【夏だ!】武装錬金のSS 第4章【海だ!】

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1名無しさん@ピンキー
前スレ立てから5ヶ月とちょっとで前スレ消費。
斗貴子さんと桜花さんとまひろと変態他の時代がキテル━━━(・∀・)━━━ッ!!

〜錬金戦士&超常選民の為のおやくそく〜
◎基本的にsage進行で
◎ネタバレは公式発売日(月曜日)の午前0時以降に!
 それ以前のバレはバレスレに!本気で嫌な人は木曜あたりから気を付ける
◎次スレは>>950さんヨロ
 立てられない場合はだれかに委任して下さい
◎SS投下神(エロス・ラブラブ問わず)はもちろん、プロット書きも大歓迎
◎直リン、私怨厳禁
◎荒らし煽りは徹底放置で。マターリできない香具師は核金没収後ブチ撒けます。

初代スレ【バルキリー】武装錬金【スカート】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1057553474/
前々スレ【斗貴子さん】武装錬金のSS 第2章【まひろタン】
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1061136195/
前スレ【パピヨン様が】武装錬金のSS 第3章【見てる】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1070195663/l50
関連スレ、サイトなど

武装錬金-LXXI(71)
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1082978602/l50
【ぶかぶか】武装練金萌えスレPart20【学ラン】
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1082631957/l50

武装錬金ハァハァ倉庫(SS保管庫)
ttp://shinjuku.cool.ne.jp/buso_renkin/
2chエロパロ板SS保管庫
ttp://adult.csx.jp/~database/index.html

2名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:08 ID:6vUkXQsq
2ゲット
3名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:09 ID:IA3in+w8
3げつ
4名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:09 ID:uY1Mj96J
保守
5名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:11 ID:uY1Mj96J
│・ω・`) …
|⊂
|   
|   /⌒⌒ヽ
│   |  /ノノハリ
│   `、||、゚ ヮ゚ノ
│ ⊂/\ †/\⊃
│    L__」    ___
│   /⊥⊥\   \ 罠\
│     ∪∪      \__\
                    ̄




│   サッ
|ミ
|⊃   
| ⌒⌒ヽ
│ /ノノハリ
│||、゚ ヮ゚ノ   ―――
│  †/\⊃ ―――
|L__」         ___
|⊥⊥\        \ 罠\
│∪∪           \__\
                    ̄
6名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:13 ID:jbz7L2go
桜花たん大好きぃぃぃ(・∀・)
7名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:14 ID:uY1Mj96J

                           ,.. --  ''"'' ‐‐- 、
  あれ〜?お兄ちゃんの部屋から   ,.r '":::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ、
   ギシギシやかましい音が     /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::::\
       するなぁ〜〜       ./:::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::ヽ
                      /:::::::::::::::::::::,l:::l::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::',
                     i:::::::___,,..,::::/ ',:::l.,::::::::::::::::::::l:::::::::::::l::::::::l
                ,,... -_‐=='ッ'..ノ-.ノフ  ',::lヽ::-- 、:::::|::::::::::::l:::::::::|
             r ''"´   ,.-‐ '_ - '"l:r ',ニ、、  ヽ、ヽ,..,,_:::ヽl:::::::::::l::::::::::|  ……覗いてみよっと
              /、   ,.-‐''"´`⊃::::|:| ' {k;;j)     ',.‐.、ヽ:l::::::::::l:::l:::::::l
          /  `''',. - .. -'"´ |:::l:::::l::| `'' "      .{k;;jリ !.l::::::::::l::l::l:::::::',
        /i/    /        l:::|:::::|::|.     〈     `'' " .l:::::::::/:/::l::::::::ヽ、
       /.!ヽ、 /       /l:::l:::::|::!   r‐-.、     l::::::::/::/:::l::::::|:::',:\
      ./ |:'、 ヽ、 ',      /::l:::l::::::l:lヽ  l ,.-‐.j     l:::::::/::/:::::l::::::|:::::ヽ 、`'‐- 、
     ./  \\ `ヽ、    ,.':i::::',:::l:::::l:::::ヽ ヽー '   ,.イ:::::/:::/::::/:::::::l:l:::::::ヽ、`' ‐、 `'' ‐-、
     /     `ヽヽ/    {::::l:::::ヽ',:::::l:::::::\ __ ,. - '" l:::::/::::/::::/::::::::|:::',::::::ヽ:ヽ、 `ヽ、:::::ヽ
   /     /  /   __  .l:::::l::::::::::ヽ::l::',‐''i'‐.i     .l::/::/:::/::::::::::l::::ヽ::::::::\:`ヽ、 ヽ,::ヽ
  ./     ./ ./  /  `''‐-- 、r ' l ',::l:::ヽ.l l    ,..l/::/:://:::::::::::::::l::::::::::ヽ::::::
8名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:14 ID:jbz7L2go
あ、>>1さんおつ!
9名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:16 ID:uY1Mj96J

      任務完了だな
       /⌒⌒ヽ       r===================
        |  /ノノハリ        ||
    ___`、||、゚ ^゚ノ|____||r───────――
       /   \     ..||\r/レ-z──/⌒⌒⌒\─
      /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ .||\「ヘlヘlv >:::ノ /    \
      (__ニつ/  FMV  /  || (゚ー゚ 9v _:::::::::/ /      、
    |\  \/____/\ .||/    ⌒_ ̄):::::〃 シクシク…オニイチャン…ヒドイヨゥ…
   /\.\          \/ イ    /\ / /:::::::::::::::
 /   \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|ノ.   /   U\:::::::::::::
 \    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\   ノ    \.\:::::::
   \  /.             \ ̄ OK 口封じ
     ソ__________ン  
10名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:18 ID:AZLkQHg4
  ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::''::''::::'::::':::'::::::::::::::::::::::::::::ヽ
  /:::::/::::::':::::'::':':::'::::' ''::,:, ''::::,: '',::,':',,':.,'':::'.:'::':::::::::::':,
 /:::::/:':':::l.:':' :'.' ''::l!,:,:::::::',::::::::',:::::,:::::,::,:,::,::.:: ,.,'::::::::::'、
. .{::::::/,, ,::l!::: .::,:: ,::l:::::::::::;/l::::::;/|:::::/|:::::;::::::::,:::,l,,:',';::::,
. l:,:,.:l!,:::,::::l!::::.:::::.:::l!/!::::〃l::::;〃l:::/ .l:::ハ:::::::::::::',':::,':.::l
..l::::::l!:::::::::l!:::::::::::::::ll=l::/=ァォlk,、 l:/  l:/ l::::l、::::::l:,:::,:,::l
..l:::::l!::::::::::l!:::::::::::::::l'l、lト;;;;;゙リl ヾ l/  .リk=j;;l l::::::!::l::::::,l
..l:::::l::::::::::::,l::::::::::::::ll.=."'=''‐    i ft;;;ソケl;::/::::l;::::/
. l:::::l::::::::::::l:::::::::::::::ll ___,,,...、、-=l,`'''゙' ' ./::::::::l::::/
. l!::::l::::::::::::l;::::::::::::::ll  ̄ ̄     ノ`ヽ、./::::::::::l!:/
. ヽ;:l!:::::::::::::l:::::::::::::ll    、...,,__  '   ./::::::::::::レ'
   \::::::::::l;::::::::::::ll         ̄  /!::::::::::::l
    .\:::::l;:::::::::::ll,         ./:.:.l::::::::::::l
      lヽ;l::::::::::ll `ヽ、    /:.:.:.:.:.:l!::::::::::l
      l  .l;:::::::::l!   `'i- 'ヘ、l:.:.:.:.:.:.l!:::::::::l
  _  ノ.  ';::::::::l!   f    ``'‐、:.:l::::::::l
. / 、~`'''''‐、, .ヽ:::::l!   .l!_       `l!::::::;'
/  ;;;;,,,,,_';;;;;;;;;`''ヽ;::l!   lヽ`'':、,,rヘ,   .l!::::/
 ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ:ト、 .,、- '´ ヽ, ヽ, l!:::/
11名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:20 ID:zNqPFlYH
>>1

5か月って別に早くないけどねw
12名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:22 ID:uY1Mj96J
即死回避ってどのくらいでOKなんだろ
13名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:25 ID:uY1Mj96J


                 ,,.. -‐、r‐−- ,,、     \        イ    ____
               /;;;;;/  ̄ ̄`ヽ;;;;ヽ、' ,    ヽ、    ‐┼‐   ‐┬‐
              /;;;;;/,,..-−−- 、ヽ;;;;ヽ ;   <      ,ノ     ノ 
             ; !;;// ,,.. -−- ..,, ヽ ヽ;;! ;     >     ニl    
              ; !/ / //l lノl l ト、| l';;;.、ヽ ヽ ;  <        ‐┘  ー  /
              { / /;;;;;'ニ´| | | | l`ニリl;;ヽヽ} ;    >     |     __/
            ', l,'/;;;;;;ll!(   )  (   )l;;;/ヽ! ;   ∠ _     |
             ', 'i、ヾ;;! U _____ U l;/! / ,       7  / /
             '、 >ヾ、 |     |  /'"l、',      /  o o
              ; l;;;;;;;l>、ヽ、  ノ ,.イヽ;;;;;'-、' ,     //l    
             , '//~´   `ト ニ イ     `i;;;} ;       |   /l
             ; {;;;;{  /'<     >''\  シ ;       |/  l  /ヽ、 l\l\
            , '_ヾ、/ヽ   \ /   /`ヽ---、          !/   ヽ!
           / ヽ !::::::::ヽ //ハヽ\ /:::::::::| /  ヽ
14名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:31 ID:kQbgFcyr
ぽぽたん
15もういいかな?:04/04/27 16:35 ID:uY1Mj96J
        ___,.. -─‐- .、
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
      !:.:l:.|:.:/:.:.;.:.:.:.:.:.:ヽ:\:.:.:l:.:.:.:',
    l:!:l:.:|:.:/_/_、:.:ト、:.:,;,;,__\:!:.:.:l:l
     !l:.l:.:|ィ:/   ヾヽ\:.:ヽ`、|:.:.:.l:.!
.     |:l:.l:.:レ,r===  ` r==ミ:!:.:.i:l:.l   
.     |:l:.l:l.:!⊂⊃     ⊂⊃|:.:.l:.l:.|    
    l:.l:.l:l:ハ  ┌───┐ j:.:.l:.l!:.|
   ノ:.ト;l:.!:.lヽ 、 ̄ ̄ ̄/ ,イ!:.l:.,'l:.l、
   ,':.:.l:.:ヽ!:.l:./:>、ヽ-- ´イ、:/:.:l:/:.l:.l丶
   !:.:ハ:.:.:.>〈´ヽl ` ´ ノV:.l:.:〃!:.l:.',:.ヽ
  ノ:V:.:l.:/l:.:.lヽ \_/ /:.:l:/:メ;l:.:.l:.:l:.:.|
イ/:/:}:., ′ 〉:.l:}   /\ l:.l:l:':/ ヽ:!:.:l:.:.|
:.:l:.:!/:/  /:.:./、/  | \!:.l:.ヽ l ヽl:.:.l`ー、
`l:.:l:./ヽ l {:l:.:.!   (;;;)|    `l:.l:.}| 〉:.!:l:.:.l:}
 !:/ l ヽ!l:.l:.:!__     |     }:/ ! / ヘ:l:.:/
. /  l  | `ー´     |     〃  !′l  V
/     l      (;;;)|      |  l   ',
16名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:36 ID:VdFMg/hL
乙。
しかし原作は大ぴんち。
17名無しさん@ピンキー:04/04/27 16:38 ID:kQbgFcyr
まひろかわいいなぁ
18名無しさん@ピンキー:04/04/27 18:06 ID:r4AC/6cn
即死回避のため、再び書き始めました。
早坂姉弟×斗貴子の続きです。
19早坂姉弟×斗貴子 11:04/04/27 18:09 ID:r4AC/6cn
弟の性器を飲み込んだ桜花はゆっくりと時間をかけてキレイにしていく。
「ん…んん…」
唾液と精液が唇の端から垂れ落ち、首を動かす度にくちゅくちゅと音が鳴る。
献身的で且つイヤらしい姉の顔に秋水のモノは硬度を取り戻した。
桜花は口を開け、熱い吐息と一緒に硬くなった性器を出すと満面な笑顔を向ける。
「はい、キレイになったわよ」
最後に軽く先端にキスをしてから桜花は立ち上がる。
口元を拭き、弟の胸にしなだれかかる時に見せた顔は幸せそのものだった。
ここが自分の居場所だと目を閉じて秋水の胸板に頬を寄せる。
「姉さん…」
桜花のあごに手をかけ、くっと上を向かせた。
熱い視線が絡み合い、どちらが先と言うまでもなく唇を重ねた。
秋水は先ほど自分の性器を舐めていたことなど気にも留めず桜花を求める。
「あ…」
秋水はふっくらとした姉の胸に手を重ねて優しく愛撫する。
今まで何度もカラダを重ねてきたので、桜花がどうして欲しいのかわかっていた。
キスをしながら後ろに手を回して、ぐっと腰を引き寄せる。
リボンの端を掴んでゆっくりと結び目を解いて上着を少し肌蹴させる。
「んッ!」
秋水の右手が胸元の隙間に消えると桜花が短く声を上げる。
差し込んだ手が制服を押し上げて、もぞもぞと動く度に桜花は甘く切ない声を漏らした。
しかし開けた口もすぐに秋水が塞ぎ、途切れ途切れに聞こえていた声を消してしまう。
「ん…んンッ!」
秋水が指先に力を入れた途端に桜花はカラダを震わせて軽く達してしまった。
「はぁ…あ………」
震えが収まると、ふっとカラダから力が抜け落ちた。
秋水の支えが無かったら倒れていたかもしれない。
「…いつもより敏感だったね、姉さん」
名残惜しく唇を離したが、互いを結ぶ視線は絡まったままだった。
秋水は手を握って触れるだけのキスをする。
「ふふ、だって…ね」
ふと見た先―――そこには斗貴子がいた。
20早坂姉弟×斗貴子 12:04/04/27 18:11 ID:r4AC/6cn
「津村さんが見ててくれてたから―――」
斗貴子に向けられた目がすうっと細くなる。
戦士のカンで標的になったのを感じ取った斗貴子は少しでも遠くへ離れようと立ち上がる。
が、カクンとヒザから落ちて立ち上がれなかった。
(あ、足が…)
近づいてくる桜花に怯えて足が竦んでしまう。
逃げろと自分に言い聞かせるが、気がはやるばかりで体が思うように動かない。
「何してるのかな津村さん。逃げられるわけないじゃない」
「お…おかしいぞおまえたち!」
近づけさせまいとして叫ぶ。
「おかしい?一体何がおかしいって言うの」
興味を持った桜花はそんな事などお構いナシに近づいてくる。
背中が壁についてしまった斗貴子に、もはや逃げ場はなかった。
「き、姉弟だろ…それなのに」
姉弟という単語にピタリと歩みが止まる。
ふうっと一呼吸置いてから桜花が出した声はひどく穏やかだった。
「そうね…あなたの言う通り私たちは姉弟。たった2人だけの家族…」
視線に合わせてしゃがんだ桜花の表情は優しい感じがした。
しかしそこに続く言葉は斗貴子の考える常識とはかけ離れていた。
「で、それがなんだっていうの?」
今さら何をと鼻で笑う桜花に斗貴子は言葉が詰まった。
すっと伸びた桜花の手は音もなく頬に触れる。
触れた手は異様に冷たく感じられ、頭から血の気を失わせるのに十分過ぎた。
「私は秋水クンを愛してる。秋水クンは私を愛してくれてる…」
常識を逸脱した愛情に取り憑かれた1人の女を前に斗貴子はぞっとした。
その反応に桜花はクスリと笑い、すっと音も無く立ち上がる。
「だから見て、津村さん」
笑顔を浮かべながら足元でへたり込んでいる斗貴子を見下ろす。
その指先はスカートの裾をつまみ上げ―――
「秋水クンのことを考えるだけで私…こんなになってるの」
桜花は自分でスカートを捲り上げた。
21早坂姉弟×斗貴子 13:04/04/27 18:15 ID:r4AC/6cn
「見て津村さん…秋水クンが欲しくて欲しくてね、私…こんなになってるの」
いつの間にか下着を脱いでいて斗貴子の目がクギ付けになる。
だが問題はそこではなく、内股から垂れ落ちる愛液だった。
桜花の白い手が伸び、人差し指と薬指で押し広げて中指を奥へと差し込まれる。
「…んンッ」
微かに声を上げると中からトロっとした液体が溢れ、指を伝って落ちた。
粘り気の強い液体を掬い取り、斗貴子の目の前に持ってくる。
何がおかしいのか桜花は嬉しそうな笑みを浮かべて指を擦り合わせて音を立たせた。
「や、やめろ…そんなモノ見せるな!」
「なぜ…あなたも武藤くんが欲しくなるとこうなるんでしょう?」
「違う!私はおまえたちとは違う!」
自分は違うのだと斗貴子は声を上げて強く否定した。
ならどうして止めなかったのだ―――
どこからか聞こえた声に斗貴子はギクリとする。
さっき自分は声を出すことも忘れて2人の痴態を魅入っていた。
「違わないわ。あなたも私と同じよ」
やめろと叫ばなかった自分。
弟の前に跪いて萎えかけた性器をしゃぶる桜花。
あの時奉仕する桜花の姿を見て、自分は一体何を感じていたのだろうか。
眼前に迫った桜花の目は斗貴子のその答えを見透かすように嘲け笑う。
「だって津村さんも女なんですもの」
「ふぐッ!」
突然のキスに目をいっぱいに開けて驚く。
桜花の手がスカートの中に伸び、ショーツの脇から指を差し込まれた。
(ひッ…やめ…)
足を閉じて手を押さえようとするが指先は探るように動く。
ムダだと知りながらも腰を引かせたが、指先は逃げた先に滑り込んできた。
が、突然指先がピタリと止まり、桜花はクスっと笑う。
探し物は見つかったのだ。
「なんだ、津村さんも濡れてるじゃない」
22早坂姉弟×斗貴子 14:04/04/27 18:18 ID:r4AC/6cn
「これは何、津村さん?」
桜花はてらてらと光ったモノが付いた指先を見せつけた。
「これでもあなたは違うと言うの?」
斗貴子は何も言えず、否定できない答えから背けていた。
だって津村さんも女なんですもの―――
桜花の叩きつけた答え、女である身を今以上呪ったことはなかった。
再び桜花の手が下に伸びて指が滑る。
「あ…はあぁ…」
指がカラダの中に入り、艶やかな声を漏らしてしまった。
同じ女だから知り尽くしているからか、桜花の指が動く度に斗貴子のカラダが踊る。
「んむ…ん、んんっ!」
不用意に開けた口はまた塞がれ、容易く舌が入る。
蠢く舌と指先のせいで斗貴子の目が次第にトロンとしてきた。
今まで保ってきた理性まで犯されたのか、すでに抵抗する気も考えられなくなる。
「んッ、んんん…!」
頭の中がグチャグチャになり、あと少しで達するその時、突然桜花の手が止まった。
「あ…」
戻っていく意識の中で桜花の責めが止まったのを理解した。
なぜ―――
そんな言葉が思い浮かび桜花を見上げる。
すぐ近くで見下している人間はカズキを人質に取って自分を辱める憎むべき対象。
それなのに斗貴子は縋りつくような目を向けてしまう。
「どうしたの津村さん?黙ってたらわからないわよ」
(…知ってるくせに)
悔しくて口には出せなかった。
言ってしまえば自分は負けてしまう。
それがわかっていても止められない女としての自分がいた。
悔しさに身を震わせる中、目の前に濡れた指が差し出された。
意図がわからず桜花の顔を伺う。
「舐めなさい」
23早坂姉弟×斗貴子 15:04/04/27 18:22 ID:r4AC/6cn
自分を見下す桜花の目にカラダの芯が熱くなるのを感じた。
舐めなさい―――
実にシンプルな命令に斗貴子は暗示をかけられたように舌を出す。
濡れた指先は自分が出したイヤらしい液体。
そんなことはわかっていたがカラダの疼きが止まらなかった。
「…ん」
最初は指先をアイスキャンディーに見たてて舌で舐め始めた。
桜花の反応を伺うような目を向け、心なしかその行為に熱が篭ってくる。
「いいのよ、思う通りにして」
図星を差されてしまい斗貴子の顔が赤くなる。
が、許可が出たので口を開けて桜花の指を口に含んだ。
「ん、ん、ん、ん…」
目を閉じて桜花の指をしゃぶる。
その姿は秋水にしていた時とは違い、強制されたものではなく自分から奉仕していた。
それとは別に太ももをもぞもぞと擦り合わせているのを桜花は見逃さない。
「もういいわ津村さん」
「あ…」
離れていく桜花の指を名残惜しそうに見つめる。
荒く息をした斗貴子のカラダは熱くなり、その先を求めた。
しかし桜花は秋水のそばに戻り、恋人同士のようにじゃれ合う。
斗貴子のことなどすでに視界にも入っていない。
「あ、あの…」
部屋の片隅でポツンと取り残された斗貴子は恐る恐る声を出した。
2人の機嫌を損ねないためでもあったが、何よりもカラダがどうしようもなく熱かった。
「なぁに、津村さん」
桜花は顔だけを向けた。
その間にも秋水の手は桜花の柔らかいカラダを弄っている。
桜花も秋水のモノを握り、2人は明らかに斗貴子に見せつけていた。
「その…わ、私にも…」
屈辱以外の何物でもなかったが、とうとうガマンできずに言ってしまった。
だが桜花の口から出た言葉はそんな斗貴子を突き放す。
「ダメよ。そこで見てなさい」
24早坂姉弟×斗貴子 16:04/04/27 18:24 ID:r4AC/6cn
「な…」
「聞こえなかったの?お預けよ」
へたり込んだ斗貴子の元にやってきた桜花はピシャピシャと頬を叩く。
その顔はつまらない玩具を掴まされた感じでがっかりしていた。
「はぁ……もうちょっとガマンできると思ってたんだけどなぁ」
だがそれも束の間で、くるっと踵を返して秋水の元に戻る。
その去り際に肩を竦めて一言だけ残す。
「意外とあっけないのね」
斗貴子は呆然として床に視線を落とした。
(そんな…)
飽きた玩具のように捨てられるのかと思ったその時、突然甲高い声が聞こえた。
はっとなって顔を上げると、後ろから抱えられた桜花が喘ぎ声を上げていた。
「そ、そこ…もっと!」
秋水の指が動くたびに粘液質な音が鳴って中から愛液が溢れてくる。
「ほら、あいつが見てるよ姉さん。もっと見やすくしてやりなよ」
「え…ええ?」
斗貴子と目が合うと桜花はふっと鼻で笑い、ヒザの裏を抱えて自分で足を開いた。
スカートは腰まで捲くられていて、桜花の全てが目に入ってくる。
「どう津村さん、見える?」
しかし斗貴子を見下す目は違った。
いいでしょ―――
愛してもらっている優越感に浸る桜花の目はそう言っていた。
斗貴子は悔しいと思うよりも最早羨ましいと思う気持ちの方が強くなっていた。
「そうそう。それにこうすればほら、中までよく見えるよ」
「やだ…そんなに広げないで…」
秋水は挿れた指でスリットを押し広げるとそのままのポーズで止まった。
お預けを食らった桜花は不安になる。
「ど、どうしたの…お願いだからやめないで秋水クン」
「ゴメンね姉さん。ちょっと面白いことを考えたんだ」
桜花に向けていた目を捨てた玩具に向ける。
目が合った斗貴子は何をされるかわからず、短く悲鳴を上げた。
「ヒマそうだな津村。だったら姉さんのここを舐めてくれないか」
25早坂姉弟×斗貴子 17:04/04/27 18:31 ID:r4AC/6cn
背筋に冷たいモノが走った。
「聞こえなかったのか?」
「え…あ…」
何を言っていいのかわからず、視線だけが秋水と桜花のあそこを往復する。
「はっきり言わなきゃわからないのか?おまえの口で姉さんを感じさせるんだよ」
「ひッ…」
有無を言わせぬ迫力に怯えて斗貴子はこどものように体を小さく縮みこませた。
ただの女に成り下がった反応に秋水は満足げに笑う。
「おまえだって欲しいんだろ?」
こうして欲しいんだろう、と言わんばかりに指を桜花の中に挿れた。
「んあぁっ……んん!」
桜花はガマンできず声を漏らすがすぐに耐えようとして、んっと口をつぐむ。
斗貴子は何か言いたそうに口を開けて物欲しそうに見ていた。
「どうした、欲しくないのか?」
指を奥まで挿れるとグチュッと音を立てて愛液が飛び散った。
桜花は襲いかかる快感につま先がピンと伸ばして耐える。
その姿を見ているだけで斗貴子はたまらなくなり、閉じた太ももを無意識に擦り合わせた。
「そうか、いらないのか。まあ見てるだけでも別に構わないが…」
「ま、待ってくれ!」
勘違いしたように秋水はわざと突き放そうとしたが、すぐに止められた。
その時の慌てた顔が滑稽で、秋水は口の端が釣り上がる。
答えは始めからわかっていた。
「なんだ?」
「だ、だから……私も…」
言うな―――
最後に残った心のかけらが斗貴子を止める。
しかし傾いた気持ちを止めることはできず、口が勝手に動く。
「私も…気持ち良く、させて…ください」
「ならどうすればいいか、わかっているな」
中に挿れたままだった指を引き出して舐めやすいようにあそこを広げる。
「はい…」
コクリと頷いた時、まだ戦士としてのプライドが残っていたのか涙が零れ落ちた。
26名無しさん@ピンキー:04/04/27 18:32 ID:r4AC/6cn
しつこく続く……
>1さん乙!
27名無しさん@ピンキー:04/04/27 18:42 ID:I5HjToG3
>>18
ブラボーだ!
28名無しさん@ピンキー:04/04/27 21:10 ID:Fd7f0JEz
乙一ッッ!
29名無しさん@ピンキー:04/04/27 21:27 ID:mld39wdH
>>26
おつ
30名無しさん@ピンキー:04/04/28 00:34 ID:5dC1SBxH
記念すべき30は戴いた。
>>1
31名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:06 ID:6xZhb+S7
今更だけどさ、この板、最大32行って…SS用にするには短くないか?
32名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:15 ID:gyXitHJi
前スレ1000、色々な意味で表に出ろ。
33前スレ1000:04/04/28 23:17 ID:GEbNyn2T
gomen
1000 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 04/04/28 23:13 ID:GEbNyn2T
1000だったら打ち切り
34名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:18 ID:gyXitHJi
せっかく無理やりパピヨンでしめられるようにお膳立てしたのだが・・・。
罰としてSS一本投下な。
35名無しさん@ピンキー:04/04/28 23:38 ID:6xZhb+S7
板の仕様に文句言う前にSS投下してみることにした。
このスレおよび萌えスレの戦士および信奉者たちに捧ぐ。

エロス無しなのでエロス国の人はスルーよろ。
361/10:04/04/28 23:42 ID:6xZhb+S7
風呂上りの廊下。
ぺたぺたとサンダルの音をさせながら、私たちは部屋に向かって歩いていた。

「いいお湯だったねー」
「すごく広かったしね」
「斗貴子さんてやっぱりお肌すべすべだったねー」

「先輩?」
…あ
「ああ、うん。そうかな」
「大丈夫ですか、津村先輩」
「あ、ああ、ごめん…のぼせたみたいだ」

ちがう。そうじゃない。
せっかくの旅行、せっかくの海。なのに、思ったほど楽しい気分にならない。
たしかにこんな経験は久しぶりだ。
はっきり言って小学校の時以来、つまり錬金の戦士になる以前からすれば、ほぼはじめてと言っていい。
しかし人並みの楽しさを味わうことくらい、私にもできる。
水着にも気合を入れた。海で泳いだりビーチバレーをしたりスイカ割りをしたり、一通りの海の遊びをやった。
なのに…

「桜花先輩は?」
「先に上がったよ。長湯は苦手なんだって」

早坂桜花…

なんだろう、彼女の名前を聞くと、今日は特に嫌な気分になる。
元信奉者だから?まだ私がどこかで彼女を許していないから?
そうかもしれない。
私はホムンクルスを憎むべき過去をもつから憎んできたのだ。
今は仕方が無い。だが、いずれわかりあうときは来るだろう。
カズキがそれを教えてくれた。
372/10:04/04/28 23:44 ID:6xZhb+S7
「あ、桜花先輩とカズキ先輩!」

ええっ

…前方の休憩室に、ジュース片手に談笑している二人がいた。
たのし…そうだな

「あ、斗貴子さん!」
「おかえりなさい。私、長湯が苦手だから早めに上がらせてもらったの」

上気した顔が艶っぽく見える。女の私でもそう思う。
まして男のカズキなら…
って、知るか、そんなこと!くそっ、上せた。何をくだらないことを考えているんだ私は。

向こうから岡倉たちがやってきた。
「おー、ここにいたのかよカズキ。と斗貴子さんと桜花先輩」
「先に上がったの気付かなかったよ」
「…おまえたちがプールみたいにはしゃいでたからだろ」

みんなで自販機のジュースを飲みながら、しばらくわいわいやる。
この子たちは集まるとすぐ話がはじまるな…
そうだ、こんなに楽しい世界にいるのに…どうして、私は。

そのとき、ふと岡倉がカズキに手招きした。
「ちょい、カズキ」
「ん」
「みんな悪ぃ、カズキ借りるぜ」
メガネを拭いていた六枡が笑いながら答える。
「逢引でもするの?」
「そんなとこだ」
岡倉は意味ありげに笑ってみせると、なぜか一瞬私の方を見た。
383/10:04/04/28 23:46 ID:6xZhb+S7
夜──
私は一人、さっきの休憩室にいた。

あのあとみんなで男子の部屋に移動したのだが、そこからが大変だった。
岡倉が酒を持ち込んだことで、それぞれが暴走をはじめたのだ。
六枡の一人かくし芸大会
ちーちんの和の心薀蓄講座
さーちゃんの恋愛談義
岡倉の不良心得
大浜の深夜ラジオネタ披露会
桜花&御前の毒舌漫才
締めは武藤兄妹の達人芸大会
いったいキミたちはどこの芸人だと言いたくなるようなネタのオンパレード。
私はただそこで腹をかかえて笑っていればよかった。
まあ、一応、私もバルスカで果物の皮むきをやったりはしたが…

しかし場がお開きになり、それぞれ部屋で寝静まってしまうと、
私の中にはまだどこか、満たされないものがあった。

やはり、こういう場は私には合わないのか。
たしかに戦いの中に身を置く方が、気楽ではあるが…

戦い。

そうか! そういえば今日は訓練をしていない。
戦いから身を離すと不安になる。それは戦士の本能だ。
394/10:04/04/28 23:47 ID:6xZhb+S7
やっと答えを見つけ出せて、私は正直安心した。
そうと決まれば、カズキを呼び出さなければ!

「どうしたの、斗貴子さん?」
「わッ」

…カズキ。
取り出した携帯を開く前に、そこにカズキがいた。…キミ、エスパーか?

「いや、ちょっとな。そうだちょうどいいカズキ。これから訓練をするぞ」
言ってから失敗したと思う。
考えてみればカズキも私も遊びに来たのに、私はなんて興ざめなことを言ってしまったのか。
「こんな夜中に?」
…そこか、キミが突っ込むところは。
「そ、そうだ。いつもそうだっただろう?
それに錬金の戦士はたとえバカンスの最中でも戦いに備えていなければならないからな」
とたんに真顔になるカズキ。

「それもそうだね。よし、やろう斗貴子さん!」


あれ なんだろう
胸が苦しい
何も疚しいことは言っていない

のに…
405/10:04/04/28 23:49 ID:6xZhb+S7
誰もいない夜の砂浜。
星の光と月明かりだけが世界を照らすその下で、私とカズキはおのおのの武器を交わしていた。

「そこだッ」
どっ──
前方からの連続攻撃、と見せかけて左下部からの強襲。
利き手の逆から入るこの見えにくい攻撃を、カズキは見事に読んでみせた。
すばやくガードに入るサンライトハート。
「だが甘いッ」
ガードの瞬間に私は間合いを詰めている。残りの一本が右から回り込み、カズキの背を打つ。
利き手を回した直後のカズキはこれに反応できない。
「あ──!」
もちろん軽く小突くだけで、怪我をさせるようなことはしない。

「まあ、読みは以前に比べてはよくなったな。だが動きにキレがない。遊びすぎで気が抜けた?」
「そうかも…俺、ほんとに甘いや」
苦笑いをするカズキ。
ああ、そんなに申し訳なさそうな顔をするな。
「遊ぶなとは言わない。遊びに引きずられてはいけないというだけのことだ」
「うん、わかった…」
あれ?
そこで切り替えるのがいつものキミだろうに。
「どうした。疲れた?」
「うん。いや…なんでもない。続けよう」
どうしたんだ、カズキ…そんな顔をするな。せっかく二人で、
じゃない、せっかくの訓練なのに。
「言いたいことがあるなら言ってほしい。たとえ私でも言うときは言う、と言ったのはキミだぞ」
「じゃあ…あのさ、斗貴子さん」
「なんだ」

「桜花先輩も、この訓練に混ぜて欲しい」
416/10:04/04/28 23:51 ID:6xZhb+S7
ガキンッ

「うわあッ!! 斗貴子さん!!?」
無意識のうちにバルキリースカートが起動していたらしい。

二撃、三撃。四撃。

「わっわっわっ」
止まらない。カズキが必死に防御している端から私の攻撃が続く。
「ちょっ、再開ならそう言ってよ斗貴子さん!」
「戦いがいつもスタートの合図とともに始まると思うな!」
何を言っているのかもう自分でもわからない。
カズキにはバルスカの軌跡が高速がゆえの残像で二倍にも三倍にも見えているだろう。
私の方もだんだん視界がごちゃごちゃしてきた。
なんだか輪郭がにじんできて前がよく見えない。
427/10:04/04/28 23:52 ID:6xZhb+S7
「でも斗貴子さん──」
銀色の鎌をさばきながら、カズキが言った。
「見てよ。俺、斗貴子さんの攻撃に耐えられるようになってきたでしょ」
「だからどうした!まだ終わっていないぞ!」
だがカズキは語りながらも確実に私の攻撃を受け流している。
「昔は全然ついていけなかった。
でも訓練したから…斗貴子さんやブラボーと一緒にがんばったから、ここまで来たんだ」
「…」
「だから思うんだ。桜花先輩もこれから俺たちと一緒に訓練したら、もっと強くなるんじゃないかって…」
「…なに?」
「斗貴子さんが桜花先輩を完全に許していないのはわかってるよ。
でも先輩はこれからホムンクルスの裏切り者として奴らに狙われないとも知れない。
そのとき今のままじゃ危ないと思うし、彼女にもみんなを守る力をつけてもらいたい。
そのためには──」
正論だ。キミらしい、まったくの正論だが…

そのとき私の胸の奥の違和感は、灼熱を帯びて別のものに変化していた。
438/10:04/04/28 23:55 ID:6xZhb+S7
「思い上がったことを言うな!」

気がつくと、私はカズキをバルキリースカートでサンライトハートごしに殴りつけていた。
衝撃に耐え切れずしりもちをつくカズキ。

「キミはいつだってそうだ!
自分の命を守るのもままならないくせに他人のことまで心配する!
いい加減にしろ!たまには自分のことを大事にしろ!」
「斗貴子さん…」
見上げた瞳が、私の視線とかちあう。

その瞳だ。
私はその瞳を…ずっと見ていたいだけなのに。

そのとき、私の中で何かがはじけた。
「とにかく今は──」




「今は、私のことだけを見てくれ…カズキ」



449/10:04/04/28 23:58 ID:6xZhb+S7


それからの記憶を、私はもっていない。
次に気がついたときには、女性部屋で床についていた。
部屋の窓から太陽が見えた。

朝…だ。

「おはよう、津村さん」
反対側から声がしたので振り返る。
早坂桜花が枕元に座っていた。すでに私服のワンピースに着替えている。
「…おはよう」
「体調はいかが?」
「え?」
「ゆうべカズキ君があなたを背負ってここまで連れてきたんですの。
津村さんたら酔っ払って外に出ていって、そこで寝てしまってたんですってね」
そうか、カズキがここまで運んでくれたのか。

…カズキ…

ゆうべのことを思い出した。
頭の奥が熱くなる。
私はなんてことを言ってしまったんだ…!
「あらあら、まだ酔いが冷めてませんのね」
「いや…大丈夫だ…」
「無理しなくて結構よ。もうちょっと寝て治したほうがよくってよ。それに」
…それに?
「そうしないと、優秀な看護士さんに看病してもらう機会を逃してしまいますわよ」
4510/10:04/04/29 00:08 ID:9a7HATe1
部屋の入り口のふすまが開いた。
「斗貴子さーん!旅館の厨房でおかゆ作ってきてもらったよー!」
カズキが盆の上に湯気の立つ茶碗と幾つかの皿を乗せてやってきた。
桜花がす、と立ち上がり、
「私はこれで。あとはよろしくね、武藤君」
とカズキと入れ替わりに出て行った。
ふすまの向こうに、一瞬岡倉の姿が見えた。

カズキは枕元に腰を下ろしながら、私の顔を覗き込む。
「斗貴子さん、大丈夫?」
「すまないカズキ、ゆうべは──」
「ううん、斗貴子さん」
カズキは私の言葉を遮って、それから笑った。

「安心して。今日は、斗貴子さんのことだけ見てるからね」

あのときと同じ笑顔だ。
まぶしいよ、カズキ。

旅行に来てよかった。
と今頃言ったら、キミはもっと笑うだろうな。


                           ──"I can't see all, without you" 終
46名無しさん@ピンキー:04/04/29 00:10 ID:9a7HATe1
ここまで。
タイトルとかつけたほうがいいのかよくわからんかったので
最後にだけちょろっと書いておくだけにしてみた。


では
より強力な妄想の戦士たちが現れることを祈りつつ、退散します。
47名無しさん@ピンキー:04/04/29 00:11 ID:BaxDvDQU
>>46
おつかれさまぁ
またよろぉ
48名無しさん@ピンキー:04/04/29 00:16 ID:JppY5yJA
おお同国の妄想錬金の戦士よ!
ぶらぼぉだあああ!
せつないぞぉ
あったかいぞぉ

そして、そして勇気を有難う!!
よーし、俺も早くかきあげるぞ!
49名無しさん@ピンキー :04/04/29 00:50 ID:pAr94k/y
ブラボーだ!>>46
50名無しさん@ピンキー:04/04/29 22:35 ID:AmW56B2K
>>46
GJ!
やっぱりSSはいいねぇ
51名無しさん@ピンキー:04/04/29 23:46 ID:nuf94P0Z
さりげにエロスが裏工作してるところに萌え。
エロスいいヤシだなぁ。
5246:04/04/30 00:05 ID:81pB1sxJ
みなさん反応どもです。

萌えスレでスレ違いの宣伝厨やってたしなめられ
自分の厨房っぷりを反省してました。

SS楽しいですね。読むのも書くのも。

>>48
それはよかった。
53名無しさん@ピンキー:04/04/30 01:05 ID:fA3bNYb7
>>52
お疲れ様でした、同国の人。
自分も明日あたりに、萌えスレ派生のSS投下させて頂くつもりです。
ただ我々萌えスレ派生の戦士は、やはりここでは異邦人。
投下の際は、利用させて頂く感謝と節度は必要かもしれませんね…
お互い行き場がなくて、肩身が狭いですね。無理にエロつけようかと思いましたw

向うのスレはあの状態で絶好調ですし、無理に中篇SS投下するのが無粋なだけですから。
短編SSなら歓迎されるはずですから、ここに投下させてもらう必要はないと思います。
あと、まぁ宣伝よりも21禁板への誘導が叩かれた主な原因のようです。あまりめげないで…。
自分も今、妄想を文章にするのが楽しくて仕方ありません。
あなたのSSに、色々勇気を頂きました。これからも是非、妄想書き続けてくださいよ。
ぜひ中篇、書いてください。SS面白かったです。
って、堅苦しいなぁおい。ともかく頑張ってくれ、俺のためにもな!w
54名無しさん@ピンキー:04/04/30 06:42 ID:/FxKn7vd
これほど中身のない長文も珍しい。
55名無しさん@ピンキー:04/04/30 11:06 ID:wA23+VJv
>>53
期待してまぁす
56名無しさん@ピンキー:04/04/30 13:43 ID:LB7XmXba
ニダー
57名無しさん@ピンキー:04/04/30 19:58 ID:fA3bNYb7
│ω・`)コソッ
すいませんが、非エロもの上げさせてもらいます…

以下が仕様なので、気に入らない人はスルーして…
・非エロのコテコテお約束ラブコメ。すれ違い勘違い。
・長い…このスレで15分割。短くしようとして余計長くなる、俺はド素人。
・某スレに投下したものの続き物…申し訳ない。

いちおう前回までのあらすじを…
『伝説の桜花バトル』
桜花の病院にお見舞いに来た、カズキととっきゅん。
扉越しに、カズキが桜花に告白して卑猥な行為にいたるのを聞くとっきゅん。
錯乱するが、勘違いだった。
とっきゅんのアライメント、ややカオス寄りに。

『タクティクス桜花』
また扉越しに、カズキが斗貴子さんのこと好きだと告白しているのを聞くとっきゅん。
舞い上がるが、やっぱり勘違いだった。
とっきゅんのアライメント、とてもカオス寄りに。
58桜花バトル64 1/15:04/04/30 19:59 ID:fA3bNYb7
1、00:40 PM
ココは銀成学園高校屋上。私のお気に入りの場所だ。
…いや、お気に入りの場所だった、と言っておこうか。
あの空に手が届きそうなほど、静寂と安息と解放感に溢れていたこの場所も、今は…
「ね〜斗貴子さ〜ん」
「桜花先輩の手料理は、いつ食っても旨いよ!」
「カズキおい から揚げ全部食うなって!」
私とカズキ、まひろ、三馬鹿、そして早坂桜花の七人で、昼食戦争の真っ最中だ…。
ふぅ…。

<桜花バトル64>

「ね〜。斗貴子さぁ〜ん。ね〜ね〜」
前回の手作りのお菓子は、カズキ達に非常に好評だった。
…それに味をしめたのだろうな。
桜花はあれ以来、何かと手料理を作って来るようになった。
『ついうっかり、秋水クンの分まで作りすぎてしまって…』
とか、どう考えても種類豊富なおかずの山だったり。
それで褒められては調子にのって、ほら、今日などはお重のような弁当箱だ。

「ね〜、斗貴子さんってばー! …無視するよぉ〜。おねぇーちゃーーん!」
馬鹿少年どもは、今も欠食児童のように桜花の料理に群がり、褒め称えている。
まったく…そんなに賞賛を受けたいものなのか?と思えてくる。
特にカズキにはよくない要素だ。
つまり、現在特訓中のカズキには、栄養のバランスの面からも配慮が必要だということだ。
武装錬金においては身体能力以上に、特性を操る感覚器官の鋭敏さが鍵となる。
あのようなタンパク質や炭水化物より、各種ビタミン等を多く摂取するべきなのだ…。
59桜花バトル64 2/15:04/04/30 20:00 ID:fA3bNYb7
「とーきーこーさんっ!」
目の前にずいっと、卵焼きが現れた。
「な、なんだ?まひろ?」
「はーい、あ〜んっ!」
「…」
「あ〜んっ!」
まったく、このコは…。
「いい、私はいいっ! っていうか、なんでそうなる?!」
「だって〜。斗貴子さんさっきから、おにぎりばっかりぱくぱく食べてー。
 ちゃんバランスよく食べないと、身体に良くないよぉ!」
…。
「それに、ちゃんと食べれば、胸だってばーんって。えへへ…」
…なんで胸の話になる…? まあ、まひろが言うと妙に説得力があるが…。
と、とりあえず胸のことなど関係ない。ともかく鬱陶しい。
しかしこのコのことだ。
一度だけでも言うとおりにしておかないと、いつまでも目の前で卵焼きを振り回し続けるだろう。
仕方ない…む、胸のことなどどうでもいいが、一度だけ…。
ぱくっ…。
…。
だし巻き卵というよりも、ほのかに甘くふっくらと焼いた卵焼きだった。
ずっとずっと、遠い昔に。
何も恐れていなかった…何も憎んでいなかったあの頃に。
どこかで食べたことがあるような、そんな懐かしい味…。
…母親の味…だ。
…。
まひろの振り回す箸の向う側には、馬鹿少年どもに愛想を振りまく桜花の姿。
いかにも腹黒そうなその微笑みも、どことなく儚げで…。
そのまま霞んでいってしまいそうな、そんな脆さがあった。
「ね? おいしいでしょ〜、桜花先輩の卵焼き?」
…。う、まあ、なかなかじゃないかな。
私の口は、再びおにぎりを処理し始めた。
60桜花バトル64 3/15:04/04/30 20:00 ID:fA3bNYb7
2、00:50 PM
それにしても…普段は一人で、食事をとることが多い私であったのに。
この街に来てからというもの、随分賑やかに食事をするようになったと思う。
まあ、ひとえにカズキの影響によるものだけどな。ホントに不思議なコだ…フフ。
…とは言え、七人で弁当を囲んでいると…大所帯だからなァ。
なんというか、落ち着いて食事ができないのも事実だ。

三馬鹿ども―
女子の手料理を口にして、感激のあまり目を光らせながら嗚咽するエロス。
地味ながら気の優しい大浜は、おかずを一つ食べては丁寧にその感想を述べている。
無表情のまま口を動かしているかと思えば、突然頷きだす謎な六枡。
まぁいつも通りの三人の盛り上がりが、私の隣から聞こえてくる。

私はといえば―
「ねー、ときこさん、今度は私のばん〜。はいっ、あーん。…あーん!」
阿呆みたいに口をあけてねだるこのコに、まとわりつかれている…。
ええい、そんなにひっつくなってばっ!

そして大きなお重弁当箱を挟んだ、私の向う側では―
「あ、このきんぴらごぼう、昨日と味付け違うねっ?」
「だって…武藤クン昨日、ちょっとからそうな顔してたから…」
「…や、やだなぁ先輩。そんなところまで見てたのぉ? 
 昨日のも旨かったよっ! でも…」
「…ぁ…」
「今日のは、もっと旨い!!」
「やだぁ…///。」
「先輩って、ホントに『細やかな気遣いのお姉さん』ってタイプだよなー。
 いいなぁー、秋水先輩が羨ましいなぁー」
「あらあら、もう…」
…なにをやっているんだ…アイツらは!
ええい今日のおにぎりは不味い。苛々してくる。
頬張りすぎたおにぎりを流し込むため、私はお茶のペットボトルを開けた。
61桜花バトル64 4/15:04/04/30 20:01 ID:fA3bNYb7
んぐ、ゴク、ゴク…
「あらあら…。武藤クン、ケチャップ、ついてるわよ・・・うふふふ」

だいたいカズキは、私達の立場をわきまえていないんじゃないか?
早坂桜花は現在私達の保護監視下にあるが、その一方で今も核鉄の所持が許可されている。
その理由の一つに、桜花を味方に取り込もうという上層部の思惑があるようだ。

ゴク、ゴク…
「そこ。口の右側。…もう〜」

しかし。いや、だからこそ。
私達は冷静に早坂桜花の動向を観察し、安全かどうかの判断をしなければいけないというのに!
キミがいい加減なせいで! 私がキミの分まで! 細やかな気遣いをしなければならないというのに!

ゴク、ゴク…
「…あ、先輩いいって!ハンカチ汚れちゃ…。あ…」
「ホラ。うふふふ。…弟がもう一人できたみたい…」
「…///」
ゴブッ!! けほっ、けほっ。
「だ、だからぁっ! そんなにひっつくなっ!!」

お茶をこぼしながら叫んだ私に、その場にいる全員が頭に「?」を浮かべて注目する。
…あ…。
い、いや、これは…えっと…。
「ひ、ひっつくな、まひろ!」
くるっと、隣でやきそばパンと格闘しているまひろの方を向いて、言い放つ。
「え゙ー、わたしー!? なんで? なんで!?」
私に無視され、諦めて黙々と口を動かしていたまひろが、驚いてキョロキョロする。
だが、効果はてきめんだ。皆は、やれやれまたか…といった顔で、食事を再開する。
なーんーで〜〜!?と目を回しながら抱きついて来るまひろ。
うっとうしいぞ、静かに食べろ。
あぁ…なんだか今日の食事は、苛々してばかりだ…。ふぅ…。
62桜花バトル64 5/15:04/04/30 20:01 ID:fA3bNYb7
3、01:00 PM
「ごっそさん、先輩! それじゃあ、そろそろ教室に戻るか。いくぜカズキ」
「あ〜、オレちょっと。あとで戻るよ」
??
「あ〜! わたし次の時間体育だ着替えないと。それじゃごちそうさまでした〜。
 斗貴子さーん、またあとでね〜!」
あとでじゃない。

ばたばたばた…
昼休みも残り少なくなり、屋上には人影がなくなった。私とカズキと、桜花以外は。
「…それじゃ、桜花先輩?」
昼食の片付けを終えて立ち上がる桜花に、カズキが促す。
なんだ…? わけが分からない。
というより、私の知らないところで話が進んでいるのが、なにか…気にくわない。

「…武装…れんきん…」
にこにこと眺めるカズキに、なぜか桜花は少し恥ずかしそうにして、核鉄を胸に抱いて呟く。
ぴこッ。小さな光を発して現れたのは、…桜花の武装錬金・エンゼル御前だ。
「よう!カズキン〜、昼下がりの団地妻のようなツラだな〜」
ふよふよふよ…とカズキの方に飛んできて、ちょこんと頭の上にのる。
「ゴゼン様ご機嫌よろしゅ〜、って、降りろーっ! このこのっ!」
そのままきゃっきゃと、二匹の子犬のように遊び始めた。毒舌を吐き合いながら、ではあるが。

…なるほど、そういうことか…
以前、病院に桜花の見舞いに行った際のことだ。
桜花はカズキに、エンゼル御前の遊び相手をしてやって欲しいと頼んでいた。
それを真に受けて…カズキも律儀なことだ。やれやれ。
63桜花バトル64 6/15:04/04/30 20:02 ID:fA3bNYb7
「も、もぉ〜、エンゼル様はしゃぎすぎっ!」
あたふたと慌てる桜花をよそに、本格的にカズキに絡み始めるエンゼル。
「ちょ、ちょっと、くすぐったいよっ、ゴゼン様!!
 そんなとこに入り込むなって!! あっ、この〜コイツめ〜」
「ぶはっ! んー、ナイスダイビング〜」
カズキのシャツの中に潜り込み、ごそごそやっていたエンゼル。襟口から首を出す。
ぴょこっとでたハート型の尻尾を、カズキがこちょこちょとくすぐりはじめる。

そんなじゃれあいの向こう側、カズキ達の背中を見つめる桜花の姿に、妙なものを感じた。
―顔が真っ赤だ。俯いているが、ここからでも分かる。
両手を掻き抱くように胸に添えて、ひどく恥ずかしくしているような、うっとりしているような。

どうした? 病み上がりで武装錬金を発動したから…でもあるまいし…?
首を傾げながら…ふと、武装錬金・エンゼル御前の特性について聞いたことを思い出す。
エンゼル御前は、もう一人の早坂桜花であり、表裏一体の存在であると。
彼女らは意識を共有しあい、その精神・感覚はリンクしあっていると…
64桜花バトル64 7/15:04/04/30 20:03 ID:fA3bNYb7
…。
……。
………。
そ、そんなことよりも、だ。
さ、さっきからずっと気になっていたこと、言わなければと思っていたことがある!
「カズキ! 二人とも! 武装錬金で遊ぶんじゃない!」
そ、そうだ。それが言いたかったんだ。
「いいか? それは一般には絶対に知られてはいけない、貴重なものだ。
 こんなところで、みだりに発動して良いものではない。しまいなさい!」
「…ゴ、ゴメン…!」
「……も、もうしわけありません…」
桜花が慌てて、武装錬金を解除する
「なんだよ〜、このヒス! ブラックストマックおん……」
エンゼル御前が、最後まで毒づききれずに消える。
「ハハ…」「…」
…。
な、なんだ…。 妙に…気まずい…。
これでは、私がなにか…悪いことをしたみたいじゃないか!
私は錬金の戦士として、当然の常識を口にしただけのことで!
私は…わたしは…。

カラーン、カラーン…
救いの音のように、チャイムが鳴り響く。
「あ…いけない! 先輩、ご馳走様!」
行こう?と、カズキが笑顔で呼びかけてくる。
ほんの少し…ほんの少しいつもよりも強張った笑顔で。
…違う…私は…単に…
単に…。
65桜花バトル64 8/15:04/04/30 20:04 ID:fA3bNYb7
4、04:50 PM
ぷらん、ぷらん
給水塔の端に腰掛けた、私の足が揺れる。
「じゃ、斗貴子さん。本当に…今日の特訓はお休みでいいの?」
「…ああ」
ぷらん、ぷらん

「…あのさ、斗貴子さん。俺…」
「…いいから。帰りなさい。たまには友人と一緒に帰ってやれ」
ぷらん、ぷらん 

「う、うん。それじゃ…」 
バタン

ぷらん、ぷらん、ぷらん
ぷらん、ぷらん、ぷらん

しばらくそのまま、揺れる靴先を眺めていた。
靴下の白い十字架の向こう側、遥か眼下の校庭に、下校していくカズキの姿が見て取れる。
その隣には、長い黒髪の女生徒…たぶん早坂桜花だろう。
二人は並んで校門まで歩いていき…、そして視界から見えなくなった。

ぱたん
そのまま、給水塔の上に仰向けに倒れる。
視界が反転し、目の前にはまだ高い空…青、青、青。
なにか解放されたような心地で、ふぅっと今日何度目かの溜息をついた。
66桜花バトル64 9/15:04/04/30 20:05 ID:fA3bNYb7
「…からまわりしてる、な…」
ここのところ、ずっとそうだ。
勘違い、苛つき、勘違い、苛つき…。
今さっきだってそうだ。校門を出る時カズキが一瞬、こちらを見たような気がした。
これまでの経験によれば、きっとそれも勘違いにちがいない。
みんな勘違い。あれも、これも、どれも勘違い。
なんだか、疲れた…。
いつもの任務なら、こうではなかった。
ただ戦って、化け物を殺して、去る。この繰り返しでOKだ。単純明快。
だがこの街では違う。駐在が長期化し、人間関係の形成が必要になった。
普通の高校生活を送る。それがかくも、疲労を伴うことであったとは…。

「ブチ撒けたいなー…」
…どこかに適当な化け物一匹、ころがってないかしら?
普段の私なら…奴らを憎み、皆殺しにすることを使命とする私なら…
絶対に考えないような妄想まで浮かんできている。相当参っている。
いま…何も考えずにただ、あの憎いホムンクルス共の臓物をブチ撒けられたら…。
どんなに気持ちがいいんだろう?

ああ、ブチ撒けたい…
そう、ブチ撒け。私のスタンスだった。
化け物共への憎しみ、あの日の悲しみ、願い…私の中に渦巻く感情を全てぶつけて、前に進む…。
いっそ今のこのわだかまりもこの感情も、ブチ撒けられたら…。
大体誰のせいで、私がこんなにも悩まなければならないのだ?

ころんと横向きになり、膝を抱える。いま屋上は無人だ。スカートの中の心配はいらない。
67桜花バトル64 10/15:04/04/30 20:06 ID:fA3bNYb7
そう、カズキが ―カズキがいけないんだ。
L・X・Eとの戦いが終わったあとは、いつもいい加減で。
桜花とへらへら遊んでばっかりで。
紛らわしい行動ばっかりするから、こういうことになるのだ。
だから私も、色々勘違いをするのだ!
桜花と淫らなことしているんじゃないかとか、カズキが私のことを好きなんじゃないかとか―
…あの時のことを思い出して、顔が赤くなるのが分かる。…フン…。

そうだ…。みんなみんな、カズキが悪いんだ…。カズキのせいだ…。
今頃…桜花と二人でどんなことを話しながら、帰途についているのだろうか…。
どこかに寄って、二人で遊んでいたり…するのだろうか…?

ときゅん…
胸の中で、黒い感情が渦巻いているのが分かる。
もう大きく根付いていたそれは、さすがの私にもその正体を悟らせるのに、
充分な存在感をもっていた。
私は…。私はきっと、カズキを…。
…。
――違う。 
違う。違う!! 
そんなの嘘だ! 私にそんな感情なんてない!
私は戦士だ! 私は錬金の戦士だ!
私は、わたしは…憎いホムンクルス共を殺すんだ! 根絶やしにしてやるんだ!
こんな感情いらないっ! こんな感情、必要ないっ!

目も耳もふさぐ。丸まった自分の小ささに、どうしようもない孤独感を感じる。
もういや。こんな風に悩むのはたくさんだ…。どこか違う所に行きたい。
ホムンクルス共をブチ殺せれば、それで満足していた頃に戻りたい…。
カズキが憎い…私をこんな風に変えてしまったカズキが、憎い…。
「カズキ…」

「…斗貴子さん?」
68桜花バトル64 11/15:04/04/30 20:06 ID:fA3bNYb7
5、05:50 PM
興奮していたからだろうか。
迂闊にも私は、非常扉が開いたことにも、給水塔の下に誰かが来たことにも気づかなかった。
「斗貴子さん? まだそこにいるんだよね?」
唐突に下から聞こえてきたカズキの声に、ガバッと跳ね起きる。
ななな、なんでココにぃ?! さっき帰ったんぢゃあ?!
そうこうしているうちにも、カズキはコッコッコッと給水塔のはしごを上ってくる。
ちょ、ちょっと― だめ…。
突然の展開に、心臓が早鐘をうち頭が真っ白になる。
今、カズキの顔を見られない…。今カズキの顔を見たら、わたし…。

私は急いではしごの方に背を向けて座り直す。ついでにスカートも整えた。
コツ
すぐ背後にカズキが立っているのが、気配で感じ取れる。
「斗貴子さんに話したいことがあって、引き返してきたんだ」
私の顔はたぶん今、真っ赤なのだろう。熱くて、冷静に頭が働かない。

「さっき桜花先輩と一緒にいて、気づいたんだ。分かったんだ。オレやっぱり…」
「ま、待って…」
カズキが何を言おうとしているかは分からない。そこまで頭が回らない。
でももう、勘違いはたくさんだ。思い違いはたくさんだ。
言わなきゃいけないことがあるなら、伝えたいことがあるなら、自分からブチ撒けてしまおう。
なにもかも。全ての想いを、わだかまりを。
こんな苦しみから、もう解放されたいから…。
その後のことなんて、もう、考えれらないから…。
69桜花バトル64 12/15:04/04/30 20:07 ID:fA3bNYb7
「聞いてくれ、カズキ…」
「え? あ、うん」
気勢を殺がれて、カズキの声色が裏返る。
「カズキ…、私はその…命を救った」
「うん、そう!! 斗貴子さんが救ってくれたんだよっ!」
それが言いたかったんだよ!とでもいう勢いで、カズキが同意してくる。
「その時は、その…飛び出してきたりして、『えっ?』って感じだった。
 どうしようもない奴だな、と思った…」
「そうだね…邪魔になるのに…迷惑にも飛び出してた。そう思われても仕方ないよ…。
 オレ自身が、今だってそう思うぐらいだから…」
ホントに、無茶ばかりして…危なかしくて守ってやらなきゃって感じのコだったのに…。

「…でも…一緒に戦っていて、頼りにしている自分に気づいたんだ…」
「そ、そんなにたいしたことしてないと思うけど…。うん、でも頑張ったよ!」
キミは立派だった…。いつもあんなに、自分ばかり傷だらけになって…。

「色々あったし…その…本気で…傷つけようと戦ったこともあった」
「…それも昔のことだよ。斗貴子さんも誰も、悪くない…」
早坂姉弟の処置を巡り、カズキと対決したときの情景が脳裏をよぎる。
下唇を噛んだ。
真っ直ぐな、そして全ての生命に優しいカズキに比べて。
私はなんと禍々しいのだろう。なんと醜いのだろう。

「私は…ホラ、色々と…普通じゃないから…」
自嘲気味に言い捨てる。傷だけじゃない…。私は…こんなに醜い女だから…。
「そんなことないっ!! そんなこと言ったら、俺だってっ!!」
…カズキなら、そう返してくると思っていた。
胸の中に暖かいものが染み渡ると同時に、視界が霞み涙が一気に溢れそうになる。
まだだめ。もうちょっとだけ頑張るんだ。
まだ、一番大切なことを告げてない…。
70桜花バトル64 13/15:04/04/30 20:07 ID:fA3bNYb7
6、桜花バトルサーガ
「そ、それじゃあ…、大丈夫かな…? こんなこと言っても…困らないかぁ…?」
失敗した。声が上ずっている。
「大丈夫だよ。心配ない」
あと一息。あと一息だ。
「わ、私…わたし、わあぁ…」

「…す、好き…なんだって…、一緒にいたいって…言っても、いいの…かぁ…?」
…言って…しまった…。
飛び降りた時みたいにふわふわしている。身体が羽にでもなったかのような、虚な感覚。
あれだけ決壊寸前だった涙腺が、なぜか不思議にもピタリと止んでいる。
はやく、はやく何か言って欲しい。全否定でも、なんでもいいから。心臓が耐えられない…。

「…オレ…オレ…。スッゲー嬉しい!!
 だって、だってオレも好きだもん!!だからオレ今、スッゲー嬉しいよ、斗貴子さん!」
…あ…は…。
退いていたはずの水流が、再び解き放たれる瞬間を求めて戻ってきた。
こんなに…こんなに単純なことだったんだ…。
わだかまりも、なにもかも。私の想いも、キミの想いも…。
―そうだ、このまま、とびっきりの笑顔で振り向いてやろう。
傷顔だし、そんな表情したこともないから、怖い顔になるかもしれないけれど。
でもキミは、そんな私でも良いと言ってくれたから。
そしてその後、キミのシャツをぐしゃぐしゃに濡らしてやろう。
私がこれだけ悩んだんだから、カズキだって少しは困るべきだ。いい気味だ。 
よしっ!
私はスッ立ち上がって。
気持ちの全てをのせて。
ありのままの私を、キミに見せて…。

振り向いた先にあるのは…
夕日の中で、はにかんでいるカズキ…
     ……が差し出している、赤面したエンゼル御前。
71桜花バトル64 14/15:04/04/30 20:08 ID:fA3bNYb7
…。
……。
………。
ハァ?

「オレ、ホントに嬉しいよ! オレもコイツのこと好きだし、ホントに嬉しいよ!
 今日ずっと悩んでたんだ…でも同じこと、斗貴子さんも悩んでいてくれてたなんて…!
 オレ、昼の一件で、斗貴子さんはきっとゴゼン様のこと嫌いなんだなって思って…。
 それも仕方ないし…。斗貴子さんは特に、最初にゴゼン様と戦ったからさ。矢飛ばしてたし。
 いきなり飛び出して顔にへばりついたりしたし。どうしようもない奴と思っても仕方ない!
 オレもさ…最初の頃は変なやつだなって思ってたんだ。『え』ってなんだよって今でも思うよ…。
 だから斗貴子さんはおかしくない!斗貴子さんは普通だ! …でも勿体ないと思ってたんだ。
 斗貴子さんがゴゼン様と桜花先輩の命を救ったっていうのに、仲良くなれないのは…。
 けど、決戦の時のゴゼン様の道案内と援護を、斗貴子さんがそんなに頼りにしてたなんて!
 だから大丈夫、心配ない! 斗貴子さんも仲良くなれる! 一緒にいられる!
 いざ遊んでやってると可愛くて憎めない奴だから。
 …それに…斗貴子さんもゴゼン様のこと、本当は好きなんだからさっ!」

まくしたてるカズキの言葉は、半分も頭に入らなかった。
カズキは、目をうるうるさせているエンゼル御前を、満面の笑みで私の頭に載せて―
そして軽やかに靴音を立てながら、給水塔から降りていって―
いつの間に来ていたのか、
非常扉の前には、桜花がこれまた満面の笑みを浮かべて立っていて―
二人は頷きあうと『あとは若い者同士に任せて』と言わんばかりの爽やかさで、屋上を出て行った。

あとに残されたのは、夕日に照らされ放心している私と。
赤面して目を潤ませながら、私の顔をちり紙で拭いている白い浮遊物体のみだった。

―スタッフロール―
―――
――
72桜花バトル64 15/15:04/04/30 20:09 ID:fA3bNYb7
心身ともに疲れきった私が、寄宿舎に帰りついたのは七時過ぎ。
夕食なんて食べる気がしない。このまま寝てしまおう…。
身体をひきずるようにして廊下を歩いていると、まひろとすれ違った。
「あれぇ〜。斗貴子さん、なにか背中に貼りついているよぉ〜?」
ハッとして、背中に手を回してみると、紙が張ってあった。
     『はなたれ女』
もういい。もういいから死なせて。
私にはもう、その場に座り込むことしかできなかった…。



おのれエンゼル御前! おのれ!おのれぇッ!!
…いや、違う。
本当の敵は…真の黒幕は…、奴などではない。
私の脳裏に、にっくきエンゼルの影で高笑いをする、長い髪のシルエットがよぎる。
あの女…侮れん…!
真に倒すべき敵の名は―早坂桜花。

津村斗貴子の本当の戦いは、今、始まったばかりだ。
73名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:12 ID:fA3bNYb7
おわり。どうも、スレ汚し申し訳ありませんでした。
色々迷惑かけた人もごめんなさい。
短くするつもりが、余計長くなる未熟をののしってくれ…_| ̄|○
74名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:21 ID:Dqkp3qR2
最高でした。GJ!
75名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:29 ID:ZUBD1rVb
>>73
このブタ野郎!※素晴らしいの意
御前様はエロカワイイな
76名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:29 ID:Bx93qwYF
何処の続きかぐらい書いてくれ
77名無しさん@ピンキー:04/04/30 20:46 ID:fA3bNYb7
>>76
あ、すいません。
「タクティクス桜花」は、テンプレにある現行萌えスレの31-37にあります。
「伝説の〜」は萌えスレp19に投下したので、今は見れないみたいです。
78名無しさん@ピンキー:04/04/30 21:28 ID:zRPYn0Dm
>>73
おつかれぇ
79名無しさん@ピンキー:04/04/30 23:12 ID:JLl/Bk+q
乙。面白かった。
ときゅんとか、ブチ撒けたいとか笑った。
80SS保管人:04/05/01 01:44 ID:Xs5yfI5z
>>77
前作2つ共々収蔵させて貰いました
81名無しさん@ピンキー:04/05/01 23:35 ID:Rc7Ke2kp
>>73
今更ながら読みました。
GJ!
最高の萌え戦士ですよあなたは。(*´Д`)ハァハァ
もちろん次回作を期待してもいいんですよね?
82名無しさん@ピンキー:04/05/02 14:58 ID:EIRCi2ag
やっぱ萌えるなぁ
8373:04/05/02 20:53 ID:3Mh5UJT+
みなさん、どうもです。
>>80
うひゃあ!!
どうもお手数おかけしてスイマセン…。
前作まで拾っていただきありがとうございました。
しかし、SS保管の人はすごい仕事っぷりだなぁ。

>>81
はぁ、『タクティクス桜花外伝(GBA版)』というのは、64書き終えた時点で
大半できあがっているのですが…。
こちらのスレへの恩返しに、エロ系書けないかなと頑張っているところです。
迷惑にならなければ、また来週末にでもなにか投下したいです…。
84名無しさん@ピンキー:04/05/02 22:40 ID:kfdSsI0N
>>83
非エロでも萌えれば全然OKですけどね
とにかく期待してます
85名無しさん@ピンキー:04/05/02 22:58 ID:GBP7T2Na
萌えスレ見てたら、
ぴあきゃろでバイトをする
ウエイトレス斗貴子さんのssが読みたくなってきた。
前スレ935の続き。

疼きが我慢できないのか、もじもじと太ももを擦り合わせながら
斗貴子は呟く。
「……武装錬金(バルキリースカート待機モード)」
まだうっすらと白濁が残っている太ももが、奇妙な金属の筒に覆われる。
それでも太ももの動きが止まらないから、金属同士が擦れ合い
「ギギギ…」とはだしのゲンが苦しんでるような音が響いて、斗貴子はなんだか泣きたくなった。
まぁそれはともかく、説明の姿を借りた下手な言い訳と嘘吐きを始める。
「…その。こうした方が仕上げの効果があるらしいから」
「あ、なるほど。ブラボーがそんなコト言ってたね」
ぽん、と手など打ちつつ納得する単純なカズキに安心すると
シワ一つない細膝を立て、ゆぅぅ〜っくりと足を開いて
もうすっかりと潤っている秘所をあらわにした。

「や、やり方が分からないなら… さっき私がしたように、
…舐めたり ……足でぐいぐいしたり… …舐めたりしなさい……
その… 私が多少大きな声を上げるかも知れないが…
それは ……あくまで核鉄の作用による闘争本能がうんたらだから 気にせず続けて……いい…」
これが言いたいが為にわざわざ武装錬金を発動させたのだが、結局、
新米保母(ちなみに今は保育士)さんが、園児にあたふたしながら服の脱ぎ方を教えるみたいな
調子になってしまって、斗貴子は溜息をつきたそうな表情をした。
年上の矜持を捨てる決意の末のせっかくのおねだりなのに、どうも色気がない。

とはいえ。眼前にあるやや未発達な秘所は、カズキを真っ白にするには充分だった。
六舛経由で幾ばくか、そこの写真を見たコトはあるのだが、生は強烈。そして直は素早い。
(六舛… ああいう写真はどこから… おばあさんとか外人とか宇宙人のはともかく
小学生や赤ちゃんのはマズいような……… じゃなくてっ! 落ち着けオレ…! 
ここで止まったら、身を張ってる斗貴子さんに悪いから! 邪な気持ちではないから!)

