○●○「ヒカ碁」女体化妄想スレ第1局○●○

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1名無しさん@ピンキー
○●○「ヒカ碁」女体化妄想スレ第1局○●○
【ご案内】
エロパロ板 「ヒカ碁」女体化妄想スレ第1局 です。
対局方法は、お好みの男性キャラの女体化で萌えてていただきます。
プロアマ問わずご参加いただけますので、皆様、奮ってご参加下さい。
尚、女体化でない男×女萌えをご希望の方は「ヒカルの碁」エロ妄想スレをご利用ください。
男×男萌えをご希望の方は、801板をご利用下さい。
関連スレ
エロパロ板 ○●○「ヒカルの碁」エロ妄想スレ第3局○●○
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062753178/
801板 ○●○ヒカGOで801!〜11手目〜○●○
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1059411605/
2名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:22 ID:WE2fOpsE
>>1 乙
3名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:23 ID:BzYfMX6X
初スレ盾 成功…
下げたほうがよさゲ?
sage
4名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:23 ID:WE2fOpsE
30レスぐらいまでageて即死防止しましょう。
即死は容量で回避できるという話です。即興SS大歓迎。
5名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:25 ID:BzYfMX6X
おう、じゃああげまつ
6名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:30 ID:x7NGIoKD
佐為の女体化きぼん。
男装の麗人、萌え。

平安時代でオリキャラと(;´Д`)ハァハァとかならありかな。
それよりヒカルが風呂に入ったときなどにキャアキャア恥ずかしがる佐為とか
どうだろう?
7即興「秘すれば華なり」:03/10/03 16:33 ID:BzYfMX6X

漏れ職人でもなんでもないけど
初スレだし(w

アキラ女体化で。


「秘すれば華なり」

毎日のように会って、碁盤ごしに向き合っていれば
いつかは気付かれるだろうからと、
塔矢から打ち明けられた秘密は、俺の想像以上の代物だった…。

「ソレ…そんな…知ってるのって…もしかして俺だけ…?」

「うん。お父さんとお母さん以外はね。」
8名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:47 ID:MoxByVdX
勝手に続けてみる。



アキラは長い睫を伏せ、衣擦れの音と共にその白い裸身をオレの前に晒した。

「これが…これが本当のボクなんだよ、進藤…」

生まれたてのヴィーナスのような体は夢のように綺麗で、オレは胸が詰まって
何も言えなくなった。
今までそれを連想させるものがあったのかと言われると、あったようにも思え
るし、全く感じなかったとも言える。
だが、塔矢へ向ける自分の思いは友情と呼ぶにはなんだか重くて、不思議な気
はしていた。
塔矢の秘密を知った今、オレは自分の中でもやもやとわだかまっていた想いが
一体何だったのか、ようやく分かったような気がしたのだ。
9「秘すれば華なり」:03/10/03 16:50 ID:BzYfMX6X

俺と塔矢はもう かれこれ3回くらいはお互いの家に泊まって
同じ部屋で寝ている。寝てるけど。…けど。

「そういや、一回も着換えてるとコみなかった…」
ボーゼンとしつつも 俺は塔矢から
  塔矢の体から  目が離せなかった。
塔矢アキラが、俺のライバルが…カーテンを締めきったくらい部屋の中で
真っ白い海王中の制服(男子用)の胸前をはだけて膝立ちをしている。

へたり込んだ俺の目の前になだらかな女の胸がある…

ここまでの人生で、およそ一度も日の光に当たっていないからだろうか、
深い地の底で、秘密裏に育まれ、培養されてきたような、
透けるような肌の白さだった…
10名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:53 ID:BzYfMX6X
>>8
ウマー
漏れのでる幕じゃないナー
11名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:54 ID:O1af14ku
「塔矢……」

オレはおずおずと塔矢の頬に手を伸ばした。
さらさらと音を立てて、塔矢の髪が揺れる。
信じられない──
あの塔矢が女であり、しかもオレの前でその全てを明かすなんて。
冷たくて固い陶器のような頬と思ったのに、そこは驚くほど暖かく、柔らか
く、吸い付くような肌触りにオレの胸は高鳴った。

「進藤……」

切なそうな表情で塔矢がオレの手に頬を寄せる。
張り裂けそうな胸の痛みを振り払おうと、オレは塔矢の唇に自分の唇を重ね
た──


-----------------------
>>7
勝手に続けてスマソ
12名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:56 ID:O1af14ku
>>10
うわー!すまん!!
続き来ないから、勝手に続けてもたーーー!!!

自分のは気にせず、どんどん続けてくれ。
失礼。どろん。
137:03/10/03 16:57 ID:BzYfMX6X
ハゲ萌えアリガd
ガンガンやって栗 イイヨーモエー
14名無しさん@ピンキー:03/10/03 16:59 ID:BzYfMX6X
この際連作でも何でもイイ
即死防止の即興だしな(w
早いもん順でつづけれ
15名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:02 ID:GKYEv7Yj
あ、通して読んでみるとなんだか続いてる??
いいぞ、いいぞw

自分は気にせずに、ホント続けてくださいな。
このままリレーにしてもいいし。
16名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:11 ID:BzYfMX6X
佐為女体化も書くかーウリャ



「…なんだよその目は?」
扇子ごしに恐る恐るという感じで、佐為は俺の方をこそこそ見ている…らしい。
俺に憑依してっから、背中ごしでも分かるんだよな。
「しっかり見たきゃ見りゃイイじゃん、ほら」
「や、止めなさい、はしたないでしょう!」
学校から帰ってすぐ晩飯を食う前に風呂に入った俺は、
この頃日課になった会話を佐為と繰り広げている。

佐為…コイツ、最初オトコ口調だったし背は高いし、
ユーレイだから服は脱げないしですっかりだまされたよな。
俺の背が伸びて来て、…当たり前だけど二次性徴ってやつで
俺のソコが育ってきてるのを見た途端、急に意識しだして、様子が変になりやがった。
自分も男装してるくせに。…しっかり興味はあるもんだから、
見ないフリしつつちらちら俺のソコに視線を送ってくる。
コノヤロ…じゃなかった 女。
「お前ってさあ。 …もしかしてオトコ知らねえのー?」
17名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:16 ID:BzYfMX6X
女体化のヒカ佐為 てことは
やっぱ夢エチーだよな 年上の処女…(w
18名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:17 ID:BzYfMX6X
いけね サゲちった
19名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:39 ID:BzYfMX6X
佐為女体化続き

「な、何を言うんです、ヒカルだって、だって…」
いつもは怖いくらい白くて碁盤の前だと鬼のような顔の佐為が
赤い恥色のオーラを発してる。
コイツの感情って、「気」の色で分かるんだよな(w わかりやすーい
うわー、こういうとこ あかりと大差ねえ… 佐為って見た目20代だけど、
もしかするとホントに囲碁馬鹿で通してて
おつきあい経験とかないんじゃあ…

体を洗い終わった俺は、すくっと立って佐為のほうに向きあった。
タオルなんて使ってない。…へへ、丸見え〜 
「こ、こらッ! 隠しなさいってば」 
「こないだ えっちい夢見ちゃってさ…」
佐為が恥かしがると、なんだか余計にからかいたくなる。
…夕飯まだだよな
         …もうちょっと遊んじゃおうか
20名無しさん@ピンキー:03/10/03 17:44 ID:BzYfMX6X
家族が帰ってくるんで漏れはここまでだ。
後は頼んだぞ住人
連作上等つことで 即死防止ヨロシコ
21名無しさん@ピンキー:03/10/03 21:09 ID:y1/wuuVo
知らない間に女体スレ出来てた!!(*´∀`*)
萌えさせていただきます!!
22名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:39 ID:yinaytk5
萌え〜〜〜〜〜〜〜
23名無しさん@ピンキー:03/10/04 03:24 ID:koOo7AWg
即死防止age >>1タンSS萌えさせていただきますた。乙です。

庄司くんっ!岡くんっ!あたりも女体化いけそうな気がする。

<岡くん、女体化妄想>
奈瀬に「セックスも知らないガキのくせに」と言われ、カッチーンときたふたり。
岡くんの自宅のPCで検索、ふたりで大人の世界をかいま見る。

「スゲーな…」
「うん…すごいよ…」
「大人になりてェ」
「なりたいな」
「お前の躰…見せてみろよ」
「え…?」
「ふたりで大人になるんだ」
「いやっ…ダメッ…あっ…」

──暗転。

「ヤベー、チンコ勃ってきちゃった」
「うそッ…うわっ…なにこれ?」
「お前もおっぱい少し膨らんでるし…なんかあの画像よりも色っぽいな…」
「あッ…いや……」

──はたまた暗転。
24名無しさん@ピンキー:03/10/04 03:28 ID:koOo7AWg
続き。

「ハァッ…ハァッ…ハァッ…これ、お前のここに入れるんだよな?無理だよ」
「ボクたちまだ小学生だよ?無理に決まってる」
「そうだよな──ははっ…やめようか」
「その前にもう一度キスして?」
「うん」

抱き合う二人。
小鳥のようなキスを交わし合い、明日を夢見る。

ってな感じの即興SS風味でした。
25名無しさん@ピンキー:03/10/04 04:40 ID:8xGMWc7p
佐為女体化、イイ!!萌え〜!!
自分も書きたいかも…あの平安白装束を剥くのに萌える。
26名無しさん@ピンキー:03/10/04 10:17 ID:NGE/5RzC
サイの女体化(・∀・)イイ!
「美女の幽霊に取り付かれたかわいい男の子の話」と思ってたら
サイが男だったので一気に萌えが冷めたトラウマがありました。

ここで萌えを取り戻すZO!職人さん頑張ってください!

以上保守を兼ねての書き込みでした。すみません。
27名無しさん@ピンキー:03/10/04 11:19 ID:17eHbF0C
ほしゅあげ

そうか じゃあ、佐為のほうを先にヤル
装束を剥かんと女体が堪能できんし
ここはやっぱ夢エチーでつか?
ヒカルの夢なら触感も嗅覚もありそうだしな(w
しばらく風呂で遊ぶのもイイし 
何ぞあれば言うて暮
28名無しさん@ピンキー:03/10/04 12:48 ID:jYIS7DnL
実は女の子だったって設定以外にも、女性バージョン××って手もある。
その手を使えば、誰だってOKだぞ?
緒方♀が桑原の愛人になるとか、高永夏♀がヒカルに試合後に誘惑を掛けると
か、社♀とヒカル、アキラの合宿、夜の部とか。

あとは、強制女体化かー
考えられるのは薬系かな?
個人的には伊角さんの女体化を読んでみたいな。
生真面目な伊角さんが真剣に悩む姿を見てみたい。
29名無しさん@ピンキー:03/10/04 13:14 ID:yxktvPOO
王道のヒカ子はまだでつか。
30名無しさん@ピンキー:03/10/04 13:19 ID:diidC28+
激しく良スレage
31名無しさん@ピンキー:03/10/04 13:29 ID:yMhr+ujo
サイ×ヒカ子きぼんぬ
32名無しさん@ピンキー:03/10/04 13:34 ID:yxktvPOO
ヒカ子ほどアキラを(;´Д`)ハァハァさせる女はいまい。
33名無しさん@ピンキー:03/10/04 14:16 ID:2ds98twG
>28
無口な社♀は萌えだな。しかも関西弁…
背の高いモデル系女か。
34名無しさん@ピンキー:03/10/04 14:36 ID:RIIw7GEI
社たんは、気の強い関西美女です。
ヒカル、アキラに及ばないながらも、柔軟自在の実力者で、初手天元なんて手
を打つ気概の持ち主でつ。
夜は一転、M系でヒカルとアキラに前後に突っ込まれれながらよがり狂いま
す。
35名無しさん@ピンキー:03/10/04 14:40 ID:RIIw7GEI
即死判定って24時間だったっけ?
今日の分の判定が出るまでageて、その後sageって感じでしょうか。
36名無しさん@ピンキー:03/10/04 16:45 ID:ZZTzVx0o
佐為女体化続き(その3)

「こそこそ見てないでさあ、ほら」
座りこんで顔を隠している佐為の目の前に仁王立ちし、
自分のものを両手で持ち上げてプルっと水気を切ってやったら
ほんのり赤いオーラに包まれていた佐為が全身真っ赤になって怒り出した。

「ヒカルの意地悪ッ 馬鹿馬鹿バカッ!」
「へーんだ 赤くなっちゃってバカはお前じゃん。佐為えっちだなー」
「うう…あとで見てなさいよ! コテンパンに負かしてやりますからね!」
着物の裾ごしにウルウルの目で言われてもなあ。
言いつつ視線が下の方にちらちら降りてるしさ。
俺も釣られて自分のを観察してみた。
…生えたはいいけど、まだ色素薄いカンジだ。
勃起すると全部つるっと出るんだけど…もうちょっとだよな、色々と。
少しの間そうやって眺めてたら、
いつのまにか佐為も扇子を下げてじっと見てやがった。

「…勃ってるとこ見せてやろっか?」
「… …えっちはヒカルのほうじゃないですか!もうう」
「夕飯まだかなー 俺 今朝は夢精してないしー。 ここで抜いちゃおっかな〜」
「そ、そんな事私が眠ってる時にすればいいでしょう! あ、こ、こらヒカ」
37名無しさん@ピンキー:03/10/04 21:06 ID:NG3wkLA3
ヒカルたん女体化キボンヌ(*´Д`)ハァハァ
38名無しさん@ピンキー:03/10/04 21:54 ID:+MIePc5s
アキヒカ子の猛烈エロキボンヌ
39名無しさん@ピンキー:03/10/04 21:54 ID:bFdWLDnx
>34
長身スレンダークールビューティーの関西弁ヤシロたんハァハァ
気は強くてもヒカルを気遣ったりアキラたんの家でチチャーくなってたり(*´д`*)
寡黙で負けず嫌いなのに尽くし系の子だな
40名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:02 ID:urzfaDtZ
漏れも社タン(;´Д`)ハァハァ
つれないお父さんを見返そうと頑張る、健気な子だ。
41名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:05 ID:ttFrD9u0
じゃあヒカルタン(S)とヤシロタン(M)のレズプレイきぼんぬ
42名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:33 ID:VJR0nM1+
>>28
♀イスミ(・∀・)イイ
中国棋院でヤンハイに飼われるSSキボン
坂口安吾の白痴風にヨロ>職人さん
43名無しさん@ピンキー:03/10/05 05:33 ID:DSCB4c/O
おなご佐為ウブでカワ(・∀・)イイ!!職人さん、禿しくウマー!!!
ところで、佐為は平安装束でガード固くてワカランけど、やはり胸は大きめ
なのだろうか?それとも実は貧乳なのだろうか
44名無しさん@ピンキー:03/10/05 11:09 ID:HHXltvNv
おっきいほうがイイ!
45名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:07 ID:YlagXW+R
即死は無事免れているようなので、sageで。
46名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:10 ID:AeO3nPgk
ヒカル女の子


 「…………あ〜あ…やっぱり似合わねえ…」
ヒカルは、姿見に映した自分を見て、溜息を吐いた。
 ワンピースを胸の辺りで合わせて、天辺からつま先までじっくりと眺めると、あらためて
盛大な溜息を吐いた。泣きたくなるほど似合わない。
 シトロエンイエローの薄手の生地に小さな花のプリントがしてある。ギャザーもフリルも
ついていない全体的にシンプルなデザインで胸元には同じ生地で作られたリボンが控えめに
つけられていた。

 ショーウィンドウ越しにこのワンピースを見て、ヒカルはどうにも欲しくなってしまった。
こんな気持ちは初めてだった。そこにたっぷり十分は突っ立っていたと思う。
 店の奥から若い女の店員が現れて、ヒカルへ笑顔を向けた。ヒカルはしどろもどろでマネキンが
身に纏っているワンピースを買いたい旨を伝えた。笑顔のまま手際よくマネキンの腕を外しながら、
彼女が発した「彼女へのプレゼントですか?」という問いかけに、いささか傷つきながらも
ヒカルはそれを何とか手に入れることができた。
47名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:11 ID:AeO3nPgk

 「お帰りなさい。何を買ったの?」
母の声に、適当に返事をして、ヒカルは自室へと駆け込んだ。
 部屋に入るなり、ドアに鍵をかけてカーテンを閉めた。レースのカーテンも花柄のクッションも
可愛いぬいぐるみも何もない。とても年頃の女の子の部屋とは思えないその部屋の真ん中に
ヒカルはさっき買ったばかりのワンピースを広げた。殺風景な部屋の中、そこだけ花が咲いたようだった。

 「どうして買っちゃったんだろ………」
これに似合う靴も、アクセサリーも持っていないというのに…
 何より鏡の中の自分が一番似合っていない。
「あかりみたいに髪が長かったら、ちょっとはマシなのかなあ…」
頭の中に浮かんだ幼なじみは、いかにも女の子らしい可憐な少女の姿をしていた。一緒に
出かけると必ずカップルに間違われてしまう。それをヒカル自身今まで気にしたことはなかった。
むしろ積極的に相手を担いだこともあった。ヒカルは自分に合った服装をしているだけだし、
身軽で動きやすいTシャツやジーンズは活発な自分の性に合っていた。
 だけど、付き合いが長いライバルに今まで男と思われていたと知ったとき、ヒカルは
自分でも信じられないくらい傷ついたのだ。
「いくら何でも鈍すぎるだろ………?」
その場は笑ってごまかした物の本当は泣きたいくらいだった。
「和谷だって伊角さんだって、気付いたんだぞ…!」
48名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:12 ID:AeO3nPgk

 いくら男みたいだといっても、やはり女の子だ。声が高く、骨格も華奢で、最初は男と間違われた物の
すぐに女と気付いてもらえた。
「アイツの方がずっと付き合い古いのに………」
ヒカルはワンピースを放り投げ、ベッドに伏せた。泣くつもりはなかったのに、勝手に涙が
溢れてきた。
自分でも何故そんなにショックを受けているのか理解できないまま、ヒカルはさめざめと泣き続けた。
 ひとしきり泣いたあと、ヒカルはベッドから降り、ワンピースを拾い上げた。暫くじっと
眺めていたが、それを買ったときと同じようにブティックの紙袋に丁寧にしまうと、ベッドの下に押し込んだ。
49名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:13 ID:AeO3nPgk

 「………ふぅ…」
父の経営する碁会所で一人石を並べながら、アキラは深い溜息を吐いた。
「どうしたの?もう、これで三度目よ?」
市河が彼のテーブルにコーヒーカップを置きながら、心配そうに訊ねた。
「何でもないんです…」
そう言って四度目の溜息を吐く。何でもないことないだろう――そう突っ込みたいのをグッと
堪えて彼女は別の話題を振ることにした。
「そう言えば、最近、進藤君来ないわねえ………」

ガシャン―――

市河がその一言を言った瞬間、アキラは口に運ぼうとしていたコーヒーカップをテーブルの
上に落としてしまっていた。

 「キャッ!大丈夫?」
「す、すみません…!」
慌ててハンカチでテーブルを拭こうとするアキラの手を市河が止めた。
「それより、服よ。服。染みになっちゃう…!」
市河が身体を乗り出した。柔らかい手の動きで丁寧にアキラのシャツやズボンを拭う。
 間近に若い女性を感じて、アキラは戸惑った。目の前にある彼女の顔は、薄く化粧され、
淡い色の口紅がそのぽっちゃりとした唇に乗せられている。よく手入れされた爪にはピンクの
マニキュアが塗られ、髪も綺麗にセットされていた。
50名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:14 ID:AeO3nPgk

 『そうだよね…女の人ってこうだよね…』
アキラは自分の母親や、棋院にいる女性職員の姿を思い浮かべた。
 どう考えてもヒカルの姿とアキラの考える女性像は結びつかない。
『そりゃ…男にしては小さいなとか…可愛い顔だなとか思ったことあるけど…』
 男だと思われていたヒカルもショックだろうが、男でなかったと知らされた自分も大層な
衝撃を受けたのだ。
 何せ生涯のライバルと信じていた相手が実は女の子だったなんて…しかも、その事実に
何年も気付いていなかったとは…

オマエ、バッカじゃねえの?いくら何でもニブすぎ!

 そう言ってアキラを笑う彼女の瞳に微かに涙が滲んでいたことにアキラはちゃんと気が付いていた。
その程度には自分は鈍くないと思ったが、不用意な言葉で女の子を泣かせてしまったことは
紛れもない事実で…………とにかく、それ以来ヒカルはアキラの前に現れていないのだ。
51名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:17 ID:AeO3nPgk

 その時、ふわんとしたいい匂いがアキラの鼻腔を擽った。どこかで嗅いだことのある匂い。
「市河さん、いい匂いがする香水?」
彼女は一旦手を止めて、顔を上げた。
「ううん。私、つけてないの。シャンプーかボディーソープの匂いじゃないかしら?」
そう言って、市河は再びアキラのシャツを丁寧に拭い始めた。

 そうか…シャンプーだ………
ヒカルと一緒にいるとき、いつも髪からいい香りが漂ってくる。特に意識したことはなかったけれど、
柔らかい花の香りをいつもその身に纏っていた。
『やっぱり女の子なんだ………』
そう思った瞬間、胸の鼓動が激しくなった。
『あれ?なんだ?どうしたんだ?』
頭が何故だかクラクラして、息ができなくなった。

 「い、市河さん、もういいです…ボク、帰ります…!」
勢い込んで立ち上がると、アキラはそのまま碁会所を走り去った。
52名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:32 ID:+4tjXfnO
ヒカ子キタ━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)`Д´)−_−)冫、 )ノД`)#・ж・)=゚ω゚)

続き!ハリアプ!
今のところ純情路線だけど、この後期待しる!
53名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:22 ID:JtyEUugc
>>46-51
グッジョブ!!続きキボンヌ
54名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:32 ID:mrNVf3gV
女体化応援ageです!
いいスレできてて嬉しい〜
SSもいい感じです
おいちゃん涙出てきたよ
55名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:10 ID:MNMlPg6k
ヒカ子キタ━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━!!!!!!
王道だな(;´Д`)ハァハァ
56名無しさん@ピンキー:03/10/06 01:26 ID:WXiQKIiM
ヒカ子たん( ; ´ Д ` ) / \ ア / \ ア  
57名無しさん@ピンキー:03/10/06 16:13 ID:a9ss5Nep
ヒカ子たん……(*´∀`*)
アキラもいい感じにヒカ子の魅力にクラクラって感じでイイ!
そのうちヒカ子に(;´Д`)ハァハァしてしまうのが抑えられなくなるアキラをキボン。
58名無しさん@ピンキー:03/10/06 21:10 ID:k2FA+ttu
その前にここにヒカ子にズキューンとなってるヤシがいます(;´Д`)ハァハァ
続きカモーン!!(*´Д`*)
59名無しさん@ピンキー:03/10/06 22:58 ID:yQm1SO2t
46ですが、書いたはいいが、激しくエロから遠ざかっています。
いつそこに辿り着けるのかさえ、見当がつかずどうしたものかと考え中。
しかも長くなりそうで、ちょっとな…
すみません。
60名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:03 ID:R1YxBukw
>>46
もしや以前ヒカあか純愛を書かれていた神でつか?(違っていたらスマソ)
マターリとエロなし作品として完結でもいいので、是非とも続きを書いて欲しいで
す。
61名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:05 ID:0pkQ3Lvn
ヒカ子ヒカ子ヒカ子ーーーーー
(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
62名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:26 ID:N9h/h8nH
王道だったのか…!!
ヒカル女体化、コレ、スゴク(・∀・)イイ!!
続き気になるYO!!
>>46さんがんがれ!!

ヒカ子…(;´Д`)ハァハァ
63名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:42 ID:yQm1SO2t
>60
違います。
エロパロでエロを書かないのもどうかと思うので…がんばりますが
そこに辿り着くまでが長いなあ。

>62
王道か…
リンクが貼られていたので、ちょっと書いてみたくなったんだよ。
ヒカルタンだったら、女の子でも可愛いだろうなと思った。

他のキャラクタも読んでみたい。
筒井さんなんか可愛いだろうな。
加賀なんかだったら気っぷがよくて面倒見がよくて姐さん系になるんだろうか?
64名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:52 ID:yQm1SO2t
>51つづき


 あかりが、小さな紙袋を手にヒカルの元に駆けてきた。
「お待たせ。あら、ヒカル何やってるの?」
あかりは可愛いらしく小首を傾げた。
 ヒカルはちょうどその時、自分の前髪を一房持って、引っ張っていた。
「え?イヤ、別に…」
と、口籠もりながら手を離す。ごまかし笑いで、両手を後ろに隠した。
 あかりは、赤い顔で俯くヒカルを斜め下から覗き込みながら、髪にそっと触れた。
「のびたね…」
「う、うん…」
小さな指先がヒカルの髪を優しく梳いてくれた。
「のばすの?」
「え…と…どうしようかなーって…」
 ヒカルは小さいときからずっとショートカットだった。髪が顔や首筋にかかるのが鬱陶しくて、
襟より下にのばしたことはない。 今は、後ろ髪がもう少しで肩に掛かるくらいのびている。
「似合うよ。きっと…」
「………うん…」
 可愛い幼なじみは何でもお見通しである。親ですら気付かないヒカルのちょっとした変化も
見逃さないのだ。
 どうしてわかってしまうのだろうとヒカルが不思議に思っていると、
「だって、私、ヒカルのお姉さんだもん。」
と、彼女は笑った。どうやら、読心術もあるらしい。本当に、侮れない。
65名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:53 ID:yQm1SO2t

 あかりは手に持っていた紙袋を「はい」と、ヒカルに手渡した。
「え?何?コレ、オレにくれるの?」
「うん。開けてみて。」
「早く」と急かされて、ヒカルは慌てて包みを開いた。
 紙袋の中には小箱が入っていて、さらにその中から、小さな髪留めが現れた。黄色い花を
形作ったイミテーションの小さな宝石が、キラキラと光りに反射した。
 それは、ヒカルがこっそり買ったあのワンピースに合いそうな可愛らしい髪飾りだった。
「えっと…ありがと…でも…」
ハッキリとしない口調でつっかえながら、礼を言った。「どうしたの」と、つぶらな瞳で
見つめられて、ヒカルは困ったような顔をした。
「……………オレ…似合わネエもん…」
それを口にして、ちょっと泣きそうになった。
「えぇ!?似合うよ、絶対!私、一生懸命選んだんだよ?」
「でも…オレ…男みたいだし…」
ヒカルはそれっきり黙り込んだ。口を開けばきっと泣いてしまう。
66名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:54 ID:yQm1SO2t

 「大丈夫だよ…」
あかりが優しく笑ってヒカルの頬を撫でた。
「今のヒカルを見て、男だなんて思う人いないよ…」
「髪が短くても、ジーパンにTシャツでも…ちゃんと女の子だよ…わかった?」
ヒカルが黙って頷くと、あかりは「よし!」とヒカルのひよこみたいな前髪をポンポンと
叩いた。
 「じゃあ、お茶しよっか?」
「あ、オレ、奢るよ…コレのお礼…」
ヒカルは髪留めを指先に大事そうに挟んで、あかりに見せた。
「ほんとお〜じゃあ…ケーキセットにしよっかな…でもチョコパフェも捨てがたいし…」悩む彼女に「両方でもいいよ」とヒカルは笑った。
「え?……………ダメダメダメ!太っちゃう!」
「とりあえず行こ!歩きながら決めるから。」
あかりは先に立って歩き始めた。その後ろをついて歩きながら、ヒカルは「サンキュ」と小さく
呟いた。
67名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:54 ID:yQm1SO2t
10
 あかりはああ言ったけど、自分では今と前とがどう違うのかわからなかった。ヒカルは
浴室の鏡に自分を映して首を傾げた。
 胸も小さいし、お尻もぺたんこだ。ヒカルは自分の胸に手を添えて、寄せてみた。寄せても
小さく盛り上がるだけの本当にささやかな胸だった。
「あーあ…もっと大きかったらなあ…」
以前はそれを気にしたこともなかった。だけど今は………
 もっと出るトコロが出ていれば、アキラも男だなんて思わなかったに違いない。
 ヒカルは小さな膨らみを揉んだりさすったりしてみた。形は悪くないのだ。小さな丘の
頂上に、これまた小さな桜色の乳首がちょこんとのっている。
 ヒカルは何となくそこに触れてみた。くすぐったいとも痛いとも感じない。だけど、触り続けて
いるうちに最初は小さな突起だったそれが、だんだん形を露わにしていく。それが、すごく
イヤらしい気がして、ヒカルは慌てて手を離した。
「ヤメヤメヤメ!」
 ヒカルは湯船に飛び込んで、頭まで湯の中に沈めた。
―――――ばか!エッチ!なにやってんだよ!
吐き出された息がブクブクと水面を泡立たせた。
68名無しさん@ピンキー:03/10/07 00:01 ID:OySldolu
ヒカ子キタ━━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━━!!!!

(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
69名無しさん@ピンキー:03/10/07 10:42 ID:Tdv6Ky8Z
ヒカ子、イイ!!!
純情路線も(;´Д`)ハァハァだよ。
70名無しさん@ピンキー:03/10/07 18:17 ID:XSeSjbDN
実はアキラ女体化に萌えてたけど、ヒカ子、すごく可愛い!!
ヒカ子タン…萌え。
アキラ、どうするんだ!?

ヒカ子・・・(;´Д`)ハァハァ・・・ah!!!!

71名無しさん@ピンキー:03/10/08 14:35 ID:yxCElZGQ
おっぱいがちっちゃいことを気にしてるヒカ子ちゃん(゚∀゚)イイ!!!!
一人エチーぽいところが萌えー!!
72名無しさん@ピンキー:03/10/09 01:40 ID:4zeHjoVJ
ヒカ子すんげー萌え(;´Д`)ハァハァ/|ァ/|ァ/|ァ/|ァノ \ ア ノ \ ア
じらさないで続きクレーщ(゚Д゚щ)
73名無しさん@ピンキー:03/10/09 02:00 ID:Q0TVWj54
ヒカルの子
74名無しさん@ピンキー:03/10/09 04:33 ID:gVTJ67AE
皆がヒカ子萌している中、
アキ子と女佐為を細々と待ってまつ…(;´Д`)ジカハツデンシカナイカ?
751:03/10/09 13:13 ID:NOmHLIoy
忘れられたかとオモタ >アキ子と女佐為 

スレほしゅで書いたヤシだからマジ先考えてないんだよ(w
漏れもヒカ子待ってたりするし マアマテ泡テンナマターリカクヨ
76名無しさん@ピンキー:03/10/09 14:16 ID:sRTL2ar6
漏れなんかが女佐為に取り付かれたらチッコ我慢しすぎてボーコー炎になっちまうよ…

>73
孕ませてえ(*´Д`)ハァハァ
77名無しさん@ピンキー:03/10/09 15:47 ID:W5EPu32v
>73
きっとサイたんの生まれ変わりだよ。生まれ変わったら女だったりしてな。
78名無しさん@ピンキー:03/10/09 20:29 ID:p1Wwujsz
>72
スマン。じらしているわけじゃないんだ。
ヒカルの話が続くと、他のキャラ萌の人が書きにくいんじゃないかと思って
様子を見ていたんだ。
79名無しさん@ピンキー:03/10/09 20:29 ID:IMZw0hNA
実は、女佐為の小説なら今書いてるが平安時代で
ライバルの奴にリョウジョークなんでうpがはばかられる…。

ヒカ子たんが終わったら、投下考えるよ。
80名無しさん@ピンキー:03/10/09 20:31 ID:IMZw0hNA
78たんとおみあーい(・∀・)人(・∀・)
81名無しさん@ピンキー:03/10/10 07:29 ID:3QxcNcXi
>79
佐為リョウジョーク?!き、気になるんですが(;´Д`)ハァハァ
82名無しさん@ピンキー:03/10/10 12:26 ID:tm2nwZrw
>79
あのチョビ髭オヤジか?せめて帝に毎晩お相手させられるくらいにしてくれー!


霊になった佐為たんは生身の時の性歴からすべて開放され清らかな体なんだ。(;´Д`)ハァハァ
83名無しさん@ピンキー:03/10/10 15:15 ID:8liVo0Cl
チョビ髭親父ににイイ様に嬲られる佐為たん・・・




あ、あかん、ちょっと萌えかもしれない(;´Д`)ハァハァ
清らかな佐為たんがウマー・・・(;´Д`)ハァハァ俺がウマーしてぇ
84小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:37 ID:qchmWdtQ
アクセス規制中なのでジサクジエンだ ( ゜Д゜)ノ ゴルァ!!  …カキコめたらよんでみて下さいネ (・∀・)
1. 和谷の部屋(和谷と小宮だけ)
小宮「あ、そうだ和谷、良子(りょうこ)と奈瀬が来るまでまだ時間あるから、いまのうちに洗濯物を実家に出して来いよ。なんか女の子はニオイに敏感っぽいし。」
和谷「ひでえな、でも、そうかも。というか、お前今日ずいぶん早く来たな。奈瀬たちが来るまで、まだ2時間ちかくあるんだろ?」
小宮「なんだか早起きしちゃってね・・・。留守番してるから、ゆっくり往復していいぞ。」
和谷「OK。留守番よろしくな。」

2. 和谷の部屋に、一人残った小宮
小宮「さてと、良子がココに来るのは今から2時間後。和谷が戻ってくるのは1時間半後、オレが奈瀬に言った集合時間は、今から30分後だ。 ・・・ふふん、悪く思うなよ、みんな。」

3. 時間どおりに奈瀬が来た。部屋にオレと二人っきりだ。
奈瀬「あれ、小宮ひとり?」
小宮「和谷は買い物に行ってるんだ、すぐもどるよ。」
奈瀬「そうなんだ。」
せまい玄関で履き物をそろえようと、かがむ奈瀬。ベルトラインの低いジーンズが、奈瀬の下着と背中を、後ろにいるオレに見せつける。いつにもまして無防備だ。

小宮(さて、どうする?)
「A:背後から奈瀬の胸を揉む。 B:いきなり口をふさぐ。 C:玄関じゃ逃げられそうだ、部屋の真ん中まで来させよう。」



YY :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????
>小宮(さて、どうする?) (・∀・) 「 C (右!)」

85小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:38 ID:qchmWdtQ
4. オレは奈瀬に、碁盤の前に座るよう言った。
奈瀬「いーま来たばっかりなのに。 そんなにあわてなくても・・・」
小宮「(さあ、部屋の真ん中の碁盤の前に奈瀬が座るぞ。) ・・・いただきます。」
ヒカル「おはよー!」
小宮「あれれ、進藤!?( げ、良子まで一緒に来た!どうしてこんな時間に?)」
良子「偶然進藤くんと会っちゃってさー、一緒に来たの〜。」

5. がっくりしたオレは、その場に寝転がって背伸びをした。つづいて進藤、「オレも。」碁盤をどけて寝転がる。
奈瀬も良子も寝転がって背伸びをする。部屋のはじから、良子・奈瀬・オレ・進藤の順。
寝転がったままヒカル「何もない部屋ってイイよなー。」
良子「クス、そうね。」良子の背伸び、「うーん」と胸を張る。けっこう胸あるなコイツ。逆さに見える窓の外には、鮮やかな青い空と白い雲。ポカポカ陽気。
寝っ転がったまま奈瀬「あーあ 今日、いーい天気だねェ・・・。」
小宮「いま外、まぶしそうだ・・・なぁ。 」

6. 部屋に帰ってきた和谷「なんだなんだ、みんなして寝てやがんの。」
静かに、そーうっと靴を脱ぐ和谷。
伊角「まるで、起こしちゃイケナイみたいだな、和谷。」
和谷「いや、進藤は疲れてんだろう・・・、しかしこいつら気が抜けると一瞬だな。」
伊角「じゃ、オレも部屋のあいてるとこで一休みするかな。」
和谷「それじゃあオレは伊角さんと進藤のあいだに、」
小宮「ふあああ、(和谷、帰ってきたか・・・伊角さんも、一緒なんだな。・・・そろそろ起きるかぁ・・・、ってオイ、なんだよ、全員(和谷も伊角さんも)寝てるじゃん。)この狭い部屋に、6人も・・・そろいもそろって、お昼寝大会か。だったら、オレも寝よ。」

86小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:39 ID:qchmWdtQ
4. オレは奈瀬に、碁盤の前に座るよう言った。
奈瀬「いーま来たばっかりなのに。 そんなにあわてなくても・・・」
小宮「(さあ、部屋の真ん中の碁盤の前に奈瀬が座るぞ。) ・・・いただきます。」
ヒカル「おはよー!」
小宮「あれれ、進藤!?( げ、良子まで一緒に来た!どうしてこんな時間に?)」
良子「偶然進藤くんと会っちゃってさー、一緒に来たの〜。」

5. がっくりしたオレは、その場に寝転がって背伸びをした。つづいて進藤、「オレも。」碁盤をどけて寝転がる。
奈瀬も良子も寝転がって背伸びをする。部屋のはじから、良子・奈瀬・オレ・進藤の順。
寝転がったままヒカル「何もない部屋ってイイよなー。」
良子「クス、そうね。」良子の背伸び、「うーん」と胸を張る。けっこう胸あるなコイツ。逆さに見える窓の外には、鮮やかな青い空と白い雲。ポカポカ陽気。
寝っ転がったまま奈瀬「あーあ 今日、いーい天気だねェ・・・。」
小宮「いま外、まぶしそうだ・・・なぁ。 」

6. 部屋に帰ってきた和谷「なんだなんだ、みんなして寝てやがんの。」
静かに、そーうっと靴を脱ぐ和谷。
伊角「まるで、起こしちゃイケナイみたいだな、和谷。」
和谷「いや、進藤は疲れてんだろう・・・、しかしこいつら気が抜けると一瞬だな。」
伊角「じゃ、オレも部屋のあいてるとこで一休みするかな。」
和谷「それじゃあオレは伊角さんと進藤のあいだに、」
小宮「ふあああ、(和谷、帰ってきたか・・・伊角さんも、一緒なんだな。・・・そろそろ起きるかぁ・・・、ってオイ、なんだよ、全員(和谷も伊角さんも)寝てるじゃん。)この狭い部屋に、6人も・・・そろいもそろって、お昼寝大会か。だったら、オレも寝よ。」

87小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:40 ID:qchmWdtQ
7. ごろりと横になったオレの目の前に、奈瀬のうなじ。奈瀬は良子の方を向いてる。
奈瀬の髪に、オレの指をからめる。良子の髪よりずっと艶やかだ。背中だって、骨が浮き出てるばっかの良子より奈瀬のほうが断然セクシーでイイ感じだ。
奈瀬のおしりをそっとなでてみる。 ・・・うーん、やはりエッチだ、エッチなおしりだ。めでるように おしりをさすっていたところ、奈瀬が急にオレのほうに寝返りをうってきた。 
ドキリとした。 まさか・・・起きているのか!?
奈瀬は目をつぶっている。起きているのだとしたら、何も言わないのはどういうわけだろ、牽制してるつもりなのか?それとも背中やおしりだけでなく、前の方も触って欲しいのかな?

小宮(どうしよう?)
「A:イビキをかいて寝たふりをする B:奈瀬の胸をやさしく触ってみよう C:さっさと奈瀬のパンツに手ェつっこめや、ゴルァ!」



XX :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????
>小宮(どうしよう?) (・∀・) キマッテンダロ! パンツパンツパンツ・・・
 
88小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:42 ID:qchmWdtQ
8. オレは奈瀬のほうへと身体をズラしていった。起きてるかどうか顔をよく見る。…ちくしょう、こんなエッチなからだのくせに、
なんてあどけない表情をしてるんだ。 こんな、腰骨のあたりに大きなスキマが出来るジーンズなんか履きやがって。 オレの手が吸い込まれるじゃないか。
だが、そのスキマが見た目ほど大きくないことは、手を入れようとして分かった。指1本がスムーズに入る程度のようだ。が、手を入れた瞬間、
奈瀬がいきなりパッチリと目を開けてオレを見た。(し、しまった!)オレの手は、まだ秘部まで達してない。人差し指がかろうじて下着の内側にはいっただけなのに・・・。
オレはあわてて、人差し指でそのスキマを広げ、指全部を深く押し込む。手のひらに茂みを感じた。
小宮「声を出したら、みんなが見るんだぜ。」冷静に言えたぞ。・・・奈瀬は騒がない。

オレは押し込んだ手はそのままで、もう一方の手でジーンズを脱がしにかかった。奈瀬は静かにしている、余裕さえあるようだ。
半分脱がしたところで、オレもようやく落ち着いてきた。そのまま、奈瀬の下着の中でゆっくりと指を動かす。いつくしむように、形を確かめ、アソコを人差し指とくすり指でこするように挟む。中指の腹側を押し込みながら、上下にリズミカル運動・・・。
奈瀬が、まじまじとオレを見つめる「・・・ねえ小宮、本気なの?」 奈瀬は、いじられてるのもかまわず、オレに覆い被さるように上から顔を近づけてきた。奈瀬の髪がオレの髪と両耳に触れる。唇が近い。が、それ以上は接近してこない。目がオレを観察している。
奈瀬「小宮、私ね・・・こわい女だよ。」

9. こわい女・・・うん、オレもなんだかそんな気がしてきました。それでもオレは笑みをうかべる。そして、アソコだけでなく胸も同時にせめる! 胸を何度も何度も大きくさすり、いきなり先端をつまんでみた。一瞬、目を閉じる奈瀬
「ん・・・」
・・・ふう、ようやく濡れてきましたよ。 さあ、勝負はこれからと思った、・・・そのときだった。

良子「う、うーん、なあに、どうしたの・・・」
89小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:47 ID:qchmWdtQ
10. ヤバイ、良子が目を覚ます! 奈瀬の反応は素早かった。
とっさに良子の首にとびつき、こっちをみさせないように良子の顔の向きを固定した。
なるほど、オレがこの間に、奈瀬にきちんと履かせれば万事OKだ! 
おっといけない、その前に奈瀬の愛液をふき取ってやらなきゃな。オレは、自分のバンダナで奈瀬のアソコをいそいで拭いてやろうとした。
「あっ!?」 いきなり奈瀬が声をあげた。 (えっ?、感じたのか。バンダナで?こんなときに?)
良子にしがみついた奈瀬の腕にチカラが入ったのがわかる。 困ったぞ。良子から見られないようにと、低い体勢での作業は、ただでさえ苦労するのに。
・・・奈瀬の下半身が、オレの手を ぐいぐい強く畳に押しつけてきて、うまく拭けない。
奈瀬「ぁっあ、あっ、はあっ」
奈瀬が口で呼吸し始めた。でも、その手は良子の鼻をつまんで離さない。息苦しくなった良子が、とうとう大きく口を開いた。
そこを、奈瀬は逃さなかった。良子の口は、奈瀬の口でふさがれた。奈瀬のマウス・トゥ・マウスが見事にきまった。
そうか、うまいぞ。 これで二人のあえぎ声は、お互いの肺の中におさまるって訳だ。 このうちにふき取ってしまえ! 
丁寧にワレメの線にそってしっかりと拭く。 あれ? なんだかスゥーと線が開いてきて、みるみる愛液があふれてくるぞ。
「むー!」「うー」「はーはー、はーぁ」
愛液がとまらん。もうダメかも、オレのバンダナじゃ拭ききれないよ。(ごめん、和谷っ。 畳汚しちまった。)
90小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:48 ID:qchmWdtQ
(しかたない、)オレは、奈瀬の脚を押し広げ、アタマをつっこんで、愛液を思い切りすすった。
奈瀬「 ん、 くうっ!? うーーーーーっ!!」
あばれる奈瀬の下半身を両腕で押さえつけながら、オレはすすり続けた。ノドを何度もならす。
「お、お!!んんっ!はーぁぁ、 あーーーっ」
奈瀬と良子のマウス・トゥ・マウスも続いている。息詰まる勝負になってきた。二人の肺の中を、同じ空気が「いったりきたり」している。
良子の方が、鼻をつままれているぶん不利か。
「むーー! ふう、ふー、」2人の呼吸音が、咳がまじったように、荒くなってきた。
そのうち良子は、静かになった。 どうやら失神したようだ。見ると、両目がバッテンになっている。奈瀬の愛液あふれも、ようやく一呼吸ついた。 もう奈瀬は、ぐったりだ。

小宮(さて、どうする?)
「A:勝った奈瀬に服を着せ、みんなを起こす。 B:このままここで奈瀬とキメちゃお。 C:外に出る。」




XX :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????
>小宮(さて、どうする?) (・∀・) 「外に出して!」・・・キマッテンダロ!

91小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:48 ID:qchmWdtQ
11. オレたちは外に出た。歓楽街へ向かっている。 しばらく歩いているとホテルの看板がみえてきた。だがそこで、ふと奈瀬が立ち止まった。
奈瀬「・・・やっぱり、よくないよ。」
小宮「え?」
奈瀬「小宮、 ・・・良子のことは、どうするの? 良子と仲イイんでしょ・・・」
小宮「(良子?なんで良子? たしかに一番古い友達だけど・・・)」

小宮(さて、なんて答えようか?)
「A:良子は好きだけど、オレにとってはただの幼なじみさ。ずっとキミが好きだったんだ
 B:良子は、ただの幼なじみさ。オレが本当に大事なのは・・・ 
 C:何もいわずに抱きしめる」
92小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:49 ID:qchmWdtQ
12−C:何もいわずに抱きしめる

オレは、何もいわず奈瀬を抱きしめた。 腕にチカラを込めると、奈瀬の吐息が耳にかかる。そして・・・
奈瀬「もう やめて」
小宮「…どうして?」
奈瀬「やっぱり私、良子を裏切っちゃいけないと思う。 ・・・さよなら。」走り去ってく奈瀬。
小宮「オイ待てよ、オーイ。」
      *
      *
 (和谷の部屋)
和谷「ったく・・・。あいつら、誰が掃除すると思ってんだよ。」
伊角「・・・でも進藤は、ホントに眠ってるみたいだな。」
和谷「このまま寝かしておいてやろうぜ、伊角さん。」
伊角「え?」
和谷「オレたちも一緒に外に出よ。」

     GAME OVER





XX :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????
ふざけるな! ふざけるな! ふざけるな! 
オンナ2人も出てきて濡れ場なしかよ。 ヒカル寝っぱなし放置かよ!
乗り換える! こんなレスばかり続くようなら、オレたちみんな乗り換える!!

93小宮英二と飯島良子(りょうこ):03/10/11 06:52 ID:qchmWdtQ
12−A:良子は好きだけど、オレにとってはただの幼なじみさ。ずっとキミが好きだったんだ

小宮「良子は好きだけど・・・」(ドン!後ろから誰かが、オレに体当たりをくらわせた。)
良子「うれしい!」
小宮「良子!! なんだオマエ、オレの後ろに居たのかよ! コラ、首を絞めつけるな!」
(またロングヘアーがバサバサだ、コイツの髪。だからお前は、貞子とか呼ばれるんだよ。髪くらいまとめろ! 
あ、でも、まとめたら、ハイジのロッテンマイヤさんになるのか・・・しょうがないなー。)
良子は、涙ぐんでいる。
奈瀬「よかったね良子、よかったね。」奈瀬の目にも、微かだが涙がにじんでいる。
小宮「(あーあ、女の子を2人も泣かせてさ、)オレもなんだか涙が出てきたよ。」
オレは、ちょっとだけむせび泣いた。・・・(終)


     パスワード : カトリーヌ



YY :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????
うんうん、やっぱり女の子は泣かせなきゃ。( ・∀・)⊃〃∩  モエェー モエェー モエヘェー


YY :名無しさん@ピンキー :03/10/dd ID:????(以下おまけです。)

12−B:小宮「良子は、ただの幼なじみさ。オレが本当に大事なのは奈瀬だよ。 奈瀬、オマエなんだ!」
オレは奈瀬を離すまいと、抱き寄せてキスをした。
奈瀬「あ・・・。」 急に奈瀬が、か細く感じた。・・・そうか、そういえば、これがオレと奈瀬との初キスなんだよな。
赤くなった奈瀬「こ、小宮・・・くん? あの・・・私を大事に思ってくれてるなら、今度、・・・今度は2人だけで会おうよ。」 
 → マターリと「フク子のお給仕」へ。
                    セーブしますか? 
94名無しさん@ピンキー:03/10/11 07:00 ID:qchmWdtQ
すみません、85と86連続でした。
95名無しさん@ピンキー:03/10/11 12:03 ID:nwt71yUz
微妙や…。イイジマ子。おおむね小宮奈瀬やし。

ヒカ子か女佐為早くうpしてくれ…(;´Д`)ハァハァ
96名無しさん@ピンキー:03/10/11 12:39 ID:qUpsSHN4
>84-93
グッジョブ
フローチャート式アタラシイ(・∀・)!

>95
待ってるばっかじゃなくて書いてみれば?
97ヒカ子独白:03/10/11 13:07 ID:nwt71yUz
よう、オレは進藤ヒカル。花も恥らう女流棋士だ。よろしくな!
……え、何だよ塔矢。ふざけるな、キミは格好も話し方も全然女性じゃないだろう、だと!?
ひでえ、そりゃあんまり女らしくないけどオレだってちょっとはムネあるんだぜ…(ぷにぷに)。確かめて、みるか?
(ヒカル、アキラの手を自分の胸に押し当てる。)

………塔矢、なに固まってるんだ?
ま、いいか、ほっとこう。そんなわけでみんな、これからも「ヒカ碁」女体化妄想スレをよろしくーv

………何だよ?塔矢。怖い顔して…。え?もっと決定的な確認を取るまでボクは信じない、だと!?
ははは、まさかオレをひんむく気じゃ……(じりじり)

わ――っ!!!よせっ!やめろっ!ダメ!そこだけは……

ああっ……そんな……

(暗転)

98ヒカ子独白:03/10/11 13:13 ID:nwt71yUz
書いてみますた。ちょっと好みが違うからと言ってタタクのは確かに大人気ないですな、スマソ。
99名無しさん@ピンキー:03/10/11 16:37 ID:9JR7saz8
>98 タタカレたんですか?私。来月あたり筒井先輩子で再チャレンジするから大目に見てよ。

いきおいで書こうとした「呪いのアキラ人形」もなんかスレ違いっぽく思えてきたし、
ヤバイなオレ。どうしよう。
100名無しさん@ピンキー:03/10/11 16:55 ID:hWRmBevF
>>99ジマ子の職人さん?
誰が誰をタタイタのか知らんが
「呪いの…」ってアキラ子か? 女体化エロならどんと鯉
もれ読みまつよ(;´Д`)ハァハァ
101ジマ子パパより:03/10/11 17:15 ID:9JR7saz8
>100 あ、99ですけど、さんくす。
するどすぎ。確かにアキラとアキラ子のつもりでした。何でわかるんだろう。
パターンなのかな?書き直して筒井子の次ぐらいに。再来月かな。
102名無しさん@ピンキー:03/10/11 22:58 ID:zTLMB8Lz
>>84
新しい切り口だ!!乙です。
ゲームキャラの相手が奈瀬だったのが残念だけど、お話そのものは面白かっ
た。斬新ですね。
女体化は、書き手が本気で女体キャラ萌えしている場合を除いて、書き手とし
ては遊びや実験、自分が書きたいテーマを前面に押し出すいい手法だと思いま
す。一種思考実験的側面があるわけですから。

ぜひ次回は絡む相手が女体化した人物ってことで、リベンジして下さい。
103名無しさん@ピンキー:03/10/12 11:21 ID:1UZrdXSO
>101
アキラとアキラ子…?
104ヒカル:03/10/12 14:04 ID:S1WKMyPO
>>67つづき
11
 あんまり長い間湯に浸かっていたため、ヒカルはすっかりのぼせてしまった。フラフラの
頭で自分の部屋に帰ろうと階段を昇りかけていると、「ちょっと、来なさい」と、母に呼ばれた。
「えー」と、むくれたが、母親に睨まれてヒカルは渋々居間のソファーに腰を下ろした。

 「なあに?オレもう寝たいんだけど…」
不機嫌な声で母に問いかけた。「用なら早くすませてよね」と続けた。だが、それを全部言う前に、
「この前買った服はどうしたの?」
と、 切り返されて、「うっ」と言葉に詰まってしまった。
 「…………買ってない…」
ヒカルは俯いてぼそりと呟いた。
「それじゃあ、お金を返しなさい。」
母の追求は厳しい。ヒカルはさらに言葉に詰まる。
 服は本当は買ってある。だけど、新しいパーカーとジーパンを買うと言って出ていったのに、
膝上五センチのミニのワンピースを買ってしまっただなんて、恥ずかしくてとても言えない。
本当のことを言うくらいなら、舌噛んで死ぬ!
 「ない…使っちゃった…ゲーセンで全部…」
ヒカルは咄嗟にウソをついてしまった。
「使ったってあなた…三万円もあったのよ?全部、ゲームに使ったの?」
コクリと頷くヒカルに母は「はあ〜」と大きな溜息を吐いた。
105名無しさん@ピンキー:03/10/12 14:05 ID:S1WKMyPO
12 
 母は額に手を当てて一つ首を振ると、ヒカルにあらためて向き直った。
「ヒカル…確かにあなたはもう仕事を持っていて、ちゃんと自分でお金を稼いでいるわ…」
ヒカルは俯いて神妙にしていた。
「あなたはお金を自由に使う権利を持っているのかもしれない…」
「でもね…あなたはまだ中学生よ。だから、お金の管理はお母さんがしているの…」
「わかる?」と噛んで含めるように言い聞かせる。
 ヒカルが小さく頷くと、母は先を続けた。
「ヒカルには月々のお小遣いと、他に必要な物があれば別にお金を渡しているでしょう?」
「ごめんなさい…」 
ヒカルはシュンとしてしまった。ごめんなさい。全部ウソです。服はちゃんと買いました。
ゲーセンで無駄遣いもしてません。ヒカルは、お母さんに二つもウソをつきました。
「ごめんなさい…」
と、ヒカルはもう一度謝った。そして、向こう三ヶ月分のお小遣いはいらないと告げて、
ションボリと部屋へ戻っていった。
 見えないところで、母が吐いた深い溜息はヒカルには聞こえなかった。
106名無しさん@ピンキー:03/10/12 14:07 ID:S1WKMyPO
13
 翌日、ヒカルが学校へ行っている間に、母の美津子は掃除機を片手に娘の部屋へと入って
いった。彼女は娘の様子がおかしいことにちゃんと気付いていた。ヒカルの部屋はきちんと
片づけられていて、美津子がわざわざ掃除をする必要はないのだが、掃除をするという名目の元、
娘の部屋の中を物色するのだ。

 「大抵、ベッドの下にあるのよね…」
ヒカルは何か秘密があるときは必ずベッドの下に隠すくせがある。赤点のテスト。こっそり
買ったゲーム。セミの抜け殻の詰まった菓子箱を見つけたときは、卒倒しそうになった。
今度もそう言う他愛のないものであればいい。それだったら、まだ対処のしようもあるのだ。
 美津子は、腕を伸ばして、ベッドの下を探った。その指先に、何かあたった。自分の予想が
図にあたって、彼女は口元にニヤリと笑みを浮かべた。そのまま、その何かを引き寄せる。

 出てきたのは、ブティックの紙袋。
「あら…ちゃんと買ってあるじゃない…どうしてウソなんかついたのかしら…?」
独り言を言いながら、中を広げて、美津子はもう一度「あら!」と声をあげた。
 そこから出てきたのは黄色い花柄のワンピース。そして、一緒に入っていた領収書の金額は、
二万九千九二五円也。
 美津子は無言でワンピースを包み直し、元通りベッドの下へと戻した。


 その日の夕飯は、何故かヒカルの好物ばかりが並べられていた。
「お母さんどうしたの?なんかのお祝い?誕生日じゃないよね?」
ヒカルは不思議そうに訊ねた。母はそれには答えてくれず、ただ、「もう無駄遣いをしてはダメよ」と、
差し止められたはずのお小遣いをくれた。
 ゲームセンターで散財した――ホントはしていないが――娘に対して甘すぎるのではないかと
ヒカルは思ったが、余計なことは言わずありがたくちょうだいすることにした。
107名無しさん@ピンキー:03/10/12 17:39 ID:wlc8jerk
ママン…(;´Д`)ハァハァ
108名無しさん@ピンキー:03/10/12 20:37 ID:6BfxUM0/
ヒカ子(・∀・)イイ!!
109名無しさん@ピンキー:03/10/12 23:38 ID:MVoxpvnM
ヒカ子(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
110名無しさん@ピンキー:03/10/13 02:16 ID:GpYXEmfk
ヲトメちっく少女漫画(絶滅種)のようなヒカ子タン(;´Д`)ハァハァ
111名無しさん@ピンキー:03/10/13 06:21 ID:MBXXENvk
なんかいつのまにかヒカ子たんという新しい最強ヒロインが誕生した予感
112名無しさん@ピンキー:03/10/13 10:26 ID:VqnMzN2i
やっべえ…ヒカ子


はまった(´Д`;)カワイイ
113名無しさん@ピンキー:03/10/13 11:48 ID:7hj2oxbB
ヒカ子に中田氏きぼんぬ
114名無しさん@ピンキー:03/10/13 12:39 ID://p5bTkv
>掃除をするという名目の元、
>娘の部屋の中を物色するのだ。

いるいる、こういう母親。

>セミの抜け殻の詰まった菓子箱を見つけたときは、卒倒しそうになった。

子供のころはこういうことする女の子もいるいる。

115名無しさん@ピンキー:03/10/13 13:13 ID://p5bTkv
ヒカ子たんがあんまり可愛いから心配で過保護なママン(・∀・)イイ!!
116名無しさん@ピンキー:03/10/13 17:17 ID:r/sYAB/t
>ヒカ子に中田氏
うをっ!!かなりキタこのフレーズ。
117名無しさん@ピンキー:03/10/13 23:28 ID:AVAQOVCk
ヒカ子たんもママンも( ; ´ Д ` ) / \ ア / \ ア  

ヒカ子たん可愛すぎる!!!
118藤原佐為:03/10/14 14:41 ID:JmO1iqUC
>ヒカ子に中田氏
113さん粋の良い精を放ってくださいね。私が予約している体になるんですから!
119名無しさん@ピンキー:03/10/14 23:52 ID:ldrQy+DU
筒井先輩や三谷なんかも女体化したら可愛かろうなぁ。
1201/5:03/10/15 03:28 ID:UZV2hp9+
「社まだ来てねぇのかな?八時半にこのホームって約束だけだけど」
 ヒカルがきょろきょろと辺りを見まわす。
 ちょうどそのときヒカルの後ろ側から女性の声がした。
「進藤」
 社が荷物を手にしてヒカルの方にやって来た。
 以前出会った北斗杯選考会のときのようなボーイッシュでラフな格好だったが、ショートカットとスラリと伸びた身長とあいまってよく似合っていた。
「社」
 ヒカルが少し目線を上げて社の名前を呼んだ。
「1ヶ月ぶりやね」
 社がにっこりと笑う。
 社の言葉にヒカルが嬉しそうな顔をして答えた。
「ああ、また打てるな。おっとこれに乗るぞ」 
 ホームに発車のベルが鳴り響き二人は慌てて電車にのりこんだ。
「塔矢の家はこっから遠いん?」
 窓からじっと外を見つめたままで社がたずねる。
「近いよ。って俺も初めて行くんだけどさ」
「……塔矢アキラとも打てるんやね……。ん?なんや食べもんの匂いがする」
 しゃべりながら社が鼻をひくつかせた。
「ああこれ。お母さんに持たされたんだ。みんなで食べなさいってお弁当」
 ヒカルが手に持った紙袋を示しながら答える。
 心配だから様子見に来ようとしたんだぜ、とヒカルが苦笑いしながら言葉を続けた。
「……」
「なんだよ?」
 社が黙ったまま弁当の入った紙袋を見つめているのをいぶかしんでヒカルがたずねた。
「弁当作って応援か。ウチの親とは大違いや思てな」
 社の表情がかげりをおび、寂しそうになる。
1212/5:03/10/15 03:28 ID:UZV2hp9+
「大違い?」
「うん。高校卒業するいう約束でなんとかプロにさせてもろたけど、今でも碁打ちなんかて言いよる。明日、明後日学校休むんもだいぶうるさく言われたわ」
「めんどくさそうだな。家は出ないのか?俺の友達で一人暮し始めた奴いるぜ」
 ヒカルの言葉に社が急に怒ったように大声になる。
「家を出たらアカン!ウチが活躍してもなにも伝わらへん!月刊囲碁関西なんて家族の誰が読むねん!」
 社の熱い言葉を聞き流して車内放送に気付いたヒカルが電車を降りようと促す。
 しかし、社は動かずにじっとヒカルの目を見て心の内を語り続けた。
「ウチが家に残ってウチの記事が載った以後関西を居間に広げて置いといたるねん。まずはそこからや。ほんでいつかはトップ棋士になってうちのことを認めさせたる」
 電車のドアが開き人波に流される様にして二人は電車を下りた。
 社の言葉はヒカルに軽い尊敬の念を抱かせるに十分だった。

「夜だから道を間違えたんだろう。もっと早い時間に来れば良かったのに」
 塔矢が部屋の前に立って呟いた。
「悪いなぁ。授業終わってから来たんや」
 部屋に荷物を降ろしながら社が答える。
「ああ、そう言えば高校行ってるそうだね」
「親が碁打ちやとええな。進学しろとも言われへんし、棋士なんかよりOLになれて言われることもないわな」
「社の親はプロになるのに反対だったんだ」
 ヒカルが口を挟んで補足した。
「北斗杯はありがたい棋闘や。日本代表とか国際大会とかは碁を知らんでもなんやすごいと思うやろ?北斗杯のパンフを居間においてきたったわ。あれ見たら家族も少しはウチを見直すんやないかな。……あとは勝つだけや」
 社がその瞳を輝かせて決意を口にした。
1223/5:03/10/15 03:29 ID:UZV2hp9+
「あとは勝つだけか……」
 塔矢が考え込む様に社の言葉を繰り返した。
 そして、きつい言葉を投げ返す。
「言葉だけは頼もしいな。北斗杯のレベルをわかっているのか?まさか勝ちたいと願えば勝てるなどと幼稚なことを思ってるんじゃないだろうね」
「塔矢!」
 あまりといえばあまりな言葉を言うだけ言って部屋を出ていこうとする塔矢に光が噛みついた。
 さらに社に向き直るとそちらにも続けて噛みつく。
「言い返せよ社!黙ってんのかよあんな言い方されて!悔しくないのか……」
「悔しいけど……ウチの力はまだ言い返せるほどのものやない」
 社が悔しそうに顔をしかめて搾り出すように呟いた。

 三人で入れ替わり立ち代り碁を打ち始めてだいぶ経った頃、社が唸り出した。
「アカン!暑ぅて考えられへん!」
「そうかい?別にそんなに暑いとも思わないが」
「別に暑くねぇよな。塔矢?不利だからって負け惜しみ言うなよ」
「だったらクーラーでもつけよう」
 ヒカルと社が碁を打っているのを見ていた塔矢がエアコンのコントローラーを取ろうと立ち上がった。
 それを社が言葉で制した。
「二人が暑ないんやったらかまへん。ウチが脱いだらすむことや」
 言うとシャツを脱ぎだした。
 慌てるヒカルと塔矢を尻目に社は上半身がブラジャーだけという格好になってしまった。
「これで涼しなったから打ちやすなったわ」
 社は呆然と見つめる二人をそのままにひとり碁盤に集中しだした。
 そのまま何局か打ったのだが、社以外があまりに集中力を欠くということで抗議をして、クーラーをつけるからシャツを着てもらうということになった。
 その際、社は別に水着やと思たらええやんか。と少々抵抗したが。
1234/5:03/10/15 03:31 ID:UZV2hp9+
 倉田が帰った日の夜。
 倉田の言い付けを守って、それでも深夜になってしまったが、三人はそれぞれの寝室に別れて布団に入った。
 ヒカルは布団に入ったものの高永夏のことが頭に浮かんでなかなか寝つけなかった。
「進藤、起きてるか?」
 ふすまがわずかに開いて外の光と共に声が聞こえてきた。
「だれだ?社?」
 ヒカルが体を起こして答えるとふすまを開けながら社が入ってきた。
 電気をつけて社を見ると、なんとも可愛らしい白と黒のチェック模様のパジャマを着ている。
 昼間のあまり女っ気を感じさせない服装と違う、年頃の女の子といったパジャマ姿にしばらくの間、見とれてしまったヒカルだったが所在なげに立っている社に気付くと慌てて布団を跳ね除けた。
「と、とりあえず、座れよ。こんな時間になんのようだ?」
「ちょっと話したいことがあんねん」
「話したいこと?」
 社の言葉に眉を寄せてヒカルがたずねる。
「話したいことっちゅうか……聞きたいことやな」
「碁の話なら明日でいいじゃねぇか。俺もう眠いんだよ。今すぐがいいんなら塔矢のとこに行けよ。あいつ、碁のことならいつでもいいみたいだからさ」
 社が新しい手を考えついたのだろうと見当をつけたヒカルは、大きな口を開けてあくびをすると布団にもぐりこもうとした。
 それを見た社が慌ててヒカルに飛びついて引き止める。
「違うんや。碁の話しやない。いや、関係ないこともないんやけど。とりあえずウチの話し聞いてぇな」
1245/5:03/10/15 03:32 ID:UZV2hp9+
「わ、わかったから。離れろよ」
 ヒカルがそう言うのも無理はなかった。
 ヒカルを引き止めるのに必死だった社は思わずヒカルに抱きついてしまっていたからだ。
 なぜかヒカルを見つめる社の瞳は少し潤んでいてやけに色っぽい。
 そのうえ、社の柔らかい胸がヒカルの肘に思いっきり触れていた。
 肘から伝わってくる感触があまりに心地よかったため、一瞬、ヒカルの思考は飛んでしまう。
 なんだこれ?すげ柔らかいな。
 社は寝るときはブラ着けない派なんだ。
 俺、パジャマごしに社の胸触っちゃってるよ。
 違う、そうじゃなくて、でも気持ちいいな。
 取り止めのない思考がヒカルの頭を巡る。
 とろけそうになっているヒカルに気付くと、社はあたふたとヒカルから離れ、畳の上に座りなおした。
 もうしばらくそのままだったならヒカルは迷わず社を押し倒していただろう。
「……で、結局なんのようだよ」
 ひじに残った胸の感触に気を取られながらヒカルが口を開く。
 少しの間、ヒカルを見つめたまま黙っていた社だったが、おずおずと話し出した。
「あのな、進藤は今度の北斗杯出場に不安はないんかな?と思て……」
 ヒカルは拍子抜けをした。
「いまさらなに言ってんだよ。不安が無いわけじゃないけどさ、そんなこと言ってもしょうがねぇじゃん。最善の一手を打つだけだ」
 ヒカルの力強い言葉に社は微笑んだ。
「ええなぁ。そんな風に考えられて。ウチなんやもう、いっぱいいっぱいなってしもて。もし負けたら、親になに言われるかわからんから、絶対勝たなあかん。そればっかりになってしもて。もうどうしてええかわからへんねん」
 弱々しく微笑む社の肩をグッと掴むとヒカルが社を励ました。
「なに言ってんだよ。俺に初手五の五打ったときのこと思い出せよ」
「せやけど……」
「せやけどじゃない!今からそんなこと言っててどうすんだ。それじゃ勝てるものも勝てなくなっちまうぜ」
 ヒカルは社の顔を覗きこむと、社の目をじっとみつめた。
125名無しさん@ピンキー:03/10/15 03:34 ID:UZV2hp9+
すいません間違えて上げてしまいました

次回にはエロシーン突入する予定なので
今回はエロ無し勘弁してください
126名無しさん@ピンキー:03/10/15 03:47 ID:B3AQz7m8
キタキタキター(;゚∀゚)=3
続き楽しみにしてますハァハァ
127名無しさん@ピンキー:03/10/15 05:33 ID:N2FNLsSO
キヨハル子キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
128名無しさん@ピンキー:03/10/15 06:40 ID:wBuFg8HI
紅葉が、湖面にはらはらと散る。

曼珠沙華の咲き乱れる湖のほとり。

満の月の光が、柔らかく闇夜を照らしていた。

そんな静寂な空間に、一際目立つ白い装束―――
俗にいう『死装束』と呼ばれる衣装を纏っていたが、月の光に照らされる血の気の無い白い顔と漆黒の髪は、まるで、なよ竹の美姫を連想させる程の美しい女だった。


湖のほとりまで来た佐為は、履物を脱ぎ、乱れた髪の毛を丁寧に櫛で梳くと一房を短刀で切り落とす。
髪の毛を懐紙で包み、そのまま履物の横に添える。
更に、懐に持っていた扇と、笛を置くが、ふと考え、手に握っていた白と黒の碁石と一緒に懐紙に丁寧に包みこんだ。
(せめて―――せめて、これを持っていく事を、お許し下さい、大君)
彼の人に賜った、扇と笛。そして碁石。
包んだ懐紙をいとおしげに胸に抱き、そのまま、湖の中にゆっくりと歩みを進めていく。
躊躇も、戸惑いも無い―――あえて言うなら、何も無い、虚ろな歩み。
腰まで水に浸かり、男に無理矢理蹂躪された個所が痛みを訴えても、歩みを止める事はなかった。
(私が死んだら、大君は――――…少しでも悲しんで下さるだろうか?)
こんなに穢れた―――意地汚い男に身体を蹂躪された女を、帝は今でも好いてくれるだろうか。
ぽたっと、水面に涙が落ち、水に浮んだ月に波紋が広がる。

何故、このような事になってしまったのだ。

大好きな碁を打つ事さえ禁じられ、大事な者達から引き離され、都を追放され―――
尤も忌み嫌う男に、純潔を散らされなくてはいけなかったのか。

ただ、碁が打ちたかった。
好きな人の側で、碁が打てれば、それで良かったのだ。
そこには、男も、女も関係無い、純粋に勝負だけの世界。
男や女と言った性は佐為にとっては邪魔でしかなかった。
だから、男の姿にまでなって、女である事を隠していたのだ。
129名無しさん@ピンキー:03/10/15 06:43 ID:wBuFg8HI
どうも、>79です。佐為女、その1です。
今回はエロ無しですが、次はエロありで。
でも、純愛作品の中に混ざって一人だけリョウジョーク物なんで
ちょっと震えています。
ごめんよ、佐為たん…帝にウマーさせた方が良かったのか…。
130名無しさん@ピンキー:03/10/15 07:56 ID:LREadPJT
社たん、とうとうキタァァ(゚∀゚)ァァ( ゚∀)ァァ(  ゚)ァァ(  )ァァ(`* )ハァ(Д`*)ハァ(*´Д`*)ハァハァ
ありがとう…ありがとう…
これでご飯何杯でも…

どこかの職人さんですかね?文章(゚д゚)ウマー
原作上手く絡めてるし。
続き期待してまっせ!!

