マリア様がROMってる〜エロ・カニーナ〜

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1エロ・カニーナ
「マリア様」のエロSS(百合推奨)を書くスレッドです

前スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1057660666/

前々スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1051109575/

前前々スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1033106716/

関連スレッドリンク
http://dempa.2ch.net/prj/page/marimite/index.html
22ゲットズサー:03/08/30 15:42 ID:8wxyz2lb
乙!!
3名無しさん@ピンキー:03/08/30 15:42 ID:1dUGdCAC
職人データvol.1
【黄薔薇先生】きばらせんせい

属性:黄
得意技:放置プレイ
決め台詞:「これは姉としての命令よ。私は今の言葉で充分だから。」

現在前スレからの長期連載黄薔薇SSを連載中
男キャラの相手が決定済みの江利子と
ミスターリリアンの令という
当時萌えとはほど遠いと思われた組み合わせで
無謀とも取れる超大作を手がけ
しかし細やかに作り込まれたキャラクターと台詞回しで
結果多くの住人を魅了
本人は一度もコテハンを名乗った事がないにも関わらず
いつしか黄薔薇先生の名で呼ばれることになる
現在の黄薔薇豊作の草分け的存在
連載作品も終盤に差しかかり多くの期待を集めているが、果たして。

類義語:黄薔薇の人・黄薔薇の中の人
4名無しさん@ピンキー:03/08/30 15:42 ID:8wxyz2lb
まとめてくんは?入れないの?
5名無しさん@ピンキー:03/08/30 15:43 ID:1dUGdCAC
職人データvol.2
【森の一番槍】もりのいちばんやり

属性:新聞部・写真部
得意技:読者アンケート
決め台詞:「……持ち物検査は私の預かり知らぬこと、見つかってしまってもそれは……不可抗力ですよね?」

現在三奈子蔦子SS連載中
初投稿SSと言いながら
読みやすく無駄のない一人称体で多くの支持を得る
イロモノ系と言われがちな新聞部写真部キャラを
軽快なコメディタッチで描写
ただ一向にエロシーンに突入しないのは
黄薔薇先生(vol.1参照)に倣っての放置プレイかと憶測が飛び交い
現在でも定期的に森一召還呪文が唱えられる
一方で住人の感想レスにこまめに返答し
結果「喋るコテハンはウザいか否か」の論議をかもした事は有名

類義語:森一
6名無しさん@ピンキー:03/08/30 15:43 ID:1dUGdCAC
職人データvol.3
【378】378

属性:黄
得意技:打ち切り
決め台詞:「・・・黄薔薇さまはね。令ちゃんのことが大好きだったのよ、きっと」

最近になって光臨した新進気鋭
精緻な情景描写と磨き上げられた文章表現においては群を抜く存在
その熟練された文章力ゆえにエロパロ板のいちSSでありながら
読者たちに文法議論を巻き起こさせたことは記憶に新しい
登場当初はレスごとに視点と時間軸と文体の変わる
前衛的令×祥子作品でスレをにぎわせたが
心ない煽りのひとことによりあっさり撃沈
作品を打ち切って雲隠れし多くの香具師を嘆かせる
しかし最近になって新作江利子×由乃「雪の女王」を携えて復活
今度こそ圧倒的な支持を獲得した。

類義語:すまちこん
7エロ・カニーナ:03/08/30 15:45 ID:1dUGdCAC
>>4
スマン
漏れは立てただけで、まとめてくんは作ってなかった

とりあえず職人データは貼ってみた
職人さん補足よろー
8名無しさん@ピンキー:03/08/30 17:05 ID:Do/xVfII
>>1
おつ
9名無しさん@ピンキー:03/08/30 17:11 ID:EeC+/46A
>>1
乙です
10名無しさん@ピンキー:03/08/30 20:07 ID:PZBr4oSQ
>>1
乙ッス!
11名無しさん@ピンキー:03/08/30 20:53 ID:xztHG1BM
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12名無しさん@ピンキー:03/08/31 00:30 ID:mB98v4Tr
まとめてくんによるまとめページ
 「マリア様がROMってる」
  http://dempa.2ch.net/prj/page/rommaria/index.html
13名無しさん@ピンキー:03/08/31 00:37 ID:CtXxmkDo
というわけで
職人待ち。
14名無しさん@ピンキー:03/08/31 00:40 ID:m8Vgy89I
子羊で、
頭に飾る大輪の白百合は、朝、お姉様が祐巳のために庭から取ってきてくれたものだ。
花粉がワンピースに落ちないようお姉様が手づからおしべを取り除いてある。

的な表現があったけど、祐巳に汚れがつかないよう「おしべ」をむしり取る祥子、ってのが
(((((((゚д゚;|i|i|i|))))))ガクガクブルブル
15名無しさん@ピンキー:03/08/31 00:50 ID:CtXxmkDo
祥子のこれからを暗示してるってことでひとつ。
16名無しさん@ピンキー:03/08/31 02:14 ID:zr86Xw8K
つまり祐巳たんに近づこうとする男共は皆、
祥子さまのほっそりした指と柔らかい掌で邪な欲望が消え失せる程に
たっぷりねっとり絞り尽くされてからでないとお目にかかることも出来ないと。

…ハァハァハァ
17名無しさん@ピンキー:03/08/31 03:38 ID:Ud45Ejbz
そのあたりはむしろ加南子がやってくれそうな気がするな。
18名無しさん@ピンキー:03/08/31 03:53 ID:W2gJ8Wpc
普段は反目しあってる2人がこの時は意気投合
19名無しさん@ピンキー:03/08/31 06:57 ID:pp633Ojk
絞り尽くされるならいいけど
むしり取られるとか握り潰されるだったらキツいなあ・・・
股間を押さえ涙溢れる目を見開いて縮こまってる男に笑いながら放尿する祥子さま
20名無しさん@ピンキー:03/08/31 12:32 ID:zr86Xw8K
>>19
別の種類のファンが付きそうでつね。

まあ、『幼少のころから内に刻み付けられてきた男に対するコンプレックスを、
嗜虐という形で発散する事に目覚めてしまった祥子さま』というのは悪くないかも。


「そんなもの、直に触れたくもないわ。目にするだけでも吐き気がしそう」
その表情はまさに捕らえた敵国の将を前にした、残酷な女王の顔のよう。
祥子は手術用の薄いゴム手袋を自らのその白い手に嵌めると、
目の前のそれを親指と人差し指で摘み、捻り上げた。
…ウグッ!
苦痛に顔を歪めながら、男の口から呻き声が漏れ、
その声が祥子の残酷な喜びにさらに火を注いで行く。

「本当、全くどうしようもないわね。男なんてものは」
細い指でなぞり上げ、時には激しく扱い、また優しく撫でさする。
「こんな事で声を上げて。悔しくはないのかしら?辛いとは思わないのかしら?」
誰に教えられたでもない筈なのに、祥子はやはり天性の女王の資質を備えた少女だった。
男の声に苦痛と苦悶だけではない、また別の響きが混じるようになるのを捉えると、
祥子はその端正な顔を男のその部分に寄せ、嘲るような表情を見せた。
「精一杯我慢なさいな?もし、私の顔に汚らしいものをぶちまけたりするような事があったら…」
ギュウ!っと、握り潰すかのように渾身の力を込めながら、祥子は聖母の笑みでにっこりと微笑んだ。
「…貴方のこれ、切り取ってしまうから」


…ショウジキ、スマン…。
21名無しさん@ピンキー:03/08/31 15:35 ID:I5XpajdJ
そして裕巳に近づこうとする男は誰もいなくなった・・・
22名無しさん@ピンキー:03/08/31 16:12 ID:m8Vgy89I
>>20 祥子さま(・∀・*)イイ!
>>21 近づこうとする女も多いぞ。聖、蔦子、可南子、etc....
23名無しさん@ピンキー:03/08/31 17:18 ID:0I3E6qHh
前スレに、埋め立て聖×蓉子SSが投下されますたー
24名無しさん@ピンキー:03/08/31 18:51 ID:qMFP20r/
>>20
サスペンスホラーだなぁ
こういう映画、ありそうだ
スコーシ観たいです…
SSも読みたい…けど、鬼畜&猟奇だからフェチ板っぽい鴨
25名無しさん@ピンキー:03/08/31 19:26 ID:CtXxmkDo
たまにはフェチがあってもいい

たまにはな
26名無しさん@ピンキー:03/08/31 22:34 ID:SQSlm2D3
>>20
サスペンス・・・
27名無しさん@ピンキー:03/08/31 22:38 ID:+EJoBmfK
28名無しさん@ピンキー:03/08/31 23:07 ID:m8Vgy89I
吉野家に由乃は売ってないでしょうか(´∀` *)ハァハァ
大盛りねぎだく玉で。

ネタスレより。
http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1060804352/l50
29ケース・レッド:03/09/01 01:37 ID:guvMftkE
前スレ692からの続きになります。
ブランクあけてごめんなさい。


 お姉さまがいれてくれる紅茶は、とても美味しい。
 葉の味が薄すぎず、かといって出過ぎず。だから、砂糖もミルクも、もちろんレモンも入れずに、ストレートのままで香りと味を楽しむ。
 けれど今日は、紅茶の味も香りも分からなかった。
 リビングのソファの上で私は、左隣に座った祐巳と向いに座ったお姉さまが会話するのを聞きながら、ただ、身体の奥の疼きに耐えていた。
 紅茶のカップを機械的にソーサーと口の間とを往復させて。たまに相づちをうって。あとはただ、静かに笑みを浮かべて。
 もちろん。そんなごまかしが通用するはずなんてないということも分かっていた。例え祐巳には通じたとしても、お姉さまは気づいている。絶対に。
 カップを戻そうとして、お姉さまと目があう。その目が少し、笑っていた。それはつまり。きっと。
 でも、今日は。祐巳がいるから。
 そこで私は恐ろしい可能性に思い当たる。まさか、と思う。まさか、そんなことを。
「祥子。どうかして?」
 不意に、お姉さまに声をかけられた。よほど深刻な顔でもしてしまっていたのか。
「いえ。別に」
「でも、なにか困ったことがあるような顔してるわよ」
 まさか、その困ったことの原因が「お姉さま、あなたです」とは言えない。言える訳がない。
 私は、言葉に詰まる。
 無意識に視線を祐巳の方へ遣ると、祐巳が少し心配そうな顔で私を見つめていた。
 本当に、良い子だ。
30ケース・レッド:03/09/01 01:39 ID:guvMftkE
 答えられないでいると、私に、お姉さまが畳み掛ける。
「そうやって祐巳ちゃんの前で自分を押さえるの、悪い癖よ」
 ほんの一瞬だけ、鋭利な光を宿したお姉さまの目が、私を貫く。
「私が何かを我慢していると?」
 お姉さまの視線に負けないように、言い返す。
 少し喧嘩腰になっている私の口調に、祐巳が不安げになっているのが分かる。
「あら祥子、あなた何か我慢していたの?」
「私は!」
 その声は、思ったよりも大きく。しかし、完結した言葉として紡がれることはなかった。
 お姉さまはテーブル上に上半身を乗り出した姿勢から右手を伸ばすと、私の頬に触れた。その口許には微笑み。私は、お姉さまの瞳に捕らえられたまま、固まってしまう。
 ゆっくりと動く手のひらが、頬をさする。徐々に腕が引かれ、指先だけが残る。その指先がすっと、唇の上へと動いたのがわかった。
 唇の端から、下唇の輪郭をなぞるように。やさしく、指が動く。
 一度反対側の端へと達した指は、こんどは折り返して、上下の唇の間をたどる。
 ふいに、その指が口の中へと差し込まれた。
 きつく噛み合わせていたはずの歯が自然に開き、舌がその指を受け入れた。
 かち、こち、こち、かち。柱にかかった時計の音が急に大きくなったような気がした。
 口腔に差し込まれたたおやかな指は、私の舌の上を這い回り、私の舌もその指を求めるように蠕動した。
31ケース・レッド:03/09/01 01:40 ID:guvMftkE
 気づけば、私は目を閉じていた。
 ただ、その指を求めていた。
 けれどそれは、差し込まれた時とおなじ唐突さで、引き抜かれた。
 ゆっくりと目を開くと、お姉さまの顔が見えた。
「やっぱり、我慢していたんじゃない」
 嬉しそうな表情で言いながら、お姉さまは私の背後に動いた。
「ね」、と何かに同意を求めながら、お姉さまは左手で服の上から私の胸に触れ、同時に吐息を右耳に吹き掛ける。
「ひぁっ」
 思わず、声がもれた。
 その声と同時にもれた吐息が持っていた思わぬ熱さに、自分で驚く。
 ずっと我慢していたものが、今にも決壊しそうだった。
 そこではじめて、今、私は大事なことを忘れているのではないかと気づく。
 私はなんで耐えていたのだろう。
 なんでだろう。
 一体なんで。
「ほら、これが祥子の本当の姿。祐巳ちゃん、良く見てあげてね」
 ユミチャン。
 ゆみちゃん。
 祐巳ちゃん。
 …そうだ、今日は…。
32ケース・レッド:03/09/01 01:42 ID:guvMftkE
 私はその時、どんな表情をしていたのだろう。
 ゆっくりと首を左に向けると、そこに祐巳がいた。
 当たり前だ。
 なぜなら一緒にここまで来たのだから。
 祐巳は耳まで赤くなって、それでも真直ぐに私を見つめている。
 その瞳に写る私は、いったいどう見えているのだろう。
 お姉さまの指を吸い、胸を揉みしだかれ、喘ぎ声を漏らして。
 祐巳に何か言わなければいけない。だって、そうしなければ私は。
 気力を振り絞って「祐巳」と、名前を呼ぼうとしたけれど。
 お姉さまがその瞬間を狙ったように乳首へと刺激を加え、私が口から漏らしたのは、熱い吐息と嬌声だった。
「祥子」
 ふいにお姉さまが私の耳許で私の名前を呼んだ。
 次の瞬間、スカートの上から手を差し込まれていた。迷いのない指が、ストッキングの上から、秘所を刺激する。
 身体の芯を、快感が走って行く。
「おねえ…さまっ……や、やめっ…ゆみ、が…っ」
 その快感に抗うように、私はお姉さまに訴える。
 お姉さまは、当然、聞く耳など持たない。
「ほら、祥子がとても気持ちよさそうでしょ」
 私は目を閉じて首を振る。
 その間もお姉さまの指は適確に私を刺激する。
「ぃゃっ…ぃや…っ」
 聞きたくない聞かせたくない。
 こんな所を祐巳に見せたくない。
 涙があふれてきたけれど、声は押さえられない。
 熱いものが溢れてくるのも押さえられない。
 その時、お姉さまが信じられないことを口にした。
「ねぇ、私だけが楽しいのも申し訳ないし、祐巳ちゃんもどうかしら?」
33名無しさん@ピンキー:03/09/01 04:02 ID:NBki4kML
しゅばらしい(つд`)
祐巳はさぞドキドキしていることだろうなw
「あわわわわ・・・」って感じ?
34名無しさん@ピンキー:03/09/01 07:19 ID:5/Yjc6+H
硬直してるのか百面相してるのか……
35夜宵:03/09/01 16:41 ID:agCPFpNX
被(害)写体 まあなんつうか827師匠に捧げます。

 何時ものように――そう、何時ものように私はマリア様にお祈りをして、校舎に向かっ
た。もちろん、スカートを振り乱して走ったりはしない。いや、――正確に言えば、走る
ことができないのだ。けして、走ることはできない。
 写真部の部室。
 教室に荷物を置いてから、真っ直ぐにそこに向かった。
 心臓が常に高鳴っている。今にも倒れそうに思える。しかし、そんなことは絶対にでき
ない。今日だけは――今日だけは。
 部屋には彼女がいた。
 彼女は何時もと同じように微笑んで、私に近寄る。
「――どう?」
 彼女は私に訊いた。
 私は答える代わりに制服を捲る。
「……うわ」
 彼女が言い出したことなのに、武嶋蔦子さんは驚いていた。……恐らく、演技じゃなく。
「本当にしてくるとは思わなかった」
 苦笑して、彼女は言う。それはないだろうと、私は拗ねたような表情を作った。
「本当に……“下着を着けないで”、学校に来るなんて。――すごくいい顔、してるよ」
 彼女は繰り返すように言いながら制服を捲り上げたままの私を何枚か撮影する。
「そこ、ひくひくしてる――本当に綺麗だよ、桂さん」
 なんて言いながら。
 そして私はその言葉に全身が熱くなっていくのを止めることができない。
「んー?」
 蔦子さんは撮影を続けながら少しいぶかしげに、それでいて楽しげに言葉を発した。
「もしかして、濡れちゃってる? 少し垂れてきてるかも。ふふ」
「嫌っ……!」
 私は思わず声をあげた。そんな、そんな馬鹿な。
「本当よ……後でティッシュあげる。拭いておいたほうがいいわよ。それで感じちゃって
も知らないけど。私が拭いてあげてもいいんだけどね――」
 そこで言葉を切って、蔦子さんは口癖を呟き、そしてまたシャッターを切る。
「カメラマンは被写体に手を出さない決まりだからね」
36夜宵:03/09/01 16:41 ID:agCPFpNX
               *

 それはごく凡庸な悩みであることを私は自覚していた。
 そのつもりはないのに、いつのまにか多数派になっている。自分の意思で動いているは
ずなのに、誰かと一緒になっている。ふと客観的に自分を見直してみると、情けなるくら
いに一般的でどこにでもいる代替の利く自分。まるで何処かにいる「作者」に「普通」と
いう属性を与えられたようにさえ思える。
 しかしそういう悩みを持つこと自体が「普通」である証拠かもしれない。
 私はそうも思い、また迷路にと迷いこむのだった。

 そして今、放課後、私は楽しげに志摩子さんと歓談しているその「紅薔薇のつぼみ」に
眼を遣る。ほんの、ほんの数ヶ月前まで彼女もまた「普通」の少女だった。そして彼女と
私は親友という間柄だった。
 ――いや、過去形で語るべき事柄ではない。彼女は今も私の親友だ。少なくとも彼女は
そう思ってくれているだろう。それはとてもうれしいことだ。
 ……けど。――けれども。
 彼女はやはり薔薇の館に住まう山百合会の一員。多分、来年には滞りなくロサ・キネン
シスとしてこのリリアン学園に君臨するのだろう。「君臨」なんて言葉は彼女――祐巳さ
んにはまったく似合わないけれども。
 そう思うと、やはり遣る瀬無い。そんな自分の狭量も、「普通」であるための要素なの
だろうか?
 きっと、祐巳さんは潜在的に「普通」ではなかったのだ。紅薔薇さま――祥子さまはそ
れを見抜いたのだ。
 なら、私は? そう思うのは、私を妹にしてくれたお姉さまに失礼だ。けれど。
 私はやっぱり「普通」で、このまま誰かと取り替えが利く一生を送るのだろうか?
 そんなのは……。嫌。そう、はっきりと、嫌だ。
 けど、そう願うのも、「普通」。
37夜宵:03/09/01 16:42 ID:agCPFpNX
               *

 武嶋蔦子は慎重にターゲットを物色していた。
 下手をすればリリアンから追放されるかもしれない。というか、それどころではないだ
ろう。あまり想像したくはないが。
 それでも、その仕事を成し遂げてからならば悔いはない。しかし、何もしていない、あ
るいは中途半端な状態で終わってしまうのは絶対に嫌だ。
 だから、絶対に失敗の無いように選ばなければいけない。

               *

 思えば、彼女が声をかけてきたのは本当に絶妙のタイミングとしかいいようのない時間
だった。昼から夜に移行する過程としての夕方。放課後で、今日の部活はなし。そして、
――私の、祐巳さんへの……抵抗があるが、――「嫉妬」としか呼びようのない感情が沸
点に達した瞬間に、彼女は私に声を掛けてきたのだった。

               *

 蔦子はターゲットを捕捉していた。
 桂さんが祐巳さんに向けていた視線。その正体がわからないほど彼女はおめでたい人間
ではない。バックグラウンドも十分。容姿だって悪くない。むしろ良いくらいだ。
 彼女しか、いない。そう心に決め、彼女は息を吸う。

               *
38夜宵:03/09/01 16:43 ID:agCPFpNX
「あの、ちょっといいかしら?」
 祐巳さんを見つめていた私は、その声と肩に乗せられた手に驚いてばっ、と振り向いた。
「な、何?」
 私を呼び止めたクラスメイトを確認すると、私は多少驚きが醒めて冷静に訊くことがで
きた。武嶋蔦子さん。写真部エースにしてカメラを常に手放さない変人。恋人はカメラと
か本気で言いそうな少女だ。
「今日、テニス部休みよね?」
「え……、ええ」
 私は困惑しながらも答える。確かに、今日は休みだった。
「ちょっと話があるんだけど……じゃ、えっと、三十分後に温室で」
「温室?」
 いったいそんなところで何をするというのか。確かそれは祥子さまのカードがあった場
所。逆にいえばそれだけの場所。大体、用があるのなら今言えば良いのに。しかしまあ、
断る理由もないのが実情だ。
「いいわよ……でも、ここじゃだめなの?」
「え、……ええ、まあ、ちょっと」
 何か変だと思いながら、私は言った。
「……まあいいわ。じゃ、三十分後ね」
39夜宵:03/09/01 16:44 ID:agCPFpNX
 適当に時間をつぶして温室に向かった。待ち合わせの五分前についたのに蔦子さんは先
にいた。カメラは手放していない。
「折り入って……その、話があるのよ」
 彼女はそう言った。そして、やや間を置いて、眼鏡の奥で眼を光らせ、
「あなた……今の自分が嫌じゃない?」と私に訊いた。
 視界が一瞬だけ明滅する。多分、新興宗教とかに没入する人たちはこういう経験をした
んだろうな、と妙に冷静に思った。しかし心は完全に彼女にとらわれている。自分の心中
を完全に読まれている。読んでいる人は……何か光を、進むべき道を教えてくれるかもし
れない。――多分、私は誰かにこんな言葉をかけてもらいたかったのだのだ。それは普通、
成就されない身勝手な願い。だが、そのときその願いは成就してしまった。そのときにす
べての決着がつき、私は、それとは知らず下り坂道に足を踏み出していた。
 気を悪くしたならごめんね、という彼女に私は、そんなことないわ、と答えた。
「私……そう、あなたの言うとおり自分が嫌なの。なんだか自分が誰でもいいような気が
して、なんて言ったらいいのか……自分が自分である意味がわからないっていうか……私、
なんでこんなに普通なんだろうって」
「ええ、ええ、わかるわ」
 ふるえている私を抱き寄せて背中をさすりながら蔦子さんは言った。自分はまったく普
通ではないのに。でも、それがそのときには何よりの慰めだった。
「――でね」
「なに……?」
「お願いしたいことがあるの」
「……」
「確かに桂さんは今、普通かもしれない。でも、これからは違う」
「どういう……こと?」
 私はいぶかしみながら訊いた。
「あなたは、もっと、もっと、特別になれる」
 それは私にとって、これ以上ないくらいに魅力的な言葉。特別。私がほかの何物でもな
いという証拠が――欲しい……!

「若く、美しいままの自分を永遠に残しておきたいとは思わない?」
40夜宵:03/09/01 16:45 ID:agCPFpNX
まあここまで。
そういえば既刊を全部読んでからという話はどうなったんでしょうか。
師匠が今すぐなんていうから(責任転嫁
41名無しさん@ピンキー:03/09/01 23:47 ID:1Obs2MVw
乙枯れ

>師匠が今すぐなんていうから

ちょっとエロい台詞だ(w
42名無しさん@ピンキー:03/09/02 00:08 ID:qOJtphVU
「ケース・レッド」素薔薇しい!!
正直こんなにこういう結構ありがちな展開(祐巳の前でというやつ)
で、こんなにグッとくると思わんかった。
文章力の良さが際立ってますね。 ハァハァ
43名無しさん@ピンキー:03/09/02 00:24 ID:Zd8q8pah
昼休みにこのスレ見て誰かオナって下さい。
44名無しさん@ピンキー:03/09/02 00:37 ID:dbaTT40i
最近のこのスレ、実用性よりストーリー重視だからなー
別にそれで構わないんだけど
45名無しさん@ピンキー:03/09/02 01:21 ID:3B6nHq6d
ケースの人に聞きたいんだけど、


  ケ ー ス ホ ワ イ ト の 第 二 部 ま だ 〜 ぁ ?  (AA略)


あれで終わりじゃ寂しいでしょ?放置プレイ?
気長に待ってるけどさw
46名無しさん@ピンキー:03/09/02 01:29 ID:Zd8q8pah
ところで森一たんは・・・?
47名無しさん@ピンキー:03/09/02 01:43 ID:LKDkuNcg
>>40
ウヒー。師匠って誰の事デスカイ。コソバユイッタラアリャシナイ。
っていうか、イイジャン!イイジャンコレ!漏れのくだらない妄想がすごく丁寧な文章で膨らんでるよー!
このスレでこのSSを一番喜んでるのは、多分盛れだ。ハゲシクイイ!

君 は や れ ば 出 来 る 子 だ と 思 っ て ま し た 。

さあ、これで漏れは祥子さまサスペンスホラーSSに専念できまつ。(まて)
48名無しさん@ピンキー:03/09/02 02:17 ID:84rOxMcl
((((;´Д`)))
49蟹名沈黙:03/09/02 11:22 ID:tWEPXlxm
「学校じゃ、いつも髪を下ろしていたでしょう? 志摩子さんのうなじ、見たことがなかったから」
「え、ええ…。そう、ですね」
志摩子は、静さまの掴み所のない会話に戸惑った。
静さまの澄んだ瞳が自分のうなじを見つめている。何故か、恥ずかしくなって襟元をただす。
「志摩子さん。貴女は、何か習い事をしていたのかしら?」
志摩子から離れて、窓辺に立った静さまが歌うように尋ねる。
「え? は、はい。いくつか、嗜んでいますけれど…」
「たとえば、どんな?」
「日本舞踊や、ピアノを…」
「まぁ、志摩子さん、日本舞踊を習ってらっしゃるの?」
ぱっ、と静さまの表情が明るくなった。
「は、はい。」
「見せて頂戴」
「は?」
志摩子は目を丸くしてきょとんとしている。
志摩子の表情を見た静さまは、涼しげに微笑んだ。
「志摩子さんの日舞が見たいの。舞って――くださらない?」
「こ、ここで…ですか?」
「ええ、そうよ。ここで。薔薇の館で」
50蟹名沈黙:03/09/02 11:23 ID:tWEPXlxm
「日舞を披露するのは構いませんけれど――何故、なのですか?」
「何故って…。見たいから、かしら」
形の良い顎に細い指を添えながら、静さまが応える。
「さっきも言ったでしょう? イタリアで暮らしていると、日本文化が恋しくなるのよ」
「はぁ」
「どちらかというと、私は洋風のものが好きなの。でも、なんていうのかな、軽いホームシック
みたいなものかしら?」
「ホーム、シック…ですか」
そんなものだろうか。
志摩子は日本を離れたことがないので、よくわからなかった。
静さまの真意も、さっぱりわからないのだけれど。
「やっぱり、唐突に舞えと言われても困るわよね。御迷惑かしら?」
「い、いえ。迷惑だなんて、そんなこと」
ありません、ただ――
志摩子はそこまで言うと、冬の湖面のようにきらめく瞳を伏せて、俯いた。
「ただ――どうしたの?」
「ここで…生徒会室で日舞を披露するのは、二度目なんです」
「二度目?」
静さまは興味深げな表情で、志摩子を見つめた。
51蟹名沈黙:03/09/02 11:23 ID:tWEPXlxm
「最初は、どんな状況だったのかしら? リリアンで日本舞踊を舞うシチュエーションなんて
――思いつかないわ」
「そうでしょうね」
和服姿の志摩子は柔らかく苦笑した。
私だって、考えもしなかった。
「そうね…、聖さまが無茶なことを仰ったのかしら?」
「ふふっ。ほとんど、あたりです」
志摩子はすっと立ち上がると、静さまに背を向けたまま教室を見渡した。
「お姉さま――いえ、先代薔薇さま方の『三年生を送る会』のあと、山百合会恒例のお別れ会で」
なんとなく、志摩子の背中が寂しげに見えた。
「山百合会恒例の、お別れ会?」
「はい。毎年、別れを惜しむお茶会を開くんです。私は、『出し物』として日舞を舞いました」
「山百合会のお別れ会は、『出し物』が恒例なのかしら?」
「いいえ。文字通り、お茶会を開くだけです。私たちの参加した年は――」
お姉さまが。
振り返った志摩子は、何かを思い出したように楽しそうに微笑んでいた。
「私たちの参加したお別れ会は、いつもと違ったようです」
「それは…聖さまの?」
52蟹名沈黙:03/09/02 11:24 ID:tWEPXlxm
「ええ。お姉さまが私たちを担いだ、ということになるのでしょうか」
志摩子は、頬に手を添えて少し困ったような表情をつくった。憂いを含んだ志摩子の顔が、
西日に照らされる。
「由乃さんは、手品を披露したんです。とても達者で、薔薇さま方は関心なさっていらっしゃいました。
私は、ピアニカで『オリーブの首飾り』を伴奏しました」
「えっ? 黄薔薇のつぼみが、白薔薇さまの伴奏する『オリーブの首飾り』で、手品を?」
それは貴重なシーンね、是非拝見したかったわ、と静さまは目に涙を浮かべながら笑った。
「祐巳さんは? 彼女も何か披露したのでしょう?」
「え、ええ。その、祐巳さんは…」
和服を着た西洋人形のような志摩子が、言いよどんだ。
「どうしたの? 言えないような『出し物』だったのかしら?」
「いえ、そういうわけでは。祐巳さんは、その――『安来節』を」
「やすきぶし?」
アラエッサッサー。
「安来節って…、あの安来節のこと?」
「はい、そうです」
静さまはぽかん、と志摩子を見つめた。
やがて、わずかな間を置いてあははっ、と通りの良い声で大きく笑った。
あのときの蓉子さまのように。
53蟹名沈黙:03/09/02 11:24 ID:tWEPXlxm
前スレ936-939のつづき
まだ、エロエロにならない…

ツッコミ&感想は、どしどしウェルカム
本編に反映される…かもしれない
54名無しさん@ピンキー:03/09/02 11:26 ID:4agOE8Fw
キタキター
続きがんがってください
55名無しさん@ピンキー:03/09/02 17:07 ID:qmnEpkBJ
蟹先生キター。
>志摩子は、頬に手を添えて少し困ったような表情をつくった。
ハァハァしますた。
56名無しさん@ピンキー:03/09/02 18:21 ID:MCl25SSw
>>蟹
ィィョ-ィィョ-
57名無しさん@ピンキー:03/09/02 22:18 ID:dbaTT40i
暇なので本スレで褒められてたヤツを貼ってみる
むしろ本スレよりかこっち向きのSSだと思うんだが

>熱でもうろうとなる志摩子さんの上体を起こして抱え込み
>甘茶を上から顔に零しつつ愛を囁く感じで。
>首筋を伝う甘茶を舐め取りつつ。

>寝間着はもうずっと前から肌に張り付いたまま暖かい液体に揉まれ
>その流れに合わせてどくどくと波打っている元々熱をもっていた身
>体はそれでも甘茶のあたたかさを敏感に感じ取り薄く開かれた唇の
>隙間から流れ込んだ液体の芳醇な風味を舌に感じて志摩子は少しだ
>け意識を取り戻した。もう喉も胸元も指先に至るまであたたかい液
>体が全てを満たしていくあたたかいあたたかい水の流れ。確か私は
>風邪で学校を休んで今日はずっと伏せっていて、どうしてこんなに
>あたたかいんだろうもう分からない何も分からない、ただあたたか
>くて本当にあたたかくて心地よくて、何もかもが熱に浮かされてど
>こかへ飛んでいってしまいそうなもう何も分からない、霞む視界の
>向こうで乃梨子が、ああなんて幸せそうな顔をしているんだろう。
58名無しさん@ピンキー:03/09/02 22:41 ID:H6bvZOTl
甘茶たんの降臨まだー?(チンチン
59名無しさん@ピンキー:03/09/02 23:05 ID:ntO4NuI7
>57
ストーリーを想像して、ネットでそんな感じの画像があるかを調べてみた。結構
ドキっとする画像を発見。フェチの立派な1ジャンルとして確立してますた…。
60名無しさん@ピンキー:03/09/02 23:28 ID:dbaTT40i
甘茶たんこっちの職人だったって?
誰だよw
61名無しさん@ピンキー:03/09/02 23:47 ID:DTge69Ql
何故か異様に背徳的な感じがしてたまらんな。
乃梨子×志摩子っていうのもいい
62名無しさん@ピンキー:03/09/03 00:30 ID:KSZb6bEV
>60
なんとなく、北枕氏かと思ったんだが。違ってたら恥ずいな
63名無しさん@ピンキー:03/09/03 00:32 ID:a2/Gc1v1
>59
ドコダー
64名無しさん@ピンキー:03/09/03 00:40 ID:twi3xZnN
この形容詞いっぱいのくどい文章は・・・知っている、知っているぞ
違ってたら恥ずかしいから言わないーw
65名無しさん@ピンキー:03/09/03 01:23 ID:XXR9YHJk
濡れた服が女体に・・・という状況がハァハァ
66名無しさん@ピンキー:03/09/03 01:35 ID:RwiXRik1
この改行し所に困る回りくどい長文は・・・前スレの・・・・

続き待ってます(w
67名無しさん@ピンキー:03/09/03 03:16 ID:pSRFT8nm
カニキタ――――――・゚・゚・ヽ(´▽`)ノ・゚・゚・――――――!!
68夜宵:03/09/03 15:13 ID:wEDQjyO0
 そう、彼女は、言ったのだった。
 私が――何度も頷いている自分に気付いたのは、しばらく経ってからだった。

「永遠に……残す?」
 何故だかうまく言葉が出てこない。私は蔦子さんを見つめ、うわごとのように呟いた。
「そう、これで」
 そう言って彼女は、愛用のカメラを取り出した。
「それで、……私を、撮るの?」
 蔦子さんは頷く。
「なんで私を……?」
 私なんかを。
「あなただから」
 そう言って私を見つめる。これ以上ないくらいの誤魔化し。それくらいはそのときの私
にもわかった。意識のなかで、私が祐巳さんに持つコンプレックスに眼を付けられたのだ
と悟った。でも……単にモデルになるだけの話なのに、何故私のコンプレックスなんかを
利用したのだろう。あえて言ってしまうのならば、このリリアン学園の生徒はみな、蔦子
さんのモデルであると言っても過言ではないのに。
「じゃ、はじめましょうか」
 急に私を距離を取り、カメラを構えて蔦子さんが言った。
「え?」
「え、て……だから、始めるって言ったのよ」
「もう?」
「当たり前。えっと、その壁によりかかってこっちを見て」
 ……という風に、撮影が突然始まった。とにかく引き受けたのは自分なのでぎこちない
ながらもポーズを取ってみたりもする。
「……これでいいの?」
「ええ……、かわいいわ」
 などという会話を何度も繰り返しながら。しかし蔦子さんが私を誉める言葉はどこか白
白しく、熱意というものが欠けているように思え、私は不満だった。
69名無しさん@ピンキー:03/09/03 15:14 ID:3BJVBw9y
あれだろ。あのた(ry
70夜宵:03/09/03 15:15 ID:wEDQjyO0
 ……そしてその台詞を蔦子さんが吐き出すのは本当に突然だった。
「じゃあ、脱ぎましょうか」
「……え?」
「脱ぎましょうかって言ったのよ」
「何を――」
「服をよ」
 数秒思考が空転し本当はすでに導かれている結論に到達するのを拒否する。
「……そんな」
 蔦子さんは呆れたように首を振る。
「普通にあなたのことを撮りたいんだったら盗み撮りすれば良いのよ。なんのためにこんなところに呼び出して……」
「そんな問題じゃない!!」
 私は叫んだ。
「そんな……そんな破廉恥なこと……このマリア様のお庭で……!」
「マリア様のお庭でなければよろしいのかしら。じゃあ、そこの公園で」
「屁理屈を言わないで!!」
 ふう、と蔦子さんは溜息を吐いた。
「私はあなたが新しい自分を見つけるお手伝いをしてあげようと思っているのに」
「そんな……そんな新しい自分なんていらない……」
 私は後ろに下がろうとするが壁にぶつかる。
「本当にそうかしら?」
「え……」
「見たところ随分いい身体をしていると思うけど」
「そんな……」
「あなたが自分を獲得するための手段として何も間違っていないわ」
「…………」
71夜宵:03/09/03 15:15 ID:wEDQjyO0
 私は何も言えずただ首をゆるゆると振る。
「大丈夫よ……写真は私が保存しておくから。誰にも見せはしないわ」
「だったら、なぜ……」
 撮るのか?
「私が桂さんの写真を撮りたいからよ」
「あなたが……」
「最後は、あなたの意思しだいだけどね――けどそのままじゃ、あなた、特別になれないけどね」
 蔦子さんはそう言って縮めていた二人の間の距離をさっ、と離す。
 私は。
 カメラを見ていた。
 ――身体には自信があった。
 テニスは小さいころから続けていたし、引き締まった身体をしていると自分でも思っていた。テニス部の友達もそう言ってくれたことがあった。
 少なくとも――祐巳さんよりは――私は何を考えているんだろう?
 そうだ、私がほかの人と比べて特別になれる手段。
 身体を曝すこと。
 その身体を……――何も付けずに。残す。美しいままで。
 それは魅力的になるだろう。自信過剰でもなんでもなく冷静にそう思った。
 なら。
 絶対に誰にも見せないというのなら。
「一枚……だけなら」
 かすれた声で自分がそう呟くのを、私はどこか遠くから見ていた。
72名無しさん@ピンキー:03/09/03 17:05 ID:BMTmqN3F
夜宵たんグッジョヴ!
蔦子さんは「ちんかめ」を刊行しそうだなぁ

ちなみに、ハンドルの読みは「やよい」でいいの?
7359@あまあま甘茶プレイ:03/09/03 21:22 ID:FQgzkAe3
>>59
>ストーリーを想像して、ネットでそんな感じの画像(中略)確立してますた…。

>>63
>ドコダー
遅れてスイマセン。wet系というらしく、制服や私服を水で濡れたり
濡らしたりするのを好む人たちが居るそうです。以下無断リンクご免↓

ttp://www.geocities.com/Area51/Starship/7519/others6/others6.html
ttp://turtle-farm.kir.jp/yoiko/032.jpg
ttp://turtle-farm.kir.jp/yoiko/033.jpg
ttp://members.at.infoseek.co.jp/nuremusume/yuki-ch1-09.jpg

そんな訳で甘茶たん及びエロパロ板の職人様方、お時間のあるときにでも
気が向きましたら、書いてくだされば、一甘茶好きとして大変嬉しく思います。
202.213.224.212 , pd5e0d4.kngwff01.ap.so-net.ne.jp ?
74名無しさん@ピンキー:03/09/03 21:27 ID:TbFGl6Y/
ありゃ、トマトくらってるね
アドレスはh抜いてるのに、何で?
アドレスの一部にダメなのがあったのかな?
7559:03/09/03 21:34 ID:FQgzkAe3
>>74さん。
すいません、普段は本スレのライト板とかしか読んでおらず、
エロパロ板は初めてです。それで、初心者丸出しの質問で申し
訳ないっすけど、トマトってどういう意味か教えてください。
76名無しさん@ピンキー:03/09/03 22:01 ID:TbFGl6Y/
本来はあらしや業者対策の機能ですね
これに引っかかるとIPが出ちゃうと・・・
あまり気にすることはないと思いますけどね
詳しくは以下のサイトの索引<A-Z>欄から「tomato」をご参照ください
2典Plus
tp://www.media-k.co.jp/jiten/
7759:03/09/03 22:04 ID:FQgzkAe3
>>76
ありがとうございます。漫画喫茶からなんで、もしや店に迷惑が
かかるかも?と少し心配しておりました。気にしないようにします。
そいではROMに戻ります。過去スレ1から読むので楽しみ楽しみ(w
78名無しさん@ピンキー:03/09/03 22:59 ID:gDD4DcgR
い・つ・も・薔薇色に燃えて〜この胸〜ときめく〜蕾から花へ〜
私はさちぃこ〜〜〜〜イェイ、イェイ♪
79名無しさん@ピンキー:03/09/04 00:11 ID:dqfipPBs
そんな祥子さまはイヤだ。
夜宵たんぐっじょぶ。
80名無しさん@ピンキー:03/09/04 07:00 ID:5od7ItNi
>>59 >>74
今回のはたぶん、'.'に続けて"at"がkeywordだったと思われ。
81名無しさん@ピンキー:03/09/04 15:02 ID:DXbrQpoJ
祥子しぇんしぇ〜〜い!
82名無しさん@ピンキー:03/09/04 16:24 ID:vgn2yIkO
だんだんレスが本来の趣旨から外れつつあるなw
夜宵たん乙
甘茶たんも乙、見てないかもしれんけど。
てゆうかこんな無駄に流暢な文章書く職人なんて一人しかおらんだろw
83夜宵:03/09/04 16:30 ID:kDm825ub
「そう――嬉しいわ」
 蔦子さんはにこりと微笑む。何の邪気もなく――。
「どう、自分で脱ぐ? 嫌なら、私は脱がせてもいいけど」
 私はぶるぶると首を振り、制服に手を掛けた。しかし躊躇してしまい、なかなか手を上
に引き上げることが出来なかった。
 怖い。――怖いよ。
「……無理?」
 蔦子さんが近づいてきて、制服に手を掛けたままの私の手をとる。
「やめて!」
 私は拒絶し、意を決して一気に引き上げた。下着を着けただけの身体が外気に曝される。
「綺麗――肌が白くって」
 蔦子さんは私を見、陶然として言った。
「下着――取る? 一枚きりだからね……」
 一枚きり。
 どうせ、一枚きりなら。私の思考は過激になりやけに近い状態に堕していった。
 後ろ手でブラジャーのホックを外し、ショーツを引き下げ脱いだ。私は全裸になり身体
はもう何にも包まれていない。そしてそれを――蔦子さんに見られている。見られている、
私の裸を。私は反射的に腕で胸を隠した。脚ががくがくと震える。しかし、
「綺麗――本当に綺麗よ桂さん。他の誰もそんなに綺麗じゃない」
 そう言われ頬が紅潮してしまっているのが自覚できる。特別である印を私はついに手に
入れたのだ。私は胸に置いた手を外した。邪魔だ。私にとって。
 蔦子さんはもうカメラを構えていた。
「どういう……格好すればいい?」
「そのままでいればいいわ」
 蔦子さんはそう言った、そして。
 フラッシュが焚かれ、温室が光に包まれた。
 そして私の裸体はネガに焼き付けられる。永遠に、残る。
「……有難う。もう服着ていいわ」
 蔦子さんは言い。これっきりだった。
 これっきりのはず、だった。
84夜宵:03/09/04 16:31 ID:kDm825ub
だんだんペースが落ちてるのは秘密だ。

>72
841→やよい→夜宵
85名無しさん@ピンキー:03/09/04 17:04 ID:6kF8oldj
>84
夜宵さん良い職業!
桂さんだけじゃないんだろうなァ、強請られてるのは
86名無しさん@ピンキー:03/09/04 21:52 ID:Iyz2W3R2
>>84
むむ。そんな事ではイカンぞー。
君 は や れ ば 出 来 る 子 な ん だ か ら 。

サア!モット!ツタコタントカツラタンヲハァハァ…。
87名無しさん@ピンキー:03/09/05 12:20 ID:q9rh7xly
笙子も出てきたら小躍りします>夜宵たん
88名無しさん@ピンキー:03/09/05 21:32 ID:YpuAW2kV
昨日マンガ喫茶で「ディスコミュニケーション」ってマンガを読んでたら、北枕夜宵ってキャラが出てて(演劇部部長)、
おもわず「おおっ」と叫んでしまったよw
89名無しさん@ピンキー:03/09/05 23:49 ID:Gskkteni
今日は誰も職人サン来ないんだね・・・
キボンキボン〜マリみて分不足中
そろそろ黄とかの話も読みてえなあ
90名無しさん@ピンキー:03/09/06 00:01 ID:8jTnJghz
ha,hayaku
aka
wo...
91名無しさん@ピンキー:03/09/06 00:04 ID:YA9JJMzx
笙子厨デタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
92名無しさん@ピンキー:03/09/06 00:50 ID:0TVOyUWL
心臓に爆弾抱えたまま令を押し倒す由乃
聖に目隠しして栞と呼んでくださいという志摩子

                    甘茶プレイ

どれがいいでつか
93名無しさん@ピンキー:03/09/06 01:05 ID:4f/sgzAN
 
 
 
                                    あえて甘茶
94名無しさん@ピンキー:03/09/06 01:12 ID:VIFdyfUa
聖志摩をぜひとも
95風と木の名無しさん:03/09/06 01:58 ID:dYywNYTF
甘茶を頼みます。
96名無しさん@ピンキー:03/09/06 02:09 ID:Zt3wdhKl
聖志摩
97名無しさん@ピンキー:03/09/06 03:28 ID:XBJyBgx2
志摩子の体に溺れる乃梨子
98名無しさん@ピンキー:03/09/06 04:52 ID:gSCizaBV
すまん、正直選べん程どれもイイ
99名無しさん@ピンキー:03/09/06 09:33 ID:Zt3wdhKl
漏れが乃梨子なら志摩子さんの体に溺れまくる
100名無しさん@ピンキー:03/09/06 09:54 ID:9v93zTDm
自分も乃梨子キボンヌ。
101名無しさん@ピンキー:03/09/06 12:01 ID:PcirtoNo
いや、甘茶はもういいってばw
102名無しさん@ピンキー:03/09/06 16:00 ID:S79n9bWb
俺も志摩子の体に溺れる乃梨子に一票。
103名無しさん@ピンキー:03/09/06 16:21 ID:P/92Ovqb
藻前ら黄には全然興味ナシかい!!ヽ(`Д´)ノ
つーわけで黄に一票
104名無しさん@ピンキー:03/09/06 16:26 ID:NurkR+t4
由乃たん誘い受けでひとつ
105名無しさん@ピンキー:03/09/06 16:32 ID:P/92Ovqb
つか、


        全 部


って選択肢はないんだろうか
106名無しさん@ピンキー:03/09/06 19:32 ID:S79n9bWb
黄色は最近おおいじゃねーか。
107名無しさん@ピンキー:03/09/06 20:52 ID:cuJSMVwt
薄く開いた唇、首筋、鎖骨を通って腕に滑り降り、指先に達する。
そしてまた上へ上へとゆっくりと進み、今度は胸から、その頂上をかすめておへその横を通り、下腹部へ。
枯れることを知らない甘い、甘い蜜の泉。
何度犯されようとも後から後から溢れてくる。

ぴちゃぴちゃと音を立てて飲み込むとしばらく消えていたすすり泣きが再び聞こえ始める。
妹に犯され、白い涙を流す。


ああ、なんて美しい。


どこまでもどこまでも堕ちていくような眩暈を感じながら、乃梨子は美しい姉を犯し続けた。




やはり俺には書けん。職人さん降臨キボンヌ。
10892:03/09/06 20:54 ID:SDoT1K85
では甘茶プレイで




 私はいったい何をしているのだろうと、頭の中で何かのたがが外れそうになるのを感じながら
やっとのことで形になった言葉はそれだけだった。重力に従って落ちる暖かい流れの中、肌に弾
けた滴がしたたる音を聞く。もっとも鼓膜に音を集める筈の耳朶までも既にその熱い液体に浸食
されてしまっていたから、頭蓋に響く音の大半はぼこぼことくぐもったせせらぎのような、けれ
どそれとは絶対に違う水の流れの振動だった。
 いったい何をしているのだろう。志摩子は熱に火照った唇を薄く開き、今度は口の中で呟いて
みる。同時に流れ込んだ液体の、甘い味わいと香りを感じて志摩子の舌は途端に痺れてしまった。
ふと気付けば、舌だけでなく喉も腕も指先も、身体の全部が自分のものではないかのようにじん
わりと痺れたままふわふわと浮かぶように存在しているのだった。
10992:03/09/06 20:56 ID:SDoT1K85
 大丈夫? と苦笑いした乃梨子はリリアンのいつもの制服に、いつもの鞄で寺へとやって
きた。真っ赤な顔をしてふらふらと身を起こそうとした志摩子を片手でぽんと押さえつけて、
大丈夫じゃないねと言いながら彼女は志摩子の柔らかい、今は湿った栗色の髪を梳いたので
ある。
 眠りに落ちる前目にした時はあれだけ高かった太陽も、今は赤く色づいて建物の屋根に近
づきつつある。昼間より更にあがった体温計の数値を見て、夜になると熱は上がるっていう
から、と乃梨子は慰めだかなんだかよく分からないような事を言った。
 今日は瞳子と朝から揉めて大変だったとか、薔薇の館では黄薔薇のつぼみも欠席だったとか、
それで黄薔薇さまが一日そわそわして仕事も手につかず挙げ句の果てに紅薔薇さまの書類に
紅茶をかぶせて台無しにしてしまったのだとか、とりとめの無いことを乃梨子は喋りながら
志摩子の世話を焼く。季節は夏も終わりに近く、それでも名残惜しむように、夕闇に残った
熱気が乃梨子の首筋に汗を光らせていた。
「わざわざ来てくれなくても良かったのに」
 ぐらぐらと回る視界の中うまい言い回しを探す努力も億劫で、志摩子は片手を瞼に当てて
もごもごと呟いた。そのとき乃梨子は鞄の中から何かの包みを出そうとしていた所だったが、
その手をふと止め、目的のために手段であって志摩子さんのことはむしろ口実なんです、と
か言いながら鈴が鳴るように笑ってみせたのである。身体が弱っているときは自制心までも
脆くなるのか、瞼にじわりと熱が籠もるのを志摩子は止められなかった。
110名無しさん@ピンキー:03/09/06 21:55 ID:OuyqfrW9
続きキボン!
111風と木の名無しさん:03/09/06 22:01 ID:dYywNYTF
>>92
   _、_
 ( ,_ノ` )      n
 ̄     \    ( E) グッジョブ!!
フ     /ヽ ヽ_//

スゲエ、まじで甘茶来た!!俺も続きを是非希望。
ちなみに『とりとめの無いことを乃梨子は喋りながら
志摩子の世話を焼く。』とあるが、これはどこら辺まで
世話を焼いたのか非常に気になる。甘茶が口に入ってた。
体はフラフラで力が入らない。・・・じゃあ、トイレは。
乃梨子、乙。
112名無しさん@ピンキー:03/09/06 22:12 ID:ppiQFUAI
>>92
イイヨイイヨー
113風と木の名無しさん:03/09/06 22:47 ID:dYywNYTF
上記の甘茶たんの文章を読んでたら、
一青窈の「もらい泣き」が脳裏に流れた。
なぜだろう、白薔薇の血筋にはよく似合う。
114名無しさん@ピンキー:03/09/06 23:44 ID:fdZAhFzX
まとめてくん …… おちてる? それとも消滅?
115名無しさん@ピンキー:03/09/07 00:50 ID:mhdKfZI5
電波2ちゃんねるがお亡くなりになられたので、まとめてくんも逝ってしまったみたいやね。
116名無しさん@ピンキー:03/09/07 02:12 ID:JcjT6BkK
 腕時計を見つめて必要以上に長い時間をかけて時刻を確かめてから、蓉子は少し離れたところに
いる栞さんに目を向けた。
 栞さんは駅のホームのベンチにかけて、聖にあてた手紙を綴っていた。うつむいている彼女の表
情は長い髪に隠れて蓉子にはうかがえなかったが、その姿はとても落ち着いているように見えた。
 やがて栞さんは手帳を閉じ、胸に抱くようにしてから再び開くと、何枚かを丁寧な手つきで破り
取った。
 蓉子は栞さんに近づいた。
「お待たせしました、蓉子さま」
 栞さんはふわりと自然な動作で立ちあがり、小さな手紙を差し出した。
 蓉子は手を伸ばした。それは小さな紙片だった。受け取る時、一瞬だけ二人の指先がふれあった。
そのほんの刹那に、蓉子の手に栞さんの感触と温度が伝わってきた。少しかじかんだ蓉子の右手の
指さきにふれた栞さんの手は柔らかく、はっとするほど温かかった。
 不意に、蓉子はその手をつかんで無理にでも聖の所に連れて行きたい衝動に駆られた。聖はいま
も、栞さんを待っているはずだった。
 ――いけない。
 右の手首を左手で押さえてうつむいた蓉子の視界の隅で、白い紙片にしるされた栞さんの小さな
文字がちらちらと揺らめいた。
 蓉子は栞さんが聖にあてた手紙を見てしまうのが怖かった。手紙を折りたたみ、自分の生徒手帳
に挟んだ。
 それから二人はよりそうようにしかし言葉は交わさずに駅のホームをゆっくりと歩いた。
 蓉子は指先に栞さんの手の温かさが残っているような気がしていた。
 蓉子は隣を歩く栞さんを盗み見た。栞さんはちいさなバッグを一つ持っているだけで、あまり腕
を振らない、静かな歩きかたをしていた。
117名無しさん@ピンキー:03/09/07 02:13 ID:JcjT6BkK
 新幹線の到着を告げるアナウンスが聞こえて、二人は少しだけ早足になった。すぐに乗り場にた
どり着き、少しだけ、時間が残されていた。蓉子は隣にたつ栞さんに語りかけた。
「……行くのね」
「はい」
 すこし寂しげで、けれど迷いなど全くまじらない響き。蓉子は栞さんに向き直った。
「ごめんなさい……。私は、何もしてあげられなかった」
 口にした言葉はひどく苦かった。結局、ふたり――聖と栞さん――のためには何もできなかった
自分の無力さが、蓉子は恨めしかった。
 ホームに新幹線の車両が滑り込んできた。
「そんな。蓉子さまには感謝しています」
 騒音の中でもしっかりと蓉子に届く澄んだ声で言って、栞さんは小さくほほえんだ。それは蓉子
が見たことのない、透明で柔らかなほほえみだった。いつからか、蓉子が栞さんを意識するたびに
感じるようになっていた、得体の知れぬ棘が刺さるような痛みがやわらいだような気がした。
 けれど、蓉子は栞さんにほほえみを返すことが、どうしてもできなかった。
 車両のドアが開いた。
「では。蓉子さま、ごきげんよう」
 栞さんがほんの少しだけ震えた声で言って深く頭を下げ、ゆっくりと体を起こすと、長い黒髪が
さらさらと流れてすっきりともとの位置におさまった。まるで、見えない誰かが優しく整えたよう
だった。
 栞さんは蓉子に背を向けて車両に乗り込み、くるりと振りかえった。
 蓉子は足を踏み出して、栞さんの顔を見つめた。こうしてしっかりと栞さんと向き合うのはこれ
が初めてだった。
 初めて真正面から見つめた栞さんは――やはり美しかった。彼女以外の誰も持ちえない、かけが
えのない魅力が、かすかに潤んだ瞳から垣間見えた気がした。
118名無しさん@ピンキー:03/09/07 02:14 ID:JcjT6BkK
 ドアが閉ざされる。
「さようなら」
 ふたりの声は、ぴったりと重なった。
 新幹線はゆっくりと動き出し、蓉子が思わず駆け出しそうになるうちにもたちまち速度を上げ、
すぐに見えなくなった。

(……行ってしまった)
 蓉子は突然体が重くなった気がしてそばのベンチに倒れこむように腰をおろすと、顎を胸に当て
てうつむいて、肘を抱いて体を丸めた。駅の構内にいてもなぜだかひどく寒かった。
 動くのも立ち上がるのも億劫で、ずっとこうしていたいと思った。
 けれど。行かなければ。胸の中に、蓉子を急き立てるものがあった。
119名無しさん@ピンキー:03/09/07 10:07 ID:qnXaroLp
朝から遣り切れないSSを読んでしまった…
聖さま〜
120名無しさん@ピンキー:03/09/07 12:27 ID:T/PhIKtL
>>116
グッジョブ…
蓉子さま…(´Д⊂
121名無しさん@ピンキー:03/09/07 13:05 ID:6qlJvtXC
蓉子さまウワァン・゚・(ノД`)ノ・゚・。
>116GJ!
122風と木の名無しさん:03/09/07 14:10 ID:8bwsbLA2
>110
乙。泣いた。

>蓉子さま
やさしいのはそう 君です
123風と木の名無しさん:03/09/07 14:11 ID:8bwsbLA2
↑116の間違い。
124名無しさん@ピンキー:03/09/07 14:29 ID:MZMcSrOJ
>>122
思わず、もらい泣き・・・
125名無しさん@ピンキー:03/09/07 19:27 ID:wvGYFedJ
おーい紅
の人ー
126名無しさん@ピンキー:03/09/07 20:31 ID:nA33L9t/
祐麒ふたなり設定ってのは無いかい?
127名無しさん@ピンキー:03/09/07 21:11 ID:LrpxyQ8n
>>126
ありかもしれない・・・。
男だと思うからダメなんだね。
祐麒は女と。
128名無しさん@ピンキー:03/09/07 21:40 ID:k+l5/eI3
やめれ
129名無しさん@ピンキー:03/09/08 00:14 ID:8hK1BpEM
黄薔薇と蕾が、もしオトコと絡むなら……
 1.昌光/朋光の双子(たぶんM男)
 2.まっちょ高田鉄(推定M男)
 3.話題に出てきた面を打たれたい剣道部員(M男確定)
 ほかに竹刀で打って絵になりそうなのは……

#って黄薔薇は男相手にはS確定カヨ>自分
130名無しさん@ピンキー:03/09/08 00:37 ID:BRcUroV7
ウンコ喰ってはよ寝てください。
131名無しさん@ピンキー:03/09/08 00:47 ID:QR96YJIY
祐麒は実は仮性半陰陽で、手術を受けて女性化しちゃうってのは?
で、姉ともども聖に喰われるw
男の感性が抜け切っていない祐麒は、あれよあれよと未知の快楽の海へ…

すーぱーありがち&頭悪いな。
132名無しさん@ピンキー:03/09/08 00:56 ID:DFRA5hvS
畸形モノは苦手なんで、できればふたなりは勘弁…
133名無しさん@ピンキー:03/09/08 02:52 ID:A//k4blk
>>116->>118
あなたをこれからお姉さまと呼ばせていただきたいのですが?
134名無しさん@ピンキー:03/09/08 04:31 ID:0rockh98
ふたなりは大好きだが、ユキチに関しては姉と結ばれた方がエロい。
135名無しさん@ピンキー:03/09/08 10:01 ID:STHMT9fH
意外に志摩子さんには「15の夜」が合うよね。
まあ彼女の場合、校舎の裏で花を植えて窓は割らずに磨いて回ってそうだけどさ。

だーれにも縛られたくないとー♪
136名無しさん@ピンキー:03/09/08 11:36 ID:0+9Nsvfq
>134
禿同。
ユキチ祐巳が見たいでつ
137名無しさん@ピンキー:03/09/08 12:41 ID:pQxZuQ4c

>135
縛られたくないのではなく、回りに迷惑をかけてまで集団に居たくないという
心の優しい志摩子さんなのだ
138名無しさん@ピンキー:03/09/08 12:49 ID:DiQi14Qd
お前等近親相姦はやめれ
139名無しさん@ピンキー:03/09/08 14:30 ID:yZ7LnB/+
姉妹だしなあ
140名無しさん@ピンキー:03/09/08 14:44 ID:Xj/46SoP
>>107
その雰囲気で続きキボンンウ
141名無しさん@ピンキー:03/09/08 21:02 ID:Eq/iYL5J
ちょっと質問なんですが、乃梨子の部屋ってやっぱり布団ですかね?
確か6畳和室ってあったし。
142名無しさん@ピンキー:03/09/08 21:39 ID:MEkFy5aK
そうだよ。そこで志摩子さんといい事するんだよ。>141
143名無しさん@ピンキー:03/09/08 22:32 ID:Eq/iYL5J
>>142
やっぱそうですよね。
しかも志摩子さんといいことするんですよね。
ドリーム浮かんできました。
レスサンクス。
144名無しさん@ピンキー:03/09/08 23:10 ID:UHvHQKI9
壷とか掛け軸が置いてあるんかね。いや、市松人形とかが置いてあるかもしれん。
んでちょちょいと生けた花とかが飾ってあるのかもしれない。

やばい、違う方面で妄想が広がる。素敵な和室(;´Д`)ハァハァ
純和室でパソコン弄る乃梨子(;´Д`)ハァハァ
145名無しさん@ピンキー:03/09/08 23:38 ID:KLPezFS+
>市松人形
ちがうよ。仏像だよ。それで(ry
146名無しさん@ピンキー:03/09/09 00:07 ID:CI26ZW4Y
>純和室でパソコン弄る乃梨子(;´Д`)ハァハァ

んでサ、マウスとか、木でできてるやつなんだよ。
147名無しさん@ピンキー:03/09/09 00:13 ID:D5S5cxiH
筐体は漆に蒔絵か。
148名無しさん@ピンキー:03/09/09 00:21 ID:CI26ZW4Y
っつかさ、乃梨子んちって菫子さんのマンションの間借りだよな...
149名無しさん@ピンキー:03/09/09 00:23 ID:CI26ZW4Y
あ、でも志摩子さんとはイイ事するのは決定だよ?
150名無しさん@ピンキー:03/09/09 00:25 ID:MSpsbUIH
>>147
古道具屋で買った仏壇にパーツを組込んで
自作機をでっち上げる乃梨子。
151名無しさん@ピンキー:03/09/09 01:05 ID:s8TZr2nm
>>148
おばさんだって元リリアンの生徒なんだから、
まあ、そういう事には気を回してくれたりするんじゃないかと。
わざとつまらない買い物とかに出かけて、二人きりにシテクレルノサヒヒヒ。
152名無しさん@ピンキー:03/09/09 01:13 ID:CI26ZW4Y
>151
ミョーに物わかりのいい菫子さん。
姪っ子姉妹の一ラウンドあたりに掛ける時間もしっかり把握。

どーよそんな叔母
153名無しさん@ピンキー:03/09/09 01:13 ID:JPeRImoa
>>151
でもその前に、お茶のおかわりやお茶菓子の追加…
と称して、部屋に出入りするのがお約束。
154名無しさん@ピンキー:03/09/09 01:36 ID:ZB2ecwSP
うむうむ、散々いいとこで邪魔するんだな。
で、襖開けられて慌てて離れたりするんだ(反対向いて正座キボン)
「……お邪魔しちゃったかしら〜?」
「……菫子さんっ!!」
「…………///」
とかな
まあ何回かからかったらそれでちゃんとお出かけしてくれるから大丈夫(?)だよ
155名無しさん@ピンキー:03/09/09 03:00 ID:3hsoZp6o
志摩子「乃梨子・・いいことしましょ?」
156名無しさん@ピンキー:03/09/09 03:08 ID:L/zWYK0L
ズッコンズッコンやってるときにわざと襖とか開けるんだな。
ところで菫子さんは大叔母(祖父の妹)なのだが。
157名無しさん@ピンキー:03/09/09 03:24 ID:bePDNqrJ
「あら、若い人はいいわねぇ〜」

お約束の台詞。
158名無しさん@ピンキー:03/09/09 05:27 ID:CI26ZW4Y
>大叔母
そーだったね。ごみん。

つかヅッコンヅッコンって、百合として有り得ない擬音でないかい?
159名無しさん@ピンキー:03/09/09 07:41 ID:aOU0jeab
柏木を見る祐麒の目つきにただならぬものを感じた祐巳。
取り返しのつかないうちにノーマルの道へ引き戻すため
自らの体を使って女のよさをアピール。ってぇ感じなのがいいな。
でもエロではなく、「胸があたってる」程度で。
160名無しさん@ピンキー:03/09/09 07:45 ID:MxsTN3aa
>>158
あれだ、バンドだよ。もしくは合わせ技とかだな。
161現白投下(1-1):03/09/09 13:08 ID:BWRxI9LE
「瞳子からプリント預かってきてくれたんだ。ありがとう、志摩子さん」
乃梨子は半身を起こした自分の布団の中から志摩子に微笑む。

昨日、もう少しで家に着くという所で急に降り出してきた雨に少し濡れたからだろうか、
大叔母が旅行中で何も言われないのをいいことに、濡れた髪を軽く拭いただけでメールの
読み書きに耽っていたからだろうか。乃梨子は風邪を引いたのか熱を出してしまい、今日は学校を
休んで寝込んでいた。
幸い熱もそれほど高くはならず、午後になりただ布団の中で寝転がっているだけの状態に飽き始めて
きた頃に、志摩子が見舞いにやって来た。
志摩子に部屋に上がってもらい、雨に濡れたらきちんと身体を拭かなければ駄目よ、などと微笑み
ながら軽く叱られ布団の中に戻された後、山百合会の他の面々や学校の話をし穏やかな時間を
過ごした。

そんな話の途中で、そうだ忘れるところだったわと手渡された1枚のプリント。クラスメイトから
預かってきてくれた学級通信だった。
軽く目を通してみたが、特に重要なことは書かれていない単なる学級通信だった。
折りたたんで枕もとに置こうと身体をひねると、枕もとに置かれた小さなビンとコップが目に入る。
そういえば薬を飲むように菫子さんに言われていたんだっけ、と呟きながら錠剤を口に含み、
枕もとに置いてあるコップを取ろうと手を伸ばす。
すると、「取ってあげるわ」と言う志摩子の声が聞こえ、伸ばした手を遮られた。
162現白続き(1-2):03/09/09 13:16 ID:BWRxI9LE
こんなに近くにあるコップくらい自分で取れるのに。そう考えながらも、自分を気遣ってくれる
志摩子の優しさが嬉しく、つい笑みがもれそうになる。
そんな自分が少し気恥ずかしくなった乃梨子は志摩子から視線を外し、自分の膝にかけられた掛け布を
見るともなく見つめる。
志摩子さんのことだからきっとお見舞いに来てくれるだろうと思ってたけど、本当に来てくれると
やっぱり嬉しいな、などと考えながら舌の上の錠剤をつい転がしてしまう。
するとほんの少しの間口の中に含んでいただけなのに、早くも錠剤の苦さが微かに口の中に
広がってくる。
そうだ、水…と志摩子の方に視線を戻すと、志摩子がじっとこちらを見つめている。
なんだか悲しそうな、切なそうな、不思議な眼差しだった。
どうしてそんな顔で自分のことを見るんだろう、と少し不安になった乃梨子は志摩子に尋ねようと
口を開く。
「どうしたの、志摩…」
言い終わらないうちに志摩子の手が乃梨子の頬にそっと添えられ、その感触に自分でも理由の
よく分からない心の高ぶりを感じた乃梨子は思わず途中で言葉を切る。
目と目が合うが、お互い言葉は無い。
何か言わなければいけないという思いと、言葉を発してはいけないのではないかという思いを交錯させ
ながらも、乃梨子は視線を志摩子の目から何故か外せなかった。
普段志摩子に見つめられた時は、照れくささのあまり視線をそらせてしまうこともある。
なのに今日は…。
志摩子の目が、微かに潤んでいるように思える。気のせいだろうか…。
ほんの一瞬の沈黙が、とても長く感じられる。と。
「…!」
気が付いたときには志摩子の唇が自分の唇に重ねられていた。


(たぶん続く。続きはまだちょっと未完成)
163名無しさん@ピンキー:03/09/09 13:30 ID:6CY/O6iH
キタキタ!!
続きがんがー
164名無しさん@ピンキー:03/09/09 13:56 ID:njD5MPke
久々にSSキタァ―――ッ!!!
オーソドックスだが、それが善い!
165名無しさん@ピンキー:03/09/09 16:01 ID:BWRxI9LE
上の現白薔薇SSを投下した者です。
162の続きはまだ自分の脳内にしかないので、また日を改めてということで。

ちなみに自分は
(あるなら)甘茶の続きや、>>116みたいな思い悩む蓉子さまを読みたいので、
職人様へのリクエストとしてキボンヌしときます。
166名無しさん@ピンキー:03/09/09 16:37 ID:ZB2ecwSP
菫子さんは当然邪魔しに来るんですよね
167名無しさん@ピンキー:03/09/09 16:40 ID:QbPHhtsL
職人さんキタヨー!乙彼!
みんな続きキボンヌッ!
168名無しさん@ピンキー:03/09/09 19:01 ID:i/87uW7r
>>165
イイヨイイイヨー(・∀・)!!