考えを一気にまとめると、そーっと斗貴子の秘所へ顔を近づけた。
「斗貴子さんのここ、きらきら光ってて、すごくキレイ…」
ベタな事を生真面目に言う。
褒め言葉なのだが、斗貴子にとっては焦らされているようで
「そ、そんなコトは言わなくていい…っ!」
真剣に見ているカズキを、キっ!と軽く睨んだ。
「ゴ、ゴメン。…じゃあ、いくよ。……痛かったらちゃんと言ってね…」
銀色、肌色、黒色と、やけに色が賑やかな斗貴子の足の中にしゃがみながら
カズキは震える指先を、そーっと秘所の割れ目の部分へと伸ばす。
「んん…!」
待ち望んだ刺激に、斗貴子の眉根が軽く震える。しかし声はあげない。
(エ、エロスは程々にしないと…!)
などと耐えようとしているからだ。
だが、耐える表情と声はひどくかすれて、程々どころか逆にエロスがたっぷりだ。
それに触発されたのかどうなのか、二度、三度、四度…と
カズキのゴツゴツとした人差し指と中指が、沼地を歩いているような音で撫でていく。

「ふぁっ…! あ、…あぁ… ん、ぅ…ッ!」
お世辞にも巧いとは言えないカズキの指の動きだが、ひどく優しい。
妙に優しげで、満たされた気分になって、ひどく甘ったるい快感を感じてしまう。
「ん… くぅぅ」
だからこそ、極力声は抑えてしまう。
既に声が出てしまっても、それが核鉄のせいとカズキにうそぶいていても押し込めてしまう。
意地か羞恥かはよく分からないそれは、程なく破られた。
「ひゃッ!? ……こっ! こらァ……! 突然なんて許可しないぃぃ…ッ!」
不意に舌を這わしてきたカズキに、風船で殴りかかるように力なく怒る。
「…いいって言ったのに」
許可は貰っていたのに怒られて、またもやカズキは落ち込んだ。
「ちち違う! その…! そこは汚いから… 心の準備が……!」
斗貴子はしどろもどろになった。もはやどっちが年上か分からない。


「キレイだから大丈夫。…それとも、やっぱり、嫌?」
「い、嫌とかそういう問題ではない…! その……」
”もっと舐めて欲しい”のが本音だが、恥かしくて言えるわけがない。
「…ええい! 火付きが悪いぞキミは!
私が合図を送るまで、絶対に絶対に絶ッ〜〜〜〜対に止まるな!! 無駄口も叩くな!!
も、もし止まったらバルキリースカートで刺すぞ! 削るぞ!! ブチ撒けるぞっ!!!」
と、殺伐としたおねだりをするのが精一杯だ。

「…りょ、了解!」
どこかのワニなら「夫婦になったら間違いなくカカァ天下だな」と笑う所だ。
カズキは、ただ戦々恐々に懸命に舌を這わす。主人公なのにバター犬のような扱いだ。
薄く色づいた清楚な粘膜をただ舐める。頭上でか細く震える斗貴子に気付かず舐める。
ちょっとドキドキしながら、割れ目の中へにゅるり…と舌を入れて、舐める。
「ひゃぁぁ…!!」
より弱い所を出入りする不気味な心地良さに、斗貴子は軽く首を振った。
だが、カズキはやめない。合図が出ていない。
(けど合図って…ナニ? わからないけど、やめたら…)
確実にヒドい目に合わされるから、とりあえず舌を埋めたまま動かす。
舌を体液の粘度はますます濃く、生暖かい。

「んぅ…っ うう、あ、ふぁ…!」
お互い不慣れゆえに、感覚も大きさもまちまちにくる刺激に、つい斗貴子は太ももを擦り合わせようとしてしまう。
いきおい、バルキリースカートの支柱部分がカズキの頭を、ギリギリギリ!と締め上げる。
(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いってば斗貴子さんっ!)
それでも声を上げたらヒドい目に遭いそうだから(充分遭ってるが)無言で耐えて、なお舐める。
結果、太ももの動きが激しくなったせいでカズキの鼻が、ぎゅむ!と珠に押し付けられ
ガードレールをへこませる脚力が、斗貴子自身に返ってきたからたまらない。
「あ、ああ… そ、そこはぁぁ…!!」
細い体がもっと細く見えるほど力がすぅ…っと抜けて、カズキの頭を苛んでいる足がベッドに沈んだ。
…ちょっと間抜けで無理がある気がするが、とにかくそうなったのだッ!
鼻腔いっぱいに広がった、昆布のような匂いにぼーっとしたカズキだが
汗で前髪をべったりとつけて、小さい胸を上下させながら
はぁはぁと細い息をついている斗貴子を認めると、焦った。
屹立と体の奥で、何かが大きく疼き始めている。
ハっとして屹立を手で抑えてみると、痺れるような気持ちよさに遅れて
半透明の液が、驚くほどついた。

ゴク…

浅い眠りが醒めた様に気付く「未知の強さ」に誘われるまま
先走りの液でべたべたしている指先で、控えめで心細げな珠を挟む。
飛び込んでく嵐の中、何も迷わずにと言った心もちだ。
「や、やめっ…」
脱力しきった一番無防備な時に、一番無防備な部分をぬめぬめと指で擦られて
ためらう瞬間、闇に飲まれるように弱い心をおびき出されてしまう。
「…ゴメン。止まれない」
先走りで湿った人差し指で、ぬぬ…っと珠を押し込める。
「ひぁぁ……!」
奇妙な叫び声を上げながら、しなやかな両手で、カズキの頭を剥がそうとする。
だが、力が抜けているせいで剥がせない。表情が、犬に吠えられた幼稚園児のように心細げに潤んだ。
「は、早く終わらせたほうが楽だから…!」
「その、もう少し…はぁ…っ んん、弱く……! あ、ぁぁ!」
斗貴子は、左目だけギュっとつぶって、先ほどまでの我慢も忘れてうわ言のように叫ぶ。
カズキは、そんな叫んでいる嵐の中、動きを止めたら自分を無くしそうだから舌を這わす。
「いやぁ……! ……ち、違…! 嫌じゃ、やぁ… 嫌じゃ、ない…けどっ やあぁぁ…」
びくっ!と背中が弓ぞりに曲がって、引き締まったわき腹が一瞬だけ宙に浮く。
顔はというと、叫びすぎたせいで一筋の涎が垂れているのにも気付かずに
目をギュっと閉じて、虫歯に耐えるような表情だ。そんな斗貴子に、カズキは震えた声で尋ねる。
何度も記憶から呼びかけるような強烈さを以って。
「…指、入れていい?」
「ダ、ダメ! 破れる…!」
自分の純潔を指で破られる事へ抵抗を覚えている自分に少し斗貴子は戸惑った。
そういう概念は捨てたと思っていたのに。
もっとも、処女膜は指で破れるほど容易くはないしカズキも、力加減くらいは出来る。
といっても、カズキは鈍いから斗貴子が「始めて」だとは気付いてはいないのだが。
「爪、立てないようにするから…」
聞き分けのない子供に言い聞かせるような調子で言われて
斗貴子は、困りきった顔で更に困惑──する暇もなく。
「はぁ、ああぁ…! ひぅっ」
ぐじゃぐじゃと中をかき回されて、切なげに悲鳴をあげる。

指が出たり入ったりなぞったり離れたりするたびに
びしょびしょと流れる体液が、内臓のような存在感で流れていく。
もっとも、不思議と痛みがなく、ただ心地良くて気持ちいい。
大きすぎて受けきれないコトさえ除けば。
「ここ、こらぁぁ! 同時に、ふぁ! しっ、しないでぇ…!」
いつの間にか珠から皮を剥いて、熱心に、じと…じと…と舐め
割れ目を指でかき回し始めたカズキに、戦慄を覚えて懇願する。
「…多分もう少し」
「も、もう少しって何だ…!? その、いい加減に…ふわぁあっ!?」
途中で、珠に歯を立てられて、怖気のように快楽が走る。

「強っ…強いから… お願い、やめてぇぇぇ!!」
斗貴子は泣き出しそうな真っ赤な顔と声で、必死に頼むがカズキは聞かない。
もうすっかり血が集まった珠を舐めながら、指を不器用に、そして激しく割れ目を擦る。
のほほんとしているカズキにしては珍しく、興奮の赴くままに、珠をガリっ!と噛むと
「ふ、ふぁぁあああ…!!」
仰け反らせたノドが、がくがくと激しく震えるのを感じながら
斗貴子の意識は白くかき消えていった。
さて、しばらくして。
(達した為に意識を失った斗貴子に、人工呼吸を施したカズキだが
目覚めた斗貴子に手刀(ちなみに、山梨県西部の方言では”カラミティエンド”と言うらしい)を
首筋に食らわされ気絶して、斗貴子が逡巡した末、人工呼吸をそっと施すというような出来事が
1レス分くらいあったりなかったりしたが、それ書くと不二vs比古のあとの才槌vs翁みたいに
バランスもリズムも取れないだろうから、巻いていこう巻いていこう)

人工呼吸など、それまでした行為に比べれば一番の小物なのだが、ひどく気まずい。
彼らは唇を、大仰にいうなら「純潔の証」とみなしている所がある。
たとえ人工呼吸といえども、承諾も無しに唇を重ねたのは
意識がないお互いを汚してしまったようで、罪悪感と後悔があるのだ。
そのくせ何故か、拳一つの隙間で並んで寝ているのが、更に気まずさを濃くしている。
何か言わないと間が持たないのに、何も言えない。二人して損な性格である。

カズキはまだ痛む首筋をさすりながら、一生懸命に謝る言葉を探していた。
だが、見つかるのはぷにぷにした唇の感触ばかりで、どうにもらちが開かない。
そうこうしている間に、ここが年上のアタックチャンスと、斗貴子が文字通りに口火を切った。
「その…」
かすれ気味の甘〜い声だが、気まずいカズキには、十三階段に誘う無慈悲な看守の声に聞こえた。
怒られるのを覚悟して、斗貴子を見やると、熱くとろけて定まらない、溶けた鉄のような瞳が目に入る。
カズキ、初めて(斗貴子さん、可愛い…)とか思い、慌てて目を逸らした。
どうにも気まずい。ぽりぽりと頬などかきながら、とりあえず横顔全体で「ゴメン」と謝る。
そんなカズキの顔は、いつも以上に可愛らしく斗貴子に映り
「…仕上げ、して……いい」
手刀のコトを謝ろうとしていた口から、別の、しかし一番言いたい事を言わせてしまう。
「ホントにいい…?」
熱が篭りはじめて真っ直ぐな、初春の日差しのような目線を向けられては
斗貴子は無言で、こくり…とうなづく他ない。
「じゃ、じゃ行くよ…」
ぴと…と屹立を押し当てるカズキの顔は、彼の描く自画像のようだ。
緊張感や「スゴ味」がありすぎて、斗貴子は思わず笑いたくった。
だがカズキは笑えない。緊張してるせいで、屹立が力余って反れてしまったのだ。
それから三度。ぬめついた粘膜を擦られ短い声をあげた後、斗貴子は
「その。ひょっとして初めて……か?」
ひょいと首を上げて聞いた。べそかく迷子に家を尋ねるような複雑な表情で。
「……うん」
故に、迷子が家の住所を知らないように、挿入の仕方がわからなくて、カズキはうつむいた。
その反応に、斗貴子は色々な意味で安心した。そして、屹立をそっと持つと
「多分、こうすればいいはずだ…」
何ともいえない生温かさに頬を赤らめつつ、屹立に角度をつけ、秘所へと導いた。
「さすが年上…」
「…ばか」
年上であるせいでリードを取らなくてはならず
声一つ立てるにも神経を削り続けて、ようやく屹立を導いたのはいいものの
成功しても失敗してもどうなるかという不安を今も必死に押し込めているといるのに
感心されてはどうも難儀な気分でやるせない。
そんな難儀な気分のお姉さんへとカズキは、ゆっくりと挿入を開始した。

ふとカズキの頭に、Hでキレイなお姉さんの”さよなら66。キミの笑顔は忘れない増刊号”の
『兵は拙速を尊ぶッ! 初めての時は一気にバーっと入れちゃいましょう!
我入れる故に我在りです! 扉の向こうへREADY STEADY GO! 本文:しんよ〜鈴木』
とかいう一文が浮かんだりもしたが、彼は怖いのでゆっくりと入れる。
ゆっくりと言えば、”第三期EDに引くのはダメか?増刊号”には
『前言撤回ッ! 相手が初めての時は、ゆっくりと時間をかけて痛みが薄らぐのを待つべきです!
待たなくて、二人が無邪気に笑ってたあの頃に戻れなくなるのは…辛いぜ? 本文:ヘタレメガネ』
とかいう一文もあったりするが、それとは全く関係なく、斗貴子は
「ん…」
押し広げられる圧迫感にかすかに呻いた。
93名無しさん@ピンキー:04/05/02 23:38 ID:kfdSsI0N
(*´Д`)ハァハァ
GJ!イイです
94名無しさん@ピンキー:04/05/02 23:49 ID:rH9dC7Wm
ただただ(*´Д`)/lァ/lァ
ほんとGJ
95名無しさん@ピンキー:04/05/03 00:10 ID:FaMXIoOT
小ネタがやたら多いな(w
六舛とか震洋とか、ハガレンとか。

>山梨県西部の方言では”カラミティエンド”と言うらしい

バーン様は山梨県人だったのか。
96名無しさん@ピンキー:04/05/03 00:34 ID:eL/jCYOa
GJ!
とっきゅんカワイイ!
こ、これがエロの書き方か…
97名無しさん@ピンキー:04/05/03 00:49 ID:XjB+BhRG
さりげなくブレイドの覚醒が混じってるのなw
98名無しさん@ピンキー:04/05/03 01:09 ID:PH38adU1
あと、ジョジョやダイがちらほらと。
99名無しさん@ピンキー:04/05/03 02:03 ID:ETmQoLqh
「どっかのワニ」とか、「許可しない」とかw
100名無しさん@ピンキー:04/05/03 02:21 ID:TqAjSCZd
直は素早い、もなw
101名無しさん@ピンキー:04/05/04 20:16 ID:7XRdIvWm
皆今はUターンラッシュの最中か。
102名無しさん@ピンキー:04/05/05 02:22 ID:DWF5aHpN
タダイマ-


オヤスミ-
103名無しさん@ピンキー:04/05/05 03:15 ID:gD3iVNpc
>102
オツカレー
104名無しさん@ピンキー:04/05/06 22:06 ID:wHvMcnJM
オハヨー
「ふぁ…」
先端だけが埋まると、甘い声が漏れた。カズキの口から。
敏感な先端が、しどけた粘膜にぬるりにゅるりと包まれる刺激は彼には強すぎるのだ。
だが、彼はくっ…!と息を吸って震えを治めると、
「……ゆ、ゆっくりでもいい?」
少しバツが悪そうに聞いた。
「別にいい」
「…ゴメンね。早く終わらせた方が楽なんだろうけど…」
謝りながら、38度6分ある上気の顔でカズキは進む。
緊張と不安、ひたむきさと、一筋の汗。彼ならではの表情だ。
斗貴子はそんなコトをベッドに頭を埋めながら思い、フと笑みを浮かべた。
本当は顔より、挿入されつつある箇所を見たくもあったりするのだが
焼け石を埋め込んだような、重くて熱くて痛々しい違和感を
下腹にもたらしている箇所だから、怖くて見れなかったりする。

「えと、どうすれば…」
ぬ…と突き当たった屹立を、どうすれば良いか素直に聞く。斗貴子が経験済みと信じて。
「そ、そのまま…突き進んでいけばいい。
確か、その、血は出るけど……カ、カサブタを剥がす程度で済む…っ!」
教えざるをえない。一層増した色々な違和感に息をつきつつも。それが年上の心意気ってものだ。
「斗貴子さん、ケガ…してたの?」
血とか、カサブタと聞いて、単純にケガを連想したのかカズキは心配そうだ。
「…違う。その。………その」
斗貴子は口ごもったが、ウソをつけば心配される。心配されるのは辛い。だからつかない。
「………は……初めて……だから…」
「え…? えええ!?」
カズキはギャグっぽい例の顔になった。
文字通り「手取り足取り」でリードしていた斗貴子が未経験という事実は、衝撃が大きいのだ。
斗貴子はと言うと、喋れば、衝撃に揺らめく彼に引きずられてしまいそうだから、”だんまり”だ。
とりあえず、(…いいぞ せいぜい恐怖しろ ………私も怖い!)とだけ思った。真っ赤な顔で。
「オ、オレなんかでいいの!?」
いちいち生真面目な彼に苦笑しながら、落ち着いたようなので斗貴子は答える。
「…だから! これは訓練の仕上げなんだからそういうのは別にいい!」
「けどっ…! 斗貴子さんだって女のコなんだから、初めては大事にしないと…」
「私ならいい。せいぜい、カサブタが剥がれる程度で済む。…それだけだ。
それだけでキミが”拾える命を全て拾う”ようになれば安いモノだ。それに…」
カズキが相手ならば構わない。のだが、それは言わない。
言えば、今の微妙な彼との関係が変わりそうだから嫌なのだ。
振られるのはいい。だが、もし受け入れられたら…と考えると、怖い。
受け入れてくれる彼を、再び、自身の黒く滾り続けている形質で傷つけるのが怖い。
だから、いずれ彼を日常に返して、自分は再び戦場へ。そういう別れを望んでいる。
だがそれでも、カズキが相手ならば構わない。…たった一度だけならば。

「…破れても、核鉄で修復できるから、キミが気にするコトはない」
思惑とは裏腹な、ひどく乾いたコトを斗貴子は言い終えた。
だが何故かその顔は、かつて山奥で「日常に帰りなさい」といった表情に似ていて
カズキは寂しい気分になったが、しかし、それを押し込めた。
「ゴメンね… オレのせいでこんな…苦労をかけてしまって。けど、これで最後だから…」
『最後』と言う言葉に、斗貴子の胸が少しつまった。
「強くなったら、まず一番に斗貴子さんを守るから。だから、だから…」
少し乾き始めた秘所へと、屹立を力強く当てる。
斗貴子の目が潤んだのは、その刺激のせいだけでは、多分ない。
「行くよ… 本当に、本当に。ゴメンね…」
(キミだって初めてだろうに…)と思う斗貴子に、ゆっくりと突き入った。

カサブタと皮膚の間に爪を入れて、一気に剥がしたような感覚が走る。
一瞬、斗貴子の目がこれ以上ないほど見開いた。
「ぐ…!」
ノド奥が詰まったような声をあげ、思わず歯を食いしばる。
剥がれた部分の痛みはともかく、こなれていない秘所へかかる圧迫感が辛いのだ。
関節に石でも詰められたような異物感が、じんじんと腹を熱していく。
カズキの屹立は岡倉の5倍はあるから、小柄な斗貴子の体にはキツい。
幾筋もの赤い線を流しながら、びくりびくりと屹立を受け入れる秘所は広がりきって
見るだけでも痛々しい。だが。
「そ、そうだ、そのまま…奥へ」
歯を食いしばるのを必死にガマンして、斗貴子は懸命にカズキを見る。
「う、うん…」
カズキはカズキで、まったくこなれていない秘所の締め付けが痛い。
進もうとはするが、腰が鉄塊を引きずるように重くて
カズキはふぅ、ふぅ、と息をつきながら進む。
細膝を支点にしているので、進むたびに斗貴子の足はギシギシと揺れた。
そうして、いつの間にか足が浮き、赤ちゃんがおしめを変えられるようなポーズに
斗貴子がなってしまった時、ようやくカズキは最奥へとついた。

「んぐっ!」
ひどく熱をもった肉感に、腹の奥を突かれて斗貴子はまた声をあげた。
と同時に、交じり合った半透明の赤い液が、べちゃり…とカズキの陰毛に染みた。
「大丈夫? ちょっと辛そうだよ」
「大丈夫だ。痛いのには慣れている… むしろ、痛い方が楽だ」
ウソではない。戦士ゆえに、辛い状況には慣れやすいのだ。
それでも、下腹部にくる熱さと圧迫感が気になって
ちらりと見たお腹には、想像したような痕跡がなくて不思議な気分になった。
なんとなく、嬉しい。

「そろそろ動いて……」
「…うん。けど、力は抜いて。痛かったら……言ってね」
カズキがぎこちなく動き始めると、こわばった内壁がずるずると擦られて
「ん…!」
圧迫感がムズ痒さへと変わる妙な感覚に、せつなげに眉根を寄せた。
更に緩やかに(内心抜けないかとハラハラしつつ)カズキは腰を前後する。
「ん、んぅ!」
最初に比べて、若干素早く、舐めらかに奥が疲れる。
圧迫感にはやや慣れた。裂けたトコの痛みはもう忘れた。
しかし、それらの向こうから徐々に徐々にと何かが来ている。

「斗貴子さんの中、あったかいね…」
カズキも同じなのか、どこか声が震えている。
「へ…変なコト言わないで…」
覗き込まれて、ぷいと顔を反らした。
もちろん羞恥のせいなのだが、カズキからは
痛いから怒っているように見えて、余計なコトを思いつく。
「ここここらぁ! か、関係ないトコに手を置くなぁ!!」
胸に手を置かれると同時に、受身のスイッチが入ってしまった。
「だ、だって斗貴子さん、痛い時や辛い時は言ってくれないから…
せめてこれなら。気功だから、楽になれると…思うよ」
ワカってない親切ほど始末の悪いモノはない。
そう。オレはあの時ラーメン食べたかったのに、弁当差し出されたから……
…ではなく、カズキは、ゆっくりと手を回し始めた。腰も止めずに。

「い、いい! 痛い方が楽だからぁ…!」
ふよふよと胸をさすられて、甘ったるい刺激が
導火線の火花よりも激しく早く斗貴子に走る。
「痛くない方が楽だから、無理…しないでいいよ…」
「キっ、キミこそ無理をやめ……ひぐっ!」
核鉄よりも希少な膨らみを、文字通りの一手に収めながらも
なお腰を突き入れてくるカズキに辟易だ。
ピザの生地をこねるような、丁寧に力強く揉まれる感触がたまらない。
「い、いや…! 痛くないから… そのっ! …気持ちいいから、やめて……!」
「本当?」
手だけを止めたカズキに斗貴子は一筋の光明を見出した。
「…ほっ、本当だ! だから胸は触らなくていい…!」
「き、気持ちいいなら、…いいでしょ…? 優しくするから…」
要するに、気功にかこつけて触りたいらしい。それも悪くはないのだが
「しなくていい… 優しくしないでいいから… やめて…」
秘所と胸を同時に責められたらどうなるか分からず、
斗貴子はおびえた表情で頼むが、こういう時にカズキが言う事を聞いた試しはない。

ぐず…! ぐず…!
更に動きを早めた。若干こなれたせいか、抵抗も少ない。
「ふぁ、ふぁぁあ…!」
ゆったりと胸を揉む腕をはねのけようとするも、かなわず、斗貴子は喘ぐ。
秘所からの水音が、恥かしくも心地良い。
蜜が更に白く、濃くなっていく。濃くなれば濃くなるほど
ぬるぬるとした内壁が一層強く優しく屹立を締め上げて
「斗貴子さんっ 気持ちいいよ…!」
と、ムズ痒くもある刺激をかき消そうと、カズキは必死に動いていく。
「はう…! い、いい加減、胸、触らないでぇ…!」
ささやかな胸を、右手でややキツく潰されて一際高い声が上がったが
カズキは構う事無く、片膝から細い脚をがくんがくんと揺らしながら打ちつける。
時おり、「ッ…!」と閉じた眼を震わせながら、なおも突く。
「む、胸、触っていいから、も、もっとゆっくり…」
仕方なく折り合いをつけて、カズキが喜ぶのならと腰を動かしたくなったのだが
彼が早すぎて合わせれない。ちょっと生殺しな気分。
頼む斗貴子は、こういう時のクセなのか、片目だけをギュッとつぶっている。
はぁはぁとつく息は、全力疾走した子猫のように甘ったるい。
「ひゃ…」
「ゴメン。このまま…」
座ったままでは大分キツくなったらしい。そんなカズキの体重に少し、おののく。

砂漠における水ッ! きちんと仕上がってるH×Hッ! 荒木作品における真人間ッ! 
以上のような貴重で希少な斗貴子の胸に、カズキはうずまりつつ突き入れる。
「あ、あ、あぁ…」
「斗貴子さん、気持ちいい?」
「き! 気持ちいいが、もっと、はぁっ ゆっくり…」
上目づかいのカズキに、熱っぽい息を吐きかけられ、アルコールを嗅いだようにぼぅっとする。
霞む視界の先のカズキがガクガクと揺れて見える。突かれる速度が上がっている。
「だからゆっくり…ひぁ!」
そして更に乳首が、空になったチューペットを未練がましく吸う幼稚園児の調子で、強引に吸われた。
「すっ 吸うなぁ… なにもでなっ……ひぐぅ…っ! ……っ〜〜〜ッ!」
「はんだか、ひふらへみたい…(なんだか、きくらげみたい)」
軽く噛みつつのん気で勝手なコトをいうカズキをよそに
斗貴子は伸ばしきった首の先で、一人震えた。

「そろそろ終わりに…」
カズキは身を起こすと、自身の太ももの上に斗貴子のそれを乗せた。
「! こ、こらぁ…! いつの間にこんな格好にしたんだキミは………っ!」
この時初めて、斗貴子は自分がおしめを替えられるような格好だと気付いて
羞恥のあまり、赤面から逆に青く血を引いた。
「…でも、可愛いよこの格好。お人形さんみたい」
「う、うるさい! そんな人形どこで売ってるんだ! と言うか人に変な格好させて勝手に喜ぶなぁ…!」
瞳孔を開く斗貴子だが、怒声は嬌声へ変わる。あと、悲しみは優しさに、自分らしさは力に(だったか?)
「ああ、あぁ…!」
蠢く屹立が膨張したような錯覚を覚えて、斗貴子は軽く首を振った。
だがしかし、思った。このまま受けでいていいのかと。いや良くない。何故なら斗貴子は年上だから!
(”攻め”に回れぬ以上!! 今の私の全力でなんとかするしかない!!!
この身に年上の誇りやら何やらを込めて!!! ゆくぞっ!!!) カッと目に光を灯す。
下腹部に力を込めて締め上げる。
この時、六舛孝二「カズキ、そいつに触れたらおしまいだなんとかかわせー」と自室で呟いたが別の話。
「う、うわぁ…!?」
締め上げたまま、腰が動く。うなぎを掴むようなにゅるにゅる感がカズキに走る。
「…どうだ…っ! 良い…あふっ ん、んんぅ… 気分だろう…! まるで花をつむような…!」
回避は不能とか斗貴子は得意げになったが、もっとも、あまり意味はない。
というか一番影響を被るのは斗貴子自身だ。強く締めた屹立の質感に、花弁がひくついている。

「く…!」
カズキ、思わぬ反抗にめずらしくムキになったのか
黒靴下に覆われているふくらはぎを強引に斗貴子の頭の方へと曲げて
鞭を打ちつけるような乾いた音を以て、一際強く早く激しく打ちつける。
「や、嫌、こんな格好……あん…!」
思わず出た甘い声に口を抑えて、だらしなく白い蜜をこぼしながらも、なお腰を動かす姿は健気だ。
はっ、はっ、はっ、とお互いの口から息が漏れる。
「ひ、ひぁぁあ! あ、あ、あ…!」
乳首を軽くつねられて、斗貴子は半開きの口から小さな舌を覗かせた。
それだけの刺激のせいか、内膜が押しつぶすように締め付ける。

「と、斗貴子さん、もう…!」
限界が近いのか、切羽詰った声を上げながらカズキが倒れこんでくる。
小さな胸を押しつぶす、温かくて逞しい胸がせつない。
手を大きな首根っこへと、組み伏せられた足をカズキの腰へと、どうにか回す。
「これじゃ中に…! そ、外に出すから、離して…!」
だがしかし、恐らく最初で最後だから斗貴子はカズキを最後まで受け入れたいのだ。
「かっ かまうなぁっ! 私の勝手…! はぁ…! あああぁぁっ!」
秘所よりぴゅるぴゅると透明の液を吹きながら、斗貴子が
「で、出ちゃう…!」
情けない声をあげながらカズキが倒れこみ、ほぼ同時に達した。
どくんどくんと自身の中に迸る感触を、斗貴子は目を閉じてしばし味わった。
ふぅ、ふぅ…とお互いに余韻にひたる。消耗はあるが、満たされた気分だ。

しかし。
斗貴子は細い首を震わせながら、カズキは足にかかった体液に手をやりながら
ほぼ同時に気付いた。
(お漏らしした…!)と。

勿論ただの「潮吹き」なのだが、周知の通り、性知識を「Hでキレイなお姉さん」から得ている
プリティでキュアキュアで、二人がそれを知らなかったのは何故か。説明しよう!
遥か銀成の彼方にある「Hでキレイなお姉さん」の編集部にはジンクスがある。
「潮吹き」の記事は、扱うたびに不幸が注ぐ、と。そう、漫画の題材における「鬼」の様に。

父の会社が倒産する お気に入りの漫画が最下位を彷徨う、鉛筆で人を刺しただけなのに殴られる
アンケ出し続けたのに掲載順が上がらない、「怪奇千万! 十五朗」の掲載順が上がらない
娘が目の前で三日月頭に喰われる、妻が巨漢二人に強姦され流産 

実際、上記の不幸がライターの身に注いだ為、今では取り上げないようにしているのだ。
故に、性知識を「Hでキレイなお姉さん」からしか得ていないカズキと斗貴子氏には
秘所から吹かれた液が「お漏らし」としか思えず、ひどく気まずかったりする。
ああ、知らないという罪と知りすぎる罠。戦え、デカレンジャー。捜査せよ、特捜戦隊デカレンジャー。

以上の様な事を、六舛孝二はピッコロさんの声真似で呟きながら
銀の脳をオレンジの染料液体に浸して、金の脳を作ったがそれは別の話。

場面は戻る。
「キ、キミがあんな無茶をするから…!」
半泣きとも取れる声音で、斗貴子は怒った。
花も恥らう(脳漿をブチ撒けられた花もいるが)18歳が
好意を寄せている男性の目の前で失禁してしまったのだ。
目線を必死に背けている真っ赤な顔に浮かぶのは、汗か涙か。
「ゴ、ゴメン! けどオレだって似たような事をしたから気に…」
「するに決まってるだろ…! キミはバカだ! バカだバカだ! …バカだぁ!」
射精を引き合いにカズキが慰めようとするが、いくらなんでも的外れ過ぎて
斗貴子は少しヒステリックに叫んだ。
「誰だって失敗はするんだ! 恥かしいことじゃあないから!」
「うるさいうるさい! この傷を無駄にしないで笑って歩ければいいとでも言うのかァァァ!!」
カズキは(なんでNARUTOなんだろう)とか思ったが、とにかくなだめるコトにした。
「拭くから! 誰にも言わないから…」
真剣な顔で訴えられて、斗貴子はぐっ…と言葉がつまる。
基本的に彼に甘いから、いざ詰め寄られると怒れない。
「ふ、拭くなら自分についてるのを先にしなさい…! 私は自分で拭くから」
上体を起こしてさっさと拭いた。拭きながら、うっすらと赤みの混じったシミが目に入る。
「取りあえず」
横に座っているカズキに語りかけるワケでもなく、ぽつりと呟く。
「任務完了…か」
貞操自体に興味はないが、カズキとのこういうコトがもうないかと思うと少し、名残惜しい。
秘所から、とろり…と白濁が流れて、いっそこれだけでも乾かなければと思う。
「ね、斗貴子さん」
「なんだ…?」
不意に横からの声。
「…も、もう一度しちゃダメ? その、気持ちよかったから…」
「キミねぇ…」
出そうになる笑みを抑えながら、わざとらしく溜息をつく。
そして、あくまで毅然と(と思ってるのは彼女だけだが)
「…い、いいか! もう一回だけだぞ! もう一回だけ…」
言いながら、斗貴子はカズキを押し倒した。
この後、実に16回ほどカズキは絞られて、凄まじい山吹色の朝日を見た。

さて、その頃パピヨンはと言うと。苦しんだ後、ちょっぴりいい思いをしていた。
と、言う訳で→                                   続く。
あ、>>92の続きね。
115名無しさん@ピンキー:04/05/06 22:55 ID:AZ8i1UYE
キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
116名無しさん@ピンキー:04/05/06 22:57 ID:wHvMcnJM
キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!

リアルタイムで堪能しますた。ガッジョブ!!
117名無しさん@ピンキー:04/05/06 23:02 ID:6dSG3thU
なんというか…かなわんなぁ〜。
どこから突っ込んでいいやらw
118名無しさん@ピンキー:04/05/06 23:17 ID:QG/ZjdUP
>(…いいぞ せいぜい恐怖しろ ………私も怖い!)
>(”攻め”に回れぬ以上!! 今の私の全力でなんとかするしかない!!!
>この身に年上の誇りやら何やらを込めて!!! ゆくぞっ!!!) カッと目に光を灯す。

何故かミストバーンのセリフが良く似合う。ヒロインなのに。

>六舛孝二「カズキ、そいつに触れたらおしまいだなんとかかわせー」

こっちはポップ。
119名無しさん@ピンキー:04/05/07 01:19 ID:FEGfrWaF
※()内は核金の内臓AIが独自に解説したもの

3月27日
銀成市ホムンクルスコミューン壊滅のため本隊から出発してすでに2週間。退屈で死にそうだ。戦士・斗貴子を
おちょくるのも飽きたし。唯一の楽しみはTV埼玉の番組。できれば数日くらい滞在していきたいが、↑が許さ
ないだろうな。なにしろあいつはΟΩ♂(訳不可能)な堅物だ。もしかして前世は◎↑↓(訳不可能)かもしれな
い。何か良い手はないものか。

3月28日
TV埼玉の中でも、特に山形・旅の見聞禄のは面白い。良い考えが浮かんだ。戦士・斗貴子たちのストロベリ
っぷりをためせる上に埼玉にも寄り道できる。一石二鳥の名案だ。ホムンクルスの長に連絡し、計画の内容
を説明する。長はマイケルジャクソンのサイン入り蝶々仮面と青いヒゲを交換条件に、引き受けてくれた。埼玉までいければ計
画は8割方成功するだろう。何しろ戦士・斗貴子たちはホムンクルスの長と俺の交流にまったく気づいていない。
後はブラボーなタイミングで銀成市に到着するだけだ。明日早速実行に移そう。

4月1日
思わぬハプニングで、戦士一人が行方不明になっていた。とりあえず29日からの経緯を記しておこう。
120名無しさん@ピンキー:04/05/07 01:19 ID:FEGfrWaF
3月29日
埼玉潜入成功。うまく銀成市に向け、出発できた。しかし、計画のほうに時間の遅延が起き、到着に失敗してし
まった。そのショックでブラボーな登場の仕方を忘れてしまった。気づいた時には銀成市のどこかの学園の廊下
にいた。どうやら部屋の中から人が何人か出てくるようだ。まあいい、若い奴ならなんとでも丸め込めるだろう。
ブラボーな登場を忘れてしまったついでだ。寮長ということで埼玉県民の反応を試してみよう。楽しみが増えた。
唯一の心配は計画を知っている戦士が音信不通なことだけだ。

3月30日
何もすることがないので、ブラボーなポーズをとる。どうやらこの部屋の住人は武藤カズキという埼玉県民の
銀成市民らしい。写真で見るとまるで△◎×(訳不可能・いい意味ではない)のような顔をしている。いきなり
食われることはないだろうが、ちょっと不安だ。通信機をチェックするが、戦士の行方は謎のままだ。

3月31日
武藤カズキと改めて対面。予想以上に単純でブラボーな奴だった。ホムンクルスと戦ったことがあるようで、俺が
戦士長ということは容易に信用させる事が出来た。ブラボーな奴であることも疑ってる様子はない。
ちょっとボケるとすぐ反応してくれる。はずみで励ましてみたら、なぜか感動していた。阿呆だなコイツ。
戦士・斗貴子に次ぐ新しいオモチャを手に入れたみたいで嬉しい。これも縁だし、ついでにこいつも計画に巻き込ん
でしまおう。偶然にも戦士・斗貴子が武藤カズキのことを気に入っていることがわかった。冷徹ですぐにブチ撒けそ
うな日本人(雌)なので、うまくいけば計画も円滑に進むだろう。それどころかうまくいけば△△×(訳不可能・公では
絶対できないことらしい)ぐらいさせてくれるかもしれない。なにしろ日本の、特に過去になにか背負っている若い
雌は最近△×◎△(訳不可能)で、◎△×(訳不可能・かなりキツイ言葉らしい)な奴が多いそうだし、顔からして絶対
□□×◎(訳不可能・◎△×のさらにキツイ言葉らしい)のはずだ。
121名無しさん@ピンキー:04/05/07 01:21 ID:FEGfrWaF
4月1日
M字型前髪の姉とM字型前髪の弟の立ち話から、ホムンクルスのアジトを知る。銀成市の山奥にあったらしい。通りす
がりの月顔に聞いたら、簡単に教えてくれた。意外にも警備は手薄で一般人も合言葉さえ言えば自由に出入りできる
らしい。それは地上部分だけで、地下に特別な施設があるようだ。専用ポーズを持つ限られた者にしか入れない場所
のようなので、しばらく時間を潰し、それらしき人物を手当たり次第に眠らせて躍らせてみる方法をとる。3人目で
ポーズ入手。調整体が詰問してきたので眠らせる。十数分歩き回ってようやくバタフライ発見。彼が紳士的に対応して
くれたので、こちらも正体を明かし、相手の出方をうかがう。彼は、証明を求める代わりに、培養フラスコのある部屋
に俺を連れて行き、その機器についての構造を聞いた。バタフライは興奮しているのかしていないのか、自分の言って
いることがわかるのかわからないような顔で、説明しているのかもわからない様子だ。
俺のそんな疑問に気づいたのか、彼は「私はよく人から、真面目に話したいのか?ヒゲを自慢したいだけじゃないのか?
としかられるのだが、私自身はしごく真剣に話しているつもりなのだ。気を悪くしないでくれ」と言って来た。
どうやら子孫の観察眼は正しいようだ。根はいい奴らしい。機器の内容を話したらとてもご満悦な様子だった。
代わりに核金について、少々教えてやった。あまりにもあっけなく事が進むので逆に不安になったが、事情を聞いてみる
と納得できた。どうやら戦士・斗貴子によって罪も無いホムンクルスが血の雨が降る程虐殺されて意気消沈しているらしい。
俺の場合、「いい錬金の戦士」ほうに分類されているらしい。俺としては不本意だが、まあ事を荒立てることもないので
ブラブラしていた。小一時間ほど雑談し、俺が戦士・斗貴子のことを知っている事を打ち明けると、戦士・斗貴子の愚痴を
さらに小一時間ほど聞かされた。かなり対処に苦労しているようで同情した。やはりあの女△×◎△(訳不可能)だ。
122名無しさん@ピンキー:04/05/07 01:22 ID:FEGfrWaF
すっかりバタフライと打ち解け、彼はいつでも来てくれていいと、俺専用のポーズまで作ってくれた。本当にいい奴だ。俺は調子
に乗り、彼も芝居に巻き込むことにした。ホムンクルスの信奉者をカズキと戦士・斗貴子の部屋に向かわせ、正体を隠して
いることがバレている事を気づかせるのだ。バタフライによると「娘はそれで、虐殺スイッチがONになるだろう。私は娘に
ホムンクルスを向かわせ探りを入れる。娘はよく、ホムンクルスはいるだけでムカツクといってすねるが、私はもっとムカツ
いている事を証明してやる」との事。これはまさしく後に証明された。バタフライが陣内を向かわせたところ、ブチ撒けら
れたそうだ。皆それぞれ事情があって当然だ。それを暴力で征するのはおかしい。やはりあの女△×◎△(訳不可能)だ。
一方カズキのほうは俺との特訓で勘付かれるかもしれない事がポイントだ。バタフライに黙っていたが、もしカズキに勘
付かれたら、戦士・斗貴子にボロクソにいってやるつもりだったのだが、カズキは気づかなかった。くそ、こいつもいい奴だ
だんだんイライラしてきた。俺は戦士・斗貴子のいやらしいメスの部分を見たいのに。こうなったら明日の計画に全てをかけよう。
そろそろブラボーな感覚も戻ってきたし、戦士・斗貴子も暴走し始める一歩手前だ。ホムンクルスの長と打ち合わせをして、
戦士・斗貴子たちが来たら学園にいってもらい、ネタフリをきかせることにした。カーニバルでのやられ役を選ぶの一番の問題だ
と思っていたのだが、意外にも彼らの若い連中は皆乗り気で、我も我もとその役をやりたがった。通説では彼らはマゾらしい。結局
一番ののしられたいと言っていた和月組というホムンクルスたちをやられ役に選んだ。面構えもエロスだし、本人も大乗り気
だ。キーワードは「カズキとそこでストロベリったらビデオと写真で許してやるぜ」
これを聞いた戦士・斗貴子と武藤カズキがそれぞれなんと答えるか、今からワクワクする。
明日の日記はさらに長そうだ。
123名無しさん@ピンキー:04/05/07 01:32 ID:wBiAvNmj
>>114
面白いとは思うが、随所に散りばめられたネタが少し痛くなってきた気がする。
口調が不自然になるのは最低限避けて欲しいところ
124名無しさん@ピンキー:04/05/07 07:34 ID:iwuveu3s
>斗貴子は、こういう時のクセなのか、片目だけをギュッとつぶっている。
初めてだったはずなのにクセがすでにあるということは、斗貴子さんは一人でする時も片目をwんvぷg;ときこshたr
125名無しさん@ピンキー:04/05/07 08:47 ID:QH4lQT6u
>>124
ふじこじゃないのかよわろた
126名無しさん@ピンキー:04/05/07 14:04 ID:3QP9PBm7
>>119
だれの日記すか?
127名無しさん@ピンキー:04/05/07 23:37 ID:8m89UmrN
>>126
ブラボーだろう。
元ネタということなら>>119メル欄。
128名無しさん@ピンキー:04/05/08 18:25 ID:5JqjFJBB
早坂姉弟×斗貴子
やっと書き終わったので投下します。
終わり方がちょっと暗いです…
129早坂姉弟×斗貴子 18:04/05/08 18:26 ID:5JqjFJBB
「あっあっあっあああぁ!」
桜花のあられもない声だけが保健室に鳴り響く。
制服の上半分を腰まで脱いで脇から通された秋水の手が揺れ動く乳房を掴む。
捲くれ上がったスカートの下、開いた足の付け根には斗貴子が顔を埋めて舌で奉仕する。
「そこ!津村さんそこ……もっと!」
「うぶッ!」
斗貴子の頭を掴んで、もっと奥までとあそこに押しつけた。
足で頭を挟んで逃げ出さないようにしようとしたが、秋水の手がそうさせない。
「大丈夫だよ姉さん。ちゃんと言ってやればシテくれるから。な、津村」
「そ、そう?」
斗貴子はあそこに口をつけたまま器用に頷く。
「じゃあもっと奥の方を……そ、そう!いいわ!」
手を離しても舌を奥まで挿れて桜花が一番感じるところを探し当てる。
今の斗貴子は飼い主の命令を忠実に守る犬でしかない。
少しでも気に入られて”ご褒美”が貰えるよう奉仕する姿が笑いを誘う。
「随分熱心だな。そんなにコレが欲しいのか?」
突然視界に入ってきたペニスに目が奪われる。
桜花を後ろから抱いていたはずの秋水がいつの間にか自分の前にきていた。
嫌悪感しか抱かなかったはずなのに、見ただけで履いていたショーツにシミが広がる。
「待ちなさい津村さん。まだダメよ」
言うことを聞かない牝犬をぴしゃりと叱りつける。
効果は抜群で、すぐに奉仕を続けようと桜花に近づこうとした。
だがそれも止められてしまい、不安の色を隠しきれず、おずおずと桜花の機嫌を伺う。
「あ…あの…」
「もういいの。ありがと、津村さん」
一言だけお礼を言うと桜花はもう必要ない制服を全部脱ぎ捨てた。
女性らしさを強調するカラダのラインに斗貴子は目を奪われ、同時に嫉妬した。
しかし複雑な視線を送っている斗貴子を無視して四つん這いになって秋水を誘う。
「秋水クン、もういいでしょ?お願い、早く挿れて」
自分で広げたあそこは待ちわびてヒクヒクと動いていた。
130早坂姉弟×斗貴子 19:04/05/08 18:27 ID:5JqjFJBB
パンパンと乾いた音が鳴る。
目の前の光景に斗貴子は何も声が出なかった。
桜花はシーツを手繰り寄せながら秋水がしやすいように尻だけを高く上げる。
うつ伏せになって開けた口から聞こえるのは悲鳴としか思えない。
「ああっ!…は、はひっ……んあ!」
頭を押さえつけ、自分の下で姉が泣いているのに秋水は腰を振り続ける。
乱暴な腰遣いとぶつかるたびに聞こえる音、そして姉を見下ろす顔に斗貴子は怯えた。
秋水が桜花を犯している―――
そうとしか思えない2人のセックス。
だが現実には違っていた。
「すっすご…は、あんっ!」
桜花は眉をひそめ、奥まで貫かれるたびに頭を振って喘ぎ声を上げた。
そのよがり狂う姿を見下ろしながら秋水は楽しげに腰を動かす。
初めて見る他人の性交に斗貴子は怖くなってきた。
不意に秋水と目が合った。
「ふん!…そこで見ていろ……姉さんが、イったら…お、おまえにも……挿れてやる」
その間も秋水は絶えず腰を振る。
快感を貪り合う2人の行為。
それにに比べるとカズキとのセックスなどママゴトのようにしか思えなかった。
(挿れるって……わ、私も…犯されるのか…この男に…)
秋水が残した言葉がやけに耳に残る。
しかし恐怖よりも期待が大きくなっていた。
桜花の喘ぎ声に反応して蜜がカラダの奥から溢れてくる。
(期待、してる……私も…あんな風に…)
一度認めてしまえば歯止めが利かなくなってきた。
何か適当な道具を探そうと辺りを見渡すと机のカドに目が止まった。
ゴクリとノドが鳴る。
その間にも秋水と桜花の行為は続き、激しさはさらに増していた。
自分のことなど気にも留めない2人にガマンできず、フラフラと歩いていく。
「はぁ…はぁ…はぁ…あ」
やっとの思いで辿りついた時にはすでに息も絶え絶えになっていた。
カドを見つめる斗貴子の視線が熱くなり、しばらく考えた後にあそこを擦り始めた。
131早坂姉弟×斗貴子 20:04/05/08 18:28 ID:5JqjFJBB
「ん…んんッ…ああん!」
下着越しに机のカドの堅い感触が伝わってくる。
つま先立ちで少し高い位置にあるカドに必死に擦りつけ快感を味わう姿は滑稽だった。
「なんだ、ガマンできなかったのか…躾がなってない牝犬だな」
目ざとく見ていた秋水が笑う。
しかし蔑む言葉ですら斗貴子を感じさせていた。
「ひっく…だ、だって…」
「まあいいか…姉さんがイクまで自分でしていろ…」
そう言いながら桜花を抱き上げ、斗貴子の横に立たせる。
机に両手を着けさせて後ろから犯しやすい格好にさせると再び腰を動かし始めた。
隣で1人寂しく慰めている斗貴子のことなどまったく気にしていない。
「ひっ!あっあっあっ…」
「………」
犯されている桜花を見ていると机のカドだけでは物足りなくなって動きが止まった。
そのままの体勢で固まっていると秋水の手が尻に伸び、パァンと尻を叩かれた。
「どうした津村、気にしないでもっとやれよ」
今度はショーツを引っ張り上げられ、あそこに食い込む。
「ああん!」
予想もしなかった快感に堪らなくなって机に突っ伏してしまう。
自分でするよりも他人に乱暴に扱われる方が今の斗貴子には何倍も気持ちよかった。
横では犯されている桜花の声が感極まってきていた。
「イ…イク!秋水クン…わ、わた…私っ!」
「いいよ。姉さん、イって!」
「ん…あ、あ……あああ!!」
ひと際高い声を上げて桜花がイクと同時に秋水は精を中に放つ。
ビクビクと腰を震わせて射精している姿を見ても今の斗貴子は別に驚きはしなかった。
次は私を―――
頭の中にはそれだけしかなかった。
「ふう…」
ズルっと桜花の中から引き出される秋水の性器は射精したばかりで萎えかけていた。
斗貴子は何の迷いも無く秋水の前に跪くと萎えかけた性器を口に含んだ。
132早坂姉弟×斗貴子 21:04/05/08 18:29 ID:5JqjFJBB
「ん、ん、ん、ん…」
精液と愛液が混ざり合った味が口の中いっぱいに広がる。
「随分と可愛らしい真似をするんだな。そんなに欲しいのか?」
頭を撫でながら見下す目に感じてしまう。
斗貴子はしゃぶりながら上目遣いで返事をした。
「だったら早く勃たせるんだな」
まだ拙いレベルだったが、見よう見真似で先ほどの桜花を真似した。
舌と唇、口内の全てを使い、萎えてしまった性器を奮い立たせようとする。
嫌悪感はすでに感じない。
やがて硬くなったのを口内で感じると、チラと面を上げる。
「…もういいぞ」
「んはッ!」
回復したペニスを吐き出すと先端が天井を向く。
愛液とも唾液ともわからぬ液体が糸を引いて、口と先端が繋がっていた。
斗貴子は待ちきれず、ご褒美をねだる。
「早くわ、私にも…その…」
「ああ、挿れてやるから尻をこっちに向けろ」
秋水の気が変わらないよう、すぐに床に這いつくばった。
くっと尻を高く上げると短めのスカートが捲くれてショーツが顔を見せる。
色気の無いショーツは濡れてべったりと張り付いていた。
「ココがこんなになるほど欲しかったのか」
「ああッ…あ、あん!」
ショーツの上から指を入れられ、腰が勝手に動いてしまう。
でも本当に欲しいのは指ではない。
「そ…それじゃなくて…」
「わかっている。今挿れてやるからそんなに焦るな」
ショーツを脱がす際、秋水はわざと指でスリットをなぞる。
「んッ!」
短く控え目な声を上げた。
片足だけ脱がされ、ジャマなだけの布切れはヒザのところに丸まって引っ掛かる。
挿れられる前なのに、斗貴子は体力を使い切ったかのように息遣いが荒くなっていた。
133早坂姉弟×斗貴子 22:04/05/08 18:29 ID:5JqjFJBB
ペニスの先端がスリットに触れた。
腰を前に動かしてくれれば、熱くて硬いモノで自分を犯してくれる。
しかし秋水はそのままの姿勢で止まって聞いた。
「どうすればいいか…わかっているな?」
今の斗貴子にとってそれは通過儀礼のようなモノでしかない。
「わ、私のあそこに……を…」
「それじゃわからないだろう。はっきりと言え」
「あ……お…」
一瞬言うのを躊躇する。
だが堕ちてしまったのだから今更恥ずかしくはなかった。
「……お、おま○こに、ち○ぽを…くっ、ください」
斗貴子は早く挿れてくれと目で訴える。
犬みたいに這いつくばり、犯しやすいように自分から尻を上げさせらた。
それだけでは満足してくれないのか、卑猥な言葉も言わされて、キュっとあそこが締まる。
変わり果てた姿に秋水は笑い、ようやく褒美を与える。
「よく言えたな津村。じゃあ……受け取れ!」
熱い異物が奥まで突っ込まれ、斗貴子は嬉しくて泣いた。
思考が停止して次々と押し寄せてくる快感に頭の中が真っ白になる。
気持ちいいという感覚だけしか考えられなくなった。

―――カラダの奥深くまでペニスで抉られる
     腰がぶつかってパンパンと尻が鳴る―――
  ―――胸を鷲掴みにされたが痛くは無い
       逆に乳首が硬くなって触って欲しいとねだる―――
    ―――髪の毛を掴まれて上を向かされる
         卑猥な言葉を言わされ…いや、自分から進んで言ってしまう―――

秋水に犯され、乱暴に扱われるのを、ずっとずっと待ち焦がれていた。
「ああん!こ…こんなの初めて!」
「そうか、そんなにいいのか津村」
「はい!気持ちいいです!も、もっと……もっと私を犯してくださイ!」
斗貴子が声を裏返して快感を貪る中、桜花がゆっくりとした動作で起き上がった。
134早坂姉弟×斗貴子 23:04/05/08 18:31 ID:5JqjFJBB
ポンと秋水の肩に手を置かれた。
誰かはわかっていたので腰を動かしたまま顔だけを向ける。
「姉さん、起きたの?」
「うん。それよりもどう、津村さんは?」
聞かなくてもわかっていたが、肩越しによがり狂う斗貴子が見えた。
恥ずかしげも無く声を上げて秋水に犯される姿にクスリと笑う。
「あっけないもんだね。あんなにイヤがってたのに今じゃ自分から腰振ってるよ」
「あそこの具合は?」
「…悪くはないね」
秋水は少しだけ迷ったそぶりを見せる。
内心穏やかではなくなってきた桜花は結合部の辺りに手を伸ばした。
「ふ〜ん…よかったわね津村さん、あそこの締まりは合格だって」
嫉妬交じりに勃起したクリトリスを指でピンと弾く。
「ひぃッ!あ、ありがとう…ございます!」
言葉に感じる刺々しさに気づいたのか、斗貴子は従順な態度を見せた。
桜花は、ふんっと一瞥をくれて目を別の場所に移す。
「でも、こっちはどうかしら」
「もうやるの?」
何をするのか秋水には予想できた。
それもそのはずで、秋水自身もそちらの方に興味があったようだ。
ただし不安も少しあった。
「武藤にやられてるかな?」
「う〜ん、それはないんじゃない?
 普通のセックスでさえこれなんだから…こっちはまだバージンね」
それもそうだと秋水は頷き、2人だけの怪しい会話が続く。
今の斗貴子の耳には2人の話は全然届いていなかった。
そんな余裕など無いくらい、犯されるのが気持ちよかったのだ。
「ねえ津村さん、秋水クンのって気持ちいい?」
「はッ、はイイ!奥まで……と、届いて………気持ちいいです!」
その答えに満足して桜花は声を殺して笑った。
「気持ちいいところを悪いんだけど…ちょっと体位を変えてくれる?」
135早坂姉弟×斗貴子 24:04/05/08 18:32 ID:5JqjFJBB
斗貴子は逆らえず、黙って言う通りにする。
引き抜かれるペニスを名残惜しそうに見つめていた。
それに気づいた桜花は優しく声をかける。
「ほら、秋水クンに抱っこしてもらいなさい」
秋水はイスに腰掛けて待っていた。
無論ペニスは上を向いている。
「それって……な、何を…」
「よいしょっと」
斗貴子を後ろから抱える。
足をM字に開かせた格好にさせてそそり立ったペニスの上まで運ぶ。
「まだイってないんでしょ?」
「ま、待って…」
「秋水クンに跨って好きなだけ腰を振ってイキなさい」
手を離すとそのままの体勢で重力に従って落ち、ズブリと中にペニスが挿ってくる。
後ろから挿れられる感覚とはまた違ってカラダ中に電気が走った。
「これはもう必要ないわね」
縛り上げていた戒めを解くとバランスを崩していたのかしがみつく。
ホッと一息つくと間近に秋水の顔があった。
「あ…」
「どうした、早く動け」
見上げた視線と見下す視線がぶつかる。
今の位置関係に腰の動きが止まり、恥ずかしさのあまりに顔を赤らめた。
こんなに近くで見られている―――
「んッ……」
秋水の視線に気づき、膣内が収縮する。
視姦されることに背筋がゾクゾクしてきた。
キシ…
カラダが快感を求めて勝手に動き、イスが安っぽい音を鳴らす。
キシ……キシ、キシ…
「ん…んんッ!」
斗貴子は目を閉じて奥まで挿入するように腰をクイックイッと動かし始めた。
136早坂姉弟×斗貴子 25:04/05/08 18:33 ID:5JqjFJBB
ギシ、ギシ、ギシ……キシ!
「ああ!……ん、んあッ!」
秋水の上に乗って斗貴子は声を上げていた。
腰を振ってよがっている姿を見られている―――
犯されるのとは違う心地よさを感じて腰の動きが早くなった。
「こんなに夢中になっちゃって……そんなにいいの?」
桜花の問いに口を噤んで首をコクコクと縦に振る。
喘ぎ声しか出ないのだから、それが精一杯の意思表示だった。
だから桜花が何をしようとしているのかわからない。
「こっちのお口はヨダレでベチャベチャね」
下の方から桜花の声が聞こえた。
秋水の足元にしゃがんで結合部を見ていた。
が、その視線が別の場所に動く。
「もっと気持ち良くしてあげるね」
中指をしゃぶって濡らしてからもう一つの穴に添える。
突然襲いかかってきた今までとは全く違う感覚に斗貴子の顔が青ざめた。
「そこは…ち、ちが…」
「違わないわよ。知ってるでしょアナルセックス」
いきなりには挿れず、指の腹で丹念にほぐす。
「や、やめてください……そんなところ…」
「あら、気持ちイイのよ」
斗貴子の背中に自分のカラダをつけて押さえ、すぐ後ろから甘く囁く。
桜花の言葉に逆らうことはできなかった。
それに好奇心も刺激され、先ほどから弄られていたアナルに奇妙な感覚が芽生える。
「せっかくここにも穴があるんだから、使わないと損よ」
誘いの言葉に心が揺れる。
前だけでなく後ろも犯される。
そんな自分を想像しただけで挿れたままのペニスをキュッと締めつけた。
全ての穴を犯されたいという欲求が抑えられず斗貴子は頷く。
「ふふふ、いいコね……」
ゆっくりと指が後ろの穴に挿っていった。
137早坂姉弟×斗貴子 26:04/05/08 18:34 ID:5JqjFJBB
「い、痛っ!抜いて…」
「息を吐いて力を抜きなさい」
桜花の言葉に従って息を吐いて体の力を抜く。
命令ではなく、痛みから逃げたかった。
「そう…そうよ。秋水クンは津村さんの痛みが紛れるように相手をしてあげて」
「わかったよ。口を開けて舌を出せ」
「はい。んん…」
命令に従って舌を出す。
秋水は出した舌にしゃぶりつきイヤらしく音を立てて吸い上げた。
それに応えるように斗貴子も舌を絡みつかせる。
「ん…あぁ……ちゅ、ずず…くちゅり……んはあぁ…」
秋水が口を離して唾液を垂らすと、すかさず斗貴子が口を開けて受け止める。
甘いと感じる唾液を咽を鳴らして飲み込んだ。
それだけでは足りず、もっと欲しくて雛鳥のように口を開けてせがむ。
「はむ……ん、ん、ん………んんッ!」
桜花に後ろから胸を弄られる。
秋水に硬くなっていた突起をツメで軽く引っ掻かれて意識が飛びそうになった。
止まっていた腰が少しずつ動き、いつしか後ろの穴に感じていた痛みが消えていく。
ず…ずず…
ゆっくりとだが、後ろの穴に指が再び挿っていく。
その間も秋水の手と口と舌は動き続け、痛みと快感が混濁する。
「……根元まで入っちゃったわよ」
しかし斗貴子には入った部分が見えないので自覚は無かった。
「わかるでしょ、ほら」
「はぁあン!」
桜花がグリグリと動かすので何となくわかった。
「ひょっとしてこっちの素質があるんじゃない?」
中指だけでなく人差し指も挿れようと添えられる。
少しずつ探るように挿っていく。
「そんな…ム、ムリです……裂ける…」
しかし後ろの穴は2本目を簡単に呑み込んだ。
138早坂姉弟×斗貴子 27:04/05/08 18:35 ID:5JqjFJBB
「何がムリなの?初めてなのに指を2本も飲み込んじゃって……あなたってヘンタイね」
「あああン!動かさないで!」
挿れた指を回され、あまりの気持ち良さに叫んでしまう。
「この調子ならお尻だけでもイけるんじゃないの?イってみる?」
「やだ…やめてください!そんなのムリです!」
口ではイヤがってみせるが、前よりも後ろの快感が大きくなってきた。
後ろの穴を責められ、気持ち良くて膣内を締めつける。
「ケツに突っ込まれて締めつけているんじゃ、説得力無いな」
秋水が尻の肉を掴んで思いっきり広げる。
桜花が挿れた指を広げて後ろの穴を広げる。
「ああッ、広げないで……指が…指がああ!」
「気持ちイイんでしょ?認めなさい…このヘンタイ」
囁かれた言葉が頭の中に染み渡り、アナルに指を突っ込まれているのに勝手に腰が動く。
わけのわからない叫び声を上げてよがり狂う。
秋水の目が自分を犯し、後ろの穴の快感を病みつきなってくる。
「い…イイ!後ろの穴…気持ちイイです!」
「そうよ、気持ちいいでしょ。でもね、アナルセックスはもっといいのよ」
指よりもっと大きくて奥まで届かせる異物が欲しくなって斗貴子はアナルを締めつけた。
「こっちで一回イかせてあげる…その次は秋水クンのを挿れてもらいなさい」
「はい!イかせてください。私の…後ろの穴………犯して!!」
2本の指が奥まで突っ込まれた瞬間、斗貴子は叫びながら初めてアナルで達した。
全身が弛緩して秋水に体を預けて支えてもらう。
「ん…んあっ」
突然の浮遊感に気づき、秋水に抱き上げられたのをぼんやりと感じる。
ベッドに寝かされ、まだ絶頂の余韻が抜けなかったが思い出した。
「お願いします………後ろの穴…犯してください」
両手で開いた穴はまだ小さく、アナルセックスができるとは思えなかった。
しかし秋水は先端を後ろの穴にあてがう。
ギチっとイヤな音を立てて押し広げられ、痛みが走る。
「あ…あはぁ……」
それでも気持ちいいのか斗貴子は甘い声を漏らした。
139早坂姉弟×斗貴子 28:04/05/08 18:36 ID:5JqjFJBB
「バルキリースカート!」
4本の死神の鎌がカズキを襲う。
カズキと斗貴子の戦いは一瞬で終わった。
「なんで…斗貴子さん」
いまだにカズキは信じられなかった。
ホムンクルスが不可思議な霧と共に学校に攻めてきたとき、カズキは再び核鉄を使った。
化け物としか思えない実験体と戦う。
「化け物」
キズだらけになってまで守ろうとした生徒たちに罵られて裏切られた。
その最中、懐かしい人―――斗貴子と再会した。
しかし斗貴子が口にした言葉にカズキは絶望する。
「所詮、錬金の戦士は核鉄を持ったホムンクルスには敵わない。バタフライ様の命令だ」
それだけを告げると斗貴子は襲ってきた。
ザ…
斗貴子は近づき、サンライトハートを取り上げる。
「どうして……なんでホムンクルスの方に斗貴子さんが」
カズキの問いに斗貴子は胸元にある印を見せる。
信奉者―――
ホムンクルスに奉仕する人間の証だった。
いつか聞かされた知識であり、カズキは全てを理解した。
「斗貴子さんになら殺されてもいいかな……2回も助けてもらったし」
覚悟を決めて目を閉じる。
しかしカズキの考えていた結末はやってこなかった。
「………いや、キミは殺さない。バタフライ様がお許しが出たからな」
「ど、どうして…」
わけがわからずカズキは体をムリに起こそうとする。
しかし斗貴子がそばに座り、寝かされる。
「キミの処置は私に一任されている」
「……どういうこと?」
「つまり…こういうことだ」
カズキに覆い被さって唇を塞ぐ。
140早坂姉弟×斗貴子 29:04/05/08 18:37 ID:5JqjFJBB
武藤カズキ―――
彼は別に生かしておいてもいい。
キミの好きなようにしたまえ。

「私はキミをもらう為に信奉者になったのだ」
斗貴子はズボンの上からカズキのモノを触る。
慣れた手つきで刺激するとすぐにペニスは硬くなった。
「斗貴子さん、やめて…こんなことしてる場合じゃないでしょ」
カズキはやめさせようとしたが、痛みで思うように体が自由に動かなった。
その慌てぶりに斗貴子が笑う。
「何を恥ずかしがっているんだキミは?初めてじゃないくせに」
ベルトを外してズボンの中に手を入れる。
硬くなったモノを探り当て、外に取り出した。
「こっちはその気になってるじゃないか。逞しい…」
熱く脈打つペニスを見て斗貴子の表情がうっとりとしたモノに変わった。
直に触られたカズキが呻き声を上げる。
「ふふふ、感じてくれてるのかカズキ?」
「と、斗貴子さん、やめて…」
「口でして欲しいのか?それともこのまま手でイかせてあげようか?」
甘く語りかけ、カズキを見る目が熱くなる。
「胸は…この通り小さいからあまり期待しないでくれ」
スカーフを解いて前を開けると下には何もつけていなかった。
控え目に膨らんだ胸を下から持ち上げ少しでも大きく見せようとする。
その先はすでに硬く尖っていた。
「見てくれ、カズキ……キミのことを想うだけで…ここがこんなに硬くなって…ああ!」
カズキの視線にカラダが熱くなって声を上げた。
「あれから私も少しは巧くなったんだぞ。キミに奉仕しようと思って…」
「斗貴子さん…」
変わり果てた姿にカズキは涙が流れた。
「相変わらず優しいなキミは……だったら私を受け入れてくれ…」
ショーツを下ろしてカズキを跨ぐ。
141早坂姉弟×斗貴子 30:04/05/08 18:40 ID:5JqjFJBB
「見てくれ、キミをこんなに欲しがってる……私を犯してくれないか」
愛液が溢れて内股を伝う。
何か欲しくなって、つい指を挿れて掻き回した。
「キミを愛している。私に女の悦びを与えてくれた初めての人だからな…んッ!」
一番感じるところを触ってカラダの疼きを抑える。
しかし自分の指でイキたくはなかった。
カズキが欲しくてその気にさせようとして、もっと淫らな自分を見せる。
「前じゃなくて後ろの方がいいのか?私はどちらでも構わないぞ…ほら」
手を取って後ろの穴に持っていく。
何かに操られるようにカズキは指を動かした。
「あん!な、中にも入れて…」
「……その、大丈夫なの?」
カズキが恐る恐る聞いてきた。
現実が薄れ、目の前の欲望が強くなってきているのか…
斗貴子は安心させるために笑顔で答える。
「ああ、指だけじゃなくてキミのだって入るぞ。秋水様と桜花様に仕込まれたからな」
懐かしい名前を聞いてカズキの顔から険しさが消えていく。
「秋水…桜花………あ、2人とも元気?」
「ああ、御二人には良くしてもらっている……昨夜だって私を可愛がってくださった」
2人に奉仕して気を失うまで犯されたのを思い出す。
だが2人がいても寂しさは埋められなかった。
愛した人―――自分を犯して欲しいと想う人がいなかった。
「だから私と一緒に……堕ちてくれ」
カズキが欲しいと心から願った。
奴隷と成り下がった自分には不釣合いだと理解していたが感情がそうさせなかった。
目の前が涙で曇る。
「斗貴子さん……うん、一緒だよ」
自分の耳を疑ったがカズキの顔は変わらず笑っていた。
その笑顔が眩しくて斗貴子は涙が止まらなかった。
「ありがとうカズキ。キミが望むならどんな恥ずかしいことだってしてあげよう……」
周りの喧騒を余所に2人は欲望の赴くままに快楽に溺れていった。
―――――――――BAD END―――――――――
142名無しさん@ピンキー:04/05/08 18:41 ID:5JqjFJBB
やっと終わったよ……暗いけど
143名無しさん@ピンキー:04/05/08 19:01 ID:wYAtapYh
キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
144名無しさん@ピンキー:04/05/08 20:00 ID:/GKWFNjK
>>142
おつ
145名無しさん@ピンキー:04/05/08 20:40 ID:Bn5JO6GK
>>142
GJ
146名無しさん@ピンキー:04/05/08 23:15 ID:1/P5HyYo
>>142
乙。
へたれな俺は読んでないが需要はあったと思うよ
147名無しさん@ピンキー:04/05/09 00:08 ID:lcg8pqhX
>>142
こういう雰囲気好きだ…GJ!
148名無しさん@ピンキー:04/05/09 00:23 ID:UdyaUEnS
>142
キャラに違和感ありまくりでつまらんかったけど。
エロかったし、上手かったと思うよ、お疲れ様。
149名無しさん@ピンキー:04/05/10 14:39 ID:B1tz3piD
カズキ、ホムンクルス化記念age
150名無しさん@ピンキー:04/05/10 15:08 ID:om0mzxMq
カズキ、超カズキ人化記念age
151名無しさん@ピンキー:04/05/10 21:06 ID:oEgFPis2
すみません。何でか
武装錬金ハァハァ倉庫(SS保管庫)
tp://shinjuku.cool.ne.jp/buso_renkin/

が 403-Forbidden となってしまって、見れないのですが…。
移転されたんですか?
152名無しさん@ピンキー:04/05/10 22:47 ID:o+PQusAX
ジャンプ系SS総合保管庫逝った方が良いかと。
錬金保管庫は大分前から更新してなかったし。
153名無しさん@ピンキー:04/05/10 22:47 ID:o+PQusAX
ジャンプ系SS総合じゃなくて
2chエロパロ板SS保管庫
ttp://adult.csx.jp/~database/index.html
の間違いですた。スマソ
154152:04/05/10 23:19 ID:IVW0N+V7
>>153
ありがとうございました。 何度かリロードして入れました。

151さんのSSが久し振りに読みたくなってしまって。( ´∀`)
ブソレンのSSが読みたくて エロパロ板に来てから、
もう一年近くになり様々なSSを読んでいるのですが
未だにあれを超えるものは読んだ事が無いんですよ。
一年ぶりに読み返してみても やはり素晴らしい作品でした。
155名無しさん@ピンキー:04/05/10 23:30 ID:/YaYlUos
>>154
そうなんだよなぁ。151氏を目標にチョコチョコ書いてるけど到底かなわない。
気長に待ちますので是非潮騒を完結させてホスィです。
156名無しさん@ピンキー:04/05/12 13:10 ID:CQzoEHF9
みんなは今までの作品でどれが好み?

俺は「アカイナミダ」(ttp://adult.csx.jp/~database/sslibrary/rennkinn30.html)がキタかな。
当時ああいう展開になりかねなかったので、パロディだとわかっていてもドキっとした。

あと、斗貴男さんも発送はベタなのになんか盛り上がってて笑ったなぁ。
男女の双子ネタだったので、桜花秋水が出てきた時にちょっと思い出したよ。
157名無しさん@ピンキー:04/05/12 21:23 ID:LPtHG/nZ
夏祭りのイイカンジに茹だった(褒め言葉)雰囲気が好き
158名無しさん@ピンキー:04/05/12 22:39 ID:QpNjstkI
好みで言えばやはり151氏だが、これは別格として、
ものすごい勢いでスレの期待に応えてくれた斗貴子さんが妙に忘れがたい。
159名無しさん@ピンキー:04/05/13 12:34 ID:YO3rrdtC
あれか…
俺も密かに好きだったよ。
160名無しさん@ピンキー:04/05/15 21:03 ID:KAI7wbFV
バルスカでスッチャスッチャの人だな。
161名無しさん@ピンキー:04/05/16 22:38 ID:XqLW2Atb
│ω・`)コソッ
すいませんが、非エロもの上げさせてもらいます…。
萌えスレ派生のものです。なんか代用にこちらを使わせてもらっているみたいで、申し訳ない限りです…。
計算すると、全部で25レスの長編になります。
迷惑にならないように、三分割で三日かけて投下させてもらうつもりですが、
ウザかったらそうレスして頂ければ、直ぐに打ち切りますので…。今日は試しに、7レス分やってみます。
内容は、>>57と同じですので、嫌いな方は最初からスルーお願いします。

前回までのあらすじ
『伝説の桜花バトル』『タクティクス桜花』
>>57

『桜花バトル64』
カズキと桜花の接近に危機感をもつとっきゅん。
意を決して自分から告白するが、とことんカズキに勘違いされる。
さらに御前様に追い討ちをかけられ、復讐を誓うとっきゅん。
桜花バトル開戦。
1、00:35 PM 屋上
ココは銀成学園高校屋上、私のお気に入りの場所だ。
え? じゃあなんでそんなに、浮かない顔をしてるかって?
そ、それは…だな。
この場所は、私の好きな高く澄んだ空に近いから。だからお気に入りなんだが。
今時分のような梅雨空は低く濁っていて、ホラ、化け物共の目を思い出させるからだ。

「あらあら〜…武藤クン! 今日も椎茸の煮物残して! 駄目よ、好き嫌いは」
「や、やだなぁ桜花先輩〜。最後に取っておくんだよ…」
「ダ・メ! 悪いコには…お姉さんが食べさせちゃおうかな〜? うふふ」

だ、だから、機嫌が悪いのは天気が悪いせいなんだってばっ!!


<タクティクス桜花外伝(GBA版)>


どんより曇った空の下。
この時期特有のジトジトした空気に、屋上で昼食を摂る姿は少ない。
私とカズキ、それから…。早坂桜花ぐらいだ。
「みっともねぇぞカズキン! 桜花の作ったモンは黙って全部食う! それがオトコだろうがっ!」
あぁ…もう一匹、浮遊物体が居た。
りんごをかじりながら、ふよふよ漂っている。鬱陶しいことこの上ない。

「く、食うよっ! 食えるさ、こんなものっ!」
今日も今日とて桜花の前には、手作りおかず満載の弁当箱が展開されている。
まったく…秋水が居なくなって寂しいのは分かるが…。
だからってここまでして、年下の後輩の歓心を得たいものかと思う。
カズキもカズキだ。
最近のカズキは、桜花の作った昼食ばっかり食べている。
よくない。実によくないと思う。
つまり……。
た、例えばだ。危険な任務の最中では、豪華な食事が摂れるとは限らないだろう?
軍隊でも演習中は、戦闘糧食を使用することがある。
私達も特訓中ぐらいは、戦時コンディションに慣れておくべきではないか?
その点、私は普段から心構えを忘れないためにも、おにぎりを愛食している。
カズキだってたまには、同じようにするべきではないかな。うん。

…しかしいきなり、『おにぎりを食べろ』ではカズキも困るだろうと思う。
だ、だからだ。
じ、実は今日は少し早起きをして、カズキの分のおにぎりを…作ってきているのだ。

―そっと、傍らの包みに手を添えてみる。うん、形は崩れていない。
体育のあとの休憩にも、ちゃんと中を見て確認したのだ。大丈夫。
カズキも育ち盛りの男のコだから、一杯食べるだろう。
…これで足りるかな? もっと作ってくれば良かっただろうか?
そ、そうだな…明日からはもっと沢山持ってきてやろう!

