|ω・`)ラングリッサー続きまだかな?ルナたんルナたん!
691 :
85:04/10/11 20:47:34 ID:IA3qfF5Z
>>690 スマソ、いろいろあってこの頃あまり書く暇が無い。
その上、次はルナの番じゃない。
かなり待ってくれ。
692 :
85:04/10/11 20:58:23 ID:IA3qfF5Z
>>689 自分では無理っポイ
でも誰かが続きを書いてくれたらうれしいと言ってみる。
693 :
誘いうけ:04/10/12 19:27:47 ID:oh0uqpeI
すんません。お久しぶりです。
全然頼まれてない小説落としていきます。
次からエロくなるんで女同士の寒い戦いを、見逃してやってください。
【最悪な昼下がり】
「奥様、お客様が来られていますが。」
秋風のあまりの心地よさに、祐巳は窓辺でうたた寝をしかけていた。たった今の家政婦の一言で、祐巳は意識を取り戻した。
「誰かしら。」
「さぁ、私どもも存じませんが、水野様と・・・。」
「もしかして・・・・蓉子様!!??」
祐巳の眠気は一気に覚めた。
蓉子とは祐巳が高校を卒業して以来会ってはいなかった。蓉子に出会うのは何年ぶりだろう。
期待に胸をはずませがら祐巳は応接間に向かった。
「御機嫌よう・・・・祐巳ちゃん、お久しぶりね。」
年月は蓉子の優れた部分をより洗練させた。あの、知性に溢れた蓉子がまた祐巳の前に存在している。
「・・・蓉子様。」
あまりの美しさに祐巳は、リリアンの常套文句を呟くのをすっかり忘れていた。
「どうしたの?祐巳ちゃん。」
「あっ、はい!えっと・・・・。」
優雅な若妻は、そそっかしくて落ち着きがない高校一年の福沢祐巳に戻っていた。
「ちっとも変わっていないのね。祐巳ちゃん・・・・。」
「蓉子様は・・・前よりもずっとお素敵になりました。」
相変わらずあたふたと振舞う祐巳に、蓉子は急に真面目な顔になって話しかけた。
「座って祐巳ちゃん、大事な話があるの。」
694 :
誘いうけ:04/10/12 19:29:28 ID:oh0uqpeI
「お茶・・・どうぞ召し上がってください。」
祐巳は家政婦が出した紅茶を勧める。白い陶器のティーカップに、桃色の唇を一度口づけると蓉子は呟いた。
「ふふ、祐巳ちゃんたら家政婦をこき使うような身分になったのね。」
「え・・・・。」
蓉子の口から出た棘を含む言葉に、祐巳は顔を上げた。
「突然だけど・・・貴方の旦那さんの卒業大学はどこだった?」
どこか冷たい、蓉子の視線を気にしながら祐巳は答えた。
「K大学です。法学部を・・・。」
その時祐巳は気が付いた。あの人は蓉子と同じ大学の、同じ学部学科に通っていたのだ。
「あの人に用なのですか?蓉子様とあの人はどういった関係なんですか?!」
下卑た質問だが祐巳は思わず聞いてしまった。
「最初の質問の答えはこうよ。私はあの人の妻に用があるの。」
「・・・・。」
「その用というのは次の質問と関係があるわね。」
祐巳は次に蓉子が何を言い出すか、女の勘でわかってしまった気がした。しかし、所詮は勘だ。もしかしたら・・・・。
「大学の頃から最近まで、付き合っていたの・・・私たち。」
うそだうそだうそだうそだ。だって私たち結婚してもう何年たつのよ。最近?最近て何時なの。
祐巳は自分の顔から血の気が引いてゆくのが分かった。
「子どもがいるの。私のお腹の中に。もちろん・・・・・私たちの子ども。」
祐巳は息を飲んだ。なぜ、いつの間に!!??仕事が無ければ大体あの人は私の側にいた。
残業で遅くなったときだって、女の香りをつけて帰ってきたことだなんて一度だって無かった・・・・。
695 :
誘いうけ:04/10/12 19:30:07 ID:oh0uqpeI
「・・・それでどうすればよろしいのですか?蓉子様。」
蓉子の自信に満ち溢れた表情を見て、祐巳は自分の立場を思い知らされた。
「ふふ、言わなくてはわからない?」
次に出てくる文句だなんて分かりきっている。私にあの人と別れろと言うのだ。私にはまだ子どもがいない。
