1 :
名無しさん@ピンキー:
2 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:40 ID:niC+q+6F
前スレが詰まったので次スレとして建てますた。
初代スレが1001全うしたので忘れてたけど、
そういえばAAやSSのスレは512kb制限があるんだね…
3 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:42 ID:niC+q+6F
まあこんな時間に立てた自分が自分なんだけど、
今夜からしばらく居ないし、スレを建てた責任として、
取り合えず即死回避までは埋めるか…25レスくらいかな。
スレの始まりから無意味な文字列で埋めてごめんなさい。
4 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:44 ID:niC+q+6F
さて埋めたて。
5 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:44 ID:niC+q+6F
タスケテ…
6 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:47 ID:niC+q+6F
タスケテ…
タスケテ…
7 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:48 ID:niC+q+6F
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
8 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:50 ID:niC+q+6F
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
9 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:50 ID:niC+q+6F
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
10 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 09:52 ID:niC+q+6F
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
スレ立てた人間が埋め立てしてるスレって、
スレごと削除して欲しいってこと?
お望み通り削除依頼してくるから
タスケテ…
タスケテ…
タスクテ・・・
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
>>11 事情を知ってからにして欲しいもので。
次スレの話題も出る前に唐突に512kbで詰まっちゃったんだよ。
前スレの人も移行しないしできないし、
夜人が集うまでに落ちたら意味ないし。
この時間に立てた自分が悪いけど、即死回避したらいなくなるから許してよ、ね。
ま、シンプルに回避まで埋めるか…一見タスケテ部屋のようで実は、ってなネタだったりしたものの。
オチ付けてる場合じゃなさげ。
ラス12
ま、自分が悪いけどね、明かに…スレの人達にもごめんなさい
ラス11?
ラス10
らす9
8(´・ω・`)
7繭(´・ω・`)
6澪(・`д´・)
hosyu-
4 メガ OTL
3
2
1
あ
ということで御免、スレ建てでした。
とっとと髪の長い女の話を書き上げて張りにこないと…
這い出る女が29げとー _prz
ここはエロ絵じゃなくて、SSだっけ?
すごい私的な意見だけど、文字読んだ所で、何?って感じなんだけど・・・
やっぱエロ絵キボンヌ
31 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 14:33 ID:S3SK5vlH
絵も悪くないけどSSの方がストーリーがあって面白い
保守age
32 :
名無しさん@ピンキー:04/07/17 17:54 ID:jn/29wDt
>>30 エロ絵なあ…半虹板の方(「零 総合エロ絵スレ 二ノ刻 〜双子絵師〜」)もdat落ちしちゃったんだよなあ。
段々と絵師様も再集結なヨカーンつうか、綺麗な裸の絵師様とか来てて、
盛りあがりそうな感じだったのに…
あっちも人居るようなら再建すればどうかな?
同じ零のエロを目指すものとして虹の方と統合も良いか
とも思ってたけど板違いって言われそうな上
>30みたいな人が流れてくるのは怖いな
やっぱり別れるべきなのかもね…
一寸淋しい
34 :
名無しさん@ピンキー:04/07/18 08:12 ID:PHv2AApJ
統合もいいんじゃない?
文章に興味のない
>>30だって、読まずにスルーするだけだからスレ的には問題ないだろうし。
ただ問題があるとすれば、半虹をさまよってるであろう半虹零スレ住人に
ここを気付いてもらえるかどうかであって。
他の零スレで話題に出せば、そこにいる人は来るだろうけど、
半虹漂ってて偶然見つけた、みたいな人もいたっぽいしなあ。絵師様含め。
事実漏れは一週間近く、書き込み無い(´・ω・`)
と、前スレを見てたからね
よかったー次スレあって(つд`)
36 :
名無しさん@ピンキー:04/07/19 18:57 ID:XlEJaD0e
俺も、ずっと誰もレス付けないのな…と思ってた。
で、いいや俺が書こうっと、連続になるけどいいよね、なんて思ったら512kb制限で弾かれて。
なくなく本スレに駆け込んだらいつのまにか次スレが立ってて。
ホント良かったー…
>>36 書いてくれるの(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*
待ってます!!!
前スレの続きのSSもずっと待てますから…
だが断る
半虹住人でした。
向こうが落ちて、こっちも書き込みないと思ったら
両方落ちてたんだね。
ところで統合でいいのかな?
零スレはウマーな絵師さまが多かったし、
もっと絵見たいよ。
アレでおしまいなんて寂しい。
もちろんSSも欲しい。
神さまお待ちしてます。
統合は良いけど、絵師様が(もち住人も)気付いてくれるかなあ、と。
半虹って板内遊牧民も多いから、ふらふらっとスレ一覧見てて、あ、零スレなんてものが、
なんて人もいるから…
ってこの意見もろ既出だし。うつだ撮ろう。
画像投下でそれにストーリーをつけるなんて出来たら素敵だねぇ
ところで42は誰?
44 :
42:04/07/23 22:36 ID:FzsLn+82
色塗り綺麗でGJ
樹月と・・・紗重かな?
樹月許すまじ。
諸悪の根源のくせして、自分はイイコトを…ヽ(`Д´)ノ
奴がその中は見ちゃダメだ!なんていわなければ…って、そういえば
樹月悪玉論、最近聞かないな…
>>42 GJ!
元エロ絵スレで描いていた方ですか?
何か見覚えのある画風だったので
共存か…その話とはまるで
関係ないものを書いてしまった。
今更だがとりあえず、
>>42様イイ!
澪「お姉ちゃん…あの落ちる女、どうにかならないかなあ…」
繭『ん? どうかした?』
澪「いつでもどこでも落ちてきて…戦うのは良いけど、びっくりするのよね」
繭『んふふ。お姉ちゃんにまーかせて。一人でこの村を散策する内に色々みつけたよ』
澪「(お姉ちゃんがひとりで歩き回るから、こんな目に…)」
繭『じゃじゃーん! 同時に二人は出てこないみたいだから、これで完璧!
落ちる女もイチコロね!』 ∠
キャ メ
ぁ | あ ○ ↑
ぁ | ↓ あ ||||| ↑
ぁ ||| ↓ あ ||| ↑
あ ||| ↓ ぁ || ↑
あ |||| ↓ ぁ | ↑
あ ぁ | ↑
○十< て キャ 人
て < て
---- ぼよーん ------------------------ ぼよーん ----
澪「おおー! トランポリンスゲー!」
繭『んふふ。これでずっと繰り返すだけ。決して襲ってこれないわ』
澪「凄い凄い! お姉ちゃん凄い! ありがと!」
繭『ふふーん。可愛い妹の為ならこれしき、なんでもないわっ』
澪「わーい! お姉ちゃん大好き! って、あ」
繭『あ』
ひゅーん ・・・べちゃっ
澪「軌道ずれちゃったね」
繭『ずれたね』
落ち<おのれ…
澪「ひゃっ」
繭『逃げよっ』
澪「あーもう、ホントなんとかならないかなー。
せめてあの悲鳴と、落下さえなくしてくれればいいのになー」
繭『あれがびっくりするんだよね』
澪「ホントもう…あれだけなければなー…ホントは身体も治して欲しいけどさあ…」
繭『そうだ! こうすればいいんだ!』
メキ! めしめし! メキっ!
澪「お姉ちゃん、なんかワイルドになったね…」
繭『まあ、この村を一人で散策する為にねー』
澪「(だから、一緒にいてくれればいいのに…)」
繭『うん、完璧』
澪「落とし穴…?」
繭『床はがしただけだけどね。あの姿じゃよじ登るなんて出来そうにないし、落としちゃえばいいのよ』
澪「お姉ちゃん、あったまいい!」
繭『ふふーん。可愛い澪の為だもの。…ん! 来た!』
キャぁぁぁああああああ がぼっ あああああ
澪「落ちた!」
落ち<…あれ、ここどこ
繭『ざーんねん! 床の下よ。そこからじゃ文字通り手も脚も出ないでしょ。届かないもんね』
澪「私が射影機で祓わなければ、別の場所で出ることもなし!」
繭『まさに、完璧! 私の可愛い澪に、指1本触れさせるもんですか! 澪、行こっ』
澪「行こ行こっ!」
落ち<・………。
落ち<くくく、ここならここで、やれることは…
樹月「なんてことだ……」
樹月「こんな物が…っ」
樹月「いけない、正に、隙だらけじゃないか」
樹月「 最 高 だ ! 」
落ち「いやあ、それほどでも。じゃお代、頂ける?」
樹月「払います払います、払いますとも。凄いなー、八重紗重のパンチラか〜。
こんな無防備な状態で撮れるなんて…それもこんなに沢山」
落ち「撮りやすい場所見つけてね〜。どこからだって撮れるわ。
ボロ屋だから穴が開いてても気にしないしね」
樹月「ん?」
落ち「いや、なんでも。じゃこれからもよろしく〜」
樹月「こっちこそ! いやー、しかし眼福眼福…八重紗重(*´Д`)ハァハァ-3」
52 :
42:04/07/27 00:18 ID:SjBJVztW
>>51 GJです。
その時代にパンチラと言う概念が有ったんでしょうか?
微妙なところ(?)ですね^^;
>>47 覚えている人は居ないと思いますがエロ絵スレでは643を名乗っていた馬鹿です。
また時々描くのでその時はよろしくお願いします^^;
と言うより、既に一つ描いてますw
ttp://akm.cx/2d/img/4711.jpg 絵だけでは状況が分かりづらいので一応簡単に説明を・・・
シチュエーションは
>>44の二人の秘め事を見てしまった千歳ちゃんです。
障子の向こうに二人が居ます。
×障子 ○襖(ふすま) でした^^;
繭「待って澪!!」
澪「お姉ちゃん私もう我慢できないよ・・・」
繭「澪!!んん!!・・・・」
・・・。
・・・・。
・・・・・。
繭「み、澪・・・はぁはぁ・・・ひゃう!!」
澪「お姉ちゃん・・・気持ちいい?」
繭「き、気持ち、良いよ・・・ふぁぁっ!!」
澪「大好きだよお姉ちゃん・・・。」
>>52 GJ!
まったくどこでそんなことを覚えたのやら(;´Д`)ハァハァ
>>55 タハー(つ∀`)
てーか、もう夏なんだなぁと思わずにはいられないな。
読めよ、空気をさ。
みんないい加減モニタの前で飽き飽きしてるんだよ、お前みたいなのには。
もうホント、氏んでいいよ。
程度の低い奴にゃ何言っても無駄だろうしな。
ほんと、自信過剰なのはどっちなのかね。
どういう思考回路してるのか知らないが、意味の無い叩きほど見苦しいものはないってのを分かれよ。
にしてもよっぽどの暇人なんだな。せっかくの夏休みだろ?w
なに、それとも私怨?
あ
ああ、そうかw あの絵師様にはこれも伝統だったな。そかそか。
>>55のレス見て(たて読みでなく)過去スレ読んだんだけど、確かに凄いレス量だなw
でも俺は気にしないけどね。それほど描いた絵に愛情があるんでしょ。
そんなことよりその絵師さんその零絵スレで初めて絵描いたんだ。
その絵師さんが初めて描いた絵(処女作?)ってどんな感じ?
いや、
>>52がかなり上手いと思ったからさ・・・初めて描いた絵はどんな感じなのかなぁって思っただけ。
60 :
42:04/07/28 21:32 ID:IL3aqxlV
いつの間にか何か色々言われてる;;
自己主張が激しい・・・言われるまで気付きませんでした!
本当すいません;;
>>59 へたくそです。見るほどのものじゃありません。(もう残ってないですし^^;
では
いや、いや、ちょ、ちょと待て。
42こと半虹スレ643があのお約束を思い出さないと、
なんかかなり凄い事になってる事になっちゃうんだが。
いやまあ、お約束つうか巻きこまれただけだけどw
懐かしネタって事で。
昔の友とあうとパソ通ネタで盛りあがるあの感じ。
全然違うか
クハッ!w
SSオンリースレだと思っていたら、絵師様が光臨してるじゃないの!
アリガタヤアリガタヤ
63 :
42:04/07/28 23:21 ID:IL3aqxlV
>>61 ??すいません、話が全然見えないです;;
あ、
>>55が縦読みなのは分かっています、はい。^^;
でも普通に読んでも痛いぐらい自分に当てはまりますw
>>60 > もう残ってないですし^^
許せん。
今後ishでうpるべし。ログが残る限りは残る。
は? 行数制限?
ごめんなさい。
しまった…直リン…
>>42さん
44の絵にSS書いて良いですか?
紗重の縁側の絵を描いた人かなーあの絵は好きだった
68 :
42:04/07/29 19:56 ID:lqf3xFTK
>>67 SSですか?
あんな適当な絵で良いんですか?
いえ・・・光栄ですw
断る理由なんてありません。是非書いて下さい!^^
>>65 昔の絵を掘り出してこないで下さい!^^;
思わず消しちゃいました。w
>>68 すいませんでしたm(_ _)m
自分もやり過ぎたと後悔してます。
×に飛び込んできます。
>>65のうpロダ、かなり馴染みのうpろだなんだが……
誰かVodafone、しかもSHARP系機種の使用者がいるのか?
早くVodaでもリアル零出してください……_| ̄|○>テクモ様
俺もVodeだけどホント出してほしいもんだよな・・・。
あ
>>68 じゃ遠慮なく投下させて戴きます
でも今日はもう眠いから中途まで
(ていうか68で名乗るべきですね)
―――がちゃん…
蔵の鍵をあけると思ったよりも大きな音がして私はびくりとして辺りに目を走らせた。
屋敷をこっそり抜け出して忍んで樹月くんに会いに、謝りに来たから。
しかし照りつける太陽に人影は見えず私は薄く開いた扉から暗い蔵の中へ滑り込んだ。
中はギラギラ照りつける日差しも無く、痛いほど耳にこびり付いていた蝉の声も
厚い壁に阻まれて大きなうねりの余韻を残すのみだった。
埃っぽい薄闇の奥の窓は閉じられていて昼か夜かも曖昧に感じられた。
目を慣らし、透かし見ると床の上に樹月くんが横になって居るのが見えた。
昼間の茹だるような暑さに苦しそうな寝息を立てて逃げるように眠っていた。
私は格子戸をくぐりその側に座ると寝顔に滲む汗を拭き煽いだ。
せめて夢だけでも心地よいものにしてあげたくて。
そよぐ風に寝息が楽になるように。
どれ位時間が経ったか、腿の上の樹月くんの頭が動き渋面をつくって目を覚ました。
「紗重?」
嗄れ声でそういうと身を起こした。
「なん…で、此処に?」
「樹月くんに謝ろうと思って」
寝惚けてるような樹月くんが少し可笑しくて煽いでいた帳面で顔を隠した。
その手を引っ張られて帳面を落としてしまった。
寝起きなのに、男の力は強いから私の身体はがくんと傾いでしまい
薄暗い中、顔と顔とが一寸位にしか離れていなかった。
眼はじっと私を見詰め笑っていなかった。勿論、寝惚けても。
「どうして、此処に来られる位なら逃げてしまわない?謝るより出て行ってくれたら良い」
責めるような口調で私の肩を掴んだ。
「…樹月くん。指、痛いよ?」
頬を寄せるような形になり小さい声で言うとはっと手が離れた。
私は白くなった髪の毛に鼻を埋めてもごもご言った。
「だからね、謝るの。八重はきっと私のところに戻って来てくれるもの。もう逃げないの。」
樹月くんは難しい顔をしてじっと私を見た。
「それでは君も睦月の…」
「睦月くんは、幸せよね?」
言いかけている言葉を遮り私は言葉を継いだ。
少し泣きたい気持ちになりながら樹月くんの肩に凭れた。
うなだれた首筋に汗ばんだ髪の毛が黒々とへばり付き、それを樹月くんの指がそっと除けた。
「僕にはそう思えない」
痛々しい声でそう言うと私の頭をかき抱いた。
まるでそれが喪ってしまった弟であるかのように。
「何も、判ろうとしないの?」
私は髪の毛をくしゃくしゃにして「……可哀想な人ね」
力の抜けた腕から抜け出ると俯いた白い髪の毛に指を差し入れた。
濡れたような黒い瞳に真直ぐ見られると、幼子の泣いているような哀れみを感じ得なかった。
「可哀想な人」
繰り返すとあやすように柔かく樹月くんを包みその髪を撫でた。
胸の間に収まった頭はなすがままに目を瞑り安らいでいるようにも見えた。
「もしも、八重が戻ってこなかったら?」
問いかけに何故か胸に氷を投げ込まれたように感じて思わず手の力が抜けて脇に落ちた。
「そのときは、紗重どうするの?」
樹月くんは顔を上げて、心の中まで見据えるようにたたみかけた。
どうしても考えずには居られなかった不安の源を打ち抜かれ一瞬、戸惑ったが
他人の口から改めて聞くことで私は自信を取り戻し微笑んだ。
「戻ってくるわ」
信じているから。こんな形で私たちが終ったりはしない、決して。
最後には私の元へ帰ってくる、私はずっと待てる。
「最期のときが来ても戻れなかったら?」
「死んでしまったら……ずうっと待てるもの」
にっこり笑いながら樹月くんの向けた刃を受け流した。
「睦月は…僕を待ってくれている人は居るだろうか……」
泣き出しそうな声でそう言うと俯いた顔に当てた拳がふるふると震えた。
こめかみから流れる汗はあてがった拳に滲む。
汗とも涙ともつかない滴がぽたり、ぽたりと床に垂れた。
本当は私だって不安だし、懼れもある。
でも、こんなに弱っている樹月くんの前では虚勢を張るくらいの自信をもたないと駄目だった。
「私は……信じているもの」
少し頼りなさ気に言う言葉が自分でもうそ寒く聞こえぎくりとした。
樹月くんはそれに気付かぬのかついと顔を上げると私に口づけをした。
いきなりの事で抵抗も間々ならず、その勢いに押されて
抱きすくめられるとじっと汗ばんだ身体がそれ以上に熱っぽく感じた。
≪一人は嫌≫
他者を求める切なる想いで抱擁はきつく長く続いた。
樹月くんの腕の力が緩むと蔵の中の熱気の所為ばかりでなく紅潮した顔に汗が噴出した。
「汗、いっぱい出ちゃうね」
樹月くんはそう言うと手拭いで私の汗を拭いた。
泣き笑いのような顔を樹月くんに向けると再び口づけを交わした。
長い接吻の後、唇が離れても側に寄り添いたくて縋りつくように樹月くんに身を委ねた。
帯に手を差し入れられると、後はあっという間に私は樹月くんの前で裸になった。
じっとり汗の染みた着物を脱ぐと長襦袢がべっとり貼り付いて体の線がくっきり浮き出てしまう。
二重に固く結んだ紐を解くと樹月くんが最後の布も取り払った。
あっという間に一糸纏わぬ姿になった。
「―――見てるだけじゃイヤ」
あまり長い事じっと見つめられると思わずもじもじしてしまった。
樹月くんは上目遣いに睨む私の視線に笑みを返すと身体を隠していた私の両手をそっと開いた。
そのまま二人で床に転がり縺れ合った。
汗の退かない身体を樹月くんがくすぐる様に撫で回す。
大げさに笑い、思い切りじゃれ合った、何も考えないでも済むように。
「もっと早くに紗重とこうなりたかったな」
「……ばか」
私はくだらない事を言う樹月くんの首筋に吸血鬼のように歯を立てた。
汗の塩気が美味しく感じて本当に吸血鬼になったように少しだけ強く吸ってみた。
「こらっ」
樹月くんは調子に乗った私を降ろすと今度は自分の番とばかりに私の身体中に歯を立てた。
それでも私がへっちゃらな顔をして鼻を鳴らすと今度は強めに乳首を抓り上げた。
「…っ」
「痛いだろう?」
意地悪そうに言うから私は頑固に痛くない振りをしなくてはならなかった。
抓られ本当は少しだけ痛かった所を舌で丁寧に愛撫された。
強がる私には更にお仕置きが必要、とばかりに舌で舐りまわされながらも甘噛みされる。
抗議の声をあげさせまいとして、そのまま下半身に伸ばした手が叢を掻き分けぬるぬると這いずり回る。
私は敏感な身体を容赦なく蹂躙されて眩暈がしそうなほど快感に溺れていった。
指で穴を押し拡げられ止めどなく溢れ出る愛液を塗りたくられる。
下半身をべとべとに濡らしながらも動きを止めない指に私は良いように操られる。
中の方でくねる動きが全身に伝わりあられもない声が咽喉からもれた。
くちゅくちゅという粘っこい音と泣き声のような喘ぎ声が狭い蔵の中に篭る。
「んっ………ぁ……いやぁ…」
「いや、なんだ?」
意地悪を言う樹月くんはそのまま私から手を放した。
燻る肉の疼きを収める術を知らず、憎たらしいと本気で樹月くんを恨んだ。
そんな私をからかうように手を取りぴくぴくと刺激を求める所へと導いた。
ゆっくり動かされると自分の掌の動きで再び燃え上がった。
小さな突起を擦り上げるように動かされると意に反して全身が跳ね上がる。
自分の手で痛め付けられても歓びに打ち震える身体が恥かしい。
何度も繰り返されてこんな刺激に耐え切れなくなる頃、涙目で樹月くんに訴えた。
「……あんまり意地悪しないで」
樹月くんが手を放すと私はむしろほっとしたような開放感に包まれた。
しかしそれも束の間、足首を掴まれて持ち上げられた。
持ち上げられると溢れ出る蜜が後ろの方までねっとりと滴る。
思わず恥かしさに身を縮ませて隠そうとした。
けれど樹月くんは着物の脇から差し出した自分の性器で私が一番隠したい所を撫で上げた。
身体は期待に打ち震えた。
樹月くんが私の腰を支え自分の上に抱えあげると私は求めていたものを咥え込もうと腰を動かす。
しかし腰を落とそうとする度、樹月くんが私の身体を持ち上げむず痒いような刺激を収めることはならなかった。
ある程度の距離をもって私と樹月くんはギリギリ触れる程度にしか接触できなかった。
それなのに樹月くんの指は愛液に湿る淵を時折かき混ぜる。
こんな刺激を続けられたらおかしくなっちゃいそうで少し怖かった。
逃れるように樹月くんの上から降りても追いかけられ、絡め獲られた。
性器を突き立てられ、それでも押し入ってもくれず、表面だけを円を描くように掻きまわされる。
「んぁ…いや、いや…ぁ………ずるいよ、樹月くん…」
鼻に掛かったような甘ったるい声しか出ない自分に腹が立った。
着物すら脱いでいない樹月くんに腹が立った。
私にだけこんな恥ずかしい格好をさせておいて。
恨めしく思いながらも身体は愛撫に溺れていた。
みっともない程樹月くんを求めた。きっと樹月くんも。
片割れを失ってしまう痛みは決して癒えないけれど、それに気付かない振りをして愛欲に身を堕としていった。
「ばか……イジワル……卑怯者……」
責め続けると樹月くんは一層卑劣に私の肉体を玩び焦らした。
「……もう知らないっ…キライ」
汗だくにされた身体を振るわせてぷいと横を向くとはじめて樹月君が優しく私の機嫌をとった。
「怒った顔も可愛いね」
だまされた?でもそれで良いと思った。
ほんの一時でも不安と淋しさが紛れるのならば。
残りは明日
>73の最後の行67でと云いたかったんですね、眠いです
今日は思い切ってお外に出て樹月おにいちゃんを探しに行きました。
怪しい蔵をそっと覗いてみるとお髪の白い樹月お兄ちゃん似の人影が見えました。
目を凝らして、ようく見ると樹月おにいちゃんが、…しかしなんとあの女と一緒でした。
こいつの所為でお兄ちゃんたち、と思うと口惜しくて憎らしくて。
階段の陰に隠れて紗重を睨みつけるように見ました。
驚いた事に紗重はなんにも身に付けていませんでした。
裸の紗重はお兄ちゃんに痛めつけられているみたいに見えました。
紗重が苦しそうな声を上げる度、ざまみろと千歳の中の悪い人が毒吐きます。
でも、もっとよく見ようと格子戸に顔を近づけた時、樹月おにいちゃんが紗重に接吻をするのがわかりました。
千歳は吃驚して思わず声を上げそうになりましたけど慌てて口を塞いで目ばかりは大きく見開きました。
お兄ちゃんは紗重の口をまるで美味しいお菓子を召し上がるときのようにぱっくりと呑み込んでしまうかと思いました。
呑みこまれる紗重はうっとりとしてそれを望んでいるような風情でした。
そっと千歳は自分の唇を触ると、かさかさとした唇は細かく震えていました。
指に触れる吐息が熱をもって気分が悪くなりそうでした。
千歳は胸が苦しくなって、来た時以上にこっそりとお家へ戻りました。
薄暗い蔵を出ると真夏の粘っこい熱気が油蝉の悲鳴と共に千歳を襲い軽い眩暈を感じました。
お家に戻っても胸は一向に楽にならず、堪らずお兄ちゃんのお部屋の押入れに避難しました。
押入れの中はあの蔵みたいに暗く、いつもならとても落ち着けるのに今日ばかりは動悸を抑える事もできません。
目を瞑ると先の光景が蘇り紗重の身体が幻のように蠢きました。
吐き気がするほどの嫌悪感に襲われて押入れから出ると、お外を歩いた熱に当てられたのか
気持ち悪いほど火照った身体を冷まそうと帯を解きお着物の前を肌蹴ました。
姿見にその格好を映すと紗重との違いがはっきり見えてしまいました。
千歳の裸はみっともなくて、お肉の付いてない丸みのない身体は野生の動物みたいです。
紗重は胸とお尻とに柔らかそうな肉付きがあって太腿なんかも掴まれて指が食込むくらいに柔かく見えました。
千歳は自分の太腿を掴んでみると哀しいくらい細くて指なんか喰いこみ様がありません。
どうしたらあんな身体になれるのかしら?
紗重になりたいわけじゃい。ただ、お兄ちゃんに……
思いながら思わず手が樹月おにいちゃんが紗重にしていたように自分の身体を触っていきました。
股間に指を走らせたとき、胸がきゅうっと締め付けられるような感じがして、あっ、これ
紗重はきっとこれを感じていたのだと判りました。
するともう千歳の指はお兄ちゃんの指となって自分の身体を苛めはじめるのでした。
そこを擦ったり抓ったりしている内になにかぬるぬるしたものに気付きました。
それを潤滑剤にして千歳の身体の一番あったかいところにそっと指を抜き挿しすると蔵で聞いたような音がします。
目を瞑って指を動かすと先の紗重が千歳に移り変わってお兄ちゃんに苛められているような感じ。
もっと、もっと、と言いたいような充たされない感じで泣きそうになりながら、でも手を止める事は出来ませんでした。
お兄ちゃんにこうされたいと思う事を自分で出来るだけしてみました。
でも千歳の小さな手はお兄ちゃんに較べると哀しいくらいに弱々しくて
触れば触るほどお兄ちゃんに逢いたい気持ちがこみ上げてきます。
紗重みたいな身体になったら樹月お兄ちゃんがしてくれるかしら?
睦月お兄ちゃんなら千歳にもしてくれるかしら?
目を瞑ると素敵に大人になった千歳の身体が二人のお兄ちゃんの間でお魚みたいに跳ね回ってる様子が浮かびます。
目をあけるとたった独りで淋しい自分に気付いてしまうから目はきつく閉じていましょう。
そうすれば淋しくなんて無いから。
太腿までべたべたとしてきて頭の中が真っ白になってくるともう自分が自分でなくなったみたいになり、
両足が痙攣したようになり、何か小さく叫んでそのまま倒れてしまいました。
姿見の中、べそをかいた小さい女の子がそこに倒れていました。
千歳は未だ大人じゃないのね、残酷な鏡がそれを映していました
涙の痕を拭こうと近づくと紅潮した顔は先程の紗重と同じ表情に見えて、
思わず鏡を叩くと千歳の、小さい子どもの泣き顔に変わりました。
紗重なんか嫌い、嫌い、嫌い。
お兄ちゃん……千歳にも逢って頂戴、鏡の中の子どもは凄く我儘に泣きじゃくっていました。
舌を絡ませるような口づけをしながら樹月くんはやっと私の中に入ってきた。
上下に擦れる動きに合わせて私も貪るように動いた。
樹月くんに先程までの余裕は見られない様だった。
私も焦らされ続けての交合で理性もなく欲望の赴くままに快楽を貪った。
樹月くんの着物を引っ張り、脚を絡ませて打ち付ける腰を受け止めた。
一番奥へ進むと樹月くんは息を調えて私の中を捏ねた。
挿し込んだものをゆっくり抜き、一息に衝く、その動きに思わず私の身体も反る。
刺激され続けている身体はとうに限界を超えていた。
しがみ付いていた腕で今度は樹月くんを抑制するように突っぱねて悲鳴に近い声で必死に叫んだ。
「…はぁ……もう駄目……止めて……あぁっ」
「もう少し、我慢して」
そう言うとうわ言のように哀願する私の口を塞いだ。
樹月くんの口を噛んでしまわないような私の努力に全然構わず更に腰を強く打ちつけ始めたので恨めしくさえ思った。
最後の一突きが終り、私の中に情を注いだ樹月くんが身体を離しても唇は未だ繋がっていた。
互いの口を吸い合い、離れると矢張りほんのり血の味がした。
涎まみれの顔で樹月くんが笑うと私も笑った。
今すっかり優しさを取り戻した樹月くんは私の身体を拭いてくれている。
私も素直に為すがままにされている。
裸の肩に着物を掛けると一度だけ、凄い力で抱きしめられた。私も黙って白い頭を撫でた。
着物を着てしまうと私は立ち上がった。
「どこへ、行くの?」
呆けたような樹月くんが驚いた声を上げた。
「かえるの、皆待っているもの」
「そう、又逢えるかな?」
私は微笑みと共に、樹月くんの頬に唇を軽く触れそのまま振り向かずに蔵を出た。
外は藤色の面紗に覆われて昼間の蝉の声はカナカナの響きと代わっていた。
未だ熱の冷めない風にほんの少し秋の気配を感じた。
路傍の蕾も未だつけぬ竜胆が風に揺れていた。
この花の開く時、きっと皆、再び逢える。それまでの別離。少しだけ淋しいけど。
これでおしまい
昨日は仕事帰ってきたらそのまま昼寝して起きたら朝でした
てことで今日うpしました誰も待ってないかも知れんが約束違反ですゴメンネ
千歳さんのところとの繋ぎがなんか微妙な気がするけど気付かない振りをして下さい
85 :
42:04/08/01 16:38 ID:rsmKV8Kc
>>84 GJです!
◆2PRZ/2omLc さんですか^^
ファンですw SSどうも有難う御座いました!
まさか本当に書いてもらえるとは思ってなかったので感激です!
それにしても相変わらずすごくお上手ですね。
巧みなエロ表現で興奮しまくりですw
これからも頑張って下さい!
GJ!
君たち二人ともいい仕事してますな〜
良い流れだ。
>>88 いただきました。ありがとう!!!
いいタッチだね、すごく綺麗だ。
なんかスゲーイイ感じキター!!
◆2PRZ/2omLcさんがSS投下してるし、
なんかイイ感じの漂うGJ絵(俺語彙ねえなあ…スンマセン)を投下してくれる神来たし、
もう、ねえ
>>88 めちゃええ!!
やっとこのスレも波に乗ってきたな。
と言うより二次のスレとは合併の形になったんじゃないの?
>>88 叫ばせてくれ。
めっちゃ良いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
超GJ!GJGJGJGJ! 惚れるこの可愛さ
過去スレ1からここに居るけど
今までで一番好きになった絵かも
タッチが綺麗! かぁあああああああいいいいいいいいハァハァハァハァ
次は千歳た(ry
……暴走スマソ
ビバ!皆神村!
合併するという話にまとまったんですか?
保管庫を見たら統合or再建の話ありと書かれていたので
まだどっちにするか決まっていないんだと思っていました;
もっと話の空気読むべきでしたすいません ○」 ̄L
でもどっちの道を歩むとしても何処までも憑いていきます!!
どちらのスレも大好きです!!
レスをつけてくださった方、絵を見てくださった方
本当にありがとうございます!!次は千歳ちゃんに挑戦だ!!
>94=>88ですか?
数字コテ頼むます
はい、>94=>88です。
これからは88と名乗らせてもらいますね。
>>94 まあ、「統合or再建の話アリ」自体はその通りなんだが…
確固たる結論が出てないからなあ。
統合する?再建する?の話が始まったは始まったけど、
特に結論も出ず、流れに任せるままになってたから…
ま、そこで88さんの様な半虹の人も、
◆2PRZ/2omLcさん達のようなエロパロの人も集まってきて、
結果的に統合の方向でいいんじゃないか的な? 的な?
とりあえず何が言いたかったかというと、GJ。
あの、霧絵さんのお話書いてたんですけど、
アク禁から解放されて前スレに来てみたら
書き込めなくなってたorzなのでもしよければ
こちらに続きを書いてもいいですか?
どうぞどうぞ〜
お待ちしておりましたよ〜
100 :
避けられぬ運命:04/08/04 01:11 ID:0WfEVuWI
今まで書いてた奴を保存してなかったので、このスレから来た人の
為に大まかなあらすじを書いておきます。
7歳の時に氷室邸の座敷に閉じ込められて幾星霜、儀式を
間近に控えた霧絵は、屋敷に客人として泊まっていた若者に
恋をしてしまう。それを察した氷室家当主は「このままでは霧絵が
現世に執着を持ってしまうのではないか」と霧絵の心を読み違え、
若者を殺害してしまう。生きることの喜びと、思い人を巻き込んで
しまった事への後悔から、霧絵は現世に執着してしまい、縄の巫女と
しての資格を失ってしまう。そこで当主は、もう一つの陰の儀式を行って
裂き縄を作る事にする。
その儀式とは、禊を済ませた当主や神官の精液を巫女が死ぬまで体内に
送り込んで巫女の魂を浄化し、神送りするというものだった…
101 :
避けられぬ運命 :04/08/04 01:47 ID:0WfEVuWI
無理矢理男を受け入れる体勢を取らされ、そのほっそりとした
白い五肢に注連縄が縛られている様は淫靡さと神秘性を同時に
あわせもっており、思わず息を飲む程の美しさだった。生来、
この処女は類い稀な美貌の持ち主であり、その美貌は巫女に
ふさわしく神秘性をたたえていた。あまりの麗しさに屋敷を訪れる
多くの男はおろか同性である女さえも魅了する程であったが、
今はそこに雌の色香が加わって妙ななまめかしさを醸し出している。
かつては神聖さと凛とした強さを宿していた切れ長の黒目がちな目を
十分に潤ませ、その水分が目を縁取る長いまつげについて光で反射
させていて、以前の様な清純な神秘性はもうどこにもなかった。
「このまま交わるのは惜しい…」
女として目覚めかけている霧絵を目の前にして、当主はもう少し巫女の
体を味わいたいという欲望を感じた。そしてその欲望のおもむくままに
当主は霧絵の薄紅色の菊座にそっと指を伸ばした。
102 :
避けられぬ運命 作者:04/08/04 01:51 ID:0WfEVuWI
とりあえず今日はここまでです。
明日の夜に続きをウプします。
うっす、お待ちしてまーす。
良かった続きが見れた
楽しみに待ってます
ところでさ、スレで話題になったけどMEGAと霧絵同い年って・・・
較べるとMEGAはムチムチバディだけど霧絵の方がハアハアできるよね
悪霊の時の霧絵が好き
105 :
避けられぬ運命:04/08/05 01:07 ID:l346YTPQ
「きゃっ!くああっ!と、当主様!?」
未知の部分に刺激が走ったので霧絵は素っ頓狂な声をあげた。
しかし当主はそんなことはおかまいなしに霧絵の菊座に指を
挿入し、中をかきまわす。今まで自分の中で最も汚れた部分だと
思っていた排泄器官を刺激され、理性が戻って来た。
「い、いや、止めて下さい!そんなところに…汚いですから、ああっ、
うっ、ふぁ!! や、やあっ…止めっ!!」
必死の抵抗もむなしく霧絵の排泄器官は指で犯され続けた。
すりこぎの様な太さのそれが肛門の中で抽出運動を始めた頃には、身体が
すっかり新しい快感に喜びを覚え、蜜壷から再び蜜をこぼし始めていた。
そんな身体に嫌悪感を抱き、必死に理性を保とうとする霧絵の肛門を当主は
舌をすぼめて舐めると、意地の悪い言葉で攻めた。
「自分が一番汚いと思っている部分を攻められても感じるとは、たいした
霊力だ。このままでは儀式を行ってもそう簡単に神送りは出来なさそうだな」
そう言い切らぬうちに、霧絵の蜜壷の入口に、熱いものがあてがわれた。
106 :
避けられぬ運命:04/08/05 01:31 ID:l346YTPQ
後ろを何とか振り向いて確認すると、当主の陰茎が霧絵の秘所に
こすりつけられていた。幾人もの女体と交わって来たであろうその
陰茎は、みつけた獲物に今まさに襲いかからんとしている蛇のような
獰猛さで霧絵は本能的に恐怖を覚える。
「い、いやっ…嫌ああああっ!!」
五肢の自由を奪われた状態で霧絵は必死に当主の性器から逃れようと
するが両腕を神官達に抑えられて尻しか動かせなくなる。その尻の動きが
かえって扇情的で余計に雄は発情する。自分の頭上斜め上にある鏡を
見て、霧絵ははっとした。そう、ここには無防備な姿の自分とそれを
狙う5人の男しかいないことに。そして、自分を助けてくれる味方も
いないということにー。愛しい想い人のところに逝くには、この儀式
を終わらせるしかないのだと知った時、霧絵は一切の抵抗を止めた。
「いつ終わるともはっきり言えないが、この儀式が終われば必ずお前の
身体を中庭の桜の木の下に埋めてやろうー」
そう言うと当主は男根を霧絵の秘所にあてがいなおし、神官が祝詞を
唱え始めた。
その刹那、当主が霧絵の中に侵入し始めたー
107 :
避けられぬ運命:04/08/05 02:21 ID:l346YTPQ
つぷっー
小さな輪状の入口を押し広げる様にして当主は静かに入って来た。
秘所は十分に濡れそぼっているものの、入口は固く、霧絵の中に鈍い痛みが
広がっていく。
「い、痛っ!ひあっ、ああっ!!」
あまりの痛さに苦しそうにはあはあと喘ぐ霧絵にはおかまいなしに、当主は
霧絵の膣への侵入を続けている。そして神官たちの祝詞を唱える声が
大きくなった。
ずぶっ、ずぶぶっ、ず、ずんっー
タイミングを合わせるかの様に、当主は一気に霧絵の処女膜を
突き破って侵入した。
「うっ、あああああああああっ!!」
例えようも無い痛みに襲われて、霧絵の視界は真っ白になった。
その際、ほんの一瞬だけ想い人の顔が浮かんだのは幻だったのだろうか?
「あれだけ拒んでいても、身体は正直な様だな。まさかこんなに締め付けて
くれるとは…裂傷が出来る心配は無さそうだな」
そう言って当主は腰を振り始めた。パン、パンと乾いた音が縄殿に響き
渡り、ずん、ずんと突かれる度に霧絵の秘所はくちゅくちゅと卑猥な音を
立てる。霧絵の目から一筋の涙が流れた。
108 :
避けられぬ運命:04/08/05 02:22 ID:l346YTPQ
「これは悪い夢だわ」
そう思って自分の身体になされている事を必死で否定しようとしたが、
白く滑らかな太ももを伝う愛液には鮮やかな紅が混じり、彼女が破瓜を
終えた証拠となっていた。
それを知ってか知らずか、当主の腰の動きはますます激しくなっていった。
「い、痛い…当主様、痛いです!やっ、ひっ、ひいい…」
痛がる本人の意思とは裏腹に、身体はその痛みを快感として受け入れる
様になっていた。当主が奥深くに侵入してくる度に霧絵の秘所は無数の膣襞を
絡ませて男根をきゅうきゅうと締め付け、とめどなく愛液を垂れ流す。
処女特有の絶妙な締め付けに、当主は絶頂を迎えそうになり、いっそう
激しく腰を動かす。ずん、ずん、と当主の性器はハンマーの様に霧絵の
子宮を殴打していく。
ーこのままじゃ身体が壊れてしまうー
懸命に膣への衝撃を和らげようと努めるが、身体はかつて味わったことの
ない刺激に肉襞をひくつかせ、その衝撃が繰り出す快感を貪っている。
ふと先程の鏡を見上げると、白濁した液にまみれた自分の尻の中心から
獰猛な男根が出し入れされている様がそこに映っていた。
109 :
避けられぬ運命:04/08/05 02:47 ID:l346YTPQ
ー神聖なものを映す御神鏡が汚らわしい淫らなものを映しているー
霧絵は恥ずかしさのあまりに身体が熱くなった。と、同時に新たな
愛液が太ももをつたい落ちたのを感じた。だんだんと身体じゅうが
溶けたように感じ、結合部がじゅんじゅんする。
「鏡に映る交わりの姿を見て感じているのか…淫らな女め」
がんっ、がんっ、と腰を霧絵に叩きつけ、当主は低い呻き声を漏らして
果てた。
「ひっひっ、あ、、、あああああんっ!!」
無意識のうちに霧絵はよがり声を上げ、絶頂を迎えた。
子宮に熱い塊が勢いよくぶつかり、びゅっびゅっ、と当主の精が体内に
流し込まれ、身体が少し浄化された様に感じた。
太い男根が引き抜かれ、やっと解放されると思っていた刹那、
霧絵の膣内に新たな雄が侵入してきた。長さは当主程ではないが、太く、
存在感のある男根だった。
「ひっ!?」
まだ馴れていない痛みに短い悲鳴をあげ、後ろを向くと、先程まで祝詞を
唱えていた神官の一人が彼女の中に侵入していた。それは昨日まで落ち込んで
いた自分を励ましてくれていた神官だった。
「ぐ、宮司様止めて…少し休ませてっ!ああっ!!」
肩で息をしている霧絵を神官は容赦なく犯し始めた。
ー今までの行為はほんの序の口に過ぎないー
霧絵はようやくその事を悟った。
霧絵(;´д`)ハァハァ
霧絵さん続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
ちんこ硬くなったよ
輪姦はエロイ!
前から読ませてもらってましたがこれまだ続きますよね?
>今までの行為はほんの序の口に過ぎない
なんていわれてお終いじゃイケズ
112 :
名無しさん@ピンキー:04/08/06 23:05 ID:/3dDIMNa
,..-‐−- 、、
,ィ":::::::::::::::::::;;;;;:ii>;,、
/:::::::::::::::;;;;;;;;iii彡" :ヤi、
i::::::::::::;:"~ ̄ ::i||li
|:::::::::j'_,.ィ^' ‐、 _,,. ::iii》
|:::i´` `‐-‐"^{" `リ"
ヾ;Y ,.,li`~~i
`i、 ・=-_、, .:/
ヽ '' .:/
> ‐- 、、ノ
だれだおまえー
エロイ儀式をじゃまするな馬鹿チン
4D零行きたいな桐生姉妹いるのかな?
無印は全くナシなのかな
AVは見たくないし
>>115 おー。なんかそれぞれ、違う人が書いたみたいだ。
個人的に2枚目がいいね。
前回のと、トーンが変わってて。
こんな夜中にGJ!&レポThx!
>>115 ugaaaaaうぎゃあああああああああああああああ
普通にGJ。good jobつうよりはgo(o)d job。最高乙。
114じゃないが、4D零に桐生姉妹でてるのか。やった。
…いや、俺は田舎もんでとてもじゃないが行けないんだが…
まあ桐生姉妹がでてるってだけでも二人が好きなものとしては嬉しい。
善達パパはいらっさるのかなあ。
ていうかヤバイ。
別窓でその絵を開きながらレス書いてたらヤバイ。
やっぱちーちゃん凄いなあ、いいなあ。そして絵師様いいなあ、す
118 :
えろっち:04/08/11 19:06 ID:iVrdCN57
繭「ん?なに澪?」
澪「・・・わ・・・わたし・・・」
繭「どうしたの?」
澪「私、もう我慢できない!」
繭「っあ・・・やめて澪・・・こんなところで・・・」
澪「いいじゃない。・・・ここすごいぬれてるよ」
繭「っあぁ・・・や・・・やめて」
澪「これなんかどう?お姉ちゃん」
繭「っあぁ・・・イ・・・イッちゃうぅ!」
澪「早いのねお姉ちゃん。ならイカしてあげる」
グチュグチュ
繭「っあぁぁぁ・・・」
ビュクビュク ピチャ ピチャ
繭「イッちゃった・・・」
澪「あは。お姉ちゃんのおそこビチョビチョ」
たつけて
だが断る
結局あのAVどうだったんだろな。
>>122 どうだった?
誰も報告書きこまないんだもん、どうなったのかなあって。
124 :
避けられぬ運命:04/08/15 03:00 ID:4UUPbDSe
「死ぬまで自分を犯し続けるー」当主はそう言ったはずだった。
それなのに。当主との交わりだけでこの儀式を終えられる様な錯覚を
覚える程、霧絵にとって処女というのは神聖なものだった。しかしその
処女も自分が望まぬ相手に半ば無理矢理に奪われ、息付く暇も無く
犯されるのだから、耐えられるはずも無かった。
パンッパンっ ガンッガンッ
神官の腰の動きは激しく、一番奥の部分を突かれる度に痛みが襲う。
昨日、自分をなぐさめてくれた時の優しい表情はそこに無く、まるで
阿修羅の如き様相で霧絵を犯し続けていた。霧絵が喘ぎ声をあげないと
それが不満なのか、陰核を指で乱暴にこすったりこねくりまわして愛液を
耐えず零させる。くちゅくちゅと言う淫音が縄殿に響き渡る。
「あっ、やあっ!んんっ、ひゃああんっ!!ぐ、宮司様、そこは触らないで…
…っ!! ひ、ひいっ痛い…!!痛い痛いです宮司様!!ああああっ!」
神官は攻撃の手を休めるどころか、意地悪い笑みを浮かべて
「せっかくこのようなことにならぬ様、説得したのに修羅の道を選び、あろうことか
当主様との交わりで感じるとは穢らわしい。お前はもともと好き者なのだ。
男に後ろから責められているのに何故私の時は感じないのか。それ、鳴け、
腰を振っていやらしいその女陰から愛液をこぼさぬか!!」
「いやらしい女…?私が?私だって好きで望んでるんじゃないー」
125 :
避けられぬ運命:04/08/15 03:26 ID:4UUPbDSe
そう言おうとして口に出そうとした時、神官の腰の動きがより
激しくなった。ガンガンと子宮を突く時もあれば中で回転したり、
壁の部分をこすったりと動きが多彩で、否が応でも新しい性感帯が
開発されてゆく。霧絵の身体は痛いのも忘れ、その快感に酔っていた。
「そうら、こぼれて来たぞ。いやらしい、ここをこすったらどうなるんだ?
ほれ、ほれっ!」
そう言うと神官は片方の手で陰核をこすりいっそう激しく腰を振り始めた。
ガンッ、ガンッという腰のリズムにあわせ、霧絵は知らないうちによがり声を
あげて白目を剥き、2度目の絶頂を迎えていた。
「はあっはあっ、んっ、ああっ!!い、いや…」
快感の余韻に浸る間もなく新しい男根がすでに深々と挿入されていた。
膣からこぼれた愛液と精が秘所をヌルヌルにしていたので、本人も
気付かないくらいにスムーズに挿入していたのだった。
「んん…ああっ!!いやあっ…ああん」
つい先刻処女を失ったとは思えぬ巫女の痴態に当主は苦笑しながら
言った。
「これでは神送りするまでにだいぶ時間がかかってしまうな…よし、
こうしてやろう。お前達も協力してくれ。」
そう言うと、交わっていない3人の神官が霧絵の身体に群がった。
あるものは背筋を舐め、ある者は首筋を、そしてある者は胸をもみしだいた。
「い、っひい、やっやめてえええ!!!いやああああっ、ああっ!!くっ…」
霧絵が当主に助けを求めようと顔を上げると、目の前に自らの愛液で
ベトベトになった男根が飛び込んで来た。
「まさかこれを、口に…」
本来持ち得ていた勘で、自分に何をさせようとしているかわかったので
顔を懸命に逸らそうとするが、前髪を掴まれ、無理矢理くわえさせられて
しまった。
スレ違いを承知で聞くけど、なんか良い零の同人誌ないですか?
出来れば零1メインで。
今日、このスレに辿り着きました。
これからよろしくお願いしますm(_ _)m
>>115 素晴らしい・・・・萌えました。
二枚目の方が個人的にすんばらしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
これからも期待してます、また千歳たん書いてほしいです
>>121 とあるスレッドの25さんがかなり頑張って作品について述べてましたが・・・
一つだけ覚えてるのは千歳たんは微妙だったらしいです
きくまでもな゛い゜みよぁあ゛ぁぁ゛ぁああぁあ゜
>>125 続き待ってますよ。
いやぁ儀式って本当にいいものですね。
130 :
避けられぬ運命:04/08/15 23:51 ID:4UUPbDSe
「んうっ」
自分がまだ味わったことのない臭いと味覚にしかめ面をした。
当主はそれを見てにやりと笑うと、腰をスムーズに動かし始めた。
まるで蛇が口の中で暴れている様な嫌悪感が走り、
どうにかして口内を犯しているものを除こうとするがいかんせん
五肢を式縄で縛り付けられているのでどうにも出来ない。そのうち、
先端からほろ苦い液体がこぼれ出し、モノが大きくなっていくのを
感じた。本能的に危険を察知し、目で、もう抜いてくれと哀願するが
意地の悪い当主はその願いを踏みにじるかの様に、自らの男根を霧絵の
口内全体にくまなくこすりつけた。
「ん、初めてとは思えぬ程の気持ちよさだな。それ、これも巫女としての
役目だ、早く想い人のもとに行きたければ、飲め。」
そして2、3度強く腰を突き出すと、霧絵の口内に熱い精を放った。
「んう、むぐう……かはっ」
あまりのその苦さに霧絵は精を口から零してしまった。
「んんっ、ふう…ひっ、ああっ!!」
口が束の間の休息を得て少しほっとしていると、
「こんなに零して…もったいない。ちゃんと全て飲め」
と、当主は零れた精を指ですくって霧絵の口の中に含ませた。
「この巫女は中々逝ってはくれぬな。交わっている者以外も
もっと身体に刺激を与えるようにしてくれ。
そういうと、霧絵の身体を貪っていた4匹の獣が一層激しく獲物の身体を
貪り始めた。
「あ…?ああっ……んんうっ、ひっ、いやああああ!!」
ある者は胸を弄び、ある者は体中を舐め回し、ある者は霧絵の口内を犯した。
そして、秘所と口内に精が放たれると、待ちわびていたかの様に、身体を
弄んでいた者が今度は霧絵と交わった。その狂宴は獲物の意思などは無い様に
休みなく、延々と続いて行った。
131 :
避けられぬ運命:04/08/16 00:42 ID:z5xpnUk0
ー三日後の晩―
縄殿には甘酸っぱい香気がもやりと漂っていた。
あらゆる体液にまみれ、ヌメヌメとした霧絵の身体を
側の篝火が妖しく照らし出していた。相も変わらず秘所には
深々と男根が挿入され、身体を小刻みに震わせていた。
しかし涙は枯れ果て、黒目がちの目は輝きを失い、彼女自体の
生命が尽きつつある様がはっきり見て取れた。もう何回凌辱されたか
わからなかった。ずっと後背位の体勢は辛いだろうということで
辛うじて体位だけは正常位に変えられ、そのまま次々と異なる男根が
秘所に挿入されては、精を放っていった。朦朧とした状態でふと横を
見ると、沢山の老若男女の霊が自分の淫行を贄座を囲んで見ている事に
気付いた。
「ーいつ頃から見られていたのだろう?ー彼らは一体?」
その中でも際立って目を引く霊の姿が霧絵の目に飛び込んできた。
132 :
避けられぬ運命:04/08/16 00:42 ID:z5xpnUk0
白い肌に端正な顔立ち、真っ黒な髪…それは誰であろう、彼女の想い人
であった。もの言わぬその人は、無表情な目で自分の姿をただただじっと
見つめていた。あまりの恥ずかしさに顔を上へと逸らすと、今度は天井の
御神鏡が自分の痴態をくっきりと映していた。白い華奢な身体の下腹部から
赤黒い、おぞましい色の男根が出し入れされて秘所からとめどなく愛液を
零している様を。そしてその様を、想い人の霊が静観している様子を。
「い、嫌…こんないやらしい所、見ないで!!」
声に出そうとしても、苦しくて息が出来ない。そこに霧絵は一筋の希望を
見出した。自分がもうすぐ愛しい人の所に逝けるのだという事を。
手足の力を抜き、霧絵は最後の男を受け入れた。スムーズに当主の巨根が
侵入し、激しく突いてくる。息も絶え絶えの状態で、霧絵は犯されていた。
もう何も感じなかった。心はすでに違う世界に逝ってしまったのかもしれない。
ぐちゅっ、ぐちゅっという淫音に混じって当主の声が聞こえて来た。
「霧絵、何故あの男に恋心を抱いたのだ。お前には一瞬で逝って欲しかったのに。
穢れて欲しくなかったのに。だから座敷牢で育てたのに、あの小さい窓から
見えた景色が…お前を変えてしまった…」
霧絵は問いに応えなかった。可憐な喘ぎ声も聞こえなくなった。
当主が絶頂を迎え、男根を抜去した頃には既に霧絵の目は閉じており、
愛しい人の待つ場所へと旅立っていた。
ー終ー
133 :
避けられぬ運命〜エピローグ〜:04/08/16 01:12 ID:z5xpnUk0
忌まわしき狂宴の後、霧絵の身体は綺麗に拭き清められて
裂縄で引き裂かれた。その御縄の力で黄泉の門は再び固く
封じられ、遺体は生前の約束通り中庭の桜の木の下に埋められた。
そうして、束の間の平穏が氷室家に訪れたかに見えた。
しかし数十年後、自分に課せられた運命に悩まされた巫女が儀式を
失敗させ、黄泉の門から瘴気が吹き出してしまう。
瘴気を浴びた当主は屋敷の人間を一人も逃がすまいと次々首を刎ねて
まわり、最後に自ら自殺を遂げて、ついぞ氷室家の家系は途絶えてしまった。
大きな屋敷は闇につつまれ、中にあった立派な家具や華やかな調度品は
見るも無惨に色あせてしまった。
人は誰しも運命を背負っているものなのに、何故女だけそれが過酷なのだろう?
人は避けられぬ運命の中に何故神秘性を見出すのだろう?
その答えは100年経った後も見つけられていない。かつてこの土地にあった
悲しく残酷な儀式の話は民話として語りつがれているのみで今はもうその
屋敷の場所を知る者は殆どいない。
そして色を失った呪われた屋敷の中で、唯一中庭の桜だけが鮮やかに
咲いている。満月に照らされた桜はこの世のものとは思えぬ程美しく、
その花の中央部がほんのり紅く染まっている。
まるで処女の魂が霊界で愛しい人と思いを遂げ、純潔を失った
証拠を、生前愛していた桜の花に残したかの様にー
ー完ー
134 :
避けられぬ運命作者:04/08/16 01:21 ID:z5xpnUk0
これで霧絵さんのお話はおしまいです。
小分けで間隔あきまくりのこの話に長々付き合って
下さった方、どうもありがとうございました。皆様の
感想や励ましとても嬉しかったです。
蛇足ですがエピローグも書かせて頂きました。ゲームだと
どちらのエンディングでも彼女、あまりにも報われなさ過ぎるんで…
最後くらい少し幸せにしてあげたいと思って。それぐらい、霧絵がお気に入り
だったんです。
>>104さんが言う様に、同い年のMEGAさんの方がムチムチボディなのに、
自分も霧絵の方がハアハア出来るんですよね。何か自己犠牲的なところが
そそるっていうか。 そのうちまたお話書きます。長レス失礼しました。
とうとう終ってしまった、楽しみにしてたのに…
お疲れ様でした試験頑張って下さい(もう終った?)
最初っから楽しみに読んでました
毎回毎回エロくて素晴らしかったです、エロをきっちり書けてて羨ましいです
霧絵さんで思う存分ハアハアさせて戴きました
嫌がってるのに身体は感じてしまってる霧絵さんとか宮司さん昨日は優しかったのにとか
かなりエロ度↑↑でした
そして最後の締めも良かったです(霧絵の儀式は成功したことになってる?けど)
桜の花が霧絵の魂なんですね
好きなキャラに幸せなエンディングを考えてあげたい気持ち凄いよく判ります
これからも是非宜しく
136 :
名無しさん@ピンキー:04/08/19 01:47 ID:giViBkSe
>>133 霧絵たん切ない…エロいのに泣けた。
お疲れ様でした。
>115
正直、萌えまくりですた。
俺が普通に尊敬出来る域の絵師なんですが
えっ、てか プ ロ ですか?
出来たらエロ絵も描いて欲しいですね
あんまり人いない?
ではこっそりとSS投下。
フェチ系変態風味の繭姉なので、
苦手な人はご注意を。
仄かに金木犀の香りを含んだ風が、頬を撫でた。
繭は僅かに目を細め、おそらく隣家の玄関先に咲いているであろう、
赤黄色の可愛らしい花々を想い浮かべた。
太陽は既にその身頃を地平線の彼方へと横たえて、
残照のみが名残惜しげに空を鮮やかな茜色に染め上げていた。
繭は、自室の勉強机に頬杖をついたまま思案していた。
その姿勢で、既に30分は経過しているかもしれない。
南側に面した窓ガラスは、半分程開け放たれている。
近年の例に漏れず、残暑は今年も長引いてはいたものの、
ここ数日で、日が落ちてからの気温は急激に下がるようになっていた。
室内とはいえ、半袖のカットソーに7分袖のカーディガンを羽織っただけの格好は、
普段の繭なら肌寒く感じているところではあったのだが、
今の昂ぶった心と火照った身体には、その秋風がとても心地良かった。
繭は、花の香りに誘われて、しばらく戸外へと写していた視線を手元へと落とした。
「はぁ」
そして、この姿勢になってから、数え切れないほど付いたため息を再度繰り返す。
「私、なにやってんだろ…」
眉根に僅かに皺を寄せたその表情は、思案しているというよりほとんど苦悩する顔になっていた。
原因は目の前にあるモノだった。
いや、そもそもの元凶を突き詰めれば、自らの不可解な心と抑えきれない衝動にあるのだが、
差し当たって今問題にすべきなのは、手元にあるコレだった。
日も落ちて、薄暗くなった部屋のなかにありながら、それは繭の目にはあたかも神々しく輝いてさえ見えた。
白地に淡いピンク色で小花の柄が散りばめられた、綿の布。
小さく丸まったそれは、
間違いなくさっきまで澪が身に付けていた、
可愛らしい、
ショーツ。
『澪、寝ちゃったかな』
繭は壁一枚隔てた隣室にいるはずの、妹のことを想った。
日曜日の今日、澪は早朝から部活の試合ため出掛けていて、つい先刻帰宅したばかりだった。
応援しに行こう、とも思ったのだが、
自分が関わりのない世界で生き生きと活動している妹を見るのは正直つらかった。
『一緒にいたいのに…』
澪を自分から遠ざける、全てのものが妬ましい。
『負けて傷ついてたら、思いっきり甘えさせてあげよう』
その心に嘘はなかったが、そうなればいいという願望があったことも否定できなかった。
『私は澪がいればそれでいいのに、澪は私だけじゃだめなのかな』
心に黒い霧が掛るのを感じた。
そんなもやもやを抱えながら、繭は今日一日を過ごしてきたのだ。
けれど帰って来た澪を見たとたん、そうした後ろ向きの感情など、綺麗に吹き飛んでしまっていた。
結果的に試合には負けてしまったようだったが、澪の顔は晴れ晴れとしてさわやかだった。
見惚れてしまうほどの、真っ直ぐな眼差し。
スポーツバッグを肩に掛けたまま、
「ただいま、おねえちゃん」
と笑いかけてくれたのだ。
休日だというのに、澪がいなくて寂しい思いをしていた繭は、
それだけで胸がいっぱいになってしまった。
『ああもう、澪ったら!』
今こうして思い出すだけでも、先程まで刻まれていた眉間の皺は消え、口元がほころんでしまう。
最愛の、澪。
『いや、そうじゃなくて』
はっと我に帰り、思わず咳払いをしてしまう。
澪のわずかな言動一つで、激しく浮沈を繰り返す自らの心を繭は自覚していた。
そんな愛しい澪の、最もデリケートな、そして大事な部分を覆っていた布。
繭は知らず知らずの内に、目の前のモノから、視線が離せなくなっていた。
帰宅した澪は、荷物を置いてすぐにシャワーを浴びると、
「眠くなってきちゃった。ちょっと横になるね。」
と言って、早々に自室へと引き揚げてしまった。
「会話、会話」と、いそいそとお茶の準備までしていた繭だったので、
それはかなり残念なことではあったのだが、気配を感じ取れる範囲に澪がいてくれるだけで、
このうえない幸せを感じてしまっているのもまた事実だった。
「だいぶ汗をかいたみたいだし、洗濯してあげようかな」
軽い足取りで洗面所に行くと、衣類の量を確かめるために洗濯機をのぞきこんだ。
そして、そこからわずかの間の記憶が、途切れている。
気が付くと、繭は澪のショーツを握り締めた片手をポケット突っ込んだまま、自室に駆け込んでいた。
心臓の鼓動がドクドクと激しく高鳴り、たぶん顔は紅潮していただろう。
『なんで…こんなことを…』
一瞬自分のしていることが理解出来なかった。
こんな衝動が、自分にあることが信じられなかったのだ。
『ちょっ…持ってきてどうするのよ』
けれど、すぐにそれを元に戻しに行こうとは思わなかった。
ふらふらと窓際まで歩み寄ると、そのままどっかりと椅子に座り込み、
そこでやっと、片手に握り締めていたものを、机の上に置いた。
そしてしばし呆然と、それを眺めた。
『姉らしいことをしたかっただけなのに』
『頼れる私を澪に分かってもらいたかっただけなのに』
ゆっくりと机に突っ伏した。
『なんでぱんつ盗ってきてるのよ!』
繭は泣きたくなった。
いや、実際涙が出て来た。
『私、駄目だ…』
自己嫌悪に押し潰されそうになった。
『み、澪の、ぱんつ…』
目の前に鎮座する布は、限りなく魅惑的だった。
澪の明るい笑顔がふと頭に浮かんだりしたが、
いまやそれは繭の劣情をいたずらに煽るだけだった。
『澪、澪…』
どうしようもなく、それに手が伸びた。
『ちょ、ちょっとだけなら…』
なにがちょっとだけなのかわからなかったが、
一線を超えるには、やはり何かしらの言い訳が必要だったのだ。
壊れ物を扱うように、そっとそれを両手で包み込む。
まだほのかに温もりが残っているように感じられた。
澪が身に付けていたことを証明する、体温の残滓。
くるくると丸まっていたそれを丁寧に広げてみると、
鼻先にふわっと澪の甘い体臭が漂った。
汗を吸い込んで、たぶん普段より多少強く体臭が残っているのかもしれなかった。
『ああ、澪』
その香りを吸い込んだとたん、繭の頭は真っ白になった。
『ごくっ』
思わず唾を飲み込むと、
迷うことなく、繭はそれに顔を埋めた。
『もう、戻れない』
たぶんどこまでも堕ちていく。
そんな自らの身を、嘆きたい気持ちはあった。
けれど、そんな後ろ向きな感情を押し流すほどの、
不思議な力が身体にみなぎってくるのを繭は感じていた。
もうはっきりと自覚してしまったのだ。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、ではないけれど、
『澪も、澪に関わる物も、
私は全てを愛しているのよ!』
多少ずれた方向ではあったけれど、繭は妹想いの紛うことなき姉であった。
『澪、おねえちゃん引き返せないとこまで来ちゃったみたい』
決して口には出せない、深い深い業。
けれど、
『こんなおねえちゃんを許してね』
いまさら更正する気など、繭にはさらさらないのだった。
了
148 :
139:04/08/20 01:29 ID:la4a059F
お目汚しを、失礼しました。
グッジョブ(*´Д`)b"
乙です
澪繭久々キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
>>139 ウマーでした
今度は絡みもキヴォンヌ
真澄さんのマッチョなSSも読んでみたいと思う
とか言ってみるテスツ
み、澪繭・・・(;´Д`)ハァハァ
この後繭はナニするんでしょ?
スレ違いだったらスマソ
澪と些細なことで喧嘩した。
と言っても私が一方的に怒ってるだけなんだけど・・・・
だって澪ったら友達の話ばかりするんだもん。
澪が楽しそうに話すとこっちも幸せな気分になるけど、
その話題が友達ばかりじゃ私だって嫉妬しちゃうよ。
しかも時々クラスの男の子とかの話題も出てくるし・・・・
「それでね、その子がさぁ・・・ってお姉ちゃんどこ行くの?」
だからつい話してる途中で勝手に部屋から出てきちゃいました。
さて、澪はどうするのかな♪
コンコン
「お姉ちゃん?」
あ、澪だ。澪のことだからきっと来てくれると思ってたけどね。
「入ってもいい?」
私がまだ返事をしていないのにも関わらず、澪は部屋に入って来た。
凄く困った顔してる。あぁ〜、可愛いなぁv
やばいやばい!顔に出ちゃう!無表情無表情っと・・・・
「あ、あの・・・お姉ちゃん。やっぱり怒ってるよ・・・ね?」
「・・・・」
私が何も言わないでいると、澪は泣きそうな顔になった。
うわぁ、もう可愛い過ぎぃ!
「ごめんなさい!私がずっと喋ってばかりだったから怒ってるんだよね?」
うーん、まぁそんな所かな?ちょっと違うけどね。
「反省するから・・・何でもするから許して!」
おっ、遂に言っちゃった。フフフ・・・・
「ホントに?」
「うん。だから怒らないで・・・」
「じゃあね・・・」
「うん」
「キスしてくれたら許してあげるv」
「うん・・・ってえぇ?!」
澪ったらそんなに驚くことないじゃない。
「そ、そんなっ・・・そそそれはちょっと・・・・」
「へぇ、澪がそういうこと言うんなら許してなんかあげない!」
「お姉ちゃんっ」
迷ってる迷ってる♪後もう一押しかな?