ごそごそ
逸る気持ちを抑えて、包みを解こうとする私。しかし指がもつれて、なかなか上手くいかない。
(固く結びすぎたかな…?)
私の視界の端で、桜花の弁当がちらちらと自己主張を続けている。
アスパラ入りの卵焼き、肉巻きウィンナー、エビフライ、ほうれん草のお浸し、大学芋に煮物…。
プチトマトの新鮮な赤が料理に彩りを添え、目を惹き付ける。
…まだ包みは解けない。
ええい、手元に集中しないと。
…。
私の特製おにぎり…ちょっと地味だったろうか…?
いや…具はちゃんと五種類用意した。箸休めの沢庵も、タッパーに入れて持ってきた。
大丈夫だ。心配ない。
ふと思い出すのは、以前おにぎりを握る手つきを褒めてくれた、カズキの言葉。
『うわぁ、斗貴子さん料理も得意なんだ!? おいしそうだねっ!』
…なにかが背中を押してくれた気がすると同時に、やっと包みが解けた。
私の…白銀に輝くおにぎりが姿を現す。

よしっ、いくぞっ!
「…カズキ、こ、これ…」
ドン
「おっと! 傷女ゴメンよ!」
ふわふわと漂っていたエンゼル御前の身体が、私の肘を衝いた。
…あ…
手のひらの包みから零れ落ち、自由落下の法則に身を委ねた白銀の雫達。
次に起こる結果を呆然と予測する私と、それを懸命に否定するわたし。
その幾重もの刹那の後、おにぎり達は遂に、無骨なコンクリートとの熱烈な接吻を果した。
ぐちゃっ!
昨日三切れ458円で買った銀シャケが、恥ずかしそうに顔を出す。

…あれ?
…これ…カズキに…
…おに…ぎり…
…なぜこんなことになったのだろう。
永遠に続くかのような自問自答の後、私の頭は的確に一つの解をはじきだした。
あいつだ。あいつのせいだ。
「エンゼル御前ッ!!貴様ッ!!」

殺気をこめて叫ぶ私に、エンゼルは慌ててカズキの後ろへと飛んでいく。
「ひぃぃ! スマン! 正直スマンかった!! ゴメンナサイ!」
「貴様!! 今わざと…」
「ひぃ! 許してぇ…。カ、カズキン…カズキン…」
今にも漏らさん勢いで震えながら、カズキの背中にへばり付くエンゼル。

「と、斗貴子さん! あんまり怒らないであげて? 悪気はなかったんだから…。こんなに謝ってるし。
 ホラ、オレからも謝るからさ。ゴゼン様、すっかり怯えちゃってるよ…」
「…申し訳ありません津村さん! エンゼル様のことは、半分は私の責任のようなものですから。
 なんと言ってお詫びしたら良いか…。あの、津村さんの昼食、台無しにしてしまいましたし。
 よろしかったら、私のお弁当召し上がって下さい…」
「あ、そうだね。ね、斗貴子さん! オレのパンもあげるからさ、機嫌直して許してあげて。ね?」
がさごそとパンの袋をかき集めるカズキ。
「…ちがう…」
ちがう…これは……。
これはカズキ、キミに……。
懸命に機嫌をとろうとするカズキを、呆然と眺める私。
そのとき一瞬…ほんの一瞬、カズキの向こう側にいる桜花が、口の端をつり上げるのが見えた。

―ッ!!

―早坂…桜花ッ! やっぱり貴様ッ!!―
2、05:00 PM 屋上
放課後は、ストレッチを済ませてから武装錬金による打ち合いに入る。いつもの特訓メニューだ。
カズキは、私を軽く追い越していけるだけの才能を持っている。鍛えていて、将来が楽しみなものだ。

あるいは…生死を賭けた実戦においては、カズキは既に私よりも強いのかもしれない。
キミは守るべきモノがあれば、際限なく強くなるコだから…。
でも私は正直、キミが自分の命を削って戦っているような気がするのだ。見ていられない時がある。
キミが大切な物を守って戦うように、キミ自身もちゃんと守りぬいて欲しいのだ。
私と違って…キミには帰るべき場所も、帰りを待っている人々もいるのだから。

だから私はこうやって厳しく、戦い方を身体に教え込んでいる。
次に戦うときは、少しでも怪我が少ないように。少しでも危険が少ないように。
キミには、凶暴な口うるさいスパルタお姉さんと、思われるかもしれないけれど。
全部ぜんぶ、キミのためだから…。…我ながら、損な役回りかな…。


考え事をしている間にも、バルキリースカートで縦横無尽に攻撃を繰り出す。
カズキも随分、動きを見切れるようになってきた。
(…だが…まだまだだな…)
あれほどキミの武装錬金の間合いは、中・近距離だと言っておいたのに。
誘いにのって、もう私の間合いに引き込まれている。
おまけに私のバルキリースカート…下半身にしか注意を払っていない。
さて、今回はどう〆るとするか…。

左のロボットアームで、フェイントに突きを繰り出す。
カズキはこれをかわそうとして、バランスを崩した。
はい、おしまい。

めこっ!!
カズキの顔面に、私の肘鉄がめりこむ。
一丁上がり。
そのままの姿勢で、静かに沈んでいくカズキ。
あはっ! 気持ちいいっ!!
やっぱりトレーニングはいい! 最高だ!
最近ホムンクルス共の動きもなく、ブチ撒け分の足りない私にとっては、なくてはならない一時だ!
カズキの無様なのびっぷりもまたいい。やっぱりカズキは、こうでなくてはっ!!
昼の一件のストレスも、これでだいぶ和らいだ。
よしっ! 早く叩き起こして、今日はもうあと五〜六回は打ち合いをしよう!


ポツン…
そんな風に浮かれる私の鼻頭に、水滴の感触。
(雨…?)
梅雨の季節には珍しいことではない。
だが予報では、今日一日は天気は持つと言っていたのだが…。
残念だ。折角いいところだったのに。今日の訓練、どうしようか?
…。
時計を見ると、五時過ぎだった。
今までの経験によれば、そろそろ生徒会の用事を済ませた桜花がやって来るはずだ…。
――
そう。最近桜花は、私達の訓練にまで参加しようとする場合がある。
カズキは大喜びだが、私から言わせれば迷惑もいいところなのだ。
私もカズキも、武装錬金は同じ近接格闘型。 当然組手などで、お互い学びあうことが多い。
しかし桜花のエンゼル御前は、遠距離支援型だ。有効な訓練方法も違う。
桜花の訓練はどこか人けのないところで、一人で的でも射っていれば充分だと思う。

……もうじきその桜花が、嬉々としてやってくるに違いない…
……。
…。
そ、そうだな…!
何も雨に濡れてまで、訓練を続行することはない。
風邪をひいて体調を崩しては、元も子もないしな。
予報はずれの雨だ。カズキも今日は、傘を持ってきていないみたいだし。
本格的に降り始める前に、帰った方が賢明だろう。

寝ているコは叩き起こして、さっさと寄宿舎へ戻るに限る!
よしっ

私はお星様と戯れているカズキを、こちらの世界に引き戻しにかかった。
169名無しさん@ピンキー:04/05/16 23:04 ID:n5Zj1Ihn
キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
GJ!相変わらず最高ですね(*´Д`)ハァハァ
あなたのSSの大ファンなので続き、首を長くして待ってます。
連続して投下してくれても良いのに。俺は
170名無しさん@ピンキー:04/05/16 23:28 ID:AYN5GbAr
素晴らしく萌えました(*´∀`)
斗貴子さんの一人称上手いですねー。早く続きが読みたい
171名無しさん@ピンキー:04/05/17 04:04 ID:SBdvzA8V
やー。続きがきになるよ。
172名無しさん@ピンキー:04/05/17 12:54 ID:xO3c/AHS
マジで萌え(*´Д`)ハァハァ
3、05:20 PM 銀成市街
校門を抜けた頃には、まだしおらしく嗚咽していた空。
しかし銀成市街に差し掛かった頃には、もう思い切り大泣きすることに決めたようだった。

「うひゃぁー、だんだん強くなってくるぜっ」
カズキの足取りは、雨脚の強さに比例して速くなっていく。
「斗貴子さん、急ごうよっ! …どうしたの? 走るの…辛い?」
本気なら、カズキを軽く追い越せる速力の私。それがのろのろ歩いているのを、不審に思ったらしい。
「…ん? あ、いや…そういうわけではないが。…急いでも仕方なかろう?」
考え事をしていた私は、適当に返事をする。

別に…そんなに急ぐ必要もあるまい。
なんというか…カズキとこうやって二人きりで歩くのは、随分久しぶりなことだ。
ここのところずっと、下校時は桜花も一緒だったのだから。
…その…なんだ。こういう機会はもう少し有効に活かしても…良いと思う。
色々と…二人で相談すべきことことも…あるんじゃないかと。
た、例えば、今後の訓練の方針とか、戦士としての心構えとか、戦闘上の悩みとか…。
その…そんなに急いで帰る必要も…ないのでは、と思うのだが…。

そんなことを言おうと思った私をよそに、カズキは焦り気味に叫ぶ。
「なに言ってんだよ〜! これじゃあ、そのうち土砂降りになるって!」
その言葉が引き金となったようだ。それじゃあと言わんばかりに、本当に大粒の雨が降り始めた。
(あ…これは本当にヤバイかもなぁ…。)
そんな風にぼーっと、人事のように考えていた私。
「わっ、わっ、と、斗貴子さん! こっちこっち!」
だから、いきなり右手を握られたことに、抵抗できなかった。

ときゅん
(…ちょ…)
(ちょっと…。あ…)
濡れているカズキの手と私の手。
雨で滑って離してしまいそうな感覚と、しっかりと大きな掌に包まれている感覚。
それらがない交ぜになって、なんだかくすぐったいようなもどかしさがある。

(意識しすぎだ!)と混乱する頭を叱咤している間に、私は目の前の建物へとひきずり込まれていた。

バタン!
「いらっしゃいま……ヒッ!!」
店員の素っ頓狂な悲鳴に迎えられて、私達が入ったのは『ロッテリや』
中途半端な時間帯であり雨も降っているので、店内はまばらだ。
外はもうひっくり返したような、雨。雨。雨。
「うひゃー…間一髪だったね」
カズキがふっと手を離す。
(…あ…)
解放されたような、捨てられたような…そんな気持ちに戸惑いながら。
私はまだカズキの感触が残る右手で、ハンカチを握り締めた。
「あ、オレ、何か注文してくるよ」
私が身体を拭いている間にも、カズキは店員が身構えているレジカウンターの方へと歩いていく。
…そうだな。ただ単に雨宿りのためだけに立ち寄った…というのも体裁が悪いしな。
特にこの店には、うちの戦士長が色々ご迷惑をお掛けしているみたいだし…ハハ…。


「だからって、いきなり食べ始めるのか、キミ?」
「うん! 走り回って、なんだかハラへっちゃったからさ」
にこにこ顔のカズキの前には、バーガーセット。
ハンバーガー、フレンチフライにソフトドリンク…
まぁ、このくらいの年頃の男のコは、四六時中お腹を空かせているものだからな…。
ホント、子供みたいだ…フフ。
桜花が退院してきて、一月あまり。
こうやって、食事するカズキをゆっくり眺めるのも、本当に久方ぶりのような気がする…。
「ン?…どうしたの、斗貴子さん?」
思わず頬を緩めていた私に、カズキが不思議そうに問いかける。
…頬杖ついてキミの顔を眺める私が、そんなに珍しいのか?
そんなカズキの間抜けな顔が面白くて、私はさっきから気づいていることを指摘してやろうかと思った。

(…んー、どうしようかな? いや、桜花じゃあるまいし…そんなこと…。)
桜花―その名前を思い出した途端、あの時のカズキの伸びきった鼻の下が浮かんできた。
沸き立つ苛立ちと共に私の指は、意思に伺いをたてることもなく、移動を開始する。
「…斗貴子さん?」
くりくりした目で、きょとんとしているカズキ。
恥ずかしさで、このまま軌道を変えて目潰しに移行してやろうかという、甘い誘惑に挫けそうになる。
だがカズキにとって幸いなことに、私の指は震えながらも当初の目的地への到達に成功したようだ。
―カズキの右頬…ちょんとくっついたタマネギのかけらを摘む。
「ついてるぞ…みっともない」


非常にきまずい。
やっぱりやるんじゃなかった。
あまりの気恥かしさに、思わずカズキの頭をはたきたくなる。
逸らすべき場所を探す私の目線は、ようやく窓ごしの外の世界に安息の地を見つけた。
「…ととととと、ときこさん…!?///」
でも…
桜花にされた時よりも、さらに真っ赤になって慌てているカズキ。
それを横目に見て、なぜだか少し溜飲が下がる思いがしたのも事実だ。
カズキの方に向けておいた、ムッとした横顔…
…その反対側は笑いを堪えるのに精一杯だったこと、キミは気づいたかな…?
ザァァァァ…
私が見やる窓の外は、既に店内とは別世界。一体何時まで降るのだろうか。
赤面していたカズキも、私が眺めている情景に気づいて、心配そうに尋ねてくる。
「これから、どうしようか…?」

…心臓が高鳴る。まるで私の心を見透かしたかのような問いだ。
そう…問題は、これからどうするか。
…それこそが、さっきからずっと私の頭を悩ませている難問なのだ…。

ザァァァァ…
ああ、どうしようか。
どのようにしてカズキに、この事実を告げれば、ことが丸く収まるのか。
溜息をつく私。のほほんと呑気な顔でハンバーガーにパクつくカズキ。
(…人の気も知らないで…)
意を決して私は席を立った。ここでは落ち着いて考え事ができない。
「斗貴子さん、どこいくの?」
「手洗いだ」
「…あ…///」
赤くなるカズキ。
…ばか。
4、05:50 PM ロッテリや・女性化粧室
化粧台の前に立つ。
正面の鏡から、目つきの悪い傷顔の女がこちらを睨んできた。
ここなら一人だ。静かに思案を纏められる。

状況は別に、そう複雑なものではない。単純だ。
私のカバンの中に、折り畳み傘が入っている。
小さな…紫色の折り畳み傘。
こんな季節ではいつ降るか分からないからと、普段からカバンに入れておいたものだ。
ただそれだけのこと。
問題は、これをどう扱うかという点だ。
実のところ、校門を出たあたりからずっと考え込んでいた。
その…つまり。
傘は一本しかないのだ。
二人で、一本の傘。

た、例えば、私一人が傘をさして帰った場合。カズキはズブ濡れで帰ることになる。
そんなことはさせられない。訓練で疲れているのにそんなことをしたら、風邪をひいてしまう。
では逆に、カズキが傘を使った場合。私がズブ濡れで帰ることになる。
実際のところ私は鍛えてあるから、この程度の雨はどうということはないのだが。
でもカズキはそんなことを容認するコではない。絶対に拒否するだろう…。

そんなわけで困っている。どっちにしても、角がたつわけで。
…ひ、ひょっとしたら。
ひょっとしたらまた、別の方法があるのかもしれないが。ま、まぁそれは別にいいとしてだな。

…いっそこのまま、傘があることは黙っておこう…とも考えた。
しかしこの雨だ……せ、選択肢は、多い方がいいだろうと思って…。
…うーん……でも、な…。
いまさら、一本しかない傘を取り出すなんて…。
…その…変なこと期待していないかと、勘繰られないかな…。
べ、別に私は…。
…。
…。
私一人を容れて一杯になるぐらいの、小さな傘だ…。
…二人で入ろうものなら、相当密着しないと…。
…。
ぅ〜
…。

だんだん腹が立ってきた。
大体なぜ、私がこんなことで悩まなくてはならない!?
さっきの、憎たらしいほど能天気なカズキの顔!
そうだ。カズキもちょっとは考え込んでみるといいのだ。
カズキにどうするか決めさせればいいのだっ。
そう、それだ! これ以上、私が四の五の考えるのはヤメだ!

そうと決まれば話は早い。私は一瞬で、その後の段取りを組み立てる。
まず、このまま何気ない顔で席に座る。
さりげなくカバンを探って、傘を見つける。そしてこう言う。
『うかつだった。以前、カバンの奥に折り畳み傘を入れておいたんだ。すっかり忘れていたぞ。
 ほら、これだ』
それから、カズキにヒョイと傘を投げ渡せば良い。
あとは知らない。カズキがしたいようにすればいい。
私は関係ない。
カズキがそれを使うなり………二人とも濡れないような方法を探すなり…好きにすればいい。
よしっ! これでいい。

意を決して顔をあげる。
鏡の前には、さっきと同じ傷顔。凶悪な目つき。
…怯みそうになる気持ちを鼓舞して、私は化粧室を出た。
バタン

「そうなんだよなー。寄宿舎の連中の方が、遅刻回数多いって話だよ。アハハハ…」
ひとけの少ない店内に、カズキの笑い声が響き渡っている。
???……誰かと話をしているのか?
しかし次の瞬間、その疑問の解答は、知りたくなくとも私の網膜に飛び込んできた。

早坂…桜花…。
私達と同じテーブルに…カズキの隣に座っている…。

…どうして…なんで…こんなところまで…。
……折角……二人…。
「あ! 斗貴子さーん。今さっき桜花先輩がさ、店の前を通りかかったんだよ! 本当、奇遇だよなぁー」
「あらあら、うふふ…。ごきげんよう津村さん。武藤クンに引き止められてしまって…。
 …お邪魔ではなかったかしら?」

一気に混乱する私の思考。計算外だ…コイツが現れるなんて…。
ど、どうする。どうしよう? …待てまて…私は戦士だ。うろたえるな、冷静に。
大丈夫、ちゃんと計画通りにやればいいんだ…。

「そんなことないさっ! あ、オレのポテト食べかけだけど、良かったら先輩も食べてよ」
「あらあらあら…じゃあ、ちょっとおやつしちゃおうかな?」
二人で仲良く、一袋のフレンチフライをつまみ始めた。

――な、何気ない顔で席に座り…
「…でも外、凄い雨だったろ? 先輩?」
「ええ…いきなりの大雨でしたわね…。でも武藤クンも、かなり濡れてない?」
「いやぁ、オレ達二人とも、傘忘れちゃってさ…へへへ」
――カバンを探って…傘を…見つける…
「それじゃ…これをお使いになって?」
カズキに差し出される、大きめの白い傘。さっきまで使われていたのか、雨に濡れている。
「それから…これも…」
テーブルの上に置かれる、折り畳みのブルーの傘。

――…言わないと…台詞、言わないと…
「……」
「わっ! 二本も…。桜花先輩、用意いい〜…」
「あらあら…、こういう時期はいつ降るか分からないから、ちゃんと折り畳みを忍ばせておくものよ?」
「…で、でもさ。これ二本借りちゃったら、先輩はどうやって帰るの?」
「わたしは大丈夫ですわ。自宅はすぐそこですから…」

――カズキに…傘…投げ…
「そんな! それじゃあ、先輩に悪いよ。
 …そうだ! じゃ、オレ達がこのまま先輩を家まで送っていくよ。そしたら、誰も濡れない!」
「うれしいですけど…。武藤クン、それじゃわたしと相合傘になっちゃうわよ…? いいの?」
「…え?………あ!///。そ、それは…。あの……」

――…ばか…
「あらあらあら〜?…イヤがられちゃった。お姉さん、ちょっと拗ねちゃおうかな〜」
「あ! いや、イヤとかじゃなくて! 全然イヤとかじゃなくて! そうじゃなくてあの…。その…」

――…ばかぁっ…
「冗談よ、冗談! うふふふ。 本当に家はすぐそこですから、気にしなくていいのよ?」
「…そ、そう…かな…アハハハ…。 
 じゃ斗貴子さん、先輩の好意に甘えて、そうさせてもら……」

「…馬鹿ァッーーーーー!!」
ガスッ!!
私は予定どおり、傘をカズキに投げ渡した。ありったけの力をこめて。
猛スピードのそれを額で受け止めたカズキは、一声鳴いてカエルのような格好で倒れる。
「!…イテテッ…! と、斗貴子さんっ!?」
カズキの叫び声、店員のテンチョーを呼ぶ悲鳴、桜花が投げかけているであろう冷笑…
ぜんぶ背中で受け止めて、私は出口に突進した。

バタンッ!!
ザァァァァッーーー

外は店内とは全く別の、灰色の世界。激しい水滴が、まるで私を押し潰すかのように降り注いでくる。
でももういい。こんなところに一秒でも居たくない。
狩り立てられるようにして走り出したあとに、帰り道とは反対の方向に進んでいることに気づいた。
そんなことも、もうどうでもいい。
私はただ雨煙の中を、走るためだけに走った。
182名無しさん@ピンキー:04/05/17 21:03 ID:Tn74Zf8f
桜花あなどれないねw

斗貴子さん、せつないのぉ。。
183名無しさん@ピンキー:04/05/17 22:02 ID:4HHIFKqm
おつ!
残りもまってるよぅ
184名無しさん@ピンキー:04/05/17 22:50 ID:fOP3CJ18
>カズキの無様なのびっぷりもまたいい。やっぱりカズキは、こうでなくてはっ!!

>恥ずかしさで、このまま軌道を変えて目潰しに移行してやろうかという、甘い誘惑に挫けそうになる。


言動の端々にカオス傾向の片鱗が見え隠れしてるなw
185タクティクス桜花外伝(GBA):04/05/17 23:04 ID:rKDMxjdf
あまりウザがられていないようなので、このまま残りも、やっちゃいます。
その方がスッキリするだろうし。
こんなの斗貴子さんじゃないやい!という方、_| ̄|○ ゴメン
「とっきゅん」ですから…
5、06:30 PM 屋上
ココは銀成学園高校屋上。私の、お気に入りの場所…。
ココはあの空に、とても、とても近い場所だから…。
こんな日には…空のこぼす涙にも、最も近い場所だ。

いくら気に入っているからと言って。
こんな雨勢の中で屋上に出るような人間は、余程の間抜けか阿呆だろう。
そう、だから…私にはそれがお似合いなのだ…。
給水塔の下にうずくまって、私は膝を抱えていた。

…やってしまった。
カズキは悪くない。何も悪いことをしていない。
それなのに、理不尽に私の暴力を受けた。あんな風に傘をブチ撒けられた。
…怒っても当然だ。嫌われても当然だ。

もういい。私には無理だ。
私は桜花みたいに、上手くやれない。

戦闘以外のことは、いつもそうだ。
なにか掴み取ろうとすればするほど、この手の平から零れ落ちていく。
まるで、今日の昼のおにぎりのようだ。
私は憎悪で身を焦がし、化け物共への復讐でこの手を汚した。
だからもう普通の少女のようには笑えない。人を笑わせることもできない。
そんなことはずっと昔、復讐を誓ったあの日から覚悟できてたはずなのに…。

もういい。もういいんだ。
そう諦めてしまえば、何も心煩わすものはない。
ただ、肌を穿つような大粒の雨に身を晒して…
自分もまた、このまま雨に溶け込んで、流れていくような感覚に身を委ねて…
………
……
バタン

私の閉じ篭る暗い意識の底より、ずっとずっと遠い場所で扉が開くような音がした。
平静に努めていた心の水面にまで、雨が降り始める。
私の中で、黒い怒りが鎌首をもたげる。
…やっぱり…きた。
「…トキ……サ…!?」
雨音に消されながら近づいてくる呼び声に向かって、私はわたしを爆発させた。
「…来るなッ!!!」
近づいて来る、今一番見たくない顔。カズキにだけは捕まりたくない。

バシャッ! バシャ!
「斗貴子さんっ! 何やってんだよ、こんなところでっ!!」
「うるさいッ! 近寄るなっ!!」
わたしの警告を無視して、駆け寄ってくるカズキ。

バシャッ! バシャッ!
「ともかく、こっちへ! 中に入ろうっ!」
「来るなっ!」
来るな!
来るなっ!
わたしは無意識のうちに、手近に転がっていた石の欠片を拾う。
くるなっ!

…我に返ったのは、投げてからだった。
雨を切るように空を舞い、カズキのこめかみを掠る石のかけら。
カズキは少しだけ顔を顰めて……私は血の気のひいた顔を歪めた。
(…やだ…)
目の前が暗くなり…まるで世界が軸を失ったかのような、そんな不安定な感覚が襲ってくる。
カズキはそんな私に…それでもそんな私に、心配そうな顔をして駆け寄ってくる。
ともかくどこにでもいいから、逃げたかった。逃げることしか考えられなかった。
しかし私の身体は、その場で震えていることしか私に許可しない。
なんとか立ち上がって、背を向けようとした時にはもう…カズキの腕の中だった。
「斗貴子さんっ! 落ち着いてっ!」
(…いや! いや!)
「は、放せっ!」
身を捩って抵抗するが、そのまま凄い力で非常扉の方へとひきずられてしまう。
「こんなとこにいちゃ駄目だっ!」
「放せ! 私に触れるなっ!」

バタン!!
私は非常扉の中へと連れ込まれ…
…そしてそのまま、両肩を扉に押さえつけられた。
さっきまでは騒がしいまでだった雨音も、ここでは随分遠くに感じる。
「ハァッ!、ハァッ!、ハァッ!…」
「はぁ…はぁ…はぁ…」
ただ微かな水音と二人の荒々しい息遣いのみが、この薄暗い踊り場を支配していた。

「はな…して…」
「だ、駄目だっ!」
相手の鼓動までも聞こえそうな至近距離で、荒々しく息をつくずぶ濡れの男の子。
ギリッ…
締め付けるように力をこめて、さらに強く私を扉に押し付けてくる。
「…い、いたい…カズキ…」
(…怖い……)
戦士らしからぬ感情に自分でも戸惑うほど、私は怯えていた。

「…! ゴ、ゴメン斗貴子さん! 大丈夫?」
肩が楽になり、優しく支えるようなそれへと変わる。
そうしてやっと…やっといつもの、カズキへの安心感が戻ってきた。
…それでもビショ濡れのまま、扉に押し付けられていることには変わりはなく。
『カズキに捕まえられた』ことを思い知らされた私だった…。
6、06:45 PM 屋上階段踊り場
「はぁ〜。学校の方に走っていったから、もしやとは思ったけど。
 まさか本当にココに居るなんて…。風邪でも引いたら、どうするんだよっ?」
「…うるさい…キミには関係ない…」
私の目は、逃げ場を求めて空をさまよう。

「関係なくないだろっ!」
カズキの大声に、自分の肩がピクッと震えるのが分かる。
真剣な色を宿すカズキの瞳に捕らえられ、視線を逸らすこともできなくなった。

「斗貴子さんがこんな風に怒っているの、みんなみんな、オレのせいなんだよね…?
 オレが悪かったのに、関係ないなんて言わないでよ…斗貴子さん…」
…ちがう! キミは悪くない…。
私の顔を覗き込んでくる、カズキのその額に…赤く腫れ上がる、傘をぶつけた跡。石をぶつけた跡。
どうして…。
どうして……優しいのだキミは…。
これ以上私に…優しくしないでくれ……。
私は…私は…もう…。
…戦士でさえ…いられなくなる…。

「斗貴子さん、ごめん。オレずっと…斗貴子さんの気持ちに気づいてあげられなかった」
…わ、私の…気持ち…?
ときゅん
突然、胸が高鳴った。
カ、カズキが私の目を見ながら……私の気持ちを…口にしてくれた…。
その事実だけで、もう臆病になっている私の心は、簡単に丸裸にされてしまう。
私の気持ち…。私の気持ちは……。
「気づかずに斗貴子さんの前で、桜花先輩と…。オレ、斗貴子さんの気持ちを踏みにじっていた…」
肩が震えだす。
言い当てられてしまった…。
早坂桜花――彼女の存在が、キミを私から離していくような不安。
彼女じゃなくて…もっと見て欲しいものがここにあると、言い出せなかった不満。
立っていられない…。
もう私はこれ以上…虚勢を張れない…。

「いや…イヤ、オレはもっとタチが悪い。本当は、もうとっくの昔に気づいていたんだ。
 それなのにオレ…はっきりせずに…」
目から何かが溢れそうになる。
無駄ではなかったんだ…。
今まで…勘違いやすれ違いで伝えれらなかったこと…
…伝わっていたんだ…!

「…だから、斗貴子さん。オレ決めたんだ。ちゃんと、行動で示すって。
 そうじゃなきゃ、斗貴子さんに謝れない。謝る資格もない!」
…こう…どう?
私の頭が回転をはじめる前に、カズキが動く。
私のあごにかけられる、カズキの指…
そしてかるく、ゆっくりと、上を向かされた。
…え…
え―――
「…斗貴子さん。嫌いなら嫌いって、ハッキリ言ってくれればいいから…」
目の前に…真正面に、カズキの瞳。
……キミは…卑怯だ。
私の心臓を、こんなにしてしまって。
私の肩を、こんなにズブ濡れの腕で抱き締めてしまって。
私を…わたしを…キミに釘付けにしてしまって…。
こんな状況じゃ…私に…できることは……
…目を瞑ること…だけ……だ…。

紙擦れのような音がして、間近に迫ってくるのが感じられる。

…。
―触れた。
柔らかいような…温かいような…。
震えの止まらない私の唇は、ただ触れるだけで精一杯で…。
だから息をするのも忘れ、ただただ唇で触れ続けて…。
ココロの中で、不安も蟠りも氷解していく感覚に酔いしれながら…。

私は。
想いが通じたことを感じ取った。


私は今、どんな顔をしているのだろうか…?
彼は今、どんな顔をしているのだろうか…?
…彼はこのあと…どんな言葉をかけてくれるのだろうか…?
私の…私の言うことは決まっている。今なら、ちゃんと、素直に言える。

でもそれは、今のカズキの表情を見てやってからだ。
カズキの気持ちを、言葉で聞いてからだ。
…キミへのご褒美は…それからだ。
そっと…そっと目を開く私…。
目の前にカズキ…見つけた。フフフ…
   …ハンバーガーを片手に、途方に暮れた表情で。
「…斗貴子さん? ちゃんと、あ〜んしてよ?」

…。
……。
………。
ハァ?

「あ〜んしてくれないと、食べさせられないんだけど…。
 あれ…? 斗貴子さん、ハンバーガー嫌いじゃなかったよね?
 さっきから口噤んだままだから……。…あ、もしかしてまだ怒ってる…?」

「ゴメンね、斗貴子さん…。今日のお昼は、おにぎり落としちゃって食べられなかったのに…。
 お腹空かせていたはずなのに…」

「そんな斗貴子さんの気も知らないで、目の前で自分だけハンバーガー食べてたりして…。
 オレが食うのを斗貴子さんがじっと眺めていた時点で、オレ気づくべきだったんだよ!
 斗貴子さんの方から催促するなんて、できないんだから…」

「そのうえ、桜花先輩にポテトあげたりして…斗貴子さんの…気も知らないで…」

「オレお昼の一件、知ってたはずなのに…結局パンもあげられずに…」
 だから、ちゃんと斗貴子さんに食べさせてあげたいんだ」

「あ、お金の方はいいから! 当然、オレのおごり! 
 持ち帰りでって言ったらバイトの店員さんが喜んで、どういうわけか一個おまけしてくれたし」

「…だから、遠慮なく食べていいよっ! ハイ、あ〜ん!…なんだか、て、照れるなァ…へへへ。
 …………………ときこさん?」
7、07:00 PM 梅雨空の下
…。
……。
………。
どこか遠い観客席から、つまらなさそうな笑い声が聞こえてくる気がした。
あるいは、こんな碌でもない脚本に対する嘲笑なのかもしれない。
当のピエロである私と言えば、意外にも冷静に滑稽な自分の姿を見つめることができた。
舞い上がって身体中に満たされていたものが、流れ落ちて虚に帰っていく。
さっきあれほど諦めると決意したのに、私はもう何かの希望にしがみつこうとしていたようだった。
…ただ、それだけが許せなかった。

目の前のハンバーガーをぼんやり眺める私。それを不安そうに伺うカズキ。
その顔はまるで、怖い教師に解答の間違えを指摘されないかと、心配している小学生のような表情だった。
…傘をぶつけられて。
…石をぶつけられて。
…大雨の中探し回らされて。
カズキが悪いことなんて…あるわけないじゃないか…。
おにぎりのことも傘のことも、全部私の勝手な妄想が招いたことだ。自業…自得なのだ…。
いけない…。早く彼の答案に、マルをつけてあげなければ。

ハンバーガーを齧ると、口内に蒸せるようなジャンク風味。
涙が出そうになるのはマスタードのせいだと、言い聞かせる。
吐き出したくなる気持ち悪さを堪え、何とか二口ばかり嚥下する。
「…ありがとう…旨いよ」
声は掠れても、なんとか笑顔の作成には成功したようだ。
「よかったァー! …そろそろ帰ろ? 寄宿舎に戻れば、夕食だってあるしさ!」

…何も通じてない…。
…何も伝わってない…。
つまらない……本当につまらない…三流…喜劇だ…。
…こんなの…
…わらえ……ない……
昇降口まで下りて来て、ぼんやり空を見上げる私。
地上の空も屋上と同じ。どこまでも救いようのないくらい、重く低い空。
まるでこの世界のどこにも、逃げ場なんてないような…。

ぼぅっと雨空を眺めている私を傍らに、カズキはいそいそと帰り支度をしている。
「よし。さ、帰ろっ!」
私の視界が、紫のビニール生地にさえぎられた。

「…」
カズキの手の中に一本だけの傘。
一本だけの、小さな紫色の折り畳み傘。

背中を雨に濡らしながら、私の頭上に傾けてくる。
さもそれが当たり前であるかのような表情で。

「? …帰ろ?」
呆然と硬直している私に向かって、不思議そうにもう一度。
今度は少し不安げな表情で。
どこか間違っているのだろうかと、自分に問いかけるように。

「…一緒に帰ろ? 斗貴子さん…!」
そして最後に彼は、
はにかみながら優しく私に呼びかけた。
やはり二人で入るには、小さすぎた傘だった。
だから…二人で寄り添うようにして歩くしかなかった。

でも仕方ない。
なぜなら二人とも、もう風邪をひいてしまいそうだったのだから。
だから…これ以上濡れるわけにはいかないのだ。

未だ衰えることを知らない雨脚の中。
私は右肩を雨に晒して。
カズキは右肩以外を雨に晒して。

でも平気だ。
なぜなら二人とも、もうびしょ濡れだったのだから。
だから…これ以上濡れようとも関係ないのだ。


寄宿舎に私達二人のくしゃみが響いた日から、ほどなくして梅雨は明け…
 …お気に入りの、あの高く澄んだ空も帰ってきた。




私のカバンの底には今も、小さな紫色の折り畳み傘が入っている。
196タクティクス桜花外伝(GBA):04/05/17 23:15 ID:rKDMxjdf
読んだ人お疲れさま。黙って見守っててくれた、このスレの人達に感謝です。
ワンパターン脱却のため、実はしっとりした話だった…というオチになりまして…。
タイトルに反して桜花タンの出番少なくてゴメン。

応援してくれた方、このスレの方々、本当にありがとう。
ノシ それでは
197名無しさん@ピンキー:04/05/17 23:31 ID:WigEoMlQ
乙です!
毎回楽しみにしてますたよ
198名無しさん@ピンキー:04/05/17 23:57 ID:Tn74Zf8f
大作だなー。
乙でした!とっきゅん可愛すぎ。

なんつーか、この二人のもどかしさがタマランね。
199名無しさん@ピンキー:04/05/18 00:24 ID:VznMzdI4
萌え尽きました(*´Д`)ハァハァ
上手いなーホントに。こんなにレベルの高い萌え小説にはそう出会えないよ。
次回作期待してます。
200名無しさん@ピンキー:04/05/18 01:25 ID:QHYk2qb1
乙であります、サー。
至高の萌えであります (*´Д`)>

次のお越しを心待ちにしております!
201名無しさん@ピンキー:04/05/18 12:08 ID:qfbZbs8Z
やべえ最高に萌えるよ
しかしツボを抑えてるねー(*´Д`)ハァハァ
202名無しさん@ピンキー:04/05/18 18:55 ID:zFzU3ZHK
トキュ―――――(´Д`)―――――ン♪
203名無しさん@ピンキー:04/05/18 21:01 ID:5XCapnii
斗貴子さん可愛すぎ(*´Д`)ハァハァ
GJ!
204名無しさん@ピンキー:04/05/19 22:24 ID:AN6ZBLHv
エロパロのSSで読んで良かったと思えたのは初めてです

職人さんGJ
205名無しさん@ピンキー:04/05/20 00:40 ID:YjnSZPR4
ある日TQNが歩いていると… ↓
206名無しさん@ピンキー:04/05/20 03:39 ID:nncmvfgp
公園のベンチに一匹のホムンクルスが… ↓
207名無しさん@ピンキー:04/05/20 05:23 ID:eYyVwOZq
通りすがりの老人にマウントをとられて… ↓
208名無しさん@ピンキー:04/05/20 05:30 ID:SPMRGpyJ
TQN「財布の中身をブチ撒けろ!!!」 ↓
209名無しさん@ピンキー:04/05/20 05:30 ID:w/d3fMit
犯されていました。それを見たTQN… ↓
210名無しさん@ピンキー:04/05/20 08:05 ID:sj1f2T9q
とりあえずカズキを呼んで↓
211名無しさん@ピンキー:04/05/20 08:12 ID:8PMsoqjC
「未熟なやつめ! 犯すとはこうやるのだ!」とカズキを押し倒し…↓
212名無しさん@ピンキー:04/05/20 11:00 ID:h10vFkSk
カズキ「イ、イヤァー!! …あ、別に斗貴子さんが嫌とかそういうんじゃなくて…あの、初めてだから優しくしてね…」
213名無しさん@ピンキー:04/05/20 11:44 ID:7oGsFqwX
秋水「四肢の力を抜け…そうすれば痛みも感じずイケる」↓
214名無しさん@ピンキー:04/05/20 13:16 ID:qdVdBNAm
と、どさくさにまぎれてカズキを犯そうとする秋水に ↓
215名無しさん@ピンキー:04/05/20 14:46 ID:hO1jCwPv
パピヨン「ちょっと待ったぁぁぁぁ!武藤は僕の物だ。誰にも渡さないッ!」
216名無しさん@ピンキー:04/05/20 15:45 ID:dqyUQ/Pa
カズキ「そんな…。選べないよ…。。」↓
217名無しさん@ピンキー:04/05/20 15:57 ID:8PMsoqjC
「揃いも揃ってわしは無視か!」 なんと老人はドクトルバタフライだった! 「3人まとめて相手をしてやろう」
218名無しさん@ピンキー:04/05/20 21:17 ID:lZjf2fNj

 こ こ か ら が 真 の 戦 い だ !!
219名無しさん@ピンキー:04/05/20 23:50 ID:Vv3Ad/rJ
     エロパロ板住人の次回作にご期待ください
220名無しさん@ピンキー:04/05/21 00:17 ID:8zMw+Nhj
何人ROMが潜んでたんだ? このスレw
221名無しさん@ピンキー:04/05/21 00:28 ID:kcuu84uh
>>220
いえいえ、すべて17時間様の自作じえうわなにをするやmくぁwせdrftgyときこさんlp
222名無しさん@ピンキー:04/05/21 00:45 ID:d36zLC8W
まったくSS書きがはかどらないときはこんなこともしたくなるさ。
もう1週
カズキの部屋に立ち寄ったTQN↓
223名無しさん@ピンキー:04/05/21 03:20 ID:/Aatr0q7
そこでお約束のように「Hでキレイなお姉さん」を発見し…↓
224名無しさん@ピンキー:04/05/21 03:24 ID:DtCAoyq+
平静を装いながら「ひ、暇つぶしに見て後でカズキでもからかってやるか…」と心臓バクバクさせながらページを開け ↓
225名無しさん@ピンキー:04/05/21 07:09 ID:Gpo83Y80
カズキが帰ってきたのも気付かず魅入っているTQN。絶句していたカズキはついに口を開き…… ↓
226名無しさん@ピンキー:04/05/21 07:14 ID:UuMVAF72
カズキ「とととととととと斗貴子さん!!そそそそその本はその・・えーとちち違うんだ。あの、そのあれだあれ」 ↓
227名無しさん@ピンキー:04/05/21 07:43 ID:snSZ6Tgh
カズキ「エッチな女体を見ても惑わされない訓練をするために
    読んでいたんだ!」と苦しい言い訳をする  ↓
228名無しさん@ピンキー:04/05/21 09:04 ID:n1AZBKLR
斗貴子さん「そうか。それはワタシでは出来ない訓練だな」
とチョト悲しそうにつぶやいて ↓
229名無しさん@ピンキー:04/05/21 09:17 ID:3ctBztWU
カズキのイチモツに迫るバルキリースカート
230名無しさん@ピンキー:04/05/21 09:42 ID:pv2VPvdY
斗貴子さん「陰茎をぶち撒けろ!」 ↓
231名無しさん@ピンキー:04/05/21 13:00 ID:DTn97+so
とみせかけてバルキリースッチャスッチャ ↓
232名無しさん@ピンキー:04/05/21 16:33 ID:3ctBztWU
「ブラボーだ、戦士斗貴子……」物陰でひとりスッチャスッチャ ↓
233名無しさん@ピンキー:04/05/21 17:59 ID:rqQI0+uH
「よかったよかった」と電柱の上で拍手のパピヨン ↓
234名無しさん@ピンキー:04/05/21 18:05 ID:jm8WYbtB
「キミの想い人だし、もう少しマシかと思ったが」とパピヨンの背後でダメ出しするムーン ↓
235名無しさん@ピンキー:04/05/21 23:29 ID:A38redg9
の後ろで背中で人生を語るふりしてスッチャスッチャするバタフライ
236名無しさん@ピンキー:04/05/22 11:23 ID:aIKOi8Qo
一方岡倉も自宅でスッチャスッチャしていたのであった。↓
237名無しさん@ピンキー:04/05/22 22:28 ID:YvQPvTeR
そのとき部屋でマターリしていた六舛とちーちんは↓
ノベルゲーム風桜花バトル64
ttp://busou963.hp.infoseek.co.jp/game/ouka64.zip
桜花バトル作者さんには無断です。事後承諾でヨロ
239名無しさん@ピンキー:04/05/23 01:03 ID:fIxiPQuN
>>237
二人だけでツイスターゲームをしていた↓
240名無しさん@ピンキー:04/05/23 01:05 ID:/EDcXoiZ
六枡「(ピッ!)!!!!斗貴子女史の部屋でおもしろ大百科な出来事が起こっている!」と電波を受信 ↓
241名無しさん@ピンキー:04/05/23 01:13 ID:UzrfjdJL
>238
乙!!
242元151:04/05/23 01:14 ID:S981WXAS
覚えてる方がいらっしゃるかどうか、激しく疑問なほどに、お久しぶりです。本当に、長い間続きも書けずに申し開きもありませんが……
潮騒の続きはちょくちょく書いてます。一時はHD飛んだりで困った事態にもなりましたが、なんとか生きてる部分もありまして……
続きは書きます。完結は、しっかりさせますので、それだけはお約束します。長文スマソ。また今度。
243名無しさん@ピンキー:04/05/23 01:18 ID:/EDcXoiZ
いやいや、忘れてるどころか
ついこないだも需要がありましたよ151氏

まぁ気長に待ってまつ
蝶・ガンガレ
244名無しさん@ピンキー:04/05/23 06:56 ID:0Ged9uoX
>>242
期待してマッチョます
マジたのしみ
245名無しさん@ピンキー:04/05/23 10:54 ID:HqRYjmuT
元151 氏キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
俺も貴方を目標にして、がんがって書いてます!!
マターリでも構わないので、是非完結させて下さい。
246名無しさん@ピンキー:04/05/23 21:20 ID:t2Z8eSBK
おお、元151様!
蝶楽しみにさせていただきますぞ。
247名無しさん@ピンキー:04/05/23 22:54 ID:aeDy3C94
ここはアットホームなインターネットですね
248名無しさん@ピンキー:04/05/23 23:19 ID:JHqH2m0u
では潮騒を心待ちにしながら俺達の潮騒を
任務で海にやってきた斗貴子さんとカズキ↓
249名無しさん@ピンキー:04/05/24 00:00 ID:2gQNfJfC
投下しにくい雰囲気になるからやめようよ
第一飽きた
250名無しさん@ピンキー:04/05/24 00:11 ID:z8GIDtqZ
(´・ω・`)ゴメソ
251名無しさん@ピンキー:04/05/24 18:58 ID:6Dk7fyKp
(`・ω・´)シャキーソ
252名無しさん@ピンキー:04/05/25 01:21 ID:pkceW3jE
('A`)SSマツノモマンドクセ
253名無しさん@ピンキー:04/05/25 16:41 ID:zs5/DcRR
エロパロ保管庫が見れないんだが。
なんか拒否されちまうよ、どうしてだ。
254名無しさん@ピンキー:04/05/25 21:19 ID:RyYjVwP/
>>252
よし、次の書き手は任せた。俺は待つぞ
255名無しさん@ピンキー:04/05/26 00:55 ID:T78qwhzM
今週号のパピヨンにならホレられる…!
256元151:04/05/26 01:16 ID:mz7GD57G
ttp://adult.csx.jp/~database/index.html (保管庫)
以下、長い間ストップしてた続き物を投下します。申し訳ありませんが上記のリンクより前の話を辿っていただければ(今は飛べないようだけど

前回までは、名前の欄に投稿番号もふってましたけど、失念したんで臨時に無地で。
257『潮騒の町で』:04/05/26 01:18 ID:mz7GD57G
 旅館に戻って、明日になって本格的に調査を始めよう、と二人で話し合い、早々と寝ることにした。
 すでに敷かれていた、なぜか一枚だけの布団に赤面しつつ、もう一つ敷いて潜り込む。
 正直、寝れない夜になるんじゃないかと思っていたけれど、存外にすぐに瞼は重くなってくれた。
 疲労のせいなのか。
 斗貴子さんの寝息が優しかったからか。
 それとも、そのシャンプーの香りがリラックスさせてくれたのか。
 

 次の日。
 朝起きてからまずは民宿の女将さんから聞き込みをすることにした。当然、聞く内容は昨日岬で亡くなられたハイヒールの人について。
 朝ごはんを済ましてしばらく、女将さんの用事も一段落するくらいに斗貴子さんと一緒に聞きにいく。
「あらまぁ、お客さん」
「女将、少し聞きたいことがある」
 挨拶もそこそこに、斗貴子さんがずいっと身を乗り出した。昨日までとは違う――いや、いつもそうだけれど今はもうスイッチが入ったように――凛とした顔つきで。それは錬金の戦士の貌。見習うように、俺も顔を引き締めた。
「えー、と。昨夜のことでしょうか」
「そうだ」
「あのー、昨日も申しましたけど、他のお客様には」
「別に新聞記者なんかではないから安心しなさい」
 まぁ現場を見に行かれたのなら、と女将さんはもう一度言葉を濁して、口を開いてくれた。
 重々しい口どりで。
 重々しい表情で。
 暗い目で。 

 曰く――古くより伝わる自殺の名所。
 曰く――そこより落ちれば死体さえあがらぬという。
 曰く――激しい波から、落ちれど地獄の穴に吸い込まれるように音さえせぬ。
 曰く――故にその岬の名を『飲みこみ岬』という。
258『潮騒の町で』:04/05/26 01:21 ID:mz7GD57G
 話が一段落して、女将さんは冷え冷えとした麦茶を一杯出してくれた。受け取ろうと手を伸ばしたときに初めて、じっとりと、手の平に汗がにじんでいるのに今更気付いた。クーラーの十分に利いた涼しい部屋だというのに。
 その岬からは昔から自殺者が多かった。何やら鬼とか色々出てくる昔話さえ、この土地にはあるという。自殺者は珍しくなく、ただその数が桁違いに多いこと以外は。
 自らの命を絶つ、という人の心はわからない。馬鹿なことをしている、だなんて一概には言えないかもしれない。
 だって武藤カズキという人間は家族もいて、友達もいて――好きな人もいて、一日一日を大切に生きていけてると信じているからだ。けれど、人それぞれには事情がある、というのも忘れてはいない。明日に何が起きるかなんて絶対にわからない。
 幸不幸。いま充実していたとしても、いつどんな不幸が来るか、誰にも予想なんて出来やしない。大地震起きるとか、隕石ふって来るとか――ホムンクルスが襲ってくるとか。
 それでもこれだけは断言できる。自殺は、馬鹿じゃないと断言出来ないとしても、でも絶対に、ダメなことなんだと。
 生きなきゃ。
 自殺が利口だなんて、賢いだなんて、絶対に間違っている。
 それだけは断言できる。
 賢く死ぬくらいなら、馬鹿みたいに生きたほうが、何倍もいい。いや、比べること自体間違ってる。
 生きて欲しい。
 誰にも死なないで欲しい。
 しかし自分に何が出来るというのか。
 ぐるぐると渦巻くやりきれない感情を、まるで八つ当たりのように、貰った麦茶をゴクゴクと一気に飲み干した。
 ゴクゴク。
「ぷは」
「ぷはっ」
 タンと、二つ重なるコップの音。ふと見ると目が合った。斗貴子さんも、麦茶を一気にゴクゴクとやっちゃったようだ。
 気持ちは一つ。こみあげる、共感。使命感。
 二人して、勢いをつけて立ち上がる。
「ありがとう、女将さん」

「あの」
 付け加えるように、女将さんが言った。
 何か戸惑う風に視線を彷徨わせ、口元に手をあて迷い、やがて意を決したように、言った。
「避妊はしっかりとしましたー?」
259『潮騒の町で』:04/05/26 01:22 ID:mz7GD57G
 自分が真っ赤になるより先に、斗貴子さんの口を押さえて部屋を退避した。
 手の平の下でもがもがと口を動かしながら、その口と舌の動きが、バルキリースカートっ、と叫んでいるに違いないと察したときには、自分ナイスと思わず内心思った。
 あやうく女将さんがブチ撒けられる大惨事。や、あのクスクス笑いは、女将さん間違いなく確信犯。
 腕をブンブン振り回すバルスカ使いを何とか外まで連れ出したときには、コブの一つや二つや三つや四つは、流石に覚悟していたけれどやっぱり痛い。
 天高く太陽光ふりそそぐ夏の日差しに出ると怒りの熱も周囲に溶け込むのか、ようやく斗貴子さんのメンタルは安定してくれた。
 けれどかわりといっては何だけど、次は俺が赤くなる番だった。
 避妊、ていうことは、あの、その……あの、なんだろう。
「今ここで照れるなら、私を止めるな」
「う、うん……」
「全く、君は何というか、私と似て不器用だな」
 ふん、と言って陽炎立ち上るアスファルトをいく斗貴子さん。
「行こう。出来れば今日中に真偽のほどをはっきりさせたい」
「真偽、って」
「敵なら、殺。もしただの自殺騒ぎなら、ふざけたあだ名の岬を粉みじんに砕くだけだ」
 ニヤリ、と笑む斗貴子さん。なんていうか、生き生きしてるなぁ、と思う。
 そして思い出す。たとえ自分の非力に嘆くことになろうとも、立ち止まることに意味はないんだと。
 出来ることに、全力を。
「歩くのも時間がかかる。自転車を取ってくるから待ってなさい――ああそれと、私が帰ってくるまでにその照れて真っ赤な顔を元に戻しておくこと。またこっちまで伝染しそうで叶わない」
 そういって、駆け足で駐輪場のほうへと走っていった。
 俺は言われて、ごしごしと頬をこするけど、それで治るのなら人間苦労しないと思う。
 あと、斗貴子さんにはもうすでに伝染した後だ。
「でも、暑さのせいにするんだろうなぁ」
 素直じゃないのも――口には出せないけど――可愛いとか、思う。

 そしてまた頬をこするはめに。

260元151:04/05/26 01:24 ID:mz7GD57G
今日は以上です。グッナイッ
261名無しさん@ピンキー:04/05/26 01:48 ID:iiQ7RXzO
グッジョッ!!
青くていいなぁ
262名無しさん@ピンキー:04/05/26 01:50 ID:rs23LguC
おおー!いよいよ潮騒の話、続きが読めるんだー
元151さん、蝶がんばれ
263名無しさん@ピンキー:04/05/26 06:47 ID:C13w2DFp
マジ楽しみ
264名無しさん@ピンキー:04/05/26 09:22 ID:NACh+g7M
がむばれ!きたいしてる
265名無しさん@ピンキー:04/05/26 12:02 ID:NOlRAH4h
さすがに本格派だ
266名無しさん@ピンキー:04/05/26 13:33 ID:kDC/eJ4I
>>253
どうやら昨夜は鯖のメンテナンスを行ってた模様。
FFFTPも繋がらなくって焦った。
267名無しさん@ピンキー:04/05/26 15:09 ID:l3FXtr++
>>253
そうだったのか!
何度やっても拒否されるから
もしかしてなんか自分のパソコンか回線が悪いのかと思った。
教えてくれてdクス

萌えスレの方からここへ誘導されてきたけど
151さんグッジョブ!
268名無しさん@ピンキー:04/05/26 15:11 ID:l3FXtr++
>>253×→>>266
スンマソン

あとここって非エロでも載せて可?
269名無しさん@ピンキー:04/05/26 15:25 ID:xtAG/JR1
>>268
当然!つか、むしろ望む所
270名無しさん@ピンキー:04/05/26 15:45 ID:l3FXtr++
>>269
重ね重ねdクス。
非エロしか読み書きできん自分なんで
そう言って貰えてほっと一安心。
書き上げたら載せてみる。
まぁ、腕は期待しないでおいてくれ。

271名無しさん@ピンキー:04/05/26 16:40 ID:u4sLOu0D
151氏GJ!

そして女将さん萌え
272名無しさん@ピンキー:04/05/26 16:42 ID:jPXz41m/
>>270
いちおう21禁板だから、ほのえろでよい、風味でよい。

えろ全くなしは勘弁。

えろ「っぽい」でいいんで。
273名無しさん@ピンキー:04/05/26 16:44 ID:u4sLOu0D
別にエロなしでもええやん。そう杓子定規になる必要も無し。
あんまりカチッとルール作るとまた寂寞としたスレになってしまいそう。
274名無しさん@ピンキー:04/05/26 16:56 ID:NOlRAH4h
いやエロ無しでも全くOKだから
気にせず投下して下さい
275名無しさん@ピンキー:04/05/26 17:03 ID:QagGu03T
もうホシュホシュとだけ書き込むのは疲れました…。
エロなしでもいいよ…読ませてクレクレ。
276名無しさん@ピンキー:04/05/26 17:14 ID:x+Rohbeu
意外と人たくさんいるんだな。
需要超過なこの状況。
277名無しさん@ピンキー:04/05/26 19:52 ID:rtow1ED+
エロなしでも萌えればそれでいいでしょ
278名無しさん@ピンキー:04/05/26 20:33 ID:hhB+MG7h
つか、SS板は基本的にエロパロ板しかないから
エロパロ板のスレにエロなしのSSを投稿して良いのは一部では暗黙の了解
279名無しさん@ピンキー:04/05/26 20:36 ID:hhB+MG7h
というか、俺自身、今までエロSSは一回も投下してないので
少しでもエロ入れなきゃいけないんなら
存在理由が無くなっちゃう…(´・ω・`)
280名無しさん@ピンキー:04/05/26 20:50 ID:NOlRAH4h
いやだから気にすることないって、全然OKですよ。
萌えSS最高
281名無しさん@ピンキー:04/05/26 21:22 ID:HApWCT7i
個人差はあるが
萌えは脳内で科学反応を起こしエロになる可能性もある。
「エロ無しだし・・」と気に病まずに、投下なされるがよい
282名無しさん@ピンキー:04/05/27 00:31 ID:ahJ/glJE
('A`)<ぬるぽ
283名無しさん@ピンキー:04/05/27 01:59 ID:KSW3RWC5
>>282
ガッツ
284名無しさん@ピンキー:04/05/27 10:22 ID:3KcJYKhY
暗黙の了解なんてないだろ? エロ無しSS書きなど無用の長物だ
285名無しさん@ピンキー:04/05/27 10:37 ID:L6kBIxLz
>>284
はいはい、嫌なら読まなくて良いよ。
エロ無しが駄目何てどこに書いてあるんだ?
もう少し考えてから発言してね。
286名無しさん@ピンキー:04/05/27 11:12 ID:wo9kDn5o
SSがエロ無しのように見えるのは修練が出来てないからだ
斗貴子さんと認識したとたんに勃つくらいでないと(錬金の戦士になるには)難しい
287名無しさん@ピンキー:04/05/27 12:23 ID:loXNYX2q
まぁ俺くらいになると斗貴子さんを見た瞬間に射精しているんだが
288名無しさん@ピンキー:04/05/27 13:17 ID:dJ3AtZtD
嫌がる斗貴子さんを制服のままベッドに無理やり縛りつけてふとももなめまわしたあげくギンギンのチンポをぶっさして濃いザーメンを数発中だししたい。
289名無しさん@ピンキー:04/05/27 13:37 ID:K44gQWL6
>>287
おれは斗貴子さん見る前から既に射精しているけどな
290名無しさん@ピンキー:04/05/27 13:42 ID:n8CoJ++W
>>289

   ネ申   ?
291名無しさん@ピンキー:04/05/27 13:55 ID:yLh1ydTe
俺なんて瞼を閉じる度に 斗貴子さんの顔が浮かび上がるから まばたきなんかしたら、もう
292名無しさん@ピンキー:04/05/27 14:25 ID:iBoIX70+
俺はリンパ腺が腫れるくらい桜花のことがすきさ
293270:04/05/27 14:48 ID:gcD3cnit
初代スレの151さんや>>46さん、
桜花バトルの>>57さんを読んで
書いてるけど自信喪失気味ッス。
皆さん上手いっすね。

ところで変な質問だけど原作で斗貴子さんのバルスカって
服の上からつけたっていう描写あったかな?
自分は単行本とここ最近のしか知らないので
わからないんだ。
294名無しさん@ピンキー:04/05/27 14:50 ID:QqlBHQrM
>>293
無い
ズボンはいてるときはわざわざ破いて(破れて)から発動してた。
295270:04/05/27 14:55 ID:gcD3cnit
素早いレス、サンクスコ。
なるほどバルスカは素足にしかつけられないのか。


296名無しさん@ピンキー:04/05/27 17:45 ID:ZE++lBfs
バルスカになりたい
297名無しさん@ピンキー:04/05/27 17:59 ID:ahJ/glJE
斗貴子さんになりたい
298名無しさん@ピンキー:04/05/28 01:02 ID:6mxMN2Nt
>295
まあ公式に素肌じゃないと駄目って明記されたわけじゃないけどさ、
斗貴子さんの生足が拝めなかったら俺ん家の風呂釜が爆発するぜ。
299名無しさん@ピンキー:04/05/28 18:19 ID:r27KPVPa
スズメに先越された…(つД`)
300名無しさん@ピンキー:04/05/28 18:20 ID:r27KPVPa
ゴバーク
301270:04/05/28 22:08 ID:a9Vecnge
”それ”は徐々に少女に迫って来ていた。
少女は叫び声すらあげられず、ただただ息を飲んで
ことの成り行きを見ているだけであった。
人を喰うモンスターが級友たちを襲っている、という
信じられない状況が少女の目の前にあった。
かつて級友たちだったものの一部が転がり、生臭く赤い液体が
そこここにべっとりと付着している。
悲鳴に続いてばきばきと嫌な音が聞こえる。
おそらく少女の級友の骨がかみ砕かれる音だ。
悲鳴が聞こえなくなった。
あの嫌な音はまだ続いていたが、しばらくして止んだ。

次は私の番だ。私が「喰われる」のだ。
そう思うと間もなく少女の前へ”それ”は姿を現した。
少女は観念したように目をつぶり下を向いた。
知らず肩が震える。震えを押えようと少女は
手を痛いほど握り締めた。
”それ”が襲い掛かる衝撃が少女を襲う。

「!」

302270:04/05/28 22:11 ID:a9Vecnge
津村斗貴子は声にならない叫び声をあげて
銀成学園寄宿寮の自分のベッドの上で
目を覚ました。
飛び起きてから自分のいる場所がどこか知って、
ほっと安堵の息をついた。
夢の中で握っていた手は現実でも握り締めていたらしく
こわばっていて、開いてみると掌に爪の跡がかすかについていた。
荒い息を整え、零れ落ちそうになっていた涙と額の汗をぬぐうと
彼女は立ち上がった。

このところ見なくなったとはいえ昔はよく見た悪夢。
これを見るたびに錬金の戦士となった自分の目的を
彼女は確認する。
こんな夢を久しぶりに見たのは多分ホムンクルスに
寄生された一件があったからかもしれない。

パジャマからジャージに着替え、外へ出る。
眠れない夜は少し身体でも動かして眠りを誘ったほうがよい。
敵はいつ現れるかわからない。
睡眠不足は判断力や体力を落とすから敵と向かい合う際には
それで危機に陥るとも限らない。
無理やりにでも眠っておかないと、と律義な彼女は思うのだ。

303270:04/05/28 22:15 ID:a9Vecnge
寮の裏庭に出ると先客がいた。
彼は訓練に夢中でこちらには気づかない。
しばらく彼女は様子を見ていたが彼の名前を呼んだ。
「カズキ」
……全然気づかない。

彼女はスタスタと歩み寄り、さっきよりも大きい声で呼びかけた。

「カズキ!」
「うわぁ!」

不意をつかれて武藤カズキは飛び上がった。
後ろを向くとすぐそばに津村斗貴子がいた。

304270:04/05/28 22:24 ID:a9Vecnge
ここまで載せていうのもなんですが
鯖の調子がおかしいのかそれとも
改行多すぎのせいか送信エラー結構多発です。
(ちゃんと載っているけど……

かなり先まで書いてあるんですけど
最後まで出来上がってないんで
書きあがったら残り載せます。

しかし連載途中から見始めたせいか
武装のキャラの特徴が今ひとつつかめきれないっす。

こんなん斗貴子さんじゃねぇって思う方に先に謝っときます。
スンマソン。
305名無しさん@ピンキー:04/05/28 23:21 ID:8lUjtmNI
おつ!今度つづきよろ
306名無しさん@ピンキー:04/05/29 06:02 ID:hW3QZqmD
乙です
いい感じですよー
続き期待してまってます
307名無しさん@ピンキー:04/05/29 20:00 ID:mJR0uzOB
イイヨイイヨー
308名無しさん@ピンキー:04/05/30 18:40 ID:yJMuRUPI
おぉ! 久しぶりにきたら久しぶりのSSが!! これはうれしや。
309名無しさん@ピンキー:04/05/30 18:56 ID:luwMKDTa
どうやら本編も持ち直したし。
しかし何が人気回復の理由だったのやら?
普段から面白いと思っていた漏れにはわからん。
310名無しさん@ピンキー:04/05/30 23:12 ID:CmXdJUXw
ノルマン現象じゃあ?取って代わる新連載が無かっただけとか。
俺も大好きなんだけどね
311名無しさん@ピンキー:04/05/31 07:48 ID:KAqJS1je
もともと潜在的な人気はあったんだよ。コミックス売り上げからもそれは分かる。
掲載順が落ちて今まで出してなかった奴が出し始めただけ
312名無しさん@ピンキー:04/06/01 10:13 ID:z5/EZ/yE
やっぱノルマン現象だよな…来週の位置知って確信した。
313名無しさん@ピンキー:04/06/01 10:36 ID:85f0w1XX
来週は休載だが、>>312はそれから何を知ったんだろう。
314名無しさん@ピンキー:04/06/01 13:41 ID:CAQ+AKNM
こんなところにまで出張か
315名無しさん@ピンキー:04/06/01 14:07 ID:z5/EZ/yE
(・∀・)ニヤニヤ
316名無しさん@ピンキー:04/06/01 14:13 ID:85f0w1XX
珍しく反応を返してきたな(w
どうやら素で間違えたようだな。
317名無しさん@ピンキー:04/06/01 14:51 ID:e25vvfXd
反応を見る限り結構素直で良い奴かもw
318名無しさん@ピンキー:04/06/01 20:02 ID:yzFKdpqf
ワラタ
319名無しさん@ピンキー:04/06/01 20:42 ID:RmtM2iDg
warota
320名無しさん@ピンキー:04/06/02 01:32 ID:qCwn00Ef
スルーできんのかお前らは…

錬金スレ住人がヨソでなんて言われてるか知ってるか?



ハンタ厨やJOJO儲と同レベルだとさ…なんかもう悲しいヨ俺は。
321名無しさん@ピンキー:04/06/02 01:37 ID:b0g6Limw
ハンタやJOJOと同レベルって言われるなら嬉しいけどな。
322名無しさん@ピンキー:04/06/02 01:52 ID:6bHbgUtY
JOJOはともかくハンタはちょっと
時は、カズキと斗貴子が気まずく並んで座っている頃にさかのぼる。
場所は銀成学園寮管理人室、居間。

中央に鎮座するは戦士長、防護服シルバースキンを着込んでいる。
部屋からははっきりいって浮いている。水に油を混ぜるように浮いている。
書類が散らばる机、買いたての座布団、「岡倉・ちーちん」という相合傘やら何やらが落書きされている黒板。
そんな生活臭漂う中の変態衣装だ。
国会に福永法源を混ぜて「最高ですかー!」と叫ばせてるような違和感がある。最低だ。
不意に扉が開いた。入ってきたのはちーちんとさーちゃんだ。
「し、失礼します…」
「ブラボー先生いますかー?」
いる。俺ならここだ。けど今忙しいから後にしてくれ。と言おうとする戦士長。
いる。なんか変なのが。とりあえず逃げよう。目配せして逃げ出す二人。
遠ざかっていく足音を聞きながら戦士長、襟をはだき茶をすすり襟を正すと、一人ごちる。
「なんだピンポンダッシュの一種か? 全くブラボーでないにもほどがある」
いや部屋でそんなん着るあんたのがブラボーじゃないよという声もあるが
しかしこれはカズキと斗貴子の行為を検分するため、気合を入れる衣装なのだ。衣装は大事だ。
死神だって、二人きりの状況で「生まれて初めて」をする時は気分にピッタリの仮面を被る。それと同じなのだ。

ちなみに彼は心得たもので、部屋に6箇所。ちゃんとカメラを設置して、90分3600円のテープに標準録画している。
視点の切り替えは奥歯に仕込んだスイッチで行う。(加速はできない)
「故に下からとか下からとか下からとか、極めて多角的に二人の行為を見れる俺に死角は、ないッ!」
などと思っている間に戦士・斗貴子が服を脱いだ。カチ。横からだと胸が悲しく映るから正面から映す。
「よくぞ脱いだ!!! …さすが戦士・斗貴子…! …それでこそ年上! それでこそ錬金の戦士だブラボーだ!」
勝手に戦士長は喜びながら、シルバースキンのポケットから52番の核鉄を取り出して呼びかける。
「オマエと共に見届けよう! 誰より今、自分の未来を信じているブラボーな二人を! 
二人の目覚めていく心は誰にも止められない! それを共に見届けよう!」
テレビの前で叫んでいるその様は、まごうことなき不審者だ。
「不審者?」
「そうなんですよ、管理人室に変なコートを着た人が…」
身振り手振りで”変なコート”の形を作りながら説明するさーちゃんの前で、岡倉はうーむと腕組みして考える。
管理人室の方から猛然と走ってきた二人へ、声を掛ければそんな状況。
警察に連絡するべきなのだが、さーちゃんの後ろで、無言でうつむいているちーちんを見ると
彼女を理不尽に怯えさせた不審者を即刻捕えて、説教でもしないと気がすまない、という義侠めいた怒りが湧いてくる。
「よし今から岡倉先輩が、不審者を捕まえてくる!」
え…?と驚いた顔を上げるちーちんに気づくと、岡倉は優しく呼びかける。
「大丈夫、一人くらいなら軽いから、もう変なコトは忘れてゆっくり休みなさい」
「…は、はい」
ちーちんがか細い声でようやく呟いた。さーちゃんは話題を切り替える。
「でも、よくあんな遠くから私たちがわかりましたね」
「可愛い子と、アホ面のカズキは顔を見なくてもわかるのが岡倉先輩なのよ! じゃ行ってくるぜ!」
さっと朱を顔に上らせたちーちんに気づかずに、岡倉は駆け出した。
「気をつけて下さいねー」
さーちゃんが頬に手を立て声を掛けると、後姿がピースを出し、見えなくなった。

「さ、沙織が相合傘なんか書くから、変なコトになっちゃったじゃない…」
「ゴメン。まひろがカズキ先輩と斗貴子先輩の相合傘書いてたから、ついつられちゃって」
それを二人して消しに行ったら、不審者が居て、今の状況になっている。
「だからって、私と岡倉先輩で書かなくてもいいでしょ! 」
「えー、でもこの前、気になるって言ってたし、お似合いかな〜って」
「それは髪の手入れをどうしてるかって…」
だがどうも意識してしまう。相合傘を書かれたせいか、別の理由かはわからないが。
「けど良かったね。可愛いって言ってもらえて。相思相愛だったりするかも?」
「……」
怒りもせずため息もつかず、親友がただ真っ赤な顔になったから、逆にさーちゃんは慌てた。
「ふ、ふざけてるだけだから、そんなに気にしないで! 相合傘もちゃんと消すから!」
両方の手のひらを、窓を拭くようにバタバタさせて取り繕うも、赤い顔は直らない。
「…その前に見られたらどうしよう…」と呟くちーちんを、「可愛いけど重症だなぁ…」とさーちゃんは思った。
ザ ッ !

52番の核鉄がはたき落とされた。あっと思うまもなくロックされる戦士長の首。
だが戦士長、鍛え抜かれた体(獣王激烈掌も足止めにすらならない)ゆえごくごく普通に振り返って状況把握。
そこには岡倉英之。駆けつけてみれば、不審者はテレビの前で何やら持って喚いていて、いわゆる「ホンモノ」な方に見えた。
ならばと岡倉、不意打ちで昏倒させて引き渡すのが安全と、ゆっくり近づき凶器を落として首を絞めたのだが
神ならざる戦士長にはそんなコトは知る由もない。とりあえずテレビを消す。
「こらァ! おとなしくしろ不審者め!」
普通に動かれビビったのか腕に一層の力がこもる。(形相はモテる可能性ゼロ。黒板を見る余裕はない)
もっとも、シルバースキンと戦士長の体の前では、ライターで鉄板を溶かそうとする位無駄で貧弱ゥな努力だが。
戦士長は閉口した。なにゆえ突然不審者の扱いを受け、覗…検分の邪魔をされねばならないのか。
(ああそうか防護服のせいで俺が俺だとわからないのか。 だが正体をバラすのは)
錬金の戦士であるコトをひた隠しにしているカズキと斗貴子への手前できない。
手前がなくても、正体が分からないほうがカッコイイからバラさない! ヒューヒュー。
(仕方ない、適当に言い逃れて検分続行だ! 何でもできるぞ俺! 何度だって立ち上がるぞ俺!
しかし良かったコイツが不意打ちしてくれて。騒がれたら検分どころではないからな!)
「ま、待て。俺は…不審者ではないぞ。こ…この超ブラボーな管……理人の友人だ」
ワザとらしく苦しみながら(これがキく)言った。

「スミマセンでした!」
三回目の謝罪。不審者から戦士長の人柄(もちろんカッコ良く脚色済み)を事細かに説明されるうち
岡倉英之、みるみると青ざめて今ではすっかり平身低頭、土下座の繰り返しである。
土下座なんていいからさっさと帰れと思いつつ、戦士長は机の前に座りきゅうすから茶を淹れると
「いやいや。私にも非はあるさ。そうだキミ、岡倉英之クンだろ」
「ハイ…」
「やっぱり! いやいやブラボーから聞いている以上に(少なくても生ゴミよりは)男前だ!
不審者を捕まえようなんて普通できないよ! ところで、これ飲むかい?」
飲んで一秒でも早く消えろと思いつつ、仏の様な声音でおだてて許しながら茶を差し出す。
危害を加えた相手から優しくされるのは、キくのだ。
「あ、ありがとうございます… その、せめてお名前を…」
なんとこの人は寛大なのだろう。出されたお茶に映る岡倉の顔は感涙に咽んでいた。
テレビに、机と岡倉を挟んで向かい合っている元不審者は答える。
「鋼田一豊大」
不審者は豊大さんで、決して悪い人ではないとちーちんに言って安心させなくては、と
岡倉が考えている間にも、戦士長は検分したいと焦れていき
「あの、これ…」
岡倉が52番の核鉄を差し出すのに気づかぬほど、未練がましく隣の部屋へ集中してしまう。
鍛えぬいた聴覚には、水音と「そこ、洗ってない…」「妙な味だが……かまわない」という声が聞こえてくる。
(…洗ってない部分を舐めている戦士・斗貴子!? 見たい!)
この場合、豊大の昂揚をAV鑑賞でいうならば、見知らぬ人間よりも同級生が出演している方に興奮するのを想像すればよかろう。
リアルタイムで見てこそブラボーなのだが、邪魔されている。ああ早くテレビ見たい。はよ帰れこの役立たずの豚。
「テレビつけましょうか?」
そんな気配が伝わったのか、核鉄を持ったまま岡倉がテレビの電源に指をつけた。
「待てっ」
ハっと我に返り豊大は制止するが追いつかない。隣に気を取られてなくば間に合ったのだが
ブン…と無機質な音が響き、隣の部屋での様子─
闇の中で、斗貴子が前髪をかき寄せながら、懸命にカズキ自身を愛撫している姿が──
画面に映し出された。
豊大、この時の岡倉の驚嘆と歓喜の入り混じった凄まじい形相を死ぬまで忘れなかった。
闇の中でも親友と可愛い子の姿は見間違えない岡倉は、映像の意味を瞬時に理解した。
すなわち、カズキと斗貴子さんがエロスをたしなんでいると。
そして武装錬金発動! エロスは岡倉の闘争本能なのだ!