169名無しさん@ピンキー:03/09/09 20:19 ID:UsTenNfN
もう百合ぽ (;´Д`)
170名無しさん@ピンキー:03/09/09 20:30 ID:xzMsAtCQ
亀レスですが116タンに泣かせて頂きました。
ありがとう。。。
171現白続き(1-3):03/09/10 18:02 ID:mDK7TVdx
一体今何が起こったのか。乃梨子がそんなことを混乱した頭でぼうっと考えていると、もう一度唇が
合わせられた。軽く唇が触れ合うくらいだった先ほどよりも微かに激しく、そして熱かった。
驚きに見開かれた乃梨子の目には、目を閉じて自分に熱く口付けている志摩子の顔が間近に見える。

(志摩子さんにキスされてる…)
思考能力が戻り、今二人の間に起こっている事を自覚したとたんに、乃梨子の頬は瞬時に赤くなって
いった。
志摩子の唇は柔らかく、それが確かに自分のそれと重なっているのだと思うと、痺れるような感覚が
乃梨子の全身に駆け巡った。

唇を重ねたまま、どれくらいの間そうしていたのだろうか。身体をどうにも動かせないでいる乃梨子の
首に志摩子の両腕が回され、そのまま体重を預けられる。
風邪で元々体力が低下していた上に、とても現実とは思えない志摩子の行動によって硬直状態に
なっていた乃梨子の身体は、そのまま志摩子によって押し倒される形で仰向けに布団に沈んだ。
そのはずみで口の中にあった錠剤を水も無しで飲み込んでしまい、喉を通る異質な感触に乃梨子は
はっと我に返った。
布団の上でこうして重なり合っている自分たち二人はこの後どうなってしまうのか。
いや、どうなってしまうも何もこの体勢になってしまったらこれから行われるべき行為はただ一つしかなく、
いやいやそんなことを想像するなんて自分は一体何を考えているのだろう。
自分の上になり密着している志摩子の身体を感じているせいなのか、乃梨子は頭の中でそんなことを
熱くぐるぐると考えるのを止められずにいた。
172現白続き(1-4):03/09/10 18:13 ID:mDK7TVdx
「だ、ダメだよ志摩子さん。風邪が…移っちゃう…」
自分の妄想に慌てた乃梨子は、やっとのことで心を現実に戻しそう口にしたが、どうしたわけか自分に
似合わず弱々しい声音でしか喋ることができなかった。
それでもなんとか志摩子の肩に手をかけ、軽く押し戻そうとする。しかし、志摩子を本気で引き離そうとは
していない自分の心には、乃梨子自身まだ気付いてはいなかった。
「私に風邪を移してしまえば、あなたは早く治るかもしれないわ…」
乃梨子の耳元に口を寄せそう囁く志摩子の声に、そんな無茶なと答えようとしたが、何故だか声が出なかった。
志摩子の唇が、乃梨子の首筋をゆっくりとなぞる。その甘い感触に、志摩子を押し戻そうとしていた手から
力が抜けていく。
身体が熱く、動悸が早く激しくなっていくのが自分でも分かる。
「や、やっぱり駄目だよ、し、志摩子さん…私…胸がドキドキし過ぎて……し、死んじゃいそう…」
どうしていいのか分からずに思ったことをなんとかそのまま口にするが、うまく言葉が出ていない気がする。
「なんだか息も…上手くできなくなってきたし……」
志摩子の手が乃梨子のパジャマの中に入り、そのまま乃梨子の背中に優しくまわされた。
ただそれだけのことなのに、乃梨子の身体は過敏に反応してしまい、思わず目を閉じ息を呑む。
声も出してしまったかもしれないが、よく分からない。
自分の身体は一体どうしてしまったんだろう。目を閉じてしまったせいなのか、耳や首筋を這う志摩子の舌と
重ねられた身体の感触がよりいっそう確かに感じられる。
「腕とか体とか…ぴ、ぴりぴりしてきたし…」
志摩子の身体の重みを自分の身体に感じつつ、乃梨子は自分の身体と心を騒がせる感覚のために、もう
何が何だかよく分からなくなってきた。
173名無しさん@ピンキー:03/09/10 18:15 ID:mDK7TVdx
上の現白、あと少しだけ続きます。
細切れ投下でスマソですが、また後日。
174名無しさん@ピンキー:03/09/10 19:51 ID:qgOInPSr
>>173
オツカレです。イイヨイイヨ(・∀・)
175名無しさん@ピンキー:03/09/10 21:04 ID:gJ1ZGPk7
ハァハァ最高だ
176名無しさん@ピンキー:03/09/10 22:08 ID:KDXzWjeZ
キタヨー!
乃梨子かわいい(*´Д`)ハァハァ
177名無しさん@ピンキー:03/09/10 23:25 ID:XPSFXv0e
さすがエロ薔薇さまと呼ばれる志摩子さんだな。エロ杉。
178名無しさん@ピンキー:03/09/11 02:03 ID:tl+KOZFl
白薔薇の血統は伊達では無いわ!
179名無しさん@ピンキー:03/09/11 11:00 ID:3AarF+7P
適度な改行も切にお願いしたいであります、お姉さま方
180夜宵:03/09/11 16:25 ID:mpkR0l2w
 翌日、私は何時ものようにリリアン学園に登校し、マリア様にお祈りをした。
 しかし私は昨日までの私ではない。このマリア様のお庭で――私は……。
 あんな――ことを。
 そう思うと、身体の奥で火がついたように何かが疼くのがわかる。
 私はその正体から眼を逸らし、教室に急いだ。
 教室には何時もと同じみんながいる。志摩子さんに、祐巳さん。みんな、昨日までと同
じ。その中で、私だけが変質してしまった。そのことに不安を覚える一方、しかしそこに
ゆがんだ優越感も在ることに気付き、私は慄然とした。
 私だけ違う。
 私だけ。
 その「だけ」が、ずっと、欲しかったのだ。
「ごきげんよう」
「ごきげん……、……!」
 挨拶を返そうとすると、そこにいたのは蔦子さんだった。いつもと変わらない笑顔。胸
の疼きが加速する。
「昼休み、写真部で」
 蔦子さんはそう私に耳打ちした。吐息がかかり、その耳が熱くなるのがわかる。
 私はそのまま席に着いた。
「ごぎげんよう」
「ごきげんよう」
 祐巳さんといつもの挨拶を交わす。いつものように……できただろうか? それが、そ
れだけが、……気がかりだった。
181夜宵:03/09/11 16:26 ID:mpkR0l2w
 その日の午前中に何をしたかを私はよく覚えていない。
 ただ気付けば昼休みで、食事をとると私はすぐに写真部に向かった。走りたいほどだった。
 私が写真部の部室に駆け込むと(結局、最後のほうで走ってしまった)、蔦子さんは
もうそこにいた。
「そんなに焦らなくても、ここにありますわ」
 蔦子さんはそう言って、机の上に置かれた写真を手に取り、裏返したままで私に手渡
した。私は息を吸い、身体に起こる熱を宥め、その写真を裏返し……。
 息を呑んだ。
 そこにある私は私であり私でない。
 私のかたちをした私のようななにかがある。
 白く、曲線を描き、レンズを見据え、身体を曝し。
 そしてそれは私よりもずっと、綺麗だった。
 私はそれにもっと長い時間なりたかった。
「どう……綺麗でしょう?」
 蔦子さんが言う。私は無意識のうちに頷いていた。
「じゃあ、今日も撮りましょうか」
「今日も……!? でも、テニス部が」
「どうとでも言って休めるでしょう」「……」
「今日は好都合なのよ」「え?」
「山百合会のメンバーが全員出払うから」
「どういう……こと?」
「まずは放課後の教室と、それから……」
「ちょっと……」
「大丈夫よ。桂さんは薔薇さまにだって負けないくらい、この写真では美しい」
 そう言って蔦子さんは私の手を取った。
「まさか、そんな、そんな……」
 私は蔦子さんが何を言おうとしているか悟り青白くなる。
「大丈夫」繰り返す。「今日、薔薇の館には誰もいないから」
 蔦子さんは続けた。
「薔薇さまになりたくない?」
182名無しさん@ピンキー:03/09/11 16:43 ID:hDPzVMhW
>>夜宵
乙かれです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


は、はやく続きを・・・焦らされるのは苦手なんですよ・・・ハァハァ/lア/lア/ヽァ/ヽァ
183夜宵:03/09/11 16:51 ID:mpkR0l2w
いやー。ていうか最初の方のペースが異常だったんだよね。
184名無しさん@ピンキー:03/09/11 17:00 ID:rsyb13FE
>>夜宵氏
おつー。
長編なんだし、息切れしないペースでガンガッテくだされ。
自分も職人なんだけど、ペース配分ってなかなか自分の思い通りには
できないしね。
とフォローしつつも本心を言うと、早く続き読みたいんだけどw。

蔦子さん…罪な人だ(・∀・)。
185名無しさん@ピンキー:03/09/11 20:47 ID:E3W+JXyq
>>179
だってたぶんあの人だから。
>>夜宵たん
乙彼〜。さらに妖しくなってきたね。ハァハァ…。
186現白続き(1-5):03/09/11 22:53 ID:rsyb13FE
これは現実なのだろうか、それとも熱が見せた…いや、自分の願望が見せた幻なのだろうかと、
自分の乱れた息遣いをどこか遠くに聞きながら乃梨子はそう考えていた。
しかしこの身体が熱いのは確かに現実で、それもただ風邪の熱のせいだけではないということは、
本当ははっきりと分かっていた。
乃梨子がそんな思考の板ばさみになっているその間にも、志摩子の指と唇は乃梨子の首筋と
背中を這う。ねっとりと触れられる、その度に乃梨子はぞくっとしてしまう。
身体だけでなく、心までもがこんなに熱く切ないのは…
(志摩子さんのせい…)
乃梨子は志摩子の姿を求めるかのように、薄く目を開いた。
自分の身体と重なるようにして、志摩子の体が見える。
しかし、自分の首筋に顔を埋めている志摩子の表情は、栗色の柔らかそうなその髪に隠れていることも
あってか乃梨子からは伺えない。

こんなに全身を悶えさせている自分と同じように、志摩子さんも何かを感じているのだろうか。
こうして熱く身体を火照らせ、息を乱している自分を見て、志摩子さんはどう思っているのだろうか。
軽蔑されてはいないだろうか…。
乃梨子は急に不安になってきた。
ドキドキするなんて言わなければよかった。息ができないなんて言わなければよかった。
身体が痺れるなんて言わなければよかった…。
どうしようもなくなった乃梨子は半ば無意識に、細い声音で自分の心を支配するその人の名を呼んだ。
「し、志摩子さん…志摩子さん……」

すると志摩子が乃梨子の首筋からそっと顔を上げ、乃梨子の唇に自分の唇を寄せながら囁くのが
聞こえた。
「好きよ…乃梨子…」
乃梨子は息を乱しながらもゆっくりと志摩子と目を合わせると、志摩子の瞳はどこか悲しげに、しかし
それでいて熱っぽさをも帯びて自分のことを見つめ返している。
志摩子のその目を見た瞬間に、乃梨子は今感じている全ての感覚を受け入れた。
志摩子さんも私と同じなんだ…。
志摩子の唇がゆっくりと自分の唇に近付いてくるのが分かる。
乃梨子はまた、ゆっくりと目を閉じた。
187名無しさん@ピンキー:03/09/11 22:58 ID:rsyb13FE
上の現白SS投下した者です。もしかしたら続くかもしれませんが、ここで一旦一区切りです
(元はここから続くはずのエロへの前振り用だったんですが)。
ちょっと長くなり過ぎたかもしれません。
小説を書くのは初めてなのでスマソ。改行位置もこれから精進しますです。

それと>>141で乃梨子の部屋について質問したの、実は自分なんですが、そこからしばらく続いた
皆様の白薔薇脳内設定レスにはハァハァさせていただきました。
創作へのかなりな燃料補給にさせていただいたので、ここでお礼を申し上げます。
いいドリーム見れました。サンクス。
188名無しさん@ピンキー :03/09/11 23:04 ID:hJXKWOnA
>>187
最期の一行、それはこっちのセリフだよ。
189名無しさん@ピンキー:03/09/11 23:05 ID:z66QjqGF
いいよーいいよー
がんばれ現白の人!
190名無しさん@ピンキー:03/09/11 23:27 ID:HVmuxQv/
>現白さん
乙ー!
いやいや、イイですよ。
番号の振り方が気になってたんだけど、やっぱ続くんだね?
ちゅーか、続くと良いな。
妄想チャージしたらまたよろしく。
191名無しさん@ピンキー:03/09/11 23:45 ID:R4nRfQq6
ありがと白の人ー!
最高だ。ハァハァ。
192名無しさん@ピンキー:03/09/12 01:06 ID:4rRHCQrV
いい!
193名無しさん@ピンキー:03/09/12 01:52 ID:IiNAfYv1
適度な空白行の挿入されてはいかがでしょうか、お姉さま方
194名無しさん@ピンキー:03/09/12 11:14 ID:zMlhFFy3
>>161からの現白SSの者です。レスくれた方々、感謝です。

続きはちょっとエロくなりそうなんですが、せめて見苦しくないくらいに書き上げられたら
投下します。エロ書くのに挫折したら、ちゃんと投下不可能宣言出しますので。

あと自分は現白薔薇姉妹(志摩子×乃梨子)萌えなので一応気を付けたつもりなんですが、
キャラの口調や言葉遣いが違ったりしてたとしたら、それは自分としては本意ではないので、
「乃梨子タンはこんな喋り方じゃないよ!もっとこんな感じだよ!」
とかがありましたらドシドシ突っ込みキボンヌ。

あとは空白行についてですが、1-5ではあれでも精一杯改行と空白行入れたつもりなんです。
他の職人さん方のをたくさん読んで参考にさせていただこうとも思ってるんですが、
今初代スレ以外は落ちてるんですよねぇ。
エロパロ板の存在は1週間くらい前に初めて知ったのですが、もっと早く見つけてれば
よかった(´・ω・`) 。


ところで自分、上の方にある甘茶の続きを切なくお待ちしてるのですが、続きはないの
ですかなぁ。
あれで終わりでも余韻があっていいのですが、ちょっとショボン。

ではしばらくの間、読者に戻ります。
195名無しさん@ピンキー:03/09/12 11:18 ID:RDe/hpO6
小説職人の方に迷惑でなければ、
ペースは遅いですが挿し絵を書かせていただこうかと思っております

下手ですけど。
練習がてら、という事になってしまいますが…
冬になるまでになんとかマリみてのキャラクターをちゃんと描けるようにならなければ…
196名無しさん@ピンキー:03/09/12 12:22 ID:PMUcC5GR
>>195
(・∀・)イイネー
197名無しさん@ピンキー:03/09/12 14:23 ID:Dy1f4SWb
>>195
いいねー!!描いて描いてー!!
198名無しさん@ピンキー:03/09/12 14:54 ID:1+U9Cs1T
なんなら、このスレで本作ってみたらどうだい?w
199名無しさん@ピンキー:03/09/12 19:59 ID:egD2cmQq
そういえば、作品保管込みたいのはないのん?
ああいうのって作るの大変なんですかね。
テンプレにある「関連スレッドリンク」ってのも落ちたままだし。
200名無しさん@ピンキー:03/09/12 20:01 ID:egD2cmQq
>>199
>保管込みたいなの→保管庫みたいなの
201名無しさん@ピンキー:03/09/12 20:02 ID:FOBVAzIE
一度誰か作ったけどそれも
関連スレッドリンクと一緒に落ちてしまってそのまんま。
挿絵ってのは昔の作品もやってくれるのかな、楽しみでつ。
202名無しさん@ピンキー:03/09/12 20:15 ID:egD2cmQq
あらら、落ちちゃったんだ。
挿絵職人さんが活動開始されるとしたら、作品まとめて読める方が
描く時にも便利そうだけどね。
スレッドまたいでる長い連載作品もあるし。

個人的にはイカの挿絵が見たいんだがw。
203保管庫の中の人:03/09/12 21:08 ID:rf6tyVyR
保管庫ですが、切り出しはぼちぼちと続けてます。
ftpが使えるところでの再開を検討中なんで、
もうちっとしたら復活する予定です。

すいません(ぺこり
204名無しさん@ピンキー:03/09/12 21:19 ID:egD2cmQq
保管庫の中の人キテター!!

急がないで結構ですので、ご無理なさらずガンガッテください。
あなたはマリみて萌えの軌跡を後世に伝える管理者でつ(・∀・)。
205名無しさん@ピンキー:03/09/12 21:19 ID:LhbiQ1G3
>>夜宵たん
蔦子たん×桂たんおつー。相変わらずエロくてサスガデスナ!
すっかり刺激されてしまうので、漏れもまた、勝手に続き書いてもいいかな?

>>203
好意で引き受けてくれてるんだから、マターリやってくださいませよ。

完成の暁には、漏れの祥子さまサスペンスホラーも是非。(まだいうか)
206名無しさん@ピンキー:03/09/12 22:35 ID:aNl102oO
ここで本出してくれたら確実に買う。
207203:03/09/12 22:57 ID:Ko8Up1mB
どうもです

私、現黄薔薇派なので偏りがあるかも知れませんが、
頑張らせていただきます。

…取り敢えず何かしら絵をあげないと判断がしづらいでしょうから、
最悪でもアニメ版発表までにはなにかしらあげさせていただきます。
208名無しさん@ピンキー:03/09/12 23:14 ID:HOSKBRXq
>>207
待ってるよー(・∀・)
まあ無理に急がずマターリのんびりやって下され。
209名無しさん@ピンキー:03/09/12 23:15 ID:HOSKBRXq
・・・あれ?もしかして保管庫の人=挿絵の人?あれ?
210195:03/09/12 23:26 ID:Ko8Up1mB
ごごごごごめんなさいませ、
番号を間違えてしまいました。
保管庫のかた、ご迷惑おかけいたしました(アセ
211名無しさん@ピンキー:03/09/13 00:02 ID:ZimntzFK
地方者なのでイベントは行けんが・・・通販やってくれたら買うよ、本w
しかし他のスレから本出版されたりしてるけど
著作権とかどうしてるんだろうな。了解取るんだろうか?
212名無しさん@ピンキー:03/09/13 00:09 ID:ZimntzFK
あーあと>>194たん
甘茶・・・は、続きちょこっと書いてあるんですが
後が続かなくて現在放置されています・・・気長にお待ち下されば
いつか投下します、ごめんよ。
21392:03/09/13 00:15 ID:ZimntzFK
 勝手からこの部屋までは随分と距離があったはずだが、それでも廊下を抜けて鼻孔まで届く甘い
香りに志摩子はほうと息をつく。乃梨子が代えてくれた額の手拭いをずらして頬に当てると、既に
半ば温もってしまったタオルの温度はそれでも火照った肌に心地よく沁みた。
 ざざ、と葉擦れの音が聞こえるのと同時に、ささやかな風が頬を撫でてゆく。こういうとき、生
まれ育ったこの寺は一層の静けさで志摩子を包むのだった。もう二十年近くをその静けさの中で生
きてきて、それは志摩子にとって既に何にも代え難い(と言える数少ない)もののひとつとなって
いる。志摩子は黙って、その静謐に火照った身体を任せた。葉擦れとかすかな鳥の声。遠く鳴るク
ラクション、電車の音。音の中から生まれる静けさは、平衡を失いぐらつく身体をそっと支えてゆ
く。
 けれどいつか、私はこの寺を捨てて出て行くのだ、と志摩子は思い、タオルを再び額に当てた。
そうして行き着く場所は決まっている。そのためにここを出て行くのだから。
 その場所にも、あるだろうか。この心地よい静けさを、そこでも私は感じることが出来るだろうか。
 深くため息をついた時、廊下の向こうから足音が聞こえた。

間に合わせにちょっとだけ・・・すまちこん。
214名無しさん@ピンキー:03/09/13 01:28 ID:xQOE+t6f
聞いてエロ・カニーナ ちょっと言いにくいんだけど
聞いてエロ・カニーナ

   最近忙しくて乃梨子と寝てないのー

聞いてくれてあーりがと エロ・カニーナ♪
\______ __________/
          |/
         ∧_∧
  (○)   (∀・  )
  ヽ|〃    (∩∩  )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

http://that.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/1060804352/578
215名無しさん@ピンキー:03/09/13 01:50 ID:I17hFDyG
>最近忙しくて乃梨子と寝てないのー
ワロタ。なんか切実だな。
216保管庫の中の人:03/09/13 02:15 ID:Mcxhvrv8
>>204-205
ありがとうー。
がむばるよー。

>>211
ハカギロワイアルのときは、各職人の了承取って、さらに著者校正もかけてたはず。

しかし本かー。
どうせならグリーンドア文庫みたいなアダルト系、
そうじゃなければキチンとコバルトのパロディみたいな装丁の、
文庫サイズで見てみたいー。

……どなたか絵をくれれば表周りくらいならイラレで作るよ?
#本業で一息つけたらだけど。

>>213
陛下キタ---------
217保管庫の中の人:03/09/13 02:16 ID:Mcxhvrv8
sage忘れたー(しょんぼり

ごめんなさい。
218名無しさん@ピンキー:03/09/13 03:03 ID:p9BRzwK5
>>214
そんな相談をされては、エロ・カニーナだって困るだろw
219194:03/09/13 10:11 ID:agHqhL/8
>>212
>いつか投下します、ごめんよ。

その言葉さえいただければ、いつまででもお待ちし…
って既にキテター!!>>213
寺もいいな。

急かしてしまったみたいで、こちらこそすまちこん。

>>214
エロカニの中の人も大変だなw。
220名無しさん@ピンキー:03/09/13 19:43 ID:MCf95D+0
初ssなので、上手くかけていないけど投下してみます。
蔦子の視点で、いきます。

「ごきげんよう」
教室に入り自分の席に座ると祐巳さんがあいさつしてきた。
「ごきげんよう」
私も挨拶を返す。
「今日も朝早くから写真を撮っていたの?」
「ええ、良いものが撮れてるはずよ。例えば祐巳さんのタイを祥子様が直すところとか」
そう言ったら、祐巳さんは顔を赤くしながら「いつの間に・・・・」とつぶやく。
やはり今年も赤薔薇姉妹の写真が一番いい出来になりそうだわ。
心の中で微笑む。
「ねぇ、蔦子さん。私が祥子様と初めて会った時も写真を撮るために学校に来ていたけど、いつもあんなに早い時間にいるの?」
「・・・そうね、あの時間なら学校に来ているわ」
「すごいなぁ、私なんか早起きするだけでも大変なのに」
祐巳さんが感心していますって表情で答える。
「そんなに早く起きているわけではないのよ。ただ、学校が近いから早く来れるだけなのよ」
 えっ、でも名簿だとそんなに近くじゃなかったような?って顔に書いてある。
さすが祐巳さん、私飽きさせない。
"パチリ"1枚撮りながら続けた。
「実は学校の近くに私専用の秘密基地があるのよ。」
「秘密基地?」
何のことかわからないって顔にかいているわ祐巳さん。
「そう、私だけのね。祐巳さんさえよければご招待いたしますわ。日頃の感謝も込めて」
「写真部の部室じゃないよね」
「まさか、いくら私だって部室を私物化なんて出来ないわよ」
221220:03/09/13 19:46 ID:MCf95D+0
一生懸命考えてる・・・。
本当に見ていて飽きない人よね。
これでも本人は普通って思っているんだから貴重よね。
祐巳さんは、赤薔薇様の蕾。
リリアンでも特別な薔薇様の次期候補、1年前の事件から1役有名になったシンデレラ。
それまでは、目立たない生徒だったと周囲の人たちは言うけれど、
私には解っていた。
彼女の持つ特殊な能力を、直接知り合いにならなければ理解出来ない・・・魅力。
いつも、ファインダー越しに感じていた。
そう、私は誰よりも早いうちから祐巳さんに惹かれていた。
あの、天真爛漫な表情の数々に、その心に・・・。
せっかくだから、思い切って誘ってみようかしら。
「ねえ、祐巳さん明日の午後お暇かしら」
「山百合会の仕事が終わった後なら少し時間があるけど」
「私の家に遊びに来ない?祐巳さんに見せたいものがあるのよ。
祐巳さんが知らない祥子様の写真や山百合会の他のメンバーの写真なんかもたくさんあるし」
「うっ、私の知らない写真・・・見せて欲しいかも・・・。」
そして土曜日の放課後、祐巳と蔦子の2人が一緒に帰る姿があった。
222風と木の名無しさん:03/09/13 19:49 ID:ObkZZnOv
弓子さん萌えな俺だが、SSを書いたら読んでくれるかい?
223220:03/09/13 19:51 ID:MCf95D+0
ある家の前で止まった蔦子が鍵を開けて、
「ここが秘密基地よ。」と祐巳を家の中に招き入れた。
数時間後、なぜか裸で向き合っていた。
視姦されている・・・祐巳さんに・・・。
下腹部の筋肉が反応を示しドロリとした液体を押し出す。
まだ・・・気が付かないで、祐己さん。
直接触れられた訳でもないのに感じているから。
「触っても良い?」
コクンと頷く。
初めはそっと、私が嫌がっていないことに気が付くと手を動かし始めた。
力の加減を確かめるように強く、優しく…。
「羨ましいなぁ〜、せめてこのぐらいまで成長したい。」
ってその手は私の胸の膨らみを両手で掴んでいる。
心臓がバクバクしているのがバレてしまう。
他人に胸を揉まれると大きくなるなんてよく聞くけど、実際はどうなのかしら。
ねえ、祐巳さん。
私も触れてみたい、ぷくぷくしていると前白薔薇様がおしゃっていた肢体に。
少し躊躇いながら手を伸ばす。
被写体として視ることが出来なくなるかもしれない。
少し怖くなって手を引いた。
224名無しさん@ピンキー:03/09/13 19:53 ID:+1BwXZ55
>>220-221
やはり蔦子さんはデジタルより銀塩派なのかな…?
だとしたら、その「秘密基地」には酢酸の臭いが…
とか、期待してます。

但し、「赤薔薇」→「紅薔薇」なので御注意下さいませ。

225220:03/09/13 19:58 ID:MCf95D+0
視ているだけで良かった。
写真を始めてからは誰にも疑われることなく見つめる事が出来た。
でも、自分の気持ちに気付かないで祐巳さんを祥子様に引き合わせてしまった。
未来の赤薔薇様に…。
姉妹になってしまうなんて予想外だったわ。
私が話さなくても翌日には新聞部の耳に入っていた、大騒ぎして祐巳さんを困らせたくなかったって事じゃなく、私の知ってる祐巳さんでいて欲しかったから、
黙っていただけ。
志摩子さんが変わった原因は前白薔薇様の妹になったから。
儚げな印象が柔らかな微笑みに変化した。
そして、心の拠り所として前白薔薇様を求めていた。
その願いは叶えられなかったようだけど、妹という存在が今の志摩子さんを支えている。
せめて、普通の姉妹なら…。
いいえ、あの人を好きでいる祐巳さんが好き。
私を好きになってくれたら嬉しいけど、私の好きな祐巳さんじゃなくなるから。
一生両思いになれない。
黙って流されてしまえばいい、幸せな未来なんか待ってない。
どうでも良いことに思えてきた。
うじうじ悩むのはやめよう。
なんだか頭がボーッとして何も考えられない。
祐巳さんの唇、首筋、鎖骨…おいしそう。
226名無しさん@ピンキー:03/09/13 19:58 ID:U2V8dueS
>>220
何かが違う・・・。
227名無しさん@ピンキー:03/09/13 19:59 ID:szS7VYVq
>>222
珍しいな。とりあえず投下してみたらどうだい?

>>220殿
乙。この後どうなるかな?
228名無しさん@ピンキー:03/09/13 20:03 ID:AS5mcv8e
>「ここが秘密基地よ。」と祐巳を家の中に招き入れた。
>数時間後、なぜか裸で向き合っていた。

━━━━(;´Д`)━━━━━━━━━━!!!

229220:03/09/13 20:04 ID:MCf95D+0
>224
ご指摘ありがとうございます。
秘密基地と設定は、自分の通っていた高校の近くに祖父の家があって
家に帰るのが面倒なとき利用たためです。
だから見た目も中も普通という設定です。
そこまで書かないで終わるよていですが・・・。
230名無しさん@ピンキー:03/09/13 20:09 ID:Ut3dBD84
ageないでねw
231220:03/09/13 20:11 ID:MCf95D+0
「いただきます。」
蔦子は呟くと祐巳の首筋にしがみついた。
柔らかな感触、スキンシップが苦手な私でも好きな人だけは心地良い。
カメラを扱うよりも丁寧に触れていく。
表情が豊かな彼女のことだ、すぐにわかる。
祐巳さんがコンプレックスを持っている少し小ぶりな双丘に触れる。
制服越しに触れる柔らかな感触だけではなく、僅かに硬いしこりがある。
成長をはじめた頃にかならず気が付く変化、保体の授業で教わるよりも早く女の子の体に起こる現象。
まだまだ、成長期なのね。ここは・・・。
恐らく本人でさえ触れた事が無いだろうと思われる場所に指を這わせ、差し入れる。
するりと滑り込んだ指を恐る恐る動かす。
前後に動かすだけで注意深く聞き取ろうとしなければ気がつかないくらいの呻き声が柔らかな唇から漏れる。
1本だけでは動きが単調過ぎる。
祐巳さん、ゴメン。
心の中で謝りながらも指の数を増やし手の動きを速める。
祐巳の表情が恍惚となっていく。
ベットがギシギシと音を立てる。
初めての経験だけど、協力しながら快楽を貪るようにぎこちなく動く。
「祐巳さん、祐巳さん、祐巳さん」
私はピントの合わない目で必死に祐巳さんの姿を焼き付けようとした。
何度目かの高みに登りつめた後、ぐったりと横たわる私に向かって
「メガネをとった蔦子さんって貴重だね」
とつぶやく。
「ずるい、メガネを取り上げたのは祐巳さんなのに」
にへらっとした笑顔を向けてくる。
「蔦子さん、かわいい」
って何故か祐巳さんに押され気味。
こんなことになるなんて、夢のようだわ。
次の日には醒めてしまう一晩だけのヒメゴト。
あの写真に気が付かなければ起こりえなかった。

232名無しさん@ピンキー:03/09/13 20:12 ID:MCf95D+0
以上、妄想終了。
駄文で失礼しました。
233名無しさん@ピンキー:03/09/13 20:14 ID:+1BwXZ55
>>229
いえいえ、「あの蔦子さんが『秘密基地』と言うからには、
現像・焼付・引伸の機材資材一式を持ちこんでるんだろ〜な〜』
…と、妄想してしまいまして…。
234彼氏に薬飲ませてみました。:03/09/13 20:28 ID:SUnfsGhq
これは、私の彼が実はあそこが小さくて(^_^;)アメリカにいる友人に教えてもらって買いました!アメリカでは効果もじっしょうされててテレビとか雑誌に掲載されたりしてる人気の商品だそうで、
私の彼の場合1ヶ月目で→ん?何か大きくなってない?と二人で驚き
2ヶ月飲んだ頃には効果がはっきりわかりました!長く太くなってHしててもやっぱ違いがわかります(#^.^#)
日本ではあまり知られてないみたいですねー。うちの場合は結構平気で「標準より小さいよね」って言えたから普通におすすめできました。
http://www.extend-jp.com/
219.111.193.249 , gw00.rosenet.ne.jp ?
235名無しさん@ピンキー:03/09/13 20:39 ID:U8VHstZj
あら、あんなところに祐巳がいるわ
あら、あんなところに祥子様がいるわ
まあ祐巳
あら祥子様
おひさしぶり
<略>
ご〜き〜げ〜ん〜よ〜う
#ピエールとカトリーヌって最後ごきげんようだったなぁと気づいた退屈な土曜日の夜
236名無しさん@ピンキー:03/09/13 21:18 ID:W7qdQCN0
どうでもいいんだけど二つ上のみたいなアレはしらけるよな。
237名無しさん@ピンキー:03/09/13 21:52 ID:dMyXjCs9
>>236
最近だいぶ減ったじゃん。
それより俺はマリア様がROMってるログ本刊行企画の方が気になるね。
需要あるのかって話だけど
238名無しさん@ピンキー:03/09/13 22:06 ID:tvCSOXns
>>237
現実的に考えれば無理だとおもわれ
ここに何度か書いてた人が、自分の書いたログを集めて自分で本を作るというのならともかく。
239名無しさん@ピンキー:03/09/13 22:08 ID:xUXIpUbX
まあちょっとスレ上がっちゃったしね。
とりあえずsage進行をなるべく忘れずにいけばいいかと。

>>237
ログ本って同人誌みたいに紙媒体で出すってことだよね。
モニタで読んでると疲れるので個人的には本状態で読めると嬉しいけど、
ここでタダで読めるものにお金出して読み直すことになるしねぇ。どうなんでしょ。
そもそも投稿された今までのSSの数で十分なのか少ないのか。
更に著作権とかは?
238氏の言うように、ちょっと無理っぽくないか?
240名無しさん@ピンキー:03/09/13 22:14 ID:RYnsKpmk
やはり夢の企画ってことでしょう。
241名無しさん@ピンキー:03/09/13 22:30 ID:MCf95D+0
ネットで読んだssだと知らないで同人誌を買ったことがあるけど。
損した気がした。
242名無しさん@ピンキー:03/09/13 22:32 ID:dMyXjCs9
もっとスレが進んで、10レス目くらいになれば
夢じゃなくなるかもな・・・作品数もそれなりに溜まるだろうし。
因みに、それぞれの作品に著者の校正が加わり
かついい絵師の挿絵が入るとなれば俺は買う価値有りだと思うが、
現実的には著者校正なんて無理だろうな・・・・残念。
243名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:30 ID:WHJYSZLf
これは、私の妹が実は胸が小さくて(^_^;)アメリカにいる友人に教えてもらって買いました!アメリカでは効果もじっしょうされててテレビとか雑誌に掲載されたりしてる人気の商品だそうで、
私の妹の場合1ヶ月目で→ん?何か大きくなってない?と二人で驚き
2ヶ月飲んだ頃には効果がはっきりわかりました!丸く大きくなってHしててもやっぱ違いがわかります(#^.^#)
日本ではあまり知られてないみたいですねー。私の場合は結構平気で「標準より小さいわね」って言えたから普通におすすめできました。
244名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:33 ID:xUXIpUbX
243は令さま?
245名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:36 ID:pBun3wLO
>>243は何だ?
業者が肝心のリンクを貼り忘れたかのようなレスだなw

漏れには祥子さまが祐巳ちゃんに買ってあげた
商品の紹介のような気がしてワロタ
246名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:37 ID:8F97vpyp
由乃のちっこい胸に魅力を感じないとは
令さまもまだまだだなw
247名無しさん@ピンキー:03/09/13 23:45 ID:LUJS+vkz
うまい。>>234をネタにするとは。
しかも234、243と数字まで同じように…。
248名無しさん@ピンキー:03/09/14 01:41 ID:0AwbDZqt
黄薔薇ってどっちも胸なさそう
249名無しさん@ピンキー:03/09/14 01:53 ID:pWRNPizr
令さまは男前すぎる入浴シーンのせいで胸のふくらみ自体無いように思われがちだけど、
実はサラシで抑えなきゃいけないほど豊かなんですよ?
250名無しさん@ピンキー:03/09/14 02:03 ID:5raMV88Q
サラシってかなり豊かじゃないとしないしネー!!
だから「ちっちゃいくらいの方がいいよ」とか由乃に言った結果ヤブヘビ
一週間のおあずけを食らいます
251名無しさん@ピンキー:03/09/14 03:44 ID:S+q1IXhC
山百合会のメンバーで1番胸が無い人は誰か?
一般生徒の会話の中でありそうな話題だと思う。
制服では体型が分かりにくいと書かれているが、体操着ならよくわかりそう。
つぼみの3人が候補に挙がるだろうが
はたして1番は誰だろってことになって、それを確かめるために蔦子さんに盗撮を依頼して・・・。

252風と木の名無しさん :03/09/14 04:04 ID:T9Qdy10w

リリアン女学園高等部の同窓会名簿で連絡先を調べる。
弓子という名前を見つけた時、心の中に希望が走った。
待っていてください、お祖母様。
必ずその人を連れてまいりますから。

−パラソルをさして−番外編−


電話口に出たのは若い女性だった。加東と名乗るその人は
下宿人としてお世話になっているらしく、大家である弓子
さんが旅行に出掛けたため、留守番を勤めているらしい。

「二日ほど留守にすると言っていました。」

私より少し年上だろうか。抑揚のない落ち着いた口調で説明してくれる
彼女の声を聞きながら、私は唇を噛みしめ覚悟を決めた。2人が逢う事は、
もうこれで出来そうもない。運命とはなんて残酷なのだろう。逢いたい人
に逢えず、旅立つお祖母様の心を想い、胸が締め付けられた。

自然に溢れそうになる涙を必死でこらえる。泣いてなど居られない。
犠牲にした祐巳の気持ちを思えば、尚更弱気になってなどいられない。

礼を述べ電話を切る。振り返ると、マリア様が立っていた。
253風と木の名無しさん:03/09/14 04:05 ID:T9Qdy10w

『彩子さん』

聖母のような微笑みをたたえ、私に語りかける。
ゆるやかに結い上げた白髪、上品な空色の着物。

『つい声をかけてしまったわ。昔の彩子さんにあまりにもそっくりだったから』

手に持った白い日傘は、お祖母様が想い出話としてよく話てくれていた。

『彩子さんのお孫さんでしょ? よく似ているからすぐに分かったわ』

間違いない。この人だ。

『はじめまして。私は彩子さんの昔の友達で、名前は』

「…弓子さま。」

しぼり出すように発した私の言葉に、彼女は
一瞬驚ろき、そして複雑な笑みを浮かべた。

「彩子さんから私の事を聞いてるようね。ふふ、本来なら
面会など出来る立場ではないけれど、どうしても彩子さんに…」

言い終わるよりも早く、私は彼女の手を取り病室に向かった。

お祖母様、待っていてください。
今、アナタの大切な人が来ましたから。
お祖母様、待っていてください。もうすぐ逢う事ができますから。
254風と木の名無しさん:03/09/14 04:06 ID:T9Qdy10w
弓子さんの顔を見て、お祖母様はとても喜んでくれた。
数十年ぶりの再開を喜ぶ2人を眺めながら、私は静かに
部屋を後にした。

2人の世界を邪魔しちゃいけない。待合室に行き、空いてる
ソファーに座る。自然に体の力が抜け、瞼が重くなる。
少しだけウトウトすると、夢に祐巳が出てきた。

祐巳は泣いていた。傘をさした聖さまに必死に抱きついている。
辺りは薄暗い。顔は見えなかったけれど、確かに泣いていた。
私より聖さまを選んだ祐巳。さんざん傷つけ失望をさせた私は
祐巳に嫌われて当然だろう。

自分に対する怒りと情けなさで、無意識に拳を握っていた。
震える私の拳に、暖かい手が乗せられる。優しく心まで
包み込むような、その手の感触が私をうつつに戻す。

ゆっくりと目を開ける。白い手が見える。空色の袖。

『あら、起こしてしまったかしら。ごめんなさいね。
でも、なんだかうなされてたみたいだったから…』

弓子さんだ。
255風と木の名無しさん:03/09/14 04:10 ID:T9Qdy10w
>>227
とりあえず三つだけ投下してみました。SS書くのは初めてです。
婆専とかじゃないけど、弓子さん萌えで、この後弓子さんタイムが
少しだけ始まります。ちなみにエロは一切無しです(あったら困るが)。
うざくなければ、も少しだけ続けたいと思います。
256名無しさん@ピンキー:03/09/14 04:15 ID:H+BKC7X3
>255
227じゃないが、すごく良かったよ。
自分は続き読みたいです。
257風と木の名無しさん:03/09/14 04:31 ID:T9Qdy10w
窓から見える景色は、もう随分と暗くなっている。思ったより長い時間
眠っていたのかもしれない。ぼんやりとした思考を繰り返す私を見つめ、
弓子さんは優しく微笑んだ。

『本当に、何から何までそっくりね。』

ゆっくりと頭を動かし、弓子さんの顔を見る。

『若い頃の彩子さんも低血圧でね、朝が弱かったわ。頭と体が回復する
まで、しばらくそのままで居なさい。私の事は気にしないでいいから』

その笑顔を見て、何故だかとても泣きたくなった。
私は心の中で泣いた。それを感じ取ったのか、弓子さんの手が私の手を
強く握る。心の中を見透かされているようだ。でも嫌な気分じゃない。
258名無しさん@ピンキー:03/09/14 07:18 ID:fixXRQ4d
よそでやれ、よそで
259名無しさん@ピンキー:03/09/14 08:33 ID:5raMV88Q
そういうな、全年齢SS投稿スレないんだから。
生暖かい目で見守ってやるのが大人ってもんだ
260名無しさん@ピンキー:03/09/14 09:01 ID:r/+N6WSe
ストレートすぎる比喩が可愛いのだよ
261名無しさん@ピンキー:03/09/14 09:39 ID:hVe3Cx3t
>258
続き読みたがってる人もいるようだし、もう少し寛容になってはどうか。
嫌なら読まなきゃいいだけのこと。正直、自分はどうでもいいが・・・。
>259
まあ、ないこともないんだが・・・。
人の多いスレに投下したい気持ちはわからんでもない。
262名無しさん@ピンキー:03/09/14 10:06 ID:l1Kg+J2U
久々だなー、SS書き叩き展開

まぁ、漏れはただがんがれといいたい
263名無しさん@ピンキー:03/09/14 10:12 ID:vlCWfnCk
またしても職人録更新のヨカーン
264名無しさん@ピンキー:03/09/14 11:24 ID:v/In4r6l
>>257は、まだ続くんだよね?続きキボンヌ

>>263
職人データvol.1〜3って、同じ人が書いたんだよね?
職人データの中の人、まだここにいるかな?
食人族氏のデータとか、どんなになるか見てみたいんだが。
265名無しさん@ピンキー:03/09/14 12:01 ID:I4UPfid9
食人族さん、まだいるの?

マリROMの第一弾スレの「ノヴァ・ギガンティア」は絵が決まって手(゚д゚)ウマー
266名無しさん@ピンキー:03/09/14 12:18 ID:YnkzIl2O
ここはエロパロ板なんだけど、
エロのない話を書くスレがないってんならともかく、
あるんだからそっちで書いたらどうか。
こっちでこれだけ書いたんだから宣伝になって、
読む人は読むでしょ。
267名無しさん@ピンキー:03/09/14 12:32 ID:5raMV88Q
まあまあ嫌だと言わずにスルーする方向ではどうか
おまいらここに抜きに来てるわけじゃあるまい
268風と木の名無しさん:03/09/14 12:57 ID:T9Qdy10w
申し訳ありませんでした。終わりにします。
269名無しさん@ピンキー:03/09/14 12:59 ID:I4UPfid9
↑あら?貴方は何をしにここに来ているのかしら?

山百合会の見学は、既に終わっていてよ
270名無しさん@ピンキー:03/09/14 13:00 ID:I4UPfid9
>>267 へのレス>>269
271名無しさん@ピンキー:03/09/14 14:15 ID:faz8VcXH
ログ見返したときスレが分かれてると面倒だから、ここでいい。
272名無しさん@ピンキー:03/09/14 14:19 ID:Wywb8Vw4
>まあ、ないこともないんだが・・・。

そういう時は誘導してあげるとモアベター。
俺はどこにあるのか知らないから無理。でも非エロSSがここにあっても俺は歓迎する。
273名無しさん@ピンキー:03/09/14 14:42 ID:hVe3Cx3t
>268
ありゃりゃ、ずぶとく突っ走っちゃっても問題なかったのに・・・。
まあ、気が向いたら↓にでも投下してみて。あまり人いないけど。

ttp://jbbs.shitaraba.com/movie/2691/#4
274名無しさん@ピンキー:03/09/14 15:18 ID:/AlLqpwZ
>268
>273とこで待ってるよー
275名無しさん@ピンキー:03/09/14 15:35 ID:cv2QPVYz
そうそう多少の煽りに負けず突っ走れば良かったんだよな
結局エロなしで終わった例もあるんだし
律儀に対応していたらきりがない。
まあ気にせずここでなりあっちでなり続けてくださいな
276名無しさん@ピンキー:03/09/14 16:24 ID:oqp4NmRr
>>186の続き、投下します。
277現白薔薇SS続き投下開始(2-1):03/09/14 16:26 ID:oqp4NmRr
(これで何回目のキスなんだろう…)

志摩子の唇が離れ、しばらくその余韻に浸りながらぼんやりと考えていた乃梨子は、
微かな違和感を身体に感じ、そっと瞼を薄く開いた。
すると何時の間にかパジャマのボタンを全部外され、前がはだけられている自分の身体が
微かに眼の隅に入る。

熱く火照った身体に外気が触れ、一瞬肌寒く感じる。
しかし志摩子の右手が自分の露になった脇腹から胸の方へと優しく、しかしねっとりと
這うのを感じた瞬間、周りの空気さえもが自分と同じく、熱くその温度を上げているような
感覚に囚われた。
志摩子の左手は、優しく自分の黒髪を梳いている。

と、志摩子の右手が乃梨子の乳房に伸びてきた。柔らかな膨らみが軽く包まれる。

「…っ」

思わず息を漏らした瞬間、志摩子の唇によって口をふさがれ、その舌が乃梨子の口内に
入り込んできた。
舌同士が触れ合う。
自分の口内を満たすその甘美な感触に、思考能力を急速に奪われる。
それと同時に乳房に置かれた志摩子の掌が蠢きだし、既に硬くなっているその先端を
刺激されながら、乳房全体を揉み始めた。

もう目を開けていられなかった。
しばらく舌と舌が悩ましげに絡みあった後、志摩子の唇がようやく放れた。
乃梨子はただ切なげな表情で、目を閉じたまま、はあはあと荒く呼吸を繰り返すしかなかった。
278現白SS続き(2-2):03/09/14 16:30 ID:oqp4NmRr
志摩子の唇が、乃梨子の耳たぶを甘く食むように蠢く。
そのぞくっとするような甘美な感触に切なそうに喘ぎ、思わず顎を上げる。
すると、今度は無防備にさらされた乃梨子の喉に志摩子の舌が這う。

首筋や喉に何度も駆け抜ける快感にしばしの間酔いしれていた乃梨子だったが、志摩子の
右手が何時の間にか胸から離れ、自分の下腹部の方へと延びているのにふと気付いた。
「!」
はっとしたのも束の間、志摩子の右手が自分のパジャマのズボンの中へ差し込まれ、
そして続けてショーツの中に入ってくる。

(し、志摩子さん…、わ、私……)
それ以上手を進められると自分がどうにかなってしまいそうで、それを志摩子に訴えなければ
という気持ちが沸き起こった。
しかし志摩子の指がそっと柔肉を掻き分け自分の秘所に触れるのを感じたとたん、信じられない
ほどの快感がそこに走り、乃梨子はまた何も考えられない状態に陥った。

「んぅっ……!」

ただ軽く触れられただけであるが、確かに甘美なその感覚に、乃梨子の唇から苦しく切なげな
声が乱れた息遣いと共に漏れた。
志摩子の細い指が秘芯をなぞりはじめる。
今までに感じたことのないほどの強い快感が乃梨子を襲う。
「っ…ぁ…」
乃梨子は堪らず志摩子の背中に両腕を回し、まるで何かに脅えているかのようにしがみつく。

自分の中心をなぞっている指の動きが、上下に少しずつ大きく、速くなる。
時折、志摩子の指が先端の肉芽をかすめると、その度に身体が条件反射のようにビクンっと
跳ねる。
「は…あっ…ぁ……」
乃梨子の意識は、下腹部を襲う快感のみに集中していった。
279現白SS続き(2-3):03/09/14 16:33 ID:oqp4NmRr
「乃梨子…」

半ば朦朧としかけた意識の中、志摩子がそう熱く囁くのが聞こえた。
と同時に、何かがゆっくりと自分の中に入ってくるのを感じた。
唐突で異質な感覚に、思わず「んぅっ…!」と声を漏らし、その身を硬くする。

(し、志摩子さんの…指…?)

一瞬信じられなかったが、確かに自分の体内に志摩子の指を感じる。
初めての感覚に戸惑いを覚えたが、不思議と痛みは感じなかった。
不安を紛らわそうとするかのように、さらに強く志摩子にしがみつく。

志摩子のあの細く綺麗な指が、自分の中に入っている。
誰よりも大切な人の指に、自分の熱い中心を貫かれている。
そう思うと、ただそれだけで信じられないくらいに気持ちが昂ぶっていった。

中に入れられた志摩子の指が、ゆっくりと動き出す。
その指が、なんだかねっとりと、ぬるぬるとしているような気がする。
いや、濡れているのは志摩子の指ではなく、自分の…。
今まで必死に志摩子にしがみ付いてただ喘ぐだけだった乃梨子は、今始めて自分のそこが、
熱を帯び濡れていたことに気が付いた。

感じれば濡れる。
それは分かっていたことだったが、実際にそういう状態になっている自分を志摩子にさらして
いるのだと思うと、さすがに恥ずかしく、落ち着かない気持ちになる。

(わ、私、…志摩子さんと…ほ、ほんとにしちゃってるんだ……)

今更ながら自分と志摩子との行為の意味を再確認した乃梨子は、不安なような、それでいて
確かに幸せでもある不思議な気持ちに包まれた。
280現白SS続き(2-4):03/09/14 16:38 ID:oqp4NmRr
しかしそんな乃梨子の胸中を知る由もない志摩子の指は、乃梨子の体内を隅々まで探ろうと
しているかのように、ねっとりと抽送を続けている。

「んっ…んん…ぅ…っ…」
段々と強くなっていく快感に戸惑い、乃梨子は眉間にしわを寄せ、泣きそうな表情を浮かべる。

どれくらいの間そうされていたのだろうか。
「ああ、乃梨子…乃梨子……」
志摩子の声がどこか遠くに聞こえ、その熱い吐息は反対に近く、自分の頬に感じる。

自分の中で蠢く志摩子の指。
気が遠くなりそうなほどの快感を生みつづける、自分の秘芯。
志摩子に自分の奥底まで探られ、充足されてゆく自分の心。

「乃梨子…」
愛しい人が、自分の名を呼ぶのが聞こえる。
身体の熱さが一段高くなったのをはっきりと感じた。
(志摩子さん…、志摩子さん…っ)
ただ喘ぐだけの状態の乃梨子はもう、心の中で、大切な人の名前をただただ繰り返し叫ぶしか
なかった。

志摩子の背中に回した両腕に、自分の意志とは関係なく力が入る。
全身が震える。
息が上手く吐けない。
自分の中心が信じられないくらいに熱い。

と、熱く濡れそぼった乃梨子の体内をなおも掻き回している志摩子の指の動きが、更に早くなった。
次の瞬間、乃梨子の唇から熱く切ない吐息が漏れ、志摩子の身体に強くしがみ付きながら
乃梨子は果てた…。


(「見舞い」乃梨子編・2 終わり)
281名無しさん@ピンキー:03/09/14 16:39 ID:oqp4NmRr
>>161あたりにある、1-1から1-5が
「見舞い」乃梨子編・1 ということでよろすく
282名無しさん@ピンキー:03/09/14 17:43 ID:m7Zwdt2x
現白の人、おつかれー!そしてグッジョブ!!イイものを読ませてもらいました。
そのタイトルのつけ方・・・・・・続く?w
283名無しさん@ピンキー:03/09/14 18:26 ID:e6CPfQ/7
志摩子さんエロ杉(*´Д`)
284名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:07 ID:MA+HoB4F
ハァハァイイ!
今度は乃梨子攻めも見たいです
285名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:25 ID:HTlDwP4G
乃梨子攻めってなんとなく鬼畜プレイになりそうな気配があるよね
286名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:52 ID:7iR2Y1x9
仏像や数珠を
287名無しさん@ピンキー:03/09/14 21:55 ID:RL+wUsm3
木魚もお忘れなく、お姉さま。
288名無しさん@ピンキー:03/09/14 22:11 ID:oObXCsk3
七支刀や、千手観音やら
289281:03/09/14 22:33 ID:oqp4NmRr
投下する前に書こうと思ってたのに、うっかり忘れてたんですが、直接的にエロいの
イヤーンな方は、メル欄の「現白ero sage」をあぼん設定でお願いいたします。

つーか何故もまえら様方は、ドリームの素になりそうなネタをいつもいつも次々とw。
290名無しさん@ピンキー:03/09/14 22:50 ID:KW+h1mys
志摩子さんはエロくてイイ!
ハァハァ……。
291名無しさん@ピンキー:03/09/14 23:06 ID:7iR2Y1x9
ふわふわの巻き毛がエロさ5割増しハァハァ ふわふわ〜〜
292名無しさん@ピンキー:03/09/14 23:48 ID:PeWjvObd
志摩子さん篇も、ゼヒ!!
293名無しさん@ピンキー:03/09/15 00:27 ID:BrZobkrH
歴代の白薔薇様はエロかったと

これぞ「驚きの白さ」だ!(元ネタはwebマンガ
294名無しさん@ピンキー:03/09/15 00:27 ID:72Bq7sFC
白祭りだなw
295名無しさん@ピンキー:03/09/15 02:34 ID:nSI5AW7q
公式サイトオープ〜ン

http://www.gokigenyou.com/
296名無しさん@ピンキー:03/09/15 14:01 ID:ZEUm1j9z
公式オープンか〜。
脳内でビジュアルをイメージしやすくなったかな。


ところでちょっと質問なんですが、リリアンのタイって、構造どうなってるんですか?
解いた後って、普通のネクタイみたいに分離するの?(つまり紐状)
色んなイラスト見てると、襟のカラーと一心同体みたいなタイに見えるんだが。
カラーの延長線上状態のタイ?