「澪とは今後一切話さないし、目も合わさない!
それともまさか澪は私のことが嫌いなの?」
「・・・わかったよ。お姉ちゃんのこと好きだし、嫌われたくない。」
やったー!作戦大成功v
「じゃ、じゃあいくよ・・・」
「うん、いつでもきてvv」
ちゅ
私が目を閉じて澪の唇を待っていると、ほっぺに一瞬だけ何かの感触があった。
あれ、今のがもしかして・・・・
「はい、終わり」
「え?ホントにしたの澪?」
「ちゃんとやったよ!もぉ、お姉ちゃんは疑り深いんだから」
えぇ!澪の唇の感触を堪能する暇なんて無かったぁ!
そもそもほっぺだなんて聞いてないよ!
「何で口じゃないのよ・・・」
思わず本音が出てしまうと澪は
「お姉ちゃん一言も口にしろなんて言ってなかったよ」
そ、そうだったぁ!
・・・まぁいっか。結果的にはしてもらえたんだし。
「みぃ〜お!」
ぎゅむっ
「きゃっ!何?!」
大好きだよという気持ちを込めて、私は澪に抱きついた。
次は覚悟しといてね澪♪口だけじゃ済まさないんだから・・・
駄文でごめんなさい・・・
虚へ逝ってきます・・・
(・∀・)イイヨー
ほっぺにちゅするって萌えますね
>>157 GJ!
幸せそうにじゃれあう澪繭に(´Д`*)ハァハァ
深紅タンの話もここでオケー?
序盤で深紅が緒方の霊に遭遇した時のムービ、緒方見上げて
「・・・・・・ひぁぅっ!」
って言って後ずさりするシーン。
何回見てもティムポがおっ勃つ。
イイネ深紅たん。緒方が羨ましい。
俺が緒方だったら射影機で下半身撮った時、股間が膨らんでます
深紅のハァハァの方が澪のハァハァよりエロイ。
霧絵の話を書いた者ですが、また一つ書こうと思います。
今度はMEGAさんのお話を書こうと思うのですが、
MEGA×当主 MEGA×神官 MEGA×使用人
のどの組み合わせがいいですかね?
163 :
名無しさん@ピンキー:04/08/24 02:21 ID:0GMd3qAv
>>160 深紅のあのムービー良いよね
私はその後のカメラ構えるところの表情にぐっと来ました
>>162 MEGA×霧絵の百合とか言ってみるテスツ
スミマセンorz
実はMEGAと当主は自分も妄想してました
眼がたんは声イイ(・∀・)よね!!
つーか緒方×巴とか書く強者いないかな。
でも一番読みたいのは真冬の目の前でいろいろやられちゃう深紅たん。
真冬(見てる)+霧絵×深紅 これどう?
オッケならヘタレだけど書きます・・・。
これも百合だね
>>165 もちろんオケーですていうか書いて下さい
深紅タンの羞恥プレイ更に百合・・・ハアハア
むしろ深紅の目の前でキリエに無理矢理いろんなことされる真冬の話が良い。
キリエの背後の悪霊(たとえば過去の裂き縄巫女と言うことにしておこう)
も加わってそれはもう一杯の手でいろんなことを。
そっちもいいなぁ。
深紅たんはいてもたってもいられなくなり、逃亡しようとするが、緒方につかまって・・・ヤられて悶絶してイかされちゃうの。ハァハァしてきた
うぉぉ、書いていいの?!漏れが書くと長くなるよ。
是非おながいします
てかホント書いて下さい
今深紅が緒方におそわれてる所まで書いたけど、まとまってから書き込むので、チョト待っててね
うんまってる
襲う側がヘタレ緒方ってところがどうなるのか期待
正直オガタンは無印の息抜きどころだ
何故梁の上に(ryとか、他にもあれとかこれとか
このチームの作品は刻命館からやってるけど
(刻命間では蟻とかあったし)
自分的にはそういう笑える要素が蝶に少ないのがイクナイのではとか思う
代わりに萌え要素はてんこもりでしたが
深紅たんを裸にしてあの部屋に掛かってる着物を掛けたいガウンみたいに
零1のエロ同人、探してるのになかなかねえな
そうだねぇ
俺も探してるんだが種類少ないな
みさくらなんこつの零射、以外に拾える?
しらん、が
みさくらはパス
このスレの方がむしろハアハア出来ます
結局箱で水着出るみたいだな
全裸あったら神だった、か?
全裸パッチ出す奴が絶対出る
と予想する
どこが新たな恐怖なんだろう
新たなエロってか?・・・なんか見た瞬間思わずワラタw
時期的に天誅の凛のお面が思い浮かんでしまう
それは知らんけど手錠とかあるのかな?
繭に首輪つけて鎖で曳いて歩きたい、勝手にどこかに行かれないし
(゚д゚)・・・
>>184 いつしか半角だか、ゲサロだかでそのネタあったな。
これなら逃げないってやつ
澪「はぅ〜可愛いよ〜☆ お持ち帰り〜」
どっかに行く姉はほっぽり出して、
千歳をつないでもってかえる・・・・
千歳「・・・・?」
澪 「(;´Д`)ハァハァ」
よくわかっていない千歳と抱き上げて興奮している澪。
むしろ姉は積極的に放流。
ちとせを捕獲。
むしろ姉は積極的に首輪を嵌めるだろう。
妹に曳かれて歩くのを望みそうだ。
テリャ(゚∀゚)シ・・・・・・・◎エロなしSS
炊き上がった白米をお櫃に移し、朝餉の支度を調えると飯炊きの女は慌しく帰っていった。
人の寄り付かなくなった家は親子二人には広すぎる。
独りきりの食卓は耐えられそうに無い。
まだ起きて来ない娘を呼ぼうかと逡巡していると遠くから軽い足音が聞こえてきた。
「おはようございます」
扉が開くと身支度をきちんと調えさっぱりした姿の茜が真直ぐな目でこちらを見た。
晴れやかな、何事も無かったかのようなその顔は朝の光のように明るい。
自分の中の深い夜を突きつけられているようで、私には殊更に眩しく感じた。
食卓に着いた茜は私のと自分の小さな茶碗に飯を盛り付けた。
横を見ると冷たい小さな茶碗が伏せてある。
受け取った茶碗の温もりが気持ち悪かった。
「嫌じゃないの。お姉ちゃんと一緒になれるなら、それで良いの」
薊はそう言って去っていった。
運が悪かった、唯それだけの事だ。そう思うよう努めても行き場のない憤りがこみ上げてくる。
双子の娘はあまりに同じ姿で、眼の前の娘は茜なのか薊なのか判らなくなる。
爪先のほんのり紅に染まった小さな手で茶碗を包み
器用に紅い漆の箸で湯気の立つ白米を口に運ぶ。
丸く小さい口が動き甘い香りの米を咀嚼する。
口の端に付いた豆腐を人差し指で拭ってやった。
それを舐めてフフと茜が笑った。
指先についた白い塊を舐める柔らかい舌は娘とは関係無いもののように見えた。
生温かい感触に思わず震えた。
自分の分を平らげると茜は伏せた茶碗にも手を伸ばた。
同じように飯を盛り付けて躊躇いも無く食べ始めた。
「随分とよく食べるな」
旺盛な食欲に圧倒されてしまった。
茜は手を止めるとぽかんとした顔で私を見た。
そして湯気の立つ甘い卵焼きを頬張った。
私は冷たくなった湯飲みをそっと下ろした。
毎日々々三度の食事の度、茜は旺盛な食欲を見せた。
顔をあわせるたび私の胸は鈍い痛みを覚え、
後悔という言葉では足りない焦燥に似た苦い思いが私を苛む。
茜は悪くない、あれは罪などではない。
他にどうしようがあったというのだろう?
娘達は一つになりたがっていた、別々の生を全うするより相手の中に深く溶け込みたかったのだろう。
その想いは分からないではない。
しかし思い出すのは盛りを前に摘み取られた花の可憐な痛ましさだった。
私には枯れた野原しか見えない。
刈り取った刃を恨むべきではない、判ってはいるのだけれど。
茜、お前の見ている世界はどこにあるんだ?
酸漿を指先で軽く揉むと中の果実が柔かくなる。
蔕の部分に唇をあててとろとろの果肉を吸いだすと空っぽの橙色は萎みかけた夕陽のよう。
息を吹きかけると一瞬はちきれそうに膨らんだ夕陽は物悲しい音がした。
薊の居なくなってからいつも茜は一人きりで遊んでいる。
酸漿にも飽きて詰まらなそうに庭に抛ると膝を抱えて座った。
ぼんやりとした瞳は外を眺めているようでもあり、夢を見ている様でもある。
果汁に湿った唇の端が微かに上がった。
私は娘の肩を揺さぶりその夢を叩き壊したかった。
茜、お前が、殺したんだ。そう詰りたかった。
双子は一つになんてなりはしない。
儀式なんて嘘っぱちだ。皆、呪われるがいい。
自分の考えこそ呪いあれと胸の内で叫ぶ声に耳を塞ぐように頭を振り振り部屋へと戻った。
部屋に入ると溜息が出た。
確かに茜は薊と一つになっているのかもしれない。
そこに入り込めない取り残された己の惨めさを哀れんだ。
全ては過ぎ去る。離れていくもの達はいつか我を思い出すことが有るのだろうか?
まるで子どものような寂寞とした不安に囚われて、泣き出す一歩手前で足を踏ん張った。
いつもそうだ、最後の一歩が踏み出せない。
残される痛みはもう充分味わった。
机に向かうと創りかけの人形がこちらを見ている。
制作中途から人形の姿は私の意志を離れ、娘の姿を形づくっていった。
鬘をつけてより少女らしさの増した頭部は未だ虚ろな眼窩を此方へと差し向け、
口元は先程の茜と瓜二つでまるで誘うような微笑を浮かべていた。
その紅を刷いた小さな唇をそっと指に触れると潤ったような手触りがした。
今朝の茜の唇の柔かさを思い出した。
背中を逆撫でされるような戦慄を感じ、だらりと垂れ下がる黒髪に沈む小さな顔をそっと掌に包む。
小さな顔は童女のそれというより大人にならない少女のような不気味さを湛えていた。
描き込んだ睫毛の中に硝子の眼球を嵌め込むと微笑みは完成した。
顔を近づけてよく見る内、私と人形とはまるで口付けを交わす時の様に唇が触れ合わんばかりになった。
はっと気付いて頭を下ろすと、こめかみを汗が一筋滑り落ちた。
操られるようにして夢中で身体の部位を組み上げていった。
幾日かが同じように過ぎ去り、人形が出来上がった。
その瞳に一層の妖しい光を帯びた娘と寸分違わぬ姿と対峙すると全身の毛が逆立つ思いがした。
しまった、と一瞬感じたのはどうした訳だろうか?
人形の視線に縛られて私の身体は硬直した。
見られている、はっきりと感じる威圧感は私の全身を縛りつけた。
生々しく動き出さんばかりの人形を前に生身の人間のほうが一層紛い物めいて手肢を強張らせている。
呼吸も視線も人形の顔色を窺いながら固まった身体を持て余し、
逃げる事も叶わず、しかしこの呪縛から逃れようとも思えなかった。
「……私ね…」
とうとう喋った!
胸が痛いほど跳ね上がり眼は瞬きも出来なかった。
しかし沈黙の時より何故か安堵したような気持ちにも気付いていた。
ぴりぴりと電気が流れていたような空気に稲妻が落ちたよう。
口が渇き、視線を走らせ次に起こる事を僅かながら期待していた。
きぃっと扉の軋む音がして
ふいに茜が後ろから出て人形に近付くと金縛りは解けた。
空気に残る電気も放散した。
首筋を流れる厭な汗を拭いながら突然現れた娘を見下ろした。
茜は私には眼もくれず人形に歩み寄るとこちらを振り返り同じ顔で問い掛けた。
「私ね?」
「否、薊だ」
どきりと跳ね上がる心臓を押さえつけ掠れたような声を搾り出した。
本当は、そうだと言っても良かったのだ。
茜はまるで見透かしたような眼で人形のように笑った。
恐らく、私がなんと答えようと構わないのだろう。
「判っています」
そう言い残すと軽やかな足音を立てて薊の着物を取りに行った。
毒気を抜かれたように私は取り残された。
硝子の瞳は澄ました様に、我関せずといった面持ちで先程の妖しい光は消えていた。
微熱の続く風に秋の気配を感じた。
袷を出して未だ袖を通さずにいた。
日も短くなり夕刻には大分肌寒い風が吹き始めていた。
夕昏時、茜が未だ外で遊んでいるのを見て家に連れ戻そうと部屋から声をかけた。
しかし山からの虫の声に掻き消され耳に届かない様。
私は薄物のまま風の強い外へと出た。
明日辺り秋物に手を入る事を考えながら茜と人形に近付いた。
藪の中に二つの頭が向かい合いこちらに未だ気付かぬ様子であった。
腰まで届く草叢に分け入るとおしろいばなの茂みに座りままごとをしているように見えた。
花藪の中の小さな世界。
そこでは人形の家具で暮らしている。
華やかな絵付けのしてある食器達。
茜がようやくこちらに気付いたようでゆっくり振り返り立ち上がった。
その顔は夕闇の迫る中はっきりとは見えなかった。
逢魔が時、そんな言葉を思い出しながら茜の方へと近付いた。
毒々しい紅色のしかし変に懐かしさのある香りの花は誘うように風に揺れた。
白い腕をいっぱいに差し伸べて私を待つ茜に近付こうとしても花藪が私の脚を絡めて思うように進めない。
咽るほどの馨に溺れてしまいそうだった。
鬱蒼と茂る花は蝶のように群れて舞い乱れる。
「おいで、おとうさまも。こちらへ」
ぐっと伸ばした手で茜の手を掴むとそれはぞっとするほど冷たく硬かった。
心臓に冷水を浴びせ掛けられたように思わず後退しそうになるが
小さな掌に思いがけないほどの力で引っ張られた。
前のめりに倒れこんだ身体は転倒の痛みも無くおしろいばなの中へと抛り込まれたようであった。
上を見上げると二つの顔が私を覗き込んでいた。
茜の鬱陶しい程豊かな艶のある黒髪の隙間から青黒い空が見えた。
朧の月が儚げに中空に掛かり秋風に吹き飛ばされそうであった。
茜と人形は立ち上がり屋敷の方へと向かう様に見えた。
私は又独りで取り残される不安を思うと心細さに押しつぶされそうだった。
茜の肩を抱きかかえ、その小さな身体に縋った。
「置いていかないでくれ、頼む」
情けないとも思わなかった。
こちらの方が子どものように形振り構わず助けを求めた。
膝を落とし縋りつく私の背中に茜は優しく、本当に優しく手を触れた。
その温度は涙が出そうな程温かかった。
人形は冷たい微笑を口元に湛えていた。
「一緒にいるのに。何故?」
「ずっと独りきりで、もう耐えられない。頼む連れて行ってくれ」
私は茜の指をそっと自分の首に回した。
そのまま締め付けられることを望んだ。
頭を横に振るたびに、頬を茜の冷たい髪の毛が打つ。
茜、お願いだ、お願いだ。
何度も繰り返す内、茜は掌を私の首元に齧り付く様にして覆い被さってきた。
私の胸にふっくらした頬を乗せて瞑想するように目を閉じた。
絡まる睫毛の先が震えている。
虫の声が煩い中、私は茜の息遣いだけに耳を澄ませていた。
柔らかい、うなじの産毛を撫でると茜はそろりと起き上がった。
その姿は一筋の月光に幻のように浮かぶ。
哀しげに見下ろす茜の背は随分と伸びていたのだと気付いた。
ああ、この子の産まれた時、どんなに嬉しかったか。
成長するにつれ、美しくなるのを不安と誇らしさとで眺めた事か。
儀式さえなければ、姉妹揃って仕合せになれたはずなのに。
こんなに皆、辛い思いをせずに済んだのに。
茜は閉じていた目を薄く開き、私の胸に跨った。
軽い体がぴったり沿って私を抱きしめるようなかたちで耳元に唇を寄せた。
「…………」
囁く茜の言葉は私の胸を押し潰した。
ただ申し訳なさと、愛情が渦を巻いて言葉を失った。
抱きしめて、詫びて、許しを願いたかった。
しかし全ての事から尻尾を巻いて逃げようという弱虫な私でも茜は受け入れてくれるのだ。
横を見るとあの人形がこの様子をじっと見詰めていた。
私はいつか取り残される人形の運命に祈った。
どうかあまり辛い思いをせぬように、と。
辛い思いをするのは生きている間だけで充分だから。
首に掛けた手に体重を乗せると望んでいた通り指が喰い込んで来る。
見上げても茜の顔は髪の毛に隠れてよく見えなかった。
顔を見ておきたくて髪を除けようとするが上手く指が動かない。
最期に言って置かねばならない事を伝えようと口を開くが、
締め付けられた咽喉からは空気が漏れるだけだった。
善達が動かなくなり茜は全身の力が抜けたようにへたり込んでしまった。
茜は命の無くなった身体を愛しむように寄り添い横になった。
「みんな死んじゃった」
無機質な声が藪の中に篭る。
指先で善達の身体をそっとなぞってももう反応を返さない。
私だけ、生きてるの?本当に生きてるの?
どうして?
善達に寄りかかり空を仰ぎ見た。
紅い月が低い空に掛かり、手を伸ばしたら満月に届く様に感じた。
虫の声は満月から降り注いでるように辺りを包みこむ。
キ……と音を立てて人形が茜に歩み寄った。
「殺シテアゲマショウカ?」
「そうだね」
茜の咽喉は無邪気なほど素直に人形に差し出された。
硬い指が温かい咽喉に伸び冷たい指を温める。
「ありがとう」
ふっと漏れた笑みが月の光に照らされた。
父の上、折り重なり斃れた身体をじっと見下ろす人形のその硝子の瞳は潤んだように光った。
物質の身体に死は訪れない。
硝子の瞳は月光を帯びて揺らいだ、訪れない死に思い焦がれるように。
虫の声が沈む漆黒の闇の中、おしろいばなは紅く燃え続けた。
懐かしい匂いを漂わせて。
いじょ
エロなしスマソつーか何故エロなしなのに書きたくなるのか?
需要乃至性的衝動に駆られて書くなら判るんだが
一緒に投稿しようと思ったエロは何か纏まらなかった
>>162さんとか
>>168さんに期待!
なんつーか。
俺の中では人形師の一家は結構脇役で、なにも感じなかったんだが。
気に入っている人は気に入ってるんだなー、くらいに思ってた。
でも、好きな人には好きな人なりの理由があるんだな。
俺には思い至らなかったところにまで届くものがあって、感じるものがあって、
だから、好きなんだな。
その感じたものを、分けてもらった、ってな気がする。
あと、けちつけて申し訳ないんだが・・・。
面白かったんだけど、微妙に場面の切り替わりとかが分かりづらくて、
読みにくかった。
読みにくいところ読んでくれてさんくす
自分でもそうかなと思ってるんだ<場面切り替わり
難しいっすね
>>203 場面っていうか視点の切り替わりが分かりづらい時もあるけど
とりあえず、あんた最高!
あんたのおかげで善達モエの境地が理解できた!
次回も楽しみにしてるよ〜
『いてて…お姉ちゃん、大丈夫?』
「うん、私は大丈夫…。澪は?」
『結構やられたかな…ごめんね、撮影失敗してばっかりで。
万葉丸、あと一つしかなかったっけ? お姉ちゃん飲んで』
「え…でも澪…」
『私はいいから。まだどっかにあるだろうし。お姉ちゃん飲んでよ』
「ん…ハッ!」
『?』
「そうだ澪、さっき拾ったんだ。二つあるよ。じゃあ澪こっち、私こっちね」
『拾ったの? …本当ぉ? お姉ちゃん、ホントにお姉ちゃん優先で飲んでいいんだからね?』
「ホントだよ。だから澪飲んで」
『そっか。じゃあ貰うね。1回3錠って、3錠しか入ってないのはどうかと思うよねー(ごくり)』
「…」
『うーん…(もごもご)』
「―あっ!」
『?』
「澪、澪…ごめんね、こっち前々に使った奴だった、空っぽだった」
『お姉ちゃん…』
「でも、やっぱり私のみたい…脚痛いな、脚痛いな…」
『じゃあ早速探さないと、いこっか』
「澪、錠剤苦手だもんね、まだ残ってるよね?」
『…は?』
「私、それ欲しいなあ…脚痛いなあ…」
『で、でも出すのは、ほら汚いし。ちょっとね』
「口移し…」
『お姉ちゃん…あのさあ」
「澪、脚痛い」
『(頭 痛い…)」
>>203 GJ!
落ち着いた文体で、
安心して読めました。
尊敬。
萌え萌えのエロもいいのだが、
日常の営みとしての房事を、
こんな感じで淡々と描写出来たらいいなあ、
と思ったりもするのだが難しいな…。霧絵×真冬とか。
>>205 更なる壊れ繭を期待。GJ!
てすと
208 :
紅の方:04/09/20 13:10:50 ID:uwKzDQjw
「澪、どうしてさっきから階段を下りるたびに、射影機を構えるの?」
繭が階下に居る澪へ向かって言った。先ほどからこの妹は、階段を見つけるたびに
そそくさと下りて行き、姉が続いて下りてくる様子を、フィルムに収めようとしている。
「気にしないで。どうせ、みんなやってるんだから・・・」
澪がそう答えてシャッターを切ると、フレーム内には何か白いものがチラリと写った。
「アルバムに追加しなくちゃ」
ほんのりと赤らんでいる灯篭に食いつき、澪は微笑んでいる。その姿を、繭は不安そう
に見入っていた。心の中で、この子、あたしのパンチラ写真ばっかりとっちゃって、大丈
夫かしら・・・などと思いながら。
二人が歩く村の中には、人気がまるで無い──それも、並みの廃れようではなく、人が
生きることを許さないような状態であった。
「お姉ちゃん、歩きにくいけど、大丈夫?」
「うん、大丈夫。歩きにくいのは、フィールドを3Dにしておいて、入力を2Dのままにした
せいよ・・・アルゴスの失敗を、省みなかったんだわ・・・」
妹が姉を慮り、姉が妹を励ます。この美しき双子の姉妹は、互いの心を通じ合わせ、支
え合う事で今日までを生きてきた。それ故、当たり前のように寄り添い、歩いていく。例え、
この先にどのような辛苦があっても、二人であれば乗り越えていける──そう言っている
ようだった。
「あそこに家が」
繭が人家を発見した。僅かながら、人の気配もある。
「行ってみよう」
姉の肩を取り、澪は勝手口の木戸を押した。カタン・・・とロード・・では無く、扉の音が闇に
響く。
「ごめんください・・・」
おっかなびっくりで家の中を覗く二人。どうやらここは、家屋の離れらしい。
209 :
紅の方:04/09/20 13:36:28 ID:uwKzDQjw
人気はあるのだが、誰も居ない──納屋は、そんな感じだった。蝋燭が灯り、人が生活
を営んでいた痕跡があるというのに、誰一人ここには居ないのである。それが、二人には
不思議でならない。
「あそこに何かある・・・」
繭がそっと指差した先に、古めかしい映写機があった。そして、リールには黄ばんだフィル
ムが掛けられている。
「見てみよう・・・」
提案したのは澪だった。フィルムの中に、誰かの無念さが封じられているようで、それを解き
放してやりたい・・・不思議とそう思ったのである。
カタカタカタ・・・とリールが回って、白壁にノイズまみれの映像が現れる。どうやら撮影場所
は、この村のどこからしい。
「あれを見て、澪!」
繭が顔から血の気を引かせた。白壁には、着物姿の女を追う男たちの姿がある。
「逃が・・・す・・・か」
「ムラ・・・の・・・ため」
フィルムが傷ついているせいか、音声が良く聞き取れなかったが、女を追う男たちは口々に
逃がさない・・・ムラ・・・などという言葉を発している。繭も澪もそれを耳にして、このフィルム
が村で行われている奇祭について記録されたものだと悟った。そして、次の瞬間──
「きゃあああ───ッ・・・」
女が捕らえられ、悲鳴を上げた。その上、男たちが持っていた縄で体を戒められ、手近なと
ころに生えていた大木に縛り付けられてしまう。
「澪、怖いわ」
「大丈夫、お姉ちゃん」
過去の恐ろしい記録──生きた人間の血であがなう恐ろしい償いの儀式──これは、その瞬
間を収めたフィルムではないか──と、双子の姉妹に戦慄が走った。しかし──
210 :
紅の方:04/09/20 13:54:44 ID:uwKzDQjw
「あは〜ん・・・捕まっちゃったあ・・・」
縛られた女の様子がおかしい。見ると、乳房をはさむように打たれた縄は、女の股間まで
伸び、見事な亀甲縛りを出来上がらせている。更に、迫る男たちの手には蝋燭やムチが。
「こいつめ、ムラムラさせやがって。逃がさないって、言ったべ」
男の一人がそう言って、蝋燭から垂れたロウを女の乳房へポトリ。すると、女はくっと背を
反り返らせ、
「ああん!もっとぉ・・・」
と、身を捩った。何のことは無い、このフィルムは誰かが撮った、自作アダルトビデオだった
ようだ。それも、複数姦のSMプレイという、香ばしい内容の。
「見ちゃダメ!澪」
「えー、見たいよ」
「これは、子供が見るものじゃないの」
目を皿のようにして、女が嬲られる様を見ていた妹を諌める繭。だが、彼女自身も澪と同じく、
続きが見たい。本心では。
「何よ、思わせぶりな事して・・・単なるブルーフィルムじゃないの」
「でも面白いよ、お姉ちゃん。いかにも素人が撮ったような感じで」
ぷりぷりと頬を膨らませながら、結局、繭は折れた。澪があまりにも見たいとせがむので、
仕方が無い・・・と、自分に言い聞かせはしたが、心の中では小躍りしている。
「わあ、すごいね。ブスッとおちんちん入れられたよ、あの女の人。ねえ、お姉ちゃん。聞いてる?」
「黙って見るのよ!」
おおはしゃぎでSMショウを見ている澪に対し、繭は真剣そのものであった。結局、二人はフィルム
が終わるまで全貌を鑑賞し、幼い官能を揺らしたのである。
211 :
紅の方:04/09/20 14:17:51 ID:uwKzDQjw
「モンスターファーム並の名作だったね、お姉ちゃん」
「ええ・・・スーパースターフォース並の衝撃だったわ」
繭と澪は再び家屋内の探索を開始した。すると、やはり人の気配はあるのだが、誰も
居ないという妙な感覚を得る。まるで、誰かが自分たちを影から見ているような気さえ
するのだ。
「んッ?何かが落ちてる・・・」
廊下を進んだところで、澪が何かを発見した。それを手に取ると・・・
「人形かしら?気味が悪いわ」
藁を編んだような人の形をしたモノ──誰かの身代わりになったかの如きそれは、まる
で魂を持っているかのような、艶かしい色艶をしている。
「そッ、それは!」
妹が手にしているモノを見て、繭が顔を引きつらせた。そして、両手を頬に添えながら、
「ひ、肥後ずいきじゃないの・・・」
ぽおっと顔を赤らめ、呟いたのである。
「肥後・・・ずいきってなに?お姉ちゃん」
姉の様子に疑問を感じ、問い返す澪。手にした人形をぶらぶらと振り、物珍しそうに見る。
「肥後ずいきっていうのはね、男の人に縁がない女の人が、自分を慰めるために使う・・・
昔の・・・大人の・・・お、おもちゃなの。澪、すぐに捨てるのよ」
「それって、今風に言うと、バイブレーター・・・?」
姉妹の間に、気まずい空気が流れていた。思わず手にしたモノが古の淫具だった事に
絶句する澪と、それを知識として知っている繭。どっちもどっちではあるが、この場合
無邪気に張型を持つ澪の方に、軍配は上がる。双子ではあるが、いつも好奇心旺盛で
横着なのは、この妹なのだ。
「お姉ちゃん、使ってみたら?男の人に縁が無さそうだし」
「バカを言わないの。すぐに捨てて」
内気で引っ込み思案な姉を嘲笑うかのように澪は言った。勿論、繭は憤る。
212 :
紅の方:04/09/20 14:36:54 ID:uwKzDQjw
「捨てなさい!」
「やだ」
姉がいくら言い聞かせても、妹はどこ吹く風。男根まがいのずいきを手にし、悪戯っぽく
笑うだけである。そして、慟哭は唐突にやってきた。
「お姉ちゃんに使ってやる」
「あ、何を!」
都合よくそこいらにあった布団の上へ繭をなぎ倒し、自らも傍らへ縋る澪。怪我をした姉の
足を庇いながら、そっと指先をスカートの中へ忍ばせていく。
「やめるのよ、澪」
下着が侵されている──繭がそれに気づいたのは、ずいきがパンティの股布部分をぎゅっ
と押している時だった。
「お姉ちゃんの処女は、これで破ってあげる」
女陰を割るように、ずいきを押し入れようとする澪。これで姉の破瓜を行うという、恐ろしい
事を呟く唇が、淫靡な紅に染まっていた。
「それはね、濡らさないと用を足さないの・・お願いだからやめて・・・ああッ!」
必死の懇願も空しく、繭のパンティは澪の手遊びによって容易く下ろされてしまう。すると、
短いスカートの裾が乱れ、無毛の恥丘が蝋燭の明かりによって、闇の中に浮かび上がる。
「うふふ・・つるつる・・・」
「やめて・・・澪」
澪の指が、姉の無垢な割れ目をなぞっていた。高級な大理石に、ノミで一本線を入れたよう
な美しいラインが、妹の悪戯な指使いでそうっと開いている。そして、澪は恥丘に顔を寄せ、
割れ目に対し、垂直に舌を這わせた。
「あう!」
きゅんと妖しいざわめきが、繭の下半身を襲う。恥部が妹の舌さばきによって、開かれていた。
213 :
紅の方:04/09/20 14:58:58 ID:uwKzDQjw
「ああ、しょっぱい・・・お姉ちゃん、おしっこした後、ちゃんと拭いてる?」
ぴちゃぴちゃと唇を鳴らす澪。姉、繭の腰を浮かせ、自分はちゃっかりと恥部の真ん前に
陣取っている。その上、女陰を唇で割り、ようやく日の目をみたばかりの肉芽を包皮から剥
き出し、指の腹でくりくりと弄んでいた。
「うわ・・・ああ・・・澪、許して・・」
ガクガクと下半身を戦慄かせ、秘部を探られる──こんな悪戯は、今日初めて知らされた。
繭は、異物は勿論の事、自分の指だって入れた事は無かったのだ。
「お尻がヒクヒクしてるね、カワイイ」
肉芽を責められる度にすぼまる菊座を見て、くくっと口元を歪める澪。そして、今度はここを
悪戯の目標に決めたらしく、細いながらも長い右手の中指を、姉の尻穴へとねじ込んでしま
った。
「いやあーッ」
放射線状に開いた肛門の皺が開き、澪の指は第二関節辺りまで埋まっている。その瞬間、
姉、繭はひいっと声を詰まらせ泣き叫んだ。と、その時である──
「あーッ・・・」
バキバキバキ・・・と、屋根を踏み破り、誰かが天井から落ちてきた。見れば、青い忍者服を
着た見目麗しい少女である。続いて、
「逃がさない!」
と、落下してきた人物を追う、背中に大きな蝶の帯を締めた、これも美しい少女が下りてきた。
どうでもいいのだが、両名とも恐ろしく肌の露出が多く、下着などは丸見え状態である。戦う姿
はまるで、出張イメクラのお姉ちゃんが、客引きで争っているシーンのようだ。
214 :
紅の方:04/09/20 15:18:00 ID:uwKzDQjw
「あやねたんとかすみたんだ!」
繭が目を丸くして、叫んだ。それに、澪も続く。
「異父姉妹対決だ!あたしたちの先輩よ、お姉ちゃん」
そして二人は、両手を上げてバンザイなしよ・・・と、カワイク決めたのである。
「お願い、わたしをイカせて!」(BY・かすみ)
「うるさい!この近親相姦願望の変態め!」(BY・あやね)
ビシバシと殴りあう両者を、繭と澪の姉妹は見つめていた。他に例を見ない、凄まじい
姉妹喧嘩を・・・である。
「ホールド!」
「箱のパッドじゃ、技の大半は出ないわ、それッ!」
あやねが蹴りを放つと、かすみはホールドによってそれを凌ごうとした。しかし、如何せん
ゲイツさんの所の緑箱くんは、パッドの操作感がイマイチで・・・
「専用コントローラー必須よ、死になさいかすみ!」
あやねがホールドをし損ねたかすみの頭を取り、そのまま決めてしまった。ゴキン、と何
か嫌な音がした後、青い忍者服を身にまとったかすみ(職業・抜け忍)はくず落ちる。
「ド、ドリームキャスト・・・ユーザーを軽く見すぎたかしら・・・」
それが今際の一言であった。かすみはそのまま骸と化し、繭たちの足元へ転がっていく。
「キャー!」
繭も澪も同時に悲鳴を上げ、皮肉にもそれがユニゾンとなった。あったなあ・・・ユニゾン
(音ゲー。凄まじい記憶力を要した問題作)なんて思いながら。
「ハヤブサさまもあんたのお兄さんも、あたしがいただいてあげるから、安心して死になさい、
かすみ。ん?あんたたちは・・・」
勝ち鬨を上げた後、ぎろりと眼光鋭く双子姉妹を見るあやね。凄みが効き、見るものを圧倒
しそうだ。
215 :
紅の方:04/09/20 15:44:45 ID:uwKzDQjw
「ああ、零組ね・・・いいわね、あなたたちはムービーにムラが無くって・・・」
あやねはそれだけ言うと、開いた天井の穴からさあっと飛び出していった。さすが忍者
だけあって、凄まじい跳躍力である。
「バグ多数──発売日は、延期よ・・・」
遠くでそんな声が聞こえる・・・いったい、何を意味しているのだろうか・・・と、訝る姉妹。
しかし、勇気を奮って澪は立った。立ち、今や物言わぬ骸と化したかすみを指差し、
「この魂を除霊しましょう」
そう言って、射影機を向ける。そして、シャッターを切ると・・・
「フェイタルフレームね・・・」
澪の目に、ここではない場所が写った。それは、常夏の島で熱砂に足を取られながら、
水着で戦うかすみの姿。近日発売の、デッド・オア・アライブ・アルティメットのワンシーン
と思しき光景が、鮮やかに写ったのである。
「行こう、お姉ちゃん」
「うん」
姉妹は互いに寄り添い、みたび村内の探索に向かった。たとえこの先、忌まわしい奇祭の
影が二人を覆ったとしても、澪は姉を守り、繭は妹を信じて生きていくだろう。この時、僅か
に村の向こうに光が差す。それは、闇を劈くようなまばゆい一筋の希望──そんな明かり
であった・・・
おわり
落ちてくる女には、びっくりしましたねえ・・・
日本人が怖がる事を、どっぷりと詰め込んでありました、零。
正直、ホラーゲームで一番お玉が縮み上がりましたよ。
オツカレ様
長いから書いたものをコピペで貼っていった方がいいよ
何度途中でチャチャ入れたくなったか・・・・・・
作者が意図して入れた突っ込み待ちの場所がずいぶんあったからなあ・・・。
リアルで適宜つっこんだ方がもしかしたら盛り上がったのだろうかw。
悔しいが少し面白いと感じてしまった
肥後芋茎はバイブと言うより媚薬系だし!
とりあえずココにつっこみを入れておく
ユニゾンは記憶力より、あの振りつけセンスが問題だった気がするなあ…
子供向けの振りつけかと思えば、選曲は大人向けだし。
アフロ先生の声だけに助けられたゲームだった…
タスケテ…
タスケテ…
チトセ・・・ タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
タスケテ…
ハァハァ…
ハァハァ…
ミオ・・・ヒトツニナロ… ハァハァ…
ハァハァ…
ハァハァ…
オネェチャン!?
ハァハァ…
>>216 ピンクのしおりっぽくて面白かった!
やけにオッサンくさい澪繭ハァハァ
TPMでフェイタルフレーム2情報キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
225 :
名無しさん@ピンキー:04/09/27 21:28:58 ID:7n+kM/bJ
繭澪が イイナ(´・ω・`)ショボーン
>>224 何故(´・ω・`)とする?
ところで保管サイトの人飽きちゃったのかな・・・
2番目のスレッドが見たいのにまだhtml化されて無いみたいだし
保管所でも見れないし(´・ω・`)ショボーン
>>226 繭澪が少ない、と言っているんじゃないかな。
933 名前:なまえをいれてください : sage 投稿日:04/09/27 20:30:45 ID:gfi1z00W
『みーおー』ぐわあああ
「お姉ちゃん、ぱんつみえちゃうよ…」
『大丈夫』
「ほんとだ、ぱんつはいてない…」
『みーおー』
「大丈夫なのかな、それ」
『みーおー』
ぱしゃり
『ちょっと変なとこ撮らないでよ澪!』
「そんな事言ったって大きいんだもん…樹月君もその中は是非撮るんだ!ってうるさいし」
『樹月のやろー』
ぱしゃり
『撮らないでってば!」
「あはは」
230 :
同じ人?:04/09/28 17:23:40 ID:SXKaPg6D
363 名前:なまえをいれてください : sage 投稿日:04/09/16 20:55:13 ID:0mVH5acU
サルバトーレスレにかえれ
364 名前:なまえをいれてください : sage 投稿日:04/09/16 23:00:14 ID:OfHlYl7C
繭「さるさるーさる、さるさるーさる、さるさるーさる(中略) さるぴぽさる」
澪「?」
繭「い〜つ〜も ぴ〜ぽさ〜る あったま〜に ぴ〜ぽへ〜る」
澪「…お姉ちゃん、どうかしたの?」
繭「ん? 362さんオススメのゲームの曲なんだけどね。結構ハマってて」
澪「ふーん」
繭「ここにでてくるおサルさん達がね、結構可愛くて」
澪「そうなの」
繭「あ。澪…脚痛い」
澪「え? 大丈夫?」
繭「脚痛い。あのね、澪がね、脚痛い、サルバトーレの曲を歌ってくれたらきっと可愛いと思うんだ。脚痛い」
澪「そんなことより、脚大丈夫なの?」
繭「だからさ、澪が私に歌ってくれたら、きっと私」
澪「お姉ちゃん…」
繭「きっと私また、鼻血出して倒れちゃうと思うんだ」
澪「脚は? 関係ないの?」
繭「澪可愛いんだろうなあ…」
澪「先行くよ」
繭「ああん」
365 名前:なまえをいれてください : sage 投稿日:04/09/16 23:25:31 ID:0mVH5acU
繭「ヌヌネネヌヌネノヌヌネネヌヌネノヌヌネネヌヌネノヌヌネネヌヌネノ」
澪「)何を言ってるのお姉ちゃん」
繭「ウ〜ンウ〜ンンンンンウ〜ンウ〜ンン・ン・ン」
澪「どうしたの、足が痛むの?」
繭(・∀・)ラヴィ!!
澪「お姉ちゃん・・・」
232 :
繭×澪:04/09/28 19:01:16 ID:qIie2I6A
繭×澪のSSを書いてみたのですが……
超SS初心者だし下手クソですが、どうか多めに見てください。
私たちは生まれてから今に至るまで、ずっと一緒に生きてきた。
同じDNAを親から受け継いで同じ屋根の下で暮らしているけれど。
結局、別々の体と別々の魂。そして死ぬときも別々で。
双子だからといって、ずっと一緒には居られないってことに気がついた。
せめて僅かな時間でもいい。
僅かな時間でもいいから、澪を私のものにしたかった。
自分から離れて行ってしまいそうな澪を繋ぎとめる為に。
私は態と足を滑らせて、自らの罪を全て澪に背負わせてしまった。
あの日から、私たちの世界は。
閉じられた世界へと変わってしてしまったのかもしれない――
ただ澪と一緒に居ることが出来るのならば。
澪を繋ぎとめれば私の心は満たされると信じていた。
あれから、私が澪を繋ぎとめてから…私の心に残ったものは。
「…いやあぁぁぁぁ!!」
自らの悲鳴に目を覚まし、私は慌てて体をベッドから起こす。
いつもと変わらない自分の部屋。
ベッドの横に備えられた小さなライトだけが部屋を仄かに照らしている。
キィ、と部屋のドアが開かれる。
「お姉ちゃん、大丈夫…?」
澪は先ほどの私の悲鳴を聞きつけて来てくれたのだろう。
私はこくりと頷いて澪をベッドへと手招きした。
2人でベッドの端に腰掛けて、私は澪の耳元で囁くように言った。
「……澪、あのね」
とくん、とくん。澪の鼓動がすぐ近くに聞こえる。
澪の手を握ってみると、澪の温もりが直に私の肌へと伝わった。
「なに…?」
233 :
繭×澪:04/09/28 19:01:56 ID:qIie2I6A
小首を傾げる澪の姿はどこまでも穢れを知らないような顔をしていて。
そんな澪の姿が、いつしか愛おしくて仕方なかった。
今日、言おう。隠し続けていたことを。
「澪は、もう気づいているかもしれないけど」
そして時々、私は澪を。
「私、澪のこと―――」
言いかけた瞬間、澪の唇が私の言葉を奪った。
口内に澪の甘い香りが満ち溢れる。
澪の舌が拙くも可愛らしく、私の舌に絡みつく。
「ん……っ、お姉ちゃん…」
自分の頬を真っ赤に染めて、なんとか私をベッドの上に押し倒そうとする。
そんな澪も好きだけれど…でもそれは、また今度。
「…ごめんね、澪」
目元を微かに笑わせて、私は澪の頬に口付ける。
「きゃっ…!」
澪の肩を力一杯押してベッドの上に倒すと、私は澪の上に覆い被さった。
荒い澪の吐息と心音がすぐ下から聞こえてくる。
「お姉、ちゃん……」
―――澪が、欲しい……。
こくり、と私は唾を飲み込んで澪の服に手をかける。
私が澪に対してずっと隠していた恋愛という名の感情。
今それは性欲に豹変し、性欲が私をこの行為へと駆り立てる。
澪をショーツ一枚にした時、今までに無いほど私の鼓動は高鳴っていた。
続きはまた今度書いてきます。
こんな糞なSS投下してマジでスマソ。
×に飛び込んできます……
いやいや虚、もういっぱいだし
続き期待してますよ
主人公姉妹の萌えを素直に書いてくれればそれで良いんですから
何と言っても可愛いもんな
誰でも最初は初心者だ
虚END後の澪繭ってこんな感じにいちゃついてたらいいな
続き待ってるよ〜(;´д`)ハァハァ
可愛いじゃん元ネタしらんけど
MEGAさんの話まだー?
両脇抱えられて目潰し喰らうムービーは淫靡だな
ムービー終って振り返りゃ巨乳だしハアハア
深紅タンの話も待ってるのに
「澪、なにしてるの?」
「あっお姉ちゃん。SSが投下されるの待ってるの」
「ふーん」
「急かしてもしょうがないんだけどね」
「ねぇ澪ただ待ってるのも暇でしょ、私と遊んでよ」
「わっお、お姉ちゃんちょっとなにするの!」
「大丈夫、大丈夫」
「なにが大丈夫なのよ、あんっ」
「かわいいな〜澪は」
「いやーー」
繭「浩之ちゃん、朝だよ」
日曜なのにすることが無いので皆神村に行ってくる ノシ
「みんな」
「しんじゃった」
箱版にネコミミモードデースが入ってたら神。
澪「おねーちゃん、これみて」
繭「なに?あっ・・・。」
澪「ネコミミモードデース」
繭「・・・・ぽっ」
ありとあらゆるスレに猫耳モードが……
有馬啓太郎きらいですが何か?
俺も徹底的に大嫌いだな。
まあディミトリには怨みはないのと、
>>243のIDが微妙に凄そうなのに免じるけど。
>>243 あんなもん要らん。
入るくらいならテクモが腐り落ちて2度と零が出ないほうがマシ。
ってディミトリなのか?
双恋・・・見た
縄で囲われた大岩が出てくるのが・・・
ところで最近イラストが
250 :
88:04/10/11 15:06:29 ID:Gj4Fq7uT
>>250 久々の絵師様降臨キタ━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
可愛すぎですね!w
是非携帯のストラップにしたいです!
エロ絵・・・楽しみにしてます!(;゚∀゚)=3
絵師様キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ ! ! !
とりあえず携帯の壁紙に登録登録…と。(*´∀`*)ムフーッ
>>250 GJです!
本当そんなキーホルダーとかあったら即買いなんですけどねw
それと最近本当ここ寂れてきましたね・・・・゚・(つД`)・゚・
最近ゲームをやった職人さんが来てくれれば良いんだけど
箱版出たら何か動きあるかも、それまでは頑張ろうと思ったけどそろそろ限界
さすがに1年近く経つとネタがね……
>>250 可愛い
なんかこんなコケシあったら良いな
「ねえねえ、お姉ちゃん。私、彼氏が出来たんだ♪」
「・・・え?・・・それ本当なの・・・?」
「お姉ちゃんに嘘つく訳無いでしょ。」
「ふ〜ん・・・。なんて名前の人?」
「え・・・○×△って人だけど・・・?」
「住所は?」
「えっと・・・○×町だったかな・・・。」
「もっと詳しく!」
「え・・・そんな詳しく分かんないよぉ・・・。」
「じゃあ、電話番号教えて!」
「お姉ちゃん・・・そんな事聞いてどうするの・・・?」
「・・・。」
ウムヤツナラソノサキハモチロン・・・・・
もしも設定で色々妄想して小説書いてみたのですが
アレンジしすぎて原型ぶち壊し、
しかもゴチャゴチャした痛い話になってしましました OTL
もしも虚EDで澪が失明していなかったら・・・、
もしも繭のケガが衝動的な自殺ではなくて意識的に狙ってしたもので
しかも実はもうすでに完治しててケガをしているフリを
しているのだとしたら・・・(紛らわしくてすいません)。
澪の繭に対する気持ちの深層、なぜ助けようと思うのか
繭の澪に対する気持ちの深層、なぜケガをしようと思うのか
と妄想していたら何時の間にかこんな事に;
所々ツッコミ所満載ですが良かったら読んでやってください、ゲフンゴフン。
259 :
<澪>:04/10/16 19:55:33 ID:VJlkz25f
瞼を閉じ続けることで救われた眼、
繋ぐ手を握り直しそのまま引き上げる、
私達は互いの無事を確認すると無心で走りだした。
そして、深い洞窟から抜け出る。
深い・・・深い虚から抜け出る。
暮羽神社の地下を抜けて更に走る、ここまで来れば身の安全を確保できるだろう。
どこだか分からない月が見える丘の上で立ち尽くした。
あの時の姉の言葉・・・
――――「あのとき崖から落ちたのはわざとなの・・・」
――――「それに本当はもう怪我、・・・治ってるんだ」
――――「動けない振りをしていただけ」
秘密が細かく途切れ散ってゆく様を思い出す。
この手がばらけていく錯覚、ではないのかもしれない。
とっさに姉を見る、月の影が表情を暗く染めきっていた。
泣いてる?
笑ってる?
――――無表情?
260 :
<澪>:04/10/16 19:56:14 ID:VJlkz25f
闇夜はポッカリと黒い大口を開けて全てを飲み込んでいた。
木々のざわめきも大口に食われてしまったのだろう、
此処に音の世界は存在しない。
「・・・知ってたんでしょ?」
姉の刃物を研ぎ澄ますような高い声が静寂を切りつける。
わざと崖から落ちたこと、もう一人でも歩けるのに狂言をしていること、
全部について問いただしたいのだろう。
「お姉ちゃん・・・」
そんな姉を見つめながら高くもなく低くもなく淡淡と囁く、
本当は感情が昂っているのに。
「怒った・・・?叩いてもいいんだよ?」
そう言うとこちらへと顔を近づける、月明かりが照りつきようやく表情が見えた。
瞼を濡らした真っ青な面がこちらを見つめている。
ただ、ただ、どうすることもできない堪えた面が。
「・・・」
視界を遮る、何かを待つように・・・。
パァーン、炸裂音が闇夜の大口を切り裂いた。
反動で体勢を崩すが二人は動くということはしない。
ひたすら静寂に耳を凝らして相手を待つ。
261 :
<澪>:04/10/16 19:56:53 ID:VJlkz25f
静けさの中私は何を思うか、ただ薄っすらと思考を浮かべてみる。
姉が私を縛ろうとしていたことは姉が秘密にしていたことも含め
ずっと前から気づいていた。ずっと前から、ずっと、ずっと・・・。
姉は体が弱いのが祟ってか一般人と比べて怪我が非常に多い、
最初はそう思っていたような気がする。
私は姉が怪我する度に駆け寄って傷口を舐め脆い姉を繋ぎ止めようとした。
すると姉は一瞬顔を歪ませながら苦く笑いこう言う、
<ありがとう、澪>
私は大丈夫だから心配しないで、そう言うように聞こえないこともない。
そんな姉が大好きだった、何も知らずに。
初めて気づいたのは何時頃だったか・・・、交通事故の時。
私と姉はいつものように学校へと赴いたつもりだったのに、
そう思っていたのは私だけだったのかもしれない。
見慣れた通学路を歩いた、特に気にも留めずに。
それがいけなかったのだろう、
見慣れた曲がり角の先から突然一台の車が勢いよくこちらに向かってきた。
私はとっさに姉の手をつかんで避けようとした。
だが無残にも掌は空を切る、この時ほど独りを感じたことはない。
壊れそうな自分を壊すかのように私は叫ぼうとした。
「お姉ちゃんっ!!」
が、そこにあったのは崩壊しそうな自分と
ただ呆然と物思いに耽る仕草が印象的な姉と機械だけだった。
私の想像した恐怖に慄く姉はいない。
機械音が引き裂くように鳴った。姉の目の前で車は止まる。
運転手は何も言わずにターンを決めると別方向へと車ごと逃げてゆく。
「お姉ちゃん?」小さく呼んだにも拘らず相手は振り向いた。
「どうしたの、澪?」何事もなかったように。
姉はわざと逃げなかった。
262 :
<澪>:04/10/16 19:57:52 ID:VJlkz25f
そのときずっと脳裏にザワついていたものの正体が何か分かった、
姉はその時もその前もその後もわざと怪我をしていたのだと。
私を縛るために・・・。
あの苦笑いもきっと喜び極まってのものなのだろう。
傍に来てくれたのが嬉しかったのか、痛みによって繋がれたのが嬉しかったのか。
考え込む自分に黒く染まる自分を見た。
しかしそれは見たことがないだけで既に芽吹いていたものだったに違いない。
確信は繋がりを拗らせる、もう離すまいと。
「お姉ちゃんも知ってたんでしょ?」
待つことをやめた、私が先に口火を低めにきる。
「知ってたんでしょ?」
何回も。
「怪我をすると私が優しくなるの」
だからいつも怪我していたんだよね?
だから怪我した振りをいつもしていたんだよね?
返事など気にすることはない、一人で続けていく。
「何で足の怪我の事言っちゃったの?」
「言わなきゃ良かったのに・・・」
「続けられたのにね?」
演技だと分かっていても幸せだった・・・。
睨むでもなく慈しむ様に泣き顔を拝むと私は独り言を呟いた。
263 :
<澪>:04/10/16 19:58:24 ID:VJlkz25f
「痛みに歪む表情が好き」
「切なそうに懇願する表情が好き」
「私は怪我したお姉ちゃんが好きだった・・・」
私も姉も共に嗜虐的な感覚を好む、とても痛いことだと自分でも思う。
だが、それによって満たされた。
平手を打ったのも姉の苦しむ顔が見たかったから。
そしていつも傷口を舐めていたのも・・・、望まれたから・・・。
姉は私のために怪我をする、私は姉のために傷口を舐める。
姉は自分のために怪我をする、私は自分のために傷口を舐める。
これだけ縺れれば離れられるはずがない。
ずっと一緒にいられる、繋がりの結び目の激痛がそれを証明してくれるだろう。
根拠もなくそう信じた。
何をするでもなくその場を離れる、止めるものなど何もない。
私は躊躇いもなく丘を後にした。
264 :
<繭>:04/10/16 19:59:15 ID:VJlkz25f
「・・・・・・・・・」
脳髄をせき止められた、わけではない。
しかし残された私は病的に崩れ去った。
戻れないの、澪?
戻らないの、澪?
追いかけようと思えばこの足は素早く動いてくれる。
だけど、砕け散った嘘は骨の破片のように体全体へと痛みを与え
私を蝕んで動くという感覚をぎこちなく縛った。
戻ってきてよ、澪。
戻りたいよ、澪。
<いつものように>
それがとても不健康なものなんだという事は分かってる。
でも、一緒にいたいのなら<いつものように>するしかない。
澪もそう望んでいる、そして私も・・・。
265 :
<繭>:04/10/16 19:59:54 ID:VJlkz25f
「・・・・・・・・・」
ただ無表情に手近の石というには程重い重力を手にして
しかと握ると大きく振りかぶった。
っ!!、右膝の肉がえぐれる、だがビクともしない。
「・・・・・・っ!!」
顔を歪め迷いもなく続け様に大きく振り下ろす。
カキィッ!!比較的高音が弾け散った。
私は細々と弱く笑った。
頬に滴が垂れる。
そしていつものように呼び声を上げた。
「足が痛いよ、澪・・・」
きっと来てくれるそう信じて。
266 :
<繭>:04/10/16 20:00:34 ID:VJlkz25f
ここには何もない、空も大地も人も・・・。
黒に消されてしまったのかもしれない、息を飲み込んだ。
でもきっと確かにある、私は信じてひたすら待つ。
この目でそれをいつも見てきたのだから。
「お姉ちゃん・・・」
やがて待ち人が来た、私の右膝を見ている。
「足、大丈夫?」
いつものように語り掛けてくれる。
「血が出てるよ!?」
そういうと隣に座り込み怪我した右膝に手を当てた。
私も苦く笑いながら口走る。
「大丈夫だよ、澪」
ズキリと矛盾を抱えた心臓が痛み出した。
澪は私が怪我することを望み信じて一度離れていったのに、
それでも言う、「本当に大丈夫?」と。
しかしそれは私も望んだこと、嬉しくて胸が高鳴る。
<これで澪は私の傍にいてくれる・・・>
「・・・っ、ん」
澪はえぐれた私の肉を舐める、痛みが喜びを更に増長させた。
触られているという感覚をこんなにも直接的に感じられることはない。
悶える私の顔を見て澪は愛しそうに悲しそうに笑った。
泣かないで・・・矛盾を矛盾で慰める。
267 :
<繭>:04/10/16 20:01:19 ID:VJlkz25f
「っはぁ、・・・っん」
舌が生々しく這いずる、堪えられなくなり押さえ気味に息を吐いた。
澪は血を味わうかのように傷口を吸う。
「んぅ・・・っ!!」
体がどんどん熱を帯び私を追い詰めていった。
焦がれた胸はどこまでも貪欲だ。
もっと触って、もっと痛めつけて、もっと傍にいて・・・。
澪を求めてやまない。
「っふぅ・・・ぁ・・・」
悶える私はどんな顔をしているのだろうか、そしてどう思われているのだろうか。
答えてはくれない、なぜならもう知っていることを知っているから。
だから澪は舐め続ける、私の傷口を。
「はぁっ・・・、っはぁう・・・」
絶頂が近い、お互い感づいている。
「澪・・・っ」
そう言い放つと澪は舐めるのをやめた。
冷たい空気が傷口を突き刺す。
だがそれは一瞬のこと、澪はすぐさま私の傷口に甘く噛み付いた。
「ひゃうっ!!」
激しい痛みと熱が体中を支配して私を震わす。
溶けそうな感覚に耐えられなくなり私は音も無しに澪の方へと倒れこんだ。
268 :
<繭>:04/10/16 20:01:56 ID:VJlkz25f
途切れ途切れに息を吐く、まだ整わない。
私は服を乱されることもなしに絶頂を迎えてしまった。
もう舐められていないのに、まだ舐められているような錯覚。
とても儚くて愛しくて、澪の方へと顔を寄せるとぎこちなく唇を合わせた。
ほんのりと自分の血の味がする、きっと澪の血もこんな味。
しばらく血を味わってから唇を離すと澪の頬に再び口付けた。
血と涙の味が混ざり合う、とても複雑な味。
傷口を舐めながらずっと泣いていたんだね・・・、私も泣きそうになる。
だけど、それでも・・・。
澪の首筋を唇で伝いながらそっと胸元に手をかけた。
「ずっと一緒だよ」
以上、ありがとうございました!!
うわああああぁぁぁ、逃げ。
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!
待ってましたよSS職人さん良質のお話ありがとう
サディストな澪にハァハァしました
たまらない姉妹ですね
GJ。壊れてるなぁ・・・この双子w
>>269 良い感じだな
姉妹は末永く幸せに暮らしましたとさ…たぶんw
負けじと投下。
繭(ブラック)の一人称、「零〜紅い蝶〜」本編の少し前の話。
それなりに長いので長文注意。
飛ばしたい場合はタイトル「オモイビト」でNG設定しといて
下さい。
ちなみに、夏コミで出した本からの抜粋&ちょい修正版だった
りするのはここだけのヒミツだ!
274 :
オモイビト:04/10/18 06:17:08 ID:yfPeEWc4
私は、妹の澪が好き。
私は、澪のことが大好き。
双子の妹のことが大好き。
澪が大好き。
……けれど、澪は、私と同じ気持ちでいてくれているのだろうか?
275 :
オモイビト:04/10/18 06:17:20 ID:yfPeEWc4
人は一人では生きていけない、と誰かが言っていた。
それは半分本当のことで、半分は嘘。
私は澪に、いつも私だけのことを見ていて欲しいと思っている。私
がいつも澪のことだけを考えているのと同じように、澪にも私のこと
だけを考えて欲しいと思っている。
私たちは元はたった一つだった。お母さんのお腹の中で、一つだっ
たものが二つに別れてしまった双子だから。同じ顔、同じ身体、同じ
遺伝子を持って産まれてきた。
けれど、心は同じではなくなってしまった、魂も二つに分かたれて
しまった。二つのものは惹きあうことはあっても、もう二度と一つに
戻ることはできない。
私たちは結局、同じ場所、同じ時に産まれることができても、生き
る場所も、生きる時間も、そして死ぬ時も、もうずっと一緒にはいら
れないのだから。
私たちは、双子という他人同士に過ぎないのだから。
276 :
オモイビト:04/10/18 06:17:45 ID:yfPeEWc4
……でも、そんなのイヤ。
澪と一つになるなんてことは出来ない相談だってこと、そんなこと
はわかってる。ずっと一緒にいられないこともわかってる。
きっとそのうちに澪にも恋人が出来て、結婚して、そうして年老い
て死んでいく……私とは無関係に。
そんなの、許せない。
私は澪と一緒にいたい。ずっと一緒に。
たとえ一つにいられなくたって、一つのように寄り添って生きてい
きたい。恋人なんかいらない、結婚なんて許さない。澪は私と一緒に
生きて、暮らしていけばいい。そして仲良く年を取って死んでいく。
子供なんていらない。私と澪の間には他の存在なんてあって欲しくな
い。ただ二人一緒に死んでいきたい。静かに、ただお互いのことだけ
を思いあって生きて、そうして死んでいけたなら。
私はただ澪だけが欲しい。他には何もいらない。
澪、澪、澪。
私だけの、澪。
277 :
オモイビト:04/10/18 06:18:12 ID:yfPeEWc4
だけど……澪は、きっとそんな風には思ってくれてない。
私と同じ想いではいてくれない。
それが、私には悲しくて。
悲しくて、かなしくて、かなしくて。
切なくて、せつなくて。
そんなこと、私は……許せない。
278 :
オモイビト:04/10/18 06:18:26 ID:yfPeEWc4
§
「さよなら」
「じゃぁね」
教室の中に広がる。慌ただしい放課後の喧噪。
さよなら、またね、あそびに行こうよ、早くクラブに行かないと。
友達同士での楽しいおしゃべりの声、友達にかける声、呼びにきた
声、応える声、いろんな声で教室が満たされる。椅子を引く音、靴音、
ガタガタ、ドアを開ける音、いろんな音。私の周りをいろんな声と音
がただ通り過ぎて行く。
そんな中を、私は今日も一人で待っている。
鞄の中を確認して、横につけた小さなマスコットを弄びながら、時
たま私にかけられる「さよなら」の声に返事しながら。
279 :
オモイビト:04/10/18 06:18:42 ID:yfPeEWc4
窓の外を見ると、この季節ならばまだまだ日は高い。じっとりとし
た初夏の暑さが、まるで空の青さと反比例するかのように不快な気分
を水増ししていく。校庭から聞こえてくる蝉の声やクラブに出ている
生徒達の声が重なって、少しづつ少しづつ大きくなって、私の周りに
まとわりついてくる。
夏に向かうこの季節は嫌い。
じめじめじくじくとした何か、ぬめっとしたなにかが周り中をはい
ずりまわっているような気がして。生きているもの、動物、植物、犬、
猫、鳥、人間の中に、ちょっとした傷口から小さな虫や軟体動物が入
り込んできて、どろどろとしたもので内側から腐らせ自分自身も死ん
で腐りながら何かベツモノに変えていってしまうような、そんなイメー
ジがあるから。
280 :
オモイビト:04/10/18 06:18:56 ID:yfPeEWc4
私は無意識のうちに、右膝に巻かれた包帯をそっとなぞっていた。
この白い包帯の下に隠されて、醜くひきつれた今も消えない痕があ
る。小さい頃の怪我の痕、ここから何かが私の中に入ってきて、私を
太陽と夏を倦む何かへと変えてしまったのかもしれないと、そしてこ
の傷からは今も何かが入り込んできているような、そんな不快な妄想
に遊ぶ。
「きもちわるい」
ボソっと、誰にも聞こえないような声で呟く。
教室の中には、私を除いて四、五人がまだ残っている。
私が待っている人はまだ来ない。
281 :
オモイビト:04/10/18 06:19:10 ID:yfPeEWc4
うそ臭いほどに明るく強く、押し付けがましい太陽の光が苛立たし
い。
小さく頭を振る。下を向いて、鞄につけた紅い蝶のマスコットを指
で玩びながら、雑音は聞こえないふりをして廊下の方の音だけに耳を
澄ませる。
不快な音、音、音、ざわめき。私には必要のない音ばかり。私が待っ
ているのはこんな音じゃない。早く来て欲しい、私に必要な私の為だ
けのたった一つの足音、そして声。
それは、私の妹の――
「お姉ちゃん」
「澪」
――そうして、私の待ち人がやってきた。
282 :
オモイビト:04/10/18 06:28:49 ID:yfPeEWc4
§
けれど結局、今日私はいつものように澪と一緒ではなく、一人で帰
ることになった。
それは澪が友達からの誘いを断りきれなかったためで。
「ほんとにごめんね、お姉ちゃん」
「いいよ、気にしないで」
「うん……でも、ごめんね」
私は澪に笑顔を返す。
「じゃ、いってらっしゃい」
「うん、そんなに遅くならないと思うから」
そう言って、私を残して教室から出ていく妹を見送る。
窓の向こうでもう一度こちらを見て手を振る姿に、私も笑顔で同じ
ように手を振り返す。
走り去った妹の姿が完全に消えてから、ふぅと溜息をついた。
「最近……こういうこと多くなった、かな」
私はのろのろと椅子から立ち上がると、鞄を持って教室を出る。
もう人が少なくなった廊下をぼんやりしながら歩いていく。澪を待っ
ている間は気になって仕方が無かったうるさい雑音は、何故か今はまっ
たく気にならなくなっていた。
283 :
オモイビト:04/10/18 06:29:00 ID:yfPeEWc4
階段を下りて下駄箱へ。靴を出して、上履きを戻して。
いつもなら澪が隣にいてくれるのに、今日は一人だけ。
トントンと靴を慣らして顔を上げると、下駄箱独特のむっとした空
気の向こう側、玄関先は初夏の日差しで真っ白に見えた。
(……お姉ちゃん)
いつものように、そう言って差し出された澪の手……は今日は無く、
だから、その光は私を拒絶しているかのようにしか感じられなかった。
284 :
オモイビト:04/10/18 06:29:16 ID:yfPeEWc4
ただ一人で、学校を出て通学路を歩く。
太陽に焼かれたアスファルトの上を、少し調子の悪い機械のように
家に向かって足を運ぶだけ。
その道すがら、私が考えていたのは澪のことだった。
澪には澪の友達がいてつき合いがあるのだから仕方無いということは
わかっている。
けれど、寂しい。
寂しくて、少し悲しい。
けれど、仕方無い。
仕方無いことだから。
私が寂しいと思っても、それはつまらない感傷に過ぎないと言われる
のだと思う。
どちらかと言えば、今でも姉妹揃って登下校することが多い方が珍し
いと言われることの方が多いくらい。そしてそれは正しいことなのだと
思う。私が澪に依存しているのは、誰の眼から見ても「べったりしすぎ」
と評されるぐらいなのだから。
285 :
オモイビト:04/10/18 06:29:31 ID:yfPeEWc4
双子だから、というのは一緒でいることの理由にはならない。
――もういいかげん妹離れしないとね。
――繭、あなたがお姉ちゃんなんだからね。
そういう声がいつからか聞こえてくるようになって、少しづつ私と澪
の間に降り積もっていく。
いつまでも一緒にはいられない、それが当たり前のことなんだからと。
最初はたった一つの卵から生まれても、一度分かたれてしまったもの
は一つに戻ることはないし、大人になるにつれ、いつまでも同じである
ことはできない。同じだったはずのものは、別々に産まれて、別々に生
きて、別々に死んでいくしかないのだと。
繋がれた二人の手は、いつしかその重みに耐えられなくなって離れて
しまうかもしれないと。
家族だと、姉妹だと、双子だと言っても結局は別々の人生を歩む他人
なのだから。
「……そんなの、いやだよ。
私はただ、澪とずっと一緒にいたのに、いたいだけなのに」
286 :
オモイビト:04/10/18 06:29:49 ID:yfPeEWc4
年齢が上がるにつれ、世界が広くなっていくにつれ、澪と私との間の
距離が広がっていくのがわかった。
母のお腹の中ではたった二人きりだったのが、産まれては家族という
存在ができ、近所の人たちとのつきあいができ、保育所や幼稚園に行け
ば友達ができる。あたりまえのように。
けれど私はそのあたりまえがいやだった。
幼稚園や小学校に上がってから澪には友達がいっぱいできた。私とは
対照的に。けれど私を誘って、「お姉ちゃんも行こうよ」と言ってくれ
ていた。
だから私は澪といつも一緒にその「友達」達と遊んでいた。私からは
積極的にその子達と遊ぶことはなかったけれど、太陽のように輝く澪の
周りからは絶対に離れたくないというだけの思いで、一緒に遊んでいた。
……本当は、そんな子達と遊びたいなんて思ったことは一度もなかっ
たのだけれど。
287 :
オモイビト:04/10/18 06:30:01 ID:yfPeEWc4
ううん、むしろ、その子達は邪魔だった。
澪と私の間に割り入ってこようとする邪魔なやつら。澪は私だけをど
うして見ていてくれないのか、私はいつも澪のことだけを今でも見続け
ているのに、どうして同じ双子の姉妹なのに、澪はそうじゃないのか。
歯がゆくて、悔しくて、悲しかった。
私は表面上はその澪の友達たちと普通に付き合っていた。
双子の場合名前の問題とかがあるから学校のクラス分けでは普通は別々
になるものだけれど、私の場合幼稚園のころから澪がいないと泣いてし
まう、などの理由を母が先生方に話していてくれたおかげで同じクラス
でずっといられた。
288 :
オモイビト:04/10/18 06:30:19 ID:yfPeEWc4
けれどその友達付き合いも、『あの日』以降にはほとんど無くなった。
付き合う必要もなくなったから。
私が澪についていくために追いかけることができなくなってしまった
から、かわりに澪は私をいつも気にかけてくれるようになった。
こんなに嬉しいことはなかった。
澪はずっと小さかった昔みたいに、私のもとに還ってきてくれたのだ
と。
私は澪を縛りつけているのだと、そのことがとても嬉しいのだと。澪
の心を私の全てで縛りつけて、私のことだけを考えるようにしていた。
澪の全てを私のものにしたい、同じように私の全てを澪に欲してもらい
たい。私が澪に注ぐ気持ちと同じ強さで澪にも返してもらいたい。
澪と一つになりたい。
289 :
オモイビト:04/10/18 06:30:40 ID:yfPeEWc4
本当は一つだったものが分かれてしまったのが双子。
私と澪は陰と陽のように見える。輝いている澪と、その光を受けてひっ
そりと輝くしかない私。
けれど、それだけじゃない。
本当は澪の中にも私と同じ昏いものがあり、私の中にも澪と同じよう
に輝くものがあると思う。けれどそれが表面にでているかどうかが違っ
ている。小さくて大きな違い。小さな違いが積み重なってどんどん大き
な違いになってしまう、なってしまった。そうして澪と私は別々のもの
になっていってしまった。
変わらない私の心と、変わっていこうとする妹の心。
私の心はあの時からちっとも変わっていない。変わりたくない。
大人になっていく身体と、小さなままかわらない心。
初めて初潮が来た時、私はとても恐ろしくなってしまった。大人になっ
てしまう、一人になってしまう、澪と違う人間になってしまう、そのこ
とが恐くて恐くてしかたなかった。澪に抱きついて、いやだいやだと泣
きじゃくって。
290 :
オモイビト:04/10/18 06:31:08 ID:yfPeEWc4
赤ちゃんが産めるようになって、大人になって、見もしらぬ男の人と
一緒になって子供を産んで、澪も私とは別々の場所で結婚して男の人に
抱かれて離れ離れになって私以外の人のものになってしまう。それをみ
んながおめでとうっておめでとうっていいながら、笑顔で祝福して、私
の悲しい気持ちなんて誰にも知られないで深くて暗い闇の底に沈められ
て、それでも幸せだよって、嬉しいって気持ちいいっていって、澪はきっ
と心からそう思っているのに、私はうそをつきながら死ぬまで、お婆さ
んになってくしゃくしゃになって死んでしまうまで、そんな気持ちを抱
えながら生きていかないといけないんだと。
本当は澪とただ一緒に、ずっと一緒にいて、大人になんてなりたくな
くて、いつまでも澪と二人だけで一緒にいたいのに。澪と一つになりた
いだけなのに……それだけなのに、私達はもうこんなに大人に近づいて
しまっている。大人になって、澪と別々になってしまっている。だんだ
んと、少しづつ変わっていってしまう。
いやだ。
そんなの、いや。
私は大人になんてなりたくない。
もう、これ以上変わってしまうのはいや。
澪と違ってしまうのはいや。澪が私から離れていってしまうのがいや。
私が澪と違ってしまうのがいや。澪がわたしと違ってしまうのがいや。
291 :
オモイビト:04/10/18 06:31:36 ID:yfPeEWc4
統計資料や心理学の本を調べると、こんな風に一卵性双生児で自分の
半身と離れたくないって思う人よりも、それぞれが別々の違う個性を出
して区別をわざとつけて変わっていく方を望む人が多いらしい。けれど
そんなこと私には信じられない。
私と澪はもともと一つだったのだから、一つだったものがどうして違っ
てしまわなければならないのかわからない。どうしてもう一度一つに戻
りたいとは考えないのだろうかって。どうして別々にならないといけな
いのかって。
わからない。わからない。
私にはわからない、わかりたくもない。
澪がどうして私から離れていってしまおうとするのか、私にはわから
ない。
私の側にいてほしい。私のことだけを見ていてほしい。同じ場所で、
同じ息を吸って、同じものを見て、同じ声を聞いて、同じものを感じて
いたいのに。お互いのことだけを感じて生きていけたらいいのに。
なのに、どうして澪は私から離れていってしまうの?