一転、佐為たんの職人さんはえらく綺麗な描写だね。
小畑絵の美しさが文面から立ち上るようだ。
こちらも期待。
131名無しさん@ピンキー:03/10/15 14:17 ID:wMRpb6IL
ヤシ子キタキター!
密かに心待ちにしておりますた!
関西弁と孝行娘の合わせ技は何故こうも萌えるのか(;´Д`)ハァハァ

女佐為はリョウジョーク直後でつか?
男装の麗人(・∀・)イイ!!!美しい世界だー!
132名無しさん@ピンキー:03/10/15 18:31 ID:4wrOokHG
アキラは、ヒカルの桃色とした乳首を甘噛みしたかと思えば、成長途上の乳房に顔を埋める。
愛撫の対象が下へ下へと行くのは、性に対して貪欲な思春期であれば当たり前のことだった。
初めて直視するヒカルの性器…………
「……見せて……進藤……」
ヒカルは恥じ入りながらも両脚を肩幅に開き、両手でパックリと大陰唇を広げる。
以外に薄い陰毛は水滴が次々と滴り落ちていく。
生え際にフードをかぶったピンクの肉芽がこちらを伺っている。
妖しく蠢く肉壁がアキラのそれを吸い込もうと誘惑している。
そしてその第二の口は物欲しそうにサラサラとした涎を垂らし続けている。
133名無しさん@ピンキー:03/10/15 19:04 ID:SbxPNjFl
社子&佐為女━━━ヽ(゚∀゚)ノ━( ゚∀)ノ━(  ゚)ノ━ヽ(  )ノ━ヽ(`  )━ヽ(Д` )ノ━ヽ(;´Д`)ノキタッ!!!
どっちもウマーウマーウマー!!

佐為たん、えらい描写が綺麗で驚き。清純な佐為たんの雰囲気が滲み出てて萌え。
これがどうエロになってゆくのか楽しみだ。
134名無しさん@ピンキー:03/10/15 20:44 ID:5x6ROGmD
ヤシ子とか佐為女とか
もっと良い呼び方がないものかなあ…だけど、うまい呼び方が思いつかないな。
ヒカ子は結構可愛いと思うんだが…

ところでヤシ子はなんて名前?清子とか春子とかになるのか?
清美とか可愛いよな。
135名無しさん@ピンキー:03/10/15 21:35 ID:V0K4SpE5
>>132 続き(;´Д`)ハァハァ…続きを(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ…ヒカ子(;´Д`)ハァハァ
136名無しさん@ピンキー:03/10/15 23:53 ID:WmO3lN+f
清美って呼び方イイ!!
清楚な感じで気に入った!
137名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:14 ID:7EJCHMOL
香具師子
138名無しさん@ピンキー:03/10/16 01:20 ID:IkbG4Xyy
やっぱ社たんだよ。このスレでの初登場の頃からそう呼ばれてきたじゃないか。
139名無しさん@ピンキー:03/10/16 09:10 ID:OTXnWzJd
>>132
ぬぐおううううおおおううう(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
ハゲシクモエますた GJ!
1401/6:03/10/17 17:06 ID:kc18i7IK
 真剣な表情のヒカルを見ているうちに社は自分の中の不安が徐々に静まっていくのに気づいた。
「……そやな」
 社がポツリと呟いた。
「社?」
 いつのまにか社はぽろぽろと涙をこぼしていた。
「泣くなよ。お前が不安なのはわかったから」
 ヒカルに言われて初めて社は自分が泣いていることに気づいた。
 そして、手で涙をぬぐう。
「え?ウチ泣いるやんか。えらい恥ずかしいなぁ。違う、そやないねん。なんか安心してしもて。進藤がえらい優しいから」
「お、俺は優しくなんかねぇよ」
 社の言葉にすねたようにぷいと横を向いてヒカルがかすかに苦い顔をする。
 ヒカルの脳裏に佐為のことが浮かんで消えた。
 ヒカルの表情に気づいたのか気づかなかったのか、社が濡れた頬のまま言葉を続ける。
「なんや今日はあかんなぁ。さっきも不安になって一人で泣いてしもてな。そんで進藤のとこに来たんや」
「そうだったのか。でもなんで塔矢じゃなくて俺のところに来たんだよ」
 しばらく考えてから社が言う。
「なんや、塔矢やったら馬鹿にされそうな気ぃしてな」
 内心、進藤が好きやから、などという答えを期待していたヒカルだったがあっさりとした社の言葉に拍子抜けした。
1412/6:03/10/17 17:06 ID:kc18i7IK
「それだけやないんやで。ウチ進藤のこと尊敬してんねんで」
 がっかりしたヒカルの表情に気づいたのか慌てて社が付け足す。
「尊敬?」
「そや。師匠もおらんし、ウチよりも三年も遅う碁を始めたのに、こんなに強いんはすごいと思てな」
「お前だってすげえよ。親に反対されてんのに逆に見とめさせようとしてさ」
 照れ隠しにヒカルが言うと社が真剣な表情で頷いた。
「その為にもウチは北斗杯で絶対勝たなあかんねや」
「お、おい。もう泣くなよ」
 社の発言に先ほどの泣き顔を思い出したのか、あせってヒカルが気を使った。
「大丈夫や。おかげさんでもう元気になったさかいな。それに……」
 社がいったん言葉を切ってヒカルをじっと見詰めた。
「進藤の顔も見たしな」
 社に潤んだ瞳でにっこりと微笑みかけられてヒカルは頭がどうにかなってしまいそうだった。
 混乱したヒカルの胸に社が頭を埋めてくる。
「社?いきなりどうしたんだよ?」
 ヒカルに抱きついた社の体が小さく震えている。
「ウチな。大丈夫やって言うたけど……ホンマはやっぱり不安やねん」
 ぎゅっとヒカルを抱きしめた社の手に力が入った。
 黙ったままヒカルは社の声に耳を傾けている。
「せやから……せやから、ちょっとだけでええからウチのこと抱きしめてくれへんかな」
 だんだんと小さくなっていく社の声に応えるようにヒカルは社の背に手を回した。
 そのまましばらくの間じっとしていたが、やがて社が顔をあげた。
 ヒカルの手に震えが伝わらなくなり、かわりに社の温もりが伝わってくるようになっていた。
1423/6:03/10/17 17:08 ID:kc18i7IK
「ありがと」
 社がはにかんだような笑顔でヒカルに礼を言う。
「なんかさ、普段も碁も強気の社がこんなに女の子らしくってびっくりしたぜ」
 自分を見上げる顔を面白そうに見てヒカルが言った。
「なんやて!ウチのどこが女らしないねん!」
 ヒカルの言葉に怒って社が気色ばむ。
「だって俺より背は高いし、服装だって男みたいだし。びっくりするような手を打ってくるから」
「失礼なやっちゃな。こんなにかわいい女つかまえて」
 社が冗談めかして胸を張った。
 胸をそらした拍子にパジャマの下の胸の形が露わになる。
 思わずヒカルの目は釘付けになってしまった。
 社の胸、綺麗な形してるな。
 生で見たらすげぇんだろうな。
 そんなことを思ったとき、ヒカルは社の二つのふくらみに布ごしでツンと突起があることに気づいた。
「……乳首?」
 ぼおっと見ていたため、ついうっかりヒカルは頭で考えるだけでなく口にしてしまった。
「あっ!」
 ヒカルの視線に気づいて社は慌てて両手で胸を隠す。
「なに見てんねん!」
「お前が勝手に見せたんじゃないか」
 ヒカルの言葉に一瞬ひるんだ社だったがさらに口を開いた。
「そやかて!その……乳首とか言うなっ!」
 途中言いよどんだ社だったが顔を真っ赤にして叫んだ。
「さっきまで普通だったのに急にそんなもん立てる方が悪いんだ!見えたんだから仕方ねぇだろ!」
 ヒカルの言葉に社が思わず黙る。
1434/6:03/10/17 17:10 ID:kc18i7IK
 そんな社を見て言い過ぎたかも、そもそも悪いのは俺かもしれない、そう思ったヒカルが黙ってうつむいている社を見る。
「そのさ……言い過ぎたって言うか、ごめん」
「……そんなんしゃあないやんか」
「え?」
 ささやくような社の言葉を聞き取れなかったヒカルが問い返した。
「気になってる相手に抱きしめられて、幸せ感じて嬉しなって、だんだん気持ち良なってもうてんからしゃあないやんか!」
 社の顔の頬は朱に染まっていた。
「気になってるって……?」
「あほっ!そんなん聞き返すな!」
 あまりに鈍感なヒカルに我慢できなくなった社が顔を真っ赤にして怒鳴った。
「俺のどこがいいんだよ?っていうか、まだあんまりお互いのこと知らないだろ?」
「そんなん知らんわ。進藤が碁を打つ表情見てたら、なんやだんだんと……なに言わすねん!」
 ウチまた泣きたなってきた。
 ちょっと話し聞きに来ただけやのになんでこんなことになってんねやろ。
 社はそんな思いにとらわれた。
「とにかく、ウチもう自分の部屋に帰るから、あんたも今のことは忘れて寝ぇ」
 なんとなく気まずくなって社が立ちあがった。
 しかし、ヒカルが社の手を掴んで行かせない。
「ちょっと待てよ。言うだけ言って帰るなよ」
 言うとヒカルが社をグッと引っ張った。
「あっ」
 社が小さく驚きの声をあげると、次の瞬間、社の体はあっさりバランスを崩してヒカルの腕の中に収まっていた。
「ごめん、急に引っ張ったりして。でもまだ社と別れたくなかったからさ。あ!いつまでも抱きかかえてちゃアレだよな」
1445/6:03/10/17 17:10 ID:kc18i7IK
 抱きかかえていた社の体を離そうとヒカルが腕に力を入れた。
 すると社はそれに抵抗して、逆に自分からヒカルを抱きしめた。
「別れたないんやったら、このままがええ」
 耳元でささやかれたヒカルはその言葉を実行に移して、社の背に手を回してグッと力をこめた。
「こうやっておってくれるっちゅうことは、進藤もウチのこと嫌いやないんやな?」
 ヒカルは黙ったまま社を抱きしめている。
 黙ったままのヒカルに社はさらに力をこめて抱きついた。
「黙ってるっちゅうことはそない思てええねんな?ウチ……そない思うで」
 社がそう口にした途端、ヒカルが身を離した。
「え?……進藤?やっぱりウチのこと……」
 怯えた声でそう口にしたとき、社の顔に進藤の顔が重なる様に近づいてきた。
 流されるように社は目を閉じて、その唇にヒカルの唇を迎え入れる。
 軽いキスの後、いったん唇を離してヒカルは社が嫌がっていないことを確認して、改めて唇を重ねた。
 社の唇を優しく開いてヒカルの舌が入ってきて社の口内を蹂躙する。
 なされるがままになっていた社が心地良さに恍惚とし始めた頃、ヒカルがようやく唇を離した。
「……んっ」
 社が名残を惜しむような溜息をついた。
「これが俺の気持ちだ社。俺も社のこと気になってたんだぜ。けど、まだ知り合ってそんなに経ってないし、北斗杯前に好きだとか言って社に迷惑かもしれないとか考えちゃって。俺……社のこと好きだ」
「進藤!」
 社が感激して進藤に再び抱きついたそのとき、社は抱きかかえられてヒカルに密着していたふとももに違和感を感じて、そちらに顔を向けた。
 社の視線に気づいたヒカルが照れ笑いをした。
「俺も社のこと言えねぇよな」
 ヒカルのものが固くなっていたからだ。
1456/6:03/10/17 17:12 ID:kc18i7IK
「ここまできたら、いいよな?」
「でも、まだ……そのもうちょっとお互いのことをわかってからの方がええんちゃうかな。それにここ塔矢の家やし」
 あまりの急展開に持ち前の負けん気も消え失せたのか、社はおどおどとヒカルを止めようとした。
「だめだ。もう我慢できない」
 社の言葉を静かな声で否定するとヒカルは社に覆い被さって、そのまま押し倒してしまう。
「進藤!ちょっ!アカンて」
 慌ててヒカルを押しのけようとした社だったがすでに遅かった。
 ヒカルが再び社の唇を奪う。
 初めのうちはヒカルの舌だけが動いていたが、徐々に社も舌を使い始め、ヒカルの動きに合わせて舌を絡め始めた。
 名残惜しい気持ちでヒカルがキスを終えると、乱れた息遣いをし、とろんとした瞳でヒカルを見詰める社がいた。
 キスを続けていたかったのはヒカルだけではなかったようで、社の口が半開きになって、去っていったヒカルの舌を求め続けていた。
 いなくなったものがよほど恋しいのか、社が舌をほんの少しだけ突き出してヒカルを誘う。
 社の上気してピンクに染まった頬とあいまって、この上なく淫らな顔に、ヒカルには見えた。
 我慢できなくなったヒカルが誘われるように三度目のくちづけををする。
 今度はくちゅくちゅと激しい音が聞こえてくるような行為だった。
 社の舌はヒカルに触れた瞬間から激しく動いてヒカルを求め、ヒカルもそれに応えた。
「……んっ、……ふぅ、ん」
 ときおり、社がとろけるような甘い声で喜びを表現する。
 するとその声を聞いたヒカルがさらに強く社の唇と舌を求めてくる。
146名無しさん@ピンキー:03/10/17 17:17 ID:kc18i7IK
連投スマソ
前回エロに突入するといった手前
がんばろうとおもったら長くなってしまって
まだキスだけですが
一応エロシーンに突入したということでお許しを
147名無しさん@ピンキー:03/10/17 17:22 ID:HQfc7k2p
社たんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ほんまにええ子やな社たん 光でなくとも抱きしめてやりたいわァ

関西弁でうろたえつつも感度良さゲ(;´Д`)ハァハァ
タプーリ光に可愛がってもろて…さぞええ感じに濡れ…(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
148名無しさん@ピンキー:03/10/17 17:46 ID:TTLbXZyu
香具師子キタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!

主人公三人や筒井あたりがこのスレに出そうな感じだったので、
全く予想外にもの凄くイイ!早く続きキボン!!
塔矢の家というシュチェーションからして、更にまた予想外の予感が(;´Д`)ハァハァ…3P?
149名無しさん@ピンキー:03/10/17 22:11 ID:7Z4mM4a0
社たんのおっぱいに顔埋めたい(;´Д`)ハァハァ
両思いか〜今後の展開にも期待!

>全く予想外にもの凄くイイ!
に禿しく同意!社に女体化ここまで嵌ると思わなかったよ。
150名無しさん@ピンキー:03/10/18 04:00 ID:VH0ibbeZ
クールビューティーなのに可愛い社たん、非常に萌え萌え!!!
151ヒカル:03/10/18 20:20 ID:Mihyt6iC
>106続き
14
 手合いの日、アキラは落ち着きなく辺りを見渡していた。確か、今日はヒカルも来るはずだ。
彼女に会ったら、まず、最初にこの前のことを謝ろう。それから帰りに碁会所へ誘ってみよう。
そして、また一緒に打とう………早くヒカルが現れないかと、何度も時計を見直した。

 「オス!塔矢!」
背後からいきなり声をかけられて、アキラの心臓は跳ね上がった。ちょっと舌っ足らずな高い声。
「ひ、久しぶりだね…」
「うん…ちょっと忙しくて…」
エヘへとヒカルは恥ずかしそうに笑った。

―――――あれ?気のせいかな…なんか雰囲気が違う。

 ヒカルは相変わらず、ジーパンにTシャツでちっとも女の子らしい恰好ではない。口調も
ちょっと乱暴な男言葉だ。
 よく笑うし、よく怒る。いつも通りのヒカルなのだ。それなのにどうしてそう思うのだろう。
強いて違いを挙げるとすれば、髪が少し伸びたことくらいだろうか?
「あの…進藤…この前は」
“ゴメン”と続けようとしたとき、ヒカルはパッとアキラの側から離れた。
「あ、もう始まるぜ。じゃな!」
そのまま彼女はサッサと自分の席に着いてしまった。
152名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:21 ID:Mihyt6iC
15
 ヒカルを異性だと強く意識した日の夜、アキラはなかなか寝付けなかった。今まで
女の子の手や肩に平気で触れていたかと思うと、胸がドキドキする。顔がくっつくほど間近で、
怒鳴り合いのケンカをしたことなどを思い出して、恥ずかしくて顔から火が出そうだった。
それほど近くで見ても、アキラの目にはヒカルは少年としか映らなかったのだ。


 アキラもヒカルに習って自分の席に着いた。ちょうどヒカルの斜め後ろで、その華奢な
背中を見るとはなしに見てしまう。
 始まりの合図が知らされても、アキラはまだ彼女から目を離すことができなかった。
うわのそらで「お願いします」と挨拶したあとも、アキラは最初の一手をなかなか打たなかった。
怪訝な顔をしている相手に気付いて、アキラは漸く石を持った。それを置こうとして、ふと、
碁石を握った自分の手を見る。
『そう言えば、進藤の手って小さかったな…』
アキラの手より、一回り小さなヒカルの手。柔らかくて、白くて……
『何考えてるんだ!?対局中なんだぞ!』
しかし、それを追い払うとすぐに別のことが思い浮かぶ。
『進藤の髪って柔らかそうだな…いい匂いがするし…』
 そんなことばかり考えてしまい、アキラは一向に対局に集中できなかった。
153名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:23 ID:Mihyt6iC
16
 打ち掛けにはいるとすぐに、ヒカルに声をかけた。
「進藤、一緒に食事に行こう!」
自分はよほど必死な顔をしていたらしい。彼女の対局相手が、そそくさと部屋を出て行った。
 ヒカルはキョトンとアキラを見つめている。その瞳の大きいこと、こぼれ落ちそうだ。
「でも、オマエ、いっつもメシ食べネエじゃん…」
「今日は食べる!」
ヒカルは少し考え込むようにして、それから困惑したような笑顔を見せた。
「あのさあ…この前のこと気にしているんだったら、オレは別に…」
「そのことはもちろんボクが悪かった…でも、それとは別にキミと食事がしたい…」
「ダメかな?」と、いつものアキラらしからぬ少し弱気な言葉に、ヒカルは笑った。
「しょーがねえなー。でも、店はオレが決めるからな?」
「もちろん!」
二人はエレベーターに乗り込んだ。
154名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:25 ID:Mihyt6iC
17
 「ちょっと歩くけど、美味しいラーメン屋さんがあるんだ。チョーウマイの!」
ヒカルの声は高くて軽やかだった。その他愛ないおしゃべりが耳に心地いい。
――――進藤の声って、こんなだったっけ?
こんなに甘くて可愛い声だっただろうか?
 できるなら、目を閉じてずっと聞いていたい。
「そんでさ―うわっ!」
「わっ!」
 いきなり突風が二人に吹き付けた。アキラもヒカルも髪を押さえて、目を閉じた。次に
目を開いたとき、アキラは言葉を失ってしまった。

 雷に打たれたような衝撃だった。風がヒカルの髪を煽り、細い首筋が露わになっている。
ヒカルは、風を避けるため、大きな目を何度も瞬きさせていた。
それを縁取っている睫毛の長さといったら…アキラの記憶の中のヒカルよりもずっと長い。
そして、何より、髪を押さえている指の細さにアキラは目を奪われた。折れそうなほどか細い
白い指。砂糖菓子のように簡単に崩れそうだった。そして、その繊細な指先に桜貝のような爪が
のっている。短く切られていたけど、ピンク色のそれは、いかにも女の子らしい小さな爪だった。

―――――どうして、彼女を男だと思っていたんだろう!?
どうして男と信じて疑わずにこれたのか不思議でならない。こんなに小さくて、こんなに
華奢なのに、どうして自分は男だと思いこんでいたのだろうか?
 まるで、石像にでもなってしまったかのように身体が動かない。アキラは息をすることも
忘れたように、ただヒカルを見つめ続けた。

 「あービックリした…」
その声に、ハッと我に返った。「なあ?」と、ヒカルがアキラに笑いかける。途端に戦慄にもにたものが
全身を駆け抜けた。
「ほら、行こうぜ。」
ヒカルがアキラを促した。その後ろをアキラはギクシャクと、不自然な足取りでついて行った。
155名無しさん@ピンキー:03/10/18 20:25 ID:Mihyt6iC
18
 テーブルに向かい合って座ると、すぐに店員が、注文を聞きにやってきた。
「ここはさ、塩ラーメンが絶品なんだ!」
熱弁を振るうヒカルに従って、それを注文することにした。しかし、当の本人はというと
「オレ、コーン。」
と、別のものを頼んだのだった。訝しむアキラを見て、ヒカルはちょいちょいと手招きした。
躊躇いつつも顔を寄せると、彼女はペロッと舌を出した。
「オレ、全種類制覇狙ってるの。」
と、壁に貼られているメニューを指さした。寄席文字に似た書体で、しょうゆ、みそ、塩と
続いて、コーンはちょうど真ん中辺りに書かれていた。
「でも、三回に一度は塩ラーメン頼んじゃうんだけどね。」
悪戯っぽく笑う彼女の顔をまともに見ることができず、アキラはやたらと水を飲んだ。

 ヒカルおすすめのラーメンの味は、まるで憶えていない。
「な?ウマイだろ?」
と、うれしそうな彼女の笑顔に胸がいっぱいになってしまい、その時、どんな会話をしたのかさえ
思い出せない。ただ、かろうじて彼女より早く伝票を手にすることには成功した。 

 「や…いいの?奢ってもらって……」
「うん。その代わり、終わったら碁会所に付き合ってくれる?」
「いいよ。久しぶりだもんな。」
快く了承してくれたヒカルの言葉に、ホッと胸を撫で下ろした。じわじわとうれしさがこみ上げてくる。
どうして彼女の言葉に一喜一憂しているのかわからなかったが、それでもヒカルと一緒に
帰れるのだと思うと、頬が弛むのを押さえられなかった。
156名無しさん@ピンキー:03/10/18 22:32 ID:w/21FVQE
ヒカ子たん(;´Д`)ハァハァ/|ァ/|ァ/|ァ/|ァノ \ ア ノ \ ア
ヒカ子たん(;´Д`)ハァハァ/|ァ/|ァ/|ァ/|ァノ \ ア ノ \ ア
ヒカ子たん(;´Д`)ハァハァ/|ァ/|ァ/|ァ/|ァノ \ ア ノ \ ア
stdjkvbぴしょr−エ@c:x・「zs」おmdるhgぼ@」r,zx萌えすぎてだめぽ
157名無しさん@ピンキー:03/10/18 22:35 ID:queWmOZK
ヒカ子キテタ━━━ヽ(゚∀゚)メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ(゚∀゚)ノ ━━━!!!!
ヒカ子たんの細い首筋(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;
158名無しさん@ピンキー:03/10/18 23:25 ID:6PU3dxAX
どれもこれも素晴らしい文章の投下で萌え死ぬ〜〜
自分にスキルを勉強する時間があったら絶対保管庫作るんだが(つД`)

余計な話ですが全作品共本気で違和感が無いですね。
アンチ女体の友人はよく「女にしたら別人じゃん!」と喚くが
明日から「そこは、ホレ、職人さんの腕の見せ所じゃよ」と言う事にしました。
159名無しさん@ピンキー:03/10/19 00:20 ID:/X5CivDe
ヒカ子たん可愛いな!
キヨ子もいいねえ、関西弁萌えだ…ハァハァ
160名無しさん@ピンキー:03/10/19 00:44 ID:G04N4Dge
ハァ…ヒカ子たん可愛すぎ…(*´Д`)
161名無しさん@ピンキー:03/10/19 00:51 ID:iSHq7Aba
おいしそうにラーメンを食べるヒカ子はいいな(*´∀`)モエ〜
162名無しさん@ピンキー:03/10/19 00:59 ID:tkBlKjnp
ヒカ子、美味しそうに育ってるな(;´Д`)ハァハァ

中田氏させろ( ゚Д゚)ゴルァ!!
163名無しさん@ピンキー:03/10/19 03:39 ID:oErMN8Pp
ヒカ子と一緒にラーメン食べたい
164名無しさん@ピンキー:03/10/19 11:52 ID:ZY6oq9f8
その後、ヒカ子たんも美味しく頂きたい…(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
165名無しさん@ピンキー:03/10/19 13:28 ID:UbBh8r0q
ヒカ子たんの唇は北海道スイートコーン味(;´Д`)ハァハァ
166名無しさん@ピンキー:03/10/19 21:34 ID:GXglXHiF
>165
……でもってTO矢たんは ヤングコーン でしか? (w

まぁ年齢的に巨コーンもないと思うが(下品スマソ)
167名無しさん@ピンキー:03/10/19 22:24 ID:tkBlKjnp
そんなブツブツちんぽをヒカ子の中に挿入するなんてイヤだよ…(´Д`;)
168名無しさん@ピンキー:03/10/20 00:16 ID:VR9fQ+wP
ブツブツで蓮を思い出した((((((((((;´Д`)))))))))
169166:03/10/20 00:29 ID:ba1VkkCn
>167
いや、細いって意味のつもりだったんだが…
…ブシブシは確かに嫌だなぁ
170名無しさん@ピンキー:03/10/20 16:18 ID:aDbqbSPz
「そんなトウモロコシみたいな大っきいの入んないよ――!ウェ――ン!!」


ヒカ子たん泣いちゃうよ……(´Д`;)
171名無しさん@ピンキー:03/10/21 12:18 ID:S25Ohz0G
巨コーン
172名無しさん@ピンキー:03/10/21 19:26 ID:dYIpC6xi
今思ったんだが、桑原が女だったらどうなんだろう。
女帝って感じのかな。あの猿顔じゃイメージわかないな。
173名無しさん@ピンキー:03/10/21 19:47 ID:gzsbexxV
ここはTSはなしか?
元から女シリーズばかりでつか?
174名無しさん@ピンキー:03/10/21 20:03 ID:9K4VN/OL
>173
ある意味らんま1/2ネタくらいかましてもいいかもしれない。
原作からしてスタンドものだったんだしなー
175名無しさん@ピンキー:03/10/22 12:42 ID:bY4XdMjY
>174
ワロタ スタンドの技名教えてください。
176名無しさん@ピンキー:03/10/22 16:42 ID:pDEq9quz
両親が中国に行き、女アキラの1人住む家で
芦原さんに食べられちゃう話を思いついた。

実は女の子を料理するのも得意な芦原さん(w

177名無しさん@ピンキー:03/10/22 17:17 ID:tqSUogK/
( ゚д゚)、ペッ
178名無しさん@ピンキー:03/10/22 17:54 ID:hSB8Xd9K
>>176
和みラブラブなら読みたいス 神候補(;´Д`)ハァハァ

〉177 
(´, _ `)ゝ
179名無しさん@ピンキー:03/10/22 20:37 ID:fls4xqwJ
女の子一人暮らしは、ウマー(゚Д゚)な設定だよな
180名無しさん@ピンキー:03/10/22 22:56 ID:bRo17MsM
177は何が気に入らないんだ?????
181名無しさん@ピンキー:03/10/22 22:59 ID:Odfs0h46
177の不満はわからんが、お前のIDsMだよ。
記念に何か書いてみないか?
182名無しさん@ピンキー:03/10/23 08:50 ID:uANiuMD5
>>178
藻前なごみスレから出てきたな!?

サイ×ヒカ子ウマー
183名無しさん@ピンキー:03/10/23 21:19 ID:34ESOcxk
サイ×ヒカコ 
お待ちしとります
184名無しさん@ピンキー:03/10/23 23:52 ID:3g7q8Fmt
もうヒカ子なしでは生きられない
1851/3:03/10/24 17:38 ID:e97qbjsd
「佐為、お前さぁ、ちょっとだけどっか俺の見えないとこに行くとかできねぇの?」
 ヒカルが意を決したような表情で佐為に言った。
「なぜ突然そのようなことを?はっ!まさかもう碁を打ちたくないから私にどこかへ行けと……!」
 佐為が大騒ぎしてぎゃあぎゃあとわめきたてた。
「違う、違うからちったぁ落ち着けよ」
 ヒカルが呆れた顔をして佐為をなだめる。
「では一体どう言うことなのです、ヒカル?」
「俺が男でお前が女だって言うことが問題なんだよ」
「ヒカル!まだ碁を打つ女性を差別しているのですか!そもそも平安の時代から碁は私のように女性にも……」
 佐為がぷりぷり怒って演説をぶち始めるのを途中で止めて、ヒカルが言いにくそうに話す。
「だから俺の話も聞けっての。俺だって年頃の男なんだぜ」
「?」
 きょとんとした顔で佐為はヒカルの顔を見ている。
「だから!いいかげん出すもの出さないと我慢できねぇんだよ」
「一体何が言いたいのです?」
 佐為のあまりの鈍感ぶりにヒカルがキレた。
「まだわかんねぇのかよ!オナニーしたいって言ってんだよ!!」
 ヒカルは大声をあげてから、しまったという風に口を抑えて、様子をうかがうようにそおっと佐為の顔を見上げた。
 しかし佐為はヒカルの予想に反してごく普通の顔をしてヒカルを見返している。
1862/3:03/10/24 17:38 ID:e97qbjsd
「すればいいじゃありませんか。そのオナニーとやらを」
 挙句の果てにオナニーをしろとヒカルに言ってのけた。
 これには逆にヒカルの顔が赤くなった。
「お、お前!意味わかっていってんのかよ」
「どのようなことか知りませんが、したいのならすれば良いではありませんか」
「意味も知らねぇのに勝手なこというな!」
 再びヒカルが切れた。
 佐為はというとどうしてヒカルが怒っているのかわからずにオロオロすることしかできない。
「そんなに怒らないでヒカル。だったら教えてください、そのオナニーとやらを」
「……お、おう」
 じっと美しい顔で見詰められたヒカルはこれから佐為にオナニーについて説明しなければならないと思うと絶望的な気持ちになった。
 しかし、佐為がその美しい顔と可憐な唇で、先ほどから意味もわからずオナニーという言葉を連呼していることを思うと妙に興奮してしまい、どきどきしてきた。
「だからだなぁ……オナニーってのは」
「はい」
 興味津々といった顔で佐為はヒカルのほうに身を乗り出してきた。
 純真な瞳で見詰められてひどくやりにくい思いをしながらヒカルが口を開く。
「こういうもんを使って」
 言いながらヒカルはベッドの下から『ドキドキ女子高生淫らな援助交際』というどぎついタイトルの本を取り出した。
「あーーーーーっ!ヒッ、ヒカル!なんという淫らなものを!!」
 佐為の目に、表紙に映っているセーラー服を着ているのか着ていないのか判断に困るような格好をした女性が映ると、声をあげ、慌てて袖を使って己の視線をさえぎった。
1873/3:03/10/24 17:39 ID:e97qbjsd
「ヒカル!そのようなもの早くしまいなさい!!同じ女としてそのように肌を出した姿など見たくありません!!」
 見たくないといいながらも佐為はチラチラと袖口から雑誌を見ては目をそらすという行為を繰り返している。
 そんな佐為に溜息をつきながらヒカルが口を開く。
「とりあえず落ち着けって、な。ほらしまったから」
 言うとヒカルは本をまたもとあったベッドの下にしまった。
 佐為はまだ気になるのかベッドの方を伺っている。
「あんなものを使って何をする気だったのです、ヒカルは!」
 佐為がほおを膨らませて、手にした扇子を振りまわして全身でヒカルに抗議する。
「アレを見ながら、ここを、こうして……」
 ヒカルが右手で自分の股間を指差した。
 そして、そのまま右手を上下させる。
「あっ!」
 ようやくすべてを理解したのか佐為が大声をあげ、ついで顔中を羞恥で真っ赤に染めた。
 ヒカルが気まずい顔をしてうつむいた。
「と言うことは……私はそんな淫らな言葉を先ほどから……」
 佐為が黙り込んでしまったため、ヒカルが心配になって声をかける。
「……佐為?」
「ヒカルの意地悪!ヒカルのバカっ!!私にあんなことを言わせて!そりゃあ私は今のことはわからないけど、それでもひどすぎますっ!!」
 佐為が爆発した。
 涙を浮かべてヒカルをぽかぽかと殴る。
 幽霊だから痛くはないものの、気分的に良くない。
 しばらくなされるままになっていたヒカルも爆発を起こした。
「お前が教えろって言うから教えただけだろ!」
「な、なんということを!あんな事をしておいて私のせいにするのですか!」
 その夜、ヒカルの部屋は遅くまでヒカルの声が鳴り響いていた。
188名無しさん@ピンキー:03/10/24 17:41 ID:e97qbjsd
こんなのはどうでしょう?
このままいけば佐為の前でハァハァするヒカル
見られている側でなく見ている側が恥ずかしいという変な羞恥系になりますが
189名無しさん@ピンキー:03/10/24 20:11 ID:vq/JlAjv
>188
イイ!乙です。佐為タンかわいい

逆にヒカ子と男佐為もいいかも…
190名無しさん@ピンキー:03/10/24 21:29 ID:/APg3w02
>>188
面白かったー!!!
191名無しさん@ピンキー:03/10/24 21:40 ID:s5phDc6r
>>188
佐為タン良かったーー!!
ちょっと笑ってしまったよw
192180:03/10/24 22:14 ID:xX3x5Ztv
こ、ここのスレではSMが出ると何かやらねばいかんのね(つД`)シラナカッタ

>188 神降臨!!いい!!良すぎる!!サイもヒカルも可愛い!
自分の読みたかったヒカゴが今まさに具現化(?)してる!!
193名無しさん@ピンキー:03/10/24 22:59 ID:baSHzGRI
新作キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
天然佐為たん可愛すぎ(;´Д`)ハァハァ
二人のノーテンキなノリがすごく(・∀・)イイ!!
こういうのもいいね。もっと読みたい。
194名無しさん@ピンキー:03/10/25 01:15 ID:epGFw4Gd
職人さんにお願いがあるんだが、作品にタイトルをつけてくれないだろうか。
その方が分かりやすくて(・∀・)イイ!
195名無しさん@ピンキー:03/10/25 18:15 ID:bC04hHOy
自分とかは作品タイトル完成後に付けるタイプだから、そう言う人もいるって事で。
196195:03/10/25 18:16 ID:bC04hHOy
自分はここの職人じゃないんですけどね。紛らわしくてスマソ
197ヒカル:03/10/25 20:43 ID:VoJqNVYg
>155続き。

19
 「あら…アキラ君、進藤君いらっしゃい。」
ヒカルと二人で碁会所のドアをくぐると、市河が笑顔で挨拶を投げてよこした。
「あ、市河さん久しぶり。」
ヒカルもうれしそうに挨拶を返した。ヒカルは手荷物を市河に預けると、すぐに奥の席へと
移動した。アキラもあとに続く。その背中に市河が声をかけた。
「あとでコーヒーを持っていくわね。」
アキラは彼女に軽く頭を下げて、先に席に着いていたヒカルに向き直った。
「キミとここで会うのも久しぶりだね。」
「うん。今日は負けネエぞ!」
屈託なくヒカルが笑う。見慣れているはずのその笑顔は酷く胸を騒がせた。だがそれは、
不快なものではなくむしろ甘酸っぱくてふわふわと優しいものだった。

 二人はすぐに石を並べ始める。もう、ヒカルはアキラの方を見てはいない。ただ、盤上に
点在している石を見ているだけだ。だから、アキラは好きなだけヒカルを見ていられた。
 アキラが穴が開くほど見つめていたとしても、集中している彼女には気付かれない。碁を
打つときのヒカルの集中力は、アキラでさえ及ばない。
『…と、いけない。いけない。ボクも集中しなきゃ…』
外界から守られるように、二人だけの世界が薄い透明の膜に包まれた。

198名無しさん@ピンキー:03/10/25 20:45 ID:VoJqNVYg
20
 「ハイ、お待たせ。」
市河がコーヒーをアキラのテーブルの脇に置く。その声に、急に現実に引き戻されて、アキラは
何度も瞬きした。ヒカルの方はまだ別の世界にいるらしく、ボンヤリと盤上に目を落としている。
「ハイ、どうぞ。あら…」
ヒカルにもコーヒーを渡そうとして、市河が小さく声をあげた。ヒカルはやっと顔を上げて、
「なに?」と市河に目で問うた。
「進藤君、髪が伸びたわねえ…」
ヒカルの明るい色の前髪に遠慮なく触れながら、彼女は感慨深く呟いた。
「え…似合わない…かな?」
不安そうに瞳を揺らせたヒカルを安心させるように、市河が笑う。
「やだ…!似合ってるわよ。進藤君、せっかく可愛いんだから、もっと女の子っぽい恰好すればいいのに…って思ったの。」

い、市河さん!?

思わず、あげそうになった声を慌ててアキラは呑み込んだ。 アキラの動揺に気付かず、女性
二人は楽しそうにおしゃべりを始めた。
『市河さん、知ってたんだ………』
やはり、女性は鋭い。同性同士の強みと言えばそれまでだが、なんとなくおもしろくない。
アキラは摘んだ碁石を手の中で弄んだ。
199名無しさん@ピンキー:03/10/25 20:47 ID:VoJqNVYg
21
 「お、何だ。また来てやがったのか?」
「なんだよ…文句あるのかよ?」
常連の北島が同じく常連の広瀬とともに、店に入ってきた。いつものように、ヒカルにちょっかいを
かけると、彼女も負けじと唇をとがらせた。
 憎まれ口を叩きながらも彼がヒカルを可愛がっているのはわかっていた。そして、アキラも
二人を微笑ましい気持ちで見ていたのである。いままでは……。だが、今日は何故だか
それが気に入らなかった。
 二人の間に割って入ろうとした。その時―――
「相変わらず口がへらネエ奴だな!オマエも一応女だし…黙っていればちぃっとは、見られるのによ…」
と、北島は腕を組んでやれやれと首を振った。

き、北島さん!!!

「もう、北島さん!進藤君は誰が見ても、可愛い女の子じゃないですか。」
ねえ、若先生と、広瀬はアキラを振り返った。

広瀬さんまで!?

アキラは茫然としたまま、何も言うことができなかった。
200名無しさん@ピンキー:03/10/25 20:50 ID:VoJqNVYg
22
 そんなやりとりに、周りの客達も口を挟む。
「もうちょっと女らしくしないとな。」
「そうだな。言葉遣いがな。」
そのヤジに向かって、ヒカルが怒鳴った。
「もう!うるせーよ!」

 碁会所中に笑い声が響く中、アキラは一人蒼い顔をして黙り込んでいた。

 この碁会所で、ヒカルの性別を誤解していたのは自分一人だ。女性だから鋭いとか関係ない。
単に自分が鈍かっただけなのだ。彼女の言う通り、“ニブすぎた”のだ。

救いがたいバカ――――

それがアキラが自分に下した結論だった。
201名無しさん@ピンキー:03/10/25 20:51 ID:VoJqNVYg
23
 「塔矢?どうかしたのか?顔色悪りィぞ…」
俯いたまま一言も発しないアキラの顔をヒカルが覗き込む。突然、間近に迫った小さな顔に
驚いて、アキラは思い切り仰け反った。
「……?オマエ、ヘンだぞ?風邪ひいた?気分悪い?」 

 「熱はどう?」
ヒカルが心配そうに、アキラの額に手を当てようとした。
 アキラは咄嗟にその手を強く払いのけてしまった。
―――――しまった…!
そう思ったときはもう遅かった。ヒカルは大きな目をまん丸に見開いてアキラを凝視している。
「あ…ゴ…ゴメン…ちょっと気分が悪くて…それでその…」
モゴモゴと口の中で言い訳をした。
「何だ……早く言えよ!…そう言うことは……帰った方が良いよ。オレ、送っていくから…」
ヒカルはホッと息を吐いて、自分に手を貸そうとした。だけど、アキラはそれを手で制する。
さっきみたいに驚かせないように、やんわりと静かな動作で。
 女の子を送るのなら兎も角として、送ってもらうなんて格好悪い。しかも自分は仮病だ。
「いや、大丈夫。一人で帰れるから…じゃあ、誘っておいて悪いけど、ボクは帰らせてもらうよ…」
アキラは軽く手を振って、そのまま碁会所を出た。だから、自分を見送るヒカルがどんな表情を
していたのか知らない。眉を寄せて悲しそうに見つめていたことを…言葉を呑み込んだように
グッと口元を引き結んでいたことを知らなかった。
202名無しさん@ピンキー:03/10/25 20:56 ID:VoJqNVYg
タイトルですか?
タイトルつけるの苦手なので、とりあえず最初の名前欄「ヒカル」と入れておきます。
思いついたらそのときまたつけますので。

それからエロくなくてすみません。
203名無しさん@ピンキー:03/10/26 01:38 ID:D53u3N/y
ヒカ子かわええ〜
この状態でどうやってHにいくかの経過をどうか頑張って書いて下さい。
楽しみにしてます、職人さま。
204名無しさん@ピンキー:03/10/26 09:41 ID:eGlKbhlq
はやくヒカ子に中田氏を!
205名無しさん@ピンキー:03/10/26 10:34 ID:gOpfuj3+
中田氏を!
206180:03/10/26 10:44 ID:hgqvX7gz
202 エロがなくても十二分に面白い!続きが凄く楽しみです!
上手く表現できなくてすみませんがエロがあってもなくてもヒカ子が可愛くて
愛されてればお腹一杯になれます。(もちろん他のキャラも)
207名無しさん@ピンキー:03/10/26 10:47 ID:oaOw9FFi
十分可愛いヒカ子に精液をかけたいと思うのは、俺だけじゃないはずだ。
208名無しさん@ピンキー:03/10/26 10:47 ID:hgqvX7gz
ぎゃ〜!!なんで名前欄に番号残ってるんだ〜!!きもい事してすみません!
お目汚し失礼しました逝ってきます。
209名無しさん@ピンキー:03/10/26 14:10 ID:29tPjHEq
Hはまだまだ先そうなんで、ヒカ子の夢で夢精ネタとか…
210関西弁の女棋士 1/6:03/10/28 13:46 ID:6O02LKKW
「……しんろぉ」
 蕩けきった社の声でヒカルは誘惑されて、荒々しく社の唇を己の下で犯す。
 とろとろと口の端から零れ落ちるよだれを流れるままにして、ヒカルは社のパジャマの襟部分に手をかけた。
 そして、そのまま力をこめてボタンをブチブチと引き千切ってしまう。
 ぷるんと震えて社の小ぶりだが形のいい、艶やかなピンク色の先端を持つ白い胸が露わになった。
 かすかにビクッと震えた社だったが、ヒカルに唾液を口の中に流し込まれると、その甘い液体を味わうことに必死になってしまい、胸をさらけ出して、為されるままになった。
 ヒカルは吸いついてくる社の唇を引き離すと頭を下げて社の胸を視界に収めた。
「これが社のおっぱい……」
「ん……?っあ、あかん。見たあかん。ウチ恥ずかしぃ」
 ヒカルの声に反応した社が、胸を両手で覆うようにして隠す。
 その手をヒカルが掴んで、力任せに無理やり引き剥がした。
「あかん……て。ウチの胸あんまり大きないから、せやからそないに見られたら恥ずかしすぎてあかん」
 しかし、ヒカルは社の言葉を無視してじっと見続ける。
「なぁ……進藤?お願いやから。もう見んといて……」
 周知で顔を真っ赤にして懇願する社の目の端に涙が浮かび始めた頃、ヒカルがおもむろに社の乳首に舌を突き出した。
「進藤!あかんて。な、今日はここまでにしよ。な、進藤、お願いや、か……ら」
 体を揺すって抵抗する社だったが、剥き出しの胸もぷるぷると震えて、それがヒカルには社の言葉とは逆に自分を誘っている様にしか見えなかった。
 ヒカルは無言で社の可愛らしいピンクの乳首を口に含むと、ちゅうちゅうと吸いだした。
「はっ、ん。し、進藤」
 掴んでいた社の手から徐々に力が抜けていくのに気づいたヒカルは、その手を離すと社の胸にまわした。
211関西弁の女棋士 2/6:03/10/28 13:48 ID:6O02LKKW
 ときおり舌を動かしてに刺激を咥えながら、ヒカルは空いた手で残ったもう片方の胸を揉みしだく。
 そのたびに社の体がぴくぴくと反応して甘い声を洩らす。
 柔らかく、張りがあり、社の胸はヒカルを夢中にさせるのに十分な魅力を持っていた。
 ときおり左右を入れ替えながら、ヒカルは胸を刺激し続ける。
 唇で乳首を甘噛みし、尖った先端を舌で突つく。
 社の胸はぷるぷる揺れて、小ぶりながらも女としての魅力でヒカルを虜にした。
「社のおっぱいすげぇ柔らかくておいしい」
 ヒカルが顔を上げて社に素直な感想を述べる。
「あほっ!ウチ……もう知らん……」
 社は自分の胸が送ってくる快感に耐えて涙目になりながら、両手で顔を覆って黙りこんでしまった。
 にやにやと笑いながらヒカルは社の耳元に口を近づける。
「なぁ。いつもみたいに強気な態度でこいよ。そしたら俺だってちったぁ社の言うこと聞くかもしれないぜ」
 意地悪な顔で言いながらもヒカルの手は社の胸を揉みしだいてその感触を楽しんでいる。
「そ、そんなん言われてもっ、んん。あっ、ん。ウチこんなん初めてやからぁ、っん。どないしてええかわからん……」
「えっ!お前初めてなのか」
 ヒカルが驚きの声をあげ一瞬その手が止まる。
「当たり前やろっ!ウチをどないな女やと思ててん!」
 ヒカルの態度に、両手を振り回して怒りの声をあげた社だったが、その口はすぐにヒカルにふさがれてしまった。
「っは、こんなんでごまかそうとしてもアカン」
「違うって、嬉しかったんだよ。俺が社の初めてで」
「……進藤」
 ヒカルの舌が社の唇をなぞり、そのまま内側に侵入して暴れまわる。
 その間もヒカルの指は社の、精一杯とんがって自己主張している乳首を巧みにしごいて刺激していく。
212関西弁の女棋士 3/6:03/10/28 13:49 ID:6O02LKKW
 社はヒカルにいいようにされ、喘ぎ声をあげている自分が情けなかったが、同時にえもいわれぬ幸福感も感じていた。
 気がつくと社の下半身にヒカルの手が伸びてきている。
 社はどきどきしながら自分の体を愛撫する手の動きを感じていた。
 その手はへその辺りまでくると肝心な部分を飛ばしてふとももの方に伸びていった。
 両足の付け根まで昇ってくると焦らすように辺りを撫でたあと、また降りていってしまう。
 社は緊張と期待感の狭間でどうにかなってしまいそうだった。
 これならば一息にパジャマの中に手を入れてくれた方がましだった。
 耐えかねて社が切ない声で懇願する。
「しんどぉ……」
「なんだよ社。お前の言うとおり今日はここまでにしとくって」
 社の必死のお願いをわかっているくせに、ヒカルはわざと焦らすように乳首を吸い、ふとももを撫でる。
「なんで、そんな意地悪っ、んっ、すんの?ウチの……言いたいことわかってるくせに」
「碁のことだったら何十手先でもわかるんだけどな。社が何を言いたいかなんてさっぱりわかんねぇよ」
 ヒカルがなおも知らんぷりをして社をいじめる。
「ウチが悪かったから、お願いやから、もう止めようとか言わへんから、ヒカルの思い通りにしてくれてええから、ウチを、ウチをどないかして」
 最後の方はすすり泣く様にして社はヒカルにすがりついた。
 まさか、泣くとは思っていなかったヒカルはあわてて社を抱きしめて耳元で優しくささやいた。
「悪かった。ちょっと調子に乗りすぎた。社が可愛いからついいじめたくなっちゃうんだよ。それに、社がいつもと違うからどこまでやっていいのか、ちょっとわかんなくてよ」
 言い終えると耳に顔を近づけ、甘噛みして舌を這わす。
「ふぅん……ん……あっぁ」
 舌が動くたびに社は敏感に反応して、くすぐったそうな、しかし快感の色をにじませた声をあげる。
213関西弁の女棋士 4/6:03/10/28 13:50 ID:6O02LKKW
「じゃあ、いくぞ社」
 ゴクリとつばを飲み込んでヒカルはパジャマに手をかけると、そのまま一気に下着ごと社の足首の辺りまで引き降ろしてしまう。
 上半身は胸をさらけ出し、ボタンのちぎれ飛んだパジャマをまとい、下半身は足首をまるで縛られたようになって横になっている社は、ひどく欲望をそそる格好になってしまった。
「あっ!」
 社が小さな声をあげる。
 そして、ぴたりとふとももを合わせ足を閉じてしまった。
「なんだよ。足閉じるなよ」
 子供っぽくヒカルが口をとがらせる。
「あかん……。せめて、電気……消して」
「だめだ。さっき俺の思い通りにしていいって言ったよな」
「……そんなん、言うたけど……」
「だったら」
 社のふとももの隙間に手を滑り込ませると、ヒカルは徐々に力を込めていく。
 わずかに抵抗したものの、あきらめたのかゆっくりと、本当にゆっくりと、社が足を開いていく。
「やればできるじゃねぇか」
 ヒカルが言いながら社の右足首を掴むと、そこに絡みついたパジャマとショーツを脱がし取り、再びふとももに手をやって、さらに足を開かせる。
 社はつい先ほどしたように両手で顔を覆い微動だにしない。
 そして、とうとう社の足は限界まで開ききってしまった。
 ひざを折り曲げて足を開いているので、ちょうどMの形になっている。
 そのままヒカルは食い入る様に社の下半身を見ている。
 飾り程度に淡く毛が生えていて、ヒカルの目を奪う。
 ドキドキしながら、そのまま視線を落とすと、そこは可憐なな桃色で、奥から溢れ出した露で濡れ、つやつやと輝いていた。
 社はヒカルが突然、何も言わず動かなくなってしまったので、おそるおそる顔を覆っていた指を開いて、隙間からヒカルの様子をうかがう。
214関西弁の女棋士 5/6:03/10/28 13:52 ID:6O02LKKW
 これが社の……。
 すげぇ濡れてる。
 なんか、すげぇエロい。
 ヒカルは興奮して、社が自分の様子を窺っていることに気づかない。
 あかん!あかん!あかん!進藤がウチのあそこじっと見とる!!
 なんちゅう所を見とんねん!
 恥ずかしぃて死んでまいたいー!
 社がいやいやをするように顔を振って耐えていると、ヒカルが見られるだけでも恥ずかしいそこに顔を近づけていくのが見えた。
「ちょっ、進藤!なにする気やね……あっ!」
 慌てて止めようとした社だったが、最後まで言葉を言い切ることができなかった。
 ヒカルが舌を伸ばしてペロリと一舐めしたからだ。
「これが社の味……」
「し、し、進藤。あんた、なんちゅうこと言うねん!ウチもう恥ずかしさで死にそうになるやんか」
 ヒカルの言葉に社が反応したが、まったく説得力が無いとヒカルは思った。
 社は大股をがぱっと開いたままにされていたので、いまさらなにを、とヒカルが思うのも無理は無かった。
「でもさ、俺……社の味嫌いじゃねぇよ。好きだぜ」
 社のこれ以上は赤くなるまいと思われた頬が、さらに赤くなる。
 もはや言葉を発することもできずに、社は、ただ黙ってシーツを握り締めることしかできなかった。
 そんな社の様子を面白そうに見た後、ヒカルは再び社の股間に顔を近づけた。
 そのまま舌を出してぺろぺろと舐める。
「あ、あっ、進藤の、舌が……んっ、んっ、……ふぅん」
 ヒカルの下に呼応する様に社が甘く切ない声を上げる。
 太ももを撫でまわしていたヒカルの両手が優しく愛撫しながら、徐々に昇って、とうとう社の秘所にまでやって来た。
 そしてヒカルの舌がなぞっていた割れ目を左右から押さえると、くちゅり、という水っぽい音と共に開く。
215関西弁の女棋士 6/6:03/10/28 13:54 ID:6O02LKKW
「しんどぉ。ウチ……ウチ、これ以上されたら、気持ち良すぎて……おかしなるぅ」
 社がヒカルを刺激するのにこれ以上ないだろうというような声を出す。
 社の制止か、懇願か、判断に困る声をヒカルは自分の都合良い方に採った。
 開いたそこに舌を差し出すと、丁寧に味わうように動かす。
 ヒカルの舌が柔らかい粘膜に触れるたびに、その奥から雫が溢れ出してくる。
 ピチャピチャと淫らな音を立てながらヒカルは夢中で社を味わい続ける。
「あぁぁぁぁっ……、ん、あっ。しっ、進藤……」
 やがてヒカルの舌先が小さな突起に触れる。
 これって……クリトリスか?
 それに舌を触れさせながら注意深く社を観察すると、そこに触れた瞬間、社の体が鋭く反応することにヒカルは気づいた。
 試しに軽く舌で突いてみる。
「……ひゃぁん、んんっ。そこは……ああっ、あっ、あか……んっ。そこ舐めたら、あっ……か……んんっ」
 社の喘ぎ声に半ば悲鳴のようなものが混じる。
 それを聞いて調子付いたヒカルが、さらに舌で弄る。
 ぴくぴくと社の体が震えるのを感じたヒカルは、嬉しそうに笑うと、おもむろにその小さなピンクの芽に吸いついた。
「ひっ、やっ、ゃぁつ……んんんん!!」
 刺激に耐えられなくなった社が、小さな悲鳴を上げながら思わず腰を浮かせた。
 それにかまわずヒカルはさらにその可愛い突起に吸いついて舌で舐め回した。
 しばらく、そのままの格好でふるふると小刻みに揺れていたが、力尽きたのかくたっと崩れるようにシーツに身を落とした。
 突然の社の反応に驚いて、見ていたヒカルだったが、一応落ち着いたようなので恐る恐る声をかけてみる。
「おい。どうしたんだよ社?俺の舌が痛かったのか?」
「……」
 社は黙ったまま息を荒げて、ヒカルを見詰めた。
「おい、社ってば」
「……あほ」
「いきなりなんだよ!」
「あかんって言うたのに……やんか」
「え?なんだって?最後のほう聞こえなかった」
「……イッてもうたって言うたんや」
 なんとかヒカルの耳に届く程度の小さな声で社が恥ずかしそうに目を逸らしながら言った。
216名無しさん@ピンキー:03/10/28 13:59 ID:6O02LKKW
タイトルいいのが思いつかなかったので、とりあえずこれでお願いします
本当は女社の名前とかがいいんでしょうが
なかなかしっくりくるものが思いつかないもので

他のタイトル候補としては
ヒカルと社のはじめて物語
神のイッて
などの頭がおかしいものがありました
217名無しさん@ピンキー:03/10/28 17:03 ID:ZuqdTDjz
香具師子キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
218名無しさん@ピンキー:03/10/28 17:30 ID:YR+H10GY
カッコ良さではこのタイトルが一番だね。
219名無しさん@ピンキー:03/10/28 18:45 ID:XFp7MgyL
>210
これ今、同じ屋根の下にアキラもいるんだよな?
なんてことをハアハア(;´Д`)
エロ描写も上手で(゚д゚)ウマーだけどそれより何より
初めての社たんがかわいくてエロくてたまらんです。
220名無しさん@ピンキー:03/10/28 22:27 ID:pBxQaa9W
清子かわいいな…関西弁萌え(*´д`*)
221名無しさん@ピンキー:03/10/28 22:46 ID:nJ2puSIX
背丈もそのままのキヨハル子萌え
222名無しさん@ピンキー:03/10/28 23:42 ID:8+r9IZ3Y
女ヒカと男サイが読みたいのお
223名無しさん@ピンキー:03/10/28 23:49 ID:YK0tnb6z
>>222
炉好き?
224名無しさん@ピンキー:03/10/28 23:53 ID:4BIkOU+O
>>222
がんばれ、と、肩を叩いてみる。
自給自足だ。
225222:03/10/29 00:44 ID:uHCG/1QJ
>>223
イエス
女ヒカと男サイの生活を想像したら楽しそうだなあと

>>224
書きたいけど文才無さ過ぎて無理ぽ…
226名無しさん@ピンキー:03/10/29 00:49 ID:sP18pZRA
男サイ女ヒカだと
古の房術でヒカ子を弄り倒す男サイ なんていいよなぁ…
227名無しさん@ピンキー:03/10/29 01:11 ID:J3eXlwle
女ヒカ男サイなら着替えとかお風呂の時とか楽しそうだなー
228名無しさん@ピンキー:03/10/29 02:22 ID:50tRq46q
女ヒカをやさしくも次第に調教していく男サイ・・・(*´Д`)ハァハァ
229名無しさん@ピンキー:03/10/29 05:05 ID:UgOcG9Ld
ここはヒカ子とアキラ子の百合モノは駄目かのお・・・
結構萌えるンだが。
230名無しさん@ピンキー:03/10/29 09:13 ID:wPyHdHhf
アキラは意外と男らしいので女体化はキモイだけ
231名無しさん@ピンキー:03/10/29 11:12 ID:B/HUe+Zd
>226
イイネイイネー
平安貴族じきじきに仕込まれるヒカ子…
232名無しさん@ピンキー:03/10/29 11:19 ID:FNdjKGfp
趣のあるセクースになりそうだな。

もしくは最中に詰め碁問題を解かせるとか。
233名無しさん@ピンキー:03/10/29 14:01 ID:HgHOLwh6
>229
麻里亜サマが見てる、囲碁バージョンとか(w

…というかサイが見てるんだけどね。ずぅ〜っとさ…
234名無しさん@ピンキー:03/10/29 17:54 ID:cRraA2Xr
他はどうあれやっぱ女ヒカだな
235名無しさん@ピンキー:03/10/29 18:41 ID:SFmUtCzL
ヒカ子に中田氏
236名無しさん@ピンキー:03/10/29 19:34 ID:8w+t+AKc
このスレはヒカ子以外はダメなわけ?フーン
237名無しさん@ピンキー:03/10/29 19:50 ID:U7kmdU11
>236
からむなよ。
気に入らないレスはスルーしろよ。荒れる元だ。
238名無しさん@ピンキー:03/10/29 19:50 ID:SFmUtCzL
>>236
で、おまえは誰に中田氏したいの?



俺はヒカ子。(;´Д`)ハァハァ
239名無しさん@ピンキー:03/10/29 21:30 ID:9o+XYUPr
>麻里亜サマが見てる、囲碁バージョンとか(w
(;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ
女佐為とヒカ子でもいいっす!!
240名無しさん@ピンキー:03/10/29 21:32 ID:m3nzLKqC
アキラ子たんにパイズリきぼん!
熱烈きぼん!
241名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:03 ID:nmts6qYZ
アキラ子irane
242名無しさん@ピンキ−:03/10/29 22:21 ID:U7DMRJNN
アキラ子好きには居辛いスレだ。

アキラ子書く気満々だったけど止めておいた方が良さそうだな。
(´・ω・`)
243名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:26 ID:yQeOqvpa
ヒカ子たんとっても(・∀・)イイ!

