のうちだ。
「…ち、違うの、そういうんじゃなくて、これは…あはぅっ!」
言葉を遮って、トロワの左中指がキャスリンの膣内を軽く抉った。何度か円弧を描いて愛液を掬い取ると、
飴細工みたいにこねくりながらキャスリンの眼前に掲げた。
「何が違うのか知らないが、俺のような餓鬼の愛撫に少し気をやりすぎじゃないかな。指がふやけそうだ」
トロワの口調は明らかに芝居がかっていたが、今のキャスリンにそこまで気づく余裕はない。頭を左右に
振りながら涙ながらに「違う」と訴えるだけだ。
「キャスリン」
トロワは強く、しかし優しく少女の名を呼んだ。その響きにキャスリンは動きを止め、少年を見上げた。
「悪いな。嬉しかったものだからつい、調子に乗ってしまった。さっきのは本心じゃない」
「……嬉しかった?…何、が…?」
「求めてくれたろう?自分から、俺を」
呆然とする少女の目に残った涙の雫を、少年は指で拭いながら続けた。
「俺は自分だけ気持ち良ければいい、とはどうしても思えない性分でな。どうせなら…一緒に、溺れよう」
「溺れ、るの?…いいよ、私を溺れさせて。あなたは、私が溺れさせてあげる…んっ……こうやって」
悪戯っぽい笑みを作ったキャスリンは、何故かべっとりと濡れそぼった右手人差し指をトロワの唇に
押し当て、ルージュをひく仕草で彼の唇をなぞり、最後に人差し指をくわえさせた。
口腔に広がるその味に、トロワはキャスリンが自分で秘裂から愛液を運んできたことを察した。トロワが
確信したとほぼ同時にキャスリンは指を引き、つつ、と指を滑らせてトロワの額を中指で軽く弾いた。
「私のことをいじめたお・か・え・し♪」
言ってから、キャスリンが花のように笑った。見る者の心を和ませ、暖める笑顔。サーカスの花形に相応しい
彼女の姿にトロワの顔も自然とほころんだ。
「…そうか。それじゃあ、ここからは可愛がってやるから、心してくれ」
「…うん。お願い」
それから二人は抱きしめ合って、キスをした。誓いのように、長い口づけを交わした。
「んっ…あ…あぁ…あん…」
薄闇の部屋の中、キャスリンの控え目な喘ぎ声がトロワの耳に届く。ベッドの軋む音、徐々に荒くなる
己の呼吸。雑多な音も彼の耳に届く。しかし彼の官能を最も強く揺さぶるのは、今自分を受け入れ
悩ましげに肢体をくねらせる少女の声だった。
トロワの腰のグラインドは、決して早くない。だが、キャスリンにとってはこのリズムが一番合って
いるようなので、敢えて強くしたり急くことはしなかった。彼女も、最初の時とはうって変わって
安らぎと歓びと恥じらいが同居する、何とも言えない艶のある表情をしていた。
「……あっ……いまの、いい……」
「今の……?こう、か?」
若干バウンドが変わって、彼女の一番敏感な蕾を軽く擦ったらしい。トロワは何となく分かったので
いったん腰を止め、自らの恥骨で円を描いてゆっくりと擦り合わせた。
「そっ…そう…うん…いいの…ああん……」
キャスリンはうっとりと頬を染め、人差し指をくわえて身体をよじった。彼女の痴態を間近で見つつ、
トロワは少々複雑な気持ちだった。彼女が悦んでくれるのは望むところではあったが、何となく
さっきから振り回されている気がする。そう思っていると、二本の白い腕が視界の両端をかすめ、
首にかすかな重みを感じた。
「トロワ…好き……大好き」
「………ああ、俺も好きだ、キャスリン……」
「嬉しい……」
敵わないな、とトロワは苦笑した。今まで彼は女というものは傷つきやすい生き物だと思っていたが、
どうやら違うようだ。いや、キャスリンが別格なだけかも知れない。これでは道化だよ、とトロワは
小声で、昨夜観た映画の登場人物のセリフを呟いた。
「……あ……あぁ……」
やがてキャスリンの身体が僅かに反り、形のいい乳房がささやかに揺れる。か細い悲鳴は暫く続いたが
いつの間にか消えて、少女の少し汗ばんだ肢体は小刻みに痙攣を繰り返した。トロワがキャスリンの
身体の変化に気づき、腰を止めると彼女の身体は糸の切れたマリオネットよろしくベッドの上に崩れ落ちた。
荒い息を吐きながら、なおも彼女は時折かすかな刺激に反応して指や腹を引きつらせた。
キャスリンが慎ましい絶頂を迎えた直後、トロワにもその瞬間が忍び寄る。少女の痙攣とともに膣口が
一際収縮を働かせ、少年を強く長く圧迫していたのだ。
「キャスリン、俺も…」
言いつつも、少年の腰は既に浮き上がり、少女の身体から自らを引き抜く構えをとっていた。軽く両手に
力を篭めて一気に離れようとした瞬間、ひどく冷たく、柔らかい指先がトロワの両頬をなぞった。
「いや…いかないで……このまま……だしてぇ……」
力ない囁きと微熱を帯びた瞳に哀願され、トロワの心臓は大きく跳ね上がった。その一瞬が命取りとなり、
トロワは不覚にも常より力強く昇りつめ、自分でも驚くほどの精をキャスリンに注ぎ込んだ。
「!!………あつ…うぃ……」
呆然とするトロワの下で、含羞と幸福をないまぜにした微笑みを浮かべるキャスリン。しばしの後彼女は
瞳を閉じて、小さく寝息を立て始めた。自分の中にまだトロワがいるにも拘らず、である。ようやく
自分を取り戻したトロワは彼女を起こさぬようにゆっくりと彼女から離れた。数瞬して、閉じかけた秘裂から
彼が注いだ精液が零れ、シーツに染み込んだ。
「………」
トロワは何故か気恥ずかしくなり、その淫猥な光景から目をそむけると、テーブルの上に残っていた
冷めた紅茶を一気にあおった。言い知れぬ倦怠感と眠気が彼の身体を覆いはじめていた。
また静かにベッドに戻り、キルトを自分とキャスリンの上に覆い被せる。当然ながら、彼女は目覚めない。
寝息のリズムはさっきと変わっていなかった。
敵わないな。今度は溜め息をつきながら、呟いた。自分が未だ燻っている同衾の残り火をもみ消すのに
苦心しているのに、彼女はいとも簡単に眠りにつく。たったそれだけのことなのだが、彼は心底
女という生き物に怖れを抱いていた。
トロワは髪を指でとかしながら、もう一度深い溜め息をもらした。数十機のMSを相手に一歩も引かず戦った少年を
たじろがせたのは、愛しい男に抱かれ何か楽しい夢に浸る、たったひとりの可憐な少女だったのである。
「…色々考えたが、最初に決めた通り団長メインで行った方が良くないか?」
「そうか?動物達もお前に懐いてるし、成り行きでどちらかが主導権を握ればいいと思うが」
「俺にはまだ彼らの扱いはよく分からない。出来れば団長に流れを任せたい」
数日後。サーカス一座は明後日に控えた公演に向けて、機材を組む者、演目のチェックを入念に行う者、
宣伝に向かう者とやることは様々だったが皆息もつかずに動いていた。そんなテントの片隅で、トロワと団長は
二人組で行う猛獣使いショーの打ち合わせに余念がなかった。
「団長、ここに書いてある資材のことなんだけど……あっ」
トロワが聞きなれた声に振り向くと、キャスリンが口を開けたまま固まっていた。
「ん?ああ。これはロレンスにそのまま渡してくれ。俺からは話を通してある……どうかしたか?ぼっとして」
「……えっ?あ、は、はいっ。渡しておきます…あっ!」
言いながらキャスリンはそそくさと立ち去ろうとしたが、手元が疎かになっていたせいか書類を派手に
地面に散らしてしまった。
「あーあぁ。何をやっとるんだ、お前は」
「す、すいません……!!」
「…ほら、これで全部だ。こんな迂闊なミス、キャスリンらしくないな」
キャスリンが慌ててしゃがみ込むと、既にトロワが落ちた書類を全て纏めて持っていた。書類を拾い集めるために
トロワは地面に片膝をついていたので、二人の視線が60cm程度の距離で絡まった。
「………どうした、受け取らないのか?」
トロワの声に我に返ったキャスリンは、見つめ合ったまま頬を上気させた。そしてトロワから書類を引ったくる。
「あ…あ、ああ、あり、がとう!!わ、私、仕事があああるから!!」
ろれつの回らない舌で必死に礼をのべ、キャスリンはもと来た方向へ帰って行った。
「……なんだ、ありゃ。昨日のことといい、何かあったのか?」
「昨日のこと?」
「ん、ああ。お前に話しても仕方ないことなんだが、俺の友人の倅があいつに会ってみたいって言っててな。
軽い気持ちで話でもして来いって言ったんだが、昨日行かないって断られたよ。……引き取ってから随分
経つが、年頃の娘というのはよく分からんな」
団長の言葉に、トロワは内心頷いた。あの夜以来、どうもキャスリンが自分を避けているような気がしていた。
それにさっきの顔。今にも泣き出しそうな、恥ずかしそうな、どことなく嬉しそうな。世の中にはこんなに
不可思議な表情があるのかと、キャスリンの顔を思い浮かべながらトロワは思った。
「………本当に、よく分からないな。女というものは」
トロワが感慨深げに呟く。と、右側頭部に軽い痛みを感じた。
「ガキが生意気言うんじゃない。ついて来い、練習に入るぞ」
「……了解、団長」
団長に小突かれたところを軽くさすりながら、トロワは団長について歩いた。
>>42-58 (;´Д`)ハァハァ
寝る前に、これほど上質のトロ×キャス見れるなんて…
今夜はイイ夢みれそうだ…マリガトン…モヤスミ…
GJやけど疑問な点が多々ある
キャスリンてサーカスの花形なわけだから嫁ぎに行かせるのはおかしい
いなくなったら困るだろうし
それと処女だったのか
>トロワ・バートンが日記を書き終えて就寝しようとした時
これみてワロタ奴は挙手しる。
俺は(;´Д`)ハァハァ する前に大爆笑
イイ
トロキャス
ですね。
これはいいトロキャスですな
GJ!!
では自分も続いてヒイリリ投下
64 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:36:06 ID:X+dv5bJb
何度同じことを言わせれば気が済むんだ、とリリーナの目の前に立つ少年はそう言った。
一切の表情を変えることなく、無感情な瞳のままで。
「敵が来れば戦う、それだけだ」
「でも、ヒイロ……」
ヒイロの瞳がついと動き、碧の視線が黙れと言わんばかりにリリーナをねめつける。
言いかけた台詞はけれど言葉にはならず、重苦しい塊となって喉の奥へと落ちていった。
サンクキングダム学園の理事長室。ロームフェラとの戦闘から帰還したヒイロをここへ呼び出すのは
これで幾度目となるだろうか。
時刻はそろそろ深夜と呼んで差し支えなくなろうとしている。生徒はとうに寮へと戻り、校内に残って
いる者はもう幾人もない。
窓の外にはぬめるような夜の闇。
室内には固い沈黙。
手を伸べれば触れることのできる距離しか互いの間は離れていないのに、ヒイロの拒絶が目には
見えない隔たりとなって、距離よりも埋めがたい溝を二人の間に作っていた。
言葉になりきれなかった思いは吐息となってリリーナの唇からそっとこぼれ落ちる。
完全平和主義国家サンクキングダム。
本来ならば戦いとは無縁のはずのこの国は、だが、その思想とは裏腹に、現在、戦闘のただ中へと
立たされていた。
65 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:38:42 ID:X+dv5bJb
リリーナの亡き実父──サンクキングダム王が提唱した完全平和主義。
武器を捨て総ての人類が争いを否定すれば戦争などなくなるはずだと願い、行動していたこの国は、
しかし、後世に語り継がれるほどの惨劇の途を、かつて一度辿っていた。
そして現在も。
OZ──ロームフェラ財団にとっては完全平和主義こそが危険思想であり、排除の対象でしかない。
武力での世界統一を押し進める彼等には、この国の存在もリリーナの存在も等しく邪魔なものなのだろう。
──しかも、ガンダムのパイロットを保護──実情はどうあれ──しているとあれば尚更に。
懐柔も恫喝もされ尽くした。その全てをはね除け否定した今、この国は岐路へと立ちつつあった。
かつてと同じ崩壊の途を辿るか否かの瀬戸際の岐路に。
間もなくロームフェラからは開戦の通達が突きつけられてくることだろう。そして圧倒的な武力の行使。
その後に待つであろう結末は……あまりにも明らかだった。
「おれ達の存在がこの国にとっての障害となるのは始めから判りきっていたことだろう」
内省に沈みつつあったリリーナの耳に感情を抑えた声が届いた。その言葉の意味にピクリと身を震わせ
顔を上げたリリーナに、ヒイロは重ねて言葉を放つ。
「おれ達が出て行けばロームフェラとの戦闘は回避できる。ここは完全平和主義国家だ。なら、お前は
その元首として取るべき行動を取れ」
リリーナの反応を確かめるように一拍置き、ヒイロは続けて簡単なことだ、と言った。
「ロームフェラにガンダムのパイロットは追い出したと伝えろ。テロリストの排除を侵攻の名目に謳っている
以上、当のおれ達がいなければ奴らは兵力を差し向けるわけにはいかなくなる。……今回のところはな」
含みのある物言い。
66 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:40:14 ID:X+dv5bJb
ロームフェラがサンクキングダムを危険視している以上、たとえ今回の侵攻を回避しようとも早晩、
同じことが起こる。戦う力を持たない、持つことを否定するこの国はあまりに脆い。”その時”にお前は
どうするのだ、と、彼の瞳が辛辣に問うている。
だが……。
「いいえ」
リリーナは首を振る。
「あなた達が出て行く必要はありません」
「ここまでの事態になってまだ、おれ達がここの生徒だから、なんていう妄言を吐くつもりじゃないだろうな」
「いけないかしら?」
呆れ果てたというように、ヒイロはリリーナから顔を背けて嘆息した。もしかしたら軽蔑されたのかもしれない。
構わなかった。
「だってヒイロ、それはただ逃げているのと同じことだわ」
このまま、ヒイロを戦場へと送り出すことの方が耐えられなかった。
「……なんだと?」
彼の声が低いものへと変化する。感情を押し殺した、声。
「そうでしょう? 確かにヒイロが──ロームフェラ財団の言う危険分子がいなくなれば、戦いは回避
できるでしょう。でもそれは問題を先送りしているだけにすぎないわ。ヒイロがいなくなればサンクキングダムに
は戦力はほとんど無くなる。あなたの言う通り、その後はただ、蹂躙されるのを待つだけ。どちらにしろこの国が
戦渦に巻き込まれることは避けられない。それならあなた達が出て行こうと行くまいと変わりはないわ」
「なら奴らを迎え撃つか? それでもこの国の未来は視えているがな」
いいえ、とリリーナは静かに首を振る。この国を護る為に戦うと言ってくれる人たちはいるけれど。
「わたくしは武力を行使することも、それに屈服することも、そして何かと引き換えに束の間の平穏を得る
こともするつもりはありません」
言い切り口をつぐんだリリーナをヒイロの視線が射る。碧の双眸の奥が怒りの色にチラと揺らめく。
67 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:41:21 ID:X+dv5bJb
「甘ったれた考えだな」
まるで吐き捨てるかのように。
「この期に及んでロームフェラが話し合いの席に着くとでも思うのか?」
「いいえ、でも……」
「奴らにはお前の平和ごっこにつきあう義理はない。おれには理解できない考えではあるが完全平和主義
そのものを否定はしない。それが必要な時代もいつかは来るだろう。たが、今の世界ではお前のその考えは
人を殺す。……今は戦う時だ」
「でもわたくしはヒイロに戦場に行って欲しくないの!」
ほとんど悲鳴のような声だった。リリーナの勢いに押されて今度はヒイロが口をつぐむ。
「ヒイロに戦って欲しくない、傷ついて欲しくない、この国からいなくなって欲しくない、わたくしの傍にいて
欲しい。だってヒイロ、あなたはこの国を出たら戦うのでしょう? 戦って、戦って、戦い続けるのでしょう?
わたくしは嫌、わたくしは、わたくしは……」
言いながらリリーナは力なく笑った。これが自分。一国家の元首といっても、大層な主義主張を掲げていても、
その根底に潜んでいる願いは”たった一人の少年の為”へのもの。ヒイロが戦わなくてもいい、争い傷つくこと
のない世界を作りたい。それが始まり。なんて……わがまま。
「わたくしは、自分のことしか考えていないのだわ」
そして、ヒイロのことしか。
「自覚はあるようだな」
「ええ。嫌になるほどに」
答えながら、リリーナは一歩、彼へと近付く。息が触れるほどに距離が詰まる。
「ヒイロ……」
「訂正する」
ふい、と、まるで逃げるようにリリーナから視線を逸らし、ヒイロは短く言い捨てた。
「甘いだけじゃない。お前は大莫迦だ……どうしようもないほどのな」
「それも知っているわ」
でも、とリリーナは呟く。手を伸べて、彼の腕に触れる。布地越しに伝わる熱。それを、握りしめて。
ヒイロの瞳が再びリリーナに向けられる。痛いほどの緊張が二人の間で一瞬爆ぜた。
リリーナは微笑った。ヒイロが息を飲む。
乾いた唇を開いて。ほとんど囁きにも似た言葉をリリーナは震わせた。
「わたくしは、あなたが──」
68 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:43:31 ID:X+dv5bJb
紡ぎかけた声は音にはなることはなかった。リリーナの周囲で世界がくるりと反転し、状況を把握できない
ままに、厚く柔らかな絨毯の感触を背に感じていた。一瞬の瞬きの後に瞳を開くと、真上からリリーナを
見下ろすヒイロの顔が驚くほど間近に存在していた。
「──あ……ヒ、イロ?」
戸惑いながら名を呼ぶ。沈黙したままのヒイロの顔に感情の色を探してみても、突き刺すような視線の他に
は、彼の心情を察せられるものは少しもなかった。
「なぜ黙っているの? ヒイロ、返事をして。ヒイ──」
言葉が途切れる。まるで名を呼ばせまいとするかのように、リリーナの声はヒイロの唇と、そこから差し込まれた
濡れた舌先とによって荒々しく封じられていた。
「んん……っ、ん……」
呼吸をするのも困難なほどに吐息ごと激しく唇を吸われ、困惑と息苦しさと、それを遥かに凌駕するヒイロの
キスの巧みさに目の前が眩む。ヒイロの舌が口中を探り、リリーナの舌を絡めとって吸い上げ、唇をやわやわと
甘く噛んでいく。
空気の薄さと行為の激しさの両方に身体の芯の方がぴりぴりと痺れ、ぼうとしかけていたリリーナは、
さわさわと膝の辺りを彷徨っていたヒイロの手のひらが腿を滑り降り、脚の付け根のその奥へと指先が
侵入していくのを感じて声にならない声を喉の奥で鳴らした。
「ふぁ…ん……んん! んんーー!」
行為を阻もうと反射的に手を伸べて、リリーナはヒイロの腕を掴んでいた。だが、一見すると華奢にさえ見える
その腕はリリーナが掴んだ程度では揺らぎもせず、引き締められた筋肉の感触が手のひらから伝わってくる
だけだった。
リリーナの抵抗には構いもせず、ヒイロは下着越しに秘所に指を這わせる。
「ん!」
割れ目をなぞるように、ゆっくりと下から上になで上げられ、リリーナは身を震わせた。二度、三度となでられる
うちにぞくぞくとした形容しがたい感覚がこみ上げてきて、声をあげてヒイロの名を呼びたいと思っても唇は変
わらず閉ざされたままで、リリーナには切なげに喉を鳴らすことしかできなかった。
ヒイロの指の動きが次第に速まる。
「っん……ん……っ…はっ……ん」
声になりきれない喘ぎが漏れ落ちる。リリーナから溢れた露で布地がしっとりと湿ってくるのが自分でも分かっ
た。
69 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:46:34 ID:X+dv5bJb
(嫌……、なんて、はしたない)
羞恥と快楽とが同時に襲ってくる。そんなリリーナの心情を読んだかのように、指の動きが一瞬止まった。
かと思うと、ヒイロは左手でリリーナの後頭部を抱きかかえるように引き寄せて、それまでよりもさらに深い口づ
けをした。そちらに気を取られた瞬間に、ゆったりと秘所を弄っていた指が魔法のように素早く動き、露を含ん
だ下着を横にずらしてすでに潤いつつあったその場所に、ヒイロはするりと中指を滑り込ませた。
「んんーーーー!!」
ビクビクとはねる身体をヒイロの腕と身体がしっかりと床に押さえつける。
痛みはあまりなかった。熱いヒイロの指がやわやわと、やわやわと膣の中で動いているのがはっきりと分かる。
そのうちごく僅かにゆっくりとだが抜き差しが始まって、たまらずリリーナは自分でも驚くほどの力でヒイロの唇
から逃れると、それまで堪えていた悲鳴のにじんだ喘ぎ声を唇から迸らせた。
「んはっ……ああ、ああ……っ……いや……っあん、だ…め……指を、動かさな…あっ……!」
ヒイロの動きは止まらない。それどころか抜き差しを繰り返し膣内をこすりあげ潤いを滴らせる子宮口を弾いて
なでながら、リリーナの身体の至る所に唇を這わせている。
いつの間にか上着もシャツのボタンも取り払われ、隠されていたはずの乳房は無造作にブラジャーがずり上げ
られて空気に晒され揺れていた。そのツンと尖った薄紅の乳首も今はヒイロの口に含まれて、舌先で転がさ
れ、甘噛みされてリリーナに快楽を伝えている。
「ひ……ん、や……あ……ああ……あっ……」
今やリリーナは抵抗など何もできずに、ただ飲み込まれてしまいそうな快感に流されないよう必死になって堪え
るしかなかった。四肢を床に張って毛足の長い絨毯を千切らんばかりに握りしめて。
たっぷりと濡れそぼった秘所からはぽたぽたと雫が滴り絨毯もヒイロの指も濡らしていく。
最初は中指一本でいっぱいだった膣内は、ほぐされ馴染まされたせいで、今は人差し指との二本を同時に飲み
込みねっとりと包み込んでいた。
70 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:49:23 ID:X+dv5bJb
(あ、頭が……何も、考えられない)
なぜ突然こんな事態になったのか。考えようとしても思考は意味ある言葉を結ばず、何かを思ったような
気がしてもすぐにそれは霞のように霧散して、快楽ばかりが後に残った。
唐突に、ヒイロが総ての動きを止めた。
乳房を弄んでいた手のひらも、その先端を吸い上げていた唇も、ふいに離れてしまった。深々と挿入されて
いた二本の指も、ズ…、と湿った音をたてて引き抜かれた。
「あっ……」
思わず声をあげてから、リリーナはぐったりと放心した。
「ヒ……ロ?」
乱れた着衣を直す余裕もないまま、リリーナはふらつく半身を腕で支えてなんとか起こした。と、それを
待っていたかのようにヒイロの手がリリーナの二の腕を掴んで彼の方へ強い力で引き寄せた。
バランスを崩して床にうつぶせるような形で崩折れたリリーナは、声を上げる間もなく数センチと離れて
いない目前に硬くそそり立ったヒイロのモノが脈打っているのに気付き、ギクリと身を強ばらせた。
(や……ヒ、ヒイロのが…)
慌てて目を逸らそうとしたが、それよりも速くペニスの先端が唇へと押し付けられて、その意図にリリー
ナが思い至る前に熱い塊が唇を割り口中に差し込まれていた。
「あむ……ん……んん」
どうしたらいいかなどまるで分からなかったが、とっさにリリーナが思ったのは、動いてはいけない、という
ことだった。もしも歯でもあたって傷つけてしまったらどうしよう、と。だが、考えられたのはそこまでで、
その先は舐めるなどとは思いもよらず、口いっぱいにペニスをくわえたまま、はしたないと羞恥に胸中を焦が
しながらも救いを求めておずおずとヒイロを見上げた。
「ん……ん」
「舐めろ」
久しぶりに聞いたヒイロの声は簡潔にリリーナに投げかけられた。
71 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:51:07 ID:X+dv5bJb
なおも困惑して見つめていると、ヒイロの手がリリーナの後頭部に回り、乱暴ではないが感情のこもらない
動きで髪の毛を掴んで頭を前後に揺らした。
「唇と、舌を使ってそのまま舐めろ」
「んむ……ん……ん……んん」
抵抗がなんの意味も成さないことはすでに身にしみていた。ヒイロの手に導かれ、恐る恐るペニスの根元に手
を添えて、言われるままにぎこちなく舌を動かす。生まれて初めて手に、そして舌に触れるペニスはただただ
熱く、弾力があって、でも硬く、そして微かに男性の──精の匂いがした。
懸命に唇と舌とを動かして。ヒイロは特に顔色を変えず、声を出す訳でもなく、淡々とリリーナの行為を見下ろ
していたが、しばらくそうしているうちに、一瞬だけピクリと顔をしかめて。
「出すぞ」
「ん……ん! んんーー! んーーーー!!」
ヒイロの声が降ってきた瞬間にドクン、とペニスが大きく脈打ち、熱くドロリとした液体が口中に放たれた。
頭をヒイロに押さえられたままで口を離すこともできず、喉の奥に放たれた精液を、他にどうすることもでき
ずリリーナは飲み下した。
ゴクリ、と喉が鳴ったのを確認して、ヒイロの手がリリーナを解放した。
口の端から飲みきれなかった精子がとろりと零れた。
引き抜かれたペニスは精を放ったにも拘らず、なお硬く隆起したままだった。
「ど……して……?」
唇を拭うことも忘れて、涙のたまった瞳でヒイロを見上げる。
「…………」
ヒイロの手が零れた精子を拭う。指先に付着した白い液体、彼はそれをリリーナの胸元になすり付けた。
そのままもの言わぬ彼に床に組み敷かれる。冷えた碧の双眸を見上げるリリーナの瞳から涙が溢れた。
72 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:53:03 ID:X+dv5bJb
「あ……!」
ペニスの先端が秘所に押し当てられ、リリーナは思わず小さく悲鳴を上げた。たっぷりと潤いを含んだひだがカ
リにくちゃりとまとわりつく。
「選べ」
ヒイロが言った。
「おれをこの国から追い出すか。それとも、このままここでおれに犯されるか」
酷薄にすら聞こえる淡々とした言葉。
でも。
彼の瞳は、これが最後だ、とそう告げていた。
「嫌……」
新たな涙が頬を伝う。
(それでもわたくしは……)
心なんて最初から決まっている。選択肢などいらない。
「答えならもう言ったわ。ヒイロが出て行く必要など、どこにもないと」
「お前は、まだ……!」
ヒイロの表情に激しい感情がよぎるのが一瞬だけ見えた。
だが、それが一体なんなのか、読み取ることまでは不可能だった。
ぐう、と下腹部に圧迫を感じたと思った瞬間、一息に秘所のその最奥までを貫かれ、裂かれた柔肉の熱さとそ
れよりもなお熱い初めて体内に分け入るその存在に、リリーナは声を限りに叫んでいた。
73 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:54:17 ID:X+dv5bJb
一体どれだけの時が経過したのだろう。
蜜の壷と化した膣内をくちゅりくちゃりと掻き回されて、その度に大きな快楽の波がリリーナを襲う。
くう、と喉の奥で鳴いて、リリーナは今にも飛んでしまいそうな意識の中で身体を震わせた。
時間の経過はリリーナには既に分からない。
情欲と快楽と嬌声に満ちた時間だ。それに互いから溢れる体液とが絡み合い、その場を噎せ返るほどに濃密
な空間と成していた。
「…ふあ、あ…う……」
全身を痺れるような快楽に包まれて、唇からは猥らな喘ぎ声ばかりが零れ落ちる。
熱くなった瞳をすぐ上で動くヒイロに向ければ、彼の両肩の上でリリーナの脚がリズミカルに揺れている。
秘所はヒイロによって深々と貫かれ、彼の硬く張り詰めたモノが濡れた音をたてて出入りする様が、リリーナ自
身にもよく見えた。
それを目にする度に気が狂いそうな程の羞恥を覚える。そして、こんな格好をさせられて、それでも快楽を
──どうしようもないほどの快楽を覚えているということが、更にそれを煽っていた。
最初は痛みばかりが勝っていた肉体が、苦痛だけではない、甘く痺れるような感覚を生み出すようになるのに
そう時間はかからなかった。
そして、快楽に目覚めた肉体が生まれて初めての絶頂を迎え、自己が壊れてしまいそうなほどの激しい快感
をリリーナは知った。
彼の思う様に肉体は──心も──翻弄されて。
グッタリと四肢を投げ出し、彼が動くに任せることしかリリーナには出来なくなっていた。
ヒイロと繋がった部分が熱かった。肉体が溶解していくのではないかと思える程に。
秘所を貫かれ最奥を突かれ、抉るように掻き回されて、カリで肉の壁を擦られまた激しく突き上げられて。
もう身体のどこにも力など残っていないのに、どうして──こんなにも貪欲にその快楽の全てを受け入れてしま
うのか。
「ひあっ……ああっ……あ、ああっ…ああっ……!」
そんなリリーナの内心の葛藤も困惑も全てを見透かしているかのように、ヒイロは攻め手を緩めない。
74 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:54:53 ID:X+dv5bJb
突き貫く速度は変えずに、リリーナ自身の愛液とでとろとろに蕩け潤んだ秘部に手を這わせて、肥大したクリト
リスを二本の指で摘まみ上げた。
「やあっ……! あ……はあ…っ…め、だめえ……触ら、ないで……え……」
ヒイロが指を動かす度に、リリーナは悲鳴を上げた。快感が多く大き過ぎてどれに反応したらいいか分からな
い。
すすり泣くリリーナの口元をヒイロの手のひらが覆ってしまった。
「んん……んん………」
ふるふると首を振り、リリーナは懇願するようにヒイロを見上げた。しかしヒイロはそれを委細無視する。片方の
脚だけを肩に担ぎ上げるようにし、横伏せになったリリーナの身体を真横から貫く。恥骨同士がぶつかり合い、
ヒイロの怒張がごぶりと音を立てて根元まで蜜壷に埋まった。
「んあっ…ん! んーーー!!」
快楽に慣れ始めていた身体が新たな刺激に大きく波打つ。ヒイロは己の肉棒を深々と挿し入れたまま激しく膣
内を掻き回した。カウパーと蜜とが混ざり合い白く泡立って肉棒に絡み付きリリーナの内腿を伝い落ちる。
「ふあっ…あっ……ふか…い……いあ…あう……ん…っ、ヒ……ロ、も……」
最奥をカリで嬲られ伴う衝撃に全身をガクガクと震わせるリリーナの口からはもはや意味ある言葉は紡がれ
ず、気の狂いそうなほどの快楽を悲鳴に似た喘ぎに変えて吐き出すので精一杯だった。
「あうっ…は…ん、だめ……! わたくし、また……! あっ……ヒイ…ロ、ヒイ……」
ヒイロはペニスの先端から根元までを使って長いストロークの抜き差しを繰り返す。カリがゴリゴリと最奥を抉
る。膣内がきゅう、と収縮し、限界が近いことを告げていた。リリーナは大きく首を振り、逃れきれなくなった快
感に全身を委ね肢体を震わせた。
「わたくし…もう……も……だ…っ……んあ……ああっ、ああっ……! ああ…ああッーーーー!」
「…………っ」
リリーナが達するのに合わせたように激しい一突きが送り込まれた。すでに破裂寸前だった快楽の泡がその瞬
間に爆ぜ、衝撃の大きさに声もだせず息すらもできず、脱げかけた衣服が絡む肢体を小刻みに痙攣させて、
波が引いていくのを痺れた意識の中でリリーナはただ待った。
75 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:55:51 ID:X+dv5bJb
ぐったりと床に倒れ伏したリリーナの中から濡れそぼったペニスが抜き出される。肉棒の責め苦を受けていたピ
ンク色の柔肉はひくひくと痙攣し、そこからは快楽の証である蜜が止めどなく溢れ出していた。
受け入れた感覚のあまりの大きさに身体を震わせて、リリーナは小さくしゃくり上げながら泣いていた。
「……リリーナ」
ヒイロの手が頬に触れた。今までの荒々しさが嘘のような静かな仕草だった。
涙に濡れた瞳を上げてリリーナはヒイロをそろそろと見上げた。
「分かっただろう」
なにが、と視線で問い返すリリーナに、ヒイロは小さく首を振った。
「おれはお前を苦しめることしかしない。……出来ない」
「そんな、こと」
「おれは兵士だ。おれに出来るのは戦い、破壊することだけだ。だからリリーナ、これ以上……」
おれに構うな、と彼は拒絶の言葉を口にした。
重い身体を引きずって、リリーナは必死の思いでヒイロの胸に身を寄せた。ともすれば崩れてしまいそうになる
身体をヒイロの胸元にすがりつくことでようやく支える。そうしてすぐ真下から彼の碧の光を覗き込みむ。
「違うわ」
そんなことはないのだとヒイロに伝えたかった。
「あなたは希望だわ。ヒイロがいるから、わたくしはわたくしの平和への戦いの途を行くことが出来るのよ」
だから、とリリーナはかすれる声で続ける。ヒイロの表情が何かに耐えるかのように歪んだ。
「だから、わたくしはあなたが──」
「言うな」
短い声が耳に届いたかと思った直後、背は再び柔らかな絨毯を感じていた。どさり、と二人の身体がもつれ合
うように床に重なる。
それでもリリーナは言を繋ごうと口を開いたが、何を言うよりも速くヒイロのペニスが体内に分け入り、雷撃の
ような快楽に射抜かれて、言葉は彼の思惑通りに封じられてしまった。
彼の動きに合わせて思考が紅に染まっていく中で。
「それ以上、もう、何も言うな」
リリーナの喘ぐ声に隠すように、ひっそりと耳元で。
──言わないで、くれ。
彼の呟きが、願いが囁かれた。
76 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:56:27 ID:X+dv5bJb
サンクキングダムの森林地帯に密やかに真紅の機体を沈め、ガンダム『エピオン』は明け方の冷えた空気の中
でヒイロを待っていた。
北欧の外気と露に晒され、コックピットまでが凍えるほどに冷たい。狭いシートに重い身体をどさりと落とし、ヒイ
ロはつい先刻までの自分の行動に奥歯をきつく噛み締めた。
「くそっ……」
知らず何もない空間に毒づいて、しかしそれでも内心の荒れた感情は治まることはなく、ヒイロは苦々しく息を
ついた。
身を起こしエピオンの起動スイッチを入れていく。次々と正常を示すグリーンのランプが点灯し計器類に光がと
もり正面に設置されたメインモニターが淡い光を放って起ち上がる。
低い唸りをあげてエピオンが目覚めた。
「答えろエピオン」
外部の風景が映ったモニターを睨みつけてヒイロは言う。
「おれはなぜここに居る」
このガラス細工の平和の国に。
エピオンを駆ってどこであろうと行けるのに。なぜそれをしないのか。
たった一人の少女の制止が自分の中にそれほどの効力を持っているとでも言うのか。
かつてリリーナはヒイロに『約束』をしてくれと言った。
リリーナの前から黙っていなくならないでくれ、と。
だから戻ってくるのか。戦場へ彷徨い出て敵と戦って戦って破壊して破壊して──それでもここに戻ってくるの
は。
「違う、おれは……」
否定してみてもだが答えは見当たらない。エピオンは答えない。答えてはくれない。
戦いの中で未来を──狂気の果てにリリーナを破壊する未来を幾度となく視せておきながら。
エピオンは戦いの中で未来の可能性を提示する。ならばそれはいずれ訪れる現実なのか。
77 :
孵らずの言葉:05/01/06 19:57:16 ID:X+dv5bJb
「おれに構うな、リリーナ」
手のひらを見つめる。この手に感じた熱。肌の柔らかさ。リリーナの匂い。肉体の奥には未だ情交の余韻が消
えることなく燻っている。
この国を立ち去る。例えリリーナを傷つけ汚しても。自分が彼女を破壊してしまうよりも前に。
だが。
犯されて尚ヒイロを”希望”だと言う彼女。
リリーナは決して応じなかった。愚直なまでの真摯さで、その毅さで。
「おれはお前を──この国を否定している」
もしもリリーナが平和への障害となれば自分は彼女を排除するだろう。それがヒイロの任務だから。
なのになぜ、とヒイロは自問する。
エピオンの視せる未来、ヒイロがリリーナを破壊する未来に感情が乱れてしまうのか。破壊以外の彼女の未来
をエピオンに探し求めてしまうのか。
彼女からの拒絶を願い傷つけてでも離れることを望みながらもなぜ、自分は────。
「おれは……」
惑う心のままヒイロはスロットルを握りしめる。
物言わぬ巨兵が金属の唸りをあげて動き出す。
立ち上がったエピオンが跳躍の姿勢を取り駆動音が急速に高まっていく中で、形にはならずしかし抑えること
も出来ない想いをエピオンの唸りに紛れ込ませて、ヒイロは言葉を唇にのぼらせた。
「おれはお前を……リリーナ、お前を────!」
ヒイロの叫びをエピオンの咆哮がかき消した。
戦場へと誘う閧の声。
ヒイロの迷いを振り払うかのように、未明の空へ轟音と共にエピオンが跳躍した。
互いの口から生まれることはなかった言葉。伝わることもなかった言葉。
それらが孵るには、まだ、しばらくの時を要することとなる。
終了
思った以上に長くて正直スマンカッタ_| ̄|○
>42-58
トロキャスキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!!!
萌キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!!!
幸せキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!!!
めちゃ萌えました!
冷静な様で感情に身を任せるトロワいいなぁ。
キャスリンさんがめっちゃかわいい!!
春から良いものを有難うございました。
>61
ノシ
クリスマスの省略部分来たのかと思った。
>64-77
リリーナがかわいいのは言わずもがなだけど
ラストのヒイロでジーンと来ました。
スレが伸びてるの解ると「職人さんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!!!!!」って
わくわくしながらクリックしちゃうよ。
>61 ノシ
80はメル欄みたいなこと言わずに書いておくれよ漏れ待ってるよ!
待望のヒイリリキタ━━━!!!!!!!! 職人様方、嬉しいお年玉をありがとう!!!!
サンクキングダムでの対立愛に萌えました。どうしようもない状況と感情に振り回される様子がツボですね、ヒイリリは。
制服脱ぎかけHもヤラスィ〜
ともあれGJです!!!! 又のお越しをお待ち申し上げます。
やはりヒイリリ最高ですね!!
職人様方、お疲れ様です!
しかし上手いな〜。感心します。
ヒイリリもっと読みたいな〜。気になるのは申請制のサイトさんのSSだけどどうなんだろう?
よかったけどリリーナ弱いよリリーナ
もうちょっと気丈っつーかこんな媚びる娘じゃないよー(つд`)
そうか? 自分はそうは思わなかったが。>媚びてる。
>84
キャラクター観なんて人それぞれ。
そういうことを言うこと自体がおかしくないかい?
自分のキャラクター観だけが正しいと思うのはどうかと思うが。
>>86 禿しく同意
自分でSS書かないくせに人が書いてくれた作品のキャラに文句
言うのは筋違いでなかろうか
そしてそんなことはどうでもいいくらいヒイリリマンセーな漏れ
88 :
754:05/01/14 22:00:29 ID:xoGsW6jk
トロワキャスリン読めるとは思わなかった!!
ありがとうネ申!!!
珍しいトロキャスが読めてシアワセ〜
キャス姉がなんだか天然ぽくてかわいいし、トロワも年下のくせに落ち着いてて小憎たらしさがたまりません。
ちらっと出てくるヒイロの姿にもにんまり…w
一粒で何度もおいしいSSですね。職人さん、ごちでした!
GJ(゚∀゚)b!!
91 :
名無しさん@ピンキー:05/01/23 23:06:59 ID:14F8fr1J
保守age
年末年始の怒濤の神降臨が、嘘のような静けさだな。
職人様方の復活を祈りつつ、保守sage!
あんたはカッコよすぎる人と処刑だ処刑だの人に犯されるノイン教官きぼん
A.C.E.とかスパロボ辺りの世界セテーイで、エロキボンヌ!
なんツーか、なんでもありOKの気がするので、触手プレイとか見てみたいヨ
>93
あーそれイイ(・∀・)!!
