1 :
名無しさん@ピンキー :
03/08/13 07:38 ID:9uH+5/Gj
乙
>>1 ・・・今の内に貼っとかんとヤバめだな、うん
5 :
名無しさん@ピンキー :03/08/13 12:09 ID:6Mx/5bJk
>>1 乙
>>5 神が降臨しやすいようにsageていうこうな
>>1 乙でした。今スレではどんな神が降臨するのか・・・ハァハァ
神が降臨するのは早くても来週の月曜日あたりのはずだから今日のところは保全のためageます
夏コミが終わるまで生きますように
あぼーん
>>1 乙
まあ早速業者が入り込んでるわけだが・・・
しかもトマトまでつけて。
>1さん乙〜♪ >14 業者広告に対して、2ちゃん運営サイドでトラップ仕掛けたみたいですな。 規制板の方へ通報しませう。
しかし、規制が厳しくなったから、下手にアドレス張れないなw
17 :
5 :03/08/14 01:09 ID:6rUyRHYu
>>6 即死回避のためにも、ageの方が良いかと思ったんだが、スマンカッタ…
>>1 乙華麗。さて、すばらく色んな意味で留守だった俺だが…果たして覚えてる
香具師はいるんだろうか? 試しに前スレの
>>716 の続きとか書いてみたりして…。
「ね、ねえ、ちょっといいかな?」
「え…な、何でしょうか?」
なつめを抱いていたカイトが思い出した様に呼びかけた。幸せ気分を満喫していたなつめ
も間の抜けた声で反応し、目の前にあるカイトの顔を恥ずかしげに見つめている…。
「気になることがあるんだ…【Δ 輪廻する 煉獄の 祭壇】に行きたいんだけど…」
「それって…確か、ハロルドって人の…?」
「うん…もう何も残ってないとは思うけど…少し引っかかってね…」
どうやらカイトにはそのエリアに、何かしらがあると睨んでいる様だ。となれば、当然!
「じゃ、じゃあ、私もご一緒します!」
「え、ま、まあ…構わないけど…明日のデート、大丈夫?」
「すぐに戻れば大丈夫ですよ、行きましょう!」
嬉しそうななつめにカイトも反論できず、仲良くカオスゲートに向かうのであった…が。
「ふーん…【Δ 輪廻する 煉獄の 祭壇】かぁ…これは放っておけないっしょ!」
いつの間にかカイト達を尾行していた、謎のくのいちPC…。
「そ・れ・に…先輩のカッコイイところも見れるかも、だし☆」
バビュンと大きくジャンプし、くのいちPCもカオスゲートへと向かって行った…。
――――――Δ 輪廻する 煉獄の 祭壇――――――
「このフィールド、前に来た時と何か雰囲気が違う様な…?」
「…魔法陣が一つもないなんて…変です…よね?」
フィールドに降り立ったカイトとなつめ…だが、以前来た時とは様子が違うことに気づき、
警戒して様子を探っていた。それにしても、これは一体どいうことなのだろうか?
「僕がいるからさッ!!!!!!!!!!!!!!!」 ズバシュシュッ!!!!!!!!!! 「うわッ!?」 「きゃッ!?」 突如カイトとなつめを襲う斬撃…もしや、この太刀は!? 「お…お前は…!?」 「あ、あれって…!?」 禍々しいまでの黒い闘気を放ちながら、ジリジリとにじり寄ってくる黒いカイト…先程の 戦闘で受けた傷及び、バルムンク・銀漢・クリムにやられた傷も癒えた様で、たぎる復讐心を むき出しにし、憎悪の笑みを浮かべ迫る! 「やっと傷も癒えたことだし…これでまた戦える…全く、人をイラつかせる名人だよね…!」 双剣を構え、臨戦態勢に入る黒いカイトに呼応する様に、カイトとなつめも双剣を構える! 「なつめ、気をつけて! アイツの腕輪にやられたら…」 「は、はいッ!」 キッと細目に力を入れ、なつめの双剣がゆっくりと弧を描く…! …が! 「僕に勝てると思ってるの? 真の意味で僕と戦うのはまだ早いと思うけどねぇ…」 ゆらりと体を揺らして動き始める黒いカイトを目で追うより先に、戦慄が2人を襲う。 一瞬で背後に現れ、切りつけても霞を切る様に手ごたえがなく、かわされてしまうのだ。 「速いッ! さっきまでとは別人みたいだッ!」 「コ、コントローラーが指の動きについてこれませんよぉ!」 黒いカイトに翻弄され、追い詰められるカイトとなつめ。明日のデートを前に、2人は やられてしまうのだろうか? 否、作品の都合上それはない、それはない。 「2人とも、ここで殲滅だ―――――――――――――――――――――――ッ!!!!!!」 が…! 「たあッ!!!」 バシッ! ズシャッ!!!
「ッあッ!? な…何だ、貴様ッ!?」 突如出現した謎のPCの攻撃を喰らい、カイトとなつめを仕留め損なった黒いカイト。 その怒りの眼差しの先に立っていたのは…。 「大丈〜夫でしたかぁ、カイト先輩?」 手甲から双刃を光らせ、軽い口調でそのPCは言葉を発した。首に巻かれた長いスカーフ に、時代劇に出てくる忍者が着ている様な藍色の忍装束、頭巾からは長い前髪がだらりと垂れて いる…顔を見る限り、女性…それも少女の様な趣だが…。 「あ、あの…君は…?」 「ちょ〜っと待っててくださいねぇ、ぱぱ〜っとやっつけちゃいますからッ☆」 前髪をかきあげ、輝く瞳を見開いて見せるくのいちPC…黒いカイトも体勢を立て直し、 黒いオーラを波立たせながら地面を踏みしめる。不意打ちとは言え、黒いカイトに一撃を与えた ことからも彼女の実力はかなりのものだと思われるが…。 「どこの誰かは知らないけど…君も僕をイラつかせるなら……消えてもらうしかないなぁ!」 「冗〜談☆ カイト先輩が見てる前でアタシがヘマするワケな〜いじゃん! 一気にキメるかんね!」 ダッと駆け出したくのいちPC! それと同時に彼女の体が分裂を始め、黒いカイトに切りかかる! 「ぶッ、分身ですかぁッ!?」 「ま、まるで天○飯の四身の拳みたい…!」 唖然とするカイト達などお構い無しに、くのいちPCはどんどんと分身を生み出し、次々と 黒いカイトを切りつけては消滅していく。最初はオーラだけで防いでいた黒いカイトだったが…。 「チィッ! うざ――――――――――――――――――――――――――いッ!!!!!!」 「そこッ! 隙あり――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!!」 ズバッ! ズシャッ!! ズシャズシャッ!!! ズバシュッ!!!! くのいちPC3体が一気に切りつけ、最後の1人…すなわち実体が一撃を加える! 分身達 の攻撃力はさほどではないようだが、さすが本物の攻撃は違うらしく…。 「く…バ、バカな…! どうして貴様の様な高レベルプレイヤーが存在するッ…!?」 「ど〜でもいいじゃん…そ・れ・よ・り、ど〜お先輩? アタシ、強いでしょ〜☆」
「す、すごい…あっという間に…」 「カ、カイトさんのお知り合いですか…?」 カイトとなつめが呆気に取られている間に決着がついてしまった…黒いカイトは体力を回復 させて挑んできたにも関わらず、謎のPCにコケにされたのが相当悔しい様で…。 「(僕のHPは∞だ…だが、あの女の攻撃はバルムンクと同質な感じがする…どういうことだッ!?)」 急いで傷口の修復を試みてみるも、なかなか遅々として進まない。どうやら、彼女の攻撃は 黒いカイトの能力の一部をダウンさせる効力があるらしい。だが…。 「はあッ!」 瞬間移動でくのいちPCの背後に回るも、難なく受け止められてしまう始末。 「へえ〜…あれだけやられて、まだやるつもりなんだ?」 「ちィッ…君も…僕の計画には邪魔だッ!」 司と昴のデータを手に入れ、完全体となってザ・ワールドに存在し続けるという黒いカイト の存在意義…だが、この見知らぬ女のせいで全てがパーになるのだけはごめんだ。ここは…。 「(仕方ない…あの方法しかないか…!)」 【Ω 隔離されし 忘却の 最終局面】での戦いの時の様に、黒いカイトは何やら護符を 取り出し、身構えながら苦々しそうに呟く…。 「できれば使いたくなかったけど…少し修正が必要になったみたいだね…!」 「ア、アイツ! またあのウィルスキメラを呼ぶつもりなのかッ!?」 万一に備えて左手でなつめを抱き寄せ、右手剣を構えるカイト。くのいちPCも手甲の刃で 髪をかきながらも警戒を怠ってはいない…一体、黒いカイトは何を始めるつもりなのか!? 「過去ログ世界に飛ばしてやるッ……!」 カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチッ…ボーン! ボーン!! ボーン!!! ―――――――――――そして、静寂が訪れる。 「あ、あれ…僕…?」 気が付くと、カイトはマク・アヌのカオスゲート前にいた。何だか頭がボーッとする…確か、 さっきまで名前を入力してPCを選んでいたはずだったのだが…と、唐突に現れる巨体…。 「おい、どした? 調子悪いんだったら、今日は止めにしとくか?」 「えッ…? ヤッ、ヤスヒコ…ッ!?」
…久々に書いたらまた隆起ネタかよ! 鬱なんでもう寝よう。んじゃ。
ホシュ
次は555ネタでカイザギアかデルタギア辺りのネタをキ(灰になりますた。
職人降臨期待
今一度即死防止レス
即死回避ズサー(AA略
保守
保守
連続ですまん 神の帰還、記念カキ子
31 :
山崎 渉 :03/08/15 16:34 ID:4fmQeeOf
(⌒V⌒) │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。 ⊂| |つ (_)(_) 山崎パン
ホシュ
データ保守ドレイン!
コソーリと
>>21 の続きとか投下してみたりして…。
「ど、どうしてカラーがグリーンに戻ってるんだ!? それに…腕輪も…ないッ!?」
カイトは改めて違和感に気づいた。PCカラーがイリーガル前に戻っており、しかも腕輪
の感覚も消えている…そして目の前にはオルカ(ヤスヒコ)の姿が…。
「どういうことなんだ…これッ!?」
と、何が何だか分からないカイトが一人で混乱していると…。
「お前、さっきから何言ってるんだ? お前のキャラ、最初からその色じゃないか」
「ヤスヒコ…そうだよ、どうしてヤスヒコがいるのさ!? ヤスヒコはあの時…!」
「おいおい、言ってるだろ? ここではオルカで通ってるんだから、ヤスヒコは禁止!
それに…俺があの時どうしたって? まさか…まだ給食の散し寿司とエビフライ取ったの、恨んでんのか?」
「ち、違うよ! そうじゃなくて…そうじゃなくて…あ、あれ?」
一瞬、カイトは言葉に詰まった。何か大事なことを言おうとしたのに、思い出せない。
どうしてだろう…分からない。とても大事なことだったはずなのだが…。
「…ともかく、初心者向けのエリア教えてやるから…な?」
「う、うん…」
必死に何を忘れてしまったのかを思い出そうとするカイト。さっきまで覚えていた…はずなのに。
そして…。
「逃げろ、今のお前じゃ勝てる相手じゃない!」
「ヤスヒコッ!」
謎の少女・アウラとの出会い、襲い来る第一相・スケィス、データドレインされるオルカ…。
「…何見てんのよ! 人の顔ジロジロ見るのって、マナー違反じゃないの!?」
「あ、そ、その…前にどっかであったことある様なヒトだな…って」
「…何ソレ? 新手のナンパ!? 今時そんなのに引っかかる奴なんているワケないじゃん!」
弟を救うために行動を起こした、ブラックローズ(晶良)との、二度目の出会いを経て…。
「…抜け! 剣を抜け!」 「イヤだ、戦う理由がないッ! それに…キミとは前にも、ここで出会っている気がするんだ…!」 「!? たわけたことを…この蒼天のバルムンクを謀ろうと言うのかッ!」 不正PCの存在を許さないバルムンクとの対峙…。 「何ッ、奴のPCカラーが…緑から赤に変わっただとッ!?」 「これが…腕輪の…力なのか…で、でも、前にもこんなことが…」 「カイト…アンタ、マジで何なワケ…!?」 腕輪の力に目覚めたカイト…運命の歯車は再び周り始める…。 「ねえ、キミ、キミ! そう、キミ!」 「え…僕?」 「珍しい腕輪してるねぇ」 ミア・エルクとの出会い…。 「スパイラルエッジ、本当にくださるんですか!?」 「欲しかったんでしょ? あげるよ」 「で、でも何もお礼できませんし…そうだ! 体で払います!」 双剣士の少女・なつめとの出会い…。 「…余計な手出しをするな…私一人でも十分だった相手だ!」 「でも…僕は、貴女を助けたかったから助けた。…それじゃダメですか?」 「…勝手にしろ」 運命の重槍使い・ガルデニアとの和解…。 「すまんなぁ〜、アンタのおかげでトレードも無事終了や! ホンマ、おおきにな!」 「お礼言われる程のことはしてないよ」 「ん〜、謙虚やなぁ! 気に入ったで、メンバーアドレス交換せえへん?」 編集長を目指すフリーター・レイチェルとの出会い…。
「ネットは初心者なものでして…本名で登録してしまいました…寺島良子と申します」 「あ、よ、よろしく…」 「この度は危ない所を助けていただき、本当にありがとうございました」 方向音痴のお嬢様・寺島良子との出会い…。 だが…。 「ダメだ…覚えていられない…! みんなとは前にも会っているはずなのに…ッ!」 何とか事件を食い止めようとするカイトをあざ笑うかの如く、刻々と事態は進行してゆく。 「プレイしている感覚がないんだ! 僕の部屋でプレイしているはずの感覚がッ! まるで…まるで、この世界に閉じ込められたみたいに…ログアウトできなくなった様にッ!」 カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチ・カチッ…ボーン! ボーン!! ボーン!!! 再び【Δ 輪廻する 煉獄の 祭壇】にて…。 「できれば使いたくなかったけど…修正は終わった…!」 謎のくのいちPC、カイト、なつめの前で不敵に笑う黒いカイト…。 先程の傷はすっかり癒え、フワフワと浮かびながら様子を伺っている。 「…だが結局何も変わらなかった様だねぇ、キミ達は…」 「いや…一つだけ変わった!」 「…何?」 予想外のカイトの反応に、黒いカイトの表情が曇る。倒れた体を起こしつつ、カイトが叫ぶ! 「重さが…意識不明になった人達の重さが、二倍になった! もうこれ以上は増やさないッ!」 「カイトさん…」 「先輩…」 凛とした態度で臨むカイトの姿に、思わずなつめも見惚れてしまう。 「ザ・ワールドのみんなを守るために.hackerになったんだから…ザ・ワールドを守ったっていいッ!」 「…ハッ、どの道…この世界は僕のモノになるんだ…せいぜいあがくんだね…兄弟…!」 そう捨てゼリフを残し、黒いカイトは黒炎と共に消えた。修正とやらのせいか、もうカイト達を 襲う気は失せた様だが…。
うーん…今思い返すと、懐かしいなぁ。 特に黒薔薇とバルムンクとの出会いとか…ミストラルは忘れてるが(w んじゃ、寝るか…。
こんな時間まで起きていた価値がありました。お疲れ様です。
後ろを殴るってのがほしかったなw
保守。
aa
捕手
投手
一塁手
46 :
名無しさん@ピンキー :03/08/19 22:53 ID:in2KxQ3P
遊撃手
47 :
名無しさん@ピンキー :03/08/20 01:27 ID:hK6wPveQ
ベンチ
意味不明
そのままゲームセットっと そろそろちゃんと会話しようよ
あぼーん
さてと、何かネタを振ってみるか。 .hack//シリーズ全般で一番萌えなキャラは? ちなみに、俺はなつめ
ミストラル&ミレイユ親子 え?定番過ぎる?わかった、吊ってくる。
確実に少数派だと思うがレイチェル。
漏れ、黒薔薇。なつめ。順位は決められない。なんせ、どっちも萌え萌え(w
エルク&司(ネット・リアル両方)
なつめ=リアル司>アウラ=ミレイユ>ガルデニア>レイチェル>その他女性キャラ>>>>一部除く男性キャラ>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>ぴろし=ニューク兎丸 って感じなんだが。
漏れはミストラル。人妻ハァハァ。
クソアクア
寺島良子&アウラ(パロディーモード)
GIFTのEDで萌えたので、BT&昴。
61 :
名無しさん@ピンキー :03/08/21 00:35 ID:m9TawkK4
ガル様。あとミミカさん。ミストラルも萌えるかも。
レイチェル&黒薔薇、次点なつめ
やべー、やっと書き込み規制解除だ。 萌えなら昴と寺島良子、ガルと黒薔薇、凰花とかカールも捨てがたい…。
SIGN 昴×司 AI アル×ほく リミナリティ 浅羽×有紀 腕伝 ミレイユ×シューゴ(レナパックで『ほく×レナもいいな』と思った) ゲームとZEROは未定 ふぅーたりーひとぉーみにぃーひーみつーなぁーくーしてーもー ・・・GIFTはこのフレーズんとこだけウン十回と観ますた。 メニュー無い上CMまで行くと巻き戻せんのに気付かず 結局二時間以上潰れますた。 _| ̄|○lll<・・・なにやってんだ俺・・・
水無瀬舞嬢のちょっと太めな眉毛に萌えてるのは漏れだけじゃないはず
>>64 まさかあそこでリアルタッチになるとは思わんかったからなぁ(w
楚良まで居たのには藁タ。
来ないなぁ・・何か送りミスったか
69 :
54 :03/08/21 14:51 ID:q3QxJeHR
GIFTキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! ヨカタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! …Σ(゚д゚lll)<しかし今の環境下ではDVDが再生できないという罠。
70 :
54 :03/08/21 15:01 ID:q3QxJeHR
せっかく新スレたったのになんですが、各地の.hack熱は収束に向かっているようなので、 .hackのエロパロ Vol.4で終わりにして、.hackのエロパロ GIFT なんてどうですか、 と言ってみるテスト。
じゃあ、GIFTの後はモバイル? と言ってみるテスト
まぁどちらにしろ始まったばっかだしなぁ。
GIFTのことだが、最初みたときなんじゃこりゃと思わなかった奴はいなかろう。 しかし、最後まで見るとGIFTの意味がわかる。
74 :
水色時計 :03/08/21 21:41 ID:emCC6lCx
GIFT来たらきっと続きを書く意欲が生まれるはず。 もう少し待って(;´Д`)
75 :
浅羽克矢 :03/08/22 05:50 ID:GLbpHGtu
>>74 そうすね?
きっと話題になってるEDのサービスカット(リアル)見たら絶対その気になる筈。漏れはアレ見て水色時計さんのSS連想しましたから。
ガンガッテくらさい。きっともうすぐ届くっすよ?
そういえば深鈴タソって結局四歳なのか? なんか『妊娠してたのは一人目の子供じゃない説』とかあったけど いや、実は四歳設定で書いたSSが20k程あるんだが・・・ 俺は腕伝の絵四歳くらいに見えたんで先走っちゃって・・・ 今更『四歳じゃねえ』とか言われるとヘコむ・・・
>>76 その気持ちはよ〜く解りまつが、是非投下汁!
漏れはまさか4歳とは思わなかったので筆おろしさせちまった痛い経験の持ち主です。読ませてプリーズ!
>>76 どっかで四歳と書いてた気がしますね。気のせいかもしれんが
是非とも投下キボン
四歳でネトゲって…子供の教育的にはどうなんだろうか? 子供って飲み込み速いし、すぐに何でも覚えてハマるやん? 俺も子供の頃はファミコンにハマりまくったし、最近の子供は PS2とかゲームキューブとか…架空の人物であるが、ミレイユの将来が心配だ。
80 :
転載 :03/08/22 18:57 ID:EuZ2TFh5
銀漢熱再発かw
>>80 英雄が現れた記念に、俺のSSにも別作品の英雄を出してみると言ってみるテスト。
久々に
>>37 の続きでも書くか…。
その頃…カイトや黒いカイト達の与り知らぬ所で、恐るべき計画が発動されようとしていた…!
「…やはりカギはハロルド…そしてモルガナでしたか」
「先生の予測通りでしたね」
「禍々しき波は収束に向かいつつありますが…もう一つの波はいかがされますか?」
「我々で何とかするしかないでしょう…CC社には期待できませんからね」
都内・某大学の研究室にて…。
「あのくのいちタイプの双剣士については判断保留とします…が、もう1人の黒い双剣士PC
については検討せざるを得ませんね。彼の戦闘力は明らかにシステム自体を超越しています」
「先生、俺にやらせてください。西條抜きでもやってみせますよ」
「どうかな…大村君だけじゃ心許ない…かも」
「…なんだと?」
「せっかく先生がCC社にハッキングして手に入れた新職業【拳闘士】のPCデータ…それを
更に強化エディットしたチート職業【人虎族】…それを大村君が使いこなすのは無理かも…って」
「西條君、大村君…よしなさい」
どうやら無気力そうに呟く青年ともう1人の生真面目そうな青年は仲がよくないらしい。
『先生』と呼ばれる年配の男性が割って入ってことなきを得た様だが、この3人は一体…?