離婚したとしてもあの人はなんの損もない。しかもあの水野蓉子と夫婦になれるのだ。
私のような人間とよりも、知性と美しさに満ち溢れている蓉子さまの方が、あの人に相応しいのかもしれない。
そうやって自分を卑下する一方で、祐巳はこうも考えた。
・・・・一体いつまで私は他の薔薇様たちに、遠慮をしながら生きていかなくてはならないの。
力及ばずとも私だって紅薔薇の一員。皆と一緒に頑張ってきたんだ。蕾の頃の自分とは違う。
それに・・・・・私だってあの人を愛しているんだ。
「ねぇ、祐巳ちゃん。少しくらいの手切れ金を貰っても、女一人子一人では生活しづらいのよ。だから・・・・。」
「なら、そんな子ども要らないでしょう?」
「祐巳ちゃん!!??」
強く拳を握り締め、祐巳は顔を上げた。
「蓉子さま、後々貴方を苦しめる、そんな子ども要らないじゃないですか。
それに・・・本当にあの人の子どもかどうかなんて、わからないですよね。」
いつの間にか祐巳はガラス製の菓子皿を手にした。細かい細工が沢山入った、少し重量のある皿である。
「手伝って差し上げます。その子どもを殺す、ね。」
蓉子の鳩尾に祐巳は力いっぱいその皿を打ちいれた。
このスレの職人て低姿勢と言うか卑屈な人が多い気がするんだけど
作品投下してやったぞ!てのはあれだけど駄作すら投下できない漏れにしてみれば、職人は神!!
こんなマイノリティーな性癖を満たしてくれる素晴しいスレだ! GJ!
>>691 マターリ待ちます。
ラングの女の子は全員好きなんで誰が来ても準備おkでつ!
いつのまにこんな良作がきているなんて……
>誘いうけ氏
GJ!
まとめて読みました!
はやく誘いうけ氏の続きが読みたい……
期待して待っている奴がいますんで、どうか頼んます!
誘いうけ氏のSS読んでたらすげー
700は誤爆スマソ
誘いうけ氏のSS読んでたらすげーマリみてSS書いてみたくなったんだけど
同じ元ネタで同時期はまずいかな?
>>701 是非きぼんぬ!つーか、そんな遠慮はいらないよ。
ドシドシ書いてください。
誘い受け氏のもずっと待ってます。
漏れも書いてみようかなぁ……
始まりの物語に裏切りがある。
平成年間、今でも囁かれ続ける脱走事件があった。
故事に倣うようなそれは正しくは未遂である。
それをいばらの森事件と呼ぶ者もいるがそれは正確ではない。
佐藤聖。
当時、白薔薇の蕾であった彼女は、
その想い人たる久保栞の手をとり遙か彼方の地を目指したらしい。
しかし、実際には佐藤聖はM駅でお姉さまたる白薔薇さまと
友人であり、当時紅薔薇の蕾であった水野蓉子によってリリアンへと連れ戻されている。
もう一人の当事者久保栞はと言えば、
「遠くへ旅立った」と後に水野蓉子から告げられたがその行く先は、杳として知れない。
なんとなくそれらしき気配は感じていた。
今日、またあの人がここに来る。
今が一体いつなのか。
闇の中手足を拘束された不自由な身体でうごめく私にはそれはもはや分からないことだった。
ココにきてから毎日数えていた日にちもとうにわからなくなってしまっている。
ただ一つ云えることは、今が冬でそれは自分がココに押し込められてから
季節が一巡りしたということだけだ。
つまり。
あの日がもう間近に迫っているはずだった。
「ごきげんよう」
ギィッと音がして扉が開いた。
暗闇に目が慣れている私は扉からこぼれてくる光に思わず目を瞑った。
「とても面白い話を聞いたんだけれど。いばらの森って知ってる?」
短い階段をゆっくりと下りながらその人は私に話しかけてくる。
長い時間ここに閉じ込められている私にそんな外の世界のことが分かるはずもない。
何を──と言いかけたところで私の声は一方的に遮られてしまった。
「知るはずないわよね。今月刊行された小説のことなんて」
「でもこんな50年も昔に起きたような話が今更小説になって出版されたのは、
あなたにも関係があるんじゃなくて?」
50年も前の話の小説?私に関係?
