エルフ系ゲーム、エロパロスレッド4

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1名無しさん@ピンキー
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elf(エルフ)総合スレPart54 河原崎野々村新御神楽
http://vip.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1066522583/

DingDongDong(開店休業状態)
http://www.tomato.sakura.ne.jp/~ddd/
2名無しさん@ピンキー:03/10/24 07:18 ID:mhoxYwpu
2
3名無しさん@ピンキー:03/10/24 08:34 ID:hDSxP8Vq
即死防止
4名無しさん@ピンキー:03/10/24 08:37 ID:yiuqqCeo
新スレおめでとうございます〜
5名無しさん@ピンキー:03/10/24 08:49 ID:QAIbImGe
>>1


即死防止協力
6名無しさん@ピンキー:03/10/24 09:10 ID:R1r+1wc9
>>1


即死防止

│さて、仕事も終わったし        ┃  │わ、私には主人が…はぁん…
 \愛する妻の待つ我が家に      ┃   \あぁん!き、気持ちいぃ!
  \ 帰るとするかな          ┃     ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄         ┃             \おぉ…凄い締め付けですよ、奥さん!
      ∧_∧               ┃           ∧_∧ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     (´Д` )              ┃      ∩_∩(`∀´ )   ミ   ギシッ
   _φ___⊂)__             ┃      ( ;´Д`)⊂  '⌒ヽつ__ ミ
  /旦/三/ /|             ┃       \__つ_\__つ   ギシッ
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |             ┃     ┌───────────┐
7名無しさん@ピンキー:03/10/24 14:04 ID:D64zJp+C
1様、瑞穂の新作読みたいにゃー
8名無しさん@ピンキー:03/10/24 14:19 ID:wqGwKVQ5

                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
               |                           ̄|
    マチクタビレタ〜   < SSの続きまーーだーーー!?        >
   ☆           |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _   |
     ヽ   ☆        ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨  ∨ ̄
       =≡= ∧_∧          ☆。:.+:  ∧_∧     マチクタビレタ〜
        / 〃(・∀・ #)  シャンシャン        ( ・∀・)  ♪.:。゚*
      〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ      / ̄ヽ/,― 、\ o。。。    マチクタビレタ〜
       ||  γ ⌒ヽヽコ ノ ||           | ||三∪●)三mΕ∃.
   ドコドコ || ΣΣ  .|:::|∪〓 ||           \_.へ--イ\  ゚ ゚ ゚
.     /|\人 _.ノノ _||_. /|\  ∧_∧     (_)(_)   ☆:.°+
                          ( ・∀・ )っτ        。::.☆ο
 マチクタビレタ〜            ♪〜 ( つ‡ /  |   マチクタビレタ〜
                         |  (⌒) |  ☆1
     ♪     ∬∬      マチクタビレタ〜 彡  し'⌒^ミ A 〃
     ∧_∧  ( ‘)         / ̄ ̄     ̄ /.|      ∧_∧ ____
    ( ・∀・)_//       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|     ( ・∀・)) _/
  _( (   / Cミ         |  N T R     | .|  .   (\ ∧//     〜♪
  \((○ ̄ /_          |          .|/      >、\ξ)   〜♪
 Σソ\_/(_)ミ                         /∠(,,,)>\
    (_)                            (_) \| (_)
9名無しさん@ピンキー:03/10/24 18:31 ID:aI6DrWdg
即死防止
10名無しさん@ピンキー:03/10/24 20:39 ID:9bgUgd2r
sokusibousi
11名無しさん@ピンキー:03/10/24 20:51 ID:UyPlYgqU
乙!
即死はイヤン
12名無しさん@ピンキー:03/10/24 21:42 ID:NM5xzEHD
blueさんサイトの瑞穂SSもひとまず完結しましたな。
1312:03/10/24 21:46 ID:NM5xzEHD
× blueさんサイト
○ blueさんのサイト
訂正するほどでもないが、即死防止も兼ねて。
14名無しさん@ピンキー:03/10/24 23:23 ID:q3KbzWCM
お疲れ上げ!
15名無しさん@ピンキー:03/10/25 00:05 ID:RFJNofGA
おっつ
ほしゅっとくよん
16名無しさん@ピンキー:03/10/25 00:29 ID:esV5DLk3
>>12
blueさんのサイトってあったの?
知らんかった・・・
URLキボン
17名無しさん@ピンキー:03/10/25 00:37 ID:HBvNl4Tl
>>16
前スレの910番台レス参照。

引き続き即死防止。
18名無しさん@ピンキー:03/10/25 03:18 ID:mtdp83Nh
臭作「おお〜。このスレは甘〜い汚物の臭いがするじゃね〜か、くんかくんか。
へへ、俺のためにあるようなスレだぁ。
おっと、即死予防なら、車の前に飛び出すのだけはやめときな。」

19名無しさん@ピンキー:03/10/25 03:21 ID:mtdp83Nh
そしてオレはジッポーを取り出した。
20名無しさん@ピンキー:03/10/25 03:23 ID:mtdp83Nh
お願い、もう中には出さないで。・・・ああ!
21名無しさん@ピンキー:03/10/25 03:27 ID:mtdp83Nh
「ウチ以上に正確に女子寮を描けるところはありません。」と社長豪語。
その話を飲み屋のネーちゃんに話したら、
「チョ〜うけるゥ!」といってたのは去年だったかな、一昨年だったかな。
22名無しさん@ピンキー:03/10/25 09:51 ID:SCOjquHF
え、blueさんのサイトにSSなんか掲載されてた?
SSルームってのはあるけど、2回目の警告から先の入り口が見つからない。っていうか無い。
現在コンテンツ作成中になってるからだと思ってた。
23名無しさん@ピンキー:03/10/25 12:34 ID:1qVajFCr
別に葱板でもいいじゃんw
2416:03/10/25 12:45 ID:esV5DLk3
>>17
サンクス
25名無しさん@ピンキー:03/10/25 16:10 ID:lrXMQJVj
>>22
SSタイトル名の横の”読む”ってところをクリックだに。
26名無しさん@ピンキー:03/10/25 21:40 ID:+9w2cmnL
おれも入り口見つかんねー。別に何かの方法で隠してるわけじゃないんだよね?
何でだろ?
27名無しさん@ピンキー:03/10/25 22:09 ID:nvWRjP8v
先輩には早く瑞穂のアナルをぶっこ抜いて欲しいもんだが
28名無しさん@ピンキー:03/10/25 23:45 ID:XUdZuScJ
>27
確かに。

は、早く続きを・・・ハァハァ(;´д`)
29名無しさん@ピンキー:03/10/26 00:18 ID:/PYrp6Iv
>>25
SSのタイトル名が何処を探しても見当たらない。
キャッシングとか出会いとか無料とかならあるけど(;´Д⊂

何か特別な設定でもしないと見つからないように出来てるのかな。
30名無しさん@ピンキー:03/10/26 10:18 ID:v9MFL529
>29
ノートン先生が原因かも。
おれも最初「入室」が出なかった。
一回切って、二度目の警告んところで「更新」押せば出てきたよ。
31名無しさん@ピンキー:03/10/26 10:20 ID:3yy8o00O
>>29

何処のページで見れていないかを書いた方がいいかと。

「セカンドメニュー」のページは見れてます?
そして、「下級生 瑞穂凌辱」のタイトルは?

質問するなら、状況を正確に伝えましょう。
32名無しさん@ピンキー:03/10/26 13:23 ID:/GzUl7Mu
やっぱり見れない人いるんだ。
漏れは2回目の警告ってページで「退出」しか選べない。
31氏がいうような「下級生 瑞穂凌辱」のタイトルも無い。
「セカンドメニュー」という項目も無い。
ノートンを切っても効果が無い。
33名無しさん@ピンキー:03/10/26 19:02 ID:BR65LsFR
全編公開とともにサイトオープンに踏み切ったようだな。
オープンおめぇ〜
34名無しさん@ピンキー:03/10/28 00:32 ID:dCgRkET8
保守!
35名無しさん@ピンキー:03/10/28 18:57 ID:cRPNqZgf
ホシュ
36名無しさん@ピンキー:03/10/29 21:41 ID:nahiwuFy
保守
37名無しさん@ピンキー:03/11/01 00:15 ID:AmvkSg2j
ぶっこぬき!
ぶっこぬき!
ぶっこぬき!

エロは心の潤滑油!
38名無しさん@ピンキー:03/11/01 03:09 ID:CfPdeWe0
しかし、blue氏は文章上手くなったな。
ここで初めて見た時はまだ素人臭さが漂っていたもんだが。
39名無しさん@ピンキー:03/11/02 00:23 ID:kDOtgQOj
ん?HPの奴って文章変わってんの?
40名無しさん@ピンキー:03/11/03 23:22 ID:5crYb346
うわーもう本当に佳境だー。
「母が犯される」が「母だった人が犯される」になるという事か・・・?
41名無しさん@ピンキー:03/11/03 23:24 ID:5crYb346
誤爆・・・_| ̄|○
42名無しさん@ピンキー:03/11/04 11:16 ID:vI3k3E8P
なんか誤爆っぽくないな
全然、違和感がない
43 :03/11/04 13:37 ID:viYECv6U
少し時間を遡れば全然誤爆じゃない
44名無しさん@ピンキー:03/11/04 14:17 ID:hG1l0yRq
おお、HPの奴ってこのスレ版ともDDD版とも違ってたのか…
三者三様の趣があっていいね。
DDD版はくどすぎる感があるしHP版は逆にあっさり感が強いので
俺は初代が一番好きかな〜。
この調子で続きキボンヌ。
45名無しさん@ピンキー:03/11/04 22:08 ID:yyp7BNlm
>>旧1様のHPのURLキボンヌ。
みなさまよろしくおねがいします。
46名無しさん@ピンキー:03/11/04 23:10 ID:khYG0uMO
前スレ900番台の1さんのレスを注意深く見てみよう
47名無しさん@ピンキー:03/11/05 00:10 ID:HqTOXvnN
>>46
ぜんぜんわかりません・・・。
こんな漏れは逝くべきですか?

ひんと書いてくれー
48名無しさん@ピンキー:03/11/05 00:43 ID:rcbUtya1
ほんとに注意深く見たの?
思いきり書いてあるじゃん。
前スレ917と919だよ。
49名無しさん@ピンキー:03/11/05 01:06 ID:8puLRrab
>>47
出来るだけsageてくれ
50名無しさん@ピンキー:03/11/07 00:28 ID:zS6Mgz28
マルチパックが出た記念に野々村病院SSきぼんぬ・・・
51名無しさん@ピンキー:03/11/07 10:16 ID:YHbbir2/
前にあったじゃん。野々村アキコ(だったっけ?)のやつ。
52野々村病院SS(?) 01:03/11/07 13:12 ID:vAUnv1j/
 いつもの病室で、二人は向き合っていた。方や捜査中の探偵。方や即席の助手である。
 世界には何億もの人間がいて、星の数ほどの謎に満ちている。琢磨呂らが解決しなく
てはいけない問題も、その一つだ。
 時は西暦2003年。中国が宇宙進出を目指し、アメリカが他国侵略、武器輸出で巨額の
富を儲けていた頃の話である。
【琢磨呂】譲治
【譲治】なんすか琢磨呂さん?
【琢磨呂】シッ……静かにしろ。俺たちが
【譲治】俺たちが?
【琢磨呂】このスレに呼ばれたんだ
【譲治】このすれ……何言ってンすか?
【琢磨呂】シッ──声出すと涼子にばれるだろう
【譲治】あ、すんません。でも琢磨呂さん
【琢磨呂】なんじゃらほい?
【譲治】さっき言ってた「このスレ」ってどういう事すか?
【琢磨呂】これだ。

>45-48,>50

【譲治】ほんとだ。呼ばれてますね俺たち。
【琢磨呂】だから来たんだよ。でな譲治、45が困ってるだろう?
【譲治】45……
【琢磨呂】……
【譲治】……どうぞ、続けていいっす
【琢磨呂】何だそのタメは、どうした譲治。
53野々村病院SS(?) 02:03/11/07 13:13 ID:vAUnv1j/
【譲治】いえ、番号で呼んだりするの好きじゃないんす。イイっすそんな事、で?
【琢磨呂】ああ……でこいつが旧1さんのサイトが知りたいって言ってんだが、分かるか?
【譲治】はい。「漏れは逝くべき」って何すか?
【琢磨呂】専門用語だ。気にするな
【琢磨呂】話を戻すぞ、45は1さんのサイトアドレスが知りたい。これがどこかに
書かれてればいいんだよ。だろ?
【譲治】ええ
【琢磨呂】で、1さんは前スレ900番台に書いたんだ、実はちゃんと。
【譲治】……ホントすか?
【琢磨呂】ああ、前スレ917読んだか? 書かれてあること、名前とか全てにマウスを
持っていったか? 右クリックとかして調べたか? 名前欄はアゲとサゲのためだけに
あるわけじゃないんだ。そこにリンクがされているだろう? どうよ譲治、見つかった?
【譲治】琢磨呂さん
【琢磨呂】ん? 
【譲治】分かりません
【琢磨呂】(ブチッ──て、手前ぇ。それでも海原探偵事務所の見習いかっ!)
  【琢磨呂】フザケンナッ!
   架空のちゃぶ台がひっくりかえす琢磨呂。
  【譲治】アッ!
   しっかりと驚いてあげる譲治。
   病室に飛び散ったお味噌汁などをふき取る真似をする二人。
   パァン、と譲治が手を叩くと、ベッドの上に戻る二人。
【譲治】すんません。パソコンに疎くて
【琢磨呂】まあこの掲示板に慣れてないなら、そういうこともあるよ。
【譲治】琢磨呂さん
【琢磨呂】何だよ
54野々村病院SS(?) 03:03/11/07 13:15 ID:vAUnv1j/
【譲治】落ち、いつっすか?
【琢磨呂】うっせえな、ねえよ
  琢磨呂はクルリとこちらを向き直った。
【琢磨呂】時に45、君には沢山のヒントをあげた。前スレ919など最良のものだ。ここまで
言って分かったら、このクイズも解けるはずだ。

  自分のメールアドレスとかHPアドレスは、どこに書く?

【琢磨呂】この答えが、全ての答えだ。健闘を祈る。
【譲治】琢磨呂さぁん
【琢磨呂】何だよ
【譲治】涼子先輩が見てます
 琢磨呂は後ろを振り返った。そこに涼子はいた。

 ベッド二台の病室。窓が開いていて、日当たりも良好。午後の二時だった。外では老齢の
患者と担当看護婦の馬鹿笑いが聞こえ、病棟の患者か子供らの黄色い声が廊下に響き渡る。
 柔らかい日差しがガラス窓を通り、白いレースのカーテンを抜けてベッドに降り注ぐ。
風が吹き、白いカーテンが揺れる。木々のざわめき、虫と鳥の鳴き声。平穏な日常だった。
 涼子さえここにいなければ。
 琢磨呂と譲治は凍り付いていた。
 涼子がうっすらと目を細め、微笑んだ。極めて整った顔立ちの美女が、スーツ姿で病室の
ドアに立っている。二人を、特に琢磨呂を見据えて、声を立てずに笑っていた。口元は
つりあがり、やや痙攣している。
55野々村病院SS(?) 04:03/11/07 13:18 ID:vAUnv1j/
【涼子】琢磨呂、ちゃん
【琢磨呂】……。
【譲治】……。(こ、怖いなぁ相変わらず)
【涼子】お姉さん言ったよねぇ、今日お電話で言ったよねぇ、何て言ったかなぁ?
  涼子がいつものように、優しく問いただす。教え子をあやすかのように。
【琢磨呂】お姉ちゃぁん、なんて?
  琢磨呂も涼子に合わせて、幼子のような口調にする。以前ハードボイルドについて
熱く語った気もするが、これも処世術だ。
【涼子】うんっとねぇ、毎日聞き込みしたり盗聴しないとぉ、ダメだぞぉって
【琢磨呂】あれれ? そうだったかなぁ……てへっ、忘れちゃったぁ! ごめんね、おねーさん
【涼子】うふふっ……まったく琢磨呂ちゃんったらぁ、ごめんじゃ済まないよぉ〜。今すぐ、
行けるよね? それともお姉さんと一緒に行くぅ?
【琢磨呂】遠慮しとく……譲治。後は任せたッ
【譲治】え?
 琢磨呂は右脚をまた骨折したにも関わらず、機敏にベッドを飛び降りた。痛みが脚から
脊髄を駆け抜けたが両脚で踏ん張り、ドアに立ちはだかっている涼子に抱きついてキスをした。
 咄嗟の事に驚いた涼子は琢磨呂のフレンチキスに頬を染めたが、自分の職務を思い出して
眉を吊り上げた。琢磨呂は涼子が身体を引いたその隙にドアに向かって猛烈な勢いで駆け出した。
【譲治】た、琢磨呂さぁ〜〜〜〜ん!
 後ろから悲鳴が聞こえた。しかし琢磨呂は他人のことなど構っていられなかった。
【琢磨呂】(譲治なら生き延びる。だからこれは見殺しではない)
 琢磨呂はギブスを鳴らしヘコヘコと走りながら、上着のポケットに右手を差し込み葉巻を
取り出した。それを口に咥え、左手で胸倉のジッポを掴み火を付けた。
 揺らめく火が葉巻に点され、先端が黒く焼ける。
 琢磨呂は煙を大いに吸い込んだ。豊穣な重みが肺を濡らす。美味い。
56野々村病院SS(?) 05:03/11/07 13:20 ID:vAUnv1j/
【琢磨呂】……やはりハードボイルドは走ってナンボだ。
 気がつけば別棟だった。
 立ち止まって後ろを振り返るが、敵はいない。
 胸を刺すほどの鼓動をコートに収め、葉巻を吸い込んだ。
【琢磨呂】これだ……この重みがなければ煙草ではない。
 ヘビースモーカーの琢磨呂は、昔を思い出していた。
 「タバコクル」……中学の頃そんな遊びをした。
 好きな娘に告白する勇気がない者に対して、煙草を吸わせる事で験をかつがせた。煙草を
吸い込んだ少年は朦朧としながらも、煙草が吸えたのだから告白できるに違いないと思い込み、
女子に告白して玉砕した。その様を見て笑うのが楽しかった。
 真剣な思いこそ行動を促す。
 思えば現在もあまり行動パターンは変わっていない。
 その頃、がきんちょが煙草をワルのアイテムとして周りに見せびらかし、偉ぶることで
社会を形成していた。その社会に入るためには力が強いとか話術が巧みとか、周囲に
アピールできるものが必要で、それがないものは煙草を吸うことが儀式とされた。
 煙草を吸い、告白する事。
 これができればダチであり、これもできない奴に用はない。冷静に考えれば愚かな
決め事だろうが、単純な取り決めほど少年を虜にするものだ。一時期はクラスを跨って
何十人かがその輪に入った。
 琢磨呂にとって煙草とは幼き頃の出来事であり、今どこにいるかも分からない昔の友
との思い出だった。琢磨呂が現在も煙草をやめないように、彼らもやめていないのだろうかとふと思う。
 右手で葉巻を取った。
 肺に溜まった煙を、口をOの字にして、ゆっくりと吐き出す。
 丸い輪がぽわぁん、と病棟に漂い薄れていった。成功だ。
【琢磨呂】達者で暮らせ、譲治。
 ……さて、どうやって涼子に謝ろう。

             【終わり】
57野々村病院SS(?)作者:03/11/07 13:31 ID:vAUnv1j/
読んでくれた方、お疲れ様です。今更言うのもなんですが、エロなしです。
58名無しさん@ピンキー:03/11/07 21:30 ID:dDmXflPa
スレタイを100回読み返して出直して来い。
59名無しさん@ピンキー:03/11/08 05:17 ID:7wFulfUR
次はエロいので
60名無しさん@ピンキー:03/11/08 17:56 ID:26A6IldR
出来はともかくスレ違いはいただけないな
61名無しさん@ピンキー:03/11/11 19:22 ID:CZkA5/k7
旧1さんが自分のサイトを持ってしまった今、
このスレの存在意義が問われる事となった。
62名無しさん@ピンキー:03/11/11 23:14 ID:TiJZaIgq
いや、まだ職人志望さんがいるYO!
63名無しさん@ピンキー:03/11/11 23:21 ID:BQHm1GGB
新しい人のためにも
6457:03/11/12 23:09 ID:OBdrnSn7
>>58-60
ここがエロパロ板ということを失念していました。
反省してます。
65名無しさん@ピンキー:03/11/14 05:05 ID:myBUxgdv
なんのなんの。
エロ充填を待ってまつ。


職人志望さんは・・・・・帰ってきて下さるのだろうか・・・・(つД`)
66名無しさん@ピンキー:03/11/14 08:00 ID:5LXvPpgF
いま佐っちゃんで忙しいみたいだから、もうちょいかかりそう。
67名無しさん@ピンキー:03/11/14 14:03 ID:m3nI3+bk
佐っちゃん?
68名無しさん@ピンキー:03/11/14 14:47 ID:PnmoJjUQ
前スレ、まだdat落ちせずに残ってますね・・・
69名無しさん@ピンキー:03/11/15 01:09 ID:UT7G+QjM
>>66
やっぱり同じ人かね。
70名無しさん@ピンキー:03/11/16 03:01 ID:bVTIboU6
いや、佐っちゃんの方がああなってしまったからなぁ・・・。
もう2ちゃんに投稿なんてせん!
・・・・なんて事になったらどうしようかと・・・・_| ̄|○
71職人志望:03/11/16 10:50 ID:wo4FDOtB
>もう2ちゃんに投稿なんてせん
そんなことないっすよ。
またまた間が開いちゃってて、申し訳ないですが。
なんとか年内には美佐子SSも終わらせたいと。あとちょっとなんで。
ガンバリます。
72名無しさん@ピンキー:03/11/16 14:07 ID:e17u+m/b
>>71
ガンガレ!!
73名無しさん@ピンキー:03/11/16 18:13 ID:7aJrkLbr
ganbare!
美佐子SSっていうから河原崎かと思った。あせった。
74名無しさん@ピンキー:03/11/17 02:56 ID:lPIxWxjB
75名無しさん@ピンキー:03/11/17 21:47 ID:2ERH44LO
>>71
向こうで色々あったみたいだけど、がんばってください!
76名無しさん@ピンキー:03/11/17 23:16 ID:1humGoZS
>>71
巧くてエロい文かけるなんて凄いですよ!ほんと!
応援してます!
77名無しさん@ピンキー:03/11/18 09:11 ID:7l797r//
佐っちゃんって佐知子さん?

あとやっぱ、蛙田VS唯はまぼろしとなるのか?
78名無しさん@ピンキー:03/11/21 09:35 ID:cu86OdRt
ほしゅ
79名無しさん@ピンキー:03/11/21 15:48 ID:0L1dSIa3
前スレ、スレストかかりました
これでようやくdat落ちですな
80朝倉みいな@河原崎家の一族 01:03/11/21 23:20 ID:sIx/laGo
申し訳ありませんが、エロは次回からを予定しています。
ご了承くださいませ。


 女を犯すことがいかに簡単か、それまで六郎は知らなかった。
 普通の恋愛はしてきたつもりだ。中学、高校、大学と彼女はいたし、セックス
もしてきた。だがその現実が嘘であるかのような、淫靡で背徳的な出来事が起こった。
 これは八月のまだ暑い頃、六郎が河原崎家の使用人になって五日目の話だ。
 
 河原崎家がかつて由緒正しき名家だったと知るものは少ない。明治初期に
製糸業で富を得て、富を武器・弾薬の製造資金として更なる外貨を稼いできた。
一族の人間で経営が傾く企業が多い中、稀有な例として取り上げられる事も
多い。それが戦後の1988年代になると、一族は所有していた株、土地、株式
会社などを売却し、世界経済から姿を消した。世界中に溢れた河原崎家の
トレードマークは次第にその価値を失い、今日では北海道郊外の洋館を知る
ものは地元民しかいない。それは、そこに住む人々が外部と接触を絶ったからだった。

 その洋館の三階一室で、白いYシャツと青のツータックパンツの少年がふか
ふかのベッドに座り、下に敷いた新聞紙の上で鉛筆を削っていた。
 4Bの鉛筆の先を銀のアーミーナイフを使ってしゅり、しゅりと削り尖らせて
いる。灰色の絨毯の上に広げられた新聞紙には、鉛筆の木屑と共に、二本の
尖った鉛筆、三本の先の丸まった鉛筆が置かれていた。
 少年の目は細く鋭い。手の動きは滑らかで、もう長い間そうしてきたかのようだ。
 手の動きを止めて、鉛筆の先端を目元に近づけて観察する。鉛筆削り機と
同じ位に綺麗にしたいらしく、再び削りだした。
 突如ドアを叩く音が聞こえた。少年はびくりと肩を震わせて、そんな自分を
見せないようにぶっきら棒に「誰?」と誰何した。
 その声はまだ声変わりしていない少年のそれで、高くか細かった。ドアの
向こうから、「私よ。開けていい?」という、少年よりも低い声がした。
「いいよ。姉さん」
81朝倉みいな@河原崎家の一族 02:03/11/21 23:22 ID:sIx/laGo
 ガチャリ、とドアが開きセーラー服の少女が入ってきた。年の頃は十八歳。
現役の女子高生だったが、その目は年齢を越えて鋭く少年を見つめていた。
端正な顔立ち、青いボブカットの髪型、やや鼻が高く、背も170はある。
「お邪魔するわ……隣に座ってもいいかしら?」
「いいよ」
 少年はただそれだけを言い、鉛筆削りに没頭した。
 少女はしばしそれを見つめ、おもむろに口を開いた。
「六郎の事だけど」
 少年の腕が止まった。
「どうしても嫌なの?」
 少年は顔を上げ、右にいる少女の顔を見つめた。
「うん。虫唾が走るぐらい嫌いだよ。ねえ姉さん。あいつやっていい?」
 少年は殺してもいいかと、問いかけた。
「俊介……もし良かったら聞かせてくれない。なんで貴方、彼を嫌うの?」
「亜栗栖を襲ったからさ。あいつのペニスが、亜栗栖を蹂躙したから……」
「ばっ……」
 さちこは言いそうになった言葉を飲み込み、大きくため息をついた。
「あのね、言っておくけど亜栗栖は一族のものよ。一度や二度襲われたからって
びぃびぃ言わないでほしいわ」
「さちこ」
 俊介が怒鳴った。時が凍りつく。
「亜栗栖は僕のものだ。もう亜栗栖の話もあいつの話も終わりだ。出て行けよ」
「……姉さんに対してその口の聞き方はなに? 不能のくせに」
 俊介が、目をぎらつかせて立ち上がる。
「さちこ。よく聞こえなかった。もう一度言ってくれない。僕が何だって?」
「インポテンツって言ったのよ。デブで不能じゃお母様も悲しむわ。亜栗栖しか
調教しないじゃない。一族の恥さらしが」
 さちこが吐き捨てるように言うと、俊介は銀のアーミーナイフをさちこの目の前で構えた。
「僕は不能じゃないッ……」
82朝倉みいな@河原崎家の一族 03:03/11/21 23:24 ID:sIx/laGo
 ナイフの刃が光る。さちこと俊介の距離は二メートル弱、俊介が踏み込めば
さちこはよけるか逃げるしかない。さちこの両脚が緊張してこわばる。汗が
じっとりと脇の下から滴り落ち、心臓は早く脈打つ。ベッドにつけた手はいつ
でも離せるように力が入る。この体勢では危険だ。ナイフの弧を避けるにも
限度がある。目はそらせない。
「知ってるわ……ごめん、言いすぎた」
 さちこは丁寧に頭を下げ、自分の非を詫びた。
 さちこは、俊介が自分を刺さないという自信があった。彼が牙を剥くのは、
今の環境が変わる事に対してでしかなかった。
 なお彼は不能ではない。亜栗栖でしか立たず、亜栗栖の愛撫でも一月に一回
立つか立たないかではあったが。
 俊介はナイフをポッケにしまった。「喧嘩しに来たの? 続けなよ」
 その横柄な態度に内心むかつきながらも、さちこは言葉を続けた。
「家族会議で決まった事よ。六郎を一族に入れるわ。だから釘を刺しに来たの。
まだ殺さないで頂戴、いいわね?」
「……分かった。でもあいつ、まだ落ちてないんだろ? どうするの」
「私に考えがあるの。任せて」
 自信たっぷりにさちこは言った。
「じゃあさ、姉さん」
 帰ろうとしたさちこを俊介は呼び止めた。「何?」
「いつなら殺せるの? あいつ」
「私に歯向かった時──それならいいわ」
 さちこは満面の笑みを浮かべていった。

83朝倉みいな@河原崎家の一族 04:03/11/21 23:27 ID:sIx/laGo
 昨日の夕方から今朝にかけて、六郎は美佐子を探して屋敷中の部屋のドアを
開け、美佐子を探して歩きまわった。
 亜栗栖の部屋などドアをノックしてすぐに開け、亜栗栖の困惑した表情を
無視して部屋中を探索した。洋服箪笥、ベッドの下、窓の外。隠せる所は
限られていた。亜栗栖の部屋に何もないと知って、初めて六郎は亜栗栖に向き
直って頭を下げた。
「……すまない。今人を探していて、君の部屋を荒らしてしまったことは申し
訳なく思う。君を少しでも疑った事を後悔している。だけど今は時間が無いんだ。
ちゃんと謝れなくてごめん、それじゃ」
 六郎は振り返り亜栗栖の部屋を出ようとした。後ろから声が聞こえた。
「あの! 六郎さん」
 亜栗栖だった。
「何?」
「私にもできること……ありますか?」
 亜栗栖は基本的に受身の姿勢だと思っていた六郎は、亜栗栖の反応に少し驚いた。
「ありがとう、でも君を危険な目にあわせる気はないよ」
「私、あの……お坊ちゃんの部屋を調べます」
「……」
 河原崎俊介の部屋は、調べたくない部屋のうちの一つだった。探している間、
誰もいなければいい。しかしもしさちこや京子、または俊介がいたら、色々と
面倒な事になる。
 しかし亜栗栖がそう言ってくれるなら、その方がよさそうだ。亜栗栖なら何の
不自然もなく俊介の部屋に入れる。
「それぐらいしかできませんけど……で、誰を探しているんですか?」
「うん。実は……」
 六郎は事情を話す事にした。
 美佐子が二時間前にいなくなったのに、誰も知らないという返事しか返って
こなかった事、南原と車がないこと、美佐子の自室から彼女の私物がなくなった
のに、京子はぞんざいに扱った事、さちこも、俊介もそうだった。
84朝倉みいな@河原崎家の一族 05:03/11/21 23:29 ID:sIx/laGo
 疑惑は増えていった。全てがおかしな方向へ向かっているにもかかわらず、
誰一人問題にしない。彼らの言動は、まるで美佐子などいなかったかのようだった。
 美佐子を探さなくてはいけない。一刻も早く、今探さなくては彼女の身が危険だ。
 そこまでまくしたてると、自分の声の大きさに気づいた。
 亜栗栖はしばし思案し、「一つ、いいですか?」と言った。
「ああ、どうぞ」
「多分……美佐子さんは、『ご老人の屋敷』に行ったのかもしれません」
 六郎は初めて耳にする言葉を頭の中で繰り返した。
「誰だいそれ。どこにいるんだ?」
 亜栗栖は、首を振った。
「詳しい事は分かりません。ただ私も『ご老人の屋敷』に行かされそうになった
とき、お坊ちゃまが仰ったんです。『亜栗栖はもう貫通したから行かせちゃ駄目
だよ』って。あの、貫通って分かります?」
「分かる」
 亜栗栖は話を続ける。
「……美佐子さんが経験がないのなら、『ご老人の屋敷』に行けると思います。
私が知ってるのは、それだけです」
 ご老人の屋敷。初めて聞く名前だった。それがどこにあるのかも分からないが。
「いや、ありがとう。参考になったよ。場所は知ってるかい?」
 亜栗栖は首を振った。「いえ、そこまでは」
 仮にその屋敷に美佐子さんがいたとして、誰がその場所を知っているだろうか。
南原、俊介、さちこ、京子。皆知っているのかもしれない。だが、どれも簡単に
聞ける相手ではない。
「……さちこさんを、監禁しますか?」
 その言葉に六郎は驚いた。それも候補に入れておいたとはいえ、亜栗栖から
その提案をされるとは思わなかった。
 六郎は思わず苦笑いした。亜栗栖の言葉を軽く否定していった。
「探せる所から探していこう。最悪さちこお嬢様か誰かををとっちめて、白状させるだろうけど」
 わざと「お嬢様」と付け加えた。こんな時でも冗談を言えないと、この先
落とし穴に嵌る気がした。冗談でも言わなくてはやってられないというのもあった。
85朝倉みいな@河原崎家の一族 06:03/11/21 23:32 ID:sIx/laGo
 彼らは脅威だった。一人一人がおかしい。それを団結させてはならない。
 こうして、午後四時を過ぎには亜栗栖、麗、香織も一緒に手伝ってくれていた。
 香織は、正午に南原に無理矢理車に押し込まれ、老人のいる屋敷に連れて
行かれたと告白した。緑色の和服を着た老人は香織を見るなり南原を叱りつけた。
南原は謝り、香織を車に連れ込み屋敷に戻ってきた。その後、南原は何の謝罪も
しなかったという。
 それを聞いて、六郎は確信を深めた。美佐子はどこかに連れて行かれた。
屋敷の外の可能性が高くなってきたが、その時は屋敷内を洗い出すことにした。
 合計四名は各地に散らばり、捜索は深夜に及んだ。中継地点の家具の奥底に
隠されたメモ用紙には、「三階、開かずの部屋を除き×」「二階×」「一階、
倉庫を除いて×」と記されていった。
 駆け回る使用人を館の住人は冷ややかに眺め、紅茶を啜った。
「見たいなら見れば? ほら……私のパンツの中でも」と侮蔑とも取れる発言を
するさちこ。枝バサミを持ち出して「入るな」と威嚇する俊介。快く部屋の
探索に応じたが、「六郎、夜にいらして。楽しみましょう?」と誘惑する京子。
 疲れても歩きつづけ、走った。河原崎家の一族全員を縛り上げ、拷問した
ほうが早いのではないかと想像しては否定した。それは最後の手段だ。そう
決めて、屋敷の周囲をかけまわった。
 鍵がかかっていて開けられない部屋が三階に一部屋、一階に一部屋、それは
中に入る事が許されなかった。
「あそこには何もないわ。だって十年と開けてないんですもの」
 だから入る必要はないし、入らないようにと京子は言った。六郎は引き下がる
しかなかった。
 その場でドアを壊すほど愚かではない。もし京子を無視してドアを蹴破ったら、
きっと南原や俊介がやってくるだろう。それだけは避けたい。
 河原崎家に逆らう覚悟はできていた。しかし武器や車のキーも何もない状態でどうするのか。
 段々と意識が混濁してきた。しかし時間はない。六郎は屋敷の外に出て、庭を走り続けた。
 全て昨日の話だ。
86朝倉みいな@河原崎家の一族 07:03/11/21 23:35 ID:sIx/laGo
 気づいたら自室のベッドで眠っていた。いつ帰ったのか思い出せずに呆然と
していると、トントン、と小気味良いノック音がした。
 南原だった。くたびれたYシャツの第一ボタンをあけ、緩んだ茶色のネクタイが
首元からぶら下っている。全体的に筋肉質で胸板も厚く、肌は小麦色に焼けて
いる。首を左右にゴキリ、ゴキリと振って南原が言った。
「六郎。元気か?」
「ああ、元気さ」
 と言いながら、六郎は自分が筋肉痛だということに気がついた。上半身、下半身
ともに痺れている。日頃運動していないわけじゃないんだが。
「そりゃよかった。しかしお前重いよ」
 南原の話によると、屋敷の裏の雑木林で六郎は倒れていたらしい。車が通れ
ないので仕方なく南原が六郎を背負い、二十分かけて運んできたといった。
六郎は礼を言った。礼をいう自分に反吐が出る。
「美佐子を探してたんだって? 見つかるわけねえのによくやるなぁ……」
 笑う南原。その下卑た声がむかついた。
「美佐子は当分帰ってこねえよ、覚悟しな。なんせ美佐子は河原崎家の一族に
なるんだからな」
 意味深長な台詞をいい、南原はまたも笑って去っていった。
 それが今日の昼だった。それから六郎は全身筋肉痛の身体を痺れさえない
ように、ベッドで思案する。
 屋敷の中はほぼ探した。
 あとは俊介の部屋、三階の一室、一階の倉庫、庭にある納屋ぐらいか。一番
有力なのは『ご老人の屋敷』だった。もう河原崎家の住人を軟禁する以外、
手段はなくなっていた。
 そういえば南原が変な事を言った。
「美佐子は当分帰ってこねえよ、なんせ河原崎家の一族になるんだからな」
 河原崎家の一族とは、京子、さちこ、俊介、麗だ。
 親戚関係になるためには、その内の誰かと結婚する必要がある。屋敷の外に
親戚がいて、その人と結ばれて帰ってくるのだろうか。新たなる一員として。
または養子という手もあるが。
87朝倉みいな@河原崎家の一族 08:03/11/21 23:37 ID:sIx/laGo
 六郎はため息をついて寝返りを打った。途端に全身を襲う筋肉痛にと情け
ない悲鳴を上げた。
 もう考えるのはよそう。疲れる。
 そうして六郎がうとうとした頃、ドアを軽く叩く音が聞こえた。
「六郎、入ってもいいかしら?」
 さちこの声が聞こえた。
「あぃ、どうぞ。お嬢様」
 呂律の回らない声に息を止め、声を大きく言い直した。
 六郎は頭を猛烈に回転させようとした。今ならさちこを床に組み敷く事が
できるだろうか。彼女を脅迫して車の鍵を手に入れ、屋敷の場所を白状させ
られるだろうか。頭が回らない。
「お邪魔するわ」
 ドアノブが回り、木のドアが開いた。セーラー服姿のさちことみいなが
ゆっくりと入ってきた。背の高いさちこは悠然と、背の低いお下げ髪の少女は
びくびくとした歩調だ。みいなはまたさちこに命令されているようだ。
 六郎はベッドから立ち上がろうとして、身体を襲う激痛に顔を歪ませた。
バタンッとベッドに倒れ、その衝撃でまた背中や太股が痛んだ。
「くっ……」
 声の出ない痛みに耐えていると、さちことみいながベッド近くに寄ってきた。
「お嬢様、起きますから」
「いいわ、別に……それで構わないわ」
 いつもと違って優しい口調だった。六郎は上半身だけは起きようと思い、
腹筋を使って上体を前に持っていった。首、胸、肩、腹、太股、足首に走る
筋肉痛をやりすごし、両手をベッドの端に置いて身体を支えた。
 その間、さちこは近くにあった丸いパイプ椅子を一つ手元に置いてそこに
座った。もう一つパイプ椅子があるのに、さちこはみいなに手渡さなかった。
みいなは椅子を見ようとも座ろうともしない。
 おかしな光景だった。さちこは何をしに来たのか。なぜみいなが一緒に来て
いるのか。みいながさちこにまったく反対せず、「はい」と言いながらさちこの
言うままになっているのは分かった。
88朝倉みいな@河原崎家の一族 09:03/11/21 23:39 ID:sIx/laGo
「なんでみいなを座らせないんです?」
 さちこは目を細めて薄く笑った。
「六郎って、ふふっ、優しい人ね。でも、その優しさが相手を傷つけたことはなくて?」
「どういう意味ですか?」
 さちこは右にいるみいなを見あげた。
「みいな。どうする、座りたい?」
「……いえ。た、立ちます……」
 セーラー服の少女は下を向いた。頬を火照らせて、その声は震えている。
投稿写真に出したら間違いなく紙面に載る程の美少女が、目の前にいた。細い
眉は揺れ、白い首筋には産毛がうっすらと生えている。
「だそうよ。みいなは立っているのがお好き」
 自分で言って自分で笑うさちこ。六郎は努めて丁寧に言った。
「で、何かご用事ですか?」
 さちこは身を乗り出してきた。
「あのね……美佐子の事教えようって思ったのよ」
 六郎の心臓がどくんと動いた。
「だって六郎ったらあんなに家捜しするんですもの。毎日されたら堪らないわ。
ね、六郎。美佐子がどこにいるか知りたい?」
 さちこは無邪気に微笑みながら、六郎の知りたがっていた答えを目の前にちらつかせた。
「……ええ。知りたいです」
「だったら、この子を犯してあげて」
 さちこはみいなを見ながら言った。
「ばッ……馬鹿な! そんな……」
「もし六郎が昨日みたいにしてくれたら、美佐子のこと教えてあげてもいいわ」
 昨日みたいに。
 それは昨日、六郎がみいなにした事を指していた。さちこは昨日の事を明らかに
知っていた。当然だ。さちこが仕掛けた事なのだから。
 さちこは、六郎の動揺した顔を見てくすくすと笑った。六郎がそうするのが
当然であるかのような、六郎の感情を弄ぶのが楽しくて仕方ないかのような、
蠱惑的な笑みだった。
 六郎は返事をしなかった。できなかった。
89朝倉みいな@河原崎家の一族 09:03/11/21 23:41 ID:sIx/laGo
 ここ数日にあった事が走馬灯のように蘇る。
 赤裸を麻縄で縛り上げられ、犬のようにあえぎながら這い歩く京子。メイド
服のスカートを捲り上げられ、後ろから電動バイブで濡れたヴァギナに挿入
される亜栗栖。勉強中に胸や下着をわざと見せて挑発する麗。庭の僻地にある
古木に縄で括り付けられ、南原に豊胸を揉みしだかれる香織。そして、みいなに
放尿、剃毛、性交を要求するさちこと、嫌と言えずにその通りにするみいな。
 誰しもが淫らな行為をしていた。六郎も例外ではない。
 六郎は一昨日みいなの陰毛を剃り、お礼にフェラチオをしてもらった。断ったら
さちこに虐められる、というみいなの言葉に嗜虐のたがが外れた。
 みいなの舌が六郎の亀頭を這い回るのを堪能して、左手を制服の下に差し
入れた。豊かなふくらみを覆うブラジャーの精緻なデザインを手の平で感じ、
時折乳首を摘み取る。途端にペニスに走る心地よい快感。小さく喜悦の声を
あげるみいな。みいなも六郎の愛撫に感じていた。
 時が過ぎ、みいなの口と手の動きが早まる。膨張する陰茎、腹部から背筋へ
走り回る快感に耐えられなくなった時、六郎は上半身だけ制服を着た無毛の
美少女の口に、己の精子を放出した。
 思わずみいなのおさげ頭を両手で抱え込む六郎と、突然の射精に驚き、喉の
奥に粘液が注ぎ込まれて気管に入りむせるみいな。六郎は何もかもを忘れて
己の剛直を少女の口にこすりつけた。繰り返す痙攣と共に出続ける精液。
ゴホゴホと咳をするみいなの舌さえ、六郎には刺激的だった。
 それが、みいなとの始まりだった。



 とりあえずここまでです。
90名無しさん@ピンキー:03/11/22 00:12 ID:wPmaBlop
大物新人キターー!
91名無しさん@ピンキー:03/11/22 10:39 ID:wqyX75oq
おお!実に引き込まれる文章ですね〜。続きが楽しみです。
美佐子のエッチはあるのだろうか。
92名無しさん@ピンキー:03/11/22 11:47 ID:m/ZE61/h
新人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
93名無しさん@ピンキー:03/11/23 14:20 ID:tNyj9m9N
ここ、なにげに良スレだよなあ。。。レベルたけえよ、マジ。
94名無しさん@ピンキー:03/11/24 18:20 ID:kvE7TOBj
ドラゴンナイト4はないのか?
95名無しさん@ピンキー:03/11/28 07:07 ID:4XBTUqcl
保守
9689:03/11/28 21:55 ID:9ynOqCe7
>>90-93
レスありがとうございます。
話は変わりますが、この二次創作を書く際に、イメージを膨らませるために『奴隷介護』
メインテーマを流しています。興味がおありでしたら、シルキーズ公式サイトをご覧下さい。
97名無しさん@ピンキー:03/11/28 23:15 ID:OXL+q+eX
奴隷介護には騙されたからなぁ
9889:03/12/01 19:08 ID:/o3pLH67
>>91 あるような と言っておきます。期待に添えないかもしれませんので
曖昧な言い回しになりますがご了承ください。一応ネタバレともなりますし。
99名無しさん@ピンキー:03/12/03 13:53 ID:89doOpve
99げと
100名無しさん@ピンキー:03/12/03 18:36 ID:Wchz6Pbq
じゃ、1 0 0げと
101名無しさん@ピンキー:03/12/06 16:22 ID:1307FgbL
ホゼソ
102名無しさん@ピンキー:03/12/08 18:37 ID:WsSA64nv
保守
103名無しさん@ピンキー:03/12/08 22:57 ID:LA+u6y08
保守ならなぜsageる?
104名無しさん@ピンキー:03/12/09 22:11 ID:d3z8TQn+
( ´,_ゝ`)プッ
105名無しさん@ピンキー:03/12/10 10:31 ID:tOIdGF8C
浮上
106名無しさん@ピンキー:03/12/10 11:14 ID:M14dkqQj
ネタ振り。
「野々村〜」と言っていた方。「ドラナイ4〜」と言っていた方。
具体的にはどのキャラが、誰とするのが読みたい?
要望が具体的であるほど、職人さんに届くかもしれません。熱いパトスを↓どうぞ。

>なりたて職人さんのちはるSS。
すげえ〜〜〜〜、最後の展開が特に圧巻でした。GOOD JOB!
107名無しさん@ピンキー:03/12/10 11:52 ID:ZQs2+7Pm
河原崎2の方で何卒お一つ・・・・
108名無しさん@ピンキー:03/12/10 12:02 ID:1+NJD0Br
旧1氏のHP
新たな寝取られSSの掲載されてるし、だんだん立派になってきたね
109名無しさん@ピンキー:03/12/10 17:08 ID:tVpfWoI2
漏れあれも読んだ記憶あるんだけど・・・
110名無しさん@ピンキー:03/12/10 17:12 ID:+62FolBL
>>106
ドラナイ4なら1周目のエトとナターシャのHSSが読みたい。
ゲームでも寝取られっぽくてかなり興奮したし。
ナターシャには抱かれる後ろめたさがほのかにあるのが良い感じ
111名無しさん@ピンキー:03/12/10 22:02 ID:M14dkqQj
>>110 そのシーンって、ナターシャがエトを好きだからああなったんだっけ?
それともカケルへの複雑な思いが別の男性を求めたのかな。ああ、少し思い出した。
寸止めだったんだよね。あれは。あれが最後までいったとしたら、ナターシャはエトを
本気で好きになっただろうか。エトの秘密を知っただろうか。それとも、あくまで秘密を
隠そうとするエトを嫌いになっただろうか。
 確かにSSとして面白そうな題材ですな。

>>107 申し訳ない。その文面からは、どの女の子が誰と絡んでもいいようにしか
読めない。真樹、鈴音、奈津子の和姦シーンが読みたいのか、どこぞの男がする
鬼畜な(仮にそれを望むのであればどのようなシチュか)シチュかだけでも書いて
くだされ。
112名無しさん@ピンキー:03/12/10 22:04 ID:M14dkqQj
訂正 どこぞの男がする鬼畜なシチュ(誰×誰?)かだけでも
113名無しさん@ピンキー:03/12/10 22:12 ID:vC0sITA7
一週目って、エトが自分がカケルだってのを隠してるのが辛くなって、
ナターシャに自分の事をばらして、それを知ったナターシャがエトと最後までエッチしたんじゃないっけ??
だから、内容的には完全な純愛だったはず。

ただ、カケルはその事を知らなかったから、はたから見てナターシャがエトを好きになったと勘違いして・・・
ナターシャはエト=カケルという観点で抱かれてたような。
まあ、この辺の解釈は色々&あやふやだからw

しかし、下級生3、2003に発売されなかったね、、、
114113:03/12/10 22:34 ID:vC0sITA7
>>しかし、下級生3、2003に発売されなかったね、、、

ごめ、同級生3と下級生2がごっちゃになってました。
正確には、下級生2です。
115名無しさん@ピンキー:03/12/10 22:40 ID:M14dkqQj
>>113 ……いかんすっかり忘れている。ので判断できない。
ちょっと待ったぁ、下級生2は>113氏の中で発売されてると見ていいのですな?

ということでレビュー希望。傑作でした?
116名無しさん@ピンキー:03/12/10 22:42 ID:M14dkqQj
突っ込み遅かった……。ガク
117名無しさん@ピンキー:03/12/11 01:55 ID:KbCb2SbQ
>>111
>>113
真相はどっちなんだろう
118名無しさん@ピンキー:03/12/11 02:43 ID:50bNDHN+
カケルが親友を好きな女の子とやっちゃうのもよかったな。
119名無しさん@ピンキー:03/12/11 08:48 ID:wUaCFaEX
>>111
寸止めなのは2週目で、1周目は多分エトに抱かれたと思う。直接描写は
ないけど、昼間何度も濃密に抱き合っていたし。あれで昨夜の激しいエッ
チを想像して興奮したですw誰かSS書いてくれないかな。
120名無しさん@ピンキー:03/12/12 12:55 ID:OP/ekV9O
唯の積極的な寝取られっていうの、いいなあ

りゅうのすけとケンカ → あてつけに他の男と・・・

なんて話キボンヌ
121名無しさん@ピンキー:03/12/12 13:14 ID:A8f1Jpm6
あてつけだったつもりがだんだん本気になってしまう唯たんハァハァ(*´Д‘)
122名無しさん@ピンキー:03/12/12 19:53 ID:kPq8RxhX
うん、いいな、そーいうの。
さらにカエルをとりあって美佐子と対立、お互いに敵視するって
感じを鬼謀。
123名無しさん@ピンキー:03/12/12 19:57 ID:EXebJU2i
>122
カエルか……俺には想像できないな。唯が西園寺に本気になって、やられまくって
主人公がきれて唯を襲って、唯に「自分勝手にイくんだ。お兄ちゃん……」って冷めた
目で見られてついに西園寺と結ばれてしまう展開なら想像できる。
124名無しさん@ピンキー:03/12/12 20:53 ID:Vm+zG6O3
でも、けっこう職人志望さんに唯とカエルの物語を書いてくれって希望多いし。
125名無しさん@ピンキー:03/12/12 22:00 ID:skwqPJq+
唯の純愛SSきぼー
126名無しさん@ピンキー:03/12/13 11:16 ID:Bxf52ZmY
>106
おれもちはるSSは好きだったなあ。同じ作者の野々村もヨカタ。
おっぱい好きみたいだったから、野々村の千里でも書いてくれんかのう。
127名無しさん@ピンキー:03/12/13 14:42 ID:GNt4hEYv
>>122
(・∀・)イイ!
唯がカエルに惹かれていくって展開を
不自然なく作り出すのは難しそうだけど
完成すれば至高のSSになりそう。
128名無しさん@ピンキー:03/12/13 16:37 ID:PWbp4grJ
お兄ちゃんは来なかった・・・。でもって痴漢にやられる。あっ、それだと
ゲームでは西御寺とくっつくんだったけ(^^;;

>122
当てつけにマッチョな天道とアクロバットな体位ではダメ?
129名無しさん@ピンキー:03/12/13 17:43 ID:EyEHXXD4
>>117
真相はどっちでもいいからSS書いてくれる人はいないかな
両方なら御の字です
130名無しさん@ピンキー:03/12/14 00:42 ID:t9stKixy
ブルー様のサイトに行きたいのだけど
前レスなくなっててアドレスがわからなくなったよ〜
どなたかメル欄でお願いいたします
131 :03/12/14 08:26 ID:PakWhBH4
>>130
ヤフーで「蒼い小部屋」検索したらトップにきたよ
132名無しさん@ピンキー:03/12/17 05:09 ID:vBjYe0Pu
唯タンの勇気を出して初めてのオナーニきぼん
133名無しさん@ピンキー:03/12/17 09:43 ID:VCi5qKgZ
で、それを芳樹がばっちり盗撮と
134名無しさん@ピンキー:03/12/17 19:27 ID:sa1Wlggv
職人志望さん、お元気ですか?
135名無しさん@ピンキー:03/12/18 01:45 ID:I7PxKYWU
136名無しさん@ピンキー:03/12/21 19:57 ID:A86xAotm
保全まんこあげ
137名無しさん@ピンキー:03/12/24 10:11 ID:hrwnt3di
定期sage
138職人志望:03/12/25 23:24 ID:NPy/BchF
美佐子SS、温泉篇の最終部を上げさせていただきます。
ええ、先に言うのは卑怯だとは思いますが。
さんざん待たせたほどの内容は、ないのです。
本当に、エピローグ的な部分だけを残して、止まっていたということです。
とにかくも、うpします。
お叱りは後で(ジョドー風)
139職人志望:03/12/25 23:26 ID:NPy/BchF
狂ったように鞭をふるいながら。
美佐子を見下ろす友美の眼には憤怒を凌駕する恐怖の色が。
……一体……なんなのだろう? コレは?
ここで、汗みどろになってのたうっている白い肉塊は。
縛られて、無様な姿で這いつくばって。
もたげられた白い臀。ふてぶてしいほどに肉を実らせた臀は、
赤く腫れ上がっている。
それは自分がつけた痕だ。この淫らな女を罰するために鞭をふって。
そう、それは罰だ。許しがたい裏切りを犯して、自分の、彼の、彼女の
想いを踏みにじった者への。
そのはずなのに。
なぜ……悦んでいるのだろう。この女は。
「ああっ、もっと、もっと打って、もっと罰してっ」
喜悦に震える叫び。
だがそれは、贖罪の喜びではないと、友美にはわかった。
ただ罵られ貶められることを喜んでいる。
己の愚かさを、堕落ぶりを噛みしめて。その惨めさに酔っている。
そして、その陶酔が、鞭打たれる苦痛さえも肉悦に変換しているのだ。
どうすれば……そんなことが出来るのか。友美には理解不能だった。
どんな仕組みの精神と肉体ならば、この状況で快楽を感じられるのか。
ゾッと粟立つものを肌に感じて。
「……ァアアアアッ」
悲鳴のような声を迸らせて、友美は滅茶苦茶に鞭を叩きつける。
「アアッ、いいのっ、もっと、もっとぅッ」
その攻勢を分厚い肉に受け止めて、美佐子は歓悦の叫びを上げる。
140職人志望:03/12/25 23:27 ID:NPy/BchF
……白い艶美な女の姿をとった魔物、と。友美の怯えた眼には映った。
どこまでも、なにもかもを、快楽として、その白い肉の中に取りこんでしまう。
追いつめられるのは、友美のほうだった。
「……化け物ッ」
噴き出したのは、純粋な恐怖の叫び。
ついに友美は、片足を後ろに引いて、白い妖しの物から後ずさりながら、
窮余の一撃を放った。気力をふりしぼった最後の打ちゃくは、のたくる臀の
中心に突き刺さった楔を叩いて、
「ンアアアアアアアアッ」
獣性を張り上げた美佐子の総身がビーンと硬直し、ガクガクと激震を刻んで。
やがて、ガックリと褥の上に崩れた。
「…………………」
荒く肩を上下させながら、友美は立ち尽くす。
凄絶な争闘は止んで、友美が激甚な怒りをぶつけ続けた女は、潰れたカエルの
ようなブザマな姿で、足下にうち伏していたが。
朱に染まった豊臀のあわいで、なおもヒクヒクと淫具を食いしめる女肉の景色、
布団に埋めた横顔に浮かぶ恍惚の色を見下ろせば。
友美の胸は、さめやらぬ恐怖と、巨大な敗北の感情に満たされて。
ダラリと下げた手から、力無く、鞭を落とした。
141職人志望:03/12/25 23:28 ID:NPy/BchF
……冷たい空気の中に、美佐子はしゃがみこんでいる。
露天風呂の洗い場。後ろ手の縛めは解かれぬまま、裸の臀を落としている。
暖かな部屋から外へと追いやられているのは、美佐子だけだ。
他の者たちは、縁先に集まって、美佐子を見下ろしている。
しかし、全裸の姿で寒空の下に放り出されながら、美佐子は汗を流している。
脂汗、苦悶の汗だった。
「……ん……くっ……」
眉間に深い皺を刻んで、美佐子は食いしばった口から、苦しげな息を洩らす。
背を屈めた蹲踞の姿勢、下腹が異様に膨らんでいる。
大量のグリセリン溶液を呑まされていた。
この状況は、逃れられがたい決壊の瞬間を待つものだ。美佐子が最悪の恥辱を
晒す瞬間を待って、皆は無慈悲な視線を向けているのだ。観客席から。
ブルッと、美佐子の緊張させた臀肉が震える。その切迫した様子からは、
もう幾ばくの猶予も残っていないことがうかがえた。
下準備は、部屋の中で為された。
蛙田は、その作業も友美にさせようとしたのだが、友美は拒んだ。
これ以上、美佐子の体に触れたくない、と。汚らわしそうに言ったのは、
せめてもの強がり。明らかに友美は竦んでいた。
皮肉に笑った蛙田は、強要はせず、代わりに佐知子に命じた。
佐知子は嬉々として、その役目をはたした。
被虐の陶酔に沈んだ美佐子を揺り起こし、再び四つん這いの姿態をとらせて。
咥えこんだ淫具を引き抜き、代わりに、たっぷりと薬液を充填した巨大な浣腸器を
アヌスに突き刺して。嫌悪と恥辱に泣く美佐子の反応を楽しみながら、
ゆっくりと、惜しむように薬を注入していった。優しい声で美佐子を宥め
励ましながら、その手管は残酷だった。
はじめての浣腸、それも強烈な効果の薬液を大量に注ぎこまれて。死ぬような
腸の苦しみに悶える美佐子の姿を、しばし楽しんで。
必死に懇願するトイレではなく、庭へと引き出した。
142職人志望:03/12/25 23:29 ID:NPy/BchF
すでに限界近くまで追いこまれていた美佐子は、洗い場にしゃがみこんで。
そのまま排泄のかたちでもある、そのポーズは、耐えがたい欲求と共に、
諦めを表してもいたのだったが。それでも、人としての根源的な羞恥の感情に
美佐子は必死に肛門を引き窄め、ギュルギュルとあさましい音を鳴らして蠕動する
腸の苦痛と戦い、そうすることで自身の苦しみと観客たちの楽しみを長引かせて。
「……み、見ないで、見ないでぇッ」
やがて、血を吐くような叫喚と同時に、盛大な破裂音を響かせた。
激しい勢いで噴出した濁った薬液が石畳を叩き、その後にビトビトと軟便が溢れ出る。
ゲラゲラと、縁先に胡座をかいた蛙田が笑う。
その隣りで佐知子が、慟哭に喉を震わせながら、もう止めようもなくブリブリと
脱糞を続ける美佐子を、うっとりと見つめている。
少し離れた位置でカメラを構えた芳樹が、ウッと息をつめる。
その後ろで、ひとり立ったまま見守っていた友美は、ジッと最低の醜態をさらす
美佐子を凝視して。そうするうちに、固く強張っていた面に、ゆっくりと
笑みをたたえる。溜飲を下げる、といった具合に。
……長い時間をかけて、多量の薬液と、やはり驚くほど大量の便を排出して。
ようやく露天での美佐子の恥辱の見世物が終わる。
すぐに佐知子が庭へと下りたって、後始末に動き出す。カランから引いてきた
シャワーで堆積した汚物を流し、美佐子の汚れた臀を清める。甲斐甲斐しく。
深く首を折って、微かにしゃくり上げながら、美佐子は佐知子のするがままに任せた。
慫慂として幼児に対するような慰めの言葉を聞き、穢れを清める手に
従順に臀を委ねていた……。
143職人志望:03/12/25 23:31 ID:NPy/BchF
……友美と芳樹は、自分たちの部屋に戻ってきた。
今ごろ、美佐子は後ろの処女を蛙田に捧げているのだろう。
その凌辱を見届けずに、ふたりは痴情の部屋を後にした。
『もう、出ましょう』
と、急に言い出した友美に、芳樹は一も二もなく従った。
『なんだ、もういいのか? この後、芳樹にも相伴に預からせてやろうと
 思ってたのによ』
蛙田の申し出には、即座に首を横にふった。友美の顔をうかがいもせずに。
それだけはカンベンしてくれというのが、芳樹の正直な気持ちだったから。
だから、遠くあの場所から離れて、自分たちの部屋に帰りつくと、
芳樹はホッと救われた気持ちで、肩の緊張を解いたのだが。
「………………」
そうなれば、代わって胸に沸き起こる鬱屈があって。芳樹は翳った顔で友美を見やった。
友美は、部屋に入るなり窓辺へと向かって。外を眺めている。
その美しい背姿を見つめて、しばし逡巡した末に、芳樹は口を開いた。
「……友美は…」
掠れた声で、そう切り出して。
友美がふりかえるのを待って、あとを続ける。
「……友美は、やっぱり竜之介くんのことが好きなんだね?」
「…………」
友美は軽く眉を寄せて。そして、すぐに理解の色を眼に浮かべると、
「違うのよ」
微笑んで、小さくかぶりをふった。
「そういうことじゃないの」
144職人志望:03/12/25 23:32 ID:NPy/BchF
何故、自分はここに来たのか。その答えが、いま友美の中で明確になる。
それは、終わらせるためだった。自分の幼い恋を完全に葬り去るためだったのだ。
「で、でも…」
友美は、その答えを、そのまま芳樹には告げずに。代わりに、クスクスと
笑い出すことで、芳樹の言葉を遮った。
「友美…?」
「……だって。おかしいと思わない?」
「…え?」
「竜之介くんは、なにも知らないのよ? あのひとが、ここでどんなことをしてるか。
 なにも、知らずにいるのよ?」
「………………」
冷酷な科白を口にして、本当におかしそうに友美は笑う。
芳樹には、その心理を完全に理解することは出来ない。でも、自分の不安を
払拭するものは、確かに友美から与えられた気がして。安堵に包まれる。
そんな芳樹の感情を見透かしたように、またクスリと笑った友美は。
やおら、白いセーターの裾に手をかけて、それを脱ぎ捨ててしまった。
「と、友美?」
純白のブラに包まれた膨らみに眼を奪われながら、驚いた声を上げる芳樹を尻目に
スカートを下ろし、ストッキングを脱ぐ。さらには、下着を。
あっという間に、一糸まとわぬ裸身に変わって。その眩いばかりの肢体を
隠そうともせず、芳樹に見せつけて。
「……私のカラダ、綺麗?」
「う、うん」
ガクガクと、芳樹はうなずいた。
「き、綺麗だよ、友美のカラダ、本当に綺麗だ」
「あの女よりも?」
「く、比べ物にならないよっ、友美のほうが、ずっとずっと綺麗だ」
145職人志望:03/12/25 23:34 ID:NPy/BchF
美麗な修辞を持たない子供じみた賞賛。だが、そこにこめられた真情が、友美に深い満足を与えて。
柔らかく微笑んだ友美は、両腕を広げて、芳樹を招いた。
雲ふむような足取りで、芳樹は近づいて。
明るい窓を背に佇んだ、光り輝く裸身の前へと跪く。彼にとっての女神の裸像を、
熱い崇拝の眼で仰ぎ見た。
「…見て」
そっと、無毛の丘へと手を滑らせて、友美は芳樹の視線を誘導する。
「……どうなってるかしら? 私のそこ」
「…ぬ、濡れてる…」
いままで見たことがないほどの、しとどな溢出に、芳樹が息を呑む。
「そうなの……自分でも、わかる……いやらしいわね?」
「で、でも、綺麗だよっ」
さすがに羞恥の感情をのぞかせる友美に、芳樹は、ひとつ覚えのような言葉で応える。
「友美のは、綺麗だ。それに、すごくいい匂いがする」
「……芳樹くん…」
芳樹の髪に、友美は優しく指をからめて。
「……愛して…」
「う、うん」
おずおずと顔を寄せ、綻んだ花弁に口づけて。伝わる友美の味と匂いに、芳樹は忘我の恍惚を味わう。
たちまちのうちに、その行為は白熱化して、
「美味しい、友美、美味しいよ」
うわ言のように繰り返しながら、芳樹は夢中で甘蜜を舐めずり、吸いたてた。
「ああッ、芳樹くん、芳樹、いいのっ、感じる、もっとぅッ」
引き締まった太腿をブルブルと愉悦に震わせ、両手で芳樹の頭を引き寄せながら、
甲高い嬌声を吹きこぼす友美。
「アッ、そこ、そこッ、感じるの、もっとして、もっと」
求めに応じて、芳樹の忠実な舌が、尖り立った肉芽を集中して責めはじめれば、
熱い痺れが腰から背へと駆け上がってきて。
「ああっ、来る、なにか……くる、きちゃう……アアアアアアッ」
かつて知らぬ鮮烈すぎる感覚に貫かれ、友美は立位の肢体を仰け反らせた。
歓悦の叫び、はじめての極みを告げる声を、凱歌のように轟かせながら……。
146職人志望:03/12/25 23:35 ID:NPy/BchF
……薄暗い部屋の中で、白い影がムクリと蠢いた。
「……ん…」
微かな声を洩らして、目を開けたのは佐知子だ。
のったりと体を起こして、ボンヤリと周囲を見まわす。
並べて敷かれた布団、昨夜から敷きっぱなしの寝具の片方で佐知子は寝ていた。
もう一方の褥の上に、蛙田と美佐子がいる。こちらはまだ眠りの中だ。
三人ともが全裸の姿で、掛け布団も使っていない。暑いほどの暖房が効いて
いるから構わないのだが。放埓な光景ではある。
蛙田と美佐子は、ピッタリと寄り添って眠っていた。大の字になった蛙田の
腕に美佐子は頭を乗せて、胸にしがみつくようにして。
その寝顔は、深い憔悴の中にも、安らいだものに見えた。
「……仲の良いこと」
薄く微笑んで、佐知子は立ち上がった。
拾い上げた襦袢を羽織って、居間へと出る。
こちらの方が、外の様子がよくわかる。日暮れ時だった。
ならば、三時間ほども眠っていたということになろうか。
佐知子は、卓上のポットから直接お湯を注いだ湯呑を手に、窓辺へと寄った。
藤椅子に腰を下ろして、湯呑を口に運んだ。その放恣な姿とは不似合いな典雅な挙措で。
ただの白湯が美味しい。ひと心地ついた気分になって、佐知子は椅子に背を倒した。
……さすがに、重い疲労を体に感じる。
「……無理もないわね」
佐知子は苦笑した。昨夜から続いた乱痴気騒ぎは、もっと若いものでも
体がもたないだろう。まったく、三人そろって、年甲斐もなく……。
147職人志望:03/12/25 23:36 ID:NPy/BchF
眠りに落ちる直前の行為を、佐知子は思い出す。
浣腸で清めた美佐子のアナルを、蛙田は凌した。容赦なく。
はじめて受け入れるには魁偉にすぎる肉根が、美佐子から死ぬような苦痛のうめきと
脂汗をしぼった。哀れな菊花は、血を滲ませた。
佐知子は、自分のその時の苦痛と恥辱を思い起こして美佐子に同情し、同時に
激しく血肉を昂ぶらせた。ただ見ているだけでは、どうにも我慢できずに、
美佐子の乳を揉み、舌を吸って、快楽と苦痛に玩弄される美佐子の反応を楽しんだ。
さまざまな体位で、蛙田は美佐子の後門を犯し続けた。
最後には、仰向けになった体の上に美佐子を重ねて。
佐知子はふたりの脚の間に腹這って、極太の肉根を咥えさせられたアナルや
その上に口を開けた女肉へと、熱烈な口舌の愛撫を捧げた。
尻穴を犯され、媚肉を指で、女芯を舌で責められて、美佐子は何度も
凄絶なアクメに達した。はじめて愛欲に使役された美佐子の不浄の器官が
急速に快楽を知りそめていく様子を、佐知子は至近の距離から眺めていた。
ようやく蛙田が、佐知子の腸腔に欲望を吐き出した時に、美佐子も、それまでで
最大の絶頂を迎え、佐知子も自分の指でイった。
そして、皆一様に、昏倒するように眠りに落ちてしまったらしい。
……ホウと、深い息をついて、佐知子は寝間のほうを見やった。
半端に開けられた襖ごし、佐知子の位置からは、ふたりの脚だけが見える。
毛深い脚に、ヌメ白い肉感的な肢がからみついている。
いまの美佐子の心情があらわれているものと、佐知子には思えた。
“捨てないで”と。
苛烈なアナルへの凌辱に啼きながら、何度も美佐子は繰り返していた。
こんなことまでされて、もう貴方から離れられない、だから、どうか
美佐子を捨てないでね、と。涙ながらに訴えていた。
そこにも、佐知子はかつての自分の姿を見た。
148職人志望:03/12/25 23:38 ID:NPy/BchF
(……美佐子さんは、私よりも情が深いタイプみたいだし…)
佐知子の胸には複雑な感情が去来する。ひとりの男を挟んだ女への妬心があり、
それでいながら熱い恋情のような思いを抱いてしまう美佐子が、自分と同等の
立場に堕することへの喜びもある。
だが、やはり一番強い感情は、憐憫であり同情だった。
「……二泊の予定だと言っていたけれど」
家人には、娘と若い恋人…“元”恋人か…には、そう告げてきたということだが。
多分、それでは済むまい。明日に、蛙田が美佐子を解放するようには思えず、
そうであれば、いまの美佐子には逆らうことなど出来ないだろう。
そして……この地への滞在が終わっても。もう、美佐子は家には帰らないのではないか。
きっと、そうなる。この旅行が終わったときに、美佐子は、これまでの暮らしと
決定的に訣別することになるのだ。
すでに美佐子も、その覚悟は抱いていて。
だからこそ、もうあの男にすがるしかないのだろうと、佐知子は哀しく納得した。
……深沈たる想いにふけるうちに、日は完全に暮れていた。
灯りを点けようかと、ボンヤリ迷っていると。
窓の外にチラチラと舞い落ちるものが。
「……あら…?」
意外そうに目を見開いて、佐知子は立ち上がった。
149職人志望:03/12/25 23:39 ID:NPy/BchF
「……雪…こんな時期に……」
冬も終わりのこの時分の雪は、この山間にも珍しい。
それは、すぐにも止みそうな、儚いような降りだった。
名残雪。
……誰の心が、なにを惜しんで降らせる雪だろうか? と。
埒もない想念が、佐知子の胸をよぎる。
が、夢幻的な屋外の光景とは裏腹に。
佐知子の背後、静まりかえっていたはずの部屋では、生臭い気が動き出していた。
口を吸い合う音、甘ったるい鼻息。
……どちらが先に目覚めて、相手を起こしたのだろうと、苦笑して。
佐知子の表情からも、静謐な落ち着きは消え、淫らな色が浮かぶ。
踵をかえして、足早に寝間へと戻りながら、
「仲間はずれは、イヤよ」
聞こえるように、声を張った。歩きながら、襦袢を脱ぎ捨てる。
白い臀を揺らしながら、佐知子は寝部屋へと消える。
すぐに、漏れ出してくる淫靡な気配は、三つ巴のものとなり、その熱を高めていった。
雪は、もう止んでいる。

            ……………(終)
150職人志望:03/12/25 23:40 ID:NPy/BchF
……以上です。
本当に、これだけのことなら、もっと早くケリをつけろって話ですが。
特に、友美の濡れ場に期待していた方には、なんじゃこりゃかとは思います。
ただ、自分としては、端折ったとかいうつもりはないのです。
当初から、この温泉篇として考えていた展開は、すべて書きました。
もともと、このパートは本編で割愛した部分を埋めるものでしたから、こんなものかと。
問題は本筋のほうは二ヶ月で仕上げたのに、補完パートに一年かかってしまったということで。
その点については、ひたすら、ゴメンナサイです。
……言い訳すると、この話は、深く潜らないと書けないんで、
どうしても、まとまった時間が必要になってしまうのでした。

とにかく、これをもちまして、
美佐子SS『ザンゲのねうちもないけど…』は完結です。
(いま考えた。あまり気にしないでください)
いくつか、ご要望がありました、この続編(唯篇)については、
書くつもりはありません。申し訳ないんすが。
本編のラストから、唯凌辱へとは、私には繋げられないっす。
……ブッちゃけると、若い娘はイジメられないんす。
ご要望をいただいたことは、ありがたいんですが、どうか、ご容赦を。
151職人志望:03/12/25 23:41 ID:NPy/BchF
ダラダラと長引いてしまった連載中も、本当にたくさんの
レスをいただきまして、感謝であります。
どうにもバランスの悪い、デコボコした話でありましたが、
とにかくも終わらせることが出来て、私としては満足っす。
次には、もっとまとまった話で、お目にかかれればなあと、
ボンヤリと考えております。いつになるかは、わかりませんが。
どうも、ありがとうございました。

メリー・クリスマス(とか、無理やりまとめてみたり)
152名無しさん@ピンキー:03/12/26 02:36 ID:joE7G6EX
153名無しさん@ピンキー:03/12/26 04:19 ID:WYRhszsv
最高のクリスマスプレゼントですた・゚・(ノД`)・゚・。
154名無しさん@ピンキー:03/12/26 09:18 ID:YBUOzrqi
お疲れ様でした。後で読ませていただきます。
155名無しさん@ピンキー:03/12/26 10:55 ID:NJ2IOd+V
1 名前:名無しさん投稿日:2000/06/04(日) 17:46

例をあげるとすれば、YU−NOの亜由美さんが豊富にヤラれて
しまうようなエロゲーって無いですか?