落ち割れた花瓶を逆再生したかのごとく、破片から2種の形がなされていく。
1種は両端に両断した砂時計をつけたような、スコープを模した筒。数は6基。色は漆の黒。宙に浮いている
1種はライフル(狙撃銃)に似た形状の武装錬金。数は1丁。色は泥の黒。立ち尽くす岡倉の手中にある。
「エンゼル御前でいうならば、筒は御前のような補助的なパーツといったところか…?」
誰にともなく説明する豊大、表情が全くない岡倉に気づく。
「……訓練なしでの発動のせいで、精神が不安定のようだな」
しばらくは人格が破綻するだろう。そんな事例があった。確か。多分。うん。これで好き放題できるぞ。
この機に武装錬金を回収して、岡倉を部屋に返すのがベストなのだが
豊大、じゃなくて戦士長、根が面白いコト好きだからこの武装錬金の特性が見たくなった。隣の様子も気にはなってるが。
「生徒・岡倉、それで何ができるかやってみろ」
「うお」
言葉もままならないのか、妙な返事を返しながら、岡倉は銃を構えた。
すると狙撃銃の後部から溢れた奇妙な線の束が、ビデオの入力端子へと接続され、筒はシュ…とかき消える。
岡倉がテレビを指差す。なんだかすっげぇワクワクしてきた戦士長の目に映ったのは
六方同時の六分割でテレビに映される、カズキ自身につま先を押し付ける途中で
太ももをカズキのすねに当ててしまって頬を赤らめる戦士・斗貴子の顔だった。
そのどれもがッ! これ以上ないベストなアングルッ! 筒の自動追尾によるカメラ以上の臨場感! 
「ブラボーだ! あの筒で映したものがその銃に送られて、しかもビデオ録画が可能なのだな!
武器じゃないよーな気もするが、とにかくブラボーだから武器だ!」
斗貴子の靴下を、当たり前のようにタンスから取り出すと
「よーしよしよしよしよしよし! ブラボーだ岡倉オマエは! 戦士・斗貴子の靴下をやろう!」
「うおおう! うおっ」
投げてよこした。本能でそれが何かわかるのか、岡倉は口でキャッチし至福の顔。
戦士長も満足げに頷いた。今宵はいい夜じゃハッハッハ!

暗い部屋に溶け込む黒筒に、行為に集中しきっているカズキたちは気づかない。
足によるサディスティックな愛撫は滞りなく録画中。戦士長たちは大喜び。
不安定だった岡倉も少し回復した。目を白黒させながら「スゴイデース! スゴイデース!」と叫ぶ程度に。
そのつど戦士長は舌打ちしながらリーゼントを5ミリずつむしり取る。蜜月の時。だが異変が起こる。
「…天井裏に一人ッ! 全員男!」
突如として岡倉が叫ぶと同時に、彼の持つ狙撃銃からスコープが浮き、天井を突き破った。
そしてコードを出して何かを巻きつけ引きずり下ろした。
戦士長は驚いた。落下物はパピヨンだ。右手にコードを絡められ、左手にエンゼル御前を握り締めてる。
なんでこの二人が天井裏にいるのだ? と戦士長は首を傾げるも
そこは戦士の長たる男。すぐに疑問を解決して、ポンと手を打つ。
「ま、なんだ。敵と付き合うのもブラボーではあるが、オレたちを売るなよ?」
「付き合うワケねーだろ! こ、これには色々事情があって、オレはむしろ被害者なんだよぉ」
「で、オレは加害者か… フン。武藤の邪魔をしようとするからだ」
「蝶々覆面か… ウヌ!? 体温を感じさせぬとは… キサマ、一体…!?」
「武装錬金に体温はないから」
御前を驚愕の目でみる岡倉へ、三人が一斉にツッコんだ。もっとツッコむべき所がある気がするけど。
「…良くわからんが、隣を覗いていたのなら一緒に見るか?」
パピヨンが盗撮に気づき怒りを露にしたが、気づかないまま誘った瞬間
『「よ 、 余 計 な 事 を 言 う な ぁ ! !」』
斗貴子の大声が響き、戦士長は心臓を凍りつかせた。岡倉は「ニョロニョロ〜!」と喜んだ。
パピヨンはビデオを見ながら熟考中。御前は内心ビクビクしながらも、交渉をもちかけた。
「ダビングして、忌々しい傷女をカットできるかブラ坊? 2万円までなら出せるぜ?」
「斗貴子さんがメインニョロよ! 24時間式の時刻表示が分かりづらい時は12を引けば分かり易いニョロよ!」
「…え? あ、ああ。えとそうだな。20:00なら08:00になって分かり易…」
言いかけて、戦士長は首をふる。衝撃が冷めなくて、今の自分何が足りないのかもわからない。
「もとい! 1万円でも引き受けるが、やはり戦士・斗貴子がメインのはずだ! 
カレーライスにルーをかけずに売るようなモノだ。ブラボーじゃない!」
力説する戦士長だが、ここぞとばかりパピヨンと御前は
「違うな。戦いの数だけその力手に入れる武藤こそが!」
「そうだ。呟いた言葉が現実になるように願い続けているカズキンこそが!」
反論し、更に、互いの拳を突き合わせながらキレイにハモる。
「メ イ ン だ ッ !」
その声に合わせるように、メインが画面の中で白濁をブチ撒けたから二人はうっとりした。
「結局仲いいニョロね〜 あとチェックメイト後のキャスリングは反則ニョロよぉ〜! 杖投げるニョロよ〜!」
「なんなんだこの状況…」
戦士長は頭を抱えた。
ところで、パピヨンには「分け与える」という概念はない。この時もそうだった。
「…さて、つまらない雑談はやめにするよ。
今すぐビデオテープを渡してもらう。オマエたちに裸を見られては武藤が汚れるからね!」
妙な嫉妬で独占しようとした。だが従う馬鹿はいない。
「断る! 俺は戦士・斗貴子をくんずほぐれつする戦士・カズキも見たいのだ!」
「断る! テメーみたいな変態にビデオを独占される方がカズキンが汚れちまうんだよ!」
「断る! いかに余が寛大な男でも目の前の獲物をさらわれて笑っているほど甘くはないぞ!」
パピヨン、御前の言葉にちょっと傷ついた。
「武藤の為にオレの操を守り通して、決してお邪魔もしないから汚れないさ!」
「だからビデオのおそばに置いてほしいってか? そりゃオレも同じだ女だから」
戦士長はビデオを今さらパピヨンに捧げられないとばかりに構える。
「…お別れするより死にたいワケだな。ならば今ここで決着だッ!」
あわや変態同士の頂上対決かと思ったとき、岡倉が戦士長を遮った。
「ドgdlg@ラフ簿#ア尾dt髑んんぁP!!」
「!? 駄目だ! 下がれ!」
語気にこもる先ほどの恩義を返そうとする強い意志を、戦士長は制するも
「…言ってくれるね。オレも随分舐められたものだ」
爪を出すパピヨンの周囲に、黒い筒が6基現われた。カズキ達を映していた武装錬金である。
錨が沈むより早く、コードがパピヨンに襲い掛かる。だがパピヨンは更に早く、筒を一つ破壊した。
「ま、こんなものさ。力づくなだけのキミにオレを捕らえるコトなどできないよ?」
「カ、カルロス! アリ地獄が使えるハズだったカルロスゥ〜!」
「あの筒、名前があったのか? ム、今度は2つ同時に。ああけどやられた」
「ジミィ! カルダン! 斑点ができて血を吐けるジミィとカルダンがァッ!!」
「何の役に立つんだよその機能。…なんかオレがやられてるみたいで胸クソ悪ぃな」
パピヨンは襲いかかるコードを適当に避けるのも飽きたのか、コードをつかんで筒を叩きつける。
「ン? このコードには針がいっぱいついてるぞ」
「気づいたか。それは陳の機能、毒針よ。オマエにコードを危険と思わせずそれを食らわせるのが真のねらい!」

バビル2世かよと戦士長は思った。
「このオレに…毒だとっ…! 笑わせ… っ!?」
目に急接近する床を、信じられないという風に見ながらパピヨンは倒れ伏した。
「残念だが蝶野攻爵、ホムンクルスのお前には、武装錬金から出た毒はモロに効くぞ」
「く… まるで温度が蝶高熱の強い酸をも含んだマグマを流し込まれて、全身の血に火がついたようだ…!」
「くどい説明してんじゃあねー!」
「昔、アメリカでカスター将軍ひきいる第七連隊がインディアンに皆殺しとなった。
オマエもそれと同じ運命にしてやる! …いや待て。さっき操がどうとか言ってたな…」
岡倉以外の三人は、その言葉にギクりとした。まさかこいつ…?
残り二つの筒からコードが出る。その音にパピヨンは咳き込みながら巳田を思い出した。
「むごたらしく汚れ死ね! つまらん邪魔の罰としてなぁ! 行けダック! ロビンソン!」
「やめろ! 何一つ良いコトがないからやめろォッ!」
「バクチってのはな… 外れたら痛い目みるから面白ぇんだよ!! ク〜ックックックッ!」
無常。伸びたコードが床に潰されている桃色の蕾を蹂躙した。
「やめ… ぁ… はぁぁ…ごぱぁ!」
パピヨンの可憐な唇から吐息が切なげに漏れ、毒のせいか血を吐いた。

色々あって終わった。何一つ良いことなく。

戦士長は、邪魔したら斗貴子を映さないと脅されて、必死に我慢したけど
後で、自分の仕掛けたカメラがあるんだから我慢する必要なかった…と気づいて泣いた。
御前は、戦士長になんたらという秘孔をつかれたせいで、武装解除で逃げられなくて泣いた。
そのせいで桜花は、夢の世界に行ってしまった。
(すまない。……武藤、すまない…!! オレは汚れてしまった…!)
パピヨンは、太ももを伝う破瓜の血に、噴出しそうになる感情を懸命に抑えながらも一筋の涙を流した。
岡倉は襲い来る疲労の中で、後悔していた。パピヨンの声に少し興奮してしまっていたのだ。
更に隣の部屋から、カズキに秘所を猛烈に愛撫され、あらわもなく喘ぐ斗貴子の声が聞こえ、更に昂ぶる。
あのコードを乱入させ、自らの手で斗貴子を喘がせたくなる衝動が沸く。
だがそれは親友への裏切り(映すのはOKなのだ)だと、強引に衝動を押し込めると、二基の筒を隣へ送る。

(もう少し… もう少しだけもってくれ。最後まで映さなくては…!)
親友や戦士長こと豊大さんへの義理と、不安定な精神と純然たるエロスへの欲求。
それらの葛藤が、エロスを闘争本能としている岡倉の武装錬金に軋みを起こす。
しかし誰もが気づかない。疲弊しきっている4人は気づかない。

四つんばいで息をつくパピヨンの頭に、銃口がつきつけられる。
「まずは、この狙撃銃ヨミさまで終わ…」
だが岡倉、無残にも崩れ落ちた。
「訓練なしで武装錬金を酷使し続けた反動が、一気にきたようだな」
興味本位で使わせたのを後悔しながら、戦士長は岡倉を壁際へともたれかけさせる。
御前はふと気づいた。床に転がる狙撃銃や、筒から送られる挿入間近のカズキたちの映像がいまだに消えていない。
「…色物のクセにカッコつけやがって…… 気絶しても武装解除しねーなんてなぁ」
岡倉の顔は笑っていた。使命を果たした満足と次に託す安心を浮かべて、笑っていた。
御前は泣いた。戦士長は「ブラボーだ。戦士・岡倉」と敬礼した。パピヨンは冷笑を浮かべると核鉄を手にした。
そして状況が変わる。黒い粉が蝶の羽を成すのに合わせるように、扉が開いたのだ。
「…失礼します」
「岡倉先輩、…無事ですかー?」
入ってきたのはまたもやちーちんとさーちゃんだ。
待てど暮らせど帰ってこない岡倉を心配して来たのだが、彼女たちの目に入ったのは
黒羽を生やして血を吐きまくっている蝶々覆面に、窓際に佇む不審者と変な人形。
岡倉には気づかない。他があまりに強烈すぎる。
その上パピヨンが(窓と扉、両方を塞がれていたのでやむなく)天井裏へと翔んで逃げたからたまらない。
「い、いやあああああああああ!!!」
涙を流しながらちーちんとさーちゃんは魔境から逃げ出した。
「またピンポンダッシュか!」
「鏡見ろよ! 何で逃げたかすぐわかるぞ!」
「まぁとにかくパピヨンはいなくなった。これで心置きなくテレビを見れる」

この時、二人は気づいていなかった。
床に転がる狙撃銃から、スコープの部分だけが無くなっている事に。
舞台は変わり、ちーちんの部屋。

どこをどう走ったのかわからないまま、さーちゃんとちーちんはこの部屋にいた。
ベッドに腰掛けながら、全力疾走したせいでとめどなく流れる汗など構わず、善後策を検討する。
「どうしよう…」
「け、警察を呼ぶしかないでしょ! 変質者があんなにいたら!」
泣き出しそうな顔なさーちゃんに、ちーちんは強い語調で言う。
「ゴメンね。わたしが岡倉先輩を止めて、最初から警察呼んでいればあんなに増えなかったのに。
…岡倉先輩にもしものコトがあったらゴメンね」
「私だって止められなかったんだしから…謝らないで。
とにかく今は、悪いコトは考えずに警察に──」
通報すべく携帯を取り出すちーちんだが、その動きが止まった。
「…どうしたの?」
「何かいる…」
彼女たちの目線の先、飾り気のないベージュのカーテンの前にそれはいた。
バッと、反射的に筒の上をちーちんは見た。
先ほど天井裏に逃げた変質者が、この筒をピアノ線か何かで吊っているのかと思ったのだ。
冷静なようだが、すっかり錯乱している彼女の横で、空気が抜けた風船のようにさーちゃんは気絶した。
「沙織…!」
支えようとした手に、筒から伸びたコードが巻きついた。
哀れ、ゴト…と固い音を立てて床に伏したさーちゃんだが
しかし彼女を思いやる余裕は既にちーちんにはない。
幾本ものコードが彼女の作務衣の胸元をはだき、侵入を試みていたからだ。
素肌に流れ込む生暖かい空気はぞくりとするものがある。
「やめ…!」
とっさに、自分の首を締めるような格好で、作務衣の胸元をかき抱く。
コードの先端はクリップ状になっていて、それで胸元をはだいていたのだが、それはどうでもいい。
彼女は、今日はたまたまブラジャーをつけていない。
故に、作務衣の胸元が彼女にとっての最終防衛線なのだ。
(見ないで!)と彼女は耳たぶまで真っ赤にして防衛線を握り締めた。
筒の名前はバラン。
スコープとしての機能以外の機能は。他の筒と同じく、狙撃銃から分離したり、コードの形状や長さを変えられる位だ。
鉄球も出せる。相変わらず寝かしつけるのが下手だったりはしない。ロボットだからマシーンだから。
そのバランが何故ここにあるか。それは岡倉自身の葛藤に起因する。
カズキたちへの義理を通しつつ、自身もよりエロスを嗜みたいという欲求が
このスコープに乗り移り、その時たまたま管理人室に入ってきたちーちんやさーちゃんを標的とした。
ただそれだけなのである。

ちーちんにしてみれば、そんなのは知ったことではない。
必死に胸元を抑えていた腕を、新たなコードたちが引き剥がし
さらにバンザイさせる格好で手首を幾重にも拘束すると、彼女をベッドの中央へと引っ張っていく。
「放して…!」
鋭い目つきと声で遥か向こうの筒を威嚇するが、人間とて聞かないその声が
無機物に効くハズもない。人差し指ほどの太さのコードがはだけた胸元に潜っていく。
「や… やめなさいっ」
温度も湿り気もなくただ無機質に這う感触に、少し涙目になる。
まひろに比べれば見劣りするが、それは仰向けでもキレイなお椀型で
怒鳴り声と同時にふるふると震えるくらいには膨らんでいる。
その膨らみを、コードは、吸った。チューブに姿を変えて。
「んん…!」
真っ白い膨らみに赤い跡がつくほど強く吸われて、ちーちんは軽く眉根をよせた。
更に、一本、二本、三本、とチューブの数は増えていき、
まひろを除けば、誰も触れたコトのない柔らかい肉を吸っていく。
筋肉痛をほぐしているような感覚に、ちーちんは戸惑う。
彼女は、たとえば、読んでる小説の中でキスシーンが出てきたら、辛いものでも食べるように
顔を赤くして汗をかきつつ、早く終わって早く終わってと一言一句にドキドキしながら読み進み
キスシーンが終わったらへたり込んでしまうタイプなのだ。
そんな彼女が生々しい性知識を持っているワケもなく、芽生えつつある「気持ちいい」という感覚に戸惑うのだ。
「い、いい加減に… ひぃ…あ、あ、あぁ」
自分では大きめに見えて悩みの種になっている桜色の突起を
チューブに、ぷしゅぷしゅぷしゅと、リズミカルに吸われて、あらわもない声があがる。
彼女の両手が自由ならば、口を塞いでいただろう。
こんな奇怪な物体に蹂躙されているのに、なぜこんな甘ったるい声が勝手に出てしまうのか、
自分でも不思議で、それ以上に恥ずかしい。キスシーンを読んでいたほうがマシだと思える位。
それを知ってか知らずか、子供の腕くらいの太さのコードが彼女の口を塞いだ。
「んぐ…! むぅぅぅ」
口の中に広がる苦いゴムの匂いにいやいやをするように首を振るが、それで止まれば苦労はしない。
噛み切ろうともしたのだが、ただゴムの味がして顎が疲れるだけだった。
コードは何度も、何度も、何度も、何度も、彼女の喉奥を突く。
ゴムの匂いが肺腑の奥まで染みていき、ちーちんは息苦しさと吐き気を覚える。
だが、コードはおかまいなしに、一層早く突いてくる。
うすい唇はその度めくれ、涎が止め処なく疲れた顎を濡らしていき
理知を宿した端整な顔が、苦しさに崩れていく。
「!?」
コードが、粘っこい糸を引きながら口から出て、急な開放に
けほけほと咳き込みつつも、一安心したのは束の間。
コードは、目の前にくると2〜3回震えて白くてドロドロした液体を、ちーちんの顔にブチ撒けた。
「や、やだ……! 汚い……!」
額や頬から、生暖かい粒が垂れ、消毒液みたいな匂いが鼻腔をつく。
もちろん眼鏡にも液体はたっぷりと付着している。
コードはそこを中心に狙ったのだから当然だ。絶対にすべきコトだから当然だ。
ともかく。顔全体にべったりとついた液体は、汚い汁にしか思えず、拭けないコトに暗澹としながら
ちーちんは首を起こした。溶けたつららのように液体が、眼鏡から露わになっている胸元へ落ちて
徐々に徐々に視界が戻ってくる。額から流れてくる液体が涙のように頬を伝った。
あるいは、視界が確保できなかった方が幸せだったかも知れない。
彼女は、作務衣の前止めがコードにほどかれているのを見てしまい、慄然とした。。
「だ、だめ…!」
と言い切る前に。作務衣は両脇に広げられ、彼女の上半身が露わになる。
335名無しさん@ピンキー:04/06/02 06:45 ID:s1rJX4k/
GJ!
朝からまたエラいのを読んでしまったw
続きを正座してまってます
336名無しさん@ピンキー:04/06/02 11:09 ID:le1BEgp4
おつ。つづきよろ〜
337名無しさん@ピンキー:04/06/02 16:35 ID:BrhzVszG
乙です
今回も小ネタが効いてますな
338名無しさん@ピンキー:04/06/02 16:35 ID:oIaVasnF
JOJOネタ満載
339名無しさん@ピンキー:04/06/02 17:42 ID:fCnxTKJQ
横山光輝ネタも満載
追悼か?
340名無しさん@ピンキー:04/06/03 01:21 ID:sMRsiRV9
カズキのような、「学生服で戦う主人公」の元祖ですし…浩一君は。
341名無しさん@ピンキー:04/06/03 13:23 ID:Ac4teGSi
ジャイアントロボにはLXEなど比べ物にならない変態が盛りだくさんだし
342名無しさん@ピンキー:04/06/03 13:42 ID:B3JMXuwz
衝撃のアナルベルトとか。
343名無しさん@ピンキー:04/06/03 16:33 ID:7YUjKThu
素晴しきヒッツカレルドとか。
344名無しさん@ピンキー:04/06/03 22:23 ID:wuUhdtjJ
comic4鯖が落ちてるけど萌えスレのみんなはどこにいるんだろう。
いたら返事をしてくれないかい (´・ω・`)ノシ
345名無しさん@ピンキー:04/06/03 22:47 ID:RjmBfqEN
>344
ノシ

でも萌えスレ、ギコナビなら何とか見れるぞ。
346名無しさん@ピンキー:04/06/03 23:12 ID:s3tEjVt3
ノシ
ホットゾヌ1だと見れないです、、、
斗貴子さんが足りない…
347名無しさん@ピンキー:04/06/03 23:17 ID:wuUhdtjJ
本当だ。かろやかに死ねるくらい重いけど見れる。
鯖監視所は落ちっぱなしだったけどなんとかなってる部分はあるのか。
348名無しさん@ピンキー:04/06/03 23:38 ID:RjmBfqEN
openjaneだと見れないな。
スレ一覧すらエラーで取れやしない。
この時間はさすがにきついようだ。
349名無しさん@ピンキー:04/06/04 00:53 ID:3gSwOotU
スレ一覧は見れないけどスレなら見れる。かちゅ
350名無しさん@ピンキー:04/06/04 01:25 ID:1HKzP+jp
comic4鯖のスレは今見ようとするとストレス溜まるだけだから見てません。

>>344
('A`)ノシ
351名無しさん@ピンキー:04/06/04 01:38 ID:XlPWvlWS
ここ数日、アニメ・漫画系の板を収容しているcomic4鯖が不安定な状態が続いています。
これは、いつもの鯖落ちとは違い、携帯電話からのアクセスの増大が関係しています。
具体的には、パケット代定額制に伴いアクセスが急増し、携帯のアクセス先である
c.2ch.netをcomic4と同居させたことが原因です。
現在、c.2ch.netとcomic4のアクセス比率は9:1であり、折角快適に使えていた鯖を
ほとんど携帯に占領されてしまっている状況です。

6/3のoyster鯖の争奪に参加して、携帯との同居をやめようという意見も出ましたが、
折角獲得した高性能な鯖を手放すの惜しい、立ち退かされるようで嫌だ、
携帯用の鯖ができるまで我慢した方がいい、等の理由により参加は見送られました。

今後をどうするかについて、以下のスレで議論しています。
興味のある方は是非参加して下さい。
また、comic4鯖住人がいそうなcomic4鯖以外のスレに、この文章を転載して、
何が起きているのか少しでも多くの住人に知らせて下さい。

comic4 重い重い重い重い重い重い重い その3
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/operate/1086265175/
352名無しさん@ピンキー:04/06/04 01:53 ID:XlPWvlWS
すまん、スレ移転

【漫画アニメ系】comic4が重い重い重い重い重い重い×4
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/operate/1086280890/

こっちです
353名無しさん@ピンキー:04/06/04 02:26 ID:VcVuVEKG
今はdocomoが調整してるとかなんとかで快適だな>comic4
ところで本スレに貼られてた「何故武装錬金が低迷してるか」のレビューなんだが
ttp://manga.way-nifty.com/readonly/2004/05/post_5.html
エロパロ書きとしてはそんな武装錬金願い下げだ。
カズキ動かすのは難しいんだよ。
人並みに性欲はある(多分)が発情せず菩薩のような善人だから
「カズキならきっとこう動く」ってのがエロに持ち込めない。
だけど持ち込む過程が書いてて楽しいのは
和月が斗貴子さんとカズキの関係を1-2巻で丁寧に描いてたからだと思うのでがんがれ和月。
あと斗貴子さんにチンコ(゚∀゚)生やさなくて大正解だ和月。
354名無しさん@ピンキー:04/06/04 02:53 ID:fezrq6er
>>353
> あと斗貴子さんにチンコ(゚∀゚)生やさなくて
イヤすぎ。
355名無しさん@ピンキー:04/06/04 07:03 ID:ei216ItB
>>353
同意です
レビュー書かれた方の理屈も判らないではないけど
文中で提言されている「こうしてみたらどう?」な
主人公像は、自分にとってはそれこそ新鮮味のない
のっぺらぼうなキャラなんだよなぁ。
今のカズキでないと、パピも斗貴も物語のなかで
ああいう風に変わってはいかなかったと思う。
356名無しさん@ピンキー:04/06/04 10:46 ID:L7TBgGwl
>>353
そこのレビューの
「熱く(あざとく)描く」って今はやらないだけで
絶対あとで出てくるとは思うんだけどね。
今それをやっちゃったらあとでつまんなくなりそうだ。

それと「主人公に一目を置くなにか」は
やはり武装錬金の能力だろ?
2巻内でとっきゅんが言ってたじゃないか。
「カズキの錬金の能力は強力だ」ってさ。

あととっきゅん男だったらまさしく抜刀斎に
なっちゃうので勘弁してください。
つかるろ剣みたいな錬金なんて見たかぁねぇよ。
357名無しさん@ピンキー:04/06/05 23:36 ID:v5ngPEBw
カズキ×まひろが読みたい
カズキ×まひろ×TQNはさらに読みたい
358名無しさん@ピンキー:04/06/06 03:25 ID:q93uC+tC
ブラボー×まひろが見たい
ブラボー×まひろ×パピはもっと見たい
359名無しさん@ピンキー:04/06/06 17:14 ID:W8XnH9k1
まひろ×カズキ
まひろ×TQN
まひろ×etc…

まひろが前のほうがいいなぁ…
360名無しさん@ピンキー:04/06/06 19:58 ID:QWNftmQ/
まひろ×TQNがThe BEST
361名無しさん@ピンキー:04/06/06 21:20 ID:XVZ6Gcfh
まひろ×俺×まひろ












……prz
362名無しさん@ピンキー:04/06/06 21:25 ID:aHFdkxRT
>>361
それが可能なのはムーンだけな罠
363名無しさん@ピンキー:04/06/07 01:15 ID:IAo7HFWI
>>631
元気出せよエロス
364名無しさん@ピンキー:04/06/07 01:37 ID:d2iHO8NC
>631
さすがだな。今世紀最大の萌えを見せてもらったぞエロス。
365名無しさん@ピンキー:04/06/07 02:01 ID:tPRMxBnH
>>631
俺のSな感性にはちょい合わなかったが
それにしても力作だな。GJエロス。
366名無しさん@ピンキー:04/06/07 02:14 ID:fC1stEUS
>>631
俺もこんな風に虐められてみたいぞエロス。
367名無しさん@ピンキー:04/06/07 09:14 ID:cPCc4fux
>>631
正直こんな組み合わせは想像もしなかったが
言われてみれば納得だエロス。
368名無しさん@ピンキー:04/06/07 10:45 ID:4xXY5lhp
631に超期待。
369名無しさん@ピンキー:04/06/08 01:53 ID:ovQj9E1H
>>631サン…アニキって呼んでイイ?
370270:04/06/08 14:58 ID:Oeoxnnp2
誰もいない……
載せるなら今のうち。

>>301-303
の続きです。
一応題つけました。
「向日葵」という題です。

エロは……一応挑戦してみたんですけどねぇ。
原作超えるエロは駄目でした。

そこそこ長いのでちょこちょこ載せていきます。
371向日葵/04:04/06/08 15:00 ID:Oeoxnnp2
「あ、斗貴子さん」
「あ、じゃないだろう?私だったからよかったものの
これがホムンクルスだったらキミはもうとっくに喰われていた」
彼女が少しにらんだ。
「いったいキミはこんな時間に何をしてるんだ?いいかげんに寝ろ!」

いきなり現れた彼女にたじろぎつつもカズキは反論した。
「通信空手の訓練だよ。これやらないと眠れなくなっちゃって……」
「それにしても遅すぎだ。寝不足は身体に毒だし、なによりもキミは
あれだけ重傷を負ったのだからまだ闘ったときの傷が癒えてないはずだ。
訓練は程々にしておきなさい」
厳しい顔のままだけど言い方はいくらかさっきよりも柔らかい。

「オレのほうはもう大丈夫!それより斗貴子さんのほうが……」
にっこり笑って一転、心配げな表情でカズキは彼女の顔をのぞきこんだ。
彼女はホムンクルスに寄生されて足まで麻痺したはずだ。
普通だったら後遺症が残ってもおかしくない。



372向日葵/05:04/06/08 15:01 ID:Oeoxnnp2

「私なら大丈夫だ。足のほうは最初は違和感があったが今はない。
それに……」

彼女は足でトントンと地面を蹴ってからすっとジャージの裾を少しだけまくりあげた。
まるであのときのように。
「キミのおかげでホムンクルスは跡形もない」

前に見たときと違って、そこには何もなかった。
思わずカズキはまじまじと彼女のおなかを見てしまった。

「あまりじろじろ見るな!」
彼女は乱暴に裾を下げた。顔がほの赤い。
その赤さを隠すように彼女は後ろを向いた。
はっと気づいてカズキの顔も赤くなる。
「ゴメン」
後ろ向きの彼女にカズキは謝った。
「でもよかった。きれいに消えて。オレ、ほんとにあのときは
どうなるかと思ったもん」
照れ隠しかカズキが頭をかく音が聞こえた。

373向日葵/06:04/06/08 15:02 ID:Oeoxnnp2

「斗貴子さんこそこんな時間にどうしたの?」
改めて意外そうな顔でカズキは聞いた。
「私もキミと同じようなものだ。眠れなくなったから
身体を少し動かそうと思って来た。」
「じゃあ、一緒にやろう!」
彼女が向き直るとまるで向日葵が開いたようなカズキの笑顔があった。

彼女はこんな笑顔のできる彼がときどき少しうらやましくなる。
まるで人の不安や心配を溶かす太陽の光のよう。
きっと彼は皆を守るために戦っているからこんな笑顔ができるのだ。
カズキみたいに私は笑えない。

フッと彼女は笑った。
「なら、やってみるか?」
374名無しさん@ピンキー:04/06/08 19:33 ID:mC/olz7/
キター!続きですね。
カズキにお腹みせるのこれで二度目なのに
照れる斗貴子さんハァハァ
膝枕以降意識しまくりなんですな
375名無しさん@ピンキー:04/06/09 01:43 ID:2JcT0Efr
良いね良いね
376名無しさん@ピンキー:04/06/09 06:57 ID:dANJ8EDM
拙者、最後のセリフについ、あらぬ妄想をいたした次第だ。
続きをお願いしたい
377向日葵/07:04/06/09 22:59 ID:3CQdlcR6

「斗貴子さんと闘う?」
カズキにとってそれは予想外のことだった。
寝る前のちょっとした訓練というから少しあたりを走ったりするくらいなのかと
思っていた。
「私とでは不満か?」
「そういうわけでもないけど……」
カズキは歯切れが悪い返事を返した。
「キミは甘い。仲間である私だから闘うのがいやなのだろう?」
確かにそうだ。
斗貴子さんとはいまも、そしてこれからも闘いたくない。
でも斗貴子さんはオレと勝負したがってる。
闘わず勝負をつける方法は……。
「もし私かキミが」
「そうだ、鬼ごっこ!」
「は?」
「手っ取り早く勝負をつけるなら鬼ごっこ、これしかない!」
「カズキ、いったい何を」
「何を隠そうオレは鬼ごっこの達人だぁ!」
「人の話を聞け!」
「じゃあ、斗貴子さんが15数える間にオレが逃げるから捕まえて」
「ちょっと待て、私が鬼か!」
378向日葵/08:04/06/09 23:00 ID:3CQdlcR6

言うが早いかカズキはあっという間に駆けて行った。
呆然としていたが気をとり直して一応15数えて
彼女はカズキを追いかけ始めた。

彼女としては夜中に鬼ごっこなどとても不本意だった。
本当は少しでもカズキと闘って自分の弱点をカズキに知らせたかったし
またカズキの弱点も知りたかった。
もし、どちらかがホムンクルスになったらその弱点を利用して
楽に、とはいえないかもしれないが倒すことが出来る。
ジャージではバルキリースカートを使うことが出来ないから
いったん着替えてとも考えてまでいた。
それなのにカズキは……。
いっそのことカズキを置き去りにして帰ろうかと思ったものの、
しかしそれはちょっと酷いかもしれないと思い直した。
カズキはすでにかなり前を走っている。
彼女が足が速くても追いつくのは無理そうだ。
先回りをしよう。
彼女は来た道を戻っていき、建物の影に隠れてカズキを待った。

前からカズキが走ってくる。
行く先の影に私が隠れているなぞ思いもしない。
もう少し、もう少しすればカズキを……。

だが。
目の前に来ようとしたカズキはいきなりぐるんと
反対方向に向きを変えてもと来た道を戻っていった。
彼女はそれを呆然としたまま見送るしか手はなかった。
さすがに達人の名は伊達じゃないらしい。
379向日葵/09:04/06/09 23:00 ID:3CQdlcR6
十分近く追い掛け回してもカズキはつかまらなかった。

彼女は今の服装を呪った。
バルキリースカートが使えれば簡単に追いついただろう。
けれどもそんなことは言ってられないし、
大体カズキだってサンライトハートをつかっていないではないか。
何か次の手を考えなければ。
彼女は頭上を見上げた。
そこには生い繁る木の枝があった。

彼女はなんとか葉でちょうどよく周囲から
見えにくい枝の上に登っていた。
高さは2m半というところか。
枝からでは真下しか見えない。
身体を伸ばして隣の枝からだと葉影から
やや離れたところがどうやら見えるくらいだ。
そこから覗くとカズキが歩いてくるのが見えた。
カズキが通りすぎたらすぐに飛び降りてタッチする。
枝の真下にカズキが来るのを待ちながら彼女は身を潜ませた。
少し枝の先のほうへ行かないとカズキの歩いているところから
離れてしまうかもしれない。
彼女は先の方へ枝にしがみつつ移動した。
380向日葵/10:04/06/09 23:02 ID:3CQdlcR6

「!」
いきなり枝が下にがくんと下がった。
枝が重みに絶えきれずたわんだのだ。
彼女の目の前にカズキの顔があった。

「と、斗貴子さん……」
「カズキ……」
一瞬の間二人は見つめあったまま状況を理解しようとした。

津村斗貴子の戦士としての経験は武藤カズキよりも
ずっと長い。
ゆえに彼女のほうが突発的なこの状況から
抜け出すのは早かった。
なんとか枝にしがみついたまま彼女は片手で
呆然としているカズキの肩をたたいた。
「……これでもう鬼ごっこはお終いにしよう」
ほっと息を一つ、彼女はついた。
これで夜中ずっと走らなくて済みそうだ。

彼女が息をついたとき、みしみしと嫌な音が響いた。
重みに絶えかねた木の枝が抗議しているような音だ。
ぼきっと最後に抗議して木の枝は折れた。
彼女は木の枝といっしょに落下した。
381向日葵/11:04/06/09 23:03 ID:3CQdlcR6

「……すまない」
「いいって。そもそもオレが鬼ごっこをやろうって言い出したんだし」
落ちる彼女を受けとめたのはそばにいたカズキだった。
正確には受けとめたというよりも下敷きになったというべきだろう。
おかげで彼女には傷ひとつない。
しかしカズキはというと彼女を受け止めた際にすり傷と打ち身が数ヶ所出来た。

「まったくキミは……」
彼女はそれ以上言わず、呆れたようにため息をついた。
言っても無駄だということをこれまでのことからわかっているのだ。
「ほら、バンドエイドだ。傷に貼りなさい」
「うん。ありがとう」
バンドエイドを手にとるとカズキは人懐っこく笑った。
どきりと胸が高鳴った。

「もう遅い。私は寝る。キミも早く寝ろ」
そう言うとくるりと彼女は後ろを向いて
そのまま振り返らずに寄宿舎に戻っていった。
ほてった顔をカズキに見せたくなかった。

「おやすみ、斗貴子さん」
「おやすみ」
382向日葵/end:04/06/09 23:04 ID:3CQdlcR6


部屋に帰った彼女は少し気が重くなった。

ジャージからパジャマに着替えて眠らなければと思うものの
眠ろうという気がおきない。
あの夢を見るとしばらくは眠れなくなるのだ。
これまでは一晩眠れなかったこともざらではなかった。

ふと別れ際のカズキを思い出した。
カズキはまるで向日葵が咲いたように笑っていた。
彼女はすっと不安が消えていくのを感じた。

ベッドに再び横になった。
走り回ったせいか、だるく心地好い眠りの波が頃よく来た。

……どうやらキミのおかげで今度はゆっくり眠れそうだ。
ありがとう、カズキ。

383270:04/06/09 23:10 ID:3CQdlcR6
>374-376
とりあえずこれで全部うpし終わりました。
期待に沿えられたかどうか……。

書いていて単行本二巻+αしかないというのは
キャラクターをつかむのに結構苦労したっす。
384名無しさん@ピンキー:04/06/10 00:02 ID:aTX61nOS
斗貴子さんバッチリつかめてますよ!
こういう日常ものは好きだな。
385名無しさん@ピンキー:04/06/10 01:06 ID:wujjzfq4
うむ。2巻までのクールでかっこいい斗貴子さんだ。
386名無しさん@ピンキー:04/06/10 10:04 ID:j3NIFpex
よかったよ。
カズキと斗貴子さんの行動がハマってるからでスッと話に
はいれた。カズキ、達人技能がどんどん増えていくなぁw
387名無しさん@ピンキー:04/06/10 23:10 ID:5fgaBMEP
俺もがんばって投下してみようかな・・
明後日くらいに。実際かくとエロスって難しいよね
388名無しさん@ピンキー:04/06/11 12:17 ID:jEv1TwO9
このスレってもしかして4〜5人で回してるのか?
389名無しさん@ピンキー:04/06/11 12:29 ID:+bJr4ub3
>>388
いやいや本当は俺とお前の2人だけ
390名無しさん@ピンキー:04/06/11 12:37 ID:mMEw7jFV
つか、実はこのスレに限らず2chに書き込んでるのって俺(=389)とお前の2人だけなんだけどな
お前の書き込み以外は、全部俺の自作自演ですよ
391名無しさん@ピンキー:04/06/11 15:05 ID:FLXFu6Al
…とまあ全部俺の独り言な訳だが
392名無しさん@ピンキー:04/06/11 15:11 ID:iwxSIBdK
いいスレがあるぞ

もしもエロパロ板住人が3人だけだったら
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1058881848/
393名無しさん@ピンキー:04/06/11 17:00 ID:PoLfG3mq
>>392
thx
かぶりつき(死語)で全部読んでしまったよ…
394名無しさん@ピンキー:04/06/12 03:27 ID:sOTp5SFx
なんかケツが熱くて痛いんだけど
395名無しさん@ピンキー:04/06/12 03:27 ID:sOTp5SFx
蝶ゴバーク
396名無しさん@ピンキー:04/06/12 17:09 ID:ajgOTcRq
>387たん、まだ〜?
と書いてみるテスト
397387:04/06/12 20:29 ID:hXBEEgQQ
>>396
うう、スイマセン。
まだまとめきれてなくて今日に間に合わせられませんでした・・。
でも明日(日曜)の夕方には投下できると思います。
待っていて下さる方の存在はとても励みになり嬉しいです。
がんばります。
398名無しさん@ピンキー:04/06/12 21:38 ID:+3bP2GDO
がんばれ〜
399387:04/06/13 20:34 ID:j+U3+mfX
夕方すぎちゃった・・
とりあえず、SSの前半部分を投下します。
まだ、無題のままですが、明晩に後半部分を投下する時までに
は決めておきます。前半はエロスもなく、説明的にすぎる部分が
多々ありますが、とにかく自分のベストを尽くしました。
読みづらいかと思いますが、おつき合い下されば幸いです。

このSSは本編での、早坂姉弟戦が決着したすこし後の時間設定です。
400名無しさん@ピンキー:04/06/13 20:41 ID:ClikmulP
キター!! 
待ってたよん!
401387   錬金SSその1:04/06/13 20:42 ID:j+U3+mfX
夜風が銀成学園高校の校庭をひゅうと撫でてゆく。
コチコチと時を刻む校舎の据え付け時計は、夜が更けて
きた事を教えている。
それら以外に音らしい音の聞こえない校庭だが、ここで
先程まで凄絶な死闘が繰り広げられたのだった。

人喰いの化物ホムンクルス、
その共同体である組織L.X.E(エルエックスイー)。
その尖兵として差し向けられた刺客、早坂姉弟は人間だった。
幼い時に降り掛かった不幸ゆえに姉弟が欲した願いは、
L.X.Eにとって彼等を自分達に仕える「信奉者」に仕向けるには
絶好の餌であった。

組織の悲願である「計画」の為に、学園を盛大な食事祭の舞台とするのにはどうしても邪魔な存在があった。
ホムンクルスを狩る「錬金の戦士」。
銀成学園生徒、武藤カズキと津村斗貴子である。

周到な準備を行ってこの錬金の戦士を葬り去ろうとした早坂姉弟
だったが、戦闘経験の差以上に、武藤カズキのある種自己犠牲的な
説得によって、死闘はひとりの死者を出す事なく、
早坂姉弟の恭順という出来うる限りの
最善の結果のもとに、カズキたちの勝利に終わった・・・。
402387   錬金SSその2:04/06/13 20:52 ID:j+U3+mfX
回転灯を消した救急車から降りた救命士たちが早坂姉弟を担架に乗せて
いるのを眺めつつ、カズキは斗貴子に尋ねた。
「これで大丈夫だよね。あとは病院でキチンとした治療を受けば・・。でも誰が救急車を手配してくれたんだろう?核鉄での応急処置が一段落ついたと思ったら、すぐにこの人たちが来て・・。」
「それは手配した本人に聞くといい。」

斗貴子の返答と同時に、いささか仰々しい位に重装備のジャケットを
着込んだ長身の男がどこからか姿をあらわした。

「ブラボー戦士長!?」
「なんとか間に合ったか。両名共にボロボロだな。だが、見事だった。ブラボーだ!」
戦士長と呼ばれた男、その名もキャプテン・ブラボーはそう言うとカズキの頭に手をやってクシャクシャとかき回した。
「心配するな。あの救急車は俺達、錬金の戦士が懇意にしている病院からのものだ。設備の充実と融通の効き具合は当地域で一番ブラボーだ」

カズキ達錬金の戦士を束ねる長、戦士長。彼の押した太鼓判に、この時ようやくカズキはやっと肩の荷を下ろせた様な、ややけだるい安堵感を感じた。笑みがこぼれるカズキ。

その顔を、斗貴子は横目で見遣りながら、かすかに溜息をつく。
403387   錬金SSその3:04/06/13 21:02 ID:j+U3+mfX
担架の上の早坂の姉、桜花。
カズキのほうへ顔を向けている。手を差し伸べようとしているのか。
きつそうな彼女の表情をみてとり、カズキはそれを制して、微笑んだ。
「もう大丈夫だから。落ち着いてから、皆でお見舞いにいくよ」
桜花も微笑みを返す。目尻にうっすらと浮かぶ涙に斗貴子は気付いた。

「武藤・・。」
姉のそばに控えるように並び、早坂の弟、秋水が口を開いた。
「・・・傷は、大事ないか?」絞り出すような声。こちらは顔を伏せがちにしている。

「キサマがいえた義理か!」
「斗貴子さん!」
怒気を隠さずに秋水に辛らつな言葉を浴びせる斗貴子。
慌ててカズキは両者の間に割って入る様にして事が大きくならぬ様に収めた。
背中に斗貴子の殺気を含んだ視線が突き刺さる。溜息をつくカズキ。

「秋水先輩。いまは、桜花先輩のそばにいてあげてください。オレは、大丈夫だから」
軽く胸をポンと叩いてまた微笑むカズキ。
秋水は、カズキに武道者がやる様に、深々とゆっくり頭を下げた。
「そろそろいいだろう。お願いします。」
ブラボーは、救命士に声をかけた。
404387   錬金SSその4:04/06/13 21:09 ID:j+U3+mfX
救急車への姉弟の収納が終わり、出発をうながす救命士。
ブラボーも付き添いとして車内へ乗り込む。
回転灯もサイレンを鳴らす事もなく、まるで隠れる様にして、
カズキと斗貴子を校庭に残し車は病院へと走り去っていった。

「俺は早坂姉弟の付き添い兼護衛としてこのまま彼等と合同する。
L.X.Eの口封じを警戒せねばならん。事実、お前達の戦いを
監視していたホムンクルスがいた。追っ払っておいたがな。

さて、俺達の任務の性質上、現場の痕跡を残さない様にする必要が
あるのだが、お前達。校舎屋上の給水塔が見当たらない気がするが。
あんなに見晴らしの良い空間では無い筈だぞ。まぁいい。
組織の事後処理班は優秀だ。手際も良く、弱音は吐かない。
今回も頑張って貰うか。

今日はお前達も早く寄宿舎に戻って体を休めろ。明日も学校はあるんだから、遅刻するなよ」

「それとカズキ。お前の『友達』も来てたぞ。目的はわからんが、な」

救急車に乗り込む前にブラボーが話した事をカズキは思い返していた。
友達?・・・もしかして。好敵手の顔がふと、脳裏をよぎる。
夜風に吹かれながら、静寂に包まれる校庭に佇むカズキと斗貴子。暫く会話もないまま。

「このままここにいても風邪を引くのがオチだ。帰るぞ、カズキ」
沈黙を破り、斗貴子がいった。
405387   錬金SSその5:04/06/13 21:15 ID:j+U3+mfX
斗貴子の肩を借りながら、カズキは学園正門へと歩いてゆく。
「人間と戦ったのは初めてだった。武装錬金を使って・・。できれば、もうごめんだな」
「生憎だがカズキ。戦士を続けるのならば、いずれまた、人間と戦う時がくる。」

その返答はやや冷たい口調になっていたが、それは斗貴子自身も気付いていない。
「信奉者というのは厄介だぞ。奴らはその主人である化物と同じ様に、なりすます。隣人に、被害者に、時には味方にもな。信じ込ませ、
裏切り、己の欲望のために他人の命を化物に供する。反吐がでる」
カズキは黙っている。辛い思いを噛み締めるように。

「だからカズキ。私はあの姉弟を信じない。・・敵だと認識している」

それは今の斗貴子の本心だった。事実、あの弟はカズキを背後から攻撃したのだ。致命傷だ。姉の武装錬金の特性で事なきを得たが、
それでその事実がチャラになるわけでもない。
カズキは姉弟の命を守ろうとしていたのだぞ!?

・・・・・・私から、な。斗貴子の胸のなかに黒く重苦しい嫌悪感が沸き上がって来る。自分に対しての、だ。

「すまない・・・」
カズキは謝罪する。力無く。違う。私はキミを責めているのではない。ただ・・・。

その時斗貴子は気付いた。カズキの様子がおかしい。
みれば額に脂汗をうかべ、耐えるかのごとく目を閉じ顔を
しかめていた。肩にまわされたカズキの腕の震えが、
支える斗貴子にもいまやハッキリとわかった。

「・・・ただ・・守りたかった・・・だけなん・・だ・・斗」
言い終わらないうちに、カズキは崩れ落ち、そのまま気を失った。
「カズキ?・・・カズキ!!」斗貴子の叫びが、闇のなかに響いた。
406387   錬金SSその6:04/06/13 21:27 ID:j+U3+mfX
地面に崩れ落ち、気を失ったカズキの顔は、月明かりの下である事を
差し引いても蒼白であるのがわかる。
カズキも核鉄を使った応急処置を自分に施している。早坂姉弟の核鉄。
斗貴子も自分のを貸して使わせた。
だがそれは早坂の姉の傷を癒したあとの話だ。かなり時間を割いて。
カズキはいつも自分よりも他人を優先する。
「チッ」 誰にというわけでなく毒づく斗貴子。
彼の来ている学ランの下、左胸脇と背部左の脇腹辺りから出血があり、Tシャツを赤く濡らしている。

本人が気付かない筈がない。隠していたというのか。なぜだ!
とっくの昔に走り去った救急車が恨めしい。命に危急の及ぶレベルは、かろうじてない。だが痛みは激しいだろう。
斗貴子は思考を走らせる。ここにいる事はできない。
寄宿舎?駄目だ。この負傷を皆に晒す事態は避けなければ。
止血と核鉄による更なる応急処置。それからどこか救急外来を
受け付ける病院に運び込む、か。学校内も駄目だ。
どこか、とりあえず体を横たえられる場所があれば。

そのとき、ある映像が斗貴子の脳裏に浮かんだ。
学園裏、裏山の廃工場跡!かつてホムンクルスのアジトだった場所。
そこを1人探索した折に、内部の間取りも把握した。
奥まった位置に、宿直室があったはず。そこだ。

距離もここからは一番近いし、決まりだな。
包帯、消毒薬は学校の保健室から調達。体にかぶせるシーツか何かも。
おおよその計画を頭のなかで立てた時、斗貴子はすこし落ち着いた。
まずは、カズキをあそこへはやく運び込まなければ。
「武装錬金、バルキリースカート起動。」
バルキリースカートのロボットアームを彼女自身とカズキを
支える為に操りながら、彼女はカズキを背負う様にして
裏山廃工場跡、通称「オバケ工場」へと急いだ。
アームの駆動音が、静かに規則ただしく音をたてる。
407387  錬金SSその7 今日はここまで:04/06/13 21:36 ID:j+U3+mfX
カズキを廃工場の宿直室に運び、仮眠の為設けられたとおぼしき
畳みを敷き詰めた間に寝かせる。
埃を払う必要があるかとおもったが、意外にも汚れはあまりなかった。無論ハンカチを使い何度か拭き清めておいたが。
カズキの靴をぬがせ、彼の身体をゆっくりと寝かせると、斗貴子は自分の通学用の鞄をマクラ代わりに彼の後頭部へとあてがった。
とりあえず、第一段階は終了。

これから学校へと戻り、保健室に忍び込んで必要な物を調達する。
暗闇にカズキを残してゆくのは気が引けたが、大した時間はかからない。すぐ戻れる。自分を納得させて、彼女は学校へと戻るべく工場
を後にした。

何故戦士長に連絡をいれないのか?
指示を仰ぎ、錬金の戦士御用達だという病院へカズキも連れていく様
何故頼まない?それが一番合理的でベストな選択ではないか。
学校へと向う道すがら、小さな声が自問する。答えられない。
明確に答えられないまま、津村斗貴子は違う選択した。
私はどうしようとしているのだろう?
カズキと私が早坂の姉弟の処遇をめぐって対峙した時の、カズキの私をみつめる目。
私の攻撃をうけて苦痛にゆがむ顔。早坂の姉弟を狙った処刑鎌の刃を槍で受け止めたときの、私にむけた背中。映像がクルクルと心のなかを
まわって、消えた。

津村斗貴子は夜の闇のなかを走り続ける。
408387 :04/06/13 21:43 ID:j+U3+mfX
今日はここまでになります。
読んで下さるかたの反応が恐くも有り、楽しみでもあり。
後半で、自分としては初めてエロスに挑戦しますが、
どうなることやら。明日帰宅したらギリギリまで修正するつもりです
想像以上に難しいですね、SS。

いま投下後の書き込みをみると
改行がとても不味い。ますます読みづらくなってしまった。
これも後半部分では気を付けます。では、また明晩。
409名無しさん@ピンキー:04/06/13 21:45 ID:ClikmulP
>408
乙!
いいね。
リアルタイムで読ませてもらったけど
次が楽しみだよ。
410名無しさん@ピンキー:04/06/13 21:53 ID:EOD7o67Z
せつない
411名無しさん@ピンキー:04/06/13 22:49 ID:OogV3Zx7
エロスは程ほどでも構いませんよ
412名無しさん@ピンキー:04/06/13 23:03 ID:h0Q8v9+h
むしろ寸止めが好ry
エロいらないくらいにこの二人好きだー
413名無しさん@ピンキー:04/06/13 23:11 ID:ezOprFot
要するに桂正和的エロスだな…?

つーか、桂のエロは周りの目を気にしながらも隠れて見てしまう魔力があったのだが
苺はむしろ見たくないんだよな…
双方、アリエナーイ白々しいドタバタが続くだけのマンガなのに、この差は一体何なんだ?
414名無しさん@ピンキー:04/06/13 23:25 ID:OogV3Zx7
単に絵柄の違いでは
415名無しさん@ピンキー:04/06/14 00:57 ID:LZA/HAP1
>>413
つーか、スレ違いすぎないか?
416名無しさん@ピンキー:04/06/14 02:18 ID:gcLnVWyd
オレもエロなくていいや。
387たん、エロ書けなきゃ無理に書くことないっすよ。
417名無しさん@ピンキー:04/06/14 02:22 ID:BWN/0PwH
 そ の と き の 気 分 次 第 だ !

エロ読みたいときもあるし、エロ嫌な時もある
418387 長くてスミマセン・・:04/06/15 01:15 ID:i0kFK2D2
ああ、深夜になってしまった・・
前半を呼んで下さった方、またレスを下さったかた、
有難うございます。とても励まされました。
明晩どころか日をまたいでしまいました。
自分の筆力ではまだエロは駄目みたいです。それで構成を慌てて
まとめ直したら、中盤・後半と何故か分量が増える始末。
なかだるみして、読む方が退屈してしまわないか不安ですが
とにかくまず投下してみます。

今回投下する「中盤」は救急車のなかのブラボーたちの会話から、
カズキととっきゅんの関係を描写できないか挑戦してみました。
残る「後半」でキッチリと終わらせる予定ですが、ここまでで
すでに結構な長さになってしまいました。後半を投下しても良いか、
スレ住人の皆さんの判断を仰ぎたいと思います。
どうぞ宜しくお願いします。
※SSの題良いのが思い付きません。次回までになんとか。
419387 錬金SS その8:04/06/15 01:18 ID:i0kFK2D2
病院へと向かう救急車のなかでは、救命士たちに
よる早坂姉弟の手当ても済み、一応の落ち着きをみせて
いた。無線で病院に外科医の待機状況や空きベッドの確認を
問い合わせる様子を眺めながら、戦士長ブラボーは担架の上の
少女と、傍らでその右手を握りながら俯いたままの少年の
事を考えていた。
信奉者。彼等をしてホムンクルスへの従属を決意させた動機に
ついては想像も出来ないが、欲したものは判る。永遠の命。

「姉さん?」
少女の手を握りしめていた少年、早坂秋水があげた心配そうな声に、
ブラボーは担架の上の少女を見遣る。
担架の上の少女、早坂桜花が弟の顔をみつめ何か口を動かしている。
「駄目だ!何故武装錬金を?その体では無理だ」
悲痛な声で思いとどまる様に懇願する弟に、微笑みながらかぶりを振る
桜花。彼等の核鉄はオレが回収してある。何をしようというのか?
秋水は姉の説得を観念したのか、オレに向かって話しはじめる。

「姉さんの武装錬金は、精密射撃を行える自動人形と弓の一対。そして
対象者の負った傷を己の体へと引き受ける特性を帯びた矢をつがえる篭手。それがその全容です。そして自動人形の方は、姉さんと意識を共有しつつ、自立した活動を行える。言語機能を使えば姉さんの意を汲んで代弁することも可能です・・・・」
「俺達の素性を知る貴方にこれからお願いする事は、自分でも虫の良い行為だと思います。ですが。姉はどうしても伝えたい事があるらしい」
420387 錬金SS その9:04/06/15 01:24 ID:i0kFK2D2
「姉にだけ核鉄を貸して欲しい、というわけか?」
秋水が静かにうなずく。
「俺は信奉者です。組織のなかで競争を生き延びる為にこの手を
汚して恥じる事などなかった。先刻の戦闘でも俺達姉弟をかばった
武藤を後ろから俺は武装錬金で攻撃しました。
・・勝てると思ったからです。
姉は俺とは違います。まだ、貴方達の側で生きてゆく資格がある。
だから、武藤の呼び掛けに応じ、改心して、俺の過ちをただすために
武藤の傷を自分へと引き受けました・・・。」
桜花は驚いた顔で弟を制しようとする。そしてオレの顔をみる。
・・姉をかばおうとしてるわけか。そして姉も、また。

ガシャン!
秋水は狭い救急車両の床へ両手をつき頭を下げた。
その拍子に彼の腕に付けられた点滴の針、そこから伸びる管と鎮痛剤
のパックがひきずられ、床にぶちまけられた。
「姉は俺とは違います。ほんとうに貴方に何かを伝える為に武装錬金を
必要としている。信じて欲しい・・・」
「バカ野郎!キミも安静にしなければ駄目なんだぞ。担架を拒んで
座椅子に座る自体無茶なのに、またそんなことを!」
救命士の若い方の男が怒鳴って秋水を抱え上げようとする。
「どうか、姉に核鉄を・・」
・・・・・。
421387 錬金SS その10:04/06/15 01:32 ID:i0kFK2D2
信奉者の「転向」は過去の事例からみても極めてすくない。
ホムンクルスの提示する「永遠の命への格上げ」に魅了された
人間を「こちら側」へ引き戻す事のいかに困難なことか。
武藤カズキ。
彼はまだ若く、経験も浅く、馬鹿がつくほどまっすぐな人間だ。
馬鹿ではあるが、愚かではない。善を成す為に己の命をかけて
偽善を貫き続ける決意を秘めた少年。
カズキはこの姉弟を信じた。なら、その上司のオレがしてやれる
のは、命をかけたカズキの判断を信じてやることだ。
「いいだろう。ただし、体力の消耗を考慮して、なるべく早めに
きりあげろ」

核鉄を受け取った桜花は、両目を閉じて呼吸を整えた。
一瞬後、核鉄は桜花の手のなかで開花した花の様に放射状に変型し
閃光を発した。
「よーよー!なにシンミリしてんだよオマエたち?おっ秋水じゃん。
元気そうだな。そうでもないか?なんで救急車のなかにいるんだ。
うお!覆面コートの変態がいるぞ桜花!」
ブリキで出来たおもちゃの天使、そういう形容のピッタリな自動人形、
桜花の武装錬金「えんぜる御前」がオレの前に現れた。
ふと救命士のほうへ視線を移すと、先程の若いほうの男がクチを
あんぐり開けて惚けている。もうひとり、こちらは年輩の救命士が
「お前もすぐ慣れる。こういう職場だ」と若い方へ声をかけた。
422387 錬金SS その11:04/06/15 01:41 ID:i0kFK2D2
「えんぜる御前」は秋水の頭の上に座を求めた。
どうやら彼?の指定席らしい。くつろいだ口調でオレに言う。
「んー。話はわかった。オレのクチを借りて桜花がアンタに何やら
話したいってこったな。イタコになりゃいいわけか。」
桜花に確認をもとめる御前。頷く桜花。準備は整った。
えんぜる御前がコホンと一度せき払いしたあとで言った。
「じゃあ」
「・・・はじめましょうか。」女性の声に変ぼうした。桜花、か。
早坂桜花は両目を閉じたままだ。集中してるのだろう。

「はじめに、今回のことでは大変な迷惑をおかけしました。弟ともども
心からおわびします。・・信奉者が錬金の戦士とその組織にとって
忌べき存在であろう事は承知しています。
私も弟も、この身にいかなる処罰が臨んだとしても不服はありません。
ただ、まだこの身が自由である今のうちに、謝罪の言葉をあのひとへ
伝えて欲しくて発言の場を設ける事をお願いしたのです。」
「話すといい。必ず伝えよう。・・・カズキにか?」オレは尋ねた。
桜花の顔が静かに微笑む。
「武藤君はもちろん・・でも今、私が謝罪したいのはもう1人の」

「戦士・斗貴子か」
「ハイ。・・・津村、斗貴子さん・・・」
423387 錬金SS その12:04/06/15 01:49 ID:i0kFK2D2
「秋水クンの刀で武藤君が貫かれた時、私が篭手の特性を用いて彼を
助けようとしたのは・・理由がふたつあります。
ひとつはもちろん武藤君の献身的な説得。彼は私達姉弟へ新しい世界
の扉を開き招き入れようと命をかけてくれました。
戦闘能力のいまだ無効化したわけでも無い私たちに背を見せて・・
戦士としての職務を遂行しようとした津村さんの攻撃から守って
くれた。いわばふたつの刃の間に己の身を投じたのです。」

「その姿は、言葉にも増して彼が真剣に私達を救おうとしている証しでした。」
車内の音は、生命維持機材の単調な反復音と、時折無線から流れる
病院の応答係の声。そしてえんぜる御前を通して語られる、早坂桜花
の独白だけ。

「もうひとつの理由。それは彼の背中越しにみえた、あのひとの顔」
秋水の刃が武藤カズキを貫いた時、桜花の目に写ったもの。
オレは先を促した。

「あんな哀しい顔をみたことはなかった。こころの半分を、魂の半分を
削り取られたような、そんな顔。まだ私の目に焼き付いています。
あのひとは武藤君の名をさけびました。
そして駆け寄ろうとしたんです。己を護る刃を下げて、両手を広げて」
424387 錬金SS その13:04/06/15 01:55 ID:i0kFK2D2
「武藤君と津村さん。二人をつなぐ絆の強さとかけがえのなさ」
「私達姉弟とはまたちがった『ふたりぼっち』の世界に彼女は生きて
いる」
「死がふたりをわかつまで」
「私達が恐れてきたこの言葉があの時彼等の上に降り掛かるのを
みたんです」
桜花は静かに言葉を続けた。
「それは耐えられないものだから。だから私は初めて弟以外の
人の為に矢を放ちました」
「津村さんに、よろしくお伝え下さい。早坂の姉弟が、
謝っていたと・・・」

「わかった。確かに伝えよう。心配するな」
「ありが・・・」

オレの返事を聞くや否や、桜花はそのまま気を失ったらしい」
ここまでの会話は、今の彼女には相当の負担になっていた筈だ。
えんぜる御前も姿を消した。武装錬金の解除だ。
御前自身の判断だろう。

「姉さん、俺のせいで、・・・」
悔いる秋水の声を聞きながら、オレは銀成学園に残してきた
カズキと斗貴子のふたりの事をおもった。
救急車は、それから間もなくして病院の門をくぐった。
425387 錬金SS その14 ここまでです:04/06/15 02:01 ID:i0kFK2D2
必要品の調達を終えた斗貴子は、返すようにしてカズキの待つ
工場跡へと急いで戻った。
彼のいる宿直室へむかい、まず携帯ランプの明かりを灯す。
これは学校の備品室から頂戴した。
他にもいろいろくすねてきたから、明日はちょっとした騒ぎに
なるかも。
今の私は錬金の戦士ではなくて、ただのコソ泥だな。
苦笑する斗貴子。
光を調節して外部に漏れ出さない様にする。

カズキの上半身だけ服をぬがせた。
それからすぐにカズキの応急手当てを始めた。止血して、
滅菌ガーゼに浸した消毒液で傷口のまわりを浄める。
傷の縫合が必要かと縫合糸と滅菌針も持ってきたが、
核鉄の治癒効果かそこまでは必要なさそうだ。
軽く絞ったタオルで顔や体の汚れをおとして、別のガーゼを当て、
丁寧に包帯を巻く。

そして、斗貴子は自分の核鉄をカズキの胸のあたりへと合わせて置く。
核鉄が微かな作動音を発してカズキの治癒力の喚起を促しはじめた。
体の上から清潔なシーツをかぶせてあげる。
やっと斗貴子の仕事は終わった。
こころなしかカズキの寝顔も穏やかなものになった気がする。
斗貴子のこころのなかに安堵感が拡がり、
そして張り詰めていた気持ちも解放されて、クタクタに
なってしまった。
カズキの横に腰をおろし、膝をかかえる様にして座った。
心地よい疲れ。斗貴子にも眠気が訪れた。
カズキのほうへ顔を傾けて、その名を呼んでみる。
「カズキ・・・・・・」
そのまま膝のうえに顔を埋めて、斗貴子も眠りに落ちた。
426387 :04/06/15 02:10 ID:i0kFK2D2
長いですね・・。
うーん。今日はこれで失礼します
427名無しさん@ピンキー:04/06/15 10:22 ID:3p5rn/ng
>>418
いいね。
改行が上手くされているから、昨日よりもずっと読みやすくなった。
次がどうなるか楽しみだ。

エロに関しては自分も書く側としてはとてもやりづらいものがある。
武装錬金そのものがそこまでやってない(当たり前といや
当たり前だが)のもあるし、エロをやると武装錬金っぽさが
薄れてしまうんじゃないかと思うのもある。
武装錬金でありつつエロというのは非常に難しいものだと思うよ。

自分は、パロディってのはキャラクターさえ出せばいいってモノじゃないと思うからね。

428387 :04/06/16 20:07 ID:p6RTxpR2
>>427
遅れたけど、読んでくれてサンクス
反応がこわくてココにくるの何か勇気が必要だったなー
自分の力の無さを思い知ることになるので。
エロですが、SSを投下できる機会ってそうそうないので
残る後半にやっぱり組み込むことにしました。温いモノですが。
保管庫にある他のかたのSSを参考&目標にしてベストを尽くします
それでは、また
429名無しさん@ピンキー:04/06/16 21:48 ID:nn1tSi0Z
エロは漏れは苦手だが、期待しているぞ。>428
>>387なりの武装錬金を見せてくれ。

430名無しさん@ピンキー:04/06/18 21:44 ID:982aoD3m
そして誰もいなくなった……。

近いうちに書き手降臨激しくキボン!
そのために保守するぜ!
431名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:22 ID:/wCLMM7M
ブラボー×斗貴子モノキボン
背徳臭ぷんぷんの
432名無しさん@ピンキー:04/06/19 00:46 ID:oHBgkQw8
↑いいねぇ
433名無しさん@ピンキー:04/06/19 01:01 ID:LpD9MDik
放送室内での鉛筆×震洋モノキボン
背徳臭ぷんぷんの
434名無しさん@ピンキー:04/06/19 02:31 ID:hJuJBz6n
震洋「なぁ、いい加減に素直になったらどうだい?」

俺のテクニックで既にろくな抵抗もできなくなった鉛筆に甘く囁きかける。

鉛筆「………」
震洋「確かに僕は生徒会書記で君は…鉛筆だ」
震洋「本当なら僕たちは仕事の関係以上のかかわりを持つべきではないのかもしれない」
震洋「けどそれがどうした? ほら、君の体はこんなに欲しがっている」
鉛筆「………」

落ちかけている鉛筆に最後の一押しをかける。

震洋「さぁ、自分に素直になって」
鉛筆「………」

ついに鉛筆は抵抗を止めて俺に身を委ねた。
俺は鉛筆に気づかれない様にそっとマイクのスイッチを入れた。

いくら放課後でもう遅い時間とはいえ、まだ学園内に人は残っている。

生徒会書記と鉛筆という背徳的な関係と、人に聞かれるかも知れないスリルが俺を興奮させる。
俺は鉛筆の耳元に口を寄せ、蕩けるように甘く囁いた。

震洋「本番はこれからだよ」


これでいいのか?   >>433
435名無しさん@ピンキー:04/06/19 11:24 ID:D5Lr2S84
週漫板武装バレスレからきますた
いずれHPで掲載する予定のSS投下
感想など頂けたら幸いです

ttp://cgi.io-websight.com/index2/uploarder/img/hare1136.txt
436名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:26 ID:eZj4IFse
>>434
ウケル
>>435
いいねいいね(*´Д`)
437名無しさん@ピンキー:04/06/19 12:40 ID:SJxS2JxH
>>434
なるほど、震洋は攻めてるつもりだが実は
鉛筆×震洋になってることに気づいてないんだな。そんな震洋にラブ
438名無しさん@ピンキー:04/06/19 15:17 ID:MHugm1F0
SS投下記念age
439名無しさん@ピンキー:04/06/19 16:57 ID:hRWnVNn9
もっと盛り上がろうぜおまいら!
…アレ? 人いない?