それはまったく心当たりのないことだった。
「そんな、私は何も知らないわ!それよりもう許して。聖には二度と近づかないし逢うつもりもないから!」
「聖?」
その声を聞いてふっと私は身体から血の気が引いていくのを感じる。
シマッタと思ったときは既に遅かった。
「誰が!あなたみたいな薄汚い泥棒猫が聖の名前を口にしていいと言ったの!」
激しい口調で罵りながら、その人は激しく私の腹部を蹴り上げてくる。
ゲェッっと私の口から吐瀉物がでたのを見て彼女は脚を止める。
「まぁいいわ。今日はあなたにとっても大事な用事があるからここに来たのだから」
(大事な……用事?)
瞑っていた目を薄く開き表情を伺ったが、逆光で彼女の表情は読み取れない。
そうこうしているうち、彼女は鉄扉の閉め忘れに気付いたのか階段を戻っていく。
ガシャン、と重い音がしてあたりは再び暗闇に包まれた。
私はまだここから出られない。
そう、教えられた。
706 :
701:04/10/19 02:55:05 ID:Mqlv8zPR
お言葉に甘えてお目汚しですが触りだけ投下してみる。
あんまりエロくならない気がするし、けっこうだらだら続く気がするのでハァハァしたい人には向かないと思います。
暇つぶしに読むくらいが吉です。
結末は猟奇な方向からサイコな方向なものまで考えられるので一応猟奇スレだしどのくらい猟奇にしようかとか迷ってるので反応があればそれも考慮してちまちま投下できればなぁ……と。
いずれにしても力量的に書きたいものが書けるかどうかというのが最大のネックなんですけどねw
>>706 お疲れ様です。
個人的にサイコモノを読んでみたいなと思う今日この頃。
ハアハアも個人的には別に望んでいませんw
後は、他の住人の意見を聞いてみたいところですね。
709 :
誘いうけ:04/10/19 22:16:49 ID:iifiyhu2
職人様いらしゃ〜い。
自分のSSを読んで何か書きたいと思ってくださったなんて、とても嬉しいですねぇ。
サイコものはなかなかこのスレでは珍しい物なので、貴重なSSになると思います。
エロくならずにダラダラ続くのは自分も同じです・・・・。
お互いガンガルです。
とりあえず一刻も早く続きをキボンテーヌ・・・・・・・・・・。
あと702も書いてみましょう!とにかく書いてみましょう!!
話はそれからです。
誘いうけをお待ちの皆さんには、続きが遅くて申し訳ないです。
待たせた分良い物を落としたい所存です!
マイヤ ヽ(゚∀゚)ノ ハッハー
便乗してためしに適当に書いて見た
あの梅雨の日に、梅雨の日に。
祐巳が紅薔薇の蕾に選ばれて幾ばくか。
当然、校内にはこれを快く思わぬものたちが居た。
当然であろう。差して美人と言うわけでもなく、成績も並。
性格とて弱弱しい。言わば目立たない凡人に過ぎない少女が、
全校生の憧れの的である薔薇さま方の候補に加わったのである。
「ああ……」
今日も上履きは隠されていて、スリッパを履いて歩く。
教室で待っているのは押し殺した沈黙。冷笑。悪意。
かつては親しげに話した蔦子や桂さんまでもが祐巳を無視する様になっていた。
決定的なことはあの梅雨に起きた。
祐巳を捨て、松平瞳子を連れて去っていく祥子。
祐巳は呆然と、雨の中、しゃがんで嗚咽するしかなかった。
そして、救いの手は差し伸べられなかった。
――佐藤聖、リリアン女子大所属するの元白薔薇は、
その日、ささいなことから大学に姿を見せなかった。
或いは、そのとき、その瞬間、彼女さえ居れば破局は訪れなかったのかもしれない。
「ちょっと、いいかしら」
休業時間、祐巳は数人の女子に囲まれた。
連れて行かれる先は女子トイレ。(もっとも、女子高ゆえ殆どが女子トイレなのだが)
もしくは、放課後付近の人気のない公衆トイレである。
身動きも取れないほど、体を密着させられ、便所に入ると途端タイルの上に突き飛ばされた。
「あ痛っ!」
「あらあら、痛いですって」
上を向く、瞬間、縦ロールの、目から殺気を感じ取った。