↑エロゲ一大派閥誕生の元レスだけれど、職人志望さんに亜由美SS書いてもらいたいなぁ
 美佐子SSと堕母が自分のツボに入りまくりだったんで切に思います。
なにはともあれお疲れ様でした。またこのスレでお会いできることを願っております。
156名無しさん@ピンキー:03/12/26 20:52 ID:ARaLVwcV
雪の儚さが、情に弱い美佐子さんを連想させて
美しくも悲しい・・・

千草忠夫とか、好きだったりします?
157職人志望:03/12/27 15:02 ID:/Kdojc2i
感想ありがとうございます。

千草忠夫は好きですよ。ほとんど読んでると思います。
連想していただけただけでも、光栄です。

亜由美さん…心惹かれるものは、多いにあるんですが。
白状すると、YU-NOやってない……。スンマセン。
158名無しさん@ピンキー:03/12/27 18:27 ID:WehTaFGs
ここにも千草者がッ!
159名無しさん@ピンキー:03/12/28 09:07 ID:pro4fMBr
おお・・・・・
自分がDiablo2をまたはじめてネトゲ廃人になってる間に
とうとう完結なさったんですね。

職人志望様も他の皆様も、お疲れ様、ありがとうございました。


さて、トレハン行くか、外人にボッタクリに行くか・・・・。
160名無しさん@ピンキー:03/12/30 16:30 ID:u/7Mdpr3
age
161名無しさん@ピンキー:04/01/01 16:37 ID:vo2BMNrO
あけましておめでまんこage
162名無しさん@ピンキー:04/01/07 19:38 ID:y9it5/UO
ほぜん
163名無しさん@ピンキー:04/01/11 12:13 ID:BdOOFIkK
tes
164名無しさん@ピンキー:04/01/12 22:53 ID:rSYsXbEW
ほしゅっとな
165名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:00 ID:8+j2oHqj
ほしゅ!
166名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:01 ID:8+j2oHqj
ほしゅっち
167名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:13 ID:fWDzDcFy
かきこめねーぴょ
168名無しさん@ピンキー:04/01/18 09:20 ID:ZZgM5rQ5
ほす とな
169名無しさん@ピンキー:04/01/21 19:00 ID:lC9x+nd1
netaganai...............
170名無しさん@ピンキー:04/01/27 22:45 ID:Vkx8/cT0
保守
171名無しさん@ピンキー:04/01/31 23:25 ID:L3eL66Ye
ほしゅ
172名無しさん@ピンキー:04/02/02 14:19 ID:qM5wYnXq
173名無しさん@ピンキー:04/02/02 21:08 ID:tTkoxvrN
年が明けてから、保守一筋だな。職人さん総撤退か?
174名無しさん@ピンキー:04/02/03 12:18 ID:mztkBfLG
もう需要ねぇだろ?
175名無しさん@ピンキー:04/02/04 02:17 ID:8PvEgMGm
>>174
大いにあるからこのスレが維持されてるのがわからないのか?
176名無しさん@ピンキー:04/02/04 09:58 ID:D2xQbACa
でも供給がないなら、保守しても・・・
177名無しさん@ピンキー:04/02/04 15:50 ID:UJYihcDU
保全だけで1000をめざすスレ
178名無しさん@ピンキー:04/02/04 19:40 ID:PU+JnjVP
瑞穂の純愛連続プレイを書き始めたのですが、時間がなくてなかなかあぷできません。
考えているシチュエーションは
・両親が旅行に行っている瑞穂の家での、はじめての性交
・部活が暫く休みなので、瑞穂は身体をもてあましている。
・健太郎との性交はいつも短時間なので、連続プレイをやっていない。
・昼間から、食事と風呂をはさんでの長時間プレイ。
・絶頂を迎えても、抜かないで体位を変えてのプレイ続行
・テニスで鍛え上げられている下半身をフルに使っての、テニスと錯綜
 するくらい激しい、騎乗位からの変化
・最後は、朝立ちしている健太郎にいきなりの騎乗位&瑞穂が作った朝食。
179名無しさん@ピンキー:04/02/04 20:48 ID:+7knbOGE
>>178
瑞穂というだけも読みたいのにシチュエーションがどれも素晴らしいです!
(3番目はどうかと思いますがw)
特に2、5、6、7が読みたい!!ぜひアップしてくださいませ。
180名無しさん@ピンキー:04/02/04 22:36 ID:mSgFeNrr
>>178
今なら必ず読んでもらえるし、感想も貰いやすい。
うpするチャンス。
181名無しさん@ピンキー:04/02/06 22:19 ID:fK/AObDT
久しぶりに神キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!の予感!

ガンガレ!>>178氏!!
182名無しさん@ピンキー:04/02/07 01:11 ID:C1uI6ecW
183名無しさん@ピンキー:04/02/07 11:32 ID:t5Zh1n6r
つい昨日、河原崎のDVD-PGを購入。まさか選択肢のいくつもがカットされてるなんて……
まぁとにかく全ての職人さん、頑張れ!
184名無しさん@ピンキー:04/02/10 10:25 ID:+NDTNUF4
保守
185名無しさん@ピンキー:04/02/10 16:28 ID:LRETe1mV
>>182
お、買おうっと。
真由美鬼畜調教SS、美夏牝犬調教、ともに執筆中にPCクラッシュ!!
最悪…。
186名無しさん@ピンキー:04/02/10 22:39 ID:mQTGK3Ih
>>185 
敢えて言おう。
貴兄の作品が電子の渦に消えたこと、
一万人の男泣きに値すると。
私も、その中の一人だ。
187名無しさん@ピンキー:04/02/15 15:24 ID:uV+U75A0
  
188名無しさん@ピンキー:04/02/20 22:44 ID:xSQ8hiP5
保守
189名無しさん@ピンキー:04/02/24 15:51 ID:eJKYRw2j
浮上
190名無しさん@ピンキー:04/02/28 09:56 ID:jeoJGqGJ
  
191名無しさん@ピンキー:04/03/01 00:16 ID:W5xumhWh
TLSスレに1さんが新作投下中のようだな。
3〜5月はネットにつなげないらしいから触りだけ見せられて待つことになるのか…
繋げられない間はFFも出来ないだろうから新作書きまくってくれるといいな!
192名無しさん@ピンキー:04/03/01 19:59 ID:dkyy5sHa
長すぎだよおぉぉぉ マツケドサ
193名無しさん@ピンキー:04/03/06 14:01 ID:mQuugWOu
保守
194名無しさん@ピンキー:04/03/07 07:25 ID:EhugAQIh
やはりあのぷには本人なのか
195職人候補生?:04/03/07 19:03 ID:b7T+pHee
かなりダークなよし子先生モノなんて需要あるかな?

俺の妄想をSSにするとしたら、よし子先生視点中心で ↓ みたいな流れ

・職員室の日常風景(たくろう付き)+工事現場周辺の怪しい噂 & よし子先生の初お見合いの話(教師間)
・下校時の小トラブル → めったに通らない近道の工事現場ルートへ → 見知らぬ男のスタンガンで気絶
・工事現場の奥深くで、着衣のまま後ろ手&M字拘束で目覚めるよし子先生(バーギャグ付き)
・切り裂かれる衣服 → はじめて触れられる男の手の感覚 → かすかなマゾ性の疑念と処女崩壊の予感
・官能に翻弄されはじめるよし子先生 → バーギャグを外されて漏らす、押し殺せないあえぎ声
・生まれてはじめてのエクスタシー → 朦朧としたままフェラチオ初体験 → 醒めさせられて自己嫌悪
・再び押し上げられ、初回以上の絶頂を予感するよし子先生だが、寸止め → 男の言葉なぶりに羞恥
・男の愛撫に嫌悪を感じなくなり狂乱していくが、またも寸止め → 再度のフェラチオ&初めての飲精
・もはや否定できないマゾ性の自覚にがく然とするよし子先を、官能に身を任せるように甘く誘惑する男
・3度目の寸止めプレイについに処女のまま崩壊をはじめ、男に屈して淫らなおねだりをすることでなお感じ…

…と、ここまでがやたらと長いプロローグ、というかほんの序の口(汗

まあ、書くにしてもDOS版しかやったことがないので、積みっぱなしのWin版を崩してからだけど。
(こんな、本編から離れまくった展開でもいちおうおさらいは必要なので)
196名無しさん@ピンキー:04/03/07 20:14 ID:Spiaaply
なんと気合の入った展開。投下宜しくお願いします。
197名無しさん@ピンキー:04/03/08 01:47 ID:vOKDC7Jr
よし子先生をアナル奴隷にしてください。
198職人候補生?:04/03/09 00:31 ID:XrkCPxCz
とりあえず、需要は皆無ではなさそうなのでWin版同級生をインスコして始めました。
美沙以外ははじめて声を聞くのでちょっと変な気分です。

でもって皆さんに事前アンケート。

・「男」はゲームの暴漢とはほとんど別人ですし、展開次第ではよし子先生の見合い相手も
 重要になってきてしまうのですが、こんなにオリキャラ使っても許されます?
(見合い相手のほうは、合わせずに「見合いをする予定の相手」で押し進めても良いのですが、
 よし子先生に会わせて「恋とは違うけど、誠実で優しくて好感は持てる人。……結婚するかも」
 という程度の想いを持たせておくと後々背徳感が出しやすいので)

・ よし子先生視点中心だとイベントが少なくて夏休みが長すぎるのですが、ゲームの日程を
 前倒しして、キーとなる襲撃がお盆休みくらいになってもOKですか?
(「いくら耐えても工事現場に助けは来ない」状況ができますし、見合い相手を出さないとしたら
いちばん時間が有るはずの夏休み終わり近くまで見合いを引っ張るのは無理があるので)

・皆さんのキャライメージだと、よし子先生が195で書いた程度で堕ちはじめるのは早すぎます?
 書く側としては、寸止め→覚醒のループを増やす方向は全然OKなんですけど、三度目の正直
くらいにしないと 「早くせんかヴォケ!」 と怒られないかと心配でちょっと早めにしてみたものなので。

>197
基本的な展開は195で書いたもののかなり先まで決まっているので、お応えできないリクエスト
というものはあります…ま、アナル奴隷化がどっちかは書くまでお楽しみということで。
199名無しさん@ピンキー:04/03/09 16:21 ID:DKlM8S/U
>>198
以下、あくまで個人的な主観として

・オリキャラ
 別にオッケーと思いますよ。
 SSのキモは、単にゲームをなぞる事ではなく、
 既存キャラのキャラ性を踏襲しつつ、読ませるお話を展開することだと思うので。

・195で書いた程度で堕ちはじめるのは早すぎます?
 そのぐらいで良いんじゃないでしょうか。

・アナル奴隷
 奴隷とまではいかなくとも、後ろをネッチリと開発し、
 性感帯として自覚させる位までは書き込んでほしいなぁ。
200名無しさん@ピンキー:04/03/09 18:20 ID:8k8kXisC
>>198
重要なのは勢い!
人に尋ねるよりも自分の書きたいモノを自分の好きなように書くのがいいかと。
書くときは一気にね。ただし、推敲は最低3回はしないとだめっぽよ。理想は5回。

あと、載せる時は読む人が読みやすいようにすればいいと思います。
職人候補生?さんの作品楽しみに待ってます。
201名無しさん@ピンキー:04/03/12 14:31 ID:fH3EhXTw
mannkoage
202名無しさん@ピンキー:04/03/15 21:09 ID:mU2wHWQD
むほ
203名無しさん@ピンキー:04/03/19 11:44 ID:Na2a6tRQ
204名無しさん@ピンキー:04/03/19 16:50 ID:RrWC61sJ
ブルー氏のサイトで、以前のスレで要望の高かった
瑞穂陵辱の、処女を失った後にホテルに連れ込まれるシーンの
小説が連載されるらしい。まだ準備中みたいだけど。
205名無しさん@ピンキー:04/03/20 00:56 ID:hrfUEF/S
ここの精神は立派に受け継がれてるね
206名無しさん@ピンキー:04/03/20 20:38 ID:DKMZhDV1
キテハーキテハー
207名無しさん@ピンキー:04/03/20 21:49 ID:JviGkypl
>>204
さっき行ったらもう発表されてたYO!やったー
でもこの後中断期間に入っちゃうのがちょっと残念・・・
208名無しさん@ピンキー:04/03/22 20:08 ID:4oH2HgiU
瑞穂陵辱の世界でもあいつは宇宙人なのかと思うとなんかおかしくてたまらない
209名無しさん@ピンキー:04/03/28 01:34 ID:ViNZrHZL
210名無しさん@ピンキー:04/04/01 01:14 ID:iXvrSKem
素朴な疑問いいですか? みいなってどんな奴なんだ?
さっぱり分からん。(一応プレイ済み)
211名無しさん@ピンキー:04/04/03 06:50 ID:Z7bOScFl
うほっ1さん復活!復活!復活!復活!復活!復活!
212名無しさん@ピンキー:04/04/04 23:12 ID:8+3ulWz4
ブルー氏のサイト投票形式のSSリクエストやってるな
今の所、藤崎詩織と高原万葉がぶっちぎり。
213名無しさん@ピンキー:04/04/05 05:50 ID:3VNo1PSY
高原万葉は投票数の割にはコメント少なくて一人で大量票入れてるっぽいな…
そういうのは勘弁してほしい。
214名無しさん@ピンキー:04/04/05 09:52 ID:rkf4Mnml
俺もコメント入れてないよ。
少なくとも、最近の票の中の一人は違う。
215名無しさん@ピンキー:04/04/05 20:53 ID:9rfQN2UC
なんかね
ゲームのキャラを陵辱(結論)→陵辱の仕方→陵辱の手段→手段のためのキャラ設定

結論から出発するのは当然としても
ゲームのエロパロってどんどん脱線して
「このキャラこんなだっけ?」になってしまうパターン多すぎ
漫画なら絵を似せるという手段が残ってるけど
小説となると文章のみだから原作とはかけ離れたものになりがちだよ
216名無しさん@ピンキー:04/04/06 01:19 ID:f2ws42ln
>215
Σ(゚д゚lll)ガーン そんなこと言われると、陵辱物は書けなくなってしまう。
217名無しさん@ピンキー:04/04/08 04:23 ID:0e/11nnu
保守ついでに

>215
漫画なら絵を似せる……の変わりに、小説で既存キャラと名前を同じにするで我慢しる
あんまり細かい事言うと「本編以外認められない」事になるから
漫画(主に同人)でも「絵は上手いけど、中身は別キャラだろコレ」ってのは多々ある

陵辱物でよく使われる
敬語とか使わせて隷属感を出す
って技法(て言うのか?)を使うと、結果的にある程度似通ってしまうのは仕方が無い

まぁ、そこをなんとかするのが作者の腕でもある訳だが
218名無しさん@ピンキー:04/04/09 06:44 ID:s97hldub
>>217
いやね
要するに舞台とキャラを他の作品と変えても全然違和感ないだろうなあってのが多すぎと思うわけよ
逆に原作とのギャップがありすぎなのに
それは同人漫画でもそうなんだが・・・聖リオのとかは特にわかりやすいが
絵で何とか○○のパロディ(のつもり)だと認識できるというか・・・
そこには原作のネタが生かされてないとやっぱりパロディじゃないわけよ
単にキャラ設定の説明を省けるという”間借り”に過ぎないと思っちゃうわけで
キャラに許容範囲以上の違和感があった時点でシラけない?パロディにしろ、エロパロにしろ

まあエロけりゃいいという考え方もありだろうけどね
219名無しさん@ピンキー:04/04/10 14:57 ID:zgwXUj4E
>>218
だからどうした?君の好みなんかはどうでもいいよ
嫌なら読まなければそれでいい。

そんあことより君の好むSSでも投下したらどうだ?
220名無しさん@ピンキー:04/04/18 14:08 ID:yhYPyfX3
まんこあげ
221名無しさん@ピンキー:04/04/19 12:47 ID:/YD694Ex
同級生の同時攻略ネタで書きはじめて一カ月。

死ぬほど長くなる予感。
222名無しさん@ピンキー:04/04/19 19:16 ID:o0Am4IZQ
あれって股かけすぎると誰に告白しても「他の女の子とも仲がいいでしょ」って言われて振られるンだよな…。
223名無しさん@ピンキー:04/04/20 05:25 ID:TSgnEyHW
え?んなことないだろ?
美穂と美紗、亜子と真子、くるみと夏子(結構名前覚えてるもんだなぁ…)
以外ならどれだけ同時攻略してもフラグさえ立てれば告白してEDにいけるはず。
224名無しさん@ピンキー:04/04/20 09:46 ID:vd8SNW9u
>>223
いや、確か美穂と真子先生も同時攻略不可だったはず。

あとほかにもいたっけ?
225名無しさん@ピンキー:04/04/20 13:44 ID:roPVTpEU
京子と舞も不可 PC版じゃないけど
226名無しさん@ピンキー:04/04/21 11:17 ID:XkMcccek
もうずっと人大杉
227Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:29 ID:I3Q0gw7e
さわりをちょっと投げます。
228Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:30 ID:I3Q0gw7e
 1
 
 先負駅前の人混みはいつもより少なく、一人でぼんやりと歩くにはちょうどいい静かさ
だった。
 踏み切りを渡り切り、ちらっとビルを見上げて卓朗はため息をついた。
『卓朗君……違うの』
 ほんの数分前の舞の言葉を反芻する 。
「ちぇっ。何が違うんだよ……」
 ラブホテルの入り口に立つ健二と舞。その光景は容易には頭から離れそうになかった。
 意味もなくポケットの中身を確認し、財布の小銭を鳴らす。
 困ったことに相当効いていた。
 実は打たれ弱かったのか、と自分に失望する部分があった。ほとんど半泣きの心境だ。
 ふと、今歩いてきた方向を振り返る。
 こうなったらいっそ、ホテルに戻って奴のフェラーリの運転席で全裸で寝てやろうか。
それともボンネットにマタロウの似顔絵を……。発想がどうにも暗くなっていけない。
 ポンポン。
「んー」
 突然肩を叩かれて、卓朗はだるそうに振り返った。
「さとみか。なんだよ」
「何をしょぼくれてんのかな? 卓朗君は」
229Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:31 ID:I3Q0gw7e
 悪戯っぽくにやにやと笑いながら、さとみは卓朗の正面に回ってきた。この時間だとま
ださとみは喫茶OTIMTIMでバイト中だ。マスターのいいつけで何か買い出しに出て
いたのだろう。
 卓朗はずい、と顔をさとみに近づける。
 さとみはバランスのとれた綺麗な顔をしている。
 ショートヘアとメンズ指向の服装に最初は目を引かれるのだが、プロポーションのよさ
から、それがかえって女らしさを引き立たせているところがあった。
「誰がしょぼくれてるんだよ。さとみを押し倒すために力をためてるんだ」
「あのね」
 さとみは卓朗の顔を押しやりながら、
「どうでもいいけど買い物の途中なんだ。店に来るんなら手伝ってもらえるとうれしいな
あ」
「お、おごってくれるのか?」
「あんた勘定まともにはらったことあんの? ん?」
「ない」
「ほら、ついてきて」
 さとみは卓朗の腕を思い切りつかむと、さっさと歩き出した。
「あん、やさしくして」
「ばーか」
 
 十分間ほど簡単な買い物をして、さとみは荷物を持たせた卓朗を店に押し込んだ。
「また駅前でナンパでもしてたわけね。それで振られた、と」
230Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:31 ID:I3Q0gw7e
 さとみが買ってきたものを手際よくカウンターに収納していく。それをなんとなく眺め
ながら卓朗はいつもの席に腰を下ろし、
「失礼な。でもちょっぴり正解」
「?」
「俺様のナンパに敗北はないのだ。逃げられたときは引き分けだから」
「まったく」
 さとみが手慣れた動作でアメリカンを注いだカップを卓朗の前に置いた。カタ、とほん
の小さな音しか立てないのが心地よい。
 さとみはそのまま卓朗の前に腰を下ろす。
「いいかげん落ち着こうって気はないの?」
「なにがよ?」
 卓朗はさっそくカップを持ち上げて口に運び、
「ふう、落ち着いた」
「ばかみたい」
 そういうさとみの表情は柔らかい。中学の頃からの腐れ縁で、さとみがここOTIMT
IMでアルバイトをするようになってからは卓朗が毎日のようにここに顔を出す。そんな
二人の間の他愛ない、いつもの会話だ。
 それでも一週間前の出来事を境に変わってきていることもある。
 さとみは卓朗が注文しなくてもちゃんと水を出すようになったし、今日のように卓朗の
「いつものやつ」を出すようにもなった。卓朗の方も、今や女の子連れで入るのはちょっ
とできない感じだ。
231Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:32 ID:I3Q0gw7e
 しばらく、卓朗はコーヒーをすすっては窓の外を行き交う人々をぼんやり眺めた。
 さとみは他の客の相手をしつつ、手すきになるとまめに戻ってきて、卓朗の様子を見て
いた。
「なんだよう」
 卓朗がとがめると、
「ん、別に。さてと」
 さとみは、そそくさとカウンターへ戻っていった。と、すぐに戻ってきて、
「そろそろ閉店なんだけど」
「あー、ん、わかった」
 卓朗はさとみの方を見ずにだるそうに答えると、のそっと立ち上がり、伝票の上に一円
玉を何枚か置いてそのまま自動ドアをくぐった。歩き始めると容赦なく夏の空気に取り囲
まれる。日が完全に落ちているというのに、どうしようもない。
 残暑というが、夏の暑さは真夏の前後の方が厳しいものだ。卓朗のマンションまでの数
百メートル。たったそれだけでも暑い。
「あじー、傷心の俺様になんてやさしくない夏のため息」
「やっぱり振られたんだ」
「ぎょっ」
 突然声をかけられてあわてて卓朗が振り返ると、そこにはさとみがいた。
「お、おどかすな」
「何のつもりよこれは。待ちなさい、口につっこんでやるから」
232Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:32 ID:I3Q0gw7e
「や、やめろって。アルミを摂取するとアルツハイマーになるぞ」
「まったく」
 さとみは握っていた一円玉を卓朗のズボンのポケットに突っ込むと、そのまま卓朗の片
手を取った。
「で?」
「んー」
 卓朗も気付いたようだった。さとみの手を握り返すと、
「そうか、今夜はさとみ、お前が慰めてくれるんだな」
「うん」
「え」
 卓朗がそれ以上なにか言う前に、さとみは卓朗の唇を指で塞いだ。
「あやうく見落とすところだったな」
「なな何の話かな」
「卓朗が振られるの百回は見てるけど」
「さとみ、それは言いすぎだ」
「そのうち九十回はけろっとしてたわよね」
「トホホ……」
「でもあんたがそこまでヘコんでるの初めて見たわ。ひょっとして、舞ちゃん?」
「ギクッ」
「しかも男とラブホテルから出てくるとこ見ちゃったのね。そしてトドメに相手が……」
233Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:33 ID:I3Q0gw7e
「うう、勘弁してくれ。そうだよ、さとみさまがおっしゃるとおり。でも出てくるところ
じゃなくて、入るとこ」
「相手が、健二君」
「げ」
 そこだけ少しだけ寂しそうな顔をさとみはした。が、すぐに笑顔に戻って、
「やっぱりね。卓朗にダメージ与えるには最高の組み合わせだし」
「結局慰めてくれるのかくれないのかどっちなんだよう」
 卓朗も、すぐに合わせていつもの調子。でも、こういうときにもすぐにいつもの調子に
戻ってしまえる、戻ってしまうのは卓朗本人にとって不幸なことなのではないかと、さと
みはふと思った。
 というよりそれは思い出したのだ。
 長いつきあいの中で、卓朗がさとみの前でヘコむなんてかつてなかった事で、同時にそ
れは彼一流のポーカーフェイスに過ぎないのではないか、本当は辛いこともあるんじゃな
いのかと疑問を持ったことが何度かある。でも、そう理解するにはあまりにいつも卓朗が
陽気で、裏表を感じさせなかった。疑問はそのたびすぐに消えてしまった。それを思い出
したのだ。
 卓朗が初めて味わった事なのかもしれない。これからこういうことがあるたび、自分に
だけはわかるくらいに、こぼすのかもしれない。今までは自分がそれほど近くにいなかっ
たから見落としていたのだ。だとすれば今気付いてあげられるというのは、あの時どうし
ようもなくなって卓朗にすがって、そして抱かれたことが関係あるのだろうか。
234Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:34 ID:I3Q0gw7e
 さとみにはそれはあると思えた。
 
「さ、行こ、卓朗ん家」
 さとみは卓朗に腕を絡めて前進を促す。
 卓朗も素直に歩き出した。とおもいきや、
「うれしいなあ、さとみがワザワザうちまで来て夏休みの宿題片づけてくれるなんて」
「時給千円よ」
「な、なんだとう。さとみは人でなしだ」
「甘やかさないって言ったでしょ」
「あんなにかわいかったさとみはどこに行ってしまったんだよう」
「そ、それは関係ないでしょっ、だいたい、いつまでそうやってカッコつけてるつもり?」
「カッコいいかな?」
「あーもう!」
 さとみは無理やりにでも卓朗の心をコジあけるつもりになっていた。だからその程度で
は引けない。
「むが!」
 さとみは卓朗の首に両手を回して引きつけた。一気に唇を唇に押しつけて舌で唇を割っ
ていく。歯に当たったところで力がそれてさとみの舌は歯茎の上を滑った。
「道の真ん中で、こら」
 しゃべるんじゃないわよ、と言いそうになりながらも、さとみは緩めない。
235Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:35 ID:I3Q0gw7e
 歯の間に割り込んだ勢いでさとみの舌の裏側が卓朗の舌の上を滑り、その甘い刺激に双
方がうめき、しびれるように震えた。卓朗の方が早く我に返って、ゆっくりとさとみの口
をはずす。
「ふ……」
 甘い息を短く吐いて、さとみはかかとを地面につけた。
 さとみを降ろすと同時に卓朗はさとみの腕を取り、そっぽを向くようにそのまま歩き出
す。
「悪かった、うちに来てくれよ」
 さとみは引っ張られながら少しずつ自分の重心を取り戻して卓朗とならんで歩く。
 目を閉じて卓朗の精一杯の一言を堪能しながら、くすりと笑う。
「行ってあげる。卓朗が眠るまで居てあげる」
「ちぇっ」
 卓朗は毒づきながらもさとみとの接触を楽しみながら歩いているようだった。
 いつのまにか暑さを忘れている。
 日が沈んですでに街灯がともっている。
 その下をひとつの広い影になって歩いていった。
 
 マンションの斜向かいの真行寺家の明りはまだない。横目でなんとなくそれを見やりな
がら卓朗はマンションの小さな門をくぐった。階段はさすがに歩きにくく、前後に手を引
き合って上がる。
236Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:35 ID:I3Q0gw7e
 卓朗はこうやって女の子といっしょに階段を上がるのは初めてなのに気付いた。そうい
えば。卓朗には女の子を部屋に上げた記憶はなかった。
「あわてて閉めちゃって」
 先に入ったさとみが部屋からちゃかしている。卓朗はすぐに部屋に入り、部屋の真ん中
に立っているさとみを後ろから抱えると、そのままゆっくりベッドの上に倒し、自分も折
り重なるようにさとみの上に倒れ込んだ。
「ちょっと、卓朗暑い。暑いってば」
「いいからいいから」
「クーラーつけなさいよ、こら、暑いって」
「さすがに閉め切った部屋はすっごいな」
「これじゃあ死んじゃうって、卓朗こら」
「じゃあ脱ごう」
「あんた、ほんとは、ちょっと、全然、元気なの? こらっ」
 うつぶせのままさとみが卓朗の下で暴れる。吹き出す汗で下着もシャツもびしょぬれに
なっている。その上で卓朗がいきなり服を脱ぎ始めたからたまらない。
「い、痛い! 痛いって! あんた、骨!」
 暴れ続けるさとみをものともせず、卓朗はついにパンツも脱ぐことに成功し、そのまま
汗だくでさとみに抱きついた。さとみもさすがに仰天し、
「きゃああっ、卓朗の大馬鹿ぁっ! 黄色い救急車呼ばれたくなかったら、むぐ」
 さらに唇を吸われ、さとみは顔をしかめるしかなかった。
237Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 12:36 ID:I3Q0gw7e
 だが卓朗がすぐに唇を離し、力を緩めると、
「あーもう」
 さとみはなんとか苦労してあおむけに逃れるとやっとベッドから上体を起こす。
 ところがまたも卓朗はそれを待っていたかのように、さとみをまたベッドに倒し、当然
裸のまま、さとみにおおいかぶさった。
「しばらくこのままにしてくれよ」
 さとみがもう一度身体に力を入れようとしていた時、卓朗がそっと言った。
「うん。でも……」
 さとみは、さらに文句を言いそうになってこらえた。別にいやなことではない。二人の
身体を隔てるさとみのシャツは二人分の汗をもはや吸い取りきれない状態になっていた。
逃げ場のない汗がシャツと一緒にきつく滑る。
 卓朗の唇が軽くさとみの首筋にあてられていた。
 さとみから卓朗の表情は見えない。スカート越しの太腿には卓朗の熱いペニスの感触も
感じる。それはまあ、単純に生理現象なのだろうと思う。
 その感触を味わいながらもさとみは、今の卓朗にとってセックスよりも大事なことがあ
るならそれを卓朗に心置きなくさせてやろうと、卓朗の髪をなでてみた。とはいえ、この
状態は自分ばかりが暑すぎる。
「ねえ、私は熱をどこに逃がしたらいいの?」
 本当に暑いということもあって、言葉は自然と熱っぽい。
「あ、そうか」
238Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:10 ID:I3Q0gw7e
 卓朗がむくりと上身体を起こす。こちらも熱でぼけたような顔だ。
「それじゃ、失礼して」
「ん……」
 さとみが卓朗の動きに合わせて両手を上に上げると、卓朗はさとみのシャツの下に入れ
た手を背中から一気に引っ張り上げた。

 さとみの身につけていたものをすべて床に落とすと、卓朗はさとみをゆっくりと抱きし
めた。
 さとみは卓朗の下で心地よさそうに息を吐くと、
「なんかぼーっとして逆に気持ちいいな」
「俺も」
 卓朗は、足もとにかたまっていた掛布団を空中に広げ、ふたりの上にふわりと被せた。
 熱と湿度がさらに二人の身体を加熱し、上気した肌と熱い息が波のように身体中の感覚
を重く包んでいく。そのまま卓朗はさとみの感触を全身で味わった。
 その身体はあくまでやわらかく、なめらかな肌がぴったりと吸いついてくる感じがする。
 直接鼓動が伝わってくる。少し前まではただの友達だった少女の鼓動だ。
 若い卓朗の身体は半ば自動的にそれに欲情し、全身の感覚を行為のためのものに次々と
置き換えていく。
 さとみの息もすでに荒かった。
 卓朗の屹立したペニスはさとみの内腿に強く押しつけられていた。その大きさと形が手
にとるようにわかる。そのイメージがさとみの意識をゆさぶっていく。
239Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:10 ID:I3Q0gw7e
 すでに女の喜びというものを知っている、こちらも若い身体だ。感じない方がおかしい。
 密着した胸にじわじわと快感がこみ上げてきて、さとみの両手の指はときおり震えるよ
うに卓朗の身体のそこかしこを強く押さえた。
 行き先を間違えたかのようにシーツに逃れ、また戻る、そんな動きを繰り返している。
 秘部に愛液があふれてきているのが自分でわかり、それを感じることでまた疼きが強く
なる。
 卓朗はそんなさとみの有り様を全身で感じて喜びつつ、さらに知り尽くそうとしていた。
抱きすくめた腕の中ではやわらかな身体がきつくうねり続けていた。
「まだ、このまま?」
 たまりかねたさとみが息継ぎをするように卓朗に呼びかけ、
「まだ」
 首筋に唇を押しつけたまま卓朗が答えた。声がさとみの身体に響き、新しい疼きがそこ
から湧いてくる。我慢できない。
 下半身の方もそうだ。そんなになっているものをそんなところに置きっぱなしにするな
んて、意地が悪過ぎる。肉体の興奮を押さえきれず、さとみの身体のうねりは大きくなっ
ていた。
「悪いな」
 卓朗が少し顔を動かしてさとみを見上げるように言った。
「慰めてくれるんだろ? 思い通りにするぞ。後で思う存分仕返ししてくれ」
240Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:11 ID:I3Q0gw7e
 さとみは心の動きを読まれてさらに身悶えするとともに、卓朗の心情にも思いを及ばせ
る。それは確かにそうなのだから、それならばじらされてみようとも思った。が、身体の
方が先に悲鳴を上げ始める。
 指や唇を使った愛撫も愛の囁きもなく、きつい皮膚の感触と汗、太腿のペニスの圧力と、
熱、その中でさとみは確実に快楽の波がわき起こるのを感じた。そしてそれは確実に上昇
を始める。かつて経験したことのない場所から感覚が起こり、それが感じる事に慣れた部
分へと打ちつけ始めると、何か別の感覚へと変貌して爆発的に広がった。
「ん……、ん……う……」
 ついにさとみの口から喘ぎがこぼれ、それが合図となった。
 卓朗は「いくぞ」とそっと耳もとに言葉を置くと、身体を引いて汗まみれのさとみの身
体を自分の下で一気にひっくり返した。
「あうっ!」
 その刺激が愛撫となってさとみを苛んだ。
 痙攣に近い反応を見せながら、さとみは快感に耐える。期待された快感が与えられない
せいで、神経の方から快感を得ようと鋭敏になってきているのだ。
 卓朗はそのままさとみの背におおいかぶさると、すぐさまペニスを膣口にあてがい、突
入を予告するように言った。
「どうして欲しい?」
「先にイカせて……それから」
241Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:12 ID:I3Q0gw7e
 さとみの声は泣き声になっていた。ぺニスが入り口に接触した刺激だけで大声を出しそ
うなところをこらえていた。そのまま、悩ましく尻を上げて受けようとするのを、卓朗は
手でついて制した。「このままがいい」
「ん……」
 さとみには卓朗に逆らう余裕がない。少し両腿を開き気味に、脚から力を抜いた。両手
は卓朗愛用の枕を力一杯抱きしめて抱え込んで震えていた。
 卓朗は再びぺニスをあてがうと、今度は即座に突き入れていった。
「っ!……あっ、あ……」
 瞬間、さとみは頭をのけぞらせて叫ぶと、すぐに枕に深く顔をうずめてくぐもった喘ぎ
をもらしはじめた。
 ぺニスがゆっくりと膣を押し広げながら、速度を変えずに奥へと進んで行く。
 膣奥に触れ、擦りつけながらさらに先へ進もうと押し上げる。その先はない。その揺る
ぎない圧力にさとみは悶えた。さらに押し上げられる。身体がきしむ。
「んああああっ!」
 その喘ぎの中、ぺニスはゆっくりと来た道を戻り始める。ずるずると擦りあげながら雁
首がまた入り口まで引いていく。その動きの長さにたまらず声をあげる。抜けてしまう直
前でまたその肉塊は膣を擦りあげながら突き入ってきた。少しだけ動きは速くなっている。
そしてまたえぐりながら出ていく。そうして速度を上げながら、往復の動きは奥の方へと
集中していった。さとみの抱えた枕は引きちぎられんばかりに爪を立てられていた。
 すぐに激しい律動になった。
「うあっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
242Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:12 ID:I3Q0gw7e
 さとみが絶え間なくあげ続ける声は枕で吸収しきれていない。
 すでに限界まで熱を帯びた肉体がぶつかり合う音、びちゃびちゃという汗と愛液のはじ
ける音が喘ぎ声のエコーのようになって、混じって響いていた。
「ああっ、あうっ、うっ、ああっ!」
 一気に高みに押し上げられたさとみは、容赦なく突き上げるぺニスの感触に上体と両手
をのた打ち回らせた。
「き、い、いく、いく、ああああっ、あ!」
 シーツを握り締めた両手がいっぱいに広げられ、さとみがつま先を引きつらせたところ
で卓朗は動きを押さえ、さとみに体重を乗せていった。
「あ、う、あ……」
 膣内が引きつれるように収縮し、卓朗のぺニスを締めあげている。
「さとみ、すごい締めてる」
 卓朗はさとみの乱れた髪をかき分けて耳もとにささやいた。
「ハアッ、ハアッ、ハアッ、ハア、ハア……」
 さとみの方はまだとても返せる状態になかった。
 
 
 2
 
 卓朗はしばらくそのまま待った。さとみの息が整ううちに膣の強い締めつけも少し落ち
着いてくる。
243Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:13 ID:I3Q0gw7e
「やって、くれるじゃない」
「お、復活したな」
「えっ」
 さとみがその悪戯っぽい含みに気付いたときには卓朗は思い切り突き上げていた。
「あああっ、んっ、ちょ、待ちなさ」
「待ちません」
 何度か突いた後卓朗はさとみの左肩を引っ張りながら右に倒れ込むと、そのまま横並び
でしばし腰をくねらせて膣壁の感触を楽しんだ。
「あ……、ん」
 さとみはその動きを受け止めながら上身体をねじって肩をまわし、腕の中に卓朗の頭を
抱えた。目を閉じて唇をせがむ。
「卓朗……」
 卓朗は一度軽くついばむように応え、さとみの唇が開くとすぐに吸った。舌を絡ませな
がら腰をゆっくりまわすと、さとみは眉をひそめて反応し、卓朗の髪をまさぐった。
 それに合わせて卓朗は左手でさとみの左胸をすくいあげ、ゆるくもみはじめた。
「すごく、いい気持ちよ……」
 さとみは本当に気持ちよさそうに身体をくねらせている。
「死ぬかと思った」
「死にたくなったらいつでも言ってくれ。すぐパンツ脱いで待ってるから」
244Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:14 ID:I3Q0gw7e
「ふふっ。本当はまだ恥ずかしいんだからね。ああっ!」
 卓朗が少し大きく腰を動かしたので、さとみは言葉を切って卓朗の髪をかきむしった。
「いてて、こら」
 卓朗はさとみの腕を引きはがすと、さとみをあおむけにしようと動いた。抜くときにさ
とみが一瞬目を閉じてその刺激に応えた。
 改めてさとみの上になった卓朗は、今度は両手でさとみの胸を手のひらに入れ、ゆっく
りもみ始めた。
「ん……」
 うっすらと微笑んでいるようなさとみの表情に一瞬、卓朗はハッとした。
 もうずっと前からこの少女と愛しあっていたような錯覚をおぼえる。そんなわけはない。
ほんの一週間前に健二に振られたと言って泣いていた。慰めるために抱いた。そして今は
慰めてもらうために抱いている。そういう二度目の戯れだ。恋人の訳はない。
 
 手のひらの中央で転がすように乳首を弄び、乳房全体を包み込むように揉みしだく。呼
吸に合わせて上下しながら卓朗が触れるままに形が変わっていく。片方を口に含むと、さ
とみの表情はまた乱れ始めた。
「あっ、あん、あ……」
 舌で乳首を擦りあげ、同時に大きく開いて押しつけた唇で周囲をなぞる。もう一方も親
指の腹で擦りながら、空いた手をさとみの股間に持っていって草叢をなでていった。
「んっ」
245Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:14 ID:I3Q0gw7e
 卓朗がさとみの股間を覆うように手で強く押さえた瞬間、さとみは両手を卓朗の背に回
し、卓朗の背中を撫で回し始めた。背骨を上下になぞり、また側面からの曲線を手のひら
にすり込むように擦る。そうするうちに卓朗の舌は反対の乳房に移り、さらに腹部を下へ
移動した。
 舌は草叢の中をも丁寧にたどりながら蕾へとたどりつき、引力につかまったようにぐる
りとその周囲を舐めあげた。と見るや卓朗は身体を起こした。
「あっ、や、やだ」
 電気が走るような強い刺激にはね上がったさとみの身体を、卓朗は力強く押さえつけて
いく。卓朗がのしかかるとともに、ぺニスの腹がさとみの草叢を強く押した。
「んんっ、……やっぱり、前からはしないで……」
 下つきだから、と前に言ったことを、念を押すように言う。
「ああ……じゃあ」
 卓朗はすぐに身体を起こして、さとみの腕を取った。さとみはその力に逆らわずに膝を
ついて四つん這いになり、
「あんまり見ないで。恥ずかしい」
 そう言って顔を逸らした。
 卓朗が見ないわけがない。自分はベッドから降りて床の上に膝をつき、さとみの丸く柔
らかい尻を目の前に引き寄せた。白く悩ましい曲線が卓朗の視界にうねる。しばし間近で
鑑賞し、さとみがあれこれ言い始める前に両手の親指でさとみの秘部を開くと、吸いつい
て舌を差し入れた。すでに充分すぎるほど潤んでいるそこは、触れるだけでにちゃりと音
を立てた。
246Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:19 ID:I3Q0gw7e
「やっ、あっ!」
 顔前に尻を抱え込むと、すぐさま舌を動かし始める。何かわめいているさとみには耳を
貸さず、卓朗はひたすら蕾と秘部の内周を責めた。
「やあっ、もう、きつ……、っ!」
 そこでさとみの言葉がとぎれた。軽く達していた。卓朗の攻撃が止まらないのでそこか
らさらに押し上げられていく。急速にはじける快感に肘の力を失い、上身体を落とした。
シーツを握り締めて耐える。
 卓朗はそれを見て立ち上がり、一気にぺニスを突き入れにかかった。少しばかり角度が
悪く、ぺニスは粘膜の海の上を滑り、卓朗はそのまま股間をさとみに押しつけることにな
った。
 それに気付いて、顔を卓朗に向けようとさとみが上身体を起こした瞬間、今度は確実に
突き入れる。その刺激にさとみが上体をはね上げる。
 卓朗はそのままさとみを抱き込んで引っ張り起こした。
 後ろから貫かれ、抱き抱えられたまま立たされた結果、さとみはつま先立ちでエネルギ
ーの大部分を股間にまとめて受けることになった。
「やっ、ああああ、あああ、あっっ!」
 抱え込んだ卓朗の両手を外そうともがきながら、
「きつ、入れすぎっ、やっ、ああっ!」
247Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:19 ID:I3Q0gw7e
 硬直させた両足がすべり、さとみは身体を宙に浮かせた。卓朗の両腕とぺニスだけで支
えられた瞬間の強烈な刺激に意識が飛びそうになり、
「怖い、やめて、やめて!」
 さとみは思わず叫んでいた。卓朗の動きはそれで止まった。それでも卓朗はつながった
まま、抱きしめる力を強くしてさとみの身体を固定しようとした。
 
「ごめん、大丈夫?」
 卓朗が声をかけると、
「ん……」
 少しだけ反応して、さとみはそのまま荒い息を吐き続けた。
 滝のような汗がぼたぼたと床に落ちてすでに水たまりのようになっている。そこにとこ
ろどころ愛液が混じり、濁った部分を作っていた。
 股間に刺激が集中した状態は変わらないはずだった。さとみの両足は床についてはいる
が、体重を少しも支えていなかった。呼吸による上下動が刺激に混ざって伝わるのか、さ
とみの息はまた徐々に速くなっていた。
「平気、平気だけど、あとで、おぼえてな、さいよ」
 さとみは続きをうながすつもりで言ったのだが、卓朗はまだもう少し様子を見ようと、
さとみの首筋に軽く口づけ、舌を這わせて、軽い愛撫を繰り返した。
 さとみが首を巡らせると、卓朗はすぐにその唇を吸った。
 こういう的確な反応の仕方に、さとみは徐々に愛着を持ち始めていた。こういう男も当
然いるわけだ。それに対する自分からの反応の仕方が男を喜ばせられたら、これは最高で
ある。
248Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:20 ID:I3Q0gw7e
 そういう思い入れによる、卓朗に対するリアクションが自分の中に形作られつつあるこ
ともさとみは感じた。誠実さを知らない男に恋をしようとしているのだ、ということも。
 激しい快感の中をそれは流れていく。
 絡めあった舌を動かして卓朗が何かを言った。
「んーんんー」
 先ほどからの姿勢を維持したまま卓朗がぐい、と身体の向きを変えた。そのため、さと
みの下半身は遠心力に振られ、また刺激が結合部を襲う。
「んんー!」
 口の中をかき混ぜられながら、突き上げてくるペニスの感触には意識をかき混ぜられる。
さとみは、混沌の中にいた。自分は今どこで何をやっているのだろう。それがわかってい
ないような気が一瞬した。

 強い突き上げを二度三度と受けて、さとみは卓朗が、自分達が歩いていることに気付い
た。さっきは「風呂に入ろう」とでも言ったのだろうか。
 バスルームの扉は開いていて、二人は容易に中へ入った。
 卓朗が給湯器を操作する間の不安定な身体は、次々に快感を生み出し、さとみは思い切
りつんのめることになった。
「おっと、さとみ、もう少しだから」
 シャワーの湯が二人の身体の上を勢いよく流れ始めた。
249Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:21 ID:I3Q0gw7e
 髪の毛が顔に張りついて、さとみはあわててそれをかき上げた。まさかそれをのんびり
浴びているつもりではないだろう。つながっているのに。さとみがぼやけた頭で考えてい
ると、それは来た。
 ようやく両足をつけることができたさとみは、湯船のふちを両手でつかんで身体を支え
た。そこを卓朗が突き上げ始めた。卓朗の両手ががっちりとさとみの尻をとらえ、エネル
ギーを逃がさないように確実に膣へ刺激を送り込む。
「あああっ、ああっ!」
 さとみの上昇は非常に早かった。受け止めきれない快感を逃がそうとするかのようにぐ
ねぐねと上体を巡らせる。その動きはなまめかしく卓朗の目に焼きついた。尻の丸みが増
したような気さえした。
「さとみ、すごい……、最高」
 ダイレクトにペニスの堅さが増しているようだった。締めつけてくる膣からの快感が卓
朗の背筋でのたうった。
 さとみは爪ががり、と音を立てたのに気付いて身体を支え直すと、
「たっ、卓朗っ、いっしょにイッて、わたしっ」
「まだイカない、だろ、さとみ」
「まだ、だけどお願いっ、ああっ!」
 しゃべっていられるうちに、というさとみの意を汲んで、卓朗もそれに答えた。
「合わせる、合わせてやる」
 そこから卓朗は腰の動きを強め、膣の感触に意識を集中し始めた。
250Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:21 ID:I3Q0gw7e
「んあ、あっ! あああっ、ああっ」
 さとみのそれがすでに返事ではなくなり、卓朗もしゃべらなくなった。
 卓朗はさとみを激しくえぐった。
 肉のぶつかりあう激しい動きがシャワーのしぶきをはね上げる。
 収縮し始める膣の中をきつく擦る一回ごとに腰がしびれるようだった。身体の中身が全
部溶けて流れ出していきそうな感覚が卓朗の中を走り始めた。
 さとみの喘ぎは叫びに変わっていた。擦りたてるペニスのイメージがさとみの脳を灼い
て、思考を奪っていく。身体を支えるという意識が喪失し、右と左の膝が交差する。
 二人は最後の瞬間を知り、これ以上ない激しい動きに入った。
「さとみ」
 卓朗はそれだけ口に出したが、さとみも応えた。「卓朗っ」
「いく、あああああっ、ああっ、あああああっ!」
 さとみの足がバランスを失って滑る直前、卓朗はペニスを引き抜いた。精液がほとばし
り、崩れるさとみの背中を駆け上がった。最後の方はさとみの髪の中へ落ちて、シャワー
の湯とともに髪の間を流れていった。一部はさとみの眉間を流れ落ちていったようだった。
「ハアッ、ハア、ハアッ、……けほっ、ハア、ハア……」
 少しむせながらも、さとみはかろうじて意識を保ち、湯船にかけていた手をゆっくり下
ろした。卓朗はしゃがみこんださとみの後ろで壁にもたれて息をついていた。
「あ……」
251Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:22 ID:I3Q0gw7e
 降りそそぐシャワーの中、視界に入った卓朗のペニスから精液の滴るのを見て、さとみ
は唇を寄せた。
「いや、さとみ、いいって」
「いいから」
 さとみはぐらつきながら膝をつくと、舌で誘導するように持ち上げながら、卓朗のペニ
スを口に含んでいった。
「う……」
 卓朗がかすかに呻くのを楽しげに見やりながら、さとみは尿道口を吸った。
 
 さとみが髪を乾かす間卓朗は、酷いことになっていた衣類とシーツを洗濯機にほうり込
んで、着替えを出しながら夕食の事を考えていた。クーラーの涼しい風が火照った身体に
やさしい。
「どうすっか」
「んー?」
「晩飯の話」
「作ろうか?」
 ドライヤーのスイッチを切って、さとみは立ち上がった。卓朗のTシャツとジーンズを
身につけている。下着はつけておらず、身体の動かし方が少しぎこちなかった。
 さとみは卓朗がシャツをはおるのを楽しそうに見つめて、
「ね、今夜はいっしょに寝るんでしょ?」
「え、えーっと……」
252Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:23 ID:I3Q0gw7e
 卓朗が言葉を濁しているうちに、
「とりあえずゴハンね。そのへんのもの適当に使うけどいい?」
「いい」
 さとみが台所に向かうのを待って、卓朗は窓際に寄った。カーテンを少し開けて、さと
みが見てないのを確認してから真行寺家の方をうかがった。明りがついていた。それだけ
確かめるとカーテンを閉め、部屋の中を食事用に整える。
 デスクチェアに腰掛けてぼんやりしていると、
「さ、食べよ」
「えええ、もう?」
「あの冷蔵庫に入ってるものでこれ以外に何かつくれる?」
 テーブルに載ったのは焼きそばだった。
「うーん、スイカやメロンでいっぱいにしとくんだった」
「これでも結構違うと思うんだけど? ね、食べてみて」
 さとみはこの部屋に来てから、機嫌が良くなる一方だと卓朗は思った。これはちょっと
まずい。なんとかうやむやにしてしまわなければ、と思案しながらとにかく食べ始めた。
具はカリカリに焼き込んだ豚肉ともやしと天カスだけで、一味がわずかに効かされている
のがソース焼きそばとして微妙に邪道な気もしたが、おいしかった。焼き方が全然卓朗と
違うらしい。
「うーむ」
「なによ」
253Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:24 ID:I3Q0gw7e
「悔しいが、うまい」
 そう思わず褒めてしまった時のさとみの顔を、卓朗は怖くて見れなかった。
 食べてからしばらくとりとめもなくくだらない話をしながら過ごした。
 
「さてと」
 さとみが立ち上がり、「そろそろ帰るね」
 床に置いていたポーチをジーンズの腰に巻きながら、笑顔で卓朗の方に向き直った。
「あれれっ? 添い寝してくれるんじゃなかったの?」
「また今度ね」
「ちぇっ。嘘つきー、嘘つき嘘つき嘘つきー」
「卓朗、美沙ちゃんとしたでしょ」
「えっ」
 突然表情も変えずにさとみがそう言った。卓朗はまったく対処できなかった。
「ななな、何言ってんだよ」
「どもってるわよ」
「美沙ちゃんって誰だろう? さとみの友達?」
「亜子さんともしたのよね、卓朗は」
「げげげっ!」
「あーかわいそうな美沙ちゃん。かわいそうな亜子さん」
「さとみ」
254Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:25 ID:I3Q0gw7e
「なによ」
「誰がそんなこと言ってるんだよ」
「本人」
「まさか、美沙や亜子さんがそんなこと人前で堂々と言って回ってるのか?」
「そんなわけないでしょ。馬鹿なんだから。あのね」
 さとみはそこでようやく真顔になって、卓朗の正面に向き直った。卓朗の方はきょろき
ょろしている。
「二人ともすごい悩んでたみたいなのに、急に異様に幸せそうにしてるんだもん。その悩
みの原因が何かしたのまるわかりじゃない」
「使用前と使用後で、こーんなに変わりましたっていう、あ、あれかな」
「誰がダイエット食品の話をしてるのよ」
「さとみ」
「あ、そう。ふーん」
 さとみはそこで言葉を切り、一度じっと卓朗の方を見つめた。
「あのね、卓朗」
「なんだよ」
 さっき焼きそばを褒めたとき、さとみは今みたいな表情をしていたんじゃないだろうか。
そんな晴れやかな顔で、さとみは言う。
「私は卓朗とこうなったの、後悔してないから」
「お、おお」
255Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/23 13:33 ID:I3Q0gw7e
 返事のしようがない言葉に、卓朗は馬鹿みたいにうなずいていた。
「色々全部、卓朗が思うようにしたらいいと思ってしたの」
「どういうことだよ」
「もう元気になったでしょ。だったら自分でなんとかするでしょう、卓朗なら」
 卓朗は閉じたドアにもたれて口をふくらませた。
 さっきまでの熱病のような時間が嘘のように、冷えた空気が部屋を巡っている。
「ちくしょう、言いたいこと言って逃げやがった……」
 腹いせに、玄関でさとみの残り香を探し求める。
(くんかくんか……風呂上がりだから全然わかんないな)
 ふと、ペニスを握ってみる。
(俺の大事なちんちん……)
 卓朗はしばらくさとみの肢体を思い出しながらひたっていた。
(ちょっといじめすぎたかな)
 
 自宅への帰り道、
「卓朗は、元気」
 さとみは、星空を見上げながら笑顔でつぶやき、その言葉のあまりの恥ずかしさにひと
りで赤くなった。
256名無しさん@ピンキー:04/04/23 23:45 ID:UDI8hT0b
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

グッジョブ!主人公が原作にイメージが上手く似せてありますね。
続きキボウ。
257名無しさん@ピンキー:04/04/24 02:19 ID:ixXj9r95
大型新人きたーーーw
上手い!初心者ではないのが一目でわかるっす!
ゲームの設定やキャラの性格も違和感なく表現してるし、もしかして名のあるSS書きさん??
258うほっ ◆.lt5gYzbQ. :04/04/24 04:28 ID:WwXN/Evv
神山みこ3番勝負 第1R

「あ・・・、こんにちは」
神社の境内で、しゃがんでいるみこちゃんが、俺の姿に気がついて、声をかけてきた。
みこちゃんはこの神社の一人娘で、今は境内の掃き掃除中だったらしい。
俺は彼女の姿を見るなりぎょっとした。ミニスカートでしゃがんで何かをしている彼女のパンツが丸見えだ。
「み・・・、みこちゃん!・・・パンツ見えてるよ・・・」
俺は小声でみこちゃんに注意を促すが、みこちゃんは聞こえていないようだ。
「見てください。」
どきっ。まさか、俺を誘っているのかな?
しかし、彼女は地面を指差している。そこには、蟻の行列・・・。
「蟻さんです。かわいいですね・・・v」
しかし俺の視線には、彼女の純白のパンツしか見えていない。
「あ、あの、だから、パンツ見えてるって・・・。」
「蟻さんって、働き者なんですね・・・私も、感心してしまいます・・・」
パンツのことなどまるで意に介していない彼女のパンツに、俺は手を伸ばした・・・。
その中央部を指で触ってみると、彼女の女性器の感触がじかに伝わる・・・
「この蟻さんたち、今度はどこに行くのでしょう・・・?」
触られていることにすら気づいていないほど、蟻の行列に集中しているのかな・・・?
それなら・・・!
俺は腰を、地面すれすれに彼女のしゃがむ体の下に滑りこませた。
手早くズボンのジッパーを降ろして男根を露出させると、彼女のパンツをわずかに横にずらした。
ごくり。これが、みこちゃんの・・・女の子・・・
先端部がそれに触れると、重力によって自動的に中へと引きずりこまれてゆく・・・
程よく濡れた彼女の女と、俺の男根がこすれると、俺の身体に言いようのない快楽が支配した・・・。
「あっ、蟻さん、今度はどちらに向かうのでしょう・・・?」
へっ?彼女は、俺の下からの突き上げにも、まるで気がついていないのか・・・?
ようし、それなら・・・!
俺は激しく男根を上下にスライドさせる・・・。すると、彼女の女は、勢いよく蜜を吹き出す・・・。
やばい、俺のほうが耐えられなくなってきた・・・!
259うほっ ◆.lt5gYzbQ. :04/04/24 04:43 ID:WwXN/Evv
男根を抜き取ると、直後に白濁が勢いよく吹き出した。
「・・・み、みこちゃん・・・」
彼女は微笑んだ。
「蟻さんって、かわいいですねv」

第2R

「あっれ〜?消しゴムさん、どこかに行ってしまいました・・・」
俺がみこちゃんの教室を通りかかると、みこちゃんは四つんばいになって、机の下にもぐりこんでいた。
制服のスカートは短いので、パンツが丸見えだ。
「おい、神山のやつ、パンツ丸見えだぜ!」
「まさか、俺たちを誘ってるのか?」
「しかし、いい眺めだなあ・・・v」
男どもの好奇の視線が彼女のパンツに注がれているにもかかわらず、彼女は一向に気づく気配もない。
俺は彼女の貞操を守るべく、やつらの前に立った。
「おいっ!」
危険人物として校内でまかり通ってる俺の姿に、男どもはそそくさと退散する。
クラスの女子から、喚声が沸き起こった。
「○○くん(俺の名前)、かっこい〜v」
「○○くんって、漢よねえ〜v」
いやあ、そこまでほめなくても・・・照れますなあ・・・はっはっは・・・
しかし、みこちゃんのパンツをこのまま野ざらしにしておくわけにはいかない。
そうだ!こうすればいいんだ。
俺はみこちゃんのパンツに手をかけると、一気に下に引きずり降ろした。
「きゃあっ!なにするのよっ!」
クラスの女子の声が悲鳴と化す。
みこちゃんの剥き出しになったお尻・・・こうなれば、やることは一つだ!
悲鳴と怒号をバックに、俺は男根を彼女のお尻から、女の子に突き入れた・・・
うおぅ!
この間の神社での感触が、再び蘇る・・・
260うほっ ◆.lt5gYzbQ. :04/04/24 05:02 ID:WwXN/Evv
俺は勢いよく男根を彼女の膣にスライドさせる・・・
すると、ものすごい勢いで、みこちゃんの女の子が、濃厚な蜜を吹き出した。
「あっれえ〜?消しゴムさん、どこ行ったのでしょう・・・?」
・・・マジですか?
俺は腰の動きを緩めずに、さらに両手で彼女の胸を後ろからわしづかみにした。
制服の上からだが、俺はゆっくりとその胸を揉みしだく・・・
や、やわらかい・・・これが、女の子の胸なのか・・・や、やばい、俺のほうが、もうダメだ・・・
俺が抜き取った直後、男根から勢いよく白濁が吹き出し、彼女のお尻を濡らした・・・。
「はあ、はあ、はあ・・・」
「消しゴムさん、見つかりません・・・くすん・・・」
「・・・・・・。」

第3R

俺は体育館で、バスケを楽しんでいた。
おや?あそこにいるのは・・・みこちゃん!
おいおい、またか・・・
ひざを立てて体育座りしている彼女・・・もちろんパンツは丸見えだ。
「くーっ、くーっ・・・」
彼女の寝息が聞こえる・・・。どうやら俺たちのバスケを見学している最中に、このポカポカした陽気に
眠ってしまったらしい。
「み、みこちゃん・・・パンツ見えてるよ・・・」
俺はみこちゃんに話しかけた。しかし、彼女は眠ったまま・・・。
「あら?○○くん、どうしたの?」
俺の後ろから、クラスメートでみこちゃんの親友である瑞穂が声をかけてきた。
「いや、みこちゃんが起きないんだ・・・。パンツが見えてるから、注意を・・・」
瑞穂はため息を一つついて微笑んだ。
「みこちゃん!みこちゃん!ねえ、起きてってば!」
瑞穂がみこちゃんの身体を揺さぶっても、みこちゃんは起きない。
261うほっ ◆.lt5gYzbQ. :04/04/24 05:20 ID:WwXN/Evv
それならば・・・!
俺はいきなり、ズボンのジッパーを開いて、男根を露出させた。
瑞穂が悲鳴をあげる。
「きゃあっっ!!!な、何て物見せるのよっ!」
「何て物って・・・、これはおちんちんに決まってるだろ?」
「馬鹿っ!早くしまいなさいよっ!」
瑞穂の罵声を尻目に、俺は尻もちをついて、腰をみこちゃんのほうへ寄せて、パンツに男根を密着させた。
「な、何するつもりよ!?」
瑞穂の言葉に、俺は答えた。
「決まってるじゃないか。」
みこちゃんのパンツを横にずらすと、俺の男根は、みこちゃんの女の子に滑り込んでゆく・・・
「きゃあっ!」
体育館に瑞穂の悲鳴が響く中、俺は一心不乱に腰を振りまくった。
しゃかりきにスライドする俺の男とみこちゃんの女・・・
彼女の女性は発情しているのだが・・・
「くー、くー・・・」
みこちゃんは平和そうに寝息を立てている・・・
「・・・・・・。」
俺を必死に止めようとしている瑞穂も、この能天気お気楽娘に、いささか呆れ気味の様子。
「し、信じられない・・・みこちゃん・・・」

しかし、ものすごい気持ちよさだ・・・
俺を搾り取るように包み込むみこちゃんの女の子・・・
「ま、まずい・・・!」
俺は慌てて男根を抜き取った。しかし・・・
どろり・・・
みこちゃんの女の子から、白濁が垂れ落ちてくる・・・
どうしよう・・・中で出しちゃった・・・
「○○くん、責任取りなさいよ。」
冷たい目で、瑞穂が俺を睨んだ。
262うほっ ◆.lt5gYzbQ. :04/04/24 05:26 ID:WwXN/Evv
「くーっ、くー・・・・・・」
みこちゃんの安らかな寝息だけが、かすかに聞こえる・・・
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
俺たち二人は、呆れかえってみこちゃんを見ていた・・・

エピローグ

音楽室に、瑞穂とみこちゃんがいた。
みこ「瑞穂ちゃん・・・、私・・・最近、生理が来ないの・・・。全然、身に覚えないのに・・・」
瑞穂「・・・・・・おい。」

おしまい
263名無しさん@ピンキー:04/04/24 13:53 ID:MGfUDiA6
>>228〜255
うまい!! 同級生の中ではさとみが一番好きだからウマい書き手さんに
書いてもらってスゴくうれしい。
エッチシーンも良かったし、会話の部分が原作の雰囲気でててニヤけました。
真行寺家を気にする卓郎は、女房に浮気を隠す旦那みたいで笑えた。
264名無しさん@ピンキー:04/04/24 14:01 ID:tw99RS/Y
ヤタ━━ (゚∀゚)ヌイタ━━ !!!
265名無しさん@ピンキー:04/04/24 22:51 ID:sXDQqJGl
Johimbinさん凄く良かった。久しぶりに同級生の良い作品が読めて嬉しい。
舞でもぜひ書いて欲しいです。
うほっさんのも笑えました。
266名無しさん@ピンキー:04/04/25 22:20 ID:2VWYGfN/
不感症みこたんもイイ。

おれもイベントをパロッたSS書こうかな。
267Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 11:54 ID:euaTHHXC
いろいろ感想ありがとうございます。
エロ書いたことなかったので、結構ひやひやものでした。
素直にうれしいです。

人気キャラは自分も好きなので、だいたい出てくる……はず。
書き溜まっている分は整形出来次第、投げていこうかと思います。
268Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:02 ID:euaTHHXC
 3
 
「女は大人、男は子供ってことだな、ウン」
「なあに、やぶから棒に」
 卓朗の相手をしているのは保険医の真子だ。
 卓朗は先負学園の保健室にいた。
 翌日の昼下がり、舞が学校に来ているんじゃないかと淡い期待をして、プールを覗いた
卓朗だったが、成果無くとぼとぼと保健室にやってきていたのだった。
 真子は、最初卓朗を見てとまどった。
 なんとなく弱々しい、蜃気楼じみたゆらぎを目の前の卓朗に感じたのだ。それは一瞬の
ことで、口を開くや、いつものお調子者がそこにいた。
 その妙な感じは卓朗が、真子を見た瞬間舞のあの時の瞳を思い出していたからだった。
(今までの私とは違うの……なんてな)
 なぜ思い出したか理由はわからなかった。イメージはそのまま消えていった。
 何事もなかったかのように、
「いつもいつも、俺のためにこんなところで待ってくれてるなんて申し訳ないなあ」
「あら、あなたはウチの生徒?」
 真子の反応は少し変化球だった。
「……」
「冗談よ、卓朗君」
「俺、すっごく傷ついた」
「今日は何をしにきたのかしら。ここには田中さんも黒川さんもいないわよ? もちろん
亜子も」
「ぎくっ」
269Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:03 ID:euaTHHXC
 唐突な言葉に、卓朗はどきっとする。
(うーん、そういう名前を同時に並べるとあまり心臓によくないぞ)
 卓朗はそんな心の声はおくびにも出さず、
「やだなあ、俺は真子先生に会いに来てるんだぜ」
「そうなの?」
「うんうん」
「ねえ卓朗君」
「な、なに真子先生」
 いつになく真剣な真子の目に、殺気のようなものを感じる。
(こ、こわい……真子先生、いったい何をかぎつけたんだ……)
「どうして目をそらすの?」
「ちょっと、対人恐怖症で」
「誰かにいじめられたのかしら」
「ははは……」
「卓朗君」
「は、はいっ」
「今朝、黒川さんがここへ来たのよね」
(げっ…………って、ことは?)
 考えるまでもない。
 さっき並べられた名前は、まあそういうことだったわけだ。
「……えへへ」
 とはいうものの、笑ってごまかせるものでもない。
「ちょっとこのままじゃまずいわね。鍵をかけてあげる」
「あわわ。なんか追い込みかけられてる感じ」
270Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:03 ID:euaTHHXC
 カチャン、と鍵を下ろしたその位置で真子は卓朗の方を向いた。
「心当たりがありすぎるって感じね」
 真子がくすりと笑って近づいてくる。
「や、やだなあ真子先生。ベッドはそっちですよ」
「……」
「……」
「……」
「ねえ先生」
「……まじめな話なら、聞いてあげる」
 これ以上冗談を言ったらハサミか何かで刺されそうだ。卓朗は少し緊張しながら、ぎり
ぎりまで言葉を選んで、口に出した。
「変な話だけど…………俺、みんな仲よくいっしょに暮らしたい」
「それは、どういうこと?」
「どう言ったらいいかわからないけど、俺好き放題してるけどさ、女の子を傷つけたいわ
けじゃないんだよ」
 あたりまえだけど、と卓朗はそこに付け加えた。
「それは……、先生もわかっているつもりよ」
「みんな好きだから。家族みたいに暮らせたらなあ、なーんてね。考えてんの」
「まあ。ハーレムを作りたいの?」
「いっしょに住むだけだってば。みんな目の届くところにいて、でも何しててもいいんだ」
「よくわからないわ。」
「うーん、俺もよくわからない、ははは」
271Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:04 ID:euaTHHXC
「しょうがないコねえ」
 そう言いながらも真子は、卓朗が自分の方から動き出したことにもう気付いていた。
 今朝一番に黒川さとみが保健室を訪れたとき、真子は、そのきっかけになるかもしれな
い出来事が昨日あったのを知った。
 そして夏の終わりに、三人の女の子にとっても本当に大切な出来事があった。
 これから先の彼女たちに、昨日のその出来事は大きく影響するのだろうか。
 
 真子は基本的にみんな幸せになって欲しいと思っている。
 卓朗のせいでそれが競合しているとしても、だ。だから、卓朗が言いだしたことをまだ
理解できてはいないが、期待してはいた。
 何にしても幸せになれればそれでいいのだ。
「朝起きてからなんとなく考えてたんだ。だからすぐにどうこうってわけじゃないけど」
 真子はそんな卓朗の無邪気な強い瞳にいつも引きつけられる。
 昔から何をやらかしても、結果的に周りの人間の心を豊かにさせるようなところがあっ
た。
 自分も幸せにしてくれないだろうか、とっておきの方法で。卓朗らしい方法で。誰もし
てくれなかったことだから、そこまで期待はしないけれど。
 卓朗の瞳を見つめていると同じ思考にとらわれる。
 
 卓朗は、真子が思っているのと同じ事を口にした。
272Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:05 ID:euaTHHXC
「毎日ハッピーに生きたいって思うでしょ? なら、みんなでハッピーになればいいんだ
よ」
「いっしょに住むだけでハッピーになるの?」
「うん」
「そうかしら」
「絶対そうなる予定」
「もう……。色々言いたいことがあったのに、忘れてしまったわ」
「真子先生にとっても俺と一緒にいることの方が大事ってことだな、うん」
「……」
「今のは冗談です」
「ふふっ。本当にそうかもしれないわよ?」
「え、ほんと? じゃあ真子先生もいっしょに住んでくれ」
「すぐ調子に乗らないで。亜子になんて言うつもり? いろいろと考えなきゃならないこ
とができたでしょう、夏休みはもうすぐ終わりよ」
「真子先生の話は?」
「また今度でいいわ」
「なんだかなあ」
「それともいまここでいじめてほしいのかしら」
「そ、それもちょっと興味あるな」
「卓朗君」
273Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:07 ID:euaTHHXC
 真子は両手で卓朗の右手を取り、強く包み込んだ。
「ま、真子先生?」
 卓朗は真子の突然の行動にどぎまぎする。
「卓朗君、この間言っていたでしょ? 俺は女の子を幸せにするために存在してるんだっ
て。それを、本当にしなきゃだめよ」
「う、うん」
「今から楽しみにしているわ」
 真子はそう言うと、両手を持ち上げて開き、卓朗の手の甲に軽く唇をつけた。
「あ……、うん」
 卓朗はそれしか言うことが出来なかった。
 そのような真子の行動は、理想としてあってはいけないように思っていたからだ。
 真子の言葉も行動も、卓朗には測りかねた。ただ状況からして、冗談にしても真子に対
してこれ以上ちょっかいを出すことは出来ない。
 真子が手を放すと卓朗は、
「じゃあそういうことで」
 入り口に近づいた真子は扉の鍵に手をかけると、念を押すように、
「細かいことを言うならね…………ばれる前にあなたから言うのよ?」
「へいへい」
 後ろ手に保健室の扉を閉める。
(ていうか、舞ちゃんのことも含めて知られちゃってるんだよな、多分)
274Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:08 ID:euaTHHXC
 グラウンドの陸上部員たちの声がだんだん近づいて、そして横を通り抜けていく。
(舞ちゃんのことは、正直まだあきらめてないぞ)
 そのことだけは真子にもさとみにもいまだ伺い知れないことだった。
(ナニしてたってかまうもんか)
 
 舞の自宅には人気がなかった。
(ちぇっ。健二のとこと家族ぐるみのお出かけでもしてるのか?)
 それにしては漢字顔のメイドまでいない。買い物にでも行ってるのだろうか。
 美沙も自宅にいなかった。
 どうやらまた病院に行っているらしい。待ち伏せてとびかかろうかとも思ったが、まず
は確実に、蓬莱堂薬局を目指すことにする。
 とはいえ。歩きながら卓朗は思案する。
 まだ何も考えてないではないか。このまま会ったら全部ほったらかしで、することをし
てしまいそうだ。
(とか考えてるうちについてしまったぞ)
 いつのまにか早歩きになって、そのうち全力で走り出していたため、あっという間だっ
た。
(いかん、考えることから全身で逃げてしまった……)
 卓朗の身体はさらに勝手に動いて、薬局の自動ドアをさっさと入っていった。
 
 
275Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:09 ID:euaTHHXC
「あ……卓朗君」
「やあやあ、亜子さん」
「来てくれたのね……うれしい」
 卓朗の顔を見るなり、亜子の頬に朱がさすのがわかる。こういう亜子のかわいらしさが
卓朗にはたまらなくこそばゆい。
 ショートボブのなめらかな髪をかき上げる仕草がよく似合っている。子どものように小
さな顔がすらりと長くきゃしゃな身体につながっているのも亜子の容姿を際だたせていた。
卓朗にしてみれば彼女が姉の真子に対してコンプレックスを抱くのはまったく腑に落ちな
いことだ。
「今日のお尻は、と」
「こんなところでさわっちゃだめ」
 そっと横から伸ばした手を亜子にぺち、と叩かれ、
(そうだ、今日はそうじゃないんだ)
 そう思いなおしてみるものの、目の前にあるものを放っておけるほど卓朗は我慢強くな
かった。
「亜子さん、奥の部屋へ行こうぜ」
「今はだめ」
 全然だめではない様子で、亜子が身体を捻る。
「臨時休業の看板持ってきたから大丈夫」
「やだ、そんなもの勝手に出したら真子姉さんにしかられちゃう」
276Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:09 ID:euaTHHXC
「嘘だよーん」
「もう」
 亜子は困った顔で意味もなく棚の薬を並べ直している。
「そういう困った表情もかわいいなあ」
「私、恥ずかしい」
 卓朗はカウンターのガラスにもたれて亜子を眺めている。
 他に客がいないため、亜子はどうしていいかわからず店内をうろついた。意識はずっと
卓朗の方に吸い寄せられたままで、何も手につかない。いっそ卓朗の言うとおりに奥の部
屋で二人きりになってしまいたかった。
 亜子はつい先日結ばれたときのことを隅々まで思い出すことが出来た。
 二人きりになると自分の身体にどういうことをされるのか、考えただけで顔が熱くなっ
てくる。
(卓朗君、今日も来てくれた)
 亜子はそれを反芻する。夏休みが終われば忙しくて会いに来てくれないかもしれない。
それを思うと、こうして夏休みの残りを自分のために使ってくれていることに、卓朗の愛
情が感じられる気がして、嬉しかった。
 それだけに卓朗の直截な誘惑は耐え難いものだった。
 