>>435
よかたよー 最後は武装らしかったし
440名無しさん@ピンキー:04/06/19 17:42 ID:N4BbMp3D
放送室はエロスなばしょ 
441名無しさん@ピンキー:04/06/19 19:08 ID:R9lh5Cjd
>>435
やべ、勃ってきた
442SS保管人:04/06/19 22:07 ID:ifDdhh7j
>>435
保管庫への収蔵はOKでしょうか?
443名無しさん@ピンキー:04/06/19 22:08 ID:oYC3Cveb
>>435てうpロダよね?
明日には消えちゃいそうだからレスに書いてみては?
後々自分とこで掲載するからうpロダにしたのかもしれんけど
444435 ◆pu5fJ5H9l6 :04/06/19 22:16 ID:itZTRbpX
>>442
ぜひお願いします、作者名は↑のトリップ部分のみでお願い致します

>>443
そうしてみます
「オレ 頑張ったんだ でも… オレ 偽善者なのかなぁ…」

 自分の不甲斐なさに、涙を浮かべるカズキ…

(カズキ…
 忘れていた… この過酷な一週間、カズキはよく耐えて戦ってくれた
 でもカズキは戦士じゃない 「命」を割り切る程強くはない…)

 慈愛の優しい眼差しを向ける斗貴子、そして…

「カズキ―――」

「!! 斗貴子…さん…」

 そして…優しく抱きしめた…

「カズキ…キミは偽善者なんかじゃない…
 決して…偽善者なんかじゃ…」
「……いいよ斗貴子さん…オレなんかたのために…無理しないで…」

 そっと振りほどくカズキ。
 だが斗貴子は、省みもせずカズキをその場に押し倒した。

「斗貴子さん…?」
「私は…私は本当にキミに感謝している…
 キミのおかげで、あの憎い化物にならずにすんだのだ
 これくらいは…させてくれ…」

 そう言うと、徐に衣服を脱ぎだした…
446名無しさん@ピンキー:04/06/19 22:33 ID:itZTRbpX
「ちょ、ちょっと斗貴子さん!?」
「どうした? 遠慮なんていらない、キミも脱ぐんだ」
「で、でも……あ……あ…」

 すっかり斗貴子は全裸になっていた。
 スマートな体のライン、小振りな胸、整った美しい毛につつまれた秘部…全て露わになっていた…
 頬を仄かに赤らめながら斗貴子はカズキに迫る…

「ほら…早くしてくれ 私だけでは、恥ずかしいではないか…」
「で、でも…オレ…無理だよ……斗貴子さんに…そんな……」
「こうでもしないと私の気が済まないんだ…」
「うぅ……」
「それにほら、キミの体は正直に反応しているぞ?」

 カズキは、はっとなって気づいた。
 すでに自分の一物は、ズボンの上からでも分かるほど大きくそそり立っている…

「あ……」
「ふふっ…こんな私の体でも満足してもらえてうれしいぞ…もう私も我慢できない…脱がすぞ?」

 少々強引に、斗貴子はカズキの衣服を脱がせ出した。
 カズキは、朦朧としながらただそれに従うしかなかった。

「どうしたカズキ? おーい? ボーっとしすぎていないか…?」
「だって…こんなこと…その…初めて…だし…こんな…いきなり……」
「大丈夫、私に任せろ…」
「う、うん…… でも…ホントにいいの…?
 そりゃオレだって…う、うれしくないっていったら嘘になるけど…斗貴子さんは…?」
「キミが嫌でないなら問題ない…
 …なぜなら、私も…キミと交わることに喜びを感じている……」

 思わず顔が真っ赤になるカズキだが、斗貴子はそれ以上に紅潮していた…
4473/14:04/06/19 22:34 ID:itZTRbpX
「ほ、ほらっ は…はじめるぞ…」
 
 もはやカズキより緊張しまくっている斗貴子であった。

 その頃、廃工場の外では…

(しまった…もう完璧に出るタイミングを逃した…
 せっかくとっておきのブラボーな台詞を考えていたというのに…
 ……しかしまぁ…戦士・斗貴子がここまで武藤カズキに惹かれていたとは…それにここまで大胆に攻めるとはな…
 さて……覗き見するわけにもいかんし、退散するか…)

 ブラボーに登場する予定を逃したキャプテンブラボーは気配を殺しながら立ち去った…

 …………
 一方、仲では…始めるぞといったにも関わらず、お互い向き合ったまま硬直していた。
 斗貴子がカズキの上で手を床について覆い被さったまま…

「斗…斗貴子さん…
 ま、まず…どうしたらいいの? オレ…わからないよ…」

 沈黙をカズキが破った。
 我に返ったように斗貴子が目を見開く

「す、すまない…わ、わたしもボーっとしていたようだ……
 ま…まぁ別に通例的なものがわるわけでもない……
 た、互いに好きなようにすれば……いいさ…」
「わ、わかった…」

 お互いありえないくらいにガチガチである。
 本来もっと前の段階でなるべき状態に思えるが、半ば斗貴子が勢いで押し切ったに関わらずその本人がガチガチである。
 決して行為自体が初めての事ではないのに、だ。
 斗貴子は驚いていた。
4484/14:04/06/19 22:34 ID:itZTRbpX
(嫌でも思い出すな…前の任務で潜入した学校での事…
 男子生徒に秘密を知られ…仕方なく事に応じるしかなかった…
 これほどまでに違うものなのか…自分から望んでいる場合となると…ああ…カズキ…)

 どちらからともなく唇を重ねた。
 本能の赴くまま舌と舌を絡めあう…ピュアなキスの経験しかないカズキは少し戸惑ったが、体は正直に行為に没頭した…
 やがて唇を離し、二人はまた見つめ合った。

「斗貴子さん…」
「カズキ…」

 既に斗貴子の興奮はすさまじかった。
 堅く勃起している乳首、卑猥な液体を垂らしジットリと濡れている秘部。
 斗貴子の体は全体から汗を流し、熱く呻いている。
 
「はぁ……はぁ……
 カズキ……私…もう…こうしているだけでも、おかしくなってしまいそうだ…」
「オレも…ねぇ、見て斗貴子さん…
 オレ、自分のがこんなに大きくなったの…見たこと無いよ…」
「! 私も無いぞ…ここまで大きな物は…
 はぁ…はぁ…我慢…できない…
 いいかカズキ? もう…入れたい……」
「うん……斗貴子さんが入れて…
 オレ、自分から無理だよ…こんな大きな物…
 斗貴子さんが痛くないように…入れてほしい…」
「あぁ……わかった……
 体勢は、このままで大丈夫だ…いくぞ…」

 斗貴子はカズキの物をそっと握りしめた。
4495/14:04/06/19 22:35 ID:itZTRbpX
「熱いな…」
「う、うん…握られるだけでもすごく気持ちいい…」

 膝を立て、片方の手をカズキの胸板にそっと置いた。
 自分の穴と位置を合わせ、一呼吸置く。
 そして、少しづつ斗貴子は腰を降ろす。
 性器と性器が微かに触れた。

「はぁはぁ…はぁはぁ…」
「う…ぁ……はぁはぁ…」
「入れるぞカズキ…ほら…しっかり見てくれ…」
「な、なんか恥ずかしいよ…見るのは
 そうでなくても、もう死ぬほど恥ずかしいのに…」
「わ…わたしだって恥ずかしいんだ…でも見たい……
 ほら、早く…カズキと繋がる瞬間を…カズキと一緒に見たいんだ…」

 普段の斗貴子からは想像もつかない言動がカズキを責め立てる。

「わ、わかったよ…」
「ありがとう……い…くぞ…」

 斗貴子はゆっくり、ゆっくりとカズキの物を自分の中へと挿入していく…
 二人はまじまじと結合部を見ていた、体には今まで感じたことのない快感が流れる。

「くううっっ……お…おきい…な…それにすごく太い……はぁ…はぁ…」
「すごい…入ってく…斗貴子さんの中に……くあああっっ…」
「くあああぁぁぁっ…! なかなか…入らない…最後まで我慢してくれ…カズキ…」
「うん……痛くないように…ゆっくりで…いいから……あぁぁっ…!」

 必死に射精感を抑えるカズキ。
 斗貴子は快感と共にくる痛みに耐えながら、ゆっくり腰を降ろしていく…
 やがて、カズキの長く太い物は、全て斗貴子の中へ押し入った。 
4506/14:04/06/19 22:35 ID:itZTRbpX
「はぁはぁはぁ…入ったぞ…カズキ…まだ大丈夫か?」
「うん…だいじょうぶ…すごく熱いよ…斗貴子さんの中…」
「あぁ…カズキの物もすごく熱い…ぞ…」

 しばらくその状態で、息を整える二人

「私達…一つになったぞ…」
「うん……はぁ…はぁ…はぁ…すごく気持ちいいんだね…こうしているだけでも…痛くない? 斗貴子さん」
「あぁ、大丈夫だ 一度入れてしまえば痛みはなくなった…
 あぁ…ん……く…はぁ……はぁ…
 そのぶん快感が…一気にきた……ぞ……
 さぁ……はぁはぁ……もっと…気持ちよくするぞ…
 我慢できるとこまで我慢してくれ……く…はぁ…」
「う…ん……」

 腰を上下に動かす斗貴子、じょじょにその速度をあげていく。
 斗貴子の膣内で、カズキの物が激しく上下運動する。
 肉壁をこすれながらいやらしい水音が溢れ出す。
 二人は快感の渦へと飲み込まれていく。

「あん…あぁぁぁ…はぁはぁはぁ…あ…んん…あんっ!
 カズキ…カズキ…」
「斗貴子さん…くああっ…くうっ…はぁはぁ…すごいよ…! すごく気持ちいいよ…!」
「わたしも…だ……あああぁぁんっ!!
 カズキ…揉んでくれ…私の胸を…揉んで……
 もっともっと気持ちよく…なりたい……くあっ! あぁんっ!」
「わかった斗貴子さん……くあぁぁっ…」

 カズキは大きな手で、斗貴子の胸を鷲掴みにした。
 初めての感触に驚きながら、自分の欲望に任せて揉みたくる…
4517/14:04/06/19 22:37 ID:itZTRbpX
「ああっ……いい……いいぞカズキ…乳首を…乳首を…揉んで…くれ……」

 言われたとおりにするカズキ。
 堅く大きく勃起している小さな胸にそぐわない乳首をコリコリと刺激する。

「んあっ! あああぁぁぁんっ!」
「斗貴子さん…斗貴子さん……
 駄目だ…手に意識を集中…させると…くうっっ…が、がまんできないっ……」
「わ、わかった…すまない…はぁはぁはぁ…あぁん…
 なら…カズキも…下から…突いて…くれ…あぁぁぁんっ…」
「うん…それなら……はぁ…はぁ…」

 上下運動を続けながら指示をする斗貴子とそれに応えるカズキ。
 二人はただの雄と雌になっていた。
 斗貴子の動きに合わせてカズキも下から腰を突き上げる、長く太いそれは、斗貴子の中を勢いよく突く。

「あああああああああっ…! あああぁぁぁぁんんんんっ!
 もっと…もっと突いてええぇぇっ!」
「うん……
 すごいよ…すごいよ斗貴子さん…斗貴子さんの…斗貴子さんの中…すごい…はぁ…はぁ…すごい…気持ちいいぃっ!」
「はぁ…はぁ…カズキ…カズキィィィ!」
「斗貴子さん…斗貴子さんっ!」

 ひたすらに快感を求める男と女…その中に確かな愛を輝かせて…

「くあぁぁぁんっっ! カズキ…私も限界だ……イク……もう…イキそうだ……」
「オレも…もう…我慢のげ…んかい…くああっ!」
「いいぞ……出してくれ……カズキ…ブチ撒けてくれええっ…!」
「い…くよ…! 斗貴子さん…うっ…うおおおおおぉぉぉっっ!」

 カズキの、限界まで熱く大きく変形した物は、大きく脈を打ちながら斗貴子の中へ精液を出していく…
452何故かエラー連続  8/14:04/06/19 22:41 ID:srHHuCfk
「熱い…! すごいぃっ……! カズキの…カズキの…
 ああああぁぁああぁぁんっ! イク…私も…イクウウウウゥゥゥゥ!」

 カズキの物が精液を出し尽くし、縮んでいこうとする時、呼応するかの様に斗貴子の膣はそれを締め上げた。
 最後の一滴まで吸い取ろうとするかのように、収縮させ、ひたすらに締めあげる。
 しばらくして、ようやく緩くなってきた締めつけから解放され、小さくしぼんだそれは、斗貴子の膣から抜け落ちた。
 斗貴子の膣からはカズキの精液と斗貴子の膣液が混ざった液体が流れ出ている。

「はぁはぁはぁ…斗貴子さん…」
「はぁ…はぁ…はぁ…カズ…キ… ! カズキ、それ……」
「締めすぎだよ…斗貴子さん…また大きくなってきちゃった…よ…」
「ちょっ…早すぎるぞ…カズキ……
 ……まさか、核鉄…の…回復力増進効果がプラスされて…」
「ははっ…そうかも…しかもオレの場合、常に体内で働いてるしね…」
「ふうっ……どうする? 口でいいか?」
「え…… ……ええっ!?」
「なにをいまさら驚いてるんだ…? ほら、いくぞ…」
「ちょっ…斗貴子さんっ!」

 躊躇いもなくカズキの物を頬ばった斗貴子。
 自分の膣液を舐め取りながら、以前やらされた経験をたよりにカズキを刺激していく。

「い、いいって…そこまで…! き、汚いよ…!」
「だいじょぶだ、気にするな それよりどうだ? 気持ちいいか?」
「え…あ、うん…じゃなくて…その…悪いよ…オレだけ…」
「……じゃぁ……私のも舐めてみるか…? キミのを舐めてたらまた熱くなってきた」
「え…あ…えと……」
「何事も経験だぞ、ほれ」

 そういうと自分の秘部をカズキの目の前に持ってくる。
4539/14:04/06/19 22:42 ID:srHHuCfk
「う…あ…すごい匂い…」
「キミのものも混ざっているからな…
 どれ、まずは飲んでみるか?」
「えぇっ…だ、大丈夫かなぁ……」
「私は後でキミのをそのまま飲むんだ
 これくらいなんてことはないさ
 それに、混ざると意外と美味かもしれんぞ」
(と、斗貴子さん……)

 もはやここまでくるとパピヨンをも凌ぐ変態ぶりである。

「? どうした?」
「え…いや、なんでも…ないよ…
 じゃ、じゃあ……飲んでみるよ……」

 カズキは少し興奮が冷めてしまっていたが、意を決して斗貴子の膣に口をつけ、液体を吸い取る。

「……どうだ?」
「なんか…甘さと苦さが融合してて…すごい変…うええっ…」
「こら、吐くな」
「だ、だって……」
「まぁいい…じゃぁ舐めてくれ」

 カズキはすでに斗貴子のいいなりになってしまっていた。
 だが、少なからずそれに満足しているようである。
 そして改めて斗貴子の秘部に顔を近づける。
 汚い物と思う自分の物が無くなったせいなのか、間近に見ると今度は興奮が高まってきた。
 女性特有の匂いを嗅ぎながら、味見をするように舐めてみた。
45410/14:04/06/19 22:43 ID:srHHuCfk
「ひあっ…!」
「斗貴子さん?」
「舐められるのは初めてなんだ…」
「そうなんだ…
 オレ…すごく興奮してきちゃったよ…」
「あぁ…好きなように、舐め回してくれ…」

 その言葉を聞いたカズキは、理性が壊れたような勢いで、斗貴子の秘部をむさぼるように舐め回す。

「あぁん! いい…! 気持ちいいぞカズキ…!」
「? なんだこれ? …ひょっとして、クリトリス…とかいうやつ…?」

 そういいながら、少し勃起しているそれを舐める。

「ああああぁぁぁんっ! そ、そうだ…
 そ、そこを……そこをもっと……」
「んじゃ遠慮なく……」

 そういうと、唇を吸い付け、いきなり吸引しだした。

「ひあああああぁぁぁぁぁっ! あぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!」

 とてつもない快感が斗貴子を襲う。

「カズキ……ダメだ…もう……イッてしまうぅぅぅぅっ!」
「え? …うわっ…」

 斗貴子の膣から液が吹き出した。
45511/14:04/06/19 22:44 ID:srHHuCfk
「すごい……少し甘いね……斗貴子さんの…汁…」
「汁なんてゆうな…バカ……」
「そういや岡倉から聞いたことある…女の人は一回イクと、次はすぐイキやすくなるって…」
「あのエロス…」
「斗貴子さんももう、人のことエロスなんて言えないんじゃない?」
「む…まぁ…そうだな……というより…私のほうがよほどにエロスだな…
 まぁ構わん……さて、じゃあさっきの続きをしてやるぞ」
「開き直っちゃった」
「う、うるさい…」
 
 味わうようにカズキの一物を舐めはじめる斗貴子。
 丁寧に丹念に、時に激しく舐めあげていく。

「すごく、気持ちいいよ…斗貴子さん もう、出しちゃっていい?」
「あぁ、いいぞ」
「それでは……くおおおおぉぉぉっ!」

 さきほどよりは少ないものの、勢いよくカズキの精液は斗貴子の口内目掛けて飛び出した。
 斗貴子はそれを全て受け止め、味わいながら飲み干した。

「ふうっ…苦いな……」
「全部…の、飲んじゃった……」
「多少苦くても、カズキのなら全部飲んでやるさ さて………ん……もうこんな時間か…」

 携帯の時計を確認する斗貴子。

「あ………」

 思えば、ブラボーが次の任務の通達にここに来ることになっていたのだ。後始末をして服を着た後、慌てて電話をかける。
45612/14:04/06/19 22:44 ID:srHHuCfk
「もしもし? 戦士長?」
「おお、戦士・斗貴子か ようやく終わったか?
 カズキもいるんだろ? 二人で寄宿舎の管理人室へ来てくれ」
「ようやく終わったって……見てたんですか?」
「ん…あぁ…まぁ心配するな二人が脱ぐとこまでしか見とらん」
「戦士ちょおおおぉぉぉぉっ!」
「しょうがないだろぉ! 俺だってせっかくブラボーに登場する予定だったんだからよぉ!
 安心しろ、戦士・斗貴子は後ろしか見えなかったよ!
 じゃあな! 早めに切り上げてこいよ!」

 一方的に電話を切るブラボー

「ったく…!」
「ま、まぁまぁ…落ち着いて斗貴子さん…」
「はぁ…まぁいいか……どうせ私はもうエロスだ……」
「ははっ……でも、驚いたな…今日の斗貴子さんには…」
「ん……自分でも驚いてるんだがな
 私がカズキをここまで好きだったとは…」
「え、えええっ!?」
「鈍いなキミは…
 さっき言っただろう……キミと交わることに喜びを…って…
 それに、いくらお礼でも好きでもない奴にあそこまでしてやるわけないだろう」
「そっか…お礼だとすると、解毒剤を届けた戦士長さんにもしてあげないといけないもんね」

 ブチッ!

「うああああっ! 冗談だって!」
4571個数え間違えてたorz 13/13:04/06/19 22:45 ID:srHHuCfk
「はぁ……で、キミは私の事をどう思ってるんだ?」
「え?」
「え? じゃない
 私は…キミが好きだといったんだから…キミの気持ちを知りたい…」
「きゅ、急にそんなこと言われても困るよぉ…
 ………でも」
「でもなんだ?」
「でも、俺も斗貴子さんと一緒かな
 好きじゃない人と、あそこまでの事はできないよ
 オレは、岡倉みたいにエロスじゃないしね」
「………………」
「どうしたの…?」
「ほぉ〜……ではアレはなんだ?
 岡倉がキミの為に持ってきたHで綺麗なお姉さんなんたらは!?」
「ああああっ! ア、アレは……」
「はぁ〜………
 ま、まぁ…キミが私の事をまだ好きではないなら…
 これから好きにさせてやるだけだ…!」
「え? 今なんて? 聞こえなかったよ、もっかい言って」
「だ、黙れっ!」
「でもまさか…そこまで斗貴子さんがオレの事を好きだとは思わなかったなぁ…」
「う、うるさいっ! えーい、黙れ黙れ! 武装――!」
「ちょ、ちょっとタンマー! シャ、シャレになってないよー!」
458名無しさん@ピンキー:04/06/19 23:23 ID:MM8uMAPG
最高だ。
何かこなれてて読みやすかったな
459名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:16 ID:oMrMeTmD
うん。面白かった
460名無しさん@ピンキー:04/06/20 00:21 ID:Ds1giFuj
マジでヴォッキしたよ
(*´д`)b GJ!!
461名無しさん@ピンキー:04/06/20 09:26 ID:sqD5xn9L
朝っぱらから凄い物を見てもうた
でもよかったですよー
462名無しさん@ピンキー:04/06/21 13:27 ID:g64F3Vxw
斗貴子さんに惚れ直しますた
463名無しさん@ピンキー:04/06/21 15:56 ID:cSPVN+g+
「どうだカズキ 惚れ直したか」

「はい 惚れています」
464名無しさん@ピンキー:04/06/21 18:42 ID:cTPOFxTY
ブラボーはらしくでイイね
斗貴子もなかなかだが、
最初はいきなりでなくもう少し心理描写とか欲しかったかな

でも全体的に綺麗にまとまっていて読みやすくていいです
別の作品も期待してます
465名無しさん@ピンキー:04/06/22 19:32 ID:ggqCy5Sy
ホシュウ
466名無しさん@ピンキー:04/06/23 03:57 ID:p5MsckpD
斗貴子さんヴィクターにやられてますよ?
467名無しさん@ピンキー:04/06/23 17:40 ID:ju0xxjQL
今週の斗貴子さんエロいな
エロス斗貴子さんのSS来た途端にとはやってくれる和月め
468 ◆pu5fJ5H9l6 :04/06/23 21:39 ID:43CPBlll
みなさん感想ありがとうございました
ただいま2作目構想中、
予定に無かった1作目の続編になりそうだ…斗貴子×カズキではありませんが
469名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:24 ID:NB3buIm4
>>468
頑張ってー
他のSS神達の作品ももっとキボン
そしてスレをもっと盛り上げてくれー
と、何も書けない奴がいうことではないか
470名無しさん@ピンキー:04/06/23 22:36 ID:jCxU4JfE
3月から書いてるよ(´∀`)1日1行くらい
>>334からの続き

悲鳴すら押しつぶし、ちーちんが縛られている両手を揺すると
かろうじて作務衣に隠れている胸が、ふるふると波うち、桜色の突起が見え隠れした。
棒つきの針金の輪を首にかけられ、捕まった野良犬のようだ。
ギシギシと嫌な音を立て、コードが手首に食い込んでいくが
痛みなど介さず恐慌の赴くまま、取れることだけ必死に祈り両手を揺する。
「ひっ…」
手首に走った生暖かいぬめりに、短い叫びが漏れ、動きが止まる。
コードが半透明の粘液を表面に滴らせ始めたのだ。
御前様だって汗を流せるのだから、このコードが粘液を出せない道理はない。

更に、まだ脱がしていない紺色のズボンの上から、人差し指ほどの太さのコードが幾本か
らせん状に足首へ巻きついて、ふくらはぎ、太ももと順に登り来る。
うなぎに巻きつかれているようで、ちーちんはぞくっ…と鳥肌を立てた。
コードはお腹へとのぼりきると、ずりずり進む。
うっすらと肉付いたみずみずしいお腹に、固まりかけの水糊でなぞったような跡をつけながら。
そして先端からにゅっと、細筆ぐらいの繊毛を出す。十徳ナイフより便利だ。
「や…め」
ようやく出せた抗議の声を遮って、ぽつんと佇むヘソに
コードが一本侵入すると、弱い粘膜の最奥をぐりぐりと引っ掻き回す。

「んぅ!」
鼻の奥から漏れた小さなうめきを合図にするがごとく
両方の膨らみと作務衣の裾の間へ、コードが一本ずつもぐりこみ
ふっくらとした白い丘を、丸い先端でこすり始めた。
ぬるぬるとしていてグロテスクなその感触に、ちーちんは懸命に口をつぐむ。
しかし抑えたつもりの甘い声は、鼻の奥から、確実に、細く荒い息に混じって
漏れているのに気づいてしまい、息をするだけで恥ずかしさに頭が沸騰しそうになる。

その意思とは無関係に、作務衣はコードも粘液を余すところなく受け入れ
血が滴る傷口に包帯を巻いたかのごとく、黒々としたシミが広がっていく。
そのシミがもぞもぞと動く。
作務衣の下のコードがふくよかな乳房を締め上げ始めたのだ。
洋ナシのような形へ、ぎゅうぎゅうと。
「痛… やっ…! あ、あぁ…!」
乳首が押しつぶされるように擦られて、つぐんだ口も嬌声を吐露してしまう。
コードは休む事無く、硬度を増した桜色の突起をまさぐり続けて
ちーちんは快と不快にびくびくと、藍色の中で桃に染まった肢体をくねらせてしまう。
(熱い…!)
粘液を塗りたくられた場所がジンジンと熱を帯びはじめ、手を伸ばしたくて仕方が無い。
撫でたい。かきむしりたい。もどかしさを抱えた身がひたすらくねる。
どうやら粘液には催淫作用があるらしい。

眼鏡がうっすら曇る位、体を火照らせ息をついているちーちんの
ズボンの中へ一本のコードが侵入し、ぞっとする粘音を立てながら花弁の外側を撫でていく。
「い、いやぁっ!」
嫌悪そのものに叫ぶ声に、先ほど彼女の口を蹂躙していたコードが戻ってくる。
とっさに顔をそむけるも、コードはその反応を楽しむように
彼女の柔らかい頬に、その粘液に塗れた身を何度も何度もすりつける。
乾きかけていた白濁もぬるみ始めて、じゅるじゅると生々しい音を立てる。
綺麗な髪の分け目に、粘液が飛び散り、ベトベトと汚れていく。
(岡倉先輩… 助けて…)
救いようのない嫌悪感の中、すがる様に思った。目にはうっすら涙がにじんでいる。
皮肉なコトに、彼女に恥辱を与えているコードは、その岡倉先輩のいわば分身であり
彼自身の煩悩の赴くまま恥辱を与えているのだが、それは分かるわけもなく
ただ、(コードを入れまいと)きゅっと食いしばった口へ、コードは力任せに強引に歯と頬の間に入り込んだ。

(ここから四行は読み飛ばしてちょーだい)
(ちなみに、何故、粘液に催淫作用が含まれるのか? それは、粘液と言えば催淫作用だからだ。
マジカルバナナでこういっても坂東さんは笑って許してくれるハズだし、岡倉は本能から思っている。
催淫作用のない粘液など、銃弾を込めれない銃だ。裏切らない呂布だ。そう思うだろ? あんたも!)
「んぐ… ん! んぅぅぅーっ!!!」
太ももの付け根ごと、花弁ぐじゃぐじゃと撫で回され、瞳孔が意思とは無関係に開いた。
茂みも既に生えそろい、成熟した形のそこは、自分でもほとんど触ったコトがない。
故に、刺激には全くの無防備だ。
口中のゴムの匂いなど忘れ去り、全身を走りめぐるむずむずに、いやいやするように首を振る。
「んゃっ…! んっ、んっ、んぅ!」
中にもう一本、コードが入り込んだ。
淡く、綺麗な線対称を描いている二つの花弁に
まとわりつくコードに合わせるように、二度、三度と、身体が痙攣した。
その間にも、じわり…と、蜜が溢れ出し、汗のような甘酸っぱい、若い女性特有の匂いが立ち込める。
混じった蜜と粘液により、コードの動きが一層滑らかに刺激をもたらし、熱をもたらす。
濡れそぼった下着の感触が気持ち悪い。

「ふぁあぁぅ!」
嬌声まじりの悲鳴があがる。
濡れそぼって微かに見える中心線をぐいぐいと押されたからだ。
帯びた熱が散らさられる感覚に、安堵や歓喜すら起こり始めている。
しかし、恐怖を覚える。散った熱が強く戻ってくるのを感じながら。
(こ、このままじゃ…)
完全に自分が屈してしまう。
だが、それを逃れる術もない。
ズボン越しに、秘所の中心線をコードが撫でる。
濡れきったズボンがぐちゅぐちゅと下品な音を立てるのを聞いた時
ちーちんは泣いた。
子供のように顔をぐしゃぐしゃにして、口内のコードのせいで、いびつにしゃくりながら。
ひっ、ひっ、と、もうどうしようもなく泣きじゃくるちーちんに、一瞬、コードが止まった。
しかし、すぐ動きを戻し、今度はぷっくりと充血している突起を乱雑にさすり回る。
「ひゃ…あああああっ…」
達し、感電したかのように跳ねた細身に追い討ちをかけるように、コードが暴れ狂う。
強烈すぎる刺激が幾たびも走り、ちーちんの意識はかき消された。
と言っても、時間にすればそれは1分にも満たない間だったろう。
気だるさを抱えながらちーちんは目を覚ました。
そして霞かかった意識を取り戻すように、右手を頭に当てる。
ごくごく自然な仕草だが、ちーちんは引っかかるモノを感じた。
(縛られていたハズなのに、どうして?)
左手も動く。先ほどの出来事は夢かと思ったが、そうではないようだ。両手首に赤い跡がる。
ならば、コードはどこへ? と考えながら(さーちゃんを起こそうと思い)身を起こすと
ずいっ…と、先ほどコードが蹂躙していた秘所のあたりから
重苦しくも痺れるような刺激が走り、ちーちんの頭を冷たく黒い緊張が蝕む。

ひどく緩慢に目線を落とすと、強引に形作られた黒いシミが、黒々と隆起していた。
「何、コレ…」
叫び続けて少しかすれた声をわななかせ、冷たい汗が背筋を流れるのを感じながら
ちーちんは、どういう異常が起こっているか突き止めるべく、そーっとズボンをたくしあげると
「…!」
秘所に被さるように、黒々とした屹立が生えていた。比喩ではなく本当に真っ黒だ。
それは、保健体育の授業で見た挿絵よりはかろうじて少しだけ大きくて
小さいながらも天をつくばかりに膨張しきり、細やかな筋を立て、
ぴくぴくと振るえながら、先端の切れ目からは透明な液を吹いている。
そんな観察を、どうしようもなく真っ赤な顔でし終わると、またはばかるコトなく泣きたくなった。
自分が何をしたというのだ。
何もしていないのに、何故ここまでヒドい目に合わなければならないのだ。
暗澹たる気分に、目が虚ろになる。

ちなみに、彼女についた屹立は、あのコードである。
岡倉の良心と本能の狭間で、形を変えて彼女に寄生したのだ。
暴走してるモノの原理原則はよく分からないが、そういうコトなのだ。
無理やりに流れ来る、むず痒い感覚に誘われるように
拘束時に手首から伝ったらしい粘液に、塗れている右手を屹立の先端へと伸ばす。
焼却炉にでも放り込みたい気分を込めて、つまんで引き抜こうと指で摘むが
「ふぁ…!」
粘液のせいで、ぬりゅ…っと細い指先から先頭が滑りぬけ、
秘所を蹂躙された時と同等の刺激が、脳髄まで一気に突き抜ける。
額へ眉と閉じた眼を強く吊り上げながら、ちーちんは前へと崩れ落ちた。
伏しながら、屹立が自分の血肉になっている事実を改めて理解する。

何かが切れた。
ゆっくりと身を起こして、膨張しきっている割には小さなちーちんの手の平にも
収まりそうな(岡倉のそれと同じ位)大きさの屹立を、ぼんやり見ながら右手で掴む。
放すべきだ。動かしてはいけない。そう何度も頭の中で声を聞く。
分かってはいるのだが、暗澹たる気分の中ではそれもどうでも良くなってくる。
ちらっと、ベッドの下に伏しているさーちゃんを見ると
うつぶせになったまま、かすかに息をしているのだけがわかる。
ならば、と、親友に向けた背中がぞくぞく鳥肌を立てる感覚に
甘くため息をつきながらめちゃくちゃくに、乱雑に、頼りなげな細い手を動かす。
「はぁ… あ、あぁ…!」
くちゅくちゅと湧く先走りの液の匂いに少しむせ、刺激に仰け反りながらも、意思とは逆に手が動く。
(や、止まらない… こんなコトしちゃいけないのに…)
今の自分はすごく浅ましく思えるのに、より激しく手を上下に擦ってしまう。
こんなに自分の手は滑らかだったのかと驚くほど、屹立に擦れる指の感触が心地よい。
はぁ、はぁ、と上気した顔を震わせながら、より乱暴に擦りあげると
「ふぁっ あ、や、あああ…」
屹立が二度脈打ち、ドロドロとした白濁をシーツの上に吐き出した。
ややあって、白濁を出し尽くした屹立を、荒く息をつきながらちーちんは空しい思いで見た。
こんなコトをして何になるのだろう。

そんな暗く沈んだ気分の彼女の後ろで、さーちゃんは意識を取り戻した。
「ん…」
目を開けたさーちゃんは、古い、アーモンドのような匂いがする木床に伏したまま、ぼんやりと考える。
(あれ…? なんでわたし、床で寝てるんだろ… おでこ痛いし)
さわさわとコブをさすりながら記憶を辿ってみる。
(えと、ちーちんと管理人室に黒板を消しに行ったら変質者がいて
捕まえに行った岡倉先輩が戻ってこなくて、様子を見に行ったら蝶々覆面が天井に飛んで
ちーちんと一緒に慌てて逃げて… それから… この部屋で通報しようとしたら…)
…そだ! 変な筒がいたから気絶したんだ! じゃちーちんはっ!?)

バっと身を起こすと、親友がベッドの上にいるのが目に入った。
後ろからではちゃんと服を着ている。何事もなかったように見え、文字通り胸を撫で下ろす。
「良かった。無事だったんだね」
その呼びかけに、何故か親友の後ろ姿がビクっとなって、さーちゃんは怪訝な顔をした。
「どしたん……?」
「その…見ないで」
と言われると、何が起こったか心配になり、こしこしと目を擦りながらさーちゃんは立った。
気配を察してか、ちーちんは作務衣の裾をギュっとかき集める。
そんな彼女の前にさーちゃんは着くと
「わっ」
予想だにしない状態の親友に、大口を開けて驚いた。
普通の女の子座りこそしているものの、作務衣がはだけズボンが下がり
ぬれほぼって半透明になった白い下着が露わになり、更に
一見して男性のそれだと断定できる、黒々としたモノが生えている。
先端からは白濁がとろとろと流れていて、シーツにも白濁が散っていて
さーちゃんは思わず唾を飲んだ。
「だ、だから見ないでって…」
消え入りそうな声で呟くと、ちーちんはうつむき、静かに泣き始めた。
まひろを含めた三人の中で一番、理知的なお姉さんが
声を抑えながらも、はばかるコトなくぽたぽたと涙を流している姿を
見るのは初めてで、胸の中にきゅうきゅうと苦しいモノを抱えながら
「ゴメンね。わたしが相合傘書かなかったら、こんなコトには…」
さーちゃんは謝った。
彼女自身はとにかく本心から謝っているのだが、幼い顔立ちに包み隠さず感情を浮かべると
どこか、演技を一生懸命している小学生のような印象がある。(それが一番顕著なのは驚いた時だ)
だがその一種の大仰さは、なんともユーモラスで愛嬌があって、好かれる要素でもある。

そんなコトを、日ごろ親友の表情を見るたびに、少し羨望を交えつつ考えているせいか
ちーちんは、俯き閉じたまぶたの裏に、不安そうに口を開け、眉根をぐっと下げ
丸々とした目を涙で潤ませて、すぐにでも泣きそうで大仰な、本当に小学生のような表情で謝っている
親友の顔がありありと想像できて、なんだか少し救われた気がした。
トカゲのおっさんなら「…そろそろつきあいも長いからな」と、ニヤッと笑うところだ。そしてダンスをする。
だが、この状況で笑うのは変に思われそうだし(ダンスなどはもっての他だ)、失礼でもあるから
ちーちんは、くいっと表情を引き締めて、涙も笑みも引っ込めて、静かに答える。
「…管理人室行かなくても、こうなったかも知れないし…あまり気にしないで」

と言われても、さーちゃんの気分は晴れるワケはない。
責任がないとしても、自分だけが難を逃れているのには変わりないのだ。
その時、パっと思い出す。こういう時の対処法。そういうのに詳しい人から聞いたことがあるのだ。
そっとさーちゃんへ、もぐりこむ様に身を寄せて、黒光りしている屹立を口に含んだ。すごい飛躍だ。
「こ! こらぁ… やめてっ!」
生ぬるい刺激で、せつなげに目を開けられてしまい
その元凶たるもぞもぞ動く色素の薄い髪に呼びかけると
「ふえ?」
とさーちゃんが見上げてきた。
日常会話を聞き返すようなごくごく自然な表情だが
それに見合わないグロテスクなモノが小さい口から出ていて、ちーちんはドキリとした。
(わ、わたしのが咥えられてる…)
ほんのりと頬を染め、少しだけ見入ってしまうが、しかし慌てて首を振る。
「ダメ… そんなコトしたら…」
さっきの自分のような目に遭うからやめてと言おうとしたが
「んー? んー…… あ、大丈夫。こうしたら変なモノが取れるってコウイチ君が言ってたから」
口を離したさーちゃんは、突拍子もないコトを言い出した。
「コ、コウイチ君って何…? それに、他に方法が…」
といっている間にも、「教えてあげません」と可愛げな表情で見上げられ、うろたえる。ドイツ軍人じゃないから。
背徳じみたコトをしようとしているのに、なぜこうも落ち着いているのだ。

「例えば?」
さーちゃんは興味深げに聞き返した。
からかうつもりではなく、何か妙案があるかもという純粋な好奇心からだ。
しかし、頼られると更に追い詰められた気になって
「その、その… お、お湯に浸してぐいぐい踏むとか……」
ちーちんはつまらないコトを口走ってしまい、ああやってしまったと後悔した。
「国語の授業であったよねそんな話。んーと…吉本ばなな?」
「芥川龍之助の「鼻」だってば! じゃなくて、女同士でこんなコトしちゃダメよ…」
さーちゃんはハっとした。イエティやら宇宙人でも見たような顔で。
そうだ、ばななじゃなくて「鼻」だった! もとい、女同士でこんなコトをしてはいけない!
だがしかし、コウイチ君の言ってたコトはいつも正しかったし
第一、異形を除くべき責任も自分にある。どうすれば…!
葛藤(?)の強さの為、問い掛けても答えのない疑問を持て余し
拳を握り、親指の第二関節をアゴに当てると(クク、角張った顔の人間がよくやるアレっ…!)
心底困ったという顔で、目の前にある屹立を見ながら唸る。
「むむむ…」
「なにがむむむよ…! と、とにかくやめてこんなコト ……ね?」
なんでこんなコトに積極的なのか、というか手馴れているのは何故なのか。コウイチ君とは誰なのか。
ちーちんは疑問を抱えて、眼下の親友に一生懸命呼びかける。
だが、しかし。
「けど、女は度胸っていうし、何でも試してみようよ」
さーちゃん、やはり責任は自分の手で取るべきだと決意して
黒々とした屹立を口に含むと、先端の段差(ちーちんはカリ首をそう思った)が
見た目よりも厚みがある唇に、にゅるり…と擦られた。
電撃のように走る、指でつまむ以上の艶かしさに一瞬恍惚とした顔になりながらも
ちーちんは刺激から逃げるように大きく息を吐き
「だ、だから、やめ… ひゃ、ふぁ、ぁ…!」
声になってない声も吐くが、しかし、舌を軽く這わされて、瞳が閉じて祈るような顔になってしまう。
祈るときは往々にして苦しいときだ。強い刺激は苦しくもあるのだ。誰もみんな始めはそうなのだ。
苦悶を浮かべる彼女とは裏腹に、さーちゃんは
(う… ちょっとゴム臭い……)
と少し困った顔こそしたものの、アイスキャンディーにむしゃぶりついてる子供の顔で
だが、決してノド奥に屹立を当てない慎重さを込めながら、ゆっくりゆっくり頭を上下させる。

「あ、あぁぁ… やめてぇ…」
ゆっくり。ゆっくり。
ちょっと小首を傾げつつ、しっとりとした口の粘膜に、少し膨張した屹立を擦りつけてみたり
出て行く屹立の裏筋に、ねっとりと唾液をつけて引き止めるような形で舌を這わしたりする。
手馴れた様子と、横に束ねた横髪がぴょこぴょこと幼く揺れているのが対照的だ。
ふっくらとした頬がぼこぼこと形を変えているのが目に入り、
ちーちんは初体験に挑む少年のように身を震わす。
「もうやめて… ゃ…ん… ヘンよこんなコト…」
スローな動きというのは、生命のガソリンを入れてもらったギャングにだって効く。
ちーちんは身を張り裂きそうな名状しがたい感覚に、弱々しく声を出すが
「ほうひょっほふぁふぁあ」
もうちょっとだから、といったつもりか、さーちゃんが激しく頭を揺らすと
「や、ぁ、あああっ」
どこか引きつった声で、ちーちんは二度目の放出を迎えた。
はぁはぁと頭上からの吐かれる熱い息をあびながら
さーちゃんは萎える気配のない屹立に、次なる方法を考える。
480名無しさん@ピンキー:04/06/24 15:13 ID:h1YCz6Ne
大変っすね。。。おつ
481名無しさん@ピンキー:04/06/25 00:23 ID:knGYURqU
触手マンセー
482名無しさん@ピンキー:04/06/25 00:34 ID:ZDw/PJqf
小ネタも楽しみのひとつです。アナタのSS
さーちゃんに奉仕されてぇ
483名無しさん@ピンキー:04/06/25 01:32 ID:vozbNBBC
ふたなり萎え・・・


だったはずが・・・
何か新しい扉が開けたみたいだ_| ̄|○イイノカワルイノカ
484名無しさん@ピンキー:04/06/26 00:52 ID:Sp+QGQ6P
ちーちんにご奉仕したいです…
485名無しさん@ピンキー:04/06/26 01:09 ID:Lzb+XJf5
>「むむむ…」
>「なにがむむむよ…! と、とにかくやめてこんなコト ……ね?」

何故ここで馬超と李恢なんだろw
486468:04/06/26 21:49 ID:xpmLduAO
当初の予定と少し狂ったけど完成しました。
続編物だけどエロ要素はほとんどなく、
カズキ×斗貴子のラヴ話の続きみたいな感じです。
設定の辻褄合わせとかに色々変な部分があるように思いますが、
前作とは違った雰囲気で書いてみました。
書いた後で気付きましたが、本編のネタバレを含むので
前作と同じようにまずうpロダに上げてリンクを張って、
スレへの投下は月曜日以降にしたいと思います。ネタバレお気をつけ下さい
月並みですが感想を頂ければうれしいです。

ttp://cgi.io-websight.com/index2/uploarder/img/hare1334.txt
(中にタイトル書くの忘れてました…「二番目の悪夢」です)
487名無しさん@ピンキー:04/06/26 22:08 ID:xpmLduAO
ネタバレ自体はごく一部だけど
ネタバレしらないと理解し難いとかそんな感じか・・・な
(知ってても理解していただけるほど解りやすく書けたかワカランけど…)
駄レス連投スマソ
488名無しさん@ピンキー:04/06/26 23:34 ID:ZPI0Nrfp
面白かったよー
TQN、ハードな過去だ
489名無しさん@ピンキー:04/06/27 20:21 ID:fadO05Ca
エロ描写は少ないのにすごくエロイですね
490名無しさん@ピンキー:04/06/28 02:55 ID:iDK3E8tK
11時くらいに早売り読んで三時間で書きあがったヽ(`Д´)ノウォー!!
エロス無し書き散らしですがドゾー。つか明日ヤバイorz
491トビラ:04/06/28 02:55 ID:iDK3E8tK

あてどなく、どこともしれず
ただ、背中を追って
青く茂る山の中を、白くしおれた枯葉踏みしめ


裏切りの戦士・ヴィクターは去った。
銀成学園とその関係者、とりわけカズキに大きな爪跡を残して。
ヴィクターは圧倒的な力で私――津村斗貴子ともう一人――武藤カズキをねじ伏せた。
カズキが変貌を遂げるまで。ヴィクターがカズキを、対等な存在と認めるまで。
私たちは、生かされた。大方はエネルギーを吸収され疲弊し、ただ独りは彼と同じ業を背負わされて。
「――追わなきゃ」
瓦礫と傷ついた二人が残る屋上。うつろな目で、ただ独りが言った。
「――」
ちらりと独りは私を見て、微笑んだ。
「カズ…キ…」
へたりこんだ私は、手をさしのべていた。二か月前の春の夜、突撃槍を手渡したときのように。
カズキとのつながりを、確かめるように。
カズキはその手を見つめて、優しい目で、言った。
「――ゴメン。行かなきゃ」
「カズキィッ!」
業火に爛れた赤銅色の体と、燃え尽きたように白い髪を翻して、カズキは遠くに見える山々へ、ヴィクターが消えた方角に向けて走り出した。
492名無しさん@ピンキー:04/06/28 02:56 ID:iDK3E8tK
私は、カズキを追った。
がむしゃらに走り続けるカズキの背中を、ひたすら追い続けた。
何度もカズキは振り返って、何かを伝えようとして、また無言で走り出した。
止まるのが怖いのだろう。直感がそう告げていた。
カズキが背負った業、エネルギー吸収の『生態』は、その意思が無くとも周囲の生物の生命力を奪い続ける。
現に青葉茂る六月の木々は、カズキが駆け抜けると白く枯れ、葉を散らしてしまった。
カズキが拓く白い落ち葉の道を踏みしめ、私は追いすがった。
カズキの足が重く、背中がかげりを帯び、私がカズキに追いつき、
自分でも訳がわからないうちに背中にすがりつこうとして、意識が薄らぎ――
「カ…ズキ…」
目の前が、闇に包まれてしまうまで。




叫びとも、哀切ともつかない声で、私は目覚めた。
――カズキが、哭いている?
満天の星空のなか、私は目覚めた。
林の中にぽっかり開いた空間、胸に抱いた核鉄、岩に身を横たえた私。
私は、この場所を知っている。
ホムンクルス幼生に寄生され、鷲尾と戦ったあのとき、死を決意したあの場所だ。
あのときとは違い、カズキは私の隣にいない。
やや離れた岩の頂上で、カズキは私に背を向けて、星空に向かって泣いていた。
493名無しさん@ピンキー:04/06/28 03:00 ID:iDK3E8tK
幾分重苦しい体を無理に起こし、
「どうやら…私達は随分遠くへ…きてしまったようだ」
無理にでも、平静を装ってカズキに声をかけた。
「…ゴメン」
「キミが謝ることじゃない」
「それでも…ゴメン」
「いや…謝らなければならないのは、私の方だ。
キミをそんな体にしてしまった…
 もう…二度と日常に戻れない…命あるものに触れられないそんな…体に…」
星が涙で滲む。声が掠れて途切れる。
すすり泣く声だけが、いつまでも続く。
きっとカズキのことだ。私が回復したらただ独りでヴィクターを追うだろう。
誰と触れ合うことも無く、孤独に生き、孤独に身も心も朽ちてゆこうとするだろう。
私のせいで。
そう考えたとき、私の体は自然とカズキの方へ歩み寄っていた。
494名無しさん@ピンキー:04/06/28 03:01 ID:iDK3E8tK
脱力感が体を蝕み、足がよろめいて、カズキの背中に倒れこむ。
「斗貴子さん!」
あわてて振りほどこうとするカズキの胸に腕を回して、強く、力の限りしがみついた。
「だいじょうぶ、だ」
酸欠のようにぼんやりとした頭で、私は言った。
「でも…」
「核鉄の治癒力で、ずいぶん楽になっているから…」
すうっと、体が軽くなる。
カズキの精神が落ち着いたからか、本当に核鉄の治癒力がエネルギードレインに追いついたからか、わからない。
ただ、カズキの大きな肩に身を寄せていられることが、嬉しかった。
「一月前は、こうして銀成に帰ったね」
「…あのときは本当に恥ずかしかった」
「斗貴子さん」
「どうした?」
「本当に大丈夫?」
「ああ、だいぶ楽になった」
「…よかった」
「私も、キミに触れられることが…嬉しい
 だから…」
この世でたった独りのキミであってほしくないから、
「これからずっと、キミの傍にいる。キミだけの私でありつづける」

白茶けた草原、中心の岩の上、無意識に命を奪うカズキの息遣い。
無数の星が見届けた、死と紙一重の永遠のキス。
死に最も近い世界でただカズキと私だけが開く、新しい世界のトビラ。
495名無しさん@ピンキー:04/06/28 03:05 ID:iDK3E8tK
続き(エロス)はご希望があったらあるかも知れません。
とりあえず寝ます。乱文すみません。
496名無しさん@ピンキー:04/06/28 04:12 ID:/WVZfq4M
今の錬金の展開にはこうしたダークなSSが合う。良かったです。
497名無しさん@ピンキー:04/06/28 07:09 ID:3rsoqDBD
うわー切なすぎる・・
頼むから幸せになってほしいぞ
カズキととっきゅん。
498二番目の悪夢1/10:04/06/28 17:38 ID:C+ckZkg5
>>457からの続編です。 作風を変えて頑張ってみました。
もともと予定になかったものなので変なとこもあるかもですがご容赦ください。
続編をカズトキ純愛物完結編としてもう一つ作成予定。

「じゃあ、おやすみ斗貴子さん」
「あぁ、おやすみ…あ…その…カズキ…」
 寄宿舎に戻り、ブラボーから話を聞いた二人。
 L・X・Eの事、そしてカズキの錬金の戦士へのスカウト、 又、斗貴子はL・X・Eへの任務の為寄宿舎に入りカズキ達と同じ学校で生活することとなった。
「私は…正直な所キミにはもう戦って欲しく無い
 戦いは私達に任せて、日常に戻って欲しい…
 キミが傷つく姿や苦しむ姿は…もう見たくない」
「斗貴子さん…
 …ありがとう でも…自分でよく考えて決めるよ
 これは…オレの問題だと思うから」
「そうだな…分かった  それと……
 今日は…ありがとう…嬉しかった」
 真っ赤になりながらさきほどの事にお礼を述べる斗貴子。
「て、照れちゃうよ…そんな事言われたら
 でもよく考えたら、次の任務によっては斗貴子さんと会えなくなっちゃったかも知れないんだよね」
「そうだな…キミに好きになってもらうどころではないな
 でも私は…キミとこのまま離れるとは微塵も思っていなかったぞ…
 何故だろうな…そう…私達を作り、巡り合わせた神様の意思の様なものを感じた…
 私達が出会うのは…運命だったんだ…」
「…案外、ロマンチストなんだね斗貴子さん」
「……」
 運命論でアピールしてみた斗貴子だが、軽くボケられた。
 途端に気恥ずかしくなる。 
「じゃ、じゃあ…おやすみカズキ」
「うん、おやすみ…また明日」
499二番目の悪夢2/10:04/06/28 17:39 ID:C+ckZkg5
 部屋に戻ったカズキ。ベッドで横になる。
(ふぅ…今日は疲れたなぁ…
 オレ…初体験しちゃったんだよ…な… 斗貴子さんは、オレの事が好き…
 でもオレは…あの時はあぁ言ったけど… 本当に斗貴子さんの事好きなんだろうか…
 嬉しくなかった訳じゃないけど、なんだろう… ただ初体験できたから嬉しかっただけの様な気がする…
 …………わかんないや…
 それに、それよりも今は… オレは、戦うべきなんだろうか…?)

 そして、斗貴子は…
(まだ顔が赤いな… ははっ、今日の私はすごかったな…
 今日のが初めてならよかったな… 初めての…時…)
 その時だ、まるで封印された怪物かなにかが飛び出すように斗貴子の脳から記憶が吹き出した。
(!!!!!!!!!!!!)
 それは残像となって一気に蘇る、テレビの早送りのように次々と映し出される記憶のコマ。
(嫌…嫌っ……! 思い出した…思い出してしまった…
 何故だ…確かさきほども思い出した事だ…そう…私は前の学校で…秘密を知られて…
 それだけだ…さきほどではそれだけだった…
 それが今全て吹き出したのか?
 嫌だ…思い出すのは嫌だ…これ以上悪夢が増えるのは嫌だ…
 忘れたい悪夢だったのに……
 そうか…私は忘れるわけにはいかない悪夢で…この悪夢を忘れ…いや封印でもしていたというのか…?
 だから先ほどは断片的な事しか思い出せなかったが…少しづつ記憶の封印が解かれた?
 ……ははっ、皮肉なものだな… 自分の記憶の封印を自分で解いたのか…私は?
 私しかしらない…ずっと思い出したくなかった悪夢…
 つい最近の事でもよくここまで忘れていたものだ…
 あの時の私を考えれば無理はないかもな… なんとしてでも忘れたい記憶としかいえん…
 ここまで思い出した以上…もう自分で忘れるのは無理だろうな…
 ふぅ……なんとか落ち着けたか…いいさ、私は二つの悪夢を背負って生きていく…)
500二番目の悪夢3/10:04/06/28 17:40 ID:C+ckZkg5
 疲れもあってか、そのまま斗貴子は眠りについた。
 だが、無我の中で言葉は放たれる。
「誰か…誰か私を、助けて…」
 戦女神の二つの悪夢は容赦なく彼女を飲み込んでいく。
 戦いへのきっかけとなった悪夢、女としての悪夢。
 とても17歳の少女が耐えられる物ではないだろう…
 敵を滅することを誓った戦女神の羽根もこのまま朽ち果てるのだろうか…
 
 翌日、斗貴子が銀成学園に転入してからは、休む暇もない日々が続いた。
 蝶野が生きていることを知り、本人と再会したカズキは彼と決着をつけることも含め
 妹と友たちがいる日常を護るため、戦う事を決意した。
 また斗貴子はL・X・Eとの戦いの中で、錬金の戦士になる原因となった悪夢…
 ブラボーがカズキとの特訓の中で語った、7年前の小学校の事件を再び揺り起こされた。
 「敵は全て殺す」その決意を再び固める。
 そして、L・X・Eからの攻撃は止み、膠着状態が続いていたある日…
 カズキは特訓も兼ねて、剣道部のエース早坂秋水と手合わせをしていた。
 その、稽古の後……

「ありがとうございました おかげでいい稽古になりました」
「!!! 嫌…イヤアアアアァァァッ!」
「斗貴子さん!?」
 稽古が終わり、秋水が防具を取った時だった。
 いきなり斗貴子が叫び出し、その場に倒れた。
501二番目の悪夢4/10:04/06/28 17:40 ID:C+ckZkg5
「う……ん………」
「気がついた? 斗貴子さん?」
「ん…ここは…」
「保健室…覚えてる? 体育館での事…」
「あぁ……すまない、迷惑をかけて…」
「ううん、気にしないで みんな心配していたよ
 …早坂先輩はかなりビックリしたみたいだったけど」
「ははっ…後で謝っておかないとな
 ん…もうこんな時間か…」
「うん、みんなもさっきまでいたんだけど…
 もう学校閉めなきゃいけないから、無理言って俺だけ残ったんだ
 動ける? 先生も待っててくれてるから、大丈夫そうなら帰ろうか」
「わかった、体は大丈夫だ…」

 帰路、平静を装う斗貴子だがやはりどこか様子がおかしい…
「斗貴子さん…ホントに大丈夫?」
「だ、大丈夫…」
「汗かいてるよ…? …おぶってこうか?」
「すまない……ありがとう……」

「ん………
 ここは…私の部屋か…あのまま眠ってしまったようだな」
「ん…起きた? 斗貴子さん…」
「あぁ、何度もすまないカズキ…」
「いいよいいよ、それより… だいぶうなされてたよ
 その…そんなに秋水先輩の顔…嫌だった?」
502二番目の悪夢5/10:04/06/28 17:41 ID:C+ckZkg5
「へ? いやいやそんなことは、むしろ彼は美しいと思うぞ
 って何をいってるんだ私は…え、えっとぉ…
 ………………
 カズキ…話、聞いてくれるか? 誰かに聞いてもらえれば、少しはスッキリするかもしれん」
「ん…わかった 辛いことだったら…無理しないで…」
「ありがとう…
 あの時私が倒れたのは、彼の顔…そうだな髪型や目の辺りが…辛い思い出…
 いや、私にとっては二番目の悪夢と言える過去の人と被ったからなんだ…
 ここへ来る、少し前なのだけれどな…確か前に話した事あるな、この制服を使って潜入した前の学校の任務の事だ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
今よりさかのぼるコト約3ヶ月前…

「今日から、このクラスの仲間になる 津村斗貴子さんだ みんな、仲良くしてやってくれ」
(すっげぇ傷跡…)(なんか怖いよあの人…)
「えっと…じゃあ何か自己紹介を…」
「別にありません」
 クラス中が静まり返る。
(どうせ任務の終わるまでの間だけなのだし…これでいい…気が楽だ)

 その日の昼休み、斗貴子は屋上で一人昼食を取っていた。
(新たに所在が確認された核鉄、ナンバー70を回収…
 この地に潜んでいるホムンクルスが所持しているということだが…
 共同体が存在する可能性もあるため、学校を警戒した上での捜索…か…
 私一人だけで、大丈夫だろうか…?)
「よっ! ここにいたのか転校生」
「うひゃあっ!」
 考え事をしていた所をいきなり声をかけられ、思わず驚く斗貴子。
「なんだその反応はっ! ちょっと傷ついちゃったぞ俺!」
「す、すまない…キミは確か…」
「おう、同じクラスの…内海ナオトってんだ、よろしくな!」
「あ、あぁ…よろしく…」
503二番目の悪夢6/10:04/06/28 17:41 ID:C+ckZkg5
「しっかしひでぇーよなぁみんな、誰もキミに声もかけようともしないんだぜ」
「いや私は平気だ、気にしないでくれ」
「お前もだよ! 転校なんてのは人生に置ける一大イベントだぞ!
 もっと積極的にアピールしてかなくてどーすんだよ!」
「はぁ……
 まあ、キミにだけは話すが、一ヶ月もしない内に私はここを去ることになると思うから…」
「ええっ! そうなのか!?」
「あぁ、たぶんだがな」
「そんなあ……もったいねーなぁ…近くで見るとけっこうカワイイのに…」
カワイイと言われ、思わず赤くなる斗貴子。
「ま、まぁ…そういうわけだから…あんまり、私と関わらないでくれ…」
「そういうわけにはいかん! たとえ一ヶ月の間だろうと君はクラスメイトなんだからな!」
(ええいうっとおしい… …でも、それだけ私の事を気遣ってくれるということか…)
「あ、ありがとう…
 でも私は、そうゆうのはやはり苦手だ…せっかくだけど、一人でいい…」
「オイ…!
 行っちまったか…」
(なかなか手強いな…それに期限付きか こりゃ、値上げモンだな)

 それから3週間あまりの時が過ぎた。
 斗貴子はナオトのおかげもあってか、だんだんとクラスに馴染んでいた。
(こうゆうのも悪くないものだな… でも、ずっと一緒にいられるわけではない、それだけ最後の時が辛くなる…か…)
(そろそろ…売れ時かな?)

 その日の放課後、とある川原。
(ここにもいないか… 一体どこにいるんだ
 …だが、この3週間で倒したホムンクルスはわずか一体、共同体があるワケではなさそうだな…)
「よう! 津村!」
「ナオト…?」
「奇遇だな、何してんだ? こんなトコで…」
(ここで会うのが奇遇…? まさか彼が… 信じたくはないが、警戒して置いたほうがいいな)
504二番目の悪夢7/10:04/06/28 17:42 ID:C+ckZkg5
「いや、ただの散歩だ…」
「ふーん… そろそろ雨降りそうだぜ? 送ってってやるよ」
「あぁ…ありがとう…」

 その帰り道、途中で雨が降り出してきた…
「あちゃあ〜 降ってきちまったか
 どうする? 俺の家、ここの近くなんだけど…雨宿りしてくか…?」
「そうだな…キミがよければ、そうさせてもらおう」
 案内された方に二人で走る… だが何かおかしい。
(どんどんひとけが無くなってきている… まさか、本当に…) 
「着いたぜ、ここだ」
「ふっ…私を甘く見ない方がいいぞ、
 こんな誰もいないような所へ連れ込んで…もう解ってるぞお前の正体は」
「? ………あぁ、あの化け物の仲間だと思ってんのか?」
「え……違う…のか…?」
「残念ながら… ま、それより最悪なパターンかもな」
影から斗貴子と同じ学校の男子生徒が現れた。
「どういうコトだ…?」
「簡単にいうと売るんだよ お前とお前の今の状況を」
「わけのわからんコトを… 私をただの女子生徒と思ったら大間違いだぞ」
「知ってるよ さっきもいったが…あの化け物と戦っているのがお前…
 だが、そんなこと一般人に知られるわけにはいかないよなぁ〜?」
「くっ…」
「ちゃ〜んと証拠も押さえてるぜ、ここで俺を口封じしようとしても無駄だ」
「内海…そろそろ買ってもいいか?」
「あぁ、代金は後日頂くよ 先輩も好きだねぇ、こうゆう小柄な子
 じゃあな、津村 
 それと、人を呼んでも無駄だぜ こんなとこ誰もきはしない」
「貴様… 全てこのためか、だがこんな事をして何になる?」
505二番目の悪夢8/10:04/06/28 17:43 ID:C+ckZkg5
「馬鹿かテメーは、全部金のためだよ
 こうゆうリアリティな状況はけっこう売れるんだぜ」
「…?」
「これだよ、これ」
指差した先には監視カメラが… さらにこの場所には他にも無数のカメラが仕掛けれられていた。
「じゃ先輩、あとはごゆっくり… 俺は見ながらどう編集するか考えていますんで…」
そういって内海は立ち去った。鍵をかけて閉じ込められ、もう斗貴子は状況に流されるしかなかった…

長い…長い時間が過ぎた。
初めての行為の時間…斗貴子は自分が女に生まれた事を初めて後悔した。
繊細な体が蝕まれていく時間…ただ終わりの時を待つしかなかった。
叫び、藻掻いてもまるで意味をなさない…ただ耐えることしかできない。
やがて体は耐えきれなくなる、心はズタズタに切り刻まれていく。
犯された…全て…汚された。
降りしきる雨…その場所にはもう、一人の女が全裸で倒れているだけだった。
だが、不意にマンホールのフタが開く。
(何か出てきた…? ナメクジ…? ホムンクルス……? 戦わないと……
 核鉄は…破られたスカートの中…あそこか… 体…動けぇっ…)
闘争本能だけで必死に体を揺り起こす斗貴子。
(臓物を……ブチ………散け……ろ)
「な…んだと… お前のような女が錬金の戦士…?
 ようやく外でこの形態になれたのに…くそっ…食事の前に…
 ヤツから盗んだ…この核鉄さえ…この核鉄さえ…どこかの人型ホムンクルスに…渡せれば…
 俺も…俺も…ナメクジ型ごときの、俺でも…」
捨てゼリフを吐くホムンクルスだが、斗貴子の耳には入っていなかった。
聞こえていさえすれば、もしかしたら運命は変わっていたのかも知れないが…
506二番目の悪夢9/10:04/06/28 17:43 ID:C+ckZkg5
「はぁっ…はぁっ……」
もう、限界だった…
精神面での苦痛も大きいが、肉体もボロボロに汚されていた。
立っているだけで震える足…押さえつけられた痛みと跡が残る細い腕…
舌を覆い尽くす嫌悪感…苦みしか感じない口内…
耐えられない力が酷使された胸…今にもちぎれそうなその先の乳首…
股を戦いで感じるものとは違う痛みが襲い真っ赤な血、そして吐き出された精液が流れている…
(私…私…)
倒れ込み、溢れる涙を押さえることなく吐き出す。
(イヤだ…イヤだ…
 こんなこと…こんなこと…
 こんなこと忘れたい…忘れたい……)
自分の体が少しづつ楽になっていくのに気づく。
(核鉄…そうだ…私は錬金の戦士…
 あんな事を二度と起こさないために…私は戦う……戦っている…戦っていく…
 あんな事を、二度と…)
しばらくたてば十分動けるほどには回復できた。
服を来て、仮住まいに帰る。
全てをシャワーで流し、全ての汚れを取り払おうとする。
もちろんその間も自分の記憶を過去の悪夢で占領しながら…
(ホムンクルスが憎い…憎い…憎い憎い憎い憎い)
そして一夜が明けた時…斗貴子の二番目の悪夢は…抜け落ちていた…いや…自分の記憶から隠れていた…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 再び時は戻る。
507二番目の悪夢10/10:04/06/28 17:44 ID:C+ckZkg5
「…………
 じゃあ…俺の心臓の核鉄は…」
「あぁ、その時のものだ
 もっとも何故動物型ホムンクルスがそれを持っていたのかはわからないが…
 まぁ、倒した戦士から奪ったとか…そんなところだろう
 それならばその後回収任務が出たことにも説明がつくしな」
「ごめん斗貴子さん…こんな辛いコト…」
「いや、自分の中にずっとしまいこんでおいたらもっと辛かったと思う…
 聞いてくれてありがとう…
 今思えば、私に優しくしてくれたナオトはどこかキミに似ていたな…
 私は…彼の幻影をキミに求めていただけかもしれん…」
「……それでも構わないよ、オレは」
「え?」
突然斗貴子を抱き締めるカズキ。
「斗貴子さんは…苦しい過去ばかり…背負いすぎだよ…
 斗貴子さんが、オレと一緒にいて楽しいなら…嬉しいなら…
 オレがずっと…いつまでもオレがずっと…斗貴子さんの楽しい過去、嬉しい過去を作るから…
 苦しい過去に負けないくらい作るから…」
「カズキ…」
胸いっぱいの喜びに包まれる斗貴子。
返す言葉が出ない、でも溢れ出る喜びは抑えられない。
生まれて初めて…斗貴子は嬉し涙を流した…
508二人ぼっちの未来へ1/8:04/06/29 12:38 ID:hQrneLNC
秋水の姉、桜花と共に喫茶店で談笑してすごす斗貴子とまひろ。
「でもお兄ちゃんに津村さんみたいなカノジョが出来て
 実はちょっぴりヤキモチ焼いているんじゃないのかな?」
「んーでも 斗貴子さんがお姉ちゃんになるなら」
「ああそっか 結局おいしいところ一人占めなのね」
(あれ… 斗貴子さんいつもお兄ちゃんの事聞かれると真っ先に否定するのに…)
(知り合って間もない早坂桜花にまでカノジョと思われている… わ、悪くはないな…)

翌日、突如学校の早坂姉弟を襲撃してきたホムンクルス達によって二人がL・X・Eの一員だと知るカズキと斗貴子。
戸惑いながらも激戦に望み、なんとか勝利をおさめる。
だが、敗れた二人から衝撃の言葉を聞くカズキ。
二人は信奉者…ホムンクルスの共同体の協力者の様な存在で、
自分達を認めてもらい、二人でホムンクルスになって永遠に生きていくことを望んでいた…
さらに話を続ける二人、幼い二人が信奉者となった背景が語られる…
それは、ただただ残酷な出来事…
その話を聞いたカズキと斗貴子は二人の処置で対立するが、
秋水に貫かれたカズキを桜花が救ったことをきっかけになんとか事態は収まった。
その後、損傷の激しい桜花は病院で治療に専念し、秋水は自分自身に決着をつけるべく旅立った。
そして数日後…L・X・Eとの決戦は幕を開けた。

早坂姉弟から情報を得た錬金の戦士はL・X・Eのアジトへと乗り込む。
だが、時を同じくして裏切りの戦士復活を目論んでいたバタフライ達は動きだしていた。
ブラボーがムーンフェイスの足止めを阻止するためアジトに残り、カズキと斗貴子は学校へと急いだ…
ホムンクルス調整体の大群との激戦、合体した蝶整体との戦いで内に秘められた力の片鱗を見せるカズキ…
そんな中、修復フラスコの中の裏切りの戦士が目覚めた。
ダイレクトに広範囲の生命エネルギーを吸収する特異な存在…それは人間でもホムンクルスでもない、第三の存在…
吸収を止めさせるため屋上へと急ぐカズキと斗貴子、校庭では乱入してきたパピヨンとバタフライの激戦が繰り広げられる。
かなりの負傷を負いながらも勝利したのはパピヨンだった。
そして…ついにフラスコの中から、裏切りの戦士…ヴィクターはその姿を現した。
509二人ぼっちの未来へ2/8:04/06/29 12:39 ID:hQrneLNC
繰り広げられる激闘…だがカズキの武装錬金がヴィクターの武装錬金の一撃によって砕かれる…
それはカズキの死を意味していた…意味していたはずだった…
偽装されたナンバー70の核鉄、中から現れた黒い核鉄ナンバー3…
それが体内に入っていたカズキ、”黒い核鉄”を命にした者…第三の存在はもう一人目覚めた。
赤銅色に変色する肌…蛍火のように光っていく髪…尖った爪…そして、呼吸ともいうべき生態 エネルギードレイン…
(何故…黒い核鉄など…!? 私はカズキ何をした!? 何を…してしまった…)
疑問と後悔しか沸いてこない斗貴子。だがすぐさま二人分のエネルギードレインを近くで受け、苦しむこととなった。
(くうっ……カズキ、キミは本当に…私のせいで…)
そして最終戦が始まった。

第三の存在になった事により、ようやく対等に渡り合えるようになったかと思われた勝負。
だが、守るべきものが有るものと無いものの差か。
あるいは、もはやヴィクターはこの場で死ぬことを望んでいたのか…
数分で決着はついた、秘めていた力を全て解き放ち圧倒的な力を見せたカズキが勝利した。
序々に消滅していくヴィクター…
「ふっ…まさかこのオレが死ぬことができるとはな
 …いずれ、キミはオレと同じ苦痛を味わうことになるだろう…
 だが同胞としては…キミの未来が明るくなることを願う
 すまない…そんなコトはあり…えないな……」
そう言い残してヴィクターは消えた。黒い核鉄ナンバー1が床に落ちた…
「カズキ…」
「斗貴子さん…」
510二人ぼっちの未来へ3/8:04/06/29 12:40 ID:hQrneLNC
勝利はできたものの、大切な物が失われてしまった。
この間にもエネルギードレインは止むことはない、元に戻ることもできない。
「すまない…本当に、本当にすまない」
「斗貴子さんが謝ることじゃないよ… それに、これのおかげでみんなを守れたんだ…
 …じゃ、オレ行くよ 行く場所なんてないけど、どこかの山にでも籠もるしかないと思うから…」
「待って…待ってくれ…」
「待てない、早くしないと斗貴子さんやみんなが危険だから…
 思い出を作る約束…守れなくてゴメン 
 みんなによろしくね さよなら」
「カズキ…カズキイイイイイィィィィィィッッ!」
あまりにも唐突、あまりにも残酷な別れ…
斗貴子はただ自分を責め、悲しい現実に泣くしかなかった。

数日が過ぎた…学校の人達は全て錬金の戦士管轄の病院へ収容された。
あの日何が起こったのか…戦っていた人達、あの化物は何者なのか…
隠し通すことができなくなった現在、全て事情は説明された。
だが、世間に知れ渡ることだけは絶対に避けねばならない。
彼らは隔離をよぎなくされた、反発する者も当然出たが、従う他はなかった。
他に監査しながら住ませれる所もないため、しばらくは全員病院での生活をよぎなくされた。

「戦士・斗貴子」
「はい…」
「君はもう、戦士として戦っていくのは無理だと俺は思う」
「私も…そう思います もう戦いなんて…嫌です…」
「一つ聞こう…君は今からどうしていきたい?」
「……カズキに謝りたい、カズキに犯した罪を償いたい…それしか、ありません…」
「…そうか……」
「あ、戦士長 ドタバタしてて忘れてましたけど、これ…」
「ん、回収してもらった裏切りの戦士の黒い核鉄か… それに、第三の存在…俺もこれらについては本部からなにも聞かされていなかった…」
511二人ぼっちの未来へ4/8:04/06/29 12:40 ID:hQrneLNC
ブラボーは受け取ろうとするが、斗貴子は突然、躊躇したように渡そうとしない。
(あの戦いの時…二人はお互いにエネルギードレインの作用を受けていなかった…)
「どうした…?」
「あの、戦士長… 無理を承知でお願いします
 やっぱりこれ… 私に預からせてください…」
「何故だ…?  ! 斗貴子、まさか…!」
「私は… 私は… カズキのためなら…」
「それだけはやめるんだ! 君がそこまでの責任を負うことはない」
「そうじゃないんです… たぶん私はカズキと一緒に生きていきたいだけなんだと思います…」
「それならなおさらだ! たったそれだけの思いでそんなことをしては…
 俺を含むみんな それにカズキだって悲しむことになる…」
「でもカズキは…! カズキはっ! たった一人でっ! これからずっと…一人で…!」
涙を流しながら自分の思いを振り絞る斗貴子。
「落ち着くんだ カズキの事で苦しんでるのは…悲しんでるのは君だけじゃない!」
「でも…でも… 私はカズキが好きです… 私はカズキを愛しています…!
 愛する人と一緒になりたい…なるためなら…これ…くらいっ…!」
「やめるんだっ!」
「うわあああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!」
斗貴子を止めようとするブラボーだが、すでに斗貴子は冷静さを失っていた。
カズキのため…いや、自分のため…何も躊躇することなく心臓目掛けて、黒い核鉄をブチ込んだ。
「馬鹿なことを…! もう戻ることはできない……
 じきに君の元の心臓の機能は停止し、まず間違いなく君は第三の存在になるだろう…
 そして、君の意思とは関係なくエネルギードレインが始まる…」
「げほっ… 大丈夫です、私は後悔していません」
「バカヤロウ!」
ブラボーは思いっきり斗貴子の顔を殴った。
512二人ぼっちの未来へ5/8:04/06/29 12:41 ID:hQrneLNC
「痛っ…」
「何が後悔していませんだ! お前はそれで満足かもしれないけどなぁっ!
 少しは…周りの奴らのことも…」
思わず感情的になるブラボー、目からは涙が流れていた…
「戦士長…」
「君がそんな選択をしたところでカズキが喜ぶはずは絶対にないんだ!
 それに、本当にそれで君は満足か…?」
「わかりません… でも、カズキと一緒にいられるなら…」
「そうかよ… どの道もう君はカズキの所へ行くしかないんだしな…」
「はい…今までお世話になりました」
「さっさと行け… 人間でいられる内に他の連中にも会っとくんだな
 さっきは感情的になって済まなかった こんな事言いたくもないが、カズキをよろしく頼む…」
「はい…」

「そんな! 斗貴子さんまで!? 嘘でしょ!?」
「本当だ… 私はカズキと一緒に生きていく道を選んだ…それだけだ」
「そんな…
 二人ぼっちじゃ、寂しいよ…?」
「でもカズキがもっと寂しい思いをするよりは…」
「お兄ちゃんは、斗貴子さんがそんな道を選んだら…悲しむと思うよ…?」
「戦士長にも同じことをゆわれたな…それでも私は、カズキと一緒にいたいと思う…」
「……そっか わかった、もう止めないよ お兄ちゃんといつまでも仲良くしてね」
「ああ、当然だ」
立ち去る斗貴子だが、それが見えなくなった後、
まひろは一晩泣き続けた…
もしかしたらカズキが元に戻って自分の所に帰ってくるかもしれないという思いもあったのだが、
斗貴子の決意を見たことで、それもありえない事だと実感したからだ。
513二人ぼっちの未来へ6/8:04/06/29 12:41 ID:hQrneLNC
「なんでなんだよ斗貴子さんっ! カズキはそんなこと望んじゃいないはずだ!」
「やめろ岡倉…!」
「キミがそう思うのも無理はない だが私は…カズキがいないと…」
「その…エネルギーの吸収を止める方法とかはないんですか?」
「残念ながら無い… これからそんな方法が発見されるとも思えない」
「斗貴子氏、あなたがそうゆう選択をした事を責めるつもりはありません
 だけど…カズキを今以上に不幸にしたら、たぶん許さないと思います…」
「肝に命じておこう 絶対にカズキを悲しませたりはしない…」
複雑な表情で見送る三人、かけがえの無い親友を失い彼らも悲しんだが、
もしかしたらその親友が幸せになれるかもしれないという期待を込めて祈るしかなかった…

病院の玄関を出た斗貴子。
「もうそろそろだろうな…自分の中でなにかが蠢いているのがわかる…」
「待ってください」
背後から声をかけられた。桜花だ。
「早坂桜花…」
「もしやとは思っていたけど…本当に…」
「ああ…私はカズキと生きるために人間をやめた…」
「そう…
 私も…武藤君に惹かれていたわ…」
「!」
「でもね…あの戦いが終わってから入院してた数日間…
 実は、エンゼル御前を使って武藤君の部屋を覗いたわ…小型カメラもついてるのよ、あれ」
「…………」
「毎晩愛し合うあなた達を見て、私の想いなんてかなわないと思ったわ
 それに私はたぶん好きな人のためにそこまでの事はできない…
 だから…武藤君を大事にしてあげて…それだけ言いたかったの」
「ああ…わかった…」
514二人ぼっちの未来へ7/8:04/06/29 12:42 ID:hQrneLNC
カズキを探しながら斗貴子は答えが出せずにいた。
(本当にこれでよかったのだろうか…みんなを悲しませてまで自分勝手な愛に生きて…
 ……カズキに会えばハッキリするだろう……早く会いたい…)

数十時間かけて近辺の山を探し回った。そしてついに…
(見つけた…)
「カズキ!」
「え…?」
男が振り向いた。途端に驚愕の表情を見せる。
赤銅色の肌…蛍火の光を帯びた髪…尖った爪…
自分と同じ存在になったその人物に…
「斗貴子…さん…」
「よかった…お互いが第三の存在ならエネルギードレインは起こらないみたいだな」
「どうしたんだよ斗貴子さん! こんな…こんなコト…!」
「すまない… でも私は、どうしてもキミを諦めきれなかった…」
「なんで…なんでだよ… 斗貴子さんがそんなコトしても、俺は…悲しいだけだよ…」
(みんなに…言われた通りだな…)
「カズキ、私は…私自身は悲しくなんかない…
 お願いだ こうなった以上キミと一緒に二人だけで生きていきたい」
「そうするしかないかもね…
 俺も一人で色々試してみたんだけど、元に戻る事なんてできなかった」
「そうか… カズキ…キミも一人で生きてくよりはいいだろう…? 頼む…」
「そりゃ…そうだけど! でも…でもっ!」
これからどうするべきか、答えは一つしかなかった。
二人は、泣きながら交わり続けた…
互いを求め、互いを重ね、互いを中に入れて
一つになるイメージ…一つの肉塊となるイメージ
二人ぼっちの未来は、始まったばかりだった。
515二人ぼっちの未来へ8/8:04/06/29 12:43 ID:hQrneLNC
最初はたった一つのズレから生じた世界。
やがてそれは大きな広がりを見せた。
元に戻る方法…ヴィクターなら何か知っていたかもしれない。
でもそれはすでに叶わぬコト、第3の存在とは一体なんなのか…手がかりはわずかにしかない。
外界ではこれからも、錬金術を巡る戦いは続いていくだろう…
もう、世界の歪みを修正することはできない…
世界がどう変わっていくか、誰にもわからない…
永遠の命…それは悲劇しか生まないのだろうか…
偏在する世界の物語はこれにて幕を閉じる。


勢いに乗って完結編完成。
もはやエロ描写はほとんどなく、ただの低級シリアスでしかないような(;´Д`)
ここに上げるのはこれで最後だと思います。
俺なんかのSSに色々と感想を寄せていただき、本当にありがとうございました。
516名無しさん@ピンキー:04/06/29 13:04 ID:5NPz1QvJ
完結乙です。
失礼だけどサラリとヒドいことをやってる桜花タンにワロタ。
気が向いたらまたこちらで書いてほしいです。
517名無しさん@ピンキー:04/06/29 16:45 ID:8CMSWu3Q
おつー。楽しませていただきました
518名無しさん@ピンキー:04/06/29 21:00 ID:pHGUoqJm
ちらほら不自然なとこが目立つなぁ。
でもこれだけの長編を良く書き上げた。ブラボーだ
519名無しさん@ピンキー:04/06/30 15:48 ID:PjtdV0OR
保守
520SS保管人:04/06/30 21:39 ID:5uChcK1n
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

移転しました
521名無しさん@ピンキー:04/06/30 22:45 ID:ksk+oFIY
保守
522名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:03 ID:rimz5NO+
523名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:24 ID:SvMD9vnm
>>479からの続き。

(水のりの味… 本物と同じ…… なら大丈夫)
コク…と飲み込んだ白濁が、ノドの中で垂れているのを感じながら
コウイチ君から聞いた、変なモノがしぶとい場合の対処法を思い出す。
彼は、変なコトを知ってて六舛先輩と似てるなぁとか
そういや名前が兄弟ぽいとか、アンモナイトが描かれた101号室に住んでいる勇敢な少年だったとか
麦を刈ってたとか、誠実で特に悪者に好かれてたとか、そんないらんコトと一緒に、思い出す。
(そだ、エネルギーを間断なく放出させればいいんだ)
ならば、お湯に浸してぐいぐい踏むのが最良だが
ちーちんは、屹立と感覚を共有している。苦痛を与えるのはしたくない。
どうせなら気持ちいい刺激の方がいいはずだ。よし! 脱ごう!