どうして、わたしよりもそんなよくわからない他人を選ぶの?
私をほっておいて、私の知らない人と同じ時間を過ごそうとするの?
いやだ、いやだ、澪の心がわからない。
私から離れようとする澪の心がわからない。
292 :
オモイビト:04/10/18 06:31:59 ID:yfPeEWc4
どうしてこんなになってしまったんだろう、どうして別々になってし
まうんだろう。こんなにも私は澪のことだけしか考えられないのに、ど
うして澪は私と同じ様に私のことだけを考えてくれないのだろう。
約束したのに、ずっと一緒だって、お姉ちゃんと一緒だってっていた
のに、お姉ちゃんごめんなさいっていってくれたのに、もう忘れてしまっ
たの? いやになってしまったの?
……そんなの、許せない。
澪に、もう一度わからせてあげないといけない。
私の気持ちと一緒になってもらわなくちゃいけない。
でないと別々になってしまうから。
たった一つだったものは、決して別々になっちゃいけないんだから。
私たちは同じ卵から産まれたのだから。
293 :
オモイビト:04/10/18 06:32:16 ID:yfPeEWc4
じくじくと、右膝の痕がざわめいている。冬でもない限りはとっくの
昔に痛みなんてなくなっているはずなのに。
「澪、痛いよ。
足が痛いよ」
足なんて直らなければいい、大人になんてならなければいい。それが
澪と一緒にいるためには必要なことなら。
294 :
オモイビト:04/10/18 06:41:01 ID:yfPeEWc4
いつの間にか、私は家の自分の部屋まで帰り着いていた。
クーラーもつけずに閉め切った部屋の中、ベッドの上で天井を睨みつ
ける。
「澪、みお、みお、みお……」
両手を伸ばし何かを抱きかかえるようにして……そのまま顔を手のひ
らで覆う。
「くふふ、フ、フ、フ……」
こんな思い、澪に言えるわけがない。
澪に言って、澪に理解してもらえるわけがない。
だって私たちは、もう、『違って』しまっているのだから。
295 :
オモイビト:04/10/18 06:41:16 ID:yfPeEWc4
§
その日の夜も更けて。
ぬめるような温かさを含んだ風が、開いた窓のカーテンを揺らす、私
の部屋で。
「おやすみ」の言葉とともにお互いの部屋に分かれてしばらく経って
から、今日予定していた分の勉強をようやく終えることができた。
気がつくと、もう夜中の二時過ぎていて。
机から離れて明かりを消すと、ベッドの上に倒れ込む。
澪は「そんなに夜遅くまで根を詰めて勉強したら、身体によくないよ」
と言ってくれるけれど、私はそれほど必死になっているとは思っていな
い。ほどほどに、少しだけ澪よりも成績が良いぐらいをいつもキープし
ている。あまり順位が離れすぎてもないのが、私にとって丁度良いぐら
い。
296 :
オモイビト:04/10/18 06:41:34 ID:yfPeEWc4
私はこの右足のこともあって、あまり激しい運動はできない。はっき
り言えば体育はかなり苦手な方で見学することも多い。逆に澪は身体を
動かすことが好き。
周りからもよく活発で社交的な妹、大人しく内向的な姉という目で見
られているけれど、それを否定するつもりもない。もとより、それは私
が望んで作っているイメージだとも言えるから。
勉強で主に澪の苦手な理系科目に力を入れているのは、それが好きだ
からという理由じゃない。いつも澪を頼ってばかりいる私は、運動もで
きなくて友達も少なくて、それでさらに勉強も何一つできなければ、も
しかしたら澪に愛想つかされるかもしれない、なんて考えたこともあっ
たから。
297 :
オモイビト:04/10/18 06:41:57 ID:yfPeEWc4
だから澪にいつもつは逆に頼ってもらえるように、必要とされるよう
に、澪の苦手な科目に力を入れて勉強した。
ほんの少しでも澪に必要とされているという実感は、私の心を少しだ
け軽くしてくれる。澪に頼られるのが素直に嬉しいという気持ちも大き
いから。テスト前とか、そうでなくて普段でも「お姉ちゃん、ちょっと
教えて」と言ってきてくれるのは、二人で一緒にすごす大切な時間の一
つになるから。
でも、あまり成績の差が大きくなりすぎるのは良いことじゃない。私
はあくまで澪に守られる弱い存在なのだから。澪が私に対してコンプレッ
クスを持つぐらいに差がつく、なんていうことは絶対にあってはならな
いこと。
「お姉ちゃんを守らなきゃ」と思ってもらえるぐらいでないと意味が
無い。
298 :
オモイビト:04/10/18 06:42:18 ID:yfPeEWc4
だから、「お姉ちゃんだからしっかりしないと」という言葉は嫌い。
ほんの少しだけ先にお母さんのお腹から出てきただけなのに、それだ
けでしっかりしないといけないなんて理不尽だと思う。
澪は冗談でもそういうことは言わないでいてくれる。私がそう言われ
るのが嫌いだっていうことを知っているから。
やさしい澪、私を守ってくれる、ずっと一緒にいてくれる、大切な妹――。
――妹。
少し前の古典の授業中に先生が話してくれたことを思い出す。
明治時代よりも前は、先に産まれた方が妹で、神送りと言われ後から
産まれた方が姉だったという。ずっと日本で続いてきた風習から言えば
私が澪の妹で、澪が私の姉だとも言えるということで。
……だったら、私は澪の妹でありたかった。
どうして今のような法律にしてしまったんだろう。
『姉』という言葉で示されるものが私には足りないから。澪の方が良
い意味で私よりもずっと姉らしいと思う。そして私はその姉を慕い頼る
妹、そんな関係なら。
299 :
オモイビト:04/10/18 06:42:38 ID:yfPeEWc4
面と向かっては言われたことはほとんど無いけれど、周りの人達は皆
「澪ちゃんはしっかりしてるね、繭ちゃんもお姉ちゃんなら、もっとしっ
かりしないといけないよね」「澪ちゃんがお姉ちゃんみたいだね」と、
私達を指して言う。言葉に出されなくても、表情がそう言っている。
けれどそんなこと、他人から指摘されなくたってわかっている。貴方
達は知らないのだろうか、本当なら、少しだけ昔ならその言葉どおりの
姉妹関係だったと、そして私自身がそうだったら良かったのにと思って
いることに。
どうして今でもそうでないんだろう。本当は自分は『妹』だから、
『姉』の澪に甘えたってあたりまえのはずなのに。
私は澪の『妹』がよかったのに。
そうして、澪に「お姉ちゃん」って言って甘えるの。
それに『お姉ちゃん』っていうただの一般的な言葉じゃなくて、妹と
いう立場なら自分の名前を澪にちゃんと呼んでもらうこともできる。
『繭』っていう、私が私である名前をちゃんと呼んでもらえるから……。
お姉ちゃん。
お姉ちゃん――。
繭。
まゆ――。
300 :
オモイビト:04/10/18 06:43:00 ID:yfPeEWc4
この壁の向こうに澪がいる。
この壁の向こうに『お姉ちゃん』がいる。
隣の澪の部屋と壁一つ挟んでベッドがあって、その壁に寄り掛かって、
耳をそばだてる。
一枚の壁をへだてて在る、私の半身。
もう寝入ってしまったのか、耳をそばだててもなにかが聴こえるとい
うわけでもないけれど。きっとベッドの中で安らかな寝息をたてている
のだろう。
「澪……おねえちゃん」
呟いて、秘密の言葉が零れ出た唇をそっと撫でる。
ちろちろと指先を舌が舐める。
私は目を閉じて夢想する。
この指は澪の指。この指先は『お姉ちゃん』が私を唇に触れているの
だと。
私に触れている。私を求めている。私を求めてくれている……私が願
うのと同じように、同じ強さで、同じ思いで一緒のベッドの上にいるの
だと。
301 :
オモイビト:04/10/18 06:43:25 ID:yfPeEWc4
『まゆ……』
澪お姉ちゃんは、私の背中に寄りかかるようにして、両手を回して私
を抱きしめる。
この手は澪の手、パジャマのボタンを慣れた手つきで外していくのは、
私のたった一人の大切な人の手。
私を壁に押し付けるようにして、お姉ちゃんと壁との間に閉じ込めな
がら、私を決して逃げられないように、離れないようにして。
「……澪お姉ちゃん」
まろび出た乳房にお姉ちゃんの手が触れる。ゆっくりと大きく、でも
優しく、私の胸を捏ねり始める。そうして肩口に小さなあごを乗せて、
頬をすりよせるようにして、耳元で囁く。
『繭は、どうしてわたしよりも胸が大きいのかなぁ』
お姉ちゃんはいつも、こんな時だけの意地の悪さを含んだ声で私を責
めるから。
302 :
オモイビト:04/10/18 06:43:45 ID:yfPeEWc4
「……それは」
『それは?』
「それは……いつも、澪お姉ちゃんが」
『わたしが?』
「お姉ちゃんが、こんな風にしてくれるから、だから」
『こんな風に?』
「ひゃうっ!」
いきなり強く胸を掴まれて、その痛みに声を上げてしまう。
『こんな風に、いつもいつも繭の胸を揉んであげてるから、大きくなっ
ちゃうんだね』
「うん、うん」
『ごめんねぇ、痛かった?』
「うん、うん」
『でも、おかしいよね。とっても痛いくせに、こんなに、先っぽを尖ら
せて。
普通にしてた時よりも、痛くしたとたんにこんなにピンピンにしちゃ
うんだから』
お姉ちゃんの指が私の胸の先をコリコリと刺激する。そこからしびれ
るような痛みと快感とが混ぜ合わさった刺激が何度も何度も頭の中に飛
び込んでくる。
303 :
オモイビト:04/10/18 06:44:08 ID:yfPeEWc4
「あ、や、ちが……」
『ちがわないよ、繭は。
繭は、お姉ちゃんに胸を痛くされて気持ちよくなっちゃうヘンタイさ
んなんだ』
いつの間にか両手で胸を弄ばれて、背中から抱きつかれながら、耳の
側で意地悪でいやらしい言葉を囁きながら。
「ちがう、ちがうの」
お姉ちゃんに胸をいじられながら苛められながら、私は言い訳になっ
ていない言い訳を口にして、気持ちいいことを否定する。これは本当は
よくないこと、やっちゃいけないことなのに……どうして、イケナイコ
トはこんなにも気持ちいいんだろう。
血を分けた、遺伝子さえ分け合った肉親と、双子の姉とこんなことを
するなんて、それがどうしてこんなにも気持ちいいんだろう。
荒くなった吐息。二人分の吐息が部屋の中に響く。
『でもね、大きくなった繭の胸をこうするの、わたしは大好きだから。
大好きだから、こんなことするんだよ。ずっとずっと大好きだから、
これからもずっとずうっと、こうやってしてあげる』
304 :
オモイビト:04/10/18 06:44:32 ID:yfPeEWc4
お姉ちゃんが私のことを好きだと言ってくれる。
私とこんなことをするのが大好きだって言ってくれる。こんな普通じゃ
ないおかしい私を好きだって言ってくれる。
それが嬉しくて泣きそうになるぐらいの気持ちになって。
『繭、気持ち良い? きもちいい?』
「うん、うん、うん」
『でもね、あんまりおっきな声を出しちゃダメ。
誰にも他の人には聞かれちゃダメだからね。
……それに繭のこんな可愛い声を、わたし以外の誰にも聞かせたくな
いし』
澪お姉ちゃんが私を求めてくれて、独占欲を持って私を縛ってくれる
ことがこんなにも嬉しい。ぴったりと一つに寄り添い、私を閉じ込めて。
するするとお姉ちゃんの右手がパジャマの上下の隙間から入り込んで
来る。
お腹の真ん中のおへその辺りをまるく撫でて、窪みの周りを中指でな
ぞり、中心を小さく抉って。
そうして焦らすように私の身体をゆっくりと下りながら、漸く本来の
目的地へと侵入を果たそうとする。
305 :
オモイビト:04/10/18 06:44:50 ID:yfPeEWc4
下腹の上で手のひらを滑らせて、肌と布の境界線を指先で辿り、けれ
どまだその中へとは入ってこずに。代わりに、ショーツの上から大切な
場所を訪れる。薄い布越しに感じられる生暖かさ。
『繭のココ、もうこんなになっちゃってる』
「イヤぁ」
羞恥心に堪らなくなる。
しっとりと濡れた布の上、その秘所の形をなぞりながら指を這わせる。
布越しにも十分わかる情欲に期待する秘唇のうごめき、息づき。指先が
クニクニと上下に動いて刺激を与えて、中指が無理に潜り込むような強
さを持って。
「澪、澪おねえちゃん、お願い」
『なに?』
「お願い、お願いだから」
『お願いだから、どうして欲しいの?』
「お願いだから、お願いだから」
強く、弱く、強く、弱く、けれども決して直接私のあそこには触れよ
うとはせずに。
306 :
オモイビト:04/10/18 06:45:10 ID:yfPeEWc4
『お願いだから、繭のいやらしいお○んこを直接弄って欲しいって?』
「うん、うん、私の、繭のお○んこ、澪の、お姉ちゃんの指で!」
身体がベッドの上に倒されて、倒れる。
「あ、ぁ、は、は」
シーツに顔を押し付けて、押し付けられて。
圧し掛かられる重さ、重さ?
私は、澪と、お姉ちゃんにお○んこ弄られながら、声を押し殺して、
押し殺せずに声を上げて。
ささやかな草叢を掻き分けて、求めていたものに蹂躙される悦びに。
「澪お姉ちゃん、おねえちゃん」
激しくなる指の動き、私の中心を、今、お姉ちゃんが、澪が触れてい
る。
307 :
オモイビト:04/10/18 06:45:32 ID:yfPeEWc4
むき出しになったクリトリスを抓られ、愛液でぐじゅぐじゅになった
両唇を割り開いて、うごめく指先が乱暴に全てを犯し侵そうとして。私
を、わたしを縛り、弄び、閉じ込め、中心に向かって落ち込んでゆく。
いやらしい音を響かせて、いやらしい吐息を漏らして。
いやらしい乳首を尖らせ、いやらしい肉の芽を剥き出しにして。
ドクンドクンと心臓を高鳴らせ、赤い、紅い血に乗せていやらしい汚
らわしい純粋な狂った心を体中に送り込みながら。
薄い肌を血の紅が透けて見えながら。
ズクンズクンと、かけがえのない絆、傷跡、痕を疼かせて。
「ひぅ、おねえちゃん、みお、おねえちゃん」
同じ身体持った双子同士で、双子の片割れだけで、血を交わらせ、肉
を交わらせ。
こころ、こころ、双子のこころの交わり。
交わりと、分かたれるいのち、こころ。
308 :
オモイビト:04/10/18 06:46:01 ID:yfPeEWc4
――血。
――肉。
――絆。
ずっと一緒だと、そう言って離れない約束。
約束の場所。
ここにいて、ココニイテ。
私の中へ、わたしの中で。
繭の中へ、一つの卵へ。
「みお、みお、みお、みおっ」
私はいく。
澪と一緒に、みおといっしょに、みおをおいて、おねえちゃんをおい
ていかないで、イかないで、逝かないで。
けれど、もう止めることなど、留めることなどできはしないから。
わたしは弱いから、私は哀しいから。
望んでも、求め得られぬことを哀しんで。
そうして、イくのだ。
深い深い場所へ。
ただ一人で――。
309 :
オモイビト:04/10/18 06:46:28 ID:yfPeEWc4
深い喪失感と気だるさに満たされた暗闇の中。
目を開くと。
汗にまみれたただ一人の姿に気づいて、私は。
――私は。
自分の浅ましさと、滑稽さと、罪悪感と、そして澪とは決して一つ
にはなれないことの悲しさに、当たり前の哀しさが許せなくて。
泣いた。
310 :
オモイビト:04/10/18 06:46:51 ID:yfPeEWc4
§
翌朝。
澪と私は、いつものように二人で揃って登校している。
いつものように、いつもと何も変わらずに。
「あー、どうして朝からこんなに暑いんだか」
パタパタと手で仰ぎながら、なんでもない内容のことを話しかけて
くる。
私はそれに「うん」「そうだね」と、小さく笑いながら、やっぱり
いつものような返事を返して。
それが私たちの毎日。澪と一緒にいる毎日の風景の一つだから。
「あんまり暑い暑い言ってると、余計に暑いって気分になるよ、澪」
「うー、それはわかってるんだけど」
「冷たいものでも食べれば涼しくなるかも」
「まぁ、そだね。
それにしても、昨日の夜のシューアイスはやっぱり美味しかったなぁ」
「澪のおみやげだしね」
311 :
オモイビト:04/10/18 11:04:35 ID:yfPeEWc4
澪は昨日私と一緒に帰れなかったお詫びに、駅前の洋菓子店「ケー
ニヒコロネ」のシューアイスを買ってきてくれていた。
お風呂上りに二人で食べたそれは、とても美味しいものだったから。
「ふっふっふ、やっぱりケーニヒコロネのは美味しいからね」
「あれが毎日食べられるなら、澪と一緒に帰れなくてもいいかも、な
んて」
「あう、それは勘弁してよ、お姉ちゃん」
「じゃ、今日は一緒に帰ろうね」
澪の気遣いが嬉しくて、でも、それでもやっぱり二人一緒に帰りた
かったのも本当で。どんなに美味しいものでもそれは澪が私と離れて
しまった結果のもので……。
「はーい、今日はずっとお姉ちゃんと一緒なのです」
「他の人と約束しちゃダメだからね」
「でないと?」
「でないと、今度はフルーツゼリーの刑」
「うわ、そりゃ勘弁」
312 :
オモイビト:04/10/18 11:04:46 ID:yfPeEWc4
冗談めかしながら、今日はちゃんと澪と一緒に帰れるように。
「お姉ちゃんはマンゴービーチデザートを所望す……るのもいいけど、
この間から並ぶようになったサマーストロベリーショートケーキもい
いかな」
「あーあーあー」
そこで澪は聞こえないふりをして、唐突に話題を変えた。
多分これなら今日はちゃんと一緒に帰れると思って、少しだけホっ
とする。
「ところで、もうすぐ夏休みだね。
楽しみだよね、お姉ちゃん」
「うん」
「それにお母さんが言ってた話。
久しぶりだよね。あの森に帰るのは何年ぶりかなぁ。懐かしいなぁ」
313 :
オモイビト:04/10/18 11:04:58 ID:yfPeEWc4
あの森――それは、私たちが小さい頃に住んでいた田舎の森のこと。
今更のようなダム工事のために、近々その森は周辺の村と一緒に水
の底に沈んでしまうということらしい。
もしかしたら澪は、あの森が沈んでしまうことを心の奥底では喜ん
でいるのかもしれない。何故なら、あの森は、私と澪との――。
「……お姉ちゃん」
「ん?」
「……ううん、なんでもない」
澪は小さく笑うと、また夏休みの予定のことについて話し始めた。
その軽やかに弾む声を聞きながら、同じように笑顔を見せながら、
私は心の中に暗い淀みが溜まっていくのを感じていた。初夏の明るい
日差しと対象を成すもの、けれどその温かさが腐らせる全てのものを
内包する、そんな淀みを。
314 :
オモイビト:04/10/18 11:05:10 ID:yfPeEWc4
(今はまだ、澪は私と一緒に居てくれる。
けれど、いつまでもいつまでも、ずっと一緒にはいられないから。
澪はまた私を置いていこうとしているのかもしれない。
昨日のように、私を一人置いて)
横を歩く澪の手が、時たま私の手を掠める。
じっとりと汗ばむ手。
(でも、それでも──だからこそ、私はもう一度澪をつなぎ止めなけ
ればいけない。
どんなことをしてでも……)。
315 :
オモイビト:04/10/18 11:05:33 ID:yfPeEWc4
私は澪の手を取ろうとして、けれど、何故か出来なかった。
以前よりも、『あの時』よりも、もっともっと澪の気持ちを自分に
向けさせるためにはどうすればいいのだろう。『ずっと一緒』、その
言葉を本当にするにはどうしたらいいのだろう。
あの場所に行って、もう一度澪が自分により負い目を抱くような事
件が起きればいいのだろうか、それとも逆に澪が自分に頼るしかない
ようなことが起こればいいのか。
どちらにしても澪が私から離れていくことだけは許せない、許さな
い。たとえどんなことになっても、どんなことをしても。
深く、深く、暗い思いに心の中が満たされて。
316 :
オモイビト:04/10/18 11:06:01 ID:yfPeEWc4
夏の青い空の下、私と澪は笑いながら一緒に歩いていく。
ずっと一緒、その言葉が本当だと思えるように。
けれどそれは幻のようなもの、夏にたつ陽炎のようなもの。
うそ臭い夏の陽の影に隠れて、昏い想いを募らせ腐らせながら、た
だ澪のことだけを考えながら、私は歩く。
不器用にひきずりながら、私の半身と供に。
いつか供にゆくことのできる日が、二人に来ることを願いながら。
317 :
オモイビト:04/10/18 11:06:31 ID:yfPeEWc4
§
――そして、その数週間後。
かつての約束の場所、皆神村、地図から消えた村で。
紅色に染まる双子達の物語――「零〜紅い蝶〜」の物語の幕が上が
る。
〜了〜
318 :
273:04/10/18 11:07:13 ID:yfPeEWc4
てことで終わり。
あー、XBOX版の追加EDで繭の黒さがさらに炸裂してくれると
バンザイなんだけどなー。
Σうおっ!?
何と神が降臨しているではないですか!!
ボリュームあるSSをありがとう!( *゚д゚)ゴクロウサマデス!!!!
いやー繭の心の深淵が覗けますね
良い作品です
これからも投下してください。待っています
あ、そうそう。
ここにあなたが夏コミで出した本があるわけですがw
321 :
320:04/10/18 22:11:26 ID:Hvuux/wl
しかも二冊
「おかーさん!おかーさん!」
理沙はいつものように元気よく家にとびこんだ。
「あらあら」
ママも理沙のあいかわらずの腕白ぶりに苦笑いだ。
「学校はもう終わったの?」
「うん!」
理沙は小学2年生。そのわりには少しおませさんだった。
「そのわりには遅かったわね。寄り道してたでしょ?」
「えへへ、わかる? 澪おねえちゃんとこ行ってたの」
「理沙は澪おねえちゃんが大好きだものね」
「うん!でも繭おねえちゃんも大好き!」
「1年前から、澪おねえちゃんは目が見えなくなったんだったわね」
それを聞くと、理沙は顔を興奮して赤く染めながら
「それがね、2,3日前から澪おねえちゃん目が見えないのに、普通に歩けるの!
すごいんだよ!机とかにもぶつかったりしないの」
「不思議ねー」
「うん、それにね、繭おねえちゃん足がねなおってるの」
「えっ・・ずっと足をひきずってたのに?」
「うん」
「あらまあー不思議不思議。でもよかったわねー」
「そうなんだよー!それでね、今度遊園地にいっしょに行くの」
ママはおどろいて、
「ええっ!ご迷惑にならないかしら」
「だいじょぶだよー理沙もう子供じゃないもん」
そういって理沙は自分の部屋へ駆けていった。
道江はぼんやりと考え事をしていた。
夕食の支度はほとんどできていた。
最後につくっているシチューのナベが小さくコポコポと音をたてていた。
(理沙が知らないところをみると、あの双子はミナカミムラから帰った事は
皆に秘密にしているようだ)
ゆっくりとナベのシチューをかきまわす。
(本来なら皆神村と呼んでいたのに、Rvでは、ミナカミムラもしくはロストと
呼称していた・・・あの村にはなにが・・・?)
かきまぜていた手はとまっていた。
(でも、もう私は一介の主婦。Rvの人間ではないわ・・・
調べるなんてこと、私がする必要も・・ない)
シチューは少しずつコゲはじめていた。
(でも・・先生は5年前あの村へ行った・・・そして消えた)
(話を聞く必要があるわね・・あの2人に)
324 :
273:04/10/18 23:36:03 ID:yfPeEWc4
>>318 追加エンディングは、批判を受けてプロデューサーがハッピーエンドにするに決まってるだろ。黒繭は封印だろうな。
おそらく、恥ずかしいくらいラブラブのあまあま。
ついでに、ぬるぬるのとろとろのくちゅくちゅなら、なお良し。
ドロドロの黒蜜的甘さの黒さでいって欲しい
327 :
273:04/10/18 23:56:26 ID:yfPeEWc4
じゃぁ、絶体絶命都市的に、ゲーム中で甲斐甲斐しく繭の世話
を焼いたかどうかでEDの黒さが決まるのでいーや。
……世話を焼けば焼くほど、黒くなるのな。
でもって、ぬるぬるはデフォ。
>>321 > しかも二冊
そのおカゲで、買えなかった男がここにいるわけですが。
なんにせよ、大作投入 多謝!
>>328 違う違う
二種類を一冊ずつって意味
書き方が悪かったですね
そうか。スマソ。
なんにせよ読めて良かった。名作!
>>327 いや、黒さを知れば汁ほどゲームのヒントがあかされて先に進みやすくなるとか。
狂ったように走り出した繭を追いかけると繭が笑っていて、怖いけどそれでも優しく
接するとヒントをポツリ…ポツリ…
>>273 あなたを待ってました!!やっぱ描写がすごい!!
学校の雰囲気や猛夏の何処までもついてくる捻られるような暑さ、
そして繭姉の内にある篤い気持ちが良い感じに伝わってきましたよw
本当に心からお疲れ様です、そして本当にありがとう!!
>>328 自分も夏コミに行けずに買いそびれちゃったよ;
でも此処でこうして読めてよかった・・・w
>>273 GJっです!!
それにしても、夏コミでそんな本が
出てたなんて全然気がつかなかった… orz
紅蝶サークル全然ないなー、と
がっかりしてたのに。
お…お願いです… なにか…
なにかそのサークルさんのヒントを…
334 :
273:04/10/20 03:12:10 ID:XNZEhBsw
ムムム。
ウチの本を結構買ってくれてたりする人がいてくれて、
感謝。売り切れしょぼーんな人にはゴメン。コピー誌は
作るのタイヘンなんじゃよー。
でもって、感想くれた人にも感謝。カンソーは創作の
コヤシです。
>>333 ウチは出してるのがエロゲーブースなので(笑)。
紅蝶サークルは確かにあんまり見ないですね。
同人ショップでたまーに紅い蝶本見つけたら飛びつい
てますけど。>今までに3〜4冊ぐらい
その中で一番すきなのは、「ジャム王国」さんトコの
「孵卵器」という本かな。
ちなみにウチのサイトは「澪 繭 狂気 エロ」で
ググるとトップに出るとこです多分。
>>334 ありがとうございます。見つけられました。
そして、なんという偶然でしょうか。
「感想くれた人にも感謝」
その言葉をそのままお返しいたします。ありがとう。
336 :
273:04/10/21 12:51:44 ID:Zgoyk5sD
>>333 ありゃ、もしかして件の同人誌の作者さんでしたか。
偶然というのは恐ろしいというか、紅い蝶界隈がせまい
だけというかなんというか(笑)。
「孵卵器」は表紙の妖しさにまずビビビときて、中を読
んだらいろんなところがニュルニュルきてしまった逸品だっ
たので、素直に「ゲットしてよかった!」と思えた本だっ
たんですよね。
繭澪紗重八重可愛い絵も上手いし、互いを思う感情は妖
しく歪んでるし。
……しかもなんか生えてるし、繭はさりげなくHRだし、
こう、ツボにはまったと言うかなんというか。
(自分の書いた本にもそのテのネタが含まれていたという
点が、さらに「これだ、これなんだよ!」的シンパシー
を感じたのかもしれず)
あーあれの事かな
あの本は良かったね
エロだけでなく心理描写もしっかりしてて読み応えあった
さりげなく紗重→樹月なのがツボだったなぁ
うわーちょっと見ないうちにプロの人たち(?)が!
ありがたく(タダで)拝見させて戴きました
こういうのもありかも(*´Д`*)
乙でした!
本を買った人間としては……
漏れは、通販めろんで無印と紅蝶が三冊ぐらい売っていた時に、ジャム王国のも売ってたんだが、
内容確認が出来ないが為に
ハースニールの方を買ってorzになった・・・
ジャム王国は無印零の表記だったんだが、その本ダタヨ。無印も入ってるの?
341 :
273:04/10/22 12:22:41 ID:XEqdPfTU
>>339 >>本を買った人間としては……
(もしかしてウチの本のことを言ってるかもしれないのでフォロー)
……それを言われると辛いかもー。
ウチの本って、だいたいは時間が経ったらWebに掲載しちゃうから
なぁ。その分物理的な製本には(コピー誌だけど)それなりに力を入
れてるんだけどね。
てなわけで、お詫びもこめて新作投下。
今度は澪一人称で、「虚」ED後の話。
繭澪ラブラブ……ていうか、澪が見事に繭に篭絡されちゃったっ
つーかなんつーか。
飛ばしたい場合はタイトル「日常」でNG設定しといて下さい。
342 :
日常:04/10/22 12:23:02 ID:XEqdPfTU
「……お姉ちゃん」
「ん?」
「……なんでもない」
「うん……澪」
わたしは最近、お姉ちゃんと一緒にただこうしてリビングのソファ
の上でぼーっとしていることが多くなった。
お姉ちゃんと肩を寄せ合い、手を繋ぎ合って、ただそこにいるだけ。
なにか考えているようで、でもそれは取り留めの無いことで、次の
瞬間にはすぐに忘れてしまうようなことばかり。音量を絞って付けて
あるだけのテレビから聞こえるニュースやドラマも、そんな思考の揺
らぎにまぎれてしまうような他愛も無いノイズにすぎなくて。
ただただ、お姉ちゃんとこうして寄り添っていることに安らぎ──
幸せを感じられる。そんな時間がわたしを満たしてくれている。
それがわたしにとっての『日常』になっていた。
343 :
日常:04/10/22 12:23:15 ID:XEqdPfTU
少しだけ、お姉ちゃんに寄りかかるように頭を傾ける。
するとお姉ちゃんも少しわたしの方に頭を傾けて、繋いだ手を軽く
握りなおして。
ぴたっと合わされた腕や脚から伝わるお姉ちゃんの温もり、時折も
ぞもぞと動いて肌が擦れ合う感触、ゆるやかな呼吸のリズム、吐息。
頬にかかるさらさらの髪。そしておねえちゃんの匂い、大好きな匂い。
わたしの側にある全てが、わたしを優しく包み込んでいてくれるこ
とがわかって安心できる。わたしにはお姉ちゃんがいる、そのことが
わたしを救ってくれている。
こんな緩やかで幸せな気持ちでいられるなんて、とても不思議で、
とても嬉しくて……でも、今はもうそうでない自分なんて想像できな
くなってしまっている。
嬉しくて、暖かくて、安心できて、どこか少しだけこそばゆくて。
……だからわたしも、お姉ちゃんの手を握り返す。
344 :
日常:04/10/22 12:23:29 ID:XEqdPfTU
一度絡められていた指をほどいて、重ねあわされていた手のひらを
滑るように反して。お姉ちゃんの手の甲を指先でなぞりながら、人差
し指で小指と薬指の谷間を、中指で薬指と中指の谷間を……そうやっ
て次々にお姉ちゃんの手と指のさわり心地を愉しんで。指を引いては
谷間を、下ろしてはお姉ちゃんの指の先、爪のなめらかさを感じて。
そうして、もう一度わたしの手はお姉ちゃんの手のひらの下へと滑
り込む。お姉ちゃんは自分の手を弄んだいけない妹の手を、もういた
ずらは許さないっていう風に強く握り締めてきて、わたしもそれに応
えるように握り返す。
これは、わたしたち二人のいつもの遊び。
これは、わたしたち二人の秘めやかな合図。
345 :
日常:04/10/22 12:23:42 ID:XEqdPfTU
わたしは傾けていた頭を起こすと、お姉ちゃんの方へと向き直る。
空いていたもう片方の手を何かを探してさまようように持ち上げる
と、わたしの望みに応えるようにしてお姉ちゃんの手が触れてきて、
そうして絡めとられ繋がり合う。
温もりが、すぐ側までくる。
大好きな匂いが、すぐ側まできている。
お姉ちゃんの温かさと匂いが、わたしの鼻先にまで近付いてきて。
だから、わたしは。
首をもう少しだけ傾げて、唇を一度閉じて。
もう一度開いて。
声に出さない微かな声、吐息の囁きのような声で──。
「お姉ちゃん」
「澪」
──重ね合わされる。
くちびる。
ぬくもり。
匂い。
吐息。
ぬれて、こぼれる。
唇と唇が重ね合わされる。
唇と唇とを重ね合っている。
お姉ちゃんの唇と、わたしの唇。
346 :
日常:04/10/22 12:23:58 ID:XEqdPfTU
お姉ちゃんの唇が少し離れて、代わりに舌でわたしの唇を舐めてく
る。
味わって、押し付けて、唾液をまぶして、やわらかさをやわらかさ
で舐めとるようにして。わたしの口の周りを全てお姉ちゃんのものに
してしまって。
あごの下にまで、お姉ちゃんが垂れてきてしまって。
わたしの口は、わたしの唇は、お姉ちゃんのものにされてしまって
いて。
わたしは、それが嬉しくてたまらなくなって。
だから、お姉ちゃんにもっともっとわたしを味わってもらいたくて、
わたしの中に入ってきてもらいたくて。
だから、わたしは催促するように唇を開いた。
そうして、舌をおずおずと下唇の上に乗せるように差し出す。
「…………」
お姉ちゃんの小さな……小さくおかしそうに笑う声を含んだ息が唇
を掠めて。お姉ちゃんの暖かな息が、舌と口の中に吹きかけられるの
が感じられて。
わたしは我慢できなくなって、餌をねだるように舌を突き出す。
347 :
日常:04/10/22 12:24:11 ID:XEqdPfTU
ぴと
……と、そのわたしの舌先に、柔らかな暖かさが触れる。
お姉ちゃんの舌。
お姉ちゃんの舌先だ。
わたしは与えられたそれが嬉しくて、もっと触れてほしくて、わた
しのものをもっと押し付けようとする。けれどお姉ちゃんはその動き
をかわすように離して、一度かわされてひっこめられたわたしの先を、
また追いかけるように触れてくる。
触れて、離れて。
逃げて、追って。
互いの舌先だけを、触れ合わせ、つつき合い。舌の先、先のおもて、
そのうら、その横を舐めて、踊るように、遊ぶように交わらせ。小鳥
達が愛を確かめ合う前の求婚のダンスのように、つかの間の遊びを楽
しんで。
夢中になっているうちに、いつの間にか重ねられていた手は互いの
背に回されて。
もっと近くに、もっと傍へ。その気持ちとぴったり重ねあわされる
ように、互いに向き合い、抱き合って。
348 :
日常:04/10/22 12:24:22 ID:XEqdPfTU
お姉ちゃんの舌が、離れて、少しだけそのままになった。
それはささやかな舌先遊びの時間が終わる、二つ目の合図。
だからわたしは、一度唇を閉じる。
にちゅと、いやらしい感じの音がした。
繋がれていた手が解かれる。
そのまま、わたしの手を添えて、お姉ちゃん手がわたしの頬の上に
やってくる。
わたしはその手をお姉ちゃんの手に沿って滑らせる。
お姉ちゃんの手のひらが、わたしの上気した頬に触れて。
引き寄せられ、引き寄せて。
唇を開いて、開かれて。
もう一度。
そして今度は、もっと深く──。
奪い。
貪り。
侵すために。
──深く、重ね合わされる。
349 :
日常:04/10/22 12:24:46 ID:XEqdPfTU
わたしの中にお姉ちゃんが入ってくる。
わたしの舌をお姉ちゃんの舌が絡めとり、蹂躙する。
わたしの舌がお姉ちゃんの舌を受け入れ、絡まり合う。
温かな柔らかなもの。
舌と舌の絡まりあう感触、にゅるにゅるとした交わり。
「ん、んむ……んぅ」
「む……ん、ん……ぅ」
涎とよだれ、お姉ちゃんのものとわたしのものがぬちゅぬちゅ混ぜ
合わされる音。唇の端から垂れて零れて、落ちる。
ぐちゅ ぐちゅ
にゅる にゅるり
舌とした。
涎とよだれ
息と、といき。
その息を継ぐ間もないほど、わたしとお姉ちゃんは求め合う。
求めて、重ね交わり、絡み合う。
鼻から抜ける息。鼻から入ってくる息。
温かな息、匂いに満たされた息。匂い、におい、お姉ちゃんの匂い。
お姉ちゃんの匂いが、口から鼻にやってきて、わたしの中もお姉ちゃ
んに満たされて。きっと同じように、お姉ちゃんの中もわたしでいっ
ぱいになって。
350 :
日常:04/10/22 12:35:25 ID:XEqdPfTU
お姉ちゃんの涎、おねえちゃんの味。お姉ちゃんの味のよだれ。わ
たしの涎、わたしの味を、お姉ちゃんもいっぱいに味わって。
そうしてわたしとお姉ちゃんは交じり合って、同じ匂いと同じ味と
になってしまって。
溶けて、交じり合って、垂れて、流れて。
匂いは広がって、味は混じって一つになって。
わたしとお姉ちゃんは、お姉ちゃんとわたしになって。
二人は一つの匂いと味になって。
だんだんと、だんだんと、わたしとお姉ちゃんとは一つのものになっ
ていくようで。
同じ匂いの、同じ味をした。
同じ顔の、同じ姿かたちの。
同じ血を分けた、同じ繋がりを持った、一つの卵から生まれた二つ
のいのちが、そうしてもう一度、一つに戻っていくような。
感じられる世界の全ては、ただお姉ちゃんだけ。
わたしの全ては、お姉ちゃんだけ。
お姉ちゃん。
お姉ちゃん。
お姉ちゃん。
お姉ちゃんだけが、わたしの全て。
351 :
日常:04/10/22 12:35:37 ID:XEqdPfTU
涙が零れて。
涎が、こぼれて。
ちゅる ちゅる ちゅる
ぬちゅ ぬちゅ ぬちゅぅ
苦しくて、気持ちよくて。
息ができないほどに、気持ちよくて、うれしくて。
繰り返し、くりかえし、何度も、なんども。
「ふぁ……ん、ん……ぅ」
「ん……むふ、んぅ……ふはっ」
唇を離そうとしても、逃げられない。
唇がはなれてしまったら、すぐにもう一度かさね合わされる。
苦しくて、苦しくて、どんなにくるしくても。
気持ちよくて、気持ちよくて、うれしくて、止めることなんて出来
ない、できるわけがない。
ただ、ただ、お姉ちゃんと一緒に。
ただ、ただ、お姉ちゃんと一つになって求めあい、むさぼりあって。
352 :
日常:04/10/22 12:35:50 ID:XEqdPfTU
それがこんなにも気持ちよくてうれしくて、それ以外のことをわた
しからなにもかも無くしてしまう。考えられなくなってしまう。
おねえちゃん。
おねえちゃん。
おねえちゃん。
おねえちゃんとわたしはひ一つになっていて。
くるしくて、気もちよくて、わたしはわたしなのに、おねえちゃん
だけになってしまう。
わたしの中はおねえちゃんだけ、なにもかも、ぜんぶ、ぜんぶおね
えちゃんだけ。
「ん、んぅ……んっ、ふひっ」
「んむ……ん……んっ…んっ」
おねえちゃん。
おねえちゃん。
くうしいよ。
ほねえひゃん。
ひもひいいよ。
ひもひいい。
ひもひ、ひい。
いいの。
いい。
ひ。
ひは、は、ん、ん……んぅ。
ん、んむ……………ん。
ん……………ーーっ!
353 :
日常:04/10/22 12:36:04 ID:XEqdPfTU
「……ぉ」
「…………」
「……みお」
「…………はぁ……ん……」
わたしはいつの間にか、お姉ちゃんの肩に頭を預けるようにしてい
た。
お姉ちゃんの手が髪を優しく梳くように、撫でてくれている。
それが心地よくて、とても安心できて。
息が落ち着くまでずーっとこのままでいるのもいいなぁ……なんて
思っていると。
「軽く、イっちゃったんだね、澪」
「…………」
「かわいいんだよねー、澪は」
お姉ちゃんのその言葉がわたしは恥ずかしくてたまらなくて、その
まま知らん振りをしてしまう。
「自分からキスしてって誘っておいて、そんな態度なんだ」
クスクスと笑う声。
「………いじわる」
ぼそっと、恥ずかしいのを誤魔化すように言う。
今日のお姉ちゃんはちょっとだけイジワルモードみたい。
そのお返しにお姉ちゃんの背に回した手をちょこっと伸ばして脇腹
をつねってやろうか、なんてことも考えてみたりして。
354 :
日常:04/10/22 12:36:19 ID:XEqdPfTU
「でも、仕方ないよね。
私も澪とキスするの大好きだし」
受け答えになってるのかなんなのかよくわからないけど、なんだか
やっぱり嬉しいセリフをお姉ちゃんは言ってくれて。
「……うん、そだね。
わたしもお姉ちゃんとするの……好き、だし」
だから、そのよくわからない答えに対してわたしも素直に答えてい
た。
よくわからないけど、まぁ、いいかなって。
お姉ちゃんに抱かれて、優しく頭を撫でられながら。
幸せの中にいることを、わたしは感じていられるから。
「大好きだよ、澪」
「うん、わたしも大好きだよ、お姉ちゃん……」
お姉ちゃんの囁きにこたえて。
そうして、ゆっくりとわたしの身体はソファの上に倒されていく。
そうして、わたしはお姉ちゃんを優しく抱き留める。
355 :
日常:04/10/22 12:36:32 ID:XEqdPfTU
お姉ちゃんとわたし。
二人の『日常』は、こうやって今日も繰り返されていく。
これからも、変わらずに。
これからも、きっと……。
おわり
356 :
273:04/10/22 12:38:57 ID:XEqdPfTU
>>340 「孵卵器」は、八重×紗重、澪×繭とゆーカップリング話で、
無印のは入ってなかったよ。
トン。
めろん、詐欺かよ・・・
澪……
(;´Д`)ハァハァ
>>357 発注書には「ジャンル:零〜赤い蝶〜」って
かいたんですけどね…… 残念!
見てたら投下してみたくなったので…
中途半端ですがw
「澪、ちょっといいかな」
妙にニマニマした顔で、お姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「どうしたの、お姉ちゃん」
「ね、知ってる?澪。昔は双子って、先に生まれたほうが妹、
後に生まれたほうが姉、だったって」
「あぁ…。そんな話、どっかで聞いたことあるかも」
「そーなのよ!ぜんぶ、太政官布告のせいなのよー!」
「だじょ…… なんですって?」
ときどきこういう妙なことを言い出す。これくらいで
驚いてたら、お姉ちゃんとはつきあえない。
うっとりと潤んだ瞳。またへんなこと考えてるに決まってる。
「澪おねえちゃん……」
「………へ?」
「あぁ……、なんて素敵な響き!おねえちゃん、
おねえちゃーん!!」
腰にしがみついて、頭をぐりぐりすりつけてきた。
「ちょ、ちょっとやめてよ!何いってるの、おねえちゃん…」
「繭って呼んで」
「……なんですって、」
「ま、ゆ、って。ほら、はやくぅ」
…しかたがない。言うとおりにしないと、離れてくれそうにないし…。
「…ま、まゆ…」
「はうううーーーーーん!!!」
ぽて、っと殺虫剤をかけられた虫みたいに、お姉ちゃんは
床に倒れこんだ。よっぽど効いたみたいね…
「…こ、これよ…。やっぱりこの呼び方のほうが、
ぜんぜんしっくりくるわぁ……」
…何の余韻か知らないけど、ピクピク震えてる。
「はぁ…。ほら、しっかりしてよ、おね…… 繭、」
「は、はぁい、おねえちゃん♪」
なんだか聞き分けがよくなったみたい。けっこう使えるかも、これ…
「うふふ… どうしてほしいのかな?繭は…」
「あ、あん、おねえちゃん…。もっと、もっと繭に
えっちなことして…ぇ、」
という展開は、みなさまの脳内でお願いします。
すみませぬ。
いずれちゃんと書きたいなー。
ソレはいったい何プレイでつか(;´Д`)ハァハァ
365 :
88:04/10/26 12:40:26 ID:1Zatzv/T
見てくださった方レスしてくださった方、ありがとうございます!!
色んな感想が聞けて楽しいです、こういう見方もあるんだなあと唸りましたw
本当にいつも心から感謝しておりますw
ttp://akm.cx/2d2/img/3023.jpg エロ絵の練習に描いた水着絵。うおーっ、海に行きたいなあ、もう!!ぐはっ
GJ!GJ!GJ!GJ!
>>365 まぁなんだ……お前に言いたいことがある
いいかよく聞けよ
繭も描いて下さい
お願いしますGJ
ともかくもGJ。
ってか芸の幅が広いなあ…スゲ。GJ
>>369 さっそく使わせて頂きました!!
GJ&激しく乙です
放棄したわけではないそうなので、文章とログの保管子さんも
そろそろ復帰してほしいです。うん。
保管庫、ね
保管子たんハァハァ
というのを思いついてしまった
ゴメン
374 :
88:04/10/29 14:15:02 ID:okEbDu6v
保管子タン良いなあ、萌え妄想を分けてもらったよ、サンクスw
早速ですが繭ってみました
ttp://akm.cx/2d2/img/3089.jpg イルカの浮き輪は否オフィシャルオプションです
ってか、何言われるかドキドキしたよ;だけど、とても嬉しかったw
前回のカキコの後273氏の「日常」を読ませて頂いたのですが
すごく良いっ!!GJ!!繭のものになっちゃってる澪ツボすぎですw
そして表現が雰囲気たっぷりで作中の空気にほんのり酔っちゃいましたよ
それと本を持っていらっしゃる方には悪いですが欲しくても
手に入れられなかった者としては公開してくださると本当助かります;
あと360の小説の続きが読みたいです、よろしければ続投希望!!
姉妹関係逆転って面白くって良いですよね、読んでて楽しいですw
>>374 お前に言いたい事がある
確かに俺は繭も描いてくれと言ったよ
だがな……
本当に描いてるとは思いませんでした
激しくGJ
繭(;´Д`)ハァハァ
繭の最後の告白で、繭が嫌いになったって言ってるやつがいるけどよぅ
俺としては繭の精神がどす黒いってわかったら余計に萌えたわけよ
そういうキャラを無理やり力で抑え付けるのを想像しただけでウフフフフフフ
人によってそれぞれだけど繭って黒い所も良いよな
複雑な心理と切ない所が好きだ
でもやっぱ少し怖いなあ、そのスリルもツボだけどw
>>374 繭タソ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ・・・ハグウッ!
>>374 うわぁ・・・すごく可愛いですね///
そんなステキ絵が描けるなんて羨ましいです。
しかもかなり手馴れたご様子・・・このような絵を短時間でお描きになられるのですか?
だとするともう・・・凄すぎです!(*´Д`)ハァハァ
この前紅い蝶を買ってきてクリアしたから、次は零1でもやってみるかと思い
早速買ってきてプレイしたんだけど、なんか2より難しいような気が
敵の動きが2に比べて速いし、いきなり後ろにワープしてくるし、一撃がでかいし
おまけに回復薬少ないし、しまいには敵がハメてくるし (: ´∀`)
2から零シリーズ始めたから、宗方とか八重の事はわかったけど
正直二人にはあんな死に方はして欲しくなかったなぁ
せっかく災厄から逃れたんだから、それなりに幸福な最後にしてほしかった
まぁプレイしてて一番気になった点は、深紅やキリエの演技力なんだが・・・
ただの感想&微妙にスレ違いスマン
>>382 うっ、うまっ!!良い表情ですねwそして体のライン綺麗w
ものすごくGJです!!
ウマー(゚Д゚)
神降臨の予感
誰か写影機を持ってきてー
撮影会を始めるから
GJ
描いてみたいなと思ったけどこんなに神様多いんじゃ描くに描けないよコンチクショウ(´・ω・.∴,`:.;.,...
>>387 まぁ、待て逝くな
お舞さんの熱い思いをぶつけてくれ
それだけで良いんだ
389 :
42:04/11/01 01:42:14 ID:A2ZPaqfY
最近のこのスレの賑わいに便乗して自分も!
ってことで描いていたのですが、ある重大なミスを犯してしまいました・・・_| ̄|○
ほぼ仕上がってた時に気付いたので泣きそうになりました・・・
次は気を付けて描きますので・・・;;
ttp://akm.cx/2d2/img/3138.jpg どうして自分の描いた絵はこんなに不気味になるんでしょうか・・・(;´д⊂)
目が可愛いーーっ!!見返りにグッと萌えをそそられました
そして絵の質感が好きだーっ!!めっさGJですw
>>380 同意。自分も零1、2両方やったけど1のほうが難しく感じたよ
>>389 可愛いが、なぜかまことちゃん思い出した
ぐわし
スマソ
>>389 GJ!
>どうして自分の描いた絵はこんなに不気味になるんでしょうか・・・(;´д⊂)
どういう方向へ持って行きたいのか判らないのですけど、
基本は十分に押さえてると思うので、
明るい絵にしたいなら、背景・眉・口を変えれば改善される希ガスます。
後は過度に陰影を付け過ぎないとか。
>>394 随分遅れての返事ですいません;;
わざわざアドバイスありがとう御座いますw
褒めて頂けるのも嬉しいですけども、そういう指摘やアドバイスを頂けたらもっと嬉しいです^^
参考にしていきます。ありがとう御座いましたw
です^^;
hosyu
398 :
名無しさん@ピンキー:04/11/07 08:50:48 ID:BBVgx2zB
千歳タンの水着はないのかと
問いたい。問いつめたい。
小一時間、いや一升瓶持参で一晩問いつめたい。
曰
| |
ノ__丶 ゚。゚ ._
||一|| ∧_∧ .|--¢、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_ ||人||γ(〃´Д`) ̄ 丶.) < スクール・・・いやフリル付き赤ワンピ・・・
\ ||酒||L二⊃  ̄ ̄\ ̄ \____________
||\`~~´ (<二:彡) \
うむ、ワンピースか。
千歳タンは肌が弱そうだね
変なやき方しないように気をつけないと
402 :
名無しさん@ピンキー:04/11/10 07:32:27 ID:q7uRW7uy
>>401 本スレの方は話題が流れちゃったぽいので
こっちで聞くが、意味がわからん。上は見れないし。
盗作を転載しちゃったって事?
そういやイラストの方も“しゃむ様からの頂き物”で真ん中に
あるやつ見た事あるな。ごとP?
まぁ別に管理人は悪くないんだけど。
403 :
名無しさん@ピンキー:04/11/10 08:38:37 ID:Ej2Ve4+7
上がった途端に広告
よくあることですよ。目くじら立てるほどでもないし、
失望するほどのことでもない。
擁護するものじゃないけど、叩くほどのものでもない
しかし叩くものでもないというレスも付けづらい空気
まあ、なるほど。
漏れの兄の子どもが澪という名前になりますた
ワーイ
>>409 それと同時に犯罪者予備軍が一人増えたわけだ(w
>>409 紅いリボンまたは付いたヌイグルミとかをプレゼントするんだ。
>>406>>407 おいおいお前ら作者に気ィ使ってんの?
絵描いてる者としてはこういうの許せないんだけど。
構図とかを参考にするならまだしもこれじゃ首挿げ替えただけじゃん。
それなのにさも自分がデザインしたようなコメント描いて・・・。
うあーーー知ってる人だけに余計頭にくるーーーー
よくあることですよ。目くじら立てるほどでもないし、
失望するほどのことでもない。
繭『澪〜、澪〜。ん…あれは…』
MEGA「澪さん、だったかな」
澪「あ、はい、澪です。MEGA様、はじめまして」
MEGA「様なんていいよ。ここへは? 深紅ちゃんと来たんだよね?」
澪「うん。深紅に呼ばれて、遊びに」
MEGA「いいよねー。深紅ちゃん、澪さん、それと、繭さん、だったかな?
可愛い女の子が三人も来ると華やいでいいよね。楽しいし。
ここ男がおおいから…しかも正直、キモいのが。だから可愛い女の子歓迎なんだ」
澪「か、可愛いってそんな…」
繭『あら〜澪偶然、こんな所であうなんてねえ』
澪「偶然って…一緒に来たのに…」
繭『ところで、この方だぁれ? まさかMEGA様じゃないよね〜(澪に近づくなっつの)』
MEGA「…ん? MEGA、私だけど?」
繭『え〜。私ぃ、本スレでMEGA様は深紅と同い年だって聞いたんですけどぉ』
MEGA「それもその通りよ。…ん、私の方がちょっと若いかな。私早いうちに儀式したから」
繭『でもそれでその肌ありえないですよね〜。おでこや口元、首周り。隠せないレベルですよ〜、皺』
MEGA「……それで?」
繭『(びくっ)…って、本スレ573が騒いでたんですよ〜。酷いですよね〜』
MEGA「ふうん」
繭『(そう簡単には潰れないのねこの年増…)』
つづ
深紅「ME〜GAさんっ。今日は御飯食べますか?」
MEGA「深紅ちゃんがいる日くらい、食べよっかな」
深紅「食べましょう食べましょう。今日はね〜、繭澪が創ってくれるんです。ゲストだとかなんとか。
あの2人あれで結構料理うまいんですよ。私正直楽しみで…えへへ」
MEGA「へえ、。深紅ちゃんがさらに巧いって言うとなると、凄そうね、それは」
深紅「も〜、私は普通ですよ。ん? …あれ…誰です? 奥で寝てる人」
MEGA「573さん。遊びにきたそうよ。疲れてるって言うから私の部屋で寝てもらってるの」
深紅「へぇ…氷室邸も今やオープンになったんですね。ご飯1人前追加ですか?」
MEGA「いいんじゃない。寝かせてあげましょう」
深紅「はーい。じゃあ食卓で待ってますねー」
てってってっ
MEGA「さて573さん、そろそろお目覚めかしら」
573「……」
MEGA「その姿だと、いつまでも年経らないから楽よ」
573「……」
MEGA「感謝しろとはいわないけど、悪くないでしょ」
573「orz」
MEGA「あらあら。箱さんの真似? ふふ」
澪「でもここ凄いよねー。深紅が持って来たっていうけど…なんか普通の家より台所揃ってる」
繭『そりゃ深紅だもん。料理まわりは完璧でしょ。っと味醂そっち?』
澪「はい味醂。でもさー、ここ、生きた人いないんだよねえ。お塩とって」
繭『塩、はい。霊だって食べようと思えば食べれるらしいよ。お腹減らないから食べないだけで』
澪「へー…しかし…今の皆神村にココに、和やかで明るい霊って、なんか違和感」
繭『何言ってんの。凶暴な霊なんか要らないっつの。味醂返すね置いといて。
澪は射影機ナシなら半分くらい見えないんだし、いいんじゃない?』
澪「そうだよね、お姉ちゃんはもっと沢山、このレンズ通したみたいに…って!」
繭『澪。かきまぜながらカメラ覗かないの。ダマになる』
澪「わー! わわわ! お姉ちゃんっ!」
繭『澪。かきまぜながら驚かないの。こぼれる』
澪「だって、お姉ちゃん、ほら! あそこ、573さんが座ってるっ!」
繭『ああそう』
澪「ああそうって…」
繭『私見えないのよねー、霊って(つーか消したいのはむしろあの年増だし)』
澪「え? えっと…(もろ嘘だしそれ)」
繭『どうかした?(霊だけに効く毒とかあいつの皿に盛れないかなあ・・・)』
澪「いや、別に…つい、さっきのかなあとか…」
繭『さっき? 何か?(別に澪守る為なら名無しの一人二人…)』
澪「うう…なんかお姉ちゃん怖い…(。´-⊂)゚。 」
繭『お姉ちゃん怖くないよ、澪』
>>412 知ってるひとだとね…まあ腹も立つね……
でも、こんなのいちいち気にしてたらきりないし。
こういうエセ絵描きほんとに増えたけど、何言っても
ムダ。だから気にしないほうがいいですよ。
しかしフェイタル発売されてんのに
静かだね…
X箱の販売本数をあなどってはいけない……
と言うか箱を持っていない・・・
十一月十一日
一ねんぶりにみおとまゆがあそびにいらっしゃった。
おむねとこしをちいさなぬのでかくしているだけの
はれんちなかっこうをしていらっしゃる。
こわいのでおしいれにかくれた。
どうでも良いが十月十日を縦に書くと
十十
日月
十月十日タソ…(;´Д`)ハァハァ…
十一月十一日
1年ぶりに皆神村に遊びに来た。
抵抗する千歳ちゃんにきわど〜いビキニを着せてみた。
結構似合う。
が、やはり時代の差だろうか、顔が真っ赤だ。
死ぬほど恥ずかしいらしい。
死ぬほどどころか本当に死んでしまった樹月はどうしよう。
滝のように流れる鼻血を抑えきれず、意識を失った。
実の妹に欲情して気絶する奴を助ける気はないけど。
とりあえず千歳ちゃんが泣きながら覆い被さり、揺り起こそうとするうちは
出血も止まらないだろうし、今度こそ始末できるだろうか、この嘘情報男。
十一月十二日
きょうも みおが あそびにいらっしゃった。
みおは せいようふうの あおいふくを きてらした。
みおが てをかかげると
ゆかがはね やがとび いわがおちてきて
むらのかたがたは ひめいをあげていた。
こわいのでおしいれにかくれた。
426 :
88:04/11/19 19:25:44 ID:WKsnOwJd
>>426 おいお前!
何だそのエロかわいい絵は!
GJ!
>426
射影機でX線写真が撮れそうだな。
>>426 ついにエロに挑戦ですか!?
GJです!(*´д`*) '`ァ '`ァ させて頂きました。
本スレみてるとやはり半二次住人は路頭に迷ってそうだ…
っていうか、本スレから貼られてるここのアドレスも
間違ってるような気がする。
まぁやる気のない
>>1だから仕方ないか。
あれはたぶん、鯖移転が本スレ建ててから起きたんじゃない?
pie→idolへの移転ていつだっけ。
…と擁護しようかと思ったけど、どうも前スレからのそのまんまコピペだな。
酷いもんだ。
>>432-433 今まで気が付かなかったです・・・
次にテンプレ貼る時はちゃんと直しておきますね、
本スレ
>>1さん
せめて前スレのリンクズレだけは直して欲しかったなぁ_| ̄|○
435 :
432:04/11/24 23:02:05 ID:e7mIYAHS
前スレが既にそうだったのか。
本スレ
>>1よ。すまんかった。
澪「お姉ちゃん、どしたつや?」
繭「さっきそこをだれか走っていった気がしたけんどん
だれもおらんの」
繭「澪見に行っちぇみてよ」
澪「なに言っちょるのよ!わちはいやよ!
お姉ちゃん行っちぇきなさいよ!!」
澪「しかたないのう・・・。じゃあ、わしが行ってくるけえ、お姉ちゃんはここでまっときんさい。
繭「すまんのう、澪。
澪「ええんじゃ、もう。慣れとるけえ・・・。
・・・。
繭「どうじゃ、なんかおったか?
澪「真っ暗じゃき、何も見えんとよ。・・・いや、誰もおらんよ。戸もしまっちゅうが。
438 :
名無しさん@ピンキー:04/11/27 12:05:14 ID:gmXTgw8z
なぜか笑える
土佐弁!?
23:12】お姉ちゃんば追って皆神村へ。お姉ちゃん発見。イベントデモはスキップ。
一周まなごで見たしPS2版でも見たから。
【23:22】民家のある方に進む。人っ子ひとりいね。イヤになるんずや。
「澪、そったらに走らねで・・・・」お姉ちゃんの言葉だ。さしねんだよ。誰のせいでこったら不気味な村にきだと思ってるんだよ。
「足が痛いの・・・」うるせぇんだよこの------------が。
【23:35】ダルい屋敷内探索。部屋の隅で自縛霊がうめいてら除霊するぞ。
【23:43】「澪、助けて!」お姉ちゃんが叫んでいるんずや。わにどうしろっていうんだよ。
【23:44】お姉ちゃん救出。霊に足ば掴まれたらしいんずや。うだつの上がらね奴だ。
【0:03】もう真夜中だ。村からの脱出方法がわがね。早く家に帰りたいんずや。
【0:10】セーブ、ついでにセルフタイマーば使ってみるんずや。繭がニャニャしちゅうね。
パンプキンかぶってんじゃねえぞゴルア!