「お客さんが来たら困るから」
 形だけの抵抗をして、なんとか体裁を整える。
277Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:18 ID:euaTHHXC
「仕事の邪魔はしないって」
 卓朗は、亜子の返事もきかずに部屋にあがってしまった。
「亜子さんの下着は落ちてないかな?」
「そ、そんなものを散らかしておいたりしないわ。ねえ、勝手に入らないで」
「なんだかんだ言って好きだなあ、亜子さん。あがってきてくれて」
「だって……。いっしょにいたいだけなんだもの」
 亜子の顔がもっと困った表情になって、卓朗はそれを見ているだけでぞくぞくしてくる
のを感じた。
「お客さんが来たらすぐ出るんだからね」
「大丈夫、亜子さんの頭がおかしくならないくらいにひっつくから」
「頭がおかしくなるわけじゃないわよ! でも、それくらいなら」
 亜子はおそるおそる、卓朗のそばに寄った。
 卓朗はとっくに畳の上にあぐらをかいている。
 卓朗が亜子の腕をつかまえて引き寄せた。
「あ……」
 亜子はバランスを崩し、卓朗の膝の上に倒れ込んだ。手のひらで押さえた卓朗の胸と太
腿の感触にどぎまぎし、無意識に卓朗の胸を押しやった。その反動で後ろに逸れた上体が
大きく傾く。
「きゃ」
 叫びかけた身体を素早く卓朗の両手が下から支え、そのまま卓朗は亜子の上になってい
た。その動きの強さに亜子は少しおびえる。
278Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:19 ID:euaTHHXC
「亜子さん」
 卓朗が亜子の身体を服のままで抱きすくめたため、亜子はあわてて逃れようとして、
「卓朗君だめよ、しわしわの服をお客さんに見せるわけにいかないんだから」
「そうだった」
 あまりに素直に卓朗が亜子の言うことに従い、身体を起こさせてくれたので亜子はちょ
っと面食らった。驚きながらも嬉しくなって、起き上がった卓朗の膝の上で背中をあずけ
た。
「このくらい?」
「このくらい」
 卓朗は両手を亜子の腹のベルトの上で握り合わせ、軽く身体を引き寄せてやった。
 これはこれで気持ちがいいので卓朗はしばらくゆらゆらと亜子の背中を楽しむ。
 が、
(うううううベルト外したい外したい外したい)
 さりげなく亜子の胸を手で押してみる。
「だ、だめ」
 という反応は予想できていたので、すぐにあきらめて両手を後ろにつき、亜子の体重を
後ろへかけさせてみる。柔らかい尻の感触が予想を超えて押しつけられ、卓朗の股間を刺
激してきた。
(うおお、気持ちよすぎるう。スカート剥きたい剥きたい)
279Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:19 ID:euaTHHXC
 それからそれから、と卓朗が密かに盛り上がっていると、自動ドアの音が無情に響いた。
 亜子は飛び跳ねると、
「はーい」
 と立ち上がり、ちらりと卓朗の方を名残惜しそうに見ながら、
「いらっしゃいませ?」
(ちぇっ。どうせコンドームを買いに来た男子中学生だろう。生意気なことを考えないで
コンニャクに穴をあけてすればいいんだ)
 毒づきながら店の方を伺うと、すぐ目の前に白衣姿のままの真子が出現したので、卓朗
は仰天した。
「ぎょぎょっ」
「中学生は美人のお姉さんがいたら買わないと思うわよ?」
「ごきげんうるわしゅう、真子お姉様」
「あら、弟になる決心がついたのかしら。だとしたら邪魔しちゃって悪かったわ」
「いやそんなわけでは」
「違うの?」
「あわわわ、どう答えればいいっていうんだあ」
「うふふ。そんなにあわてなくてもいいわ。時間はあるんだから」
 思わず正座して背筋を伸ばした卓朗を楽しそうに見ながら、
「ちょっと書類を取りにきただけだから」
 テーブルに載せてあった封筒を取ると、真子はさっさと身を翻した。甘い匂いが一瞬卓
朗の鼻をくすぐった。
280Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:21 ID:euaTHHXC
「亜子、お店の方も見てなきゃだめよ」
「ね、姉さんたら、ちゃんと見てるわ」
 亜子はしどろもどろになりながらも、ひらひらと真子に手を振って見送っていた。
 自動ドアが開いてまた閉じる間、奥から首を出して、
(書類なんて言って、絶対ワザとだ。ちくしょう、セクシー校医め、そのうち気持ちいい
目にあわせてやる)
 とまったく懲りないことを考えていた卓朗だが、戻ってきた亜子の腰が目の前にちょう
ど来たので、
「亜子さーんっ、怖かったよう!」
「きゃああっ!」
 座敷から上半身だけ卓朗がとびついたため、亜子はとっさに逃れようとして周りのもの
をがちゃがちゃと押しのけて、倒れそうになった。
 後ろに下がり、ひざを曲げてこらえた結果スカートの股間に卓朗の頭を抱え込んでしま
い、さらに卓朗が思い切りのしかかってくるのをかろうじて支える。
 運動不足の亜子にはこれで限界だった。
 こらえきれずに尻餅をつきかけたところを、靴を足で探し当てた卓朗が、器用に重心を
起こして支えた。
 ほっとして見てみると、卓朗がまだ股間に顔を押しつけたまま、目を輝かせて見上げて
いる。
「きゃっ!」
281Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:22 ID:euaTHHXC
 再び悲鳴を上げて今度は卓朗を見事に突き飛ばし、卓朗はきれいに店内を転がった。
「ゴロゴロ」
「なんてことするの、真子姉さんが戻ってきたら」
「心配性だなあ、亜子さんは」
 卓朗はあくまで亜子をその気にさせるつもりだった。ついているかどうかわからない位
の埃を払いながら立ち上がり、店の入り口側から亜子を中へ追い込もうとかかる。
 さっき会ったばかりの真子の言わんとすることはもちろん卓朗の意識の片隅にある。し
かし、それでも好きなんだもの、というのが卓朗の一も二もない言い分だ。
 卓朗のにじり寄るのを感じとった亜子は、抵抗を決め込んで身構えてしまった。こうい
うにらみ合った状況は、端から見たらみっともないことこのうえない。
「卓朗君、わたしはこんなの、いや」
「さっきみたいにしたいだけだって。亜子さんてば」
「本当?」
「たぶん」
「…………だめ」
「……」
「……」
 奇妙なにらみ合いにしびれをきらし、卓朗が次の手に出ようとした瞬間、自動ドアが開
いた。
(だああああっ。またしても)
282Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:23 ID:euaTHHXC
「なにしてるの、卓朗」
 制服姿の美沙がじっと卓朗の方を見ていた。
 
 固まっている卓朗を尻目に、亜子は笑顔で、
「美沙ちゃんいらっしゃい」
「こんにちわ、亜子さん。サポーターとテーピングのテープ、あるかな」
「ちょっと待ってね」
「……」
(むちゃくちゃマズイ気がする……)
 卓朗はおそるおそる美沙の方を見た。まだ包帯は取れないようだ。卓朗自身も美沙の脚
の治りを遅くするのに加担している気がするし、何といっても活発で長時間じっとしてい
られれないタイプの女の子だ。
 ポニーテールにした髪が元気に揺れている。
 亜子が紙袋に商品を入れる間、美沙は卓朗の方を見てはにかんだ笑顔を見せた。目を合
わせるのもまだちょっと恥ずかしいのだろう。今は第三者もいる。
(ただの第三者じゃないし)
 というようなことは一部の人間しか知らない重要機密だ。
 なんとかここから脱出しなければ、と考えて、卓朗は美沙がレジをすませる直前に外に
出ることに決めた。
「じゃ、俺はこのへんで……」
283Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:24 ID:euaTHHXC
「卓朗君、またね」
 少し残念そうな亜子の顔を見て、このくらいなら大丈夫かと卓朗はホッとする。双方に
違和感がないタイミングで外に出たことで余裕が出来てしまって、また卓朗は下半身の機
嫌を取ることに気を取られはじめていた。
(ああ、ちんちんが泣いている……かくなるうえは、美沙、おまえに責任取ってもらおう)
 蓬莱堂から死角になるところで美沙を待つことにする。
 
 
 4
 
「なんか、やっぱり恥ずかしいね」
 入学以来、美沙のがさつな男言葉ばかり聞かされていた卓朗には、美沙の女の子女の子
した台詞の方が恥ずかしかったが、そんなことは言えない。意識しないで済んでいたもの
が目立つように強調されて、困るけどうれしい、そんな感じだ。
「あ、足、大丈夫か?」
「うん、心配してくれて、ありがと。歩くだけなら全然もう平気なの」
「そ、そっか」
 さっき亜子におあずけをくらったせいで、美沙のそんな女の子な部分がことごとく卓朗
の煩悩を刺激していく。しゃべらなければかわいいのにとか、足だけは綺麗だとか言って
いたのがすべて照れ隠しだったと指摘されているような気分だった。からかってばかりい
た自分は本当に「好きなコをいじめる小学生」と変わらないのだ。
284Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:26 ID:euaTHHXC
 今まででも確かに胸や太腿といったパーツで好ましく思っていたのが、男として実際に
一度じかに触れてみて、一人の魅力的な女の子として完成させてみると、これはもう手に
触れないのは卓朗にとっては嘘だった。
「またおんぶしてやろうと思ったのに」
「恥ずかしいから、だめ」
「ウチ、帰るのか?」
「う、うん……でも、別にまっすぐ帰らなくても、いいけど」
 これはもう卓朗にとって、押してくださいと言っているようなものだった。
 できるだけストレートに求めた方がいい、ただし真面目に、そう考えると卓朗は柄にも
なく少し緊張した。
(美沙はかわいそうなんかじゃない。亜子さんも、さとみ、おまえだってかわいそうなん
かじゃないぞ。みんな幸せになることに決まっているのだ)
 そんなことを考えて緊張をごまかした。
「美沙」
「なに?」
「こないだの続きがしたいんだ」
「えっ」
 美沙の歩幅に合わせて並んでゆっくり歩きながら、しばらく二人とも黙っていた。この
まま歩いていけば美沙の家だ。
285Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:27 ID:euaTHHXC
「あの、どこで?」
 卓朗は万歳したくなるのを抑えながら慎重に、はっきりと言う。
「俺の部屋」
「……」
 美沙は返事をしなかった。
 卓朗はしばらく待つ。そして、返事は結局なかったが、これまでの美沙なら絶対にしな
かったしできなかったことで気持ちを伝えてきたのだった。
(あの美沙が、手をつないできた……)
 夏の日差しに汗ばんでいる卓朗の手を美沙はしっかりと握った。
(感動……)
「でも美沙、そろそろ方向変えないとこの姿を美沙のお母さんに見せることになるぞ」
「あ、そうよね、卓朗の……部屋」
 こころもち美沙の握る力が強くなった。
 美沙の家が視界に入る前に二人は角を曲がって卓朗のマンションの方へ向かった。
(でも何か忘れている気がする)
 歩きながら考え始めたのが卓朗には幸いした。
(さとみは夜のうちに帰ってるし、ぐちょぐちょのシーツはちゃんと洗って干して……あ
ああっ! しまったああ!)
286Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:28 ID:euaTHHXC
 卓朗は、さとみの衣類一式を朝干しておいたのを思い出した。もちろん外側をカモフラ
ージュして囲むようにシーツを干してあるが、部屋の中からは丸わかりだ。さとみは卓朗
のTシャツとジーンズを着て帰ったから、ということは、ノーパンノーブラで帰ったとい
うことだ。
(いや、そんなことを考えてる場合じゃない)
 片づけてから美沙を部屋に入れるのはらしくない。変だ。確か、カーテンは閉めておい
たから……。
 
「よし」
 マンションの入り口で、卓朗はいきなり美沙を横抱きに抱き上げた。
「ちょ、ちょっと! 恥ずかしい、卓朗」
「わっはっはっはっは! 美沙にやってみたかったんだよな、これ」
 美沙は自分の状態を想像して真っ赤になった。
「……うう……」
「こうやって」
 とその唇を奪う。
「キスもできるしな」
「やっ」
 さらに卓朗はおでこや頬、鼻の頭へと次々にキスの雨を降らせた。
「好き好き美沙ちゃん」
「あ……」
287Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:29 ID:euaTHHXC
 卓朗はそのまま階段をのしのしと上がった。
「変な言い方。や、落とさないで」
 身体が大きく揺れ、美沙は卓朗に強くしがみつく。
(美沙の胸が……もっと揺らそう)
 美沙が降ろしてくれと言うのを無視してそのまま鍵を開け、靴を蹴り落とし、苦労しな
がら美沙の靴を脱がせる。
(お、新機軸だ……このままで靴を脱がすのがすごくイイ)
 卓朗が全く止まらず中まで入っていくので、美沙はなにがなんだかわからなくなってい
る。
 卓朗はそのままバスルームに突入し、勢いに任せて美沙を脱がせ始めた。
「そーれ、シャワー。はやく、はやく」
「や、や、自分でするからっ」
 慌てて美沙は卓朗を押しやって扉を閉めようとする。
 その隙間からバスタオルを放ってやり、
「脱ぐとこちゃんと見せてくれ」
「だめだったら!」
 下着でも汚れてるのかとからかいそうになるが、思いなおす。そういうことはもうしな
いぞ、美沙には。
 追い出された卓朗は、ここぞとばかりに窓へ走り、洗濯物を取り込み始めた。もう完全
に乾いているようだ。窓を開けると、さとみのシャツとスカート、ブラ、パンツが綺麗に
並んで揺れている。
288Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:30 ID:euaTHHXC
(これはさとみのお気に入りだ)
 さとみの別れ際の表情がよみがえってくる。保健室に行ってさとみはどんな顔をして、
どんなことを話したのだろう。
(ああ、ノーブラのさとみ、抱きしめとくんだった。今度ノーブラにして抱きしめよう)
 シャワーの音が響いてきた。
 美沙にシャワーを浴びさせながら、さとみの下着を取り込んでいる。
 ぞくぞくするような危うい感覚。しかし、卓朗はそういう日常が欲しかったわけではな
い。   
 純粋にみんなを手に入れたいだけだ。それは卓朗だけの、考えても普通はやらない馬鹿
なことかもしれなかったが、卓朗はある意味真剣だった。そして、いまだ信頼関係とは言
い難いけれど、まがりなりにも相手の都合というものを卓朗なりに考え始めている。
「…………片づけないと」
 卓朗は、さとみの分を丁寧にたたむとキャビネットの一番下に入れて自分の服を山ほど
載せて蓋をした。
「これでOK。おっと」
 シャワーの音がやんで、身体を拭いているらしい音がする。
 卓朗は着ているものをポイポイと脱ぎ捨てると、布団にもぐり込んだ。
 控えめな音を立ててバスルームの扉が開き、ぺたぺたと足音が出てきた。
「卓朗?」
289Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:31 ID:euaTHHXC
 姿が見えないので、美沙は卓朗を呼んでみる。クーラーの効き始めた室内に湯気をたて
ながら入っていく。バスタオルを巻きつけただけの胸元が盛り上がっていてなまめかしい。
顔が上気しているのは夏の暑さとお湯のせいだけではない。
「おーい」
 卓朗は両手両足を使って、パッと布団をめくった。
「あ……きゃああっ! 卓朗っ、見せないでっ!」
 美沙は布団を卓朗にかぶせて力一杯押さえた。
「やめろっ、こらっ」
「卓朗も、シャワーして来てっ!」
 これまでの美沙なら確実に部屋を飛び出していただろう。今の美沙の頭の中には卓朗の
言った「続き」という言葉が大きく残っている。美沙はずっと行為の途中にいるのだ。
「ちぇっ」
 卓朗がしぶしぶシャワーに向かうと、美沙は急いでベッドに上がった。布団をかぶって
枕にうつぶせる。
(卓朗の馬鹿……卓朗の……お布団)
 美沙は、胸が締めつけられるように感じた。卓朗についての過去の様々な噂を思い出す。
そのうちのいくつかは本当で、もしかしたらこの布団で、そういうこともしたのだろうか。
 何の約束をしたわけでもない。でも好きだと言ってくれて、そして抱いてくれてとても
うれしい。
 無理に変えようとしてもどうにもならなかった言葉遣いが、意識さえすれば、自然と優
しく出せるようになってきた。ときめきより何よりそんな部分に自分の気持ちを実感でき
る。昔のことは関係ない。
290Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:32 ID:euaTHHXC
 そして、今ベッドという特別な場所で感じた最後の痛みから解放されるために、最後ま
で抱かれるのだ。
 身体の熱が卓朗を呼んでいるのがわかって、美沙は自分の身体を抱きしめて震えた。
 
 その頃卓朗は一生懸命股間を磨いていた。
(バスタオル姿の美沙、見そびれちゃったぞ)
 布団の下で硬直し始めていたペニスは、蛇口をひねった時にはもうガチガチに反り返っ
ていた。早めに切り上げないと自分の顔に出してしまいそうだった。
 マタロウと健二の顔を交互に思い浮かべながらざっと汗を洗い流し、身体を拭くとバス
タオルを腰に巻いてすぐに出た。股間は思い切りテント状態になっている。
 美沙が後ろ向きになって身体を強ばらせるのを見てバスタオルを外し、無言のままで横
に滑り込む。
「あれ、美沙おまえバスタオルのまま」
「う、うん。外して……」
 卓朗はそのまま後ろから美沙を抱きしめた。バスタオル越しの美沙の尻にペニスを押し
つけながら、両手を大きく美沙の胸の前で交差させる。
「あっ……」
 美沙はシーツを握り締めて肩と尻だけを卓朗に強く押しつけ返した。反射的にしたこと
だが、結果的に卓朗をさらに意識させられることになり、奥の方から昇ってくる感覚に小
刻みに身体を震わせた。
291Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:34 ID:euaTHHXC
 卓朗の手がバスタオルにかかった。
 ゆっくりと外していく手が美沙の身体のそこかしこに触れ、触れられた部分が熱を持っ
ていく。
 バスタオルを引き抜くと卓朗は美沙の背中に静かに口をつけた。
 右の肩甲骨の上の窪みに唇を押しつける。吸わず、強く押しつける。卓朗はそこから少
しずつ横へずれては唇で軽くついばみ、肌の感触を味わいながら身体の側面を横断してい
った。あくまで吸って跡をつけないように、静かに移っていく。
「ん……んっ」
 美沙がすこしずつ反応し始める。
 まだ目覚めて間もない肉体にはそれほど快感はないだろう。こそばゆさと、卓朗に自分
の背中を知られていく恥ずかしさが声に出ているのだ。脇からそして胸と腹をなぞられて
いく。誰からも隠していたものを卓朗に愛されるたびこうやってさらされていくのだ。
 美沙の脇をくぐって、美沙を裏返しながら自らも回り込んでいくと、卓朗は美沙の胸に
唇をつけ始めた。
「ん、あっ」
 美沙が少し身をよじる。卓朗の唇が動くたび胸がたわみ、微妙な感覚を生んだ。
 卓朗は右胸の乳首の近くに来て、動きを止めた、何らかの変化がつけられるのを感じて
美沙がそこに意識を集中していると、卓朗はそこを強く深く、吸った。
292Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:36 ID:euaTHHXC
「あああっ、たくろ」
 美沙のその声は抗議だったのだろうか、お互いにわからなかったが、卓朗はそのままし
ばらく吸い続けていた。
「痛いよ、卓朗」
 美沙が心配げな声で首をもたげると、
「できた」
 卓朗が口を離し、美沙に見せるように胸の隆起を下から押し上げてみせた。
「え? ……やだっ、なに」
「キスマーク」
「キスマーク……、こういうのが、そうなの?」
 美沙は右手をおそるおそるそこに持っていき、軽く撫でてみた。
「ちょっと痛い」
「すぐ痛くなくなると思う」
「誰かに見られたら恥ずかしいよ」
「見るのは俺だけだろ? それともお父さんといっしょにお風呂に入ってるとか」
「そんなわけ、ないでしょっ! 水着、着れない……」
 そういえば卓朗が以前見た美沙の水着は小さめのビキニだった。ちょっと見えるかもし
れない。卓朗はごまかすように、
「ごめん、悪かった。おわびに反対側はもっと内側に」
「そんなのいいんだから!」
293Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:37 ID:euaTHHXC
「ちぇっ」
 といいつつも卓朗は勢いよく美沙の右乳首に吸い付いた。吸いながら、舌で大きく乳首
を舐めあげてやる。
「んあああっ!」
 美沙は両手で卓朗の方を押さえてのけ反った。すでに乳首では充分な快感が得られるよ
うだった。卓朗は念入りに両方の乳首を舐める。その間に両手を使って周りから胸を揉み
込み、腕や腰の上を撫で回していく。
「卓朗……気持ちいい。うれしい……、ね、卓朗、ああっ」
 美沙の両手は卓朗の髪の中を泳ぎ、また背中をつかんだりこすったりと忙しく動いた。
すでに身体の芯に火がついているようだ。このまま「続き」に入ろうと卓朗は、次の行為
に移った。
 卓朗が身体を起こして美沙の足の間に入ると、美沙は一瞬太腿を強ばらせてから徐々に
力を抜き、両足を卓朗にまかせた。卓朗は美沙の足を曲げて両足首を尻にぴったりと押し
つけると、そのまま美沙の両足を両脇に抱え込んだ。
 すでに愛液をあふれさせているそこは、卓朗が引きつけたことで卓朗のペニスの背に張
りついた。卓朗は少し腰を引くと、右腕を美沙の足から外して美沙の秘部に指を差し入れ
た。
「や……んんっ!」
 瞬時に反応した美沙の身体が大きくうねり、卓朗は左腕の方に身体重をかけてそれを抑
え込む。
294Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:37 ID:euaTHHXC
 差し入れたといっても触れているだけの指を、卓朗は壁に擦りつけ始めた。
「やっ、い、いいよ、卓朗、指は怖いの……」
「わかった。美沙、ひとつになろう」
 なにげなく卓朗がそう言ったのを、美沙は身体中で聞いていた。
(ひとつに、なる……)
 心が一言で剥き出しになっていく。
 この間はそんなことを言ってくれなかった。自分がそうせがんだだけで、求めてくれた
というよりは受け入れてくれたという喜びが強かった。いや、今はまだ続きをしている。
最初から自分達は求めあって抱き合っているのだ。その思いが身体の芯を温める。
「卓朗……きて」
 卓朗が離すと美沙の両足はゆっくりと開かれ、腿の付根で卓朗の腰を受け止めようと待
つ。限界まで屹立したペニスはぬめりを帯びて美沙の秘部をうかがい、たがうことなく捉
えた。
 
 卓朗のペニスがゆっくりと美沙の膣内を満たしていった。
「ん、つ……、ああっ!」
 厳しい締めつけに卓朗は背筋をしびれさせながら、なんとか奥まで突き込むことに成功
すると、両肘を美沙の腋の下について、美沙の顔を覗き込む。
 美沙は顔をしかめ、両手を突っ張ってこらえていた。まだ相当痛みがあるらしかった。
おそらくはふさがりかけていた傷口をもえぐって大きく押し広げられているのだ。
295Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:39 ID:euaTHHXC
「うお、美沙、力抜け」
「え? どう……」
「なあ、まだ痛いんじゃないのか? おまえが無理することはないんだぞ?」
「だ、だめだよ。また続きになっちゃうの、いやだよ」
「それはまあ、おまえがいいなら、俺はすっごく続けたいぞ」
「卓朗、気持ちよくないんでしょ? なら気持ちよくなるまで、して」
 気持ちよくないわけではない。強烈に締めつける膣の感触は、じっとしていてもそうか
からずに果ててしまいそうなほどよかった。そう言うと、
「恥ずかしいけど、何かうれしい……」
 美沙は上気した顔をほころばせ、広げられた足を卓朗の腰にすり寄せた。その動きがま
た締めつける膣に変化を生み、卓朗はとても我慢できなくなっていた。
「美沙、悪いけど、いくぞ」
「う、うん」
 もとより美沙は卓朗に行為を委ねている。
 目を閉じて、痛みを受け止めようと美沙は卓朗の首を抱いた。
 それに呼応するように卓朗が、両肘をついたまま美沙の肩を裏から押さえた。そのまま、
ゆっくり動き始めた。
「んっ、んっ、あっ、んっ……」
 美沙は、動きに押されているような声で喘いだ。痛みが強い。肩をつかまれているので、
卓朗のペニスから送り込まれるエネルギーすべてが膣をえぐった。
296Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:40 ID:euaTHHXC
 それに比べると、卓朗が味わっている快楽は限りなく甘美だった。しびれるような感覚
が続き、卓朗の思考を溶かしていく。本能だけの獣に戻っていく。
 卓朗の動きが激しくなっていた。
 激しい息遣いと、ペニスが膣内を往復する感覚は、美沙の身体もしびれさせ、痛みを麻
痺させていく。クーラーの冷気の及ばない美沙と卓朗の身体の間で熱がこもり、卓朗の首
筋からは汗が滴り落ちた。胸元にそれを受け、美沙はそれを愛しく感じる。
 美沙は身体の中をこすられているという事実と感覚に奇妙な感慨を持っていた。不思議
だけどとても甘く、全く別の世界にいるような気分だった。
「み、美沙」
 卓朗が、唇を求めた。腰の律動はやむことはない。そのためぎこちなく唇を合わせ、も
の足りず舌を伸ばしあった。一度捕らえてしまおうと、卓朗は突き入れた状態で美沙の肩
を引き寄せ、唇を吸った。
「んん……」
 ひとしきり舌を絡めあうと、卓朗はすぐに腰の動きを戻した。美沙が引き留めようと粘
ったが、強い動きに離され、
「あん……」
 少し寂しそうに首を落とし、身体の揺れに任せた。ベッドで二人になってからキスを交
わしていなかったことを唇で知ったからだった。
297Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:42 ID:euaTHHXC
 卓朗は頭の隅でそれをとらえつつ、すぐに意識をペニスに戻すとよりいっそう律動を早
めた。膣壁がペニスの動きに合わせて吸い付き、締め上げ続ける。耐えきれないまでにこ
みあげてくるものに対し、さらに美沙の上体を引きつけて抗う。胸と胸が擦れ合い、これ
に美沙も快感を引き出されて悶えた。
 卓朗は脳を灼く快感の急激な高まりを感じ、引き抜こうと腰を引いた。美沙が首の後ろ
で組んだ両手が引っかかり、その動きを制限する。
(ま、間に合わな……)
 瞬時にそう判断した卓朗は逆に激しく突き入れた。波が来た。
「うお、おおっ、美沙!」
 大きく震えて、膨れ上がったものが美沙の膣奥を叩いた。
「あ、え、んんっ!」
 何かしびれるようなものをかすかに感じ、受け止めようとする美沙に、
「くく、うっ」
 精液が雪崩をうって氾濫した。卓朗は快感に灼き尽くされていく。
 ようやく激情が去り、身体を弛緩させて美沙に預けると、数回肩で息をして、卓朗はが
ばっと体を起こした。ペニスも勢いよく引き抜かれ、膣口の狭いところで感覚を刺激され
るが、そんなことを構っていられない。
「み、美沙! ごめん! 出しちゃった……」
「卓朗……えっ」
 美沙ははっきり感覚出来ていないようだった。卓朗の言葉を聞いて、
「中で、……出ちゃったの?」
 荒い息に上下する美沙の胸を見ながら、卓朗の背を冷や汗が流れた。
298Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:43 ID:euaTHHXC
 美沙はゆっくり上体を起こし、右手を股間に持っていくと、
「ほんとだ……。でも、うれしいな」
「……」
「今日はたぶん大丈夫だと思うけど、もしできちゃっても私、卓朗の赤ちゃんなら、うれ
しい……」
(無邪気にそんな……、指でかき混ぜないでくれええ!)
「み、美沙、とととにかく洗おう」
「え? う、うん」
 できたほうがいいと言わんばかりな美沙の反応にびくびくしながら、卓朗は美沙をバス
ルームに引っ張った。
 
「ほらこっち、はーやーくー」
「やだっ、絶対自分でやる」
 美沙がシャワーヘッドを奪おうとするのを卓朗は阻止した。
「いや、自分じゃよく見えないだろ」
「それが恥ずかしいんだからっ」
 そう言っているうちに、美沙の内腿を伝って白い物が流れ落ちるのが卓朗から見えた。
その光景に、卓朗のペニスはみるみるうちに堅さを取り戻し、美沙の視界の中で屹立した。
「や、もう……またするの?」
「といいますか、興奮するもの見ちゃったらしょうがないじゃないか」
299Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:44 ID:euaTHHXC
「自分で覗き込んだんじゃないかっ」
「と、とにかく洗い流して……」
「卓朗は、出ててっ」
 美沙は卓朗を押しやってシャワーカーテンを閉めてしまった。
「ケチ」
 シャワーの音が他の情報を流していく。
 卓朗はカーテンの裏側で美沙の姿を想像しながら、
「美沙」
「な、なに?」
「ちんちんが立ちすぎて痛い」
「知らないっ」
「おかしいな、そんなはずはないぞ。なんとかしてくれい」
「コンニャクですればいいだろ!」
「俺は美沙のコンニャクがいいな」
「私のはコンニャクじゃないっ!」
 いつのまにか、二人の会話はかつてのようなやりとりに戻っていた。
 からかえば面白いようにリアクションが返ってくる。卓朗はそんな美沙に、特別な親し
みを感じていた。ある意味一哉よりも親友らしい親友だったと言えるかもしれない。
 だからといって、二人の関係が元に戻るわけではない。元に戻ってはいけない。
 それをより強く感じているのは、卓朗の方だった。
300Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:46 ID:euaTHHXC
「美沙あー」
 卓朗は、腰を前に突き出して、シャワーカーテンをペニスで押した。
「?」
 さらに押していくと、カーテンはその一点で盛り上がり、美沙に正体を教えた。
 ガツン。
「ぐわああっ。美沙何すんの……」
「何すんのじゃないっ」
 卓朗は痛みに転がりそうになって前屈みでこらえ、カーテンを引く。
「卓朗……」
 少し心配した様子を見せる美沙の隙を突いて、卓朗は湯船に身体を入れ、抱きしめた。
「あっ」
 少し驚いただけで美沙は穏やかな表情になって、卓朗の肩に頭を預けた。
 とろんとした目をして、
「裸で立って抱き合うのって、何か、いいね」
 卓朗はそれに言葉では答えず、姿勢を変えて密着を強めるように抱きしめなおした。
 卓朗は柔らかい肌の感触に甘酸っぱいものを感じ、股間の痛みを忘れた。
「卓朗、その、立ってないよ?」
「さっき美沙に殺されちゃったんだ……もう帰ってこない」
「……」
「嘘だけど」
「卓朗……卓朗」
301Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:46 ID:euaTHHXC
 美沙は何度も卓朗の名を口にし、そのたび抱きしめる腕に力がこもった。何を確かめよ
うとしているのかまでは卓朗にはわからない。
 卓朗はそのままでシャワーを浴び始めた。少し温度を下げて美沙にもお湯がかかるよう
にヘッドを調節し、水量を思いっ切り増やした。
 
 さしあたりトランクスだけ身につけた卓朗は、一足先に戻ってベッドにもぐり込んでい
た。
「くんかくんか、美沙のにおい……これで暗闇でも美沙の居場所がわかるってもんだ」
「何がてもんだ、よ」
 戻ってきた美沙は、下着をつけた上に卓朗の出したぶかぶかのTシャツをはおっていた。
「続きのそのまた続き。美沙、いっしょに一眠りしよう」
「うん……」
 じゃあちょっとだけ、と言って美沙は卓朗の横に入った。
 うつぶせの卓朗の背中に手のひらを乗せる。
「卓朗、今何時?」
「2時くらいかな」
「じゃあ……、三時間、くらい」
 あと三時間、卓朗と二人きりでいられる。
302Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/04/26 12:48 ID:euaTHHXC
 校庭で出会っても、街角で出会っても、数分で終わってしまうのが常だった。経験のな
い長い長い時間。三時間と区切ったことに少し後悔した。せめて四時間、いや五時間と言
えば、よかった。だが、卓朗に断られてしまうのが怖くて、無難な時間を選んでしまった。
「んー」
「やだ、卓朗眠いの?」
「眠くないぞ。その証拠に俺は、卓朗様だぞ……」
 そのまま、卓朗は寝息をたて始めてしまった。
「……」
 美沙は肩透かしを食った形でしばらく卓朗の横顔をにらんでいたが、何かを思い出した
ように急に真っ赤になって卓朗の背中に顔を伏せた。
 起きていたらどうせまたろくでもないことをするに決まっている。それは楽しいのだけ
ど、いつもだと息が詰まってしまう。そう思ってみれば、今までの卓朗に対するいらだち
はそれだったのかもしれない。
 一線を越えない限り友達同士、そういうやりとりしか生まれない組み合わせの二人。そ
してそれは過去のことになるのだ。
 美沙は人指し指でぷしぷしと卓朗の頬をつつき、起きないのを確認すると、身につけた
ものを取っていった。鼓動が高鳴る。
 ゆっくりと卓朗の背に覆いかぶさった。胸の先端が擦れ、美沙は声を立てないように身
体を震わせた。愛しげにそのまま体重全部を預けた。
303名無しさん@ピンキー:04/04/26 16:37 ID:JkQe6491
卓郎はさとみに刺されて死ぬべき
304名無しさん@ピンキー:04/04/26 18:07 ID:TY3HViRR
卓郎は男から見れば許せないヤツだな。・・・まあ羨ましいんだがw
ともかく乙です。
見事な出来栄えにハァハァさせてもらいました。
305 :04/04/26 21:08 ID:loW/MZcy
何かすごい上手くね?
ビックリですたい。
とにかく乙です、職人さん。
306名無しさん@ピンキー:04/04/26 22:19 ID:x981OPIA
Johimbin様上手いです!美沙ええな〜。ここに書いてくれて本当に嬉しいです。
夏子さんや舞の出番が楽しみ。
307名無しさん@ピンキー:04/04/27 10:03 ID:Cdzi4hP8
一言だけ感想を言わせて貰おう。
グッジョバ!!
308名無しさん@ピンキー:04/04/27 14:37 ID:9vreXLID
>>258-262
大爆笑(w
309名無しさん@ピンキー:04/05/02 20:02 ID:unlwthMf
期待あげ
310名無しさん@ピンキー:04/05/05 09:37 ID:JDPbcunF
マタロウと美穂のガチンコセックルって、需要ある?
311名無しさん@ピンキー:04/05/05 10:54 ID:ZUcryjAW
濃ければ。
312名無しさん@ピンキー:04/05/05 13:59 ID:32QXl6aM
 唯の濃い純愛SSってむずかしいだろうなあ。同級生の小説が結構
出来が良いので対抗するにはかなり文才が必要だろうな。
書いてみようと思ったが挫折。正統派は難しいね。
313名無しさん@ピンキー:04/05/05 14:26 ID:YP8k5oIV
>311
汁は濃そうだな < マタロウ
314310:04/05/05 20:29 ID:5cm47JbZ
どちらかというと爽やか純愛路線になってしまいそうでつ・・・orz
315名無しさん@ピンキー:04/05/06 03:31 ID:COnfbrJD
マタロウが爽やかになったら奴の存在意義0になるような
316310:04/05/06 19:31 ID:/qA37b65
いや、マタロウ自身が爽やかなわけじゃなくて(w
二人のシチュとかね・・・(汗
317Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 11:25 ID:PzOR3g0J
規制に巻き込まれてました。(書けるかな?)

レスありがとうございます。
詰まったときも励みにさせてもらってます。

ちょっと念のため書いておこうと今さらながらに思ったんですが、
98DOS版(とif)を下敷きにしてるんで、卓朗はひたすら無茶苦茶で鬼畜な奴になってます。
特定の女の子に思い入れの強い方にとっては嫌な内容なのかも知れません。
不快に思われる方がいたらすみません。

夏子さんは……考えてませんでした。
ごめんなさい。
余裕のないプロットなので実は女の子半分しか使ってなかったり。

今回繋ぎの部分が長いうえちょっとアレなので、反応が怖いのですが、
最後の美沙でなんとか……
318Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 11:38 ID:PzOR3g0J
 5
 
「えっ」
 美沙がはっとして起き上がると、部屋の中は真っ暗になっていた。
「やだ、卓朗、起きてっ!」
 完全に日が落ちていた。慌てて卓朗から離れながら下着を身に着ける。思い出して顔が
熱くなるのを感じながら、身支度をしようと電気のスイッチを探す。
「寝ちゃった! 寝すぎちゃったよ」
「時計は?」
 卓朗がぼけた声を出した。
「どこにあるか、知らない」
「わかった。夜だ」
「見ればわかるようっ!」
 美沙は泣きそうな声を出して見つけたスイッチを押した。
 棚の上の時計を見つけると、
「……嘘ぉっ」
「十時だな、ウン」
「どうしよう……」
「おまえん家の親は変だからたぶん大丈夫だ」
「卓朗からみて変ってことは正常なんだよっ」
319Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 11:50 ID:PzOR3g0J
「……あのな」
 ちょっと借りる、と美沙は受話器を取って、
「あ、わたし。ねえ、うちの親から電話とか来なかった? ううん、もし……」
 卓朗はすっきりした頭で、余計なことを考えていた。
(俺も美沙も眠気スッキリ爽快だ。今夜は分担して徹夜で夏休みの宿題だな)
 卓朗の中では美沙も宿題をしていないことになっている。
 美沙は後ろを向いて、おそらく親友の美穂に電話しているのだろう、ポニーテールのし
っぽをぴこぴこと揺らしている。
(うーん、起きたら本能的にたばねてるのか? 美沙が髪を下ろしたところくに見てない。
ふっふっふ、今がチャンス)
 卓朗は美沙の背後に忍び寄る。
 片手で後頭部を押さえ、もう一方の手で髪をたばねたゴムをつまんだ。
 会話を続けながら美沙が何事かと振り返り、
(ちょっと、やだ)
(こらっ、逃げるな。観念しろ)
(外さないでっ、馬鹿卓朗)
(はっはっはっはっ、くるしゅうないぞ)
 無言の暗闘がどたばたと続き、
「ううん、何でもないの」
 美沙の気が電話に逸れた隙に、卓朗がしゅる、とゴムを引き抜いた。
320Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 11:59 ID:PzOR3g0J
 髪は、さらさらと、水のように手のひらを流れていった。
 卓朗は両手をかざして、美沙の髪を下からすくった。
「……」
 しばらくやわやわと感触を楽しむ。
 美沙は今さらながら羞恥に身悶えしていた。無抵抗のまま下ろした髪を弄ばれている。
 どうせなら二人静かに寄り添っているときにそうされたかった。だが卓朗にとっては今
やるからこそいいのだろう。
(蹴っとばしてやる……)
 力みながらも、なんとか偽装工作を終わらせて、一安心する。
 家に帰らなければならない。
 受話器を置くと、美沙は卓朗からゴムバンドを取り返し、無言で髪をたばねなおし始め
た。
「美沙ちゃん、怖い」
 卓朗が身をくねらせるのを、蹴り飛ばした。
「ひどい……」
「帰らなきゃ」
「あ、ああ」
「送って、くれる?」
 美沙が身支度を済ませるのを待って、卓朗は玄関の扉を開けた。
321Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 12:32 ID:PzOR3g0J
 だいぶ夜の空気は涼しくなってきている。街灯のチリチリという音以外に特に動きを感
じさせるものはなく、美沙は卓朗に身体を寄せて歩いた。
 いつでも会えるだけに、そうやって帰るのは少し寂しかった。
 卓朗もずっと黙っていた。
 
 美沙の部屋の明りが無事灯るのを見届けると、卓朗は身を翻した。
 その時、卓朗の腕をかすめて赤いスポーツカーが走り抜けていった。
「うわっ! 何て奴だ。っていうか健二のフェラーリ?」
 確かに運転していたのは健二だったようだ。
「?」
 そのテールランプの光は、健二の自宅ではなく、父親の経営する相原建設の新社屋の方
へ消えていった。
(一人でこんな時間にか? 駐車場が自分ちじゃ足りないんだったりして)
 何となく違和感を感じつつも、卓朗は歩きながらすぐにそのことを忘れてしまった。当
面、やっかいなのは夏休みの宿題である。美沙には押しつけ損なってしまった。
(さとみの家に忍び込んで俺のとこっそりとりかえようか)
 後のことを考えるとそれは怖すぎた。
 ちょっとだけ頭を抱え、はたと、
(ミミズを書いて、寝そうになりながらがんばってやったことにしよう……)
 それで強行することに決める。
 
 健二は気付いていた。
322Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 13:19 ID:PzOR3g0J
 もう少しハンドルを切るだけで、その憎らしい男をはねとばす事が出来た。別にやって
もよかったのだ。その後のことには興味が湧かなかったし、親父がどうにでもするだろう。
自分の意志などあまり意味はない。
 取ったばかりの免許で、親の金で買ったフェラーリを乗り回し、外見だけを見る愚鈍な
女たちと適当に遊ぶ、即物的な日常。
 自分のものだと思えるのは感情だけだった。
 それも今や、わからなくなっていた。
 空間すべてをコンクリートで充填したような冷たい静寂の中にいる息苦しさ。
 もがいて、やっとのことでつかんだワラさえ、結局そのコンクリートの中から顔を出し
ている。
 
 女の笑った目を、健二はまた思い出すようになった。
 快楽を貪りながら、喰い尽くされて残りカスになったゴミを見るような目で、闇の中か
らこちらを見ている。
 その目をにらみつける。
 にらみつけてももはや去らなかった。
 
 子供の頃から父親の会社によく遊びに行っていた。
 社員たちにもそれなりに受け入れられているという思いがあった。
323Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/08 14:21 ID:PzOR3g0J
全然書き込めないので、残りはまた、平日に。
324名無しさん@ピンキー:04/05/08 17:53 ID:HnHUl88q
up乙です。

でもって、健二君

>322
>取ったばかりの免許で、親の金で買ったフェラーリを乗り回し

免許取ったばかりで運転できるよーな生易しい車ではないと思うのだけど(汗)

もしや、いつもラブホの駐車場で見かけるのが健二の車という設定にしたい
のでしょうか?(初心者マーク付きフェラーリにちょっと萌えかも)
325Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:07 ID:aYZCjPj/
 あるとき、受け付けに新たに配属された女性社員に惹かれた。まだ自分に無邪気なとこ
ろがあったのを覚えている。足繁くその女性のところに通った。
 社内で少し話題になっていたらしい。
 その女性社員が次期社長夫人になると考える者が多かったに違いない。
 女性社員の方はどう思っていたのか。
 少なくとも健二に向ける視線は優しいものだったし、得意先に対する応対のように丁寧
に接していた。
 外見上の欠点は見あたらなかった。
 都会的な美しい顔と女性的なプロポーションと、よく通る澄んだ声、綺麗な肌を持って
いた。男性社員たちの熱い視線を集めて離すことがなく、取引先の人々の相原建設へ出向
く足を相当軽くしていたことだろう。やり手の営業社員より業績に貢献しているのではな
いかと言う者さえいた。
 そんな女性が少年に心を奪われることはありえない。それは大人にしかわからないこと
だった。少なくとも健二は、その頃は闇を知らなかった。
 
 女に生まれて、男に好かれることを嬉しく思わない者はいない。
 だが、それがが六も年下となると、それだけでためらいが生じる。外見的には彼は彼女
の容姿に見合うだけのものを持っていたが、考え方が幼かった。
 愛を囁くには早すぎるし、男性的な力も持っていなかった。
 それでも、ひたむきさとその表情の裏にある熱からは目を背けられなかった。
326Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:46 ID:aYZCjPj/
 そして子供同然の者を相手にするというハードルの高さを克服する要素がそこに影響す
る。
 健二が社長の長男であり、将来の社長であるという事実だ。
 健二に対してとった慎重な対応は事実としてあるし、求愛を受けるという形は周囲にも
受け入れられやすい。そうである以上、あとは彼女次第ということになる。
 彼女がその時、どの程度将来の自分の地位を意識していたかはわからない。
 健二がはじめてデートに誘ったとき彼女はそれを受け、その日のうちに二人は交わった
のだった。健二にとっては忘れたくても忘れられないたった一度の、最初で最後の愛情に
依った交合だった。
 そうして、いつしか二人の関係は社長である健二の父の耳に入った。
『外泊か。偉くなったな』
 そう言った、いつもの温和な父とは違う威圧感に健二は衝撃を受けた。
 父の目つきに強烈に危険なものを感じ、健二は自分達の関係に未来がないことを悟った。
 好色で狡猾な老人。
 健二の中の父親像は、硬直した。
 
 目の前に「彼女」がいた。
 呼び出された社長室の応接椅子の横で、全裸にされていた。
 遮光カーテンが閉じられた室内で、間接照明がその見事な裸体をくっきりと浮かび上が
らせていた。
327Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:47 ID:aYZCjPj/
 表情は見えなかった。
『相原は桜木財閥とつながって力をつける。おまえはそのためのユニットだ』
 父が健二の視界をさえぎるように、間に入った。
 その行動にすら唾を吐きたくなるのをこらえた。
『健二』
 父が、彼女に近づいていく。
『おまえは母親に似て、いい面に育った。それを使ってもらう』
 父の節くれ立った両手が彼女の胸を捉える。
 彼女の顔がかすかに歪むのを、健二は見た。
 その先は目を伏せて見まいとしたが、
『目を逸らすことは許さん』
 父が健二を振り返り、
『こんなにいい女が、わしの手の届くところにいた。教えてくれて礼をいうぞ』
『……』
『お前は、最高の女を探してわしのところに連れてきた、そういうことだ』
『……』
『女』
『はい』
『わしはお前が気に入った。おとなしくわしの女になれ。暮らしは保証してやる』
 父は彼女の身の上のあらゆる調査も済ませているようだった。
328Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:48 ID:aYZCjPj/
 彼女は黙ってうつむいた。
 すでに彼女に逃げ道はないのだろう。父の所有物になったのだ。
 ガラステーブルの上に、有無を言わさずうつぶせに押し倒される。
 胸が重くたわみ、ガラスの平面に張りついた。
 健二から顔を逸らし、表情は読めなかった。上半身裸になった父がそこに覆いかぶさっ
た。
 舌が尻の割れ目を擦りあげ、そこから長い愛撫が始まった。
 腋の下も、足の裏も、鼻の穴も、肛門も、すべてを舐められていた。こらえきれずに喘
ぎ声を漏らし始めた。一度漏らした声は、心を爛れさせる。
 一時間以上全身を舐め回され、声をあげ続ける女を健二はただ見つめていた。
 見つめながら、欲情した。ズボンの中でペニスが突き上げた。その先に女の膣はない。
『堪えられん』
 父はそう言い続けた。
 胸が、尻が、腿が、と対象は変わったが、ほんの数日前に腕の中で健二が抱きしめ、酔
わされた女の肉体すべてが目の前で父の舌によって汚されていく。それは記憶を汚されて
いくのと変わりがない。父の舌を拒まない女に対しても同様だった。
 突然、際限なく続くと思われた狂態が静寂に置き変わり、父は健二に問いかけた。
『健二。賭けてみんか。今一度だけこの女を抱かせてやる。孕ませられたら、この女はお
前の愛人にさせてやってもいい。共有ということになるが』
 その時、女が顔を上げて健二を見上げた。表情のない、熱くも冷たくもない視線だった。
329Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:49 ID:aYZCjPj/
 健二は反射的に視線を外して逃れた。
『自分の種に自信がないか? それともわしのものに手を出す勇気がないか?』
 返事ができなかった。
 自分の息子に、成長しきらぬ子に対してこのような問いかけをする父親とは何者なのか。
 今までまったく知らずに父を見てきた。
 怒りと憎しみに包まれながらそれを力に変えることの出来ない自分。
 形のない黒い炎のようなものに心が灼け爛れていく。
 それまで痛くなるほど下腹部を突き上げていたものが、力なく垂れ下がっていた。
『そうか、立たんか。ではどちらでもなかったか』
 父が笑った。
 父の醜悪なものが女の秘部にずぶずぶと沈み込んでいく。
 女はもう健二を見ていなかった。
 
 その後、一度だけ健二は社屋を正面から訪れた。
 受け付けに座った女が、健二を認めると同時に社内フォンを取った。
 その直後に健二は社長室で同じ光景を見せられた。今度は健二には何の自由も無かった。
ただ、見せつけられた。女の身体の動きに、父に合わせる「慣れ」があった。それがさら
に健二の胸を灼いた。
 そして、次には会社に来るように呼び出されるようになった。
 一度だけ、言葉をかわし、
330Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:50 ID:aYZCjPj/
『力のない人から離れたというだけのことだわ』
 その言葉をきいたことが健二にとっての本当の終わりとなった。あの時と同じ、他人を
見ている目だった。そこに一瞬強い炎を見たような気がしたが、どうでもよかった。
 父よりも、彼女を憎んでいる自分を知った。
 二ヶ月もすると、父は健二を呼び出さなくなった。
 単純に興味を失ったのだろう。
 相変わらず彼女は玄関中央の受付で笑顔を見せていたが、健二が社屋に顔を出すことは
なくなり、ほぼ事実のままが噂として社内を流れた。
 健二は、彼女の名前を心の中から消した。
 
 すべてを昨日のことのように思い出していた。
 父の帰りが遅い日は仕事などしていない日だ。そして父はここにいるのだろう。
 健二は、車を反対車線の路肩に寄せると、社屋を見上げた。
 ビルの一角を、ただじっと暗い目で見ていた。
 
 
331Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:50 ID:aYZCjPj/
 6
 
 卓朗は、全力で堤防を走っていた。
 始業式だというのに起きたら予鈴十分前だ。
 夏休みが終わっても校門脇の工事は終わらないし、朝食用に取っておいたパンはカビが
生えていた。
「うおおおおっ、誰か迎えをよこせえ!」
 完全に間に合わないのがわかっていたが、卓朗は止まらなかった。
 走りながら、ちら、と河原の方を見た。
 夏休みの間に三度降りた河原だ。
 さとみが健二のことで悩みふけっていた河原、亜子が卓朗の不意打ちのキスに逃げ出し
てしょぼくれていた河原、そして美沙が自転車で転んで痛みをこらえていた河原。どれも
同じ河原だ。
 そしてその三人が今卓朗の側にいる。
 校長の訓示らしき声が風に乗って聞こえてきた。
(おお、始まってるぞ)
 校門は閉じられていなかった。
 卓朗は、加速した。
「しゅ、しゅいましぇーん! 遅刻でーす」
 校長の立っている台と、向かい合って整列している生徒達の間を猛然と突破する。
 校庭が一気に沸き返った。
332Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:51 ID:aYZCjPj/
 教師の何人かが卓朗を捕まえようと追いかけはじめ、卓朗の仕業と知った者も知らぬ者
も声の主を確認しようとして、生徒達の隊列はぐしゃぐしゃになった。
 それをさらに押さえようと教師たちも動きはじめて、大混乱になった。
 どちらかといえば「嬢ちゃん坊っちゃん学校」だった先負学園は、こんなふうに卓朗一
人のせいですっかり軽い学校になってしまっていた。
 卓朗は、視界の隅によしこや真子の姿をとらえながら、校舎に突っ込んでいった。
(ちょっとやりすぎたか……よしこ先生、すごい顔してたぞ)
 一気に三階まで駆けあがり鞄を自分の机に置くと、窓際に寄って校庭を見下ろす。騒ぎ
の主を知っている友人達や教師達が卓朗を目ざとく見つけ、なにやらわめいているのが見
えた。同時に、追いかけてきた教師が、
「まったく、いいかげんにしろ!」
 叱りつけようと卓朗に近づいていた。
 卓朗は反射的に逃れ、窓から雨樋を伝ってすいすいと下へ降り始める。
「あっ、こらっ! やめんか馬鹿者!」
 校庭がさらにどっと沸いた。
 下にたどり着くと同時に卓朗は教師達に取り囲まれ、もみくちゃに押さえつけられて見
えなくなった。
 
「ああああ。初日からまたやった、あのバカ」
 卓朗の一番の悪友、坂上一哉の言葉を待つまでもなく、卓朗の知り合いは一様に似たよ
うなことを思い、苦笑していた。
333Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:52 ID:aYZCjPj/
 結局その朝はうやむやのうちに各クラスのホームルームへとシフトしていった。
 卓朗が、放課後また絞られることが決まって、一旦釈放の身になり教室へ戻ったときに
はホームルームが始まっていた。
「やあやあ、みなさん」
「いいから早く席につきなさい」
 担任であるよしこがじろりとにらむのを見て卓朗はそれ以上のパフォーマンスをやめ、
おとなしく席に向かう。途中美沙ともさとみとも目が合った。軽く表情であいさつをかわ
す。
 一学期にまじめなクラスメイトから奪った一番後ろの席へ、卓朗はどっかと腰を降ろし
た。
 さっそく一哉が自分の席からちょっかいを出す。
「たまにはいいことをするじゃないか。校長の演説、半分も終わってなかったんだ」
「一哉、おまえの席一番前じゃなかったか?」
「そりゃ、おまえじゃないか、卓朗」
 朝からいつもの調子で返してはいたが、卓朗の気持ちは落ちつかなかった。
 卓朗が気にしているのは舞のことだった。
(来てないな……)
 軽くため息をついた。
 ついでに昨夜の健二を思い出す。
 もちろん、本当に気にしているのは舞と健二の二人でのことだ。
334Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 10:53 ID:aYZCjPj/
 ホームルームが進行し、よしこの声がざわつきのおさまった教室の中に響いている。
 健二は───と首を巡らせて卓朗はすぐ健二を見つける。相変わらず口の端だけ曲げて
笑い、女とだけ話している。卓朗はそれが少し気になった。
(いつものあいつだったら、真っ先にいらんことを言うんだが)
 何より先日の舞とのことがある。
 卓朗を目の敵にしている健二が、そのことで何も言ってこないのは不自然だった。
(あのバカも結局振られたとか)
 とりあえず、卓朗は健二のことは放っておくことにした。それでなくとも解決しなけれ
ばいけない事が多すぎる。
 卓朗は教壇のよしこの方を見た。あとで舞の欠席理由を聞いておこう。それにしても、
と卓朗はまじまじとよしこの顔を眺める。
 新しい眼鏡だ。たぶん同じブランドの、新しい型のフレーム。髪を結って眼鏡をかけ、
スーツ姿の背筋をまっすぐに伸ばしたよしこの姿は、
(痴漢に襲われて震えていた色っぽい女の人と同一人物とはとても思えん)
 そのくらい、卓朗の記憶の中にある素顔のよしことはかけ離れていた。
 一度は腕の中に入れて、望みさえすれば簡単に教師と生徒の枠から出ることができただ
ろう相手だ。手のひらに、よしこの生の胸の感触が蘇る。
 卓朗の妄想を吹き消すように、飛んできた輪ゴムが頬を叩いた。
「さとみ」
 さとみが舌を出して愛想を振っていると、よしこが締めの一言に入った。
335Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:17 ID:aYZCjPj/
「じゃあ、大掃除に入って下さい。あと、卓朗君は職員室へ来てちょうだい」
「…………はーい」
 美沙やさとみの視線を感じながら卓朗はがっくりと机にうつぶせた。
 
 次の日になっても舞は登校してこなかった。
 それに加えて健二の様子がおかしかった。
「おい銀次」
「健二だ!」
 そう咎めている健二の目にいつもと違う光があった。
 昼休みの、食後の怠惰な空白時間に、二人は校舎の屋上に来ていた。
「僕をこんなところに呼び出して、なんのつもりだ」
「じゃあどうしてついてきたんだ。おまえらしくないんじゃないか?」
「ちっ」
 背を向けて立ち去ろうとする健二に、卓朗は言葉を続けた。
「舞ちゃんはなんで学校に来ないんだ」
「!」
「せっかくモノにしたのに自慢しないなんて、らしくないなあ。本当のことを吐いて楽に
なれ」
「何の話だ?」
「しょうがないなあ、おまえなんか触りたくないが、抱きしめてやるから素直になれ」
336Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:26 ID:aYZCjPj/
「わあっ、ふざけるな、こらっ、来るな!」
 健二は卓朗から本気で逃れると、
「いつもいつもそうやって、一歩引いて馬鹿にしているといい。おまえはずっとそこにい
ろ! いいか、俺と、日本中の女の子に金輪際近づくな! わかったか!」
「頭でも打ったのか、麒麟児。まともなことを言ったらだめだぞ」
「う、うるさい! それと、二度と変な呼び方をするな!」
 振り切って、健二は階段を駆け降りていった。
「…………逃げられてしまった」
 健二が素直に話すとは思っていなかったが、何か裏がありそうだということは卓朗にも
わかった。言えなくて、学校に来ない理由なんて何かあるだろうか。卓朗は、昨日よしこ
に聞いた事を思い出してみた。
『家の都合で来られないということだったけど、詳しいことは先生にもわからないわ』
 担任がそれでいいのか、とは思うものの、家庭の事情に踏み込むのは言うほど簡単なこ
とではないのかもしれない。
 昨日、風邪でも引いたかと舞の自宅に寄ってみても、漢字顔のメイドにいないと追い返
された。
 予鈴が鳴り、教室に戻ってから卓朗は一つの事をずっと考えた。
 今の状況から舞にも踏み込むのが自分にとっていいことなのだろうか。
 舞の最後の一言のように、あれは「違う」のかもしれない。それに、何かよくない感じ
がする。だが、踏み込む資格が自分にはあるのだろうか。
 
「いっしょに……帰らない?」
337Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:27 ID:aYZCjPj/
 放課後、下駄箱のところで卓朗は美沙に呼び止められた。振り返りながら、
「美沙」
「なに?」
「本当に陸上やめる気なのか」
「う、うん」
「あのな、美沙。今のおまえはおまえらしくないぞ」
「だって、だって女の子らしくしてないと不安なんだ。そうしてないと卓朗、興味なくな
っちゃうでしょ?」
「そんなこと言ったっけ」
「わかるもん」
「だいたいおまえ、言葉遣い一つで人格まで女っぽくなるのか? 陸上やってたら男っぽ
くなっちゃって、ついでにちんちんが生えてきたりするのかよ」
「す、するかもしれないじゃない」
「ほー」
 卓朗は素早く制服のスカートをまくりあげた。
「きゃああっ!」
「別に普通の女の子だな」
 真っ赤になって美沙が前蹴りを繰り出すのを、卓朗は待っていたように避けて、
「そう、それでいいのだ。元気に飛び回ってなきゃ魅力無いぞ。あと、言葉遣いもいつも
通りでな」
338Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:28 ID:aYZCjPj/
 卓朗は美沙に対して後ろ手で両手を振ると、プールの方へ歩いていった。
(困った奴だ。怖いから振り向かないことにしよう)
 
 水泳部から情報を得るべく、更衣室へ降りていく途中、
「あなたにはもう関係ないでしょ!」
 裏庭の方で大きめの声が響いた。
(さとみの声だ)
 卓朗はそちらに足を向け、速度を上げた。
「嘘をつけ、そんなにすぐに忘れられるものか」
 こっちは健二の声だ。
「うぬぼれないで、私はもう、他の誰かの物よ!」
「誰かって誰だ?」
「関係ないって言ってるでしょう?」
「おっと」
 卓朗は二人の視界に入る直前で止まり、そっとその先の光景を窺った。
(うひひ……健二の奴、さとみに泣きついてやんの)
 でもどうしてだろうかという疑問は置いて、卓朗は覗けるベストスポットを探し始める。

「あれから考えた。僕にはまださとみが必要だ」
「名前で呼ばないで」
339Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:29 ID:aYZCjPj/
「なぜだ。僕にはその資格がまだある」
「本気でそんな事言ってるの? 馬鹿にしていい?」
(わっはっはっは。さとみ、いいぞ、もっとやれ)
「本気だ。それより卓朗の阿呆と一緒にするような事はよしてくれ」
「なにおう」
 顔を出すタイミングを計っていて思わず口に出たのを、卓朗は両手で押さえる。
 その時後ろから、
「た・く・ろ・う……先輩!」
 思い切り声をかける少女がいた。
「ギクッ。ちょ、ちょっとシーッ! って、京子ちゃん……」
 その声は奥にいる二人にも届いていた。
 奥の二人の会話はピタリと止まり、ガタガタと物をのける音をさせてさとみが顔を出す。
「何よ。いたんならどうして助けてくれないの? 楽しそうに覗いてることないじゃない」
「やあ、さとみ。元気かね?」
「ふん!」
 横を、憎々しげな表情で健二が抜けていった。
 京子がポニーテールと大きく垂らした前髪をぴょこぴょこ動かしながら三人を見比べ、
「なんか、まずかった?」
 少し申し訳なさげに言った。
340Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:30 ID:aYZCjPj/
「い、いいのよ、助かったわ。ところで、京子ちゃんって?」
 さとみが卓朗の方を見て言った。
 が、それには京子が答えて、
「あ、私は桜木京子といいます。さとみ先輩は卓朗先輩と同級? 舞ちゃんがいつもお世話
になっています」
「だそうです、同志さとみ」
 卓朗の合いの手をスルーしてさとみは京子に向き、
「あら、舞ちゃんの! そう言われてみれば似てるわ。私はクラスが違うけど、よろしくね」
「だそうです、京子ちゃん」
「くすっ。先輩……あの、実は舞ちゃんの事で……」
 京子は少しだけ微笑み、すぐに真顔になると活発そうな目を曇らせて、そう言った。
 さとみが卓朗の方を見た。
 卓朗はちら、とそれに目を合わせ、
「舞ちゃんなんで休んでるの?」
「舞ちゃん、入院してます」
「入院? どっか悪いの? それとも交通事故か何かあって」
「わかりません……」
「わからない? ってどういう事だろう」
「教えてもらえないんです。私がお見舞い行ったとき舞ちゃん眠ってたし、でも場所は……」
341Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:31 ID:aYZCjPj/
 京子は隣町の総合病院の名を言った。
 
「で、門前払いですか、そうですか。しかももう三日連続」
「病室もわからないの?」
「教えてくんないんだぜ。名札の出てない個室のどれかだと思うんだけどな」
「ね、卓朗意外と平気?」
 さとみが覗き込んでも卓朗は表情を変えなかった。エレベータから外来、ロビーを抜け
て自動ドアから外へ出る。平日夕方の男女の制服姿はこういうところでは目立つ。
「うーん」
 と歩きながら卓朗が、
「さとみ、今はいてるパンツ何色?」
「…………卓朗、あんた入院して来なさい」
「ちぇっ、こういう時ぐらい教えてくれ」
「どういう時よ。あんたが考えてるのと同じ色よ」
「透明か……」
 卓朗がつぶやくやいなや、さとみの回し蹴りが卓朗の顔面をかすめた。
「あ、あっぶねえ! 美沙みたいなことをするなぁっ!」
「どうかしら? 見えた?」
「…………透明にしてやる」
「ちょ、ちょっと卓朗! スカートに手をつっこまないで!」
「卓朗……」
 
 卓朗の手をなんとか食い止めようとしたところで、さとみは固まった。
342Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:32 ID:aYZCjPj/
 卓朗も半身の妙な格好で固まっていた。
 じっとこっちを見ている美沙に、二人はなんとか笑顔で応える。
 それから慌ててさとみが卓朗を蹴飛ばして、
「まったく、タチ悪いんだから」
「なにおう。おまえが俺を病気扱いするからだ」
「あの、さっき舞が入院してるって聞いて、私も行こうと思って」
 美沙の言葉に、さとみが先に反応した。
「あ、ああ、私たちも妹の京子ちゃんに聞いて、たまたまいっしょにいたから行ってみた
のよ。入れてくれなかったけどね。私、お店あるから先に行くね?」
「お、おう」
 ちら、と卓朗を見てさとみが離れると、
「美沙、たぶん行っても無駄だぞ?」
「そ、そうか。でも、一応行ってみる」
「ついて行ってやろう」
 美沙はそれには表面上反応しないで歩き始める。卓朗はそれに普通について行く。
 しかし当然ながら美沙でも病院側の対応は同じだった。桜木家の方で指示を与えてるよ
うな雰囲気があった。
 二人で病院を後にすると、夕日を浴びながら歩道に並んで歩いた。
343Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:33 ID:aYZCjPj/
「卓朗」
「な、なんだよ」
「最近さとみと仲いいね」
「馬鹿言え、今も蹴られました」
「ううん、さとみ最近、卓朗に気を使ってるもの」
 どうにも反応しにくい発言だ。
 卓朗は渋い顔をしている。
 と思うと、何か思いついたようにいたずらっぽく笑って、
「美沙、明後日ウチ来ないか」
「えっ……日曜?」
 唐突に切り返されて少し驚き、少し目を泳がせて、少し歩いてから美沙は返事をした。
「うん」
 顔が赤かった。
 
 
344Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:34 ID:aYZCjPj/
 7
 
「午前中からこんなエアコン効かせて、不健康だよね」
「ちーとも涼しくならん日本が悪い」
「ふふっ」
 照れ隠しの美沙の台詞に卓朗があまりに素で返すので、美沙は思わず顔をほころばせた。
 卓朗のペニスによって膣内を奥の奥までいっぱいに押し広げられ、さらに完全に体重を
乗せられて最大限に卓朗の存在を実感している。
 あまり濡らしているという実感はなく、卓朗もそれを知って時間をかけてゆっくりと挿
入してきてくれたことに美沙は気付いていた。
 そして動かないまま卓朗はじっと美沙の上になっていた。
 脇の下をくぐらせた両手で美沙の顔を正面に向け、軽く唇を合わせる。美沙が目を閉じ
てうっとりとあごを傾けるのを待ち、唇を割って舌を差し入れていく。身体を震わせなが
ら美沙が自分の舌をそこへ持っていくと、待ちかまえていたように卓朗の舌がそれを強く
なぞった。
「んっ……んん!」
 刺激の甘さに大きく反応して、離れてしまいそうになるのを卓朗の両手ががっちりと支
えていた。そこをしのいだ後で、卓朗はゆっくりと口をはずした。そのまま両手を美沙の
後頭部に持っていく。あおむけで枕に押しつけられて崩れているポニーテールのゴムを抜
き取ると、汗ばんだ髪は広がらずに卓朗の手の中にあふれた。
 美沙は目を閉じたまま卓朗のすることに任せている。
345Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:35 ID:aYZCjPj/
 卓朗が美沙の頭を横にして、頬から耳たぶ、首筋と唇を這わせると時にはくすぐったそ
うに、時には悩ましげにその横顔を震わせる。その反応のことごとくが脳内のイメージを
刺激し、また膣壁の締めつけの変化として現れ、卓朗の意識を下半身へと引き戻そうとす
る。激しく突き上げてやりたくなるのを卓朗はひたすらこらえる。
 卓朗は美沙の感覚にこだわっていた。
 言ってみれば、一番おいしい部分をまだ美沙に見せてもらっていない。それを見るまで
は美沙を帰さないつもりだった。
 
 つながったまま改めて眺めてみると、陸上部の割には焼けていないと思っていた腕や首
が、意外に色づきがいいのに気付く。
 そこから下の肌の白さと対照をなしながらも、なだらかにつながっていて下品さを感じ
させない。むしろなまめかしく、夏までは触れることが出来なかった領域を犯していると
いう思いに胸が熱くなった。
 卓朗は横顔のままの美沙の顎から首筋を丹念に舐めあげた。
 時には軽く吸い、歯を当てて弾力を味わう。その愛撫に合わせて美沙の息が荒くなった
り整えられたりしているのを確かめながら、さらに耳の裏からうなじにかけて舌を送ると、
美沙の反応が早くなり、声に出始めるようになった。
「ん、あ……んっ」
 十分にその感触と反応を楽しむと、唇を這わせたままで美沙の頭を反対側に傾けていく。
 両側をあますことなく舐め上げる頃には美沙の鼓動は激しく打ち続け、綺麗に盛り上が
った胸が上下するたびに熱い息が卓朗の頬をくすぐった。
346Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:35 ID:aYZCjPj/
「はあ、はあ、はあ、あ、んっ、はあ……」
 美沙は、感じやすい部分を舐められるのとは違った、ある種切ない感覚が首筋から広が
っていくのを感じ、とまどっていた。そして卓朗の舌がそこから離れて鎖骨をなぞり始め
ると、そこにまた似た感覚が沸いてくるのに浸りながら、くすぶったままの首筋をもどか
しく感じる。
 卓朗の舌が肩や胸の谷間、そして腕へと移っていくたびに感覚的な切なさが増していく。
そして、卓朗に愛撫をせがむことへの羞恥がもどかしさを加速させていた。つながったま
ま、卓朗が動こうとしないのも不安だった。
「卓朗、んあ、あっ、卓朗っ……」
 目が合った瞬間に、美沙は耐えられずに卓朗を呼んだ。
 この感覚はいったいなんなのか。どうしたらこの感覚から逃れられるのか。それがその
まま熱となって目を潤ませ、卓朗を見つめさせていた。
 つながったまま唇を寄せることのできる範囲には限りがある。卓朗の舌がその範囲内で
最後まで触れないでいた胸の中心へと近づいていく。やはり乳房は感じやすいようだった。
徐々に美沙がはっきりと喘ぎ声を出し始めた。
「あっ、ああ、あ、あんっ」
 呼吸が激しくなり、時たまシーツを握ったり卓朗の肩を押して堪えるようになった。
 卓朗は、それを待っていたようにそれまで美沙の身体を押さえるために使っていた右手
を愛撫に使い始める。右手と唇で両の乳房をなぞった。
347Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:37 ID:aYZCjPj/
 左右の乳房を右手で交互に揉みしだきながら、唇を顎の舌に持って行ってやると、美沙
は気付いて唇を寄せた。すぐに吸い合い、くぐもった喘ぎを漏らしながら美沙が舌を動か
し始めると、卓朗は今まで避け続けていた乳首に指を這わせた。
「!」
 美沙が鮮烈な感覚に目を見開かせて抗うのを、さらに唇を押しつけて制する。
 乳首を弄ばれる感覚に意識を奪われて、とろんと目を閉じながら美沙は舌の動きを忘れ、
卓朗のなすがままになっていた。
 美沙の舌から力が抜けるのを感じ、卓朗はそっと唇をはずすとそのまま首筋を吸い上げ
た。
「うあんっ!」
 瞬間、美沙が大きく喘いだ。
 卓朗が動きを止めて覗き込むのを感じて、
「だ、大丈夫……よくわからないけど、すごく気持ちよかったから」
 美沙の言葉が終わらないうちに卓朗は、それまで念入りに愛してきた美沙の肌を貪るよ
うに唇で吸い付き、頬を擦りつけ、手で撫で回し始めた。卓朗の方も脳が灼けそうな感覚
に耐えられなくなっていたのだった。
「あっ、ああっ、あっ、あっ!」
 ドライブがかかった愛撫に美沙が大きく反応し、それがまた卓朗の衝動を加速させる。
「美沙っ」という言葉と、卓朗の荒く乱れる息が美沙の胸をくすぐり、卓朗が剥き出しの
本性で求めてくれているという思いで美沙は、自分を引き留めていた何かから放たれるよ
うな期待感に弾けそうになっていた。
348Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:38 ID:aYZCjPj/
 卓朗が激しく、美沙のなめらかな肌のそこかしこに吸いつく。美沙はそのでたらめな動
きに翻弄されて、身体から出てくる感覚をひたすら浴び続けていた。意識が崩壊しそうな
快感の渦に両手を暴れさせ、首を左右に振り続けた。
 これが女の快楽なのかと、美沙はぼんやりした頭で考える。そう思えるものを愛する卓
朗に与えてもらっている。夢のような時間だった。
 美沙の身体の奥で弾けるものがあった。
 
「ああっ、あっ、あんっ!」
 小刻みに叫ぶように声を上げ、美沙が両手足を突っ張らせるのを見て、卓朗は引き戻さ
れるようにつながった下半身をかえりみた。
 愛撫に没頭して気付かないうちに、そこはあふれ出た愛液で洪水になっていた。
 その光景に弾けてしまいそうになった卓朗は、慌ててペニスを抜き取って美沙に体重を
かける。美沙がその感覚に、卓朗の方を見つめてくる。
「もう、しちゃったの?」
「失敬な」
 あやうくそうなるところだったが、卓朗は胸を張ってごまかした。
 くだらないものを思い浮かべて感覚を鎮めながら、
「それより美沙、すごいことになってるぞ」
「えっ……?」
「俺のほうまでべちょべちょ」
349Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:39 ID:aYZCjPj/
「そ、そういうこと言うなっ!」
 美沙の膝蹴りをあやういところでかわした卓朗は、真っ赤になっている美沙にかぶさり、
無意識に出る手を払いのけると、再度結合しようと腰を進める。
「あ、待って、んんっ!」
 逆らう暇もなく突き入ってくるものの圧力に美沙は意識を支配されていった。濡れすぎ
ているくらいに潤った秘部は滞りなくペニスをその内部に満たしていく。
 広がっていく。さらに広がっていく。その空間を満たしているのは大好きな卓朗だ。そ
れだけで美沙の心は震える。
 膣奥を突き上げたところで卓朗は上体を重ねて唇を合わせた。
 今度は、すぐに腰を使い始めた。
 意識して同じ角度で、擦り込むように腰を送り続ける。
「んっ、んっ」
 美沙は心地よさそうにその動きを味わっていた。目を閉じ、膣内に加えられる圧力にひ
たっている。痛みはもうなかった。
 痛みがなくなってからは、身体中に生じる快感に酔っていられた。さっきのような激し
い快感ももちろん素晴らしいが、今の身体が浮きそうな解放感は愛しかった。
 と、思ったときには、今までは感じなかったむずがゆい感覚が、卓朗と擦り合わせてい
る部分から立ちのぼっていた。
 これまでの快感とは少し違う何かを感じ、おそるおそるその感じを味わってみる。
 卓朗が、時々角度や深さを変えては強くえぐってくるのがわかる。
350Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:41 ID:aYZCjPj/
 激しすぎない、優しいけど強い律動。えぐられた部分がしびれ、そこから感覚を取り戻
していく過程のような奇妙な感覚。それが加速し始めた。
「あ……あ、な、なんか……」
 とぎれとぎれに言葉をこぼす間にも、卓朗は強く膣内を突き上げる。粘液が規則的な音
を立てる。卓朗のペニスは濡れてからいっそう締めつける膣壁に、悲鳴を上げるようにき
しみながら奥へ奥へと突き上げられていた。
 美沙に締めているという実感はない。ぼんやりと、そこが卓朗の形になっていくのを想
像していた。それに自分で気付いた瞬間に、羞恥のあまり美沙は反射的に膣を収縮させて、
きつくペニスを締め上げた。それがきっかけになった。
 