ばんざいする格好のさーちゃんの横に、カタツムリがプリントされている子供っぽいTシャツが落ちた。
「な、何で脱ぐの…?」
思いもしない行動にちーちんはうろたえるが
「まぁまぁ気にしない。すべては、ビッグ…… ちーちんの為だから」
さーちゃんは座りながら、親指だけを曲げた手の平をおおまじめな顔で挙げると(意味あるのかとちーちんは訝しんだ)
ぺったんこなブラを取り、原色の赤さのハーフパンツも、これといって特徴もない白いショーツも
てきぱきと脱ぎ捨て、一糸纏わぬ姿になる。
小さな小さな桜の突起が鮮やかなその裸体は
お盆に作る精霊馬にどこか似ている。キュウリやナスに割りばしを刺して作るアレね。
ttp://www.choutin.com/obon/sitteru-kyuuritonasu.htm (←ここ参照)
ナスのヘタに似た横髪と、腰のくびれも胸の膨らみも全くない細長い胴体から
肉付きのないまっすぐな手足が生えている姿が共通していて、どこかユーモラスだ。
(けどよォ〜 「精霊馬」なのにナスの方は「牛」ってどういうコトだよオイッ! ナメやがってこの言葉ァ、蝶イラつくぜェ〜!)

ユーモラスであろうとなかろうと、裸体にはかわりない。
目に入る光景に、ちーちんは屹立が疼いてしまい、慌てて隠し目を逸らしながらも
屹立をしごいてしまった時の衝動がかすかにある。今度の対象は、屹立か、さーちゃんか。
「あ、反応してる…」
ならば目論見も通るかも、と希望を込めて呟いたさーちゃんの言葉に、ちーちんはかぁっと、頬を染めた。
524名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:30 ID:SvMD9vnm
「違うの… 勝手に…」
と訴える一生懸命な眼差しは、どうも可愛く、妙な気分にさせる。
彼女が嚥下した白濁の催淫作用のせいでもあるが、
(そーいえば、女のコとは初めてだ… 男のコも二人だけだけど…)
してはいけないコトに臨もうとしている事実に、小さな小さな胸がきゅうっとする。
「……わかってる… ところで、変なモノを取る手伝いをしてもらっても …いい?」
裸のままの四つんばいでちーちんにすり寄ると、上目づかいで聞いてみる。
彼女の目論見 ─ 変なモノを受け入れて何度も責めて、消耗させる ─ は
すぐにでも可能だが、しかし、甘〜いコトをしたくもなったのだ。

眼下の顔は、あっけらかんとした仕草や幼い顔立ちとは不釣合いに、女っぽい。
その中にある思惑がわかるせいか、ちーちんは再びドキドキしてきた。
「手伝う」と言う形で、肌に触れ、触れられる。それだけのコトをどうしようもなく欲している。
だが、それを「身を張ってくれている親友を手伝うのは当然」という思いで塗りつぶす。
「う、うん。…どう手伝えばいいの…?」
迷いと期待におどおどと見下ろしている顔が、また初々しくてたまらなく
「こう…」とゆっくり目のキスをしたくなったが、それが親友の初キスだと絶対に悪い。
さーちゃんは、名残惜しく顔を引っ込め、あぐら座りをすると
「こう、ね…」
言いながら、ちーちんの、どこがそうかは上手くいえないが知的な感じの右手を取って
つるつるしている未成熟な秘所へと導いた。
いちおう経験は色々あるのに、いまだに一本の筋しか無いそこへ
ちーちんの手が触れると、とろ…と生暖かい蜜があふれ、甘酸っぱい匂いが漂う。
「触って、動かしてみて…」
「………うん」
こうしないと問題が解決できないし、決して邪な気持ちではないから…
と懸命に自分に言い聞かせ、ほっそりとした指を拙くも賢明に滑らせていると
しっとりと熱く濡れそぼった柔肉に飲み込まれそうな錯覚を覚える。
その度、屹立がはちきれそうに膨らんで、ちーちんは切なげな顔になった。
「ふぁ… そ、そう。そんな風に…」
うっとりと大きな瞳を潤ませ頬を染め、ふぅ…と大きく息を吐くさーちゃんは
その顔が以前、「酔っ払ってるみたい」と言われたのを思い出し、今もそうなのかなぁと思った。
525名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:31 ID:SvMD9vnm
酔っているかもしれない。
小鳥の頭にそうするように、そーっとそーっと秘所を撫でる度に
屹立が疼いてしまい、まるで自分が愛撫されているような顔になる親友も
ちゅくちゅくと音を立てている秘所からの、決して大きくはない刺激を受けて
走った後のように大口を開けて、激しく息をついている自分も、背徳的なのだから。

「指、入れていいよ……」
ぼーっとした考えの中、肩を上下させながら甘い声で訴える。
「いいの…? 血とか……でない?」
「いいの。 こ、こう見えても経験豊富なんだよ?」
なんだか心配されて、さーちゃんは自慢気に笑いながら、「だから大丈夫だよー」と付け足した。
「じゃ、じゃあ」
ちーちんがおそるおそると、震える人差し指を未発達な筋に押し当てると
すでに濡れそぼっていたそこに、あっけなく飲み込まれた。
一瞬だけ目を閉じたさーちゃんの口を、また甘い声がつく。
「んんっ…! い、いいよ… もっと…」
動いて、と言う前にちーちんは、はぁはぁと荒い息を付きながら、狭い秘所をかき回していた。
ぐじゅぐじゅと、中の構造を探るように動かしているのが彼女らしい。
そして、中の湿った粘膜をひっかくように指を曲げた。こっちは勘だ。彼女らしくなく。
「わ、突然っ…! 」
さーちゃんが、珍しくキリっとした目と眉毛をしながら、口は珍しくも無くあんぐりと開けた。
彼女の中で、一番大仰な表情だ。つまり驚きだ。不意の刺激に驚いたのだ。
行数を割いたがそれは一瞬の出来事で、目を閉じて、ビクビクと体を震わせる時間の方が長い。
つられて動く横髪や、一連の表情に扇情されたちーちんは、指を二本に増やしてかき回す。
「わわっ そ、そんな… ふぁ、乱暴に、しないで… ひゃぅっ!」
困った顔、といっても猫に顔でも舐められているような緊張感のない
困った顔を一瞬してから、やっぱり目を閉じて体を震わせる。
どうも一つ一つの出来事に素直に反応しているらしい。
そういう所が可愛らしくて、ちーちんはますます指を激しく動かした。
彼女の屹立からは半透明の液がドロドロと流れているが、それにすら気づかずに。
526名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:31 ID:SvMD9vnm
思えば、先ほどのコードですらこんなコトは自分にしなかった。
締め上げられるように膨張している屹立に、ギリギリと苦しみながらちーちんは思った。
眼前で、しゃっくりのような可愛い喘ぎ声をあげている親友を見ていると、
指先でうねる生暖かさを感じていると、今の自分は、あのコード以上に淫らに思えてくる。
だがしかし、そう思えば思うほど、気分は昂ぶり指も早まる。屹立にそうしていたように。
止まらない怖気のような軽い震えの中で、ちーちんは、コードが自分にした動きを反芻していた。
もっと刺激を与えたい。与えられるのなら忌まわしい記憶であろうと使いたい。
はぁはぁと伏目がちに息をつきながら、一つ、思い出した。
突起だ。名前は知らないが、あの突起を掴めば…

「わわわ! ダ、ダメだよ、そっ そこはぁ……っ!」
また驚いた顔で、体を仰け反らせてさーちゃんの体から力が抜ける。
秘所をかき回されながら突如、開いている左手で一番敏感な所をまさぐられては仕方ない。
「き、気持ちいい?」
すごく蕩けた瞳で呟きながら、ちーちんは、更に親指と人差し指で摘んだ突起をグリグリと擦りあげる。
「ちょ、ちょ、止めて、強… ひゃっ! あぁ… やめてってばぁ…」
ブルブルと身を震わせながら、やっぱり緊張感は薄く、さーちゃんは軽く叫ぶが、ちーちんは
「やめない…」
秘所から指を引き抜き、さーちゃんを押し倒した。触れ合う互いの温もりが心地よくも艶かしい。
突起を激しく擦りながら、いまだ濡れそぼる指で、彼女の豆粒のような乳首をいじり
まだ物足りないとばかりにそっともう片方の乳首を口に含み、ころころと舌で転がした。
「んくっ! …やっ やぁん… 激し…」
密着している肌に、一つ一つの挙作へビクンビクンと反応する体の動きが伝わるは、たまらない。
ちーちんが、一瞬ためらいつつも、乳首をそーっと噛むと
「ふぁっ! あああ…!」
さーちゃんは、丸い目を目いっぱい見開いて達してしまった。噛まれるのは弱いのだ。

「ね、ねぇ… ひょっとしてわたしより、経験豊富だったりする?」
しばらくして、脱力したまま、さーちゃんが聞く。今は二人とも座っている。
「…初めて」
上気した顔で答えるちーちんに、さーちゃんはなんだか才能の片鱗を感じた。
527名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:32 ID:SvMD9vnm
それはさておき、さーちゃんはハっと気づいた。
しまった変なモノを取り除くという当初の目的を忘れかけてた!
「はぁ… ね、ねぇ。今度はあおむけに寝てもらっていい…?」
「うん…」
まだほかほかと湯気の立つ指を名残惜しそうに見ながら、ちーちんは横になった。
「じゃあそろそろ行くよ…」
さーちゃんは、緊張した面持ちで、細い肢体にそぅっとまたがると、
慣れた手つきで、ぐっしょりと濡れぼっている秘所に屹立を当てる。
幼いつくりのそこを、グロテスクな黒いモノが、淡い内部の粘膜も露わに押し広げて、
小学生のように頼りない足の付け根にずぶずぶと埋没していく光景は
背徳というより犯罪的で、ちーちんは息を呑んだ。
と同時に、先ほど指に感じた生暖かさが、屹立にまとわりついていき
「ぁっ…!」
と痙攣のように震える。見た目そのままに狭くてキツいのだ。

「い、今更だけど、ちょっと小さいね… はぁ… 形はいいけど」
あまり関係のないコトを口走りながら、苦しそうに片目をつぶり
さーちゃんは屹立をあっさり全部飲み込んだ。(だって小さいから)
「形に良し悪しってあるんだ…」
「あるよ。そ、それはさておき、動くよ…」
妙な関心を抱くちーちんのお腹に手をついて、これまた慣れた感じで、ゆっくりと上下する。
だが、ゆっくりといえど、「…初めて」のちーちんには、刺激は強く
「んあッ あ、あぁ…!」
静かに抑えた喘ぎが間断なく口をつく。
さーちゃんは、ちょっとさっきの仕返しも込めて、腰の動きを少し早める。
ベッドがギシギシと揺れる。ちーちんの胸もふるふる揺れる。
その揺れる胸の主が声をあげようとした、その時ッ!(世界まる見え風に)
528名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:32 ID:SvMD9vnm
コンコン。

古い引き戸がノックされる音がした。続いて、極めて脳天気な声が響く。
「ちーちんいるー? まっぴーだよー」
武藤まひろがやってきた。親友二人は焦った。そうだ確か……
「CD買ってきたから一緒に聞こうよ〜」
そんな約束をしてたのを忘れてた。ドタバタしていたから忘れていた。
中で起こってるコトなど露知らず、まひろは、引き戸の前にのほほんとした顔で佇んでいる。
もし、この引き戸が擦りガラスでなければ、即、中の状況が露見しただろう。
障子張りなら破る。普通のガラスなら覗く。武藤まひろはそういう人間なのだッ!
「ど、どうしよう…」
という目でちーちんが訴えてきて、さーちゃんは首を振った。静かにしていよう。
悪いけど状況が状況だ。帰ってくれるのを願うしかない。
その間にも、繋がっている部分はなんともムズムズしている。
「あれ? ちーちんもいない… さーちゃんとどこか出かけたのかな?」
どころではない。今まさに部屋の中に二人はいる。まひろが去るコトを祈ってる。
「じゃあ待ち伏せだ! 何を隠そう私は待ち伏せの達人よ───ッ!!」
「いや帰ってよ!」と二人は心の中で同時に突っ込んだ。ああ、なんだかいつもと同じ振り回されっぷりだ。

「ま、約束忘れてたわたし達も悪いよね」
と肩をすくめながら、小声でさーちゃんが言うと、ちーちんは、口を両手で覆いながら頷いた。
声どころか、息すら漏らしたくないらしい。
もしまひろに見つかったら、「た、楽しそう! 私もー」と混ざってくるだろう。
混ざってきたら、確実にちーちんは2対1の「1」の方になってしまう。性格上、絶対に絶対に絶ッ〜対に。
それは流石に厳しい。何をされるか分かったものではない。だから、声はあげたくない。

そんな親友を見下ろしながら、さーちゃんは、にゃっと、口を悪戯っぽい笑みに歪めた。
ネズミを見つけたネコみたいな、まんまるい黒目だ。まひろにつられて黒板に相合傘を書いた時と同じ目だ。
面白そうなコトは、ついついしてしまうのだ。悪癖だが悪気はない。
耐えているちーちんの可愛いらしい顔をもっと見たいのだ。
そして、黒々とした目に映る二つの膨らみへ手が伸びる。
529名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:34 ID:SvMD9vnm
さて、その頃まひろは戸の前に座り、買ったCDをうろ覚えで口ずさんでいた。暇なのだ、今 は 。
「こにしきらぶ ざぴーぴーらぶ こにしきらぶ でぃすぷぇあれー …なんか暑い。窓開けよっと。あ、これは歌詞じゃないよ!」

暑い原因は部屋の中だ。甘い熱気の中で、決して小さくない膨らみが、ふよふよと揉まれ
「んん…!」
ちーちんはくぐもった声をあげていた。(な、なにするの!?)という驚きがありありと見て取れる。
「ちなみに」
さーちゃんはゆっくりと腰を動かしながら、口に片手をあてヒソヒソと、驚くべきコトを告げる。
「戸、鍵かかってないよ…」
ハっとしたちーちんが(のん気な歌声が聞こえる)戸を見ると、確かに鍵がかかっていない。
もしまひろがその気になれば、すぐここに入って来れるだろう。声をあげれば、絶対に。
恐ろしい2対1がすぐそこに迫っている状況に、ちーちんは戦慄し、そして。
「……! っ…!」
その顔が、ちょっと大きめの乳首を撫でられたせいで、悩ましく崩れた。
更に、さーちゃんは、作務衣に隠れた膨らみを何度も何度も揉みしだく。
手にあわせて形を変えるそれが、面白くもあり羨ましくもあり、ふぅっとため息をつき、乳首をきゅっと捻る。
「ぅッ… ! …………」
一瞬出した声に狼狽して、より強く両手を口に押し当てるちーちんだが
一生懸命に声を抑えれば抑えるほど、さーちゃんの幼い嗜虐心と慣れた腰の動きが激しくなり
敏感な屹立がきゅうきゅうと締め上げられる。生暖かい圧迫感がたまらない。
声の代わりに指の隙間を抜ける自分の息も、愛撫のように錯覚してしまう。

思えば妙な話だ。コードを見て気絶したさーちゃんが、今は余裕の攻める側だ。
手をちーちんの胸に置いたまま、目をぎゅっと閉じて、ゆっさゆっさと横髪を揺れるほどに腰を振る。
小さいモノが、敏感な粘膜に何度何度も擦り合わされ、二人はまひろのコトを忘れ、互いに浸る。
「こ、声出さないちーちんも可愛いよ… あ、くふっ…」
「…! …! …っ! ぁ、ぁぁぁっ…!」
止めとばかりに思いっきり腰を捻られて、ちーちんは達した。
さーちゃんは動きを止めて、ドクドクと注がれるその白濁の感触を
目を伏せながらぼーっと感じていた。とりあえず、一区切りだ。
530名無しさん@ピンキー:04/07/01 00:34 ID:SvMD9vnm
丁度その頃、部屋の前では、パン!とかんしゃく玉が爆ぜたような音と
何か重いものが落ちる音と、「うわ、変態さんが降ってきた!」というまひろの声と
そして、何やら遠ざかっていく台車と足の音が、それぞれしたのだが
余韻に浸り、ふぅふぅと息をついているちーちんとさーちゃんは気づかない。

ややあって、ぼんやりしていた二人は同じコトに気づいた。
「…まひろが」
「うん。いないね… どこ行ったんだろう」
いなくなったらいなくなったで、妙に心配してしまう。
まぁ彼女ならどんな厄難危難も、のほほんとかわしそうという、妙な確信があったりするが。
「ね、わたしも不完全燃焼だから、しばらく好きにさせてもらうよ。もうちょっとで消えるハズだから」
さーちゃんは目を細めると(こうすると少し大人っぽく見えるコトにちーちんは初めて気づいた) 再び腰を上下させ始めた。
「ま、待って、私はまだ… ひゃくッ! あ、あああ…」
この後、無理やり二回の放出を経て、変なモノこと岡倉の武装錬金はその薄汚い煩悩を満たし
光の中に爆ぜ消えた。考えようによっては、岡倉が一番役得に預かったコトになる。

「とりあえず、これで終わり… 頑張ったね、ちーちん」
心身ともに満足したという顔でさーちゃんが呟く横で、ちーちんは俯いていた。
「ね、ねぇ沙織…」
「んー?」
のんきに親友の方を向くさーちゃんだが、次のセリフにまたもや大仰な表情をした。
「その… イヤじゃなかったら、また……」
やってしまった。流石のさーちゃんも、変なモノを取り除こうとして親友をヘンな道に引き込んでしまったコトには猛省……!
「その、ほ、ほら、ちーちんには岡倉先輩がいるし、ねっ! 考え直して!
あ、そうだ、もうすぐ点呼の時間だし、部屋に戻るね。ブラボーが点呼に来たら相合傘を消すように頼むから!」
わーっと困りきった顔でまくしたてるさーちゃんを、ちーちんは、複雑な表情で見ていた。

この後、ちーちんの部屋の前の天井が崩れているのに二人は気づいたが
管理人室に行くのはイヤなので、点呼の際に報告するコトにした。
とりあえず、この二人の忙しい夜は終わった。
「これからどうしよう…」と、二人は友との関係をどうするか悩むのだが、それはまた、別のお話。
場所は管理人室に戻る。
御前は適当に入れたお茶を飲みながら、戦士長から借りた水滸伝を読んでいた。
何故かと言うと、戦士長がやかましいからだ。
「よしッ! 騎乗位で抜かずの6連発とはブラボーだ戦士・斗貴子! 戦士・カズキも負けるな頑張れ!
明日の戦闘に差し支えありそうだが、そこは核鉄の回復力でカバーだ! ああ、流石に休憩か。
お! 髪を撫でるか! 撫であうか! そして見つめあって… ブラボー! おおブラボォォォオオッ!」
こんな風に、戦士長はビデオを見ながら出来あがっているから、やかましくて鑑賞どころではない。
岡倉の武装錬金が、なぜか解除された時は、静かになったのだが、「ならばカメラだ! 舐めるなァァァッ!」と
ひっきりなしに奥歯をカチカチしながら、アングルを切り替え切り替え、そして騒いでいる。ああうるさい。
御前は、そんな馬鹿に集中力をカケラでも向けたくないから水滸伝を読んでいる。
これを読み終わったら帰ろう。ビデオは明後日にでも病院に届けてくれるコトで話はついたし。

「むむむ…! 読みふけっているな御前。どうだ、横山作品はブラボーだろう!? カッコいいだろう!?」
ビデオテープを換えると、戦士長はビデオ見ていればいいのに御前に絡んできた。
鬱陶しい。テンションのあがったおっさんは、酔っ払いと大差なく鬱陶しい。
無視してやりたいが、桜花が文庫版三国志全30巻を借りてるせいでそうもいかず、仕方なく答える。
「面白いぜ。なつめ売りに化けた連中が十万貫を強奪するあたりが。頭いいよなこいつら」
「そうだろう! こういう分かり易い知略こそ横山作品の真骨頂だと俺は思っている!」
バシっと拳を固めた戦士長から漂う、イカみたいな匂いに御前はげんなりしたが、力説は続く。
「特に俺はバビル2世が好きだッ! 三国志もブラボーだが、超能力というものを分かり易く…」
「な、なぁ、そろそろ点呼の時間じゃねーか!? エロスも部屋に戻さないとマズイだろ!? な?」
趣味に走ってるヤツってタチが悪くて(ゴメンな。でも楽しいのさ)、なんか辟易しながら御前は話をそらした。
「おおそうだったな。だが、これだけは言わせて貰う。
『流れ流れていつか消え行くとしても、永遠に止まらない、時の河は続いていく』という歌がある。
残せるモノがあるのはこの上なくブラボーだ。そしてそれは、誰がどうあろうと、…俺だけは忘れない」
戦士長、部下の核鉄をポケットから取り出し、少しだけ見つめると
点呼の為に武装を解除して、管理人室を出て行った。すごい幸福な寝顔の岡倉を肩にかけて。

「それを言われて、オレはどうリアクション取りゃいいんだよ!? …あ、カズキンがあんなトコ吸われてる……」
間を持て余した御前は、とりあえずぼーっとテレビを見た。

点呼を終え、岡倉を部屋に返した戦士長が部屋に戻ってくると、御前の姿は既になく
「じゃあ、そろそろ桜花が寝るから帰るぜ。ビデオ、ちゃんと届けろよ?」
という書置きと2万円だけが置いてあり、その向こうのテレビの中では、カズキと斗貴子がぐったりしていた。
やれやれといった顔でそれらを見ると、戦士長は仕事でも片付けるコトにした。
仕事とは、組織への定期連絡(やり方はヒミツ)と、管理人日誌の記載である。黒板の落書きも消さなきゃならない。
【定期連絡】
戦士・カズキの特訓の仕上げは無事終了。よって、明朝8時よりの決戦には彼も同行する。
仕上げの際、偶然、武装錬金を発動させた一般生徒が
乱入してきたパピヨンと交戦し、まぁ結果的には放逐したのを付記しておく。
名づけるなら、『エロスリーゼント』という感じの武装錬金の特性と、それによる戦闘の内容は 
…………その、知らないほうが幸せなコトもあるぞ? どうしても知りたいなら送るが、俺を恨むなよ。俺だって被害者だ。
パピヨンは、寮生の点呼ついでに捜索してみたが、気配はなく、既にアジトに帰還したと思われる。
また点呼の際、寄宿舎西廊下にて、破壊された天井と開いている窓を発見した。
天井の破片は内側からコゲており、また、爆発物の残骸も無いコトから
パピヨンが「火薬」に類する武装錬金で天井裏を吹き飛ばし、ここから逃走したと推測するのが妥当だろう。 以上。

【管理人日誌】
・5月○日 快晴。本日も病人けが人行方不明全てゼロ。点呼時も欠員はなし。
・その際、慌てた様子で、「管理人室の黒板の落書きを消してください」と頼む生徒がいたので注意しておいた。
黒板への落書き(特に相合傘)をするブラボーじゃない生徒が
最近どうも多いので、近々、教師の口を通じて注意をしてもらいたい。
・あと、「複数の不審者を目撃した」という生徒が二人ほどいたが、すぐに勘違いだとわかった。
・管理人室と西廊下の天井が一部、破損した。どうも腐っていたらしい部分に
「何か」が乗ったせいで壊れたようだ。まぁ、イタチか何かだ。蝶々や天使じゃないよ。
修繕は、諸事情により明後日から行う。 以上。

書きながら、武藤まひろやその友人二人が妙にひっかかる態度だったのを思い出したが
まぁそんな日もある、特に武藤の妹はそんな性格だから問題ないと片付けると
戦士長は、明日に備えて寝るコトにした。しかし。彼が寝た後も戦いはまだ終わらない。

と、言う訳で→                                   続く。
534名無しさん@ピンキー:04/07/01 01:10 ID:JCrBEXEu
乙華麗。
でもさーちゃんが経験済みだなんて・・・俺は認めんぞッヽ(`Д´)ノ
535名無しさん@ピンキー:04/07/01 11:37 ID:NCZYzRdP
あの顔と体型で経験済みだからこそ

      /             ヽ
     /  : な ・   い ・    |
     |   : い ・  い ・     |
     {   : か ・  ん ・     |
      ゙i    :   じ ・     }
      `ヽ   :   ゃ ・    /
   ,-='"´ヾ\ :   あ ・  /
   ⌒T^ヽヾミリr‐-、,_  ,-='⌒\
  ヾ、 ! iミ、ヽ、゙" /ノノ_/|// _ノ´ノヽ
  ヘ,=、,,_ヽ、   ^ト、,_二=、,, /‐|
  "^___,,,ノ`     `ヾ-=、ノ 彡  ,ィ
   (彡‐'´      ,、==、、  } -彡'
     ,、r==、     !"r‐、ヽ  `i",ィ'
  ゝ  ソ r' 。i      ヽ゚,シ   }_シ
  {   、`ーノ /⌒ヽ  ̄    レ⌒ヽ
  ノ    ̄      _,,ィァ   //^} }
 ヽ、    ト─=ニニ‐ノ    iヽ / ノ
  、{、i,    ``'ー─‐‐'´,    i-‐'/
 、`ー-i,    `ー‐      /ー'´
  `'ー‐'ヘ          /
    r'~`!`'、,ー、,,___,/-/-v'⌒ヽ,r-、
 -‐'^, -'ヽ  `'=---┬''~´/‐-リ r==、|
  '´    \ □] i| □ノ  /ヽ,ー‐' |
        ゙──┴‐'~ /   `ーイヽ
536名無しさん@ピンキー:04/07/01 21:51 ID:JCrBEXEu
あ、そっか。俺とやったんだっけ(*´Д`)
なら良し
537名無しさん@ピンキー:04/07/02 00:43 ID:26/H5lg2
>>536
残念、キミは『二人目』だ。

『初モノ』を『いただいた』のはッ!
つまりさーちゃんと初めて『身も心も棒一本で繋がった』のはッ!

この俺だッ!!
538536:04/07/02 02:41 ID:mcwc9+T+
問題ない。

『初モノ』は『二回』あったッ!
539名無しさん@ピンキー:04/07/02 20:55 ID:IXyq0IIQ
最近活性化してきたねぇ、よかよか
540名無しさん@ピンキー:04/07/02 22:55 ID:L0h+6Z6N
頑張ってラヴ話書いたのに和月に軽く超えられた(;´Д`)
来週なによアレ・・・
541名無しさん@ピンキー:04/07/02 23:39 ID:uEsI018U
来週の話は来週しようよ。
今週のラヴはまだまだ味わい足りないぞ。
542名無しさん@ピンキー:04/07/03 08:50 ID:JYC/bczp
和月はおれ達が油断したころに
スゴイのを仕掛けてくるからなぁ
543名無しさん@ピンキー:04/07/03 11:52 ID:l4ncTY1v
いやはや、全く同感
544『涙』:04/07/05 00:16 ID:05cW1GNr
どうすればいい?どうすれば償える?私が巻き込んだ。私がカズキを戦士にしてしまった。
そして。そして、カズキを人外の化け物に変えてしまった・・・。
私は何でもする。何でも償う。・・・私に何ができる? 

「斗貴子さん?」扉をノックしようとするさきに、部屋の中から声がかけられた。
どこか虚ろなカズキの声。私は扉の前に立ちつくした。
カズキの部屋へ行こう、そうして──。やっと心を決めたはずだったのに、心が揺らぐ。くじけそうになる。けれども、ここで引き返すわけにはいかなかった。
私は何でもする。何でも償う。そう決めたのだから。
「カズキ、話がある。入ってもいいか?」
「・・・うん、鍵は開いてるから」
545『涙』:04/07/05 00:18 ID:05cW1GNr
部屋は暗かったが、真の暗闇というわけではなかった。開け放された窓からさしこむあえかな月のひかり。
窓際に据えられたシングルベッドにカズキは腰掛けていた。
清冽な二十三夜待の月を背にしたカズキの表情は影になっていてみえない。だが、私をみつめるカズキの強い視線を感じる。
「カズキ・・・・」声をかけようとした矢先、
「オレを殺しにきてくれたの?」カズキが言った。その声。これが、あのカズキの声なのか。あまりに虚ろで、哀しい。
「そうじゃない、そんなこと絶対しない。カズキ、私は何でもする。何でも償う。だから、だから──」
私は、ベッドに走りよりカズキの手をつかんだ。
「キミは何も悪く無い。全部私のせいだ。私がキミを巻き込んだから。あの春の夜、私が、私が」
これは罪悪感?それとも絶望?私の中で激しい感情が渦を巻いて私を打ちのめし、酷い眩暈がした。
おもわずカズキの手を強く握り締め、床にへたり込んでカズキを見上げる。
ああ、カズキ。黒い髪、黒い瞳。その姿はすでにあの異形ではない。
けれど、どんなときも輝きを失わなかったまなざしは光を失い、頬には涙のあとが残って・・・。
546『涙』:04/07/05 00:20 ID:05cW1GNr
とうとつに抱きすくめられた。
「泣かないで、斗貴子さん。ゴメン・・・ゴメン。斗貴子さんは悪くない。だから、泣かないで」
泣く?私が?どこか麻痺した頭でぼんやりと思う。私は泣けない。
初めてホムンクルスどもに出会った『あの日』を最後に私は泣けなくなってしまった。
どんなに悲しいときも私は涙を流せなくなってしまったのに。
頬にカズキの人差し指が触れた。まるで愛撫するように頬をぬぐわれてはじめて、
私は自分が泣いていることに気づいた。
「ゴメン斗貴子さん。オレ、酷いコト言った。斗貴子さんはとってもやさしいのに。
勝手に勘違いして死んじゃったオレを助けてくれて、そのあともたくさんたくさん助けてくれて。
斗貴子さんは悪くないから、オレが勝手にああなっちゃっただけなんだから」
そうささやいたカズキも泣いていた。涙にぬれた黒い瞳がキラキラ光ってとても綺麗だ。
私は手をのばし、カズキがしてくれたのと同じに彼の涙をぬぐった。
そして私たちはお互いを抱きしめて、声を殺して泣いた。
547『涙』:04/07/05 00:22 ID:05cW1GNr
「私はキミに償おうと思ってここにきた」
今、私たちはならんでベッドに腰掛けている。
涙と一緒にいろんなものが私のこころのなかを流れてゆき、私自身が
認めようとしなかった本当の気持ちをあらわにしていった。
とてもおだやかで素直な気持ちだった。
「だけど、それは嘘。ほんとはただ、キミと一緒にいたかった。
キミを戦いに巻き込んだ負い目とか、戦士としての使命とか、そんなものを全部なげうってでも
キミと一緒に生きたい。・・・私はキミが好きだ」ゆっくりとカズキのほうをむいて言った。
間近にカズキの顔がある。
「オレも斗貴子さんが大好きだよ」そう言ったあと優しく握られた手を強く握り返し、カズキの胸に頬を寄せる。
カズキの胸は春の陽だまりのようなにおいがして、私はうっとりとそれに酔いしれた。
「あれからずっと考えてた。みんなに迷惑をかけないように、オレははやく死ななきゃいけないって。
でもできなかった。何でオレが死ななくちゃならないんだって、斗貴子さんやブラボーのことをうらんだりもしたんだ。
だけどほんとはそうじゃなかった。オレ、斗貴子さんと別れたくない。まひろや、六枡や岡倉、大浜、ブラボー、
クラスの皆とも別れたくなかった。オレ、生きていたい。斗貴子さんと、皆と」
「一緒に生きよう、カズキ。きっと方法はある。私はあきらめない。キミもあきらめるな。
戦士長やキミの友人たちも一生懸命動いてくれている。キミは一人じゃない。生きよう、皆で」
548『涙』:04/07/05 00:23 ID:05cW1GNr
そう、償うというなら私にできることはただひとつだ。
私はカズキとともに生きる。どんなにつらくても決してあきらめたりはしない。
その決意とともに私はカズキに口づけた。カズキもそれに応えてくれる。
───私はカズキを愛している。


そうして二人は同じ夢を見て、暁闇に目覚めた。
どんなに闇が深くとも、明けない夜はないことを彼らは知っている。
もう一度太陽を取り戻すために斗貴子とカズキは歩き始める。
二人で流した涙とつないだ手を武器として。
                                    ─END─

549名無しさん@ピンキー:04/07/05 02:22 ID:OmQxRbnI
・゚・(つД`)・゚・イイ
550名無しさん@ピンキー:04/07/05 03:55 ID:UZILhLMG
胸キュン
551名無しさん@ピンキー:04/07/05 03:55 ID:B/yPW+Ap
ベタダガイイ━━━(・∀・)━━━ッ!!
552名無しさん@ピンキー:04/07/05 07:11 ID:2xuJRJg3
この反応の速さ・・・!かなりの萌えの使い手と見た!
553名無しさん@ピンキー:04/07/05 07:14 ID:y0zU2iQY
>>544ー548
今週の話ともつながりますね。
「なんでもする」って言葉にエロ妄想爆発ですよ。
斗貴子さんがなんでもしてくれる。はぁはぁ
カズキと二人永遠に生きるのは、パピヨンなんだよな。
よろこぶのもわかるなー
554名無しさん@ピンキー:04/07/05 16:33 ID:ENGQPZ1G
お前らフルスロットルですね
555名無しさん@ピンキー:04/07/05 17:25 ID:8+ORgFQO
「何でもする」って言われると、かえって何も出来なくなるぞ。
そーゆー香具師だ、カズキは。

恋愛感情の末の行動ならともかく、
今の斗貴子さんは「罪悪感」から何でも許してしまいそうな気がする。
そんな気持ちで斗貴子さんから迫られても、カズキは振り払うに違いない。
556名無しさん@ピンキー:04/07/05 20:53 ID:KpunDz7s
よし、そのネタで書くかな
557名無しさん@ピンキー:04/07/05 21:09 ID:nswIooP8
>>556
頼んだ
558名無しさん@ピンキー:04/07/05 21:14 ID:KpunDz7s
>>557
すぐには無理だけども…
てか俺↑でもうここには上げないゆっちまったものだけど
どうしよう、ここに上げるかページ晒すか
ページは公開してるんだけども晒すの恥ずかしいほど陳腐だし
まぁ自分で考えます。期待しないで待っててちょ(´・ω・`)
559名無しさん@ピンキー:04/07/05 21:44 ID:YgP/ciTG
ガンバレ
560武藤カズキ、死亡確認:04/07/05 22:08 ID:MPCv3mxm
「斗貴子さん、なんでもしてくれるって……言ってくれたよね?」
カズキが真剣な面持ちで話しかけてきた。
悲しみに満ちた、何かを訴えかけるようなその瞳に見つめられると、
私の思考は容易に破裂しそうになる。
気が付けば私はカズキの胸の中に飛び込んでいた。

「そうだ……君が死ねと言えば笑って死に、体が欲しいと言うならば
たとえ公衆の面前でだって君に抱かれよう。それが……私の償いだ」
もう、自分が何を言っているのかもわからなくなっていた。
ただ感情をありのままにぶつける。生身の人間に対して。
それは多分、私の人生が狂ったあの日以来初めてのことだったろう。

「じゃあさ、斗貴子さん、あややのチケット取ってきてくれない?」
「ああ、わかっ……って、あやや?」
「うん、それからのどが乾いたからコーラ買ってきてよ。ダイエットコーラはだめだよ。
それと最近俺の部屋掃除してないからさ。俺が帰るまでに綺麗にしといて」
「いや、その……」
「ああ良かった。最近まひろが全然言うこと聞いてくれないからまいってたんだ。
じゃあ俺は桜花先輩のお見舞いに行ってくるから頼んだよ斗貴子さん……斗貴子さん?」
「臓物を……ぶちまけろぉぉぉおおぉおっっ!!!!!」
561名無しさん@ピンキー:04/07/05 22:16 ID:Rp8FZRIm
マンガ本編がむちゃシリアスしているから
こういうのは心がなごむ。
ジャイアン化しているカズキがいいなぁ。
562名無しさん@ピンキー:04/07/06 00:19 ID:cbim4mFx
>「そうだ……君が死ねと言えば笑って死に、体が欲しいと言うならばたとえ公衆の面前でだって君に抱かれよう。それが……私の償いだ」

なんかしらんがこのセリフすっごい萌えた(*´Д`)/lァ/lァ
563名無しさん@ピンキー:04/07/06 00:23 ID:dsKRb1aq
つーかなんでそこで「公衆の面前」なんだよこのド変態(;´Д`)
564名無しさん@ピンキー:04/07/06 00:37 ID:2B9FvSFG
ダイ大のラーハルトを思い出した。
あっちは神々にでも立ち向かうだったか。

しかしどこもかしこもスゴイ活気だ。
565名無しさん@ピンキー:04/07/06 00:40 ID:zmkXm8wI
そらもうあれだけ萌え分を本編で注入されたらなぁ。
ぶっちゃけ漏れも駄目SS書いてるし。
566名無しさん@ピンキー:04/07/06 02:15 ID:fMMKEIJ3
パピヨン、カズキに激昂するも吐血して墜落
カ「蝶野 オレは人間をやめたりなんかしないよ」
パ「貴様の都合いいように解釈しても 貴様は人間とヴィクター その二つの中間の存在になったんだ
 果たして元の人間に戻れるのか?」
戦士長ならば何か知っているかと斗貴子
L.X.Eのアジトに向かう三人

カズキ、パピヨンの足にぶらさがって「斗貴子さんもホラ早く!」
斗・パ「フザけるなッ!」
パ「うおおもげる!下半身がもげる!」
カ「大丈夫!オレはぶらさがりの達人だ!」
斗貴子は岡倉に託された彼の宝物のバイクを操縦して

ブラボーとムーンフェイス戦終了 ムーンフェイスは生存
戦士長も黒核鉄のこともヴィクターのことも知らない
パ「やはり欲しいモノは自分の手で奪い取ってこそ 自分で調べるが一番」
ブ「それはカズキを人間に戻すためか?それとも自分をヴィクター化するためか?」
パ「どちらも 人間武藤カズキを蝶サイコーの俺が斃す これが俺の望む決着だ」
ブラボーは本隊に戻って調べると二人に告げる
オマエはこの街を守ったのだとカズキを称えつつ
567名無しさん@ピンキー:04/07/06 08:23 ID:WXLgUu/D
>>558
さらさなくてもぐぐるからおまえのページが上位にでやすいキーワードを教えてぐれれば
>>566
パピの足につかまって飛ぶ
どこからそんなネタが浮かぶのかねきみは
568名無しさん@ピンキー:04/07/06 08:38 ID:ecU6jTwG
今週の斗貴子さんに滅茶苦茶萌えた!
569558:04/07/06 13:41 ID:zrj8v6hA
完成したので上げてみます
ページにも乗せるけどページ自体は公開しないということで・・・
錬金ナビとかには登録してるので探せばすぐ見つかると思いますが
570償いの形1/7:04/07/06 13:42 ID:zrj8v6hA
「まさか貴様が人間をやめるとは 夢にも思わなかったぞ!」
「……オレだって… オレだって…望んでなったワケじゃない!」
「見苦しい言い訳をするな! …どの道貴様がアレにならなければ貴様の大事な斗貴子さんは助からなかっただろう?
 貴様が望んだコトなんだよ!」
「くっ…」
「まぁ…それはもういい… これで貴様は俺と同じ人間をやめた存在… もうお前は武藤カズキではない
 俺の…いや、蝶野公爵の最後を看取った武藤カズキは死んだんだよ!」
「違う! オレは…オレは…っ…」
「第3の存在になる方法、詳しい状況まではわからなかったがいずれ突き止めてやる
 だが…もうお前とちゃんとした決着を付ける気にはなれん…」
「蝶野…」
「じゃあな偽善者、次に会う時は真の敵同士だ」
思いを吐き捨て飛び去っていったパピヨン、カズキに深い言葉を突き刺して…
(オレは…オレはっ…)

学校での激戦は終了した。ヴィクターは倒せなかったものの、D・バタフライが死亡した今、L・X・Eは壊滅した。
ムーンフェイスを倒したブラボー達とも合流し、学校の生徒を病院に搬送した。
それから一週間あまりが過ぎた。
生徒達の処遇は決めかねられていたが、ひとまず寄宿生達は寄宿舎での生活を休日通り過ごす事となった。
カズキが第3の存在となってしまった…姿が元に戻った現在、それを知るのはカズキ本人と斗貴子だけだった。
カズキと斗貴子はブラボーに報告するか迷ったが、錬金の戦士本部に対して疑念がある今それはできなかった。
571償いの形2/7:04/07/06 13:42 ID:zrj8v6hA
カズキの部屋を訪れる斗貴子。
「カズキ、体はなんともないか?」
「うん、今の所は 前と何も変わらないよ」
「そうか、だが…」
「うん… たぶん、アレになり続けるか時間がたつかで…オレは…ヴィクターみたいに…」
「本当に…本当にすまない」
何度も何度も謝る斗貴子。
「斗貴子さんの勢じゃないって…オレも辛いから、もう…謝らないで…」
「でも…私の勢だ、私がキミをあんな姿にしてしまったんだ…
 あの時も言った通り、私はなんでもする、なんでも償うから…」
「斗貴子さんっ……」
「考えたけど…私には、これしか思いつかなかった…」
「え…?」
いきなり斗貴子が抱きついた。
「ちょ、ちょっと…斗貴子さん…」
「私の体を、好きにしてくれ…」
「……ごめん…そんなことできない」
振りほどくカズキ。
「なんで…? 私の体なんかじゃダメ…か…?」
「そうじゃないよ…そうじゃないけどっ…!」
「じゃあなんで…!? 私には…こうするしか償うことはできないんだっ…!
 我慢しなくていい…私は、キミのためならなんでもする…」
「いいって…! もう、放っておいてよっ!」
「カズキっ!?」
部屋からカズキが出ていってしまった。だが、外にいたのは…
「! 六桝…!」
572償いの形3/7:04/07/06 13:43 ID:zrj8v6hA
「…すまない、斗貴子氏がお前の部屋に入るのが見えたから…
 耳がいいのも困りものだな」
「ごめん、このことは…秘密にしてくれないか?」
「…岡倉達や、まひろちゃんにもか…?」
「うん…」
「……すまん、聞いてしまった以上…それはできないかもしれない」
「……わかった でも、ブラボーだけには…」
「…あぁ、それは気をつける
 カズキ…お前は…俺が想像もつかないほど苦しんでると思う
 俺からどうした方がいいなんて言えないけど…でも、斗貴子氏もお前と同じように苦しんでいると思う
 少なくともこの数日、俺にはそう見えた…」
「! うん…」
「それだけは言っておきたかった… じゃ…」
立ち去る六桝。
「カズキ、私も行くから… さっきは…いきなりあんなことをしてすまなかった」
「あ、斗貴子さん…」
逃げるように斗貴子も去った。
「オレは…オレは、どうしたらいいんだっ!」
部屋の中で涙を浮かべながら、少年は答えが出せずにいた
573償いの形4/7:04/07/06 13:43 ID:zrj8v6hA
その日の夕食。
「お兄ちゃん…」
「まひろ …六桝から聞いた…のか?」
「うん…」
「そうか…
 ごめんな、オレはもうお前のお兄ちゃんでいてあげることはできないんだ」
「それはいいよ…あの学校での時からそれは覚悟できてる でも…でも…お兄ちゃん…」
「その先は言うな、お前も辛いだろうけど…
 お前は、これから幸せに生きてくれ な? お願いだ…」
「うん……」
そう言って、部屋にもどっていったカズキ。
直後、斗貴子がまひろに声をかけた。
「本当にすまない…あの時カズキの事を頼まれていながら…」
「そんな…斗貴子さんのせいじゃないよ…
 でもやっぱり…お兄ちゃんをよろしくね 斗貴子さん」
「え?」
「やっぱりお兄ちゃんには斗貴子さんが必要だよ、これからも無茶しすぎるだろうから…止めてあげて…」
「そんなことはない、私は…私は…カズキに必要な人間なんかじゃないっ…」
思わず涙が流れた…
「斗貴子さん…?」
「あ…」
「んー…ひょっとして逆なのかな?」
「え?」
「斗貴子さんに、お兄ちゃんが必要なんじゃない?」
笑顔でそう言ったまひろ。
その瞬間、斗貴子はようやく自分の気持ちに気付いたのかもしれない。
「ふふっ… そうかもな」
「ありゃりゃ…いつも通り否定しないんだ」
「え…? あ…いやそれは…その…」
「ふふっ…でも良かった ようやく斗貴子さん笑ってくれた」
574償いの形5/7:04/07/06 13:44 ID:zrj8v6hA
「え…」
「斗貴子さんも辛いだろうけど、元気だしてね… それから、さっきも言ったけどお兄ちゃんをよろしく…」
「ああ… 私でできる範囲なら… ありがとう」

部屋に戻ろうと廊下を歩いていたカズキだが、途中ブラボーとすれ違った。
「戦士・カズキ」
「ブラボー…」
「丁度良かった 話があるから来てくれ」
自分の事だと悟ったカズキ。
「……嫌だといってもですか?」
「…ああ 心配するな…個人的な話だ」 

「さて…さっそくだが…」
「オレの体…第3存在とか黒い核鉄の事ですよね?」
「ああ…もっとも、俺も本部からそんなものについては何も聞かされていない」
「そうなんですか じゃあ、どうして…」
「俺も斗貴子の様子は気になっていたのでな、悪いが聞かせてもらった」
「え…? でもどこから…」
「ブラボーイヤーを舐めるな」
(冗談にも聞こえるけど妙な説得力があるよ……ははっ、いつものブラボーだ)
「そ、そうですか… えっと、それでオレはこれからどうなるんですか?」
「それについてはまだどうともいえん… 本部に対して疑念がでてきたのは俺も同じだ
 だが…お前はそれでなくとも特殊な存在だ ひとまずは本部に帰投して検査等を受けることになると思う
 そしておそらく、本部は第3存在の情報を持っている…」
「オレの事がバレたら…」
「ヴィクターと同じ処遇…つまり……殺されようとされる可能性が高い」
「…………
 隠し通すのは難しいと思います もう俺の中の核鉄は黒い物ですから」
「だろうな…  まぁこのことについてはおいおいだ 
 今日の個人的な話というのは、戦士・斗貴子の事だ…」
575償いの形6/7:04/07/06 13:45 ID:zrj8v6hA
「斗貴子さんの?」
「ああ… 俺はあいつが戦士になった時からあいつを見てきているが
 あんなに苦しむあいつを見たのは……」
「?」
「…あんなに苦しむあいつを見たことはない
 まぁ無理もないとは思うが…」
「ええ… 斗貴子さん、すごくオレの事に責任を感じでます…」
「カズキ、お前も辛いのは十分承知しているが あいつを楽にしてやれるのはお前だけだと思う
 あいつを助けてやってくれ…」
「無理ですよ…オレじゃ…オレなんかじゃ…
 それにオレはもう、人間じゃないんです…
 いずれ完全に第3の存在になったら、もう一緒にいることなんてできないんですし…」
「…それでいいのか? お前は?」
「え?」
「お前は自身はどうなんだ お前が人間でなくなって…俺達や斗貴子と一緒にいられなくなって
 お前はそれでいいのか!?」
「いいわけないじゃないですか!」
「なら! なら、なぜそれを簡単に受け入れる! 
 自分が納得できない運命なら! なぜそれにあがらおうとしない!」
「ブラボー……」
(そうだ…オレは第3の存在になった事ばかり悔やんで…まだ…少なくとも今は、まだ人間なんだ、オレは」
「ありがとうございます……」
「心は決まったか…?」
「はい…」
576償いの形7/7:04/07/06 13:46 ID:zrj8v6hA
その日の夜、カズキは急いで斗貴子の部屋を訪ねた。 
「カズキ…? どうした?」
「ごめん、斗貴子さん」
「え? …ああ、やっぱりか? 遠慮するな、私は全然構わない」
「ちょ…違うって! 今までずっと苦しませてごめん…
 何でもしてくれるんだよね? なら、オレのお願いを一つ聞いて」
「?」
「オレが、第3の存在にならずに普通の人間に戻る方法を…一緒に探してほしいんだ」
「え……?」
「斗貴子さんが…オレの事を罪に感じてるのはしょうがないと思う…
 だから…だから、オレが普通の人間に戻れたら それで十分償いになるよ」
「カズキ…」
「ね? それでいいでしょ…? だから…もうオレの事で苦しまないで、今まで通りにオレと接して欲しい
 オレ、斗貴子さんに元気になって欲しいから…」
「カズキっ…」
溢れそうな思いを止めることができない…斗貴子はカズキの胸に飛び込んだ。
今日2回目の抱擁…でもその意味は全然違っていた
「カズキ…私…私…」

パピヨンは言った…もうお前は武藤カズキではない、と…
でも斗貴子の中に、武藤カズキは確かに存在していた
577名無しさん@ピンキー:04/07/06 14:13 ID:auqKKzZ2
↑カズキ良いね
578名無しさん@ピンキー:04/07/06 14:32 ID:qDtSDazU
確かに今週号読むとこういうイメージがあるんだけど、和月は俺達の想像の斜め上を行くんだよな…
579名無しさん@ピンキー:04/07/06 14:53 ID:OYO9aO+b
何気に濡れ的には黄金時代と同じくらいにジャンプが面白いんだが。
580名無しさん@ピンキー:04/07/06 15:56 ID:lrvAuq5c
ヴィクターの不吉な予言がある限り、たとえ
本編にまた「武装」的な楽しい日常シーンが
戻ってきても、先週や今週に匹敵する様な重く
つらい出来事が起きるのは確定なんだろうな。

ここや萌えスレのSSで心を補完することが
多くなりそうだ。
SS書きの皆さん、これからも作品投下よろしく!
581名無しさん@ピンキー:04/07/06 17:54 ID:uJZbTVhw
要するに錬金の力、核金を使うと人間では無いモノのなってしまうって事だろ。
獣の槍を使うと獣になってしまうのと似たようなもんかね?

カズキも日常的エピソードの回なんかは潮ばりに明るく過ごして欲しいもんだが。
和月はそういうメリハリつけて話を進められるか疑問だな。
582544:04/07/06 18:11 ID:EfF+hgqH
『涙』の姉妹編を投下させていただきます。

キスシーンの後から、カズキ視点で話が続いてます。
エロスはいまいち・・・ _| ̄|○
あと、うんちくたれ斗貴子さん注意。

それでは、投下開始
583『涙ura ver.』:04/07/06 18:15 ID:EfF+hgqH
どこか猫めいた斗貴子さんの琥珀の瞳がふわりと細められ、オレのほうへゆっくり近づいてくる。
斗貴子さん、スゴクかわいい。そう思ったとき唇にやわらかいものが触れた。
唇と唇をあわせるだけの優しいキス。
だけど、唇だけじゃなく斗貴子さんに触れている部分すべてから、甘い蜜がにじみ出るようで
オレはその甘さに、芳香に、ほとんど陶然となった。
まるで陶磁器のような、白くすべらかな頬に手を這わせ髪をかきあげる。
斗貴子さんの体を抱きしめて、自分からふかく、ふかく口づける。

「好きだ、斗貴子さん。愛してる」琥珀の中に蕩けた黄金をたたえた瞳を見つめて言う。
「カズキ、カズキ・・・。私もキミのことを」言い終わらないうちにまた唇をあわせる。
愛しくてたまらない。舌と舌がふれあい、唾液が絡まる。
斗貴子さんの舌がオレの舌をすりあげ、下唇を歯で甘噛みされると頭の芯から
背筋にかけてゾクゾクするような快感がはしった。
「あぁ・・・・は、ああ・・・・・・・んぁ・・・」唇を離すと、オレと斗貴子さんの唇から唾液が蜘蛛の糸のように細い線をひいて
消えていった。
桃色に上気した頬、瞳のなかの蕩けた黄金。綺麗だ、本当に綺麗だ。
オレは、斗貴子さんの腰に手をそえてゆっくりとベッドによこたえた。
584『涙ura ver.』:04/07/06 18:17 ID:EfF+hgqH
斗貴子さんは少し大きめのTシャツに、ショートパンツを身につけているだけだった。
Tシャツをまくりあげると、なめらかなシルクのキャミソールごしに二つの丘がみえる。
布のうえから愛撫し、首筋に舌を這わせると斗貴子さんの口から「はあ・・・・」と甘い吐息が漏れた。
斗貴子さんの手が伸びてきてオレのシャツのボタンに手をかける。
「ふく、ぬがせ、て」斗貴子さんがささやく。オレたちはすぐに生まれたままの姿になった。
月明かりの中ベッドに横たわる斗貴子さんの裸身は、華奢で儚げで今にも消えてしまいそうな気がして・・・。

ギュッと抱きしめて口づける。
首筋から胸元へ唇を這わせ、すでに硬くとがった先端を口に含む。右手はわき腹から太ももをつたい、
そして斗貴子さんの最も密やかな場所へと伸びる。「ん・・・・・」
そこは、すでにいくらか湿り気を帯びていた。けど、まだ足りないように感じて更に奥へ斗貴子さんを求める。
「ぁ、だめそこは」
そっと中指を挿しいれてゆっくりかき混ぜると、とろりとろりと蜜があふれ出してきた。
「くふ・・・あ、カズキっ・・・・・!」左手は丘にあてて優しくそれをもみしだく。
口で桜色の先端を舐め、あるいは歯をあてて少し強く噛んでみる。
はっ、はっ、と斗貴子さんの息が荒い。いや、これはオレの息遣いなのか?
もうそんなことはどうでもいい、はやく斗貴子さんとひとつになりたい。「斗貴子さん・・・・・!」
585『涙ura ver.』:04/07/06 18:20 ID:EfF+hgqH
すでに十分に潤っている秘所にオレ自身をあてがう。ひあ、と斗貴子さんが嬌声を上げる。
そして、オレをみつめて、
「カズキ・・・きて」坩堝の中でドロドロに蕩けた黄金に魅せられるようにして、
オレは斗貴子さんのなかへゆっくりと分け入った。
「あ!あぁっ」斗貴子さんが大きく眼を見開き、涙があふれた。オレはその涙を唇で舐めとって、
まぶたに唇を這わす。斗貴子さんのなかも、その涙も、熱く甘くたぎっている。
あまりの快感にすぐさま果ててしまいそう。
だけど。
「斗貴子さん・・・。大丈夫?」
「だいじょうぶ・・・だ。もうそんなに痛くない。動いてもいい、ぞ・・・」
斗貴子さんは気丈にそう言ったけど、オレにはそうは思えなかった。だから、斗貴子さんの中に挿れたまま
斗貴子さんの体にキスの雨を降らせ、必死に理性を保って彼女を愛撫した。
「あ・・・・」斗貴子さんがせつなげに眉を寄せると、彼女のなかも震えるように締まり更に強い快感をオレに与えてくる。
「く・・・・」もう、頂が見えてしまいそうな快感に思わず声が漏れる。
「カズキ、我慢しなくていから、動いて・・・・」そう言うと斗貴子さんは自分から動いてきた。
それと同時にかろうじて保っていた理性の糸が、ぷっつりと音を立てて切れる音を聴いたような気がした。

激しく突き入れる。彼女の背に手を回し、やわらかな胸に倒れこんでオレは斗貴子さんを求め続けた。
オレと斗貴子さんの声、胸の鼓動、性器のこすれあう淫靡な音。
今ここにあるすべてが、お互いに共鳴し奇妙な音楽を奏でているよう。
そしていつしか、その旋律のかなたから津波がおしよせて、ふたりを未知の世界へ押し流していった・・・。
586『涙ura ver.』:04/07/06 18:21 ID:EfF+hgqH
「錬金術の究極の目的とは何か知っているか?」甘く、けだるい、けれどとても幸福な空気のなかで
とうとつに、斗貴子さんがきいてきた。
あのあと、しっかりお互いの手を握り合って眠りについた。そしていま、シングルベットで寄り添って、
夜明け前の紺青の空を眺めている。
「究極の目的?・・・・なに、それ」
「仮にも、錬金の戦士がそれを知らないなんて、戦士長はキミに何を教えてたんだ。
やっぱり私もキミのトレーニングに加わるべきだった」
やさしい、蕩けた黄金の残滓をのこした琥珀の眼でオレを睨んでから、斗貴子さんは説明してくれた。
587『涙ura ver.』:04/07/06 18:24 ID:EfF+hgqH
「<賢者の石>を求めること。それが錬金術の究極の目的」
それから軽く瞑目し、暗記した文章を読み上げるようにこう言った。
「万物の構成の基本である第一質料(プリマ・マテーリア)は、ヘルメスの世界たる卵の中で火に熱され、
男性原理と女性原理の結婚を見て、原初の両性具有(アンドロギュヌス)へ、混沌へと還る。
そこからさらに死と腐敗の黒色(ニヴレド)、復活の白色(アルベド)、虹のすべての色彩をへたのちに、
輝ける赤(ルベド)に達し、凝結してもっとも高貴な真実の物質、第五の実体(クインタ・エセンティア)、<賢者の石>となる───」

くすり、と笑い「なんのことか、さっぱりだろう?これを教えてくれた戦士長も
きっとほんとは何もわかってないのだろうな。でも、私はわかったような気がする」
「錬金術の究極の目的とは<賢者の石>を求めることじゃない。
それは、術師自らがおのれを練成し、<賢者の石>になることにある。
この言葉は、そのことを比喩的に述べているに過ぎないのだとおもう」
「<石>は外部に求めるものじゃない。私たちの世界そのものが、きっと巨大な錬金術のフラスコなんだ。
私たちは無垢なる本質、第一質料としてこの場所に生まれ、秘儀参入者として世の中を歩いていく。
焼かれ、磨かれ、やがて探求者は自分自身が、世界原理と一体になることを知る。───・・・・そのときこそ、無窮の世界はわが身のうちにあり、
術師に課せられた任務、<賢者の石>の探索、<大いなる作業>、マグナス・オプスは完成する・・・・」
588『涙ura ver.』:04/07/06 18:27 ID:EfF+hgqH
( ゚д゚)ポカーン・・・・・・・・・・・・・・・・え、ええっとオレってもしかしてとんでもない女の子を
好きになった?
斗貴子さんの言葉はちんぷんかんぷんだったけど、ひとつわかったことがある。
「ヴィクター・・・、ヴィクターはきっと100年の間フラスコの中で、錬金の戦士への憎悪や
癒されない飢えに焼かれて、失った体を錬・・練成したんだとおもう」
「そうだな・・・そうかもしれない。あいつが私たちに向けた憎悪、裏切ったのは錬金の戦士のほうだという言葉。
第三の存在はこの世に生きるものすべてにとっての敵だけれど、あいつが本当に悪なのか今の私には、わからない・・・・」
斗貴子さんがオレのほうをひたと見つめ、
「でも、私には一つの確信がある。キミはヴィクターのようにはならない。
私が、皆が絶対にそうさせない」
オレも見つめ返す。
「うん。オレも確信してる。斗貴子さんが、皆がいる限り、オレはヴィクターと同じ過ちは繰り返さない。
皆と、生きていく」



かくして、現れる闇は、やがてのぼる朝日に駆逐されることが約束された。
世界は閉じた円環ではなく、朝ごとに生まれ変わり、果てしなくまわりつづけ、のびてゆく螺旋だ。
カズキと斗貴子は、互いの魂の半身とめぐり合った。───ふたりで一つの命。
彼らは探求者として無窮の世界をあるいてゆく。そしていつの日か<賢者の石>を見出す
はじめてのものたちになるのかもしれない。
寄り添うふたりの眼前で朝日が昇り、世界はその色を変えていった。

                                           ─END─
589名無しさん@ピンキー:04/07/06 18:44 ID:wvxfO43O
キタ─────(゚∀゚)──────!!!
久しぶりのエロスハァハァ
斗貴子さんのオパーイの描写に萌えますた
590名無しさん@ピンキー:04/07/06 18:49 ID:wvxfO43O
訂正
久しぶりの*カズ斗貴の*エロスでした。
他カプのエロス職人さんスマン
591名無しさん@ピンキー:04/07/06 19:41 ID:VLnkxASY
ブラボー! おおブラボー!
592名無しさん@ピンキー:04/07/06 19:52 ID:/ljVRPCn
ヒャッホゥ!
593名無しさん@ピンキー:04/07/06 20:42 ID:a4vlNFRU
第三の存在は賢者の石か・・・おもしろい考えだな。

エロスも濃厚でよかった。
594名無しさん@ピンキー:04/07/06 21:00 ID:8qKC6t4l
うひょ、SSいっぱいキトルー!
堪能させてもらいました
595名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:09 ID:GKCljD/+
誰もいなさそうだ・・・よし、今の内に萌えスレでやろうとしたら長くなったので
こっちでやることにした、おバカSSを投下するとしよう。
↑のようなSSの後ではちと厳しい気もするが…
L・X・Eは壊滅した。街と、そして人々の心に深い傷跡を残して。
その日から一週間後、事後処理もままならぬその時から、物語は始まる。

ストロベリー戦士・とっきゅん 第一話 「誕生!正義の苺戦士」

「何だかんだで今日も平和だね。LXEが壊滅してからは暇なくらいだ」
「私達が暇であるということはいいことだ。まぁ、一時の休息と思うがいいか」
そんな取りとめのない会話をかわしながら、いつものように一緒に帰る二人。知人友人に
からかわれるが、いいかげん慣れたらしい。以前ほど動揺はしなくなった。
「お、二人とも帰ってきたな。話がある。ちょっと管理人室に来てくれ」
寄宿舎に帰るとブラボーが待っていた。二人は何の話だろうと顔を見合わせながらも、部屋に向かう。

「それで戦士長、話とは?」
部屋につくなりそう切り出す斗貴子に、内心苦笑しつつ、ブラボーは真面目な面持ちで口を開いた。
「最近になって、LXEの残党が活動をし始めたらしい」
その内容は、ブラボーの神妙な面持ちに足るものであった。
「LXEの残党?」
「ああ。、構成員はほとんど人だがな。人を襲うにしても食料にするというのではないらしい」
「・・・最早ただのチンピラと変わらんな」
「でもブラボー、人間が相手なら警察に任せておけばいいんじゃ?」
カズキが至極もっともな疑問を投げかけるが、ブラボーは頭をふった。
「いや、ほとんどとは言ったがゼロではない。いつホムンクルスが出てくるかはわからないんだ」
「成る程。もしホムンクルスが出てきたら、警察じゃ手に負えませんね」
「じゃあ、俺達にその話をしたっていうのは・・・?」
カズキがブラボーの意図に気づいたようだ。
「ああ、お前たちにその処理を任せようと思ってな。生憎本隊は事後処理で忙しい。そこで」
「私達に白羽の矢がたったというわけですか・・・じゃぁ、早速ブチ撒けてきます」
ブラボーの言葉を遮り、今にも斗貴子は部屋を出て行こうとする。
「コラ待て。お前たちは腕は確かだが、どうにも目立ちすぎる。あれでは一般人にすぐ素性が
 バレるぞ」
「ホムンクルスが相手とあっては、そんな事を言っている余裕もないかと」
やや憮然としながらも、ブラボーの言葉に何か策があると見て、斗貴子は腰を落ち着ける。
「まぁ、待て。本部から支給されたものがある。これを使え」
そう言ってブラボーは核鉄に酷似したものと、四角いカードのような物を二人に渡した。
「何コレ?核鉄みたいなものと・・・こっちのにはそれをはめる穴みたいなものがあるけど・・・」
「うむ。最近本部が開発した身元隠蔽ツールだ。そのカードを腰にセットして、そこに核鉄を
 セットし、そして合言葉を叫ぶ。そうすればお前であることがわからないような格好になる」
「へぇ〜。言っちゃえば変身核鉄か」
らしいと言えばらしい、カズキの言葉にブラボーは鷹揚に頷き、説明を続ける。

「うむ。戦士・カズキ。お前の合言葉は『太陽よ!俺に力を!変身!』だ」
「おぉぉぉぉ。かっこいい」
カズキの目が輝く。やはりと言うか何というか、英雄物に憧れているフシがあるようだ。
「そうすることでお前は超槍戦士・サンゼリオンとなるのだ!」
「超槍戦士・サンゼリオン!?かっこいい。・・・・・・イライラするぜ」
「それは微妙に違う」  
「食うか?」
「だからそれも違う!」
「お前たち・・・案外マニアックなんだな」
息もつかせぬ二人のやり取りに、ブラボーは多少辟易する。
「何やら戦士長の趣味が多様に反映されている気がしますが・・・私もそんな感じで?」
「うむ。ちなみに戦士・斗貴子の変身セリフはこれだ」
半ば諦念しつつ、斗貴子は彼のメモを受け取る。だが、そのメモは彼女の予想を遥かに越えていた。
「・・・・な!?」

「え〜、なになに・・・『ストロベリーパワー満点☆ストロベリー、メイク、アップ!』
 あらあら、素敵ですこと・・・」
その内容に絶句していると、いつのまにかその場にいた桜花が、そのメモを読み上げる。
「何で貴様がここにいる!と、いうか何なんですか戦士長!そのふざけたセリフは!」
二方向に同時に、器用にツッコミを入れるが、ブラボーには届かなかったようだ。
「そうすることで戦士・斗貴子はストロベリー戦士・とっきゅんとなるのだ!」
「聞けよオヤジィィィィィィィ!」
半ば慟哭に近い叫びを上げる斗貴子の肩に、桜花が満面の笑みを以って両手をおく。
「あらあら・・・がんばってくださいね」
「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!カズキも何とか言ってくれ!」
「変身ポーズはこうだよなぁ・・・あ、後は名乗り口上が必要か」
「聞いて・・・お願いだから・・・」
「こ、こんな恥ずかしいセリフを言えるか!」
未だ斗貴子の葛藤は続く。そんな彼女を尻目に、桜花はメモをもう一度見る。
「・・・は!?あらあらしょうがない。じゃあ私がかわりになろうかしら」
メモに何を見つけたのか、目の色を一瞬変えて桜花はそう申し出る。
「好きにしろ。構いませんよね?戦士長」
「ああ。ただ名前を考え直さねばならんな」
「それは後にするとして変身の練習してみましょ、武藤クン」
いやに嬉しそうに、桜花はカズキを促す。先ほどまでの練習でポーズも決まったらしい。
まってましたと言わんばかりにカズキは変身ポーズを取って、叫ぶ。
「いいですね。じゃあ俺から。太陽よ!俺に力を!変身!」

 ピカー
 光が発生して消える。そこに立っているのは何やら装甲がついたカズキの姿。無論マフラーつき。
「超・槍・戦・士!サンゼリオン!」
「あらあら。ステキだこと。じゃあ私も・・・」
そう言って桜花は唐突にカズキに抱きつく。
「ちょ・・・桜花先輩!?」
「な、なななななにをしている!」
これには当然のようにカズキも斗貴子も驚きを隠せない。だが、桜花はすまし顔で言い放つ。
「あらあら、だってマニュアルに書いてありますわよ?変身前にストロベリーパワーを充填って。
 方法はいまのように抱きついたり…あらあらあらあら?キスをする、なんてものも…」
「き、貴様・・・最初からそれが目的で・・・」
「あらあら。私は純粋に街の人を守りたいだけですわ。でも、素性がバレるのは嫌ですから」
泣く子も黙る斗貴子のすごみ視線だが、桜花は毛ほども動じない。
「・・・いや、しかし・・・だが・・・」
「葛藤してらっしゃるわねぇ・・・あらあら?武藤クン?」
葛藤する斗貴子を見て楽しんでいると、ふとカズキの様子がおかしいのに気づく。
(桜花先輩いつまでこうしてるんだろ・・・でも、気持ちいいからいいか)
「あらあら。じゃあ、こんなことしたらどうなるのかしら?」
桜花はそう言ってさらにカズキに強く抱きつく。
「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」
至上の快楽だったらしい。カズキの言葉は既に言葉になっていなかった。
「やめろ!カズキをそれ以上弄ぶんじゃない!」
だが、さすがにこれには耐えかねたらしい。先程の葛藤など寸分も見せずに、斗貴子は叫ぶ。
「あらあら。じゃあ津村さんがこれをやるんですね?」
「うぐ・・・致し方ない。私がやろう」
背に腹は代えられぬ。今の彼女の心境はまさしくこれであろう。
「わかりましたわ、はい。どうぞ」
「いやに素直に引き下がるな。何を考えている?」
手の平を簡単に返す桜花に、斗貴子は疑いを隠せない。
「あらあら。考えすぎですわ。それより・・・」

ブー、ブー。
桜花の言葉を待っていたかのように、鳴り響く警報
「(ここ寮じゃないのか・・・?)戦士長!」
心の中でツッコミを入れつつ、斗貴子はブラボーに指示を仰ぐ。
「うむ。街に奴らが現れた。戦士・斗貴子、戦士・カズキ、出動だ!」
「はい!」
威勢良く応えて、彼らは街に飛び出した。
キャァァァァァァァ!
絹を裂くような悲鳴が街に響く。
「向こうか!行くぞカズキ!」「うん!」
悲鳴がした方向に、二人は疾走する。たどり着くとそこには・・・
「ヒャッホウ!大人しく食われやがれ!ヒャッホウ!」
どこかで聞いたような声と、どこかで見たことのあるホムンクルスが、女性を襲っていた。
「な・・・お前は!?」「金城!?」
さすがに二人は驚きを隠せないようだ。その場にたどり着くも、一瞬硬直する。
「金城ぅ?」
そのホムンクルスが顔を二人に向ける。間違いない、金城だ。
「バカな!?お前は戦士長が倒したはずだ!」
「正確にはその後誰かにとどめをさされたわけだけども…とにかく、死んだはず」
「ヒャッホウ、金城、金城ねぇ・・・あんなかませ犬と俺を一緒にしないで欲しいぜ」
言葉を聞く限り、金城ではないらしい。金城に似たホムンクルスは続ける。
「俺は金城じゃねぇ!LXEが壊滅してもしぶとく生き残った!俺の名は銀城よ!」
「・・・」

ホムンクルス−銀城というらしい−が自分の名を名乗った途端、二人は沈黙する。
「ヒャホ?どうしたどうした?この俺の迫力にビビっちまったのか?」
「・・・あー、えっと」
「・・・まぐなむえーす?」
あまりの困惑に、カズキが意味のわからない事を口走る。
「・・・と、いうか。名前からしてお前の方が弱いだろう・・・」
ようやく立ち直った斗貴子が、一言言い放つ。
「な、なんだと!?言うに事欠いて俺の方が弱い?」
うろたえる銀城に、カズキと斗貴子が畳み掛ける。
「だって、金と銀じゃ、明らかに・・・ねぇ?」
「核鉄も持っていないようだしな。どう考えてもな・・・」
「キ・・・キサマら!もう許さねぇ!かくなる上はこの女を頂いてから貴様らを・・・ヒャホ?」
そこまで言った銀城の動きが止まる。理由は簡単。女性がいなくなっていたからである。

「そこにいた女の人ならとっくに逃げたぞ」
「その事にすら気づかない辺り、やはり・・・」
カズキと斗貴子の目は、最早半ば哀れみの目になっている。
「く・・・!?ええい!てめぇら!ウダウダいってないでとっととかかってこいやぁ!」
「だってさ、斗貴子さん。とりあえず、変身する?」
「あまり気は進まないんだがな・・・」
シュルルルル、ガチン!
二人はカードを腰にセットし、変身核鉄を構える。そして、まずはカズキから変身する。
「太陽よ!」左手で核鉄を持ち、高く掲げて投げ、右手は腰の下に構える。
「俺に力を!」今度は左手を腰の下に落とし、落ちてきた核鉄を顔の前で右手でキャッチする。そして
「変身!」体の内側で弧を描くように右腕を回し、核鉄をカードにはめ込む!
ピカー!猛烈な光が発生する。そして・・・光が消えた後には、変身したカズキの姿。
「俺は太陽の子!超・槍・戦士!サン!ゼリオン!」
何やら腕を振り回しながら、カズキがポーズを決める。
「な・・・なにぃ!?」

驚きの声を上げる銀城。対して、斗貴子は半ば呆れつつ、カズキに言う。
「キミはホントにそのネタが好きだな。まぁいい、私も変身するか。では・・・カズキ・・・」
「うん・・・」 二人の顔が赤くなる。
斗貴子は恐る恐るカズキに近づき、そして両腕を広げて、カズキを抱きしめた。
「ストロベリーパワー満点…ストロベリー、メイク、アップ」
カズキと違ってポーズを考えていなかった斗貴子は、直立不動で核鉄をセットする。
だが、それはそれで恥ずかしかったらしい。LXEのアジトの前で見せたポーズを取る。
カズキの時と同じように、光が発生する。思えば、コレが斗貴子の初変身である。
光が収まると、斗貴子の姿が見えてきた。カズキも目を見張る。その姿とは。
セーラー服。胸についている大きなリボン、そして頭についている髪飾り。そう、それは…
(こ・・・これは!?セー○ー戦士!?・・・く・・・くぅぅぅぅぅぅ)
そう、まさしくそれである。何やら歓喜に打ち震えているようだが。
「おぉ〜、斗貴子さんもかっこいい〜。いや、かわいい、かな?」
「ケ!どいつもこいつもふざけやがって!いいからとっととかかってこい!」
痺れを切らした銀城が、雄たけびを上げる。だが、それを斗貴子は一喝する。
「お黙りなさい!」 『・・・ハイ?』
斗貴子の口から出た斗貴子とは思えないセリフに、銀城ばかりかカズキまでもが首をかしげる。
「街の人々の平和を脅かす悪党!世界が貴方を許しても、月と私は許しはしない!」
そんな二人をよそに、スラスラと斗貴子の口からセリフが紡がれる。
「貴方を討つは愛の力!愛の力は苺の力!ストロベリー戦士・とっきゅん、ここに見参!」
『・・・』
最早二人は開いた口がふさがらない。そんな彼らを露知らず、斗貴子のセリフは締めに入る。
それと同時に彼女に動きが現れた。どうやら決めポーズらしい。右足を上げて、膝を折り、
左足の前で交差させる。左手は右肩を抱き、そして右手は所謂銃を撃つ形にして、相手に向ける。
そして・・・彼女は決めゼリフを放った!
「貴方の・・・貴方のハートをブチ撒けチャウゾ☆」


ついに変身した斗貴子!外見どころか性格まで変わっているような気もするが!
それはともかく、次回、銀城との大バトル!金城をかませ犬と言い切る彼の実力とは?
そして、潔く身を引いた桜花の真の目論見とは!?