「と、瞳子ちゃん……」
見上げる目の前には松平瞳子が立っている。自分からお姉さまを奪った相手。
「ねえ、みんな、瞳子ちゃん、何でこんなことするのよお。もうやめて」
祐巳の言葉は最後まで言葉として発せられなかった。
瞬間回し蹴りの足刀が祐巳の顔面にクリーンヒットした。
「ぶううっ!!」
祐巳へのイジメはエスカレートしていった。靴を隠す、画鋲を入れる、
指定鞄をゴミ箱に捨てる、シカト、嘲弄、そしてついに暴力。
「ぐうう」
「何が『何で』ですって、このメス豚がっ!!」
祐巳が鼻を押さえて苦悶する。
益々興奮する瞳子に合わせて、周りの女生徒たちが祐巳に暴行を加え始めた。
踵を、狂気に、祐巳の顔を潰していく。
「調子に乗ってるんじゃないわよ!」
「この反吐薔薇」
「ぎゃあああっ!! ぐえええっ!!」
血飛沫が舞って二つ別けの髪を塗らした。顔面は実際固い骨で出来ている。
其処に少女の未熟とはいえ立派な暴力が炸裂して、硬質同士が砕ける音が響いた。
鼻骨のひしゃげる音がその嚆矢である。踵やつま先の骨が祐巳の顔や
時に目玉などの柔らかい部分にめり込んで行く。
「ぐぼお、ぐうう」
「オラオラ!」
「ぐぎゃああ、げえぼ!」
そして――
二十分は続いた暴行で、祐巳はもはや立てなくなっていた。
少女ら曰く「ゴキブリのように」便所タイルに這いつくばっていた。
血と涎と涙と反吐と血反吐を吐いて床を嘗めていた。
「ほら、、立ちなさいよ」
「ぶぼ……っ」
腹を何度も蹴っても身を捩ることもできない。
そんな祐巳に満足しているのは、ただ嫉妬だけをぶつけて来た女達であった。
だが、違うものもあった。
「な……ぜ……」
縦ロールが瞬間律動を持って揺れ動く。
「なぜですって……」
途端、瞳子の顔に宿る憎悪の業火。その狂気に押されて他の少女たちは後ずさりして消えていった。
「まだ分からないんですか? あなたの――お前のせいで、祥子お姉さまは」
「もう、そこら辺で止めておくんだ」
声は背後から聞こえた。
(つづく?)
リアルタイムで読ませていただきました。
此処の所、純愛系のSSを読んでいたこともあり
興味深く読ませていただきました。
お疲れ様。
言い忘れました。
勿論、続きをお願いします。
12/15 リリアン女学園
「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
さわやかな朝の挨拶が澄みきった青空にこだまする。
私立リリアン女学園。
ここは乙女の園。
私は今日、不思議な噂を聞いた。
白薔薇さまこと佐藤聖が自分の隠された過去を赤裸々に綴った小説を出した、というのだ。
聖が持つ隠された過去といえばそう、去年のあの事件に他ならない。
久保栞事件。
その隠されたはずの事件の全容を知るものはそう居ない。
しかし、年が明けて登校した聖が腰まであった髪をばっさりと切り落としていたことと
二学期を最後に久保栞が突然姿を消した事を見れば、
彼女たちを知っている者がその二つを繋げて考えるのは至極当然ともいえた。
久保栞。
リリアンの中でその名を再び聞くことになろうとは。
それは、私にとって屈辱だった。
「江利子、いばらの森って知ってる?」
「なに、それ?」
昼休みに廊下で黄薔薇さまこと鳥居江利子を捕まえた私はさりげなく話題を振ってみた。
しかし、それに返ってきたのはいつものやる気のなさそうな江利子の答えだ。
面白そうなことに目のない彼女がこの反応ということは、江利子は
この話に噛んでいないのかもしれない。
「ねぇ、なんなの?」
思案を巡らせていると江利子が話題に食いついてきた。
「あ、えぇ。なんかね、リリアンの生徒が小説を出したらしいのよ。で、その題名がいばらの森って言うんですって」
江利子の性格を考えれば暇な時の彼女にこの話題を知られるのはまずかったかもしれない。
そう思いつつも適当に応えておく。
「ふーん……そうなんだ。それで?」
思ったよりも江利子の反応は芳しくない。
内心ホッとしつつ言葉を続ける。