「み、美沙。きつい」
 そう言いつつも卓朗は腰の動きを止めなかった。反発が強くなった分強く突いていくと、
ペニスにもたらされる快感が増して卓朗の脳を灼いていた。
 そのきつい動きに美沙は、ついに身体をはね上げて、
「待って、怖い、卓朗、お願い!」
「美沙……」
 美沙のその拒絶反応に近い反発に、卓朗は腰を少し引いて見守る。
「なんか、変だよ、卓朗、どうなってるの?」
 身体の震えが止まらなくなり、美沙は力の限り卓朗にしがみついた。涙声になって、心
の底から怯えている。卓朗は美沙の震える唇とまぶたに口づけして、強く抱きしめ返した。
経験のない感覚に恐怖を抱くというのはおかしな事ではない。少し激しすぎて違和感があ
ったが、自分の思いの及ばない理由もあるのだろうと、卓朗は、
351Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:42 ID:aYZCjPj/
「それは、大丈夫だ。大丈夫、怖いことじゃないぞ。美沙は本当の意味で女になるんだ」
「だって……本当に、平気?」
「意外と臆病だったんだな。信じろ。おまえはただでさえかわいいんだ。本当の女になっ
て俺を感動させてくれ」
「…………」
 卓朗のでまかせに近い言葉に、美沙の頭の中は真っ白にぼやけていた。単純な言葉だか
らこそ、喜びになる。
 卓朗が美沙の腕や脚を撫でさすると、美沙の身体からすこしずつ力が抜けていった。
 自由を取り戻したところで、
「美沙、怖がらないでいいんだ。それが女の子の身体なんだから」
 囁きながら再び、卓朗は腰を動かし始めた。
 その動きに合わせて、再び美沙の身体の奥から熱い渦のようなものがうねり始める。
 すぐに声になった。
「あ、ああっ! た……卓朗……」
 卓朗の律動に合わせて美沙の身体が揺れる。それに少し遅れて、小振りだが形のいい乳
房がぷるぷるとついてゆくように揺れた。両手で身体が跳ねるのを堪え、首を振り、上気
させた顔を快感に歪ませながら熱い息を吐き続ける────。
 膣内のうねる動きが大きくなり、卓朗のペニスに耐え難い快感を与え始めた。卓朗は美
沙を見た。初めての快楽が脳内を埋め尽くし、すでに正体をなくしている。ペニスの動き
に美沙の喘ぎが呼応し、卓朗が動きを一気に強めると美沙の声が変わった。
「いや、卓朗、なんか来るよう……、お願い、離さないで!」
352Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:59 ID:aYZCjPj/
 切実な叫びに、更に腰を加速させて奥を突き上げる。その衝撃の強さがそのまま快感と
なって美沙の脳髄を灼いていった。
「あ、ああ、んあ、あ、ああっ!」
 卓朗は美沙の両肩をつかむと、最後の激しい律動に入った。動きを封じられた美沙の両
手は脇に引き絞られて、きつくシーツをつかんだ。
「美沙っ」
 短く卓朗はうめくと、ペニスを大きく引いて、美沙の腹の上に投げ出した。爆発的な快
感をともなってほとばしったものが、美沙の顎を二度三度と叩き、首に沿って両側に流れ
落ちた。
 
「美沙……受け入れてくれて、よかった」
「ん…………」
 卓朗がティッシュで首をぬぐってくれるのを、美沙はあごを上げて応えていた。
 最後に確かめるように首筋を指で撫でてから、卓朗は美沙の横に身体を投げ出し、やわ
やわと美沙の胸を揉んだ。
「やだ……」
 羞恥だけから出る美沙の言葉を唇で封じ、卓朗は身体を起こして美沙に半分もたれかか
って、
「まだ、怖いか?」
 美沙の胸に唇を這わせ、指を手のひらの動きに変える。
353Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 11:59 ID:aYZCjPj/
「ううん……」
 余韻を楽しむような卓朗の唇と指の動きを受け止めながら、美沙はその快楽の経過を思
い起こした。
「あのね……」
 美沙は卓朗に怖さの根元にあったものを伝える。
「脚、肉離れになったときのこと思い出しちゃったの」
「そうか」
「大きい痛みって、すごくショックなんだよね。しかもそれで走れなくなっちゃったから
……なんかそういう不可逆的変化っていうの? 取り返しのつかないことって、一回経験
したらすごく怖いんだ」
「ふかぎゃ……俺にはわからないけど……きつそうだな」
 卓朗は受け答えながら、美沙の身体を楽しむことをやめない。
 美沙もそれを受け止めている。
「うん。全然違うんだけど、さっきそれが頭の中に飛び込んできちゃったんだ」
「わからんこともないけどな、気持ちよかったんじゃないのか? だっておまえ」
 美沙はその言葉に真っ赤になる。
「恥ずかしいこと言うなっ! そ、それは、そうだけど」
「ふむふむ」
 卓朗が股間に指を入れた。
「やっ、まだだめ、心臓にきて、苦しいから」
354Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:00 ID:aYZCjPj/
 美沙が身体をすくませたので、卓朗は手を美沙の頬に沿わせて、なだめるように撫でた。
まだ敏感になりすぎていて、辛いのかもしれない。
「それにしても、ほんといいなあ」
「なにが」
「美沙が」
 間髪入れず美沙にはたかれて、卓朗は抗議した。
「こら、なんで怒るんだよ」
「怒って……ない」
 顔を背けて、応える。消え入りそうな声だった。
「そういう恥ずかしがり方も、すごいかわいいと思うぞ」
 今度は力一杯何度もはたかれ、卓朗は逃れるうち美沙の背中をとらえ、
「んー」
 と、そのまま美沙の背中に舌を這わせた。
「や、んっ、あっ!」
 美沙が身悶えた隙に、卓朗は美沙をうつぶせに押しつけた。
「あ……」
 ちょうど胸の下に美沙の丸い尻があった。
 卓朗が体重を乗せるとぴったりと張りついて大きくたわんだ。その柔らかく生々しい感
触に身震いしながら卓朗は美沙の背中を縦横に舐めまわす。
 美沙が反応する部分を特定していく。執拗に舐めあげると身をよじって応えるのがとて
もいとおしい。
355Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:02 ID:aYZCjPj/
 少しずつ上へ移動しながら、自分の腹の方へ移動していく尻の感触に堪らなくなり、卓
朗は再びガチガチにペニスを硬化させていった。
 乾きかけていた美沙の秘部は再び濡れそぼり、誘うようにうごめいている。卓朗は体を
起こしてその部分へ顔を近づけていった。
 股間に息がかかるのを感じて、
「やだ、見ないで……」
 美沙が腰をねじって隠そうとするが、卓朗の行動を制することは出来なかった。ねじれ
た美沙の身体のラインが素晴らしい曲線を描いて動く。卓朗の両手がそれを追いかけて撫
でまわす。 
 そうするうちににちゃりと音を立てながら卓朗の視界の中心に入ったそこは、愛液をさ
らにあふれ出させていた。
 両手で尻を押し広げ、舌を、差し込んだ。
「あああっ!」
 指ともペニスとも違う熱く柔らかく湿った舌の感触、独特の動きに、美沙は背中をはね
上げた。強烈な快感に震え、髪を振り乱すと、卓朗がそれを簡単に束ね、拾い上げたゴム
でくくった。
「やっぱり美沙はこれだな」
「もうっ」
 美沙がそこはかとなく嬉しそうに声を出す。
 
 卓朗はすぐに美沙の秘部に戻り、舌を使い始めた。
356Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:03 ID:aYZCjPj/
 美沙の感覚ははっきりと目覚めていた。快楽を掘り起こそうと襞をえぐる舌の動きが、
美沙の身体の芯に炎を噴き上がらせていた。のけぞり、また顔を枕に擦りつけてなんとか
その炎に耐えた。しかし、長くは耐えられなかった。
 身体の中心を突き抜けていく快感に、美沙の全身が硬直する。
 卓朗の両手は、美沙の尻に添えられていて、舌の動きと平行して愛撫を加えていた。
 卓朗はそのやわらかさに、しびれた。飽きることなく指をめり込ませる。
 連続する刺激に、美沙が無意識に脚を強く閉じようと力を入れると、それをそのまま抱
え上げ、膝を立たせた。美沙の背中が反って、秘部が卓朗の目の前に剥き出しになった。
 一回大きく舐め上げると、美沙の叫び声を聞きながら卓朗はペニスを膣口に押し当てた。
「もっともっと、女になってくれ」
「う、ああんっ! ま、待っ……」
 卓朗は一気に奥まで突き立てた。
「っ……!!」
 粘膜全体が悲鳴を上げてペニスの圧力を受け入れた。
 美沙は肩を起こすことが出来ずに、尻だけを高くかかげた状態で体内を擦りあげられた。
堪らず顔を枕に押しつけてくぐもった悲鳴を放っていた。
 まさに貫かれているという思いが意識を爛れさせ、たちまち美沙の性感はさっきと同じ
位置まで上り詰めていく。
357Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:04 ID:aYZCjPj/
 だが、緩急をつけた卓朗の律動がそのままでいることを許さなかった。
「や、あああ、あああっ、あああああっ!」
 荒れ狂う快感になすすべなく身体をよじらせ、枕を抱え込んで声をそこに放った。
 恐れが消えてしまうとこんなにも感じ方が変わるものなのだろうか。
 疲れを知らないペニスの動きが、膣内のあらゆる部分を繰り返しえぐり、思うさまその
質感を味わうことができた。ペニスの形しか考えられなくなった。
「あ……あ、ああああっ!」
 今までと比べ物にならない快感が、美沙の全身を駆け巡りはじめた。
 それはどうしても止まらなかった。
「卓朗、卓朗っ! あああっ、た……卓」
 言葉をつなげられない。
 他に何も要らなくなりそうな、深く染みわたる快楽に何もかも任せた。
 身体の動きに没頭していた卓朗が、ひとことだけ小さく漏らした。
「めちゃくちゃ、きもちいい……」
 その言葉に美沙の全身に喜びがあふれ、最後の堤防を決壊させる。
「んあっ、あっ、あああっ…………ああああっ! あ、あ、あああっ!」
 完全にコントロールを失って身体を暴れさせ、結果右膝が滑って美沙の身体はベッドに
投げ出された。同時にペニスをきつく絞りながら、じゅぶ、と愛液を飛び散らせて大きく
震えた。
 それがペニスにかかる最後の刺激となって、卓朗はうめき声を上げながら、ずるりと抜
け出したペニスを美沙の背中に向けた。
358Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:06 ID:aYZCjPj/
「うくっ……!」
 全身から集まってくるエネルギーがペニスの根元から爆発する。
 轟くようにはね上がりながら、何度も精液をほとばしらせてやがてそれはうなだれてい
った。
 美沙の尻から背中の広い範囲に飛び散った精液は美沙の呼吸に合わせて流れ、反り返っ
たままの背中の、低いところへ集まっていった。
 卓朗は、なかなか落ち着かない呼吸を整えながら、その背中をぬぐってやった。
 粘りつくものがなくなると、静かにそこに身体を重ねた。
「あ……」
 卓朗の身体が優しく密着してくるのを、美沙は震えながら受け止める。
 卓朗に対して感じていた胸を締めつけるような切なさが、こんな快感につながっていく
ことに美沙は不思議な感慨を持った。人の心と身体はつながっている。
 余韻の中で、美沙はそんなことを感じていた。
 
359Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/10 12:12 ID:aYZCjPj/
>>324さん
ifで明記されているのでそうしましたが、
それでも名前を出さない方が自然でよかったかとちょっと後悔。
まあ乗り回しているだけで乗りこなせていないとは思います。
正直、踏み切りでエンストするスーパーカー(死語)は見たくないですよねw
360名無しさん@ピンキー:04/05/11 01:01 ID:sCw+4lDN
よし子先生の工事現場レイープ調教・・・
待っているのは漏れだけなのか・・・?
361名無しさん@ピンキー:04/05/11 01:20 ID:coGIcfbK
Johimbin氏に逆(つまり幸福な)卓郎とのHを書いて欲しい漏れ。
勿論本番ありで。
362名無しさん@ピンキー:04/05/11 07:22 ID:detvfIAw
力作ですなー。
純愛的なやつって書くの結構むずかしいんだよね。
乙彼(´ー`)y━
363名無しさん@ピンキー:04/05/11 16:22 ID:3XxFJvQY
ifも下敷きなら真純姉さんと純愛セクースきぼんぬ
364名無しさん@ピンキー:04/05/15 08:25 ID:rrxoD5sQ
Johimbin氏の筆力ならノベルズ同級生で中途半端に終わっている
よし子先生の話も破綻なく完結させてくれそうな予感。
というか、あんた同級生2のノベルズ書いて出版してよ、俺絶対買うからw
365Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:22 ID:9KfhrFMf
レスありがとうございます。
主人公の人格はともかく。
純愛モノとして書いてるつもりなんですけど、そうは見えない……ですかね。

>>363さん
よしこ先生絡みで真純さんは書く予定です。
けど、やっぱり1on1のラブラブものがいいでしょうか。

>>364さん
よしこ先生には力を入れる予定。
でもそこまで進めるのにはまだだいぶかかりそうです。
同級生2は…………自分が書くといずみ・美鈴あたりがメインになりそうな予感。
というかノベルズなんて、そんな大それたお話。
366Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:24 ID:9KfhrFMf
 8
 
 卓朗は、午後の授業の鐘を聞きながら、自分の席でぼんやりと美沙の感触を思い出して
いた。こっそりと美沙の方を見る。すでに行儀良く席について教科書を開いている。後ろ
からだとどうしても後頭部、うなじに目がいく。
 そしてまたよからぬことを考えてしまうのだ。
 そこからさらにさとみの席を窺ってみると、こちらは姿が見えなかった。そして、その
時間の担当教師が現れても、戻ってこなかった。
(あれれ)
 もしやと思ったら案の定。健二の席も空だった。
(やれやれ……)
 十中八九、また一悶着である。放っておくわけにはいかない。
「一哉、出番だぞ」
「えええ、またかよ。今度はなんだ」
 一哉がめんどくさそうに、前の席から卓朗を振り返る。
「人助けだ、くるみちゃんのことも今度フォローしてやるから」
「そ、そうか、人助けということなら任してくれ」
 卓朗の口からでまかせに目を輝かせて一哉が立ち上がった。
「なんだ?」
 教師の咎める声に、
367Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:25 ID:9KfhrFMf
「すっげ腹痛いんで、トイレ、いいですか?」
 追い払うような教師のジェスチャー、そして一哉が入り口の扉を開けると、あらかじめ
近くに待機していた卓朗が先に廊下に飛び出し、一目散に走り去った。
 一哉は肩をすくめると、形式上しょうがなくトイレに向かった。
 卓朗の後をつけてやりたいところだったが、それで何度か痛い目を見ているため、今回
はあきらめる。
「まったくうらやましい限りだね」
 卓朗のでたらめな行動力に対して、少しだけ羨望を覗かせるが、後はすぐに卓朗のこと
など隅に追いやる。用を足しながら、絶交状態にある元彼女にかける言葉を探すのに熱中
し始めた。
 
 探すとすぐに見つかった。
 今度は屋上で身構えてにらみ合っているところへ、卓朗は飛び出していきそうになる。
(おっと。まずはやっぱり楽しませてもらわないと)
「卓朗、今日は覗き禁止よ」
「ちぇっ」
 その場でさとみに見つけられて、卓朗はしぶしぶ二人の前に出ていく。
「いいかげんにしろよ、健二」
「貴様……いつもいつも、なんで出てくるんだ!」
368Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:25 ID:9KfhrFMf
「そりゃ、おまえがいつもいつも馬鹿だからさ」
「卓朗」
「……わかったよ」
 さとみの願いを読み取って、卓朗は口をつぐんだ。
 相手の出方を窺う。
「お願いだから、もうみっともないことはやめて」
 さとみは少し悲しそうだった。
 それはそうだろう。酷薄な男と知りつつもやめられず、感情の赴くままに抱かれること
までした相手なのだ。思い出に泥を塗り合うのはお互いにとって悲しいことでしかない。
「何が、みっともないんだ」
 健二の言葉は力がなかった。
「僕は、自分を信じてくれる女しか愛せない。もう一度愛してくれればいいんだ」
「お断りします」
「断るって? あんな……恥知らずな格好をした女が、何を断るんだ」
 さとみの表情が大きく歪んだ。
 卓朗はそれ以上黙ってさとみを見ていることが出来なかった。
 つかつかと歩み寄り、さとみの背中を抱き寄せた。
「……何をしている!」
 健二の言葉など、一切聞くつもりはなかった。
369Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:26 ID:9KfhrFMf
 卓朗は両手でしっかりとさとみを抱き、そこでさとみの身体が震えているのを知る。
 胸が痛む。
「大丈夫」
 小さく耳もとに囁いてやる。
 さとみが身体の力を抜いて卓朗にもたれると、卓朗は片手をその胸に持っていった。
「ん……」
 下を向いたさとみが、甘い息を吐く。
 突き放さずに抱きしめてくれる卓朗に、涙が出る思いだった。それが卓朗の腕の中で安
らぎになる。
「は、離れろぉ!」
 健二が声を荒げると、つかみかかってきた。
 卓朗はさとみの横からためらうことなく蹴りを入れて、それをはじき飛ばした。
「ぐ……!」
 かろうじて起き上がった健二は、尻をついたまま、卓朗をにらみつけた。
「へえ……そんな顔も出来るんだな。ちょっと見直したぜ、健二」
「…………」
 その時さとみは、ぼんやりと健二のいる方向を見ていた。
 卓朗の手が、制服の上から胸をまさぐっている。甘いうずきがさとみの胸からわきあが
り、精神をかきまぜていた。
「健二君……私は卓朗が好き」
370Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:26 ID:9KfhrFMf
 卓朗が一瞬動きを止めた。
 そんな言葉をかわしたことはない。あえて健二の前で初めて口にした気持ちだった。
 さとみは卓朗の手を上から押さえて、続きを促した。
 そういうことなら卓朗は、やってしまう男だ。
 片手を制服の下から差し入れつつ、首筋に後ろから舌を這わせた。
「あ……!」
 喘ぎがさとみの口をついて出た。
 結ばれたときと同じ、激しい欲情がさとみの身体を襲っていた。卓朗を欲しがることに
ためらいはなかった。
「男らしく諦めろ、健二。俺たちはこういう関係なんだ」
 この言葉は健二を諦めさせるための方便である。
 さとみの告白も、それを受けた卓朗の宣言も。
 二人の内側ではどうだったのだろうか。深いところとは別に、二人は悪ノリをしていた。
 
 粉を練るような卓朗の念入りな愛撫に、さとみは顔を上気させていた。
 健二に対するしっぺ返しのつもりで気持ちを解放している。健二はそこにいるけれど、
もういなかった。
 卓朗がさとみの制服の胸のタイを緩めると、さとみは我慢できないというように尻を卓
朗に押しつけた。何枚もの布地越しにペニスの堅い感触を受け、身体を震えさせる。堪ら
ない刺激だった。これから離れることなど考えられない。
371Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:27 ID:9KfhrFMf
 卓朗はそんなさとみの大胆極まるアクションに欲望をつのらせながらも、思う。
(今この場所で目を覚まさないってんなら、お前はもう男じゃないぜ、健二)
 どんなに馬鹿でも軽薄でも、とにかく健二はこれまで男ではあったからだ。
 欲求を満たしてなおかつ邪魔者を追い払えるなら、人前に行為をさらすのも悪くない気
がする。
 卓朗は空いている手でスカートの尻をめくり、尻の谷間から下着の中へと指を下ろして
いった。
「んあっ!」
 さとみが声をあげた。
 卓朗の指が尻のつぼまりを撫でていったのだ。そこから一気に秘裂へと中指が埋没した
ことで、快感が弾けた。
「あ、あ、ああつ!」
 さとみが背中をのけぞらせて応え、両手で卓朗の腰を押さえたときには、卓朗は我慢で
きなくなっていた。
 ただでさえ制服の尻を押しつけられて高まっていたのだ。指を差し入れたそこもすでに
あふれようとしている。さとみをのたうちまわらせたかった。
 ジッパーを下げ、そこからペニスを取り出しながら、スカートの下の薄い下着をずらし
てやる。次の瞬間には挿入していた。
 さとみが息を止めてあごを突き上げた。全身を震わせている。
372Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:28 ID:9KfhrFMf
 立っているからだろうか、きつい粘膜の感触は前よりも増して甘美だった。卓朗はじっ
としていられずに下から繰り返し突き上げた。
「ああっ、あっ! あっ、あっ! あ、あ」
 さとみのその声もまた卓朗の脳を溶かす刺激だった。
 そこからさらに新しい刺激を呼ぼうと、思い付きを行動に移す。
 ずるりとペニスを抜き取ると、さとみを正面に向き直らせた。唇を吸ってやると、激し
く舌を絡めて唾液を混じりあわせてきた。せめあいながら、卓朗はさとみの片足を持ち上
げる。
「え……」
 少し鈍いながらもさとみが反応したときには、ペニスが侵入していた。
 初めての前からの挿入だ。片足を大きく抱えあげられているせいで膣口が前を向いて、
苦痛もなくペニスをくわえ込んでいた。さとみは知らない刺激を受けることになった。
 あたり方も擦られ方も違っていた。
 律動を開始したペニスに擦りたてられて、瞬く間に快感が駆け上がる。
 卓朗のシャツの背中に爪を立てた。つかまっていないと倒れてしまいそうで、必死で卓
朗にしがみつく。その動きでペニスを締めあげた。内臓全部をえぐられているような深い
突き込みに、声が止まらなくなった。
「あ、あ、あ、あ、あ、ああっ、あっ!」
 ひっきりなしに快楽の重い波が押し寄せ、ついに体重を片足で支えられなくなり、
「卓朗、だめっ!」
373Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:28 ID:9KfhrFMf
 かろうじて訴えた声に卓朗は応えた。残った脚も抱えあげ、さとみはその瞬間に両脚を
卓朗の腰に巻きつけていた。
 一瞬ぐらりと傾きながらも卓朗はバランスを取った。さとみはあまり身体の小さい方で
はない。それを支えるだけできつい刺激が生まれた。
 堅く同時に抱きしめあって、荒く息を吐きながら目を合わせた。
 健二が何かを言った。
 
 さとみの白い尻がわずかにスカートの下に見えた。
 健二はそれに刺激されながら悲痛な叫びを放っていた。
「やめてくれ……やめてくれ!」
 他になにもないシンプルな叫びだった。
 軽く卓朗の唇を吸ってから一呼吸をおいて、さとみは言う。
「今ここで後ろに入れられる? なら卓朗としてる時だけ、後ろだけ、させてあげる」
 卓朗が目を剥いた。
(ぎょぎょっ、さとみが壊れちゃったぞ)
 さとみが意味深に卓朗に微笑むので、どういう女だ、と突っ込みを入れそうになる。
 が、一秒で立ち直り、卓朗も真剣な顔になってその「喧嘩」に乗る。
「そうだ、一度3Pというやつをやってみたかったんだ。早くこっちへこい」
 健二は二人が何を言っているのかわかったのだろうか。
 様子を見ていた二人は健二の弱々しい声を聞いた。
374Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:29 ID:9KfhrFMf
「それでもいい……」
 
(け、健二……)
 そんなわけがあるかと思いつつ、さとみのあまりにも驚いた顔に卓朗は笑い出しそうに
なった。同時に膣を収縮させてくるので、ペニスに加わる快感に顔をしかめながら、
(こんな面白いイベントを逃してはたまらん。気づかないふりをしよう)
「さとみ、できるだけ力を抜かないと痛いらしいぞ」
「た……」
 さとみが目を剥いた。
 この目は止めなさいと言っている、と卓朗は解釈した。
(俺の翻訳によると、後で覚えてなさいよ、だなこれは。ウン)
「早くしないと俺の腰がどうにかなっちゃうぞ」
 目を見ながら卓朗がそう言うのを見て、さとみは顔をしかめ、背中の爪を垂直に立てて
抗議を始めた。
 すごい目をして、口をぱくぱくさせて卓朗に訴える。
 この目は……、
(今度は、死ぬほど後悔させてやる、だな。おお怖。しかし、爪がめちゃくちゃ痛い……)
 浅はかな挑発をしたさとみの自業自得なのだが、本気にする方もする方だ。
 健二が本当に立ち上がって寄ってきたので、卓朗はじりじりと後ずさりしていった。
375Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:30 ID:9KfhrFMf
(く、来るなっ、いったい何者だおまえはっ)
 健二がショックを受けて退散するのと、その後の「続き」を期待していた二人はフェン
スに追い詰められてしまった。
(健二と3Pなんて死んでも絶対どうしてもいやだあっ!)
(早くなんとかしなさいよっ)
(おまえがろくでもないことを言いだすからだ)
(あんたが余分なことを言うからでしょ、このお調子者)
(ええいくそ)
 ほんの数秒のぱくぱく会話をかわし、卓朗が百八十度身体を回転させてさとみを降ろし
た瞬間。
 
 二人がパニックになっている間に健二は最後の最後に目を覚まし、プライドを守ろうと
攻撃に転じていた。
「いいわけがあるか! おのれ卓朗!」
 つかみかかる健二の振り降ろした拳に卓朗は鮮やかにカウンターを決めた。
 勝負は瞬く間についたが、卓朗は健二が少しでも起き上がろうとするや、小突き、蹴飛
ばし、張り倒した。
「おい、起き上がろうとするな阿呆」
 なおも起き上がろうと必死な健二をさとみは複雑な思いで見つめる。
376Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:30 ID:9KfhrFMf
 こんな健二は今まで見たことがなかった。付き合っていた頃にも決して見せてもらえな
かった素顔だと思えた。はじめから健二がこうだったら。
 もう思っても詮ないことだ。
 でも。
 今自分が心を寄せている卓朗が自分だけを見ているわけではないことを知っている。
 そして、一時の心の拠り所として卓朗を利用しているだけだと、自分に言い聞かせる。
 
「なあ、健二」
 卓朗の言葉に、さとみは我に返った。
「いい機会だと思わないか?」
「なにがだ」
「普通の人間のことをもっと知れ。今ならおまえは人間になれる。がんばれ健二」
「僕は妖怪人間じゃない……」
「そう。妖怪人間じゃなくてびっくり人間だ」
 さとみは両手で顔を覆った。
(もうだめ、私おかしくなりそう……)
 さとみは陽あたりのいいこの屋上で転がり回りたくなっていた。
「とりあえずもっと普通に話をしろ。もうわかってるんだろ? おまえが変な塔にてっぺ
んまで登ってそこから何を言ったって、まともな人間には言ってることは聞こえないしわ
からないんだぜ?」
377Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:31 ID:9KfhrFMf
「…………」
 その沈黙は、果たして健二の降伏を意味するものだった。
 少しだけ見守って、卓朗は健二から離れた。
 健二はゆっくりと身体を起こすと、卓朗ともさとみとも目を合わせることなく、静かに
屋上から立ち去っていった。
 とにかくさとみはほっとしていた。
 妙な体験をしないで済んで、本当によかったと胸をなで下ろす。
 そして、
「ちんちん出しっぱなしだった」
 卓朗の言葉に今度こそ脱力して、さとみは屋上に転がった。
 
 礼儀上、一応身なりを整え直した卓朗が、さとみのそばで横になった。
 それは何げない動きだったが、さとみは反射的に自分達の関係について意識を戻してし
まっていた。
「健二君を突き放すのに利用しちゃってごめんね」
 そんなことを言ってしまう。
 卓朗の息遣いをすぐ近くに感じている。手を伸ばしたいけど、伸ばせない。
 指先がちりちりするのを感じた。
「俺もあいつを追い込みたかったんだよ。あいつをどうにかしないと、舞ちゃんのこと何
もわからないだろう?」
「そうね……」
378Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:38 ID:9KfhrFMf
 卓朗の言葉も、自分達の関係を明示しているように感じた。
 卓朗が本当に好きなのは舞、それが頭から離れない。
「健二君は、卓朗の生き方がうらやましいのかもね」
「あいつが? さとみと──」
 卓朗がおもむろに身体を起こすと、覆いかぶさって首筋を吸った。
「──こういうことができるからか?」
 同時に胸を制服の上から揉み込んでくる。
「やっ、卓朗」
 抗いながらも、身体にはすぐ火がついた。途中で放り出されたままなのだ。そこでさと
みは下着の状態を思いだし、顔を赤くして思わず身体を引いた。
 さっきまで下着をずらしただけで挿入されていて、そのまま降ろされて余韻にぼんやり
としていた間に、とめどなくあふれる愛液が布地の広い範囲を濡らしていた。
 少し冷たくなって気持ち悪かったそこが、あっというまに熱を帯びて粘った感触を返し
てくる。下着をどうしようかと、行為の後のことを心配する余裕もなく、甘い波が身体を
駆け巡り始めた。
「あっ……卓朗、早く、すませて」
 休み時間になってしまうとまずいということだろう。美沙が上がってきたりはしないだ
ろうが、と卓朗もうなずいて、
「涼しいところにしよう」
「ん……」
379Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:39 ID:9KfhrFMf
 卓朗がスカートの中に両手を入れて、両側から下着を引き下げていく。腰をあげてそれ
を助けていたさとみは明らかに股間で糸を引くものを感じて身悶えした。
 揃えた両足首から卓朗が下着をゆっくりと抜いた。
 卓朗は何も言わずにその下着を下に落とし、さとみに覆いかぶさっていく。限界まで愛
液を吸った下着に、羞恥に震えていたさとみは卓朗のそんなところにも温かいものを感じ
る。
 ふと気付くと、両脚を抱え込まされて、身体を持ち上げられていた。両脚はそのまま卓
朗の肩の上に乗っていた。
「またろくでもないこと実践しようとしてるでしょ」
「気持ちいいと思うぞ?」
「答えになって……」
 日陰になっている屋上の階段の裏に回り込んだ卓朗がさとみをそのまま壁に押しつけ、
一瞬さとみは息をつまらせる。卓朗が両手を抜いても、押しつけられた身体は空中にあっ
た。
 自分の身体の下で卓朗が手を動かすのを感じる。何をしているのかまるわかりで、さと
みは思わず表情を緩ませる。そして心をも緩ませて、聞いてしまった。
「卓朗は私のこと、好き?」
 口に出してからハッとなった。
 
 そしてそんなときに自分は裸の股間を卓朗の腹に押しつけている。顔が真っ赤になって
おさまらなかった。
380Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:40 ID:9KfhrFMf
「聞かせて」
 かろうじて言いながら、唇が震える。
「好きだぞ」
「私も、でしょ?」
 卓朗は、言わなければならないことを思い出した。
「…………うん」
「そっか」
「さとみ」
「私は、今だけだから、気にしないでいいよ……」
「俺はそうじゃない」
「ずっと好きでいてくれるの?」
「そうさ。美沙も亜子さんもおまえも、ずっと死ぬまでいっしょに暮らすんだ」
「…………」
 しばらくさとみは口を閉ざしていた。
 空を見たまま、まばたきを繰り返し、
「そんなことを考えてたのね」
「どう思う?」
「わかんない。でも今は……」
 せがむようにさとみは両脚で卓朗の頭を締めつけた。卓朗も話をやめて、壁に押しつけ
る力を緩め、すでに硬く屹立して先濡れしたペニスへ、さとみの身体を降ろしていった。
381Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:41 ID:9KfhrFMf
 さとみは脚の外側で卓朗の肩を強く押さえた。
 身体が下がっていくと同時に卓朗のペニスが膣内へ侵入してくる。堪らない圧迫感だっ
た。
 本当に、満たされていくのだ。
 大きく丸めた腰で、ペニスを根元まで受け止めると息苦しいほどだった。身体が垂直に
なっているせいで体重がそこにかかる。際限なく突き上げられる感覚にしびれた。
「あ……あ、う……」
 じっとしているだけで快感が噴き上がってきた。
 卓朗は動かない。さとみの目を覗き込んでいた。見つめ返しながら喘ぎ声をあげ、訴え
る。
「あ……あっ、はあっ、あああっ!」
 どんどん感覚が上昇していく。止まらなかった。
 わけがわからなくなって、さとみは声を振り絞った。
 髪を振り乱し、左右に振りたてる。肩を押さえた手が、爪を立て始める。快感が止まら
なかった。
「うあ、ああ、あああっ!」
 さとみは激しく膣を収縮させて、絶頂に酔った。締めても締めても、卓朗のペニスは強
く揺るぎがない。それを感じて心を弾けさせた。
 
 入れたとたんにイった、と言ってよかった。
382Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:42 ID:9KfhrFMf
 卓朗は、激しく荒いさとみの呼吸を妨げないように注意しながら、唇を何度も吸った。
 出来る限りさとみもそれに応え、舌を交えて求めあった。
「今のさとみ、かわいかった」
 卓朗の笑いに、さとみは真っ赤になって、
「は、早くしないと鐘が鳴るわよ」
「それじゃあ……」
 卓朗はわかってる、とゆっくりと動き始めた。さとみの息をつまらせないように斜め上
に押し込むように突き上げる。イッたばかりで感覚が乱れているさとみはでたらめに上昇
していく快感にのたうちまわった。
「いやっ、急がないで、ゆっくり」
「どっちなんだよ」
 いじめるように卓朗は腰の律動を強める。
 横になっているときのえぐられる感じより、押し上げられる圧迫感が鮮烈だった。
 さとみは背中を反り返らせて耐えようとしたが、壁に押しつけられた身体はまったく自
由にならない。強い刺激を逃がせないまま膣内の激流に悶えた。
 そもそも前からの刺激に慣れていない。そのうえ膣奥をここまで突き上げられるのは初
めてだった。イカないはずがなかった。
「あ、あ、あ、あああ…………ああっ!」
 卓朗がシンプルに動き続ける間に、またさとみは絶頂を味わっていた。
383Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:43 ID:9KfhrFMf
 膣内の収縮を感じているはずの卓朗だが、動きをかえって強くして、それに応えた。
「だめ、また……!」
 身体がイキ続けていた。
 自分が押しつけられている壁や卓朗の肩、髪と両手を暴れ回らせた。
 感覚が降りてこないので、悶え狂う。膣壁の動きが複雑にペニスをとらえ、卓朗もさと
みのあまりの感触に、耐え難い感覚に震えていた。
 限界まで激しく腰を上下させた。快感が爆発しようとしていた。
「学校だからさ……、最後口で、いい?」
{………………うん」
 お互いにかろうじて口にすると、卓朗はさとみをきつく持ち上げてペニスを引き抜いた。
 さとみが、愛液で濡れそぼるペニスを受け損ねて一度頬を滑らせた。快感に神経が持っ
ていかれている。
 手を添えてしっかりと次の瞬間にはくわえ込んでいく。頭を引いて舌でペニスの裏側を
なぞった瞬間に、卓朗が快感のあまり反射的に腰を引いてしまった。
「く、く……!」
 弾けた。
「んっ! んん……」
 顔面を叩く熱い感触に目を閉じながらさとみはペニスを再びとらえ、二度目三度目の弾
けるものを口の中に受け止めていった。口を満たすペニスのあまりの大きさと精液の苦さ
にむせ返りそうになりながら、舐め取って飲み込んでいく。
384Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:43 ID:9KfhrFMf
 小さくなっていくものを、最後まであやすように舌で転がして、吸った。甘い疼きがゆ
っくりと引いていく。膝をついたままで、卓朗の腰を抱き抱えると、深く吸い込んでいっ
た。
 
 制服のさとみが足元で自分のものを丁寧に舐めているのを、卓朗は感慨深げに眺め、思
い切ってその髪をゆっくりとなでていた。
 さとみがうれしそうに目を細め、より深くペニスをくわえ込むので、顔についていた精
液が卓朗のズボンと擦り合わされて、見事に汚れていた。
(げ……よく見たらシャツのおなかのところも……さとみのアレでびしょびしょだあ……
冷たくて気持ち悪い)
 一瞬情けない顔をした卓朗だが、さとみの舌の動きに反応して、ふたたびペニスを蘇ら
せていく。
 さとみが口の中でどんどん大きくなっていくものに、首の前後の動きを加えていく。
「うお」
 卓朗が声をあげると、さらに熱心になっていくようだった。
(時間はいいんだっけ?)
 そんな野暮な突っ込みを本当にする気は卓朗にはなかった。
 股間に走る甘美な疼きは何物にも勝る。予想できない舌の動きに感覚が振り回されるの
が意外と楽しかった。しばらくこらえて、それから耐え難くなったところで合図をする。
ペニスの痙攣するような動きに合わせてさとみが強く吸った。卓朗は顔をしかめて快感に
耐える。その瞬間に快感が爆発して、卓朗はさとみの口の中にあふれるものをことごとく
まき散らしていった。
 
385Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:44 ID:9KfhrFMf
 9
 
 さとみの舌が、射精を終えた卓朗のペニスをぐるりとなぞった。
 こぼさないように抜くと、口の中のものを排水口に吐き出して、
「ごめん、おいしくなかった」
 と言って、舌を出した。
 その舌の上にうっすらと白い物が残っていた。
 それを見ながら卓朗は首をひねる。
(おいしかったら飲むとかそういう問題なのか?)
 再び口に飲み込まれていく感覚にしびれ、
「なあ、今だけってどういうことだ?」
「パンツはけるようにしてあげるから、待って」
(あんまりされるとまた大きくなっちゃうぞ)
 舌の湿った感触に刺激されながら、卓朗はさとみの両耳を横に引っ張ってみる。
「いて!」
 さとみに噛み付かれてあわてて卓朗は腰を引いた。
「まったく進歩しないわね……」
 さとみににらまれながら、卓朗は急いで大事なものをズボンの中にしまい込んだ。
(いたずらが危うく股間に関わるところだった……)
 頭をかいている卓朗を尻目に、さとみは下着の行方を探す。
386Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:46 ID:9KfhrFMf
「えーっと……」
 すぐに見つけてつまみあげ、情けない声を出した。
「……どうしよう」
 びしょぬれで完全に冷たくなっているそれをうらめしそうに見る。
「便器に落としたみたいなつまみ方だな」
「あんたの責任よ」
「悪ノリしたのはお互い様だ、はっはっはっは! さとみは今日一日ノーパンデーだな」
「…………」
「ガムテープを縦に貼っておくとか。おい……投げるなあっ!」
 
 それから、二人は並んであおむけになって、果てしなく広がる青空を眺めていた。
 休み時間が過ぎて、次の授業が始まっていた。
 風が少し強くなっている。
「さとみ、ずっと喫茶店で働くのか?」
「ん……さっきの話し?」
「そうだ、だから今だけってなんだよ」
「慰めてもらったり、健二君と切れるの手伝ってもらったりしたけど、私たちつきあって
るわけじゃないよね」
「まあ……ね」
「私は今だけで、いいよ」
387Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:47 ID:9KfhrFMf
「本当に?」
「うん」
「それは……困る」
 卓朗がそう言って、空を見上げたままさとみの近い手を取った。
 さとみが少しためらってから握り返した。
 応えて、
「どうして?」
「美沙や亜子さんはさとみの代わりじゃない。さとみも美沙や亜子さんの代わりじゃない。
舞ちゃんの代わりでもない」
 会話は、とぎれとぎれだった。
 陽気のあまりに頭が少しぼんやりする。手と手をじゃれ合わせて心地よさに浸る。
 卓朗の言葉が心に入ってくれば、さとみはそれを反芻する。卓朗も、さとみの返事をゆ
っくり待っている。
「そうなんだろうね……」
 さとみは卓朗の自分を見るときの目を思い描いた。
 自分はその目を信じたがっている。
「とりあえず私は、うんとは言えない。こういうことも、やめなきゃね」
 卓朗の手をゆっくりほどいた。
 起き上がって制服の状態を確かめながら立ち上がる。
 さとみが階段の方に歩き出すのに合わせ、卓朗は起き上がった。
388Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:48 ID:9KfhrFMf
(おおっ、一瞬スカートの下からノーパンのお尻が見えたぞ……)
 こぎみよく動いていくさとみのスカートの尻を名残惜しそうに眺めながら、
(やっぱりさとみはさとみ、かあ……)
 卓朗は周りをきょろきょろと見渡した。残念ながら目当てのものはさとみがしっかり確
保してしまったようだ。
(ちくしょう。持って帰ろうと思ったのに)
 後を追うと、すぐにさとみに追いついた。
「さとみ、スカートめくっていい?」
「…………めくったら窓から落とすわよ」
 本当にやりそうな声だ。
「今授業中だけど、どうするんだ?」
「卓朗は?」
「保健室」
「だめよ、私が行くからあんたは教室に戻って怒られなさい」
「ちぇっ」
 ぐずる卓朗を追い払って、さとみはゆっくりと階段を下りる。
 心の拠り所になって欲しかった相手に能天気な未来計画を聞かされて、完全に気を削が
れてしまった気分だった。一階下るごとに気持ちが沈んでいく。
 保健室の扉の前で、目を閉じて気持ちを整える。
 
389Johimbin ◆elfdW/uSE2 :04/05/15 15:53 ID:9KfhrFMf
執筆に追いついてしまったので、この先は更新ゆっくりめになると思います。

なんかここのとこ占拠状態になってしまって、申し訳ないです。
個人的にはいろんな方のいろんな作品を読みたいです。
390名無しさん@ピンキー:04/05/15 16:20 ID:SqBNJEoN
更新乙です。
ゆっくりでも、納得いく作品を仕上げてくださいな。

所で……本当にハーレム作っちゃうんでしょうかねこの卓郎。
もしそうなら、さとみは脱落して欲しくないのですが。
391ダミアン(旧うほっ) ◆.lt5gYzbQ. :04/05/15 17:14 ID:5fJSEPZC
のぞみ

「あ、愛美さん・・・」
俺の目の前に横たわる愛美は、着衣を身に付けていなかった。
「天道さん・・・v」
何かを促す表情で俺のことを見つめる愛美・・・しかしすぐに、愛美は目を閉じる。
ほんのり桜色に染まった彼女の頬・・・
叶うことのない恋だと思っていた・・・。
しかし、今、愛美は現実に、俺の目の前にいる。
俺の手の届くところに、着衣をすべて取り払って寝ているのだ。
「天道さん・・・愛してます・・・v」
愛美のこの言葉が、発車のベルだった・・・。
俺の中で、理性がふっ飛ぶ・・・
俺は愛美の上に覆い被さるように抱きつき、耳元にそっと囁いた・・・。
「愛しているよ」
その言葉に愛美は大きく股を開いた・・・
「もう・・・我慢できません・・・」
どろどろにとろけそうなほどに、愛美の女は熱く、芳醇な香りを放っている・・・
俺ももう・・・我慢できない・・・
俺が我慢汁ほとばしる『のぞみ1号』を愛美の女体入り口に当てると、愛美の身体は
自動的に俺を中へと引きずりこんだ・・・
「あはあっ!」
俺はそのまま、勢いよく愛美に腰を押しこんだ。
直後・・・俺の『のぞみ1号』は博多駅に到着した・・・。
抜き取ると、愛美の女から白い乗客が次々と降りてくる。
愛美はあっけらかんとした表情で俺を見た。
「・・・もう・・・おしまいですか・・・?」
さすが俺の超特急・・・OTL

おしまい
392名無しさん@ピンキー:04/05/15 18:58 ID:gDycS+jC
>391
流石は新幹線だなw
393名無しさん@ピンキー:04/05/16 09:05 ID:tmDO3tFg
博多駅にハゲワラw
394名無しさん@ピンキー:04/05/16 11:55 ID:JDv4OG51
Johimbin氏もダミアン氏も乙です。
しばらく動かないと思ったら意表をついて動き出すから
油断できんのよねここはw。
395名無しさん@ピンキー:04/05/16 19:55 ID:XGfXCjQm
卓郎、いいなぁ。原作のハチャメチャな性格がしっかり出ている上に、かっこいいじゃないか。
昨今の優柔不断なだけの優しい男と違ってイイ!すごくイイ!
 
>391
速い…速すぎる!次世代新幹線以上だ!
396名無しさん@ピンキー:04/05/18 13:45 ID:4LSCP8Fp
きたいあげ
397名無しさん@ピンキー:04/05/18 14:10 ID:qY9SoZFi
>396
どんな作品に期待しているの?
398名無しさん@ピンキー:04/05/20 18:09 ID:BtD3maYU
咲耶ゲット!

・・・・・・ってスレ違いか・・・・・・orz
399名無しさん@ピンキー:04/05/22 18:59 ID:yX2gKIOy
んじゃ399ゲットォォ!
400名無しさん@ピンキー:04/05/22 19:59 ID:cjTAqn6X
400?
401名無しさん@ピンキー:04/05/24 00:35 ID:4YQLHUvD
横からすみません。
萌える画像を見つけました。
臭○の南綾香です。
ttp://pix2.tenten.thebbs.jp/1084732686/I1084732686-52.jpg

気の強そうな綾香先生が生徒の制服を着せられてという羞恥プレイを書いてくれる
職人さんはいないでしょうね。特殊な方向性ですからね^^
402名無しさん@ピンキー:04/05/26 19:03 ID:YBLt1frD
ネタ枯れっぽいので、エロゲ板の同級生スレで目に留まった文を引用

518 名前:名無したちの午後 投稿日:04/05/20 23:13 kSq4tCSl
>516
DOS版と比べてよく言えば現実的、悪く言えばやたらとウエット。

SS書こうと思いたち、復習をかねて積んでたWin版をやったらば
おかげでかなり書く気がなえた。

------------------------------------------------------

これって、ここでよし子先生陵辱モノの構想を書いていた >195氏の

>DOS版しかやったことがないので、積みっぱなしのWin版を崩してから

と微妙に重なるのだけど、やはりもう読めないということだろうか?
403名無しさん@ピンキー:04/05/27 11:29 ID:yX2KkXeI
初めてのセックス

学校の授業を終え、よし子先生は学校から家へ帰ってきた。そして、マイハウスで、シャワーを浴びた。
よし子先生は風呂場の中でオナニーをした。
「あん!いっちゃう!」
数分後、よし子先生は風呂から上がり、1人エッチを開始した。
「あん・・気持ちいいわ!これなら卓郎君とセックスできる!」
その時、男が部屋に侵入した。
「強盗だ!・・・おう!」
男はよし子先生の裸を見て感激した。
「こんな綺麗な女の裸をみれるなんて生きていてよかった。よし!」
男はよし子先生の眼前で全裸になった。
「何してるんですか!?」
「決まってるだろ!?セックスするんだよ!うりゃ!」
男はよし子先生の膣の中にペニスを突っ込んだ。
「キャ!?」
「出すぜ!」
「止めて!私には好きな相手がいるの!・・ああ!ダメ!いっちゃう!あん!ああん!!」
男はよし子先生の膣に大量の精液を流し込んだ。そして、よし子先生はこの男と永遠にセックスをし続けた。
「もっと!もっと!!出して〜!!」
「分かった・・」
男はよし子先生を妊娠させてしまった。
404名無しさん@ピンキー:04/05/27 16:30 ID:cu746Qqq
>>403
俺がこの1週間で読んだSSの中で1番「面白かった」ことは間違いない。
403は神というより唯一ネ申。
405名無しさん@ピンキー:04/05/28 00:35 ID:vr7Xy7tJ
>>403
これネット上のダメなSSスレに貼ってあったやつのコピペだろ?
406名無しさん@ピンキー:04/05/28 08:35 ID:HnjGX/ZE
コピペとは言え、邪神の力はすごいな。鳥肌が立ったよ。
407ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/01 18:11 ID:JQrKTpF3
白昼夢(1)

「行ってくるよ、美沙。」
玄関先で靴を履いて、竜之介が立ち上がった。
「ちょっと待って。」
美沙も立ちあがると、そのまま竜之介のそばに寄ってきた。
「何か忘れてない?」
そう言って美沙は竜之介の顔に、自分の顔を近付けた。そして、目を閉じて、唇をすぼめると、
彼女の顔がほんのり上気する・・・。
「仕方ないなあ・・・ほら!」
竜之介は唇をそっと美沙の顔に押しつける。
「ふふ、正解♪」
今度は美沙が、竜之介に唇をを重ねると、竜之介はにっこりと微笑んだ。
「じゃあ、今度こそ、行ってくるよ。」
「行ってらっしゃい、あなた。」

美沙は今、幸せの絶頂にあった。
親友である美穂の引越し先で知り合った竜之介と恋に落ちた美沙。
もうどうしようもないくらいに、頭の中も、心の中も、竜之介のことでいっぱいになってゆくのが実感できた。
この男に優しく包まれて、かつての苦い恋の痛手も、ようやくいい思い出として割り切って考えることができるようになった。
そして竜之介も、この勝ち気だが優しく、そして身も心も美人である美沙に惹かれていった・・・。
ときには喧嘩もするけれど、二人の想いはますますつのるばかり・・・。
そして二人は、とうとう結婚式を挙げた。
紙切れ一枚の、少し寂しい結婚式。
竜之介は事あるごとに、美沙に謝った。
「ごめん。俺がもっとしっかりしていれば、素敵な結婚式を挙げられたのに・・・。」
しかし、そんなことは美沙にはどうでもよかった。
どんな豪勢な式よりも、今、竜之介と一緒にいられることのほうが、何よりも幸せだから・・・
408ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/01 18:24 ID:JQrKTpF3
白昼夢(2)

竜之介を見送った後、美沙は部屋の鏡台に映る自分の顔に向かって、こう叫んだ。
「美沙っ!この幸せ者!」
美沙はふっと笑みを漏らした。
「あっ、もうこんな時間!赤ちゃんにミルクをあげないと!」
ベビーベッドに横たわる、竜之介と美沙の愛の結晶・・・
つぶらな瞳で美沙の姿を確認すると、嬉しそうに笑った。
「さあ、今ごはんにしますからね〜。」
優しく抱き抱えると、美沙は母性あふれるふくよかな胸を出して、赤ちゃんの口に柔らかな
乳首を差し込んだ・・・。
(ことわっておくが、授乳期の女性の胸はいくらか大きくふくらむものなのだ。よって、美沙は胸なかった
んじゃ・・・?とかいう突っ込みはお断りw)
己の生のために、必死になって母のおっぱいを吸う我が子に、美沙はふっと微笑みかける。
(お父さんみたいに、元気にたくましく育ちますように・・・)
409ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/01 18:46 ID:JQrKTpF3
白昼夢(3)

赤ん坊が再び眠ると、美沙はベビーベッドにそっと赤ん坊を寝かせた。
「さて、お掃除にお洗濯、やることがいっぱいあるのよね〜!今日もがんばるぞ!」
美沙は大きく伸びをしたあと、腕を振り回して力こぶを作った。

やがて・・・

ピンポーン。
玄関のチャイムが鳴る。
「あら、誰かしら・・・?」
美沙は立ちあがり、玄関のほうに足早に歩いた。
「は〜い、どちら様ですか〜?」
美沙はドアの覗き窓から相手を確認した。
(た、卓郎・・・!?)
ドアの外に立つその男は、美沙のよく知る人物だった・・・。
卓郎・・・。かつて、美沙の恋人だった男・・・。
「よう、美沙。いるんだろ?開けろよ。」
ここで初めて、美沙は自分の過ちに気がついた。
声を出してしまったために、自分の在宅を相手に知らしめてしまった・・・。
美沙はばつが悪そうにドアを開けた。
「あら卓郎君・・・どうしたの?」
美沙はわざと他人行儀に、卓郎を君づけ呼ばわりしてみた。まるで、もう自分とは関係ないということを
己に言い聞かせるかのように・・・
「久しぶりだな、美沙。」
卓郎が口を開くと、美沙も口を開いた。
「で、何の用なの?」
「お前に話があって来たんだ。」
美沙はしばらく考え込むと、ドアを大きく開けた。
「上がんなさいよ。」
こうして美沙は、卓郎を部屋の中へと招きいれた・・・
410ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/01 19:21 ID:JQrKTpF3
白昼夢(4)

座布団の上に、卓郎が腰を掛けると、美沙はお茶を持ってきた。
「悪いな。」
「まあ一応お客様だからね。で、何の用よ?」
いきなり卓郎は美沙の両肩を掴んだ。
「美沙!俺と、よりを戻して欲しい!」
本当にいきなりだった。
美沙があっけに取られている間に、卓郎の唇が、美沙のそれを塞ぐ・・・。
何とか唇を引き離すと、美沙はおもいっきり卓郎の頬を打った。
「何するのよ!」
がくがく震えながら涙目で腕を突き出す美沙に、卓郎はなおも寄りかかってくる。
美沙はありったけの力を込めて、卓郎を突き飛ばした。
「やめなさいよっ!あたしはもう、あんたの物じゃないんだからっ!」
「そうだ。美沙は物じゃない。少なくとも、俺にはわかってるよ。だから、どうか、俺の元に戻ってきてくれ!」
「あ、あのねえ・・・。いいこと?私はもう、人妻なの。それに、私は、夫を愛しているの。だから、ごめんなさい・・・。」
その一言に、卓郎はショックを受けたようだった。
「そ、そんな・・・俺はお前の為に、貞操をしっかり守りつづけているというのに・・・!」
美沙は呆れた顔で卓郎を見た。
「うそおっしゃい!あたし、知ってるんだから。あたしと付き合ってる時に、舞やさとみにも手を出してたってこと。」
「ちっ・・・、ばれたか・・・。でも、本当に愛しているのは、お前だけなんだ。」
「あたしは違うわ。あたしが本当に愛してるのは、今の夫・竜之介くんだけよ。」
卓郎はじっと美沙を見つめた。
「お前・・・、変わったな・・・。昔は、俺だけを愛してくれていたのに・・・。」
「女は変わるものよ。」
やがて、卓郎はがっくりと肩を落とした。
「そうか・・・、お前はもう、他の男のものなんだな・・・。ははは・・・。俺って、馬鹿みたいだ・・・。
お前ほどいい女には、もう二度とめぐり合えないというのに・・・」
卓郎の涙を、美沙は初めて見た・・・。後悔しているのだろう。美沙と、別れたことを・・・・・・。
「もう、遅すぎたわ・・・・・・。」
411ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/01 19:32 ID:JQrKTpF3
白昼夢(5)

「美沙・・・わかった。もう帰るよ・・・。」
卓郎の涙に、思わず心動かされる美沙だった・・・。
「卓郎・・・・・・。」
卓郎は立ち上がった。そしてがっくりと肩を落として、玄関のほうへと戻っていく・・・。
「卓郎!・・・待って!」
「・・・・・・美沙?」
美沙は卓郎に向かって、一瞬スカートをめくって見せた。
「・・・・・・一回だけなら、いいよ・・・・・・。でも、これで最後よ・・・・・・。」
「美沙・・・・・・」
瞬時に、卓郎は美佐を抱きしめた。
昔懐かしい、美沙のぬくもり・・・
「わかった、美沙・・・これで最後だ・・・」

後編へ続く。

すみません。誠に勝手ながら、前・後編に分けて投下させていただきまつ。
取りあえず前半はここまで。
412名無しさん@ピンキー:04/06/01 20:30 ID:e0wRjr0k
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
この後、卓郎が寝取るのかわからないけど
大いに期待してますヽ(´ー`)ノ
413名無しさん@ピンキー:04/06/01 22:04 ID:1D4T+9kN
>>407-411
イイヨイイヨー
ここはうまい人が多いね。
414名無しさん@ピンキー:04/06/02 01:49 ID:EcTqQVwd
男の側が貞操を守り続けてどうする…

コーヒー吹いてしまいましたw後編もガンガレー
415名無しさん@ピンキー:04/06/04 09:22 ID:xCoo98h0
>414
でも、そこが卓郎らしい物言いではある(笑)

マタロウって同級生のキャラだったっけ?
416名無しさん@ピンキー:04/06/04 17:11 ID:0sL8l/q1
>マタロウって同級生のキャラだったっけ?

そうでつ(w
417名無しさん@ピンキー:04/06/05 01:32 ID:6O71wUGH
青い小部屋の中身が見えなくなっているのって、うちだけ?
418名無しさん@ピンキー:04/06/05 02:01 ID:dETMJ7q6
>>417
そう言う事はここに書かないようにw
今は見れると思いますよ。
419ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/06 09:06 ID:dshlwlOX
続き書いてる途中だけど、やっぱり和姦じゃなくてゴカーンのほうがよかったかなあ・・・?
と思ってしまった。
420名無しさん@ピンキー:04/06/06 16:38 ID:gizVLWJx
和姦でお願いします。
421名無しさん@ピンキー:04/06/10 15:24 ID:5tgE8d+a
ho
422名無しさん@ピンキー:04/06/11 20:16 ID:vddDPf9I
★ゅ
423ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/12 12:42 ID:lX3DO2XB
白昼夢(6)

むぎゅっ!
卓郎が抱きしめると、美沙の身体は熱く火照っていた・・・
卓郎の身体に伝わる、美沙の大きな心音・・・
(美沙・・・、久しぶりの俺の感触に、もうこんなに・・・)
興奮しているのだろう。卓郎はそう思った。
そのとき、美沙はふと顔を反らした。そして目を閉じた。
(竜之介くん・・・ごめんなさい。今日一日、今日一日だけだから・・・)
卓郎の動きが止まった。
「どうしたの、卓郎?好きにしていいんだよ?」
卓郎は美沙を離した。そして立ち上がった。
「やめだ。」
「えっ?卓郎・・・?」
卓郎の暗く沈んだ表情の意味が、美沙にはわからない。
「ど、どうしたの卓郎?」
そのまま玄関の方に歩き出す。そして靴を履いた。
「もう2度と来ないよ。じゃあな。」
バタリ。ドアの閉まる音がした。

「た、卓郎・・・一体どうしたの?」
美沙は呆然として玄関のほうを見つめていた。
424ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/12 12:43 ID:lX3DO2XB
白昼夢(7)

帰り道、卓郎は泣いていた。
久しぶりに抱いた美沙は、もう完全に別の男のものになっていた。美沙は自分では気づいていないが、
卓郎は敏感にもそれを感じ取っていたのだ。
「もう、戻らないんだな・・・」
周りの人達が、変な目で自分を見ている。大の男が、何を泣いているのかと。
卓郎自身もそう思った。
だが、卓郎は、自分の人生のすべてを捧げても惜しくはない、大事な人を失ってしまったのだ・・・。
(もう恋なんてするもんか・・・)
卓郎はいつまでも泣いていた・・・。

美沙は玄関先でへたりこんでいた。
「そ、そんな・・・!あたしの、この火照った身体は、どうしてくれるの・・・?」
股間から熱い汁を垂らしながら、美沙は呆然としていた。
「やだ!もうびしょびしょ。シャワー浴びてこよう。」
美沙は立ちあがると、シャワー室に向かった・・・
卓郎の想いは、まるで彼女には伝わっていなかった・・・

おしまい
425ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/12 12:51 ID:lX3DO2XB
期待してくださった皆様、スマソ。
卓郎の性格を考えると、何となく途中でやめてしまいそうな気がしたので、こうなりますた。
かといって、卓郎は絶対にゴカーン出来るタイプではないし・・・
(前にゴカーンのほうがよかったかなあ?とは書いたけどw)
しかし、我ながら何と腰砕けな内容だろう・・・OTL
426名無しさん@ピンキー:04/06/12 19:06 ID:MwxKUPMv
読者に迎合して妥協するよりも己の道を貫くのもいいだろうさ。
俺はこの手の過疎気味のスレには何か作品書いてくれるだけでも大感謝だよ。
427名無しさん@ピンキー:04/06/12 21:17 ID:u0WzIavg
主人公の性格からして確かに無理矢理凌辱にはならない気がする。
寸止めというのもひとつのあり方なのでは。
凌辱ものは星の数ほどあるのだから。
428名無しさん@ピンキー:04/06/13 02:53 ID:grR/N+a7
下級生2がようやく発売日決定か
429ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:10 ID:6Iaa2/3R
投下前の注意書き

・陵辱です。ご注意ください。
・とくに前半4レスはかなり痛いネタが入ります。嫌いな人はスルーしてください。
430ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:11 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(1)

「いやっ!」
友美はおもいっきり芳樹を両腕で突き飛ばした。
「くっくっく・・・よせよ友美。お前はもう、僕の持ち物なのさ。さあ、観念するんだ。」
「やめてよっ!そんな汚らわしいもの・・・」
「友美・・・この間、言ったじゃないか。『芳樹くん、愛してます』と・・・」
その巨体をぶるぶる震わせて、なおも芳樹が友美に乗りかかろうとする・・・
「た、確かに言ったけど・・・でも、それとこれとは話が別です!芳樹くん、あなたのは
『真性包茎』っていって、女の子が嫌がるものなの。だから、直すまでは絶対にダメ!」
「くっくっく・・・きっついなあ。そんなに待ちきれないよ。友美、おとなしく・・・ぐぉっ!」
反動をつけた友美の強烈なタックルに、芳樹は思わず尻餅をついた。
「何だ・・・やる気まんまんじゃないか・・・ぬぉっ!」
芳樹のお腹の上にまたがった友美は、そのままグレイシー柔術ばりのマウントポジションからのパンチを繰り出す。
「ぐおっ!ふおっ!ぬおっ!」
「やめなさいって!言ってるでしょ!ちゃんと!直して!からに!しなさい!」
どかっ、どかっ、どかっ!
芳樹の顔面が、次第に青あざ、血豆だらけになってゆく・・・
「き・・・・・・きっついなあ・・・・・・」

翌朝・・・

「おはよう、芳樹く・・・ん?」
唯と竜之介が声をかけてきた。
「ど、どうしたの?その顔・・・」
「やあ竜之介くん、唯ちゃん・・・今日もいい天気だね・・・ふぅ」
ところどころにばんそうこうを貼った芳樹の顔は、見るからに痛々しかった・・・。
「お前・・・ただでさえひどい顔が、ますますひどくなってるな。」
「ちょっとお兄ちゃん・・・もう・・・。でも何かあったの?よかったら、私達に話してみて。」
「実は・・・」
431ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:12 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(2)

「そう・・・友美ちゃん、そんなこと言ったんだ・・・」
唯は腕組みして考え込んだ。
「でも・・・、友美ちゃんの言うことが正しいと思うよ。芳樹くん、女の子の身体って、
男の人が思ってるよりもずっとデリケートで、女の子特有の病気とかも多いの。生殖器
関係の病気は、特にね・・・。だから、芳樹くんも少しは友美ちゃんのことを考えてあげて。
ねっ?」
「そういえば唯もあの日にはよくヒステリーを起こすよな。」
「もうっ!そこで余計な茶々を入れないの!・・・とにかく、芳樹くん。友美ちゃんはあなたの
ことに関してはかなり妥協している部分があると思う。だから、芳樹君も少しは妥協してあげても
いいんじゃないかなあ?」
「そ、そうかなあ・・・でも・・・きっつぃなあ・・・」
「芳樹、この際、お前も男を見せてみろよ。はっきり言って、友美は、お前なしでも充分生きていけると
思う。そんな彼女がお前のことを好いてくれてるんだぜ?この機会を逃したら、友美はお前から離れていく
ばっかりだろう。せっかくあんなにいい女を捕まえたんだ。それをどうするかはお前次第だと思うがな。」
意外に親身になって答えてくれる二人に、芳樹は素直に微笑んだ。
「・・・きっつぃなあ・・・でも、考えてみるよ・・・ありがとう・・・」
「がんばれよ!」

その週の土曜日・・・
芳樹は、病院の泌尿器科にいた。
「長岡さん、長岡芳樹さん。どうぞお入りください。」
芳樹が診察室に入ると、いたのは男の先生だった・・・。
「ふむ。これは・・・かなりの重症だね。わかった。来週、手術の予約を取ろう。」
432ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:13 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(3)

一週間後、芳樹は診察台の上にいた。
どきどき・・・芳樹の鼓動が、室内に響き渡るかのように大きくなる・・・
(一体何が起こるんだろう・・・?)
「では始めるよ。」
一瞬、芳樹の一物が、ひやりとした感触に襲われた。消毒のためのアルコールを塗っているのだ。
「せ、先生・・・冷たいです・・・」
「少しぐらい我慢しなさい。さて・・・、では今から麻酔を打つから、我慢するんだよ。」
(どのくらい痛いのかな・・・?)
芳樹がそう考えた直後・・・
「うおわあああああっっ!!!」
急激な激痛が、芳樹の一物を貫いた。
「こら、暴れない!」
「ひいいいい・・・・・・・・・・・・・・」
しかし、その痛みはすぐに消えた。
「どうだ、痛いかね?」
「何がですか?」
「今、君のをおもいっきりつねっているんだが。」
「いえ、何にも感じないんですけど・・・。」
「そうか。よし、始めよう。」
1時間ほど寝ていただけで、芳樹はすぐに解放された。
「2週間後に抜糸するから、毎日消毒するように。」
芳樹は受付で化膿止めの薬と消毒用の塗り薬ををもらった。
「じゅ、十万・・・・・・はぁ」
あまりの金額に、芳樹は目を剥いた。
しかし、分割払いが可能なことと、真性で保険が効いたこと、また町の一般の泌尿器科であったことは、
幸いであった・・・。
433ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:14 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(4)

「おはよう、芳樹くん・・・」
友美がいつものように部屋に遊びに来たとき、芳樹は部屋で本を読んでいた。
「何読んでるの?」
芳樹は何も答えなかった。いや、答えられなかった。
「あら、歴史小説・・・珍しいわね、芳樹君が、こんな本読むなんて・・・」
「・・・・・・。」
芳樹は何も答えない。
股間の激痛を耐えるには、そうするしかなかったのだ。
いきなり露出した亀頭が、外の刺激に耐えられるようになるまでの2週間、芳樹には勃起することさえ
許されなかったのだ。
「ねえ、芳樹くん・・・どうしたの?さっきから黙って・・・」
「う、うるさいなあ・・・出てってくれよ・・・」
芳樹には言えなかった。自分が、包茎手術を受けたことなど。照れているのだろうか・・・?
「ねえ芳樹くん、何かあったの?よかったら、私に話して、ねっ?」
「・・・今日は誰とも会いたくないんだ・・・悪いけど、帰ってくれないか?」
「・・・そう・・・わかった。でも、まさか・・・私を嫌いに・・・?」
「・・・そんなことはないけど・・・でも、僕を好きなら、今日のところは・・・」
「うん。ばいばい。じゃあ、また今度ね。」
芳樹は辛かった。
友美ほどのいい女を、黙って帰す手はない。しかし、友美をあまりに自分に近付けすぎると、勃起してしまう
危険があったのだ。
(・・・まあいい。しばらくの辛抱だ・・・)
そして月日は流れた・・・
434ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:15 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(5)

卒業式が終わり、みんなが体育館から教室へと戻ってきた。
そして、クラスに全員がそろったのを確認すると、友美が教壇に上がった。
「本日は皆さんに、大事なお話があります。」
友美の声が教室に響くと、皆は一斉に前を向いた。
(何が始まるんだろう・・・?)
竜之介と唯も、前の友美の方を向いている。
友美のすぐ脇には、大きな長机が二つ並べられていた。
「では長岡芳樹君、前へ来てください。」
「な、何かなあ・・・?」
友美が芳樹を呼ぶと、芳樹は友美の横に並んだ。
「では芳樹くん、その机の上に横になってください。」
芳樹の体重だと、机一つでは机のほうが壊れてしまいかねない。だから二つ並んでいるのだ。
芳樹が横になると、友美は教壇の上で言葉を続けた。
「実は、私は芳樹君と約束したんです。もし、芳樹君がきちんと包茎手術を受けたならば、そのとき
こそ私の処女を捧げると・・・。」
いきなりな彼女の告白に、クラスのあちこちからざわめきが起こる。
「そこで、今日この場で、皆さんに証人になってもらいます。それでは・・・」
友美はそう言うと、寝転がっている芳樹のズボンのジッパーを開けた。
「うわっ!水野、やめろっ!」
「きゃあっ!友美ちゃん、やめてっ!」
ほとんどの女子と、男子の大半が顔を手で覆う・・・しかし竜之介は、じっと芳樹を見ている。
「ダメよ、皆さん、ちゃんとこっちを見てください!」
友美は中から芳樹の男根を引っ張り出した・・・。
「おおおおおおおっ!」
クラスの男子から、歓声が沸きおこると、顔を手で覆っていた女子たちもおそるおそる芳樹を見た。
見事なまでに、上に向かってそびえる芳樹の一物は、亀頭がみごとに露出していた・・・。
「芳樹くん・・・v」
思わず友美はほおずりした・・・。
435ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:17 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(6)

「や、やめろ!水野!思いなおせ!」
目の覚めるような美人の友美と、絶世の醜男である芳樹・・・。
反対の声が上がるのは、ごく自然なことだった。
しかし、そんな声は、今の友美には届かない。
そして芳樹がその姿勢のまま言った。
「な、なあ・・・友美・・・もういいだろ?僕も・・・恥ずかしいんだ・・・。」
しかし友美は耳を貸さずに、再び教壇の上に立った。
「皆さん。芳樹君は約束を守ってくれました。だから、私も約束を守ります。」
そう言って、友美は自分の腰に手を当て、止め具を外した。
次の瞬間・・・
はらり。
スカートが下に落ちると、クラスの男子から歓声が、女子から悲鳴が沸き起こった・・・。
スカートの下には何も履いてなかった。友美のやや濃い目の陰毛が、クラスメートの面前に
さらけ出された・・・
そしてそのまま友美は芳樹の寝ている机の上に上がる。
「皆さんも、もっと近くに寄って、見てください・・・。」
「と、友美・・・何も今ここで・・・」
「いいえ、あなたが約束を守ったんだもの。私も約束を守るわ。」
「だ、だから、ここでしなくても・・・うわっ!」
友美はいきなり芳樹の上にしゃがみこんだ。そして、芳樹の一物を握ると、その上に自分の性器を当てる。
「じゃあ行くわよ!」
友美の顔がいきなり真っ赤になる。
「んんんんん・・・・・・」
「や、やめろ!水野!早まるなあ〜っ!」
「友美ちゃん、やめてえーっ!」
クラスに怒号と悲鳴が響く中、友美の腰は、次第に落ちていった・・・
436ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:38 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(7)

その瞬間、クラスメート全員の頭は、真っ白になった・・・。
友美の破瓜の瞬間を、まさかこんな形で見ることになろうとは、誰が予想できただろうか?
「うああっ!」
耳をつんざくばかりの、友美の悲鳴。
「うおおっ!」
芳樹も、生まれて初めての快感に、思わず声をあげた。

竜之介は、かぶりつきで見ている・・・。
「す、すげえ!みんな、見てみろよ!・・・完全に、入っちまってるよ・・・」
他のクラスメート達もおそるおそる二人の結合部を覗いてみた。
芳樹の一物は、完全に友美に捕らえられていた・・・
根元まで埋まった結合部から、わずかな血と、大量の透明な液体が吹き出している・・・
やがて、芳樹を捕らえているその穴が、上下に動き出した・・・

「ああっ!いっ!痛い!ひいっ!」
信じられなかった。
口では盛んに痛みの声を上げている友美。
しかし、動いているのは、友美のほうだった。
芳樹の上で、激しく腰を動かすたびに、悲鳴をあげる友美・・・
「ねえ、お兄ちゃん・・・」
「どうした、唯?」
「これが、俗に言う『淫乱』ってやつなのかなあ?」
「・・・そうかもな・・・」
そして、友美の下で、芳樹も悲鳴を上げる・・・
「ひい、ひい、ひい・・・」
437ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:54 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(8)

「こら芳樹!お前も下から突き上げろ!」
竜之介のアドバイスに、芳樹は反応した。
「竜之介くん?・・・わかった。・・・それっ!」
芳樹の下からの突き上げに、友美は一瞬、宙に浮いた。
「あひっ!?」
初めて友美の膣に、自分以外の力が加わった・・・
「ひゃああっ!」
友美は身体をのけぞらせながら、よだれをだらだら流した。
上からも、下からも・・・。

いきなり、友美の身体が再度大きくのけぞった。
「友美ちゃん!?」
そのまま、友美は芳樹の身体の上に崩れ落ちた・・・
もう身体に力が入らない。ただ、芳樹の首筋を抱き寄せることしか出来なかった・・・。
皆は呆然としていた。
友美の破瓜から、アクメの瞬間までを、まざまざと見せつけられたのだ。
しかもその相手が、こともあろうにあの芳樹・・・
複雑な思いだった・・・。
438ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/14 22:59 ID:6Iaa2/3R
処女喪失(9)