公式のアニメ絵だと、分離しても良さそうなタイに見えるけど、ひびき絵だと
カラーごとまるごとタイって感じなんだが。

自分の学校、中学も高校もブレザーだったんで、一般的なセーラー服についても
さっぱりなので、上手く想像できん。
え、こんな想像してどうするかって?それは(ry
297名無しさん@ピンキー:03/09/15 14:02 ID:aAWdwfWa
カラーとつながってるって無印に書いてあるよ
298296:03/09/15 14:08 ID:ZEUm1j9z
>>297
おお!
マジサンクス!
無印かぁ。はるか遠い記憶でした。
読み返してみます。
即レスどもでした。
299名無しさん@ピンキー:03/09/15 14:29 ID:aAWdwfWa
ちなみに13pあたり。黄薔薇の53pにもちらっと記述が
300名無しさん@ピンキー:03/09/15 14:33 ID:udz65Z0D
制服なら、例えばこれを参考にしてみるのもありかと。

ttp://www.webkiss.jp/catalog/maria/maria.html
301夜宵:03/09/15 14:39 ID:O3GhurfL
放課後、一時間ほど経って、私は廊下で蔦子さんと合流していた。
「やめましょうよ……こんな……こと……」
「そう思っているのなら、私を無視してテニス部へ向かえば良かったのではなくて?」
 ……私は黙ってしまう。もうすでに休むことをテニス部には伝えてしまっていた。
「さ、始めましょうか。もう誰も教室にはいないし」
「で、でも……」
 部活帰りのクラスメイトと遭遇してしまうかもしれないではないか。
「それもまたスリルがあって良いでしょう」
「そんな……!」
「さ、さっさと撮らないと本当に来てしまうわ」
 そう言って蔦子さんはカメラを構える。動悸が早くなり、息が苦しくなる。
「本当に……ここで撮るの?」
「ええ」
 簡潔に答えた。
 私は何も言わずタイに手を掛ける。汗が顔中から溢れ出ていくのを自覚していた。橙色が教室に流
れ込みすべてを淡い色に染める。
 数回、光が教室を包んだ。私はただ荒い息を吐きながらレンズを見つめていた。ポーズも何もあった
ものではない。
「こんなので、いいの?」
「最高。――本当に綺麗よ。そのべとべとになったおっぱいとか……」
「嫌っ……もう、そんなこと言わないで――」
「誉めてるのよ?」
 そうして彼女はまた数回シャッターを切り、言った。
「さあ、そろそろ部活も終わるころね……人来ちゃうわ、とりあえずいったん終わりにして、本番に行き
ましょうか」
 本番、
 つまり。
 薔薇の館で。
 それまでの誰よりも綺麗で淫らな薔薇さまになる。
 ……私が。
302名無しさん@ピンキー:03/09/15 15:13 ID:ZEUm1j9z
>夜宵氏
乙!
っていうかまた気になるところで(;´Д`)。
303名無しさん@ピンキー:03/09/15 15:25 ID:ZEUm1j9z
>>300
すごいな、こんなのあったんだ。サンクス。

脇ファスナーってのがどういう風に機能するんだかちょっと分からんけど、
胸元ボタンありなんだったら、「ばんざいして脱ぐ」の他にも、
襟元広げて肩から滑らせて足元に落とすってのも、まぁアリなのかな。
304名無しさん@ピンキー:03/09/15 15:35 ID:ABOMg1Mw
遅まきながら>>228にワラタ
305名無しさん@ピンキー:03/09/15 17:04 ID:I25aOwYb
277=oqp4NmRrタン乙です!
久々にこのスレ覗いたがヨカッター!!!乃梨子がすんごく自然でイイ… 
>志摩子のあの細く綺麗な指で
(*´Д`*)ハァハァしますた。 久々に美しい感じのSSを読んだな。

306277:03/09/15 18:12 ID:ZEUm1j9z
277の中の者です。
レスくれた方々、ありがとうございます。

>>305
サンクスです。

>美しい感じのSS

実は自分、過去ログにあるイカみたいなバカギャグエロ(←褒めてます・念のため)も
大好きだということは内緒だ(あれの作者のサインが欲しい)。

更にIDでバレる前に告白すると、>>303で「リリアンの制服はどうやって脱がせばいいのか」
等という下品な話題を投稿したのも実は自分である、というのも内緒だ。
307名無しさん@ピンキー:03/09/15 19:21 ID:Uj3f+A90
>>303
うまく説明できなかったらスマン。
脇ファスナーというのは、脇下からウエストまでの縫い目上に、ファスナーがあるというもの。
襟元からストンというのは、肩と胸とおしりがスマートじゃないと無理。
だから、胸元の明き+第二ボタン辺りまで明くような構造にしてボタンで留める。
(ボタンのある辺りは、丁度タイを結ぶので隠れる)
着るときはともかく、脱ぐときは首元の襟を掴んで万歳しないと脱げない。
襟だけどタオルを首にかけた感じになるよ、解けた状態のは。
308303:03/09/15 19:50 ID:ZEUm1j9z
>>307
なるほど。
脇にファスナーがあっても、胸元がそんなに広く開くわけじゃないから
よっぽどスマートじゃないと制服ストンは身体のどこかで引っかかって
キツくて無理ってことだよね。やっぱ万歳推奨か。
襟のことも参考になりました。アリガd。
309名無しさん@ピンキー:03/09/15 20:51 ID:PdgoiWFQ
>>308
ちなみに、本スレでもリリアンの制服の着脱について
話題に上がったことがある

膨大な数の過去スレのどこにあるのかはわかりませーんw
310名無しさん@ピンキー:03/09/15 23:38 ID:8mdH/QBQ
>>306
>サイン
イカSSの作者は北枕氏ですな、多分。せがんでみたらどうだい?どうせならロザリオの授受を(ry
内容が全然違うんで自信ないが、文体から見てこのスレの>>116も彼だろう。名無しで投下してるのに決めつけたら悪いかな。
>>309
自分で探すのは至難の技だよな。
311名無しさん@ピンキー:03/09/15 23:49 ID:GHsV0fZz
>>310
どっちも違うとおもうけど・・・。
まあ何にしろ、名無しで書き込んでるものにあーだこーだいうのは良くないと思う。
312名無しさん@ピンキー:03/09/16 00:10 ID:lvC8Nxyf
イカSSについては北枕さんが自分で言ってるし。
「衝動」って言葉を使うところや副詞の使い方などから見て116も実は北枕氏だと思ったんだが。
作者の意向を無視した発言をして申し訳ない。
313名無しさん@ピンキー:03/09/16 02:33 ID:/RxAl50O
>303
実際にセーラーを着ていた頃を思い出してみた。
>>307の説明とかぶってたらゴメン
セーラー服の構造上、胸元が開いている状態でも肩が通るということは無いと思う。
自分のサイズよりかなり大きめのサイズでなければスリムでも襟元から片腕を出すことも難しい。
脇ファスナーを開けることにより、ファスナーを締めていた時よりも制服のウエスト部分に余裕が出来る。
そのため、Tシャツを脱ぐようにセーラー服の後ろの布地を引っ張り上げて脱ぐことができる。
上下が繋がっていないセーラー服でスリムな人なら、
肩腕をセーラー服の下から出して脱ぐことも出来るから、脇ファスナーを開けなくてもなんとかなる。
制服が痛む可能性が高いので、無理やり脱ごうとするようなお嬢様はリリアンには居ないと思いたいが・・・。
314306(303):03/09/16 09:34 ID:ZBTpk7kv
>>312
自分も作者については触れるべきではなかったかな。
不適切な話題を振ってしまったみたいですんまそん。

>>313
なんか徐々に分かってきたよ。
脇ファスナーを開けると制服のくびれの部分がずん胴状態になって、
胸やら腰のでっぱりを通りやすくなるってことだよね。
脇ファスナーの開いたところから腕とか通すとかじゃ無しに
(脇の一部が開くだけだし、そもそも通しても意味なかったのか)。
脇ファスナーのベストなら分かるから、それと同じようにどこかが
ぴらんってめくれる感じになったりするのかとも思ってたが、よく考えたら
そんな訳もなかったか。

背中ファスナーのワンピースなら脱ぎ方分かるんだが、脇ファスナーって
結構大変そうだな。
半袖ならまだしも、長袖だと万歳しても脱ぐの大変そうだ。
どうやって脱がせるのかを想像すると萌えるものがあるけど、SS書くなら
細かい描写は避けたほうが無難だなぁ。
でもすごく参考になった。解説サンクス。
315名無しさん@ピンキー:03/09/16 12:56 ID:0u4vr5pF
マリア様がRAMってる
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1033/10331/1033106716.html
マリア様がROMってる〜エロ薔薇革命〜
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1051/10511/1051109575.html
マリア様がROMってる〜えろばらの森〜
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1057/10576/1057660666.html
マリア様がROMってる〜エロ・カニーナ〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062225419/

前スレがhtml化されていました。
316名無しさん@ピンキー:03/09/16 18:21 ID:vhTFutIk
いい感じの令由乃SSサイトが出現したぞー。
長文の繰り方が女王陛下っぽいけど違うだろうな多分。
黄薔薇派、逝けー。
317名無しさん@ピンキー:03/09/16 21:58 ID:JfxJ76P/
しまった…アニメの強面祥子さまにガクブルしてたらカレンダー予約忘れた。
318名無しさん@ピンキー:03/09/16 22:00 ID:CtxDFJBl
  ∧_∧
  ( ;´∀`)  志摩子さん・・・あぁぁ・・・
  人 Y /
 ( ヽ し
 (_)_)
   ↑
  乃梨子
319名無しさん@ピンキー:03/09/16 22:08 ID:/OF5S3j1
>316

ssリンクに新しく登録されたサイトのことかな?
320316:03/09/16 22:31 ID:cPKe1ffB
>>319
そう。
管理人高校生らしくていかにもっていう青臭い文だけど20を過ぎた俺にはそこが新鮮だった・・・
それにああいう令由乃にはなかなかお目にかかれないんじゃなかろうか。
スレ違いsage
321名無しさん@ピンキー:03/09/16 23:59 ID:/IZXA53B
>>320
同意。
でも自演と言われる危険性があるから
好きなサイトは脳内で愛でるだけにしておけ。
カルチャーショックだったのは分かるがw
322名無しさん@ピンキー:03/09/17 19:05 ID:D8FWoFO2
本スレにて神出現。
ついに桂さんの姿が明らかに!

632 名前:イラストに騙された名無しさん[sage] 投稿日:03/09/17 18:49 ID:IxPkrT54
ttp://up.isp.2ch.net/up/b44ed44ab1fd.jpg
ttp://up.isp.2ch.net/up/33f436245421.jpg
ttp://up.isp.2ch.net/up/fade2330f8ff.jpg
ttp://up.isp.2ch.net/up/7546b0066a52.jpg

できました。一部汚くてごめんなさい。
323名無しさん@ピンキー:03/09/17 19:40 ID:F6DD0Aw8
>>322
キ!キター!ツイニ!ツイニイイイイイイイイイイイ!カツラタアアアアアアン!(うるせえ)
や っ ぱ り 特 に 目 を 引 く 要 素 の 無 い 平 凡 な 容 姿 で、
かえって嬉しくなってしまいますな。ソウダヨ!ヤッパリヌイデコソナンダヨキミハ!

しかしアニメ版の三奈子さま、本編のドジっ子ぶりを微塵も感じさせないお姿になっちゃって
俄 然 、 犯 る 気 が 沸 い て き ま し た 。(まて)
324名無しさん@ピンキー:03/09/17 20:19 ID:wCWmu+TF
リリアンの生徒を犯ることができるのはリリアンの生徒だけ
325名無しさん@ピンキー:03/09/17 20:34 ID:NKvon4AR
キャラデザ結構いいな。

これでここのSSを読みながら、脳内で動画に変換しやすくなったわけだが。
あとは声か。
でも声は実際放映が始まらないと、声優に詳しかったとしても、ちょっと
脳内変換しにくいだろうな。聞いてみないとイメージしづらいし。


326名無しさん@ピンキー:03/09/17 21:19 ID:TREiGaj6
この志摩子は虐めがいのありそうな表情してるなハァハァ
327名無しさん@ピンキー:03/09/17 21:42 ID:lKwdAIRK
何気にエロ・カニーナ、ネタバレしてるし

桂さんは短髪というイメージは無かったなぁ。
>>326
猛り狂う程に同意
328名無しさん@ピンキー:03/09/18 00:35 ID:EyPahVIn
>>322
蔦子さんに見つめられてる…
条件反射で服を脱いでしまった。
329名無しさん@ピンキー:03/09/18 02:01 ID:2L2cyq2T
>桂さんは短髪というイメージは無かったなぁ
漏れも。
意外とかわいくてビックリ
後は可奈子の絵が見てえ…が、そんなところまで話作るのかなぁ
330名無しさん@ピンキー:03/09/18 02:15 ID:aRXA24Gh
わかってたことだけど・・・乃梨子がいない _| ̄|●
助けてSS職人さん!

きっと前薔薇さま卒業か、あるいはレイニーブルーまでだろなぁ。
331保管庫の中の人:03/09/18 03:03 ID:6AxjdV7C
アニメ版キターーー。
たしかに桂さんがショートヘアというのはびっくり。

それ以上に、蔦子さんのカメラとしてどんなのが用意されてるかが気になる訳ですが。
#個人的にはPENTAXかミノルタの1レフが学生の定番かと思う訳ですが。


ところで。海外に移ってひっそりと再開してみますた。
http://www.angelfire.com/poetry/rommaria/
332名無しさん@ピンキー:03/09/18 03:37 ID:2L2cyq2T
>>330
レイニ−ブルーまでって…また涙の日々を過ごせと?(w
前薔薇さま卒業が妥当なところだと思うけれど、それじゃー乃梨子が…
もしくはオリジナルになるとか…?

>保管庫の中の人
乙!
職人名鑑が泣かせる(ぉ
333名無しさん@ピンキー:03/09/18 03:39 ID:yxzW8hrM
乃梨子は出んでしょう・・・
第2期とかOVAで続編って形ならあるかもしれんが
334名無しさん@ピンキー:03/09/18 03:46 ID:p/vmyZ4t
>>331
Nikonだったらちょっと萎えるね。渋いけどさ。
PENTAXのMZ3あたりかなぁ。
335名無しさん@ピンキー:03/09/18 10:12 ID:uVh+59vn
>>328
骨の髄まで奴隷だねっw

漏れは静さまにめーれーされたら逆らえないけど…
336330:03/09/18 10:46 ID:Xm8VBkCD
(×)レイニー → (○)パラソル
ショックのあまり間違えたー。
337名無しさん@ピンキー:03/09/18 11:04 ID:GRR2XoJA
えー!こんな所で終わり!?って締め方も、
海外のテレビドラマみたいでイイかもしれないけどね>レイニー
338名無しさん@ピンキー:03/09/18 12:24 ID:9dUXoHgW
>>337
『ホワイトハウス』の第一シーズンがまさにそうだった。
レイニーブルーで切ったらすげーよ、スタッフ。
339名無しさん@ピンキー:03/09/18 15:25 ID:4LZV2EvI
新刊情報がとうとうキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・* !!!!!

「マリア様がみてる レディ・GO!」 10月31日発売
内容は体育祭になるそうです
【情報元 まんが王倶楽部 tp://www.mangaoh.co.jp/】

すっごいタイトルだけどw、本編でハァハァ出来そうな(゚∀゚)ヨカーン
340名無しさん@ピンキー:03/09/18 15:35 ID:LjXT/ax/
イカの人にこれを捧げまつ

ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030917-00000393-reu-int
341名無しさん@ピンキー:03/09/18 15:37 ID:3NvE3eCd
>>280の続き、投下します。
続きというか、>>161からの対になるような。
>>214に捧ぐ(?)。

新刊は体育祭か。楽しみ。
342現白薔薇SS続き投下開始(3-1):03/09/18 15:38 ID:3NvE3eCd
「瞳子」
その名前が乃梨子の口から聞こえた時、微かに胸が締め付けられるのを感じて
志摩子は僅かに身を硬くした。
以前に感じたこともあるこの気持ちは何だろう―

自分の妹である乃梨子は今日、熱を出してしまい学校を休んでいた。
志摩子は放課後になると山百合会での仕事を急いで終わらせ、すぐに乃梨子の
元へと見舞いにやって来たのだった。
乃梨子が間借りしている部屋の主である彼女の大叔母は旅行中で、確か今日の
夜中まで帰らないと言っていた。
たとえ乃梨子が独りきりでなかったとしても見舞いには来るつもりであった。
なので彼女の面倒を見る者が誰もいないと聞くと、一秒でも早く様子を見に行きたい
気持ちで一杯になってしまい、今日は朝から少し落ち着きがなくなってしまっていた。

そして今。
乃梨子の部屋を訪れ、こうして二人きりの時間を過ごしているのは他の誰でも
ないこの自分。
乃梨子と時間を一番長く共有しているのは間違いなくこの自分…。
そう分かっているはずなのに、ふとした弾みで寂しげな感情が沸き起こってくるのは
何故なのか。

お互いのプライベートな時間にこうして深く入り込んでいるほどに親密になってもなお、
自分の心が更に何かを求めていることを志摩子は薄々感じ始めていた。
そして、自分のそんな心の動きを認めてしまうのが少し怖くもあった。
343現白SS続き(3-2):03/09/18 15:39 ID:3NvE3eCd
そんなことを考えながら乃梨子の様子をそっと伺うと、自分が手渡した学級通信に目を
通している。
熱はあまり無いと言っていたが、それでも少しは体調を崩しているだろうに、乃梨子の
瞳はいつものように強い輝きを放っているように志摩子には思えた。

心の中に不安を隠し持っている自分とは違い、しっかりとした、それでいて優しげな
眼差しで自分のことをいつも見つめていてくれる乃梨子。
その目は今は手元の紙片の文章を追っている。

(お願い乃梨子、私のことをしっかり見つめていて…)

突然乃梨子がプリントから目を上げ、枕もとに手を伸ばし何かごそごそやり始めた。
乃梨子のその急な動作に我に返った志摩子は、自分でも気付かぬうちに乃梨子の
ことをじっと見つめていたことに気付く。
一瞬自分の想いを声に出して言ってしまっていたのではないかとも思い、内心焦る。
しかし、薬を飲むのだと言いながらてきぱきと錠剤を取り出している乃梨子の様子から
すると、さすがに声に出してはいなかったようで安心した。

乃梨子の手がコップに伸びるのが見える。
「取ってあげるわ」
心の惑いをとりあえず他の行動で消し去ろうというかのように乃梨子にそう告げ、延ばされた
その手を遮る。

それがいけなかった。
自分の手と乃梨子の手が触れたのはほんの一瞬のことであったが、志摩子は自分の中に
電流のようなものが走ったのを感じた。
そして同時に、乃梨子に対しもう止められないであろう感情が沸き起こったのもはっきりと
感じ取り、その身を密かに強張らせた。
344現白SS続き(3-3):03/09/18 15:40 ID:3NvE3eCd
乃梨子は視線を下に落とし、じっと何かを考えているようだ。
口元が微かに微笑んで見えるのは気のせいなのか。もしかしたら自分のことを考えて
微笑んでくれているのだろうか。

(さすがにそれは自惚れ過ぎかしらね)
と少し寂しげに考えながらも、志摩子は乃梨子から目を外せずにいた。
と、乃梨子は何かを思い出したように顔を上げ、自分の方に目を向ける。
視線と視線が交錯する。

黙り込んだままじっと見つめ続ける自分に、乃梨子は少し不思議そうな表情で
「どうしたの」と問い掛けてくる。

本当に私はどうしてしまったのだろう。
自分の手が乃梨子の頬に延びるのが見える。
無意識のうちの行動だったようで、志摩子は一瞬自分が何をしようとしているのか分から
なかった。
そして、自分のその行動を止めることもできなかった。

乃梨子はまだ自分を見つめている。
乃梨子の頬にそっと触れる。

(もっと…見つめていて……)

その願いを口にする代わりに、志摩子は乃梨子にそっと口付けた。
345現白SS続き(3-4):03/09/18 15:42 ID:3NvE3eCd
しばらくの間軽く唇を合わせた後、ほんの少しだけ放れる。
すると、乃梨子が呆然としている気配が伝わってくる。
もう一度目を閉じ、今度は乃梨子の唇を少し貪るように熱く口付ける。乃梨子が
微かに息を呑んだように感じたが、構わず唇を合わせ続ける。

こうして永遠に乃梨子に口付けていたいと思う反面、それだけでは我慢できなくなっている
自分の心も認めた志摩子は、重ねた唇はそのままに乃梨子の首に自分の両腕を回した。

もっと乃梨子に近付きたい、二人の間の空気でさえ取り除いてしまいたい、そんな感情が
次々に沸き起こり、志摩子は自分の身体を少し強く乃梨子に預けるように傾けた。
すると乃梨子の身体は志摩子の身体を支えることなく、志摩子に抱きつかれたまま
弱々しく後方に倒れ込んだ。

まさか自分が自分の妹を押し倒すことになるなんて、と志摩子は自分が持っていた
意外な一面に驚きながら、自分の身体の下になっている乃梨子を見つめる。
倒れ込んだ時の軽い衝撃のせいでか乃梨子の瞳が再び僅かに現実を映し始めたかの
ように見えたが、その瞳もすぐに焦点がぼやけ、心ここにあらずといったような状態になる。

普段のしっかりした様子とは違ってぼんやりと宙を見つめる乃梨子もまた、志摩子にとって
この上もなく大切な存在であることに変わりはなかった。

そんな乃梨子をしばらく愛おしそうに見つめていると、乃梨子はやっと状況を飲み込め始めた
のか、慌てたように風邪が移るから駄目だよと言いながら自分との身体の間に腕を入れ、
弱々しく身体を離そうとしている。
しかしそう訴える乃梨子の声に微かな震えを感じ取った志摩子は、自分でも理由の分から
ない気持ちの昂ぶりを覚えた。
346現白SS続き(3-5):03/09/18 15:44 ID:3NvE3eCd
「私に風邪を移してしまえば、あなたは早く治るかもしれないわ…」

そう囁き、かまわずそのまま乃梨子の首筋に唇を這わせる。
しばらくそうしていると、自分の下で乃梨子の息が徐々に乱れ、浅く肩で息をし始めたのが
分かる。
そしてそんな乃梨子に舌を這わせる度に、自分もまた熱い吐息をその唇から漏らしていた。

「や、やっぱり駄目だよ、し、志摩子さん…私…胸がドキドキし過ぎて……し、死んじゃいそう…」

いつもクールな乃梨子だが、焦ると早口になるのを志摩子は知っていた。
少し息が乱れて苦しそうではあるが、今の乃梨子もそうだった。
そして今に限らず乃梨子を焦らせる原因のほとんどは、他ならぬ自分であることに微かな
幸せを感じていた。
しかし幸せを感じるのと同時に切なさも沸き起こってくる自分の心を、志摩子はいつも、そして
今も持て余しているのだった。

(胸が苦しいのは私も同じなのよ、乃梨子…)

自分の胸をこんなにも切なく締め付ける乃梨子に、どうしようもない愛おしさを感じるのを再確認し、
鼓動が更に早くなる。
言葉に出してしまえば楽になれるのか。
しかしそう言葉に出せるはずのない弱い自分を知っていた志摩子は、言葉の代わりに唇を
這わせる。
乃梨子はまた何か呟いたようだったが、志摩子にはもうその言葉を聞いている余裕はなくなって
いた。

志摩子は乃梨子の素肌に触れたくなり、乃梨子が着ているパジャマの裾から手を滑り込ませ、
その手を背中へ回す。
その瞬間、目を閉じた乃梨子が切なそうな表情で「んっ…」と息を呑んだのを、何故だか分からずも
嬉しく感じながら、耳たぶや首筋への愛撫を再開した。
347現白SS続き(3-6):03/09/18 15:45 ID:3NvE3eCd
耳や首筋に唇をあて、舌を這わせるたびに乃梨子の唇から熱い吐息が漏れるのを夢のように
耳に聞きながら、ある思いが胸の中に沸き起こってきたのを志摩子は敏感に感じとっていた。

風邪が移るから駄目だと言った乃梨子。
弱々しく、自分を押し戻そうとした乃梨子。

もし熱に浮かされていない時であったなら、もっと強く拒絶されたのだろうか…。

(嫌なら嫌と言って…お願い、乃梨子…)

でも…もし本当に「嫌」と拒絶されてしまったら…。
その先を考えるのを無意識のうちに回避しようとしている自分がいた。
しかしそんな気持ちを振り払おうとしても、どうしてもまた同じ疑問が心に浮かんできてしまう。
(嫌なの?…ねえ、乃梨子……)

逡巡しているその気持ちが届いたのだろうか、乃梨子の唇から、何か言葉が漏れたような
気がする。
自分の名を呼んだのだろうか、それとも…嫌だと言ったのだろうか。

乃梨子は今何と言ったのだろう…。
知りたい反面聞き返すのもまた怖く、そしてどのみち聞き返す心のゆとりももう既になかった
志摩子は、乃梨子に唇を寄せ切なく囁いた。
「好きよ…乃梨子…」

苦しげに息を乱しながらも、乃梨子の視線が自分を捕らえる。
自分は今、どんな顔をしているのだろう。
刹那の間見つめ合い、乃梨子の瞳がゆっくりと閉じられるのを、悲しさと幸せが入り混じった
複雑な気持ちで眺めながら、志摩子は乃梨子に優しく口付けた。


(「見舞い」志摩子編・1 終わり)
348名無しさん@ピンキー:03/09/18 15:49 ID:3NvE3eCd
>>331
保管庫の中の人、乙です。
349名無しさん@ピンキー:03/09/18 16:09 ID:LBM/zsul
現白イイ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!
志摩子さん(;´Д`)ハァハァ
350名無しさん@ピンキー:03/09/18 16:11 ID:p/vmyZ4t
>>348
いやーイイ。イイワァ。乃梨子編がジャブだったのか、と思えるほどの完成度だと思います。
志摩子さん切なすぎる・・・。
ああもうなんていうか、志摩子さん志摩子さん志摩子さんッ!!!!

続き期待してます。
351夜宵:03/09/18 17:10 ID:hYdpOot3
見えます見えます、ショートヘアの桂さんは下もショートヘアなのです。

さて書くか……。
352名無しさん@ピンキー:03/09/18 18:31 ID:rou2iar+
>>347
イイ!たまらん
353名無しさん@ピンキー:03/09/18 20:53 ID:Dz61jk/I
おまいら取り敢えず>>340見れ
354名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:00 ID:wcjW5SXa
現白薔薇姉妹はエロ・ミッショネルズだな
355名無しさん@ピンキー:03/09/18 22:32 ID:0TQeqFlC
test
356名無しさん@ピンキー:03/09/18 23:21 ID:wEc4/BG7
>>355
何のテストだよ?
357名無しさん@ピンキー:03/09/19 02:31 ID:bo7ceMQT
>>342-347
  |
  |∀・) <イイヨー!イイヨー!
  |⊂
  |        ←菫子さん
358名無しさん@ピンキー:03/09/19 04:19 ID:6OMcu5fs
>>357
「菫子さんは見た!」

もしくは、「菫子さんがみてる」
359名無しさん@ピンキー:03/09/19 05:34 ID:4VT80Xi2
黄色は最近豊だ。
城は相変わらず豊富。


・・・・・紅は?
360名無しさん@ピンキー:03/09/19 06:52 ID:mXDtYO9Y
紅は普通のサイトでも読めるからもういい
361名無しさん@ピンキー:03/09/19 07:38 ID:wN7VU+E9
でもエロは白が一番多いんだよね・・・紅は?
それとも自分が知らないだけなのかね。
362名無しさん@ピンキー:03/09/19 09:37 ID:ulL/8tUC
そろそろ黄色も読みたくなってきた頃合いで
363347:03/09/19 10:45 ID:gdm0oL7G
上の現白の者です。
乃梨子編を読んでいただいた方々には展開がバレちゃってるので、
志摩子編を投下するのはちょっと勇気が要りました。スミレコサン ミテタノネ。

白は自分で脳内ドリーム構築できそうなので、紅を読みたい気分。
祐巳×祥子をキボンしときます>職人さま
364名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:04 ID:L8zGqmR1
>340
遅レスだが、大王イカの天敵(?)のマッコウクジラの英名を思い出してちょっとアレ
365名無しさん@ピンキー:03/09/19 23:54 ID:fCC11SZf
軍板のオサーン達もまた…。
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/army/1063031944/l50
366名無しさん@ピンキー:03/09/20 00:25 ID:lC++J6lu
>365
腹イテェー(w
367エピローグその8:03/09/20 00:58 ID:y1WopqiU
遅いなあ、お姉さま・・・・。

令はヨーグルトをスプーンで口に運びながら、チラリと視線をダイニングの扉の方へ走らせた。朝食中、江利子が席をはずしてから結構な時間が立つ。
新聞でも取りに行ったのだろうと軽く考えていたが、それにしてはあまりにも時間がかかっている。何かあったのだろうか、と令は少し不安になった。
様子を見に行こうかとも一瞬思ったが、令は自分の格好を見下ろし、小さく溜息をついた。

早く私の服乾かないかな・・・・。

再び令が溜息をつくと、近くで物音がした。江利子が戻ってきたのだろう。
ダイニングの扉が開き、令の予想通り江利子が扉ごしに顔を覗かせた。

「お姉さま、遅かっ・・・・・。」

ほっとして江利子に声をかけようとした令だが、江利子の後ろからチョコンと顔を覗かせている小さな少女を見て、思わず言葉を止めた。驚愕のあまり、硬直する。
少女の方も、令に負けず劣らず、呆然と椅子に座っている令をポカンと見下ろしている。

「お客様よ、令。」

江利子がニッコリと笑いながら、得意げに後ろに控えている少女―由乃―の肩を抱いた。

「玄関先でうろうろしていたから、捕獲してきたの。」
「捕獲って・・・・。珍獣じゃないんですから。」

がっくりと肩を落としながら令が生真面目に答える。
あまりの衝撃に呆然と立ち尽くしていた由乃だったが、令のその一言にはっと我に帰った。

「れ、令ちゃん・・・・・。なっ、何なのよ、その格好はっ!!」
「い、いやこれは・・・・。」

令は頬を赤らめると口篭ると、恥ずかしそうに身を縮こまらせた。
368エピローグその9:03/09/20 00:59 ID:y1WopqiU
令は水色のジーンズ(江利子からの借り物なので、かなり丈が短く、ふくらはぎがかなり露出している。)を以外の洋服を身につけていなかった。
しかも、上半身には金太郎の前掛けのように、よだれかけを身につけていた。ミスターリリアンとして令を慕っているファンが見たら、例え百年の恋も一瞬で冷めるであろう、なんとも珍妙な格好だ。
その上驚くべき事に、令の露出された上半身には、まるで刺青のように黄色薔薇模様が首から手の甲にいたるまでびっしりと描き込まれていた。
更にただでさえ短い前髪はピンとゴムで束ねられ、(まるで幼稚園児のようだ・・・。)むきだしになっている令の小さな白い顔の右頬と額の真ん中にも、よく見ると細い茎と小さな黄薔薇の蕾が咲いている。

「その・・・お・・・お姉さまの・・・。」
「黄薔薇様の命令なの?」
「いや・・・命令と言うか・・・その頼まれて・・・。」
「頼まれたら、令ちゃんはどんな事でもするの?そんなプレイでも平気でするの?」
「よ、由乃・・・プレイってそんな・・・・・・。」
「そうよ。人聞きの悪い事を言わないで頂戴、由乃ちゃん。」

令が苦しそうに喘ぎながら答えていると、江利子がかばうように割って入ってきた。

「これはね、私の学校の宿題なの。キャンパス以外のものに絵を描く、っていうお題のね。
令にはちょっと協力してもらっただけよ。」
「協力って・・・・。」

江利子の簡潔な説明に、由乃はそのまま絶句する。一方の江利子はそんな由乃の顔を悪戯っぽく覗き込んで来た。

「中々よく描けていると思わない?」
「・・・・この『宿題』どうやって提出するんですか?」
「私としてはこのまま持っていってもいいんだけど・・・・。」

江利子はそういってチラリと令の方に視線を走らせる。
令はぎょっとしたように目を見開くと、物凄い勢いでぶんぶんと頭をふった。

「令が嫌みたいだから、写真にでもとって提出するわ。」
「写真っ!?」
369エピローグその10:03/09/20 01:00 ID:y1WopqiU
思わず令と由乃の声がはもる。

「胸や顔が写るのは嫌でしょうから、後姿でいいわよ。ダメ?」
「え・・・いや・・・。」
「ダメッ!!絶対ダメッ!!」
「由乃ちゃんには聞いていないわよ。ね、令いいでしょ?」
「はあ・・・・まあそれなら・・・。」
「作品そのものならとにかく、作品の写真なんて認められるんですか?」
「確か、持ち運び不可能な物に限りOK、だったはずよ。まあ、この場合微妙だけど。」
「そっ・・・・そもそも令ちゃんは物ではありませんっ!!」
「こら、よさないか、由乃っ!!」

いたたまれなくなった令がきゃんきゃんと江利子に吠え立てる由乃を慌てて窘めると、軽蔑をこめた視線が返ってきた。
自分の情けない改めて格好を思い出し、令は赤面してうっと黙り込んだ。

「もういいわよっ!!令ちゃんの馬鹿っ!!鈍ちんっ!!八方美人っ!!」

黙り込んだ令に益々イライラしたのか、由乃はそう言うと、くるりと踵を返す。
室内にバタンと勢い良く扉を閉める音が響き渡る。

「さしずめ『実家に帰らせていただきますっ!!』って感じね。」

江利子が椅子に腰をかけながら、面白そうに令の顔を覗き込む。

「・・・・すみません・・・・。」
「今のは令が悪いわよ。由乃ちゃんは令の為に怒ったのに。」
「え・・・まあ・・・。」

それこそ江利子の立場を慮って由乃を窘めたのに、そう言われたのでは自分こそ可哀想だ、と令は少し複雑な思いだった。
江利子はそんな令の気持ちを見透かしたように、からかうような笑みを令に向けた。

「ふふ・・・私を立ててくれたのは有難いけど・・・、私の事はもういいから、さ、早く追いかけなさい。」
370名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:01 ID:3wKQCt5t
いい加減にしろ
371名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:10 ID:uMa6mIWb
引き際を間違えたというか。
まあ、途中までは楽しませてもらったし、別にいいけど。
乙。
372名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:11 ID:lC++J6lu

流れが分からんが…
>367-369乙!
由乃タン(;´Д`)ハァハァなので楽しみました。
373エピローグその12:03/09/20 01:17 ID:y1WopqiU
「・・・いえ・・・でも・・・。」

由乃の事は当然気になるが、江利子を置いて、由乃を追いかけるのは少し気が引ける。
なんと言っても昨日の今日である。(江利子はまるで昨夜、何もなかったかのように振舞っているが、令の方はそうあっさり切り替えられそうにない。)

「その格好では、外までは追いかけられないんだから、早く行きなさい。」
「・・・・。」
「勿論、令の洋服もまだ乾いていないし、撮影会もあるから、また戻ってきてもらうわよ?」
「お姉さまは・・・。」
「・・・ん?」
「その・・・いいんですか?」

令の真剣な表情に、江利子は少し気圧されたように顎をひいた。

「じゃあ令は・・・・行かないで、って言ったら・・・・・ずっとそばにいてくれるの・・・・?」
「お姉さま、私は・・・・」
「本当に、もういいの。私は令のナンバーワンにはなれなかったかもしれないけど・・・。」
令の顔を長い指で挟み、ゆっくりと自分の顔を引き離しながら、江利子は笑った。

「・・オンリーワンにはなれたと自惚れているから。・・・・だから、早く行きなさい、令。」
374前々スレ209:03/09/20 01:19 ID:y1WopqiU
いや、本当にお言葉ごもっともです・・・・。
冗長ですみません。
これで終わりですので・・・。

お目汚し失礼いたしました。
375名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:19 ID:sJKYEoTF
>>370
てめえは氏ね

せ・・・先生・・・!!
いったいどうされましたか(;´Д`)なんか違和感があるよぅ
376名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:32 ID:gIroVgcc
長い間の連載乙でした(皮肉にあらず)。
冗長というのはまあ先生のおっしゃるとおりなんだけど、
必ずしもそれが悪いことだとは思いません。

だけど、今回の投下物についてのみ言うとなんか
黄薔薇先生以外の書き手さんでも書けそうな・・・。
と言うか、先生らしくねっす。
疲れちゃったんすか?
377名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:43 ID:YPg9h9FC
まーたこのスレの悪い癖が出てるぞ。

しかも今度は誉めると見せかけてくさすというテクニック付きか。読めるだけ幸せと思え。
378名無しさん@ピンキー:03/09/20 01:57 ID:sJKYEoTF
>>377
いやいや。褒めるだけがいいことではないだろう。
正直に感想を述べたまでだ でも言葉は足りなかった

乙でした!!楽しませていただきました!!
オチは強烈だったけどね!跡を隠したかったのは分かるけどー
379名無しさん@ピンキー:03/09/20 02:14 ID:gbK6MCnX
>黄薔薇の人
お疲れさま。最後まで書いてくれて嬉かったです。
長い話だったけど、ずっと終わらないで欲しいという魅力がありました。


あんまマンセー意見ばかりでもアレだろうし、今後のためにも気になったとこは
ツッコミ入れてもいいんじゃないの?頭ごなしに「カエレ!」とかってのは論外だとしても。
・・・とか思ったけど、技術的なことなんてどうでもいいよ的な流れが前にあった気が
するので、SS職人さんに感謝しつつ素直に楽しませてもらいます。
380名無しさん@ピンキー:03/09/20 07:46 ID:FBgDSIJR
普通に考えると、ナンバーワン<オンリーワンなんじゃないか?
でこちんの発言、おかしくないかい?
それとも本当にうぬぼれすぎているのかw
381名無しさん@ピンキー:03/09/20 08:36 ID:nIo7NBsk
なんで定期的に職人が叩かれるのかわからん

俺にとって読ませてくれる奴はみんな神
下らん批判してる奴らはみんなクソ
382名無しさん@ピンキー:03/09/20 09:29 ID:qDcBtVp8
>380
全部ひっくるめての一番ではないけど、お姉様として
たった一人の江利子として、じゃないのかな?
自分はそう解釈したよ。

これからまとめて読ませて頂きます。
383名無しさん@ピンキー:03/09/20 09:40 ID:Eb/2w0Yt
黄薔薇先生、乙でした。また構想浮かんだら、是非次回作をお願いします。


自分も職人なんだけど、>>379氏の言うように「カエレ」とか自分の好みの話じゃないから
一行叩きしてみた、みたいなレスはちょっとショックかな。
どこがいけなかったんだか分からんし。
逆に、ここはこういう風にした方が良かったんじゃないかな、くらいの批判なら平気かも。
内容、技術的なことについてのピンポイント指摘みたいな。

あとは、この人は楽しく読んでくれて本当はこんな批判したくないんだろうなぁ、みたいな
遠慮がじわじわと滲み出てるようなレスもあるし
(それは個人によって感じ方が違うだろうから、どのレスがそうとは一概には言えないけど)。
そういう感じの批判だったらありがたく受け止められるかな。
批判的な感想でも、一言補うだけで印象が変わることもあるしね。
384名無しさん@ピンキー:03/09/20 11:24 ID:O/iezm83
>>370はあんまりだろ、やっぱ。

黄薔薇先生お疲れです。
完結したんだと俺は思ってたのでびっくりですw
次回作も読みたいので考えてくださいな。
385名無しさん@ピンキー:03/09/20 11:30 ID:Ryei87A8
>>370は俺ここで言われた事あるぞw めちゃめちゃ辛い言葉だムカツク
でもageてるあたりから推察するにただの通りすがりの荒らしなのではないかな

>黄先生
乙でした。長い間楽しませていただきました(本当)
黄好きの自分としては毎回楽しみに待ってたんですよー。
また何か思いついたら、是非投下して下さい!
386名無しさん@ピンキー:03/09/20 12:48 ID:R/ezZO3e
黄薔薇先生お疲れさま!
先生のおかげで黄薔薇がさらに好きになりましたよ!
ありがとう!
387夜宵:03/09/20 14:46 ID:OA0dbDTN
 夕暮れ。リリアン全体が蜜柑色に塗りつぶされているが、しかし下校時間まではまだ間
がある。
 中庭にある薔薇の館、そこは今まで私に縁遠く、そしてこれからも縁遠い場所だと思っ
ていた。昨日までは。
「さ、中には誰もいないわ……入りましょうか」
 入り口で、まるで職員室に入るかのように蔦子さんは言った。私は思わず首を振る。
「大丈夫よ……十角館じゃないんだから、殺人が起きるわけじゃないわ」
 よくわからないことを言う。
「でも……こんな場所……私には……」
 畏れ多い。
「いまさらなにを言っているの?」
 蔦子さんはそう言い、後ろから私のタイに手をかける。
「『着た』状態で入るのが怖いのなら、ここで脱ぎましょうか? 私は構わないけど」
 俄に外気が冷たく感じられ、私は反射的に扉に手をかけた。引く。私が永遠に開くこと
はないと思っていた扉が、ゆっくりと開く。
 そこに現れたのは不思議な空間だった。
「うわ……」
 威容に声を無くしている私を差し置いて、蔦子さんは通いなれた部室のように館のなか
を徘徊する。
「上がりましょうか」
 蔦子さんはそう言い、返事も聞かず階段を上り始めた。ぎしぎしと階段が軋む音がする。
私はその後を追った。
 そこにあったのは、ビスケットのような扉。
「普段、山百合会の面々はここに集まっているのよね。打ち合わせをしたり、あるいはた
だ歓談をしたり」
 蔦子さんが注釈を加える。
 そして、私を見た。
「今日はあなたが、この場所で薔薇さまになる」
388夜宵:03/09/20 14:46 ID:OA0dbDTN
 もう怖くはなかった。
 ただ私が私でなくなることを求めている。
 タイに手を掛けほどき制服を引き上げる。まるで変身シーンのようだ、と思い私は独り
苦笑した。あるいは、本当に私は――。
 思考を中断し、制服を部屋の片隅に置いた。深緑が確かに存在感をもってそこにあり、
あるべき場所に自分がないことを主張する。
 続けて下着を脱ぐ。そしてカメラを見据える、ひとつ息を吸って。
「えっと、じゃ、そこ腰掛けてみて」
 数枚写真を撮って、蔦子さんは椅子を指差しそう言った。私は言われたようにする。
 フラッシュが一回だけ部屋の内部を包む。
「そこ……いつも祐巳さんが座っている椅子」
 微笑みながら蔦子さんが呟いた。私は硬直したまま動けなくなる。
 ここに――。
 いつも、紅薔薇のつぼみの妹として、祐巳さんがいる。座っている。存在している。
 そしてそこに今私がいる。脚ががたがたと震える。じとじととした汗が身体を濡らす。
 それを蔦子さんが写真に収める。
 フラッシュ。
 私という異物をしっかりとフレームで捕らえる。今回はかなり際どいアングルからも―
―例えば椅子に座る私をちょうど太もものあたりでしゃがんで見上げるような――撮影し
ている。段々エスカレートしていくようだ。敏感な部分に吐息がかかり少し身体が震えた。
 しばらくして、ふと空しくなり……私はふらふらと蔦子さんに歩み寄った。
「ねえ……私ここにいていいの?」
 そんなことを呟きながら蔦子さんにもたれかかる。
「いていいわ。だってあなたは薔薇さまなんですもの」
「違う……」
「違わない」
 そう呟きながら蔦子さんは私の曝され汗ばんだ背中の素肌をさする。
「違わない……」私は呟いた。
「ほら、もっと堂々して、それじゃ格好がつかないでしょう」
 背中に、軽くキス。そうして私は立ち直り、その後も淫らな撮影は続いた。
389夜宵:03/09/20 14:47 ID:OA0dbDTN
 私は何をやっているのだろう。
 撮影が終わり、暗くなった中庭と蔦子さんと歩きながら私は暗澹とした気持ちに陥って
いた。
 こんなことをいつまで続けているのだろう。
 こんなことを。
 確かに撮られているときに高揚はするし、こうすることで自分が自分以外のものになれ
るという満足感もあるが――しかし。
 ……。
 いや、違う。私はただ、満足できないだけ。
 自分の身体を誰かに曝す悦びを覚えてしまったから。
 私はつながっている。この作業を通して。
 ――蔦子さんと。
 私は、この二日間を通して、いつのまにか彼女に惹かれていることに気付いたのだった。
 もっといっしょにいたい。こんなことじゃなく、もっと強くつながっていたい。
「明日も――撮るの?」
「桂さんが良ければ」
 私は何も言わず、こくりと頷く。
「じゃあ……」
 蔦子さんは微笑を浮かべる。
「もっと遅くになってから公園で撮りましょうか」そう言いながら、口の端を吊り上げる。
「そんな……!」
 反駁しながらも完全に心はその気になっている。早まった心臓はすでにその鼓動を早く
していた。発した内容とは裏腹に、声は期待に上ずる。蔦子さんも気付いて笑みを深めた。
「――蔦子さん……」
 顔を伏せ、私は呟いた。なに、と彼女は答えた。
「蔦子さんに撮ってもらって、良かったよ。ありがとう」
「そんな、私が感謝される覚えなんて……」
「ううん――私、たぶん、変われたんだ」
 蔦子さんは困惑したような表情を浮かべたままだった。私はその胸のなかに身体を寄せ
た。ショートカットの髪が柔らかい身体に包まれる。
390名無しさん@ピンキー:03/09/20 19:58 ID:4goaZVOu
>>387
お疲れさま〜。
そして投下をありがとう。
桂さんの成長が微笑ましいですね。
公園編も楽しみにしております。
391名無しさん@ピンキー:03/09/20 21:23 ID:8/W2xyx5
早くくっつけてください
(;;´Д`)
392名無しさん@ピンキー:03/09/20 22:30 ID:5Eu9FLh9
もう飽きますた
393名無しさん@ピンキー:03/09/20 22:34 ID:M+HEy3R2
>378
そうか、キスマークを隠すための黄薔薇絵だったのか。
アフォだから貴殿の書き込みでようやく気がついた。
(なんか唐突だな、と思っていた。)

>392
お前もう来るな。
394名無しさん@ピンキー:03/09/20 23:16 ID:Eb/2w0Yt
>夜宵氏
乙〜。
メル欄からすると、完結なのかな?

>>391
なんか切実さが伝わってくる願いだなw
395保管庫の中の人:03/09/20 23:26 ID:daXVMb+5
黄薔薇先生お疲れさまでした。

夜宵さんも乙カレー。
桂さんが桂さんのお姉さまを押し倒す構想だったですか。


追伸。
1スレ目まとめ終わり。
私のまとめ方では延べ65タイトルでした。
ttp://www.angelfire.com/poetry/rommaria/
396名無しさん@ピンキー:03/09/20 23:50 ID:8puD0Ufl
>>395
あなたも乙です。いい仕事だ。
カプとジャンルを順番にみてるだけでも結構面白いね。
ところで……保管庫の中の人さまはどんなSSがお好みです?(可南子風)
397名無しさん@ピンキー:03/09/21 00:02 ID:kuAg8lLJ
>>395
中の人乙彼!
すごく見やすいまとめ方で素敵ですわよ。
398体育倉庫:03/09/21 01:19 ID:NkX8Eh8C
 受験戦争から無事生還した三年生に、実は帰る場所は残されていない。当の三年生たち
がそれに気付くのは、実際に愛しい校舎に戻ってきて一週間も経ってしまった頃の事であ
る。季節は新たな春へと臨み、三年間通った学舎は四月から新たに入ってくる生徒たちを
受け入れる準備を始めているのだ。卒業を控えた三年生は既に送り出される側の立場であ
り、もう居場所など残されてはいないのだった。だからこの時期、上級生たちはどこか居
心地が悪い思いでリリアンに足を運ぶことになる。

 居場所がない人間というものは当然どこにいてもそわそわと落ち着かなく感じてしまう
わけで、ひとつの場所に長く留まるということが出来ない。結果何が起こるかというと、
昼休みや放課後には、学園の敷地内をふらふらと漂うように徘徊する上級生たちが見られ
るわけである。

 佐藤聖と鳥井江利子も、そんな例に漏れず学園の奥の古びた温室にやってきたのであった。
399体育倉庫2:03/09/21 01:22 ID:NkX8Eh8C
「なーんでこんな時間こんな場所で麗しき黄薔薇さまとお会いしなければいけないのか
私さっぱり理解できませんことよ?」

 おほほほと取って付けたような笑い方をして見せた後、聖はこれ見よがしにげんなり
ため息をついて鉢棚に座った江利子の隣に腰を下ろす。言われた江利子は至って涼しげ
な顔で、舌噛むわよ白薔薇さま、と言ってにっこり笑顔を返した。

 鞄を持っていないところを見ると、薔薇の館にぽつんとひとつだけ置かれていたあれ
は江利子のものだったのだろう。これで蓉子まで顔を見せたら笑っちゃうななどと聖は
考えながら、投げ出された足を無造作に揺らした。江利子はその動きにちらと面白くも
なさそうな眼を向けたが、すぐに視線を目の前の何もない空間に戻す。そうして一言呟
いた。

「珍しいわね」

 聖は足の動きを止める。何が、とは聞かなくても分かったので口には出さなかった。
代わりに口を尖らせながら天井を仰ぐ。ガラスの向こうの空は今日も青い。

「別にー」
「つまらないわ」

 何がつまらないのか、今度は分からなかった。聖の返事がつまらないのか、現在周りに面
白いことがないのか、まあいつもの江利子なら後者の意味での発言だろうが。

 けれど聖が結論を瞬時に出さなかったのには理由があって、つまりそれは江利子が今まさ
に面白いものを追いかけている真っ最中だからである。

「江利子はつまらないことないんじゃないの?」
400体育倉庫3:03/09/21 01:25 ID:NkX8Eh8C
 何で、と問い返す声もまた気怠い。並んで座っているから表情までは見えないが、多分夢見る
ような瞳であらぬ所を見つめているのだろう。実際に眼にせずともそれが分かるのは付き合いの
長さに故するところである。

「愛しの熊男とらぶらぶ真っ最中なんでしょーが」

 聖はわざとらしく大口を開けて欠伸をした。隣で江利子が身動ぎをする。おや、これはちょっと
からかい甲斐あるかな?聖は少しだけ調子に乗ることにした。

「いいよねぇ、熊さんもアレだこんなぴちぴち女子高生に追っかけられて美味しいよねえ」

 まああの薔薇の館でのプロポーズを見るに実際はそう甘いもんでもないみたいだけど。

「やっぱここは制服プレイか……あっそれなら急がないとダメか、卒業しちゃったら出来ないもんねー」

 からからと笑ってみせると、江利子は辟易したように口を開いた。

「……そういうのが好きってわけでもないみたいよ」
「あら、何? しょーがないなー熊は。旬の女子高生をうまく使わんでどうするってのよ」
「そうねえ……」

 江利子が真面目な顔をして黙り込むのに違和感を感じて、聖はおやとにやにや笑いを引っ込めた。
え、何。もしかして江利子、冗談じゃなくてもう?

 ふとそこに思い当たると、横に座る江利子の身体が急に艶めかしいものに見えてきてしまって聖は
思わず顔を背けた。自分で話を振っておいて何だと言われればそれまでだが、この幼なじみに対して
そんな風な絵は一回も思い浮かべた事がなかったから、一旦そう思ってしまうと何か別人を前にして
いるような居心地の悪さを感じる。 
401体育倉庫4:03/09/21 01:27 ID:NkX8Eh8C
 江利子が熊男に、どんな事をされてるっていうんだろう。江利子に対してそんな想像したこと
なかったけど、そういえばこの制服の下には当然白い肌があって、よくわからないけどきっと胸
もそれなりにあって、熊にそれを触られてるっていうんだろうか。他にもいろんないろんなこと
をされてるっていうんだろうか。男女の間に、そういうことがあるのは知ってるけど。分かるけ
ど。そんな江利子は、知らない。知らないぞ。

 ぐらりと内心で何かが振動するのを隠して聖は再び江利子ににやにや笑いを向けた。チェシャ
猫みたいだなと自分で思う。ここでショックを受けたような様子を見せるのは少々癪だった。

「何、悩み事でもあるって?」

 言った途端に江利子が眉を寄せて首を傾げるが、聖は構わず芝居がかった仕草で頭の後ろに手を
組み言葉を続ける。

「睦事にかけては百戦錬磨の白薔薇さまに掛かれば熊の嗜好なんて一発よ。ふふん、江利子ちゃん
も大人になっちゃったじゃないの」

 江利子はぽかんと口を開けたまま暫く聖の顔を見つめていたが、やがてその唇から呼気を吐き出
すと呆れたように聖の肩を小突いた。

「してないわよ、私」
「は?」
402体育倉庫5:03/09/21 01:29 ID:NkX8Eh8C
 聖は組んでいた手を離して身を乗り出した。視線の正面の江利子は、こちらが狼狽えてしまう
ようなあっけらかんとした眼で真っ直ぐ聖を見返している。

「さっきまでの話と違う……」
「私、してるなんて言った?」

 言ってない。言ってないけど、それじゃまるで私が勝手に変な妄想したみたいじゃないか。
聖は鮮やかな肩すかしを食わされたような気分になる。視線を泳がせながら黙り込んでしまっ
た聖を見て、江利子は何を考えているのだか、憮然としたような目つきをして形の良い唇を尖
らせた。

「言っておくけどまだ高校生なんですからね」

 まだ高校生なのに公開プロポーズを仕掛けたのは誰だったか、そんな聖の内心の呟きなぞ
知る由もなく。第一兄貴たちと親(父)に絶対阻止されるわよとか口に出しながら江利子は
鉢棚から立ち上がり、ううんと伸びをした。冬の日差しは鋭くも暖かく、江利子の髪に降り
注いでいる。なんだか自分がうまくやりこめられたような気がしたのは多分事実なんだろう
と自覚して、聖は舌打ちをして天井を見上げた。
403体育倉庫:03/09/21 01:30 ID:NkX8Eh8C
ちょっと続きます。
404名無しさん@ピンキー:03/09/21 01:40 ID:SAhMfvYR
(・∀・)イイ!!
405体育倉庫6:03/09/21 01:53 ID:NkX8Eh8C
 予行演習だと聖が言ったのは、単に江利子に対してせめて一矢報いてやろうと思ったから
だったが、江利子があら面白そうねとか何とか言いながらにやりと笑った時点でその思惑は
完全に覆されたことになる。そこで素直に引き下がっておけば良かったのかも知れないがそ
こはそれ、因縁の幼なじみとしてはこれ以上いいようにあしらわれるわけにはいかんと聖は
更にひと足掻きしてしまった。

 今聖と江利子が体育館の器具倉庫にいるのはそういうわけである。狭い窓から漏れる日差
しは先ほど温室で江利子を照らしていたのと同じように降り注いでいるが、その光の筋は細
かな埃の粒子にかたどられ、灰色の授業用マットの山まで辿り着いていた。そういえばこの
三年間でマット運動の授業を受ける機会はとんとなかったのだが、淀みなく足を運んだ江利
子がその山に腰を掛けた瞬間、果たして大量の埃が煙のようにマットの繊維から舞い上がっ
た。いったいいつから使われていないのだろうと考えて聖はうんざりと息を吐く。いやいや
そんなことより、目下最大の重要事項は他にある。因縁の幼なじみであったはずの自分と江
利子が放課後の体育館倉庫の扉に、先を争うようにして早足で滑り込んだ辺りにあるのだ。

 マットの山に腰掛けた江利子は何を考えているのか分からないような顔をして、窓からの
日差しに眼を細めている。その姿に聖は怠惰な猫を連想する。屋内の部活は今日はどこも休
みらしく、厚い引き戸に締め切られた倉庫の中は湿った静寂に包まれていた。聖は片足をず
らして、脇の卓球用ボードに体重を預けた。遠くから聞こえる、生徒たちの足音と笑い声。
細く差し込む日差しが、眩しい。
406体育倉庫7:03/09/21 01:54 ID:NkX8Eh8C
 グランドのほうから陸上部のピストルが聞こえた。その音に揺り動かされるようにして、
江利子の視線が宙を泳ぐ。これまた古びた木造りの棚の、太いロープの束と得点ボードを
かすめた視線は、やがて下に降り聖まで辿り着いた。なに、と聖は呟くように問いかける。
ボードに凭れた肩がじんわりと痺れ始めていた。

「なに、じゃないでしょう。こっち来たら」

 江利子は片手を挙げて(何て無造作な動きをする女なんだろうと、聖は何故だか腹立たし
い気分になった)、ひょいひょいと軽く手招きした。もう片方の手は下ろした腰の脇、マッ
トの上に投げ出されている。その手のひらに日差しが落ちる。

 聖は精一杯顔をしかめて見せながらボードから身体を起こし、足を踏み出した。数歩でマッ
トの山まで辿り着く。江利子は動かない。その顔を見下ろす位置まで歩み寄ったところで、
江利子が聖の手を取った。歌うように、唇が開く。

「予行演習ね?」
「そうそう。たっぷり手ほどきしてあげるよ」

 やっと叩いた憎まれ口は、聖にだけわかるくらい微かに掠れていた。
407体育倉庫:03/09/21 01:55 ID:NkX8Eh8C
まだ続きます。 
408名無しさん@ピンキー:03/09/21 02:00 ID:PINJ4ONb
スレを無駄遣いするな
409名無しさん@ピンキー:03/09/21 02:02 ID:YEUX9V6H
萌・え・!!

続き楽しみですっ!!
ちょっとVS入った二人の関係がいいですなあ。
410名無しさん@ピンキー:03/09/21 02:06 ID:crUAqGFG
ウホッ!!新しいカプ
411名無しさん@ピンキー:03/09/21 02:48 ID:ZVoZX+xH
いいねいいねぇー
412名無しさん@ピンキー:03/09/21 07:29 ID:a2cz8z0P
おおっ、珍しい展開!
いいよいいよー
413名無しさん@ピンキー:03/09/21 10:50 ID:bNH0GLBT
うが!面白い。
ハァハァ
414体育倉庫8:03/09/21 11:20 ID:+0j6FP9K
 頬に触れた指先が震えるのを聖は自覚した。それでも平静を装って、そのまま江利子の頬を
手のひらで包み込む。江利子は眼を閉じている。聖はそのまま、江利子の額に唇を押しつけた。

 日差しは今も埃の粒子を浮かび上がらせながら、マットの山に投げかけられている。遠い喧
噪は、かえって聖を現実から引きはがしていった。

 額のあとは、右の瞼に。次に鼻先に。順を追うように口づけて、最後に柔らかな唇を聖は奪っ
た。音を立てて口づけると、江利子の身体が小さく震えた。

 熊男とは、まだなのかな。ぼんやりと思いながら聖はそのまま、江利子に体重を預ける。細
い身体は抵抗無く傾き、聖の腕に背を支えられながらマットに沈んだ。瞬間埃が舞うのはこの
際気にしない。聖は江利子の下唇を舌でなぞり、空いている手で髪を梳きヘアバンドを引き抜
く。どうだ、キスの経験なら私だってあるんだぞ。そう思った瞬間胸の奥をちくりと刺した何
かのことは考えないようにした。

 重なった唇の下、江利子がくぐもった呻き声を漏らす。聖は角度を変え、今度は深く口づけ
る。ぴくりと跳ね上がる江利子の脚を制服越しに感じた。

「……聖」
「なに」
「ちょっと、待っ」
「なんで?」

 言う合間にも何度も口づけ、だんだんと激しく江利子の舌を唇を歯の並びを舐め取ってゆく。

「息が」

 言われてようやく身を起こすと、江利子の頬はうっすらと上気していた。
415体育倉庫9:03/09/21 11:22 ID:+0j6FP9K
 予行演習、予行演習。でもどうやればいいんだっけ。
 気の向くまま江利子の首筋に唇を押しつけながら、さてどうしたものかと聖は思案した。
今の状態は、悪くない。くちづけるたびに跳ね上がる江利子の身体がそれを保証している。
ああ、気持ちいいのかな。くすぐったいんだろうか。私は、何だか気持ちいいけど。江利
子の腕にかかる力とか、息づかいとか、制服越しに伝わるあったかさとか、何だかそうい
うものが心地いい。何もされてるわけじゃないのに、変なの。

 しかしいつまでもこれを延々と続けるわけにはいかない。何故ならこれは予行演習だか
らである。ここでやめては何の参考にもならないだろうと、今になってはどうでもいいよ
うな事を聖は思った。それが単に言い訳であることに気付くような脳の余裕は残されてい
なかった。

 江利子のプリーツスカートの裾から、聖は唐突にその奥へ手を差し入れた。なめらかな
膝を手のひらに感じる。腕の中で、江利子の身体がぎゅっと萎縮した。そのままスカート
ごと腕を上にずらすと、江利子が両手で思い切り腕を押さえつけてきた。聖は一瞬呆気に
とられ、憮然とした眼を江利子に向ける。

「なによ」
「こっちの科白。何するつもり?」
416体育倉庫10:03/09/21 11:24 ID:+0j6FP9K
 脱がすに決まってんじゃん。聖が言うと江利子の顔が赤く染まった。これは照れているの
ではなくて単に嫌がってるんだなと聖は直感する。

「風邪ひいちゃうじゃない」
「……下に何着てんの?」

 キャミだけ、と江利子が答えたので、聖はうわぁと頓狂な声を上げた。

「なーんでそんな寒そうな格好してるのさっ」
「そういう聖はどうなのよ」
「ばりばりTシャツ着てるよ?」

 マットに突いた聖の両手の間で、江利子が眉を寄せる。その眉間に皺が寄るのを見て、ああせっか
くの美しい額がなどと聖は思うが口には出さない。

「首から見えない?」
「そこはそれ、ちゃんと考えてだねえ……」

 ほーら、と間延びした声を出しながら聖がタイをほどいて胸元を開くと、ロザリオの輪のさら
に奥に黒いVネックのシャツが見えた。得意げにふふんと笑みを浮かべて江利子の顔を上から見
下ろす。

「あとはタイをちょっときつめに結べば全然見えませーん」
「ああ、だから聖のタイはいつもいびつなのね」
「いちいちうるさいな江利子は」

 ぼやくようにして呟きながら聖は江利子の美しく結ばれたタイに指をかけた。江利子が止める
暇もなく、聖の長い指に引っ掛かったタイはするりと解けてふたつに別れる。続いてスカートを
たくし上げようとしたところで、ちょっと、と江利子が何故か声を潜めて抗議しながら聖の手を
掴んだ。相変わらず体育館のほうからは物音ひとつ聞こえない。
417体育倉庫10:03/09/21 11:25 ID:+0j6FP9K
「嫌だって言ってるでしょう」
「でも……あ、ほら。そうだ」

 いい思いつきだとばかりに聖は捕まれた手をそのまま顔の前に持ってきて一本指を立てる。

「予行演習なんだから。本番、着たままするわけじゃないでしょう?」

 完璧な理由付けに聖がにんまりと笑うのを江利子は憮然とした面持ちで見つめていたが、
やがて反撃とばかりに口を開いた。

「いいわよ、でも」
「でも?」
「聖も脱ぐなら」

 ええっ、と思い切り眉を歪めて聖は仰け反った。そのまま脱兎の如く逃げだそうとする腰に
江利子が両腕を回してしがみつき、そのまま暫し二人揉み合う。それは嫌なんでなの嫌なんだって
狡いわよ私のことは脱がそうとしたくせにわかったじゃあ江利子も脱がなくていいからうるさい
わね何で嫌なのか言いなさい、

「風邪ひいちゃうじゃない」

 江利子の張り手が聖を思いっきりマットに打ち倒して、派手に埃が舞い上がった。
418体育倉庫12:03/09/21 11:26 ID:+0j6FP9K
 どちらからともなく滲み出てきた笑いの波はやがて発作となって二人を襲う。互いの服を
脱がそうとしながら、脱がされるのに抵抗しながら転がるように散々揉み合って、ようやく
二人分の制服が放り出される頃には眼にも涙が溜まっていた。

「こんなに、楽しくって、いいのかなあ?」
「え?」

 尚もくっくと押し殺した笑いを漏らしながら、聖は江利子の胸にしなだれかかった。江利子は
本人の言ったとおり制服の下にはキャミソールしか身につけておらず、シャツを着たままの聖に
比べかなり肌寒そうに見える。暖を取るわよと言いながら聖を抱きしめた身体は柔らかい。素直
にその腕に身を預けて、聖は目尻の涙を拭う。

「こういうのは、もっと真剣にやるもんだと思ってたよ」

 江利子はきょとんとした眼を胸元の聖に向かって投げかけたが、やがて呆れたように
小さな呻きを漏らした。

「なによ、聖も初めてなんじゃない」
「あーばれた?」

 手ほどきするなんて言っておいて。江利子はぶつくさと呟きながら聖の身体を引きはがそ
うとしたが聖は江利子の背に両腕を回してそれを阻止する。やがて江利子は、諦めたように
再び聖を抱きすくめて深く溜息をついた。