「ほら、うちはアルバイトとかは禁止でしょ。問題になるんじゃないかと思ってちょっとね」
「そう言う事なら、問題になった後からでも十分でしょ。だってもう本は書いちゃったわけなんでしょ?」
「まぁそうなんだけどね」
相変わらずやる気のない江利子の返事。
「本当にあなたって世話焼きね。起きても居ない事件にまで気を使うことないのに」
「それもそうね。あ、それからクリスマスの事なんだけどね……」
そのやる気のなさに正直助けられた思いをしながら私は適当に話を打ち切ることにした。
この学園で三本の指に入る影響力を持つ江利子は少なくともこの話を知らない。
では誰が一体この話をこんなに早く広めているのか……。
そして、果たしていばらの森は本当にあの事件を綴ったものなのか。
聖本人に問いただすわけにもいかない。
今は一刻も早くいばらの森の現物を手に入れることが先決なのかもしれない。
「何の話だったかしら」
地下にあるこの部屋に明かりが灯る。
電気がついて尚、薄暗いこの部屋にその人の姿が浮かび上がる。
美しい顔。
でも標準的には美人と呼ばれるその容姿の裏に潜んだ闇を私は知っている。
「そうそういばらの森、だったわね。その話をあなたは聞いてないの?」
さっきからこれだ。
今月発売したというその小説。
それが私に一体何の関係があるというのだろう。
私には、今日がいつなのかさえ正確には分からないというのに。
「本当に知らないのね」
そう言って近寄ってきたその人は私を立たせて壁にある手枷に繋ぎなおす。
「もう一年になろうって言うのにあなたのその容姿はどうして変わらないのかしらね」
それは、意図的に彼女自身がやっていることだと私には分かっていた。
この一年、決して顔には傷をつけず、消えない傷を刻まれることもない。
そしてどんな虐待をうけても、そのあとで私は手厚い治療を受けていた。
傷が完全に治るまで。
そして、私に着せられるのは決まって新しいリリアンの制服。
それを引き裂くことが彼女にとって何か意味があることだと気付くのにそう、時間はかからなかった。
今と同じように。
胸元で結ばれていたタイがゆっくりとほどかれる。
襟元にかけられた手が一気に引きおろされて、制服が胸にかけて裂けていく。
いつもと同じように引き裂かれたリリアンの制服。
制服を引き裂いて、私の乳房を露出させた後、いつものように
手馴れた手つきでタイを結びなおす。
それが、まるで儀式であるというように。
「この胸で、聖をたぶらかしたの?」
いつもと同じだ。
彼女は私の身体をみてはいつも言う。
大きい胸で、細い腰で。あの人同じ長い髪で。
それはあの人とは関係のないことだ。
あの人は確かに私を見たことで好きになってくれたのかも知れない。
でも。
あの人をたぶらかそうとして伸ばした髪でもなければそう思ったことなど一度もない。
「キャッ…………!」
パシーンと乾いた音が響く。
敏感な右乳房を平手打ちにされ、衝撃に耐えかねた私は小さく声を漏らす。
その声が収まらないうちに二撃目が左の乳房を襲う。
「この胸が!この胸が!」
いつもと様子が違う。
狂ったように平手打ちを繰り返されるたび、私の乳房は左右に弾かれ真っ赤に染まっていく。
10分も経っただろうか。
いい加減叩き疲れたのか、平手打ちの嵐がぴたりと止んだ。
しかし、その頃には私の乳房は酷い内出血を起こし紫色に変わっていた。
「それにしても。シスターになるにしてはやっぱり大きすぎるんじゃない?」
なにが……と思ってうな垂れていた首をあげようとした私は、
見る前に彼女の言う「それ」が私の乳房であると分かった。
内出血を起こし腫れ上がった乳房を力任せに鷲掴みされビクビクッと身体が痙攣する。
「ねぇ。聖と同じようにこの胸でマリア様も誘惑するつもりなのかしら」
「そんなっ……!」
耳元で囁かれる声に声をあげた私は、すべてを言い終わる前に口を塞がれていた。
「そんな?でも、聖は誘惑したじゃない。一生神に仕える決心をしているはずのあなたが」