レイクビクトリアの泥臭さが好きだ
>>60 遅レスだが、
公演中にガンダムが暴れても難なく危機をスルー出来た団長なので、
キャスリンがいなくなっても困るような経営はしていないだろうと思うが
97 :
もりそば:05/02/14 23:17:36 ID:KtyG5RPw
こんばんは。少々スレをお借りします。以前名無しで投稿したことがありまして、
はじめまして、というわけではありませんが。折角のバレンタインですし。
A.C195年、冬の頃。反連合組織・ホワイトファングはOZより建造中の超巨大戦艦リーブラを強奪。
これを完成させることにより、宇宙の勢力図に異変が生じた。OZの動揺を突くかのようにホワイト
ファングは新たなる指導者、ミリアルド・ピースクラフトによる地球への宣戦布告を表明する。
これに対し、幽閉を解かれたトレーズ・クシュリナーダは女王、リリーナ・ピースクラフトの
ロームフェラ財団代表職を解任した上で自ら世界国家元首となり、各国代表の前でホワイトファングを
排除する姿勢を示す。ここに地球と宇宙の対立の図式は完成し、両者の意思は相容れぬまま激突の
予感だけが漠然と人々の心に圧し掛かっていた。それは、闇夜に人知れず降り積む雪に似ていた。
彼らの理想は気高く美しい。故に人々の心を惹きつけ、狂わせる。その罪は誰が贖うのか。
その罰は誰の上に下されるのか。結局のところ、それは人間の手に余る問いなのだろう。そして
答えは生き残った者にそっと手渡される。是非に及ばず、ただ渡されるのだ。
不運にも命を落とした者には何も残されない。この世界は生者のものだから。だから人は
生きなければならない。たとえ世界が理不尽に見えても、呪いで満ちているように感じても。命を
繋ぐ者にのみ、知る権利は与えられると歴史は静かに語っているから。
「……ま、何だかんだ言ってもよ。誰だって死にたかぁねえよな。でよ、お前ら俺が出した宿題は
ちゃんとやって来たか?」
三つ編みの陽気な少年が、心の底から楽しそうに言った。まさに一触即発のこの状況下、自然と
張りつめる空気を優しく崩す彼の声色は戦士達の気持ちをも和らげていく。彼一流の諧謔を込めて
自らを『死神』と呼ぶ少年−デュオ・マクスウェル−は彼の人柄を思わせる弾んだ笑顔で仲間達の
顔を見渡した。
「一応な」
「やりましたよ」
「…………」
「…………」
「何だ? 後ろ二人、声が聞こえないぞ? お前らひょっとして忘れたのかよ。全く、しょーがねえ
奴らだなぁ。そんなこっちゃ先が思いやられるぜ」
「何か事情があるんだろう。人のことはともかくお前はどうなんだ? デュオ」
仲間達の中でも特に無口な二人の気持ちを代弁するように、前髪を大胆に伸ばして顔半分を覆い隠した
少年―トロワ・バートン―は問いかけた。デュオは無邪気な笑みのまま人差し指で頬を軽く引っ掻く。
「ハハハ、言い出しっぺがやってないわきゃねえだろ? 結構苦労したんだぜ、ホント。我ながら
よくやるよなぁ、全く」
言いながら、デュオは軽く腕組みし、ピースミリオンの天井を見上げた。
その日の夜はヒルデ・シュバイカーにとってはいつも通りの夜のつもりだった。彼女が潜伏先に
選んだコロニーの生活にも仕事にもようやく慣れてきたところで、普段と同じ時間に夕食を済ませ
彼女の夜の密かな楽しみである風呂も頂き、あとはメールチェックを済ませてベッドに入る気で
いた。昨日得意先回りの帰りがけに買った推理小説の続きも気になるし。ヒルデは色々と考え
ながらスリッパを無造作に鳴らしてパソコンの置いてある部屋に向かった。
「……あれ……」
部屋の前まで来た時、ヒルデの足が止まる。消した筈の部屋の灯りがドアの隙間から漏れていた
のだ。しばし逡巡した後ヒルデはドアをゆっくり押した。この家に住んでいる人間が自分一人で
あるのなら身構えたかも知れない。しかし彼女には心当たりがあった。
ヒルデの目に最初に飛び込んだのは、腰まで伸びた三つ編みのお下げ。果たしてそこには彼女の
同居人、デュオが座っていて、パソコンに向かって作業をしていた。同居しているとはいえ部屋は
別々だから夕食を終えた後のこんな時間に彼らが顔を合わせることはまれである。
「いよぅ、ヒルデ。こんな時間までお仕事か? あんま夜更かしするとお肌が荒れるぜ?」
デュオは、手をしばし止めて振り返り、軽口を叩きながらいつもの気安い笑顔を彼女に向けた。
そのあまりの開けっ広げな表情はヒルデの微笑も誘う。
「あんたこそ、こんな時間に何? それとも死神さんは夜のほうがお得意なの?」
「まぁね。闇に生き、闇に消えるのが俺達の商売だから。……えっ、と。悪い、もうちょっと待ってて
くれな? ちゃちゃっと終わらせるからよ」
デュオはまたパソコンに手と視線を戻した。
「あ……いいよ、私も急がないから」
ヒルデは何気なく彼の背後に立ち、パソコンの画面を覗き込む。てっきり自分と同じメールの返信
とか他愛ないことをしていると思っていた彼女は息を呑み、その瞳はいつもより大きく開かれたまま、
固まった。
そこに表示されていたのはMSのシルエットと諸々の数値。一見しただけではこれが何のデータファイル
か判別するのは不可能だったかも知れないが、それは紛れもなくデュオが相棒と呼ぶ唯一の機体、
漆黒のガンダム、デスサイズヘルのものだった。
「……まあ、そゆこと。俺も相棒もいらない子になっちまったし、OZだのホワイトファングだのも
鬱陶しいし、このままここでひっそりと暮らすのも悪くねえかなぁ、とは思ったんだがな」
ヒルデに背を向けたまま、デュオは呟く。そして沈黙。やがて空気の重さに堪えかねたように
彼はブラウンの髪を無造作に指で弄った。
「宇宙を救おうとかそんな大それたこと考えてるワケじゃないんだ。そこまで自惚れちゃいないよ。
でもよ、俺は俺のやれることをキッチリと済ましておきたい……それだけのことなんだけどな」
言いながら、デュオはヒルデに向き直った。ヒルデの表情は平静を取り戻し、それがデュオを
少しだけ安心させた。
「そうだね。あんたはそれでいいんじゃないかな。後のことは心配しないで。誰が来ても適当に
答えておくから。デュオは自分のやりたいことをやればいいと思う」
「……サンキュー、な。ヒルデ。お前がいてくれて、助かるぜ」
デュオは手早くデスサイズのファイルを閉じ、椅子から立ち上がった。そのまま彼は後ろに立って
いた少女の傍をすり抜けて、ドアへ足を進めようとした。
「……お休みなさい」
「ん? ああ、お休み」
すれ違いざま、ヒルデはデュオに言った。もしかして自分の声は震えていたかも知れない。ヒルデは
そう感じたが、だからどうなるわけでもないと思い直した。ただ、このまま彼がどこか遠くへ行った
まま、二度と戻って来ないのではないかという漠然とした不安が彼女の心に広がっていった。
デュオのパイロットとしての力量は十分理解している。しかし、それだけでは生き残れないのが
戦場だ、戦争という魔物だ。そこへ自ら身を投じようとしている少年に対し、何もしてやれない
自分がもどかしくて仕方がなかった。しばし呆然と立ち尽くしていると、不意にヒルデは自分の
右手首を後方に引っ張られて体勢を崩した。
「きゃっ……!?」
倒れる、と感じた瞬間、彼女の身体は何かに支えられて不自然な形で静止した。予想外のことに
何が起こったのか整理し切れないままヒルデは顔を上げると一瞬自分を抱きとめた者の顔が網膜に
映り、「あっ」と思った時には今度は強く抱き締められていた。
「でゅ……お……」
肩越しに小さく揺れるブラウンのお下げ髪を見つめつつ、ヒルデは自分を今抱いている少年の
名をぎこちなく、小さく呟いた。
「……悪いな、驚かせちまって。でもさ、俺、こう見えて結構シャイだから。お前の顔まともに
見たら切り出せないような気がして」
デュオの、いつもよりずっと静かで優しい調子の声が暖かい吐息とともにヒルデの耳に届く。
ヒルデの身体の硬直は徐々に解け、いつの間にか自分から少年の背中に手を添えていた。
「あ、あの……」
「ヒルデ。俺は帰ってくる。生きて帰ってくるつもりだ。けど……俺と同じで他の死神どもも
気紛れだからよ。うっかり俺のこと、連れて行っちまうかも知れねえ。だから、ってつもりじゃ
ないんだけど……俺の頼みを、聞いてくれないか?」
言いながら、デュオはそっとヒルデの右太股を撫で、更に身体を近づけて来た。ぴくん、と
ヒルデの身体が無意識に痙攣する。彼女の心臓は次第に脈動を強くし、肺を圧迫していると
錯覚するほどに高鳴っていった。
彼女も、こうなることを予想していなかったわけではない。ルームメイトという形であれ、
年頃の男と女が一つ屋根の下で暮らしているのだ。ただ、彼女自身、デュオの優しさに気を
許していたこともあって今までは意識の外に置いていた。
――本当は、もう少し待って欲しかったんだけどな。
少女がデュオへの気持ちに自分で気づいたのはごく最近のことである。テレビの他愛無い
やり取りに大笑いするデュオ。不慣れながら、家事を手伝い一生懸命に働くデュオ。あちこちから
入ってくる戦争の情報に、真剣な顔で聞き入るデュオ。ヒルデは常に彼を目で追い、所謂
思慕の情を自らの可憐な胸の内に育てていた。
ヒルデはデュオの背中に回していた両手で彼の両頬を包んだ。
「……うん。デュオがそうしたいなら……」
「そ、そうか!! いや、すまねえな!! すぐ終わるからよ!!」
デュオの顔が急に輝き、ヒルデの身体から両手を離すと彼女のズボンに手をかけた。少年の
あまりといえばあまりなその振る舞いにヒルデは慌てて抗議した。
「ちょ、ちょっと! こんなところで、その……するの!?」
「な、何だよ。今いいって言ったじゃん」
「それは……そうだけど……せめて電気ぐらい消してよ!!」
「電気ィ!? 消したら見えなくなって、手元が狂うかも知れないだろ! それでもいいのかよ!!」
「そ……そう? でも……お願い、電気は消して!!」
ヒルデの剣幕に、デュオは渋々ながら部屋のスイッチに手をかけた。途端に天井の灯りは消え、
つけっ放しにしてあるパソコンのモニターの鈍い光だけが部屋を淡く照らす。
「ほら……これでいいか? じゃあ、行くぜ」
「う……ん……」
デュオはヒルデの傍に寄り、親指を彼女のズボンに差し込んで再び力を篭めた。少しずつズボンを
膝まで引き下げたところで、ヒルデの様子が変わったことに気づき、彼は手を止めた。
「……?」
デュオは彼女を見上げると、自分の感覚が間違っていないことを知った。ヒルデの顔は薄明かりで
見え難かったが、影の揺らめきから彼女が震えているのが手に取るように分かる。デュオが彼女の
ズボンから手を離し、彼女の名前を呼ぼうとした時ヒルデは突然脚を覆うようにしゃがみ込んだ。
デュオは面食らい、暫くうずくまる彼女を眺めていたが、やがてヒルデがしゃくり上げるのを
見てますます動揺した。
「ごめん……ごめんね……私、いいよって言ったのに……やっぱり、怖い……」
「ヒルデ……」
デュオは自らも床に跪き、ヒルデの小さな肩を抱き締めて耳元で囁いた。
「頼むから、謝らないでくれよ……悪いのは俺だ。お前の気持ちも考えないで、自分の都合ばっかり
押しつけちまった。でもな、これだけは信じてくれ。俺はお前のことを大事に想ってる。だから、
笑ってくれよな、明日になったら。いつもみたいに朝飯食べ散らかす俺を叱ってくれ」
そのまま彼は一度強く彼女を抱き、すっと力を抜いて立ち上がり、ヒルデに背を向けた。
「待って!!」
デュオの身体が伸び上がるぐらい唐突に、ヒルデは鋭く叫んだ。彼が振り向くと、彼女は膝立ちの
ままでこちらを見上げていた。
「正直言うと、すっごく怖い……でも、こんな風にお別れするのは、もっと嫌……だから、
デュオの思うとおりにしよう。私、もう拒まないから、頑張る」
また沈黙。デュオは物も言わず立ち尽くし、一度視線を天井に向けたかと思うと大きく頷いた。
「…………分かった!! そこまで言われて引き下がっちゃあ、俺の男が廃るってモンだな!!」
言いつつデュオはぴしゃんと膝を叩き、頬を上気させて彼を見つめるヒルデに近づき、自分も
膝立ちになって彼女の小さな唇をそっと奪った。瞳を潤ませるヒルデと視線を交わしながら、デュオは
唇を離して言葉を続ける。
「どうも俺はせっかちだからよ。キスぐらいしないと、気分出ないよな。ごめんな、気が利かなくて」
「…………ばか」
言いながらヒルデは満更でもなさそうにデュオの胸に身体を預けた。急に重みを感じたデュオの
身体は一度後ろにぐらついたが、すぐに立て直し、ヒルデの身体を受け止める。
「……じゃあ、そろそろ、いいか?」
「もう……そんな恥ずかしいこと、聞かないでよ」
「わ、悪い。んじゃ、失礼……」
そう言うとデュオは彼の右手をヒルデの下着の中に、正面からいきなり手を突き入れた。ヒルデは
目を固く閉じ、彼の右肩に頭をもたれさせて歯を強く食いしばった。耳の奥で血管が強く脈打ち
過ぎたせいか高い耳鳴りが聞こえてくる。呼吸もしばし忘れ、彼女は少年の掌から受ける愛撫だけに
意識を集めていた。やがて彼女の柔らかな腹部から薄く広がる恥毛までを弄っていた少年の手は、
意図か偶然か、少女の身体で一番刺激に弱い若芽を無造作にこすり上げた。
「あひっ!!」
奇妙な嬌声を上げ、ヒルデの腰から力が抜けてデュオの負荷が増加した。いきなりのことに多少
たじろぐも少年はしっかりと少女を支えた。
「だ、大丈夫か、ヒルデ!!」
「う、うん……でも、だめ……脚に、力入らないよぉ……」
「しっかりしろ、もうすぐだ、もうすぐ終わるからよ!! 辛抱してくれ!!」
「? ……もう、すぐ?」
「おう……ん、よしっ。ちょっとチクッとするぜ。せぇ、のっと!!」
「!! 痛ッ!?」
ヒルデが下腹部に細い針で刺されたような痛みを一瞬感じ、その痛みが引くとほぼ同時に
デュオの身体が彼女から少し離れた。一体今のやり取りの最中に何があったのか彼女は
理解できず、ただ状況を把握しているであろうデュオの言葉を待った。
ところがその少年は薄明かりでよく見えないものの何かを手に持ち、少し笑っているようにも
感じた。ヒルデは彼を見つめながら何となく嫌な予感はしていたが、デュオのいつもの軽い口調は
予感を確信に変えた。
「お疲れ、ヒルデ。やぁ、お前のお陰で俺も何とか格好がつくよ。何せ言い出しっぺが手に入り
ませんでした、じゃあしまらないことこの上ないもんな」
「……デュオ?」
「? 何? あ、もう電気点けていいよな? 無くしたら大変だしな、小さいから」
「あんた……もしかして、それ……」
「あぁ。どうしてもお前のこれが欲しかったんだよ。何つぅの? 兵士のジンクスでな。戦場に
出る時に親しい女のアンダーヘアーをお守りにして身につけてると敵の弾丸に当たらないってのが
あるんだ。それでちょっとお前に協力を……痛テッ!! な、何すんだよ!!」
プラスチック製のくずかごが死角から飛んできて、軽い衝撃を受けたデュオが声を荒げた。が、
衣服を整えて涙目で自分を睨みつけるヒルデの姿を見た瞬間、デュオの言葉は喉の奥で引き返した。
「……っの、馬鹿ぁっ!!」
ヒルデの怒声に続き、骨と骨がぶつかり合うような鈍い音が部屋に響いた。
「……とまぁ、最終的にヒルデのいいパンチをもらって、俺の任務は完了したってワケよ」
「それは……本当に大変でしたね」
カトル・ラバーバ・ウィナーが気の毒そうに、彼の優しげな瞳を曇らせて言った。他の三人は
彼の自業自得を思い、別段何の反応も示さない。デュオはその沈黙を「是」と取り、誰も聞いて
いないのに後日談を語り始めた。
「そうなんだよ、で、結局その翌日から冷戦状態でよ。静かな食卓でいただくメシがまた味気
なくって。何とかコロニー出る時までには口きいてもらえるようにはなったんだけど、やっぱ
帰ってからもう一回謝らないとなぁ」
「やってからでは後の祭りだが、そこまでして貰って来る価値はあるのか? 『お守り』とやらに」
トロワがデュオの『お守り』が入った小さな袋を目の高さに持ち上げつつ言った。デュオは
無造作に『お守り』を扱うトロワの手からその袋をひったくった。
「俺の努力の結晶をそんな軽々しくさわんなよ! さぁ、俺はこの通りだ。次はトロワ、お前だ。
証拠の品とそれにまつわるエピソードを情感たっぷりに語ってもらおうか!!」
「物は、この中だ」
トロワはズボンのポケットの中からデュオの物と似たような小さな袋を取り出した。袋には
何故か赤鼻の青い狸のような生き物が刺繍されていた。
「……何だこれ?」
「俺の場合、丁度記憶喪失になっていた時期と重なるから話は少々曖昧になるかも知れんが……」
そう前置きしてトロワは先程自分で淹れたコーヒーを悠々と口に含んだ。
「嫌、絶っっ対に嫌!!」
キャスリン・ブルームは憤慨していた。可愛い弟分が折り入って話があると言うから多少緊張して
彼の部屋を訪れたというのに、部屋に入った途端飛び込んできたのは今にも泣き出しそうな情けない
顔で体毛を少しばかり分けて欲しいと哀願するトロワの姿だった。ちょっとでも男女の何かを期待した
自分が恥ずかしく、また記憶を失っているとはいえどうにも甲斐性のない彼の姿に腹を立て、
キャスリンの語調も自然と荒くなる。
「で、でも、姉さん。そうしないと戦場で生き残れないって、デュオが……」
「デュオ? あのお下げの男の子ね。全く、あなたのお友達はロクなのがいないわね。いい?
私も二十年近く生きてきたけど、女の子の、その……毛をお守りにするなんて聞いたことないわ。
あなた、きっと騙されてるのよ!」
弱気なトロワを見て、キャスリンはますます彼を責めた。
「でも……デュオが言ってたんだけど……それを持ってると撃たれても大丈夫になるお守りだって。
頼むよ、姉さん! 俺に姉さんの陰毛をくれ!!」
「その単語を出さないで!! 折角避けてたのに!! ……もう、勘弁してよ。髪の毛とかじゃ
駄目なの? ほら、私の髪、ちょっとウェーブかかってるからこれを細工して……」
「駄目だよ、姉さん。……姉さんは、俺が死んでもいいって言うの……?」
切羽詰った言葉にキャスリンの身体が固まる。驚きとともに彼女がトロワの顔を覗き込むと、彼の
捨てられた子犬のような哀れを誘う瞳が見つめ返してきた。予想外の反応に、たじろぐキャスリン。
「そ、そんな……誰も、そんなこと言ってないじゃない……あの……私だってね、あなたがすること
を応援してあげたいって思ってるわよ? それに必要なことなら協力は惜しまないつもり。
でも……その……他のことじゃ、いけない?」
口許に軽く握った右拳を当て、キャスリンは消え入りそうな声で聞いた。間髪入れず、トロワは
首を横に二回振った。
「どうしても?」
キャスリンの問いに、トロワは首を縦に二回振る。その必死に姿に、キャスリンの心が折れた。
深く大きな溜め息をつき、本当に弱った表情で彼に話しかける。
「分かったわ。それであなたの気が済むなら、してあげる。……ちょっと向こうむいてて」
途端にトロワの瞳が生気を取り戻し、言われた通り顔をそむけた。キャスリンはその姿を
見届けた上で彼に背を向け、ジーンズのボタンを外し、チャックをゆっくりと下ろした。
――もう……嫁入り前の娘に、何てことさせるのよ……
内心泣きそうになりながら、キャスリンは自ら下着の中に手を滑り込ませて、臍から下腹部へと
指を進ませた。程なく指先に密集する体毛の感触を覚え、何度か撫でた後キャスリンは動きを止めた。
「…………」
このまま適当に引き抜いてしまえば、それで終わりだ。それは分かっている。しかし、どうせなら
もしものために形のいいものを選んでおいた方がいいのではないだろうか。そう考えてキャスリンは、
脱ぎかけのジーンズと下着を足首まで引き下ろし、その場に座り込んだ。板張りの床につけた
尻から冷気を感じる。
「……よっ、と」
折り曲げた両足を少し開き、キャスリンは自らの下腹部に向かって作業を再開した。割と細かい
仕事が好きなのか、彼女は爪先でアンダーヘアーをかき分けつつ形のいい毛を探すのに没頭する。
それこそ、いつの間にかしびれを切らしたトロワが様子を見るために彼女の姿を覗き込んで
いたことに気づかないぐらいに。
「……これは、ちょっと細いかな。こっちは短いし……」
「姉さん……」
「あ、ごめん。あとちょっと待って……て……えええええ!? な、何故見てるのよ!!」
「す、すまない!! あんまり待たされるもので、つい……!!」
キャスリンは驚愕し、足首にズボンが引っかかったままになっていることも忘れて立ち上がろうと
して、派手にバランスを崩して床の上にうつ伏せにひっくり返った。
「ね、姉さん!! ……」
「あい……痛たた……ひあっ!!」
突然自らの剥き出しの尻に人肌の温もりを感じ、キャスリンは叫び声を上げた。彼女を助け起こす
つもりだったトロワの両手が何かに吸い寄せられるように彼女の尻を撫で回していたのだ。
「姉さん……何て綺麗で、柔らかいんだ……俺、俺は……」
トロワは既に当初の目的を見失い、指に伝わるきめ細かい肌の触感に舞い上がっていた。
「ま、待って待って!! 本当に待って!! いけないわ、こんなこと。私達は姉弟……でもないか、
実のところ……あんっ……ゆび、うごかさないで……」
「ご、ごめん……俺、あんまりよく分からないから……」
動揺しながらもトロワの指は少しも休まず、彼女の尻を弄り続けた。彼の指から逃れようと
キャスリンは身悶えするが、次第に呼吸が荒くなり、彼女の唇から、知らず切ない吐息が漏れる。
「ん……うぅん……あ……んん……」
「姉さん……可愛いよ、姉さん。このまま、食べてしまいたい……」
「どっ……どこで、そんなこと覚えてくる……のよ……はぁっ、ん……」
言葉の通り、トロワはキャスリンの柔肌に舌をつけ、そのまま這わせ、時に甘噛みする。
そのたびに、キャスリンは眉根を寄せて苦悶の表情をつくり、彼女の身体は扇情的に蠢いた。
その姿を見てトロワはえもいえぬ興奮を感じ、また普段接する彼女とまるで違う姿に更に
興味深げに思うまま指を、舌を艶やかな肌に這わせた。
しかし、彼女の身体に今までと異質の反応が現れたのを見て、トロワは驚きを隠せずに叫んだ。
「ど、どうしたの!! 何か姉さんの股の間から垂れてきたよ!?」
「えっ……ひっ……!? やっ、いやぁ!! 後生だからもうやめて、あっち行って!!」
「だ、大丈夫、姉さん。俺は誰にも言わない。それに、拭けば何ともないさ。ハンカチ……は
ないか。じゃあこれで、ごめんっ!!」
「きゃあっ!! あ……あぁ……」
トロワは間髪入れず、右手をキャスリンの股間に押し当てて、強く撫でさする。いささか乱暴に
性器に触れられたキャスリンは鋭い悲鳴をあげ、背筋を張った。トロワはトロワで、何度拭いても
乾くどころかいっそう湿気を帯びるサーモンピンクの秘肉を見て焦りつつも、何故か呼吸が荒くなる
自分自身に気づかぬまま、その繊細な彼女の身体から目が離せなかった。
「だめ……もう……だめ……あん……」
うわ言のように何度も喘ぎ、快感に身体を震わせながらキャスリンは息苦しさを強く感じて
呼吸を早めていった。トロワにしても頭に血が昇り、だんだん自分が何のために彼女を呼んだのか、
また何をするつもりだったのか分からなくなってきている。それでも彼は指で拭き取る動作を
止めず、彼の右手は粘り気のある愛液で濡れそぼった。この手では最早水気は払えない。トロワは
そう考えて、右手を引き、代わりに左手を差し伸べた。この時彼は慌てていたのか、多少荒っぽく
彼女の股間に左手をつけ、その勢いのためか人差し指が餅に飲み込まれるように少女の肉壁に
若干の抵抗を受けつつめり込んだ。
「ひいっ!! い、いあ……はぁ……」
予期せぬ挿入は、キャスリンを瞬時に軽い絶頂に導いた。そのまま床にぐったりと身体を預ける
彼女を見て、トロワは初めて自分がしたことに後悔し、左手を彼女から引き抜く。汗と唾液で
光沢を帯びた尻が呼吸に合わせて律動する様を眺めつつ、トロワはまず何を話そうかと考えた。
――謝るしかない、か。
何度頭を巡らしても、そこに行き着く。きっかけはどうあれ、自分のやったことは日常の
二人の関係から逸脱しているような気がした。意を決しトロワはキャスリンの頭の方へ近づき、
まだ放心から立ち直れない彼女の耳元に口を寄せた。
「ごめん、姉さん。……起きられる?」
キャスリンは答えない。だが彼女の薄青の瞳はトロワの姿をしっかりと見ており、ややあって
彼女は床に頭をつけたまま軽く頷いた。息が整わないまでも、余韻から徐々に覚めつつあった
キャスリンは小さく呟く。
「……起こして」
トロワは無言のまま壊れ物を扱う手つきでキャスリンの身体を抱きかかえ、左手で支えつつ
彼女を座らせた。
「……ありがとう。でも……ちょっと悪戯が過ぎるんじゃないかしら?」
キャスリンの静かな物言いは逆にトロワの心をかき乱した。やはり怒っているのか。その証拠に
彼女は瞳を伏せ、彼と目を合わせようとしなかった。
「あの……やっぱり、許してもらえない、かな……」
おずおずと、トロワが切り出す。しばしソッポを向いていたキャスリンは数秒置いて彼に
向き直った。彼女は、彼が予想していたのと少し違う、何か含みのある笑顔を浮かべていた。
「そうね。じゃあ、私の言うこと聞いてくれたら許してあげる。目、つむって」
トロワは是非もなく固く目を閉じた。緊張しつつ次の言葉を待っていると、ひどく柔らかく、
心地よい暖かさを持った何かが彼の唇に押し当てられた。驚いてトロワが目を見開くと、そこには
頬を紅潮させたキャスリンの顔があった。
「これは、私からのおまじない。……大事なあなたが無事に帰って来れますように……」
「その後は色々あって、キャスリンは俺にこいつを譲ってくれた。これでいいか?」
「……いいや、良くないね! キャスリンにチュウしてもらって、その後はどうなったんだよ。
むしろ話の流れとしては、そっちの方が重要なんじゃねえのか!? まさかそれで済ますわきゃ
ねえよなぁ!!」
「そこんところだが。さっきも言ったように何もかも忘れていた時のことは記憶が曖昧なんだ。
そう……何かあったような気がするんだが……思い出せないな」
「随分便利な記憶喪失だな、オイ。そんなことが許されると思ってんのかよ!!」
トロワの話が終わった後、デュオの執拗な追求が続いた。それをトロワがのらりくらりとかわす、
そんなやり取りが暫く行われた。
「大体おかしいよな、他のことは覚えてるくせに。なぁ、カトル!!」
いきなり話しかけられたカトルは顔を真っ赤にして、しどろもどろに答えた。
「あ、うん。トロワって、結構大人だな、って思って……」
「心配するな、カトル。やってみれば、意外と大したことはない」
トロワが穏やかな微笑みを見せてカトルの肩を叩いた。
「やっぱりやってんじゃねーか!! クソッ、同じ事やったのに、何で俺はぶん殴られてこいつは
いい思いしてるんだよ!!」
「デュオ、気を落とすな。男は外見じゃない」
「ムカツク野郎だな、てめえは!!」
「ちょ、ちょっとちょっと。二人ともいい加減にして下さい。ノインさんが呆れてるじゃないですか」
ルクレツィア・ノインが椅子に腰掛けたままにこやかに言った。かつてはOZ特尉としてガンダム
やコロニーと敵対する陣営の軍人であったが、今はピースミリオンのクルーとして行動をともにしていた。
「ほら、聞いた? 大人の女ってのはこういうもんなんだよ。お子様のカトルちゃんには難しいかな?」
「そこまで言うことないじゃないですか!」
いつの間にかデュオとカトルの口論に移行していたが、ノインは二人のやり取りを聞きながら、
全く別のことに思いを馳せていた。
――ゼクス。私も、戦場に出る以上どこで命を落とそうが、覚悟は出来ています。しかし、もし
許されるならば、あなたから彼らの言う『お守り』を頂き、心の支えにしたいと思います。
……ああ。でも、こんな話をどうやって切り出せばいいのだろう。仮に明日お会いできたとして
95日振りの再会に、いきなり体毛を寄越せと話したら、彼はどんな気持ちになるだろうか。
ノインが心の中で逡巡しているうちに、デュオとカトルは口論を止めていた。
「まぁ、いいや。じゃあ次、カトル!!」
「僕はこれです」
カトルが懐からデュオやトロワの『お守り』よりも小さめの袋を一つ、二つ、三つ……とまるで
手品師の使う万国旗のように取り出した。その様子を見て、デュオの開いた口が塞がらなくなる。
「お前、これ……凄えじゃねえか、見直したぜ!! 何この数。ちょっと見せろよ。……あっ、
分かった。お前の姉ちゃん達から貰ったんだな」
「いいえ、違います。地球にいた時ラシード達から貰って来ました」
デュオがオーバーリアクション気味に『お守り』を放り投げつつ床に倒れこんだ。
「な、何かあった?」
「大アリだ!! お前は人の話を聞いてねえのか!! 仲のいい女から貰って来いっつっただろう!!
分かる? 女!! フィーメイル!!」
大声でまくし立てるデュオに圧されつつ、カトルは口を尖らせて反論した。
「別にいいじゃないですか! 仲の良い人から貰ったんだから、十分お守りになるでしょう!?」
「いいか、よく聞けよ。そもそも女じゃないといけない理由はな……まずこのまじないの本質に
『私はあなたの留守中、あなた以外の男性を寄せつけません。その代わりあなたも弾丸に当たりません
ように』っていう意味があるんだよ。男性はつまりタマタマの暗喩だ。これは玉と弾をかけた古い
ジャパニーズ・ジンクスが元になってる。要するに、だ……男本体から持ってきたモノが、弾除けの
お守りになるわけねえだろってことなんだよ!! 蜂の巣になるぞ、お前!!」
デュオの怒声が、ピースミリオンに響き渡った。カトルはその勢いに完全に呑まれ、逆に一気に
冷静になっていた。
「あー……ごめん。それは確かに僕の間違いでした。折角貰ったけど、身につけるのは止めますね」
――そうだったのか。それでは私はゼクスから頂くことは出来ないのか。……いや、ならば私から
贈ればいいのではないか。問題は、どうやって届けるかだな。
デュオの言葉を受けて、ノインが静かに思索を巡らせていた。だが、その場にいる誰も彼女の
心の内を知る者はいない。
「……でも、僕にはそれほど親しい女の人もいないし、最初から……あ」
「あ、って何だよ」
「ううん、別に。ちょっと思い出したことがあって。大したことじゃないんだ、本当」
デュオの言葉をはぐらかし、カトルはある一つの記憶を辿っていた。
――確か、サンクキングダムの学園に身を寄せていた時のことだったな。彼女に出会ったのは。
―後編に続く―
113 :
もりそば:05/02/14 23:52:18 ID:KtyG5RPw
お粗末さまでした。すいません、気づいた訂正を二箇所ほど。
<デュオのファミリー・ネーム>
マクスウェル → マックスウェル の方が正しいみたいです。
<セリフ抜け>
レス110と111の間にノインのセリフ
●「気にするな、カトル。むしろそういう話をしていると、君達も年相応の少年なんだなと思えて
安心する。さ、私に構わず続けてくれ」
後編は今週中にはupしようと思います。ちょっと長くなりましたので。では、お休みなさい。
キター!期待してまってまつ。
新作キテた─────!
残り三人分かな?楽しみにしていますハァハァ!
ノインとゼクスってまだ19でそ?
面白いw
118 :
もりそば:05/02/19 21:16:54 ID:YmCIeadN
こんばんは。またスレをお借りします。
天使達の閑話:前編
>>98-112 後編、投下させて頂きます。
それはとても空の高い、涼風吹くある晴れた日の午後のこと。小高い丘の一本杉の下、カトルは
ドロシー・カタロニアの足元に跪き、一本杉にもたれかかる彼女の太股のつけ根に舌を滑らせて
いた。ドロシーは自らスカートを巻くり上げ、頬をうっすらと紅色に染めながらカトルの姿を
満足げに見下ろしつつ、呟く。
「そうよ……思ったより、上手だわ……カトル・ラバーバ・ウィナー……んっ! ……そう……
もっと、もっと強く……」
カトルは彼女の十分に湿った花弁の周りを、円を描くように舌を動かす。そうして彼女の意識が
そっちに振られた頃合いを見て、いきなり柔肉の裂け目に舌をベタリと押しつけた。カトルなりの
工夫のつもりだったが、予想以上の効果を発揮したようで、ドロシーの腰が鞭打たれたように
引きつり、身体の痺れがカトルの両頬まで伝わって来た。
「ああっ……す、すごい……だめ……あふれ……るぅ……」
言葉の通り、舌先から何かの脈動をカトルが感じたと同時に少女の身体の奥底から熱い蜜液が
零れ落ちる。カトルは蒸せるような女の匂いを嗅ぎつつも、ドロシーの柔肉に唇を貼りつけ、
蜜を全て舐め取った。彼女の太股が動かぬように自由になる両腕で抱きながら、カトルは何故
自分がここでこうしているかを今一度思い出していた。
一時的な潜伏先に選んだ学園ではあったが、こういった生活が物珍しくもあったので、その日
カトルはヒイロと離れて校内を散策することにした。音楽室、図書室、外庭……外の陽気も
手伝って浮き浮きと思うまま歩いていると、花壇の前でドロシーが微笑みながら近づいてきて
――散歩でしたら、ご一緒しませんか?
と誘われたのだ。断る理由もないし、連れ立って談笑しながら歩いているといつの間にか
この丘にいた。そして……何を思ったのか、彼女は唐突に下着を脱ぎ捨て、スカートを淑やかに
摘み上げた。その有様を呆然と見守っていたカトルはドロシーに導かれるままに彼女を杉の幹に
押しつけて、そこから先は彼女の言いなりになっている。まるで何か心を蜘蛛の巣で絡め
取られたかのようだった。今のカトルは、それこそドロシーの下僕のようにも見えた。
「あ……ああ……ふん……いいわ……すごく、いい……」
太股を抱えられて身体の自由が制限されたのが刺激になったのか、ドロシーの感度は少しずつ
増しているようだった。彼女の瞳の輪郭が徐々にぼやけ、唇からは絶え間なく吐息が漏れる。
「ドロシー……さん。もう止めようよ。誰か来たら、どうするんです」
カトルは舌を休めて上目遣いでドロシーに語りかけた。哀願、と言ってもいいかも知れない。
ドロシーは口許に妖艶な笑みを浮かべて彼の視線に答える。
「あら……今更気になさってるの? なら、無駄口叩いてないで、早く私を満足させたらどう?
誘ったのは私ですけど、今舌を使ってるのはあなたなのよ、カトル……」
痛いところを突かれた。カトルの表情に苦味が走る。確かにその通りだが、その一言はカトルの
プライドを逆撫でした。
「……そうだね、その通りだ。なら少し、乱暴にさせてもらうよ」
カトルは挑みかかるように再びドロシーのスカートの中に飛び込んだ。そうしてドロシーを抱え
ていた両腕を外し、両手で彼女の無防備な尻を鷲づかみにし、力任せに捻り上げた。
「あはぁっ!! あ……ふぁぁ……あ、そんな……いや……」
カトルの怒りが伝わったのか、ドロシーの声色に若干恐怖が混じる。カトルはそれと知りつつも
無言のまま、彼女の秘裂に吸いつき舌を強く突き出した。カトルの舌に粘膜が絡みつき、生暖かい
彼女の体温が塩気を含む味覚とともに伝わってくる。
ドロシーが白い喉を反らせて、声にならない叫びを上げた。彼女の顔に、脚に玉のような汗が
浮かび、じっとりとカトルの掌をも湿らせる。カトルは手を止めることなく太股から背中を
大袈裟に摩りながら時に力を篭めて抱き、裂け目に隠れた蕾を舌で露わにし、唇で噛んだ。
ドロシーは瞼を強く閉じ、歯を食いしばって大きな快感の波に耐える。カトルはお構い無しに
口腔に含んだ蕾を唇で締めつけながら、舌で弄んだ。
「ひっ!!」
偶然蕾に彼の歯が触れた瞬間、ドロシーの下肢から力が一気に抜け、カトルの頭に彼女の両手が
降って来た。流石に驚いて頭を上げたカトルは、今度は涙を目に溜めたドロシーと視線を交わした。
「……ドロシー……きみ……」
「……失礼、致しました……ちょっと、膝が……」
「……辛い? だったら、こうしよう」
カトルの顔から険しさが消え、ゆっくりと立ち上がり、自分の制服の上着を脱いで草花の上に敷いた。
そして戸惑うドロシーの手を取り、彼女を上着の上に座らせる。そのまま、いつもの穏やかな瞳を
見せて彼は優しく囁いた。
「さっきはごめんなさい。僕も、少し頭に血が昇ってしまって。……でも、君が何を望んでるのか、
僕にはちょっと分からないんだ。だから、せめて君の言ったことだけはしてあげるから」
目を丸くしてカトルを見つめるドロシー。やがて、目から涙が零れ落ちるのも構わずいきなり
可笑しそうに笑い出した。
「噂通り、お優しい方。そんな甘いことで、生き残れるとお思いなの?」
カトルもまた、腹の底から愉快そうな笑顔を見せる。
「それは、分からない。でも、これが僕だから。……お喋りはもういいかい? お嬢様」
カトルは静かに彼女を押し倒し、ドロシーの意思を確かめるように彼女の瞳を覗き込んだ。
ドロシーは素直に頷き、含羞と期待を篭めた瞳でカトルを見つめ返す。彼女の意思を確認した
カトルは再びドロシーの足元に座り、彼女の両脚を肩に担いで軽く左右に開いた。その動作に
ドロシーは思わず目を瞑り、右手で口許を覆った。
軽く両手に力を入れ、カトルはまた彼女の秘所に舌先をつける。ドロシーは過敏に反応し、
身体を弓なりに反らして少年の愛撫を受け入れた。ドロシーの荒い息と淫靡な水音、そして
衣服が草花をかき乱す音だけが辺りに響く。それらの音はすぐに風に乗って、かき消されて
どこにも残らなかった。それは二人の秘め事を包み隠すために吹いた風かも知れない。
「んっ、んぅっ……はぁぅぅ……あなた……私、もう……」
ドロシーの言葉にカトルは高揚を覚え、より情熱的に彼女を貪る。少年はいつの間にか
夢中で秘肉を吸い、蕾を転がし、細かく震える少女の肉体を楽しんでいた。
やがて、終幕は唐突に訪れた。カトルの両肩に抱えていた少女の太股が大きく暴れて
ドロシーの高い鳴き声とともに下腹部がカトルの顔に強くぶつかってきた。そして、二度、
三度。カトルの手の中で、彼女の身体は跳ねながらも徐々に静かになっていった。
彼女の両脚がぐったりと、彼の手に重みを預けてきた時、カトルは彼女の両脚を上着の上に下ろし、
スカートを整えてからドロシーの顔の傍に座った。頬はまだ強い紅色が残ったままになって
いたが、目は意外にしっかりしており、カトルの顔を見ているようだった。
「…………」
カトルはドロシーの頬に左手を寄せ、彼女の口許に垂れた涎を苦笑いしながら拭き取った。
「動けるようになったら、言って下さい。学園に帰りましょう」
それから、大きく伸びをして、カトルは大空を仰いだ。喉を通る空気の心地良さに、彼はつい
無防備に草の上に上半身を投げ出した。
――何て甘い空気。美しい景色。世界はこんなに輝いてる。なのに……僕達は、一体何をやって
いるんだろう……
戦いに疲れた、なんて言うつもりはない。ただ、時々ふと自分のやっていることが本当に正しい
のかと疑問に思うことがある。そんな時カトルは彼の友人の一人が非常に羨ましく思えるのだが、
カトルは悩むことも迷うことも自分にとっては必要なことだと感じている。
――だって、世の中が皆五飛みたいになってごらんよ。大変じゃないか。
自分の妄想がなかなか面白く、つい含み笑いを漏らしていた。
「何か、面白いことでもありましたの?」
妙に艶っぽいドロシーの声に、カトルは目を開けた。しかし、彼女がいるはずの自分の上着の上には
いない。そう言えば、声が何故か身体の下から聞こえてきたような……
不意に、誰かが自分のズボンを掴んだのを感じ、頭を上げて足先に視線を飛ばすとそこにはドロシーが
彼の衣服を脱がそうとしている姿があった。
「き、君!! 何を!?」
「……無粋な方。少しお尻を持ち上げて下されば脱がし易いのに」
ドロシーの顔は依然ほのかに赤く、瞳は熱っぽく潤んでいた。
「ま、待って!! 何するの、どうするつもり!?」
「私、殿方だけにご奉仕させて知らん顔するようには躾けられておりませんので」
あれよという間にカトルのズボンも下着も剥ぎ取られ、ドロシーはカトルの男根と対面した。それは
先程の行為の余韻を残し、まだ若干の血の滾りを保っており、ドロシーは彼の若々しい姿をじっと
見つめていた。
「まぁ……私、男性ご自身というものは初めて拝見致しましたが、逞しくていらっしゃるのね……」
「……僕も、女の子に。しかも外で見られるなんてのは生まれて初めて……くぅっ」
ドロシーは待ちかねたようにカトルを口に含んだ。口腔の温かさを感じ、髪をかき上げつつ自分の
男根を飲み込んだドロシーの唇と恍惚とした表情を見てカトルは燻っていた情欲をくすぐられた。
「もごっ!?」
カトルが考えるより早く、下腹部は刺激に応え、彼の男根は血液を集めて屹立した。
勢いつけて膨張したためドロシーの唇をこじ開けるように、彼女の前歯に当たる。その感触に
カトルは背筋に電流に似た何かが走るのを感じた。
「ご、ごめん、ドロシー。その、いきなりだったから……」
うろたえ口篭るカトルと対照的に、ドロシーは落ち着いた動作で少し顔を上げ、まだ初々しい色の
少年の亀頭に口づけして言った。
「別に、謝ることありませんわ。こんなに元気で、素敵なのに」
鳥肌が立つほど妖艶な笑みを見せ、ドロシーは生白い手をカトルの内股に添え、くすぐるように