「経験豊富なんだとばっかり思ってたわ」
「そお?だってまだ高校生ですからね」

 さっき温室での江利子の科白をそのまま引用。江利子は何故だか、とても複雑そうな顔をした。
419体育倉庫:03/09/21 11:35 ID:+0j6FP9K
懲りずに続きます
420名無しさん@ピンキー:03/09/21 12:13 ID:a2cz8z0P
ハアハア
421名無しさん@ピンキー:03/09/21 13:17 ID:XBsyBvJi
イイ!!
422夜宵:03/09/21 14:26 ID:DcWA71bb
 次の日の、夜。私はリリアンの近くにある公園に蔦子さんと二人でいた。
 街灯の、仄かな明かりが私たちを包んでいる。
「そろそろだれてきたような気がするのよ」
 と蔦子さんが言った。
 私は首をかしげる。
「ただこう……突っ立っているだけじゃ、……いや綺麗なんだけど、こう物足りない
というか……」
「――どういうこと?」
 私は率直に訊いた。
「もっとこう……動きが欲しいわね」
「動き?」
 どうしたというのか、そんなことを言う蔦子さんの頬は少し赤く染まっている。いった
いいまさら何を
恥ずかしがっているのだろうか、と私は思った。
「その……ね、」
 口元を私の耳に寄せる。息が僅かに耳たぶを掠めた。
「ひとりH、してみようよ、ここで」
「え……」
 私は言葉を失った。
「そこのベンチで、制服着たままのほうがいいかな」
「そんな……こと」
「桂さんなら、できるわ。いつもやっているようでいいから」
「いつもなんてやってない……」
「じゃ、たまにやっているように」
「…………」
 数分後、頷く私がいた。
423名無しさん@ピンキー:03/09/21 14:46 ID:awLBSfH8
桂さんサイドから見れば良いSSだが、蔦子さんサイドからみると
「あくまでも傍観者でありつづけたい」という蔦子さんのポリシーから逸脱しかけているようで、
ちょっと違う気がするな。要求が厳しくてすまん。
このスレをROMってる時だけ何故か贅沢になっちまうんだ・・・。
424名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:06 ID:bS4eFVSm
>>423
このスレは全体にレベルが高いからな。
「贅沢になっちまう」ってあんたの気持ちも分かるけど、
職人叩きが起きやすいこのスレの状況を考えて、
細かい不満は胸の奥に秘めておいてくれ。
425夜宵:03/09/21 15:17 ID:DcWA71bb
>423
それを、今ぎりぎりで保っている状態なわけで(そう思えないならごめん。まだ
蔦子さんの干渉は「写真のため」であると俺は思ってる)、それが崩れる瞬間
を書くのがある意味でこのSSの目標。つか萌えポイント。まあ合わないならごめんな。
426二年桜組40番:03/09/21 15:21 ID:F4tSg2O+
 二学期の中間テストまで1週間を切った日曜の午後。
 蓉子の部屋に聖と江利子が訪ねてきていた。両親は親戚の法事とやらで昨日から留守。今この家には3人きりである。
 勉強会という名目だが、聖が「数学ってどうしても眠くなっちゃうんだよねぇ」などと泣き言をもらしたために、蓉子が親切にも面倒を見てあげることにしたというのが実のところだ。
 江利子は聖が引きずってきたらしい。蓉子とマンツーマンなんてゴメンだ、と思ったのかどうかは定かでないが。
 残暑にしても、今日は暑い。テーブルの上のアイスティーの氷が、涼しげな音を鳴らす。
 と、その声は英語の長文を解いていた蓉子の耳に唐突に飛び込んできた。
「ねえ、蓉子」
「なに?」
 目は教科書に落としたまま、声だけ返す。
「性感帯ってどこ?」
 ピク、と蓉子の手が止まる。
 聖……可哀想に、数式の難解さに負けて壊れてしまったのかしら。かろうじて無理やり理由づけ、聞かなかったことにしようと蓉子は再び教科書に意識を向けた。ツッコミなら江利子が入れてくれるだろう。
 だが。
「あら、おもしろい質問ね。私も聞いてみたいわ」
 まずい。江利子が興味を持ってしまったとなると、非常にまずい。
「せ、聖? 数学はどうしたの?」
 努めて冷静に、蓉子は話をそらそうとした。
「飽きちゃった」
 てへ、と聖は舌を出す。由乃ちゃんならともかく、まったく似合わない仕草だ。
427二年桜組40番:03/09/21 15:23 ID:F4tSg2O+
「ねぇ、蓉子ぉ」
「し、知らないわよっ、そんなこと」
「ウソだぁ〜」
 う、嘘じゃないもん……。
 ちょっとドキッとしたが、蓉子は顔には出さなかった。
 いずれにしろこのままでは形勢不利。反撃に転じるべきだ、と蓉子は判断した。
「だいたい、そう言うあなたたちはどうなのよ」
 聖と江利子は顔を見合わせている。確かに答えにくい質問だ、と反省でもしているのだろう。
 蓉子は安堵の吐息をもらした。
 勝ったわ……答えられるものなら答えてみなさい。
「私、首筋が好きもしれない」
 答えるんかい!
 思わず心の中でツッコミを入れたのは蓉子の方だった。関西弁チックなのは自分でも謎である。
「あー、なるほど」
 何がなるほどなのか、聖は大きく頷いてみせる。
「あたしは乳首なんだけどさぁ」
 ゴツーン。蓉子の脳裏には、テーブルに額を打ちつける自分の映像が映し出された。しかし実際にはそんなことはしない。それはむしろ祐巳ちゃんとかがやるべきであって、自分のキャラではないからだ。
「ふーん、あなたらしいわね」
「そう?」
 あなたらしいって、あなたらしいって何? なんで乳首だと聖らしいの? て言うか、あなたたちはなんの会話をしてるの?
 蓉子の手の中で、シャーペンが軋んだ。
428二年桜組40番:03/09/21 15:25 ID:F4tSg2O+
「で、蓉子は?」
 聖がにんまりとスケベたらしい笑みを浮かべるのが、横目に見えた。
「私たちが答えたんだから、蓉子も答えなくちゃ不公平よね」
 江利子がしたり顔で聖に追従した。
 ……やっぱりね。そうよね。そうくると思ったわ。
「……み」
「え、なに?」
 恥ずかしくて小声になってしまったため、聞きとれなかった二人は身を乗り出す。
 蓉子は頬が熱くなるのを感じながら、今度はもう少し大きな声で答えた。答えればもうこの話題はおしまい。また勉強に戻れるから、と自分に言いきかせて。
「……耳」
「へえっ」
「あ、そうなの」
 嘘だけどね。
 セックスもしたことがないのに、性感帯なんかわからない。ひとりエッチの時だって、べつにどこかこだわりを持って触る場所なんかないのだ。
 耳なら当り障りがないし、真実味があっていいだろう。
「じゃ、ホントかどうか確かめてみましょうか」
「……え?」
 今、聖がなにか恐ろしいことを口にした気がする。
 蓉子が唖然としていると、江利子が立ち上がり蓉子の腕をとった。
「……え?」
 立たされる。聖が反対の腕をつかんだ。そのまま、すぐ脇にあるベッドへ連行される。
「……え?」
 やや乱暴に、蓉子は突き飛ばされた。倒れこむとすかさず仰向けに拘束されてしまう。
429二年桜組40番:03/09/21 15:26 ID:F4tSg2O+
頭の方にまわった江利子が、蓉子の両手を万歳させるみたいにして一括りに捕まえる。聖は四つん這いで、蓉子の真上から顔を覗き込んでいた。
「どどどど」
 どうしてこんなことを?
「蓉子、それじゃ祐巳ちゃんだよ」
「クス。慌ててる。蓉子でもパニックになることあるのね」
 二人の親友は愉快そうに笑ったが、蓉子は笑えなかった。冗談にしては、聖も江利子も目が笑っていないのだ。
「ちょ、ちょっと、どういうつもりっ?」
 意識して、少しきつめに睨みつける。けれど聖は平然とその眼差しを受け流していた。
「蓉子の乱れるところが見たくなった、てのが理由だけど?」
「バ、バカ言わないでよ……」
 そんな理不尽な理由がありますかっ!と続けたかった蓉子だが、残念ながらそうはならなかった。代わりにもれたのは可愛らしい悲鳴だった。
「ひゃんっ」
 聖が耳たぶを軽く一舐め。
「ふふ、敏感ね蓉子」
 江利子は逃れようともがく蓉子の動きを楽しんでいた。暴れないで、なんてつまらないことを言うつもりはない。大いに抵抗された方が興奮するというものだ。
「せ、聖、やめ……あっ」
 聖は蓉子の左の耳たぶにキスをし、徐々に舌を這わせていく。
「はっ、ダ、ダメ。あっ、うぅ」
 ちゅ……ぷちゅ、くちゃ……。
 唾液で濡らされていく蓉子の耳は、ひどくいやらしいものに見えた。聖は左耳を味わいつくすと、「今度はこっちね」と右の耳にとりつく。
430二年桜組40番:03/09/21 15:28 ID:F4tSg2O+
「やぁっ。やめ……てぇ。っは、ふぅ」
 涙を浮かべた蓉子は、しかし言葉ほどいやがっていなかった。むしろ戸惑っていると言った方が正しいかもしれない。
「蓉子、ホントに耳弱いんだ」
 江利子が囁くと、蓉子は恥ずかしそうに目蓋をぎゅっと閉じる。
「そ、そんなことな……あうっ」
 聖の舌は、まるで耳に寄生する生き物のようだ。蠢くたびに蓉子が身を震わせる。
「あっ、あ……はあぁ、んっ」
 江利子が拘束する蓉子の手から、徐々に力が抜けていく。
「もうギブアップ?」
「やめ、て……もう、ぃや……」
「だって。どうする? 聖」
 完全に涙目になった蓉子を見下ろして、聖は悪戯っぽく口許を緩めた。
「じゃ、お耳は勘弁してあげよう。せっかくのおいしいご馳走を手放すのは惜しいけどね」
「ふふふ、聖ったら変態っぽいわね」
「いやいや、マジでそそるのよこれが。蓉子の耳ってば形が良くて綺麗なんだもん」
 江利子は苦笑する。聖の発言は耳フェチみたいだ。それとも蓉子の耳だから、だろうか。
「次は?」
 蓉子の手を放しながら、江利子が目を輝かせた。当然これで終わりとは思っていない。
 両手が自由になっても、蓉子は抵抗もしなければ逃げようともしなかった。ただ呼吸を乱れさせ、その体勢のまま、うわごとのように「やめて」とつぶやいている。
「そりゃやっぱり、おっぱいでしょう」
431二年桜組40番:03/09/21 15:29 ID:F4tSg2O+
 聖は蓉子のサマーセーターをたくしあげ、シルク地の白いブラをずり上げた。
 滑らかな肌と、張りのある乳房、その中心の薄桃色の突起が現れる。
「わ、蓉子の乳首きれいね」
 ポンと江利子が手を合わせる。
「み、見ないでよっ」
 少し落ち着きを取り戻したのか、言葉尻にはいつもの力があった。
 だが、相変わらず動けないままだ。
「ねぇ、乳首勃ってるわよ」
「う、うそっ」
「ホントよ。ね、聖?」
「うん。ほら……」
 と、聖の指がピンクの突起をそっと摘んだ。
「はっ、ん」
 聖は片方の乳首は指で、片方は舌で、それぞれに弄び始めた。
「はあぁっ、ん。や、ぁ……っう」
「下の方も可愛がってあげるわね」
 江利子が足下にまわった。
 下、というのがこの場合何を指すのか。聡明な蓉子ならずとも察しがつきそうなものである。
 普段はパンツだって履くのに、どうしてこんな日に限ってスカートなのだろう。あ、ショーツおろしたてだ、良かった。
 こんな異常な状況なのに意外と冷静な分析をしている自分が滑稽に思えた。
 膝丈のフレアスカートを捲られ、ブラと揃いの純白のショーツがあらわになる。
432二年桜組40番:03/09/21 15:30 ID:F4tSg2O+
「やっ」
「蓉子、そればっかりね。バカになっちゃったの?」
「バカ、は……どっち、よ。はうっ」
 江利子に反論しようとした蓉子の表情が甘く歪む。
 どこで覚えたのか、聖の攻撃は的確だった。乳房をすくい上げるように優しく揉まれ、先端を指と舌と唇で刺激される。
 一瞬でも気を抜くと、鳥肌が立つほどに気持ち良かった。いや、気をはっていても、それは単に快感を先送りにしているだけで、蓉子の身体は確実に蝕まれているのだ。
 現に蓉子の股間は……。
「濡れてる」
 江利子がショーツの上から中指で溝をなぞった。
「蓉子、感じてるのね。胸いじられただけで濡らしちゃうなんて。それとも耳が効いたのかしら?」
「ち、違っ。感じてなんかいないわ」
「じゃあ、これはなによ」
 くちゃ……。
 丸く染みの浮き出た部分へ、江利子の指が押し込まれていく。
「ぅあっ、くっ」
「ほら、なによこれ。感じてないならどうして濡れてるの?」
「やっ……あっ。ふあぁぁっ」
 ショーツの脇から侵入した指が、小陰唇をかきわけるようにして膣孔へ押し入った。浅い位置で、蓉子の反応を楽しむように抽送する。
「気持ちいいんでしょう。もっと声出したら?」
「ううっ、ん。気持ちよく、なんか……あんっ」
 蓉子がピクリピクリと腰を、太腿を、細かく震わせる。
「ふふ、怖いね江利子は」
「なぁに、聖? あなただっていじめてるでしょう」
「人聞きの悪い。私はちゃーんと可愛がってあげてるよ。ねぇ、蓉子」
「ひぃっ」
 敏感になった乳首を甘噛みされて、たまらずに喘ぐ。
433二年桜組40番:03/09/21 15:31 ID:F4tSg2O+
「あは、凄い蓉子。ぐしょぐしょになってるわよ」
 愛液にまみれた指を引き抜き、そのまま攻める場所を陰核へ移す。
「はああぁぁっっ」
 声のトーンを変え、蓉子は腰を跳ね上げた。
「気持ちいいのね、紅薔薇さま」
 江利子は、敢えて名前では呼ばなかった。その方が蓉子の羞恥心を煽ると思ったのだ。
 案の定、蓉子は四肢を強張らせてシーツを握りしめた。懸命に耐えるように。
 何に? 快楽に、だ。
 蓉子は今まで感じたことのない性感の波に溺れる寸前だった。
「はうぅっ、ダメ……ダメぇ。っく、いいっ」
「クス。犯されてるのにね。それとも、無理やりされる方がいいの、紅薔薇さまは? 淫乱ねぇ」
「言、わない……で。そんな、こと。違う、私……」
「淫乱じゃない。認めなさいよ」
 江利子が手を止めてしまう。
 昇る一方だった快感が供給をストップされて、身体がむずがった。
「あ……」
 恥ずかしい。浅ましい。
 でも、続けてほしい。
「どうしたの?」
 見透かしたように江利子が微笑む。
「え、江利子……お、お願い」
「何を?」
「せつないの。お願いだから……焦らさ、ないで」
「もっとちゃんと言ってくれなきゃわからないわ」
 精一杯のおねだりだったのに、江利子は冷たく突き放す。
 そんな……これ以上恥ずかしいこと言わせるつもりなの?
434二年桜組40番:03/09/21 15:32 ID:F4tSg2O+
 どうしていいかわからなくなった蓉子に、聖が耳打ちする。
「蓉子、こう言うんだよ」
 聖が教えてくれたセリフは、いつもの蓉子なら意地でも口にはしなかっただろう。
 けれど、蓉子はいつもの蓉子ではなかった。とどめを求めて火照った身体に操られる、脆い少女だった。
「え、江利子……さま。ク、クリトリスを、こ、こすって……わ、私の、いやらしい、オ、オマ○コ……イカせて、ください」
 言い終えると同時にイヤイヤと首を振る蓉子を慰めるように、聖が唇を重ねていった。
「んっ」
 あ……ファーストキスなのに。
 我ながら乙女チックな思考をしているなという自覚はあったが、相手が聖であることは嫌ではなかった。
 聖は蓉子の口腔で互いの舌をからませると、唾液を流しこんでいく。
「ん、んく……んっ」
 目尻から涙をこぼし、蓉子は嚥下する。
「ん、んーっ」
 弓なりになって、蓉子が目を見開いた。腕は無意識に聖の背中へとまわされる。聖はしっかりと抱き返してあげた。
「いいわよ、蓉子。イキなさい」
 そう言いながら、江利子は自分の方こそ達してしまいそうだった。あの蓉子に、あんな淫らなセリフを言わせたのだ。
 なんて楽しいんだろう……。
435二年桜組40番:03/09/21 15:35 ID:F4tSg2O+
「ふぐっ……ひクッ。ひっちゃううぅっ」
 聖のキスに舌を捕らわれたまま、蓉子は泣き叫んでいた。
「イって、蓉子」
 聖に耳を噛まれる。江利子の指は肉芽を摘んでしごくようにこすりたてた。
「イ、ク……ダメっ。ホントにイっちゃう……あ、はああぁっ、イクうぅっっっ!」
 全身を痙攣させて、蓉子は果てた。

「さて、黄薔薇さま。蓉子は耳が感じるということも立証されたことだし、そろそろおいとましますか」
「そうね、白薔薇さま。賛成よ」
 二人はぐったりと横たわる蓉子から意識的に目をそらし、荷物をまとめてそそくさとドアへ向かった。
「ちょっと、お二人さん」
 ギクッ。そんな擬音がはまりそうだ。聖と江利子は直立する。
「黙って帰ることないじゃない?」
 地獄の底から聞こえてきたような冷たい響き、に二人には感じられた。
「ね、説明してくれないかしら? どうしてこんなことになっちゃったのかしらねぇ」
 固まったまま、聖が観念したようにつぶやいた。
「ス、ストレス解消……」
 江利子もつぶやく。
「い、一度でいいから蓉子をいじめてみたいなぁ……なんて」
「へぇ……そう」
 蓉子が二人のすぐ後ろまで来ている。
 聖も江利子も石化したみたいに身動きできなかった。悪ノリしすぎたことを悔やんでも、もう遅い。
「じゃ、聖は私のストレス解消につきあってくれるわよね。それから江利子も一度いじめてみたいわ。……ね?」
 二人は冷や汗を垂らしつつ、小さく頷き答えるしかなかった。
「は、は〜い」

                          (了)
436二年桜組40番:03/09/21 15:36 ID:F4tSg2O+
……失敗くさいです。
このカップリングでこのシチュエーションだとエッチくならなかった。出直してきます。
437名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:42 ID:bNH0GLBT
乙〜。
十分えっちかったですよ。
この後の続きも読みたいと思ってしまうけど、それは野暮なんかな。
受け蓉子さま萌えるけど、最後はやっぱり復活すんのなw

しかし今週末は大漁だった。
ちと不穏な流れになりかけたりもしてるけれど、それでも投下する職人さん方には
敬意を表します。

438名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:42 ID:nLd4qsjx
>436
いやいやモツカレ!
リアルタイムで投下追ってたよ。めちゃくちゃ楽しかった。
蓉子たまんねえ(;´Д`)ハァハァ

出なおしも楽しみにしてる。
439名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:46 ID:XBsyBvJi
いやー良かったデスよ。
えっちさにおいてはこのスレじゃレベル高いほうだと思います!
440名無しさん@ピンキー:03/09/21 15:52 ID:xXlf+0Gz
>419
江利子さまと聖さまの組み合わせってのもイイもんだね!
続き楽しみにしてるよ。

>夜宵さん
アンタほんとにいい人だなぁ・・・(涙)。がんばってくだされ。


>436
エロイエロイ、十分エロイよ!グッジョブ!!
また来てね。
441名無しさん@ピンキー:03/09/21 17:59 ID:a2cz8z0P
うおお、やはり旧薔薇様がたは美しいですなぁ
442名無しさん@ピンキー:03/09/21 18:08 ID:T+9RaMCT
今週末は旧薔薇さまがたスペシャルだね!
443名無しさん@ピンキー:03/09/21 19:21 ID:Rg4k0qnG
>>436
軽くてマターリで良かったよ。
ハードなのもいいけど、じゃれあいの延長ってのも萌えるもんです。
444名無しさん@ピンキー:03/09/21 21:06 ID:J4UuRmG1
こんな薔薇さまたち素敵すぎる!
445名無しさん@ピンキー:03/09/21 21:06 ID:tFnwPHsv
>二年桜組40番
ちっ……不覚にも萌えてしまったじゃねーか。
良かったぞゴルァ!
446名無しさん@ピンキー:03/09/21 21:46 ID:fSG1anZj
良スレだ(#´д`)
447二年桜組40番:03/09/21 22:16 ID:FNpJwn+i
レスありがとう、みなさん。
現在、次作構想中。たぶん、「もう来んな」と言われるまでちょくちょく投下しますw
448名無しさん@ピンキー:03/09/21 22:21 ID:jQVZTdJF
>>447
ああっ。そんな事を言ってはイケナイ!!

「もう来んな」禁止
449名無しさん@ピンキー:03/09/21 22:48 ID:pgiXXHJ2
みなさんまたきてねー
450体育倉庫13:03/09/22 00:52 ID:+mv0vOZ4
 下着を取り去ってしまって全裸になった江利子の肌にはもうびっしりと鳥肌がたってしまって
いたから、聖は江利子の身体をかばうようにしてマットの上から覆い被さった。それでも太股の
あたりはどうしても外気に晒されっぱなしになるので、なるべく長くそこを愛撫するようにする。
手のひらに感じる柔らかい皮膚は冷たくなっていて、しかし江利子は聖の手の動きに敏感に反応
した。

「聖…」

 絶え絶えになる息の間から、江利子が聖の名を呼ぶ。聖は眼を閉じ、夢を見るような心地で胸
の膨らみに舌を這わせた。外気の冷たさに既に硬く尖っていた乳首を吸い上げると、江利子が大
きな溜息を漏らした。蕩けるような吐息が、熱をもって聖の肩まで届く。

 背中に江利子の指を感じる。こんな風に誰かにしがみついたことなんて、ないんだろう。江利
子のこんな顔を見たことある人間なんて、きっと私しかいないんだ。そこまで考えて、聖は湧き
上がってきた妙な優越感がすぐに壊されるべきものであることに気付く。

 いつか近いうちに。これと同じ事を、やっぱり江利子は熊男とするんだろうか。したくなるん
だろうか。好きになったらしたくなるって、そう言われれば私にだって分からないでもないけど。

 ひとつになりたいと、願った事もあった。

 その先にあるものが何か考えもしなかったけど、それはきっとこういうことに通じていたのだ
ろう。あの冬本当に、あの人と手を取り合ってどこか遠くに行っていたら私は、思ったのだろう
か。彼女を抱きたいと?

 せい、と誰かが呼ぶ声が聞こえたような気がしたが、じんわりと痺れた始めた頭にその言葉の
意味は理解できない。ただ目の前にある柔らかい皮膚に唇を押し当てながら、聖の意識はあらぬ
場所へと漂っていく。
451体育倉庫14:03/09/22 00:54 ID:+mv0vOZ4
 あの子は確かに天使だった、見えない翼をその背に抱いて。結局最後には、天に帰って
いってしまったけれど。そうして天使を追いかけようとした馬鹿なにんげんは、ただひと
り置いていかれてしまった。

 ああどうして、こんなことを思い出すんだろう。

 私は翼が欲しくて、そう天使に追いつきたくて、同じ高さまで辿り着きたくて、所詮
追いつけないことなどどこかで分かっていたはずなのに。けれど彼女は、私に好きと言っ
てくれたから。追いつけるかも知れないって一瞬でも思ってしまって、がむしゃらに走っ
ていて、でももしかしたら私は、私は、逆に天使の翼をもごうとしていたのかも知れない。
彼女を地に落として、自分と同じ高さまで、貶めて、手に入れようと。

 だって私は、栞に、こんなことをしたかったのだから。こんな、

 こんな。

「聖」

 唐突な強い呼び声に、聖は現実に引き戻された。我に返れば、江利子が真っ直ぐな、それ
でいてどこか夢でも見ているような眼でこちらを見つめている。

「なに」

 聖は薄く笑って眼を逸らし、江利子の首筋にくちづける。

 私は彼女に、こんなことを。

 江利子がくすぐったそうに身を捩る。その唇が開いて、何事かを口走った。

「私、栞さんじゃないわ」
452体育倉庫15:03/09/22 00:56 ID:+mv0vOZ4
「…何、言ってるの?」

 聖は顔を上げ、努めて穏やかな笑顔を作る。それでも、江利子と眼を合わせることが出来
なかった。声が震えていなければいいと願った。実際どうだったかは知らない、そんなこと
を確かめる余裕は無かった。

 江利子の唇が開くのを身を切られるような思いで見つめる。

「栞さんは」
「そんな名前知らない」
「知ってるでしょう」
「知らないっ」

 聖はバネが弾けるように上体起こす。そのまま背を向けようとするその肩に、江利子が両腕
を掛けて押しとどめた。聖はうわごとのように、知らないと何度も繰り返しながら江利子を押
し返そうとする。

 私は、恐ろしいことを欲していたのだ。大切な大切なものに、傷を付けようとしていた。こ
んなことを、こんなことを、あの人にしたいと思ったのだから!

「聖」

 江利子の腕が無理矢理聖の肩を引き戻す。その瞳に射すくめられて、聖の胸の奥で何かが
ぐらりと傾いた。ああ、江利子の目は、いつからこんな透き通るような色をしていたんだろう?
453体育倉庫16:03/09/22 00:57 ID:+mv0vOZ4
「あなたが今抱いているのは誰?」

 問いかけられて、聖は半ば呆然と、目の前の人間の名を口にする。

「鳥居、江利子……」
「そうよ」

 私を見なさい、と江利子は言った。そうして聖の頬を両手で包み込む。指先は外気に
晒されて冷たくなっていたが、手のひらはまだあたたかい。

「ここにいるのは他の誰でもなくて、あなたが一緒に行けなかった人でもなくて、ただ
の憎らしい幼なじみなのよ」

 江利子はそのまま、聖の目頭にくちづけた。反射的に閉じた瞼から、湿った舌が何か
を舐め取ってゆく。

「だから、泣くことはないわ」

 言われて初めて、聖は頬を伝い顎までを濡らす滴の存在に気がついた。
454体育倉庫:03/09/22 00:58 ID:+mv0vOZ4
も少し続きます  
455名無しさん@ピンキー:03/09/22 01:11 ID:vbtRDlIx
キタァァァァ!!
>>454
がんがってー!待ってるから!
456名無しさん@ピンキー:03/09/22 01:28 ID:2fVG1aye
寝なさい
457名無しさん@ピンキー:03/09/22 01:28 ID:C42WTI7S
ガンガンガンガンガンガンガンガン息抜きもしつつガンガレー!!
458名無しさん@ピンキー:03/09/22 04:27 ID:snGtJI1Q
白薔薇様と黄薔薇様ハァハァ…(*´∀`)
続き楽しみにしてまつ
459名無しさん@ピンキー:03/09/22 05:12 ID:uZtQKYlF
直接的な表現はお嬢様達のお口から出させるのは酷よ。
せめておめkぐらいに(r
460名無しさん@ピンキー:03/09/22 06:14 ID:IIkiAg0I
(*´∀`)白薔薇様……ィィ
461名無しさん@ピンキー:03/09/22 10:17 ID:zZRq/iL+
聖様あああああ〜〜〜〜〜。

江利子様、聖様を優しくなぐさめてくあげてくださいっ!!
462名無しさん@ピンキー:03/09/22 11:59 ID:mhLjOw3T
>>459
はげどー
463夜宵:03/09/22 16:33 ID:WHfY0MjM
 公園の片隅。
 ベンチに座り、ショーツだけを外して、右手を下半身にもっていき、左手は胸に置く。
まあ、『たまにやっているように』だ。
 眼の前にはカメラを構えた蔦子さんがいる。
 心臓の鼓動が、どこかおかしくなってしまったのでは、と思うくらいに速くなっている。
「濡れてる……。まだ何もしていないのに」
 蔦子さんがささやく。
「嫌あっ……!」
 その台詞でますます興奮してしまうことを恐れて私は何も考えずに指をその場所に触れ
させた。不用意だった。その瞬間、今まで覚えたことの無いような快感が全身を貫く。
「ひっ……!」
 驚いて指をすぐに離すが、身体は再びその快感を享受することを要求している。指には
液体が絡まっていた。
 おかしい。瞬間的にそう思った。なんでこんなに。おそるおそる、今度はゆっくりと指
をその場所に近づけ、触れる。快感がゆっくりと脊髄を通過していった。
「ぅ……ん――」
 指を上下に動かしながら左手で胸を揉む。シャッターが間断なく切られている。
「はぁっ」
 ぐちゅぐちゅと水がかき回される音が夜の公園に響く。
「すごい……こんな」
 蔦子さんが呟いた。考えてみれば奇妙な光景であるわけだが、そのとき私たちはそんな
ことを考えもしなかった。私は撮られている状態に自分を置くことで一種トリップに陥っ
ていたような状態だった。
「ねえ……そんな淫らになって、今誰のことを考えているの?」
 蔦子さんが訊いた。私は答えない。でも言ってあげたかった。あなたよ、って。今あな
たがそのシャッターを切る指で私を貫いているところを想像しながら、こんなに乱れてい
るの、って。
「あっ――はっ……いやあっ!」
 一瞬小さな快感の波が押し寄せ、仰け反った。それを契機に親指を上部にある突起に置
く。触れた瞬間に、予想も出来ないほどの……始めての快感に私は声もなく達し崩れ落ち
た。
464夜宵:03/09/22 16:34 ID:WHfY0MjM
 目覚めたとき、私は蔦子さんがいることに安堵していた。
「もう……あんなに乱れて、あげく気絶しちゃうなんて……予想も出来なかった」
 蔦子さんは微笑みながら呟いた。
 私は眼を逸らす。
「そんなにエッチなんだから、今から私が言うことくらい出来るよね?」
 にやりとしながらそう続け、私の耳元で呟く。
 瞬間、耳まで真っ赤になるのがわかった。
 そんなこと。
 でも、これまで何回そう思ったのだろう。
「それで、明日はどうしようか」
 蔦子さんが訊いた。
 私はあらかじめ考えていたことを言う。
「あのさ……私の家、明日は誰もいないんだけど」
「いれてくれるの」
「……ええ」
「じゃあそうしましょうか……」
 そう言いながら、蔦子さんは腕時計を見た。
「随分遅くなっちゃったわね……送っていきましょうか」
 蔦子さんが訊いた。
 私は首を振った。
 いまさらこんなことを考えるのもおかしいのだけれど、恥ずかしかった。
 本当にいまさらだけど。
 なんとなく、気恥ずかしかった。
 そして空しかった。独特のあの空しさが全身を染めてしまっていた。
465名無しさん@ピンキー:03/09/22 17:28 ID:3EK4QDak
>>463-464 夜宵さま
おつかれさまです。
桂さん、ハァハァ…
完結まであと少し、がんばってください。
楽しみにしております。
466名無しさん@ピンキー:03/09/22 17:38 ID:8Qo6vxny
職人様方おつです。
最近大漁で嬉しいなぁ。
467名無しさん@ピンキー:03/09/22 18:51 ID:mcLVFIKl
>> 夜宵
股間のマリア像が立ってきますた
468名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:10 ID:B+nMX/NI
>>467
すごい例えだw

上の方にある>>347の続きを投下します。

469名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:11 ID:C42WTI7S
リアルタイムキター
470現白薔薇SS続き投下開始(4-1):03/09/22 20:13 ID:B+nMX/NI
自分の下で目を閉じ、無防備にその身を横たえている乃梨子。
そんな乃梨子を胸を締めつけられるような思いで見つめていると、

乃梨子の全てが欲しい―

そんな感情が、はっきりと言葉として脳裏に閃いた。
自分の中にそんな感情が沸き起こったことに志摩子は驚き、微かに戦慄する。
しかし自分の心をこれ以上的確に表す言葉は、どんなに探したとしても見つからない
だろうということも瞬時に悟った。

このまま求めてしまってもいいのだろうか…。

そんな疑問に答えを出せないまま、自分の意志でかそれとも無意識でなのか、
乃梨子の身体に手を伸ばす。

乃梨子のパジャマのボタンにそっと手をかける。
その胸が、荒い息遣いとともに大きく上下しているのがはっきりと感じられた。
ボタンを一つずつ外していくごとに、乃梨子の健康的な肌が少しずつ露わになる。

その身体が熱く火照って見えるのは、たぶん風邪の熱のせいだけではないだろう。
右手を脇腹のあたりにそっと這わすと、乃梨子の肩と胸が息苦しそうに更に大きく上下した。

左の手のひらを、乃梨子の黒髪に添える。
志摩子は乃梨子の黒髪が好きだった。
その眼差しや心と同じように、真っ直ぐな黒い髪。

その髪をいたわるように指の間に絡め、もう片方の手で乃梨子の左の胸のふくらみを、
そっとその手のひらの中に包み込んだ。
471現白SS続き(4-2):03/09/22 20:15 ID:B+nMX/NI
乃梨子の唇が薄く開き、吐息を漏らした。
その様子に理由も分からず理性を奪われた志摩子は、乃梨子の唇を貪るように舐め、
口内に舌を差し入れ乃梨子の舌と悩ましげに絡めあう。

乃梨子の耳たぶにそっと唇を這わせ、切なそうに喘いだ乃梨子の喉を、舌で愛撫する。
舌を這わせるその度に、乃梨子の唇から吐息が漏れ、その身体がかすかにびくっ、と
反応するのが感じられる。
自分の愛撫に、身体全体で反応を示している乃梨子。
志摩子の右手は、自然と乃梨子の下腹部へと延び、ショーツの中へと潜りこんだ。

乃梨子のそこは既に熱く濡れていた。
自分に抱かれて感じてくれているのだ―
その熱い蜜は、乱れる吐息と火照った身体よりも更に確かな証拠であり、志摩子の
行為を後押しさせた。

ゆっくりと乃梨子の濡れそぼった秘芯をなぞり始める。

「っ…ぁ…」

吐息とともに、乃梨子の乱れた声が微かに聞こえる。
乃梨子が自分の背中に両腕を回し、しがみついてくる。。
徐々に指の動きを早く、そして大きくしていくと、乃梨子の身体がビクンっと跳ねる。

「乃梨子…」
乃梨子が自分の下で悶えるのを胸を高鳴らせつつ感じながら、志摩子は熱い吐息と
ともにそう囁き、乃梨子の中にゆっくりと指を沈めていった。
472現白SS続き(4-3):03/09/22 20:18 ID:B+nMX/NI
乃梨子のそこは、始めは志摩子の指を拒んでいるかのように少しきつかったが、それでも
徐々に志摩子の指を受け入れていった。
その中は、志摩子の身も心も焦がしてしまおうとしているかのように、とても熱かった。

「んぅっ…!」
乃梨子が弱々しく声を上げた。痛いのだろうか。

身体だけではなく、乃梨子の心も痛がっているのだろうか…。

心の中に不安の渦が巻き起こる。
それでも何故か、ここでやめてはいけないという確信が志摩子の心に浮かび、埋めた
指をそのままにしばらくの間乃梨子を見つめた。

自分のこの指を、その熱い中心に埋めながら横たわっている乃梨子。
いつもは強く真っ直ぐな眼差しを見せるその瞳も、今は切なげに閉じられている。
はあはあと熱い息を吐き苦しそうに眉を寄せながらも、自分に全てを委ねているように
見えるのは、そうであって欲しいと望む自分の心が見せた幻なのだろうか。

この期に及んでもなお不安に怯える自分の心をどうしようもないままに、志摩子は深くまで
入り込んだその指を、ゆっくりと動かし始めた。

「んっ…んん…ぅ…っ…」

泣きそうな顔で、乃梨子が喘ぐ。
ここまできてしまったら、もう戻れない…。
今更ながらそんな思いが心の中に去来し、助けを求めるように大切な人の名を呼ぶ。

「ああ、乃梨子…乃梨子…」
473現白SS続き(4-4):03/09/22 20:21 ID:B+nMX/NI
乃梨子はただ、志摩子に抱きつきながら、その身を悶えさせ喘いでいる。
その熱い中心もまた、まるで志摩子の指を抱きしめるかのように、きつく締め付けてくる。
今自分は、乃梨子の全てを支配している…。

……全て?
本当に、彼女の全てを得られたのだろうか。乃梨子の心も、得られたのだろうか…。

「乃梨子…」
その答えを求めるかのように、もう一度そう名を呼ぶ。
すると、今度は乃梨子の身体が一瞬はっ、と反応したように思えた。

自分の背中に両腕を回ししがみ付いていた乃梨子が、さらに強く抱きついてくる。
呼吸の間隔が短くなっている。
無意識のうちにでもいい、自分のことを求めてくれるのならば…。
乃梨子の限界が近付いていることを悟った志摩子は、乃梨子の中で動かしている指の
速度を速めた。

次の瞬間乃梨子の身体が大きくびくんっと一度跳ね、中に埋めた志摩子の指をぐっぐっと
断続的に締め付けてきた。
目をきつく閉じた乃梨子の唇からは熱い吐息が漏れ、その身体は自分の下で細かく
痙攣している。
達したのだ―

(ああ、乃梨子…)

乃梨子が果て、その身体が自分の腕の中で少しずつ力なく弛緩していくのを夢うつつに
見つめながらも、志摩子は自分の中に熱い感覚がまだ消えずに残っているのを儚く
感じ続けていた…。



(「見舞い」志摩子編・2 終わり)
474名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:23 ID:B+nMX/NI
お約束ですが、

 乃梨子「次は志摩子さんが気持ちよくなる番だよ」

という声がどこからか(>>284あたり?)聞こえてくるのですが、自分の中では乃梨子は
受け属性なのでちょっとムズカシといった感じです。

>>469
自分も昨日、リアルタイム投下に遭遇した。
ちょっと得した感じだったw。
475名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:24 ID:C42WTI7S
オツ!
いいよいいよー
志摩子さんの不安がせつねえです。
476名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:24 ID:OauPztCx
イイ!
477名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:38 ID:O6K7dKi7
>>474
乙!自分の書きやすいように書くのが一番だ!
ガンガレー
478名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:45 ID:54LX6ZN+
ちょっと切ない感じなのがイイ!
新白姉妹が大好きだー!
479名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:50 ID:2fVG1aye
  |
  |∀・) <イイヨー!イイヨー!
  |⊂
  |        ←菫子さん
480名無しさん@ピンキー:03/09/22 20:59 ID:B+nMX/NI
現白の中の者です。
志摩子編・2は結構な難産でした。志摩子編・1の時はスラスラとはいかないまでも、
普通に書けたのですが。

つーか、スミレコサン マタ イタノネー!w>>479
481二年桜組40番:03/09/23 14:20 ID:1b92a92x
 古びた温室とその周囲には、いつもながらひとけがなかった。
 太陽が厚い雨雲に隠されてしまったせいだろうか、今日は時間帯のわりに薄暗い。
「どうしてもお話したいことがあります」、そう言われて祐巳はここへやって来たけれど、呼び出した側の姿はまだなかった。
 掃除係なのかもしれない。ま、すぐに来るだろう。祐巳はタカをくくっていた。
ほんの3分ほどロサ・キネンシスを眺めたりして待っていると、果たして彼女は現れた。
「ごきげんよう、祐巳さま」
「ごきげんよう……可南子ちゃん」
 習慣でそうは言ったものの、可南子のご機嫌がいいようには、祐巳には見えなかった。かすかに眉をしかめ、物憂げな表情を浮かべている。
「話って、なに?」
 昨日、口論のようになってしまった経験から、祐巳は恐る恐るといった感じで尋ねた。下手に刺激すると、また何を言われるかわからない。
「祐巳さまは、どうしても花寺へ行かれるのですか?」
「う、うん」
「男がいるのに?」
「可南子ちゃん……」
 また同じ話の繰り返しになるのだろうか。祐巳は小さく溜息をついた。
 どうすれば彼女は納得してくれるのだろう?
「祐巳さま。男なんて最低の生き物です。あんな生物に関わったら、祐巳さまは穢れてしまいます」
「そんな。そんなことな……」
482二年桜組40番:03/09/23 14:21 ID:1b92a92x
「私はっ」
 可南子は祐巳が言葉を発するのを許さなかった。強い口調で遮ってしまう。
「そんな祐巳さまは見たくありません」
 じゃあ見なければいい、そう言うのは簡単だったが、それは祐巳の本心ではなかった。
 可南子が抱えている、男性への嫌悪感の正体はなんなんだろう。じっくり話し合えば、わかりあえることなんじゃないだろうか?
 しかし、そんなプライヴァシーの部分へ踏み込んでいくだけの覚悟が、祐巳にはまだできていなかった。
「祐巳さま」
 可南子は祐巳の両肩に手をかけた。身長差から、どうしても見上げる形になってしまう。
 可南子と、目が合った。瞬間、背筋に冷たいものがはしる。
 不気味、と言ったら失礼だろうか。可南子の瞳は祐巳を映しながら祐巳を見ていなかった。少なくとも、祐巳にはそう感じられた。
「もう一度だけ確認させてください。祐巳さまは、花寺学園へ行かれますか?」
 小さく、祐巳は頷いた。
「そうですか。では、しかたありませんわね」
 可南子の両手に力がこめられる。
「痛っ」
華奢な肩は、予想よりもはるかに強い握力に悲鳴をあげた。
「他の男に祐巳さまを汚される前に、私がそのつぼみを摘んでさしあげます」
「え?」
 逃げる間もなく、可南子の顔が寄せられた。唇に柔らかな感触。キス、されているのだ。
 いやっ!
 可南子を突き放そうと懸命に両腕で押し返してみたが、びくともしない。
483二年桜組40番:03/09/23 14:22 ID:1b92a92x
「んんっ」
 互いの唇が一つになってしまうのではないかというくらい強く押しつけられる。そのまま可南子は舌を覗かせて、ちろちろと祐巳の唇を舐めた。
「やぁっ」
 祐巳が悲鳴をあげようと口を開いた、その隙を可南子は逃さなかった。一気に舌を割りこませる。祐巳の口の中、舌も、歯も、歯茎も、隅々までねぶりまわしていく。
 静かな温室に、ぺちゃぺちゃという水音が響いた。
「んくっ、んぅっ」
 いや、やめて……やめて可南子ちゃん。こんなのおかしいよぉ。
 閉じた目蓋の奥から、じんわりと涙が滲み出してくるのを祐巳は感じた。
「ん、んっ、んん……」
 唾液が口中にたまり、祐巳はやむをえず呑みこんでいく。呑みきれない分は口の端から顎を伝って流れていった。
「……はぁ」
 ようやく離れた可南子が吐息をもらした。祐巳はショックのためか言葉もなく、寒さに耐えるみたいに震えている。
 可南子は左手で祐巳の肩を捕らえたまま、右手で器用に自分のショーツを脱いだ。
「祐巳さま、跪いてください」
 返事も待たずに、可南子は強引に祐巳の膝を折らせる。中腰になった祐巳の口許が自分の股間のあたりにあるのを確認すると、満足そうに目を細めた。
 そうしてゆっくり制服の裾をたくし上げていく。
「ひっ」
 祐巳は心臓が止まりそうになった。いや、たぶん一瞬止まった。
 無理もない。
 目の前に、見たこともない醜悪な肉の塊がそそり立っていたのだ。
484二年桜組40番:03/09/23 14:23 ID:1b92a92x
「あ、あ……」
 なに? これはなに?
 パニックに陥った頭で祐巳は考えた。幼い頃にお風呂で見た父の股間に、似たものが付いていたはずだ。男性器……ペニス……。
 でも、あれはもっと垂れ下がっていた。こんなに攻撃的に上向いてなんかいなかった。
「わかりますか、祐巳さま? 男というのは、このように醜いものなのです。祐巳さまのように可愛らしい女の子は格好の標的なんですよ」
 可南子のペニスは、今にも祐巳に襲いかかってきそうだった。鼻腔を、嗅いだことのない形容しがたい臭気がつく。
「さぁ、祐巳さま。男がいかに身勝手なものか、味わってくださいませ」
 めちゃくちゃな言い分だが、可南子にはそれが真実だった。あれほど男の危険性を忠告してあげたのに、聞かなかった祐巳が悪いのだ。もう、身をもって理解してもらうしかない。
 可南子はわずかに開いた祐巳の口の隙間へと、ペニスをねじこんでいく。
「ぅぐっ」
 歯が当たるのもおかまいなしに、可南子は根元まで突き入れる。先端が喉に届いて祐巳は吐き気を催した。
 うう……気持ち悪い。どうして? どうしてこんな目にっ。
「ああ、祐巳さま、舐めて。おしゃぶりしてください」
 うっとりとつぶやき、可南子は自分本位に腰を動かし始める。フェラチオと言うよりはイラマチオだった。舐めても何もあったものじゃない。
「んぐ、ふぅ、んっ、ん……んうっ」
「あっ……ああ、感じます。凄い、祐巳さま、お口気持ちいいっ」
 できることなら吐き出してしまいたいペニスも、可南子の両手に頭を抱えられては咥え続けるしかなかった。
485二年桜組40番:03/09/23 14:24 ID:1b92a92x
 ……ぷちゅ、くちゅ、じゅぷ……。
「くううっ」
 可南子がうめいた。かと思うと、ペニスがわずかばかり膨張する。
「ふぅぐっ」
 次の瞬間、突如として爆ぜたペニスから、生臭い粘液が放出された。それは祐巳の口腔をどろどろに犯していく。
「呑んで。呑んでくださいっ」
 可南子が腰を震わせながら叫ぶ。
 言われるまでもなく、祐巳は嚥下するしかなかった。ペニスが引き抜かれないのでは、呑みこまなければ呼吸がままならない。
 コク、コク。喉が上下する。胃液がそこまでこみあげるのを感じながら、祐巳は必死で飲み下した。
 それを確認した可南子は、急に青ざめタイのあたりを握りしめ、そのままくずおれる。
「はあぁ〜っ」
 やっとのことで大きく息をつけた祐巳の目の前で、可南子は双眸から涙をこぼしていた。
「ああっ、私、私なんということを」
「か、可南子ちゃん……?」
 心底悔いているのか、可南子は恐怖にも似た表情を浮かべ、祐巳の胸に寄りかかる。
 こうされると祐巳は弱い。自分の受けた仕打ちはあんまりで、簡単に許せるとは思えなかったが、と言うか許せる自信はなかったけれど、泣くほど反省している子に怒りをぶつけることはできない。
 もういいよ。
 ひとまずこの場はそれですまそうと、祐巳は口を開きかけた。お説教よりも、早く口をすすいでしまいたいという気持ちの方が強かったりするのだ、実は。
「祐巳さま……だって、祐巳さまが悪いんですっ」
「なっ」
 なんで?
486二年桜組40番:03/09/23 14:25 ID:1b92a92x
 いつの間にか泣きやんだ可南子が、睨むように祐巳を見つめていた。
「聞き分けてくださらないから。……祐巳さまのためなんです。私は身をもって男の恐ろしさを知っていただきたいだけなんです」
 あっ、と思う間に、祐巳は組み敷かれてしまった。
「な、なにするのっ」
 バカだった。彼女は反省なんかしていなかったのだ。
 自分の罪を祐巳に転嫁して、それで祐巳のためだと言い張るのだ。いや、祐巳のためなのだと信じきっているのだ。
「やめてっ。は、放しなさい」
 ジタバタともがいてみるが、やっぱりびくともしない。この体格差は絶望的だった。
「あっ」
 可南子の手が裾から侵入して、祐巳のショーツに指をかける。
「か、可南子ちゃんっ、いいかげんにしないと怒るわよっ」
 今までこんなに険のある声を出した覚えはない。
 だが、聞こえていないかのように、可南子はショーツを脱がせてしまう。片脚だけ抜かされて、ショーツは祐巳の左の足首に引っかかっていた。
「祐巳さま……」
 陶酔しきった、もはや病的な眼差しで、可南子は覆いかぶさり囁いた。
「祐巳さまの純潔を私にください」
「……っ、ぃ、いやああっ!」
 ここへきて、そう、ここまできてやっと、祐巳は自分の危機を本当の意味で自覚した。
487二年桜組40番:03/09/23 14:26 ID:1b92a92x
 両手を抑えつけられ、祐巳の股間のその部分に、さっきまで口にしていたあの肉の塊が押し当てられる。
「やめてっ、いやぁっ。放してえっ」
 声が外まで届けば、誰か来てくれるかもしれない。誰か……。脳裏には、真っ先に最愛の人のお顔が浮かんだ。昨日のように、助けにきてはくれないだろうか。
「いきますわ、祐巳さま」
 可南子がグッと腰を押し出す。
「ダメぇっ。助けて、助けてお姉さまあぁっ……あがっ!」
 裂けた。そう、思った。
 潤ってもいない膣孔へ、固い異物を無理に挿入されたのだ。指だって入れたことないのに。
 股間からの激烈な痛みが脳天まで突き抜けていく。
「うふふ、素敵。素敵ですわ。私の童貞を祐巳さまに捧げられるなんて、幸せです」
「ひぎぃっ、痛……いぃ。痛いよぉ」
 犯されてしまった。学校なのに。マリア様の見守るお庭なのに。
 ごめんなさい、お姉さま……。私の初めて、さしあげられなくて。
 愛する祥子さまを想うと、祐巳は苦痛よりもその無念さで泣けてきた。
「くぅ……うっ。はぁ、あぐっ」
「ああっ、祐巳、さま……そんなに、締めつけないでください」
 祐巳の膣は狭くてきつかった。肉壁は恐々と、それでも異物を包みこみ、処女血以外の液体を分泌した。
 ぬめりを帯びたペニスはやがてスムーズに抽送される。
「あんっ、祐巳さまの、絡みついて……感じますぅ。祐巳さまも? 祐巳さまも気持ちいいですか?」
「うぅっ、あ、ぎっ……つっう。ああ……抜い、てぇ。もう、いやぁ」
 気持ちいいわけない。痛くてつらいだけだ。遠慮なく腰を使ってくる可南子の動きは、まるで股間に杭を打ちつけられているように感じられた。
488二年桜組40番:03/09/23 14:27 ID:1b92a92x
「もう、我慢できません。いいですよね、祐巳さま?」
「っ……え?」
 我慢できないって、まさか……まさか?
 子どもができる仕組みは、祐巳にだってわかっている。保健の時間にちゃんと習った。
 受精……精子と卵子……射精。単語が頭の中を駆け巡った。
 でも可南子ちゃんは女の子じゃないの? 女の子なのに男性器があって、そして……?
 もう、祐巳には何がなんだかわからなかった。
「ああぁっ、祐巳さまあっ!」
 口の中で起こったのと同じ現象が、膣の中で起こった。大きく跳ねたペニスから、子宮へ向かって白濁液が飛んでいく。
「あ、あ、あぁ……」
 射精された。射精……。赤ちゃん、できちゃう……。いや、いや、いや……。
「いやあああぁっ!」
489二年桜組40番:03/09/23 14:28 ID:1b92a92x
「これで私は祐巳さまのものになったのですね」
 祐巳の股間をティッシュできれいに拭いショーツを履かせると、そう言い残して可南子は出て行った。
 祐巳さまは私のものです、そう言われた方が精神的にはまだマシだったかもしれない。あくまで祐巳本意に物事を進める可南子が、怖くてしかたなかった。
 雨が、温室の屋根を叩いている。
 ああ、降り出したのか……。祐巳は仰向けで、ぼんやりと空を見上げていた。
 まるで現実感がない。これは、夢だろうか。なんだかひどく眠い。でも、夢の中で眠くなることなんてあるの……?
 気が遠くなっていく。どこかで、自分を呼ぶ声がした気がする。誰の声だったっけ? 
――……み。いないの? 祐巳。祐巳っ?
 ああ、思い出した。あれは、お姉さまの声だ。良かった……お姉さま……。
 自分を探しに来てくれた祥子さまのお声を聞きながら、祐巳は暗闇の中に意識を落としていった。
490二年桜組40番:03/09/23 14:30 ID:1b92a92x
「ふたなりが志摩子さんばっかじゃ不公平だ」、なんてね。
祐巳救済シナリオも考えてはいるけど、一応終わり。ダークなのもたまにはいいかなぁと。
491名無しさん@ピンキー:03/09/23 14:31 ID:SXznQufQ
・・・これは、俺も考えたけど怖くてネタにできなかった
度胸あるな、感動した
492名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:18 ID:VWUMhFno
>>481
あぼーん用のキーワードも前置きも無しでこのパターンか。
氏ね
493名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:34 ID:NekvfTV+
>>481
市ね
494名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:36 ID:qQU2kjGr
>>492
相手するのも嫌だけど、そんなことを書き込んで何を期待しているんだ?
すくなくとも、あなたのその書き込みは、このスレに何ら寄与しない。
495名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:48 ID:l4Mp20w3
>>481
乙 すごい 度胸
ただ投下された作品のメール欄については、やっぱりいらんかったかな。

コテハン使ってるんだから、見たくない香具師はそれをあぼんすればよいのでは。

でも志摩子ふたなりが受け入れられてて可南子はダメっつーのは、
やっぱりカプの相手キャラと(ちょっとでも)相思相愛状態なのか、それとも無理やり
手ごめなのかの違いなのか?
496名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:51 ID:lSnAknn4
是非、救済シナリオ読んでみたい
可南子でサイコっぽいものを書きたいと思ってたから先を越されたって感じか
個人的には好きだけど、ダーク物って苦手な人多いね(俺もマリみてに限って強引なレイープ物や非百合物は苦手だけどw)

しかし、ふた+ダーク+可南子と叩かれそうな要素タップリなのに投下した度胸は凄いな
感動したよ
497名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:52 ID:mQBwGXch
>>494
そうかな?
>>492はやばそうなネタで書くなら読み手がスルー出来るようにしろと言ってるわけで、
多少は建設的な部分もあると思うが。
と言う訳で>>481はもうちょっと考えろ。
頭の悪い話をあえて書くのは良いが、メール欄での中途半端なエクスキューズは見苦しいぜ。
498名無しさん@ピンキー:03/09/23 15:57 ID:3xP7QPna
このスレのROMは偉そうだなあ。
SSが投下されるだけまだ良いじゃないか……
499名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:05 ID:wft8Uh0u
>>481
もう来んな
500名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:11 ID:XVM8gtTN
好みじゃないからって死ねはないだろうおまいら。
501名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:14 ID:mmeYjoZ3
>>500
激しく同意。
21歳以上の大人なら、大人の余裕って奴を見せろ。
502名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:21 ID:3MSjRXkf
リアル厨房なんだろ
きっと
503二年桜組40番:03/09/23 16:30 ID:1b92a92x
なるほどねぇ。参考になったわ、それなりに。
次は平和な話を書きますわw
504名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:41 ID:SXznQufQ
>>492
>>493
>>497
>>499
全部同じ奴の臭いがするのは仕様ですか?
505名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:42 ID:3FN7Jhxm
>>503
もう書かなくて良いです
506名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:47 ID:mmeYjoZ3
>>503
気にするこたぁない。
ここは『エロ』パロ板だ。

思う存分己のリビドーを叩きつけてくれ!
507名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:55 ID:jmeYMsl+
>>503
きにすんな!自分の好きなのを書き付けろ!
508名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:59 ID:jgK/txnS
>>504
仕様ですw

>>481
何はともあれ作品投下乙ー
次は是非とも甘ったるい飴をキボンヌ
今回の鞭は痛い痛い(;´Д`)
509名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:03 ID:XVM8gtTN
そろそろ黄が(ry

自分で書くのは飽きたよぅ人の黄が読みたいよぅ
510名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:04 ID:XVM8gtTN
>>503
反省すべきはSSの内容より
断りもせずNGワード設定もせずの投下態度かと思われるが。
511名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:06 ID:l4Mp20w3
>>509
>自分で書くのは飽きたよぅ人の黄が読みたいよぅ

分かるぞ、その気持ち。やっぱ人の妄想も読みたいよなw。
512名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:11 ID:fUWhtESm
>>503
あんなSSを書いたらこうなる(荒れる)のは最初からわかってただろうに。
一体あんたは何がしたかったんだ? 荒らしてみたかったのか?
とは言え、文章はうまいし、次回の登場、待ってるからねー。
513名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:17 ID:SXznQufQ
>>510
NGワードなんてローカルルール、いつ決まった?
514名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:19 ID:jgK/txnS
>>513
たぶん本スレと勘違いしてると思われ。
しかしこれを機会にワード指定するのも良いかもね。
515名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:30 ID:vBWZmFx0
そんなルールが無くたって、>>481自身がちゃんと配慮すればよかったんだよ。
作品の内容といい、想像力なさ杉。
516名無しさん@ピンキー:03/09/23 17:42 ID:pwx3xF5f
内容に対する批判が多いけど、それは間違ってると思う。
態度に対する批判はあながち間違ってもいないけど、明らかに一人か二人、
言葉がきつすぎるやつがいる。

481さんはこれ以降に過激な内容を書く人に躊躇させる要素を作ったという点は反省してほしいなぁ。
でも、それ以外は別にいいんで次回作まってます。
517名無しさん@ピンキー:03/09/23 18:08 ID:cAL9mNrr
 ニ学期になり、休暇中の話題を一通り済ましたころには残暑も去った。山百合会では文化祭準備を夏ごろから行っていたが、そのころには全校が文化祭モードになる。
 近づくにつれ、祥子と祐巳の間には微妙な空気が流れ始めた。あれから一年。すぎれば一瞬より短かった。
 当然のように話題になる、薔薇の妹。祥子にとって考えたくない話題だった。彼女にはどうしてもかなわない願いがある。
 いかに望もうとも祐巳の妹にはなれない。
 自分の名前を呼ぶ祐巳の姿、声を夢見るほどに望む。しかし、妹を決めることは姉たる最後の仕事といえることもわかっていた。
 
 放課後、薔薇の館。二階にはその二人が揃っていた。姉妹は黙黙と作業を進める。
 途中、祐巳は席を立つとお茶を淹れた。
「お姉さま」
 祐巳の声に自分がどのような表情をしていたのかを知る。さぞかし不機嫌に見えただろう。
「もう、祐巳は妹はきめたの?」
 勇気を出して訊ねる。はやくケリをつけたい。
「え……?」
 見返す祐巳は驚いたような、今にも泣きそうな表情をみせた。
「何を突然……?」
 表情はそのまま、すこし首をかしげる。話題を避けようとしているのがわかる。
518名無しさん@ピンキー:03/09/23 18:09 ID:cAL9mNrr
「文化祭が終わるとあなたも妹、ではなくなるのよ」
「わたしは……もっともっとお姉さまと一緒にいたいです」
 祐巳は堰を切ったように言葉を続ける。
「わたしは紅薔薇さまの妹だってわかっています。でもそれ以上にお姉さまの妹であることを誇りに思っています。たとえお姉さまが紅薔薇さまの妹でなかったとしてもわたしはロザリオを受けていました。
「そして、自分の体からこのロザリオがなくなることが考えられません。これは私とお姉さまをつなぐ大切なものです」
 次第に涙声が混じり始める。祥子もその言葉には少なからず驚いた。お姉さまと自分の関係と、今の自分と祐巳の関係とは違っていると判ったからだ。
 自分達は不可分なのだ。祐巳がいたから祥子は咲くことができた。だから自分が祐巳を咲かせてあげたい。
「……なら、そのロザリオを私にかけなさい。私が祐巳の妹になりましょう」
 祐巳の表情が変わる。それは彼女の魅力。
「え、でも?」
「まさか、練習よ。でも、祐巳もわたしにならロザリオを渡すことに抵抗はないでしょう?」
 逡巡したが祐巳は彼女の前に立つと、両手でロザリオを取り出す。それを見た祥子は目を瞑り上体を動かした。広げた鎖を黒髪に滑らせた。
「ありがとう、お姉さま」
 微笑みながら祥子が応える。もうしゃっくりまで出ている祐巳はうまく声が出ない。
「お、おねえさま……」「名前で呼んで」
 一つ大きくしゃっくりをすると「祥子」と呼ぶ。
「なんでしょう、お姉さま」
 祥子は自分でも驚くほど微笑むことができた。これが自分達のあるべき関係だと錯覚できるほどに。
「ロザリオより、もっと確かな絆があります」
 祐巳が両肩に手を添える。自然、祥子は姉を見上げた。一度、たしかに視線を合わせると二人を目を瞑り唇を重ねた。
519二年桜組40番:03/09/23 18:44 ID:1b92a92x
今回私が投下した話に関して非難の声があがったのはある意味、思うツボ(荒らしたかったという意味ではなく)でした。
建設的な批判、感想くれた方、ありがとうございます。
ルール・マナーに関しての指摘は、確かに反省すべき部分ありと思ったので、それは素直にごめんなさい。

ということを一言、言っておきたかったので。では、また。
失礼しました。
520名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:07 ID:U76R3qns
>>519
まぁ事前に断りを入れておけば良かったでしょ。
「痛い内容だから、読むなら覚悟しとけ」くらいの一言はあったほうがいいよね。
で、だね。
こっからフォローを入れるってのは困難かね?
個人的には、ぜひとも救済ネタを投下して欲しかったりするんだよw
521名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:21 ID:/1YWJQuL
 >40番氏 
 たいへんすばらしい出来でございました。
 特に489の冒頭のせりふなどは、可南子がエロトマニアだと言うのを再認識しましたよ。
 救済シナリオ(もしあるなら)も、可南子がぐたぐたに堕ちて行くパターンできぼん。

>NGワードとか
 おいらはなくてもOKだとおもうがなぁ
「○○(キャラの名前)はぼくたんのもの!! 怪我させたり傷つけたりはぼくたん以外禁止!!」※1
 とかオタくさい意見は放置でいいんじゃないかと思うぞ。いや、おいらもオタクだが。
「次は○○×▲▲、激甘シュガーフロストでお願い」
とかは、他の職人さんの刺激にもなっていいとおもうケド。
 事前フォローも、ネタの魅力を損なうことがあるから(激甘→陵辱パターンとか)、
職人さんにお任せでいいんじゃん?
 "職人さんがROMに媚びる"みたいなのは、おかしいと思うし。
 まぁ、どうでもいい話だが。

※1 行間を読みすぎでフカ?
522名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:27 ID:l4Mp20w3
>事前フォローも、ネタの魅力を損なうことがあるから
これはその通りなんだよな。
事前にその作品の傾向っていうのを知りすぎちゃうのも、ちょっともったいない気がしてくる。
523名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:56 ID:lSnAknn4
恋愛妄想か・・・ミザリーに通じるものがあるな
可南子はダークネタにするなら最高なんだけど苦手な人も多いから難しいね
ネタバレは作品の魅力を損なうので、個人的には無いほうがイイと思う
21歳以上なら自分が嫌なネタでもスルーする位の余裕を期待してるんだが
524名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:56 ID:o7K61LVr
>>522
確かに同意。でも今回くらいのネタは
>「痛い内容だから、読むなら覚悟しとけ」
くらいのフォローは欲しかった。それがあったら住人の反応も随分違ったろうに。
525名無しさん@ピンキー:03/09/23 19:59 ID:HH5nr1g0
イカSSの前フリなんかは、これから一体何が始まるんだろうと思ってドキドキしたがなw
526名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:19 ID:o7K61LVr
>>525
そんなわけでイカSSを読み返しました

やっぱ珠玉の名作
527名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:23 ID:tLbUFG0D
ここまで来れば、ふたなり可南子が絞り尽くされる展開きぼーん!。
528名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:30 ID:SXznQufQ
> 21歳以上なら自分が嫌なネタでもスルーする位の余裕を期待してるんだが

 ↑この一文にすべてが集約されているな
529名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:31 ID:63Mxfiue
マリみて読者はダークは苦手なのか?個人的には大好きだから大歓迎なんだが。
まぁ、事前に警告を書いておけばベターだったのは確かだろうけど。

次回作に期待してますよ。
530名無しさん@ピンキー:03/09/23 20:33 ID:iEe/A1Ob
新着いっぱいあると思ったら、いつものパターンだったのね・・・。
みんなわかっててやってない?