やがて、友美は身体を起こした・・・。
「ねえ、芳樹くん・・・」
「な、何・・・?」
「いったいどうするつもり?私の中に・・・ほら・・・」
友美は股を大きく開いて、性器を指で広げて見せた。
次の瞬間・・・
どろっ。
白い粘液が大量に膣から溢れだしてくる・・・
「こんなにたくさん出しちゃって・・・。」
「・・・・・・。」
「責任、取りなさいね。」
友美は妖しげな笑みを浮かべた。
「うううう・・・・・・」
泣きだす芳樹。
「まさか、逃げようなんて、思ってないわよね?」

「芳樹のやつ、もう尻に敷かれてるのか・・・」
竜之介は二人のやり取りに思わず笑った。
しかし、まさか自分も尻に敷かれることになろうとは、今の時点では竜之介は気づかない。

おしまい
439名無しさん@ピンキー:04/06/14 23:22 ID:DvCZoxo6
なんと…友美に絶句…
440名無しさん@ピンキー:04/06/15 07:37 ID:IY7n/t3N
友美ってパイパンじゃなかったっけ
441名無しさん@ピンキー:04/06/15 19:21 ID:WkFDEgSw
>>440
そうだYO
442名無しさん@ピンキー:04/06/15 20:41 ID:gvTrFDR5
そうだったか?
ソースキボン
443名無しさん@ピンキー:04/06/15 21:10 ID:WHKvYwT3
同級生2やればわかる
444ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/15 21:36 ID:gYy+XEdi
>>435
×スカートの下には何も履いてなかった。友美のやや濃い目の陰毛が、クラスメートの面前に
 さらけ出された・・・
       ↓
○スカートの下には何も履いてなかった。友美の腹部の下にある割れ目を見て、またクラスメート達の
 ざわめきが起こった。
 「す、すげえ!水野のやつ、パイパンだったのか・・・」

で差し替えをおながいしまつ・・・OTL
445名無しさん@ピンキー:04/06/15 21:53 ID:Kbp2cdjK
>>444
そんなヘコむこたないよ。
昔の作品って本当に忘れちゃうもんなんだよね。
俺の場合は原作ろくに知らずにやらかす場合も度々だね。
446名無しさん@ピンキー:04/06/16 06:18 ID:R0sp7Cbn
しかしなぜ友美はパイパンだったのだろう・・・?
パイパン信仰でもあったのかな?
447名無しさん@ピンキー:04/06/16 11:28 ID:aqxQOLhS
同級生1のくるみもだっけ?
小説版のみだったかもしれんが。
448名無しさん@ピンキー:04/06/16 12:38 ID:K369cz9w
陵辱って…てっきり芳樹→友美かと思ったYOー
は、反対だったとは。GJです!
449名無しさん@ピンキー:04/06/18 04:09 ID:HWKDowgA
保守
450名無しさん@ピンキー:04/06/19 01:49 ID:b7PcCrHo
友美タン(・∀・)イイ!
451ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/20 19:19 ID:pIZxtv3J
今日は何の日?(1)

「美佐子さん・・・・・・。」
「あら、竜之介くん、どうしたの?」
美佐子が竜之介の正面に立つと、竜之介はじっと美佐子を見つめる・・・
「・・・美佐子さん・・・」
「何?だから、どうしたの、竜之介くん?」
いきなり竜之介の両腕が美佐子の腹部の脇に伸びると、竜之介は美佐子の服を一気に首のあたりまで
まくり上げた。
「きゃっ!な、何をするの!やめなさい!」
だが、次の瞬間・・・竜之介は美佐子のブラジャーの中に両手を滑りこませた・・・
ぱちんっ!
大きな美佐子の胸を収めているブラジャーの中に、竜之介の手の厚みが加わり、ブラジャーのホックが
壊れて外れた・・・
「や、やめなさいって・・・言ってるでしょ・・・どうして・・・?」
竜之介のたくましい手のひらに揉まれると、美佐子の瞳は次第にうつろになってゆく・・・
「りゅ・・・竜之介・・・くん・・・やめ・・・あ・・・」
やがて、親指と人差し指が鮮烈な赤色の突起をつまむと、その指は突起をこねくりまわす・・・
「い・・・あ・・・あん・・・竜之介くん・・・」
竜之介の顔が次第に胸に近づいてくると、今度は生温かく湿った竜之介の下が、美佐子の赤いつぼみを
転がした・・・
ちゅっ、ちゅうっ!ちゅく!ちゅう〜っ!
竜之介の口が卑猥な音を奏でると、美佐子の胸に懐かしい感触が蘇る・・・
(こ・・・これは・・・もう18年前にもなるのね・・・唯におっぱいをあげてた、あのときの・・・)
もう出ないと思っていた、美佐子の乳白色の液体が、その敏感な乳首を濡らし始めた・・・
そのわずかに出てきた液体を、竜之介は吸い取った・・・。
「これで・・・唯は、大きくなったんだ・・・」
いつのまにか横になっている美佐子と竜之介・・・そして竜之介は、立ちあがって美佐子の顔の上に仁王立ちになる・・・
「俺の息子も、こんなに大きくなったよ・・・」
パンツを脱いだ竜之介の股間に、隆々とそびえる男のシンボルが、まるで活火山のようにいきり立っていた・・・
452ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/06/20 19:20 ID:pIZxtv3J
今日は何の日?(2)

「美佐子さん・・・」
竜之介はそのまましゃがみ、美佐子のスカートを一気に引きずり下ろす・・・
ショーツも一緒に下ろされた美佐子の股間・・・
今は亡き、夫だけしか迎え入れたことのない、大人の女性器が妖しくぬめりながら、まるで竜之介を誘うかのように
光っていた・・・
「美佐子さん、俺も、美佐子さんに、ミルクをあげるよ。いっぱい飲んでね。」
「な、や、やめっ!きゃああっ!」
竜之介は美佐子の女に自分のいきり立つシンボルをあてがうと、ゆっくりと中に突き入れていく・・・
「あああああああ・・・・・・」
もう10数年も昔に味わった、男の感触に、美佐子は身体を震わせた・・・
「ぐおおおっ!す、すごい・・・これが、これが・・・美佐子さん・・・」
竜之介を味わい尽くすかのように、ぐいぐい搾り上げるものすごい膣圧・・・
「美佐子さん・・・こんなにすごいなんて・・・俺・・・もうミルクが出そうだ・・・」
びゅくん!びゅくん!びゅくん!
唯を仕込んだあの日と同じ、あのお腹を満たす熱い想い・・・
「りゅ、竜之介くん・・・どうして・・・?」

美佐子は、竜之介と二人、並んで横になりながら先ほどまでの行為の余韻に浸っていた・・・
「美佐子さん、今日は何の日か知ってる?」
「あら、何の日だったかしら・・・?」
「今日は、『乳の日』だよ。」
あまりにも突然のくだらない駄洒落。
しかし、そんな駄洒落を真顔で切り出す竜之介が、美佐子には愛しかった・・・
「竜之介くんったら・・・ふふふ・・・」
甘える竜之介の顔を胸に抱いて、美佐子は微笑んだ・・・

おしまい
453名無しさん@ピンキー:04/06/20 20:36 ID:qEHlVFgo
美佐子タンって何カップ?
454名無しさん@ピンキー:04/06/22 20:39 ID:12nbQ3pc
Johimbin氏の続きがそろそろ読みたくなってきた。
1ヶ月過ぎちゃったけどまだ書き貯めてるのかな?
455名無しさん@ピンキー:04/06/22 21:46 ID:OGus7xXK
>>452
乙です!
456火焔木:04/06/23 21:25 ID:1un1r9qz
 助手席のウィンドウに、雫が顫動しながら横に這っていって軌跡を描いてゆく。
いつ切れてしまうのかしらと、芹沢よしこは目で銀の一条を追っていた。外は雨曇りで、
硝子越しの街並は、特殊な映画フィルムかなかのような残銀が散らばっている。
 車内は粋な音楽も流れてはいなく、聞こえるのは息づかい。カチカチとウィンカーの
小気味よい音が鳴る。小雨の中、国道を走らせる一台の車は右折レーンへと入った。

 もうすぐだった。もうすぐしたら、男は女の躰の火照りを鎮めてくれる。よしこは
薄い唇をきゅっと噤んで、目だけを流れる街並に向けたまま、男の股間に手を
置いていった。
「感じるよ。よしこの手の温もり」
「うそばっかり」
 はちきれそうに硬くなって、それでもときおり伸びをするみたいにして脈動する
肉棒をぎこちなく上下に擦っていた。

 きっと雁頸は絖って錆朱にてらてらとしているのだろうと、よしこの下腹は
波うっている。花唇もひらきはじめ、秘園はしっとりと潤い始めていた。
「うそなんかじゃないさ」
 フロントグラスを向いたよしこの横顔をチラッと見て、男は細い手首を掴んで
股間に圧しつけた。日曜の正午前ということもあって、ルートの車の流れは
切れ目がなかなかできない。

「やめましょうか。それとも続けますか」
 よしこの美声はうわずって、貌もそとに向けてしまい、ため息とともつかない
熱い吐息で、助手席の窓硝子を白く曇らせる。ここのところむしむししていたのに、
この雨のせいで、肌寒くなっていた。車を走らせてすぐに男はよしこにさわって
ほしいと頼んだ。
 さわりたかったのはよしこのほうだった。気持ちを見越しての助け舟に、よしこは
すぐにそれに乗る。それから、ずっとよしこは男の股間に手を添えたままで、ときおり
動かすだけ。積極的になりたいのは山々だけれど、まだどこかに躊躇いがある。
457火焔木:04/06/23 21:36 ID:1un1r9qz
「もっとしてくれないか」
 男はよしこにそう頼んだ。よしこはシートベルトを外して、すがりつくようにしな垂れ
掛かり、男の股間に貌を埋める。カシャカシャとベルトのバックルと、ジッパーを
ジイィ――ッと下ろす音を立てた。うやうやしい、よしこのほっそりとした指つかいが、
どくん、どくん、とペニスに熱い血潮の奔流を収斂させる。

 清楚な容貌のよしこには、淫猥さは似合わないと男は当初思っていた。よしこの
魅力をもののみごとに破砕させ、堕落させるのではないか。
 その時の落差に幻滅するだろうと考えたからだ。性欲を掻きたてられるだけの
セックスを、男は描いて求めたのではなかった。

 でも、逢うたびに二人がベッドで過す躰を重ねる時は、狂おしいまでに
汗まみれになっての交媾であり、刹那の時間に溺れるというふうになっていった。
 男は家庭というしがらみから解き放たれる。よしこは過去でありながら、
恐怖となってもたげるレイプ未遂事件という不幸からの脱却をねがって。

 性の戦慄がよしこに禁欲を強いて、その悩みを打ち明けられた男は歓喜し、よしこを
時間を掛けて大切に扱った。あせることなく、ゆっくりと、ただのセックスをする
のではないという、幻想に塗られた男の愉しみがそこに生まれたからだ。
それが、あの言葉となってあらわれた。

『やめようか。それとも、したいかい』

 あのときのことを憶えていたからこそ、よしこは男に心をひらいていった。両膝を
立てて開脚させた、その淡いに男は正座して背を丸めて降りて来てくれた。
「羞ずかしい……」
「羞ずかしがることはないよ。よしこのここも清楚で愛らしいからね」
「……ありがとう」
 一通りの愛撫を済ませ、男はよしこの躰を潤ませ、アプローチを仕掛ける。
「指を挿入るから。こわかったら、ちゃんといいなさい」
458火焔木:04/06/24 00:46 ID:T5d1lAbA
「どうするの」
「そのときは、とめるから。きみが気に掛けることはない」
 愛液を塗布した指をよしこの秘孔にゆっくりと押し入れていった。
「こわいかい」
「ううん」
「ほんとかい」
「ほんと」
「動かさないから、安心しなさい。それから、疲れたらとゃんと言うんだよ」

「……」
「返事は」
「はい」
「よし、いい子だ」
 よしこの唇に微笑が浮かんでいた。開脚したよしこの淡いに座った男ももちろん全裸で
貌を埋めていた。よしこにとっては、男のペニスがときおり揺らして跳ねているのを見るのが
辛かった。

「なにも考えなくていいからね。ただ、されていると思えばいい」
「なにも」
「そう、なにも考えないでいいんだ。ここに、集中しなくてもいい。でも、じきにそうなる。
きっと、ここから、よしこは始まるんだよ」

 そういっても、膣内にある男の指がペニスを考えさせないかと言えば、百パーセント
そうとは言い切れない。まだ、こわさはある。よしこの腿の顫えが、それを物語っていた。  
  男は時間を見て、空いていた手で女性器の反応を観ながら、ぷっくりと膨らんだ
大陰唇を指先でそっと圧してみたり、指でかるく弾いたりしていった。
「ん、んんっ。いやあぁ……」
 よしこは躰の反応に、頤を突き出すようにして仰け反りはじめる。
459火焔木:04/06/24 02:17 ID:T5d1lAbA
「今日はこれぐらいにしておこう」
「そうじゃないの。もっとしたい」
「わかっている」
「それでも、してほしいの……」
「あせることはない。ゆっくりといこう」

 よしこは男のやさしい眼差しに、仕方なくコクリと頷いて、覆い被さってきた男を抱き
締めた。男の勃起したペニスはよしこの潤っている陰阜に擦られただけで挿入はされない。
勃起が減退したところで、よしこの躰を揺さぶって男が勃起を維持させるだけの
最小限の律動を繰り出すだけだった。それだけで、よしこは倖せな気分になれた。
たとえ、それが親友の堀真澄の父親であったとしても、男に理想の父親像を追って
しまうのがよしこだった。だから……愛していると思っていた。

 男は座席シートから腰を浮かせて、よしこにスラックスを下ろさせた。ブリーフの
上から唇は膨らみを挟み込んで、唾液に絖る舌が這った。薄くひらいた唇を息を
吐きながら離すと、よしこの唾液が白い生地と舌の間に銀の糸を引いた。白地には
よしこのルージュ、ミロワ(No705)が淡く桜の花びらを残していた。
 ブリーフの下腹にあたる中央を掴んで、よしこは引き下げる。まだかまだかと
青筋を立てて、疼かせていたいたずらっ子を躍り出させてあげる。

「やめようか、それともするかい」
「どうして、そんなことを訊くの。うんとしたい、あなたと」
 それが、二人の始まりだった。そのはじまりの言葉に有効期限は現在も生き続け。
ホテルまで連れて来られて、男は最初によしこにそう訊いたのだった。もう、
ずいぶんと遠くに来てしまったような気がする。
 でも、ホテルまではまだ距離がある。いまでは、男の股間に手を置いて、逢えなかった
時間の忘れたくない肉棒の硬度に初めから欲情する。日曜の午前十一時。寂れた
リバーサイドのホテルに着くまでの間、よしこはボルドーに愛液を滲ませ濃い臙脂に
変容させて、小舟のあたる場所をぐっしょりと濡らし、男にひらかれるのを待っている。
460火焔木:04/06/24 02:33 ID:T5d1lAbA
 よしこはミロワをひいた赫い唇を咲かせて、期待通りになっていた男のものに
ゆっくりと被せる。ほんとうは、ローズピンクが自分の唇には似合っていると思っていた。
 でも、赫い唇にもあこがれる。男は歓んでくれているのだろうかと気になった。
指のリングで、つよく根本を握り締め、みだらな行為をしているんだと知覚させ、
喉奥に一気によしこはペニスを呑み込んだ。

「んっ、ん、んぐっ」
「よしこ……!」
 男の下腹は、驚いて収縮をみせた。そして、陰毛がよしこの小鼻をくすぐる。
貌が動いて、頬を亀頭で変形させ膨らみ、窄ませて肉棒を熱く包み込む。
舌はねっとりとペニスに絡まって。男の下腹にも小鼻を膨らませた、よしこの
荒い息がそよいで、唾液を絡ませた、じゅぷっ、じゅぷっという交歓が行なわれる。

 男はハンドルから両手を離してギアペダルを踏み込み、よしこの後頭部に
両手を添えて、廻すように愛撫した。アップスタイルの後頭部で纏められていた
髪はほとけてしまい、短髪から腰下までの垂れ髪をつくり、よしこの背中に
散って流れ、二の腕には妖しく絡まる。すると、後続の車が、青になっても
なかなか進まないのに豪を煮やしてホーンを鳴らしてきた。

「おっと、いけない」
 男はよしこにペニスを咥えさせたままで、ギアを戻して発進し、急いで右折した。
「シートにもたれて、倒しなさい」
 よしこは男のペニスを吐き出して上目遣いに訊く。
「飲んではだめですか」
「なにがあるか、わからないだろう」
 男のやさしくて低い声が響き、よしこの貌にこぼれてくる。よしこはたまらずに躰を
濡らす。
「口答えしたりして、ごめんなさい」
「気にしてなんかいないよ。それより、わたしのほうこそ、すまなかった」
461名無しさん@ピンキー:04/06/24 11:04 ID:37FD8RZi
久々に来てみたら……
相変わらず人少ないねここは。
たまにはアゲたほうがいいかもしれんね。
>>451-452
>>456-460
俺は定期的にチェックしてるのでガンガってください。
462火焔木:04/06/24 12:47 ID:T5d1lAbA
 よしこはみだれた髪のまま男を向いて、言われるままに躰をシートに沈め、落として
いった。男はペニスを仕舞い込もうとしたよしこを制していた。柔らかな下腹は波打ち、
ブラウスに包まれる乳房は大きな昇降をしていた。
 顔と痙攣して跳ねる怒張を交互に観ながら、まるで捧げられる生贄のようになっている。
男の手が伸びて来て、火照った貌に触れた。

 よしこは尻をすこし浮かせ、シルクのタイトを捲り上げた。男はまだ肝心なあそこには、
触れて来ようとはしない。こんなにして待っているのにと、つい言葉が出そうで、薄く
ひらいていた唇はきゅっと噤まれた。
 だけれども男の手でショーツを脱がされるのも困る。べっとりとボルドーを分泌物で
濡らし、濃くしまくっているのだから。それを探られて剥かれてしまえば、もっとみだらになる。
セックスのデッドラインに突き進みたい。そう今日は心に決めていた。

 よしこは両手をシートのサイドに持っていって、瞼をそっと閉じ合わせる。長い睫毛を
ふるふるとさせる。ホテルだったなら、すぐ顫える瞼に男の口吻が下りてきた。
 それだけでたまらなくなり、よしこは声を洩らす。
「あ、あっ」
「わたしを見てごらん」
「はっ、はい……」

 羞恥にけぶる瞼をひらくと、舌先がそっと眼球を舐めたのだった。よしこは初体験に
びっくりして、そのときショーツへ仄かにお漏らしをしていた。あんな体験はあれ一度きり
だったが、それを思い出すたび、贄になった気分になり昂ぶるのだった。
「すごい、もうべとべとじゃないか。最初はこんなんじゃなかったね。ずいぶんと、
いやらしくなんたもんだ」
「わたし、すれてしまいましたか」
「擦れたんじゃないよ。馴染んだだけさ」
「だといいのだけれど。きらわないで……いてください」
463火焔木:04/06/24 21:00 ID:T5d1lAbA
「よしこはみだれていても綺麗だ」
 男はそんなことを言いながらも、垂れ髪から眼を向けるよしこの凄艶さに惚れながらも、
帰宅後は掃除のローラー粘着テープで長い髪を取らなければと冷静に考えている自分に
心内で苦笑していた。それも逢瀬をかさねて、習慣化した愉しい作業であるのだけれど。
 片手が乳房の膨らみに添えられて、無慈悲とまではいかないまでも、指圧が
いつになく深くかかって、よしこの声をあげさせようと試みられて揉みしだかれた。

 車内の痴態の空間の存在を雨の中の対向車は認識していくのだろうか。二人の精神は
揉まれ散らされ。一向に上げそうにもなく、よしこが下唇を噛むものだからか、愛撫は
やさしくなっていった。
 もうすこしで落ちそうになったとき、男の手はよしこのベージュ色の太腿に移動した。
「あっ」
 小さく声をあげる。底掌でレースの施されたストッパーを圧されてから太腿を鷲掴まれる。
「あうっ……」

 よしこの躰がびくんと反応を見せた。シートサイドを掴む両手で男の腕を掻き抱いて、
濡れそぼっている股間へと連れていきたい。よしこは男に貌を向ける。
「もっと、わたしを奪って……。あなたのものにしてください」
 浮き立つ臀部をシートに沈め、よしこは両サイドのシートをぎゅっと掴んだ。
「わたしは、とてもうれしいよ。」
 男の手が這いあがり、しっとりと吸い付くような地の白い内太腿を撫でられる。あそこは
もうすぐそこにある。知られる。こんなにも淫らな女だということを。知って欲しい。
もっと。もっと、してもらってとろけたい。

「んっ、んんっ」
「よしこの声が聞きたいな」
 雨曇りでも、正午前だという時間と、車だという誰に遠慮のいらない限定された
空間がよしこを燃え上がらせる。車に乗った時から、ヒップハンガーのボルドーを
潤う小舟から剥がされたなら、自分を開放させようと決めていた。それが、
よしこのきめごと。
464火焔木:04/06/24 21:11 ID:T5d1lAbA
「はっ、はあ、はあ、はぁ、あっ、あ、ああ……」
 男の手は胴との太腿の付け根を擦り始めた。アヌスの近くまでもやって来ては腰骨まで
あがった。よしこは両太腿を閉じ合わせ、ゆっくりとひらいていった。突然に、男は拇で
よしこの付け根を圧した。

「んあっ」
 よしこの赫い唇を咲かせた。付け根に圧した拇を起点にして、残りの指たちがショーツの
上をすうっと撫でていっただけで、中味を確かめようともせずに颯とハンドルに戻っていった。
よしこの視線は恨めしそうに、ハンドルに帰った男の指を見る。
「怒ったのかな」
「わたしの……パンツをおろして」
 小さい呟くような声だったが、男にははっきりと聞こえた。意志を明確にするために、
よしこはあえてショーツではなくてパンツという単語を男に向かって発話した。

 男はよしこの仕掛けたみだらに、口内はからからに渇いていた。このまま、ハンドルを放して、
よしこの潤っている秘園に顔を埋めて、あふれかえさせているだろう蜜を、背を丸め湧き水を
飲むみたいにして啜ってみたい。
「もうすこしだから、がまんしなさい」
 せっかくにぶつかって来てくれた、よしこから逃げたような罪悪感がもたげた。
人通りの無い場所にでも車を寄せて、肉棒で助手席によこたわるよしこに被さって、
爛れるヴァギナを滾るペニスで突きあげたいと衝迫する。びんびんになったペニスは、空を
掻いて痙攣していた。

 よしこはシートから上体を離し、背を丸めダッシュボードを開けタオル(フロント
グラスを拭くものではない)を取り出すと、ブラウスの膨らみを男の太腿の上に圧しつけた。 
 タオルを握りしめ、空いているほうの手で硬いペニスを平手に乗せ、男の下腹にぐりぐりと
筒を擦りつけて転がし、唐突にぎゅっと握り、上下に振ってから扱きたてる。無言のままに。
465火焔木:04/06/24 21:22 ID:T5d1lAbA
「よしこ……。よせ。おい……!」
 背に流れるよしこの垂れ髪がたまらなく扇情的だった。しゅっ、しゅっとよしこは男の
滾りを追いつめる。狩られそうになったところで手を離し、そっと裏筋を中指が
撫でてから、座席に戻ってタオルをシートの上に敷くと、更なる挙によしこは出た。
 自分からボルドーの(バラの刺繍の施された)ショーツを擦り降ろし、右脚をブラウスの
白い膨らみにたぐりよせ、片脚から抜き取る。ボルドーはくしゃっとなってベージュの
美脚によって振り回されていった。

「よしこ……!」
「してください。おねがいだから、してちょうだい!」
 される側から手懐けられて、飼育されていったのは、よしこに傅く男のほうだった。
よしこはフロントに背を向けると、レストヘッドに両手を巻きつけてシートを跨いだ。
 よしこのむちっとした太腿が舞うのを男は目にできなかった。ベージュが包む美脚に
ストッキングのバックシームが露わに、ボードのマカボニーに向けては蒼白の臀部を
突き出す。その淡いには、ここに来てとペニスを欲しがって唾液を垂れれ流すよしこの
女性器がある。

 よしこの背から腰のくびれ、そしてヒップまでの描く、しなうラインに男はよしこを
責めてみたくなった。
 チラッチラッと横目で、よしこの晒された揺れる双臀を観て、もっとタイトスカートを
捲ってやると、よしこは羞恥に煩悶して、眉間に皺をうっすらと描く。いつも男の肩に
しがみ付くようにして座席のレストヘッドに顔をつけた。

「こんなにいやらしいなら、お仕置きをしてやらなくてはな」
 よしこは切羽詰って欲しそうにひくついている、ヴァギナから涎をだらだらと垂れ流し、
内腿を、シートに敷かれていたタオルも濡らしていた。男はよしこの尻を撫で廻し、
双臀を割開き、「ひっ……」――左の尻肉をぎゅっと抓りあげた。
「ひっ、あっ、いっ、いたい……。いたい、いたいよう」
 哀訴して少女になり、よしこは男に甘えていた。
466火焔木:04/06/24 21:55 ID:T5d1lAbA
「よしこ、内腿の肉もしてやるからな」
「ごめんなさい。ごめんなさい……」
 尻肉よりも内腿の薄い肉のほうが痛みは強かった。「ひいっ」緩まない男の力によしこは
ごめんなさいをただ、ただリフレインしていた。真純に赦しを請うているみたいに。いまは、
ただの快楽でしかないけれども。

 もうひとつの視線が見張っていた。地下駐車場からふらつく躰を男に支えられて
エレベーターに入る芹沢よしこをじっと観ていた。よしこは俯きながら促されて消えてゆく。
 よしこには忘れることのできない、だからこそ忘れてしまいたい過去があった。だから獣の
獲物をねらう視線に気づいてはいない。気にすることはもっと他にあって。それは
道ならぬ恋に身を焦がしていたこと。

 夜道のひとり歩きに、男に襲われて公園に引き擦り込まれ犯されそうになったのだった。
そのとき、親友だった堀真純によしこは救われている。父親に連絡がつかなくて、真純に
助けを求めたのだった。
「真純……」
 電話に真純が出るなり、顫える声で親友の名を搾り出し、泣き崩れた。しゃくるような声に
変わったとき、「よしこ、いまどこにいるの」「……警察」真純は通話口を塞いで父親を大声で
叫んでいた。「いますぐ、いくからね。そこにいるのよ。いい、わかった」 「……うん」
 真純のほうがよしこよりも三歳年下であったが、姉御肌で気さくなそんな明るさが、
よしこは好きだった。

 真純の父親と、――その不倫。倖せと言えない、倖せな時間によしこの躰はひらいた。

 ようやく、掴まって父親が着てみれば「おまえに隙があるから、こんな目にあうんだ。
わかっているのか!」と、よしこは実の父親に酷いことを言われた。そのとき、助けに
来てくれた真純と彼女の父親がいなかったら、よしこはめちゃくちゃになっていたかも
しれなかった。
467火焔木:04/06/24 22:14 ID:T5d1lAbA
「おじさん!」
「隙があったから襲われたんだ……!そうだろ。そうに決まっている」
「芹沢さん、落ち着いて」
 看過できなくなって、真純の父親が割って入る。
「いちばん、傷ついているのは、娘さんなんだから。いたわってあげなくちゃ」
「あれだけ、気をつけろと言っていたのに……」

 よしこは美しく、父親の心配ももっともだったといえる。よしこ自身も異性の舐める
ような視線には気がついている部分もあったから、極力女を出さないように務めていた。
投げかける言葉の棘に、あからさまに父親が穢れたものでも見ている眼に気がついてしまう。
心が張り裂けそうに痛い。

「ごめんなさい、おとうさん。ごめんなさい……」
「なんで……。なんで、あんたがあやまらなきゃなんないの。あんた、なんにも悪くないんだよ。
わるいのはレイピストなんだ」
 よしこはその言葉に反応して、わあっと泣き出した。真純は泣き崩れるよしこと
いっしょに泣いた。真純の父親はよしこの父親をなだめて、部屋の外へ連れて行った。
 戻ってきた時に、「お父さんは、よしこ君が無事だったのを見て安心して……」
「おとうさんでも、そんなこと言ったら絶交するわよ!その怒りを、こんな目にあったよしこに
ぶつけたって言いたいの!」
 真純は失言をした自分の父親に、烈火のごとく食って掛かっていった。

「すまない」
「ごめんなさい。ごめんなさい……、ごめんなさい……」
 真純のやさしさも、よしこには棘でしかなかった。
「あんたは、悪くはないの。いい、ぜんぜん悪くないのよ……」
 父親のよしこに向けられた眼差しを思い出して、吐き気を催した。「んっ、んっ」と喉を鳴らし、
頤を突きだすと「げえっ!」と吐いていた。「よしこ!」「真純」吐いたのはベッドにではなく、
真澄の父親の上着の上にだった。「はい」真純は緊急のボタンを押し、看護士がすぐに
病室にやって来た。
468火焔木:04/06/25 01:19 ID:GJiOCcsP
 相談に乗ってもらうというより、失われた父親像を自ずとよしこは求めていた。真純の
父親と不倫関係になるのに、そう時間は掛からなかった。繋がるのに要した時間は
多かったけれど。よしこは真純との友情よりも、自分の気持ちを優先させてしまったのだった。

 どんなに色香を隠そうとしていても、土台がそもそも美しいのだから、むしろそこに
ミスマッチの美を醸しだす。眼鏡ひとつとっても、むしろそのセンスのよさを誇示させて
しまうもの。レンズの奥の涼しい目が魅力的なのだから、眼鏡は美のアイテムとなり、
たとえそれが厳つい両端が尖った物であったとしても。
よしこがつけていたのは、丸眼鏡だったが。アップに結った髪をほとくように、眼鏡を
取ってよしこはひとりの男のためだけに、もてうる美を開放する。決して他人には
見せない、貌をいくつも男は知っていた。男にとっては、よしこが普通の麗人ではない
何者かに変容することを無上の歓びとする。少なくとも自分が解放させてやったという
自負が男にはある。

 よしこは尻をダッシュボードに突き出して、気をやった。アヌスの窄まりを圧されながら、
秘孔を拡げられ縫工筋を突っ張らせ内腿をこわばらせた。ピンキッシュに纏められた
スーツを直して、ボルドーのショーツは車に残して。男は降りるときに、それを取って
自分のポケットに丸め込んだ。

 部屋に入るなり、お互いの躰を弄り、口をかさね舌を吸い合った。内腿と尻には男の
捻り揚げた赤痣がまだ残っていた。男は自分でスラックスを降ろして、太腿をよしこの
両太腿の淡いに突っ込んで陰阜を擦りあげた。よしこは両手を拡げ、男の尻を撫で
廻しながら上に生地を押し上げるようにして這って行って上着を落す。
男の手がよしこの上着を落として、レモンイエローにした上体の釦を外しに掛かった。
もどかしさは釦を外すことではない。
 よしこは我慢できなくなり、ペニスを握って片脚を掲げると湯口に尖端を導いた。
ブラウスを脱がされた、よしこの垂れ髪が白い躰に妖しく絡みついて、ボルドーのブラ
にもインパクトを認め、その光景がペニスを膣内で烈しく跳ねさせた。
469火焔木:04/06/25 12:31 ID:GJiOCcsP
 ブラとみだれた髪だけが異彩を放ち、室内の照明がよしこの躰を淡いレモンイエローに彩り。
それが黄金色の耀きを持ち始め、繋がりをより深くするため、シルクのタイトスカートを
尻捲りに、肉をゆらして鷲掴みよしこを抱きあげる。よしこも最後の足でフロアを蹴って
いってしがみ付き、内腿を濡らしたぬらぬらで男の腰になすり、よしこは躰を貌もくねらせてゆく。

 よしこの背はベッドに沈んだ。男は上体を起こして、よしこのブラを押し上げると、
美麗な柔らかい肉があふれ、ぷくっと膨らみを見せた乳暈は、淡いさくらなのに地の白に
よしこのボルドーのような鮮烈な赤を思わせていた。
 食い入る男の視線に、よしこは自分から男の胸板に逢わせ肩胛骨をシーツから浮かせた。
父親と娘の擬似的な関係から、せきららに陰毛を擦り合わせるまでの関係に至った。

 男の剛直がズウン!とよしこの骨盤に入ってくる。「はっ、はあ、はっ、はあ、はあ」男の手が
よしこの突き出た翼のなごりに触れて、愛撫する。愛撫した手はよしこの浮き出る背骨を
撫で「ああっ」と甘い吐息が洩れて、男の頸に両腕を巻きつかせたまま頤を突き出し、
よしこは両脚を掲げ男に膝裏を掴まれ担がれていった。    「もっ、もっと。もっと」

 揺さぶられて男が射精した瞬間、よしこは不思議な貌をしていた。泣き顔ともいえたが、
笑っているようにも見えていた。しかし、肩越しにそのような貌をして天井をよしこは
見ていたので、男はそのことは知らない。ただ後頭部をよしこの手で撫でられて
マンティスラブのように快美感に落ちていっていた。

 外は風が吹き、雨脚も強くなって叩くように降り始めていた。情欲を満たした後も、
ふたりはバスルームに行かずにベッドで抱擁していた。男のペニスはまだよしこの
膣内(なか)にあって、男性器は硬度を失ってはいなかった。最初に指でヴァギナを
馴らされたやりかたに近しい。
 よしこは横臥して背中から男根を受け入れていた。クリットを男の指がやさしく撫で
廻していた。潤いは後退していたが、あふれでる和合の体液がある。
470火焔木:04/06/25 12:37 ID:GJiOCcsP
 それに交媾の果ての射精を目的としない抱擁だったから。男の脚がよしこの太腿を擦る。
よしこも応えて、男に脚を絡ませていた。男は勃起を維持させるために、ベッドを
軋ませた。くいっ、くいっ、とよしこのヴァギナのぬくさを確かめて。

「いっ、いい……。じんじんするううっ……、じんじんしちゃうっ」

 男はよしこの細い頸に唇を這わしていた。肉棒の繋がりは深くよしこにくぐっては
いたけれど、坩堝となっている場所から、ときおり起こるおだやかな攪拌と、ペニスが
後退しないという塞がれた圧倒的な量感がよしこの精神に訴えた吐露だった。

「あいしてる……」


 おなじ時の流れ、別の場所。まだ、まじわる前の遠い息づかい。6月になってまだ
浅いのに、それでもここ数日は寝苦しい日が続いていた。しかし、今日はとても
すごしやすい気温に戻っていた。
  雲ひとつない空。このところ続いていたうそのような熱帯夜、肌のべとつくような
気色悪さは皆無で、秋のようにサラッとしている。

「昨晩、あんなにも降ったのだものね……」
 濡れている庭木の鮮やかな緑に目をやりながら、真行司麗子は誰ともなくつぶやいた。
縁側から庭に降りてから、思い直し腰を下ろして空を見上げた。ふっと庭先から男の
匂いが漂ってきた。
 麗子は庭木に目をやる。どの木が男の匂いを放っているのかを探して。風が
あったわけではない。でも、ないともいえなかった。さくらの花びらがひらひらと舞い
降りてくるかのような、そんな微風。
471火焔木:04/06/25 12:41 ID:GJiOCcsP
(ああ……、いやだわ。こんなにも、夫のものを欲しがっているなんて)と驚きは
したものの、いつしか瞳は潤んで涙を張っていた。それからしばらく眠るように、
そっと瞼を閉じた。麗子は夫を感じていた。
 頬を風がそっと撫でるようにやさしく過ぎていった。こんどは微風よりも、もっと
儚くて、瞼を瞑っていなくては感じられないほどの弱々しいものだった。素裸を
やさしく包んでくれている風に、麗子の秘所はしっとりと潤っていた。

「ただいま」
 風が夫のぬくもりを運んでいたのではなく、先刻(さっき)まではそうだったのだが、
ほんとうに夫が麗子をうしろから抱きとめて手を廻していたのだった。
「あなた……」
 麗子は夫のひさしぶりに聞く低い声にも痺れて秘所を濡れしていた。
「驚いたかい」
「ごめんなさい、ぼんやりしていて。いつ、お帰りになったのか、気がつきませんでしたわ」

「どう、おどろいた?」
 フェイスパウダーを塗った麗子の白い貌に頬擦りをしている。
「ええ、もちろんですわ」
 麗子の白い頬に仄かにさくらが咲いて、赧らんだ耳朶はさらに熱くなって歔いている。
気がついたら、庭木が放っていたはずの精液の香りはもうしない。

 目を伏せると、麗子は縁側の置石を小さなトカゲが二匹(つがいなのだろうか)足元を
チョロチョロと這って行くのを見た。なにもかもが、交媾への暗喩のようで、内心穏やかで
なくなる。
 なによりも、ひさしぶりの再会なのだから。頸に巻かれている夫の腕に、麗子は手を
添えると太腿の淡いの湿り気が増していた。
「つめたい、お飲み物でも召し上がりますか?それとも、熱いお茶がよろしいですか?」
「麗子の麦茶かな?」
472火焔木:04/06/25 12:46 ID:GJiOCcsP
「人工甘味料のシロップを二、三滴垂らすとおいしくなるってわかったの」
 麗子の貌が少女のように華やいだ。
「それは飲んでみたいな」
「いますぐ、持ってきますからね」
 麗子が立ち上がろうとした時、手がきものの裾を割ってきた。

「なにをするの……」
 麗子の言葉は本心ではなかったが、ここで犯されるのは羞ずかしい。ましてや、陽が
煌々と照っていて、縁側であるということにも気が退けた。でも、萎えるという
ことではなかった。夫は妻の躰をなおもゆさぶる。
「なにって、わかるだろう。おま×こだよ。麗子を先にたべたい。ダメかい?」
 和装の麗人をこの場で 食べてみたいというあけすけな欲望に女の息はみだれる。
縁側ではスーツ姿の男が、朱いろのきものコートを着た女に絡むという絵図が展開していった。

「だめ……。あ、ああん」
 男の手は裾よけも割り開き、女の肌理細かで滑らかな感触を確かめるかのように弄り、
女の甘い匂いを肺いっぱいに吸い込んでいた。男は女の頬を舌で舐め、耳朶を唇に挟んだ。
「あんっ、あっ……。よして。よして……」
「いやがってはいないみたいだよ。麗子は春情を催しているんだろ」

 ショーツの濡れている場所を夫に探りあてられ、夫の指がクロッチに掛かった。
「そ、そんな、あけすけな物言い……。きらい」
「つらいかい。麗子にはつらいかもな。でも、夫婦じゃないか。羞ずかしがることはないよ」
「羞ずかしくなくなれば、麗子はあなたに捨てられます」
 閨中でもめったに自分の名を口にはしないだけに、あえてそれを口にした麗子の品が
ペニスを勃起させていった。
473火焔木:04/06/25 12:50 ID:GJiOCcsP
「ふふっ、可愛い麗子をほかすようなことをするか」
 そういって、涙を滲ませている眦を男は指で拭う。もちろん、麗子はわざと
羞ずかしがっていることではないことくらい、男は重々承知していて愉しんでいた。
それは淫にけぶる、涙が証拠(あかし)。麗子の夫の撹乱が続く。

 襟元を拡げられて、女の膨らみがあらわれた。男はそれに股間の逸物を熱くして、
気持ちを女にぶつけてきた。たわわな白い乳房がこぼれる。男の熱情により女の顔が
ぐんと曳きつけられ、後ろに仰け反るみたいにして頭が落ちて、むしゃぶりつきたい
無防備で破壊したくなるほどの白い喉が晒ける。

 男は女の後頭部に手をやって支えると、薄くひらく赫い唇を奪った。おんなの観せる
視覚に血が滾って、ペニスが硬度を増した。
「んっ、んん」
 男女(おめ)の逢わない時間だけの肉欲が膨らんで、手弱女の一瞬の所作に湧き起こる。
「はあ、はあ、はあ」
「ひさしぶりで、興奮するよ」

「そっ、そんなこと……」
 無粋と知りつつも、男にとっては言わずになれない女だった。
「この乳房もたまらない」
 荒い息で男の吐く情欲が女にふりそそぐ。着物から曝け出された乳房にも。それを
鷲掴み、揉みしだいた。

「ああっ、かっ、かんにん」
 掛かる痛みと真昼の秘め事の羞恥からか、男は女の哀訴を曳き出してしまい、それに
すぐに対応する。それだけこの女を愛していた。応じてやり、隙間を埋めようと想いを
込めてやわやわと愛撫をはじめる。女の乳暈はぷっくりと膨らんでひらいていた。
474火焔木:04/06/25 12:54 ID:GJiOCcsP
「きれいだ、麗子。さくらが迫りでてくる」
 女の白い頬に掛かる髪を梳いてやり、羞恥に身を焦がし赧く染まりはじめた耳朶を
確かめるくらいに趣がある、その昂ぶった蒼白の乳房の頂にある尖りを口に含んだ。

「あっ、あ、あ、ああっ」
 くにくにと揉まれて潰されるかたちに、血の奔流が肉棒へと収斂される。その間にも
女の白い指が男の腰からおずおずと這っていったところ、待ちきれず、男に連れて
行かれた。股間の狭間の情欲を体現する根源を探り当てて、女は灼ける感じに一瞬手を
引いた。

 男は麗子の手頸を掴んで引き止めはしたが、すぐに麗子の主体にまかせ、乳房の愛撫に
掛かって、女の波打つ躰を這い上がる。ズボンの下でびくんびくんと痙攣するのを麗子は
自らの意志で確かめる。
「あなた。か、かたい」
 女の乳房は巨乳というほどのものではなかったが、十分にその量感もあり、美乳だった。
肩の華奢なまるみに、毬のような乳房がいま春情に溺れて喘いでいた。

「麗子……!」
 男は乳房に頬擦りをして、乳首を含み甘咬をする。
「あっ、かんにんして。あううっ、あ、あなた……」
 男のペニスが女の覆い被さる手の中で跳ねる。それを鎮めるみたいにする所作は
上下に擦り、ジッパーを下げること。女は早く男の肉棒を外気に晒して猛る姿に
してやりたい。早く愛して欲しい。

「れ、麗子……。古来、毬はころがして、ながめ愉しむものだったそうだ」
 頬擦りしたい。逞しい久しぶりの肉棒を喉奥に呑みたい。
「なにを……いってらっしゃるの」
 熱いおま×こに嵌めてほしい。頬張りたい。
475火焔木:04/06/25 12:57 ID:GJiOCcsP
「麗子のおっぱいのことだよ」
 しぼった乳房の尖りに男の唇は赤子のように被さって吸い付いてくる。舌先はれろれろと
しこった麗子の乳首を先刻の甘咬から、くいっくいっとやさしくなぎ倒す動作に変わっていた。
「んああっ、ああ……。んっ、んんっ……!」
「ダメだ。指なんか咥えるなよ」
「はずかしくて」
 麗子は夫の玩具になっていた。綾錦の手毬となって縁側に曳き揚げられ、転げながら
畳に突っ伏すと尻を持ち掲げられる。裾を捲くられて、夫の股間が双臀の柔肉にふれた。
白足袋が畳で爪先立ちになり、麗子の背は待ち望んだものにびくんと顫えを見せて。
「ほったらかしですまなかった。ほしくて、ほしくて、たまらなかっただろう、麗子」
「おっしゃらないで」
「だったら」
「なんですか」
「おれの指を含んでくれればいい」
 片手をついて、麗子の背に圧し掛かる。男の手が麗子の頤を掴んで、拇が赫い唇を圧した。
女性器が夫の熱情の塊を渇望していた。
「あっ、ううっ」
「おねがいしなさい」
「はっ、はい……。麗子のおま×こに旦那様の・・・をいれてください」
「よく、聞こえないじゃないか」
「だって」
「だってなんて言っていると……」
「なっ、なんですか」
「じゃないと、麗子のほしいものをあげないよ」
「旦那様のチンポを麗子のおま×こにいれて……。ああ……」
 夫は剥き出しにした肉棒を、性急にショーツのオープンクロッチから、尖端で麗子の
ひくつく秘孔を圧し拡げた。麗子は頭を落としてうなじを伸ばして、ペニスの量感に
身悶え歓びの声を迸らせた。
476名無しさん@ピンキー:04/06/25 19:13 ID:jnPBDlvI
火焔木イイ!
GJでつ!

ただ、投下するなら小出しじゃなくてまとめてどばっとしてほしいでつ・・・
他の職人さんが投下しづらいので・・・
477名無しさん@ピンキー:04/06/25 21:29 ID:96h7+N/m
そんな盛況なスレでもないし投下に関してはファジーでもいいと思うけどなあ。
作者の中の人、お疲れさんでした〜。キャラ選択スバラシイ。
478名無しさん@ピンキー:04/06/26 00:05 ID:K6I3Tv+d
火焔木さん大人キャラの魅力が良いですね。麗子と夫初めて読むけど
興奮です。夏子さんでも書いて欲しいです。
479火焔木:04/06/26 01:15 ID:79/3W50l
「いっ、いやぁぁぁ……」
麗子は畳の上を圧されて、押入れの襖へと進まされる。その様子は、交媾から逃げる
ようにも見え、夫の精神を弾けさせた。
セックスに対して人はなにがしかの抑圧を強いている。そもそも秘め事といわれる
くらいだから、それを行なう場所も、解放的な場所よりも狭い空間を好むもとも言われ。
誰かに見られてやいないかという無防備な心理状態の恐れが精神に抑圧を強いてもいて。

だとしたら、無人島で男と女のふたりきりであったなら、どんなセックスを望むだろう。
ファックによる、人の本能として備わっているエクスタシーは、容易く得られるのだろかとか。
また、逆に見られることにも、人は昂ぶりも覚えたり。
「どうして」
「だ、だって。あなた……」

 空間と欲情の関係に、麗子は夫によって揉まれた。しかし、セックスをしていると(絶頂感では
なくて)、空間の拡がりを感じてしまうのも事実。セックスをやり始めた頃から、少しずつ愛の
深化を見て、はじめはいろいろな戒めがあっても、あえてそれを望んでもみたりしながら、
乗り越えもして一枚一枚の紗が剥がされていくように、陶酔感を手にすることも。
精神の底で感じる繋がりの歓びに顫える。

「ほら、ほら」
「あっ、ああっ、あん、あん……」
 麗子は頭を落としながら、揺さぶられ衝きあげられて押入れの襖へと近づいた。貌は
とうとう襖に押し付けられ、擦れそうになって、両手を付いて律動に戸をガタガタと
させる。夫の腕が麗子の下腹を支え、躰を折り曲げさせて襖を開る。畳まれている蒲団の
うえに麗子の肌蹴て喘いでいる乳房を乗せた。
 声を殺すために、麗子はとうとう蒲団を噛んで口に含む。夫はもうなにも言わなかった。
夫も躰を屈め麗子といっしょに押入れに入って、ピシャッ!と襖を締めきった。やがて
淫水の立てる音が心に響き、烈しい交媾が速まり、昨日までのうだった熱帯夜が麗子に蘇った。
480火焔木:04/06/26 01:23 ID:79/3W50l
 生きたここちがしなかった。そう感じていられるまではよかった。下腹部を支えられている
手が両太腿の淡いにもぐりこんで、核を搾られた時、麗子は狂ってしまった。
「ほら、麗子もお尻を振るんだ。もっと、もっとだよ」
 衝きあげられるたびに、瞼をひらいていても、暗闇で白閃光が明滅し、頭がぐらぐらした。
蒲団の裾は麗子の唾液でだらだらになっていた。くぐもった麗子の呻きと、夫の荒い
息づかいが押入れを満たしていた。

「んっ、んん……。んあっ、あっああ……。しっ、しんじゃううっ」
 もともと、男女(おめ)のセックスも小さい器なのだから理にかなっている。そして
やっていることと言えば、原初からの連綿と続いたシンプルな交わり。人類の歴史に
較べれば、セックスで味わえる空間的な拡がりなど、たかがしれているともいえなくもなく。
でも、でもだ。セックスにおける快美、湧き起こる歓び、気持ちいいは、生きることに
近しい無上のもの。馴染みあるものだからこそに、人は手放すことはしはしなかった。

 それを愛というオブラートで包装もして。どこかで知ったなつかしい記憶。だから、
人間(ひととのあいだ)の生の記憶なのかもしれないと麗子は思う。だから、夫とのこんなことも。
そして、人はその扉を幼年期にひとりであけなければならない。まだなにも知らない
子供時代に気づいて、手淫によって。もちろん、麗子も子供時代にそれなりに
気づきはしたが、快感は闇のなかにしまい込まれてしまっていた。

 からだは欲しいと願っていたのに、いけないことと親が、そして麗子自身も抑圧して
しまっていた。結婚してから、麗子の性を夫は無理やりにこじ開けようとはしなかった。
 けれども、夫が家を仕事で空けるようになってからは交媾を夢想して、おんなの命に、
いつしかそっと触れたりもし。久しぶりの逢瀬には、信じられないくらいみだらになって、
烈しいものになって、麗子のなかでいつしか正当化もされ。オナニーは、想い描いていた、
夫の逞しいペニスとか。時には瞼を閉じて、麗子のなかにいつしか、隣アパートに
移り住んだ卓郎があらわれるまでに季節が巡っていて。
481火焔木:04/06/26 01:27 ID:79/3W50l
 精神とセックス。それの繋がりは、ほんとは幻想だと思っていた。でも、精神と精神が
繋がれる者同士が逢ったなら、その限りではないとも信じていた高校一年の頃。
 子供の頃のいつかの記憶。たいせつなことだったはずなのに、なかなか思い出せなく
なってしまうこともある。思い出そうとして、努力したことも彼方になっていた、そんな一本の糸。
赤い糸ならぬ、せきじょう。
 そんな糸を偶然にまた見つけ、たぐりよせてみれば、輪郭が唐突に蘇えって露わに
なって。

 近所にはとてもキレイな女の人がいた。その女の人は卓朗のいた高台の団地の一戸
建ての借家に引っ越してきた。髪をひっつめて、後ろでシニョンに結っている女の人。
通りすがりに見た、そのキレイな涼しい瞳に、冷たさという硬質感が内包されて卓朗は
ぞくっとした。
そして、広がる魅力的な額ときれいなすっと通った鼻筋。ぽてっとした赫い唇とが
子供心にも女をありありと感じさせるのに十分だった。その女性の膝枕の上に頭を
載せてみたいと、ほんとうに夢想していた。

 その女の人には親戚の娘がいて、時々遊びに来てもいたらしい。らしいというのは、
卓郎が見たのは数えるほどだったからで、もう記憶には残ってないからだった。ただ、
その女の人と同じ美しさを持っていたのだろうとは、何気に思っていた。
 卓郎は親友の坂上一哉と、女の子たちとも混ざって、近くの空き地でかくれんぼを
して遊んでいた。今思えば、どうして、よくもあんな大胆な行動が出来たと卓郎は思う。
子供だったのだ。子供が子供であることを一番良く理解していた、時間。ながいながい
時間をもてあましていた、あの頃に。

 隠れ処をさがして、卓郎と一哉はその女性の家のポーチに立っていた。ドアのノブに
手を掛けてゆっくりと廻し静かに引いてみる。鍵は掛かってはいなかった。
「無用心だな。お姉さんいるかな」
「おい、なにすんだよ」
「いやなら、一哉はこなくていいよ」
482火焔木:04/06/26 01:30 ID:79/3W50l
「ちょ、ちょっと。たくろう」
静かにドアを閉めると卓郎と一哉はその女性の家に黙って上がりこんだ。ホールを
歩いてすぐに障子戸の和室があった。奥に見えるのはリビングルーム。
そこには、誰も居ない。スリッパが揃えてあったのは障子戸の前で、すぐにわかった。
卓朗は息を殺して、障子戸をそっと開ける。すると目的の女の人は畳で、枕に頭を載せて
横になって寝ていた。

「おい、卓郎ってば」
「いいかげんにしろって」
 卓郎は忍び足で、寝ている女に近づこうとする。
「いいかげんってなんだよう」
「うるさい」
 卓朗は苛立って、一哉を睨め付ける。すぐに神経を集中して。背を向けて寝ていたから、
彼女の美貌を拝むことができない。卓郎だけは、無性にその女性の寝顔を見てみたく
なった。そろりそろりと卓朗は近づく。

 畳の合わせ目の縁に足を運んで、音をなるだけ殺して女に近づいた。
「おまえ、おかしいぞ……、ほんとに」
 動機が烈しくなってゆく。喉はからからになっていた。静かに腰を下ろし正座すると、
女の人の頭を上体で跨いで、寝顔の正面に両手を付いて逆しまに女性を覗き込む。
ゆで卵の剥き身のつるんとした感じを女性に重ね観る。

 ただ、この頃は、化粧の匂いがだいっ嫌いな卓朗だった。石鹸の匂いですら吐き気を
催してしまうくらいで。その女性が施していたのは品のいい薄化粧でも、卓朗は貌を
しかめていた。
 しかし、こんなにも間近で観ているという興奮からか、その嫌悪はすぐに排除され、
色白で唇がやけに赫く感じたことだけが鮮烈に残った。
483火焔木:04/06/26 01:33 ID:79/3W50l
 ふっくらとした女の唇に、卓郎は初めて性をそこに意識して感じ、跳んでしまっていた。
顔に女性の寝息がそよいで、くすぐったくも、むずむずしてくる。卓郎は自分の荒い息が
掛かると思い息を必死になって止めた。そして、もっと、もっと近くに行きたくなる。

「いいかげん、もどって来いってば……」
 一哉は気が気ではない。おしっこを洩らしそうなくらい緊張していた。寝ている女性は、
顔のそばに手を置いていて、しなやかな指はたわやかに、花を模って咲いている。
美貌は、やわらかなふわっとした絵画の美少女を思わせた。

 その時だった。卓郎の右手は寝ていたはずの女に、がしっと掴まれた。ごくんと唾液を
嚥下し、大声で叫びそうになった。ぎゅっと瞑った瞼をひらいて女の人を見る。しかも
女性は瞼を開いている。睨んではいなかったけれど、卓郎は心底怖くなった。
 とりあえず、謝ろうと思い、唇が動こうとしても、発話までいかなくて、ぱくぱくするばかり。
しかし、すぐに卓郎の掴んでいた右手は緩んで、女は綺麗なひとみは瞼で
隠されていって、すうすうと寝息を立てはじめた。

 いったい、なんだったのだろう。夢だったのか。ちがう。手頸の締め付けはなかった
けれど、まだ女性は卓朗を掴んでいた。
「ごめんなさい……。見たかったんだ。どうしても、きれいなお顔が見たかったの」
 瞼を閉じた女性に顔を近づけた卓郎。
「どうしても?」
 驚いた。でも、女の瞼は閉じたままで唇が微かに動いて笑っていただけ。
「うん」
「いいわよ、ボク。みていても」
484火焔木:04/06/26 01:38 ID:79/3W50l
 卓朗と一哉は、その家のお姉さんに、熟したラ・フランスの焼いた上にオレンジ
マーマーレードを添えた菓子とダージリンでもてなされたのだった。かくれんぼのことは、
すっかり忘れていて、一哉だけは早々に帰っても(みんなが心配しているだろうから、
報告しといてやると気をきかせて、卓郎のお姉さんへの恋情も子供なりにもわかっていて)、
卓朗はずっとおしゃべりをしていた。

 しかも、ずうずしくも、髪をほといてみせてと頼みこんだりもしていた。ゆるやかに
ウェーブ掛かった黒髪が拡がるのを観て、鴇色の亀頭を皮から剥いて痛くもしていた。
その晩の出来事も卓朗は思い出していた。 
 
 冬の五時ごろで、とっぷりとあたりは暮れていた。
「あなた、なにしてるの」
 あこがれの女の人の親戚の娘と、玄関で鉢合わせになり、「あたしの家に来ない」と
誘って来たのだった。

 卓朗は訝ったりせずに、のこのことその女の子の後についていって、暗がりのリビング
ルームでストーブが赤々と灯るのをじっと見ていたのを思い出した。
「ねえ、入ってよ」
「うん」
 卓郎は暗い淋しい部屋に案内される。リビングに通されて、突っ立っていると女の子が
やって来てストーブの前で腰掛けた。卓郎もいっしょに、女の子の傍に腰掛ける。
「すぐ点けるから、ごめんね」

「うん」
 女の子の手がノブを廻して、点火スイッチを押すと、暗がりの中でぼうっと光って、
芯に赤い火が灯る。倖せの炎といっていいのだろうか。
「こうするの、好きなんだ。だれかに、知ってもらいたくて」
「きれいだね」
「そうでしょう」
485火焔木:04/06/26 01:41 ID:79/3W50l
 卓郎は女の子の炎で赧らんだ横顔のことを言ったのだった。
「ねえ、だれかいないの」
「仕事。はい、どうぞ」
 卓朗は女の子に紅茶を渡される。うえっと思ったけれど、顔には出さない。
「うちといっしょだ」
 相手の女の子は卓朗より年上だったけれど、どこか親近感が湧いていた。卓朗はカップに
唇をつけて琥珀の液体を啜った。

「おいしい」
「うん」
 卓朗は紅茶が嫌いだった。香りは好きだったが、あの味がにがてだった。ついでに、
チーズも。においも味も。でも、この女の子が入れてくれたのなら、おいしいと思えた自分が
不思議だった。

「わたし、きらいなんだ。叔母さんが好きだから、馴染もうとしているだけなんだ」
「ありがとう。おいしいよ。うん」
 卓朗ははじめて嘘をついていた。

「電気つけるね」
 卓朗は紅茶を飲み干して立ち上がって、カップをテーブルに置いた。
「えっ、もう帰っちゃうの」
 女の子は寂しそうな貌をした。
「ごめん。もう遅いし、帰らないと」
「うん。そうだね。だったら、またきてね」
「ありがとう」
 しかし、その女の子との約束は反故になってしまった。卓朗が家に着いたときは六時半、
そして七時を回った頃に、来客があった。
486火焔木:04/06/26 01:47 ID:79/3W50l
 和装でぴしっと決めた女性とかわいらしい短髪の女の子だった。眉毛は黒々として
きりりっと凛々しく太く、黒川さとみが母親に連れられて、卓朗の家にやって来たのだ。
卓朗親子は数日後にはこの町を去らねばならなかった。

 さとみの母親が紫の風呂敷をほといて、卓郎の母親に餞別を手渡していた。
「ほら、さとみ」
 さとみは玄関に入るなり俯いていて、母親のそばでとても小さく見えていた。
俯きっぱなしのさとみをみかねて、やさしく母親は促した。さとみはくりくりっとした
黒い瞳を潤ませて「元気でね」とぽつりと呟くように言う。それだけ言って、また押し
黙ってしまう。

「もう、困った子ね」
「卓朗もあいさつしなさい」
「ありがとう。また、戻ってくるから。そのとき、またあそぼ」
「手紙書くから」
「ぼくも書くよ」
「うん」

 さとみの上がった貌がまた沈んだ。好きという意識はなかった。あったとしたら、
日常のなかでの切り離せない風景なようなものだったのかもしれない。さとみは
卓朗のともだちだったから。
 さとみ自身もたぶん、母親に言われてしかたなしにやってきたのだろうと卓朗は
思っていた。そんな想いもあってなのか、引っ越してからの文通は一ヶ月とは
続かなかった。

 しかし、家の都合もあつて、卓朗は高校生になって、ひとり、この先負町に戻ってきた。
卓郎はこの街の住人の真行司麗子と、別の街からやって来た芹沢よしこと出会うことになる。
487火焔木:04/06/26 01:51 ID:79/3W50l
 めざましがけたたましく鳴っていたが卓郎は毛布を頭から被って、寝直した。五分後に
またベルが鳴った。
「しまった。今日……」
 卓郎は保健室に入り浸っていた時に、新しい先生が来るわよと、校医の斉藤真子に
教えられて楽しみにしていたことを思い出した。ガバッと起き上がって、急いで着替えると、
下宿のアパートを元気よく飛び出していった。

「おはようございます」
「おはよう。あっ……、卓郎さんたら」
 和服美人の真行司麗子がゴミを出そうとしているのを横取りして駆けて行く。
「俺、ついでに出しときますから」
 そのまま集積場の檻みたいな、まんまそうだけれど、閂をキィィッと引くと観音開きの扉を
開いてゴミを置く。

「それじゃあ、行って来ます」
「いってらっしゃい」
 麗子が右手を胸のところに掲げて小さく振っていた。起き抜けに美人に会うなんて
ラッキーなんていってられない。卓郎は駆け足で学校に向かっていった。

「卓郎、今日は早いんだね」
「今日はだけ、よけいなんだよ」
「いいじゃん、べつに。ほんとの事なんだし」
「美沙ちゃん」
「美穂ちゃん、今日も可愛いね」
「あっ、おはよう卓郎くん」
「わたしには、言わないの」
「なんで」
「なんでって。よいしょっと」
 ぶんと振りかざした美沙の鞄をサッとかわすと下駄箱に駆けていく。
「美穂ちゃん、おせじなんかじゃないからね」
「こら、まてぇ」
488火焔木:04/06/26 01:53 ID:79/3W50l
「卓郎くん」
 ねえ、起きて。お姉さん。もういちど、僕にその瞳をみせて。みせて。おねがい
だからと、卓朗は囁く。
「卓郎くん。卓郎くん。たくろう。こら、たくろうッ!」
「なに、美沙」
 卓郎はがばっと机から起き上がっていた。教室中の生徒の視線を一手に浴びて、
なんともいえない間のあとに、教室中にどっと笑いが巻き起こった。

「こら、静かになさい!」
 声を掛けていたのは芹沢よしこ。一瞬にして静まる。卓郎の担任で、今は倫理社会の
授業中。
「卓郎君」
「はいっ!」
「ヨダレ、垂れているわよ」
 言われて、上着の裾で拭うと、よしこが眉を顰めた。

「あとで、職員室に来なさい」
「すいません」
 背筋をぴしっと伸ばして、頤を曳いて、深々と頭を下げた。
「すわりなさい」
「はい!」
 そこに終業のチャイムが鳴る。
 
 麗子が守って来た道とはなんだったのだろうと卓郎は考える。夫との愛。それとも
真行司という家なのだろうか。彼女は未亡人だった。だと思っていた。
 当初はそう見えただけで、人妻だったことがわかった。あまりにも淋しそうで、
儚げな微笑。もっと朗らかに、心の底から笑っているところを見てみたい。でも、
それは傲慢かもしれない。
489火焔木:04/06/26 01:56 ID:79/3W50l
 孤独な人が恋をすると執着すると聞いたことがある。かあさんもそうだったんだろうかと、
卓朗は思った。そしたら、自分は麗子ががんばって守ろうとしてきたものを壊そうとしている
ことに気づいた。
 安直な同情と強欲。もしくはうぬぼれと傲慢。もし、卓郎に麗子が向いてくれたなら、
彼女は自分との何に執着してくれるのだろうかと、勝手な空想もしていた。愛が深まる
瞬間を実感する時に、なにが起こるのだろうかと思ってもみたり。

「ねえ、たくろう」
 後ろから美沙が突っついてくるが、卓郎はぼうっとしていた。机に腕を組んで顔を乗せ、
外の景色を眺めていた。
「たくろう!」
「ん」
「ん、じゃないよ」
「だから、なに」

「あんた、寝てんでしょう」
「寝てないよう」
「あのねぇ」
 卓郎が真名にこだわったのにはわけがあった。レイモン・ラディゲの肉体の悪魔。
十八歳のマルトに恋した僕は十九歳になった人妻になったマルトと逢瀬を重ねる。
そしてマルトは身籠り、出産した。

 自分の命と引き換えに。そして召される時、マルトは僕の名を叫びながら、逝った。
マルトの子供の真名は、主人公の名だった。
 学校の屋上で、さぼってたまたま読んだ本。口を本で塞いで、目は流れる白い雲を
追っていた。
490火焔木:04/06/26 02:02 ID:79/3W50l
「卓郎。こんなとこで、なにやってんだよ」 
「ああ、一哉か」 
「一哉かはないだろ。探しに来てやっのに。次は出とけよ」 
「なんで?」 
「なんでって、よしこ先生だよ。そうじ。そうじだよ」
「ありがとう」 
「あれ。やけに素直なんじゃない」

 卓郎は起き上がって、立てた片膝に持たれて一哉を見た。
「わけありで、来てるんだから突っ込まないの。そういうことは」
 訊いてくる一哉に先手を打っておく。ポケットに文庫を突っ込んで屋上を後にする。
「あっ、たくろう。どこいってたのよ。放送で卓郎の名前言ってたよ」

 古い本だった。タイトルに惹かれて、ひまつぶしに借りただけ。それも借りたことすら
忘れていた。自習の時、机のなかににあったのを思い出して、たまたま読んでみた。
 現在じゃ、誰も泣きもしないオチなんだろうと思ったが、卓朗の母親がどういうつもりで、
自分の名を付けたのかを真剣に考え込んでしまった。

「なんの」
 たぶん居眠りしてて、気づかなかったんだろう。本に夢中になっていたわけじゃない。
「あんたねぇ!」
「美沙ちゃん」
 好きな女(ひと)を言い名付けるか……、なんかいいかもしんない。
「あ、うん……。あんた、図書館で本借りてんでしょ?」

「あ、忘れてたわ」
「卓郎が本借りるなんて、めずらしいね。なんの本なの」
「知りたいか、美沙」
「なに、その含みは」
491火焔木:04/06/26 02:04 ID:79/3W50l
「美穂ちゃんも知りたい?」
「わ、わたし。う、うん」
 いきなり振られて、しどろもどろに。
「肉体の悪魔」
「えっ……」
 鈴木美穂のおさな貌が突然赧らんでしまう。
「うんと、いやらしいんだよう、美穂ちゃん」
「卓朗!」

「まじめな本ですよ、卓郎さん」
 通り掛かった舞が口を挟んだ。
「ええっ、そうかなぁ。だって、不倫だよ。町中の人が知っていて、当事者だけが
知らないなんて」
「そっ、そんなこと、ありません」
「そっかなあ」
 舞の色白の貌も真っ赤になっていた。舞自身にも思うところありと見た卓郎は、
おもしろくなって突っ込み捲った。

「は、はやく、返してきたら」
 免疫のない美穂を庇っても、美沙もしどろもどろになっていたが、卓朗をしかる。
「ありがとな、ちょっくら行ってくるわ」
 美沙、おまえも読んだのかと訊くのはやめて、颯と教室を出て行こうとした。
「卓郎」
「なんだ」
492火焔木:04/06/26 02:06 ID:79/3W50l
「なんでもないようだ。呼んだだけ。さっさと返してきな」
「ほんとか」
「えっ、あ……」
「あほ」
 卓朗の一言につられた自分に美沙は脱力とむっとして頬を膨らませていた。

「どうしたの、美沙ちゃん」
「ん、なんでもない」
「卓郎くんみたい」
「えっ、卓郎……」
「なにか、心配事でもあるの。もし、よかったら」
「ごめん、今はちょっと。ほんとに、ごめんね。美穂。せっかく、心配してくれたのに」
「ううん。話たくなったら、いつでも聞かせて、美沙ちゃん」
「ありがとう」

 教室によしこが入ってくると教室の空気は一変した。掃除をしていた生徒はみな一応に
ぴりぴりとした雰囲気になっている。めがねのフレームの両側を押さえ直してから、
周囲をゆっくりと見回した。
「一哉君はどこかしら」
 物腰のやわらかな、よしこの声が教室に響いた。聞こえてくるのは、グランドからの
クラブ活動の生徒たちの声。

「トイレにいってます」
 そこにちょっとハスキーな美沙の声が加わった。
「卓朗君もなのかしら」
 一哉君はわざわざトイレに行くと言って出て行ったのかしら、という鎌をかけることを
よしこはしない。
「そうです」
493火焔木:04/06/26 02:12 ID:79/3W50l
「そうなのかしら、舞さん?」
 うしろから付き添ってきた桜木舞にそのことを訊いて確かめる。美沙はドキッとした。
美穂が彼女の背中でブラウスの裾を掴んでいることもそれに拍車を掛ける。美穂の
動悸の激しさまで伝播して来そうだ。

 事前に口裏合わせをしてもいたが、よもや舞に振られるとは思ってもみなかった。
美穂の動悸なのか、自分のものなのか、次第にわからなくなった。
「は、はい」
 白粉(純粋なおしろいではなく、化粧品のフェイスパウダーみたく)を塗ったような
舞の貌が、その姓の花のようにさくら色にけぶっていた。よしこはあたりを一瞥し、
ひとこと「やりなおし」と無情に発話した。彼らにとっては断罪にも近い。

「うそおっ〜」
 そこにいた生徒たちは一斉にぼやいた。
「理由を話してください」
 よしこは机にさわって「すこし濡れているわ」と、ぼそっと言った。
「よしこ先生。ちゃんと、拭きました」
 美沙が言う。
「じゃあ、もっときつく絞ること。それと乾拭きもしなさい。わかったわね」
「はい……。わかりました」

 よしこはしゃがみこんで、フロアに人差し指を這わしてから、その指先を拇で
擦り合わせる。生徒たちに緊張が走った。男子生徒は屈んでいるよしこを観る
余裕すらなかった。
「もう一度、机を下げて。ここもやりなおし。いい。わかった、卓朗君」
 ちょうど一哉といっしょに入ってきた卓朗を向く。
「あれ、さぼってたんじゃないんだ」
「こっ、こら、美沙。なにいうんだよ。この、ばか」
 卓朗と一哉はゴミ箱を抱えていた。
494火焔木:04/06/27 01:14 ID:1xbiqrFJ
「しずかになさい」
 眼鏡の奥からのよしこの眼が卓朗を睨んでいた。
「すみません」
「どういうことですか……」
「よせ、さとみ」
 卓朗はさとみの腕をかるく掴む。大掃除でもないのに、どうしてという黒川さとみ、
みんなの苛立ちを見越しての制止だった。一旦さとみは言葉を呑みはしたものの。

「卓朗……でも……。私、こんなのいやだ」
「俺だって、バイトあるんだ。なっ、さとみ。ここは、さっさと済ましてしまえばいいし。
がまんしょうや」
「う、うん……」

「私語は慎みなさい!」
「あのねぇ!」
 さとみは肩を怒らせよしこに喰って掛かっていった。
「たのむから……さとみ」
 卓朗は祈るように小さく声を掛けたが、さとみは聞く耳を持たなかった。
「なんですか、さとみさん」
 よしこは綺麗な歩調で、さとみの領域へと踏み込んできた。傍にいた卓朗は踏み込んで
来たよしこの美貌に呑まれていった。唇が赫い。

(あれ、ゆめのなかで見たのと……いっしょだ。よしこ先生のルージュはひかえめな
色なのに。あれ、だれだったんだろう。かあさんの唇かなぁ……)
「たくろう」
「美沙ちゃん……」
「ごめん、ちょっと」
 美沙が怯えている美穂を振り払って、ぼうっとしている卓朗を心配して近づいてきた。
「先生は、つめたいんです」
 さとみは絞るように発話していた。
495火焔木:04/06/27 01:24 ID:1xbiqrFJ
「さとみさん、なにがいいたいのかしら」
「卓朗、どうしたの。ねえったら」
「先生には愛情がありません」
「そうかもね。でも、これは基本よ。あなたなら、わかっているはずでしょう」
「……」
 よしこはさとみの言葉をさらりと流し、そしてさとみは黙り込んでしまった。

「だとすると、あなたは知っていて、見て見ぬふりをしていたわけね」
「そんな……こと……」
「角が立つからかしら。お店はお客様に気持ちよく居て頂く為の空間……。そうでしょう」
「そ、そんなこと……ぐらい、わかっています」
「だったら、勉強する場所ぐらい、きちっと掃除なさい!二度も言わないわ!」

 反芻してるじゃんかと、その場にいた連中が言えた状況ではなく、それこそ小さな
声すらもよしこは聞き漏らさないという雰囲気があった。みんなの生唾をごくんと呑む
音が聞こえそうなくらいで。きっつ〜という為口すら赦さない。

「卓朗ってば」
 口蓋。たべるため、発話するための器官が唇。赤いのは、血管が透けて見えるから。
そして、人のそれは粘膜が外に出てしまったものという。卓郎がよしこの紅を引いた
絖る唇に欲情したのも無理からぬことなのかもしれない。卓郎は欲情だとは思っては
いなかったけれど。

「たくろう!」
 あのユメが一種の幻視を生んでいた。
「うわあっ」
 よしこは突然大声を出した卓郎に、さとみに向けていた仮面のような貌から一瞬では
あったが無防備な素顔を見せていた。卓朗だけは、数瞬気づいていたが、すぐに睨め
付けられて気まずくなった。
496火焔木:04/06/27 01:29 ID:1xbiqrFJ
「すみません」
 よしこは卓朗に背を向け、窓のほうに颯々と歩いていって、桟を指先ですうっと
なぞってみせた。人差し指を貌に近付けて観ていた。いやな間だった。
「ここわよくってよ」
 緊張が緩んだ安堵のため息が洩れた。そこは舞が水拭きをして、美穂が乾拭きを
済ませていたところ。よしこは生徒たちを見渡して声を掛けた。

「済んだら、また呼びに来て下さい。さあ、はじめて。今度は、ちゃんとみんなで
協力してするのよ。ばらばらじゃ、効率よくないでしょう」
 は〜いという気だるい声ではなかったけれど、気持ちはそっくりそのままに。心内では、
鬼軍曹だとかキンキン眼鏡とか堅物オールドミスなどと、ふんまんやる方がない。