撫でながらまた彼の男根を飲み込んだ。彼女の頭がゆっくり上下し、時に左右に振られ、止まったかと
思うと口腔でじっくりと舌でねぶられる。舌の動きはあくまで優しく、自然とカトルの呼吸は
荒くなった。
「…………」
カトルが視線を感じて目を開けると、ドロシーが心配そうにこちらに視線を寄越していた。
その瞳が強気な彼女に似合わずあまりに可愛かったもので、ついカトルは微笑んで、彼女の
綺麗なブロンドの髪をいたわるように撫でた。ドロシーもまた、わけもなく嬉しくなり、
頬を上気させて緩やかに舌を這わせる。意図しているのか頭の動きに合わせて彼女の身体も
くねくねと動き、カトルの視点からはその全てが見渡せるのだが、あの揺れるスカートの下は
素肌だと思うとまた少し興奮した。かと思うと、いきなり彼の元に波が押し寄せた。
「……ッ!! ドロシー……離れて……」
言いながらドロシーの頭を軽く突き放そうと、押した。だが、ドロシーは拒否するように
首を横に振り、彼に吸いついたまま離れない。
「……だ……もう……げんか……い……」
最後に唇をぎゅっと結び、カトルはドロシーの中に精をぶちまけた。彼の男根は彼女の口腔で
滅茶苦茶に跳ね回ったが、ドロシーの唇がカトルの根本を引き絞り、舌と口壁を器用に使って
押さえ込んだ。カトルは何もかもを吸い尽くされた錯覚に陥り、大の字になって倒れ込む。
「ん……ふっ……」
喉を数回鳴らしてカトルの精子を飲み込んだドロシーは慈しむように彼を舌で洗い終わった後、
大袈裟な吐息とともに彼を解放し、唇をシルクのハンカチで何度か拭いた。
そうして彼女は四つん這いのままカトルの顔の横まで進み、カトルの顔に自らの顔を近づけた。
「お粗末さまでした。あら……襟が折れてますわよ。殿方はいついかなる時でも身だしなみには
気を配りませんとね」
「…………」
「では、私所用がございますので、失礼致します。いずれまた」
それだけカトルの耳元で囁き、彼の襟を正すとスカートを翻して学園の方角へ消えた。後に
残されたのはカトルただ一人。少年は魂の抜け殻となり、心を取り戻すまでに相当の時間を要した。
――女の子にいいように弄ばれた話なんて、出来るわけないよね。特にデュオの前で。でも……
あの子、本当に初めてだったのかな。いやに手慣れてたけど……
カトルはその記憶を思い起こし、一人頬を染めた。
「んだよ……結局『お守り』をゲットしたのは俺とトロワだけか。だらしねえぞ、お前ら。何か
シラけちまったなぁ」
「おい」
「あん? 何だよ」
デュオが語りを始めて以来、沈黙を守って来た少年―張 五飛―が突然呼びかけてきた。いつもの
落ち着いた顔つきのまま彼は懐に手をやり、古ぼけた竜の紋章が入った袋を取り出した。
「……まさか、それ」
「別に持ってないとは言っていない。貴様に言われるまでもなく、このくらいは戦士のたしなみだ。
……もういいな? 貴様らの馬鹿話にここまで付き合ってやったんだ」
心底下らなそうに言い放つと、彼の爪先は出口に向かっていた。
「あ、待てよ。相変わらず勝手な奴だな、この野郎!!」
五飛の背中を追うデュオ。それを更に、トロワが無言で間に入って制止した。
「……デュオ、行かせてやれ。誰でも触れられたくないことぐらいある」
人の心をいたわる、低く静かな声色に自然とデュオの足も止まる。ドアの外へ出る瞬間、五飛が
一度だけ振り返り、肩越しに呟いた。
「……謝々」
五飛が消えたドアを暫く物も言わず眺めていたが、急にデュオがトロワに向き直った。
「でよ。お前、さっき何か分かったようなこと言ってたけど、それって何なんだよ」
いつの間にかコーヒーを淹れ直し、ヒイロとカトルに振舞っていたトロワがデュオに視線を流す。
「俺も、詳しくは知らない。ただあの『お守り』にあった竜の紋章。昔奴に、竜は一族の象徴でも
ある高貴な生物だと聞いたことがある。それを持った『お守り』なら、つまりはそういうことだ」
「……全然分からねえよ! ああ、もう。どいつもこいつも思わせぶりなこと言いやがって!!」
五飛はドアの外で二人のやり取りを聞いていた。いつもの小うるさい奴と多少なりとも気の利いた奴
の会話は、五飛の心を不思議なぐらい和ませ、彼の微笑を誘った。いつまでもドアの傍に立っているのは
おかしいので、愛機の整備でもするかと彼は廊下を進んだ。
――……ナタク。
つい勢いで見せてしまった彼の『お守り』。ムキになった自分を見て、彼女は笑うだろうか。
笑ってくれるなら、それもいい。自分にはもう少し彼女の庇護が必要なのだと彼は確信していた。
もう一度、懐から『お守り』を取り出して、優しく包む。これを見るたび彼の心は今は戻らぬ
甘く、胸の痛む日々を駆け巡った。
気がつけば月明かりの下、竜 妹蘭は細い裸身を夫に晒し、さめざめと泣いていた。だが
五飛の心には何の感慨もなく、むしろ終わったのなら早く自分の部屋に帰って欲しいとすら思って
いた。彼女が嫁いできて以来、何かと時間を割かれるようになり、五飛は結婚などするものではない
と繰り返し思う。彼女が尊敬する竜 紫鈴の孫娘でなければさっさと離縁し、ギムナジウムに戻って
いたところだが、一族の体面を思い、仕方なく暮らしているようなものだった。その彼女が突然
この夜中に思い詰めた顔をして自分の部屋を訪れた。
「夫婦の絆が欲しい」
鈴を転がすような声で彼女は小さく言った。丁度読んでいる本がいいところだったので
邪魔されたと感じた五飛は面倒臭そうに妹蘭の相手をしたと、記憶している。何を言ったかまでは
覚えていない。ただその直後、自分の目の前で妹蘭は服を脱ぎだしたので許可したことは多分
間違いないだろう。
そして、接吻をせがまれた。裸の胸に口づけが欲しいと頼まれた。思い返せば、あの時は本当に
彼女の言うことを聞いていただけだったようだ。しかし、いざ事に及ぶとなると、いささか妻の
身体は夫ほどには成熟していなかったらしく、受け入れるに至らなかった。
何度試しても身を引き裂かれるような痛みに耐え切れず、夫を組み敷いて自重で飲み込もうと
しても、やはり失敗した。早過ぎた、と自ら知り、納得出来れば良かったのだが、彼女の性格は
それを認めず、心は袋小路に迷い込み、いつの間にか泣いていた。
「いつまで泣いているつもりだ。お前が泣けば、状況が好転するのか」
しびれをきらした五飛は少し無神経に言い放った。その言葉に妹蘭は気丈に、夫を睨みつけた。
「それは……違う。私だって分かってる。でも……仕方ないじゃないか。悲しいんだから」
言ってから、妹蘭はまた顔を伏せた。それこそ涙がシーツに落ちるのも構わずに。誰の寝床だと
思っている、と問い詰めたくなったが流石にそれは器が小さいと彼は思い直した。
「それに、俺達はもう夫婦の筈だ。今更絆がどうとか言う話自体がおかしいとは思わないのか。
……今夜は遅い。帰って休め」
精一杯の思いやりをこめたつもりだったが、どうにもつっけんどんな言い方になるのが彼の悪い
癖である。妻を疎んじていたことも事実であるが、彼女の心は少し傷ついた。
「お前は私が邪魔なのか? 答えてくれ、五飛」
これには五飛がたじろいだ。それほどまでに率直に聞いてくるとは考えていなかったからである。
「……そうは言っていない。ただ……まだその時ではないと思う」
「それは……そう、かも知れない。私はまだ、子供だと言いたいんだろう?」
どうしてこの女は出来れば口にしたくない言葉をあっさり言い放つのか。五飛は妹蘭の良く言えば
素直なところが、少しだけ羨ましくもあった。
涙が目尻から零れ落ちるのも構わずに、妹蘭は五飛をじっと見つめていた。いたたまれなくなって
五飛は彼女から目を逸らす。
「そんな目で見るな。別に何もしないと言っているわけじゃない。今すぐ契りを交わす必要は
ないだろうと言っているだけだ。第一、そんな貧相な身体で俺の相手がつとまると思っているのか」
「私は、お前が好きだ!! それじゃ駄目か!?」
どこをどうすればそんな返答になるのか。多分気が動転して自分でも何を言っているのか分かって
ないんだろうと、五飛は出来る限り好意的に解釈した。しかし、解釈したところで別に話が
進んだわけでもない。彼としてはさっさとご退場願いたく、頭の中で色々と模索した。
その時五飛は、ある一つの考えに思い至った。これなら上手く行けば、いきなり彼女を追い出す
ことが出来るかも知れない。五飛は妹蘭に見えないように、底意地の悪い笑みを作った。
「妹蘭」
五飛は声色を変え、優しく語りかけた。
「いいことを思いついた。これならば、きっと上手く行く」
「ほ、本当か!? 流石五飛!!」
途端に妹蘭の顔が年相応の無邪気な笑顔に変わった。妻のあまりの喜びように、五飛の胸は
少しだけ痛んだが、その感傷を誤魔化すように大きく首を縦に振った。
「何でも言って、私は、どうすれば?」
身を乗り出してくる妹蘭の頬を左手で押さえ、五飛は澱みなく妹蘭の下腹部に右手を伸ばした。
妹蘭は五飛の真意を図りかねたものの、ひどく恥ずかしくなり、頬を染めて黒目がちな目を伏せる。
彼女の反応にも構わず五飛は大真面目に言った。
「妹蘭……分かっているとは思うが男女の交わりはな、ここが乾いていては、話にならない。だから、
少し準備をしておけ」
「準……備?」
「回りくどい言い方だったか。自分で慰めて、濡らしておけと言ったんだ」
「…………!!」
我ながらよく言う。五飛は自分が破廉恥なことを口にしたことに呆れていた。さしもの妹蘭も
激しく戸惑い、怯えた瞳で五飛を見た。
「心配するな。俺が見ていてやる。……お前が出来ないと言うのなら、それは仕方のないことだがな」
五飛の突き放した物言いに、妹蘭に目に急に光が宿った。
「いや、やる! 見ていてくれ、五飛!!」
生来の負けん気に火がついたのか、妹蘭は五飛の身体から離れ、ベッドの上で壁にもたれかかり、
それからおずおずと、それこそ蕾が花開くような速度で膝と太股を左右に開いた。
五飛はその光景に、知らないうちに目を奪われていた。まるで興味がなかったはずの妻の肢体に
気を取られたという事実は、少なからず五飛を動揺させる。そんな彼の心の内を知ってか知らずか
妹蘭は微熱をこめた視線で夫を見つめ、右手を怖々と自らの性器の上に重ねた。
「うっ……くっ……」
軽く人差し指が触れた瞬間、妹蘭は左手で口許を押さえ、五飛から顔を逸らした。その動きに
合わせて綺麗に纏めた黒髪が尻尾のように激しく揺れた。
それから暫くして視線を再び五飛に戻し、彼の瞳が自分を見つめていることを知り、唇を
震わせながら目に大粒の涙を溜めた。
「妹蘭……無理は」
「見て! ……私を……ぅ……あ、うん……」
五飛の言葉を遮り、妹蘭の指は少しずつ大胆に動き始めた。呼吸のリズムが乱れ、額に汗を
浮かべて前髪を振り乱しながらも彼女は中指で秘裂を擦り上げ、時折指を埋めながら、呆気に
とられつつも自分の行為を凝視する夫の姿にこれ以上ない昂揚感を味わっていた。
「あふ……あぁ……ふぅ……五飛……」
血がのぼり過ぎて朦朧とする意識の中自らの痴態を愛する夫に見られる、という状況は妹蘭の
官能をより刺激し、期せずして彼女の身体の深部から夫を迎え入れるための愛蜜が湧き出でた。
「あ……」
妹蘭は焦点の定まらぬ瞳で自らの右手を眺め、中指に蜜が絡みついたのを見届けるとゆっくりと
筆を滑らすように淡く黒い茂みに蜜を塗りたくる。それに意味があるわけではない。ただ
何となく、彼女はそうしてみたかった。
「五飛……ほら……私……? 五、飛……あぁっ!!」
気がつくといつの間にか五飛は妹蘭の目の前にいて、彼女の視界を遮ったかと思うと突然
彼女の胸に舌を押し当て、滑らせつつ左胸の乳首に舌を絡ませた。少女の胸の若芽は体内から
溢れる性感に衝かれて徐々に硬さを増していたが、夫から受けた愛撫はそれより強く彼女を
刺激し、細かく震えながら彼女の乳房は少し膨らんだようにも見えた。
「手を休めるな。しかし、まるでお前もいっぱしの女だな」
「あたり……まえだ。私は、お前の妻だぞ……」
あくまで言葉は勇ましくも、語気はそれこそ蚊の鳴くような妹蘭の言葉に、五飛は目を細めた。
それはただ妹蘭を疎んじていただけの彼の心に起きた変化を示していたが、彼の年若い妻は
そういった些細な仕草に気づかず、ただ手を休めるな、という彼の言葉を忠実に守り、呼吸が
不自由になりながらも派手に指を動かして、切なげに唇を噛んだ。
「妹蘭、もういい。望み通りにしてやる」
熱に浮かされた顔で自らの秘所を弄っていた妹蘭は夫の優しげな声に我に返った。声だけでなく、
五飛の眼差しも、今までとまるで違った暖かなものに変わっている。
「……本当?」
「ああ。お前の勝ちだ」
「? …………」
妹蘭は何を言われたのかよく理解していなかった。五飛が邪魔な自分を辱めることで追い出そうと
していたことを知る由もなく、むしろ自分の艶姿が五飛をその気にさせたということにも気づいていない。
「しかし。さっきも言ったように、まだお前には早過ぎる。だから少し略式になるが」
「何でもいい、早く、しよう!」
妹蘭が再び五飛に迫る。五飛は彼女をいなし、ベッドに押し倒して無言のままゆっくりと彼女の
内股を押し開いた。流れるような動作だったので最初妹蘭は自分が何をされたのか分かっていなかった
が、自分の両膝を内側から手で支えた五飛の姿を見て、期待と不安で強く胸を鳴らした。
「五飛……あっ!?」
妹蘭は驚いて、高い叫び声を上げた。急に五飛が彼女の充血した花弁に自らの男根を擦りつけ、
そのまま激しく動き出す。少女の股間から大量に溢れた粘液のせいか、二人の性器は世にも
卑猥な音を立てながら、べったりと貼りついたまま離れない。五飛も妹蘭も言葉を忘れて
秘め事に没頭したが、自らの昂ぶりを伝えようとして妹蘭は必死に言葉を唇から搾り出した。
「五飛……凄い……お前の……熱い……凄く、熱い……」
「お前も……蕩け、そうだ……」
時に五飛の男根は妹蘭の柔肉の中へ少々埋もれたりもするが、挿入はせず、あくまで重ね合わせる
だけの行為である。二人は固く目を閉じて、自らの性器への触感に神経を集中させた。荒い息の中、
どちらからともなく手を重ね、互いの唇を貪る。
「五飛……お腹が……熱い……」
「妹蘭……立てるか? 四つん這いになって、後ろを向け」
言いながら、五飛は彼女の身体を抱き起こした。妹蘭は夢心地で頷き、素直に五飛に背中を向け、
両手両膝をベッドの上につく。五飛は両手で妻のやや肉付きの薄い尻を愛しげに抱き、先程と
同じように性器を触れさせた。
「あ……う、あぁ……」
舌を突き出し、身体を逸らせて妹蘭が呻いた。暫くは五飛の為すがままになっていたが、やがて
自ら脚を閉じ、悩ましげに腰をくねらせる。水音はいよいよ激しく、とめどなく内股を伝う水滴は
火照る身体を少しだけクールダウンさせつつシーツに染み込んでいった。
妹蘭が無我夢中で腰を振っている最中、五飛は自らの限界が近づいているのを悟った。不自然な
体勢で折り曲げられた男根には想像以上の負荷がかけられ、また休むことを知らない妹蘭の腰つきは
彼の神経を大いに揺さぶる。最早妹蘭も誰かに声を聞かれることも恥じらいも忘れて嬌声を上げ
続けていた。
「うっ、五飛……五飛……!! 私……私……あふぅっ!!」
「くっ……すまん、出る……ぞっ!!」
言いながら、五飛は自らの男根を妹蘭の股の間から抜き取り、彼女の尻の割れ目の上で果てた。
「うっ……は……あぁっ!!」
抜き取る際の最後のひと擦りが妹蘭を昇りつめさせ、少女の可憐な身体は獣か何かが吠える格好で
痙攣した。次の瞬間、五飛から放たれた精液が妹蘭の肢体に降り注いだ。
「はぅっ!! あ、あ……熱……」
背中に、尻に想像以上に熱い体液を浴びて、妹蘭は絶句し、崩れ落ちるようにベッドに倒れ込んだ。
尻にかけられた生白い精液が、時間とともに谷間を流れ、少女の性器を伝った。
翌朝。五飛はそのまま睦まじく一つの寝床で眠った筈の妻の姿がないのに気づき、部屋を見渡した。
人の気配は自分以外になく、若干拍子抜けを味わっていたが、何気なく窓の外に目を遣ると、そこには
武術の独り稽古に励む妹蘭がいた。
五飛は自分の部屋を出て、そっと中庭に降り立ち、気配を消して彼女の稽古を見守った。一通りの
型が終わると妹蘭は五飛に向かってあどけない笑顔を見せ、近づいて来た。
「おはよう、五飛。よく眠れたか?」
「ああ。腕を上げたようだな、妹蘭」
「うむ。日々薄皮を重ねるように鍛錬すればこうもなる。どうだ五飛、私と手合わせしないか?」
黒い瞳がさも楽しそうに、無邪気に覗き込んできた。
「調子に乗るな。お前にしては腕を上げたと言ったんだ。まだまだ俺に及ぶべくもない」
「そうか、そうだな。もしも女房に後れをとったら、亭主の体面が台無しだしな」
「ちっ。口の減らぬ奴」
五飛は内心、彼女の様子が今までとほとんど変わっていないことに驚きを感じていた。昨夜、
五飛の胸に何とも言えず幸せに満ち足りた顔を埋めて眠った少女はどこへ行ったのだろうか。
「そうだ、五飛、これを」
妹蘭は、竜の紋章が入った袋を五飛の目の前に突き出した。その唐突さに戸惑う五飛。
「『お守り』だ。これがあれば、お前は誰に傷つけられることもない」
そう言って、彼の手に無理矢理握らせた。心なしか、頬が紅潮しているようにも見える。
やがて、妹蘭は瞳を少し潤ませつつ、言った。
「……覚えておいてくれ。私の身体はまだ、お前を受け入れられないかも知れない。けど、私の心は
お前のものだ。末永く、傍においてくれると嬉しい」
言い残すと、妹蘭は屋敷の方へと駆けていった。五飛は彼女の背中と『お守り』を交互に見比べて
いたが、やがて天を仰ぎ、くすぐったそうに笑った。
妹蘭がOZとの戦闘の末、天に召されたのはそれから数日後のことである。
この世は生者のもので、命を繋ぐ者にのみ真理を覗く権利を与えられる。世界が今生きている者達
のために存在しているのは、当然のことだ。それでは、死者には本当に何も残らないのだろうか。
そもそも、人にとっての死とは何か。五飛は考える。妹蘭の肉体はこの世に既にない。ならば、
自分の心に息づく彼女の記憶は一体何なのか。花のうつろいのように儚い人生だったかも知れないが、
その姿は五飛の中に確かに刻まれた。
たとえこの宇宙に彼女の記憶を持った者が自分一人だとしても、それで十分だと思える。自分が
生き続ける限り彼女の生きた証も残る。だから五飛はどんな時でも死ぬことは考えなかった。
――今更迷惑がるなよ。お前が傍において欲しいと望んだのだからな、ナタク……
双頭の竜、アルトロンを見上げつつ、五飛は心の中で呟いた。
「……さて、おでこちゃんも行っちまったし、そろそろお開きにするか」
「? ヒイロの話は聞かないんですか?」
大きく欠伸をするデュオに、カトルが不思議そうに話しかけた。
「あぁ、いいんだよ。冷静に考えたらヒイロ先生ともあろうお方がリリーナから受け取ってないわけ
ないもんな。ああ見えてあのお嬢さん、結構さばけたところあるから。だろ? ヒイロ」
デュオの問いに、ヒイロ・ユイは微かに口許を歪めてただ微笑む。
「チッ、やっぱりか。お前らホント性格悪いよな。そんなんじゃ友達無くすぜ?」
「……そうか、それは困るな。以後気をつけよう」
ヒイロは静かに言い放ち、音もなく立ち上がる。予想外の言葉に、デュオは口をあんぐりと
開けたまま固まった。
「……何か、おかしなことでもあったか」
「お前でも、困ることあんのか?」
そのやり取りを聞いていたトロワ、カトルが声を殺して笑った。人の笑顔はまた人の笑顔を
呼ぶもので、デュオは彼らを見てわけもなく可笑しくなり、ヒイロも彼らに背を向けながらも
口許の笑みを崩さなかった。
瞬間、艦内に敵襲警報が鳴り響いた。途端に彼らの顔から笑顔が消え、八つの眼差しが
一点に集中する。
「機影……十、いや、二十!? い、いや……まだ、後続部隊がいる!!」
「数はいい!! 一体何が来てるんだ!?」
「照合完了! これは……モビルドール、ビルゴタイプ!!」
「偵察にしてはチト数が多いな……」
ハワードがやや緊張した面持ちで呟く。四人の少年達は無言で視線を交わし、出口に足を向けた。
「わ、私も!」
「いいえ、ノインさんは船に残って下さい。敵は彼らだけとは限らない」
続こうとしたノインを制し、四人は廊下に出た。彼らは手早くアストロスーツをまとい、MSデッキに
向かう。そこには既に人影があった。
「遅かったな」
一足先に辿り着いていた五飛が彼らの姿を見届けると、一直線にアルトロンに向かって飛んだ。
「よっし、俺達も……な、何だよ」
後に続こうとしたデュオが、ヒイロに肩をつかまれて立ち止まった。
「一つ頼みがある。奴らの相手はお前達がしてくれ」
「はぁ!?」
デュオは素っ頓狂な声を上げたが、トロワ、カトルは心得顔で頷く。
「現状では、それがベストだな」
「敵は彼らだけとは限らない……僕がノインさんに言ったことでしたね」
「??」
「今のあいつにとって、俺達以上に邪魔なものはない……ゼクスは必ず来る」
「!! ……エピオンか、よ。確かにありゃあ厄介だな……よぅし分かった!! 他の奴らの
相手は任せろ、オイシイとこはお前にくれてやるぜ!!」
デュオはヒイロの手を外し、手すりを蹴ってデスサイズヘルを目指した。
「余計なことかも知れんが……今のゼクスに迷いはない。くれぐれも、油断するな」
「僕達でピースミリオンを守りましょう」
続いてトロワ、カトルが自らの愛機へと飛ぶ。彼らの後ろ姿を見届けた後で、ヒイロもまた
ウィングゼロのコクピットに辿り着き、彼の仲間達が出撃する様を眺めていた。
――ゼクス。俺はここにいる。俺の命が欲しければ、ここまで来い。俺が生きていることが
目障りだと言うのなら、それもいい。俺はお前をころ……
次第に昂ぶる感情の渦の中、心に最後の一言を刻もうとした時、寂しげな表情の少女の顔が
彼の脳裏に浮かび、彼の意識を揺さぶった。
「……そう言えば、そうだったな」
ヒイロは独り言を呟き、苦々しい顔を作った。ゼクスは殺さない。それはヒイロが誰に
打ち明けることもなくたてた誓いである。
衛兵の服装をしていたため、ヒイロは怪しまれることなくリリーナ・ピースクラフトの傍へと
寄ることが出来た。突然の訪問者に少々驚いた様子だったが、すぐに彼女は落ち着きを取り戻し、
廊下の窓から手すりに肘を預け、外の景色に目を遣った。ヒイロもまた数歩近づき、リリーナの
影の中で彼女に背を向けて立つ。
最初に口を開いたのはリリーナだった。
「……ヒイロ。あなたはお兄様を殺しますか?」
「……やってみなくては分からない。奴は手強い」
「私は可不可を聞いたのではありません。あなたの意思を、問いました」
リリーナはぴしゃりと言った。語気は穏やかだったが言の偽証を許さぬその厳しい口調に、知らず
ヒイロの頬に緊張が走る。ヒイロは自らの決意を舌で転がし、咀嚼した後リリーナに聞かせた。
「ゼクスは俺の敵だ。俺の前に立つならば、倒す。生きるか死ぬかは奴の運次第だろう」
「そう、ですか……」
沈黙。気だるい空気の漂う冬の昼下がり、館にはまるで人の気配はなく、耳の痺れるような
静けさが二人を取り巻いた。
彼女の実兄であるゼクス・マーキスが真の名であるミリアルド・ピースクラフトとして地球へ
事実上の宣戦布告を行ったのは、リリーナにとって衝撃以外の何物でもなかった。結果世界は
人類が宇宙に旅立って以来最大級の危機を迎えることになる。まさに神をも畏れぬ行為の渦中に
自分と血を同じくする者がいると思うと彼女は憤りを感じ、またおぞましくもあった。
リリーナは窓から身体を離し、ちらと後ろを見て少年の背中へ歩を進めた。
「ならば、お願いがあります。あなたの主義主張を考えない勝手なお願いです。兄を……
ゼクス・マーキスをこの世から消して下さい」
「それは、お前の本心か」
間髪入れずヒイロは答えた。苛立ち紛れに、足元で彼の靴が高く鳴る。リリーナは悪戯を咎められた
子供のように肩を一度大きく震わせたが、深く息を吸い、改めて言った。
「そうです。彼は今この時代に生きていてはいけない人間です。彼があなたの敵であるならば、
不謹慎ながら僥倖というものです……ヒイロ、ゼクスを殺しなさい」
「ならば俺も聞こう、リリーナ・ドーリアン。お前には人の生き死にを左右するほどの権限が
あるのか? 俺にはその基準が分からない。お前がそれを知っていると言うのなら、教えてくれ」
「知る必要はありません。私は今、人として最も浅ましい頼みをあなたにしています。それだけ
理解して頂ければ、あなたは何も思い悩む必要はないのです。ただ彼を殺し……その汚れた手で
私の元に舞い戻り、そして私を殺しなさい。そうすればあなたの手は浄化され、私達は亡国の
最後の死者として静かに大地に還ることが出来ると思います」
リリーナは両手を胸の前で組んで、目を閉じた。ヒイロは彼女の言葉を黙って聞いていたが、
やがて足を上げ、背を向けたまま少女に一歩近寄った。
「リリーナ。今お前が死ぬことは許されない。全ての人の命は平等に大した価値を持っていない。
だが……お前は人の心を揺さぶり過ぎた。地球と宇宙の混乱は、確かにゼクス達が招いたものだ。
しかしお前には自覚がない。自分もまた、その一人だという自覚が」
ぴく、とリリーナが瞼を動かした。ここまで自分の考えをあからさまに語るのは寡黙なヒイロに
しては珍しいことだった。
「そうかも知れません。だから私は私と兄を始末して、罪の償いを……」
「生きることの本質は、罪だ。お前一人が裁かれる道理はない。それに、お前には、お前が人の
行く末を照らす灯火の一つになれると信じている人々がいる。この気持ちはどこへ持っていく
つもりだ? 身勝手に、墓石の下にでも埋める気か」
「……それ、は……」
返答に詰まったリリーナの右手に、無骨ながら暖かい人の温もりが重ねられた。リリーナの頬は
知らず、桜色に染まった。いつの間にか二人は互いの背中に自らの重みを委ねるように、背中合わせに
立っていた。
「俺は、俺の未来を進む。こんな気持ちになったのは、もしかしてお前のせいかも知れない。
……さようなら、リリーナ」
背中越しに少年の熱を感じ、胸をときめかせていた少女は突然の宣告に目を見開き、弾かれたように
振り返る。そこには少年が今まで見せなかった穏やかな眼差しで静かに立っていた。
「ヒイロ……」
少し乾いた唇で、リリーナは少年の名を呼んだ。ヒイロはリリーナの肩に手を軽く乗せ、そっと
歩み寄り、リリーナの右耳を唇だけで噛んだ。寒気に似た感覚がリリーナを襲い、一気に下肢から
力が抜けていくのを感じ取る。そして気がつくと少年の右手が彼女の太股に押し当てられていて、
ヒイロの意図を理解したリリーナは羞恥に身悶えした。
ヒイロはリリーナが抵抗の意思を見せないことに、少し安堵していた。宇宙に戻るその前に、
決戦の前に少年は少女の温もりを今一度自らに刻んでおきたいと感傷めいたことを思っていたのだ。
よもや自分の中に、こんな風にセンチになる瞬間があるとは考えもしなかったが、不快感は
ない。それだけに、ヒイロはこの気持ちを少しだけ怖れていた。
「……ヒイロ?」
少年の頬に自らの頬を寄せながら、リリーナは訝しげに呟いた。ヒイロはその声に休んでいた
右手を滑らせ、スカートを持ち上げて少女の性器を優しく押し包むように、掌を当てた。
リリーナの太股がぴくりと震える。彼女が瞳を固く閉じると同時に少年は静かに右手で彼女の
下着に手をかけ、ゆるりと引き下ろした。
「……ここ、で?」
「いけないか?」
ヒイロが少し強い語調でリリーナに迫る。
「誰かが来るかも……それに、声、が……」
言ってから、リリーナは赤くなって俯いた。
「お前が呼ばなければ、誰も来ない。声が気になるなら、これを」
ヒイロは彼に似合わないレースのハンカチを差し出し、リリーナの口許に添えた。リリーナはその
意味するところが分からず、まごついているとヒイロが彼女の手をとって、白い指先を軽く口に
含んだ。いよいよ戸惑うリリーナだったが、やがて彼の考えを知り、おずおずとハンカチを口で
くわえた。
「窓枠に、手をつけ」
レースを口からはみ出させつつ、リリーナはこくんと頷いた。そして少年の言いつけ通りに
窓の手すりに両掌を当て、上体を寝かせ、ちょうど少年に向かって尻を突き出す格好を取った。
ヒイロは彼女が何故こうもすんなりと自分の言うことに従うのか、少し奇妙に感じていたが、
リリーナにしてみてもヒイロと同じ気持ちだったというだけのことである。それに、今の自分達には
時間が足りな過ぎる。これ以上の躊躇いは不要と、リリーナは冷静に考えていた。
「むっ……むぅ……」
ヒイロがリリーナの大仰なスカートを巻くり上げ、背後から丸みを帯び始めた尻を持ち上げつつ
リリーナの秘裂に指を埋め込んだ。十分に湿っていない柔肉には少し刺激が強過ぎたらしく、擦り傷を
つけられた錯覚を感じてリリーナはハンカチを噛む歯に力を入れた。口から垂れた涎がハンカチに染み
込み、微細な痛みに少し涙が滲んだ。
「むっ!?」
急に指が離れて行ったかと思うと、微かな物音が背後でして、何か滑るような、少しざらつく
柔らかい何かが彼女の股間を舐った。唐突な責めにリリーナは腰が抜けるほどのショックを覚え、
がくがくと膝を鳴らした。それでもヒイロは熱心に舌を使い、聞こえよがしに淫猥な水音を
わざと立てて愛液を跳ね、時に啜った。
ハンカチをくわえたままのリリーナの唇から奇妙な呼吸音が漏れた。ヒイロの言った通り
館は本当に静かで、今この世界には二人しかいないのではないかと思わせるほどだった。
「…………!!」
ふと、リリーナは自分の内股を雫が幾筋も伝って行ったのを感じた。それはヒイロの唾液なのか、
自分の蜜液なのかは分からない。ただ瞼が、頬が熱を激しく持ち、脳髄が焼けるような感覚を
味わった。
その時、ヒイロの気配が立ち上がり、カチャカチャと何かを弄る金属音が背後で聞こえた。
――ああ……
ドッ、ドッ、ドッ、とリリーナは自分の鼓動が重く低く肋骨や周りの臓器に響いているのを
クリアに感じていた。ヒイロが自分のベルトを外し、自らの男根を露出させ、リリーナにあてがう
までのほんの数十秒。その動作を見届けることの出来ないリリーナにとっては果てしなく長い時間に
思えた。やがて、ヒイロの男根が自らの秘裂に貼りついたのを感じ、リリーナの心は躍った。
「少し力が入り過ぎているな」
言いながらヒイロは彼女の腹部に右手を当て、左手を脇腹から内股へと差し込み、少女の
花弁を一気に貫いた。途端にリリーナの細い指先に必要以上の力が篭められ、木で出来た窓枠が
少し鳴った。ヒイロは彼女の子宮を労わるように腹部を撫でさすりつつ、内股に添えた左手で
結合部を柔らかく弄った。鮮やかに充血した秘部は少し触れられただけで少女の身体を痙攣
させるほどの快感を伝えた。
「むっ……むん……んん……むぅっ……」
ヒイロの指がリリーナの身体を弾くたび、彼女の白い喉の奥で唸り声が響く。ヒイロの律動に
合わせてリリーナの頭も揺れ、綺麗に編みこまれた長い髪が波打った。
背後から子宮を通して頭蓋に至る、粘り気のある蜜の音色が少女を嬲り、いつかきめの細かい肌に
丸い汗が浮かんで重力に引かれて流れていった。
心臓が止まるかも知れない。リリーナはハンカチをくわえているせいで少し呼吸不足になりながら、
おぼつかない頭で考えた。だがヒイロはお構い無しに、彼の情熱全てをぶつけるように腰を強く、
時に深く打ちつけた。
静止した館の時間の中で、永遠に続くかと思われた二人の交わりは唐突に、窓の外に現れた
来訪者によって終焉を急がされた。
「……!!」
「……ドロシー……カタロニア……」
二人がいる位置が二階だったせいか、ドロシーは二人が何をしているのか、分かっていないのかも
知れない。その証拠に彼女は屈託なくリリーナに向けて手を振った。リリーナもいつの間にか口から
ハンカチを離し、何気なく手を振り返していた。軽い挨拶が終わるとドロシーは、遠めにも弾んだ足取り
で、館に向かって来た。
「ヒイロ……どうし……あっ? あ、ああぅっ!!」
戸惑うリリーナの秘裂の奥に隠れた蕾をヒイロは親指と人差し指で軽く捻り上げた。ドロシーに
気をとられていたリリーナはそれこそ心臓が止まるほどの衝撃を受け、目を大きく見開いた。
ヒイロの腰の動きも急にピッチを上げ、呼吸を更に荒げながらリリーナは彼が、ドロシーがここに
来る前に終わらせるつもりだと悟った。
リリーナもまた間に合わなかった時のことを思い、激しい焦燥感に駆られつつ、それがまた彼女を
異常なまでに興奮させた。
「くっ……うぅ……リリーナ……出る……っ!!」
「はっ……はひっ……!! どう……ぞ……来て……来てえっ!!」
少女の絶叫を合図に、少年は一際強く腰を突き入れ、最深部で精液を放出した。リリーナは自分の
身体が溶けそうなほど熱を孕んだ精を浴び、手を窓枠に残したまま膝から崩れ落ちた。
その間にヒイロは急いでズボンを穿き、リリーナに下着を穿かせ、帽子を目深にかぶり直して
リリーナを抱きかかえた。そのタイミングで廊下の向こうにドロシーが現れ、何事かを叫びながら
走って来た。
「リリーナ様!! まぁ、まぁ……。そこのあなた、これは一体どういうことです!!」
眉根を寄せて心配そうにリリーナを見つめた後、ドロシーはヒイロに向き直り、叱責した。
「ハッ、私が駆けつけた時には女王陛下は既に……何やら体調を崩されたようですが」
ヒイロは少し芝居がかった口調で謝罪した。ドロシーは気が動転しているのか、彼に気づかない
ようだ。二人のやり取りを聞いたリリーナは瞼を半分開けて、気丈に語りかけた。
「……ドロシー……心配には、及びません……疲れてしまったようで、少し目眩が……」
「まぁ……おいたわしい。私、今すぐ医師を呼んで参ります」
「いえ、私がお呼び致します。お嬢様は女王陛下の傍に」
「そ、そうね。では、お願いします」
ドロシーにリリーナの身体を預け、ヒイロはすっと立ち上がる。
「まっ……て……下さい……あなた……」
駆け出そうとしたヒイロを、リリーナの弱々しい声が制した。
「……さきほど、あなたは私を女王、と呼びました……でも、私はもう女王ではありません……
私は、私は……リリーナとして……一人の人間として、これから生きようと、思います……」
「……了解、致しました。リリーナ様」
それだけで十分だった。ヒイロはもう一度勢いをつけ、廊下を猫科の獣のように疾駆した。
その後ろ姿を見届けて、リリーナは気を失った。一気に重みの増えた彼女の身体を支えつつ、
ドロシーは少し顔を赤らめて、艶やかに笑う。
「彼、もう来ないわね。頼りになる騎士様ですこと」
ヒイロは静かに息をして、あの冬の午後を思い返していた。最後は駆け足になってしまったが
リリーナとの甘いひと時。柔らかく暖かな記憶。この思い出がある限り、自分はこの暗く冷たい
宇宙でも我を見失うことなく戦い続けられる、と思う。以前の彼には必要なかった感情が、今は
彼にとってかけがえのないものになりつつあった。ただ……
「…………」
彼にして、あの日唯一の失敗は、ドロシーの登場に焦り過ぎて、『お守り』を貰って来ることを
すっかり忘れていたことだ。正面から頼んでも拒絶されると思ったので、睦み合いを終えた後の
蕩けるような甘い雰囲気の中でさり気なくねだるつもりだったのだが、全て台無しになった。
「俺の……ミスだ……」
ゼロのコクピットの中、ヒイロは無念そうに呟いた。その時うなだれるヒイロの耳に先程と同じ
警報が届いた。
『ヒイロ、敵影一機確認!! ……ヤツが来たようじゃ!!』
ハワードの顔がモニターに映った。その瞬間、ヒイロの瞳に力が宿る。
「任務、了解。ゼロを出す。ハッチを開けてくれ」
バード形態でカタパルトに乗せられたウィングゼロの眼前が音もなく開き、広大な星の海が広がった。
――ゼクス。お前の暴走は俺達が止める。そして、俺達は生きる。
数瞬後ピースミリオンから飛び出したウィングゼロは流星の如く、宇宙を切り裂いて飛んだ。
142 :
もりそば:05/02/19 22:14:24 ID:YmCIeadN
これにて、終了です。異常に長くなってしまい、申し訳ありません。では、お休みなさい。
妹蘭て誰よ
うまい!
うまいよ、もりそばさん!!
145 :
名無しさん@ピンキー:05/02/19 23:56:38 ID:z8dX83U5
神キタ―(゚∀゚)ァァ( ゚∀)ァァ( ゚)ァァ( )ァァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
Gパイロットのエチーが段々濃厚になっていくのが萌え〜〜
個人的にトロワとカトルがツボでした!
GJGJGJ!!!
……名前欄残ってた…スマソ…
もりそばさんうますぎるー!!
本当に素晴らしかった!見入ってしまいました。
個人的にはトロワがツボでした
S原さんもキテルー。
ここは一味違う神々が集ってますな…。
うわあー一気に読んでしまいました。
カトドロに萌えたの初めてだよ!
名もない1ROMから最大級の賛辞をもりそばさん江。
ごちそう様でした。
もりそばさんの続きキタワー!
ヒイリリエチーに激しく萌えさせていただきますたアリガトウアリガトウ!
こそーり一押しな五妹も読めて嬉しすぎる・・・!!
ゼクノイ書いてくれる神様はいないのか
フォトコレクションゲッツした猛者はいますか?
ネタないんでどうでもいいようなネタふっちまいますたが。
153 :
名無しさん@ピンキー:05/03/01 00:14:55 ID:ivqkhSsH
>>152 別スレで知った。
私はツマラナイ大人になっちまったので、買おうとは思わない・・・。
Wは好きだよ、今でも。
すまない、ageちゃったよ・・・。
とりあえずデルマイユ×リリーナの在り処を教えてほしいお^^
>>153 買っちゃった…1BOX買ったのだがレアカードも揃ったし、ノーマルコンプと
レアもちょろっと交じりでもう1つコンプできた。
レアのリリーナタン可愛すぎ。これ見てSS浮かぶ方いらっさらないかなー。
>>156氏のご期待には沿えなかったが、燃料投下。
「激流1」 ヒイロ×リリーナ
「ヒイロ・・・っ」
抗議を含んだ声を上げた理由は分かっていて、だからと言って手を止めるつもりは毛頭ない。
とりあえず視線を投げることで返事をしておいて、すぐに目の前の甘美な肢体に戻る。
はだけさせた彼女の夜着の隙間から、滑らかな肌を直に触れる。
する事なす事全てに、組み敷いている彼女の身体がピクリピクリといちいち反応して、それが妙に面白い。
「わたくしの・・・ん・・・護衛中でしょう・・・っ!?や、ん」
「しているだろう?オレが傍に居るんだ、危険があるはずない」
精一杯の抗議だろうその台詞に、ヒイロは意地悪く笑って軽く流す。
この状況のどこがそうなのかとさらに言いたそうだから、その前に甘い嬌声を上げさせた。
自制心が効かなくなった、とこの頃良く思う。
今居るこの部屋は、リリーナが視察に来た某コロニーにあるホテルのインペリアル。
彼女の護衛としている訳で、当然、この時間はプライベートの時間ではなく任務遂行中。
そんなつもりは端からなかった。
あったらそれこそ、激しい自己嫌悪に陥る。
「ヒイロっ」
先ほどの抗議ではなく懇願する悲鳴に近い声に、執拗に唇を這わせていた所からふっと頭を上げる。
見れば、シーツをきつく掴む手はありったけの力を込めて、彼女の肌は上気して奇麗な桜色に染まっている。
限界が近いらしい。
リリーナの頬をそっと撫でて、快楽に溺れて滲み出た涙を吸い取る。
甘えた吐息が零れる唇に、自分の同じ物をあてがって甘い口付け。
「リリーナ」
何よりも大事で誰よりも愛しい名前を囁く。
潤んだ菫色の瞳がこちらを向いて、その刹那、己のモノで彼女を一気に貫いた。
不図、思ってしまったのだ。
リリーナをこの腕にしたのは随分遠い、と。
急に、リリーナに触れたくなる事がある。
そんな感情を他人に対して持った事はないが、彼女は別らしい。
今回の視察でお互いに何やかやと忙しく、2人きりになる事もなく。
寝る前の挨拶の時に急に気がついてしまって、落ち着かなくなった。
軽いキスだけでは済まなくなって、後は激情のままに。
「すまない、リリーナ」
既に意識を飛ばしてしまった彼女に言っても仕方ないけれど。
意識があったなら、何を今更とでも言うだろうか?
細いなだらかな肩を腕の中に仕舞い込んで、ヒイロはちょっとだけ笑う。
自分でもみっともないと思うくらい、彼女を欲している。
何と思われようと言われようと、止める気はさらさらない、と言うより止められない。
その中にある含みは、リリーナは受け入れてくれるという過信であって。
彼女を前にすると、感情のコントロールができないだけ。
それじゃあ本当に情けないから。
まだそう思えるうちに、どうにか自制をつけたい。
さて、どうしようか?
−終了−
自分で書いててなんだが、
>「しているだろう?オレが傍に居るんだ、危険があるはずない」
と言うヒイロに、「お前が一番危険だ」と突っ込んでしまったよ。
若いね、ヒイロ。はははは。
ナイスなツッコミだなw
あはははは。
(;´Д`)ハァハァ 職人さんありがとうGJ!!!
ヒイロ視点は燃えるなぁ
おいらもリリーナ様に触りたくなってきたよ
ぐっじょーヴ、職人さん!!
>160
うむ、正にヒイロこそエロテロリストだ!GBですた。
萌えー!
ヒイロ視点イイ!
もうドキドキしちゃうくらい幸せです!