ところで、さりげなく挿入されてる>>517-518の素敵ほのぼのストーリーは完結ですか?
和んだ。

531名無しさん@ピンキー:03/09/23 21:58 ID:DdOqYg7Z
なんだこに荒れっぷりは。
まるで本スレだな。
532名無しさん@ピンキー:03/09/23 22:30 ID:N0szbdJx
>>519
お疲れさま〜
別に他人の批評を気にすることはないと思いますよ。
むしろ、氏のやりたいシチュを書いてほしいです。

次回作にも期待してます。
533名無しさん@ピンキー:03/09/23 23:16 ID:Zwl7hzXe
>>530
感想ありがとうございます。もうしわけないですが、これで完結です。
どうにも制服の脱がし方がまぬけになってしまうんですよ。

一スレ目ではぽつぽつ書き込んでたんですけど、まとめサイトをみて、書き溜めてた分を書き込みました。
534名無しさん@ピンキー:03/09/23 23:55 ID:jgK/txnS
>>533
てっきりまだ続くと思って感想控えてました(´・ω・`)
久々に現紅薔薇分の補給ができますた。感謝でつ。

リリアンの制服だと半脱ぎエチ出来ないのが厳しいですな。
脱がすにしても万歳だとムードもへったくれも無いしなぁ・・・・
535K氏:03/09/24 00:03 ID:FgGdpxFh
場が荒れたからユキチ×ぼk・・柏木のSSを希望したいね。
殺伐としたムードも癒されるだろうさ。
536名無しさん@ピンキー:03/09/24 00:13 ID:6GEHlCpX
>>535
一気に場が銀杏の匂いに満たされそうですが
537名無しさん@ピンキー:03/09/24 00:25 ID:W79QndWO
イカ銀杏・・・


       ッハΣ(´Д` ) (目をさませ)>私
538名無しさん@ピンキー:03/09/24 00:47 ID:/b1fi0vI
読み手に対する配慮が足りないって意見は判るんだけど、だったら書き手に対する配慮も頼むよと言いたい他スレのSS書き。
シチュリクしてくれるのはありがたいし文句も無いんだけど、やっぱり偶には好き勝手に書いてみたい事もあるわけで。
それが駄文で叩かれるなら仕方ないんだけど、スレの禁止事項でもないのに雰囲気読め、こんなもん載せるなとか言われると結局みんなを喜ばすだけの道具なのかとかなり凹んじゃうよ。
天上人でもなんでもなく書き手もスレの住人だって忘れないで欲しいのよ。みんながお気に入りのスレで楽しみたいように、書き手も楽しみたいんです。気に入らない作品が投下されても頭ごなしに怒鳴りつけずに、もうちょっと寛大になって下さい(;´Д`)人

正直定期的にこんな流れになるから投下しづらいんですよ、ここ・・・_| ̄|○
539名無しさん@ピンキー:03/09/24 00:59 ID:vzHBs6GG
確かに
540名無しさん@ピンキー:03/09/24 01:31 ID:xm68qCur
まあよくもわるくも21歳未満が多いんだろうなぁ。
541名無しさん@ピンキー:03/09/24 01:33 ID:5t86+jLG
内容を叩いてるのは一部の厨・・・というか一人だけなのでは?
542名無しさん@ピンキー:03/09/24 01:49 ID:B5pLqNAS
正直、刺激物の前には気配り(想像力)が少しほしいかな

原作の中でも可南子だけは浮いてるし、後味が悪いからねぇ
成金連中くらいしか悪役らしい悪役がいない中で、ちゃんと描写された
救いようのない「悪」なわけだし
543保管庫の中の人:03/09/24 02:31 ID:NBQXulkq
>>533
SS投下おつかれさま&まとめ制作者として非常に励みになる一言です。

他にも応援レス下さった方、サンクスです。
作業の励みになっています(ぺこり

現在、3スレッド目のリスト作成中です。
非常に作品数が多いので、切り出しに時間がかかりそうです。
なんとかこのスレが消費される前には終えたいところ。
544名無しさん@ピンキー:03/09/24 04:24 ID:1srSm2D5
乙です☆
545名無しさん@ピンキー:03/09/24 04:47 ID:D5XK0Jpk
私はむしろ、思い当たる所の多いマジレスの方が堪えるな。
こんな駄文を書いてしまって氏ねよ俺、と。
罵倒レスの方がモチベーションを保てる。
君を不愉快にさせることが出来て私は愉快です、ザマミロ?と。
荒れるからこんな返答はしないが。
546名無しさん@ピンキー:03/09/24 07:02 ID:xm68qCur
>>545
何が言いたいのか全くわからん
547名無しさん@ピンキー:03/09/24 13:01 ID:VH+UsRMq
>>543
保管庫の中の神、乙です。

>>545
>私はむしろ、思い当たる所の多いマジレスの方が堪えるな。
ちょっと分かる。痛いところを突かれた、みたいな。

>>473(というより、>>280の方がいいかな)の続きを投下します。
このスレ内でエンドマークまでもっていきたいんで、ちょっと長いんですが
今回の分は一気に投下しますので、回避したい方はメール欄の「現白ero sage」を
あぼん設定でお願いします。
548名無しさん@ピンキー:03/09/24 13:02 ID:xm68qCur
またリアルタイムキタヨ!!
549現白SS続き投下開始(5-1):03/09/24 13:04 ID:VH+UsRMq
徐々に落ち着きを取り戻す自分の息遣いに重なって、もう一つ別の、熱い息遣いが
聞こえる。
昇りつめた後の不思議な満足感に酔いしれながらぐったりとしていた乃梨子だったが、
徐々に意識がはっきりとしてきた。

乃梨子はまだ半ばぼんやりとしながらも、薄く目を開いてみた。
自分の上になった志摩子が、熱に浮かされたような瞳でじっとこちらを見つめている。
微かに開いた唇からは、僅かに苦しそうな息遣いが漏れ聞こえてくる。
何か言いたそうにも見えるが、その口が言葉を紡ぎ出しそうな気配は無い。
ただ潤んだ熱い眼差しで自分のことを見つめているだけだ。

今の今まで弛緩して力が抜けていたはずの身体だったが、その志摩子の表情を
見つめていると、再び全身が急速に熱く火照り始めた。

無意識のうちに乃梨子は自分の顔を少し上げ、志摩子の揺れる瞳を見つめながら、
自分に覆い被さったままの志摩子に唇を重ねた。手は志摩子の栗色の髪の中にもぐりこむ。
柔らかく指に心地よいその感触に、口付けを交わしながらもうっとりする。

「ん…」
志摩子の唇から、吐息と共に声が漏れた。

その声に悩ましげな響きを感じ取った乃梨子は、堪えきれずに志摩子の口内に舌を
差し入れた。ぎこちなく、自分の舌で志摩子の舌を探る。

(私…どうしたんだろう…)

いきなり自ら志摩子に激しい口付けをしている自分が、少し不思議だった。
自分の舌で志摩子の口内をまさぐり続ける間にも、志摩子がまた苦しそうに吐息を
漏らす。
乃梨子が自分の両手を志摩子の両脇にそっと添えると、志摩子がはっと息を呑み、
その身体が微かにびくんっと震えたのが伝わった。
550現白SS続き(5-2):03/09/24 13:06 ID:VH+UsRMq
その反応にほんの少し我に返った乃梨子は唇を離し、今の自分の行動を少し恥じる
ように志摩子の様子をうかがう。

志摩子の瞳はほんの僅かに開かれているだけで、それもどこかとろんとしているが、
その瞳は確かに自分のことを見つめている。
その唇は何度も激しく口付けを交わしたせいだろうか。てらてらとぬめり光っていて、
それがいつもの清楚な雰囲気を漂わせている志摩子の唇であるとは思えないほど、
淫靡に見えた。

まるで先ほどの口付けの続きを誘われているようだ…。
そう思ってしまうのは、自分の心がそう望んでいるからなのだろうか。

(志摩子さん…なんだか色っぽい……)

乃梨子は先ほどから自分の中に、ふつふつと熱い感情が少しずつ沸き起こってくるのを
感じ続けていた。
しかしその欲望に似た感情をどう扱っていいのか分からず、とりあえず自分の上にいる
志摩子を抱きかかえるようにしながら、一緒に半身を起こす。
すると、布団の上に座った自分の腰に半分跨るようにして、志摩子が膝立ちになる
ような形になった。

どうしよう。
意味もなく起き上がってみたものの、この先どう行動していいのか分からない。
恐る恐る、そっと志摩子の頬に手を触れてみる。

「ぁ…乃梨子……」
志摩子の身体がまた微かにぴくっと震え、その唇から苦しげな息遣いと共に自分の
名が漏れる。
551現白SS続き(5-3):03/09/24 13:09 ID:VH+UsRMq
志摩子も先ほどまでの自分と同じように感じているのだろうか。
もしそうだとしたら…

(志摩子さんのことも、気持ちよくしてあげたい)
陳腐な科白だと内心少し苦笑たが、確かにそういう気持ちになった自分をはっきりと
自覚した乃梨子は、志摩子のタイに手を伸ばし、優しげな手つきでゆっくりと引っ張る。
すると脱がされることを感じ取ったのだろう、一瞬志摩子が身を硬くする。

「だめ…だめよ、乃梨子……」
「…どうして?」

俯き拒絶の言葉を弱々しく口にする志摩子に乃梨子は問うが、返事は無い。
「……だめなの?」
もう一度問うが、志摩子は自分から目をそらすように俯いたまま答えない。何か苦悩
しているような、泣きそうにも見える表情でただ沈黙しているだけだ。
痛々しさすら感じるのは、気のせいなのだろうか…。

そんな志摩子の様子に胸が締め付けられるのを感じたが、それでも乃梨子は優しく
志摩子を抱き寄せ身体を僅かに密着させ、耳元に唇を寄せるようにしてそっと囁いた。

「志摩子さん、さっき私のこと好きだって言ってくれたよね。嬉しかった…。私も、
志摩子さんのこと…好きだよ」

志摩子がはっと息を呑んだ気配が伝わってきたが、次の瞬間、乃梨子の首に志摩子の
両腕が回された。
「ありがとう、乃梨子…。好きよ……」

「いい、よね…?」
その返事の代わりに志摩子が自分に抱きついてくるのを夢のような気持ちで感じながら、
乃梨子は再び優しくタイを引いた。
552現白SS続き(5-4):03/09/24 13:11 ID:VH+UsRMq
(身体を寄せながら脱がすのって、結構大変なんだな…)
焦る気持ちを抑えるように心の中で自分に語りかけながら、なんとかしゅるしゅるとタイを
解き、続いて制服のファスナーを下ろす。
そして乃梨子がその制服を手繰り上げるようにしていると、志摩子は少し恥ずかしそうに
視線を下に落としたが、それでもゆっくりと両腕を上げ、脱がせやすい体勢になってくれた。

恥じらいながらも万歳の格好をしている志摩子はとても可愛らしかった。
そんな志摩子の様子に、乃梨子の胸はドキドキと高鳴る。
そして膝立ちになった志摩子の身体から制服が抜き取られると、白い肩と下着に包まれた
二つの胸のふくらみが乃梨子の目に映った。

「綺麗だよ、志摩子さん…」
本当に綺麗だった。いや、ただ綺麗なだけではなく、相当に艶かしかった。
これは自分が志摩子に惚れているから、そう感じるだけなのだろうか。

背中に手を回し、ブラのホックを外す。肩紐が滑り落ち、志摩子の両胸からブラが外れる。
すると、形の良い、白い乳房が姿を現した。
それを目にした瞬間にどうしても手で触れたくなった乃梨子は、その柔らかそうなふくらみを
右の手のひらで包み、半ば無意識のうちに軽く揉んだ。

「ぁ…」
再び自分に弱々しく抱きついた志摩子の唇から、細く、熱い吐息が漏れているのを
首筋に感じる。
そしてその志摩子の息遣いに重なって、自分の荒い息遣いも耳に入る。
乃梨子は自分の呼吸も、何時の間にか再び荒くなっていたことに気付いた。
553現白SS続き(5-5):03/09/24 13:13 ID:VH+UsRMq
志摩子の白い肢体から目が離せない。
改めてよく見てみると、いつもはもっと白いはずの志摩子の身体が、今は淡く桜色に
染まっている。

(志摩子さんがこんなになってるのって…私のせいだと思っていいんだよね…)

そう考えると、天にも昇るような幸せな気分になる。
さっきは志摩子さんのことを気持ちよくしてあげたいなんて、恩着せがましいこと考えた
けど…

(なんか、もうダメ。襲っちゃいそう)

もう襲ってるじゃないか、という自分のツッコミの声を心の中で聞きながらも、志摩子の唇に
自分の唇を寄せる。
荒い息遣いとともに自分の舌で志摩子の舌を探りながら、手は夢中で志摩子の柔らかい
胸の膨らみを揉みしだいていた。

志摩子の首筋に唇を這わせ、胸を愛撫していると、ふと自分たち二人の体勢が客観的に
心の中に浮かんできた。
布団の上に半身を起こして座る自分と、その自分の腰の上に半分膝立ちになって跨るように
重なり合っている志摩子。
もしかしてこれは結構いやらしい体勢なのではないかと思い当たり、動悸が更に激しくなる。

(それに片方だけが脱いでるのって、二人とも裸になってるのよりもなんか余計に
いやらしく見えるんじゃ…)

上着の前がはだけられているとはいえ一応服を着ている自分と、その自分に抱きつくように
している半裸の志摩子。
その対比が妙に淫靡な気がして、くらくらと目が回りそうになる。
554現白SS続き(5-6):03/09/24 13:15 ID:VH+UsRMq
自分と同じ女の子の裸身を見て欲情している自分はもしや変態なのでは、という疑念が
頭の隅に微かによぎったが、

(だって、志摩子さんだし…なんだか我慢できないし……)

普段はクールで頭も良いと形容される自分の頭脳が、途切れ途切れによく分からない理由を
導き出したのは、やはり興奮しているからだろうか。
そんなことをぼんやりと思いながらも乃梨子は潔くそれ以上考えるのをやめ、自分の心のままに
身体が動くに任せた。

志摩子の胸を包んでいた手をそっとずらし、背中へ、そして更に下の方へ両手を這わせる。
乃梨子の手が志摩子の肌を軽く撫でながら動くたびに、志摩子の唇からは「…は…ぁ」と
いうような悩ましげな声が漏れる。

乃梨子はそのまま両手を下ろしていき、志摩子のショーツの中にお尻の方から両手を入れた。
そしてふっくらとした二つの膨らみを撫でるようにしながら、そのままショーツを志摩子の
太ももの真中あたりにくるまでゆっくりと引き下ろす。

「あ…」
恥ずかしいのか、志摩子の口から微かな吐息が漏れる。
しかし殆ど全裸同然になった志摩子の熱く火照った肢体を目にし、瞬時に激情に駆られた
乃梨子には、志摩子の恥じらう様子を楽しむ余裕などあるはずもなく、志摩子を引き寄せ強く
抱きしめた。
555現白SS続き(5-7):03/09/24 13:17 ID:VH+UsRMq
前がはだけられたパジャマの下の自分の肌が、強く抱きしめている志摩子の肌と触れ合う。
ただ肌同士が触れ合っているだけなのに、ぞくぞくとした感覚が走る。
乃梨子はその感覚を震えるように味わいながら、志摩子の鎖骨、首筋、そして唇を貪る
ように舐め、その左手は露わになった志摩子のお尻を撫でまわす。

そして、右手をそっと、志摩子の秘所に滑り込ませた。
指に柔らかな茂みの感触を感じながら、まだ閉じられている柔肉に浅く指を入れてみる。
そこは既に溢れるほどに濡れそぼっており、乃梨子の指は容易に花びらのなかへと入り
込んだ。

「ぁ…ぁぁ…」
膝立ちになっている志摩子の身体が、少し辛そうに震えだした。
その様子を見た乃梨子は、志摩子の秘所に埋めた右手はそのままに、左腕だけを志摩子の
腰に回す。
そのまま抱えるようにしながら自分の身体ごと半回転させて志摩子を布団に押し倒し、自分が
上になった。

「ん…乃梨子……」
志摩子がか細く自分の名を呼び、背中に両腕を回してくる。
人差し指を志摩子の花芯に添わせながらも、初めて触れる他人の熱く濡れたそこに乃梨子は
少し戸惑っていたが、自分の指に志摩子の熱い蜜を感じているうちに、もっと掻き回したい
欲求に駆られ始めた。

花びらに浅く埋めていたその指を、更に深く差し入れる。
熱く濡れた秘芯に指を這わせているとただそれだけで、淫らな気分が高まってくるような気が
する。
556現白SS続き(5-8):03/09/24 13:19 ID:VH+UsRMq
指をゆっくりと、花弁に添って上下にさするように動かしてみる。

「ぁ…ん……」
志摩子は切なそうに眉間にしわを寄せ目を閉じ、顎を上げて喘いでいる。
指を少し上にずらし、志摩子の敏感な肉芽にそっと添えてみた。

「…っ!」

志摩子が息を呑んだ。
それでも構わずゆっくりとその突起をかるく揉んでみると、志摩子は「あ…んぅっ…」と声を
上げ、身体をびくんと跳ねさせた。
儚げに、そして泣きそうな顔で、いやいやをするように首を左右に微かに振っている。
その様子を見て更に気持ちが昂ぶった乃梨子は、志摩子の全てが欲しくなった。

「ね…え…志摩子さん…、指、入れるよ…」
息を乱しながら、苦しげに囁く。
志摩子が喘ぎながらも、なんとか軽く頷くのが見える。

右手の人差し指をそっと入り口に添える。
そのまましばらく躊躇したが、意を決してゆっくりと中に進める。
そこは少しきつかったが、熱い蜜が溢れていたこともあってか乃梨子の指を深く飲み込んで
いった。

志摩子は微かに苦しそうに眉を寄せているが、痛がっている様子はない。
安心した乃梨子は、ゆっくりと、指を出し入れするように動かしてみる。

「あ…ぁ…」
喘ぐ志摩子の中は熱く、そしてひくひくと乃梨子の指を締め付けてくる。
自分の指を志摩子に深く埋めて締め付けられるのを感じていると、指だけでなくまるで自分の
心も身体もその全てが志摩子に抱かれているような錯覚に陥る。
乃梨子は志摩子の顔を熱病に浮かされたように見つめながら、ゆっくりと抽送を続けた。
557現白SS続き(5-9):03/09/24 13:22 ID:VH+UsRMq
はあはあと、荒い自分の息遣いが聞こえる。
攻めているのは自分の方なのに、自分の鼓動と息遣いが早くなるのを止められない。

(志摩子さん…なんだか私、自分が…分からないよ……)
指が出し入れされるのに合わせて自分の下で悶える志摩子を、熱い眼差しで見つめる。

すると、志摩子の指が突然自分の秘所に滑り込んできた。
「―!」
そのまま花びらを縦にゆっくりとなぞられる。
急に訪れた直接的な快感に、乃梨子は思わず「ぁっ…」と吐息を漏らす。

「乃梨子…一緒に……」
「う…うん……」

志摩子の愛撫に一瞬自分の手が止まっていたが、苦しそうに喘ぎながらも自分に語りかけた
志摩子の言葉を聞き、必死で心と身体の制御を取り戻す。
乃梨子は志摩子への抽送を再開させた。

志摩子の指が、乃梨子の硬く充血して、既に包皮から顔を出している肉芽を転がしてくる。
「あぁ…っ」
強い快感に、思わず乃梨子は声を出し喘ぐ。
志摩子を攻めている間に自身の身体も敏感になっていた乃梨子は、もうそれだけで限界近く
まで押し上げられてしまった。

「…っ!し、志摩子さん!」

その声に、乃梨子がもう長くはもたないだろうということを感じたのか、志摩子の指は
敏感になりすぎた肉芽から離れ、代わりに乃梨子の中に入ってきた。
その指が自分の中でゆっくりと動き始めると同時に、肉芽が与えてくる鋭い快感とはまた
別種の、徐々に満たされてゆくような快感が乃梨子の中心から沸き起こる。
肉芽への愛撫で既に高まっていた乃梨子は、もう達する寸前だったが、なんとか気持ちを
抑え自分も志摩子の熱い体内をかき回す。
558現白SS続き(5-10):03/09/24 13:24 ID:VH+UsRMq
志摩子の熱く濡れた中が、乃梨子の指をぐっぐっと締め付けている。
志摩子がこの自分の指で、こんなにも感じてくれているのだと思うと、もっと志摩子を
喜ばせてあげたい気分になる。
そして自分のそこもまた、志摩子の指を同じように淫靡な動きで締め付けているのが
はっきりと感じられる。

その締め付ける動きに重なるように、頭の中を白くさせるような快感が、乃梨子の
中心をさらに熱く濡らしていく。
志摩子さんも、自分と同じほどの快感を感じてくれているのだろうか。
二人が同じ快感を分かち合う、それはこの上もなく幸せなことのように思た。
もっと二人で感じあいたい、白く霞んでいく頭の片隅で乃梨子はそんなことを考え
ながら、志摩子の中で半ば夢中になりながら指を動かしつづけた。

二人の秘部から、ぬぷ、ぬぷ…という淫靡な水音が聞こえてくる。
二つの乱れた悩ましげな吐息が、次第に早くなりながら重なる。

「あ、あ…志摩子さんっ…!」
「乃梨子!」
お互いの限界が、もう近いのが分かった。
「ん、んぅっ…!ぁぁ…っ」
漏れた声は、志摩子と乃梨子、どちらのものだったのか。二人のものだったのか。

志摩子が背中を仰け反らせ、その身体を痙攣させた。
その中は、今までとは違う動きでぐっ、ぐっと乃梨子の指を強烈に締め付けてくる。
と、同時に志摩子の指が、乃梨子の中で跳ねた。

志摩子が身体を震わせながら達したことを充足感とともに全身で感じながら、乃梨子も
今日二度目の絶頂を迎えた。



(「見舞い」乃梨子編・3 終わり)
559名無しさん@ピンキー:03/09/24 13:24 ID:VH+UsRMq
今回は長々と失礼いたしました。もうすぐ終わります。

乃梨子は志摩子の身体に溺れてしまいました。
このまま溺れ死なないように、生温かく見守ってください。
560名無しさん@ピンキー:03/09/24 13:35 ID:xm68qCur
いやーエガッタ。
溺れないほうがおかしいよ。
561名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:20 ID:9lXmln9R
 |
 | ・∀・) そ〜〜・・・
 |o□o
 |―u'   ←菫子さん

 |
 |( ・∀・)
 |o   ヾ
 |―u'   □ <コトッ

 |
 |  ピャッ!
 | ミ
 |     □

 |
 |
 |  …カチッ
 |     □ < イイヨイイヨー! イイヨイイヨー!
562名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:40 ID:d5xcP63F
素晴らしい!
563名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:56 ID:l5lRTDu/
>>夜宵たん
ううスマヌ。桂たんのおねえさまネタの続きとか、
二人の仲を察した真美たんがそれをネタにひとりで指遊びなヤツとかも
実は用意していたのですが、
不意に我がHDDがお亡くなりになったためにあぼんしてシマイマシタ…。
と、いうことで別のマイナーカプルモノをあげてみますよ。
564名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:56 ID:bwq08wS4
いぇっふー!
565名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:57 ID:l5lRTDu/
だから私、加東景はその時思ったのだ。
佐藤聖という女は自分が思ったよりも遥かに奥深いヤツだったのだと。

ついこの間まで夜の暑気にもうだっていたかと思えば、
この頃は窓から吹き込んでくる風が急に肌寒く感じられる。
夏の間はシャワーで済ませていた入浴も、
そろそろ浴槽に溜めた熱いお湯に身を横たえたくなる季節かもしれない。
とても静かな、秋の夜。
こうやってミルクココアのカップを片手に静寂の自室の中に身を置いていると、
ふと『人寂しい』なんて言葉が胸の内に沸いて来たりもする。
「まさかね」
今の生活は気に入っている。リリアン大学は自分にとって申し分ない環境だし、
そこで学ぶ学友たちも、幼い頃から名門の女子校として名高いリリアン女学園に在籍していた
者が多いだけに、猥雑な印象は無い。
外様として大学から机を並べるようになった自分にも、
訳隔てなく接してくれる辺りは素直に有難いと思えたが、
欲を言えばお嬢様育ちが多い面々の事。少しばかり退屈で、刺激が足りないと思わないでもない。
でも、それは贅沢という物だ。
それに、リリアンにだってちょっと毛色の変わった生徒だっている。
図々しくて、大胆で、それでいてそれが魅力になっているようなヤツが。
566名無しさん@ピンキー:03/09/24 14:58 ID:l5lRTDu/

…私がそんな想いを巡らせていると、不意に玄関の扉がごんごんと外から叩かれる音がした。
何しろこっちは女の一人暮らしの身だ。
突然の物音に、思わずびくっ!と身を硬くして椅子の上で固まってしまう。
痴漢!?暴漢!?
私の下宿はあるお屋敷の離れを借りている。
周りを塀で囲まれて、夜になれば門をぴたりと閉じてしまうようなお屋敷の敷地内にあるだけに、
今までそういった不安を感じたことは無かったのだが。
どうしよう。
部屋の中をおろおろと見回す。武器になるような物は何も無いし、
例え目の前に釘を山ほど打ち付けたプロレスラーの凶器になりそうなバットがあったとしても、
それを手に取って表に飛び出していくような度胸は持ち合わせていない。
ふと自分の姿を改めて見て、さっと顔が青ざめた。
Tシャツに、ショーツだけの姿。
シャワーを浴びたばかりだし、自室で一人でいるという気安さからこんな格好のままだった。

レイプされる!

その時頭に浮かんだのはそれだけだった。
笑い事じゃない。女として、それはまったく逼迫した状況だったのだ。

「うぉ〜い。カトーちゃんおるぅ〜?」
ごんごんと扉を叩く音に遅れて聞こえてきたその気の抜けたような声に、私は思わず安堵の溜め息をついた。
この声、扉一枚隔てていても聞き間違える物か。
深夜の十二時半に一人暮らしの同級生の下宿を急襲するような無礼ヤツは他にはいない。
図々しくて、大胆なヤツ。
佐藤聖。紛れも無くあの女の声だった。
567名無しさん@ピンキー:03/09/24 18:54 ID:kxpVHclK
  |
  |Д`)ξ <乃梨子サン・・・
  |⊂
  |        ←瞳子
568名無しさん@ピンキー:03/09/24 20:14 ID:9lXmln9R
  アア…ノリコ…
      __   ___
    , '´   ヽ, '   ``ヽ
   .i  /ノノハ 〉| | | l ( .i 
    ノ |i ´д`ノ)∀`*|i l| キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
  (  ノ   へつ⊂ .ノ
    (_(⌒)へ__ノ
  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
569名無しさん@ピンキー:03/09/24 22:29 ID:iowLkTft
>>567
な、なんだってー!?
570名無しさん@ピンキー:03/09/24 22:39 ID:UDkA0asD
景さんキター!
こ、ここからどうなるんでせう…(ワクワク
571名無しさん@ピンキー:03/09/24 23:57 ID:PyUsWFOT
>>567
乃梨子×瞳子(逆も可)なんかも読んでみたい。
無理は承知の上で北枕さんにリクエストなどしてみる。
書いてください、おながいします。
ソフト百合でもギャグでもいいから。
572名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:22 ID:gP1exa6v
無茶言うなw
573名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:36 ID:78Y2tcFR
瞳子=外から来た雰囲気の違う乃梨子に惹かれるも、当の乃梨子は白薔薇さまラブ。
祐巳=友人の志摩子さんをよくわからない新入生にとられてしまう。ピンチ。

二人の利害関係が一致。この件に関しては団結。共同戦線。
これを期に、当初は険悪なムードだった祐巳と瞳子が急接近。
そして現在のなんとなく仲良しな関係に至る。
574名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:46 ID:K4iGNkJS
激高した挙げ句泣き出す瞳子を祐巳が
「私だって」とか言いながら抱きしめたりするんだろ?
575名無しさん@ピンキー:03/09/25 00:55 ID:jE4mASFI
>>559
イイ!志摩子さんの身体にだったら溺れ死んでしまっても乃梨子は本望だろうね。

>>561
菫子さんは何を置いていったんだYO!
576名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:18 ID:+IqaqMF0
>>575
なぜか避妊具
577名無しさん@ピンキー:03/09/25 01:33 ID:jE4mASFI
避妊具!?
今見たらどうやらテープレコーダーらしいな……。
578森の一番槍:03/09/25 06:14 ID:k/fkH37H
…………

…………
ノックで了を取り入ったその部屋の最初の印象は、『暗い』だった。
カーテンは閉め切られ、電気も点いていない写真部室は
目が慣れぬこともあって、今が昼とは思えぬくらい視界が効かない。
「……遅かった、ですね。」
聞こえた声の出所を探すと、特に闇が濃い場所、その一部がゆらりと動く。
「……ごめんなさい。」
半ば反射的に謝まると、近付いてくる黒い人影が少し笑うような気配をみせた。
「……なんて言って出てきたんです?」
「……体調が悪いって、保健室に。」
……そう、と彼女。
ようやく顔が見え、
まっすぐ合った目に、なにか、余裕の無さみたいなものが窺えた。
「あまり……時間、無いですね」
言われて、それでか、と思うが。
なんとなく、それだけではないのでは、とも感じる。
ほんの僅かな違和感。ちゃんとした理由があるわけでもない。
それでも、やはりなにかが気になって巡らそうとした思考が
「手、こうして出してください。」
彼女の、丁寧ではあるが冷たい命令で途切れる。
手首をくっつけ、正面に杯でも捧げ持つようなポーズ、
先の印象に少しだけ躊躇するも、結局、従い真似るしかない。
傍らの机から紐のようなものを取った彼女は、私の手首を手早く縛り上げた。
痛みは無かった。……カーテンの紐、だろうか?
「ねえ……」
思ったより落ち着いた声が出せる。いや、実際不思議なくらい心静かだった。
「覚悟は……してきたけど。貴女はこれでいいの?本当に」
なにが?……主語に当たるものは、自分でもよく分からない。
蔦子さんは返事をする代わり紐の余った部分を引き、
前のめりになった私を大きめの机、鉄パイプ製の脚に縛りつける。
579森の一番槍:03/09/25 06:15 ID:k/fkH37H
机自体は床に固定されていないが、様々な物が載っていて重く、
また別の机と一体化するように組み合わさっている為、微動だにしない。
「……はじめてだから……手加減とか、出来ないと思います」
宣言する彼女を顔だけで振り返ると、
どこから取り出したのか、左手には五十センチはある大きめの定規。
「……いきますね。」
突き出したお尻、プリーツスカートを捲り上げられ、振り上げられる定規に、思わず顔を逸らす。
……ぱぁんっ!……ぱぁんっ!
最初の一撃。続けて二撃。
「んっ……」
おでこを机の側面に押し付けるようにし。歯でなく、唇を噛み合せ耐える。
それほど痛くは無い。けれど条件反射的な淫の火種が、ちり、と疼くのがわかる。
定規は、痕があまり残らないから、よく使う『道具』だったのだ。
ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!……ぱしぃんっ!!
「くっ……」
ひときわ強く打たれたその後、
「ずっと捲ってると、手が疲れちゃいます。」
唐突に、そう言われる。
止めていた息を吐いて、吸い。
また、振り向くと。彼女はスカートを捲くっていた右手をぷらりとさげた。
「……わからないんですか?」
表情の無い顔。困惑を表に出すと、こちらに手が伸ばされる。
咄嗟、ぶたれるのか、と竦むが、その手は私の背に置かれ、押し下げるように力が込められた。
「……頭、もっと下げてください。」
一度跳ねた動悸はなるべく意識せず、
慌てて紐を机の脚に沿って下げ、肘と膝で四つん這いになると
「……違います。」
声に、少しだけ苛立ちが混じる。
ちょっとした間の後、溜息が聞こえた。
そのままお腹に手が回され、持ち上げるように力が篭められ
「こうして……」
もう一方の手が、自然上がった頭を抑えこむ。
580森の一番槍:03/09/25 06:16 ID:k/fkH37H
「……こう、です。」
……かなり前傾の、相撲の『はっけよい』みたいな感じ。
そうしてから、スカートを頭の方に脱がすように捲られると、
肩甲骨あたりに服のたるみが集まる。
気付けば、あまりに恥ずかしすぎる格好。
かろうじて胸までは捲くれないけど、下着があるとはいえ下半身……お臍の上辺りまで丸出し。
後ろから股の間を抜いて見ればキャミソールもブラも見えてしまうと思えたし、
顔が垂れ下がった服に隠されてしまい、目隠しでもされたかのように視界が効かない。
けれど、自らこの窮屈で恥ずかしい体勢を維持させられるという羞恥は、
情けないことに私の官能をゾクゾクと揺さぶってもいた。
「……お似合いですよ。」
タイミングよく、そう、聞こえた途端。ひゅ、と空を切る音がして
ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!
仕置き、というには感情が入りすぎている、嵐のような回数。
きつく目を閉じ耐える、おそらく無駄と知っていても。
自分のあさましい性は、できれば彼女に見せたくなかったから。
ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!
……だけどすぐ、やっぱり駄目だ、と現実は言う。
そんな感情は、自分の被虐の悦炎に新たな薪をくべるだけ。
ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!ぱぁんっ!
ああ……あつい、お尻が、その奥が。
顔が隠れているのは、あるいは幸いだったのか。薄目を開けると、制服の生地だけが、潤んで見えた。
はふ、と音のしない吐息を洩らす、自分の目元が紅潮しているのがわかる。
「……驚いた」
やがて、手を休めた蔦子さんの声。
定規をどこかに置く、乾いた音。
「本当にこんなのがいいんですね」
そっ、と手の平が、真っ赤になっているはずの尻たぶに添えられる。
ほとんど感覚がないけれど、優しく撫でられると痺れるような痛みが心地よかった。
「こんなにして……」
双臀に両手があてがわれ、対の親指が布越しに中心を触れる。
くちゅ……、と、いやにはっきり水音がした。
581森の一番槍:03/09/25 06:16 ID:k/fkH37H
「……ぅん……」
赤裸々な音に思わず、鳴いてしまうと、
「躾が、なっていませんね……」
気のせいか、彼女の声も少しうわずって聞こえた。
ぴったりとパンティに貼り付き、透けてしまっているであろう女唇。
両側にそれそれあてがわれた親指が、上下に、左右に、ゆるゆると貝合わせをずらすように弄びだす。
「……ぅうっ……ふぅっ……あぁっ……」
最初は我慢していた声も、すぐに漏れ出してしまう。
微かに聞こえてた粘着音が、自分の声にかき消されてゆく。
「いやらしい」
その声と同時に、ふっ、と手の感触が消えて。
物足りなく思う自分をなんとか律しなければならない。
ばしっ!!!
今度は、不意打ちの平手。
「誰にされても……こんなにするんですかっ!?」
いきなり叱咤され、なにも言い返せず、お尻を持ち上げる腿肉を震わせる。
今の言葉とスパンキングで、届かなかった頂上にまた一歩押し上げられていたが、
それはとても言えるようなことではない。
「聞いてるんですっ!」
ポニーテールを掴まれ、無理矢理振り向かせられる。
拍子にくずおれると、四つん這いに戻ってしまった。
「わからない……」
信じてもらえないかもしれなかったが、私は真美以外の人と肌を重ねた事はない。
そういう意味では、今されたこと、これからされること、全て未知だった。
とにかく、快感に上気してしまった顔を見せたくなくて、顔を逸らす。髪の付け根が引き攣れて痛い。
「……そう、ですか。」
温度の無い声。
台詞と同時に解放された髪が、首の両側に分かれて落ちる。
横目で彼女を窺うと、どこか必死だった表情が無く、危なげな平静さがあった。
「……まあいいです」
下布に指が引っ掛けられたと思ったら、するり、とおろされ、足の付け根あたりに半端に残されて。
「……どうせこれからは私だけの三奈子さま、ですからね。」
582森の一番槍:03/09/25 06:17 ID:k/fkH37H
……敏感なそこに、ちいさな風を感じる。
言葉とともに彼女の口から出る吐息と気付いた時にはもう『唇同士』が触れていて、
「んんっ!!」
舌粘膜が、つぷり、と侵入してくる、リアルな感触。
尻肉が麻痺したようになっている為、そこの感度が増したのか、
膣内の愛液をこそげとるように動かされる度、自制の楔は次々に蕩けてしまう。
「やっ……ぁんっ!」
いつからか、ブラの中では乳首がしこりきって更なる刺激を求めていた。
体が小刻みに揺れる度擦れるのが、逆にもの足りなくてつらい。
手を縛られてさえいなければ、自分で揉みくちゃにしたいくらいなのに。
「……あっ…………。」
……やがて離れた唇を、お尻が少しだけ追ってしまう。
気付かれて、クスクスと嘲るように笑われる。
「……ねえ……」
焦らすような指遣い、肝心なところに触れるか触れないかくらいのところをなぞりながら
「三奈子さま、ヴァージンですか?」
「っ!?」
問われた事のあまりに、桃色に溶けた脳が半分覚めた。
「もう真美さんに初めてあげちゃったのか、って聞いてるんです」
「な、なんでっ」
「……質問に答えてください。」
蔦子さんは微妙なところをいじるのをやめ、お尻、腰、背中、肩甲骨……と、だんだん上に侵食しながら
存在しない毛並みを整えるように穏やかに撫でてくる。
まだなにも答えてもいないのに何故か上機嫌で、聞こえるか聞こえぬかぐらいの鼻歌。
だんだん『支配』を実感できて、嬉しい、といったところだろうか。
(どう答えたら、どう、されるの?)
考えると迷う。……答え方としては二択。
三つ目の、答えない、という選択肢は、なんの矜持も保てない今はとても無理に思えた。
ちなみに、真美がどういうつもりで残しておいたのかは知らないけれど、
事実としては、私は純潔を守っていた。
「……まだ……。」
真実も、虚偽も、どちらも正解ではないのだろう。
583森の一番槍:03/09/25 06:18 ID:k/fkH37H
結局そう言わせたのは、嘘をついてもすぐバレるようなことで怒らせたくない、という処世めいた卑屈。
「本当」
弾む声。
「……じゃあ私が三奈子さまの、はじめてのひと、になれるんですね……」
うっとりと、腰のあたりに頬擦りされる。
「やさしく……しますね……あ、でも痛い方がいいですか?」
真面目に、それでいて不安そうに聞かれて、返事に困る。
私は……真美に性の悦びを教えられ、それからそれを苦痛に繋げられた。条件反射になるまで。
だから真性のマゾヒストというわけではない、と思う
今だって少女の夢見るような初夜を想い、
ときめくことはできたから(妄想の相手は『何故か』異性ではなかったけど)。
「…………痛く、しないで」
そして、絞り出された答え。
奪われたくない、というのが本音だったが、状況的にあきらめるしかなかった。
その上で思えばどちらにも魅力と欠点があったが……消去法で選ぶ。
正直、どれほど正体がバレていようと『痛くしてほしい』とは言いにくいものだ。
「……わかりました。きもちよく、しますね。」
制服とキャミソールの下を左手が這い登り、ブラを外される。
そのまま抜き取らず服の中に放置したかと思うと、人差し指と親指が下向く乳房の根元で半円を作る。
乳絞るようにゆっくりと下にむけ、揉まれ、小指と薬指が遊ぶように乳首をいじる。
渇望していた愛撫、ふるえるほどきもちがいい。
「もう、ぴんぴんですね。」
言われ、羞恥に引いた顎が
「ぁんっっ!」
跳ねる。
右手中指が、まだぬるぬるとあたたかなヴァギナに差し込まれたのだ。
同時に、人差し指が一度も刺激されなかった小さな窄まりを捉え、括約筋が必死に抵抗する。
最後に薬指、ちいさな芽をおさえこまれ。
一斉に三本が動きだす。
交互に絞られ揉まれる両胸を合わせれば四箇所の同時責め。
単点接触は意識を集中させ、
互いに波紋を影響させるそれは、身も世もなく、加速度的に高音の息を荒れさせた。
584森の一番槍:03/09/25 06:19 ID:k/fkH37H
「……きもちいい、でしょう?」
落ち着きかけていた火に油を注がれて、すぐ汗が浮きだす。
もう言葉すら発する事ができず、目をきつく閉じ、こくこくと頷いた。
やがて指先がGスポットを捉え、第一関節がアナルをさかのぼる、
彼女の指がくねるようにクリトリスで円を描くと、いつしか蕾の先は開きはじめて……。
それは、あまりにも甘く、蕩けるほどねっとりとした飴だった。
(っ!……なんでこのこ……こんなっ……)
たしか、はじめて、とか言っていなかっただろうか。
あれは……叩いたりするのが、という意味だったろうか?
けれどそんな思考も、徐々に高みに突き上げられていけばどうでもよくなる。
「あぁっ!……ぅあっ!……ゃあぁっ!」
彼女の手が紡ぐリズムにみっともないくらい乗せられ、嬌声をあげ続ける。
もっともっと、と腰が前後に揺すられるのを止めることができない。
きもちよさが全て。思考と共に他のなにもかもが失われ。
それなのに自分がどんなにいやらしい格好なのか、それだけが瞼の裏に映った。
「……もう、そろそろですね……」
四つん這いの私、腰の辺りで彼女の声が指揮者として宣告するその通り、
よせて返す間隔が短くなり、言われもせぬのに「いく」と声を上げた私は、
今まで全く知らなかった絶頂に放り上げられた……。
…………

…………
……はぁ……はぁ……
なかなか息が整わない。
ほんとうに、こんなのは初めてだった。
「三奈子さま……」
床に半身でうつ伏せた私に、耳元で囁く声。
「驚きました、まさかお尻でいっちゃうなんて。」
言われたことが遅く届く。ふやけた頭で考える。もう、表情を変えることすら億劫だった。
結局わからなくて、目だけで不思議そうに見返すと、
「……ひょっとして……気付いてないんですか?」
なにか憐れむような顔。
585森の一番槍:03/09/25 06:20 ID:k/fkH37H
同時に、いまだ下半身に置かれたままだった右手の指をくにくにと蠢かされ、
余韻を残す肛門はそれを締め付ける。
「ほら……ね?」
腸液なのか愛液なのか、潤滑油の助けで出し入れされると先程と全く同じ感覚が……
「っ!?」
目を、見開く。
「嘘……」
「嘘じゃありませんよ。」
諭すように言われ、腸壁を引き摺るように抜かれる。
擦れた時のきもちよさ、そして失った時の喪失感はその言葉を完全に裏付けていた。
……いつ?……いつから人差し指だけになっていたの?
「……これも真美さんに?」
仕込まれたのか、と聞いているのだとわかった途端、必死で首を振っていた。
(お尻なんて、お尻なんて、お尻なんてっ)
自分が信じられない。
「じゃあ元々お尻でイける変態なんですね」
「!?違っ……」
「……わがままですねぇ」
矛盾した台詞を突こうと暗く目を輝かせた彼女が
「本当はどっちなんです?まあさっきの様子だと…………ちょ、ちょっとっ!?」
言葉責めの半ば狼狽する。
「……ひどい……ひどい」
私の両瞳からは、いつの間にか、涙が、ぽろぽろと零れだしていた。
自分がまるで気付かなかったこと。
気付かせてくれなかったいやらしい体。
大事な時にお尻なんかを責めたりする彼女。
そして自分でも知らなかった自失をここぞと責めようとする彼女。
全てに裏切られたと感じ、なにより、今泣いている事も含め自分が酷く滑稽なことが辛かった。
私がなにをされ、なにを言われても、悦ぶことはあれ悲しむことは無いとでも思っているのだろうか。
いやらしい、とか、変態、とかいう言葉だって。本当は互いの信頼関係があっての、愛の言葉なのに。
本気でそう言われて傷つかないわけもないのに。
「えっ……うぇ……ひっく……」
586森の一番槍:03/09/25 06:21 ID:k/fkH37H
でも多分……それはきっかけだったんだろう。
ずっと……不安だったのだ。
彼女が、愛によって狂ってしまったのか。
狂っていても愛はあるのか。
それが、分からなくて。
そのことに自分でも知らなかった性癖の暴露が重なり、なにかが潰えてしまったのかもしれない。
……けれど
「ねえ、ごめんなさい……泣かないで……三奈子さま」
腫れ物に触るように私の髪を梳きながら言う彼女を見上げると。
困ったような顔、おろおろと落ち着かない瞳は優しげで……
「……ふぇ……ううっ……ふぅう……うえぇ〜〜んっ!」
別の涙が溢れ出す、今度は安心の涙。
「ちょ……どうして〜!?」
私の思考を知る由もない彼女は、来ない助けを求めるように悲鳴をあげ、
「泣かないで」と何度もささやきながら、恐る恐るといった感じで髪を撫でつづけてくれた。
嬉しかった。
……けど、その髪を撫でる右手の指がさっきまでどこにあったかを考えると、ちょっとだけ複雑だった……。
…………

…………
「……落ち着きました?」
はぁ、と溜息を吐き、聞いてくる彼女。
なんか自分だけが大人、みたいな態度だ。
ムッとする。
まあ、いい……なら、こっちは子供で通すまで。
「……これ、やだ」
「は?」
「解いて。」
くくられた手首をゆさゆさと揺する。
演技まじりで涙をじわりと浮かせ、上目遣い。
「だ、駄目ですっ……そんな……う゛っ……」
みるみる溜まってゆくそれを見て、先程を思い出したのだろう。
587森の一番槍:03/09/25 06:22 ID:k/fkH37H
躊躇の後、わかりました、とうなだれる。
ふふふ……そう「泣く子には勝てない」のだ。
するすると解かれている途中、妙に彼女が消沈しているので「別に逃げたりしない」と言うと、
力なく笑みを作る。どうもそういう具体的な心配……ではなく、
『主導権』みたいなものを奪われて落ち込んでいるようだった。
やがて手首が自由を取り戻すと。交互にさすり、不具合が無いことを確認する、
ちゃんと気を遣ってくれたらしく、殆ど跡もついていない。
少しずつ、彼女の気持ちみたいなものが見えてきた気がして、優しい気持ちになれた。
お返し、してあげたくなって、
「……ねぇ、じゃあさ、今度は私にさせて?」
そう、申し出ると。
「え」
怪訝そうに問い返してくる。
「三奈子さま……その……『する』のは無理なんじゃ……」
「…………」
外れてはいないが、当たってもいない。
私は今まで『される』ばかりで『する』側に回ったことが、無いのだ。
でも、なんとかなる気がした、私は蔦子さんを慕ってはいなかったが、可愛いとは思っていたから。
「……まあ、やってみましょうよ」
向かい合う彼女に両手を伸ばし、丁寧に眼鏡を外す。
それを頭上の机に置き、ゆっくり顔を近付けていくと彼女は、きゅ、と目を閉じた。
唇はほんの僅か開かれて、諾を示している。
「んっ……」
唇で唇を確認するようなキス、舌は入れない。
鼻の脇に眼鏡の跡が見える。
「っ…………………………そう、いえば」
一度離れて、すぐ。十センチくらいの距離で少しだけ恥ずかしそうに彼女が言う。
「……私、さっきの休み時間のがファーストキスだったんですよ。」
「そうなの?」
「はい。」
……となると、やはり彼女は『ああいう事』をするのも初めてなのだろうか。
「……どうしました?」
588森の一番槍:03/09/25 06:23 ID:k/fkH37H
まじまじと見てしまうと、不安そうに聞かれる。
「……あの……ね、蔦子さんて……」
「はい」
「……ヴァージン……ってゆうか……今日がするのはじめて?」
蔦子さんは少し驚いたような顔をした後『ぽ』と赤くなり、はい、と呟いて目を落とした。
……じゃあ、天然でテクニシャン、てことなのかしら?
「あの……なにかまずかったでしょうか?」
ううん、と首を振り、二回目、いや、三回目のキス。
……実は、少し複雑だった。同じ天然でも、私はお尻が敏感、で、彼女は指上手。
『受け攻め』の向き不向きでいえばどっちがどっちなのかはわかりきっている。
でも
(……違う)
ゆっくりと差し入れた舌に怯え、きつく目を閉じた彼女は誰がなんと言おうと可愛く。
そしてそれが愛おしい。
『相手をどう思うか』そして『どうしてあげたいか』その気持ちこそが一番肝心な筈。
両手を相対させるようにして指を絡め、キスに応えはじめた彼女を優しくリードする。
やがて少しずつ顔を押し付けるようにしてゆくと、徐々に押し倒すような形になってしまい、
その内彼女が、自分の自重を腰で支えられなくなる。
「んっ……」
上半身の浮く感覚におびえ、強く、手と手が握られる。
彼女の重さが、繋いだ手を通し私の肩に、ずしり、とかかるけれど、
「ぁ……」
透明な銀糸をなごりと残し、顔を離す時には、既に彼女は床に背を預けていた。
私は指をほどくと少し身を起こし。右手で、彼女の頬からうなじにかけて手のひらで撫ぜる。
きもちよさそうに目を細めるのを確認して再び顔を近づけ、手を置いた方とは逆、
左の首筋にくちづけると、耳元で彼女が、はぁ、とちいさく息をつく。
ちろちろと舌を遣いながら這い登らせると、ある点で、ふるり、と震え
「……ここが、弱いの?」
と尋ねると「ん」と弱々しく頷く。
「じゃぁ……いっぱい舐めてあげる、ね。」
集中的にいじめる。
息を呑むような音、責めに耐える肌は筋を堅くこわばらせて皮下の緊張を伝え、
589森の一番槍:03/09/25 06:24 ID:k/fkH37H
空いた右手を濃緑の制服に包まれた胸にのばすと、すくい上げるように揉む私の動きに眉根をきつくよせた。
「感じやすいんだ、蔦子さん。」
まだ序の口の刺激にも簡単に追い込まれる彼女、それは小刻みに伝わる振動が教えてくれる。
そのまま調子に乗っていたら。
「やぁ……あっ……やだっ……やだぁ……」
そう、うわ言のように言い、背を弓なりに反らして喉を晒す彼女がまるで今にも達してしまいそうで、
慌てて離れる。
「……だ、大丈夫?」
彼女が、あぁ……、と消え入る喘ぎを最後に、瞑目し息を整えるのを待つ。
(……まだ、直接胸にすら触ってないんだけどな)
のしかかっていた体勢をやめ、仰向けの蔦子さんの傍らにお尻を落とす。
やがて目を開け私を見上げた蔦子さんが
「……ごめんなさい、大丈夫です。」
と、ぎこちなく微笑った。
(……これはなんとも……予想外)
私の拙い触れ方であんなになってしまうのだ、彼女はよっぽど……その……感じやすい、のだろう。
正直、気持ちよくしてあげられるか、との心配はしてもその逆は考えてもみなかった、
当然手加減なんて出来よう筈も無い。
どうしていいか分からず、困ったような顔で見下ろすと
「……違うんです」
蔦子さんが気だるげに首を振る。
「……ずっと……我慢してたから……」
言っている意味が良く分からなくて、先を促すと
彼女が無言で添えた両手に導かれ、私の左手は、スカートの上から彼女自身にあてがわれる。
意図を確かめるため顔を見ると、触ってください、と消えるような声。
恐る恐る指でまさぐると、
夏服で多少薄いとはいえ二枚越しなのに、はっきりと濡れているのが分かった。
「すごい……」
「…………ずっと……ずっと我慢してたんです……」
繰り返される言葉に、尋ねる。
「……いつから……?」
「……最初……からです。」
590森の一番槍:03/09/25 06:25 ID:k/fkH37H
「最初って……」
「……最初、です」
……ああ、そうか。
突然、雲間が切れるように理解する。
そして次の瞬間、そうまでして私に合わせてくれたこの娘に対する愛しさが、胸いっぱいを占めた。
(無理、してたんだね)
いろんな躊躇、後ろめたさや不安が泡のように消えてゆく。
ただただ目の前の彼女と睦みたいという、願い。
今まで片時も脳裏から離れなかった真美の影に、
吸い寄せられるように交わした四度目のくちづけと同時に、今だけさよならを言う。
仰向けた彼女の口内を、蹂躙するように味わって……
もう、気持ちを、隠せない。
「……蔦子さん、私も貴女が、大好きよ。」
予感があった、どろどろに溶けてしまう予感が。
だから、欲望に呑まれ、なにも分からなくなってしまう前にそれだけは伝えておきたかった。
ほんの一瞬唇を離すことすら切ないけれど、息のかかる距離でそう言いながら、
スカートに手を差し入れ、太股まで濡らしていたその河を遡る。
「ぁあっ!!」
濡れそぼつ布越しに、指で少し押したら、それだけで腰が床に逃げてヒクつく。
手は、緩めない。
事情がわかったからじゃない。
何度でも、何度だっていかせてあげたかったから。
「可愛い」
目端に光る涙を舐め取り、耳朶を甘噛みしながら囁く。
親指の腹で花芯を、人差し指の腹で溝を押さえるように刺激すると、必死の形相。
複雑なテクニックなんかいらない。
ただ、押さえて、力を抜いて、押さえて、力を抜く。
それを繰り返すだけで十分だった。
そんな必要どこにも無いのに我慢する彼女は、とても健気でいつまでだって見ていたいけれど、
かわいそうだから教えてあげる。
「いっても、いいのよ。」
「……ぁ……」
591森の一番槍:03/09/25 06:26 ID:k/fkH37H
ゆっくりと、どこか泣きそうに表情を緩ませた彼女は、瞬間、きつく瞼と唇を閉じ。
がくがくと腰を上下させると、やがて天に突き出したそれを押し付けるように持ち上げた姿勢のまま、
一度目の頂点を迎えた。
…………

…………
もしかしたら、はじめての忘我だったのだろうか。
少し長すぎるくらい無理させた背筋をようやく緩めた彼女の顔に近付くと、
上気した頬に涙と汗、下顎がほんの僅かに震えていた。
息継ぎの邪魔にならない程度の、軽いキス。
「…………」
開いた薄目ににっこりと笑いかけ
「ぬぎぬぎ、しましょうね。」
わざと幼児に対するような言葉を遣う。
そのまま、人形のように力ない足からスルスルとパンティを脱がせると、
そんな気力もないのか、ろくな抵抗も出来ず大事なところを見られてしまうことに
両手で顔を覆って、いやいやをする。
……もっと、恥ずかしがるところが、見たくなって。そんな自分が少し信じられない。
『してあげる』ことが出来るのか?……そんな風にすら考えたさっきが嘘のようだった。
(……そうだ……)
「……よく、見えないな」
自分で思いついたことにドキドキしながらそう言うと、指の隙間から不安げな瞳。
「……こうしちゃえ。」
一気に両足を持ち上げる。
「……ぃやぁ……っ!!」
全てが、晒された。
薄目の恥毛も、濡れ光るたたずまいも、少しだけくすんだ窄まりも。
「とてもいやらしい匂いよ……貴女のここ。」
鼻を鳴らして、嗅がれているのよ、と知らせる。
揃えた膝裏を両手で押さえているので、蔦子さんの顔は影になって見えない、
けれどその、力が入らぬだけとは思えない弱々しい抵抗に、
この絶望的な羞恥を悦んでいてくれると確信が持てて、嬉しい。
592森の一番槍:03/09/25 06:27 ID:k/fkH37H
はしたないくらい舌を伸ばし、腫れ物を『なめる』ように先端で溝横を触れると
「っ……!!」
それだけで割れ目から蜜が漏れ出す。
あとからあとから溢れ出すそれを、零さぬようにペロペロと舐め取って
やがて甘露に塗れた舌を、後ろの蕾に押し当てた。
「!?やっ……そ、そっちは嫌ですっ!」
頭の上に机があって、ずり上がることも出来ない蔦子さん、今度は本気とばかりに下半身が暴れる。
少し鼻白むけれど、やめる気はなかった。
お返し、してやるのだ。
後ろの恥ずかしさも、心地よさも。
593森の一番槍:03/09/25 06:29 ID:k/fkH37H
いろんな意味で「ごめんなさい」
594名無しさん@ピンキー:03/09/25 08:02 ID:fRoU20ZG
一番槍さんキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
595名無しさん@ピンキー:03/09/25 09:21 ID:jE4mASFI
森一たんキタキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!!!!!!!!!
お帰り〜。ずっと待ってたよ。
596名無しさん@ピンキー:03/09/25 10:21 ID:PAXE2+HE
森一たんキターーーーーーーーーー!!
597名無しさん@ピンキー:03/09/25 11:19 ID:2Q9JmuWa
神はいました。

今、我々の眼前に降り立ち、その御姿を現されたのです。
皆に神の祝福があらんことを。

つーか、森一たん、あんた素晴らすいよ。
598名無しさん@ピンキー:03/09/25 11:58 ID:6SQvCSLg
うおー、森一たんの続きキター!マッテタヨー!!
599563:03/09/25 16:10 ID:2Q9JmuWa
「しかし、佐藤さんも相当肝の据わった人ね」
「あ?え、そう?ま、確かにちょっと突然過ぎだったかもね?」
私の差し出したホットココアのカップを受け取りながら、
深夜の乱入者である佐藤聖はほんのり赤い顔でそんなのんきな返答をした。
こんな夜中に前もって断りも無く、
しかも知り合ってそれほど間が無い人間の部屋に厄介になろうとやって来るとは、
『肝が据わった』の一言では片付けられない大胆ぶりだ。
聞けば、見知った同級生や先輩連中に誘われて女ばかりが集まる飲み会に連れ出され、
つい先刻までしこたま飲んで盛り上がったとの事だった。
…確かに、そう言われれば先程からの言動や仕草は世間でいう所の飲酒状態のそれであり、
しかも泥酔、ひらたく言えば酔っ払いそのものなのだが、
普段の彼女と比べてもそれ程違和感を感じなかったりしたのもまた事実だった。

「それがどうして私の所に転がり込んでくる理由なの?」
彼女たちが盛り上がっていたという居酒屋はここからしばらく向こうの駅前にあるのだが、
店を出た後にそこから電車にもタクシーにも乗らずに、
どうしてここに来なければならないのかの意味が全く判らない。
「何故かリリアンに足が向いちゃったのよね。これがまた」
「はあ?」
「お店でさんざん高等部の頃の話で盛り上がっちゃってねえ。つい校舎が懐かしくって、
フラフラと足が向いちゃったってわけ」
待ちなさい。
思わず心の中でそう突っ込むと、私は思わず溜め息をついた。
毎日毎日通っている大学と同じ敷地に建っている高等部の校舎が懐かしくなったから、
夜中にふと足を運んでみましたって、何なのよそれ。
さすが佐藤聖の酔っ払い。普段にも増して全くその思考が理解できない。
しかも気が付けば帰りの電車もバスも無いし、タクシーで帰ろうにも今月はいろいろと入用だったから、
そんな贅沢は出来れば避けたかったのよね。いや参った参った。あははは…と、
けらけらと笑いながら楽しそうに武勇伝を披露する彼女とは対照的に、
むしろ参ったのはこっちなのだと主張したい私としては、
がくっと頭をうなだれてしまうような気分でいっぱいだった。
600563:03/09/25 16:11 ID:2Q9JmuWa
「…で、とりあえず近場な顔見知りの私の所に来たって事ね」
「正解。さすがカトーちゃん、賢いねえ」
撫でこ撫でこと私の頭を撫でる馴れ馴れしい手を振り払う。
「でもよくここまで入れたわね。門だって閉まってたし、塀を乗り越えてきたんでしょう?」
「ん?ああ、それは簡単。ちょうど塀の前に路駐してあった車があったから、
ちょいっと踏み台にさせてもらっちゃったりして」
待ちなさいったら。
私は心の中で、何処の誰ともわからない見ず知らずの運転手さんに詫びてしまった。
どうかいつまでも、あなたの愛車のヘコんだ屋根には気付きませんように。
「いやあ。なんていうか、持つべきものは学校の近所に住むお友達だねぇ」
ずり落ちてくる黒縁の眼鏡を上げると、私は精一杯の強気な顔を作って彼女に言った。
「しょうがないわね。…祐巳ちゃんだっけ?この間のあの子への先輩らしい態度に免じて、
今晩だけはここで寝ていきなさい。泊めてあげるから」
「え?いいの?良かった。こんな夜中にかよわい女子一人で放り出されたら、本当どうしようかと思った」
…もう、いい。
金輪際、私は酔っ払い(とくにこの女)の言動にいちいち反応などするまいと心の中で決めたのだ。
601563:03/09/25 16:13 ID:2Q9JmuWa
離れの一軒屋を下宿として間借りしてるといっても、ここは六畳一間の平屋建てだ。
当然、私一人が暮らすに当たって運び込んだ布団は一枚。
その狭い布団の中で女二人が背中あわせにちぢこまってくっついてる様は、
なんとも居住まいが悪いものだ。
「いや、シャワーまで借りちゃって悪いね。このお礼はちゃんとしないと」
「お礼なんていいからさっさと寝てちょうだい。明日は日曜だけど、朝になったらすぐに帰りなさいよ」
「ふわぁい」
なんとも気の抜けた彼女の返答を背中で聞きながら、私は眠りに没頭しようと決めた。
秋の夜は涼しく、寝付きの早い私はすぐに眠りに引き込まれそうになる。
「ねえ、カトーさん」
「何よ」
「寝た?」
「…返事してるんだから起きてるわよ。何なの?」
「今日はありがとね」
そんな彼女の何気ない一言が私にはかえって驚きだった。
カワイイ所もあるんじゃない。
そのたった一言の響きの中に、
彼女がどうしてあれほど皆に慕われているのかその理由が込められているような気がして、
それだけで私は佐藤聖の事を許してしまっていた。
…きっと良い先輩で、可愛い後輩だったりしたわけね。
春までは当たり前だっただろう、リリアン女学園の濃緑色の制服を着た彼女の姿を頭の中で思い描いて、
その不自然さに私は暗闇の中で思わず笑ってしまいそうになった。
602563:03/09/25 16:19 ID:2Q9JmuWa
そこまで考えた時だった。
不意に彼女の指が、ぴたぴたと私のパジャマのお尻の辺りに触れた。
「ひゃっ」
「お?どうかした?カワイイ声あげちゃって」
私が不覚にも声を上げたのがそんなに楽しかったのか、無遠慮に指先でぷにぷにとつついてくる。
「あなたねぇ…くだらないイタズラはいいから、おとなしくしててちょうだいよ」
「んふ。けーたんってばコワイ声だしちゃってぇ」
誰がけーたんだ。
心の中でそう呟きながら、私は後ろ手で無礼な指を追い払う。
「ね、ちょっと訊いていい?」
「…なによ」
「けーたんはカレシとかおるんか?」
思わずうぐ。っと言葉に詰まってしまった。
修学旅行の女子中学生じゃああるまいし、
まさかこんな状況でそんな話題を振られるとは思っていなかったからだが。
母親を早くに亡くし、一人娘として父親の期待に応えなければと無理をして優等生をやっていた私には、
今まで異性とそういった付き合いをする余裕が時間的にも精神的にも無かった。
「…どうでもいいでしょ。そんな話。いいからさっさと寝なさいよ」
603563:03/09/25 16:20 ID:2Q9JmuWa
普段は澄ました態度で涼しい顔をしているくせに、実は今まで男と付き合ったことなんて無い。
と、彼女に悟られるのが気恥ずかしく思えた私は、
早々にそんな話題など打ち切って早く眠ってしまおうとしたが、
いささか理解し難い思考を持ったこの酔っ払いはとんでもない事を言い出した。
「ほほぉ。そうかそうか。と、いうコトはおぬし、相当タまっとるな?」
…何を言っているのかこの女は。
丸っきりセクハラ親父そのものの物言いに私が絶句したのを無言の肯定とでも取ったのか、
彼女は私の脇の下に腕を差し込むと、不意に胸に手を伸ばしてきた。
「うほっ。ノーブラ女子大生の胸の手触り。こりゃまたイイものをお持ちで」
「こっ!こらっ!あなたなにやってるのよっ!?」
そればかりかこのオヤジ、ちゅみちゅみと私の首筋にキスまでしてきやがった。
「やめなさいって言ってるでしょ!?お、怒るわよっ!」
「あれ?キス嬉しくないの?弱っちゃうなぁ」
佐藤聖の高等部時代の敬称(確か、ロサ・ギガンティアとかなんとか)に、
うっとり心酔だった生粋のリリアン産の女子連中ならともかく、
この私が同姓の、しかもこんなセクハラ親父混じったヤツに突然キスなどされて嬉しい筈が無いではないか!
604563:03/09/25 16:21 ID:2Q9JmuWa
…あれ。でも、しかし。

彼女の唇って意外と柔らかいのね。

ふとそんな場違いな思いを抱いた途端、キスされたあたりの首筋がじんわりと熱くなるのを感じた。
ちょっと待て私の身体。なんでこんな事に反応する!?
不意に押し黙ってしまった私に何か察する所があったのか、
「ありゃ?もしかしてけーたん、キスで感じちゃった?」
そんな無礼な口を利きながら、佐藤聖の指がパジャマの上から私の胸をむにむにと突付きまわす。
「バカな事を言わないで…ひゃんっ!?」
その瞬間、私の身体がぞくっ!っと痙攣してそっくり返った。
「背筋も敏感な模様ぅ」
彼女の指が、ゆっくりと私の背骨の筋をパジャマの上からなぞっていく。
ちょっと待って。ヤバい。こんなのは真剣にヤバい。
女同士のこんな行為も歓迎要素ではないが、それよりもなによりも危険だと思ってしまったのは、
私の身体がこの状況に半ば迎合し始めてしまっているという事実だった。
唇が、指が、背中に押し付けられる胸が、絡み付いてくる細い足の感触が、
そのどれもこれもがどこか心地良く感じられてしまうのは、コレはもう絶対にヤバい状況ではないか!?
「…さ!佐藤さんっ!…わ…わたし、あの、そういうんじゃないから!」
そうそう。私は男好き(と、いう言い方にも語弊はあるが、まあこの際だ)
同姓の友人を見て、『あ。可愛いな』とか、『ほう。素敵ね』と思う事はあったとしても、
決して肌を重ねようなんて考えたりはしない。ましてや背後から胸に手を伸ばして揉み潰そうなどとは。
「判ってるよ?だから、けーたんには何も望まないから。黙って気持ち良くなってくれればいいの。ね?」
あれ。そうなんだ。だったらまあ…と、ほんの一瞬、佐藤聖のその言葉に納得しかける。
でも、違う違う!そうじゃないだろ私!
ぶんぶんぶんと頭を振って、その場の妙な空気を振り払う。
605563:03/09/25 16:22 ID:2Q9JmuWa
「ありゃ。ありゃりゃ?けーたんのおっぱい、先っちょカタくなってるよ?」
「えっ!うっ!嘘っ!?」
あまりにも無遠慮なその言葉に初めて気付いたが、確かに胸の先にはツン。っと張り詰めたような感覚がある。
「けーたんはエッチだねぇ。同じ女の子に触られてこんなになって」
待て待て待て。
その同じ女に背後から抱き付いた挙句に、セクハラ発言しまくってるのはいったい何処の誰なのよ。
「でも、だったら嬉しいなぁ。お礼のし甲斐があるってもので」
「お…お礼ってなによ!ちょ…離しなさいったら!?やめなさいって!?」
後ろからがっちり拘束状態にされて混乱と緊張でガチガチに硬くなった私の身体を、
脇から差し込まれた白い指が遠慮なくもぞもぞと這い回る。

「だ・か・ら・ぁ」

おそらくはにんまりと満面の笑みを浮かべながら、私の耳たぶにちゅっちゅっと舌を這わせて彼女は言った。
なぜだかどうして、そのキスが今となってはたまらなく心地良いものとしか感じられない。
参ったな。このままじゃ換えたばかりのショーツが汚れそう。いつしかそんな事まで考え始めている。

「泊めてくれたお礼に」

ほぅ…っと、熱い息を耳の奥に吹きかけながらヤツが囁く。
ああヤバい。本当にマズい。不意に頭の中でぐるぐると両親の顔が浮かんで来る。
天国のお母さんごめんなさい。景は今、女としての道を踏み外しそうなのです。
人知れずそんな葛藤の最中にいる私の耳元に向かって、佐藤聖は決定的なその一言を放った。

「私がけーたんを犯してあげるね?」

だから私はその時思ったのだ。
佐藤聖という女は自分が思ったよりも遥かに奥深いヤツだったのだと。
606563:03/09/25 16:24 ID:2Q9JmuWa
…ほんの小ネタのつもりだったのに、こんなに長くて申し訳ないよ…。

しかも途中でsage忘れてしまいました。…重ね重ね申し訳ない…。

607名無しさん@ピンキー:03/09/25 16:41 ID:g7O3NvAR
や、やっと感想レスを書き込める・・・

森一たん、待ってたぜ!これから読むけど!w
これからもバシバシ書いてくれ〜!