「今回は西條君に出向いてもらいます。西條君は我々の中で最もザ・ワールドの経験暦が長い…」
「フン、ただの引き篭りですよ…コイツは!」
「…人虎族・砕牙、ログインします…」
一方、Δ 水の都マク・アヌでは…。
「だ・か・ら! カイトさんとは私が先にデートする約束だったんですッ!」
「へえ〜? 何時何分何秒に約束したんですかぁ? しょ〜めいしてくださ〜い☆」
何とか黒いカイトの魔の手から逃れたカイトだったが、もう1つの試練が待っていたのだった…。
「も、もうよそうよ2人とも…こんな時間だしさぁ…そろそろ落ちた方が…」 「カ、カイトさんは私が悪いと仰るんですか!?」 「いや、なつめが悪いってワケじゃ…」 「センパ〜イ! アタシが悪いって言うんですかぁ〜!?」 「あ、その…キミのせいでもなくて…って言うか、君…誰…?」 細目から今にも涙をこぼしそうななつめと、長い前髪を振り乱してカイトにすがってくる くのいちPC…この状況に陥ってしまったカイトとしては、何としても彼女の正体が知りたい ところだったのだが…。 「ひど〜い☆ アタシはずっと先輩の活躍を見守ってきたのに…先輩はアタシのこと知らないなんて〜!」 「カ、カイトさん…この人とホントはどういうご関係なんですか〜!?」 「い、痛いよ! そ、そんな目(?)で睨まないで…僕も知らないんだから…」 ポカポカと胸を殴られ、なつめに押されるカイト。そんな事を言われても知らないものは 知らないのだ。第一、先輩って何よ? 「アタシは『あかつき』…双剣士のあかつき…」 「…あかつき…?」 あかつき…聞いたことの無いPC名だ。あの黒いカイトを退けた程の実力者ならば、 ザ・ワールドでもそれなりに名が知れているはずなのだが…。 「あかつき…さんは、どうして僕の事…その、『先輩』って呼ぶの? 君くらいのレベルだったら 相当プレイしてるはずだし…最近このゲーム始めたばかりの僕を先輩って呼ぶのは…筋違いなんじゃ…」 「先輩は先輩なんですよぅ! アタシ、ずーっと…ず〜っと先輩のこと……ッ…!」 一瞬、暁の言葉が詰まった。顔からは余裕が消え、少しだけ強張って見えるのは気のせいだろうか…。 「…あかつき、さん?」 「あかつきで…いいよ…先…輩…」 赤く長い前髪で表情を隠し、息苦しそうに蚊の鳴く様な声で呟くあかつき…なつめもよく 分からないまま、カイトとともに彼女に見入っていた…。 「あかつきさん…具合、悪いんですか…?」 「は…ッ…な、何でも…ないです…なつめさん、決着は…また今度…ばみゅんッ!」 苦し紛れになつめへ宣戦布告にも似た捨てゼリフを残し、あかつきはマク・アヌの夕暮れの向こうへと消えた…。
「くそッ…あの女…一体ッ!?」 過去ログ修正の護符の力で過去を変え、自分の都合のよい方向にザ・ワールドの歴史を 修正した黒いカイト…だが、あかつきの思わぬ戦闘力に危機感を覚え始めていた…。 「(双剣士であれだけの能力を持っているPCは…まさか奴か!? いや、そんなはずは ない…スケィスが倒されて赤い杖から開放されたとは言え…まだ奴は…それとも…!?)」 黙々と【Δ 勇猛なる 虚構の 英雄 】にて自問自答を繰り返す黒いカイト…が。 「ん…このエリアに……侵入者…!?」 セキュリティに何かの反応があった。このエリアを休憩所とするため、誰も立ち入れない様に プロテクトをかけたはず…それを解除できるとすれば…。 「(カイト…司…それともヘルバかッ!?)」 ハッカークラスの人間ではない限り、自分のかけたプロテクトは破れない…となると、 相手はかなりの強者…という結論に辿りつくだろう。 「(…デミウルゴスは使いたくない…ここは…)」 「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!!!」 ユニオン(結合)の護符により召喚され、黒いカイトの前に立ち塞がるウィルスキメラ デストロイヤー…データドレイン以外でこのウィルスバグを倒す手立てはない。 これで黒いカイトの守りは完璧となった……はずであった。が…。 『シュビレイ(カスタム)』 「!?」 「グオオオオオオオオオオオオオオオオ……オオオ…ォォォ…ォ……ォ………………………」 「デッ、デストロイヤーッ!? だッ、誰だッ…!?」 動かなくなったデストロイヤーを凝視し、虚空に響く黒いカイトの怒声…だが…。 「ねえ」 「ッ…!?」 ズドッ! 背後から黒いカイトの体を貫く鋭い爪…背後に立っていたのは…!?
うーむ…こいつらってやっぱ…某大学の401号室の人達…? 早くなつめとイチャイチャさせたいんだが…前置きが長くてねえ…。 スマソ。
先生! 黒薔薇とのデートはもはやあぽ〜んですか!?
88 :
807 :03/08/22 23:28 ID:FrIidWL3
GIFT見たらなんかバルのイメージが変わったな。 兄弟持ちなのか?弟と妹?
>>88 確かに長男タイプだよね。
漏れはあんなもんだと思ってたが→バルのイメージ。
>>87 東條君、英雄になるためには待つことも必要なのですよ…。
GIFTを見てたらカイトと黒薔薇は改めてベストカップルと思い知らされて
しまった…それに比べてガルのクリア後のメールの素っ気無さと言ったら…。
漏れはそれでもガル様です!! あの凄まじいまでの直球メールこそ正にガル様!! 因みに、同率1位に寺島さんでつ。 なつめっちは2位、ヘルバが3位、ブラックローズは・・・惜しくも予選敗退。 レイチェルに関しては、恐らくカードの守護者が人の振りしていた為と物言いがつき失格ですた。 因みに、バルムンク7人弟妹ですが、うででんCDにてバルム〜本人が公言してました。 後、銀漢は3万本のエロビデオに囲まれてのアルバイトだとか・・・。 内容の「レンタルビデオ30歳!」はそういう意味でつ。 誰か・・誰かガルデニアと寺島さんのSS書いて下さい〜!
92 :
名無しさん@ピンキー :03/08/23 00:31 ID:+wI5mvCn
リアルシューゴ×リアルレナ+リアルホタル(バーチャル有) なんてのSS書こうと思っているけど 需要あるかな〜〜?
あぼーん
あぼーん
あぼーん
96 :
54 :03/08/23 00:53 ID:Gj+9wy/7
ああ〜 黒薔薇のSSが読みたい…ッ!!
>>91 レイチェルなあ…せめてあ○まんがのにゃもくらいの
物言いだったらもっと人気でた…かも。
同じ時期にマーローが加入するせいか…剣士は2人もいらんのよな。
合計すると
双剣士(カイト・なつめ・月長石・楚良)
重槍使い(ガル・ニューク兎丸)
剣士(オルカ・バルムンク・ミア・レイチェル・マーロー)
重剣士(黒薔薇・砂嵐三十朗)
重斧使い(ぴろし・寺島良子・昴)
呪文使い(ミストラル・エルク・ワイズマン・司・ヘルバ)
…となる。重槍使いと重剣士がダントツに少ナー。もしかして…この職業って
2千万人がプレイするザ・ワールドにおいて人気ないんだろうか?
アニメの//SIGNにアーチャー(弓使い)らしきPCがいたが、あれは一体…。
せめて凰花の拳闘士(人狼族)がvol.3辺りで加わってくれればタイムリー…
だった、かも。でも…もうアニメは終わっちゃったから…。
長文スマソ。今日発売するかしないかも分からんオーガドライバーのためにもう落ちるわ…。
あぼーん
99 :
76 :03/08/23 06:36 ID:fWPlzHCP
>>77 78
すまん、言葉足りなかった。
書いてはいたんだが今現在放置中なんだよ
かなり変則的な書き方の上、まだエロースシーンねえし・・・それでもいいなら貼らんでもないけど・・・
, ヘへ ,、///ヘヽヽ ⊂`()´_ゝ`ノ!つ━・~~~ セリーオガエラソウニ100ゲット /// /_/:::::/ |:::|/⊂ヽノ|:::| /」 / ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/| /______/ | | | |-----------| |
101 :
807 :03/08/23 13:28 ID:qw2Ck1np
「あ、うん。そうなんだごめんね、黙ってて。嫌…だった?」 「いや、気にしなくて良い。嘘をつかれた憶えもないしな。珍しくもないだろう」 ほっとした様に肩を下ろすカイトを改めて観察する。初め注視してなかった胸もよく見ればふくらみをおびている。 なるほど、その点を抜けば目の前の子は実に中性的な容姿を持っている。男が見れば少女、女が見れば少年というやつだ。 「ところでカイト、っと、呼び名は…」 「ああ、ボクはカイトで良いよ。ボクも…」 「ん、バルムンクでかまわん。呼び難いなら『檜山(と書いて中の人と読む)』でも構わんが」 「やっぱバルムンクはバルムンクだよ」 我ながら随分言葉足らずな会話が成立してるな。 「うん、じゃあバルムンク、何?」 突然の切り返しに思わずこっちが?となってしまった。 「ああ、おま、っと。君の「いつも通りでいいよ。ボクもその方が嬉しいし」そ、そうか。 カイトは朝餉はとってきたのか?お前の家からじゃ此処に来るには早めに出る必要があったんじゃないか?」 「あの…アサゲって何?」 「朝食の事だ」 「へ〜初めて聞いたよ物知りなんだね。朝食は軽めにとってきたよ」 その返事に思い出したようにサイドバックをあさる。 うん、保冷して正解だった。清涼飲料水を軽く投げ渡す。 「今日は暑いからな、飲んでおくといい」 「ありがとっ!」 『にぱっ』と擬音がするかと思う位弾けた笑顔を返してきた。 凝視するのもためらい、ついあさってを向き「ああ」とだけ呟いた。
102 :
807 :03/08/23 13:29 ID:qw2Ck1np
「で、今日はどうするの?」 「それで」と言わんが如く『足』を指差す。 「そうだな、海沿いを走ってみようと思うんだが、どうだ? 空気も涼しくて気持良いぞ。そのまま浜辺に出るのも一興だな」 「いいなぁ。じゃ、それけってー」 よしきたとばかりにメットを取り出す。 初めて他人を乗せることを踏まえればフルフェイスにするべきだろうがカイトには風を切る気持ち良さを自分と感じて欲しかった。 軽く心構え的なものレクチャーして二人乗り込む。 「では、往くか」 コクと頷くカイトは体の方はやや強張ってはいるが表情からはワクワク感が溢れている。 口許が緩まるのを自分で感じながらアクセルを回した。 待ち合わせの場所に着くまでサイドカー付きの走りに慣らしてきたつもりだったがやはり勝手が違う。 緩いカーブでも気を使うのと裏腹にスピードメーターは少しづつ法定速度を超えていく。 まるで免許取り立ての時の様な高揚にいかんな、とも思ったがカイトの楽しそうな顏でまぁいいかと独りごちる。 海開きして数日しか経ってないからかビーチにはすでに人が群れている。 手ごろな場所に停めてしばし余韻に浸る、みればカイトも胸に手をやり深呼吸している。 「凄かったよ〜。バイクで海の風にあたるとあんなに冷たく感じるんだね」 「だろう?他の乗り物とは一味違う」 意味も無く腕組みして誇らしげに返してしまう。 「だね。新しい世界が開けた感じ♪」
103 :
807 :03/08/23 13:31 ID:qw2Ck1np
「カイトは海と山どっちが好きなんだ?」 「どっちもかな。実家に自然が多くてさ。やんちゃ坊主やってたよ」 なんというかこの娘が自らを『坊主』と評するのはかなり違和感がある。 二人浜に広がる喧騒に目を向けていると不意にカイトが「うん」と頷く。 「ね、バルムンク。今からボクたちも海で泳がない?」 「は?」 何故そう突拍子も無い意見が飛び出すのか。まぁわからんでもないか。 「カイトは水着持ってきてるのか?悪いが今日は手ぶらだぞ?」 「ううん、いいよ。ボクだってもってきてないから」 「ハァ?」 先のものよりずっとマヌケな声をあげてしまった。 「ないなら買ってくればいいじゃない?バルムンク手持ちある?「まぁ…」さ、急ご」 「………」 返事する間も無くたたみ掛けてくる。もう彼女の中では決定してるらしい。 『the world』でのカイトも行動力があるがリアルの方は飛びぬけている。 嘆息するより先に笑いがこみ上げてきてしまう。無論、苦い方だが。
104 :
807 :03/08/23 13:32 ID:qw2Ck1np
海の家で買えるワケもなく結局街まで引き返してきた。 とはいえ…どうしたものか。女の子の買い物に付き合った試しなどない自分がどう接するべきか。 「じゃ見てみっよか」 「お、おいカイト」 「どしたの?」 半ば振り向きつつ首をかしげる。……破壊力抜群だ…じゃない! 「いっしょに見て回るのは拙いと思うんだが…」 カイトは?と目をパチクリさせてくる。 「やはり男が女物の水着売り場に行くのはまずいだろう?」 近頃はそれもなんら珍しくない事は自分だって知っているがどうしても気が引けた。 やがて思い至ったようにカイトの顔が赤く染まる。 「あ、そ、そうだよね。じゃ、じゃあ今から30分後にホールで待ち合わせにしない?」 「30分で足りるのか?」 女性の買い物が長いこと位知っている。現に妹達の買い物に付き合わされる時は辟易するのもしばしばだ。 「う〜ん…ま、大丈夫!すぐ見つけてくるよ」 言うが早いかすぐに見えなくなっていく。階段で上がってくところが非常にカイトらしいな、などと感じて。 売り場についてはや5分ほど、カイトの水着選びはすでに難航の色を見せていた。
105 :
807 :03/08/23 13:33 ID:qw2Ck1np
うう、言い出した手前勢いで来たけどどうすればいいんだろ。 ボク自分のサイズも把握してないのに。 こんなことならブラックローズの買い物にちゃんとついてけば良かったなぁ。 あああ、もう10分経っちゃった、バルムンクの言う通り30分じゃ足りなかったかも…。 「ううん……」 「お客様、どのような物をお探しですか?」 みかねたのか妙齢の店員さんが声をかけてくれた。わ、キレイなひと。 こうゆう店ってもっとフランクな格好してると思ってたのにスーツみたいな服着てるし。 「あの…ボク水着買うのって初めてでよくわかんないんです」 「へぇ、そうなの?もったいないわね」 なにがですか。 「貴女サイズは?合ってないの選ぶと後が大変よ?」 「うう…わかりません」 店員さんは「ホントに?」といった視線を送ってくる。そんなに珍しいだろうか。 「ならデザインは決まってるの?ひとまず目測で観て試着室で合わせましょ」 その後なるべく派手じゃないのを2,3着選び試着室に入る。なんてゆうか緊張の一瞬だなぁ。 「ハイ、じゃ脱いで頂戴」 「な、なんですと〜?」 あ、ボクってばキャラが違う。?店員さんは何やら驚いたようなそれでいて訝しげにこっちを見ている。 「コホン、当たり前でしょう?心配しなくてもサイズを確かめたら退散するから」 仕方ないよね。むぅぅ、こんなに近くで他人の前で服脱ぐのは初めてだなぁ。 「じゃ失礼するわよ」 脇下に手が通され……!!? 「うひゃぁっっ!?」 む、胸に手が? 「ちょっとぉ、測れないでしょ少しおとなしくなさい」 とは言ってもぉ…。 で、サイズは測ったわけだけど…………………言いませんよボクは。B、とだけ。 自分でも胸は大きくないと思ってた。実際数字じゃ大きいとはいえないけどアンダーとの差はそこそこあったみたい。 去り際に店員さんが一言呟いて出て行った。
106 :
807 :03/08/23 13:34 ID:qw2Ck1np
「ふぅ、それでもホントに女の子かしら。素材はいいのに…」 「!」 …………素材ってなんですか。 それから一着決めて時計を見る。げっ?もう30分経ってる!? 慌ててレジに駆け込み店員さんにお礼を言い急ぎホールへ。 着いたときには約束より13分過ぎていた。 回らない頭を抱えつつ視線を辺りにめぐらすと開けた場所の椅子に彼は腰掛けていた。 ほっとするのもつかの間すぐそのもとへ駆ける。向こうもすぐ察したのか立ち上がってこちらを向く。 「や、カイ「ごめんなさい!」」 謝った。ひたすらに。 反応が無い…。おそるおそる顔を上げてみる。 と、不意にポンと頭に手が乗っけられた。 「落ち着いたか?気にするな、女の子が買い物に時間を費やすのは当然だ」 気にするな、ともう一度言うバルムンクの笑顔に救われた気持ちだった。
うぐおををををををおお?!! 女の子カイト君キタァァァァ!!!! しかもバル×カイでぇぇぇぇぁぁぁ?! 待ってました!!最高!! 807様、貴方は私にとって!!至高神です!!
今後が楽しみな展開ですな
女カイト>萌え〜(*´Д`)
あぼーん
111 :
54 :03/08/24 04:24 ID:nXkJ4kfc
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ッ!!!!! ( *´Д`;)ハァハァハァハァハァハァハァハァ…
112 :
名無しさん@ピンキー :03/08/24 13:24 ID:iYR88Yki
113 :
水色時計 :03/08/25 00:35 ID:4vZ7iz5u
前スレいくつだかわすれたけど続きを。 「うわぁっ!」 柔道の寝技を髣髴とさせる……かもしれない。 とにかく司はがっちりと押さえ込まれてしまっていた。 「二人とも、おち、おちついてっ」 司は必死に田村亮子×2をなだめたが、技をかける腕はちっともゆるむことがなかった。 「めのまえでつかさがうばわれそうになっているというのに、おちついてなどいられません」 「奪おうとしてんの昴のほうっしょ!? 司は昴のじゃないんだからねっ」 司は激しいめまいを自覚した。 「って何してんの!?」 下半身のほうで何かがもぞもぞ動いていたので、司は慌ててとがめた。 押さえ込まれたままでは視界が狭く、よく見えない。 「ぱじゃまをぬがせようとおもいまして……」 顔を上げた昴が当然のようにそう言った。 「でそっちは何してんの!」 司は今度は上半身のもぞもぞをとがめた。 こちらはミミルが答えた。 「ええ乳してまんなぁ」 「そこだけ関西弁か……ってちがーう!!」 連携波状攻撃。 昴とミミル、実はこの二人、結構気が合っているのではなかろうか。 そんなことを考えてる間に、すっかり司はパジャマを乱されてしまった。 中途半端に絡まった布は余計に司の身体を拘束する。 動きにくいったらない。 「ね、ねぇ昴、僕は女だよ?」 「かまいません。つかさはつかさです」 昴様は無敵。 このままでは本当に貞操の危機である。 (ベアごめん、僕もうだめかも……)
114 :
水色時計 :03/08/25 00:36 ID:4vZ7iz5u
>>113 の続き
そして当のベアはというと、メールの返信がいつまでたってもないことに不安を覚えていたりした。
「こない……」
もう何度目になるかわからない携帯のチェックをして、ベアはつぶやいた。
『僕もさびしいよ』とか『早く帰りたいな』とかいう返事を少なからず期待していた彼としては、送信してから随分たっても着信音が鳴らないこの状況はかなり落ち込む。
メールに気づいていないのか。それならまだいいが、まさか何かあったのでは。
次々と心配は尽きない。原稿もほとんど手につかず、全くといっていいほど進んでいなかった。
これでは編集に泣かれることになってしまう。
ダメオヤジ全開の彼は、いそいそともう一通メールを送ることにした。
なんだか嫌な予感がするのは、司がいる場所が恋敵と書いてライバルと読む昴の家であるからだろう。
油断をすればやられる。彼の本能がそう告げていた。
そしてその予感は、哀しいことに、当たっていたりするわけで。
今まさに司はひん剥かれている最中だった。
何を言っても無駄だったし、抵抗らしい抵抗も出来ないしですでにあきらめの境地に達している司は抵抗もやめ、昴とミミルの好きにさせることにした。
もうどうにでもなれ! という開き直りにも似た気分で、司は半裸で寝ている。
そうしたら、いきなりミミルにキスされた。これには司もびっくりした。
「み、ミミル?」
「んふふ〜、司の唇げっとー!」
そう言うとミミルは――――ぱたっと倒れてしまった。
「え!?」
司は驚いてミミルの顔を見たが、ミミルは幸せそうな笑顔ですやすやと寝ていた。
口の中で何かむにゃむにゃとつぶやいていたが良く聞き取れなかった。
「あ、寝ちゃっただけか……」
ついでに昴もこのまま寝ちゃってくれないだろうか。
そう思いつつ上半身をようやくのことで起こすと、にっこり笑った昴と目があった。
そんなに甘くは無いらしい。
うーん勘が戻らないな……。精進精進。
水色時計さん久々にキター!! 今まで起きてて良かった…。
>水色時計さん ヤターーーーーーーーー!!勘が戻らないなんてとんでも無いっす! すっげーわくわくしながら読みました。 寝ちゃったミミルは何だか凄くらしいし、起きてる昴も、メルするオジサンもすげー良かったっすよー! 続きガンガってくらさい。
神の降臨はいつだって唐突だ…… ずっと待ってた甲斐があったよ〜〜〜〜〜〜!!!