【0:16】電波お姉ちゃんが意味不明な言葉ばブツブツ言ってら。
【0:30】1階の探索終了。
【0:40】2階へ。
【0:45】お腹がすいたんずや。食料がないので万葉薬ば飲む。体力がわんつか回復するんずや。
【1:11】部屋ば探索。なもしようとしねお姉ちゃんに本気でいらつく。
【1:20】須堂美也子登場。
【1:21】「真澄さん・・・なして・・・・・・」 相変わらず未練がましい奴だ。
「やめて!わ達ば襲わないで!」ほんまはお姉ちゃんはどうでもいいんずや。シャッターチャンス早くこいんずや。
【1:22】美也子に触れられるんずや。気持ち悪いんずや。体力ば奪われて足取りがおぼつかないんずや。
【1:23】「来ないで!」お姉ちゃんがあっさり捕まったんずや。わんつかは逃げ回れよ。
【1:24】「み・・・お・・・」へんばのーお姉ちゃん、おんろー10分前のわ達。(セーブした所からやり直し)
【1:25】 お姉ちゃんば囮にして攻撃するんずや。 「今だ!フェイタルショット!!」しかも3連コンボだ。
「真澄さん・・・」このセリフには飽き飽きしちゅうね。
【1:26】戦闘終了。「お姉ちゃん、大丈夫?」格好だけ聞いてみるんずや。
【1:27】「澪・・・何があっても、わは澪ば許すから・・・」イヤミか? 首絞めたろか。うだつの上がらね奴だ。
【1:30】階段ば駆け下りるんずや。下からお姉ちゃんば見上げると、白いモノがチラチラと・・・。
パンチラか?撮るか?
442 :
名無しさん@ピンキー:04/11/27 22:24:37 ID:uW2VztnP
蟲姫さまっていうケイヴの出したシューティングの話、なんだか紅い蝶と微妙に被ってる気がする…
漏れだけれすか
. / ̄ ▼ ̄ .\
/∴ ヽ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
, |∴ / \ |、 |
>>442被ってんのは
|`──-( / )-( \)l | <あんたのチ○ポの
| [ , っ l | .| 皮だけやって
`-, 'ヽ、_ソ }' .|___________
ノ ヽ、 `' ノ、
/ ゝ ── ' ヽ
/ ,ィ -っ、 ヽ
| / 、__ う 人 ・ ,.y i
| /  ̄ | |
ヽ、__ノ ノ ノ
| x 9 /
| ヽ、_ _,ノ 彡イ
| (U) |
ヽ、__ノヽ___ノ
ヽ ̄ ̄ノ^ | ̄ ̄ i
>>442 サイト行って見てきたけど・・・。
俺はどっちかっていうとナウシカと被ってると思った。
紅い蝶とはあまり・・・。
445 :
名無しさん@ピンキー:04/12/01 01:27:17 ID:nS7BQN0x
ただいま、澪×繭でエロパロ構想中〜。
八の刻で朽木の中でヤルか、「虚」エンド後、家でヤルかで悩み中(藁)
レスの定めに従え!
個人的には虚エンド後の目の見えなくなった澪に繭が色々イタズラするというシチュエーションが好きです。
でも朽木でやるっていうのは今までのSSで無かった(?)のでそっちも気になりますね・・・
期待してます。頑張って下さい!
久しぶりに参戦してみるか
一人山道を歩いて、おじいちゃんのいる山小屋を
目指している少女、千歳。
ふもとのおばあちゃんからお弁当を届けるように
言付かったのだ。
千歳(おじいちゃん、おべんと忘れて行くなんて
あわてんぼさんねっ)
と、思いつつも大好きなおじいちゃんの為に届け
るため、せっせと山道を登っていった。
しかし、突然目の前が暗くなり、転んでしまった。
どうやら何かを被せられ、森の中に倒れたようだ。
番長「嬢ちゃん。こんな山の中を一人で歩いてちゃ
いけねぇなぁ。俺が遊んであげるからね、へへ」
太い声の男の手が膨らみ始めた乳房を揉み上げてきた。
千歳「やめてぇ・・・お願い・・助けておかぁさん」
千歳の哀願も空しく、深い森の中へと吸い込まれていった。
男の手は千歳の白いワンピースをまくり上げ千歳の淡い
青色の下着が露になった。男は千歳の小さなブラジャーを
上へずらすと、まだ肌色に近い二つの蕾を舌で乱暴に転がした。
千歳「〜〜! 気持ち悪いよぅ・・もうやめて・・」
そして、両方の蕾を楽しんだ男は、千歳の大事な割れ目に手を
這わしてきた。
千歳「やっ、ダメっ、触らないで!!」
男は手を止めず、千歳の股間の豆をつまんだり転がしたりする。
千歳「痛いっ、乱暴にしないで・・あっ」
割れ目の豆を通り過ぎた男の指は、まだ誰も通ったことの無い
洞窟に入ってきた。
千歳「痛い!! 指入れないで!! 痛い、痛い!!」
男の指は発達途上の千歳の膣内を埋めていった。
千歳「っく。痛い・・早く抜いて・・・」
番長「ひひ、ちゃんと濡れるんだな。早速、俺の
モノをくわえこんでもらおうか。」
そういうと、男はズボンのベルトをほどいて、立派な
一物を取り出した。
千歳「ダメっ、入れないで。・・・誰か助けて・・」
男は一物を千歳の割れ目に当てがい、そして一気に沈み
こませた。
千歳「あぁあああああああああ!!!!痛いよ!!痛いぃ
いいいい!!!! うあぁああぅううううう!」
番長「ごめんよお嬢ちゃん。すごく気持ちいいぜ。ハッハッ」
紅く染まった千歳の割れ目を男の一物が何度も何度も往復
している。
千歳「痛いぃいい!!! 抜いて! お願い、抜いて!!」
番長「ダメダメ。俺がイクまで抜かないからな。ホレホレ」
451 :
澪×繭(1)澪視点:04/12/02 02:24:42 ID:AlBZS8S2
「虚」を覗き込んだ後、覚えているのは焼けるような痛みとお姉ちゃんの顔だった。
「虚」エンドSS
「・・・澪・・・みお・・・」
暗闇の中お姉ちゃんの声が聞こえる。
「?・・・お姉ちゃん・・ここ、どこ?暗くて何も見えないよ・・」
辺りは暗くて何も見えない、まだ村から出られないのかな?
「・・澪!」
いきなり抱きしめられた、すごく柔らかいお姉ちゃんの胸。
「・・・ごめんね、ごめんね・・みお・・」
「・・・どうしたの?・・・お姉ちゃん・・・泣かないで・・・」
お姉ちゃんの背中に手を回した。ゆっくりとさするけど泣き止んでくれない。どうしよう。
「お姉ちゃん?・・・お姉ちゃん・・」
「・・・みお・・みお・・」
お姉ちゃんはさらに強く抱きしめてきた。お姉ちゃんの胸に顔が押しつけられて苦しい。
「みお・・ここね・・病院なの・・」
「・・・病院?」
「私たちは村から出られたの・・・でも・・でもね、澪の目が・・」
最後まで言い切れずお姉ちゃんは泣いた。
「目・・・私の目がどうかし・・」
見えない、そういえばさっきから何も見えない。
「・・・うそ、そんな・・・」
お姉ちゃんの体にしがみついた。でも、震えが止まらない。
「・・・いや、お姉ちゃん・・おねえちゃん!!」
怖い、村にいたときよりももっと怖い・・。嫌だ・・こんなの嫌だ・・。
「・・みお・・ごめん・・私のせい・・私のせい・・私の・・」
お姉ちゃんの胸で思いっきり泣いた。でも涙は全然止まらない。
452 :
451:04/12/02 02:30:37 ID:AlBZS8S2
普段は澪は甘えんぼな設定。村での活躍のギャップに
ハアハア(藁)繭視点だとかなり黒そうだ。
・・・朽木ネタは後日な。
千歳「〜っ・・うぅ・・痛いよ・・おかぁさん・・」
ひとしきり往復し、男の一物はさらに加速してきた。
番長「ふぅ、そろそろイキそうだぜ」
番長「生理まだ来てないんだろ。膣内に出すぜ!」
千歳「や、ダメ! 膣内はだめぇええ」
千歳「あっ・・・ん・・ん・・」
男は千歳の中に大量に種を吐き出した。
一物を抜いた千歳の割れ目から白い種が溢れ出す。
番長「流石にこの年代は締まりが良くて気持ちいいぜ」
番長「またやらせろよ。次も膣内に出すからな」
千歳「・・(妊娠・・しないよね・・? こんな男との
子供なんて絶対イヤ・・)」
男は楽しむだけ楽しんで山を下りて行った。
千歳「服、着なくちゃ・・・」
-Fin-
454 :
澪×繭(2)繭視点:04/12/02 21:16:15 ID:Vjmghb9F
私のせいで澪の目はみえなくなった。
「おねえちゃん・・・おねえちゃん・・・」
澪は私に必死にしがみついて泣き叫んでいる。まるで赤ん坊のようだ。その様子が
いじらしくていとしくて、私は包み込むように澪を抱きしめた。
「・・澪・・大丈夫・・・私がいるから・・ね?澪」
澪の頭を優しく撫でる。額にそっと唇を押し当てながら少し強く抱きしめた。ああ
・・澪・・みお・・やっと・・・。
しばらくして、澪は私の胸に顔をうずめたまま眠ってしまった。澪の涙で私の服
は少し濡れてしまったけど、私はそのままの姿勢で澪の髪を梳きながらその寝顔を
見つめている。少しやつれているけど、その寝顔は綺麗だった。
「澪・・・あんなにがんばったもんね・・」
私は村での出来事を思い出していた。あの恐怖から澪は私を救ってくれた・・。胸
が熱くなり、自然に涙がこぼれてくる。
「澪・・・ごめんね・・・」
私は澪に謝った。でも、この涙は悲しみのためじゃない。
「私・・・嬉しいの・・・みお」
私が流したのは嬉し涙だ、澪を「独占」する願いがかなったことに対しての。
「ずっと一緒だよ・・・澪」
私は誰にもみせたことのない微笑みを浮かべ、澪を抱きしめた。
こんばんは。ワタシを覚えておいででしょうか。以前、深紅と真冬の晒し合いSSを投下すると言っていた奴です。
ずっと投下もせずにいてごめんなさい…。
近々投下させていただきます。よろしくお願いします。
457 :
澪×繭(3)繭視点:04/12/03 02:13:17 ID:QaEDugX8
離れるくらいなら一つになりたい・・。
紗重の気持ち、私には痛いほどわかる。本当は私だって待っていた、ずっとずっと
待ってたんだよ、澪・・。
「ほら、澪・・家に着いたよ」
2,3日して、澪は退院することになった。お母さんと3人でタクシーから降りる。
澪の手が所在なくさまよう。お母さんが澪の手を掴もうとしたけれど、私が横から
澪の手を奪う。
「大丈夫、私が澪を部屋まで連れてくから」
「?・・・そう、・・じゃあ、お願いね」
お母さん少し変な顔してたけど、すぐに夕食を作るからといって台所へ行った。
「いこ、澪!」
私は少し明るく澪に言った。澪はただこくりと頷いて、私の手をぎゅっと強く
握ってくれた。・・・・・とても嬉しかった。
「繭はまるで澪のお母さんみたいね」
夕飯の時、お母さんが言った。私は一生懸命澪にご飯を食べさせようとしている。
「うん、だって澪の面倒はこれからずっと私がするもの、ね?澪・・」
「・・・うん、お姉ちゃんと一緒がいい」
澪はしばらく間をおいてからこくんとうなづいた。包帯のため表情は読み取れな
いが、私に頼っているのは確かで・・・そして、その事実だけで私は嬉しくなる。
お母さんはまたちょっと複雑な顔をしていたけど、もう何も言わなかった。
流れをぶった斬ってバカ繭系を投下しまっす。
SS書くのは初心者なので多少変なトコは目を瞑ってくだせぇまし。
──そこは白黒の色の世界。
まるでこの世とは思えない異空間に繭と血染めの着物を着た少女は対面していた。
「アナタ・・・誰?」
「私は紗重・・・ねぇ、アナタ私に協力してくれない?」
「協力!?」
明らかに怨霊側と分かる彼女に、いきなり『協力』という単語を出されて、繭は困惑した。
「ふふっ、簡単なコトよ。私にその体を貸してくれればいいの」
少女は怪しい微笑みを浮かべてそう言った。
しかし、怨霊に体を貸そうものなら即座にそれは澪に被害が及ぶことを姉は百も承知だった。
「お断りよ、どうせ澪に酷いことする気なんでしょう?」
「澪?」
「アナタが八重と呼んでる女の子のことよ」
「フフ・・・酷いこと・・・ねぇ・・・」
「ふざけないで!澪にもしものことがあったら、私許さないから!」
大人しいハズの繭が凄い剣幕で捲くし立てる。
「まぁまぁ、落ち着いて聞きなさい」
やれやれ、と言いたげな表情で血染めの着物の少女が繭を諫める
「あなたのいう『もしものこと』って?」
「澪を殺すことに決まってるでしょ!?」
「ふふ、そうね。下手したら死んじゃうかもね。でも考えてもみなさい」
「・・・?」
「怨霊に殺された人はどうなると思う?」
「そりゃあ・・・その人も怨霊になっちゃうんじゃないの?」
少なくとも、繭のココに至るまでに手に入れた知識ではそうなる。
「フフ、そういうこと。怨霊になっちゃうのよ」
「じゃあ、尚更・・・!」
と、反論しようとした繭に最高のかうんたーぱんちが待っていた。
「千歳ちゃんみたいにな怨霊になるのよ」
「・・・ッ!!」
立花千歳。
怨霊とは思えないその可愛らしさで多くのプレイヤー達を魅了し、
致命的なまでの超重度シスコンの繭にも「可愛い」と素直に思わせる最強のロリ爆弾怨霊である!
「で、澪ちゃんがそんなふーになったらどーなるかなぁ?」
紗重がくすくすと笑いながら繭に問いかける。
その一言が繭の妄想癖のスイッチを豪快に入れてしまった。
肌が少し青白くなって、体がちょっと半透明になっちゃって
でも、それでも凄く可愛くて、あのぷりちー過ぎて襲いたくなる衣装そのままに・・・
それで部屋の隅っこのほーで
「ひっく・・・ぐす・・・お姉ちゃん・・・何処〜?・・・お姉ちゃ〜ん・・・」
なんて悲しい声で泣いているに違いない。
嗚呼!!抱きしめたい!!
そしてそのまま押し倒して色々なことをしたい・・・!!
もう、私がこの村の新たな侵入者だったらこのまま憑り殺されても良いかもとか思えるくらい!
いいえ、むしろ憑り殺してください!
澪にぎゅって抱きつかれてそのままその胸で眠りたい!!
嗚呼、澪。ぎゅってして!
(以下延々)
「ちょ、ちょっとアンタ鼻血出てるわよ!?」
繭は紗重の一言で意識が妄想の世界から帰ってきた。
「良いところだったのに、邪魔しないでよ。紗重!」
「良いところって・・・しかも、いきなり呼び捨て・・・」
その火の点きように紗重は引くしかなかった。
そして、もはや紗重を無視して萌え滾るシスコンお姉ちゃん。
とりあえず、鼻血拭け。
「あ!でも、紗重!」
「・・・また呼び捨て・・・何よ?」
「澪の柔肌に傷を付けるつもり?もし、そうだとしたらやっぱり許さない!!」
守る対象が『妹』から『妹の柔肌』に変わったが、気にしてはいけない。
「ああ、それは大丈夫よ。アナタも知っての通り。怨霊は相手を抱きすくめるだけでかなりの精神的なダメージを人に負わせるの」
「でも・・・そんなこと何度も何度もやって・・・澪がトラウマにでもなったら」
「・・・どんなトラウマよ?」
「抱きつき恐怖症!」
「・・・」
紗重は眩暈を覚えた。それはもう壮絶な眩暈。それはもうぐーらーぐーらと
紗重はそのとき初めて「呼ぶ相手間違えたかなァ・・・?」
と、心配した。
無論手遅れの心配なのは言うまでもないが。
「嗚呼、きっともう絶対ぎゅってしてくれなくなっちゃう!」
「あ〜・・・私に体を貸してくれれば、一回抱きついただけで軽く逝かせてあげられるから・・・」
とりあえず、この暴走女を止めねばと紗重が口を挟む
しかし、彼女の今の言葉の使い方はまずい・・・
「イかせられるっ!?」
それはもう目をきらっきらと輝かせて紗重を見る繭。
カタカナか漢字かという問題だが意味の違いはかなり大きなモノだった。
そして、うっかり入る繭の妄想すいっち。
464 :
繭妄想:04/12/03 21:04:20 ID:yrPMFfQV
自分で自分の体を抱きしめながらがくがくと身を震わせ、怯えの目を向ける澪。
──もう、すぐそういう加虐心をくすぐるような顔するのよね澪は・・・。
「お、お姉ちゃん・・・どうして・・・?」
「ウフフフ・・・怖いことなんてなにもないわ・・・澪・・・」
そう言って澪の腕を握る。
「ひゃっ・・・!?」
驚きの声、でもその声は艶っぽい色も含んでいる。
「全身が性感帯みたいに敏感でしょ?」
「お姉ちゃ・・・止めて・・・」
その白い肌をほんのりと赤く染めて、必死に抵抗しようとする澪。
しかし、その抵抗が繭の加虐心をさらに煽り立てる。
澪の手を引いて、自分の胸元に澪を引き込む。
そして澪の華奢な体をぎゅっと抱きしめる。
「ふ、ふぁぁぁぁぁ!」
澪が体をびくんびくんと震わせた。
すぐ傍には澪の顔。
だらしなく開いた口・・・焦点の合わさらない目・・・。
普段は凛々しい表情を見せる澪からはとても想像もつかないような・・・とても魅惑的な表情。
465 :
繭妄想2:04/12/03 21:04:47 ID:yrPMFfQV
「可愛くイったね」
「お・・・おねいちゃ・・・ん・・・」
繭は衝動を堪えきれずキスをする。
「ん・・・んん・・・んーっ」
澪の体が再び、びくんびくんと震えた。
繭の膝に当たっているスパッツごしに湿り気を感じた。
1分ほど口付けてようやく唇を離した
「ぷはぁっ・・・はぁはぁ…」
澪が肩を使って荒く息をする。
でも、繭は澪を休ませない。膝を使って澪のスパッツの湿り気の中心部をいぢる。
「ひゃん!?お、お姉ちゃん!?」
「んふふ、澪ったらもうこんなにして・・・そんなによかったの?」
繭の問いに澪は顔真っ赤にして背けた。
「澪ったら素直じゃないなぁ・・・じゃあ下の御口に聞いてみるわね」
「!?、待って、待ってお姉ちゃん!!それだけは・・・!」
繭は澪の静止を無視してスパッツに手をかけ・・・そして・・・。
「ちょ、ちょっと!?滝みたいに鼻血出てるわよ!?」
もうとんでもないことになっちゃってた妄想の世界から紗重の声が繭を引きずり戻した。
で、こちらの世界の繭。そりゃーも鼻血がエライことになってます。
もう失血死するんじゃねーかってぐらい、ダバダバと。
ギロッ
「ひぃっ!?」
修羅か羅刹の如き目つきで紗重を睨みつける繭・・・。
「良いところだったのに・・・本当に良いところだったのに・・・・紗重ェェ・・・」
ずんずん間合いを詰める繭
気迫に負けて後ずさりする紗重
「ま、待って!つ、つ、つまり、私に協力してくれれば。良いところだったモノが現実になるのよ!!」
あまりの気迫に押されしどろもどろになりながら叫ぶ紗重。
弱弱しいことこの上なし。真のラスボスの威厳は何処へ・・・。
ぴた・・・
繭の動きが止まる。
「・・・?・・・あ、あの〜?」
「是非協力させて!!」
言うや否や紗重の胸に飛び込む繭。
そのまま紗重をぎゅっと捕まえる。
「ひぃぃ!」
ちなみに、まだ鼻血が止まってないので血染めの着物がさらに血に染まってゆく。
復讐の返り血で染まった着物が、繭の煩悩の返り血で染まる・・・。
言ってはなんだが、マヌケな光景である。
「あ、でも一つ聞きたいんだけど」
繭が真顔にになって不意に訪ねた。
って、鼻血、鼻血〜。
「な、何よ?」
「あなたに協力し終わったら、私どうすればいいの?」
いきなり真面目な質問をする繭。
「・・・さぁ?澪の怨霊に殺されてみれば?一緒に怨霊になれるけど・・・」
「それよ!!」
どばっ(鼻血の勢いが加速した音
「ひぃぃぃぃぃ、私の着物ーーっ」
紗重が泣きそうな声を出すが、その声は繭には届かない。
「全てが終わったら澪の怨霊にぎゅってして殺してもらうの!
そして、二人とも怨霊になって永久に愛を育むの!!
それなら、二人は永久に離れることはない!!
ずっと、ずーっと一緒、これだわ!私の求めていたものはコレだわ!!」
こうして、紗重と繭の最強の共同戦線が張られることとなった。
そして、そんなバカ姉の思惑も知らずに姉を救うために奔走する澪。
「待っててね、お姉ちゃん!」
『終われ』
以上で、駄文終わりデス。
こういう掲示板に文章コピペするの初めてで
文章とか無茶苦茶ですが、勘弁してください。ホント
前々スレの196のシチュに萌えてしまったので
思わず書いてしまったんです。
では、「バカ繭、黒繭に栄光あれ〜」と叫んでXに飛び込んできます。
ノシ
>>649 イイイ(・∀・)!!!激しくワロタGJ!
>>469 ワロタw
誰かイラスト入りSSで同人誌にしてw
473 :
469:04/12/04 01:10:24 ID:DwuhTs5O
おぉぅ、レス有難うございます。
少しでも神達に近づけるよう。今後とも精進させて頂きます。
・・・蛇足かもしれませんが実は
>>461と
>>462の間に次のような文章が入る予定だったのですが、
うっかり入れ忘れましたので脳内変換して頂けるとありがたいです。
紗重としては繭の妹萌えな精神に軽く火をつけてやるつもりだったのだろうが、
残念ながら点いたのは火などというレベルではなく、業火。
紗重の八重に対しての思いは純粋過ぎていたのだ。言うなれば純白の思い。
それをうっかり繭の澪に対しての思いも同じモノだと考えたのがそもそもの誤算
繭の澪に対しての思いはあまりにも黒かった!
どす黒いことこの上ない思い・・・。
紗重は声をかけられるなら、間違いなく澪にすべきであった。
474 :
澪×繭(4)澪視点:04/12/04 01:11:25 ID:4gbxiKwl
目が見えなくなったと知ったとき、すごいショックだった。暗い闇の中、一人で
色々考えた、けれどなかなか自分の気持ちに折り合いをつけることはできなかった・・。
「・・・・・でも・・・うん」
私は一人でつぶやいた。それでも、これだけは確実だ。お姉ちゃんが助かったこと
が嬉しいこと。お姉ちゃんが死ぬぐらいだったら、私の目が見えなくなった方がい
い。・・・・・これで良かったのだ。私は絶望で潰されそうな心をなんとか建て直
した。次第に私の中でお姉ちゃんは今まで以上に大切な存在に膨れ上がっていた。
「・・・・?なんだろうこの感じ・・」
暗闇の中、お姉ちゃんの姿だけが脳裏に浮かんで、すごくせつなくなる。
「私、変になっちゃったのかな・・・」
だから、お姉ちゃんが私の面倒見るって言ってくれたときすごく嬉しかった。
嬉しくて泣きそうだったんだよ、お姉ちゃん・・・。
「澪、お風呂入ろ、私が手伝うから」
夕飯を終えた後、お姉ちゃんとお風呂に入ることになった。なんだろう、照れくさい。
「?どうしたの、澪、私とお風呂入るの嫌?」
お姉ちゃんの寂しそうな声。あ、たぶんいつもの悲しそうな顔してるんだろうな・・。
私はあわてた、これ以上、お姉ちゃんを悲しませたくはない。
「あ、ううん、違うの・・・あのね・・あの・・あの・・」
ああ、なんだか恥ずかしいな・・。そう思っていたらなにか暖かいものが左腕に
巻きついてきた。ああ、お姉ちゃんが腕を絡ませてきてるんだ。
「なに・・澪、お姉ちゃんにいえない?」
くすくすと笑いながらお姉ちゃんが囁いた。ああ、きっと私の顔は赤くなってる
・・・・。
>>469 馬鹿野郎!!
貴様なんて事しやがる!
笑い死にさせる気か!!
ゲラゲラゲラゲラGJ
476 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 21:36:36 ID:3IrY+lbV
2,3日前からはじめて紅い蝶をプレイしたが、こんなにハアハアできるゲーム
と思わなかったよ・・・。なんか終盤の繭とか紗重の台詞ってすごくエロっぽく
てすげえなあ・・。たぶん重複しまくってるだろうが、繭(紗重)の「殺して」
なんて「犯して」に聞こえるし、それ考えただけでかなり勃ちます(藁)しかも
「引き裂かれる痛みのなか・・・・嬉しかった(?)」なんてなんかハメられて
る繭(←俺にじゃなくて澪に)想像してまじヤバイす。絶対この台詞考えたの神だよなあ・・。
ほかにこんな台詞聞いてこんな超エロイこと考えたっていう奴います?
477 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 22:08:58 ID:3IrY+lbV
澪「お姉ちゃん、私、盲導犬飼おうと思うの!」
繭「ええ!・・・どうして?」
澪「だって、盲導犬がいれば、また一人で外に出られるようになるし・・」
繭「そんなのダメ!」
澪「お姉ちゃんも自分の時間作れるし・・・」
繭「そんな時間いらないんだってば!!」
澪「私犬大好きだし・・」
繭「何言ってんの!澪は私だけ好きでいいのよ!クイールだかラッシーだかに邪魔されないわ!!」
澪「・・・もういいよっ・・お姉ちゃんのわからずや!!」
タタタ・・・・ガンッ・・・(澪、家の柱に直撃)
澪「あうう・・・」
繭「・・澪、大丈夫??」
澪「ほっといてよ!お姉ちゃんのばか〜!!」
繭「澪・・」(少し反省)
478 :
名無しさん@ピンキー:04/12/04 22:27:09 ID:3IrY+lbV
>>477続き
繭「澪・・?おきてる?」
澪「・・・・・・・・・」
繭「ごめんね、澪、さっきのはお姉ちゃんが悪かった・・盲導犬連れてきたから許してくれる?」
澪「え・・・?うそ?お姉ちゃん・ほんと?」
繭「は〜い、盲導犬よ〜」
澪「わ〜い・・・・・あれ?・・・・・!」
繭「・・・・・・・・・・」
澪「・・・・・・・・おい・・・」
繭「はい?」
澪「・・・なんで、あんたが首輪してるの!」
繭「(ああ、澪が私を「あんた」なんて・・新鮮!)澪・・私を澪の盲導犬に・・・」
澪「・・・このバカ姉〜!!(泣)」
おわじ
(゚д゚)シメジ
481 :
名無しさん@ピンキー:04/12/05 17:49:28 ID:HugY+3+J
二人の10年後ってどうなってんのかな?
なんか二人ともあのままの姿でいて欲しいから想像つかんが、昨日
二人が夢に出てきたので考えちゃったよ。(藁)
ちなみに夢では澪が医学部通ってて、繭は家事手伝いやってた。母親が急に
亡くなったみたいで、澪は原因を追究するけど、実は繭の仕業みたい。そこ
で自分は一生懸命に澪に「気づけ〜!!」とか窓から叫ぶけどいう変な夢。
でも澪が医者設定ならかなりエロイことできそうでいいかも(藁)誰か未来
の二人のSSかいてくれんかのう・・・。
482 :
名無しさん@ピンキー:04/12/05 18:04:58 ID:/DkRx7Uv
澪は一生繭に依存され続ける
483 :
名無しさん@ピンキー:04/12/05 20:57:26 ID:3CULjjAc
>>482 それはもう・・毎晩凄いことに・・。
天倉家台所にて
「澪、最近帰りが遅いじゃない!!いつも一緒っていったのに・・」
「ごめん、お姉ちゃん・・・最近急患が多くて・・(
>>481設定)」
「嘘よ!澪は私から離れたいんだわ、うそつき!」
「待って、お姉ちゃん!」
「嫌!離して・・・離して・・・んっ・・!」
「くちゅ・・お姉ちゃん・・・」
「んんっ・・・はぁ・・くちゅっ・・・みお・・みおぉ・・はあ・・はあ」
「・・・ごめんね、お姉ちゃん」
「・・みおぉ・・ベッドに・・・いこ・・・」
「うん」
そして二人は今日も激しく燃えるのだった。
とな・・。
澪は一生繭に憑依され続ける
485 :
名無しさん@ピンキー:04/12/05 22:25:16 ID:2nOmBR5n
>482
>484
ワロタ、どっちにしても澪、あんた大変だ(藁)たぶん「女難の相」って
澪のためにある言葉だろうね。
486 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 00:23:30 ID:n2mMqcvo
>>484それはもう凄いことに・・・。
とある女子大のキャンパスにて
「天倉さ〜んッ♪」
「あ、同じ学部の鈴木さん(←さりげなく説明)」
「今日、時間空いてる?」
「え?うん空いてるけど・・」
「良かった(はあと)じゃあ私と映画観にいかない?観たいのがあるの!」
「うん、いいよ(なんか今寒気がしたな)」
「やった!じゃあ、次の講義終わったらここで待ち合わせね♪じゃあ後で!」
キャンパスに一人残される澪。そして・・・・。
ドクン・・・ドクン・・
「え・・・?こ、これはさっきの寒気の数十倍の威力・・まさか!」
射影機を取り出す澪。そこには・・
「み〜お〜(すーはー)・・・・・み〜〜おお〜〜(すーはー)」
「うわ、お、お姉ちゃん!!しかもフィラメントが燃えるような赤!!」
「・・・どうして〜・・・ほかの・・・おんなと・・!!」
「うわあ!ごめんなさい・・ごめんなさい・・!!つかみ攻撃はやめて〜!!」
「わ・・か・・れなさい・・・わ・か・れ・な・さ・い!!」
「うわあ・・・く・・くるしい・・胸・・もまないで!!」
「わたし・・だけって・・いったのに・・みぃおぉ〜・・・ひ・と・つになろ〜〜」
「・・ゆ、許して〜エイッ!!(バシャッ)」
「ふ・・ふ・・ふ・・きかないわよう・・みお」
「うそ・・・!!」
そして遠巻きに澪をみつめている学生たち。
「写真部の天倉さんって・・・すごく独特な撮影するのね」
「うん、だけど、なんか一人で叫んでるみたいだけど、後ずさりながら・・・」
「強化レンズ「零」!」
「こい!きた!!フェイタル!!」
「三連コンボ!」
そこにはオーバーアクションでわけのわからんことを叫んでいる澪がいた・・。
おわり(?)
487 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 00:39:18 ID:4TmrTtFX
>>483-486 ワロタw
繭ならこのシチュも本当にありえそうなのが怖いw
以前MEGAさんのss書くと言っていた者ですが、辻褄の合わない部分が
続出して挫折orz 替わりといっては何ですが二人の未来のSSを
書いてもいいですか?
488 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 03:02:11 ID:n2mMqcvo
カモーン!!!
489 :
486おまけ:04/12/06 03:19:45 ID:nMiDrLH+
結局、繭も一緒に映画を観にいくということで、その場は収まった(藁)
「お姉ちゃん、映画、恋愛ものだったけど、面白かった?」
『うん!もうサイコーだった・・わたし、主人公の2人に澪とわたしを重ね
ちゃった・・きゃっ!うふふ♪』
「おねいちゃん・・幽霊なのになんて(汗)・・・・(ま、フィラメントも青
いからいいか・・)またこようね、お姉ちゃん・・」
『うん♪(はあと)』
「?天倉さん・・なにカメラ構えてぶつぶつ言ってるの?」
「あ・・ごめん鈴木さん、この風景撮っておきたくて(汗)」
「うふふ・・天倉さんって変わってるよね、でもそんなトコ好きかも♪」
「あ・・あ、そうありがとう(汗汗)」
「ね、じゃ今からご飯食べにいこ♪私、パスタがいいなあ〜(ぎゅっ)」
「あ?鈴木さん・・・?」
いきなり腕を組まされる澪・・そして・・・
ドクン・・
「うわ(汗)・・・うわあ(汗)」
ドクン・・ドクン・・ドクン
澪がこわごわ後ろを振り向くと、そこには・・・
「み〜〜お〜〜(すーはー)・・・・」
怒りに燃える繭が射影機なしでも見えた・・・。
おわじ・・・・。
未来編、って言うか、繭怨霊編で、もう何本か行けそうだな……。 シリアス、ネタと、両面から。
492 :
名無しさん@ピンキー:04/12/06 22:21:07 ID:pjIjgKiH
依存編、憑依編共サイコー!
しかし、繭って死んだほうが明るくないか?(藁)
493 :
487 繭×澪1:04/12/07 01:19:03 ID:2DI6jXW2
ちょっくら書いてみます。微妙にゲームのネタバレっぽい部分も
あるので紅い蝶未クリアの人はご注意を。
7月下旬―うだるような暑さとヒグラシの声があの事件の記憶を
呼び戻す。忌まわしき皆神村の脱出劇から10年。澪は大学を卒業して就職し、
繭は澪と一緒に暮らしていた。
金銭面の問題と生来の内気な性格を理由に繭は大学への進学を拒否した。
母親や周りの人間は親孝行な娘だと自分の事を見ているようだがそれは
進学拒否の本当の理由では無かった。
自分が自立せずにいたら澪はずっと私のそばにいてくれる
そう考えての事だった。そして事実、澪は2LDKのマンションに私を
住まわせ、自分の稼ぎで養ってくれている。そして仕事が終わると同僚の
誘いも断って真っ直ぐにここに帰って来るのだ。妹は幼少の頃のあの事件に
未だに罪悪感を感じている。それが澪を自分の手元に繋いでおく鎖となって
いた。そう思うと自然と身体は熱を帯び、刹那の快感を欲して疼きだす。
「帰ったら処理してもらわなくちゃ」
熱を冷ます為に冷蔵庫からお茶を取り出し、氷を入れていると鍵の開く音が
した。
494 :
名無しさん@ピンキー:04/12/07 01:23:15 ID:6DAm6EAQ
>>489 さらにおまけ
「ねえ、佐藤さん、天倉さん最近講義に出ないけど・・・どうしたか知ってる?」
「ああ、鈴木さん、そうねえ・・・私も知らないわ、いつも真面目に出席するの
のに・・風邪でも引いたのかしらねえ?」
「・・・・なんか心配だわ」
その頃、天倉家では・・・
「いやああ、やめてお姉ちゃん!!!『赤』の時に抱きつかないで!!!」
『ふ・ふ・ふ・ふ・・みぃお〜〜(すーはー)・・み〜お〜〜〜〜(はあと)』
澪に絡みつくように抱きついている繭・・澪の顔がさりげなく青ざめている・・。
「あああ・・力が・・抜けていく〜・・離して、お姉ちゃん!!!」
渾身の力を振り絞って、澪、繭から脱出!一気に玄関まで走る・・・しかし
ガチャ!ガチャガチャ・・・
「ああっ!ドアが開かない!!」
シャーッ!バタン、バタン!
「ああっ、窓まで・・!!」
ガタガタガタガタ・・・・
「ああっ、地震!!なんで〜っ??」
『ふ・ふ・ふ・ふ・みお・・もう・・はなさない・・・』
「な、なんで、もう家から出られないってこと??」
『そうよ・・・もうここから・ださない・・ぜったい・・はなさない・・』
全ては怨霊(藁)繭の仕業だった!繭は澪に近づき、両手を広げた・・。
『みお・・わたしの・・むねでおねむり・・なさい♪』
「もういや〜〜〜!!こんな生活〜!!!(絶叫)」
天倉家の地震はまだおさまらない・・・
おわじ
495 :
494:04/12/07 01:31:00 ID:6DAm6EAQ
>>493 おおっ!!個人的に超好みの展開です!!ガンガッテ!!
496 :
繭×澪2:04/12/07 01:44:33 ID:2DI6jXW2
「お姉ちゃん、ただいま〜」
澪が帰って来た。
「お帰り。遅かったのね」「ちょっとお姉ちゃん、聞いてよ〜」
澪は疲れた、という表情をしてパンプスを玄関に脱ぎ捨てると
ドカドカとこちらに歩みよりながら愚痴をこぼし始めた。
「またうちの部長がね、先方との打ち合わせのどさくさに紛れて
太ももとか触って来たの。ホンッとセクハラ親父だよ〜でも同僚の
雛咲君がさ〜」
自分の知らない所で順調に人間関係を築いていることに嫉妬した私は
自分の唇で澪の唇をふさいだ。
「んっ、お姉ちゃん?」
「澪、帰って来るの遅いから心配で―。そしたら溜まっちゃったの。
処理して。」
これを要求すると澪の表情が一気に曇る。
「嫌?姉妹でこういう事するの…」
でもそう言えば必死に頭を振って、
「ううん、そうじゃなくて急に言われたからびっくりして…
じゃあお姉ちゃん、服脱いで」
と、聞き入れる。自分がしてしまった事への償いの気持ちからなのか
断る事は出来ない様だ。そう、澪は義務感からこれをしてくれるのだ。
しかしそれは最初のうちだけで、後半はまんざらでも無い事も知っている。
本当の快感は澪が本気になってから。
絶頂への階段を一歩一歩上る様に一枚一枚服を脱ぎ、
一糸まとわぬ状態になると、澪が優しくベッドに寝かせてくれた。
そうして今度は澪が脱ぎ始めるのだ。
「
497 :
494:04/12/07 02:00:45 ID:6DAm6EAQ
>>496 イイヨイイヨー!!
なんか久しぶりにハアハアな予感(藁)
498 :
繭×澪3:04/12/07 02:07:23 ID:2DI6jXW2
ベッドに横たわった状態で澪が服を脱ぐのを眺めると、自分の身体が
じんじんと熱くなってくる。白いシャツにグレーのスカート、そして
パンスト。これらを脱ぎ捨てた後に恥ずかしそうにモソモソと下着を
外していくのを見ているだけで興奮し、下腹部がより一層熱を帯びて
いく。繭は澪に気付かれぬように密かに絶頂を迎えた。
ブラジャーが外され、白く豊満な胸があらわになる。そして、澪の手は
ショーツにかけられ、ゆっくりと下に下ろすと、繊細な恥毛に覆われた
秘所がさらされた。何度しても恥ずかしいのか、全裸になった状態で澪は
立ち尽くす。滑らかな曲線を描く澪の裸体を恍惚の表情で眺めていると、
自分の太ももがしっとりと湿っていることに気付く。
「澪、凄く綺麗…男に抱かれた事ないのにどんどん女の身体になってくね」
そう言われると一瞬、澪は困った様な嬉しい様な表情を浮かべ、ベッドに
近づいた。
「お姉ちゃん…」
そう言うと澪は唇を重ね、自分の身体をぴったりと繭の身体に密着させた。
きめ細かいなめらかな肌と肌が触れ合い、くすぐったい快感が走る。
繭は手を伸ばしてクーラーを消すと、積極的に舌を入れ始めた。
499 :
494:04/12/07 02:20:09 ID:6DAm6EAQ
うわ・・・あかん・・・もう・・ウッ!!
500 :
繭×澪4:04/12/07 02:29:43 ID:2DI6jXW2
「うくっ」
突然の舌の侵入に澪は一瞬戸惑って動きを止めたが、すぐに舌で
応えた。繭の舌が澪の歯の裏側や口蓋を舐めると澪の舌が繭の歯茎を
刺激し、繭の舌が口腔を舐め回すと澪が自分の舌を絡める。
互いの髪の毛をくしゃくしゃにかき回して感度が高まり、舌と舌は
お互いを拘束するかの様に強く絡み合う。唾液の流し込みあいをし、
繭の熱い吐息が漏れると澪は舌をゆっくりと引き抜いた。二人の唇の
間に細い銀色の糸を引く。
「ん…澪、凄く上手だった。口の中、澪にぐちゃぐちゃに掻き回され
ちゃった。犯されてるみたいで良かったよ…。」
目を潤ませ、とろんとした表情の姉を見て感じたのを確認したかの様に
澪の舌は繭の首筋を責め始める。と、同時に舌は繭の形のいいお椀型の
胸の一番先に軽く触れていた。
眠いんで今日はここまでで終わります。続きは週末に書きます。
>>494さん、お疲れさまです&応援ありがとうございます。
作品の続き読ませてもらいました。零の刻の繭がリアルに
浮かんできてツボにはまっちゃいましたw新たなジャンルを切り開いた
事ですし、他のキャラでもどんどん書いて下さい。
501 :
494:04/12/07 02:34:20 ID:6DAm6EAQ
いやいや・・とんでもない(照嬉)
こちらもガンガン書かせてもらいますよ〜!
しかし・・おぬし・・
最高だ!!GJ!!
502 :
483:04/12/07 17:52:53 ID:gjJ2j+LH
>>483続き
毎晩やってたらもうこんなんだろう・・。
天倉家繭の寝室にて
「みおぉ・・早く・・来て」
「うん・・」
全裸でベッドに仰向けになる繭、服を脱いだ澪が上から覆いかぶさる。唇を重ねる二人。
「んふ・・くちゅっ・・みお・・みおぉ・・」
「お姉ちゃん・・くちゅっ・・足・・大丈夫?痛くない?」
「ううん・・くちゅっ・・平・・気・・来て・・澪・・」
繭の両足は大きく開かれ、澪の腰を挟み込む。
「もっと・・重なって・・いいよ」
「うん・・」
体重をかけて澪が繭の上にのしかかる。
「んあっ・・澪・・潰れちゃう・・」
そしてまた少し上体をあげ、繭の乳房をすくいあげるように揉みあげる。
「んあっ!・・あっ・・み・・お・・みおぉ・・いい・・いい」
繭の柔らかい乳房が澪の手によって形を変えられ、崩される。
「お姉ちゃんの胸・・柔らかくて・・気持ちいい・・」
さらに強く揉みしだく。乳房が潰れるたびに繭は声をあげた。
「ああんっ・・あっ・・あっ・・みお・・みお・・あっ・・あっ!」
繭のピンク色の乳首が固まり、先端がとがりはじめた。澪はそれを口に含む。
「!!ああっ・・澪・・みおっ!!」
繭が澪の頭を強く抱きしめる。ちゅうちゅうと音を立てて澪は繭の乳首を吸いあげた。
「ああっ・・みお・・み・・おお・・さ・・びしかったの・・さびしかったよ・・」
「・・・(ちゅう)お姉ちゃん、ごめんね・・」
「・・もっと・・吸って・・やめないで・・」
「うん・・」
さらに夜は更けていく・・・。
つづく?
503 :
483:04/12/07 21:25:56 ID:Xcqb4pgG
>502 続いた・・・。
注)ふたなりものになります。嫌な方は迷わずスル〜。
「はあっ・・はあっ・・澪・・好き・・大好き・・」
「うん・・お姉ちゃん・・私も・・お姉ちゃんのこと・・」
澪の頭が下の方へ下がる。そして、繭の濡れそぼった股間へ顔を押し付ける。
「!!ああっ・・あああっ!!」
びくんっと繭がのけぞり、腰が浮く。だがその手は澪の頭を股間へしっかりと固定していた。
「ぺちゃっ・・おねえちゃ・・ん・・ぺちゃっ・・すき・・」
澪の舌が繭の秘所を陵辱する。ピンク色のひだを掻き分け、周辺の肉を吸い上げ味わう。
ぺちゃっ・・ぺちゃっ・・ちゅう・・ちゅうう・・・・いやらしい水音が立てられ、シーツ
につう・・と繭の愛液が落ちる。
「ふあああっ・・みお・・みおっ・・!すご・・い・・いいっ・・いいいっ!!」
繭は涙を浮かべながら頭を左右に激しく振った。口からは喘ぎ声が絶え間なく漏れる。
「あっ・・あっ・・あっ・・あっ・・あっ・・あああっ!!」
腰を震わせながら、繭は潮を吹いた。澪の顔に繭の愛液がかかる。
「はあっ・・・はあっ・・はあっ・・」
「お姉ちゃん・・・良かった?」
「はあ・・うん・・澪・・すごく・・はあ・・上手・・」
繭は目を潤ませて妹を見つめた。
「じゃあ・・今度は私の番だね・・いい?」
澪は繭から体を離し、立ち上がった。そして右手を股間に持っていった。
「あ・・・澪・・もうこんなに・・なってたの・・?」
「うん・・お姉ちゃんをみてたらこうなって・・・」
そこには、男性のそれと全く同じものがついていた。どくん、どくんと脈うつ
それは、大きく、黒光しており、今にも破裂しそうに膨張していた。
・・・ごくん。繭はつばをのんだ。あれが・・わたしを貫くんだ・・。
繭は悦びに体を震わせた。
つづく
504 :
503続き:04/12/07 23:35:04 ID:Xcqb4pgG
ふたなり注意・・
はじめて体を重ねたのは、あの「忌まわしい」皆神村から脱出してからすぐだった。家に帰る前に、
繭は妹に自分の想いをぶつけた。妹は困ったようなそれでいてとても嬉しそうな不思議な表情をして
姉に言った。「自分もお姉ちゃんのことが大好き」と二人はあの森で抱き合い、お互いの唇を重ねた。
それから後をどうしようかと考えているときに、澪の体に異変が起きているのに気づいた。二人は浅
い性知識をお互いに出し合い、裸になって川の傍の石に横たわった。そして、澪に生えた男性器を繭
の秘所に挿入することにした。互いの手を握り合い、妹はゆっくりと姉の中へ侵入した。しかし、先
端を押し付けただけで姉が痛みに顔をゆがめたので妹は躊躇した。だが、姉は妹を励ました。
「いいよ、澪・・入れて・・お姉ちゃん大丈夫だから・・」
「え・・・でも」
「お願い・・澪・・・入れて・・」
「うん・・じゃあ・・いくよ」
澪は思いっきり腰を突きいれた。ずぶずぶずぶと繭の中に澪の男性器が収まっていく。
「!!!ん、ひぐううっ・・痛っ・・あああっ!!あああ〜〜っ!!」
引き裂かれる痛みが繭を襲った。繭の膣内に澪の大きなモノが入り込み、子宮にまで到達しようと
している。繭は涙を浮かべ、声をあげた。重なり合った手は強く握られ爪をたてられた澪の手に血が滲む。
「みおぉ・・みお・・ しい・・おねえちゃん・・・・しい」
「え?・・何・・なんて言ったの・・?」
「うれ・・しいの・・み・・お・・だって・・ひ・と・つになれた・・」
はあはあと苦しそうに喘ぎながら、繭は嬉しそうに微笑んだ。繭にとって、澪とひとつになること
は喜びであった。全身が引き裂かれる激しい痛みの中、ただ、繭は嬉しかった。
「みお・・きて・・おねえちゃんのなかに・・もっと・・きて・・」
石の上で重なった姉妹は激しい運動をはじめた。自然に妹が上になり、姉は下になった。姉は妹が
動きやすいように両足をできる限り開いて、手を肩にそえる。妹は手を姉の腰のあたりに置き、前
後に体を動かし、腰を何度も姉の股間に押し付ける。パンッ・・パンッと乾いた音が響きわたる。
505 :
504続き:04/12/08 00:10:50 ID:A+lr/kfA
「あっ・・すご・・い・・ふかい・・!あっ・・あっ・・み・・お・・みおぉっ・・!!」
「おねえちゃん・・おねえちゃん・・」
澪は懸命に腰を動かした。繭の膣内を澪のモノが掻き回す。先端が繭の子宮口に
当たる。次第に膣内は柔らかくなり、濡れてきた。侵入が容易になり、逆に繭の
膣内が澪を奥へ奥へと誘うように収縮をはじめる。
「ああっ・・みお・・いい・・いいよぉ・・奥まで・・もっと・・奥までぇ・・」
繭の顔は清純なそれから次第に「女」へと変わっていった。その口からは艶かし
い喘ぎ声が漏れる。澪はそれに応えるようにさらに激しく抽送を繰り返した。
ずるっ・・パンッ・・ずるっ・・ぐちゃ・ぬちゅっ・・パンッ・・いやらしい水音
が森の中に響きわたり、姉妹はさらに激しい喘ぎ声をあげた。
「あああ・・みおっ・・みおぉ・・イイッ!・・イイィ・・」
「おねえちゃん・・イイよ・・すごく・・」
パン、パン、パン、パン、
「あっ・あっ・あっ・あっ・あっ」
パン、パン、パン、パン、
「あっ・・ああっ・・もう・・みお・・み・・おおっ・・イックぅっ!!」
「おねえちゃん・・!!」
ドクン・・ドクン・・と澪のモノから精液が放出され、繭の子宮へ注がれる。
「ああ・・みおぉ・・熱い・・おねえちゃんのなか・・みおでいっぱい・・あふれてる」
「お姉ちゃん・・」
二人は抱き合い、唇を重ねた。結合部からは一筋の赤い線が流れている。
「澪・・もうずっと一緒だよ・・絶対離れないから・・」
「うん・・約束するよ、お姉ちゃん」
こうして姉妹の少女時代は森の中で終わったのだ・・。
「そうは言ってもね。」澪は不意に真顔で言った。「あたしだって依存してるんだよね。お姉ちゃんに。」
「何? 藪から棒に。」
二人、自宅の今の絨毯の上でごろごろしていたときのことだ。
あたしは読んでいた本から目を上げて、横に寝そべっている妹の顔を見返した。
「うん。いやね、最近、友達に言われたんだ。あんたのお姉ちゃん、あんたにべったりだね、って。」
「ふうん。」
ただ、相槌を打った。別に事実だからどうということもなかった。あたしは澪にべったりだ。この子なしでは、きっと1日たりとまともに生活できないだろうと、本気で思っている。
それは実生活での依存もそうだし、精神的な依存という意味でもそうだし、肉体的な依存でも、多分そうだ。
家の中ではこんな風にそっけない物言いだが、一歩家の外に出るや、その依存度はほとんど危険なほどだ。
澪が傍にいてくれないと、不安で一歩も歩けない。学校ではクラスが別々だから、休み時間ごとに澪のクラスに行く。
そうして、時には澪と話し、時には澪と澪の友達の会話に耳を傾ける。
その間にも、しっかりと澪の手を握って離さない。
そんな調子だから、澪の友達の物言いももっともな話だった。今更の見解ではあるし、当然、腹も立たない。どちらかと言えば、その前の澪の一言の方が耳に新しかった。
「それで?」多少興味がわいたので、あたしは本を閉じて、先を促した。「正しい意見だと思うけど?」
「うん。違うの、そうかも知れないんだけど、でもね。あたしも多分、お姉ちゃんの依存に、依存してるんじゃないか、って思ったの。」
「どういうことかな?」
「誰かに頼られる、って気持ちいいと思わない? あたし、気持ちいいの。お姉ちゃんに頼られれば、
頼られるほど、あたしは強くなれる気がする。」
「ほんと? ……よくないな、とは思ってるんだよ。ごめんね。うっとおしいと思うこともあるでしょ?」
「全然。お姉ちゃんが強くあたしの腕にしがみ付いてくるときなんか、ほとんど、あたし、怖いものないよ。
何が来ても、あたしとお姉ちゃん、二人分、守りきれる気がするの。――ね、たとえばね。あたしたち、二人、深い山奥、暗い夜の森で迷ったとするでしょ? あたし一人だったら、多分、生きては戻れないような場所。でも、お姉ちゃんと一緒なら。
あたしはどんな困難でも切り抜けて、お姉ちゃんと、二人、
無事にまた、この場所に帰ってこれる、そんな風に思うの。」
「それは多分、」あたしは考えながら言った。「あたしは何もしなくていいんだろうね。」
「うん。もちろん、してくれてもいいんだけど。でも。してくれなくても十分なの。」
そういうと、突然澪はあたしの腰に抱きついて来た。「うーん! おねえちゃーん!」
「わ、や、ばか……。」
「にゃーん。ごろにゃーん!」
「やーめて、澪、くすぐった……。」
「おっぱいにゃーん!」
「こらーっ! どこ触ってんの、えっち!」
「むー。また、ちとでかくなってませんか?」
「や、だ、って、言ってるでしょ、この子は……!」
正直、力では澪に適わない。じたばた足掻いても無駄なことで、結局、あっさり組み敷かれてしまう。
「……よ! ふふん。」あたしのお腹の上に馬乗りになった澪は勝ち誇った表情であたしを見下ろした。「ごめんねっ。なんかスイッチ入っちゃったみたい。諦めて、おとなしく襲われて。ね?」
「まったく……。」あたしはため息混じりに時計を見た。「しょうがないなあ、もう。――じゃあ、いいよ、して。」
「ほんと?」
「やだ、って言ってもする無理やりするくせに……。お母さん、帰ってきちゃう前に済ませよ。」
「やった!」うれしそうに澪は、あたしのブラウスの胸元のボタンを外し始めた。
ぷつ。ぷつ。ぷつ……。ばさっ。
ぱちっ。
しゅっ。しゅるっ……。
「ふふ〜ん。うーん、やっぱ、綺麗。白くて、丸くて、ふわふわ……。いただきまーす。」
ちゅ……。ちゅ……。
「跡、つけちゃだめだよ……。」
「ん……。んむ。分かってるう……。」
ちゅ……。
「は、ああ。」
「むー。んく。ね、お姉ちゃん。」
「んー……? な、に。――あっ。」
「んはっ……! うん。あたしね。やっぱりお姉ちゃんなしじゃだめっぽい。」
「あたしも、だよ。澪。」
くちゅ……。くちゅ……。
「ずっと、一緒、だよね。」
「は、やあ……、ん。ん。そう、ずっと、一緒……。ずっと。ずっと。ずっと。」
「ずっと。」
「ずっと。」
「ずっと。」
「ずっと。」
END
「お姉ちゃん、脚、大丈夫? 痛くない?」
「うん。平気。・・・気をつけて。いるよ。」
「え、どこ・・・?」
「見えないの? すぐそこにいるよ、痩せた、男の人が・・・。」
「いやっ・・・! 分からない! でも、いやな感じだけする! 分からないよ、どこ!?」
「澪、落ち着いて・・・。」
澪のむき出しの腕に繭の手が触れた途端。
【感】
「見えた・・・!」
ごおっ!
【FATAL FRAME!】
「やった・・・?」
「うん。いなくなったよ。」
「よかった。・・・でも、今のは・・・?」
「わたしが澪に触れた途端、何か光が。」
「お姉ちゃんの見ている景色が、わたしの中に流れ込んできた。・・・そういうことなの?」
「澪・・・。」
「うん。いけるかも。」
※
「また来た・・・。」
「うん。行くよ、澪!」
「お姉ちゃんがわたしの体に触れると、ありえないものが見えるようになる・・・!」
ふにゅ。
【感】
「へ?」
「・・・。」
もみもみ。
「・・・いや、ちょっと、まってお姉ちゃん。」
「どうしたの、澪。意識を集中して。」
「いや、じゃなくて。」
「なに?」
「なんで、あたしのおっぱい触ってるの?」
「・・・ごめんね。いやだよね。でも、信じて、これが一番、イメージを伝えやすい感じがするの。」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・あ、そうなの?」
「・・・うん。」
「でも、これ、揉む必要はないよね?」
「・・・。」
「・・・。」
「ないかも。」
「じゃ、揉んじゃやだ。いい?」
「分かったよ、澪。・・・さ、集中して、来るよ!」
「うん。」
【FATAL FRAME!】
「やったよ、澪・・・。」
「やったね。やったけどさ。なんか納得いかないんだけど。」
「細かいこと気にしちゃ、だめだよ、澪。」
※
「また来た・・・。」
「うん。行くよ、澪。」
「・・・。」
「なに?」
「また、あれやるの?」
「・・・やるよ。なんで?」
「いや。いいんだけどさ。」
「じゃ、ほら。ちゃんと前向いて。あっちから来るから。あっち。」
「あっちね。はい。」
「いくよ、澪!」
「お姉ちゃんがわたしの体に触れると、ありえないものが見えるようになる・・・!」
ぷつ。
「やっ! おい! ちょっと待て!」
「どうしたの、澪。ちゃんと前向かないと!」
「いや、じゃなくて! なんでブラのホック外すの!」
「・・・。」
「・・・。」
「・・・やっぱナマじゃないと。」
「・・・なに?」
「・・・。」
「 ごめん、分かりやすく言ってもらえる? 今、結構、緊急事態だから。」
「・・・言ったほうがいい?」
「ぜひ、お願い。」
「ナマチチモマセロ。」
「おーい。勘弁してくださいよ、ホントに。」
「・・・ごめんね。いやだよね。でも、信じて、これが一番、イメージを伝えやすい感じがするの。」
「マジ?」
「マジです。」
「え、どうするの? あたしこうやって構えるでしょ? あんたは? 後ろから?」
「ワンピースだから、手を入れるとしたら、こうなるよね。」
するする。澪のスカートをたくしあげる繭。
「ま、そうなるよね。で?」
「下に着てるやつの裾から、こう、手を入れて・・・。」
【感】
「うっひゃああああ。おおお。サブイボたったって、今! 結構くるね、これ・・・。」
「油断しないで、来る!」
「ちょっと! 人差し指、余計なことしない!」
【FATAL FRAME!】
「やったよ!」
「やられたよ・・・。」
「澪。」
「何。」
「硬くなってたよ・・・。」
「あんたが弄繰り回すからでしょうが!」
※
「来るっぽいんだけど、いい?」
「やるよ。しょうがないし。でも、ちょっと待って。毎回土壇場になって新しいプレイはさすがにきついんでさ。ちょっと次の、練習していい?」
「そんな暇ないよ。」
「いや、いいから。ずばり、言ってよ。次のターゲットは?」
「ターゲット、ってなんのことか分からないよ、澪。でも、次は強敵だからね。もっと深い繋がりが必要なことは確かだよ!」
「言ったでしょ。単刀直入に言え。」
「今回は言っても意味ないよ。どうせ伏字になるから。」
「はい、もういい。分かったから。でさ、じゃあ、いいよ、仮にやるとするでしょ。」
「仮にね。」
「仮に。――はい、敵が来た!」
「いくよ、澪!」
「お姉ちゃんがわたしの体に触れると、ありえないものが見えるようになる・・・! と。で? あたし、脱がないといけないわけ?」
「やっぱナマでないと。」
「スパッツなんだけど?」
「膝まで下ろす。」
「パンツは?」
「膝まで下ろす。」
「だよね? と、こうなるわけだ。」
「で、この体制で、こう、構えるわけだ。」
「そう。あっちから来るのね。」
「あっちね? で? あんたは? そんなとこでしゃがみこんで人の下腹部覗き込んでる場合じゃないでしょうが。」
げし。
【感】
「いたいよ、澪・・・。」
「ちゃんとやろうね。遊んでんじゃないんだからね。・・・あたし構える。あんたは?」
「うしろから、こう、だろうね。やっぱ」
「あー、わかった、わかった、ストップ。・・・ストップ! ストーップ! もう、いいから。分かったから。もういいよ。」
「何が分かったの、澪。ここが肝心なところだよ!」
「いや、もう、分かったんだよ。」
【FATAL FRAME!!!】
敵「何故分かった・・・。」
澪「あたしの、覗き込もうとして正面に回ったのが失敗だったんだよ。 触った瞬間に見えたよ、お姉ちゃん以外の影が。」
敵「無念・・・、きゅう。」
澪「間違いなく最強の敵だった・・・。は! 大丈夫、お姉ちゃん!?」
繭「うーん。澪・・・? あたし、いったい?」
澪「しっかりして。まだ近くに敵がいるの! お姉ちゃんがいないと敵が見えない!」
繭「大丈夫、行くよ、澪」
澪「お姉ちゃんがわたしの体に触れると、ありえないものが見えるようになる・・・! って、や、どこに手、入れてるの!?」
繭「やっぱナマじゃないと。」
澪「おめーもかよ。」
【GAME OVER】
澪&繭「どうもありがとうございました。」
連続、すいませんでした。
とりあえず書きあがったので、一気に上げてしまいました。
516 :
505:04/12/08 01:17:33 ID:A+lr/kfA
いやあ〜イイヨイイヨ〜!特に「依存症」はもう・・
泣けました!なんかいいよなあ、平和かつエロってオレかけないよ尊敬しまつ
GJ〜!!
最近また投下が増えたきましたね。すばらしい。
オレもなんか書きたくなってきた。
518 :
名無しさん@ピンキー:04/12/08 21:57:52 ID:RXahlSQw
519 :
名無しさん@ピンキー:04/12/08 22:35:13 ID:RXahlSQw
箱エンドで、とうとう二人とも無事に脱出というハッピーエンドがでたわけだが、
オレ最初、二人もしかして死亡エンドか??とか思ってたわけ。それで・・・・・書いてみました。
SS「贄」(二人死亡ネタ注意)
「お姉ちゃん!!」
「澪・・!!」
虚に落ちた姉を助けようと、澪は虚を覗き込んでしまった。
激しい痛みが澪を襲う、目を押さえ苦しむ妹をみて繭はたまらなくなった。
「・・澪・・はなして・・」
「いや・・お姉ちゃん・・もう絶対に・・この手は離さない!!」
そして、二人とも虚に落下していった・・・・。
「・・・みお・・澪?」
「うん・・お姉ちゃん?ここ・・どこ?」
「わからない・・とても暗くて・・でも・・澪とこうしてくっついているとなんだか暖かいね」
「そうだね・・お姉ちゃん・・すごく気持ちいいね」
「澪・・あの時のことだけど・・」
「ううん・・お姉ちゃん、もういいよ・・私、お姉ちゃんのこと好きだから」
「・・・・澪・・私も・・澪のこと大好きよ」
「よかった、じゃあ、ずっと一緒にいようよ・・このまま」
「ええ、このまま・・ひとつになろ・・みお・・」
「ずっと・・」
『一緒だよ』
かつて「皆神村」と呼ばれていた土地に天倉静は一人で来ていた。今ではそこも
ダムに沈んでいる。10年前に娘二人が失踪したときには半狂乱となっていたが、
今はもう落ち着きを取り戻し、年に一度その日にこうして足を運んでいる。
「澪・・繭・・あなたたち・・今どうしているの・・?」
ふと、そのとき、少女の笑い声が聞こえたような気がした。静ははっと後ろに振り向いた。
澪と繭がいた。10年前のあの姿で・・・。そして静に微笑むと二人ぴったりとよりそいながら消えていった。
「澪・・繭・・そう・・そうなのね」
けだるい夏の朝、聞こえてくるのは静の嗚咽だけだった。(終わり)
520 :
519:04/12/08 22:39:58 ID:RXahlSQw
いかがでしょう?「紅い蝶」では一人死亡。「虚」では二人生き残るが
一人負傷。そして「約束」で二人ハッピーエンド。ならば二人死亡エンド
もあっていいのではと思って書きました。なんというか、人それぞれで好
きなエンドがあってかまわないんだけど、「零〜紅い蝶〜」の場合、ハッピー
エンドよりも悲しいエンドがしっくりくるのはオレだけでしょうか?「紅い
蝶」エンドでは残されたものがあまりにも可哀想で、「一緒に連れてってやれよう」
とか思いました。たぶん姉妹いつまでも一緒に仲良くいて欲しいというオレの
願いだったんでしょうけど。お目汚し失礼しました。
>>519 GJ!!
確かに零はバッドエンドの方が似合うね。
初代零の方も真EDよりノーマルEDの方がしっくり来た。
救われない霧絵にハアハアして自分はSSまで書いてしまいました。
儀式っていいですなあ。
お待たせしました。
とりあえずまだ屋敷探索SSになりますが、投下させて頂きます。
真冬に視点を当てたSSを手直ししていました。
所々お見苦しい所があります…が、お許しくだせぇまし。
エロまで暫しお待ち下さいすいませうわなにをするんだまふy(ry
523 :
探索(1):04/12/09 00:47:50 ID:br0xwO/V
――ガラ,ガラ,ガラ
…
「ん……」
なにか重々しい水の音が聞こえる。
(あれは…)
水車だ。
この屋敷相応、立派な佇まいの水車が回っている。
(水車…、ここに池があるのか)
砂利を鳴らし、真冬は橋の側へ来ていた。
歩く度、白い吐息が頬を掠り耳の方に流れてゆく。
寒さゆえ、鼻の通りが悪くなった彼の唇が、小さなオーの形に開かれていた。
(随分冷えるな…)
横に広い池を一通り眺め、深呼吸をしてみる。
肺がきれいな酸素に満たされてゆく感覚は清々しい。
ここの空気は澄んでいるのだが、袖や裾、襟首といった、
ちょっとした服の隙間をすり抜けていく風に、真冬は時折体を強ばらせたりしていた。
僅かだがその風に霊気が絡んでいるようで、真冬の息は絶え絶えに、白く染まる。
524 :
探索(2):04/12/09 01:02:29 ID:br0xwO/V
屋敷でよく見かけては、追われたりした霊気の塊とは違う、ただの浮遊霊のようだが、油断は出来ない。
そんなふうに、瞬きも忘れて、思案の溝にはまっていた真冬が、小さく「痛い」と呻いて指で瞼を下ろした。
眼に冷たい風がぶつかって滲みる…。
そう思って彼が目頭の辺りを強く押さえた瞬間だ。
「う・わ?!」
素っ頓狂な声と共に、真冬が突如、暗がりの中から姿を消した。
真冬の上げた声は、はっきりと宙に残った。
(い、一体なんだ)
真っ暗闇な辺りに、ぽつん、ぽつんとオレンジの仄灯りが灯った程度の照明だった事もあり、彼自身、瞬時に何が起こったのかを理解する事が出来ずにいた。
「―……っ」
ふっ、と、腰の痛みが遅れて真冬に届いて、そこでやっと彼は現状を理解する。
…どうやら足元を何かにすくわれて、バランスを失ったらしい。
前へ崩れ落ちていなかったのが幸いして、ずぶ濡れは免れた。
膝をついた状態で、彼は辺りを見渡す。
鉛色の水面がトプンと音をたて、水滴を跳ね上げた。
525 :
探索(3):04/12/09 01:18:57 ID:br0xwO/V
――何かに掴まれた…。
水面が怪しい。
真冬は良からぬ不安を抱きつつ、水面を覗きこんだ。
「………」
やはり…自分がいた。
今朝、まだ自宅にいた時に脱衣所で洗面鏡を覗いた時のと同じ顔だったが、それよりも厳しい面差しがこちらに向けられていた。
(……狐に摘まれた気分だ)
焦って足を踏み外した…そうしておこう。
526 :
探索(4):04/12/09 02:11:54 ID:br0xwO/V
真冬は、こうして怪奇現象に意識をつけないよう、気をつけていた。
おぞましい屋敷で学んだ彼なりの努力である。
この空間には、必ず真冬の思考を邪魔して考えを中断させる何かが現れる。
屋敷を探索するうち、彼の中でいくつかの疑問が浮かんだのだが、追求すると、物理的に邪魔をされてきた。
この際、もう全て受け流すと賢い判断が出来る。
では逆に意識をすると、どうなってしまうのか。
恐怖に対する心を自らでは抑えられなくなり、精神的に追いつめられて…怨霊達を呼ぶきっかけになる。
あの編集者や真冬の恩師、高峰のような結果が待っている。
怨霊という、死に至った後でも後悔の渦にのまれてさまよい続けるのだ。
二人の成れの果ては、あまりにも哀れだった。
あ、この手の探索者、好きだから、このまま得ろなしでえんえん真冬にさまよってもらってもいいな、俺。
カフカの城みたく、出口のない暗闇。
ま、スレ違いだし、そうもいかんが。
ま、何はともあれ、がんばれ〜。
途中で挫折してはだめだぞ。
あと、リクエストいくつか上げておこうかな。
・澪×繭、二人のクリスマスもの。
聖なる夜を二人で、というやつだな。
やさしくて、切ないのがいいな。
出演者は違うが、昔こんいやスレにあったSILENT NIGHTみたいなの。
冷えろでもおっけなんだが、これはスレ的に公然と言っていいことではないのかな?