次回、ストロベリー戦士・とっきゅん 第二話 「甘き苺に苦きは桜」

好評なようなら→                       続く。
603名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:28 ID:TuxRKQqY
リアルタイムで読ませてもらったよー

せっかくかわいく変身したのに「ブチ撒け」という単語は
外さないんだな、斗貴子さんはw
番組の視聴率が下がりそうになったらテコ入れで変身方法が
もっとストロベリーになったりして
604名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:28 ID:ghWUZDAp
GJ!ストロベリー戦士・とっきゅん、かわいすぎw
ぜひぜひ続きを〜!!
605名無しさん@ピンキー :04/07/06 23:40 ID:mwrpdkw3
ギャップの差がいいですねぇ。
勿論、毎週放送で?
606名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:52 ID:GKCljD/+
おお、好評だ。よかった、嬉しいっす。
続きはおいおい書いていこうかな、って思ってます。
607名無しさん@ピンキー:04/07/07 00:36 ID:zkmgnuCF
 *・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* *゚:・。.。・:゚

素晴らしいです〜。がんばってください。
608名無しさん@ピンキー:04/07/07 02:07 ID:VgQJ6TmG
(・∀・)グレイト!
609名無しさん@ピンキー:04/07/07 03:33 ID:ycClou+8
面白すぎるw 最高。この調子で二話もぜひ。
610名無しさん@ピンキー:04/07/07 12:53 ID:+Kgi1J6c
最高
611名無しさん@ピンキー:04/07/07 14:47 ID:I5XTZKeL
>595
とっきゅん、性格が変わってる!
カズキのは仮面ライダー龍騎かい?
笑えたよ。グッジョブだ。
あと、桜花たんの「あらあら」の回数が多すぎる気がしたんで
次に書くときは再考してくれ。ちょっと読んでてうっとおしい感じがしたんで。
612544:04/07/07 17:20 ID:zkmgnuCF
レス下さったかたがた、ありがとうございました。
先週あたりからの本編の素敵展開に脳汁がびゅーびゅー
でてとまりません。プロットともいえないなにかが頭の中で
ぐるんぐるんしてます ♪アヒャヒャ ヘ(゚∀゚ヘ)(ノ゚∀゚)ノ ヒャヒャ♪


夜の見回り中のブラボーに、セクースしているところを発見されたストロベリーズ。
ブ「こらこら、学生のうちは避妊しないのはブラボーじゃない!ちょっとまってろ」
どこからともなく出現する大きなダンボール箱。そのなかにはコンドームが大量に・・・。

商品名「シルバースキン」

カズトキ「いや、わかったから 、はやくどっかいって・・・・・・・・゚・(ノД`)ノ(ノД`) ・゚・・゚・」


613595:04/07/07 21:35 ID:iqBhoy6W
あまりの好評っぷりで嬉しかったのと、今日休みだったのも手伝って、
バトルパートを書き終えてしまった。しまったのだが・・・
何この長さ・・・丸々一話分あるし_| ̄|○

と、いうわけで第二話はまだ少し時間がかかる上に、もの凄い長くなりそうです。
ゴメンナサイ。あ、皆さんレス感謝です。励みになります。

>>611
ご指摘ありがろう。俺の中では桜花=あらあらなので、無意識の内に打ってたみたい。
確かに読み直してみると、ありえないくらいあらあら言ってるしw
カズキのネタは超槍戦士・サンゼリオンの名前の元ネタの、中の人つながりで。
これからも、知ってる人はニヤニヤするようなしょうもないネタ書いていきます。

>>612
ワラタw
スキンはスキンでもそういうスキンかw
614名無しさん@ピンキー:04/07/07 23:19 ID:TNouiCJd
シルバースキン・穴ザータイプ : 先端に小さい穴が空(ry
615名無しさん@ピンキー:04/07/08 03:05 ID:/tKSqrJe
>>614
そんなの使ったら斗貴子さんが妊娠しちゃうじゃないか(*´Д`)/lァ/lァ
616名無しさん@ピンキー:04/07/08 03:16 ID:qdF2vLW9
ブラボー実は確信犯
617名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:31 ID:YwE1nMk7
ストロベリぃな部下二人には家庭を作って戦士を辞めるように謀り、
男は一人戦場へ向かう。

そんなブラボーがいい。
618名無しさん@ピンキー:04/07/08 21:45 ID:Z/sv9NWa
いいねそれ
全てに決着がついたらそんな感じがよさそうだ
619名無しさん@ピンキー:04/07/08 22:58 ID:wNOGoagY
>>617
そして戦いで傷ついた男は
メガネナースの待つ病院へ向かうのですね
620名無しさん@ピンキー:04/07/09 00:58 ID:Fja8BLam
(・Å・)ρ〔〕SSマダー?
621544:04/07/09 05:21 ID:GSFKfdSp
おはよう、我がはらから、萌えとエロスの戦士たち。
脳汁びゅーはだいぶおさまってきたものの、妙にテンションが高くて
早起きしてスレみたらこんな妄想が浮かんできたよ。
最近武装錬金のファンになったんで、メガネナースのキャラ間違ってたらスマソ。


メガネナースを『メガネナース』としかよばないブラボー

メ「ですから、C・ブラボー、私の名前は──」
ブ「いや、聞かん!聞かんぞ!何故ならそのほうがカッコイイから!!」
メ「いいかげんに──」
ブ「脱兎!ブラボダッシュ!!!」
メ「つきあってる恋人の名前くらい呼ばんかぁ〜」

622名無しさん@ピンキー:04/07/09 20:45 ID:kgqG2Rfo
誰も・・・いなさそうだな。
よっし。この隙にストロベリー戦士・とっきゅんの第二話を投下しよう。
今回はバトルが多めに入ってる。そんかわり日常パートが少なめ。
しかし、バトル中心に書いてみると改めて自分の力量不足をかみ締める事に
なるという、諸刃の剣。
まぁ、俺のような素人はドタバタコメディでも書いてろってこった。

などと愚痴をこぼしつつ→                           開劇。
LXE壊滅から一週間後、その残党達が活動を開始した。それらの退治という任務を受けた
斗貴子とカズキは、自らの姿を変えて彼らに挑む。カズキが成るは超槍戦士・サンゼリオン。
そして、今金城に似たホムンクルス銀城に、啖呵を切った斗貴子が成る、その戦士の名は…

ストロベリー戦士・とっきゅん 第二話 「甘き苺に苦きは桜」

「貴方の・・・貴方のハートをブチ撒けチャウゾ☆」
ドガーン!
何故か彼女の背後で起きる爆発と、巻き起こるピンク色の煙。そのあまりの光景に
カズキと銀城は未だに動けないでいる。
「どうしたのかしら?かかってくるんじゃなかったの?」
「・・・ヒャホ?ふ、ふざけやがってぇぇぇ!」
斗貴子の挑発に、ようやく銀城が我に返った。その表情は怒り心頭、といったところか。
「あのー、斗貴子さん?」
カズキがいかにも申し訳なさそうにおずおずと、斗貴子に話し掛ける、だが彼女はそんな
カズキをキッと睨み付けて、言い放つ。
「斗貴子?誰のことかしら。今の私はとっきゅん、ストロベリー戦士・とっきゅんよ!」
「・・・そうですか、もういいです・・・」
本当は何時の間に塀の上に登ったのかということと、さっきの爆発は何なのか、という事を
聞こうとしたのだが、無駄みたいなので、カズキは諦めることにする。
「オイオイ、俺が目の前にいるのに余裕だな、食らいやがれ!」
そんなこんなの内に、銀城の攻撃態勢が整ったようだ。
「来るわよ!サンゼリオン!」
「でも、核鉄も持たずにどうやって?普通に腕を変形させてくるのかな・・・?」
カズキのセリフに銀城は、不敵に笑い、そして技を繰り出す。
「衝撃の・・・ブロブティンナグナックル!!!」
銀城が叫び、そして彼の『左』腕が変形する。同時に銀城が例の叫びと共に突進してくる。
ドゴォォォォン!
慌てて避ける二人。銀城の突進を受けた塀は、粉々に砕け散る。
「ヒャッホウ!見たか!核鉄なんざ、俺には必要ねェんだヨ!」
二人が避けたのを見て、銀城は誇らしげに言い放つ。
「金城の武装錬金を自らの体を変形させて再現するなんて…なかなかやるわね」
「うん。一度見たことある技だから避けれたけど・・・」
金城をかませ犬と言い切ったのも、あながち誇張ではないらしい。二人に汗がにじむ。
「オラオラ!続けて行くぜェ!」
そんな二人に、銀城は更なる追い討ちをかける。
「撃滅の・・・ブロブティンナグフィンガー!!!」
再び突進してくる銀城。かなりの速度だが、来ることがわかっていれば避ける事は可能である。
「斗貴子さん!とりあえず場所を変えよう!ここじゃあ被害が大きすぎる!」
空中に飛んで回避しながら、カズキは斗貴子にそう提案する。
「斗貴子じゃない!とっきゅんよ!でもその提案には賛成。奴をおびき寄せるわよ!」
カズキの呼称に訂正を入れつつも、斗貴子はその場を退き、それにカズキもついて行く。
「ヒャホ?俺様の技に恐れを成しやがったか。けどなぁ!逃げられると思ってんじゃねェぞ!」
場所を変えるためだと気づいているのかいないのか、銀城は二人を追いかける。

「・・・この辺で十分かしら?」
「そうだね。ここなら人は絶対に来ない。前にカエルと戦った時もそうだったから」
二人が戦う場所として選んだのは、以前カズキがホムンクルス蛙井と戦った所だった。
「少し・・・引き離しすぎたみたいね・・・」
「そうだね。でも、油断は禁物だよ、とき・・・じゃなくて、とっきゅん」
「わかってるわ。警戒を怠らないで」
チリリリリ、ゲッコゲッコゲッコ
辺りは静まり返っており、聞こえるのは虫と蛙の鳴き声のみ。銀城が現れる気配はない。
「もしかして・・・逃げられたかしら?」
「アイツの性格からして・・・それはなさそうだけど・・・」
時刻は既に夜といって差し支えのない時間である。どうやら今宵は満月のようだ。
チリリリリリ・・・!
瞬間、虫達がざわめいた。そして、周囲に響く咆哮。
「抹殺の・・・ラピュータフォール!!!」
「上・・・!?」
「とっきゅん!危ない!」
とっさにカズキが斗貴子を突き飛ばす。丁度そこに、銀城が拳を叩き込む。
ズゥゥゥゥゥン
地面が陥没する。とてつもない威力だ。まともに受けたらただではすまないだろう。
「なんて威力・・・助かったわ、サンゼリオン。さぁ、反撃するわよ!」
「了解!まずは俺から・・・」
カズキは威勢良く返事をして、胸に手を当てる。そして・・・その名称−な−を叫ぶ!
「武装錬金!」

しかし

シーン・・・何も起こらない。本来ならば核鉄が反応して、槍が現れるはずだ。
「あれ?あれ・・・?何で・・・?」
当然カズキも、起こっている事態が把握できない。そんなカズキを銀城は嘲る。
「ヒャホ?オイオイ何だよ。ハッタリか?」
「ダメよサンゼリオン!核鉄は使えないわ!」
斗貴子は事情を知っているらしい。いや、今気づいたのかも知れないが。
「どういうこと?」
「核鉄は人の闘争本能によって作動する力。今自分を偽っている私達には使えないわ!」
「…本能によって作動するってことは、外見だけ偽っても使えると思うんだけど・・・」
番組中の都合です。勘弁してください。
「ヒャッホウ!何だかよくわからねェが、核鉄を使えないならチャンスだ!オラオラァ!」
「ぐ・・・とっきゅん!核鉄が使えないならどうやってこいつらを倒せばいいの!?」
銀城の攻撃を何とか凌ぎながら、カズキは斗貴子に呼びかける。斗貴子は自信満々に応えた。
「意識を集中しなさい!そうすれば自ずと見えてくるはずよ!」
「意識を集中・・・意識を集中・・・」
カズキはその言葉を反芻する。成る程、意識を集中すれば、銀城の動きが見える。
相手の動きが遅い。そして・・・カズキに一筋の光が差し込んだ。
「見えた・・・!ゼリオ・ブレェェェェェェド!」

キュィィィィィン
カズキの咆哮に応えるように、カズキの手には白銀の剣が出現した。
「な・・・にぃ!?」
「うぉぉぉぉぉぉ!」
そしてそのままの勢いで、カズキは銀城に切りつける!・・・しかし
「おおっと、危ねェ危ねェ・・・危うく食らう所だったぜ」
銀城は一瞬早く後ろに飛び退いていた。
「外したか!」
「この距離じゃ剣は届かねェ!行くぜ!衝撃の・・・ブロブティンナグ・・・何!?」
シュルルルル、ビシッ!
三度突進してこようとした銀城の腕に、リボンが巻きつけられる。
「ストロベリー・リボン・・・同じ技が通用するとは思わないことね」
どうやら胸のリボンはただの飾りではないらしい。こういう用途もあるようだ。
「今よ!サンゼリオン!」
動きが止まった銀城に、カズキが突進する。しかし、
「まだまだァ!もっとだ!もっと、もっと・・・もっとヒャッホウゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
銀城が気合の雄たけびを上げてリボンを引きちぎり、そしてカズキを反撃で吹っ飛ばす。

「うわぁ!?」「サンゼリオン!」
吹っ飛ばされたカズキを、斗貴子は支えようとする。しかし勢いが強く、カズキに押し倒される
形となってしまう。重い装甲もついているのだ、支えるのは至難の技だろう。
「ゴ・・・ゴメン!大丈夫、とっきゅん?」
慌ててカズキは体を離す。密着したお互いの肌の感触に、思わず二人は赤面する。
「え、ええ、大丈夫よ・・・ん?」
その時、斗貴子は胸のブローチが光を放っていることに気づく。
銀城が、二人の間に割ってはいる。迎撃するサンゼリオン。その時、斗貴子は気づいた。
(そうか…この核鉄にも特性があるんだ!この核鉄の特性はさしずめ、ストロベリーを
 ダイレクトにパワーに変換するってところかしら・・・?)
斗貴子が思いに耽っている時に、銀城が再び空に跳ぶ。ラピュータフォールを放つ気だ。
「させるか!サンゼリオ・キャプチャー!」
叫んだカズキの体から、エネルギーの帯が発生し、銀城に向かう。
「な・・・にぃ!?」
そのままその帯は、空中で銀城を拘束する!
「斗貴子さん!今だ!」
カズキが叫ぶ。斗貴子と呼んでしまったのは、咄嗟だったためだろう。
「とっきゅん!行くわよ、サンゼリオン!」
それにすら律儀にツッコミを入れて、斗貴子は宙に跳ぶ。
「了解!」
応えてカズキは、ゼリオ・ブレードを構える。

「ストロベリーパワー・・・
                 『全・開!』
「ソルエネルギー・・・

カズキが、地上で光を放つ。斗貴子は、月を背にして宙返りをする。

「ストロベリィィィ!月光(ムーンライト)!
                        キィィィィィィィィック!
                        スラァァァァァァッシュ!
「サンゼリオォォォ!陽光(シャイニング)!
ズシャァァァァァァ!
そして、二人は月をシルエットに、銀城の体に美しい×字を描いた。
「グァァァァァァァァァァ!」
悲鳴をあげる銀城。そして、二人は着地する。
チャキン!ビシィ!
カズキはゼリオ・ブレードを鞘に収め、斗貴子は再びポーズを決める。その瞬間、
「ヒャ・・・・・ホ・・・・・」
ドゴォォォォォォォン!
ホムンクルス銀城は、夜空に命の華を咲かせた。
「ふぅ・・・」
斗貴子とカズキは変身を解いた。
「やったね。とっきゅ・・・じゃなくて、斗貴子さん?」
「ああ。さて、さっさと帰って戦士長に報告するぞ」
「はーい(よかった・・・いつもの斗貴子さんだ)」
先に歩き出す斗貴子の後をカズキはついて行く。しかし彼らは気づかなかった。
「うふふふふ・・・いいモノを見ましたわ・・・」
先程の戦闘の一部始終を傍から見ていたものがいたことに・・・

−−−−翌日−−−−
これまたいつものように一緒に登校する二人。だが、今日はいつもと違っていた。
「あのさ、斗貴子さん・・・一つ、聞いてもいい?」
「何だ?」
「どうして、腕、組んでるの?」
そう、斗貴子はカズキの腕に自らの腕を絡めていたのだ。いつになく積極的である。
「こ、これはだな。ほら、私はストロベリー戦士なわけだろう?」
斗貴子は赤面しつつ、弁解を始める。
「そしていつヤツらが現れるかわからない。だからこうしてエネルギーを充填してだな・・・」
「まぁ・・・何でもいいけど・・・嫌じゃないし」
「そ、そうか。それはよかった」
結局、二人はそのまま学校に向かった。
ザワザワザワザワザワ
友人に挨拶をしつつ下駄箱の前まで来ると、何やら騒がしい。ふと見てみると、掲示板の前に
人だかりができているようだ。ちなみに、さすがにもう腕は組んでいない。
「何かあったのかな・・・?」
「さてな・・・おおかた、下校の際は注意するように、とかの学校側の掲示だろう」
「その割には人が多いけど・・・」
不審に思って二人もそこへ向かってみる。すると二人の目に驚くべきものが入った。

『銀成町を救うヒロイン参上!その名はストロベリー戦士。とっきゅん!』

学級新聞、みたいなものだろうか。そこには昨日の二人の戦闘の様子が写真つきで
事細やかに貼り出されていた。
「・・・な!?何だこれは」
「あ、ツムリンおはよ。ほら、最近物騒でしょ?でも昨日、正義の味方が現れたんだって」
驚愕する斗貴子に、その場にいたクラスメイトが教えてくれる。
「そ、そうじゃなくて、誰がこんなものをつく」
「あら?津村さんに武藤クン、おはようございます」

斗貴子の言葉を遮って、桜花が現れた。その表情を見るなり、斗貴子は悟った。
「早坂桜花・・・キサマか。こんなものを作ったのは」
「さすがは津村さん、鋭いですわね。どうです?なかなかよく撮れてるでしょう?」
殺気すら放ちかねない斗貴子と、満面の笑みの桜花。なかなか怖い構図ではある。
「コレ・・・桜花先輩が作ったんだ〜」
そんな空気を知ってか知らずか、カズキが桜花に話し掛ける。
「・・・」
斗貴子さん、ただカズキが話し掛けただけで、嫉妬の目で見るのはみっともないですよ。
「そうです。お気に召しました?」
「凄いですね。俺はカッコよく取れてるし、斗貴子さんも可愛く取れてる」
「そういう問題じゃなくて!・・・あ、いや。可愛いといってくれたのは嬉しいが・・・」
斗貴子はキッと桜花をにらみつける。
「私達は素性がバレないように変身してるんだ、コレでは本末転倒だろう!」
「そうでもないですわよ、ほら」
桜花はそう言って、斗貴子に周りの声を聞くように促す。斗貴子は素直にそれに従う
「でもさぁ…誰なんだろうね、この人」
「わからないねぇ。でも・・・」
本人が傍にいるとは夢にも思ってないらしい。その女生徒は続ける。
「恥ずかしくないのかな?あんなカッコして」
「だよねぇ・・・セーラー服にリボンにストロベリー戦士、だもんねぇ・・・」
「・・・!?」
何気ない女生徒の言葉に、斗貴子は思わず眉をしかめる。
その様子を横目で見た桜花は、不敵に笑うと、女生徒達に話し掛ける。
「コラコラ。そんな事を言ってはいけませんよ」
「あ、早坂先輩!おはようございます」
「おはようございます」

桜花の人望は厚い。それも男女問わずである。桜花はおはよう、と言ってから切り出す。
「アナタたちは、この人がホントに恥ずかしがっていないとお思いかしら?」
そういって、桜花は写真を指差す。
「あ。やっぱり恥ずかしいんですか?」
「決まっていますわ。見たところ、高校2年生くらいです。そんな年頃の女の子があんな
 格好をして、恥ずかしくないわけがないでしょう?」
桜花の言葉(と、いうか嫌味)は、斗貴子の胸に深く突き刺さる。
その様子をまたも横目で見ながら、桜花は嬉々として続ける。
「いい年した女性が、まさか、ノリノリで、あんな格好をして、ポーズをつけながら、
 ましてや決め台詞なんて…言っちゃったりなんかするわけないでしょう?」
「早坂・・・桜花ァ!」
「斗貴子さん!落ち着いて!」
とうとうブチ切れた斗貴子を、カズキが何とか抑える。実はその際に結構きわどい所を
触っていたりするのだが、必死すぎてカズキも斗貴子も気づかない。
「つ、ツムリン!?どうしたの?そんな怖い顔して暴れて」
斗貴子は何とか落ち着くも、事情を知らない生徒にはわけがわからない。
「い・・・いや・・・フーッ、フーッ・・・何でも・・・フーッ・・・ない・・・」
「あらあら?どうかなさいました?ストロベリー戦士・とk」
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「オホホホホホホホ。それでは、私は用事がありますので、これで」
激昂する斗貴子をよそに、桜花はスカートの裾を持ってお辞儀をして、その場を去った。

「まったく・・・早坂桜花め・・・」
「・・・どうして戦闘中と普段で、こんなに性格が違うんだろ・・・」
あの場にいると、どうにも目立ちすぎるので、二人は教室に向かうことにする。
「何か言ったか?」 「う、ううん!何でもないよ」
教室に入って、クラスメイトに挨拶をして、席につく。
「よう、カズキ!昨日は大活躍だったみたいだな!」
「斗貴子さんも、お疲れ様」
「相変わらず、大変みたいだな」
席につくなり、岡倉、大浜、六舛が話し掛けてくる。
「???何のことだ?」
『掲示板』
カズキの問いに、彼らは声を揃えてそう言った。そこでカズキは気づく。
「・・・バレた?」
そう、彼らは掲示板に貼られていた写真だけで、カズキ達だと気づいたようだ。
「当たり前だ。何年の付き合いだと思ってんだよ」
「そういうこと。で、あれがカズキ君ならもう一人は斗貴子さんだな、って」
「(35話。夜のコンビニのシーン)」
「ははは。やっぱり誤魔化せないか」
正体がバレたというのに、カズキは嬉しそうな表情をする。
(実は六舛孝二のメガネが光って、壁に映像を映しているんだが…誰も突っ込まないのか)
「・・・この分じゃ、まひろにもバレてそうだな」
「そういえばカズキ、今朝まひろちゃん見かけなかったけど、どうしたんだ?休みか?」
カズキがまひろの名を漏らすと、岡倉が思い出したようにカズキに聞く。
「あー、まひろの奴、体調崩しちゃってさ。今日は学校休むって」
「そうなんだ。カズキ君は看病してあげなくていいの?」
「んー。そこまで酷いものじゃなかったから。大丈夫」
「何なら、声色使って出席誤魔化してやるが?」
「ははは。もしかしたら頼むかもね」
そんな会話をしていると、始業ベルがなる。彼らは席につき、そして授業が始まった。

午後の授業中、カズキはうとうとしていた。斗貴子は物思いに耽っている。昨日のことだろうか
(やはり私にも変身ポーズが欲しいな・・・カズキにアドバイスを聞いてみるか)
どうやら変身するのもまんざらではないようだ。まぁ、変身後を見れば一目瞭然だが。
そんなこんなで授業は進む。授業終了まで残り15分を切ったころ。
ガラララララララ!
突然ドアが開いた。生徒たちはドアの方を見て、そして固まる。まぁ、当然といえば当然だ。
「斗貴子!カズキ!ヤツらだ!今すぐ出動してくれ!」
全身銀色の格好した人間が突然入ってくれば、誰しも同じ反応を取るだろう。
「・・・了解です!行くぞカズキ!・・・カズキ?」
「・・・ウェ?」
「起きろぉぉぉぉぉぉ!」
斗貴子はカズキを叩き起こすと、二人は外へ向かった。
「え、えーっと?津村?武藤?授業はどうするんだ?」
取り残された教師は、やっとの事でそれだけを言った。
「フム・・・仕方ない。俺がかわりに受けてやろう。ブラボーな授業を頼む」
『出てってください』
この瞬間、クラスは一つになった。
次回予告

現れた第二の敵!変身する斗貴子とカズキ!だが、相手は不敵に笑った。
「さぁ、これでも貴方たちは戦いやがりますか?」
陣内に似たホムンクルスの卑劣な作戦!サンゼリオンととっきゅんは、このピンチを
どう乗り越えるのか!?

次回 ストロベリー戦士・とっきゅん 第三話「トキメキ☆恐るるべきは武藤遺伝子」

好評なようなら→                            続く。


_________

今回はここまで。長々と失礼した。
634名無しさん@ピンキー:04/07/09 20:58 ID:7qcOqefv
リアルタイムで読んだよ、おもろかったです
バトルも気にすることはないですよ、好きなようにどんどんやってください
635名無しさん@ピンキー:04/07/09 21:42 ID:GGOMhlA0
GJ!
金城と陣内にも光が当たって良かったです(つ∀`)
636名無しさん@ピンキー:04/07/09 22:03 ID:Yr09Dod1
>>635
違う違う、彼はあくまでも銀城だよw
きっと次は陣外だねww

ともあれ、GJでした〜w
637622:04/07/09 22:19 ID:kgqG2Rfo
レス感謝です〜。続くといいながら、続きは全然考えてなかったり。
>>636
名前がバレてるwまぁ、容易に想像つくね、どう考えてもw
638名無しさん@ピンキー:04/07/09 23:45 ID:ZyF1wabB
蝶サイコー!
639名無しさん@ピンキー:04/07/10 00:13 ID:uFkGVsRx
そうするとあれか、ライバルで蝶野受爵とかも出てくるのかw
640名無しさん@ピンキー:04/07/10 03:03 ID:k6SYvesN
いや、サンゼリオンのライバルなら、やはり「知っているか!」をやらなくてはw
ん?パピヨンなら、もともと天才だから素でできるな。
という訳で、蝶暗黒騎士パピザーの登場を希望ww
641名無しさん@ピンキー:04/07/10 11:57 ID:TkZ0O6N5
最近SSラッシュが続くのでうれしいな。
空気読めなくてスマソだが、おまいら今まで読んだSSのなかで
どんなのが好きですか?
漏れは3-82氏の「株木通りの死闘」、151氏の「君が、好きだから」とかが
ツボに入ったのだが。
642名無しさん@ピンキー:04/07/10 16:50 ID:Hx5OWHLI
>>633蝶、サイコー!!!!!
    次回も楽しみにしときます。
643名無しさん@ピンキー:04/07/10 16:51 ID:Hx5OWHLI
ぎゃあ、スマン上げちゃったよorz
644あふれる想い (NO.1):04/07/10 17:24 ID:ZPWxBALc
…はじめて一人でしたのって、いつだったかな…?

ぼんやりそんなことを考えてみる。
はっきりとは覚えてない。
でも、ひとつだけ分かっていることがある。

お兄ちゃんのことを想いながらするようになったのは丁度一年くらい前、
お兄ちゃんが銀成学園に入学した頃。
寄宿舎に入って毎日会えなくなっちゃった頃…。

最後に家族みんなで食事した夜、たくさんおしゃべりしたはずなのに
内容はほとんど覚えてない。
もう今までみたいに会えなくなっちゃう、と思うと自然と涙がこぼれてきた。
お兄ちゃんは泣きはしなかったけど、やっぱり寂しそうだった。
しばらく手を繋いで、肩を抱き締めていてくれたのは今でもはっきり覚えてる。
645あふれる想い (NO.2):04/07/10 17:26 ID:ZPWxBALc
お兄ちゃんが出て行ってからしばらくは、毎晩電話してた。
高校生活はとても楽しそうだった。
寄宿舎に入ってるから、っていうのもあるのかもしれないけど、やっぱり中学とは
違うみたい。
友達もたくさん出来たんだって。
リーゼント頭で、とても面白くて、ちょっぴりHな岡倉さん。
頭がよくて、クールで、でも謎多きヒトな六舛さん。
身体が大きくて、力が強くて、優しい大浜さん。
特にこの三人とは仲がよくて、しょっちゅうドタバタ騒ぎを起こしては先生に
怒られてたみたい。
いいなぁ、とは思いつつもちょっぴり寂しかった。
私がその場にいられないことが悔しかった。

最後の言葉はいつも「おやすみ、まひろ」だった。
その言葉を聞くたび、胸が少し苦しくなった。
…そして、その後は必ず自分を慰めてた。
646あふれる想い (NO.3):04/07/10 17:27 ID:ZPWxBALc
夏休み。

家には一週間くらい戻ってきてくれた。
ずっと家にいればいいのに、っていったんだけどバイトが忙しいんだって。
だからゴメン、なんて申し訳なさそうな顔でいわれると私も何もいえなく
なってくる。
何より、直接会って話ができるだけで嬉しかった。

二人でデートもしたりした。
市営プールなんて子供の頃飽きるくらい行ったはずなのに、とても新鮮だった。
水着もダイタンなビキニに新調したりしたんだけど、気付いてもくれなかった。
あれにはガッカリだったな。
「どう、お兄ちゃん。このおNEWの水着、せくしぃでしょ?」ってポーズを
とったら、「あ、そうなんだ。でも高かったんじゃないか?」だって。
もう、分かってないなぁ。

お祭りには二人して浴衣で参加した。
そうしたら、「お、その浴衣かわいいな。おNEWなんだろ?」だって。
去年と同じなのに…。
一緒に夏祭りにも来てたのに…。
でも、すねてたらりんご飴とか綿菓子をおごってくれたのはラッキーだったかな。

お兄ちゃんが寄宿舎に戻っちゃう前の晩には、やっぱり泣いちゃってた。
その時も、しばらく手を繋いで、肩を抱き締めていてくれてたな。

…お兄ちゃんが家にいる間は、自分を慰めることも無かったと思う。
647あふれる想い (NO.4):04/07/10 17:28 ID:ZPWxBALc
そして今。

私は銀成学園に入学して、寄宿舎にも入った。
制服に憧れて、っていうのも嘘じゃないけど、本当はお兄ちゃんと一緒の学校に
行きたかったから。
お兄ちゃんとも毎日会えるし、岡倉さん達ともお友達になれた。
ちーちんやさーちゃんとも仲良くなれた。
授業は大変だけれど、すごく充実した毎日が送れてると思う。

…なのに、どうして?
すごく胸が苦しい。
誰かと一緒なら笑っていられるけど、一人になると急に切なくなってくる。
胸が締め付けられる。
そしてそんな時、まっ先に浮かんでくるのがお兄ちゃんの顔。
すぐそばにいて、いつでも会えるはずなのに何故?
一緒にいられるだけじゃ駄目なの?
648あふれる想い (NO.5):04/07/10 17:29 ID:ZPWxBALc
…答えはもう出てる。
もっと深いカンケイ。
お兄ちゃんと結ばれたい。
心も身体も一つになりたい。

唇を重ねる。
舌を絡ませる。
唾液が混ざり合う。
指が乳首をもてあそぶ。
そして、下着の中、一番敏感な部分に指が伸びてくる。
くぼみに沿って指が上下する。
唇と下着の中、両方からすごく淫靡な音が聞こえてくる。
液体がどんどんあふれてくる。

もっと、深く。
もっと、奥のほうまで。
もっと、もっと…

…それは想像にすぎないんだけど、とても鮮やかに心の中に刻み込まれていく。

お兄ちゃん、私、もう我慢できそうにないよ…
649名無しさん@ピンキー:04/07/10 17:37 ID:ZPWxBALc
以上、まっぴー→カズキのエロ(ってほどでもないか)SSですた。
ネタとか他の方とかぶってたらスマソ
650名無しさん@ピンキー:04/07/10 17:48 ID:lxangoQY
よかったよ。
まっぴーもエロスの果実をかじる様になったのかハァハァ
651名無しさん@ピンキー:04/07/10 19:27 ID:A0WK1/3b
エロイ雰囲気
652名無しさん@ピンキー:04/07/10 22:19 ID:z16mWw+7
ありそでなかった気がするなぁ。

ちょっと気になったんだけど、岡倉達とカズキは中学時代から友達じゃなかったっけ?
653名無しさん@ピンキー:04/07/10 22:39 ID:spQVWRkg
まひろは蝶淫乱
654名無しさん@ピンキー:04/07/10 22:46 ID:QkX5WvOn
>>653は嫉妬に狂ったパピヨン
655名無しさん@ピンキー:04/07/10 22:58 ID:UrQ3aZ1T
(・∀・)/蝶エロいのマダー?
656名無しさん@ピンキー:04/07/10 23:02 ID:87DltiFF
既出ので我慢汁
けっこうエロエロなのもあるよ
657名無しさん@ピンキー:04/07/10 23:07 ID:ZPWxBALc
レスdクス

>>652
高校時代から、ってのは相当記憶怪しいでつ
どこかに載ってたかな…
658名無しさん@ピンキー:04/07/10 23:51 ID:z16mWw+7
決戦前夜のコンビニ前での話から判断すると、
少なくとも高校受験時にはもう友達だったと思うんだけど
659名無しさん@ピンキー:04/07/11 00:10 ID:E8JXRmoe
保管庫、両方とも繋がらないんだけど漏れだけ?
前スレはDAT落ちしてて見れないし…
(´A`)
カズキの放つ抱擁をかわしざまに

合わせた右は____正確にカズキの肉棒の先端を捕え___

指を亀頭全体に這いまわし__あたかもピンポンゲームの如く

睾丸の振動激突を繰り返し生じさせ__典型的な快感悶絶の

症状をつくり出し___既に意識を分断されたカズキの肉棒へ

ダメ押しのフェラチオ。崩れ落ちる体勢を利用した___

正常位による挿入は、カズキを更なる遠い世界に連れ去り__

全て(射精)を終わらせた!!!

そ の 間   実 に 2 秒!!!

声を忘れた津村斗貴子は__ただただ目前の状況を見守るのみ

これが、もうじき18歳を迎えようとする 少女 早坂桜花

ベストコンディションの姿である。
661名無しさん@ピンキー:04/07/11 00:32 ID:2YEcKMiQ
>>660
とりあえずカズキもうちょいがんばれ(TдT)2秒
662名無しさん@ピンキー:04/07/11 00:33 ID:zU1Ca5/j
バキかYO!!ヽ(`Д´)ノ
663名無しさん@ピンキー:04/07/11 00:42 ID:o1ue3/+J
どこでその絶技を身に付けた!!
聞くまでもないが
664名無しさん@ピンキー:04/07/11 01:01 ID:2C62NqNl
>>658
中一のころからの塾の友達じゃなかったっけ?
665名無しさん@ピンキー:04/07/11 02:16 ID:zU1Ca5/j
あーそうだったかも
666名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 14:07 ID:KX9iDdrm
中一のころから塾の友達で
いま学校の寄宿舎ということは
カズキは県外出身者(少なくとも銀成市出身じゃない)で
三馬鹿とは同じ地域だけど中学校が違うってことか。
667好奇心  (No.1):04/07/11 15:16 ID:E8JXRmoe
コトの始まりは、さーちゃんが何処からか調達してきたHな本だった。

「まっぴー、ちーちん〜! ねねね、見て見てコレ〜」
「何?」
「わっ。さっさささ沙織、あんたなんてモノ持ってんのよ!!」

ちーちん、耳まで真っ赤にして怒ってる。

「なになに、『Hでキレイなお姉さん』?」
「うん。集会室の本棚の中整理してたら見つけたの。ホラ」
「広げないで!!」

悲鳴にも似た声。

「とにかく! そういうのに巻き込まないで頂戴!!」
「さっき『ヒマだねぇ』ってきいたら『そうね』っていってたでしょ?」
「そうそう、二人ともヒマしてると思ったからわざわざ持って来てあげたんじゃない」

バシンッ!!
戸を乱暴に閉めると、ちーちんは何もいわずに出ていっちゃった。
そんなにこういう本嫌いなのかな。
668好奇心  (No.2):04/07/11 15:18 ID:E8JXRmoe
「失礼しちゃうなー。親友の好意を無にするなんて…」
「でもさーちゃん、勝手に持って来ちゃっていいの?」
「いーのいーの。どうせ男子の誰かしらがあんなところに隠したんでしょ。
 共同利用の場にこんなモノ隠しておくほうが悪いんだから。
 読んだらまた戻しておけば問題ないって」
「う、うん。でも…」
「何よ、まっぴーだってこーゆーの興味あるでしょ?」
「う、うん…」

コクリ、とうなずく。
そしてさーちゃんと二人、『Hでキレイなお姉さん』の鑑賞会が始まった。

「――はぁ〜…」
「すごいねぇ、なんか…」

パタリと本を閉じ、二人して溜息をつきあう。
その本には、女の人のハダカ以外にもキスしたり口や指で…、その…、さわったりする
写真が載ってた。
男の人って、やっぱりこういう本を見ながら自分でしたりするのかな。
きっと、お兄ちゃんも…。
669好奇心  (No.3):04/07/11 15:19 ID:E8JXRmoe
「ってうわ、もうこんな時間!」
「あ、本当」

時計を見て驚く。
もう一時過ぎだった。
…そんなに熱中してたかな。

「遅くまでごめんね。私も部屋に戻るから」
「うん、おやすみ」
「じゃ、また明日!」

さーちゃんはそそくさと自分の部屋に戻っていった。

部屋には私一人だけが取り残された。
ううん、私だけじゃない。
さっきまでさーちゃんと読みふけっていた、『Hでキレイなお姉さん』…。

「あっ…」

どうしよう。元に戻さなきゃ。
集会室だったっけ?

「まだ開いてるかな…」

つぶやきながら、私はそれを小脇に抱えて部屋を出ていった。
670好奇心  (No.4):04/07/11 15:20 ID:E8JXRmoe
――運が悪いことに。
集会室には鍵がかけられてしまっていた。
いつもは開いてるはずなのに。

どうしよう。どうしよう…。
このまま廊下に置いていくわけにもいかないし…。
誰かにこっそり返そうかな?
でも、誰に? 誰の本か分からないし…。

しばらく集会室の扉の前で固まってしまう。
コチコチと、時計の針の音だけが聞こえる。
ちょっぴり涙ぐんできた。
そんなときに思い浮かぶのは、いつもお兄ちゃんの顔。

「お兄ちゃん…」

そうだ。
お兄ちゃんにきいてみよう。
誰の本だか知ってるかもしれないし、こっそり持ち主に返してくれるかもしれない。
それに、他の人にはこんなこと相談できるわけないし…。
671好奇心  (No.5):04/07/11 15:22 ID:E8JXRmoe
――そして、お兄ちゃんの部屋の前。
明かりはついていない。
もう寝ちゃってるよね、やっぱり。
少しためらう。

『ごめんね、お兄ちゃん』

そうつぶやきながら、私は戸に手をかけた。

薄暗い部屋。月と星と街の明かりが、部屋の風景をぼんやりと浮かび上がらせている。
今日は月が出てるから、思っていたほど暗くはなかった。

お兄ちゃんはベッドの上で寝息を立てていた。
ときどき、ンゴッっていって苦しそうになる。
昔はイビキがすごかったなぁ、なんてことを思い出してしまう。
なんか、すごくおかしいな…。

気を取り直して、部屋の中を見回してみる
同じ寄宿舎に暮らしてはいるけれど、ほとんど来たことがないお兄ちゃんの部屋。
ちょっぴりドキドキする。
こんな夜中に、こっそり忍び込んじゃったりして…。
まるで夜這いみたい…。
672好奇心  (No.6):04/07/11 15:23 ID:E8JXRmoe
夜這い。

その言葉が頭に浮かんだとき、急に顔が赤くなってきた。
さっきまで読みふけっていた、『Hでキレイなお姉さん』を思い出してしまったから。
写真が、その中の光景が鮮やかに蘇ってくる。

ふと、お兄ちゃんの方に目をやってしまう。
よかった、起きてない。
毛布がはだけていて、トランクスと脚がのぞいている。

「お兄ちゃん…」

ふと、そこである好奇心が湧いてきた。
もう、最初の目的なんて忘れてしまっていた。

そっとベッドに近づく。
お兄ちゃんは身動ぎもしない。
ぐっすり眠りこんでるみたい。
トランクスのゴムに指をかける。
そのまま、ゆっくりと下ろしていく…。

そしてそこに現れたモノ。
それは、紛れもない男の人のおちんちんだった。
673好奇心  (No.7):04/07/11 15:24 ID:E8JXRmoe
実物を見るのは初めて。
写真でも、見たことはなかった。
『Hでキレイなお姉さん』でも、モザイクがかかっていて見えなかった。

指でつついてみる。
お兄ちゃんがビクッて身体を震わせる。
起きちゃったかと思ってびっくりしたけど、大丈夫みたいだった。

丸くなった先っぽのほうを指でなでてみる。

「あ…」

大きくなってきた。
そのまま起き上がっていって、お腹の上の方に反り返るような感じで張り付いた。
おちんちん全体が、ピクピク痙攣してるように見える。

これが、勃起っていうんだ…。
興奮すると、男の人はこうなるんだ…。

私は、しばらくそのままお兄ちゃんのおちんちんを観察した。

口でおちんちんを気持ち良くしてあげることをフェラチオっていうんだって。
さーちゃんが教えてくれた。
気持ち良くなるとおちんちんから精液が出て、それを飲んであげると男の人は
すごく喜んでくれる、ともいってた。

…お兄ちゃんも、喜んでくれるかな?
674好奇心  (No.8):04/07/11 15:25 ID:E8JXRmoe
ベッドに腰掛けて、お兄ちゃんのおちんちんに顔を近付けてみる。
近くで見ると、なんかデコボコしてて変な感じ。

根元のほうに手を添え、舌で先っぽのほうをなめてみる。

「ん、あ…」

お兄ちゃんが声を漏らす。
でも、もうやめようとは思わなかった。

ちろ、ちろ、ちろ。
ちろ、ちろ、ちろ。

舌をゆっくり上下させる。
そのたびに、お兄ちゃんの身体がビクリ、とする。
気持ち、いいのかな…。

先っぽの真ん中、細くくぼんでる部分に舌を這わせてなめようとしたら。

びくっ!ビュクッビュッピュッ…
白い液体が、その細いくぼみから勢いよく飛び出てきた。

「…これが、精液…」

毛布にかかってしまったそれを、指ですくってみる。
温かい。それに、なんかネバネバしてる…。
675好奇心  (No.9):04/07/11 15:27 ID:E8JXRmoe
そこで、精液を飲んであげられなかったことを思い出した。

今度は、ちゃんと口の中に出してもらえるように、おちんちんの先の方を
しっかり口に含んだ。

舌と上アゴの裏でおちんちんを挟み込んで、顔を前後に動かした。

つぷっ。
ちゅぷっちゅぷっちゅぷっ。
ちゅぷっちゅぷっちゅぷっちゅぷっちゅぷっ。

「んむっ、ふぅ…」

ときどき息をつきながら、動きを続ける。

ちゅぷっちゅぷっ、ちゅぷっちゅぷっ。
ちゅぷっちゅぷっちゅぷっ、ちゅぷっちゅぷっ。

そして、何度か息継ぎを繰り返した頃。

びくんっ!
びゅく、ドク、ドク、ドク…

…私の口の中に、さっき指先で感じた液体の感触が広がっていくのが分かった。
676好奇心  (No.10):04/07/11 15:28 ID:E8JXRmoe
お兄ちゃんの、精液…。

精液がこぼれないように、ゆっくりとおちんちんから口を離す。
そして、精液の感触を舌で味わってみる。

苦い、っていうか味がなくて変な感じ…。
『Hでキレイなお姉さん』ではおいしいっていってたけど、人によって違うのかな。

そして、思い切ってそのまま全部飲み込んでみた。
喉にからみつく感じで、ちょっと飲み辛かった。



「う、う、うーん…」

しばらく余韻でぼーっとしてたんだけど、お兄ちゃんのうめき声でふと我に帰った。
時計を見ると、もう二時。

ああっ、もう寝ないと。
また数学で居眠りして、先生に怒られちゃう…。

私はあわてて自分の部屋に戻っていった。
お兄ちゃんのトランクスを元に戻してあげることも忘れ、『Hでキレイなお姉さん』も
置きっぱなしのまま…
677好奇心  (No.11):04/07/11 15:31 ID:E8JXRmoe
その翌日。

私は数学、おまけに古文の授業でも居眠りしちゃって、職員室に呼ばれちゃった。

お兄ちゃんはお兄ちゃんで、詳しい経緯は分からないけど一週間くらい学校を
お休みしちゃったみたい。

お兄ちゃん、ごめんね。
でも、今度はちゃんと起きてるときにフェラチオしてあげたいな。

お兄ちゃんが喜んでくれるなら、私、何でもできるよ…
678名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 15:33 ID:E8JXRmoe
まっぴー→カズキ、今度はエロ重視で書いてみますた

あとIDがmoe…
ヽ(゚∀゚)ノ
679名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 16:18 ID:CJZRbA0O
乙。エロい。
カズキが一週間学校休んだのは、
斗貴子さんが絡んでいるとみたw
680名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:29 ID:2YEcKMiQ
ブラボーだ!!エロ本にカズキの名前書いてたら面白かったのにとか思ってみた。
681名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 19:39 ID:VZZR+yH0
よくやった戦士ID:E8JXRmoe!
ブラボーだ!!
続編キボンヌ






682681:04/07/11 19:40 ID:VZZR+yH0
ぐわ、無意味にスペースがっ!スマソ
683名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 20:01 ID:lwyfmast
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●●●●●●●●●●●●●●●●不合格●●●●●●●●●●●●●●●●●
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これを見た人は確実に【不合格】です。これをコピペでどこかに1回貼れば回避できます。
これは本当です。やらないと一年無駄になります.


684名無しさん@ピンキー:04/07/11 20:38 ID:qb3LnVtV
まー一応






























685名無しさん@ピンキー:04/07/11 20:53 ID:ESGdB0fb
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これを見た人は確実に【落選】です。これをコピペでどこかに百回貼れば回避できます。
これは本当です。やらないと三年ないし六年無駄になります.
686名無しさん@ピンキー:04/07/11 21:40 ID:Sr7H1lpC
もう投票終わってるし、馬鹿かと あぁ馬鹿なのか
687名無しさん@ピンキー:04/07/11 23:48 ID:HQw3+/G6
まひろは蝶淫乱
688名無しさん@ピンキー:04/07/12 00:11 ID:nNc7nJpQ
一緒に見れば良かったと後悔して一人自慰にふけるちーちん
689名無しさん@ピンキー:04/07/12 02:52 ID:60p+CD9L
おいはてっきりちーちんの方に視点が移動するものと思っていたので……。
690名無しさん@ピンキー:04/07/12 07:25 ID:9HhVdmW7
>>566
このネタは本物だったのか・・・
691名無しさん@ピンキー:04/07/12 14:36 ID:coTvnB2D
>>687は嫉妬に狂ったパピヨン
692名無しさん@ピンキー:04/07/12 15:16 ID:4mvmTJ60
まひろたん可愛すぎ
693名無しさん@ピンキー:04/07/12 21:18 ID:X5nK/2Lu
>>659

>>520参照
694名無しさん@ピンキー:04/07/12 21:52 ID:6WrC8dlw
まっぴーは淫乱ではありません。
お兄ちゃん想いでちょっぴり好奇心旺盛なだけでつ、
といってみるテスツ

>>693
サンクス
なんとかたどり着けた。
695名無しさん@ピンキー:04/07/13 02:13 ID:f6XWf5Zw
まだ書きかけだけど投下しまつ。
あえぎ声にこだわって、エロスを目指してみた。


カズキの部屋にいこうと思ったとき、カズキとこうなることを考えていなかったといったら
嘘になる。
はじめて会ったときからかわいい子だと思っていた。
・・・カズキを異性として意識したのはいつからだったろう。

あ、痛・・・。まだ、体の中心にカズキがいた名残を感じて身じろぎする。
「斗貴子さん、おきてるの・・・?」
「ああ、すまない。おこしてしまったか。まだ、夜明け前だ。・・・いいからもう少し眠りなさい」
眠そうな声で、腰というかお尻に手をまわしてきたカズキの手をおさえつつ髪をなでる。
・・・・・・エロスは程々に。ってうひゃあ!?
「ちょっ・・・カズキ、どこさわってる!? あう!」
「そんなの言えないよ・・・・」
「んんんっ、寝ぼけてるんじゃ、ない」
「もうちゃんと起きてるよ?ほら・・・・・・」
内腿に、張り詰めたものを擦りつけられてビクンとのけぞった。
でもそんな、一晩に2回もだなんて。
「エ・・・エロスは程々にっ」睨みつけたつもりが、カズキの真っすぐな瞳にあやうく吸い込まれそうになる。
「斗貴子さん、なんでもするっていったよね」
あ、カズキ、もうしっかり目を覚ましてる?
で、でも、ん・・・っんふぅひぁ、やぁ・・・ぁ・・っ、カ、カズキの手や口が触れているところ
全部がなんだか変な感じがす・・・る。
・・・たしかカズキから没収した『Hでキレイなお姉さん』に、
"オンナノコって最初はなかなか気持ち良くなれないの。でも、オトコノコのためにちょっとガマンしてあげて。
ねっ(はぁと)とか、書いてあったのに。実際、さっきのはじめてはスゴク痛くて涙が出た。
でも痛いのは最初のうちだけで、目を閉じてカズキの唇や指を感じているうちに、
カズキとつながって裂けてしまいそうに痛い部分からしびれるように気持ちよくなってきて。
「カズキ、我慢しなくていから、動いて・・・・」そう言って自分から腰を動かしてしまった。
あぁう、今思うとなんてはしたないコトを。
696名無しさん@ピンキー:04/07/13 02:15 ID:f6XWf5Zw
「斗貴子さん、いい、よね?」
いいもなにも、キミがこんな風にしたくせに。んっ・・・ひぅっ!・・・も・・・・ゃ・・・きもちいい・・・。
目の前にカズキの上気した顔があると思ったときには、股間にあつくて固いものが押し当てられ、
カラダの中心へ分け入ってくる。
「あ゛う゛!!」一番奥まで突かれたら、そんな声がでた。
あぁっ、もっと艶っぽい声もあるだろうに。ちょっと自己嫌悪に陥りながらカズキの様子をうかがう。
ん・・ッ・・・・・く――はぁっ
あ、カズキも気持ちいいのか。顔を真っ赤にしてぷるぷる震えながら我慢しているようなのが、
なんだかいじらしく思えてくる。
「カズキ、我慢しなくていいといっただろう?」
「で、でも斗貴子さん2回目だし。なるべく痛くないようにって」
「いや、大丈夫。さっきはホント泣くほどいたかったけど、今度は全然痛くない。
むしろ、動いてくれたほうが、その、うれしい・・・・」
本当に嘘じゃない。さっきは股間から出血してシーツにシミを作ってしまったのに、
それもない。とろとろとした愛液がどうしようもないくらいあふれてくるだけ。
そうか、核鉄の修復力・・・?

「ひゃん!あ、ああぁ・・・っ」



とりあえず、ここまで。もう寝ます。おやすみ、戦士たち。
697名無しさん@ピンキー:04/07/13 02:16 ID:G2Olh3/1
おはよう俺の戦士
698名無しさん@ピンキー:04/07/13 23:24 ID:J5qAF3cD
(´Å`)エッチなときこさんマダー
699望み  (No.1):04/07/14 00:25 ID:I82rxXE+
ツムラトキコさん。
漢字だと、津村斗貴子さん。

知らない名前。
でも、多分女の人の名前。

斗っていうのはひしゃくのコトなんだって。
北斗七星の斗。
北極星の近く、ひときわ明るく光る北の空の星たち。
昔の人は、その北斗七星や北極星を道標に船旅をしたんだって。

他にも、闘うっていう字を略す場合にも使うんだって。
闘う、って。
女の人の名前なのに?
変なの。

ひしゃくの貴い人。
…うーん、なんかしまらないなぁ。

闘う貴い人。
…うん。これだ。
なんかすごくカッコイイ。
きっと、こっちの意味。
わぁ、どんな人なんだろう…
700望み  (No.2):04/07/14 00:26 ID:I82rxXE+
四時間目が始まる前の休み時間。
さーちゃんがルーズリーフを一枚破いて、その知らない名前を
丁寧に読み仮名までつけてさらさらと書き出した。

「で、その津村斗貴子さんがどうかしたの?」
「なんだと思う? まっぴー」

含み笑いのさーちゃん。

「分かんないよ」
「転校生?」

ちーちんの助け舟。

「へーぇ、こんな時期に珍しいね」
「違う違う」
「じゃぁ、芸能人か何か?」
「それもはっずれー!」

妙に楽しそうなさーちゃん。

「カノジョなんだって」
「誰の?」
「カズキ先輩の」
「え?」

落ち着いて、ゆっくり深呼吸。

「えーーーーーーっっっ!!!!??」
701望み  (No.3):04/07/14 00:27 ID:I82rxXE+
「まっぴー、声大きいよ…」

机に突っ伏して、耳を押さえながら呻くようにつぶやくさーちゃん。

「それは驚きね」
「本当に!? でも、なんで? なんでどういう字で書くかまで知ってるの!?」

机に置かれたルーズリーフとさーちゃんの顔を交互に見比べる。

「ケータイの電話帳に入ってたんだって」
「へぇ…」
「しかも」
「しかも?」
「今日の放課後にも」
「放課後にも?」
「オバケ工場で『でぇと』なんだって」

…もう、何がなにやら。
デート。でーと。でぇと。
お兄ちゃんが。
知らない女の人と。
あの、お兄ちゃんが…。

「えーーーーーーっっっ!!!!??」
702望み  (No.4):04/07/14 00:27 ID:I82rxXE+
チャイムがとっくに鳴っていたなんて、全然気が付かなかった。
先生がとっくに来ていたなんて、思いもしなかった。
この場合、仕方ないと思う。
だって、お兄ちゃんにカノジョができたなんて。
こんな一大事件、そうそうあるもんじゃない。

でも、先生はそんなことはお構いなしみたいだった。
さーちゃんと二人、お昼休みはコッテリと先生にしぼられた。

そこにはちーちんの姿はなかった。
いつの間にか、自分の席に戻って教科書を開いていた。
いつも要領いいんだよなぁ、ちーちんって…。
703望み  (No.5):04/07/14 00:28 ID:I82rxXE+
そして放課後。

実際に目にしたその人は、まさにイメージどおりの人だった。

鋭い眼差し。
短く切り揃えた黒い髪。
そして何より、顔の真ん中を横切った大きな傷痕…。

でも、不思議と怖くはなかった。
透き通るような黄金色の瞳は、優しい光をたたえていたから。

闘う貴い人。
斗貴子さん。
お兄ちゃんの、カノジョ。

斗貴子さんは否定していたけど、お兄ちゃんは思いっきり動揺してた。
まだカノジョってわけじゃないみたい。

でも、近い将来、そうなると思う。
そうなってほしい、と思う。
きっとお似合いのカップルになれると思う。

本当に、そうなればいい。
本当に、そうなればいい。
本当に、そうなればいい。

そう、自分に言い聞かせた。
704望み  (No.6):04/07/14 00:29 ID:I82rxXE+
言い聞かせた?
何を?

斗貴子さんがお兄ちゃんのカノジョになってほしい。

心の底から、私はそう思ってる。
そう思ってる、はずなのに。
身体は正直だった。
手が止まらなかった。

「あ、ふぅっ…」

何度も自分を慰める。
唇。胸。乳首。ふともも。そして、アソコ…。
お兄ちゃんに触れてほしい。
指で。舌で。
奥まで、もっと奥まで…。

「うんっ、あ…ぁ…」

指を自分自身の一番奥深くまで差し込もうとする。
でも、届かない。
尽きることなくあふれ出る液体が、指を阻む。

「やっぱり、指じゃ、駄目…」

お兄ちゃんの、おちんちん。
お兄ちゃんのおちんちんでないと、一番奥深くまでは届かない。
705望み  (No.7):04/07/14 00:31 ID:I82rxXE+
いつか見た、お兄ちゃんのおちんちん。
それが、私の一番奥の深いところまで入り込んでくる。

「ぅ…あ…ふわぁぁっっ…!!」

暖かい。
お兄ちゃんのおちんちんがどんどん私を満たしていく。

もう、自分の指なんかじゃない。

お兄ちゃんのおちんちんが、私の中を激しく攻め立てる。

ずぷぅっ。
つぷっ、じゅぷっじゅぷっ。

「あっ、いっ」

じゅぷっ、にゅぷん。
ちゅぷっちゅぷっちゅぷっ。
ちゅぷ、じゅぷっ、じゅぷじゅぷじゅぷっ。

「うっ、あっ、んぅっ」

じゅぷちゅぷ、じゅぷじゅぷじゅぷぅっ!