ネ申降臨期待sage
『勝った』と思って 優越感に浸ってるんだよ
121 :
名無しさん@ピンキー :03/08/28 14:15 ID:ZeX8i43s
はわわわわ・・・・
勝ったと思ってるのにしっかりと肩まで浸かってるという罠
123 :
名無しさん@ピンキー :03/08/28 15:09 ID:52c+Djii
124 :
名無しさん@ピンキー :03/08/29 14:57 ID:cvxV0ueb
___ __ | | O / ̄ ̄\ | | | | < ひ> O| [=O=[◎]@ | | | |<U゚ー゚)⊥ γ ノ(゚U゚F 川/ | | __ | | 〇\\つ __ ○/○ | | / / | L______ | | ______ | | / / | |「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | / / /\ | ____ || __ | | ____| | / / \ | | | || | | | | | | \ | || | | || |___| | | | | \ \ / | | | ||  ̄| |  ̄ ̄ ̄ ̄ | | |\  ̄ ̄\ \/ | | | || | | | | | \ \  ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
125 :
124 :03/08/29 14:59 ID:cvxV0ueb
ずれまくりだ(汗
やっとインドネシア出張から帰(ry 投下しようとオモタらリアルの方のSS締め切りが31日なんで急ピッチ で仕上げているという罠。
>>黄昏氏 がんがってください!! ネットよりリアルの方が大事ですからね。
31日以降に 神降臨か・・
Θ 隠されし 禁断の 聖域 このエリアは何も無いことで有名だが実はハッカー達が一般のプレイヤー達をもて遊ぶためのイベントが月に一回、行われていた。
>>129 そして今日は丁度その日、ハッカー達は聖堂の扉にワープゲートを取り付け自分達が選んだプレイヤーだけをハッカー達のサーバー『オメガ』に招待していた。
しかし、それに気付いた者達がいた…ハッカーでもあるヘルバと.hackersである 調査に来たのはブラックローズ、ヘルバ、昴、ミストラルそしてカイトである
132 :
807 :03/08/31 01:51 ID:T9P9HfAa
「さて、もう昼時だがどうするか…」 「おなかに食べ物入れて泳いだら満足に泳げないよ。ひとまず泳ご」 ならばと、あたりを見回す。俺は水着を選びそのまま着てきたがカイトは更衣室を使うだろうと踏んで。 がっっ! 「ん、しょっと」 突然脱ぎだした。 そのあまりの脱ぎっぷりのよさに見惚れてしまい口がつかない。 カイトの水着は薄オレンジ色のセパレートだった。イメージに実にぴったりだな。クゥッ静まれ俺! 未だオロオロする俺をよそに服を簡易にたたみまとめている。 「あれ?どしたのバルムンク。更衣室ならあっちみたいだよ」 「いや…そうじゃなくてだな…。せめて一言告げてくれ。焦ったぞ」 「焦る?どうして?服の下に水着くらい……」 言いつつ自分の水着を見下ろすカイトはその最中「あっ」といった表情をするとみるみる顔が赤くなる。 「あの…その…く、癖で……」 なんともはや、活発なのは結構だが意識されていないのかと少し消沈。 「な、なんにせよ断りをいれるなりしてくれ。心臓に悪い」 「う、うん。わかった。それで……ヘンじゃないかな、これ…」 「よく、似合ってるぞ。お前らしいよ」 「そ、そっか。ありが…と」 未だに赤くなるカイトに己の照れを隠すように横目に流し自分も脱ぐ事にした。 「バルムンクって体つきいいんだね。なにかやってるの?」 「いや、特には。一通りはこなせると思うが、な」 「ボク泳ぐの久しぶりだなぁ」 「そうなのか?学校にプールない、とか?」 「ううん……そうゆうんじゃないんだ、そうゆうんじゃ…。ちょっと体調が悪くて入れなかったから…」 何故かその小さな理由とは裏腹にカイトの表情は暗く重たい。 「そんなんだからスッゴク楽しみ!」 俺の表情を読み取ったのかすぐに明るくなるカイトだが頭からはあの暗い虚が消えることは無かった。
133 :
807 :03/08/31 01:58 ID:T9P9HfAa
「ん〜〜気持ちいい〜〜」 クロール、背泳ぎetc。思う限り泳ぐことを堪能して今はただプカーと浮いている。 この浮遊感がスキ。そういやゲートハックのあの突き抜けるような感覚に似てる気がする。 近づいてくる水音に目を向けるとバルムンク発見。 絵になるよなぁ、あのキレイなフォーム。 ふにゃふにゃモードのまま彼のところへ。気付いてくれたのかこちらへ寄ってきてくれる。 「ね、ね、バルムンク。競争しないお昼でも賭けてさ」 「望むところ。なら向こうの端から端までにしよう。岩浜への遊泳は禁止だしな」 律儀だよねぇw。らしいけどさ。 「オッケ」 「基礎体力の差があるからな、10秒のハンデをやろう」 「む、大きくでたじゃない。負けないよ?ボク」 コース上に他の遊泳者がいなくなるのを見計らい……………Go!! ま、負けた……スタートダッシュは完璧だったのにバルムンクのそれは段違い。 コースの4分の3位で追い抜かれちゃった。 「さて、俺の勝ちなワケだが…」 「うう、二言は………無いよ」 不意にバルムンクがボクの手を掴みお札を握らせた。 「えっ?これって…」 「罰ゲーム、だろう?適当に見繕って買ってきてくれ。冷たいものも頼む」 「ば、罰ゲームってこれじゃあ…」 「罰は罰、だろ。女の子に奢らせるほど図々しくはないさ」 なお食い下がるボクに「格好つけさせろ」と苦笑する彼にとうとう折れた。
134 :
807 :03/08/31 01:59 ID:T9P9HfAa
焼きもろこし、焼きそばと定番を買い込みもうひとつのリクエストにはカキ氷を選んだ。 「すいませーん。ブルーハワイ一個」 ボクの好みにやや合わせバルムンクに合いそうなヤツを頼む。 ??? なんか装飾がやけに豪華じゃござあませんか? 「あいよっと。ネエチャンこいつぁささやかなサービスってヤツだ。あそこのツレだろ? 初々しいのもいいがそれで一気に近づくのもテだぜ。なあに、キッカケキッカケ」 とかカキ氷屋のアンチャンがのたまってくれちゃいます。うぁぁ、スプーン刺しちゃいますか、二つも!! 重い足を引きずり彼のもとへ。なんか背中の方でアンチャン「がんばれよ〜」とか声援おくってくれやがります。 そりゃあボク背は高めだし兄妹には見えないかもしんないけど、でもかっぷるに見られるのってそれはまたベツモノで…… 「カイト。おいカイト何処までいく!通り過ぎてるぞ」 「うっわ!?バ、バ、バルムンク!?」 「どうした?なんかブツブツぼやいてたが」 口に出してましたかボカァ。 「な、なんでもないよ。何でもないんだけどさ、コ、コレ……」 おずおずと『カキ氷カップル仕様』を差し出す。 はじめよくわかってない彼もボクとソレを交互に見て思い当たったようだ。 「こ、これは流石に……。カイトお前食べるか?」 「い、いいよ。バルムンクのお金で買ったんだから、バルムンクが食べて」 「し、しかし男一人でこいつを食べるというのは……ひくぞ」 周りの人ごみを見回しつつ言う。まぁ、いえてる。 「な、なら………二人で………………食べる?」 「えっ!?」 な、ナニいってんのボク??バルムンクもそんな呟き拾わないでよぉ。 「あ、ああ。そう…するかカイトも冷たいもの欲しいだろ」 は、恥ずかしい……。ええいっ!ままよ! ………………………………………………………………… ………………………………………………… その後まだ昼食が残っていたがバルムンクは顔を赤くしたままほとんど手がつかなかった。 無論ボクの顔だって相当赤かっただろう。 海の家に視線をやるたび親指たてるアンチャンが浮かんでは消えた。
135 :
807 :03/08/31 02:05 ID:T9P9HfAa
連投規制喰らうとは思わんかった。 視点がコロコロ変わって申し訳ない。
>>807 氏
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
(´Д`)ハァハァ、スゴイっス!萌えまくり!!
>>視点がコロコロ変わって申し訳ない。
いやいやかえって視点がコロコロ変わった方が逆に面白いかも。
勇気のある方、誰か ワイズマン×マーローを・・・
遠い未来、どこかの国…世界のほとんどは謎の巨大企業CC社率いる ウィルスバグによって支配され、人類はほぼ絶滅状態にあった…。 そんな絶望的な状況で、救世主・カイトの生存を信じる少女・ブラックローズ…。 「ブラックローズ…救世主って…何をすればいいんだっけ…?」 「…闇を切り裂き、世界に光を…」 「聞こえないよ!」 「闇を切り裂き、世界に光をもたらす!」 …スマソ。またやってしまった…。
映画版でしょうかw
>>140 調子に乗って脳内設定を少しだけ醸してみる罠。
カイト:黄昏の腕輪の所持者。1万人のプログラマー部隊との戦いで行方不明に。
司:腕輪所持者ではないにも関わらず、腕輪と同じ能力が使用可能。カイト同様に行方不明。
昴:CC社反抗組織【紅衣の騎士団】の象徴的存在。司の帰還を信じている。
ブラックローズ:昴と同じく、【紅衣の騎士団】の象徴的存在。カイトの生存を信じている。
銀漢:常闇の腕輪の所持者。愛する昴のためだけに戦い、その傲慢な態度から皆に嫌われている。
バルムンク:蒼天の腕輪の所持者。CC社の用心棒的存在。空中からの奇襲を得意とする。
オルカ:蒼海の腕輪の所持者。必殺技は「オルカストラッシュ」。CC社処刑コロシアムの番人。
ミア:ウィルスバグでありながら、人類との共存を望んでいる。
楚良:主にスパイ活動を担当。銀漢の死後は彼が常闇の腕輪の所有者に。
カイト・アクセルモード:10秒間だけアプドゥの約100倍のスピードで
行動可能な俊足形態。アクセルモードから放たれるドレインアークは圧巻の一言。
…他のキャラはどうなってしまったんだろうか。やっぱデータドレインされてウィルスバグの仲間に?
555ネタはさっぱりわからん。
555ネタなのか。それすらもわからんw
>>黄昏の文芸作家氏 まるでパロディモードのようで(・∀・)イイ!! なつめが居たほうが萌えるかも(をぃ それにしても、銀漢が氏んどる…
145 :
名無しさん@ピンキー :03/09/01 00:30 ID:BS/NGY6c
>807氏 カイトたんで抜けますた。
いいからエロのせろよ馬鹿
148 :
名無しさん@ピンキー :03/09/01 14:29 ID:kK9vyeBN
そーいえばハッキング大会みたいなやつ中止になったんだよね〜
149 :
名無しさん@ピンキー :03/09/01 14:31 ID:z0ZnUQQd
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書き込み規制で書けなくなっていたが…どうやら解除の様だな。
連投は避けるが吉…か。
>>144 ならば、少しだけ銀漢の活躍シーンを…。 エロなしだから暇潰し代わりにドゾー。
【紅衣の騎士団アジト・食事シーン】
「スープのおかわりをもらおうか…俺はお前達の倍以上働いているんでな…」
「どうかな…それは無理だと思うがな、銀漢」
「お前の食う量、我々の何日分の食料と思っておるのだ!? 贅沢は禁止であ〜る!」
「勘違いするな…俺は昴のために戦っているだけ。…お前達の食料など知った事か」
「やめなさい、銀漢…みんなも落ち着いて…カイトさんと司が戻るまでは…彼が唯一の希望なのです…」
【銀漢VSバルムンク・変身シーン】
「空からの奇襲…蒼天のバルムンクか!?」
[Hey,boy ! Let`s begin to battle ! OK ?]
「昴達は帝王の腕輪の一つ、蒼天の腕輪を狙っていたな…丁度いい…変身ッ!」
[Huh…you had been bracelet too ? It`s a favorable…ヘンシン…!]
【銀漢VSバルムンク・銀漢惨敗シーン】
「くッ…馬鹿な…この俺が…」
[After all…you are mere Human ! But,I`m .hacker ! ]
「う…腕輪さえあれば…き、貴様などには…ッ!」
[Good night…bravery boy…!]
「ぐはッ…! す、昴――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!」
…スマソ、英語は3級止まりなんでハッキリ言って自信無し。
確かピーター・ホーはこんな感じのセリフを言ってた気が…する。
>黄昏の文芸作家氏 頼むから横道に逸れたり他ネタに走るのはいい加減にして、そろそろ続き書いてちゃんと完結して欲しい(エロありで)。 皆からリク取った以上、期待させたまま放置はあんまりじゃないかい?(泣)
>>151 世論(この場合は流れ)に逆らってもロクな目にあわんぞ。
言いたい事はよっっっっっっっく解るが。
>>151 実は最近になってvol.4を再プレイしているという罠。
勘を取り戻すまでしばし待ってホスィ…。
中華、バイオリズム的にエロ書きたいと思う時と全然関係ない話書きたい
って時期の落差が激しいのね、俺の場合。
巷はもう新学期やら何やらだが、俺は9月中旬までヒマーだからその期間中に
何とかする…と言ってみるテスト。マジスマソ。
みんなもうSIGN冷めちゃったのか? 最近少ないみたいなんだが…
>>154 今でも「Obsession」や「優しい夜明け」聞くたびに
「あぁ、SIGNは良いなぁ・・・。」
って気分になりますよ。
「黄昏の海」とか「記憶」とか「君がいた物語」を聞いても
それぞれのシリーズに関して思うことは何もないのに。
小説版に至っては何処に行ったやら・・・。(本棚を見つめる)
↑ひたすら同意
同じく
小説のAIバスターは普通に面白くないか? ZEROは逝ってよし。 まぁ、そういう漏れもSIGNのほうが好きな罠。
まぁ、AI Buster を読まないと腕伝の一部のシーンの意味が判らないだろうし、 読んでない人は読んでおいた方がいいだろうね。少なくとも損は無いだろうし。 ところでこのタイトル、最初 Iとlを勘違いしていて 「アル バスター」とか 「エーエル バスター」とか読んでたんですが、そんなの僕だけでしょうか?
「エーエル ブースター」と読んだやつを一人知ってる。
評判悪いアニメ版腕伝だがEDだけは結構好きだったな 俺は「オールバスター」と読んだ覚えがある、スペルを物凄くいい加減に見て
zeroの続編は9月だったな、そういや。
読み方「エーアイバスター」で合ってるんだよな?
俺は最初無茶苦茶読んで『アイ ブースター』と読んで
その後『アイ バスター』と読んだんだが(汗
>>163 禿げ同
久々に
>>85 の続きでもコソーリ投下してみるか…内容が俺の趣味入っててスマソ。
「ゴメンね…君も勇者じゃないと思ったから。.hackerは…勇者じゃないと…」
黒いカイトの体を貫いた鋭いクロー…その武器の持ち主は明らかにチートによって生み
出されたPC…そう、人虎族の砕牙だ!
「ガは…ッ! きッ、貴様ァ…僕の背後を取るなんて…一体…ッ!?」
砕牙に不意をつかれた黒いカイトだったが、状況をすぐさま把握し、砕牙のクローから逃れる!
「…この借りは…いつか必ず返すからなッ!」
ゲートアウトにより危機を脱する黒いカイトを、砕牙はただ見つめるだけ…いや、否。
「へえ…逃げ足だけは速いんだぁ」
砕牙の口元に笑みが浮かび、独り言の様に続けて呟く…。
「先生、モニター追跡をお願いします…今度は必ず…仕留めたい…かも」
で、何だかんだで翌日。カイトとなつめの記念すべき初対面&初デートの日…。
「…約束の時間まで…あと20分かぁ」
都内・某巨大映画館前。1人の少女が先程から何度も腕時計を気にしていた。パッと見、
すさまじい美人というワケではないが、磨けば光るタイプであると思う。
彼女なりにコーディネートしたらしき余所行きの姿も中々に可愛らしく…外見からして
15〜6歳くらいか? 手に2〜3箇所に絆創膏を貼っているのが気になるが…。
「こんなに早く来るんじゃなかったかなぁ…」
と、ため息交じりに少女が呟くと…。
「大黒…さん?」
「…え?」
ふと、聞き覚えのある声が彼女の耳に響いた。これは…決して忘れることのできない声。
彼女が大好きな少年の声。何かをやり遂げる大切さを教えてくれた、少年の声…だった。
「君…大黒なつめさん…でしょ…?」
「そ、その声…じゃ、じゃあ…あの、貴方が…カ、カイトさん…?」
「何となくさ…なつめかな…って思ったから…でも僕より早く来てたんだ(笑)」 「きょ、今日はよろしくお願いします!」 「うん、よろしくね」 夢にまで見たカイトとの対面…やっとなつめの夢が叶ったのである。彼と会うまで、何度 どんな人か想像したことだろう…けれど、なつめが想像していたイメージなど到底及ばない 程、リアルのカイトはなつめにとって輝いて見えた…(まあ、恋は盲目と言うし…)。 「映画が見たいって言うからラフな格好で来たんだけど…」 「わ、私、ラフ好きです! 私も今日はラフな格好を選んで来ましたから!」 …目が少し腫れているのは、そのせいだろうか? 「で…今日見る映画っていうのは…?」 「ハ、ハイ! 『ロード・オブ・ザ・ブレスレット エピソード6 ゴブリンの復讐』です!」 「ゴ、ゴブリン…(って言うとアイツらを思い出しちゃうなぁ)」 追いかけっこイベントも今思えば、今は昔の出来事…。 「…ダメ、ですか?」 「ん、そんなことないよ。その映画、前になつめがメールで教えてくれた小説の映画版でしょ? 僕もザ・ワールドの異変が片付いたら読んでみたい、って思ってたし…いいよ、見よう」 「ハ…ハイ! ありがとうございます!」 「いや、お礼を言われても…(笑)」 意外となつめは感激屋である…というか、カイトの前であがっているだけなのだが、彼に とっては新鮮な反応であり…。 「(ガルデニアとも…寺島さんとも…レイチェルとも…何か、違うんだよなぁ…) いわゆる庶民派…? まあ、それを言えば自分も同じか…同じ双剣士だし、と思うと無性に 笑いがこみ上げてくる。歳が一番近いせいか、親近感の様なものが沸くのかもしれない…多分。 「こんなこともあろうかと、チケットは用意済みです!」 「そ、そうなんだ…(前売り券ってことは…前から計画してたのかな…?)」 と、チケットを差し出したなつめの手に…。 「(…絆創膏?)」
「…カイトさん、どうかしましたか?」 「何でもない、何でもない。早く席を確保しよ、ね?」 「はい!」 早速映画館に入り、「ロード・オブ・ザ・ブレスレット エピソード6 ゴブリンの復讐」 が上映されるシアターへと向かうカイトとなつめ。周りからみても似合いのカップルだと 思うのだが…当の本人達はどう思っているのだろうか? 「(カ、カイトさんと一緒に映画が見れるなんて…///)」 「(3時間か…寝ない様に頑張らないと…)」 …ニアミスっぽい? で、席に着いて、上映まであとちょっと。 「あのぅ…カイトさんって、映画とか見にこないんですか?」 「うーん、レンタルビデオ派…かな(笑) あと、映画館に来ると眠くなっちゃいそうで…」 「え…ッ!?」 「アハハ、寝ないよ。なつめが誘ってくれた映画だもん」 リアルのなつめはゲームと違い、細目ではない。まあるい目をした均整のとれた姿形をした 少女…いわゆる文学少女の部類に入るのかもしれないが、内気そうな雰囲気の中にも知性が 見え隠れしている様な感じも、また一興。カイトと出会う前に比べれば、まるで別人である(図書委員会顧問・談)。 「あの、カイトさん…お願い、してもいいですか…?」 「…何かな?」 「その……怖いシーンがあったら…手…繋いで…もらえたら…嬉しい…かな…って…」 最後の辺りは殆ど蚊の鳴く様な、か細いものだったが…カイトには確かに聞こえた。 「手…か」 「(え…ええッ!?)」 周りのお客さんに聞こえない様に心の中で叫ぶなつめ。何故なら、カイトが徐に彼女の手を 取り、眺め、指を這わせるかの如く…。 「…この絆創膏、もしかして…跳び箱の…?」 「き、気にしないでください! だって…カイトさんのアドバイスがなかったら…」 「でも結果として、僕のアドバイスがなつめの手に傷を付けたのも事実だよ」 カイトは運動神経のない者を非難する気など毛頭ない…けれど、自分の助言のために柔肌 を傷つけてしまったなつめを見ると、いたたまれない気持ちになってしまうのは…苦しい。 「ごめん…ザ・ワールドだったら、回復アイテムで治療できるのに…リアルじゃそうもいかない…か」
何かカイトが悟った様な物言い&動きを見せてるな…。 せめてリアルのなつめの資料とかがあればいいんだが…。 余談だが、この後お好み焼き屋に行く予定は…ありません。
170 :
54 :03/09/05 05:16 ID:Tr/Llg0c
>>黄昏氏乙です! なつめたん萌え〜 ハァハァ…ところで「ゴブリンの復讐」のところだけ見て まんまその話だと思ってしまったボキュは逝ってよしでつか?
なつめ kita-------
保守?
保守!