GJ!ъ(`・ω・´*)
こんばんはー。 |ω゚)ノシ
先日はうっかりとコテで失礼致しますた。
久しぶりにヒイロ×リリーナのSS投下に参りました。
『本編時間軸』の、一応続き物ですが、前の話を読んでいなくても
多分大丈夫だと思います。
本編での話数は#34あたりで、すでにヒイロさんとリリタンは
何回かエチーをしてしまっているという設定です。
今回以前のお話は「南極条約」さまに収録して頂いているので、
もし興味をもたれた方がいらっしゃいましたらドゾー。
今回投下分はビミョーにゴカーン風味なので、お嫌いな方は
スルーにてヨロ。です。
その足音が耳についたのは、不本意ながら、とうに彼がそれを判別出来てしまっていた
からだった。
体重の軽い、小さな歩幅の人間が生み出す独特の音だ。この国で持つ知己の中で、該当
する人物としてヒイロが思い浮かべるのは、ただ一人。
だが、本来ならばこの足音の持ち主が、この地下格納庫に現れるはずが無かった。否、
無いはずだった。なぜなら、ここはこの「完全平和国家」にはあってはならない『兵器』を
収容するべき場所だったのだから――。
「ヒイロ! 居るのでしょう? 返事をして!!」
エピオンの兵装をメンテナンスしていたヒイロ・ユイは、無言のままエレベーターを
振り仰ぐ。キャットウォークにつながる狭い踊り場から、手すりを越えんばかりに下を
覗き込んでいた彼女は、ヒイロの姿を認めると、長い髪を翻しながらその姿を奥へと消した。
彼女の居た場所からこの下層部へは、傾斜のきつい非常階段でしか下りることは
出来ない。案の定、『カンカン』と早いテンポで靴音を鳴らして駆け下りてくる彼女の
姿を、ヒイロは無表情に眺めやる。
「…何の用だ」
地の底を這うほどに低く、ヒイロが呟く。
かえして、視線を合わせた彼女は、軽く息を弾ませながらヒイロをにらみつけた。
「ノインさんから聞きました。……ヒイロ、ルクセンブルクへ行っていたのですね」
その言葉に、濃藍の瞳が眇められる。奥底で鈍く光る感情の種類に気がつくことなく、
少女は憤りに頬を染める。
「――どうして? どうしてなんです、ヒイロ」
サンクキングダム学園の制服に身を包んだ可憐な少女は、悲痛な声で詰問を投げかけた。
彼女の名は、リリーナ・ピースクラフト。
この「完全平和主義」を御印に起つ小国の、正当な王位継承者だ。
だがしかし、そんな彼女の様子を歯牙にもかけず、ヒイロは淡々と言葉を返す。
「何が、だ」
「だって――貴方は約束してくれたじゃないですか!!」
一瞬、泣きそうな表情になりながら。だがしかし、それ以上の怒気をまとって、
リリーナは弾劾の言葉を紡ぎだした。
「わたくしに黙って……居なくなったりしないって! そう、言った時に、あなたは
頷いてくれたのに」
「――…」
強い感情にかすれた響きが、幾らも陽の差さぬ格納庫に反響する。
――OZトレーズ派の最大拠点、ルクセンブルグ。つい先日、圧倒的多数たる
OZ財団派の猛攻によって陥落したその地は、その損傷率の高さから、「最も死の確率の
高い戦場」として世にその存在を印象付けることとなった。
そんな地に、ヒイロは自ら望んで赴いた。
彼自身の身に降りかかるであろう苦難と、在り得たかもしれない最悪の可能性に怖気を
感じながら、リリーナはその行為を非難する。
『死ぬつもりだったのか。』、と。
『その為に、最大の激戦区へ自分からその身を投げ出したのか』と。
言葉によらず、その強いまなざしで。リリーナはまっすぐにヒイロを追い詰める。
解っていた事だが――それでも、愚かしいまでの彼女の清冽さに、ヒイロは内心で
嘆息する。同時にそれは、ヒイロの神経をひどく逆撫でした。
彼女への複雑な感情と、諦念と、怒りとが化学反応を起こし、ヒイロの中でふつふつと
泡立っていくのが感じられる。
無表情のまま、ヒイロは彼女に向き直った。そして、わずかにかすれた声音で反駁する。
「今、お前の目の前に居る『俺』は、なんだ? リリーナ」
詭弁である事は自覚していた。しかし、この言葉しかヒイロには残されていない。
そしてその事実は、リリーナにもすでに解りきったことだった。
彼女の柳眉が吊り上がり、頬は怒りに紅潮していく。
「ヒイロ」
舌打ちをかすかに飲み下し、ヒイロは正面から彼女の炯烈な眼光をはね返す。並の人間
ならば、その雰囲気に圧倒され、続く言葉を呑んでしまう事だろう。
しかし、リリーナは怯まない。なぜなら、彼の殺伐とした風体の下に潜む、玻璃のように
脆く繊細な彼の心に、リリーナはとうに触れて知っていたのだから。
「貴方が無事に戻ってきてくれた事がどんなに嬉しいか。言葉を尽くしても、きっとそれは
表現できないと思います。……でも、その事と、わたくしが言っている事はまったく別の事
です。」
小さく一度首を振り、リリーナはくしゃりと顔を歪めた。
「わたくしが悲しいのは、貴方が約束を破ったから…! 嘘を、ついた事がです!」
「――嘘などついていない」
「死ぬつもりだったくせに!!」
断罪する声は悲痛な物だった。彼女が泣いていないのが不思議なくらいだった。
潤んだ瞳はその色合を深い物に変化させ、目元はほんのりと紅潮している。不条理に激昂
する彼女の表情は生彩に満ち、見る者の意識を惹き付けて止まない事だろう。
リリーナは両手を軽く広げ、再度小さく首を振った。
「ルクセンブルグへあの時に行く事が、どんな事を意味しているのか――。そんなこと、
わたくしにだって解る事だわ。ましてや、ヒイロ。貴方にそれが解らないはずは無い」
「――リリーナ」
「居なくならないでって……言ったのに」
唇を強く噛み締めて、リリーナが語尾をかすれさせる。
理由は、一つしかなかった。
――泣くのを、堪えているのだ。
ヒイロは、自分の胸の中にどす黒いものが広がっていくのを、はっきりと感じていた。
嫌悪。焦慮。そして……悔悟。
自分がルクセンブルグに赴いた、その行動自体に非が在るなどとは思っていない。
だからこそ、彼女の糾弾が、鈍く腹の底に溜まっていく。
その由来を、由縁を、ヒイロは直視する事を忌避したかった。
彼女が憤るその理由を、考える事が厭わしかった。
だから、ヒイロにはこう応えるしかない。
「死ぬつもりなどなかった。嘘を言った覚えは無い」
反論しようとするリリーナを制して、たたみ掛けるようにヒイロは続ける。
「実際に俺は此処にいる。お前はブリュッセルへ向かう直前、なんと言った? 『黙って
いなくなるな』と、そう言った。そして、実際に俺は此処にいる」
「ヒイロ」
呼びかけは、悲しさに満ちていた。だが、ヒイロは続ける。
「それが、全てだ。結果として俺はお前との約定を違えた訳ではない。――それ以上、
お前は俺に何を望む?」
「――ヒイロ!!」
たまりかねたように、リリーナが強く叫ぶ。悲鳴にも等しい声を耳にするのと、軽い
衝撃が伝わってくるのは、ほぼ同時だった。
――薄暗い格納庫に響く、乾いた音。
彼女の手がひるがえるのは見えていた。普段の彼ならば、その平手をかわす事など
容易い事だ。だが、あえてヒイロは避けなかった。
それが何故なのかは――ヒイロ自身にも解らない。
伏せていた視線を、ゆっくりと彼女に向ける。振りぬいた腕をそのままに、リリーナは
呆然としてヒイロを見つめていた。おそらく、まさかヒイロが甘んじて殴打をうけるとは
思っていなかったのだろう。
普段とのギャップを感じさせるその様がおかしくて、ヒイロはうっすらと笑みを浮かべた。
正面に浮かんだヒイロの表情に、リリーナはすっと意識が凍りつくのを感じた。
それは、一言でいってしまえば、凄絶ともいっていいほどの『殺気』だった。
彼と出会った頃の――初めて出会ったあの海岸や、軍艦の上で銃を向けられた時と
同じ――。
思わず、呼気を飲み込んだのが自分でもわかった。
わずかに自分が後退さっているのに気がついた時は、自分自身の情けなさに叱咤を
入れたくなった。
彼の正体など、最初から判っている。それなのに、どうしてこんなにも対峙に勇気が
いる事に――今さら気がついてしまったのか。
「――ヒイ、ロ」
わずかに声が裏返っている自分が疎ましい。落ち着け、と諭してみても、一度感じて
しまった恐怖は拭えない。
「言いたいことは――それだけか」
「えっ…」
投げかけられた言葉の真意を図りかねて、リリーナは怯えた瞳をヒイロに向ける。
視界に映る、その「らしくなさ」がおかしくて、ヒイロは頬を再び吊り上げた。
普段、自分をあれほど翻弄している彼女が、目の前でヒイロの挙動に一喜一憂する。その
事実が自分はどこかで是としているのかもしれない。
実際、いま、この瞬間。己の中で猛る感情は、今まで生きてきたどの状況よりも、自分の
『生』を実感させている。
具体的に言えば、それは「欲求」だった。
何を望んだ事も無い戦争機械の歯車が、「ヒト」として持ちえた数少ない衝動だった。
――目の前の少女を。己をかき乱す唯一の存在を。
――滅茶苦茶にしてしまいたい。
――誰のためでもなく、勿論、少女の為でもなく。
――ほかならぬ、『ヒイロ・ユイ』としての自分が。
――世界に二つとない、この稀なる少女を……
破壊欲求と、独占欲は、実の所良く似ている――。
「――っ!! ヒ、ヒイロ!?」
突然、無防備な腕を強く握られ、リリーナは非難の響きを高く上げる。
しかし、ヒイロは彼女の意など汲みはしない。そのまま格納庫の隅にリリーナを
引きずっていくと、無造作に冷たい鋲打ちの床へと彼女を引き倒した。
いちおう彼女が頭を打たないように配慮している当たりは、まだ冷静なのかもしれないと、
ヒイロは己の中でひとり言ちる。
唖然として固まるリリーナをよそに、ヒイロは無遠慮な指を彼女の秘処にいきなり
突き入れた。
「ひっ!? いっ、いやぁぁっっ!! 痛いっ…! いや、いやっ!!」
苦痛と、突然のヒイロの行為に、リリーナは涙を滲ませて拒絶する。しかし、ヒイロの
強引な行動は留まる所を知らない。
必死になって暴れようとも、のしかかるヒイロの身体に身動きがとれず、甘噛みされる
耳や首筋の刺激に、不本意ながらもびくりと肌が粟立っていく。
「いっ……いやっ、いやぁ……やめてっ!! こんなの……こんなの、嫌っ!」
暴力的に流し込まれ始めた快楽の波動に、リリーナは強い憤りを感じた。
こんな、一方的な行動を、受け入れられるはずがない。
「やめて、ヒイロっ!! どうして――どうして、こんなっ!」
「お前は、そればかりだな、リリーナ」
低く返された彼の言葉に、リリーナは目をわずかに見開く。彼の声が、ひび割れている
ような気がするのは何故なのだろう。
「どうして。どうして、と。では、逆に問おう、リリーナ。お前は、俺が何故そうしたの
かを、考えた事があるのか?」
それは、と言いかけて、リリーナは口をつぐむ。ヒイロは彼女の様子を見つめながら、
穿った指を蠢かす。
「――っ!! んっ……」
「答えろ」
生理的な反射で溢れてきた愛液が、ヒイロの指を滑らかにさせる。羞恥と甘い疼きに
気が遠くなりそうだ。それでも、リリーナはなんとかヒイロを睨み返す。
「考えました…。考えて、考えて……気が狂いそうなほど貴方の事を考えて――それでも、
わたくしに解ったのは、貴方が死にたがっているという事だけ」
「――っ」
「でも……貴方は『約束』をわたくしにくれた。頷いてくれた。あなたは誠実な人です。
だから――矛盾する二つの行動がわたくしには理解できなかった。だから…」
ヒイロは見上げてくるリリーナの視線を正面から受け止めた。もはや止まらずあふれる
涙に濡れるリリーナの瞳は、ヒイロの肺腑をえぐるに十分すぎる。
「誠実……誠実とは恐れ入った。姦計や謀略と轡(くつわ)を並べるテロリスト風情に
『誠実』とは、な。」
「自分を貶めるのはお止めなさい、ヒイロ。あなたは自分で考える以上に純粋な人です」
「――知った風な口を…」
ふさいでやる、という意図ではなかったが。ヒイロはそのままリリーナの唇を貪り始める。
驚いたように身を強張らせたリリーナは、やがて諦めたように瞳を閉じた。
その様を見届け、ヒイロは無遠慮に舌を彼女の口内へと割り込ませる。
ぬるりとした生暖かな感触に、リリーナは拒絶することなく迎え入れ、絡む舌にも抵抗を
見せなかった。
くちゃくちゃという水音が、上と下からかすかに上る。それは薄暗いMS格納庫には
不似合いな、粘度を伴った響きだった。
舌を合わせてから程なく、クレバスから溢れる蜜の量が増した事にヒイロは気がついて
いた。すでにリリーナと身体を重ねる事、数度。大分こなれてきた身体の反応に、ヒイロは
無意識のままに笑みを深くする。
彼女を、己の手の内で如何様にも転がすことができるという、強い満足感。それは
ヒイロの中にある暗い情念をさらに加速させた。
甘い唾液と舌を味わう事をやめぬまま、ヒイロの指はなお一層傲慢に、リリーナの泉を
波立たせる。二本、三本と数が増え、もう一方の手が彼女の胸を制服の上から揉みしだく。
「んっ……んんっ!! う、んーーーーっ!! ふっ…」
抗議の声すら彼の喉に飲み込まれ、リリーナは力なくヒイロの肩を幾度も叩く。しかし、
彼の指に刻まれる、深みを増した快楽が、リリーナの体を痺れさせていく。
耳を、胸を、咥内を。乳首を、クリトリスを……そして、最奥の秘処を。
問答無用に蹂躙され、溢れる愉悦に正気がはがれていってしまう。
リリーナを知り尽くした彼の巧緻な指が、彼女という存在を一匹の『雌』へと貶めていく。
「んっ…あ、あぁぁっ!! いや、いやっ! やめっ……」
いつのまにか制服のシャツもはだけられ、たくし上げられたブラジャーから覗く赤い
尖りをヒイロがしゃぶる。押しのけようとする彼女の抵抗など、柳に風とばかりにヒイロは
受け流してしまう。
強情な彼女への報復とばかりにヒイロがわずかに歯を立てると、リリーナはびくびくと
全身を大きく揺らした。
同時に、膣がきゅうと収縮し、ヒイロの指を痛いほどに締め付ける。
虚を突かれたヒイロが組み敷く彼女を見遣ると、彼女はぐったりと床にその身を
投げ出していた。
「――おい。まさか、今のでイッたのか?」
「……っ」
肩で息を吐くリリーナが、片手でその表情を覆い隠す。再度ヒイロが促すと、リリーナは
小さく頷いた。
その様子に、ヒイロの中にある何かが壊れていく。
指や触れている部分を介して、とくとくと伝わってくる彼女の鼓動が、ヒイロの感情を
肯定していく。
ヒイロは指を抜き取ると、彼女の下肢を大きく引きはだけた。
「――ひっ!! あ、やっ……ヒイロ、なにっ…?」
だが、恐怖に強張るリリーナに、ヒイロは黙して応えない。
無言のまま、溢れる淫水に濡れるレースのショーツをむしり取る。ぺたりと張り付いた
陰毛は色が濃い。両の指で貝の合わせ目をこじ開けると、ローズピンクの性器が蜜を
こぼして息づいていた。
「あっ…あーーーーっ!!」
絶望と愉悦の奇妙に交じり合った悲鳴を、リリーナがあげる。頬どころか全身を真っ赤に
染め上げ、リリーナは弱々しくすすり泣いた。
「いやっ…嫌ぁ……! お願い、見ないで。見ないでぇ……」
「――駄目だ」
簡潔な拒絶に、リリーナは幾度も首を振った。しかし、その間にもヒイロは彼女の腿に
舌を這わせ、指を動かし、心ゆくまで彼女の秘部を視姦する。
言葉で形状を逐一説明してやろうかとも思ったが、さすがにそれは悪趣味な事を自覚して
いたので、ヒイロは口をつぐんだまま舐るように淫花を愛でる。
触れてなどいないというのに、充血した秘唇はとろとろと愛液を溢れさせていた。
視覚的な刺激と興奮は、彼の思考力を著しく削いで行く。
その自覚は存在した。だが――もはや、構うものか。
ヒイロは無言のまま、誘われるようにその滴を嘗め取り始めた。
「あ、あぁっ!! あ、んっ……い、いやぁ!」
勿論、淫蜜をこそぐだけには止まらない。ヒイロは肥大した花芽に舌を這わせ、指を再び
膣奥へと穿つ。ちゅくちゅくと無造作にかき回してやると、リリーナは長く、高く甘い
悲鳴をあげた。
「いやいや、いや…! いやぁぁっ!! は、あぁぁんっ! あんあぁんっ!」
ヒイロの髪を細い指がかき回す。動きを封じるどころか、かえってヒイロの蠢きを助長
しているかのように、幼い腰がびくりと快楽に揺れ動く。
「も……いやっ……お願い、ヒイロっ…! 放し…許し、て…あ、あぁあっ!」
ざらざらとした蛭のような感触が、リリーナの敏感な部分を蹂躙していく。幾度も背筋を
駆け上がる鋭い愉悦と、耳につく彼の呼気音が彼女の抵抗心を鈍くさせていく。
いやらしい粘着質の音と、シンクロして施される濃密な愛撫。
自分がどこにいるのか――どうしてこんな事になってしまったのか。
それすらも忘れてしまいそうで、リリーナは懸命に己を保とうと、左の小指をきつく
噛み締めた。
「んっ……く、ぁ、あぁっ……!! イヤ、嫌っ…やめて、止めて、ヒイロ!!」
それなのに――溢れる熱が思考を鈍らせる。わずかな痛みなど、この快楽をとどめる
為にはなんの役にも立たないのか――。
「おねがい…っ、こんなの、こんなの駄目っ…!!」
「――指に跡が残るぞ。止めておけ」
「あ、くっ……んんっ! ひぁっ……」
ヒイロの腕が彼女の腰をぐいと持ち上げる。制服のスカートがひるがえる様に、リリーナ
は小さく息を呑んだ。
「あ……ヒイロ?」
霞んだ視界に彼を見遣ると、ヒイロはまっすぐにリリーナを見つめていた。
真剣な、怖いほど緊張した面持ちの彼に、リリーナは思わず状況を忘れて見入ってしまう。
深い深い、プルシァンブルーの二粒の宝玉。奥底に揺らめく焔は、初めて出会ったときと
少しも変わっていない。
「ヒイロ……」
魂が抜けたように、彼の名を呼ぶリリーナ。そんな彼女に、ヒイロは皮肉げな表情で
睨み返した。
「まだ、終わっていない」
「――っ!!」
びくん、と肩を弾けさせた時には遅かった。彼の腕に押さえつけられ、腰が完全に固定
された。
「あ……あ、あぁっ……」
「――力を抜いておけ。つらいのはお前だけだ」
低い声で与えられたのは、まぎれもなく心からの『忠告』だった。
…寸止めスマソ_| ̄|○
一応最後は和姦の予定。。。。
なるべく早い内に投下にきますねー
それでは、またノシ
>157-160
ハァハァハァ GJGJGJ!!自制のつかないヒイロさん萌え。。。
新たなヒイリリキタ─────(*゚∀゚*)!!!
ふと怯えるリリたんも凄くイイ!
S原さんの強姦風味、好きだったりするのでこれまた嬉すぃです。
続きも楽しみにしております(*´Д`)ハァハァ!!
ウホッ☆S原タンキター!あぁン寸止めなんてイケヅー。
なんだかんだ言ってもヒイロ優しい所が良いです。
S原神キテタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
す、寸止め…グハァ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
続きを蛇の生殺し状態になりつつ、マターリ楽しみにまっとリマす
きゃー!S原さんの新作ー!!
いつもごちになっております(*´Д`*)
続き楽しみ…
タイトルの投げやり加減と、内容の達者さ濃厚さなギャップもいつもツボだ、S原さんw
首を長くしてお待ちしております!!!!
S原すわーーーーんっ!!(*´Д`*) ハァハァ
ありがとうございます!!続き愉しみにしてます。
ところでみんなヒイ×リリとかのエロドジーンって買ったことある?
なんかいいのあったら教えてホッスィ(伏字・当て字で)・・板違いかもしれないが
>>184さんありがとう!なんて親切なんだ!そして当て字うまいっすね(藁)
あと前にすんげーエロい小説書いてるとこがあったんだけど自分のサークル持ってないのか
いっつも委託なトコがあってそれがなんてサークルなのか未だにわからない
冬も委託してたからまだ書いてくれるのだろうか・・・
>183
自滅苦LOVEという女性向のケモノ系がとんでもなくエロかった。
ヤフオクで6桁値段がつくドイツ語サークル名も雰囲気で読ませるエロ小説を出していた。
汁だく---------------------------------乾燥
自滅 ちゃっせ ドイツ・茶帆船 ろんかる
こんな感じ。ろんかるのリリーナは殆ど男(漢ではなく男)なので人を選ぶと思う。
確か自滅〜は合同企画の一発サークル名じゃなかったかい?
確かにあのシリーズ本は女性向きにしてはどエロエロだねw
上に挙げられた女性同人作家さん以外で持ってるヒイリリエロ本のサークル名は
「殺し屋るーぷ」「声」
後者のサークルさんはラブラブエロが中心だが、どちらもたまにエグい表現(男性向きばりに露骨ではない)
がたまにあって、ダークな雰囲気が好きな自分としてはお気に入り。
同人誌か…久しく買ってないな。今やネット上で無料で読める世の中だし(ノ∀`)
あ、言い忘れたけどどっちも小説本でしたよ
>186
「乾燥」その表現に感動w
漫画より小説出してるところがエロイ気がする。
あとネットのみでやってるところが多い。
隠しサイトっつーよりメールで問い合わせたりしなきゃ
いけないからチョトめんどいけど。
日登で癌ダムだし、そこらへんは仕方がないと思う<裏請求制
冬は別ジャンルの自SPから動けなくて買いにいけなかったから、
春か5月で上で上げられたサークルさん探してみるよ(今でも活動していたらいいけれど・・・)
秋にオンリーがあるんだっけ? 一度きりで申し込んでみるかな・・・。
こんばんわーヽ(´▽`)ノ
先日はレスをありがとうございますたー
なんだかオフラインのお話でもりあがってまつねー
自分はあんまり持ってなかったりするんですが、
色々あるんですねー。すごいなぁ…。
それでは、>176からの続きを投下いたします…
が。
す、すみません。今回分でもまだ終わってません…OTZ
そしてまだ和姦に至ってないよーな…(゚∀゚)アヒャ
まだまだゴカーン風味(…ゴカーンプレイ?)状態なので、
お嫌いな方はどうかスルーにてヨロ。。。
「は、ぁ……んっ…」
ちゅくり、とぬかるみにあてがわれた熱い塊。その正体を今さら知らぬはずがない。
リリーナは無意識のうちに強張らせていた下肢を弛緩させようと努めたが、緊張がそうも
簡単に解けるはずがない。
ましてや――何をされるか、解っているというのに。
「あっ……ヒイロ……お願い…やめて」
「――今さら、だな」
もはや留めようなどと、できるはずもない。
ヒイロは硬くそりあがった己の逸物を、違うことなくその場所へと突き上げた。
秘肉を割る感触と、温い粘液がまとわりつく感覚に、ヒイロは深く息を吐く。
「んぁ……あ、あ、あぁっ」
かすかにあがる彼女の悲鳴を無視したまま、ヒイロは一気に膣奥へと侵入を果たして
しまった。
びくびくと弾ける膣襞と、暖かな体温の二重奏が心地よすぎて、眩暈がしそうだ。
断続的にあがる彼女の嬌声も下腹に響いて、ますます締まりが良くなっていく。
ヒイロは滑らかな彼女の尻を撫でながら、幾度か円を描くように腰を動かした。
「はぁっ……あ、あぁっ」
こぼれる愛液がヒイロの太腿にも飛び散り、私服のスパッツを汚していく。だが、そんな
事は気にもならなかった。
眼前で揺れるライトブラウンの長髪や、しっとりと汗ばむ滑らかな肌を愛でる事のほうが、
ヒイロにとっては重要だった。
よもや――自分はこの様を見たくて彼女を強姦しているのか。
そんな埒もない事を思考し、ヒイロは己の不毛さに苦笑を漏らした。
抽送にあわせて揺れる小さな乳房を揉み解してやると、リリーナは目に見えて反応を高く
返してくる。
ヒイロの剛槍を飲み込む肉襞が幾重にも巻き込みを強くし、まるで蕩けるように彼を
翻弄する。ヒイロは胸の頂点に揺れる朱赤の果実を捻り上げ、応えて愛らしく嬌声をあげる
リリーナの様子に満足する。
「…――リリーナ」
「ヒイ……ロ…! ね……、お願い、もう……やめ…」
「もう、無理だ。いい加減諦めろ」
「そん…なっ、あ、ああっ! んっ……ん、んんっ!!」
ストロークを大きくして、花びらと花芽を強く刺激するように動く。すると、リリーナは
息を詰めてびくびくと身を震わせた。
無駄な肉のない、白い腹が快楽を受けてふるふると揺れている。
愉悦に滲む涙に色を変えた瞳は、夜明けの空を髣髴とさせる菫色。
陥落まで、あと一押しなのは明白だった。
言葉で落としてもいい。だが――それではヒイロの方が物足りない。
もっと――もっと、堕してやりたい。
ヒイロの肉棒を求めて腰を振るような、淫らな雌であることを自覚させてやりたい。
そうすれば――自分が今、この時に。ただの雄であることも、相殺されるに違いないの
だから。
「リリーナ」
「ヒイロ……っ、ん……んん…っ」
唇を重ねて、甘い唾液を味わうように舌をのばす。暖かな粘膜が絡むと同時に、陰茎を
受け入れる秘所はきゅうきゅうと締め付けを深めていく。
絡み付くような、深い快楽。充血するペニスが、まるで飲み込まれてもげてしまいそうな
錯覚すら覚える、濃密な悦楽の波。
先端をざらついた天井に擦りつけてやると、リリーナは数度わななきを深めた。
「んっ…はぁぁっ! あ、あ、あぁっ!!」
唇が外れて、赤い舌がこぼれていく。彼にしがみ付く彼女の指に力がこもり、タンクトップ
の隙間から、ヒイロの背に薄い爪が掻き痕を作る。
「っつ……」
痛みはささいな物だった。いつもの任務で負う傷とは比べ物にならぬほど。しかし、
ひりついた鋭い痛みは、ヒイロの緊張をわずかに削いでしまう。
「は、っ……うぁっ…」
下腹が、びくりと跳ねる。次いでヒイロを支配したのは、解放されることへの誘惑。
「あ……かはっ……あ、あっ…」
びくん、びくんと腰が大きく揺れる。しまった、と思った時には遅かった。
底から押しあがる、射精感の快楽。放出の愉悦。ちかちかと、眉間で弾ける解放の衝動。
「ひっ…あ、な、なにっ…? あ……」
当初は何をされているのか解らなかったらしいリリーナは、溢れてくる太腿へのぬるみの
正体に思い至り、絶望感に満ちた悲鳴を上げた。
「あ、あぁっ!! いやっ……嫌ぁーーーっ!! 駄目、ヒイロ、中はっ…」
しかし、きつく拘束された腕から抜け出す事は叶わず。リリーナはヒイロの胸に手をついて
逃れようと抗うが、彼はいっかな束縛を緩めようとはしなかった。
「ヒイロ……ヒイロ、お願いっ! やめてぇ……もし…できてしまったら…」
「――だから?」
「え……」
「そんな事、俺が知ったことか」
「――っ!! ヒイロ、あなたっ…」
しかし、ヒイロはそんな彼女の悲嘆を歯牙にもかけず、下から両腕で彼女の膝から腿を
すくい上げ、上半身を起こしながら体重を更に彼女へとかけた。
こうすることで、M字に広げられた下肢の中央へと、ヒイロのペニスは更に深くもぐりこむ
こととなる。
「あっ……ん、んんぅっ!! い、やっ…ヒイロっ!!」
「……まだ逝ってないみたいだな。締め付けが凄い。……ほら、解るか?」
ヒイロの言葉の意味を彼女が理解するのに、時間はかからなかった。挿入されたままの
彼の猛りが、むくむくと力を増して勃ち上がっていくのが手にとるように把握できる。
「あ、ああぁっ!」
擦れて生まれる快楽と、彼の陵辱が続く事への絶望に、リリーナは弱々しく嗚咽をもらす。
ヒイロは唇の端をゆがめ、そんな彼女を冷徹に見下ろした。
「――リリーナ。ひとつ勘違いを指摘してやる」
「……え?」
「中で出さなくても、剥き出しのペニスを挿入されれば妊娠の可能性はある。」
「――っ!?」
お嬢様育ちのリリーナは、どうやらそんな事も知らなかったらしい。
愕然として瞳を見開く彼女に、ヒイロはゆっくりと冷笑を向けた。
同時に強く、胸の尖りを指先で捻り上げてやる。リリーナは痛みに頬を引きつらせながらも、
彼に向ける視線を外そうとはしなかった。
ヒイロは向けられるまなざしを逸らさぬまま、緩慢な動作で唇を重ねる。舌は絡めること
なく、彼女のぽってりとした下唇を辿るにとどめる。
指は絶えることなくリリーナの胸を玩び(もてあそび)、結合部から溢れる白濁を潤滑材に、
亀頭を最奥のざらついた部位へと擦りつけた。
「んっ……ん、んっ…!」
溢れるほどの愉悦が最奥から駆け上り、リリーナの思考を霞ませる。
こんなのは、嫌なのに――。それなのに、身体が一向にいう事を聞いてくれない。
膝を固定した彼の肘から先は、器用にリリーナの乳房をこねまわし、もはや大胆に前後する
彼の腰は、ずんずんとリリーナを突き上げて快楽と衝撃を丹念に抽送する。
「あ、あぁっ……! あ、ぁ……イヤ、嫌ぁっ…!! ひ、あっ…」
だが――もはや拒絶は喜悦の嬌声でしかなかった。ヒイロの二の腕に爪を立て、幾度か
下肢をばたつかせようと、リリーナの抵抗はもはや形だけのものでしかなかった。
ヒイロはその様に相好を崩す。快楽に屈服したリリーナの姿は、ヒイロの中にわずかばかり
存在する征服欲を十二分に満足させるものだった。
「――リリーナ」
低く、小さな声で。ヒイロは、己のピストンに揺さぶられる哀れな少女の名を呟く。
「あ……あ、ヒイロ……ヒイロ、ヒイロぉ…」
ふるふると、最後のあがきとばかりに少女は小刻みに首を振った。
「もう……もう、やめて……こんな……傷つくのは……わたくしではなくて…」
――自分ではなくて、あなた自身だというのに。
頂点寸前にまで追い詰められたはずの、か弱い美姫は。
腕を伸ばし、ヒイロの頬に白く穢れの無い指を絡めるのだ。
「リリーナっ……!!」
憎悪すら熱量に変えて。ヒイロは、容赦なく最奥と膣口を強く擦りあげる。
「あ、ぁぁっ!! ヒイ……ロっ! 駄目、ダメ、あぁっ」
見上げてきていた水晶の瞳が、強烈な愉悦の衝動にきつく閉じられる。
びくびくと白い半裸の身が跳ね、のけぞる喉首は、ぬめる汗に艶かしく光を弾く。
「あ、ぁ、んんっ!! んーーーーーーーっ!!!」
感極まった、高い声。愉悦の歓喜が全身を貫く事に、理性が拒否して声をこもらせる。
しかし、圧倒的な波涛がリリーナを押し流す。白熱が意識を満たし、幾重にも甘やかな衝撃を
彼女の奥に畳み掛けていく。
陸に上げられたサカナのように、リリーナの肢体が床の上で幾度か揺れた。同時に、一気に
ヴァギナが収縮し、幾層にも感じられる襞肉が、容赦なくヒイロの棹を巻き込み、うねりを
増す。
「はっ……ぐ」
もはや、躊躇などありえなかった。衝動のままに、今日二度目となる射精衝動にヒイロは
身を任せた。
「あっ…あぁぁっ! 熱っ……だめぇ…」
瞳に一杯の涙を溜めながら、弱々しくリリーナが首を振る。そのたび、尖りきった乳首が
ぷるぷると揺れて、ヒイロはわずかに苦笑を覚える。
「駄目と言う割に……体は嫌だとは言っていないようだが」
「そ、そんなのっ……」
リリーナは涙を拭いもせず、ヒイロに刺し貫かれたまま彼をまっすぐに見上げた。
「そんなの、貴方の勝手な思い込みだわ。わたくしは……」
「――ならば、試してみるか」
その言葉に、リリーナは虚を突かれ――そして、気がつく。彼女の中に収められたままの
ペニスが、未だに力を失っていなかったことに。
「……あっ……う、ウソ…」
唖然として、頭上に覆い被さる彼を見上げる。焦燥を不敵な表情で覆い隠した、ヒイロ・
ユイ。さすがに汗を額に張り付かせ、頬を紅潮させているものの、リリーナよりはるかに
余裕のあるその体躯。
「あ……あ、ね、ヒイロ……。やめ……おねがい…」
未だ絶頂の余韻も消えぬ中、蚊の泣くような声でリリーナは懇願する。しん、と沈黙が
痛いほどに突き刺さる、薄暗い格納庫の中で、その声は確かに彼に届いたはずだ。
だが、しかし。
ヒイロは無言のままリリーナを見下ろす。
冷たい瞳の奥に、わずかに仄見える感情の光。
その切なさに、リリーナは陶然となって思わず魅入られてしまう。
「……ヒイロ」
「リリーナ」
思わず呟いた名前に、覆い被さるように響く彼の声。
低く、息を吐くように。リリーナの心を容赦なく切り裂く、絶対の声音。
それでも。リリーナはこう応えるしかできないのだ。
「――……お願い。もう……止めて」
彼の行為を肯定する事などできず。それなのに、拒絶する事にためらいを覚えてしまう己の
矛盾。それを隠す事ができるとは思っていない。それでも――リリーナは瞳を落とし、視線を
そらし、首を背けて彼の視線から逃れようとする。
しかし、ヒイロの指がそれを許さない。首の下にもぐりこんだ彼の手が、強引にリリーナの
視界を捉え、彼の正面に向けられる。
観念して視界を開くと、そこには変わらずヒイロの瞳があった。
「――リリーナ」
再度呼ばれた、自分の名前。ああ――駄目だ。もう、駄目だ。
リリーナは深く息をつき、強張る四肢を弛緩させる。強く彼の腕を握り締めていた両の手を、
顔に覆いかぶせて。リリーナは低く、だがはっきりと囁いた。
「本当に……ひどい人ね。貴方は」
かすかに、彼が苦笑しているのが気配で判った。逃れるリリーナの腕を強引にむしり取り、
ヒイロは彼女を再度、床へと押し付けた。
「あ、痛っ……! 乱暴にしないで…っ」
「この行為を『乱暴』と言わずになんだというんだ、おまえは」
「――っ」
思わず強く当の張本人を見据えた彼女に、くつくつと低く笑いを返すヒイロ。
ばつの悪い表情を浮かべるリリーナをよそに、ヒイロは再び律動を再開する。
「あ……や、め」
リリーナがかすかな抗議の声を上げたが、ヒイロは一顧だにしなかった。汗に張り付く
タンクトップを脱ぎ捨て、リリーナのスカートを強引に剥ぎ取り、彼女の腰の位置に当てる。
リリーナはその度目をきつく瞑り、いやいやと首を振るが、ヒイロは彼女のささやかな
拒絶を一蹴した。
もはや、ぐったりと彼の意のままに任せ、リリーナは潤んだ瞳を向けてくるだけだ。
その奥底に抵抗のかけらは未だ存在しているが、すでにそれは形骸にすぎず――。
「覚悟したのか――?」
「違います……もう……」
やめて、と。リリーナは口の動きだけでヒイロに伝える。
これが踏みとどまれるギリギリのラインなのだと――無言の内に彼女が伝えてきているのが
解った。
受け入れる事も、拒絶もできず。
それでも――彼女はヒイロを否定しない。ヒイロの行動を束縛しない。
ただ、彼女は流されるだけだ。それだけがささやかな免罪の証だとでも言わんばかりに。
「……いいだろう」
彼女の覚悟に、ヒイロは得心の吐息を飲み下す。
ならば、それで構わない。
――ならば。いまこの瞬間。この刹那。どこまでも、快楽の淵に引きずり落としてやる。
……orz
この後、和姦になる予定でつ…
なるべく早めに最後部分投下にきますー
では、また後日ノシ!
祭りの為に起きてたんだけど、最後にここ見てエガッター。
S原キュン乙です。ここまでハゲスィヒイロってはぢめて?
次回も楽しみにしてまってまつ。全裸でw
続きのお話キテタ━━━(*゚∀゚)=3━━━!!
妊娠についてひとつ賢くなったリリーナ様に何やらハァハァしてしまいますたw
激しく元気なヒイロを応援しつつ続きも楽しみにしております(*´Д`)
孕ませハァハァ…
S原さぁん!
>205
見れない…orz
遅レスだが184氏の言っていたすげーエロい小説書いてたのって「要請夜想局」ってとこ?
昔からいるんだけどもはや1年に一回の発行ペースで委託のみだった希ガス
リリーナが黒い下着着てヒイロのユイを舐めた挙句刺すんだけど最終的には
やはりヒイロ攻め攻めになるという小説書いてたはず
>>208 あそこのエロイよねー自分ももってる。
続き期待してるんだけど、GWの新刊は出てなっぽい。
ここはいっちょ新作のOVAかなんか出して昔の熱気を取り戻して
欲しいよ。
210 :
名無しさん@ピンキー:2005/04/07(木) 00:11:00 ID:QW5SeQmD
保守age
放送日記念保守
こんばんわーノシ
>167-176 >192-199 の続きですー
なんとか完結しますた。遅くなりまして正直スマンカッタ orz
ワカーンに持ち込んではいますが基本「強姦風味」なので、
お嫌いな方はスルーにておながいしますー
「いっ……や、あ、あぁぁぁっ!!」
コンクリート製の打ち放しの壁に、少女の高い啼き声が反響する。
ぬげかけた制服の上着は、拘束具となって彼女の動きを束縛していた。視界に入るのは、
不規則に揺れる自分の白い足。そして、ぽたぽたと時折ふりそそぐ、彼の汗。
「あ、あ、あぁっっ!! いっ……ダメ、だめ、ヒイロ」
グラインドするように膣奥をかき回され、彼の容赦ない指がリリーナの乳房を巧みに揉み
解していく。種類の違う鋭い快感が、リリーナの正気の糸を細く削り取っていく。
逃れようと身じろぐ動きが、かえって淫楽の衝動を煽り立てることに、遅まきながら気が
付き始めてはいた。だが、もうどうにも止める事が出来ない。
「あ、い……やぁっ……! あ、あ、あぁ……んんっ!!」
びくん、と背が弾け、その動きにすら甘い衝動が幾重にもリリーナの意識を遮蔽していく。
ヒイロの愛撫は、先からのどの動きよりも優しかった。彼女の内から容赦なく快感を
引きずり出すように、丁寧かつ慎重に――なにより、的確に。
彼の指に肌をなぞられるたび、自分の中からみだらで淫蕩な「雌」の部分が露出して
くるのがリリーナにもわかる。
そして、彼女を翻弄する当の彼にとって――それが何よりの目的なのだという事も。
「いや、嫌ぁ……ヒイロ、だめぇ……」
「――何が」
「もう……わたくし、ダメ……」
はらはらと、涙が溢れるのが止められない。彼の指が優しく拭ってくれている事が
嬉しくて――だけど、自分の中の浅ましさが彼に晒されている事が、どうしようもなく
情けなくてしょうがない。
「お願い……もう、やめて…」
「――止めて欲しくないくせに、正直じゃないな」
嘲るように、ヒイロは笑う。リリーナを覗き込むように――言葉とは裏腹の、心臓が
痛くなるような表情で。
「ちが……あ、ぁっ! あ、やっ……あんっ! あぁっ…んっ」
拒絶の言葉は、施される蜜毒のような喜悦の波に押し流されていく。結合部がひくひくと
生き物のように勝手にうねり、彼の剛直を快楽で包み込むように受け止める。
「あ……あ、ぁぁぁっ! ヒイロっ……いやぁ」
だが、この感覚を許容する事への抵抗を、どうしても拭い去る事はできなかった。
否定のために、リリーナは何度も小刻みに首を揺らしていた。
――しかし、ヒイロは薄く笑みを浮かべたまま、彼女の懇願を切り捨てる。
なおも彼女を突き上げるピストンを早め、己と彼女の快感を、より強く、深く高めていく。
これ以上に無いと思っていた愉悦が密度を増し、糖蜜に浸されたのかと錯覚するほどの
甘い痺れが、リリーナの全身に染み透っていく。
「あ……そんな、あ、もっと……ゆっくり…っ!!」
こらえきれずに、思わずこぼれた艶めいた懇願。
「ゆっくり…?」
「――あ」
自分の言葉が信じられなくて――リリーナは涙に潤む瞳を見開いた。
眼前には、彼の顔。
吐息がかかる程の距離にある彼の端正な顔立ちが、にやりと表情を歪める様に、
リリーナは頬に血が昇っていくのを感じた。
「ちが…違う、の。わたくし……っ」
「違わないだろう。――優しくなどしてやらない。期待するな」
言葉尻は厳しいが、ヒイロの声から険が薄れている事にリリーナは気がついた。
宣言に違わず、最奥を掻き回し、穿ち、彼女の甘襞を肉棒で捏ね回すヒイロの熱量は、
一向に衰えを見せない。喉の奥でかすかに笑いながら、しかし、彼は絶え間なくリリーナを
揺すり、擦り――己の剛直を彼女の中に突き入れる。
「ひっ……あ、あぁっ! やめて…」
もはや愉悦を隠しようもなく纏わせた咽び声を切れ切れにこぼし、リリーナは欲に疼く
ヒイロの熱塊をその身に幾度も包み込む。
その動きが、たまらない。焼け付くような快楽が喉奥を干上がらせ、ヒイロは上がりそう
になる声を、半ば強引に飲み下した。
一瞬も止まらず蠢く少女の秘所はヒイロの神経をがりがりと削り――代わって侵食して
くるのは、混迷と快感のない交ぜになった強い衝動。
「あ、あっ!? やっ……」
止まらない――もう、どうにも止めようが無い。
彼の抽送に合わせ、無意識の内に揺れている彼女の腰。それを、ヒイロは勢いよく引き
寄せた。ごぶりと空気を震わせながら、赤黒く充血したペニスは花びらを掻き分けて、
なおも奥へと進んでいく。
「あ……あ、いやぁーーーー!!」
少女の背が弓のようにそり返る。内奥で弾けた衝撃の強さに、リリーナは甘い悲鳴を
長くあげた。
「あ……ん、あぁ、んっ……ひ、あ」、
恥骨と尻肉が重なる音が、二人の間で高く鳴る。抉るように敏感な粘膜が彼女の奥を
何度も擦り、少年と少女は同時に、全身を強く昂ぶらせていく。
「ぐっ――リリ…ナ」
「あ、ぁあっ! あ、ダメ! 駄目ぇ! あぁーーーっ!!」
組み敷かれるリリーナが喉を逸らし――組み敷くヒイロは低く顎を引き、全身を数度、
鈍く揺らした。
ちかちかと閉じた目蓋に浮かぶ、緑色のハレーション。
肌を滑り降りていく、ヒイロの情欲に満ちた熱い吐息。
注がれ、溢れていく感触が生々しいゼリー状の熱い白濁。
……リリーナは半分ほど混濁した意識の中で、それら全ての感覚を一時(いちどき)に
知覚する。
「……あ、ぁ……ヒイロ…」
全身が性感帯に成ってしまったかのようだ。
彼の吐息が――指が、舌が――触れられている全てのところから、熱を帯びた密度の濃い
快感がリリーナの正気を犯しつづけている。
ヒイロの指は飽くことなく胸の頂きを愛撫し続け――つながったままの最奥では、脈打つ
彼の猛りが復活の時を待つかのように息づいていた。
身じろぎも叶わないほどの放心に浸っていると、ヒイロがつつくように唇を重ねてきた。それに抗う事すらできずにいると、ヒイロはかすかに唇の端を歪め、強引に彼女の咥内を
犯す事を楽しみ始めた。
流し込まれる彼の体液。交じり合う、己の唾液。甘えるような吐息が無自覚のまま零れ
落ちている事がリリーナにもわかったが、脱力が深くてそれすらも止める事ができない。
「起こすぞ」
――こくりとリリーナが喉を鳴らしたのを確認した後、唇を放して開口一番にヒイロが
告げたのはこの一言だった。
リリーナが問い掛ける間もなく、ヒイロは彼女の脇に手を差し入れ、そのまま彼女を己の
太腿へと持ち上げた。
所謂、正面座位という形になるように、ヒイロは自身の体勢を固定する。
真正面からヒイロに――しかも、わずか10cmもないほどの距離に彼の顔があるという
状況に、リリーナは戸惑いの表情を見せた。
しかし、その美貌は瞬く間に強張っていく。
――わずかに息を呑んでしまったのが、リリーナ自身にもわかった。
目の前で、情欲の名残と焦燥に満ちた紺青の瞳が揺れている。
深い深い――リリーナが惹かれて止まない、美しい宇宙(そら)色の双眸。
「――ヒイロ」
気がついたら、名を呼んでいた。彼の――眼前の少年の、リリーナが知る唯一の呼称を。
リリーナの声に視界を戻したヒイロ・ユイは、彼女の陶酔に満ちた様子を見て、満足げに
微笑んだ。瞳の底に溜まる、鈍く錆付いた揺らめきは変わらぬまま――。
――その表情に、リリーナは、整理のつかない感情に胸が塞がれるのを感じた。
……どう考えても、自分は被害者のはずなのに。
拘束され、意に添わぬ性行為を強要され、深く傷ついたのはリリーナの方なのに。
それなのに。
行為の最中にリリーナが説いた通り、彼の方が迷子のような顔つきをしているのだ。
彼の心が誰よりも果敢無い事は解っていたが――それにしたって、あんまりではないか。
これだけ人の心を踏み付けにしておいて。結局、その行為に自分すらも傷つける彼の矛盾。
その不器用さにリリーナが感じたのは、どうしようもないほどの愛しさだった。
陵辱され、幾度も膣奥に樹液を注がれ、意にそまぬ快楽に翻弄された恥辱と悲嘆は心の
中に溢れている。それなのに――。
肌と肌がふれあい、呼気すらも共有する程――体温すら交じり合いそうなこの距離に彼と
在る事が、どうしてこんなにも心を潤していくのだろう。
一方的な暴行で始まったはずのこの行為が、いつのまにか濃密な交歓の刻(とき)へと
変貌していた事に気が付いてしまい、リリーナは己の心臓が掴まれるほどの衝撃に身を
震わせた。
自分自身の心がわからなくて、リリーナはわずかに唇を噛み締める。
「ヒイロ」
続く言葉も思いつかぬまま、リリーナは彼の名を再び呟く。
自分の中の空洞に、差し込まれたままの熱い肉隗が、彼の鼓動をリリーナの芯から伝えて
くる事に心が躍るのを自覚しながら。
「……リリーナ」
応えて、ヒイロが低く囁く。
彼女の名前を。ドーリアンでもピースクラフトでもなく、ただひとつ変わらぬ、少女の
名前を。
そして――無言のまま降りてくる唇。
その要求に逆らうことなど、もはやリリーナには想定外の事象だ。
火照る彼の身体とは対照的な、冷たい口唇。無造作に重ねられ、当然のように滑り込んで
くる、ぬるついた異物。
「ん……っ」
わずかにこぼれた声が、自分でも恥かしいくらいに甘い響きを残している事に、リリーナ
は頬を染める。
上と、下と。隙間も無いくらいに彼と繋がっているのだと、否応も無く認識させられる。
そして――意図的なのか否かは判らなかったが――ヒイロは繰り返し何度も身じろぎ、
焦らすかのように彼女の蜜壷を擦り上げていく。
「ん、んっ……あ、ヒ…ロ」
切ない感覚が内から昂ぶっていく。無意識のうちに彼の方へ身を摺り寄せている事に、
リリーナは気がついていなかった。
もじもじと内股を狭め、間に居る少年の腿に幾度も白い足をなぶらせるという行為の
意味に、無自覚な少女。その様に、ヒイロはわずかに肩を揺らした。
「ん……ふ、ぁ……」
鼻にかかる少女の吐息が、ヒイロの腰をしびれさせる。すでに三度も白濁を吐き出したと
いうのに。貪欲な艶めく肢体は彼の思考を麻痺させていく。
こぼれる喘ぎに便乗して、再びヒイロはするりと舌を伸ばす。
絡められる、甘い果汁のような彼女の体液。くちゅくちゅと存分に舐るのが、楽しくて
仕方が無い。手に当たる柔らかなふくらみをできる限り優しく揉みほぐすと、つながった
部位がヒイロの正気を溶かすような刺激を送り込んできた。
「はっ……あ…――リリ…」
名残を惜しむように、あごを引く。彼女との間に銀糸が橋を渡すことに、ヒイロは思わず
視線を固める。こんな――些細な事象に目を奪われる己の呆けぶりが可笑しくて仕方が
なかった。
それと同時に、未だ、この交わりにヒイロは違和感を感じている。自分の中で半ば現実味
が薄いと感じているのは何故なのか――。
だが、内心の逡巡などおくびにも出さず、ヒイロは腕の中の少女を見遣る。
肩で薄く息を荒げ、いつのまにか彼の首にすがり付いているリリーナは彼の視線に気が
付き、表情をかすかに緩ませた。
彼女は時折、愉悦に全身をひくつかせながら、それでも懸命にヒイロを抱きしめている。
リリーナの全身を覆う汗の玉は、ヒイロの手のひらに彼女の肌をしっとりと吸い付かせて
いた。その滑らかさを無意識の内に楽しんで、幾度も彼女の背を撫で付けていたことを、
今さらのようにヒイロは自覚した。
「――俺、は……」
「ヒイロ――駄目」
何を言おうとしていたのか――自分でも判然としないうちに、リリーナが彼の顔を両手で
挟んだ。固定される、視野。振り払う事はあまりにも容易いが、それをしようという気など
欠片も起きない。
「お願い……もう……」
『何も言うな』と、そう言いたかったのか。
それとも――『もうやめろ』と、そう言いたかったのか。
結局その後、ヒイロがその先を知ることはなかった。
ヒイロは彼女の首を背後から支え、無言のまま唇を奪う。
「……リリーナ」
唇を重ねたまま、吐息と共に彼は囁く。彼女の、名前を。
支える腕に、力を込める。より密着するように。彼女の熱を、素肌に感じさせる為に。
そして――リリーナは、それに抗いを見せなかった。
「あ、……ヒ、ロ……また」
快楽が断続的に深みを増し、リリーナの感覚を狂わせて行く中――それでも、胎内で蠢く
灼熱の塊の変化だけは否応も無く彼女の意識を支配する。
これ以上に無く大きく力を増した異物の存在は、リリーナの正気をみるみる内に削ぎ
落としていく。
「や、ぁ……ヒイロ……」
かすかに首を振りながら――それでも、ぴったりと寄り添うリリーナの肢体はヒイロから
離れる気配はない。ヒイロは彼女にまとわりつく制服の上衣を無造作に剥ぎ取りながら、
一言だけ彼女を促した。
「――動け」
その言葉に目を見開き、驚いたようにリリーナが全身を揺らす。しかし、ヒイロは彼女の
無言の問いかけには応じない。
リリーナはためらうように何回か身じろぎを続けたが、やがて視線を彼の胸元に固定した
まま、膝を床について姿勢を変えた。
「――んっ……」
悩ましげに響く鼻にかかった声と、吸い込まれるような快楽が立ち昇って来るのは同時
だった。
かすかな水音がヒイロの耳を掻き、熱い吐息が彼の胸板を滑り落ちる。
首にすがり付いていた華奢な腕は肩へと回り、もどかしい快感が供されるたび、ヒイロは
彼女の質量を確実に感じるようになった。
「あ……、ん、んっ…! あっ」
固さをました胸の突起が、ヒイロの胸筋を幾回もすべる。あたかも、擦りつけて刺激を
求めるかのようだと、ヒイロは眼前に踊る金茶の髪を目で追いながら口の中だけで呟く。
彼女の腰を支える為に両の手を添え、時折柔らかな尻肉を揉み解してやると、ヒイロを
収めた花びらは、巻き込むようにヒイロの剛直を包み、擦り上げて快感の種類を増やして
きた。
――眉根をゆがめ、彼に奉仕するために腰を揺らすリリーナは、恐ろしいまでに妖艶だ。
本人にその自覚が無い事が、なお一層彼女の美貌を、愉悦の艶に染め上げている。
なれない上下運動に震える腿には、先刻ヒイロが吐き出した精液が乾いて張り付き、
たふたふと質量を感じさせながら揺れる白い乳房には、ヒイロがついさっき刻みつけた
赤い吸い痕が目を引いた。
「あ、あ、……は……ぁんっ!!」
生理的な反射で滲んだ涙が、何度かヒイロの頬にぬるく降り注いだのを覚えている。
溢れるような淫楽の刺激を身体は貪欲にむさぼっているというのに、意識は朦朧として、
彼女と自分の境目を認識する事も難しくなってきている。
はぁはぁと、犬のように息を継ぐ声が自分のものだと自覚するのに、随分と時間が
かかった。
だらしなく薄開いた口から漏れる、本能に根差した腑甲斐ない喘ぎ――。
「……は、くっ……う、ぁ」
リリーナが漏らす嬌声と、低くこぼれる自分の響きが層を成す事に戸惑いを覚えながら、
ヒイロはゆっくりと膝を立てた。
「――っ!? あ、ヒイロ……?」
戸惑う彼女の震える声音に、ヒイロは無言のまま、首を縦に振る。
リリーナはひくりと喉を鳴らし、わずかに全身を強張らせた。
「あ……あ、やぁっ……深いっ…」
「痛いなら――俺の肩に手をついて姿勢を維持しろ」
「あ、いいえ…痛くはないの。ただ……」
「ただ?」
「――少し、苦しくて。だって……ヒイロが……一杯で…」
そう言うと、リリーナは恥かしそうにヒイロの肩口に顔を埋める。
だが、ヒイロは驚きのあまり反応を返すことが出来なかった。
それは、奇襲といっても良かった。ヒイロ・ユイの不意を突く事のできる人間など、
確かに腕の中の少女しかこの世に存在しないだろう。
なんだって――そんなに幸せそうに、自分の腕の中で微笑むのか、彼女は。
苦しいと言ってるくせに。全身を火照らせて、慣れない愉悦に翻弄されて――。それでも、
なお、身体を寄せてくる健気な少女。
彼女が何故こんな自分などに好意を寄せるのかが解らない――いや、解らないと
信じたかった。
解らないままでいたかった。
リリーナが――自分のような救い難い『戦争の駒』に手を差し伸べているなどという
現実を、認めるのが恐ろしかった。
それは自分自身の卑小な願望を満たすだけではなく、当の彼女を破滅への道へと辿らせる
ことなのだと、ヒイロは完全に理解していたからだ。
だから――ヒイロがあの戦場(ルクセンブルグ)で死ぬつもりだったのだろう、という
彼女の弾劾は、全く持って正しかったのだ。
しかし、ヒイロはあの行為が間違っていたとは思わない。
あれは、あの時選択し得る最上の行為であったと、今この時ですら、ヒイロは頑なに
信じている。
だが――しかし。結局、自分はサンクキングダムに帰って来た。地獄絵図の再現とも
呼べる、あの戦場から。
その理由も判ってはいた。だが、認めたくなかった。
それでも――どれほど否定しようと、拒絶しようと。
己の中を洗いざらいさらってみても、ヒイロがこの地に戻る理由となるのは、それしか
残されていたなかった。
ちっぽけな――たった一つの約束。
『わたくしに黙って――いなくなったり――』
「リリーナっ…」
ヒイロは腕の中の少女を抱きつぶさんばかりに抱きしめる。まるで、彼女が溶け消えて
しまうのを恐れるように。
そのまま、ヒイロは腰を突き上げる。二度、三度と緩急をつけて粒の起った彼女の膣奥を
過敏な粘膜で擦りつけると、腕の中の少女は甘い悲鳴と共にヒイロにその身を摺り寄せた。
柔らかな白い果実が二人の間で形を変え、尖った肉豆がヒイロの鍛え上げられた胸筋に
えもいわれぬ感触を残す。
「あ、あっ…ぁぁっ! あ、やっ……んっ」
それでも、リリーナは逃れようとしない。それどころか、ヒイロの腰の動きにあわせて
膝を動かし、より一層、貪欲に快楽を貪るかのように蜜壷を収縮させる。
彼女の声が、肌が、吐息が、腕が――ヒイロの胸郭に怒涛のようになだれ込み、彼の
剛槍を猛々しく煽り立てる。彼の心を――締め付ける。
「――すまない」
かすれた声は、空耳ではなかったはずだ。
だが、その謝罪が、何を意味するのか。
意識の空白を埋める隙も、意図も思いつかぬままに――。
「……あ! あ、あぁあぁっ!? あ、いやぁーーーーーっ!!」
言葉も無く、ヒイロは彼女を幾度も突き上げた。
容赦なく。激しく。そして――……ただ、ひたすらに。
ぞくぞくと背に霜をおろす、密度の濃い喜悦の波動が、ヒイロの意識をきつく収縮させる。
しかし、すでに限界まで精を吐いた彼のペニスに、これ以上の迸りを生み出す事は
叶わなかった。
気をやり、わずかにのこる腺液が溢れはしたものの、もはやどうにも限界らしい。
ヒイロは幾度か身を震わせ、身内にわだかまる肉欲の熱を少しずつ拡散させていく。
己の限界というものを、ヒイロは生まれて初めて認識した。内臓すらも空に成ったかの
ような錯覚が残る反面、どこまでも持て余す欲求の熱波がヒイロの中の空洞をじりじりと
焦がしていくかのようだ。
しかし――大概、限界だろう。自分も。そして、彼女も――。
腕の中でぐったりとヒイロに身を任せているリリーナは、先刻から身じろぎ一つせず、
かすかに胸を上下させている。
気を失っている訳ではないようだが、ヒイロと同様、頭の芯が愉悦の感覚に占められ、
思うように身体を動かす事ができないようだ。
そんな彼女の様子に――どこかで、充足と嗜虐という相反する感情を身内に抱える自分が
居た。その事に愕然とすると共に、ヒイロは心のどこかで奇妙な安堵を覚えていた。
そしてそれは――そんな自分を認識した、まさにその瞬間だった。
低く――格納庫の暗い天井に反響する、かすかな駆動音。その正体を知らぬ者の耳には、
それは孤高の獣が残す遠吠えの声にも聞こえた事だろう。
だが、ヒイロはそれが何を意味するのかを知っていた。
その訳を――実際の所はくだらない真実を。
しかし、あまりにも出来すぎていた。まさに今、この瞬間に聞こえてきたという、
その事が符丁にも思える自分が居た。
「――エピオン」
彼と、彼女を見下ろす究極の戦闘兵器。無敵の装甲と高出力ジェネレーター、そして
未来予測ともいうべき演算処理能力を有する、トレーズから与えられた機体。
その名は、『epyon』。
戦争の「次」に続く物をその名に託された、血錆の色を纏うモビルスーツ。
ヒイロは、まるで仇敵でも目にしたかのような表情で、後背の決戦兵器を肩越しに
睨みつけた。
先刻の咆哮にも似た音の正体は、エピオンが発した物だ。兵装メンテナンスの最中、
エピオンの中枢頭脳に、自己解析・修復プログラムを走らせる事をヒイロは命じた。その
終了と共に、PC内部のハードディスクがノイズを発した。ただ、それだけの事象にすぎない。
すぎないはずなのに――。
「……黙れ」
それなのに。心の奥底を見透かされ、指摘された気がしてしまうのは何故なのか。
彼女に向ける感情の種類を――咎められたかのように狼狽する自分の愚かしさを露呈して
しまったのはどうしてなのか。
エピオンに装備してあるメインカメラが点す鈍い光は、肺腑を貫かんばかりにヒイロの
心を射抜く。
突きつけられた矛盾。
ぶつけてしまった不当な憤怒。
それでも、受け止め、抱きしめてくれた美しい少女――。
「黙れ……」
ヒイロは、砕けんばかりに奥歯を噛み締める。
腕の中のぬくもりが、もはや対峙の為の唯一のよすがとなっている事に気がつかぬまま。
欺瞞と愚昧を憤怒にすりかえ、ヒイロ・ユイは静かに吐き捨てた。
「黙れ―――――エピオン」
・・・・・・・。
言い訳はいたしません。OTZ
間が空いてしまったことをお詫びします。
お読みいただきありがとうございましたーヽ(´ー`)ノ
それと、一日遅れてしまいましたが。
ガンダムW放映10周年! ∩( ・ω・)∩ ばんじゃーい !