けど人の好みにケチなんか付けずマターリ楽しもう(・∀・)
244名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:33 ID:gqfjDq7J
ヒカ子厨のことは気にすることないと思われ。
ヒカ子も萌えだが、アキラ子も萌えだ。
己の萌えを見せてくれ!!!
245名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:40 ID:yQeOqvpa
>>242
そんな事無い、俺はぜひ読みたい
少なくとも俺はヒカ子好きだけどアキラ子もとってもイイと思うぞ(・∀・)
ヒカ子人気のせいで他のキャラのが出てこないのはさみしい
246名無しさん@ピンキー:03/10/29 22:58 ID:V0EOHbZz
>242
気にせず、情熱のまま書いてくれ。
オレはヒカルを書いているけど、そんな風に言われるとこっちも正直書きにくい。
このスレはあくまでもヒカ碁のキャラの女体化を書くスレなんだから
アキラはダメって制限はないんだよ。
247名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:03 ID:Qlyp2rKS
社たんとか非常に萌え萌えな新キャラも登場したことだし、みんなでマターリ萌えようじゃないか。
248名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:32 ID:lBBYGPNz
色んなキャラの女体化見たくてここ通ってる。
アキラ子たんは待望中ですよ。
未登場キャラもどんどんщ(゚Д゚щ)カモン!!
かわいい女体化たんがどんどん増えればそれでしあわせ(゚д゚)ウマー
249名無しさん@ピンキー:03/10/29 23:42 ID:bBPLYl9/
♀ヒカ×加賀にチャレンジしたが俺には無理だった…
250名無しさん@ピンキー:03/10/30 01:04 ID:c/ul35xE
プロ初段の月給って確か2、3万ぐらいだったような…
みんなバイト頑張ってるんだね…
251名無しさん@ピンキー:03/10/30 02:44 ID:RIZ/zFFi
女子キャラ男体化はNGですか?
男あかり×ヒカ子みたいな・・・・・
252名無しさん@ピンキー:03/10/30 07:51 ID:yYQkSeCz
>249
♀ヒカ×加賀?
襲い受っすか?
女の子からセマルのって萌えですねv
253名無しさん@ピンキー:03/10/30 08:37 ID:TzLcS4uX
>251
女体があれがオケーでは?
個人的にはとても期待。
254名無しさん@ピンキー:03/11/01 00:10 ID:A4yIcUgR
筒井子先輩に毎日密かにハァハァする三谷坊やなどを妄想してみる。
漏れにはとても文章に起こせるようなスキルは無いが…
流れブッたぎってゴメソ。
255名無しさん@ピンキー:03/11/01 01:27 ID:fTdR/pf9
>254
メガネっ娘萌えの需要を大いに満たしそうだな。
素晴らしいねイイヨイイヨー
みんなのレスからネタが始まるんだよ(・∀・)
256ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:29 ID:Gbt+Y6B8
ここは中学生の女の子が来るような雰囲気の碁会所では無かったが
三谷を気にかけて、またここに戻って来てしまった
「おじさん、俺あいつの友達なんだ、俺が勝ったら1万円返してくれないか?」
三谷とダケさんの対局を見ていたヒカルがダケさんに佐為との勝負を持ちかけたのだ
「じゃあ、お前が勝ったら1万円くれるんだろうな?じゃないとできねえな」
(ヒカル、大丈夫です、ヒカル!私負けませんから…ヒカル!)
佐為が訴える
「わ、わかった、負けたら一万円払うよ」
こうして、一万円など持っていないヒカルとダケさんの対局が始まった
……
しかしダケさんは予想より遥かに強かったのだ…
ヒカルがズルを指摘する声を上げる事もなくサイはダケさんに敗れたのである
「俺の勝ちだな…嬢ちゃん一万円、出しな」
「うぅ…」
「どうした?まさか一万円持ってないとか言い出すんじゃねえだろうな?」
「いや…えっとその…」
「おいおい賭けでやってるのに払う金が無いだって?大人をあんまり舐めるんじゃねえぜ
いくらなら持ってるんだ?」
「……」
ラーメン一杯分の小銭だけとはとうても言えない
「可愛い顔してりゃ男はみんなやさしいと思ってんなら大違いだぜ、
金がねえんなら別なもので払ってもおうか」
「…べ、別なもの?」
「そりゃあ、一万円出せないってんなら体で払ってもうらうことになるなぁ」
「ちょっとダケさんやめな!」
席亭が止めには入るがダケさんに殴り飛ばされ、すぐに退いてしまった
257ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:30 ID:Gbt+Y6B8
「ちょうど良いことに人もいねえ、ここで姦らして貰おうか」
「!!」
(ヒカル逃げて下さい!)
それまで呆然としていた佐為が突然心の中で叫んだ、が時すでに遅し…
声を上げる間もなくヒカルはダケさんに肩を掴まれに床に押し倒された
(ヒカルから離れなさい!この鬼畜!)
最はダケさんを殴り罵倒しているが所詮は実体の無い体…ヒカル以外には見えもしない
「は、離せよ!」
バシッ!!
懸命に抵抗するヒカルの頬をダケさんが殴りつけた
「嬢ちゃんが悪いんだろうが!!ぶち殺されてえか!!」
それを聞いたとたんヒカルの体は恐怖で固まってしまった
「言う事聞く気になったかい、俺はわがままな女は嫌いでな、
おとなしくしてりゃちいたぁやさしくしてやるぜ」
そう言いながら制服の上から胸を掴んだ
「痛っ…!」
「チッ、ちいせえなぁ、まあ良いけどよ」
ヒカルの胸は申し訳程度の脹らみしかない
その胸をダケさんが力を込めて揉みだしたのだ
まだ芯の残るヒカルの胸にはとても痛い行為…
ボーイッシュなヒカルのこと、もし制服を着ていなければ男と思われていたかも知れない
その方が良かっただろう…
258ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:31 ID:Gbt+Y6B8
佐為はヒカルを助けたいがどうする事もできない…
ダケさんはすでにズボンを下げいきり威きり立ったイチモツを露にさせている
わずかな望みを託して席亭の方を見るがイヤホンを付けてテレビを見てこちらを見ないようにしている…
ダケさんは強引にヒカルの下着を脱がせると股を開かせた
ヒカルも抵抗したがダケさんの太い腕の前では虚しい抵抗だった…
力一杯脚を閉じていたが膝をあっさり左右に開かれてしまった
「やめ…」
ヒカルの願いが聞き入れられるはずもなく
ダケさんは無理やり膝を立てさせて、足を大きく開かせる
ヒカルの女性の部分が露になる…
ヒカルはもう恥部と屈辱で死にたい気分だった
ダケさんはぽわぽわとした、柔らかな生えかけの茂みをまさぐった
濡らそうとしているのだろうが、いくら触られてもヒカルは恐怖で感じもしなかった
何の感覚も無いのに少しづつ濡れてきているようだ…
人体の防衛機能だろうか…
「じゃあいくぜ」
ダケさんの猛々しいイチモツがメリメリとヒカルの中に侵入してくる
「!!」
何かが破れた…
同時に股間が裂けたような、鋭い痛みがヒカルを襲う
「痛っ…」
声を出すと痛みに響くような気がしたので、ヒカルはぐうっと唇をかんで耐えた
イチモツが奥に滑り込むたびに激しい痛みを感じ、目には涙の玉が滲み出していた
腰を掴まれ何度も激しく上下させるたびにヒカルの顔が苦痛に歪む
そんなヒカルにダケさんは興奮するばかりであった…
痛みだけでなく、本当に気持ちが悪い…吐き気がする、心の底から目の前の男に死んで欲しかった…
259ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:32 ID:Gbt+Y6B8
どのくらい時間が経っただろう
「だ、出すぜ…」
ダケさんの動きが止まった…
何のためらいも無く中に出したのだ
「……」
いつの間にかヒカルの目からは大粒の涙が溢れていた
初めて見るヒカルの涙、佐為はその様を痛々しくて直視できなかった
ダケさんはイチモツを抜くとヒカルについた血と精の汚れを指で掬い
ヒカルの顔に押し付けた
ヒカルは何の反応もしなかったが、ダケさんは十分満足していた
ダケさんは笑みを浮かべて、泣いているヒカルの髪を二度三度撫でながら言った
「金の上に処女まで頂けるとは、とんだ役得だったな…あの三谷って彼氏によろしくな」
三谷は別に彼氏でも友達でもない、三谷がかわいそうだと思ったから…それだけだった…
「縁があったらまた会おうぜ」
そう言うとダケさんはニヤついた顔で碁会所を立ち去っていった
……
260ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:32 ID:Gbt+Y6B8
佐為はいくら考えてもヒカルにかける言葉など見つからず立ち尽くしていた
実はあの対局は途中まで最が優勢だったのだ、そうヒカルが打ち間違いさえしなければ…
ヒカルはその事には気づいていない…あれがなければ多少のズルも最には問題無かっただろう
最後まで粘ったが結局は巻き返せなかった
しかし佐為は自分を責めた…
そう自分のせい、自分のせいで、自分のわがままを聞いてくれている可愛いヒカルが
憎らしい不細工な男に犯されてしまった…目の前にいるのに止めることすらできない
ヒカルの人生を滅茶苦茶にしてしまった気がした
もうヒカルとは元のような関係には戻れないだろうか…?
よく笑ってよく怒る、明るかったヒカルの表情が頭に浮かぶ…
ヒカルにしてみれば私はヒカルを賭けに使い大口を叩いて負けたのだ
この先ヒカルは私をどういう目で見るんだろうか…
また私に碁を打たせてくれるだろうか…?
最の中で不安ばかりが大きくなっていった…
ただ今の佐為には泣いているヒカルを哀れみ、あの男を憎むことしかできなかった…
261ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:34 ID:Gbt+Y6B8

本当にヘボでお目汚しスマソ…
262ヒカ子×ダケさん:03/11/01 04:40 ID:Gbt+Y6B8
変換ミス
最=佐為です…
263名無しさん@ピンキー:03/11/01 06:21 ID:ZCFXx5ns
おつデース。そうきたか・・・
264名無しさん@ピンキー:03/11/01 06:47 ID:xIV9my/g
乙ですう。ダケさん強すぎですう。


修さん「やれやれ、これまたずいぶん早く中田氏したもんじゃ。
お嬢ちゃん、(いまさらだけど)一万円貸したげよか?」
戻ってきた三谷「次オレだかんね。」
265名無しさん@ピンキー:03/11/01 07:24 ID:xIV9my/g
そういえば、佐為って加賀に負けてるんだよな・・・でもいやまさか。
266名無しさん@ピンキー:03/11/01 14:37 ID:26FvME51
数年後、ダケさんは親父狩りに会って享年五十八歳(仮)で死亡。
息を引き取る前バクチ仲間のゲンさん(仮名)はダケさんの最期の言葉を聞いた。


「お………おかっ…………ぱ……………ガクッ」
267名無しさん@ピンキー:03/11/01 14:41 ID:26FvME51
あんまりヒカ子がかわいそうなんでダケさんには死の制裁。
それにしてもこの話、佐為いいとこ無いなあ。
268名無しさん@ピンキー:03/11/01 15:18 ID:LeW0athc
タイトルがヒカダケだったのでヒカ子攻め??と思ったら違った。
801みたいに前者=攻め 後者=受け という定義はないのでしょうか??
269名無しさん@ピンキー:03/11/01 15:31 ID:26FvME51
ヒカ子のお口で攻められたいでつ(;´Д`)ハァハァ (;´Д`)ハァハァ
270名無しさん@ピンキー:03/11/01 17:25 ID:DHHALuiy
ヒカ子かわいそうなのはチョトな…(;´д⊂
可愛いラブラブ話きぼん。

ところで、201のつづきまだ〜(AA略
切ないヒカ子タン(*´Д`)ハァハァ
271名無しさん@ピンキー:03/11/01 19:23 ID:HAbt+6yI
>>256-260
乙です。
明るいヒカ子が不細工なオヤジにしてやられる
倒錯的な所がなんとも刺激的ですた。
他作品とは一味違うけどヨカタ。
272名無しさん@ピンキー:03/11/02 01:47 ID:apG4pFRb
ダケ子さんキボンヌ
273名無しさん@ピンキー:03/11/02 09:52 ID:x/E6d4NQ
>>272
おまえは本当にそれでいいのか。
274名無しさん@ピンキー:03/11/02 13:37 ID:Ny2JAxv8
せめて緒方子で…
275名無しさん@ピンキー:03/11/02 13:51 ID:RuKFygQZ
>>274
精子か
相手は桑原扇で
276名無しさん@ピンキー:03/11/02 14:23 ID:qdWKxpIX
せーし…?
277名無しさん@ピンキー:03/11/02 18:11 ID:YgygeS0u
悪魔ちゃんを彷彿とさせる名前である
278ヒカル:03/11/02 20:05 ID:Rnr1qyW4
>201続き

24
 ヒカルは暫く、立ったまま出入り口を見ていたが、小さく「はぁ…」と溜息を吐くと椅子に
ストンと腰をおろした。
 盤の上の碁石を手元にかき集めて、白黒それぞれの碁笥に落としていく。
「えっと…あの…オレも帰るね。」
「あら、もう少しいいじゃない。」
引き留める市河に「ゴメンね」と困ったような笑顔を見せて、ヒカルも碁会所をあとにした。

 ヒカルは家に着くとすぐに自分の部屋に閉じこもった。食事も取らない娘を心配して、
母が様子を見に来たが、外で食べたとウソをついた。それで納得したのか母は「あとでお風呂に
入りなさいよ」と一言言って階下に降りていった。
 その足音を聞きながら、ベッドの上に寝転がって考える。天井の灯りが眩しい。

 自分は何かまずいことをしたのかもしれない………と、ヒカルは考える。大体、初対面の時から、
印象がよくないのだ。失言と反省とケンカを繰り返し、やっと友人と呼べるところまできたのに…。
「女だって言ったからかな…」
こんなことなら男だと思われたままの方がよかった……が、ヒカルは大きく首を振って、
その考えを振り払った。
 だって、自分はどう足掻いても女なのだ。黙っていたっていつかはバレる。それに、故意に
黙っていたわけじゃないし…
 ヒカルは枕を胸に抱いて、ベッドの上を転がった。
279名無しさん@ピンキー:03/11/02 20:12 ID:Rnr1qyW4
25
 この前少し気まずい別れ方をしたので、今日、アキラに会ったらいつも通り自然にして
いようと思った。アレくらい気にしてないから、オレはなれてるから大丈夫だよ。そう言って
笑おうと思っていた。だから、アキラの謝罪を聞きたくなかった。
 思いがけず昼食を一緒にとれたことも、碁会所に誘ってもらえたこともすごくうれしかった。
今日は閉店ぎりぎりまでアキラと打つつもりだったのに…………アキラのあの不自然極まりない態度は、
やはり自分のせいだろうと落ち込んだ。

 ヒカルは、身体を起こしてベッドの下を覗き込んだ。そこには、彼女の秘密がある。その秘密は
最初に隠されたときと同じように、きちんとそこにあった。
 いつかこのワンピースが似合うようになるのだろうか…
「男みたいだし…おっぱいもペタンコだし…」
自分で言っていて泣きたくなった。どうしてもっと女の子らしく生まれてこなかったんだろう。
「わ――――!!」
胸の中のモヤモヤを振り払うように、ヒカルは叫んで、足をばたつかせた。
280名無しさん@ピンキー:03/11/02 20:39 ID:Rnr1qyW4
26
 その時、階下から母がヒカルを呼ぶ声が聞こえた。
「ヒカルー…あかりちゃんがみえているわよ。」
「あかり!?」
ヒカルはベッドから飛び降りて、ドアに走った。
「あかり!上がって!早く!」
階段の上から大声で叫んだ。


 母の美津子とあかりは驚いて、一瞬顔を見合わせた。
「おじゃまします…」
「どうぞ…」
あかりは階段を昇りながら、美津子はそれを見送る形で互いに首を傾げていた。

281名無しさん@ピンキー:03/11/02 20:42 ID:Rnr1qyW4
27
 あかりが部屋に入るとヒカルは、ベッドの前にちょこんと座っていた。
「どうしたの?」
「うん…」
あかりが訊ねても、ヒカルは俯いてモジモジと身体を捩っている。時折、何か言いいたそうに
視線を投げてくるが、その肝心の用件を一向に切り出そうとしない。仕方がないので、あかりは先に自分の
用事を済ませることにした。
「あのねえ…私、金子さんに頼まれてプリント持ってきたの。」
「それに保護者のハンコもらって、今週中に提出だって。」
「はい」と差し出すと、ヒカルも反射的に受け取って、「サンキュ」と呟いた。
 それきりまた沈黙。あかりも困ってしまった。彼女が何か自分に相談したいことがあるらしい
ことはわかるのだが、それが何なのかがわからない。無理矢理聞き出すのも気が引けるし、
かといって、このまま帰るわけにもいかない。
 あかりはヒカルが話し始めるのをじっと待った。その間、本棚にある詰め碁集を読んだり、
ヒカルが買ったばかりの最新のゲームで遊んだりしながら、さり気なく彼女の様子を
伺っていた。
 途中、ヒカルの母が、午前中に買いに行かなければ売り切れると評判のケーキと紅茶を
持ってきてくれた。
『晩ご飯食べたばっかしなのに、太っちゃう――!』
とか嘆きつつ、その両方が空になった頃、漸く、意を決したようにヒカルは口を開いた。
「あかり、おっぱい触らせて…!」
282名無しさん@ピンキー:03/11/02 20:44 ID:Rnr1qyW4
28
 「………………………………………………………………………………は?」
ヒカルはあかりの返事も待たずに、手を伸ばす。
「え?あ?やだ…!ヒカル…ちょっと!?」
狼狽える自分に、彼女は「ゴメン」と一言小さな声で謝って、胸を掴んだ。
「あ…!」
いや、掴んだという言い方は正しくない。そう言い切るには、ヒカルの手はあまりに優しかった。
ヒカルはあかりの胸にそっと手を置いて、それからあかりの胸を両手で揉むように包み込んだ。
「あぁん…やだぁ…」
ヒカルがあんまり優しく――まるで愛撫するように――胸に触れるのでおかしな声が出てしまった。
だが、当のヒカルは真剣そのもので、掌で確かめるようにあかりの胸を形作った。
「いやぁん…ダメぇ!」
あかりが悶えるように身を捩ると、ヒカルはやっと手を離した。
 彼女は掌で形作ったあかりの胸を崩さないよう、その手を自分の胸へと移動させた。
ぱふん――と、空気の漏れるような音が聞こえた気がした。たぶん、自分の空耳だと思うが…。
両手で自分の胸を押さえて、ヒカルはがっくりと項垂れた。
「………?どうしたの?」
「…………はぁ〜」
訊ねても彼女の口から漏れるのは溜息ばかり。

 ヒカルに触れられていたところが、ジンジンとヘンな感じがする。あかりは自分の胸を
さすりながら、俯いているヒカルを見つめた。彼女は胸に当てたままの両手をじっと見ていた。
『もしかして………』
ここにきて、あかりはヒカルの相談事がなんであるか漸く思い至った。
「もしかして、胸のこと気にしてる?」
ズバリと核心に触れてみる。
 ヒカルは弾かれたように顔を上げた。その顔が見る見る紅く染まっていき、やがて恥ずかしそうに
コクンと小さく頷いた。
283名無しさん@ピンキー:03/11/02 20:46 ID:Rnr1qyW4
29
 『可愛い〜!!!!!』
ヒカルのその仕草に、あかりは心の中で絶叫した。まったく近頃のヒカルの可愛らしさと言ったら
どうだろう。男の子っぽくやんちゃなところが彼女の魅力だったが、花が開くように急に
女の子らしくなってしまった。それをほんの少しだけ寂しく感じながらも、あかりは喜びを隠せない。
「でも、どうしたの?前はそんなこと全然気にしていなかったのに…」
自然と弛む口元を必死に引き締めた。もし、笑っている顔を見られたら、ヒカルはつむじを曲げてしまう。
「だって、胸がちっちゃいと男と間違われるモン…」
首筋まで紅く染めて、ヒカルは小さな声で答えた。
 あかりは首を傾げて考えた。以前の彼女ならそんなことは気にしない。むしろ積極的に
担いで回っていたぐらいだ。それに…………
「間違われたって、みんなすぐに気付いたでしょ?」
今までみんなそうだった。第一こんなに可愛い男の子がいるわけがない。実際、同性のあかりの
目から見てもヒカルはかなりの美少女だった。
「みんなヒカルのこと可愛いって言ってるし…」
 ほっそりとした華奢な体付きは、油断するとすぐに肉が付いてしまう自分からみると
うらやましい限りだし、すらりとのびた手足の細さといったらもう…!我が身と比べて、
溜息をついている女の子は多い。
「ウソだ!あかりは、女だからそんなこと…」
「ウソじゃないよ。うちのクラスの男子でも可愛いって言ってるコ結構いるよ?」
あかりの言葉を、ヒカルは信じない。「ウソだ」と、首を振って、耳を貸さないのだ。
 あかりはウソは言ってない。全部本当のことだ。中学の制服は、とても彼女に似合っていて、
入学したときから注目の的だった。男扱いしていた小学校の同級生ですら見とれるほど、
どこからみても立派な女の子だったのだ。

 「………だったらさ…じゃあ、なんでアイツは気が付かなかったの?」
「……アイツって?」
オウム返しに聞き返した。
「………………………………………………………………塔矢…」
悔しそうにポツリと呟くヒカルの眦に涙が滲んでいた。
284名無しさん@ピンキー:03/11/03 02:56 ID:wBoN82g0
キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
カワイスギルykcjcmjkdg;hgv
285名無しさん@ピンキー:03/11/03 08:58 ID:5H37L9YD
可愛すぎハアハア
いつも萌えをありがとう……

>256〜 のダケさん書いた方へ
いままで書かれてたモノと雰囲気が違うタイプのものを落とすときは
最初に傾向を書いて、苦手な人はスルーよろ、とか書いておけば、
皆心構えができていいんじゃないかな

自分としては味ごのみなエチーがある方が嬉しいし
286名無しさん@ピンキー:03/11/03 13:03 ID:yWnjUEI4
激しく女化アキラ×ヒカルの話うpきぼん
それ程エロくなくイチャイチャ程度だと更にうれすい。

287名無しさん@ピンキー:03/11/03 14:46 ID:blw2CAgS
>278
百合風味(;´Д`)ハァハァ
女の子の友情ってかわいいね。

>286
俺も読みたい(;´Д`)ハァハァ
おまい書いてくれよ。
288名無しさん@ピンキー:03/11/03 16:30 ID:bucQ+C3o
>286
>242の職人を呼ぶんだ。
自分がどれ程アキラ子を待っているかを切々と訴えろ。

>ダケさんの職人さん
ダケさんを襲うヒカ子を想像して、スゲー豪気だと思った(w
でも、可哀想なヒカ子に(;´Д`)ハァハァしてしまったよ。
汚いオッさんに汚されるヒカ子タンの涙…(;´Д`)ハァハァが(;´Д`)ハァハァして大変だった。
289アキラ子 1:03/11/03 17:02 ID:Z2Pz7xC5
全然エロくありません。
しかも前半は**だし...。

 背中から腰への美しいラインが母親そっくりだった。いままでそんなに似ているとは思っていなか
ったのに。穏やかに自分の横で眠る黒髪を見ながら憶えたのは満足感と軽い後悔だった。そのことに
自分でも驚いていた。いままで躊躇していたことが間違いだったのではないか、そう思った。この感
情には既視感がある。そうだ、十五年前のあの日も同じように思った。

 師匠が結婚をするまで、緒方は夜遅くまで行洋の研究につきあうことがしばしばあり、そのまま塔
矢邸に泊まることも多々あった。しかし、師匠の行洋が結婚してからのこの半年は新婚家庭に対する
遠慮もありどんなに遅くなっても帰宅することにしていた。だが、夕飯時に夫婦二人からこれからは
遅くなったときは前と同じように泊まってゆくことを勧められた。

 十二時を回り、研究も一区切りつき今日はお開きにすることにした。行洋は読みたい本があると言
うことでそのまま自室にいた。緒方は歯を磨こうと洗面所に入ると「あなた、タオル忘れてしまった
ので取ってきて下さらない。」と浴室の扉が開いた。止めるまもなく全裸の夫人がそこに立っていた。
夫人はそこに立っているのが自分の夫ではないことに気付いて羞恥のためか全身が赤くなり慌てて扉
を閉めた。緒方も慌てて洗面所からでて行洋の部屋に行き夫人からの伝言を伝えた。いままで泊まっ
ていた部屋は夫婦の寝室となっていたので緒方は隠居所として作られた離れに今晩は泊まることにな
っていた。



290アキラ子 2:03/11/03 17:10 ID:Z2Pz7xC5
>289

 既に床は延べられており、着替えを持ってきていないと言ったせいか脇の乱れ箱の中には新品の浴
衣や下着・スエットの上下が置かれていた。離れには洗面所とトイレがついており、洗面所はお湯も
でるようになっていた。「最初からこちらを使えば良かったのだな」と歯を磨き、タオルをお湯に浸
し全身を拭いた。「二十三歳だっけ。先生と十五違うんだ。」と口にしながら無意識に自分とは七つ
違うと計算していた。

 そのまま床に入ったが、十六歳には刺激が強すぎたのか脳裏に夫人の裸体がちらつき眠りについた
のは東の空が明るくなり始める直前だった。

 翌朝、朝食の時に夫人に「昨日は驚かせてごめんなさいね。」と謝られたが夫婦とも気にはしてい
ないようだった。このとき行洋に頼まれたのがタイトル戦などで自分が留守になる時この家に泊まっ
てもらえないかと言うことだった。

 二週間後にさっそく行洋がタイトル戦のため泊まりがけで出かけることになり学校のあと一旦家に
帰り着替えと弁当を持って塔矢家に向かった。

 鍵は弟子になったとき渡されていたので玄関を開けようとすると誰もいないはずが鍵が開いていて
家の奥からは物音がした。物音は奥の納戸から聞こえてきた。泥棒かと焦り忍び足で奥に向かうと聞
こえてきたのは夫人のハミングであった。
「奥様」
「あら、緒方さんいらっしゃい。」
「何をなさってるんですか」
「あの人が居ない間に納戸を片づけようと思って。手伝って下さる?この箱を棚の上に載せたいのだ
けれど手が届かなくて。」
納戸に入り夫人の横に立つと何とも言えない華やかな香りがして、緒方は眩暈を起こしそうだった。
291アキラ子 3:03/11/03 17:16 ID:Z2Pz7xC5
>289>>290

 この部屋を使って欲しいと通されたのは夫婦の寝室と襖一枚へ立てた隣室だった。弁当を冷蔵庫に
入れようと手にすると「それなあに?」と尋ねられ「夕飯の弁当です。留守番が火事を出したら駄目
だからと母が持たせてくれました。」とこたえると「あら、いやだ私つくるのに」夫人もいままで通
り実家へ帰ると思っていたのでたずねると「兄のところに子供が産まれて、実家に帰れなくなったの
よ。それで、一人だと夜怖いから緒方さんに泊まって下さるようにお願いしたのよ。」

 この女性と一晩・二人っきり。自分は先生からも夫人からも安全牌(=子ども)と思われているん
だろうな。と自覚したした。でも、そう思われたからこの女性のそばにいられるのだともおもった。

 それから二週に一度くらいのペースで緒方は塔矢家に泊まるようになった。行洋が戻ってくればす
ぐに検討の相手をできるのでとても勉強になった。だがそれ以上に男三人兄弟の次男で、中学から男
子校の緒方にとって行洋がいない夕飯のあとにする夫人とのおしゃべりやゲームなどが楽しみであっ
た。行洋からまるで姉弟のようだと言われるようになっていた。

 緒方がそれに気付いたのはいつぐらいからだろう。夜中に隣室の夫人の部屋から押し殺したような
声と寝返りを打っているような気配を感じ、そのあと夫人は部屋を出て浴室へむかう。シャワーを使
っているような音がかすかにして夫人が戻ってきて床に入る気配がする。そのあとは何の気配も感じ
ない。
292名無しさん@ピンキー:03/11/03 17:19 ID:m/VTFJ/6
アキラ子イラネ
293アキラ子 4:03/11/03 17:31 ID:Z2Pz7xC5
>289-291

 緒方が塔矢家に泊まるようになって四ヶ月ほど経ったくらいだろうか、寝ていると遠くの方からゴ
ロゴロと聞こえてきた。と思う間もなく雷の音がひっきりなしでするようになった。襖が開き、浴衣
を着た夫人が蒼白な顔で立っていた。「私、雷駄目なの隣で寝ていい?」駄目だといえるような雰囲
気ではなかった。自分の布団を押して動かそうとする夫人の浴衣の裾が割れ白いものがみえた。

 緒方の横に布団を敷き直し床に入った夫人は「手、繋いでね」といいながら手を伸ばしてきた。そ
の時、近くに落ちたように大きな音と雨戸の隙間から光が見えた。夫人は緒方に悲鳴を上げながら抱
きついてきた。女性のからだの柔らかさをはじめて知ったような気分の緒方は困ってしまった。自分
の状態を夫人に知られたくないと思っていたのに、これではすぐにばれてしまう。

 夫人も気付いたようだった。「これで嫌われる」緒方はそう思ったが夫人はこれまでの明るいかわ
いらしい緒方の知っている笑顔と違うこれまで見たこともないようないような微苦笑の様な表情にな
り「感じてくれているのね」といいながら緒方の下着の中に手を入れてきた。気が付くと緒方の下着
は脱がされ二人とも前がはだけていた。緒方は自分のありとあらゆるところに明子の唇と舌を感じた。
自分がどうなっているのか緒方はもうわからなかった。

 それからは緒方が塔矢家に泊まるとき、行洋がいれば離れに、いなければ夫婦の寝室に緒方の布団
は敷かれるようになった。

 明子の妊娠がわかったのは緒方が高校を卒業した春だった。

 父親は行洋か自分か尋ねる緒方に「わからないのよ、産まれてきてから調べるしかないわ」と言っ
ていたが、そのうち「予定日が十二月になりそうなの、あなたは二月にドイツに行っていたでしょ。
だから父親はあの人だわ。」三学期は自由登校だったので受験をしない緒方は囲碁振興ミッションの
一員として一ヶ月ドイツを中心にヨーロッパを回っていた。はじめての海外旅行だった。入れ替わる
ように四月には行洋が参加したアメリカへのミッションが一ヶ月あり、そのあいだ緒方はいつものよ
うに塔矢邸に泊まっていた。
294アキラ子 4:03/11/03 17:38 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293

 夜泣きなどで行洋の対局に影響がでてはと言うことで 出産のあと一年近く実家に戻っていた夫人が
戻ってきた。行洋はスケジュールの空いている日は極力妻の実家に通っていた。

 緒方のおそれている日が来てしまった。行洋が留守になる日。前と同じように留守番を頼まれた。
師匠から信頼されていると感じた。明子から離れていた一年半の間に彼女が恋しくなることもあった
が、師匠にばれたときのことを考えるようにもなっていた。怖いのは彼女との間のことではない、師
匠の信頼を裏切っている自分を知られることだ。

 緒方の布団は前と同じように夫婦の寝室に敷かれていた。となりの部屋に自分だけ移ろうとした。
だが、浴衣のあわせからほの見える、前より豊かになった白い胸を見、緒方の自制心は崩れてしまっ
た。結局、前と同じ繰り返しであった。穏やかに自分の横で眠る黒髪を見ながら憶えたのは満足感と
軽い後悔だった。そのことに自分でも驚いていた。
295アキラ子 6:03/11/03 17:53 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-294

 四十を過ぎて産まれた娘アキラを行洋は溺愛し、家にいる間は緒方と検討をしている間も側に置き
たがり、首がすわるようになるといつも膝の上に抱えていた。たが、いかんせん忙しすぎた。幼稚園
・学校の行事がある日曜日はほとんど仕事でスケジュールが埋まっていて参加できなかった。代理と
して出席した緒方は行洋のためにビデオを撮り、父親の代理として競技に参加したりと大変だった。
アキラも行洋を慕ってはいたが触れ合う時間が少ないせいか嫌われることをおそれて甘えることがで
きず、その代わりのように緒方に甘えた。年に二度の家族旅行もアキラの頼みで緒方も同行するよう
になっていた。温泉などに行ってもアキラは緒方と風呂に入りたがり、夜も別に取った緒方の部屋で
休みたがった。娘に「NO」が言えない父親は苦虫を噛みつぶしたような顔で「緒方くん頼む」と言
うしかなかった。娘との時間をとれずにいた行洋に指導碁をするという提案をし、アキラに囲碁を教
えたのは緒方だった。行洋のいない朝にアキラと碁を打つのも緒方であった。寝物語に明子に聞いた
話しではアキラと緒方の関係は自分と行洋の関係にそっくりで、だから行洋は仕方ないと思っている
のよ、と言い。また自分が幼稚園でお多福風邪をもらってきたときは行洋にうつしてしまって大変だ
ったという思い出話もその時していた。

 十歳を過ぎた頃からアキラの体型が少しずつ丸みを帯びてきた。アキラ本人は自分の身体の変化を
あまり気にしていなかったが緒方のとまどいは大きかった。もし、自分の娘だったら開き直って成長
を喜んだかもしれない。だが、アキラが十一歳の誕生日いつものように塔矢家に泊まることになりア
キラに引きずられるように一緒にお風呂に入ろうと言われ服を脱ぎはじめたアキラに緒方は欲情しか
けてしまった。このときは、自分を押さえたが自分の自制心を緒方は信用していなかった。
296アキラ子 7:03/11/03 18:20 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-295

 明子との関係はまだ続いていた。アキラの目もありアキラが学校に行っている午前中、アキラがそ
う滅多にゆかない離れを使っていた。緒方から見て明子は二人いるような気がする。家族といるとき
の明るく、無邪気な明子。自分と二人でいるの時の妖しいまでに美しい明子。師匠はこの明子を知っ
ているのだろうか。師匠への嫉妬に苦しみ明子から離れようと他の女とつきあったこともある。だが、
結局いつも明子の元へ戻ってしまった。

 明子のアドバイスもあり緒方はアキラとの間に意図的に溝を作り始めた。その頃だったろうかアキ
ラが明子に自分が男だったら緒方は離れていかなかったのかと訊いたのは。気が付くとアキラは男物
の服ばかり着るようになっていた。学校の制服はさすがにあきらめたようだったけれど。

 全てを変えたのは行洋の心臓発作だった。

 棋士として、努力と研鑽はかかさなかったつもりだ。師匠の後を追ってやっとおぼろげながら背中
が見えてきてのタイトル挑戦だった。その最中(さなか)の不戦勝、そしてあの美しい棋譜。第五局
で自分が勝ったのは変化しようとする師匠の不安定さをついただけに過ぎないことを緒方は自覚して
いた。自分との対局前、師匠はあれだけ美しい棋譜を残しているのだ。自分があの「sai」ほど強
ければ同じように美しい棋譜を残せたかもしれない、師匠との間に。師匠はこの一局を最後に日本棋
院をでてしまった。
297アキラ子 7:03/11/03 18:33 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-296

 アキラは生涯のライバルと見定めた進藤が不戦敗を続け、精神的に不安定な状態だった。明子は海
外を飛び回る夫のことも心配していたが娘の状態が不安で日本を離れることができなかった。緒方も、
アキラの状態にハラハラしていた。やがて、進藤が復帰し、アキラが安定すると明子は夫の元へ行っ
てしまった。明子と緒方の間も自然消滅していた。

 緒方は緒方なりにアキラを見守り続けた。直接会うことは避け、師匠の碁会所にアキラのいない時
間を見計らって顔を出し、市河や芦原に探りを入れたりもした。進藤をこの碁会所に連れてくるよう
になってからは特に問題はないようだった。

 その話を聞いたのは第一回の北斗杯の直後だった。メンバーだけで合宿をしたときいて緒方は自分
の顔を引きつるのを感じた。それでも、アキラ本人に問いただすことができず、もう一人の社とかい
うのは大阪へ帰ってしまっていたので進藤を捜し呼び出した。合宿のことを問いただす緒方に「本当
だったんだ、塔矢に手を出すと緒方先生に呼び出されるっていうのは。」こんな事をしたのは師匠の
入院中にアキラが参加した研究会の奴らにだけだがそんなことはどうでもいい。「オレだってホテル
かどっかでと思ったら塔矢が自分ちでいいっていうからさ。でも、あいつんち女の一人暮らしジャン。
だからオレ自分の彼女とその姉ちゃんにも来てもらったよ。ご飯作ってもらうって事で」

 とりあえず、女一人に男二人だけではなかったと聞いて安心した。あの年頃の男の自制心なんて信
用できない。そのことを身をもって知っている緒方であった。
298アキラ子 9:03/11/03 18:42 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-297

 翌朝、緒方はインターフォンの音で目を覚ました。寝ぼけ眼でモニターを見ると映っているのはア
キラであった。慌ててエントランスのドアを開け、玄関の鍵を開けた。小学生の頃、塔矢夫妻が出か
けるときなど当時住んでいたワンルームマンションにアキラを預かることはよくあった。だが、二つ
目のタイトルを取ったあと引っ越してきたこの部屋にアキラが来ることは無いと思っていた。それで
も捨てられずにいたアキラ用のマグカップを用意し、自動的にスイッチを入るようにしてあるコーヒー
メーカーにコーヒーができていることを確認し、電子レンジで母親が作り置きしてくれた炊き込みご
飯の握った物を解凍し、アキラを玄関で待った。アキラが怒っているのはわかったが心当たりは昨日
進藤に訊いたことくらいしかなかった。

 顔を見たとたん何か言いたそうなアキラを制して「玄関先では近所迷惑になるから入ってくれない
か」というとアキラは素直に部屋の入ってきた。また、見ない間に背が伸びたようだった。まだ成長
期の十五歳だと思う。居間に案内し、カフェオレと炊き込みご飯を出し「すまないが着替えてくるの
で待ってくれないか」言って寝室へ戻った。

 冷静になろうと冷水でシャワーを浴び、ひげを剃り、いつもより時間をかけ服を選び着替えた。
299アキラ子 10:03/11/03 18:53 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-298

 居間に戻るとアキラはマグカップを抱えたまま泣いていた。思っても見なかった事態に緒方が駆け
寄り手を伸ばそうとするとアキラはその手を払いのけ、その美しい瞳から涙を流し続けながら「何で、
放っておいてくれないんですか。お父さんも、お母さんも緒方さんも私を捨てたんだから。やっと、
一人で生きて行ける覚悟ができたのに。何で私のことを私にじゃなく、進藤や、市河さんや、芦原さ
んに訊くんですか。もう、私のことなんて気にしないで下さい。」

 思い返せば自分が十五歳の頃はまだ親に甘えていた。親が家を出てゆくなんて考えてもいなかった。
今でも母は独身の兄と自分のところへ二週に一度は来て、世話をしてくれている。共働きの弟夫婦の
ところへも頼まれれば子どものお迎えや病気の時には横浜の奥から千葉まで行っている。でも、現実
にアキラの親は十五の娘を残し家を出てしまった。人に甘えることを良しとしないこの娘が甘えるこ
とができるのは両親と自分しかいないのに三人とも手を離してしまった。

 もう、降参だった。先生に駄目だと言われても、破門されてもアキラの手を離すことはできない。

 塔矢夫妻の許しを得て緒方の部屋で一緒に暮らすようになると、アキラは最初のうちは緒方がどこ
かへ逃げてゆくのでは心配しているようで寝るときも自室にいたはずなのに朝起きると緒方のベッド
に潜り込んで寝ていた。起きているときも緒方のあとをついて回り(トイレと風呂は勘弁してもらっ
た。)、外出先にまでついてくるようになった。一時は棋院でも話題になっていたようだがアキラが
落ち着いてくるとベッドに潜り込んでくる以外緒方のあとをついて回るのをやめた。

 アキラの服装も替わってきた。対局にゆくときは今までのようにスーツだが家の中では柔らかい、
女らしい服を着るようになっていた。
300アキラ子 11:03/11/03 19:05 ID:Z2Pz7xC5
>289-291 >293-299

 十二月も半分をすぎ、アキラの誕生日を迎えた。イタリアレストランからデリバリーしてもらっ
たディナーとケーキで二人だけのバースディパーティーだった。緒方からのプレゼントはいつもア
キラがスーツを仕立てているテーラーに相談しながら注文したワンピースであった。

 アキラと暮らしはじめてから、緒方は自制心を保つため、酒を断っていた。だが、今日はデリバ
リーに付いてきたワインを一杯ずつアキラと飲んだ。

 久しぶりのアルコールは心地よい気分だった。ベッドに入り眠りにつこうとするとドアが開いた
気配がした。いつものように潜り込んで横で寝るだけだろうと声も掛けなかった。だが、アキラは
何も身につけずにいてその甘い声で「緒方さんが欲しい。」と言い、緒方に抱きついた。緒方はア
キラの腕を放そうとしたが、アキラの真剣な目を見てしまい、体は正直に反応してしまっていた。

 背中から腰への美しいラインが母親そっくりだった。いままでそんなに似ているとは思っていな
かったのに。穏やかに自分の横で眠る黒髪を見ながら憶えたのは満足感と軽い後悔だった。そのこ
とに自分でも驚いていた。いままで躊躇していたことが間違いだったのではないか、そう思った。
だが、アキラはまだ十六歳なのだ、これから誰かと出会うのかもしれない。その時、自分の存在が
障壁とならないように、そしてアキラが幸せになってくれればいいと願わずにいられなかった。

 三月、免許更新の前に視力検査にゆこうと保険証を入れておく引き出しを開けた。上に載ってい
たアキラの保険証を持ち上げると間から滑り落ちてきた物があった。何も考えずに拾うとそれは母
子手帳であった。

アキラ子 了



301名無しさん@ピンキー:03/11/03 19:41 ID:LWVe7JHc
乙です。
> 289 全然エロくありません。しかも前半は**だし...。とか書いてあったから、
**ってホモかと思ったけど不倫だったんだ。

読んでる最中「うわあ〜、(すごいなー)」とか思わず口に出ちゃったぞ。

302名無しさん@ピンキ−:03/11/03 20:24 ID:lJUsPAhU
あのさ、アキラ子嫌なら何も言わずスル−しる。

せっかく書いてくれている職人さんに失礼だよ・・・。
303名無しさん@ピンキー:03/11/03 20:37 ID:Wh9PipZ7
>302
アレはたぶん煽りだろう。何回かあらわれているし。
それこそ、スルーしろってことで。反応したらダメだよ。
304301:03/11/03 21:18 ID:LWVe7JHc
マンセーレスの続き:すばらしい出来っす。
オレもこういう雰囲気の文章書けたらいいっす。
「乙です」だけじゃ心元なかったんで、続きをカキコしますた。
305名無しさん@ピンキー:03/11/03 22:28 ID:PTqXWzdW
よっしゃ!アキラ子キタキター!!

>289
母にも娘にもハアハアしますた。
明子ママンと緒方は絶対ヤヴァイよ。
緒方の後をついて回るアキラ子たんかわいい。
306名無しさん@ピンキー:03/11/03 22:56 ID:JN/goAeT
アキラ子ずっとお待ちしてました!!ウマー(;´Д`)ハァハァ
307名無しさん@ピンキー:03/11/03 23:42 ID:AsKl6gXX
ここも、の××り屋
308名無しさん@ピンキー:03/11/04 00:15 ID:NrtFe4Qa
×んび×屋
309関西弁の女棋士 1/6:03/11/04 00:38 ID:qx9mtdyf
 もう、いくらウチが初めてやからって、こんなに進藤にええようにされるとは思わんかったな。
 進藤ってあんなんやけど、もしかして遊び人なんかなぁ?
 ……気持ち良かったけど。
 社は体を隠すことも忘れて、絶頂感の余韻が残る体を休めていた。
「なんかさ、社ってすげぇ可愛いよな」
 にっこり笑ってヒカルが言った。
 ぽかんとした顔で社が見上げるとヒカルの顔が近づいてくる。
 目を閉じて唇の感触を待つ。
 優しいくちづけを受けながら社は考えた。
 なんで進藤はあんなセリフを普通に言えるんやろ?
 やっぱり慣れてんのかな?こんなんすんの。
 そう思った途端、社は少し哀しくなった。
 その気配を敏感に察したのかヒカルがささやいた。
「社、やっぱどうかしたのか?」
 ヒカルが自分を心配そうに見つめているのに気づいた社はぷるぷると頭を振った。
「ちゃうねん。進藤ってなんやこんなんすんのえらい慣れてるなぁ、と思て」
 ヒカルが驚いた顔をする。
「そうか?俺すげぇ緊張してたんだけどな。初めてだし」
「え?そうなんや」
 その言葉を聞いて社の顔に笑みが浮かんだ。
「なんだよ、笑うなよ」
「せやかて、なんか嬉しいねん」
「なにが?」
「おそろいやと思て」
「変なヤツ」
 ヒカルが呆れた顔をする。
 それでも社は何故か幸せだった。
310関西弁の女棋士 2/6:03/11/04 00:40 ID:qx9mtdyf
「進藤。起きているか?」
 突然、ふすまを叩く音と共に塔矢の声がした。
 急な出来事に二人は固まった。
 驚いて見開いた眼を見合わせて、声にならない声がのどの奥から飛び出そうとするのを必死でこらる。
「な、なんだよ」
 ヒカルが出きる限り眠そうな声をして返事をした。
 少しばかり声が上ずっていたがこの場合ヒカルを責めることはできないだろう。
 ふすまの外から塔矢の声が返ってくる。
「いや、先程のキミと社の碁のことなんだが。こうすれば良かったんじゃないか、というような良い手を思いついてね」
 お互いの名前が出たので一瞬ドキリとした二人だったが、なんだそんなことかと胸を撫で下ろした。
 が、今入ってこられては言い訳の仕様がない。
 なにしろボタンを引き千切られたパジャマを身につけただけの社の上にヒカルがのしかかっているのだ。
 なんとか塔矢をこのまま帰さなければならない。
 社もすがりつくような目でヒカルを見つめていた。
「勘弁しろよ塔矢。そんなこと明日にしてくれ」
 ヒカルの言葉に塔矢が納得したような気配が感じられる。
「……そうだな。明日で良いか、こんな時間にすまなかったな。つい良い手だったものだから」
 謝罪の言葉を口にして塔矢が去っていこうとした、そのとき。
 自分とふすまを交互に見ていた社の顔に、安堵の表情が浮かんだのに気づいたヒカルは、社を無性にいじめてやりたくなった。
「いや、ちょっと待てよ。そんなにイイ手ならそこから言うだけ言ってくれよ」
「そうか。じゃあ簡単に説明しよう」
311関西弁の女棋士 3/6:03/11/04 00:41 ID:qx9mtdyf
 ほっとしていた社の顔が急変した。
 なぜ?どうして?という顔をしてヒカルを見上げている。
 突然の裏切りに、戸惑い、ついで悲しみの色が混じり始めた社の瞳に見つめられて、さすがにヒカルもしまった、と思ったがもう遅い。
 部屋の外では塔矢が説明を始めてしまった。
「あの進藤の三十手目はツガづにキリにまわっていれば、黒は抜くしかなくなって……」
 塔矢の声を聞き流しながらヒカルが社の耳元に口を近づけた。
「ごめん。ついどんな手か気になって言っちまった」
 まさか社を見ていたら自分の嗜虐心が刺激されたとは言えず、ヒカルは口からでまかせを言う。
「なにもこんなときにそんなん聞かんでええやないか」
 社が必死な顔をしてささやき返した。
「だから悪かったって」
「進藤のドアホ!」
 怒った社の顔も可愛いな。
 社に知れたら張り倒されそうなことを考えていると、一度は収まったはずのヒカルのいたずら心がむくむくと蘇ってきた。
 幸いと言うべきか、不幸にも、と言うべきか、塔矢の説明はまだまだ続きそうだった。
 ヒカルはひょいと、目の前の社の胸に手を伸ばす。
 びっくりして声をあげそうになった社の口をヒカルが空いている方の手でふさぐ。
「声出したら塔矢のヤツにばれちまうだろ」
 社は混乱した頭でヒカルの行動を理解しようとしたがまったくわからない。
 その間に、ヒカルの手がやわやわと社の胸を揉みだした。
 イッたばかりでまだ敏感な社の体は、わずかの刺激にもたやすく反応してしまう。
 社の吐く息に少しづつ、甘いものが混じり出す。
「声だすなよ。気づかれたら大変だからな」
312名無しさん@ピンキー:03/11/04 00:44 ID:z/f6pILV
のんびり屋は死ねよ。死ね死ね死ね
313関西弁の女棋士 4/6:03/11/04 00:45 ID:qx9mtdyf
「……進藤?」
 不安を感じながらも、ヒカルの手から送られる快感にじっと耐えていた社は、ヒカルの注意に新たな不安を感じて、ヒカルに震える声で問いかけた。
 不安は的中した。
 ヒカルが突然、社の胸に吸いついたのだ。
「んっ!」
 社が思わず声をあげてしまう。
 慌てて口を閉じたがすでに遅かった。
「どうかしたのか、進藤?」
 声を聞きとがめた塔矢が説明を止めて問いかけてくる。
「いっ、いや!そんな手もあったかと思って」
「そうか?」
 冷や汗をかきながらのヒカルの返事に納得したのか、塔矢が説明を再開しだす。
「バカ。声だすなって言っただろ」
 ヒカルは言ってから社の胸の先端を舌ではじく。
 また声が漏れそうになった社だったが今度は指を咥えて耐えぬいた。
 しかし、そのけなげな社の姿はヒカルの興奮を煽ることにしかならなかった。
 ヒカルが社の胸を覆っていた手を、下半身に伸ばす。
 それに気づいた社が慌てて足に力を入れてぴたりと閉じる。
 だが、そんな社のささやかな抵抗はあっさり破られてしまう。
 かぷ、という小さな音と共に、ヒカルが社の耳を軽く噛んだのだ。
 くすぐったいような快感で社の体から力が抜けた瞬間、ヒカルの手がするりと社のふとももの間に滑り込んでしまった。
 しまった。
 そう思った社がなんとか抵抗しようとするがもう遅い。
 社の体の一番敏感な部分をヒカルの指が、くにくにと弾力を楽しみながら、揉むように刺激する。
314関西弁の女棋士 5/6:03/11/04 00:47 ID:qx9mtdyf
 「な、なんでこんなんすんの?ウチなんかした?何が気にいらへんの?」
 漏れ出してしまう甘い声の間から、社が切れ切れにヒカルに問いかける。
 「塔矢に、塔矢に気づかれてまう……。ひっ!あぁ、っん」
 「社が可愛すぎるからいけねぇんだよ」
 二人の絡み合っている部屋のふすま一枚外に、塔矢がいるという異常な状況に、ヒカルは先程までよりも興奮し、後先を考えることができなくなっていた。
 先程までは優しかったヒカルの豹変に社はただ耐えた。
 「そっ、んなぁ……あっ。もう、ウチ……」
 塔矢の碁の状況説明が耳に入ってくるものの、入ってくるだけで、ヒカルがきちんと認識しているのは社の声だけだった。
 つぷり。
 とろりとした社の愛液で指を濡らしながらヒカルの指先が社の中に進入した。
「あ……」
 社の唇から小さな声が緊張を帯びて洩れる。
 その声を聞いたヒカルは社の不安を和らげるため、唇を優しく吸う。
 自分の不安を打ち消すためか、声が洩れるのを防ぐためか、社は必死でヒカルにしがみついて、ヒカルのすべてを吸い尽くしてしまおうとするように、唇を押し付ける。
 ヒカルは舌を動かして社の唾液を味わいながら、指先を動かして、暖かい上下の粘膜を存分に堪能する。
「ところで、社にはこの新しい手のこと、もう言ったのか?」
 突然ヒカルが塔矢に声をかけた。
 自分の名前を出された社の体がピクリと震える。
「いや、社さんにはまだだよ。女性にこんな時間に会いに行くのも失礼だと思って明日にするつもりだが」
「ああ、そうか。じゃあ続けてくれ」
 ヒカルは、なにも知らない塔矢を促し、自分は社の体を唇、首筋、脇腹、体のラインをなぞるように舐めながら、徐々に下に向かっていく。
315関西弁の女棋士 6/6:03/11/04 00:48 ID:qx9mtdyf
 そしてとうとう、ヒカルの舌が社のピンクのひだに触れた。
 布団を噛み締めてなんとか声を出さないように、塔矢にばれないように、耐える社。
 その社をさらに追い込むように、ヒカルの舌が裂け目の周囲をなぞり、指が内側をかきまわす。
 なんで、進藤は急にこんなんになってしもてんやろ。
 やめてって言うてるのに。
 ウチなんか怒られるようなことしたんかなぁ。
 うちいじめて楽しいんかなぁ。
 全身を愛撫されながら、社がぼんやり考えている、するどい痛みが下半身に走った。
 思わず声をあげてしまう。
「痛っ」
 ヒカルが指を社の奥まで突き入れたのだ。
 社の悲鳴を聞いて慌ててヒカルが指を引きぬく。
「どうした?」
 ヒカルは心配そうな表情で社を見つめている。
「なんか今、すごい痛かった」
「俺、なんか引っ掻いちゃったのか?ごめん」
 ヒカルが素直に謝っているが、社には別に思い当たることがあった。
「そんなんちゃうと思う。……たぶん」
「たぶん?」
「その、処女膜に……」
 社の言葉にヒカルはドキリとした。
「……その、初めては……触れても痛いって言うから、もしかしてそれちゃうかな?」
 おずおずと社が説明しようとする。
「ゴメン。俺、調子に乗りすぎちまったみたいで」
「ううん。進藤がそんなん言わんでもええ」
「社……」
「進藤やったらええから」
316名無しさん@ピンキー:03/11/04 00:58 ID:oVfc3SP6
社たんもキター!
寝る前にこんなの読ませられたらハアハア
どないしょ。
初めての社たんに優しくしてやってくれヒカル!
317名無しさん@ピンキー:03/11/04 02:00 ID:uCX9e9c/
つ、つ、続きはイヨイヨ…イヨイヨさ、3Pっすか?!(;´Д`)ハァハァ
318名無しさん@ピンキー:03/11/04 12:42 ID:YXMbdV9b
アキラ子たんと清子たんキタキターーー!!!
すばらしく萌えさくって読ませてもらいました!
職人さんありがd!
また拝見させてください!!
319アキラ女1:03/11/04 21:14 ID:+p0WUvkB
前に私が書いた物ですがよろしければどうぞ♪

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水が壊れる瞬間に 1 



 塔矢あきらはこういう人間だ。

 負けず嫌いでプライド高く、思い込みが激しく行動力が高く、積極性は誰もが認めるもののそれは主に囲碁の分野でのみ発揮されしかも相手にとって、はなはだ迷惑な形で表出する。
 どうでもいい相手には愛想がいい一方、稀にそうでない対象を見つけると、強情であり直情家でもある素の顔をさらす。自分の都合と他人の都合とが対立する場合、
 その強靭な意思力によって自分の方の都合を優先させようとするのである。
 また、一度こうと思い込んだら非常に頑固で何を言われても考えを変えようとはしない。

 顎の線で切り揃えられた髪型はおかっぱ。
 細く長い首から下、鎖骨は綺麗に浮き上がり、盛り上がった胸と対照的に絞られた、ウエストライン。とにかく体のそこかしこが細く、華奢だ。なのに出ているところはしっかり出ているメリハリのきいたプロポーション。
 色白の、緻密で薄い肌で全身が覆われていた。

 古風でレトロで滅多に見ないその髪形がまるで神さまに決められた「定型」、有るべき姿、予定調和であるかのように感じられる陶器のような肌に、切れ長の瞳。

 そしてそれがこの上なく良く似合う―――「美少女」である。
320アキラ女:03/11/04 21:22 ID:+p0WUvkB
ヒカルは呼び鈴に扉を開いた瞬間、自分とそっくりの表情でたたずむ塔矢あきらを発見した。

 あきらはバスローブ姿のヒカルを見て、ヒカルそっくりの虚を突かれた表情で数秒沈黙したあと、これまたヒカルそっくりの疑念いっぱいの顔を作ってこう言った。
「……今日は201号室で休めといわれたんだが」

「……宿の手配の人間のミスなんじゃねーか? おまえ、とうやあきら、だろ。名前だけ見れば男」
 塔矢あきらは塔矢明、と書く。
 漢字では男女兼用だが、音のひびきでは「アキラ」というのは、十人中八人までは、男だ。

 何度も何度も小学校中学校と間違われ続けてきたあきらは理解も早かった。
 小さな声をもらし、納得する。
「あ、そうか……」

 今日、二人は地方でのイベントのため、他の棋士たちと一緒にこのホテルに泊まることになった。原則として二人部屋だ。
 しかしやや遅れたあきらが自分に指定された部屋を訪ねてみたところ、そこにいたのは異性であるヒカルの姿であった、というわけだ。
「ちょっと待ってろ。今フロントに電話かけるから。えー……と」
 フロントへの電話の掛け方を記した紙を探すヒカルに、声がかかる。

「別にいらないよ。ここで寝るから」
 ヒカルはぎょっとして思わず振り返った。

 その間にあきらはすたすたと部屋に入り、よっこらせと荷物をどすんと置くと、その前のベッドに腰掛け、「あー窮屈だった」と革靴を脱いだ。
 基本的に、棋士の対局は私服が多いが真面目なあきらはベージュの女性用スーツを着ていた。当然ストッキングだ。色は肌色。
 タイトなロングスカートの下、ストッキングにつつまれたすんなりとした足と、指でつまめるぐらいに細い足首が目に飛び込んで、ヒカルは慌てて顔を横に向けた。

「……あ、あのな。おまえ。塔矢っ! お前だって年頃の女なんだぞ、俺だって男なんだぞ。男と一緒に同室に泊まっていい年じゃないだろっ、あらぬ噂がたったらどーするんだ! あ、ああああらぬ間違いとかも起きかねねーぞ!」
「キミは友人だ」
 なにを当然のことを、とでもいいたげに見返されて、ヒカルは頭を抱えてしまった。
321アキラ女:03/11/04 21:26 ID:+p0WUvkB
そもそも塔矢あきらという女流筆頭棋士は、自分の魅力についての自覚が無さすぎるのだ。
 さらさらの烏の濡れ羽色の髪、切れ長で涼しげな目元、すっと通った鼻筋、見た事もないきめ細やかな肌はすべてセットで今時珍しい純日本風の容姿だ。まるで歌舞伎人形のようで、はっきりいって、美貌と呼んで差し支えない。
 頭のかなり古風な髪形は流行おくれとそしられても言い返せないものだが、あきらの場合は文句のつけようもないほど似合っているので、そういうやっかみも聞こえてこない。

 細くしまった顔同様、体も細身で、それでいて胸はそれなりにちゃんと大きく張っていて、胴はくびれている。なにより近寄るととてもいい、女性特有のにおいがした。

 現在十六歳のヒカルとしては、同い年のあきらが化粧なんてせず、大人の女流棋士のように化粧のケバさも匂いもないところが特にポイントが高いところだ。知的でスマートな白川先生あたりに言わせると、
「化粧の匂いが女性のいい匂いと感じられるようになって初めて一人前」とのことだが。

 その塔矢あきらは、どうも、自分の魅力とか自分が世の男どもからどんな目で見られているか、ということに非常に鈍感らしいのだ。まったくもって由々しきことに。
 そしてそのなかでも特に、ヒカルに対して無防備なのだ。

 ヒカル自身にとっては不本意なことに、幽霊との共生時代からの出会いと一連の出来事は、男以上にさばさばしていて男らしい塔矢あきらの内部に、「進藤ヒカルに対する性別を超えた友情」を育んでしまったらしい。

 そりゃあまあ、ヒカルだって、あきらのことは日常生活ではさっぱりとして女を感じさせない付き合いやすい「ライバル」と思っている。
 囲碁の世界では将棋ほど女流との力の差は大きくないが、それでも塔矢あきらは別格だった。

 
322アキラ女:03/11/04 21:29 ID:+p0WUvkB
囲碁界に一時代を築きあげた塔矢行洋元名人が父親だということもあってか、女流の世界では文句なしにトップで、男性棋士の間でも勝ち星を怒涛の勢いで溜め込んでいる。
 連勝のまま女流として珍しく本因坊三次予選までのぼり、口の端にのぼったかと思うとよもやの一回戦勝ちし、二回戦も勝利をおさめ、三回戦もその勢いをかって中押し勝ちに持ち込み、そしてまさかよもやと固唾を飲んで見守る人々の前で、
三次予選四回戦も勝利して、初の女性リーグ入りを果たしたのだ。
 女性が三次予選にはいったというだけで記事になる希少性のなか、女性で、しかも十五歳でのリーグ入りというのは、まさに快挙だった。ちなみにそのリーグ戦の最中、名人戦一次予選ではヒカルはもののみごとにあきらに敗れた。
 接戦につぐ接戦だったせいか、あきらの方は負けたヒカルに対して幻滅ではなく熱い友情を抱くに至ったらしい。そしてこれまでのわだかまりを綺麗さっぱり溶かしてリサイクルした結果、
出てきたものは原型をほとんど留めないが主成分は同一の「友情」だったわけだ。ヒカルだって長い間あきらを目標にしてきた。
女を目標にするという事に男として忸怩(じくじ)たる思いを感じていた時期もあったが、あきらに完膚なきまでに叩きのめされ、
人生で出会う最大級の軽蔑付きの「ふざけるなっ」という言葉を引っ掛けられた結果、そんなわだかまりは消えてしまっている。
 だから名人戦の対局の日、あきらに「やっとキミと対局できる」と言われた時は心底嬉しかった。
 ―――しかし、今思えば、小六の出会い、あれは自分の初恋だったのではないだろうか?
 碁会所で、笑顔で近づいてきた極上の美少女。
 二回目の対局で佐為の力に一刀両断にされ、涙する姿に思わず声をかけ、そして自分の無力さに打ちのめされたのも。
 三度目の対局の日に、思いっきり軽蔑されて口の中に砂がたまっているようなどうしようもなく嫌な感じがしたのも、すべてはあきらのことが……。ヒカルはそこでちらりとあきらの方を見た。
 思わず、塔矢門下の芦原が「いやー、あきらって自分のこと男だって思ってるふしがあってさぁ」と言っていた言葉が頭にうかんだ。
 あきらは手持ちのボストンバッグを開いて着替えを取り出しているところだった。男のヒカルの目の前で。
323アキラ女:03/11/04 21:30 ID:+p0WUvkB
 俺だって男なんだぞー!

 届くわけのない下心を叫んでみる。
 襲われたって知らないぞー!

 ヒカルなぞは下心もやましい心も人並みに持っている年頃の男の子なので、あきらの一挙一動に思いっきり耳がぴんと立って神経を尖らせているのだが、あきらは一向にそんなヒカルの様子に気がつかず、荷物のなかから当座必要なものを取り出すと、笑顔で立ち上がった。

「じゃ、大浴場に行ってくる」
 ぱたん。
 閉まった扉を眺め、ヒカルは深く―――深く、ため息をついたのだった。
「……へるぷみー、誰かー」
 白い顔からつづく細くすんなり長い首。その肌に触れたときの滑らかさやら、子供のとき一度手を引かれて走ったときの柔らかい手の感触やら、鎖骨やら服の下に隠れている部分やらに想像がいってしまうのは、どうしようもない男のサガというものだろう。

 ヒカルはあきらが男勝りの理由を知っている。
 知っているが叫びたくなる。

「自分が美女なんだって事ぐらい、わかってくれ!」

 はた。
 そう叫んだあと、ヒカルはある事実に思い至った。
 つまり、「あきらはヒカルを誘っているのではないか?」ということだ。

 そう、あきらだってもう高校一年になっているのだ。クラスメートの間には一人や二人、経験者がいる年代だ。それがいきなり男と同室というのは、いくらなんでも非常識なんではないだろうか、つまり、あきらはヒカルをそれと承知で誘っているのではないだろうか?

 そう、いくら男勝りのあきらだって男女が夜何をするのか知らないほどウブではないだろう…………たぶん。言い切れないのがあきらの真面目さだが。
 そう、いくらあきらだって、フロントで一言「男女同室なので変えてください」と言うぐらいの手間をおしむとは思えない……とおもう。たぶん。
 それにいくらヒカルを性別を越えた友人だと思っていたって、同室というのはいくらなんでも親密さが行きすぎだと判る……だろうか?
324アキラ女:03/11/04 21:31 ID:+p0WUvkB
ヒカルは頭を抱えた。
 希望的観測を連ねてみたが、トータルでいうと、ありえそうになかった。
 ヒカルのイメージのなかのあきらはとにかく直球勝負の真面目な激情家で、そういう絡め手は使いそうにないのだ。


 余談だが、あきらがフロントに電話を入れなかった理由はすぐ明らかになった。
 浴衣姿の上気した肌にどぎまぎしているヒカルを他所に、あきらはポケット囲碁を取り出すと、満面の笑顔でヒカルを振り向いたのだ。

「さあ、一局打とう!」



 翌日、ヒカルが寝不足のため、対局にぼろ負けしてしまったことは、言うまでもない。
325アキラ女:03/11/04 21:34 ID:+p0WUvkB
あきらと一緒に色気が欠如した一夜を過ごした翌日、ヒカルは寝不足で目がさめた。

 翌日の仕事のため、あきらはそれなりに早く対局を切り上げたのだが、あきらの寝息やら、毛布をごそごそやる衣擦れの音やら、寝返りを打つ音とともに思春期の脳味噌がどうしても想像力をフル回転させてしまい、眠るに眠れなくなってしまったのだ。

 よってヒカルはあきらに叩き起こされる格好で朝、目が醒めた。
 睡眠時間は正味二時間である。
 美少女との評価も高いあきら嬢がすでにきちんと着替えをすませ、スーツ姿に身をつつんでいたのは、ヒカルにとって小さな幸運だった。
 初恋の美少女に同室でごそごそ着替えなどされてみろ。思春期のたかだか十六歳の少年の脳味噌などは、一発でその日一日、使いものにならなくなってしまう。
 もっともヒカルがあきらに頬をつねられて目覚めたとき、すでにヒカルの脳は睡眠不足で半分は使い物にならなくなっていたのだが。

「朝食を食べにいこう」
 と誘うあきらに頷いて、ヒカルは寝ぼけ眼をこすりながら着替えをし、食堂に行った。
 食堂はバイキング形式で、あきらとヒカルはそれぞれ好みの料理を手に席へとつく。
 悲劇はその時起こった。

「よう、お二人さん。よく眠れたかい?」
「あ、芦原さん」
 かかった声に、あきらは顔をあげ、笑顔で返した。
「芦原さん、おはようございます」
「ん、おはよ。進藤もオハヨウ。二人とも昨日は良く眠れたか?」
 ヒカルは焦った。
 あきらがぽろっと言ってしまう前に、なんとか口止めしないと。
「おい塔矢―――」
「ええ、眠れましたよ。進藤はいびきとか無いですから」

 沈黙がその場を満たした。
 その付近、声の届く範囲すべてで音が絶えた。
 例えローマ法王の一喝をもってしても現出することのないだろう、それは厳粛にして完全なる沈黙だった。
326アキラ女:03/11/04 21:35 ID:+p0WUvkB
ヒカルは半ば本気で核爆弾が直撃したらこんな風になるかなと考え、真っ白い時間が何秒か経過したのち、コホン、と芦原が空ゼキをした。
「えー……、進藤、君?」
 こちらを向いた顔は笑っていても、目が笑ってない。
「……はい、芦原さん」
 ヒカルはしぶしぶ返事をする。
「こちらでオジサンと話をしようか?」
「言っておきますが、何もしてませんからね! 大体文句は部屋の割りふりをした相手に言ってください、オレは無実です!」

「うんうん、判っているよ。という訳で、ちょっとおいで」
 ―――だめだ。話が通じない。
 頭を抱える思いで立ち上がってその後についてゆき、人気のない廊下で、ヒカルは拷問寸前の尋問を受けた。
「し、ん、どーくん」
「オレはちゃんと部屋を変えるよう言いましたよっ。あきらがそれを拒絶したんです」
「昨日の夜、不埒なことはしなかったと誓えるかい?」
「いくらだって誓えますよ!」
「あきらの気配を追ったり、あきらの事が気になって寝不足になったり、不埒な想像をたくましくしたりなんて事もなかったと?」
「あ、いや、その……」
 それはナイ。
 男なのだからそれは、ナイ。

 たとえそこにいるのが人三化七のような凶悪なご面相の女の子であったとしても、同い年の女の子なら男としてそれは気になる。
 不埒な妄想も、思いっきりたくましくしてしまうだろう。
 ましてやあきらは誰もが認める美がつく美しい少女である。
「あきらはどの程度までしたのかな? 着替えはいくらなんでもしなかったと思うけど、バスルームを使ったりとかはいかにもしそうだ」
「芦原さーん!」
 ヒカルはとうとう悲鳴をあげた。
327アキラ女:03/11/04 21:41 ID:+p0WUvkB
「オレはロボットでも聖人君子じゃないんですよ!? 女の子大好きですし、猥談大好きなんですっ! 責めるんなら男と同室で寝ると言って聞かなかったあきらを責めてくださいよっ!」
「うーん、あきらはなあ……」
 そこで芦原は言葉をくぎり、ちらりと笑う。

 ヒカルには意味ありげな芦原の言葉の意味がよくわかっている。
 他ならぬ芦原自身がヒカルに教えた。
 ヒカルがあきらの友人として―――異性というのがタマにキズだが親しく付き合うようになってからしばらくして、忠告のように教えてくれた。
 やはり棋界では女流と男子の間では実力に差がある。侮られる運命にあるのだ。
 だからあきらは、かつて棋界をリードした塔矢名人のたった一人の子供として、男以上によく打たなければならないと思っている。

 だからあきらはまるで男のように―――男よりも男らしく振舞う。
 義侠心にあつく、老人や子供に親切で、痴漢などにも昂然と声を張り上げて摘発し、さっぱりとしていて行動力もある。
 スカートではなくパンツスーツやジーンズで大股に、颯爽と歩く姿はいわゆる人の言う所の、カッコイイ女そのものだ。
 しかし―――女としての自覚はあまりナイ。

 化粧をしているところを見た事もなければ(男で化粧する奴はほとんどいない)、身なりにも無頓着で(男でも身なりに構う奴はそれなりにいるが)、ブラジャーもかなり長い間せず(男でブラジャーしている奴は変態であるとヒカルは偏見をもって断言する)、
父親のトランクスをはいていたこともあったし(それは女性用下着をはく男は変態さん以外滅多にいないが)、夜も平気で出歩く(男で貞操の危険を考える人間は確かに少ないが、頼むからやめてほしい)。

 これが他人事ならはるか彼方で「がんばれよ」とエールを送っていればいいのだが、実際にこうして被害をこうむる側になると、頼むから肩肘張らずに自分の性別を認めてくれと思わずにはいられないヒカルであった。
328アキラ女:03/11/04 21:43 ID:+p0WUvkB
「さて進藤くん。キミはあきらをどう思う?」
「どう思う……って、そりゃ、いいライバルだと思いますけど」
「うんうん、今のところはね。何たって父親が塔矢先生で、昼と言わず朝といわず、夜ともいわず、手ほどきを受けられる。その貯金が溜まっているのさ。低段者ではあきらの敵はいない。
―――でも、だ。どれほど棋力が高くても、あきらは女性なわけだ。わかるかな?」
「そりゃ……まあ」

「いずれ貯金は尽きるさ。高段者の間に入ったらそんなのは通用しない。あきらは所詮、女だ」
 ヒカルはこういう考え方が好きではない。
 むっとした顔になった。
 だいたい、あきらが「所詮女」なら、そのあきらを長年目標にして頑張ってきた自分はどうなるのだ。
 だからヒカルは言ってやった。
「芦原さんはリーグ戦に入ったことはおありですか?」

 今度いやな顔になったのは芦原の方だった。
 「女の」あきらは本因坊リーグ戦にはいった。しかもプロ入り三年目にして。
 芦原は入っていない。
 例年、三月ないし、四月に本因坊リーグ戦は決着する。今回はプレーオフはなかったので、三月で決着した。
 あきらは三勝四敗で脱落した。リーグ残留はできなかったが、十五歳でリーグ入りを果たし、三勝をあげたというのは男性棋士の基準からいっても飛びぬけている。
 文句のつけようもないぐらい、いい成績だった。

「貯金が尽きる? そうとは限らないでしょう。あきらは―――女流とか、男とか関係なく、とても強いんですから」
「進藤。オレは、未来でいずれ起こるだろう現実の話をしてるんだぜ。あきらは確かに女流の間ではトップになれる。だが男の棋士の間では勝てない。男と女には、現実的にそれだけの力の差があるんだ。女流がタイトルをとった試しがあるか?」
「中国のルイ・ナイウェイは、一般戦でタイトルとりましたよ」
 睨みつけるようにして言うと、芦原はやれやれと息を吐き出し、肩をすくめた。
329アキラ女:03/11/04 21:44 ID:+p0WUvkB
「やめよう。こんな事で議論するのが目的じゃないんだ。いいか、オレはあきらを子供の頃から見てきた」
「ええまあ……はい」
「でもってまるで妹か、娘のような感じなんだ」
「……芦原さんは確か実の妹さんがいたような気がするんですけど」
「あきらはあいつら三人まとめたよりずっと可愛い!」
 断言する芦原にこりゃだめだ、とヒカルは肩をすくめる。
 まあたしかにあきらは可愛い。
 いや可愛いというより美人だ。……いまは。
 歌舞伎人形のようにすらりと背が高く、姿勢がよく、烏の濡れ羽色のみどりの黒髪が光を反射して揺れる様はまさしく生き人形のような美少女である。
 けれど、小さい頃はまさしく可愛い、というのがぴったりだった。「でだ。進藤。お前はあきらと一夜をすごした。異論はないな?」
「…………事実としてはあってますけど……、無用の誤解を招くんで、その言い方、やめてくれません?」
「あきらはどうやら進藤のことが気に入ってるらしいが、進藤はあきらのことをどう思う?」
「どう思うって……、ライバル、だとか? あきらだってあれは男同士の友情のノリですよ」
 芦原はもったいぶった大仰な仕草でうなずいた。

「あきらの両親も、俺も、緒方さんも、あきらが実に男らしいのには頭を悩ませている。あきらはあの通りの衆目を集める可愛い子だからいくつか交際や見合いの申し込みがあったが、全部鼻先で蹴った」
 ヒカルは嫌な予感がしてきた。

「今日の事は噂として一気に広まるだろう。なんせこれが60を越える杉内さんと同室とかならいざ知らず、同い年の、しかも思春期真っ最中の男女が同じホテルの部屋で一夜を過ごしたんだからな。カップルとして見られることは、
まず間違いない。あきらも気に入っていることだしちょうどいい。―――進藤君と付き合って、異性と付き合う喜びを知れば、あきらも自然に女性らしくなるだろう」
330アキラ女:03/11/04 21:45 ID:+p0WUvkB
「ちょっと待って下さいッ!」
 ヒカルは思わず絶叫してしまった。
 ここが公共のホテルの廊下だということを思い出し、あわてて口元を押さえる。

「付き合えっつったって……!」
「いいじゃないか。一緒に碁会所いったり、棋譜の検討すればいいんだよ。それなら今までやっていたことと変わりないだろう?」
「それは……そうですけど……」
「でもって碁会所行った帰りにアイスクリーム屋やファーストフードに寄って一緒にメシ食って、休日はイベント対局を観戦しに行った『ついで』に映画でも見ればいいんだ」

「……それ、デートっていいますよ、ふつう……」
「なーに、問題ない! 男同士なら普通の付き合いだ! 進藤だって院生仲間なんかと一緒にそれぐらいするだろう」
「あ、いや、その、まあそうですけど」
 男同士ならダベリだの買い食いだの言われる行為が男女だと「デェト」になる。
 こはいかに。

「それぐらいならあきらだって抵抗なく受け入れるだろうし」
「……俺はまだ頷いてないんですが」
「進藤くん。あきらが女の自覚がないまま、また同じようなことをやったらどうする?」
「おなじようなこと?」
「男と同室に泊まる」
 ヒカルは考えてみた。
 ―――許せん。

「というわけで、よろしく。あ、ついでに今日のイベント、がんばってくれ」
 ……そんな風についでに応援されても、ちっとも嬉しくないのデスガ。
 言うだけ言ってすたすたと去っていく芦原の逃走姿をながめやり、思わずため息がもれるヒカルだった。 
331アキラ女:03/11/04 21:47 ID:+p0WUvkB
「よう進藤。お前、塔矢と登別で一緒の部屋だったんだって?」