最も短い手紙文かよw
175 :
807 :03/09/07 22:28 ID:YwtkvAtc
―――――――――――――――――― 「応急処置は済みましたけど、腫れが続くようなら病院にいってくださいね」 「はい、お世話様でした」 一瞥して出て行くとバルムンクは落ち着いてはいるけど心配な表情で迎えてくれる。 「足の方は大丈夫か?」 「うん、へーき。毒性の強いヤツはこの近辺にはいないって言うし、腫れもじき治まるって」 運がないよなボク。網でくくってある領域内で泳いでたのにクラゲに刺されちゃうんだから。 バルムンクも駆けつけてきたとき相当の慌て様で見てるこっちはかえって落ち着いてられたけど。 それでライフセーバーの詰め所で治療してもらうまでその調子だし。 「応急処置らしいけど痛みは引いたし。でもクラゲの針に酢をかけるなんて初めて知ったよ」 いつまでも心配かけてもいられないからカラカラ笑いながら話すことにする。 ホントはまだ少しピリピリするんだけどね。 「まあ大事無くて何よりだ」 「それって無事でよかったってコト?」 「ああ」 「ん〜朝食の話でもそうだったけどバルムンクってなんか時代がかった喋り方するよね、たまに」 「家柄でな。家の中でよく飛び交うんだ、そういうのが」 「武家屋敷みたいなの?」 「遠からず、といったところだ」 話しながらもバルムンクはこちらの歩調に合わせてくれる。 その足運びはボクが足の事に感づかれないためであったワケだけど。 「……すまんカイト、失礼するぞ」 そう言うとボクのまえで屈みボクの足を…… 「っっ痛ッ!!」 「やはり、まだ痛むんだな?無理をするな、ホラ」 屈みながら体を反転させ背を差し出す。 「あの…乗っかれってこと?」 「後ろが嫌なら前から抱えるが?」 想像してみた。……おんぶでいいです。
176 :
807 :03/09/07 22:30 ID:YwtkvAtc
「隠さず言ってほしいな。痛みは我慢するものではないし俺も迷惑などとは思わん」 肩越しにかかる声に申し訳なく感じてしまう。 「ごめん。でもバルムンクどうして気付いたの?」 「足運びでな。何気ない中に僅かな緊張が見えた」 「お見事」 会話も途切れボクは彼の背中に完全に身を預ける。 その広い背に包まれるような感触にウトウトしながら遠い昔の父の背中とそれを重ね合わせていた。 その一方では ―――きゅ、急に深く…む、むねの感触が…いや何を不埒な考えをしているのか俺は! などと葛藤していた。 「あ、あれ?ボク……」 「おはよう、まだそんなに時間は経ってないぞ」 「あ…寝てたんだボク…ゴメン、なんか気持ちよくって」 「いいさ、寝顔も堪能させてもらったしな」 そう応えると未だ寝ぼけ眼だったカイトの顔がみるみる赤く染まってゆく。 「な!何いってんのさ!?ボクの寝顔なんて見たってたのしくなんか…」 「ハハ、まぁ退屈はしなかったってことだ」 釈然としない様子のカイトを連れひとまず着替える事にした。 再び浜に戻る頃には人の数はかなりまばらになっていた。陽もだいぶ落ちている。 今からではどこに行くのも中途半端なのでカイトの希望もあって砂浜でお喋りに興じる事にする。
177 :
807 :03/09/07 22:32 ID:YwtkvAtc
「―――でね、ボクちょっと前にブラックローズと会ったんだ。 でもボクのこと男じゃない事にスッゴク驚いて今度は盛大に溜め息ついちゃって、なんだかわかんなかったけど百面相みたいでおもしろかったよ」 ………それが何の溜め息かくらい俺にだってわかる。 カイトはわからなかったのだろうか?だとしたら、なんとも………。 「でもガルデニアもなつめなんかもボク会ってみたいって言うんだよね。そんなに気に掛かるかな?ボクって」 「カイトは強いから憧れなんだろう。実際みんなを良く引っぱっていってくれたしな」 するとカイトの表情にフッと陰がさす。 ?何か失言でもしてしまっただろうか? まただ。またあの暗い虚が……。 「ボク……ボクはそんなに強くなんか…ないっ!」 思わず絶句してしまう。 カイトが…あのカイトがここまで激昂するところは『the world』の中でさえ見たことがない。 言葉に詰まる俺に対しカイトが先に口を開く。 赤く照らされ始める砂浜と対称に今日の中で一番昏い貌で。 「ボクね、オルカ、ヤスヒコにもブラックローズにも話してなかったことがあるの」 一言一句がなんと重いのか。 「ボクは、『the world』を始めるまでは―――――――――――――――――男だったんだ」 「な!?なにを……」 ――いってるんだ――言葉は最後まで続けられなかった。 突拍子がない、なんて次元の話じゃない。 だがもしこの言葉がどんな類の嘘であっても彼女の昏さとその重圧の説明にはならない。
178 :
807 :03/09/07 22:34 ID:YwtkvAtc
――ナニ言ってんだって思うでしょ?ボクだったそうさ。気が付いたのがログアウトしてから少し経ってからだったし。 女の体になったのは初めてプレイして腕輪を渡された前後…。感覚がおかしいってことにすぐには気付かなかった。 親にだって気付かれちゃうまでずっと黙ってた。長くはもたなかったけど。 ボクはすぐに病院に連れて行かれた。どう考えても異常な事態だからね。 でも、お医者は望むような答えはくれなかったよ。両親がボクは男だってことを散々云ってもダメ。 だってボクは何の異常もない健康な『オンナノコ』だったから。あ、赤ちゃんだって産めるって……。 それでも、住民票とか出して食い下がったけど……ボクが男の『僕』だって証拠なんてもうどこにもなかった。 それで、ヘルバにはじめて会った時、腕輪の事を知ってるみたいだったから聞いたんだ。全部話して。 ヘルバは言ったよ 「信じないとは言わないが私が信じてどうにかなるものでもない。『the world』が外に影響を及ぼしているのはわかっているが坊やのケースは特別ね。 君は元々女で記憶が混乱しているだけかもしれない、元々半仮性陰陽で今回の事がトリガーになったのかもしれない。 病院と同じだ。確かな事は何もない。 だが、その腕輪との関わりは否定できないわね。答えを求めるなら追ってみればいい。この『the world』を。 お友達のこともあるんでしょう?」 ボクはやるしかなかった。ヤスヒコの為にも、ボクの為にも。 結果、ヤスヒコは還ってきた。でも………ボクは――――――――――― カイトの話がいったん途切れる。俺自身もうこれが冗談だとは微塵も感じない。 話し続けるカイトの悲痛さに止めようとも思うが聞かなければいけない必然を感じる。 カイトは言った「誰にも話してない」、と。このコの一番をひとつもらえ嬉しいと感じるのはあまりに不謹慎か。 まだ話は続くようだ。だいぶ落ち着いてきた、聞くことに集中しよう。
179 :
807 :03/09/07 22:35 ID:YwtkvAtc
――女になって数週間、学校を休みつづけるのも限界でボクは転校を選んだ。怖かったんだ。 自分だってまだ信じきれてないのに周りのみんなにどう見られるかが。怖かった。 学校には体調の著しい低下により親戚の自然の多い場所へ療養にでるって話で通ってる。ホントは同じ市内の学校に通いつづけてるんだけどね。 転校してから新しく友達扱いしてくれる子もいた、みんな女の子だったけど。でもやっぱり距離を置いちゃうんだ。 トイレを間違えそうにもなったし、着替えだって他の子はできるだけ目に入れないようにしてたし。 泳ぐの…久しぶりって言ったでしょ?それもそう、まわりで水着になってる中で自分がヘンタイみたいに感じちゃって…。ずっと休んでたの。 ヤスヒコは目が覚めたらボクがいなくなってるから驚いてた。 もしボクの家にきたらってことで療養に出たのはボクだけで今は『ボク』っていう親戚の子を預かってるっていうことにしてある。 だから連絡はメールだけに…なってる。ボロが……出ない…ように―――――――――――― 少しだがカイトの体が震えているのに気付く。もう限界だな……。 「前の学校で仲のよかったヤツとも会うんだ。でもそれとわかるのはボクだけ……。まるで世界から切り離されたみたいで……」 このコは今までどれほどの理不尽と戦ってきたのだろう。 友人の昏睡、自らの性別の反転、突然の別離れ、自己のアイデンティティの喪失。 確かに強い、断言できる。よくやってこれた、と。しかし頼れる存在を欲していただろうとも思える。 「ボク……こんな人間だよ?バルムンクだって気持ち悪い…って内心思うでしょ?言っても……いいんだから……さ」 泣くまいと必死に堪えている。もう見てられん。 遠慮なしにカイトの頭を俺の懐に抱え入れる。 「もう、充分だ。いいんだよ、泣いてしまっても」 「う…ボク、グスッ…つよくなんか…ないよ。こころ……ぼそかった、…よぉ……う、うぁぁぁ」 泣き止むまでその頭をずっと撫で続けた。そして確信できる。 このコが愛しい。このコが何者であろうと手の届く場所にいるなら守ってやりたい。
180 :
807 :03/09/07 22:37 ID:YwtkvAtc
鼻をすする音がしばらく続くとゆっくりと顔を上げる。そこには先ほどまでの陰は失せ憑物がおちたように晴々している。 僅かに残る涙が夕日を受けキラキラ光る様がたまらなく綺麗に映った。 「エヘヘ……ないちゃった…」 良い言葉が浮かばないのでやや強めに髪をクシャクシャとなでる。カイトは嬉しそうに目を閉じ受けいれてくれた。 「カイト、確かに今まで積み上げてきた繋がりは消えてしまうかもしれん。だが俺は『the world』でカイトと会いそのひととなりを俺なりに理解してる。 そしてお前の秘密を知ったとしてもその関係は如何程にも変わりはしない。いや、こうして出会えた分リードかな?」 「…………」 「だからお前がどんなに孤独を感じようと、あの場所ならいつだってそれを埋めてやれる。 それがお前と俺の絆の証だから………それじゃあ駄目か?」 ぶんぶんぶんっ いきおいよく横に振れる、と。 「ば、バルムンク………ボク…また泣けてきちゃうよ」 「フフッ……さあ、送るよ」 家に着いた。 ここまでボクは半ば駄々をこねてサイドカーには乗らず、バルムンクの後ろに陣取った。 その道程せなかの温もりと彼の鼓動を聴いて満ち足りていた。 なんか今日一日でずいぶんものの考え方が変わった気がする。 「また、会ってくれるんだよね?」 「お望みとあらば、いつでも」 そうかぶりを振りながら言う。こんなに茶目っ気出してくれるの今日はじめてかも。 「じゃあ、また、な」 「また、ね」 ボクがドアノブに手を伸ばすところで肩をつかまれた。 「カイトッ!」 「?どしたの?」 不意に…… 「…おやすみ」 そして彼は振り向かずに出て行く。 「…………………………………………………きす、された?」 夜、メールで唯一言伝えた。『ありがとう』って。
181 :
807 :03/09/07 22:39 ID:YwtkvAtc
ようやくこのスレの本分を果たせそうだ。 規制ってやだね。こわくて連投できん。
ネ申キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ッ!!!!! ただただもう(;´Д`)ハァハァ
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ッ!!!!! そうキマシタか、807様?! 実を言うと、本来は女性であるのに、何らかの理由で(確か、未だに原因不明だったと思う)男性の身体で生まれてきて、 成長するにしたがって本来の女性の身体へと戻っていく人がいるということは知っていましたが・・。 (確か、2万5千分の1の確率だったかな?) ここで見るまで、すっかり忘れておりました。 そんなトリビアの泉的記憶を呼び起こさせるなんて・・・!!! 正しく神です!!至高神です!! 今後の展開が更に楽しみです!!
へぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇー へぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇーへぇー
昴様に鍬で耕されたい香具師は挙手!
186 :
名無しさん@ピンキー :03/09/08 20:17 ID:/+nHw1T5
187 :
水色時計 :03/09/09 01:06 ID:JquJ3qqD
アクセス規制のばかあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ
>>114 の続き
まさにヘビににらまれたカエル状態。
司は世の中には2種類の人間がいるのだということを知った。
すなわち捕食者と被捕食者である。
「これでふたりきりですね……」
うふふふ、と昴は妖しく笑った。
いえ、すぐ横に爆睡かましてる女子高生が一名います……と司は思った。
ああお腹出して寝て。タオルケットかなんかかけてあげなきゃ。
「昴、あの、ミミルあのままじゃ風邪ひいちゃうから……」
司はきわめて論理的かつ紳士的(どんなだ)に昴と話し合おうとした。
しかし酔っ払いに理屈は通じない。
昴の目は完全に逝ってしまっていた。
「そんな……やっぱりつかさはみみるのほうがわたしよりすきなんだぁ……」
ひっく、うぇ……と昴は大声を上げて本格的に泣き始めた。
昴の涙が、司の肌の上にこぼれた。
それを見たとき、司の中で何かが芽生えた。
「……泣かないで」
司はそっと頬に落ちる昴の涙をぬぐった。
「僕、昴に泣かれるのは……いやだ」
「つかさ……」
昴は自分の頬に添えられていた司の手をとると、そのまま胸のふくらみに導いた。
そして先ほどまでとは違うはっきりした口調で言った。
「THE WORLDでは、あなたは私の鼓動がわからなかった。今はどうですか。私がここにいること、あなたを想っていること、伝わっているでしょうか」
押し当てた手のひらから、とくん、とくんと心臓の音が響いてくる。
リアルの、生身の身体。
確かな肉体、一つ一つの細胞に宿っている命。
ゲームの中のグラフィックではない現実がそこにはあった。
司はこくんとうなづいた。
「ではどうか、私を受け止めてください。本物だということを、あなたが確かめて」
188 :
水色時計 :03/09/09 01:07 ID:JquJ3qqD
>>187 の続き
昴の言う思いを伝える方法を、司はひとつ知っていた。
いつも自分がして貰えてうれしいことをしよう。
そうすればきっと昴も、僕の気持ちをわかってくれる。
司は昴の身体を支えると、腰から上を起き上がらせた。
昴の足に負担がかからないように位置を整えて、背を支えながら、そのままゆっくり後ろに傾けた。
ベッドの枠に昴の背中が当たり、止まる。
「つらくない?」
「いいえ」
もたれるようにそれに体重を預ける昴の首筋に、司は唇をつけた。
満足げな吐息が昴の口から漏れた。
司の舌がちろちろと昴の肌を這っていく。
投げ出された動かない足の間に、司は自分の身体を入れた。
手と舌での愛撫。
同性に対してやるのは初めてだったけれど、自分のときを思い出しながら一生懸命やった。
骨と骨の間のくぼみを舐めあげる。
跡をつけないように優しく吸う。
「あ……」
昴も気持ちいいんだ、と司は嬉しさを隠せなかった。
もっと喜ばせてあげたい、気持ちよくしてあげたい。
司は昴の胸に耳をくっつけた。
はっきりとした鼓動と、肺が空気を吸い込む音が、大きく耳に飛び込んできた。
「聞こえるよ。伝わってるよ。昴はここにいる。僕は、ここにいる」
THE WORLDの中で男だったはずの自分が記憶を取り戻し、リアルでは女であることを自覚したとき、一番恐れたのは昴との関係が崩れることだった。
まるで恋人のように思っていたから、そしてそれはとても幸福な関係だったから、女である自分を拒絶されるのが怖かった。
本当に男だったら良かったのにと願ったこともあった。
だが、今はそんなこと関係ないと思える。
あの時昴の言ったことの意味が、わかるような気がした。
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!! >>水色時計氏 アクセス解禁おめ!これからの展開も正座して待ってます。
英雄の帰還おめ〜
>水色時計さん アク禁だったんすね?復活が泣く程嬉しいっす! これからのご活躍、期待してまっす!
水色時計さん…よくぞ! 期待!
>>水色時計さん 復活おめです!待ち焦がれたよ・・・・。 期待してます!!!
>>水色時計氏 お帰りなさいませ、ずっとお待ちしておりました 結局攻めちゃってる司(・∀・)イイ!
>>水色時計氏、キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
英雄の帰還ナリよ! で、俺も便乗するかの如く、コソーリ
>>168 の続きを投下してみたりして…。
「…カイトさんが優しい人で…良かったです」
恥ずかしそうに呟き、手すりに置かれた自分の手を取るカイトの手に更に手を重ねるなつめ…。
「心配してくれて…るんですよね?」
「女の子の手が傷だらけなんて…見てられないもん」
「…(頑張って良かった…)」
重ねた手を解きたくない…そんな想いに駆られそうになるなつめだったが、タイミングよく…。
「あ、ブザーだ。映画って最初の宣伝が長いんだよねぇ(笑)」
「そ、そうですね…(な、何でこんな時に鳴るの〜!?)」
まあ、『怖いシーン』になったら手を伸ばせばいい事だし…となつめも前を向き、画面を見つめ始めた。
【遠い未来、はるか彼方の異次元世界で…】
どこかで聞いた様なフレーズとファンファーレと共に、映画が始まり、タイトルロゴの
【ロード・オブ・ザ・ブレスレット エピソード6 ゴブリンの復讐】がせり上がってくる。
あとはお約束のあらすじ…で、やっと本編。
「(カイトさん…気に入ってくれるかな?)」
時折、横目でカイトを見る。画面に食い入る様に見ており、どうやら気に入ってくれたらしい。
「(よ〜し、この3時間で…絶対にカイトさんともっと仲良くなるぞ〜)」
文学少女の方程式では、仲良くなる=手を繋ぐらしい。まあ、映画館内は暗いし、チャンスはいくら
でもあるだろうが…問題は『怖いシーン』だ。原作を知り尽くしたなつめに、抜かりはない。
「(まずは序盤…闇の腕輪を持つ裏主人公が、蛇男をやっつけちゃうシーン…)」
BGMの変化で場面切り替えを悟ったなつめは、すかさずカイトに手を伸ばす…。
「(…あれ、もう怖くなったのかな?)」
ギュッとなつめに手を握られ、カイトも彼女の方に注目する事となった。少し不安げな表情
と恍惚とした表情が入り混じった様な…。
「(…何か、新鮮)」
歳が近いせいか、はたまた女性メンバー中、最も大人しいせいか…カイトとしてもこの状況は新鮮で心地よかった。
と、その頃、ザ・ワールドでは…。 「寺島…カイトそっくりなPCがキミを襲った理由…奴は何か言っていなかったか?」 「ええと…私を見て…『昴』と呼んでいた事は確かなのですが…」 「そうか…やはりな」 Δ 水の都マク・アヌのゴンドラ船上。乗っていたのはバルムンクと寺島良子であった。 何とも珍しい組み合わせである。が、実はこのゴンドラにはもう1人…。 「じゃあ、やっぱ私を襲った奴と同じなんだ…」 「ブラックローズが襲われた時にはカイトも同行していたらしいが…カイトはどう対応していたんだ?」 「うん、めっちゃ強かったよ。でもさ、あのニセモノ…カイトを…『兄弟』…って」 そう、バルムンクが呼び出したのは良子だけではなかった。ブラックローズも黒いカイト に襲われた被害者として、事情聴取を受けていたのだ…。 「(イレス…どうやらパズルは徐々にピースが揃いつつある様だぞ…)」 バルムンクも黒いカイトに『僕はお前の兄弟だ』と言われた事がある…もし、それが本当 の事であったとしたら…。 「バルムンクー?」 「すまん、用が出来た。俺はここで…」 そう言うと翼を広げ、バッサバッサと飛んで行ってしまうバルムンク。残されたのは…。 「おーい…」 「行ってしまわれましたね…」 残されたのは…ブラックローズと良子の2人。しかもゴンドラはオート航行のため、こぎ手も無し…。 「な、何かさ、寺島さんとこうしてゆっくり会うのって…【Ω 激怒する 合わせ鏡の 聖女】以来…だよね?」 「そ、そうですね…あの、その節は大変ご迷惑をおかけしました! 私がカイトさんをお誘い したばっかりに、ブラックローズさんとカイトさんのお約束を…」 「い、いいよ! 悪いのはカイト! 女2人を手玉に取ろうって魂胆がそもそもダメなのよ!」 ブラックローズとしても、あの時の出来事は大人気なかったと思う。カイトの手前、良子に 変な意地を張ってしまい、嫌な気分に陥った…それは良子も同じなのだが。 「(あれ、でもさ…これって…?)」 ブラックローズの脳裏に、ふと疑問が浮かぶ。自分がカイトの手前、意地を張ったのは分かるが…。 「(何で…寺島さん…あの時…?)」
「…ブラックローズさん?」 「…えッ、ええ、な、何?」 「ゴンドラが岸に着きました…ベンチに場所を変えませんか?」 「う…うん」 良子に促されるかの如く、ブラックローズはゴンドラから降りて川辺のベンチへと赴く。 リアルではまだ昼前であるが、このサーバは夕暮れ…HMDから目に入る夕日が眩しい。 「寺島さんさぁ…聞いていいかな?」 「何でしょう?」 「…寺島さん、カイトの事…どう思ってる?」 何気ない感じを装いつつ、内心ヒヤヒヤしながら…ブラックローズは静かに言葉を紡ぎ出す。 「あの…どう、とは?」 「そのまんまの意味…す、好きとか、嫌い、とか…あると思うんだけど…」 良子としても答え辛い問いである…数日前にカイトに会って自分の気持ちを確かめたばかり であるし、何よりあの頑固な父の了承を得ることもできた…けれど…。 「(ブラックローズさんには…カイトさんとお会いした事や父の事は…仰らない方が…)」 良子は一瞬、自分が「嫌な女だ」と感じた。カイトを独占したい、そういう気持ちが自分の 中で育ちつつあるのが…嫌だった。もちろん、父の権力を使えばカイトを自分の手元に置く事 だって出来る…けれど、それは自分の一方的な想いであって、カイトの想いではない…。 「…よいお友達だと…思います…」 「そ、そう…ア、アハハ…と、友達かぁ…」 嘘。ブラックローズもそこまで鈍感ではない。良子の表情や口ぶりを見れば、ただの「お友達」 ではない事は確かである。だが、カイトと良子のエレベーターの情事を知らない分、ブラック ローズの形勢は不利。明日になればカイトに会えるはずなのに…。 「(…何焦ってんだろ…私…)」 そう言えばレイチェルもカイトと会うとか言っていたはず…これは、由々しき事態かもしれない。 「寺島さん…私、予定入ってるから…もう行くわ」 「あ…そう…ですか」 目を合わせ辛い2人…多分、考えている事は同じはず。カオスゲートに続く通路を向いたままの ブラックローズの消え入る様な声が良子にも聞こえた…。 「…負けない、から」 「…!」 川面から響く水のせせらぎは心地よかったけれど…2人の気持ちは濁り始める…。
…何か最後辺り、暗いねぇ。スマソ。 女の勘で分かっちまうのかなぁ…こういうのは…。
ホシュ なつめタソ(*´Д`)ハアハア
, ヘへ ,、///ヘヽヽ ⊂`()´_ゝ`ノ!つ━・~~~ セリーオガエラソウニ200ゲット /// /_/:::::/ |:::|/⊂ヽノ|:::| /」 / ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/| /______/ | | | |-----------| |
乙 いい感じいい感じ!