227 :
Resist:2005/04/08(金) 00:24:49 ID:VvimwgMf
ばんじゃーい!
リアルタイムで拝見しますたー!
GJGJGJ!(*´Д`*)ハァハァ
もうニコニコ状態で眠れそう…
う〜ん・・・
腰が空っぽになりますたって感じでつw
S原さまGJGJGJGJGJGJGJ!!!!
ハァハァハァハァ/|ァ/|ァ!!!
S原さんごちそうさまですたイイものを有り難うございますた─(*・∀・*)─!!
>218のモジモジ動くリリーナたんがたまりません(*´Д`*)
S原神、キテタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
リリーナタン、カワイイヨリリーナタン…'`ァ '`ァ'`ァ '`ァ
∩
( ⌒) ∩_ _
/,. ノ i .,,E) グッジョブ !
グッジョブ! / /" / /" .
_n ./ /_、_ / ノ'
( l _、_ / / ,_ノ` )/ /_、_
\ \ ( <_,` )( /( ,_ノ` ) n
ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ |  ̄ \ ( E) グッジョブ !
/ / \ ヽフ / ヽ ヽ_//
次はリリーナタン、バックバージン喪失話とかどうっすか?
>>230 ウハw自分もそれ読みてー(;゚∀゚)=3
S原さま、サイコーでツ。
このシチュは自分でもよく考えるんだが、
こうはまとまらないんだよなー。
やっぱネ申様イム様S原様ですな。
捕手。 燃料投下してみたいが浮かばない。 ネ申 を待ちまつ(*´ω`*)
GWの神降臨を待ちつつ。保守。
235 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/03(火) 14:21:37 ID:X5ewGRPl
保守ageついでに投下しようと思ったが
女体化いいですか
朝起きたら女になってたとかそういうのいいですか
しかしデュオなら問題ないと思ってる俺ガイル
駄目なら消え失せるがね
相手が男だと、いくら男女とはいえどうしても
”ウホッ”
を想起してしまうので微妙だ。
ヒルデとのレズプレイとかならいいかもしれない。
よし、書くべ。今からの手打ちだがな
ヒルデ×女デュオ。傾向は
>>235見るべし
デュオは、いつも通りベッドの上で目を覚ました。
そしていつも通り体を起こして、ベットから降りる。
しかしデュオは違和感を感じた。
胸が重く、股間がなにやら寒い。
しかし、起きたばかりのデュオはこれを気にとめることはなかった。
そしていつも通り朝食を済ませ、歯を磨こうとして洗面所の前に立った。
その時である。無意識に
「なんじゃこりゃぁ!?」
と叫んだ。デュオは自分から出た高い声に驚き、口に手をやった。
暫く現実逃避した後、鏡にもう一度視線を向ける。
その視線に入った自分は、女そのものであった。
「まさか、俺、女に?いや、これは夢だ。夢なんだ!」
そう言うなりベットへ走り布団の中に潜り込む。
「ありえねえ、ありえねえ、ありえねえ」
と心の中で数回叫んだ後、胸の感触を確かめるべく手を這わす。
揉んで見ると、感触はとても柔らかく、それも女そのものの物であった。
「うっわ、本物じゃねーか・・・・」
かなり日本語おかしいが多めに見てくれ('A`)
デュオは半分うなだれた後に我に戻る。
本当に女になったか確認するためには股間を見ればいいじゃねーか、
と閃いたのだ。そしておそるおそる以前履いていたトランクスに手を伸ばす。
「げぇっ、ねえ・・・・。俺の一物が・・・・」
デュオは一瞬絶望を見た。
しかし、多少好奇心も沸いた。
「女ってここをいじるとよがってくるが、そこまで気持ちいいのか・・・・?」
途中で悪いが俺濡れ場試写苦手なので誰か書ける奴居たら書いて良いよ('A`)
それと今から病院行ってくるよ('A`)
240 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/04(水) 01:10:53 ID:buJnZevN
悪いが女体化はトリップつけてくれ
是非ともあぽーん指定したいので
>>241 IDでも良くねえ?でもID変わるたびちょっとでも文が見えるのが鬱か・・・・・・
とりあえずID:NIRC0txqはNGワードに入れたよ。
見たくなきゃ見ることないのが2chだからな。
トリップかタイトルを入れてホスイ
まーどの作家さんにも言えることだが
244 :
名無しさん@ピンキー:2005/05/08(日) 07:05:33 ID:swfoUv6s
あげ
\ ヽ | / /
\ ヽ | / /
\ ヽ | / /
混 沌 と し た ス レ に エ ロ S S 書 き 現 る ! !
\ ヽ / /
‐、、 \ / _,,−''
`−、、 ┌─────────┐ _,,−''
`−、、 | | _,,−''
` | |
!`ヽ |. ● ● .| i⌒!
───────‐ ヽ、 \|:. ├──┤ .:|ノ ノ ───────‐
\_|:::... ヽ、 ノ ...:::!_/
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_,,−'' l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! `−、、
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! \ _,,-┐ \:::::;‐、:::::::::::::::::::::::::::;‐、:::::/ r‐-、、 / !
゙、 `ー--<´ /  ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ゙、 >−一'′ ,'
y' `ヽ/ / | | | | ヽ ヽ '´ イ
コソーリ投下。>225の続きですが、閑話にちかい感じです。
ゲロ甘風味なので、殺伐とした関係のヒリリがお好きな方はスルーにてどぞ。
見慣れない天井が、リリーナの視界に霞んで映る。
部屋に差し込む陽光は、この季節独特の柔らかさを含んで部屋を暖色に染めあげる。
――学園は、まだ午後の授業を終えていない。人の気配が薄れた学生寮には静かすぎて、
かすかな音も部屋の内に響かせてしまう。
ぎしり、と二人分の体重にきしむブナ材のベッド。身動きするたびに耳を掠める
シーツの衣擦れ音。幾度も抜き差しされる指が奏でる、粘度の高い水の音。
吐息。あふれる、声。恥かしいほどに感じきった少女の嬌声。切羽詰ったように
おおいかぶさる、少年のくぐもった呼気音。
「……あ、あぁっ……ひ、あぁん」
はしたない、と思う。彼の指が小刻みに何度も花奥をこすり上げるたび、甘えるような
声が勝手にこぼれてしまう。でも、止められない。ヒイロの指が熱を生む。脳の奥を
じんとしびれさせる……全身に灯される愉悦の焔が、リリーナの理性を塗りつぶしていく。
彼に膝枕されるような姿勢で仰向けになり、足はとうに開かれたまま。促され、舌を
這わせる男根の味にすら例えようも無い疼きを子宮に感じ、リリーナはとろんと濁る
陶酔のまなざしを彼に向けた。
「――先端を嘗めろ。歯は使うな」
「は、はい…」
指と舌で竿の部分を手繰っていたリリーナは、敏感な粘膜へと唇を這わせていく。
溢れる先走りの味は苦く、かすかに塩気がした。しかしリリーナは彼の言葉に
逆らわない。従順に舌を伸ばし、唇でつるりとした先端をこそげ、透明な粘液の溢れる
鈴口にそっと指を這わせていく。
「は……く、ぅ…っ」
指の中でびくびくと脈打つ熱い肉隗。こんなに大きなものが自分の中に入ってくるのだ
とは、未だに信じられなかった。丁寧に裏筋を辿りながら、リリーナは自分の手が濡れる
のも構わず、彼の陰茎を唾液でぬとぬとに湿らせて行く。
「はん、ん……んっ…! んんっ……あ、やっ……」
リリーナが亀頭に舌を強くなすりつけると同時に、ヒイロの指の動きが激しさを増した。
思わず唇を離し、リリーナはびくびくと全身を揺らして快楽に悶える。
「あ……あ、や、嫌ぁっ……だ、め……あ、あっあっ!!」
思わず下腹に蠢く指へと、制止の手をリリーナは伸ばす。しかし、ヒイロはそれを意に
介さず、指を増やしながら、もう一方の手で無造作にリリーナの乳房をすくった。
「ひあっ! あ、やっ…ヒイロ、駄目! あぁぁんっ!」
「――くわえろ。噛み付くなよ」
「え、あ――ん、んんんっ! うぅ、んーーーー」
珍しくも情欲を貼り付けた無慈悲な声が、リリーナの行動を束縛した。
ぐちゅぐちゅと天井に響く二種類の響き。押さえつける指の強さに、リリーナは顔を
背ける事もできない。必死に、ただ彼の言葉どおり、歯を立てないよう――その事だけを
必死に気をつけながら――背を貫く戦慄にも似た快楽の蠕動にリリーナはわなないた。
顎にまわる指はリリーナの首を前後させ、口一杯に広がる雄の匂いが喉を突き上げる。
えづきそうになるのを堪えながら、リリーナは涙を滲ませて口腔の陵辱に耐える。
その間、溢れる愉悦が秘苑の奥から花蜜を潤ませていた。ヒイロの片手は肘の先まで
愛液に濡れ、ぽたぽたと雫がシーツを濡らしていく。
「んーーう、んっ……んっ!!」
「――出すぞ。」
低く、ぶっきらぼうな声は普段の彼と変わらない。それでも、どこかに残る快楽衝動の
なごりなのか――その響きはどこか甘やかだと感じるのは、決してリリーナの気のせい
ではないだろう。
リリーナは彼の瞳を一瞬だけ見つめると、小さく頷いた。
その様を見届けて、ヒイロは眉をしかめ――彼女の口の中に射精した。
『メレンゲになる寸前の卵白』というのが、もっとも形状の比喩としては近いかも
しれない。粘性のある白い液体は、勿論、決して美味と言える物ではなかった。
リリーナは涙を滲ませながら、精臭のきついそれを必死に飲み下す。初めてではない
とはいえ、慣れるには難しい代物なのだという事は間違いない。
それとも――いつかはこの味と形状に馴染む日がくるのだろうかと、ふとリリーナは
心の端で密かにつぶやいた。
だが、息をつく暇も無く――。
「あ、ああぁあっ!? だ、駄目っ! ヒ……ロっ! いやぁっ!!」
「こんなに溢れさせておいて……よく言う」
かすかに荒くなった息の下でヒイロは囁いた。揶揄するような口ぶりとは対照的に、
声はあくまでも冷静で――優しい。
「はぁぁあぁんっ!!」
自分の顔から火が出そうなほどに感じきった、悲鳴。
ヒイロの指が、クリトリスとその周囲を手馴れた動きで愛撫する。それだけで、
リリーナはあっさりと、全身を快楽に委ねてしまった。
膣口が反射的にきゅっとしまり、花園に残されたヒイロの指をきつく締め付ける。
ヒイロは彼女を抱き上げ、愛液に濡れた指でリリーナの乳首を摘み上げた。
「あっ」
びくりと敏感に背をそらす彼女を追って、ヒイロの唇が首筋を辿る。
粘性のある湿りを塗りたくるようにリリーナの胸を揉み、肩から首を支えるもう一方の
腕を回してリリーナの首を固定する。
「――ヒイロ、駄目よ……まだ、口の中に」
「構わない」
そう言って、重なったのは、唇。ヒイロの舌は逃げる彼女のそれを絡めとり、青臭い
渋みの味を共有することに躊躇いを見せなかった。
「――ん、んっ! だめ……ですってば。あ、ん…っ」
逃れようと顔を背けるリリーナの抵抗を軽くいなし、ヒイロは再び深くリリーナに
口付ける。
歯の裏から上あごにかけて、尖った熱い舌が躊躇無く這わされ、リリーナは肩を
びくりと跳ね上げた。
「んっ……あぁっ」
くつくつと喉の奥で笑いながら、ヒイロは手のひらに収まる白い乳房で円を描く。
敏感な尖りを指の腹で押し潰すように揉み掴むと、リリーナはいやいやをするように
首を右左した。
「ん……ぁあっ」
「――リリーナ」
唇をわずかに離し、耳元で囁く彼の声は、破壊力が抜群だ。
瞳を潤ませ、快楽と恋情に酔いしれるリリーナは、ためらうことなく彼の首に
すがりつく。
「もう……駄目。お願い……」
完全に欲望に陥落した彼女の言葉に、ヒイロは満足げな表情を浮かべ、頷く。
彼女を膝に抱えたまま、ナイトテーブルの上に数個転がる小さなビニールパックの内の
一つを無造作に掴む。彼女を支えたままでは両手は使えないのも承知の上か。ヒイロは
彼女の手にそれを握らせ、無言のままリリーナの瞳を見つめた。
受けて、リリーナは嬉しそうに頷く。愛しげに、丁寧に包装を破くと、そのまま
ぎごちない手つきで彼の剛直にゴム製の薄皮を被せていく。
「――ありがとう。ヒイロ」
「……礼を言われるようなことじゃない」
「いいえ。約束を守ってくれてるでしょう? コンドームの事と……あと」
二人の間で息づくペニスに視線を落としたまま、リリーナは恥かしそうに口を抑える。
ヒイロはそれには応えず、腕の中の少女を背後へとゆっくり押し倒した。抵抗の無い
下肢を両の手で開き、リリーナの潤みきった秘裂に己の一物をあてがうと、ヒイロは
静かに彼女を見下ろした。
「『優しくして』、か」
「――あ……」
ぼそりと呟くヒイロの声に、リリーナは頬をさっと染める。
それはリリーナが彼に告げた言葉だった。
底冷えのするMS格納庫の中で、強姦されてから一週間後。再びヒイロに抱かれる時に
リリーナが懇願したのは、避妊の為にスキンをつけることと――恥かしそうに、ただ一言
呟いた『お願い』だった。
――その日から何度、彼とセックスをしたのだろう。
リリーナはすでに数える事を止めていた。だが今に至るまで、その「誓約」は忠実に
守られているのだ。それは、彼なりの「謝罪」だったのかもしれない。
今にして思えば、なんて大胆なことを言ってしまったのだろうと、リリーナは思う。
彼の声でリピートされた、己の直情的な欲求が恥かしくて、ヒイロの顔が直視できない。
ヒイロはそんな彼女には何も言わず、ただ蜜色の絹糸に唇を寄せる。
同時に音高く、充血した剛直の先をヒイロは沈めた。
ひくんと喉をならし、リリーナは尖った紅赤の果実をヒイロの胸板にすりつける。
「ん、あぁ…」
鼻にかかる、恍惚とした甘い声。拒絶の欠片もない、常の清廉さを浮かべる事も難しい
ほどに蕩けきった繊細な美貌。
ヒイロの喉を干し、暴力的なまでに彼の飢餓感を煽る、悩ましいその姿。
自覚は皆無のくせに、どうしようもないほどヒイロの忍耐を枯渇させる、その瞳。
――欲しい。喰らい尽くしたい。彼女を……リリーナの中を自分で一杯に埋め尽くして
やりたい。
「あ、あぁぁっ!! 嫌ぁっ…」
感極まった声が、リリーナから迸る。しかしその中に苦痛の響きは感じられない。
短期間に随分とこなれた膣口と襞肉の蠢動が、彼のペニスを快楽で包み込んでいく。
ヒイロは口の端をゆがめ、満足の嘆息を途切れがちに吐く。
決して事を急くつもりはなかったのだが――それでも、最奥を強くこする形で
突き入れられた衝撃に、リリーナは大きく身を震わせた。
その振動すらヒイロの猛りに力を与えるなどとは、未だに初心な彼女に判ろうはずも
無く――。
結果、もっとも快楽を享受するのは、他ならぬ侵略の徒たるヒイロ・ユイだった。
十分に濡れそぼる蜜穴は、心地よく内部に業物を招き入れ、出し入れのたびに卑猥な
水音を幾重にも奏であげる。
人の居ない寮内では、わずかの音も良く響く。普段ならば聞こえないはずの湿った
BGMがリリーナの羞恥と欲望を煽り、彼女はない交ぜになった強い衝動に咽び泣く。
「ひぁ、あぁっ! や、だめぇ……音……立てない、でぇっ!」
ヒイロの背に掻き傷をつけながら、リリーナは言葉とは裏腹に己の腰を幾度も揺する。
無自覚のまま、最も快感を得ようとして勝手に動いているのだろうということは
ヒイロにも承知の事だったが、そのあまりの快美感に、思わず彼は唸りを残す。
ぐちゅぐちゅ。
じゅぷじゅぷ。くちゃくちゃ。ぬちゅぬちゅ。
――擬音として起票するのなら、こんな所だろうか。
勿論、溢れる音の洪水は、下肢奥の交わりに止まらない。
遠くで聞こえる女生徒の笑い声。窓近くで囀る小鳥の鳴き声。はるか遠くに響く、
離陸していく飛行機のエンジン音。
日常のありふれた音を裂いて、非日常の淫靡なノイズが二人の耳朶を焼く。
互いの荒い息遣いや、肌と肌が重なる時の高い音。髪がシーツをこする細い響き。
普段なら決して言葉にしない、戯言。
「すご……い、な。絡み付いて…」
「イヤッ!! 違……っ、わたくし――わたくしっ」
声の響きが下腹を突き上げ、二人は同時に背を弾けさせる。こぼれる歓喜の吐息は熱く
――すがる腕(かいな)の力は、少しずつ力を増していく。
小刻みに揺れるヒイロの腰は、もはや遠慮の欠片も無く快楽を貪る事に専念している
ようだ。冷徹な表情は半ば剥がれ落ち、内部から覗くのは歳相応の、愉悦に饗する
男の貌だ。
コロニーの尖兵たる自分とは相反する己のあり方に、今のヒイロは、ただ内心で
苦笑するだけに留め置く。
「――あ、んっ……! ヒイロ……」
「リリーナ…」
何度も振幅浅く首を振る少女を縫い止め、ヒイロは彼女の羞恥を唇で絡めとった。
幾度も絡み、まさぐり、歯列をなぞる、赤い舌。
温む体温と、自分の物とは異なる体液の味に、リリーナは陶然と酔わされていく。
突き上げる質量と、もたらされる酩酊感が理性を破壊し――いまこの一時だけは、
彼女は国家元首でも平和主義の体現者でもなく――ただ一人の少女へと還元されていく。
ひとたびこの部屋から立ち去れば、また元通りの「リリーナ・ピースクラフト」に
彼女は戻る。それを厭う訳ではないが――ただ、その事が無性に切なかった。
「ヒイ……ロ…! あ、あぁ、あ……駄目っ! まだ……わたくしっ」
足指でシーツをつかんでいたのに、ふいに腿が浮き上がる。そのまま膝を折りたたまれ、
腹に押し付けられると同時に、ヒイロの怒張がなお深くリリーナの秘処へずぶずぶと
沈んでいった。
「いやぁーーー! そこっ……だめぇ! っは……あぁぁ」
最奥の、もっとも過敏な箇所に当たる、無遠慮な熱棒。なおも『ぐちゅり』と蜜音を
絡ませ、抜き差しされる太く硬い物の衝撃に、リリーナは全身をびくびくと震わせた。
容赦無く注ぎ込まれる、快感と圧迫感の交じり合った激しい波。
正気がもの凄い勢いで削り落とされ、ただただ、この快楽だけがリリーナの意識を支配
する。
「あ、あ、ぁあ、ぁあああっ……あ、ぁだめ、いやぁ、らめぇ…」
呂律すら怪しくなり、溜まる反射的な涙は目じりからこぼれて頬に筋を作る。時折
その涙を指で拭いながらも――ヒイロの抽送は一向に止まる気配はない。
シーツを握り締める彼女の手にヒイロのそれが重ねられ、リリーナはその手を必死に
握り返した。手の甲にリリーナの爪が食い込んでしまったが、ヒイロが意に介した様子は
無い。
「――リリー…ナ」
「ヒイロ……ヒイロっ! もう…」
心得た、という表情でヒイロが頷く。汗で貼りついたベージュの髪を手櫛で整えながら、
ヒイロは円を描くように膣に収めた陰茎をかき回した。
「んーーーーっ!! あ、嫌、なにか……来て……あぁぁあああ」
「――逝け」
内奥から何か巨大な物が駆け上がってくる。ほんの数週間前には片鱗すら知らなかった、
自分の感覚とは信じ難い甘ったるい衝撃がリリーナを包み込む。
いやらしくよがり声を上げ、全身がしびれたように身を収縮させる自分を認識する事
だけは未だに慣れない。
びくん、びくんと肉壷と全身が愉悦のままに震えを増し――ヒイロの猛りが、内奥で
力を失った事をリリーナはぼんやりと知覚した。
「本当に……もう、信じられない。午後の授業が終わってしまったじゃないですか」
部屋に設えられたバスで交互にシャワーを使い、身づくろいを整えてから、リリーナは
窓下の椅子で風を受けていたヒイロに詰め寄った。
昼食後、授業の開始時刻まで中庭の散策を楽しんでいた彼女と遭遇したのは、ただの
偶然だった。たわむれに交わした2・3の言葉から、学内ただ二人の男子生徒の為だけに
存在する学生寮に興味を抱いたリリーナが、見学をねだり――あとの展開は正直、予想の
範囲外であったが――昼間から交わる事に抵抗を見せる彼女を強引に貪った。その事に
対して、禁忌を犯すが故の愉悦を覚える己の愚かしさを問われれば、反論は確かに
皆無だった。
だが、ヒイロ・ユイは、彼女の詰問に応えない。
数ヶ月前までの、『朴念仁』を体現する彼ならば、彼女の声音に含む甘さを
感じられなかったやもしれないが。リリーナは単に拗ねているだけなのだと、今の
ヒイロには看破できるからだ。
無言のままに視線を流し、ふと、ヒイロは唇に弧を描く。
それだけで、リリーナは頬を真っ赤に染めながら、驚いたように目を丸くした。
しかし、すぐにその表情は柔らかな微笑へと変わっていく。
「……夕方からはEU諸国の参事官と会合の予定だったな」
「ええ。16時には王宮へ戻ります。――それまで、ここに居てもいいですか?」
その返答は予想済みだったのだろう。リリーナは優雅な足運びで彼に近付き、小首を
傾げて彼の側に立つ。
――互いの胸中に、それぞれの思惑は存在する。リリーナは理想と現実のせめぎ合いに
心を磨耗させ、ヒイロは殺伐とした日常の中に差し込まれた希望を扱いかねて困惑して
いる。
それでも、ただ今、この一時。薄氷のように脆くはかない『平和の国』の中で過ごす、
糖蜜のようなこの瞬間を、貴重なものだと思う気持ちに偽りは無かった。
だからこそ――ヒイロはリリーナを、リリーナはヒイロを拒絶しない。
「――好きにしろ」
「はい。」
リリーナは彼の膝にそっと腰掛け、彼の頬に手を添える。
ヒイロはわずかに眉をしかめただけで、無言のまま彼女を見つめた。
その反応を予測していたのか、リリーナは肩をわずかにすくめながら、無邪気な幼女の
ようにくすくすと笑う。
指にかかる蜜色の髪を梳きながら、ヒイロは彼女を引き寄せ、唇を重ねた。
サンクキングダム崩壊の日まで、あと4日。無論、二人がその事を知る由はない――。
,、-――ー-- 、___, (ノ
/ __,ノノノ、 く ツインバスターライフル照射!!
/ / 、_, 、_从 | ゚_ ,、-
//l/ / ィ;;;;r 、__!| l|ノ l」 ,ィ'´
イ | l|イ! ゙ー' , l;;;j川l _,、- '"´| /:::|
!l川 ノ| " r┐ "川 _,、- ''"´ l /:::::::!
ノVl|ハト、_ ー' ノノノ| |/::::::::::|
ノノ三彡'´⌒ヽ | l:::::::::::::|
/ イ __ | | |:::::::::::::|_,、-''"´
_く○___,ノr-‐ 、`ヽ_,ノ | _,、-‐''"!:::::::::::/
r'´ / ( rー¬、_,ノ| |_,、- ''"´ 。:::::::::/
⊂| / `'l \| \ + :::::::::/
У / ヽ、 \ \ ●/::::::::/ ,ィ
/ / `'ー--< \ "∧:::::/ 、____,ノ !
〈 / ! \ `ヽ \/ V ヽ、 /
>! | ヽ、! o ゛ / , `'ー‐'´
゙〜ヾ、 | // / ハ ,、イ
|`゙ヾ、_,ノ、______ノ/ (__)_,ノ ヽ、_,、ィ'´ | |
| /゙〜〜〜ハ'ーヘ イ´ | |_r、| |
| "" / | | ヽ、_,ノ| |
>237さん、つづき楽しみにしてますねー
では、お読みいただきありがとうございましたーヽ(´ω`)ノ
砕かれ削られて、足だけになっても
SSを書き続けるS原さんに萌え。
S原神GJです!
殺伐とした関係のヒイリリもいいですが、だだ甘いのもまた素敵かと。
そしてメル欄に爆笑しまくった私は恐らく同年代orz
んもう、S原タンたらー(*´Д`)
乙です、dです、萌え萌えですたいwww
甘いの大好物ですわよ。同じく目欄に大爆笑つーか
一緒に歌ッちまいまいマスタ。
ごちそうさまでした〜!流石はS原さんだ!
メ欄は全部読んでから改めて追ったよ。
まだ歌えた己にorzだった…
皆ナカーマ(*・∀・)人(・∀・*)
ここの住人は永遠のwガラスの十代ナンダネwww
本物のネ申が見え…た…
うますぎますな…
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
>>262
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
>>263
志村ー
IDIDー
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
>>264
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´)
>>266
>263-267
しょうもないことでレス数稼ぐなよ
見るの嫌ならNGワードなりスルーなり
すればいいでしょうが。
…と、マジレスするべきなのかな、ここは。
>>266 IDの末尾がめっちゃ惜しい!逆なら良かったのに…
ところで、Wの男性向け18禁同人誌って放映時の10年前、どれくらい出てたか知ってる人間いる?
現在の種の盛況ぶり見てると、結構あったんじゃ?と思うんだが、古本屋で見かけたことがない…
>>269 あの頃は、エヴァがあったから種程の勢いはなかったけど
そこそこ出てた。
平野耕太とか、レディ・アンの本とか出してたよ。
オフセでGWノーマルカプリングの情報誌?みたいのが創刊されていた。
その頃あんま同人に興味がなくスルーしていのたが今思えば
地方なので通販しときゃイカッタとマヂに思う(´・ω・`)
オクで高値ついてる狼ヒイロとうさぎリリーナの本やら載ってたよ。
久々に立ち寄ったら良いモノが読めました。
謝謝
保守
ほっしゅ
保守
神の降臨を待ちわびつつ、ほしゅ
どうせならageとけ
捕手
しずかだな…
南極のBBSに、Gパイロットの女体化SSが投下されてたよ。
嫌いじゃない人は行ってみれば?
保守!
時期的に忙しいんだろうか…?
学生なら試験前だろうし、同人やってる人なら夏向けの原稿あるだろうし。
>281
夏向け原稿の締め切りが秒読みらしいからね、今。
保守
捕手
285 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/16(土) 15:21:56 ID:wIbYJ1Gu
ほっしゅ
286 :
名無しさん@ピンキー:2005/07/23(土) 01:02:29 ID:5HAfhiOj
保守
保守age
保守
保守
トーラスで頑張るヒルデ可愛いよヒルデ。
>269
801向けがほとんど占めて、
比率的にノーマルは少数な状況になってしまっていたのでは…。
>>269 確かアダルトノーマルのアンソロあったって聞いたよ。
たまーに奥でヒイリリ18禁出たりするけど高いよね。
>292
あった。
本文用紙がピンクだった。
ちなみに女性向男女エロ
>>292-294 それっぽい本、何冊か心当たりがあるんだが、どれのことだ?
何か気になるので発行年だけでもキボン
>295
293だが、私が知っているのはサークル名が既に廃盤になった飲料水で
今も活動しているところの奴。
あとアンソロじゃないけど自滅倶楽部とか。
表紙が2色刷りのやつですよね?分厚い本で97年くらい発行じゃなかったかな?
さすがにろんかるは無かったが自滅蔵部の小説のほう、ちゃっせ、幸福世界、あと
>>208の陽性夜想局とかのドエロがあった。かなり貴重なやつだよ
>>269-270 同人サークルの数はエヴァよりWのほうがあったと思うけどほとんど801だったよ
男性向けサークルはみんなエヴァやってたし、当時はまだ男女カップルって人権なかったから
鮪以外でW描いてた男性向けサークルは知らない
>298
それ、探せば別の通販サイトでまだ売ってる。そっちの方が見本が2枚多いよ。
300 :
キャスリン:2005/08/21(日) 17:16:15 ID:Wd4GJTNX
>>298 ちょwwそれ書いてる奴…あたしのことキャサリンって…orz
緋色くんとリリーナ嬢が一緒にリーブラにいたとき緋色はホワイトファングの服着てましたよね?
あれのスカーフで嬢さまを縛りたいんですがほかに縛るアイテムってありますか?
どうせ奴は制服の下はタンクトップ&スパッツだろうし、縛るものがないんですよ・・
>301アイテムにこだわる通な君に乾杯!
んで
軍艦だから手錠やロープはあるとこにはあるだろう。
それか嬢様のブラウス脱がせてそれで縛ったり。
ヒイロもズボン穿いてたからベルトしてたかもしれんし。
リーブラに限定しなければ、リリーナの髪のリボンやスカーフ使ったりも出来る。
更に戦後設定にするならヒイロにネクタイなんか着けさせて、それで縛ったり・・・
探せばけっこう拘束具は見つかるとおもw
欲を言えば、嬢様に似合うレトロなかんじであんまり痛くなさそうなのきぼ〜ん
>301
神、降臨の予感!?縛りアイテムに関して言えば>302の書いてるとおりだと思。
何しろヒイロの事だから、どんなモノでも有効活用するに違いない。
まあ萌えの赴くままに思いっきりやっちゃってくれ!
ぬいぐるみを縫い上げたヒイロなら、糸をいつも持ち歩いてるよ
保守age
>>300 名前間違えられるWキャラの筆頭だからなアンタ。
レディが「レディー」とか、サリィが「サリー」とか間違われてるのも
見たことがある。後者はどこの魔法使いかと小一(ry
>>301 制服着てるんだったら、普通にズボンにベルトしてると思うんだが気のせい?
神の降臨を待ちつつ捕手
過去ログみたけど、
ゼクス+ノインってないんだな。
ありそうなカプールなのに・・・
ゼクスノインは書くほうもそれなりの力量がないと無理ぽ
…単に人気が無いせいだと思うが…
今は南極絵板で定期的に供給もあるしね
力量ないけど書いてもいい?
つーか人気ないのか…○| ̄|_
313 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:10:16 ID:+XJsa7lw
まあいいや。流れ読まずに投下してしまおう。ただ前振り長いので本番はだいぶ後になりそう。
EWの後ってことでおぺれぃしょん・まーず・あたーっく!