 ―――この台詞を、今までに何回聞いたことだろう。
 ヒカルはぎぎいっという音がしそうな錆付いた仕草で首をそちらに向け、予想通りそこに和谷がいるのを発見する。
「……五人目」
「え?」
「そゆコト言ってきた奴、お前で五人目」
「…………ひょっとして相当煮詰まってる?」
「煮詰まりもするよ……」
 バッシュをしまいながら、ヒカルは吐息を吐き出す。硫黄の混ざったにがーい息だった。
 今日は森下研究会の研究日である。
「俺はなーんにも、してないんだぜ? これが塔矢を強引に一緒の部屋に引きずり込んだとか、やることやったとかなら、諦めもつくけどさぁ」
「ああ、やっぱ何もなかったのかー」
「わかってんなら言うなっ」
「だっておもしれーもん。進藤、お前だったらどうだ? 同い年のアイドルの美少女と、ホテルの割り振りのミスで一緒の部屋で一晩をあかした奴がいたら、からかわれるぐらい義務だと思うだろ?」
「思うかっ!」
 そんな雑談をしている内に部屋の前につく。
 ヒカルが深呼吸して覚悟をしている間に、和谷がさっさとふすまを開いてしまった。
 と同時に声が降ってくる。
「聞いたよー、塔矢嬢とのご一泊」
 会った早々の冴木の一言と、瞳を輝かせてこちらを見ている白川、森下、都築……といった面々に、ヒカルは本日これまでで二十一回目のため息をつくのだった。
―――どうやら温泉でのあの一件は、相当広範囲に広がっているらしい。
 一週間後、ヒカルはそう結論づけた。

 ヒカルはまだいい。男だから。
 あきらが女流のなかではピカイチの美少女だということで多少やっかみの視線があるが、基本的には「よくやるな」という感心半分、面白がっているのが半分、といった態度だ。

 けれど、あきらは女なのだ。
 男の場合百人斬りは名誉と自慢の種だが、女にとっては不名誉の種にしかならない。
 それと同じで、あきらがどんな誹謗を向けられているか調べてみて、ぞっとした。
 あばずれだの淫乱だのさせ子だの……、便乗して噂を流している女流もいるようで、ひたすら怖い。ヒカルは思わずビビってしまったぐらいだ。
332アキラ女:03/11/04 21:48 ID:+p0WUvkB

 和谷と偶然顔を合わせた対局の帰り、ヒカルは駅までの道を歩きながら相談した。
「………………半分は自業自得だけどさ。塔矢が俺と一緒の部屋で寝るって言い張ったんだし。でも、やっぱ……クルな、ちょっと。そういうこと聞くと……可哀想だ。女の子なのに」
「彼女ってクールだろ。これがもうちょっと開放的で明るくて……まあ彼氏の一人や二人いそうな子ならここまで噂にはならなかったんだろうけど。氷の美少女って異名のあるクールビューティだから、その意外性が面白くて噂が広がってんだろうな」
「……塔矢にンな異名があったのか……。あーもうっ! 塔矢って自分が注目されてるって自覚、ほんっとにないよな!」

 塔矢があそこで暴露しなくとも、注目の的の彼女が男と同室だったと、いずれは知られていた可能性が高い。
 芦原に頼まれた事―――あきらとデートして異性の自覚を植え付けてくれ、という依頼に従って、ヒカルは明日、塔矢と一緒に碁会所にいく。
 こんな時でなければ、あきらとの外出は気のおけない異性の友人との外出ということで楽しいのだが、なんせ「あきらを女として扱って、自覚を持たせろ」というのが芦原の依頼である。
 ヒカルにとってもあきらがこのまま女性としての自覚がないのは困るから了解したものの、正直なところもう後悔しはじめていた。
 しかし、持つべきものは友人である。
 和谷はヒカルの話を一部始終聞くと、あっさり素晴らしい解決案を提示してくれた。

「塔矢に言えば? 付き合おうって」
「……塔矢にぃぃぃ?」
「噂を消して、ついでに塔矢に女としての自覚を持たせたいんだろ? 
塔矢のまわりの噂ってさ。要するに、たまたま偶然一緒に部屋わけされた相手と同室で寝た、からあそこまでひどいんだと思うぜ? 尻軽とか淫乱とか。
つまり、元々進藤と付き合っていたってことにすれば、少しは収まる。……ってなことを塔矢に言って、偽装だから、ってことで頷かせて、デートしまくればいいんだよ」
「和谷ッ!」
 がしっ。
 ヒカルは和谷の手を握った。
「お前天才! 頭いい! サイコー!」
「マクドおごれよ」
「ああうん、おごるおごるいくらでも!」

 一気に表情が明るくなる。運は悪くとも友達運は良いヒカルであった。
333アキラ女:03/11/04 21:49 ID:+p0WUvkB
 あきらの白い指先が、石をはさむ。
 回転させてつかむ。
 盤上に打ちつける。
 一連のその、流れるような仕草を見て、進藤ヒカルはため息をついた。

「進藤?」
 それを聞きとがめて、あきらが首をかしげるように覗き込んでくる。
 二人はいま、「道玄坂」の碁会所に来ていた。
 たまには別の碁会所で打つのもいい、ということで、ヒカルは率先して自分のホームグラウンドといえるこの碁会所に、あきらを引っ張ってきたのだ。
 ……付き合えと芦原にけしかけられても、やっぱり囲碁の事しかできないヒカルだった。

 だいたいあきらというのが問題なんだよな。
 ヒカルはそう思う。
 なんせ、ここまで来る途中、何度男の視線に睨まれたことか。
 大量生産品の化粧美人が多い中で、あきらは珍しいスッピンで何も装わなくとも美しい本物の美人だ。
 しかしそれと反比例して、朴念仁というかなんと言うか……。

 今日だって、あきらがスカート(カントリー風のロングのものだったけど)をはいて来たのに驚いたぐらいなのだ。ちなみに上は青の格子のブラウスと、その上から短い丈の白のサマージャケットを羽織っている。
 いかにも清純なお嬢さまという感じで、あきらには実によく似合っていた。……がしかし、ヒカルには簡単に想像がついた。
 たぶん芦原か、緒方さんか、あるいはあきらの両親が一式セットで押し付けたにちがいない。
 ヒカルとの外出だということで。

 二人でそれぞれ置き石つきで別個の相手と打ち、あきらは勝ったがヒカルは負けた。
「進藤先生に5子で打ち込めるとは……、わしもナカナカ捨てたものではありませんな」
 にこにこ顔の相手にヒカルも苦笑いをする。
 プロ棋士だって、商売だ。時には負けてやって、上達の手ごたえを感じさせてやるのも、プロの仕事のうちなのだった。
 負けてばかりでもう嫌だ、と言われればそれで一つ稽古口がつぶれてしまうのである。
 ……まあ今日負けたのは、手抜きをしたせいではなく、隣のあきらを意識しすぎていたからだが。
334アキラ女:03/11/04 21:50 ID:+p0WUvkB
棋譜の検討が終わると、ヒカルが終わるのを隣で待っていたあきらも笑顔で立ち上がった。
 ヒカルは碁会所から出て、どういう会話がいいのかどういう会話をすればそういうムードに持ち込めるのかと、日頃囲碁の事にしか使用していない頭を回転させて考える。
 それはヒカルぐらいの年齢の少年はそれこそいくらでも体験する思考なのだが、幸か不幸か、ヒカルがこういう男女関係の交際について考えるのは初めての経験なのだった。

「えっと……あのさ」
 まずはそう切り出してみる。
「塔矢……、あの、ホテルのことで、何か言われただろ?」
 隣を歩く塔矢がヒカルのほうを振り返った。
 あきらは女性にしては長身で、姿勢のよさから更に高く見えるが、それでも成長期のヒカルより頭半分低い。
 センチメートルに換算すると、ヒカルが170センチ半ばぐらい、あきらが160センチ前半といったところか。

 居心地のわるい凝視のあと、あきらはぽつりと言った。
「迷惑かけて、ごめん」
「あ、いや別に迷惑とかじゃなくて!」
 ヒカルはとっさに心にもない嘘を言った。
「オレは男だからいいけどさ。あきらは……なんか、いろいろ、無かったか?」

「ボクの場合は自業自得だから」
 とあきらは頬を傾け、見上げて切なく笑う。
「そういえばキミも男の一部に分類されて、僕も生物学上は女に分類されるんだっけ。すっかり忘れてた」
「……てことはやっぱ言われたんだ」
 苦いため息を吐くヒカルだった。

「あのさ、ちょっと、はなそーぜ。こんごの相談」
 手でベンチを指し、あきらをそこに座らせて、ヒカルは小腹がすいてきたので屋台でポップコーンを買う。そろそろ初夏が近づくこの季節、左右のイチョウ並木は緑色に色づいている。
335アキラ女:03/11/04 21:51 ID:+p0WUvkB
ヒカルはポップコーンの入った紙コップを片手にあきらに近づきながら、呼吸を整えた。
 あくまで自然に、何気ないふりを装って、あくまでもどこまでも自然に楽しく!
 ヒカルは笑顔であきらにポップコーンを差し出す。
「食べる?」
 うん、と頷いて一粒取り上げる白い指先。
 ポップコーンを売る人も道行く人も、あきらを見ている。―――美人、だよなあ……。
 カントリー風のロングスカートをはいた清潔感あふれる美少女。
 似合っている。が、やっぱりあきらには和服が似合う。その烏の濡れ羽色の髪には。
「あのさ。塔矢って、好きな奴いる?」
 あきらは手をとめ、ヒカルを見た。
 なんとも言えない含みをもってヒカルを見つめたあと、朱唇をひらく。
「……いることは、いるよ」

「あ、じゃ、今度のことたいへんだったよな。そいつに誤解されたりしただろ、あるいは浮気だとか言って怒られたり……」
「ボクの、片思いだから浮気とかいうのはないけど。進藤どうしたんだいきなり」
「いやその……―――あのな。塔矢が……その、下世話な噂に巻き込まれているようなら、いっそオレと付き合ってることにしちゃおうかって思ったんだけど……、好きな奴、いるならこの話はナシな。もっと誤解されるだろ、そんな噂が耳に入ったら」
 手をぱたぱた振りながらヒカルはそう言って断ろうとしたが、あきらはあっさり言った。
「僕は別に構わないよ。君がそれでいいなら、そうしよう」

「え……だって誤解……」
 ヒカルは考え、一つの答えにたどり着く。
「そっか。そんくらい、お前のまわりの噂、スゴイんだ……。確かにさせ子だの公衆便所だの言われるぐらいなら、俺と付き合ってるって噂の方が、マシだよなあ」
 あきらの顔が引きつった。
 ヒカルは相変わらずの自分の失言に口元を押さえたが、もう遅い。
 りんげんあせのごとし。
 これは天子に対して使われる言葉だが、一旦口に出した言葉は元にもどらないという意味である。これ以上ヒカルにぴったりの格言もあるまい。
336アキラ女:03/11/04 21:52 ID:+p0WUvkB
「……僕は、そんな風に言われているのか?」
「……あ、その、あの」
 つぶやいてあたふたと弁解しようとし、ヒカルは思い直す。
 知らなかったら。対局の盤外戦で、悪罵をなげつけられたりしたら。あきらは動揺してしまうかも知れない。だとしたら知っておくべきだ。
 あきらはそんなことに負けるほど、弱くはないから。

「……そこまで酷くはないとは思うけど、似た様なことは言われてる」
 あきらは数秒沈黙し、苦いため息を吐き出した。
「…………つくづく、短慮だったな。ボクは……。世の中そこまで暇人が多いとは思わなかった。進藤。君にもとてもすまないと思う」
 あきらはそこで、ベンチに座ったまま、正面に立つヒカルにむけ、ふかぶかと頭をさげた。
「ボクは自業自得だが、君はちがうだろう。君こそ彼女がいるだろう? 僕との事が噂になったら……、詫びる言葉もない」
「いや、別にそこまで悩まんでも……。オレ、彼女いないしさ」
「いないのか?」
 あきらは顔をあげた。
 その動きで頬の脇の髪が揺れて、それを見るヒカルの心も揺れる。

「藤崎あかりという女の子は?」
「あいつ? あれは幼なじみ。腐れ縁。彼女とかそういうのじゃねーよ」
 ヒカルは笑って快活に言い放つ。
 ヒカルにひそかに想いを寄せているあかりこそ不幸であった。
337アキラ女:03/11/04 21:53 ID:+p0WUvkB
「だからさ、塔矢。この噂が沈静化するまでさ。付き合ってるってことにしよーぜ。でもってこれから映画いかねー?」
 ヒカルはあきらの手をとり、にこりと笑う。
 あきらも微笑み、頷く。
「うん。わかった」
「あ、代金はワリカンな。オレ今月金欠なんだよー」

 アキラはくっきりと刻印をしるす形いい眉をひそめ、露骨に疑わしげな顔になった。
「…………ワリカンはともかく、キミは対局料をどうしているんだ? かなりの金額のはずだけど」
「リーグ入りした塔矢ほどじゃないけどな。免許とって、バイク買ったんだよ。で、すっからかん」
「バイク? へぇ……」
 と相槌はうったが、女性全般の特徴として、そういうものに興味が薄い。そしてその中でもあきらは特に、興味がないほうだ。
 けれど、ヒカルの嬉しそうな様子にはつい笑みがこぼれた。
「ホンダCB400のスーパーフォア! 備品こみで六十万にしてくれたんだぜー。届いたら塔矢をいの一番に乗せてやるな。期限付きだけど、カノジョなんだし」
「ほんとに?」
「うん」
「ほんとのほんとに?」
「? うん」
「じゃ、お礼に今日の映画は僕がおごるよ」
 そうして見せた笑顔は本当に嬉しそうなもので、女流棋士のなかで実力、美貌ともにナンバーワンという評判にはじない美しさだった。
 ヒカルはついつい見とれてしまい、それとともに脈拍数が急上昇して、今更ながらに考え込んだ。

 ―――あきらのことを、じぶんは一体どう思っているのだろうか?
338アキラ女:03/11/04 21:56 ID:+p0WUvkB
それはきっと、必然だった。
 そう信じられる瞬間が、世の中には確実に存在してる。
 それは、濃霧のなかを進むとき、水分を含んだ呼気が肺の壁をこする感触にも似ていた。
 自然と呼吸はひそめられ、言葉もまた、途絶えてしまう。
 必然を信じられる出会い。
 そういう出会いこそを、人は運命というのだろう。

 会ったのは、碁会所。
 小六の終わり頃、冬のことだった。
 ヒカルはつい目を瞬かせて、相手をまじまじと見つめてしまった。
「対局相手探してるの? いいよ、ボク打つよ」
 そう言って、現れた相手を。

 有名私立小学校の制服。衿が大きく、肩を覆い、その縁にそって、紺地に二本白ラインが入っている。添付のリボンは夏の空の青色。ギャザーつきのスカートが烏の濡れ羽色の髪に合わせてなびき、その下の清潔な白ソックスと、茶のウッドチップの革靴が見えた。

 伝統的な日本髪。いまどき珍しいおかっぱの髪は顎の先の高さで切り揃えられて、肌は同級生のどんな女の子より白く、目鼻立ちははっきり浮き上がって整っている。首も細く、
なめらかで、顔立ちは端正だった。セーラー服の制服の胸元はかすかに押し上げられていて、彼女が少女であることを主張する。
 つまり現れたのは、艶やかな黒髪にふちどられた白い小さな顔の、とんでもない美少女だったのだ。

 ヒカルはぽかんと見返してしまった。
 その女の子は、ヒカルを席へと誘う。
「奥へ行こうか。ボクは塔矢アキラ」
「……アキラ? だっておまえ、女だろ」
「明かりの明って書くんだよ。塔矢あきら」
 ヒカルは納得した。それなら男女兼用名前だ。

「オレは進藤ヒカル。小学校六年生だ」
「あ、ボクも六年だよ」
 その女の子は、不思議な喋り方をした。
 やたらと語尾をのばしたりもしないし、さばさばしている。クラスの女子とはまるで違った、水晶みたいに硬質な喋り方で、そして澄んだ声をしていた。
 自分のことをボクと呼ぶのは、この女の子にはよく似合っていた。
339アキラ女:03/11/04 21:57 ID:+p0WUvkB
 席につき、碁笥のふたを取り上げながらあきらは言う。
「棋力はどのくらい?」
「よくわからないけど、ちっとは強いぜ、きっと」
「よくわからないのに強いの? じゃあ、きみの置き石は四つか五つにしようか」
 言いながら慣れた手つきで碁笥を碁盤の脇に置いた。
「置き石? いらねーよハンデなんか。オレとおまえ、同い年だろ」
 可愛い女の子にいいところを見せたいという男子共通の見栄からくる主張が通って、ヒカルは置き石なしで、黒の石をつまみあげた。


「……ありがとうございました」
「ありがとうございました」

 終局したあと、あきらは椅子に座ったまま、膝の上のスカートをつかんで、顔を上げなかった。
 これが男なら、ヒカルはそのまま行ったかもしれない。無遠慮でやや無神経で、子供らしい子供であるヒカルは、人のことを思いやるという行動が不得手で、無神経なところがあった。
 けれど、あきらは女の子だった。それもとても可愛い女の子だ。
 しどろもどろで話し掛けた。
「その……、オレ、勝ったけど……、気にすんなよ」

 ヒカルは自分の隣の幽霊を見やる。
(佐為! なんとか言えってば!)
『ここの白の一着は早計でしたね。それで少し中央に隙ができてしまいました』
「え、えーと、あの……」
 こほん。
 ヒカルはセキをして、佐為が指差している白石を示した。
「あ、あのさ。ここの白の一着は早計だったな。これで少し中央に隙ができちまった」
 あきらは顔をあげた。
「……」
 心なしか潤んでいるような瞳にじっと見つめられて、心拍数が上がる。
 ―――ただし、泣いているというのはヒカルの勘違いで、あきらはそれほどやわな女の子ではなかった。
340アキラ女:03/11/04 22:00 ID:+p0WUvkB
 あきらはもう一度たずねた.
「―――キミの名前は?」
「進藤……進藤ヒカル」
 黒曜石をはめ込んだような切れ長の瞳に見つめられ、なぜかどもってしまいながらヒカルは答えた。
 それが出会い。

 ヒカルは思い出し、細く息を吐き出した。
 自室の枕にぐりぐりと顔を押し付けて、恥ずかしさにひーひー言う。
 初めての出会い。あのときめきは、確かに初恋だったと思う。

 けれど、その後。
 あきらのことは、美少女にも関わらず、あまり、異性として見ることはなかった。
 そりゃーそうである。

 一体どこの少女がたかが一局打っただけの少年を血相変えて探し回り、見つけたと思うと鋭い声で弾劾し、挙句の果てには強引に碁会所に連れ込んで一局うち、更にやたら目立つ他校の制服で学校にまで押しかけてきたりするというのだろう。
 その他にも囲碁部に入ってまで強引に対局を望み、等々あきらの所業はまだまだあるが、とにかくヒカルのような年頃の少年がクラスメートたちに感じる「女子らしさ」―――いつも複数でつるんでいてどこにいくにもぞろぞろ歩いて、
陰険で粘着質でちょっと何か言うと全員で一人を囲んでつるしあげる――とはとことん無縁の存在だった。

 女ってうるさいし、すぐ集団で金切り声でわめきたてるし、そのくせなにかっちゃー、無駄話ばっかで学級会でも話が進まない。
 これが中学生ぐらいの年頃の少年の珍しくもない認識だろう。
341アキラ女:03/11/04 22:02 ID:+p0WUvkB
しかし塔矢あきらはそのような認識からは対極といってもいいほどとことん離れたところに存在している異性だった。あんまりにも離れているので、ついうっかりヒカルはアキラを(その美貌にもかかわらず)少女として見ることを失念していたくらいである。
 けれど、すっかり忘れていた恋のときめきは本日見たあきらのスカート姿及び笑顔で埃をかぶっていた意識の深層から再び浮き上がってきた。客観的に見て、今日のあきらの笑顔が数時間たっても脳裏から離れない、ということは。
「……俺ってあきらのこと、好きなのかなぁ」
 まだというべきか、二度目の一目ぼれというべきか。
「……あーあ。佐為、お前がいれば、きちんと相談にのってくれて、教えてくれただろうになー」
 自分の身近の囲碁幽霊は、もうどこにもいない。
 斜め上を見上げても、あるのは空気ばかりだ。今日、改めてマジマジと見てみれば、あきらは滅多に無いぐらいの美少女だった。
 ヒカルは男の多数派の例にもれず、どマア要するに。
 そういう風な目で見てみると、あきらはとても美人で魅力的な女の子、だったわけだ。

 そしてその女の子と、偽装とはいえ付き合うことにオーケーをもらい、デートの日取りもついでにどさくさに紛れて決めてきた。
 男以上に男らしい彼女に「女としての自覚」を持たせるのが目的ではあるが……、別にこのまま本物の彼女になってしまっても別に不都合はないのである。

 初恋だったのは確かだ。
 ついでに言うと、その気持ちが一旦どこかでさめたのも確かだ。
 記憶の襞に隠されたまま、いつの間にか思い出せないところに置き忘れてしまった気持ちだった。

 では今は?
 ―――あきらは美人だ。(そればっかだな)
 ―――性格も付き合いやすい。
 ―――全体的に、好意を持っている。
 嫌いなところは、一つもなかった。

 でも―――。
 ヒカルはため息をはく。
 けれど、ただ一つ、どうしようもないことが、ヒカルの塔矢あきらへの気持ちを押しとどめていた。
342アキラ女:03/11/04 22:03 ID:+p0WUvkB
ヒカルが人通りの多いところで手をつないで歩いたり、棋院の近くの喫茶店でお茶したり、棋院のなかで仲良く話をしたりという地道な広報活動を行ったおかげで、「進藤ヒカルと塔矢あきらは付き合っている」という噂はかなりの速度で浸透した。
「世の中、暇人がおおいなあ……」

 ヒカルはその日の対局を勝利で終わらせ、コーヒーで喉を潤していた。
 ヒカルは不戦敗から脱して以来、名人戦一次予選であきらに敗れた他はじつにこれまで二十戦してゼロ敗である。
 どんな好成績も注目されていなければ無意味だが、ヒカルの場合はつづく不戦敗によって悪い意味で注目されていたので、その同期のなかでずば抜けた成績が人の口の端にのぼるのも早かった。

 不戦敗でずいぶん休んだため、まだ初段ではあるが、その実力は低段者の間では「塔矢あきらのライバル」という形容詞とセットで、知らぬ者はもう一人もいない。

 その時あきらの名前が聞こえた気がして、ヒカルは耳をそばだてそちらを振り向く。
 ちょうど自販機の陰になってヒカルの姿はそちらからは見えないのだろう。
 二人の棋士があきらの噂話をしていた。

「あーあ。ヤになるぜ。オレ来週の対局、塔矢とだぜ?」
「うわー……そりゃ気の毒に」
 ヒカルはひそかに唇をほころばせる。
 塔矢あきら。
 その衆から一歩も二歩も抜きん出た実力は、塔矢名人の娘ということもあって、すでに知らぬ者はない。
 どういう心理の作用からか、ヒカルはあきらが認められるのは好きだったし、逆に軽んじられると腹がたった。ずっと前の新初段シリーズのとき、あきらが負けるという予想に反論したのも、このあいだ芦原に言い返したのも、同じ理由だ。
 ライバルと認めている相手を軽んじられると腹が立つ。逆に誉められると嬉しい。

 ……こういう倒錯した心の動きは実はあきらにも見受けられて、どうしてかヒカルがこき下ろされるといの1番に反論するのはライバルであるはずのあきらなのだった。
343アキラ女:03/11/04 22:04 ID:+p0WUvkB
「女流が三次予選まであがってくるなよな〜。負けたら負けたで大恥だしさ。勝ってもそれが当然ってカンジ。さいあく」
「同感」

 ……ヒカルは彼らが立ち去った後もしばらく呆然としていた。
 拳をつくって頭を一発、軽く殴る。
 ……やっとあきらの抱える問題の奥深さがわかった。
 全ての男性棋士は多かれ少なかれ、ああいう気持ちを持っているだろう。女流に負けたらそれこそ大恥、勝っても誇れない、だからやりにくいしやりたくない―――。

 ―――女が三次予選まで来るなよ。

 誰にとっても棋戦の予選は一年に一度のチャンスだ。
 さらに三次予選までくるには、一次、二次と、ほぼ一年がかりで予選をのぼってこなければならない。そうしてやっと三次予選までのぼってきて、滅多にないチャンスを女流と争うはめになるのは、嫌なのだろう。
一年に一度のチャンスを女流棋士に潰されれば、その腹立たしさは男に負けたときの何倍もになるはずだ。だって、男の棋力は女より勝る、というのは常識なのだから。

 それが、女流の現実。
 ヒカルはため息をついた。
 自分はつくづく子供だと思う。
 あきらが肩を張っているのを見るたび、そこまで力まなくともいいのにと思っていた。男以上に男らしいあきらに、どうしてそんな風になったんだろうと思っていた。
もう少し女性らしくなってほしいという芦原の言うことにヒカルも賛成だからこそ、協力を約束した。

 ―――逆だったのだ。

 あきらにそうさせたのは自分達で。
 ヒカルはそれを、ちっともわかっていなかったうせ付き合うなら美人の方がいいと思っていたし、
あきらの性格は実にさっぱりしていて付き合いやすいことはこれまでの事でわかっている。……さっぱりしすぎていて、芦原の心配をかってしまったのだが。
344アキラ女:03/11/04 22:07 ID:+p0WUvkB
その日、ヒカルはあきらを街にさそった。

 映画行って、昼飯くって、碁会所いこう、というまったく芸のないデートコースはあきらにすんなりと了承された。
 それはもう、ヒカルが拍子抜けするほどあっさりと。

 そして約束の時間にあらわれたあきらは、化粧こそしていないものの、ワンピースを着た清楚な立ち姿でヒカルを待っていた。
 白地に細かな水玉の散ったワンピースの上に、薄手の白麻のジャケットを羽織り、あいた胸元は鎖骨が見えるか見えないかのぎりぎりのラインで目に楽しい。
 足元は素足に白いミュールで、白を基調にしたその姿はあきらの透けるような白い肌と、初夏の季節にとてもよく似合っていた。

 やっぱこいつも女だったんだなあ、とヒカルはさりげなく無礼なことを実感し、細く形のいい足と、姿勢のよさとその美貌であきらが道行く男の五割を悩殺していくのを爽快感をもって眺めた。
 男の嫉妬の眼差しは勲章である。ヒカルはおもいっきり優越感にひたったまま、あきらと一緒に電車に乗りこむ。その車内で、一つ事件が起きた。
 あきらが痴漢を告発したのである。

 あきらは自分の隣に立っている少女が唇を噛んで俯いているのに気づいて、体をねじって確認する。
 確認するのと同時に手をのばす。
 痴漢の手をひねりあげ、冷静に言った。
「いい加減にしてはどうですか?」

 サラリーマン風のスーツの男は目を白黒させて、とっさに弁解もできないでいる。
 あきらの声は澄んだアルトでよく通る。腹式発声だ。
 ヒカルは振り返ってその光景を目にするのと同時に何が起こったのか理解した。それを見た他の人間も。痴漢にあっていた少女は感謝の表情であきらを見上げている。
 あきらはすっと息を吸い込む。
「痴漢!」
345アキラ女:03/11/04 22:07 ID:+p0WUvkB
同じ車両内にいたすべての人間があきらの方を見て、腕をつかまれているサラリーマン氏を見た。
 大気中に文字が大書きされたように明々白々の事態。
 ―――なるほどそういうことか。
 すかっとした、それが彼ら(特に女性群)の感想である。

 車掌に痴漢男を引渡し、事件はあっさり閉幕した。車両の中には先ほどまでと同じ平穏の薄皮をかぶった空気が戻ったが、その空気の中には勇気ある告発者への賞賛がまじっていた。
「あの……ありがとうございました」
 あきらは軽く頷いただけで、態度で「たいした事はしてないよ」と示す。
 ヒカルは笑ってあきらの肩を叩いた。

「お見事」
 まったくあきらは強い。
 腕っ節がとかいうことではなく、強いほどまっすぐなのだ。
 カッコイイ女とはあきらみたいな女のことを言うのだろう。
 あきらがけげんな顔になった。
「誉められるほどの事はしていない」
「自覚がないだけ、それは」
 ―――そう、それは、ヒカルが苦もなく棋譜を暗記できるように。
 憶えるという意識すらなく、棋譜はヒカルの意識にすべりこんでくる。そしてその暗記力を誉められ、羨ましがられても、それはあまりにも簡単にできてしまうので、ヒカルはそのすごさを本当には理解することができない。それと、おなじ。
 あきらはきっと、自分がどれほど稀少な少数派に属しているのか、わからないだろう。

 男の例にもれず、ヒカルもずっと前は「痴漢なんて大声をあげれば逃げていくのに」と思っていた。なぜ誰もそうしないのだろうと。
 痴漢を告発するには勇気がいるのだと、あかりが以前ヒカルに訴えたことがあったが、その時もまだ声をあげればいいだけの事じゃないかと思っていたものだ。けれど実際に遭遇してその言葉がよくわかった。
 そう、ヒカルは珍しくも男を痴漢する変態痴漢に出会ったことがあるのだ。
 さすがにいっぺんでこりた。
 気持ち悪さと不快感が、告発の言葉をすべて奪ってしまうあの感覚。
 まちがっていたらという不安。大衆の前で大声を出すことへの、おじけ。
 それらが絡まりあって、普通の人間はなかなか言えない。
346アキラ女:03/11/04 22:09 ID:+p0WUvkB
あきらはそんなものを全て飛び越して、堂々と声を張り上げてしまう。
 自分が正しいと信じている行動を行うのにあきらは躊躇わない。
 目に痛いほど真っ直ぐな気性と豪胆さの持ち主だった。いやそれは最初から知っているけれども。

 あきらの陶器のような額から鼻にかけての線をながめて、ヒカルはいい気分だった。
「……そのにやにや笑いは無気味だからやめてくれないか?」
「いーじゃん。うん、けっこー楽しくなってきた。あきら、その服よく似合うよ」
「そうか? 母が勧めたものなんだが……」
 と素直にあきらは服を見下ろす。
 やっぱりな。
「うん、よく似合ってる」
 電車のなかで二人並んで立って話をしている自分達は、きっと、いかにも微笑ましい学生カップルに見えていることだろう。
 半分は当たっている。

 駅で降りて、映画館に行く。宮崎駿の新作をフルスクリーンで見て、余韻にひたってから昼食を食べに行く。マクドナルドにはじめて入ったと目を丸くする彼女にヒカルも目をまるくして、二人してチーズバーガーを食べた。
 ハンバーガーの紙の剥き方からあきらに教えるのは楽しくて、手際悪くもたつく彼女の手からハンバーガーを取り上げ、皮をむいてアキラに返す。あきらは素直にありがとうと受け取って、食べ始めた。
ヒカルはそれに気をよくしてポテトやナゲットの食べ方を教える。その姿はそれこそ恋人同士以外の何物にも見えない。

 やがてハンバーガーを食べ終わると、ヒカルは立ちあがった。
 映画も楽しかったが、そろそろ囲碁も打ちたかった。そして、ヒカルが打っていて最も喜びを感じるのは、目の前にいるライバルと対局するときだったのだ。

 ヒカルはたずねた。
「塔矢。おまえんち、碁盤ある?」
「……あるけど」
 と唇の端にトマトケチャップをつけて、あきらが顔をあげる。どうしてそんな当然のことを、という顔だ。
「じゃ、お前んち行って、打ちたいな。いっていい?」
 あきらはすこし考えこむそぶりをしてから、頷いた。
347名無しさん@ピンキー:03/11/04 22:09 ID:Okv8QFaj
ちょっと待った。

大量upにびびって題名ぐぐったら
トップに一般サイトの同名小説が出てきたんだが…

無断転載禁止の所みたいだが
「私」ってご本人なんすか?

348名無しさん@ピンキー:03/11/04 22:21 ID:8YOtL3fk
ピタッと止まっちゃったね・・・
まあ、あれだ。

善意の職人さんの小説を、
首長くしてお待ちしとります。
349名無しさん@ピンキー:03/11/04 22:40 ID:FygAc+ND
もしかしてここ女性率高い?
350名無しさん@ピンキー:03/11/05 00:06 ID:gp4bOABH
アキラ子きもい。死ね
351名無しさん@ピンキー:03/11/05 01:01 ID:FC2USf+4
こんなに可愛い女体たんたちがよりどりみどりで揃ってて
何が不満なんだ?
俺にとってはここは天国。(;´Д`)ハァハァ
352名無しさん@ピンキー:03/11/05 01:01 ID:oVBJ3K/R
まあ>>350みたいなのは確実に腐れマソコだと思われる
ハァハァできりゃそれなりの素材なら誰でもいいんだっつうの
拘りなんかないない
誰子ちゃんでもいいから職人氏がんがれ
353名無しさん@ピンキー:03/11/05 01:43 ID:XwxJqByP
>>351
まったくですな。(;´Д`)ハァハァ
354名無しさん@ピンキー:03/11/05 16:14 ID:tp2m9iXi
またーりと職人を待とう
355名無しさん@ピンキー:03/11/05 18:34 ID:kI6nBG3X
>>347
ホントにピタッと止まるなぁ。
もしや自演?
356名無しさん@ピンキー:03/11/05 18:59 ID:xv21B6kQ
108 名前: 名無し草 投稿日: 02/05/18 18:44

 ここの管理人は、どうやら根暗なようです。
 一歩進んでは二歩下がる形式の根暗で、何かっていうと、落ち込みます。
 更に根が暗いんで、表面は明るく、騙されて被害を負う確率もかなり高いものと予想されます。
 私的にはこのようなうっとうしい人物とは友人でもなければとっとと縁を切りたいところです。
 現在ここの管理人(性質、根暗。性別女)が悩みの種としているのは、「天の烙印」シリーズの投票です。ノベルサーチの投票です。
 管理人はこれの、十位以内に入ることを切望しています。
 しかし中間結果では、十位にも入っていません。たぶんランク付けするなら二十位近辺をうろうろしているのです。そしてそれ以来、鬱陶しい根暗女の本領が発揮されだしました。

 たかだかネット社会の小説人気投票ぐらいでなぜそこまで落ち込むのか、などと私は@@@@@という根暗女を叱咤激励してやったこともあるのですが、効果はほとんどない様子です。
 仕方が無いんでご協力をお願いします。
 月に一回クリックするだけのお手軽投票(何か感想書く必要もなし)ですので、@@@@@という根暗女をどつぼから引きずりあげるため、ぷちっとクリックしていただけませんか?
 
 @@@@@の体の同居人より。
357名無しさん@ピンキー:03/11/06 00:08 ID:t6eo0EHY
これがアキラ厨ってやつか?
358ヒカル:03/11/06 00:11 ID:N9wNEGSS
>283続き

30
 え?え?え?えぇ―――――――――――――――――――――――――――――!?
「塔矢って塔矢君?あの塔矢君のこと?海王の塔矢君?ヒカルのライバルの塔矢君?」
何度も聞き返した自分に、ヒカルはたった一度だけ頷いた。
 いくら何でもそれはウソだろうと思った。初対面の相手ですら、ヒカルが女の子だとすぐに
気付くのに、どうして三年も前から知っているアキラが気付かないのだ。
「アイツ…オレのこと、ずっと男だと思ってたんだ…………」
 あかりはうーんと首を捻った。コレは案外根が深い。自分は、ヒカルが急に女の子らしくなったのは、
好きな人ができたからだと単純に考えていた。予想外のヒカルの言葉に、どう言葉を掛ければいいのか
わからない。しかし…。
「いくら何でもニブいと思わネエ?」
ヒカルは半泣き顔で無理矢理笑った。その顔を見て、自分の予想も全くのハズレというわけでは
ないのかもしれないとあかりは思った。それにしたって…!
「思う!思うよ!だって、塔矢君、葉瀬中に来てるのに!」
あかりは両手で拳を作って、振り上げた。そう、自分が知っているだけでも二回は来ている。
もしかしたら、知らないところではもっと来ていたのかもしれない。
「その時に、ヒカルの可愛いセーラー服姿だって、見てるのに…失礼だよ!」
まったく本当に失礼な話だ。あかりは頬をふくらませた。
359名無しさん@ピンキー:03/11/06 00:14 ID:N9wNEGSS
31
 憤慨するあかりをヒカルは困ったように一瞬横目で流し見て、そしてすぐにまた俯いた。
「見てねえんだ…」
「え?」
「見てねえの…」
どういうこと?と、あかりは気が抜けたように、振り上げた拳を下ろした。
「最初の時は、男として大会に出るから…アイツが来たとき…ふざけて筒井さんの学生服着てたし…」
「二回目の時はオレ…あの時いろいろ落ち込んでて…」
昼食の時、ボンヤリしていて、ソースを制服に零してしまったのだ。だから、午後の授業からは、
ずっとジャージを着ていた。無論、帰るときもその恰好だ。だから、図書室で、アキラに会ったときは……
 あかりは黙って自分の話を聞いていた。が、彼女がヒカルに負けないくらい大きな目で、
じっと自分を見つめてくるのでなんだかバツが悪かった。
「でも…でもさ…碁会所でしょっちゅう打っているんでしょ?学校の帰りとかでも行っているよね?」
そう突っ込まれて、ますますきまりが悪い。
「駅で着替えて行った…」
「なんでぇ!?」
あかりが素っ頓狂な声をあげた。彼女の気持ちはよくわかる。自分でも不思議だ。不思議なんだけど…
「恥ずかしいじゃんか…」
「は…?」
「制服見られるの恥ずかしかったんだよ!」
そう、恥ずかしかったのだ。スカート姿を見られるのが…女の子として扱われるのが…悔しかったのだ。
そして、自分の望み通り、アキラはヒカルを女の子だと知らないまま、男として接してきた。
それなのに、今になってそれが悲しいのはどういうことなのだ?ヒカルは自分の中の相反する思いに混乱していた。
360名無しさん@ピンキー:03/11/06 00:15 ID:N9wNEGSS
32
 不意に頭を撫でられて、ヒカルはビックリして顔を上げた。
「あかり?」
「大丈夫だよ。ヒカルはちゃんと女の子だもん。」
あかりがニコニコと笑って、ヒカルの髪を手で梳かした。
「塔矢君、可哀想だね。ヒカルのセーラー服姿知らないなんて、すごくソンしてるね。」
「見せてあげないなんて、ヒカルも意地悪だね。」
 意地悪とかじゃなくって―――言いかけた言葉を止められた。
「今度行くときは、見せてあげなよね?」
「………………う…」
「でも、やっぱり、塔矢君ってニブいよ…それはホントにそう思う…」
ヒカルはこんなに可愛いのにね―――――?と、あかりは笑った。
「……うん…やっぱ、そうだよな?アイツ、ニブいよな?」
「うん。そうだよ。」
あかりが笑ったので、ヒカルも急に気が楽になった。二人で「鈍感」だの「ニブちん」だの
勝手なことを言った。ひとしきり大笑いしたあと、目と目を合わせて、もう一度小さく笑った。
「あかり、ありがと…」
小さな声で礼を言うヒカルに向かってあかりが笑う。
「お礼はいいからさーコレ食べてイイ?」
さっきから気になって――と、ヒカルの前に置かれた皿を指さした。さっき、母が持ってきてくれたケーキは
手つかずのまま、まだそこにのっていた。
「…………いいけど…太るぞ?」
いつも太るだの痩せただのと騒いでいる幼なじみに、一応気を遣って言った。
「明日からダイエットするもん。それより、今、コレを食べない方がストレスになりそう。」
おいしそうにケーキを頬張るあかりに聞こえないように、ヒカルはもう一度「ありがとう」と呟いた。
361名無しさん@ピンキー:03/11/06 00:49 ID:BTyR1ABW
>358-360
upしてくれてありがとう!
あかりたんもいい子やね。
あかりたんと一緒にヒカ子たんの恋を
応援します(;´Д`)ハァハァ
362名無しさん@ピンキー:03/11/06 01:06 ID:q9J9g9EF
職人さん乙。ヒカ子もあかりちゃんも萌える(;´Д`)ハァハァ
363名無しさん@ピンキー:03/11/06 01:35 ID:ccvE2EIW
ヒカ子たん(;´Д`)ハァハァ
ダイエットは明日からのあかりちゃん(;´Д`)ハァハァ
364名無しさん@ピンキー:03/11/06 02:16 ID:r1ZRHZbb
ヒカ子たんキテタ━━━(*゚∀)人(∀゚*)━━━!!!!!

最近この続き読むのが一番のお楽しみなんだよ。
いつもありがトン!
ヒカ子たん(;´Д`)ハァハァ
365名無しさん@ピンキー:03/11/06 20:25 ID:MJljX7QQ
全国の同人・エロ漫画小説 読者、作者の皆様
汚具自民党は
「同人やエロ 小説、漫画等を禁止する法律」
を成立させる事を正式にマニフェストとしています。
悪自民党に投票すれば近い将来
こんな和みができなくなります。
規制が厳しくなれば
エロゲー、エロ漫画はもちろん、
ギャルゲー、ラブコメ(TVも漫画も)は社が規制を意識して日本国から消滅してしまいます。
この国は民主主義です。選挙が全てを掌ります。
皆さんもどうかこの記事を各スレにコピペして下さい。
私達の楽しみを守りましょう
366名無しさん@ピンキー:03/11/07 19:47 ID:DMnXAhv3
今更だけど>254が見たい・・・
誰か文字に起こしてくれる神はおるまいか・・・
367名無しさん:03/11/07 21:48 ID:NJAf47kA
>366
イイ!!
天然メガネ少女萌え!!
本を見ながら対局に臨むセーラー服筒井子先輩
(;´Д`)ハァハァ
368名無しさん@ピンキー:03/11/07 21:57 ID:Y/dGnuW6
364に禿同!
かわいいよ、ヒカ子もあかりも。
ヒカル様、どうもありがとう。
369名無しさん@ピンキー:03/11/07 23:00 ID:Y0MdzxY2
おぉ!対局中筒井子先輩の夏服に透ける白いブラジャーのラインにハァハァしたい…
部の後輩たちを魅了する筒井子先輩…(*´∀`)
370自由じゃない自民党:03/11/08 11:22 ID:MpdYak4G
自由民主党のマニフェストに
「青少年有害環境対策基本法・改」の
早期成立が明記されました!!
[もうエロ小説やエロ漫画が読めない、エロサイトが撲滅
801・ニョタ撲滅、≪健全恋愛系≫も撲滅寸前]
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Bull/6372/
もう総選挙まで時間がありません!
このレスをできるだけ多くのスレにコピペして下さい!
371名無しさん@ピンキー:03/11/09 03:54 ID:crzfcRAO
ヒカ子たん(*´Д`)'`ァ'`ァ
372名無しさん@ピンキー:03/11/09 20:33 ID:Z+DodGm9
怪しげな碁会所に出入りする三谷子。
そこでは結構可愛がられていたが、ある日オイタがばれて…

よくあるパターンですな。ゴメン。
373関西弁の女棋士 1/7:03/11/10 00:18 ID:VuY3/ASM
 ヒカルは黙って社を抱きしめた。
 愛しさが胸の奥からこみ上げてきて、止まらなかった。
 どうして、こんなに健気な社をいじめようと思ったのか。
 社の温もりを改めて感じていると先程までの自分が不思議でしょうがない。
 お互いの温もりを感じながら静かに見詰め合っていた二人を、塔矢の声が現実に帰らせた。
「……これでだいぶ終盤の碁が変わったとおもうんだがどうだろう?」
 先程までより少し大きめの声で、説明終了を告げる声だった。
 簡単に、と言って始まった塔矢の説明だったが、結局ずいぶんと長いものになってしまっていた。
 が、その大半はヒカルも、社はなおのこと、聞いていない。
「そ、そうだな。確かに違った展開になるな。あ、明日またきちんと考えてみようぜ」
 さすがに罪悪感からか、少々どもりながら、適当な返事を慌てて返すヒカル。
「そうだな。こんな時間にすまなかった。それじゃあ、また明日」
「おう」
 自分の説明を聞き流して、ふすまの裏でヒカルと社がいちゃついていたとは夢にも思わないで、謝罪の言葉まで口にして塔矢は去っていった。
 塔矢の足音がしだいに遠ざかっていくのを聞きながら、ヒカルが社を強く抱きしめる。
「進藤。ちょっとキツイ」
 社の息苦しい声を聞いてヒカルが手を緩める。
「ほんと、すまねぇ。なんか社が可愛すぎて。いじめたくなっちゃったんだ」
「……進藤、あんたアホか」
 社は呆れかえり、
「でも、可愛すぎてっちゅう理由に免じて許したるわ」
 いたずらっぽく笑ってヒカルに軽くキスをした。
 ヒカルはいったん緩めた手に再度力を込めて社を抱きしめた。
「塔矢もいなくなったし……」
「続きするんか?」
 ヒカルの言葉を社がつなげ、質問する。
「そうだな」
374関西弁の女棋士 2/7:03/11/10 00:19 ID:VuY3/ASM
 ヒカルは指で社がまだ濡れているのを確認すると、ごくりとつばを飲み込んだ。
「いれていいか?」
「……うん」
 少し間が空いたが、はっきりと肯定の返事をすると社は目を閉じた。
 ずっと、固くなったままだったヒカルのものが、社の濡れた部分に触れる。
「あ……」
 社が小さく声をあげると、それが合図だったように、濡れて輝いているひだの中へ、ずぶずぶと押し入ってくる。
 ゆっくりと進入していくうちに、社の体が痛みを感じた。
「痛っ」
 先程と同じような悲鳴をあげた社を見て、ヒカルが動きを止める。
「止めようか?」
「我慢する」
 短いやり取りを交わして、ヒカルがさらに腰を沈めていく。
「一気にいって」
 社が痛みに眉を寄せながらヒカルに頼む。
 ヒカルはなにも言わずにその願いを聞き入れ、力を込めた。
 すると、なにかがヒカルの行く手を阻む。
 それを社の願い通り一息で貫いた。
「あ……っ、痛い!あかん、痛い!なんでこんな痛いねん!!」
 閉じた目からポロポロと涙をこぼしながらヒカルにしがみついてくる。
 爪がヒカルの背中に食いこむ。
 しがみつかれたヒカルはと言えば、社の粘膜に自身が包み込まれて、今にもイッてしまいそうだった。
 快感を耐えながらヒカルは社の一番奥まで侵入しきった。
 そして、そのままじっとして動かない。
375関西弁の女棋士 3/7:03/11/10 00:20 ID:VuY3/ASM
「……痛い」
 社が呟く。
「社……」
「もっと、ウチのこと呼んで」
 必死で痛みになえながら社が懇願する。
「社」
「もっと」
「社、社」
「もっと」
「社、社、社、好きだ」
「ウチも」
 いまだ体を襲う痛みに耐えながら、社が懸命に微笑んだ。
 社の目尻から一筋、涙が零れ落ちた。
 二人は繋がったまま社の痛みが消えていくのを待った。
 やがて、社がひかるの耳元でささやいた。
「もう、たぶん一番痛いのは終わったと思うから……動いてくれてええよ」
「ほんとに大丈夫なのか?」
「たぶん」
 少し悩んだヒカルだったが、社の言葉を信じることにした。
 ゆっくりと、社を気遣いながら腰を動かしていく。
 ヒカルが動くと社の眉がしかめられるのを見て、ヒカルが動くのを止めてしまう。
「やっぱり、今日はもうやめよう。社がキツイのに続けられねぇよ」
「あかん。続けて。ウチ……頑張るから、ヒカルに気持ち良くなって欲しい」
 いまだうっすらと涙を浮かべながら、痛みに耐えて、それでもなんとか笑顔を浮かべて、社はヒカルを見つめた。
 せめて少しでも痛みを和らげようと、ヒカルは社にそれまでで一番優しいキスをした。
 そして、舌を絡めあったまま腰を動かし始める。
376名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:21 ID:rRWBCqeF
>372
よくあるパターンは萌える人間が多いからよくあるんだ!
お仕置きされるパターンは萌え萌えハアハア
いたずら子猫の三谷子たん…(*´Д`)
377関西弁の女棋士 4/7:03/11/10 00:23 ID:VuY3/ASM
 ヒカルはできるだけゆっくりと動いているつもりだが、それでも社にはきついらしく、合わさった唇の隙間から時折、声が洩れる。
「……んっ、あっ」
「社」
 ヒカルが名前を呼ぶとヒカルの体に回された腕に力が入るのを感じる。
 くちゅくちゅという音が二人がつながっている部分から聞こえてくる。
「進藤、進藤」
「なんか、社のキツそうな顔見ながら、俺だけ気持ち良くなって悪い気もするけど。社の中、すげぇ暖かくて気持ちいい……」
「……あほっ。そんなっ、恥ずかしいっ、ことっ、言いな」
 社は痛みに耐えながらも、嬉しそうにはにかみながらヒカルを見つめた。
 ヒカルも慣れてきたのか、徐々に腰の動きがスムーズになる。
 しばらくの間、静かな部屋に社の声と、粘液の絡まる音だけが響いていたが、やがてヒカルの限界が近づいてきたらしい。
「社。もうすぐイキそう」
「進藤」
 つらいのか、社はヒカルの名前を呼ぶことしかできない。
「好きだぜ、社」
 優しい声をかけて軽くキスをする。
「……ウチも。んっ、進藤、中でっ、あんっ、出しても、ええよ」
「えっ!でも、つけてないし」
「今日は、大丈夫やと思う。それに初めては……進藤を奥に感じたい」
 頬を染めながら言った社のその言葉が、ヒカルに我慢の限界を迎えさせた。
「……っ!イクっ、社!」
「進藤、進藤!」
 びくびくと痙攣しながらヒカルは社の中に射精した。
378関西弁の女棋士 5/7:03/11/10 00:24 ID:VuY3/ASM
 社がヒカルをより強く抱きしめ、なかばしがみつくようになる。
「あぁ……。進藤、進藤のが中に。なんや嬉しいわ」
 安らいだような微笑を浮かべて社がキスを求める。
 ヒカルはそれに応えてから、社の中から力を無くした自身を引き抜く。
 すると名残惜しげにヒカルに絡み付いていた社の中から、とろりと、ヒカルの出したものと社の体液が零れ落ちてきた。
 よく見てみると破瓜の血も混じっているらしく、赤いものも混じっている。
 じっとその様子を見ていたヒカルに気づくと、社は慌てて布団に包まった。
「どこを見とんねん、どこを!」
「なんかさ、俺達ほんとにしたんだなと思って」
「当たり前や。あんな痛い思いさせといていまさら無かったとは言わさんで」
「そんなこと言わねぇよ。俺、社のこと好きだもん」
「そ、それやったら。ええんやけど」
 あっけらかんと言ってのけたヒカルに見つめられて、逆に社の方がどぎまぎしてしまう。
「痛かっただろ?大丈夫か?」
 社の包まった布団の中に入りながらヒカルが心配そうに様子を窺ってきた。
 ヒカルの温もりを感じ、幸せな気分で社がヒカルを迎え入れる。
「うん。なんや、まだちょっと痛いかな」
「大変だな、女って」
「自分のせいやっちゅうのに、気楽なもんやな」
「大丈夫。次は社も気持ち良くするから」
 笑って言ったヒカルの顔を社はもう見ていられなかった。
 布団に顔を埋めて赤くなったのをヒカルに見られないようにする。
 あかん。
 どないしても進藤にやられてまう。
 これが惚れた弱みっちゅうやつなんかなぁ。
 ……せやけど、幸せやからええかな。
 しかし、ホンマに次は気持ち良うしてくれそうやなぁ。
 進藤ってたぶん上手い方やと思うし……。
379関西弁の女棋士 6/7:03/11/10 00:26 ID:VuY3/ASM
 ヒカルの舌と指を思い出して、恥ずかしくなって、社は一人で頭をぶんぶん振ってそれを振り払おうとした。
「どうしたんだよ社。まだ痛むのか?」
 社の突然の動きにヒカルが心配する。
「ちゃうちゃう、大丈夫。やから」
 言うと、社はヒカルの顔を正面から見つめた。
「な、なんだよ」
「ちゃんと顔見とこと思って。北斗杯終わったらなかなか会われへんようなってまうしな」
「会いに行くから大丈夫」
「ウチ浮気は絶対に許さへんで」
「しねぇよ。そんなこと。だって俺社だけだし」
 いきなりヒカルは社を押し倒してキスをした。
 突然のことにびっくりしたが、社も目を閉じ、それに応える。
 そのまま一つの布団で抱き合いながら、たわいのない話をしながら、二人は眠った。

 翌朝。
 どたどたと足音も荒く塔矢が走ってヒカルの部屋にやって来た。
 そのままノックも無しに物凄い勢いでふすまを開ける。
「大変だ!進藤!社さんがいなくなった!!」
 塔矢はやって来た勢いのまま部屋に入ってくると、明りをつけてヒカルを起こしにかかる。
 そして、息も荒く喋り続ける。
「もう十時になるし、いいかげん起こそうと思って、さっき社さんの部屋に言ったんだが、
 何回ノックしても返事がないから、失礼かとも思ったんだが中に入らしてもらったんだ。
 そしたらいないんだ!外に言ったのかと思って玄関を見ても靴はあるし。
 どうすれば……進藤いいかげんに起き……!!」
 珍しくあせってわめき散らしていた塔矢が下に目をやるとそこには、気まずそうに自分を見上げているヒカルと社の顔があった。
380関西弁の女棋士 7/7:03/11/10 00:28 ID:VuY3/ASM
「なっ!」
 絶句した塔矢が室内を見まわすと、二人が脱いだと思われるパジャマが布団の横に落ちている。
「き、君達は一体なにを!?」
 昨晩、すぐにヒカルと離れるのが寂しかった社は、早起きして塔矢にばれないように自分の部屋に戻ることにしたのだが、初めての疲労もありぐっすりとヒカルの横で眠り込んでしまったのだ。
 塔矢の声で目が覚めたものの、すでに遅かった。
「あのな、これはなんちゅうか……」
「塔矢そのこれは……」
 二人とも動揺してまともな説明ができない。
「人の家でこんなことをして何を考えて」
 いるんだ、と言う言葉を塔矢は言うことはできなかった。
 社がいきなり立ちあがって塔矢に頭を下げたからだ。
 しかも、布団を跳ね除けて立ちあがった社の体は何も身につけていなかった。
 塔矢はどうして良いのかわからず顔を覆って黙ってしまう。
「すまんっ!でも、うちはふざけてこんなことした訳やないんや。それだけは信じて欲しい」
「バカっ」
 あわててヒカルがシーツで社の体を覆う。
 それで自分の状態に気づいたのか、社は小さく悲鳴を上げて座り込んでしまった。
「あの……ごめんやけど、ちょっと出ていってもらえるか?服着るから」
 おずおずと上目遣いで言われて塔矢は部屋を出ていくしかなかった。

 それから、二人の話を聞いた塔矢は大きく溜息を一つつくと言った。
「君達のことはわかった。ただ僕の家ではもう、そういうことはしないでくれ」
 二人は真っ赤になって、うなずくことしかできなかった。
381名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:29 ID:VuY3/ASM
最後、長くなってすいません
区切り良くしようと思ったもので

382名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:37 ID:o3BTZm5H
リアルタイムでキタワー.*:.。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。.:*!!

社タン、社タン、もう禿しく萌え。
ハッピーエンド、お疲れさまでした!
383名無しさん@ピンキー:03/11/10 00:45 ID:rRWBCqeF
途中挟んでスマソ。
社たん待ってましたー!
痛みを我慢して頑張る社たんが健気で可愛いよハアハア
パジャマくらい着て寝んかい!
>381
今回で終わりっすか?エロ描写上手で(゚д゚)ウマーですた。
社たんが実に可愛くて、新たな萌えの境地を開かれた気がします。
乙でした!よければまた何か書いてください(*´Д`)
384名無しさん@ピンキー:03/11/10 18:31 ID:m+LGKiIl
社たんの職人さん乙でした!
毎回たっぷり楽しませてもらったよ。
社たんがほんまにええ子でかわいい(;´Д`)ハァハァ
幸せになれよー!
385名無しさん@ピンキー:03/11/11 18:13 ID:/xRPpicC
どの女体化たん達もかわええな(;´Д`)ハァハァ
386名無しさん@ピンキー:03/11/11 18:28 ID:/xRPpicC
和谷にはめられて森下九段の研究会で強姦されるヒカ子
その話を聞きつけた塔矢はガチギレで森下門下の闇討ちに向かう
しかし森下門下生達の前に敗れ去り、監禁拷問されてしまう
何とか救出され一命を取り留めた塔矢はすでにボロボロで碁を打てない体になってしまう
ヒカ子の励ましを受け、再起にかける塔矢
そして訪れた森下門下との再戦・・・


流石にこれは駄目か・・・
387名無しさん@ピンキー:03/11/11 18:58 ID:KNv/mhh5
壮大なストーリーだな。
面白そうじゃないか。
388名無しさん@ピンキー:03/11/12 11:39 ID:1mn4Uvwc
ピチピチの若鮎のような和谷子たんを誰かキボン(・∀・)
389名無しさん@ピンキー:03/11/12 21:35 ID:ubf4VmJn
アキラ×ヒカ子
を書いてみようと思います。
書きにくいのでリクエスト下さい。
よろしくお願いします。
390名無しさん@ピンキー:03/11/12 21:39 ID:ubf4VmJn
ヒカル×アキラ子
もやってみようと思います。
リクエストお願いします。
391名無しさん@ピンキー:03/11/12 22:06 ID:88+U/yfi
>>390
男装の美少女アキラ子たんがひょんなことからヒカルに正体がバレてえっちに突入
強姦でも和姦でもいいです
できればアキラ子たんは美巨乳キボンします
オパーイを重点的に弄りまくってほしいです
ちょっと気の強いおにゃのこが秘密を握られて気弱になってるところが見たいです
よろしくおながいします

392名無しさん@ピンキー:03/11/12 22:33 ID:ubf4VmJn
>>391
和姦の場合
ヒカルは「アキラが女」と言う事に
・気がつく前から好きだった
・気がついた後に好きになる
と、どちらがいいでしょうか・・・
393名無しさん@ピンキー:03/11/12 22:50 ID:hMPxZ/Z4
>392
そこまで、リクにこだわる必要ないんじゃないか?
自分の気の向くまま書いたらいいよ。
あんまり厳密に決めるとネタバレっぽくなるし。
展開を読み手が予想するのもまた楽しい。
394391:03/11/12 23:26 ID:88+U/yfi
>>392
書き手さんの好みにおまかせします
気を使わせてしまってスマソです
かわいくてオパーイのおっきいアキラ子たんを楽しみに待ちます
395名無しさん@ピンキー:03/11/12 23:48 ID:zKnrC0jT
ヒカ子たんとアキラ子たんが女の子だと知らずに塔矢邸で
合宿してしまった社清春が、真夜中に二人に襲われて
流されるまま3P乱交セクースに雪崩れ込む小説きぼんぬ
……なんて言うと自分で書けとか言われるかなヽ(´ー`)ノ

396名無しさん@ピンキー:03/11/12 23:49 ID:j94jLN7t
巨乳アキラ ワッショイ!ワッショイ!


・・・・・・碁やってるのかな、そのアキラたん _| ̄|○想像つかないyo…
397ヒカル:03/11/13 00:08 ID:HmEgCXpk
>360つづき

33
 無理矢理閉じた瞼の裏にヒカルの顔が浮かんでくる。それを追い出そうときつく目を
瞑れば瞑るほど、その姿は鮮明になる。
 アキラはガマンできず飛び起きた。
「なんで…進藤の顔が浮かぶんだ………」
そう呟いて、空を睨んだ。すると今度は、薄暗い部屋の中にボンヤリとヒカルの姿が浮かび上がる。
しかもあろう事か、彼女は一糸纏わぬ悩ましい姿でアキラを誘惑するのだ。
 もちろん、それは妄想だ。わかっている。
 薄着をしていてもわからないくらい小さな胸や、だぶだぶのズボンの中で泳いでいる細い
腰…その実物をアキラは見たことがない。見たことはないが――その見たことのない彼女の裸が
リアルに浮かぶのだ。自分はいったいどうしたのいうのだ………
 無意識のうちに股間へと手が伸びる。アキラはそれを無理矢理押さえた。こういうときは、
欲求のままにサッサと処理してしまった方が良いのはわかっていた。だけど、ヒカルを
その対象にはどうしてもしたくなかった。
「彼女はライバルで…友達だ…そういう相手じゃない…!」
自分に言い聞かせるように、呟いた。

 結局、次の日は寝不足でふらつく頭で学校に行った。ときどき意識が遠退きそうになったが、
気合いで耐えた。もしも、うっかり眠ってしまって、夢の中に裸のヒカルが出てきたらどうなることか………
 アキラは学校では優等生で通っている。教師の信頼も厚い。どの授業でも必ず一度は指される。
そして、アキラは期待を裏切らなかった。
 だが、その日は一度もあてられなかった。ひたすらもの凄い形相で黒板を睨み続けるアキラに、
教師も視線を合わせることができなかったのだ。
398名無しさん@ピンキー:03/11/13 00:09 ID:HmEgCXpk
34
 囲碁サロンの前を何度も行ったり来たりしている怪しい後ろ姿。通行人の視線が痛い。
我ながら、挙動不審だとヒカルは思った。が、それでも中には入らない。ときどき、様子を
伺うため中を覗き込んでみた。しかし、目当ての人はやっぱり来ていなかった。
 その日、ヒカルはセーラ服を身に纏っていた。だけど、それを着て、碁会所へ入る勇気はなく、
アキラが早く来てくれないかと物陰でずっと待っていたのだ。
「今日はもう来ねえのかも…」
一時間ほど待って、ヒカルはあきらめた。ホッとしたような残念なような複雑な気持ちだった。
 だが、アキラが来なかったのはその日だけではなかった。いつ碁会所を覗いてもアキラは
来ていなかった。今度はヒカルの方が待ちぼうけを食う番だった。
 それから、対局だイベントだのとヒカルの方も忙しくなり、結局アキラに会えたのは
二週間も後のことだった。だが、その頃にはヒカルの勇気もまったく挫けてしまい、いつも
通りのTシャツにジーンズという出で立ちだった。
『なんだよ…塔矢のヤツ…!オレのスカート姿見たくないのかよ!』
アキラにすれば言いがかりも良いところだろうが、ヒカルはすっかり卑屈な気分になっていた。
 アキラはまともにヒカルの顔を見ようとしないし、おまけに先日の対局にもケチをつけられた。
自分では上出来だと思っていたのに、アキラは「なっちゃいない」と、すっぱりと切り捨てた。
そうなると、ヒカルは、ますますおもしろくない。ケンカをしたいわけではないのに、
つい突っかかってしまうのだ。
399名無しさん@ピンキー:03/11/13 00:10 ID:HmEgCXpk
35
「いつか公式戦でオマエに勝ってやるからな…」
いつも検討したり対局したりしているとはいえ、やはり碁会所では真剣みに欠ける。気心の知れた
人達に囲まれて楽しく打つのと、研ぎ澄まされた空気の中、緊張と戦慄で乱れそうになる心を
叱咤して打つのとは違う。
 だけど、ヒカルはまだ初段でしかなく、対してアキラの方は低段者とはいえども、すでに
リーグ入りも果たしている。ヒカルが一歩進んだと思えば、アキラは二歩も三歩も進んでいて
差は縮まるどころか開く一方だ。
 ヒカルが求める「いつか」は、もう永久に来ないのではないかという気さえしてくる。
そんな苛立ちを紛らわすかのように、ヒカルは碁石を乱暴に碁笥に集めた。しかし、
何かを思い出したかのようにその手がふと止まった。
「そうだ!北斗杯!そこでオマエとやれるかも…」
そうだ。そこでならアキラと真剣勝負ができるかもしれない。そして、勝てたら彼に少しは
近づけるだろう。ナイショで見に行った本因坊リーグ。あの時のアキラと一柳の対局のような…
一瞬の気の緩みも許されない息の詰まりそうなあの一局…そんなギリギリの緊迫感の中で
打てるかもしれないのだ。胸がドキドキしてきた。
だけど、そんなヒカルにアキラが放った一言はあまりにつれないものだった。

400名無しさん@ピンキー:03/11/13 00:11 ID:HmEgCXpk
36

ボクは出ない――――――――――

 アキラの言葉の意味がわからず、ヒカルは「え?」と、聞き返した。
「北斗杯の予選にボクは出ない…」
「もう、選手に決定している…」

ずるい!ずるい!ずるい!

 どうしてオマエばっかし…!どうして、どんどん先に行っちゃうんだよ!?そんな風に
先に先に進まれたら、オレ、追いつけネエじゃんか………!!