(他人のものを欲しがって、結局はセックスの虜になってしまっていただけなのね……わたしは)
 過剰なリアルに溺れ、堕ちることが快美になって、いい気持ちになっていた頃によしこは
ぽっかりとひらいて待っていた地獄に突き落とされた。
「よしこ先生」
 あの頃以上にガードがきつくなってしまっていた。しゃんと背筋を伸ばして、心なし
大きめな歩幅でタッ、タッ、タッと颯爽に歩く。精神は疲れていても、それがよしこの性格であり。
「よしこ先生ったら、まってよ」
(効率……!なんで、そんなことわざわざ付け足すんだよ、よしこ先生は!どういうつもりなんだ)

 頤を引きめに胸を張り、的確に腰を動かして脚を運んでゆく。それでいて過度に
艶っぽくはない。むしろ綺麗な歩きなのだ。
 よしこが着こなす、地味目なグリーン系のスーツに純白のシルク・ブラウス。胸元の
レモンイエローのスカーフのポイントも目を惹く。そして、ベージュのシームバック
ストッキングに包まれたトップの高いふくらはぎ、――その美脚は流麗に動いていた。
497火焔木:04/06/27 01:37 ID:1xbiqrFJ
 隙のない美しさを女教師は纏っていた。けれどその美は認められるものではなかった。
認識されてもいず、突出していたものが問題だったからだ。
 清掃がすんだ他のクラスのたむろしていた生徒たちが、廊下を歩くよしこを遠目に
観ている。その視線、堅物で生真面目という評価をよしこは甘んじて受け入れていた。
そうさせた、過去が重く圧し掛かっていたから。

「先生が妻子ある男性と付き合っていたということをばらしますよ。それでも、いいんですかね」
 教室でよしこは男に脅迫されていた。レイプされたとき、指で男の目をよしこは突いていた。
あれから、日数もだいぶ過ぎていて、忘れかけていた。否、決して忘れられることでは
なかったけれど、心の支えになってくれた真純の父親との不倫によしこは身を焦がしていたのだった。

「証拠……」
「ありますよ」
「どうしたいの」
「セックスしたいですね」
「そう」
 よしこはあっさりと脅迫者に返答した。

「いいんですね」
「いやよ。彼に迷惑かかるでしょう」
「どういうことですか。さからったほうが、かえってあなたにも、その恋人にも不都合なのでは」
「脅迫になんかわたしは乗らない」
「ほう」

「乗ってしまったら、わたしたちはおしまい。あなたを憎みます。警察に通報いたします」
「ふううん。でしたら、これを知った先方の奥さんはなんと思うんでしょうね。あんまり、
決断は、はやまらないほうがいいと思いますよ」
「生涯かけて謝罪するわ」
「その前に、これ。見てくれますか」
 よしこは男の持っている封筒が気になってはいた。そう、だされるまでもなく、
わかってはいたが、そう思っていた。
498火焔木:04/06/27 01:41 ID:1xbiqrFJ
 ホテルに俯いたよしこが男に支えられてくぐってゆく図。一枚一枚無造作に重ねられて、
最後の一枚が男の手から離れて床に落ちていった。それが、作為的なことはよしこにも
わかって、下唇をつよく噛む。
「あっ……」
 よしこは小さく叫んでいた。ショートヘアの女性が三人の男に嬲られている写真。

「これ……」
 ひとみを大きくさせて床に落ちた写真に見入っていた。
「ああ、ひろっていただけませんかね」
「……」
 よしこのからだは一瞬にして凍えてしまう。映画のみたいに。

「ハリーアップ!」
 よしこはびくんとして、しゃがみ込んで、写真を顫える手に持つ。
「そう。あなたに買ってもらうのは、この人の写真なんですよ」
「この女の人に買ってもらったのが、あなたの逢引きのものです。いいでしょう、こういうのって。
なんかですねぇ、深まる瞬間を実感できたりして。友情とか、それにあなたの偲び逢いの絵とかにも。
あっ、それからですね、彼女、自分を抑えるのに精いっぱいでしたよ」

「だまりなさい」
 よしこは貌をあげて男を見る、激怒を含んだ静かな声を投げつけた。
「おま×こをたっぷり濡らしたりして、可愛いもんですね。つばさを?がれた小鳥は……、ひいひい泣いて」
「だまってと言ったでしょう」
「うんと、よがっていました。可愛いもんですよ。俺たちなんかに感じたりなんかしちゃって」
「ばかにはわからないわね」
499火焔木:04/06/27 01:49 ID:1xbiqrFJ
「はあ?」
 人を小馬鹿にした、生返事がよしこに浴びせられる。訊き方に憎悪が湧き起こった。
「あなたには一生わからないことです」
「そうですか。まあ、いいでしょう。で、どうなさるんですか、よしこ先生」
「わかりました」
「じゃあ、条件があります」
「じょ、条件……って、どういうことなの」
 よしこは絶句する。

「まあ、聞きなさいよ。あなたも、愉しめばいいんですからね。いやいやとか、
じっとしているのは無しです。自分から飛びついてきて、脚を絡めて肉にでもなんでも
溺れてくださいな。そのほうが、あなたも楽でしょう」
「わたしが、あなたと……」
「愛し合えばいいんですよ。」
 よしこは黙りこくった。男はわざと愛を持ち出したのだ。いまのよしこを嬲って愉しんで。

「どうしたんですか」
「セ、セックスしているのは……撮るの」
「さあ、どうでしょうかね。仲間がいるかもしれないし、いないかもしれない。
どうしましょう。よしこ先生。なにをすべきなんでしょうね、あなたは?」

 男は逢引の写真はサービスだから、取っておけと言ってよしこを机に押し付けて
うしろからよしこの濡れていない狭穴を犯した。射精されて五度目の交媾を強いられ、
残滓のフローバックがなめらかな律動を促しもした。
 もたらせられる快楽によしこは狂いそうになった。男は耳元で囁いたのだ。ホテルでの
あなたと愛人のおま×この写真は堀真純がぜんぶ躰を提供して買ったのだと。
 その倒錯感によしこは唇を大きく拡げて苦悶の声を迸っていた。そんな躰になっていた
自分が信じられなくなって、裂けそうな想いで泣いていた。
500火焔木:04/06/27 01:56 ID:1xbiqrFJ
 床に崩れ落ちたよしこは両手で貌を覆い、太腿を閉じ合わせて両脚を曳いてくの字に
曲げる。男の荒い息がよしこに降り注いで、しばらくしてタン!と音がして、躰を内側に
曲げるようにしていた、丸い肩をびくんと顫えさせ。
 よしこのぐったりとしていたところを、崩していた両脚を割られて腰を突き入られ、
男の足が乳房を蹴ってくる。

「いやぁ、いやあっ」
 男とよしこの体液のフローバックがなんなく尖端を膣内に導く。よしこの陰華、
アベイ・ドゥ・クリュニー(淡いオレンジで、茶色掛かっている花弁の薔薇)が歔いて
露に濡れた。
「たのむのなら、おねがいしますでしょう」
 啜り泣いている、よしこの貌に近づいてくる男の足。上になっていた片方の乳房も、
臀肉をぴたぴたと叩いたもうひとつの足がすべって、腰のくびれから脾腹を辿り、
男の貌はよしこの足よりもっと遠くにあって。肘をついて躰を起して、嬲られている
よしこの貌をデジカメで写していた。

 フラッシュをわざと焚いて、横臥して浮いていた左肩を小突き、仰向けにさせ汚辱に
歪んだ、よしこの美貌を愉しむ。写真が目的ではないから、それが観たくて何度も男は
焚いた。
「ほら、貌をあげなさい」
 カメラを掲げたために、しかたなく付いた肘が床にごりごりして痛かった。しかし、この快楽の
時間がペニスとともに優先させた。白閃光がよしこの精神を妖しく狂わせてしまっていて。

「おねがいします。もう……、満足したでしょう」
 膣内からあふれでた不快以外の何者でもない、おびただしい熱いものが腿を汚して
心も穢す。でも、赦してとは言いたくない。
「これから、チンポが挿入てるってことを、もっとあなたに思い知らせてあげますよ」
 男はカメラを置くと、よしこの右脚だけを抱え、ゆっくりと起き上がる。尻が床から、
そして背中もゆっくりと離れていった。
501火焔木:04/06/27 02:04 ID:1xbiqrFJ
「いやぁぁぁ……!」
 けものとよしこは男に叫びたかったが、それは男の嗜虐心を煽るだけ。レイプされたら
場合によっては目を合わせずに、精神を放棄して、永遠に沈黙した肢体になっておくことが
最良なことぐらいはわかっていた。わかっていたけれど、しかたないくらいに疼いていた。
「今日のところは、これでおしまいにしておいてあげますからね」
「うっ、ううっ」
「もっとしてっていってごらんなさいな」
「いやぁ、いやよ」

 よしは起される下肢に躰を捻って抗ってみてもどうにもならないでいた。男の
底知れない精力に完膚なきまでに制圧され、体力は消耗し掛かっていた。腹部には太い
陰りが一本真横にすうっと走る。
「く、くううっ」
 苦しい。男のペニスが埋まってくる感覚と、右脚だけを抱かれて、よしこの左脚は
ほかされて。よしこは両腕を伸ばして空を掻く。掻いたまま床を叩いて、または床を
掻き毟って。伸ばした爪がぐにゅっと曲がって痛めてしまう。男は前屈みになって躰を
落として膣内に深く入って来る。

「あ、あっ、ああ……」
「きもちいいか」
 よしこは左右に烈しく貌を振る。もちろん気持ちいいはずがない。躰の節々が床で痛む。
窮屈な交媾の体位が精神をもみくちゃにして。よしこの臀部を撫で廻していた左手が
ブラを肌蹴させ、喘いでいる乳房を鷲掴む。

 千切れるかと思うくらいにきつく絞られた。ただ、苦しいだけのよしこの喘ぎが教室に
響いていた。レイプ。ほんとうに、レイプだったのだろうか。
 男はよしこのほかされていた左脚と自分の手を縛りつけた。手頸と足頸を赤縄で縛った。
「赤縄(せきじょう)……なのね……」
502火焔木:04/06/27 02:12 ID:1xbiqrFJ
「なにかいいました」
「……」
 真純の存在。その父親との蕩けるような不倫の果て。親友の堀真純。いまは、
だったというべきか。彼女はきっとよしこを赦さない。
 とある夕暮れの教室。その場所、穢れた空間。恐喝と、いつしか逢引のような変容に
つつまれて、交媾に耽溺していたよしこだった。

 よしこのアップスタイルのヘアは既にほとかれて、垂れ髪をつくった。背と腕に流れて
纏わり付く艶にレイピストのペニスは何度も硬くなる。
「もっ、もう、挿入はしないで。先刻、おしまいだって……」
「そんな、ことばじゃないですよ。ほら、いいなさい」
「お、おま×こしないでぇ。こわれちゃう。あっ、ああ……」
 ストーカー、自分をそうだとは思っていない男。間が悪い刻。しかし、そういうこともした、
そんな男に、女は一時でも惹かれたことを後悔して。陰湿の裏にこころがあったとしても
憎むべき存在。陽のあたる場所に帰らないといけないとよしこは思った。

「表現……を知らない……のね」
「えっ」
「まっ、待ってちょうだい」
「なんですか」
「なんでもない。いいわ。ファックすれば。好きなだけ。飽きるだけ、おま×こしてよ」

 よしこは男に縄をほどいてもらってから、床を這い机によじ登って両肘を付いて
男に尻を突き出した。うな垂れて頭を落そうとしたら、垂れ髪を根本から掴まれて
引き揚げられる。
「んんっ、んあっ」
 髪はほどけてばらばらに背に散らされ、腰の括れに掛かったスカートから生えるように
すらっと伸びた両脚はまた合わさっていた。汚辱されても、気丈な態度を崩さない
よしこに、男を昂ぶらせていった。
503火焔木:04/06/27 02:18 ID:1xbiqrFJ
「べつに閉じ合わせたままでも、おま×こしてあげますから」
 男の声によしこの背筋がびくんと動いた。
「まっ、まって。ひらくから」
「こちらを向きなさい」

 淫にくたれた髪を振り乱し、片方の目だけで男をみた。赫い唇は大きく開いて、闇を
つくってみせた。男の手がよしこの右頬を掴んで、もっと捻らせると、その空洞に
ひらいた男の唇を重ね逢わせる。有無を言わせず、くぐもった声をよしこは呑み込んだ。
アヌスに男の尖端を受け入れて、よしこも男の口腔に叫びを送り込んで。

「もっ、もう……」
「これが、あんたのほんとの姿なのですよ」
「ちっ、ちがううっ、ううっ、んああ……」
 欲望の奔流を充填した肉棒がよしこの腸壁を圧し開いてズウンと抉って焔に灼かれていく。

 すべて忘れるために、この街に来て、仕事に打ち込んでいる姿勢は顕著で、案の定、
生徒たちの間では、まだ25歳でありながら恋人に酷い目に合って以来、男断ちをしている
オールドミスという仇名まで命名された。
「よしこ先生!」
 倫理社会の教師であり、融通の利かないそれ相応の発言も目立っていた。よしこは
スタイルも良く、顔は細面で鼻筋もすっと通った、誰が見ても美人なのだ。でも、誰一人
それを観てはいなかった。観る理由もなかった淋しい女だったから。
504火焔木:04/06/27 02:29 ID:1xbiqrFJ
 長い髪をアップにきれいに結い、後ろでバレッタで留めている。顔の白い肌の肌理の
細かさも、それに伴って強調され、艶々とした驚くほどの美貌。

 しかし、芹沢よしこは笑わなかった。昨日、失恋でもしたのというくらいに、笑みを
見せたことはない。説教口調と丸眼鏡が更に、よしこに硬い印象に拍車を掛けていた。
 決してセンスの悪い眼鏡などではなかったが、何かに追われていたような節がありありと
感じられた。教師仲間でも、そのことを指摘するものは一人しかいなかった。ちゃんと
仕事はこなしていたから、そういった意味合いではPTAの受けもよくて申し分なく。

 生徒たちがみな距離を取っていた中で、それでも卓郎だけがよしこに会うべく職員室に
足繁く通っていた。
「卓郎君、どうしたんですか」
「もっと肩のちからを抜こうよ。ほら、こうしてさ」
 首を竦めるような格好で両肩を卓郎は上下にゆらして見せた。
「なにいってるんですか。さっさと教室へ戻りなさい」
「へいへい。じゃあ、また」
「はいはい。じゃあ、またね」

 卓朗の口癖を何気にトレスダウンしていた、踵を返したよしこの背をみながら卓朗に
歓びが込み上げ微笑んで教室に戻っていった。すこしだけ、すこしだけ変わっていたのだ。
 卓郎だけにはわかっていた。よしこも卓朗にふっと男の匂いを感じてもいた。
セックスの匂いではない。よくわからなかったが、いい匂いなのだ。ふっと吹いてくる
微風みたいな。そんなもの。恋……なんてあるわけがない。なぜかぼうっと灯りはじめていた
明かりが見えた。冬の夜、暗がりでひとり、ストーブの火を見詰めていたような。その光景が
よしこのなかから湧き起こって小さく灯りはじめていた。
505名無しさん@ピンキー:04/06/27 09:49 ID:OSoSWnuX
(・∀・)イイ!
506 :04/06/27 12:37 ID:fJM8DaDV
 場面転換が頻繁すぎる上、区切りが分かりにくい・・・。



 でも面白い。続き希望。
507名無しさん@ピンキー:04/06/27 18:33 ID:BIxNyUNM
age
508名無しさん@ピンキー:04/06/27 19:15 ID:CiqXkuwj
エロ漫画小説でロリもの書いてた人かなあ
509名無しさん@ピンキー:04/06/28 07:47 ID:+oMGEFT2
もうちょっと推敲してからのほうが・・・
510名無しさん@ピンキー:04/06/28 11:39 ID:pD69fVij
読んでくれて、ありがとうございます。

章立てが雑なのと、回想が頻繁に入るのもよくないと思っては
いるんですが。
それと、よしこピンで、レイプ、脅迫メーンで四月あたりから
考えていたものを、方向転換してしまったために、
見切り発車で投下してしまい、一貫性がなくなったようです。
すいません。

508
そうです。
もう誰もいないと思ってたので、どきっとしました。
いろいろかぶっていたり、しているかも・・・。
511火焔木:04/06/28 18:44 ID:pD69fVij
「ちゃんと、掃除するのよ。美沙さんたちを困らせたりしちゃダメよ」
 背を向け教室に戻ろうとしていた卓郎は振り返った。
「ねえ、よしこ先生」
「なに」
「よしこ先生て、ひょっとして俺のおかあさん?」
「ばか」
「純愛ってなんだろう」
「もう、いきなりなによ。もしかして、怒ったの……?」
 呆れ貌をするつもりが、卓郎の発話にくすぐられて、とまどうよしこだった。
「ラディゲのこと」
「えっ。ああ……、肉体の悪魔ね。それを、図書室から借りていたのね。ちゃんと返却は
したのかしら」
「うん。借りっぱなしで、机の奥に放り込んでたのわすれてた。でも、掃除始まる前に
ちゃんと返したよ」
 よしこは胸に抱えていたボードの角で、卓郎の頭をコンと叩いた。子供をやっている
卓郎を見て、むかっとしたからだった。それとも、照れだったのか……。
「痛ううっ。なにすんだよう」
 叩かれた卓郎は頭をかかえ、床にうずくまる。
「おおげさね。置いていくわよ」
「ほんとに痛いんだってば」
「うそおっしゃい」
 よしこは切り替えし言い放つと、蹲っている卓郎をほっといて、タッタッタッと
職員室へ歩いこうとする。すぐに立ち上がって卓郎はよしこを追った。
「まってったら。ねえ、よしこ先生」
「ほら、なんともないじゃないの」
512火焔木:04/06/28 18:47 ID:pD69fVij
「なんともないじゃないでしょうに……」
「みんな、待っているわよ」
「だったら、やりなおしなんか、しなきゃいいのに。いまごろ、帰宅してたでしょ」
「それはそれ。これは、これよ」
 よしこは丸眼鏡の奥から卓郎をキッと睨む。その眼差しに卓郎は感じるものがあったが、
それはなんだかわからない、妖しくてもやもやっとしたものだった。
「そ、そんなこと言ったって、きついよ」
 よしこはクスッと笑った。
「なにがおかしいの。思いだし笑いなんかして。もっと、みんなのこと考えたら」
「あら、そうかしら」
 唇をつんと尖らせて、なんか、良い感じで眼鏡の奥から覗いていた瞳が前を向く。
その清楚できれいな、眼鏡を掛けない横顔を卓郎は観ていた。ぴしっとみだれなく、
纏められたきれいな髪。
「ともだちがね、前の子の頭を下敷きでコンコン叩いて、呼ぼうとしていたらね、
血がたら〜ってなっちゃったの。びっくりしちゃって」
「えっ……、本気」
「もちろん、マネなんかしちゃダメよ」
 前を見ながらおどけもしないで、淡々と喋る。卓郎はそれに、なんて答えたら
よいのやらと顔をくしゃっとさせた。
「ひっでぇなぁ、よしこ先生」
「ばか、ちがうわよ」
 また、無防備な顔になっている。なんで、そういう貌をしないのだろうと卓郎は不思議がった。
「はいはい。ともだちね。でも、よしこ先生っておもしろいね」
513火焔木:04/06/28 18:53 ID:pD69fVij
「そんなこと言ってるとまた叩くわよ」
 今度は額を指で弾かれそうになったのを、卓郎はさらりとかわしていった。
(あの香りだわ……。やっぱり、外から風に乗って来たものなんかじゃない)
 枕に貌を埋めて、荒い息を吐いていたところに、うしろから抱きしめられたような。
「よしこ先生。よしこさんてば?」


「いやあぁああ……、やめてえぇええ!」
「いやって、此処まで来てどういうことなんだよ」
 思わず、ふざけるなという言葉が恋人から飛び出しそうになる。
「こ、こわいの。こわいのよ」
「やさしく……するよ」
 よしこは頤を突き出し、躰を捩って暴れる。レイプされる前の恋人との時間。頬に唇を
ねちゃっと着けられて、貌を捻りながら頸を曲げた。レイプされる前の恋人との出来事だった。
「やさしくするから。なっ、だから、いいだろ」
 だから、させろというの。(こわい……。ちがう、ちがってる)セックスのプロセスに
よしこは嫌気が差していた。(ううん、それもちがっているわ)
「いやあ、よして。どうして。どうして。おねがい。おねがいだから……」
 抱かれる度に思っていたこと。男は女の瞳の色を見ようとはしなかった。余裕の無い
セックス。男は小さな孔に挿れて、気持ちよくなることを単純に求めている。そして、
射精する……だけなの。
 それが、あなたの絶頂なのと、よしこは男に訊きたくなった。女はさせてあげるだけ。
そんなことが、急にばかばかしくなった季節にさまよう。
 でも、ひくつく小さい孔に大きくなった肉棒を捻じ込まれ、掻き廻されれば、時には
抉られるようにもっていかれてしまったなら女体は感じてしまうもの。
(でも、それがほんとうの歓びなの?)そんな感情がよしこのなかで折り合いを無くして、
どんどんとひとりぼっちになっていた。そぐわないままに、恋人にブラウスを肌蹴させられて。
514火焔木:04/06/28 19:00 ID:pD69fVij
「もう、待てない。ごめん、よしこ」
 引き裂かれはしなかったけれども。
「いやあぁぁぁ……!あっ、はっ、はあ、はあ……あっ、あっ、ああ……」
 ブラ越しに乳房を揉まれた。
「感じているんだろう。勃起ってるじゃないか」
「かっ、感じてなんかあぁああっ……」
「ここだって」
「いやあっ、よしてぇ」
 むちっとした両太腿で男の手を挟み込む。ラグジュアリーな下着が覗く。
「うれしいよ」
(ちがう。そんなことのために装着していたわけじゃないの。気持ちが引き締るから
そうしていただけ)男の手がよしこのショーツを擦り降ろしはじめた。


「神様って、ほんとうにいるのね、と言える瞬間のこと」
「なに、それ?」
「姉さんが出産の後にね、たいへんだったらしくて。ぼそって、みんなの前で言ったんだ。
家中のものは大笑いしていたけどね」
 女ともだちは笑い合っていたが、ひとりだけ笑っていなかったのが芹沢よしこ。ひとり
置いていかれたようになっている。堀真純はぼんやりとしていたよしこが気になって声を掛ける。
「ねえ、よしこは神様っていると思う?」
(余裕のない男がこわい。そんなセックスは嫌。セックスが憎い。わたしは……自分のことが)
「なにかしら……」
「神様よ」
「そんな目で、観ないで……」
「あなた、どうしたの?」
「わたしは、男の……ヌードグラビアなんかじゃ……ないわ」
515火焔木:04/06/28 19:07 ID:pD69fVij
「どうしたの。よしこさん」
 よしこの貌が仮面をつけたようになる。
「あ、なんでもないわよ」
(そう、なんでもないのよ。なんでも)
「あとで、迎えに来るからね、よしこ先生」
 卓郎がよしこの傍をすっと離れていった。さとみのこともあったが、よしこの抱えていそうな
ストレスは、もっと気になってはいた。それにたとえ気づいたとしても、卓郎がどうこう
するなんて、できるとはおもってはいなかったけれど、卓郎にはほってはおけなかった。
「……」
 卓郎が迎えに行くといったなにげない言葉に、不思議な癒しのような温かさを感じてしまう。
おまえに隙があるからだ。隙が。また心が千々にみだれ。
「また、なんか思い出してるんでしょう。俺、よしこ先生のその貌好きだよ」
「卓郎……君は……なにいってる……のよ」
 あの冬の男の子なの、という言葉をよしこは呑みこんでしまっていた。
「かわいいっていってるの。か・わ・い・い・よしこ先生。わかった。無防備ですごく、かわいい。じゃっ」
「こらっ……!」

(無防備か……。言ってくれるわね)

 隙を打ち消そうとしていたのに、卓郎に少しずつ剥がされて、わけがわからないままに、あしたを
見せられているような気になった。でも、それが本当のあしたなのとよしこはおもう。
「まるで、ばかじゃないの。もう……。たくうのばか」
516火焔木:04/06/28 19:08 ID:pD69fVij
「舞ちゃん」
 卓郎は教室に戻るなり、舞のところに行った。
「はい、なんでしょう」
 日本人形のような、舞の貌が卓郎を見上げる。
「次は俺がよしこ先生を呼びに行くからね」
「はい、わかりました。どうもすいません」
「いや、そういうことじゃないんだけどね」
「どういうことなんですか」
「う〜ん、うまくは説明できないんだ。とにかくかわって、頼むから」
 舞に両手を合わせて頭を下げていた。
「わかりました」
「卓郎、なにしてたんだよ」
 一哉がほうきを持って近づいてきた。
「へへっ、デートのやくそくだよ。なっ、舞ちゃん」
「えっ、あ……。ちっ、ちがいま……す」
 色白の舞の貌が赧らむ。ほんとうに白く、教室の女子のなかでは、一番白かった。
病的とまでも言わないけれど、その白さに俯く横顔に、長い睫毛が魅力的だった。
「照れなくたっていいのに」
「たっ、卓郎さん」
「何言ってんだよ。ばか」
 さとみが大声を出しながら、ほうきの柄の先で卓郎の後頭部を小突いていた。
「があっ、なっ、なにすんだよ」
「さっきは、ごめんね」
517火焔木:04/06/28 19:12 ID:pD69fVij
「ふつうに言えったら」
 さとみの貌が急にしおらしくなっていたので、突っ込む機会を卓郎は失ってしてしまう。
「よしこ先生、全然気にしてなかったみたいだし。さっさと済ましちまおう」
「うん。ありがとう。あのさぁ、よしこ先生、呼びに行くとき、私もついていってもいいかな」
 教室に戻ってくるなり、舞に卓郎が近づいていったときも、さとみはその卓郎の
自然なやさしさみたいなものに気づいてはいた。
「なに、俺とデートしたいの、さとみは」
「ばっ、ばか。何言ってんのよ!」
 ぷいっと背を向けて、自分の持ち場に帰ろうとするさとみに、あわてて声を掛ける。
「いいぜ、さとみ。いっしょにいこう」
 卓郎をむいて、にこっと自然に笑ってみせる。ひとりで謝りに行くには、まだ
行きづらいのだろうと、卓郎はすぐにさとみの申し出を承諾した。あうんの呼吸みたいな
というより、ほっといたらさとみひとりでも謝りに行っただろうし、これ以上よしこ先生と
ややこしくなってほしくないという想いのほうが強かった。

「お前さ、よしこ先生にアプローチでもしてるの?」
 一哉は卓郎にほうきを手渡す。
「ありがと。アプローチってことじゃないけど。それに、近いかもなぁ。うん、うん」
「職員室にもしょっちゅう行ってんだろ?」
「ああ、真子先生に会いに、保健室にもな」
「みんなが煙たがっているのに、足繁く通っていたらさ、同類にみられちまうぜ」
「んなこと、べつにどうでもいいよ。俺は気にしないから。そんなこと心配すんなって」
「心配ってわけじゃ……」
「他になんかあんの」
「病気か……?」
 一哉が卓郎を上目使いに窺う。
518火焔木:04/06/28 19:16 ID:pD69fVij
「病気……?」
「おまえ、覚えてないのか」
「なにをさ」
「だから、かくれんぼしいてさぁ、女の人の家に勝手にあがりこんだことだよ」
 一哉は声を潜める。あのあと、卓郎はふたりの女性、ひとりは女の子だったけれど
紅茶をごちそうになっていた。味は好きではなかったが色は好きだった。琥珀の液体の色と
白いカップに近づく唇。カップを持っている白い指、伸ばしている女性の爪にも
魅入ってしまい、やがて赫い唇が甘く蕩けていって。カップを置くお姉さんをしげしげと
魅入っていたことを恥じ、そんな卓郎は、指先で頤をあげられ口吻をされたことを
思い出した。
「ほらほらほら、口ばっかり動かしてないで、手を動かしてよ」
「一回やってんだから、ちゃっちゃですむよ」
 一哉は美沙に言い返す。
「んなわきゃないでしょう。よしこ先生よ。よしこ先生」
 口ではそう言っていても、一哉の手はちゃんと動いている。不満の毒吐きみたいなもの。
「なあ」
「なんだよ」
「どうして、よしこ先生なの」
「美人だからだよ」

「さらっと言うなよ。それってさぁ、ちゃんとした反応があって、生身のおんなって
大前提があっての話だろ」
「そういうこと」
「なにぃ?」
「よしこ先生は生身のおんなだよ。十分かわいいよ。それが、俺にはわかってんの」
「おまえ、マニアかなんかなの。なんでそんなことがわかんだよ」
「おしえない」
「おしえろっつうの!」
 一哉は仁科くるみへのアプローチのことで悩んでいた。
519火焔木:04/06/28 19:18 ID:pD69fVij
「まあ、あせらず、ぼちぼちってとこでしょう」
「ぼちぼちって、なんなのさあ」
「おまえ、よしこ先生に笑ってほしいって思わないの。ふつうに笑ってほしいって思うよな」
「ええっ」
 心底おどろいているというような一哉の反応に卓郎は眉をしかめる。
「なんだよそれ」
「んなこと、おもわねぇよ。やっぱ、おまえ、変だわ。びょーき」
「なあ、一哉」
「なによう」
「それって、よしこ先生にすんごく失礼なんじゃないか」
「わたしたちに、そんな余裕なんかないわよ。あんたが、暇人だからそう思えるだけよ」
「美沙あぁああっ!」

 手際よく掃除を済ましてしまえば、なんかすっきりとした雰囲気にはなっていた。
よしこの言ったことは正論で、気がついていながら、見ようとはしなかったことを、
ちょっとの間であっても纏まって行動したことに達成感があった。
「卓郎さん、よしこ先生呼んできて」
「あっ、ああ、わかった。いってくるわ」
 卓郎が出て行くと、さとみもそのあとをついて行った。うらやましそうな目を舞が
向けていた。
520火焔木:04/06/28 19:21 ID:pD69fVij
「アルバイト、遅くなるね」
「べつに構わないよ。深夜の工事現場の警備だから」
「ごめんね。うちによって、なんか食べていく」
「おごりか」
「んなわけないでしょう」
 長くて太い眉。
「はいはい」
「うそよ」
「なに」
「だから、うそ。卓郎のおかげだし……」
 さとみの性格そのもので、曲がったことがきらいで、きりりっとしている。
「おまえ、健二とうまくいってんの」
 目もくりりっとしていて、その瞳の黒さに吸い込まれそうにもなる。
「たっ、卓郎におまえなんて言われたかない」
「しょっちゅう、いってんじゃん」
「でも、あれは」
「言われてみれば、むかしのことだよなぁ」
 普段着のボーイッシュな出で立ちにショートも似合っていた。ベリィショートだけは
やめてくれよなと卓郎は思う。せめて、ムースかハードジェルでいまのまま
ヘアスタイルを手櫛でラフに掻きあげて纏めたら。
「それに、なんで」
「みてりゃ、わかるよ」
 でも、ほんとは髪が短いとか長いとじゃなくて、それこそクラスの女の子全員が
綺麗な華になる。まあ、舞ちゃんは別格だろうなと思いながら。
521火焔木:04/06/28 19:25 ID:pD69fVij
 化粧をさとみがちゃんと覚えれば、見違えるほど綺麗になるんだろうなと卓郎は
思っていた。化粧と連想して、勝手によその家に上がりこんで、寝顔のお姉さんを
思い出そうとしていたら、よしこの貌がかぶさってきた。
「卓郎さあ」
「どうした?」
「子供のとき、私のこと、どう思っていた」
「な、なんだよ。いきなり」
「私はいっしょ……だよ」
「と、突然なんだよ」
「その時の気持ちがね、卓郎から健二くんに向いただけだよ。彼、いいやつなんだよ」
「ああ、そうですか」
 がっかりしたような、安心したような。
「そうですよ」
一瞬、縛られるようなイメージが卓郎に湧いていた。その気持ちをさとみに
気取られてはいないかと、あせっていた。
「なあ、さとみ。だったら、よしこ先生もそういった目で観てみたらどうよ」
「卓郎だって」

「俺は男好きになったりしねぇもん」
「ああ、そうですか」
 卓郎のさっきの言葉を取って、さとみが笑う。
「だって、そうだろ。舞ちゃんとよしこ先生が、ってのは想像できっけどさ、俺と健二が
好き合ってるのって、おまえ想像できるか」
「ばっ、ばかぁ」
 さとみは貌を赧らめた。
522火焔木:04/06/28 19:28 ID:pD69fVij
「おまえ、なに想像してんのよ。ほら、行けよ」
 職員室の前に立って卓郎はさとみを促す。
「たっ、卓郎」
「なんだよ」
「えっ。いっしょに来てくれるんじゃないの」
「こっからはお前の問題。な、そうだよな。俺、なんか変なこと言ってる?」
「ううん」
「なら、行けってば」
 卓郎に促されて、戸をノックしてさとみは職員室に入っていった。
「さとみ」
「なに」
「健二のいいとこ、知ってるのは、お前だけでいいじゃんか。なっ」
「そうだね。ねえ卓郎、待っていてくれるんでしょう」
「おう、待っててやるよ」


「さようなら、よしこ先生」
「はい。さようならって」
 事務的な口調。いつもと、変わらない。それでも、生徒たちの気がつかない微妙な
変化は訪れていた。
「あなた、まだいたの」
「どうしたの、先生」
「どうしたのって……卓郎君。いままで、いったい何をしていたの」
「グランドで美沙の走っているところを見たり、眺めたり、舐めるように見たり。更衣室で
着替えてるところを覗いたり……なんかはしてませんよ」
「ほんとかしら」
 卓郎は唇を真横に薄く伸ばして、よしこに笑った。
523火焔木:04/06/28 19:36 ID:pD69fVij
「でも美沙さん、困っているでしょう」
「あいつにメンタル面のトレーニングをしてやっているんですよ。コーチみたいなもん」
「好きな男の子が、女の子の太腿ばっかり見ていたら嫌なものよ。たとえ、それが自分のものであってもね」
そう言って、よしこは手の甲で卓郎の額をコンと叩いた。卓郎は虚を衝かれた。
「えっ、そんなわけないじゃないですか」
 そのまま、よしこはさっさと歩いていった。
「知らないのは男の子ばかりか。道草してないで、ちゃんと帰るのよ」
 立ち止まらず、振り向かないで肩越しに手を振ってみせた。
「よしこ先生」
 卓郎から匂いがしてくる。何の匂いなのかをさぐる。ほのかな、香り。でも思い出せなかった。
それから背を向けて――。
「なにかしら」
 似たような、体験があった。初恋の人の匂いだった。初恋といっても、おさなくて
恋とよべるものだったのかどうか。でも、その男の子のそばにいると、ほのかにいい
匂いがした。キライだった紅茶の味。紅茶の匂は好きで、それとまじって。
「よしこ先生。俺といっしょに、帰りませんか?」
――よしこが立ち止まる。
「よしこ先生」
「いいわよ。ねぇ、卓郎君。そのかわり、ひとつ、訊いてもいい?」
 着任当初の頃はぶっきら棒で、なにかをそこはかとなく憎んでいるようにさえ感じられた。
それが、自分自身なのではと卓郎は思い至った。卓郎はそれが嫌で、嫌でしょうがなかった。
だから最低でも一日に一度だけでもと、よしこに会って挨拶をすることに決めた経緯があった。
つまらなく、ちっぽけな他愛もないことだったけれども。
524火焔木:04/06/28 19:40 ID:pD69fVij
「なにか、オーデコロンつけてない?」
 彼がつけていたメモアールかと、よしこは思い出し笑いをしてしまう。穢されて、
失なわれた、よしこの香りだった。
「どうしたんですか、また笑ったりして?」
 唇にそっとよしこは指を持っていった。卓郎はそれにぞくっとした。
「笑ってたの」
 よしこの秘所が、じゅんとしていた。
「うん」
「いい匂いがするのよ」
 卓郎は袖を鼻に近づけて、くんかくんかする。
「もう」
 笑顔が拡がっていた。
「俺、なんも、付けてないですよ」

「まだ、アルバイトしてるの」
(ねえ、勉強ちゃんとしてるの?)

「そう、だから駅までってこと。さびしいの?」

「さびしいわ」

 まじまじと見た卓郎に、よしこは卓郎に柔和な笑顔を見せていた。そんな次の朝は、
クラス中が大騒ぎだった。あんな美人の先生いたっけか、というくらいに、美人校医の
斉藤真子を押し退ける勢いで、噂は持ちきりだった。それは、クラスだけに収まらず。
525火焔木:04/06/28 19:42 ID:pD69fVij
「ねえ、卓郎君。よしこ先生になにしたの」
「俺?なにもしてないよ。ただ、あいさつしていただけ」
「そう。あいさつ……なの」
「うん」
「あいさつって、おはようとかさよならの……。ほんとに。それだけ?」
「ほかになにがあるっていうんですか」
「そうよね」
「まあ、それだけってことないけど」
卓郎が真子に笑った。
「なになに、おしえてよ」
「だからぁ、あいさつしただけ。最低でも一日に一回は必ず、ちゃんと目を見てしたの。
たいしたこと、してないよ。そういや、職員室には、いりびたってたかな」
 卓郎は真子の表情の変化に注視する。
「そうなんだぁ。で、どうしてしたの」
 真子の目が愉しそうに細る。ただそれだけだった。
「一哉とおなじこと訊くんだね」
「一哉くん?」
「そりゃ、よしこ先生は美人だからだよ」
 真子の反応にすこしがっかりはしたが、卓郎はにまっと笑った。真子には卓郎が
どういう意味でよしこを美人と言ったのか、なんとなくわかったような気がした。
「卓郎くんには、よしこ先生の声がきこえたのね」
「いま、なんて言ったの」
「さあ」
「ねえ、真子先生。なんて言ったのさ」
「で、卓郎君はわたしには、どうしてアタックしてくれないのかなぁ?」
526火焔木:04/06/28 19:49 ID:pD69fVij
「あれ、俺、ここにもこうして、毎日来ているんだけれど」
「しているはずってことかしら。でも、卓郎くん。わたしはよしこ先生じゃなくってよ」
 真子は手にしていたボールペンをくるっと回転させる。
「わたしの鍵を開けたければ、もっと考えることね。はい、教室に戻って」
「では、勉強いたします」
 立ち上がって、ぺこりと頭を下げて卓郎は戸のほうに歩いていく。
「ちゃんと、本業のほうもするのよ」「へいへい」
「もっとかしらね。返事は」
「はい、わかりました。真子先生」
「よろしい。卓郎くんには、よしこ先生の声がきこえたのかぁ」
「なにか、いいました」「いいえ、な・に・も・よ」「あっそ」
「ほら、はやく行きなさいって」
 真子は手でしっしっと合図していた。卓郎が真子を気になり始めたのにも、変わった
理由があった。
「聞こえたようで、聞こえてもないようなってところなのかも」
「あら、弱気なのね」「だったら真子先生、俺を励ましてよ」
「そうねぇ……」
 肩肘を付いて、拇の上に真子のきれいな頤が乗る。

「自分のことを好きなひとがいてくれるって、たのもしいものよ、卓郎くん」

 艶然とした笑みを浮かべ、しっしっと手を振ってみせる。教室に戻ったところを、
さとみに詰め寄られ、「なんで昨日来なかったのよ!」と卓郎はおもいっきり怒鳴られ。
「ご、ごめん。わすれてた」 「わすれてたぁ、あんたねぇ」
「いや、ほんとにわすれてたんだよう」「よけい、ひどいじゃないのよ」
「泣くなよ、さとみ」「だれが、そんなことで泣くか、ばかあっ」
 蝉も鳴き始めていた。七月は、すぐそこまで来ていた。
527名無しさん@ピンキー:04/07/01 11:34 ID:JMkEdBAD
お疲れさん。
しかしすごいハイペースだけど体壊さないようになw
過疎スレの貴重な書き手なんだから。
528名無しさん@ピンキー:04/07/01 21:47 ID:gOXZgoub
読み応えがあって良いなー。
529名無しさん@ピンキー:04/07/02 14:57 ID:knvdAV1G
もしよしこ先生が自慢のランジェリー姿で教壇に立ったらみんな
(;´Д`)ハァハァだろう。間違いない
530名無しさん@ピンキー:04/07/03 17:01 ID:YnAL2Bcw
下級生2のヒロインが公開されたけど、少女漫画の絵だなありゃ
1に比べて肉感的な感じが完全に失せてる
531名無しさん@ピンキー:04/07/03 18:52 ID:v8e8etjl
>>530
その点には同意。
パッ見、シスプリかと思った。
ただ、1も最初はエロがダメダメな感じだったけど、システムでカバーしたからまだわからない。
(発売当時は同級生と比べられてダメだって声はあったしね)

学校行事特有のイベントエッチとかあればいいな〜っと。
わざわざオフィシャルサイトを用意した所からしても、エルフが社運をかけてる大作みたいだし。

今の所、七瀬が前評判高いみたいだね〜。
532名無しさん@ピンキー:04/07/03 22:56 ID:Ue3WB4m9
今の所、淡泊な絵がエロシーンでどれだけ艶やかに変化するかだな
エロシーンで徐々に少女から女に変化するのが売りの一つ何だから

最初から最後まで淡泊なままだったらSS職人も創作意欲が湧かない悪寒
533名無しさん@ピンキー:04/07/04 13:45 ID:R4rrgmnh
とりあえず絵だけ見ると
年上キャラの大人っぽさが減ったな
あと、学園祭っぽい背景だったのでイベントに期待?


発表された9キャラの内訳
3年×2人(メインヒロイン? 偽イインチョ) 2年×1人(黒縁メガネ)
1年×1人(メイン2?) 先生×3人(司書さん 教育実習生 新任教師)
他校生×1人(お嬢様学校) その他×1人(野外音楽家)


やっぱり今回も下級生と言(ry
534火焔木:04/07/05 13:44 ID:meAzzdOe
麗子を全裸に横たえてから、夫が肉体から離れていったのだった。
「そのまま、動いちゃいけない」
 麗子は全裸になって蒲団にうつ伏せになって横を向いている。両手は
後方に流されて、きゅっと引き締まった臀部の両側に従順なしもべのようにして、
愛らしい手の平を拡げてあった。
「あなた……」
 夫は避妊具を肉棒に装着するのではなく、部屋から出て行ってしまった。
麗子は夫の指示を頑なに守ってぴくりともしないでいた。もう三十分が経過していた。
さすがに恐ろしくなって起きようとした時、戸が開いて夫が入ってきた。
「どこへいってらしたの……」
「いいものを取りにね」
「いいもの……ですか」
「そうだよ。麗子を気持ちよくするためのものだ」
 背中の軸骨を指がつうっと張って、臀部へとゆく。尾てい骨を越えて、スリットに
潜りそうになったところで、ふわっと離れていった。
「挿れるよ」
「はい……」
 夫の命令の体位を堅持していたから、それが置かれるまでなんだったのか、
気が付かなかった。麗子の貌の傍に薔薇一輪をそっと置くと、男はまろみある背に
厚い胸板を重ねていった。麗子の体をゆっくりとその量感で満たして歓喜の声をあげる。
「あ、ああっ」
 小さく唇を開いていった。男が置いた薔薇はアベイ・ドゥ・クリュニー。茶が淡い
オレンジにまざって色彩の魔法を際立たせる花。しかし、これはドライフラワー。
まだ三ヶ月先の花だったが、くすんだ分、より女性器に近い風情の色合いを醸していた。
薄く開いていた麗子の瞳が見開かれ。よく観れば、花には霧が吹かれていることが
わかった。朝露に濡れた淡いオレンジの薔薇だった。麗子は息を呑んだ。
535火焔木:04/07/05 13:51 ID:meAzzdOe
「ほら、麗子のおま×こだ。よくみてごらん」
 これが、麗子の花弁なんだよ、と夫の声がやさしく囁いた。夫を載せていた麗子の
お尻がぴくんぴくんと顫える。
「か、かんにん……」
 男の手が麗子の手のひらに重なって、指が絡む。強く強く、麗子は夫の手をぎゅっと
握り返していた。
「秋にはローズガーデンでほんとうの薔薇を観ようじゃないか」
 そんなことをしたら、その花を観るたびに秘所を濡らしてしまうことになる。
「かっ、かんにん……して。あなた……」
「どうしてさ。ほら、怖がらずに観てごらん。とっても、きれいだよ。麗子の楚々とした
佇まいの花だから、この薔薇を選んだんだ」
 あざやかな花弁は大きく10センチほどもあった。夫の昂ぶった肉棒がぐっ、ぐっと
麗子の躰を揺さぶっていった。
「あっ、ああ……。こっ、こんなの、いやぁ、はあっ……、はううっ」
 麗子の吐息が薔薇を濡らしていた。その独特の声音から発話される喘ぎは男には
玲瓏の響き。昼の月のときは限りなく清楚で、夜の月で真行司麗子は変わる。
たまらなくみだらであり、愛いものとなる。
 麗子は自分の肉欲を抑える事に懸命だった。その気質が夫にはたまらなく好ましい
ものだった。しかし、ただでさえ楚々とした華な麗子に、奥ゆかしくもみだらが
加わってしまえば、男は自己満足で躰を動かしてしまいたくもなる。もっともっと深い
快美感を麗子と共有して時間を掛けて愛したいと思うのがホンネだった。
硬いペニスが麗子を満たしていた。麗子の膣内で静かに夫のものが動く。
「観ないとお仕置きだぞ」
「お仕置き……」
 耳元で囁かれ、麗子は耳朶を夫からすぐに甘咬みされる。それが、深く入って。
536火焔木:04/07/05 13:54 ID:meAzzdOe
「み、観ますから……」
 言いながら麗子は瞼を薄く開いた。麗子の夫も薔薇をいっしょに眺める。
「きれい……」
「そうだろう。麗子のおま×こなんだからな」
「おっしゃらないで」
「褒めているんだよ」
「おねがいです」
 そう言われて拒んでいても、麗子の秘所はしとどに濡れそぼっていた。それが、麗子の
性格にとってはたまらなく羞ずかしくて、夫の言葉の嬲りに哀訴するのだった。
「麗子、薔薇を観ながら気をやろう」
「いっしょに。あっ、あなたあぁぁぁ……」
 はちきれそうになっているペニスが暴れ出す。後方の麗子の腰の傍にある両手は
夫の手を握り締め、突如として起こった嵐に揉まれていった。背には夫の全体重。
蒲団では乳房が拉げて、脇から白い膨らみがあふれていた。
「ほら、瞼を瞑ったりしちゃいけない。観るんだ。麗子のおま×こが今どうなっているかを」
「あ、あっ、あっ、ああっ」
 麗子は夫の命令に従って薔薇を観続ながら揺さぶられていた。
「麗子」
「いっ、いくうっ、ああ……、んああぁぁぁ……!」
 閃光に包まれながら、これほどまでに躰を刺戟されつつも、なにゆえに子宝に
恵まれないのか、麗子はふと思うのだった。
「よかったよ、麗子。これでまたわたしは帰っていけるよ」
「はあ、はあ、はあ……、き、きもちいい……。気持ちいい。ありがとう、あなた……」
「重くないかい?」
537火焔木:04/07/05 13:57 ID:meAzzdOe
「いいえ。もう少しだけ、こうして……、ああっ。なにをなさるの……」
 麗子は夫に乳房と下腹を押さえられながら、蒲団で半回転させられて、仰臥させられる。
「せっかくの華だから、生けない手はないと思ってな」
 夫のペニスはむくむくっと硬くなっていて、麗子の膣内を満たして行く。しかし、
麗子はそれどころではなかった。
「よして。おやめになってください」
 貌を捻って夫に哀訴するも、夫の手は薔薇を取って麗子の下腹へと降りていった。
「いやぁ、いやよ。そんな、無体をなさらないでぇ……」
「心配するな。棘は取ってあるから」
「いやです。いやです。おねがいだから。もう、かんにんして!」
 麗子は思わず叫んでいた。その声にペニスはぐうんと伸びてゆく。
「駄々っ子はよくないぞ」
「ああ……、ひいっ」
 もっとも小さな麗子の秘孔は恐怖からひくひくとしていた。薔薇の茎の切り口が麗子の
臍の窪みから収縮した下腹を真直ぐに降りて、陰毛をくぐると、麗子は蒲団の上に
失禁をしてしまっていた。
「ああ……」
 麗子が躰をびくんびくんと痙攣させ、膣内(なか)あった男根の精気を搾り取ったのだった。
「麗子……。おい、麗子」
 躰がぴぃんと張ったのが弛緩しても、顫えと歔き声は止まなかった。麗子の肉体を乗せていた
男に無上の歓びが拡がって、その波紋が消えた頃に、はてさてどうしたものかという困惑が
もたげて来たのだった。
 するつもりはなかった。単なるいたずらで、エスとエムの気分を味わうだけの
遊戯のつもりでいた。しかし、どこかで、もっと一線を越えてみたいという欲求は確かにあった。
538火焔木:04/07/05 14:02 ID:meAzzdOe
 翌日、麗子は夫を見送りには同伴したが、閨からずうっと口を噤んでいた。もちろん
あのあとの始末をしたのはすべて夫で、平謝りで本当にする気はなかったのだと
何度言っても、麗子は聞き入れなく、ただ泣くばかりだった。
 麗子自身、忘れようとしても、蒲団はもう使えないのだから、その事実が重く
圧し掛かってくる。車に乗っていた時も、そのことばかりが気になっていた。畳に滲みを
つくらなかったことがいくらかの救いではあったけれど。泣くばかりではなく、
恨めしそうに麗子は夫を睨んでもいた。


 だから、空港に行くにも麗子の夫はひとりでいくつもりだった。泣き腫らした
貌なのだから、付き添わすのは可哀そうだと思っていた。それはそれで、
風情があってまたいいものだとは思ったが、もちろんそんなことは麗子には黙っていた。
言ってしまったら、それこそ二度と口は利いてもらえないことになっただろう。

「ごめんなさい、あなた。いってらっしゃい」
 別れ際の俯いていた麗子の頬に夫の手が掛かる。耳朶に指が触れ、麗子の白い美貌が
淡く赧らんだ。
「顔をちゃんと見せてくれ」
「……はい」
「ほんとは、刺してほしかったかい」
「えっ……。なにをおっしゃっているの」
 謝るつもりだったのが、いたずら精神で言葉がつい出てしまう男。驚いている麗子に、
夫は甘い口吻をして麗子の言葉を遮った。
「いってくるよ」
「あ……」
「今度帰って来るときを楽しみにしているからね、麗子」
 無邪気な声を残して、夫の姿が見えなくなって。続きをするということなのか、単に
帰って来ることを楽しみにしていると言ったのかをはぐらかして麗子の夫は
旅立っていった。麗子の肉欲の炎は、人知れずくすぶっていた。麗子は夫が
いなくなってから、生唾をこくりと飲み干していた。
539名無しさん@ピンキー:04/07/05 17:41 ID:6kyqQFKw
まんこあげ
540名無しさん@ピンキー:04/07/05 23:53 ID:jxssxyaO
>>539
こら、ちゃんと「消し」を入れろよ、ったく


まんこ●げ
541名無しさん@ピンキー:04/07/06 15:40 ID:FhSpu8fY
麗子さんはそんなに淫乱じゃないんですぅハァハァ
あの寂しいエンディングは泣けた
542名無しさん@ピンキー:04/07/06 23:11 ID:a5jtVKwp
このスレならエンディングも変えれる
543火焔木:04/07/08 20:58 ID:5mvg5c9b
「お酒は飲めないものねぇ。だったら、おじちゃんが、おいしいものつくってあげるから」と、
銀色の容器に卵黄とミルクを入れて軽やかに振る。シェイクされた液体がよく冷えた
グラスに注がれる。
「つめたあい」
 卓郎の小さな手がグラスを包む。
「ボク、もっと冷たくしてあげようか」
「ほんと?」
 つくられたばかりのクリーミーな泡に口をつけようとしていた、卓郎の気持ちが
マスターに向いていった。そしてグラスになにが注がれるのかと新たな期待で瞳が輝く。
女性といちゃついている親父を横目で観ながらの甘い飲み物の記憶。
おいしい飲み物が欲しくて、言われればよく付いて行っていたカウンターのある店。
座の高い赤い椅子に卓郎は腰掛けて、カウンターの下にあるステンレスのポールに
足を掛けながら、ひとりで過して。
「いい子にしてたらね」
「はい」
「いい返事だね。じゃあ、瞼を閉じていてごらん」
「うん」
 するとカランカランと氷がグラスに入る。液体でないことがわかったが、たぶん普通の
氷じゃないと卓朗は思った。
「あけてごらん」
 丸い氷が浮いていた。白地に浮かぶ凍結されたコーヒー。
「わああっ!」
 酒が飲めなかった卓郎には、ミルクセーキを飲むことより、父親といっしょにいることよりも、
この店のマスターに逢える事のほうがうれしかった。
544火焔木:04/07/08 21:04 ID:5mvg5c9b
「こんにちわ〜。あれ、あんた、またこんなとこに来てんのか。やれやれだね」
 連日のアルバイトの疲労が溜まってしまっていて、急に甘いものがほしくなった日。
卓郎はあの味が忘れられなくて、ダメもとであのバーへ久しぶりに立ち寄った。
そこで知り合ったのが――。         
「真純姉さん……」
「ばか」
 言うのが早かったのか、手の方だったのか。げんこで卓朗の頭を叩く、いつもの
あいさつ。
「痛ううっ」
 アルバイトの最終日で、今日もバーに立ち寄っていた。子供の頃、父親に
よく連れられて来ていた場所。いつしか、ひとりだけで、ちょこんと座っていた。
気持ちまでも。
「こんなとこはひどいなぁ」
 マスターが真純に声を掛ける。高級バーとは較べようもないけれど、一時のブームが
去ってしまっても矢吹町で生き残った、稀にだが改装もしている数少ない老舗。それでも、
子供の頃のより内装はずっとオシャレになっていた。昔となんら変わらない空間が
そこにあった。
「ちがうわよう。お酒を売っている店に、こいつがってことでしょうが」
 真純はまた卓朗を叩く。
「はいはい」
 マスターにかるくあしらわれ。
「ああっ、なにそのぞんざいな態度。感じわるう」
 真純の口調に、マスターは保護者のような笑みをみせた。
「ねえ、真純さん、酔ってますか?」
 卓朗は真純をなだめようとした。
「はいはい、酔ってますようだ。酔ってちゃわるいかつうの?」
「いえ。そんなことは……」
「じゃあねぇ、かわいい弟にはポート・ワインをちょうだいな」
545火焔木:04/07/08 21:09 ID:5mvg5c9b
「俺、はらぺこなんだけど」
 空腹だから、アルコールがまわるということで、いったんじゃなく。真純も卓朗の
言葉を受けて。
「いいじゃん、そんなのこだわんなくてもさ。ワインぐらいなら、いいっしょ」
「あの、ミルクセーキ、つくってもらえます」
「はい」
「ああっ、お姉さんの言うことを聞いてないっ」
「真純さんは?」
「あたし。そうね、あっぷるのをストレートでちょうだい」
「真純姉さんてば……」
「こら!それをいうなっつうの」
「なんで。じぶんで言ってるじゃないすっか」
「あんたの言ってる姐さんとぉ、わたしのいっている姉さん。ぜんぜんちがうじゃないのおっ」
 えらく抑揚の効いた口調でまくし立てて卓朗に食って掛かる。
「いいの?」
「ミルクセーキ、おねがいします」
「たくろう!こんなとこで、そんなもん頼むなってば!」
アルバイトの帰り、なにか甘いものが飲みたくて、コンビニで1?パックの甘ったるい
ココナッツオイルが混じったコーヒーを手にしたら、あの味がつい忘れられなくて、
冷蔵の棚に戻して、バーへとやって来た。
 試しにミルクセーキを注文してみた。卓朗のことを覚えていてくれて、快くマスターはすぐに
つくってくれた。あの時のとてもおいしかった飲み物を出してくれた。
 ひとりを愉しみに来る客もいるけれど、そこで真純とも貌なじみになって、バーに来て、
ひとりぼっちじゃなかったことが卓朗には、やけにうれしかった。
「いいじゃないの」
「ええっ、なんでよう」
「なんでって、俺、高校生なんだから」
「ワインなんて水でしょうに」
「そんな」
546火焔木:04/07/08 21:11 ID:5mvg5c9b
「そんなの関係ないっ。たくろう、わたしの酒が飲めないってぇのか。なんでぇ、
ミルクセーキなんだようッ!」
 真純が卓郎の肩を揺さぶる。いつもみたいに、頸を絞められないだけ、
いくらかましだったが。
「無茶苦茶な。それに、おいしいんですよ。味も店によって微妙に違うし」
「こら。たくろうが、なんでそんなこと知ってんのよ。それに、そんなもん、シロップの
違いだけでしょうがあ」
「いつもおやじに付いていって、カウンターで飲んでたんですよ」
 マスターがシルバーのシェイカーを持って手首のスナップ利かせ、こころなし八の字を
描きつつ振り始める。
「なんで、そんなとこに、のこのこ付いていってたのよ」
「それは……」
「まあ、いいわ。おじさん。こいつに……」
「こいつに?」
「アイランド・カフェじゃなくて、カウベルやってよ。ミルクなら、まだそっちがいいわ。
そうでなきゃねぇ……」
「いいのかなぁ?」
 マスターが卓郎を見る。
「いいの、いいの」
 真純はカウンターを手でばんばんと叩いていた。
「だって、マスターのおいしかったから」
 グラスにベージュ掛かった液体が流し込まれた。
「だよねぇ」
 マスターがにっこりと卓朗に笑いかけた。
「ああっ、リキュールっていったのにぃ」
547火焔木:04/07/08 21:15 ID:5mvg5c9b
「もう赦してあげたら」
「こいつに、カウベルうぅううっ。でなきゃ、シャンパン。極甘のやつね」
「いいの?」
 そう言いながら、卓郎に皿を出す。
「いいの、いいの」
「よくないですよう」
「はい、サービス」
「いつも、すみません」
 注文などしてないのに、グラスの傍に皿がコトッと置かれる。果物のバター焼きで
(あんず、バナナ、りんごバターで焼き、蓋して蒸したもの)、冷えた生クリームが
掛けてある。その中からあんずを取って真純は唇に咥える。
「ああっ」
「なにが、ああだよ」
 じろっと真純は見て、平手で卓朗の頭をぺしっ!と叩く。
「つううっ」
「あんたは、死刑。死刑よ」
 続きざま、ピストルの形を模した指先の銃口で卓郎の頬をぐりぐりした。
「物騒なことを、いわないでくださいよ。それに、いたいじゃないですか」
 頬に指に付いていた生クリームが附着していた。
「なまいき。わたしが、大目に見てやってんだから、言うこときけっつうの」
そのまま卓郎は真純にほっぺたを両側からつねられ引っ張られた。
「いたたたっ」
「ミルクなんかで、浸ってんじゃないわよ。で、悩みはナンなの。お姉さんが
聞いてあげるわよ」
548火焔木:04/07/08 21:19 ID:5mvg5c9b
「いいですってば」
「さっさと口割らないか、たくろう」
「いいますから。真純さん、なんか今日は変ですよ」
「んじゃ、釈放したげる」
「ほんとにもう……」
 頬を卓朗は撫でていた。真純はまたあんず摘んで口に放り込むと、琥珀色の
カルヴァドスに口をつけた。
「相手の立場で物事を考える。まあ、それはそれで悪くはないよ、たくろう」
「えっ?」
「わたしはうまくできなかったけど、そういうことなのよ」
「そういうことって?」
「負の感情なんて思うことない。わたしが言ってんだから、信じなさいって」
「……」
「なにも求めない」
「そういうことじゃないんですけれど」
「じゃあ、ひとりよりはふたりでって線で落します。人肌のぬくもりを求めてとか」
「だから、馴れ合いっていわれるのに」
「現実に向き合って変わってくんだよ。あんたも、その幼馴染もね。けどさあ、卓朗。
ひとりじゃ、どうしようもなくて、押し潰されることってあるんだよ。そんときは、
どうしたらいい?ほんとに、そういうことにぶつかったらさ」
「あれ、俺幼馴染なんて言いましたっけ。つうか、なんも言ってないのに」
「あんた、わたしの話、ちゃんと聞いてるの?」
「聞いてますけど」
「ならいいけど。たくろう、心配なんでしょ?」
549火焔木:04/07/08 21:22 ID:5mvg5c9b
「ちがうのかも。俺、さとみにエール送っといて、なんであんなやつを
好きになったんだろうって……思ってるし」
 落ち込んでいたさとみを傍にいて励ましていたのが健二だったとわかっていても、
やりきれない感情が込み上げた。さとみの笑顔に嫉妬しているんだろうかと、卓郎は
つい考えてしまう。だから嫉妬なのかと。
「おしくなっちゃったんだ、たくろうは。ふふっ、さとみちゃんかぁ」
 グラスをあおりながら横目で卓朗を見る。
「そんなんじゃ」
「ないっすか?だって、幼馴染だったんでしょ、あんた」
 卓朗を見る真純の目がにやついていた。
「それに」
 真純にからかわれると思い、卓朗は言葉を続ける。
「それに?」
「そいつの片思いなんですよ。たぶん」
「いいじゃん。片思いでもさっ」
「うまくいってほしいって……。俺、ほんとうに思ってるのかなあ」
 職員室に入って、振り返った黒川さとみの笑顔が浮かぶ。戸が閉まる瞬間の
さとみの表情。もう、とどかないものなんだと知らされていたような気分。
「やっぱり、飲みなさいよ。ほれ」
 差し出されたグラスは、人の業と浄化のブランデー。
「たくろう、ほっときゃいいのよ。恋してんだからさ」
「なんで……ですか!」
「あんたねぇ。いくら片思いだからってさ、さとみちゃん、不幸そうな貌してたの?
どうよ、卓郎。思い出してごらんなさいな」
550火焔木:04/07/08 21:29 ID:5mvg5c9b
「どうよっていったって」
「なに、ぶつふづいってんの。それに、その貌は」
「いえ、なにも」
 少し不満そうに、卓朗は新たに置かれたオードブル(白ワインとケチャップと
荒引き塩こしょうで調理したアスパラのベーコン巻き)を頬張った。
「あたしも、もらいっと」
 ひょいぱくっと、真純も口に放り込む。
「ああっ」
「おいしいわ、これ」
「俺の晩飯なのに」
 卓朗のグラスも横取りして、ミルクセーキをごくごく飲む。グラスをあおりながら、
たそがれている卓朗を横目で見ていた。真純が置いたグラスに仄かに赤い痕がついる。
「けちくさいこと言うんじゃないの」



「バイトさぼらせちゃったりして、ごめんね」

「さみしいわ」という声に引き摺られて、あの日、からだの関係を卓朗とよしこは結んだ。
さとみのことを喋りながらも、それをきっかけにして、よしこと隣家の麗子のことを
思っていた。
 繋がりができたといっても、決して増長しているわけでもなく、それに麗子同様に
よしこにも卓郎の分からないことがまだまだ多かった。ただ、セックスをした分、よしこの方に
いくらか気持ちは傾いていたかもしれない。

 学校の廊下で、よしこが卓朗の背を窓に押し付けて躰を寄せた。
「よしこ先生。誰かに……見られちゃうよ」
 その時は卓郎のペニスはまだ勃起はしていなかった。しかし小さな獣は寝ていても、
もう太さと長さを誇示していて、よしこに伝え、ズボンの膨らみに触れられていた。
551火焔木:04/07/08 21:36 ID:5mvg5c9b
 綺麗に整った髪型に厳ついとまでいかないけれども、掛けた眼鏡がミスマッチを誘い
卓郎を昂ぶらせた。夕焼けで表情がよく読めなかったが、よしこの息づかいはとても
よくわかった。そしてよしこの指が股間を覆って弄っているだけで、ペニスはむくむくと
反応して大爆発を引き起こしてしまいそうになった。
 するとその反応から、よしこは逃げるように離れ、距離を保ちつつ卓朗の下腹を
ぎゅっと鷲掴まれる。下腹部は収縮して痙攣した。よしこも喘いでいたが、卓郎の肩も
喘いで烈しく動いていた。
「ここで……するの。よしこ先生……」
 うわずってよしこに卓朗は訊いていた。手が上がっていって首筋を触り、火照った
左頬を撫でられてから、よしこに後頭部を捕らえられる。
「わたしを振り回すなんてゆるせない。だから、今日はたっぷり、お仕置きをしてあげる」
「お、俺はなにも……」
「だったら、外を見ていないで、わたしの眼を見ていいなさい。卓郎君」
「は、はい」

「うんとしましょう。卓郎君」
 よしこが車のシートに座ったとき、ギアの近くのダッシュボードの上に置いてあった紙。
くしゃっと丸められるのを卓郎は見ていた。そのことが、少しだけ気にはなっていた。
部屋に入るなり、いきなりセックスになだれ込んだふたり。紙のことは、もう忘れて、
仕掛けてきたのはよしこのほう。誘いに乗って。お互いの唇を貪り合い「卓郎君。
慣れてるみたい……」よしこの手が卓郎の顔を撫でながら訊く。答えず、衣服を
脱がし合う。誰の眼も気にせずに、男女の契りを交わせる場所にいた。
 よしこの両手は卓郎の顔を包みこみ、卓郎は自分から唇を離して、教師を捨てて男と
愛し合おうとするよしこの顔を見た。清楚とはうらはらの別人格を思わせる、これから、
はじまる淫らの情に身を置こうとしている女の貌。
552火焔木:04/07/09 02:44 ID:6jmslFHd
「やわらかい、よしこ先生」口を吸い合い、卓朗はブラウス越しによしのバストを
愛撫していたら、「もっと強く。強くてもいいから。もっと強くよ!」と、しきりに
催促されたが、卓朗もよしこに挑発されるまでもなく、獲物を狙う男の眼は持っていた。
ブラウスから覗くよしこの下着が卓郎を射る。
「ねえ、誰に教えてもらって……。はっ、あ、はあっ、はっ」
「ここに来る間中、ずっと……我慢していたから」
「だったら、もっと。もっとして。卓郎君」
「よしこ先生」
想いをいっぱいに込めた愛撫……などとは言えないほどに、乱暴な前奏曲がはじまる。
しいてあげるなら、レイプみたいな。
「卓朗君がほしいわ。とっても、ほしい。欲しいのよ」
 どうして、よしこがそんな前戯を卓郎に執拗に求めるのかわからないままに、
のめり込んでいってしまう。きつくよしこの乳房の量感を手にし、卓郎は柔肉を搾った。
よしこの左膝が卓朗の両太腿を割ってズボンの膨らみを擦り上げた。よしこも腰を
くねらせて卓朗の膝に潤ませたショーツを擦り付けている。
 よしこは卓朗の服の釦を引き千切って裸にしていった。両手を掲げさせられ、
ブラウスを投げ捨てられるよしこ。それを待ちきれなくよしこの髪が曳き上がっていって、
卓朗の裸になった胸板によしこの唇が擦れて上唇が捲れる。濡れた吐息と舌がねっとりと
貼りつき這って卓郎の下腹に降りていく。
 よしこは卓朗のベルトのバックルをカチャカチャとせわしなく鳴らし、抜き取って
ズボンを下げた。
「よしこ先生、来てください」
 卓郎は発話するつもりなどなかったのに、声が自然と出てしまっていた。
553火焔木:04/07/09 02:50 ID:6jmslFHd
「いいわ。卓郎君。せんせいからいってあげるから」
 よしこは腰に巻いていたベルトを抜いて、膨らんだブリーフに唇をかぶせる。
ブリーフの生地によしこの唾液が滲むその前から、既に濡れていた。卓郎は前屈みに
なって、よしこのスカートを尻捲りにする。
 よしこの臀部を覆うブラックのヒップハンガーパンツが露わになった。臀部を僅かばかり
覆う黒も魅力的ではあったが、卓郎はよしこがブリーフの膨らみを愛撫しているのを
興奮して観ていた。屹立を赫い扉がひらいて、闇をつくって、そこから出てきた生き物も
赫く絖ってペニスを圧していた。
 よしこは眠るように瞼を閉じて亀頭にあたりをつけて舌先で圧す。卓郎の肉茎の興奮が
よしこの知覚に伝播した。その痙攣を確かなものとでもするみたいに、肉茎を唇でぎゅっと
咥え込む。
「どんなかんじですか」
 ゆっくりと貌をあげて、かわりにいらうよしこのしなやかな指。
「ナイフというよりも、ピストルかな。これで、殺してくれる」
「おれ……」
「きみ次第かも」と言ったよしこの声は卓朗の耳に届かなかった。卓朗は自分に
向けられた愛撫に弾けて、よしこの躰を押し倒し、床を転げ二匹の蛇になって縺れ合って廻る。
「海だったら、よかったかな」「海、ですか?」「砂浜でこうして転げ廻ってたら」
 よしこが卓朗の上になって頬擦りをする。荒い息づかいがねっとりと絡み合う。
よしこのファウンデーションの匂いを卓郎は肺いっぱいに吸い込む。嫌な気はもうしなかった。
 よしこの両脚はしっかりと卓朗の腰を挟みながら転がり卓郎の手がネックハンガーブラを
上に押しあげた。唇を啄ばみ合い、舌を絡め圧し合って、お互いのものを奪い合って
求め、与え合い。あとからあとからと唾液があふれてきた。卓朗の手がバストに掛かると、
手首を掴んで自分の胸を憎んでいるみたいにして曳き付けると、よしこは自分の膨らみを
強烈に圧し潰そうとしていた。
554火焔木:04/07/09 02:54 ID:6jmslFHd
「よしこ先生。最初から、きっとこうしたかったんだ、俺……」
「こんなことになって、いいのかしら」
「後悔なんかはしていません。するわけないでしょ」
「だったら、卓郎君。わたしをつよく抱いて。骨が軋むくらいにだきしめていて……」
「よしこ先生。好きです」
「卓朗君、卓郎君……、ありがとう」
「これで、おしまいなんかじゃないですよね」
「……わからない。どうなるかなんて、わかんないわ。先のことなんか。ごめんね。
ごめんね」
 こんな女でごめんねと言っているみたいだった。よしこは卓朗の腕の中で、くるっと
躰を廻して、肩を抱き締める卓朗を引き摺りながらベッドへと這い摺る。卓郎の手が、
よしこの言葉通りに後ろから乳房を烈しく揉みしだいた。豊満な乳房は醜く交互に
拉げていた。
「もっと、もっと強く……、強く……して……」
 よしこは後ろ手に卓郎の髪を掻き廻していた。肘が尖ってよしこの貌の傍で突き出され、
唇を開いて性愛の闇をつくって、熱い吐息でこの部屋を濡らしていった。
「もっとって……」
「もっとよ。もっと……、千切れるくらいにして。おっぱいをぐにぐにして、卓朗君!」
「どうして」
「してほしいの。してちょうだい!して!」
 よしこは卓朗に振り向いた。
「でも」
「するの!するのよ!」
 アップにしていたよしこの髪fほとけ、背に流れた。よしこの左目を隠す。眼鏡に
掛かる垂れ髪が、よしこの刹那な快楽を増して凄艶さを彩った。卓朗は
言われるがままに、よしこの乳房を烈しく揉みしだいて肩に歯をあてがう。
555火焔木:04/07/09 02:59 ID:6jmslFHd
 そのままに、ふたりはベッドに這っていって、「ベッドにあがって。あがってちょうだい、
卓郎君」とよしこが叫んだ。
「は、はい……」
「わたしにさせて。なにもしないでいいから、じっとしていていいから」
 卓朗はベッドに上がって、自分は上がらないで跪いているよしこのほうを向き、
躊躇いがちに少し両脚を拡げた。よしこはベッドまで這いずった間、握り締めたままだった
スカートのベルトをほかし、ベッドに腰掛けた卓郎の両膝を掴んで、ぐいっと拡げる。
よしこの貌が卓郎の両太腿の淡いにもぐりこんだ。
「よしこ先生」
 よしこの貌が少しだったが卓朗にはこわく感じた。それでも、ペニスはよしこの発話に
エレクトしっぱなしの状態にあった。
「なに」
「俺……」
「動きたい、卓郎君?わたしを抉りたい?」
「わからない……」
「どうして」
「なにもしないで、されるのも……いいかもしれない」
「いいの、それで。わたしが望んだことだから、あなたは気にしないでいいから。
わたしにさせて」
 芹沢よしこは卓郎のブリーフに手を掛け降ろしていった。卓朗は背を後ろにやり、
手を付いて腰を浮かせる。
「ごめんね。きみを利用したみたいで」
 よしこの口から卓朗の名前が消えていた。眼鏡を掛けたままで、垂れ髪になった
よしこは卓朗の股間に貌を近づける。ペニスを握り締めて、口に含んでいった。
「あつ、きっ、気持ちいい、よしこ先生……!」
556火焔木:04/07/09 03:04 ID:6jmslFHd
 ねっとりと呑まれていく感覚が卓朗を狂わせて両太腿を顫わせていた。よしこの穢れた
イメージが卓郎を過ぎる。銀の雫がぽたぽたと落ちていた。よしこも泣きながら、くぐもった
呻きを発して頬肉を醜悪に尖端で突かせ膨らませていた。よしみの貌に掛かる髪を
掻き揚げる。メチャクチャにしてやりたいという衝動が込み上げて来る。うねる黒い尻に、
こんなじゃないという衝迫もあって。
「俺、約束なんかしていませんから」
 よしこの頭髪に卓朗の手が添えられ、やさしく愛撫してから(よしこは顔を卓朗の
股間に押し付けられるのかと思った)、両太腿の淡いに跪くよしこの二の腕を掴んで
ぐいっと曳き揚げた。よしこは暴れて、卓朗のペニスに歯をあててしまっていた。
ペニスはよしこの口から吐き出され、射精感が噴き上がった。卓郎はペニスを
痙攣させながら懸命にそれと闘っていた。よしこの手が卓郎のペニスを裏筋から
指を絡めた時が限界だった。
 びたっ、びたっという音が聞こえそうなくらいに、もの凄い勢いで飛沫いてよしこの
下腹を叩いた。波打ったよしこの下腹部に濃厚な昆虫の体液かなにかのような
白濁がこびりつく。よしこの鼻梁、小鼻、綺麗な眼をガードしていた眼鏡には
掛けなかったことを卓郎は安堵した。
「ごめんなさい」
 卓朗はひとことそう言って、よしこの貌にキスを降らせたが、よしこは卓朗の頬を
掴んで無理矢理に引き剥がした。
「ずるいわ。じっとしているっていったじゃないの」
 ベッドに腰掛けた卓朗に、よしこは膝立ちになったまま卓郎に抱き締められていた。
「だったら俺の手、悪さしないよう、ベルトで縛って下さい。そうして……」
557火焔木:04/07/09 03:10 ID:6jmslFHd
「じゃあ、わたしのでしてあげるから」
 よしこは卓郎の腕の中からすり抜け、手放したさっきの巻きベルトを拾い、
差し出された卓朗の手首をきつくぐるぐるとがんじがらめに縛っていった。
「痕がつくかもしれないわよ……」
「かまいません」
 その発話の後、よしこの唇から小さな聞き取りにくい言葉が洩れていた。
「どうしたんですか」
「フリンジの赤だったら……」
 よしこは卓朗をベッドに押し倒して、仰臥した躰に跨っていくと精液に汚れた自分の
セックスを卓朗の貌へと迫りあげていく。卓朗の拘束された両手はよしこの下腹から
腹部に上がって、乳房の谷間に収まる。
よしこに拘束された手首を掴まれて、ぐいっとシーツに沈められた。よしこは頭を
落とし卓郎を見た。背を丸めていても卓朗の顔は遠い。
「舐めて、卓郎君」
 躰を小さくして、セックスを卓朗の貌に圧し付けた、よしこは呻きはじめた。
「きれいに、なめて」
 下腹は烈しく波打ち、卓郎は苦しくなっていたが、よしこの重みに耐え凌ぐ。やがて
仰け反って背もしなって躰は元に戻り、乳房を喘がせつつ、ついには後方に倒れた。
よしこの貌は卓朗のいきり立ったペニスの傍に落ちた。よしこ指が別の生き物みたいに
なって、射精したばかりなのに、すでに回復し痙攣しているペニスを握って口に
引き寄せる。
 よしこは強引に熱いそれを口に含んだ。卓朗のペニスはよしこの口腔でびくんびくんと
暴れていた。卓郎は我慢できなくなって躰を動かして、上になっているよしこを
揺さぶった。今度は歯をあてることなく、あふれる唾液を塗したペニスを吐き出して、
「いいわ、卓郎君。来て。来て頂戴」と、折っていた両脚を伸ばし、踵を付きながら
両膝を上げて臀部を卓朗の躰の上で滑らせ降りていった。
558火焔木:04/07/09 03:18 ID:6jmslFHd
 よしこは腰高位で卓郎と交媾しようとしていた。硬いペニスがよしこの尻に
触れたところで、四肢でふんばってみせ、尻を浮かせたよしこは、太腿の筋を
こわばらせブリッジを描いてみせた。首筋にも二本の筋がくっきりと浮き出た。
 卓郎はよしこを意に反したやさしさで突いた。ペニスが膣内に深く挿る度に、
よしこは頤を突き上げて、白い喉を突っ張らせた。卓郎の一突き一突きを
噛み締めるみたいにして艶のある声で喘ぐ。
「あっ、あっ、ああっ、なっ、慣れてるのね、卓郎君……。はあ、ああ……」
 そらを飛ぶような交媾。翼を拡げてはばたく。堕ちるんじゃない、跳ぶんだと生徒の
肉体に女教師は肌を重ねる。卓郎のペニスをよしこの肉襞が蠕動していた。
「よしこ先生こそ」
 そこにある、出会いから転じた少年と女教師が営む性愛というひとつの形。
その果実を頬張って、よしこは扉をノックされる。
「いっぱい遊んだの。いっぱいよ。たっ、卓郎君は……どうなの。あっ、あうっ」
「かもしれません」
 卓朗は腰を入れてよしこを衝きあげた。
「いたずらっこ。ゆるさない……から」
 卓郎に犯されるみたいに愛され解放される芹沢よしこだった。別の女になれる。
別の生き物になりたいという願望を叶えて欲しい。我慢しきれなくなったよしこが喚いた。
「潰して……。つぶしてぇ。お豆をっ!」
 卓朗は恥骨をぶつけるか一瞬迷ったが、すぐに両肩を竦めるようにして、掌をよしこの
陰阜に擦り込む。親指をよしこの核にあてがえられないのが辛い。その怒りをペニスでの
力押しに変えて仕掛ける。快美な、どうしようもないセックスに溺れる。でもそれは肉だけの
セックスなのかも。もうひとつのなにかになりうるものなのか。そう考えるのは、父親が
つくった檻に解放されないで、よしこが閉じ込められている証拠(あかし)でもあった。
559名無しさん@ピンキー:04/07/09 03:23 ID:64PqJY3b
上手いし、ペースが早いのがすごい。
どうやったらこんなに書けるものか。
相当のSS職人である事だけは間違いないようだ・・・。
もしかしたら、エロパロスレッド最高レベルかも・・・。
560名無しさん@ピンキー:04/07/09 08:50 ID:viWKDLVi
kitaisage
561名無しさん@ピンキー:04/07/09 10:11 ID:GLTX/NVX
>>543-558
ええ仕事や。
やっぱよしこ先生は最高やな。
562火焔木:04/07/09 21:52 ID:6jmslFHd
 卓郎はよしこのグリーンのスーツにコーディネイトされた、胸元の飾りの淡いレモン
イエローのシフォンスカーフをほとき、顫える指で性急に無垢な白のブラウスの釦を
外そうとしたため、いくつかは弾け跳んでしまっていた。着崩れた姿のよしこは卓郎に
躰をぴたりと寄せて見詰め合っていた。
「やわらかい、よしこ先生」
 口を吸い合い、よしこの羽織っただけになったブラウス越しにたわわな乳房を
揉みしだいていたら、「もっと強く。強くてもいいから……。もっと強く、して!」と、
しきりに卓朗は催促される。よしこに挑発されるまでもなく、男として獲物を狙う
獣の眼を卓朗は持っている。
「ねえ、誰に教えてもらっていたの……たくろう……くん。ああっ。はっ、はあ、はあっ、はっ!」
 左手でよしこの乳房を揉みながら、利き手ではよしこの背中を撫で回して、ヒップへと
降りていった。
「ここに来る間中。ずっと……我慢していたから」
「そうだったの。だったら、もっとして。卓郎君、もっと、深くわたしの中に……きて」
「よしこ……先生」
「いいから。してほしいの。して」
「わかった」
 ため息のような声で卓朗は女教師の名を呼んでいた。相手への想いをどれだけ
込められたのか、という愛撫……などではなく、動物的な雄と雌になりきった
肉欲だけの乱暴な前奏曲がはじまる。果ては、レイプみたいなセックスを、よしこは
卓郎に求め肉棒を女陰に欲していった。
 卓朗は尻を撫で廻す手をこわばらせ、よしこの臀裂に指を埋め割り開いて、
尻肉をきつく掴んで引っ張った。よしこはそれによって熱を帯びて、ひくついていた
アヌスを意識せずにはいられなくなる。
563火焔木:04/07/09 22:04 ID:6jmslFHd
 かつて真純の父親に後ろから愛されながら、小指をアヌスに挿入されて天井に向かって
引き揚げられたのだった。
『ひあっ、ああ……。いっ、いやあぁぁぁ……』
 よしこは、泣きじゃくりながら、そうされながらも枕に歔き貌を擦り付けて歓んでいた。