「ひっ、ひああぁぁ…!」

私は、お兄ちゃんの精液で満たされた。
706望み  (No.8):04/07/14 00:32 ID:I82rxXE+
…ひとつになりたい。
お兄ちゃんと、ひとつになりたい。

ぐちゅぐちゅ、といやらしい音が耳に届く。
でも、それが自分が発している音だとは思えなかった。
遠く、知らない世界の音。
音がどんどん離れていく。
そして、私は暗い闇の中に沈み込んでいった。
707望み  (No.9):04/07/14 00:33 ID:I82rxXE+
朝起きたとき、私はハダカのままだった。
シーツには、私自身からあふれ出た液体でできた深いシミがいくつもあった。
さんざん汚したはずの指先は、もうカラカラに乾いていた。

「くしゅんっ」

クシャミが出た。
まだ、暑い季節には程遠い。
どうも、風邪を引いてしまったみたいだった。

その日は学校を休んだ。

ただっ広い寄宿舎のお風呂場で、ゆっくりと身体を洗う。
いつもは女子でごった返しているお風呂場も、今は私一人だけだった。

湯冷めしないようにパジャマを着込み、フラフラしながらも昨晩の後始末を
なんとか済ませる。
そして、そのまま私はベッドに倒れ込んでしまった。
708望み  (No.10):04/07/14 00:34 ID:I82rxXE+
目を覚ましたとき、そこにはさーちゃんとちーちんの姿があった。

「…大丈夫、まっぴー?」

額の濡れタオルを取り替えながら、さーちゃんが顔を覗き込む。

「うん…」

小さく答える。

「今日のノート、コピーとっといてあげたから」

ちーちんが机の上に数枚の紙を置きながら言う。

「ありがとう…」
「早く治しなさいよね」
「お腹出して寝てたりしたんじゃないの〜?」
「うん…」

じわり、と涙があふれてきた。
申し訳ない気持ちとみじめな気持ちででいっぱいだった。
私、何やってるんだろう…

「辛いの? まひろ」
「ううん、違う。大丈夫…」

涙が止まらなかった。
709望み  (No.11):04/07/14 00:35 ID:I82rxXE+
次に目を覚ましたとき、私はまだ夢を見てるんじゃないかと思った。
だって、昨日の晩からずっと頭から離れなかった人の顔がそこにあったから。

「…お兄ちゃん」
「大丈夫か、まひろ。風邪引いたんだって?」

もう、言葉にならなかった。
堰を切ったように涙があふれ出た。

「う…ぐっ、わたし、私…」
「何も言わなくていい、まひろ…」

…こんなに泣いたのは小学生のとき以来だと思う。
その間、お兄ちゃんはずっと黙って私を抱き締めていてくれた。



…そして涙も涸れ尽くした頃。

「…ごめんね、もう大丈夫」

私は、そっとお兄ちゃんから身体を離す。

「いいのか?」
「うんっ」

私は精一杯の笑顔でそう答えた。
710望み  (No.12):04/07/14 00:36 ID:I82rxXE+
お兄ちゃんの瞳。声。大きな手。
全部、私を優しく包み込んでくれる。

私の指先は汚れてしまっているけれど、それでもお兄ちゃんは私を抱き締めてくれる。

そんなお兄ちゃんの優しさに、私は笑顔で応えたい。
お兄ちゃんの優しさがあれば、私は笑顔でいられる。

良き妹。良き兄妹。

…それが、私の望みなんだ。



−Fin.−
711名無しさん@ピンキー:04/07/14 00:39 ID:I82rxXE+
まっぴー→カズキの(一応)続きモノ、完結編でつ

冒頭で斗貴子さんメインの話だと思った方いたらスマソ
712名無しさん@ピンキー:04/07/14 01:29 ID:NwMla37f
(´Å`) エッチなまひろタン、ブラボー!
713名無しさん@ピンキー:04/07/14 01:44 ID:Bp1T/l+E
eroero-
まひろ(*´Д`)
714名無しさん@ピンキー:04/07/14 02:31 ID:83kwY/pF
萌えスレの海編ネタ読んで尻とまひろに萌えてしまった・・・
需要も供給もありゃしねェ(´・ω・`)
715名無しさん@ピンキー:04/07/14 11:06 ID:ciUcd2So
>>711
GJ!
まひろたん最高でつ。
ちょっと切ないな(*´Д`) ハァハァ
716名無しさん@ピンキー:04/07/14 12:44 ID:jlA3aqCQ
>>711
ブラコンまひろタソ。゜+.(・∀・)゜+.゜イイ!!
萌えますた
717名無しさん@ピンキー:04/07/14 15:02 ID:2Lr4sFKI
718名無しさん@ピンキー:04/07/14 15:14 ID:Nkd8kR+v
いま気づいたけど、容量が433KB。
450KB越えたら次スレを建てないと。
719名無しさん@ピンキー:04/07/14 19:32 ID:MUL52lG5
まだ立ってから3ヶ月か、早いな
720544:04/07/14 19:57 ID:WJ3DGmjD
>>695を書いたものでつ。

一応続きは書いてるのだが、頭の中のピンクタイフーンは過ぎ去ってしまったので
さっぱり筆が進まない(´・ω・`)

タイトルは『涙のあと-Hでキレイな斗貴子さん-』の予定で、『涙』、『涙ura ver.』とともに
『涙』シリーズ?の一つという位置づけなので、必ず最後まで書き上げます。
待ってくれてる人がいたらゴメン。気長に待っててください。

あと、ここ最近の夜更かしがたたってマジに実生活がやばいことになりそうだし。
ていうかすでにやばい  ̄|_|○


721名無しさん@ピンキー:04/07/14 21:56 ID:nBSXnOF+
俺なんか半年放置してる(`・ω・´)
しかも別の話を書いてる途中なのであと8ヶ月くらい忘れててください
722名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:48 ID:w0LcQUqg
俺の知っている偉人で、こんな事を言った人がいる…
「慌てない慌てない、一休み一休み。」

と言うわけなので皆さん慌てずマイペースでガンガッテください。
723名無しさん@ピンキー:04/07/14 22:53 ID:NluE9zEN
マイペースというか好きなようにやっていたら、また長くなってしまった。
と、いうかこいつら勝手にストロベリだすから手におえない。
と、いうわけでストロベリー戦士・とっきゅん 第三話、お届けいたします。

ちなみに三話にしてOPテーマ完成。と、いっても萌えスレに昔投下
したものをサルベージしただけですが。ここは21禁板なので、わかる人も多いはず。

レス番見誤ってなければ、>>735辺りのはず


と、いうわけで→                               開劇。
「あーあ、こんな時期に風邪引くなんてちょっと失敗」
−寄宿舎。まひろは一人部屋で安静にしていた。どうやら、軽く風邪を引いたらしい。
「・・・さーちゃんからメールだ。えっと・・・銀成町にヒーロー出現・・・?」
それは掲示板に貼られていたカズキと斗貴子の写真であった。さーちゃんが暇つぶしになれば
と思って、まひろにメールをしたのだろう。
「なになに・・・わ、かっこいい〜。超槍戦士・サンゼリオンと、女の人の方は・・・?」

ストロベリー戦士・とっきゅん 第三話 「トキメキ☆恐るるべきは武藤遺伝子」

「斗貴子さん!」
街に向かって走りながら、カズキは斗貴子に呼びかける。
「何だ?」 「敵ってさ、どこにいるの?」
ピタッ
「・・・そういえば、聞いてないな」
カズキのなにげない言葉に、斗貴子は足を止める。そう、ブラボーは場所を伝え忘れたのだ。
「ぁんの道楽オヤジめ・・・」
(斗貴子さんが怖い・・・)
確かに、今の彼女なら、気だけで像でも殺せそうだ。
しかして、敵の場所がわからないのは深刻な問題である。今こうしている間にも、誰かが
襲われているのかもしれないのだ。
「斗貴子さん!とりあえず動こう!ここにいてもしょうがない」
「賛成だ。まずは手分けして敵を・・・」
キィィィィィィィィィン
彼らが二手に分かれようとした時、奇妙な音が彼らの耳に届いた。
「・・・なに?今の音」
「あれは・・・確か・・・いや、まさか・・・でも、金城にしても・・・」
どうやら斗貴子には心当たりがあるらしい。何やらぶつぶつと呟き始めた。
「斗貴子さん!知ってるの?」
「ああ、あれはおそらく・・・いや、まずはそこへ行くのが先だ。行くぞ、こっちだ!」
「了解!」
音の発信源に敵はいるはず。そう判断して二人は敵の下へ向かった。
「おそらくこの辺りのはずだが・・・」
たどり着いたのは、最早取り壊された病院跡。その様相はお化け工場に並ぶ心霊スポットの
名にふさわしいものである。土地も広く、ここなら暴れるのに色々と都合がいいだろう。
「え〜っと・・・あ、いた!あそこ!」
カズキは少し遠くの方を指差す。すると確かにそこには人の姿があった。
近寄って見ると、それは背中をこちらに向けていた。だが、その姿には見覚えがある。
「やはりキサマか・・・陣内、と言ったか」
「陣内!?それって確か、金城にとどめをさしたヤツの名前…生きてたのか」
カズキは陣内と顔をあわせた事がない故に、斗貴子尋ねる。だが、斗貴子は頭をふって答える。
「いや、ヤツは間違いなく私が倒したはずだ。おそらく・・・銀城と同じだろう」
斗貴子が銀城の名を出すと、沈黙を守っていたそれが口を開いた。
「フフフ、さすがは銀城を倒した戦士。鋭いですね。そう!私は陣内などではない!」
そこで一旦言葉を切り、それは勢いよくこちらを振り向いた。
「私の名は陣外!ホムンクルス陣外です!」
「その顔、その声、その口調・・・全てが陣内と同じか。と、すると先程の音は・・・」
斗貴子の言葉半ばで、辺りに無数の人の気配が生まれる。先程の音は、一般人を操り、
ここへ集める為の音だったらしい。
「その通り!さぁ、集いなさい!私の可愛い猛獣たちよ!」
そういって陣外が手にした鞭のようなものを、地面に叩きつけると、彼らが現れた。

('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
「さぁ!猛獣たち・・・あれ?」
現れた面々を見て、陣外の目が点になる。が、すぐに平静さを取り戻して、
「・・・ええい、とにかく行きなさい!猛獣達よ!」
そう叫んで、鞭を叩きつける。どうやらその鞭が操るもとになっているようだ。
「マンドクセ('A`)」「イタイノイヤダ('A`)」「サンジノオンナキョウミネ('A`)」
ところが、男たちはなかなか動こうとしない。本人たちの性格が強すぎるらしい。
微妙に操れていないようである。
「・・・えーっと、斗貴子さん。陣内ってやつ、もしかしてアホだった?」
「・・・まぁ、手足が入れ替わっていても気づかなかったくらいだからな・・・それより」
呆れつつも、斗貴子は思い出したように、核鉄を取り出した。カズキもそれに習う。
シュルルルルル、ガチン!
斗貴子とカズキはカードを腰にセットした。そして、今回もカズキから先に変身する。
「太陽よ!俺に力を!変身!」 ピカー
光が消えて、カズキの姿が変わる。
「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ…悪を倒せと俺を呼ぶ」
「・・・前回と口上が違うな」
どうやら、毎回変えることにしたらしい。カズキの口上は続く。
「聞け、悪人ども!俺は太陽の戦士…超槍戦士・サンゼリオン!」
じっくりたっぷり気合を入れて、カズキの口上が終わる。次は斗貴子が変身する番だ。
「では・・・カズキ・・・」「うん・・・」
二人の顔が赤くなり、そして斗貴子はカズキにそっと抱きつく。そして変身する。

はずだった。
「・・・何故だ?核鉄が反応しない。どういうことだ?」
何故か変身ができない。前回はちゃんとできたのに、だ。
「ええい、もう猛獣たち!今がチャンスです!お行きなさい!」
それを見て陣外が、さっきより激しく鞭を打ち付けつつ叫ぶ。今度は効いたようだ。
「マンドクセ('A`)」「デモショウガネ('A`)」「サンジノオンナキョウミネ('A`)」
じわじわと男たちが寄ってくる。だが、未だ斗貴子は変身できない。
「・・・く!取りあえず俺が!」
焦ったカズキが前に出ようとした時、斗貴子は気づいた。
(もしかして・・・でも、もしそうなら!)
そして斗貴子は、突然カズキを押し倒す。
「ちょ、ちょっと斗貴子さん!?」
「いいから、ちょっと大人しくしてなさい!」
困惑するカズキを他所に、斗貴子は一人起き上がり、カズキの頭を自らの膝に乗せる。
「斗貴子さん・・・これって・・・膝枕?」
そう、斗貴子が始めたのは膝枕である。膝枕なのだ。膝枕!膝枕!ひ!ざ!ま!く!ら!
以前!具体的には第二巻!第17話!202ページ!一コマ目と三コマ目にて!斗貴子が!
カズキに!朝日を浴びながら!した!あの膝枕でくぁwせdrftgyふじこlp;@
・・・失礼。ともあれ、膝枕である。
「マンド、マンド、マンド…ウゥ('A`)」「メガイタイ('A`)」「サンジノオンナキョウミネ('A`)」
膝枕の威力は絶大だ。そのあまりの威力に男たちも動きを止める。
「えっと・・・斗貴子さん?」 「・・・やはり」
カズキの問いには答えず、斗貴子はすっと立ち上がる。そして再び変身の構えを取る。
「ストロベリーパワー満点☆ストロベリー、メイク、アップ!」
ガキン!斗貴子は核鉄をカードにはめ、そして例のポーズを取る。
ピカー!
今度は核鉄が反応し、そして斗貴子の姿が変わる。光が収まった後に現れた、美しき戦士。
「街の人々の平和を脅かす悪党!たとえ世界が許しても、月と私は許しはしない!」
セーラー服に、リボンを結び、そして口上を述べる。
「貴方を討つは愛の力。愛の力は苺の力!」
その戦士の、その戦士の名は・・・
「ストロベリー戦士・とっきゅん!ここに見参!・・・貴方のハートをブチ撒けチャウゾ☆」

ドガーン!
派手な名乗りとポーズに併せて、今回も何故か爆発が起きる。最早突っ込む気も起きない。
「斗貴子さん!よかった、変身できた!」
「とっきゅん。心配かけたわね。でももう大丈夫。原因もわかったわ」
嬉しそうに声をかけるカズキに訂正を入れつつ、斗貴子は微笑む。
「簡単なことよ。変身するには核鉄に、ストロベリーパワーを溜めなくちゃいけないの」
疑問符を頭に浮かべるカズキに、斗貴子は説明を始める。
「で、前回はあれでよかったわけだけども・・・どうやら、慣れちゃったみたい☆てへ☆」
そう言って、斗貴子は舌を出す。変身前後でここまで性格が変わるものなのか。
「ふむふむ、なるほど…って、ことは!?次からはもっと凄い事をしないと・・・」
「コラ、顔がにやけてるぞ。エロスは程ほどに、ね」
一体何を想像したのか、カズキの顔が赤くなり、つられて斗貴子も赤面する。
「む、そういうとっきゅんだって、嬉しそうじゃない」
「え、こ、これは・・・」
どうやら、想像したのはカズキだけではないらしい。ストロベリーなことですね。
「ええい!人を無視して、ふざけた人たちですね!貴方たちは!」
二人の世界が形成され始めた所に、陣外が入り込む。どうやら、男達が元に戻ったらしい。
「さぁ、お行きなさい!私のかわ・・・いえ、猛獣さん達!ヤツらを倒した暁には、女性を
 適当に操って、貴方達に与えてあげましょう!」
「マンドクセ('∀`)」「イタイノヤダ('∀`)」「サンジノオンナキョウミネ('∀`)」
男達は嬉々としてカズキ達ににじり寄る。本当に操られているのだろうか。
「来た!どうする?とっきゅん。まさか倒すわけにもいかないし・・・」
困り顔で尋ねるカズキに、斗貴子は不敵に笑う。
「大丈夫、私に任せて。いくわよ!ストロベリー・ワールド!」

トキューーーーーーーーーーーーーン!
瞬間、辺りに甘い空気が立ち込める。そしていつの間にやらピクニックセットが。
「はい、カズキ。私が作ってきたお弁当た・べ・て☆はい、あ〜ん・・・」
「ちょ、ちょっと斗貴子さん。こんな所で恥ずかしいよ」
いきなりピクニックセットが出現したことについては言及しないのね。
「そう・・・私のお弁当がまずそうだから食べてくれないのね・・・くすん・・・」
「たたたたたたた、食べるよ。ほら、あ〜ん」
パクッと、カズキは意を決して食べる。味は普通のようだ。
「ねぇ、おいしい?」
「うん、おいしいよ。(何だろう?今胸の核鉄が反応した気がする。気のせいかな)」
斗貴子の弁当は普通に美味しいようだ。カズキは次々と平らげていく。
「もう、味わって食べてよね。あ、ご飯粒ついてるぞ☆」
「え?どこ?どこについて」
カズキの言葉を遮って、斗貴子はカズキの頬についていた米粒を取り、そのまま口に運ぶ。
「ふふふ、子供みたいなんだから」
照れるカズキに対して、嬉しそうに斗貴子は微笑む。
「ウ、ウ、ウ・・・・('A`)」「ウラヤマシィ('A`)」「サンジノオンナ・・・ナンテ・・・キョウミネ('A`)」
なるほど。この技は精神攻撃のようだ。しかも効果は覿面である。男達は完全に戦意を
失ったようだ。そこに、さらに斗貴子が追い討ちをかける。
「もう食べちゃったのね。たくさん食べて疲れたでしょう。ほら、いいわよ」
斗貴子は優しく微笑んで、カズキの頭を自らの膝に誘う。
「「「ウツダシノウ(-_-) (-_-) (-_-) 」」」
それはあまりにもあまりな威力だったらしい。男達はとんでもない事を言い始める。
「ちょ、ちょっと!まずいよとっきゅん!死ぬなんて言ってる」
さすがにカズキは動揺する。だが、斗貴子は動じない。何か策があるようだ。
「大丈夫、私に任せて。貴方たち!」
何をするつもりか、斗貴子は男たちに呼びかける。
「「「???('A`)('A`)('A`)」」」
「貴方たちの分のお弁当もあるの。私の心のこもったお弁当…食べてくれる?」
「マンドクセ('∀`)」「ハラヘッテネ('∀`)」「サンジノオンナキョウミネ('∀`)」
男たちの顔がいきなり明るくなる。どうやら手作り弁当に興味を引かれたようだ。
「嬉しい!じゃあ、はい。ここじゃ危ないから別の場所で食べてね☆」
「「「ハーイ('∀`)('∀`)('∀`)」」」」
男たちは斗貴子から弁当を受け取ると、物凄い勢いでどこかへ消えてしまった。
「あれ・・・えっと・・・あれ?」
その場に取り残された陣外。あっという間の出来事に、言葉もない。
「フフ、人の心を無理やり操ろうなんて無駄なこと。さぁ!正々堂々とかかってきなさい!」
「ぬぬぬ・・・ここは、ひとまず退散です!」
斗貴子の言葉に、しかし陣外は身を翻して廃墟となった病院の奥に逃げ込む。
「往生際の悪い・・・逃がさないわ!追うわよ!サンゼリオン」
「合点承知!」
カズキの返事を確認して、斗貴子は走り出す。カズキもそれについていく。

陣外が逃げ込んだ先は、開けた場所だった。だが、目の前には壁がある。。
「さぁ!もう逃げられないわ!観念しなさい」
そう言って斗貴子は指を陣外に突きつける。顔が赤いのは走ってきた為だろう。
「フフフ・・・逃げる?私が逃げるとでも?」
「観念しろ!2対1、敵うと思うなよ」
陣外の不敵な笑みは強がりだと思ったのか、カズキがズイっと前に出る。
「フフフ・・・それはどうでしょう・・・」
陣外の余裕は崩れない。この余裕は一体どこから来ているのか。
相談したことにより、二人に一瞬の隙が生まれた。その隙を逃さず陣外は大きく跳び退く。
「あ!」
「やっぱり逃げるんじゃないか!」
「言ったでしょう!私は逃げない、と!」
カズキ達の言葉を、自信満々に否定して、陣外は着地する。そして
「さぁ、これでも貴方たちは攻撃しやがりますか?」
不敵に言い放った陣外が、示したものとは・・・
『まひろ!?』
そう、寄宿舎にいるはずのまひろであった。気を失っているようではあるが。
「ほほう・・・とりあえずの人質のつもりでしたが、顔見知りとは。これはこれは・・・」
たまたま選んだ人間が、思わぬ効果を呼び、陣外は満足そうに喉を鳴らす。
「キサマ!何でまひろを!」
カズキの怒りが爆発する。今までに見たことのない表情だ。
「なに、備えあれば憂いなし、というやつですよ」
「・・・何て卑怯な」
「最高の褒め言葉ですよ」
斗貴子の罵りすらも心地よい音色の如く、陣外の胸に響き渡る。
「さて、私の言いたいことはわかりますね?この女の命が欲しければ、抵抗しないことです」
「く・・・」
まひろを人質に取られては、さすがにカズキ達には成す術がない。
うなだれたカズキ達を見て、陣外は気をよくする。
「いいですねぇ。素直でいいです。さて、確認の意味を込めてもう一度。卑劣な感じで…」
そこで陣外は一旦言葉を切り、ニヤ〜っと口が裂けるかの如く笑みを浮かべた。
「この女の命が欲しければ、抵抗するな」
『・・・くぅ』
屈辱ではあるが致し方ない。カズキと斗貴子は両手を挙げて、無抵抗を示した。
「さてさて、散々私の事を言ってくれましたねぇ。今度はこちらの番です。私の鞭は・・・」
その様子を見て、陣外は鞭を大きく振りかぶり、そして二人に向かって放つ。
「太いのです!」ピシッ! 「・・・あ゛う」
「硬いのです!」ビシッ! 「・・・うぐ」
「暴れっぱなしなのです!」 ビシビシィ! 『・・・ぐぅぅ』
鞭の乱打を受け、無抵抗の二人は成す術もなく、その場に崩れ去る。
「フフフ・・・意外と脆いものです」
相変わらず笑みを浮かべ、陣外は直に追い討ちをかけようと、二人の下に近づく。
「サンゼリオン!」
だが、それこそが彼らの狙いだった。
「わかってる!サンゼリオ・フラッシャー!」
変身の時とは比べ物にならない光が、辺りを包む。目くらましとしては充分だ。
「・・・く!?ええい!」
二人の意図に気づいた陣外が、まひろを回収する為だろう。彼女に向かって鞭を放つ。
カキィィィン!

だが、その鞭は空中を飛んできた何かに遮られた。驚愕する陣外。まひろの方に目をやると、
シュタッ
空中を回転しながら、斗貴子がまひろの隣に着地する。その目には何時の間にかサングラスが。
「貴方ですか!私の太くて硬い鞭を弾いたのは!」
陣外をハッキリと見据えつつ、斗貴子はブーメランのように戻ってきたそれを、キャッチした。
「ストロベリー・ティアラ。あんまり下品なものに触らせたくはないんだけど、ね」
それは髪飾りであった。リボンと同様武器になるようだ。
ともあれ、これで形勢は逆転した。陣外を挟んで斗貴子とカズキが立つ位置になる。
「さて・・・わかっているな?陣外」
カズキが冷淡な声で言う。妹を人質に取られて相当頭に来ているようだ。
「私達の妹を酷い目にあわせた罪・・・ただで済むとは思わないことね!」
ドサクサに紛れて凄い事言ってます、斗貴子さん。
「ヒ、ヒィィィィィィ」
二人の気迫に圧され、陣外が隙を見せる。そして、その隙を逃すほど、彼らは甘くない。
「今更怯えても遅い!・・・ゼリオ・トルネェェェド!」
一瞬の間にカズキは陣外に肉薄し、陣外を空高く投げ上げる。
「続けて!」
そして、自身も脅威の跳躍力で、陣外の上部に踊り出る。
「くらえ・・・サンゼリオ・バスター!」
そのままカズキは陣外を拘束し、頭を下にして地面に叩きつけるべく、落下する。
「斗貴子さん!」
だが、それだけで済ます気はないらしい。落下地点には斗貴子が待ち構えていた。
胸のブローチが光っている。どうやら先ほどの技で、パワーも溜まっているようだ。
「とっきゅん!ともあれ行くわよ!」
毎度毎度の事ながら、律儀に訂正を入れつつ、斗貴子も空へ舞い上がる。
「ストロベリィィィィィ!電光(ライトニング)!キィィィィィィック!」
そして、そのままの勢いでキックを繰り出す。しかし・・・その体勢では・・・
(あ、斗貴子さん下着モロ見え・・・白かぁ('∀`*))
ガキィィィィィィン!
正に電光と呼ぶに相応しいそのキックは、寸分違わず陣外を直撃した。
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァ!」
「痛っ!」
どうやら、カズキにも当たったようではあるが・・・

スタッ。
重力法則に従って、カズキが先に着地する。そしてそのままうずくまる。痛いようだ。
スチャ・・・ビシィ!
続けて斗貴子も着地する。うずくまるカズキは無視してポーズを決める。その瞬間、
ズドォォォォォォォォン!
卑劣なホムンクルス陣外は、鮮やかな爆煙と共に、無に還った。
「いったぁ・・・とっきゅん、巻き込まないでよ〜」
ようやく痛みから立ち直ったカズキが、恨みがましく斗貴子を見る。
「何のこと?私の技は邪な心を持ったモノにしか、当たらないはずよ?」
だが斗貴子は涼しい顔で受け流す。どうやら意図的に当てたようだ。
「・・・ハイ、スイマセンでした」
事実斗貴子の言葉通りなので、カズキは素直に謝った。
「さて・・・帰るか」
変身を解き、いつもの斗貴子に戻る。
「そうだね。あ、まひろを連れてかなくちゃ」
カズキも変身を解き、まひろの方へ走り寄る。斗貴子もそれに従う。
「・・・」
当のまひろは、気がついたらしい。陣外が爆発した辺りをぼーっと見つめていた。
「(見られちゃったか・・・ま、いいか。)大丈夫か?まひろ」
カズキが声をかけると、まひろは満面の笑みをカズキに向ける。
「うん!あのね、お兄ちゃん!今凄かったんだよ〜」
「・・・え?」
「正義の味方だよ!正義の味方!私を助けてくれたの〜」
「・・・え〜っと」
何かがおかしい。カズキが困惑していると、斗貴子が追いついた。
「どうした?カズキ」
「あ、斗貴子さん!今ね、すっごいかっこいい人が化け物と戦っていたんだよ〜」
「・・・へ?」
「あ、可愛い女の人もいたなぁ・・・何ていったっけ?サンゼリオンと…とっきゅんだ!」
まさか・・・まさかとは思うのだが
「気づいて・・・ない?」「・・・みたいだな」
天然も、ここまでくると凄いものがある。まひろは目を輝かせて先の事を思い出していた。
「あ、でも・・・あのサンゼリオンさんって、お兄ちゃん・・・」
「・・・さすがにバレるよなぁ」
「が、好きそうだよねぇ!ほら、変身〜っとか、そういうの好きでしょ?お兄ちゃん」
ズザァァァァァ!
漫画のように、カズキは盛大にその場にずっこける。どうやら本当に気づいてないらしい。
「かっこよかったなぁ・・・サンゼリオンさんかぁ」
思いを馳せるまひろを見て、カズキがふと気づく。
「まひろ。お前顔が赤いぞ。熱が出たんじゃないのか?」
「え・・・?そんなことないと思うけど」
だが、確かにまひろの顔は目に見えて赤い。
「・・・まぁ、調子を崩しているところに、あんなことがあればしょうがないだろう」
「そうだね。とりあえず、帰って安静にしてな」
「・・・は〜い」
まひろが返事したのを受けて、三人は帰ることにする。
真ん中にまひろを挟んで三人並んで帰った。まひろは終始ご満悦だったようだ。
(でも・・・本当に熱はないんだけどなぁ。何でだろ?何か胸もドキドキする・・・)
まひろが、その意味に気づくのは、まだ少し先の話・・・


次回予告

銀城に続き、陣外を撃破したカズキ達!だが、未だ敵の全貌は見えてこない。
そんな最中、三度ホムンクルスが現れる。それはまた、以前戦ったことの
あるホムンクルスであった。二人一組のそのホムンクルス。だが、一人の姿は
見えども、もう一人の姿は見えない。果たして、そのからくりの正体とは!?

次回、ストロベリー戦士・とっきゅん 第四話 「ニーハオ!謎の国からコンニチワ」

好評なようなら→                            続く。
「ストロベリー戦士・とっきゅん」元ネタ・仮面ライダーBLACK RX

山吹の光  身に纏い
キミよ   戦う人になれ
傷つく事を 恐れたら
この街は  この街は悪の手に沈む

Wake up! The hero! 走り出せ
異形と人の果てしないバトル
Wake up! The hero! 太陽よ
彼に勇気を与えてくれ

サンゼリオン 黒いベルト
サンゼリオン 赤いマフラー
今叫べ!さぁ、変身!       

優しさよりもやらしさが
大事な時があるものさ
君よ 怒りを誘惑に
変えてカズキに解き放て

(※)Make up! The heroine! 胸の奥
   君の知らない君がいるのさ
   Make up! The heroine! 早よ気付け
   誰がカズキといちゃつくのか

   苺とっきゅん いつもストロベリー
   苺とっきゅん 愛の戦士
   ストロベリー戦士とっきゅん!   (※)

(※)繰り返し
736名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:04 ID:NluE9zEN
っと、今回はここまでー。では、またー
737名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:09 ID:U1mhqI4P
リアルタイム遭遇(゚∀゚)キター!
相変わらずわけわからんノリだが
だ が そ れ が 良 い
続きが楽しみです。
ただもうちょっと日常のストロベリーシーンを入れて欲しいとか思ったり。
とにかくGJ!ヽ(`Д´)ノウォー
738名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:15 ID:Rp1zw+jx
終始イチャついてるだけじゃねーかよ!w
変身方法が段々すごいことになっていきそうだ
739名無しさん@ピンキー:04/07/14 23:23 ID:C4p/s7Rk
ブチ撒けラレチャッタゾ☆
740名無しさん@ピンキー:04/07/15 00:08 ID:9QjjLXWM
感想もテンション高いなおいw
741名無しさん@ピンキー:04/07/15 00:55 ID:ja8slbax
(´∀`)普通におもしろかったーストロベリーバンザイ!!
742名無しさん@ピンキー:04/07/15 01:29 ID:cnny4g1A
GJ。
次回の敵の名前は何だろう。肥と痩かな。
743名無しさん@ピンキー:04/07/15 02:03 ID:tXswdnc9
乙ブラボー。
ところで、とっきゅんが某蝶昂天使を彷彿とさせるんですが。
心臓に核鉄もといDDD(ドキドキダイナモ)埋め込んでるんじゃないかと疑うほどに(w
744名無しさん@ピンキー:04/07/15 03:42 ID:laKYIKsL
GJ!!ストロベリーワールド、強力過ぎですよお兄さん!!
745723:04/07/15 08:35 ID:HNPbjg40
感想、感謝です
日常のストロベリーはもう少し増やしたいんだけど、どうにもこうにも
とっきゅんが俺の手を離れて勝手にカズキといちゃいちゃし始めるので、
一回一回が長くなってしまう。構成力が足りないなと、反省。
次は、日常に力を入れようかな、と模索中。

ちなみに、とっきゅんもカズキもモデルはいない、かな。
好き勝手に動いて、勝手にキャラが形成されてる感じ。
746名無しさん@ピンキー:04/07/15 12:43 ID:b1lNWpbd
次スレたてるの?
747名無しさん@ピンキー:04/07/15 14:36 ID:qRlWNPx1
立てるか?
748名無しさん@ピンキー:04/07/16 01:00 ID:30mMZgDW
タテルノマンドクセ('A`)
749名無しさん@ピンキー:04/07/16 01:20 ID:R4M/aOAq
立てていいんだったら俺が立てるが?
750名無しさん@ピンキー:04/07/16 01:30 ID:R4M/aOAq
ホイ、立てといたよ。

【とっきゅん】武装錬金のSS 第五章【水着】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1089908924/l50

一応関連スレを更新しといたが不備があったらスマソ。
751名無しさん@ピンキー:04/07/16 01:56 ID:cgBUwpGl
サンジノオンナキョウミネ('A`)
752名無しさん@ピンキー:04/07/16 02:05 ID:RnHe/Z/E
つか、ちと早くないか?立てるの
753名無しさん@ピンキー:04/07/16 02:36 ID:R4M/aOAq
早すぎたか?
上のほうに450K超えたら立てるというのがあったから
立てたんだが……。
754名無しさん@ピンキー:04/07/16 10:23 ID:pG/BG9t7
OKじゃね?乙彼参
755名無しさん@ピンキー:04/07/16 16:28 ID:cgBUwpGl
オツカレ('∀`)
756名無しさん@ピンキー:04/07/16 19:42 ID:GiHyCLbR
うーむむむ、
次スレ立てるの早すぎ!


スレ進行の早い週漫板ならともかく、のんびり進行のこの板では焦り過ぎかな。
480kbを超えないことには自動でDAT落ちしないんだから。

書き手の人にはSSで容量埋めをお願いしたい。
雑談では容量は大して消費しないから、980までレスを進めないと落とせないから。
757名無しさん@ピンキー:04/07/16 21:22 ID:TcRqbS/p
じゃあ、暇つぶし用にプロットでも。全然形にはなってないんだけども。
______________

俺の名は武藤カズキ。銀成高校の一年生だ。
今日の授業は終わり、帰ろうとしたんだけど・・・俺は奇妙なものを見たんだ。
それは、お化け工場に一人で向かうセーラー服におかっぱの女の子。
何故か妙に気になった俺は、その子を後をつけることにしたんだ。
工場の中に、一人佇む女の子。何をしてるんだろう、と少し近づいてみる。
キィィィィィン、キィィィィィィン

何だろう。何か耳障りな音がする。ふと女の子の方に目をやると、そこにはとんでもない
光景が広がっていたんだ。女の子に襲い掛かる謎の化け物。その姿を見た瞬間に、俺は
走り出していた。もちろん、女の子を助ける方向へ、だ。
俺が近づいてきたことに、女の子も化け物も気づいたみたいだ。化け物の方が俺にむかってくる。
来るなら、こいと身構える・・・暇もなかった。化け物は俺を一瞬で捕まえると、傍にあった
鏡に向かって突進する。ぶつかる!そう思って俺は目を閉じた・・・けど、

俺は無事だった。気づいた時にいた場所は、まだお化け工場の中だった。でも、何かが違う。
女の子がいなくなってる。それに、とてつもない違和感がある。その違和感は、横にあった
作業用の看板を見た瞬間、氷解した。逆なんだ、全て。まるで鏡に映したみたいに。
困惑する俺に、化け物が襲い掛かる。今度こそダメだ、と思った瞬間、それは現れた。
ザシュ!それは、いや、その人は刃物のようなもので、化け物の足を切り裂く。
何だろう、腰の辺りから、ロボットアームみたいなものが生えている、それも四本。
その人は、俺に背を向けたまま、何かカードのような物を取り出して、アームにはめる。
758名無しさん@ピンキー:04/07/16 21:26 ID:TcRqbS/p
ファイナルベント、どこからか、機械的な声が聞こえた。そして、その人は高く跳びあがる。
その瞬間、ロボットアームがその人にまとわりつき、その人は一つの刃となって、化け物に
襲い掛かる。一瞬だった。化け物は断末魔の叫びもあげずに、死んでいった。
その人が振り返る。その時気づいた。さっきの女の子だ。でも、この子は一体?
「ミラーワールドに入ってしまったか・・・仕方がない。これを使いなさい。」
そう言って、彼女は俺にカードデッキのような物と、六角形の金属を渡した。
「それで変身して、そこの鏡から出なさい。そして、全ての事を忘れなさい」
俺は、彼女に言われた通りに、デッキをセットして、そこに金属をセットする。
ギュィィィィィィン。俺の姿が変わった。そこかしこに、アーマーみたいなものがついてる。
「よし。さぁ、そこから出なさい。ここはキミのいるべき場所じゃない」
それが、俺と彼女−津村斗貴子−との出会いだった。その時は、あんなことになるなんて
思っても見なかったんだ。俺も、彼女も。この瞬間から、俺の運命の歯車が軋み始めた。

_____________

とまぁ、こんな感じで。元ネタは言わずもがなの仮面ライダー龍騎。
と、いっても、コレ書いてる暇あったら、某苺戦士をとっとと書けってな
もんなんだけど。急に妄想が浮かんできたから、とりあえず形にしてみた。
妄想って止まんないね。最初錬金のメンバーで龍騎やったらどうなるかな、だったのが
いつの間にやらほとんどの配役が決定してるし。
アレを終わらせた後、迷惑でなかったらこれを書くよ、という風に自分を追い込んでおく。

ただ不安なのが、エロパロ板であるのにも関わらず、エロもなしに、しょうもないパロディ
ネタを延々とやっていていいものかどうか・・・まぁ、暇つぶし程度のつもりで、どうぞ。
759名無しさん@ピンキー:04/07/16 21:35 ID:GiHyCLbR
>>758
つまりはスレ移転の後のこの場で遠慮なくエロ無しをするってことで。
760名無しさん@ピンキー:04/07/16 22:00 ID:LFDVDA3q
(・∀・)イイヨイイヨー!



大浜ぁぁぁぁぁぁあ!
(・∀・)人(・∀・)ナカーマ
・・・orz
761名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:11 ID:Tf9rIIYP
ん、えろいの投下しようと思ったのでつが、
こっちでなくていいのかな?
762名無しさん@ピンキー:04/07/16 23:14 ID:GiHyCLbR
>>761
こっちにお願い!
763インプリンティング  (No.1):04/07/17 01:59 ID:7qPMH2I1
まったく、何が面白いというのだろう。

…ようやく、顔の火照りもおさまってきた。

沙織がどこかしらからか手に入れてきた、本。
女の裸体が羅列された、劣情を催させる記号の集合体。

そう、それはただの記号だ。
けして手で触れることはできない。
なんの感情も持たない、ただの薄っぺらい紙の束だ。

そんなもので、刹那的に心と身体が満たされたように錯覚して、
一体何になるのだろう。

私は、ああいった類のモノには嫌悪感を抱くようにしている。
そうしなければ、自らの心の奥底から湧いてくる黒い衝動を
抑えきれなくなってしまうからだ。
764インプリンティング  (No.2):04/07/17 02:00 ID:7qPMH2I1
「ねぇねぇ、あの先生ってアリクイに似てるよね」

銀成学園の入学式の日。
ホームルームの終わった直後、私はすぐ後ろの少女から突然
声をかけられた。

「…え? ええ、そうかもしれないわね」
「だよね。そう思うよね!」

思いっきり訝しげな顔で振り向いたはずだったが、彼女は気にもせずに
言葉を続けた。

「口がこーんな風にとがってて、なんかモソモソ…ってしゃべってた」

えへへ、と嬉しそうに笑う。
私は思わず苦笑いする。

「あんな担任の先生だったら、きっと毎日のホームルームも楽しいよね。
 ねっ、ちーちん」
「…ちー…?」
「さっき自己紹介、してたでしょ?」

自己紹介は確かにした。
でも、あだ名まで名乗った覚えはない。

「私はまひろ。全部平仮名で書くの…って、さっきもそういったよね、私」
「…」

彼女は再び微笑んだ。
765インプリンティング  (No.3):04/07/17 02:01 ID:7qPMH2I1
馴れ馴れしい子だ、と思った。
でも、不思議と不快じゃなかった。

「ちーちんも寄宿舎だよね。部屋、何号?」

ああ、そういえば入学式より前に、どこかで顔を見かけたような気がした。

「308号」
「わぁ、偶然。私は307なんだ。お隣さんだね」

まひろはとても嬉しそうだった。
確かに、ただのクラスメイトというよりは親近感はあるかもしれないけれど。

「ねぇさーちゃーん、ちーちんってば私のお隣さんなんだってー!」

右手を大きく振りながら、教室の反対側の角のほうまで声を投げかけるまひろ。
肩のあたりでヒラヒラと手を振り、応える少女。
名は、確か沙織といったか。

「うんまっぴー、今そっち行くー」

手早く荷物をまとめ、駆け寄ってくる。

「へぇ、あなたも寄宿舎なんだ」

隣の空いた席から椅子を引きずり出し、すかさずまひろの机のすぐ横に陣取った。
そして、他愛もない世間話に花を咲かせた。

それが、私達の出会いだった。
766インプリンティング  (No.4):04/07/17 02:02 ID:7qPMH2I1
それからは三人でいることが多くなった。
三人とも寄宿舎で生活していたから、朝起きてから夜床に就くまで、それこそ
一日中一緒に過ごしていた。

まひろと沙織が楽しそうにおしゃべりを繰り広げ、私がそれに耳を傾ける、
というのがお決まりの図だった。

まひろ達は私が会話に参加することを強制しなかった。
かといって、疎外するようなこともなかった。

一緒に、いるだけでいい。

口にこそ出さなかったものの、まひろ達は私が落ち着くキョリ間を尊重してくれた。

自分を理解し、受け入れてくれる人がいる。
それはなんと心地よいことなんだろう。

私は、二人を理解したいと思った。
受け入れたいと思った。
二人の気持ちに応えたいと思った。

…本当の友達になりたいと思った。
767インプリンティング  (No.5):04/07/17 02:04 ID:7qPMH2I1
それは、初めての経験だった。

寄宿舎には学生が何十人と暮らしており、その為の施設も用意されている。
図書室、娯楽室、湯沸室、集会室…。
共同浴場も、その一つだ。

「ねぇちーちん、一緒にお風呂入ろ!」

その日、なんの前触れもなしにまひろが部屋にやってきた。
消灯時間にはまだ早いが、そろそろあくびのひとつも出ていい時間帯だった。

「いや、私人ごみは嫌いだから…」

そういって目を逸らす。

「えー、こんな時間じゃもう誰も入ってないよ」

そうなのだ。
23:00、午後十一時。
この時間になると、もうのんびりと湯船に浸かっているような女子生徒はいない。
私はわざわざそんな遅い時間帯を選んで、共同浴場を利用していた。
768インプリンティング  (No.6):04/07/17 02:04 ID:7qPMH2I1
人ごみが嫌いなのは嘘ではない。
ただ…

「女の子同士、恥ずかしがることなんてないじゃない」

図星。
先手を打たれてしまった。

「い、いやその…」

思わず言葉に詰まってしまう。

「いつもはさーちゃんと一緒なんだけど、マンガ読んでたら居眠りしちゃって」
「起こしに来てくれたみたいなんだけど、全然起きれなくってこんな時間」
「そういえばちーちんと一緒に入ったことなかったな、って思ったから来たの」

仲の良い女友達が、背中を流し合う。
確かに、女同士恥ずかしがることはない。
でも、何事にも段階というものがある。
心の準備というものが必要だ。
そもそも…

「ね、背中流しっこしよ?」
「で、でも…」
「早くしないと閉まっちゃうよー」

…結局、否応無しに一緒にお風呂に入ることになってしまった。
769インプリンティング  (No.7):04/07/17 02:06 ID:7qPMH2I1
静まり返った脱衣室。

まひろが服を脱ぐ布擦れの音だけが聞こえる。
次第に薄いピンク色の下着姿が露になってくる。

「…」

思わず、見とれてしまう。
そしてブラジャーとショーツがカゴの中に丸め込まれ、まひろは一糸まとわぬ姿に
なった。

「あれ、まだ脱いでないの?」

キョトンとした顔で振り向くまひろ。
その豊かな胸のふくらみが、ゆっくりと揺れる。
カッと頭に血が昇る。

「どうしたの?」

顔を覗き込まれる。
自然と乳房が強調される。

私はすでに走り出していた。
私を呼ぶ声が聞こえたような気がしたが、振り向く余裕などなかった。
770インプリンティング  (No.8):04/07/17 02:07 ID:7qPMH2I1
まひろの、身体。
女性の、身体。

腰まで伸びた長い髪。
制服の上からも分かるくらい、豊かで形のよい胸。
唇と同じ、きれいなピンク色の乳首。
くびれた腰。
秘部を覆い隠すうっすらとした茂み。
スラリと伸びた脚。

…そのどれもが女性らしさを強く感じさせた。
とても、美しかった。

自分の身体ならばいくらでも見たことがある。
女性の身体自体は見慣れたものだったが、まひろのそれはとても鮮烈な
印象を残した。

…胸がドキドキする。
自分でも、ここまで免疫がないとは思わなかった。
他人のハダカにここまで動揺するなんて。
他人?
自分以外の人のハダカだから?
違う。まひろのハダカだから、こんなにドキドキしてる…。
でも、何故…?

答えは出なかった。
その日はなかなか寝付けなかった。
771インプリンティング  (No.9):04/07/17 02:08 ID:7qPMH2I1
次の日。
寝不足で、少し頭がぼーっとした。

「もー、急に走って行っちゃうんだから」

まひろが口を尖らせる。

「…ごめん」

素直に謝る。
謝罪の言葉を聞いて満足したからなのか、まひろはそれ以上詮索してこなかった。

それからペチャクチャおしゃべりをしながら、沙織と三人で教室へ向かった。
適当に相槌を打ったりしていたが、内容は覚えていない。

ずっと、別のことを考えていた。

まひろの唇が、せわしなく動く。
そのきれいなピンク色は、鮮やかに昨晩の光景を蘇らせてくれていた。

「…じゃあ、今晩は三人でバスタイム、ね」

…私はその言葉を思い切り聞き逃していた。
772インプリンティング  (No.10):04/07/17 02:09 ID:7qPMH2I1
その日の晩、午後十時半過ぎ。

今度はまひろと沙織、二人の来訪者が私を絶望の淵に陥れてくれた。

「…え? え?」
「え?じゃないっ」
「今朝約束したじゃない〜」

まひろと沙織、二人に両腕をつかまれて共同浴場に連行される。

「ま、待って…!」
「待たなーい!!」
「昨日、結局入らずじまいでしょ? 女の子はいつもキレイにしとかないと」
「か、身体はちゃんとふいたって」
「まーまー、湯船にゆっくり浸かったほうが寝付きもいいから」
「女同士、水入らず。ね?」

…ツッコミをする余裕もなかった。
773インプリンティング  (No.11):04/07/17 02:11 ID:7qPMH2I1
…私はずっとうつむきっぱなしだった。

他に誰もいないのをいいことに、まひろと沙織ははしゃぎっぱなしだった。
三人で輪になって背中を流したり、誰が一番長く湯船に潜っていられるか、
なんて競争もしたりした。

…もう、羞恥心も何もあったもんじゃなかった。
いや、別の意味では非常に恥ずかしかった。

でも、そんな状況を私は少なからず楽しんでいた。
以前の私では考えられないことだ。
まひろ達と一緒の時間を過ごすことで、私は変わっていったのだ。

三人で一緒にいるのはすごく楽しい。
とても幸せだと感じる。

まひろは怒ったり沈んだりといった表情を滅多に見せない。
いつも、笑顔を見せてくれていた。
それはとても素敵なことだと思う。

…私は、いつしかまひろを愛しいと感じるようになっていた。
774インプリンティング  (No.12):04/07/17 02:12 ID:7qPMH2I1
初めてまひろのハダカを目の当たりにした瞬間。
あの時の光景が、強烈にフラッシュバックしてくる。

まひろの、身体。
それに触れたい。

もし、二人きりでお風呂に入りたい、といったらまひろは応じてくれるだろうか?

私はその眼差しで、じっくりとまひろの身体を堪能する。
その愛らしい唇はこう告げるに違いない。

「なぁに、ちーちん。恥ずかしいよ…」

私は顔を近付ける。
きっとまひろは気付かない。
私がその唇を奪ってしまおうと思っているなどとは。

柔らかい感触。
唇が触れ合う。

驚いたような表情。
まひろは咄嗟に顔を離そうとするだろう。
でも、それはかなわない。

何故なら、私がそれを見越してまひろの首に両腕を回し、その艶やかな髪ごと
抱き締めてしまうからだ。
775インプリンティング  (No.13):04/07/17 02:12 ID:7qPMH2I1
そして私は舌でまひろの唇を味わう。
唾液の交換をする。
徐々に唇の中へと割り入って、彼女の舌を探し当てる。

「んー、む、ぅ…」

もう、その頃には抵抗しようなどという気力はなくなっているだろう。

肩から腕、その滑らかな肌を手のひら全体で堪能しつつ、私はまひろの乳房に手を滑らせる。
豊かで形のよい乳房。
とても柔らかく、張りがあるに違いない。
その絶妙な曲線に合わせ、指先と手のひらを這わせる。

「うんっ、あ…」

吐息が漏れ、私の鼻先に甘い香りをもたらす。

そしてその真ん中にある突起物。
それを指先で押し込む。

「ぃ、はぁっ…!」

まひろの身体の中でも、恐らく一番敏感な部分のひとつ。
きれいなピンク色の乳首を激しく攻め立てる。

乳首をつまみ上げ、唇で吸い上げる。
赤ん坊がその小さな口で吸い付くためにあるそれは、このような刺激を受けるにはきっと
敏感すぎるだろう。
776インプリンティング  (No.14):04/07/17 02:13 ID:7qPMH2I1
「あぅっ、はぁぁぁぁあっ!」

一際大きな喘ぎ声を聞きながらもう片方の指をそのまま下に滑らせ、もうひとつの魅惑的な
ふくらみまで到達させる。

形よく、キュッとしまったお尻。
それをゆっくりと、ゆっくりと撫ぜ回す。

唇を乳首から離し、ゆっくりと舌先をおへそまで下ろしていく。

まひろに床まで腰を下ろさせ、手でゆっくりと太股を押し広げる。
まひろの恥ずかしい部分が露になる。
既に愛液でグチョグチョになっており、床に大きなシミをつける源泉と化していた。

そこに、口付ける。
甘い香りが鼻をつく。
舌を、差し入れる。

そして、一切の外界の音が遮断された。

ただ液体がかき混ぜられるような音とまひろの喘ぎ声だけが、ずっと私の頭の中で
鳴り響いていた。
777インプリンティング  (No.15):04/07/17 02:15 ID:7qPMH2I1
ポーカーフェイスには自信がある。
自らをコントロールする術も持ち合わせている。
自慰さえすれば、身体は満たされるのだ。

私とまひろは深い友情で結ばれている。
それで、心は満たされている。

心も身体も満たされる。

それで十分だ。
それ以上、何を望むというのだろう。

それだけで、十分なのだ…
778名無しさん@ピンキー:04/07/17 02:19 ID:7qPMH2I1
以上でちーちん→まっぴー話終わり。
>>667からシナリオ分岐してみますた

ちーちんをガチ百合にしちゃってスマソ
779名無しさん@ピンキー:04/07/17 02:21 ID:79JanSB2
ヌルポ
780名無しさん@ピンキー:04/07/17 02:25 ID:UQFC3oFq
寝れなくなっちまったよw
乙!
781名無しさん@ピンキー:04/07/17 02:28 ID:HIcF1R6D
34号を読んでこんな光景がうかんだ。

「…種類が少ないな」
「斗貴子さん、このへんで水着を売っているのはここだけみたい」
「六枡先輩が穴場と言ってたけど」
「確かに、浜辺の広さに比べて人も店も少ないね」

などと海豚海岸海水浴場近くの店で水着を調達中。

サイズと予算の制約から数着の候補を選んで順に試着。特技の早着替えが役に立つ。
最後の候補を着た自分を試着室の鏡に写す。黒のセパレート。
(カズキは気に入ってくれるかな…)
などと考えている自分に気づき、顔を赤く染めてみたり。

(…最初のワンピースが無難か?)
と思案していると、試着室のカーテンが少し開き、まひろが顔だけを突っ込んできた。
「おn…斗貴子さん、良く似合ってるよ!お兄ちゃん、そういうの、大好きだし!」
「イヤ、カズキの趣味に合わせたわけでは…」
「うんうん、さすが良くわかってるね!じゃあ、私、先にお金を払ってくるね」
「オイ!ちょっと!」
水着についていた値札を外し、レジに走っていくまひろ。
「まったく…まあ、カズキが喜ぶなら…いいか」と口に出してしまい、また顔を赤くしてみたり。
782名無しさん@ピンキー:04/07/17 03:34 ID:rsaC9/8h
GJ !(≧∇≦)b
7831/2:04/07/18 21:26 ID:Wz436P4r
一学期終盤のある日。サン・ジェルマン病院。

「ご苦労だったな」
「うん、ただいま」
検査入院を終えたカズキは少し疲れた顔を見せた。
着替えの荷物を半分持ってやり、学生寮へと歩を向ける。
「大丈夫か?」
「うん、こういうの初めてだから、いろいろびっくりしただけ」
「そうか、ならいいが」

寮に入ってカズキの部屋に向う途中で六枡と顔を会わせた。
「例の件、終業式の次の日からでいいか?」
「斗貴子さん、空いてる?」
「ああ、空いてるが」
「じゃあそれでいいよ、六枡」
「了解。手配しておく」
そう言いながら軽く手を上げて去っていく六枡。
何の話だ?…後で、カズキに聞いておかねば。

「ふぅ」と部屋に入ってすぐにベットに腰を降ろすカズキ。
やはり疲れているのだろう。錬金術に絡んだ一般的でない検査もあると聞く。
腰を降ろしたまま体を伸ばしているカズキに飲み物を渡してやった。
いつもと逆だ。顔を見合わせて笑う。
7842/2:04/07/18 21:27 ID:Wz436P4r
自分の分のペットボトルを開けて一口飲んだ後、カバンからプリント類を取り出す。
「キミが休んでいた間の授業のプリントだ。こっちがノートのコピー」
カズキがノートのコピーをバラバラ見ながら言う。
「斗貴子さん、すごいね。高校に行ってなかったに授業にちゃんとついてってる」
「高校への潜入任務が何度かあったからな」
「そっか。オレなんか特訓とかでサボりが多かったから、もう大変」と言って笑う。
プリントの説明を簡単に済ませる。疲れているカズキのところに長居はできない。
「私は部屋に戻る。わからないところは後で聞いてくれ」
「うん。ありがとう、斗貴子さん」

「斗貴子さん!」
部屋を出ようとして呼び止められた。振り向く。
下を向いたカズキが小さな声で言う。
「…オレ、変わっちゃったかな?」
「!?」
「黒核鉄のことは気にしていない。
 もともと、斗貴子さんがオレを助けるためにしてくれたことだし。
 …でも、心が変わるのが怖い」

なんと答えればいいかわからない。むしろ、カズキを抱きしめたい。あの時のように。
でも、自分のその気持ちを堪える。涙を見られたくないから。
だから、部屋の扉を向いて、カズキに言葉をかけた。
「…大丈夫だ。キミは変わっていない…大丈夫だ…」
「…うん。ありがとう、斗貴子さん」
「…じゃあ」
「うん、また明日」

終業式翌日の予定を聞き忘れた斗貴子さんが真実を知るのはもう少し後になる。

(終わり…っていうか、ただの埋めネタだし)
785名無しさん@ピンキー:04/07/18 22:39 ID:gyln0OHN
>783‐784
GJ!いいカンジだ〜
786名無しさん@ピンキー:04/07/19 09:47 ID:xb4rAw6r
750です。
スレ立てやはり早すぎですか。>756

スンマソン。責任とって腹かっさばけりゃいいのですが
それやったら錬金の続きが読めないんでやめます。
その代わり萌えも燃えもエロスもない
糞つまんないSS投下してスレ埋めます。

元ネタは錬金絵板の中学生のとっきゅんの
授業参観に来るブラボーのイラストだったり。
7871/2:04/07/19 09:48 ID:xi0OpjSY
空を向いて波に体を預ける。真上に見える太陽がまぶしい。
頭の中にさっきのサーファーが浮かぶ。
あの男がここに?いったい、何のために?不安が心を占める。

「斗貴子さ〜ん」
突然聞こえたカズキの声に我に返った。
「どうした?」
「そっちは遊泳禁止だよ?」
そう言われてみると、赤い浮きがそばに見える。
沖に流されないよう気をつけてはいたのだが、
左右はあまり気にしていなかった。
結果、遊泳区域の端まで来ていたようだ。
「いったん、戻ろう?」
「そうだな」

カズキと並んで浜まで泳ぎ、海から上がった。
まひろ達がいる場所とだいぶ離れているようだ。
「一休みしてから、合流しようか?」
「わかった」
並んで岩場に腰を降ろし、無言で空を眺める。
照りつける太陽が気持ちいい。
同じ太陽を見ているのにさっき感じた不安がまったくない。
いろんなことがなんとかなりそうな気がする。
そして…眠気が…襲う………
7882/2:04/07/19 09:49 ID:xi0OpjSY
「あひゃ!こら!」
カズキがおなかのあたりをくすぐっていた。
「だって、斗貴子さん、起きないから」
「だからって。ひゃ!やめろ!」
「あはは、斗貴子さん、おへそ、弱いんだ」
「やめろ、やめろ、やめないと…」
お返しにカズキの横っ腹をくすぐってみる。
「ごめん、タイム、待った、そこダメ!」
形勢逆転。

気が付くと仰向けのカズキに覆いかぶさっていた。
「…斗貴子さん…」
「…カズキ…」
カズキの両手が腰の後に回る。
「ありがとう」
「…何だ、急に?」
「オレがこっち側にいられるのは、あの時、斗貴子さんが止めてくれたからだよ」
 じゃなかったら、今ごろヴィクターと同じになってたかも」
「…キミをそんな体にしたのは私だ」
「それでも、ありがとう」
私はカズキの胸に体を預けた。

「お兄ちゃ〜ん、斗貴子さ〜ん」
遠くから聞こえるまひろの声。反射的に飛び起き、カズキと距離を取った。
自分の顔が火照っているのがわかる。カズキに顔を向けられない。
「む、む、迎えに来てくれたようだな」
「う、うん、そうだね、行こうか…ちょっと残念だけど」
最後は小声。それに心の中で答える。(…私もだ)

(終わり)
789787:04/07/19 09:53 ID:xi0OpjSY
>>786
すまん、微妙なタイミングで投下してしまった。
もうこっちは480KBだから、そちらは新スレの方への投下を希望。
790とっきゅんの授業参観1/7:04/07/19 09:54 ID:xb4rAw6r
授業参観、それは津村斗貴子にとってあまり好きではないものの一つだった。
『授業参観のお知らせ』なる紙を貰ってなにか期待しつつ責任者に渡しても
いつも目を通されるだけで何もなかった。
しょうがないのだろうとわかっているが
なにか言葉なり反応なりが欲しかったものだ。
小学生のときまでは。
しかし自分もすでに中学生となってすでに期待も何もなくなっていた。

そんなものだから『お知らせ』をもらって斗貴子は渡すか渡すまいか
一週間ほど迷ったのだった。手元に持ちつづけている間に
刻々と授業参観の期日は近づいてきている。
出さないと叱責されるが、出しても無関心なのはやりきれない気持ちになる。
それでも一応渡さなければならないだろうとなんとか決心して、彼女は責任者の元へ来た。

斗貴子は扉を開けてアジトに入った。
だがそこには誰もいなかった。
なんだか肩透かしを食らった気がした。
しかし待つつもりはない。無駄な時間をすごす気はなかった。
貰った紙をもう一度ざっと目を通し、机の上に置いておいた。
ここなら多分来た誰かが見つけてくれるだろう。
もちろん見つけられなくても彼女としては一向にかまわない。
提出したという事実さえ残ればいいのだから。

斗貴子は外へ出て今いる錬金の戦士のアジトから
そう離れていない自分に与えられている部屋へ戻っていった。
791とっきゅんの授業参観2/7:04/07/19 09:56 ID:xb4rAw6r
錬金の戦士の長キャプテン・ブラボーはあまりアジトへは来ることはない。
たまに来るのは報告を行うときくらいだ。
忙しすぎる彼は常に各地でホムンクルスと戦っていたので
戻ってきてもすぐに次の任務が決まるか、すでに次の任務が決まっていた。
けれども今回は次の任務は決まってるが珍しく一週間ほど間があいていた。
忙しいブラボーにはいい骨休みだった。

彼は銀のコートをひるがえしながら屋内に入ると、
がらんとした一室を見回して誰何した。

「誰もいないのか。」
答える者はいない。
ブラボーは報告書を置くべく机に近寄った。
「ん?」
先客があったらしい。
机の上には一枚の紙が置かれていた。

紙の右上には「津村斗貴子」と手書きで名前があった。
報告書を隣に置くとその紙を持ってブラボーは読んだ。
彼は読み終わると紙を元に戻して外へ出ていった。
792とっきゅんの授業参観3/7:04/07/19 09:57 ID:xb4rAw6r
授業参観当日。
教室はいつもとは違う興奮があった。
親が来る生徒はもちろんのこと、来ない生徒も、もちろん教師も
そわそわと期待や不安がないまぜとなって浮き足だっていた。

少しずつ生徒の親たちが入って来ている。
教室はざわめいた。
誰がどの生徒の母親なのかが、生徒の中でささやき交わされた。

さすがに中学生にもなると恥ずかしいのか親の顔を見ると
そっぽを向いてしまう子も中にはいた。

斗貴子はというと、自分は冷静を保とうと思ってはみたがどうも落ち着かない。
関係ないはずなのだが雰囲気に押されて
自分も浮き足だっている中の一人に入っているようだと感じて心の中で苦笑した。
授業の用意をすべく、彼女は机の中から教科書や筆箱を取り出そうとした。

そのとき、ざわざわっとさらに大きく教室がざわめいた。
気にせず彼女は用意をしていたがざわめきは一向に収まる気配はない。

一体何が起こったのかと彼女もつい後ろを向いた。
(え?)
斗貴子は目を疑った。
そこにいたのはメタルジャケットの武装錬金、シルバースキンを
着こんだキャプテン・ブラボーであった。
793とっきゅんの授業参観4/7:04/07/19 09:59 ID:xb4rAw6r
(戦士長!どうしてここに……)
呆然と見ていたらメタルジャケットの中の目と自分の目があった。
ブラボーはグッと小さく親指を突き出した。
彼女はそれに答えずにくるりと前に向き戻った。

(冗談じゃない。戦士長が身内だなんて知れたら……)
斗貴子は頭を抱えた。
そんなことになったらと考えると泣きたくなった。
ただでさえ自分は顔の傷で目立ち、浮いた存在なのだ。
これ以上厄介な事態にはなりたくなかった。
しかし生徒たちはブラボーに視線が釘づけで頭を抱えた
彼女にはどうやら気づかなかったようだ。
少し彼女は安堵した。

794とっきゅんの授業参観5/7:04/07/19 10:02 ID:xb4rAw6r
最初のざわめきは去った。
その代わり異様な緊張が教室を支配していた。

緊張の元であるブラボーは異様な雰囲気を漂わせて監視するがごとく
教室の後ろに立っていたが、それ以上のことはしないようで
他の生徒の母親と一緒に授業をただ見ているだけだった。

(一体何が目的で戦士長は学校へ来たんだ?
まさか私の学校での様子を見に来てなにか評価しようというのか?
それとも……)

最悪の事態が彼女の頭に浮かぶ。
錬金の戦士の中でも手練である彼が出てくるということ、それは
この中のどこかにホムンクルスが紛れこんでいる可能性があるということだ。

(まさか……)

それとなく周りを斗貴子は見回してみる。
だが、周囲はいつもと変わりはなかった

授業が終わって生徒の母親が去るのと同じくして
ブラボーも何もせずに去って行った。
斗貴子はブラボーを追いかけてなぜ来たのかと問いたかったが、
まだ授業があったので学校が終わるまで待たねばならなかった。

学校が退けると彼女はまっ先にアジトへと走った。
アジトの扉を開けると果たしてそこにはブラボーがいた。

795とっきゅんの授業参観6/7:04/07/19 10:04 ID:xb4rAw6r
「戦士長!」
椅子に座ってくつろいでいるように見えるメタルジャケットに足早に近づき
中の人物に彼女は声をかけた。
「なぜ今日学校へ来たのですか?」
「なぜって……、授業参観だからじゃないか」
「……まぁ、そうですけど、それだけですか?」
「他のみんなに聞いたら行かないというし、ちょうど俺が休暇中だから
保護者として行ったんだが、来ちゃ、ヤバかったのか?」
「いえ、そういうわけでは」
行くのが当たり前のような感じで答えるブラボーに斗貴子は拍子抜けした。
てっきりなにか重要な任務で授業参観を利用して
学校の様子を見に来たのかと予想した自分が馬鹿みたいだった。
確かにお知らせを置いたのは自分だし、戦士長であるブラボーが部下の様子を
見に来てもおかしくない。理屈で考えるならば、だ。
ただブラボーがこんな理屈が通じる相手か微妙だった。

「俺が合図したときに無視したからてっきり嫌なのかと思ったが……。
そうか、戦士・斗貴子!」
「何ですか、戦士長?」
「キミは照れていたのか!」
「……はぁ、そんなものです」
斗貴子としては上司にはっきりと「嫌です」などといえるわけがなく
遠まわしに「もう来るな」と言えればいいのだが、話の糸口がつかめなかった。
796とっきゅんの授業参観7/7:04/07/19 10:06 ID:xb4rAw6r
「あ!」
「今度は何です、戦士長?」
「そのあと保護者会があったのか?」
「え?」
「一応今日はキミの保護者だから行かないとな」
メタルジャケットのままでまた出かけようとする
ブラボーを慌てて斗貴子は押し止めた。
「ちょ、ちょっと待ってください!もう保護者会は終わってます!」
「そうか」
残念そうに椅子にストンと腰を降ろした。
「しかし、戦士・斗貴子。」
「はい?」
「今日のキミはブラボーだった!」
ブラボーはそう言うと親指をぐっとつき出した。
「あ、ありがとうございます」
何がブラボーなのかわからないが一応礼を言って斗貴子はアジトの外に出た。
これ以上ブラボーと話すと、また授業参観や体育祭などに来ると言い出しかねない気がしたからだ。
ふらふらと彼女は自分の家に帰っていった。

斗貴子が出ていったあとまた別の人物が入ってきた。
彼らと同じく手に持つ核鉄から錬金の戦士だろうと思われた。
「戦士長、今日はどうだった?」
来るや否やその人物はブラボーに尋ねた。
「今回は異常なしというところだな」
「戦士・斗貴子に気づかれなかったかい?」
「んー、俺が来た時点で気づいたみたいだったが、あとでごまかしておいた」
「気づいたのはさすがというべきかな?でもまた自分の学校がホムンクルスに
襲われるかもしれないなんて、彼女の場合キツいからね」
「そうだな、今回のところは彼女に黙っておいたほうがいいか」
メタルジャケットの隙間から見える彼の眼差しは優しかった。
797名無しさん@ピンキー:04/07/19 10:10 ID:xb4rAw6r
>>787
忠告聞く前に>790を投下しちゃったんで
こちらに全部投下してしまいました。
エロ無しの萌え無しの微妙なSSなんで
新スレには投下しづらいものでもあるので……。
重ね重ねスンマソン。
798750:04/07/19 18:39 ID:qVSM0mLK
焦りすぎて書くの忘れてたけど戦士・>>787、GJ!
俺のと違って萌えるぞ!
799名無しさん@ピンキー:04/07/21 00:24 ID:Xpj4OcxF
「やい秋水ペプシブルー買って来い!」
「るせー毎日毎日ペプブルばっか飲んで緑色のクソ垂れ流してんじゃあねーぞォォォ!」
濁った目で汚い罵声を浴びせながら、秋水はソードサムライXを手にすると
先生の腕を斬り飛ばした。
「いい加減、剣の修行させろやこのカスが! カスが! カスがぁぁああああああ!」
帰ってきてから万事が万事この調子。
流石にキレた秋水は血が滴るソドサムXを片手に、スゴい形相で先生に詰め寄る。
「剣!? 待て、それは隣の道場の話じゃないの!? ここは床屋だぞ!」
「ええー!? ごめんなさーい」
秋水ってばうっかりさんっ!
慌てて隣の家に向かうそのうっかりさんを、はにかんだ笑顔で見送ると
床屋の主人は落ちた腕をつかみ、吸収した。
焼いた鉄を水にいれたような、バシュウという音と共に再生する腕を見ながら
床屋の主人は、さぁお仕事頑張るぜ!と腕を天に突き上げた。
そう。彼もまた黒い核鉄を体内に埋め込まれた一人なのだ。
それに気づかない秋水は、やっぱりうっかりさん!
800名無しさん@ピンキー:04/07/21 00:28 ID:9+27tlqx
鮫の話しようぜ!
801名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:51 ID:Hw9eDnXy
802名無しさん@ピンキー:04/07/21 23:57 ID:84hat66N
 i ,. -‐ '!.l  l l. l!.‖           _,、、ヨ l  l l .l
. ; =三ニ!.', .',', l .l.l-‐ =‐--    ,   _!‖ l !l i!  
_] - 、_ i .',. ',', .i,. !l"´__      i .,r '_,,.、」‖ .l l l  
. i,   -‐ i .', ',', .i, .lヒ'__ ` '‐、    ,ィフ;;::| l‖ .!j!.l !
 .i   ミ ', .', ',', 'k 'l};;;;;l"''‐ 、    i゚=┴ 1ll  ,'.l.リ
.,r入、 、 ,..、ヽ ':, .', K!.モヌ-‐    .',     .,'.il ノ.i i'
./,ィl't、 f r‐,ヾ、 ', .',ヾ':,',       ',    .!.ll / ,'./
,介 ',!.ヾ,'(⌒ {,ヽ,  ',ヽヾ       !    ,'/./ !/
l .lヽ ',  \ `ニゝ\ .',.'、".      '_ ,  /./ ノ
.!l .ヽ.',  .`ヽュ ヘ、ヽ、 ヽ,  .z::-==‐/  .レシ  .'゙
..l!  .ヽ    }  \`ヽ、ヽ .`ヽ、.,__ノ  /
 '   `   .ノ    `ヽ、``'‐     .,イ
     ,..r'```"''' ‐- 、、  .`' ‐ 、.,_  _ノ
    └、,,``''‐ 、;;;;;,、, ヽ``'‐-、. .i~´
      ノ;;;;;;;;;;;;,,,,`ヽ.、;;;;;;;;,,,、;;;;;;;;;;`'‐ 、,_
     (,,,,,,,≧;;;;;;;;;;;;;;;;、`ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l~"i
   , -┴ ‐'''''""`` ̄ ̄ ̄ `''‐-、;;;;;;;;;;;;;;;l l
    j '- ニゝ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;≧、.`ヽ、;;;;;;l l
803名無しさん@ピンキー:04/07/22 01:06 ID:AZ03CHzH
>801
ブラクラとグロ画像貼る奴は帰れ!
804名無しさん@ピンキー:04/07/22 05:22 ID:m01hLvuY
>>803
サンクス。踏むところだった
805名無しさん@ピンキー:04/07/22 11:59 ID:ckNfi3e3
>>802
なんかAAだと女パピヨンに見えるな
806名無しさん@ピンキー:04/07/22 17:34 ID:0ODrWQlx
807名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:45 ID:QEOR4Dsn
新スレあるけど
こっちで書いていいかな?

それとも新スレで書いた方がいい?
808名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:50 ID:L+5hnu2g
新スレのほうが安心かも。
そろそろこちらの方は余裕がないのかな?
809名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:51 ID:ux7kdSnw
残り8バイト。どっちみち放っておいても落ちるし
書いてもいいんじゃない?
ただ、見てもらえる可能性の低い諸刃の剣でもある。
810名無しさん@ピンキー:04/07/25 06:08 ID:LEtbUX17
8バイトw
811名無しさん@ピンキー:04/07/26 00:26 ID:7BejmrQo
…8キロバイトだったか。
812名無しさん@ピンキー:04/07/26 15:04 ID:i/m238TL
じゃあ、お言葉に甘えてここに投下させてもらうよ。
やっぱりエロなしなんで新スレには投下しづらいからね。
とはいっても途中までだけど。
813名無しさん@ピンキー:04/07/26 15:05 ID:i/m238TL
「もう行くのか?」
寮の玄関で声をかけると、靴を履こうとしていたカズキは
私を見てうなずいた。
「そろそろ行かないと予約の時間に間に合わないからね。」

今日、カズキはサンジェルマン病院で検査をする。
核鉄が黒く変化し、ヴィクター化した身体を綿密に調べるのだ。
検査の中にはかなり苦しいものもあると聞く。
私は核鉄を渡してしまった自分のせいでカズキに
こんな検査を受けさせるのは、なんだかやるせなかった。
「大丈夫なのか?」
「うん。たぶん大丈夫。午前中には終わるらしいから
すぐに戻って来られると思うよ。」
私のそんな思いをやわらげるかのようにカズキは笑顔を見せた。

「そうか。なら昼食は取っておいたほうがいいか?」
「そうして貰えるとうれしいかな。……あ。」
「なんだ?忘れ物か?」
「うん。」
カズキはいったん部屋に戻って大きなかばんを持ってきた。
きっとその中に必要書類が入っているのだろう。
そんな大事な物を忘れるなんて、やっぱりカズキはおっちょこちょいだ。
814名無しさん@ピンキー:04/07/26 15:07 ID:i/m238TL

靴を履いてこちらを向いてカズキが言った。
「斗貴子さんもあとで来ない?」
普段の私なら一蹴するような申し出だが、あのとき「なんでもする」と
言った手前、断るのも気が引けた。
まさか検査が怖いのだろうかと思ったが
カズキの様子を見るとそうでもないらしかった。
いぶかしんだ私の様子を見て、カズキはさらに言った。
「桜花先輩のお見舞いに行こうかと思うんだけど。」

そのとき私はどういう顔をしていたのだろう?
きっと不機嫌な顔をしていたのかもしれない。
「私はいい。キミ一人で行ってきなさい。」
そう答えたときのカズキの表情はさびしげだった。

「じゃあ行ってくるよ、斗貴子さん。」
断ったからか少し元気がないゆっくりとした足取りでカズキは出て行った。

815名無しさん@ピンキー:04/07/26 15:10 ID:i/m238TL
昼食の時間から一時間過ぎた。
カズキはまだ戻ってこない。
どうしたのだろう?
検査に思ったより時間がかかっているのか、それとも
早坂桜花に会っているためなのか。

ところで、この寮の食事は取って置ける時間というものが決められている。
食卓に出されてから3時間しか取って置けない。
それを過ぎると捨ててしまう。
来た当初はなんてもったいないんだろう、と私は思ったものだ。

あとで食事を取って置いたまま腐らせてしまった
寮生がいたとか食中毒予防のためとか聞いて
仕方がないと思うようになった。
確かに多くの寮生の食事を取って置けるほど寮の食堂に置いてある
冷蔵庫は大きくない。

昼食を取って置いてくれとカズキは言ったがそういうわけで
時間を過ぎると例外なく捨てられるのだ。
捨てられると7時までは次の食事が出てこない。
カズキもそのルールを知らないわけではないが
一応知らせに行ったほうがいいのかもしれない。

それに早坂桜花、彼女の動向も気になる。
L・X・Eは壊滅したとはいえ彼女はその信奉者だったのだ。
なにか良からぬことをカズキに吹き込まないとも限らない。
彼女の言葉でカズキが左右されて精神面に悪影響が出るということが
あってはマズい。
カズキは自分がヴィクター化してショックを受けているから
動揺しやすいかもしれない。だからずいぶんと操りやすい相手だろう。
まさか下っ端である彼女がヴィクターや黒い核鉄について
知っているはずもないだろうが、それでも私は気になった。
816名無しさん@ピンキー:04/07/26 15:11 ID:i/m238TL

食堂に行くと昼食が乗ったトレイが並んでいる中の二つをとり、
ラップをかけてその上にペンで名前を書いた。
それを冷蔵庫に入れる。
試験休みで皆出かけているのか、いつもよりも冷蔵庫に保存されている
食事は多かった。

「斗貴子さん、ご飯食べないの?」
「急に出かけるところが出来た。」
横で食事をとるまひろに聞かれたが、場所は言わない方が
いいかもしれないと私は判断した。
「もしかして斗貴子さんも検査?」
「私が行くのはカズキとは別のところだ。」
「別のところで検査なの?」
「いや、検査じゃなくて……。」
「じゃあなに?」
「それは……。」
「あ、わかった!お兄ちゃんみたいに斗貴子さんも
かっこいいから秘密ってやつ?」
「そ、そんなものだ。」
カズキがまひろに何がかっこいいから秘密だと言ったのかわからないが、おかげで
まひろは勝手に自分で答えを出してしまったので、これ以上聞かれなくて私は安堵した。
「捨てる15分前までにカズキと私が帰って来なければ昼食を誰か欲しい人に
あげてくれ」とまひろに頼んで、私は寄宿舎を出て病院に向かった。

817812:04/07/26 15:14 ID:i/m238TL
とりあえずここまで。
残りは最後まで書き終えたら載せます。
それまでここがあるかどうか微妙だけど。
818名無しさん@ピンキー:04/07/26 23:49 ID:LqSXo4zf
>>812
続き待ってるぞ。
819名無しさん@ピンキー:04/07/26 23:57 ID:GGAzcmEz
>>817
っていうか、残り3KBでとても無理だ。
途中で書き込めなくなるのが目に見えてる。

新スレに投下するのが吉だと思うぞ
820812:04/07/27 17:43 ID:Lh35z/ML
>>819
500kで書き込みができなくなって
512kで表示できなくなるのか?
じゃあ続きは新スレに投下するよ。
書き上がりにしばらくかかると思うけど
少しずつ書いてはいるので近いうちに載せられると思う。
821名無しさん@ピンキー:04/07/28 11:44 ID:hHybm6b5
とりあえずageてみるさ
822名無しさん@ピンキー:04/07/29 12:30 ID:CVkcQ0vC
残り1KB… 何日持つかな                            .
823名無しさん@ピンキー:04/07/29 12:34 ID:L4RZgYz0
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                 」r、 ) {{ o= / /
               _, ‐'´r‐ヽ }iテi{ 二つ`'‐、_
            _, ‐'´     ̄)|| Z || 「     `'‐、_
         _, ‐'´     ノ゙) || |o||        `'‐、_
         rく         /,ノ゙) ||  ! ||            )i
         )i、ヽ       /´ ノニ;┐ |O ||         /∧
      // ヽ\     ! /´/{、{,__| ||        //  ヽ‐ 、
      〕\_\ヽ__j/ 八_/´r'゙ |O ||      ///    / |
     // _// /j  l ´ /  |   ||     // /  /  ヘ┐
824名無しさん@ピンキー:04/07/29 12:34 ID:EfykNyQz
無理だったようだな
825名無しさん@ピンキー
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            / ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::l:::ヽl
       i',、  < /:::i::::::、:::::、:::::::::::::::__,,l::::::::::::i::::::',  何を隠そう、私は埋め立ての達人よ!
     .r,.l | 'i  ヽl:::::l:::::::lヽ、ヽ`'‐r', ュ-、l:::::::::::l::::::::l
      .l_lヽ\\ .l.|:::::|::::''lニ、 ヽ、  ' ヒ:.ソ:)::::::::::|::::::::l    
    .r'ノ.、`ヽ_`ニヽl:::::|::::/.f:ハ i.   ゞ‐'l:::::::::::l:::::::::::l
    ヽ'二 ヽ  l .l:::l::/, ` '" ヽ,.....、  l:::::::::::l:::::::::::::',
       \   i .l::l:::::i.    f´-‐' ヽ l:::::::::::l::::::l:::::::::ヽ
         ,〉   rl:::::::ヽ、  !  ,r-‐}l:::::::::/l::::::::l:::::::::::`ヽ、
        /ヽ..,__,/〉 .l:::l:::::::`:..、 ヽ..../l:::::::/ |::::::::::l::::::::::',::::::ヽ、
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