 どんなにヒカルががんばっても、今はただの初段でしかないのだ…そう思い知らされた。
アキラに女の子として認めて欲しいとか、スカート姿を見せたいだとか…そんなことに
現を抜かしている場合ではなかったのだ。
 ヒカルがそうやって立ち止まっている間に、彼はどんどん前に進んでいく。そうして、
自分は置き去りにされたまま忘れられてしまうのだ。

 北斗杯の予選に通るまでここに来るのはやめよう……………

 ヒカルは、家に帰るとすぐに、せっかく肩まで伸びていた髪を自分でメチャクチャに切ってしまった。
 以前より短くなってしまった髪の自分を鏡越しに見て、涙が出てきた。床に散らばった
髪の上に、その雫がポタポタと落ちた。
401名無しさん@ピンキー:03/11/13 16:45 ID:S/XoAq6W
>>391
ttp://www.hamq.jp/stdB.cfm?i=hikagoch&pn=1
まだ書き途中ですがドゾ―。
文法とかテンポとかが悪いのはまだ完成してないからだと思って下ちい。
書き終わったらちゃんと文法とかテンポとか直しますからぁ〜。
ホテルネタ。
ヒカル14〜15歳設定。もう少しでアキラ子発覚予定。
ツマンネくても叩かないで下さい。(藁
402名無しさん@ピンキー:03/11/13 22:41 ID:S/XoAq6W
1話目↑にうp完了しますた。
誤字、テンポ悪、キモイ、ツマンネ、氏ね等なんでも密告して下さい。
その都度直します。

続きます。
403名無しさん@ピンキー:03/11/14 00:29 ID:PxEFS1EX
>397
ヒカルタン可愛いな〜
アキラのヒカルタンで膨らんだ妄想を必死耐える男の純情にも泪・゚・(ノД^)・゚・。
404名無しさん@ピンキー:03/11/14 03:27 ID:2NIdvofo
ヒカ子たん…(*´Д`)
405名無しさん@ピンキー:03/11/14 06:24 ID:tvED1NQ2
早くアキラにヒカ子抱かせてやれ・・・
このままじゃ氏んじゃうぞ>397
406名無しさん@ピンキー:03/11/14 14:00 ID:AaGW3fuL
>397
早く続きを〜!
ヒカ子が可愛すぎるぞ!!
407名無しさん@ピンキー:03/11/14 15:11 ID:L3YJLFYh
ヒカ子待ってました!
408本因坊 1/5:03/11/14 16:43 ID:uecD0nma
「はい!御二人、その辺でお願いします」
 日本棋院会館の前にカシャカシャとカメラのシャッターを切る音が響く。
「う、うわっ」
 突然の撮影に伊角が驚いた声をあげた。
「どうしたの?固くなってるみたいじゃない」
 今年で四十歳を迎えるが、その美貌に色気が増しこそすれ、衰える陰りすら見せない桑原本因坊が優しく声をかける。
 女流棋士として初めて本因坊の椅子に座った人物である。
 そして、今日まで誰にもその座を譲ることなく守ってきた、まさに女流棋士最強といっても過言ではない女性である。
 いつもなら着物姿なのだが、珍しくスーツを着用しての写真撮影だった。
 和装のときは結い上げている髪の毛も今日は下ろしたままになっている。
「新初段のトップバッターだからって緊張しないで伊角君。リラックス、リラックス」
 撮影に付き合っている古瀬村も気楽な調子で声をかける。
「カメラが苦手なの?いまどきの若いコには珍しいわね。せっかくワタシが珍しく若いコに合わせてスーツ着てきたのに」
 親子に見られちゃ困るものね、と伊角にだけ聞こえるように桑原が耳元でささやく。
 落ち着いた、しかし、どこか艶っぽい声を響かせながら、いたずらな顔をして桑原が伊角の顔を覗きこむ。
 どことなく伊角を誘惑しているように見えなくもない。
「いや、そんな桑原本因坊は若くて、綺麗です」
 間近に迫る色っぽい年上の女性にうろたえつつも、返事をなんとか返す。
「伊角君、本因坊をナンパするなんて度胸あるなぁ。緊張しないの?」
 伊角の声しか聞こえなかった古瀬村の気楽な声が、慌てる伊角にかけられ、伊角に更なる緊張を生じさせた。
409本因坊 1/5:03/11/14 16:43 ID:uecD0nma
「ありがと。まぁ、でも、多少緊張したところでキミにかかればワタシなんか一捻りよね。なにしろプロ試験を全勝で合格した才能あふれる棋士ですものね?」
 微笑みながら伊角を賞賛した桑原だったが、その笑顔にはほんの僅か、隠しきれないトゲが見える。
「そ、そ、そんなっ!」
 追い討ちをかけられて伊角はさらに動転した。
 そこへ容赦なく桑原が追撃をかける。
「細いように見えてイイ体してるじゃない。何かスポーツでもやってるの?」
 いきなり桑原が伊角の体をぺたぺたと触り始める。
「い、いえっ!?」
 突然、触れられて伊角の声が思わず裏返る。
「だめね、棋士に体力は必要よ。ワタシのゴルフに付き合ってキャディーをおやりなさい。鍛えられるわよ」
 見ようによってはひどく淫らに見える動きで桑原の手が伊角の体を這いまわる。
「は、はいっ。え?あ、いえ……」
 結局、伊角はしどろもどろになったまま、桑原本因坊とまともな会話もできず写真撮影を終えた。
 
 若獅子戦当日。
 伊角が緊張しつつ対局室に入ると、対面にはすでに桑原本因坊が座っていた。
 前回の写真撮影のときとは違い今日は着物姿らしい。
 桑原の和服姿を初めて生で見た伊角は思わず見惚れてしまった。
 スーツ姿も美しいと思ったが和装はさらにその上をいっていた。
 髪の毛も結い上げていて、着物の襟元から見えるうなじが堪らなく色っぽい。
 色気が匂い立つような気さえする。
 ちらりと桑原に見上げられたのを感じて、伊角は流し目で見つめられたように思い、心臓がドキドキした。
 実際は単なる対戦相手の確認程度の視線だとわかっているはずなのに。
 頭がくらくらするのを感じながら伊角は碁盤の前に座った。
410本因坊 3/5:03/11/14 16:44 ID:uecD0nma
 若獅子戦が始まり、室内に碁石と碁盤の触れ合う鋭い音が響き出してからしばらくして、  桑原が自身の対戦相手の名前を問うた。
「ふぅん!名前なんていったかしら?」
「伊角君です、伊角慎一郎」
 脇に控えて己の仕事をしていた男が、突然の問いに少々慌てながらも答える。
「伊角ね、覚えといてあげるわ」
 鋭い視線を伊角に投げかけながら、不適な表情で桑原が碁盤に石を打った。
 伊角はその熱のこめられた瞳にドキリとする。
 盤面が中盤にさしかかった頃、桑原が伊角に声をかけた。
「伊角君って言ったかしら?」
「はい」
「知ってる?」
「何をですか?」
「和服って下着をつけないのが本来の着方なのよ」
「は!?」
 桑原の話しの意図がまったく見えずに伊角は混乱した。
 なぜ今そんな話を急にするんだ?
 わけがわからないが、何か意味があるのだろうか?
 手を考えながらも、伊角の頭の中は桑原の発言で一杯になってまともに思考できなくなってしまう。
 横で待機していた男は内心で溜息をついた。
 また、本因坊の精神攻撃が始まった、と思ったのだ。
 ある程度の間、プロとしてやっている人間の中では有名な話だった。
 桑原本因坊は碁を打ちながら話を対局者に振っては、じわじわと相手の精神力を削っていく、というものである。
 若獅子戦では珍しいことだと思いながらも、いつものことだとさらりと流した。
 しかし、いつも通りではないことが一つだけあった。
 これまで、桑原が精神戦をしかけるとき、ただの一度も自身が女であることを利用したことはなかったのだ。
411本因坊 4/5:03/11/14 16:47 ID:uecD0nma
 言った桑原自身も驚いていた。
 こんな風に色気を武器にしたことなんてなかったのに、という驚きである。
 そこは現在、唯一の女性タイトルホルダーということで舐められないように、体でタイトルを取ったんじゃないかという陰口に飲まれないように、後に続く女性棋士のためにも一番注意してきた部分である。
 しかも相手は実力を認めたとはいえ、遥か格下の新初段だった。
 なぜこんなことを言ってしまったのだろう、という混乱は一切表面に出さず、口にしてしまったものはしょうがないと、さらに言葉を続ける。
「私は今、どっちで碁を打ってると思う?」
 伊角が中国に行って、精神力の強さを磨いた、平常心を保つ訓練をした、といってもこんな事態は想定していなかった。
 桑原の質問の意味をわかっているくせに伊角はあえて別の意味にとった。
「いや、その、碁石の色ですか?」
「わかってるくせに」
 間髪いれずににっこり笑われてしまい、伊角は為すすべがなくなってしまった。
 しばしの間、パチパチと碁石を打つ音が沈黙に包まれた室内に響く。
「どっちだと思う?イ・ス・ミ・ク・ン」
 艶やかに口紅が塗られた官能的な唇の動きを強調するように、ゆっくりと、焦らすように自分の名前を呼ばれて背筋にゾクッとしたものが走る。
 じわりと妙な汗が背中に流れるのを感じながら伊角は対面に座る美女を睨んだ。
「今は碁に集中したいのでそのような質問に答える気はありません」
 ピシリとこれまでになく鋭い音で石を盤に叩きつける。
 伊角の一手は、盤面を左右する力を持った鋭い一手だった。
 桑原は綺麗に整えられた眉をピクリと動かすと、間髪いれずに伊角の石の動きを見事に封じる手を放った。
「今は……ね。後でならいいってことよねぇ」
 必死の抵抗を碁でも、口でも、軽く流されてしまった伊角はそれでも諦めずに決死の抵抗を続ける。
412本因坊 5/5:03/11/14 16:49 ID:uecD0nma
 結局、その後は桑原の口撃はやんだものの、伊角の若獅子戦は完敗という結果に終わった。
「ここで、こう打ってればまだここの石は生きたわね」
 検討に入り、真剣な表情になった桑原を見て、伊角は、やはり本因坊は違う、と力の差を実感させられた。
 自分がここしかないと思って打った石よりも有効な手を次々と指摘されて、伊角は内心で溜息をつきっぱなしだった。
「でも、ここの一手は良かったわよ」
「ありがとうございます」
 礼を言いながらも悔しそうな表情で盤を見つめる伊角。
「せっかく誉めてあげたんだから、もっと嬉しそうな顔をするものよ」
「でも即座に打ち返されてしまったので……」
「あら、私は本因坊よ。舐めないで欲しいわね。これを打ち返せないようではタイトルホルダーの名が泣いてしまうわ」
 怒ったような口調で桑原に責められて伊角は恐縮した。
「いえ、そんなつもりで言ったわけでは」
「わかってるわよ。悔しいのはわかるけど、それを糧にすればあなたはもっと伸びるはずよ」
 桑原に優しい言葉をかけられて、伊角は顔を上げた。
 対局中のいたずらな笑顔ではない、純粋な好意の笑顔がそこにあった。
「早く私に挑めるようになりなさい。あなたにはその素質があるわ」
 スッと立ちあがると桑原は部屋を出ていった。
 呆然と桑原が立ち去った後を眺めていた伊角に横から声がかけられる。
「すごいじゃないか伊角君!本因坊があんなに相手を誉めるなんてめったにないことだよ」
 今年の新人は期待できそうだと、一人盛り上がる男にバシバシと背中を叩かれても、伊角は、どうも、と生返事を返すことしかできなかった。
 と、その時、立ち去ったはずの桑原がふすまの端からひょっこりと顔を出した。
「そうそう、伊角君。私がどっちか今から確かめる?」
「え?」
 状況が理解できずきょとんとした顔のいすみを見て、桑原は目だけで笑いながら、男を蕩けさせるような表情を作ると言った。
「着物の下」
「たっ、確かめません!」
 その返事にわざとらしく残念そうな溜息をついて、桑原は今度こそ本当に去っていった。
 顔を真っ赤にしている伊角の耳に、ああいうのさえなければ立派な本因坊なんだがなぁ、という男の声があきらめの溜息と共に届いた。
413名無しさん@ピンキー:03/11/14 16:54 ID:uecD0nma
ヒカルの碁には大人の女性がいないな
と思って書いたのですが
今になって、なにもこんな人を女体化しなくても
緒方さんとか、塔矢名人とかいるじゃないかと気づきました

年齢はさすがに元のままというわけにはいかなかったので
大幅に若返らせましたが
やりすぎでしょうか?
414名無しさん@ピンキー:03/11/14 16:57 ID:HmrTkA0d
つまらん
415名無しさん@ピンキー:03/11/14 17:26 ID:RjhniOoF
>>401-402
すごくいいところで続きましたね!
ヒカルと佐為のやりとりがおもしろかったです
次回はいよいよアキラ子たんの秘密がバレてしまうのでしょうか?
ハァハァしつつ待ちます、サンクスコですた!!
416名無しさん@ピンキー:03/11/14 19:25 ID:AUhzhHpP
>>413
どっちもキモい。そんな暇あるならアキ子書いてよ
417名無しさん@ピンキー:03/11/14 20:20 ID:OFXUSa4N
職人様方乙です!どれもこれも美味しくいただきますたハアハア

>408-412
面白かったよ。
女桑原の精神攻撃は原作で見てみたかったかも。
緒方子たんは眼鏡っ子の範疇に入るんだろーか…
前に出てた筒井子先輩の登場も待ってますハアハア
418名無しさん@ピンキー:03/11/14 20:57 ID:nxk9sYNA
女緒方キボンヌ
アキ子イラネ
419名無しさん@ピンキー:03/11/14 21:10 ID:xckYb+5V
>397
ヒカ子たん!(*゚∀゚)=3

若先生…は、早くヒカ子たんに女のヨロコビを…(*´Д`)ハァハァ
420名無しさん@ピンキー:03/11/14 21:36 ID:C7WKDqdc
>397
ヒカ子たんカワエエ!!

>401
続き待ってる!ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)
ここに直接うpするのはイヤなんかい?

>413
意外性があって良かったけど、どうせならもっと踏み込んでハァハァ(;´Д`)
して欲しかった。
421名無しさん@ピンキー:03/11/14 22:12 ID:GdBHhq+c
>401
コメントに困るな…
いや、小説の話じゃないよ。
小説は、ヒカルとアキラ子関係に佐為がどう絡んでいくのかが楽しみです。
緒方も関係あるのかな?期待。

ただ、401さん自身のレスがハジケすぎというか…ちょっとひく。
照れがあるのかもしれないけど、はっきり言って厨くさい。
それで損している部分もあると思う。
422やじうま:03/11/15 02:04 ID:PKoNBQ2p
>421 うーん、深い。
423名無しさん@ピンキー:03/11/15 03:34 ID:VO/1TD8U
>408-412
話そのものは面白かったし良かったんだけど、どうも桑原のビジュアルが頭に
浮かんでしまうからそこんとこ面白さが半減かな?
パロと言っても元が漫画だから、読者はまず原作絵を脳内変換しようとするから
萌えが中途半端になってしまう。
文章は申し分ないし、すごく面白かったんだけどね。そこんとこがマイナスかな?
424名無しさん@ピンキー:03/11/15 12:46 ID:gdSNmjFu
職人さんがまず「萌え」を持てるお話を書いて欲スイ…
文章力自慢がしたいだけならそういうスレがあるっしょ
425名無しさん@ピンキー:03/11/15 13:38 ID:6rOWtrCf
まああれだ
文句言う香具師がいようが、
小説あげてくれる人とそれを読む香具師がいる限りスレは続く
俺は女桑原みたいな実験的なのも楽しく読んだし
何が言いたいかというと

職人諸氏、がんがってくだされ
426アキヒカ?ワヤヒカ?ヒカ子:03/11/15 21:10 ID:HOFRNSwS
『好きでした』
そう告げたのはヒカルの方からでした。

二人はライバルであると同時に恋人同士になりました。
私の前で微笑ましい事をいっぱいしましたねぇ。
今、私はこっちの世界からヒカルを見守ってあげる事しかできませんが、
あの二人には幸せになって欲しいものです・・
あれ?ヒカル、どうしたの?そんな悲しい顔して、

「オレ、塔矢に嫌われてんのかな?」
最近、塔矢は冷めた。そんな気がする。
昔はオレが何処か誘ったらどんな予定があっても断ったりしなかったのに。
今日も棋院の帰りに喫茶店誘ったら「予定があるから」って、断られた。

オレと付き合うのヤになった?
もしかして、もっと好きな娘ができたの?

ヤだよ。そんなの。

負けた。最後まで落ちつけなかった。
ずっと塔矢の事考えてたからだ。

ヒカルがハァと溜息を吐きながら森下門下の研究会に出席する為
大広間から天元の間に向っていると和谷から声が掛かった。
「よう!今日どうだった?」
和谷は年上の多い囲碁界で気軽に話せる数少ない友達だ。
和谷がヒカルの顔を覗き込んで言う。
「その顔だと…お前負けたな?」
おニャの子の顔を覗くなんて和谷ってちょっとエロいぞ
と思いながらヒカルは図星に口をつむんでしまう。
「どうしたんだよ、最近好調だったのに。」
427アキヒカ?ワヤヒカ?ヒカ子:03/11/15 21:12 ID:HOFRNSwS
和谷の質問にヒカルは話すのを躊躇うような仕草をみせてから、言った。
「塔矢の事…考えてたら、碁が荒れて…。」

「塔矢?あぁ、そういえばお前達って付き合ってんだっけ。
  ははぁ〜ん、お前塔矢がなかなか自分をホテルに誘ってくれないから焦ってたんだろ。」
言っている事は間違っていない。でも考えてる明るさが全然違うのである。

「塔矢が…塔矢が、オレの事、、避けて、・・る…。」(ような気がする)
和谷は驚いた。そりゃそうだ。3週間程前、和谷はヒカルとアキラが
楽しそうに喫茶店で話している所を目撃している。
そうでなくても棋士の中で
【塔矢アキラと進藤ヒカルが付き合っている】事を知らない人はいない。
しかも500人しかいない小集団の中ではそれなりに伝わるのも早かった。
「いつから!?」
「1周間と、ちょっと、前ぐらい…」
ヒカルの目から泪が溢れて来たのをみて和谷はムっとした。
何を隠そう彼には彼女がいない。
『女を泣かせる奴は許せない!』
彼の脳内でそんな炎が燃え上がる。

「おい!進藤、今からアイツんとこ行くぞ!」
「え!でも研究会は!?」
「そんなもん、いーよ!」
和谷はヒカルの腕を強引に引っ張った。
428名無しさん@ピンキー:03/11/15 22:05 ID:TatD0kUz
続きキボ━(゚∀゚)━ン!!
ドキドキ
429名無しさん@ピンキー:03/11/15 23:46 ID:1ICnsbaM
408>413
自分は萌えました。
伊角サンを食っちゃえる様な余裕と色気のある大人な女、イイじゃないですか
この本因坊、黒い着物に赤襦袢だったら更にハァハァ(*´Д`)
白くて肌触りがしっとり 尚且つ アブラがのっていそうな
綺麗な太ももを妄想してハァハァ(*´Д`)

若いのも 年食ったのも ドッチも ム(゚∀゚)ハー!!

  …って、自分ストライクゾーン広いよ…_l ̄l○

430名無しさん@ピンキー:03/11/16 12:10 ID:EQwCWlxc
いや、ストライクゾーンは広いほうが人生の楽しみも広がるし
ええじゃないかええじゃないか
佐為視点で始まった新小説もがんがってくだされ
431名無しさん@ピンキー:03/11/16 13:06 ID:wft5iUlW
408>413
漏れは桑じいと伊角子さんのほうがよかったよ…
432名無しさん@ピンキー:03/11/16 16:01 ID:ELEg2Fmv
>>431
ぜひともお前が書いてくれ。
俺も喜んで読むだろう。
433名無しさん@ピンキー:03/11/16 16:22 ID:LBiHeO7A
桑原×伊角子、たしかに面白そうだ。
434名無しさん@ピンキー:03/11/16 16:25 ID:LRMJQjVr
>413
伊角の女体化ビジュアルは容易に想像できるが、なんせ桑原だから難しかった。
どうしてもあの顔があらわれて…
自分の中のイメージではサクラノさんとアキコさんをたしたような外見を想像してます。
髪は黒髪のウェーブで、肩より少し長い程度で、身体はあのサクラノさんのダイナマイトバディー。
ヨンハの睫毛びしばしな目も加えておこう。

これで脳内変換したら、大変(゚д゚)ウマー! でした。
もはや桑原ではありませんでしたが…

>426
ヒカ子可愛い!
なんか、「いつかといわず今から打とうか?」と言われたときのヒカルの顔が浮かんでしまった。
ちょっと途方に暮れたような情けないようなあの顔。
435名無しさん@ピンキー:03/11/16 22:48 ID:CNfjDcRB
>388
漏れも和谷子キボン!職人さん、食指動いたらよろしく頼んます…!(;´Д`)
436名無しさん@ピンキー:03/11/16 22:54 ID:/oofR577

      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < ヒカ子に中田氏まだ〜?
            \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  愛媛みかん  |/
437名無しさん@ピンキー:03/11/17 00:43 ID:LFCyBLfI
>435
和谷子いいな。
レズものでいいならヒカ子と組で書いてみようか。
蝶気を長くして待っててくれ。
438名無しさん@ピンキー:03/11/17 19:29 ID:i5/5b0+U
イギリスのイスラム系雑誌に
「日本が自衛隊をイラクに派遣したならば我々は東京を攻撃するだろう」
って書いてあるらしいよ。

ヒカルも佐為も堀田も死ぬのか?やばい
439名無しさん@ピンキー:03/11/17 22:29 ID:zD2w2iCW
堀田氏は名古屋なので・・・
440名無しさん@ピンキー:03/11/17 22:43 ID:i5/5b0+U
>>439
Σ(`ρ′│)!!
そうだった…
441名無しさん@ピンキー:03/11/18 00:00 ID:VH6aZRxN
スレ治外ながらも、小畑のゴットハンドの方が危ないのでは…

これ死活問題
442名無しさん@ピンキー:03/11/18 15:25 ID:tlXVf6GJ
>>441
Σ(`ρ′│)!!
そうだった…
443ヒカル:03/11/18 22:22 ID:yOZb3SdB
>400

37
 「あれはないんじゃない?」
市河は非難がましい目で、アキラを流し見た。その視線を受けて、アキラは黙って俯いた。
 確かに今日の自分は、ヒカルに対して少し…いや、かなり辛辣だった。それは彼女が
悪いわけではなく、全て自分が悪いのだ。自分の中にある彼女への後ろめたさを隠すため、
あんな態度をとってしまったのだ。

 アキラはあの日以来、ヒカルの裸を思い描いて二日と置かず……というより、ほとんど毎日
自慰にふけっていた。その誘惑に抵抗できたのは最初の一日だけで、次の日からは欲望の
赴くまま頭の中で彼女を汚した。
 家人のいない家の中、誰に遠慮することもないはずなのに、アキラはそれでも押し殺したような呻り声を上げ、
ヒカルの名前を低い声で呼び続けた。
「あぁ…進藤…進藤…!」
自分のペニスを擦りあげ、甘い欲望に身を浸す。耳の奥でヒカルの甘い囁きが聞こえる。
『とうやぁ…』
舌っ足らずな可愛い声は、甘く掠れていた。そんな声を自分は聞いたことがない。それも全て
想像だ。
「あ…あぁ…ヒカル…ヒカル!」

―――そうして手の中に放った欲望の印を見て、アキラは深い溜息を吐いた。


444名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:25 ID:yOZb3SdB
38
 そういうことをしておいて、彼女の顔をまともに見られるわけもなく、罪悪感だけが募っていく。
碁会所に来るのを避けていたわけも、ただヒカルに申し訳なかったからだった。
 しかし、本因坊リーグで一柳と対局の日。対局中のアキラは、目の端にヒカルの姿を捉えた。
彼女が来てくれた―――――それだけで、気持ちが高揚した。
 だが、検討やらインタビューやらでバタバタしている間に、ヒカルはいつの間にか帰って
しまっていた。
 彼女が声も掛けずに帰ってしまったことに酷く落ち込んでいる自分を発見して、アキラは
迷いながらも碁会所にやってきたのだ。だが、実際彼女を目の前にすると、何を話して良いのか
わからなくなった。ヒカルの無邪気な笑顔に、喜びで心臓は踊り、後ろめたさで顔が強張る。
うまく話をすることもできず、あげく、冷たい態度をとってしまった。
アキラはヒカルに対する自分の気持ちを自覚し始めていた。けれどそれは、本当にうっすらと
芽生え始めた感情で、それをなんと呼ぶのかすらまだ理解できていなかった。
 しっかりしているといっても、アキラはまだ十四歳なのだ。好意を持っている相手に対して
スマートに振る舞うことも、うまく気持ちを伝えることもできなかった。
445名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:28 ID:yOZb3SdB
39
 「進藤君、ションボリしてたじゃない…」
「はい…」

―――――ボクは出ない。もう、選手に決定している。

 あんな風に冷たい言葉を投げるつもりはなかった。たった一言「キミを待っている」と
言えばよかったのに…。だけど、それを口にしてはいけないような気がして……。
 スッキリしない気持ちを胸に抱えたまま、市河のお説教を黙って聞いていた。
 「いいんだよ。アイツはちょっと生意気だからな!」
二人の間に、北島が割り込んできた。
「北島さん!」
市河の非難の矛先は、今度は、北島へと向けられた。助け船を出してくれたつもりだろうか?
だとしても、その言い方はちょっと…助けてもらってなんだが、ヒカルを貶されるのはおもしろくない。
「なんでえ…市ちゃん、やけにアイツの肩を持つじゃねえか…」
市河の剣幕に怯みながらも、北島は言い返した。
「そりゃあね…女同士だし…いろいろ通じるモノがあるのよ。」
そう言って、彼女は意味ありげに自分を見た。
その視線にお尻がムズムズするような居心地の悪さを感じて、アキラは無理矢理話題を変えた。
「そう言えば、市河さん達はどうして進藤のことを君付けで呼ぶんですか?」
女の子だと知っているなら、“進藤さん”とか“ヒカルちゃん”と呼べばいいのに、そうしたら、
自分もあんな勘違いをせずにすんだのだ。
「初めてあったときは男の子だと思ってたから…ついそのまま…」
「そうだな。最初は絶対“坊主”だと思ってたな。」
 それでは、いつ気が付いたのだろう?自分は初対面からつい最近までずーっと男だと思っていた。
「でも、やっぱり女の子なのよね…なんかふわふわしてるし…」
「うちの孫は男の子だけど、やっぱり違うよ。雰囲気が柔らかいよ。」
「顔も可愛らしいしね。」
 そんな誰が見てもすぐに気付くことに、どうして今まで気付かなかったのか…自分がただ
鈍かったからだけではないのか?
446名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:30 ID:yOZb3SdB

――――――どうしてボクは進藤を男だと思っていたんだろう…?

再び蘇る疑問。何かに目隠しされていたように、頑なに信じ続けた。皆が知る真実から、
一人目を逸らし続けていた。それはどうして…?どうしてなのだろう………
 胸の奥がちくりと痛んだ。疼くような鈍い痛みが、ゆっくりと全身に広がっていく。

――――――どうして…認めようとしなかったんだろう…
447名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:31 ID:yOZb3SdB
40
 ヒカルの短くなった髪を見て、あかりが小さく息を呑んだ。
「ど、どうしたの…?」
遠慮がちに訊いてくる彼女に、ヒカルは「へへ」と笑って見せた。
「オレ、長い髪ってやっぱダメ…鬱陶しくて…」
切っちゃった――明るく笑うヒカルの髪に、あかりは怖ず怖ずと触れてきた。
「それにしたって…こんなに短く…」
と、眉を寄せている。
 お母さんとおんなじこと言ってら―――
クスリと笑いを漏らすと、あかりはキッと自分を睨んだ。


 「どうしたの!その頭…!」
部屋の姿見の前で、ぺたりと座り込んでいるヒカルを見て、母は叫んだ。
「………お母さん…」
母は、ヒカルの側に駆け寄って、頭や肩についたままの髪を払った。
「…………………………きれいに伸ばしていたのに…………」
「………鬱陶しくて…」
と笑顔を作ったが、うまくできたかどうかわからない。
「だからって、こんなに短くすることないでしょう…?」
溜息混じりの言葉に、ヒカルは項垂れた。
 彼女は側に置いてあった鋏を拾い上げると、ヒカルの髪を丁寧に揃え始めた。せっかく払った肩の上に、
また小さく刻まれた細い髪が積もっていく。閉じた瞼や、白い頬の上にも、髪が落ちる。
首筋がチクチクと痛い。 
 「………さあ、いいわ…明日、学校帰りに美容院に行ってキレイにしてくるのよ…」
そう言って、母は部屋を出て行った。きっと、掃除機を手にすぐに戻ってくるだろう。
 ヒカルはのろのろと立ち上がり、シャツを脱いだ。背中に落ちた髪がハラハラと床に落ちた。
ジーパンも脱いで、軽くはたいた。ふと、横を見ると、鏡の中にやせっぽちの少年の姿を
見つけた。胸や腰を軽く覆っている小さな白い布が、痩せた身体に不似合いだった。
「べーっだ!」
ヒカルは少年にアカンベをして、後ろを向いた。
448名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:34 ID:yOZb3SdB
41
 母はああ言っていたが、ヒカルは美容院で髪を整えるつもりはなかった。ギザギザ不揃いな
散切り髪は、今の自分にピッタリだと思った。
「ねえ…何かあったの?」
「え…?」
あかりが真正面からヒカルを見つめた。
「塔矢君に何か言われた?」
「…………………違うよ…」
そう答えたとき、ほんの一瞬、無意識に瞳を伏せてしまった。瞬間、あかりの目が鋭く光る。
「やっぱり何か言われたんだ!」
 そのまま海王中まで怒鳴り込みかねない剣幕に、ヒカルは慌てて彼女を宥めた。
「違うよ!ホントーにアイツのせいじゃねえんだ!」
そう…コレは自分に対する戒めなのだ。
「アイツにとってはさ…オレが男でも女でもどうでもいいんだよ…」
アキラが欲しいのは碁打ちとしての自分で、それ以外は必要ないのだ。そして、その彼に
認めてもらうことが、自分にとっての目標であったはずだ。本当は、最大の目標は別にあるのだが、
アキラ無しに、それを成すのは難しい。
「だからさ…コレは自分に“気合い”を入れるためにしたの。」
ヒカルが強くなれば、彼は認めてくれる。自分が今のままでいることは、彼への侮辱であり、
また、ヒカルに囲碁を教えてくれた優しい人に対する不実でもあった。
 木枯らしが首筋を撫でていく。ヒカルは、ぶるりと首をすくめた。
「強くなれば、自信がつくじゃん…」
語尾が小さくなったのは、まだ自分に自信がないから…
あかりは大きな瞳でヒカルを見つめていたが、躊躇いがちに口を開いた。
「………でも…」と、何度か繰り返しまた口を閉じてしまう。
いいの?それで――――――――
あかりは、声に出さずにそう訊ねてきた。
449名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:36 ID:yOZb3SdB
42
 「髪はまた伸びるよ。」
ヒカルはにっこりと笑った。その清々しい笑顔に、ドキンと胸が鳴った。
「この髪が以前のオレ…塔矢と初めてあったときぐらいに伸びた頃、オレ、もっと強くなってると思う。」
毎日、少しずつ髪が伸びるように、ヒカルものびていくのだと笑う。
「そしたら、塔矢もオレをちゃんと正面から見てくれる。」
「そん時、アイツが無視できないくらい、すんごい美人になっているかもしれないじゃん。」
 ヒカルは冗談ぽく無邪気に笑ったが、
『ヒカルは今のままで十分美人だよ。』
と、心の中で呟いた。ヒカルは本当にキレイだとあかりは思う。顔立ちだけの話じゃない。
キラキラ輝く瞳や、紅潮する頬、夢を語る唇が、彼女を余計にキレイに見せた。
『それにしても…塔矢アキラの朴念仁!こんなに可愛いヒカルを見て、何も感じないなんて、
 かなり問題ありだよ……!』
ヒカルが止めなければ、海王まで押しかけて、文句言ってやるのに…!
450名無しさん@ピンキー:03/11/18 22:38 ID:yOZb3SdB
43
 自分が男なら、ヒカルを放っておいたりしない。こんな可愛い女の子は何処にもいない。
大好きなヒカル。元気で明るくて、男の子みたいだった。それがいつの間にか、あかりがハッと
するくらいキレイになった。
だけど、ヒカルがキレイになったのは、アキラのためで…あかりはそれが嬉しくもあり、寂しくもあった。
『私、ヒカルのこと好きだったのかな…?』
幼なじみの仲良しの女の子じゃなくて、もっと違う意味で…。
まさかね――あかりは首を振った。
 やんちゃで子供っぽかったヒカルが、知らない間にあかりが見とれてしまうほど、大人びて
しまった。それが、少し…ほんの少しだけ寂しいのだ。たぶん…それだけだ。

『塔矢君、今度、ヒカルを泣かせたらタダじゃおかないんだから!』
 あかりはアキラの悪口の代わりに、別の台詞をその可愛らしい唇に乗せた。実に憎たらしい
一言を…
「そうだね。その時は、もっと胸が大きくなっているといいね?」
 ヒカルは真っ赤になって、あかりを睨んだ。
451名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:11 ID:V50IfKk6
わ〜ん!ヒカ子が可愛のも無論だがあかりさんも素敵です!
二人の会話にマタ〜リするよ。
エロ場面じゃないのに(;´Д`)ハァハァしてしまう。
452名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:31 ID:RGvyklEy
あかりたんを男装の麗人にしてヒカ×あかで誰か・・・
(;´Д`)ハアハア
453名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:37 ID:BXxehJwV
可愛いなぁ(;´Д`)ハァハァ
454名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:59 ID:HsFBkSZ/
ヒカ子いい(;´Д`)ハァハァ
455名無しさん@ピンキー:03/11/19 23:18 ID:cxFOHiIp
ヒカルもあかりも可愛すぎ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
翻弄されてるアキラも(・∀・)イイ
456435:03/11/21 18:23 ID:PSxGDUrk
>437
ヒカ子と和谷子、イイ!(;´Д`)ハァハァ  
気と首を蝶長くして待っとります…(;´Д`)ハァハァ
457名無しさん@ピンキー:03/11/22 17:22 ID:iwrjmo0P
アキラの脳内では中田氏完了?
458ヒカル:03/11/24 21:01 ID:CuxMTzyX
>450続き

44
 ヒカルが現れなくなって以来、アキラも碁会所へ行くことを控えていた。彼女が来ないのなら、
自分がそこへ行く意味はない…そんなことを考えていたわけではないが、無意識のうちに
足が遠退いていた。

 「忙しいとは思うけど、たまには顔を出してね。」
偶然会った市河にそう言われて、初めて自分が長い間碁会所に足を運んでいないことに、気が付いた。
「今から、中国語教室なんです。終わったら、寄らせてもらいますよ。」
「あら…無理しなくてもいいのよ。年明け早々大変でしょ?緒方先生から、韓国語も習っているって
 聞いたわよ。」
「いいんですよ。本当にご無沙汰しているし…」
「そう?」
それじゃあ待っていると言い残して、彼女は自分の職場へと向かった。そして、アキラも
目的地へと歩き始めた。

459名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:20 ID:CuxMTzyX
45
 そういえば…と、アキラは口の中で呟いた。碁会所へ行かなかった日数と同じ数だけ
ヒカルの顔を見ていない。今ごろどうしているのだろうか。北斗杯の予選に向けて、がんばっているのだろうか。
「……髪もまた少し伸びたかな…」
 髪を伸ばし始めてからのヒカルは、少なくとも外見は、性別を間違えようがないくらい可愛いらしかった。
態度は以前のまま男の子の様だったが、ちょっとした仕草に女の子らしさを感じてドキドキした。
 だから、それから何日かして、棋院で久しぶりにヒカルの姿を見たときは、一瞬目を疑ってしまった。
せっかく綺麗に伸ばしていた髪をばっさり切ってしまっていたからだ。しかも、前よりずっと短く。
 だけどどうしてだろうか…男の子みたいに短い髪の彼女は、それでもやっぱり女の子にしか
見えなかった。
 アキラは、何かを決意したような彼女の静かな横顔を、とても綺麗だと思った。
460名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:22 ID:CuxMTzyX
46
 「ありがとうございました。」
終局後の挨拶を交わし、アキラはホッと一息ついた。相手が席を立つ。その横顔は、何か苦いものを
飲んだように、僅かに顰められている。いつものことだとアキラは思う。
 アキラよりずっと上段の相手が、自分のような若輩に勝ちを譲らねばならない。それが
どんな気持ちなのか自分にも少しぐらいはわかっているつもりだ。
―――――初めて、進藤と対局したとき…きっと、あれに似ている…
その時のことを思い出すと、今でも身体が震える。アキラは、そっと、視線を斜め後ろに向けた。
 そこには、アキラに初めて恐怖を味合わせた相手が座っている。ヒカルとその相手は、碁盤の上に
散乱している碁石を碁笥にしまっているところだった。
 苛立たしさを表情にのせ、相手の方が先に立ち上がったのを見て、アキラは彼女が対局に勝ったことを知った。
 ヒカルの勝利をアキラは自分のことのように喜んだ。だが、それを直接口にすることはなかった。
 ヒカルはアキラに声をかけなかったし、アキラもまた彼女に話しかけなかった。それは
とても寂しいことだったが、彼女の決意の表れでもあるような気がしたからだ。
 アキラは、先に歩くヒカルに続いて対局室を出た。
 もし、アキラが普段通り、ヒカルに声をかけていたら、彼女もやはりいつも通りに応えてくれた
だろうとは思う。
 けれど、アキラはわざとゆっくり靴を履き、エレベーターに乗り込む彼女の背中を見送った。
461名無しさん@ピンキー:03/11/24 21:27 ID:CuxMTzyX
47
 それからまた、どれくらいたったのだろうか…その間に、ヒカルは北斗杯代表選抜の予選や
師である森下との対局があり、自分は兄弟子である緒方との本因坊リーグの一戦があった。
 そしてふと気が付くと、冬の分厚いコートはもう必要ない暖かな季節が、ゆるやかに巡ってきていた。
柔らかな陽射しとそこ此処で芽吹く花や草木。春を喜ぶ鳥の歌声も聞こえてくる。全てが
穏やかで、なんの問題もなく日々が過ぎていくように思えた。
 まあ、「卒業式に出ない」と言った自分の言葉は、碁会所で小さな物議を醸し出したが、
それもたいしたことではない。
 それ以上に大切なモノが自分にはある。囲碁…それが自分にとっての全てだ。それから…
「進藤…どうしているのかな…」
彼女が言った四ヶ月までは、まだ少しある。あと半月足らずで、また、彼女に会える。
 アキラは、彼女が負ける可能性など、露ほども考えてはいなかった。
「もうすぐ会える…」
 卒業式の前日、アキラが考えていることは、本因坊リーグのこととヒカルのことだけだった。
462名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:02 ID:ZgADhRFL
ヒカ子キタワァ*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(n`∀`)η゚・*:.。. .。.:*・゚゚・* !!!!!
純愛(;´Д`)ハァハァ (;´  Д`)ハァハァ (;´   Д `)ハァハァハァハァ :.` ;:.・∵ ゚ д:.`
463名無しさん@ピンキー:03/11/24 22:50 ID:i1nkTCEj
ピョア!!(;´Д`)ハァハァ

464名無しさん@ピンキー:03/11/24 23:52 ID:ZZ9VkvXd
ヒカ子可愛いな!(;´Д`)ハァハァ
465名無しさん@ピンキー:03/11/25 02:57 ID:GT+nbNuO
ヒカ子(・∀・)イイ!
神よ!応援していまつ!!(;´Д`)ハァハァ
466名無しさん@ピンキー:03/11/25 04:36 ID:ofG1Sa2n
グッジョブ!
467名無しさん@ピンキー:03/11/25 19:22 ID:GT+nbNuO
恐れ多くも、
今までの神々の小説をまとめたページを作りましたが、
需要はございまつでしょうか・・・?

・・・本当に単にまとめただけなのですが・・・
468名無しさん@ピンキー:03/11/25 19:25 ID:TyA8wgum
ホクト杯か…。
薄着の季節クルー━━━(*゚∀)人(∀゚*)━━━!!

アキラ、
もたもたしてるとヒカ子をヤシーロに盗られるぞぃ!
ヒカ子たん(*´Д`)ハァハァ
469名無しさん@ピンキー:03/11/25 22:26 ID:SyQOxjtq
>>467
天使のような人だ。お願いしまつ。

>>461
話もおもしろいけど、文章もうまいでつね。
感心してしまいまつた。
470467:03/11/25 23:36 ID:GT+nbNuO
http://www.isoleucine.com/cgi/bbs/bbs1/index.html

2ch風掲示板に、小説ごとにうpしてあります。
一応、転載疑惑の小説以外はうpしていると思いますが、
抜けがございましたり、転載(゚Д゚)ゴルァな神がおられましたりしたら一言頂けますと・・・

神へのささやかな恩返しになりましたら幸いです。。
471名無しさん@ピンキー:03/11/26 02:57 ID:oVrfbJ1x
うほっいいひと…
472名無しさん@ピンキー:03/11/26 08:39 ID:gI8JKGBY
> 98・ 100、(以前、自信満々に「筒井子を書く」とかレスった)99です。どうも。

その後、筒井子ですが、なんというかですね、え〜、いまは破綻してるみたいな、
いや、してるんだぜ、ですが、おもいっきりしてますが、結局 破綻したんですが、
どうやら失敗したのです。 
もうね、何だかね、ズレまくりやがりました・・・ ヽ(゚∀゚)アヒャヒャヒャヒャ!!(゚∀゚) ノ 
アキラとアキラ子もなー、いっそ801向けなのかもしれないような気がしないでもないような。
みんな、がんばってくださいね。
473名無しさん@ピンキー:03/11/26 13:05 ID:YDAlUIA3
越智×ヒカ子はどうすか?あんな可愛い子がなんであんな奴と…って目で見られるカプル
474名無しさん@ピンキー:03/11/26 15:22 ID:Vm0htj0E
>>473
それよりは越智子で逝こう
475名無しさん@ピンキー:03/11/26 18:15 ID:LRiUVq0r
ヒカ子←♥→アキラ←片思い越智子

越智子だとこういう図式が頭に浮かぶな。
イヤミっぽくて高飛車で、だけど、芯が通っている越智子は(・∀・)イイ!!
476名無しさん@ピンキー:03/11/27 02:22 ID:ZoRhRCRT
小説キテター(・∀・)ー!
>472
あなたの筒井子激しく読みたいな。破綻しててももし、
あなたの気が向いたなら是非うpして頂きたい。
中々ありそうで無いよな筒井子。相手がいないからか。
477名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:47 ID:K7kzKsH5
 ヒカルが手合いを終え、対局室を出ようとしたとき、ドアの前に和谷が待ち構えていた。
「なぁ、進藤ちょっといいいか?」
 和谷にしては珍しく真剣な面持ちだった。
「ん?なんだよ真面目な顔して」
 相変わらずの男みたいな喋り方でヒカルが返事をする。
「ちょっとここじゃなんだから、こっち来てくれよ」
 言うと、自動販売機のあるフロアへ歩いていってしまった。
 仕方なくヒカルも和谷のあとをついて行く。
「進藤なんかいるか?」
 和谷が自販機に硬貨を入れている。
「じゃあ、コーラ」
 投げ渡された赤い缶を受け取り、ベンチに座る。
「で、話ってなんだよ」
 缶の縁を舐めるようにしながら、ヒカルが焦れたような声を出した。
 和谷はベンチには座らず、ヒカルの前に立ったまま、手にしたコーヒーを一口飲み、小さく深呼吸をして口を開いた。
「あのさ、お前……越智と付き合ってるらしいな」
「えっ!なんで知ってんの!?」
 ヒカルが驚いた顔をして和谷を見上げる。
「ほんとなのか!」
「え?知ってたんじゃないの?」
「いや、俺は噂を聞いただけなんだ。それで確認しようと思って」
「どんな?」
「進藤と越智は付き合ってるんじゃないかって。最近二人で良く一緒にいるとこ色んな人が見てたらしくてさ。前は仲悪かったのになんかあったんじゃないかって」
478名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:48 ID:K7kzKsH5
「別に越智と仲悪かったわけじゃないよ。あいつが一方的に怒ってただけで」
 ヒカルは当時を思い出したらしく少し哀しそうにうつむいた。
 その姿を見て和谷の心に小さく痛みが走ったが、顔には出さずあらためて尋ねる。
「じゃあ、ほんとに付き合ってんだ……越智と」
「うん、付き合ってる。でもそんなに噂になってるんだ」
 みんなヒマなんだな。そんな呑気なことを言っているヒカルを見て、和谷は内心で溜息をついた。
 ヒカルは自覚していないらしいが、その可愛らしさは多くの棋士の注目を集めていた。元気にくるくると変わる表情は多くの人の目をひいたし、ボーイッシュな格好と言葉遣いも、ヒカルの魅力を惹き立てていた。
 特に、塔谷アキラなどは異常な執着をヒカルに対して見せていた。が、当の本人が自身の魅力に無頓着なため、アプローチにまったく気付かず、碁のライバルとしか思っていないらしく、その哀れな姿は多くの棋士の同情を買っていた。
 それに実は和谷も口には出さなかったが、ずっと前からヒカルのことを可愛いな。と思っていたのだ。
「でもさぁ。なんでお前等が付き合うことになったんだよ。やっぱり越智からか?」
 質問というより、確認のつもりだった。
「違うよ。こっちから」
「進藤から!?」
 ヒカルがさらっと言ってのけた衝撃の告白のせいで、和谷は口に含んだコーヒーを噴出しそうになった。
「そんなに驚かなくてもいいじゃんか」
「いや、だって、越智ってあんまりもてそうなタイプじゃないからさ」
479名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:49 ID:K7kzKsH5
 彼女の前で彼氏の悪口を言うわけにはいかないと、かなりオブラートに包んで言ったつもりだったが、それでもヒカルは不満らしい。
「もてそうじゃないってどう言うことだよ」
 背が低くて、きのこ頭の偉そうなガキがもてるわけないだろ。声を大にして言いたかった和谷だが、グッとこらえる。
「悪い。でもなんで?お前はどこが気に入ったんだよ?」
 あいつに気に入られるようなところなんかあんのかよ。後半部分は心の中だけに留めて、和谷が聞いた。
「なんかさ……越智って可愛いくて、かっこいいじゃん」
「はぁ?」
 和谷は信じられなかった。越智が可愛くて、しかもかっこいい。頬を僅かにピンクに染めてもじもじしているヒカルを見下ろしている俺、これは夢なんじゃないか。しかし、手にした缶コーヒーの熱さが、これは現実だと主張している。
 くらくらする頭で必死に和谷は考えた。越智が可愛い?確かにあのマッシュルームカットと背の低さは可愛いと言えないこともない。かっこいい?めがねの奥に光る鋭い目がかっこいいと言えないこともない。
 そんなバカな!必死で自分を納得させようとするがまったく上手くいかない。
「どこが!?」
 限界を超えた和谷は思わず叫んでしまった。
 その声に対局室から出ていく人がなにごとか、と視線を向ける。
「なんで!?」
 再び大声を上げる。
 そんな和谷を膨れ面でヒカルが見上げている。
480名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:50 ID:K7kzKsH5
「なんで驚くんだよ」
 誰が聞いても驚くよ。伊角さんが聞いたら倒れるんじゃないか。そんなことを思いながら、和谷はなんとか息を整える。
「で、でもどんなところが可愛くて、かっこいいんだよ」
 越智にこれほど似合わない形容詞はないだろう。和谷の偽らざる心境だった。
「越智の一生懸命な顔見たことある?碁を打ってるときのあの真剣な顔!すごくかっこいいよ!!」
 ヒカルがうっとりとした表情で言った。おおかた碁盤を挟んで向かい合ったときの越智の顔でも思い出しているのだろう。
 誰だって真剣なときはそれなりにかっこいいよ!越智の話題になってから、何度目かの我慢を和谷は強いられた。
「あの北斗杯のときもかっこ良かったなぁ。せっかく出場が決まってたのに、納得いかないって社に勝負を挑んだときとかさ。あのとき、きっと好きになっちゃったんだろうな」
 和谷がうんざりした表情なっているのに気付かずに、ヒカルは嬉しそうに喋りつづける。自慢の彼氏のことを人に語るのが楽しくて仕方ないのだろう。
 和谷はそんな光景を見て、手遅れだ。と思い、惚気られる不幸を呪った。
「……か、かっこいいところはわかったから、じゃあどんなところが可愛いんだよ」
 萎えそうになる気力を振り絞って、放っておくといつまでも彼氏自慢を続けそうなヒカルに、和谷はなんとか口を挟んだ。
 しかし、それは薮蛇にしかならなかった。和屋の言葉を聞いてヒカルは蕩けそうな笑みを浮かべてにんまりと笑った。
「可愛いとこ……!うん、いっぱいあってさ、数え切れない!」
 無邪気な表情を向けてくるヒカル表情から、幸福の絶頂にいます。そんな声無き声が和谷の耳にははっきりと届いた。
481名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:51 ID:K7kzKsH5
 もはや和谷にはヒカルの惚気を、ただ、黙って聴くことしかできない。伊角さんでも、奈瀬でも誰でもいい。せめてあと一人一緒に耐える仲間が欲しかった。
「例えば、あのちょっと偉そうな態度とか」
「あの態度はちょっとどころじゃねぇだろ。それにそんなのどこが可愛いんだよ」
 さすがに我慢の限界にきた和谷が思わず言ってしまった。
「あの生意気なとこがさ、なんか可愛いんだよ。背伸びしてるって感じで。ぎゅっ、てしてやりたくなるんだ」
 今言ったこと越智には言うなよ。あいつ可愛いって言ったら怒るんだ、内緒だぞ。ヒカルの口止めは和谷には届かなかった。ぽかんと口を開けたままヒカルを見ている。
「……お前にもそういう母性本能みたいなのあったんだ……」
 和谷はそれだけ言うのが精一杯だった。
「失礼なやつだなー。俺とか言ってるけど、俺だってれっきとした女なんだからな!」
「わかった、わかった」
 可愛らしく頬を膨らませているヒカルをいなしながら、ようやく和谷はベンチに腰掛けた。
「それにさ、越智って俺より背低いじゃん。それが悔しいらしくてさ、最近牛乳ばっかり飲むんだよ」
 そんなとこも可愛いんだ。今まで男みたいなやつだと思っていたヒカルが少女のような顔をして微笑むのを見て、そうさせた越智に和谷は嫉妬を感じる。
 そしてそのまま、感情に任せて思わずヒカルに手を伸ばしかけた。
「進藤!和谷!なにしてるんだ!!」
 鋭い声がフロアに響く。
 驚いた和谷が振りかえると、越智がものすごい目つきでこちらを睨んでいる。
482名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:53 ID:K7kzKsH5
「越智!」
 ヒカルが今日聞いた中で一番嬉しそうな声を出したのを聞いて、和谷はヒカルが本当に越智のことを好きなんだと知ってしまった。
「なに怒ってるんだよ。越智が遅いから和谷に付き合ってもらって待ってたんだよ」
 和谷と一緒に、という部分が気に入らないから怒っている越智の気持ちがわかった和谷は苦笑を浮かべた。
「僕を待ってたんなら、早く帰るぞ。すまなかったな和谷」
 欠片もそう思っていないことがわかる謝罪を口にして越智が歩き出した。
「もう!なんだよ。ゴメンな和谷」
 こちらは彼氏とは対照的に心のこもった謝罪を口にした彼女が、彼氏を追いかけてわたわたと席を立つ。
 追いつくとヒカルは強引に越智の腕を取る。越智は口ではぎゃあぎゃあ言うものの、態度が喜んでいるのが丸わかりだった。
 嬉しそうに笑っているヒカルが見える。
「はーっ……俺も彼女欲しいなぁ」
 ベンチに残された和谷はコーヒーを飲み干すと、空き缶を頬り投げ、ごろりと寝転がった。
 実はヒカルは和谷にまだ言っていないことがあった。それはヒカルの考える越智の一番かっこ良くて、可愛い瞬間だった。すぐ隣にある顔を見ながらそれを思い出してヒカルは頬を朱に染める。
 自分とキスをするときの越智は可愛くてかっこいい。背が低いことを気にして、なんとかヒカルに合わせようと精一杯背伸びをしているところは一番可愛くて。それでも目の前にある少し緊張した、真剣な表情は一番かっこ良くて。
「進藤、人の顔を見てニヤニヤするな」
「なぁ越智」
「なんだ?」
「あとでキスしよう」
「しっ、進藤!こ、こんなところでなにを言い出すんだ!!」
483名無しさん@ピンキー:03/11/27 16:54 ID:K7kzKsH5
うっかりあげてしまいました
すいません
484名無しさん@ピンキー:03/11/27 18:41 ID:q5is7dza
>>483
(・∀・)イイ!
485名無しさん@ピンキー:03/11/27 20:59 ID:vYpIUoSv
小説うpする時は、タイトルに「○○子」
とか入れてくれないと怖くて読めないよ!!ヽ(`Д´)ノ

上のssは誰子?
マサカオチコ?
……
486名無しさん@ピンキー:03/11/27 21:03 ID:MkFaJPmV
オチとヒカ子だったよ。
>473の話がもとになっているみたい。
487名無しさん@ピンキー:03/11/27 21:18 ID:NtfYfFvl
うー相手が誰でもヒカ子はかわいくて読める。
てかオチヒカ(・∀・)イイ!!
488名無しさん@ピンキー:03/11/27 22:28 ID:ON5GQOgN
つーか越智子だって別に良いじゃんか

……
なんて言わなくてもよー
489名無しさん@ピンキー:03/11/27 22:55 ID:evpJo0YT
うむ。
書いてくれる職人さんが出るかもしれないのに
書く前から萎えさせるような発言すんなや(  ´)-~~~

しかしどこも人が少なくなった。
490名無しさん@ピンキー:03/11/28 22:18 ID:uM9cNp2W
きっとみんな
素晴らしい小説とこのスレの雰囲気の邪魔にならないように
まったり見守ってるとオモワレ

職人さん467さん頑張ってください。
491ヒカル:03/11/30 00:37 ID:v0rGn9GN
>461続き

48
 その日は、ヒカルの中学も卒業式を執り行っていた。自分のことなのに、どこか別の世界の
出来事のようで、ヒカルは少し戸惑っていた。自分はここに属していたはずなのに、疎外感と
違和感を感じている。
 式の間、そこかしこから、すすり泣く声が聞こえていた。自分には、それがすごく不思議で、
同時に、そう感じている自分が不思議だと思った。
 辺りを見回すと、涙とともに、別れを惜しむ者達の姿がある。それは、男も女も関係なく、
新しい生活への期待ととも、ここで過ごした日々に名残惜しさを感じている様だった。
 あかりも例にも漏れず、写真を撮ったり、ノートに寄せ書きをしたりして、友人達との
別れを惜しんでいた。
 とても大切な日なのに、自分には別段なんの感慨もない。もう、ここに通う必要はないのだな…
と、それくらいの感想しか持っていなかった。友人がいないわけではなかったし、彼らに会えないのが
寂しくないわけでもなかった。だけど、ヒカルにとって、ここは、これから多岐に渡ってあるだろう
通過点の一つでしかない。
ヒカルの出発点は、佐為と出会ったときだ。持ったことすらなかった碁石をたどたどしい手つきで
碁盤に並べた。そして、彼と出会ったのだ。
 彼の真剣な目を自分の方へ向かせたくて、中学で囲碁部に入った。ほんの少しでもいいから
強くなりたかった。アキラと対局をして……それからずっとアキラの背中を見てきた。
アキラに失望された悔しさも、大好きだった優しい人との悲しい別れも、囲碁があったから
乗り越えられたのだ。
492名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:38 ID:v0rGn9GN
49
 それに、今日は――――と、ヒカルは思った。今日は、アキラの本因坊リーグ戦だと…。
今すぐに帰ればまだ、間に合うだろう。
 卒業式がなければ、最初から見ることができたのに………
卒業式というヒカルがもう二度と経験することのない大事なイベントのことは、既に忘れ去られていた。



 ヒカルが外に出たとき、もう太陽は沈みかけていた。夕暮れの町並みを一人歩きながら、
今日のアキラの一局を思う。
「惜しかったな…」
碁盤の前で、唇を噛んで俯くアキラの姿に、胸が痛んだ。彼の心中を考えると、ヒカルの心も
重かった。
 その時、誰かに呼ばれたような気がして、ヒカルは足を止めた。
「――――――どう…」
ゆっくり振り返ったヒカルの目に、息を切らせてかけてくるアキラの姿が飛び込んできた。
「…………塔矢…」
四ヶ月――久しぶりに、二人はまともに向き合った。
493名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:39 ID:v0rGn9GN
50
 ずっと、走ってきたので息が苦しい。アキラは、両手を膝について、前屈みになった。
ヒカルは、アキラの呼吸が整うまで、黙っていた。深く息を吸いながら、少しずつ、身体を起こすと
自分を心配そうに見つめるヒカルと目があった。
「あの…………惜しかったな…」
「うん…」
会話が途切れる。何か言わなければと言葉を探していると、
「ずいぶん、早く取材が終わったんだね?」
と、ヒカルが不思議そうに訊いてきた。
「あ…いや…明日にしてもらった…」
 実はアキラは、ヒカルが来ていることに、かなり前から気が付いていた。対局が終わり、
そっと部屋を出て行く彼女を見て、慌てて後を追ってきたのだ。
 首を傾げる彼女に、アキラは多少の気恥ずかしさを感じたが、ずっと思っていたことを口にした。
「似合うね。」
「え?」
何が?と、目で聞き返されて、アキラは指を指した。
「制服…初めて見た…」
アキラの言葉に、ヒカルは瞬間キョトンと目を見開いて、それから「………ホント?」と、
上目遣いで見つめてきた。
494名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:41 ID:v0rGn9GN
51
 「ホントにそう思う?似合ってる?」
胸元のスカーフを弄りながら、ヒカルがモジモジと訊ねる。
「うん…本当にすごく似合ってる……」
 アキラは素直にヒカルを褒めた。その制服は、本当に彼女によく似合っていた。短めの
ボックス型のスカートは、彼女の白い太腿を惜しげもなくさらし、アキラの頬を赤らめさせたし、
身体のラインに沿ったデザインの上着は華奢なウエストを強調して見せた。黒のハイソックスに、
同じく黒のローファー。いつもラフな服装に、厳ついスニーカーを履いているヒカルからは、想像もできない。
「知らなかった……すごく勿体ないコトしたな…」
心底悔しい。こんなに可愛らしい制服姿のヒカルを見るのは、今日が最初で最後なのだ。
その瞬間、ヒカルの顔が輝いて、本当に嬉しそうな笑顔を向けた。
 頭の中が白くなった。眩しくて、光に目を射された様に目の奥が熱い。アキラは、ヒカルの
腕を掴んで自分の方へ引き寄せると、不作法にもいきなり唇を塞いだ。
495名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:45 ID:v0rGn9GN
52
 初めて触れた彼女の唇に、アキラは自分のそれを押しつけるだけで精一杯だった。柔らかくて、
温かくて、そのままうっとりと意識を失ってしまいそうなくらい、気持ちいい。
 アキラがゆっくりと離れると、ヒカルの全身から力が抜けて、倒れそうになった。慌てて、
彼女の腰に手を回して、身体を支えた。

うわっ…細い…

それが、初めて、彼女の身体に触れたときの感想だった。

 アキラの腕の中で、ヒカルは大きな瞳を見開いて、自分をじっと見つめている。驚いて、
声も出ないらしく、小さな唇は微かに開かれてはいたが、一言も発さなかった。
 彼女の耳元に唇を寄せて、囁いた。
「好きだよ。」

496名無しさん@ピンキー:03/11/30 00:45 ID:v0rGn9GN
53
 人形のように瞬きもせずに、自分を見つめていたヒカルの頬が朱に染まる。
「オレも…」
と、小さな声で返した彼女の耳に、もう一度囁いた。
「………今から、ボクの家に来ないか?」
 それが、どういう意味を持つのかヒカルにわからないはずがない。自分でも無茶を言っていると思う。
こういう事は、手順を踏んで、お互いよく知り合って…それはわかっていたが、時間惜しかった。
 もっと早くに自分の気持ちに気付いていたら、ヒカルといろんな話もできたはずだ。
彼女の好きなものの嫌いなもの、得意な科目、それから…つまらないことや他愛のないこと
いっぱい知りたかった。
 だけど今、ヒカルが欲しい。自分一人のものにしたいと、心底思った。

 「……………うん…」
ヒカルはほんの少しだけ躊躇いを見せたが、それでもしっかりと頷いた。
 アキラが手を差し出すと、ヒカルも小さな手をそれに重ねた。陽はとうに沈んでしまい、
街灯がぽつぽつと灯りを点し始めている。
 帰る道すがら、二人は一言もしゃべらなかった。ホームで電車を待つ間も、それに乗っているときも…。
 道路脇に植えられた桜の木から散った花びらが、アキラやヒカルの頭や肩に落ちてくる。
白い花びらを髪に飾ったヒカルの姿は、薄暗い街灯にボンヤリと照らし出されて酷く幻想的に見えた。
――――――夢じゃないよね…
 アキラは、ヒカルの手を強く握った。ヒカルもそれに応えるように強く握り返してきた。
二人は黙って塔矢邸の玄関をくぐった。
497名無しさん@ピンキー:03/11/30 01:11 ID:WzT2ezo/
ヒカ子キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━(  )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━
しかもリアルタイムでウマー(゚д゚)
498名無しさん@ピンキー:03/11/30 02:02 ID:lgRek1Z0
おぢちゃんも待ってた ヒカ子 
とうとう中田氏でつか?
499名無しさん@ピンキー:03/11/30 04:11 ID:028pLROd
うぅゎぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
(・∀・)イイ!!(・∀・)イイ!!(・∀・)イイイイイイイイ!!!!!!!!
500名無しさん@ピンキー:03/11/30 09:46 ID:dH3FYQRF
キタ======!!(つД`)明日引っ越すのでしばらくネットできないから
読めて嬉しい〜〜〜〜〜〜!素敵な展開!続き楽しみです!
501名無しさん@ピンキー:03/11/30 12:06 ID:7bWJIXb2
ヒカ子キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(`  )━(Д` )━(;´Д`)ハァハァ !!
まさかの急展開。
じらし投下(・∀・)イイ!!
502名無しさん@ピンキー:03/11/30 22:46 ID:5IFBANR3
ヒカ子続きキタ━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━!!!!!!
性急だな!アキラよ!
503名無しさん@ピンキー:03/11/30 23:04 ID:BKmuigaf
ぐぐぐ・・・グッジョ〜〜ブ!!!!
ヒカ子まんせ〜!!
504名無しさん@ピンキー:03/12/01 00:23 ID:36wa3M0k
キタ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
神よありがとう!!
505名無しさん@ピンキー:03/12/01 03:36 ID:k+ds1ksD
萌えた━━━━━━(*゜∀゜*)━━━━━━!!
ついについに!?


ハァハァ
506名無しさん@ピンキー:03/12/01 22:13 ID:tCLouXYg
ついに

中  田  氏   ?

じらされてた間、学生さんのときのようにドキドキしてました
今は(;´Д`)ハァハァ
507名無しさん@ピンキー:03/12/03 02:09 ID:ZgA1cYcq
漫画のヒカルは妙に可愛い時あるよね、14巻の表紙なんてあのままでハァハァもの
508名無しさん@ピンキー:03/12/03 19:10 ID:/K3pjRxC
ヒカ子も可愛いけど、他の女体化ちゃんも待ってます。
佐為やアキラ子それから、まだ見ぬ筒井子先輩や三谷子タン
早く(;´Д`)ハァハァさせてくれ。
509名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:13 ID:/XVFoDh9
止まってる小説もいくつかあるよな。待ってるよハァハァ

心ひそかに越智子もカモン。
わがままな令嬢…トイレ反省会…ハァハァハァハァハァハァ
510名無しさん@ピンキー:03/12/03 22:26 ID:lCBVTn1a
トイレから聞こえるトントン…
奈瀬たんが、「ちょっとー出てきなさいよ!待ってんのよ!」と外から叫んだり。
女子トイレは男子トイレと違って、混むからな〜
越智子のトイレ反省会は迷惑かもしれない。
511名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:39 ID:AMXl4dgD
>510
ちょっと萌えた(w
512名無しさん@ピンキー:03/12/03 23:48 ID:xq3LwAYF
アキヒカコ読ミタイ。
513名無しさん@ピンキー:03/12/04 08:30 ID:FyLmgYBh
>509
ルックスは脳内変換してもいいでつか?
514名無しさん@ピンキー:03/12/04 15:52 ID:8q7ynW1M
越智子たんは「眼鏡を外すと美少女」路線がヨイな。
他の職人さんの降臨も待ってるよー
515名無しさん@ピンキー:03/12/04 21:14 ID:w5Wn3Dy1
越智子はあのルックスだから、萌えるんだな〜
ただ、髪型だけは、何故か、縦ロールを思い浮かべてしまう。
理由はわからん。
516名無しさん@ピンキー:03/12/04 21:39 ID:y3y8QoNK
越智子、ルックスにコンプレックスとか持っていそうだな。
メガネキノコと呼ばれ、さぞかし傷ついたことだろう。
517名無しさん@ピンキー:03/12/05 19:04 ID:LTTbbVwC
(・∀・)キャワイイ!
518『大切なもの』:03/12/06 01:04 ID:eim/liJK
鬼畜嫌いな人はスルーお願いします。

「おい、康介!」
眼鏡の少年は祖父の声から逃げるように部屋から飛び出した
「やれやれ、康介も難しい年頃だからな・・・」
呆れるように首を落としながら椅子に座り机の新聞を手に取る
が、手に取った新聞の一面に固まってしまった
『プロ棋士メッタ刺し』

クラスでいつも浮いた存在だった
学校に友達など居ない、虐められて毎日を過ごしている
碁だけが僕の暇な時間を癒してくれた
ボクのプライドを傷付けるヤツは許さない
『男はプライドで生きている』
その信念を今日まで貫き通してきた
たとえ軽蔑されようとも・・・

『北斗杯・日本代表』
僕が落ちて馬鹿が受かった
頭悪そうな関西弁を使う髪をツンツンに立てた白髪猿に負けたのだ

僕に恥をかかせたんだ
だから殺した
『関西棋院のプロ棋士 社初段刺殺』
こんなニュースが碁界を揺らした
幸い社は覚せい剤を売っている不良グループと繋がっていて
今のところ僕に疑いの目が向く事は無いようだ
まさか金持ちでプロ棋士の僕がポン中の殺人犯だんなんて誰も思わないだろう
思えば北斗杯がヤツの最初で最後の大舞台だったんだ
そう思うと自分でもびっくりするぐらい面白かった
トイレの個室に篭って声を出して笑ってしまった
519『大切なもの』:03/12/06 01:18 ID:eim/liJK
メッタ刺しにされごみにまみれて捨てられていた社の遺体
馬鹿息子と罵っていた両親も遺体確認の時に息子の無残な姿を見ると
何も言わず泣いてしまった
生きていた頃の息子の姿が脳裏に蘇り離れない
何のために・・・
しかし今から両親にできる事は
息子の冥福を祈り一日も早く犯人が捕まることを祈る事だけだった・・・

理不尽に殺された上に覚せい剤を扱っていた疑いをかけられいる社
葬式に参列している人は少ない
「社・・・」
葬儀の間ずっと俯いている少女が呟いた
葬服の黒い服装には浮いている金色の前髪が目に留まる
隣に立つおかっぱの少年が何か声をかけているが反応している様子は無い
泣きもせずただずっと俯いている

社が殺された・・・
涙も出ないくらいに悲しくて悔しかった
社と過ごしたのは北斗杯前の3日だけだが
社が悪いヤツとは到底思えない、ましてや薬なんて・・・
いったい誰がこんな事をしたのか
悲しみに打ちひしがれ
現実が現実で無いようなそんなだるさを体に覚える
このままじゃ社がうかばれないよ・・・

520『大切なもの』:03/12/06 01:38 ID:eim/liJK
「やめろよ、そんな目で見るな・・・ぶち殺したくなるからさぁ」
部屋の中で自分の腕にナイフで傷をつけながら少年がボソボソと独り言を言っている
自分を冷めた目で見た連中の事を思い出し不意に我慢ができなくなったのだ
頭を左右に激しく振りながら両腕を滅茶苦茶に振り回した
「ふっんふんふんふん!」
出血している自分の腕に噛み息をさらに荒げ暴れた

「はぁはぁ・・・」
少し疲れたな
冷静に考えると自分が捕まらない保障などどこにもない
今は馬鹿が時間を稼いでくれているが他の人間に疑いがかかれば
あの日、用事も無いのに関西棋院に行った自分はかなり不利になる
捕まるぐらいなら自殺してやる
別にボクはいつ死んだってかまわない
でもやりたい事はやっとかないと駄目だ
憎いヤツはまだ二人いる、進藤と塔矢あいつら散々俺を見下しやがった
あの二人にボクがどんなに心を痛めたかを思い知らせてやる
だがこれから単に2人を殺しても味気ないし
それで死んでも自分がかわいそうだ
それに犯された後に泣いている女を見るのはボクのひとつの夢でもある
そうだ!進藤をレイプして殺そう!
進藤と付き合ってる塔矢はさぞ悲しんで犯人を憎むだろう
ボクと分かればボクは殺されるかも知れない
でもそれもいいかも。塔矢が豚箱に入るならそれは喜ばしいことだ
とにかくヤツラを滅茶苦茶にしてやるんだ
ここに一つの決意が生まれた
『プロ試験全勝でプロになる』
あれ以来もっとも硬い決意だ
521緒方次子 1:03/12/06 02:51 ID:6qoFqWIv
 緒方にとって塔矢アキラは囲碁の世界では自分の後ろにぴったりと張り付いて、肩に手を掛けられ
たそんな気持ちを持っていたが、日常の中ではそれこそ産まれたときから知っていて、おむつ変えた
こともある、学生時代小遣い稼ぎにバイトで子守もしたこともある、本人は中学を卒業したばかりの
くせに大人のつもりでいても実際がまだまだ子どもの、甥のような、歳の離れた従弟のようなそんな
存在つまりは恋愛の対象にしない、ではなく範囲外すぎて考えもしない存在だった。

 だからその日もアキラと碁会所ではじめた師匠の中国リーグでの棋譜の検討が終わらず碁会所をし
める時間になってしまった時には軽い気持ちで自分の部屋に誘った。碁会所は冷房が効いていたが外
は夜になっても蒸し暑く帰ってくるまでに下着が張り付くほど汗をかいてしまった。家を出るとき
25度に設定しておいたのを2度ほど設定を下げ、最近見つけた店のクッキーをトレイに並べてノン
カフェインのインスタントコーヒーをアイスにして一緒に食卓に出して着替えてくるまで待ってくれ
るように言って寝室に引っ込んだ。寝室に鍵を掛けることなど思い浮かびもしなかった。クローゼッ
トからクルーネックのTシャツとフレアスカートを出し、汗を吸った下着の替わりに伸縮性のあるタ
ンクトップを身につけることにしてタンスから出した。身につけていた衣類を全て取り去って深呼吸
したとき、ノックがして寝室のドアがすこし開き、アキラがためらいがちにトイレを借りたいと声を
掛けてきた。ドアの前には屏風のようなスクリーンを置いているのでアキラの位置から緒方の姿は見
えないはずであったから緒方は一瞬びっくりしたもののリラックスした声でかまわないと応えた。が、
アキラの立ち去る気配がなく緒方はいぶかしげに「アキラくん、どうしたの?」と尋ねるとアキラは
何も言わずにドアを開けスクリーンをどかし寝室に入ってきた。全裸の緒方は慌ててスカートで身を
隠そうとしたがアキラは緒方をベッドへ押し倒し、唇を押しつけてきた。
522緒方次子 2:03/12/06 03:00 ID:6qoFqWIv
>521


 来年三度目の年女になるにも関わらず独身の緒方であったが、今まで恋愛経験がなかったわけでは
ない。相手から囲碁を取るか恋愛を取るか選択を迫られたときに限ってどういう巡り合わせだか重要
な対局が組まれていてその都度囲碁を選んできただけのことだ。育児などに追われてしまっているの
か普段勉強していない、そんな女流を見てしまって「ああはなりたくない」そう思ってここまで、女
流として初めて七大タイトルのうち二冠を得るところまで上り詰めたのだ。

 アキラがのぼせ上がって爆発寸前なのは見て取れた。これを止めることはできないだろう。緒方は
あきらめてアキラに身を任せることにした。とにかく一旦爆発させていつもの冷静なアキラに戻って
から今後こんな事をしないように言い聞かせるしかないだろう。

 アキラが何かぶつぶつと言っている、耳を澄ませてみると「お父さんじゃなく僕を見て」と言って
いるようだった。師匠を恋愛対象で見ていたのは恋に恋していた昔々の話しで、いまでは師匠ほど恋
愛に向かない性格の人はいないとわかっている。だから、師匠に恋し続けていられる明子夫人は緒方
にとって驚異の人であった。だが囲碁の世界では自分はずっと師匠を追って、師匠を見てきた。師匠
が倒れる直前、背中の見えるところまで一旦追いついたと思ったが結局また追い抜かれてずいぶん先
へ行かれてしまった。アキラは自分が師匠を見ているのを恋愛だと誤解しているらしい。

 翌朝、アキラに説教をして帰した。それからもアキラが緒方の隙をねらっているのは感じたが放っ
て置いた。そのうち、同年代の子とつきあうようになれば自分のことなど忘れるだろう。それより今
決断しなければならないのは自分の中で育っている命のことだった。前回、四年前はどうしても産め
る状況ではなく病院へ行こうとした前の日になってそれを悟ったかのように流産してしまった。今回
は産もうと思えば産める、年齢から考えるとラストチャンスかもしれない。あとはアキラが子どもを
ネタに自分に近づいてこないように布石を打たなくては。自分の進むべき道が見えている緒方次子に
とって子どもは欲しいけれど男はいらないのであった。

おわり
523名無しさん@ピンキー:03/12/06 13:02 ID:rsNo3RNY
初めてのアキラ緒方子キタ━━━━(*゚∀゚*)━━━━!!
磯部秀樹に感激Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
もう尾張なんですかい!続編もだけど、前ふり話も読みたいです。

>>518
鬼畜越智とアキヒカ子ですか、こちらも余り見かけない路線なので
楽しみに待っておりますだ(・∀・)
524名無しさん@ピンキー:03/12/06 15:37 ID:tiEoXx2I
>518
社…・゚・(ノД`)・゚・。
ダークな話になるんでしょうか。展開次第では面白くなりそうだ。
つづきに期待。

>521
よしよし!新キャラ緒方次子たんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
子供は欲しいが男はいらない緒方たんイイ!大人の色香やねハァハァ
塔矢父と緒方たんの話も読んでみたくなった。
525名無しさん@ピンキー:03/12/06 17:40 ID:eKZZScdG
age
526289:03/12/06 23:14 ID:YIPXG2TR
アキラ子の前の話しです。
アキラ子出てくるの当分先でしかも脇役なんです。
しかも相変わらずエロくないし
すまんです。

アキラ子:母 その1

 明子にとって十五歳年上のその人は家族のような、家族でないような、でもとても大切な人だった。

 明子の父は実戦はあまり強くないが指導力に優れた棋士だった。弟子は多くいたが例外の一人を除
いて全て通い弟子だった。その例外が塔矢行洋だった。だが、父にとって行洋は弟子ではなく、まず
は恩人の忘れ形見であり、恩人の亡きあと養育を任された大切な人であった。行洋がこの家に来たの
は十歳の時で勿論、明子はまだ生まれていなかった。父は行洋に対しては常に敬語を用い、今風な食
卓を使わず個々膳で食事をするこの家で最上席に座らせ、自分よりおかずの種類を多くするよう母に
命じていた。父が行洋に囲碁を教えたのはあくまで教養・趣味としてであり棋士にするような忘恩な
ことはできなかった。だが、行洋は囲碁を習いはじめると一年も経たない内に明子の父を上回り、二
年たつ頃には父の弟子の中で当時何人かいたタイトルを持っている棋士たちと互角の腕になっていた。
棋士になることを行洋は希望し、明子の父は条件を付けた。一つは大学を卒業すること。中学・高校
では学年試験でベスト十にはいること、大学では全ての授業でAを取ること。ベスト十から落ちたと
き、大学でAを取れなかったときは次の学期の手合いはすべて欠席し学業に専念すること。行洋はこ
の条件をクリアし、大学を卒業するまで病気以外で不戦敗になることはなかった。

 幼い頃の明子にとって五つ年上で自分を邪険に扱う小さな兄と違って、行洋はいつもやさしくて頼
りになる大きな兄だった。明子の一番ふるい記憶はずっと病に伏せていて入院していて一緒に遊べな
かった行洋が治って退院してきたと聞き行洋の部屋に行ったら両親が土下座をして「明子のせいで申
し訳ありません。亡くなった塔矢様にどの面下げて会えましょうか。」と行洋に謝っている姿であり、
「お医者様にもう駄目だと言われたのに、生き返ることができたのは皆さんの看病のおかげです。ど
うぞ、顔を上げてください。」と応えている行洋だった。
527アキラ子:母 その2:03/12/06 23:20 ID:YIPXG2TR
>526

 行洋は大学を卒業すると親が残した家に帰っていったが二日に一度は明子の母が食事などを運び身
の回りの世話をしていた。その時明子もついていって行洋と遊ぶのが楽しみだった。明子が中学生の
時だった、家族だけの場で「明子が行洋さんにお多福風邪をうつしたときは大変だった。」と兄が言
うと普段直接子どもをしかることのない父が「登」と一喝し、兄は口をつぐんだ。部屋に戻ったあと
明子は兄に尋ねたが兄は何も言おうとしなかった。大人のそれも男性がお多福風邪にかかるとどうな
るかをクラスメートのうわさ話で明子が知ったのは高校生の時だった。明子は顔色が変わってゆくの
が自分でもわかった、具合が悪くなったと早退し母を問いつめた。あとから般若のようだったと言わ
 行洋は大学を卒業すると親が残した家に帰っていったが二日に一度は明子の母が食事などを運び身
の回りの世話をしていた。その時明子もついていって行洋と遊ぶのが楽しみだった。明子が中学生の
時だった、家族だけの場で「明子が行洋さんにお多福風邪をうつしたときは大変だった。」と兄が言
うと普段直接子どもをしかることのない父が「登」と一喝し、兄は口をつぐんだ。部屋に戻ったあと
明子は兄に尋ねたが兄は何も言おうとしなかった。大人のそれも男性がお多福風邪にかかるとどうな
るかをクラスメートのうわさ話で明子が知ったのは高校生の時だった。明子は顔色が変わってゆくの
が自分でもわかった、具合が悪くなったと早退し母を問いつめた。あとから般若のようだったと言わ
れるほど明子の形相は変わっていた。とうとう母の口からことの顛末を聞いた。「あなたが幼稚園で
もらってきたお多福風邪を行洋様にうつしてしまって。あなたは一週間もしない内に治ったけれど行
洋様は四十度以上もの熱が一ヶ月近く続いて。」「お父さんは終戦直後、餓死寸前のところを塔矢様
に助けていただいて、棋士として身が立つようにして下すって、この家も塔矢様がお父さんに下さっ
た家なのよ。」「塔矢様も、奥様も、お嬢様も亡くなってしまわれて。行洋様を立派にお育てして塔
矢家を再興していただくはずだったのに。本当に最後のお一人になってしまうなんて」母は泣き出し
528名無しさん@ピンキー:03/12/06 23:46 ID:tuB5BkJy
アキラ子:母キタキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
前のアキラ子でも魔性の母子にハァハァしたから再登場めちゃ嬉しいよ。
封建的なムードがあの家ならありえそうで面白い。
アキラ子たんの登場が楽しみっす!