「卓朗君がほしいわ。ほしい。欲しいのよ」
 どうして、よしこがそんな前戯を卓郎に執拗に求めるのかわからないままに、悦楽の
ぽっかりと開いた穴に呑まれた。きつく乳房の量感を卓朗は手にしながら、尻の柔肉も
おもいっきり搾る。よしこの左膝が卓朗の両太腿を割ってズボンの膨らみを擦り上げていた。
 牝猫は腰をくねらせて少年の膝に、しっとりと潤ませたショーツを擦り付けて、
さらなる蜜の噴水を誘発させていた。よしこは前の開いたブラウスをゆらしながら、
黒いブラをした乳房を喘がせていた。
「よ、よしこ……せんせい……」
 よしこは卓朗の股間に突き入れていた左脚の腱を突っ張らせ、右脚を掲げて、
ふくらはぎで卓朗の臀部を斜めに掛けてスラッシュする。足の指先は外側に曲がって、
甲が綺麗に伸びていった。スカートの裾が捲れ、太腿が露わになり、卓朗は更に裾を
引っ張って、よしこのこわばった太腿を手で撫でつけた。
 そしてよしこのブラウスを脱がそうと両手を掲げさせ、投げ捨てようとする。装着した
黒いブラが完全に顔を見せ、卓郎を白い素肌と黒の艶で眩惑させていた。
 よしこは両腕を拘束されたままの男の虜囚でいることに耐えきれなくなって、
ブラウスに絡まった髪が曳き上がりながらも、卓朗の裸になった胸板に赫い唇を
擦りつけていった。上唇を醜く捲らせて、濡れたよしこの吐息と舌がねっとり這って
卓郎の下腹に降りていこうとする。一瞬、一瞬の芹沢よしこの美貌の変化に卓朗は
万華鏡を観る思いだった。
 ただ、下に降りる、よしこの唇が捲れる姿態は観ることはできないでいたが、
姿態を夢想することはでき、よしこの舌がペニスに近づくのと合い間って躰を熱くさせた。
564火焔木:04/07/09 22:11 ID:6jmslFHd
 よしこは卓朗のベルトのバックルをカチャカチャとせわしなく、そして小気味良い
音を鳴らし、抜き取って両腰に手を置いて卓郎のズボンを一気に下げた。女教師は
下腹部を喘がせて仁王立ちになっている男子生徒に両膝を付いて跪いていた。
「よしこ先生、来てください」
 言うつもりはなかった。大仰に構えているみたいでも、それでいて弱味を曝け
出しているようでもあり。切羽詰ったような発話になって。
 卓朗に声を掛けられて、よしこは眼鏡を掛けたままの美貌を抑圧した顔で仰いだ。
知性の象徴のような眼鏡を掛けたよしこの貌にみだらが薄絹(平安時代の旅装束の
女性が笠の下にした薄い桜色のベールみたいな)が舞うみたいに舞い降りている。
「いいわ。卓郎君。せんせいからいってあげるから」
 よしこは腰に巻いていたベルトを抜いて、膨らんだブリーフに唇を近づけていった。
卓郎はよしこがブリーフの膨らみを愛撫しているのを興奮して観ていた。ブリーフの
生地によしこの唾液が滲むその前から、既に透明なぬるぬるの体液で濡らしていた。
気持ちわるいというより、そうなっていることを素直に受け入れていた卓郎がいた。
 よしこ先生もきっと、ショーツの中をびしょびしょにさせているんだと思うと、卓郎は
前屈みになって、中途半端に下りてしまったスカートをぐいっと乱暴に自分に曳き付け、
よしこを尻捲りにした。その力でよしこの小鼻は、卓朗の股間に強く圧し付けられて
曲がった。
「んん、んあっ、はあっ」
 よしこの臀部を覆ったブラックのヒップハンガーパンツが露わになった。臀部を
僅かばかり覆うローライズの黒も魅力的ではあったが、よしこの臀部の蒼月を思わせる
インパクトに魅せられる。
 くなくなと揺れるよしこのヒップ。卓朗は両太腿の淡いに手を入れて、よしこの躰を
確かめ「んっ、んん、んっ」、両手でよしこの背を撫でながら起き上がった。濡れそぼった
秘所を隠す下着後部の中央には銀の鎖に掛けられたクルスが小さく揺れていた。
565火焔木:04/07/09 22:21 ID:6jmslFHd
 よしこの貌が卓朗を見上げ、ブリーフの中の屹立を赫い扉が開いて、黒い闇をつくって、
そこから出てきた生き物も赫く絖ってペニスを圧していた。
 よしこは眠るように瞼を閉じて裏筋から亀頭にあたりをあてて舌を強く圧す。卓郎の
肉茎の興奮がよしこに伝播した。その痙攣を確かなものとでもするみたいに、肉茎の
太さを唇でぎゅっと咥えて、長い睫毛を顫わせる。
「よしこ先生、どんな感じですか」
 卓朗の手は下着で隠すプリンヒップから腰、そして括れを両側から挟んで撫でつけて、
今はよしこの火照る両頬を愛撫していた。窮屈な体位になりながらも貌をあげて、
そのかわりにペニスをいらうのは、よしこの白いしなやかな指。
「んあっ、はっ、はあ、はあ……。オチンチン……が」
「チンポって……いってみてください」
「はい。卓郎君のチンポ……、ナイフというよりも、ピストルなのかもしれないわ。卓郎君。
これでわたしを……殺してくれない」
 かたちを差したのか、硬度だったのか、いった本人にもわからなくなっていた。
わかるとすれば、自分の膣内(なか)だけなのかもしれないと思っていた。よしこのヴァギナは
今はまだ頬張っていないペニスを想って、きゅっと収縮する。
「おれ……」
「きみ次第かも」と言ったよしこの後の声は耳には届いてはいなかった。卓朗は自分に
向けられた言葉と愛撫に弾けてしまい、女教師の躰を押し倒して尻餅を付かせ、
覆いかぶさっていった。ふたりは口吻と烈しい肉の掴み合いをしながら、床を転げ二匹の
蛇になって縺れ合ってくるくる廻る。
「はっ、はあ、はあ……海だったら……よかった」
「海、ですか?」
「すっ、砂浜で……。灼けつくような場所でこうしてたなら……」
 よしこが卓朗の上になって頬擦りをする。荒い息づかいがねっとりと絡み合う。
566火焔木:04/07/09 22:29 ID:6jmslFHd
「してたら……?」
 よしこのファウンデーションの匂いを肺いっぱいに吸い込む卓朗。嫌な気はもうしなかった。
よしこの両太腿はしっかりと卓朗の腰を挟み込んでいた。
「してたらね」
 よしこがまた上になって、卓郎の手がよしこの肌にフィットしているストラップレスの
黒のスポーツブラを上に押し上げた。みごとな乳房があふれ、その白さに卓郎はペニスを
怒らせていた。なによりも、その白いトップの乳暈のぷくっと膨らんだかたちと、
その尖りの色がルージュのスカーレッドにも思えてしまう。
 よしこの顔が降りて、唇を啄ばみ合い、舌を絡め圧し合って、お互いの持て得るものを
奪い合って求め、与え合いしっぽりと濡れる。春情に溺れて、あとからあとから唾液が
あふれてきた。もちろん、よしこの下のほうの口もとめどなく湧いていて。卓朗の手が
乳房に掛かると、手首を掴んで自分の胸の膨らみを憎んでいるみたいにして曳き付けて、
よしこは潰そうとした。
「よしこ先生。俺は最初から、きっとこうしたかったんだよ……」
 しかし、よしこはそうは思ってはいなかった。色香を徹底的に隠して、それでも毎日
職員室に来てくれた男の子。自分の持つ何がしかの色香に気づいて、それに付け込んで
なにかの見返りを期待して溶かそうとしてくれていたのかとは思えない。
「こんなことになって、いいのかしら」
 でも、自分の色香は罪なのか。自分はおんななのだからと、よしこは躰で叫んでいた。
「後悔なんかはしていません。するわけないでしょ」
「だったら、卓郎君。わたしをつよく抱いて。骨が軋むくらいにだきしめてもらいたいの……」
「よしこ先生。好きです。とっても、好きです。あなたの笑う貌が見たかった」
「ああ……、卓朗君、卓郎君……、ありがとう……」
「これで、おしまいなんかじゃ……ないですよね……?」
567名無しさん@ピンキー:04/07/09 22:36 ID:6jmslFHd
そう言ってもらえると、うれしいです。
568名無しさん@ピンキー:04/07/09 23:48 ID:6jmslFHd
すいません。
562-566は無しです。消去してください。
昨日の分でした。
569名無しさん@ピンキー:04/07/10 00:15 ID:Ze9L4aGH
レベルの高い新作がどんどんアップされて嬉しいです
570火焔木:04/07/10 01:11 ID:5IHkVF/y
558のつづき
 
 卓郎はよしこのブリッジを押し潰し、拘束された手でよしこの片脚を担いで、
女陰を烈しく突いていった。よしこは泣きじゃくって開いた口に、シーツを握り締めて
捻じ込む。蛇はのたうつように躰をくねらせている。よしこの胸元には時折、妖しくも
綺麗な肋がさざ波みたいに浮き出ていた。乳房を迫り上げては、脾腹にも描いて腹部を
窪ませていた。
 部屋の間接照明と薄っすらと掻いた汗に、朧に絖る白いよしこの素肌。少年でありながら、
逞しい躰の卓朗。縺れ、捩れて。お互いを後ろから抱き締める、春情によって言葉を
交わしてゆく。深く烈しく、底で縺れて、捩れ、生徒との快楽に女教師は堕ちた。
 何度も達して、その都度卓朗はよしこを高みに持ち上げて、ペニスがヴァギナを
満たして、よしこはその都度たまらなくなる。卓朗の拘束した両腕をよしこは乳房に
掻き抱いて射精のための律動を受け入れようとした。
 仰臥していたよしこは卓朗の烈しい衝きあげから、ついにベッドから頭を落とし、
そのまま突かれながら両肩も床に落としてしまっていた。
「卓朗君……このまま。このまま……でいいから」
 汗だくになった卓朗の雫が、よしこの喘いでいる腹部と乳房に滴り落ちる。
「はっ、はあ、はあ……よしこ先生……」
「わたしの……脚を曳き揚げて、おま×こおぉぉ……」
 頤をぴったりとつけて、喘ぐように言葉を吐く。貌の近くに卓朗の足がタン!と
付いた時に、よしこは弾けてしまっていた。
 ふたりの脚を交差して男は立ち上がって、教室で犯されたことを想い描いていた。
なんてふしだらなと思いつつも、たまらなくなって核を充血させ尖らせた。両手で
よしこは自分の腰を下支え、柔らかな腹部に真横に一本の太い翳りの線を生んで、
乳房を男から乱暴に扱われ搾られながらペニスを捻じ込まれたことに歓喜していた。
「卓郎君のチンポをよしこのおま×こに捻じ込んで……」
 女教師が自らの名を口にしたことに、ペニスを跳ねさせ、卓朗は勢いに任せ躰を捻って
よしこの右脚に拘束された腕の輪を潜らせ掻き抱く。
571火焔木:04/07/10 01:23 ID:5IHkVF/y
「うああっ、すっ、好きっ、も、もっ。もっと……、ああ……たくろう」
 そして、深く深く子宮に届けと、卓郎はよしこを圧していった。よしこの膣内は烈しく
卓朗を締め付けていた。卓朗は背を屈めて、腰を捌いてペニスを抜き差しした。よしこの
両脚は卓朗が両手を拘束されていることもあってか、あられもなく拡げられ、よしこの
四肢でありながら肉塊に撤し、美しさの欠片も感じさせなかった。
 ただのペニスとヴァギナのありかたを突き詰めたような存在に自分たちを置いて、
女教師と少年は交媾に励んだ。力任せにペニスを捻じ込んで、よしこは頤を引き、
背を曲げて律動を受け入れる。この体位のままで卓朗の射精を、ついによしこは
受け止めたのだった。卓朗はペニスをよしこから抜去させた。どくどくと精液があふれて、
卓朗はよしこに同化してしまいそうな気分になっていた。
「ああっ、抜かないでぇ。抜いちゃダメよ……」
 この快美にずっと身を置いてはいたかったが、よしこを楽にさせてやりたかった。
それに卓朗は快楽の中断とは思っていなかった。よしこの両脚をベッドにあずけると、
ティッシュと濡れタオルを持って戻ってきた。よしこの涙に濡れている目元を最初に
拭いてやった。
 よしこは戻ってきた卓朗の拘束された手首をほといてやると、手首にはくっきりと
赤痣ができていた。卓朗はよしこの陰阜に廻ろうとしたら、「いかないで……。わたしが
舐めてあげる。きれいにしてあげるから」
「でも」
「いいから、わたしの顔に降りてきてちょうだい」
 よしこの貌を綺麗にしただけで、躊躇いながらも注文通りに卓朗は動いていった。
立て膝で動いて、よしこの顔を跨ぐ。よしこの手がペニスに触れる。卓朗の目はよしこの
精液に穢れたセックスを観ていた。
「ああっ、ああ……」
572火焔木:04/07/10 12:19 ID:5IHkVF/y
 両ふくらはぎはベッドに掛けられて、よしこの太腿は閉じ合わさってはいなかった。
ペニスが蹂躙したよしこの命が間近にあった。ふさふさとしていたよしこらしい感触の
陰毛は、烈しかった交媾と卓朗の放出した精液によってそそけてあった。
 下腹にはよしこにペニスを含ませていた時に先に放っていた白濁が、肌のあわせで
摩り込まれて薄く伸びてよしこの肌をてらてらと絖らせていた。卓朗は腕をベッドの
縁に付いて、ペニスが降りてくるのを待っているよしこの顔に尻を突き出すような格好で
ゆっくりと落としていった。
 卓朗の怒張は天井を突くみたいにして、そそり立っている。卓朗の手がよしこの
腹部をさわる。波打つように呼吸していた腹部が収縮を見せた。卓郎もよしこと
いっしょになって。
 よしこの陰毛に絡みついている精液も指で触れてみた。卓朗はベッドの縁に両腕を
付いて嘆きをしているみたく腋窩を拡げる。よしこの拡げられている両太腿。顫える
太腿はこわばりながら開いていって、縫工筋を張らせ浅い窪みを描き、卓郎はよしこの
股間に唇をかぶせにいった。
 その下では卓郎の陰嚢によしこの唇が吸い付いて、睾丸を舌で転がしている。卓郎の
口腔は唾液であふれかえってヴァギナを濡らしていた。ペニスはまだよしこの唇には
遠くて、搾るみたいに指が絡められ、また遠くなっていた。かちんこちんになっていた。
 ふたりはセックスを穢している残滓を舐め合い、卓朗はじんとして、ひくついている
洗ってもいないアヌスをよしこに観られると思ったら、燃え上がってよしこの手の中でうんと
ペニスを硬くさせた。よしこは唇から卓朗の皺袋を外して「卓郎君……のびんびんを……
お口にちょうだい」とそこに頬を擦りながらおねだりした。
 卓朗はよしこの減退しはじめていた愛液をじゅるるるっとあからさまに吸い立て
羞恥を煽ってから、唇を離してベッドの縁を掴んでペニスを落としていく。よしこは床に
付いていた後頭部を浮かせると、卓朗の太腿にしがみ付き怒張を待っていたといわんばかりに、
口に含ませた。肉棒を綺麗にするどころか、また射精しかねない状況に卓郎はあった。
573火焔木:04/07/10 12:39 ID:5IHkVF/y
 勃起を無理矢理に下にされて咥えられ、その体位で尻を浮き沈みさせる。その度に
よしこのくぐもった呻き声が鼻孔から噴きこぼれ、卓朗に傘の爆発を迫っていた。
 よしこにペニスが口腔に深く入りかねないので、ゆっくりと浅く律動をしようものなら、
爪が深く両太腿の肉に食い込んでくる。
 しかたなく、ほんとうにしかたなくだったのか。やけになってしまい、尻でよしこの
美貌を卓郎は潰したくなって、ペニスで喉奥を突いてやった。亀頭が頬肉を突いて、
膨らませたこともあったが、ほとんどが喉奥を突いて、よしこは舌と頬、そして喉の
筋肉でペニスを執拗に締め付けて卓朗を歓ばせていた。
 卓朗は射精感が込み上げてきた。急いでペニスをよしこの口腔から引き抜くと、
縋るよしこにペニスを握られ扱かれて、迫ってきた貌にぶっ掛け、卓朗はだらしなく
喚いて泣きながら果ててしまっていた。


 よしこの唇はマシュマロのようにやわらかかった。かと思えば、プリッとした質感が
伴っているふしぎ。この感触が……よしこのもの。そんな覚えは以前にもあった。
夢中になっていた、人肌のぬくもりの重ね。近くには正樹夏子の時に、そのような
感慨があった。もっと前には……、よその家に勝手に上がりこんで、シェスタの女性を
しげしげと眺めていたこと。
 それが女性のくちびるの連想。質感なのだと現在の卓朗に繋がっていた。
「卓郎君のくちびるってやわらかいものなのね。好き……よ」
 唇を薄く開いて興奮してはいるけれども、ふれるかふれないかの距離で往来する
穏やかなブレスがそよいでいた。濃密なこの時間が尊いもののように思えた。凌辱して、
そして狩られる側に廻り、奪い奪われて疲労感に包まれていた。
「俺のが……ですか」
574火焔木:04/07/10 12:51 ID:5IHkVF/y
「ええ、そう。女の子みたい」
「よしこ先生は、女の子のくちびるも知っているんだね」
 卓郎の瞳を見ていたよしこの視線がいたずらっぽく笑み、逸れて下を向いていていく。
冗談とせせら笑ったのか、謎めいて艶めかしく見えたよしこの貌に卓郎は酔う。垂れた
髪を耳後ろに掻き揚げて。
「やわらかくて、噛んでみたいわ。卓郎君の血を噴き上げさせてみたい」
「してみて、よしこ先生」
 卓郎は受けた。よしこに、自分のくちびるの感想を語られることに不思議な違和感を
抱いていた。違和感なのか、ほんとうは共鳴だったのか確かめてもみたい。
 よしこの手が卓朗の顔に掲げられて、皮膚から発せられる暖気が降り注ぐ。そして、
小指がこわれものを扱うみたいにして卓朗の下唇をめくった。小指で紅をそっと
引くみたいにして卓朗の唇を捩っていった。よしこは卓郎にやさしく微笑んでいた。
「しないから」
 卓郎の唇にも微かな笑みが浮かぶ。落胆だったのか、安堵なのか、あいまいな微笑に
卓朗もつられてしていた。赫い唇は儚くて、適度な弾力を持ち合わせている。それが
したたかな女性なのかもしれないと卓朗は思った。
「どうしたの」
 赫いのは外に捲れた粘膜のあらわれで、血が通っているから。おんなのもうひとつの
性器だと卓郎は思う。ぷっくりと膨れたそれは女性器。
「よしこ先生に包まれてゆく感じがします」
「そういってくれるとうれしいわ」
「うそじゃないですよ。だから、俺もそうできるようになりたい」
「欲しいわ。卓郎君が」
「チンポがってこと」
「それは、すこし休んでから。いまはこうして、ゆっくりしていて」
575火焔木:04/07/10 13:04 ID:5IHkVF/y
「ねえ、どうだった」
「なにが」
「なにがってね……」
「あのね、そういうことは訊かないものよ」
 怪訝そうな貌をよしこは見せた。かといって、怒ってもいない。
「そうじゃなくて」
「そうじゃなくて……?」
 卓朗をふしぎそうなよしこの顔が窺っていた。
「よしこ先生は大人だからさ、俺、次のスターターがほしいなって思ったわけ」
「スターター?たくろうくん……」
「わかんないの?」
「もう、ばかなこと」
「ばかはひどいんじゃないかな」
「そうかしら」
「たくろうくんのは、ふとくって、よしこ泣いちゃったとかいってみてよ。そしたら、
すぐにでも、むくむくって来ちゃうかも」
 よしこに卓朗は媚びをおねだりしてみた。反射的にバカヤローといわれるのを
覚悟してはいたが、よしこの唇は愉しそうに微笑んでいた。よしこ先生がバカヤローなんて
言うはずもなく、卓朗は言わせて見たいシチュも夢想してみたりで愉しんでいた。
「むくむくって?」
 交媾の果てに、天井を眺めながら寄り添っていたふたり。よしこは天井から頤を卓朗の
胸に立てていて卓朗を見ていた。
「そっ」
576火焔木:04/07/10 13:13 ID:5IHkVF/y
「ぱんぱんになの?」
「だね」
「はちきれちゃう、くらいにかしら?」
もう、ほんとにバカねと言いそうになって、思い直してあそびを続けるよしこ。
「じゃあね……。ふ・っ・と・いの(ふ)わぁ……そふとくりーむのふっ」
 卓朗の耳に、よしこが微風を送り込んできた。さくらの花びらがひらひらと
風に舞うような穏やかなくすぐりで、よしこは眼を細めていて。
「上出来です、よしこさん」
「どれどれ。そうなのかしら。確かめてあげるわ」
 よしこのまるい華奢な肩が蠢いて、下でもぞもぞとなり手が卓朗ペニスに触れている。
卓朗はよしこの眼鏡を颯と取ってしまって、それを掛けてみる。
「あっ。ずるいわ」
「やっぱり、伊達じゃなかったんだ」
「こら、返しなさいってば」
「いいじゃん」
「よくありません」
 ふっと出てしまった教室の芹沢よしこ口調に卓朗は突然吹きだす。
「もう!」
「ごめん。そんなつもりじゃなかったんだけど」
 また、ぷっと吹き出してしまう。あんなに乱れてしまったことの落差にも可愛らしく
なっていた。今になって卓朗はよしこの眼鏡の貌と付けていない貌を比べてみた。
以前の眼鏡をつけて、ロングを三つ網にし、後ろに纏めてバレッタで留めた凛とした
容姿にもそそられるものがある。いまは、ラフにアップにする程度になっていたが、
それはそれで、すぐにほとけ垂れ髪になるので卓朗には都合がよかった。また、
前みたいに髪をびしっと決めてよと頼んだら、よしこはしてくれるのだろうかと
いうべきか迷っていた。
577火焔木:04/07/10 13:18 ID:5IHkVF/y
「ねえ、よしこ先生」
「そんなことするんだったらね、わたし、コンタクトしてみようかなあ」
「それはダメ」
 即答の卓朗。
「あら、どうしてなの」
「あれはね、異物みたいなものだから、角膜にはいけないんだよ」
「ハードでもかしら」
「そうなんじゃない」
「ふううん、そうなんだ」
「なに、笑ってんの。よしこ先生」
「ほんとに、それだけなのかなっておもったの」
「それだけって?」
「あっそ。わたしを喜ばしてはくれないのね、卓郎君は」
「そりゃ、きれいなよしこ先生をみてさ、エントリーしてくるやつが増えるのはいい気がしないよ」
「ありがと。卓郎くん」
くちびるがにまっと笑っている
「へへ」
「なに、にやけてんのよ。わたしの角膜をいたわってくれたことに言ったまでです」
「あれ。でもさ、ほんとなんだよ」
「知っているわよ。そんなことぐらい」
「そうなの」
「眼科に行ってね、いまはだいじょうぶですが、十年後、もしくは二十年後は
わかりませんから、定期的に検診には来て下さいねって、リスクのことを言われたら、
すぐに卓郎君は心配するのかしら?白内障やら緑内障のことを」
578火焔木:04/07/10 13:25 ID:5IHkVF/y
「はあ?」
 やっぱ、かたぶつなのかなと卓朗はよしこを見ていた。
「その、生返事もよしなさい。むかついちゃうわよ」
 表情に出たのかなと卓朗は困惑する。
「いや、もっぺん説明して欲しいなって、よしこ先生に」
「よけいに、むかつく」
 頬を膨らませる前に卓朗から背を向けようとした。
「よしこ先生だって言ってるじゃない」
「そうね。でも、やっぱりむかついちゃうわよ。はあ、だなんて人を小ばかにして」と
戻って来て卓朗のでこを指でビシッと弾いた。
「テテテッ……。で、よしこ先生」
「なによ」
「眼が悪いの」
「ええ、視力がね」
「そうじゃなくて」
「ふふっ。眼鏡を買う時に眼底検査をしたきり、眼科には行ってないわよ」
「いいかげんなんだ」
「卓郎君よりはしっかりしてると思うけどな」
「むかつきました」
「はい、そうですか」
「なにそれ。ははは。で、よしこ先生、コンタクト買うのですか?」
「さあ、どうしょうかなぁ。しんぱいですか」
「ちょっと」
「ふうん。でも、きれいなほうがいいんでしょう?」
「そりゃあ、やぼったいよりは。いや、よしこ先生がどうこういってんじゃないよ、俺はさ」
579火焔木:04/07/10 13:29 ID:5IHkVF/y
「はいはい。なら卓朗君がちゃんとしたのを買ってくれるっていうなら、考えてもいいかな」
「え゛」
「冗談。ありがとうね」
 よしこの手が卓朗の頬を包んで唇を擦りつけてくる。
「ねえ、お風呂へいきましょう」
「はい」
「でもね、先に行って、待っていてくれる」
「えっ、あ、はい……」
「ごめんね。がっかりさせて」
「いえ、いいですよ。がっかりだなんてしてませんし」
「待ってて。そのかわりに、いいもの持っていくから」
「いいものって」
「ひみつよ」

 卓朗は先にバスルームに行って、よしこが来るのを待った。よしこが入ってくる。
落ち着いたレッドを基調とした大理石のパターンの浴室壁が、よしこの裸身を鮮烈に
見せていた。
「どうしたの」
「え、ああ……」
「なんか、気の無い返事。こころ、ここにあらずってとこかしら」
「だれが、そうさせていると思っているんですか」
「あら、怒っちゃったの」
「そんなことないです」
580火焔木:04/07/10 13:39 ID:5IHkVF/y
 よしこのヌードが綺麗だと言う前に、彼女が手にしていた物にも気になって。
「じゃあ、おわびのキッス」
 よしこのバードキッス。バスタブはベージュだったが、それでもよしこの素肌を卓郎には
白いものと映えさせていた。そして、よしこの手にはピンポン玉より少し大きなライトボールが
掴まれていた。
 オレンジのバスライトを湯舟へとよしこは浮かべる。発光球体が卓朗に近づいた。アクリルの
半透明の白の中心から発光するオレンジはファンタジーの宝珠を思わせていた。
 そしてバスタブの両サイドからのブルートパーズ水中照明とのコントラストがふしぎな空間を
つくって、蒼い波にオレンジの球体が浮かぶ。卓朗は湯舟から上がって、よしこの目の前にペニスを
晒してドキッとさせていた。よしこは卓朗に抱かれ、よろめきながら立たされ、それからシャワーを
浴びさせられて交媾のあとを綺麗に流されていった。

「よしこ先生」
「なに」
「キスしてもいいですか」
「ええ、してちょうだい。卓郎君」
 ブルートパーズの湯舟にオレンジのボールがたゆたい、よしこの裸身が照らされていた。
くつろいで湯舟に卓朗とよしこは浸かっていた。
「青系と赤系じゃ、コーディネートって変なのよ」
「そうなの」
「チカチカする色使いだからダメなんだって。むかし、美術の先生によく注意されたわ」
581火焔木:04/07/10 13:52 ID:5IHkVF/y
「ううん。そんなことないですよ。とっても、きれい」
「そう?」
「うん、うん。クリスマスみたい」
「じゃあ、わたしはケーキなの」
「そうかも」
「わたしね、ツリーのライトが好きなの。赤、青、黄、緑のあの安っぽそうな配色が」
 卓郎に押された球体のオレンジがよしこの乳房の谷間に入り込んでいた。よしこは
バスライトに視線を落としていたが、近づいてきた卓郎に顔を向ける。湯舟の下では
よしこの手が卓郎の硬いペニスを愛撫していた。
 よしこの躰をバスタブのワイドベンチから卓朗は引き上げると、浴槽の縁に腰掛させて、
両股を開かせる。そして卓郎の舌先がよしこの核を、そっと圧した。それは卓郎の
想いだった。先にある女性器への想い。亀頭が柔らかい肉を圧し拡げ、ペニスのインサートを
イメージしたことは、よしこにハッキリと伝わっていた。
 ぴちゃぴちゃとすぐによしこは音を立てて潤っていた。まだ潤いが足りていない。
でも、よしこは卓郎の逞しくなった肉棒が欲しかった。
「もう……だめ……。きてちょうだい」
「まだ、だめだよ」
「きてもいいの」
 卓朗は口をつけて花びらを圧した。よしこはバスタブの縁に付いていた尻を浮かせて
卓郎の顔を柔らかな陰阜で小突いた。膝も閉じて圧迫され、花が咲くように拡がり、
よしこの脚が湯舟を波立たせる。卓郎は蜜を塗した唇をゆっくりとそこから上げる。
「舌……かたいわ。熱くて……あっ、はっ」
 硬いけれど性器なんかじゃない。指が尖りを愛撫する。でも、ヴァギナを抉る
ペニスみたいだったと卓朗を褒めた。よしこはバスタブの縁から尻を滑らせて、
卓朗へと降りていった。
582名無しさん@ピンキー:04/07/10 17:35 ID:Em9mtaRy
ここもいつの間にか良スレになったもんだな…
583火焔木:04/07/11 03:35 ID:/2dy2X/g
(仔猫がわたしの性器をぴちゃぴちゃ音を立てて舐めているみたい。傅いて股間に貌を
埋めていた卓郎君。泉の水を飲んで、渇きを癒している……みたい。でも、彼の舌は
わたしのいやらしい孔を拡げて潤おそうとしてくれているだけ。ううん。彼は……。
卓郎君はわたしのからだで休んでいるだけ。わたしはシースルーのフェイスマスクを
落さないでいよう。
けれど、されているという感覚が湧き起こって、どうしようもない興奮を呼ぶの。
縛られてさえいれば、なにもしなくてもいいってわけじゃないけれど、どうしようもなく、
してあげたくなってしまうもの)

「キスの舌じゃ……なくて。あ、あっ、ああ……。もっと、もっとチンポを深く、
卓郎くん……来て。膣内(なか)に……」

 卓郎のペニスがよしこのあえかなからだを突いた。曳いていたよしこの頤がぐんと
突きあがって、白い喉を突っ張らせたかと思ったら、頭を落として唇を「んあっ、はあっ」
ひらいた。あけすけな欲情は罪なのだろうか、という女教師の精神のリフレインは霧散し、
卓郎のペニスを迎える姿態をつくった。
よしこは膝の上に跨って、脚を卓朗の尻の後方に投げて肩にしがみ付いていた。
湯舟を演出するバスタブのライトが灯っていて、両サイドからのブルートパーズの射光が
ゆっくりと拡がったアクアリウムにふたりの裸体を沈め。ふたりの交媾にオレンジの発光球体が
波にゆれて。よしこはおんなのまろみの乳房をゆっくりと卓郎の男の胸に擦っていった。
「女が怖いのかしら、卓郎君?」
 よしこの柔らかい手が卓朗の背を撫で廻す。
「よしこ先生、どうして?」
「どうしてって……ふしぎかしら?そう感じただけよ。萎えちゃった?」
「そんなことはないけど」
584火焔木:04/07/11 03:41 ID:/2dy2X/g
 よしこと肌をあわせる段になって卓郎は正直怖気づいてしまっていた。それをためらいと
呼ぶには、いささか不適切に、二人になったときの空間は閉ざされてしまって、
息苦しささえ覚えていた。ひとりの女で満足できなくなるじぶん。ふたつの貌を
持っている女。
 そして、自分もではないのか。女に近づきたくて、みせかけのやさしさを使ったと、
もろもろのことが降ってくる。女に縛られるじぶん。そんな感覚がそこはかと棲みついて、
リアルに迫って来た。卓郎はよしことのこういう場面を想像してアタックし続けていたと、
問われれば否定はしない。しかし、それがすべてではなかった。

「どうしたの、卓郎君」
 卓郎の目によしこの豊な美乳が映っていた。
「おんなの人が怖いのかも」
「でも、ね。卓郎君」
 よしこの手が卓郎の背に爪を立てながら上下に腰を振った。ゆっくりと、そして捻りも加えて。
「わたしを大切に想ってくれているのなら、踏み込んできてちょうだい。変化を
怖がらないでいて」
 含みのある言葉をよしこが口にした。
「よしこ先生」
「わたし、うんとみだらになるわ。うんとね」
 手がよしこのの下腹と密着していた、卓郎の下腹部に潜って胸へとあがってきた。
そして、卓郎の火照る頬を濡れた両手で包みこんで、ねっとりと唇を奪う。
585火焔木:04/07/11 03:44 ID:/2dy2X/g
「俺、やっぱり……女の人は好きです」
「みたいね。あんなにしたのに、卓郎君のチンポ、もうこんなになっているもの。でも、
こわく思っているのも正解かもしれないわね」
 艶めかしい締め付けが卓朗を襲う。よしこは陰阜をぐりぐりと圧し付けた。チロチロと
あがった焔によしこの躰は灼かれる。
「男の人って複雑な下着に萌えるものなんでしょう」
「さあ、どうだろ」
「あら、卓朗君はそうじゃないの」
「ロングがいいときもあれば、ショートがいいときだってあるでしょ」
「そうね」
「でも、よしこ先生のヘアスタイル。ショート風からロングになるとき、俺のチンポ硬くなったよ」
 よしこのみだらな吐息がそれの返事だった。卓朗の手がよしこの太腿の外側から、
むちむちっとした臀部に廻って撫でている。きれいなよしこのヒップライン。ということは
骨盤がきれいということ。
「よしこ先生のお尻も好きだな」
「あっ、あんっ。えっ、えっち」
「俺はすけべだよ」
「うん。みたい」
 濡れた舌が覗いていた。
「よしこ先生がきれいなのは、お父さんとお母さんのおかげですね」
 よしこ先生もえっちなんだという言葉の代わりに……おもいついた。
「どうしたの、急に……」  「変かな」       「変なんかじゃ……ああん」
 よしこの引き締ったウェストの括れを確かめ、また腰へと下りて撫でると、よしこは
からだを揺すって、荒い波をつくった。卓郎の手はよしこの膝裏を捉え、両太腿を
担ぎ揚げた。よしこは太腿をこわばらせ縫工筋を張っていた。卓郎はぐりぐりと恥骨で、
よしこのクリットを潰す。
586火焔木:04/07/11 08:59 ID:/2dy2X/g
「うあっ、ああっ、あっ」
よしこが卓郎に背をあずけて、湯に浸かってくつろいでいた頃の、温たまって
弛緩していたはずの肉。いまは歓びに、さらにこわばる。よしこの背筋がビクンと
顫える。乳房をぐうんと迫って、卓朗の頸に腕が絡んで、背を湯舟に沈ませないよう
堪えている。
「……ところ……ばかりでなて、こっちも……」
 仰け反って湯舟に潜りそうだった躰を戻して、ほつれ毛の貼り付いた貌をあげた
よしこは卓朗の両手で掴んで、バスタブのレストヘッドに押してもたれさせ、体重を
預けて。自分のセックスを、突いて欲しいところに導いて、とどくようにと擦りつけていた。
「まだ、だめです。待ってて。よしこ先生」
 少し上せてしまいそうだった。よしこ先生はこんなにも元気なのに、若い自分のほうが
動悸を烈しくして、自制できていないと苦笑が洩れそうだった。湯舟の温かさではなく、
よしこの艶めかしさに溺れているんだという悦びに取って代わり、こめかみに噴いた
汗が流れて眼に沁みても、瞼を閉じることなく、胸に両乳房の膨らみとコリッとした尖りを感じ、
よしこの発情した肉体に卓郎は若さで挑んでゆく。
「じゃあ、待ってる……から」
 聞き分けの良い娘になって波を立てず、耳元で囁いて、卓朗の頬に口吻をした。
でも、愛液のぬめりが湯に蕩けてしまってもいいと思っている。卓郎の剛直が絖りを失った秘孔を
突き破るが如くに犯して欲しいと祈って。
 よしこはむっちりとした両太腿で卓朗の腰を強く挟み込む。卓朗は湯舟に浮いている
よしこの女の白く耀いている背中を眺めながらの、両手はよしこの柔らかな双臀を鷲掴み、
嬲って割り開いた。
「ああっ、来てぇ……たくろう……」
 深く肉棒に曳き付け、そして腰骨から掌底を使い、括れから脾腹に這い
上がってかえして、よしこの腋窩を持ち上げた。よしこの顔は卓郎から離れていって、
僅かに見下ろす格好になる。豊なよしこの胸がザアアッとあがって、浮遊に
解かれたかたちの綺麗な乳房はゆさっとゆれ。
587火焔木:04/07/11 09:12 ID:/2dy2X/g
「ああっ、あっ。今度……は、外でして」
 手を廻して、よしこのたゆたう陰毛を眺めている卓朗の髪を撫でながら顔を向けさせる。
よしこの貌は濡れたほつれ毛が掛かっていて、卓朗はペニスを烈しく突き立てたくなっていた。
屋外でのセックスをよしこは口走っていた。
 外でしてみたいという言葉に反応してもいたのだろう。美女の冗談は、卓郎には本気なのか
冗談なのかは正直判別しにくい。振り回されたといえば、正樹夏子のことが思い浮かぶ。
最後に掛けてくれた夏子の今度また会いましょうですら、卓郎には冗談に思えていたから。
冗談でも、あそびでも今はよしこのためにペニスに血流を送ればいい。
「どうしたの、卓郎君」
「えっ、ああ……」
「ダメ、ほかの女の人のことを考えたりなんかしちゃあ、ダメじゃないの」
「してませんって」
「うそ」
 臀を沈めて卓郎の下腹部のこわばりにぐりぐりと圧し付けた。卓郎は沈んできた
よしこの躰を腋窩に差し込んだ両手で持ち上げて、再度落そうとしたが、よしこは意外な
行動に出た。卓郎からするっと逃げてバスタブを跨いであがったのだった。
「よしこ先生……」
「追いかけて。卓郎君」
 初めて観たよしこの叢はやさしく立っていたけれども、濡れたそこは黒々となり
真直ぐに垂れて湯を小水みたいに滴らせてみせた。よしこを追って洗い場に行った
背中におもいっきり卓郎はしがみ付く。
 おんなの背中は男に較べれば確かに肉付きは薄い。しかし薄いというよりも、
まろみがある。まろみがありながら、みだらにも思える異質な肩胛骨の天使の
つばさが突き出て、女体を妖しくする。
「ああ!」
 よしこは臀部に、卓郎の灼けるほど昂ぶらせてしまっていた屹立を感じながら、
洗い場の黒いボード・カウンターに唾液を滴らせていた。
588火焔木:04/07/11 09:21 ID:/2dy2X/g
 少し前屈みの姿勢になって右手を伸ばして、水のほうの蛇口を掴んでぐいっと捻る。
フックに掛かったシャワーヘッドからは冷たい雨が勢いよく降りて。
「はああっ!」
 ほっそりとした顎を突き出したよしこの貌が、壁に埋め込まれていた姿見に映る
(全身鏡の大きさではなかったが、かなりのおおきさで、ふたりが交媾している
姿がある程度に収まっていた)、ペニスを挿入された女のみだら貌。肩越しの
卓朗の貌はケダモノだった。
 火照った肌に掛かった反応だったのか、卓郎にはわからなかった。冷たい水は
快美感に無粋にも思え、よしこの背中に胸板を載せながら、蛇口を握り締めている
彼女の強張っている、右手ごと廻して閉めようとした。
「ダメ!このままするの……、して!して!」
 よしこが貌を捻る。蛇みたいにくねったほつれ毛がよしこの貌に雨の雫といっしよに
掛かっていた。
「でも」
 水は冷たくとも、温かいのはよしこの膣内(なか)。あたたかい。そんなもんじゃなかった。
湯舟のなかのゆるやかな昂ぶりが、いまでは灼けるようで、卓郎も破壊的な
ストロークを欲して動いていた。そして、よしこが卓郎に尻を突き出していた。
「さあ、はやく、おま×こして!卓郎君!」
 卓朗はミラーに両手を付いて、躰でよしこを圧して、豊な乳房を拉げさせていった。
よしこの女陰は熱い潤みを取戻し、愛液をとろとろと滴らせ内太腿に伝っていっている。
やさしくても、的確にズン、ズンと抉るようにやってくる卓郎の肉棒……。何度目の交媾なのか。
ヴァギナの痛みが快美になっていた。噴出す汗は水流に流されて。さっきまでは、
烈しくといっていた、よしこと立場が入れ替わり、限られたスペースで爆発しそうなくらいに
烈しくよしこのヴァギナを衝きあげはじめた卓朗だった。
589名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 20:15 ID:D1g97QRm
(´-`).。oO(今回は激しいな・・・
590火焔木:04/07/12 12:10 ID:Mdd/oAZ4
「こっ、こわれちゃう!」
 情欲に衝迫す涙もシャワーヘッドから降る雨に流される。鏡によしこの裸身を押し付け、
卓郎は突き出されてくるよしこのヒップを捉えて腰を穿った。突かれて踵を浮かせた
よしこは足頸の腱をシャープにさせ、ふくらはぎは硬直し内太腿の肉をこわばらせる。
「よしこ……先生」
 内に籠る擦れた声で卓郎は呻いて、ペニスで蠕動する女性器を衝きあげた。
「ああっ、ああ……。もっと、いって。雨の中。嵐の中で……して……あうっ、あっ、
あっ、ああっ!」
「外でって……。で、出そうだ。よしこ先生」
 卓朗は鏡にそんなことを口走ったよしこの裸身をおもいっきり圧し付けていた。
快美の蠕動にペニスは包まれると痙攣して傘を開いて、卓郎はよしこの膣内へ情欲の
ありったけの滾りを解き放った。
 ペニスを圧してくる卓郎に突き刺され、鏡の上でもがくようにしていたよしこは
動かなくなった。卓郎はよしこの呻きを聞いて、確かに生を実感した。よしこの
玩具といえなくもない。
 ただ気持ちいいことに憧れていただけのセックス。きれいなよしこ先生。男の子として
抱いていた欲望のひとつひとつが弾けてしまい、感動を呼んでよしことのセックスに
溺れていった。玩具でもいい。

『女の人が、こわいの』

『怖いのかもしれない』

 母の存在。セックスの卑しいかたち。男と女。卓郎の女性のあこがれから
遠くにあったもの。薄皮を剥いで、自分の絖る鴇色の亀頭を観る卓朗。でも、
セックスをはじめて知った時の感情はどうだったろうと思う。
591火焔木:04/07/12 12:20 ID:Mdd/oAZ4
 ペニスを握って扱いた、何かを突き破って噴き出た衝撃は回数とともに薄らいだ。
よしこの膣内で痛いくらいに、ぐんっ!と硬度を増す肉棒。腰に顫えが来て、
失禁してしまうような感覚。やがてくる、避けられない退く肉の硬度。浮遊感に包まれ、
びくんびくんと脈動の潮がひいていって、あまりにも小さくなる存在。
「愛を拒むことは出来ないわ」
 圧し潰していたはずのよしこの乳房。卓郎の胸がよしこを押し潰しても、なにごとも
なかったように綺麗なかたちを取り戻してミラーに映っていた。よしこが意味なく
吐き出したようにも思えた……、言葉に突き動かされた卓郎。意味無く吐き出した言葉が
射ることもある。それに、よしこの強さを感じたのか。それとも、弱音だったのか。
「よしこ先生……」
 ほんとうに、セックスは愛なのだろうか。愛のあるセックスだとか。セックスをして、
なにかが変わるとか。
「いま、なんて」
 たとえば、それがすべて幻想で肉の繋がりだけだとか。よしこが呼ばれて
卓朗を観ていた。芹沢よしこのぷくっとした絖る唇がひらかれている。
「あっ……」  「どうしたの」        「おんなの人のくちびる」
「んっ、はあ……。た、卓郎君。くちびるが……どうか……したの?」
「あかい。赫い唇なんです」
 よしこは瞼を閉じ合わせた。水流が掛かる煌いていた瞳が見えなくなる。
「こっ、こうね……。こうでしょ」
 切れ切れの発話。よしこの濡れた髪がまた、左眼に少し掛かり、卓郎の指が掻き揚げた。
薄く開いている唇からは透通るような白い歯が覗いている。チロッとよしこの舌が出て、
荒れて白くなどなっていない絖った鴇色の綺麗な舌だった。よしこは卓郎に、上唇を
舌先で舐めて見せていた。
 よしこの吐息が卓郎の貌に掛かる近さで。その赫い唇の奥には、黒い闇が拡がっていて、
水流が開いたよしこの唇に流れ込んでくる。
「俺がチンポを挿れると、よしこ先生、泣きそうな貌になってた」
592火焔木:04/07/12 12:22 ID:Mdd/oAZ4
「はあ、はあ、はっ……。な、泣いたわよ、わたし。卓郎君、すごいもの」
「……」
「卓郎君も……いっしょ」
「俺も……?」
「はあ、はあ、はあ……。そ、そうよ。声も……」
「声ですか?」
「卓郎君が呻くの、わたし好きよ……」
 性愛にもっと昂ぶらせて、こんな自分を罵らせて突いてほしいとも、よしこは思っていた。
「ほんとにですか」
 先生が消えなければ、それは無理なことなのかもと、よしこは思う。
「ええ」
 でも、セックスの最中に卓朗につきまとうのは、女性への支配欲みたいなものだった。
そこから派生する擬似的にせよ蹂躙欲であり、攻撃性が増して男が突き進む。
だから勃起もする。それが普通だと思っていた。疑いもしなかった。
「もっと、穏やかなセックスがしてみたいな」
「おだやかなのがほしいの……?」
「よしこ先生とおま×こしたい」
「いっぱい、おま×こしましょう。その中から探して。選択すればいいの」
「なにを」
「卓郎君だけのセックスを」
 よしこは眼を細め、卓郎を艶然とし迎える。
「でも、それじゃあ」
 卓郎のペニスがむくむくっと少しだけの硬度を取り戻す。
593火焔木:04/07/12 12:25 ID:Mdd/oAZ4
「だから与え合って奪い合うの。一方通行じゃ決してないのよ。おま×こって」
 よしこは鏡に両腕を付きながら踏ん張って、頭をがくっと落とした。
「うん」
 卓郎の両手が垂れてゆらいだ乳房を包む。
「烈しいセックスが欲しい時もあれば」
「うん」
「穏やかなセックスに浸りたい時もあるわ。したくない時も」
「……」
「それにね、回数をこなしていても、ひとつひとつちがうものよ」
「俺、そんなこと考えられない」
「うそばっかり」
「うそなんかじゃ」
「なんか考えていたくせに」
「それは……」
「そっちのほうがこわいわ。わたしのおま×こ、ほんとにこわされちゃうかも」
「よしこ先生を、俺はこわしてみたい」
「ねえ、いつごろ気が付いていたの……」
 卓郎は喘いで揺れているよしこの乳房を両手で支え、揉んでいる。
「職員室で話してたら、なんとなく。あのお姉さんの親戚の娘なのかなって」
 クリスマスツリーのライトの配色が好きだと言われたときも、なんとなく思っていた。
薄暗がりの部屋でストーブを点けて、その灯りを観ていた眼差し。赧らんだ貌。
「いってくれたら」
「よしこ先生もわすれていたんでしょう」
 暗がりで炎になるのを観ていたあの瞳。
594火焔木:04/07/12 12:27 ID:Mdd/oAZ4
「さあ、どうかしら」
 よしこは付いた両腕の間で、まだ頭を落としていた。
「ずるいなあ。でも、はっきりしたのは、よしこ先生とこうなってからだよ」
 卓朗はよしこの尻をズン!と衝きあげた。
「ああっ」
 洗い場のミラーに付いていたよしこの指は、掻き毟るみたいになっていた。
「あの時の眼をしてた、よしこ先生は」
「はっ、はあ、あうっ、あっ、はあっ。うんと……いやらしくなるから」
「もっと」
「そっ、そう。もっ、もっと。うんとよ」
「俺がよしこ先生のいろんな貌を引き出したてあげる」
「ナマいわないの」
 よしこの右手が後ろに伸びて、卓郎の頸を撫で、後頭部にあがっていった。
「そうかな」
「そうよ」
「よ、よしこ先生も……なにか……持っているの?」
「なっ、なにかって、なに?」
「わかんないから、なにか」
「ねえ、引き出して……くれるんじゃ、うああ……。うっ、ううっ……。うわああぁぁぁ……。
あ、あっ。んっ、んんっ……ん」
 卓郎の唇をよしこが塞いだでいた。硬くなっていたペニスでよしこのヴァギナを
掻き廻しはじめる。
595火焔木:04/07/12 12:30 ID:Mdd/oAZ4
「よしこ先生……!俺、いま、どこにいますか!」
 頬がこすれあい、卓郎はよしこの乳房を手放し、右手をミラーに付いて、左手を
よしこの脇から潜らせて頤を揚げさせる。
「ど、どこって……。うああっ」
 卓郎の突きが、ミラーによしこの額を擦りつけた。額を擦りつけながら尻を卓郎に
突き出して捧げる。昂ぶった快美に浸る躰に、繰り出された衝撃は、よしこを鏡の
向う側と接吻させていた。二度、三度……、四度とよしこのルージュが擦れて
赫い殴り描きの痕をミラーに印す。向こう側の女もルージュを擦っているのかと、
よしこは眼を開いて。
「よしこ先生!こたえて!」
「わ、わたしの……」
「チンポですよ!」
「お、おしりの上に……、卓郎君が……のってる!おしりに、のってるのッ!さわって!」
「さわってって、どこを」
「もうひとつの穴」
「こうですか」
 卓郎はよしこの動いていた頤から喉を撫でながら、乳房を通って脾腹から腰に廻る。
付いていた右手も胸をよしこの顫える背中から離れると、背中に指先をあてながら、
ゆれるよしこのヒップに合流していた。左手で尻の丘を拡げ、尾てい骨に載せた右手の
親指でよしこのひくひくとしているアヌスを圧した。あかい肉に親指の先がゆっくりと埋まる。
「ひいっ、あ、ああっ、ま、まだ。まだよ、卓郎君」
 よしこは卓郎の親指とペニスを烈しく締め上げていた。卓郎は四本の指を立て、
よしこの腰の上に曳きあげた。
「まっ、まだって、いってるのに……。んああっ」
 よしこは卓郎と繋がったままで左脚を折り畳んで時計回りに両手をミラーの壁に
付きながら躰を捻って廻していった。
596火焔木:04/07/12 12:34 ID:Mdd/oAZ4
「あぶないよ、よしこ先生」
 卓郎はよしこの未練の残るアヌスから親指を抜き去って。
「最後はわたしが、搾ってあげるんだから」
 ヴァギナを突くのをやめ、回転して卓郎に向けようとしている、よしこの背を
支えてやりながら、滑って落ちないようにする。乳房が回ってくるのを待っていた。
よしこが正面を向くと、卓郎の尻に両脚を乗せて拘束してきた。
 卓郎もぼうっとして待っていたわけではなく、慎重にフロアに腰を落としていって、
両膝をタイルに付く形で、よしこは両手を洗い場のカウンターに付かせ相対していった。
「ありがとう、卓郎君」
 男女の肉体が作った四つ足のキメラ。
「むちゃしないでよ。もし、頭でも打ったらどうすんのさ」
 卓郎は踵に尻を付けて正座した。
「卓郎君は、はなさないから」
 よしこの右手が卓郎に伸びて、二の腕を掴ませる。よしこは左手で自分の躰を
支えながら捻りを加え、腰を振り立てる。溺れるという感じがぴったりだった。
ふたりはシャワーヘッドからの雨が、交媾に喘ぐ口に流れて飲んでしまって、
腹部に奇妙な感覚が起こっていた。冷たい水流も臓腑を締め付けるようだ。
呼吸も苦しい。
 よしこは躰をしなわせ、下腹部を波打たせながらの数瞬、自分の肢体を晒して、
卓郎に柔肉に抽送される剛直を眺めさせ、よしこもそれを観てから背を丸めて卓郎に
縋っていった。両膝を立てて、腕を卓郎の躰に絡みつかせ。
「逝きそうなんだ、もう……俺。よしこ先生」
 よしこは卓郎の肩で大きく唇を開いて息継ぎとも叫びとも付かない擦れた声を放ち、
アヌスを窄めて精神を、ペニスを嬉しそうに頬張っているヴァギナに収斂させていった。
「卓郎君、このままでいいから、このままで。わたしの膣内に射精して!」
597火焔木:04/07/12 12:39 ID:Mdd/oAZ4
 気を遣って、ぐったりとした卓郎とよしこの裸身にシャワーヘッドからの奔流が
叩いていた。
「こんなところに」
 左乳房に貌を載せていた卓郎があるものを見つけた。よしこの右脇に、小指の爪の
大きさぐらいのものを見つける。
「ポートワイン・スティン……よ。卓郎君……」
 よしこのずぶ濡れの髪があがった貌に絡んでいた。最初は純粋に感動していたものの、
それは陰阜の黒子を発見するのとは訳がちがって、罪悪感めいたものが卓郎のなかで
芽吹いていた。薄い臙脂色のものが乳房近くの影にいた。
「えっ?」
「痣よ。赤痣のこと。そのほうがカッコイイでしょう……?」
 卓郎の手首にも、よしこの縛った痣がまだあった。面白いものでも発見したみたいに
浮かれていた卓郎は、よしこにすまないことをしてしまったと、自分を恥じた。
「ごめんなさい、よしこ先生」
「じゃあ、ふれてみて。そしたら、見つけたことを赦してあげるから」
「やっぱり、怒ってます?」
「いいから。ねっ」
 そんなことを言いながらも、よしこの誘いに興味はふつふつと湧いてくる。そろそろと
忍ばせて這わした指。脇の大円筋を親指と人差し指の淡いに挟みこんで、ゆっくりと揉む。
「ううん、あっ、んぁ……」
 一旦は離して卓郎は乳房を覆うように手を被せると、人差し指と中指を揃えた指頭で
そこを弄った。手のひらには、よしこの乳首の感触が伝わっている。感じているというより、
水流の冷たさに反応しているのではとも思った。よしこがハスキー掛かった声をあげた。

598火焔木:04/07/12 12:43 ID:Mdd/oAZ4
「んんっ、んあっ」
 指で擦るように引伸ばしてみると、白い素肌に一瞬馴染んで消えては、また還って来た。
卓郎はよしこのやわらかい乳房を手のひらで押して、回転させながら撫でて、
また手を添えるだけにした。よしこには卓郎の手の温かさが、波紋のようにじんわりと
拡がっていった。
「もっとして。うんといやらしくていいから」
「はい、よしこ先生」
「もう先生なんかじゃないから」
 よしこは自分を先生としてではなく、ただのおんなとして観て欲しいと卓郎に
言ったつもりだった。でも卓郎は芹沢よしこを『よしこ先生』と呼び続けていた。
 醒めた見方をすれば、女教師というブランドとのセックスだからなのか、それとも
年上のあこがれの女性だからなのか。卓郎はたまらなく興奮し動悸が烈しくなっていって、
呼吸がままならないでいた。こんなことを言ってしまったら、きっとよしこは
怒るだろうかとも卓郎は思った。
「どうしたの、卓郎君」
 よしこは躰を捻って乳房を縦に引伸ばして、蛇口を閉じた。卓郎は二の腕の裏に舌を
這わして、よしこの腋窩に吸い付く。
「んっ。んん……。しばらくこのままでいましょう」
 よしこの手が卓郎の髪を掻いた。縺れている四本の脚。タイルには交媾の残滓が
おびただしい精液を貯えた膣内から、再三再四のペニスの律動で掻き出され、
あふれ落ちていた。
「よしこ先生」
「なに、卓郎君」
 よしこの膣内で卓郎は力を取り戻しつつあった。しかし、ふたりはこのままバスルームの
フロアに転がったままで抱き合って、勃起を維持するだけの律動につとめた。よしこと
卓郎は射精に至らないセックスをした。卓郎が望んだセックス。よしこが真純の父親から
教えてもらったセックスを卓郎にあたえ。
599火焔木:04/07/12 12:50 ID:Mdd/oAZ4
「ほんとはね、ベッドでくつろいでしたほうがいいの」
 ベッドに躰をゆったりと横たわらせ、対面の伸展位でペニスを味わっている姿態を
よしこは卓郎といっしょになってイメージさせる。我慢できなくなって、また卓郎の尻に
脚を載せてしまいそうなよしこ。今度は卓郎の方からなのだろうかともおもい。
「よしこ先生、やわらかいから……どこでもいいよ」
「もう」
「また、抜いちゃうの、よしこ先生」
 躰がゴリゴリするバスルームのフロアよりずっといいだろう。それに、いまさら
バスマットの上に横たわってするよりも……。
「ううん。ここにいるわ。卓郎君のチンポがわたしの膣内(なか)にいるものね」



「つぎ、つぎだ。つぎ、いこう。たくろう。そうだ、払っといて。あたし、給料前だし、
ともだちの結婚式にもいかないといけないからさっ。ああ、めんどくさ」
「もう、だったら飲まなきゃいいのに」
「たのんだよ」
「ちょ、ちょっと。まだゆっくりしていても」
 そそくさと立ち上がろうとする。
「ダメ。つぎ、つぎいこう」
「そんな」
「ミルクならわたしが飲んだげるわよ。へっへぇ〜、ミルクかぁ、ひさしぶりだわ」
 真純はミルクを流し込んでいるのを眺め、卓朗は皿に乗っている残りを急いで
口に詰め込む。
「ありがとう、おいしかったです。それから、すいません。あわただしくて」
「いいって。それより、お姉ちゃん、呼んでるよ」
「おーい、卓朗。なにしてんのよう」
「あんなの、お姉ちゃんじゃないですよ。もう。それじゃ、どうも」
 マスターは真純を連れて出て行く卓朗をにこやかに見守っていた。
600火焔木:04/07/12 12:55 ID:Mdd/oAZ4
 肩に担いで人気のないエントランスフロアを歩いていると。
「たくろう。レイプはね、痛みでしかないんだよ」
「なにいってんですか」 「だから」   「はいはい」
「んにゃ、あんたは、わかってない。ぜんぜん。ぜんぜんなのおッ!」
「はいはい」
「あんたぁ!まじめに聞きなさいッ!」
「ぐ、ぐるじい……です」
「ああ……、気持ちわるうぅぅぅ〜」
「もう、かえりましょうよ。送りますから。ねっ」
「うん。そうするわ」
 アルバイトは今日で終わりだったから、真純にはいくらでも付き合うことは出来た。
しかし、卓郎はタクシーを止めて乗り込む。街の夜景がゆるりと動き出す。不夜城と
いった趣の街ではなかったから、どこかものさびしい。ぐったりとした真純を見て、先刻
口走っていた単語が気になりだす。卓郎の心に忍び込んでくる。確かに、真純は
レイプといっていた。
「真純さんだいじょうぶですか」
「だいじょうぶじゃないよう」
「ちょっと」
 卓朗は上着を脱いで、真純の膝に乗せる。
「なによ、これ」
「だから、きもちわるくなったなら」
「なってるわよ」
「もどしそうになったらってことですよ」と卓郎がひそひそと耳打ちしていったら、
真純はしくしく泣き出してしまっていた。
601火焔木:04/07/12 13:04 ID:Mdd/oAZ4
 真純さん。どうして、警官になったの」
「……を殺してやりたかったからよ」
「えっ」
 訊き返す雰囲気じゃなく、真純も押し黙ってしまっていた。ようやく真純のアパートの
前に着いて、戻さなくてよかったと、運転手に料金を払ってタクシーを降りる。
眠っている真純を起こして彼女の部屋へと連れて行く。
「抱いていきなさいよ」
「重いし」
「おんぶ」
「はいはい。いいですよ、もう」

「真純さん、鍵は。ねぇ、おきてくださいよ」
「鍵。しらないのッ」
「ちょ、ちょっと」
「うそ。うそよ。びっくりした」
 卓郎は顔をくしゃくしゃにした。
「あれ。怒っちゃった」
「怒ってません」
「よかったあ」
「なんなんだよ、もう」
 部屋に入るなり、とりあえず、リビングのソファに真純を寝かせ、コップに水を汲んで
持ってくる。卓郎は弱さを見せている真純に服をいきなりひっぱられて崩れた。グラスは
カーペットに転がっていた。
「たくろう。べただけれどね、女にとって暴力は消えない痛みなんだよ」
「ええ……」
 真純が卓郎を抱き締めていた。
「ほんと。ほんとにほんと。ほんとにほんとなんだね」
「エロ小説とか痴漢のことを真純さんは怒っているんですか」
 泣き出しそうになっている。卓朗には重かったが、そんな真純をほっぽって
逃げるわけにはいかなかった。
602火焔木:04/07/12 20:41 ID:Mdd/oAZ4
「さいしょ、病院でしょ。訴えようとしても、勇気がないよ。よしんばしたとしても、
またレイプされるようなものだから。そしてさまようの。でも、そこから必死になって、
やっとこさ這い上がっても、立ち直ったと思っていても、恐怖は決して消えない。
堕ちたまんまなの」
「でも、しなくちゃいけないんだよ。そんな男、訴えて抹殺しなくちゃ」
「たくろう、見かけに依らず過激なんだね」
 真純の柔らかい頬が卓郎に擦れる。
「過激なのは、真純さんでしょう。でも、いったい、今日はどうしたんですか。むかし、
しつこい痴漢にあったとか……」
 ふざけて、痴漢もこないんでしょうと為口を叩いた時の真純の哀しそうな貌がかぶる。
「過激。ばかいってんじゃないわ。ぶっ殺してやりたいわ。ぜったいに、次の犠牲者を
だしたりしちゃいけない。ちゃんと、とっ捉まえないといけないのよ」
 卓郎の躰を引き剥がして、ソファから起き上がる真純。背けるみたいに、卓郎は
窓の外をぼんやりと見ている真純の硝子に映った寂しそうな横顔を見た。