今までにないキャラ出してほしいなぁ 神威とか神威とか神威とか
203 :
水色時計 :03/09/12 01:14 ID:aX+GirMR
>>188 の続き
司は昴の服に手をかけて、しかしはっと気づいたようにそれを止めた。
昴の目が、司を不思議そうにじっと見つめる。
「どうしました?」
「あの……脱がしても、いい?」
「かまいません」
昴は司が脱がせやすいようにするためか、腕を床から少し離した。
服から頭を抜くと昴の髪が軽く乱れたのでそれを直し、司は昴の頬に自分の頬を当てた。
柔らかく、弾力のある少女の肌は司の心をとても安心させた。
このぬくもりのおかげで自分はモルガナにも負けない強さを手に入れることが出来たし、父親も怖くなくなった。
「昴、あのね、僕、女の子にするのはじめてで、うまく出来ないかもしれないけど……」
頬ずりしながら司は言った。
「気持ちいいときはちゃんと教えて。昴に気持ちよくなってもらいたいんだ」
昴はにっこりと笑んだ。
「はい」
それを見ると、司はそうっと昴の胸をもみ始めた。
(さっきミミルが僕は色が白いって言ってたけど、僕よりも昴のほうが白くてキレイだよ)
乳輪の周りを刺激するようにきゅっと手のひらで揉み解していくと、昴の口から声が漏れ出した。
その声を聞いて、司はますます嬉しくなっていく。
「あ……ん……ぁふ……ぁぁんっ……」
だんだんと胸の頂が固く立ち上がる。
ピンクに少量の茶色を混ぜたような色をしたそれは、今の昴の状態を明確に告げている。
爪で傷をつけないように優しくひっかくようにすると、昴の肩がぴくんと跳ねた。
「んっ……!」
「気持ちいい?」
204 :
水色時計 :03/09/12 01:18 ID:aX+GirMR
>>203 の続き
「あっ……ああ」
司は手を休めずに乳首をつまんでぎゅっと押しつぶしだす。
あえぐばかりできちんと答えない昴に、司はため息と共に言った。
「ちゃんと教えてっていったじゃない。ねえ、どうなの?」
「きゃぁぅ! あ、き……気持ちいいっ……ですっ」
「そう、なら良いんだ」
安心して司は昴の胸を責める。
揺れる白い胸の先についている蕾に、司は己の唇を当てた。
「ひあ……」
舌先をすぼませて、まるでアイスを舐めるようにぺろぺろと繰り返す。
しばらくそうしたあと、おもむろに吸い付いた。
口に含みながらなおも舌で刺激をくわえていく。
「はぁん……つ、つかさぁ……」
その声がひどく甘く、司はもっと聞きたくてまた舌の動きを速める。
「あっ、ああっ、ああん……ぁあ、あっ」
吐息と共に吐き出される嬌声。
司がもう片方の乳房を手で円を描くようにほぐしていると、
「つか……さ、もうひとつも、ちゃんと触って……ください」
熱っぽく昴が懇願する。
けれど司は昴を責めるのに没頭していたため、昴の要求がよくわかっていなかった。
「ちゃんとって、どこ?」
「っあの……むね、に」
「胸なら触ってるじゃない?」
仕方なしに昴は、顔を赤くしながら恥ずかしそうに言った。
「ち、ちくび、を……もっと、いじって欲しい……です」
「あ、うん。わかった」
205 :
水色時計 :03/09/12 01:20 ID:aX+GirMR
>>204 の続き
昴の望みをかなえようと、司は両方の胸の突起を同時に攻略することにした。
ベアとのことを参考にして、今昴に愛撫を施しているので、司は必然的に彼との行為を思い返すことになる。
頭の中で、いつもベアがどう自分に触れてくれたか、ベアの触れたどこが自分は気持ちよかったかを再現しながら、昴に実践していく。
そういえばベア、僕の胸触るの好きって言ってたっけ……。
ふとそう考えたら、一気にさまざまなことが脳裏によみがえってきてしまった。
彼の大きな手のひらにちょうど納まるくらいだった司の胸は、先ほどミミルが指摘したように少しずつ大きくなってきていた。
15歳、まだまだ発育しきっていなかったこともあって、愛のあるセックスは司の胸も育んだようだ。
ベアは司の胸を触るのも好きだがしゃぶるのも好きで、司も結構気持ちいいのでなんとも思っていなかった。
しかし、彼の書斎にあるとある小説の登場人物が、『胸が好きな男はマザコンであるせいだ』というようなことを言っていたのを読んでしまい、
なんとも言えない微妙な気分にしばらく悩んだこともあった。
……彼には、言わなかったが。
だから彼は、するときはやはり胸に執着し続けた。
そして司の胸を満足いくまでたっぷりいじりまわしたあと、彼はターゲットを足へと変える。
彼にとって、若いしなやかな足はとても魅力的であるらしい。
彼の手がゆっくりと自分の肌を撫でて、腿の付け根に近いところだとか、ひざの裏側だとかを往復する感触に、たまらず司は降伏してしまう。
もっと奥まで触って欲しくなるのだ。
焦らさないで、はやく来て欲しい。
そう伝えると、彼のほうもそろそろ限界だったらしくて、用意してあったゴムを司に手渡す。
つけかたは彼に教えてもらったので、彼の猛るモノにかぶせると、司はベッドに身体を横たえる。
彼の身体がゆっくり覆いかぶさってくる。
司は彼の腰に自分の足を回し、そして――――。
「ぁふぅ……いい、です……っ」
昴の声で、司はわれに返った。
途端、かぁーっと恥ずかしさがこみ上げてきた。
僕ってば、なんてことを!
気づけば司の身体も、ベアとのことを思い出してしまったせいで火照り始めていた。
>水色時計さん はぁはぁ...えろえろだよぅ! 何気に司が責めなのが凄くええ!続きが気になるぅ!
イッツビューティフル!!
>>206 =207
また湧いたか、ageる馬鹿が。みっともないから止めれ
そろそろ職人さん来ないかな〜と思いつつ sage
あれっなんであがってんだ?
>>210 メル欄に半角で「sage」と入れていないからだろう?阿呆か?
sage
やっぱりSIGNはいいね♪
↑に同意です
同意します
同意しません
なつめには同意します
217には同意します 続きキボーン
219 :
名無しさん@ピンキー :03/09/17 01:09 ID:+h4IaJni
807さんの バル×カイト続きないの
あぼーん
222 :
807 :03/09/17 06:41 ID:f6VAYXFN
すま〜ぬ。少しでもエロが長引くように構想中なんで。
くろバネ氏はいずこに・・・
>>223 う〜みゅ。
どとはく氏やヒラヒラット氏も何処行っちゃったんだろうか?
舞ちゃんの続きも見たいんだがな。
なつめ×カイトを一応投下してみます。 なつめ受けと責め両方を構想してたのですが、今回は受けで。 エロ分量少ないし駄文のにおひがしてますので、 生暖かい目で見守ってください(苦笑)。
226 :
1/18 :03/09/19 02:36 ID:qZ96WO7s
春風駘蕩とは良く言ったもので、春の風はそれだけで人を 蟲惑させる何かを持っている。 引越しトラックが通る路地に植わり、蕾を膨らませた桜の木々を 窓越しに眺めながら、少年は取り止めも無くそんな事を考えていた。 カイトは今年、念願への大学へ進学を決めた。 偏差値も悪くなかったが、それよりもカイトがこの大学を志望したのは、 自分が希望する情報工学分野の研究が著しく進んでいるからだった。 中学二年生の当時、 友人を救うために「The world」の中を駆け抜けた記憶は、 電子世界に対する純粋な学問的興味として少年の心の中で置換されていたのだ。 「どっこいしょ、っと」 ヤスヒコが、埃に塗れたPCをトラックから降ろす。 中学入学当時からの付き合いでもある彼は、 今年晴れて某体育系大学に合格。 ボディビル系のサークルに入ると言ってカイトを苦笑させた。 「これでオルカみたいな身体付きになれるわけだね(笑)」 「うるせーよ。…まあ、そのつもりだけどな」
227 :
2/18 :03/09/19 02:36 ID:qZ96WO7s
カイトの言葉にぶっきらぼうに返したヤスヒコは、 「トレーニングの一環だ」と減らず口を叩きながらも、 カイトの引越しをこうして手伝ってくれる。 何だかんだ言っても、自分とヤスヒコはぴったりの友人なんだろう。 PCのディスプレイを運びながら、カイトはにんまりと微笑む。 「おいおい、気色悪いな(笑)。…ってか、PCこんな旧型で良いのか?」 ヤスヒコの疑問も当然の事で、二人が今運んでいるPC一式はカイトが中二当時のもの。 ―――つまり、The worldを旅した時に使った年代物、ということだ。 「うーん、色々と思い出もあるしね。しばらくはコレを使う事にするよ」 そう言ってカイトは思い出した。 かつて、共に冒険をした仲間達を。 一人の女性として自分に好意を寄せてくれた人。 硬質な甲殻を思わせる心を、そっと自分に向けて開いてくれた人。 ―――そして妖怪カードゲームとサッカーが大好きなワイズマン…。 そこまで思い出してカイトは首を横に振った。 当時でさえトラウマになりそうだった記憶を、再び心の奥底に押し込める。 引越し作業に思考を戻し、家具類をアパートの一室に運び込むことに没頭する。
228 :
3/18 :03/09/19 02:41 ID:qZ96WO7s
「ふう、一仕事完了だな…じゃあ、また今度遊びに行くぜ」 ヤスヒコは手拭で額を拭いながらカイトに向かって笑む。 なんでもこれから他にバイトがあるのだという。 「ああ。今日はありがとうな」 差し出したカイトの手とハイタッチをすると、ヤスヒコは表通りに向かって歩いていった。 きっとバスを拾って、駅から電車で帰るのだろう。 決して楽ではない肉体労働を無償で手伝ってくれたヤスヒコの心の暖かさを、 カイトは染み渡るように感じていた。 PCの接続を終え、冷蔵庫とテレビ、本棚を据え付けてカイトは作業の手を休めた。 ヤスヒコが気を使ってくれたらしく、テーブルやライティングデスクなどの調度品は 家具を運び込む作業の時点であるべき場所に既に配置されていた。 一仕事終えた達成感と共に、強烈な喉の乾きがカイトを責め立てる。 「…コンビニにでも買いに行くか」 最寄のコンビニエンスストアまでは歩いて1分。 これだけでも一人住まいの大学生にとって理想的な立地の条件を満たしているとも言えた。
229 :
4/18 :03/09/19 02:42 ID:qZ96WO7s
「いらっしゃいませー」 全国共通、どこに行っても聞き慣れた印象を与える店員の挨拶の声。 その挨拶が、何故か上擦った調子に聞こえるのはきっと新人の店員がいるからだろう。 カゴに発泡酒とサッカー雑誌、それに夕食用のおにぎりを放り込んで、 カイトはレジに向かった。 「しめて1260円になります。お買い上げありがとうございましたッ!」 レジのカウンターを見据えながら会計を待っていたカイトは、 妙に張りのある店員の声。その抑揚に、聞き覚えたものを感じて顔を上げた。 …こうして見ると店員の容貌は素晴らしく整っている。 二重の瞼と長い睫毛に縁取られた黒目がちの瞳。荒れの無い唇。 かつて中国では「緑なすほどの黒髪」が美女の条件の一つとされたそうだが、 彼女の髪はそれを体言したかのように、漆黒の中にほんのり緑を帯びている。 ・・・確かに綺麗だとは思うが、カイトにはその容貌に丸で覚えが無かった。 だが、名札に書かれた「大黒」という苗字に見覚えがある。 「なつめ…さん?」 ふと唇から漏れた声に、カウンターを挟んだ店員の肩がびくり、と震える。 「カイト…さんですか?」 信じられない、とでも言うように両手を胸の前で組みながら、 店員―――大黒なつめは微かな声を落とした。 二人の視線が交わり、互いの瞳に瞳が移り込む。 奇跡に近い確率の僥倖に二人は固まった。 「あのぅ・・・ちょっと待ってるんですけど」 カイトの後ろに並んでいた男性の言葉になつめが反応し、 「す、すいませんッ!」と謝りながらレジを打ち始めると、 その心地良い空気の硬直は解かれてしまったが。
230 :
5/18 :03/09/19 02:43 ID:qZ96WO7s
なつめの勤務が明けるのを見計らい、カイトは闇夜を光で照らすコンビニの前に赴いた。 「なつめ…大黒さんって呼んだ方が良いかな?」 「どっちでも大丈夫です。でも昔みたいになつめ、って読んでくれると嬉しいですね(笑)」 実際にはなつめの方がカイトより一つ年上だが、 The worldで出会った当初、カイトを年上となつめが認識してしまった事に端を発して、 この呼び方が定着していた。 聞けば、偶然にもなつめはカイトと同じ大学の文学部で学んでいて、 今はカイトと同じく一人暮しらしい。 「出来ればこのまま卒業して、司書にでもなりたいんですけど…」 なつめの本好きは、かなり幼い頃に端を発するものらしく、 かつてカイトと交わしたメールの内容の殆どが、彼女の好きな本についてだった。 カイトとて、本は嫌いな方ではなかったのでその遣り取りを楽しんでいた。 「なつめならきっとなれるよ。僕が保障する」 「だと良いんですけどね…」 なつめが本をどれだけ耽溺しているか知っているが故に、 確信に満ちたカイトの言葉を聞いても、彼女の口調は重たい。 「…どうか、したの?」 カイトの問い掛けになつめは目を伏せた。 「今住んでるアパート、取り壊されて無くなっちゃうんですよ。 住み替えるにしても、中々今の所より安い物件が見つからないし…」 言いながら、はあ、となつめは嘆息した。
231 :
6/18 :03/09/19 02:44 ID:qZ96WO7s
彼女の説明によると、学費を除いた生活費は全て自分で稼ぐのが彼女のポリシーらしく、 日曜の朝から夜まで及ぶコンビニのアルバイトも生活費を得るためだという。 当然、今より家賃や交通費の掛かる立地のアパートに引っ越せば、生活は困難になる。 夜遅くまでアルバイトを入れる事になれば、当然大学の授業にも響くだろう。 「…うーん」 事の深刻さにカイトも俯いて唸る。 カイトはしばし苦吟した後、ふっと首を上げた。 「…僕のアパートに来ない?」 確か、カイトの引っ越したアパートにはまだ空き部屋があった筈。 家賃だって相場からすれば相当安い方だし、何より大学へ徒歩で行ける。 「あ、ありがとうございますッ!…このお礼は体で…… えっと、いやッ、そういう意味じゃないんです!」 今日にでも大家に頼んでおく、というカイトの言葉に余程感極まったのか、 なつめは錯乱してしまったようだ。 懐かしいフレーズに、カイトは体をくの字にし曲げて笑った。
232 :
7/18 :03/09/19 02:45 ID:qZ96WO7s
「…残念だけど、空き部屋にはもう先客がいてね」 カイトの引っ越したアパートの一階。 二人に煎茶を薦めながら、大家の老婆は申し訳なさそうに言った。 「そろそろ出て行きそうな人はいません?」 尚も食い下がるカイトに、いそうにないねぇ、老婆は唸る。 なつめの期待を裏切り申し訳ないという気持が 「…所でアンタ達。見た所恋人みたいだけど、一緒に住んだらどうかね?」 老婆の傍らに座る、目の焦点が合わない翁が言った。 「え、いや、僕達、そんな、違いますっ!」 両手を振って否定しようとカイトは努める。 「私から見ても、お似合いの二人だけどねぇ…ウチのアパートは同棲可だよ?」 留めを刺すような老婆の言葉への返答に窮したカイトがなつめを見ると、 普段は水蜜桃のように白く透き通った頬を真っ赤に染めたまま、俯いてしまっている。 「と、取り敢えず失礼します…」 このままだと大家夫妻の先導に引き摺られて、勝手に話が纏まってしまう。 それを恐れてカイトはなつめの二の腕を引っ張るようにして外へ出た。 「どうしようか……」 春霞にかすんだような月を見上げて、カイトは息をついた。 「カイトさんが良いのなら・・・」 ぎこちなくも、なつめの唇は確かにその言葉を紡いだ。
233 :
8/18 :03/09/19 02:46 ID:qZ96WO7s
思いも掛けないなつめの言葉にカイトの鼓動が激しく高鳴る。 「私、カイトさんがいなかったら、色んな料理を作れなかったし、 跳び箱も飛べませんでした。 カイトさんが励ましてくれたから、 それまで出来なかった沢山の事が出来たんですよ。 …ううん、それだけじゃありません。 友達を助ける為に、自分を省みず“波”に向かっていくカイトさんの姿は、 私が見てきた物語の主人公とそっくりでした。 愛する誰かのためなら、自分の死だって厭わない。 そんな人を物語の外で本当に見たのは カイトさんが最初で最後。凄く格好良かった。 ―――だから、やっぱり私、 そんなカイトさんの優しさも強さもひっくるめて、全部好きなんです」 言って、なつめはカイトの右手を取り、左の胸にあてがった。 柔らかな弾力がカイトの掌に伝わる。 更に、その下にある心臓の律動さえも伝わるほど強くなつめはカイトの腕を押し付ける。 「…ほら、私の心臓、こんなに脈が激しく鳴ってる。 息するのだって、苦しいんです。・・・カイトさんと一緒だから」 喘ぐように言うと、潤んだ瞳でなつめがカイトを見上げた。
234 :
9/18 :03/09/19 02:47 ID:qZ96WO7s
その眼差しが、その言葉が、その感触が、カイトを抑えていた理性の糸の一筋を切り取った。 背骨が芯から痺れる。体を柔らかな微熱が包む。 血が集まっているのか、それとも虚血状態になっているのか。 頭が強く痛む。 「…部屋に、行こう」 なつめを抱きすくめながら、辛うじてカイトは言葉を発した。 「若いって良いねぇ…」 老婆と焦点の定まらぬ目つきの翁が、 二人の様子を窓越しに覗いて呟いた。 ―――否。 この場合、見守っていたと言うべきだろうか?
その眼差しが、その言葉が、その感触が、カイトを抑えていた理性の糸の一筋を切り取った。 背骨が芯から痺れる、全身を柔らかな微熱が包む。 血が集まっているのかそれとも虚血状態になっているのか、 頭が強く痛む。 「…部屋に、行こう」 なつめを抱きすくめながら、辛うじてカイトは言葉を発した。 「若いって良いねぇ…」 老婆と焦点の定まらぬ目つきの翁が、 二人の様子を窓越しに覗いて呟いた。 ―――否。 この場合、見守っていたと言うべきだろうか?