------------------------------------------------------------
「チェスに勝てたら、お願いを聞いてくれると約束してくださいましたよね?」
「火星への道中は長い。行ったらやるべきことは山積しているだろうが、シャトルにただ乗っているだけでは暇で仕方ない」
ゼクスは負けを認めたくないかのようにチェス盤から目をそらしながら、かつて駆けた暗黒の宇宙に視線を向けた。
「あなたにとってはとても退屈な時間なのでしょうね・・・」
ノインは盤上の駒を片付けながら儚く笑って言った。
「私はつまらん男だ。あの無意味ともいえる闘いの中に自ら飛び込み、自分の高揚した心を正当化しようとしていた。つまらん上に愚かだ」
ゼクスはホワイトファングでの所業をいつも何かの拍子に思い出すのか自嘲的に言う。
昔からの癖だ。
しかもA.C.195年の彼は実際、誰からも責められるべき存在であったし、ノインもゼクスに殺されかけた。
ヒイロが彼を止めなかったらゼクスは生きていようがいまいが忘れられない忌むべき存在として人類の記憶に深く刻み込まれたことだろう。
妹リリーナとは全く正反対の存在として。
いいけど童貞×処女みたいなのはダメだぞ
315 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:11:26 ID:+XJsa7lw
それはないw
------------------------------------------------------------
「ゼクス、重力制御室へ・・・」
「?」
ノインは昔から戦闘以外は無神経な男の腕をひっぱって、シャトル内の重力制御室へ連れて行った。
ハッチを開いて中に入ると忘れかけていた地球での感覚が甦る。コロニーに降り立った時とも同じだ。
ゼクスもノインも互いに慣れたものであったし、一日に何時間かそこに入らねばならぬ日課があるのは承知していた。
だが。
「まだ、その時間ではないが・・・」
ノインは自分でも嫌になるほど、察しの悪い男に惚れてしまったものだと己を呪った。
「さっき暇で仕方がないと仰っていたではないですか」
「それはそうだが」
ノインは顔を赤らめた。
その先の「お願い」を言い出すにもこんなに相手が鈍くては一から十まで自分から言い出さねばならない。
(MSのことだったら恐ろしく勘がいい癖に・・・)
ノインは密かに悪態をついた。
当のゼクスは重力制御室に置いてあるジムですでに筋力が衰えないように足を固定して腹筋を鍛えている。
「・・・・・・」
ノインは溜息をついた。
316 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:12:22 ID:+XJsa7lw
いつもあのひとは自分に厳しい。
他人にも厳しい。
だからこそ地球粛清の悪役を買って出たのかもしれない。
しかし―――――
大義に生き過ぎて、人の「情」というものをまるでわかっていない。
亡国の王子であった過去からか、実妹に素性を知らなかったからとはいえ死ねと言われたからかもしれない。
それ以前から生粋の軍人気質で「己を守る術も命を賭ける大義も持たぬ者は生きている価値がない」という厳しさのような、人間性を捨てたような冷徹さはあった。
増してや、戦闘や大義の上で邪魔でしかない恋愛という情などは持ち合わせていない。
それがわかっていたからノインはスペシャルズの養成所時代からファーストネームをゼクスに呼ばせなかった。
身体を重ねることはあったが、ゼクスの方には情というものがないようだった。
女として愛してもらえる可能性がなくば、せめて軍人や同志として認めてもらいたかった。
ゼクスの傍にいられるのはそういう人間ばかりだったからだ。
317 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:13:13 ID:+XJsa7lw
だが彼は二度死んだ。
ゼクス・マーキスという仮面をかぶったミリアルド・ピースクラフトとして、そして地球の脅威の象徴として。
だから彼自身も「死んだはずの人間」と自ら言う。
しかしノインは「死んでから」のゼクスが、そこにいるのが嬉しかった。
ミリアルド・ピースクラフトはいつもノインには遠い存在だった。
あの怒涛の一年間ノインはゼクスについていくのが精一杯で、その後のゼクスが死んだとされていたプリベンター時代も戦後処理で多忙を極めた。
プリベンターに所属したのも、もしかしたらゼクスの消息がわかるかもしれないという一縷の望みがあったからかもしれない。
コロニーとの行き来でエピオンに似た色の機体やその破片らしきものを見るとノインは夢中で回収した。
戦中はレディ・アンと対立していたこともあったが、プリベンターという組織でともに働くことになってからそれもなくなった。
彼女もトレーズを失い、OZも愛していた経緯から、宇宙に散らばった機体を回収し処理することはトレーズの遺志でもあったのか、ノインの行動を咎めることもなかった。
あのリーブラ内での爆発でどう生き残れたのかゼクスは空白の一年を語らないが、ノインは回収した機体がエピオンでないことに一喜一憂し、ゼクス生存を信じ続けてきた。
318 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:14:11 ID:+XJsa7lw
(本当に勝手な方ですよ、あなたは・・・)
ノインは他者から見るとかなり茨道な恋に落ちてはいたが、今となってはA.C.195年の戦いも血を吐くような空白の一年もどうでもいいとさえ思えるようになった。
こうして心の中で悪態をつけるほどゼクスは近くにいる。身勝手で冷酷にさえ見える、男にしては美しい容貌もすぐ手の届くところにある。
その男は重力制御室に入ってもノーマルスーツを着たままで、その辺りに置いてある器具を使って無重力下での筋力の衰えを防ぐべくトレーニングをしていた。
「ここでくらいスーツを脱いだらどうですか」
ノインはスーツを脱いでシャツ姿になりながら呆れてゼクスに言った。
「これを着ている方が負荷がかかってちょうどよいくらいだ」
ノインは本当にマイペースな男だと溜息をついた。
「賭けに負けたのをお忘れですか?」
「・・・・・・」
ゼクスの動きが止まる。
何しろ勝負事には神経質で例えチェスのような勝負事でもこだわってしまうところが子供っぽいともいえた。
だからこそヒイロとの決着に最後までこだわったし、トールギスのような尋常でないMSに乗れた男だともいえた。
319 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:15:45 ID:+XJsa7lw
「願い事とは何だ?」
ゼクスは勝負事にこだわるが負けたことはちゃんと認める。そこも彼らしくて、ノインはその気質を逆に利用したのだった。
「あなたはこういうことに関しては全く察しがよくありませんから単刀直入に言います」
ノインは少々震えながらも言い切った。
ゼクスは遠まわしに頭が悪いというような言い方をされたと思ったのか険しい顔をしていた。
しかしノインは此処でひるむ訳にはいかなかった。
やっと手に入れたゼクスとの時間と場所。
出会ってからずっと渇望しながらも辿り着けなかった空間が今この手中にある。
「・・・私をここで・・・」
聞いているものは当人たち以外誰もいないのにここまで追い詰められたような気分になるのかノインは声が、ぶれそうになるのを必死に堪え、ゼクスによく聞こえるように切り出した。
小さな声で言って聞き返されたら、なかったことにしそうな自分が後ろにいる。
「・・・抱いてください」
320 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:16:28 ID:+XJsa7lw
悲鳴のような甲高い声になってしまってノインは唖然としているゼクスの反応に余計に打撃を受けた。
「別にここでなくとも・・・」
ゼクスは肯定も否定もしないで冷静に言った。
「こ、ここなら運動になる、でしょうしっ! それに! 私は無重力のところだと頭とかぶつけそうで・・・っ、嫌なんです!」
「それでは私が賭けに勝ったようではないか」
ゼクスの鈍感さにノインは本当に腹が立ってきた。
「あ、あなたは! 私がどれだけ・・・っ・・・、どれだけあなたを待っていたか知らないんですッ!」
涙声の絶叫に近い声でノインは吐き捨てた。
ゼクスは知らない。
北極での別れからピースミリオンでの殺すか殺されるかの再会まで、ノインがどんな思いで彼の妹リリーナを、サンクキングダムを守ってきたかを。
そしてヒイロとゼクスの死闘を中継しながらリーブラの爆炎とともにまたも姿を消し、彼が「火消しの風」として現れるまでの間の想いを。
涙声だったが、ノインは最後までゼクスに涙を見せなかった。
そういう女が一番嫌いであろうとずっとノインは思っていたし、ゼクスの前で泣かないのはもはや癖になってしまっていた。
321 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:18:48 ID:+XJsa7lw
「・・・すまん」
さすがにゼクスもノインの想いに気づいて謝った。
「きっとミリアルド・ピースクラフトを許してくれるのは全宇宙でお前しかいないだろうにな」
ゼクスはまた先の戦いを悔いたように自嘲した。
「・・・あなたを責めたかったのではありません。すみません」
「だがノイン。私は責められるべき存在だ。特に私の我侭に何も言わずここまでつきあってくれたお前にはな」
「感情的になりすぎました。私は好きであなたについてきたのです。ただ―――――」
「ただ?」
「私はあなたにいつもついて行こうと思っていたのに、あなたは何処へ行くのか、何をするのか私には全くわからなかった・・・。
何も知らされない軍人は哀れです・・・。哀れだと思ってしまう私はやはり軍人には向いていなかった。
あなたは生粋の軍人でリリーナ様の騎士でもありましたが、私はそんなあなたがまったく・・・全く見えないのがもどかしかった・・・」
322 :
風は火を煽る:2005/08/28(日) 00:19:39 ID:+XJsa7lw
「ノイン」
「ガンダムのパイロットたちにも私は密かに嫉妬していました。闘いながらもわかりあうあなたがたが・・・うらやましかった。私はあなた方と違って強くありません。余りにも愚かで、あなたと違う自分が嫌でした・・・」
ノインは打ちひしがれたように二年間で気づいた想いをゼクスに吐露した。
「ノイン、すまない」
「今のあなたはそう言うしかない・・・。私はあなたを脅迫したも同じです」
「ノイン」
ゼクスの途方にくれた態度にノインは心の中で泣きそうになった。いや、ずっと泣き続けてきた。
「さっきのことは忘れてください。今、抱いてもらっても私はきっと虚しい」
ノインは再びノーマルスーツを着こんで重力制御室から出ようとした。
「待て」
ゼクスがノインの腕をつかんだ。
「同情ならいいんです。虚しいと言っ・・・」
「まあ、待て。お前は卑屈になりすぎる。特に私の前ではな」
「しかしゼクス、私はあなたを脅迫したのと同じ・・・」
「ノイン、お前は卑屈なくせに誇り高い」
「それはあなたもですよ」
「確かに私は賭けに負けた。それは事実だ。『抱かれる』のが同情だと思うなら、お前が私を好きにすればいい」
「・・・ど、どういう意味です?」
「お前が私を『抱けば』いい、ということだ」
ゼクスは真顔で言った。
と、今日はここまでッス。
ヲイw
いいところで止めないで
頭ぶつけそうになるとか言うノイン萌えた
325 :
風は火を煽る :2005/08/31(水) 15:36:19 ID:KhakhpYa
「私が・・・あなたを、ですか?」
ノインは意外なことを言うゼクスに戸惑いながらも彼に掴まれた腕から徐々に自分の中で期待感が広がっていくのを感じた。
「男がいつも能動的でもつまらんだろう」
ゼクスは相変わらず冷静な表情で淡々と言う。
それがさらにノインの気恥ずかしさを煽るのを知らないのがゼクスの無神経な処だ、とノインは立ち上ってくる熱にうかされないようにゼクスの調子に合わせようと必死になった。
「つまり、私が主導権を握れと?」
「そういうことだ。お前が恥ずかしいと思うならいつもどおりでも構わんが、たまには私を屈服させてみたいとか一発殴ってみたいとか思わんのか?」
ゼクスは真顔で言った。
先のノインの言葉からすると自分はそういう目に遭っても仕方がないのだ、という観念したようでゼクスにしては神妙な顔をした。
「それは・・・」
「私は賭けを抜きにしてもお前に殴られても構わんことをしてきたようだからな」
確かにノインはゼクスを愛してはいたが、愛していたがゆえに頬を打ちたいと思ったことは何度もあった。
しかし今のノインはそんなことなど望んではいなかった。
「私は・・・あなたに・・・触れたいのです・・・」
ノインはうなだれて白状した。
「お前の好きなように、言うなりになろう」
ゼクスは顔色も変えずノインをひきよせた。ノインは図らずもゼクスに抱きとめられた。
「・・・!」
それだけでノインは自分の身体が熱くなり、彼を求めてやまない場所が湿っていくのを感じた。
此処に来たときからずっともうノインの身体は蜜を吐き続けていた。
326 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:37:36 ID:KhakhpYa
「あなたが、欲しいです・・・」
浅ましい欲情を押さえきれなくなってノインは本音をゼクスにぶつけた。
「お前がしたいように、私は応える」
ゼクスはそう言ってノインを抱いたままその辺りの台に横たわった。
ゼクスの上に乗るような体勢になってしまったノインは慌てたが、下になったゼクスは眠るように目を閉じてノインの行動を待っているようだった。
「・・・・・・」
こんなことは初めてだった。
ノインの欲しいもの―――――
それはたぶん永遠に手に入らない。
こんなに近くにいても―――――
ならば。
ノインは意を決してゼクスのノーマルスーツのジッパーをあけた。
されることはあったが、自分からそうすることは初めてだったのでノインは最初戸惑ったが、後は一気にそれをさげた。
ゼクスも軽く驚いたようだったがノインの真剣な眼差しに射抜かれて覚悟を決めたかのように再び目を閉じた。
ノインはゼクスの汗の匂いにさえ眩暈がするほどの恍惚を覚えた。
そしてその熱に浮かされたまま夢中でゼクスの汗が染みたシャツの上からくちづけをした。
ゼクスも自分から言い出したことだったが、あまりにもいつもと違うノインの積極性に驚いているのか渇望されるという立場に酔いしれていのか、ノインが彼の下肢に手を伸ばしたころには彼自身もそこが雄々しく硬くなっていた。
327 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:39:59 ID:KhakhpYa
「ゼクス・・・本当にその・・・よいのですか?」
ノインはハッと我に返ったように再度ゼクスに確認をとるフリをして表面上は平静を装ってみせた。
「ああ。私の身体もお前に反応してしまっている」
「あ、あの・・・」
「・・・?」
ゼクスがそこを硬くしても普通に言葉を交わすので、ノインは躊躇してしまった。
が、ノインは己の内に湧き上がってくる浅ましい欲望が抑えきれなくなってきていた。
「そ、その・・・く、口で・・・触れても・・・?」
「好きにしろと言ったはずだ。少々驚いてはいるが」
「・・・すみません」
ノインは反射的に謝った。
「何故謝る。それにいちいち私に許可を得なくていい。お前がしたいようにすればいいのだ。
ノイン、今は私のプライドなど気にするな。そしてお前も。何かいろいろ堪えてきたのではないか?
私がお前を抱いていた時もお前はされるがままで私が果てたらそれで終わりだった。
お前が満足していたのか私は知らん。自分で言っておいて酷い男だと改めて思う。
だから今はお前の気が済むまで私をどうにでもするといい。お前が指示しろ」
「・・・はい・・・」
ゼクスはノインに身を投げ出したが、どうも性格からして物言いが威圧的なのでノインでなくとも誰もがゼクスの前ではひるむ。
しかも「指示しろ」というのがまるで情事を行うとは思えない言い草だ。
しかしそれがゼクス・マーキスという男であり、ノインがずっと欲してきた男であった。
328 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:41:06 ID:KhakhpYa
ノインはゆっくりとゼクスのノーマルスーツを脱がした。現れたのは汗の染みたシャツと下着だけだった。
それはノインも同じで色気のないシャツに下半身は下着だけだった。
ノーマルスーツの厚さと締め付けがあるのでシャツの下は何もつけていない。無重力下では胸をひきあげたり、とめておくことも必要無い。
ノインも動きやすいように一度着込んだスーツをまた脱いだ。
そして横たわったままのゼクスにまたノインはしがみつくように抱きついた。
ノインは涙が出るほど嬉しくてゼクスのプラチナブロンドの髪をかかえるようにして自分の胸を押し当てた。
「ノイン、息が」
さすがにゼクスも急にじゃれついてきたノインに照れたのか抗う。重力のあるこの部屋では女性の胸は急に重みを増す。
「好きにしていいって仰ったじゃないですか」
ノインは真っ赤になりながら反論した。
「それはそうだが、お前がこんなふうにしてくるとはな」
いつも抱き合う時はゼクス主導であったし、ゼクスも情事の最中でも闘いのことが頭から離れないのか本当にそれを愉しんでいるのか快楽を得ていたのかノインにも疑問だった。
「言っておきますがゼクス。私があなたに抱かれている時はいつも満足していました。あなたの方がきっと私などでは満足していなかったのでしょう」
ノインは儚く笑った。ゼクスは何も答えなかった。
「私の方がいつも先に・・・その・・・先に達してしまっていて・・・あなたが翻弄されるところを私は見たことがない・・・」
ノインは真っ赤になりながらもゼクスからその顔を見られないようにさらに彼の顔を胸で押さえつけた。
「ではノイン。お前はそれが見たいのだな」
「・・・ええ。あなたが『好きにしていい』と仰った時にまず自分がしたいと思ったことはそれでした」
329 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:41:58 ID:KhakhpYa
ノインはゼクスが黙認したと思い、彼の下肢に手を伸ばした。
やはりゼクスは何も言わない。
ノインの方が彼に触れた途端、下着の上からでもわかる硬さに照れてしまうほどだった。
これからノインがしようとすることをゼクスも察しがついているかのようで別段驚いた様子もなく、宣言したように彼は動くこともなくただ横たわっていた。
ノインの方は自分から積極的にゼクスに触れるのが初めてだったので、それを指先で感じることも目で触れることにも慣れてなく、ただ彼女の鼓動は早まるばかりだった。
しかしゼクスにしたって決して気が長い方ではない。
ノインは躊躇するればするほどゼクスがそれを辞めようと言い出しはしないかと慌てて彼の下着に手をかけた。
ノインはその飛び出すように出てきたゼクスの象徴に真っ赤になりなりがらも、いつも自分を貫いているそれが目の前にあるのにどきどきした。
おずおずと誘われるようにそれに手を伸ばす。
ずっと欲しかった―――――
ノインは手に伝わってくるゼクスの体温にしばし、うっとりとした。
そして両手で包み込むようにノインはそれをたずさえた。
思わず先端に唇を触れた。
少しゼクスは呻いたようだがノインはそれさえもどんどん自分の中の箍が外されていくようでゼクスに触れる。
とうとうノインはその先端を口に含んだ。
そうすることでそれはますますた硬さを増し、ノインがいつも秘裂をなぞられるように、その男の溝にも同じように舌を這わせた。
330 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:42:55 ID:KhakhpYa
「・・・ッ」
ゼクスが声にならないほどの息をもらす。
そしてそこはますます熱を帯び、硬く雄々しくそそりたっていく。
これが欲しかったんです、これが―――――
ノインは夢中でそこを舐めあげた。
くすぐるようにするとゼクスが呻く。
そして堪えきれないのか、いつしか雫がしたたってきて、ますますノインの舌のすべりをよくさせた。
ノインは口内を自身の唾液とゼクスの漏らす液で満たしていたが、それを吐き出すことなくコクリと飲んで、徐々に息をあげていく愛しい男を垣間見た。
(ゼクス・・・)
ノインはその苦悶に満ちたゼクスの表情を見てさらに欲情していく自分を感じていた。
自身の中心も鈍痛のようなわななきが襲ってきて、いやらしい蜜を吐き続けているのがわかる。
たまらなかった。
それでもノインはゼクスを愛撫することをやめないでいた。
とうにそれを自分の中へ導き入れたい欲望は湧き上がっていたが、それではこの、えもいわれぬ時間がすぐに過ぎ去ってしまうのはわかっていた。
今、かつてにないほど興奮しているのがノイン自身にもわかった。
ゼクスが呻くたび、ビクリとそれを震わせるたびに、ノインは背筋がぞくぞくし、下腹部がそれを欲しがってやまないのか軽い痛みにも似たような感じで疼く。
331 :
風は火を煽る:2005/08/31(水) 15:44:01 ID:KhakhpYa
「っ! ・・・ッ」
すでにどちらの液が勝っているかわからぬほどノインの口内はそれでまみれ、ノインもその滑りのよいままゼクスを吸い続けた。
だんだんとゼクスも怒張してきてノインも辛いのだが意地でもそれを離したくなかった。
「・・・ッ! ・・・ッ!!」
ゼクスはとうとう己をわななかせ、ビュクビュクと白濁した液をノインの口内に迸らせた。
二回ほど勢いよく、そしてあとは興奮を鎮めるかのように淫らにそれは垂れ流された。
「・・・んうっ」
ノインは咳き込みながらもゼクスの達する様子をずっと潤んだ瞳で見つめていた。
そして力を失っていくゼクスをまだ足りないとでもいうようにノインは貪欲にそれを吸った。
「・・・飲まなくても・・・いい」
ゼクスは荒ぶった息のまま、懸命にそれを飲み干そうとするノインを制した。
しかしノインは頭を振って「好きにしていいって仰ったではないですか」という目を恥ずかしそうにゼクスに向けた。
「ああ・・・そうだったな・・・」
ゼクスも怒涛のような快楽が押し寄せ、身を任せるままだったことを少々恥ずかしかったのかノインから目を隠すように前髪をグシャグシャとかいた。
ノインはそれを恍惚の表情で飲み干してしまうと新たな欲情をゼクスにぶつけたくなった。
うわーんかなり萌えるー!
続きが楽しみ〜
続きっ続きっ!
「私にも・・・・・・してください」
ノインは精神的には満足を得たが、火照った身体の方はまだゼクスを求めてやまなかった。
しびれるように身体の奥が熱い。
「お願いです・・・もう・・・」
あられもなく淫らなことを懇願するノインをゼクスはふっと瞳を緩ませて見つめた。
ノインにはその微笑を見ている余裕すらなかった。
ゼクスは俯いているノインの顎を掴んで顔をあげさせ軽く口づけを交わしてやる。
「・・・!」
ノインはそれだけで力が抜けたのか、ゼクスにもたれるように倒れこむ。
ゼクスは自分の胸に抱えたノインの頭を子供のように撫でていたかと思うと、徐々に彼女の髪を弄ぶようにようにいやらしくいじる。
地肌に触れるか触れないかの動きでさらさらとゼクスの指がノインの髪の中でうごめく。
「じらさないで下さ・・・」
その瞬間ノインは言葉を失って、身体はえびぞりになり、濡れた唇から小さな叫びのような吐息が飛び出てしまった。
「・・・!」
「じらしてなどいない」
ゼクスは冷静な応えを返しながら、すでに彼の手はノインの下肢をまさぐっていた。
「っは、・・・はぁっ・・・」
ゼクスの指に大量の欲情をあらわす蜜がからみつく。それはもう洪水のようでゼクスが指を差し入れるたび隠微な水音とノインの息だけがあたりに響く。
ゼクスはわざとそれをノインに聞かせるかのように大げさに指を動かして潤いすぎた肉襞をなぞった。
「やぁっ・・・」
ノインの方はかつてないほど濡れていた自分を気づかされる水音に恥ずかしさを感じて、快感が身体を駆け抜けるのだが、どんな風に堪えようか必死になりつつも甘い声を上げてしまう。
これではもっとして欲しいと懇願しているようなものだ。
ノインを翻弄するのは慣れているのかゼクスは徹底的に攻める。
「んあっ! ・・・っはぁ・・・」
ゼクスが知り尽くしているであろう壷の内側がひくつく。
ゼクスはその熱く膨張しきった襞を人差し指でなぞり、またも膨張して勃った突起した部分に親指でくすぐるように触れた。
「・・・あっ!! あぁ・・・」
またも欲情にまみれた、もっともノインの正直さをあらわす淫らな液とゼクスだけを求める声が漏れてしまう。
ゼクス自身もこんなノインを目の前にして再び身体が反応してしてしまっているようだったが、まだ冷静だった。
(私は本当に愚かだな。女がここまで快楽に身を任せるとどんな顔をするのかも知らずにノインをただ抱いていた・・・)
ゼクスは悦に入りながらもノインの弱い部分を攻めるのをやめない。
どこに触れればノインが啼くのかは、わかりきったように翻弄してくる。
ノインは昇りつめることを身体は望んでいるのに、心では懸命に抗いたがっていた。
どうしてもノインは自分が予想したより早くゼクスに陥落されてしまうのが悔しかったのだ。
そんなノインに構わずにゼクスは潤ってわななく襞に指を這わせ、いつも突くとよがる部分まで長い指を辿り着かせ、同時に花弁の中心である充血した突起部を強くこすった。
「ま、待っ・・・くださッ ゼク・・・ス・・・ッ! ・・・あああああッ!!」
そうノインは抗った後、最愛の男を呼び、意味をなさない声を漏らして、痙攣した。
ゼクスはそのノインの紅潮した表情も、ひくつき締め付ける襞の感触も指に感じながらノインの乱れる様を眺めているようだった。
しばらくノインは何も見えなくなって自分が何を口走っているのかもわからず絶頂感に身を任せていた。
が、自分を翻弄した張本人の、余裕が残っているかのような視線を感じてゼクスに必死でつかまっていた手を離し、汗をぬぐう振りをして顔を半分隠した。
ノインは恥ずかしさのあまり泣きたかった。
いつもはどちらもまじまじと顔を見ないまま交わっていたし、ゼクスが言うように達していたとわからぬほど見られていないとタカをくくっていたので「すべてを見られていた」と認めるのはノインにとっては死ぬほど恥ずかしかった。
「・・・泣いているのか」
ゼクスの指摘でノインはやっと涙をこぼしていたのに気づいて両手で顔を覆った。
ノインは泣いてしまいたいとは思っていたが知らぬ間に深い紫の瞳からも雫がつたっていたらしい。
しかし涙も火照った熱さも手で覆ったくらいでは隠しきれないようだった。
まだノインの身体の中心はゼクスの灯した火がついたままで震えながら淫らな液を吐き出し続けていた。
それも隠したいノインは膝をぎゅっと締めてゼクスから目をそらそうと必死になっていた。
その縮こまっているようなノインの様子がゼクスの目には彼女が感じているのとは違うように映ったらしかった。
「賭けになってないな、お前が哀しんでいては」
物理的なことしか理解できないのかゼクスは見当違いなことを言った。
しかしそれがゼクスという男でもあった。今のノインにはそのゼクスの鈍さに救われていたような心持ちだった。
ただ、否定はしたかった。
「・・・哀しくて・・・泣いたのでは、ないの・・・です・・・」
ノインは消え入るようにつぶやいた。
「ならいいが」
「また私・・・」
先に達して―――――と思わず白状しそうになってノインはやめた。
「いえ、どちらにせよ私の問題なのです」
「では、賭けの事は今ので終わったのだな?」
「ええ、淫らで浅ましい己をあなたの前に晒しただけですが」
ノインは赤くなって、認めたくなかったが自嘲的に言った。
そうも言ってないとノインは恥ずかしくてゼクスをまともに見ることができなかった。
実のところ、ノインはどんな姿態を晒したのか、声をあげてしまったのかあまり憶えていない。
それほど我を忘れて行為に殉じた。ノインにとっては理性という最大のカードはゼクスには通用しない。
だからA.C.195年の1年間もノインは自分が一番愚かしいと感じ続けていた。
ゼクスもトレーズもガンダムのパイロットたちも大局を見ていたのに、自分は目の前のことを対処するばかりで、しかもそれはいつもゼクスが地軸だった。
いくら理性で固めたところでゼクスを愛してしまった時点でノインの根本は感情に支配されるただの女に過ぎなかった。
ノインはまるで酔いが醒めた時のように、ゼクスを激しく求め、ただただ快楽に身を任せた自分が女として彼にとってどう映っているのか想像するとやたら羞恥心がこみあげてきた。
確かにノインはゼクスを自ら愛撫し、そして彼女自身も彼にそれを求めた。
決して慎ましやかな女性がすることではない。
ノインはゼクスが世の男性が好む「慎ましい女」をやたら好むわけではないとわかってはいたが、やはり思ったままの欲望を口にし実行したことはさすがに恥ずかしかった。
能動的に彼を愛したことが皆無だったのだ。心はいつもこちらがそうなのにゼクスという男を前にするとノインはどうしても惚れた弱みか彼の前に膝まづいてしまう。
だから―――、一度は立場を代わりたかったのだ。
しかしそれは結局、失敗に終わった。故にノインは恥ずかしかったのだ。
「では、シャワーで汗を流してからシャトルの航行範囲の微調整をしてきます」
悦楽の代わりに得た敗北感のままにノインはけだるい身体と心をひきあげるように言った。
ノインは脱いだままのノーマルスールを拾い上げ、汗ばんだままのシャツとゼクスによってじっとりと濡らされたショーツ姿のまま重力制御室にあるシャワー室へ入ろうとした。
シャワーも浴槽も無重力ではあまりにも使いづらい。
水。
それは地球の生み出した奇跡の産物だったが、無重力下では実にやっかいな代物だった。
火星にも引力があるだろうが、水というものを作り出しそれを地球やコロニーのように定着させるのは困難だろうとノインは考えて先の情事めいたことを忘れようとした、が。
「待てノイン。私も汗を流したいのだが」
「・・・それはいいですが。では先にお使いください」
「いや、お前と一緒でいい」
「・・・あ、はい」
ノインはその言葉にまた先の熱が身体の中心からぶり返してくるような気がして努めて冷静に言った。
「それに航行範囲はまだ調整するほどの小惑星群や残骸物浮遊範囲ではないしな」
ゼクスが低い声でつぶやいたのでノインにはそれが聞こえなかった。
ノインはゼクスにいわれるまま互いに全裸になってシャワー室に入った。
キュッとシャワーのコックをひねったのはゼクスだった。
汗ばんでいたのはゼクスの方かもしれないとノインはおぼろげに思った。
実際に体液でまみれていたのは自分の方かもしれないという恥ずかしさを否定するようにノインは湧き上がってくる浅ましい感情を抑えつつ、思考をゼクスの実際的な行動に沿って合わせた。
ゼクスは乱れた頭の上からすぐに水をかぶり、そして全身に貴重なシャワーの水を思う存分にかぶる。
濡れたプラチナブロンドと引き締まった男の身体が濡れていくのをノインはぼんやりとだったが、うっとりと眺めていた。
ノインは視線を下に落として急にビクリとした。
彼女が目にしたものは、まぎれもなく先に愛撫したゼクスの「もの」だった。それが心持ち持ち上がっているのがわかってしまい、ノインは顔も全身もカァッとした。
「どうした? お前も浴びるといい。汗だくなんじゃないのか?」
ゼクスはそのノインの思いも知ってか知らずか、一人分のスペースしかないシャワーが届く範囲に遠慮しているノインが入って来ないのをやや強引に手を引っ張った。
「・・・ゼクス、私は後で」
ノインは抱き寄せられるかたちになったのが嬉しくもあったのだが、押さえようとした欲情がさらにあふれ出しそうで遠慮がちに言った。
「お前だったら、水が勿体無いと言うと思ったのだがな。二人一緒なら早い」
ゼクスはノインの心の恐慌状態を知ってか知らずかのように彼女の肩を掴んでシャワーが当たるように自分の前に立たせた。
「それではあなたが存分に浴びられないではないですか」
ゼクスに両肩をつかまれてノインはやはり動揺したが彼のそういう処には慣れていたので、口では反論したが承知した。
それがこのふたりの間では決まりごとのようなものだ。
なかなか均衡など崩れない。増してやゼクスに惚れてしまった時からノインは彼の従者であり、奴隷でもあるかのような立場に自ら身を投じてきたのだ。
それにゼクスという男は生まれや血筋からか、他人をそうさせる雰囲気を持っていた。
それがカリスマというものでなければ彼は本当に身勝手で愚かしくつまらない男だったろう。
OZの中でもトレーズにも一目置かせるその存在感は、特にノインにとっては抱えきれないほど大きく重たく、しかしその手がちぎれようとも手放したくないものだった。
「同時に、というのは良いお考えのようですが二人ともが綺麗さっぱりとはいかないものでしょう」
ノインは別のことを考えようと動揺を押し隠して言った。
行動ではひれ伏したも同然なのだが小言はいつもゼクスにぶつけるのがノインの常だった。
「では私がお前を洗い、お前が私を洗えばいい」
ゼクスはそう言いながら石鹸のついた手をノインの髪にすべりこませた。
「・・・あ」
ノインはゼクスにそうされただけで劣情やそれにまみれた蜜があふれそうになる。
ゼクスは構わずノインの髪を先の愛撫のような隠微な動きでなでた。
「・・・!」
ノインはその手が下がってきて自身のふくらみをつかまれたのと同時に、ゼクスの硬いものが腰に触れたのを感じて身体がビクリと戦慄いた。
萌えたと仰って下さった方、アリガd
次で終わりの予定です。
朝から良い物を・・・・
次をワクテカして待ってます。
6日程旅から帰って来たら、ネ申降臨してるー!
しかも滅茶好きな69だし!
此処でもワクテカザクグフしながら待ってます。
お疲れ様です!カナリ(・∀・)イイッ!
「んはっ・・・ゼクス・・・」
ノインはゼクスに乳房を揉まれて、とうとうまた下半身からシャワーの水でない液をドクンと吐いた。
そして甘い吐息も漏らして全身でゼクスを切望していることを露呈してしまった。
(さっき、してもらったばかりなのに・・・)
ノインは余りにも貪欲な己に気づいてまた涙を浮かべそうになった。
しかし―――――
「・・・すまない、ノイン。私の方が我慢ならなくなった」
ノインは驚いたが腰に押し付けられたゼクスの硬さにそれが真実であるとわかって、恥ずかしかったが嬉しくもあった。
すでにノインの身体は歓喜に満ち溢れて今か今かとそれを待ち望むように熱を持ったままだったからだ。
ゼクスがその気でないのなら、どうやってこれを鎮めようかと必死だった。
だから先にシャワー室にこもってしまえば、あとは自分で頭や身体を冷やそうと密かにノインは思っていたのだ。
だが、ゼクスもともに入ろうとしたのでノインは困惑していたのだった。
一番欲しいものがそこにあるのに、また我慢しなくてはならぬことがたまらなく辛いと感じていた。
だが。
ゼクスの方から求められた。
ノインは意外だったが、それは今日に限っての話でいつもは言葉も交わさず自然とそういう「こと」に及ぶのは珍しくなかった。
何か自分だけが興奮しているようで今日のノインはそれがいつもしていることなのにたまらなく卑猥に思えた。
確かに自分からゼクスを求めた。
それは表面的には珍しいことだった。珍しいどころか皆無に近かった。
しかし精神的にはいつもノインはゼクスを欲していた。
ノインは後者のほうを暴かれた気がして、あまりにいつもと変わらないゼクスに余計引け目を感じ、さらにこれからは精神的に彼に隷属しなくてはならない気がした。
それをノインは嫌がっているわけでもなかったが、ゼクスに女として見下されるのが怖かった。
卑しく男をむさぼる女―――しかも愛情という一方的なものを押し付けるあつかましい女―――――
ノインは自分でそれを認めながらも、ゼクスにだけはそう思われたくなかった。
それを気づかれてしまっては、押し付けてしまったら、彼は「風」のように逃げてしまうといつも怖れていたのだ。
「お前は・・・いいのか?」
ゼクスは声に出してノインを求めるのに慣れていないのか、彼にしては歯切れの悪い様子で後ろから囁くように聞いてくる。
悪いはずがなかった。
「・・・もちろんです。私はいつも・・・」
あなたを―――――
「では・・・いいな?」
ノインはゼクスにそうやって上ずったかすれた声でささやかれるだけで達してしまいそうな恍惚感を覚えた。
ゼクスはそそり立った自分自身をノインの尻に押し付け、本当に我慢がならないのかそれを擦りつけた。
いつしか石鹸まみれになっていたふたりは肌が触れ、滑るたびに互いに息を漏らした。
ゼクスはノインの髪を片手でいじりながら、もう片方の手でノインの下腹部に前から手を回し先ほど愛撫した箇所をさぐった。
「ふぁっ!」
ノインはゼクスが少しでも動くと意識が跳びそうなほどの快感が電撃のように身体を駆けぬけるのでシャワー室の壁に手をついたまま、その場で崩れ落ちそうだった。
ゼクスの指先にねっとりとした蜜がからみつく。
彼はそれを確認すると熱くなった己をノインのすでに戦慄いている肉壷に容赦なく押し入った。
「・・・ック!」
「んあああッ!」
狭いシャワー室に男女のあられもない声がこだました。
ゼクスはノインから一旦それを引き抜いて、荒ぶった息を鎮めようとしているかのようだった。
しかしそれはまだまだ大きくなって硬さを増していくのかピクピクと震えていた。
「ノイン・・・済まないが私は長く持たないかもしれない・・・」
ゼクスにしては弱音を吐いたのでノインは少し驚いた。しかしノインもいっぱいいっぱいで頷くしかできない。
「今日のお前は・・・何だか・・・」
ゼクスはそう言いながら堪らないのか、またノインに入り込む。
ノインの中心は濡れそぼって入口が充血して膨張し、そこを無理に押し入ると中の肉襞はゼクスをとらえて離さないように襞のひとつひとつが彼をぴったり優しく包みこむ。
「・・・ああ」
ゼクスはその感覚に溜息を思わず漏らし水音が卑猥に響くのも構わないようで、その吸い付く女の中を行き来した。
「ああっ・・・あっ・・・はァッ」
ノインは自分がどうなってしまっているのか知らずにただ、ゼクスの質量に満たされながら歓喜の声をあげてしまっていた。
ゼクスが動くとノインの中は追いすがってくるように彼の怒張しきったものを離すまいと男を締めつける。
「・・・ッ」
ゼクスもこんなにノインの中で眩暈を覚えるような感覚に囚われたのは初めてだったのかもしれない。
彼自身もあんまり動いては長く持たないと白状したように今日のノインは何かが違うと感じているようだった。
しかしゼクスもこの感覚をもっと得ようとノインを揺さぶってしまう。
「あ、ああっ・・・ゼクスッ・・・そんなに・・・」
ノインは最初ゆっくりだったが、どんどん動きを早めていくゼクスに快感を覚えながらも少し怖く感じて抗う。
ゼクスがこんなに荒々しくしてくるのは初めてだったからだ。
「済まんが・・・どうにも・・・っ」
ゼクスは完全にノインの身体と甘い声に翻弄されてしまっているようだった。
普段の冷静さはない。
「ああ、あぁッ・・・! はぅっ!」
しかしノインはそれでもゼクスをそうしているのが他ならぬ自分であるということが至福で、すでにあげる声に恥じらいはなかった。
すると急にゼクスの動きが止まって、それがノインから引き抜かれた。
まだ萎えるどころか硬いままのそれは女の蜜にまみれ、そして彼自身が漏らし続けている液で妖しくぬめって、ノインの秘所から糸をひいていた。
「ノイン・・・。そこに手をついて・・・くれ」
ゼクスに言われるままノインはシャワー室に申し訳程度についている浴槽の縁に手をついて、ゼクスの前に尻を突き出した。
ノインももう我慢できなかった。
ゼクスが入り込もうとする場所はひくつくたび、ぬるりと液を吐き出していた。
まるで飢えて涎をたらすように、それは浅ましく淫らで、しかしノインの真の姿でもあり、ゼクスの欲情を嫌でも煽った。
ゼクスがノインの中に入るといやらしい液が混じりあう隠微な音がシャワー室に響いた。
「・・・んぅッ」
「あああ・・・」
ふたりとも目の前にある悦楽に身をゆだねた。
何度となく同じ行為は繰り返してきたはずだがゼクスもノインも何かにとりつかれたように互いの肉体を感じようと触れ合う。
「・・・!! ・・・ッ!」
ノインはもう実際には何がどうなっているのかわからないほど何度も達していた。
ゼクスに乳房を揉まれ、硬くなった先端も弄ばれ、花弁の敏感なところは指で擦られた。
そのたびにノインのゼクスを包み込んだ肉壷は収縮したり、達した時には弛緩し、ゼクスを翻弄した。
ゼクスの方はその不安定な肉体の中で往復を繰り返すたびに高揚する己と背筋を駆け抜ける快感に襲われていた。
それでもゼクスはノインの中で蠢かずにはおれないようで、荒く息をしながらも彼女をむさぼる。
「・・・ああっ・・・あああ!」
「・・・ノインッ」
そんな叫びと吐息しか出せないままノインも無意識に腰を振り、ゼクスは激しくノインの腰に自身を打ちつけた。
自分たちが何者であるかも忘れてしまったかのようななりふり構わぬふたりだった。
誰も知らぬ、ふたりだけの、ゼクスとノインしか―――――いや、ゼクスはノインを、ノインはゼクスを知った瞬間だった。
突然ゼクスが動きをやめ、ノインの尻をぎゅっと掴んだ。
男がわななく。
「・・・ッ!!」
ゼクスは仰け反ってノインの中に欲望と快楽の象徴である体液を勢いよく吐き出した。
「・・・あ、ああ・・・」
ゼクスは溜息を漏らしつつも腰を震わせ、何度となくビクビクとそれを放出した。
「ゼクスッ・・・んはッ! あああッ!」
ノインもそれに呼応するかのようにゼクスの発する液も彼自身も受け止めたまま、痙攣を繰り返した。
「・・・うぁ」
もうゼクスも快楽の許容量を超えてしまったらしく、ノインの締めつけに苦悶の表情を見せた。
ふたりのつながった場所も許容量を超えたのか、男女の交わりの象徴である混ざった液がどろりと漏れ出てくる。
とても卑猥な光景だった。
ゼクスがそれを引き抜いた時、さらに体液はシャワー室に撒き散らされ、疲れきったゼクスとノインの身体にも付着し、ノインの秘所からはそれがボタボタと落ちた。
「・・・ハッ・・・ハァッ」
さすがにゼクスも興に乗り過ぎたようで息も絶え絶えに浴室の縁に座り込んで肩で息をしていた。
ノインもそこにつかまったまま崩れるように膝をついたまま、漏れ出る体液を洗い流すことも忘れ、紅潮した顔でぼんやりと眺めていた。
「済まん。・・・こんなにするつもり・・・では・・・」
ゼクスの言葉でノインはハッと我に返って、ゼクスが感じているようにノインもあまりに乱れてしまったのをおぼろげに思い出し、顔に血が上っていく。
「な、何故・・・謝るのです・・・。私があなたを・・・誘・・・」
ノインの言葉がゼクスの唇でふさがれた。
不意にそんなことをするゼクスにノインは心臓が飛び出しそうだったが、挿しいれられる愛しい男の舌に思わずうっとりと舌をからませてしまった。
ただ、そのキスは激しい行為の後だったので長くは続かなかったが、ノインのずっと飢えていたこころを満たすには充分すぎるほどだった。
「さっきと同じだな」
ゼクスは見たこともない柔和な表情でかすかに笑った。
「何が、です?」
ノインはぼうっとしているのを振り切るように、努めて普通に聞き返した。
「お前もさっき私に謝り、今度は私が」
ゼクスは笑い、ノインは真っ赤になった。
いつも同じことを言い合っていた、進歩が無いとノインはゼクスに笑われた気がしたのだ。
「そんなに可笑しいでしょうか・・・」
ノインはまた気恥ずかしくなってきて一人で笑っているゼクスを咎めるように言った。
「あ!」
「どうした?」
「シャワーの水がきちんと止まっていませんでした」
ノインは間抜けなほど真面目に言った。
「どうせまた使う」
ゼクスは汗と石鹸と先の行為によって汚れたままの身体を見て言った。
「確かにそうですね」
今度はノインがコックをひねってゼクスも浴槽もシャワー室も洗い流し始めた。
「ゼクス・・・。あなたは笑っていらっしゃいますが水が足りなくなったらどこかのコロニーへ補給に行かなくてはならないんですよ?」
ノインは口を尖らせたが、ゼクスはまだニヤリと笑ったままだった。
「今度、チェスに負けたらゼクス、あなたがここを綺麗になさる番ですよ」
ノインはまたゼクスに文句を言ったが、ゼクスに背を向けシャワーを使っている間に自分のくちびるをさわってみた。
「・・・・・・」
そこにはまだかすかに熱が残っていて、ノインはシャワーの水でそれが下がってしまうのを惜しく感じてシャワーの温度を高くした。
途中でも読んで感想下さった方々ありがとうぉぉぉ
やっと終わりまして御座います
ええ、火星に行くまで暇なんですよ…
お疲れ様です! 萌えつきそうでした。
358 :
名無しさん@ピンキー:2005/09/06(火) 20:53:33 ID:twN7xO9S
モエつきました!
はじめのゼクスの無神経っぷりに殴りたくなったw
お疲れでした!
今日はノインゼクスの日でタイムリーだし!
>356
すんごく良かったです!シャワー室ってのも興奮。
また書いて欲しいです。
ゼクノイキタコレ
69ネ申!
萌をありがとう…!
イイヨーイイヨー
69のネ申すよ!
ありがとうございます…!
改めてお疲れ様です!脳ミソがトロケソウ…
ウヒョ-(゜∀゜ヽ≡/・∀・)/モエッ!
関係が発展してるよハァハァ ノってるゼクスなんて初めて見たよ(;´Д`)ハゥハゥ
言葉では言い尽くせない物凄い何かを得たような気がする
ゴッドジョブ
堪能させて頂きました。
官能小説
という、こうエロというよりも文学ちっくな読後でした。
GJ!!!
ネ申、ありがトン。オトナな69モエ。
確かに火星まで長旅でしょうからねぇ、到着までチェスだけではもたないと思う。
ヤッパあんなことやこんなことやそんなことや・・・モヤ(´Д`)モエ
ネ申サマ、また御降臨くだされ〜〜〜
大人なのにテラカワイイ69萌え。神様ありがとー
もしや5月以来?久しぶりの神降臨で、
このスレの住人の存在が確認された所で
さらなる神の降臨を祈るですよ。
折角の十周年!これを契機に、馴染みの職人さんの復活と、
新規の職人さんの降臨がありますように…
>370
うおぉ!!!テラ萌エス!!!!確かにリリーナっぽい(;゚∀゚)=3ハァハァ
9月30日発売か…ナイス情報ありがd
こんばんはー(´∀`)シ
お久しぶりですー。
またもやえらく間が空いてスマソです;; orz
SSの投下に参りました。今回は時事ネタというか、季節限定1発ネタです。
そして、間違うことなきバ カ ネ タ です。ギャグネタです。
真面目なヒリリがお好きな方は、どうかスルーにておながいします。
うさぎ、
うさぎ、
なに 見て
はねる。
十五夜
お月さま、
見て はねる。
ヒイロ・ユイは驚いた。
それはもう、心底。飛び上がらんばかりに驚いた。
これほど驚いたのは、あの戦争中、銃を突きつけた少女にお辞儀をされた時くらいかも
しれない。
「――それは」
むりやりひねり出した誰何の声が、異様にかすれているのは当然だろう。
まず、視界に映ったのは白い二房のうさぎ耳だった。
――そう。いわゆる、『うさ耳』。
ラビットファーをふんだんに駆使して作られたと思われるそれは、彼女が身じろぐ様に
あわせて、ひょこひょこと可愛らしく揺れている。
「一体、なんのつもりだ――」
目のやり場にこまり、あえて背けていたというのに、結局は視界に入れざるを得ない。
真っ白のビキニスタイルに、これもまた特注であろう白い毛皮を縫い付けて、一見には、
まるでその部位にのみ、白い体毛が生えているかのようなデザイン。
その後ろからは、丸く愛らしいシッポがちょこんと彼女のお尻に装着されている。
チョーカーと思しき短いネックファーには、紅いリボンがほどよいアクセントを醸し。
白いブーツには、当然毛皮がモヘアと共に縫い付けられ――。
「リリーナ!!!!」
「――え、えええっ? だ、だって。今日は『中秋の名月』ですよ?」
――と。
なんとも身体の力が抜ける回答と共に、地球圏統一政府主席外務次官、
リリーナ・ドーリアン嬢は【肉球付き白長手袋】を口元にあてながら、
驚きの表情を見せた。
「……とにかく。俺にもわかるように説明しろ」
「あ、えーと。ヒイロは太陰暦という物をご存知ですか?」
「――そこから始める気か……」
思わず脱力して、ヒイロは大きくため息をつく。さすがにその程度の知識くらいは
持ち合わせている。そして、JAP地区ではその日にあわせて季節の行事が存在することも。
「偶然にも休暇が取れている訳ですし。せっかくこんなに美しい月が出ているのですから、
ヒイロにも、それを愛でていただきたくて」
「――それと、その衣装とどう関係するんだ…」
「JAP地区の民話では」
「――無視か」
「いいえ? 違います。最後まで聞いてください。JAP地区の民話――土着信仰では、
月にはウサギが存在して、彼らが臼と杵をつかって餅米をついているという物が
あるの。」
リリーナはにっこりとヒイロに微笑みかけ、ゆっくりと肉球手袋に覆われた手を空へと
掲げた。
「ほら、見てください。月の表面。ウサギが餅つきをしているように見えませんか?」
そう言われて、ヒイロは促されるまま空を見上げる。
――そこには、晧々と照り光る満月があった。秋の夜空は星も暗く、まるで孤独な
唯一の天体であるかのごとく、冴え渡る光を放ってそこにある地球の衛星。
ヒイロは知っている。
かの地の表面は、真空と1/6の重力に覆われた死の世界である事を。そして、今では
数万の人々が地下都市に暮らしている事を。
だが、しかし。それでもなお、月は超然として中空にある。
その神秘と崇高さを失わぬまま――。
「……綺麗だな」
思わず口をついてでた。それは、本当に純然たる感想だった。
ああ、確かに。これは、愛でるにふさわしい、美しすぎるほどの光景だ。
傍らの少女は彼の感慨にいたく満足したようだった。にっこりと、本当に心からの
微笑をうかべ、そっと彼の腕に抱きつき、頬を彼の肩口にすりよせる。
「――で?」
「……はい?」
「だから」
「だから、なんですか?」
「それと、これと! 一体何の関係性があると言うんだ!!!」
激昂してしまった彼に、罪があると果たして言えようか?
リリーナはにこにこと――若干、『笑ってごまかせ』的な雰囲気が無きにしも非ずでは
あったが――微笑みかけながら、ヒイロの頬に手を添えた。
「お気に召しませんか?」
「いや、召す、召さないの問題じゃなくて……」
少し言いよどみながら、それでもヒイロは正直な感慨を口にした。
「存外、似合っているし。可愛いとは思うが」
そこで、リリーナは表情をぱっと明るくした。
だがしかし。断固とした口調で、ヒイロ・ユイは言を継ぐ。
「これは一体、誰の入れ知恵なんだ、リリーナ!!」
さすがにたまりかねて、絶叫に近い声をヒイロは張り上げた。
これほど官能的かつキュートさを兼ね備える衣装など、そうはない。
とはいえ、これを彼女が単独で整える事が可能などとは、さすがにヒイロも思わない。
心当たりは二つほどあった。
そして、その推測が違わなかった事をヒイロはすぐに知ることとなる。
「入れ知恵っていうか……この風習を話したら、ドロシーが」
――あの女狐!!!!!