・深紅
設定が薄いし相手もいいのがいないので弄り辛いとは思うけど、
ぜひ。実は澪、繭、千歳よりも気に入ってる。
申し訳ない、シチュエーションが想像できないので、
具体的なリクエストはできないが。
あ、もちろん、その意味でも
>>455氏に期待しているので。
なにとぞよしなに。
529 :
名無しさん@ピンキー:04/12/09 23:44:14 ID:KbB6YlB7
カモ〜〜〜〜〜ン・・・カモ〜〜〜〜〜〜ン・・!!
カシャッ ウィ〜ン
('A`) ボウン
待ちきれなかった男
エロSSを待ちながら妄想するも、
加速していく妄想に耐え切れず発狂。
ハァハァ言いながら闇に飲まれた
531 :
名無しさん@ピンキー:04/12/10 01:58:07 ID:H8JIQwAP
>>527 それもいいな。
しかしなんかこの真冬兄者、どことなく村人ダールを思い出させる。
534 :
名無しさん@ピンキー:04/12/11 02:16:43 ID:w5qRLrIG
私、たった今「紅い蝶」エンド迎えました・・・。先月からはじめたのですが、
なかなかクリアできなくて、攻略サイトいってる間にエンディングとかネタばれ
みんな見て内容知ってたのですが・・・・・聞くのとやるのでは大違いですね!!
もう・・ホントに泣けました。このスレや他のサイトでさんざん「泣けた」という
話は聞いてたのですが、これほどとは思わなかった。「もえつ〜き、もえつ〜き」
も意味わかんなかったんですが、こ、こんな泣けるものとは!!うわああん!!
皆さんもそうだったんでしょうか?なんかリアルタイムでプレイしたかったな〜。
しかも、クリアするまえからこのスレで萌えてましたので、読み直すとさらに萌え
そうです(藁)いやほんと、あの主題歌も最高というのが今わかりました。ガンガ
ッテ「虚」エンドも迎えてSS書きます!!
535 :
名無しさん@ピンキー:04/12/11 10:22:40 ID:prnA2Eob
エンディングで思ったのだが、みんなどのエンドが好きよ?
俺は「紅い蝶」エンドが好き。なんか、首絞めシーンがエロくてグー。途中まで
すげーハアハアしたけど、結局あれって、「ひとつになろ」とか「儀式」とかあるように
絶対セクースのメタ入ってると思うよ。なんかヤッちゃって繭昇天、みたいな。
「虚」も好きだが、補完したストーリーがあればなおいい。「約束」は確かにハッピーエンド
だがよ・・・俺はあんまり好きじゃない。なんというか、二人離れていきそうな気がする。
>535
だが村の儀式にしろ、「ずっと一緒」の約束にしろ、繭にしろ、
別個の存在である双子が一緒の存在になろうとする「歪み」なわけで、
「歪み」を解消し現実に帰還するEDが「約束」で、
この後 澪・繭は別々の人生を歩むことになる。
だが二人ともそれを受け入れ、その上で
居場所は違えど一緒に現実に帰還して生きていこう
と約束を新たにするわけだ。
一緒に生きていくために「紅い蝶」は姉殺し、「虚」は澪失明というゆがみを抱えてる。
これは物語的には面白いが、
ゲーム自体が、出口の無い歪んだ村からの脱出、
死者が彷徨う歪み、儀式が繰り返されるという歪みを解消することが目的なので
ゲーム的には「約束」が正しいEDだと思う。
ま、俺は連載小説版EDがある意味好きだ。
アセルス人間endみたいなもんか、百合的には(繭的には?)bad end
しかし繭の事だ、数年後、澪の婚約者が惨殺死体でなんて事に・・・・
538 :
537:04/12/11 14:41:33 ID:0PIqO/Ex
やばい・・なんか自分で書いてて興奮してきた・・・・
誰か繭が澪になりすまして、婚約者を誘惑して、それで犯されてる途中に・・・って
感じのヤバめのヤツ書いてください、お願いします。
そんな澪たん繭たんいやだよう
_, ,_ パーン
( ゜д゜)
⊂彡☆))Д´)
>>538
真冬マダー?
虹の方復活しないの?
542 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 10:02:55 ID:Q7y48I+6
>>538 たぶん、澪になりすました繭が婚約者に襲われてる途中・・・澪が
婚約者を殺してしまうのだな。被害者ヅラした繭が澪に「怖かった」と
抱きついてきて、澪は自分の犯した罪におののきながらも姉をかばう。
そして、警察に捕まるなら、繭が「ずっと待ってるから」といってエンド。
もしかしたら姉妹で時効まで逃亡し、繭は「二人だけの逃避行」とご満悦。
・・・・・ある意味「紅い蝶」エンドがよかったと思う(藁)
しかし、「約束」エンドの何年後か楽しみだね。絶対、また繭「歪んでる」
と思うよ。
約束エンドは、むしろ八重紗重の「約束」が
かなった、二人のためのエンディングだとおもた。
俺は歪みが消えるのは、紅い蝶ENDだけだと思ってる・・・。
って言っても、凶は持ってないから、約束END知らないケド。
545 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 14:11:30 ID:t4IfC5MS
>>543 うん、あれは澪と繭というよりも、八重と紗重が中心になった感じがしたね。
澪×繭派の俺としてはちと寂しい。
>>544 俺もそう思う。なんか、変なカタルシスみたいなのがあった。
・・・で、俺が好きなのは「虚」エンド(藁)
でさ、ふと思ったんで、ガイシュツだとすまぬが、「真のED」は「虚」なの?
ま、どれも真エンドといわれればそれまでだけどさ。なにか情報あれば教えて
エライ人。
サブタイにもあるし、主役ふたりの問題が終わる「紅い蝶」エンドが
真だと思う。
>>545-546 割と過疎なスレで余計な心配かも知れないけど、
どれが真エンド討議は正直荒れた記憶しかないので、
見ていてひやひやする・・・。
多分、真EDじゃ無いと思うがあのゲームオーバー扱いになる奴。
「マヨイガ?」これが一番ホラーっぽくて好き、ゲームオーバーだけど
約束ED、最後に立花bros他、諸々出てきたのに
なんで桐生ゴースツ出無いんだ!と憤った?
>548
小説版がそれだったな。ホラーらしいといえばらしい。
550 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 20:33:12 ID:X99wt6su
「虚」エンドはさ、もし澪の目が治れば「約束」エンドに近くなるんじゃないかな?
あと、皆神村の方々もダムが建設されればさりげなく成仏しそうだし・・・。
>>548 確かにあの終わり方ホラーっぽいよね。結構謎を残したままでいいかも。
・・・で、将来的に澪と繭ってなんかケコーンしなさそう。ずっと二人
でいるような感じだがどうよ?
551 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 20:39:15 ID:X99wt6su
あとさ、真のエンディングは「紅い蝶」なんだけど、他のエンディングは「もしも
・・」のパターンじゃないの?
>550
「虚」ENDは澪と繭の支持の関係が逆転したこと、
繭が澪を手に入れたことが主体。
依存しあう関係だから、「約束」とは根っこが違わない?
「約束」後の澪繭は誰かとケコーンしそう。
「虚」はもちろん繭×澪で。
>551
「紅い蝶」が初期案で本筋とは思うが、真偽を問うものでなくパラレルだろ?
553 :
名無しさん@ピンキー:04/12/12 22:13:37 ID:YoVFEueq
俺、新エンドみるために見るために箱を買うつもりなんだが、澪×繭(もしくは
繭×澪)派なんだよね。なんかスレみてたら「約束」エンド将来的に二人はなれて
いきそうで、そんなに期待できないようにオモタ。見た奴どうでした?
二人の関係がまた変わっていったのは事実。
>>552が言うように一緒にはいられないかもしれなし
今度こそ本当に想いあえる二人になれるかもしれない
555 :
553:04/12/13 00:02:39 ID:SlE2OeQM
>554
「本当に想いあえる二人」←すごくイイ!!
なんかさあ、俺、今まで結構百合ものみてきたけど、もともと他人同士
だから、「ずっと一緒」というシチュにあまりこだわらなかったんよ。
が、しかし、繭とか紗重みてたらもともと一つなだけに、離れるのはか
なりツライとか言ってるでしょ。俺、そんな感覚今まで知らなかったん
で、すごくインパクト受けた。すげ〜切なくてさ、俺、泣いたよほんと。
「双子」っていいなあ(藁)
じゃあ、依存しあう仲からお互い対等に想いあう仲になったってことかな?
しかし、他人同士と双子同士じゃ、百合もかなり違う雰囲気になるとオモタ。
このゲームして俺みたいに「双子」ものにハマた奴いるかな?
そこで双恋ですよ。
このソフトの面白さは繭の心の闇だと思っているのだが・・・
なので双恋と言われてもなぁ
558 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 01:02:57 ID:SlE2OeQM
うむ、姉御の心の闇サイコー!そろそろ誰か妹を束縛しまくる姉御のSS書いてくれ
エロイ人
559 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 04:43:17 ID:eaEgjbwl
クリスマスネタ逝ってみる。
「お姉ちゃん・・・雪」
澪の声でつられて空を見上げると、二人を包みこむように雪が優しく降ってきた。
SS「聖夜」
「あ、ほんとだ、いっぱい降ってきたね。よく気がついたね、澪」
「やっぱりそうなんだ、顔に冷たいものがあたると思ったら・・」
澪は右手で顔についた雪をぬぐった。が、うまく落ちていない。繭はその様子を微笑みながら見ていた。
「フフ・・澪・・まだ顔についてるよ」
白い細い指で澪の頬を優しく撫でる。澪の顔から雪が取れても、繭は愛しそうにその頬に触れていた。
「フフ・・くすぐったいよお姉ちゃん」
澪は白い歯を見せて笑う。左手がゆっくりと繭の顔あたりに伸ばされた。繭がその手を握り、自分の顔
にあてる。
「お姉ちゃんについてる雪落としてあげる・・」
澪の手がたどたどしく繭の顔をなぞる。繭は黙って自分の顔を澪の手にゆだねた。澪の指が繭の頬を
なぞり、指が唇にあたる。
「・・澪」
繭は澪の指に唇を押し付け、名前を呼んだ。目は閉じられ、わずかに顔は紅潮していた。澪の指の間から
繭の吐息が漏れる。
「お姉ちゃんの唇、温かいね」
「澪の指も」
二人は微笑みながらしばらくこの行為を繰り返していた。
560 :
273:04/12/13 05:48:44 ID:Lquto1aG
X箱記念、バカネタ。
<ちょっと遅いけどなー
澪はイケイケ+ツッコミな性格。
繭はボケボケな性格という事で、一つヨロシク。
561 :
273:04/12/13 05:48:57 ID:Lquto1aG
あれから一年。
ダム工事が環境保護団体からの突き上げとゼネコン不正発覚の余波を受け工事
中止となった事から、これ幸いと再び皆神村を訪れた澪と繭。
その二人が、快刀乱麻を断つがごとくばっさばっさと彷徨える魂達をハッピー
エンドへと導いていく姿に、君は時の涙を見る!<うそこけ
562 :
273:04/12/13 05:49:21 ID:Lquto1aG
「というわけで、早速やって来ました逢坂家!」
朽ちかけた家の戸口に立つ、澪。
準備万端、気合気迫十分なその姿は女コマンドーかエイリアン2のリプリーか。
けれど、それに水を差すようなのんきな歌声が澪の後ろから聞こえてきた。
「は〜るばる来たのよ〜、逢坂家〜♪」
「あ〜なたと〜食べたい、万葉丸〜♪
……って、お姉ちゃん、ソレ、古いって」
「でも、サブちゃん好きだし」
「お姉ちゃんのオヤジ趣味は分かったから、今はそれよりも大事なことがあるで
しょ!」
ペシっと、軽く姉の頭にツッコミチョップを食らわせる澪。
「はう、ツッコミが痛いー。
妹の情け容赦ないツッコミが痛すぎる〜、しくしく」
「問答無用!
それよりも第一のターゲットは、手筈どおりあの馬鹿ップルよ!
わたしたちを散々ビビらせてくれたあの人たち、最初にダメ人間……ならぬダ
メ幽霊地獄へと突き落としてあげるわよ〜、イヒヒヒヒ」
「澪、それ、すでに主旨が違ってるよ」
「ターゲットは囲炉裏の部屋、暖簾をくぐってレッツゴー!」
「あう、もはやどっちがダメなんだか」
ダッシュする妹を苦笑しながら追いかける繭。ただし『ダッシュ』とは言って
も、実は繭が困らない程度の速さでのダッシュなので、普通に歩いているのと大
して変わらなかったが。
563 :
273:04/12/13 05:49:33 ID:Lquto1aG
「うらぁーーーーー!」
ボゴォンと扉を蹴破る。
「きゃ!」
「うわ!」
そこには、囲炉裏を囲んで仲良くで素麺をすする美也子と真澄、二人の姿。
幽霊のクセに素麺をすするなんてナマイキだ、と、澪は一瞬だけ剛田理論が頭
を過ぎったが、とりあえずソレはソレとして置いておくことにした。
「美少女ゴーストバスター澪、ただいま推参!」
「美少女ゴーストハンター繭、ただいま参上!」
二人揃ってキメポーズ。
ここに来る前にさんざん練習した成果が今ここに!
「あ、あ、あ、あなたたち!
どうしてまたココに!」
口の中の素麺をぶはっと飛び散らせ、ムンクの叫びのような表情でおののく美
也子。
ちなみに真澄はちゃっかりと自分だけ逃げていた。
「ククク……わたしは、この皆神村で受けた屈辱を忘れはしなかった!」
「一年待ったのだー!」
「皆神村よ! わたしは帰ってきた!」
どこかで聞いたようなセリフを叫びつつ、肩のリュックを下ろす。
それを腰が抜けたようにあわあわとして見ているしかない美也子。ちなみに真
澄は、他人事のように素麺をすすりながらソレを部屋の隅に半分身体を埋めなが
らで見ていた。
(がんばれー、美也子〜。
草葉の陰から応援してるぞー)
……イヤ、それは確かに草葉の陰ですけどね。
564 :
273:04/12/13 05:49:45 ID:Lquto1aG
「ふっふっふ。
わたしは、美也子さん、あなたの弱点をすでに見つけている!
もはやわたしの射影器に死角ナシ!」
「うう、怖い、怖すぎる。
真澄さん、ちょっと真澄さん!
ドコに一人で逃げたのよ! キーーーッ!」
パニックになりかける美也子をじりじりと追い詰める澪。
手に持った射影器のレンズが、ギンギラギンにさりげなく光った。
「わ、わたしが悪かったから!
つい出来心で脅かしただけなのよ、今はもう反省してます!」
「その出来心で脅かされたわたしたちの気持ちを、倍返しで思い知らせてあげる
わよぉ」
「ひー!」
そんな二人の姿を横目に冷やかしつつ、ちゃっかり、真澄と一緒に素麺を食べ
てる繭。さすが霊感少女、幽霊の食べてるものを平気で同じように食べるところ
がミラクル。
「てへ」
565 :
273:04/12/13 05:50:02 ID:Lquto1aG
ついに廊下奥まで美也子を追い詰める。
「後が無いよーん、美也子さぁ〜ん」
「あうあうあうあう……」
もはや美也子は、壁抜けで逃げることさえ思いつかないようだった。
「さぁ思い知れ!
わたしたちの恨み屈辱倍返しフェイタルフレーム!」
「きゃーーーーーー!」
まばゆく光るフラッシュ!
美也子は、自分の身体が……身体が……。
「……あれ、なんとも、無い? あれ?」
不思議そうに自分の身体を見回す美也子。普通ならば射影器に移されれば、も
はや感じないはずの激しい痛みに襲われ、暗闇の中へと引きずり込まれるはずだっ
たのに。
「どうして……?」
そこには、腹を抱えて笑い転げる澪の姿。
「……プ、ぷはははははは」
「………」
「ヒーヒーヒー。
いやー、美也子さんの顔、ホンキで泣き出しそうな顔なんだもん。
あー、おかしい、おかしすぎるぅ」
「………だました、わね」
「うん、だました」
まだ笑いを抑えきれず、お腹を抱え苦しそうに答える澪。
「……コロス!」
それを恐ろしい形相で睨みつけ、今まさに襲いかかろうとした時。
「まって、まってよ。
でも、美也子さんの弱点見つけたってのはホントだから」
「なによ、その弱点ってのは!」
「コレ」
と、美也子の目の前に一枚の写真を差し出す。
566 :
273:04/12/13 05:50:24 ID:Lquto1aG
「!」
それを見たとたん、美也子のただでさえ青い顔が、輪をかけて真っ青になった。
「な! な! な!
なんでソレをあなたがっ!」
「へっへーん。
どこぞの創作神話ホラーの登場人物よろしく、いろいろ克明に書いた手帳やら
日記をそのまま残しておくからよん」
それは、ソノ筋な写真(盗撮写真含む)。どうみても小中学校に通ってそうな
お赤飯前後そうな女の子たちの、制服、ブルマ、スク水、ゴスロリ、各種コスプ
レな写真の数々。
「きゃー! 返して! 返してよっ!」
「もちろん、返してもいいですけど。
美也子さんの手帳に挟まってた写真、真澄さんのだけじゃないんだもん。
かわいいロリータな写真がいっぱい。このアングルはぜったい盗撮ですよね。
こんなの常に持ち歩いてるなんて、相当アレな趣味ですよねぇ、美也子さん」
「きゃーー! きゃーーー! きゃーーー!」
澪の手から写真をひったくろうとするが、幽霊の悲しさか、すり抜けるばかり。
その光景を見て、思わず頭を抱える真澄。
「あぁ、だから盗撮だけはやめとけと言ったのに、アイツは、もう……」
「真澄さんは、美也子さんのソノ筋な趣味って知ってらしたんですかー?」
その繭の言葉に、コクンと頷く。
「好きなんですよ、かわいい女の子と、その子を可愛い服で着飾るのが。
自分がそういう可愛い系じゃなかった事もあって、可愛い服を買っては、服と
(盗撮)写真とを交互に見てタメイキ、なんてしょっちゅうでしたから」
恥ずかしそうに恋人の性癖を暴露する。
その彼の落ちた肩に、ポンと手が乗せられる。
「色々と苦労なさってたんですねー、生前は」
「……はは」
567 :
273:04/12/13 05:50:44 ID:Lquto1aG
「うぅ、もうお嫁に行けない。
これがバレたら会社もクビよぅ……しくしく」
「そういう問題じゃないでしょ」
ビシっとツッコむ澪。
ボケボケ繭で鍛えられた澪のツッコミは、ボケを決して見逃さない。
がっくりと項垂れる美也子の姿。そこには幽霊のプライドや怖さなど、もはや
微塵もなかった。
「まぁまぁ、今日はそんな美也子さんのために、耳寄りな情報とプレゼントを持っ
てきたんですよ、ホントは」
「へ?」
「これ、見てください」
と言って、澪は再び一枚の写真を取り出して、見せた。
それは射影器で写した特殊なものらしく、幽霊である美也子の手にも持つこと
が出来た。
「……こ、これは!」
「どうです、かわいいでしょー」
そこに移っていたのは、色白おかっぱの女の子。
紅い着物を着た、どこに出しても恥ずかしくないほどの美少女が写っていた。
「千歳ちゃん、っていうんですよ、この子」
「……千歳ちゃん……」
うっとりとその名を呟いて写真を見つめる美也子。
それは、完全にソッチの世界へと旅立った者の顔だった。
「美也子さん。
あなたは、可愛いそれはもう可愛い可愛すぎる、おかっぱ黒髪で色白なほそっ
こい日本風な女の子──つまりこの千歳ちゃんが。顔を真っ赤にして恥ずかしが
りながら、いろんな可愛い服を着てくれるのを見る、というか愛でるという行為
に、心惹かれるモノはありませんか?」
「……へ?」
568 :
273:04/12/13 05:50:58 ID:Lquto1aG
「わたしは、実は。
おもいっきり心惹かれます、たまらんぐらいに心惹かれます。
もう、鼻血でそうなぐらいに」
「……」
驚いたような目で澪を見つめる美也子。
その目に、不敵な笑いで応える澪。
「ふっふっふ。
いいですよねぇ、かわいい女の子を着飾ったりかわいがったりするの。
わたしも、お姉ちゃんとそういうことをいっつもやってました。
お互いにかわいい服着て、感想を言い合ったり……」
「まさか、あなたは……。
あなたも……」
コクンと頷く澪。
美也子は、思わぬ場所で自分の趣味の理解者を得られたことに感動の涙を流し
ていた。
「そこで、コレです。
見てください!」
ばばっとリュックの中身を引っ張り出す。
それは、これでもかと言わんばかりの衣装の数々!
「こ、これはーーー!」
「見てください!
今回持ち込んできた、ハイグレードスーパーお着替えグッズの数々!
定番のセーラー服から、ブルマにスパッツ、ゴスロリ、メイド服、きわどい水
着までなんでもござれ。ニーソにガーター、眼鏡にネコミミ、小物も多数取り揃
えておりますがな!」
569 :
273:04/12/13 06:28:41 ID:Lquto1aG
「うっはー!」
美也子はその光り輝く衣装とグッズの数々に思わず目が眩む。
「当然、幽霊でも着れる特別仕立ての布での縫製!
高かったんですよ、コレ。お姉ちゃんと二人の全貯金+バイト代、売っぱらっ
た心霊写真のお金、全部つぎ込みましたから」
澪の言葉に頷きながら、その衣装を手に取る美也子。
うっとりとセーラー服にほお擦りをするワンレン美女の姿は、少しだけ滑稽に
見えないことも無い。
「この前に千歳ちゃんに襲われた時の感触から、スリーサイズもばっちり!
美也子の姉御、もうこうなったら後はヤるしかないでしょう!
ないですよね!」
「やる……こと……?」
次々と繰り出されるロリータショッキングピンクな攻撃の数々に、美也子の頭
は感動と恍惚とでまともに回ってはいないようだった。
そしてそこに、最後の一撃。
「分かってるクセに、もう。
これからやることなんて、一つ。
千歳ちゃんの『着せ替えゴッコ』。それに決まってるじゃないですか!」
「!!!!!!!」
その親指をグっと立てた澪の笑顔に、美也子は最初驚き。
そして……キュピーンと目を光らせた。
それはもう、傍から成り行きをひっそりと見ていた繭と真澄が手を取り合って
恐れ慄くぐらいに、アレな光だった。
570 :
273:04/12/13 06:28:54 ID:Lquto1aG
「澪さん、行きましょう、今すぐに!」
「もちろん!
着せ替えゴッコ+特注最弱01式フィルムでの撮影会。
準備万端、あとは千歳ちゃんをゲットするだけです」
二人は一度出した衣装や小物を丁寧にたたむと、リュックの中に入れ直す。
そして、雄雄しく立ち上がる。
「ふっふっふ、千歳ちゃん、待ってなさい。
この美也子お姉さんが、あなたを可愛く可愛く着飾ってあげますからね。
……ぐふふふ、じゅる……」
もはや彼女は、哀れな獲物を狙う一人のハンター。
そして彼女に付き従うのは双子のハウンドドッグ。
「それでは、先導は皆神村の全てを熟知したわたしたちが行います。
美也子さんはいつでも千歳ちゃんをゲットできるようにスタンばっててくださ
い」
「OK。
澪さん、あなたの活躍に期待してるわ」
「こちらも、美也子さんの奮闘に期待します」
交わす目と目に、もはや一片の迷い無し。
そこには『戦友』と書いて『とも』と呼ぶ関係さえ見て取れた。
571 :
273:04/12/13 06:29:09 ID:Lquto1aG
「真澄さん、真澄さん!
ちょっとお留守番してて下さいね!
私、澪さん繭さんと一緒に出かけてきますから!」
「お姉ちゃん、行くよ!
真澄さん、それじゃ美也子さんをお借りしていきますから」
「このお饅頭食べ終わるまでまってよー」
「そんないつのものか分からない葬式まんじゅうなんて食べてたらお腹壊すよ、
お姉ちゃん!」
「きゃ、ひっぱらないでよー、澪」
そうしてドタドタと扉から去っていく三人。
真澄はそれを、小さく手を振って見送っていた。
「気をつけて行ってこいよー。
あんまり先方のご迷惑になるような事はするんじゃないぞー」
とか言いつつも、多分迷惑をかけまくるんだろうなぁと溜息をつく真澄だった。
「はぁ、美也子はこういうのに目が無いからな。
仕方ない」
お茶を啜って、微笑む。
「でも、あいつは……可愛い赤ちゃんを産んで、絶対にいろんな服を着せてあげ
るんだっていつも言ってたしな。
まぁ、その夢はもうダメになっちゃったけど。
……ははは」
そして……。
もう一度三人が出て行った方を向くと、丁寧に頭を下げた。
「ありがとう、澪さん、繭さん。
あんなにはしゃぐ美也子をもう一度見られるなんて……本当にありがとう」
その目には、涙が小さく光っていた。
つづく。
572 :
273:04/12/13 06:31:01 ID:Lquto1aG
いや、本当に『つづく』かは知らんけどナー。
<仕事の現実逃避で書いただけだし
ネタは、とりあえず次は千歳+樹月編やら、良寛編とかあるだけはあるけど。
573 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 09:16:30 ID:DBCKAeCh
いや、真澄サイコー(藁)ワラタよ
574 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 10:24:11 ID:DBCKAeCh
>>559 続き
「・・・澪、寒くなってきたし、そろそろ行こっか」
「・・うん」
澪は少し名残惜しそうに繭の顔から手を離した。横においた杖をつかみ、掛けていた
ベンチから立ち上がろうとする。
「澪、少し背伸びたね」
澪の背中を支えながら、繭がいった。
「え、ほんと?」
澪の顔が繭に向けられる、包帯は取れたがその目は閉じられている。
「うん、私より2、3センチは伸びたかな?ほら・・」
澪の頭に温かい感触がした。繭が手をのせているのだ。その感触は澪にとってとても心地良い
もので、思わず頬が緩んだ。
「何笑ってるの?ヘンな澪」
「ううん、お姉ちゃんに頭撫でられるって気持ちよくって」
「・・・・・」
「お姉ちゃん?」
不意に杖を持っていない方の手を握られた。すごく熱い。澪は一瞬、姉が怒っていると思った
が、そうではなかった。繭は・・・嬉しかった。妹・・澪が自分にだけ微笑んでくれるのが。
澪は私だけのものなんだ。
そう思うと、喜びで胸が熱くなってどうしようもなくなる。澪を抱きしめたいという衝動が何度も
繭を襲った。
「・・さ、行こ!デパートしまっちゃうよ」
「うん、そうだね」
575 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 12:43:38 ID:DBCKAeCh
>574続き
街は活気に満ちていた。溢れんばかりの人だかり、ゴージャスなイルミネーション、毎年
聞きなれたクリスマスソング・・。
「音楽聴いてるとクリスマスって感じがするね、お姉ちゃん・・」
「そうね、去年はクリスマスどころじゃなかったもんね」
二人寄り添いながら街を歩く。「皆神村」の出来事で澪が失明してから1年、今年こそは澪
とこうしてクリスマスイブを楽しみたいと、繭がお母さんのクリスマスプレゼントを買いに
行くという名目で澪を街に連れ出した。おそろいのダッフルコートを着て繭はロングスカー
ト、澪はジーパンの違いはあるが、仲良く歩いているその姿は周りの人からみてもかなり微
笑ましいのもだった。まあ、若干好奇の目で見られているのも否めなかったが。
「あ〜、見て見て超可愛い〜双子かなもしかして?」「双子だろ、一人は目悪いのかな?杖つ
いてるし」通りすがりのカップルが遠慮なく二人を批評する。まあ、いつものことではあるが
澪と一緒に「超可愛い」と言われるのは悪くない。繭は照れ隠しに「カップルすごく多いね」と言った。
「ねえ、お姉ちゃん、イルミネーションとか綺麗?」
澪はそんなことはお構いなしに、繭に街の様子を聞きだす。
「うん、とても綺麗。ほら、前にお母さんと行ったお店があるでしょ?あそこの窓に全部でライトが飾
られてて、トナカイの形になってるの」
「へえ〜、すごいねサンタさんはないの?」
澪の子供らしい質問に繭は思わず吹き出した。手で口を押さえながらくっくっと喉を鳴らすように笑う。
「え、え、何?私ヘンなこと言った?」
繭は苦しそうにかぶりを振るが、澪には見えないので余計に不安がつのる。繭は呼吸を整えながら言った。
「ううん・・可愛いと思って」
「誰が?」
「澪が」
「早く行こう・・・」
いきなり強い力で繭は引っ張られた。コツコツと杖をつきながら澪は歩を早めた。顔が紅潮しているのがはっきりとわかる。
「・・・澪、照れなくてもいいのに」
「照れてないよ・・」
「嘘ばっかり」
繭はささやかな幸せをかみしめながら澪とデパートに入っていった。
ほのぼの(´∀`*)
577 :
273:04/12/13 15:17:07 ID:Lquto1aG
ちと、571に付け足し。
やはりギャグで終わらねばならん(笑)。
↓
-----------------------------------------------------------------
「ひゅーほほほほー!
千歳ちゃん千歳ちゃん千歳ちゃんーーーーーーっ!」
「お姉ちゃんたちがめいいっぱい猫っかわいがりしてあげるからねー!」
怪気炎を上げ立花家へと爆走する、美也子+爆走姉妹レツァンゴー。
……ホントは繭はへらへら笑いながらだったりするけど、ソレはソレ。
ともかく、その夜、皆神村では。
妖しく楽しげな嬌声が果てしなく響き渡り続け、怨霊&自縛霊の皆さんは、哀れな生贄の行く末にそっと涙を流したとか流さなかったとか。
「きゃー! お兄ちゃん、たすけてぇーーー!」
「うひょひょひょひょひょ!
スク水眼鏡のぺったん色白女の子萌えーーーーー!」
「美也子さんっ、次はコレ、ニーソ+超ミニスカで行きましょう!
ほっそいフトモモの隙間萌えーーーー!」
「ひーーんっ!」
「……いいなぁ、澪にあんなことやこーんなコトされて。
お姉ちゃん、ちょっと寂しい」
とっぺんぱらりの、ぷう。
578 :
273:04/12/13 15:22:15 ID:Lquto1aG
559のクリスマス話を台無しにするアレなの投下して、
正直スマンかった。
今は反省してる。
574の
>>澪は私だけのものなんだ。
ここらへんから、白い雪降るホワイトクリスマスが、繭の黒さで真っ黒
クロスケに染まるぐらいの展開キボン。
いや、黒じゃなくてピンクに染まる展開でもえーんですが。<をゐ
579 :
273:04/12/13 15:35:22 ID:Lquto1aG
たとえばー。
↓
人一杯のぎゅうぎゅう詰めなエレベータが故障で短い時間停止。
その間にえっちな行為に及ぶ二人とか。
(当然、二人の位置はガラス窓のすぐ傍。澪がガラス側。
羞恥責めに萌え)
↓
でもってデパートのトイレの個室で、がまんできなくなった澪を
アレしてナニしまくる繭とか。
(声が出ないように必死になってがまんする澪に萌え)
……あぁ、思考がドンドンだめすぎる方向に……。
澪は視覚が無い分、他の感覚がかーなーり鋭敏になってるだろうから
(目隠しプレイは感じるぞーという俗説のアレ)、きっと大変アレでソ
レには感じやすい身体なのだと妄想するのであった。
……繭に既に開発されまくってるという話もあるしなー。
ダメですか? ダメですね。
そのテンションの高さがすげぇ笑うと同時に細かく入る小ネタに萌えるんですが先生。
・・・笑い方が某巨乳ハンターとかさ・・
581 :
273:04/12/13 16:21:39 ID:Lquto1aG
さらに超展開を妄想。
↓
繭の愛撫によりイっちゃっう澪。
そして繭はロングクカートの前ボタンを開いて、自身のちん○んを取り出す。
実は、あの事件から還ってきてから、繭にはちん○んが生えてフタナリ少女と
なっていたのだ!<がびーん(もちろん澪は繭によって貫通済み)
でもって、バックから犯される澪。
服が汚れるので当然中出し。
↓
どろどろになったあそこを、澪のぱんつでフキフキする繭。
ノーパンになった澪に、二択を提案。
「1:代わりにお姉ちゃんの染み付きパンツを履く。繭はノーパン」
「2:澪はノーパンのまま、お気に入りのジーパンに自分の愛液とお姉ちゃん
の精液の染みを作る」
どっちにしても恥ずかしい澪、そのイヤイヤを愉しむ繭。
↓
1を選ぶと、繭に「そんなにお姉ちゃんのパンツが履きたいんだ。お姉ちゃ
んをノーパンで人がいっぱいの中を歩かせたいんだ……澪のヘンタイ」とか言
われて、澪はイヤイヤ。
2を選ぶと、「お気に入りのジーパンをどろどろにして、黒く染みてるのを
後ろから歩いてる人に見られたいんだ、澪は……このヘンタイ」とか言われて、
澪はイヤイヤ。
↓
結局どちらを選んでも、二人で仲良く下着売り場にGO。
ちゃんちゃん。
……ダメだ。仕事しろ。>自分
582 :
名無しさん@ピンキー:04/12/13 18:48:36 ID:u6/kvqBc
いや、俺かなり
>>273のギャグ好きだが(藁)とにかくあんたほんとすげえなあ。
よくそんなに展開が思いつくよな、マジ、ソンケーしまつよ。ワラタよ最高!!
クリスマス編はさりげにピンク未満で終わる予定でつが勘弁してくり。
583 :
559:04/12/13 18:50:28 ID:u6/kvqBc
584 :
559:04/12/13 20:17:51 ID:u6/kvqBc
>>575続き
最近、姉はよく笑うようになったと澪は思う。澪のしぐさや何気ない言葉の何が
面白いのか澪にはよくわからなかったが、嬉しそうな笑い声が聞こえると自分も
嬉しくなる。まあ、さっきのような照れくさいのは勘弁だけど・・。
「ねえ、澪、これとこれどっちがいい?」
アクセサリー売り場で二人はお母さんのプレゼントを物色していた。繭が澪の手に
ネックレスを二つのせる。澪はそれを手でなぞるようにして形を確認した。
「ええと、一つは花の形でもう一つは・・」
「うん、もう一つは月とお星様が一緒になっているの、どちらも金色だよ」
「へえ、私、こっちがいいな、月とお星様のやつ」
「フフ、やった、お姉ちゃんもそれがいいと思ってたの、・・すみません、これください」
微笑んで姉妹のやりとりを見ていた店員が、あわてて繭のところに駆け寄る。
「いらっしゃいませ、誰かにプレゼント?」
「はい、母に」
「あら、エライわねえ、感心だわ、私の娘もこれくらい孝行してくれたら・・」
店員のグチに思わず愛想笑いする二人。結局は包装代をまけてくれた上に可愛い袋に入れて
もらった。冷たいといわれる世の中でも、この美しい姉妹を見るとなにやら憐憫の情でも湧
くのか、周囲は思ったより好意的に接してくれる。二人は再び手をつないで売り場を後にした。
「ねえ、澪、お姉ちゃんまだ買いたいものがあるから付き合ってくれる?」
「うん、もちろんだよ、でも、何買うの?」
「フフフ・・内緒」
繭は優しく妹に微笑んで、手をさらに強く握った。澪は不思議に思いながらも姉に
手を引かれるままついていった。そのままエレベーターに乗り込む。エレベーター
の中も人が溢れていて、姉妹は好奇の目に晒されながらもなんとか隅っこまでたどり着いた。
繭は自分の体を妹に密着させるように押し付けた。二人仲良く身を寄せあう。
「人・・いっぱいいるけど、こうしてれば安心だから・・ね?」
「うん、そうだね、お姉ちゃん」
澪は杖を持っていない方の手で繭の腰を軽く抱いた。繭は澪が自分に頼ってくる
ことが何より嬉しかった。そっと、人ごみの中、澪の肩にもたれ繭は目を瞑った。
585 :
559:04/12/13 20:20:40 ID:u6/kvqBc
>273様エレベーターネタ使わせて頂きましたw感謝、多謝!!
しかし、エロでなくスマソ
>>585 傍観者だが、全然おっけーじゃないか? いい雰囲気だよ。
誰かがそばにいてくれるぬくもりの気持ちよさ、見たいのを感じる。
と、いうか、ぴったりと寄り添う仲のいい双子の女の子ってのも、
なかなかおつなもんだよ。
587 :
559:04/12/13 22:02:01 ID:u6/kvqBc
サンクス!
588 :
559:04/12/13 23:19:50 ID:u6/kvqBc
>>584続き
「結局、いっぱい買っちゃったね」
「そうね、澪、重くない?」
「ううん、平気だよ、これくらい」
デパートでの買い物を済ませ家路につく二人。せっかくだからと着たときの道とは
反対側のライトアップされた道を歩いていた。いつもは手をつないで歩くのだが、
少し大目に買ったせいで、澪は左手に杖、右手に袋を持つ形になった。繭は右手に
かばんを持ち替え、左手を澪の右手に絡ませて歩いている。ゆっくり、ゆっくりと
歩を進めていく。
「・・・なんだかこうして歩いているとお姉ちゃんと私カップルみたいだね」
「フフフ・・そうだね、キスしよっか、澪?」
「もう〜、からかわないでよ、お姉ちゃん・・・」
澪はまた顔を赤くして、歩を速めた。腕を絡めていた繭は澪にひきずられる形になる。
「うふふ、ごめん、ごめん、澪ひっぱらないで・・ふふふ」
「また、からかうとこうだからね・・えいっ!」
「きゃっ・・!あはは・・」
二人はじゃれあうように体を押し付けあった。お互いの体の柔らかさが心地いい。だが、
どちらかというか、やはりというか華奢なのは姉の方だった。澪の方は失明した分を補
うためか、運動能力が発達し、姉に比べ少し筋肉質になっている。
「どうだ〜参ったか、お姉ちゃん!」
「ああ、参った・・澪・・お姉ちゃん降参、降参・・」
はあ、はあ、とお互いに息を整えながら、見つめ合う。といっても、澪の目は見えてい
ないのだが、それでも繭は最愛の妹の顔を見つめていた。そして両手で澪の顔を包み込み顔を近づけ・・
唇が重なった
一瞬かそれとも永遠かわからなくなる間、二人の唇は重なり、そしてゆっくりと離れた。
(;´Д`)´`ァ´`ァ
590 :
559:04/12/14 00:46:48 ID:ioFtl+ys
>>588続き
「・・・お姉ちゃん?」
唇をゆっくりと離したあと、澪は怪訝そうな表情で姉を見た。正確には姉の方を向いただが。
「行こっか?澪」
繭は少し大人びた表情で澪に微笑んだ。たぶん、お互いに想い合っているのは確かだが、そ
の想いはまだ深さに違いがあることも繭は知っていた。澪のそれは姉に対する親愛の情だが、
繭のそれはもう少し「深い」ものであることも。だが、それはいつか同じように「重なる」
と繭は確信していた。おそらく、今ではないけれど・・
「待って・・」
歩きだそうとする繭を澪の手が止めた。コツコツと杖を繭の足元に近づけて、深呼吸する。
「お姉ちゃんだけに・・その・・させるの悪いから・・」
不意に顔が近づき、唇が重なったが、感覚がつかめないためか・・コツンと
歯がぶつかってしまった。
「あ・・ごめん、痛かった?」
繭はしばらく呆然としてたが、一瞬、泣きそうな顔をして妹に抱きついた。
「フフフ・・澪・・キスへったくそ・・・」
「ええ〜、だって、初めてだもん・・お姉ちゃんは?」
「私もだよ・・あ、そうだ・・澪」
「ん?」
不意に澪の首元に温かいものが巻きついた。触れると柔らかい毛糸の感触がする。
「お姉ちゃんからのクリスマスプレゼント」
びっくりした?といたずらっ子のように繭が微笑んだ。ほんとうは手編みの予定
だったが、そんな暇がなく結局おそろいで今日購入したのだ。
591 :
559:04/12/14 01:51:44 ID:ioFtl+ys
>>590続き
「ありがとう、お姉ちゃん・・でも私何も用意してない・・」
申し訳なさそうな妹をみて繭はううん、いいのと言った。そしておそろいの赤い
マフラーを優しく妹の首に巻きつけて整えていた。
「私はもうもらったから・・」
「え?何を・・?」
繭は妹の問いには答えず、ただ微笑んだ。
「じゃあ、澪・・お姉ちゃんにもう一回キスして。それで・・いいよ」
「ええ?」
ボッと妹の顔が赤くなるのを見て、繭は輝くような笑顔を見せた。澪が愛しくて、抱きついてしまう。
「澪・・大丈夫・・ゆっくりでいいから・・」
澪はおそるおそる顔を近づけ、そして、唇が触れ合った。
ちゅ・・
ついばむように唇が重なる。しばらくしてゆっくりと唇を離すと、互いの熱い吐息が漏れた。
「・・・フフ・・澪とキスしちゃったね」
「うん、そうだね」
二人は互いに寄り添いあって、温めあった。
「澪・・一緒にいようね」
「うん、お姉ちゃん」
もう繭はクリスマスプレゼントは一生いらないと思った。だって・・
澪という一番欲しいものを手に入れたから
もう何もいらない
抱き合う二人の上に優しい雪が降り続いていた・・・。
終わり
592 :
559:04/12/14 02:06:52 ID:ioFtl+ys
はい、たぶん二人はこれからも仲良く暮らしていくんだろうなと思います。
そして何気に「〜一緒にいようね」というあたりで二人の関係性が・・お姉ちゃん
積極的になってます、主導権握ってます!みたいなものが伝わればいいなと・・。
家に帰ったらもう「かかあ殿下」ならぬ「お姉ちゃん殿下」でしょうが、それはまた
書くと長くなりそうなのでこの辺で。
あとは、パラレルもので「約束」エンド後大人になった二人の少しギクシャクした
関係(←もち、修復予定)も書いてみたいと思ったり。
とにかく双子女の子ばんざいですな。黒とかピンクの展開もご想像におまかせします。
神雪崩━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!
最近このスレが賑ってきていてとても嬉しいです(つД`)
595 :
559:04/12/14 10:40:38 ID:BV26/09t
「虚」エンドの設定借りると将来的には霊感少女繭に従う座頭市(藁)澪とか
従者(藁)澪とかけそうだなと思いつつ、それは遥か彼方に置いといて。
なんかクリスマス以外にあまあま書きたいのだが、シチュが思いつかないので、
もし澪×繭で他にこんなのがみたい!というのがあれば教えてエライ人
すまん、ザトウイチが読みたい……。
597 :
名無しさん@ピンキー:04/12/14 13:13:33 ID:cxHHj7G3
従者といえばあれだな・・ラヴァ・・(藁)
598 :
559:04/12/14 16:25:22 ID:EPs6OflC
ふむ、座頭市!俺はかなりノリノリですが、もうすこち待ってみよう(藁)
>597
って事は繭が金色の炎使って白い着物系装束で澪はアレか、黒ずくめになるのか('A`)
こんなところで巨乳ハンターネタをみるとはw
繭「ど、どうせ私は巨乳じゃないわよっ!澪を満足させるだけの容量ないわよっ!」
澪「お・・・お姉ちゃんっ!?」
繭「どうせ、どうせっ!」
澪「(巨乳でも貧乳でも好きとか言ったらどうすんだろこの人・・・)」
澪のほうが貧ny
>602
澪「どうせ、あたしの方がお姉ちゃんなんかよりちっちゃいわよ!食っちゃ寝してるからお姉ちゃん肉ついてデカイのよ!」
繭「何言ってるのよ澪、私の胸は、毎晩私寝た後澪が揉むからデカくなっちゃったんでしょっ!」
澪「なっ・・・!狸寝入りしてたわけ、お姉ちゃん!ひどい!」
繭「だって起きたら何されるか分からないからだもん・・・」
うむ、繭よカミングアウトしてしまったのだから
何をされるか分からないよw
>604
澪「うふふ、お姉ちゃん気付いてたんだったら、もう遠慮いらないよね・・・」
言いながら、何気なくスッと肩に手をかける澪
繭「(ビクッ)え?な・何?澪、私今何か言った?」
澪「うふふ・・・もう、離さないんだから・・・うふふ・・ふふふふふふふ」
繭「((((;゚Д゚)))私が攻めたいのに澪が攻めてきたら意味ないじゃない!」
澪「妹攻めも萌って言うからいいのっ!さあ覚悟しなさい!」
繭「ちょ・・ちょ・・・・・」
澪「ちょ?」
繭「紅い蝶発見!逃亡!」
澪「何言ってんだ(゚Д゚)ゴルァ!」
早くゲーム買ってこなきゃwまだ未プレイなんでしっかり性格つかめてません。
おっそうなのか
繭は良い性格してるよ……w
ここの前スレ見ててハマったんですがw
繭がすごい腹黒キャラ、っていう認識は持ちましたが間違ってます?
あってる、真っ黒だよ
そういう意味を含めて良い性格している
でも純粋な子だよ
純粋すぎて……困った事に
面白いからやってみてね
(´・ω・`)ノ ホラー苦手ですけど友達拉致って2人でガクブル頑張りつつやってみます。
610 :
名無しさん@ピンキー:04/12/15 03:00:21 ID:9c+tGfnB
がんがって!!!
しかし、
>>559みたく あまあまほのぼのなのがまたよみたい・・・。
611 :
273:04/12/15 05:37:23 ID:O4gARVBV
つーわけで仕事で死にそうなので、続きはまだムリなのだった。
ので、ネタだけ書いておこう。<ひでぇ
千歳の着せ替えショーの結果(最後の衣装)↓
↓
『三の刻:紅い服の少女』----------------------------------------------
胸のすぐ下を黒い紐で編み上げた、紅と白のワンピースドレス。
袖口と胸元、スカートのフリルと透けたレースの薄さが、例えようの無い可
愛さと、何処か危うい儚さを演出している。
揃えられた黒髪には白のヘッドドレス。顎の下で結ばれた紅紐が首元のアク
セントとなり、胸元の大き目の紅のリボンと対を成す。
広がったスカートから伸びる細い脚、丸いひざこぞう。そのすぐ下には楚々
たる雰囲気の白のハイソックス。
そして、服と同じ紅いエナメル靴。
ちりんと、左手にある兄からもらった紅い紐つきの鈴が。
小さく鳴った。
----------------------------------------------------------------------
612 :
273:04/12/15 05:38:47 ID:O4gARVBV
でもってこの後、樹月お兄ちゃん×千歳のナニがあります。
細っこい少女のナニ萌えーー!
↓
『四の刻:紅い血』----------------------------------------------------
その妹の姿は、洋装をほとんど目にした事に無い樹月でも一目で『可愛い』
と思えるものだった。
そこには、まだ幼い無垢な少女であるがゆえに持つことのできる──いや、
この一瞬の刻にしか持つことの出来ない──きめ細かく、不完全で不安定な妖
艶さがある。
「お、お兄ちゃん……。
千歳の恥ずかしいところを、見て、ください……」
するすると、わざと焦らすかのようにゆっくりゆっくりと持ち上げられてい
くスカートの裾。
ひざの上の細く白い腿が露になり。
脚の付け根に近付くにつれ、その細い腿と腿の間の隙間が広がり。
よく見ると恥ずかしさのためだろうか、その腿は小さく震えていた。
そして現れる、白く小さな絹に隠された場所。
妹の大切な大切な、恥ずかしい場所。
そこが、樹月の目前に露にされる。
613 :
273:04/12/15 05:39:18 ID:O4gARVBV
(中略)
少しだけ生えた、けれど確かに生えている少女の淡い叢。
それは、滲み出した汗と、兄の手によって塗りつけられた淫液によって、濡
れてぺっとりと白い肌に張り付いていた。
真白な肌に、そこだけ薄く映える黒。
それは、たまらなく淫らな光景。
少女のすべやかな下腹のふくらみ、柔らかさと、乳くさい匂い……そして微
かに匂うおしっこの匂い。
何もかもが樹月の情欲を刺激して止まない。
しかもそれは最愛の妹のものなのだ。可愛い可愛い、おしめも替えた事もあ
る幼い妹の恥ずかしい場所を、こうして食い入るように見つめ。
……そして、舐める。
舌を伸ばし、唇を押し付け。
舐めて。
嘗めて、甞めて。
「ぁ……ぁ、お兄ちゃん……ぁぅ……」
ちゅるちゅると、音を立てて吸う。
ぷちゅぷちゅと、音を立てて舐める。
「ぁ、ぁぃ……」
----------------------------------------------------------------------
614 :
273:04/12/15 05:44:23 ID:O4gARVBV
それにしても、みんな虚乳ハンター好きねぇ。
つーか、もうそろそろ正月仮面の時期だけどナー。
615 :
273:04/12/15 05:54:33 ID:O4gARVBV
>>595 澪と繭が、正月にコタツで乳繰り合うのがいい。
みかんを剥いて、食べさせあいっこするの。
指チュパあり。
で、そのうちに我慢できなくなった繭が、コタツの中にもぐりこむ。
でもって、澪のナニをナニする。
「お姉ちゃん、だめだよぅ」
お母さん登場。
コタツの中に完全にもぐりこんでる繭には気付かない。
「あら、繭は?」
「え、お、おトイレじゃないかな?」
<下では繭に責められてるので
「ひゃん!」
<とか、声を出してしまう。
「どうしたの、変な声出して」
「あ、その、な、なんでもない、なんでもないよお母さん!」
……こんなのがえーと思うんだが、どうじゃろか。
616 :
273:04/12/15 06:00:00 ID:O4gARVBV
でもって、
お母さんが「年賀状を出すついでに買い物にいってくる」てことで
出て行った後に。
「ぷはぁ」
とか言って、澪の腿の間に頭だけ出す繭。
「ふー、暑かった」
「お姉ちゃん、もう、やめてよぅ」
「いや」
<でもって、こたつから身体を抜き出しつつ澪を押し倒す。
↓
つまり、「姫初め」ってことで。
うわー、なんて正月らしいネタだぁ(笑)。
>>595 目の見えない澪の手を繭が取り、自分のナニへ…
澪に攻められて至福の繭w
618 :
273:04/12/15 06:14:49 ID:O4gARVBV
もひとつネタ。
澪の足の爪を切ってあげてる繭。
切りそろえた後に綺麗に磨いてあげる。
「澪の足の指って、やっぱり綺麗よね」
とかなんとか。
でもって、そのまま足の指甞めに突入ーーーー!
ぺろぺろぺろぺろ、足の指を一本ずつ甞めたり、ピアノを弾くように滑らか
に滑らせたり、指と指の間をぺーろぺろ。
澪、こそばゆいけど、足の指を姉になめられるのも実は大好きなのだった。
でもって、そのまま今度は澪に同じように甞めることを強要する繭。
素直に従う澪。
伸ばされた姉の足をおそるおそる取り、指で場所を確かめなぞるようにして、
そしてゆっくりと口に含む。
それを至福の表情で見る繭。
で、澪が素直に従うのをいいことに、足の指からくるぶし、ふくらはぎ、
ひざ、内腿、そしてナニへとエスカレート。
ハァハァな二人は、そのままもっとハァハァなナニに突入するのだった。
こーゆーのもええなぁ。
誰か書いてくれ。
619 :
273:04/12/15 06:44:58 ID:O4gARVBV
>>608 繭は腹黒いけど、その腹黒さの目的が全て
「澪が欲しい。澪と一つになりたい」
に向いているのがすばらC。
そこにシビレルあこがれるゥ!
澪は結局最後は身体的に盲目になったが、繭はもともと澪だけしか見えてない
(恋は)盲目状態だったので、どっちもどっちで丁度良いのだ。
……ということにしておく。
とにかく、黒繭大好き。
例えば「紅い蝶」本編前の話で。
澪の靴箱に入ってたりしたラブレターを勝手に抜き出して、鉛筆とかでぐちゃ
ぐちゃに塗りつぶしたりするエピソードなんかがあればいいのになぁ、とか。
「許せない許せない許せない」
「汚らしい汚らしい汚らしい」
とかブツブツいいながら、自分の部屋で↑なコトをやってる繭に萌え。
でも、澪の前ではそんなコトやってるのはおくびにも出さないのだった。
620 :
273:04/12/15 07:11:49 ID:O4gARVBV
小ネタとしては。
・澪とおそろいの下着を買って、澪に気付かれないように密かに交換してる繭。
<澪の履いた下着を今履いてる!&澪が私の履いたものを履いてる!
嬉しい!
・澪がトイレに入った時に、おしっこの音に聞き耳をたてたりする
<そりゃ、「ヤミと帽子と本と旅人」でんがな
・澪の口にした箸やコップをなめなめする
<でもって、コーヒーとかを澪にもってきても、実はその中にはヒミツ
の繭エキスが入ってたりするのだった
・澪の入った後のお風呂に入って、そのお湯を飲み干そうとしてお腹タプ
ンタプンな繭
・澪の入ったすぐ後のトイレに入って、便座に腰掛けて身もだえする繭
……いかん、これでは繭はただのド変態だ。
方向転換せねば。
・澪と繭という名のキャラが出ると知って、そのゲームを買おうとしたら
ギャルゲーだったのでちょっと恥ずかしかった繭。
(<大元のエロゲー版はまだ買える年齢では無かった)
・自分のことを「ロサ・キネンシス」と呼ばせ、そしてあなたは「ロサ・キネ
ンシス・アン・ブゥトン」よ、などとどこかの小説に感化された事を言い始
め、ついでに「タイ直し」をやりたがる繭
・どうして「夢見館の物語」は姉妹じゃなくて兄妹ネタなのよ!……などと
今更怒っても仕方ないことに腹を立てる繭
……いかん、これでは繭はただの妹萌えダメオタクだ。
621 :
595:04/12/15 10:07:47 ID:xeKydnM4
センセ、サイコー(藁)
622 :
名無しさん@ピンキー:04/12/15 11:33:55 ID:xeKydnM4
>>595のおまけです。ちょっとギャグよりですので嫌な方はとばしてくだされ。
SS「静は見た」
「澪、お姉ちゃん、もうお腹いっぱいだからこのケーキあげるよ」
「え、ほんと、ありがとう。いただきま〜す」
クリスマスケーキをおいしそうに頬張る澪。その横で姉はただ微笑んでその様子を眺めていた。
「澪、ほんとおいしそうに食べるよね・・」
「え、だっておいしいんだもの、でも、お姉ちゃん前からあんまり食べないよね、なんでだろ?」
「・・・そう?それはあんまり考えてなかったなあ」
・・それは姉のささやかな嘘だった。妹がおいしそうに食べるのをみて自分もお腹いっぱいになる
なんてこと、今言ったらきっと澪は赤くなるだろうから。
「でもさ、お姉ちゃんあんまし食べないと大きくなれないよ・・」
ケーキを頬張りながら、澪は訳知り顔で姉を説得する。その姿がまた可愛くて、繭はまた澪を抱きしめたく
なった。数時間前に二人で交わしたキスの余韻がまだ繭の体から消えていない。たぶん、もう自分は澪なし
で生きていくのは無理だろう、と繭は思った。
「ふふふ・・いいよ、澪が大きくなればそれで」
繭はポン、ポン、と澪の頭を軽く撫でた。気持ちよさそうに澪が繭の方へ頭を傾ける。まるで子犬とご主人
様の図。以前まで身体的差異が出てくるのを繭は異様に恐れたが、今は全く気にしない。妹はもう二度と繭
のところから離れないという確信があったから。数年後、自分より5,6センチは高くなるだろう澪を想像
して繭はくすくすとしのび笑いを漏らした。
「ああ、また笑ってる、何かした私?」
澪があわてて姉に聞く。繭はただううん、といって妹の頭を撫で続けた。
「澪って可愛いなあと思って・・」
ガシャンと澪がケーキのついたフォークを落とす。顔はゆでだこのように真っ赤だ。
「ああ・・も、もう、お姉ちゃんからかわないでよ〜」
「からかってないわよ、お姉ちゃん本気よ?」
「あ・・う・・うん、そりゃ、・・うん」
もごもご、ごにょごにょと言葉を濁らせ、動転している妹が愛しくてたまらない、
・・・もうだめだ。
ダメだなんて言わないでぇぇぇぇぇ(;´Д`)´`ァ´`ァ
もにょもにょしてる澪とくすくすみてる繭がもうタマラン
624 :
名無しさん@ピンキー:04/12/15 12:47:00 ID:xeKydnM4
>>622続き
繭は自分の内なる声に従うようにした。これ以上我慢したら自分がどうにかなってしまう・・。
「・・・澪、顔にケーキがついてる・・お姉ちゃんが取ってあげるね」
ガタン、と音がして、澪の顔間近に気配がした。腰の辺りに重みが来る。
「お、お姉ちゃん?」
繭は椅子にかけた澪の上に腰かけて、両手を肩に乗せていた。想像力のない澪でもその
体勢がかなりいやらしいものであることはわかった。
「澪、重くない?それともこういうの嫌?」
「ううん、・・そうじゃないけど・・なんか・・お姉ちゃん・・大人の人みたい・・」
繭は思わず吹き出した。ああ、この妹のおかげで何度幸せな気分になることか。
「澪・・可愛い」
・・・ちゅ・・ペロッ・・・・ペロッ・・ちゅ・・・
繭の唇が澪の口の傍にあてられ、そして舌でその周辺を舐められた。丹念に何度も、そしてまた
唇を押し当てられる。まるで、澪を味わうように。
「・・はあ、ちゅ・・澪・・みお・・んっ・・」
「お、お姉ちゃん・・もうケーキ落ちたんじゃ・・」
ただ、澪は姉の行為に対してなすがままになっていた。なにをどうしていいのか全くわからない。
「澪・・口にもついてる・・」
繭の唇が澪のそれに近づいてきたそのとき・・
「あ、あなたたち・・・何やってるの?」
・・・そこに母静が立っていた。
625 :
名無しさん@ピンキー:04/12/15 13:52:25 ID:xeKydnM4
>>624続き
「あ、お、おか・おか、おかあさん?」
「あ、お母さん、お帰りなさい。・・以外と早かったんだ、仕事終わるの」
繭はしれっと母に微笑んで、さりげなく澪の腰から離れる。静はいつもの表情の繭とそして
なぜだか・・異様なまでに赤くなっている澪を見比べた。
「どうしたの?澪、あなた凄く顔・・赤いけど、風邪でも引いたの?」
「あ、え、ちが、ちがう・そ、それが・・あの」
なんだか下の娘は支離滅裂だ。上の娘は娘で何が楽しいのかクックッと苦しそうに涙を浮かべながら笑っている。
どうしたのかしら?この娘たち?
「ふふ・・ケーキを食べてたらね、澪の口のまわりにいっぱいケーキがついちゃって、私が
とろうとしたんで、澪、照れてるの」
「ああ、それで・・お母さんびっくりしたわ、てっきり・・」
母は安堵のため息を漏らす。てっきりってなんだろう、澪は聞くのが怖かった。が、しかし、姉は遠慮なく聞いてきた。
「うふふ、てっきりなあに?お母さん?」
「いや・・キスでもしてるのかと、ごめんね、お母さんヘンなこと考えちゃったね」
ガシャン、とまた澪がフォークを落とす。苦しそうに咳き込む妹を姉が大丈夫?といって優しく背中を撫でる。
その様子を見て、静は微笑んだ。
「ふふ・・よかった。繭もお姉ちゃんらしくなってるし、澪も元気になったし、そうだ、お母さん、シャンパン
買ってきたのよ、みんなで飲もう・・入れてくるから待っててね」
静は台所の方へ向かった。
「うふふ・・びっくりしたね、お母さん急に帰ってきて」
「もうう・・ほんとだよ、お姉ちゃんのいじわ・・」
澪は最後まで言えなかった。繭が澪の唇を塞いできたから・・。
「お待たせ、繭、澪、さ、飲もう・・?どうしたの?」
台所から戻ってきた静がみたのは、さらに顔を赤くしている澪とすごく幸せそうに微笑んでいる繭の姿
だった。
終わり
らぶらぶGJ!(;´Д`)´`ァ´`ァ
まじGJです!
こういうのいいなぁ・・・
設定上でしか存在しないキャラが登場するのも何か良い(*´д`*)
628 :
622:04/12/15 16:05:07 ID:jLZoqAyP
サンクス!
たぶん夜も二人仲良く一緒に寄り添って寝ていると思われますので、そういう
のも含めてまたらぶらぶもの書きたいと思いまつ。
で、以外と寝相が悪いのが姉の方で、澪は夜中時々繭の無意識抱きつき攻撃で
目が醒めるとかやってみたい。で、案外朝に弱いのが妹で、グズるのを姉がな
だめすかして起こすとか(藁)
まあ、なんどもいってますが、双子姉妹ばんざいですな。
ネタはもう少し小出しにしてくれ
630 :
622:04/12/15 20:45:26 ID:U1kKDsPV
「紅い蝶」エンドは澪が繭を蝶にした話だとすると。
「虚」エンドは澪が繭の中に取り込まれた(繭が澪を手に入れた)話になるんだよね。
んで、澪の身長が伸びているのはさりげに座頭市設定に持ち込むための秘密なのだ(藁)
>>622 これ連載型ですか?おお〜、これから楽しみです^^
632 :
622:04/12/15 23:29:52 ID:U1kKDsPV
>>622続編でつ
SS「寝苦しい夜」
「澪、もうそろそろ寝よっか?」
「うん、そうだね」
母と姉妹3人でイブを楽しく過ごしたが、あまりに楽しすぎて時間を忘れてしまい、気づいたら時計の針
は10時を回っていた。立ち上がる姉妹に静は声を掛けた。
「繭、澪の着替えお願いね、母さん、まだ洗いものが残っているから・・」
「うん、大丈夫、まかせて」
それを聞いた澪はなにやらあわてて「自分でやるから」とか「いいよ」とかもごもご言葉を濁していたが、
繭に「お姉ちゃんの言うこと聞きなさい」と叱られ黙ってしまった。静はそんな二人の様子をみて微笑んだ。
「あなたたち、ほんと仲良しねえ・・前は澪あんなにきかんぼうだったのに」
「ほんとだよね、お母さん、澪ほんと聞き分けなくて・・」
ああ、やめてよ〜澪は心の中でつぶやいた。まるでこれじゃお母さんが二人になったみたい・・。
澪はほとほと困ってしまった。照れ隠しに杖を持って先に部屋にあがろうとする。
「あ、こら、待ちなさい、澪」
ぐいと杖を持っていない方の腕を引っ張られ、そのまま腕を組まされる。なんだか姉は強くなったなあ、
と澪は思った。もちろんそんなこと言ったら何されるかわからないので黙っておくことにした。
「じゃあ、お母さんお休みなさい、ほら、いこ澪」
「二人とも寝冷えしないようにね」
はあい、と返事したあと姉妹は仲良く階段をあがっていった。左手で杖を持っている澪を
繭が左手で背中を支え、右手で澪の右手を握り後ろから抱きかかえる形になる。
静はそんな仲睦まじい二人を目を細めて眺めていたが、しばらくして台所へ行った。
「ねえ、澪・・今日はお姉ちゃんの部屋で寝よ」
「うん、いいよ」
澪が失明して以来、姉妹は二人一緒に眠るようになった。ただし、部屋は固定することなく、
交互にしていたが。繭は妹の横顔を見つめていたずらっ子のように微笑んで・・そして囁いた。
「ねえ、澪、下着も着替えさせてあげようか?」
ガタンッ・・カラ・カラ・・
「?」
台所の静の元に聞こえてきたのは階段から転げ落ちる杖の音と、くすくすと楽しそうに笑う繭の笑い声だった。
つづく
633 :
622:04/12/16 01:18:20 ID:yx+oxUzI
>>632続き
「はい、澪、両手あげて・・」
「う、うん」
繭は妹にパジャマを着せようと躍起になっていた。あんまりからかいすぎると今度は
本当に着替えの手伝いをさせてくれなくなるかもと思い、さりげなく黙っている。
「ねえ、お姉ちゃん」
「うん、なあに?」
妹は姉のいる方向へ顔を傾けて言う。閉じられた目が妹の顔を大人びたものに変える、
繭はしばし妹の顔に見とれていた。
「最近、お姉ちゃんよく笑うようになったね、私嬉しいよ・・とても」
「澪・・ありがと、でもそれは澪のおかげだよ」
白い歯をみせて微笑みかける妹がまぶしくて、少しだけ繭はうつむいた。ゆっくりと澪のパジャマのボタンをとじていく。
澪が私の手元に戻ってきてくれたから
だからお姉ちゃんは嬉しいんだよみお
「私のおかげ?」
「そう、あなたのおかげ」
どこかで聞いたようなテレビの言い回しをして、二人同時に吹き出す。お互いの額がコツンと合わされる。
額から伝わる熱が心地よくて、しばし無言で停止する。美しい姉妹が顔を寄せ合う姿はまるで一種の絵画
のようで幻想的だった。
「・・そろそろ寝よっか、澪」
「うん」
おそろいのピンクのパジャマ、姉はワンピース、妹は7分ズボンの違いはあるが、それを着て二人はベッド
に潜り込んだ。シーツの中で互いに身を寄せ合う。繭は妹が眠りやすいように自分の体は横向きにして妹の
体に密着させた。
634 :
622:04/12/16 22:59:32 ID:7N/2ZDZW
>>633続き
「おやすみ澪」
「うん、お休みお姉ちゃん」
眠りにつく澪を姉はしばらく眺めていた。たぶん、近い将来自分は妹の全てを求める
ようになるだろう、そのとき妹もまた同じように自分を求めてくれるだろうか?