なつめと身体を密着させながら鉄製の階段を昇り、カイトは自室の扉に鍵を通す。 ドアノブを捻って肩でドアを押し開ける。 相手の肺が収縮する様子が分かる。 「シャワー、借りて良いですか?」 洗面台の横にシャワー室があることを確認すると、なつめはかすれた声でカイトに聞いた。 奥手ななつめも、これから自分とカイトが何をするのかは検討がつく。 いや、それどころか書物を通してその手の知識を知った高校生の頃から、 毎晩のようにカイトを想って自分を慰めてきたのだ。 その自慰行為の間、ずっと想起していた事が、今実現しようとしている。 ―――カイトに自分の不潔な部分を見せたくない。 そのような思いもあり、なつめはシャワーを浴びることを切に望んでいた。 既になつめの体は、カイトと密着していたためにじっとりと汗で濡れ、 秘部からは愛液が止めどなく溢れ始めている。 そのまま露はブラックジーンズの中の大腿を伝う。 「シャワーなんて、良いよ」 優しげな視線はそのままに、カイトはなつめを更に強く抱き寄せる。 「―――なつめの体が汚い筈ないじゃないか」 カイトの囁きに呼応するかのように、 なつめのショーツを濡らす愛蜜が更に激しく湧き出す。 もはや彼女の陰部を包むその布は、 吸水作用と言う本来の役割を放棄したかのようだった。
そんななつめの下半身での出来事も露知らず、 カイトはなつめのトレーナーをゆっくりと脱がしていく。 厚手の布に隠されていたなつめの双丘が露わになった。 彫刻作品のように美しい造形と、白磁のような透き通る白さと。 更に付け加えるならその体積は、カイトが予想していた以上のものだった。 カイトがなつめの胴を包むようにして手を伸ばし、ブラジャーのホックを外す。 そのままパッドの両端を引っ張り、なつめの体からブラジャーを外した。 「あ…」 自分の愛蜜の奔流に気を取られている間に上半身が剥き出しにされている事に気づき、 なつめは微かに声を震わせた。
なつめが微かに発した声は、彼女の白い膨らみに顔を埋めたカイトには届かなかった。 顔はそのままに、カイトの手はなつめの双丘の頂にある二つの突起物に伸びていく。 「……ッ!」 今まで自慰行為を行ってきた際には幾度も刺激を加えてきた場所にも関わらず、 他人の手を触媒にしてもたらされた快感は、自分の手で触ったときのそれと数倍の開きがあった。 そのままカイトの指先はアナログスティックを操るかのように、 なつめの持つ二つの突起物を縦横無尽に動かしていく。 「んふッ…あぅッ・・・」 絶え間無い責めになつめは嬌声を強める。 「……あ、あのッ、カイトさん…」 息も絶え絶えになつめが発した呼び掛けにようやくカイトが応じた。 「……ん、どうしたの?」 カイトは顔を上げてなつめに問いかけながらも、なおも乳首への責めは続いている。 「あのッ…カイトさんも服脱がないと…不公平です…んっ…」 繰り返される緩急のついた責めに、言葉を途切らせながらなつめは言う。 「…そうだね(笑)」 自分の加えている行為がストレートになつめに反映されている事に苦笑しながら、 カイトは躊躇いもなく長袖のTシャツと、迷彩柄のロングパンツを脱ぎ捨てる。 ボクサーブリーフ越しにでも“カイト”の膨らみが見て取れた。
「なつめもズボン脱がないとね…」 カイトの手がデニム地のロングパンツを通してなつめの太腿に触れる。 そのままカイトは体重を左手に預けたまま、 片手でファスナーを引き下ろし、上部のホックを外した。 ぐちゃぐちゃに濡れそぼったショーツが現れ、なつめは頬を上気させた。 「凄いね…なつめって結構淫乱?」 そう笑んだカイトの顔は端正な分、一層蟲惑的だ。 「わかん…ないよ…」 言葉では否定しようとしたが、カイトがショーツ越しになつめの割れ目をなぞり出すと 忠実なまでになつめの女としての性が疼き出した。 「あ…いやッ!やめてッ…もっと…!」 なつめがブリッジの体勢よろしく腰を浮かしている間 カイトの片手はずっとなつめの入口をなぞり続け、 もう片方の手でなつめの下半身の大部分を覆っていたズボンを脱がしにかかる。 「やっぱり反応が敏感だね…(笑)」 自分より一つ年下の少年の声に応答することさえ出来ず、 なつめは渦を巻くような淫心の高まりに全てを委ねていた。
「お願い、もっと…もっとッ!」 なつめが大声で懇願する。 カイトの手は既になつめの股間全体を鷲掴みする形になっていて、 ぐちゅぐちゅと淫猥な音を室内に響かせる。 それになつめの嬌声が混じり、部屋全体に淫靡な空気を漂わす。 ぐちゅ。ぐちゅり。 「はふっ…あぅ…あふぇぇ…」 ぐちゅ、ぐちゅ。 「くふ…あぅぇ…いやぁぁッ!」 足首まで下がったズボンをもどかしげに振りほどき、なつめはショーツを脱ぎ捨てた。 彼女のすべすべとした裸身が、余す所なくカイトの目に晒される。 片手での割れ目への責めが止まり、何とか総合的な皮膚感覚がなつめに戻ってきた。 「やっぱり、なつめの体って綺麗だね…」 そう言ってカイトはなつめの首筋に唇をつけ、皮膚の表面を抉るように舌を這わせる。 なつめの体にカイトの体が覆い被さり、心地よい重みがなつめを襲う。 ぺちゃ、くちょ…。 「ん、ふぅ…」 今、下腹部に押し立てられた熱い膨らみが“カイト”なのだと、 皮膚を穿つ舌の感触に息を荒げながらもなつめは思った。 「…あ、コレ、興味ある?(笑)」 なつめの視線を感じ取ったのか、ボクサーブリーフごと膨らんだ股間を指差してカイトは微笑んだ。
「……うん、欲しいな」 手持ち無沙汰な時の癖なのだろうか、胸の上に両手を組んだままなつめは言った。 カイトが霜降りの生地に手を掛けて降ろすと、 重力に従って“カイト”を抑えつけていた布は床に落ちた。 「―――これが、男の子の……?」 「うん。なつめの“ここ”と結合するための器官。そういうこと」 なつめの舌足らずな問いにカイトは諭すように応えた。 「……大丈夫?」 幾つかの本の記述から、破瓜の痛みが尋常のものではないという事をなつめは知っている。 それに対しての恐怖心も有ったが、心配をしてくれるカイトの心が嬉しかった。 「大丈夫ですよ。カイトさんが一緒なら」 笑みを湛えたなつめの顔に促されるように、カイトは腰を突き出す。 なつめのの蜜口に“カイト”が宛がわれ、亀頭が吸い込まれる。 既に潤滑液が多量に溢れ出ているため、なつめのきつ目の膣にも抵抗無く幹が収まっていく。 が、亀頭部の先端に軽い反発を受けた地点でカイトはそれ以上の挿入を止めた。
「本当に…良いの?」 揺るがすことなく視線をなつめに合わせ、カイトが尋ねる。 普通ならそのまま突き抜けてしまうであろうその一線で、 敢えてなつめの都合を案じてくれるカイトのこの優しさに、 どこまでも沈み込んで行きそうになってしまう。 「……はい。お願いします」 そう言ったなつめはやはり笑顔だった。 カイト深深と腰を沈めた。 ―――何か、絹か紙のような質感をしたものが破ける音がした。
瞼を通して揺れる光。 薄く眼を開けると、自分に毛布が掛けられているのが分かった。 「―――あれ、ここは?」 なつめは首を振って辺りを見回す。 打ちっぱなしのコンクリートで統一された壁面。 フローリングの床。 と、床に這いつくばって何か作業をしている人影が見えた。 ―――カイトだ。 「ああ、起きた?」 手に握っていた雑巾を隠すようにして、カイトは言った。 起き抜けのなつめの目が確かなら、雑巾には血液のようなものが付着していた。 「…雑巾、どうしたの?」 「あ、コレ?ちょ、ちょっとね…」 隠し覆す事は出来ないと判断したらしいが、 それでも泳いだ目のままでカイトは答えた。
何かやらかしそうだな……と思ったら、案の定カウントミスです。ご寛恕を。 「私、あのまま気絶しちゃったんでしょ?……血の後始末、してくれたんだ」 頭がはっきりしてくると同時に、先ほどまでの痴態の記憶と、 その記憶の最後から現在に至るまでに時間の断層が存在していることをなつめは理解してきた。 「やっぱり、無理強いをした僕が悪かったんだ……ゴメン」 そう言ってカイトはそのままの体勢でなつめに頭を下げた。 「ううん。私こそ。カイトがあれだけ心配してくれたのに……」 「…あ(笑)」 カイトが何故かくすりと笑った。 「…どうしたの?」 「今、僕のことカイトさん、じゃなくてカイトって呼んでくれたよね?」 「あ、ごめっ、ごめんなさい!」 慌てて訂正しようとするなつめの口をカイトが手で制した。 「良いんだよ。これからもカイトって呼んでくれる?」 「……え?」 「あれから考えたんだ。僕はなつめと離れて生きてくなんて想像するだけで嫌だよ。 やっぱりなつめと一緒に暮らしたい。……お願いできるかな?」 ―――永遠とも思えるような一拍の間。 「……はいッ!」 なつめの朗らかな声が部屋に響いた。
寸止めなのもアレなのでおまけを。 「うっ…無理しなくて良いって…」 「駄目です。気絶しちゃった分は何とか返さないと……」 言って、なつめはカイトの一物を口に含み直す。 ぢゅる、ぢゅる、ちゅば。 浅く亀頭部分を加え、吸い込みながらカリの部分を丹念に舐め取っていく。 「ちょ、ちょ……上手過ぎだって……」 先ほどとは打って変わってなつめにイニシアチブを握られてしまったことに 動揺しながら、カイトは悲鳴を挙げる。 「……あッ、あッ、うわっ……」 尚もなつめの責めは緩まず、今度は根元までカイトのモノを銜え込み、 なつめ自身の唾液とカイトの先走りを一気に喉奥で嚥下する。 ごくっ、ごくっ。 その状態で更に、舌で亀頭から幹まで包み込むように舐め回していく。 ちゅむ、ちゅむ、ぢゅるるるる……。 「かふっ……ひゃ、ひゃああぁぁぁ……」 何とか耐えるカイトの一物を一気に攻め落とそうと、 なつめはカイトの睾丸を両手でにぎにぎともみしだいた。 先走りの分泌量が急速に増え、その濃度が徐々に高まっていく。 「んご、ひむひひひへしょ?(どう、気持ち良いでしょ?)」 くぐもった声で言いながらもなつめは手と口の攻勢を緩めず、 吸い取る力は更に強く、舐め回しは更にポイントを突いて、 手の握りはますます巧みにカイトを責め立てた。 「ああ……ッ!出ちゃう、出ちゃううゥゥゥ〜〜〜!!」 びゅ、びゅっ、どびゅるるる〜〜〜 先ほどの寸止めと、今の睾丸攻めで一気に蓄えられた精液が 堰を切ったように溢れ出した。 その間欠泉のように強く鋭く吹き出す放出の余りの快感に、 カイトは一度のみならず幾度も気を逸しそうになる。 「くあ、ふ、ふゎ…ああぁぁぁ〜ッ!」 ぴゅるるるるる―――……
「―――これで、今日の分のお詫びは出来ました?」 唇についた精液の残滓を舐め取りながらのなつめの問いに、 うん、と弱々しくカイトは答えた。 「あれ?元気がないって事は、やっぱりこれだけじゃあ……。 ―――なつめ、頑張りますッ!」 「うわ、ちが、違うってば、もう今日は充分だってッ!」 残りの気力を振り絞ってカイトは叫んだ。 「(凄い技術だな……。ホントに処女だったのかよ……)」 「何か言いました?」 「…何も言ってないって。気のせい、気のせい」 ぐったりしながらも手を左右に振ってカイトは否定した。 「なら良いんですけど。明日こそは大丈夫なので、頑張りましょうッ!」 「お、おぅ……」 「あれ?元気が(以下略)」
講評や酷評や感想やらおながいします。 もし、次書いても良いと仰るなら、展開案も伺います。 リアルでのタスクの納期まではかなり余裕があるので・・・。 ……も、勿論21歳以上ですって。ええ。
激しく勃起いたしました
思いもよらない所からイキナリ神が?! 激しくキマシタ!! 展開案と言うと、なつめの更なる展開ですか? それとも、他のガルデニアとか、寺島さんとかでの、ですか? もしそうなら、ガルデニげふん!ゴホッ、ゴホン! 何でもないです。 カイトのトラウマになりそうだった過去の話キボン。
>>249 >カイトのトラウマになりそうだった過去の話キボン。
実は自分の脳内では、
「ワイズマンの正体がサッカーと妖怪カードを愛する消防様だった」
という事を知った為に発生したトラウマ、という解釈だったんでつけど、
ネタとして使えるなら越した事ないですね。考慮に入れておきます。
取敢えずなつめ展開をもうちっとエチ描写濃くしてやってみてから、
ガル様→トラウマ回想ネタみたいな繋ぎにしようかと。
エロ描写修行しつつがんがります(`・ω・´)
カイトは不自然な感覚を覚えて瞼を明けた。 昨日はなつめの口や手による攻勢によって身体の全てが疲弊しきり、 後ろからなつめに抱かれた状態で 柔らかな胸の感触と暖かな体温に促されるがままに眠ってしまった。 コンクリートの灰色で壁面を統一されたアパートの窓から注ぐ日光は、 既に日が南中近くまで上がっている事を指し示している。 一眠り、というには長過ぎる時間を睡眠に費やしたにも関わらず 倦怠感が取れないのは何故だろう、と思いながら毛布を捲ると――― パジャマをトランクスごと引き降ろして、カイトの剛直を咥えたなつめの姿があった。 「ふは、ほはひうほはひまふ(あ、おはようございます)」 下半身の不思議な脱力感と、目を合わせた なつめの声を聞いてようやくカイトは拭い去れない倦怠感の理由を悟った。 「(起き抜けに一発抜かれたら、そりゃあ、疲れも取れないよな…)」 カイトは無意識に溜息をついた。 「あの、ちょっとやめてくれるかな……」 カイトの声になつめは首を傾げた。 「朝も夜もそういうふうに奉仕しないで良いんだよ。ましてや、アパートの事で 変に恩義を感じてもらってるんだとしたら、尚更…ね。」 「……違います。私カイトさんと少しでも側にいたいから。 カイトさんとの距離を出来るだけ縮めたいから、自分の考えでこういう事を……。 でも、迷惑だったのならごめんなさい。気をつけます」 従順過ぎるなつめの反応に、却ってカイトは困惑してしまった。 「昨日も言ったでしょ?カイト“さん”って呼ばなくて良いって。 僕だってなつめと離れていたくないのは同じだよ」 そう言ってカイトはなつめのストレートの髪に手櫛を通し、 そのままなつめの頭を胸に抱き寄せた。
なつめの身体を仰向けに横たえさせて組み敷く。 「んっ……」 密やかに声を漏らしながらもなつめはカイトが貸した男物のパジャマのボタンを外していく。 下着をつけていない上半身が姿を表す。 なつめが身をくねらせた為に、いつ見ても顔を埋めたくなる整った巨乳がぷるぷると揺れた。 一方、カイトはなつめの下半身を覆うハーフパンツのパジャマをずり降ろす。 高校時代、サッカーに明け暮れた事もあり、カイトの体格は悪くない。 当然それに合わせたパジャマはなつめには大きい。 するすると脱げて、なつめの恥丘が窓からの日光に晒された。 「昨日、下着着ないで寝たの?」 カイトの問いになつめは恥ずかしげに頷いた。 「ごめんなさい、今日にでも私のアパートから取ってくるつもりだったんですけど……」 なつめの謝罪の言葉にカイトは「いいよ別に」と答え、頓着しない様子でなつめの割れ目をなぞった。 「もう湿ってる…」 羞恥の念に耐えられなくなったのか、頬を赤らめ、なつめは身を縮こまらせた。 「やっぱり、私って淫乱なのかな?カイトが近くにいるだけでこんなになっちゃうなんて……」 「……いや、違うよ」 さらさらとしたなつめの髪を片手で梳きながら、カイトは静かに、そして強く断言した。 「仮にそうだったとしても、僕はなつめのそんなところも含めて好きなんだ。」 そう言って、そそり立った男の棒をなつめの秘肉に沈めていく。
>>253 の続き。
「んっ・・・あむっっッッ・・・!」
なつめの蜜壷中に根元までペニスを入れた所でカイトはそれ以上の股間の運動を止めた。
・・・代わりになつめの両の乳頭を指で弾く。
「―――ふはぁッ!」
そのまま片方の突起を口に含み、下を使って舐め上げた。
「あふぇッ・・、はぅぅぅ・・・」
窓から際限無く注ぐ日光のせいもあるのだろうが、
既になつめの身体全体がじっとりと汗を吹いている。
肌と肌を重ねると吸い付くような感触を帯びていてカイトの責めの勢いを上げる、
カイトはゆっくりとじらすようになつめの全身に愛撫を加え始めた。
「んあんっっっッッ!・・・あくッ・・・!」
なつめが身体をのたうつ度に、その揺れがカイトの剛直に直に伝わる。
「・・・そう言えば、なつめって今日安全日なの?」
「え、えっと・・・あぅっッッ・・・生理が終わって1週間だから・・・ぁひゃぁぅぅッ!
・・・た、多分大丈夫で・・・す、んっ・・・!」
生まれ持った感度の高さ故か、これだけの愛撫でなつめは昇天しそうだ。
恐らく事に及べば幾度ものオルガスムスが起きるだろう。
「そっか・・・、じゃあ、行くよ」
カイトはなつめの秘奥目掛けて陽根を突き出し、そのまま引く。
なつめから溢れる秘蜜とカイトの鈴口から零れ出した透明な液体が奏でる
ねちゃねちゃという淫猥な音が響いた。
「お願いッ・・・、もッと強くしてッ・・!んはあっっ・・・!」
もう堪らないと言うかのように、
引かれたカイトの幹をなつめは追い腰で求めた。
>>254 の続き
「・・・本当にもっと強くやって欲しいの?」
腰を引いた状態のまま、カイトはなつめに尋ねた。
「はいっっ・・・!なつめの奥まで・・・んあっッ、カイトを下さい・・・きゃふっ」
腰を何度も浮かせては、なつめはカイトの欲棒をねだる。
昨日、破瓜の痛みで気絶したのが嘘のようだ。
「良いけど・・・どうなっても知らないよ(笑)」
余裕の態度を取っているものの、
度重なるなつめの追い腰の作用でカイトの海綿体もより一層膨張しつつある。
今まで男性を受け入れた経験の無い
なつめの狭い膣にぴったりとしたサイズになるにはそう時間も掛からないだろう。
「なつめはどうなっても良いですっっ・・・、んはああうッ!
・・・えぁっっ・・・!カイトが一緒なら、んくっ・・・絶対大丈夫です・・・ッ!」
喘ぎ喘ぎのなつめの言葉に後押しされて、カイトは抽送を開始する。
浮き上がっていたなつめの腰が地面に降りる。
なつめは両腕をカイトの背中に回し、全身でカイトの体を求めた。
カイトの胸板を白く柔らかな胸が圧迫し、唇を唇で塞がれる。
舌が絡み、湧き出す唾液がお互いの口腔に満ちていく。
軟体動物の交尾のように妖しげに絡み合う舌の動きと平行して、
繋がった下半身が汁を滴らせながらくちゃくちゃと淫蕩な音を立てる。
貪欲なまでにカイトの全てを求めようとする態度に応えて、
カイトは一層強くピストン運動を進めていく。
「んふっ、ふはッ・・・!んんっっっっッ!」
口が塞がれているので、なつめの喘ぎ声は全て荒い息遣いとして消えていく。
>>255 カイトは舌を巧みに操り、なつめの口の中を蹂躙していく。
歯の裏のざらざらとした部分や、頬の内側を丹念に辿っていくと、
なつめはそれに抗うかのように再びカイトと自分の舌を絡めてきた。
強くカイトの舌に擦りついて来るなつめのそれは、ざらざらとした感触から猫の舌を連想させた。
また、濃密な接吻の一方で、カイトは忘れることなく抽送を続行する。
ぐちゃ。ぐちゃり。
「んひっ・・・、くふっっッ!」
ぐちゅ。ぐちゅ。
「んーっっっ!へふっっっ、んふー・・・っ!」
一瞬、胸にあたるなつめの乳の圧力が高まり、強く引きつけられたかと思うと、
今までカイトを押し留めるように強く抱きすくめていたなつめの腕の力が俄かに弱まった。
ほっそりと白い腕が布団の上に音を立てて落ちる。
突然離された唇から重力に従って唾液が滴り、
つうっ、と銀色の雫がなつめの顔に向かって落ちていく。
筋肉すら自在に動かせないのか、今までMの字に開いていた股を更に広げる。
「もうッ・・・!ほ、ホントにっっっっ・・・・・・えふっッッ、なつめ、い、
はあっ、あはあっっッ!・・・い、イキ・・・あっっッ!」
「・・・イキそう?」
唾液に塗れたまま切なげに目を細めたなつめの言葉をカイトは継いだ。
「んッ!・・・はぁっ、そ、そうですぅっっっっ!