ところで527の「泣き出し」までしか表示されないんだけど俺のブラウザおかしい?
529アキラ子:母 その3:03/12/07 00:39 ID:uR2vCXih
>526-257
>528へすまん、本文ながすぎだった。

矢家を再興していただくはずだったのに。本当に最後のお一人になってしまうなんて」母は泣き出し
てしまい、明子は放心状態だった。大好きな大きな兄、三十になっても独身なのをからかい、早くお
兄ちゃんの子どもがみたいとせがんだのは自分だった。自分がそれを奪ったのに咎めもしないでいて
くれた大好きな兄。明子が放心状態から戻りまずしなければと思ったのは行洋に謝ることだった。

 行洋の家に行くと行洋は食事中だった。居間に通されたが障子越しに食卓が見えた。昨日の家の夕
飯と同じだった。おかずを暖めた気配はなく、ご飯も冷やご飯のようだった。唯一湯気がでているの
はインスタントらしいお吸い物だけだった。このひとはこの十年近くいつも一人でこんな冷たい食事
をしていたのだ。自分のせいで。本当だったらとっくに暖かい家庭を築けるはずだったのに。そう思
うと申し訳なくて涙が止まらなかった。湯飲みを持って行洋が居間に戻ってきた。「すまないね。お
湯の沸かすのに少し時間がかかってしまって。明ちゃん、どうしたんだいこんな時間に。」「ごめん
なさい、お兄ちゃん。ごめんなさい。」それしか明子は言えなかった。その様子から見て取ったのか
「誰かから僕の病気のことを聞いたのかい。」それは、いつもと変わらないやさしい口調だった。
「僕はね、これは碁に精進しなさいという碁の神様からのプレゼントだと思っているんだ。」そんな
のは嘘だ、碁の神様がいたらこんなに優しい人にこんな食事とは言えないものを与えるはずがない。
(註:電子レンジがまだ普及していない時代の話しです。)

530アキラ子:母 その4:03/12/07 00:48 ID:uR2vCXih
>526-527,>529

 次の日から明子はせめておみおつけとご飯は温かいのを食べてもらいたいと家から飯ごうと鍋を持
って行洋の家に行ったが家でほとんど台所に立ったことが無く、学校の調理実習くらいでした料理を
したことのない明子にガスでご飯を炊くのは至難の業で水加減を間違えたらしくお粥になっていた。
みそ汁も出汁のことをわすれて味はみそだけ、具も切ってはあるがつながったままのネギと若芽とい
うひどさだった。行洋も両親も明子がそのうちあきるだろうと思っていたようだが一ヶ月以上続いた。
まず、根を上げたのは行洋だった。明子の料理の腕は一ヶ月経っても進歩はなかった。だが、行洋が
我慢できなかったのは別の理由だった。「明ちゃんはまだ学生なんだから、まず学校にきちんと通う
ことが第一だろう。」「学校が終わってから来ているし、私はお兄ちゃんのそばにいて、温かい食事
をして欲しいだけだ。」と明子は納得しなかった。明子の記憶でははじめて行洋と言い争ってしまっ
た。何を言っても納得しない明子にとうとう行洋は本当のことを言ってしまった。「私は子供を作る
力はないかもしれないけれど、男として欲望がないわけではないんだ。このままだと、明ちゃんに何
をするか自分でもわからない。だから、頼むからもうここには来ないでくれ。」「私がそれでもいい
って言ったら」「だめだ、明ちゃんは学校を出たらちゃんとした人と結婚するんだ。頼むからもうこ
ないでくれ。」泣きながら家に帰ると行洋から電話で頼まれて、行洋には絶対服従の両親からも塔矢
家への出入りを禁止されてしまった。ただ、行洋は両親には料理の腕のことを理由にしたので料理の
腕が上がれば行洋に取り次いでくれる言質は取った。「母さんと同レベルでも駄目だ、行洋様のお口
に入るものだからプロ並みでないと」明子はそれまで文学部希望だったのを栄養学に切り替えた。文
系から理系への変更は苦しかったが行洋を励みにがんばった。大学在学中に調理師免許も取った。
531名無しさん@ピンキー:03/12/07 01:16 ID:4s5uFCdo
おおっ、たくさん来てて嬉しい限りです!

>大切なもの
越智の歪んだプライドでヒカ子たんピンチ?(((;゚д゚))
衝撃の導入部からどんな話になっていくのか…
(無粋でスマソのですがプロ試験ってもう終わってなかったっけ?)

>緒方次子
仕事に生きる緒方子たん(;´Д`)ハァハァ
着替えのシーンが色っぽい!
恋に恋してた頃の緒方子たんも気になります。

>アキラ子:母
若い頃の明子ママンが健気でかわいい…(;´Д`)ハァハァ
いやーここまでされたら男は本望ですよ。
アキラ子たんの両親の濃密な歴史に萌え萌えです。
続き物になって嬉しい。
532名無しさん@ピンキー:03/12/07 01:35 ID:oIJnjbCN
パチワクさんですか?
533アキラ子:母 その5:03/12/07 01:38 ID:uR2vCXih
>526-527,>529-530
 最後にこの家を訪ねてからもう五年以上たった。学生時代も眺めるだけならと、せめて遠目でも行
洋の顔を見たくて何度もこの街を訪れた。行洋が料理のことを理由にしたのを逆手に取り栄養士と調
理師の免許を取った記念に行洋に食事を作りたいと父親を通して頼んだ。父親の頼みなら断れないだ
ろうと言う計算だった。多分、最後のチャンスだ。気を散らしたくないから二人きりと言うことも頼
んだ。食材は吟味して選んだ。調理用具や皿は母が料理を届けるときに頼んで少しずつ運んでもらっ
た。玄関の前で深呼吸して戸を開けた。行洋は四十前なのにこのあいだ街で見かけたときよりも白髪
が増えたようだった。「明ちゃんはすっかり変わったね。街ですれ違ってもきっとわからないよ。」
「七時頃にはできあがる予定です。できたらお呼びしますから、普段の通りなさっててください。」

 調理が終わり、行洋に座ってもらい給仕した。行洋は残さず全て食べてくれた。
「とてもおいしかったよ。昔とはすごい差だね。」
「じゃぁ、ご褒美をちょうだい」
「何がいいのかな。あまり女性の欲しがるものはわからないんだがバックとかかな」
「結婚して下さい」
行洋の顔色が変わり、表情が険しくなった
「だめだ、明ちゃん。明ちゃんはちゃんとした人と」
「いやよ、お兄ちゃんじゃなきゃいやなの。どうしても駄目だって言うんなら私が子宮を取るわ。
そうすれば私だって子供が産めなくなるんだからいいでしょ。」
「本当に私でいいのか」行洋の声は震えていた。
「あなたじゃなきゃ駄目なんです。」
明子を待っていたのは熱いべーぜと抱擁と塩味だったがなにせ二人とも経験がないのでどうすれば
よいかわからなかった。明子がかろうじて記憶の隅から引っぱり出してきた言葉があった。
「昔、私に何をするかわからないから帰れって言ったでしょ。その何かをして」

今晩はここまでです。
534名無しさん@ピンキー:03/12/07 01:50 ID:4s5uFCdo
おおおっ、続き来てるし!

年の差カプールですな。明子ママン大胆な…
んでもってこのまま「 何 か 」突入でつか!?(;´Д`)ハァハァ
535名無しさん@ピンキー:03/12/07 14:01 ID:nJP4G28r
どれも(・∀・)イイ!!
女桑原読んだ時も思ったけど
原作で緒方のポジションが女だったら
かなり萌えてたかも
536ヒカル:03/12/07 15:09 ID:XZuhVplb
>496続き

54
 静まりかえった家の中をシンと冷たい空気が包んでいた。ヒカルは暗くて長い廊下に少し
怯んでいたようだが、アキラに促されて恐る恐る靴を脱いだ。
「ボクの部屋に行こう。」
アキラの言葉に、ヒカルは顔を強張らせたまま無言で頷いた。

 「ちょっと待ってて…お茶を入れてくるから。」
彼岸は過ぎたといえども、夜はまだ冷える。アキラは部屋のヒーターを点け、ヒカルに座布団を勧めた。
そして自分はネクタイを解き、スーツの上着と一緒に椅子の背に引っかけた。普段の自分なら、
きちんとハンガーに掛けただろうが、それだけ慌てていたのだろう。少し冷静になりたくて、
彼女をおいて一旦部屋を出て行った。
 アキラは自分の行動が信じられなかった。自分がこんなに衝動的な人間だとは思っていなかった。
後でこのことをヒカルに言うと、一笑に付された。
「オマエは、最初から突飛なヤツだった!」
それが彼女の見解らしい。いささか落ち込んだが、それはまた別の話だ。
537名無しさん@ピンキー:03/12/07 15:11 ID:XZuhVplb
55
 茶を入れて部屋に戻ると、ヒカルは青白い顔で身動ぎもせず、そこにいた。正座をしている
その足の下には座布団は敷かれていない。
 酷く緊張している彼女に、お茶を手渡した。ぎこちない動作でそれを受け取り、口元に運んだ。
茶器に触れるその唇まで白い。
 ヒカルは、含んだお茶の苦さに顔を顰めた。
「ゴメン!苦かった?」
甘いココアかなんかあればよかったのだが、現在一人のアキラの家に気の利いたものはない。
母がいれば何か女の子の喜びそうなものがあっただろうが、そうすると今日、ヒカルがここに
くることは叶わなかっただろう。
「う、ううん…平気…」
この家に来て初めてヒカルが発した言葉だった。

 アキラは、膝を揃えて座っているヒカルに、いつもとは違う女らしさを感じて、戸惑っていた。
『着る物一つで女の子って、こんなに変わるんだ…』
なんだか新鮮だった。アキラの知るヒカルは、元気がよくて明るくて、少々行儀が悪くて、男っぽい。
『知らないことって…結構あるんだな…』
はにかんだ笑顔やアキラの言葉に無邪気に喜ぶヒカル。そんな彼女を初めて知った。
 きっと、これから知っていくんだ……アキラの知らないヒカルのことを。そして、ヒカルの知らない
アキラのことを、互いに深く知り合うのだ。
538名無しさん@ピンキー:03/12/07 15:12 ID:XZuhVplb
56
 ヒカルはソワソワと落ち着かなかった。このお茶を飲み終わったら………いよいよ………やっちゃうのだ。
 本当は、勢いでここに来てしまったことを、少し、後悔していた。自分たちはさっき互いの
気持ちを確認しあったばかりだし、まだ子供だし、こんなことは早いのではないかと思ったからだ。
 でも、それを口にすれば、アキラに嫌われてしまうのではないかと、怖かったのだ。あかりが
お姉さんにナイショで見せてくれた雑誌にも、その手の相談事がよく載っていた。
―――――う〜〜こんなことなら、もっとちゃんと読んどきゃよかったよぉ…
興味がなかったから、斜め読み、あかりのおしゃべりも、半分上の空でしか、聞いていなかった。
 『もう!聞いてるのヒカル!』
『え?聞いてるよぉ…』
『ウソ!もうイイよ!その時になって、慌てても知らないからね!』
そう言って、プッと頬をふくらませたあかり。あの時、彼女はどんなことを言っていたっけ…?
539名無しさん@ピンキー:03/12/07 15:14 ID:XZuhVplb
57
 視線を感じて、ふと目を上げると、前に座っているアキラが自分を穴が開くほど見つめている。
ヒカルはますます居心地が悪かった。
 優しくて愛おしむようなその眼差しに頬が赤らむ。
「なんで、ジロジロ見るんだよ…!スケベ!」
照れ隠しだ。本気で言ったわけじゃない。そんなヒカルの憎まれ口をアキラは軽く流した。
「キミのセーラー服、今日が最初で最後だからね。よく見ておかないと…」 
似合っている、可愛いとアキラは何度も繰り返した。
 頬がカアッと熱くなった。なんで、そんな嬉しいこと言うんだよ。アキラは、お世辞を言える
ような性格ではない。彼が褒めたのなら、それは心からの賞賛だということだ。今日のために、
制服にキレイにアイロンをかけてくれた母に感謝した。
 アキラがあんまり褒めるので、ヒカルは、今まで頑なにスカート姿を見せなかったことを、
後ろめたく感じ始めた。
「あのさあ…オレ…騙してたんじゃないよ…」
「え?」
「オレ…恥ずかしかっただけだから…」
 学校で、他の男の子に見られても別に何とも思わない。スカートがめくれて、下着が見えても
それほど気にしたこともない。むしろ、ヒカルより、周りや見た方が慌てていたくらいだ。
『もう!ヒカルってば、女の子でしょ!!』
何度あかりに叱られたことか…それが、アキラが相手だと途端に恥ずかしくて堪らなくなるのは、
どうしたことか…その理由につい最近まで気が付かなかった。今も少し恥ずかしい。
 ヒカルはスカートの裾を引っ張って、膝を隠そうとした。
『もう!このスカート短すぎるんだよ!』
 その手を急に引かれて、ヒカルはアキラの胸に倒れこんだ。
「わっ」
アキラはヒカルを自分の膝の上に座らせるようにして、抱きかかえると、再び唇を重ねてきた。
今日、二度目のキスだった。背中にまわされた腕の強さを感じて、ヒカルも無意識に、両腕を
アキラの首にまわした。
540名無しさん@ピンキー:03/12/07 15:15 ID:XZuhVplb
58
 「オレ…オマエのこと…ずっと…好きだった…」
長い口づけの後、ヒカルはやっとそれだけ告げた。胸が苦しい。荒い息の下、切れ切れの言葉に、
アキラは薄く微笑んだ。
「ボクも…ずっと前から好きだった…」
それを聞いた瞬間、ヒカルはプッと吹き出した。
「オマエ、チョーシよすぎ!オレのこと、ずっと男だと思っていたくせに…!」
と、アキラの形のいい鼻をキュッとつまんだ。
 だけど、あまりに真剣な表情で見つめ返されて、ヒカルは怖ず怖ずとその手を離した。
「そのことだけど…たぶん…ボクは本気でキミのことを男と思っていたわけじゃない…と思う…」
意味がわからずヒカルはキョトンと彼を見直した。
「ボクは、たぶん怖かったんだと思う。キミを女の子だと認めたら…キミをなくしてしまうような気がした。」
 アキラは、以前二回ヒカルを失っている。それはヒカルにもわかった。藤原佐為としてではなく、
進藤ヒカルとして初めてアキラと対局したとき。それから、佐為を失ったとき。
「女だろうと男だろうと、キミが素晴らしい打ち手であることに変わりないのに…」
アキラはそう言って、小さく息を吐いた。
541名無しさん@ピンキー:03/12/07 15:17 ID:XZuhVplb
59
 「キミも知っていると思うけど、ボクには今まで同い年の友人はいなかった…」
だから、少し有頂天になっていたのだ。ヒカルというライバルを得て、アキラは初めて対等の
相手がいることの素晴らしさを知った。しかし、それを簡単に打ち砕かれて、アキラは
少々用心深くなっていた。何度も裏切られるのはたくさんだと思った。
「ボクは、“進藤ヒカル”を何度も失いたくなかったんだ…」
やっと、そのことに気が付いた。
 ヒカルは、瞬きもせずにアキラを見つめている。
「でも、ボクのそのバカな考えのせいで、またキミをなくしそうになって………」
そこで一旦言葉を切った。ヒカルは何も言わない。
 「ボクは馬鹿だ……」
「うん。オマエはバカ!」
アキラの神妙な告白にヒカルはにべもなく言い放った。
自分の膝の上で、大人しく抱かれている彼女の可愛い唇から、弾丸の様な言葉が飛び出し、
アキラの心臓を抉った。
「どんな言い訳しようと、オマエがオレを男だと思っていたことは事実だろ!」
確かに、どんな言い訳も通用しない。可愛い女の子を三年以上も男だと思いこんでいたマヌケに
優しくしてもらえると思う方が間違いだ。
「バカ!マヌケ!鈍感!オレは………オレは…………傷ついたんだぞ!」
まったく持ってその通りで、返す言葉もない。
「どうして、もっと早く気付いてくんないんだよ……コンチクショー…!」
ヒカルがアキラの胸を叩いた。
「ゴメン…ゴメンね…」
 馬鹿につける薬があればいいのに…そうしたら、どんな手を使っても、きっと手に入れただろう。
542名無しさん@ピンキー:03/12/07 18:55 ID:wpT4UCDh
ヒカコだーーーーーーーー
二人ともカワイイ。アキラもう一押しだ!
543名無しさん@ピンキー:03/12/07 19:24 ID:urT+JJiL
ヒカ子
                   ____ドピュ
              ,-─-、   ,r''",r"※※※※※ ̄ ̄` ヽ、
   キタ ━━━ < , ≡ `"/ /※※※※※※※※※※ヽ、━━━ !!!
           ,,,r''"i |> /  /※※※※※※※※※※※※ヽ、
         /  <、`_,,,,/  / ※※※※※※※※※※※※※ ヽ、
        <、___,,,,/ /※※※※※※※※※※※※※※※ ヽ、_
      /      / ∠...____________________\ヽ、
     <______(、_________________________________________________________________)
544名無しさん@ピンキー:03/12/07 20:33 ID:DXTSNyGD
なんかタプーリあって、スゴクイイ!!!!
今日はいい日だ・・・
545名無しさん@ピンキー:03/12/07 20:47 ID:YeaTf8HJ
おいらもヒカ子のセーラー服姿みたい

純愛イイ! (;´Д`)ハァハァ 
546名無しさん@ピンキー:03/12/07 22:25 ID:N2jqi4BN
ヒカ子を襲いたい(;´Д`)ハァハァ
547名無しさん@ピンキー:03/12/08 01:43 ID:wIseTNec
スゲー可愛いーヒカ子(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
性急な15歳に乾杯!
548名無しさん@ピンキー:03/12/08 02:41 ID:KS7dx7HQ
ヒカコ…(*´д`*)
やべー。早く続きが読みたくて田mあらんああhk所ぺsdf。fcjfhjさすdsk」dsあ
549名無しさん@ピンキー:03/12/08 12:00 ID:XWJ+8Us3
ヒカ子(15)イイ!!
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
550名無しさん@ピンキー:03/12/08 12:57 ID:JoXcK0rq
ヒカ子たん…(*´д`)ハァハァ
また一週間うp待ちかな〜?ジリジリ

来週は、最初から突飛だった(w アキラの誕生日。
どきどきなハピバスデエチーを迎えさせてやってくれぃ!
551越智:03/12/09 20:57 ID:zVDEvRKI

丸眼鏡に糸目。低い鼻。
それが鏡に映った自分のすべてだった。

 それが何だと言うのだ。碁を打つのに外見なんか関係ない―――
負け惜しみなのはわかっている。
 越智は、自分の容姿にコンプレックスを持っていた。それを隠すため、強気――イヤミな言葉で
相手を滅多打ちにする。
 「もっと可愛くしないと、みんなに嫌われるよ!」
年上ぶって、奈瀬がお説教する。越智はそんな彼女の言葉を無視し続けた。
 奈瀬は可愛いから、そんなことが言えるのだ。自分だって、彼女くらい可愛ければ、
こんな振る舞いはしない。ハリネズミよろしく言葉の鎧で全身を守らなければ、顔を
上げることもできなかった。
 そんな自分にも憧れている異性は存在した。初恋と言ってもいいかもしれない。その人は、
若手ナンバー1の実力者で、碁の腕前だけでなく容姿も優れていた。
塔矢アキラ――――
その貴公子然とした彼に、憧れている少女は多く、越智も多分に漏れずその中の一人であった。
552名無しさん@ピンキー:03/12/09 20:58 ID:zVDEvRKI

 だが、王子様のそばには、必ず可愛いお姫様がいるものだ。彼が進藤ヒカルとつきあっていることを
知らない者はいなかった。
 進藤ヒカルはショートカットで、目は大きく、桜の花びらみたいな愛らしい唇を持っている。
笑うとヒマワリの花のようで、そこだけ光が射したみたいに眩しかった。
 そんなヒカルに嫉妬した。
「進藤の髪型って、変なの。」
憎まれ口をたたいた越智に、ヒカルは大きな声で笑った。
 ヒカルの髪型は、変わっている。前髪は金色、後ろは黒と、色が分かれている。それは
とても珍しく、人目をひいた。そして、その奇抜な髪型が何ともいえず、彼女に似合っていた。
「コレ、生まれつき。」
両親は日本人。親戚にも先祖にも外国人はいない。
不思議だ、面白い――――――と、彼女は笑う。
 越智は、自分が酷く歪んだ人間に思えた。
553名無しさん@ピンキー:03/12/09 21:00 ID:zVDEvRKI

 ヒカルがアキラに選ばれたのは、彼女が可愛いからではない。強いからだ。自分よりも
ずっと、ずっと強いからだ。
 初めてヒカルに会ったとき、越智は彼女を一瞥しただけで、それきり視界に入れなかった。
どうせ、可愛いだけが取り柄のつまらない人間だと思った。だが、その可愛らしさは
越智が望んでいたもので、それをみているのがつらかった。
 ところが、彼女はどんどん強くなっていく。洟も引っ掛けなかった相手に追い抜かれてしまった時の
あの気持ち…………あれは一生忘れられない。
 そして、彼女の強さを見抜けなかった自分に、歯がみした。アキラは知っていたのだ。
知っていたからずっと彼女を見ていたのだ。

いつか見返してやる―――――

ヒカルを…そして塔矢アキラの目を自分の方に向けてやる。そう決心した。
554名無しさん@ピンキー:03/12/09 21:01 ID:zVDEvRKI

 「越智って、カッコいいな!」
北斗杯の代表選抜で社と対局した後に、ヒカルが声をかけてきた。
「カッコいいって?バカにしてるの?ボクは負けたんだ…!」
吐き捨てるように呟いて、そっぽを向いた。今、一番会いたくない相手だ。悔し涙を
見られたかもしれない。
「でも、カッコいい…オレはオマエをソンケーする!」
そう言って、彼女はニッコリ笑うと、「じゃあ」と手を挙げて去っていった。ヒカルが駆けていく
その先に、アキラが待っているのが見えた。
「ふんだ…バカにして…」
ヒカルは強い。越智よりも…越智を負かした社よりも強い。
「カッコいいだって?ふん…!」
なんだか少し、気分がいい。
「そうやって、余裕でいられるのも今のうちだけだから…」
見てろ。今度はそうはいかないからね。
沈んだ気持ちがほんの少しだけ、軽くなった。明日はもっと元気になれる。
「ふんだ!」
越智はまっすぐ頭を上げた。いつものように、少し顎をそらせてヒカルとは逆の方へと
歩き始めた。

おわり
555名無しさん@ピンキー:03/12/09 21:03 ID:zVDEvRKI
越智子妄想萌えました。
いつもエロくなくてすみません。
556名無しさん@ピンキー:03/12/09 22:33 ID:iu6B8hlT
越智子たんキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
コンプレックスのある越智子たん(;´Д`)ハァハァつついてみたくなる〜
最後の「ふんだ!」がやけに可愛い。がんがれ!
557名無しさん@ピンキー:03/12/09 22:54 ID:WKDhx6cR
越智子たん、イイ女になりそうだ…
558名無しさん@ピンキー:03/12/10 00:31 ID:5dj7XNVs
越智子たん
アハーン('∀`*)
559名無しさん@ピンキー:03/12/10 01:03 ID:/Jn1fODZ
いいねいいねぇ
可愛いじゃねーか越智子ぉぉぉぉっぉおおl(((*´Д`)))
560名無しさん@ピンキー:03/12/10 01:13 ID:nTlkARjG
>554
越智子妄想自分も禿萌えしたんで、小説読めて嬉しいです。
この越智たんがヒカルに「毎晩のように彼と打ったよ」
と言う場面を想像してハァハァしますた。
561名無しさん@ピンキー:03/12/10 02:05 ID:V/xmFHoZ
>560
それきっといぢわるっぽく言うんだな。萌え。
562名無しさん@ピンキー:03/12/10 02:33 ID:BWAiTMMS
アキラをめぐって越智子とヒカ子の勝負か
(;´Д`)ハァハァ
563名無しさん@ピンキー:03/12/10 21:53 ID:LJ6RJHgD
どちらもアキラに渡したくない!
564名無しさん@ピンキー:03/12/11 23:17 ID:cqE4Kg1w
イスミ×ヒカ子でほのぼの少女漫画テイストのラヴコメ希望〜
565名無しさん@ピンキー:03/12/11 23:27 ID:MSAH+Y6F
それじゃあ、自分も勝手に妄想
イスミさんにじゃれるミニワヤこと楽平子
見たことのないワヤ(♂)に、ジェラシーを抱く楽平子
566名無しさん@ピンキー:03/12/12 00:49 ID:A41fhS/D
ちょっといいなそれ(;´Д`)ハァハァ
ちっこい中国娘の楽平子たんがぺろんとヘソ出すの萌え。
無邪気な楽平子たんに戸惑う真面目な夷隅さん。
567名無しさん@ピンキー:03/12/12 10:09 ID:aNdfaBUy
墨厨カエレ
お前らのためにここがあるわけではない
568名無しさん@ピンキー:03/12/12 12:13 ID:2067V4YV
イスミ子萌えでこそ墨厨じゃねーの?
漏れはイスミ子見たいしカエラナイ!(藁 桑爺イスミ子どうよ
569名無しさん@ピンキー:03/12/12 12:24 ID:DcKcCvUc
スミ子なら門脇とのアダルティ〜な組み合わせがウマー
570名無しさん@ピンキー:03/12/12 19:40 ID:2QE7GZuA
ヒカ子×佐為マダー?

ずっと待ってるんだが・・・
571名無しさん@ピンキー:03/12/12 19:55 ID:bGKjutGT
スミ子たんはヤンハイとの組み合わせも良いね。
同室寝起き(゚д゚)ウマー
一度読んでみたいネタだ。

楽平は中国だし楽楽(レエレエ)ちゃんとかどうよ?
572名無しさん@ピンキー:03/12/12 22:26 ID:6wcg818v
ヒカ子と寝起きする佐為
ヒカ子とお勉強したり
ヒカ子とお風呂入ったり
ヒカ子の初潮に立ち会ったり・・・

(;´Д`)ハァハァ
573名無しさん@ピンキー:03/12/12 23:37 ID:/77zcl12
>>572
いや・・・そんな・・・・・・(;´Д`)ハァハァ
574名無しさん@ピンキー:03/12/13 19:26 ID:BMGFRb+v
まとめのページの管理人さま、いつもキレイにまとめておられるんですね。
各話にレス数まで付いた新設設計も乙です。
ただ、isoleucineが、isoleusineと表示されてるのは、ご愛敬でしょうか。
がんがってください。
575名無しさん@ピンキー:03/12/13 20:51 ID:lK3WxAGU
>>574
ス…スマソです。
激しくタイプミスでつ。大急ぎで直しますた(鬱

あと、ありがとうございまつ。
576575:03/12/13 20:54 ID:lK3WxAGU
追加で、このスレが名スレになる事を祈りつつ、
神の光臨をお待ち致しておりまつ。
577名無しさん@ピンキー:03/12/13 21:01 ID:Mooz9zQg
よーし!
職人さんが光臨するしないは関係なく、自分の萌を語るぞ。
それが職人さんの萌え心をくすぐるかもしれんしな。
オレはヒカ子萌え。相手は門脇とかどうだろう?
15歳の少女に弄ばれたい危ない27歳。
578名無しさん@ピンキー:03/12/13 21:29 ID:G7s5AWHJ
>>577
それって男のロマンキタ━━━━━━(σ´∀`)σ━━━━━━!!!!!
服を着せたまま性戯したり、恥ずかしい買い物をさせてやりたい(;´Д`)ハァハァ 
579名無しさん@ピンキー:03/12/13 22:01 ID:niWRsRzF
ヒカ子に中田氏。これ最強。
580名無しさん@ピンキー:03/12/14 01:44 ID:CnoPl4Ex
577<モリモリ萌えました。
数行の萌え語りでも充分萌えれるもんだな〜
自分も思いついたら語りに来よう。
581名無しさん@ピンキー:03/12/14 02:16 ID:E1Y+h2KY
>>577
葉瀬中セーラーを着たヒカ子の前に跪いてヒカ子の足を舐めるカドワキ…
一回りも年下の少女に弄ばれるカドワキ…
582ヒカル:03/12/14 19:49 ID:RCe32qP6
>541続き

60
 「でも…………………ありがとな…」
そんなにオレのことを思ってくれて…と、ヒカルは、アキラの胸に顔を伏せた。
「今度だけは許してやる………今度だけだからな…」
ヒカルは顔を伏せたまま、照れくさそうに小さな声で言った。その彼女の顔をアキラは
そっと上向かせた。
 頬を紅く染め、瞳が潤んでいる。ヒカルの頬や髪にキスを落としながら、そっとセーラー服の
下に手を滑らせた。彼女はビクンと身を竦ませた。が、抵抗はしない。大人しくされるがままに
なっている。
 掌にゴワゴワとした硬いものを感じる。それがヒカルの胸を守っている布地についている
飾りだとすぐに気が付いた。アキラは、それをそっと上にずらし、直に彼女の胸に触れた。
掌にすっぽり包み込まれて、まだ余裕があるくらい小さな胸。ゆっくりとまわすように、
撫でてみた。
「………ん…やだ…」
小さく身を捩るヒカルが可愛くて、もっと大胆に触れてみたくなった。だが、ヒカルを
膝に乗せたままの体勢では辛い。
 アキラは、彼女を畳の上に横たえると、その上に覆い被さった。
583名無しさん@ピンキー:03/12/14 19:51 ID:RCe32qP6
61
 制服の上着をたくし上げようとするが、うまくいかない。
「ヤ…ヤダ…やめて…」
アキラの身体の下で、ヒカルが暴れ始めた。
 その抵抗を抑えるため、体重をかけて、ヒカルを押さえつけた。
「どうしたの?怖くなった?」
イライラとした気持ちが声に表れてしまう。棘を含んだ言葉に、ヒカルはビクンと身を竦ませた。
 そんな彼女の怯えたような顔を見て、アキラは我に返った。
「あ…いや…ごめん…」
気まずい。アキラは引くことも進むこともできず、ヒカルの上で固まっていた。
「……………ちゃう…」
ヒカルが半泣き声で訴える。
「…………………………え?」
間の抜けた声で聞き返した自分に、ヒカルは再度訴えた。
「制服がメチャクチャになっちゃうよぉ…」

制服がシワになるからやめて―――――

 アキラの頭の中を疑問符が飛び交う。今さらどうして制服を気にする必要があるのだろうか?
自分たちにはもう必要ないものだし、破れても汚れても大して実害はないのではないだろうか………
 アキラの言葉にヒカルは悲しそうに顔を歪めた。
「やだ…やだよ…せっかく褒めてくれたのに…」
「オマエが、似合うって言ったんじゃないか…」
ヒカルはグスグスと泣きじゃくった。
584名無しさん@ピンキー:03/12/14 19:53 ID:RCe32qP6
62
 自分がどうやって彼女を裸に剥こうかと躍起になっている間、ヒカルはずっと制服の
ことを気にしていたのだ。
 アキラが褒めたから…たったそれだけのことで…女の子は不思議だ。不思議だが可愛い。
そんな風に言われたら、強引にできなくなってしまった。アキラはぎこちなくヒカルの上から、
身体を退かせた。ヒカルもゆっくりと起きあがり、制服の袖を引っ張ったり、胸元のシワを
伸ばしたりしていた。
 制服の状態を一通り検分して、納得したのかヒカルはホッと溜息を吐いた。ヒカルが泣きやんで
くれたので、アキラも息を吐いた。だけど、これからどうしようか…さっきの続きをしようと
言うのも気恥ずかしい。更に恥ずかしいことに、アキラの中心は、その間もずっと興奮したままだった。
585名無しさん@ピンキー:03/12/14 19:55 ID:RCe32qP6
63
 「……………オマエ…ガッカリするかも…」
乱れた制服の両肩を抱くようにして俯いているヒカルがボソッと呟いた。
「え?」
突然何を言い出すのやら…。
「オレのハダカ見たら…」
「お尻も…胸もペタンコだもん…オマエ、触ったんだからわかるだろ…?」
そう言って、ヒカルはアキラを上目遣いに見つめた。その視線をまっすぐ受けて、アキラも答えに詰まった。
「ああ…まあ…」
と、語尾を濁してごまかそうとした。が、大きな瞳が自分をじっと見つめている。ヒカルは
アキラの答えを待っているのだ。気が進まないながらも、ごにょごにょと呟いた。
「えぇと…キミが心配するほど小さくはないと思うけどな…」
慰めなどいらぬと、ヒカルは首を振った。
「………………………………………オレ、倉田さんにも負けてると思う…」
溜息混じりの言葉には実感がこもっている。 アキラは咄嗟に、
「大丈夫!ボクよりも勝ってる!」
と、握り拳を作って、力強く断言した。
 途端にヒカルの眉が跳ね上がった。
「オマエな――!オマエと比べてどうするんだよ!」
「キミだって、倉田さんを引き合いに出したじゃないか!」
怒鳴るヒカルに、アキラも負けじと言い返した。
「倉田さんに負けるのは女として恥だ…………だけど、オマエに勝っても自慢にならねーの!」
ハアハアと息を荒げて、お互いを睨み合う。まるで碁会所の延長線上のような…
 先に吹き出したのはアキラの方だった。ムードも何もあったものじゃない。さっきまでの
いい雰囲気はどこかへ吹き飛んでしまった。つられてヒカルも笑う。
 ヒカルは可愛い。最高に可愛い。自分をこんな風に、怒らせたり、笑わせたりできるのは、
彼女だけだ。

 アキラはヒカルの頭をそっと抱き寄せた。
「……………さっきの続き…してもいい?」
ヒカルは、今度こそ迷うことなく頷いた。笑いすぎたせいなのか、それとも他に理由があるのか
瞳が涙で滲んでいた。
586名無しさん@ピンキー:03/12/14 20:55 ID:QBKPzNu1
(;´Д`)ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
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ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
587名無しさん@ピンキー:03/12/14 20:57 ID:7I6l+Xd0
イイ!スゴクイイ!
ビギナーはこうでなくては!!
588名無しさん@ピンキー:03/12/14 22:03 ID:yp67JbC3
(*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ
(*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ
ヒカ子激マブ!早く中田氏!!ヒカ子激マブ!早く中田氏!!ヒカ子激マブ!早く中田氏!!

┏┓  ┏━┓      .∧_∧
┏┛┗┓..┗━┛     (*´∀`*)__                ┏━┓┏━┓
┗┓┏┛┏━━┓   /⌒  m6っ )             ┃  ┗┛  ┃
┏┛┗┓┗┓┏┛┏━| |/⌒)| ( /\━━━━━━┓┃        ┃
┗┓┏┛  ┃┃  ┗━.| / ./;;::;l_/   . ̄ヽ ━━━━┛┗┓    ┏┛
  ┃┃  ┏┛┃      l_/;;;;::;;;ト-─''  ノ          ┗┓┏┛
  ┗┛  ┗━┛     /;;//;;;::;;/  -──-_/~\_       ┗┛
              /;;:;::::::;;;;ヽ、_______)

ヒカ子激マブ!早く中田氏!!ヒカ子激マブ!早く中田氏!!ヒカ子激マブ!早く中田氏!!
(*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ
(*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ (*´д`)ハァハァ

>>586
氏ぬぞ
589名無しさん@ピンキー:03/12/15 00:27 ID:3J3CMiRG
あぁ このじらし方イイ!!
また一週間じっと待ちます。
でも でも 早く 早く 中田氏を!!
590名無しさん@ピンキー:03/12/15 00:33 ID:W65ovvoE
>>585
久しぶりに激しく純愛系を見た気がする・・・。
まるで心が洗われるようです。
キチークばっかりで心が汚れるばかりで・・・。

次の投下まで(;´Д`)ハァハァして待って松!
591名無しさん@ピンキー:03/12/15 02:47 ID:naaP0H98
アキラよ 制服は大事にしておけ

じゃないと今後制服プレイが(;´Д`)ハァハァ
592明日美の性教育 5:03/12/16 01:03 ID:osRRQP4m
ヒカルは初めて自分の性器が勃ちあがっていることに気付いた。
こんな自分を明日美に見せるわけにはいかない。
「ヤダよ」
「恥ずかしいんだ?」
股間のあたりに手をやって、もじもじしているヒカルの姿がおかしかった。
「脱いだら、わたしも脱いでもいいわよ」
明日美はちらりとスカートのすそをめくってみせた。ヒカルは思わず首をのばした。
だが明日美はすぐに下ろしてしまった。その瞳はヒカルを試しているように輝いている。
「……約束だぞっ」
そう叫ぶと、ヒカルは背中を向けて勢いよくズボンとトランクスを脱ぎ去った。
だがさすがに堂々と見せることはできず、その場にしゃがんだ。
「お尻を見せられてもね」
そう言うと肩越しにヒカルは振り返った。うらめしそうな顔をしている。
だがしゃがんだ体勢のまま、こちらに向き直った。その様子はまるであひるのようだ。
(やっぱり進藤ってかわいいかも)
にやにやしながら自分を見ている明日美は感じが悪い。
「奈瀬も脱げよ」
「あー、はいはい」
明日美は立ち上がると、スカートのなかに手を入れた。そしてあっさりと脱いだ。
レースのついたピンクのパンティを奈瀬はひらひらと振って見せた。
「ほら、脱いだわよ」
ヒカルはひどくだまされた気分になった。
「ずるい! オレはぜんぶ脱いだのに!」
ポイ、と明日美は下着を畳の上に放った。
「なにがずるいの? あたしは何もぜんぶ脱ぐとは言ってないわよ? それに進藤にも、下
を脱げとは言ったけど、全部とは言ってないのよ? 下着まで脱いだのはあんたの勝手よ」
たしかにそうだが、あんな言い方されれば誰だって素っ裸になるに決まっている。
ヒカルは明日美を思い切りにらんだ。ものすごく腹がたっていた。
だが明日美は少しも動じず、スカートをそっとあげた。
「進藤、もしかして、このなかが見たいの?」
593名無しさん@ピンキー:03/12/16 01:03 ID:osRRQP4m
スマソ、誤爆ッス。
594名無しさん@ピンキー:03/12/16 01:11 ID:gVH5/Q+3
奈瀬たんキタキター!
あっち読みに逝く!ハァハァ
595名無しさん@ピンキー:03/12/16 12:49 ID:opbfuKEb
>>592
漏れも読みに逝きますた。

イカッタ!!
596名無しさん@ピンキー:03/12/17 21:36 ID:5dUBwiY2
明日美お姉さまに性教育されるヒカ子(;´Д`)ハァハァ
書いて・・誰か書いて・・・(;´Д`)ハァハァ /ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ/ヽァ
597名無しさん@ピンキー:03/12/17 23:01 ID:IGw84I9Y
>596
(・∀・)イイ!!

それにしてもヒカ子人気あるな。
オレ、でそうで出ない筒井子タンを待っているんだけど…
めがねっ娘だぞヽ(`Д´)ノ
598名無しさん@ピンキー:03/12/17 23:08 ID:wNPWyLGs
明日美×ヒカ子の百合(・∀・)イイ!!お姉様(・∀・)イイ!!!
599名無しさん@ピンキー:03/12/17 23:31 ID:M02qjaoV
ごきげんよう明日美お姉さま…(;´Д`)ハァハァ
600名無しさん@ピンキー:03/12/18 01:17 ID:vQZq0T1V
俺もチャレンジしてみるか(・∀・)
601名無しさん@ピンキー:03/12/18 21:38 ID:8dq54Iqc
俺は三谷子待ってる
三谷姉の顔をちょいと幼くして三谷の髪型くっつければ三谷子脳内補完完了!(・∀・)
602名無しさん@ピンキー:03/12/18 21:59 ID:XYrGrsrr
金子子



はっ、女だった…。
603名無しさん@ピンキー:03/12/18 23:12 ID:0dqJdDWC
スレ違いだが、金子さんはいい子だよ。
ああいう子は好きだな。
面倒見がいいって言うか、お母さんぽいよな。
金子さんに反発しつつも甘えてしまう三谷子。
604名無しさん@ピンキー:03/12/19 00:01 ID:J96lJZTt
何だか形見狭いが漏れも筒井子タン待ちだ。眼鏡娘禿萌え(*´Д`)
でも相手は将棋野郎くらいしか居ないか…悪くはないが。

まてよ、三谷子やヒカ子と百合というのはどうだろう。絵になるとオモ。
605名無しさん@ピンキー:03/12/19 00:31 ID:7vbvxqpe
便乗してアキラ子待ちの名乗りをあげておこう(;´Д`)
明子ママンの出てくる話の先が激しく気になる。

猫目萌えゆえ三谷子も(;´Д`)ハァハァ
眼鏡ッ子つながりで岸本薫子たんもどうかのう・・・
知的なクールビューチー系囲碁部長だが、入部してきた年下のアキラに
自分が院生になれなかったコンプレックス込みで惚れるとか。
606名無しさん@ピンキー:03/12/19 01:42 ID:1MJ0dAl1
密かに加賀子キボン
筒井を馬鹿にしながらも気にかけてるって展開で
607名無しさん@ピンキー:03/12/19 19:12 ID:cszXDm9P
三谷子と筒井子も普通に(*´д`)だな
加賀子は緒方子系になるのだろうか?気になる
608名無しさん@ピンキー:03/12/19 22:22 ID:txSmGlwJ
男キャラで1、2を争うくらいな女佐為とアキラ子のレズが見たいです
609名無しさん@ピンキー:03/12/19 23:23 ID:2HLyot3o
佐為によるヒカ子へのオナニー指南がみたい。
ヒカルに触れないからこその言葉攻でぜひ。
610名無しさん@ピンキー:03/12/20 00:26 ID:b2+HB6id
何となく加賀子って乳でかそうだな。それ以上に図体がでかいだろうがな。
華奢な筒井とのギャップに女の子らしく悩んだりするんだろうか。
しかしエチーは想像つかん(;´Д`)
611名無しさん@ピンキー:03/12/20 01:01 ID:w6zVEBcl
でも、加賀子って、美人系だよな。
女の子にもてそう。
612名無しさん@ピンキー:03/12/20 23:21 ID:GSxemE2E
>>609
(;´Д`)ハァハァ



でも、平安時代に自慰行為はあったんだろうか?
613名無しさん@ピンキー:03/12/20 23:49 ID:ogAVItaD
>>612
性欲は本能的なものですw

あったと思われ(呼び方は違うだろうが・・・)
614名無しさん@ピンキー:03/12/21 00:16 ID:T7OPgrYD
あれ、なんだったかなあ
姫君がアスコにサイコロを入れちゃって取れなくなったのを
お付きの女官が「鼻に入れて取れなくなった」とか言って弁解する古文。
あんなもの鼻の穴に入るわけないよね つう
男のコメントでシメくくられてる平安期の随筆古文があるよ(w
615名無しさん@ピンキー:03/12/21 12:28 ID:gY+Et2r0
>>614
それはオナーニのためにサイコロをアソコに入れようとしていたのか?
それともイカサマがバレないためのものなのか?

ヒカ子のアソコに碁石(;´Д`)ハァハァ
616名無しさん@ピンキー:03/12/21 14:15 ID:cnT/SshA
平安時代にはもう張型あったらしいぞ。
象牙製だの中に湯を仕込んで温めるだの凝ってたらしい。
617ヒカル:03/12/21 21:32 ID:gKzg7meE
>585続き

64
 アキラにキスをされると、頭の中に霞がかかって、夢か現実なのかがわからない。足の下に
感じる布団の柔らさも、なんだか雲の上に立っているようで頼りなくて、心許なかった。

 布団…布団はアキラが敷いてくれた。

「ゴメン…気が付かなくて…」

 背中が痛かっただろう…気が利かなくて…と、謝られた。そんな風に言われて、肯定すればいいのか、
否定すればいいのか、ヒカルは返事に困った。
 そして、彼が布団を延べる姿をボーッと見ていたのだ。それは、二人がこれから行おうと
していることの意味を生々しく伝えてくる。それなのに…………
―――――布団を延べる
どこか淫靡で、生臭いはずのその行為を、ヒカルは別の世界の出来事の様に感じていた。
 ヒカルがその時考えていたことは、「塔矢の家ってベッドじゃないんだ」と言うことだけ。
『そうだよな…この家にベッドはあわないよな…』
そんなどうでもいいようなことを、ヒカルはずっと考えていた。

余裕あるじゃん、オレ…

 一瞬そう思ったが、それは、あるいは、緊張を紛らわせる為だったのかもしれない。
618名無しさん@ピンキー:03/12/21 21:34 ID:gKzg7meE
65
 アキラの手が自分の襟元にかかり、スカーフを軽く引き抜いたときも、綺麗な指先が器用に、
ひとつ…ふたつ……と、ボタンを外していくのを見たときも、ヒカルはただボンヤリと
突っ立っていた。
 自分の痩せぎすな身体を、アキラの目の前に晒すのは気が引けたが、彼がそれを望んでいるのならば
仕方がない。

もっと胸とお尻が、大きければよかったのに………

 ヒカルはゆっくりと目を閉じた。静かな部屋の中で、衣擦れの音だけが耳の奥でやけに大きく
聞こえた。

セーラー服の袖を抜かれた。次はスカート。それから…

 衣擦れの音はまだ続いている。アキラが自分の服を脱いでいるのだ。ヒカルは目を開けることができず、
瞼を震わせた。熱い視線を感じる。もう、それだけで倒れてしまいそうだった。
ぐらり―――
足下が揺れた。すぐに、崩れかけた身体を二つの腕が支えた。温かくて、強い。
 ヒカルは、支えられたまま身体を後ろに倒された。
619名無しさん@ピンキー:03/12/21 21:35 ID:gKzg7meE
66
 ヒカルの身体の上に、アキラが覆い被さってきた。その重みと肌の熱さを直に感じて、
胸がキュウッと締め付けられた。
 アキラの身体は、ヒカルが想像していたより、ずっとしっかりとしていた。細身の彼は、
自分と同じような体付きだろうと考えていた。だけど、違う。こうして抱き合っていると、
それがよくわかる。胸も腕も全然違う。全然……
 皮膚の下に感じるしなやかな筋肉の感触は、彼が異性であることを改めて、意識させた。

 「進藤の心臓ドキドキ言ってるね…」
「うん…」
「ボクもドキドキしてる…」
「……………うん…」
 アキラの唇がヒカルの額や瞼に触れた。肌の上を滑る手の感触に、ヒカルは身震いした。
胸を包み込まれて、優しく揉まれた。
「あ…あぁん…」
思わず声が出てしまった。自分で触ったときは、何も感じなかったのに、アキラに触れられると
電気が走ったように、身体が震えた。
 「可愛い…」
アキラが感嘆の溜息を漏らす。感情のこもった言葉に、ヒカルは頬を赤らめた。彼がいったい
どんな表情をしているのか気になって、ヒカルはそっと目を開けた。
620名無しさん@ピンキー:03/12/21 21:38 ID:gKzg7meE
67
 アキラはヒカルの肩に顔を埋めていた。彼の熱い吐息が、かかるたび、身体が揺れた。
ヒカルを優しく愛撫しながら、「可愛い」「好きだ」と何度も呟く。その言葉に、身体が
舞い上がるような幸せを感じた。自分の顔は散々見られてしまったのに、アキラの表情が
見えないのは少し悔しかった。

 あかりの話や見せてくれた本の内容は、覚えていたってきっと何の役にも立たない。こうして、
抱き合っているだけで…アキラの吐息を身近に感じるだけで…自分はすごく幸せで、
彼の望みなら何でも叶えてあげたいと思った。

 アキラはヒカルの肌の上に唇を滑らせながら、なおも囁き続ける。それがくすぐったくて、
気持ちいい。「可愛い」と言われることが、こんなに気持ちいいものだと思っていなかった。
最初に制服を見せていたら、もっと早くにその心地よさを知ることができたのに……

―――――あ…そうだ…制服…どうなったんだろ…
シワになっていたら嫌だなあ―――静かに首を動かして、制服を探した。
 制服は簡単ではあったが、シワにならないように、畳まれて、布団の側に置いてあった。
ヒカルの唇に笑みが浮かぶ。
 生真面目な奴―――――――
クスクスと笑うヒカルに、「何?」とアキラが顔を上げた。目元がうっすらと紅く染まり、
瞳が潤んでいる。その表情をヒカルは色っぽいと思った。
「………………何でもねえよ……好きだぜ…」
アキラの頭をかき抱いて、ヒカルは囁いた。
621名無しさん@ピンキー:03/12/21 22:01 ID:D+TSdQ/D
ヒカ子キタ━━━(゚∀゚)━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
もしや次回は?!ワクワク
622名無しさん@ピンキー:03/12/21 22:06 ID:RI05UmXJ
神に感謝。
アキラよ、うらやましすぎるぞ。
623名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:26 ID:V5ZcOjFE
今さらだけどやっべえ、>>551の越智子たんに禿萌えしちまった。
さらに>>562の勝負に負けた越智子たんは社あたりが
幸せにしてくれたら…とか妄想して(;´Д`)ハァハァ
624名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:31 ID:gY+Et2r0
(*´Д`)サイコウ
625名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:54 ID:Eugz3BDS
おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい
良杉(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア
ヒカ子―――――――――ッ!!!!!!!!!!!
626名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:56 ID:gY+Et2r0
624のレスはヒカ子についてサイコウと言いたかった俺。
感動のあまり一言で(;´Д`)ハァハァしちまったZE!
627名無しさん@ピンキー:03/12/22 00:09 ID:yWb013oA
イイヨ!イイヨ!イイヨ!イイヨ!〜〜〜〜〜
ヒカ子イイ!!

(;´Д`)ハァハァが止まらない(;´Д`)ハァハァ
628名無しさん@ピンキー:03/12/22 00:30 ID:5gHkOaeN
なんつか、すげ〜〜ドキドキしたYO(w
629名無しさん@ピンキー:03/12/22 04:13 ID:vhfUYPeM
ヒカ子が大スランプで
第二回北斗杯の代表から漏れてしまう
で、アキラに優しく慰めてもらう…

って展開をふと思いついた
630名無しさん@ピンキー:03/12/22 16:29 ID:Qyg46SFn
そんなことになったらヒカ子を負かした奴の命の保証はない。
おかっぱの彼は恐いからね。
631名無しさん@ピンキー:03/12/22 17:37 ID:X4hAlqZj
ヒカ子、ヒカ子、ヒカ子あああぁぁ〜っ!!! (;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ

このままではまともに正月のアニメが観れそうにナイ自分!錯乱ハァハァ
632名無しさん@ピンキー:03/12/22 23:05 ID:qQRGs2sU
>630
アキラは結構シビアだから、その辺は区別するんじゃないかな?
むしろ、「進藤を負かした…?いったいどんな…」
ヒカルの敗退を残念に思いながらも、土器枠してるんじゃないか?
633名無しさん@ピンキー:03/12/23 00:39 ID:1V0hp0LN
奴は、ヒカルに関してはそんな冷静な男じゃない‥ナンツッテw
634名無しさん@ピンキー:03/12/23 04:33 ID:HpPVHVN5
「ヒカ子」なら北斗杯の合宿はどうなるのだろう
と考えた次の瞬間、ふすま一枚隔てた向こうに
社が寝ている状況でイタしてしまうアキラとヒカ子を(;´Д`)ハァハァ


来週あたりついに…!?
は、はやくヒカ子タソの天元に神のイッテを…(;´Д`)
635名無しさん@ピンキー:03/12/23 09:51 ID:z0RS/wNM
>632
ヒカルを負かした最強まつげ(ヨンハ)には全く興味なさげだったケドナー(w

>620
ヒカ子たん…(*´Д`)ハァハァ
続き待ってるよー!(熱棒)
636名無しさん@ピンキー:03/12/24 01:33 ID:g6BtYDcj
保守&ヒカ子待ってますage
637名無しさん@ピンキー:03/12/24 02:30 ID:KlX9j6w2
韓国組みとヒカ子との絡みを妄想して(;´Д`)ハァハァ
でもコヨンハやホンスヨンにレイプされるのは洒落になんないよな・・・
638名無しさん@ピンキー:03/12/24 05:22 ID:zXrsSsU9
緒方×ヒカ子キボンヌ
639名無しさん@ピンキー:03/12/24 23:00 ID:e6XUXS+v
ヨンハ×ヒカ子イイ!マッテマース!!!!!!!!
640名無しさん@ピンキー:03/12/25 11:00 ID:7Xoz4mRS
ヨンヒカ子か…
言葉も通じぬまま関係を結んでしまう二人…というのはどうだろう。
641名無しさん@ピンキー:03/12/25 18:06 ID:YXw61gKw
四派にレイープされるヒカ子たんが頭に浮かびました。
今夜はこの妄想でイきます。
642名無しさん@ピンキー:03/12/25 21:11 ID:hetlbP0t
>>641
その妄想で逝けそう!イイ!
643名無しさん@ピンキー:03/12/26 01:00 ID:FnuoYFBm
アキラを思いながらチョンに処女を散らされるヒカ子たん(つД`)カワイソウ
644名無しさん@ピンキー:03/12/26 01:21 ID:0ulXprwc
むしろ女ヨンハたんとスヨ子たんでおながいします。
ヨンハはモデル並の長身茶髪美女で
日本から来た行洋おじさまを誘惑してください。
645名無しさん@ピンキー:03/12/26 01:23 ID:p1HZVo4M
>643
ダケさんのバージョン違い?
646名無しさん@ピンキー:03/12/29 04:42 ID:XYXRb4sC
(゚Д゚;≡;゚д゚)

ヒョットシテコッチモ合併号カー!?_ト ̄|○
でもということは

年明けに姫始めでクル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ ???
647名無しさん@ピンキー:03/12/31 12:54 ID:JZU4Ighn
ヒソーリアキラ子たん待ち

職人さんたち良いお年をお迎え下さい。
648名無しさん@ピンキー:03/12/31 14:26 ID:CUtoSIiG
>647
止まってるアキラ子たん小説、
時代設定が面白くてつづきが気になる。
もしかして今回描かれるのはアキラ子たん誕生の
経緯までかな?とも思うけど、
アキラ子たん自身が活躍する話ももっと読みたいな。

長期連載ヒカ子たんのつづきもお待ちしてます。ヒメハジメ?(゚∀゚)
来年はまだ見ぬあの娘とかあの娘も登場するといいな〜。
では漏れも一発。良いお年を!
649名無しさん@ピンキー:03/12/31 17:36 ID:Ljz72xk6
アキラ子たんが活躍とかいうと
一途にヒカルをストーキングしている姿がまず浮かんでしまう…
いや、俺も萌えだけどアキラ子。
650名無しさん@ピンキー:03/12/31 18:59 ID:1KsSMD7/
>>649
かわ(・∀・)イイ!「一途」がポイントやねー

来年は筒井子先輩にも会えるとイイナ
651名無しさん@ピンキー:03/12/31 20:37 ID:JVL0i8IZ
>>650
おっとり筒井子先輩×ワイルド加賀良いな。
加賀にバイク乗せられて後ろでしがみつく筒井子先輩。
上に出ていた美人系加賀子にも心ひかれまつ
652名無しさん@ピンキー:03/12/31 23:00 ID:SNuLGa5C
>>649
碁を読んでなかったら、そういう女は普通に怖いと思う
653名無しさん@ピンキー:04/01/01 01:55 ID:AO/qr4ut
あけおめ! 兼 保守!
654名無しさん@ピンキー:04/01/01 13:14 ID:H6yGLpkT
あけおめ〜。萌えを、ことよろ(・∀・)
655ヒカル:04/01/02 01:40 ID:Ti0pLtlb
>620続き

68
 ヒカルの胸はアキラの予想と寸分違わず…というわけではなかったが、大方の想像通り、
小さかった。
 胸だけでなく、腕も腰も、アキラが頭の中で何度も抱いた彼女よりも、ずっとか細くて
頼りない。体毛も薄く、第二次性徴を迎えたばかりの子供のようだった。
 だけど、ヒカルの肌は滑らかで、白く温かい。こんなに肌が白いとは思っていなかった。
健康そうな小麦色の手足との対比が艶めかしい。
 アキラはすっかりヒカルの裸体に目を見とれてしまった。
 女性の裸を見るのは初めてではない。ただし、写真やビデオという媒体を通しての話だが…
アキラだって年頃の男だし、そういったことに興味がないわけではなかった。おまけに、
家にはお節介な兄弟子達が、始終出入りしているのだ。
 ビデオやグラビアの女の子達は、はちきれそうな胸と大きくカーブを描く腰を強調するような
扇情的なポーズで、アキラに向かって笑いかけていた。皆それぞれ、綺麗で可愛かった。
男を引きつける蠱惑的な表情は、アキラを刺激したし、それなりに昂奮させたが、それ以上の
ものではなかった。
 それよりも、今ここで震えながら横たわっている、子供みたいな幼い体つきのヒカルの方が、
はるかにアキラの心を揺さぶった。
 ヒカルは、じっと目を閉じている。それでも、アキラの不躾な視線を感じているのか、
睫を震わせていた。眉を寄せ、切なげに息を吐く。その小さな吐息一つにも、彼女の緊張と
戸惑いを感じた。
 気の強いヒカルらしくない弱々しい姿が、アキラの熱を一層かきたてる。小刻みに揺れる
彼女の小さな胸にそっと触れた。
656名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:41 ID:Ti0pLtlb
69
 彼女はそれを気にしていたが、掌にすっぽり入ってしまうその胸を、アキラはとても
可愛いと思った。
 小さな膨らみの真ん中にちょこんとのっている桜色の突起は、非常に愛らしくそれに触れずには
いられなかった。
 まだ、胸に埋もれているその先端にそっと触れてみた。ヒカルの身体がビクンと揺れた。
「あん…っ…!」
軽く引っ掻いてみた。
「………やっ…」
摘んだり、捏ねたり……アキラがそれに刺激を与えるたび、ヒカルが小さく声を上げる。
 ヒカルの胸はその部分を中心として、全体が薄桃色に染まっている。アキラは、堪らずそれに
口づけた。
「ア…!や…だ…うぅん…」
ヒカルの喘ぎ声に煽られるように、夢中で吸った。チュクチュクという音と、ヒカルの
艶を含んだ吐息が部屋の中で妙に大きく聞こえた。
657名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:42 ID:Ti0pLtlb
70
 「や…やぁ…とぉやぁ…」
 アキラはヒカルの胸を、撫でていた手を少しずつ下へと移動させた。胸郭も、肋骨が
数えられそうなほど薄い。アキラの手は更に下へと這っていく。なだらかな腹部の中心にある窪みを超えると、
まだ他人に触れさせたことがないだろう秘密の場所へとたどり着いた。
「やだ…塔矢!恥ずかし…」
アキラの指が割れ目から潜り込んだことに驚いて、ヒカルは身体を捩って逃れようとした。
 だが、そこに沿って、指を上下に軽く摩すると彼女の身体が、小さく揺れた。指先に濡れた
感触がまとわりつく。
 アキラが弄っている部分の上側に小さな突起を発見した。それを軽く摘んでみた。途端に、
ヒカルが跳ねた。
「感じるの?」
アキラがそれを捏ねると、ヒカルは泣きながら、頭を激しく振った。
「―――!?やだ、やだ、やめて…」
ヒカルは小さく息をのみ、激しく抵抗を始めた。だが、アキラは体重を掛けて、ヒカルの抵抗を
封じ、唇でヒカルの胸を嬲る。その間も、彼女の太腿の間に滑り込ませた指を、忙しなく
動かし続けた。ヒカルは、ハッハッと浅い呼吸を何度も繰り返す。
「う〜〜やだぁ………!」
ヒカルは身体を仰け反らせて、小さく呻いた。
658名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:43 ID:Ti0pLtlb
71
 アキラは、ヒカルの腰を抱えて、足を広げさせると、その間に自分の身体を割り込ませた。
うつろな目で空を見つめているヒカルの耳元へ唇を寄せ、囁いた。
「いい?」
 その声に、ヒカルはゆっくりとアキラの方へと視線を向けたが、焦点は合ってはいない。
「進藤?」
ヒカルの唇に軽くキスをして、もう一度問う。
 ヒカルは小さく頷いた。本当にわかっているのか少し心配になってくる。彼女は左の手を右手で
包むようにして、胸の上で組んでいた。その手が小刻みに震えている。
「いいの?」
ヒカルの虚ろな眼差しは、徐々に光を取り戻し始める。まだ余韻が残っているのか、
頬がバラ色に染まり、唇からは漏れる吐息は甘い。だが、彼女はアキラを思い切り睨み付けると、
「…そんなこと何度も聞くなよ…!よけい怖くなっちゃうだろ…!バカ!」
と、小さく怒鳴った。台詞だけは威勢がいいが、消えそうなほどか細い声がそれを裏切っていた。
アキラは苦笑するような笑みを表情に浮かべて、ヒカルの上に覆い被さった。
659名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:43 ID:Ti0pLtlb
72
 「――――――――――――――!」
かつて経験したことのない激しい痛みに、ヒカルは悲鳴を上げた。
 身体の中を無理矢理押し広げる異物感。それに伴う痛み。
 まだ、ほんの少し……ほんの少しだけしか入っていないのに……………堪えきれずに
泣いてしまった。
 ヒカルはアキラの身体の下で、必死に藻掻いた。
「いや…痛い…やめて…!」
アキラを突き飛ばして、逃げたい。
 アキラはヒカルの腰を抱えて、大きく足を広げさせ、片膝の裏側に腕を通した。まるで
潰れた蛙のようだ。こんな格好をさせるなんて、酷い。

もう、イヤだ…………イヤだ――――!