「・・・早く、そんな日が来るといいね、澪」
そうして、繭は眠りについていった。
「・・・・・あいた」
澪はあごの辺りに猛烈な痛みを感じて目を覚ました。一体どうしたんだろう?今何時だろう?
頭の中で反芻しながらゆっくりと身を起こす。ぽとん・・と胸の辺りに重みが落ちた。ああ、
と澪は笑みを漏らして、その重みに手を触れた。それは姉、繭の華奢な腕だった。
「・・・お姉ちゃんのエルボー結構効くよね」
どうやら繭のひじが澪のあごに当たったらしい。意外と寝相の悪い姉はこうして時折妹に攻撃を
加える。澪はこういう姉は実は嫌いじゃない。結構好きだ。いつもは大人っぽいのにこうして時々
見せる子供らしさを妹は「可愛い」と思ってしまう。澪が優しく姉の寝相を正そうと体に触れると
「う・・うん」と微かに声を漏らす。
「普段もこうだったらな・・」
昼間は絶対に口答えできない恨みか、つい本音が出てしまった。しかし、そう言いつつも澪は優しく
微笑みながら手さぐりで姉の体に触れ続ける。とても華奢な姉の体、こんなに細かっただろうか?と
澪は少し不安になる。つい、見えないながらもあちらこちら触ってしまってとうとう・・
むにゅ・・
何か柔らかいものに触れた。「?」澪はつい何度か感触を確かめて、ああ、なんだ姉の胸かと
気づいた。そして数十秒後・・真っ赤になって廊下に立ち尽くしている澪がいた。
635 :
622:04/12/17 02:12:45 ID:cd47O3R5
>>634続き
トントン・・トン・トトン・不規則な杖の音が廊下に響く。杖の主、澪はふう、とため息をつき、その場にしゃがみこんだ。
「ああ〜、もお、私どうなっちゃったんだろ」
最初気づかなかったけど・・・ときめいてしまったのだ、姉に、そして姉の・・・
「ああ、もうやめよ」
パンッと自分の頬を両手で叩いて、再び立ち上げる。元々澪はそうぐずぐず考える性質ではない。たぶん、今日は疲れてるんだ、
と澪は考えなおした。しかもキスまでしちゃったし、「キス・・」と一人言をいってまた澪はあわてて頭を左右に振った。
もう忘れようと思った。こんな感情持ってたら、もうお姉ちゃんと眠れなくなる。深呼吸して、澪はまた部屋に戻った。
再びベッドに潜り込む。姉は寝ぼけてるのか、妹が傍にいることに気づくと抱きついてきた。澪は姉の胸に顔をうずめ懺悔した。
「お姉ちゃん・・ごめんね、私もう絶対ヘンなこと考えないから許してね」
寝苦しい夜、やっと澪は眠りについた。
「澪・・澪、朝だよ」
いつものように澪は姉の声で起こされる。澪は意外に朝に弱い、のろのろと起き上がり、しばしまどろむ。
「澪、ほんと朝、弱いよね・・」
澪のはねた髪の毛を面白そうにひっぱる繭。くすくすと始終笑っている。なんだか機嫌が良さそうだ。澪
はつい姉に「機嫌がいいね?」と聞いてしまった。すると、姉はこう答えた。
「フフ、ねえ澪、あんなこと別にあやまらなくていいんだよ?」
「・・・え?ま、まさか、お、お、お姉ちゃん起きてたの?い、いつから・・・」
「そうだね、普段もこうだったらなって澪が言ってたあたりから・・」
「あああ、うそ・・と、いうことは・・」
「澪って・・エッチだね」
「うわ〜・・やめてよ、もうう〜・・おね」
頭を抱え、真っ赤になっている妹にすかさず姉はキスをした。少し長い間それを交わしたあと、姉は妹に言った。
「いいんだよ、澪、私もヘンなこと考えてたから・・」
・・・・・寝苦しい夜はしばらく続きそうだった。
終わり
澪タソかわいい
まじGJ!!
終わりって書いてるけどこの姉妹の更なる進展をえがいて欲しい!!
エロに持っていかなくてもいいので
638 :
名無しさん@ピンキー:04/12/17 20:35:29 ID:wiO3c861
しかし、澪・・・・ムッツリだったとはw
639 :
名無しさん@ピンキー:04/12/17 20:44:53 ID:wiO3c861
ついでに繭は胸揉まれて喜んでたとW
640 :
名無しさん@ピンキー:04/12/18 00:22:14 ID:OYiEmTzp
繭に籠もり描いた永遠は
どこに芽吹き花開くのだろう
朝はやがて闇夜を連れ戻し
わたしの眸を奪っていく
月灯り
手探りで重ね合い縺れては
君の在処になれると信じた
641 :
名無しさん@ピンキー:04/12/18 01:55:27 ID:OYiEmTzp
うむ、「虚」エンドの後この詩から歌がはじまってたのはグー!だったな。
結局、「紅い蝶」は繭が蝶にあるいは澪が繭に籠もるという二つの結末がベスト
なんでは?
642 :
622:04/12/18 11:13:23 ID:RlHuvn6T
正月ネタの前に・・・数年後のパラレルものいっていいつか?
ドゾー!
待ってますから(´ー`)
ドゾー!
待ってますから(´ー`
二重カキコスマソ…
どうでもいいが最近、
丁度一年前のような賑わいが戻ってきて嬉しくて…
よく自分もどうしようもない駄文をカキコしてたなあ…
猛省しろ!!!
いや漏れもですが
647 :
名無しさん@ピンキー:04/12/18 22:02:54 ID:BpZp566y
やはりXboxの貢献か?
いや、ぜひともこの賑わいが続いてくれればおいいですなあ
648 :
622:04/12/19 01:23:03 ID:zSJIWofj
パラレルでつ
今回○○賞を受賞した作品『紅い蝶』はたちまちの間にベストセラーとなった。
昭和初期を思わせる時代設定とそして何より登場人物の繊細な心理描写が決めてとなったのであろう。
目新しいものが流行した後は決まって懐古主義が起きるのが世の常だが、今回のブームは異常ともいえる。
続編を望む声も多く<中略>また話題となっているのは作品だけではない、それは私生活を一切シークレット
にしている作者にも注がれている。我々が知りえるのは「天倉繭」というペンネームだけだ・・。
SS「双子の家」
「・・・どうです、先生なかなかよく書けてるんじゃないですか?この記事」
私は読み上げた雑誌を下ろし、目の前の女性を見た。返事は無い。ただ、口の端を少し曲げて笑うだけだ。
知り合って1ヶ月だが、どうしても「酷薄」という印象が拭えない。コホンと咳払いをし、白髪の混じった
自分の髪の毛を掻く。自分の娘といっていいほどの年なのに、なぜか「威圧感」を感じてへりくだってしまう。
・・・・彼女、天倉繭のどこにそんな力が潜んでいるのだろうか?
「・・・いつにします?締め切り・・」
「ああ、そうですね・・・」
私は思考を一旦停止して、仕事にうつった。危ない、危ない、ここでへまをすると私だけでなく、
会社自体がまずいことになる。必要事項を再確認し、書類にサインする。
「それじゃあ、また明日書類をお持ちします、あと、あの・・」
天倉繭が「?」という顔で私の方を向く。
「こう聞くと失礼でしょうが、どうして先生は我々のような小さな出版社と契約を?」
以前から気になっていたことだ、聞いてしまおう。
「それは・・」
そこで止められると気になってしょうがないではないか
650 :
622:04/12/19 02:47:34 ID:zSJIWofj
>>648続き
「点字の・・」
「え?」
「点字の本を出版するという条件を受けてくれたのはそちらの会社だけでしたから」
一瞬、優しく目が細められた。
「どなたか身内に目の不自由な方でも?」
「・・・話は以上です」
繭はすでにソファーから立ち上がっていた。もう話をする気は無いようだ。黒のタートルネックに
ロングスカートと全身黒づくめの服は、かえって彼女の華奢な体つきを際立たせている。その儚い
美しさは見てる者に保護欲を起こさせるが、何か見えない防波堤がそれを拒絶しているようにも見える。
天倉邸から出た後、私はすっかり日の暮れた空を眺めた。
天倉繭が実は本名であること以外、私は何も知らない。
翌日、私は約束の時間より早く天倉邸へ着いた。どうしようかと一瞬逡巡したが、楽観的観測で
玄関のチャイムを押した。誰も出ない。しばらくすると庭先から笑い声が聞こえた。今思い起こせば、
そのとき私は何もせず会社に戻るべきだった。しかし、私はそうしなかった・・。
庭には・・天倉繭が二人いた。いや、正確にはとてもよく似た人間がもう一人いただろう。
遠目から見てもその美しい容貌は酷似しており、鏡のようだった。一方は昨日と同じ黒を
基調とした服。もう一方は白いワイシャツと白を基調にした服で、絶妙なコントラストをなしていた。
「・・・澪ってば・・フフフ」
「もうう・・またそうやってからかうんだから、姉さんは・・」
二人は仲睦まじく寄り添うようにして談笑していた。驚いたのは、「酷薄」なイメージがついてまわる
繭がとても楽しそうにそして嬉しそうに微笑んでいたことだ。私は一瞬、澪と呼ばれた女性に羨望の想いをだいた。
651 :
622:04/12/19 03:50:52 ID:zSJIWofj
>>650続き
よくみると、澪の目は始終閉じられていた、ああ、とそのとき私は理解した。彼女の・・
澪のために繭は小説を書いているのだと。私は時を忘れ、目の前の光景に心を奪われていた。
「そういえば澪・・私のこと『姉さん』って呼ぶようになったね」
「うん、・・嫌なの?」
「ううん・・そうじゃないけど、どうせなら・・」
「どうせなら?」
「『繭』って呼んでほしいな」
「・・え・・・なっ・・ええ?」
真っ赤になる澪を繭が微笑んでみつめる。・・じゃれあってそして抱き合う。私は姉妹の
行為をただ黙って見ていた。そう、私は興奮していた、だが、それも長くは続かなかった。
「誰?」
澪が私の方を向いた、見えない目で捉えられた私はあまりの羞恥心に、思わず逃げ出した。
こんな惨めな気分はなかった。私は会社にも戻らず、家に逃げ帰った。
・・・・その日、私は夢を見た。
夢で二人は繭の中に籠もり、微笑んでいた。月灯りの下、一糸纏わぬ姉妹は重なり合い、
互いを求め合う。ああ、繭はきっと繭の中から澪を出したくないのだろう、同じように
求め合っているが、よく見ると、繭の方が必死だ。私は急に二人が憐れになった。愛す
る半身が出ていかないように閉じ込めるまで愛してしまう方と、そこまで愛される方、
どちらがより悲しみを背負うのだろう?
目が醒めて早朝、天倉邸に行った私が見たのは、玄関に貼られた契約を破棄する旨を書いた手紙
だった。
・・・・・二人の姿はあれから見ていない。
終わり
652 :
273:04/12/19 05:45:17 ID:aYqmekpX
↑終わりなのカー。
っつーか、なんか幻想的じゃのう。
653 :
622:04/12/19 13:33:43 ID:vptmLl6r
ううむ、予定としてはかなり長編のはずでしたが、ちょっと「私」がフライング
で覗き見しすぎたので終わりました(藁)
補足としては、繭はただ澪とひっそり暮らしたいため、妹の存在を誰にも教えたく
なかったんでしょうね(←野暮?)あと、家にいながら食っていくためにはやはり
文筆業につくのがしっくりくると思い、繭は小説家になりました。澪はヒモ(爆)
澪を地下牢あたりに閉じ込めるパターンもあったのですが、とてつもなくダークで
発見した「私」が最後に繭に殺されてしまうという落ちになったので却下しました。
「私」にとってはこれがハッピーエンドです、これ以上深入りすると・・繭が・・(藁)
「お姉ちゃん」から「姉さん」のくだりはまた別の機会に書きたいと思いまつ。
なにげに繭も「お姉ちゃん」から「私」になってるし、これはもう、一線を越えたため
だろうと・・。
神ども、乙です。
オリジナル百合系のSSは片方のキャラが小説家であるパターンが多いよな
以前漏れが書いたのもそうなってた。
女性二人の関係を濃密に描きつつその生活をどう成り立たせるかを
考えると、小説家とか作家とかに落ち着くのであろうなぁ。
>>622氏乙。次回作よろしく!
656 :
622:04/12/19 21:09:03 ID:/Lce84Yg
ども!
あと、「虚」エンドの繭と澪の服装がと・て・も気に入っているのだが、俺と
同じくそんな服フェチ(←特に繭の)いないか〜?
657 :
622:04/12/19 21:44:50 ID:/Lce84Yg
次回作の前に・・・
小ネタ「年賀状」
「ねえ、澪、クラスのお友達から年賀状きてるよ」
「え、ほんと、なんて書いてあるの?読んでみて」
妹にせがまれた繭は我ながらオマヌケだなと思いつつ「賀正」だの「謹賀新年」だのと
読み上げた。それを聞いた妹は「?」と首をかしげて姉に聞く。
「ねえ、お姉ちゃん、ほかになんか書いてないの?」
「ううん、みんなプリントごっことかで作ってるからかな、何も・・」
嘘だった。クラスメイト、特に澪と親しかった香織ちゃんなんて「大好きな澪ちゃんへ、早くよくなってね」
と書いてある。冗談じゃない、誰がそんなこと読み上げるものか。微かな、いやかなりの嫉妬心で繭はその年賀状
をさっさと箪笥にしまい込んだ。・・・3日あけたら燃やそう。
「ねえ、お姉ちゃん、お姉ちゃんにはきてないの?年賀状・・」
「うん、そうね、お姉ちゃんあまり友達いないから・・でも、澪と一緒に名前書いてきてるのもあるよ」
「へえ、誰?」
「さあ・・同じ学年の子だと思うけど・・」珍しいなと思いつつ表をみると・・・
天
倉
繭 澪
様
・・・・とあった。
「・・・・こ・・これはすごくいい年賀状ね・・まるで・・」
「まるで、何?」
澪が聞く、すると姉はただ顔を赤くして「ううん、なんでもない」と答えた。珍しいパターンだが、
いくら澪より精神年齢が上とはいえ、あまりにも自分の願望をストレートに表現するにはこれは恥ずかしかった。
「澪、この年賀状もらうね」
といって、姉はその年賀状を大切に自分の机の中にしまった。以来、姉は毎年、年賀状が来るのを楽しみにするようになった・・。
・・・おわじ
ワロタ!
659 :
名無しさん@ピンキー:04/12/20 21:37:21 ID:UdiTsRFD
ここでのツボは嫉妬に狂う繭でも、
照れる繭でもない!
繭が「プリントごっこ」と言ったところだ!!
660 :
名無しさん@ピンキー:04/12/20 23:13:35 ID:SqEoL1yp
「賀正」を「がしょ〜ん」と言う繭
>>622 あなたのSSかなりツボです!
次回作も期待してますので頑張って下さい^^
662 :
名無しさん@ピンキー:04/12/21 07:05:29 ID:fedMvvfV
>660
そんな姉にとまどう妹萌え
最近のスレ公式設定では繭の方が胸大きいんだが、
実際のところ、ここにいる人間の脳内ではどうなんだろうな・・・。
俺はそのまま繭>澪だが。
なんかスパッツはいてる子はスポーツ好きのやせっぽち、って先入観がある。
664 :
622:04/12/21 23:34:15 ID:6DZeikHh
>>661 おお、どうもです!双子姉妹への愛ある限りがむばりまつ!
>>663 激しく同意。俺もそう思う。澪はやせっぽちで、繭は結構胸大きい・・・。
まあ、真実はそれを揉んだことがある妹しか知らんだろうけど(藁)
他の人はどうだろう?
CGやイラストを見ると繭の方が大きいような。
行動的な澪はスレンダー、おとなしそうな繭にはぽっちゃりなイメージがあるにはある。
>>665 マジそれ!
まぁ実際は全く同じポリゴンを二つ使ってるだけなんだろうけど、
おっとりタイプにはやっぱりむっちりとした肉付きの良い体系をイメージしてしまう。
そんな姉が居るから活発なイメージがある澪はそれよりは痩せているって思ってしまう。
http://ultra.shueisha.co.jp/UJ96/UJ96_Opakon.html 個人的な話だが、この漫画読んだときにぼんやり紅い蝶を思い出していた。
能天気/無邪気で明るい妹が、胸が大きくて、
割と考え込んでしまう性質の姉が、最近差がつき始めたことを微妙に気にしている
(比べられていやだなあ・・・双子は大変だよ)
という状況もあるにはあるなあ、と思ってしまった。
まあ、まゆっとみおっとの場合、お姉ちゃんが繭にこもりすぎなので、
この設定はそのままはまらないけど。
でも、なんとなく、明るく現代っ子っぽい澪の胸が最近急速に膨れてきて、
着替えの時なんか、下着姿で並んだときに、
お姉ちゃんが、複雑そうに自分の胸と見比べていて、
でも、澪の方は全然気にしないで、すぱっとTシャツなんか脱ぎ捨てながら、
あーだこーだとお姉ちゃんに話しかけている構図、なんてのも浮かぶには浮かんだ。
だから、なんだといわれると、まあ、そんな風に思った、というだけの話なんだが。
悪い。ミスって書き込んじまった
>>666 >まぁ実際は全く同じポリゴンを二つ使ってるだけなんだろうけど、
服も髪形も違うのに、同じなわけないだろ…
俺も姉の方が大きいように見える。服のせいかもしれんが
671 :
名無しさん@ピンキー:04/12/22 00:55:17 ID:5ATbD3XR
「お姉ちゃんの胸・・ふわふわ〜」
「澪・・・もっと触ってw」
672 :
sage:04/12/22 01:57:44 ID:5ATbD3XR
むにゅ・・むにゅ・・
673 :
名無しさん@ピンキー:04/12/22 02:14:24 ID:5ATbD3XR
もみ・・・もみ・・
674 :
666:04/12/22 17:28:24 ID:jLUOOs/h
>>670 髪とか服はパーツやん!コスチェンジで変えれるんやし。
だから澪繭の身体自体は同じポリゴンを使いまわしてると思うんよ。
675 :
666:04/12/22 17:30:16 ID:jLUOOs/h
ごめんなさい;;正直どうでもよいことでした。
676 :
名無しさん@ピンキー:04/12/22 23:58:19 ID:GiQU8j8A
どんまい、どんまいw
677 :
622:04/12/23 00:38:32 ID:KHGcaCMt
構想中〜w
679 :
622:04/12/23 17:17:31 ID:bOWFqeuK
>>632続編
「澪、今度の初詣何時行こうか?・・・・澪?」
急に肩に重みを感じた繭が振り向くと、そこには無邪気な寝顔で姉にもたれ掛っている妹がいた。
繭はしばらくその顔を微笑みながらみつめて、そして自分の膝に妹の頭を載せた。髪をゆっくりと撫でる。
寝苦しい夜が続くとそれは必然的に起こるもので・・・。
SS「はしゃぐ姉 寝不足の妹」
なんだか眠れない・・。澪は最近熟睡したことがない。最近、といってもあのクリスマスイブの夜からだが、
姉に対してなんだかヘンな気持ちを抱いてしまって、少し触れられただけでも時々妙に意識してしまうのだ。
「澪、眠れないの・・?」
繭はそんな妹の心を知ってか知らずか、密着させていた体を更に押し付けるようにして澪を抱きしめる。
・・・どきん。・・ああ、ごめん、お姉ちゃん、私ヘンな子だ。澪は心でもう何度目かの懺悔をして、
「う、ううん、だ、大丈夫、お、おやすみ、お姉ちゃん・・」
もぞもぞと体を方向転換させ、姉に背を向ける。すると、繭はいきなり澪の背中に抱きつき囁いた。
「ねえ、澪・・今、ヘンなこと考えたでしょ?」
「え、ええ?そ、そ・・んなことないよ」
月灯りの下でもわかるくらい顔は真っ赤になってるくせに、それを否定する妹がいじらしくて、繭は
幸せそうに微笑みながら、更に強く妹の背中にしがみついた。
「フフフ、嘘ばっかり、澪、今お姉ちゃんのこと・・」
「うわ〜、うわ〜!やめて、考えてないっ、考えてないってば!」
はしゃいでからかう姉、そして限りなく照れる妹、シーツの中、二人は縺れるようにじゃれあっていた。
680 :
622:04/12/23 17:57:34 ID:bOWFqeuK
>>679続き
澪は今必死で羊を数えていた。なぜなら、姉、繭が幸せそうに自分にしがみついて眠ってしまったからだ。
普段なら、そこまで意識しないが、なぜか自分の腕に当たっている姉の胸や、あごにかかる姉の息やらが
妙に気になって眠れない。しかし、だからといって、動いて姉を起こすのも嫌だった。自分だって、姉と
こうやって体を密着させて眠るのは嫌いじゃない。実はとても心地よい。ただ、こんな気持ちにならなけ
ればなあ、と澪はため息をついた。妹に対する思いをすでに自覚している姉に比べ、澪はまだ未熟だった。
・・・眠れない・・・・・あ、もうすぐ眠れそう・・
姉に比べ、想像力に乏しい澪は、頭の中で落書きに近い羊を想像していた。何十匹目かの羊が柵を越えた
時、いきなり場面が変わって、姉が出てきた。羊に比べてかなり現実味のある姉は澪に微笑んでいた。
・・ああ、やっぱりお姉ちゃんは綺麗だな。
姉は澪に近づき、「澪、お姉ちゃんにプレゼントは?」と言った。妹は何が欲しい?と聞いた。すると
姉はただ黙って目を瞑り、顔を澪に近づけた。そして澪も顔を近づけて・・・
・・・・目が覚めた。
「ああ、もう、これじゃあ、ヘンだよ私・・」
結局眠れなかった・・・。
漏れの頭の中では、約束ED後の澪タン繭タンは、ケコーンしないでずっと二人で、寄り添って生きていくのです。
682 :
622:04/12/23 19:47:13 ID:oUTFHTHQ
>>680続き
「澪、どうしたの、あなた寝不足なの?」
母、静と共に3人で朝食を摂っているとき、母は澪に聞いた。
「え、う、ううん、そんなことないよ」
繭から手渡された味噌汁を飲みながら、澪は答える。食事の時はいつもこうして姉が
世話してくれていた。
「そう?なんだか普段より余計口数が少ないけど・・」
元々澪はそう口数の多いほうではない。どちらかといえば姉の方が家の中では喋る方だ。
「フフ、お母さん、澪はねえヘンなこと考えて眠れないって」
あやうく味噌汁を吹き出しそうになって、澪はあわてて飲み込んだ。すると今度は気管がつまってむせた。
「ヘンなことって・・あなた、大丈夫?」
静は眼前の娘の奇行をただただ呆然と見守るだけだった。なんだか、下の娘がヘンだ。静はつい、理由を
聞き出そうと、繭の方を見る。上の娘は笑いたいのを必死に堪えながら、妹の口をティッシュで拭いている。
ほんと、大丈夫かしら、この二人?
「うう・・お姉ちゃんの意地悪・・」
「・・はい、澪、このおかずおいしいよ・・あ〜ん・・」
抗議する妹に対して、繭は何もなかったように涼しい顔をして妹の口に箸をむけた。ちょっと躊躇した後、
素直に口をあける妹を見て、繭はなんともいえない喜びを感じて微笑んだ。
澪を手に入れたという実感が湧くたび、繭の体は熱くなる
お姉ちゃんは、みおがいればほかには何もいらないんだよ
683 :
622:04/12/23 21:06:08 ID:oUTFHTHQ
>>682続き
「あら、繭、澪眠っちゃったの?」
食事が済んだ後、姉妹仲良く居間のソファーでくつろいでいたが、いつの間にか妹は眠ってしまったらしい。
静は無邪気に眠る澪を微笑んで見ていた。
「うん・・お母さんお仕事は?」
「ええ、今からよ、それにしてもあどけない寝顔よねえ」
繭はただ黙って、妹の髪を撫でている。その視線は妹だけに注がれており、静は少し不憫になった。
この娘は妹だけしか見ていない。たぶん、これからも。静はそっと、繭の肩に手を置いた。
「ねえ、お母さん・・・私ね」
「え?なあに、繭」
「・・・ううん、なんでもない」
そう言って、儚げに繭は静に微笑んだ。何が言いたいのかはわからないが、なんとなく通じたような気がした。
「それじゃあ、お母さん、仕事に行ってくるわ・・繭、澪をお願いね、あなたにしか頼めないから」
「・・はい」
繭は母の背中に向かって心でこうつぶやいていた。
ごめんねお母さん、私ヘンなこと考えてる
いつか、自分で生活できるようになったら
ね、お母さん、私が澪をもらってもいい?
だが、それはもう少し先の話だ。繭は再び妹の寝顔をみつめた。
684 :
622:04/12/24 00:25:52 ID:ZgxaQvMC
>>683続き
「初詣か・・なんかとても久しぶりな感じがするね、お姉ちゃん」
「そうね、フフフ、なんか楽しみ」
夜、二人はシーツの中で話しをしていた、お互いの温もりが心地よい。しばらくして、繭は澪の胸に顔をうずめた。
「ふあ・・なんだか眠くなってきたね、澪、眠ろっか?」
ゆっくりと二人の腕が絡まる。繭は満足気に澪を見上げると言った。
「ね、澪」
「ん?」
「キスして」
「え・・ええ?」
びくっと妹の体が固まる。かなり照れているのが繭にも伝わった。その反応がすごく愛しくて、胸が熱くなる。
「お願い・・」
う、うん、と頷き、たどたどしく、澪の顔が繭の顔に近づいた。ゆっくりと唇が重なる。柔らかく甘い姉の唇に、
妹はとまどいながらも、その唇を吸い上げる。繭はただ、妹になすがままにされていた、妹に懸命に求められているのが嬉しかった。
ただそれだけで繭の体の奥は熱くなっていく。・・澪、澪、もっとして。繭の手が澪の頭を更に強く掴む。
澪はそれに答えるように姉の体を強く抱いた。一つに溶けてゆく感覚が二人を襲う。二人は初めての感覚に戸惑いながら・・唇を離した。
・・・しばらく二人は無言でただ抱き合っていた・・。
685 :
622:04/12/24 00:50:46 ID:bM3R8th3
>>684続き
「あの・・お姉ちゃん・・」
「なに?澪・・」
ううん、なんでもないと顔を赤くして背中を向ける妹を見て、繭は笑顔を浮かべた。
そして、妹が早く成長してくれるのを祈った。だって・・
澪、お姉ちゃんもう・・・我慢できなくなっちゃうよ
翌日、静が見たのは寝不足な二人の娘だった。
「あら、あなたたち、今度は繭まで寝不足なの?」
「・・うん、だって、昨日は澪が激しくて・・」
ガチャン、と大きな音を立てて妹は味噌汁をこぼしてしまった。思わず繭は吹き出してしまう。
・・・早く大人になってね、澪。
終わり
686 :
622:04/12/24 02:29:39 ID:bM3R8th3
さあ、繭はいつまで、我慢できるのか?そして澪はいつ繭を求めるのか?
次回は「初詣でハアハア」(←大嘘)
まあ、この二人、着実にゆっくりと愛を育ててゆくんでしょうなあ。なにげに
「あ〜ん」な繭と澪にときめく俺ですが(藁)まあ、ムックにもちょこっとあったように、
繭は「澪を所有したい」という欲望が満たされたときが一番、幸せなのかと。しかも、澪
しかみてないと母に言われる始末・・。澪、あきらめろ(爆)
繭が母親と争って、澪を奪っていくなどという非道なシーンも書きたいと思ったり。
また、近いうちに、書きたいと思いまつ。でわ。
>>681 激しく同意。俺も絶対そうだと思う。いや、そうに違いない(爆)
>>622 繭エロいよ可愛いよ黒いよ
双子の姉妹でそういう関係になるのって母親は絶対許さないだろうし
結構生々しい話になりそうで厳しいですな、期待してます
激しくグッジョブです!
チューする澪がたまらん!
また自分も書きたくなってきたな…w
689 :
622:04/12/24 07:56:45 ID:XTmN/iDK
>>687 どもでつ。今でこそ話はほの甘ですが、おそらくこれから少し生生しい
話になると思います。しかも、俺、実はエロ好きだし(藁)
二人が一線越える話は超長編になるかも(爆)いいのかな?
>>688 是非書いて〜、俺も萌えたいw
690 :
688:04/12/24 12:06:13 ID:3FaMm3h4
>>622 長いのでもなんでもどんと来いですよ!!w
初代スレに途中で終わらせてしまったssの
続きを書きたいと思ったんだけど、
色々とキツイ(読んでない人多数&かなりの駄文)と思ったんで、
もういちど練り直してみようかとおもいまつ。
年末忙しいんでいつになることやら…w
692 :
名無しさん@ピンキー:04/12/24 21:28:24 ID:5i3hLoCu
そして出来れば繭が挿入する方で!
澪が犯される方が絶対(・∀・)イイ!
澪攻・繭受(゚听)イラネ
693 :
前スレ住人:04/12/24 22:25:33 ID:2mfKjrHz
ああ、なんか俺、澪は攻めでもいいけどな・・。
でも、ここの住人はどっちなんだろ?俺は精神的には繭攻澪受なんだが、
身体的には澪が繭に挿入するのが好きだ。やはり、俺が繭とやりたい
という欲求を澪に代弁してもらっているのだろうか?繭攻めの人の意見も
是非聞きたい。やはり澪とやりたいという願望を持っているのだろうか?
それとも、単に繭より澪が好きだからとか?ううむ、なんか感覚的にわから
なくてすまぬが、皆どうなのか、理由込みで教えてくれないかな。
629 名前:SILENT VOICE[sage] 投稿日:03/12/25 02:52 ID:???
その村の夜は相変わらず暗かった。
廃屋の扉を壊して中に入ると、さらに闇が深くなった。
「いる?」
声をかけたが返事はなかった。
俺はあらかたの検討をつけて、屋敷の奥へ進んで行く。
一つの押し入れの前で、足を止めた。
「いるんだろ? 出てこいよ。」
やはり返事はない。押し入れの戸に手をかけて、引く。が、開かない。
中から押さえているのだ。
「おい、こら! 怒るぞ!」
多少声を大きくすると、扉を押さえていた力が消えた。
俺は押し入れの戸を開けて中に入った。戸を閉める。
押し入れの中は本当の真っ暗闇になった。
しゅぽっ……。マッチを擦って、ろうそくに火をつけた。
俺の隣に、膝を抱えて蹲っている少女の姿が、ゆれる明かりの中に浮かび上がった。
「いいことを教えてやろう。」解けた蝋を押し入れの床に垂らし、その上にろうそくを立てた。「今日はクリスマス・イヴだ。」
少女は答えない。黙って俺をにらんでいる。俺はため息をついた。
「今日はお前をいじめにきたわけじゃない。一緒にいてやろうと思ってきたんだ。せっかくのクリスマスだ、たのしくやろう。」
「クリスマスってなに?」少女はようやく口を開いた。
「クリスマスってのは、外国で有名な聖者が生まれた日だ。神聖な日だ。世間さまでは、この日にみんなで集まって、おいしいものを食べて、プレゼントの交換なんかして、幸せになる。」
「それで?」
630 名前:SILENT VOICE[sage] 投稿日:03/12/25 02:54 ID:???
「町には緑と赤の飾りがついて、いろんな色のランプが点って、やさしい曲が流れて、寒いのに暖かい気持ちになれる。」
「そうじゃなくて、それがわたしになんの関係があるの。」
言われて俺は、まじまじと少女を見返した。暗い押し入れの中で、一人、膝を抱えている少女。確かにクリスマスには関係がなさそうだった。
が、俺は言った。「お前みたいな不幸せなやつでも幸せになれる日だ。」
「あたしが死んだのも、今日みたいな暗い夜だった。死んだ人間が幸せになんてならない。」少女はにこりともしないで言った。
「生きてたって幸せでないやつはいるし、幸せの中で死ぬやつもいる。」
「あたし、自縛霊なの。心は死んだときから動かないの。苦しんで死んだの。独りで死んだの。もうどこにも行けないの。」
「今日はそれがすこし楽になる日だ。」
「どうしてそんなことが言えるの。」
「俺が一緒にいてやると決めたからだ。」
「あんたなんか嫌い。」
「俺はお前が好きだぞ。」
少女は言葉を飲んだ。「馬鹿見たい。」
「馬鹿なもんか。お前は美人だし、俺はどっちかっていうと、おとなしい感じの子が好きなんだ。」
持ってきた包みを開いて、中に入っていたものを出す。
「これはクリスマスケーキだ。」小さなフォークと小皿もだす。小皿の上にケーキを載せた。「甘くてうまいぞ。甘いのはすきか? 」
「嫌い」「うそつけ。」
少女の言葉を遮って、決め付けた。「食べさせてやろう。あーんしろ。」
ケーキを少しきりとって、フォークで掬い取る。それを少女の鼻先に持っていく。
「側にこないで。」
「いいから口をあけろ。」
631 名前:SILENT VOICE[sage] 投稿日:03/12/25 02:55 ID:???
「幽霊なのよ、食べられるわけないでしょ。」
「やる前からあきらめるな。口を開けないと、鼻の穴に押し込んでやるぞ。」
「出来るものなら、やってみればいいでしょ。どうせ触れるわけないん……、わあっ。」
押し問答にうんざりしてきたので、少女の鼻先に生クリームをこすり付けてやった。
「ひどい!」少女は悲鳴じみた声を上げた。
「ほら、どうだ。触れるじゃないか。なせばなるもんだ。」
「信じられない。」
「触るな、拭いてやるから。」紙ナプキンをとって、少女の鼻の頭をこすった。ひやりと冷たい肌の感触が、薄い紙を通して、指先に伝わった。「ほら、きれいになった。」
少女はうらめしそうに俺を見返した。俺は無視して、再びフォークにケーキを掬った。
「どうしても食べさせる気なんだ。」少女は悲しそうに言った。
「もちろんだ。はい。あーん。」
「……。」少女はあきらめたように、小さく口を開けた。その唇の隙間に、ケーキの乗ったフォークを押し込んだ。
少女の口がフォークの先端を含んだ。俺はゆっくりとフォークを引きぬいた。フォークの先にケーキはなく、少女の唇には少し、生クリームがついていた。
少女は口に含んだものをゆっくりと租借して、飲み下した。
「甘い。」少女はぽつりと言った。「おいしい。」
「そうだろ。」俺も一口掬って食べてみた。「うん。甘い。」
二人で一つのケーキをかわるがわる口に運んだ。
「間接キスだな。」俺はぼんやりと呟いた。
「きすってなに?」
「キスってのは……。」俺はフォークをケーキに突き刺し、片手を伸ばした。
少女の肩を抱き寄せたが、彼女は嫌がらなかった。俺と少女は顔を寄せ合うようにして、互いを見詰め合った。
俺は少女の色のない唇を見詰めた。一瞬、悪いお兄さんになってみようかという考えも浮かんだが、少女の幼い顔立ちに、別の面影が重なった。俺は少女の額に唇を落とした。
632 名前:SILENT VOICE[sage] 投稿日:03/12/25 02:56 ID:???
「くすぐったい。」
「これがキスだ。」俺は再びケーキの乗った皿を手に取った。
「どうしてだろう。」少女は首をかしげた。「わたし、笑ってる。死んでるのに。」
心底不思議そうに呟いた。
「つまり、たのしいことだってあるんだ。」ケーキを少女の口元に運んでやりながら、俺は言った。「お前がこんな暗くて寒くてさみしい場所に独りでいる理由は一つしかない。お前が暗くて寒くてさみしい場所にいることを選んだからだ。」
「わたしはここから動けないの。」
「動けなくさせているのはお前の心だ。一つのことにとらわれて、今、この場所しか見えていない。この押し入れの戸は鍵がかかっているわけじゃないし、この屋敷の扉も俺が叩き壊したから、開きすぎるくらい派手に開いてる。お前とお前の心はどこにでも行ける。」
「ずっと苦しいの。あの黒い雲が村をつつんで、わたしは死んだの。」
「過ぎたことだ。その痛みは幻だ。そとにはもう、なにもいない。なにもない。」
俺は残りのケーキを少女の口に押し込むと、フォークと小皿を床において、彼女の手を取った。「一緒に行こう。」
彼女の手が、俺の手を握り返して来た。俺はその手を引いて、彼女の体を抱き寄せた。もう一方の手で、押し入れの戸を開く。屋敷の中の暗闇が、ろうそくの炎に照らし出される。
俺は先に押し入れを出て、彼女の手を引いた。
「さあ……。」
※
あたしは促されるままに体を起こした。つないだ手が暖かかった。
あたしはまた、あるけるのだろうか。冬の星明かりの下を。春の緑の中を。夏の風の中を。秋の木漏れ日の中を。
あたしは一歩、踏み出した。
633 名前:SILENT VOICE[sage] 投稿日:03/12/25 02:58 ID:???
手の中に残った感触をいつまでも握り締めていた。彼女は行ってしまった。
こうなるのはわかっていたことだった。彼女は救われて幸せになったが、俺はすこしさみしくなった。
好きだといったのは、うそではなかった。最後の光のしずくが、ゆっくりと宙に舞っていたが、それもやがて、かすれて消えた。
冷たい夜の暗闇の中、二度と会うことのない少女の名をつぶやいた。
聖なる夜と歌われるこの日、闇はことさらに静かだった。
皆神村に行ったその名無しは誰だ!成敗してやる!
700 :
622:04/12/25 01:10:10 ID:BTGm3dGU
小ネタ「寝言」
最近、寝不足な澪、ちょっと、からかいすぎたかな?繭は自分の膝枕で寝ている澪の
頭を優しく撫でた。ふふふ、澪の寝顔って可愛いんだよね・・。
「・・ん・・・ちゃん」
澪が少し身じろぎしながら、つぶやく。繭は私の夢でも見てるのかな?と少し幸せな気分で思った。
「・・・香織ちゃん」
ぱちん・・。
「・・・あいた」
おでこに軽い痛みを感じて澪は目が覚めた。姉の太ももの柔らかい感触で、膝枕されていたことに気づく。
「私・・眠ってたんだね」
妹が起き上がろうとすると、姉が頭を押さえて起こしてくれない。どうしたんだろう?と澪は動揺した。
「お、お姉ちゃん、お、起きれないよ」
「だめ、澪、お姉ちゃんの夢見るまでは起きちゃだめ」
「え?」
・・・姉は本気だった。
・・・絶対寝言で『お姉ちゃん』って言ってもらうんだからね、澪。
おわじ
701 :
名無しさん@ピンキー:04/12/25 09:14:17 ID:JSHDNZw7
お姉ちゃん、こええ・・w
702 :
名無しさん@ピンキー:04/12/25 12:59:52 ID:oWkVG5hG
グッジョブ! グッジョブ!
703 :
名無しさん@ピンキー:04/12/25 17:35:02 ID:dZmk0YND
澪は浮気者(藁)
704 :
622:04/12/26 00:11:53 ID:cJGTMLXB
「約束」エンド後について、なんとなく考えてみた・・・。
ありえなさそうでいて、なんとなくあったらいいなと思うもの。
・繭が医者、澪が刑事になって、「24」ばりのサスペンス・・時々姉妹でエロ(藁)
・澪が民俗学者になって、各地の心霊スポットを巡り、なぜか殺人事件を解いていく「民俗学者天倉」
ありそう〜なもの。
・女子大に進む澪。家事手伝いの繭。そして姉妹でエロ(←またかw)
・なぜか、人生の節目節目で心霊現象に巻き込まれる姉妹。そして婚期を逃す(爆)
ないだろうけど、俺がみたいもの。
・報道カメラマンな澪。
・・・・どちらにしても、二人はずっと寄り添っているということでw
いかん、次回作書かねば、俺(藁)
705 :
622:04/12/26 21:26:13 ID:H1yAJQxx
ども、初詣ネタの前に、ダークネタ参ります。まあ、一線を越えるまでの伏線
と思っていただければ幸いでつ。
706 :
622:04/12/26 21:40:58 ID:H1yAJQxx
夢を見てる
それは深い深い闇の中、蠢いていて、そして私の目を・・・・
奪っていった
あれは・・・なんだ、なんだったんだ・・・・・ああ、あれは
SS「無明の闇」
繭の部屋に妹の悲鳴が響いた、いや、悲鳴というより、咆哮といった方が正解だろう。
一緒に寄り添うように寝ていた姉・・繭はまどろみから覚め、驚いた。
「澪・・澪?」
体を強張らせ、叫び声をあげうなされる妹を見て、繭は思わず、その頭を抱きしめた。
そして、自分の胸に押し付けると、その耳元で囁いた。
「澪、澪・・お姉ちゃん、ここにいるよ、ここにいるから・・」
赤ん坊をあやすように、必死に妹の頭を撫でる。たぶん妹はあの「悪夢」を見てる、と
繭は思った。もう、語ることもないだろうと思っていたあの「皆神村」での出来事だ。
もうあれから1年経っているのに、妹はまだこうして時々悪夢にさいなまれることがある。
澪は荒い呼吸をあげ、必死に目の前の対象物、繭にしがみつく。姉の柔らかい胸を噛んだ。
「!・・・はぁっ・・」
姉は少しの痛みと快感で声をあげる。恐怖のあまり、幼児回帰した妹はこうやって、姉の
胸にむしゃぶりついては、荒々しくしがみつく。繭はこうした妹の行動がすごく嬉しかった。
妹には自分しかいないという実感が、体中に沸き起こるから。繭はうっとりとした表情で
最愛の妹の頭に自分の顔をすり寄せた。
707 :
622:04/12/26 21:54:11 ID:H1yAJQxx
「澪・・・私の澪」
そっと囁く、体の奥が疼いた。妹に対してこんな気持ちになるのは何時からなのか、もう
繭にはわからなかった。たぶん、ずっと、前から、いや、生まれたときからそうだったの
ではないか。そして、体の「疼き」を決定的にしたのは、あの村での出来事だった。必死
で自分を救おうという妹に対して、姉は興奮をいや、もっと正直に言うなら性的興奮を感
じたのだ。
「お姉ちゃん・・お姉ちゃん」
次第に澪の動きが落ち着いてくる。無意識下で姉の名を呼び、また眠りについた。
澪、ごめんね、ごめんね、お姉ちゃんのために
こんなに苦しんで、・・・・でも、でもね・・
体の奥の熱と湿り気を感じながら、姉は妹の額にそっと唇を押し当てた。ちゅっ
と音を鳴らし、今度は瞼に唇を優しく押し当て、頬を舌で舐める。そして、がま
んできなくなった火照る体を醒ますため、妹の体を自分の体の上に乗せる。妹の
体の重みが心地よい。うふふ・・と繭は笑い声を漏らし、おとなしくなった妹の
体を掻き抱き、全身を優しく愛撫する。
・・・・・澪が失明してお姉ちゃんはうれしいの
だって、澪、もうお姉ちゃんしか見ないでしょ?
708 :
622:04/12/26 22:13:18 ID:H1yAJQxx
「澪、澪どうしたの?」
懸命に繭の部屋のドアをノックする静。
尋常ならざる娘の叫び声を聞いて、母、静は一階の台所から、二階の姉妹の部屋へ
駆け上がった。澪の部屋は使われていない。交互に使用しているから、今日は繭の
部屋で寝ているはず。繭・・・と静は上の娘のことを思った。元々引っ込み思案な
子で何を考えているかわからないところがあったが、今は・・・静にとっては理解
不能であった。返事がないので、ドアノブを回してみた。鍵はかかっていなかった。
部屋に飛び込むと、そこには月灯りの下、重なっている姉妹の姿があった。
青白い闇の中、シーツの中で姉の上に覆いかぶさるように澪は眠っていた。その下
で心地良さそうに眠る繭。静はほっとしたと同時に、何か得体の知れない不安に襲
われる。この子たちは・・今まで単に双子で姉妹だから、ここまで仲睦まじく寄り
添っていると思っていた。だが、本当に?・・この子たちは大丈夫なのだろうか?
「お母さん・・・」
ぎょっとして、静がベッドに目をやると、繭が目を開けていた。
「ああ、起きてたの、繭・・・澪は大丈夫?」
「うん・・・夢を見てたみたい」
そういって、繭は妹の頭を撫でる。その目はいつものように優しく妹に注がれている。
そう・・・まるで・・まるで?
「繭、あなた、疲れてない?」
はじかれたように静は言った。何か喋らないとおかしなことを考えそうだ。そう、こ
のままだと澪を奪われるという・・・恐ろしい妄想を。
「今日は澪、お母さんが見てるから、あなたはひとりで寝・・・」
「嫌よ!」
さえぎるように繭は叫ぶ、静は息を呑んだ。繭は妹を抱きかかえながら、起き上がり、
母を睨む。
>>622 (´Д`)ハアハア・・・・は・・・はやく続きを・・・・
パシャ
('A`) ボワン
708の続きが見たくて狂死した男
711 :
622:04/12/27 00:23:57 ID:A2ENYFmN
「だって、やっと寝静まってくれたんだよ?それに、澪は私がいないと・・・」
「澪・・・澪、起きなさい、起きなさい」
静は繭の言葉は聞かず、眠っている澪を揺さぶった。姉は抗議の声をあげたが、母は無視した。
このままだと、何かが狂ってしまうような気がしたからだ。
「・・ん・・・お母さん?どうしたの?」
澪はまだ寝ぼけているのか、動きが緩慢だ。のろのろと、母の方向へ顔を向ける。
「澪、今日はお母さんの部屋に来なさい、お母さんと寝るのよ」
「え・・・い、いいよ、私」
澪は戸惑っていた。いきなり、母親と寝ろと言われても、なんだか心もとない。それに、いつも
馴れ親しんでいる姉、繭の温もりを感じられないことは澪にとっては大きな打撃だ。
「いいから、来なさい」
静は無理やり、澪の腕を取り、引っ張る。嫌だ、嫌だ・・。澪は心の中で叫んだ。こんな、こんな
悪夢を見た晩、お姉ちゃんから引き離されたら私は・・
・・・怖くて、おかしくなってしまう。
「いや・・・いや、お母さん、離して、お姉ちゃん、お姉ちゃん!」
「澪、澪!」
妹に近づく姉を制して、静は澪を抱きしめ、部屋を出ようとする。澪は力の限り暴れ、母の抱擁から逃れた。
「お姉ちゃん!」
姉の胸へ飛び込み、泣きだす澪を静はただ呆然とみつめた。
712 :
273:04/12/27 01:51:58 ID:viQkAADg
>>622 ああ、やっぱり黒い話はいいねぇ。
ココロが洗われるようだ……。
713 :
622:04/12/27 07:35:08 ID:gxQiUKGe
今日はここまでつ、続きはのちほど〜
今日はここまで・・・?
(´・ω・`)ショボーン
澪タン繭タンどうなっちゃうんでつか・・・( ´・ω・`)
幸せになってくれればおいらは何もいらないよう・゚・(ノД`)・゚・。
_ ∩
( ゚∀゚)彡 SSうp!SSうp!
⊂彡
澪タン繭ターン・・・
717 :
622:04/12/27 23:51:37 ID:jmfYcnyn
>>711続き
澪・・・澪どうして?
静は混乱していた。大丈夫、大丈夫だよ、と繭が手馴れた様子で澪をあやす。母親の方へは見向きもしない。
ああ、そういえば、と静は思った。この光景を静は一度だけみたことがある。そう・・ちょうど一年前、二
人が森で見つかった時だ。澪は必死に繭に抱きつき、泣き叫んでいた。よほど怖い夢だったのだろうか?静
の胸に澪に対する憐憫の情が湧く。
「・・・澪、ごめんなさい、あなたを困らせるつもりはなかったのよ・・」
澪はただ、顔を繭の胸にうずめたまま、首を振る。優しいこの子のことだ、きっと私のせいじゃないと言って
いるんだろう。なぜだか、澪の姿が失踪した夫、操の姿と重なる。この子は一体、あの森で何を見たのだろう?
もしかしたら、あの人も同じものを見たのかもしれない・・そして消えてしまったんだわ。そう思うと、なんだ
か、澪までが消えてしまいそうで、静は切なくなった。
「・・・澪」
そっと澪へ手を伸ばす。お願い、この娘まで奪わないで・・あの人みたいに・・
「触らないでよ」
それまで母親のことを完全に無視していた繭が喋った。視線を澪から母へと移す。視線が絡み合う。その目には
挑戦的な光が宿っていた。
「澪に・・・触らないで」
「何言ってるの?繭・・・あなた」
更に手を伸ばしたが、繭が澪を抱きしめ、静の手を遮る。
「触らないで、触らないで、私の澪に・・触らないでよ!」
狂ったように叫ぶ繭を静は呆然と見ていた。・・・ワタシノミオ?ワタシノ?・・何を言ってるのこの子は?
澪をその胸に抱きしめる姿はまるで・・そうまるで
・・・・母親のようだ
静の手が、繭へ振り下ろされた・・・。
うおーん、生殺しだー
いっそ殺してクレー
ひゃぁぁぁぁぁ・・・・
ここで止めないでええ・゚・(ノД`)・゚・。
レスを続けろ・・・
なぜ逃げた・・・
721 :
622:04/12/28 23:21:43 ID:kIKbyLGf
>>717の続き
・・・・パンッ
乾いた音が部屋に響いた、澪をその胸に抱いたまま、繭は大きく右に傾く。静は
振り下ろした手を微動だにせず、ただ、頬を赤くした娘を見つめていた。艶やか
な黒髪が顔にかかり、繭の表情は読み取れない。
「・・・何言ってるの?あなた・・自分が何を言っているのかわかってるの?繭!」
説明のつかない感情が静を衝動的にしている。親としての怒り?悲しみ?いや違う・・
これは嫉妬だ、静は思った。澪を取られまいとする母親の・・・母親の?
私は嫉妬している
そう・・実の娘に
その事実に愕然としながらも、静はなお激しく繭を睨んでいた・・そして・・
「わかってるわよ・・」
ぞっとするほど冷たい声で娘は・・繭は言った。月灯りの下、微かに頬を赤く腫らしながら
母親に挑戦的に微笑むその様は妖艶で、そして・・美しかった。
この子はこうだった・・?以前からこうだっただろうか?静は目の前の娘の迫力に戦慄して
いた。青白い闇で娘が数段、大人びてみえる。なにか、見えないなにかが・・私たちをおかしくしている。
「私が何を言っているか、わかってる。わかってないのは、お母さんでしょ?」
「な・・」
繭はそう言うと、澪の髪を梳く、まるで母親に見せつけるように。
722 :
名無しさん@ピンキー:04/12/28 23:53:55 ID:5RJtDXN3
続きをキボンヌ
723 :
622:04/12/29 00:33:40 ID:Q/fFoBow
>>721続き
「澪はね・・ふふ・・私がいないと何もできないの・・ね?澪・・」
澪は答えない。いや、答えられなかった。そう、澪だけが、この状況をまだ把握できていなかった。
・・・一体何が起きているのだろう?そして姉は何を言っているのだろう?
答えないのを肯定とみたか、繭は満足そうに喉を鳴らして笑う。
「だから私がずうっと一緒にいてあげるの、だって、澪は私の・・」
私のモノだから
「やめなさい、繭、やめなさい!」
静はもうこれ以上、聞きたくなかった。これ以上、聞いてしまったら、自分はもうこの子を許せなくなる。
「お願いだから・・」
「お願いだから?」
「澪を・・返して頂戴・・・」
「ふふふ・・何言ってるのお母さん?嫌よ」
「繭!」
静は力ずくで、澪を取り戻そうとした、このままでは、澪は・・この子にいや、この女に奪われてしまう。
澪を挟んで、繭と静・・母娘が争っている。実の娘を巡って、その姉と母親が争うなんて・・静はもう自分も
普通じゃないことを感じていた。
724 :
622:04/12/29 01:15:37 ID:Q/fFoBow
>>723続き
闇の中、姉と母に体を引っ張られながら、澪はただ独り、必死で考えていた。今、一体
何が起こっているのかと。わかることは、二人が・・姉と母が自分を巡って争っている
ことだけだ。でも何故・・どうして?私のことでどうして?その感情のひだを理解する
には、残念だが、澪は未熟だった。もし、もう少しでも澪が成熟していたなら、妹は姉
の気持ちを理解し、姉の望む日々をもうとっくに迎えていただろうから。
「お姉ちゃん、やめて・・・お母さんも、もうやめて・・こんなのいやだよ」
思わず叫ぶ、澪は泣きたくなった。失明したことは後悔してない、大切な姉を救うことができたから。
でも、もし、今自分の目が見えたなら、この状況を避けることはできたのだろうか?
二人の抱擁から必死に逃れようと抗い、そして、よろめきながら、立ち上がる。
「澪?」
姉の声が聞こえる。こんなときでも、繭は自分を気遣ってくれる。優しい姉だ・・。澪はそう、確かに
姉を・・・愛していた、母親よりも、ずっと。だが、澪自身が、その感情をまだ理解していなかった。
澪は、杖をもたずに駆け出した、繭の部屋を飛び出す。
「澪、待って!」
「澪、待ちなさい!」
繭と母が同時に叫ぶ、もう嫌だった、こんな状況が。
・・・それから澪は覚えているのは、後ろから聞こえる姉の悲鳴と、足場を失い落下する自分のことだけだった・・。
うそ〜ん。すん止めは無しですぜ〜神様(;゚∀゚)=3
は・・・はやく
つづきを・・・・・・・・・・・・・・・
(´Д`)ハァハァ
727 :
622:04/12/30 23:56:46 ID:YoQAQhCv
>>724続き
また夢を見てる。
独りであの「村」を歩いている。ここまでは怖くない・・そう怖いのは鳥居をくぐる時。
あの穴に近づく時・・嫌だ、嫌だ、でも足は止まってくれない、もう見たくない、見たく
ないのに。傍に男が現れた、宮司の格好をしていて、顔は骸骨になっている、ああ、私、
この人を戦った。でも、どうして?宮司が私を指指して言う。オマエダケガ・・オマエダ
ケガ・・何?オマエダケガミタノダ・・アノナカヲ・・オマエダケ・・宮司の目の奥が光る。
ノロワレルガイイ・・ミオ・・・
「澪・・澪・・澪っ!」
手を握られて、目を覚ます。澪は状況が理解できないまま、その手を強く握り返した。
その感触だけで姉とわかった。
「お姉ちゃん・・・?」
息を荒げながらも、安心して再び倒れこむ。体中きしむように痛みが走る。
「澪・・良かった・・良かった」
姉が肩にもたれてきて、嗚咽した。澪は痛みを堪えながら、泣かないで、と姉の頭を撫でた。
緊張の糸が緩んだのか、姉は号泣してしまった。一体、ここはどこだろう?そして・・母は
どうしたのだろう?
「ねえ・・お姉ちゃん・・ここはどこ?・・お母さんは?」
728 :
622:04/12/31 00:13:37 ID:9LGqe40v
>>727続き
しばらくして、落ち着いた姉は、ここが病院であることを妹に告げた。そして、階段から落ちて、体を特に
頭を強く打ったこと、そして2日ほど意識が不明だったこと。だが、母のことについては教えてくれない。
「・・・ねえ、もしかして、お母さんとまだ喧嘩してるの?お姉ちゃん・・・」
繭は、・・そんな甘いものじゃないわよ、と心の中で呟いて、いたわるように妹の頬をさする。
「ううん、もうしないよ。できないから、そんなこと・・・もう」
「え?どうして?」
「・・・殺しちゃった、お母さん」
「え・・ええ?」
嘘よ、冗談、と言って姉は笑う。澪は顔を赤くして怒った。
「もう!お姉ちゃん、言っていいことと、悪いことが・・」
ただ、繭はそんな妹をからかうように見つめて、そして、ゆっくりと唇を重ねた。
・・ちゅっ・・ちゅっ・・と音を鳴らして、そして唇を離す。
「ねえ、澪・・お姉ちゃんとお母さん、どっちが好き?」
妹の首に腕を絡めて繭が聞く。・・ずるいよ、と妹は思った。
「・・・お姉ちゃん・・だよ」
顔を赤らめながら澪は言う。姉はただ、ふふふと笑い、さらに妹に口づけした。
「お姉ちゃんはね、澪が好き・・他のものなんて何もいらないし、誰もいらない・・澪だけがいればいいの」
・・・だからお母さんもいらない・・・
階段から落ちて意識を失った澪を見た瞬間、繭の頭は真っ白になった。もう目の前にいる女のことはどうでも
よかった。ただ、ひたすら澪の意識が戻るのを待った。丸一日は口を聞かなかっただろう。険悪な空気の中、
繭はただ、早く自立したいとひたすらに思った。
「・・・ね、澪、お姉ちゃんと一緒に暮らそう?・・二人だけで・・ずっと・・」
まだ、もうちょっと先の話だけど・・と姉は付け加えた。妹はただ、「うん」とうなずいた。
729 :
622:04/12/31 00:39:09 ID:9LGqe40v
>>728 退院して、家についた二人を待っていたのは、憔悴しきった母だった。
「・・良かった、澪・・お母さん、安心したわ、本当にごめんなさいね」
姉と似たような台詞を言って、自分を抱きしめる母になんとなく気恥ずかしさを覚えて、澪は
ううん、いいよと呟いた。静はそんな娘を愛しそうに見つめると、もう一人の・・今回の事件
の発端となった娘、繭の方を見る。ややうつむき加減の娘の表情は読めないが、あの夜の迫力
はもう無い。あれは、何かのいたずらだったのだろうか?静はそう思いはじめていた。確かに
まだお互いに、しこりのようなものは残っている。・・そう、澪を巡って。だが、修正が可能
なら静はそれを願った。
「澪、今日はお母さんと寝るのよ、いいわね?」
「・・・う、うん」
澪にとって、それはちょっと、いやかなり寂しいことだったが、拒んだらまた姉と母が喧嘩する。
澪はそんな状況に耐えられるほど大人ではなかった。
「・・・繭、あなたもそれでいいわね?」
「・・・はい」
遠慮がちに繭は静に返事する。静は満足そうにうなずいた。
「さ、お母さんの部屋に行きましょう・・澪」
母に肩を抱かれ部屋に連れて行かれる妹を姉はひどく寂しそうに見つめていた。
730 :
622:04/12/31 01:06:49 ID:9LGqe40v
>>729続き
「なんだか、久しぶりね、澪とこうやって寝るの・・」
「うん・・そうだね」
母親の寝室で、澪は母と一緒に寝ていた。静はなんだか久しぶりに若返った気分になった。自然と高揚してくる。
澪の髪の毛をくしゃくしゃと撫でる。くすぐったいよ、と澪が笑うので、仕方なくやめた。
「ねえ・・澪、お母さん聞きたいことがあるんだけど・・」
「ん?何」
「あの森で・・・何があったの?」
びくん・・と静の腕の中で澪は固まった。静は大丈夫だから、と言って娘を強く抱いた。
「・・・あのね・・私・・見てはいけないものを見てしまったの」
「そう、それはどんなものなの?」
「・・・・・」
尋常じゃない怯え方に、静は後悔した。聞くのが早すぎただろうか?
「いいよ、澪、言いたくなかったら、お母さん・・・聞かないから」
そっと、娘の頭を撫でる。
「ごめん・・・お母さん」
言いたくないんじゃなくて、言えないんだよ、と澪は思った。誰にも言えない・・・
死霊の塊・・そしてその目の中の・・闇を見たなんて
嫌な予感を抱えたまま、澪は眠りについた・・・・。
731 :
622:04/12/31 01:57:26 ID:9LGqe40v
>>730続き
繭は一人シーツの中で包まっていた。・・・いつもその華奢な腕の中に収まっている妹はいない。
「澪・・・」
・・・寂しいよ、お姉ちゃん・・寂しいよ・・
せつなげに繭が声をあげる。そして、ゆっくりと自分の手を胸にあてる。あの夜、澪が噛んだ場所
をなぞり、そして・・・持ち上げるようにして揉みはじめた。
「んっ・・はあ・・んうっ!」
綺麗な半円形を描いていた繭の胸が、上下に揺れ崩れる。そのたびに繭は甘い声をあげる。
澪・・・澪・・・繭は心の中で何度も妹を呼んだ。その度に全身に快感が走る。澪・・もう
お姉ちゃん・・おかしくなっちゃうよ
繭の手が下へ伸びた・・。
澪はまた夢を見ていた。
ああ、これは夢だ・・わかっているのに・・どうして見るのだろう?何か・・・何かまだ隠
されたことがあるのだろうか?今度は宮司にも会わず・・「虚」の前に着いた。よく見ると
前方に石の台があった。そこに・・・姉が繭が仰向けに横たわっている。
「・・・お姉ちゃん?」
そして、澪は姉に覆いかぶさるようにして・・姉の首を・・
「いやあああ、うあああああっ!!」
静の部屋から絶叫が響く、澪はうなり声をあげ、シーツの中で暴れる。
「澪・・澪、大丈夫?しっかり!」
母の声は届かないのか、澪はなかなか静まらない。・・どうすれば。どうすれば娘の苦しみを
和らげることができるのだろうか?静は無力感に捉われた。
(;゚Д゚)つ・・・続きを・・・
・・・はやく
733 :
622:04/12/31 02:36:03 ID:9LGqe40v
>>731続き
「澪!」
静の部屋へ繭が飛び込んできた。澪を抱きしめてお姉ちゃんはここだよ、と必死に囁く。
「お姉ちゃん・・助けて・・助け・・」
必死で姉に抱きつく妹、夢中で妹をあやす姉。そんな様子を呆然と静は見ていた。と同時
に、姉妹の・・双子の一種独特の絆を垣間見たようにも思えた。・・・しばらくして、澪はまた眠りに落ちていった。
「澪は眠った・・繭?」
「うん・・」
ベッドの傍で妹を見つめている繭を見て、静はふう、とため息をついて言った。
「繭・・明日から・・また澪と一緒に眠っていいわ・・そうしないと、澪が可哀想・・」
「・・え?・・でもお母さん・・」
「ただし、あなたはお姉さんなんだから・・もう、・・あんなことはやめなさい・・いいわね」
あんなことが何を指しているのか、お互いに了知していたが、何も言わなかった。ただ、しおらしく
繭はうなずいた。静とて、まだこの娘に気を許したわけではない、お互いのしこりはまだ残ったまま
だが、だが、このままの状態でもいけないだろう。
「それじゃ、お母さん、澪の部屋で寝るから・・・あなたここで寝なさい」
「お母さん・・・」
「何?」
「・・・ごめんなさい」
繭の表情は見えない。何に対する謝罪か図りかねながら、静はただ、あいまいに寂しそうに微笑んで、部屋を出た。
そして・・・静は見ることはなかった。
闇の中、繭が勝ち誇ったような笑顔で妹を抱きしめるのを
無明の闇の中、澪は姉に抱かれたまま安らかに眠っていた
終
734 :
622:04/12/31 03:04:26 ID:9LGqe40v
どうも、お待たせしまつた〜。読んでくれた方に感謝の極みでつ。
特に「狂死した男」氏、霊になってまで・乙&三区須!ワロタよw
補足(←野暮?)
繭は一人で寝るときはきっと・・と思い、やっちまいまつた。繭、下半身も実はあのときやってますが、
削除しました。俺、自慰でも書くと長いから(藁)ごめん、石投げないでw陸あれば書きまつよ。その場面だけ。
「ごめんなさい」のくだりはどうしても、「お母さんの言うこと守れない(にやり)」な謝罪でしょうなw姉VS母
はしばらく表面化せず、水面下で行われて、澪は気づかないんでしょうなあ。ま、この子はそこが長所でしょう。
次は甘甘でいければと思いまつ。
実によい黒繭でした。
SSキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
622氏は神!!
次は約束EDでつか?
737 :
622:04/12/31 16:54:06 ID:QXN2tzia
次もまたチョコチョコと・・・
俺、虚でEDも約束EDでもエロ書きたいでつが
よろしいか?
約束EDをキボンヌ
739 :
622:04/12/31 22:02:29 ID:Y+hdOIzv
では、先に大晦日ネタを・・。今までの「虚」エンド後の話とつながってまつ。スマソ。
SS「大晦日の夜」
大晦日、澪と繭は自宅のこたつでくつろいでいた。なんだか、こうやって、妹とお正月を過ごす
のは久しぶりなので、繭は少しだけはしゃいでいた。白いセーターを着て、少しだけ背中を丸め
る妹が子犬に見えて可愛い。
「澪・・寒くない?」
「ううん・・平気」
「・・・・嘘つき」
微かに震える妹に苦笑しながら、姉は体を寄せてきた。えいっ、とちょっとだけおどけて、腕を
妹に絡める。
「うわっ?・・フフフ・・お姉ちゃんは暖かいね・・」
澪は微笑んで、その手を握った。こたつの下で、互いの指を絡め、そしてまた握る・・。
こういう動作もごく自然にできるようになった、それが繭には嬉しい。
「・・ね・・澪」
「・・ん?」
「・・ぅん・・」
繭は目を閉じて、妹に顔を近づける・・が、なかなか唇が重ならない。「?」と繭が目をあける
と、妹は見えないながらも、何故だか必死で顔を逸らしている。
「もう・・澪・・できないじゃない・・動かないでよ」
「・・うう、だって恥ずかしいよ・・」
740 :
622:04/12/31 22:10:47 ID:Y+hdOIzv
>>739続き
もう何回もキスしたのに、なかなか馴れない妹がなんだか情けなくもあり、そして限りなく
愛しくもあり、なんだか複雑な気分のまま、繭は赤くなった妹の顔を両手で包んだ。
「恥かしくないよ、澪、お姉ちゃんなんかもう・・」
・・・・・澪のこと考えて一人でしちゃったんだよ?