>>563
景さんの言葉遣いが予想外だったかな
聖さまに迫られていっぱいいっぱいだったのかw
608名無しさん@ピンキー:03/09/25 17:09 ID:C5Lzj5VQ
景さんに手を出した聖さまは奥様の蓉子さまに恐るべきお仕置きをされてしまうのでした。
609名無しさん@ピンキー:03/09/25 19:02 ID:M90dzXpa
>「けーたんはカレシとかおるんか?」
>「ほほぉ。そうかそうか。と、いうコトはおぬし、相当タまっとるな?」
>「うほっ。ノーブラ女子大生の胸の手触り。こりゃまたイイものをお持ちで」

鶴光師匠が降臨したのかとオモタw
610名無しさん@ピンキー:03/09/25 19:03 ID:Lj59Zl0F
ワラタ
611名無しさん@ピンキー:03/09/25 19:06 ID:C9Zt5Eee
> 蓉子さまに

(((((((( ;゚Д゚)))))))


それはそれとして今日は神がふたりもおわしますとは・・・
ありがたや
612名無しさん@ピンキー:03/09/25 19:17 ID:RaWfpswN
今日は朝からすげーな。神がふたり。 今日は何かの祝祭日なのか?
613名無しさん@ピンキー:03/09/25 20:04 ID:a2wwt+pX
>森一たん
乙!まだ続くんかな?

>563たん
乙!
蓉子さまにお仕置きされる聖さまもキボンw。
614名無しさん@ピンキー:03/09/25 20:09 ID:1XoEPj8n
かとーさん逃げてー。・・・やっぱ逃げないでーw
615名無しさん@ピンキー:03/09/25 20:55 ID:k4tGFhkS
     ____
    /       \
   / /二二二| |   \   
  / /( ノ   | |    ヽ  
  |  |⌒  ⌒  | |    |   ダレモイナイ…
■■■■■■■■■■■  キバラスルナライマノウチ
  │/ _     リ ノ /
   \____/ /_/

     ____
    /       \
   / /二二二| |   \   
  / /( ノ   | |    ヽ  デコチン デコチン デコチン フーン
  |  |⌒  ⌒  | |    |   レイ レイ レイ レイ レイ レイ フーン
■■■■■■■■■■■ ヨシノチャン ヨシノチャン ヨシノチャン フーン  
  │/ _     リ ノ /
   \____/ /_/
616名無しさん@ピンキー:03/09/25 22:34 ID:0lae3I7J
遅レスですが、現白の方が素薔薇しくてたまらん!
も…もう志摩子さんに溺れまくりです。
漏れの考える志摩子&乃梨子像がここに!

森一たん、おかえりなさいです。描写の細かさは好みではないが、
文章力は相変わらずだなあ。

563の方 白薔薇様酔っ払い親父な言動やけど、そのシュチュエーション萌えますた。
617名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:03 ID:FeYtTVZg
初投下します、紅薔薇。
見苦しかったら途中でストップ掛けてください。
618名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:04 ID:FeYtTVZg
ここはどこだろう。
私は見覚えのない、大きなベットの上に横たわっていた。
ベットだけで無く、カーテンも、大きな窓も、広い部屋に配置された
高そうな家具にも私は見覚えがなかった。
思いだそうとしてみても、頭の中がボーッとしていて、
まるで夢を見ているみたいで、体にも力が入らなくて、
これは夢なのかな、でも、窓から指す日の光や、心地よいシーツの感触は、
これは夢じゃ無いと言っていた、夢なら一度ほっぺたをつねって確認して
みたかったけど、体から力が抜けてしまって動くことができなかった。
思い出せないのは記憶喪失というモノになってしまったのだろうか、
えーと、私の名前は、福沢祐巳、お姉さまの名前は小笠原祥子、
お姉さまは美しくて、私はそういうわけじゃなくて、、、
あぁ、、、そうだった、私は今日、お姉さまの家に招かれたんだ、
えーと、たしか、今日はお姉さまに招かれて、2人っきりで、お姉さまが私に
紅茶を入れてくれて、凄く嬉しくて、でも、それしか覚えてはいなかった。
お姉さまといっしょにいたことも夢だったのかもしれない、そうだとちょっと悲しい。
でも、紅茶のことは覚えてる、少しハーブの香りがして、
飲むと気持ちよくなって、体がリラックスしていって、
頭が少しボーッとなって、そう、今みたいに、ボーッとして。
619名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:05 ID:FeYtTVZg
視界の端に、お姉さまの鞄が見えた。毎日見ているから間違いない。
ということは、ここはお姉さまの部屋なのか、さすがに部屋中綺麗に掃除されている、凄い。
ということは、私が今横になっているこのベットは、お姉さまのベットということだ、
思わずシーツの臭いを嗅いでしまった、これでは変態だ。
でも、布団からはいつものお姉さまのシャンプーの臭いがした、いい香り、幸せ。
だからこれじゃ変態だってば。
部屋の奥からは、シャワーが流れる音がしていた。
そう言えば、お姉さまの部屋にはお風呂が備え付けられているんだった、凄い。
ここはお姉さまの部屋だから、シャワーを浴びているのはお姉さまなのだろうか、
ここから見えるシルエットは、やっぱりお姉さまのようだった。
湯上がりのお姉さまは、さぞかし色っぽいことだろう。
ゆっくりとシャワーの音を聞きながら、私の意識は再び遠のいていった。
620名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:06 ID:FeYtTVZg
ゆっくりと意識が戻っていく。
私の目の前には、大好きなお姉さまが私の顔をのぞき込んでいた、
最高の目覚めだった。
何故かお姉さまは、私を真剣な顔で見つめていた。
でも、目の前のお姉さまには、それよりも驚くことが起きていた。
目の前のお姉さまは、どういう訳か一糸纏わぬ姿、裸になっているのだった。
お姉さまの裸は、美しくてため息が出そうだった、胸も大きくていらっしゃる。
でも、どうしてお姉さまは裸なんだろう。
でも、、、よく見ると私も裸になっていた、あれ、
私はいつ、服を脱いだんだろう、覚えてないや。
頭の中を探ってみたけど、深い霧が立ちこめているようで何も掴むことができない。
お姉さまが裸で、私も裸だから、おかしくないのかな、うーん、
私の目の前で、お姉さまは優しく微笑んでくれていた、
だったら、いいや。
621名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:06 ID:FeYtTVZg
ゆっくりと、お姉さまが私を抱き起こしていく。
私たちはそのまま、ベットに座ったままお互いを見つめ合っていた。
目をそらすことは出来なかった。
ゆっくりとお姉さまが近づいて、そっと、お姉さまの唇が、私の唇に触れた。
お姉さまはちょっとだけ、私を見下ろすように、
私はちょっとだけ、お姉さまを見上げるように、
お互いに相手の身長の分だけ首を傾けながら、お姉さまは私にキスをしてくれた。
お姉さまの唇は、とても柔らかくて、少しだけ甘い感じがした。
唇の間から、お姉さまの舌が私の舌に触れた。
お姉さまの腕が、私を強く抱きしめていく。
私もお姉さまの腰に手を回していく。
その時、お姉さまは少しだけびくっとしたけど、
すぐに私を抱きしめる力を強くしてくれた。

私とお姉さまはずっと、お互いを強く抱きしめあって、
ずっと、お互いの舌を絡み合わせていた。
きっとこれは、私の夢なんだと思う、こんなことなんて、ありえない。
信じられないことが起きていく、でも、これは夢だから、
夢だから、いいんだ、このままで、うん。
622名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:08 ID:FeYtTVZg
キスはもう、長い間続いていた、お姉さまの舌か、私の舌か解らなくなるくらい、
お姉さまのふくよかな胸が、私のささやかな胸に当たっていた。
自分の胸が、とても気持ちのよい柔らかな感触を感じ取っていた。
この気持ちよさは、私ではお姉さまに与えることはできない。
少しだけ申し訳なく思った。
すっと、お姉さまの腕から力が抜け、そして、ゆっくりと唇が離れていった。
唇と唇の間に、透明の糸が引いて、少し恥ずかしかった。
もう少しキスしていたかったな、
お姉さまの両腕はまだ私の腰に回したままだった、だから、
今日はこれでお別れじゃないんだ、そのことが嬉しくて、顔がにやけてしまう。
そんな私を見て、お姉さまも微笑んでくれた。
そのことが嬉しすぎて、私はにやけた顔のままうつむいてしまった。
623名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:09 ID:FeYtTVZg
再び、お姉さまが私を抱きしめていく、私に覆い被さるように、
私はそのまま、布団に倒れ込んでいく。
お姉さまの黒髪が私の頬に触れて、少しくすぐったかった。
下から見上げる姿勢になったためか、その、何というか、お姉さまの胸は
とても大きくていらっしゃる。
「、、祐巳、いいかしら。」
お姉さまが私に問いかける。どういうことかよく解らなかったけど、
これから、キスよりも深いことになっていくのだということは解った。
「その、私こんなこと始めてで、その、どうしていいか。」
お姉さまに聞かれた時、決まって狼狽してしまう自分を情けなく思う。
「、、私もこんなことは、始めてよ。」
私に任せて、お姉さまは小さく呟いて、私にキスをしてくれた。
頑張ろう、そう思ったけど、何をどうすればいいのかわからなかった。
「、、堅くならないで、祐巳。」
お姉さまが、少し困った顔でそう言ってくれたから、私はただ、
お姉さまに従えばいいんだ、そう思うことができた、そう思うと、
体から力が抜けていき、とりあえず堅くならないでいることだけはできた
624名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:10 ID:FeYtTVZg
お姉さまの指が、私のへその下を撫でるように進んでいき、太股の間にたどり着く。
思わず両足を堅く閉じてしまい、お姉さまが少し困った顔をした。
私は、おそるおそる両足の力を抜いていく。
お姉さまの指が、太股の付け根の部分に軽く触れる、
全身に電気が走ったような感じになり、ここって、
こんなにも刺激に敏感なんだ、自分の体ながらこのことは驚きだった。

この部分が意味することは知っている、普段、その話題はタブーであり、
いつもはトイレでしか使わないところだけど、実は、
性とかSexとかを意味する、大きな秘密を持った部分。
私とお姉さまの行為は、Sexということになるのだろうか、
それとはちょっと違うような気もして、よくわからなかった。
「祐巳、濡れているわ。」
小さな声で、耳元でお姉さまが呟いた。恥ずかしくて思わず両手で顔を覆ってしまう。
お姉さまの指が、なぞるようにゆっくりと動き出した。
そっと、指先で軽く触れらているだけなのに、
体の奧まで触れられてしまっているようだった。
625名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:11 ID:FeYtTVZg
「祐巳、あなたのことが好きなの。」
目の前で、お姉さまが切なそうに私を見ている。
私は、手で顔を覆ってしまっていることが悪いことのような気がして、
恥ずかしかったけど、私は真っ直ぐにお姉さまの目を見ることにした。
「私も、お姉さまのことが大好きです。」
少し声がうわずっていたけど、声を振り絞って答えることができた。
「私も、祐巳のことが大好きよ。」
お姉さまは、先程の「好き」を「大好き」に言い直した。
それが負けず嫌いなお姉さまらしくて、可愛いらしく思えて、
私は思わず自分からキスをしてしまった。
626名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:12 ID:FeYtTVZg
お姉さまの指に合わせて、私の体は電気が流れているようだった。
風邪をひいたように全身が熱くなって、途切れがちな息が、高い声になって漏れていた。
その声は、自分でも恥ずかしいくらい、お姉さまに甘えるような響きだった。
自分の体が変になってしまっていて、恥ずかしくて、
きっと今、私の顔はもの凄いことになっている。
「可愛いわ、祐巳」
お姉さまが耳元で囁いた、顔から火が出てしまいそうに恥ずかしい。
もう一度手で顔を覆ってしまいたかったけど、先程それはしないと決めたので我慢した。
お姉さまの指が触れている所は、もう、どうしようもないほどに濡れてしまっていた。
シーツも、お姉さまの指も、自分が濡らしてしまっていることがわかった。
でも、自分の太股にも濡れている感触があった、汗とは違う感じ。
ひょっとしてと思い、思い切って私もお姉さまの秘密の場所に触れてみる。
お姉さまの体が小さく反応する。
「その、お、お姉さまも、濡れています。」
「そ、そうね。」
お姉さまはすこし恥ずかしそうだった。そんなお姉さまがとても可愛くて、
私も「可愛いわ、お姉さま」とか言ってみたくなったけど、
怒られそうだったから止めておくことにした。
627名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:13 ID:FeYtTVZg
お姉さまの体が熱くなっていった、
お姉さまの吐息が激しくなっていった、
お姉さまの指から与えられることを、私がお姉さまに与えていく。
お姉さまが手を引いてくれて、私はそれについていくように、
階段を昇るように、一歩ずつ、一歩ずつ、私たちは一緒に互いを導いていった。
ずっと、私たちの片方の手は組み合ったまま、そして、
もう片方の手でお互いを触れていく、
私の体の中に大きな波が押し寄せて来て、どこかにさらわれてしまうような
衝動を感じ始めていた。

それから先のことはよく覚えていない。
私は何度もお姉さまを呼んでいて、お姉さまも何度も私の名前を呼んでいた、
私たちはこんなにも近くにいるのに、
誰よりも側にいるのに、考えてみればおかしな事だったと思う、
でもきっと、お互いを感じていたかったんだと思う。
始めてのことだったから、自分が飛んでいってしまいそうな感覚があったから、
だから私は、お姉さまが一緒にいることを感じていたかった。
それはきっと、お姉さまと一緒だったらどこにでも行けるからだと思う。
そして、私だけだったのか、お姉さまもだったのか、
激しい大きな波にさらわれてしまうような気持ちよさに、私の意識は遠のいていった。
628名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:14 ID:FeYtTVZg
それからしばらく、私とお姉さまは何も言わずに抱き合っていた。
先程までの余韻の中で、疲れからか、私の頭の中は再び霧が立ちこめたように意識が
遠のきつつあった。
私の顔を、お姉さまが心配そうな顔で見つめている。
大丈夫です、とはっきり言ったつもりだったけど、
頭がボーッとしていて、上手く喋れなくて小さな声にしかならなかった、
お姉さまは何故か、悲しそうな顔で私を見つめていた。
どうしてお姉さまは悲しそうな顔をしているのだろう。
お姉さまが悲しいのは、多分私のことが理由になっている、
でも、その理由がわからなかった。
自分は、お姉さまが悲しい理由を見つけることが出来なくて、
上手くお姉さまに掛ける言葉も見つけられなくて、ごめんなさい、
そんな自分が情けなくて、涙が溢れてきた。
その涙を、お姉さまがそっと指で拭いてくれた。
「ごめんなさい、祐巳、私を許して。」
どうして、お姉さまが謝るのだろう、悪いのは、私なのに。
「、、、あの、私は、お姉さまのことが大好きですから、、、」
まだ頭がボーッとしてたけど、一番伝えたいことだけは伝えることができた。
私はお姉さまが大好きだから、だから、全部、大丈夫です。
629名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:16 ID:FeYtTVZg
お姉さまは私の両手を取って、抱きしめるように握ってくれた。
「ありがとう、祐巳。」
そう言ったお姉さまの声はかすれていて、お姉さまの瞳からは
涙がこぼれていた。
お姉さまの涙を拭いてあげたかったけど、両手がお姉さまに塞がれていて
動かすことはできなかった。
そのまま、私の体からは力が抜けて、瞼がとても重く感じられた。
私は両手にお姉さまの温かさを感じながら、再び意識が遠のいていった。
630名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:23 ID:FeYtTVZg
いい悪いを確認しながら少しずつ投下するつもりだったんですが
勢いと不安から一気にやってしまいました。
次で最後なんで、こうなったら全部投下してしまいます。
631名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:23 ID:FeYtTVZg
翌日の薔薇の館、仕事を終え、今日はお姉さまと2人で帰ることができた。
昨日、私はお姉さまの家に行ったことは覚えているんだけど、
肝心の行ってからのことは全く思い出せずにいた。
私はお姉さまの家に行った後、車で送って貰ったらしかったけど、
そのことについてかろうじてお礼を言うことだけはできた。
昨日のことは、今日は何となく聞きそびれていた。
今日はお姉さまの様子が少しおかしかったから。
上手く言えないけど、今日のお姉さまは私を見て、深く考え込んでいるようだった。

「あの、お姉さま、昨日お姉さまといっしょに居る夢を見たんですけど、
それが内容を全く覚えていないんですよ。」
「、、そう、全く何も覚えていないの?」
「そうなんです、ただ、何となく嬉しい夢だったような気がしていて。」
「そう、それは残念ね。」「はい。」
お姉さまは、少しだけ悲しそうな表情だった。
何となく、悪いことをしてしまったときのような、少し悲しい表情。
夢の中のお姉さまも、そんな表情をしていたような。

今日のお姉さまの様子もおかしかったけど、それより今日は
私が戸惑っていることがあった。
お姉さまと見つめあったときに、体の奧が熱くなったような、いつもと違う感覚があった、
その初めての感覚に、今日の私は戸惑っていた。
少し先を歩いていたお姉さまは立ち止まり、横にいる私の方を振り向いた。
「ねぇ、祐巳、今週末も私の家に来てくれるかしら」
「、、は、はい。いいです、いつでも。」
その時私は、自分の体の異変も、昨日の自分の記憶があやふやだったことも
どうでもよくなっていた、我ながら単純な性格だと思う。
お姉さまは再び前を向き、私に聞こえるか聞こえないかの大きさでつぶやいた。
「祐巳、今度はきっと、夢になんかならないわ。」
この時はまだ、お姉さまの言いたいたことはわからなかった。
632名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:33 ID:PyRn9KO1
>>617
乙!ほとんど直接的な描写がなかったためか軽くサクッと読めた。
祥子さまは紅茶になにか入れたのかね?
633名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:42 ID:Aw2RK+RN
>>617
乙。
全体に散漫で、正直、出来がイイとはあまり言えないが、雰囲気は結構イイと思う。
しかし、一つ問題が。
「祥子さま。いきなりそんなところに手を伸ばさないでください。もちつけw」
・・・・・・いや、これはこれでいいのかもしれんな。祥子さまが慣れてない感じがして。
634名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:52 ID:BpiQgLxK
>>633
>祥子さまが慣れてない感じがして
確かにいいかも(・∀・)
635名無しさん@ピンキー:03/09/26 00:58 ID:FeYtTVZg
>>632
思ったより長くなってしまったんですが最後まで読んで頂けたようで嬉しいです。
とりあえずそれだけで当初の目標は達成。
> 祥子さまは紅茶になにか入れたのかね?
その通りです。

>>633
すいません。自分で読み返してみてもいろいろ変です。
文章メチャクチャ下手だし、精進します。
636名無しさん@ピンキー:03/09/26 01:05 ID:a6t13rzL
>>617
乙でした。
ずっと頭がくらくらしてるような雰囲気は好きだなあ。
(祥子さまが何か薬物を使った、ってオチはどうかと思うけど)

初参加で、住人の反応を見ながらちょっとずつ投下していくつもりだったんだろうに、
このスレの現状を思い出してしまって怖くなったのか(無理もないけど)
一気に完結まで、ロケットのように突き抜けてしまった>>617たんにちょっと萌えました(w
またよろしく。
637名無しさん@ピンキー:03/09/26 01:23 ID:pPi1wSFI
>>617
お疲れ〜。
なかなかよかったと思うよ。
これからどんどんうまくなりそうな気がします。
雰囲気がいいよね。
また見たいです。
638名無しさん@ピンキー:03/09/26 10:25 ID:Nh8GCJou
>617
紅薔薇投下乙〜当方紅薔薇好きなので嬉しかったです。
雰囲気は出てるので、これから上達していくのが楽しみ。
よろしければ、またお願いしますね。
スレの現状や批判というつもりはまったくないので
一個人の意見として聞いてほしいんですけど、個人的には
「、、」より「…」のほうが萌えでつw あ、この意見、
617さんが「、、」にこだわりがあるのならスルーしてくだちい。
639名無しさん@ピンキー:03/09/26 12:05 ID:eJdFHx4P
>森一たん
読んだよー、萌えた……

どうやら、このスレの中ではもっとも自分の趣向に近い鴨
勿論、他の職人さんも上手いし好きだけど、単語の選択や
文章の流れ、組み方がすげー良い
気が向いたら、また書いてください〜

で、三奈子さまと蔦子さんのどちらに感情移入して読んでいたのか、
秘密だw
640名無しさん@ピンキー:03/09/26 13:08 ID:A4a5Yfse
祐巳はかわいいなぁ。

>>639
自分は三奈子さまに感情移入したぞと白状してみるw


んでは>>558の続きを投下します。
641現白SS続き(エピローグ1):03/09/26 13:11 ID:A4a5Yfse
満たされたような緩やかな気分に包まれながら、乃梨子はそっと目を開いた。

自分の部屋の天井が見える。
どれくらいの間、自分は放心していたのだろう。
眠ってしまっていた訳ではないのに、結構長い時間が過ぎ去ったように思えて少し
不思議だった。

実際はほんの数分といったところなのだろうが、心も身体も放心していたその僅かな
時間は、非常に濃い密度で自分を確かに包み込んでいた。
そして今も、その余韻が少し残っている。

この不思議に心地良い感覚は、余韻が覚めるにつれ薄れていってしまうのだろうか。
だったらちょっと勿体無いかも。

乃梨子は布団に仰向けになったまま、思考能力が徐々に戻ってくるのを感じながら
ぼんやりとそんなことを考えていた。

そして自分の制御をまた少し取り戻すと、乃梨子は顔を横に向けてみた。

(志摩子さん…)

まだほんの少しだけ荒く呼吸をしながら横たわる自分のすぐ隣で、志摩子が穏やかな
表情で目を閉じているのが見える。

しばらくの間、このままただ志摩子さんのことを見つめていたいな。
乃梨子が幸せそうな表情でそう考えていると、志摩子の瞳が静かにゆっくりと開いた。
642現白SS続き(エピローグ2):03/09/26 13:12 ID:A4a5Yfse
(残念)
もう少しだけ、志摩子の無防備な寝顔を独り占めしていたかった。
そう思いながらも、乃梨子の顔には安らかな笑みが漏れる。

「志摩子さん」

囁くように、優しく呼びかける。
志摩子の瞳が、自分を捉える。

「乃梨子…」

自分の名が呼び返されるのをこの上もなく幸せな気持ちで聞きながらも、先ほどの
行為のことが微かに頭をかすめたためか、ほんの少しだけ照れくささも生じてくる。

するとその感情が乃梨子の表情に表れていたのか、志摩子も少し顔を赤らめた。
恥ずかしさを漂わせながら僅かな間沈黙が落ちたが、意を決したかのように志摩子の
桜色の唇が開かれる。

「乃梨子…あのね……、あのね、私…」
口を開いてはみたものの、なかなか言葉が出せないようだ。

(志摩子さん、また何かぐるぐる考えちゃってるのかな)
そう考えながら、乃梨子は志摩子の柔らかな髪にそっと手を伸ばす。
志摩子さんのそういうところも好きなんだけどね…と心の中で照れ笑いを浮かべながら、
その栗色の柔らかい髪を愛おしそうに指に絡めた。
643現白SS続き(エピローグ3):03/09/26 13:14 ID:A4a5Yfse
「ねえ、志摩子さん。私、志摩子さんが卒業するまで側にくっついて離れないって言ったけど、
…ずいぶんピッタリくっついちゃったね」

(ピッタリくっつくって、吸盤じゃあるまいし…)
恥ずかしさのあまりなのか、妙な表現しかできない自分に心の中で軽く突っ込みを入れる。
おまけに、遠まわしに言ってはみたもののやはりまだ少し照れくさく、はにかむように微笑んで
いるのが自分でも分かる。
しかし、大事な言葉はしっかりと伝えなければならない。
次の言葉は自分でも驚くほどに、素直な気持ちで言うことができた。

「でも志摩子さんが迷惑じゃなければ、時々でもいいから、その…これくらいくっつきたいな。
だって……志摩子さんのことが、好きだから」

乃梨子のその言葉を聞き、志摩子はまず驚いたような表情を一瞬だけ浮かべ、次に泣きそうな、
そして最後に嬉しそうな表情になった。

「迷惑だなんて…嬉しいわ」

私も同じ気持ちだから……好きよ、乃梨子。
乃梨子の瞳を見つめ、そう囁いた志摩子は、今日一番の穏やかな笑みを浮かべているように見えた。

どちらからともなく、唇をそっと近づける。

(こういうのって、甘々な二人っていうのかな。なんだか新婚さんみたい。
でも…悪くないよね)

瞳を閉じた二人の唇が、ゆっくりと近付いていく。
穏やかで幸せな時間が、乃梨子と志摩子の間に流れていた。



(「見舞い」エピローグ 終わり)
644名無しさん@ピンキー:03/09/26 13:16 ID:A4a5Yfse
志摩子編・3を期待されてた方にはスマソです。
ちょっと冗長になりそうだったし、志摩子視点挟むとこの甘げなエピローグには
繋げにくそうだったので。

で、エピローグ終わらせといてなんなんですが、この後もうちょっとだけあるんです。
あと少しだけお付き合いくださいませ。
また後日。
645名無しさん@ピンキー:03/09/26 15:12 ID:f67Ip0q9
 ( ・∀・)つ〃∩ イイヨー! × 20

   ↑
  薫子さん
646名無しさん@ピンキー:03/09/26 15:30 ID:N2FcM+j/
563の中の者ですが、読んで頂いた方には概ね肯定なカンジでどうもです。
もっと、なんつーか、お前ノリだけで書いてるんじゃねーっつーの。
くらいのご意見もあるかと思われましたが、みなさんお優しい方ばかりでウヘヘヘヘヘ(やめれ)

ところでちょっと質問なんですが、このスレでのパロディの許容範囲ってどれくらいですかね?
今まで蔦たん×桂たんとか、桂たんのおねえさまとか景さんとか、
裏街道のスキマ産業みたいな事ばかりやってきたんですが、
今ちょっと考えてるネタがある意味、ふたなりネタ並の荒業覚悟なので、
ちょっと皆さんのボーダーラインとかお伺いしたいなぁ…とか。
647名無しさん@ピンキー:03/09/26 15:33 ID:R12VinQa
>>644
ィィョィィョー
いくらでも付き合うヨー
648名無しさん@ピンキー:03/09/26 15:53 ID:A4a5Yfse
>>646
ふたなりネタ並の荒業ってのが、どんなんだか分からないのでなんとも言えんけど、
自分は上の方で波紋を呼んだ可南子話しも結構平気だった。少数派なのかな。
とりあえずネタばれないくらいに前置きするとか、メール欄にワード設定用の言葉を
入れとくとかでいいのでは。

菫子さん、最近芸が細かいよな。テープレコーダーとかへぇボタンとかw。
649名無しさん@ピンキー:03/09/26 16:19 ID:WyZz3nrR
男 が 出 て こ な け れ ば 許 容


や、ぶっちゃけうまけりゃなんでもいいです
650名無しさん@ピンキー:03/09/26 16:43 ID:jtedfsrb
>>563
とりあえず続き激しく希望
651名無しさん@ピンキー:03/09/26 18:31 ID:9KGAhOFJ
>>644
イイ!最高ですた!
すごい雰囲気いい!
やっぱ現白薔薇はいいなー
652名無しさん@ピンキー:03/09/26 19:11 ID:f67Ip0q9
うん、現白薔薇は存在からしてすげぇ淫靡。
聖さまのあからさまでストレートなエロも良いが、ハァハァ度は原子炉薔薇には敵わないw
653名無しさん@ピンキー:03/09/26 19:14 ID:dex1kSJQ
原子炉薔薇って凄まじそうだな
654名無しさん@ピンキー:03/09/26 21:54 ID:i9njGJTZ
そろそろ柏木×祐麒ネタきぼん




すいません嘘です勘弁してくだsai ・・・・
655名無しさん@ピンキー:03/09/26 22:41 ID:XhsoWPB2
埋め立てじゃないが! 誰か書け! 陵辱を! 陵辱を!
柏木を祐麒を日光を月光を小林を高田を金太郎を甲之進を山辺をおまいらの欲望でまっしろにイカ臭い花寺を作るのだぁあああ!!!
656名無しさん@ピンキー:03/09/26 22:49 ID:dI5+on8/
本スレのせいかもしらんが、やたらと乃梨志摩を持ち上げられたレスは引く・・・・。
657名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:00 ID:eei6VON3
柏木×祐麒ネタって、ホントのところどうなん?
自分は趣味じゃないんだけど、このスレの住人的にはOKというか、読みたい人も
結構いるん?
658名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:03 ID:akhOzuFM
まあどのカプでも、あんまりマンセーしてるのは痛い。

黄マンセー!
黄マンセー!
黄マンセー!ヽ(´ー`)ノ
659名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:03 ID:akhOzuFM
ホモにはあんまり興味ない。
660名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:23 ID:i+eEtItf
>>657
お前は寿司屋に行ってラーメンを頼むか?
頼まんだろ
ここはマリみてスレだ
801読みたいヤシなどいないよ
661名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:40 ID:m2RoegcJ
その言い方はちょっとキツイんでないかい……
662名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:47 ID:dI5+on8/
>661
そうか?
801スレがあるんだし、そういうのが好きな人はそっちへいけばいいと思うが。
スレ違い、っつーか板違いだよ。
663名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:51 ID:m2RoegcJ
いや、漏れも801スキーじゃないし、百合が読みたくて来ているわけだが。
657は聞いてるだけだしさ。

とりあえずここニ、三日の神降臨を心から感謝する。
664名無しさん@ピンキー:03/09/26 23:53 ID:N2FcM+j/
んー、どうなんだろ。
ぶっちゃけた話、自分なんかはヌキ目的というよりも、
マリみての2次創作スレとしてここを覗いてる人なので、
百合でも801でも面白かったらそれでいいかなと思うんだけど。
665660:03/09/26 23:55 ID:i+eEtItf
じゃあ言い直そう

当スレでは男同士の恋愛を描いた作品のご投稿はご遠慮させていただいております
666名無しさん@ピンキー:03/09/27 00:00 ID:CJcetq6R
>>648
なるほど。参考ご意見サンキュです。
まだちょっと構想だけの段階で、実際モノになるかどうかはアレですが、
投下の際にはその辺り、留意させていただきます。

>>649
ビクっ。

>男 が 出 て こ な け れ ば 許 容
…といってもこっちじゃなくて

>や、ぶっちゃけうまけりゃなんでもいいです
不安要素はこっちの方ですが。

>>650
うお。ご好意感謝です。
とりあえず景たんはネタ投下程度のつもりだったのであそこまでしか書いてないんですが、
せっかくなので続きをちょっとこしらえてみますよ。期待しないで待っててください。
667名無しさん@ピンキー:03/09/27 00:01 ID:CJcetq6R
…またageちゃったよ…漏れのバカ…。

いや、まったく申し訳ありません。もうおとなしく寝ます。
668657:03/09/27 00:07 ID:C45cnTki
すまん、妙な質問をしてしまったようだ。

自分は初心者の書き手なんで(現白の中の者です)、ここの住人にはどれくらいの
幅があるのかなぁとちょっと興味がわいたのです
(それを知って要望に応えられるというわけではないし、自分には801は無理なのですが)。
664氏のように、マリみてキャラならとりあえずOKとかあるのかなぁと。
やっぱり人それぞれだけど、ここでは男キャラは歓迎されなさそうということなのかな。

>>666
けーたん待ってます(・∀・)。
669名無しさん@ピンキー:03/09/27 00:17 ID:jNUIUo2b
>>668
来すぎ
独壇場(・A・)イクナイ
そういうことは名無しで話したほうが賢明だよ、
作品以外の形で喋りすぎる職人はあんま歓迎されないんじゃねえのか
670名無しさん@ピンキー:03/09/27 00:20 ID:6olqtb1Y
ていうか、出過ぎると叩くネタを作っちゃうよね。
気をつけてください。
ってこれも叩きといえば叩きなんだよなぁ。難しいわ。
671名無しさん@ピンキー:03/09/27 00:22 ID:C45cnTki
>>669
うわ、そうなのか。重ね重ねすんまそん。
やばい発言してしまったのかと思って、フォロー入れなきゃダメかなぁと思ったんです。
とりあえず、これからは雑談は名無しでしますスマソ。
672名無しさん@ピンキー:03/09/27 01:24 ID:u63MVCeo
「・・・っ!」
満員電車の中、スカートの上からお尻を撫でられる。
(痴漢だよ・・・)
頭では撃退しなきゃと思いつつも行動に移ることが出来ない祐巳。祐巳が抵抗しないとわ
かったのか、スカートの中に手を入れ、下着の上から執拗に撫でる行為を繰り返す痴漢。
「あっ!・・・」
思わず声を上げてしまうと周りの乗客の視線がこちらに注目する。居たたまれなくて視線
を落とす祐巳を見て、何も無かったのだと判断して乗客は視線を逸らす。一瞬手が止まっ
た痴漢も、また同じ行為を続ける。

昨日の憂鬱な気分も晴れずに登校。授業も受ける気にならず、一人薔薇の館へ足を運ぶ。
「はぁ・・・」
そうため息をついた時、いきなり後ろから羽交い絞めにされた。
「ぐぁっ!」
およそ淑女からはかけ離れた台詞が祐巳から出る。
「なんだ祐巳ちゃん、それは闇討ちで一刺しでやられるときの台詞でしょ」
笑いながら白薔薇さまが腕を解く。
「・・・白薔薇さま、なんでここに?」
「祐巳ちゃんが教室に行かないから」
確かに紅薔薇のつぼみの妹が授業をサボるのは白薔薇さまとしては見過ごせないだろう。
「でも・・・今日はほっておいてください・・・」
「あれー、祐巳ちゃん、かなりブルー入ってるね。昨日のアレ、そんなにこたえた?」
昨日のアレ?・・・アレって・・・
「白薔薇さま・・なんで知って・・?」
「だって祐巳ちゃん痴漢したの私だもん」
問にしれっと答える白薔薇さま。
「なんっていうか若い肌だねー、もう触り心地凄い良くてさー、もうずtt」

パーンッ

フロアに乾いた音が響く。祐巳が白薔薇さまの頬を叩いた音が。
673名無しさん@ピンキー:03/09/27 01:25 ID:u63MVCeo
「祐巳ちゃん・・・?」
「わたし・・・本当に怖くて・・・それ・・・それなのに・・・笑ってそんなこと言って
・・・なんでですか!!なんで・・・なんでなんですか!!」
ぼろぼろと涙をこぼしながら、しゃくりあげながら白薔薇さまに掴みかかる。
「非道いですよ・・・・ひどいですよ・・・ひどい!!なんで・・・っ・・・冗談にして
はひどすぎますよ・・・ほんとに・・・そうやって・・・」
掴んだ力も抜けてきて、かくっと白薔薇さまによたれかかる。
「祐巳ちゃん・・・」
「私の名前を・・・呼ばないで・・ください・・・・白薔薇さまのことなんか・・・もう
知りません」
「そう?じゃぁ・・・」
祐巳の目線まで顔を下げて、おもむろに口にキスをする。
「っ!!!!」
「私のことは知らないんだよね。じゃぁさよならついでにいろいろしちゃおっ」
反省の欠片すら見せず、制服の中に左手を入れ、右胸を揉みくだく。
「あうっ!」
「寂しいなー、こんなに柔らかいのにお別れだなんてねー」
笑いながら胸の先端をちょんと突付く。
「ちょ・・・やめ・・・・」
ばたばたともがくが、さすがに抜け出せる力は残っていない。白薔薇さまは右手を祐巳のス
カートに入れた。昨日と同じ手の大きさ。
「あれー、濡れてるよー祐巳ちゃん・・・まさかぁ?」
わざとらしく声をかける。
「ひくっ・・・う・・・うあああああんっ」
白薔薇さまの言葉と身体の責めに耐えれなくなったのか、本格的に泣き出した祐巳。一方白
薔薇さまはさらににこやかな顔になって、
「そうそう、女の子は泣き顔が一番!もー、祐巳ちゃんてば、私を喜ばせたいんでしょ、本
当のところ」
「ひくっ・・・おかーさん・・・・ゆーき・・・・・・」
しかしその声は白薔薇さまの耳にしか届かなかった。
674名無しさん@ピンキー:03/09/27 01:26 ID:u63MVCeo
「いい?祐巳ちゃん、明日は下着つけるの禁止だからね」
「・・・はい」
涙ぐみつつも、抵抗できない存在として祐巳の中での白薔薇さまの位置が変わってしまった
今、頷くしか道は無かった。その返事ににっこり微笑む白薔薇さま。
「じゃぁ午後からはちゃんと授業にでるんだぞ」
そう言い残して白薔薇さまは館を出る。取り残されてた祐巳は溢れる涙を拭くこともせず、
突っ立っていた。
675名無しさん@ピンキー:03/09/27 07:24 ID:Bc1xrbGf
(・∀・)イイヨイイヨー

でもまた荒れそうな悪寒。
676名無しさん@ピンキー:03/09/27 08:21 ID:nL8qr0yL
レスしなければ荒れないんだけどねぇ

俺は何でも読めれば万歳
677名無しさん@ピンキー:03/09/27 09:54 ID:Gxyjt+94
聖さまもワルよのぅ。
どこまでいってしまうのか気になるところ。
678名無しさん@ピンキー:03/09/27 09:58 ID:joF+kYlS
レスが何もなかったりすると、それはそれで望まれてないのか?とか
思われて、何も言わずに打ち切られちゃったりの心配もありそうだから
難しいよな。

っていうか、>>674はここで終わりじゃないんだよね?
投稿に間が開く時は、(つづく)とか<完結>とか入れてほしいというのは
図々しいお願いでしょうか>職人さん方
679名無しさん@ピンキー:03/09/27 12:26 ID:Q9Tg5I02
最近このスレには萌えが不足していないか。
ストレートなエロもいいし672みたいな「男性向き」なのもたまにはいいけど、
ちゃんと百合ってて萌える話をもっと読みたいよ、、、
マリみてのスレなんだしさ
680名無しさん@ピンキー:03/09/27 12:44 ID:WQnf33wt
>>679
諦めろ
681名無しさん@ピンキー:03/09/27 13:35 ID:5olKkane
>>679
例を挙げたまえ
682名無しさん@ピンキー:03/09/27 13:44 ID:joF+kYlS
エロエロしくない、ソフトなやつがいいってことか?
キャラ同士の関係の線引きが原作寄りみたいな。
683名無しさん@ピンキー:03/09/27 14:50 ID:2lRgzGpr
だってここエロパロだしな…。
現白はキャラをつかんでいると思ったがあれもダメか?
684名無しさん@ピンキー:03/09/27 16:09 ID:bOMRkiYq
ソフトなやつだと板違いになりますわ
マリみてssリンクで自分の萌えを地道に探せばよろしいかと
わたくしは思いますわ

チェリーブロッサムを読んでいて思いついたネタなのですが、
聖さまと蔦子さんが裏で繋がっいて情報提供の見返りとして
エロエロになるという妄想をしたのですが・・・。
220を投下した時点で
やっぱり書けないことに気がついたの・・・ハァ
誰かに書いて欲しいなんて・・・
わがままいちゃいけませんね、おねえさま方。

685名無しさん@ピンキー:03/09/27 16:13 ID:MWXi3wUk
>>683
「現白」を「琥珀」と読み間違えた俺は月姫のパクリ
686夜宵:03/09/27 16:45 ID:dAg4q0/B
「カメラマンは被写体に手を出さない決まりだからね」
 私はそのときにそう言った。そう言うことで、内心の心の揺れをどうにか押し隠そうとしていた。
 下着を着けないでリリアンに登校し、顔を赤らめ羞恥に濡らす桂さんの姿を私はファイ
ンダー越しに見て、どうしようもなく身体が熱く火照ることを自覚して。危ない、と思っ
た。自分の前提が――崩れる。

 ……その夜、私――武嶋蔦子は桂さんの家の中にいた。
「友達を泊める」という名目で(実際それは間違っていない)、桂さんが私を招き入れて
くれたのだった。――淫らな写真を撮る為に。
 今日の昼、昨日彼女が公園で見せた痴態を収めた写真を私から見せられた彼女は、顔を
真っ赤にしながらも自分が自慰をしている姿を一身に見詰めていた。そこに表出する誰よ
りも美しい自分を。いや、彼女の言葉を借りるなら自分でない誰かを。
 彼女がこうして積極的になってくれるのは嬉しいことだった。――写真を撮る為に。
 彼女は被写体であり、被害者だ。
 それ以外の何ものでもないと自分に言い聞かせてきた。
 しかし……、最近その垣根が壊れ始めてきたような気がする。
 今日の行動はそれを加速させてしまうかもしれない。
 しかし私はそれに抵抗することなどできずに了承してしまう。
 坂道を転がるように。

 桂さんが住む家は平凡で、桂さんの部屋も平凡だった。
 一般的な一軒屋のなかにある一般的な一室が彼女の住処だった。

 桂さんに先導されて部屋に入る。見事なまでにステレオタイプな女の子の部屋がそこに
あった。ベッドの上にあった一冊の文庫本の見た桂さんが焦ってそれを回収する。ちらり
と「撲」という文字が見えたがそれ以上追求すると自分の根源的な部分が危機を迎えると
直感がささやくのでやめておいた。
 少しの時間、なんでもないような雑談をした。考えてみればこういうように桂さんと話
したことなんてなかった。少しだけ普通の時間。
 そしてしばらくして、夜が遅くなって、闇が深まって、普通でない時間になる。
「じゃあ……そろそろ」
 と私が言うと、桂さんはかすかに頷いた。
687夜宵:03/09/27 16:46 ID:dAg4q0/B
 桂さんはベッドに横たわっている。
「そう……そうやって捲り上げて……そうやって少しだけ胸が見えるように……ああ、良
いわ、それ」
 シャッターを切りながら私は指示を出していく。桂さんは従う。
 制服の下半身の部分が捲り上げられ、下着を着けていない(結局乗り切ったらしい)そ
の部分が露になり、胸のふくらみの下部が空気に曝される。
「そうやって、……誘うような眼で」
 私がそう言った瞬間、桂さんはまさにぞくりとするような視線を私に送る。心臓が一回、
大きく跳ねた。
「すごくいい……その表情」
 カメラをいったん横において私は言った。
「ありがとう」
 桂さんは言った。表情はそのままで唇だけ動かして。その動きさえ淫らで。
「どうして、――そんなに……」
 綺麗なの、と言いかけて、私はいつのまにか右手を握られていることに気付いた。
 彼女は言う。
「だって私……蔦子さんを本当に誘っているんですもの」
 そしてその手を自らのお臍のあたりに導く。
「え――?」
 
688名無しさん@ピンキー:03/09/27 18:05 ID:2lRgzGpr
(゚∀゚)キタヨー!
カメラを置いた蔦子さんは獣になる……!?
689名無しさん@ピンキー:03/09/27 19:34 ID:zZGDImsU
聖さまは受け
690名無しさん@ピンキー:03/09/27 19:57 ID:6olqtb1Y
精神的に依存してるほうが受けになる気がする
蓉子さまと聖さまなら聖さま受けだけど
志摩子さんと聖さまなら志摩子さん受けだろう
691名無しさん@ピンキー:03/09/27 20:20 ID:u9hSqg8Z
祐巳と聖さまだと、やっぱ祐巳受け?
692名無しさん@ピンキー:03/09/27 20:26 ID:HaYyiuh6
そりゃそうでしょ
693名無しさん@ピンキー:03/09/27 20:58 ID:H8ozFvrL
スローガン:総攻め祐巳
             
   _     うーん、令さまあたりなら頑張れば堕とせるかも  
 rii' ハヾヽ     他の方々は攻めは…むりかなぁ
 |ノリ*゚∀゚リi       
  rヾ、V/ヽ/ ̄  ̄  ̄ /
  ヾiつi) / 山 百 合/
 ̄ ̄\/____ / ̄ ̄
694名無しさん@ピンキー:03/09/27 21:00 ID:Y1fBudSk
でもな、依存してる方が攻めってのもまたオツなもんだぞ
聖蓉子にしても、ダメダメな聖さまを
マリア様のように救ってしまう受蓉子さまってのもイイじゃないか!
695名無しさん@ピンキー:03/09/27 21:04 ID:VVYaMl83
>>694
禿同!攻め聖さまイイ!
696名無しさん@ピンキー:03/09/27 21:25 ID:AZp1OacA
うおお、蔦子さんどうなるんだ…
立場が崩れるのを危惧しつつも、崩れる蔦子さんを想像してハァハァ

>>652
ものすごく激しく同意。
697名無しさん@ピンキー:03/09/27 21:41 ID:9t1tcFzI
聖さま精神的受イイ!
栞去って後、未だ満たされぬぬくもりを静めようと山百合会を蹂躙するが…。
698名無しさん@ピンキー:03/09/27 21:58 ID:OQQUxHey
山百合会って……。
リリアン高等部の生徒はみんな山百合会のメンバーなんですが(w
699名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:02 ID:8xxs7HWb
 えー、黄薔薇で何とか書けないかとがんばったのですが、なんか違う……
 とりあえず書いてみたので張りますが、なんというか…… 適宜回避よろ

 この物語はフィクションです。またピュアな姉妹には配慮が必要と思われる描写が存在します[由乃×令][♂絡みあり]

「ご(ryる。

 バシッ バシッ
「はぁ!!」
 ガッ
「ふん!!」
 ブゥン
 決して、台詞や効果音が間違っているわけではない。そして、ここがリリアン学園であることも付け加えておこう。
 場所は体育館。普段は道場で行われているその競技が、本日はエキシビジョンということで、客をたくさん入れ、体育館で行われている。
 直垂に赤のマークをつけているのは、我らがミスターリリアン、支倉令。方や、白のマークは、この学園では、普段決してみない顔。
 それもそのはず、その対戦相手は、男の子だったのです。

 話は遡ること一ヶ月と少し。花寺の学園祭の打ち合わせのときにほんの少しこぼれた言葉だった。
「花寺の剣道部にも、ぜひ一度支倉さんと竹刀を交えたいと言っているものがいますよ。」
 それは当初、雑談のひとつでしかなかった。それが、現実になったのは、有能なプロモーターがいたからである。
 その名を島津由乃という。
700699:03/09/27 22:03 ID:8xxs7HWb
 当初、彼女はその台詞を快く思っていなかった。"いとしの令ちゃん"に、オトコなんかが近づいてほしくなかったからである。
 しかし、花寺の生徒会の人間と話してみると、おもったよりも好感触だった。
 そして、たとえばそう、大男を令ちゃんがばったばったと薙ぎ倒すなんて光景を想像すると、心臓が高鳴ってしょうがなかった。
 そこで、もちろん令ちゃんには内緒で、裏から手をまわしていたのである。
 相手としての条件は、やや大柄で、いかにもいかつい"オトコ"。
 かといって力加減のできないバカではなくて、しかも、打ち合って映えるだけの技量のあるもの。
 花寺生徒会体育班高田氏がリリアン内部の情報(生写真とも言う)の見返りとして手配したのは、よりによって、花寺生徒会目付役、薬師寺兄弟の片割れだった。
 しかしこれは、エキシビジョンであって、試合ではなく、5分ほど攻防の後、令ちゃんが勝つよう、手をまわしていたのである。
 それが裏目に出た。
 試合が始まって2分、実力は伯仲し、薬師寺(傍目にはどっちかわからないけれど)も手加減などできず、壮絶な打ち合いになった。
 鋭い切れとスピードで手数は多い令の柔剣と、つばぜり合いで圧倒し、受けた太刀ごと薙ぎ倒すような薬師寺の剛剣。
 双方がぎりぎりで剣をかわし、受け、いなす。
 そして不運にも、道場には決してないもの、バレーボールのネットを張るためのポール穴の金具に令の足が滑った。
 不覚と、令が目をつぶった時、明らかに薬師寺が戸惑った。
 そして、今の今まで試合だと思っていた令は、これが仕組まれたものだと知った。
 一度距離を取ると、竹刀をはじいてつばぜり合いに持ち込む。
 力対力では不利なはずが、うまく相手の懐に飛び込み力を出させないようにして接近する。
「……」
 由乃の目は、令がなにか言ったのを捕らえたが、それがなにかはわからなかった。しかし、そのあと直感した、真剣勝負になると。
701699:03/09/27 22:04 ID:8xxs7HWb
 二人が一度距離を取った。そして、構えた。
 令は、下段をやや左に崩した形、そして、薬師寺は、右脇に立てるように竹刀を構え、顔の横まで引き上げる。
 剣道ではそれほどメジャーな型ではなかった。剣道を知っているもの、そして、時代小説を読み漁るようなものであれば、知らないはずはない形。
 不意に、今までとは比べ物にならない激しい攻防が始まった。
 擦り上げた令の竹刀を薬師寺が柄頭ではじき、八双から肩口めがけて袈裟懸けに振り下ろす。
 それを弾かれた竹刀を引き戻して令は受け流し、いつのまにか逆手に握られた竹刀が外転した令の体ごと薬師寺の左の腋下に迫る。
 その瞬間薬師寺の左手は令の竹刀の鍔を握りそこを中心に令の体の回転方向に体を滑らせその斬撃をさける。
 乱れた令の喉元を狙って放た平付きを、令は鍔元で正確に受け、続く平薙ぎも逆手の竹刀を巻きつけるように払いのける。
 そして、二人が飛び退り、離れた。
 剣道部員でさえ、今、何が行われたか捕らえられたものは少なかった。
 そして目に捕らえたものでも、それをすべて理解できたものは少なかった。
 たとえば、幼いころから多数の"見取り稽古"をこなしたもの、平たく言えば、令を見つづけていたものだけが、それをすべて理解していた。
 由乃の背筋を冷たいものが走る。今一瞬でも令が気を抜いていたら、ただではすまない一撃が打たれていた。
  そして、令が、左逆手のまま左腰に竹刀をつけ、体を低く構える。右手を柄頭に添え、全身のばねをためた。
 薬師寺は再び、八双に構える。
「やめ……」
 由乃が叫ぼうとした瞬間、令の体が矢のように飛び出す。
 一見、先ほどの地擦りと同じ軌道で、しかし、ほんの数センチだけ伸びる抜刀。
 先ほどと同じように受けようとした薬師寺がしまったという表情もありありと、竹刀全体をつかってなんとかそれをそらそうとする。
 令の竹刀の先端が薬師寺の面の側面をる。
702699:03/09/27 22:05 ID:8xxs7HWb
 飛び込んだ勢いのまま足のステップで令の体が左からくるりとまわる。
 さきほどまで伸びきっていた体が上段に竹刀を構え、今まさに振り下ろさんとする姿勢になった。
 一方、一撃を受け流したため、完全に体が泳ぎ、構えさえもままならない薬師寺。
 瞬間、だれもが令の勝ちを確信した。
 そして、薬師寺の体に令の竹刀が打ち込まれようかというまさにそのとき、誰もが目を疑った。
 回転レシーブをするように薬師寺の体が床に転がり、令の竹刀の軌跡から消える。
 そしてその回転の勢いのまま。後ろ手に振られた水平の軌道上に、令の右わき腹の防具の隙間が、無常にもあった。
 バシンという肉がはじけるような音がした。弾き飛ばされた令の体が体育館の床に弾み、ギャラリーまで転がった。
 由乃が誰よりも早く、彼女の元に駆けつけ、助けおこそうとする。転がったままの令が、手を上げ、彼女を制した。
「す、すまない、つい。」
 竹刀を放り出して駆け寄った薬師寺の頭に、身を起こしただけの令の竹刀がぽてっと当てられた。
「えっと…… いっぽん?」
 審判をしていた生徒が、疑問を口にした。
 とたんに湧き上がる歓声。というか、ざわざわとしたどよめき。
……いまのなに?……さぁ、でも黄薔薇様の勝ちじゃないの?……
 そのどよめきを無視するかのように、薬師寺が令の体を横抱きに抱えあげる。
「お、お姫様抱っこ……」
 ショックを隠せない由乃に、保健室はどこかと、なかばパニックに陥った薬師寺が尋ねる。
 主役が二人とも会場を後にした後も、観客は何が起こったのか理解できていない様子だった。
 令の指示で、保健室ではなく薔薇の館に3人は向かった。ビスケット扉の中で椅子に下ろされた令の胴着を由乃が解こうとして、薬師寺に目を向ける。
703699:03/09/27 22:05 ID:8xxs7HWb
 慌てて薬師寺がドアの外に飛び出すと、はかまから胴着を引っ張り出し、問題のわき腹を露出させる。
 すでにそこは赤黒く腫れていた。由乃が救急箱から冷却スプレーを出して吹きかけるとそれだけで苦痛に顔をゆがめる。
 そして息を詰めながら自分で触って、折れてはいないみたいと小さく笑った。
「あー、あの、すまなかった。必死で、その……」
 体に似合わず、すまなさそうに薬師寺がドアの外から言う。きっと、体を申し訳なさそうに縮めているんだろうなと令は思った。
 真剣勝負の結果なんだし、いいですよといおうとしたそのとき、由乃がキレた。
「ちょっと、あんた!! 女の子の体にこんなキズつけて、ただで済むと思ってんの!! 絶対、この部屋には入ってこないで!!」
「いいよ、もう……」
 そんなに怒らなくてもと続けようとする令の声より早く、由乃の台詞が紡がれる。
「令ちゃんがそういうなら…… いいよ、入っても。」
 少し意味が違うような気がした令が戸惑っている間に、ドアが開けられ、薬師寺が入ってくる。
 自分の姿に気づいて、令が小さく悲鳴をあげて着衣を掻き抱く。
「……あっ す、すまん」
 くるりと振り向いた薬師寺の耳まで赤くなっているのを令は目の隅で捕らえていた。
 しかし、由乃が捉えていたのは、別のことだった。
「ねぇ、なんで前かがみなの? こっち向いてちゃんとたちなさいよ。」
 険をはらんだまなざしで、言い放つ。戸惑っている薬師寺に、さらに追いうつ。
「ここで私たちが叫び声をあげたら、あなたどうなるのかしら。衣服が乱れた女の子の前で、なにかを膨らませたオトコが何言ったって、説得力無いよね。」
 苦虫をかみつぶしたような顔で振り向いた股間には、胴着からはみ出さんばかりにそそり立つものが見て取れる。
「ほぉらやっぱり、でもね、」
 由乃は服を押さえたままの令の肩を抱いて、唇を寄せる。
 ふっ ぐっ ピチャ ん クチュ ぅ
704699:03/09/27 22:06 ID:8xxs7HWb
 粘膜と粘膜をこすり合わせ、体液を交換する音が響く。
「こうゆう欲望を令ちゃんに向けていいのは、わたしだけなの。」
 さらに由乃は肩で大きく息をする令の袴に手を差し入れる。
「でも、自分で、処理するなら、今なら許してあげる。」
 とまどう薬師寺に蛇のように陰湿な視線が向けられる。
「あれ? わかんない? ここで私たちに逆らえるの? 自分でやって見せてといってるの。」
 何かを決意した顔で薬師寺が着衣をすべて脱ぎ捨てる。ごつごつとした筋肉質の体の中央から、平均的日本人のサイズを明らかに逸脱したそれが天を向いてそそり立つ。
「ねぇ、令ちゃん、みてる? オトコって気持ち悪いよね。」
 令の袴の中をかき混ぜながら、由乃が同意を求める。
「で、でも、由乃の"お気に入り"って、ちょうどあれくらいじゃ……」
 とそこまで言って、はっとした表情で令が由乃の顔を見る。
「よけいなこと、言っちゃダメよ、令ちゃん?」
 袴の中の手に、何かをつまむように力がかけられる。
 恍惚とした表情で、令がかくかくとうなずく。
「うーん、意地悪な令ちゃんにはなにか罰を与えないとね…… そうだ、令ちゃん? 試合の勝者にご褒美をあげるってどうかしら。」
 何かをつまんでいた手から力を抜き、またもぞもぞと動かしながら令の耳元でささやく。
「い、いや、由乃と以外は、そんなことできない。」
「まだ何にも言ってないのに、令ちゃんたら。"そんなこと"ってどんなご褒美をあげるつもりだったの。」
 由乃の手で嬲られ、もともと上気していた令の顔が、もっと真っ赤に染まる。
「ふふ、答えないんだ。でも…… ここに、何か入れたくて仕方ないんじゃないの?」
 袴の中で、何かをなぞるように手が動く、それは蜜壷には差し入れられることは無い様で、催促するかのごとく令が腰を動かしている。
「ほら、さっき"お気に入り"みたいって言ってたじゃない。それだと思えばいいのよ。」
705名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:06 ID:OQQUxHey
>>699
メール欄を使いなされ
706699:03/09/27 22:07 ID:8xxs7HWb
 由乃が執拗に令のそこに指を這わせるが、要所を微妙にはずしているのか、切なげに令の腰がゆれる。
「ほら、手を止めて腰を突き出しなさい。わかってるでしょ? あなたは動いちゃダメなのよ。ただのおもちゃの代わりなんだから。」
 令と由乃、二人の痴態を見せ付けられながら、自分自身を握っていた薬師寺が、言われる通りに両足を投げ出し、体を床に横たえる。
「ほら令ちゃん?」
 由乃に導かれるまま、令ははだけた着衣のまま薬師寺の顔に背を向けその体をまたぐ。
 袴を少しだけずらし、局部を自分で広げながら薬師寺のそれを導く。
「あれ? 令ちゃん、いやじゃなかったの? そんなに気持ちよさそうな声を出して。」
 由乃に指摘され、初めて自分が出している声に気づいたのが、慌てて口を閉じるが、腰を上下させるたびにいやらしい声とよだれが令の口から漏れる。
 由乃がそれを舐め取り、胸を愛撫し始める。
「令ちゃん、やっぱり大きくなってきたね。ほら、あれのおかげでしょ?」
 令の顔がこわばる。
「なんだっけ、女性ホルモン摂ったら、女らしい体になれるかなとか言ってたよね。」
 わかっていながら、それを令の口から言わせたいのだろう、由乃がくすくすと笑う。
「だ、だめだ、出る。抜いてくれ」
 薬師寺の台詞に、由乃が冷淡な目を向ける。
「うるさいな、おもちゃは黙っててよ。それで、令ちゃん、何のくすりだったっけ?」
 令の体がビックっと震える。
 その刺激が引き金になったのか、薬師寺がうぅっと低い声でうなる。
「あ、あつい、なにか、で、出てる。一番奥に何か出てる。体の中で、何かビクビク震えてる。あ、あ、あ、き、きもち、きもちいいよぉ」
 令が、忘我の表情を浮かべる。
707699:03/09/27 22:08 ID:8xxs7HWb
「まぁ、はしたない。でも仕方ないよね、あんな薬飲んでる淫乱女なんだから。」
「排卵抑制ピルは、あれは、女性ホルモンだから……」
「だから、どれだけ中だしされても大丈夫なんだよね。いままで相手もいなかったのにね?」
 令の顔がキッと由乃の顔を見る。
「由乃だって飲んでるじゃんか。それも、わたしがAAからBになったって聞いてから。」
「……なによぉ。令ちゃんなんかオトコに中だしされてよがってるくせに。」
「それと、これとは違うだろ。それに…… これ、あの"お気に入り"のやつより、カサが広くて…… その、引っかかれる感じが……」
 由乃がごくりとつばを飲む。
「あれ? 由乃も使ってみる? わたしのお古でよかったら。」
 令が股間からあふれる白濁を手にとり、ぺろりと舐めてみせる。
 由乃の笑顔が、ピシッと固まった。
「ちょっと、あんた、私が許すわ。起きなさい。入れたままで。」
「「え?入れたままで?」」
 令と、薬師寺の声が被る。
 薬師寺が体を起こすと、きゃっと小さく悲鳴をあげ、令の体が四つん這いになる。
「令ちゃんこっちのほうが好きだよね? Mだから。ほら、腰動かしなさいよ。気が利かないわね。」
 さきほど動くなといっておきながら、今度は動けという言葉に半ばあきらめ顔の薬師寺であった。
「や、イッたばっかりだから、まだ、はぁん、体が敏感で、ぅうん」
 ふと立ち上がった由乃がジャージのポケットから先ほどの試合を撮っていた使い捨てカメラを取り出す。
「ほら、記念写真よ。令ちゃん?」
 令の試合を撮影していたインスタントカメラを由乃が構えると、顔をかばうように手をかざす。
「だ、だめ。」
708699:03/09/27 22:09 ID:8xxs7HWb
「でも、さっきより、あそこがぐちゅぐちゅといやらしい音出してるよ? 男の子に組み敷かれて"犯されて"いるのに感じちゃうなんて、やっぱりMだよね。」
「だって、ほんとに、これ、張り出してるから、ナカをえぐって、き、気持ちよすぎる。あ、あ、もう、だめ、だ、出して、中にいっぱい出して。」
 薬師寺が令の腰を目いっぱい自分にひきつけ、震える。それに同調するように令の体がのけぞり、震え、そして、糸が切れたように倒れこんだ。
「由乃、ほんとに、これ、すごいよ。」
 床に体をおしつけたまま、顔だけ上げて由乃にささやく。
「いい。」
 なぜかむくれた顔の由乃に令が困った顔になる。
「ほら、代わってあげるから。」
 それでも由乃はそっぽを向く。
「だ、だって、代わったって、令ちゃんといっしょには逝けないんだもん。」
 令がおたおたと由乃のもとに駆け寄る。
「そんな事言ったって、人間だもん、一本しかついてないよ。もう一本って言ったって……」
 令と、由乃の目が合って、くすっと笑った。
「そうだ、あなた方は、双子でしたよね?」
 令が薬師寺に声をかける。
「あーあ、このカメラに移ってる姿は、むりやり女の子を襲ってるように見えちゃうんだろうな。」
 手にもったカメラをぶらぶらとさせながら由乃が天井に向かって言う。
 令が、由乃に笑う。
「そんなことしなくても、ちゃんと話せばわかってくれると思うよ。あんなすごい剣士だもん。ね? 薬師寺さん?」
 令が薬師寺に向ける信頼に由乃がちょっとほほを膨らませる。
「というわけで、あしたの午後、M駅前に集合ね。いっとくけど、あんたたちはあくまで、道具なんだからね。」
「すいません、よかったらわがまま聞いてもらえませんか?」
 スールの機嫌が直りそうだとわかった黄薔薇様は、それはそれは朗らかに、微笑を浮かべたのでした。
<END>
709名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:14 ID:U4TpBi36
リアルタイムキター
どきどきしながら読んでたよ!!
個人的に前半のが面白かったってのはこのスレでは禁句になりますか

つ、次は是非、百合で…
710名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:19 ID:u9hSqg8Z
うわあぁ。色んな意味ですげぇよ>>699

>ご(ryる
久しぶりにワロタ
711名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:26 ID:2MdqVFO7
なんだかなぁ
712名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:55 ID:iaFmVf7F
途中で読むのやめた。
責めるつもりはないが生理的に受け付けられないんだ。スマソ。
713名無しさん@ピンキー:03/09/27 22:58 ID:82idl4Ep
まあ無理に読むこともなかろう。
空気の読めない馬鹿とは言え、ちゃんと読み手が回避できるように
一定の配慮をしてるんだから、699に罪はないぞ、多分。
714名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:03 ID:9t1tcFzI
すげぇとしか言い様が無いw

>>698
あーそうだったw
じゃあ、幼小中高大と全リリアン生徒、シスターも含めて食っちまう聖さまってことで。
715名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:06 ID:iaFmVf7F
中学はともかく……幼小は犯罪だろw
716名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:09 ID:FNweY3DP
聖さまは受け
717名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:12 ID:ImF5sKKR
自分の趣味に合わないSS(しかも回避できるよう宣言つき。ついでに
メル欄に699と入ってるから、アボーンまでOK)をスルーするぐらいの
ことができない莫迦に人を罵る資格はないな。
まあ、本物の莫迦だからそんなこともわかんないんだろうが。
718名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:25 ID:u9hSqg8Z
>>716
>聖さまは受け
おまい、話題をループさせようとしてはいまいかw
719名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:46 ID:FfdBR46w
>>717
な、お前もそう思うだろ?