「聖の気持ちに応える気もないくせに……思わせぶりな態度で……聖の気持ちが焦れて焼き切れていくのを見ながらほくそ笑んでいたのでしょう?この……売女っ!」」
彼女の手が乳房を捻り上げ、痛みが走る。
でも。
私にはその痛みよりも傷をつけられたもっと大切な何かの事しか考えられなった。
聖のことを。
聖とのことをこんな風に言われるなんて。
確かにあの時。
私の心が、私の神に仕える決心がひと時も揺るがなかったとは言わない。
私の心は確かに聖を求めたのだ。
でも。
それではいけない、と思ったから私は聖と別れる決心もした。
そしてあの日遠くへ旅立つはずだった。
そう。東京駅で、彼女に出会うまでは。
それなのに。それなのに。それなのに。
「私をこんな風に閉じ込めて!ある事ない事勝手に決め付けて!聖と私のことを……っ」
バシーンッッッ……。
彼女の渾身の一撃が私の顔を叩いた。
顔を叩かれたのは、初めての事だった。
予想外の一撃に、私は言葉を失った。
まさか、と思っていたのだ。
何故か彼女は私を、私の容姿にかかわるものを傷つけはしない。
だから内心で高をくくっていたところもあったのかもしれない。
でも、今日は違っていた。
「最初に言わなかったかしら?今日はあなたにとっても大切な用事で来たって」
そんな事を言っていたかもしれない。
でも。
彼女が何を考えているのかなんて、私には分からない事だ。
「もうね。あなたをココに閉じ込めておく必要はなくなったの」
「だから、あなたを解放してあげようかなぁっても思ったんだけどね」
(今、なんて言ったの?)
顔を叩かれてショックを受けていたで私は彼女の言葉を理解しそこなった。
(私を解放……とかなんとか)
「でも、こんなにイヤラシイあなたをそのまま解き放つなんて間違ってたみたいね」
ああ……もう私には彼女が何を言っているのか分からない。
唯一つ分かった事は、私がこのままここから出られることはない、という事だけだ。
「やっぱり、この胸はいけないわよね……こんなにいやらしくて大きな胸で外を歩かれるかと思うとぞっとするわ」
そう言って彼女は鋏を取り出す。
どこにでもあるような紙切り鋏。
「ねぇ。どうやったらこの胸はいやらしくなくなるかしら」
私はもう、何も話す気力もなかった。
どうせこの人は人の話なんか聞いてはいない。
一応「尋ねる」ことが民主的なプロセスを踏んだと錯覚させるための儀式だという事を私は知っていた。
「やっぱりこのでっぱりが良くないのかしらね。先っぽだけ大きくなるなんて……」
そう言って鋏を持っていない左手で私の乳首をつまんで捻り潰してくる。
「ひぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
私は思わず叫んだが彼女はそんなもの意に介さないとばかり、そのまま乳首を弄り続けた。
「やっぱりこんなに大きくなった。これがきっと原因ね。ねぇ、これ、邪魔だから切り取っちゃっていいでしょ?」
────今、なんて?
そう思うまもなく私は右の乳房に冷たい鋏が当てられるのを感じた。
チ・ク・ビ・ヲ・キ・リ・オ・ト・サ・レ・ル
急に頭の中がスッキリしてさっきの言葉の意味がわたしの脳を駆け巡る。
「やめて!お願いだから!!私の……私の大切な乳首を切り落とさないでっっっ!!」
なりふりかまわず私は叫んだ。
そんな事が許されるはずはない。
そんな事、現実に起こるはずがない。
マリア様が見守ってくれているはずなのだ。
なのに。
「イヤよ」
ジャキン。と冷たい音がして、私は右胸に激痛が走るのを感じた。
724 :
701:04/10/20 03:47:58 ID:VpeV9TL+
はい。
つーわけでなんとなくの続き。
相変わらずだらだらしてるのでだらだら読んでください。
構成がザッピング的になっているので読みづらかったら申し訳ないです。
そして続きをとレス下さった方に感謝を。
うーん……
予想外にあっという間に傷つける方向にいってしまったのでそんな調子で進むのかなぁと思いながら。