繭はあの一人で寝た夜のことを思い出していた。いつも当たり前のように傍にいるはずの妹
がいなくて、寂しくて、寂しくて・・とうとう自分で慰めてしまった夜。
「もう・・何?」
不思議そうに聞き返す澪。そんな、無邪気な妹がなんだか今は憎たらしい。
「こら・・澪、観念しなさい」
いたずらっ子のような表情を浮かべて、繭は澪の唇に自分のそれを重ねた。
澪・・だから早く大人になって、そして私を・・
満ち足りた表情で、妹の肩に頭を載せる繭。その姉の重みを心地よく感じながら、なおも澪
は赤くなっていた。その様子をどうしたの?とクスクスと笑って見上げる繭。なんだか妹が
ごにょごにょ言っているが、気にしない。そう、今日はたくさんキスしちゃったね、澪・・
でも全然こんなんじゃ足りないよ。お姉ちゃんは、もっともっと・・澪が欲しいんだからね。
了
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
622氏もつかれ〜
あなたはネ申
742 :
622:05/01/01 13:12:49 ID:PWW3DeMp
どもでつ!そして住人さん新年おめでたう、またちょこちょこ書くのでよろしくですw
次回はエロ長編いきたいなと。今までのSSの続きですので、是非
>>595あたりから読み直し
ていただけば、なんとなく繋がります(←さりげなく宣伝)心配なのはスレがもつかな(爆)
というのが・・。ま、とりあえず、そこんとこよろしくでつ。
・・・しかし、新年に他にやることないだろうか俺(←はい、澪と繭のことしか頭にありません)
あけましておめでとうございます!
>>622氏これからもSS期待してます!
ということで
| |、_,、 オチャドゾー
|_|´(・)`l ∬ ∬
|熊|o旦o. 旦 旦
| ̄|―u'  ̄T ̄ ̄T ̄
744 :
名無しさん@ピンキー:05/01/01 22:14:54 ID:ge2evAVa
やっぱり澪が肉体的に攻め…?
…はぁ…。
繭たんが挿入する話はないのかヽ(`Д´)ノ
745 :
622:05/01/02 04:38:41 ID:zY2ycNWr
746 :
名無しさん@ピンキー:05/01/02 11:58:23 ID:NQlk/7R0
約束ED今見まつた。手を取り合い、見つめ合う二人にハアハア・・。
しかし邪な心が浄化されるなあ・・・。その後の二人はずっと一緒に暮らしていくんだろうが、
一線越えるのはかな〜り後になりそう。澪が社会人になった頃・・繭がとうとう我慢できなくてとか?
とにかく約束ED後のSSもキボンヌ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 約束EDのSSうp!SSうp!
⊂彡
澪タン繭ターン・・・
748 :
622:05/01/02 20:30:47 ID:BFIkEs32
ども、新年を「紅い蝶」で迎えまちた、622でつ。約束EDの前に、どうちても
書きたいので、「虚」EDでのエロ書きまつ。長編ですが、勘弁(藁)
>>706の「無明の闇」
とも重なってまつので、よろしく。
749 :
622:05/01/02 20:45:53 ID:BFIkEs32
SS「そして、重なる」
気がつくと、柔らかい感触が澪の顔を包んでいた。しばらくして、ああ、姉の顔に胸をうず
めているんだと気づいた。
「・・・お姉ちゃん?」
「大丈夫?・・・澪、またうなされてたよ・・」
姉、繭の声が聞こえる。なんだかその声が震えているようなのは、心配しているからだろう。
「うん、ごめん」
優しい姉の声で澪は安心する。顔を離そうとすると、姉の手で押さえられ、頭を撫でられた。
「この前より・・もっとすごかったよ・・澪、怖い夢いつも見て・・かわいそう・・」
泣いているのだろうか?だが、澪にはわからなかった。姉の指が自分の髪を梳く気持ちよさで
さっき見た悪夢の余韻も薄れてきた。そのまま、うとうとと眠りに落ちそうになる。
「お姉ちゃん・・優しいね、なんでだろ?」
・・・姉妹だから?双子だから?
「お姉ちゃん、優しくなんかないよ、澪・・澪だけだよ」
・・・お姉ちゃんは澪だけに優しいんだよ。
他のものなんて、いらない。繭は澪さえいればそれでいいと思っている。その優しさが澪だけ
に注がれていることを、皮肉にも妹は知らなかった。
「・・そんなことないよ・・おねえ・・」
姉の胸で、妹は眠りはじめた。姉はそんな妹を見て、薄く笑う。ううん、ほんとだよ、澪。
遠くで微かに姉の忍び笑いが聞こえた。
「・・・澪・・眠っていいよ」
そのまま澪は眠りに落ちていった。その日はもう悪夢を見なかった。
750 :
622:05/01/02 21:16:06 ID:BFIkEs32
>>749続き
「澪・・昨日もうなされてたわね、大丈夫だったの?」
台所で静は繭に言った。時々、繭はこうして母の手伝いをしている。母親から手渡された
お皿を拭き、棚に置く。うん、と生返事をし、また作業を続ける。静は洗いものを続けな
がら、ちらっ、と娘を見る。美しい横顔は、下の娘と寸分変わらない。だが、それでいて
全く違う・・『得体がしれない』とでもいうのだろうか?静は数日前に澪を巡って争った
日を思い出していた。私の澪に触らないで、と言ったあの時の娘の表情が忘れられない。
あれは・・私の知らない娘の顔だった。・・いつかこの娘は澪をどこかに連れて去ってい
くのではないか、あの森が夫を連れ去ったように。そんな考えが消えることなく静の心を
支配していた。まだ、この娘に気を許してはいけない・・まだ。
「・・・昨日は何も・・ヘンなことしなかったでしょうね・・澪に?」
「しなかったって・・何を?」
きょとんとした顔で繭が言う。まるで、数日前が嘘のように。
「繭・・・あなたはお姉さんなんだからね・・」
言外に警告の意味を含ませて、娘に言った。静は図りかねていた、信じていいのだろうか
皿を持つ手がわずかに震える。
「するわけないでしょ、お母さん・・・ほんとよ」
「・・・そう、ならいいわ」
静は少し安堵して、手伝いはもういいからと言って、繭を台所から解放した。深刻な状況
は去りつつあった。ただ、澪を巡っての二人の確執は水面下で行われていた。いつかまた
表面化する時、その時こそ、私が母から澪を奪う日だ、と繭は思った。自然と口元が緩む。
・・・・してもあなたには言わないわ
もうほっといてよ、お母さん
751 :
622:05/01/02 21:39:58 ID:BFIkEs32
>>750続き
「眠れそう・・澪?」
「うん・・なんとか」
その夜、シーツの中にくるまって、一生懸命澪は眠ろうとしたが、中々眠ることができなかった。
夢を見るのが怖くて眠れない。もぞもぞと、姉の横で動き回る。その動きがなんだか芋虫を連想
させて、繭はくすくす笑う。ああ、なんでこんなに妹は可愛いのだろう。
「・・うそ、お姉ちゃんわかるよ、澪、夢が怖いんでしょう?」
そう言って、澪を後ろから抱きしめる。そっと澪の背中に顔を押し付けた。妹の心音が心地良い。
繭はうっとりと目をつぶる。そういえば、あの村にいたときも澪の心音で落ち着いてたっけ・・。
そして、澪はといえばそれどころじゃなかった。なぜなら、姉の胸の感触が、背中に当たってい
たから・・。ああ、ごめんなさい、お姉ちゃん、ごめんなさい、私ヘンだよ・・。澪は罪の意識
で混乱した。返事もつい、曖昧なものになる。
「う・・うん・・ううん!」
「ふふふ・・どっちなの?」
繭は目を開けて、ゆっくりと体を離し、澪の上に覆いかぶさった。そして、頬に唇を押し当てる。
ちゅっ・・と数回音を鳴らし、最後に唇を重ねた。そして、再び、妹を抱きしめる。
「はい、夢を見ないおまじない。・・これで眠れるよ、澪」
「・・う、うん」
・・・・今度は別の意味で眠れなくなった。
752 :
622:05/01/02 22:33:40 ID:BFIkEs32
>>751続き
ああ、参ったなと澪は思った。別にお姉ちゃんとキスすることは・・嫌じゃないけど。いや、
むしろ好きな方だった。でも、最近、姉とそういうことをすると、かなり興奮する自分に澪
は気づいた。なんだか、姉の唇の甘さや感触が頭にこびりついて離れない、そして、夜中、
誤って姉の胸を触った感触がいきなり甦る。お姉ちゃんの胸・・柔らかかったな・・え胸?
「あああ、だめよ・・だめ・・だめ」
「どうしたの?澪」
いきなり頭を左右に振る妹を見て、繭は聞いた。すると澪は、はっ、としてううん、なんで
もないと慌てた。ふふっと繭は微笑む。そして、おもむろに真剣な表情で言った。
「澪・・もしかして、今、お姉ちゃんでエッチな想像・・した?」
「えっ・・違う、違うよ!やめてよ、そんな、そんな・・こと・・」
声を荒げ、しまいには口をパクパクさせて、赤くなる妹。繭はとうとう我慢できずに吹き出した。
「もう・・澪、わかりやすすぎ・・フフ・・ウフフ・・アハハ」
笑いころげる姉と赤くなる妹。そのどちらもが同じ顔をしていて、見てる者がいれば、
なにやら不思議な感じがしただろう。
「も、もう・・お姉ちゃん、笑いすぎよ、私・・寝るから」
ついに妹は少しむくれてしまった。ごめん、ごめんと姉は機嫌をとり、また妹に寄り
添った。そして、囁く。
「ねえ、澪、お姉ちゃんが病院で言ったこと・・覚えてる?」
「え・・・」
「お姉ちゃんは澪が好き・・だから澪の全部が欲しい、これホントだよ?」
「お姉ちゃん・・」
「だから・・だからね」
753 :
622:05/01/02 23:34:51 ID:wh70TTgL
>>752続き
妹の耳に繭は顔を近づけて囁いた。えっ、と妹は驚いて、少し体を離す。
「できないよ・・そんなこと」
「どうして?澪、夢にうなされてた時は、そうやってしがみついてたよ?」
「え・・そ、そうなの?」
澪は知らなかった。いつも夢を見たとき姉にしがみついていたのを、繭は妹に近づいて、囁いた。
「・・だから・・ね?」
「う・・うん、それじゃあ・・」
澪はもぞもぞと姉の上に覆いかぶさった。繭は妹の肩を抱き、自分の体に密着させる。妹の重み
が心地よい。
「ね、澪、もっと体重のせていいよ・・」
「うん、こう?これでいい?・・重くない?」
「ううん、平気・・ふふ、暖かいね、澪」
「ほんとだ、・・なんだかすごく気持ちがいい」
姉妹はしばらく重なったまま、まどろんだ。元々一つだったんだと、こんなとき繭は
つくづく思う。ああ、また一つに戻れるなら、どんなにいいか。ふと、妹を見ると、
自分の胸で気持ち良さそうにしている澪に、繭は微笑んだ。
・・・・でも戻れなくても、ずっと一緒にいられるなら、それで・・・
「お姉ちゃんの胸、暖かくて気持ちいいね」
「でしょ?ふふ・・こないだも澪、一生懸命お姉ちゃんの胸に抱きついてたよ」
「そうなんだ・・うん、お姉ちゃん、私すごく怖い夢見てた・・すごく・・今でも」
「澪・・」
連投支援sage
……ってこの鯖は規制あったっけ?
続きプリーズ
∧_∧ + ワクワク テカテカ
(0゚´д`) ハァハァ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
755 :
622:05/01/03 00:16:26 ID:FEAFkINS
>>753続き
寂しげに微笑む妹を見て繭は心を痛めた。どれくらい、妹は傷ついたのだろう。・・そして
孤独なら、それを癒してあげたいと繭は痛切に思った。そっと、妹の頭を優しく撫でる。澪
はきっと、あの悪夢を見続ける、・・孤独だよね、だって、誰も見たことのないものだもの。
でも、お姉ちゃんはね・・お姉ちゃんは・・説明できない感情が溢れる。これは喜びだろう
か、それとも悲しみなのか?
澪が失明して嬉しいの、だって 悪夢にうなされる澪は見たくないの
もうお姉ちゃんしか見ないから だって誰よりも澪を愛しているから
独占と、憐憫、二つの感情が入り混じる、そして、それは最愛の妹へ向けられる欲望へ
と変わっていった。
澪はたぶん、自分はあの夢から逃れることはできない、と思うようになった。だって、
自分だけがあの呪われた場所を見て、そして・・生きているから。でも、それはかなり
孤独なことだった。誰も知らない、見たことのないものを自分だけが知っている・・。
夢の中で、それは鮮明に浮かび上がり、澪の心に闇を植えつける。嫌だ、怖い怖いよ。
ぎゅっ、と何かにしがみつくと、それは姉だった。そう、いつでもお姉ちゃんは私の光
になってくれる・・・。
756 :
622:05/01/03 00:58:29 ID:FEAFkINS
>>755続き
お姉ちゃん・・でも、お姉ちゃんがいるなら、お姉ちゃんがいるから、私は生きていける・・。
そう思った、その瞬間、澪は繭の腰を抱きしめ、さらに顔を深くうずめた。微かに震えていた。
「お姉ちゃん・・私が怖くて仕方がないとき、助けてくれる?いつも・・こうして・・くれる?」
「・・澪・・!」
繭ははじかれるように、下から妹を強く抱きしめた。・・胸が熱くなり、喜びで、体中が震えた。
「うん、うん・・お姉ちゃん、ずっと、ずっと澪の傍にいるよ・・ね?だから・・だから・・」
「・・お姉ちゃんっ・・」
澪はすがるように強く姉に抱きついた。生きる在処を姉に見出した妹は、初めて激しく姉を・・
繭を求めた。
・・・だから、お姉ちゃんを愛して澪
・・・お姉ちゃん大好き、大好きだよ
同時だった、はじかれたように二人は互いの唇を求め合う。シーツの中で、互いの体をきつく
締め付けあいながら、息を荒げる。
「んっ・・はあ、お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・」
「はあっ・・澪・・澪・・ここ、お姉ちゃん・・ここだよ」
目の見えない澪は懸命に、姉の体を探し求める。繭は夢中で自分の体を触る妹の手を握り導く。
「お姉ちゃん・・」
澪の手が繭の胸を掴んだ。
757 :
622:05/01/03 01:29:14 ID:FEAFkINS
>>756続き
「ん・・あっ!」
痛みと快感で、繭は顔を歪める。力の加減が判らないのか、澪は姉の胸を力いっぱい
握っていた。
「澪・・お願い・・ゆっくり」
繭が言ったと同時に、澪の手の力が緩む。自分の言うとおりにしてくれる妹が可愛い。
思い通りに妹が動いてくれる、という今では当たり前のことが、何より嬉しく感じる。
ゆっくりと澪の手が繭の胸を愛撫する。次第に気持ち良くなって、もっと、もっと、
と体は快感を求める。
「はぁ・・澪・・待って・・」
「・・ん・・んっ?なに・・お姉ちゃん・・」
少し息を整えてから、繭は遠慮がちに、しかしはっきりと妹に囁いた。
「・・・服も・・脱ご・・」
「・・・うん」
月灯りの下、もどかしそうに、姉妹は互いの服を脱がしあった、といっても、姉の方
がほとんど脱がせていたが・・そして二人は裸になった。ベッドの上で座りこみ互い
の肢体を見詰め合う。が、見詰め合うといっても、澪の方は目を開けているが、映っ
ていない。だが、それでも、繭は自分の体を妹が見ているような気がした。澪の瞳の
中に、裸で恥らうように佇む繭の姿が映し出されていた。
つづく
空襲警報!
空襲警報!
高度6000mより敵機来襲・・・・・・・急降下爆撃!
エロSS爆弾搭載を搭載している模様
総員対空戦闘配置!
総員、連投に備えろ!
えっと…
対空砲ってのは股間のマグナム銃のことでしょうか?
撃ち方用意!
隊長!空爆は不発です!!
まだ第一波が終わったばかりだ・・・
総員、警戒態勢に入れ!
763 :
622:05/01/04 23:04:36 ID:fE4L4mkw
>>757続き
「澪・・綺麗だよ」
月の光を浴びて、澪の肢体は青白く浮き上がっていた。同じ顔、同じ体、なのに違う。
それは姉妹だからわかること。妹の体は姉よりも少し引き締まっていた、そして姉より
も小振りな胸・・。繭は自分の体より、妹の体を愛していた。
「うん、お姉ちゃんも・・とても・・綺麗」
妹の手が姉の体に触れる。見えない分を触覚で補おうと、繭の肢体を両手でなぞっていく。
「・・澪・・あっ・・・」
その手がそのたわわな姉の乳房に触れると、たまらず繭は声をあげた。もっとそこに触れて
欲しいと思ったが、がまんした。今、妹は自分の体を見ているんだ、もっと、もっと見て澪、
お姉ちゃん・・ここにいるんだよ。うっとりとした表情で澪に触られる感触を味わう。腰の
方までなぞった後、澪の手は繭の顔に戻る。両手で顔をゆっくりとなぞる。頬から目、鼻、
そして唇へ。
「お姉ちゃん・・・今困った顔してる?」
澪はふと、姉に聞いてきた。
「ううん、してないよ・・・どうして?」
「なんだか、泣きそうな顔・・してるみたいだから」
澪の指が繭の瞼から唇へ降りてきた。それだけで、姉は吐息を漏らす。
「違うよ・・澪・・お姉ちゃん、嬉しいんだよ、だって・・」
・・・だって、澪がやっとお姉ちゃんを求めてくれたから・・ずっと待ってたんだよ?
764 :
622:05/01/04 23:10:54 ID:fE4L4mkw
>>763続き
繭は妹を優しく抱き寄せる。肌と肌が触れ合う・・それだけでとても気持ちがいい。
澪・・澪・・ずっとお姉ちゃんと一緒にいようね・・
そして、繭は澪と口付けを交わす。ちゅっ・・といつものついばむようなキスをして、
数センチのところで顔を離して、妹に囁く。・・・万感の想いを込めて・
「・・澪・・」
「・・・・・」
澪は何も言わず、ただ黙って姉の唇に吸い付いた。音を立てて、激しく何度も吸い上げる。
「んんっ・・はぁっ・・澪・・澪・・」
何かを懇願するような姉の喘ぎ声。
・・・欲しかった、ずっとお姉ちゃんが欲しかった・・もう澪は止めなかった。
765 :
622:05/01/04 23:40:51 ID:fE4L4mkw
>>764の続き
月灯りに照らされて、青白い部屋の中、聞こえるのはシーツの擦れる音と、姉妹の喘ぎ声。
重なった唇の間から、時折、二人の吐息と喘ぎ声が漏れる。姉を下にして、再びベッドの中
に倒れこんだ二人は、シーツの中で激しく抱き合っていた。肌と肌が重ねられ、これまで以
上の一体感を感じた二人は縺れるように、お互いの肢体をきつく締め上げる。だが、妹の方
が力が強かったため、姉は体を締め上げられる痛みと快感で声をあげた。
そして、いきなり繭はかきむしるように妹の頭を押さえ、その口内に舌を挿れた。妹の歯を
なぞり、歯茎を舐める。澪もそれに倣い、姉の歯、歯茎を舐める。そして、二人の舌先が触れた・・。
別の生き物のように、二人の舌は蠢き、絡み合う、唾液が交じり合い、吐息が溶け合う。そして、
思い切り吸う・・吸う・・澪の髪の毛がくしゃくしゃにされる・・繭の柔肌に指が強くくいこむ。
くぐもった声と、舌の絡み合う音だけが部屋に響く。
「ん・・はあっ・・はあっ・・はあっ・・」
澪が荒い息をあげ、口を離す。互いの口からそして舌から唾液が糸を引き、下に敷かれた繭の顔へ滴り落ちた。
「ん・・おねえ・・ちゃ・・」
そして、またすぐに澪は顔を落とし、姉の胸へ口付ける。たわわな乳房へ跡をつけるように。
「ああ!」
たまらず、繭は声をあげた。宙をさまよう妹の右手をしっかりと掴み、自分の胸へ押し当てる。澪の手が繭の
乳房を強く握り、形が崩れる。そして、そのまま、持ち上げるように、揉み上げられた。
「・・あっ・・あっ・・澪・・澪・・・お姉ちゃん、気持ちいい・・・気持ちいいよ・・」
しっかりと妹の頭を押さえ、繭は必死で眉根を寄せて、何かに堪えているような表情を浮かべていた。
(*´д`*)ハァハァ
(*´д`*)ハァハァ
くぅ・・・寸止めの連続だ・・・
・・・我慢汁がぁ・・・・
レスを続けろ・・・(;´Д`)ハァハァ
なぜ逃げた・・・('A`)
|ω・`)ジー 622氏・・・SSマダー? 疲れたのかな・・・
|彡 サッ
| |
| |∧_∧
|_|´・ω・`) あの・・・お茶飲みます?
|茶| o o旦~
| ̄|―u'
""""""""""
| |
| |∧_∧
|_|´・ω・`) すごくおいしいから絶対飲んでね!!
|茶| o ヽコト
| ̄|―u' 旦~
| |
| |
|_|彡 サッ
|茶|
| ̄| 旦~
770 :
622:05/01/06 23:47:22 ID:K0x2rahu
771 :
622:05/01/07 00:09:13 ID:QvJmvsg3
>>765続き
「・・んっ・・んん・・う・・ん・・うっ・・」
繭は必死で声をあげるのを耐えていた。だって、これ以上大きな声をあげたら・・
母が・・あの女が来るから。澪を押さえている反対側の手で、自分の口を必死で押
さえていた。だが、澪はそんなことはお構いなしに、姉の胸を夢中で揉み上げ、そ
して押しつぶしていった。これまでにない快感が繭を襲う。
「あ・・・ふう・・ふうんんっ・・ん・・」
幾度となく、繭の美しい乳房は形を崩され、そして・・いつしか、ピンク色の先端
が突起しはじめた。
「ん・・あぁ・・・み・・お・・みお・ぉ・・」
繭は耐え切れず涙を浮かべた。指の間から喘ぎ声が漏れる。その声を合図に澪は再
び、姉の乳房に口付けを始めた。音を立てて吸い、そして、その先端に唇が触れた。
がん、と何かで打ちつけられたような衝撃が繭を襲った。後頭部を枕に打ちつけ、
一瞬体がのけぞる。澪の唇が繭の乳首を捉え、吸い上げる。うなされたように姉の
名を呼び続けながら、吸い上げ・・吸い上げ・・そして舐める。あまりの快感に、
繭は必死で自分の指を噛んだ。夢中で首を振る。そして、乳首に妹の歯が立った。
「ひっあっ・・ああ・・あああっ!」
口を押さえていた手は一瞬で離れ、繭は声を限りに喘いだ。体が痙攣を起こした
ように、何度も反り返る。妹の名を大声で叫びながら、その妹の頭を両手で締め
付けるように抱きしめる。
「ああ・・すごい・・澪・・気持ちいい・・お姉ちゃん・・気持ちいいよぉ・・」
一人で慰めた夜とは比べ物にならない快感で、繭の頭は真っ白になりかけていた。
772 :
622:05/01/07 00:30:49 ID:QvJmvsg3
>>771続き
「んっ・・おねえちゃ・・はあっ・・おねえちゃ・・ん」
澪は必死で姉の名を呼び続け、その乳首を吸い続ける。
・ ・もっと、もっと、お姉ちゃんが・・欲しい・・欲しいよ・・
本能の命ずるまま、姉の肢体を舐める、味わう、噛む。
・・お姉ちゃんの体・・甘い・・甘いんだね・・
妹の名を連呼する姉・・うずもれる澪・・のけぞる繭・・くしゃくしゃな妹の髪・・
甘い姉の乳房・・そして、自然と二人の手が重ねられた。乱れたシーツの中、強く強く握り合う。
「はあっ・・はあっ・・ん・・はあっつ・・お姉ちゃん・・」
「・・澪・・澪・・」
互いの顔があと数センチで重なるところで、見つめ合う。澪は見えてないが、その瞳の中に最愛の
姉が映っていた。繭はそんな妹を、ただ切なそうに見つめていた。
・・澪・・お姉ちゃんもう・・澪のことしか・・考えられないよ・・
妹の荒い息が姉の口にかかり、姉の肺へと入り込む。繭は、ああ、と吐息を漏らした。そして、妹
の耳に自分の唇を寄せ、囁いた。
「・・来て・・」
手を握り合ったまま、澪は頭を下げていき、繭の下腹部へ唇を這わす。へその辺りを
舌で舐める。うっとりとした表情で、繭は妹の愛撫を味わう。妹のことを考えながら、
一人で慰めた夜、そこはずっと待っていた場所だった。ずっと・・待ってたんだよ・・澪。
繭は、妹の頭をさらに下の方へ押し当てていった・・・。
つづく
ヽ(`Д´)ノウワァァァン 本番はこれからだというのにぃ!!
乙です!続き待ってます!!
パシャ!ボウン
('A`)
「耐え切れなかった男」
寸止めにつぐ寸止めで遂に逝ってしまった。
魂は成仏することなく虚の中でもがき続ける。
永遠に。
「霊石 人工真珠」
____
/ ◎ / .| ガガッ…ピュルル…
|■=■|_|
 ̄ ̄ ̄
『ずっと(アハハハハ)……待っ…(アハハハハハ)のに…
また…寸止…な(アハハハハハ)…?
た…すけ………
早……(アハハハハハ)来……
ひとつ…に………(アハハハハハハ)…て……あ……あ〜…』 プ ツ ッ
シーン
776 :
622:05/01/08 12:12:51 ID:/gGd9Tiv
23時頃までに投下予定!
頼みますぜ先生(*´д`*)ハァハァ
来ちゃだめ・・・
一人で・・・逃げて
何があっても・・・
622のこと許すから
ハアハアハア(*´Д`)ハァハァ/lア/lア/ヽァ
何このネ申さま! エロまでの前置き長いのもまたいいっ!
お姉ちゃんだけじゃない!私らもたまらんっ!たまらんよ!
____
/ ◎ / | ガガッ…ピュルル…
|■=■| |
 ̄ ̄ ̄ ̄
『儀式…(アハハハハ)再…(アハハハハ)会…待ってた(ハァハァ)…』 プ ツ ッ
781 :
622:05/01/08 22:17:42 ID:ncKHxc4/
>>772続き
・・・熱い・・熱い・・下腹部が熱を帯びていく。繭は溶けそうになりながら、妹の
頭を、髪をくしゃくしゃにして押し下げる。妹の顔が、姉の股間に挟まれ、その息が
繭の秘所にかかった。
「・・・うふうっ・・!」
妹の吐息がそこにかかるだけで、体の奥の奥まで痺れが走る。繭は痙攣したように、
腰を震わせ、そして心臓発作のように喘いだ。手は強く握られたままだった。
「ん・・はっ、はっ、はっ、・・みお・・み・・お・・はや・・く」
がまんできない・・澪が・・妹が欲しい・・早く・・早く・・せかすように妹の手を
強く握る・・頭を押さえつけ、両方のふとももでその顔をはさみこむ。
「澪・・はっ・・お姉ちゃん・・はっ・・もう・・もう」
・・・また濡れちゃう・・濡れちゃうよ・・
姉の薄い茂みの感触と、生暖かい香り、そして、湿り気を味わっていた澪は、姉の秘所
から、とろり、と溢れ出てくる液体の感触に一瞬、驚いた。
「・・すごく濡れてるんだね・・お姉ちゃんの・・」
「いやっ・・はっ・・いや・・そんなこと・・はっ・・いわない・・で」
妹の言葉をさえぎるように、姉が叫ぶ。再び、懇願するように手を握る、そして、妹も
握り返す。
782 :
622:05/01/08 22:28:27 ID:ncKHxc4/
>>781続き
「・・澪・・お願い・・もう・・」
「うん・・お姉ちゃん・・」
澪の舌が、繭の裂け目に触れた
繭の体が帯電したように撥ねた
「あああっ・・澪・・澪っ・・みおぉっ!」
快感が繭の体を貫いた、たまらず繭は頭を精一杯のけぞらせる。歓喜の表情を浮かべながら、
繭は妹の名を呼んだ。
・・・嬉しい・・やっと・・やっと来てくれたんだね・・澪
妹の舌がゆっくりと、なぞるように繭の割れ目を舐める。ぴちゃっ、と水音が立つ、嬌声を
あげながら、繭は妹の頭を強く、強くそこに押し付けた。
「はっ・・澪・・待ってた・・はっ・・お姉ちゃん・・待って・・はっ・・たんだ・・よっ」
泣きながら、うわごとを呟く姉に、妹はただ必死でその押し付けられた姉の部分を
舐めることで応える。
「うっ・・はっ・・ああ・・んっ・・あっ・・あっ・・あっ・・あっ・・」
部屋に響きわたるほど、水音を大きく立てて。澪は姉の蜜を舐める。蠢く舌が、繭の割れ目の
ひだを舐める・・掻き分け・・舐める・・舐める・・そして舐める。澪の舌が、
姉の秘所から分泌された愛液を飛ばし、ぽた、ぽたとシーツに滴り落ちる。
783 :
622:05/01/08 22:38:38 ID:ncKHxc4/
>>782続き
歓喜にゆがむ姉の顔・・握られた手・・掻きむしられる妹の髪・・浮き上がる姉の腰・・
蠢く妹の赤い舌・・。姉は何度も狂ったように妹の名を呼び、いいよっ、いいよっ、と
泣きながら、頭を枕に打ち付けた。
・・すごい・・すごい・・なんで・・こんなに気持ちいいの・・気持ち・・いいの・・ねえ澪?
・・いいよ・・お姉ちゃんをもっと・・おかしくして・・おかしくして・・おかしくして・・・
「はあっ・・澪・・澪・・ひっ・・お姉ちゃん・・すごい・・いひっ・・いひいっ・・」
ひきつけを起こしたように、繭は喘ぐ、そして、くぐもった声で姉を味わう妹・・。
「・・んんっ・・おねえちゃ・・んっ・・む・・ふぐっ・・」
もう、二人に理性は無かった。ただ、求め合う・・それだけ・・。シーツの中重なる二人。
下に敷かれた姉は悶え続け、そして、上になった妹はシーツの中、姉の股間に顔を押しつけている。
姉の手は妹の頭に、妹の手は姉の腰に、そして、もう一方の手は強く繋がれていた。
784 :
622:05/01/08 22:57:33 ID:ncKHxc4/
>>783続き
「お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・」
はあはあと喘ぎながら、澪は姉の秘所を味わう。頭を挟む姉の太ももの感触が心地よい。
まるで、そう、ゆりかごの中にいるように。澪はこのまま、姉の中に入り込むことができ
た・・と痛切に思った。澪の本能が、姉の、繭の体内を求める。
・・入りたい・・入りたいよ・・お姉ちゃんの中に・・
指で姉の秘所のひだを大きく、押し開いた。すでに濡れそぼっているそこは、ひくひくと
蠢き、澪を待っているかのようだった。しかし、澪には見えていない、ただ、夢中に姉を
求めて、必死に繭の奥の秘肉に舌を這わす。
「!あああっ・・ひっ・・澪・・そこ・・いい・・いいよぉ・・ひうっ・・ひっ・・ひっ・・」
姉が泣き声をあげる、それが刺激となり、澪は獣のようなうなり声をあげて、そこにむしゃぶり
ついた。姉の秘肉を舐め、味わい、その愛液を音を立ててすする。
・・おいしい・・おいしいね、お姉ちゃんのここ・・もっと・・もっと欲しいよ
とめどなく、繭の秘所から淫液が分泌され、澪の顔にかかる。姉のそれが、自分を愛してくれて
いる証だと思うと、嬉しくて、さらにそこを舐める。姉の形のいい尻を掴み、何度も何度も繰り返し、
そこに顔を押し付けた。
「はあ・・ああん・・み・・お・・もっと・・いい・・あああ・・」
次第に、繭の声が泣き声からもっと艶やかな、いや、淫靡なそれに変わっていく。その顔は、妹は
見ることができなかったが、恍惚としており、普段の繭よりも数段大人びて見えた・・。
785 :
622:05/01/08 23:03:43 ID:ncKHxc4/
>>784続き
「・・はあ・・もっと・・澪・・もっと・・気持ち・・よく・・して・・んんっ」
妹の舌が、姉の女の部分を刺激し、妹よりも成熟した体を更に女にしていく。そして、澪
の舌が、繭の秘所に隠された、小さく突起した部分に触れた・・。
閃光が走る、繭の中に、頭がはじけるように、飛んだ、白い、白い、シーツ・・
「くうっ・・かあっ・・ひいっ・・ひっ・・」
爆発したように繭の体が撥ねる、何度も何度も、後頭部を打ちつけ、澪、澪、と妹の名を呼んだ。
そして、妹が秘肉に潜む、淫核に歯を立てた。
「あぁあああっ・・み・・お・・みいおぉっ!!」
繭の膣口から大量のしぶきが飛びちり、澪の顔に注いだ。
786 :
622:05/01/08 23:15:57 ID:ncKHxc4/
>>785続き
「はあっ・・はあっ・・はあっ・・」
絶頂の波が繭を襲った・・しばし、まどろむが、それでも妹と繋いだ手は決して離さない。
「・・お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・」
澪は更に顔を下降させ、姉のふとももからひざの辺りを舐める。
「はっ・・澪・・そ・・こ」
澪は姉の傷跡を舐めていた。寂しそうに舐め続ける妹を見て、繭はなんともいえない、切ない
気分になった。
・・澪・・澪・・まだ苦しんでいるの?・・ごめんね・・ごめんね・・
抱きしめたいが、手が届かない。
「お姉ちゃん・・まだ足りないよ・・もっとお姉ちゃんが欲しい・・どうしたらいい?」
「・・澪・・」
自分のふとももを抱きかかえ、泣く妹。それを見て、繭は狂おしいほどの愛しさをおぼえた。
「私・・お姉ちゃんの中に・・入りたい・・」
「澪・・澪・・」
ずく、ずく、と疼く傷に耐えながら、繭は上体を起こした。妹の頭を抱きしめる。
・・愛しい、こんなにも、妹が愛しい・・。傷跡と共に、体の奥が疼くのを繭は感じていた。
787 :
622:05/01/09 02:06:08 ID:/E67Z5VE
>>786続き
「澪・・いいよ、お姉ちゃんの中にはいろ?・・ね?」
泣いている妹の顔をあげさせて、肩にもたれさせる。うん、とうなずく妹が可愛い。
自分の愛液で汚れた妹の顔を、舐め取って、綺麗にする。そして、繋いでいた手を
舐め始めた。
「んっ・・お姉ちゃん・・」
妹の手を丹念に舐め、そして、人差し指を中指を口に含む。んっ・・とくぐもった
声を漏らしながら、妹の指を口内で味わう。大好きな・・大好きな澪の手・・。
「ン・・気持ちいいよ・・お姉ちゃん」
うっとりとした表情で妹が呟く。姉の口内の温かさが心地よい。
はあ・・とため息を漏らしながら口を離すと、つう・・と繭の唾液が。澪の指先まで
糸を引いた。
「さあ・・澪・・しよ?」
そう言って、繭は所在なげな妹の首に手を回し、ゆっくりと、誘うように倒れこんでいった。
788 :
622:05/01/09 02:26:53 ID:/E67Z5VE
>>787続き
妹の腰をはさみこめるように、繭は両足を広げた。その上に、澪がのしかかる。ちょうど、
男女が結合するときの正常位のような体位を取る。繭は、澪の濡れた手を取り、自分の秘所
へと導いた。・・澪・・これで・・一つに・・澪の指が割れ目に触れた。あっ・・と繭が声
をあげる。あんなに出し尽くしたはずの愛液がまた、とめどなく、溢れ出す。はあ、はあ、
と妹は息を荒げ、姉の秘所を指で弄び出した。
・・お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・入りたい・・中に入りたいよ・・
妹のめちゃくちゃな指の動きに、繭は喘いだ。
「あっ・・はっ・・待って・・待って、澪・・お姉ちゃんが教えるから・・待って・・」
う、うんとうなずき、妹は指を止めた。必死で欲望に耐えている姿を見て、繭は微笑んだ。
・・嬉しかった・・妹が、澪が自分を求めて、苦しんでいるのが・・。膣の中が熱く疼く。
繭もまた、自分の中に妹を迎えたいという欲望を必死で抑えていた・・。妹と自分の指を
絡め、秘所の奥へと導く。
「ここが・・おしっこする所・・そして・・ここが・・澪の入る所だよ・・」
繭が、妹に指で挿入する場所を教える。少し、触れられただけで、震えが来た。
789 :
622:05/01/09 02:37:45 ID:/E67Z5VE
>>788続き
ここに・・澪の指が入ってくる・・そう思うだけで、繭の体は快感に打ち震える。
どうなるんだろう?指が・・澪の指が私の中に入ってきたら・・期待と恐怖、そして
歓喜で腰がわななく。あの、一人で慰めた夜も、ついにそこには入らなかった。最初
は、最愛の妹に・・そう澪に貫いて欲しかったから・・。
「うん、ここだね、わかった」
真面目にうなずく妹がなんだか可笑しい。確かめるように指をちょん、とそこに当てられた。
快感とくすぐったさで、繭は声をあげる。
「あんっ・・もう・・ふふふ・・澪・・可愛いね」
もう一方の手で妹の頭を撫でる。くしゃくしゃになった妹の髪・・あとで戻さなくっちゃね。
「・・もう、挿れるよ・・お姉ちゃん・・」
顔を赤くした澪は、照れ隠しなのか、少し乱暴に言った。指が姉の膣口の先端に触れる・・。
「あ・・待って・・澪・・お姉ちゃんもここ・・はじめてだから・・」
そう言って、澪の体を抱き寄せ、体に密着させる。妹の全体重がかかり、心地良い圧迫感が繭
を襲う。腕を妹の肩に回し、ぎゅっと抱きしめる。とくん、とくん、とお互いの鼓動が伝わった。
790 :
622:05/01/09 02:51:34 ID:/E67Z5VE
>>789続き
「お姉ちゃん・・怖いの?」
「ううん・・お姉ちゃん怖くないよ・・澪は?」
「私は・・早く・・したい・・」
「ふふっ・・もう・・澪ったら・・ふふふ」
再び、手が重ねられ、強く握り合った。
「ゆっくり・・ゆっくり・・ね?」
「・・うん」
「最初は・・優しくね・・?」
「・・うん」
それじゃ、と言って、繭は深呼吸した。そして、妹に囁く。
「・・挿れて」
ずぶ、と澪の指先が、繭の膣に突き入れられる。ふうっ、ふうっ、と繭は息をはいた。
「・・あ・・澪・・澪・・」
「・・・・」
澪は何も言わず、そのまま指を姉の中へ侵入させる。
・・お姉ちゃん・・お姉ちゃん・・もっと・・もっと・・中に来ていい?
そして、澪の指は、そのままゆっくりと、ずぶずぶと繭の中にめり込んでいった。
「くっはぁ、はっ、はっ、・・ん、ふううっ・・・・・・・んうっ!」
繭の膣は、すんなりと澪の指を二本も受け入れた。根元まで、しっかりと咥えこむ。
791 :
622:05/01/09 04:44:32 ID:03CLgEAK
>>790続き
「はあっ・・はあっ・・はあっ・・」
繭は必死で喘ぐ、自分の下腹部の中に、異物を入れた経験など全くない少女にとって、
二本の指が与える圧迫感と、快感は凄まじいものだった。それが最愛の妹のものなら
ば尚更だ。繭は天井を見つめたまま、しばらく動けない。そして、ようやく、濡れた
唇を開いた。
「あ・・はっ・・はっ・・澪・・み・おぉ・すごい・・すごいよ・・」
・・・こんな・・こんなだったんだ・・澪・・澪・・もう・・私のだよ・・
・・私の・・澪・・もっと、来て・・来て・・深く・・奥・・まで・・・
夢中で、妹の手を強く握る、爪を立てる、が、妹はそれどころではなかった。自分の指を包む
姉の中の気持ち良さで、頭の中はすでにとろけそうだった。
・・お姉ちゃん、こんなに・・気持ちいいんだね・・お姉ちゃんの中・・
792 :
622:05/01/09 05:10:00 ID:03CLgEAK
>>791続き
ねちょ、ねちょ、と中を掻き回し、姉の膣壁を擦る。もっと・・欲しい・・奥まで行きたい・・
衝動が起きた、澪はいきなり、突き上げるように体を動かした。自然に姉の中に収まっている指
も激しく、動く・・繭の膣内で、指がピストン運動を始める。ぐちゃっ、ぐちゃっ、と水音が立った。
「んあっ!あっ・・澪・・待っ・・・あっ・・あああ!あぁぁあっ!」
繭がたまらず叫ぶ、だが、澪は運動を止めない、最愛の姉の奥を求めて、もっと、もっと、と指を突き
入れる。その激しい運動に、繭は失神寸前に追い込まれた。
「んあっ、ひっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ・・」
妹の指の動きに合わせ、繭の口から喘ぎ声が漏れる。体が上下に揺れ、そのたわわな乳房が淫らに揺れる。
「あっ・・あはぁっ・・み・・お・・優しく・・してっ・・あっ・・あっ・・んん!」
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
澪はうなされるように姉の名を呼び、指を突き入れる。
・・・止まらない・・お姉ちゃん・・止まらないよ・・
首を振りながら、繭は妹に、ゆっくり、ゆっくりして、と懇願する。だが、妹はやめない。
次第、次第にその激しい動きに姉は馴らされ、とうとう、淫靡な喘ぎ声をあげるようになっていった。
「・・あっ・・はぁぁっ・・ふううん・・はあ・・」
繭の膣内はすでに濡れており、妹の指を絡め取るように、動き始めた。繭の腰が妖しく動く。
「ああ・・み・・お・・お姉ちゃんの・・中・・気持ち・・いい?」
うっとりとした表情で、妹に聞く。
「うん・・イイよ・・すごく・・お姉ちゃんは?」
妹の返事が嬉しかったのか、繭は妹を抱きしめ、催促した。
「うん、うん、お姉ちゃんも・・すごく気持ちいいよ・・澪・・もっと・・動いて」
「うん」
澪は姉の上で激しく動き始めた・・。
793 :
622:05/01/09 05:23:54 ID:03CLgEAK
>>792続き
きしむベッドの上、二人は激しく、交わる。姉は必死で、下から妹をかき抱き、その名を呼び続ける。
妹は、その姉の上から深く、深く沈みこむようにして、その体内で暴れる。
「ああ・・澪・・澪・・お姉ちゃん・・お姉ちゃんもう・・」
体が爆発しそうな感覚に、繭はおののき、妹の体にしがみついた。妹はそんな姉の首元をちろっと舐め、
吸い上げる。そして、挿入している指以外で、姉の秘所を弄る。
「ふあっ!・・あ・・ああ・あああ」
ガクガクと姉の体が痙攣を起こし始める。膣が、指を締め上げ、奥へ奥へと吸い上げる。
・・澪・・澪・・一緒に・・一緒に・・
・・お姉ちゃん、ここに・・いるよ・・
二人の手が強く強く繋がれた、もう・・離さない・・。
二人は同時に絶頂を迎えた・・・。
794 :
622:05/01/09 05:27:37 ID:03CLgEAK
あと少しだけ続きまつ。エロ後の甘甘。待て次号。
795 :
622:05/01/09 12:15:55 ID:AxmwvxfS
>>794続き
虚ろに天井を見つめたまま、繭は息を整えていた。はじめて迎えた絶頂を味わうかのように
しばしまどろむ。が、すぐに繋いだ手をせがむように、妹の名を呼ぶ。
「・・澪・・」
傍で寄り添うように、姉にくっついていた妹はゆっくりと体を起こし、姉の上に覆いかぶさった。
妹の全体重がかかると、繭は満足したような吐息を漏らす。両手を広げ、強く妹を抱きしめた。
「・・しちゃったね・・」
「・・うん」
妹はもう、うつらうつらと眠りかけている。
「お姉ちゃん・・・もう・・澪を離さないから・・ね・」
「・・うん・・あの・・さ・・おね・・」
「何?澪・・」
返事は無かった。澪は姉の上に覆いかぶさりながら、とうとう眠ってしまった。そんな妹を見て、姉は微笑んだ。
「お休み・・澪」
そして二人は仲良く眠りについていった。
夢を見ていた。見知らぬ庭を歩いているが、なんだか、懐かしい、と繭は思った。すると、前方に人影が見える。誰?
と声をかけると、そこにはすらり、とした美しい女性がベンチに掛けていた。白いワイシャツが眩しい。両手で何かに
もたれていると思ったら、それは杖だった。「・・澪?」そう呼ぶと、女性はこちらを振り向いた。歯を見せて笑う。
澪だった。あのあどけない面影がまだ残っていて、髪も今とそう変わらないが、少しだけ伸びていた。すごく綺麗だと
繭は思った。目をつぶったまま、器用に澪は立ち上がり、数十センチまで、姉に近づく。妹は少し、背が伸びていたの
で、繭は思わず見上げてしまう。
「いなくなるから、びっくりしたよ・・・行こう・・姉さん」
差し出された妹の手を掴もうとした・・
796 :
622:05/01/09 13:08:56 ID:AxmwvxfS
>>795続き
・・目が覚めた。繭は一瞬、ここがどこだろうか、と辺りを見回した。うん、自分の部屋だ・・。そして、
自分の体に圧し掛かっている妹も・・いる。安心して、妹の髪を撫でるとううん、と声をあげた。笑って
妹の体を愛撫する。一つになったんだという喜びが、ゆっくり、ゆっくりとこみ上げてくる。そして、妹
も目を覚ました。
「おはよう・・澪」
「うん・・お姉ちゃん・・おはよう・・」
二人同時に、お互いの唇を求め合う。ついばむようなキスから、そして熱いキスへと・・。
「・・澪・・お姉ちゃんたち・・やっと・・一つになれたね・・」
「うん・・やっと・・」
そして、また唇が触れようとしたとき・・ドアをノックする音が響き渡った。
「澪・・繭・・何時だと思ってるの?」
ガチャ、ガチャ、とノブが動く、慌てて、体を離そうとした妹を繭は押さえて、「大丈夫、鍵かけてあるから」と囁き、
キスをした、ゆっくりと時間を掛けて・・。あの女に見せつけてやろうか・・とも思ったが、まだ時期じゃない、と思
い直した。「じゃ、服着よ?」と優しく囁くと、妹の服から着けさせた。自分は後でいい・・。
「待って、お母さん・・澪まだ眠ってるから・・」
わざと、抑揚の無い声で言う。澪のことを出せば、相手が黙るということも、お互いわかっていた。
「澪・・大丈夫なんでしょうね?・・繭」
ドアの向こうで、母が尋ねる、大丈夫、と返事しようとした妹の口を押さえて、代わりに返事する。
「・・大丈夫よ、お母さん、今から行くから・・下に行ってて」
しばらくして、母が階段を下りていく音を聞いた二人は、ほっと息を撫で下ろした。
勝利した、という気分で繭の口元が緩んだ。
797 :
622:05/01/09 13:42:39 ID:AxmwvxfS
>>796続き
エピローグ
「うわ・・人・・まだいっぱいいるよ、澪」
「え・・ホント?」
少し遅れた初詣に二人は来ていた。お揃いのダッフルコートを着て、仲良く寄り添いながら、神社の入り口
に立つ。行き交う参拝客の大半は、この可愛らしい双子を微笑みながら見ていた。だが、繭はそんなことどう
でも良かった。だって、もう、欲しかったものを手に入れたんだから。ぎゅっと、妹の腕を抱きしめる。
「お姉ちゃん?」
澪が姉の方を向く、繭は妹に向かって、輝く笑みを浮かべた。たとえ、見えなくても、いや、妹は見ていると
繭は思った。
「さ、行こっか?澪」
「・・うん」
繭は足をひきずりながら、妹の腕を抱え、支え合いながら歩き始めた。ふと、もたれてくる妹を見上げる繭。
「あれ?・・澪・・少し背・・伸びたね」
「・・ほんと?」
ふと、繭は昨日見た夢を思い出す。
「お姉ちゃん、昨日・・澪の夢みたよ・・背が伸びてて・・綺麗だった」
「え・・そうなの?・・お姉ちゃん・・私も見たよその夢・・」
え?と互いに驚き歩みを止める。妹は、ベンチに座っていて、姉を待っていた夢を見ていた。どうやら、同じ夢を見たらしい。
「数年後の夢・・なのかな?ねえ、澪、お姉ちゃん・・どうだった?夢では・・見えたでしょ?」
「え、どうって・・その・・」
何故だか、妹は顔を赤くした。何?と繭がせかすと、ゆっくりとごにょごにょと喋りだした。
「・・なんか、大人っぽくなってて・・すごく綺麗で・・色っぽくて・・それで・・」
「それで?」
「・・ドキドキした・・」
可笑しくて、そして嬉しくて、思わず笑い出す。赤くなった妹の腕に寄りかかる。
798 :
622:05/01/09 14:10:46 ID:AxmwvxfS
>>797続き
数時間前に、あんなに重なり合ったのに、まだ・・妹が欲しい。体の奥が疼いている。妹の
指の・・余韻がまだ繭の体に残っていた。澪・・好きだよ・・澪。
「ふふふ・・澪・・可愛いね・・澪」
「あうう・・そんな・・そんなことないよ」
照れる妹とからかう姉、いつもの風景、姉はふと、まだ聞いてないことがあったのを思い出した。
「・・ね・・澪・・あのとき・・なんて言おうとしたの?」
「・・え?」
「お姉ちゃんと一緒に眠る前・・澪、何か言おうとしてたよ」
「え・・あ、あれは・・」
「澪・・お姉ちゃんに言いなさい」
命令する。なんだか、一線を越えたことで、姉の方が数段強くなったようだ。
「・・・し・・ぅって・・」
「え?」
「もう一回しようって・・言ったの・・」
もう、妹は耳まで真っ赤だ。姉の方を向くことができなくて、どこかあさっての方向に顔を向けている。
繭もまた少し赤くなり、そんな妹をただ、ただ、愛しげに見つめて、うん、と小さく頷いた。そして、
その手を握り、耳元で、「いいよ」と囁いた。妹もゆっくりと姉の方へ赤い顔を向け、強く、頷く。
「行こう・・お姉ちゃん」
「うん・・澪」
二人は長い長い階段をゆっくりと登り始めた・・。そして、握られた手は強く強く重ねられたまま。
澪・・大好きだよ・・・
お姉ちゃん・・私も・・
・・ずっと、一緒だよ・・
「そして、重なる」 完
799 :
622:05/01/09 14:12:29 ID:AxmwvxfS
終わりました、お疲れ様!
お疲れ様でした!ものごっつい´`ァ´`ァさせて頂きました(;´Д`)´`ァ´`ァ
____
/ ◎ / | ガガッ…ピュルル…
|■=■| |
 ̄ ̄ ̄ ̄
『やっと…ひとつ…に……な…れた………622さん……乙…』 プ ツ ッ
802 :
622:05/01/09 18:08:51 ID:g//jRrPU
ちなみに、自分でうけたのは、部屋の鍵をちゃっかりかけている繭。学習能力あるなと。
ども、読んでくれた人がハアハアしてくれれば最高です。特にラジオはいいな、おいw
662氏乙(*・ω・)ノ
804 :
名無しさん@ピンキー:05/01/09 20:40:02 ID:kgSb2U1P
繭がエロ可愛い、特に母親と澪を取り合っているのがグー!
是非、また修羅場な3人を!!(←ドロドロ好き)
>>662 乙かれ〜
貴方のせいで正月からずっと煩悩全開でしたよ(w
修羅場苦手な自分はいつ母親が出てくるかすごいびびりながら読んでいたので
非常に心臓に悪かった(w
806 :
622:05/01/09 22:00:02 ID:kgSb2U1P
おお、皆どうもwなんか修羅場スキーさんと苦手さんが出てきましたな〜(藁)
俺は、修羅場をしれっとした顔で渡り歩くお姉ちゃんがツボでして、んで、それにおろおろする妹もまた良しw
>>804 修羅場好きですか!俺も好き(爆)実はそんな繭をもうちっと書きたいと・・ごにょごによ(藁)
>>805 どうもです!いやはや、照れますね(←オイ?)実は母親は中盤に出す予定でした、んで、二人の最中の時にドアを
ノックして、慌てる澪と、見せ付けてやれと、平然と妹と続ける繭を書きたかったんですが、あまりにも修羅場過ぎて規制(笑)
それを後半にもって行きまして、ああなってます。俺の中では、澪はいつもオロオロしてて、繭はしっかりしてるって感じですなw
あと、自分で書いてて、繭の「鍵かけてあるから・・」の台詞に萌えたのは秘密です(←アホ)誰か俺みたいに、自分で書いてて萌えた奴いない?
では、なんとか公言とおり、エロ長編も書けたんで、またなにかあれば・・シーユーw
807 :
622:05/01/10 11:47:35 ID:nMIciwUt
どういうご家庭だ。
809 :
622:05/01/10 12:28:49 ID:nMIciwUt
乱れた家庭だと・・(泣)
いちお、家族ぐるみで「紅い蝶」はハマッてる、萌えてる(藁)お袋はこんな双子が欲しい
と言うし・・(汗)しかし、ハアハアしているのは、俺と弟だけだと・・いや、そうでないと、マジ怖い(爆)
色々、乙
test
812 :
622:05/01/10 22:35:17 ID:yImZreQu
おーい、誰かSS書いて〜w
書かないと、また俺書いちゃうよ〜
do-zo
onagaisimatu
662氏のSSほしい(*´Д`*)ハァハァ
815 :
622:05/01/11 07:09:46 ID:Tb0WXimf
やっぱり約束エンド後だろうか・・
>>622氏はたしかに神だが調子乗ってるふうなのがいただけない
____
/ ◎ ./ | ガガッ…ピュルル…
|■=■| |
 ̄ ̄ ̄ ̄
『澪は…とて…も…………多感なの…ね……』 プ ツ ッ
反省汁!
_, ,_ パーン
.パーン_, ,_ ( ゜д゜) _, ,_パーン
( ‘д‘) U☆ミ (・д・ )
⊂彡☆))Д´(☆ミ⊃
. パーン, ,∩彡
>>816 ミ∩,パーン
. ( ) ウワァァァン!!( )
良い機会なので言わせてもらうが
正直どんなメディアでも出過ぎる製作者はウザイと思う
正直、最近馴れ合いの度が過ぎつつあると思ってた
が、大人なのでスルーしてた
かといって、それをきっかけに荒れるのは忍びないので指摘はしたくなかった
このゲームが好きだしSSも書かせてもらってたし
だから622も他の職人達も楽しく書ける場所であって欲しいと願う
他の人が書けないときであればかける人(622なり他の人であり)
が書いてスレを活性化させてゆくのは必要だと思う
保守が続く寒いスレにはしたくないからな
読み手もSSが無い時は雑談でもしてくれればいいと思うよ
そっから触発されてSS書く人だって現れると思うし
以下何事も無かったかのようにマターリ再開キヴォンヌ
↓
823 :
622:05/01/11 23:07:35 ID:Yqvt+WyX
確かに、スマソ
662氏応援してまつ。
人によって意見はさまざまだと思うから、他の人を否定はしないけど。
次のSS待ってます。
約束EDのマターリきぼん(*・ω・)ノ
825 :
622:05/01/11 23:49:13 ID:Yqvt+WyX
度々スマソ、最近、「紅い蝶」にハマリにハマッて、こんなに夢中になったの久しぶりで、
周りのことに気づかずに調子に乗ってしまいまつた。猛反省。今は恥ずかしくて仕方ない。
指摘くれた方には感謝、応援してくれた方も感謝・多謝。以後気をつけまつ。
マジ勉強になりました・・以後マターリといきますw
俺もさしでがましいことを言ったが、
>>622氏の作品はいつも楽しませてもらっている
次回作もきぼんしています
____
/ ◎ ./ | ガガッ…ピュルル…
|■=■| |
 ̄ ̄ ̄ ̄
『622さん…頑張っ…………援……
ずっ…待っ……る…から………』 プ ツ ッ
約束エンド後も見てみたいけどやっぱり俺は虚エンド後の姉妹の今後が気になる・・・
確かに一線越えちゃってキリは良いけど、出来ればあの以前のマッタリとした雰囲気に戻って(たまにエロくてw)
このままどんどん続けていって欲しい(*´Д`)
うん。確かに虚後の続きは気になりますね・・・。
ということで、662氏には約束と虚の両方キボンヌ
____
/ ◎ ./ | ガガッ…ピュルル…
|■=■| |
 ̄ ̄ ̄ ̄
どうしてあの時来てくれなかったの・・・・
SSが投下されるのを
子供のころからずっと待ってたのに・・・
投下して・・・投下して・・・投下して・・・投下して・・・
831 :
622:05/01/12 23:47:17 ID:mSqMlZ1u
小ネタ「妹の好きな音楽」
失明してからも、澪は時々MDを聞いていた。姉が台所で母親の手伝いをしている間、
一人、居間のソファでくつろぎながら、MDを用意する。こういったことは結構、一人
でできるようになっていた。
「こういう時だけだもんね・・」
澪はそっと呟く。だって、普段は姉がつきっきりで、一人で音楽を聞くヒマなんてない。
いや、正確には他の事もなかなかできないのだが、まあ、それはそれでいいかと澪は思い
はじめていた・・・。
「澪・・お手伝い終わったから、一緒にお散歩行こ・・澪?」
台所から姉が出てくると、そこには、一人、ソファで、頭を上下に小刻みに動かしている
妹がいた。少し、怪訝そうな顔をして近づく姉。
「・・・何してるの澪?」
ヘッドフォンをつけた妹は、姉の言葉なんて聞こえない。・・何よ、私がいない間に楽し
そうに・・なぜかMDにまで嫉妬を覚えた繭は、普段の彼女から想像できない荒っぽさで、
妹のヘッドフォンを取り上げた。
「うわっ・・お・・お姉ちゃん?」
832 :
622:05/01/12 23:56:52 ID:mSqMlZ1u
>>831続き
「こら、こんなの聞くのはやめて、お姉ちゃんとお散歩に行くのよ」
・・・お散歩って、なんだか犬みたい・・と澪は思ったが、姉に逆らえず、杖を持って、
ひょいと立ち上がった。それを見て、満足そうに頷く繭。さ、行こ、と明るく妹の腕を
取るが、ふと、妹の聞いている音楽が気になった。
「・・・そういえば、澪、いつもどんな音楽聴いてるの?」
片手で器用にヘッドフォンをつけ、スイッチを入れた。
「・・・・・・・・・・」
無表情にスイッチを切る。
「・・・澪・・」
「うん、どう?面白いでしょ?」
「お姉ちゃん・・音楽のことはあまり知らないけど、これは・・何?なんだか・・耳が痛い
のだけれど・・・」
「ああ、これはね、リンキン○ークの新曲だよ、私、へヴィメタが好きで、あ、あとニッケ○
バックとか・・それと・・」
姉はただ、聞いたことのない単語を楽しそうにしゃべる妹を呆然と見ていた。
・・ごめんね、澪、お姉ちゃん、メタ○カなんて、全然わかんないよ・・・
了
833 :
622:05/01/13 00:20:38 ID:nRjzEF2Q
小ネタ「姉の好きな音楽」
繭は今困っていた。なぜなら、最愛の妹に頼まれて、あまり来たことのない場所に
一人来ていたから。
「お姉ちゃん、私、どうしても欲しいCDがあるから、一緒に買いにいかない?」
そんな誘いを断ったのは、大好きな妹が余所に心が向くのが気に入らなかったから、
そう、たとえ相手がCDでも。しかし、しかし、大好きな妹にどうしても欲しいと
せがまれたら、買わないわけにはいかない。こうして、繭はとうとう一人でCDシ
ョップに来てしまった。・・・なんだか、騒がしくて、落ち着かないな、早く買っ
って・・家に帰って・・澪と・・ふふふ・・。ちょっと、楽しいことを考えて、繭
は一直線に、澪の欲しいCDのある棚へ向かった。
『HM/ロック』
・・・何がどう違うのだろう?と思いつつ、繭は妹の言っていたCDを探す。
「ええと・・あった」
ジャケットには、雷と骸骨とエレキギターと美女のイラストがあった・・・・
「・・・・・・・・」
しばし、言葉を失くす。教育上、こんなCDは妹に良くないのではないか?と
同い年なのに思いつつ、でも、まあ大好きな妹の好きなものだし、と思い直す。
「・・そうだ、私も買おうかな・・」
繭は自分の好きなCDのある棚へ向かった・・・。
「いらっしゃいませ・・お買い上げですか?・・あり・・」
可愛らしい、お客さんに見とれて、商品を見るのを遅れた店員は、一瞬言葉を
詰まらせた。だって、そこには・・
ヘヴィメタと演歌のCDがあったから・・・。
おわじ
繭タンと澪タンが演歌とHM・・・・
そんなのいやだようヽ(`Д´)ノウワァァァン
gj!
澪タン繭タンは・・・
そんなマニアックな女の子じゃないのです
。。・゚・(ノД`)・゚・。
俺、リンキンパークとか好きだけどな・・・_| ̄|○
>>622 GJ! 次もお願いします!
そういえばこのスレそろそろメガ数とか大丈夫?
あと70弱
この後の投下具合によるね
新しい贄を用意せねば…
牢の鍵はわしが預かろう・・・
決して・・・逃がさぬよう・・・
ゴトッ
奥の方で何かが外れる音がした。
>>841 んじゃ近々次スレ立て頼んだよ。
ん?そういう意味で言ったんでしょ?
あれ・・・?
スレ立てたのにまだ更新されない・・・
なにかまちがったのかな(´・ω・`)ショボーン
儀式は…失敗だ…
845 :
622:05/01/14 21:48:35 ID:GceQNluX
SS「約束の日」
「澪・・もう寝た?」
「ううん、まだだけど・・」
その夜、遅くまで勉強していた澪の部屋に、姉が訪れた。澪は手を休め、ドアを
後ろ手に閉める姉の姿を見るため、体を向けた。お風呂から上がったばかりだろ
う、髪は濡れ、頬は少し火照っていた。・・あ、いい匂い・・姉の洗い髪の匂い
が澪の嗅覚を刺激する。
「どうしたの?お姉ちゃん・・」
「ううん・・ちょっとね」
といいながら、繭は妹のベッドに、よいしょ、と腰掛けた。薄い寝間着から覗く、
姉の白い肌が眩しくて、一瞬、澪は目を逸らす。・・なんでだろう?思いなおし
て姉を見ると、目が合った。その思いつめたような目に、澪は一瞬、どきりとする。
「・・・お姉ちゃん?」
「ねえ、澪・・今日がなんの日か覚えてる?」
846 :
622:05/01/14 22:11:44 ID:GceQNluX
>>845続き
「・・え?」
澪は一瞬頭が真っ白になる。・・なんだっただろう?今日は?・・ええと?・・
答えが見つからない。逡巡する妹を見て、繭はくすりと笑う。
「フフフ・・澪、今すごく困った顔してるよ・・わかんない?」
「・・ごめん、お姉ちゃん・・すぐには・・ねえ、教えてくれる?」
繭は少しうつむいて、そっか、と呟いた。そして、うつむくと、寂しそうに笑って言った。
「ふふ・・いいよ、澪、気にしないで・・」
そして、気を取り直して、ベッドから立ち上げると、机に半分体を向けている、妹の肩に手を置いた。
「澪、なんの勉強しているの?」
肩越しに、澪のノートを覗き込む。姉の香りが身近で起こり、澪はまた少しどきっとした。
「う、うん、数学の勉強・・本当は苦手な科目勉強しなきゃいけないけど・・」
「そっか、澪、国語苦手だよね・・」
きゅっ、と、肩を少し強く握られる、澪は、自分の鼓動が早くなるのを感じた。
847 :
622:05/01/14 22:23:48 ID:GceQNluX
>>846続き
「で、でも、お姉ちゃんが得意だから、そ、それでいいよ・・」
「ふふ・・そうだね、お姉ちゃんは数学あまり得意じゃないから・・ちょうど、二人
で一人前ってところだね・・」
そう言うと、姉はいきなり澪の肩に顔をうずめ、妹を抱きしめた。
「お、お姉ちゃん・・・?」
「・・澪・・」
しばらく、沈黙が続いた後、繭は体を離した。
「さ、夜更かししないで、早く寝よ?」
「・・・う、うん」
繭はまた寂しそうに微笑み、ドアに向かった。
「おやすみ・・澪・・」
「うん、おやすみ」
パタン、とドアが閉まっても、澪はまだドアを見つめていた。
・・・お姉ちゃん、一体どうしたんだろう?・・・
つづく
ここで終わりなんて・・・
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( `Д´) < ヤダヤダ!
`ヽ_つ__つ
ジタバタ
_, ,_
(`Д´ ∩ < ヤダヤダ
⊂ (
ヽ∩ つ ジタバタ
〃〃
〃〃∩ _, ,_
⊂⌒( つД´) < ヤダヤダ
`ヽ_ ノ ⊂ノ
ジタバタ
∩
⊂⌒( _, ,_) < ヤダヤダ…
`ヽ_つ ⊂ノ
ヒック...ヒック...
∩
⊂⌒(´・ω・`)ショボーン
`ヽ_つ ⊂ノ
850 :
622:05/01/15 00:26:15 ID:BUQojXey
>>847続き
繭は部屋のドアを閉めると、ふう、と大きくため息を漏らした。
「・・・そうだよね、憶えているわけないよね・・でも・・」
呟きながら、窓に近寄る。満月の青白い光が、繭の寂しそうな顔を照らす。
「お姉ちゃん、憶えていて欲しかったよ・・・澪」
トントン・・と鉛筆の芯が、ノートに当たる。さっき書いた数式が汚れても、澪は気に
しなかった、いや、それ自体、澪の目には映っていなかった。考えているのは姉のこと、
一体、何があったのだろう?
「・・お姉ちゃん・・」
そっと、呟いてみる。脳裏に姉が浮かぶ、寂しそうに笑う姉の横顔、華奢な後ろ姿、そ
して、白い肌・・パシン、と自分の頭を叩く、いけない、いけない、と一人呟き、再び
勉強を再開しようとする。最近、自分はヘンだと思う。姉のことを好きなのは変わらな
いが、だが、しかし、何かが違っていた。この『違い』は残念だがら、澪にはまだわか
らなかった。いつから、こんな風に姉を意識するようになったのだろうか・・?