「彼女の前で試着したら、なんだか随分喜んでくれましたし。写真をあとでもらう約束に
なっているの。ヒイロの分も、焼き増しをお願いしましょうか?」
「そうだな……って、ちょっと待て、写真!?」
「何か、問題でも?」
「いや、プライベートだから、それはともかく。――じゃ、なくて……ああもう、
どうしろっていうんだ!?」
混乱のきわみとはこういう物を言うのだろう。普段の彼ならば冷静に対応するであろう
事象も、目前の蠱惑的な少女の姿がちらついてままならず。
まして、半ば故意犯的にヒイロを下から見上げ、眉を下げて悄然とするリリーナの姿を
見て、厳然たる判断などヒイロ・ユイともあろう物ができるはずもなかろうに。
ススキとお供え団子を背景に、シリアスぶっていても始まらない。
ヒイロは大きく息をつき、開き直るべく髪をぐしゃぐしゃとかき回した。
そして――ふと、ヒイロは己のデータベース内から、とある情報を拾い上げる。
「……なんで、毛皮は白なんだ?」
「さぁ? 何故でしょう。衣装自体はドロシーが用意してくださったので」
「――そういえば。JAP地区の神話に『因幡の白兎』というものがあるのを知っているか」
ヒイロは座った目つきで、すがりつくリリーナを見遣る。
どきりと、リリーナは心臓を高鳴らせた。彼の視線には覚えがある。――まさか…。
「あの、……ヒイロ?」
「対岸に渡ろうと策を練った白兎は、報いとしてその毛皮を剥がされた」
「……あ、あの」
「――再現してやろうか?」
にやりと、凄みのある表情で笑いかけられ、リリーナは我知らず、ぴんと背筋を
張り詰めさせた。
そんなつもりじゃなかった――とは言い訳だが。
まさか、そんな展開になろうとは。正直なところリリーナは毛ほどにも思っていなかった。
挑発的な格好をしているのは認めるが、どちらかというと『ヒイロの意表をついて
みたかった』という、ただそれだけの理由だったのに。
「――ん、ふぁ……」
たやすくずり下げられた兎毛つきの水着から、たふんと揺れて乳房が踊り出る。先端の
果実は甘噛みされて、あっというまに硬さを帯びる。
――スィートルームのベッドに押し倒されたのは30秒ほど前の事。それなのに、自分は
もうこんなに鼻媚びた吐息を上げている。
その落差がどうにも気恥ずかしくて、リリーナは彼の視線を真っ向から受け止める事が
できなかった。
電燈は最初からつけていなかったはずなのに、差し込む満月の明りは、彼の表情や
筋肉の動きをこれ以上に無いほど彼女に見せ付けてくる。
楽しげに口の端を吊り上げ――穏やかにリリーナの痴態に見ほれるヒイロの端正な
顔立ちは、どうしようもなく彼女の心拍を上げていく。
「……抵抗しないな」
「して欲しい、ですか…?」
「いや」
喉の奥でかすかにくぐもりを残し、ヒイロは組み敷いた彼女に頬を寄せる。
「今日は随分積極的なんだな、と思っただけだ……」
低く、かすれたセクシーな声で囁かれる。耳元から一気に全身が火照るのをリリーナは
感じた。彼は自身の魅力に無頓着な人間だ。ヒイロの呟き一つで、リリーナの羞恥心や
躊躇は溶かし尽くされてしまうなどと、考えもおよばないのだろう。
だけど――いや、だからこそ。
「相手がヒイロだから、です。宇宙コロニー出身の貴方に、少しでも『地球の季節』を
楽しんで欲しかったから……」
意外な応えに、ヒイロの動きが少し止まる。
「――だから、あんな馬鹿な格好をしたと?」
ヒイロの言葉に、若干すねた表情を見せながらリリーナが頷く。
彼女にしてみれば、確かに自分の性分(キャラクター)から外れた、だがしかし、
彼女なりに考え抜いた精一杯の行動だったのだろう。
理解と同時に、胸に何かが満ちゆきていく。甘酸っぱく、かすかに胸狂おしさを伴った
感情が潮のように打ち寄せて、ヒイロの心を覆い尽くしていく。
若干ピントがずれていたものの――それは、間違いなく彼への『好意』に端を発して
いたのが判ってしまったから。
「……」
ここで、感謝の意を述べるのが果たして適切なのかどうか。思春期をあまり真っ当とは
言えない形で過ごしてきた、戦場の兵士には判断がつかない。
だから、行動で示す事にした。――いつものように。
「ふぁ……あ、あぁんっ」
彼女の滑らかな首筋に舌を這わせ、ヒイロは彼女の白い乳房に手をかける。
大きすぎない、だが張りのあるふくらみは、少女特有の芯を内側に残している。
だが、感度は良好だ。
他ならぬ彼が、その開発を一手に引き受けていたのだから。
降ろしていく舌で鎖骨をなぞり、ヒイロは唇で下乳のラインを辿っていく。
愛撫の手を休めぬままに彼女のブーツとチョーカーをベッド下へと放り投げ、コミカルな
長手袋を外したその指に口付けを残す。
だが彼女の意を尊重して――というのは建前だが、うさ耳付きカチューシャは
なんとなく残しておいた。
視線で彼のフェティッシュ性を疑う彼女には、深いキスでその反論を鎮めてしまう。
舌が絡み、ヒイロは顎裏や歯茎を執拗に舐っていく。愉悦の渦に溺れるリリーナの
様子は、ヒイロの興奮をいや増していた。
「は、ぁぁあっ! あ、ダメぇ……」
言葉とは裏腹に、リリーナはすっかり彼に身体を委ねきっている。
ふたたび乳頭が彼に啄ばまれ、舌先で転がされると、リリーナは逃げるどころか彼の
頭を引き寄せた。
快感に従順になりつつある愛しい少女の様子に、ヒイロは内心で深い満足を覚える。
息を荒げ、全身を朱で染めつつあるリリーナの肢体は匂い立つように美しかった。
――うさ耳付きでも。
「――リリーナ……」
耳元で彼女の名を囁き、ヒイロは無遠慮な指を下腹に這わせる。
声にすら感じてしまうのか、リリーナはびくびくと背を弾けさせながらヒイロの
シャツを握り締めた。
「あ……ヒイロ、駄目。汚れてしまいます……借り物、なのに……」
「――もう遅いかもしれないが」
苦笑交じりに指摘された事実に気が付き、リリーナは思わず口を抑えた。
向けた視線の先にある光景は、息を呑むほどに淫らな物だったのだ。
彼の指と水着のクロッチの間には、幾筋もの粘液が糸を引いている。ヒイロはそれを
意に介さず、無遠慮な水音でリリーナの耳を犯している。
視覚と聴覚の刺激は、彼女の中にある情欲をなお一層、燃え上がらせた。
クレバスから溢れる蜜は、彼女の愛欲に呼応して量を増す。それに気がついたヒイロは、
慌てる事無く、水着をすばやく引き抜いた。
「……感度がよすぎるのも問題だな」
からかうように耳たぶを食みながら、ヒイロは弄るように呟いた。
「――あっ……だ、だってっ…」
快楽と羞恥心にもまれながら、リリーナは小刻みに首を振る。同時にうさ耳が揺れる
その眼前の光景にくつくつと肩を揺らしながら、ヒイロは手早く自身の服を剥ぎ取った。
「だって――なんだ?」
「だって……ヒイロが、わたくしをこんな風にしたんじゃないですか……」
――今日の彼女は。なんだってこう、ヒイロの心臓に悪い言動を起こすのか。
「……おい」
「あっ……あ、でも、わたくし謝りません。撤回しませんからね! 責任を取って
ください!」
――責任。
『責任を取る』とは。一般的に言うとなると――それは。
「広義の意味で取るべきか? それとも――」
「……知らないっ!! 自分で考えなさい!!」
愉楽の衝動に潤む瞳に浮かぶのは、ヒイロを惹きつけて止まない瑠璃色の光。
頬を染め、全身を無防備に彼へと委ね、下肢すら引きはだいてすべてを受け入れる
少女の姿は、ヒイロ・ユイを完膚なきまでに叩きのめした。
「了解した。現時点での最良を選択する」
ヒイロは膝から彼女の腿を担ぎ上げ、己の猛りをゆっくりと中心に押し当てた。
「――あ……っ」
「いくぞ。――力を抜け」
――頬を濃い緋の色に染め抜き。リリーナは、微笑と共に頷いた。
「あ……あ、あぁぁっ…!! ふぁぁ……」
決して拒絶する事無く、蕩けきった花奥はヒイロの剛槍を包み込み様に受け入れる。
暖かな秘洞はヒイロを嬉々として巻き込み、うねり、密度を増す。
「は……あ、やぁっ…」
「――っ……。おまえ……なんだか、いつもより良過ぎだ…」
「え、……そ、そうなんですか……?」
自覚が無い事は承知してたが――それにしたって、これは反則だ。彼と同様、彼女も
また実の所盛り上がっていたのかもしれない。
ヒイロが軽く二・三度揺らすと、リリーナの秘処はまるで彼のブツを呑み込み、
同化してしまいそうな締め付けを返してくる。
彼女との境目が意識できなくなり――文字通り一つに溶けてしまいそうな錯覚に
陥ってしまう。
「あっ……あ、あぁぁっ! やぅっ……ヒイロっ! んぁっっ!」
「だから――どうしてそんなに……は、くっ…!」
ピストンを再開すると、リリーナの細身はびくびくとシーツの波間に跳ねまわる。
その度、彼の背を駆け上がる快楽は深みを増してヒイロの意識を蕩かしていく。
頭の芯がぼんやりと霞み、白熱と焦燥がヒイロの腰を突き上げさせる。
「あ、だっ……駄目ぇっ!! ヒイロ、そんなに強く……うぁ、あぁぁああっ!!」
「――リリーナっ……止めろ…っ…。そんなに、締め付けると……ぐ、ぅっ…」
限界が近い。リリーナにも――ヒイロにも。
肩を跳ね上げ、リリーナは何度も顎を反らす。彼に突き上げられ、擦られた内奥の
喜悦に意識が押し上げられて――限界までたどり着いたと思っていたのに、それ以上の
波がリリーナを飲み込もうとしていた。
自分の中にある快楽の深さにはまり込んでしまいそうな恐怖が、リリーナの下肢を
強張らせる。だが――その都度ヒイロが彼女をすくい上げる。
何度も唇が吸われ――こじ開けられ。彼の唾液が喉奥を滑り落ちる。彼の指に
揉みしだかれる胸の甘い痛みがリリーナの意識を浮上させる。
「ヒイロ……っ…、おねが……い。キスしてください……もっと、――もっと」
両手を掲げ、リリーナは彼の横っ面を殴り倒しそうなほど妖艶な表情で、接吻をねだる。
ヒイロに否やはない。視界に入った揺れるうさ耳も、もはや彼の直情的な欲望を
煽るだけだ。
「リリーナ……リリーナ、リリーナっ……」
唇を貪り、ヒイロは最後の一突きを彼女の膣奥にたたき付けた。
「あ、あぁっ!! ヒイロ……んんっっ!!わたくし――わたくしっ…!!」
「逝っていい――俺も……あ、くっ…!」
彼の搾り出すような叫びが、リリーナの全身に快感を溢れさせる。貫かれている蜜壷が
強く抉られ――その痛みすら最上の快楽となってリリーナを翻弄する。
びくん、びくんと大きく跳ねて。リリーナは声も無く絶頂に達した。
喉首を反らし――ヒイロの肉棒を、巻き込むように飲み込んで――。
ヒイロは、彼女の愉悦の深さを共に堪能するかのように、深く息を吸い込み――己の
白濁を思い切り彼女の中に吐き出した。
絶頂直後。余韻が女性より早く覚めてしまうのは、身体の構造上仕方が無いとはいえ、
若干損をした気にならないでもない。腕の中の彼女は未だに陶然とした表情で呆けている。
置き去りにされた気分を少々味わいながら、ヒイロはふと、視界に入った白い物体に
目を取られた。
彼の視界に揺れるのは、快楽に震える真っ白な裸体と、フェイクのウサギ耳。――シーツの
波間にひょこひょこと跳ねるその光景が、JAP地区の古いわらべ歌を再現しているようだと
思い至り、ヒイロは声を立てずにゆっくりと笑った。
うさぎ、
うさぎ、
なに 見て
はねる。
「なるほど、な……」
今宵は満月。中秋の名月。そして、『うさぎ』は腕の中。
ならば今宵、うさぎは、何度跳ねるのだろう。
ヒイロが組み敷くベッドの上で。
秋の夜長は、まだ明けるには早すぎる刻限だった――。
<おしまい>
………リリタンの【うさうさコスプレ】がしたかった、というだけのネタでした…
⊂⌒~⊃。Д。)⊃
アホな妄想をお読みいただき、ありがとうございましたー
;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
>312氏
テラモエス(;´Д`)ハァハァ
大人な雰囲気がGJGJ!
またのご降臨をお待ちしてます〜〜
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
S原さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
ウサミミリリーナキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
ウヒョ‐!S原さんお疲れ様です!うさ系好きには堪らない…ごっつあんです!!
ドゾー( ・∀・)つ_且~~ -○○○―
S原神キタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
ドロシー、ナイス入れ知恵GJ!その写真、是非売ってくれ!!!!
ウサ耳リリーナタンに激テラ萌え(;゚∀゚)=3ハァハァ∞
S原さん乙彼様です!!!
何はなくともウサみみリリタン(;´Д`)ハァハァ
そしていつもながら臨場感のある描写と、
最中の二人の掛け合いに禿萌!!!すんげ〜〜!
312でつ。S原さん、ぐっじょぶー!
余韻がいつもたまらないです。最後にいつもの寡黙なヒイロに戻る様がカコイイのでつ。
ガッツンガッツンにやってたのに工作員の顔に戻る処の描写がね・・・禿萌え(;´Д`)
こちらへの感想ありがとうございました。
他の方々もS原神のおかげか濃い感想もらえた気がして間接的に感謝したい気持ちでイパーイ
これだけの良作を読んでる方々だからこそ、な気がしますた。みなさん、ありがたう!
S原ネ申、萌えを有難う……リリ様ハァハァ
S原さんキテタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─!!!!!!
ウサウサリリーナ様、超絶萌工エエェェ(´д`*)ェェエエ工
そして、こういうギャグネタでもヒイロとリリーナらしさを演出しているS原さんの
筆力に、改めて脱帽!!
S原さんヤパすげぇなwwwごっつあんですタイ
皆さんも投稿カモーン!俺もがんばらなきゃ(´・ω・`)
ほんと、すごいよS原神は・・ごっちゃんでした。
>>387 ガンバレー(・∀・)
破壊力ありすぎ・・・。
昼下がり、彼がそこで昼寝をしているのは、何時もの事だった。
コロニーでも、地球でも、公演の合間の昼下がりは、大概動物達の檻が並んでいる木陰の下だ。彼は何時も
檻の中のライオンと寄り添う様に眠っている。そんな環境だからか、居心地は良いのに、人が寄ってくる事が
余りない。「動物達の様子を見に」というのも、彼がそこにいるから任せておいて良いだろう、と放置されて
いるのもある。普通の人なら、猛獣と寄り添って寝る等考えられないものだが、彼に対しては、猛獣も襲う気
もなく大人しい。それに、この方が気持ちが良いからだ、と、彼は言っていた。
不思議な子……初めてみた時からそう思っていた。
時折、それこそ檻の隣にそのまま寝そべって眠ってしまっている時もよくある。戦場育ちだからか、こう
いった野外での睡眠でも充分休める、と冗談めかしていっていたのを覚えていた。確かに、木陰の辺りはコロ
ニーでも地球でも風通しが良く涼しいので、動物達も一番落ち着くだろう事からこの近郊に檻を並べる事が多
かったし、それ故に気持ちの良い場所だというのに、人がめったにこない事も彼は良く知っていた。休みの時
は、ひとり静かな処で過ごす事を好む彼が、此処をよく訪れる事も、キャスリンは知っていた。
「また、こんな処で寝ちゃってるんだから…」
手に毛布を抱えて此処にやってきたキャスリンは、普段、団員達には決して見せない、幼い子供の様な彼の
寝顔を見て顔を綻ばせた。
此処で彼が昼寝をする時、こうして毛布も何もかけずに、そのまま横になっている事が多いのだ。戦場で身
に付いてしまった寝相なのか、左胸を地に向けた風に躯を横にして、心臓を守る様に蹲っている。
「風邪ひいても、知らないから」
そう言いながらも、そっと、手にしていた毛布を彼にかける。
何時しか、寝ている彼に毛布をかけにやってくるのが、キャスリンの生活サイクルになっていた。何度か
「ちゃんと毛布を持っていった方が良いわよ」とは告げたが、彼の方は気にかけてもいないと言った風にその
まま寝転がっているのだ。まるで「姉」に甘える「弟」の様に。
……もし、あの子が生きていたら、あの子もこんな風に此処で眠っちゃったのかな?
例えば、他の団員達なら彼が此処で1人で何もかけずに眠っていても放っておくのだが、元来の世話好きの
性格からか、キャスリンは彼を放っておく事が出来ない。キャスリンは幼い頃に、戦争で弟と死に別れてい
る。それ故に、恐らく生きていれば弟と程近い歳の彼には、失った弟の面影を見てしまう。彼のこの年相応の
無邪気な寝顔を見ていると、何時ものあまり変化を見せない、仮面を被った様な彼とは別人の様で…記憶を
失って、幼子の様に素直な表情を見せた彼を思い起こしてしまうのだ。
時折、寝言を呟く事がある。「……姉さん……」と、自分が呼ばれた時は、自然に笑みが零れていた。そん
な時、キャスリンは彼の横に膝をついて、優しく彼のマスタードブラウンの髪を撫でていた。
「本当にこの子が弟なら、小さい頃、こうやって寝かし付けてたりしたかもね」
叶わなかった思いを、記憶のない時の彼に重ねてみたりもした。どこか懐かしさが込み上げて来て、クスっ
と笑みを漏らす。
彼がこのサーカスにやって来た時は世間一般の生活には不馴れなのか、どこか人とずれた処があったし、記
憶のない時は、幼い子供の様だった。
戦争が終った今、彼は初めてあった時よりも頼もしくなった気がしている。少し普通の人と感覚がズレてい
るのは毎度のことだが、それも彼の個性。前よりも団員達に馴染んで来ているし、笑顔を見せる時が増えて来
た。短い時間ではあったけど、幼い弟が何時の間にか自分を追い抜いて成長していった、そんな気持ちにさせ
てくれた。
それでも、こうして寝顔を見せている時だけは、まだ「可愛い弟」だな、と思ってしまう。「戦士」でもな
い、「クラウン」でもない、仮面をつけていない「彼」…トロワの素顔を垣間見る事が出来る。
コロニーでも、地球でも変わらない……木々の間から零れる人工の光も、地球で感じたそれと変わらないき
らめきを見せてくれる。
平和になった世界の、サーカスでの何時もの安らぎのひととき。
その日も、何時もの様にトロワは木陰に毛布もかけずに、人工の木陰の下に寝そべっていた。今回訪れたコ
ロニーの公園は、割と風通しが良かったのもあり、テントの程近くに動物達の檻が並んでいる。トロワは、公
園でも人気のない様な静かな木陰を探し出して、休憩の時はそこにいる。キャスリンがこの場所を知っている
のは、彼女がトロワから聞き出したからだった。「何処に行ったか分からなくなったら、いざって言う時にま
ずいでしょう?」と、弟を諭す様な言い方ではあったが、その意見に納得してか、トロワはキャスリンにはこ
の「秘密の場所」を教えていたのだった。広い敷地の中、此処はジャスミンの香りが立ち篭めていて、白い花
が咲いていた。此処から戻ってくるトロワは、何時も全身からジャスミンの心地の良い香りを漂わせていたか
ら、恐らく此処にいるという事はみんな知っていたのかも知れない。只、その強い香りの側にずっと居ようと
思わないのか、それとも、この香りが、此処迄近付かなくても公園に行き届く様に香るからか、何時来ても、人気はない。
「本当に、まだ子供なんだから…」
記憶を失っていた時…再びに闘いに出ようと決めたトロワが「姉さんは僕が守る」と、意を決した表情を見
せた時は、「弟」が手の中から巣立っていってしまった様な感覚だったのだが、この寝顔を見る度にまだ甘え
たい年頃なのかな?と考え直してしまう。
何時もトロワが眠る時、どうしてそんな蹲った姿勢になるのかが長い事気になっていた。しかし先日、トロ
ワの数少ない友人であるブロンドの髪の気品のある少年と、黒髪のガールフレンドを伴って来た栗毛のおさげ
の少年が、サーカスに遊びにきた時に初めて教えられた。「長い間危険地帯に居たから、あの姿勢、身に付い
ちまったんだよなぁ」と、キャスリンに話してくれ、彼もブロンドの少年も無言で頷いていたのだった。
───その後、あの女の子と一緒にクッキーを作って、みんなのお茶請けにしたのよね。
ココアクッキーを作ろうとしてココアの分量をつい間違えてしまった黒髪の少女の事を思い出しつつ、膝を
ついて毛布をかけた時だった。
「……ん……」
何時もなら微動だにしないトロワが、軽く寝返りを打って、キャスリンの膝のあたりに頭をつけて来た。
「……トロワ?」
少し驚いて呼び掛けたが、まだ彼は眠っている様子だ。自分の膝にすり寄る様な仕種が何とも可愛らしく感
じ、キャスリンはトロワを起こさない様、静かにトロワの頭を両膝の上に乗せた。
キャスリンが優しくトロワのマスタードブラウンの髪を撫でていると、心臓を守るように胸の前で合わさっ
ていたトロワの手が、ゆっくりとキャスリンの脚に縋る様に回っていた。
「……トロワ?」
起きてるの?それとも寝ているの?
そこ迄口を開こうとしたが、相変わらずトロワのダークグリーンの眸は閉ざされたままで、胸がゆっくりと
呼吸を繰り返しているのが分かるように動いているだけだ。
「……姉さん……」
ぽそり、と呟く様な声がした。何時もの寝言、と判断したキャスリンはトロワの頭を撫でる手を止めず、柔
らかな微笑みを浮かべたまま
「私は此処よ、トロワ」
聞こえているとは思わないが、返事をした。気が付いたのか、トロワの顔が僅かに綻んだ、ような気がした。
寝返りを繰り返す様に、トロワの頭が、キャスリンの躯の方にすり寄ってくる。キャスリンの腰に回ってい
たトロワの腕が、キャスリンの背中から腰にかけてを撫でるようにゆっくりと動いた。
「トロワ?!」
驚いて、反射的に立ち上がろうとした時だ。
「……確かに、気持ちが良いものかも知れない…」
何時もの、音楽的でおっとりとしたトロワの呟く様な声がした。
「トロワ?!起きてたの?」
吃驚して声を上げるキャスリンの言葉であたかも目覚めたかの様に、ゆっくりとトロワのダークグリーンが
露になった。
「すまない、キャスリン。君が来た時から、ずっと起きていた。いや、前から君が俺の処に来ていた時も、本
当は気が付いていた」
君の事は気配で分かるから、と付け加えトロワがキャスリンを見上げながら言った。あっけにとられたキャ
スリンは、一瞬どう返していいのか言葉につまったが、狸寝入りに騙されていた事に気が付いて、リスの様に
頬を膨らませた。
「それじゃぁ、今迄ずっと私の事騙して、寝たふりをしてた訳なのね!」
腰に手を当てて、キっと睨み付けるキャスリンに、トロワは伏せ目がちの顔で答えた。
「すまない、君がわざわざ来てくれるのが、自分では理由が良く分からないが、『嬉しい』と思う俺の感情に
従った迄だ」
その答えにキャスリンは怒りを忘れてきょとん、としてしまう。
「思えば、俺はこうして誰かに甘えた事がない。何時も戦場にいて、生きるか死ぬかのどちらかしかなかった
し、自分の事は自分でしなければならなかったから、『甘える』と言う考えそのものが俺にはなかった。自分
でも分かっている、出来る様な事を、いちいち誰かが気にかけてくれるという事が、鬱陶しいと思う事の方が
多かった。しかし…」
トロワが、キャスリンの腿に頬をすり寄せる様にして目を伏せる。
「『君に』気にかけてもらう事、と言うのに関しては違った」
その言葉に、キャスリンの頬の温度が少しだけ上がった。
「じゃぁ、トロワは、わざと毛布を持たないで昼寝にいっていたの?」
その質問に対し、トロワはテレもせずに真顔で只一つ頷いた。
気にかけてもらう為に、わざと悪戯をしたり、困らせたり。
「…もう、トロワったら、ちっちゃい子供みたいじゃない!」
まるで機械人形みたいなトロワにも、こんな子供じみた一面があった事に嬉しくなって、キャスリンが向日
葵の様な暖かな笑顔を向ける。
「そうかも知れないな」
言いながら、再びキャスリンの太腿にすり寄る。
「俺自身、君に対してどうしてこんな感情を持つのか良く分からなかった。それで、この前デュオ達が来た時
に、色々相談に乗ってもらったんだが…カトルには、俺にとって『キャスリン』が、『特別』な存在だからだ
ろう、と言われた」
「…それって、どう言う事なの?」
告白に近いトロワの言葉に、キャスリンの頬の温度が再び上昇する。普段は無口だが、こうして状況判断を
する時のトロワの言葉は、簡潔な言葉が出てこないのか、回りくどくなる。しかし、恐らく彼の言いたい事
は、キャスリンの予測と期待に近いものであろう。それを確かめる意味も込めて、キャスリンは尋ね返したの
だ。
「つまり、俺は君の事が『好き』だと言う事になる」
キャスリンの予測と一致したトロワの言葉に、キャスリンの頬の温度は上昇したが、それ以上に胸に渦巻く
のは、同じく「嬉しい」と思う感情だ。トロワの頭を両腕で包み込む様にした。
「それは、私が貴方の『姉さん』だから『好き』なの?」
「そうではない、筈だ」
一瞬の事だった。不意にキャスリンの視界が逆転し、トロワにかけた筈の毛布にくるまりながら横に転がっ
ていて、見上げた先にダークグリーンの眸がキャスリンの紫水晶色の眸をじっと見つめている。その距離は、
トロワの腕の長さ分だけだ。
「俺は、『姉さんだったから』というのは、あくまでも切っ掛けだと考えている。只、『甘える』様に『触れ
ているだけでいい』、とは思っていない。デュオに相談したら、『ヒイロ位に感情を出してみろ』と言われ
た」
キャスリンが状況を判断出来ない内に、キャスリンの桜色の唇に、形のいいトロワのそれが重なっていた。
「このまま、君に只触れているだけで自分が満足している、とは思っていない。もっと『キャスリン』に触れ
たいと思っている」
トロワの感情をそのまま表したストレートな言葉に、キャスリンは全身が熱くなってくるのが分かったが、
それと同時に、自分の腕の中を『弟』が飛び立っていった感覚にも捕われたが、それは喜びに変わる。
「構わないわよ、もっと触れても」
言いながら、トロワの顔をキャスリンの胸にある柔らかな双球に抱き寄せた。
「貴方なら、いえ、『トロワ』だから」
だが、おずおずと近付けられたトロワの手を、キャスリンが掴んで止める。その行動に驚いてキャスリンの
顔色を伺ったトロワに、何時もの柔らかな微笑みで答えた。
「でもね、どうせなら、此処じゃなくて、ちゃんとした処で、ね?」
トロワの唇に人さし指を当てて制止する。数度瞬きをしたトロワがキャスリンの意図を理解するのにほんの
少し時間を要した。が、トロワがキャスリンを凌ぐ力で再び押し返す。
「すまないが、俺はこのまま歯止め(やめ)られそうもないみたいだ」
再びトロワの唇がキャスリンに重なり、驚いて目を見開いている間にキャスリンの水色のトップスの中にト
ロワの手が忍び込んで来た。そのまま、柔らかなキャスリンの乳房に触れ、軽く揉みほぐす様に動いた。
「──────ッ!!」
更に乳房の先端を指の腹で押してみたり、弾いてみたりされ、声をあげようにもあげる事が出来ずに躯がビ
クンと跳ねた。一旦唇を解放され、大きくを付いている間に、トロワが不馴れな手付きで、片手で揉みほぐし
ながらもう片方の手でトップスを上にずり上げようとしている。
「…………はっ……」
ようやくキャスリンの唇が解放されたので、彼女がトロワの躯を押し返そうとしたのだが、それも適わず、
何時の間にか露にされていたキャスリンの乳首に吸い付く様にトロワが唇を寄せた。そのまま、口に乳首を含
んで、甘く吸いながら、もう片方の乳房を確かめるように揉みほぐししてくる。
「…やっ………もうッ………!!」
制止しようとする声は言葉にならず、逆にキャスリンの全身に寒気にも似た感覚が走り抜ける。トロワの両
の肩を掴む指に力が隠り、トロワの肩のキャスリンの指が食い込んでいるような程だった。それでも、トロワ
はこの行為をとめる事がない。まるで、母乳をほしがる乳児が、出なくなっても乳首に吸い付いて安心してい
るかの様に。もう片方の乳房に回っていたトロワの手が、乳房の先端の突起に指を這わせ、次第に固くなって
来たそれを指の腹で押したり、弾いたりして遊んでいた。
「あ、あ……もうッ……ほんッ…とにッ………」
キャスリンの躯が、びくん、びくん、と何度か大きく跳ねる。トロワは、只、赤子の様にキャスリンの胸を
弄りたおす事に集中していた。
「トロワ!!」
諭す様に強く呼び掛けると、ぴくん、と小さく躯を跳ねさせたトロワが乳房から唇を離し、寂し気な眸だけ
を見せる。
「……すまない。やはり、俺では嫌だったのか?」
それがまるで甘えたりない子供の様で、逆にキャスリンの母性を燻った。
────仕方のない子……
人に滅多に甘える事のない彼が、こんな表情を見せる事はまずない。それに、誰が来るか分からない『こん
な処』ではあるのだが、キャスリン自身も己の躯に火が付いた様に、全身に熱さが巡っている事を自覚してい
た。
「そんなことない」
言いながら、トロワの肩に回していた手をゆっくりと彼の下肢に移動させ、トロワのズボンに納められた
シャツの裾を引っぱり出した。手をトロワの背中に這わせると、男とは思えない、トロワの肌理の細かさに
キャスリンの方が驚いた。が、そのまま裾を引っ張り、彼のシャツを脱がせる様にトロワの背中と腹部を露に
した。
「私だけじゃなくて、貴方も一緒に、ね」
トロワの方が目を丸くしている間に、キャスリンはトロワのシャツを思いきりひいて、襟首から頭を抜いて
しまった。
「…やっぱり、私も、もう、歯止め(やめ)られないみたい」
数度瞬きをしたトロワが、誰にも見せた事のない笑顔を見せた。
「なら、遠慮はいらないんだな」
頷いたキャスリンの桜色の唇と、形の良いトロワのそれが、再び重なりあった。
タートルネックの黒いシャツだけを脱いで、上半身だけを露にしたトロワが、ハーフトップの様なキャスリ
ンの水色のトップスをずり挙げて露になった柔らかな谷間に顔を埋め、左右からその膨らみを押し付けられ
る。弾力に富んで、それでいて柔らかく暖かなものに攻められている様で、トロワの方がどう言って良いのか
分からない感情が込み上げる。
「気持ちが良いな……まるで、母親に甘えているみたいだ」
冷静そうで、掠れた声でそう言うトロワの頬に押し当てていた乳房から片手を離し、トロワの頭を撫でるよ
うに滑らせる。
「覚えているの?そんな事…」
紅潮した顔で訪ねるキャスリンに、同じく紅潮した顔を上げてトロワが返す。
「否、ない。しかし、生物が生まれながらに持っている、本能の様なものなのかも知れない……」
「そう……」
キャスリンには、流石に乳児だった時の記憶はないが、母親に甘え、縋った記憶はある。しかし、戦場育ち
のトロワにはそれがないし、彼自身が一度も考えた事のないもの、である筈だった。
「なら……今は思いきり、私に甘えなさい」
キャスリンは不意に力の抜けたトロワの躯を包み込む様に抱き締める。かさり、という芝の音がして、トロ
ワも我に返った様に、自分を見上げるキャスリンの慈母の輝きを見せる紫水晶を覗き込んだ。
「貴方って、先刻からずっとおっぱいばっかりで、本当に赤ちゃんみたいよ」
クスリ、と笑みを零すキャスリンの手をトロワが取る。
「そうか…?」
そのまま、彼女の手を己の左胸に当てさせた。
「赤ん坊というものは、母親に抱き締められて、こんなに心拍を高くするものなのか?」
キャスリンの手に伝わってくるトロワの鼓動は、何時もの彼の冷静さを感じさせない程速い。一緒にサーカ
スで演技をしている時、彼は常に冷静で、どんなに危険な綱渡りでも、それこそナイフがこめかみの近くに飛
んだ時だって、表情も狂わす事がないのに……
「そうね…」
フフ、と声をたてて笑い、先程からキャスリンの太腿にあたっていた、トロワの足の付け根の辺りに手を滑
らせる。
「赤ちゃんは、こんなところを熱くさせないわよね」
顔を紅潮させてキャスリンが言う。彼女の言葉通り、トロワの雄は彼の冷静な判断とは相反し、本能の赴く
ままにマグマの様な熱い欲望を隠らせていた。ひとつ息を付いて、トロワが口を開いた。
「どうやら、俺はもう限界らしい。君が良いなら、これより先に進みたいんだが…」
「遠慮しなくて良いの。今は、私に甘えなさいって言ったでしょう。それにね」
キャスリンが、自分で己のショートパンツの前袷を開き、その更に中…キャスリンの秘部を被う薄布の中に
トロワの手を導く。熱いキャスリンの手の熱が伝わるトロワの指先に、淡い茂みのようなものが当たり、更に
その先にもっと熱いところが触れた。そこから、ぬかるみのある蜜の様なものが溢れているのが分かった。
「私も、もう貴方が欲しくてたまらないの」
「それなら、遠慮なく」
トロワが冷静にキャスリンの下肢を被うものをゆっくりとずり下ろして、キャスリンの両足を持ち上げて熱
い蕾を露にする。
───確か、先刻の熱の部分に、の筈だ……
まじまじとキャスリンの秘部を見つめ、蜜溢れる場所に指を押し当ててみる。そのまま、少し指をその中に
押し込んでみると、キャスリンの躯が大きく跳ねた。
「あっ…」
甘い声が上がり、そこが正しい場所だと判断出来る。それ以上は指を進めず、トロワは一旦キャスリンの足
を下ろした。
「……トロワ?」
紅潮した顔を向け、心配そうな眸を見せるキャスリンに、トロワは少しだけ言いにくそうに口を開いた。
「……すまない。俺には経験がないんだ。只、デュオに、どうすれば良いか、やり方は教えてもらった」
その時、トロワは「実地で教えてやろうか?」と冗談でトロワを押し倒したデュオの腹を、カトルのツッコ
ミよりも先に思いきり殴った事を思い出した。こんな時に何を、と思いながらも、もう一度キャスリンに眸を
向け、言葉を続ける。
「もし、辛くさせてしまったら、遠慮なく俺を殴ってくれ」
言われ、キャスリンはトロワの両の頬を両手で支え、自分の方に近付けさせる。
「大丈夫。貴方にされるなら、辛くないから。ね」
そのままキャスリンの方から奪う様に唇を重ね合わせる。深く重なりあった唇が、何度も角度を変え、舌と
舌とが絡み合い、ゆっくりを距離を離した時、2人の間に糸がひいた。
まだ前袷の開いたズボンの中に居たトロワの雄を、キャスリンが導き出す。すっかり固くなったそれは、砲
身から既に先走りの涙を零していた。
「大好きよ、トロワ」
「俺も、だ、キャスリン…………君が、好きだ」
キャスリンが両腕をトロワの肩に回した。トロワはキャスリンの両膝を掴み、そっと左右に開く。先程の
キャスリンの入り口に、限界寸前の砲身を導いて当てる。熱さにキャスリンの躯が跳ねた時、トロワはゆっく
りキャスリンの中に身を進めた。
「あっ!!」
キャスリンが高い声を上げた。と、同時にトロワの方にも、今迄感じた事もない熱さが伝わってくる。どう
して良いのか分からない。デュオに言われた事もすっぽり頭から抜けて、頭の中が真っ白になってしまいそう
だった。キャスリンは何度か呼吸を整えながらトロワを受け入れる。熱く、柔らかく己を締め付けてくれる
キャスリンの中に全てを納め、トロワは堪える様にキャスリンを強く抱き締めた。
「トロワ………」
頬を紅潮させたキャスリンがトロワを見上げている。母の様に、姉の様に、そして、一人の女性として、ト
ロワの慈愛の笑みを向けるキャスリンの足を抱え、トロワはゆっくりと律動を始めた。
「あ、……あっ……トロワ……!」
トロワの動きにあわせ、キャスリンの甘い声がトロワの耳に届く。そして、キャスリンの方もトロワの快楽
を誘うようにトロワを求め、腰を動かしていた。
「キャスリン……!」
トロワの鼻孔を、キャスリンの香りと、周りに広がるジャスミンの香りが突く。両方が甘いものに感じ、ト
ロワの動きも次第に激しいものになっていく。そしてキャスリンも答える様にトロワを締め付けてくるので、
お互いの快楽のボルテージが更に、更に高みへと導かれていく。
静かな筈のこの木陰の下、お互いを呼ぶ甘い吐息と、激しい肉ずれの音だけが響いた。キャスリンの一番高
い声と、息つまった様なトロワの低い声と共にお互いが解放された時、彼等以外には、この「七里香
〜Common Jasmin Orange〜 Murraya paniculata」という札のつけられたジャスミンの樹だけに聞こえたの
だった。
「何時迄、こうしているつもりなんだ?」
毛布にくるまって横になるトロワの腕の中にいるキャスリンは、先程の情交が無かったかの様に冷静な彼の
問いかけに、慈愛の笑みを受けべて答えた。
「そうね…貴方が私を突き放す迄」
トロワは何時もの様に、キャスリンからしてみれば「ピントのずれた」事を言い返した。
「しかし、このままでは俺は此処を立ち上がれないし、開演の準備を手伝う事も出来ない」
キャスリンの躯ごと、毛布と一緒に起き上がろうとしたトロワは、キャスリンの手によって引き止められ
た。
「大丈夫、貴方は真面目で何時もきっちり時間に間に合わせるけど、たまには少しサボっちゃいなさいよ」
キャスリンは、両腕をトロワの肩に回した。
「もう少し、此処で貴方の事、見上げさせて」
強い力に引かれ、トロワは一つ息をついて再びキャスリンに身を寄せた。
これからは、このジャスミンの香りを思い出す度に、『弟』が『恋人』に変わっていったこの時を思い出す
のかな?と、キャスリンは感じた。
〜劇 終〜
ウヒョ、キタコレ(・∀・)あったかい感じでええですなあ
デュオの予行演習想像してワロタ。デュオはもう済ませているのかよ!w
トロワが一番女運いいけど今まで孤独だったですから
こんな感じで初体験ってイイ
トロキャスキター
ところでキャスリンに弟がいて戦争で死に別れたってマジ設定なの?
402 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/03(月) 01:27:19 ID:Vy5UdLii
サンクキングダムで、戦場にでしゃばって出てきたドロシーが人質として捕らえられ
交換条件と称して呼び出され、まったく抵抗出来なくなったリリーナが敵にメチャメチャに犯される…
こんなシチュのSSキボン。。
>402
この場合の敵ってどこになんの?ドロシーが捕まってってことはロームフェラじゃ
ないし…
ドロシーの存在がネック。>403の指摘どおり敵がわからん。
リリーナがサンクキングダムにいた時は戦況が微妙。
>402はゼロにでも乗って答えを出してもらいなさい。
>>401 キャスリンに弟がいて幼い頃に戦争で別れたのは本当、生きているのか死んでいるのかは不明。
そもそも、トロワがキャスリンの弟だと言う説もある。
>>399 キャスリン良いですなあ。一番好きなキャラなので嬉しいです。
もの凄く興奮しました。また書いて欲しいです。
407 :
390:2005/10/05(水) 00:41:38 ID:aYQUgBEq
感想有難うございます〜〜ヘタレナンデイツモカンソウモラエナイカラビクーリ
つーか、>390のIDがGWだったのにもっとビクーリ
Wは先に文庫で読破してまして、「キャスリンが戦争で弟を亡くした」件は
文庫版4巻にも記述があり、そこから貰ってます。
前々から書きたいと思ってる4ドロもネタあるんですけど、
1本のストーリーとしてちっともまとまらないので、別のもん書いて修行して来ます。
エロナシナラ1リリモカキタイネタガ(ry
>>407 乙カレイヤー
カトドロもヒイリリもバッチコイですyo!
ゼクスとノインがまだ19歳と知ったときは驚きを隠せなかった
サンクキングダムの写真から推察はできたんだろうけどここまで若いとは
そういえば南極なのに北極って間違えてたヽ( `Д´)ノ
>>409 確かに若い・・・というかみんな老けて・・・いや、老成してるんだよね
意外に働きざかり世代が活躍しないガンダムですね
えち突入前の二人の生暖かさに激しく萌えた
>「赤ん坊というものは、母親に抱き締められて、こんなに心拍を高くするものなのか?」
(;´Д`)ハゥハゥゼイゼイ
圧縮が怖いので保守。
昨日は男女オンリーだったね。いい本は買えたかい?
あ、昨日じゃないか。もう一昨日だ…_| ̄|○
スレ汚しスマソ
>>412 サークル参加してきますた
ノシ
来月も出るよ。
アンソロ既に完売しちゃったんだね(´・ω・`)
こんななら無理してイベントに逝けばよかったワァ
418 :
名無しさん@ピンキー:2005/10/19(水) 15:24:03 ID:XsIPJEwy
スレ違いでした スマソ
エンドレスワルツのED見てると・・・
カトルテラカワイソス
こんな気持ちになるのは俺だけでしょうか
カトルってなにしてたっけ
ヒイロは街中歩いててデュオはヒルデと肉まん食っててトロワがサーカスで五飛がサリィと地雷撤去だよな
マグアナック隊に囲まれて現場監督(劇場版
せめてオフィスでの社長業姿にしてほしかった
真心の現場主義なんだよwカトルのモットーは
そんなカトルに私はなりたい
むしろ、ドロシーになっていびりたい・・・あれ?
こんばんはーーーヽ(´∀`)ノシ
タイムアウトだったーーーーorz
でも落とします。時事コネタ。かなり即興で書いたので、
細かい所はスルーよろしくです(´∀`;;)
「Trick or Treat.」
「――え?」
おもわず問い返してしまったリリーナに、ヒイロは無表情のままもう一度、その言葉を
繰り返す。
「Trick or Treat.」
『いたずら』か、それとも『ご馳走』か。
今日この日、主にNAC(NORTH AMERICA)地区の風習として広まる万聖節前夜の、お祭り文句。
ドロシーとカトルが主催したハロウィンパーティからホテルに帰還して、部屋の扉を
閉めるなり背後から呟かれたのは、およそ想像だにしなかった一節(フレーズ)だった。
問い返す暇も無く。
後ろから彼に抱きしめられる。
パーティドレス薄着越しに伝わる、ほのかな体温。
かすかに薫る酒精の名残。
「――ヒイロ?」
「……あと、10秒。回答が無いのなら、時節に添った行動を起こす」
言葉は低く、いつものとおり。
リリーナは首を捻って彼を上目遣いに見上げ、心なしか深みを増した群青色の瞳を覗く。
「――……酔ってるの?」
「いいや? それより、あと5秒」
「ちょ、ちょっと待って下さい。急に言われても」
「Three,Two,One.......時間切れだ」
そう言うなり、彼はリリーナを横抱きにすると、エグゼクティヴ・スィートの奥にある
ベッドルームへ迷わず足を向けた。
「きゃんっ!!」
天蓋つきのやわらかなベッドに放られて、ひるがえってしまった自分のスカートに一瞬、
目を奪われる。
オレンジを基調にしたカクテルドレスは夜目にも映える。
体勢を整える隙もなく。ましてや、正装を崩したヒイロがアスコットタイを引き抜き
ながら覆い被さってくるのに、抵抗できるはずも無く――。
首筋に這う、彼の唇の感触。びくりと背を弾けさせることはできても、抗う事は到底
無理だ。
リリーナは必死になって彼の胸に手をつき、なんとか彼を正面から見つめる事に成功した。
「あの、ヒイロ……訊いてもいいですか?」
「なんだ」
「もし、Treat(ごちそう)を差し出します、と言ったら、どうしていたの?」
一瞬の間が降りた後、ヒイロは小さく肩を揺らした。
「そうだな。ありがたく頂いたと思うが?」
言うなり、彼はリリーナのビスチェ風の胸元を器用にはだいて、胸先で尖る果実を
軽く啄ばむ。
「あ、んッ……! や、ヒイロっ…」
羞恥と快感に身をよじるリリーナを押さえつけ、ヒイロは舌を容赦なく蠢かした。
その隙に、抜け目の無い彼の腕はドレスの裾から柔らかな腿を撫でまわし、ガーターも
器用に弾いて抜き取る。
再び唇を深く奪われ、ようやくリリーナが酸素を求めて喘いだ時には、すでに半裸の
状態にされていた。
くつくつと、ヒイロは笑う。ほの暗いベッドサイドのランプに照らされ、ヒイロの
表情はよく見えない。何故かリリーナは、その表情にJack-O'-Lantern を連想した。
「これだけのご馳走なら――いくらでも食べられる。」
軽く音を立てながら、ヒイロは彼女の白い肌に花びらを散らす。時折軽く歯を立てて。
彼女が小さく眉をひそめると、ヒイロは承知していたかのように、その都度、額に
口づけた。
すっかり上がってしまった吐息の谷間で、リリーナはくぅと快楽に鳴く。
濡れそぼる下着も容易くむしられ、霞む視界に彼の猛りが映りこむ。
「あ、は……じゃあ、これは……『いたずら』じゃないの……?」
下肢を大きく割り広げられ、絡むストッキング越しに口付けられて。リリーナは
びくびくと愉悦に身を委ねながら、最後の気力で疑問を口にする。
ヒイロは少し動きを止め、考え込んだ。
――そして、彼は軽く頭を振り、少しだけ不思議そうに彼女に答えた。
「どちらだろうと、同じ事だったな」
『ご馳走』も、『悪戯』も。彼にとって結果は変わりなかったと。
あまりの回答に、リリーナは抗議の言葉を口にしようとしたが、結局それは無駄だった。
間髪いれず穿たれた彼の熱い肉杭が、リリーナの反論を封じ込める。
一気に最奥まで貫かれ、リリーナはそれだけで絶頂に追い詰められた。
「あ、あぁっ!! や、ぁ」
ドレスは腰でただの布筒と化す。ヒイロも前ボタンを開けただけの格好で。
性急に事を成さんと動くヒイロの抽送が、常に無い快楽の淵にリリーナをひきずりこむ。
「あ、く、ううんっ…!! や、ヒイロ……だめぇ!」
「リリーナ……俺につかまれ」
腕をヒイロに誘導され、彼の背中にシャツごと爪を立てるのが精一杯の意趣返しだった。
ヒイロは膝立ちになって彼女により深く己の剛直を埋め込み、子宮口近くをぐいぐいと
慣れた仕草でかき回した。
「いやぁあーーーっ! あ、や、駄目駄目、だめぇっ! わたくし……わたくしっ」
「――逝け。俺も……」
最後の一突きとばかりに、ヒイロが腰を深く捻る。
圧倒的な快楽が怒涛のごとく打ち寄せて――二人の理性は白熱する快感に同時に
飲み込まれた。
今宵は魔物の跳梁する夜。
それはこっそり恋人達の背後にも忍び寄り、彼らを惑わせているのかもしれない――。
S原さんキタ━━━━━ヽ(≧∇≦)ノ━━━━━━ !!!!!