骨格だけはもう出来上がってしまったのであとは間をどう埋めるか、という。
何気にもう書いた分は20KB越えていたり。
そんなわけで!今後もまだだらだら続きます。
ホントこんなのでスレ消費して申し訳ないと思いつつ。でわでわ。
>>724 はい。読みました。
ちょっと展開が急だなと思いましたが
以降、様子見します。
>「ひぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
ちょっとだけ笑ってしまいました。
お疲れ様でした。
726 :
誘いうけ:04/10/20 15:15:46 ID:C/8tXA9O
【蓉子、地獄の始まり】
蓉子が目を覚ましたのは地下室だった。ほんの数10センチ先に地上からのが輝く。
それに比べてここはなんと暗い部屋なのだ。かび臭さと湿っぽさがこの部屋の位置をよく表している。
「う・・・・祐巳ちゃん?」
誰もいない。
「わ・・・・たし・・・・、あっ!!」
光の下に立って初めて蓉子は気が付いた。蓉子は今までの事態が把握できずに気が付いていなかったのだ。
自分が、体を隠す布を一枚も身につけていないことに。上から降り注ぐ光が蓉子の茂みのツヤを、強調していた。
しかし現在は自分の秘部を隠す必要はなさそうだ。蓉子の裸体を見る人間は、誰もこの部屋に存在しない。
突如人の気配がした。しかも地上からだ。階段を下りてくる気配がする。彼らが近づくにつれて、話し声が良く響いてくる。
「急に犬が飼いたいだなんて・・・。」
「昼ごろに迷い込んできたの。とっても可哀想な犬なの。飼っては駄目かしら。」
「そうか、なら構わないよ。優しいんだな、祐巳。」
「今回だけだから安心して。ね?」
蓉子はその声の主を両方とも知っていた。一人はさっきまで話していた祐巳だ、そしてもう一人は・・・・・。
ガ チ ャ
「嫌ァ!」
裸体を見られまいとうずくまる蓉子に、祐巳は声をかけた。
「あなた、これが今日迷い込んできた犬よ。生活が大変みたいだから飼って欲しいて泣きついてきたの。」
「この犬・・・僕の会社にもよく迷い込んでくるよ。きゃんきゃんうるさいんだ。祐巳がちゃんと躾けるなら飼ってもいいよ。」
蓉子はこの二人の会話を聞いてぞっとした。二人はまるで本当の野良犬を見つめる目で、自分を見ているのだ。
「うん、絶対ちゃんと躾けるから!飼ってもいいのね!?」
無邪気に喜ぶ祐巳に、彼の良人は優しく語りかけた。
「ああ、じゃあ飼うとしよう。」
727 :
誘いうけ:04/10/20 15:16:53 ID:C/8tXA9O
「冗談は止めて!二人とも!!私は・・・あぁっ!!!!」
頭上で手を束縛された後、蓉子は天井から吊り下げられてしまった。コレでは自分の体を隠すことはできない。
背に力を込めているおかげで、胸が股間をまるで見せ付けているようだ。蓉子は惨めなストリッパーになった気分だった。
「ねぇ、あなた。この犬少し太っていない?なんでも子どもがお腹にいるみたいなの。」
「さすがに2匹は変えないな。」
「じゃぁ、堕ろしてしまわない?」
二人の会話を聞いて蓉子は青ざめた。だって自分の中には本当は・・・・・。
「いい考えだ。どうやって?」
祐美、と祐巳が呼ぶと一本のバットを持って祐美が現れた。
「祐巳ちゃん・・・あなた・・・・・・・・。」
「あまり痛くないように一息でやってあげるわね。」
「待って!!!祐巳ちゃん本当は・・・・・・・・・・・・・ぎゃぁぅぅあああ!!」
祐巳のバットが蓉子の下腹に命中した。
「奥様、大丈夫ですか?犬の子どもはきっとしぶといからなかなか死にませんよ?」
「祐巳、後々手間がかかるから骨はやるなよ!」
誰も蓉子の心配などしない。この腹にバットを入れた女は、昔はあれほど自分に構ってもらいたくてうずうずしていたのに・・・・。
病院にいく手間を惜しむこの男は、あの頃あんなに自分を愛してくれたのに・・・・・・。
「最近体が鈍っていたから調度良いわ。さぁ、まだまだ行くわよ!」