「あ・・」
そして、澪は思い出した、あの「村」から脱出したときのことを。
・・・帰ってきた・・・
852 :
622:05/01/15 00:48:27 ID:BUQojXey
>>850続き
村から脱出したその夜のこと。母の気遣いで、その日は失踪について、大人たちから何も
追求されることはなかった。
「・・澪、眠った?」
「ううん、まだだよ・・」
夜も更けたころ、姉が妹の部屋を訪ねた。ベッドに腰掛けて、互いに見つめ合い、微笑み
合う。妹の手に姉の手が重なる。
「・・なんだか、夢のようだったね・・澪」
「・・そうだね、お姉ちゃんと戻れて・・よかった」
ゆっくりと、繭が妹の肩に頭をもたれさせる。
「ありがとう・・澪」
「・・・うん・・」
心地よい沈黙がしばらく続いた後、姉がそっと呟く。
「ねえ、澪・・」
「ん・・?」
「今日、一緒に眠っていい?」
「・・私もお姉ちゃんにそう言おうと思った・・」
フフフ・・と二人で笑い、ベッドに潜り込んだ。
853 :
622:05/01/15 01:10:42 ID:BUQojXey
>>852続き
二人、寄り添うようにして、シーツの中に入り込む。お互いの感触が心地よい。
くすくすと笑い合いながら、二人は体を密着させた。
「ふふ・・なんだか懐かしいね、お姉ちゃん」
「そうだね、ふふ・・澪とこうやって寝るの、何年ぶりかな?」
ゆっくりと姉が妹の頭を撫でる。気持ち良さそうに澪は目を閉じる。
「・・さあ、でも・・すごく気持ちいいね」
「・・ねえ、澪、お姉ちゃんと約束しない?」
すでに眠りかけている妹に繭は囁いた。
「・・ん・・なあに?」
「この日が来たら、いつも・・お姉ちゃんと一緒に眠ろ?」
「・・ん・・いい・・よ」
澪は、夢見心地で返事する。心地よい眠りの世界に入っていく、一瞬、姉の笑顔を
見たような気がした。
854 :
622:05/01/15 01:40:07 ID:BUQojXey
>>853続き
・・・もう、この手は離さないから
澪がそう言ってくれたとき、繭は嬉しかった、でも・・それでも、何か欲しい。
もっと・・妹に何かを求めている自分がいる。
「私って、ぜいたくなのかな?・・ねえ・・澪」
妹と寄り添っていける喜びを、もっと感じたい・・そう思って、あの「約束」を
取り付けた。・・そして、期待していた・・。ふう、とまたため息をつき、月を
見上げる。だめだ、泣きそうだ。
「・・・馬鹿みたい」
もう、寝ようと思って、ベッドに向かったとき、ノックの音がした。
「お姉ちゃん・・・?もう寝た?」
申し訳なさそうな妹の声。繭はううん、と返事するも、思わず声が裏返ってしま
った。ガチャリ・・と繭の部屋のドアが開かれた。勢いよく妹が入ってくる。
「み・・澪?」
あまりの勢いに、後ずさる繭。妹はそんなことおかまいなしで、姉の肩を掴むと
言った。
「お姉ちゃん・・さっきはごめん、私・・思い出すの遅くて・・さ、一緒に寝よ!」
真剣な妹に対し、そんな妹の顔をぽかんと見つめている繭。そして、一瞬泣いてる
ような、笑っているような複雑な表情をして、澪に抱きついた。
855 :
622:05/01/15 02:23:58 ID:8EWHcnQz
>>854続き
「お姉ちゃんって、結構甘えんぼなんだね・・」
シーツの中で、繭の頭を撫でながら、澪は言った。
「ふふふ・・今頃わかったの・・澪?」
そう言って、繭は妹の首に腕を回した。そっと、妹の肩に顔を押し付ける。抱きついたっきり、
泣き止まない姉を澪はなんとかあやして、ベッドに連れ込んでいた。
「ね・・・澪」
「ん・・?」
互いの体温が心地よい、二人はまどろみながら、話をする。
「また・・約束しない?」
「この日のこと・・?うん・・でも、それよりさ・・」
「何・・・?」
「約束の日だけじゃなくて・・いつでもこうして一緒に寝られたら・・いいな」
「・・澪・・」
嬉しくて、妹を抱きしめる。そうだね・・そのほうが・・お姉ちゃんもいいよ。
こうして、約束の日は毎日になった。
終わり
乙!
波に乗ってるときは乗っちゃってくださいナ。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
澪タン繭タン・・・(*´Д`*)ハァハァ
甘えんぼな繭姉ハァハァ
それをあやす澪タソハァハァ
ほのぼのもまあイイ!
まあイイ!=×
またイイ!=○
意味が全然違ってるorz
860 :
622:05/01/15 23:21:18 ID:5yvLa5vN
約束ED後→白くて甘えんぼな繭
虚ED後→黒くてエロい繭
みたいだ俺の傾向・・・。
862 :
622:05/01/16 01:11:31 ID:bogKpaHj
>861
ワーイw
863 :
622:05/01/16 02:13:12 ID:bogKpaHj
SS「嫉妬」(パラレル・ダーク注意)
「・・寒い?」
そう言って、姉は妹の腕に手を回す。目を瞑った妹は、ただ、うん、と頷き、
再び、杖で歩道を歩くことに集中する。姉はそんなひたむきな妹の横顔を見つ
め、そっと薄く笑った。
「・・ねえ、澪」
「ん?」
「そんなに、一生懸命、道なんて覚えなくていいんだよ」
「え・・?」
「だって、澪は一人では歩かないもの、ずっと、お姉ちゃんがついてるから・・ね?」
諭すように言って、回した手に力を入れる。・・そう、ずっとだよ・・澪・・
「・・う・・うん・・」
澪は頷いた。なんだか納得はいかないものの、姉の言葉の力強さに圧倒されて
しまった。・・どうしてだろう?
「ふふ・・澪はいい子だね」
繭は嬉しそうにそう言うと、妹の頭を撫でた。まるで、子供にするみたいに。
「さ・・公園についたら、少し休もう」
「うん」
二人は公園に入っていった。
864 :
622:05/01/16 02:48:19 ID:bogKpaHj
>>863続き
いつからだろう?姉の言葉に逆らえなくなったのは?姉が怪我したとき?いや、
そんなわだかまりはあの「村」で解消したはずだ。そう、「失明」という代償
で持って。澪はぼんやりと公園のベンチに座りながら考えていた。傍にはいつ
ものように、繭が妹の肩に顔をもたれさせて、うっとりとまどろんでいる。そ
の手はしっかりと妹の手を握っていた。澪が失明してから、繭は献身的に妹の
身の回りの世話をしていた。悪夢にうなされて、苦しんでいたときも、目が見
えなくて、何もできないふがいなさに涙したときも。そう、いつでも優しく、
優しく・・
「・・・澪・・」
繭の囁きが、澪の思考を破る。そっと、頬に温かい感触がした。姉の手だ。顔
の近くで、姉の吐息を感じる。そして・・ゆっくりと唇が触れた。
「・・ん」
唇を強く押し付けられる。澪はその姉の唇をゆっくりと吸い上げ、舐める。甘い。
「・・はァ」
吐息を漏らしながら、繭は唇を離した。そして、満足そうな笑みを浮かべ、妹の
頭を抱きしめ、頬を寄せる。
「・・澪・・澪・・」
「・・うん・・」
「私の・・・澪」
「・・・・・うん」
そんな姉と肌を重ねたのはごく自然の成り行きだったんだろう。澪は寂しげに微笑んだ。
一定の質を保ちつつ、継続的にSSを投下するのは流石。
866 :
622:05/01/16 11:58:07 ID:ZMwILKl7
>>864続き
最初は、そう澪の方から求めてしまった。闇の中の孤独に耐えられなくて、姉の
肌に救いを求めた。行為が終わったあと、姉はただこう言った。
『いいんだよ、澪・・これで・・お姉ちゃんも・・』
あの後、姉はなんて言おうとしていたのか?あのときの姉の声は震えていた。澪
は最初泣いているのかと思ったが、もし、あれが・・笑っていたのだとすれば?
「・・どうしたの、澪?」
繭は自分の腕の中で、身じろぎ一つしなくなった妹に聞いた。
「・・ううん、なんでもないよ、お姉ちゃん」
妹は無理して微笑む。繭はそれを見て、ただ、薄く笑った。澪が無理してること
くらい、繭にはわかってる。でも、その中には自分に対する思いやりと愛情が詰
まっているのだと確信していた。
「澪、そろそろ、行こっか?」
「うん・・」
仲良く寄り添いながら、ベンチから立ち上がる。散歩の後、公園に立ち寄り、夕
方になると家路につく。これが姉妹の日常だった。だが、その日、それは微妙に
崩れた。
「・・澪ちゃん?」
女の声がした。繭が声をしたほうを向くと、二人と年相応の女の子が、制服姿で
立っている。ああ、と繭は心の中で舌打ちした。確か、この子は澪のクラスメイ
だ。名前は・・確か
「・・香織ちゃん?」
澪は嬉しそうにクラスメイトの名前を呼ぶと、声のした方に向かって歩き始めた。
・・・繋がれた手が離された。
867 :
273:05/01/16 12:28:06 ID:1+LPULoN
嫉妬バンザーイ!
エロ黒繭バンザーイ!
メラメラジェラシーストーム、ファイヤー!
……さて、仕事に戻ろう。
868 :
622:05/01/16 12:41:07 ID:ZMwILKl7
>>866続き
「澪ちゃん?わあ、澪ちゃんだ、元気だった?」
香織も澪に駆け寄る。杖をつきながら歩く澪の手を握り、声をはずませる。
「みんな、心配してたよ、まだ、目よくなってないんだね・・」
「うん・・香織ちゃんは、元気そうだね・・みんなは元気にしてる?」
そう言って、澪は微笑む。香織はそれを見て、少し寂しそうに言った。
「うん、皆、元気だよ。でも、私は澪ちゃんがいなくて、寂しいな」
「香織ちゃん・・」
「早く・・良くなってね」
「うん・・」
心中穏やかでないのは、繭の方だった。胸の中で、何か得たいの知れないどす黒い
ものが渦巻く。・・やめて・・やめて・・そんな子と話なんかしないで・・澪・・
私以外の人と喋らないで
繭は二人に近づいた。
「あ、天倉さん」
澪のクラスメイトが繭に言う。自分は『天倉さん』で妹は『澪ちゃん』か、ふざけ
ないで、と繭は思った。二人の間に入り込むようにして、妹の手を取る。
「澪・・もう行こう」
「あ・・お姉ちゃん、待って」
姉の束縛から逃れ、妹はクラスメイトの手を握る。
869 :
622:05/01/16 13:30:47 ID:ZMwILKl7
>>868続き
「・・また、会える?香織ちゃん」
「うん、もちろんだよ、澪ちゃん」
そう言って、微笑み合う二人。澪の目は見えてないが、確かに見詰め合っていた。
・・・やめて・・・
「顔・・触っていい?」
「あ、そうか、目が見えないと触って確認するんだよね、うん・・いいよ」
・・・やめてよ・・・
澪の手がクラスメイトの顔を触る。気持ち良さそうに目を閉じる香織。
「フフ・・くすぐったい」
・・やめて・・やめて・・澪は・・澪は
「やめてよ!」
繭の叫びに、二人は驚き、動きを止めた。今度は妹の腕を羽交い絞めにして、繭は
無理やり、澪をクラスメイトから遠ざける。
「お、お姉ちゃん?」
「ちょっと、天倉さん、ひどいよ・・澪ちゃ」
「あなたには」
香織の言葉を遮るように繭は喋る。澪には見えなかったが、目は怒りで燃えていた。
「関係ないわ・・だって、澪は・・」
私のものだもの
繭の迫力に、香織は何も言えなかった。ただ、直感で、友人の姉が、危険なものだと
感じた。そう、自分にも、そして、友人にも・・・。
SATE DO-NARU?
新しい展開期待
>>だって、澪は一人では歩かないもの、ずっと、お姉ちゃんがついてるから・・ね?」
これを読んで乙一の暗いところで待ち合わせを思い出した
盲目っ子好きな人にお勧めしておこう、そんな属性持ちが自分以外にいるか疑問だが・・・
盲目萌えといえば春琴抄
いいねぇ嫉妬。嫉妬と情念と愛憎渦巻く姉妹。
最近絵があまり貼られないけど絵師さんもщ(゚Д゚щ)カモーン
873 :
622:05/01/17 01:15:47 ID:WpWCYYJO
>>869続き
「ほら、澪・・」
半ば強引に、妹を引っ張り帰途に着こうとする繭。澪はただ、姉のなすがままになる
しかなかった。それでも、未練がましげに、友人の方へ顔を向ける。
「ごめんね、香織ちゃ」
「澪!」
妹の言葉を繭が遮る。その姉の語気の荒さに驚いた澪は、姉の方を向いた。何も映さ
ない妹の目と、切羽詰った、しかしそれでいて切なげな姉の目が合う。一瞬、沈黙が
訪れる。
「・・・・お姉ちゃん?」
「・・・・・」
繭は何も言わず、ただ、妹の腕を胸に引き寄せ、両手で強く抱きしめた。その手が震
えているのに、澪は気づいて、もう何も言わなかった。
「・・待ってるから」
公園を出ようとする姉妹の背中にむかって、香織が叫ぶ。
「澪ちゃん、明日もこの公園で待ってるから・・」
しかし、姉妹が振り向くことはなかった。
874 :
622:05/01/17 01:54:27 ID:WpWCYYJO
>>873続き
途中、二人は一言も話さなかった。ただ、コツコツと澪の持つ杖の音だけが響く。
・・・一体姉はどうしたんだろう?
公園での姉の言動が気になって、澪は不安で仕方なかった。顔色を伺おうにも、
目が見えなくてはどうしようもない。わかるのはただ、姉の手がさっきよりも
強く、自分の腕を抱きしめているということ・・。と、ふいに姉が歩みを止めた。
「・・ああ、お腹すいちゃったね、澪」
普段と変わらない声、よかった、と澪は安堵する。もう、機嫌は直ったのだろう。
「フフフ、お母さん、何作ってるかな?澪はなんだと思う?」
「え・・そうだね、カレーだといいかな」
「もう、澪ったらいつもカレーばっかり、子供なんだからフフ・・フフフ」
「ええ〜それ言うんだったら、お姉ちゃんだって、こど・・ごほっ」
いきなり、首元に抱きつかれ、澪は咳き込む。クスクスと、繭は笑いながら、妹
の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「澪〜・・お姉ちゃんは、子供じゃないよ・・ん〜?」
そういって、額をつっつき合わせる。まるで、飼い主が子犬にするように。
「も・・もうう〜、からかわないで・・」
赤くなる妹と朗らかに笑う姉。良かった、と澪は心の底から安心した・・元のお
姉ちゃんに戻ってる。
・・しかし、それが甘かったと澪は後々気づくことになる。
グッジョーーーーーーーーブ!!!!!!
く・・・黒すぎるよう・・・
・゚・(ノД`)・゚・。ウワァァァァン
今日の夕飯カレーだったよ〜!GJ!!!
>・・しかし、それが甘かったと澪は後々気づくことになる。
(*´Д`*)早く気付け!
>>874 全裸待機 待ちきれない。
繭タソの心の隙間を埋めてやってくれ澪タソ!
澪タン繭タンコッチムイテ-
| |∧_∧ /
|_|・ω【◎】パシャッ
|鬱| っ 9 \
| ̄|―u'
""""""""""
881 :
622:05/01/18 14:32:44 ID:2EcTNznQ
>>874続き
驚いたことに夕飯はカレーだった。
「良かったね、澪・・澪の大好きなカレーで・・」
食事の途中、堪えきれないようにくっくっと繭は笑う。ああもう、まだからかう
と赤くなりながらも、すでに食べ終えている澪。
「あら、本当に澪カレー好きねえ、おかわりする?」
母の言葉に喜んで頷く澪、だが、姉が止めた。
「あ、いいよ、お母さん、私のあげるから」
繭は半分も食べていなかった。それを見た母は心配そうに上の娘を見つめる。
「あら、繭そんなに残して、気分でも悪いの?大丈夫?」
「うん、ちょっと、今日食欲が無くて・・でも平気よ」
そういうと、はい、あーんとスプーンを妹の口元に持っていく。自分で食べれる
よ、と言いつつ素直に食べる澪を見て、微笑む繭。だが、その瞳に暗い翳りがさ
していたことには誰も気づいていなかった。
「さ、澪、そろそろ部屋に行こ・・」
食事が終わると、繭は妹に言った。すでに立ち上がって、後ろから妹の肩に手を
載せている。
「え・・もう?」
「あら、繭、今日は早いんじゃない?いつもはもっとゆっくりしてるのに」
「いいの、今日は散歩しすぎて、澪も私も疲れてるから・・ね?」
ぎゅっ、と澪の肩が強く掴まれる。澪は、はっとした。そう、これは合図だ、
姉が自分を求めているときの。
「う、うん・・そうだね」
戸惑いながらも頷く澪。そんな妹を見て、姉は微笑んだ。
・・・無理してるね・・澪・・でも・・それはお姉ちゃんが好きだから・・なんだよね?
繭の手が震えているのを澪は感じていた。
882 :
622:05/01/18 15:21:58 ID:2EcTNznQ
>>881続き
・・やっぱり、姉の様子が変だ。
階段を上りながら澪は考えていた。繭に連れられ、姉の部屋に入る。バタン、と
部屋のドアが閉まる音がした、そして、カチャ、カチャ、と鍵のかかる音・・。
「・・・お姉ちゃん?」
普段は鍵なんてかけないのに・・澪は不安にかられ、姉の名を呼ぶ。気配はある
が、返事はない。澪はただ立ち尽くしていた。
「・・・どうしてかな・・」
永遠のようなあるいは一瞬とも思える沈黙の後、姉の声がした。体全体を包み込
むようにして抱きしめられる。
「お姉ちゃんは・・ずっと澪しか見てないのに・・どうして・・」
「・・・お姉ちゃん」
繭の口から嗚咽が漏れた。泣いていた。澪の耳元に、繭のすすり泣く声が響き、顔
に姉の吐息がかかる。
「・・どうして・・他の子を見るの・・澪・・・ねえ・・どうして?」
「お姉ちゃん・・・」
澪は杖を離し、姉の華奢な背中に手を回した。さらに澪は強く抱きしめられた。
「澪・・・みお・・・み・・お・・」
泣きながら、それでも狂おしく、妹の名を連呼する繭。澪は姉の背中を優しく
撫ではじめた・・。
622 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
神がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
884 :
622:05/01/19 03:45:00 ID:wEOwzaq5
>>882続き
自分のせいだ・・と澪は思った。自分のせいで姉はこんなに苦しんでいる。ど
うしたら、姉の苦しみをやわらげることができる?
「お姉ちゃん・・ごめん・・香織ちゃんのことは・・」
「嫌・・嫌・・聞きたくない・・聞きたくない!」
首を左右に激しく振りながら、繭は叫んだ。
「なんで、お姉ちゃん以外の人のこと話すの?なんでお姉ちゃん以外の人を見る
の?なんでお姉ちゃん以外のこと考えるの?ねえ・・なんで?・・なんで・・」
妹の肩に顔を押し付け、繭は泣き叫ぶ。
「お姉ちゃんの・・ことだけ見て・・私のことだけ見てよ・・考えてよ・・そう
しないと・・私・・おかしくなっちゃうよ・・」
「・・・お姉・・ちゃん」
普段からは考えられない、姉のあまりにも激しい言動に澪は驚いていた。
・・そうか、だから逆らえなかったんだ。
姉はずっと自分にそんな思いを抱いていて、だから、香織ちゃんにも嫉妬して。
自分がどこか行ってしまわないかって・・。そんな姉の深い情念を自分は本当は
気づいていたんだ・・だから逆らえなかった。・・そうか。
「わかったよ・・お姉ちゃん・・私・・どうすれば・・いい?」
「澪は・・お姉ちゃんと・・ここに・・いて」
「うん・・」
「ずっと・・ずっとだよ、もうお姉ちゃんの部屋から・・出さないから」
「うん・・」
885 :
622:05/01/19 07:25:47 ID:0RCT4nzT
>>884続き
姉の要求にただ頷く澪。
・・・お姉ちゃんがこうなったのは、私のせいなんだね・・
「澪・・ん・・」
繭が澪に顔を近づける。澪が気配を頼りに唇を重ねると、繭はすがるように妹の
唇を吸った。嗚咽を漏らしながら、何度も何度も。
「澪・・はっ・・み・・お・・」
「お・・ねえちゃん・・ん・・」
澪が舌を挿れると、姉は待ち構えていたように、舌を絡め、吸い上げた。
「んん・・んくっ・・んくっ・・」
のどを鳴らしながら、妹の唾液を飲む。
「・・はぁ・・・」
しばらくして、口を離すと、二人の口元から唾液が何本も糸を引く。
「澪・・」
「うん・・」
甘えたような声を出す姉を澪は抱きかかえ、そのまま二人はベッドに倒れこんだ。
甘えたような声・・
(*´Д`)アハァハァ/lア/lア/ヽァ
887 :
622:05/01/20 02:50:36 ID:mHXUMuWM
>>885続き
・・ずっと・・私だけ見て・・見てよ・・澪・・
・・ごめんね・・お姉ちゃん、ごめんね・・・・
錯綜する意思、交錯する想い、そして・・心。白い世界で縺れる二人。一つ
になろうとして、離れ、また重なる。侵入の水音が白い世界に響き渡る。
「くあっ、ん、ふうぅ・・・・・・んうっ!はぁっ・・はぁっ・・」
胎内の奥まで満たされて、声をあげる繭。その声は満足気で、でもその目は
切なげで。ただ、胎内の圧迫感に耐えながら、虚ろに想い人を見つめていた。
・・ねえ、澪・・お姉ちゃんをこんなにしたのは・・澪なんだよ・・
・・だから、ここにいて・・ずっと・・ここに・・いて・・澪・・
・・うん、ここにいるよ・・ここにいるから・・お姉ちゃん・・・
澪を包む柔らかい壁。姉の温かく濡れそぼったそこは、妹を待ち構えていたようで。
「・・・澪・・」
促すように、妹の名を呼ぶ。澪は蠢く姉の中で、蠢く・・蠢く・・繭の中で。
「・・・っ!」
のけぞる繭。
「はあぁっ、ん、はあんっ、くっ、あっ、あっ!あっ!あっ!あっ!」
胎内を掻き回される・・えぐられる・・突き入れられ・・さらに突き入れられ・・
体を何度も貫かれる・・貫かれる・・閃光が走る・・快感が・・全身を貫く・・
「あ、はあっ、み、お、みお、みお、みおぉ!」
「お姉ちゃんっ・・」
澪は姉の手に自分の手を重ね、強く握る。全身を震わせる繭を抱きしめ、唇を重ねた。
そして・・世界は白くなった。
888 :
622:05/01/21 00:39:56 ID:TrVCCj55
>>887続き
眠ることなく、朝が来た。二人は飽きることなく、互いの体を愛撫する。
「澪・・もうどこにも行かないでね・・」
「・・うん・・行かないよ」
「フフ・・お姉ちゃんのこと好き?」
「うん、好きだよ」
「誰よりも?」
「誰よりも」
「じゃあ、お姉ちゃん以外はもう誰も見ないって言って・・」
「・・うん、お姉ちゃん以外もう誰も見ない・・よ・・」
「良かった・・・フフフ・・お姉ちゃん安心した・・」
繭はもう確信していた。妹の、自分に対する愛情を、思わず、声が
明るくなる。嬉しそうな姉の声。澪も思わず嬉しくなる。・・もう、
これでいいんだ、と澪は思った。姉が喜ぶなら、後はもうどうなっ
てもいい・・そうおもう自分がいる。薄く笑う澪。最初に体を求めたのは・・誰?
・・そう・・本当は・・私が壊れているんだよ・・お姉ちゃん・・
「良かったよ・・澪・・これで・・」
・・一緒にどこまでも堕ちていけるね・・澪
・・・うん、お姉ちゃん・・どこまでも・・
絡み合う手・・そして・・唇。
「約束だよ・・澪・・」
輝くような笑顔で繭は妹に言う。
・・澪はお姉ちゃんが守るよ・・もう誰にも渡さないから・・ね?
その日の夕方、繭は一人で公園へ向かった。
ひとりで
こうえんへ
むかっていった
終わり
みっ・・・澪タンも繭タンの指でイかせてあげてくだっさーい
(*´Д`*)ハァハァ
890 :
奈落の蝶:05/01/21 15:34:06 ID:+xdCykHu
両の眼窩より吹き出るようにして流れ続ける血液。
禁忌の孔を覗いた代償はわたしから眼を奪い去った。
突如視界閉ざされた極度の混乱と脳髄を――神経を焼くような激痛から逃れるようにわたしは獣のように喚き、泣き叫び、その場でのた打ち回った。
もう何がなんだか解らなかった。ただ痛くて、怖くて、わたしは泣いた。
突然ぐいと何者かに片方の腕を引っ張られた。
「――お姉ちゃん!?」
思わず顔を上げたが何も見えない。確認出来ない。わたしは眼が見えないのだ。
そのまま引き摺られるようにしてわたしはその人物に手を引かれて行った。
駆ける。ひたすら――何処までも駆ける。
「お姉ちゃん! お姉ちゃんなの!?」
姉だ。そうに違いない。それ以外考えられなかった。
なのに――わたしにはどうしても眼の前の人物が姉だと確信出来なかった。
決して眼が見えなかったからだけではない。奇妙な違和感を感じたのだ。
わたしの腕を凄まじい力で掴むその掌からは、離すまい――というよりは逃がすまいという意志すら感じられた。わたしを導く力強く確かで早い足取りはとても脚に障害を抱えた者のものではない。それはどれもわたしの知っている姉の像とは符号しない。
そして何より――
嗤っていた。
その人物は嗤っていたのだ。
最初はクスクスと幸せを噛み締めるように、次第に身の内に湧き上がる興奮を抑えきれぬように大きな声で、嗤っていたのだ。
それは確かに姉の声だった。聞き違えようもない姉の声のはずだ。
891 :
奈落の蝶:05/01/21 15:35:21 ID:+xdCykHu
でも――
「ねえ、お姉ちゃん。お姉ちゃんなんでしょう! 返事してよ!」
怖かった。まるで姉じゃないような――違う。姉がとても恐ろしく思えて、怖かったのだ。
今わたしの手を引くのは姉であって欲しかった。でも同時に姉であって欲しくなかった。姉が光を失ったわたしを連れて必死でこの村から逃げようとしてくれているのか、それとも何者とも知れぬ化物に奈落の底に攫われようとしているのか、解らなかった。
いつの間にかわたしは痛みさえ忘れ、得体の知れぬ恐怖と漠とした不安の虜となっていた。
どれだけの時間を駆け続けたのだろうか。ほんの僅かの間であった気もするし、随分と長い間走り続けたような気もする。その間もわたしはずっと問い続けた。
あなたはわたしのお姉ちゃんなの?
ずっとそれだけが気になった。
やがてわたしの幾度目かの問い掛けに、漸く前を行くその足がぴたりと止まった。
痛みも、乱れた呼吸の苦しさも忘れてただただ緊張した。
不意にわたしの血塗れの頬を冷たい掌がすうと撫でて――
「澪。私達ずっと一緒だよね――」
わたしの穿たれた眼窩に息を吹き込むようにして甘く涼やかな囁き声がした。
その声はやっぱり、
嗚呼、わたしのお姉ちゃんだ――。
安堵と恐怖にぞろりと背を撫で付けられて、血を失い過ぎたわたしはいともあっさりと気を失った。記憶はそこで途切れた。
892 :
奈落の蝶:05/01/21 15:37:06 ID:+xdCykHu
自室のベッドに一人横になり呆と天井を仰ぐ。しかし、視覚は失われているので結局認識できるのは無明の闇だけだ。だから横になろうが縦になろうが映る風景はみな同じだ。
痛みと、突然視力を失ってしまったことによる一時的な恐慌も引いてしまえば、後に残るのは諦めにも似た倦怠感だけだ。
荒れることも塞ぐことも殊更ない。だから今のわたしは安定していると云えるのだろう。
ただ、視力を失うとどうにも受ける刺激が著しく減少するのがいけない。
意識の間隙が大きくなる。寝ているのか、それとも覚醒しているのか、それすら判然としない模糊とした時を過ごすことが多くなった。
何か天倉澪と云う人格までがこの緩緩とした日々の中で摩滅してしまったような気さえする。
やはり情報が――刺激が少ないのだ。
姉以外の人間と言葉を交わすことがなくなってどれくらい経っただろうか。
母がわたし達姉妹の前から姿を消してしまってからどれ位経っただろうか。
わたしがこの家から一歩も外に出ることがなくなってからどれ位の時が経過した。
そうだ。全部全部あの日から始まったんじゃないか。
あの忌わしい村での事件の後、気を失ったわたしが姉に運ばれて何とか家に戻ることが出来たあの日。
わたしが目を覚ました時には今の世界は既に出来上がっていた。
姉と盲いたわたしの、二人だけの閉じた世界。
893 :
奈落の蝶:05/01/21 15:39:02 ID:+xdCykHu
外には出してもらえない。姉に厳しく禁じられた。だから学校も辞めた。正確には姉によって辞めさせられた。テレビもラジオも電話も一切は壊れてしまった、そう姉に云われた。
母は何処かに行ってしまったまま帰らないとも云われた。わたしの世話も治療さえも姉が一人で全て行っている。
今のわたしは姉の口以外から人間の言葉を耳にすることはないし、姉が語る事でしか世を知る術がない。
いつしか姉だけがわたしの世界の全てになっていた。
それは異常なことであると思う。
明らかに故意に姉はわたしと外界を隔絶した。その意図までは汲めないが、わたしは自身の家に拘束こそされないものの囚われたと云うことになる。
最初はこの奇妙な世界に戸惑いもした。疑問も抱いたし、反発も覚えた。そして何より恐怖した。
幾度もそんな姉を非難し、糾弾し、元の生活に戻して欲しいと懇願した。しかしその度に姉は
「どうしてそんなことを云うの、澪」
と不思議そうに笑うだけだった。
一向に埒の明かない問答に、ついには姉を拒絶したこともあった。自室に閉じこもり、姉との接触を一切絶った。
しかし結果は二日と持たなかった。
食事すら一人で満足に摂れないわたしが引き篭もってみたところで待っているのは惨めな飢え死にだけだ。
それに何より自室に独り篭り無明無音の時を過ごすことに、全ての感覚を奪われ暗闇に放り出されてしまったような心細い――あまりに果敢無い心持に精神が耐えられなかったのだ。
結局、逃げ出すようにして部屋から飛び出したわたしの前には、まるでこうなることを予測していたかのように姉が温かい食事を用意して待っていた。
もうわたしは姉に逆らうことは出来なかった。
894 :
奈落の蝶:05/01/21 15:40:02 ID:+xdCykHu
例えば姉は衣服を一枚も身に着けない時がある。常時というわけではなく、わたしと接触する機会のある時にそうする節があった。人一倍恥かしがりやの姉が例え家中とはいえ一糸纏わぬ姿で徘徊するなど以前であれば考えられない。
だが、姉はわたしの世話を焼く時その露にされた肌をむしろ押し付けるが如く振舞う。
わたしの少し痩せすぎて筋張った皮膚に触れる、姉の女らしいつるりとした柔らかな肌の質感。ふわふわと頼りなさそうで確りと弾力を有した乳房の感触。偶に――だが、積極的に皮膚を刺す強い陰毛のざらついた刺激。
「ね、ねえお姉ちゃん。服――そのせめて下着くらい着けなよ」
「どうして?」
「だって――そのヘンだよ。裸で居るなんて」
「澪には私の姿は見えないんだしいいじゃない」
「そういう問題じゃないよ。わたし――困る」
「澪とわたしは女同士だし、それに姉妹なんだよ。何を意識することがあるの?」
そう云われてしまえばわたしは黙るしかない。それではまるでわたしの方が実の姉の裸身を意識するヘンな娘だ。
結局わたしは赤面して俯き、再び姉の肌の刺激のなすがままとなるのだ。
そして姉はそんなわたしが面白いのか、耳元でくすりと嗤うのだった。
895 :
奈落の蝶:05/01/21 15:40:50 ID:+xdCykHu
明け透けで、奔放で――姉は、天倉繭はこんな人間だったろうか。
違う。姉はこんな娘ではなかったはずだ。
確かに天倉繭と云う人間の全てを知っている訳ではない。姉は昔からどこか不透明な部分があった。幼い頃から薄膜一枚隔てて接しているようなそんな微妙な距離感を感じていた。
見えるのに、こんなにも近いのに、手を伸ばしても決して触れ得ぬような、そんなもどかしさ。その二人の隙間に吹く風が酷く冷たく感じもした。
姉はわたしに何かを隠していた。
だからわたしの知っている天倉繭が真実の姉の姿である保障はない。
それでも姉は変わってしまったように思う。あの日を――あの村の出来事を境に。
それを姉に云うと、姉は笑ってそれを否定した。
「違うよ澪。私は変わったんじゃない。私は漸く本当の私になれたの」
意味が解らなかった。
そう云えば、いつのまにか姉との間に感じていたあの奇妙な距離感は失くなっていた。
896 :
622:05/01/21 16:29:43 ID:3YjE3dXD
>>895 うおお〜素晴しい!素晴しいです!!
これこそが俺の理想の澪繭でつ〜(感涙)
早速全裸待機、ハアハア・・ハアハア。
897 :
273:05/01/21 19:07:07 ID:gM4kyAAQ
黒い話が続くのは素晴らしい。
マックロクロスケ、サイコー!
繭のどんよりどよどよな闇に囚われる澪ハラショー!
……それはともかく、黒い話だと静母ちゃんはいつも貧乏くじだな。
可哀想に(ニヤリング)。
>>895GJ
ダークな話好きが多いな
さすが零好き
澪繭以外のカプも禿しくキヴォンヌ
実はこっそりMEGAタンの話をまだ待ってるんだけど(w
あと本スレで話題になったりしてる桐生姉妹とか
899 :
622:05/01/21 23:28:18 ID:qf+5LoMk
>>895度々レススマソ
俺、この文体好きだわw
雰囲気いいよなぁ〜。純文学のかほりが・・・ハアハア・・・
・・まだ全裸でつが、何か?
900 :
622:05/01/22 04:38:14 ID:3/5ji5uB
今のうちにSS投下しまつ
SS「告白」
「ねえ、澪・・」
「ん・・なあに、お姉ちゃん?」
学校帰り、繭は妹に声をかける。が、それは途中で切れたままで。
「・・どうしたの、お姉ちゃん?」
心配そうに姉の顔を覗き込む澪。そこには暗い表情の姉がいた。
「・・ううん、なんでもないよ、澪・・」
口の端をなんとか曲げて微笑む繭。あ、無理してる、と澪は思った。
「ねえ、お姉ちゃん、無理しないで・・心配ごとがあるなら私に言って・・」
しっかりと姉の手を握り、正面から見つめる。そう、もう澪は決めたのだ、
もう二度と姉の手は離さないと、そして、姉を悲しませたりしないと。
視線がぶつかる。まっすぐな澪の瞳とせつなげな繭の瞳、しばらくの沈黙の後、
繭が口を開いた。
「私・・・告白されちゃったの・・クラスの男の子に」
「え・・・・」
澪は結構・・いやかなり驚いた。ぽかんと口をあけて姉を見つめる。
901 :
622:05/01/22 04:51:07 ID:3/5ji5uB
>>900続き
澪の胸に一瞬もやもやした気持ちが生まれた。これはなんだろう?そう思った。
しかし、困っている姉に何か言わなければ、という考えがその気持ちを瞬時に
消した。
「え・・そ、そうすごいね、お姉ちゃん・・良かったんじゃないかな・・?」
呆けた顔をしてなんだかめちゃくちゃなことを言う。そんな妹に繭は叫んだ。
「すごくないよ・・澪の馬鹿!」
「え、ええ?」
「もう知らない!」
澪の手を振り切って、足を引きずりながら駆け出す。澪はそんな姉をただ呆然
と見送った。
・・・泣いていた?
澪は姉の悲しげな横顔を思い出しながら、ようやく繭の背中を追いかけ出した。
902 :
622:05/01/22 05:21:58 ID:3/5ji5uB
>>901続き
・・・ヨカッタンジャナイカナ?
聞きたくなかった、聞きたくなかった・・そんな言葉。
繭の目からとめどなく涙が溢れる。足の痛みももうどうでも良かった。ただ、
どこか遠くへ行ってしまいたかった。
「お姉ちゃん、待って!」
澪が追いかけてくる。
繭は必死に逃げようとしたが、運動神経の良い妹から逃げられる訳もなく、
すぐにおとなしくつかまってしまった。
必死に息を整えてから、澪が繭に言った。
「・・ごめんね、お姉ちゃん」
「・・・・・」
繭は何も言わなかった。きっと、妹は自分が泣いてる理由もわからないで、
謝っているんだと思ったから。
その日の夕方、繭は一言も妹と口を聞かなかった。澪は必死で話しかけるが、
応えてくれない。澪はほとほと困ってしまった。夜も更けた頃、いつものよ
うに繭は自室のベッドにもぐりこんだ。・・澪は今日は来るだろうか?二人
で一緒に眠るようになってから、よく繭のベッドを利用するようになってい
たからだ。交代した方がいいんじゃない?という姉に妹は「ううん、お姉ち
ゃんのベッドの方が柔らかい」と言い張って利かなかった。同じベッドなの
に、とその時繭は可笑しくて仕方なかった・・。
・・・それなのに、澪の馬鹿・・・
903 :
622:05/01/22 05:53:29 ID:3/5ji5uB
>>902続き
男の子に告白されたことなんて、繭はどうでもよかった。だって、自分が好き
人はすでにここにいるから・・そう、澪がいるから。ただ、不安になった、も
し、今告白されたのが、私じゃなくて、澪だったら?澪だったら、どうするだ
ろう・・?コンコン、とノックの音がした。
「お姉ちゃん・・眠った?」
消え入りそうな声で澪は姉に声をかける。返事は無い。はあ、とため息をつき
立ち去ろうとすると、「・・・開いてるから・・」と微かに声が聞こえた。
ゆっくりと部屋に入ってくる澪。すでに姉はシーツの中にもぐりこんでいて、
顔は見えなかった。近寄ると、姉はただ黙って、脇に寄ってシーツを持ち上げ
てくれた。ありがとう、と澪は呟きながら中にもぐりこと、繭は何も言わず、
ただ、いつものように寄り添ってきた。温かさが身にしみて澪はほっと安堵の
ため息をついた。二人はそれから何も言わないまま、眠りにおちていった。
翌日、繭は学校を休みたいと母に言った。その何か思いつめているような表情に
ただ事じゃないものを感じたのか、静は何も言わず了承した。その日は澪だけで
登校することになった。
904 :
622:05/01/22 06:18:16 ID:3/5ji5uB
>>903続き
「なあ、天倉、話しがあるんだけど・・」
声を掛けてきたのは、隣のクラスの男子生徒だった。繭と同じクラスで確か名
前は柴田だ。繭に気があると他の男子生徒にひやかされてたが、まさか・・
・・まさかコイツが?お姉ちゃんに?
一気に胸の中にもやもやとした何かがうまれる。澪は思わず柴田を睨んでしま
った。
「ああ、おい睨むなよ頼みがあるんだ」
「頼み?」
ここじゃなんだから、といって運動場に向かう。途中何人かにひやかされたが、澪
は徹底無視した。運動場につくと、澪はすぐに聞いた。
「頼みって・・何?」
「お前のお姉ちゃんに・・繭さんに謝ってくれないかなってさ」
『繭さん』という柴田の言葉が気に入らなかった。なんでだろう?なんでここ
まで腹が立つ?
「・・・なんで?」
「昨日、繭さんに告白してさ、振られちゃったんだよ」
「え?」
柴田がまた姉のことを『繭さん』と呼ぶのが気に入らなかったが、その後の振
られたという言葉が気になった。
「どうして?」
今度は柴田がもやもやする番だった、複雑な表情をしてしばらく澪を見つめた
後、ようやく口を開く。
「好きなんだってさ・・お前が」
・・・今度は澪がもやもやする番だった・・。
905 :
622:05/01/22 06:56:51 ID:3/5ji5uB
>>904続き
え・・え?今・・柴田はなんて言った?澪は混乱した。柴田はお姉ちゃんが
好きで、でもお姉ちゃんは・・え、私?
「お、おい、そんな変な顔するなよ、俺だって最初は混乱したよ」
「ご、ごめん、い・・意味がよくわからなくて、柴田・・くん、なんて?」
頭を抱える澪。それを見て、なんだか今にも倒れそうだ、と柴田は思った。
「柴田でいいよ、あのさ、よく聞いてくれよ」
頭を掻く柴田。それを見て、なんだかすごく嫌そうだ、と澪は思った。
「俺が繭さんのこと好きだって言ったら、繭さんは『他に好きな子がいるから』
って、断った。んで、俺は『誰だ』って聞いたんだ、そしたら・・」
・・・妹なの
「・・って、俺、最初冗談かと思ったけど、すごくせつなそうだから、これは
本気だって思った。でも、つい、悔しくてなぁ、妹に取られたって変な話だろ」
澪は言葉もなく聞いていた、そうか、それで・・姉が泣いた理由がわかった。
そして、自分のこのもやもやとした気持ちの正体も。
「・・大事なのはこれからなんだが・・」
もう、澪にとってはこれ以上大事なことなんてなかった。
「俺、ついからかって、繭さんを泣かした・・っオイ!どこいくんだよ!」
すでに澪は駆け出していた。柴田が何度か呼びかけると、ようやく澪は振り向いた。
「そういうのはさ〜自分で謝んなよ、柴田くん〜」
澪は大声で叫ぶ、そして、思い出したように、付け足した。
「あと『繭さん』って呼び方〜なれなれしいからやめてね〜」
再び、澪は駆け出す。その顔には晴れ晴れとした笑顔が浮かんでいた。
906 :
622:05/01/22 07:21:44 ID:3/5ji5uB
>>905続き
繭は自室でただ何もすることなくボーッと過ごしていた。なんだか、何もかも
が億劫になってしまい、何もしたくない。どさっ、とベッドに倒れこみ、虚ろ
に天井を眺める。・・・澪は今どうしているだろう?くすっと笑みを浮かべる。
考えるのはいつも澪の・・そう妹のことばかり。それなのに、澪は・・
「・・・馬鹿」
トントン・・とノックの音がした。
「え・・誰?」
おかしい、と繭は思った。母は仕事に出かけているはずだ、澪は学校だし、
一体誰だろう?
「お姉ちゃん、いる?」
「澪・・!どうしたの?」
ガチャリ、と勢いよくドアを開ける澪、走ってきたのだろう、顔は紅潮し
息は荒い。姉の姿を見つけると、ニコッと、微笑んだ。
「澪・・どうしたの?学校は?」
妹の笑顔に見とれながら、繭は言った。
「フフ・・やっと、口聞いてくれたね、お姉ちゃん」
「え、あっ・・」
思わず、口を抑え、顔をそらす繭。そんな姉に微笑みながら近づく澪。
そっと、ベッドに腰掛けている姉の前にしゃがみこみ、その膝に手を置く。
「お姉ちゃん、あのね、私お姉ちゃんに今、どうしても言わなきゃいけな
いことがあるの・・聞いてくれる?」
「う・・うん、いいよ・・・」
一度口を聞いた以上、もう黙っているわけにもいかない。あきらめた様子
で繭は澪に言った。そっと、澪の手に自分の手を重ねる。
「・・・何?」
907 :
622:05/01/22 07:52:14 ID:3/5ji5uB
>>906続き
「昨日・・クラスの男の子に告白されたって、お姉ちゃん言ってたよね?」
「・・う、うん」
びくん、と肩を震わせる、それは繭にとって一番嫌な話題だ。
「私も・・実は告白したい人がいるんだ」
「え・・・・」
ショックで頭が真っ白になる。嘘・・澪に好きな人がいたなんて・・。
「あ、泣かないで、お姉ちゃん・・」
いつの間にか繭の目から涙が溢れ出す。そんな姉の目を優しくハンカチで拭く
澪。
「うう・・ん・・お姉ちゃん、泣いてない・・泣いてないよ」
妹の手を振り払おうとして、逆に妹にその手を強く掴まれた。下から覗き込む
ようにして、澪は姉を見つめた。
「お姉ちゃん・・私が告白したい相手はお姉ちゃんだよ」
「え・・・」
突をつかれ、視線が絡み合う。澪の優しい眼差しが、繭の涙に溢れた目を癒す。
そして、深呼吸して、澪は囁いた、愛しい姉に。
私はお姉ちゃんが好きです
見上げる澪の顔に、姉の涙が雨のようにこぼれてきた。
908 :
622:05/01/22 08:08:32 ID:3/5ji5uB
>>907続き
その日の夜、二人はいつものように寄り添って眠っていた。ただ、違うのは、
二人の腕が互いの体を強く抱きしめていることだけ。
「・・・眠れそう?お姉ちゃん」
「うん、大丈夫・・ねえ澪」
「ん?」
「もう一度言って・・」
そう言って、妹を見つめる。その目が潤んでいて澪はどきっとした。
「う・・うん・・でも」
くすと姉は笑った。
「恥かしい?」
「そ・・んなこと・・わっ?」
いきなり澪の上にのしかかる繭。
「フフ・・じゃあ、お姉ちゃんが代わりに言っちゃうよ〜」
そう言って、赤くなる妹の耳元に口を寄せ、そして、言った。
澪・・大好きよ
了
うわかこgっっsかおいうあお;0$
(*´Д`)はぁはlはlはlはlhぁhぁはlはぁぁはぁはぁ
このスレ最高だ!!!!
>>奈落の蝶さん
話の流れがじわじわやばさを醸し出す!!!コレは!
コレは蝶萌えることになりそうで続きが激しく楽しみっす!!
>>622さん
毎度毎度おいしい!おいしいよ!!ありがとう!!!
元気っ子澪と少女な繭姉最高!!!
910 :
奈落の蝶:05/01/23 08:02:32 ID:I4pdhaOm
わたしは溜息を一つ吐くと、ベッドの上で大きく寝返った。
また取り留めの無い思考に嵌っていたことに気付く。ふと気付けば内省の海で記憶を拾い上げているような曖昧な日々。夢も現も、過去
も未来もわたしにとってはどれも境界をもたぬ現在でしかない。やがてはそこに己と云う個さえも溶けていってしまうのだろうか。そんな風にも思う。
ぎゅうと強く瞼を閉じて――開いてみた。
境界など見えるはずもなかった。やはり見えるのは昏い闇だけだ。
改めて思う。これがわたしの世界だ。わたしの今だ。
姉と二人きりの――奈落の如き闇の世界。
そう。わたしはいつのまにか今を受け入れてしまっていた。
不都合も不満もあるし、何より現状が普通でないと云う認識もある。だがその一方でわたしはこの曖昧な暗闇と、姉と過ごす日々を日常
として寛容している。
現状を打破しようだとか改善しようなどと云う意欲はとうに失せた。否、そんな気など最初からなかったのかも知れない。
わたしは異常を異常と認識した上で今を受け入れたのだ。
何で。
――なんでなんだろう。
そう思うと、何故か脳髄に姉の顔が浮かんだ。
それはわたしが光を失う前の記憶。わたしと同じ顔なのにちっとも似ていなかった姉の記録。全て終わってしまった過去という名の残滓
。もうわたしは姉の顔を見ることは出来ない。
「お姉ちゃん――」
自然と言葉が口をついた。
隣の――姉の部屋を少しだけ意識した。
ふと、閑寂と張り詰めた静謐に何かの音が混じりだすのを感じた。
薄い壁を一枚隔てた向こう側から聞こえるのは音――いいや、声だ。
姉の部屋から姉の声がする。
911 :
奈落の蝶:05/01/23 08:06:46 ID:I4pdhaOm
まただ。
また――聞こえる。
――またお姉ちゃんがしている。
聞こえてくるのは姉の声。姉の――喘ぎ声だった。
姉が自慰に耽っている。自室で己を慰めている。
姉はわたしの名を呼んでいた。
大きな声で、切なそうに苦しそうに、でも愛しそうに、淫らな行為に浸りながら澪、澪とわたしの名を呼んでいた。
あの日以来姉は日に幾度となく自慰を行うようになった。
しかも秘める様子などさらさらなく、まるでわたしに見せ付けるかの如く行う。
何度も何度もわたしの名を呼びながら。
わたしに出来ることは姉の行為が終わるまでの間耳を塞ぐことだけだった。
しかし耳を塞いだところで完全に声を遮断出来る訳ではないし、姉の声を打ち消すような別の音響媒体がある訳でもなかったから、気を紛らわすことも出来ずに、いつもわたしはじくじくと滲みてくる姉の嬌声に浸されながらただ胎児のように丸くなるのだ。
嫌悪するでも、特別不快でもなかったが――どうにも居た堪れなかった。
耳を塞ぐ、身を丸める。瞼を閉じれば目の前の世界を切り離せるだろうか。
――なんでわたしの名前を呼ぶのお姉ちゃん。
――お姉ちゃんはわたしのこと想って――してるの。
――わたしはお姉ちゃんのなかでどんな姿をさせられているの。
――お姉ちゃんの頭の中でわたし達はどんなことをしているの。
――女の子同士なんだよ。血を分けた姉妹なんだよ。それでもいいの?
――お姉ちゃんはわたしのことが、
――わたしのことが、
「好きなの――?」
912 :
622:05/01/23 10:53:25 ID:fhw8fX9s
うあ〜・・よ、良すぎますよ!
自慰する繭最高!いいですね〜このじらしw
澪タソは是非、耳を押さえるのではなく、姉の部屋に
乱入して・・
つづきたのしみだ
>>911-912 いいプレッシャーの掛かり具合だな・・・。描写気に入ったよ!
まじでいける。
伝わるものを感じたよ。
916 :
名無しさん@ピンキー:05/01/23 21:44:34 ID:IBogLf0x
隣の部屋でそんな・・そんなことされたら
俺だったら、とっくにやってる・・
いけ、澪!いって姉を犯・・ウワマテコラハナセ
917 :
名無しさん@ピンキー:05/01/23 21:49:58 ID:IBogLf0x
度レスだが、ふと思ったが、この二人どっちかが異性の方が
良かったんじゃないか?でも、そしたらやりまくってるだろ
うしな・・。やはり同性同士だからこそここまで惹かれるの
だろうか?どう思ふ?
もし澪が弟だったら繭は、ちょっとマイペースでおっとりしているが、でもまともな姉になっていたと思う。
もし繭が兄だったら、妹からはあまり理解されない兄になっていたと思う。
919 :
名無しさん@ピンキー:05/01/23 22:47:48 ID:IBogLf0x
なるほど、異性だと逆にまともになってただろうな。
やはり、「女同士」「双子姉妹(しかも一卵)」という禁忌が
ドロドロした愛というか情念を生んだんだろうな。
俺も、今度双子姉妹どっちかに生まれてみたいな(藁)
920 :
奈落の蝶:05/01/24 07:41:36 ID:cgQYsjSo
「好きだよ澪」
突然掛けられた声にわたしはゆるりと覚醒した。
いつの間にか姉が居た。わたしの部屋に――わたしの傍に。
わたしはどうやらあのまままどろんでいたようだ。
姉はベッドに腰掛けると、横になっているわたしを覗き込むようにした。
姉は自慰を終えるとそのままふらりとわたしの部屋を訪ねる。
そして汗に濡れ、愛欲に火照ったその肌の温もりをまるでわたしに分けようとするかのように、身を寄せてくる。
一糸纏わぬ姿でわたしの隣に横になり、背後から抱き締めるようにして、髪に顔を埋め、指と指とを絡ませる。
項のあたりにかかる熱い吐息。
熱くしっとりと濡れた掌。
背に感じる鼓動。
濃密な甘い甘い雌の薫り。
これもわたしの――わたし達の日常だ。
わたし達はこうして幾つもの夜を越えてきた。
「お姉――ちゃん」
「好きだよ。澪のこと――大好き」
「なんで――」
「だって訊いたでしょ? 好きなの、って。だからこれが答え。わたしは澪のことが好き」
わたしの頬を姉の指がつうと撫でる。
この指が先刻迄姉を慰めていたのだろうか。
「じゃあ――澪は私のことどう思ってるの?」
「え」
「澪は私のこと好き?」
「わたしは」
「どうして澪は逃げないの?」
「わたしは――」
「厭なんでしょ? 家に閉じ込められて――自由を奪われて。厭じゃないの?」
921 :
奈落の蝶:05/01/24 07:48:33 ID:cgQYsjSo
そうだ。どうしてなんだろう。
何故わたしは逃げなかった。何故この歪な世界を受け入れた。姉を受け入れた。山奥の一軒家という訳でもないのだ。逃げようと思えば、助けを求めようと思えば幾らだって可能だったはずだ。
なのにわたしは今もこうして姉に抱かれている。
それは多分――
厭ではないからなのだろう。
不満も不信も、怒りも恐れもあったけど、決してわたしは今を――姉と二人のこの奇妙な世界を厭だとは思わなかった。思えなかった。
だから逃げる必要を感じなかった。
それどころか――もしかしたらわたしも望んでいたのだろうか、この世界を。
いや、そんなことどうでも良い。
わたしは姉さえ居てくれたのならそれで良かったのかも知れない。
ただいつまでも一緒に――。
起きているのか、眠っているのか甚だ曖昧な状態でわたしはぼんやりとそんなことを考える。
何だか夢を視ているようで酷く現実感がなかった。否、現実感なんて――とうの昔に失っている。わたしは常に夢と現の刃境に居るではないか。
また姉の声が聞こえる。わたしは確りと応えているのだろうか。
「ねえ澪。わたし子供の頃から――あの村でだってずっと待ってた。待つことしかできなかった。澪が来てくれるのをただ待つだけ。だって私には澪みたいな立派な羽がなかったから。飛べなかったから。
遥か彼方で羽ばたく澪には届かなかったから。私の羽は――痛んでいたの。でもあの日、澪もその羽をもがれてしまった。飛べない身体になってしまった」
私嬉しかった――姉は少し申しわけなさそうに云った。
「ごめんね澪。澪の眼が見えなくなって――私嬉しかったの。澪のことが心配だったし、悲しかった。苦しんでる澪の姿を見るのは胸が張り裂けそうだった。でも――何よりあの時私は嬉しかった」
耳元に姉の唇が寄せられた。
「これで澪は私のものだって――」
922 :
奈落の蝶:05/01/24 07:51:24 ID:cgQYsjSo
「私の手の届かない処でいつも綺麗に舞い羽ばたいていた澪が――いつだって見上げることしか出来なかった澪が、今は私の直ぐ傍に居る。待っていることしか出来なかった私が――ホラ、今はこうして澪を迎えに行くことも出来る。もう澪への想いを偽る必要もない」
それが嬉しかったの、そう云って姉はやはり少しだけ申し訳なさそうに――嗤った。
「どれだけ身体を交わらせても、どんなに想いを溶け合わせても私達は決して一つにはなれない。時の流れの中で心は移ろい、思い出は腐り、身体は朽ちて――やがて死ぬ。
でも、世界に二人だけだったなら――息も出来ない程ど小さな狭い世界の中でぴったりと隙間なく身を寄せ合って生きることが出来たのなら、刹那も永遠も二人だけのもの。
一つにはなれないけど、同じ夢を視続けることは出来る。今日も明日も関係ない、二人の時間が世界の全てになるの」
――でも
「でもわたし達本当にこのままでいられるのかな――」
いつまでも。何処までも。二人で一緒に変わらぬまま生きていけるのだろうか。
そう思うと少しだけ悲しくなった。
「どうかなあ――」
そんな言葉に思わず、姉の掌をぎゅうと強く握ってしまう。そんなわたしの態度が可笑しかったのか姉は一度クスリと嗤った。
「でも、だいじょうぶ」
まるで幼子に言い聞かせるかのように耳元で優しく囁く。
「例え二人離れ離れになっても、澪が遠くに行っちゃっても、今度は私が」
探してあげる――。
923 :
奈落の蝶:05/01/24 07:53:30 ID:cgQYsjSo
「お姉ちゃん」
わたしはごろりと身体を返し、姉と向き合う。多分直ぐ傍には姉の顔がある。
「でもね、澪。忘れないで」
姉はわたしの手をそっと取る。そして指を絡ませながらするすると何処かへ導こうとする。
辿り着いたのは、つるりとした滑らかな質感。柔らかい様な硬い様な奇妙な弾力。命の脈動。
それは姉の細い細い首筋だった。
姉はわたしの指を一本一本丁寧に己が喉元へと絡ませていく。
「忘れないで――本当の幸福はこの先に在るんだって」
肌の張り。筋肉の弾力。動脈の収縮。
「悲しいことなんて何もない。怖いことなんて何一つない。時間に、外の世界に切り刻まれてしまうその前に――私の想いが腐り爛れてしまうその前に、全てを止めて。終わらせて。
訪れぬ未来に想いを馳せることも、過ぎ去りし来し方に囚われ続けるのももう沢山」
どれだけ身体を交わらせても、どんなに想いを溶け合わせても一つにはなれないけれど、ホラこうすれば――姉の掌がわたしの指の上から覆い被さり、力を篭める。
指が――わたしの指が、姉の肌に――食い込んで――いく。
「こうすればきっと私達は一つになれる。私の身体も心も、魂も時間も全部全部あげる。この一瞬が――澪と一つになるその至福の瞬間が私の全てになるの。
そしてあなたの記憶の中で私は永遠に生き続けられる。永遠の刹那――私達は其処で――」
蝶になる。
924 :
奈落の蝶:05/01/24 07:54:28 ID:cgQYsjSo
「お姉ちゃん――やめて」
わたしは姉の胸へと赤子のように顔を埋める。
「わたしはお姉ちゃんのことを――」
でも、わたしは頭の何処かで理解してしまっている。きっとわたし達は――
「ふふ――いいよ、澪。今は未だ焦らなくても。時間はたっぷりあるもの」
これも夢ならいいのに。
「待ってるから。ずっと――ずぅっと待ってるから。澪ならきっと――」
でも夢も現も蕩けあうわたしにとって全ては等しく今でしかない。ならばこれもまた――逃れ得ぬわたしの世界か。
「さあ、今はおやすみなさい。また――いつもみたいに歌を唄ってあげる」
「お姉ちゃん、わたし――」
わたし達――
「うん――ずっと一緒だよ、澪」
ゆっくりと意識が堕ち始める。すうと深い深い処へと引かれる感覚。己と云う輪郭が崩れていく。
姉の温もりを感じながら。
姉の優しい歌を聴きながら。
わたしは僅かな光さえ差さぬ奈落の虚で繭に包まれ空の夢を視る。
解っている。
解っていた。
いつかはこの昏い空を独りで羽ばたかねばならないと云うことを。
姉の思い出と共にわたしは一体何処まで高く昇れるのだろうか。
それでも今は――今だけは。
――お姉ちゃん。
想いは言葉にならず、わたしは闇の中に溶けて行った。
925 :
奈落の蝶:05/01/24 07:55:16 ID:cgQYsjSo
このよのこえは ことかわり
あかにえくさび つくすあで
つみとがうくる たねとなし
とこよのみかぜを ねがわくば
げしたてまつらん あかいちょう
げしたてまつらん あかいちょう
「またね、澪。目が覚めたら、また逢いましょう――この明けない夜に。終わらない闇の果てに」
「――したよね、約束」
「いつまでも待ってるよ」
「ずっと一緒だから。私達永遠に一つだから」
「同じ血肉を別ち持つ私達ならきっとなれるから――」
「一緒に還ろう」
「その日が来るのを――楽しみにしてるよ」
「それまで、おやすみなさい――」
「――澪」
了
読んでくれた人、どうもありがとうございました。
期待してくれた、どうもすみませんでした。
……ちっともエロくなりませんでした。ドカーン。
>>926 いやぁ。エロ無しでもいいもん見れた。まったく綺麗な流れの文でした。
切ない。まったくこの二人は切ないって事。で天下とれるな。
つわけで次回作もぜひぜひお願いしたいであります!!
>>926 つか、なんとなく読み飛ばしてたんだが、ラストの数回が面白かったんで、タイトルで検索して、読み直してみた。
エロいよ、おい!
つか、きょーれつにえっちくさいんだが。
つか、ちんこたった!
つか、いいよ!
つか、いけるよ、これ!
929 :
622:05/01/24 20:35:04 ID:EroQUZQL
いやあ、素晴らしいよ!!せつなくてグー!
とにかく文が美しいのに感動しまつた。文体でハアハアしたのは久しぶりでつ。
しかし色っぽい繭姉に比べ、澪お子様でかわええなw
俺も↑と同じく次回作期待してます。
930 :
622:05/01/24 20:53:16 ID:EroQUZQL
なんか、大人(20代〜)繭姉っつ〜のもいいかなw
で、可愛い妹のためならなんでもするという(藁)
職業は・・浮かばないなあ。家事手伝いかやはり?
931 :
622:05/01/24 22:26:27 ID:EroQUZQL
SS「大きくなったら・・」
「ねえ、お姉ちゃん、大きくなったらなんになりたい?」
「え?」
いきなり妹に聞かれて顔をあげる繭。
日曜日、二人はどこも出かけずに妹の部屋でのんびりしていた。妹のベッドで
寝そべる繭と、傍に腰掛ける澪。澪の手には学校から配られた紙が握られていた。
「・・・それ、進路相談の?」
「うん・・」
ゆっくりと繭は体を起こし、妹の肩へあごを載せる。そして一緒に文を読む。普段
なら姉のそんな動作で赤くなる澪だが、夢中になってるため気づかない。そんな真剣
な妹の横顔を間近でニコニコと見つめる繭。
「・・澪はなんになりたいの?」
「う〜ん、そうだな、大きくなったら・・」
大きくなったら、という言葉がなんだか子供っぽくて、でも妹には似あってて、繭は
くすくすと笑う。
「もう・・また笑う、なんで?」
「フフ・・なんでもな〜い」
そういって、甘えるように妹に抱きついた。
「フフ・・もうお姉ちゃんってばくすぐったい・・」
「クスクス・・澪だって・・」
しばらくじゃれあう、そうしているうちに、ふと澪が呟いた。
「あ、そういえば・・あのときも」
932 :
622:05/01/24 22:45:55 ID:EroQUZQL
>>931続き
「あのときも?」
じゃれあっている最中に水をさされて、繭はちょっと不機嫌そうに聞き返す。
「うん、ほら、小さい頃お母さんの実家でこうやって遊んでて・・」
「?」
「覚えてない?お姉ちゃん?私その時になんになりたいか言ってたよ」
からかうようにでも、少し照れるように笑う澪。そんな妹の表情が新鮮で、繭
は少しドキっとした。
「え?お姉ちゃん、おぼえてないよ、澪なんて言ったの?」
なんだか、どきどきする・・もう少しで思い出しそうで、でも出てこない、なんだろう?
繭と澪は仲がええのう
うん、だってわたし、
「あ」
繭が呆けたような顔になる、そして珍しいことだが、赤くなった。
「思い出した?」
にっこりと笑う澪。繭はただ黙ってこくんと頷いた。
933 :
622:05/01/24 23:03:50 ID:EroQUZQL
>>932続き
大きくなったらお姉ちゃんと結婚するんだもの
「・・・って、私言ってた」
「そう・・・だったね・・」
赤くなってうつむく姉を見て、冗談で言ったつもりの妹もなんだか次第に恥ずかしく
なってきた。
「ん、ま、まあ、そんなこと進路相談でいえないしね、お、お母さんもいるし」
ガサガサ、と意味も無く紙を広げたり閉じたりする澪、そしてまだうつむく繭。
「や、やだなお姉ちゃんそんなに赤くならないで、私、恥ずかしいよ」
「お、お姉ちゃん、あ、あ、赤くなんかなってないよ、澪がへんなこと言うから・・」
へんなことどころか、ほんとはすごく嬉しかった。わけもわからず胸が熱くなる。
「へんって、お、お姉ちゃんはなんになりたいの?」
「わ、わたしは・・うん・・」
澪の耳元へ顔を寄せ、繭は赤くなりながら必死で囁いた。
・・・お姉ちゃんも一緒・・
二人とも進路相談には不向きな答えだった。
了
good job
>>622氏
ほのぼのいいわぁ。普段揺るがないだろう繭が動揺するのが激しくイイ!
936 :
622:05/01/26 21:52:56 ID:p/EsS9Z1
動揺すると、繭はかなり可愛いと思われ いや、もともと可愛いが・・
937 :
622:
というわけで度々スマソ 投下しまつ
SS「姉の悩み」
カツン、カツン、コツン・・
「あいた・・」
杖を持った妹が声をあげた。寄り添って歩いていた姉はどうしたの?と妹を見上げて
聞いた。
「ううん、なんだか杖の長さが合わなくなったみたいで」
そういいながら、器用にひょい、と杖を持ち替え、手首を回した。どうやら、少しひ
ねったらしい。
「大丈夫?」
「うん、平気」
にこっ、と姉の方へ向かって笑う。そんな妹の微笑みが眩しくて、いつも繭は照れて
しまう。妹の目はもう見えないのに、その双眸は優しく姉を捉えているようで。
「さ、行こう澪」
「うん」
そうして、再び腕を組んで歩き出す。以前まで手を繋いで歩いてたのが、最近は頻繁
に腕を組むようになった。そう、大晦日のあの日初めて肌を重ねた日から。繭はあの
日のことを思い出すたび幸せになる。ただ、そう、繭には今少しだけ悩みがあった。
「澪、寒い?」
「ん?そうだね、少し」
妹が少しだけ震えているのに気づき、繭は両手を絡ませるようにする。そして、ニコ
ニコと微笑みながら、妹に囁いた。
「お姉ちゃんが、暖めてあげようか?」
澪はしばらく何も言わず、ただ、照れたように小声でばか、と呟いた。フフフと笑う
繭。二人は結構幸せだった。