 「………………進藤…」
掠れた声。ヒカルはそっと顔を上げた。アキラが真上から、自分を見下ろしている。
「………………進藤…」
彼はもう一度自分を呼んだ。
 彼は何も言わない。ただ、自分を見つめるだけだ。苦しげに眉を寄せ、口からは不規則な
呼吸音が聞こえる。それだけなのに、
――――――やめようか?
そう言われているような気がした。今、自分が本気で嫌がれば、泣いて頼めば、彼はきっと
解放してくれるだろう。
「……進藤……………」


 ヒカルはぎゅっと目を閉じて、身体を小さく縮こまらせた。そして、アキラの胸にすっぽりと
包まれるように、自分から身体をすり寄せた。
660名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:45 ID:Ti0pLtlb
73
 それを了承と受け取ったアキラが、ゆっくりと身体を進めてきた。ヒカルは、口を
引き結んで、それに耐えようとした。だけど、痛い。
 ヒカルの覚悟はもうできている。だけど、痛みに耐えきれず、食いしばった歯の隙間から、
時々声が漏れてしまうのだ。その度、アキラは動きを止め、心配そうにヒカルの顔を覗き込んできた。
だから、ヒカルは、それすらも、堪えるしかなかった。
 いっそ一息にやってほしい。その方がまだ我慢できる。
「…と…や…お願い…」
ヒカルは、痛みに顔を引きつらせながら、訴えた。
 アキラは一瞬躊躇いを見せたが、ヒカルの強く抱きしめると、そのまま身体を深く沈めた。
声にならない悲鳴が、ヒカルの口から迸った。
 未成熟な身体は、異性を受け入れるには、早すぎたのかもしれない。ヒカルの瞳から、
涙が溢れた。
アキラの腕に力がこもった。痛みに身を竦ませるヒカルを守るように、強く抱きしめている。

――――――オレ…塔矢と…

ヒカルの頬をまた涙が伝った。
661名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:46 ID:Ti0pLtlb
74
 大きな波が少しずつ引くにつれ、強ばっていた身体から、力が抜けていく。ヒカルは、
アキラの胸に埋めていた顔を後ろへ倒した。そのとき、アキラの息がヒカルの瞼をかすめた。
「…進藤………」
「……痛いよぉ…」
アキラの顔が歪んで見える。目の奥が熱い。鼻がツンとする。
「スゲー痛い………痛いよ…」
だけど、我慢したのだ。アキラのために…自分のために…アキラと一つになりたかったから…
 アキラの手がヒカルの額に張り付いた髪を払った。そのまま熱を測るように、そこに手をあて
「…ゴメン」と彼は呟いた。
 「違う」とヒカルは言いたかった。謝ってほしいのではない。
「……塔矢のバカ…鈍感…マヌケ…バカ…ウスラトンカチ…!」
アキラを受け入れている場所は、まだ酷く痛む。だけど、これで終わりじゃないことくらい、
無知な自分にもわかっていた。囲碁がらみだとあんなに鋭いのに、どうして、こっち方面では
こんなに鈍いんだよ。バカ!ニブチン!
「………こんなに頑張ったんだから…褒めろよ…バカぁ…」
さっきみたいに、「好きだ」「可愛い」って言ってほしい。そうしたら、まだ頑張れる。
 アキラは驚いたような困惑したような複雑な表情をしていたが、「バカ」だの「鈍感」だのと
悪態を吐き続けるヒカルに見て、フッと笑みを漏らした。そして、ヒカルに顔をを寄せると、
「好きだ」と耳元で囁いた。ヒカルは、ニッコリ笑って全身の力を抜いた。その仕草があまりにも
子供っぽく映ったのか、アキラは、やはり困ったような笑顔を向けた。
662名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:47 ID:Ti0pLtlb
75
 「動くよ…」
いいね―――と、アキラは腰を揺らし始めた。
「あ、あ、い…痛…痛い…」
「進藤…好きだ…」
少し高めの掠れた声。
「すごく可愛い…」
アキラの囁きは、甘くて、優しくて、ヒカルの苦痛を和らげる効果があった。
「ん…く…」
最初は浅くゆっくりだった動きが、少しずつ大きく深くなる。ヒカルはアキラの首にしっかりと
しがみついた。
 「あ…はあ…」
「ん…!んん…」
ヒカルの喘ぎに、アキラの吐息が混じる。身体の芯は酷く痛むのに、彼の腕に抱かれていることは、
とても穏やかで心地よかった。
 「進藤…進藤…」
アキラは譫言のように、ヒカルを呼んだ。彼の手に力がこもり、指先が肌に食い込んだ。
―――――痛い…
ヒカルは強く目を閉じた。そこから涙が溢れてくる。
―――――塔矢……
 ヒカルは、もう、痛いのか苦しいのか気持ちいいのかわからず、ただ、泣きながら、
アキラにしがみついた。早く解放してほしいと願いながらも、ぬくもりが遠ざかるのが
寂しくて、必死に藻掻く。
 耳元で、アキラが自分の名を呼び続けている。ヒカルは応えようと、口を開けるが
うめき声が漏れるだけだった。
 やがて、アキラが息を詰めて、動きを止めた。ヒカルの身体に彼の震えが伝わってくる。
「…………あ…」
身体の奥に、何か熱いものを感じた。
663名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:49 ID:Ti0pLtlb
76
 その後もアキラは二、三度身体を震わせて、断続的にヒカルの中にそれを注ぎ込んだ。
やがて、彼は荒い息を吐きながら、ヒカルの身体の上に力無く倒れ込んだ。心臓がドキドキ
している。
「…………進藤…」
アキラが少し顔を上げて、自分を覗き込んでいるのが目に映る。
 「大丈夫?」
心配そうな目。それに応える元気はない。ヒカルの頭はまだ、ぼんやりしていて、今、アキラと
抱き合っていることが現実であると断言できる自信はなかった。
 手を伸ばして、アキラの頬に触れた。温かい。
「………塔矢…」
一言名前を呼ぶと、彼は安心したように息を吐き、優しく微笑んだ。
「……………痛い…」
身体のあちこちが痛い。腕も肩も腰もみんな痛い。
 アキラがあわてて身体を退ける。それとともに、埋められていたものも、一緒に中から
引き出された。
「………あ……!」
起きあがろうとしたヒカルは、身体の奥から溢れてきた滑ったものの感触に顔を顰めた。
 それはアキラの情熱とヒカルが誰のものでもなかったことの証であったが、自分にとっては
生々しく不快なものだった。痛みと羞恥と不安と混乱と…それから身のうちの半分以上を
占める幸福感とがない交ぜになって、ヒカルは泣き出してしまった。
「し、進藤!?」
アキラは狼狽え、泣きじゃくるヒカルをぎこちなく宥め始めた。
「ゴメン…ゴメンね?痛い?鎮痛薬がないか探してくるから、ちょっと待ってて…」
立ち上がろうとするアキラの腕にヒカルはしがみついた。
「痛い…痛いよ…」
「薬をとってくるよ…だから…」
ヒカルは必死にかぶりを振った。
「やだ…側にいて…そしたら治るから…」
アキラは、少し戸惑いながらもヒカルの隣に腰を下ろした。
 肩を抱いて、頬にキスしたり、髪を梳いたり…彼なりの優しさで、ヒカルの痛みを和らげようとしてくれた。
664名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:50 ID:Ti0pLtlb
 そうしているうちに、ヒカルもだんだん落ち着いてきた。アキラの側は心地よくて、安心できた。
だが、ヒカルの身体には、痛みと不快感がまだ残っていて、そうすると、今度は別の不安が
頭をもたげてくる。
「……あ…赤ちゃん…できちゃったら…どうしよう…」
ヒカルはしゃくりあげた。
「ゴ…ゴメンね……でも、ボクたち結婚するんだし…」
謝りながら、アキラは、そのまま素通りできない問題発言を発した。
665名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:52 ID:Ti0pLtlb
77
 あまりに突拍子もない言葉を聞かされて、すっかり驚いてしまい、ヒカルの涙は
引っ込んでしまった。
「………け、結婚するの?」
「しないの?」
ポカンと聞き返したヒカルに、間髪入れずに切り返された。まるで、当たり前のことを
言うように――――雨が降れば傘を差すみたいに軽く言われた。
 一気に頭に血が上った。頬が熱い。頭がクラクラする。
「な…バカ…!バカじゃねえの!?結婚は、女は十六、男は十八にならないとできないんだぞ!
 オレ達、まだ、十五じゃんか…!オマエなんか、オレより誕生日遅いくせして…!」
と、早口で捲し立てた。イヤだった訳じゃない。うれしかった。うれしかったけど…恥ずかしかった。
何の照れもなくこんな風に言われて…
 最初は茫然とヒカルを見ていたアキラだったが、しばらくすると、うれしそうに
自分の手を取った。
「…………キミ…ボクの誕生日知っていてくれんだ…」
アキラが反応したのは、ヒカルの怒鳴り声でも罵声でもない“誕生日”の一点のみだった。 その言葉に、ヒカルは一瞬で声を奪われてしまった。ぱくぱくと口を空しく開閉させて、
そのまま、赤くなって俯いてしまった。


666名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:52 ID:Ti0pLtlb


 結局、ヒカルの心配は杞憂に終わるわけだが、二人がそれを知るのはもう少し後のことだった。
ヒカルからそれを聞かされたとき、彼は、安堵よりも落胆をその秀麗な面に浮かべた。
「どうしたの?ホッとして、気が抜けた?」
そう訊ねると、アキラは苦笑まじりにこう言った。
「いや…いろいろ考えていたものだから…」
 双方の両親をどうやって説得しよう……当然、ヒカルの父親には、殴られるだろう…
いや…もしかしたら、父にも殴られるかもしれない…小さいときから、父が声を荒げる姿など
見たことがないが、今回、初めてそれを目撃することになるのかもしれない…それは、それで
貴重な体験だな…とか、一応棋院にも連絡をしないといけないのだろうか…とか、そんなことを
ずっと考えていたらしい。
 「………………………オマエ…気が早すぎるよ…」
呆れるヒカルに、アキラは「そうだね」と、笑った。
「………でも、真剣だったんだよ。」
ヒカルは、そんなアキラがとても好きだった。
 まあ、これも二人にとっては、ほんの些細な出来事の一部である。
667名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:56 ID:Ti0pLtlb
78
赤くなって俯いているヒカルの顔を下から覗き込んだ。目が合うと、彼女の顔は熟れた
トマトみたいに
真っ赤になった。可愛らしすぎる。彼女が自分の恋人なのだと思うと、うれしくて堪らない。
浮かれて、声も弾む。
 「そうだ。キミ、お腹すいてるだろう?」
ヒカルは目を瞬かせた。
「ボク、何か買ってくるよ。待ってて。」
服を取ろうとした手をヒカルが止めた。
 驚いて顔を上げると、彼女は黙って首を振った。
「…………オレ…帰らなくちゃ…」
「…え?」
 門限があるのだと彼女は言う。今日は、お祝いするから早く帰るように、母に言われたらしい。
もう、約束の時間を一時間も過ぎている。
 「でも…でも…どうしてもダメ?」
彼女を困らせたくはない。だけど、言わずにはいられなかった。
「キミと一緒にいたいんだ…」
友人の家に泊まるとか言って、ごまかすことはできないだろうか?
668名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:57 ID:Ti0pLtlb
 ヒカルは少し困ったように、微笑んで、それでも、きっぱりと首を振った。
「それも考えたけど……………」
協力を頼めそうな相手はあかりしかいないと、ヒカルは言った。“あかり”さんは、
彼女の幼なじみで、親友だ。ヒカルの性別を間違えていた頃は、彼女の口からしょっちゅう聞かされる
“あかり”に、何ともいえない不快感を抱いていた。もっとも、それが嫉妬だと気付いたのは、
つい最近のことだった。
 その“あかり”とは、親同士も知り合いで、もし、電話でもかけられたら簡単にウソが
バレてしまう。あかり自身も、ヒカルの母親にウソをつくことなどできないだろう。
 アキラは、ため息を吐いた。一晩中ヒカルを抱きしめて、眠ろうと思っていた。
ヒカルの肌の匂いや柔らかい髪、心臓の音…それらを近くで感じていたかった。
「………………そんな顔すんなよ…オレだって…」
最後まで言わずに、ヒカルは口を噤んでしまった。切なげに眉を寄せ、口を堅く結んでいる。
 アキラは自分を心の中で叱咤した。普段彼女を子供扱いしていたが、自分の方が余程子供っぽい。
こんな風に困らせるなんて…
「ゴメン…仕方ないよね…本当にゴメンね。」
「………うん…」
 キスをして、抱きしめた。次に会えるときまで、この温もりを覚えておこうと思った。
669名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:58 ID:Ti0pLtlb
79
 一人で帰れると、ヒカルは言ったが、アキラは頑として譲らなかった。
「平気だって。オマエ、今日対局あったし…疲れてるだろ?休めよ…」
「いやダメだ。絶対、送る。」
「う〜〜〜〜じゃあ、駅まで…そっから、帰れよ。」
「………………………わかったよ…」
不承不承に頷いた。
 
 覚束ない足取りのヒカルにアキラは歩調を合わせた。もちろん彼女を気遣ってのことではあるが、
ゆっくり歩いたその分だけ、掌の中の小さな温もりを感じていられると、密かに喜んだ。
 数時間前も同じように、手を繋いでこの道を歩いた。ヒカルは黙って歩く。アキラも同じだ。
だけど、あのときよりずっと、ヒカルを身近に感じている。ずっと、探していたものが漸く
見つかったような…そんな、感じがする。
 それまでも彼女は大事な存在だった。友人として、ライバルとして…今は、それ以上に
大切な半身だ。
 自分より半歩遅れて歩くヒカルに向かって笑いかけた。目が合うと彼女は少し俯いて、
それでもはにかんだ笑顔を返してくれた。
670名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:59 ID:Ti0pLtlb
80
 駅までの約束が、ホームまでになり…ホームまでの約束が……………そして、気がつけば、
いつの間にかヒカルの家の前に二人で佇んでいた。
 こうなると今度はヒカルの方が、名残惜しいのか、アキラの上着の袖をつかんで何かと
話しかけてくる。いじらしくて、胸が痛くなった。
「な、ちょっと寄っていけよ。腹へってねえ?一緒に飯食おうぜ。」
アキラは苦笑した。さすがにそこまで図々しくはない。
 ヒカルは唇をとがらせて、眉を寄せた。拗ねたような仕草が可愛い。
「……それじゃあ、予選頑張って…」
袖に掛かっていたヒカルの手を取った。
「待っているから…」
アキラがそう言うと、ヒカルは一瞬ポカンと口を開けた。大きな目をまん丸に見開いている。
「絶対勝てよ。」
彼女の表情に、笑みが広がる。ヒカルは大きく頷いた。
「それじゃ…」
二人の指先が離れた。アキラは、その手を軽く挙げて、踵を返した。
671名無しさん@ピンキー:04/01/02 01:59 ID:Ti0pLtlb
81
 ヒカルはアキラが触れていた手を、もう片方の手で包んだ。そして、門の前で、彼の後ろ姿を
見送った。やがて、その姿が角を曲がって、見えなくなくなってから、漸くヒカルも玄関の
扉を開いた。
 ヒカルを待っていたのは、怖い顔をした母の仁王立ちと、「遅いじゃないの!」と言う怒鳴り声。
『あーあ…やっぱしな…』
ヒカルは玄関先で、靴も脱がせてもらえず、その場でお説教を食らった。
 「おーい…もういいじゃないか…」
奥の方から父の声がした。普段は、夜遅くに帰ってくる父が、三時間も前に帰宅している。
母が、じろりとヒカルを睨んだ。ヒカルは、ただ、俯いて「ごめんなさい」と謝るしかなかった。

 いつもよりずっと遅い夕食。いつもいない父がいる食卓。母のお説教はまだ続いている。
「早く帰るように言ったでしょ!お父さん待っていたのよ!」
「ごめんなさい。つい夢中になっちゃって…」
「その塔矢君は、そんなに強いのかい?」
ヒカルは、二人には、アキラと今日の対局の検討をしていて遅くなったと言った。碁のことなど
まるでわかっていない両親は、ただただ、感心するばかりだ。
 いつものように、ヒカルはよく食べ、よくしゃべる。身体の芯が少し痛んだが、それを
面には出さなかった。
「塔矢は、スゲー強いんだ!」
と、ヒカルは笑った。そのキラキラと輝く瞳を見て、父も母も微笑んだ。
672名無しさん@ピンキー:04/01/02 02:01 ID:Ti0pLtlb
82
 風呂上がり、洗い髪にタオルを引っ掛けて、部屋に戻った。ふと横を見ると、姿見に自分の
姿が映っている。
 ヒカルは、ちょっと考えて、髪をごしごしとタオルで擦る。水分を吸って重くなったタオルを
椅子の背に引っ掛けて、ヒカルは、ベッドの前に屈み込んだ。その下に手を伸ばす。
 そこから取り出した紙袋の中身をヒカルは、ベッドの上に広げた。黄色いワンピース。
ヒカルが初めて買った女の子らしいもの。それをそっと胸にあてた。ほんの少し逡巡した。
それから、ヒカルは、おもむろにパジャマを脱ぎ捨てて、初めてそれに袖を通した。

 目の前に、ワンピースを着た女の子が立っていた。明るい黄色は、その子にとても似合っていた。
ヒカルが笑いかけると、その子もニッコリと笑った。
 鏡の中に映った自分は、どこから見てもちゃんとした女の子だった。きっともう誰も
男の子と間違えたりなんかしない。嬉しくて、クルッと回って背中を映したり、裾を持って、
広げてみたりした。そのワンピースは、まだ少しヒカルには大きかったけれど、本当に
よく似合っていた。
 ヒカルは、余った胸や腰の部分の布地をちょんと摘んで、少し不満気に口を尖らせた。
「もうちょっと、大きくならないかな…」
それだけが、気に入らないのだ。
 ヒカルはワンピースを脱ぎ、ハンガーに掛けた。そして、クローゼットの奥に、大切そうに
そっとしまった。閉じた扉に向かって、えへへと照れたように笑う。
673名無しさん@ピンキー:04/01/02 02:02 ID:Ti0pLtlb
83
 湯冷めしてしまった身体をベッドの中に、滑り込ませた。シーツはまだ冷たくて、ヒカルは、
身体を丸めて震えていた。震えながら、アキラのことを考えていた。彼の腕の中は温かかった。
ヒカルを「好きだ」「可愛い」と何度も言ってくれた。
―――――もう少し、胸が大きくなったら、塔矢に見せよう…
そのときは、あかりにもらったヘアピンを髪に飾るのだ。
―――――あ、そうだ…靴と鞄も買わなくちゃ…
いくらくらいするんだろうか…お小遣いで買えるかな…?
お母さんに頼んだら、買ってくれるかな…………
 身体が温もってきた。ヒカルは、小さく丸めた身体を少しくつろげた。
―――――塔矢、なんて言うかな…
似合うって言ってくれるかな…
可愛いって言ってくれるかな…
―――――言ってくれたら嬉しいな…
温かいベッドの中は、ヒカルの幸せな気持ちを何倍にもしてくれた。

―――――早く見せたいな…
 幸せな気分のまま、ヒカルは、いつの間にか眠ってしまった。  

おわり
674名無しさん@ピンキー:04/01/02 02:07 ID:Ti0pLtlb
連続でうpしてすみません。
やっと終わりました。
誤字脱字珍表現をスルーしてくれてありがとうございました。
長々続けて、すみませんでした。
読んでくれた方ありがとう。
それでは、これで、失礼します。
675名無しさん@ピンキー:04/01/02 05:29 ID:C8cDlAfO
乙。今年もよろしくおながいしまふ。
676名無しさん@ピンキー:04/01/02 09:21 ID:C2PaJi3a
中田氏
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677名無しさん@ピンキー:04/01/02 09:22 ID:C2PaJi3a
ずれた…

職人さん乙!あまりにもヒカ子がいじらしくて、目が潤んだぞつД`)
こうなったらヒカ子が快楽にのたうち回る姿が見たいと思うんだな。
また書いてもらえるなら、是非シリーズ化キボン!
678名無しさん@ピンキー:04/01/02 21:03 ID:oSPBTF2k
あまりに超絶的に激しく超新星的にイカッタ〜〜=〜=〜〜=〜〜=〜!!!!

ハァハァハァハァハァハァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァハァハァハァ・・・
679名無しさん@ピンキー:04/01/02 21:49 ID:i321e1k4
ありがたやありがたや(´∀`)新年早々パソに向かって拝んでしまいました。
心が暖かくなる素敵なお話をありがとうございました。

(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
680名無しさん@ピンキー:04/01/02 23:51 ID:bf3CfT5o
キタ━━━━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━━━━!!!!
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!ゴロゴロ
キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!
キタ――♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ――♪
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)_-)冫、)ノД`)=゚ω゚)ノヨォ━━━!!!!
キタァァァ(゚∀゚)ァ( ゚∀)ァ( ゚)ァ( )ァ(` )ハァ(Д`)ハァ(;´Д`)ハァハァ
キタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─ !!!
キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!
キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!


ヒカ子かわええ(*´∀`)
はじめてってそんな感じだよね。すごくリアルでした!
シリーズ化キボン!!!!!
681名無しさん@ピンキー:04/01/03 13:24 ID:hNyy1w8Y
最後にワンピースが出てきたのがヨカタ。
ヒカ子、アキラがそのワンピ姿見たらきっと押し倒すヨ。
682名無しさん@ピンキー:04/01/03 19:16 ID:QnqvLZ+F
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ,__     | このスレが、名スレになりますように・・・
    /  ./\    \_______________
  /  ./( ・ ).\       o〇      ヾ!;;;::iii|//"
/_____/ .(´ー`) ,\   ∧∧        |;;;;::iii|/゙
 ̄|| || || ||. |っ¢..|| ̄  (,,  ) ナモナモ   |;;;;::iii|
  || || || ||./,,, |ゝ iii~   ⊂ ヾwwwjjrjww!;;;;::iii|jwjjrjww〃
  | ̄ ̄ ̄|~~凸( ̄)凸 (  ,,)〜 wjwjjrj从jwwjwjjrj从jr
683名無しさん@ピンキー:04/01/04 11:25 ID:+HFT8mZO
あの…1さんはまだここにおられるでしょうか…
アキラ子タンと女佐為のツヅキヨミタイヨ〜
684名無しさん@ピンキー:04/01/04 17:09 ID:+EC6+Tgz
                    /⌒ヽ、
               ,′ _
           , -r/`ヽ十/`ヽ ヽ.
        _/     l|/,     ゛、
      /:/    爪! l| il| |     ヽ
       /:::/   | l l``` "´| ト、 l    ゙、
.      !::::l   /|.lヽ!    リ }ハ_     i
     l::::|   l/l|二、    ,二., l  i l
     |::::l i l,/_j::、     _j::、ヽl i ! ! 
     l::::| l l! _ヒ」     ヾ┘ j l | |
      l::::i! i l l       ;     //l j i !
      !::::lヽ!、ヽ'、   、__,   ノ'// ///
.      j::::::!::::::ヽ゛、        ///!'´
     i::::::::i::::::::::i::`}' 、 _ _,. 'l::::/'::i::::|
      !::::::::::!::::::::::!ノ        !:::::::::::!::l
    j::_,,-ヽ:::::::ヽ      iヽ:::::::::ヽ!
  ,r'"´   i   '、:::::::゛、__    ! _゛、::::::::゛、‐ 、
  ,'      l  ヽ:::::::::ヽ`   ´   ヽ:::::::::゙、 \
. i       l   ',:::::::ト、}       ヽ:::::::::ヽ  丶
. |       !  i:::::::! ノ
  l       l|  j:::::::!、__,;
.  l       l


このAA初めて見たとき、ヒカルの女装かとマジにびびった。
今は、密かにヒカ子と呼んでいる。
685名無しさん@ピンキー:04/01/04 23:08 ID:7Wahx+HQ
中田氏乙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

新年一発目(;´Д`)ハァハァ
686名無しさん@ピンキー:04/01/05 00:35 ID:qMSkhXDU
中田氏乙ですた!!!!!!!!!!
ステキな話をありがトン!!

>>684
ハガレンに出てきて
数話で消えたロゼですな。確か。
687さささい@:04/01/05 10:57 ID:cGfEwADx
「佐為、ションベンすっからチョットあっち向いててくれな」  佐為はいつものように背を向ける。 佐為が俺にとりついてから、碁はともかく、それ以外の生活も四六時中一緒なのだ。トイレも風呂も。
ある朝、俺の体が男ゆえの変化を起こしていた。そしたらアイツ、チラチラと見るんだ。「なんだよ!?仕方ないだろっ!男なんだから」  佐為は真っ赤な顔で「だって…私にはナイ物だから気になるのです」  はぁ??私には…ナイ?「お前って…女だったのかよッ!」
「ヒカル、私を男だと思っていたのですか?」  「そういう事は最初に言えよ!今までトイレも風呂も一緒に入ってたのに!」 「大丈夫です。ヒカルの体は見ない様にしてましたから」
「そういう問題じゃねーだろっ!」
688さささいA:04/01/05 11:47 ID:cGfEwADx
A佐為が来てからも、あまり気にもせず裸で部屋をうろつく事もあった。女だと解ってたら、もう少し気を使っていただろう。それに思春期のヒカルは、温泉に行っても、まだチョロチョロとしか生えていない自分の性器を、他人にはなるべく見られないように隠してきた。
佐為だけは、どのみち見られるんだし、まぁいいかと思っていた。その佐為が女とあっては、まぁいいかじゃ済まされない。
689さささい:04/01/05 12:22 ID:cGfEwADx
B「ヒカルぅ、裸見られたぐらいでそんな怒らないで下さいよぅ」
「やっぱお前、俺の裸見てたんじゃねーかっ!」「まぁそりゃ少しぐらいは見えちゃいますし…ヒカル、全然隠したりしなかったでしょ」
「見えちゃう、じゃなくて見てたんだろっ!さっきだって自分にはナイから気になるって言ってたじゃんかっ!!」   「………」 「佐為のスケベ!変態!エロババア!」
690さささい:04/01/05 12:52 ID:cGfEwADx
Cその夜、風呂に入ろうと脱衣所で服を脱ぎながら佐為を睨んだ。
「あっち向いてろよ!」「私はどうせスケベで変態のエロババアですから、今日はじっくり見させてもらいますっ」
  コイツ…開き直りやがった!
今、風呂に入らなくても、いずれ入らなくてはいけない。
クソー!こうなりゃヤケクソだ!
「見たけりゃ見ろよ!そのかわり、知らないぞ!」
言いながらヒカルはパンツを一気に下ろした。
691名無しさん@ピンキー:04/01/05 13:18 ID:Kbj1vpO5
わくわく。
692さささい:04/01/05 15:00 ID:cGfEwADx
Dプルンっとヒカルのまだ完全に成長しきれてない
モノがあらわになった。
佐為は、あっ!と驚いた顔をしたが、
すぐに品定めをするように眺め、
「ふーん、ヒカルはまだ毛があんまり生えてないのですねぇ。それにサイズもまだまだ…」
「当たり前だろっ!俺まだ六年生なんだせっ!成長期なの!」
ヒカルは咄嗟にタオルで前を隠した。
「あれれ?ヒカル、隠しちゃうのですか?」
なんだよ!佐為のヤツ、ニヤニヤしやがって!
 あんなに威勢よく言ったものの、やっぱり恥ずかしくてたまらない。
693さささい:04/01/05 15:31 ID:cGfEwADx
Eヒカルは渋々タオルを取った。
佐為はしゃがみ込む様にして俺のモノを眺めている。
なんだか嬉しそうだ。
「ヒカル?さっきよりも少し大きくなってませんか?」
そう、ヒカルは見られているうちにだんだん興奮してきていた。
「え?いや、あの…」モゴモゴ言ってるうちに、また一まわり
…そして完全に上を向いてしまった。
「ヒ、ヒカっ!な、な、何を考えているのですか!」
今度は佐為の方が大きな声を出すばんだった。
694さささい:04/01/05 22:10 ID:cGfEwADx
Fオロオロする佐為を見てると、
少し意地悪したくなる。
よぉし!
俺はペニスを握り上下にこすりだした。
「佐為、見ろよ。」
「そんなっヒカル、そういう事まで見たかった訳ではありませんよっ」
 「俺、お前が来てからずっと抜いてないんだ」
ヒカルは佐為に見られているのと、溜りに溜まっていたという状況からか、
今までにない興奮を覚えていた。
695名無しさん@ピンキー:04/01/05 22:40 ID:mzVp/JzS
恥ずかしがる女佐為たんを期待
佐為が女だったらヒカ碁も違う漫画になってただろうな。
696さささい:04/01/05 23:33 ID:cGfEwADx
G佐為は真っ赤になって背中を向けている。
首筋まで赤くなってら。
「ヒカルの方がスケベじゃないですか!」
プリプリと文句を言う佐為を無視して擦り続けるヒカル。
「ハァハァハァハァハァ…もうすぐ…出るぅ」
697名無しさん@ピンキー:04/01/05 23:35 ID:ziP8b/nn
698さささい:04/01/06 21:27 ID:Tte7usaS
H「佐為っ…うぅっ」
ピュッピュッドクドクドク…
白く濁った液を大量に放出した。
「はぁっはぁはぁっ」
振り替えると…
あれっ?佐為は袴の中に手を入れて、モゾモゾと動かしている。
眉間にシワを寄せ、目を瞑り、あの息使い…。
俺に背を向け佐為も一人で楽しんでいる最中だった。
どうりでオトナシクしてるはずだ。
「佐為ぃ〜。何やってんのかなぁ?」
ニヤニヤしながら問い掛ける。
佐為は、ハッと我にかえり
「いやっ、何も…何もしてませんよ。ヒカルは終わったようですね?」

699名無しさん@ピンキー:04/01/06 22:49 ID:p+YtDhC1
(;´Д`)ハァハァもうちょい続きプリーズ
700さささい:04/01/06 23:23 ID:Tte7usaS
初めてのカキコミなのですが、どうかな?どうかな?意味、解らないとことかないかな?
反応にビビッテマス。
701名無しさん@ピンキー:04/01/06 23:59 ID:F1PKuvb7
「アキヒカ?ワヤヒカ?ヒカ子」
の続きは来ないのかな?
待ってるんだけど…。
702名無しさん@ピンキー:04/01/07 00:07 ID:ZYGW4+KN
ヒカルも佐為も、元気あっていいな。意味わからないところってタイトルくらいかな。
また書いてくださいませ。φ(・∀・)
703名無しさん@ピンキー:04/01/07 00:40 ID:6jfoX46n
>700
大丈夫だよ。続き待ってる(;´Д`)ハァハァ
女佐為俺も挑戦してみようと思った事あったけど、
体がないのが難しくて諦めたんだよね。
他の人の小説で読めるのは嬉しいっす。
704名無しさん@ピンキー:04/01/07 14:54 ID:wac2V6pO
ヒカ子で、塔矢家の合宿話きぼん
705名無しさん@ピンキー:04/01/07 18:21 ID:uKHaNmFn
ヒカ子に中田氏2発目
706名無しさん@ピンキー:04/01/07 21:26 ID:Y2MkN7LX
ヒカ子とアキラ子で合宿話を書いてみたので
近々うpらせてもらうかも。
707名無しさん@ピンキー:04/01/07 22:40 ID:FtD4JoX2
>>706
百合モノキタ━━━ヽ( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚≡゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )ノ━━━ !!!!!!!!!!!
ハリうp!キボンしますだ。
708名無しさん@ピンキー:04/01/07 23:49 ID:P+NF2svh
クル━━━━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━━━!!!!!!
709名無しさん@ピンキー:04/01/08 01:54 ID:MlCfoTuh
この前行き着けのサイトさんがヒカ子書いてくれたYO・・・(つ∀`)
前は♂しか書けないです、と言っていただけにすごい嬉しかった。話もヨカた。
中田氏書いてくれますようにお祈りしとく。
710名無しさん@ピンキー:04/01/08 13:20 ID:P9fUA1t0
709>おめでd。
そういうのって嬉しいよな。

アキラ(社)×ヒカ子の合宿中田氏を待機中
711名無しさん@ピンキー:04/01/08 16:12 ID:2SaP/rTs
合宿話クル━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!!!!!!!
712名無しさん@ピンキー:04/01/08 21:19 ID:po09Tcr4
(;´Д`)ハァハァの練習しとく
713名無しさん@ピンキー:04/01/09 00:19 ID:3KMuzOc3
女佐為イカッタ!
続き、きぼんでつ〜!
714名無しさん@ピンキー:04/01/09 00:20 ID:3KMuzOc3
とと・・・よく見るともうお一人、神が〜〜!!
>>710
合宿きぼん・・・(;´Д`)ハァハァ
715ヒカ子・アキラ子・社 1/4:04/01/10 00:58 ID:u2PoG9L5
そもそも社が「大会前に打ちたい」と言ったことが始まりだった。

自分のホテルの部屋かどこかで何局か打てればいいな、
位に考えていたのだが、それに意外と乗り気だったのがアキラだった。
「それなら場所はボクに任せて」
社がまだホテルも取っていないというと、それも含めて全部自分に任せろと言う。
東京のホテルなんぞには詳しくないし、地元の人に任せるのが一番楽だろうな…
という判断で、社はアキラのその言葉に甘えたのだ。

……その結果、ヒカルも含めた三人とアキラの家で合宿をすることになってしまった。
確かに、碁を打つのにこれほど適した場所はない。打ちたければ好きなだけ打てるし、
何より宿泊費が要らない。

ただ一つ、困ったことがあるとすれば。

――――アキラとヒカルが女性だということだ。
716ヒカ子・アキラ子・社 2/4:04/01/10 01:00 ID:u2PoG9L5
二人は一見すれば男と間違えてしまいそうなほど、女性的なまろやかさ、
ふくよかさに欠けてはいるが、近くで見れば見るほどほっそりとした
身体つきの美しさが際立つ。
例えるならヒカルは暖かな太陽で、アキラは冴え渡る月。
その二人の対比が、お互いをより美しく見せている。

こんな二人とチームを組んで大会に出られることを、
十五歳の健康な男子である社は喜んでいた。
やましい気持ちがあったわけではない。
どうせなら綺麗な子の方が嬉しい、ただそれだけだ。

……しかし、この状況だけは嬉しくない。

いや、一般的には嬉しい状況ではあるかもしれない。
しかし、社の一番の目的は碁を打つことである。
この二人をどうこうしようという意志も度胸もない。

二人と昼夜を共にして、理性を保つことが出来るのだろうか……。
717ヒカ子・アキラ子・社 3/4:04/01/10 01:02 ID:u2PoG9L5
一方、ヒカルも困っていた。

成り行きで合宿することになってしまったが、よく考えれば社は男である。
一日中碁を打てるという好条件に霞んでしまった事実が、今になって気にかかる。
社が自分に何かするとは思えない。
そんなことをする奴ではないと分かっているが、やっぱり気になってしまう。

よく言えば明るく元気、悪く言えば世間知らずで無礼。
男社会の囲碁界でも物怖じせずに生活しているヒカルは、
どうかすると誤解されがちだが、実のところ貞操観念は非常にしっかりとしている。

見るからに淑やかな日本女性といった雰囲気のアキラの方が、
よっぽどその辺りにアバウトである。
……といっても、決してアキラが乱れているという訳ではない。
幼い頃から、家族以外の男性が家に大勢出入りする状況に慣れている
アキラにとっては、社一人ぐらいなんてことはないに違いない
――そうヒカルは結論付けていた。
718ヒカ子・アキラ子・社 4/4:04/01/10 01:04 ID:u2PoG9L5
「塔矢自身も何考えてんのかわかんねぇし……」

自宅の玄関先で、ヒカルは小さくため息をついた。

アキラとの付き合いは長い。
親しく会話を交わし、頻繁に打つようになったのはごく最近なのだが……。

ため息の原因は、さらに最近のことに由来する。
どうも、アキラの言動に戸惑うことが多いのだ。
男を家に泊めるとか、そういうことではなく、もっと別の――あまり人には言えないこと。
アキラの言葉に偽りはないと思う。
ヒカルもそう信じたい。
だが、簡単には納得できないものがあるのも事実だ。

……そう思いつつも、それでもヒカルはアキラから離れない。
つまり、ヒカル自身も本当はそれで構わないと思っているからなのだ。

「やっぱりオレもイケナイよなぁ……」

ふぅ、ともう一つため息をつき、ヒカルは塔矢家へと向かった。
719名無しさん@ピンキー:04/01/10 01:11 ID:h3RDLZp3
リアルタイムでキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
背景は百合でか?(;´Д`)ハァハァ
久しぶりのアキラ子たんに(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
二人ともボーイッシュな女の子設定なのかな(・∀・)イイ!
ヒカ子たんとアキラ子たんの見かけと逆な性格づけが面白いな
720名無しさん@ピンキー:04/01/10 01:52 ID:NYe53wG3
つつついに合宿話キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!!!!!!!
い、一刻も早く続きをキボン(;´Д`)ハァハァ
721ぱおーん:04/01/10 13:27 ID:1JzgBlFE
この投稿は削除人によってぱおーんされました♪
722名無しさん@ピンキー:04/01/10 13:55 ID:rczzFH+y
原作イメージと被る。個人的に>見かけと逆な性格
百合マンセー
その上、二人に奉仕される予定であろうネ土がへたれの癖に裏山氏杉
723名無しさん@ピンキー:04/01/11 16:46 ID:S0+y569a
キィ〜タ〜〜!!!
合宿(;´Д`)ハァハァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

つ・・・つづき・・・・・・・きぼ・・・んんんん(;´Д`)ハァハァ
724名無しさん@ピンキー:04/01/11 20:50 ID:9GfUXK43
キタ――――♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ――――♪
早く続きをきぼーーーーーん!!!!!!!!!!!!
725名無しさん@ピンキー:04/01/11 21:06 ID:AXWcX+eF
合宿話さんではありませんが、
あとで、20ぐらいうpしてもいいですか?
726名無しさん@ピンキー:04/01/11 21:11 ID:VQ8MW14s
>>725
おぉー!待ってます!
727あかり:04/01/11 22:39 ID:vZm8bcC+

 日曜日。一人で買い物に出た。新しいスカートとバッグを買うためだ。いつもなら、
一人で出かけたりしない。必ず幼なじみがつきあってくれる。だけど、今回は一人だった。
先約が有るというのだから仕方がない。あかりは、のんびりといろんな店を見て回ることにした。
 信号待ちの道路の向こうに、その幼なじみ姿を見つけた。彼氏――アキラと楽しそうに
談笑しているヒカルがいた。ヒカルはいつものジーパンとTシャツ。だけど、アキラに
笑いかける彼女は、すごく女の子らしくて可愛かった。
 あかりはくるりと踵を返した。このまま進んだら、ヒカル達に気付かれてしまう。
『邪魔しちゃ悪いもんね…』
そう思っていたのに、雑踏に紛れる前に見つかってしまった。
「お〜〜い…あかりぃ〜」
首だけでそっと振り返ると、自分の名前を大声で呼びながら、ヒカルが駆けてくる。
 仕方なく立ち止まる。ヒカルはふくれっ面であかりに文句を言った。
「ずっと呼んでんのに、どうして行っちゃうんだよ!」
「え…だって…」
邪魔だと思ったから…そう言おうとして、口ごもった。
「ま、いいや。オレ達今から、お茶するんだ。オマエも一緒に行こ。」
あかりの気遣いなどまるで気付いていないのか、ヒカルはあかりの手を引いてさっさと歩き出す。
『も〜〜ヒカルってば…!』
あかりは申し訳なくて、恐る恐るアキラの方を見た。彼は自分のことなど眼中にないらしく、
嬉しそうにヒカルを見ていた。力が抜けた。
728名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:40 ID:vZm8bcC+

 ヒカルがあかりを引っ張っていく先には、しゃれた喫茶店がある。二人で出かけたときは、
必ずそこで休憩をした。店の中で買った物を広げたり、他愛ないおしゃべりをしたりして、
お茶を楽しむのだ。
 すっかり馴染みになってしまった店員は、三人をいつもの席に案内してくれた。窓際の
奥の席。あかりとヒカルの指定席だ。今日は、一人多い。
 「あかり、何にする?」
ヒカルはあかりを窓際の席に押し込み、自分もさっさと隣に座った。
『ちょっと…!ヒカル〜〜』
アキラは特に異議を唱えるでもなく、二人の向かいの席に腰を下ろした。
 すぐにメニューと水が運ばれてくる。アキラとヒカルはそれぞれ一冊ずつ、それを受け取った。
 ヒカルはメニューを広げ、あかりに身体をすり寄せるようにして、覗き込む。
「何にしようかな…」
「ボクは、コーヒーにするよ。」
アキラはメニューを閉じて脇に寄せた。
「オマエ、早いなあ。オレは…う〜〜」
ヒカルは、あれこれ悩んでいる。子供っぽくて無邪気なヒカル………………
このヒカルがもうすでに経験済みだとは、今でも信じられない。

 ヒカルからその話を聞かされたとき、あかりはバカみたいに口を開けたまましばし固まってしまった。
 頭の中は、「ウソ」「信じられない」と言う言葉がぐるぐる回っていた。
『塔矢君て、案外手が早いのね…』
感心するやら、呆れるやら…だが、当の本人は至極幸せそうで、あかりは、「あーあ」と溜息を吐いた。
彼女は今、何もかも充実しているように見えた。北斗杯の代表選手の座を見事勝ち取ったし、
自分と同じ道を歩む素敵な彼氏もできた。この数ヶ月の間にヒカルは本当にきれいになった。
 それを喜ぶ一方で、取り残されたような気持ちが心のどこかに引っかかっていた。
『……………また、遠くに行っちゃったね…』
夏の終わりの夕暮れ時に風が吹き抜けたような―――そんな寂しさを感じた。
729名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:42 ID:vZm8bcC+

 「きーめたっと。オレ、ケーキセット。」
イチゴのショートケーキとレモンティー。嬉しそうなヒカルの声に、あかりはハッと我に返った。
「あかりは?」
「え…?わ、わたしもケーキセット。ミルクティーとモンブランにする。」
 アキラが手を軽く挙げて店員を呼び、三人分の注文を告げた。

 注文した物が来るまでの間、三人で他愛のないおしゃべりをした。ヒカルはアキラと
あかりの両方を相手に忙しい。アキラとあかりが直接会話を交わすことはない。せいぜい、
相槌を打つ程度だ。
 「あ、オレ、ちょっと…」
しばらくして、ヒカルが席を立った。
「注文が来たら先に食べてて。」
と、言い残し、ヒカルは手洗いへと消えてしまった。
 二人きりで残されて、あかりは途方に暮れた。アキラと二人で何を話せと言うのだろう。
「女の子は好きだね。ケーキとかチョコレートとかそういうの。」
アキラの方から話しかけてくれて、あかりは少し気が楽になった。
「そうね。甘いお菓子とおいしいお茶があれば、それだけで幸せになっちゃう。」
「進藤から、この前チョコレートをもらったよ。」
季節はずれのバレンタインデーらしい。と、アキラは言った。
「でも、ほとんど進藤が食べちゃったけどね。」
アキラは苦笑したように微笑んだ。
 存外話しやすい人だとあかりは思った。もちろん、気を遣ってくれてのことだろうということは
わかっていた。
730名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:44 ID:vZm8bcC+

 「お待たせいたしました。」
トレイに乗せて持ってきたコーヒーと紅茶それからケーキを、ウエートレスが片手で
器用にテーブルの上に並べていく。
「ごゆっくりどうぞ…」
軽くお辞儀をして彼女が去るとまた二人。
「ヒカル戻ってこないね…混んでるのかな?」
「進藤も先に食べるように言っていたし、いただこうか…」

 あかりは、優雅な仕草でコーヒーを飲む彼を見るとはなしに見ていた。
『わぁ〜上品だなあ…』
カップを手に持ち、口元へ運ぶ―――たったそれだけの何気ない動作が一々絵になる。
 以前は少女のようだったその秀麗な顔立ちに、精悍さが加わり何とも凛々しい。骨張った
大きな手。長くきれいな指先に視線が釘付けになる。
 あの手でヒカルに触れたのだ。あの薄く形のいい唇で、ヒカルを愛したのだ。どんな風に?
どうやって彼女を愛おしんだの?
 視線に気がついた彼がにこりと微笑んだ。あかりは、ぼんやりとアキラの顔を見ていた。
無意識に口が動いた。
「塔矢君…わたしとエッチしてくれないかなあ…………?」
731名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:45 ID:vZm8bcC+

 しまった―――――――――――――!

 なんてこと言ってしまったのだろう…!目の前のアキラは、大きく目を見開いて固まってしまっている。
「…………………ふ、藤崎さん………?」
「あ、ご、ごめんなさい…!ナシ、今のジョーダンだから!忘れて…!」
恥ずかしい。穴があったら入りたいとはこのことだ。どうしてあんなこと言ってしまったのだろう。
ヒカルとアキラのことを考えていたら、つい口から出てしまった。
 ヒカルに申し訳なくて顔が上げられない。
「ごめんなさい…わたし……」
塔矢君が見ている…きっと呆れているんだろうな…
「わたし…塔矢君が…ヒカルにどんな風に触れたんだろうって…そしたら…」
それ以上言えなかった。
732名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:47 ID:vZm8bcC+

 「仲がいいんだね…」
優しい声。「ふざけるな!」とか「不愉快だ!」とか怒鳴られるかと思っていた。
 あかりは怖々と目線を少しあげた。
「進藤はいつもキミのこと話す…あかりがどうしたこうした、泣いた怒った笑った…」
アキラは自分ではなくヒカルが座っていた席を見ていた。
「時々……………妬けるよ…」
そう言って、あかりに向かって苦笑いを浮かべた。
「だけど、まさかそんなことまで話しているなんて…女の子ってみんなそうなの?」
 あかりは嬉しくなった。アキラが自分の想像以上に優しかったから、ヒカルがいつも自分のことを
話していると知ったから…だから、とても嬉しかった。
「………わたし………わたし達は特別なの…ヒカルは、わたしに何でも話すの。」
声が弾む。あかりは急に饒舌になって、話し続ける。
「だって、幼稚園の時からのつきあいだもん。」
ヒカルの中で今でも自分が一番の友人だろうか………
733名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:48 ID:vZm8bcC+

 「…………藤崎さんは、“sai”を知ってる?」
唐突にアキラに訊かれてあかりは一瞬、ポカンと口を開けた。
「え?」
「“sai”だよ。最強のネット棋士で…キミは知らない?」
アキラは真剣な顔をしている。だが、あかりには何のことだかわからなかった。
「ごめんなさい…わたし、パソコンできないないから…」
 あかりがそう言うと、アキラは片頬笑んだ。
「………いや…いいんだ…何でもない…」
何だか妙に嬉しそうに見える。
 ピンと来た。なるほど、その“sai”は、彼とヒカルの秘密の話なのだ。あかりが
ヒカルは自分に何でも話すと言ったから、ヤキモチを妬いたのだ。
『ふーん…いいわ。わたしだって、あなたの知らないヒカルの秘密を知っているもの…
 塔矢君知らないでしょ?ヒカルがワンピース買ったのを…』
ふわりと軽い生地。散りばめられた小さな花。明るい黄色はヒカルによく似合う。
あかりはそれを胸に当てたヒカルの姿を思い出した。



 「…で、どうだったの?」
好奇心を抑えきれずに、あかりは身を乗り出して、ヒカルに訊ねた。
「何が?」
ヒカルは、不思議そうに首を傾げた。
「…………………痛かった?」
 今、部屋の中にいるのは、二人きり。声を潜める必要はないのだが、ついひそひそ声で、
聞いてしまった。
734名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:49 ID:vZm8bcC+

 「すっっっっっっっっっっっごく痛かった!!」
あんなに痛いのはもうゴメンだ――と、ヒカルは頬をふくらませる。アキラとセックスをしたのは
それ一回きりで、その後は誘われても断っているという。
『わ〜〜塔矢君かわいそう…』
「でも、痛いのは最初だけだって………聞いたよ……?」
未経験の自分が言っても説得力はないのがわかっていたので、控えめに発言した。
 ヒカルは横目でちらりとあかりを流し見た。
「ヤダ!ヤダ!絶対ヤダ!痛くなくてもヤダ!」
顔を真っ赤にして首を振る。
 どうしてそんなに嫌がるのだろう。あかりは、それを訊いてみた。
「おっぱい見られるのヤダ………」
「…………………………………………………はぁ?」
いまさら何を言ってるの?と、呆れてしまった。
 アキラはヒカルの胸が大きかろうと小さかろうと気にしないと思う。
「一回見られているんだから、もう同じじゃない?」
ヒカルは、首を振り続ける。
「だって…だってさ…」
俯いてごにょごにょ口の中で呟いている。あかりは黙ってそれを見つめた。
735名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:50 ID:vZm8bcC+

 ヒカルは顔を伏せたり上げたり、意味ありげにあかりを見たり、落ち着きがなかった。
暫くして大きな溜息を吐いて立ち上がり、クローゼットの扉を開けた。ヒカルは中を探り、
そこから鮮やかな黄色の何かを取り出しあかりに見せた。
「…………わぁ……」
あかりは感嘆の声を上げた。
「どうしたの?これ…」
「買った…」
ヒカルは恥ずかしそうに目を伏せて、短く答えた。
「いつ?」
「去年の秋…」
 その頃ヒカルはまだアキラとつきあってはいない。だけど、あかりにはわかった。ヒカルは
アキラのためにそれを買ったのだ。
「ねえ…着て見せてよ………」
ヒカルは黙って首を振った。「どうして?」あかりは首を傾げた。
「それ…ちょっと大きいんだ…胸も腰もあまる………」
ヒカルは素っ気なく――だが、少々悔しさを滲ませて――言った。
「もっと胸が大きくなったら、着る…」
それからアキラに見せるのだ―――ヒカルは口に出しては言わなかったが、きっとそう思っている。
ヒカルは、本当に女の子になっちゃったんだな…………と寂しくなった。男の子のように
やんちゃでいたずらなヒカルは少しずついなくなってしまうのだ…………。
736名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:52 ID:vZm8bcC+
10
 「だから、イヤなの?塔矢君に見られるのが……」
ヒカルは、こくりと頷いた。
『可愛いなあ……ヒカル…』
ヒカルの言っていることはメチャクチャだ。エッチまですませておきながら、小さな胸がイヤで、
見せたくないなんて………
 だけど、あかりには彼女の気持ちがよくわかる。アキラに一番可愛い自分を見せたいのだ。
その気持ちをいじらしいとあかりは思った。微笑ましい気持ちで彼女の方に視線を向けると、
ヒカルは真っ赤になってワンピースを腕の中で弄んでいた。
 『でもね…もし、胸が大きくならなかったらどうするの?』
彼女はわかっているのだろうか?そうなったら、ヒカルは一生あのワンピースを着られないのだ。
そして、アキラとも…………
「塔矢君に大きくしてもらえば?」
ヒカルは、きょとんとしている。
「塔矢君にマッサージしてもらえばいいじゃない…」
「と、と、塔矢に?」
あかりは直接的な表現を避けたが、その意味はヒカルにも伝わったらしい。声がひっくり返っている。
真面目くさって頷くと、ヒカルは胸を押さえて狼狽えた。
「や、で…でも…それって塔矢でないとダメなの?自分でしたらいいんじゃないかな…?」
何だかおかしい。少し、からかいたくなった。
「塔矢君の方がヒカルより手も大きいし、力も強いだろうから、そっちの方が効果ありそう。」
 あかりの言葉にヒカルは納得したのか、「そうか〜」となだらかすぎる自分の胸をゆっくりさすった。
素直で単純なヒカルが愛おしかった。
737名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:53 ID:vZm8bcC+
11
 「どうしたの?」
訝しげな声。自分の世界に入ってしまっていたあかりは、現実に引き戻されてしまった。

『塔矢君、知らないでしょう…ヒカルはワンピースを買ったのよ。』
あなたのために買ったのよ………………

 「ナイショよ。塔矢君にはね…」
ニッコリ笑うとアキラも笑い返した。くすくすと低い笑い声が耳に心地よかった。
 あかりは嬉しかった。アキラがヒカルを好きになってくれてよかった。ヒカルが
好きになった相手が彼でよかった。
 「………藤崎さんは、囲碁部をつくったんだって?」
アキラはさりげなく話題を移した。
「部っていうか同好会ね。現在、会員は二人きり…」
あかりが入った高校に残念ながら囲碁部はなかった。だから、中学時代からの友人の久美子と
二人で同好会をつくった。
「二人いれば碁は打てるよ。」
「そうね。」
ヒカルとアキラの対局には及ばなくても、それなりに楽しい碁が打てるだろう。
738名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:55 ID:vZm8bcC+
12
 優しい人だ――そう思った。アキラはあかりが考えているよりもずっと気安くて、
話しやすかった。ヒカルがいない間をどうやって持たせようかと、心配する必要はなかったのだ。
『アイツ、怒るとスゲー怖いの!』
ヒカルはしょっちゅうケンカしたり、叱られたりしていると言っていたが、それはヒカルに
気を許しているからだ。あかりは、自分とヒカルの関係にだぶらせていた。
 あかりが笑えば、彼も笑い返してくれる。ヒカルのためにあかりは笑う。それは、アキラも
同じだろう。ヒカルを攫っていくアキラに軽い反発を覚えながらも、奇妙な親近感を抱いた。

 だから、ヒカルが帰ってきていたことにも、あかりは暫く気付かなかった。
「進藤、お帰り。」
アキラの声に、あかりも振り返った。ヒカルが黙って立っていた。
 ヒカルはどういう訳か口をきかない。不機嫌そうに眉を寄せ、口を引き結んでいた。
「ヒカル…どうしたの?座らないの?」
それでもヒカルはムッとしたまま突っ立っている。
「進藤?お茶が冷めるよ?早く座れよ。」
アキラに促されて、漸くヒカルはあかりの隣に腰を下ろした。
「どうしたの?」
「何でもネエ…」と、答えるヒカルの声は重い。拗ねたように口を曲げている。
「何でもなくないじゃない。どうしたの?」
何度も繰り返し訊ねた。
 あかりのしつこさに根負けしたのかヒカルは、
「……………オレ…オマエらが仲良くしてるの見るのヤダ………」
と、低い声で呟いた。
 アキラとあかりは顔を見合わせた。
「オレ…オマエらが仲良くなればいいなと思ってたのに………それなのに…なんかヤダ…」
ヒカルは手持ちぶさたなのか、せっかくのケーキをつついて台無しにしてしまった。
「ヒカル…ヤキモチ妬いてるの?」
そう訊ねると彼女は真っ赤になって、押し黙ってしまった。
739名無しさん@ピンキー:04/01/11 22:57 ID:vZm8bcC+
13
 「そっか…妬いてるんだ…」
あかりはどうしても訊きたかった。ヒカルは俯いて、まだケーキをつついている。
「ねえ…どっちに妬いたの?」
あかりに妬いたのか、それともアキラに妬いたのか。
 あかりの言葉にヒカルは一瞬驚いたように顔を上げ、それからまた俯いた。
「……………わかんネエ…」
それって、ヒカルがアキラと同じくらい自分を大事に思ってくれているって、考えていいのだろうか…
あかりは黙って俯いているヒカルの髪を優しく梳いた。さらさらと柔らかい猫っ毛。
この髪にもアキラは触れたのだろうなと、ふと考えた。
「あのね、ヒカル…わたしヒカルがイヤなら、塔矢君とはもう口をきかないよ…」
外で会っても知らない人みたいに振る舞うし、目も合わせない。
「ヒカルの方が大事だもん…」
ヒカルが一番大事。一番好き。
「あかりぃ…」
ヒカルは泣きそうだ。
 「さて」とあかりは席を立つ。
「わたしもう行くね。買い物しなくちゃならないし…」
鞄の中を探って財布を出そうとすると、アキラがそれを止めた。
「おごるよ。こっちが無理に誘ったんだから。」
あかりはちょっと迷ったが、ありがたくそれを受けることにした。
 「ごちそうさま。それじゃあね。」
あかりは、ひらひらと手を振って店を出た。
740名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:01 ID:vZm8bcC+
14
 「…………塔矢、ゴメン…」
ヒカルは半泣き状態だ。
「いいよ。」
アキラは、優しく言った。ヒカルが嫉妬するなんて考えてもいなかった。そんなに仲良く見えただろうか?
ヒカルの友人だからかなり気を遣ったのは確かだが。あかりが人懐っこい性格で話しやすかった
せいもあるだろうと思った。
「ボクも藤崎さんと同じだよ。進藤がイヤならもう彼女とは口を訊かないよ。」
「オレ、オマエらには仲良くしてもらいたいんだ…ホントなんだ…」
ヒカルの瞳に涙が滲んでいる。
 「お茶冷めちゃったね…新しいのたのむ?」
ヒカルはふるふると首を振った。仕草が小鳥やリスのような小動物を連想させる。

あ…………なんか無性に抱きしめたくなってきた…………

 アキラは軽く深呼吸して、ヒカルの手を握った。
「ボクの家に来ない?」
遠回しに誘いを掛けた。彼女は涙目のまま、アキラをじっと見つめている。
 いつもならここで、「イヤだ」とか「ヘンなことしないなら行く」とか返事が返ってくる。
最初の時に相当痛い思いをしたらしく、あれ以来ヒカルは身体に触れさせてはくれなかった。
避妊しなかったのもまずかったのかもしれない。
 だから、その後で反省して用意した避妊具も、今は使われないまま机の引き出しの奥に眠っている。
 今回も期待はしてない。だけど、それでも挑戦せずにはいられなかった。我ながら、懲りないと思う。
男って悲しい生き物だ―――と、しみじみ思う。
 しかし、アキラの予想に反して、ヒカルはこくんと小さく頷くと、はっきり「行く」と答えた。
741名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:02 ID:vZm8bcC+
15
 アキラは、ヒカルの胸のふくらみに手を触れた。相変わらず小さくて可愛らしい。
指先に力を軽く入れると、ふにゃりと沈んだ。そのままゆっくり捏ねるように、掌を回す。
ヒカルが小さく声を上げた。
「あ…ん…」
「今日はどうして来てくれたの?」
嬉しいが、どういう心境の変化だろうか?アキラとあかりに嫉妬したせいだろうか…
「だって…あかりが…」
「藤崎さんが?」
ヒカルの瞳を覗き込む。ヒカルは何かを言いかけたが、すぐに、
「……………何でもネエ…」
と、頬を赤らめ、ぷいっと顔を背けた。
 あかりがどうしたのか訊きたいが、無理強いしてはヒカルの機嫌を損ねてしまう。アキラは
質問をそこで止め、行為に集中することにした。

 ヒカルの膝を割って、身体を間に滑り込ませた。ヒカルは、くっと息を詰め、身体を強ばらせた。
前回の痛みを身体が覚えているのだろう。
「進藤…力抜いて…」
「わかって…んだけど………」
ヒカルの顔色は心持ち青い。ハアハアと浅い呼吸を繰り返す。
742名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:04 ID:vZm8bcC+
16
 「塔矢…しても…いいよ…」
身体を強ばらせたままヒカルを告げた。アキラは躊躇いながらも身体を前に進めた。先端が
少し入ったところで、ヒカルが息を呑んだ。そのままぐっと押し込んだ。
「あ…あぁ!」
ヒカルが悲鳴を上げた。
「ゴメン…痛かった?」
ヒカルの中は温かくて柔らかくて気持ちいい。だが、それが、ヒカルの苦痛と引き換えに
得られるものであるのならば、それに浸るのは後ろめたい。
 しかし、それはどうやらアキラの勘違いだったらしい。ヒカルは「ううん」と、首を振った。
「ちょっと…痛いけど…この前ほどじゃない…」
それを聞いてホッとした。
「それより…なんか…ヘンな感じがする…」
ヒカルは右手で軽く拳をつくり、口元にあてていた。柔らかそうな――実際柔らかいのだが――唇が、
人差し指の第二関節あたりに触れていた。
 痛くないと、彼女が言うのなら大丈夫だろう。アキラはゆっくりと腰を動かし始めた。
「や…あ…」
アキラが動くたびヒカルは小さく声を上げた。
「やだ…なんか……ん…」
 ヒカルがアキラにしがみついてきた。身体をすり寄せ、ハアハアと喘いでいる。
「…ん…進藤…感じる?」
「……ヘン…ヘンだよぉ…なんか…」
ヒカルの声は苦痛ではなく、明らかに甘さを含んでいる。それに煽られるように、突き上げる動きを速くした。
 そこから後は、二人とも「ああ」とか「いい」とかなんの意味もなさない言葉しか、口から
出なかった。
743名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:06 ID:vZm8bcC+
17
 「ああ…進藤…」
アキラは譫言のように何度もヒカルを呼んだ。それに併せてヒカルの身体が跳ねる。
 ヒカルは自分の身体の変化に戸惑っているようだった。身体は快感を感じ始めているのに、
ヒカルの心がそれについて行けていないように見えた。
 「ヤダ………ヘンだよぉ…やめて…」
アキラから逃れようとするヒカルをしっかり抱えなおした。
「や…やめて…やめて…痛い…」
ヒカルは泣いていた。「痛い」と泣く彼女の両腕は無意識のうちに、アキラの首に回されていた。
 「痛い」と言えばアキラが行為をやめると考えたのかもしれないし、なんの意味もなかったのかも
しれない。ただ、ヒカルは自分の内に湧き起こる変化を、まだ幼い彼女は「痛い」と言う言葉でしか
表現できなかったのだろう。
「痛いよ…」
アキラは、ヒカルを強く抱きしめる。ヒカルもそれに応えるようにアキラにしがみついた。
「あ…!」
互いを隙間なく密着させて、息を詰めた。
744名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:07 ID:vZm8bcC+
19
 「進藤…」
「塔矢…」
布団の中で互いに抱き合い、見つめ合う。ヒカルの頬は紅潮し、首筋も胸元も淡く桜色に染まっていた。
「痛かった?」
ヒカルは恥ずかしそうに、アキラの胸に顔をすり寄せた。
「……………あかりの言ったとおりだった…」
「藤崎さんがなに?」
と、問い返したが、ヒカルは「なんでもない…」と教えてくれなかった。
『こういうのも三角関係ってことになるのかな………?』
少しばかり釈然としないが、まあヒカルが腕の中にいるのでよしとしておこうと自分に言い聞かせた。
745名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:08 ID:vZm8bcC+
20
 あかりは両手いっぱいに荷物を抱えて、家路を急いだ。
「ちょっと、買いすぎちゃったよ…」
春でも夜はまだ少し肌寒いというのに、大汗かきながらふうふうと苦しそうに息を吐いた。
 さっき駅で時計を見たときは、もう八時を過ぎていた。急いで帰らないと、食事を一晩抜かなければ
ならない羽目になる。就寝二時間前は、食べ物を口にしてはいけないのだ。夜遅くに取る食事は、
ダイエットの敵だ。あかりは足を急がせた。

 帰り道の途中には、ヒカルの家がある。あかりはその前で、一旦足を止めた。二階のヒカルの
部屋にはまだ灯りは点いていない。あかりはカーテンが引かれたその部屋を、暫く見上げていた。

 「一番目は塔矢君でいいから……………二番目には見せてほしいな……」
あのワンピースを纏ったヒカルはどんなにか可愛いだろう…

 あかりは、「よいしょ」と荷物を抱え直して、再び歩き始めた。

おわり 
746名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:14 ID:vZm8bcC+
>673の続きです。一気にうpしてすみません。
また思いついたら書きたいと思いますが、取りあえずこれで終わりです。
ヒカ子を書くのは楽しいです。それでは失礼します。
747名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:14 ID:NFkQuaAR
ヒカ子続編キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
748名無しさん@ピンキー:04/01/11 23:40 ID:yR7ApmDO
r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、∩
ヽ__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ  ⊂(。A。)キタ━━━━━━━━!!!!!!

待望の続編(;´Д`)つ〃∩ ハァハァハァハァ
ヒカ子職人さんのあかりタンも好きなんで、このシュチェは美味しすぎるな。
アキラに開発されつつあるヒカ子とあかりタンの百合も読みたいものだ(;´Д`)ハァハァ
749名無しさん@ピンキー:04/01/12 00:09 ID:w/8NeXNL
ヒカ子続編キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!
すげぇハァハァしますた(;´Д`)ハァハァ
750名無しさん@ピンキー:04/01/12 00:19 ID:MXwhyiMK
ヒカ子マンセー!マンセー!
ヒカ子可愛いにも程があるよ(*´Д`)ハアハア
あかりのお姉さんぶりがまた可愛い(*´Д`)ハアハア
あなたは最高のヒカ子職人タンだ(*´Д`)ハアハア
751名無しさん@ピンキー:04/01/12 03:06 ID:bPnOPP/0
おお〜〜!!!ゴッドだぁ〜〜!!!!!!
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア
(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア(*´Д`)ハアハア

・・・グハッ・・・(*´Д`)ハアハア
752名無しさん@ピンキー:04/01/12 04:22 ID:XW/xzpMP
(;゚∀゚)=3ハァハア…ムッハ〜〜GJ!!
753名無しさん@ピンキー:04/01/12 15:18 ID:twOgYhwG
ヒカ子の話、綺麗な文章で読みやすくてそれが一層想像を掻き立ててオトナになりかけの微妙なココロが
素敵だったりあかりの気持ちがすんげードキドキしたりあーもう何言ってんだ私とにかくもう

(*´Д`)ハァハァハァハァ/ \ア/ \ア/ \ア/ \ア

…久々にいいもの読めました…
754名無しさん@ピンキー:04/01/13 18:35 ID:YFRfXwvv
合宿話の続きも、お待ちしてます。
755名無しさん@ピンキー:04/01/13 22:20 ID:UGq6ZXlE
オレは、オチとヒカ子がどうなったのか知りたい。
それともあの話は、あそこで終わり?
756名無しさん@ピンキー:04/01/14 23:54 ID:HRaFTb1o
ヒカ子職人さんマンセー!!(;´Д`)ハァハァ
757名無しさん@ピンキー:04/01/16 00:29 ID:wmjHx4Wh
女サイ(生)の陵辱物もあったよね。待ってます。
758名無しさん@ピンキー:04/01/16 01:19 ID:xyTsmiLt
ヒカ子かわいすぎる…
続編キボン
759名無しさん@ピンキー:04/01/16 19:22 ID:Fw1O/6jz
筒井子たんのエロを書きたいと思ってるんでつが…
名前や髪型など、どこまで女の子として変えて良いのか悩み中です。
別人状態になってしまっても困るし…。

・「公宏」だから公子?宏子?「子」はナシで公(きみ)?
・一人称は「僕」のままでOK?
・相手どうしよう…  などなど。

アドバイス・ご意見等頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。m(_ _)m
760名無しさん@ピンキー:04/01/16 20:51 ID:I2w9zriu
>758
俺漏れも
このスレはヒカ子目当てで通ってる。
もっとヒカ子小説キボン!キボン!キボン!(;´Д`)ハァハァ
761名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:18 ID:q2xBYqar
ヒカ子復活希望多いなー
職人さんも書くの楽しいって言ってるし
きっとまた続きが読めるって信じてまつ
毎回楽しみにしていたからこれで終わりはサミスィ…
762名無しさん@ピンキー:04/01/16 21:23 ID:M+PFiVya
あんまり特定のキャラばかりマンセーすると、
ほかの女体キャラの職人さんが書きにくいんじゃないか?