>>716
幼小相手に受けの聖さま?
720名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:49 ID:UsQW4bf6
幼小中高大と全リリアン生徒、シスターから食われてしまう聖さまがいいなw
書いてみるか・・・ギャグにしかならんが
721名無しさん@ピンキー:03/09/27 23:54 ID:8zlI3LMf
「書いてあるもの」を「読まない」ことはできるけど、「書いてないもの」を
「読む」ことはできないんだから、まぁ・・・いいんじゃないの?
そーゆうのが好みの人も居るだろうし。合わない物はスルーしてくだされ。
722名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:28 ID:Xr7hFCcs
まあ俺は由乃×令より令×由乃なんだがな。
723名無しさん@ピンキー:03/09/28 00:38 ID:C91sFR0M
>>721
あんた、なかなかいい事を言うな。
気に入ったぜ。

とは言え「それでも男は禁止」くらいは言わせてくれ。
724名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:35 ID:bCZgUvsx
祐麒だったら兵器だけど>男
725名無しさん@ピンキー:03/09/28 01:37 ID:GNepOtRW
>724
女体化ネタなら可

えらそうな物言いでスマソ
726672:03/09/28 01:58 ID:ZVSHQg0l
「ちわーっす」
そう言いながら生徒会室に入る。
「ああ、こんにちは、ユキチ」
笑顔で迎えてくれる柏木先輩。一人で机に向かって書類を整理している。
「あれ、ほかの人はまだ来てないんですか?」
自分は掃除を終えてからここに来たのだから、放課からゆうに30分は経っている。
「今日はユキチと二人になりたくてね」
「っ・・・」
いつもの軽い冗談だと思っても、さすがに二人きりのときに言われると悪寒が走る。
ふと気づくと目の前に先輩の顔がきていた。
「ま、今日は本気だから」
言って刹那、肩に右手、後頭部に左手を置き、強引にキスをしてきた。
「−−−!!」
両手で肩を押し除けようとしてもびくともしない。全身に鳥肌が立つのを感じた。
「っはぁっ・・・ユキチ、最後までしていいかい?」
口を離して、目の前で聞いてくる。
「そんなのダメに決まって・・・」
「そうそう、ユキチが断れば、聖に祐巳ちゃんを襲わせるつもりだから」
とぼけたような口調で言い放つ。
「・・冗談ですよね」
「これを見てみな」
そう言って見せてくれた一枚の紙。“祐麒くんが断れば祐巳ちゃんはいただくぜ!”
と、明らかに先輩のではない可愛らしい文字で書かれた紙。右下にはよくわからない
怪獣みたいな絵がワンポイントで入っている。そして、末端に書いてある名前、聖。
「・・・・仲が悪いんじゃなかったんですか?」
せめてもの足掻きは、
「利害関係が一致すれば仲も良くなるというものだよ、ユキチ」
脆くも崩れ去った。
727672:03/09/28 01:59 ID:ZVSHQg0l
「じゃぁ今日はとりあえず奉仕してもらおうかな」
「え・・・・・」
事務椅子に無理やり座らせられる。
「ほら、祐巳ちゃんがどうなってもいいのかい?」
その言葉に動かされるように、目の前の先輩のズボンのホックを取り、チャックを
下げていく。トランクスの上からでもわかるその盛り上がりを見て、手が止まる。
「ユキチ」
ちょっと強めの、有無を言わせない口調に負け、トランクスをさげる。目の前で勢
いよく立つ性器。何もかもあきらめ、それに向かって舌を這わせる。噛み切りたい
という感情すら生まれるが、祐巳がどういう目にあうかわからないので、それすら
できない。逆に自分が耐えれば祐巳が助かるという考えに縋り、口腔に入れる。
「気持ちいいよ、ユキチ」
先輩が何か言ってるけど、どうでもいい。ふと古典の授業で習った“傀儡”という
言葉を思い出した。あやつり人形。先輩にとっての自分は自分というものを与えら
れていない。そんなことならどうして最初から傀儡として扱わなかったのか。だっ
たら冗談好きの頼れる先輩、だなんて期待もしなかったのに。
「っ・・・そろそろ出る」
その言葉で我に返る。自然と速くなる動き。早く終わらせたい一心で。

いきなり口から抜かれ、そして顔にかけられる。
「麗しき姉弟愛だね、ユキチ、気持ちよかったよ」
顔にかけられた精液と耳元にかけられた吐息に嫌悪を感じながらも、祐巳がこれで
安全だという充実感で一杯だった。(1194字)

>>672-674の続きです。宣言は入れませんでしたが、三行目で理解できるはずなので。
728名無しさん@ピンキー:03/09/28 02:00 ID:P4QvMor6
女体化は・・・・個人的にパス。
書く人は配慮してくれ。
729名無しさん@ピンキー:03/09/28 02:32 ID:nXrPDtte
>672氏
漏れは面白かった。
でもこれ一歩間違えたら801だから、苦手な人用に表記はしておいたほうがいいと
思う。まぁ、PL法みたいなもんだな。
表記したものを読んでうだうだ文句言う奴は厨だと切り捨てられるし。

しかし祐巳のために耐えるユキチというシチュはベタだが萌えるな。
730名無しさん@ピンキー:03/09/28 02:55 ID:Xr7hFCcs
>>672
乙。不覚にも萌えた。
次は百合で萌えさせてくれ。
731名無しさん@ピンキー:03/09/28 03:06 ID:2/rYDcG/
OK,精神ブラクラゲットよ。
          _
      _ , '´   ヽ、
    , '´   `Yノ八))〉lXl 流石です お姉さま
   l ,'ノノノ'l从゚ヮ ゚;)イ!|
   | !、゚ ー゚ノ| /{水j ヽ
  ノ,〔ラつi/  ̄ ̄/バ!〉
  ̄ ̄\7 マリア/ ̄
       ̄ ̄ ̄ガガガガ...
732名無しさん@ピンキー:03/09/28 07:01 ID:htMDFsLi
>>728
お前の趣味なんてどうでもいいんだよカス
733名無しさん@ピンキー:03/09/28 09:11 ID:M2cjxNOo
今こそ聖x祐麒(女装)ネタを!
食人族さん、ワシはまだあきらめてないぜ!
734名無しさん@ピンキー:03/09/28 09:47 ID:atP9btKY
このスレの命数もそろそろ尽きたかな
735名無しさん@ピンキー:03/09/28 11:14 ID:UzItXmsQ
>734
まだまだ
 新刊が出ればマグマのように妄想が噴出すこと間違いなし!!
736夜宵:03/09/28 14:05 ID:Rzkb6T+m
 どくん。

 鼓動が全身に行き渡り。
 劣情が全身を濡らして。
 熱情が全身を染め上げ。

 私のなかに在るすべてのスイッチに、静かに、手が伸び、押される。
 それが、わかった。桂さんは――妖しく、微笑んでいた。

 私の殻に罅が。割れて。
 私のほんとうの部分が露出する。

 汗が全身の毛穴から吹き出て、脈が激しくなる。
 私は無意識に手を桂さんの身体に這わせていた。はあはあと荒い息が漏れる。
 桂さんの身体も汗で濡れていた。私の腕を掴んだ手にはもう力が入っていない。
 その手はごく自然の帰結として――まず、胸のあたりに移動する。
 桂さんは眼を閉じた。
 柔らかい膨らみの感触が私の脊髄を這い上がる。
 心臓が締め付けられる。
 その中心部に突起を見つける。人差し指で触れると、すでに硬くなっていた。
「感じ――てる?」
「うん……」
 私はそれを摘み上げた。
「ぅ……あっ」
 桂さんが声を漏らし、私を見上げる。その視線は私を熱くする。
 私は手を再びお腹にもっていき、そこを通過させる。その下の部分。
 ――が、その場所にたどり着くその直前で押し留められる。
「だめ……」「え――?」
「ちゃんと、私を抱いて――」
 私は…………………………
737名無しさん@ピンキー:03/09/28 14:17 ID:aodXFPQY
リアルタイムキター
と思って待ってたけど続きこないなぁ。
そこでふとメール欄を見ると、夜宵氏が壊れてる!
直ったらまた投下おながいします。
738名無しさん@ピンキー:03/09/28 14:32 ID:2mEWxnrI
続きは明日なのかな?
どうしたんだ夜宵たん。桂さんに壊されたのか?w
さあ、たまった妄想をいまこそマグマのように!
739名無しさん@ピンキー:03/09/28 15:23 ID:JjrfUYPu
ここにアクセスするのは一日ぶりくらいなんだが・・・
レスがものごっつ伸びててオドロイータ!(今日のレッド)
職人さん、ぐっじょぶ!

夜宵たん、治ったかなぁ・・・
740名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:35 ID:RSIaNoEv
上のエピローグ(>>643)のオマケを投下します。甘げな気分で読み終わりたい方は、
上ので終了ということで。あぼんしたい方は、メール欄の「現白omake sage」ででもお願いします。

別にいきなり鬼畜展開になるとかいう訳ではないのですが、始めから読んでいただいていた
方があのエピローグの続きとして予想してるのとは、ちょっと?

DVDに隠しコマンド入れたらこんなのが出てきたヨ、とか
ギャルゲの公式サイトでおまけシナリオDLしちゃった、えへ。くらいの気持ちでよろしく。
741現白SS続き(おまけ1):03/09/28 18:38 ID:RSIaNoEv
そっと瞳を閉じ、ゆっくりと近付いていく二人の唇。
乃梨子はこの甘いひと時にゆったりと、その身と心を委ねていた。
(ああ、志摩子さん…)
今まさに、優しく交わされようとしている口付け。
こんなに幸せでいいのだろうか……。


ガチャ!


…ガチャ?
微かだが、確かに遠くの方でそんな音が聞こえた。
二人の間に流れる甘い空気にはそぐわない、唐突な音。
何の音だろう…。
ゴール寸前だった唇の接近は途中で急停止し、二人の頭の上に、はてなマークが浮かぶ。


……
……………

「あーっ!菫子さんだ!!」
「ええっ」
慌てた二人は身を起こす。

さっきの音は確かにドアのロックが外される音だ。
志摩子を部屋に上げた後、確かに鍵は閉めた。
そしてこの部屋の鍵を持っているのは自分と、そして家主の菫子しかいない。

「帰るのは夜中になるって言ってたのに、なんで!?」
今はまだ夕方、やっと日が沈んでいき、暗くなり始めたくらいの時間だ。
「とりあえず、このままだとまずいわよね」
742現白SS続き(おまけ2):03/09/28 18:40 ID:RSIaNoEv
二人が慌てていると、ドアが開く音と共に菫子が「ただいまー」と言うのが聞こえてきた。

「とにかく、私は制服を着るわ」
「う、うん」

そう言うと志摩子は、膝のあたりまで下ろされたショーツと、脱がされた制服を何とか
しようともぞもぞし始めた。
やはり恥ずかしいのか、こちらに背中を向けショーツを引き上げている。

(濡れててちょっと気持ち悪いだろうな…。ごめんね、志摩子さん、シャワーを浴びて
もらう暇もなくって…)
乃梨子がそう考えている間にも、志摩子は立ち上がり制服を素早く着込む。

(それにしても、着替えしてる志摩子さんってなんだか色っぽ…いやいやいや)

この非常事態に私は何を考えているんだ。
乃梨子はまた劣情をもよおしそうになり、慌てて頭を振った。
土産か何かを大量に抱えているのだろうか、玄関からは菫子が何やらガタガタとしている
気配が伝わってくる。

「これは付けてる時間ないから、布団の中に隠しておいて」

布団の横に転がっていたブラジャーを志摩子から手渡される。

「それと乃梨子はパジャマのボタンを」

さすが志摩子さん!私のお姉さま!!
もたもたしてる私とは違って冷静沈着迅速なその行動、惚れ直し…いやいやいや
だから私も何かしないと!
743現白SS続き(おまけ3):03/09/28 18:42 ID:RSIaNoEv
(そうだ、ボタンボタン)
素早くボタンをはめたそのついでに、布団の上に座っている自分の腰のあたりまで
掛け布を引き上げる。

「リコ、寝てるのー?」
閉じられた襖の向こう、リビングの方から菫子の呼ぶ声が聞こえる。

「熱は大丈夫?入るよー」
襖が開く……。

「ごきげんよう、菫子小母さま。ごぶさたしております」
「あら、志摩子ちゃん。来てたのね、ごきげんよう」

襖を開け、現れた菫子に志摩子が挨拶をする。
こちらに背を向けるようにして立っている志摩子の表情は乃梨子からは見えないが、
声の様子は普段の志摩子と変わりがないように聞こえた。
ナイス、志摩子さん。

「良かったじゃないの、リコ。お見舞いに来てもらえて」
「うん、それより菫子さん、帰るの夜中になりそうだって言ってなかった?」
上手く言えた。自分も何とか心の内の動揺を隠せたようだ。

「その予定だったんだけどね。今朝電話した時、あんた熱っぽいから学校休むって
言ってたじゃない。だから予定をちょっと繰り上げて早めに帰ってきたの」

具合を見るように乃梨子の顔を軽く眺めながら、菫子は言う。

「でも志摩子ちゃんが来てくれてるんだったら、何も急いで帰ってくることなかったかなー。
リコも元気になったみたいだし。ねえ?」

最後の「ねえ?」の所で、菫子は乃梨子の方に意味深な笑みをよこす。
744現白SS続き(おまけ4):03/09/28 18:44 ID:RSIaNoEv
(「ねえ?」って何、「ねえ?」って。おまけにその妙な含み笑いは一体何なわけ!?)

その言葉には裏があるのかないのか、先ほどから内心動揺し続けている乃梨子の
頭には、それ以上のことを考え出す余裕はあるはずもなかった。

「元気になったって言っても、熱なんて元からそんなになかったんだし。それに食事だって
自分で冷凍食品でも何でも食べるから、ほんと急いで帰ってくることなかったのに…
あ、でもありがとう。心配してくれたんだよね。それはちょっと嬉しいかな、なんて」

菫子の妙な笑みに更に動揺してしまったのか、乃梨子は自分でも気付かず、やや早口に
なっていた。
そんな乃梨子の焦りを察知したのか、志摩子が助け舟を出すように話題を変える。

「小母さま、お疲れではありませんか?お茶でもお入れいたしましょうか」

そう問われた菫子が志摩子の方に視線を移すのを見て、乃梨子は密かに安堵の息をつく。

「そうねぇ、じゃあお願いしようかしら……あら?」

菫子はそう志摩子に返事をしながら、文字通り「あら?」という表情を浮かべた。

「志摩子ちゃん…あなた、ちょっといつもと違わない?」
「!」
「えっ」

乃梨子と志摩子、二人同時に息を飲む。
ちょっとどころか心も身体もいつもと大違いです!などとは口が裂けても言えるはずもなく。

「んー?」
菫子が不審げな表情になり、その眉が寄せられる。
745現白SS続き(おまけ5):03/09/28 18:45 ID:RSIaNoEv
志摩子をじっと見つめる菫子。
見つめられて硬直する志摩子。
固唾を飲んで成り行きを見守るしかない乃梨子。
三人はそれぞれの思いを胸に抱き、しばしの間沈黙する。
と、

「あっ!」
菫子が、何かに気がついたように声を上げる。

(バレた!?)
乃梨子は息を飲む。

「志摩子ちゃん…」

(心配しないで、志摩子さん!覚悟はできてます!)

「あなた…」

(今からでもお宅へ伺って、ご両親に土下座でもなんでもします!)

「やっぱり……」

(周りになんと思われようとも、あなたを独りにはしません!卒業するまでくっついて
離れないって約束したし!!)

「……………タイが解けてるよ。珍しいわね」

ずるっ!
乃梨子は盛大に布団に突っ伏した。
746現白SS続き(おまけ6):03/09/28 18:47 ID:RSIaNoEv
(そんな落ちかよーっ。焦らせるなー!)

「リコ、あんた何やってんの?」
「……ちょっとめまいが」
妙な子ね、とでも言いたそうな菫子の視線を微妙な気持ちで受けつつも、乃梨子はなんとか
返答し、再び布団の上に半身を起こす。

本当に自分は何をやっているのだろう。さっきからなんだか上手く頭が回らない。
馬鹿か、私は。

その時心の片隅に、いつも人懐っこそうな笑顔を周囲に振りまいている、ある先輩の顔が
浮かんだ。

―乃梨子ちゃん、頭の回転が早くていいね―

(ああ祐巳さま…あなたにそう言っていただいたのは、はるか遠い昔だったような気さえします…)

見ると志摩子も、自分の妙な様子に「しょうがないわね」とでも言いたげな、ちょっと苦笑している
ような顔をしている。
そしてその場に漂い始めた珍妙な気配を消そうとするかのように、タイを直しながらこほん、と軽く
可愛い咳払いをして志摩子はこう言った。

「じゃあお茶の準備をしますね」
そう言いリビングに向かおうとする志摩子に、「あ、待って、志摩子ちゃん」と菫子が声をかける。

「志摩子ちゃんのお茶も捨てがたいけど、なんだかお腹も空いてきたし、ちょっと外で食べて
くるわ」
747現白SS続き(おまけ7):03/09/28 18:48 ID:RSIaNoEv
「それでしたら私が何かお作りします」

そうするのが当然とでもいうような気配りを見せる志摩子だったが、菫子はにっこりと嬉しそうに
微笑みながらもその申し出を断った。

「ありがとう、でも今日は何だかゴージャスなフランス料理フルコースでもゆっくり食べてきたい
気分だから。また今度お願いするわ。リコ、あんたは冷凍食品でも適当にチンして食べてちょうだい」

じゃ、志摩子ちゃんごゆっくり、と言いながら、菫子は乃梨子の和室を後にしようとする。
その後ろ姿を見送りつつ、残された二人は緊張が解けてくるのを感じ心の中でほっと安堵の息をつく。
と、ふと何かを思い出したように菫子の背中が振り向いた。

「そうだ志摩子ちゃん、リコの風邪が移ってるといけないから、シャワーでも浴びて行きなさい」
「はい…ありがとうございます」
「………」

菫子は微妙に硬直する二人を部屋に残し、どこか楽しそうに鼻歌を口ずさみながらリビング
へと戻っていった。

ただ見舞いに来ただけなのにシャワー…。

やっぱりバレているのではなかろうか。
そんな疑念が乃梨子の心の中に渦巻いた。
しかし志摩子との一戦(いや、二戦?)と菫子が帰宅してからのやり取りで、既に気力も体力も
使い果たしていた乃梨子は、考えるのを放棄してこのまま布団に思いきり仰向けに引っくり
返ってしまいたい気持ちで一杯だった。



(「見舞い」 完)
748名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:49 ID:RSIaNoEv
オマケと言いつつ、やけに長くてスマソです。エロくないけど、最後ということでご容赦ください。
原作公式カプなんで、受け入れられやすくてラッキーだったかもと思う今日この頃です。
ここまで長々と細切れ投下にお付き合いいただいた方々、及びレス下さった方々、どうも
ありがとうございました。

これにて全て終了です。感謝。読者に戻ります。
749名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:54 ID:D9CSL6n5
otu
750名無しさん@ピンキー:03/09/28 18:58 ID:PQYb/cgo
>>748
お疲れ様!いやーよかったよ。本当に良かった。
>「これは付けてる時間ないから、布団の中に隠しておいて」
志摩子さん…(´д`;)ハアハア。
751名無しさん@ピンキー:03/09/28 19:34 ID:M2cjxNOo
   |
   |∀・) コレデ オゼンダテハ バチーシ!
   ⊂ノ
   |)  ← 薫子さん
、 /


   |  ?
   | ????   イイヨイイヨー!
   | ?????  ハァハァ ハァ
   | ?????   ハァハァ イイヨー!
   | ??????   ハァ
、 /  ??


   |  ?
   | ????   ハァハァ ハァ
   | ??????  ハァハァ ハァ
   |???????⌒ヽ ハァハァ イイヨー
、 /  ????    ゜ ハァ … ウッ
/     ?
752名無しさん@ピンキー:03/09/28 19:40 ID:vnySCEhi
>>748
イイヨイイヨ
753名無しさん@ピンキー:03/09/28 21:39 ID:Gq0INyP+
>>751
菫子・・・さん?すまん、これはどーなっちゃってるんだ?w
754名無しさん@ピンキー:03/09/28 22:07 ID:qLsGqSFY
いやあよかったー
おつかれでっす!
755名無しさん@ピンキー:03/09/29 00:59 ID:GX1xY0IR
     __
    , '´   ヽ      
   l ,'ノノノ'l 〉   
   | !、゚ ー゚ノ|     
   ノ,<,f_、><ノリ     
    くノl[__]_〉
      し'し'
私、小笠原祥子が>785ゲットさせていただきますわ。

支倉>0 いつまでも妹の尻に敷かれてんじゃねーよ(藁
>2条乃梨子 仏像見たきゃ花寺にでもいってろ(プ
>3藤聖 私の祐巳に手だすなよ。この真性レズ(ゲラ
藤堂>4摩子 出番確実に減ってるな(w
島津>44乃 あんまナマ言ってるとシメるぞ(ププ
鳥居江利>5 誰だっけ?
ふ>9沢祐巳 私はたとえ音のない暗闇の世界にいても、そこに祐巳がいるならすぐわかるわよ。
松平>10子 祐巳いじめてんじゃねーよ。この糞ドリル(笑
>10以下の男供 ホモは花寺にでも帰りなさいってこった。
756名無しさん@ピンキー:03/09/29 01:17 ID:okJ10Abm
>現白の方 おまけ、個人的には非常に良かったです。
志摩子さんハァハァ 

マーガレットでマリみてが連載されるようですが、
祐巳はなんか違ってて(ツインテールが)、祥子様が美麗過ぎだと思うんだが。
まあもっとも、漏れは読まない気なんですがね。
(つうか、さすがにマーガレットは買えない…そっと何かに挟んで買うか)

職人の方、いつも良いものを乙です。
757名無しさん@ピンキー:03/09/29 01:22 ID:KWxfEUQo
OK,良SSゲットよ。
          _
      _ , '´   ヽ、
    , '´   `Yノ八))〉lXl 流石です お姉さまぁ
   l ,'ノノノ'l从゚ヮ ゚*)イ!|
   | !*゚ ー゚ノ| /{水j ヽ
  ノ,〔ラつi/  ̄ ̄/バ!〉
  ̄ ̄\7 マリア / ̄
       ̄ ̄ ̄
758名無しさん@ピンキー:03/09/29 01:25 ID:ttN83/N4
>>755
あー…テンプレに入れようかw
759名無しさん@ピンキー:03/09/29 02:36 ID:JCyA9IEx
某偽祐巳は、ダーク志摩子さんでした。
760名無しさん@ピンキー:03/09/29 03:06 ID:DFqLYLyZ
>755
>9だけ扱いが違う・・・w
761名無しさん@ピンキー:03/09/29 08:08 ID:5h+nhmUa
>>760
祥子さまだから当然でしょ?
762名無しさん@ピンキー:03/09/29 08:28 ID:Y/2CCwDT
タイが曲がっていてよ

とかでも(#´д`)
763名無しさん@ピンキー:03/09/29 11:49 ID:a1u1hrcy
>>751
モザイクが激しく邪魔w

>>755
蓉子さまのが無いのは、やっぱり無言の圧力が(ry
764二年桜組40番:03/09/29 13:06 ID:2N2IbC74
SS投下します。
前にやった可南子×祐巳の続編で祐巳救済しても良かったんだけど、正直気がすすまなかったのでパスw
なので、全然違う話。甘口にしたつもりだが……。
765二年桜組40番:03/09/29 13:07 ID:2N2IbC74
「ねえ、由乃さん」
 薔薇の館で、祐巳は由乃さんと並んで洗い物をしていた。
 既に今日の仕事は終わっている。祥子さまはお家の用事があるというので先に帰った。令さまは部活の方に顔を出していて初めから来ていない。志摩子さんは委員会。乃梨子ちゃんも、大叔母が風邪をひいたとかで看病のために一足先に帰宅していた。
「なに?」
 手は休めず、由乃さんはいつものきっぱりした口調で応える。
「チューしたことある?」
「……は?」
 ごめん、聞き間違いかしら。と、由乃さんは苦笑をもらす。実際には聞き間違えていないのだが、それぐらい突飛な質問だった。
「えっと……キスのことなんだけど。したことない?」
「……ない、けど?」
 どうしてそんなことを訊くのかわからないという顔で由乃さんが首を傾げた。祐巳は溜息をもらす。
「そっかぁ。由乃さんなら、令さまとあれだけ仲がいいわけだし、もしかしたらって思ったんだけど」
「ふむ……。祐巳さんは、祥子さまとなさったの?」
 まさかの切り返しに祐巳は一瞬目を丸くした。
「そ、そんなっ」
 慌てて否定する。いや、なにも慌てる必要はなかったのだが、祥子さまとのキスなんて恐れ多くて、つい……。
「いやなの?」
「いやだなんてっ」
 とんでもない。むしろ、してほしいと言うか……。
「や、もうっ、由乃さんったら」
 祐巳はぶんぶん手を振って、「あははははは」と大げさなくらい笑う。手についた泡が左右にちょっと飛び散った。
766二年桜組40番:03/09/29 13:08 ID:2N2IbC74
「でも、どうしたの? 突然、キスだなんて」
「う〜ん、べつにどうっていうほどのこともないんだけどね」
 そう、べつにどうということはない。ただ昨日、恋愛ものの文庫を読んでしまってちょっと気になっただけだ。
「キスがうまい……って、どんなのかなぁ。なんて」
「うまい? キスって、上手い、下手があるものなの?」
「……らしいです」
 だから祐巳は訊いたのだ。こういう話題は由乃さんが向いているかもしれないと思ったから。
「いざという時、キスが下手だと嫌われたりするのかなぁ」
「まさか、そんな……」
 洗い物を終えて、二人は手を拭く。
 もうこれで帰ってもいいのだが、祐巳がまだ話していたいと目で訴えたせいだろうか、由乃さんは黙って残ってくれた。
「キスくらいで、祥子さまが祐巳さんを嫌うなんてことないと思うけど」
「えっ、や、やだ、由乃さん。私と、お、お姉さまが……なんて」
 赤面してうつむく祐巳に、由乃さんは腕組みしながら続けた。
「結局は慣れの問題じゃないかしら。初めから上手い人なんていないんじゃない?」
「……そっか。そうよね。慣れ、か……」
「そうそう。習うより慣れろって言葉もあるしね」
 由乃さんの言葉を確かめるように祐巳は小さく何度か頷いてみせた。
「ねえねえ、祐巳さん」
 突然、新しい遊びでも思いついた子どもみたいに目を輝かせて、由乃さんが『ずいっ』と顔を近づける。
「へ?」
 うわぁ、由乃さんの瞳って綺麗。睫毛長い。凄い、可愛い……。
 見慣れたはずの友人でも、こう間近で見せられると美少女であることを再認識してしまう。祐巳は何故だか頬が熱くなった。
767二年桜組40番:03/09/29 13:09 ID:2N2IbC74
 祐巳の肩に手を置いて、由乃さんはゆっくり唇を近づけながら目蓋を閉じた。
「ちょ、ちょっと待って由乃さんっ」
「え?」
 大声でストップをかけられた由乃さんが急停止する。二人の唇はほんの15センチの距離だった。
「な、なにしてるの?」
「ん? だから、キスは慣れだって……」
「う、うん?」
「練習すれば上手くなるかなぁって」
「そ、それで、相手が私なの?」
「うん」
 何かおかしい? 由乃さんは首を傾げた。祐巳は笑うに笑えないような複雑な表情になってしまう。
「由乃さん? 普通、こういうことは好きな人とするものなんじゃないかしら?」
「そうだね」
「だったら……」
「え、だって私、祐巳さん好きよ。祐巳さん……もしかして、私のこと嫌い?」
「ま、まさか。私も、由乃さん好きよ」
「ホント? じゃあ、問題ないわね」
 祐巳が言いたかった好きと、由乃さんの答えた好きはイコールではないのだが、この際それは無視されてしまった。
 ……て言うか、キスの上手さについて持ち出したのは祐巳の方なのだから、練習するのは祐巳でなくちゃいけないのではないだろうか。受身じゃ練習にはならないと思う。こういうのを本末転倒って……。
 祐巳がいろいろ考えている間に、由乃さんは今度こそ唇を重ねる。
768二年桜組40番:03/09/29 13:10 ID:2N2IbC74
 あ……。
「ん……」
 由乃さんが鼻から甘い声をもらす。
 二人はそのままでしばらくじっとしていたけれど、やがて由乃さんは唇を離したりつけたり、ついばむようなキスを繰り返してきた。
「ふ、ん……」
 今度は祐巳が声をもらした。
 ああ、どうしよう。ホントにキスしちゃってる。ファーストキスはぜひお姉さまにって思ってたんだけど……。
 しかし、由乃さんが相手で嫌かと言ったら、全然嫌ではないのだ、困ったことに。
「祐巳さん、口、開けて」
 由乃さんの囁きに、考えるより先に体が反応してしまった。祐巳の口の中へ由乃さんの舌が滑りこんでくる。
 ディ、ディープキス!?って言うんだよねっ?これ。まずい、まずい、まずい。いくらなんでも、これはまずいでしょ、由乃さん!
 頭の中では警報がガンガン鳴り響いているのだが、悲しいかな祐巳は逃げ出すことも由乃さんを突き放すこともできなかった。だって、身体に力が入らないし、気を抜くとその場に崩れ落ちてしまいそうだったのだ。
 由乃さんの舌は祐巳の舌の上になったり下になったり、活発だ。猫がミルクを飲む時のような音が、小さく小さく聞こえる。
「ん……はぁ。よしの、さぁん……」
 ついに一人では立っていられなくなって、祐巳は由乃さんを抱きしめるようにして身体を預けた。
「ね、こんな時くらい、由乃って呼んでみて……祐巳」
 こんな時って、どんな時? ああ、ダメだ。何も考えられなくなってきちゃった。
「……由乃」
769二年桜組40番:03/09/29 13:11 ID:2N2IbC74
「祐巳」
 感激したように抱き返してきた由乃さんが、再び唇を寄せた。
 祐巳が「キスって、気持ちいいかも……」と思い始めた頃、由乃さんは既に祐巳の10歩ほど先を歩いているようだった。
 手が祐巳の制服の裾から潜りこんできて、ショーツに触れる。
「あ……」
 慌てて脚を閉じようとしたが、由乃さんの方が早かった。指先が股間を軽く撫で、祐巳が拒否しないと見るとショーツの中へ手を入れる。
 祐巳は由乃さんの肩に顎を乗せて、怯える子犬のように震えているしかなかった。怖いのではない。
 いや、やっぱり怖いのかもしれなかった。由乃さんの触れる箇所が熱を持ったみたいで……つまり、気持ちよくて、拒めなくて。そのことが怖かった。
「ふあぁ、よしのぉ……ら、らめぇ」
 ろれつのまわらなくなった祐巳の舌を、由乃さんがまた吸う。
「ん、ふぅ」
「ん、んくっ」
 由乃さんの指先は祐巳の股間の分泌液をすくって、小さな肉芽にこすりつけた。
「あ、あ、あ」
「自分で、触ったりしないの?」
 祐巳はふるふると首を振った。本当は何回か、触ったことがある。でも途中でやめてしまって、最後までしたことはなかった。
 そのことを伝えると、由乃さんは……。
「じゃ、今日は最後までいってみようか」
770二年桜組40番:03/09/29 13:11 ID:2N2IbC74
 指は前後に激しく動いたり、円を描くように柔らかく回ったりする。
「あああっ、由乃ぉ。ダメっ、ダメぇっ」
「そんなに大きな声出してると、誰か来ちゃうかもよ」
「ん、やぁっ。恥ずか、し……」
「あたりまえよ。恥ずかしいことしてるんだもん」
 祐巳の股間で、くちゅくちゅと水音が立つ。腰は由乃さんの指に合わせるように自然と動いた。
「はぁ、っう。っく……」
「ね、祐巳。気持ちいい、って言って」
「……い」
「聞こえない」
「うぅ、由乃、意地悪……」
「そうよ。知らなかった?」
 悪戯っ子みたいに、由乃さんが笑う。
「ね、祐巳」
「……いい、よぉ。気持ちいい……」
 羞恥に涙を浮かべる祐巳を見て興奮したのか、由乃さんは息が荒かった。
「可愛い……」
 由乃さんにキスされて、左手で軽く胸を愛撫される。右手は怠けることなく祐巳を追いつめていた。
「あくっ、いやっ、由乃……。由乃、ホントに、もうダ……きゃうんっ!」
 首をのけぞらせ、爪先立ちになって祐巳は達した。
771二年桜組40番:03/09/29 13:13 ID:2N2IbC74
「祐巳さんて、かーわいい。なんか、聖さまの気持ちがわかっちゃったかも」
 呼吸を落ち着かせようとする祐巳の横で、由乃さんは気軽にそんなことを言ってくれる。
 聖さまがしていたことと由乃さんがしたこととでは全然違う気がするのだが……。
 に、しても。
「由乃さん、なんか手馴れてない?」
「そりゃあ、私には令ちゃんがいるもん」
「へ……?」
 ちょっと、待って。ということは、なにか? 由乃さんは令さまと、そういうことをしていると? つまりは……。
「由乃さん? キス、初めてだったんじゃ……」
「日常茶飯事」
 由乃さんは「ごちそうさまでした」と手を合わせると、鞄を引っつかんで踊るように駆け出した。
「あははははは」
 だ、騙された……。
 呆然としていた祐巳だが、我にかえるとすぐさま追いかけた。
「由乃さーんっ」
 私の、私のファーストキス……やっぱり返してよぉ!
772名無しさん@ピンキー:03/09/29 14:45 ID:4ZtR4b+s
おしゃまな小猫と純真な小犬がじゃれあってるみたいでこれはこれで・・・。
乙です。
773名無しさん@ピンキー:03/09/29 14:45 ID:mJR5OMue
774名無しさん@ピンキー:03/09/29 16:00 ID:tlDaEBgE
由乃さんの小悪魔っぷりがよかったっス。
色を越えた同学年ズってのもイイもんですな。
775夜宵:03/09/29 16:04 ID:z9HPzd+Z
 …………………………何も、出来ない。
 そのままの姿勢で固まったまま。
「もう――」
 ふっ、と、桂さんが微笑した。
「意気地なしなんだから」
 そんな言葉が、妙に私の心を衝いた。
 桂さんは私の右手を自分の顔の方にもっていき、中指を口のなかに入れた。
 口腔の中で指が執拗に舐められるのがわかる。関節の裏を舌が這う。
 水が撥ねる音が響く。
 指を銜えて出し入れしているその姿は――――まるで…………。
 ……とても、扇情的だった。
 その心地よい刺激に脳がぼーっとしかけていた、その瞬間に、桂さんは歯で指の裏側を
軽く撫でた。擽られたよう。その刺激は直ぐに快感に変わった。
「ひっ――」
 軽く身体が震えてその場にへたりこむ。本当に――本当に軽くだけれども、はっきりと、
達してしまったようだった。
「――ねえ」
 頭上から声が降る。
 私は立ち上がった。そのまま、ベッドに横たわる、桂さんの隣に寝転がる。
 そのまま抱き寄せる。
 もう、離したくない。
 もう、我慢なんてできない。
 もう、自分のなかで沸騰しているものを抑えることなんてできない。
 ふと見ると、私が座り込んでいたカーペットには、はっきりと染みができていた。
776名無しさん@ピンキー:03/09/29 16:56 ID:lpJ3nIFv
夜宵たん……ハァハァ。
早くぅ!
777名無しさん@ピンキー:03/09/29 21:29 ID:ZU+f8D5L
>>764

先代、二年と横繋がりが続いたから
次は令&祥子とか瞳子&乃梨子とかキボンキボーン
778名無しさん@ピンキー:03/09/29 22:33 ID:9z9lsTLl
聖様と江利子様の続きをひっそり待っています。
779名無しさん@ピンキー:03/09/29 23:08 ID:1I57SwCw
あの直後に荒れまくったから
やる気削がれたのかもしれんな。
780571:03/09/29 23:59 ID:knYAULN4
北枕さんが何も言ってくれない・・・
781名無しさん@ピンキー:03/09/30 00:26 ID:buijB8fw
なんかここ数日豊作だったから今夜は投下ないのか〜とか思うと寂しいぞ
782名無しさん@ピンキー:03/09/30 01:17 ID:ryO4H1F7
すごい!桂たんの誘い受けっっっぷり!
783名無しさん@ピンキー:03/09/30 05:15 ID:9RViorsT
現白氏完結か…。
カップリングといい、作品の雰囲気といい、
最近の作品の中では一番お気に入りだっただけに寂しいな。

いつか続編が書かれると信じてます…(;´Д`)人
784名無しさん@ピンキー:03/09/30 20:37 ID:LjBuYJ/c
うわ、夜宵たんウマー!
自然な流れで持っていきますねー!ハァハァ
785アニメ板より:03/09/30 22:54 ID:zLZ76Irj
596 :風の谷の名無しさん :03/09/30 21:23 ID:0mnt0/jz
誰かアニメが始まるまで由乃が突然自殺したいう設定でIF小説を書いてくれ
マリみてを読むと登場人物の内、誰か死んでくれないかと
歪んだ期待をしてしまいます。
志摩子が初めて興味を持った男性にはめられて輪姦とか、
由乃が令に抱きついた拍子に階段から転げ落ちて死亡とか、
諭巳が家に帰ったら祥子と弟が裸で抱き立ってたとか、

そういう展開でしか萌えられない自分は病気なんでしょうか・
____________________________

このスレでこんなの書いたら荒れまくるだろうけど自分はちと萌えてしまった…
うんあくまで妄想。妄想するだけにしておくけど。
786名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:13 ID:cychYV/+
こええな。。
787祥子:03/09/30 23:19 ID:jghTSGTb
「私はお姉さまに逆らえない……全ての答えはイエス」
「ゆ……祐巳の頭を撫でて気持ちいいか? イエス……」
「毎日タイなおしてるだろ? イエス……」
「おまえはシスコンか? イエス……」
「おまえは私の妹になりたいか? ……イエス」
「おまえは祐巳のお姉さまになりたいか? もちろん……イエス」

「なりたいわ、蓉子さまの妹に」
「毎日毎日疲れるくらい山百合会の仕事をさせられて、それしか考えなくなるの」
788しろ@1話:03/09/30 23:32 ID:Dd2rSgwI
「うぅー、令ちゃんどこかなー」
校内を足早に探し回る私。ちょっとスキップしてみたり。今日は令ちゃんと帰ろうと思ったの
にどこにもいない。一回薔薇の館に戻ろうかな。

「令ちゃん!?」
さすがに開いた口が塞がらない。
「ん?由乃、どうしたの?」
まさか薔薇の館の屋根にいるなんて。
「どうしたの!そんなところにいて!」
「雨漏りするっていうから直してんの」
右手にはトンカチ(カナヅチだっけ?)を持って。
「大丈夫なの・・・?」
「大丈夫。ちゃんと体操服に着替えてるから」
違う。

私も梯子を登りはじめた。ちょっとスカートが気になったけど今の時間なら通る人も少ないし。
「わー、爽快ー」
登り終わって屋根の端っこ辺りに座り込む。振り返ると、
「あ、ちょっと、由乃っ、そっちあぶな・・・きゃ」

え?

あれ?

令ちゃんは?

レイチャンハドコニイッタノ?
789名無しさん@ピンキー:03/09/30 23:47 ID:zLZ76Irj
投下キターーーー乙
しかししろ@の割に黄とはこれ如何に?
790名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:10 ID:gbR/MprN
>>787
えーっと・・・こう言って欲しいのかなw

葉鍵板にカエレ!!

またそんなでたばっかりのエロゲのネタを・・・
791くろ@2話:03/10/01 00:12 ID:7ClgQij7
 落ちた。
 令が落ちた。
 突然視界から消えた令に由乃は手を伸ばす事すらも出来なかった。

 落ちていく。
 令は落ちていく。
 落ちる途中に令の意識は散乱してしまうから由乃の悲鳴すらも届かない。

 落ちて。
 落ちて。
 マリア様のお庭に落ちて。
 首の所がぽきんと折れて。

 令は死んだ。

 令が死んで。
 由乃はそれが悲しくて。
 自分も落ちて死んだ。
 マリア様のお庭に落ちて。
792563:03/10/01 00:14 ID:uy3eV3sK
さて、夜も遅いのでけーたんの続きでも投下して寝ます。
793名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:15 ID:uy3eV3sK
断言しよう。私はノーマルだ。
小学生の時の初恋の相手も男子だったし、中学生の頃は美少年アイドルにこっそりと憧れたりもした。
でも、だったら今のこの状況は何?と、自問してしまう。
私は今、自分の下宿で同姓の友人、佐藤聖と肌を重ねてしまっているのだ。
そして拒む事は容易に出来たはずなのに、いつのまにかそれを受け入れてしまっている。
重ねて言おう。私はノーマルだ。
でも、長い人生には時に予想も付かない出来事が待っているものらしい。
その晩、酒に酔った彼女が転がり込んできたのが私にとってはそういう事だったのだろうか?
794名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:17 ID:uy3eV3sK
もう、どれくらいこうしているのか。
私は彼女の腕に抱かれながら、しばらくじっと唇を重ね合わせたままだった。
パジャマの前はもう大きくはだけられて、下着を付けていない胸が露出してしまっている。
電気を消しておいて良かったな。と思う。
お互いの姿がはっきりと見えるような状況だったら、きっと恥ずかしくてたまらないに違いない。
表情が伺える程度の薄闇と、眼鏡を外してぼんやりとした視界が私の羞恥心を薄らげているようだ。
「さ…さとさ…ん」
「けーたん、キス上手だね」
私の薄い唇を咥え込むように彼女の唇が押し当てられ、ちゅっちゅっと軽い音を立てた。
差し込まれた彼女の生暖かい舌が、私の唇の裏側や、歯や、舌をゆっくりと探る。
彼女の吐息からは微かにアルコールの匂いがしたが、それを不快だとも感じない。
どうやら私の脳は繰り返し重ねたキスで甘く痺れてしまっていて、
思考能力も感覚も鈍ってしまっているようだった。
「…ん…は…ぷは…そ…そんなこと…ないわよ…」
「そう?上手だよ。それにけーたんの唇、キュってしててすごく可愛いんだもん」
「…や…やだそんな…っ!?」
「あれぇ?もしかして照れちゃった?けーたんってばもーっ!かわいーっ!」
彼女にからかわれて、うわずった声を上げてしまった唇をまたぎゅっと塞がれる。
はふはふと鼻で荒い息をしながら彼女の唇に吸い付く今の私を傍から見れば、
きっと慣れない行為に必死な、滑稽にも見える姿なのだろうなと頭の隅では思ったが、
でも、だからといってここで止めてしまえるはずもなかった。
唇と唇を重ねるという単純な行為が、
こんなにも頭を痺れさせるような心地良さをもたらすものだという事実を、
私は彼女から教えられてしまったのだ。
795名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:18 ID:uy3eV3sK
「あ、ちょっとゴメン」
「…あ…えっ!?」
不意に唇を離した彼女のその言葉に、なにか彼女の気に障る事でもしてしまったのかと、
私はひどく動揺してしまった。
その声がそんなに切羽詰ったものと聞こえたのか、
彼女はくすくすと笑いながら布団の上に身を起こして言った。
「あはは、違う違う。もしかしてこれでおしまいって思っちゃった?」
「…違うの?」
「あのね、私って濡れやすいんだ。だからもうぐちゃぐちゃでさ。服、脱いでもいいでしょ?」
…いくら女同士なら理解できそうな事情とはいえ、平然とそう言われるとこっちも照れる。
彼女の物言いにひとりで顔を熱くしながら、私は内心ほぅ…っと、安堵の溜め息を吐いた。
ああマズい。私ったら、本気で彼女とのこんな行為にハマりかけちゃってるじゃないの。
そういった自覚はあるのだが、
それでも目は自然とパジャマ代わりのTシャツを脱いだ彼女の胸元に行ってしまう。
片手に収まりそうな小振りな胸を、ちょっとカワイイなと素直に思ってしまった。
そんな私のぶしつけな視線を察したのだろうか。
彼女は裸の胸を隠す事も無く、にっこりと微笑みながら私に言った。
「けーたんも脱ぐ?」
反射的に私は、声もなくこっくりと頷いてしまった。

796名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:19 ID:QGa8xu0/
つまんね
797名無しさん@ピンキー:03/10/01 00:20 ID:5uQxMq4b
>>791
まさかそれで終わりなんて言わないよな?言わないよな!?
798796:03/10/01 00:27 ID:QGa8xu0/
>>563
マリみてのエロパロと思わずに読めば普通に面白いという事実を発見しますた。
すまん。
799名無しさん@ピンキー:03/10/01 01:13 ID:C0oRZfDJ
いいよいいよー!
がんばれ563

しんじゃえ796
800788:03/10/01 01:45 ID:bie7DAqb
寝る前に懺悔します。
1、れいちゃんとゆのちゃんは白だと思いきり勘違いしました。下着が。
2、>>791は私ではないです。上手く繋げてくれてありがとうございます。
4、喋りすぎですね。うざくてごめんなさい。おやすみなさい。
5、最後に一瞬で思いついて一瞬で却下したネタで締めます。


朝、教官室に行ったら花瓶に花が生けてあった。

ドクンッ

心臓の奥でざわめく何か。

とっさに目をそむける。

やだ・・・わたし・・・過敏になってる・・・
801名無しさん@ピンキー:03/10/01 01:51 ID:5uQxMq4b
>>800
あんた…なかなか大物だな
802名無しさん@ピンキー:03/10/01 02:43 ID:XAxWT4GD
どんどん深みにハマっていくけーたんカワエェ。
803名無しさん@ピンキー:03/10/01 05:27 ID:85YdSBaI
いや、二次創作で景ネタが少ないのはおかしいでしょ、と日ごろから思ってるぞ俺は
804名無しさん@ピンキー:03/10/01 06:46 ID:+BhZ35Hn
>>799
しかし798の発言にも一理あるような。あまりおおっぴらには言えんが・・・。
>>800
3が無いぞ
>>788>>791
イヤな連携だなw
>>803
上の話みたく「ほとんどオリキャラ」になっちゃうからな
805名無しさん@ピンキー:03/10/01 10:28 ID:ehCaJ/Pw
新刊のあらすじに白薔薇姉妹の志の字も乃の字も見当たらないのは、
体育祭そっちのけでそのころ二人は誰も居ない(略)とかって展開
だから――じゃなく、普通に出番がないだけなのか・・・。
(´ω`)ショボン
806名無しさん@ピンキー:03/10/01 10:55 ID:AooSPiSG
で、リリアンはブルマなんか?スパッツなんか?それとも?
807名無しさん@ピンキー:03/10/01 13:06 ID:RBfxGtux
>805
出番はそれなりにあるんじゃないか?

主人公じゃないんだから、その辺はそろそろ諦めようよ。
そこそこの活躍はきっとすると思うし。
808名無しさん@ピンキー:03/10/01 13:28 ID:WsAyQqTP
>>800
ついでに「ゆのちゃん」も懺悔しろ。
809名無しさん@ピンキー:03/10/01 16:01 ID:+iQ7mboX
>>806
スパッツって描写があったような。
810名無しさん@ピンキー:03/10/01 17:15 ID:SXEmMEq1
>>780
まぁ慌てるな。
もしかしたら忘れた頃に投下してくれるかもしれんし、別の職人さんが書いてくれるかもしれん。

>>800にちょとワラタ
811名無しさん@ピンキー:03/10/01 18:04 ID:YluHk4fB
萌えんな。全部。
812名無しさん@ピンキー:03/10/01 19:07 ID:BQHCHdwX
てゆうか>>800よ。あんた続きは?続きはないんかー?
地味に期待してたんだよぅ…
813名無しさん@ピンキー:03/10/01 22:59 ID:2gUQ97w9
>>563たん
地の文は良いが、会話が…

814563:03/10/01 23:59 ID:uy3eV3sK
>マリみてのエロパロと思わずに読めば普通に面白いという事実を発見しますた。
ギクッ

>上の話みたく「ほとんどオリキャラ」になっちゃうからな
ドキッ

いや、お二方とも貴重なご意見サンキュです。
元々マイナーカプの一発ネタのつもりで書き始めたものだっただけに、
確かに景さんの性格とか自分でも掴みかねてる部分はあるんですよね。
まあ、他の神々の降臨の合間を縫って投下してるネタモノですので、
もう少しご容赦くださいませよ。

と、いうわけで投下して寝まつ。
815563:03/10/02 00:09 ID:Gv60iixi
「どうせなら脱がしてあげてもいいのに」
「…結構よ」
まったく、これ以上彼女のペースに巻き込まれたら自分がどうなってしまうかわからない。
だからそう言う彼女を拒み、自分でパジャマの上衣に手を掛けたのだが、
そもそもその行為そのものが既に彼女のペースに乗せられた結果じゃないの。と、
自分自身にツッコんでもみる。
電気を消した薄闇の中でもお互いの肌は白く浮かび上がり、
今まで気もしなかった自分の身体の曲線をなぜか妙に意識してしまう。
悟られるはずもないと思いながら、じっとりと湿ったショーツを彼女の前で晒すのがはばかられて、
ひと思いにパジャマのズボンと一緒に重ねて脱いでしまった。
うわ。佐藤さんの事、笑えないや。
私の足の付け根もまた、触れたらくちゃっと音を立ててしまいそうなくらい濡れている。
816563:03/10/02 00:11 ID:Gv60iixi
「けーたんはおっぱい大きいねえ」
そんな事を言いながら、彼女が私の胸に手を伸ばす。
確かに昔から身体付きの割には少し大ぶりかなという自覚はあったにせよ、
こんな状況で改めて指摘されればさすがに照れる。
私は彼女の顔を見ないように、彼女に顔を見られないように、顔を天井に向けた。
「ね、誰かにさわってもらった事ってある?」
「…ないわよ。そんなの」
「え。そうなんだ。そいつはラッキー。よし、この聖さんが可愛がってあげよう」
妙に嬉しそうな声でそう言いながら私の胸に顔を寄せると、
そのままぎゅっと顔を押し付けて頬擦りなんて始めた。
「やだ…佐藤さんったら…な…何してるのよ」
「んふ。いやね、胸の大きい女の子に一度こうやって甘えてみたかったんだよねー」
どんな願望よそれは。
喉まで出かけたが言葉には出さない。
いまさらここで彼女の性癖をどうこう言うのも、今の私には筋違いのような気にもなるし、
それにすりすりと擦り寄せられる彼女のすべすべなほっぺたの感触も決して悪くないし…って、
おっと、危ない危ない。危うく状況に流されてしまうところだった。
彼女とのこの、いささか親密すぎるようなコミュニケーションも今ならまだ、
『冗談よね?』で済まされる段階かもしれない。
女の子同士で手を繋いだり、キスの真似事をしたり、
そういった他愛ないスキンシップの延長と言えなくもないような気もする。
うん、そうだ。ここはきっぱりと一線を引こう。
こんな事で佐藤聖、どこか気の合いそうな彼女と気まずくなったりしたら、きっと私は悔やむだろう。
817563:03/10/02 00:11 ID:Gv60iixi
「…あ…あのね…ひんっ!?」
意を決して、その事をその事を彼女に告げようと口を開きかけた途端、
私の胸の先にずきんっ!っと痺れるような感覚が走った。
…な、何っ!?
おずおずと顔を下げて自分の胸元を確認した視界に入ったのは、
私の胸にしっかりと吸い付いている彼女の唇だった。
「…な…何してるのよ…さ…佐藤さん…?」
ちゅ。っと、音を立てながら唇を離した彼女が、私の顔をまっすぐ覗き込みながら言った。
「あ、せっかくだからけーたんのおっぱい、ちゅーちゅーってしてあげようかと思って」

しまった。と、私は思った。
なぜなら彼女の誘惑をきっぱりと断ち切ってしまおうという選択肢が、
その時、私の中でキレイさっぱり消え失せてしまったからだ。
818563:03/10/02 00:14 ID:Gv60iixi
>地の文は良いが、会話が…
ビクッ

具体的にどんな所がお気に召さなかったか聞かせて頂けると、
今後の参考になるかもですので、よろしかったらヨロシクですよ。
819名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:29 ID:4PrMtnUS
けーたん言うのやめて。
萌えないから。
820名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:36 ID:giVZQWAT
>>818
ぜ、全部(汗)
いや、563さんは文章も上手いし、細かいことを気にしなくてもいいんだよ?
ただ、今投下してるSSの登場人物を「マリみて」に出てきてた聖さまと景さんだと言われて
納得できるかというと、正直ちょっと微妙かな、、、
一度、素面状態の聖さまを書いてみませんか(酔った聖さまの口調のモデルが原作にないからね)。
821名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:47 ID:aowOcv4u
文句たれるなら>>563に代わって続き書けよ
>>563も気にするな。気にせず最後まで書いてくれ
822名無しさん@ピンキー:03/10/02 00:58 ID:IGClTD+o
しょうがないよ、今の聖さまには鶴光師匠が降臨中だからな。
823名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:21 ID:Q1U/OOoG
文句言ってるヤシは、単にカップリングが気に入らない
だけだと思われ。
相手が薔薇やつぼみや妹なら、もっと壊れた聖でも文句
言わないくせに。

563さん、充分に面白いからガンガンどーぞ。
824紗羅綺麗:03/10/02 01:25 ID:Q8qIiLHT
「ヒマねー」
祐巳は溜息をつくと、窓から外を見やった。
薔薇の館で、瞳子ちゃんと二人きり。
瞳子ちゃんはさっきから、山百合会の帳簿を整理している。
もしかしたら、私よりキチンとした仕事を任されてるかもしれない・・・。そんな情けない事をぼんやりと考えていると、不意に瞳子ちゃんが顔を上げて言った。
「祐巳さま、止めてくださいませんか?」
「へ?」
「さっきから・・・。そのカチカチ言う音、気になるんです!」
あぁ、これか・・・。祐巳は無意味にノックしていたシャーペンをしまった。
瞳子ちゃんは「全くムダが多いんだから」とかブツブツ言いながら帳簿を見ている。
経費のチェックにかこつけて、祐巳に文句を言ってるみたいだ。
祐巳は、はしたなくテーブルに上体を突っ伏しながら、瞳子ちゃんに尋ねた。
「瞳子ちゃんはさー。いつ山百合会に入るの?」
気だるそうに顔をあげた瞳子ちゃんは、「はぁ?」と言いたげな顔をしている。
「いつ入る、って、現に今ここに・・・」
「だってさー。今はあくまで、お手伝いじゃない。山百合会は薔薇様方と、その妹のつぼみによって運営されるんだよ」
「祐巳さま、私にここから出てけ、とおっしゃるんですか?」
「そうじゃなくてさー」
祐巳は、下から瞳子ちゃんの顔を見上げるようにして尋ねた。
「誰の妹になるの?」
825紗羅綺麗:03/10/02 01:26 ID:Q8qIiLHT
その一言に、サッ、と瞳子ちゃんの顔色が変わった。
「瞳子ちゃんも、もう二年生でしょ?そろそろ、身を固めた方がよくない?」
今の言い方、聖さまぽかったな・・・。そう思う祐巳の前で。
瞳子ちゃんは、帳簿を閉じ、ダン、と立ち上がった。
「私は、祥子お姉さまの妹ですから!」
そのまま歩み去ろうとした手首を、祐巳が後ろから掴む。
「ずるいよ、瞳子ちゃん」
ファサ、と祐巳が後ろから抱き付いてきたので、瞳子は身を硬くした。
「な、何するんですか!」
「お姉さまは・・・。瞳子ちゃんの祥子お姉さまは、私のものだよ・・・」
そう言うと、祐巳は、フッ、と後ろから瞳子の耳に息を吹きかけた。
「ひぃっ!」
「フフフ・・・。同じ・・・。お姉さまと同じトコロが弱いんだね」
「祐巳さま、な、なにを・・・」
瞳子は必死で抵抗するが、彼女の体を後ろから抱きすくめている祐巳の腕は動かない。
祐巳はそっ、と、瞳子の首筋に唇を這わせた。
「ひぃっ!」
ゾクゾクゾクッ、と、くすぐったいような、気持ちいいような、奇妙な快感が瞳子の中を駆け抜けた。
「ちょ、ちょっと!」
そのまま祐巳は、後ろから回した両手で、制服の上から瞳子の胸をやわやわと揉みしだく。
「うわぁ、瞳子ちゃん、以外とおっきぃ♪さすが舞台女優」
「ゆ、ゆ、祐巳さま!?」
「ふふふ・・・。瞳子ちゃんの乳首は、どこかなー?」
「祐巳さま、いいかげんにしないと・・・」
瞳子の堪忍袋の緒が切れようとした瞬間。
祐巳が「つん」と、制服の上から探し当てた瞳子の乳首を人差し指でつついた。
826紗羅綺麗:03/10/02 01:27 ID:Q8qIiLHT
「あん!」
思わず自分の口から漏れた言葉に、瞳子の顔がかぁっ、と顔が赤くなる。
「ふふふ。『あん』だって。瞳子ちゃん、可愛いんだぁ」
彼女の心を見透かしたように。羞恥心を煽る祐巳の言葉に、思わず瞳子は逃げ出そうとした。
「いや!離して!」
満身の力を込めて、瞳子が抱きついてる祐巳を振りほどこうと、もがいた瞬間・・・。
祐巳はスルリ、と瞳子の制服の襟から、胸の中へ右手を滑り込ませた。
「!」
「瞳子ちゃんのおっぱい、つかまえたー」
ぐにゅぅ、と祐巳の掌が、ブラの上から乳房を鷲掴みにする。
「リリアンの制服って、スカートまで一体だから、中に手、入れにくいでしょ。でも、ここからだと弄りやすいんだぁ。コレ、先代の白薔薇様に教えてもらったんだよ」
「祐巳さま!いいかげんに!」
瞳子が、キッ、と振り向いた瞬間・・・。
地を走る獣を一瞬で捕らえる猛禽のように・・・。祐巳は、彼女の唇を奪っていた。
「!」
唇を押し当てた祐巳は、舌で瞳子の口をこじ開けようとした。
瞳子は思わず歯を食いしばる。
逃げようとする瞳子の頭部を、空いている祐巳の左手が押さえつけた。
「む、むー、むぐーっ!」
瞳子がキスに気を取られた隙に・・・。
祐巳の指がブラの隙間に入り込み、瞳子の敏感な乳首を捉える。
「むふぅっ!」
827紗羅綺麗:03/10/02 01:27 ID:Q8qIiLHT
敏感な蕾にふれられた瞬間、未体験の快感が、電撃のように瞳子の体を走った。
思わず息が漏れ、半開きになった口の中に祐巳の舌がヌロォ、と入り込む。
祐巳は、瞳子の舌を吸うと、自分の口の中に引きずり込んだ。
そのまま舌を絡め、ちゅっ、ちゅっとリズミカルに瞳子の口を吸う。
その間にも、右手は、ネジを廻すように、瞳子の敏感な乳首をクリクリしていた。
「う・・・むふ・・・むふぅううう・・・ぷはっ!」
必死で祐巳の顔を押し戻した瞳子は、唇の間に糸を引く唾液のアーチを引きちぎり、逃げようとした。
瞳子が背を向けた瞬間・・・。彼女の襟元に右手を突っ込んだままの祐巳は、テーブルの上に、うつぶせに押し倒した。
「あは♪前かがみになると、余計おっぱい、いじりやすくなるよ」
瞳子の背中にのしかかるようにして・・・。重力にしたがい、掌の中に集まった胸肉を、祐巳はやわやわと揉み抱く。
「いや、いや、いやぁあ・・・」
瞳子の泣き声の中に、かすかなあえぎ声がまじり始めた、その時・・・。、
ビスケットの扉が開き、祥子様が入ってきた。

to be continued
828名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:48 ID:Uv49Mvpu
ウホッ!いい裕×瞳…
このカプだとやっぱり裕巳攻めだよね。ただ…

>「瞳子ちゃんはさー。いつ山百合会に入るの?」

リリアンの生徒は皆山百合会のメンバーだったような…( ;・∀・)
829名無しさん@ピンキー:03/10/02 01:53 ID:M+mvEh3j
イイ!
祐巳たま、2代目セクハラ大王認定
830名無しさん@ピンキー:03/10/02 02:08 ID:/rS6i8eH
誰よ、この祐巳w
すっげえワラタ。続き読みたい。
831名無しさん@ピンキー:03/10/02 02:35 ID:XW43PztS
>「瞳子ちゃんも、もう二年生でしょ?そろそろ、身を固めた方がよくない?」

>ビスケットの扉が開き、祥子様が入ってきた。

えーと、祥子様は留年デスカ?それとも不法侵入デスカ?
832名無しさん@ピンキー:03/10/02 02:36 ID:0u39iB9+
うおー
なんてところで止めるんだー
833名無しさん@ピンキー:03/10/02 02:51 ID:zAiA+Ypa
>>831
3学期前半の、1月か2月の出来事と考えれば…帳尻は合う。

…しかし、その季節に薔薇の館で…風邪ひきそう…。
834名無しさん@ピンキー:03/10/02 02:56 ID:0u39iB9+
ヒーターついてるし、だいじょうぶ<その季節に薔薇の館で…風邪ひきそう…。


835名無しさん@ピンキー:03/10/02 06:18 ID:VeA55BYq
もうそろそろ二年でしょってことでしょ?