あゥっ、ひゃうッッ!・・・いぃぃぃぃぃィィイイ―――・・・!」
・・・そのままイ音の母音を引っ張った悲鳴を長々と挙げると、
快楽の極みに達したまま なつめは体をひくひくと痙攣させて、
どさりと崩れ落ちた。
今日はこの辺りで失礼致します……。 頭上に星々の輝きがあらんことをッ!w
よ、よもやこれ程早く続きが読めるとは思っておりませんでした。
なつめがえちくていいです。
次はガル様ですか・・・まさか本当にリクに答えて頂けるとは思っておりませんでしたので、嬉しい限りです。
>>251 逆に色々とトドメをさされるような気がして鬱。
寺島さんがカイト以外の誰かと結婚したとか言う公式設定来たらマジで逝くしか。
・・・リアルに怖すぎ。
ぬきますた
260 :
807 :03/09/20 15:47 ID:AJPIgHxC
この辺りからバル&カイは本名で呼ばれてるものと脳内変換してください
261 :
807 :03/09/20 15:49 ID:AJPIgHxC
その後夏休み中にもう一度彼と出掛けた。 メールして以来久々に会話したときバルムンクすっごく動揺してた。 ボクにした事と相まって服装にも驚いてたみたい。夏祭ってことで着せられたんだよね、浴衣。 規模もそこそこ大きいヤツで花火も上がるし人も多くて思わず手を繋いで歩いてた。 人ごみから抜けたときには離しちゃったけど。 道中なんで前回去り際にあんなことしたのか聞きたかったけど触れちゃいけないんじゃ…と思い聞けずじまい。 でも、そんな疑問些細な事だった。 別れる頃にはすっぱり頭から飛んでいたから…忘れるくらい充実していたから。 今回彼は普通に去っていった。…………期待してたわけじゃないですよ? 後で聞いたけど、『相手方の家の前でなんてコトを!』って猛省してたらしい。ホント剣士様、だね。 家に入った途端母さんが出迎えてくれた。 「お帰り、カイトちゃん」 「た、ただいま」 母さんのニンマリとした表情となにやら野暮ったい声に上擦った返事をしてしまう。 「うふふふふ、カぁイトちゃん楽しかった?お友達と一緒でぇ」 「あ、あの見てたの?」 「そりゃあねぇ?あんなにウキウキして出て行くんだもん。母さんとしてはしっかり値踏みしとかないと」 「値踏みってゆうのはあんまりじゃあ…」 「ことばのあ・や。で?いいヒト?」 「………うん。ボクのこと…聞いてもらった」 「!!……そう…」 それを聞き僅かばかり驚いたみたいだけどすぐに真面目な顔で、でも優しい目でボクを抱きしめてくる。 「カイトちゃん、急いで女の子になろうとしなくったっていいのよ?まだ、納得したわけでもないでしょ?」 耳元で囁くように呟く、ボクはただそれを聞き入った。 「焦らなくていいの。ちょっとくらい足踏みしてたって私もあの人も咎めたりしないわ。まずは貴女らしく、ね?」 「…うん」 そうしてボクから離れると途端ににっこり笑い、ずいっと人さし指を立て突き出してくる。 「でもね、引っ張ってくれたり、甘えさせてくれる人がいるなら寄っ掛かっちゃいなさい。ただし!カイトちゃんが認めた人だけよ?」 …なんか圧倒されちゃう。 「そ・れ・が、女の子の特権なんだから」 なんか…矛盾してないかなぁ、と言うのも憚られる。あんだけ揚々と奥に引っ込まれると。
262 :
807 :03/09/20 15:51 ID:AJPIgHxC
夏が終わりカイトのクラスではちょっとした騒ぎが起こっていた。否、それは学年単位の規模にまで膨らみつつあった。 カイトの転校当初から既に彼女は浮いた存在であった。女子という存在に内外ともに馴染めず繋がりを拒んでいた。 休み時間の間も独りポツンと頬杖つく様は正に「絵になっていた」のである。 そんな「憂鬱な美少女」に心惹かれる男子が多いのもまた事実であった。 そんな中他の女子のやっかみがないのは彼女に声をかける数少ない者の内一人がクラスのムードメーカーだったのは幸いだ。 カイトに対しそういった内気な印象を持ち合わせていた人間は休み明け揃ってド胆を抜かれた。 「おっはよ三ツ橋さん!」 「は?あ、ああ。おはよ」 件のムードメーカーも挨拶した相手が誰か数瞬理解らず首をかしげる。それを皮切りにクラスの戸惑いは広がっていく。 今までの鬱っぷりを反転させてもまだ余りがあるんじゃないか、というくらいのはつらつ振り。 「伸びたから切る」といった感じで無造作に切りそろえられた髪も肩甲骨のあたりまで伸び、さらに女子なら気付いたであろうその髪は確かに 手入れされた様子が窺える。 誰もが「イメージチェンジか?」と考えたがカイトは元の自分に戻っただけだ。 しかしその変化に今までの隠れファンともいえる者達はもとより新たにについた固定ファンは相当なものになる。 また時たま男子に混じりサッカーに興じる姿には主に年下の女子のファンも加わる事になる。 当の本人はその存在には卒業するまで気付きもしないのだが。 「う〜ん。て、事はもしかすると…カイト、あんた夏祭に行かなかった?」 「え、行ったけど何?……あ!?」 言ってしまってからしまった、と思う。 「ふふふ、だとしたらあの男の人はだぁれなのかな〜?」 「え?なに?カイト男連れだったの?」 「い、いや行ったけどさ。あれは…その…」 「へぇ〜やっぱ男で変わるもんなんだねー」「ね、ね。どんな人だった?」 冷やかしやら憶測が飛び交う中カイトはその喧騒に好ましい空気を感じていた。 一方その話題の的は 「ひとまず今日はここまでにしておこう。色よい返事まってるよ」 「はい、ご足労お疲れ様でした」 スーツの男を見送りバルムンクは空を仰ぐ。 「九州…か。遠いな……」 青空に少女の顔を描くとそれとは裏腹に心は曇模様であった。
263 :
807 :03/09/20 15:52 ID:AJPIgHxC
「う〜。ちょっと短いかな?」 ガッコのスカートよりもタイトなやつだからニーソとで合わせたけど…なんか感覚がまるで違う。 初めてスカート履いた時みたいな感触。視線がやけに気に障るし。 でも惜しい…のかな、やっぱり。天皇誕生日なんて今じゃ時代錯誤みたいな日に会うなんて。 あと一日でイブだっていうのに。 は!?イブに会うってまるで恋人同士じゃん!?むぅ最近思考が富みにオンナノコオンナノコしてる。 複雑な気分…。待ち合わせ場所に30分以上前から来るなんて男のときは考えつかなかった事だし。 「早いな。おはよう、という時間でもないか」 「ううん。そんなに待ってないよ」 なんてお約束な台詞が意識せずについて出てくる。いよいよホンモノかなぁ。 「今から動くのも中途半端だな。先に昼をとるか?」 「だね。どこいく?吉○家とか近いけど」 逡巡、バルムンクがくっくっと押し殺すように笑い出す。 「な、なに?ヘンなこと言った?」 「い、いやな。カイトみたいな娘の口から吉○家なんて単語が飛び出すとどうにも、な」 しっつれいな! 「元は体育会系ですんで」 思考回路が変わるっていってもこのへんは未だ男の発想が先んじるみたいだ。 「すまんすまん。そうむくれないでくれ。さぁ、どこへなりとも、お嬢さん」 なんっっかムカつくねそれ。 意見の通りにするのも癪なんでファーストフードを買い臨海公園の芝生で食べる事になった。 ひとつのポテトをふたりで分け合うってちょっと恥ずかしい……カキ氷に比べたら何てことないけど。 「カイトの服装でそういったものを見るのは初めてだな」 言われて気付く。マズッ!?ほとんど向かい合う形なのに足が開きかけてた。…見えてなかったよね? 「似合わないかな?ボクには……こういうの」 「いや可愛い…と、その、思うぞ」 言いながら照れないでよ。かくいうボクもそうだろうけど。
264 :
807 :03/09/20 15:54 ID:AJPIgHxC
その後二人は室内競技、ゲームとあらかた遊び尽くし帳の下りた公園で一息つくことにする。 「バルムンクほんっと強いね。ボウリングはともかくとしてほとんどのゲームで完敗だったし。ほんとに受験生?」 「カイトこそ、だぞ。受験生なのはお互い様だろう?」 「ボクはたぶん平気。大概の推薦はもらえるだけの成績キープしてるし」 「おいおい大きくでたな。まさか三本指に入ってる、なんて言わないよな?」 「まっさか。五本だよ」 「…………」 思わず絶句する。その二種に如何程の差があろうか。彼にも他の人間にも与える印象は変わらないだろう。 「ボクさ…今の学校に移ってからは回りに溶け込めなくてさ。休み時間とかひたすら勉強に費やしてたんだ」 「……そうか」 確かにその結果はカイト自身の努力の賜物ではあるが本人はそれを誇りとはしないだろう。「逃げ」の結果なのだから。 彼女の表情からそれを窺えるからこそバルムンクは称えようとは思わなかった。 「今はもう大丈夫なのか?学校の方は」 「うん、ほとんど女の子の友達だけど。数だけなら前より増えたかもしんない。バルムンクのおかげだね」 僅かに射す街頭の光でもその笑顔は十二分に映えた。思わずドキッとするその笑顔を見るとこれからする話に躊躇いが大きくなる。 「明日もね、クリスマスも兼ねたパジャマパーティーやるんだ。ところでバルムンクこそどうなの?進学?就職?」 ついにその質問がきた。 「進学に決めたよ。でもその学校は九州にあるんだ」 「えっ?九州って……それっていったい…」 聞きなれない地名に理解が追いついてこない。 「夏の終わりにCC社の人が俺を訪ねてきてな。『我が社への就職を前提にお抱えの学校へこないか?』とな。俺の実生活と『the world』での行動が 評価されたそうだ」 放心したように目を白黒させる。直ぐわれに変えるが視線を下ろしつつ呟く。 「凄い……ね。でも!でも、どうしてそんなに遠くなのさ!?」 「CC社は福岡にある。学校とはいえ半分以上は訓練校として機能しているらしいからな。お膝元に設置されているのは当然といえるだろう。 そこへ招かれるというのは雇用はほぼ間違いなし。俺は長子だからな。この呈示を無下に扱う事もできん。俺自身も悪くはないと思ったし、な。 だから…しばらくはこうして会う事はできないだろう」
265 :
807 :03/09/20 15:55 ID:AJPIgHxC
もう少し気の利いた言い回しができないものか、と自分が恨めしくなる。 言ってしまったからには全てを言おう。惨めな結果に終わろうとも。 そう思いカイトの手に自身の手を重ねる。カイトはうな垂れるようにして顔を上げはしないがその身はビクッと震える。 「言ったよな?独りにしない、と。確かに距離は離れる、それでもお前との関わりをなくす事はしたくない。繋がりが欲しいんだ。 カイト、お前が欲しい、抱きたいんだ」 「ボク……ボクは…」 バルムンクは周りを顧みずカイトを抱きすくめる。 「ネットじゃこの温もりは得られない。知りたい……ぜんぶ…」 カイトは顔を真っ赤にしながらも真摯な瞳を投げかける。不安を浮かべるバルムンクとは対称に既に答えは出ている、そんな目で。 「ひとつ、言葉が足りないよ、バルムンク。『お前がほしい』の前にひとこと…」 ――言ってもらいたい…。でもそれを聞いて頷けばボクはもう男であったことを完全に捨てることになる。それでも、いいの? 自らに問い掛ける。 ――きっと…大丈夫。この人はボクを裏切ったりしない、離れたりしない。もうそのことへの未練は…切り捨てられる。 心が軽くなるのを感じた。後は彼次第…。そしてバルムンクは傍目には気付かない挙動で呼吸を整える。 「好きだ、カイト。お前が欲しい」 「…………は……い」 お互い吸い込まれるように唇を重ねる。 バルムンクは触れ合う寸前目を閉じるがカイトは自分が何をしてるかよくわかってない、わかってないがうっとりしたまま目を開けつづけている。 バルムンクが再度目を開けアイコンタクトでカイトに促す、キスは目を閉じるものだ、と。そして二人感触に神経を注ぎ込む。 時間の経過すら忘れるほど鈍った状態でまた申し合わせたように顔を離す。そのまま見詰め合うが根負けしたようにカイトが顔を背ける。 「……いいの?ボク…男なのに…こんなの、むぅっ」 「いまさら、だぞ。それ以上は野暮というもんだ」 指でカイトの口を塞ぎ、そう答えながらすばやく腰と膝に手を滑りこます。カイトがそれと解るときには既に抱きかかえられていた。
266 :
807 :03/09/20 15:56 ID:AJPIgHxC
「ね、ねぇ……ここで…するの?」 「一番妥当だと思うがな。家は…まずいだろう?お互い。かといってまだ中学生のカイトをホテルに連れ込むのも気が引ける」 なんと堂々とした物言いだろうか。もう何かスイッチが入ってしまったらしい。 「ううう、せめてライトの届かない場所で、ね?」 元男たる由縁か、カイトはカイトで一種社会的禁忌とも取れる感覚を持ち合わせてはいなかった。 『はじめてを捧げる』といった類の『ムード』への執着も頭を掠めることはない。求めに応じたい、それだけだ。 ボクをいったん芝生の上に下ろすとバルムンクは自分のジャケットを敷いてくれる。 存在を確かめるように髪を梳く。暗がりから観る彼の表情は楽しんでいるようにもとれる。そしてまた口付け合う。 「んっ…んぅっ……ふぅっ、!??」 ついばむようにきたと思えば急に深く重ね合わせられ……突然の違和感。それが舌だって直ぐに思い当たる。 ボクの口内で暴れるそれにどう対処したものか、目を開けてみる。彼と目が合う。偶然?見てた?待ってた?耳の辺りがいっそう熱くなる。 彼の目が云ってる、応えてくれ、って。 目を閉じおずおずと舌を前進させる、と触れ合った瞬間うねるように絡めとられる。痺れる頭でその応酬に指相撲を連想させる。 「ちゅ、はむっんッ…ふっっ、ぅぅッんん」 熱い、あついよ。なんで舌先のやりとりだけでこんな……ダメ!かんがえらんないっ! 「ふっっ、ぷはっ、んっ…はっ…はっ…はっ……」 あ…離れていっちゃう……。数瞬息を吸うのも忘れて口から糸引くアーチに見入った。 ボクが息を整えるのを待っていたのか地面へ押されながらもまた唇を重ねてくる。ボクは傾く重力も意に介さず舌の動きに集中した。 「んんっっぅぅッッ、!!むぅぅぅぅぅっぅつッっっ!!」 胸に圧力。思わず口を放そうとしたけど頭をガッチリと固定されくぐもった息しか出せず目で抗議する。 くぅっ、楽しそうな顔。そっちがそうなら……。 「おっ!?ふっっッぐぅぅっっ」 両手を頬に当てて思いっきり吸い付いてやる。やがて降参したのか肩に手を置いてくる。 「お前、無茶するなぁ………」
267 :
807 :03/09/20 15:58 ID:AJPIgHxC
「うそだよ、楽しそうだったじゃない?」 「否定はしない。怒ったか?突然触って……」 「違うんだけど……その、あのね……ボク、オナニーってしたことないんだ。だからこの先いきなり取り乱しちゃうかも…」 「まぁ無理ないか。未知の世界…だものな……」 「じゃ、なくってさ。男の時からだよ。つまり、気持ちいいって感覚がよく掴めないんだ」 「またえらく純粋な…」 「ヤスヒコがボクになんか教えてくれようとしてたみたいだったけど、その矢先ああなっちゃったし」 ――という事は完全に無垢って事だな…オルカ、よくぞ間に合わず眠ってくれたな! 「わかった。だが難しく考えない方がいい。先程もとくに意識もせず舌を絡めていたんじゃないか?同じように身を任せてしまえばいい」 言いながらもタートルネックのセーターをずり上げていく。外気が気持ちいい、気温はかなり低いはずなのに。 ブラが露わになる位置までたくし上げられ体の位置をずらしたかと思うとボクが呆けてる間にそれは外されてしまった。 「バルムンク、どうしてそんなに手慣れてるの?ボクだって初めの頃ブラの着け外しは鏡で見ても苦戦したのに…」 「ご、誤解するなよ?妹達に頼まれたりするからであってだな……」 怪しい…真鴈自体じゃなくその妹さんが怪しい。あ〜ぅ〜ボクなんでこんな発想しちゃうんだろう、おかしいよ。 「ひゃっ?ちょっ、まだ納得し…ふァッ?」 鷲掴みにされてる…ボク自信だってそんな風に触ったことないのに……。先っちょに掠める度、体が震える。 耳元に送られる吐息が…あつい。下から持ち上げられるように揉みしだかれる…。そうして胸に意識を向けていると耳から電気が駆ける。 くちに含まれている、それどころかチロチロってすごく音が鮮明に響いてく。身を竦める、恥ずかしいから?よく…わかんない。
268 :
807 :03/09/20 15:58 ID:AJPIgHxC
何かしてないと不安で手はジャケットを握り締め、たくし上げられたセーターをはむ、と口でふくんだ。 「むッむぅぅっッ、ッッ!!っつっハァァァッッッッ!!」 耳から口を放し乳首を弄んでいたと思えば突然指で弾かれる。今までで一番大きな波に流されるように体が後ろにのけぞる。 「はっハっ、ぅぅムッっん」 何かを求めるように彼の方へ振り向くと、目じりをすくわれた。泣いてたの?ボク………。そして振り向いたまま唇を貪りあう。 胸から離された指がツゥーッっとお腹を這い下腹部に……。ッッッ!!……あ?これ…? 下着へ手を差し込まれゆっくり撫でられたとき初めてその水気に気付いた。これが『濡れる』ってことなの? ――ちゅくっジュッッチュ………… お互いの……違う、ボクの荒げる息以外にはその水音しか聞こえない。 耳を塞ぎたくなるけどそれを見越すように不規則に這う指がうねり身悶える事しかできない。 「ーーーーーっっっっっっ!!!」 ゆびが、ボクのなかに………。あまりのことに公園の中だって事も忘れボクの声がつんざく。 背後から手を伸ばしてるのにその指はじつに機敏に蠢いてる。粘りつくような汗が冷やされる一方で燃え上がるようにうねる体内の熱…。 その不連続面が気持ち悪いのかはたまた……。その言葉にできない感覚は搾り上げられるように高い……高い場所へ。 と、指が止められてしまった。 「ふぇ?なんっ……」 「なんで?」とは聞けなかった。ねだってるみたいに思われたくなくて。 「すまん、俺の方も限界らしい。先に…進んでも……いいか?」 後ろから包まれる様に抱きしめられる。今更尻ごみしてなんかいらんないよね。肯定の意をこめて彼の腕に自分の手を重ねる。 その姿勢のままショーツが取り払われた、けどスカートはそのまんま。その間も寸止めを喰らったような火照りは収まってくれない。 そして元のとおり体を入れ替え寝かされる。目先で衣擦れの音がするけど凝視するのも気が引けて頭上の星空に視線を固定する。 やがて太ももに手が回り腰を引かれる。
269 :
807 :03/09/20 15:59 ID:AJPIgHxC
「む……ん……」 「も、すこし上だよ……う、そこ…」 勝手がわからない様でボクが誘導する。初めて優位に立てたみたいでなんか嬉しい。 「いく、ぞ」 声をあげまいと口元に手を添える。 ――ズッ…… あつい……指なんかの比じゃない…。内を分け入ってこすれが強く伝わる度に自分の腕に噛み付いた口からくぐもった声が出て行く。 「?えっ?」 緩慢で永遠かと錯覚するくらいの侵入が止まったと同時にバルムンクの怪訝な声が聞こえた。 「どう、した…の?」 「カイト、痛みとか無いのか?」 「ううん、そういうのは……(すっごく熱いけど)」 後半は聞こえない声量に絞った。でも、確かにヘンだ。こじあけられる痛みはあってもそれ以上のものはなかった。これって? 「カイト…お前もしかして、もう…?」 「ないよッ!ないない!そんなことあるわけ……」 懇願するように訴えるとバルムンクはかぶりを振った。あ、ちょっと縮んだ?内のヤツ。 「すまん、頭に血が上ってたな。勘繰って悪かった。カイトに関して何がどうなってるかなんて当て嵌めるのは難しいよな。痛みがないなら何よりだ」 「うん、何でかなんて解んないけどちょっと得したキブン」 お互い微笑み返しながらリズムが噛み合うのを待つ。 「動く、ぞ」 「……うん。あ、でも…ゆっくり…ね」 引かれては…また入ってくる。その繰り返し。一突き一突きでまたあの感覚の不連続面がせり上がってくる。 「あっ…んぅッ…もっと……早くても、いいよ」 恥ずかしい…遠回しにもっとして欲しいって言ってるようなもんだ。 動きを早めつつもボクの胸に手が伸びる。体中一様でない痺れに襲われる、でもそれは確実に頭の中へ積もり押し寄せてくる。 「ヒゥっ、んっ…くっぅううぅっ」 足を大きく開かれ横這いにされる。速まっていく律動に呑まれそうで対象を求められずにただ手を伸ばす、と不意にそこへ手が絡められる。 まるでその手が現実とを繋ぐ一本のザイルの様で力の限りそれを握り締める。
270 :
807 :03/09/20 16:01 ID:AJPIgHxC
「アッアッ、っフッ、いぁっ、ンっアッひゃふっ」 大きい動きから小刻みで速く、浅い動きにシフトしていく…。そこで突然動きが止まり考えるより先に息の乱れを整えようとする。 「こっちへ…」 ぐいっと上体を起こされ腰の上に乗っかるような姿勢でバルムンクは傍にある樹へ背中を預ける。 直ぐ目の前に彼の上気した顔がある、それにこの体勢、いままでよりも深い……。 「しっかり掴まってろよ?頭から落ちたら危ない…」 そう言ってボクの両手を首の裏に導く。張本人が言った事か、ともう突っ込む余裕すらない。 突き上げてくる……まるでボクのからだはまるでなんかの玉遊びの様に跳ねる。 と、思えば縦の動きからグリグリとねじり込むように責めてくる。 「あああぁっ!はぁっつっっ、んっ、むうぅぅぅぅっ」 声が押し留められない。手で塞ぐ事もかなわずセーターに噛み付いて声を殺した。 彼の顔を見るのも戸惑い固く目を閉じる。わかるのは固く絡めた両手の感触、それに下から聞こえるイヤラシイ水音。 下半身は麻痺したように感覚が抜け落ちていた。 ?なんだろ…上半身だけでかろうじて読み取ってた全身の揺れが小さくなってる……。 「カイト…カイト…」 呼びかけに目を開けると何故かバルムンクは苦虫噛み潰すように顔をしかめてる。