「でもね、たくろう……。やっぱり、殺してやりたい」

「真純さん……」
「だから、警察官になったの」
「ほんとに」
「ほんとよ。ダーティハリーみたく、悪党にマグナムをぶっ放したくてね」
「真純さん!」
「んなこと、入ってすぐにわかったわよ。映画と現実はちがうって」
「んな、バカな。ほんきなんですか!」
 卓郎はソファで真純の両肩を掴んで振り向かせた。
「俺の目を見て言ってください」
「あんた、ろれつ回ってないね」
「そんなこと、どうでもいいでしょ、真純さん!」
603火焔木:04/07/12 21:11 ID:Mdd/oAZ4
「どうどう。冗談。じょうだんよ。アッハハハハ」
「あははって、冗談だったって……」
 卓郎は急に脱力した。
「前に見た映画でね、刑事が言ってたせりふ、かっこよかったの。そんだけ」
「なんか、ほっとした」
「ばか、冗談なんかじゃないわ。あんなことをした、犯罪者なんか赦せるわけない。
でもね、たくろう。あんなやつらと同列になってしまう自分が赦せなかったの。
だから法の見張りになったの。すべからく、法に平等たれとよ」
「まじっすか」
「まじっすよ」
 卓郎は真純に両手で頬を挟まれ、じっと見詰められて寄りかかられる。
「……」
「ばあか。映画のせりふ。せ・り・ふっていったでしょう」
「……ったく」
 卓郎はそれ以上、真純を追及はしなかった。
「だから、センチネル(番人)なのか……」
「なんか、いいました。たくろうくん」
「ううん。なんもです」
「心配してくれて、ありがとう」
「そうですよ。酒に呑まれるような飲み方してからに」
「あんた、わたしのとうちゃんなのか!ええ、卓郎!」
そんなことを言いながらも、卓郎は真純に抱き締められる。
「ちょっとでいいから。もっかい、だきしめていて。たくろう」
「ブルーマンデーでも頼めばよかったっすね」
「ブラッディ・マリーでいいよ」
604火焔木:04/07/12 21:14 ID:Mdd/oAZ4
「でも、なんであんたみたいなガキに男を感じちゃうんだろ。たくろうなんか……に」
「だけって」
「しらふじゃいえっこないもんね」
「真純さん」
「ううん、なんでもない。ねえ、たくろう。おでこにキスしてみて」
「はい」
 卓郎は真純の額に掛かっている前髪を掻き揚げて唇を近づける。真純の躰の顫えが
伝ってくるのがわかった。
「真純さん」
「いいから」
「キスだけですよ」
「うん」
「顫えてる」
「でしょ。どうしようもないのよ」
 真純はソファに卓朗を沈めた。
「少しだけ」
「こう」
「そう。もっと、なおるまでしてて」
「うん」
(ちっこい孔におっきい逸物いれられてだ、掻き回されてみろってぇの。んで涎ダラダラ
流したからって、感じてるって言えっかつうの、そうでしょ。たくろう。わたしね……)
「ごめん。たくろう。もういいから、帰ってちょうだい。ごめんね」
「ほんとに、いなくても」
「ガキに発情はしないってば」
 真純は卓郎の躰から退いて、卓郎はソファから起き上がっていた。
「それじゃ、これで」
「ほんとに、ありがとね」
605火焔木:04/07/12 21:35 ID:Mdd/oAZ4
 レイピストがよしこのヴァギナからペニスを抜いて立ち上がる。写真を買うのに真純が
自分の躰を捧げたことを聞かされて、躰を烈しく反応させてしまったことを恥じてももう
遅かった。色情狂という言葉が浮かんでいた。そんな堕ちた自分が嫌で、涙も出なくなって、
天井を見ていたら、ガシャン!と大きな音がして男がよしこに近づいてきた。
「またするの……」
 男はよしこの貌の傍にしゃがみ込んで口を手で塞いだ。よしこは眼を大きくして、
男の腕に絡みついていたら、下腹に衝撃が走った。雑巾をあてがわれて、ぐいぐいと擦られた。
「きれいにしてやってんだから、じっとしてろって」
「んあっ、よっ、よしてよ!」
 男の雑巾を持つ手がアヌスにまでもぐって、陰毛のトップの切れ目あたりまでを上下に
ゆさぶっていった。綺麗にしているのではなくて、また嬲っている。よしこは両脚をばたつかせて
泣いていた。
 涙は枯れたはずだと思っていたのに。友達のことでは泣けなくても、自分のことだと
すぐにでも泣けてしまえるのだと思った。
 よしこは転がされる。両手を縛られたまま。口腔には残滓を拭った雑巾が捻じ込まれ。
うつ伏せにされると、よしこは両脚を颯と折り畳んで、乳房を膝の上に圧して小さくなった。
丸まった背が軸骨を浮き彫りにして啜り泣いていた。
 男の手が蹲っているよしこの左の腰の括れから忍び込んで、尻を無理矢理に掲げさせる。
よしこの臀部には男の灼けるペニスがあてがわれた。よしこは尻を振って抗い。その時までは、
アヌスをペニスで抉られると判断したからだった。
 いやいやするよしこがようやく膝立ちになったとき、尻の下にバケツが差し込まれる。
「ほれ、おトイレの時間だよ」
「あっ、ああっ」
 男の慇懃だった口調は支配者のそれに取って代わっていた。粗野な言葉といっしょに
はちきれそうになる怒張がよしこの尻肉に焼き鏝みたいに灼けついていた。
606火焔木:04/07/12 21:46 ID:Mdd/oAZ4
「さっさとションベンを垂れ流せよ」
 男に両手で抱き締められ、核を捻られる。内腿の肉に挟まれたバケツ。クリットの痛み。
よしこにはもう限界で、バケツの中に雫を垂れ流したのだった。
「タッ、タタタタ……」というバケツを叩く音から、奔流が開放されたシャーッ!という絶望的な
音に変わって、眦をまた濡らしていた。そうなってしまえば、もうどうしようもなくて、バケツに
臀部を落としてよしこは果てしないような時間、放尿を続けた。でも、男とのセックスと同じ様に
おしまいは必ずやってくる。ぽたぽたと雫が水溜りに落ちて波紋をつくって。
 男の手がよしこの口腔から雑巾を抜き取って投げる。よしこは完全に尿を出し切ってしまう
手前で、躰を突き飛ばされて床を転げる。すぐに肩を掴まれて仰向けにされて、
垂れ流している様を男に嗤われた。
「ひでぇ、格好だな。よしこ先生」
「あ、ああ……。もう、いじめないで……。おねがい。おねがいだから……」
「じゃあ、その雑巾でこぼしたションベンを拭けよ」
「もう、いやよ……おねがいだから……」
「自分の物も掃除できないなら、こうしてやるよ」
 男の手がよしこの口腔から雑巾を抜き取って投げる。男の左腕が両乳房に圧し掛かり、
右手でよしこの陰阜を烈しく打擲した。ぱんぱんという音と、腹部のたぷったぷっという音が
無慈悲に混じる、色気もなにもない音が響いていた。よしこは大声で喚いて赦しを請うて
躰を捻っていたら、ふたたび怒張が尿に濡れる秘孔を拡げてきた。叩かれて熱くなっていた
よしこのヴァギナに灼けるペニスが挿入された。
「いやぁ、いやあ……」
 よしこはレイピストが尻を振っただけで、逝ってしまった。烈しい律動はまだまだ
これからだというのに。
「いやっていいながら、感じてんだろ」
 よしこの子宮口を男が小突く。


 真純の家を出た卓郎はよしこが待っている家へと向かった。ドアが開いて、よしこの
明るい声がしてすぐにドアが開く。
「いらっしゃい、卓郎君」
 芹沢よしこの笑顔が卓郎を迎え入れた。
607火焔木:04/07/12 21:49 ID:Mdd/oAZ4
訂正 605  下から三行目
「あっ、ああっ」 ・・・「ん、んんっ」
608火焔木:04/07/13 18:10 ID:GLXdzc6U
翌日、炎天下に先負駅の通りを、たくさんの荷物を抱えて歩いていた女性を卓郎は見かけた。
アパートの隣、一戸建てに住む真行司麗子だった。彼女を知ったのは、越して来たその翌日、
朝の爽気を取り入れようとして窓を開けた時のこと。見下ろした隣家の庭先で、
掃除をしていたのを見つけた。
  目があってしまって、思わず卓郎は窓から頭をぺこりと下げていた。麗子もそれを見て、
かるく会釈をくれた。それ以来、すっかり顔見知りになっていた。学校に行くときに、間近に
会ってみて麗子のその美貌に改めて驚いていた。
 人ごみにあっても、すぐにそれが真行司麗子だと判った。和装ということもあったが、
すぐにわかったのには、彼女がきものに羽織った薄絹が、朱夏の凌霄花を想起させて
いたからに他ならない。
 窓を見下ろして、庭先でパッと目を惹いたのも、その朱色の花だった。卓郎は猛暑に
咲く朱色の花が好きだった。なぜなら、女らしい凛とした花に思えたからだ。花言葉は
名誉、栄光、名声と気高いものばかりでありながらも、猛暑に咲くその艶やかさに
惹かれる。ゆらぐ暑さの中にあって、遠くにいても気がつくきもの姿の、麗子のおんなが
匂い立っていた。
 卓郎がこの花を好きなのには、もうひとつ理由があった。ギリシャ神話の太陽神に
恋焦がれた水の精霊がひまわりになったという話に似たものがあったからだった。
高くそびえる松の愛を受け入れたい凌霄花(ノウゼンカズラと読み、空を凌ぐ花の意)が、
天空を摩するが如くに蔦で愛する男に寄り添わんがために樹に昇り、思いのままの
生きた証拠を示したから。
 しかし、移り気な花は杉や檜にも恋をして、松を哀しませたという。ひまわりは男の
身勝手。凌霄花は女の身勝手な恋ということなのか。一瞬、小説の肉体の悪魔の
人妻・マルトのことが卓朗の中でもたげそうになったが、そんな悠長なことは
言っていられなかった。
609火焔木:04/07/13 18:17 ID:GLXdzc6U
 卓郎は信号が替わるのをイライラしながら待って、やっと本線の信号が赤になる。
1、2、3と数えて、フライングでダッシュを掛ける。すでに停止線で車は止まって。
卓郎が三分の一掛けたところで、やっと信号は青になった。卓郎はビルドアップで走り
向こう側の動き出した人ごみのなか、すっと飛び込んでいった。ひとごみに咲く可憐な
花をめざして。
「こんにちは……。麗子さん」
 肩に着く長さの亜麻色の髪には緩やかなウェーブが掛かり、山吹色の大きなリボンで
髪後ろで纏められていた。きものに羽織った朱の薄絹に良く似合っていた。
 騒色という言葉がある。周囲との調和を乱して、人に不快感をあたえる色使いのこと。
確かに麗子の纏っている、朱色は夏場にあって人目をかなり惹いていた。でも、誰が
不快になど思うだろうか。もし、ひとりでも不快に思うなら、俺に掛かって来い。俺が
相手してやると、卓郎は本気で思っていた。
「あら、卓郎さん。こんにちは」
 和装の美人で、みずみずしくも、あえかなる花。芹沢よしことはまたちがった花。
「荷物、お持ちします」
「いえ、結構ですから」
 卓郎に取っては、よしこは或る意味、届いてしまった花。麗子は届かない花だった。
父と母の関係。そして、父の現在の妻。そんなことを観ていながらも、ためらいがあっても、
知らず知らずの内に曳かれていた女性。
「ダメです。さあ、俺によこしてください」
「いけませんわ」
「そう、おっしゃらないで、ねっ」
 卓郎にふだんは使わない、こそばゆいくらいの麗子の敬語がうつってしまっている。
「よろしいんですか」
 見掛け、あえかなる女。それが真行司麗子だった。
610火焔木:04/07/13 18:19 ID:GLXdzc6U
「ほら、渡してください。ね」
 麗子は卓郎のこの強引さがなんとなく好きだった。卓郎は麗子が持っている荷物を
下支えしてから受け取った。
「卓郎さん……。すみません」
「そんな、恐縮なさらないでください」
「でも」
 やわらかな物腰にその声、独特の響きに特徴がある。やわらいだ、その態を
表すものだ。しかし、それだけではなかった。卓郎は麗子の言葉の端々にはある種、
独特な艶を感じてもいる。
「構いませんよ。でもへんですね。店のほうで配達してくれそうなもんなんだけれど」
「ごめんなさい」
「いや、そんなつもりで言ったんじゃなく」
「一箇所で済ませなかったものですから、それで荷物が増えちゃって」
「かまいませんよ」
「卓郎さん。暫らく、待っていてくださいね。すぐにタクシーを呼びますから」
 エロスとはちがう、趣のある特殊な淫らと言ってもいい。
「ちょ、ちょっと。まってください」
「どうかされましたか」
「そんなこと、しないでくださいよ」
「でも、いけませんわ」
「麗子さん。最初からタクシーで帰るつもりでいたんですか」
「いえ……、ちがいますけれど……」
 水の匂いと言ったほうが近しいかもしれない。舌足らずとはちがって、口蓋から舌が
離れきれないで、やがて立てる微かな唾液の音。それが麗子の美声にしっとりと
混じって自然に真行司麗子に馴染んでいる。
611火焔木:04/07/13 18:22 ID:GLXdzc6U
「なら、俺がこのまま持ちますから」
「いけません」
 麗子はきっぱりと否定したが、卓郎も退かない。
「ダメです。タクシーなんか呼んだら、五千円ぐらいかるく掛かっちゃいますよ。俺は
これぐらい、なんともないですから。ねっ、麗子さん。そのほうがいいでしょ」
 麗子の眼に困惑の色が浮かぶ。
「ねっ、麗子さん」
 卓郎はダメを押した。
「ほんとに、ごめんなさい……」
 やっと麗子は折れた。
「隣同士でしょう、麗子さん」
 それは卓郎にとっての方便。美人だということで、顔を会わす度にまめに
挨拶をしていた。麗子を想い浮かべながら、オナニーなんてことはしてはいないが、
牡の欲望は意識していないにせよ、よしこの時と同様にあった。だからといって、
今回の件に限っては、下心めいたものは一切ない。
 見知った隣家の美人が困っているということで、手を差し伸べたのだから、炎天下の
街中で汗を噴いて困窮しているかもしれない、麗子の貌を人ごみに見てしまったからには、
助けないわけにはいかなかったのだ。
「それ、割烹着ですか」
「えっ、ああ、これですか」
「ええ、その……あざやかな色の」
 夏場に羽織るにしては、衝撃的すぎて、やはり人目を引くのだ。
「きものコートです」
「コート?」
「はい。薄絹でこしらえたもので、塵除け、雨よけになっているんですよ」
 卓郎の方を見て麗子は含羞んで話してくれた。
612火焔木:04/07/13 18:25 ID:GLXdzc6U
「俺、時代劇なんかで見たことがあります。夏場に侍が、黒だったかな。白いきものの
上に羽織ってたのを確か見ましたよ」
「そうですか」
「女性のきものにも、そういうものがあるなんて、知りませんでした」
 麗子の絽小紋の柄が朱色の薄絹から透けて見えていた。紫苑の生地に酔芙蓉が咲く。
麗子はハンドバックに手を伸ばして、卓郎は麗子の手のすらっとしたかたちにも魅せられて。
純白の折り畳み式の日傘を取り出すと、さっと開いて卓郎に射し向けた。
「凌霄花……」
「かずら……ですか?」
「ええ。ノウゼンカズラのこと」
「ああ……。もう、大人をからかうもんじゃありませんよ。卓郎さん」
「ほんとですってば」
 卓郎は言い切った。それに、こうして卓郎と他愛もないことを話していてもうきうき
してくることに麗子も気づいた。夫の単身赴任の寂しさの隙間に挿り込んでくる、
好ましい微風。麗子は少しだけそう思っていたことに気づいて卓郎から
気がつかないようにそっと眼を逸らしていた。
「ほんとですから。麗子さんがです」
 はじめて、麗子と会って話を交わした時に、どことなく翳りを感じさせなる美貌が
そうさせていたのか(実際に、当初は未亡人と思ったくらいで)、鮮烈に卓郎のなかに
記憶されていた。癒されるような、心地よい安らぎを感じたのが、それは……みず。
素直に「ありがとう」と麗子は卓郎に答えた。
「俺、お世辞言うほど大人じゃありませんから」
 麗子の水の匂いだった。それに感じて引き寄せられた。
613火焔木:04/07/13 18:26 ID:GLXdzc6U
「ふふっ。なにも出ませんからね」
「はははっ」
 自然と笑い声が洩れた。上唇が捲れて、歯茎が露出しそうなくらいの愉しい時間が
やさしく降って来る。それは麗子もおなじ。包んでくれるような感じが心地いい、ふたりだった。



 卓郎はきれいだと思ったら、後先考えずに素直に口にしてしまって、ときどきポカを
しでかて羞ずかしい思いをすることがある。まめなのかもしれないが、だからといって
計算高いというタイプではなかった。
「ほれ」
 卓郎は美沙にプリントを渡すと、そのままで後ろに回す美沙の姿をじっと見ていた。
「なっ、なによう」
 その視線に気づく。
「美沙は髪を下ろしたら、雰囲気がまるっきしかわるんだろうな」
前を向いた美沙は振り返って、そんな卓郎の言葉に間髪入れずに食って掛かってきた。
「わるかったなあ、おとこおんなでさッ!」
「俺、そんなこと、言ったつもりはないぜ」
 卓郎は口調も乱さずにたんたんと言うから、美沙には火に油だった。それでも卓郎は言葉を紡いだ。
「美沙の顔、髪を束ねているとさ、輪郭が強調されて、ゆで卵みたいなんだ」
「ゆっ、ゆで卵!」
 素っ頓狂な声で、美沙はすぐに応戦していた。
「そこ、私語は慎みなさい」
「す、すみません」
 あわてて、前を向くが、またうしろを見てくる卓郎。
614火焔木:04/07/13 18:30 ID:GLXdzc6U
「ばか」
「あっ、あんたがでしょ!」
「美沙ちゃん」
 美穂が止めに入るが、卓朗は美沙をからかったつもりはない。卓郎なりの美沙への
美意識だった。舞と較べれば、決して白いとは言えないが、短距離をやっている割には
色白で綺麗なのだ。つるんとした剥き身の美しさを感じるときがある。そう思っていた。
「ああ。肌の色とかさ。燻製なんかじゃないからな。テールをほどけばさ、またちがった
美沙の一面が見れるんだろって」
「だ、だから、なによ」
「ん?だから、みしてよ」
「そっ、そうだとしても、それはあんたにじゃないわよ!」
「なに怒ってんだ。俺、褒めてんだぜ」
 でも、本当なんだからしょうがない、と卓郎は続ける。
「なによう」
「俺はただ、きれいだと思っただけさ。どっちの美沙もいいと思うな。うんうん」
「きれい……なの?」
 そんなことは、面と向かって言われたことはなかった。卓郎に言われたのはこのときが
初めてだったといってもいい。美沙は驚いて卓郎に聞き直す。
「ああ、きれいだよ。かわいいじゃなくて、き・れ・い・だってば」
「えっ……」
 美沙が顔を赧らめながらも身を乗り出してきて、卓郎の顔をじっと見た。
「な、なんだよ」
 言ってしまってから、とんでもないことを言ってしまったのだと、卓郎はみるみる
赤面していた。
「もう、ばか……」
615火焔木:04/07/13 18:33 ID:GLXdzc6U
「そこ、さっきからなにやっているんですか」
「……」
「美沙ちゃん……」
美穂の視線がふたりの照れ笑いをしている貌を横目でチラッと見ていた。


 桜の花弁が舞う白絽の長襦袢を、そっと翼をひろげるようにして、肌理濃やかな麗子の
しらゆきを見せた。


「どうかされました、卓郎さん」
 卓郎は麗子のきもののうえに、羽織っている朱に改めて注視していた。麗子の日傘の
藤木の持ち手を握る所作でさえも上品で楚々としていて、それなのにみだらな白昼夢を
見たことで、卓郎は目のやり場に困ってしまう。
 美沙の少女の健康的なエロスとは趣を異にしていた麗子が隣にいることに動悸が
烈しくなりつつあった。不意に視線が絡み、それも、まともに合ってしまう。
「えっ、ああ。ど、どうして朱のコート。それコートでしたよね」
「ええ。主人が、お前にはこれが似合うって言うものですから」 「おまえ……」  「なにか言いました?」
 きものに朱の羅を羽織り、四角い道行衿はリボンと同色の山吹色に染めあげられ、縹色の
組み紐がふたつ飾られている。
「あのう、仕方無しになんですか」
「ええ。わたしは紺色のほうがよかったのに」
「そうなんですか」
「見かけによらず、卓郎さんて、いじわるなんですね」
616火焔木:04/07/13 18:34 ID:GLXdzc6U
「えっ、俺そんなつもりじゃなくって。とても、お似合いです。うん、似合っていますよ」
「でも……、なんでしょう」
 麗子が卓郎を見る。
「ちょっと、俺には艶めかしいかな」
 なんと言ってよいのやら、麗子は困惑し、卓郎も麗子の様子に気づいて、妙な間が
出来あがってしまう。どちらともなく、ふたりはまた笑い合っていた。口元に手をやって
麗子は笑っていたが、卓郎のペニスには血流が集まりだしていて、勃起するのを捻じ
伏せるのに躍起になっていた。
「ふふっ、おじょうずね」
 別にセックスに結び付けていたわけでもないのに、麗子の何に反応したのかでさえ
定かではなかった。突然にだった。
「ははは……」

 玄関の戸を開けるなり、麗子は下駄箱のうえの花瓶を退けた。
「卓郎さん、ここに荷物を置いてくださいますか」
「はい。わかりました」
「ほんとうに、助かりました。ありがとうございます」
「そんなに、畏まらないで。言ったでしょ。お隣同士なんだって」
 卓郎はそう言って、玄関を出た。
「じゃあ、俺はこれで」
 改めて振り返って会釈をして。
「まっ、待ってください」
 麗子は卓郎を追いかけて、腕を捉まえる。
「なんでしょうか」
617火焔木:04/07/13 18:36 ID:GLXdzc6U
「あがっていってください。喉も渇いたでしょう」
「迷惑かけますから、お断りします」
「わたしの気が済みません」
 卓郎は用事がありますからと、断ろうと思っていた。本人は思ってはいなかったが、
こういうときの卓郎は、受け手にはほとんど冷たく見られがちだ。
「そんな」
 麗子の顔は、いまにも泣きそうになっていた。
「さっきは、お隣同士と言ったではありませんか」
 卓郎は唇を薄く真横に伸ばして、思案顔になっていた。
「わかりました。麗子さんの言葉に甘えさせてもらいます」
「よかったわ」
 華やいだ笑顔が広がる。
「そんなに深刻にしなくても」
「卓郎さんが冷たいからです」
 今度は拗ねていた。卓郎には、そんな麗子が意外だった。
「ごめんなさい。麗子さん」
「あやまらないで、無理に引き止めたのはわたしですから。用事はありませんよねって」
 麗子は卓郎と同い歳のような稚い貌になって、口元を隠してクスッと噴いた。
「もう、バイトも済みましたし、あとは遊ぶだけです!」
 麗子は先に上がって、腰を屈めスリッパ立てからそれを取ると丁寧に跪いて卓郎に差し出した。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
 卓郎のほんとうの夏がはじまる。
618名無しさん@ピンキー:04/07/14 21:00 ID:NwTUrecF
きたいあげ
619名無しさん@ピンキー:04/07/14 21:01 ID:tKC8NCeq
え?これで「同級生」の本編へ続く……っていう終わり方なんじゃないの?
620名無しさん@ピンキー:04/07/15 09:22 ID:5v5OZr1v
>>619
正解
621ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/15 10:33 ID:FrgpDRg+
「おかえりなさい、竜之介君」
美佐子さんが小さい声で俺に話しかけてきた。
「み、美佐子さん・・・どうしたの?」
すると美佐子さんは俺の口に人差し指をそっと当てた。
「し〜、唯がね、寝てるのよ。だから、静かにね。」
俺は不思議に思った。確か今日は、唯のやつ、西御寺のクリスマスパーティーに行ってるはずだ。
それが何でこの時間に・・・?
するとまるで俺の心を見透かしたかのように美佐子さんが口を開いた。
「唯ったら、竜之介君がいないから、つまらないって、途中で帰ってきちゃったんですって。それで、竜之介君と
二人でパーティーをやるんだって・・・」
俺はキッチンを覗いた。見るとテーブルの上にケーキが飾ってあり、いすに唯が座っていた。
テーブルに突っ伏している。寝ているのかな・・・?
「ふふ、唯ったら、待ちくたびれたみたいね・・・」
唯の寝顔を眺めて、美佐子さんがそっと微笑む。
「むにゃむにゃ・・・お兄ちゃん・・・」
唯・・・・・・。
でも、このままだと風邪をひいてしまうな・・・
「竜之介君?」
俺は唯の肩にそっと手をかけ、抱き寄せた。そして、反対の腕を唯のひざの裏にまわして持ち上げた。
ひょい。思ったよりも軽い・・・。・・・やっぱり、女の子だな・・・。
「美佐子さん、唯を部屋まで運ぶね。」
「そう?じゃあ、お願いするわ。でも、唯に変なことしないでね。」
「わ、わかってるよ!」
622ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/15 10:53 ID:FrgpDRg+
俺はそのまま、階段を上って2階に着いた。
そして、唯の部屋の前・・・唯は俺の腕の中で心地よい寝息を立てている・・・
「むにゃむにゃ・・・お兄ちゃん・・・すー、すー・・・」
両腕を塞がれているので、美佐子さんがドアを開けてくれた。
かちゃり。
久しぶりに入る唯の部屋・・・お人形やら、クッションやらがたくさん置いてある、女の子らしい部屋だな・・・
俺はベッドに唯を横たえた。
「ん・・・・・・すーすー・・・」
心地よさそうに眠る唯の姿に、俺はごくりと息を飲んだ。
いつのまにか、大人の女っぽく成長していたんだ・・・。
「ねえ竜之介くん。」
美佐子さんが俺の隣で一緒に唯を見ている・・・。
「唯、近頃、大人っぽくなってきたわよね?」
「う、うん・・・そうだね。」
俺は少し赤くなりながら答えた。
「竜之介君、その大人っぽくなった唯の身体、見てみたいと思わない?」
「え・・・・・・えええっっ!?」
俺は思わず驚いた。美佐子さんが、まさか、そんなことを言うなんて・・・
「しーっ!唯が起きちゃうわ。だから、今のうちにこっそりと・・・ね?」
「で、でも、どうして?」
「うふふ、実はね、私も見てみたいのよ。」
「でも、美佐子さんは唯が小さいときから毎日のように見てるんじゃ・・・?」
「そうね。赤ちゃんのときはずっと・・・。でも、この子が思春期に入ってからは、全然見せてくれなくなっちゃってね・・・。」
「そ、そりゃそうだろうけど・・・。でも、そういうことは自分一人でやったほうが・・・」
「あら?竜之介君は、見たくないの?」
ずばりと身体の真芯を衝くような美佐子さんの発言に、俺はしどろもどろになる。
「え、えーっと、その・・・」
「見たいの?見たくないの?どっち?」
「み・・・・・・ミタイデス・・・・・・」
「決まりね。じゃあ、始めるわよ。」
美佐子さんの腕が、唯の服に伸びた・・・
623ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/15 14:19 ID:FrgpDRg+
ぷつり、ぷつり・・・
美佐子さんの両手が、唯のブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外してゆく・・・
そしてブラウスが左右にはだけて、黒いタンクトップが姿をあらわした。
「竜之介君、ちょっと唯の肩を押さえて。」
俺が押さえると、美佐子さんはゆっくりとブラウスとタンクトップを脱がしていく・・・
ついに唯の上半身はブラジャーだけになった。
「竜之介君、ブラジャーは、あなたが外してちょうだい。」
ごくり。俺は息を呑んだ。形の良い、大きなふくらみ・・・
いつのまにか、唯もこんなにおいしそうに育っていたなんて・・・
「ホックは前よ。」
美佐子さんに言われた通り、俺は唯のブラジャーに手をかけた。
かちゃ。
ホックは簡単に外れた。そして俺はホックの外れたブラジャーを左右にはだけた・・・。
おおおっ!
二つの肌色の大きなふくらみの先に、二つの赤い果実・・・
「ねえ竜之介君、今度は下も・・・見てみましょうか?」
624ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/15 14:36 ID:FrgpDRg+
美佐子さんの両手が、今度は唯のベルトにかかる。
しかし手慣れたもんだな・・・何でだろう?
あっという間に、ベルトは外れた。そして、唯のスカートが下にずり下ろされる・・・
美佐子さんは唯の足先から、スカートを抜いた。
純白のパンツがまぶしい。
「さあ、後は竜之介君がやって。」
「え、えええっ!?」
「しーっ!だめよ、そんなに大声出しちゃ。唯が起きちゃうじゃない!」
「は、はい・・・」
俺は唯の純白のパンツに両手をかけた。そしてゆっくりと引き摺り下ろす・・・
ごくり。し、次第に露わになる唯の割れ目に、俺の両手が震える・・・
ついに唯は裸になった。
「これが・・・唯の・・・あられもない姿・・・」
すー、すー・・・
唯の寝息だけが、部屋に響いている・・・
「あら、竜之介君、靴下は脱がせなくていいの?」
「いいんです!」
「・・・竜之介君も好きねえ・・・さて、それではじっくりと観察いたしましょうか。」
「う、うん・・・」
俺の見ている前で、美佐子さんは唯の両足を持って左右に広げた・・・
「のわわっ!」
「ほら、竜之介君、もっと良く見てご覧なさい。」
美佐子さんは唯のぷっくりとした秘丘を指差した。そこに何層にも折り重なるようにたたずんでいる唯の
陰唇が、じっとりと湿っている・・・
「竜之介君、赤ちゃんはここから出てくるのよ。仕込むときも、ここで仕込むの。」
そして美佐子さんはふっと微笑んだ。
「唯も、もうすっかり赤ちゃんを産める身体になったのね・・・」
そのとき、頭のほうで唯の声が聞こえた・・・。
「んんん・・・んー・・・お兄ちゃん・・・あれ?」
625ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/15 14:47 ID:FrgpDRg+
唯が事態を把握するのに、そう時間はかからなかった。
「きゃああああああああああああああああああっっ!!!」
耳を劈くばかりの唯の悲鳴が、部屋中に響いた。
「お、お兄ちゃん!何やってるのよ!それに、お母さんまで!」
「ゆ、唯・・・これは、その・・・」
「お兄ちゃん!・・・ひょっとして、見たの?」
「見たって、何を?」
「ゆ・・・唯の・・・一番大事なとこ・・・」
唯は両腕で胸と股間を押さえながら、俺を睨んだ。
「・・・見た・・・」
唯は顔をくしゃくしゃにして泣いた。
「わああああああああん!唯、もうお嫁に行けないよう・・・!」
「ご、ごめん・・・」
「あらあら、唯、泣いちゃったわね・・・そうだわ。ねえ唯、こうなったら、竜之介君に責任とって
もらいましょう。それでいい?」
「ぐす・・・お兄ちゃん・・・責任とってよね・・・」
「・・・わ・・・わかった・・・」

同級生2 一番簡単な唯ED(ウソ)
626名無しさん@ピンキー:04/07/15 21:39 ID:DgDknY/z
ベリーメロン!!
627名無しさん@ピンキー:04/07/18 13:19 ID:xTtgjWs6
おにいちゃんのおちんちんを見せてもらって
お医者さんごっこをしてた頃の唯とりゅうのすけのらぶらぶがみたひ
628名無しさん@ピンキー:04/07/19 10:31 ID:XZtXrGXU
同級生or同級生2のキャラの学校に遺作が来るゲーム・・・なんてどうだろう。
629名無しさん@ピンキー:04/07/19 16:01 ID:+lqoVZts
>>628
つまんね
630名無しさん@ピンキー:04/07/20 01:34 ID:berJmeuK
美穂と美沙を調教する話キボンヌ
631名無しさん@ピンキー:04/07/20 12:28 ID:cxHqGKBM
調教するのは当然マタローですね。
632名無しさん@ピンキー:04/07/20 12:32 ID:kCEdSte3
夏子読みたい
633ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/20 13:30 ID:OKHieRS0
>>630-631
逆の話なら書いてみようかなと思ってたりしてw

もしくはこの三人が結託して他のキャラを(ry
634名無しさん@ピンキー:04/07/20 17:54 ID:jArPJQ9v
>>628

むしろ臭作が来た方が喜ぶ人多いかと。
鬼作は…(T-T)
635名無しさん@ピンキー:04/07/20 18:17 ID:8H1/9iHb
>>633
とりあえずm(_ _)m
636名無しさん@ピンキー:04/07/22 15:11 ID:P11bIdn0
(´-`).。oO(ダミアンたんの新作読みたい・・・
637名無しさん@ピンキー:04/07/23 21:35 ID:3n9LPnXn
638ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 22:08 ID:qxChN/gg
スレの残り容量を考えると、おそらくこれがこのスレ最後の作品になる(かな?)

その前に注意書き

・陵辱です。お気を付けください。
・この間の友美のとは違って、今度は女の子が陵辱される側です。しかもかなり鬼畜が入るので、
嫌な人はスルーを!
639ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 22:32 ID:qxChN/gg
若きますらおの猛り(1)

家の前の電信柱の前にたたずむ人影に、卓郎は気づいた。
「ま、舞ちゃんっ!?」
その少女・舞は卓郎の声に振り向いた。そして、悲しそうな瞳で卓郎を見つめる・・・
「卓郎君・・・」
今にも泣きだしそうな舞の表情に、卓郎は思わずごくりと息を飲んだ。
(か、かわいい・・・)
しかし、卓郎はそんな気持ちは少しも出さずに、厳しい表情を見せた。
「卓郎君・・・、あの時・・・、健二君とは、何もないの・・・。」

数日前・・・
ラブホテルの前をたまたま通りかかった卓郎が目の当たりにした、ショッキングな光景・・・
健二と腕を組んだ舞がラブホテルから出てくるところに、鉢合わせしてしまったのだ。
びっくりして声も出ない卓郎に、健二の言葉が突き刺さる・・・。
「卓郎、悪いな。まあ、そういうことだ。」
健二の高笑いとは対象的に、おどおどする舞。そして口惜しそうに拳を握りしめる卓郎。
しかしその拳のやり場はなかった。殴りかかっても、惨めになるだけだから・・・。
「さあ、舞、行くぞ。」
健二に引っ張られる舞。その瞳は、悲しげに卓郎を見つめる・・・
(卓郎君、違うの・・・・・・)

「今さら、何が違うっていうんだ?」
「違うの、卓郎君。健二君とは、あのとき、ただ話をしてただけで・・・」
「じゃあどうして腕を組んでたんだ?」
「それは、健二君が・・・無理やり・・・だから、卓郎君、信じて、お願い!」
「信じられないよ。じゃあ何か?もし逆の立場だったら・・・俺が美沙とか、美穂ちゃんとかと同じことをしてても、俺を信じるというのかい?」
「そ、それは・・・、うん・・・私、卓郎君を信じる!」
その言葉に、卓郎はようやく厳しい表情を解いた。そして、部屋への階段を昇り始めた。
「舞ちゃん、あがんなよ。」
640ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 22:56 ID:qxChN/gg
若きますらおの猛り(2)

「とりあえず、そこに座ってて。」
卓郎は舞のために、わざわざ背もたれと肘掛けの付いている椅子を用意し、舞を座らせた。
「舞ちゃん、もう一度聞くけど、本当に逆の立場でも、俺を信じるのかい?」
「うん。私は・・・卓郎君を信じる!」
「わかった。」
卓郎は腰かけていたベッドから立ち上がり、部屋の電話のところに来た。
そして受話器を取り、プッシュホンを押し始めた。
「もしもし、あ、俺。そう、卓郎。あのさ、悪いけど、今からうちに来れないかな?えっ、来る?
わかった。じゃあ、待ってるよ。」
がちゃり。卓郎は電話を切った。
「卓郎君、誰?」
舞が怪訝な顔で尋ねると、卓郎はあまり表情を変えずに答えた。
「今にわかるさ。でも、舞ちゃん。これだけは言っとく。俺を信じる、その言葉に偽りはないね?」
「えっ・・・?・・・・・・う、うん・・・・・・。」
舞は何か嫌な予感がしながらも、肯定の返事をした・・・。

ピンポーン。
呼び鈴が鳴ると、卓郎は返事をした。
「鍵は開いてるから、入って。」
そして、そこに入ってきたのは・・・
「卓郎、何?」
美沙だった。
「み、美沙ちゃん?」
二人の姿を見て、美沙はいきり立った。
「ちょっと卓郎!舞と二人きりで、ここで何してたのよっ!」
恐い表情で卓郎に食って掛かる美沙に、卓郎が返事をした。
「何って・・・、見てのとおりさ。まだ何もしてないよ。」
641ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 23:09 ID:qxChN/gg
若きますらおの猛り(3)

「うそっ!二人きりで何かいやらしいことを・・・。」
「美沙、俺の性格を考えてみろよ。もし何かしてたら、今ごろ舞ちゃんは、裸だぜ?」
美沙は舞を見た。舞は普通に服を着ている。
「そ、そういわれればそうね・・・。」
「だろ?それに二人きりでいたいなら、わざわざお前を呼ぶか?」
「うん・・・ごめんね、卓郎。怒鳴ったりして。」
「いいさ。・・・さて、舞ちゃん・・・」
「卓郎君・・・?」
見ると卓郎は何やらロープのようなものを持っている。そしてそれを舞の座っている椅子に結ぶと、舞の周りをぐるぐる回りだした。
「卓郎君!ちょ、ちょっと!」
舞はなすすべもなく、背もたれに縛りつけられた・・・。
「卓郎君!何をするの!?離して!」
舞はじたばたするが、ロープはきつく縛られていて、外れない。
「何もしないよ・・・舞ちゃんにはね・・・。」
そして卓郎は美沙の顔をじっと見つめた・・・
「美沙、実は・・・お前に言いたいことがあったんだ。」
「卓郎・・・何?」
卓郎は真摯な眼差しで美沙をじっと見つめた。
「美沙・・・お前が・・・好きだ!」
その言葉を卓郎が吐いた瞬間、舞の頭に金槌で叩かれたような衝撃が走った。
「そ、そんな・・・うそよ、うそよね?・・・卓郎君?」
しかし卓郎の返事はなく、そのまま卓郎は美沙に言葉を続けた。
「美沙・・・、俺と付き合ってほしい・・・!」
「お願い!嘘って言って!」
舞の叫びとは裏腹に、美沙の瞳が潤み始める・・・
「卓郎・・・ほんとに、あたしでいいの?だって、卓郎には、舞やさとみもいるし・・・。」
「美沙じゃないとダメなんだ。俺の心は、もう・・・、美沙のことで、いっぱいなんだ・・・」
「卓郎・・・・・・」
そのまま、二人の唇が重なり合うと、舞は悲鳴をあげた。
「いやああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」
642ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 23:25 ID:qxChN/gg
若きますらおの猛り(4)

しばらくして、二人の唇が離れると、二人の舌の間に、とろりと唾液の橋がかかる・・・。
(そ、そんな・・・どうして・・・?)
泣いている舞には気もかけずに、卓郎はじっと美沙を見つめている。
そして、卓郎の両手が、美沙のTシャツの裾にかかると、ゆっくりとめくっていく・・・。
白いブラジャーが見えると、美沙は顔を真っ赤にしてそむけた。
「卓郎・・・恥ずかしいよ・・・」
「どうして?」
「だって・・・、あたしのは、小さいから・・・」
「そんなことないさ。きれいで、かわいいよ。」
その言葉に、美沙はいたずらっぽい表情を見せた。
「ねえ・・・、舞のと、どっちがきれい?」
「美沙・・・こいつめっ!」
美沙のいたずらな言葉に、卓郎はいきなりブラジャーをめくって、そこに付いてる赤い突起に口付けした。
「きゃっ!・・・っもう!卓郎ったら!」
そのまま、両胸をつかんで、ちゅっちゅっと乳首を吸う卓郎。
「あ・・・卓郎・・・あん・・・」
舞のほうにまで届きそうなほど匂い立つ吐息を吐きながら、美沙は恍惚の表情を浮かべた・・・。
「お願い・・・もう、わかったから・・・やめてよ・・・」
舞のかわいくきれいな顔がくしゃくしゃになるほどに、舞は泣いた・・・。
643ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/24 23:52 ID:qxChN/gg
若きますらおの猛り(5)

舞にはただ泣き叫ぶことしかできなかった。まさか、一番好きな卓郎君が、親友の美沙と・・・
(うそっ!うそよっ!)
舞は目を閉じて、心の中で何度もそう繰り返した。
しかし、舞が再び目を開けたとき、そこに飛び込んできたのは、卓郎と美沙の異様な痴態だった。
「卓郎・・・君?」
舞に振り向きもせずに、卓郎はズボンとショーツを脱いだ美沙の股間に口をつけていた・・・
「う・・・うそ?まさか・・・吸ってるの?」
一心不乱に美沙の股間を吸う卓郎の頭を、美沙の両手が押さえている。
「た・・・卓郎・・・いいよ・・・いいよう!」
首を左右にぶんぶん振りながら悶える美沙と、目の前で繰り広げられる悪夢に絶望の涙を流す舞・・・
二人はほぼ同時に叫んだ。
「ああああああああああっっ!!!」
直後、卓郎の顔面に、美沙の潮が降りかかる・・・
「美沙・・・これが・・・美沙の味・・・すごくおいしいよ・・・」
額から垂れ落ちてくる美沙のしずくを、卓郎はペロリと舐めた。

「卓郎・・・」
美沙は恥ずかしそうに、ベッドに腰をかけた。そして、舞によく見えるように、股を大きく広げる・・・
「美沙ちゃん・・・お願い・・・もうやめて・・・」
涙が止まらない舞の瞳を、卓郎はそっと拭いた。
「卓郎君?」
「涙はちゃんと拭かないとね。」
舞はほっとした。やっぱり卓郎は、優しかった・・・
しかし、次の卓郎の言葉に、舞は言葉を失った。
「じゃないと、俺と美沙の交わりが、よく見えないだろうからね。」
「・・・・・・えっ・・・・・・?」
「さあ、よく見ててよ!」
いつの間にか、卓郎はズボンを脱いでいた。そして、トランクスを下におろすと、卓郎の大きな男根が姿を現した。
644ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 00:05 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(6)

舞は思わず目をそむけた。
「ダメじゃない!ちゃんと見てなきゃ!」
舞を叱ったのは卓郎ではなかった。美沙だった。
「じゃあ舞ちゃん、これから俺たちは結ばれるから、ちゃんと祝福してくれよ!」
「やめてええええええっっ!!!」
舞の悲鳴を背に受けて、卓郎の男根は、ゆっくりと美沙の股間に沈み込んでいった・・・。
次の瞬間。
びくん、びくんと美沙の上体がのけぞった。
「た・・・卓郎が・・・入って・・・きてるよう・・・ああんっ!!!」
美沙の股間は、完全に卓郎のモノをくわえこんでいた。そして、卓郎は、舞によく見えるように美沙の股を広げる。
「さあ舞ちゃん!よく見ておくんだ、俺たちの愛を!」
そのまま横になる美沙、そして、美沙に覆い被さる卓郎。
そのまま、卓郎の腰は動き出した・・・
(もう・・・いや・・・)
舞は虚ろな眼差しで、二人を見ていた・・・。

いったいどれくらいの時間が経っただろう・・・?
舞にはもはや、時間をはかる気力もなかった・・・
「舞ちゃん!舞ちゃん!」
卓郎の呼ぶ声で、舞は正気を取り戻した。
しかし、目の前の地獄に、舞は絶叫した。
「いやあああああああああっっっ!!!!!!」
卓郎の男根と、美沙の股間を結ぶ白く濁った粘液の橋・・・
そしてその粘液は、美沙の膣からどろっと溢れていた・・・
645名無しさん@ピンキー:04/07/25 00:12 ID:sbIbgCYY
(´-`).。oO(美沙はセフレという設定ですか?
646ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 00:23 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(7)

「ねえ、卓郎?」
美沙はむくっと体を起こした。そして、いたずらっぽい目で、舞を見る。
「どうした、美沙?」
「あのさ、さっきから気になってたんだけど・・・」
美沙は立ち上がり、舞のほうにつかつかと歩み寄ってきた。
「み・・・美沙ちゃん・・・」
信じられないほどにやつれた表情の舞。美沙はそのスカートを持ち上げた。
「きゃっ!み、美沙ちゃん、やめて!」
上半身を縛られているので、何もできない舞のショーツが剥き出しになると、美沙は卓郎を手招きする・・・
「ちょっと卓郎!これ見てよ!」
「や、やあああっ!」
卓郎は美沙の指差すところを見た。そこは舞のショーツのど真ん中。ぐっしょり濡れていた。
「やだ、舞ってば、感じちゃったんだ!」
そして美沙はショーツを横にずらした。すると、舞のすっかり発情した女の匂いを放つヴァギナが姿を現した。
「いやあ・・・・・・ん・・・・・・・んああ・・・」
「あら?舞ったら、卓郎に見られるのが、そんなに気持ちいいの?」
そのままじっと舞のヴァギナを見つめる二人・・・
やがて、美沙が口を開いた。
「ねえ、卓郎?」
「どうした?」
「舞のってさ・・・すごく形が整ってて、きれいだよね?・・・これって、処女ってことじゃないかなあ?」
「えっ・・・?」
舞は泣きながら言った。
「だから・・・言ったじゃない・・・健二君とは・・・何もないって・・・」
647ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 00:40 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(8)

美沙はしげしげと舞のヴァギナを眺めている・・・
「でも、こんなにきれいなのが、いつまでも処女ってのも、何だかもったいない気がするな。
そうだ!卓郎、やる?」
すると、卓郎は美沙にそっと口付けした。
「馬鹿言うなよ。俺のは・・・美沙、お前のものだよ。」
「卓郎・・・でも、これ、どうする?」
「そうだなあ・・・」
卓郎は腕組みして考え込んだ。そして、手をポンッと叩いた。
「そうだ!マタロウでも呼ぶか!」
「マタロウ?」
「ああ、あいつなら、きっと、女に縁がない生活をしているだろうからな。」
すぐさま卓郎は受話器を手に取った。
「どうして・・・何でそこで・・・間太郎君・・・?いや、いやよ・・・!」
舞の瞳から、再び涙がこぼれ始めた・・・

ピンポーン!
「卓郎君〜!」
ドアの外から、特長あるダミ声が聞こえてくる。
「おう、マタロウ、入れよ!」
「失礼するよ・・・のわわっっ!!!」
マタロウが驚いたのも、無理はなかった。いすに縛られた舞に、下半身裸の卓郎と全裸の美沙。
それだけでも充分驚きなのに、さらに驚くは部屋中にむせ返るほどに立ち込める男女の発情臭・・・
「さかなっ!・・・違った・・・ぎょっ!き、君たち、ここで何をやっていたんだあっ!!?」
「何って・・・見りゃわかるだろ。」
「ま、まさか・・・君たち、高校生が・・・」
「おいマタロウ!あそこをこんなにおっ立てて、何言っても説得力ないぜ?」
「む・・・むむむ・・・しかし・・・」
648ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 00:51 ID:NqI20K5e
>>645
一応>>641で愛の告白をしていまつ(w

若きますらおの猛り(9)

マタロウの股間が、誰が見てもわかるほど大きく膨れ上がっている・・・
そして卓郎は指差した。
「マタロウ、見てみろよ。ほら、舞ちゃんの・・・」
「むっ、むおおっ!?」
そして卓郎はマタロウにそっと小声で囁いた。
(マタロウ、舞ちゃんな、お前に・・・挿れてほしいんだとよ)
(なっ、何?)
(だから、彼女の願いをかなえてやれよ。なっ?)
マタロウは思わずごくりと息を飲んだ。
やがて、マタロウは何も言わずにズボンのジッパーを下ろし、男根を露出させた。
「へえ、マタロウ、なかなかいいもの持ってんじゃねえか!」
卓郎はマタロウの肩をぽんぽん叩いた。
次第に舞の表情が青ざめていく・・・。
「まさか・・・い、いやっ!太郎君!やめて!来ないでえ〜っ!!!」
迫り来るマタロウの恐怖・・・逃げられない・・・舞はただじっとこらえるしかなかった。
「ダメエエエエエエエエエッ!!!」
649ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 01:09 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(10)

その叫び声は、舞ではなかった。
「なっ、だ、誰だ?」
声はマタロウのすぐ後ろから聞こえた。
皆が一斉に振り向くと、そこはマタロウの腰・・・
「み、美穂ちゃん!?」
マタロウの腰に、しっかりとしがみついている美穂がいた。
「ダメ!ダメなんだもん!」
美穂は涙をぽろぽろこぼしていた。
「美穂ちゃん?いったいどうしたの?」
卓郎の問いに、美穂は答えた。
「ダメなんだもん!だって、だって・・・」
そして、美穂はマタロウの前に回りこんだ。
「だって、太郎くんのおちんちんは、美穂のなんだもんっ!!!舞ちゃんのじゃないんだもん!!!」
その場にいた全員、臓器が口から飛び出るほどに驚いた。
「ええええええええっ!?」
「み、美穂くん・・・・・・」
そのままマタロウの下半身にしゃがみこむ美穂・・・その手はしっかりと、マタロウのモノを握っていた。
「太郎君・・・」
美穂は顔を赤く染めていた。そして、握った男根に、徐々に唇を近づけていった・・・
美穂の唇から、小さなかわいい舌が出てきた・・・
「はうっ!」
マタロウが叫んだ。美穂の舌が己のモノをくすぐる感触に・・・
やがて、卑猥な音が聞こえてきた・・・。
ちゅっ、ちゅぱ、くちゅ、くちゅ・・・
美穂の口がマタロウの亀頭を含んでいる。
「美穂ちゃん・・・」
舞は再び、愛ある二人の性行為を見せつけられる羽目になってしまった・・・。
650ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 01:27 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(11)

(美穂ちゃんまで・・・、・・・もう嫌・・・)
すぐ横で、マタロウのモノをしゃぶり続ける美穂・・・
その卑猥な音が聞こえるたびに、舞は涙を流した・・・
上からも、下からも・・・

「ぷふぁあっ!」
マタロウと美穂の動きが一瞬、止まった。
そして美穂は、そのまま舞の方を振り向いた。
「い・・・・・・いやああああああああっ!!!」
舞には信じられなかった。
美穂のかわいい顔が、少しの隙間もないほどに、びっしりとマタロウの真っ白い液体に濡れている・・・
「そうよ・・・これは夢よ。夢に違いないわ!」
舞はついに、興奮して叫んだ。
「舞ちゃん・・・何を言ってるの?美穂は、現実に太郎君のをぺろぺろしてるんだよ?」
「いいえっ!これは夢よ!夢なんだわ!そうに違いないわ!うふふ、そうよね。卓郎君が・・・私を捨てるはずがないもの。
そうよ、うん。」
「舞ちゃん・・・」
美穂とマタロウ、そして美沙は呆れた顔で舞を見た。
「夢かどうかは、こいつに聞いてみようか?」
いつのまにか、卓郎は受話器を手にしていた。
「あら卓郎、今度は誰にかけるの?」
「いっひっひ、それは秘密のお楽しみだよん♪」
卓郎はニヤニヤしながら、プッシュホンを押し始めた・・・
651ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 01:39 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(12)

「よう、健二。」
卓郎の声に、全員、驚いて卓郎を見た。
やがて、受話器の向こうから声がする・・・
「何だ、卓郎か。何の用だ?僕は忙しいんだ。さっさと用件だけ話して、切ってくれ。
そして、二度とかけてくるんじゃないぞ!」
この面々の誰もが聞いたことのある声・・・そう、健二の声だ。
「まあ待てよ。実は今、うちの部屋に舞ちゃんが来てるんだが・・・。」
「何だとっ!き、貴様!僕の舞に何をしたっ!」
「何って・・・、ナニをしたに決まってるだろう?」
「なっ!ふ、ふざけるな!すぐ助けに行く!待ってろよ、舞!」
がちゃり。電話は向こうから切れた。
一同は呆然として卓郎を見ている。
「ね、ねえ、卓郎君、まさか・・・健二君を・・・?」
舞がおそるおそる尋ねると、卓郎から絶望的な返事が帰ってきた。
「そうですが、何か?」
「・・・・・・もう、どうにでもして・・・・・・」
舞が諦めの表情でつぶやいた・・・。
すぐ横では、美沙がせっせと服を着ていた。
「あれ?美沙、どうしたんだ?」
「何で健二なんかに、あたしの裸をみせなきゃならないのよっ!」
「・・・・・・納得。」
652ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 02:01 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(13)

「卓郎!」
いきなり部屋に飛び込んできた健二。卓郎の姿を認めると、すぐにつかみかかってきた。
「やい!舞に何をしたっ!」
卓郎は少しもひるまずに、健二を逆に跳ね付ける。
「見ろよ。」
卓郎が指差した方向にいるのは、上半身を椅子に縛りつけられた舞。
いつの間にか、両足も肘掛けに縛りつけられて、M字開脚になっていた。しかも、ショーツもはぎ取られている
ので、舞の女は剥き出しになっている・・・
「ああ・・・舞・・・なんてひどい姿に・・・」
「健二君・・・」
舞に歩み寄る健二の頭の上から、美沙が声をかけた。
「馬鹿ね、よく舞を見てみなさいよ。」
「何?」
「ほらここ。」
美沙が指差したのは、舞の剥き出しになった女性器。
「きれいな造形よね?これがどういう意味だかわかる?」
舞は顔を耳まで真っ赤にしてうつむいた。
「ま、舞・・・まさか・・・まだ処女・・・なのか?」
健二の質問に、舞は答えなかった。いや、正確には、答えられなかった。
別に好きではない健二に、自分の一番大事なところを晒している恥辱に、じっと耐えるしかなかった。
突然、後ろから卓郎が健二の肩にのしかかる。
「なあ健二、舞ちゃんにこんな格好をさせときながら、舞ちゃんは処女のまんま。そして、お前を呼んだ。
この意味が、わかるか?」
健二は振り向きざまに、今度は卓郎の両肩をつかんだ。
「卓郎・・・お前、いい奴だったんだなあ・・・」
途端に舞の顔が青ざめる・・・
「まさか・・・!」
健二のベルトに手がかかり、ズボンが落ちる・・・
「いやっ!健二君!やめてええええええっ!」
653ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 02:13 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(14)

卓郎が、舞の椅子の後ろに回る・・・
「健二!さあ来い!」
「いくぞおおおおおおおおおおっ!!!」
「いやああああああっ!!!」
一瞬、二人の体が触れ合う・・・
「ひいいいいいいいいいっ!!!」
瞬時に、健二のモノは、根元まで突き刺さった。
「いやあっ!!!痛い!健二君!やめて!ひいっ!」
「くっ・・・、す、すごい!これが・・・舞・・・」
健二にはもはや、何も考えることができなかった。
ギシギシギシ・・・
舞の椅子が軋む音とともに、健二は本能のままに腰を振る・・・
「やっ!やめてよう!健二君!痛いようっ!」
舞の言葉さえも、もはやこの男の耳には入らない・・・
(あ・・・何だか・・・)
舞の表情が次第に紅潮してゆく・・・
「へえ、舞ちゃん、健二にやられて、感じてるんだ〜♪」
卓郎の冷やかしも、もはや舞の耳には届かない。
「あっ!あっ!あっ!あっ!」
健二の腰の動きに合わせて、舞も悲鳴をあげた。
「おらおらおらーっ!!!」
普段偉そうにインテリぶっている健二は、そこにはいない。
そこにいるのは、一組の雄と雌・・・
654ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/25 02:23 ID:NqI20K5e
若きますらおの猛り(15)

「ま・・・舞・・・・・・出すぞ・・・・・・おおおおおおっ!!!」
健二は大きく一回、雄叫びをあげた。そして、それに合わせるかのように、舞も雄叫びをあげる・・・。
「ああああああああああっ!!!」
びくん。びくん。びくん。
波打つ鼓動とともに、健二の精が、舞の体内に注ぎこまれた・・・

「卓郎君・・・」
目にいっぱいの涙を溜めて、舞が卓郎を睨んだ。
「どうして・・・・・・どう・・・して・・・」
「舞ちゃん・・・ごめんな。でも、俺の本心は・・・さっき言った通りさ。」
「・・・・・・ううん・・・・・・そうじゃないの・・・・・・ただ・・・」
「舞ちゃん?」
「卓郎君、答えて!どうして・・・私は・・・未だに・・・処女なのよ!!!」
ようやくロープを解かれた舞は顔を両手で隠して泣き始めた・・・
「舞ちゃん・・・?・・・だって、さっき健二と・・・」
「あれは・・・・・・お尻の穴よっ!!!」

おしまい

勢いで書いてしまった・・・
疲れた・・・・・・
655名無しさん@ピンキー:04/07/25 02:27 ID:mVwsb55B
ダミアンさんすっごく良かったです。舞が1番!
また書いてくれたら嬉しいです。
656名無しさん@ピンキー:04/07/25 03:55 ID:XA/J8rL8
禿しくワロタ。
舞視点では明らかに鬼畜な内容なのに、全編ギャグ調で通ってるのがいい。
GJ!!
657名無しさん@ピンキー:04/07/25 22:17 ID:AuAEkDcj
GJ!ワラタよ。
スレの最後(?)を飾るにふさわしいw
658名無しさん@ピンキー:04/07/27 19:32 ID:k7Wb0OPM
のこり17KB・・・そろそろ次スレ?
659ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/07/27 20:35 ID:TN+JJK9r
今、次スレの保守&即死回避用のネタ考えているんだけど、どなたかリクエストあります?

ちなみに俺は・・・

やったことあるもの
・同級生
・下級生
・同級生2

やったことあるけど、ほとんど忘れちゃったもの
・野々村病院の人々
・この世の果てで恋を歌う少女 YU−NO

これだけしか書けませんOTL
660名無しさん@ピンキー:04/07/27 21:22 ID:tVe2b0aa
>>659

下級生の美雪か涼子のネタを。
アニメちょろっとしか見てない漏れには別スレであの二人が
好評である理由が知りたいです。
661名無しさん@ピンキー:04/07/27 22:20 ID:i6AfvUWM
結局書き始めたままで放置だなぁ…。
662名無しさん@ピンキー:04/07/27 23:04 ID:EV6KXP0u
>659ダミアン様
同級生2時代の美沙か瑞穂か夏子さんの誰かをお願いしたいです。
663名無しさん@ピンキー:04/07/31 08:31 ID:Njz03FuP
どなたかスレ立てよろ。
664名無しさん@ピンキー:04/07/31 08:34 ID:nXFK2Ty9
>>663
逝ってみる
665名無しさん@ピンキー:04/07/31 08:36 ID:nXFK2Ty9
エルフ系ゲーム、エロパロスレッド5
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1091230582/l50
666ダミアン ◆.lt5gYzbQ. :04/08/03 09:34 ID:cvBBhHZN
ダミアンが666ゲットしますた。
667通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:07 ID:wUgVztHF

学園に流れる噂なんてものは大抵は誰かが面白がって考えた、
信憑性なんかまるで持ち合わせていないものがほとんどだ。
だからその噂を初めて耳にした時も、
僕の中では『またくだらない噂が流れてるな』という程度で
さほど関心を持つものじゃなかった。
けれどここ最近その噂の”渦中の人”の変貌ぶりは
生徒の中でも度々話題になるほど明らかだったし、
クラスの担任ということで以前進路のことで相談を受けてもらったこともあってか、
僕の中でその噂への興味は次第に大きくなってきていた。
『高島先生が放課後に男子生徒と猥褻な行為をしているらしい』
普段の先生を知っている人ならにわかには信じられないだろう。
清潔さと彼女の華やかさを際立たせるようなピンクのスーツに身を包み、
よく通る声で厳しくも解りやすい授業を行う高島久美先生。
その美貌と自らが持つ凛とした雰囲気から話し掛け辛いという生徒も
いると訊くが、生徒の相談には親身になってくれる真面目な先生だ。
668通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:07 ID:wUgVztHF

この夏、学園の旧校舎が全焼するという事件があり、
高島先生はその事件に関わった唯一の教師として
責任を問われているという話も耳にしたが、
今もまだ僕のクラスの担任を続けているということはその問題も解決したのだろう。
しかし、それから高島先生は授業中に突然魂が抜けたように立ち尽くしたり、
生徒からの質問を聞き逃すことも多くなった。これは僕だけの見解ではなく、
先生が授業を受け持っている多数の生徒も同じように感じているらしい。
でも、たまにそういうミスや不可解な行動を見せるものの、
普段は頼りになる先生には変わりなかった。
その先生がまさか……と思うのはごく当然の反応だと思う。
いや、彼女を憧れの対象として見る少なくない生徒の中の一人が
その妄想をひけらかしただけじゃないのか?
だけど、信じてはいないが気にはなる。
ぴっちりとしたスーツの中に潜む先生の身体は息を呑むような成熟した
大人の女性のラインを誇っている。
年頃の男なら気にならない訳はなく、僕ももちろん例外ではない。
でも僕にとってそれはあくまで普通の男が抱く想像の範囲内のことで、
それ以上エスカレートすることはなかった。
669通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:08 ID:wUgVztHF


期末テストも押し迫ったある日の放課後、僕は授業で十分に
理解できなかったいくつかの点を先生に聞こうと職員室へ出向いた。
図書室から締め出されるまで勉強していたため結構時間は遅くなってしまったが、
疑問はできるだけ早く解消しておきたかったのだ。
しかし、職員室を覗いて先生の机を見るもその席の主は不在だった。
「高島先生ならさっき出ていったぞ」
僕に気を使ってくれたのか、残っていた先生がさっきまで高島先生は
居たということを教えてくれた。もう帰ってしまったのかな……机の周りに
先生のものらしき鞄は見えない。
遅くなりすぎたな……疑問を今日中に解決できないのは残念だけど、仕方ない。
僕は普段は置きっぱなしにしてあるいくつかの荷物を取りに教室へ戻ることにした。
今から少しずつ持って帰れば、終業式に大荷物にならなくて済むなと
図書室で勉強中にふと気づいたためだ。
非常出口から射し込む夕日を存分に浴びている廊下には、遠い向こう側に生徒を
数人ちらほらと見かけるだけで、すっかり人気はなくなっていた。
学園内に残っている生徒は僕を含めて後わずかだろう。
670通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:09 ID:wUgVztHF

「……あぁっ……」
自分の教室手前まで着いたところで、僕は中から聞こえてきた声に歩を止めた。
別に自分以外の生徒が教室に残っていても不思議じゃない。
不思議じゃないけれど、わずかに開いたドアの隙間から聞こえてくる
おかしな呻き声が僕を静止させた。
「うあぁ……せ、先生……」
聞こえてくる低い声はおそらく男子生徒だろう。
そしてその生徒が呟いた『先生』と言うのは……?
僕の頭にあの”噂”がよぎる。
『高島先生が放課後に男子生徒と猥褻な行為をしているらしい』
馬鹿らしい。あれは”噂”だ……どうせ誰かがふざけているだけだ。
誰もいないことをいいことに、高島先生の担任であるこの教室で妄想する……
有り得ないことじゃないだろう。むしろ、その”噂”よりも有り得る話だ。
僕はドアの隙間からその恥ずかしい行為に没頭する男の顔を一目拝んでやろうと
顔を近づけた――
671通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:10 ID:wUgVztHF

「ちゅぶっ、ちゅぶっ、はっ、んあぁ、あぁ、はぶっ、ぶちゅっ」
「あ、あっ、先生、出る、もう出るっ」
―――僕は思わず息を飲んだ。
教室の中で僕が見たのは黒板の前で男子生徒を立たせ、
その生徒の前に座ったピンクのスーツを着た長髪を持つ女性だった。
大きな藍色のイヤリングを揺らしながら、男子生徒の股間の前で
顔を前後に激しく振っている。
黒いストッキングで包まれた長い脚を大きく開いて座り込んでいるために
豊かな臀部が短いスカートからはみ出てしまっていた。
紫のショーツをくいこませた白い尻肉が
前後する頭に合わせてブルブルと左右に揺れる。
傍らにはその女性が脱ぎ捨てたと思われる赤いハイヒールが転がっていた。
「そんなに激しくしたら俺もう持たないッスよ、先生っ」
「はぁ、あはぁ、まだ、まだダメよ、まだ出さないでっ、まだ先生にしゃぶらせてっ」
高島先生――妄想としか思えなかったあの”噂”が、今目の前にあった。
男の性器をしゃぶる女性の声は高島先生以外の何者でもなかった。
あの高島先生が、学園の教室でフェラチオをしている。
人が少なくなった放課後とはいえ誰かに見られないという保証はないというのに、
現にこうして今僕に目撃されているのに、
僕の目の前で教え子のペニスをしゃぶっている――!
672通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:11 ID:wUgVztHF

「出る、出るっ、ああぁ、先生っ、高島先生ッ!」
ドビュッ!! ビュッ! ブビュッ!!
「あぁっ……!」
絶頂を告げる男の白濁液が高島先生の顔面に注がれた。
先生は嫌な顔することなく、恍惚とした表情でその液体を浴びるままでいる。
「もう、もっとさせてほしかったのに……我慢できなかったのね…」
高島先生は物惜しげに男のペニスを見つめながら、細い指を絡めて
射精を促すように擦り上げる。
その動きは時にゆっくりと、また激しく上下にと動き、
扱い慣れているような印象を僕に植え付けた。
「へ、平気ッス。まだできます、俺っ」
男は声を荒げて先生に答えた。見れば高島先生にしごかれていたペニスは
再び大きさを取り戻しビクビクと快楽を求めて打ち震えている。
「いいわ……次はこっちでしてあげる……」
艶やかな声でそう告げると、高島先生はネクタイを引きちぎるように胸元を広げた。
ブルンとたっぷり身のつまった2つの乳房がスーツを押し広げて自己主張する。
僕は目の前で繰り広げられる信じ難い淫らな光景に膨らんでしまった
自分の股間を隠すようにその場へ座り込みズボンのジッパーを下げた―――。
673通りすがりのスケベさん:04/08/05 21:16 ID:wUgVztHF
あれ?
残り16kbだったのにあと10kbも書けるじゃないか……どうなってんだ
ちゃんと計算してたのに
674通りすがりのスケベさん:04/08/05 22:28 ID:wUgVztHF

紫のブラジャーをもどかしそうに上へ持ち上げて、
高島先生が乳房を外気に晒した。
大きな膨らみの先にある赤い突起はすでにピンと尖っている。
乳房と比べるとやや控えめに感じる乳首は、肌が白いためか際立って
存在を示しているように感じられた。
男の喉が動くのが見えた。その気持ちは手に取るようにわかる。
高島先生の乳房は僕ら男子生徒の想像通りの見事なモノだった。
「さぁ、そこに座って」
立て膝をついて、高島先生は男子生徒を椅子へ促す。
力が抜けたようにたどたどしい足取りで男がその椅子へ座るのを確認すると、
先生はその両の乳房を下から持ち上げるようにしてペニスへ近づけていった。
「マジッスか……先生、マジでパイズリしてくれるんスか」
「こういうの、初めてでしょう?」
「ハ、ハイ」
675通りすがりのスケベさん:04/08/05 22:28 ID:wUgVztHF

ふわり、とペニスの硬さを確かめるように、
先生の乳房が優しく勃起したモノを包み込む。
その柔らかさと気持ちよさは視覚からでも十分に僕を興奮させた。
僕は震える手で自分のペニスを握り締め、
視覚で捉えられる情報だけを頼りに自慰を始めた。
僕がペニスを擦り出すと同時に先生の乳房が上下運動を始めた。
(先生の胸……高島先生の胸が……!)
たぷたぷと揺れ動く。男の亀頭だけを残して竿を全て含みこんだ
先生の白い乳房が、男の性器を揉みこむように愛撫している。
「ああぁ……先生、すげぇ気持ちいいッス…」
「貴方のも固くてすごいわ……どんどん熱くなってくる」
乳首を男の膝に当て、乳首を自ら押し当てている。
身体を倒して男を下から見上げる高島先生の頬は興奮からか紅潮していた。
「私の先、すごく固くなってるの…感じる?」
「ビンビンですよ、先生も興奮してるんですか?」
「えぇ……もちろんよ」
676通りすがりのスケベさん:04/08/05 22:29 ID:wUgVztHF

先生が顔を上げたため、その首筋から胸元がはっきり見えた。
ぎゅっと左右から寄せられた乳房はいびつに形を変えて
男のペニスをすっぽりと包み込んでいた。
(あぁ……高島先生のパイズリ……!)
見ているだけでこれだけ興奮するのだから、
体験している本人はどれほどの快感を得ているのだろうか。
「うお、せ、先生のオッパイ気持ちいいッス、俺また、うっ」
先生の乳房を乗せた男の腰が跳ね上がった。
学内用のスリッパが爪先立ちになり、快楽に震えるように
ビクビクと小刻みに痙攣を繰り返す。
「出したいの? 精液でわたしの胸を汚したいの?」
「ハ、ハイ! 先生のオッパイにぶっかけたいッス!」
射精を急かすように、高島先生の動きが激しくなる。
その動きに合わせるように、僕の手も無意識に早くなっていた。
イキたい……先生の胸でイキたい!
あの深い胸の谷間を僕の精液で埋めつくしたい!
「イキなさい、自分の好きな時に出していいのよ……」
677通りすがりのスケベさん:04/08/05 22:30 ID:wUgVztHF

うっ……!
ドクッ! ドクッ! ドクッッ!!
男に囁いた先生の言葉が引き金になった。
僕はまるで自分が先生に言われているような錯覚をおぼえて
手の中に断続的に射精を繰り返す。
見れば、男も僕と同じくして絶頂に至ったようだった。
先生の白い肌に精液を容赦なく浴びせられる男が羨ましかった。
「すごいわ……2回目なのにこんなにたくさん…」
乳房の中でビクビクと蠢くペニスを感じながら、
高島先生は亀頭から垂れ流れる精液を見つめていた。
僕や彼ほどではないが、先生も男を支配することで
性的な興奮を得られたのだろうか。
「なんて濃いのかしら……貴方の精液、濃くって喉にからみつく…」
自らの身体に飛び散った精液を紅い舌で舐め取る様に
僕は異常なほどの興奮を覚えた。
まだまだ満足していない――先生の表情がそう語っているように見えた。
678通りすがりのスケベさん:04/08/05 22:37 ID:wUgVztHF
何で3kbしか増えてないんだコノヤロー
こっちで書いてるのと値が同じじゃないから
計算できないぞちくしょう
679通りすがりのスケベさん:04/08/05 23:56 ID:wUgVztHF

「大丈夫かしら。さすがに大分オジギしてきているわね」
高島先生は一度目の射精後と同じように男のペニスを擦り出した。
「あぅっ…」
男は脱力してまだ力が入らないペニスを刺激され身悶えている。
しかし女性の手でされるのはまた違った快感があるのか、
ドクドク動く先生の掌の中にあるモノは、三度力を取り戻す気配を見せている。
「素敵。まだできるなんてたくましいわ……じゃあ私を気持ちよくしてくれる?」
高島先生がパンティをずらして男にその中身を披露する。
僕からは見えないが、明らかに疲弊していた男の目に期待がこもったように見えた。
「い、入れていいんスか?」
「えぇ……最後に先生を気持ちよくさせて…」
頑張って、とでも言うように先生が男のペニスを一撫でする。
「私が上になったほうがいいかしら? それとも後ろから私を犯したい……?」
「お、おっ…、う、後ろからお願いしますっ」
680通りすがりのスケベさん:04/08/05 23:57 ID:wUgVztHF

後ろから高島先生を犯す――なんて羨ましいんだろう。
あの大きなお尻に腰をぶつけながら貪る先生の膣はどれほど気持ちいいんだろうか。
想像するだけで興奮する……目の前の男が先生に覆い被さる様を
僕は歯軋りしながら、しかし大きな期待を抱きながら覗き見続けた。
スカートはすでに捲り上げられ、高島先生の臀部は男の眼下にさらけ出されている。
思うが侭にその尻たぶをなでる男はその感触に浸り夢中になっていた。
「先生のお尻、立派ッスね」
「うン……入れてちょうだい、もう我慢できないの……」
高島先生の懇願に答えるように、男がモノを秘所へあてがった。
机に手をついて進入を待つ高島先生にはいつもの面影などまるでなく、
期待と興奮で我を忘れた雌のように瞳を潤ませていた。
結合部は見えない。しかし先生の表情から男が繋がったことは悟ることができた。
「あぁっ……!」
今、高島先生が僕の目の前でセックスをしている。
教え子の男根を咥えこんで、快楽に身を震わせている――!
681通りすがりのスケベさん:04/08/05 23:57 ID:wUgVztHF

「早く動いて、もっと突いていいのよ、激しくしてもっ!」
「で、でもすげぇ気持ちよくって……すぐ出ちゃいます……!」
女性の膣内はそんなに気持ちいいものなのか。
いや、成熟した肢体の高島先生だからこそなのかも知れない。
その感覚は未経験な僕にはあくまで想像内のものでしかないけれど、
先生の声と表情、豊満な肉体だけで十分な興奮を得ることができる。
「うっ……! あぁ、先生……こ、こんなに気持ちいいなんて…」
男が頼りない腰つきで律動を開始した。
先生の尻が男の腰でつかれ、ぶるんぶるん揺れている。
「あうっ、あんっ! イんっ、イイわっ……!」
男を扇情するように高島先生が喘ぐ。
高島先生の喘ぎ声……よく通る先生の声が艶を帯びて僕を誘惑する。
いつもは清楚で厳格な先生、男を誘って激しく快楽を求める先生の
ギャップは相当のものだった。あの”噂”は本当だった。
今日授業を受けた高島先生と今の高島先生。
どっちが本当の先生なのかはわからないが、
今目の前で男に突かれて喘いでいる先生もまた現実だ。
682通りすがりのスケベさん:04/08/05 23:58 ID:wUgVztHF

「んあぁ、はぁ、あぁ! かったいの、おチンチン、すっごいかったいのぉ!」
「あぁ〜〜〜、先生! 先生ッ!!」
リズムを掴んだのか、男の動くペースが上がっていく。
バン!バン!バン!
重い肉が打ち合う鈍い音が教室内に響き、
激しく突き上げられる先生の脚が浮き始めた。
「あぁっ、深いっ、深いぃっ! もっとゴリゴリしてっ、いっぱいゴリゴリしてぇ!」
尻が持ち上げられ、結合が深くなっていくのを示すように
男の腰が先生の身体に密着していく。
肉音がはじける音にビチャビチャと湿っぽい音が混ざり始めていた。
先生の愛液が潤いを増したんだと僕はすぐにわかった。
(すごい……女の人はあんなに濡れるのか…!)
だらしなく開いた口を閉じることもできないほど快楽に溺れた先生の肢体を、
男が貪るように突く。ボリュームある先生の太腿を掴み、
リズミカルに腰を打ち付けていく。
683通りすがりのスケベさん:04/08/05 23:59 ID:wUgVztHF

「ひぐっ、ううぅっ、あんっ、ああぁっ、くる、クる、キそう、あぁ、あぁ!」
先生の上げる声の間隔が狭まっていく。
男の加減を知らない無茶苦茶な突き上げに、
高島先生の嬌声は迫ってくる快感に呼応するように
高く切羽詰ったものに変わり始めていた。
「出ます、先生ッ、俺イキますっ」
「いいっ、いいわ、出して、イッて、私でイッて! 膣で出してっ!!」
真っ赤になって快感を表情に表している先生はすごく綺麗だった。
精子を膣に要求する先生はたまらなく淫靡に見えた。
唾液を垂れ流しながら快楽を欲する高島先生は、最高のオカズだった。
「あっ……あ―――――ッッ!!!」

ドク、ドク、ドク……。

僕は男と先生と共に果てた。
生温かい液体が掌に広がる感覚は滅茶苦茶気持ち悪かった。
でも、得られた快楽に比べたらそんなものは些細なことだ。
僕は幸運にもあの”噂”の真相を知ることができた。
今目の前で荒い息を吐いている先生こそが、
綺麗で包容力があって皆の憧れである高島先生の本当の姿だったんだ。

              
                   完
684通りすがりのスケベさん:04/08/06 00:02 ID:i56HWPEA
計算がうまくできないのでレス数で勝負してみた
好きか嫌いかは別として高島先生がエロいというのは
多くの人が賛同してくれるのではないかと
685通りすがりのスケベさん:04/08/06 00:03 ID:i56HWPEA
えーと、えーと
次は美緒か美里か洋子か
ネプチューンか絵里子先生か
686通りすがりのスケベさん
最初のスレから見てるけど
ここはわりとオサーソが多いようなので
個人的には好きなスレだす