どっちにしろ喰ってたのかよ、とヒイロにツッコミ入れつつ楽しませていただきました!!!
何とか状況を打破しようとしつつもヒイロの術中にはまってるリリーナ様萌工(*´∀`*)
もうね、リリーナ様は諦めるべきかと…。ヒイロの好物の欄には、絶対『リリーナ』って
記入されてるから。
妄想が回る素敵時事コネタに乾杯!!!ごちそうさまでした!!!!
イヤッポゥ!S原さん乙です。
そういやハロウィンなのですね。酔いどれヒイロに喰われるリリーナタン
たまりません。ヒイロは酔っても普段と変わらない感じするけどリリーナ
相手だと辛抱タマラン━━━━━━;´Д`━━━━━━!!!!!のでつねw
クリスマスも楽しみにしていますyo!ごちですた。
悪戯だろうが御馳走だろうが、結果はあまり変わらん様な気がするが……
S原ネ申の書くリリ様はいつも可愛くてハァハァだよ、萌えを有難う!!
>>416 そこアク禁で書き込めない・・・誰かの巻き添え食らったみたい。
したらばは書き込めるのだが。
S原神キテタ-(AAry
>「これだけの御馳走なら〜
このセリフで俺のバスターライフルが暴発しかけますた…
毎回毎回ナイスなヒイリリ乙です(最敬礼)
>時節に添った行動を起こす
ワロスwwww流石だS原氏
これ他の季節だったら何になるんだろw
時節に添った行動を起こしてもやる事同じだし
まるで「日本全国酒飲み音頭」のようだw
>436
1月は正月でリリタンが抱けるぞ〜♪ 抱ける抱ける抱けるぞ〜 死ぬほど抱けるぞ〜
2月はヴァレンタインでリリーナが抱けるぞ〜♪ 腰が抜けるほど抱けるぞ〜 朝までやるぞ〜♪
3月はひなまつりで姫様が抱けるぞ〜♪ 泣かすまで抱けるぞ〜 いっそ朝まで〜♪
4月は花見でリリーナを青姦〜♪ 夜桜見物でも青姦〜♪ 桜の木の下で〜♪
5月は端午の節句でリリーナが抱けるぞ〜♪ GWといっても、ガンダムWじゃないぞ〜♪
6月は雨宿りの口実で朝から晩まで〜♪ 雨音が丁度良く 嬌声を消すぞ〜♪
7月は海水浴で人気のない場所へ〜♪ 砂が混じると痛いから ちゃんと岩場で〜♪
8月は花火鑑賞でホテルを取れよ〜♪ 音と光にまぎれ、声を上げさせろ〜♪
9月は月見でリリーナが抱けるぞ〜 コスプレもおっけー(フゥー!) 秋の夜長に〜♪
10月はハロウィンで Trick or treat! 悪戯も御馳走も まるっといただけ〜♪
11月は紅葉狩りで温泉に行けよ〜♪ 混浴もいいけど〜 穴場は家族風呂〜♪
12月はX'masで 定番ホテルディナー♪ 夕食といっしょに、彼女も美味しく〜♪
調子に乗ってスマソ_| ̄|○;;
このネタで今後も書くかどうかは分かりませんw
レスありがd>ALL
激しくワロタ。
若いっていいなw
>437
思わず歌っちゃったジャまいかw
S原さん、ナイスネタ!GJ!
なんつーか元歌をアル中の歌だと認識していたので、ヒイロはリリーナ様中毒か…
と変に納得してしまた。禁断症状が出ると手が震えたり、幻覚見たりすんのかも。
>>439 ヒイロ「いかん…」
デュオ「ん?」
ヒイロ「リリーナ分が不足してきた」
デュオ「リリーナ分?」
ヒイロ「そうだ。リリーナ分だ」
デュオ「それは…糖分とか塩分みたいなものか?」
ヒイロ「その通りだ。リリーナに会えないと減ってくる」
「リリーナ分が足りなくなると」
「情緒不安定や自爆衝動などの症状が現れる」
デュオ「リリーナ分はリリーナに含まれてるのか?」
ヒイロ「はっはっは、当たり前だろう」
デュオ「大変だ!ヒイロが…ヒイロがもうダメだ!」
カトル「しっかりして下さい!」
>>437 6月のところでもろにギクっとした。
でも雨音だけで、外に聞こえなくなるのはちと厳しかったかも。
>>440 まさか『あず○んが』が来るとは!上手いな!!カトルがチヨちゃんなのが(・∀・)イイ!!
そうか、こうしてヒイロはリリーナ分の補給に走るのだな…
ああ!このネタが四コマで見てェ〜
444 :
442:2005/11/12(土) 22:15:23 ID:M8HBoDt9
>443
ありがd。でも実はそのサイトは知ってるし、そこの本も持ってたりする。
だから余計に>440のネタを絵で見たいなぁと思ったりした。
445 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/17(木) 18:27:21 ID:XoyDzHPj
age
446 :
名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 16:51:58 ID:AN/+1oVJ
カプ物が続いてるからこの辺で
リリーナ輪姦キボン
うむ、その気持ちは良く分かる。
リリーナさま輪カンモノ、読んでみたいが時期と場所が問題だな。
リリーナが誰に守られる事も無く一人でいた時期があったらその時がいいいんだろうけれど
いつがあったか
ロームフェラかリーブラ?
リリーナの輪姦モノは見たことないからみたい
>450
放映当時の95年前半は、結構リリーナ輪姦ネタを載せた同人誌(男性向け)があった。
ガンダムパイロット5人、OZ兵、行きずりの一般人まで、まあ色々。
悲惨なオチが付いちゃってるのも多かったような気もするが、K−B●●○s辺りでも
探せばまだあると思う。興味があるなら覗いて見れ。
>>451 あっちに行く機会があれば見てくるよ。ありがとう。
>453
それ、自分全部持ってるよ…orz
マジでリリーナ様の陵辱レイープが見たいなら上から2番目。オチに救いを見たいなら、
1番上をお薦めする。
そういや、旧シャア板で昔アップされてた
エロ漫画が(*´Д`*)ハァハァですた。
ヒイロ似の少年が、雨宿り中にリリーナ似のお姉さんに
部屋に招き入れられて
女装させられたのち、手ほどき受けちゃう内容だったよ。
保守
hosyu
皆さん忙しそう。保守
捕手
460 :
名無しさん@ピンキー:2005/12/30(金) 20:26:41 ID:MpLTnbo6
hosyu age
461 :
名無しさん@ピンキー:2006/01/06(金) 22:59:22 ID:uuGgAFFR
姫はじめネタが、思い浮かばなかった…
保守
保守
保守がてらに
tp://yellow.ribbon.to/~kirano/illust-heerorilena.htm
二月はバレンタインでリリーナが抱けるぞ〜を待ちましょうか
レディ・アンのやつってないかな?
466 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/01(水) 20:43:14 ID:QEK1dv4J
保守age
467 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 03:03:20 ID:YZSkdazz
保守
468 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/10(金) 08:35:56 ID:ATCe9jV2
hosyu
469 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/17(金) 08:53:47 ID:i+eo5Cql
ほす
ヽ(´∀`)ノこんばんわー
ものすごくお久しぶりですorz;; 色々ネタは考えてみたものの、
どーにもまとまらなかったので、超絶ありきたりなネタをあえて
投下しに参りました。
てか、ごめんなさい。今回 エ ロ な し でつ。
おまけに投下時期を思いっきり過ぎてます。
バ レ ン タ イ ン ネ タ です _| ̄|○;;
チョコつけて舐め舐めとか、節分で「俺の恵方巻」とかの
ネタも考えてはみたんですがキャラに合わないので止めてみました。
(特に後者は絶対にやらないでしょう…)
本気でベタなネタなので、お暇な方だけドゾー
大きくため息をつく少女に、長いおさげの少年がその訳を訊く。
応じて返した内容に、彼は満面の笑みを浮かべた。
「なーんだ。そんな事かよ。大丈夫、大丈夫。それなら、とっておきの奥の手が
あるって!」
「――え?」
「むしろ、その方が喜んだりしてなー? 簡単な方法だし、任せとけって!」
彼女の護衛として、ここ数日の彼女の激務を、『アイツ』は知り尽くしている。
なればこそ。
シンプルで在るが故に、その効果は絶大な事は疑いようも無い。
絶対の成功を確信し、デュオ・マックスウェルは内心ひそかに快哉を叫んだ。
――さて、その頃。定時はとうに過ぎていたが、未だ終わる気配を見せぬ書類の束に、
戦場においてならば歴戦の勇者たるヒイロ・ユイも、些かながらうんざりとしていた。
この手の仕事は、片付けても次から次へと湧いて出てくる。あたかも、自重で氷の河を
形成する深山の粉雪がごとく。積み重なり深く埋もれていくファイルを引っ張り出し。
整理し、必要事項を書面にて埋めていく。
呆れるほどの、ルーティン・ワーク。
だがしかし、それでも山のように積み重なる何種類もの提出物件を、黙々と片付けるのは、
ひとえに、何よりも愛しい少女のためだ。
彼女の側にいること。
彼女の側にいるための、理由をつけること。
それが、戦後にヒイロ・ユイが選んだ「生きるための目的」だった。
手っ取り早く己の適正を生かし、合理的かつ合法的に世界の要人たる恋人の隣に在る
方法は限られていた。
早い話、彼はその能力を政府機関に売りつけたのだ。
国家秘密安全保障機関・プリベンター。大統領府直轄の超法規的組織であり、その
存在は極秘とされている。脛に傷を持つ身たるガンダム・パイロットにとって、これ
以上にうってつけの職種は存在しなかったに違いない。
――とはいえ、まがりなりにも国家公務員。
幾つもの書類審査を受けなければ、弾丸一つの使用すら許可の下りない、お役所仕事。
大きく肩で息をつきながら、ヒイロは先週の報告書と事後承諾書を叩きつけるように
作成した。
そして――ふと、傍らのバケツを見遣る。
定時直後に一度抜け出して、買い求めてきた花束。リリーナのイメージカラーで
まとめたその可憐な風情と、殺風景なオフィスとの落差にヒイロは苦笑をもらす。
何よりも滑稽なのは、『花束を恋人のために購入する』という行為を苦も無く
行えてしまう、かつては全世界に名だたるテロリストであった自分の凋落振りだった。
《――それが、どうした》
未だにこの手の自虐癖が抜けない自分の青さを、ようやく鼻で笑える程度までに
図太くなってきた。
それを成長と呼ぶのか、堕落と呼ぶのか。判然としないままに、ヒイロは胸にわだかまる
感情を、思考の淵から意識的に蹴り落とした。
それから、2時間後。
書類の一切を撃退する事に成功したヒイロ・ユイは、花束とコートを抱えてオフィスを
後にした。コートの胸ポケットに収まるのは、綺麗にラッピングされた半貴石の
イヤリング。
――要するに、本日は恋人たちが公然といちゃつく……もとい、愛を深める日。
聖ヴァレンタイン・デーなのだ。
リリーナが思春期を過ごしたJAP地区の風習では、女性の側からのみチョコレートを
送ることになっているようだが、EUR地区の大統領府近郊に居を構える彼らに、その
縛りは無い。
――そもそも、ヒイロは甘い物を特に好む訳でもないので、この風習は無言のうちに
却下されていた。
結果として、欧米の習慣に沿う形で『双方がプレゼントを送りあう』形になったのは、
ある意味、必然と言えよう。
もっとも、リリーナからのプレゼントは概して異様に高級すぎる嫌いがあったため
(そもそも貴族階級は『出向いて買い物をする』のではなく、代々お抱えのテーラーが
常にオーダーメイドにてなんでも揃えてしまうので、一般的な金銭感覚に乏しいよう
なのだ)、ヒイロは彼女からのプレゼントに対して『次官職給与の10%まで』という
上限を設定した。それでも、通常の第一種国家公務員給与に加え、官職手当と溜まる
一方の残業手当から、相当な額面になりはしたのだが。
だがしかし、その設定をクリアすべく研究を重ねたリリーナは、いわゆる一般的な
「ショッピング」の楽しさに目覚め、ヒイロをその同行者として引っ張りまわす事に、
深い楽しみを抱くようになったのだが、それはまた別のお話。
閑話休題。
街中を、彼と同様、大荷物や花束を抱えて家路を急ぐオフィスワーカー達を横目に
見ながら、ヒイロは早足で歩を進める。
彼女と時を過ごすため、あらかじめ抑えておいたホテルには5分ほどで付く。
おそらく、彼女はとうに部屋で待っているはずだ。遅れる事は伝えてあるとはいえ、
削られる貴重な2人だけの時間を惜しみ、ヒイロの足は自然と駆け足となっていく。
「……すまない、遅れた」
ドアを開けるなりそう告げたヒイロに、リリーナは柔らかな笑みと共にそっと彼に
抱きついた。
「お仕事、ご苦労様です」
「……それはこっちの台詞だったと思ったが。エクアドルからの便でこっちに着いたのは、
確か夕方だったはずだろう」
南米方面からの宇宙移民問題を議題とした次官級会談がようやく片付き、こちらに
リリーナが戻ってくるのは実に3週間ぶりのことだった。
2人は吸い寄せられるように唇を重ね、久方ぶりの互いの体温に心を躍らせる。
啄ばむようなバード・キスを幾度か交わした後、リリーナはふと、彼の背後に揺れる
ピンクを主軸とした花束の存在に気がついた。
「――ヒイロ。それって…わたくしに?」
「定石を踏むのは決して無駄ではないと、助言を受けた。――俺らしくもないと、
笑って構わない」
「笑うだなんて!! ありがとう、ヒイロ。とても嬉しいです」
ほんのりと頬を染めながら、リリーナは輝くような笑みをヒイロに向ける。
その仕草がどうしようもなく愛しくて――思わず押し倒してしまいたくなる衝動を、
かろうじてヒイロは踏みつける事に成功した。
「あとは、これを」
「――開けても良いですか?」
無言のまま優しい目をして頷くヒイロにはにかむような表情を見せて、リリーナは
手渡されたプレゼントを大切そうに胸に抱く。
場所をリビングのソファに移して包装を開封したリリーナは、現れた淡いグリーン
ブルーの輝石に吐息をついた。
「……綺麗」
「大して高いものではないが――お前の瞳の色に似ていたから」
その言葉に、思わずリリーナは傍らに座る彼の顔をまじまじと見つめた。
同時に、頬が熱を帯びてきたのが解る。――ヒイロ本人に自覚は在るのだろうか?
今のが、大層天然な殺し文句であることに。
突然もじもじと身じろぐ彼女へ、わずかにいぶかしむような視線を向けるヒイロ。
しかし、無言で彼女の両の手にあるイヤリングをつまむと、そのまま穏やかな表情で
彼はリリーナの頬に手を寄せた。
何を彼がしようとしているのかは解ったので、されがままにしておいた。
ぱちんと、止め具がはずされ、再度締める音が耳の側から聞こえてくる。
その動作が再度繰り返され、ほとんど抱きしめんばかりの距離にある彼女から身体を
離したヒイロは、満足そうに唇を緩めた。
「似合うぞ」
その言葉に、胸がぎゅっと締め付けられた。普段のヒイロらしからぬ行動に酔わされて
しまいそうだ。思わずほころぶ自分の表情に、ヒイロが安堵したような光を瞳に
浮かべている事にも気が付き、リリーナは彼の腕にぎゅっとしがみついた。
「ありがとう、ヒイロ。……ごめんなさい」
――ごめんなさい?
「……『ごめんなさい』とは、どういうことだ?」
1/25sec程の間に、ZEROシステムもかくやといった感じで最悪のシナリオをぐるぐると
脳髄で掻き回してしまったが、彼女の様子を見て、それらはないのだろうな、とヒイロも
見当をつけた。
リリーナは視線をヒイロの胸元に固定しながら、身を縮込めていた。
まるで、叱られる事を恐れる子供のように。
「あの、ですね」
「ああ」
「会議が長引いてしまったの」
――それは、知っている。彼女スケジュール遅延を把握するのは、彼の職種上当然で
ある以上に、彼の殆ど本能に近い習性だ。
「会議の開催中もスケジュールが一杯で……自分でも馬鹿だなぁって思ったんです。
もっと早くに用意して置けばよかったって。」
ああ、と。ヒイロは得心に息をつく。つまり、
「別に、気にしなくて構わない。物があればいいって訳でもないだろう。」
彼女は、ヴァレンタインのプレゼントを用意できなかった事を気に病んでいるのだ。
その言葉に、ぱっとリリーナは顔を上向けた。ほんのりと頬をばら色に染めた彼女の
艶っぽさに心臓を射抜かれる。
「だから……ね」
リリーナは、羽織っていたボレロのポケットから、赤いリボンを取り出した。
「護衛についてくれていたデュオに、相談したの。そうしたら、これが一番ヒイロが
喜ぶプレゼントになるって……」
そういって、彼女はチョーカーのようにするりと、リボンを首に巻いた。
「プレゼントは――わたくしをヒイロに。それで、よろしいですか?」
言いつけてくださったことは何でもききますから、と続けた彼女の言葉はヒイロの
思考に届かなかった。
耳の奥でノートルダム大聖堂の鐘音がぐわんぐわんと鳴り響き、平衡感覚が失われていく。
喉の奥に渇きを感じ、思わずヒイロは唾を呑み込んでしまう。
解っている。恐らく彼女は、自分の言っている事の意味など本当の意味で理解して
いない。もしくは、理解しないように、巧みにあのおさげ男に誘導されてしまっている。
それを判っていながら――それでも、己の欲望が急速に水位を上げていくのは、
もはやどうしようもない事だった。
「……いいもなにも。」
「――はい?」
性急にならぬよう、彼女を腕の中に閉じ込めて。
つけたばかりのイヤリングごと耳たぶを舐りながら。
ヒイロ・ユイは静かに低くため息を漏らした。
「最高の贈呈品だ――おまえ、万が一にでも、よその男にそれを言うんじゃないぞ…」
≪おしまい≫
MOEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!
GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGJ!
流石はS原ネ申!
めっさかわええ!
つーか、このあとの続きは脳内妄想補充をするとして、
激しく萌えさせて頂きましたぁ!
今ひとつ理由をわかってないリリーナ様に、激しく萌え!!!!
美味しく頂く準備は整ったのだからして、実はヒイロも「デュオ、GJ!!!」と0.1%くらいは
思っていたかもしれん。
あんた最高だS原さん、有難う(*´∀`*)ポワワ
なんつーかもうこそばゆい感じがたまりません。
ヒイロの「俺の恵方巻」もちょっとは見てみたい気もしますがw
ごちですた。
エロは妄想で補完してハゲ萌え!!!!
ヒイロ+リリーナはやっぱりいい。GJ!!
481 :
名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 01:28:47 ID:ymZEwiew
エロなしなら余所でやってくれよ
ここはエロパロだぞ?
ヒイリリカプ厨の馴れ合い場じゃないんだからさ
エロ有りなら何でもいいけど正直エロ以外興味ない側にとっちゃ萎える
>>481 ならオマイがえろいの書いてうp!
エロエロなの頼むよ(・∀・)
>>481 まぁまぁもちつけ
言いたいことは分からんでもないが読み手にとったら
今のスレの過疎っぷり見たら、たとえエロ無くても何か燃料がほしいもんだよ
職人さんの作品自体は良作だしエロいのは特に萌えるしさ
エロなしで萎えたならまた次の作品待つなり
自分で挑戦するなりで良いじゃないか
ちょっとぐらい大目に見ましょうや
他のスレではエロなしくらい普通にある。
贅沢過ぎ。
ホシユ!
燃料はあるに越した事もあるまいて
エロ無しが2本以上続いた例なんてごくごく稀だし。
そんな乙女の如き神経で
この板を流れ歩いてる事の方が大きな問題かと
487 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/04(土) 19:49:43 ID:XP9zjf94
エロなしって最初に書いてあるんだからとばせば良いじゃん
>S原氏、最高萌えをありがとー
488 :
名無しさん@ピンキー:2006/03/05(日) 17:39:44 ID:B5Cjb7LZ
とりあえずこの過疎状況で贅沢は言えんだろw
今日のシティでヒイ×リリアンソロ買った人居る?すげー厚さなんだよね。オレは買ったが
買ったよー。>アンソロ
分厚い分値段もアレだったが、GWから離れた人とかも寄稿してた。ある意味貴重。
自分は昔すげー好きだった作家さんの超久しぶりの新作が読めたんで、それだけでモトとれた感じ。
アンソロは最後の何作かエロかった。あれ、注意書きなかったように思ったけど、よかったのか?
一応これから先は「For ADURT」ページですっていう看板ページはあったよ。気づかなかったが。
漏れもすげー昔好きだった作家さんのがあって嬉しかったよ。値段もあれなら納得だね
知らないうちにヒイリリアンソロの新作が出ていたのか。
夏込みまで残ってるかなー。
自分490だが、For ADURTの看板ページ捜しあてた。つーか目次ページに書いてあったのな。すまん。
>>492 アンソロは10月のオンリーの連動企画だそうだから、暫くは大丈夫じゃね?
あー、なんかドジンの話ばっかで申し訳ない。
カプ同人よりエロ同人が見たいぜ!w
でもWで今更でないかなぁ…種なら沢山あるのにorz
>494
男性向けエロは、旬のモノがメインになるから諦めろ。
しかしWは放映当時も強力な対抗馬の出現によって、エロ同人がほとんど
見つからなかった過去があるがな。男性向けエロ系古同人誌も漁り尽くしタヨ…orz
男性向けは鮪氏しか見たことはないんだが、せめて女性の書いたものでも意外とエロイのあるからそっちを漁るしかないかな
けっこういいのがあって漏れはそれはそれで良いと思ってる
>496
放映当時の男性向け、かなりエロイのがあったよ。勿論ピンキリだが。
498 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/08(土) 20:25:48 ID:ItLABBbz
hosyu & age
ほ
しゅ
A.C.E.2で鎌の子が最後まで使えてヒャッホイな気分のまま書いた。
後悔はしていない。
EWから2年後位。デュオはプリベンターに協力している。
という事を念頭によろしく。
深夜に風呂から上がる。
薄いキャミソールとランニングパンツだけだと、少し寒い。
ヒルデは疲れた吐息を深々とついて、濡れた髪をタオルで少し乱暴に拭う。
在庫整理や他事務処理が予想以上に多くて、こんな時間までかかってしまった。
間接照明だけが点いているリビングはとても静かで、この家の中で起きているのは自分一人。
「やっぱり、寝ちゃったよね・・・」
プリベンターの仕事で1週間ぶりに帰ってきた彼とは、まともに顔も見てないし会話らしい会話もしていない。
自分は仕事に追われまくって、デュオが帰ってきたのもやっぱり遅くて。
疲れているだろうし、先に風呂に入ったみたいだから、もう眠ってしまっていても当然。
朝になれば話も出来るし顔も見られるけれど、ちょっと寂しく思う。
「きゃあっ」
いきなり後ろから抱きしめられて、ヒルデは思わず声を上げる。
誰かなんて分かりきっている、デュオしかいない。
いきなり背後に現われるのは止めてって言ってるでしょお〜〜〜!!
とは声にならない声。
背後の彼は無言で、ヒルデの首筋に唇を押し付けると嘗めるように這わせ、耳タブを甘く噛んでくる。
薄いキャミソールの中に男にしては細い腕が潜り込んで、小ぶりの胸を弄くりまわしている。
背中がびくりと震えて、たったこれだけの事で膝が震える。
「や、ん・・・っ」
言いたい事は一欠片も出ない代わりに、そんな甘い声が突いて出る。
彼に抱かれたのは1週間も前で、会話とかじゃなくて、本当はこうして触れてもらいたかった。
あっさりと与えられる快楽に酔う辺り、そう認めざるを得ない。
「ヒルデ」
くるりと身体を反転させられると、目の前に栗色の長い髪。
反射で上向いて見える綺麗なコバルトブルーの瞳は、熱く自分を見つめている。
求められている。
そう思っただけで、頭の中心から足先に向かってぞくぞくと何かが走り抜けていく。
彼の名を呼ぼうと開いた唇は、デュオのそれによって強引に塞がれる。
「ん・・・、ふ」
歯列をなぞり舌を絡め取られ、呼吸すら苦しいのに、貪欲に求めてくるデュオの仕業に逆らえない。
やろうと思えば、侵入してくる男の舌を噛む事も出来るのに、誘うように懸命に応えてしまう。
くちゅくちゅという卑らしい音が耳の奥に響いて、全身の力が抜けていく。
もう立っていられない、と思った瞬間、ひょいと抱き上げられるのが分かった。
「あらま。今日は随分落ちるの早いね」
「〜〜〜っ!誰のせいよっ」
「さぁて、ね」
楽しそうにニヤリと笑うこの男が憎らしい。
薄暗いリビングを抜けて寝室に入ると、ベッドに降ろされて額にキス。
上に着ていたタンクトップを脱いで長い髪を掻き揚げる仕種が、男の癖して妙に色っぽい。
彼に抱かれるのは両の手で足りないほどだけれど、それでも馴れないし恥ずかしい。
デュオはそれを知ってか知らずか、キャミソールを脱がす手の動作は非常にゆっくりとしている。
胸を隠そうと動くよりも早く、顔の横に彼の手がついてスプリングを鈍く鳴らす。
目の前に、余裕顔のデュオ。
梳かれた長いストレートの栗毛が一房、はたりと落ちてくる。
ゆっくりと近づいてくる整った唇は、ヒルデの頬を掠め、そのまま白い首に吸い付いた。
ねっとりとした感触が首筋を伝って鎖骨を嘗め上げ、彼女の感覚を悩ませる。
時折ちりっとした痛みを走らせながら、それはそのままゆるゆると下に移動。
「ぁあっ!!」
既に立ち上がって敏感になっている乳房の頂点をあま噛みされ、たまらず声が上がった。
背中が弓なりに反って、脇の筋肉が痙攣を起こしたようにビクビク震える。
「今日は感度が良いね」
「あんたのせ・・・ぃやぁっ」
短いランニングパンツの裾から下着をも越えて、遠慮なく指先が潜り込んでくる。
濡れた肉壁を掻き分けて、勝って知ったる芽芯の位置を探り当て刺激を与え、ヒルデをもっと溺れさせる。
押さえられない甘い喘ぎはさらに高くなって、デュオの思惑通りに快楽に飲まれていく。
「ああ、ん、ぅあ、あ・・・デュオっ」
陰部を良い様に弄っているデュオの腕をしなやかな両足がきつく挟み、細い腰が淫らに揺れている。
執拗に吸いついて舐っていた乳房から頭を上げると、ヒルデの顔を覗き込むようにする。
頬が上気して桜色に染まって、何かに耐えるように双眸はきつく閉じられている。
荒い呼吸を繰り返して半ば開いた唇は紅く官能的で、上り詰める1歩手前までいっているのが良く分かる。
「まだだよ、ヒルデ」
ちゅっと音を立ててキス。
本当は、魅惑的な部分を覆う布を破り裂いてでも、今すぐに彼女の中にぶち込んでやりたい。
こっちだって1週間も禁欲生活をしていたのだ、とうに男根は猛々しく隆起し、欲望は渦巻いている。
だけれども、まだ。
もっと味わいたい。
それに、お楽しみは最後に取っておくに限る。
ランニングパンツと下着を脱がせると、足をM字に大きく割り開く。
「や、やだ・・・」
羞恥で思わず足を閉じようとするが、デュオによって阻まれてしまう。
なるべく驚かさない様に、初めに軟らかな太股を膝の方から舌を這わせる。
「ん・・・ぁ」
丁寧に嘗め上げて食むようにすると、途端にヒルデの声音に増す、艶やかさと甘さ。
風呂上がりの柔肌は、デュオを楽しませ、じっくりと味わう。
徐々に中心へ下がって、女の秘部へと手を伸ばす。
そこはもう十分に湿っていて、そうっと肉壁を分けるとくちゅと音を立てる。
それがまたデュオの耳に心地よく、惹きつけられるままに遠慮なく吸いついてやる。
「あ、ああっ!・・・ぃやぁぁ!!」
おかしくなりそうだった。
愛撫ですっかり肥大化した芽を、舌先で突つかれきつく吸われる。
体中が熱くて、頭の芯はぼうっとして、力はどんどん抜けて、下半身は既に感覚がない。
デュオの頭を押さえている両手も、ただ手触りの良い髪を撫でるだけで、何にもならない。
腰を引こうともがっちりと掴まれて、逃れる事は出来ない。
「ん、あ、いやっ、いやぁ!デュオっ」
がくがくと腰が震える。
背中を下から脳天に向かって、何かが駆け抜けようとしている。
彼女の反応から悟って、デュオは漸く顔を上げた。
そっとヒルデの頬を撫でて、額と目元にキスを落す。
「ん・・・、デュオ・・・」
きつく掴んだシーツから手を離して、彼の首に絡めて抱きつく。
ひんやりと夜気を含んだ長い髪が、熱く火照った顔に心地良い。
近くで見た彼の双眸は、薄闇でも尚光る。
両足を担ぎ上げられ、濡れそぼった蜜壷に、熱い塊が触れたと思った。
「あ、ああああっ」
「・・・っく」
充分に愛されて準備万端のそこは、熱く蕩けているようで、しかし、デュオのものを離さんと咥え込む。
ふっとびそうになる理性を何とか繋ぎ止め、性急に動き出そうとする己の腰を制御する。
めちゃくちゃに掻き回してやりたいのは当然で、でも乱暴にはしたくない。
「はっ」
眉根を寄せて熱い吐息が零れる。
落ちてくる長い髪が邪魔で、上体を起こし、ざっと音を立てて後ろに流す。
頬を伝って汗が落ちた。
「ヒルデ」
ゆっくりと瞼が開かれ、彼女の潤んだ瞳が見えた。
力任せに叩き付けたい衝動を押え込み、腰を回すように動かす。
少しずつスピードを上げて、ヒルデの敏感な所を擦りあげる。
「ふぁ、ん、んんっ」
律動が激しくなるに連れ、ヒルデの中がぎゅうぎゅうと締め付けていく。
過ぎる愛撫によって限界は、すぐにやってくる。
「デュオ、デュオ!も・・・ああ、あああ!」
ひっきりなしに上がる彼女の甘い声とあまりの快楽に、デュオの余裕が剥がれ落ちていく。
繋ぎ止めた理性は、荒い快楽の波に攫われてあっさりと消えた。
彼女の中を乱暴にかき混ぜ突き上げ、蹂躪する。
「・・・っく・・・、ヒルデ!」
「や、ああ、・・あああああ・・・!!」
最深部を数回突き上げられ、ヒルデは声を押さえる事も忘れ、意識を手放した。
「やり過ぎた、かな」
気を失ってぐったりとしているヒルデの肢体に、そっとタオルケットと毛布をかける。
腕に抱き寄せて一緒になって眠りたいが、今はかなり危険だ。
私の愛馬は狂暴です。
「・・・落ち着け、オレ」
彼の煩悩はまだ満足せず、相手が眠っていようとなんだろうと、再び中にぶち込みたい。
それは強姦紛いで、そんな勝手な男の欲望を、彼女に押し付けたくはない。
「ま、明日のお楽しみって事で」
寝間着代わりのタンクトップと綿のズボンを身につけると、寝室から出ていった。
頭の芯に残る熱を冷ます為に、報告書でも書きましょうか、と仕事部屋に入って端末を上げた。
短い電子音が、メールが1本届いている事を知らせる。
相手は、プリベンターの任務に一緒に就いた良き相棒(とか言ったら、即答で否定されそうだが)。
内容は報告書について。
送信時間はついさっきで、メールを確認しながら、相手に通信を送る。
「まだ起きてた訳?」
『眠れなくてな』
「んー?情事の後で熱覚めやらぬってやつだろ。お嬢さんに無理させんなよ?」
『・・・五月蝿い』
「ああら、ヤダ。無理させちゃったの?若いねぇ、お兄さん」
『・・・・・・殺す』
プツン、と回線が切れて、デュオの背中に冷たい汗が流れる。
奴の目はマジだ。
オレは明日、生きているんでしょうか。
お粗末様でした。
どうしても、こういうオチをつけたくなってやってしまった・・・。だが反省はしない。
ばっははい(゚Д゚)ノシ
最後の通信誰かと小一時間考え込んじまった
とりあえずよくやった
512 :
名無しさん@ピンキー:2006/04/19(水) 00:01:18 ID:Ug2Zmvpk
>>510 GJ。
ヒャッホイな煩悩を堪能させて頂きました。
ごちそうさまでした。
>510
否、こういうオチが付いたからこそデュオくさくてイイ!
GJ!
514 :
510:2006/04/20(木) 21:06:15 ID:mAYejgo4
レス、どうもありがとうございます。
>>511 暴走煩悩特急イィヤッホウでかいちゃったから、あんまり推敲してなかった・・・。orz
分かりづらくてすまない。
また何か出来たら、投下しようと思います。
とりあえず、デュオをゼロカスのローリングバスターに巻き込んでくる。
(゚Д゚)ノシ
おおお、暴走GJGJGJGJ!!!!!
らしくて(・∀・)イイ!!
通信分かりましたよ。これまたらしくていいですね。
またの投下をお待ちしております!
ヒルデカワユス(*´Д`)純情ツンデレ萌え。
オチもあるのがデュオらしいって俺も思った。
また、よろすく!
ヒイロ×リリーナ前提、デュオ→リリーナ
苦手な御方はスルーして下さい。
その白い頬を指先で軽く触れる。
そのまま掌で首筋をなぞり、胸元に滑り込ませて
「俺、何やってんだろ」
ばつが悪そうに一人ごちて、デュオは更に彼女の唇の感触を愉しんだ。
貴賓用シャトルの船内座席に居るのは、少年と少女の二人だけ
少女は外務次官の職にあり、少年は少女の護衛任務にあった。
その任務とは、地球圏にある次官の自宅へ彼女を無事送り届ける事だった筈だが。
近況を伝える雑談をした後。日頃の激務の為か先のパーティでの飲酒の影響か。
着席したリリーナは深々と眠り込んでしまった。
折角の休暇を前に風邪を引いては可哀相だ、
と毛布を掛けてやろうとした時に、彼女が彼のよく知る名前を呟いた。
「いっつもいつもヒイロだな、アンタは」
初対面、いや初遭遇した船上では助けてやったのに、何故か非難され。
その後も何度か会ってるのにも関わらず、一途にリリーナはヒイロしか見ない。
ちょっと気に入らないといった感情だけな筈だった。
それは、どうみても嫉妬です本当に有難う御座いました。
寝顔は安らかというより艶めかしく、瑞々しい唇が何かを請う様にまた動いた。
それが切欠だったのかもしれない。
どうせこの休暇中もあいつと楽しむんだろ?
デュオは静かに座席のシートを押し倒した。
しっかり襟まで止まったブラウスのボタンを外すと、赤い痕跡がある。
普段の仏頂面では想像出来ないけれど意外にも顕示欲が強いらしい。
自分に対する挑戦と勝手に思いこんだデュオは痕跡の上を強く吸った。
「んっ・・・」
痛みを伴った首筋への感覚にリリーナが薄く瞼を開ける。
デュオは慌てず騒がす、低く声色を変えて彼女の耳元へ囁いた。
「リリーナ」
「・・・ヒイロ」
何だか大変安心しきったご様子でリリーナ様はまた夢の海へ船を漕がれていった。
お互いの名前を呼び合う事で全てが集約されるのは、
あのお二方のTVシリーズからのお約束だが。
それで騙されるのもどうなんだ。だが、気にしたら負けなんだと思う。
ムラムラして書いた、三角関係も書いてみたかった。
今は猛省している。
ご静聴有難う御座いました。
GJ!
続きが読みたい
乙!
絶対無敵な片思いぷりがデュオらしくて、素敵にGJ&かなり続きキボンヌです!
デュオリリスキーな俺がとおりますよ
シャトルの中じゃHするのはキビシイと思うけど、ガンガレよデュオ!
ヒイロ×リリーナ前提、デュオ×リリーナ後編
苦手な方はスルーお願いします。
柔らかい身体を優しく抱き締めて、桃色の唇に口づけた。
「リリーナ」
デュオがまた低く囁く。
微かに開かれたその隙をぬって舌を差し入れた。
並びの良い歯列の裏、熱くて柔らかい彼女の舌、甘い唾液をすする。
存分にリリーナの唇の感触を愉しんでいると、答えるかの様に彼女の舌も動く。
「・・・あっ・・・ん」
まだぎこちないその動き、鼻がかった声にデュオの下半身が青少年らしい反応をす
る。
しかしこれもヒイロがお嬢さんに仕込んだのか、と思うとやっぱり気に入らない。
数分程で、漸く唇を解放してやった。銀糸を引いたリリーナの唇を拭ってやる。
その白い頬を指先で軽く触れる。
そのまま掌で首筋をなぞり、胸元に滑り込ませて
「俺、何やってんだろ」
ばつが悪そうに一人ごちて、デュオは更に彼女の唇の感触を愉しんだ。
彼女が自分を見てくれている訳でもないのに、さも彼の様な振りをして。
目の前には無抵抗な極上の女が居る故に、つい魔が差した。
ちょっとご馳走になったら洗って返すつもりで手を出した訳だが。
つい性欲を持て余してしまった。もう止まらんかも分からんね。
やわやわと軽く揉みながら、体型の割に大きな乳房だとデュオは感心する。
やがて隆起した二対の彼女の主張を口に含んだ。
「やぁ・・・ヒイロっ・・・駄目です」
言葉は嫌でも、表情は嫌がっていない。
普段絶対聞く事のあり得ない甘い嬌声にデュオも勢い付いた。
その声がもっと聞きたくて、軽く噛んでみたり爪を立てる。
リリーナも良い案配に温まったかと目測し、太ももを撫でてタイトスカートを捲り
上げる。
内股の湿った部分からパンストを破って下着の側部から指を差し入れた。
敏感な箇所を避け、周囲のみを焦らす。
「んっ・・・あぁ・・・やぁn」
明らかに腰つきが変わり、彼女の雪色の肌が紅掛かってくる。
快楽の中で無意識だろうが、リリーナは手をデュオの背に回してしまった。
それがスイッチだったのか。その切なそうな吐息を逃がさないかの様に、
今度は乱暴に口付ける。奪う位の勢いで舌を絡め、彼女の足を掴み上げて
デュオは己の最大限の主張を打ち込んだ。
「ああっ!・・・いやあっ・・・ヒイr・・・って、デュオ!1」
リリーナ様はようやっと覚醒なされたようですよ。
目を見開き、放心したかの様なリリーナを見下ろして、
爽やかな全開笑顔で、技巧高い抽送を忘れずにデュオは語りかける。
「おはよう。お嬢さん、お目覚め如何かな?」
「あっ・・・どうして?・・・わたくしは、はぁんっ!・・・んんっ」
最後までは聞いてやらずに、言い訳を言う事も無く、
遮る様にリリーナの唇を奪い、そして身体を貪った。
リリーナを抱いた時から彼に殺される覚悟は出来ている。
思いを遂げて後始末の後。デュオは甘んじて姫様渾身の平手を受けた。
土下座状態で誠心誠意詫びを入れた甲斐があって二人だけの秘密となった。
筈であったが、当然リリーナストーカーの彼がこの一件を見逃している訳はなく
デュオはほとぼりが冷めるまで。地球兼コロニー間、
元テロリスト同士の本気の追いかけっこをした事はまた別の話。
エロ表現含む文章を初めて書いた、照れたら負けだと思った
今も反省している。
レス下さった皆様、ご静聴有難う御座いました。
GJ!!! 乙です。ゴチになりました。
いかにもデュオらしいオチがナイス!どこまでも逃げろ〜、デュオ〜〜
つか「照れたら負けだと思った」という言葉に深く頷いちゃったよ。
いやいや、GJ!だ>528
529じゃないけど、ホントにデュオらしいオチに
笑いと萌えをいただいたよ。
デュオワロスwwwwww
全体的にイイ!!!
デュオワロスwwwwww
全体的にイイ!!!
連投スマソ
生活に疲れていた、エロ妄想をついうっかり文にしてしまった
勢いだけの文面に今も反省している。
拙文で楽しんで頂けたようで何よりです、
ご静聴有難う御座いました。
ヒイリリ職人さんまち('ω'*)
ゼクリリを待つ!座してまつ!
リリ様大人気!
そんな私はトレアンを(ry
ドロカトを・・・。カトドロでもイイ
>>536 おお、同志がいたか。俺は自ら書いてみたぞ。
…兄がヘタレて、お話にならなかったがな……orz
というわけで、俺も座して待つ!
GWは・・・まだだ、まだ終わらんよ
保守
一度投下してみたいと思うんだが、身ばれしそうでできないチキンです。
文体で絶対にばーれーるー……orz
気にせず投下するべし。
職人さんが誰かなど詮索しない。
>>542 健全サイトの管理人さんなのかな?名を明かさなきゃ大丈夫でしょ。
似た文体なんて結構あるもんで、特定なんぞできんよ。
>>543の言う通り、こちらは詮索なんぞ無粋な真似はしない。
という事で、щ(゚Д゚щ)カモォォォン
語尾に「だっちゃ」を付ければばれないお!
ありが豚。
とりあえずスパコミの原稿も終わったことだし、皆が忘れかけた頃に投下してみます。
文体は変えて投下しますよ……いや、本当にすぐ特定できる文体なんだ……。
って本人だけがそう思ってるだけかもしれんけどなー。
保守
星
551 :
名無しさん@ピンキー:2006/05/21(日) 01:27:28 ID:hQdlHNWe
☆
誰かトレアン書ける方はおられませぬか…
トレアンですか。私も興味深いのですが。
脳内でトレアン妄想を波紋疾走してみれば、
どう頑張ってもトレーズ=ボケでレディ=ツッコミのギャグにしかならず
エロまで行き着かなかった俺を、叱ってくれナタク。
ウワァァアン。・゚・(ノД`)・゚・。
ショックのあまり、捕手してみる…orz
ほんとだ、自分もショック…
今まで素敵な作品を有難うございました。
また気が向いたりなんかしたら投下お待ちしています。
お疲れ様デシ。
・・・・・もしかして481のせいか?
そういうこと言わないの。
>>作者さん
今まで乙でした。
お疲れ様です
デュオ×リリ大好きだ
517氏GJGJ
ちょ!確認したいのだが、おまいら。
よもやまさか、S原さんのサイト消えてる?orz
you!みてきチャイナyo …(´;ω;`)ブワッ
Googleキャッシュにも残ってないしArchiveにもデータがないよorz
Σ(゚Д゚;エーッ!
orz
OTZ
○| ̄|_ 激しく鬱……
GW…ってゴールデンウィークのことですか?
南極…
>565
見てきた。更新に期待した漏れが馬鹿だった…orz
煽られたぐらいで逃げるヘタレなんぞのサイトやSSなんていらねえよ( ´,_ゝ`)プッ
だいぶ過疎ってきたなぁ…
569 :
名無しさん@ピンキー:2006/06/12(月) 18:14:22 ID:aLmmkrsZ
S原の小説は上手だと思うがS原信者がキモイ
>569
とかく儲はキモいもの。どんな儲でもなぁ。2ちゃんにいると良くわかる。
>568
放映から10年以上経ってるのだから、仕方ない。
ファミ劇の放映で、新規参入あるかとも思ったのだが…。無理だったか。
おっ、IDがなんかGWしている!嬉しいので、もう一回カキコ。
ところで大人組のエロって需要がないんかね。
いや、あるだろう。
トレアンとかゼクノイとかも読んでみたい。ぜひ。
トレーズと二人の時のレディは、どっちの人格なんだろうな
淑やかなレディをチョメチョメする閣下。軍人風味を籠絡するのもまた乙かもしれん。
ネ申の降臨を、座して待つ・・・全裸で。
シルビア・ノベンタでエロを書こうという猛者は居ないものか・・・
大尉さんとの絡みなら見てみたい
シルビア→ヒイロ→リリーナで
ヒイロ×シルなら見たいわ(´д`*)
お!>576 IDがGW!
ちなみにエロSS中心のヒイ汁サイトならある。
>577 あーそれは見たい
とりあえず保守
諸君。私はガンダムWが好きだ、大好きだ。
ヒイリリが好きだ、デュオヒルが、カトドロが好きだ。
トロキャスも好きだ、五蘭も好きだ。
トレアンは勿論、ゼクノイだって好きだ。
神を待つ、座して待つ、全裸で。
hosy
保守
hosyu
584 :
名無しさん@ピンキー:2006/07/13(木) 07:16:51 ID:Y6MBOe5U
age
保守
ほ、ほしゅ゚・(ノД`;)・゚・
(つд`)過疎
(´・ω・`)…保守…
ホシュ
590 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/04(金) 18:56:23 ID:ytjefNy8
むしろ保守age
保守(つД`)