俺は景たんはアリ!
836名無しさん@ピンキー:03/10/02 06:22 ID:6lyjDsMp
けーたん、おおいにけっこう。
837名無しさん@ピンキー:03/10/02 07:00 ID:SUO+C4XC
>紗羅綺麗たん
表現や展開に、食人族さんや北枕さんや紅茶菜月さんと言った
スレの先人たちの影響があからさまに見て取れるけど、それはそれでよし。
あと、できることなら視点と地の文の中の三人称を統一したほうがいいですよ。
838夜宵:03/10/02 14:48 ID:O6gRZFV4
 何も考えずに動物的な欲求のまま口付けをした。
 触れた瞬間に、お互いにほぼ同時に舌を差し入れる。
 そのまま、ただひたすらにお互いの口を蹂躙する。
 身体をきつく抱きしめ合う。お互いはお互いだけのものになりお互いはお互いを独占し
お互いはお互いをどこまでも求める。
 どこまでも、あさましくなれる。私はなんだかよくわからずに乱暴に服を脱がした。
 私は改めて片方の手を桂さんの右胸に置き、やさしく揉みしだく。
「……うぅ――」
 首筋に舌を這わせる。両腕で頭部を抱え込むようにしながら。
 しばらくそれを続けてから指を――ようやく、その場所にもっていく。
「いい?」
 私がそう訊くと、桂さんはただ頷いた。ただ。
 手を伸ばす。
 ショーツの中に手を入れるとざらざらとした感触がした。
 それを掻き分けるように指を進ませる。
「ん……あっ」
 その表情を。
 その嬌声を。
 もっと。欲しい。
 だから私はその奥に指を這わせる。
「……っ! ん――!」
「声――出していいよ」
 そう言ってもまだ、堪えている。
 私は少しだけそのなかに指を沈めた。
「……――いやぁあ!」
 興奮で、全身の血液が沸騰するような錯覚。
 もう我慢できない。そう思ったのは何度目だろう。
 さらにその奥に。 いったん引く。いつのまにか抽送になっていた。
 桂さんは時々身体を震わせながらあえぎを漏らす。
「はぁ――あん……ぁ――!」
839夜宵:03/10/02 14:49 ID:O6gRZFV4
 水音。
 粘り気が私の指を包む。
 身体を重ねて――私まで昇っていくようで。
 桂さんはもう……喘ぐだけで。
「あぁぁぁあ! ひ――いやああぁ!! ぃ……いいよぅ……!」
 私の身体を掴む。掴む引き寄せる抱き締める――。
「……こ、わ…れ…ちゃ、わた――はぁあああああん!!!」
 身体が痙攣し、締め付けられていた指が開放された。
 ベッドに倒れこみ、目を閉じた。
 その表情。私はどうしてもそれを保存したくなった。
 私は咄嗟に、愛液で濡れた手でカメラを構えていた。
 シャッターを押す。
「嫌あ――もう」
 桂さんは顔を覆い僅かに首を振る。
 そのまま静寂が流れた。
 たまらなく幸福な静寂。
 突然桂さんが半身を起こした。

「私も――カメラ始めようかしら」
 唐突にそんなことを呟く。
「へえ――何を撮るの?」
 そんなことを私が訊くと、桂さんは微笑んだ。
 そして私からカメラを奪い取り、もとあった場所に置く。
「そうね、まず……蔦子さんの」
 そうささやいて、私をベッドに押し倒して。――え?
「いっちゃった――顔かな」
 唇を塞がれて……。
840夜宵:03/10/02 14:49 ID:O6gRZFV4
完結。引っ張った割にエチーが淡白で申し訳ない。
841名無しさん@ピンキー:03/10/02 15:57 ID:BlLTKjeM
>>840
ぐっじょぶ!

完結していない私はどうすればいいんだ…(←誰だよ?)
842名無しさん@ピンキー:03/10/02 17:13 ID:QiWDxuHO
乙!

誰だよ!?( ̄□ ̄;
843800:03/10/02 20:37 ID:nulevzO/
気づいたら庭にいた。マリア様の。
けど体が動かない。骨折で済んじゃったのかな・・・
薔薇さまたちがこっちを見向きもしないで円陣を描いてる。

寂しいな。

祐巳ちゃんが服の袖で口を押さえて円陣を離れた。
それでまんまるのケーキから一人分が無くなる。

見えた。
あれ・・・私だ・・・。
隣に令ちゃんもいる。
私と一緒に二人して倒れてる。
ケーキの中心は真っ赤なラズベリー。

え?
なんで?
私はここにいるのに。
844800:03/10/02 20:42 ID:nulevzO/
ようやく自分がいわゆる「幽霊」になっちゃったのはわかった。
けど、私はどこにいるの?
幽霊なら動けるんじゃないの?
それに、なんか視点が高い。
なんだか・・・まるで・・・


マリア様の目から見ているような。


それから私の毎日が始まった。
朝、門を開けたシスターが真っ先に私の目の前に来て、熱心に祈る。
他の先生たちも次々と来て、同じように祈る。
女生徒たちが来る。
知った顔がたくさん。
授業が始まると閑散とする。

あ、小柄な子が鞄抱いて走ってきた。
うわ、転んだ。
泣きべそかいてる・・・。
痛そうだな・・・・・・・・・・・・・・・

今となっては感じることのできない痛覚を持ったあの子がちょっと羨ましい。
まぁ、胸の痛みは一向に無くならないのだけれども・・・

MilkWhite#3 a girl soul into Maria......
845名無しさん@ピンキー:03/10/02 21:01 ID:EbPWcfeW
どうして最近の黄薔薇モノはキワモノが多いんだろうな。
846名無しさん@ピンキー:03/10/02 22:08 ID:vQVL2qja
黄薔薇だから。
>>800
なぜかワロタ。
847名無しさん@ピンキー :03/10/02 23:24 ID:nyoSuFUl
夜宵氏乙!!!!
次回作待ってます。
848名無しさん@ピンキー:03/10/03 15:42 ID:l+AufRf1
蟹先生と、江利子×聖の続きはまだかのう。
849途中茶:03/10/03 18:22 ID:wpFHK7q/
いい話のようだけど途中からなので先々スレからの独自の
過去ログ倉庫はないの?
850名無しさん@ピンキー:03/10/03 18:46 ID:17oItf+X
>331 ではごふまんかしら、おねぇさま?
851名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:29 ID:17oItf+X
[黄薔薇][ソフト百合?]
#たまにはまともに書いとこう……

「ごきげんよう」
(略)
貴重な学園である。

 秋、イチョウ並木に金色の絨毯が掛けられる季節。
 支倉令は、そろそろ茜色がかりはじめた空を見上げ、学園の外に向かって急いでいた。
 今日はいとこの由乃が用事があるということで一人部活に出ていたのだが、帰り際に見つけた道場のシミとの戦いに思ったより時間を取られたからだ。
 秋の日はつるべ落としと言う言葉は、ビルにさえぎられる都会の中にあるほどよく感じられる。
 時折吹く北風がイチョウの葉を雨のように降らせるたび、首をすくめて空を見上げる。
 家に帰り着くころはもう日が落ちているだろうなと、思いながら足を速める。
 ふとそのとき、木の葉のカーテンの向こうに、いるはずのない顔を見かける。
 黒っぽいワンピースで木の葉の舞い散るのを物憂げに見上げる。
 髪に、肩に、降り積もる木の葉を払いのけるわけでもなく、ただ、空を見上げる。
 もし、ここが街中の公園だとしたら、何人もの男が彼女に見とれ、何人もの女が組んだ男の腕をぎゅっとつねるだろう。
「お姉…… さま?」
 令の足が止まる。数メートル先には、去年まで彼女の称号"黄薔薇"の名前で呼ばれていた女性がいる。
 鳥居江利子、外の大学に通う彼女にリリアンで出会うなんて、令は想像すらしていなかった。
「あら、令。ごきげんよう」
 ヘアバンドで前髪を上げた彼女が、髪から木の葉を振り払い、令に微笑む。
 思わず駆け寄って、何を話そうか迷う令の姿は、たぶん、由乃にすら見せたことがない。
「ここは、落ち葉がきれいね」
 また空を見上げた江利子に、令はただ"はい"としか答えられなかった。
852851:03/10/03 22:30 ID:17oItf+X
「令にね、聞きたいことがあったの」
 空を見上げながら唐突に江利子が言った。
 もし、かつての紅薔薇さま、白薔薇さまが聞けば、"壊れてる"と思ったかもしれない。係わり合いにならぬよう、離れることができたかもしれない。
 しかし、令にとっては、愛しいお姉さまにかわりはない。
「あのね、男の人って、どうしたら女の子に興味を持つのかしら」
 思いもよらぬ質問に唖然とする。
「あの、わたしも女の子だから、男の人の気持ちはちょっと……」
 申し訳なさそうに言う令の顔を、江利子はきょとんとした目で見つめた。
「…… そうね、そうだったわね。」
 微妙な間をおいて、江利子が答えた。そうまるで、今気づいたとでも言わんばかりに。そして、また空を見上げる。
「クリスマス、会えないんだって、あのひと。男の人ってそういうのどうでもいいのかしら。」
 しばらくして、また脈略もなく江利子が言った。
 さすがの令も、うすうす勘付いてはいたが、うまい台詞が見つからない。
「わたしも女の子だから、大切な人と一緒にいたいと思いますが……」
 ちらりと由乃のことを思い浮かべながら答える令の顔を、また江利子がじっと見つめる。
「…… そうね、女の子だものね。」
 微妙な間をおいて、江利子が答えた。やはり、今気づいたとでも言わんばかりに。そして、また空を見上げる。
「まだ2ヶ月近く先なのに、もう、違う予定が入ってるのもさびしいですね。」
 沈黙に耐えかねて、令が声を掛けるが、ええ、という生返事しか帰ってこなかった。
「ちょっと冷えますね。薔薇の館で紅茶でも飲みませんか?ほら、体が寒いと、心までさびしいこと考えちゃうって言いますよ。」
 令は、ほおっておけば朝までそこにいそうな江利子の手をなかば引っ張るように薔薇の館に向かおうとした。
853851:03/10/03 22:31 ID:17oItf+X
「わたしが、男のひとのようにすれば、わかるかしら」
 江利子のつぶやきを令の耳が捉えるのと、江利子が令の手を引いてその体を引き戻すのとどちらが早かっただろうか。
 思わぬ強い力で引っ張られた体が、江利子の胸にしだれかかる。一瞬顔をこわばらせた令であったが、抱きしめられたことに思わず顔が緩む。
「で、でも、お姉さま、男の人になんてなれないでしょう」
 令の台詞に彼女を抱きしめたまま江利子が笑う。
「だって、わたし、なんでも"できてしまう"からね」
 台詞を言い終える前に、江利子が令の体を横抱きに持ち上げる。
 令がキャッと小さく悲鳴をあげて江利子の首に腕を回すと、そのまま通路の脇、街灯に照らされたベンチに令の体が横たえられる。
「男の人がするみたいにすれば、友達にアリバイまで頼んで押しかけた女の子に、今日は帰りなさいなんていう男の気持ちがわかるかしら」
 近づいてくる江利子の顔に思わず令は目をぎゅっと閉じた。
 令は抵抗しようなんて思いつきもしなかった。背中にまわされた手と、制服のファスナーを下ろしていく音がこれからされることを令に意識させる。
「はじめてをささげようと必死だった女の子に、今日は家まで送るからなんていう男の気持ちが、女の子を襲ったらわかるかしら。」
 江利子が壊れているのが令にもわかった。だけど、振り払い、逃げ出すことができなかった。
 令の中でダメだと思う気持ちと、このまま流されたいという気持ちがせめぎあい、喉まで出かかっている台詞を搾り出せない。
 江利子の背中に手をまわしてぎゅっと抱きつきたいと思うけれど、体がこわばって、令は何もできない。
 江利子の冷たい手が空いたファスナーからもぐりこみ、令の素肌に触れる。
 おもわずあげようとした声を必死で飲み込む令の肢体を江利子は小さく笑ってまさぐる。
 顔にかかる髪、首筋をくすぐる吐息、そして、体をうごめく指。どこまで堕ちてもいいと、令の心が動き始めた。
854851:03/10/03 22:32 ID:17oItf+X
 そのとき、二人の吐息以外存在しなかった静寂を、つまらない電子音が破った。
 江利子が足元に落としていたバッグを拾い上げ、電話に出る。
 江利子はじっと、黙っていた。電話の向こうで誰かが必死に何か言っているのが焦点の定まらない令の耳にも届いた。
 足音が近づいてくるのに気づき、火照った体で必死に着衣を直す令の目に、髭面の男が駆け足でやってくるのが映った。
 電話の中と外の声が同じように聞こえる。
 電話を切った男は、江利子の前で息を整えると、何か言おうとして声にならず、目をチラッとそらす。
 黙った江利子が身を翻そうとする。その手を男が取った。
 思わぬ強い力に、江利子の体は男の胸にしだれかかる。
 江利子が一瞬顔をこわばらせ、そして、ちいさくうんといってほほを緩め、彼の体に体重を預ける。
「君とは、本物のお付き合いをしているんだ。だから、僕の決心がつくまで待っててほしい。」
 その台詞に、江利子は、その男の胸で小さく、もういちど、うんとささやいた。
 江利子が、男の顔を見上げた。
 男が、江利子の顔を見つめた。
 そして二人の顔が重なった。
 静かな口付けのあと、男が令に小さく頭を下げる。
 令も思わずぺこりと頭を下げた。
 門限を少し過ぎるかもしれないけど送っていくからという男の言葉に、江利子がちょっとまってと断る。そしてちょっと目を伏せたまま令の元に駆け寄り、ちいさくささやく。
「ありがと、参考になったわ。やっぱり、令に相談してよかった」
 小走りで男の後を追う江利子の後姿を見送って、令はポツリとつぶやいた。
「今日は、由乃のお部屋にお泊りしよう」
<END>
855名無しさん@ピンキー:03/10/03 22:40 ID:LdRYqcI5
>851
乙!
凸キター━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
856紗羅綺麗:03/10/03 23:00 ID:VgRqQDHK
It is a continuation of 827

「すっかり寒くなったわね」
扉を閉めた祥子さまが、部屋の中に振り向くと・・・。
そこには、荒い息をつく瞳子が、一人でテーブルについていた。
「あら?瞳子ちゃん」
祥子さまは意外そうな顔をした。
「一人だったの?話し声がしたから・・・」
てっきり祐巳もいるかと思ったのに。
祥子さまが、その一言を飲み込むのが、瞳子にもわかった。
「あ、あの・・・。祐巳さまが・・・ひゃん!」
何かを言いかけた瞳子は、ビクン、と体をケイレンさせた。
「どうしたの?瞳子ちゃん」
祥子さまが、けげんそうな顔で言う。
瞳子は真っ赤な顔でうつむき、蚊の鳴くような声で言った。
「いえ・・・。なんでもありません・・・」
テーブルの下では・・・。
瞳子のスカートに頭を突っ込んだ祐巳が、「よしよし」とばかりに、彼女の敏感な所に押し当てていた指を離した。
「祐巳ったら、どこほっつき歩いているのかしら」
何も知らない祥子さまは、瞳子に背を向け、戸棚に向かった。
「あ!お茶なら瞳子がいれます!」
立ち上がりかけた瞳子は、「くひゃん!」と変な声をあげて、イスに座り込んだ。
「どうしたの?瞳子ちゃん。風邪?」
「は・・・はい・・・」
「いいのよ。お茶くらい自分で入れるわ」
うなだれる瞳子の恥ずかしい所を・・・。
テーブルの下で、祐巳が楽しそうにいじっていた。
857紗羅綺麗:03/10/03 23:01 ID:VgRqQDHK
『ゆ、祐巳さま、祐巳さまってば!』
お茶を入れようとする祥子さまの背中を見ながら。
瞳子は、小さな声でテーブルの下に向かって言った。
『何やってんですか!止めてください!』
祐巳は、瞳子の恥ずかしい割れ目を、ショーツ上からなぞりながら言った。
『大好きなお姉さまの前で、えっちに感じさせてあげる』
「ひゃん!」
「あら?瞳子ちゃん、呼んだ?」
戸棚から、カップを取り出そうとしていた祥子さまが振り返った。
「いえ・・・なんでも・・・ありません・・・」
祥子さまに笑顔を見せながら、瞳子は必死で机の下で足を閉じようとする。
その姿は、まさしく湖面を華麗に漂いながら、水中では足をバタつかせる白鳥だった。
「くっ・・・・ふぅ・・・・くぅ・・・」
必死で声が漏れないように唇を噛み締めながら・・・。瞳子は、祐巳の頭を自分の股間から引き離そうとした。
だが、祐巳は食らいついたスッポンのように、瞳子の股間から離れない。
下着の上から瞳子の割れ目を擦っていた祐巳は、楽しそうに言った。
『あ・・・・。瞳子ちゃん、濡れてきた・・・』
『そ、そんな事、ありません!』
『ホントかなー。じゃ、直に触って確かめようっと♪』
祐巳がショーツをひっぱり、その隙間に指を突っ込んだので、瞳子は思わず叫んだ。
「い、いれちゃダメぇ!」
瞳子の絶叫に、カップにお湯を注ごうとしていた祥子さまがビックリして振り返る。
「な、なに?何を入れちゃダメなの?」
「あ・・・。あは・・・。そのお湯、もう冷めてますから・・・」
「そう?湯気が出ててあったかいみたいだけど・・・」
「さっき瞳子が見た時は、冷たかったんですぅ。」
瞳子は、不審な目を向ける祥子さまの前で、笑顔で取り繕う。
さすが舞台女優。
感心した祐巳は、そっ、と蕾のような瞳子ちゃん自身に、ひとさし指を差し込んだ。
858紗羅綺麗:03/10/03 23:02 ID:VgRqQDHK
「ひぃっ!」
生まれて初めて。自分の中に異物を迎え入れ、瞳子は背筋を大きくのけぞらせた。
うわ、キツキツ・・・。
祐巳は、敏感な粘膜を傷つけないように、ゆっくり押し広げるようにしながら、指を奥へと差し込んでいった。
「あ、あ、あ・・・」
瞳子は、もう抵抗する気力を無くし、ギュッ、と机の下でスカートを握りしめた。
「お茶が入ったわ。瞳子ちゃんも飲むでしょ」
瞳子の沈黙を肯定と受け取った祥子さまは、彼女の前にカップを置き、向かいの席についた。
「あっ・・・」
下に祐巳さまがいるの、バレちゃう・・・。
その瞬間。祐巳が瞳子の中に差し込んだ指を、ゆっくりと回転させた。
気持ち悪いだけだった異物感の中に・・・言い様のない快感が加わる。
うそ、これが・・・。
保健体育の性教育で習った言葉が、瞳子の脳裏をよぎった。
これが、オルガスムス・・・。
そ、そんな、瞳子・・・。
自分でもいじった事のない恥ずかしいアソコに、無理やり指を入れられてるのに・・・。
大好きな祥子お姉さまの前で・・・・。はしたなく感じてる・・・。
瞳子は、もう抵抗して足を閉じようとはせず、下半身をクネクネとくねらせた。
屈辱と怒りの中に、信じられない歓びが入り混じる。
いじって・・・もっといじって・・・。
祥子さまは、そんな瞳子に気付かず、お上品にカップに口を付けながら言った。
「あのね、瞳子ちゃん・・・。祐巳の事なんだけど・・・」
瞳子は、うつろな目で祥子さまを見た。
859紗羅綺麗:03/10/03 23:03 ID:VgRqQDHK
「あなたは、いろいろ思う所があるみたいだけど・・・。あれでも、私の大事な妹なの・・・。仲良くしてあげてくれないかしら?」
その妹が、テーブルの下で瞳子のアソコを弄んでいるとは。祥子さまも夢にも思うまい。
瞳子は初めての快感に身もだえしながら、なんとか声を絞り出した。
「さ、祥子さまは・・・」
「ん?なぁに?」
顔を上げた祥子さまの美しさに、瞳子は思わず息を飲んだ。
祐巳さまと、いつも、こんな事を・・・。
瞳子がその言葉を口にする前に。
祐巳は瞳子のアソコに入れた指を、ジュボッ、ジュボッ、と指をピストンさせた。
「ふわ、ふわぁああっ!」
「瞳子ちゃん?どうしたの?具合でも悪いの?」
祐巳は膣に差し込んだ人差し指をピストンさせながら・・・。親指を、瞳子の勃起しきったクリトリスにあてがった。
「う、うそ・・・」
「瞳子ちゃん?熱でもあるの?」
何も知らない祥子さまは、瞳子に顔を寄せ、オデコをくっつけた。
いい匂い・・・。その一瞬、瞳子は全てを忘れてウットリする。
その瞬間。祐巳がぐにぐにぃっ、と親指の腹で、瞳子のクリトリスをこねくりまわす。

「あ・・・」

愛しい祥子さまの顔を目の前数センチの所で見ながら・・・。
瞳子は、生まれて初めて絶頂に達した。
860紗羅綺麗:03/10/03 23:04 ID:VgRqQDHK
「じゃぁ、今日はあったかくして寝るのよ」
一緒に帰ろうという誘っても、かたくなに拒否する瞳子を残し・・・。祥子さまは、心配しながら先に帰った。
ビスケットの扉が閉まり、祥子さまが階段を下りる足音が遠ざかると・・・。
瞳子は、グッタリとテーブルの上に突っ伏した。
「あはっ♪瞳子ちゃん、イッちゃった?」
テーブルの下から出てきた祐巳が、チュポン、愛液にまみれた指を舐めながら言った。
「お姉さまが、いつ気付くかハラハラしたわ・・・。瞳子ちゃんもスリルあったでしょ?」
瞳子は、そのまま死んだように動かない。
「あれ?瞳子ちゃん?もしかして失神しちゃった?これがホントの失神女優・・・」
「ドリルパーンチ!!」
ドグワシャァッ、と祐巳の体が数メートル跳ね飛ばされた。
ウィンウィンウィン・・・とモミアゲのドリルを回転させながら・・・。
瞳子は、鼻血を流す祐巳を見下ろして、地獄の底から湧き出るような声で言った。
「祐巳さま・・・よーくーもー」
「ま、待って!瞳子ちゃん!これは愛よ!愛ゆえの試練なの!」
錯乱した祐巳は、もがきながら必死で言った。
「と、瞳子ちゃん!お姉さまも言ってたでしょ?私と仲良くしなさい、って!」
「えぇ・・・仲良くしてさしあげますとも・・・」
クワッ、と鬼のような形相で、瞳子は叫んだ。
「私のドリルで、祐巳さまの処女を奪ってさしあげますわ!」
学園中に、祐巳の絶叫が轟いた。

Happy end
861名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:10 ID:l+AufRf1
ドリルパンチ ワロタ。
862名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:15 ID:B5RRvtNd
乙。
全体としては萎えたが、ラストにちとワロタ。
863名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:35 ID:SXS0uq+1
とりあえず乙カレー。
さて、マーガレットでも読むかな。
864名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:46 ID:Fl543mmY
>>851
寸止めキターー!!
ああん勿体ない…w乙。凸がちょっと切なかったです。
その後由乃の部屋にお泊まりする令を書いてください。
865名無しさん@ピンキー:03/10/04 00:15 ID:s2il7pHo
良いね、攻め祐巳は!!
祐「ハハハハハハハ!我が世の春が来たぁ!!」
って感じか?
866名無しさん@ピンキー:03/10/04 19:42 ID:Jmy/nANE
覚醒祐巳はスゴそうだからな
867名無しさん@ピンキー:03/10/04 20:16 ID:yLVdJmPq
              ☆ チン        
                            
        ☆ チン  〃 Λ_Λ   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ヽ ___\(\・∀・)<作品投下マダー?
             \_/⊂ ⊂_)_ \____________
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
        |  ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:| :|
        |            |/
868名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:40 ID:FCs6pfMl
祐巳、実作でも徐々に覚醒しつつあるからな。
油断できんぞ。一体どうなってしまうのか?
869名無しさん@ピンキー:03/10/04 22:54 ID:h+yyl6Xl
祐巳の独り勝ち。
870名無しさん@ピンキー :03/10/04 23:06 ID:W/9yzR95
祐巳の独りエッチ。
871名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:10 ID:7FA3Qve6
>>870
それを覗いてる祥子。

…聖様でも可。
872名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:12 ID:W/9yzR95
ノックせずに入って凍りつく祐麒。

後日、同じように見られるハメに。
873名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:13 ID:+IPONbyy
聖さまは受け
874名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:20 ID:h+yyl6Xl
そうそう、聖さまは受け。
でも聖と令のカップリングだったら(なかなか想像しにくいけど)
聖さま攻め。
875名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:22 ID:W/9yzR95
いつもと違い、やけにアグレッシブな志摩子の押しに、
聖さまたじたじ。気がついたらベッドの上で受け。キボン。
876名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:29 ID:vgV5O5N4
聖さまは攻め。
でも875みたいのだったら読みたい。
877名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:46 ID:eCNUl5Vn
栞・志摩子・静の3人に包囲され、総受けの聖様。
878名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:51 ID:h+yyl6Xl
そこに蓉子さま乱入。
879名無しさん@ピンキー:03/10/04 23:59 ID:W/9yzR95
志摩子、静、蓉子さまが聖を攻めても、きっと栞だけは手を出さない。
受けの聖を見てるだけ。じ〜っと。

その視線を受けるたびに複雑な心境で熱くもだえる聖さまキボン。
880名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:16 ID:wrartl9w
覚醒祐巳は祥子さまに対してだけは誘い受け。
881名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:29 ID:CNcWblAl
覚醒祐麒は柏木さんに対してだけは誘い受け。
882名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:32 ID:YZXM1BId
そして対峙する覚醒祐巳×覚醒祐麒
883名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:36 ID:hPgH05NQ
お前ら、なに言ってんですか。
884名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:37 ID:CNcWblAl
従姉妹揃って( ゜д゜)ポカーン な柏木&祥子
885名無しさん@ピンキー:03/10/05 00:42 ID:XZDeuBXv
聖様と江利子様の続きまだ〜〜?
886名無しさん@ピンキー:03/10/05 10:33 ID:CNcWblAl
甘茶たんの続きも読んでみたい。
887名無しさん@ピンキー:03/10/05 11:51 ID:ObdxUk5p
銀杏プレイとドリルプレイ
888名無しさん@ピンキー:03/10/05 12:10 ID:On/YInAt
未完の作品も結構あるなあw
889名無しさん@ピンキー:03/10/05 12:23 ID:v0PWZ0u0
銀杏プレイってなんだよw

ところで、次スレは950でいいのかな。
職人さん降臨待ちの間を縫って、次スレのタイトル決めとくってのはどうよ。
これまでの流れでいくと、次はウァレンティーヌスの番なんだが。
890名無しさん@ピンキー:03/10/05 12:40 ID:IUq0ZkFh
単純にマリア様がROMってる〜エロンティーヌス〜じゃ萎えるか。
ところでウァレンティーヌスをヴァレンティーヌスとか書いてる香具師いるよな。
ちゃんと読めって思う罠。
891名無しさん@ピンキー:03/10/05 12:49 ID:CNcWblAl
ウァレンティーヌスの贈りエロ。
892名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:00 ID:ObdxUk5p
マリア様がROMってる〜エロき花びら〜
893名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:08 ID:On/YInAt
エロき花びらはそそられるものがあるが
ここはやっぱりウァレンティーヌスでキメたほうがいいのではなかろうかと。
普通に考えて

エロンティーヌスの贈り物?

エロンティーヌスってギリシャ神話の神様の名前みたいだね。
894名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:09 ID:JJU1F8OB
マリア様がROMってる〜エロき夜の〜
マリア様がROMってる〜ファースト・デート・エロいアングル〜
895名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:26 ID:CNcWblAl
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの贈り物(エロ編)〜
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの贈り物(パロ編)〜
896名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:39 ID:hm4FFubT
嗚呼…つづきをうぷしないまま新スレ移行か…。(←だから、誰だよ?)

タイトルは、>>895をアレンジしたものがいいと思われ。
897名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:41 ID:ObdxUk5p
贈りエロワラタ
898名無しさん@ピンキー:03/10/05 14:44 ID:tHHsKBXj
エロ薔薇まっしぐら
899名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:05 ID:On/YInAt
「エロいアングル」めちゃワロタ
でもどうかと思う
900名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:06 ID:1N/SeZfm
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの送り狼〜
901名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:16 ID:JJU1F8OB
マリア様がROMってる〜エロくりチョコレート〜
マリア様がROMってる〜紅薔薇さま、人生エロの日〜
902名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:18 ID:JJU1F8OB
アウチ!間違えた!
マリア様がROMってる〜紅薔薇さま、人生最エロの日〜
903名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:23 ID:Se49//oq
マリア様がROMってる〜いとしき歳エロ〜
904名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:24 ID:CNcWblAl
マリア様がROMってる〜ウァレンエロティーヌスの贈り物
905名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:27 ID:oS0w5Egs
マリア様がROMってる〜ハレンティアヌスの贈り物〜
906名無しさん@ピンキー:03/10/05 15:33 ID:v0PWZ0u0
自分も「贈りエロ」がワロタんだがw。
ところでさ、タイトルって文字数制限あるんじゃなかったっけ。
ワレンティーヌスは半角にしないとダメかね?ぎりぎりセーフ?

>>896
今日の勢いで行くと、新スレ移行も結構早いかもしれん。
続き投下よろしく。
907名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:11 ID:x7lJPMp8
副題から「〜エロエロチョコレート〜」というのはどうか。
908名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:13 ID:CNcWblAl
ここまでスレタイが小説の表紙に沿ってアレンジされてたんで、
やっぱり今回も、表紙の見出しに沿ってアレンジがいいと思ふ。
909名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:13 ID:Se49//oq
>>907
チョコを身体に塗って舐めるのか
910名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:58 ID:oNmJwRrM
略してみるテスト
マリア様がROMってる〜st.Valの贈りエロ〜
#マリROM〜(ryだとわけわかんなくなりそうだったので長い固有名詞を略
911名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:09 ID:2C+HiLiY
漏れ的には、>>905を支持。

マリア様がROMってる〜ハレンティアヌスの贈り物(前編)〜

にしておくと、次のスレが「ハレンティアヌスの贈り物(後編)」
とできるので、スレタイを考えなくてもいいかもw
912名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:19 ID:JJU1F8OB
じゃあ、テンプレに「月工専スレではありません」と入れといたら?

・・・失礼。赤いスポーツカーにオカマ掘られに逝ってきます。
913名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:45 ID:bLzbBaJX
>>912
一瞬何のことだか分からんかったよw
あーハレンティアヌスに一票。ちょっと引っ掛かるものはあるが
914名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:14 ID:oNmJwRrM
あぁ!! 破廉恥 ( * ) ってことでふか
915名無しさん@ピンキー:03/10/05 18:45 ID:ogxAlYJg
何気に埋め立てが楽しみなのは漏れだけだろうか
916名無しさん@ピンキー:03/10/05 19:00 ID:UHm6e2GA
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスのエロい物〜
917名無しさん@ピンキー:03/10/05 20:30 ID:+OhzsAMq
さすがにハレンティアヌスでは原型をとどめてなさ過ぎるだろ。
せめてハレンティーヌスくらいで。

個人的には900の送り狼が何気にHITなのだが。
918名無しさん@ピンキー:03/10/05 21:29 ID:d7nDOnRc
ウァレンティーヌスの隠し事
919名無しさん@ピンキー:03/10/05 21:34 ID:WgEY8LQP
「ウァレンティーヌスの隠し事」結構いいな。

真似っこだけど、「ウァレンティーヌスの睦み事」

過去スレも増えてきたけど、「マリア様がROMってる5」とかのナンバリングは
ここはイランの?
今までも付いてなかったし、無い方がいいのかな。
920名無しさん@ピンキー:03/10/05 22:03 ID:2ge25hD7
俺は900の送り狼がいい。
921名無しさん@ピンキー:03/10/05 22:08 ID:mQShuTUi
おいおい、スレタイ談義で950までいっちまうよw

>>919
ちゃんと原作読んでたらわかるって事で一つ。
922名無しさん@ピンキー:03/10/05 22:16 ID:yuhO1Efa
>>921
このスレのサブタイトルが、原作の巻数とスレッドのナンバリングをリンクさせていることに
今気が付いた・・・(´Д`;)
923名無しさん@ピンキー:03/10/05 22:18 ID:oNmJwRrM
原作のNo.を超えてしまったら、No.付けますか。
で、保管庫では新刊が出る度にNo>サブタイ変換をお願いします>保管庫の中のヒト
924名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:27 ID:WgEY8LQP
せっかくだから埋め立て始まる前に聞いておきたいんだけど、
エロまでの前振りが長すぎるのってダメですか?ここエロパロ板だし、ちょと気になる。
逆に延々とエロシーンが続くのはどうでしょう。
最終的には面白ければイイ! なんでしょうが。

>>923
原作の巻数超えるほどスレが延びたらすごいな。
アニメが始まったら賑わいそうだけど。
925名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:34 ID:bLzbBaJX
>>924
今までの作品傾向を見ると
エロまでの前フリが長いのは全然OKだと思うが。
エロシーン延々ともそれ自体は問題ないでしょう。だらだら同じ事続くのはちょっとアレだけどね。
期待してるよ?w

アニメが始まったら、このスレの作品傾向も変わってくるかなあ…
926名無しさん@ピンキー:03/10/05 23:38 ID:W3TQpuza
>>924
>最終的には面白ければイイ!
だとは思いますが、
>前振りが長すぎる>延々とエロシーンが続く
のは程度の問題かと・・・。
上手に焦らしてくれれば、それだけで萌えますが、ダラダラ状況説明とか
されると萎えます。むしろ前振りで惹きこむ力量が問われると思います。
927名無しさん@ピンキー:03/10/06 01:08 ID:LN1NafL8
前フリでチャンバラ格闘やっちゃったおいらには何も言う資格無いですか、そうですか……
928名無しさん@ピンキー:03/10/06 01:19 ID:y1sUbX44
前フリで由乃と令死なせちゃったおいらにも何も言う資格無いですか、そうですか・・・・・・
929名無しさん@ピンキー:03/10/06 01:23 ID:ntzH2CVV
おもしれー
930名無しさん@ピンキー:03/10/06 02:00 ID:kdxoaxBw
前フリで元白薔薇さまを鶴光師匠にしてしまった漏れも何も言う資格は…。


931名無しさん@ピンキー:03/10/06 02:03 ID:HAOEUCAP
「ウァレンティーヌスの秘め事」
932名無しさん@ピンキー:03/10/06 02:53 ID:eau9pch6
まだ早いけど、次スレ立ったら
こっちのスレに「普段、投下したら叩かれそうなSS」を投下して埋めるべし。
陵辱、山寺、イカ、なんでも来い…です。
で、次スレのテンプレ↓。スレ名は前編? どうするのかしら。


「マリア様」のエロSS(百合推奨)を書くスレッドです

#1 マリア様がRAMってる
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1033106716/
#2 マリア様がROMってる〜エロ薔薇革命〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1051109575/
#3 マリア様がROMってる〜えろばらの森〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1057660666/
#4 マリア様がROMってる〜エロ・カニーナ〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1062225419/

保管庫
http://www.angelfire.com/poetry/rommaria/
933名無しさん@ピンキー:03/10/06 02:55 ID:eau9pch6
ごめんなさい保管庫の中の人…h消し忘れました。
罰として何かSSでも書いてきます。
934名無しさん@ピンキー:03/10/06 03:04 ID:h2dKSKbi
ここって本当に活気あるね。
935名無しさん@ピンキー:03/10/06 05:13 ID:IgnwQB0B
>>928
アレ前フリだったん?
続きがあるなら、あるなら は や  く  …  !!ハァハァ
936名無しさん@ピンキー:03/10/06 10:30 ID:S8k4Qfh3
やっぱスレタイに「エロ」の二文字は欲しい所だな。
ということで、〜ウァレンティーヌスのエロい物〜に一票。
937名無しさん@ピンキー:03/10/06 11:17 ID:7ItvhBhf
じゃ俺はウァレンティーヌスの贈りエロに一票
938名無しさん@ピンキー:03/10/06 13:40 ID:+XgCi7Qy
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスのエロい物〜

に一票ー。字数これで大丈夫?
939名無しさん@ピンキー:03/10/06 13:56 ID:i19yAOrl
>>930
ワロタ
940名無しさん@ピンキー:03/10/06 14:39 ID:IgnwQB0B
エロい物より贈りエロのが語感的に素敵。
941名無しさん@ピンキー:03/10/06 16:16 ID:ThmS9bXd
>>940
ソレダ!!
942名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:09 ID:+DwgQQTm
自分も「ウァレンティーヌスの贈りエロ」に1票。
943名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:20 ID:523eRffw
送り狼がいい……
944名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:35 ID:57tHkwTS
贈りエロは面白いけど個人的には送り狼の方が綺麗でいいな。
945名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:38 ID:DRVxF1oQ
>>932
>こっちのスレに「普段、投下したら叩かれそうなSS」を投下して埋めるべし。

了解しました、リミッター解除。

慌てて埋め立てないでしばらくスレを生かしといてくださいな。
わがまま言ってすみませんが。
946名無しさん@ピンキー:03/10/06 17:44 ID:+DwgQQTm
今の所、
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスのエロい物〜
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの贈りエロ〜
マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの送り狼〜
の3つが人気候補か?

>>945
今日中に950行きそうだし、投下楽しみにしてまつよ。
947名無しさん@ピンキー:03/10/06 18:08 ID:LN1NafL8
おいらの希望的には 贈りエロでふが、950におまかせしまふ。
#かといって愉快犯がでたらヤだが……
948名無しさん@ピンキー:03/10/06 20:29 ID:IgnwQB0B
普段のタブーが解禁されるなら
50レスしかないのは勿体ないなあ…w
取り敢えず、950ヨロ。
949名無しさん@ピンキー:03/10/06 21:21 ID:Y/0wYFXx
非常に申し訳ないのだが職人さんには陵辱書く場合も百合でおねがいしまつ。
950名無しさん@ピンキー:03/10/06 21:44 ID:IgnwQB0B
ええい誰も立てないならば俺が!
951名無しさん@ピンキー:03/10/06 21:50 ID:IgnwQB0B
立てますた。

マリア様がROMってる〜ウァレンティーヌスの贈りエロ(前編)〜
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1065444527/l50

職人データは保管庫にあるからいいべ。
952名無しさん@ピンキー:03/10/06 22:03 ID:+DwgQQTm
>>951
乙カレー!

さあ、今こそ投下の時だ!
降臨キボン!!>>945

完結してない職人さんの続きは、やっぱ次スレに投下していただいた方がいいよな?
953名無しさん@ピンキー:03/10/06 22:54 ID:tZ8LeBXA
欲情した弟が姉を犯すシチュエーションが好きな俺としては、
祐麒×祐巳きぼんぬ
954名無しさん@ピンキー:03/10/06 22:58 ID:Y/0wYFXx
そういえば祐麒×祐巳の18禁同人誌が出てたな…。
955名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:09 ID:+UM3x7AC
聖祥子きぼんぬ
956名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:11 ID:S8k4Qfh3
きぼんぬで埋め立てられそうな悪寒
というわけで祐×祐きぼんぬ
957名無しさん@ピンキー:03/10/06 23:43 ID:Y/0wYFXx
955にはげどー
958紗羅綺麗:03/10/07 00:54 ID:qpHkLg0d
ちょっと前に話題に出てた、聖さま×女装祐麒に食指を動かしてみたり。
さらに女装祐麒×覚醒祐巳ちゃんとか。
959名無しさん@ピンキー:03/10/07 10:36 ID:z91yC9IS
>>954
後 使ってた奴? 祐巳が髪おろしてて誰だかわかんない。

個人的に夏一番のキワモノは
祥子父×祥子 の陵辱ものでつた。
960名無しさん@ピンキー:03/10/07 13:40 ID:cDVXlwAP
すごく小声で言うけど実は令×祥子を読んでみたい…ごめん何でもない

埋めSSマダー?
961名無しさん@ピンキー:03/10/07 18:44 ID:mkp49+63
>>959
えーと、そうそう。俺は買ってないけどナー。
>祥子父×祥子
とうとうマリみてもこうなったか…。
962名無しさん@ピンキー:03/10/07 22:00 ID:IyMI4ZBP
勘弁してくれ・・・
963名無しさん@ピンキー:03/10/07 22:08 ID:2LSUZZOu
あ…けっきょくつづきを書かないまま新スレ移行してしまった…(だから、誰だよ?)

梅SSマダー?
964名無しさん@ピンキー:03/10/07 23:43 ID:88EBphhw
攻めに回ってる令さまを想像できない……
965名無しさん@ピンキー:03/10/07 23:49 ID:tD3bfocK
おいw
966名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:04 ID:h8+efYSX
俺はむしろ受けに回る令さまのほうが違和感あるけどなあ。
かといって積極的に攻める令さまもアレ?な感じだし。
だから令ちゃんに合うのは誘い受けの由乃か真性総受けの祥子さましかいないんだよ

埋めマダ??
967名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:14 ID:AOXati/P
945の職人さんも来ないみたいだし、もう埋めちゃってもいいんじゃない?
きぼんぬで埋めようぜ
968名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:16 ID:AOXati/P
ということで、
花寺が舞台の純愛物きぼんぬ
969名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:23 ID:MCZVXx81
>>966
俺もそう思う。やはりヘタレ攻めか?
970名無しさん@ピンキー:03/10/08 00:35 ID:h8+efYSX
>>969
だろ?ヘタレ攻めだよ(ニヤ
だが そ こ が い い
971名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:00 ID:EU1iarbc
>>968
花寺で純愛ってどんなのよ。日光×月光?
972名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:03 ID:43yFBTIu
>>968
「柏木先輩、大学なんかに行かないでオレの傍にずっといてくださいよ(涙目で)」
「ユキチ・・・そんなこと言われたら・・・もう我慢できないよ」

みたいな話か?
973名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:13 ID:BFGVm1Br
どうでもいいけど、書き手の男女比率ってどんなもんだろう。
白は男性、黄は女性というイメージがあるけど。
974名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:28 ID:i6bmPzd5
たしかに黄は女性かも。

書き手じゃないけどね。私(おい)
975名無しさん@ピンキー:03/10/08 01:47 ID:kcLFWQGT
赤→男:女=4:6
黄→男:女=2:8
白→男:女=7:3
他→男:女=7:3

かな、個人的な見解だが
976名無しさん@ピンキー:03/10/08 02:00 ID:BFGVm1Br
食人族さんとか北枕氏、紅茶氏なんかは男性かなあと思う。
祐巳攻めとか聖受けは女性かなあとか。
本当にただの偏見なんだけど。
977名無しさん@ピンキー:03/10/08 03:19 ID:sfSp8dSn
花園を舞台にゆみすけとさっちーの純愛を描くんじゃないのか?
978名無しさん@ピンキー:03/10/08 18:51 ID:TIbBY+yT
書き手の女です。
どれ書いたかは内緒ですが。
紅は男女両方とも結構書き安そうな気もします。
979名無しさん@ピンキー:03/10/08 19:02 ID:h8+efYSX
あー…黄書いたねえ。♀で。
でも書きやすさという点ではどの色もたいして変わらないような
単にファン層の違いじゃない?
980名無しさん@ピンキー:03/10/08 20:33 ID:yLbIz+wp
…このスレって、女の人イタンデスカ!ガーン!

みんな漏れと同じくナイスなタフガイばかりだと思ってたよ…。
981名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:10 ID:pZYUH8LU
そりゃいるさ
982名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:39 ID:RwnQ6yqg
埋め立て−

 #謎[ちゃんばら][ソフトS]

山百合血風録〜黄薔薇哀涙剣〜

「ご(ryる。

 秋、イチョウ並木の金色の絨毯も薄れ行く季節。
 支倉令は、そろそろ鈍色がかりはじめた空を見上げ、学園の外に向かって急いでいた。
 今日はいとこの由乃が用事があるということで一人部活に出ていたのだが、帰り際に見つけた道場のシミとの戦いに思ったより時間を取られたからだ。
 秋の日はつるべ落としと言う言葉は、ビルにさえぎられる都会の中にあるほどよく感じられる。
 時折吹く北風が葉の落ちたイチョウの枝を振るわせるたび、首をすくめて空を見上げる。
 路地を照らす心もとない街灯は調子が悪いのか時折瞬いており、満月のはずの空は薄雲に覆われ月も時折姿を現すだけである。
 ビュン
 その音を捉えられたのは、耳慣れた音だったからに違いない。それは日に何百回と聞く音。彼女自身が作り出す音。
 それは竹刀が生み出す風切音。今まさに、音の聞こえるほど近くで竹刀が振り回されている。令はそう確信した。
 不意に街灯がその明かりを失った。月にも厚い雲が差し掛かったようで、先ほどまでの明かりの落差もあいまって、あたりは闇に覆われる。
 目を凝らす先からリリアンの制服が小走りでやってくる。その後ろには竹刀を握っていると思しき姿が見える。
「いや、やめ……」
 バシ
 無造作に振られた竹刀が、少女の背中を打つ。悲鳴と、竹刀が人体をたたく音が響き、令が駆けつけるまもなく、打たれた少女が倒れる。
983982:03/10/08 21:40 ID:RwnQ6yqg
 一瞬、満月の光があたりを照らす。
 不意の強い光に令が目覆おう間に、軽い足音を響かせ、竹刀を持った人影は走り去った。
 その人影を追おうかと一瞬考えたが、令は、倒れた少女に駆け寄った。
「はぁっ、ぁぁぁ」
 倒れたまま身をそらしてうめく少女は、まだ1年生のようだった。
 抱き起こそうと手を撮った瞬間、少女が体をビクビクと震わせると失神した。
 不思議なことに、その表情は、妖艶とも取れるものだった。

 翌日、全校集会が開かれ、校長らから大まかな事情と、注意が呼びかけられた。
しかし、自体を収集しようとした教師の思惑とは裏腹に、生徒たちの口にさまざまな憶測が飛び交っていた。
 曰く、襲われたのは一人ではないらしい。
 曰く、長身でショートカットの生徒が狙われているらしい。
 曰く、襲われたものは多くを語らず、家に閉じこもっているらしい。
 令は目撃者ということで今日も朝から多数の生徒に質問攻めにあっていたが、それに答えることもなく、考え込んでいた。
 教師たちには話をしたが、襲った側も、リリアンの制服のようなものを着ていたからだ。
 うかつに話をすると、余計な混乱を招くことから、教師にも口止めをされていたし、自分から話すつもりもなかった。
 話を聞き出すことのうまい新聞部の相手などして、うっかり話してしまうのを避けるため、ことさら沈黙を保つ姿に、りりしい姿などと言い出す取り巻きも出るほどだった。
 そしてなにより、その犯人の姿形が、最も疑いたくない人間のそれとダブっていたのだ。
<いや、帰っていたはずだ……>
 脳裏で幾度となく繰り返した否定の言葉が、やけに空しく思える。
 そして不意に、1週間ほど前の光景が、脳にフラッシュバックした。
984982:03/10/08 21:41 ID:RwnQ6yqg
 秋の大会を控え、練習試合の会場として使われる道場を片付けた時のことだった。
 練習用の道具を片付けておく倉庫として使われている小部屋がある。その壁の羽目板が一枚、ぐらついていた。
 竹刀を片付ける籠の裏側に当たるその板を、外してみると、いつの間にもぐりこんだのか、古ぼけた一本の竹刀が見つかった。
 それは古く、茶色がかってはいたが、革の握りは痛んでおらず、刀身もつやつやと輝いて見えた。
 そして、不思議なことに、まるでカーボン竹刀のように、とても軽かった。
 そのときはただ紛れ込んだだけだと思い、また軽かったことから入部間もない非力な部員の練習用にと籠に放り込んだのだった。
 もちろん、由乃も何度かそれを握っているはずだ。
 いやな妄想が脳裏をよぎる。
 たとえばそれは、才能ある小学生がはじめて竹刀を握ったとき、誰よりも強い力を手に入れたと勘違いすることに似ていた。
 由乃は小さいころから幾度となく道場に足を運び、また時代小説を読み漁るなど知識だけは豊富にある。
 これまで非力さゆえに自由に操れなかったが、軽く、自由に操れる竹刀が身近にあることで、心の箍が外れてしまったとしたら。
 どれだけ否定しても令の脳裏の霧は晴れなかった。
 また、なぜか今日に限って由乃とめぐり合えなかった。いつもは休み時間毎にすら顔を合わせていた由乃に合えないことで、令の疑念は深まっていった。

 そして放課後。薔薇の館にも、道場にも由乃は現れなかった。
 ほどほどにという顧問の言葉に微笑を返して一人道場に残ると、例の竹刀を探した。
 疑念は半ば確信に変わりつつあった。やはり、その竹刀は見当たらない。
 羽目板もはずしてみたが、出てくるのはかび臭い空気だけだった。
 日はとうに沈み、にぎわしい烏も巣に帰った。
 虫の音が切れ切れに響き、晩秋の冷たい風が時折戸板を揺らす。
 明かりもない、誰もいない道場の中央で、胴着に身を包み、愛用の竹刀を脇に、令は待った。
985982:03/10/08 21:41 ID:RwnQ6yqg
 キーという軽い音を立てて、令の背面に面した戸が開く。音も立てず令に忍び寄る気配。
 それまで身動き一つしなかった令が、かっと目を見開き、脇の竹刀を取ると、振り向きざまに打ち付ける。
 今まさに打ちかからんとしていた人影がバク宙をして飛び退ると、床に擦り付けんばかりに低い体勢で竹刀を構えなおす。
 雲が流れ、天窓から月の明かりが差し込む。
 やはりと、令が小さくつぶやく、浮かび上がった姿は、紛れもなく、由乃だった。
 なぜという令の問いに答えることなく、低い体勢のまま由乃の体が突っ込んでくる。
 逆袈裟に切り上げる竹刀をはじいて無防備な顔に一撃入れようとして思わず手が止まる。
「あはは、いとしの『令ちゃん』さすがね」
 飛び退った由乃の口から、聞きなれない口調の台詞が飛び出す。
「貴様、由乃じゃないな!」
 令の叫びにおどけた声で『由乃』が答える。
「あれあれ。『令ちゃん』わたしの姿を忘れちゃった? わたしの声を忘れちゃった?」
 『由乃』がすり足をするでもなく、無造作に竹刀を垂らしたまま、令の竹刀までほんの数センチのまで距離を詰める。
「ほら、いとしの『由乃ちゃん』だよ?」
 月光の元、由乃の顔がヒステリックに笑う。
 気圧されて令が思わず胴を薙ぐ。
 由乃は一昔前のハリウッド映画にあったように大げさに体をそらし、それをよける。
 体勢を崩した令の顔に触れんばかりに由乃が顔をつけ由乃がわらう。
「あれあれ? ぶっちゃイヤよ? くふふふふ」
 予備動作もなく、由乃が不意に無造作に竹刀を振った。
986982:03/10/08 21:43 ID:RwnQ6yqg
 バシン
 令の脇腹で竹刀がはじける。
 不思議と、痛くなかった。いや、軽い竹刀、力の入っていない手打ちの竹刀だからではない。
 そこに生じた感覚は、快楽だった。
 全身の感覚がそこに集まったかのように熱かった。全身の血液がそこに集まったかのように脈動した。
 そして、まるでクリトリスを甘噛みされたかのような快感が背筋を走った。
 流れた体勢を立て直そうとして、おもわず片膝をつく。
 一瞬、もっと打たれたいと思った自分がいやだった。
「ふふふ、気持ちイイでしょ? 『令ちゃん』?」
 『由乃』がぶらぶらさせた竹刀で、自分自身の足を打つ。
 スカートのすそからかすかにのぞく足は、すでに赤黒く見えた。
 何かに、操られている。そう直感した。
 竹刀を杖に体を持ち上げる。月光を浴びて、由乃の竹刀が金色に輝いていた。
 これだと直感した。この竹刀がすべての元凶だと。
 なんとか立ち上がると、刀を大上段に振りかぶる。
 これで由乃の顔に傷をつけたとしても一生を由乃のために費やす覚悟もした。
 己の直感に、残りの人生のすべてを掛ける決心をした。
「うぉぉぉぉ」
 気合を振り絞り、由乃に向かって突進する。
 薩摩示現流に、その技はある。二の太刀いらずと呼ばれるその技は、まさに一撃必殺を旨とする。
 ただひたすら、力の限り最上段から打ち込む。その技の本懐は、受けた刀ごと相手を打ち砕くことにある。むしろ、相手に受けさせる技と言ってもよい。
 無造作に、由乃の手が竹刀をかざす。
 片方の手で、ただ無造作に。
 令の竹刀と由乃の竹刀が交錯し、止まる。
 全力で振り切ろうと力をこめる令の竹刀を、由乃が受け止めたかに見えた。
 次の瞬間、由乃の竹刀が折れた。
 令の竹刀が由乃の額に迫る。
987982:03/10/08 21:44 ID:RwnQ6yqg
「はぁぁぁっ」
 慣性の法則を捻じ曲げるがごとく令が筋肉を総動員する。
 由乃の前髪が、1房落ちる。由乃の顔をぎりぎりでよけ、令の竹刀が通り抜けた。
 無茶な筋肉の使い方に動く力を無くしたのか、令の体が床に崩れ落ちる。
 由乃は、折れた竹刀を掲げたまま、立ち尽くしていた。
 だめかと令が思い始めたときである。
「あれ? なに? ここ? え? あー、いったーい。なんで足がこんなに痛いの? え? あれ? 令ちゃん? どうしたの? え? 髪の毛? あれ? なんで? ちょっと令ちゃん、寝てないで教えてよ。」
 竹刀を投げ出して体を揺する由乃のしぐさに、令は微笑みかけ、そして、意識を手放した。

 1時間後、由乃の膝枕の上で令は目を覚ました。座ったまま居眠りをしている由乃の顔をその膝の上からじっと見つめ、よかったと小さくつぶやいた。
 眠った由乃をそのままに、折れた竹刀を道場の裏で燃やした。
 黒い煙をあげ、竹刀が燃え尽きるのにそれほど時間はかからなかった。
 令は胴着を着替えると、痛む筋肉に顔をしかめながら、由乃を背中に負う。
 その背中に幸せの重みを感じながら、令は、静かに家路についた。

 それからしばらくの間、由乃は原因不明の打撲を不思議がり、令は道場中を掃除して古い竹刀を片端から始末した。
 これを後のリリアンは刀狩令と呼んだが、これはまた別の話である。

<END>

 祐巳が古い温室見つけてきた真っ赤なタイ。そして同時に巻き起こる首絞め魔事件。
 放課後の教室で祥子が見た真実とは!!

 次回、山百合血風録 〜紅薔薇血染布〜
 あなたの知らないスールがいる!!

#うそです。次回はありません。
988名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:46 ID:f6vpRTIv
>祥子が見た真実

一瞬「真美」にみえますた。
989982:03/10/08 21:49 ID:RwnQ6yqg
あ、えっと、ばればれだとおもうけど、おいらオトコです。
990名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:56 ID:bPn8E4Uq
>>982
乙。なんとも奇妙な話だね。
991名無しさん@ピンキー:03/10/08 21:56 ID:h8+efYSX
むしろ続きが読みたい
992名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:00 ID:7jZEu/E4
ラストの親父ギャグはいただけないな
993名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:47 ID:9usJaNcC
スレ617です。
あえて祐麒×祐巳でいってみようと思います。
埋め立てだと思って許してください。
メール欄はotokosageにします。
スレが残り少ないこともあって短くしました。
不快な人だらけかもしれないので、今からごめん。

994名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:49 ID:9usJaNcC
「・・・祐麒、問3わかった?」
「あー、オレもそこで詰まってる。」
「うーーん。」「うーーん。」
頭の出来も成績も全く変わらないわれら姉弟は、よく2人そろって同じ問題で頭を抱えることになる。
これじゃ2人で勉強する意味がないと思う時もあるが、一人で部屋にいるとどうしても勉強が
手に着かないことが多いため、こうして、テストの一週間前などは2人で決めた時間に
どちからの部屋で勉強するようにしていた。
今日は、祐巳が終始疲れた顔であくびを繰り返していた。
花寺は文化祭も終わり今は一段落着いて楽なのだが、リリアンは今が一番忙しい時期だろう。

しばらく考えてみたけど、結局問3はわからなかった。
時計を見るといつのまにか予定の11時を大分過ぎていた。
今日はもうこれで終わり。大分眠気も襲ってきていた。

見上げると目の前の祐巳は、既に小さく寝息を建てていた。
テーブルにうつぶせになったまま、シャーペンを握ったままの器用な姿勢で。
995名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:51 ID:9usJaNcC
別に30分くらいならここで寝たとしても大丈夫だろう。
起こそうかとも思ったが、祐巳は昔から寝付きだけは良く、こうして一度
寝ついてしまってはすぐに起こすことは難しかった。
ただ祐巳の場合、このままだと後ろに倒れ床に頭をぶつけかねないので、
クッションを置いて枕を作り、そこへ祐巳を移すことにした。

運んだ時、祐巳の体は思いの外軽く、そして小さく感じられた。
クッションを枕に横になった目の前の祐巳は、気持ちよさそうに寝息を立てている。
改めて見ても、祐巳は驚くほど小さくなっていた。
いや、実際は自分が大きくなっただけなんだけど。
祐巳の腕の横に、自分の腕を並べてみた。
学校じゃ細い方の自分の腕でも、こうして比べてみるとあきらかに太くて、堅い。
いつのまに、こんなに違ってきたんだろう。
小さい頃、僕ら姉弟はよく周りからは双子と思われたりしていた。
自分達でも、髪型を除けば本当に鏡を見ているように思うときもあった。
それがいつのまにか、こんなにも、男と女、そのことが僕ら姉弟を遠ざけようとしていた。
996名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:51 ID:WYKYyNbk
f
997名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:52 ID:rvMMaC0h
997?
998名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:53 ID:h8+efYSX
998
999名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:54 ID:9usJaNcC
「うわっ」
手の甲に冷たく濡れる感触があった。
見下ろすと祐巳の口から自分の手によだれがこぼれていた。
気が抜けた時、緊張している時、僕ら姉弟はほぼ100%何かしら失敗をしてしまう。
こうした時ほど、僕ら姉弟は確かな血の繋がりを感じてしまうのが悲しい。
祐巳の頭を少し上向きに直し、ティッシュで祐巳の口の周りと自分の手の甲を拭いた。

周り、特に小林が言うには、僕ら姉弟の仲の良さは異常だという。
小林がふざけて「祐麒は祐巳ちゃんのことが好きだから」などと言うこともあった。
その時は怒ったが、実際のところはどうだろう。
姉であり、妹のようであったり、友達のようであったり、でも、
それだけじゃ足りない気持ちが確かにあった。
徐々に、でも明らかに、祐巳を誰かに渡したくない、そればかりか、
姉弟だから、ずっと一緒に居たから、それだけで解決できない気持ちが
自分の中にあることに気づいていた。

ずっとさっきから、祐巳の寝顔を見続けていた。
こうして見ていると、自分の気持ちがよりはっきりとわかってくる。
異常だと思う、でも、誰よりも祐巳がかわいいと思う。
その時、祐巳が寝返りをうった。明かりが眩しかったんだろうか。
祐巳の手が、自分の手に触れた。このことが、自分にとって引き金になってしまった。
もしこの時、祐巳が逆の方向に寝返りをうっていたら、でも、それはもうどうにもならないことだった。
1000名無しさん@ピンキー:03/10/08 22:54 ID:YxUQ4wk/
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