祐巳は寸分野狂い無く蓉子の臍の下に、バットをめり込ませた。
「んぎゃあああぁぁぁぁ・・・・げっほ・・・・・・・。」
腹への強烈な一発のせいで蓉子は嘔吐した。
728 :
誘いうけ:04/10/20 15:18:39 ID:C/8tXA9O
吊り下げられた蓉子の足元は、自らが吐き出した胃液といつの間にか垂れ流した尿で汚れていた。
蓉子は腹の痛みのせいでろくに喋れない。しかし後から後から打ち込まれるバットの衝撃に、蓉子は息を休める暇がなかった。
さすがの祐巳も疲れが出てきたのだろう。バットを下げた。
「はぁはぁ・・・・。こんな物かしら。」
祐巳は蓉子の股間にバットの先を突き入れた。
まだ準備のできていないそこにバットの先は、肉を抉るような痛みを伴って蓉子の腹の中を蹂躙した。
真っ赤な血の筋が幾本も蓉子の太股に垂れる。
「ふふ、これは馬鹿な遺伝子を受け継いだ仔犬の血かな?」
卑猥な水の音が聞こえる。祐巳は先程から蓉子の下腹を執拗に攻めていた。
「へ・・・・へは、ぁぁぁああ・・・・・。ゆ、うう・・・みちゃ・・・・・・・。」
蓉子がかろうじて話し始める。
「さ、ざっきの話ヴぁ・・・嘘なのぉ。ヴぁだじの・・・体の中に・・・・・・・・あのぉ・・・・人の子どもなんて・・・・いあ、い。
わらし・・・・あなだに・・・・もう一度振り返ってもらいだくてぇ・・・・。」
涙で濡れた瞳で蓉子は祐巳の向こうの人物、祐巳の良人であり自分の恋人だった男の方を見つめた。
「僕には獣姦趣味はないよ。」
「ではこの牝犬は、旦那様と奥様を騙すつもりだったのですか!!」
「そんな牝犬を飼ってやるだなんて、祐巳は優しいな。」
蓉子の視界が絶望に染まって行く。自分の目の前に見方は誰一人としていない事を、蓉子は悟った。
729 :
誘いうけ:04/10/20 15:20:14 ID:C/8tXA9O
「そう・・・。なんだ、ここに馬鹿犬の子どもなんていなかったのね?」
祐巳は先程からますます力をこめて蓉子の腹を責めたてた。
「うはぁぁ・・・!あひぃ・・・・!!」
「今から去勢の手術をしましょうか?」
半狂乱になって蓉子は叫んだ。
「いああぁぁぁぁ!!それだけは・・・・・・ゆ・・・ゆるしてぇ!!」
「もうそのくらいにしておけ、祐巳。」
あの人が始めて自分の心配をしてくれた。蓉子に光の一筋が見え始めた。
「いつかこの牝犬に子どもを産ませて、目の前で犯して切り裂くのも楽しそうじゃないか。
一応子どもを作れる体ではいさせてやれよ。」
「そうね、そういう楽しみ方があるわね。」
蓉子の前に現れた希望の扉は、一瞬にしてその扉を閉ざしてしまった。
「それでこれからどうするんだ。腹も弄ったし、夜にでも友人の獣医に見せようか。あいつはサドだからとても喜ぶぞ。」
「だそうよ。今晩を楽しみにしておくのね。」
地上からの光はもう届いていない。蓉子の瞳にも、もう光は無かった。
730 :
誘いうけ:04/10/20 15:26:30 ID:C/8tXA9O
>> ◆aUFTCAKqJY
乙〜!タイトル凄いカコイイ!
悪瞳子に期待大です!
>>724 なんだか栞を拉致ってるの自分の想像していた人物と違う気がする。
誰だ〜!気になります。
>チ・ク・ビ・ヲ・キ・リ・オ・ト・サ・レ・ル
ちょっとビジュっぽくてときめきました。
>>730 リアルタイムで読ませていただきました。
午後のティータイムに猟奇SSを読む。乙なものですな。
続きをお待ちしています。
いつもお疲れ様です。
テンプレ等に変更なければ次スレを立てますが?
残り8KB弱です
それならお願いします。多分テンプレにそれ程変更もないでしょう。
スレ立て乙です。
736 :
名無しさん@ピンキー:04/10/23 13:39:20 ID:03Jm8mEZ
次スレ氏んでない?
死んでるね
>>730 冒頭に出てきた奴隷と蓉子は同一人物なのかな?
とにかく続きが気になる。
>>724 こっちも気になる。栞がどう壊れていくのか……