碁キャラ女体化スレじゃなくて、ヒカ子スレになってしまう…
おれもヒカ子は好きだが、他の女体化も読みたいんだよ〜

>759
きみちゃんって可愛いね。
一人称「僕」可愛いと思う。つーか、元が男だと「私」って言われると、なんか違和感がある。
大人は逆に「私」でないと痛いヤツぽく感じるな。個人的な意見だけど。
763名無しさん@ピンキー:04/01/16 22:36 ID:H380csjn
ヒカ子たんの職人さんと同じ所から人が流れて来てるんだろう。
リンク貼られたって書いてあるし。
エロパロ板はもともとそんなに人がいなかったから
余計に目立って見えるんじゃないのかな。
が、ヒカ子たんマンセーの声に埋もれがちでも
マターリと他の女体化小説待ってる奴もちゃんといるから
職人さんたちは気にせず書いて欲しいと思うです。
>759
「僕」にもう一票!筒井子タンずっと待ってた。是非がんがってくれ。
764名無しさん@ピンキー:04/01/17 00:08 ID:uPoQkw/w
>759
以前web女の子占いとかいうのをやったら
公香ちゃんと出たぞ。ちなみに巨乳だった。
参考になるか?
765名無しさん@ピンキー:04/01/17 01:11 ID:sH+i4SCx
>759
「きみ」だけでも「公香」でも萌え(・∀・)!でも個人的には貧乳なイメージが(ワラ)
正直なところ職人さんの一番書きたいものが一番見たいです。
お待ちしてます(*´Д`)ハァハァ
766名無しさん@ピンキー:04/01/17 01:35 ID:nMRG8nT0
好きな職人をマンセーして何が悪い〜
てか、ヒカ子職人さん、上手すぎだろ(;´Д`)ハァハァ
文章綺麗だし、なにより萌える。
767名無しさん@ピンキー:04/01/17 01:48 ID:UlVlNc9R
ヒカ子たん(*´Д`)ハァハァ

わやや も来ないかな〜?
768名無しさん@ピンキー:04/01/17 02:25 ID:UAv5uHwK
最近はほぼロム専だったが一言言っておくとな。
この流れでこういう持ち上げ方されても多分職人として必ずしも嬉しくはないだろうな
ってレスが一部にあるよ。

好きな職人さんへの好意が結果として相手を居づらくさせる事につながってないか
この期に振り返ってみるのもいいかもしれないぞ。
769名無しさん@ピンキー:04/01/17 12:08 ID:pxlIfLO/
ここ非常に楽しそうだ。
770名無しさん@ピンキー:04/01/17 20:33 ID:BlKsFVtv
漏れもご贔屓の娘の登場を今か今かと待ってる人間だけど
(自分で書けよって話だなw)
一つのスレとしてはかわゆい女体化たん達が
色とりどりに咲き乱れる秘密の花園をきぼんぬ。

そんなこんなで>>759神候補!
お待ちしておりまつ
筒井子先輩にドキドキする三谷が見られると
個人的に萌え度アップですが
職人さんの好きなように書いてくれたらそれが一番だと漏れもおも。
771名無しさん@ピンキー:04/01/17 20:49 ID:570q7Fs3
やっぱヒカ子(;´Д`)マンセー
ヒカル以外が女体は原作からして吐気がする
萌えるのは
話がとにかく面白い
話をエロに持っていくやり方が上手い
だな
772名無しさん@ピンキー:04/01/17 20:54 ID:4t9mIOpn
>771
自分でかいてみると思い通りになっていいかもよ
レッツトライ(・∀・)ノシ
773名無しさん@ピンキー:04/01/17 21:00 ID:9amNPD1G
筒井子タソのダーリンは加賀しか思いいたらないが(よく絡んで
たし)、後輩のヒカルにいつの間にか碁でも力の差を見せ付けられ、
体も奪われ…ってのも見てみたい気も…。
でもでも、最初必要以上に嫌悪感を抱いていた三谷が恋の相手って
のもいいねー。

…気が多くてスマソ。
774名無しさん@ピンキー:04/01/17 21:18 ID:arH+5qKz
つまりは葉瀬中囲碁部のマドンナ的存在。

いいんでないか?ヒロインちっくで。
775759 ◆SU4jDRLsYI :04/01/17 22:43 ID:jVDk/D2p
レクチャーしてくださった皆様ありがとうございます。
新たな萌えを発見出来たりして、すごくお得な気分です(w
他の方々のような素晴らしい作品を書ける自信は全くないですが、単行本読み直しつつ頑張ってみようと思います。
期待はせずに待ってやってください。
(ヒカ子職人様は神っすよね…ハァハァだけじゃなくて普通の読み物としても素晴らしすぎ。)
776名無しさん@ピンキー:04/01/17 22:45 ID:j5L04F0R
>772
どのお話書いていた職人さん?
みんな続き待っているんだから、そんなこと言わないでよ。
777名無しさん@ピンキー:04/01/17 22:51 ID:arH+5qKz
>775
がんがってくだ(゚∀゚)され!!
気負う必要ないと思うし気軽にupしてくれたらイイと思うよ。
778名無しさん@ピンキー:04/01/17 23:20 ID:WSg5Weap
>755
楽しみにしてるよ!!そして応援しているよ(・∀・*)
779名無しさん@ピンキー:04/01/18 01:33 ID:99uGLcqM
いいよ!イイヨ〜!
盛り上がってきますたーー!!

神々の作品を楽しみにお待ち致しておりまつ。。
780名無しさん@ピンキー:04/01/18 02:48 ID:Mjerm7mk
もしかして ひょっとして 769さんと、772さんは、同じ人なんですか?
781780:04/01/18 02:51 ID:Mjerm7mk
ごめん、誤爆した。
782名無しさん@ピンキー:04/01/18 11:46 ID:9THDaVM4
ここの職人さん全員神!!
カドワキ×ヒカコはまだですか?

漏れも書ける能力があればいいんだが(つД`)他力本願でスマソ
783名無しさん@ピンキー:04/01/18 15:02 ID:ajhnwQlc
>>782
自分も同じだ。
なので、祈願。

関西弁の女棋士、ずっと続編キボンヌしてんだが…
ヒカルを巡ってアキラ子とヨンハ子もキボン
あと緒方とヒカ子がまだ無いのが以外だ。
784名無しさん@ピンキー:04/01/20 23:09 ID:jtLihPla
昨日1個もレスが無いジャン!!危うく漏れの神スレが無くなるとこですた。
保守ついでに見谷×ヒカコ希望。オーソドックスな少女漫画が出来そう。
785名無しさん@ピンキー:04/01/21 04:34 ID:VcIGGHTm
あげておきましょう
786名無しさん@ピンキー:04/01/21 21:49 ID:Q+KXLuNw
みんな北斗杯の合宿に気をとられすぎだYO!
葉瀬中で囲碁部をやめるやめないでリンカーンされるヒカ子とか!
和谷のアパートで囲碁をやめるやめないでリンカーンされるヒカ子とか!
読みたいよな?読みたいだろう?!誰かオナガイ…(;´Д`)ハァハァ
787名無しさん@ピンキー:04/01/22 02:53 ID:ITjsuZqI
>>786
> 和谷のアパートで囲碁をやめるやめないでリンカーンされるヒカ子とか!

(*・∀・)イイネイイネー
激しく読みたい
788名無しさん@ピンキー:04/01/22 17:56 ID:ixHBeay8
降臨お待ちしてま〜す…って思っきし他力本願でスマンです。
789名無しさん@ピンキー:04/01/22 22:52 ID:yzsOIAgf
パンチラ希望!パンチラ希望!
おもっくそベタですが女の子最大のハプニングパンチラ!
風でめくれるのも良し誰ぞにめくられるのも良し
見られて恥らうのも良しあっけらかんとするのも良し
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
790名無しさん@ピンキー:04/01/23 12:46 ID:sMNWEulL
パンチラものと聞いただけで、加賀子X筒井ネタをひとつ思い付いた自分がアレだ…
791名無しさん@ピンキー:04/01/23 17:42 ID:/TTtbZHp
>>790
詳細キボンヌ!
792パンチラ妄想:04/01/23 18:15 ID:ThjqLgwC
【ヒカ子とアキラ編(ベタベタなラブコメ系)】
ヒ:「(風でめくりあがるスカート)うわっ!」
ア:「あ…」
ヒ:「……と、塔矢!お前今見ただろ!(赤面)」
ア:「み、見てない!(同じく赤面)」
ヒ:「ウソつけ!絶対見えてた!」
ア:「本当だ!ボクは見ていない!白地にピンクの水玉模様なんて…」
ヒ:「………」
ア:「………」
793パンチラ妄想:04/01/23 18:35 ID:ThjqLgwC
【伊角子と和谷編(年上のお姉さん)】
(二人で日本棋院の階段登ってるところ。先を歩いてた伊角子のスカートの中がチラリ)
和:「(うおっ、今見えた!今見えたー!)」
伊:「……? どうかしたか、和谷?」
和:「いやいやいやいや!別に何も!」
(その夜、自宅で伊角子さんのパンチラをオカズにしてしまう和谷…w)

【筒井子と加賀編(イジメっ子)】
加:「よぉー、筒井!(挨拶代わりに勢い良くスカートめくり)」
筒:「うわあああああっ!?(スカート抑え)」
加:「…………」
筒:「い、い、いきなり何するんだよ!」
加:「お前、中学生にもなってくまプリントはどうかと思うぞ…」
筒:「余計なお世話だ!!!!」

【加賀子と筒井編】
(屋上かどこかに二人きり、風のイタズラでやっぱりめくれるスカート)
加:「お。(しかし動じない)」
筒:「…………!!!(思わず後ずさり)」
加:「………………(筒井の反応見てニヤリ)」
筒:「……?」
加:「うりゃっ!(自分からスカートめくり)」
筒:「ぎゃーーーーーー!!!」

以上、SSSにすらなっていない妄想垂れ流しでした。
……だめぽ _| ̄|○
794名無しさん@ピンキー:04/01/23 19:30 ID:14jupCy0
神降臨!ぐっじょぶ!こんな表現もあったのね。
一挙に4コも読めてうれすい(;´Д`)ハァハァ
795名無しさん@ピンキー:04/01/23 20:28 ID:ThjqLgwC
>794
いやいや、これは作品じゃなくてホントに妄想語っただけだから(汗)でもありがd。
文としてはやっぱり短すぎるし、どっちかっていうと4コマ向きなネタだったかな〜と。
……ああ、画力さえあれば……。
796名無しさん@ピンキー:04/01/23 21:35 ID:xGoGvhEB
ヒカ子「アッ…おねがっ…も…や…」
和谷「うるせっ…お前が…、碁を…ンっ、やめるなんてっ…言う…からっ…!」
ズブッ
ヒカ子「んああッ…!あ…やる、から…!碁っ…やるからぁッ…やめてよォ…」
泣きじゃくるヒカ子

みたいな話書いてください(*´∀`*)
797名無しさん@ピンキー:04/01/23 23:29 ID:DLNwlZ1k
>795
神キター(・∀・)-!!コミカルタッチでかわええのう。
798名無しさん@ピンキー:04/01/24 03:04 ID:ur6hLkGe
>790のネタも知りたいなぁ(;´Д`)ハァハァ
799名無しさん@ピンキー:04/01/25 00:07 ID:ZwLgP1ms
てすつ
800痛みを感じない男 ◆1GDEWedXa6 :04/01/25 00:24 ID:ZwLgP1ms
小説書くの慣れてないんですが
とりあえず短かいの書いてみました

「♀塔矢と♀ヒカ」

二人は中一で付き合ってる設定で
801痛みを感じない男 ◆1GDEWedXa6 :04/01/25 00:27 ID:ZwLgP1ms
今日は一緒に碁会所に行こうと進藤と駅前で待ち合わせをしてるんだが
・・・・・・遅い!
もう40分も待たされてる、時間にルーズなのはいつものことだけど
ここまで遅いと流石に心配になる・・・
事故にあったのかも知れない・・・とか、まさか痴漢に・・・とか色々考えてると
見覚えのある元気のいい女の子がぱたぱたと僕を目掛けて走ってくる
「おまたせ♪塔矢」抱きつきっ!
うっ!く、苦しい・・・
強すぎだ進藤!
まあ、これもいつもの事だけど・・・
「し、進藤…人が見てるよ」
つーか君は自分が待ち合わせにどれだけ遅れてるのかわかってんのか?
「いいじゃんオレ達付き合ってるんだしぃ」チュッ!
「んっ・・・」
・・・・・・はぁはぁ
「君はこんな街中で恥ずかしくないのか…」
「何、テレてんだよw」
赤くなる塔矢を進藤がからかう
「・・・・・誰かのせいで遅くなったし、早く行こう」
反転して塔矢が歩きだす
こんなでも進藤が好きだからこそ許せるんだろうな・・・
と、進藤のぬくもりに余韻を感じながら思う
「おい、待てよ塔矢!」後ろから抱きつきっ!
「ったく進藤はぁ・・・」
もう少し人目を気にして欲しい、と言おうとした瞬間、前方にあらぬものが・・・
802痛みを感じない男 ◆1GDEWedXa6 :04/01/25 00:28 ID:ZwLgP1ms
あれは、日高先輩―――――!!
「あれ?塔矢じゃない」
「あーっ海王の大将!」
僕に抱きついたままの進藤が平然と答えている
「あんた達、ずいぶん意識し合ってると思ったらそういう仲だったのね・・・」
「嫌違っ・・・」
否定しようと思ったが進藤に抱きつかれたまま言っても信じてもらえるわけがない・・・
「大丈夫よ、言いふらしたりしないから、ふふ・・・」
怪しい…笑いをかみ殺したような表情だ
「塔矢、彼女可愛がってあげなさいよwじゃあね」
・・・・・・やってしまった
先輩なら絶対言いふらす…
ある事無い事色々言いふらされる
そして僕は学校でみんなから変な目で見られるんだー!
ウワーン。゚(´Д` )ヾ(´∀` )ヨシヨシ
     トウヤ   シンドウ


・・・・・・トゥルルルル・・・・
「あっ宇野?あのね、塔矢がw(以下略」
803名無しさん@ピンキー:04/01/25 13:03 ID:u6nNZYVW
>>800
まだ続くよね??がんがってください。

そしておそらく職人さんの意図とは全然別のところで


日高先輩×アキラ子の脳内スイッチが入りますた(;´Д`)ハァハァ
部で浮くアキラ子に胸を痛める日高先輩。
二人はやがて
804名無しさん@ピンキー:04/01/25 15:52 ID:v4ih8URK
百合物キター!?
タイトルカコイイ。続きに期待しまつ

>803
(・∀・)イイ!!日高先輩は素で女の子にもてそうな
お姉さんタイプだーね。
805名無しさん@ピンキー:04/01/27 19:26 ID:3moOsReH
保守(;´Д`)ハァハァ
こうよう×ヒカコ(;´Д`)ハァハァ不倫モノ(;´Д`)ハァハァ
806名無しさん@ピンキー:04/01/27 20:07 ID:5lWncj/v
>>805

某スレの避難所で見かけたことがある。

読んだあと一週間くらいは話の筋と無関係に塔矢親子との3pやら
明子も入れた4p(塔矢一家三人でヒカコを責める)の妄想が
突如脳内を駆けめぐりはじめるから仕事中(接客中も)困った。
807名無しさん@ピンキー:04/01/28 00:29 ID:IMKn8CI+
ほ・し・ゅ
808加賀×筒井子:04/01/29 11:12 ID:28rxt28i
759タソではないけど加賀×筒井子投下しまーす…
809加賀×筒井子:04/01/29 11:15 ID:28rxt28i
仮にも男の自分の部屋に上がって平気な顔をしているこいつは、俺のことを全く男だと認識していないのだろうか。
目の前でノートや教科書を鞄の中から取り出している筒井を見ながら、
加賀は中学生男子として至って正常な考えに耽り、がくりと力を落とした。
「でね、この問題なんだけど…」
そんな加賀を全く気にせず、早速教科書を広げて章末問題のひとつを指差す筒井。
ちゃぶ台、という表現が相応しい加賀の部屋の小さなテーブルに所狭しと勉学に用いる道具が置いてある状況というのは、
加賀にとってもこのちゃぶ台にとっても初めての経験で、自分の部屋なのに違うところのように感じられる。
或いは、そう感じるのは制服姿でちょこんと座る同級生のせいか。
客人に出した、夏の象徴とも云える冷たい麦茶が、外気の暑さに負けてコップの中でカランと音を立てた。
筒井は足を揃えて崩して座っている。所謂「女の子座り」のその筒井の足は、
膝丈のプリーツスカートの下に隠れて足首辺りしか見えない。
逆にその方が有難いと、加賀は心の中で小さくためいきをついた。
筒井は授業も真面目に受け、ノートもきちんと取り、試験一週間前には寄り道もせずに家に帰って勉強に励むという、
今時の女子中学生とは思えない程の真面目な少女だ。
しかし努力する割りに頭の出来は良い方ではなく、彼女ひとりでは基本問題までを理解するのが精一杯で、
その先の応用問題はまるで駄目である。
対して加賀は、不真面目で授業なぞまともに聞いたためしはないが、頭の回転は良すぎる位に良い。
教科書をざっと流し読みするだけで、大抵の内容は理解してしまう。
筒井は不公平だと怒るが、毎回そのお陰で勉強を教えて貰えるのだから、それ以上は文句を云わない。
810加賀×筒井子:04/01/29 11:16 ID:28rxt28i
そして試験まで10日を切った今日、授業でわからないことがあると加賀に教えを乞うたのだが、
図書室は試験前のために生徒で溢れかえっていて、二人分の席が確保できなかった。
ならば放課後の教室で、と思ったのだが、生憎一週間前までは部活が許可されているため、
筒井のクラスでは漫研が、加賀のクラスでは演劇部が教室を占拠していて。
流石に自分達のクラス以外の教室に、誰もいない状態で堂々と入る訳にもいかず、また優等生な筒井が
ファーストフード店などで勉強するのを拒んだため、仕方なく加賀は「じゃあ俺の家に来るか」と云ったのだ。
筒井とは「友人」として半年以上の時間を一緒に過ごしてきたが、どちらかの家に上がるのは、これが初めてだ。
それまでにも筒井が風邪を引いたときに授業のプリントを持っていってやったり、遅刻サボリ癖のある加賀を
重要なことのある日には筒井が迎えに行ったりしたのだが、その時はどちらも親がいたし、互いに玄関までしか入っていなかった。
今まで何度も二人っきりになる機会はあったのだが、それが自分の部屋とあっては、話が違う。
「だから問題に惑わされんな。ここはこのグラフ見るんだよ。方程式立てて」
小さな筒井の手からシャープペンシルを奪って教科書に直接数字を書き込むのも、だから普段は良くやることなのに、
自分の部屋というだけで、触れた指に動揺してしまう。
筒井はそんな男心に全く気付いていないらしく、「あー!」と歓声を上げた。
「そっか、そしたらそのまま普通に解けばいいんだよね」
「そう。二次関数なんて全部そうだよ、パターンさえ見破っちまえば応用も大したことねぇ」
「うんうん。じゃあこれも?」
「あぁ、それもグラフ作ってみて…」
筒井が嬉々としてシャーペンを持ち上げた途端、夏服の裾から出た腕が机の上の麦茶に当たって、落ちた。
811加賀×筒井子:04/01/29 11:17 ID:28rxt28i
「あっ!」
ふたり同時に声を上げる。
落下した麦茶は、筒井の膝の上に直接落っこちて、スカートを派手に濡らした。
「わーっ、ごめん加賀!」
筒井は慌てて自分の鞄の中からハンカチとティッシュを取り出し、畳に零れた麦茶を拭く。
「畳はいいから、お前にかかってる方が多い――」
加賀もすぐに立ち上がって箪笥から適当なTシャツを取り出すと、筒井のスカートを拭いた。
拭いた拍子に、筒井のスカートがめくれ上がり、白いふとももが露になる。
そのセーラー服のスカートの紺色と、筒井の色の白さが見事なコントラストで、加賀はドクン、と自分の血が脈打つのを感じた。
「――!!」
筒井はすぐに気が付いて、一瞬にして頬を真っ赤に染めるとスカートを膝までばっと下げる。
しかし、火の付いてしまった加賀には、もう遅かった。
「……筒井」
少し掠れた加賀の声に、筒井がそっと顔を上げる。上げた拍子に、加賀は筒井の細い肩を掴むと、有無を云わさずくちづけた。
「……!」
筒井は驚いて目を見開く。すぐに押し返そうと加賀の胸に手を当てて力を込めるが、所詮男の力に敵う筈もなく、また、
そんな非力で押されても、加賀には誘っているようにしか感じない。
「…ッ、加賀っ」
くちびるが離れた隙を突いて筒井が抗議の声を上げるが、すぐに肩を押されて畳の上にどさりと倒れ込んだ。
倒れる瞬間加賀は巧みに筒井の頭を腕で抱えたため、衝撃も痛みもまるで感じない。
「……筒井」
夏の暑さのせいだけではなく、真っ赤な顔で加賀を見上げた筒井に、ここでやらない男はいないだろうと、心の中で自己弁護する。
「…キスしていい?」
812加賀×筒井子:04/01/29 11:18 ID:28rxt28i
既にしてるじゃないか、と筒井が云い返す前に再びそのくちびるを塞ぐ。柔らかなくちびるの間を割って舌を滑り込ませると、
「んんっ」とくぐもった声を上げて、筒井は加賀の背中をドンドンと叩いた。
しかしそれはやはり加賀にダメージを与えるには程遠く、衝動を増幅させる力しか持たない。
くちびるを塞いだまま、加賀は制服の上から腰のあたりをすっと撫でると、
筒井は尻尾を掴まれた猫のようにビクリと硬直し、微動だにしなかった。
許容もしないが抵抗もしない筒井をいいことに、加賀はそのまま制服の上着から大きなてのひらを滑り込ませる。
「…!」
そこに手を入れても肌はなく、タンクトップの手触りだけが感じられる。
加賀は心の中で舌打ちすると、セーラー服を脱がそうと、一旦くちびるを離した。
と。
「……っ」
見下ろした筒井は、加賀に組み敷かれたまま、小さく嗚咽を漏らして、泣いていた。
「…っく、うぇ…」
加賀の身体が僅かに離れると、両手を目にやって子供のように泣く。
泣かれてしまってはさすがにそれ以上加賀には何も出来なくて、がしがしと頭をかいた。
「…筒井」
名前を呼ばれると、また硬直して、おびえたような目線が返ってくる。
自分がとんでもないことをやらかしてしまったことに加賀は今更ながら気が付いて、自分の行動に腹が立った。
「筒井、ごめん」
どうしていいのか解らずとにかく抱きしめると、銅像のように固まったままの筒井はぴくりとも動かない。
「ごめん、筒井。俺が悪かった。ごめん」
折れそうな筒井に、加減しながら加賀はぎゅうと抱きしめる。ひたすらごめんと繰り返しながら、
何度も何度も乱れた髪を撫でてやると、どれくらい時間がたったのか、
だんだん筒井の泣き声は小さくなっていき、ある時ふっと彼女の身体から力が抜けた。
「…筒井」
そっと加賀が囁くと、筒井はきゅっと眉を寄せた表情で、加賀を見上げた。
「…ごめんって、どういう意味?」
813加賀×筒井子:04/01/29 11:20 ID:28rxt28i
「は?」
問われた言葉の意味がすぐには解らず、間の抜けた声を返すと、
加賀がさっきの続きをこれ以上しないだろうと判断した筒井は、強気な口調で加賀に尋ねる。
「ほんの出来心で手出してごめんって意味?それとも僕が泣いたからごめんって意味?」
加賀がどう返答していいのか解らずうろたえていると、尚も彼女は言葉を続ける。
「僕に了承得なかったからごめんって云ってるの?僕のこと好きでもないのに何となくしちゃったからごめんって云ってるの?」
強い視線で見上げられ、自分の中の感情を未だ巧く整理出来ていない加賀は、「え、あ、その」と不甲斐ない声を出す。
「はっきり答えろよ!この状況をちゃんと説明しろって云ってるの、僕は!」
その眼差しの強さに、いたたまれなくなって加賀は目を逸らす。するとふと、筒井の視線が弱くなったのを感じて、再び筒井を見ると。
「…筒井」
怒ったようなその表情の目には、涙がぎりぎりで大きな瞳でとどまっていて。
思わず腕の中の筒井を抱きしめると、また背中をドンドンと叩かれた。
「…っ、僕、怒ってるんだからなっ…」
「知ってる」
「ちゃんと答えろ、って…」
「うん」
「うんじゃないっ…」
身体に響く打撃が、しかし加賀を段々と落ち着かせていって。
筒井が諦めて叩くのをやめた頃には、加賀の中でひとつの結論が出ていた。

自分は筒井を好きで。
だから思わず欲情して。
でも、泣いてるところを見たら一気に自分に腹が立って。
今は、とにかく抱きしめたい、ということ。

漸く筒井に云える程にまとまったその考えは、自分の気が済むまで筒井を抱きしめてから云うことにして。
そっと加賀の背中に腕を回した筒井に、とりあえず加賀は、触れる様にキスをした。
814加賀×筒井子:04/01/29 11:23 ID:28rxt28i
長々スマソ
タイトル思いつかないので何かいいの付けてやってください…
ていうかエロじゃないし!
自分で「コ●ルト文庫かよ!」と突っ込みたくなる少女小説っぷりにチョト泣きそう…

すみません…眼鏡の角に頭をぶつけて逝ってきます(´Д`)
815名無しさん@ピンキー:04/01/29 14:13 ID:BJYMTreU
>>808
筒井子たんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
スカートの下の白いふとももに(;´Д`)ハァハァしますた。

タイトル、俺もつけるの苦手なんだよなぁ。
「夏服麦茶」って一瞬浮かんだけど
なんかいいのあるかな
816名無しさん@ピンキー:04/01/29 14:28 ID:jKwz5nrq
カワイイね、筒井子…。絶対カワイイだろうなって予想できたけど。
加賀とベストカップルつーか。
こうなると三谷子が絡んだものも読みたくなってくる…。
817名無しさん@ピンキー:04/01/29 17:50 ID:Qf+41y49
不良少年と真面目少女という組合せに弱いので、たいへんおいしく萌えさせて頂きました。
是非続き書いてくだちい。
筒井子タン(*´Д`)ハァハァハァハァノ\アノ\ア/\了/\了
818名無しさん@ピンキー:04/01/29 22:09 ID:3PkVR4ab
筒井子たん…(*´д`*)ハァハァハァ
すばらしい小説を本当に、ありがとう!!
漏れも是非とも続きをお願いしたいです!!
819名無しさん@ピンキー:04/01/29 23:12 ID:zVGrEmDR
─┬───____                                ____──┬──
  │      |   ─┬─_                      ─┬─   |      |
─┼───.  |     │  │工エエェェ(*´д`*)ェェエエ工 │     |      |
  │      |   ─┴─ ̄                      ─┴─   |      |
  └─── ̄ ̄ ̄ ̄                                 ̄ ̄ ̄ ̄──┴──
820名無しさん@ピンキー:04/01/30 12:04 ID:qZ1Hrz/c
>814
筒井子たんが、もうかわえくて(;´Д`)ハァハァ
純愛ええです。
タイトルは、思いついたのはこんなのぐらい。センスねえな。
めたくそ少女○ンガのようなもんしか思いつかん。
「初夏の風」
「夏服を脱いで」
821名無しさん@ピンキー:04/01/30 12:54 ID:8BiamkUZ
加賀+筒井子が一番イイとおもたけど・・・・
パッと見てすぐにどういうカップリングか判るし。

とりあえず夏服麦茶にワラタ
822ヒカルとアキラ:04/02/01 00:04 ID:knhT5sxO

進藤!進藤――ら―!

 アキラは精一杯大きな声で、彼女を呼び止めた。走り続けていたので、苦しかったが、
そんなことはかまわなかった。知っているのは名前だけ。それも直接聞いたわけではない。
顧客名簿に名前が書いてあったからだ。どうしても捕まえたかった。
 彼女がゆっくりと振り返った。スローモーションのように、鮮やかな金色の前髪が、
大きな瞳の上にかかるのを見た。
「それ、オレのこと?」
彼女は不思議そうに、首を傾げた。
 アキラは、せり上がる息を無理矢理嚥下し、頷いた。喉がやけるようだった。
「オレは、“アキラ”じゃないよ。“ヒカル”っていうんだ…」
アキラは、「あ」と小さく声を上げ、赤くなって俯いた。
「“光”と書いて“ヒカル”……別にフツーの名前だよ?」
アキラの掌に自分の名前を指で書いて見せる。柔らかい指先。掌が急に熱を持った。彼女に
それを知られるのが恥ずかしかった。
 “ヒカル”は、面白そうにクッと笑って、アキラの顔を覗き込んだ。
「えーっと、オマエ…塔矢…?」
「“アキラ”…“光”と書いて、“アキラ”…」
アキラは、宙に漢字を書いた。
「ああ!」
ヒカルは小さく声を上げ、納得したのか何度も頷いた。
 すっかり、失念していた。珍しいのは自分の名前だ。初対面でまともに名前を呼ばれた
ことはなかった。学校で学年が代わるその都度、アキラは一々それを訂正せねばならなかったというのに……
そういったことは綺麗にすべて頭の中から抜け落ちてしまっていた。ただ、ヒカルを逃したくなくて、
必死だったのだ。
823名無しさん@ピンキー:04/02/01 00:04 ID:knhT5sxO

 ヒカルは、「アキラ、アキラ」と呪文のように何度も呟いた。
「ヘンなヤツだな、オマエって。」
 ヘンなのはキミの方だとアキラは言いたい。初心者同然の危なっかしい手つきで並べられた石。
それでいて、アキラを翻弄させた石の運び。彼女は対局になれていない。見ればわかるし、
自分でもそう言っていた。だけど、強い。自分よりも圧倒的に強い。強すぎる。何故?どうして?
聞きたいことは山ほどあった。
 それなのに、ヒカルに無邪気に笑いかけられて、アキラは何も言えなくなった。目の前が
霞がかかったみたいにボンヤリしていた。自分がどうしてここまで必死になって彼女を
追いかけてきたのか…それさえもあやふやになってしまった。
 「アキラ…アキラ…」
彼女はアキラの名前が気に入ったのか、何度も繰り返す。終いには、節まで付けて、
ピョンピョン跳びはねた。
「いいね…オマエの名前…すごくいいね…」
 今まで多少の煩わしさを感じていた自分の名前が、この瞬間、世界で一番すばらしい名前の
ように思えた。
824名無しさん@ピンキー:04/02/01 00:06 ID:knhT5sxO

 ヒカルの笑顔を白く霞んでいく。カーテンの隙間から漏れた光せいだ。
「夢か………」
まったくいいところで目が覚めたものだ。アキラは布団から身体を起こし、小さく伸びをした。
 実際はあの後、大ゲンカをしたのだ。いや、ケンカというのは正しくない。アキラが
勝手に腹を立てただけなのだ。当の本人は何が気に障ったのかと狼狽えていた。その後
仲直りをしたが、現在また冷戦中だ。
 一方的な期待と絶望と怒りを受け、置き去りにされた彼女の気持ちはどんなだっただろうか…。
高い木の上から、そこに生っている木の実を手当たり次第投げつけたような感じだった。
ヒカルは身を守ることもできずにただ俯いていた。
 そして―――彼女とは二年もまともに口を訊いていない。ヒカルは今では自分のことを
「アキラ」と呼んだりしない。今、そのことを心底、後悔していた。
 彼女は何かに苦しんでいて、碁を捨てようとしている。心配して、ヒカルの学校に行ってみたが、
とりつく島もなかった。
 もっと普通に友達付き合いしていたら、彼女は悩みを打ち明けてくれただろうか………?
825名無しさん@ピンキー:04/02/01 00:08 ID:knhT5sxO

―――――アキラ…アキラ…

 耳の奥で彼女の舌っ足らずな甘い声が響く。快活な笑い声。もう一度聞きたい。零れるような
笑顔をもう一度見たい。

 「見れるさ…きっと…」
ヒカルは大丈夫。自分同様囲碁から離れていられるわけがないのだ。アキラが、信じているとおりの彼女なら、近い将来必ず…
 今日は、大事な一戦がある。本因坊リーグ三次予選決勝。アキラはもうここまで来たのだ。
「行ってきます。」
母が、「頑張ってね」と笑顔で見送ってくれた。玄関の引き戸を開けると、眩しい光が目を射した。
梅雨が明けたばかりの夏の空は、どこまでも青く広かった。


―――――アキラ…

 早く、早く来い。ここまで…早く。

おわり
826名無しさん@ピンキー:04/02/01 14:19 ID:P6572Gca

 新しい院生は、その日の話題を独占した。その内容は主に二つ。一つは彼女が可愛い女の子だということ。
そして、もう一つは…

 伊角が棋院の玄関口にさしかかったとき、後から大きな声で挨拶された。今風にセットされた
見覚えあるヘアスタイル。長袖Tシャツにジーンズの上着を引っ掛けた姿の少年が駆けてくる。
「和谷…おはよう。」
伊角も挨拶を返し、二人は並んで棋院の玄関をくぐった。
 隣を歩く少年は気のせいか浮かれているように見えた。
「和谷、なんかいいことあった?」
そう訊ねると、彼は「別に」と答えた。だが、口元が微かにゆるんでいるし、今にも鼻歌でも
歌い出しそうなくらい足取りも軽かった。
「本当か?」
伊角も冷やかし半分に、ニヤニヤと笑う。
「ホントだって…!それよりさあ、今日からアイツ来るんだろ?」
アイツ…?
怪訝な表情を浮かべる伊角に、和谷はじれたように言った。
「ほら…塔矢アキラのライバルだって…」
 そこまで言われて、伊角も漸く思い当たった。
「ああ…あの可愛い……そうか。今日からか…」
元気がよくて可愛い女の子。和谷より一つ下だと言っていた。
 伊角は、和谷をちらりと見た。相変わらずの上機嫌だ。彼が浮かれているそのわけが
何となくわかった。
827ヒカルとアキラ2:04/02/01 14:20 ID:P6572Gca

 研修部屋に入るとそこもやはり、新入り院生の話題で持ちきりだった。
「可愛かったね…」
「強いのかな…?」
「塔矢のライバルだって…」
いくつかのグループに分かれてはいたが、その話の主役はすべて同一人物だった。

 「おはよう。」
親しい友人が何人か声を掛けてきた。
「今日から来るんでしょ?」
それだけで、誰のことだかすぐに通じる。
「和谷が浮かれちゃってさ…」
伊角が和谷の髪をくしゃりと崩した。
「もう!チゲーよ!」
「照れるなよ。可愛かったもんな?」
赤くなって反論する和谷を小宮や奈瀬も面白そうに見ている。
「もしかして、初恋?」
「チゲーったら!」
伊角達はくすくすと笑った。和谷は顔を真っ赤にして、そっぽを向いてしまった。
 強敵出現に強い焦りと緊張を誰もが感じていたが、その一方で和谷の微笑ましい思いは
その場を和ませた。
828ヒカルとアキラ2:04/02/01 14:20 ID:P6572Gca

 「バカじゃないの?」
冷たい声に、空気が凍った。丸い眼鏡を掛けて、髪を耳のあたりで切りそろえたおかっぱ頭の
女の子がそこに立っていた。
「なんだよ…越智…」
和谷はムッとして、越智を睨み付けた。
「碁は顔で打つんじゃないだろ?第一、その子が本当に強いかどうか、まだ、わからないじゃないか。」
越智は、ツンと顎を反らせた。
「どうせ、口だけのヤツだよ。怖がるだけソンだ…まあ、和谷はその子が強かろうと弱かろうと
 関係ないみたいだけどね?」
彼女は自分の言いたいことだけを言ってしまうと、さっさと自分の席に着いてしまった。
829名無しさん@ピンキー:04/02/01 15:51 ID:9hnzVt0P
ワヤ君かわいい!オチは女の子なんですね(笑)
この設定なんか(・∀・)イイ!続きを楽しみにしています!
830ポチ@駄文職人:04/02/02 06:48 ID:YBAXFoZp
和谷×伊角



綺麗な黒髪のショートヘアーと黒く優しい瞳…そしてジーンズ越しの身体のライン…一度意識し始めるともう止まらない。
「おーい、和谷どうかした?」
手合いが終わりパラパラと帰り支度を始める院生達の中、和谷はボンヤリと考え事に耽っていた。
「…進藤…俺やばい」
「ん…また伊角さんのこと考えてたんだろ?」
「!!」
ニヤリと笑いながら言うヒカルに図星を突かれた和谷は顔を真っ赤にさせて俯く。
「…な…なんで判るんだよ」
ボソボソと小声で疑問を口にする和谷にヒカルは構わず大きな声で答えを言い返す。
831ポチ@駄文職人:04/02/02 06:49 ID:zIzZmnAP
「だっていっつも伊角さんのことをエッチな目で見てんじゃん」
「わぁあぁっ!声がデカイっ…ていうか厭らしい目なんかしてねぇよ!!」
ヒカルの言葉に更に顔を紅潮させ抗議するがずっと伊角さんを見ていたことは確かで…。
「もう棋院に居る人はみんな知ってるし…あっ、伊角さ〜ん!」
和谷が伊角を好きなことは周知の事実だと述べると、タイミング良く現れた話題の人にヒカルはニヤニヤしながら彼女を呼び寄せた。
「わわっ…バカ!進藤!」
何か変なことを言われるのではないかと和谷は慌てて進藤の口を塞ぎバタバタとモミ合いになる。
832ポチ@駄文職人:04/02/02 06:51 ID:kT6cct1i
「はは、仲が良いな2人は」
自分のことを話題にされていたことにはまったく気付かず伊角がクスクス笑うと和谷はその可愛らしく綺麗な顔に見惚れ動きが止まる。
「伊角さん!実は和谷が…」
その隙を逃さず悪戯心から口を開くと和谷はハッと我に返りヒカルを止めようと身体を突き飛ばした。
「バカ!進藤!」
「うわぁ!とっと…」
「…え…ひゃあ!」
ヒカルは和谷に突き飛ばされた拍子に伊角の胸に倒れ込み、その柔らかな膨らみに顔を埋めた。
「あぁああぁっ!!」
ヒカルの顔に押されフニャリと形を変える乳房に和谷は目が釘付けになりつつ叫び声を上げた。
833ポチ@駄文職人:04/02/02 06:53 ID:KdvMcUMN
「進藤!早く離れろ!」
渾身の力を込めてヒカルの身体を伊角から離すとヒカルはポーッとし顔を赤らめた。
「…柔らかい」
ポツリと思わず呟いたヒカルの言葉に和谷の心は悔しさと羨ましさで一杯になった。
(くそ〜俺も伊角さんのおっぱい触りたい)
そんなことを思っていると部屋の隅に黒髪のおかっぱ頭の少女が立っているのに気付く。
「…塔矢アキラ?」
和谷の言葉に伊角の胸の余韻に浸っていたヒカルがギョッとし青冷めた。
「と…塔矢…違う…えっと」
「…最低だな…君は」
834ポチ@駄文職人:04/02/02 06:55 ID:0CFZhEZX
あたふたと言い訳をしようとするヒカルにアキラは冷たい視線でバッサリ切り捨て出て行った。
「待って塔矢!今のは誤解!事故なんだってば!」
その後をヒカルは慌てて追い駆け部屋には和谷と伊角2人だけ残された。
「…進藤大丈夫かな」
暫くボーッとしていた伊角だったがヒカルの慌てように心配すると和谷はつまらなそうに唇を尖らせた。
「何だよ伊角さん…悪いのは進藤の方じゃん」
何で進藤のことを責めないのかと不満を口にすると伊角は困ったような顔をする。
「…でも突き飛ばしたのは和谷だから君も少しは悪いと思うけど」
835ポチ@駄文職人:04/02/02 06:57 ID:Y3TK2zfe
その言葉に和谷は言い返せずシュンと項垂れた。
「……ごめん…伊角さん」
何とか聞き取れる程の小声で詫びる和谷に伊角はヨシヨシと頭を撫でる。
「うん、気にしてないから…和谷は素直で良い子だね」
まるで保護者のような伊角の言葉に和谷は顔を上げ自分の頭にある彼女の手を握る。
「…俺…子供じゃないし」
伊角の柔らかく細い手の感触にドキドキしながら和谷は覚悟を決める。
「…俺…俺さ…ずっと伊角さんのこと」
「……和谷?」
ソワソワと目を泳がせ落ち着かない和谷に伊角はキョトンと首を傾げ言葉を待つ。
836ポチ@駄文職人:04/02/02 06:59 ID:Vl8ZRSg+
黒色の澄んだ瞳に見つめられ和谷は緊張でパニックになった。
「俺!伊角さんのこと…す…すっ…すっげぇ尊敬してる!!」
顔を真っ赤にさせながら声を張り上げる和谷に伊角は一瞬ポカンとし微笑んだ。
「ありがとう…和谷って面白いね」
そしてクスクス笑う伊角に和谷は内心ガックリと肩を落とした。
(あぁ…俺ってバカだ…折角のチャンスが…)
「ねぇ和谷、お腹空いたから何か食べて帰ろう」
綺麗な笑顔で食事に誘う伊角に和谷は見惚れつつコクリと頷く。
(まぁ焦ることは無いよな…今はまだ傍にいられるだけで…)
そして和谷は伊角への想いを胸にしまい込んだ。



end
837名無しさん@ピンキー:04/02/02 08:07 ID:YmWItrYB
>ポチ氏
ここでお目にかかるとわ!
838名無しさん@ピンキー:04/02/02 11:15 ID:jGUAPcx1
日曜朝8時半から「ふたりはプりキュア」見て
アキラ♀とヒカル♀を想像したの俺だけですかヽ( `Д´)ノ
839名無しさん@ピンキー:04/02/02 12:32 ID:Fb9xfucn
職人さん方乙です!

>>830
初の伊角子さん小説キタキタキタキタ━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━!!!!
伊角子さんの柔らかいおっぱい(;´Д`)ハァハァ
少し年上のきれいなおねいさんイイ!小細工できない和谷もいい感じっす!
840名無しさん@ピンキー:04/02/02 12:39 ID:Fb9xfucn
>>838
なんだろうと検索した。
黒髪のほうがおかっぱだったら…(;´Д`)ハァハァ
841名無しさん@ピンキー:04/02/03 00:18 ID:nvM4K08r
伊角子たんはジーンズのままなんですね。萌え(*´Д`)
842ポチ@駄文職人:04/02/03 07:04 ID:N/762Rtq
ヒカル×アキラ



「塔矢〜ゴメンってば」
スタスタと無言で棋院を出るアキラをパタパタと足音を響かせその後を追うヒカル。
先程、伊角の胸にダイブする姿を見られたヒカルは謝罪の言葉を繰り返すが一向に許しを得られない。
「塔矢!」
アキラが頑固なのは承知の上なヒカルは最後の手段とばかりに小走りでアキラの前に回り込み道を塞ぐ。
「……………」
そんなヒカルをキッと無言で睨むアキラの顔は凜々しく可愛らしい。
(塔矢は怒った顔もキレイだなぁ)
と、頬が緩みそうなを我慢してヒカルは真剣な顔で口を開く。
843ポチ@駄文職人:04/02/03 07:05 ID:3TyIxJhl
「今から一局打とう」
その言葉に一瞬驚いた様子のアキラだったが小さく頷くとまたスタスタ歩き出した。
「…塔矢…ちょっ…」
囲碁の話を出せばアキラが笑ってくれると思っていたヒカルは予想外の反応の薄さに戸惑った。
(あちゃ〜…相当怒ってるな塔矢の奴)
そしてまた離された距離を縮めるようにヒカルは走りアキラの横に並ぶ。
「…塔矢…どうしたら許してくれる?」
真っ直ぐ切り揃えられた黒髪に隠れる顔を覗き込むとアキラはピタリと立ち止まった。
「…許すも何も…君と僕はそうゆう関係では無いから」
844ポチ@駄文職人:04/02/03 07:07 ID:IpIx1GWP
確かに付き合う約束をした訳ではないが互いの気持ちは同じ…ヒカルは照れながらアキラの顔を見つめた。
「…俺、塔矢のこと好きだ…塔矢は俺のこと嫌い?」
人懐こく甘えるような仕草で告白されアキラは頬を染めて消え入りそうな声で答えを返す。
「……嫌いじゃない」
囲碁に関しては一直線な彼女も恋愛に対しては臆病で弱気な姿に愛しさを感じずにはいられない。
(くっそ〜、可愛すぎるぞ塔矢〜!)
普段は見せない女の子らしい反応にヒカルは我慢出来ずに小さな手を握り路地裏に連れ込んだ。
845ポチ@駄文職人:04/02/03 07:09 ID:eootojSC
「……進藤?」
薄暗く狭い建物の間、ヒカルは誰も居ないことを確認するとアキラの華奢で柔らかな身体をギュッと抱き締めた。
「…ちょっ!進藤!」
「好きだ…好きだよ…塔矢」
「…こんな所で…嫌だ!進藤!」
ヒカルの甘い囁きにアキラは顔を真っ赤にさせながら逃げようと身体をつっぱねる。
「ここじゃなければいいの?」
「バカか君は!そうゆう問題じゃないだろ!」
「…じゃあどうすればいいのさ」
一向に自分を受け入れてくれないアキラにヒカルはふてくされ頬を膨らますとアキラも眉間に皺を寄せる。
846ポチ@駄文職人:04/02/03 07:12 ID:377v6Yn3
「君は順序ってものを知らないのか!いきなり抱き付くなんて失礼だぞ!!」
「なっ、何だよ!お前だって俺のことが好きなんだろ!?ストーカーみたいに追いかけてさ!」
「…っ!」
その言葉にアキラは瞳を揺らし滲む涙を堪えるように唇を噛み締めた。
「…あ…ゴ…ゴメン…塔矢」
怒りと悲しみで震えるアキラの姿にヒカルは言い過ぎてしまったことを反省し彼女の言っていた意味を考え直し理解した。
「…こっち向いて、塔矢」
「……進藤?」
847ポチ@駄文職人:04/02/03 07:16 ID:42EmXM03
先程とは違い落ち着いた優しい声色にアキラは顔を上げるとヒカルは恥ずかしそうに顔を赤くし真っ直ぐ瞳を向けた。
「俺、進藤ヒカルは塔矢アキラのことが好きで好きで大好きだから!…だから…その…あの…俺と付き合って…じゃなくて…交際して下さい!!」
ヒカルなりの真面目な告白にアキラは黒色の髪を揺らしコクンと頷いた。
「…うん…ありがとう…進藤」
アキラはやっと通じた想いにポロポロと涙を流しながらヒカルに微笑みかける。
その顔がとても綺麗で愛らしくヒカルは我慢出来ずにアキラの細い腰に腕を廻し抱き締めた。
848ポチ@駄文職人:04/02/03 07:18 ID:s+gkAjM3
「…塔矢…大好きだ」
「…僕もだ…進藤」
抵抗もせず大人しく身を任せるアキラにヒカルはもっと彼女の温もりを求め腰から背筋に手を這わせギュッと押して胸を密着させる。
するとアキラの小さな胸の感触が伝わりヒカリが今まで我慢し心の内に押しとどめていた欲が掻き立てられる。
「…ん…痛い…進藤」
強く抱き締められアキラは身を捩り緩めてもらおうとヒカルの顔を覗き込む。
「…塔矢」
ヒカルは自分の名を呼ぶ桃色の小さく可愛らしい唇にゴクリと唾を飲みその感触を求め顔を近付けた。
しかし感じた温もりは目的のモノではなくて…。
849ポチ@駄文職人:04/02/03 07:21 ID:WJEVJ34n
「何をするんだ君は!」
顔に手を押し付けつっぱねられ更に怒鳴られたヒカルは意味が判らず混乱した。
「キスだよキス!俺は塔矢とキスがしたいんだよ!」
「…く…口付けは婚姻後にすることだろ!そんなことも知らないのか君は!?」
「………はい?」
ヒカルはアキラの言葉で爆発しそうだった欲望が吹き飛び頭の中が真っ白になった。
「…塔矢…お前本気で言ってんの?」
「なっ…僕はいつでも本気だ!!君こそふざけすぎじゃないのか!」
アキラの嘘偽りの無い真っ直ぐな瞳に射抜かれヒカルは何も言えずガックリと崩れ落ちた。
850ポチ@駄文職人:04/02/03 07:24 ID:KxOBE9f2
(…塔矢…俺…純粋で無垢なお前が大好きだったけど…そこまでいくとある意味天然っていうか…)
ヒカルはショックで地面にのの字を書き項垂れているとアキラは冷たく言い放つ。
「君が我慢出来ないのなら別れるしかないね」
あぁ…塔矢らしいよ…そのサッパリとした言いぐさ…でも本当は別れたくないんだろ?
そう思いアキラの顔を窺い見ると今にも泣きそうな顔で瞳を細め耐えている。
(ああぁぁっ塔矢ぁ!好きだ!好きなんだよぉ!)
アキラの素直じゃない態度にヒカルは彼女への愛を再確認し地面に寝転び大の字になった。
851ポチ@駄文職人:04/02/03 07:27 ID:dwKG07fb
「し、進藤!?」
その突然の行動にアキラは目を丸くするとヒカルは決意を込めアキラに向けて叫んだ。
「俺、塔矢のことが好きだから我慢するし絶対別れないからな!!」
その言葉にアキラは嬉しそうに微笑んだ。
「…うん…絶対だぞ…進藤」
(最高に綺麗だよ…塔矢…俺がお前を幸せにするからな)
そう心に決めヒカルは腕を空に向け小指を突き出した。
「約束だ…塔矢」
「…約束だよ…進藤」そして2人の小指が絡まり進藤ヒカルは塔矢アキラの恋人の条件に契約と誓いを立てた。


end
852名無しさん@ピンキー:04/02/03 11:17 ID:2CWgf2Ny
伊角子たんの続きだ〜!ヨッシャー
アキラ子たん、自分でストーカーみたいに追いかけておいて
そういう関係じゃないとわ!かわいすぎる(*´Д`*)ハァハァ
わがままヒカルとの遣り取りがほほえましい。
853ポチ@駄文職人:04/02/03 17:33 ID:MWrHOkJx
ヒカ子×アキラ子



窓の隙間からそよそよと春風が入り込み淡い夕焼けが碁盤を照らす中、2人の幼い少女は真剣な面持ちで向かい合う。
ーーパチン
静寂に包まれた室内に乾いた音が響くとショートヘアにジャージ姿の少女はガックリ肩を落とし床に寝転んだ。
「あぁあっ!また負けた!負けましたぁ!」
「ありがとうございました」
そして礼儀正しくペコリとお辞儀しジャラジャラと碁石を片付ける黒髪の少女。
進藤ヒカルと塔矢アキラは碁会所や互いの家を行き来して碁を打ち合う仲でありそして最大のライバルでもあった。
854ポチ@駄文職人:04/02/03 17:35 ID:t9d/amWb
「そろそろ帰るね、進藤」
未だ寝転んだままのヒカルにアキラは畳んで置いてあった上着を手に取り立ち上がる。
「え!?勝ち逃げなんてズルイぞ塔矢!!」
ヒカルは慌てて起き上がるとアキラのズボンの裾を引っ張り引き止める。
「ちょっ…進藤!」
「ウチに泊まっていけってば!今日は誰もいないしさ」
用事で外出してる親は明日まで帰らない。
だから遠慮せずに泊まれよと駄々をこねるヒカルにアキラは困り果てた。
「……でもうちの両親が」
855ポチ@駄文職人:04/02/03 17:38 ID:07uCzION
今まで仕事以外での1人の外泊はしたことがないアキラは当然両親に反対されるだろうと思い言うとヒカルはガバッと勢い良く飛び起きてバタバタと部屋を出て行った。
「…し…進藤?」
その行動に呆気にとられながらアキラはその後を追うと何やら話し声が聞こえてきた。
「…はい…だから今日はウチに泊まりますから…いえいえ…じゃっ失礼します」
(この会話はまさか…ボクの家に電話かけてる?)
そしてカチャンと受話器を置いたヒカルがニンマリ微笑む。
「塔矢のお母さんに許可取ったから今日はウチに泊まることに決定!」
856ポチ@駄文職人:04/02/03 17:40 ID:6qq9KdKk
「……進藤…君って人は」
こうゆう所が強引な彼女はやはり自分とは違う…むしろ正反対だなと呆れを通り越して関心してしまう。
「じゃあ取り合えずメシ食ってから一緒に風呂に入ろうな」
「…君…メシって…女の子なんだからもう少し上品な言い方出来ないのか…それに一緒にお風呂なんて…」
「なぁ出前取るんだけど何食べたい?」
ヒカルはアキラの言葉が耳に入らないほど燥ぎ浮かれている。
(…どうしよう…ボク…少し不安になってきた)
初めての2人きりのお泊まりにアキラは緊張と不安でヒカルは喜びでいっぱいになっていた。



Next
857ポチ@駄文職人:04/02/03 17:52 ID:6qq9KdKk
連カキ失礼しました。
エロ無しが続いたのでお詫びに百合エロをと思いましたが未だエロに辿り着かず…スマソ。


>>837
ずっとここでは読み専だったけど寄り道のつもりで書いたらハマってしまいますた。アキラはア○○ンに似ていてイイ!もう暫くしたらあちらのスレに帰還します(`・ω・´)ゞ
858名無しさん@ピンキー:04/02/03 18:58 ID:qw6WISMm
百合物キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
えちー楽しみにまってまつ
859名無しさん@ピンキー:04/02/03 19:41 ID:V5tmFfoi
>857
百合好き&アキラ子萌えの自分のツボに命中の予感!!
上のも少しずれてる原作風味アキラ子がべらぼーに可愛いな(*´Д`)ハァハァ

>830-836の伊角子話にも萌えあがりますた(*´Д`)ハァハァ
天然でしっとりムードの伊角子をこの和谷はいつか落とせるのかー!?
こちらもよければいつか続きなど読めると当方躍って喜びます。
860ポチ@駄文職人:04/02/04 04:22 ID:hxkXsPDC
>>853-856



「ごちそうさま〜!」
「ご馳走様でした」
出前のピザを平らげたヒカルはその後片付けをする塔矢を余所に碁盤を用意し始める。
「よし!お腹もいっぱいになったし今度は負けないからな!」
「はは、ボクも負けるつもりはないよ」
「じゃあ賭けしようぜ!オレが勝ったら言うこと何でも聞いて貰うからな!」
突然のヒカルの申し出に一瞬ポカンとしたアキラだったが少し面白そうだなと思い了承する。
「わかった…君が勝ったらボクは君の為に何でもしてあげるよ」
その言葉にヒカルは満足そうに微笑んだ。
861ポチ@駄文職人:04/02/04 04:24 ID:RGyeMLLA
「よし!じゃ握ろうぜ!」
「うん、お願いします」
挨拶をしお辞儀をするアキラにヒカルも軽く頭を下げて対局に臨む。
(よぉし!絶対勝ってやる!)
そう意気込みながらアキラを見ると彼女は既に真剣な面持ちで碁盤と向き合っている。
そのサラサラした黒髪と手合い時に見せる切れ長の鋭い瞳にヒカルはドキリと胸が高鳴った。
(…塔矢って美人だよな)
あの純粋で真っ直ぐな瞳に惹かれ導かれたから今この瞬間がある。
ヒカルは感慨深くアキラを見つめた。
862ポチ@駄文職人:04/02/04 04:25 ID:K7SSmXhs
「……進藤?」
一向に次の手を打たないヒカルにアキラは声を掛けるとヒカルは真っ赤になりながら慌てて碁盤に目を移す。
「…ボクの顔に何か付いてた?」
ヒカルの反応にアキラも釣られて頬を染めながらハンカチを取り出し顔を拭う。
「ち、違うよ!…何て言うか…その…塔矢って美人だなって思ってさ」
「………え?」
その言葉にアキラは耳まで真っ赤にしながらヒカルを見る。
「塔矢って好きな人とかいないの?学校で告白されたりとかさ」
アキラの素直な反応にヒカルは舞い上がり言葉が止まらない。
863ポチ@駄文職人:04/02/04 04:28 ID:OI8bGGXf
「…何でそんなこと」
アキラは恋愛に対して無頓着で好きとか嫌いとかそんな感情は抱いたことは無かったので答えに困った。
(…そういえばボクは学校でも友達が1人もいなかったな)
あの時の自分は囲碁と進藤ヒカルだけ…ひたすら進藤を追いかけてボクは彼女しか見ていなかった。
けれど進藤には沢山友達がいてボクはその中の1人でしかない。
そう思った途端、アキラの中に深い悲しみと寂しさが沸き上がり身を震わせた。
864ポチ@駄文職人:04/02/04 04:31 ID:Vcpl6EDc
「…塔矢?」
どうしたの?と首を傾げ心配そうに自分を見るヒカルはとても可愛くて…そんな彼女を独り占めしたい…ボクだけを見ていて欲しい。
「…何でもないから…続きをしよう」
止まっていた手を再び碁盤に移しヒカルとアキラは対局を再開させる。
(…ボクは最低な人間だな)
今まで感じたことの無かった嫉妬心と独占欲に戸惑い嫌悪しながらアキラはそれを振り払うように碁石を打ち付けた。



Next
865名無しさん@ピンキー:04/02/04 08:21 ID:1QpaBqA3
(*´д`*)ハァハァ
866名無しさん@ピンキー:04/02/04 09:29 ID:TL5BsRSB
(*´Д`)ハァハァ

関係ないけど
ヒカ子とアキラ子がナプキン派かタンポン派を考えてはぁはぁ
やっぱまだ厨房だしナプキンかなぁ(*´Д`)ハァハァ

気分を害した人スマソ…
867名無しさん@ピンキー:04/02/04 09:43 ID:TL5BsRSB
そして生理中のヒカ子のけだるい表情にハァハァしてしまう佐為
868名無しさん@ピンキー:04/02/04 11:05 ID:6nqjI44R
アキラ子irane
869名無しさん@ピンキー:04/02/04 11:10 ID:0i+OZzHL
>868
他に必要とする人はたくさんいるのでソレ却下。
870名無しさん@ピンキー:04/02/04 11:50 ID:6nqjI44R
アキラ子の膣は固そうだから萌えない。
871名無しさん@ピンキー:04/02/04 12:18 ID:4gnILHWY
アキラ子たんもヒカ子たんも筒井子たんも伊角子たんもイイヨイイヨー
職人氏がんがれー
872名無しさん@ピンキー:04/02/04 12:40 ID:66WswBto
多分、倉田厚子の膣が一番肉厚でやらかいよ
873名無しさん@ピンキー:04/02/04 13:15 ID:/+5D5wJa
アキラ子は眉毛が凛々しそうだなw
ヤパーリ一番はヒカ子きぼん
874名無しさん@ピンキー:04/02/04 14:11 ID:aM/XOIIB
>>860
続きキテタ〜!
ポチさん、毎日ありがとう!
女の子二人の心の揺れがカワ(・∀・)イイ!!
875名無しさん@ピンキー:04/02/04 21:33 ID:nzHhgmtj
ここは、次スレはどうするんだ?
500KBまでだったっけ?
900とか950レス行く前に、書けなくなる可能性もあるよな?
876名無しさん@ピンキー:04/02/04 22:44 ID:vrPjm3/J
一応900でスレ立てと決めておいて、
900前でも書けなくなったらスレタイを第2局にして
>>1のテンプレに前スレ(ここ)を貼って
誰かがスレ立て、じゃ大雑把すぎ?即死が少し不安だ。
何となくこっちはテンプレに厨房対策の一文を加えたほうが
いい気もするが、まあそれはどっちでも。
877ポチ@駄文職人:04/02/05 05:14 ID:GgCpWf3a
ヒカ子×アキラ子の続きを投下します。

ちなみに自分はアキラ子萌えな人間なのでヒカ子攻めのアキラ子受けが中心になります。

ですのでアキラ子がお嫌いな方はスルー推奨です。
878ポチ@駄文職人:04/02/05 05:17 ID:GgCpWf3a
>>853-856>>860-864



「…ありません」
「やったぁ!塔矢に勝ったぁ!!」
3目半の差をつけて勝利したヒカルは立ち上がり喜びを露に飛び跳ねた。
「……………」
一方アキラは心の動揺でらしくない打ち損じをし負けたことに更に気を落としていた。
「……ぁ…塔矢?」
その様子にヒカルも気付き声を掛けるとアキラはハッとし顔を上げ笑顔を作る。
「ボクの負けだから…約束…君の言うこと何でも聞くよ」
そう言い優しく微笑まれヒカルはポッと頬を染め目を泳がせた。
「…ん〜…まぁ取り合えず風呂に入ろうか」
879ポチ@駄文職人:04/02/05 05:19 ID:VJNoT5X8
実は何をして貰うか全然考えていなかったヒカルは髪をクシャクシャ掻きながらお風呂に誘う。
「…進藤が先に入っておいでよ…ボクは後でいいから」
「何だよ〜一緒に入るんだよ!ホラ行くぞ!」
「ちょ、ちょっと…進藤」
ヒカルに強引に手を引かれバタバタと階段を降り浴室へ向かう。
(…どうしよう…進藤と一緒に入るなんて…)
アキラは他人と風呂に入ることや人前で肌を晒した経験が無いので緊張していた。
「…進藤…やっぱりボク…」
浴室のガラス戸の前、アキラはモジモジと立ち尽くす中、ヒカルは構わず服を脱いでゆく。
880ポチ@駄文職人:04/02/05 05:21 ID:tbd04jN8
「…ん?塔矢も早く脱げよ」
乱雑に脱いだ服を洗濯機の中に放り込みながら言うヒカルに彼女らしいなと思いながら裸を見るのは失礼だと思い俯き目を逸らす。
「…塔矢ってさ…もしかして友達と風呂に入るの初めて?」
「……うん」
自分を直視せず落ち着かない様子のアキラに聞くと恥ずかしそうにコクンと頷かれヒカルの心が躍った。
(塔矢ってば可愛いな〜)
普段は見られないであろうアキラの女の子らしく恥じらう姿にヒカルはドキドキと胸を高鳴らせる。
そしてヒカルの中に自分の知らないアキラをもっと知りたいという欲が沸いてきた。
881ポチ@駄文職人:04/02/05 05:22 ID:2+tMiKhZ
「塔矢〜見て見て!」
「…え…進藤?」
その言葉にヒカルを見ると胸の膨らみも露なショーツ1枚の姿が目に入りアキラは赤面してしまう。
「ほら、オレの裸見たんだから塔矢のも見せてよ」
「…進藤…君…卑怯だ」
そう言いながら初めて見る同年代の子の裸にアキラは否応なく自分のモノと比べてしまう。
(進藤の肌…すごくキレイだ)
健康的で滑らかな肌と丸くて形の良い乳房…その全てが可愛らしくアキラは尚更自分の裸を見せるのが嫌になった。
882ポチ@駄文職人:04/02/05 05:25 ID:BLZFH4zl
「……くしゅん!」
「…大丈夫?進藤」
「ぐすっ、塔矢が早く脱がないとオレ風邪引いちゃうよ〜」
更なるヒカルの追い打ちにアキラは泣きそうになった。
「…わかった…わかったから…ボクの裸見て笑わないでね」
「笑ったりしない…大丈夫だよ、塔矢」
いつも強気なアキラが今は弱々しく小さな存在に見え、ヒカルの心の中に不思議な感情が芽生え始めた。



Next
883ポチ@駄文職人:04/02/05 05:49 ID:BLZFH4zl



百合って難しい…
(´・ω・`)ショボーン

自分のSSに感想&コメントを頂きまして有り難う御座います。

別の本命スレがあるのでいつまでこのスレに居座るか判りませんが、アキラ子萌えと伊角子萌えの方々に喜んでもらえるよう頑張ります。
884名無しさん@ピンキー:04/02/05 05:59 ID:hHWepUBT
おぉ起きててヨカタ
乙です!
美少女同士のおフロ…美味しそうな光景ですなァ
あっけらかんとした脱ぎっぷりヒカ子もいいしモジモジしてしまうアキラ子も実にいいです
また投下ヨロシコです
885名無しさん@ピンキー:04/02/05 11:44 ID:9gFFZjHj
>>883
泣きそうになって「笑わないでね」
か…かゎぃぃ〜!(;´Д`)ハァハァ
アキラ子たんは自分も好きです。二人の可愛い会話、絵で想像して楽しんでまつ。
伊角子たんの続きもお待ちしております!(*´∀`)
886名無しさん@ピンキー:04/02/05 19:59 ID:841pDnvE

ヒカ子たんが恋しいよぉ(;´д⊂

そろそろ来ないかなー、萌えヒカ子たん…。
887名無しさん@ピンキー:04/02/05 22:03 ID:l41joTGv
いよいよ裸に!初々しくていい感じっすよ(*´Д`)ハァハァ

今夜中に次スレ立てておいたほうがいいのかな。900で桶?
888名無しさん@ピンキー:04/02/05 22:18 ID:WLW3kQm7
>886
待っていれば、そのうち来てくれるよ。たぶん…
筒井子タンも伊角子タンもずいぶん待ったし…
ヒカ子タンはダントツに多いじゃん。贅沢モノ(*´∀`)σд`)

>887
900で桶です。
ただ、夜中になると即死回避に協力できないなあ…
大丈夫かな。
889名無しさん@ピンキー:04/02/05 23:39 ID:5AmaMWhT
>>ポチ氏
hagesiku(*´Д`)ハァハァ
続き待って松です!

百合物もイイ!
890名無しさん@ピンキー:04/02/06 01:11 ID:TjpTSC5g
今なら立てられるが…いるの俺一人かな…どうしよう
2時までに1個もレスがなかったら朝組にまかせた。ヘタレスマソ
891ポチ@駄文職人:04/02/06 01:36 ID:k2iPEsv1
百合を投下したいのですが新スレ立つのならそっちの方がいいのかな…悩みますな。
892ポチ@駄文職人:04/02/06 01:37 ID:k2iPEsv1
百合を投下したいのですが新スレ立つのならそっちの方がいいのかな…悩みますな。
893名無しさん@ピンキー:04/02/06 01:38 ID:TjpTSC5g
ポチ氏キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
そしたら今から新スレ立ててもいいでしょうか?
894名無しさん@ピンキー:04/02/06 01:51 ID:TjpTSC5g
俺頭が逝ってたらしい。俺取ったの900じゃなくて890じゃん!
ポチ氏、まだ起きてらっしゃいますか?
今夜立てたほうがよさそうなら立てますがいかがしたものでしょう。
いやそれとレスの無駄づかいほんとスマソ>ALL
895ポチ@駄文職人:04/02/06 01:52 ID:ANIyukFe
ガーン(;´д`)
初の2重カキコ
失礼しました。
っていうか投下は4時頃になりそうですが…。
あとは皆様の指示、誘導に従います。では
896名無しさん@ピンキー:04/02/06 01:54 ID:GgB3Q0wN
立ててほしい。
ss投下されるのなら、dat落ちを防ぐことになるし。
俺はダメだったから頼む。
897名無しさん@ピンキー:04/02/06 01:58 ID:TjpTSC5g
了解!少々お待ちを。
898名無しさん@ピンキー:04/02/06 02:01 ID:TjpTSC5g
899小説まとめ1:04/02/06 04:14 ID:GgB3Q0wN
《完結済み》

【ヒカル女体化】
『ヒカ子独白』    >97
『ヒカ子×ダケさん』 >256-260 
『ヒカルとアキラ』  >822-825
『ヒカル』(アキラ)  >46-51>64-67>104-106>151-155>197-201>278-283>358-360>397-400
           >443-450>458-461>491-496>536-541>582-585>617-620>655-673
『あかり』(『ヒカル』続編)>727-745

【その他】
『岡くん、女体化妄想』  >23-24
『小宮英二と飯島良子』  >84-93
『アキラ子』(緒方)    >289-291>293-300
『本因坊』(桑原女体化)  >408-412 
『緒方次子』(アキラ)   >521-522
『越智』(越智女体化)   >551-554
『パンチラ妄想』     >792-793
『関西弁の女棋士』(ヒカル)>120-124>140-145>210-215>309-311>313-315>373-375>377-380

ポチ@駄文職人さん作
『和谷×伊角』(伊角女体化) >830-836
『ヒカル×アキラ』 >842-851
900小説まとめ2:04/02/06 04:16 ID:GgB3Q0wN
《連載中》

【ヒカル女体化】
「オチとヒカ子」   >477-482
『アキヒカ?ワヤヒカ?ヒカ子』 >426-427
『大切なもの』(越智・鬼畜)>518
『ヒカルとアキラ』 >826-828
           
『秘すれば華なり』(ヒカル) >7-9>11
『アキラ子:母』(『アキラ子』の前の話)>526-527>529-530>533

【アキラ・ヒカル女体化】
『ヒカ子・アキラ子・社』 >715-718
『痛みを感じない男』 >801-802
『ヒカ子×アキラ子』(ポチ@駄文職人さん作) >853-856>860-864>878-882

【筒井女体化】
『加賀×筒井子』 >809-813

【佐為女体化】 
「風呂場で」 >16>19>36
「リョウジョーク物」 >128
「佐為の前でハァハァするヒカル」185-187
『さささい』 >687-690>692-694>696>698
901小説まとめ:04/02/06 04:17 ID:GgB3Q0wN
( )は相手・説明など
「 」は仮題
『 』は題名

抜けているものがあるかもしれませんが、とりあえず。
なおどこかのHPからそのままコピペしたとおぼしき小説は
まとめには入れませんでした。

職人様、次スレでもよろしくお願いします。
902名無しさん@ピンキー:04/02/06 16:28 ID:DcGhM1Rh
>901
乙です。
まとめページといい、整然としたまとめに美学すら感じますな。
これからもよろしくお願いします。
903名無しさん@ピンキー:04/02/06 20:16 ID:AguiyeqB
こっちで言った方がいいのかな?
>小説保管庫の管理人さん
あかり(アキラ×ヒカ子)
>741の分が一話抜けてます。
訂正おねがいします。
904名無しさん@ピンキー:04/02/07 23:23 ID:1kvlZ6yr
>>903
ご指摘どうもありがとうございました。
早速直しておきました。
905名無しさん@ピンキー:04/02/08 10:14 ID:6lIL6TB5
>904
ありがとうございます。
いつも感謝しています。
906名無しさん@ピンキー:04/02/09 01:48 ID:HdqGTFLo
次スレは即死回避。倉庫格納依頼します。放置してください。

○●○「ヒカ碁」女体化妄想スレ第2局○●○
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1076000370/l50
907名無しさん@ピンキー
今、なにげに2ちゃんでニョタが熱い。