271 :
807 :03/09/20 16:02 ID:AJPIgHxC
「どう、だ?ムッ…」 なにが?働かない頭で見つめているとなんかおかしい。視界は今だ揺れてるのにバルムンクは少しも動いてない。 うごいてるのは………………ボク!? 「………う…そ」 口の戒めも解け呆然と呟く。しんじられない、なんで―― 「なんっ…で?止まってぇ、くれないよぉ…ハゥん、あはっン」 そこへ再び突き上げが加わってきた。 「もう、わかるだろ?気持ちいいってのがどういったものか…そろそろ一気にいくぞ。声を、聴かせてくれよ?」 「ワカンナイっ!もうわかんないよ!!なんだってイイっ、いいからあッ!もっと…もっと!」 押し潰されるっ。まるで固く握り締めた手と身体が磁石の両極になったみたいに飛ばされそうになる。 「だっ、まって、まってよ!とんじゃうよぉぉぉっっ!!!」 「カイトッ!!くぅ!!」 「ふぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!」 あつい、よぉ…………… それが最後の思考だった。
272 :
807 :03/09/20 16:04 ID:AJPIgHxC
福岡で…あってますよね?間違ってたらゴメンナサイ。 エロよりヤマ場(エロあり)の構想ばっか溢れてくる…どうしたもんか。
(*´Д`)ハアハア
見事なまでにデンジャラスな事をしているバルムンクとカイトに(都合により文章削除) です!! と言うか○学生とはちょっとコメントがしにくいですが(汗) とりあえず、GJです。
むしろもっとやって(*´Д`)ハアハア とことんとことん
眼福です(*´д`*)ハァハァハァアハァ
hosyu
hosyu
保守sage
神の再降臨を願って保守
神の光臨とdat落ち防止のためage
>>281 dat落ち防止はageなくても、ただ書き込むだけで出来る。
業者やら何やらが来てしまう可能性があるから余計なことはやめてくれ。
283 :
807 :03/09/28 12:18 ID:j68MpC//
危なかった…ギリギリのところでブレーキが効いてくれたな。 こういう時男ってのはな…好きな娘と結ばれたってのに浸るより先に自己嫌悪に襲われる。 意識はあるようだが惚けっぱなしのカイトの下腹部の白濁を拭き取り服を正すがこのグショグショのショーツは…。 この寒空だ。こいつを履かせるわけにもいかんだろう。 「カイト、おい!カイト!そろそろ還ってきてくれ」 「……ふぁえ?ふぁるムンく?」 まだ瞳は虚ろだがひとまず話を聞いてくれるまでは戻っただろうか? 「カイト、これからコンビニにひとっ走りして下着を買ってくる。少しの間此処で待っててくれないか?」 「……………ウン………まってる」 駄目そうだ、とも思うが埒があかないのでもう一度厳命してそこから離れる。 ―――――――――― 思ってたより時間を喰ったな。そわそわしながら女物の下着を買う俺に怪訝が向けられたかもしれないが致し方ない。 あの呆けっぷりを思い返して何度後ろ髪引かれたか。 公園に入り一目散に暗がりに飛び込む。するとカイトはへたり込むように座り所在無さ気に俯いていた。 「!?あっ……バルムンク…」 無言で歩み寄るといきなり腰元に抱きつかれる。 「大丈夫か?」 何に対して大丈夫と聞いたのか自分でもよく分かってないが聞いてみる。 「だい…じょうぶ、だよ。ちょっと……その…下が…スース―するけど」 「そ、そうか。なによりだ、いやよくないんだが。……ほ、ホラ」 想像してしまい、ついどもりながら買ってきたものを差し出す。 「コレ、買ってきてくれたの?」 「ああ。そう、言わなかったか?」 「ごめん、頭ボゥっとしてて。なんか言われた気がしたけどわかんなかった。で………ちょっと後ろ向いててもらえないかな……」 「?……あ!ああ、わかった」 後ろを向いてると「ん、しょ」と言う声と衣擦れの音が聞こえる。 にしてもあれだけ互いに痴態を見せ合ったのに今更気になるのだろうか?……難しいな。
284 :
807 :03/09/28 12:19 ID:j68MpC//
「あ、れ?」 「どうした?」 「う、うん。なんかうまく立てないや。感覚が鈍くって…」 思い当たる理由がひとつしかない…。カイトもそれは同じらしく、顔色こそ窺えないがそっぽをむいてしまってる。 「ここからバイクまでは近いはずだ。そこまで、な?」 言いながらカイトに背を向け屈む。言葉足らずかとも思うが素直におぶさってくれた。 「なんか街中でおんぶって恥ずかしいね?まるで酔っぱらいの介抱みたい」 「気にすることないさ、まぁこうなる原因をつくった俺の言う台詞ではないか…」 「いいっこなし!思い出しちゃうよ…。ねぇ?ボクなんかヘンな事しなかった?その……最後のほうのこと全然記憶になくって…」 何をもって変というかは知らないが、今は言うまい……こっちだって昂ぶりは抜けきってない。 「でもさ、ボク終始…やられっぱなし、だったよね。バルムンクも何て云うのかな…その…イヂワルだったし」 「そ、そうか?俺は……なんとか導こうと必死だったわけだが…。なにもかも初めてでいらん恐怖心が残らないように、な?」 「でもでもやっぱこのまま押されっぱなしは悔しいって。……ウン!決メ!ボクもっと勉強する!」 「つかぬ事を聞きたいんだが、何の?」 「ぅぅ……やっぱイヂワル……」 学年トップクラスの彼女が本気でアッチ方面の勉強したらどうなってしまうのだろう。知識だけは凄い事になりそうだ。 ささやかながら期待してしまう自分が情けない。 「そんなことしなくても、俺はカイトが好きだぞ」 逡巡。廻された腕がきつく絞まる。 「……なんでだろ……とても、あったかいんだ…。たったひとことなのに…」 そうして全体重を預けながらコツン、と頭を重ねてくる。体温を共有させるように……。 抱きしめたい!顔が見たい!――そんな衝動に襲われるが黙々と歩を進めることに専心した。 そして駐輪場へ辿り着く。もう八時か…俺はともかくカイトを遅くまで連れまわすわけにはいかんな。 「さ、送ろう。乗れるか?」 「うん、大丈夫。で・も、法定速度でね?」 「…………御意」
285 :
807 :03/09/28 12:20 ID:j68MpC//
―――――――― 「ありがと」 カイトの家に着いてからもほんの僅かでも傍にいたくて軒先までついていく。 「ね、初詣。いっしょに行かない?夏祭の時にも行った神社」 「ああ、そうだな。詳しい事は後日メールしよう」 「だね。………じゃ……」 向きあったまま一歩玄関のほうへ後退するカイト。名残惜しいのは同じだろうか、そこから動こうとしない。 ここまで来ながらまだ「今夜は一緒にいたい」と言おうとする自分がいる。それでも…………。 と、カイトが身体を反転させようとする刹那。 ――どう動いたのか、俺の身体はカイトの目の前に躍り出ていた。視線が触れ合う。 カイトは瞳だけを動かし家の方を窺おうとするが見える筈もない。ここまで来たんだ。もう、いいよな………。 ほぼ同時に眼を閉じ唇を、重ねる。ディープキスではない触れあうだけのもの……でもそれでいい……。 「おやすみ……良い年を」 「うん、また…ね」 別れた後、あらんかぎりのスピードで駆け抜けた。唸りを上げる駆動音と心臓の鼓動が讃美歌にすら聴こえた。
286 :
807 :03/09/28 12:21 ID:j68MpC//
「「「「メリークリスマス」」」」 グラスがいっせいにかち合い、思い思いに食事をとる。 「いやーしっかしクリスマスイブに女だけでパーティーってのは侘しーっ」 「なーにいってんの九重。来年はみーんな予約済みかもしんないっしょ?」 「ふふ、私は自信ないですけど。それに中学最後のクリスマスじゃないですか」 「なーなかせぇ。最後、とか言いっこなし!」 「でももうそんなに時間ないよね…みんな準備はできてるの?」 「カイト、それイヤミ?」 「そうそ。秀才様がなーにおっしゃるか。ああっ見える、見えるよ。あんたに七枷、あたしらの間のボーダーラインがっ」 「一緒にすな!って言いたいけどジジツだしなぁ…はぁ〜あたしも推薦ほしぃ〜」 ―――――――― 夜も更け寝間着に着替え九重さんの部屋に移る。 「ねぇみんな…ちょっと一緒に見て欲しいものがあるんだけど……」 「なになに?B級ホラー?」 「う〜ん、と。ネットで拾ったんだけどさ。えっと……え、AV……」 「オーディオビジュアルですか?どんな映像でしょう?」 「あんた察し悪すぎ。アダルトビデオよ。でも見て欲しいったって九重実はもう見たんじゃないの?」 「スルド!でもさぁ、確かに途中まで見れたんだけどそれ無修正でさ……男が脱ぐ辺りで止めちゃった。ね?今後の勉強にと思ってさ?」 ………ボク昨日実戦経験しました。
287 :
807 :03/09/28 12:22 ID:j68MpC//
「う〜ん、じゃ多数決。見なくていいヒト手を下げないで!」 「「「えっ?えっ?」」」 ボクも含め言い出しっぺの三ツ橋さん以外おろおろしてる。 「ハイ全員一致ってことで。九重、おねがい」 「あ、うん。了解」 「いいの?七枷さん」 「ええ、かまいませんよ。『大人のびでお』とやらにも興味ありますから」 わかってないんだろうな、この様子じゃ。でもこれはチャンスだよ!バルムンクを陥落させる術がわかるかも。 部屋の鍵も閉められマルチヘッドフォンをつけ(一部イヤホン)、観賞が始まる。 ――― 始め三ツ橋さんも九重さんも「うわぁー」とか「なにアレ?」とかことあるごとに口を開いてたけど女性の喘ぎが始まる辺りから急に静かになった。 内容はおんなじ女性が一人ずつ別な男性と交わっていくものだった。 昨日は暗くて全然見えなかったけど、大人の男のってあんなになるんだ……。 記憶の中のボクのアレとは全然違う……大きさも形も……。 最初の男の人には手と口で。あれって「ふぇらちお」だよね。その次の人ではおっきな胸で挟みあげてた。あれはボクじゃできないなぁ……。 その次ではいよいよ繋がりが始まった。もう他の三人の顔は真っ赤だ。 後ろからってのもあるんだ……でもあれって相手の人見えないよね。 ―――― 「す、すごかったね?」 「うん。あたし男の……その…アレがあんなんなるなんて思わなかった。簡単に入ってったよね?」 「…………」 「これ!これだよ!これなら!!」 「か、カイト!?あんたどうしたの?ネジとんじゃった?」 やられっぱなしは悔しいから……次まで特訓だよ!!
設定資料集発売したな。 買った人いる?
やった、これで「日本人 荘司杏」がかけるぞ、そのときがきた!! というわけでメロン板で乞うご期待
>>807 乙華麗様〜!
しかし、特訓って...どうやるんだ?カイト!w
291 :
名無しさん@ピンキー :03/09/28 20:09 ID:5Tqymtv8
さあ、これですべてのなぞは明らかに
292 :
名無しさん@ピンキー :03/09/28 20:24 ID:JJiS9nnR
買ったのはいいんだけれど、実際にリアルの名前が出ていたのは司と昴と佐久間、それにブラックローズとかだけだった。 まあ、その後、誰々が誰々と付き合ったとかいう設定とかは無かったので、取り敢えず、好し。
リアルの設定画があるのも上のメンバーだけ?
295 :
名無しさん@ピンキー :03/09/29 21:37 ID:j508uu/Z
296 :
名無しさん@ピンキー :03/09/29 21:57 ID:EmPSFMVk
燃える小説求めて、面白き掲示板求めて彷徨い続け、やっと辿り着いた此処。 これからよろしくお願いいたします。 色々系な小説、書いてみたいですねー。
リアルの設定画があるのは、更に絞り込まれて司、ベア、ミミル、BT、昴、楚良と、 忘れてた腕伝の連中。 名前が解ってる黒薔薇でも、まだリアルの顔が出されていない為か、リアルの設定画は無し。 取り敢えず、銀漢の兜の中の顔の設定画はあった。 結局、今までポロポロこぼれてきたリアル設定だけで、それ以上のモノはありませんでした。 因みに、月長石のリアルは、やっぱり男性なのか女性なのか不明との事。 アクアマリンの女の子のメンバーアドレスに関しては、本意では無かった為に口止めをしたのが本当の理由だとか・・・。 マーローは高2だそうです。 おかげで、寺島さんとくっつくとか、ガルデニアとくっついたという妄想SS書いても、全く問題なし!!です。 ・・・今の所は。
うででんの設定画あるのか…… 買うかな。
>>うででん 定価2700円くらいです。 内容は黄昏のメンバーでラジオを展開するというもの。 ギャグ精神満載でネタがGIFTノリなのも特徴。 でっかいTHUTAYA(ツタヤ)には置いてあるので、チェックしてから。
腕伝のリアル設定があるの、 まさかシューゴとレナとHOTARUとミレイユだけとか そういうオチはないよな?
302 :
807 :03/10/01 20:11 ID:N8WGQ1Cm
「3、2、1…ゼロ!」 チャンネルをとばしとばしで行き着いた何処かのグループのカウントダウンライブで花火があがる。 もっとも、まだ家族三人それを見てるわけだけど元旦の挨拶はしない。 「は〜い、お蕎麦。トッピングは各自やってね、おいとくから」 「やっぱり年末は年越しそば食べながら『ゆく年、くる年』だね。日本人ってカンジするよ」 「いつの時代の人間だお前は」 「でもカイトちゃん、今晩は夜更かしできないわねぇ?」 「え?なんで?」 「だってねぇ?今日はカレシ君と初詣でしょ?寝過ごしちゃうわよ?」 瞬間、父さんの箸がバキッと音を立て割れた。 「HAHAHA、すまない母さん箸持ってきてくれるかな?あ〜、で、なんだって?」 「もう、カイトちゃんの彼氏「――バキッ」ですよ。……あら?またですか?もう……」 「父さん、勘違いしないでよ…母さんも!」 「あ〜ら、顔真っ赤にしちゃってかわい〜じゃない?」 ……うわっ!?父さん七味かけすぎ…。おまけにかつて見たことないほど穏やかに微笑んでるし! 「ボボボ、ボクもう寝るよ!おやすみ!」 この寒気!なんだか知んないけど、あの場にいちゃマズイ気がする…。 「ん〜……ねみゅい……」 けたたましい目覚ましに起こされ洗面所へ。で、そのままシャワー。朝イチのシャワーの時間は好き。一年前はそんな習慣すらなかったけど。 「おはよう、カイトちゃん♪今朝はお餅よぉ〜。餡、海苔、きな粉、どれにする?」 「んーと、じゃあ全部!」 「らしくなってきたかと思えば食い意地は変わんないのね〜」 「う……いいじゃない。食べたい時に食べる、で」 「拗ねない拗ねない。お昼はどうしよっか?行く前に食べるなら用意するけど」 「軽くおねがい。父さんと母さんは?」 「私は義祖母さん達とで集まって今晩のおせち作り。あの人は起きたら会社絡みの方に新年の挨拶。…っていっても飲んで騒ぐだけでしょうけど。 どっちも晩御飯の時間前には戻るわ。さ、食べ終わったら着付け、するわよ」
303 :
807 :03/10/01 20:13 ID:N8WGQ1Cm
今日着ていく着物は親戚のお古らしいけどそう年季のいったものでもないらしい。 そんなだから当初着物情勢なんて知らないボクの危惧は外れ、下着をつけたまま着れるヤツだとわかった時心底ほっとした。 「髪はアップにしよっか?たまになんだから」 「うん、いいかも」 母さんに髪を結ってもらうのを鏡越しに眺める。…けっこう伸びたよね。今度ツインテールにでもしてみよっかなぁ…。 「ふふ、こうして娘の髪を手入れしてあげるの、ささやかながら夢だったのよね。今になって叶ってくれるなんてね……」 その声には嬉しさ以外に僅かながら寂しさみたいなものも感じられた。 「あ、それとコレ、渡しとくわ」 なにやら巾着らしきものを渡される。 「これって?」 「財布代わりよ。………はい、完璧ね!キレイよカイトちゃん、カレシ君も喜んでくれるわぁ。きっと!」 「もう、母さんそれは言わないでよ。まだちゃんと付き合ってるってワケじゃ……」 「あ〜〜それ、カレシ君可哀想じゃない?そんな煮え切らない態度じゃあ。嫌いなの?違うでしょ、かあさん聞きたいなぁ〜」 「う………す、好きだよ」 「なら!今晩ご飯一緒してもらうようにしてね。おせちも四人分作ってくるから。あ〜〜〜楽しみ♪」 「え!?ま、待ってよ!ボクだって心の準備が……」 ………逃げやがった……もうスキップしようかってくらい軽快な足取りで。 先程から随分と参拝客らしき人の流れが続いている。着物姿の者もかなり多いな。 カイトとすぐに会えるだろうか。いざとなれば端末で連絡を取り合えばいいか…。 「に、しても今日は冷えるな…。もう陽も上がりきる頃だというのに」 もう時間にさしかかる。少し温まってからいくとするか。そう考え丁度目に留まった自販機で飲み物でも買うことにする。 「俺はコーヒー…で…カイトは……」 その時やけに直ぐ近くでカランコロンと下駄特有の音が近づいてくるがさして気にもせず自販機を睨んでいると……。 「あのー」 声をかけられたのかと思い見回すが知った顔はいない。そして視線を元に戻すが…。 「ばーるむーんく、もう無視しないでよ」 いきなり頭を小突かれ一気に振り向くと………見たことのない娘……否……カイト??
304 :
807 :03/10/01 20:14 ID:N8WGQ1Cm
「酷いじゃん、いったんボクの方に向いたのにすぐ元に戻っちゃうんだから」 「……カイト?」 「なになに?見違えた?こーゆーカッコだし」 模様の少ない桃色の地の振り袖、男の時の身長がそのまま反映されたという長身にその着物姿は一種荘厳で纏め上げた髪も含め、凛々しかった。 「そう、だな。……ああ、見違えた。綺麗だぞ」 「あ、あいかわらずストレートだね」 照れているのか、ぶら下げた巾着袋を振り回している。着物姿でもやはりこの娘はカイトだ。 「あけましておめでとう、カイト。今年もよろしくな」 肝心な事を思い出し焦るカイトもすぐ返事する。 「おめでとう。こちらこそ、だよ。で、なんか悩んでたみたいだけど?」 「ああ、飲み物をな。カイトは何がいい?」 そうして近くのベンチに腰下ろし人の流れに目をやる。カイトの方を見ると髪を上げてるせいでうなじが露わになっている。 着物姿も相まってそれがやたら艶やかにみてとれた。 「……………ねぇ?お参りまで、手……繋いでかない?」 カイトの片手は彷徨うように俺と自分との間でモゾモゾと動いている。俺はカイトを見ないように黙ってそれに手を重ねる。 「っっっ!…………行こっ」 握られた手は飲み物のそれよりずっと暖かかった。
305 :
807 :03/10/01 20:15 ID:N8WGQ1Cm
「長い時間目を閉じてたがそんなに願い事があったのか?」 「ううん、正直言うとその時何も頭になかった」 「願う事が重要ではないからな。おみくじはどうなんだ?木に結んでいたが良くない内容だったか?」 「え?どういうこと?」 「おみくじを木に結ぶのは書いてある事への厄払いみたいなものだ。知らなかったか?」 「うん。…ボクずっと騙されてたんだ……」 境内を抜け大道りに差し掛かる。………手は握られたままだ。一年前は人前でこんなことするなど考えられなかったな。 「あとは…どうするか、カイト。そっちはこの後親戚と会うとか予定はないのか?」 「このあと!?ええっと……あるというか……むぅぅ」 言いにくそうにしてると急に握られた手に強い力が入る。 「あっ…あのさっ。このあとウチに来ない?親にも、さ。連れて来い、みたいなこと言われてるんだけど……」 「は!?それは……つまりぃ、…ぇ…っと」 落ち着け!カイトに手をつけたこととは関係…なくはないかもしれんが違うだろ。 いや、でも「連れて来い」というのは紹介しろ、という事か?それとも俺達は認められてないということなのか……? わからんっ!わからんが断れる訳がない。 「わ、悪い。すぅぅぅぅぅ。………………よし、行こう」 「あ、でも夕方までウチの親いないから」 深呼吸して落ち着かせた心は早く、そして脆くも乱れだした。
キターーーーーー!!!! ふたりとも可愛いぞ! いや4人ともか? カイトの母と、特に父がツボw ぷっくくくくくっ.... 807たん、続き愉しみにしてるんでガンガッテくらさい。
グッジョブ
>307-308 わざわざageと入れてまで上げるな このスレ、ageレスは必ず二連続で付くみたいだな。同じ奴か?
>>309 同じ奴だろう
まあメル欄に「age」と入れてまでして性懲りも無くageレスを繰り返す
知障はさっさと回線切らなくても首吊らなくてもいいから死ねってこった
311 :
名無しさん@ピンキー :03/10/06 09:52 ID:oZio9o3Y
THE WORLD設定資料集使ったSSないのかなあ?
売ってない… 田舎だからか? それとも売り切れたのか?
事前に注文したがまだ届かず。都内なのに。
探しまくってついに一冊だけ見つけた!
315 :
sage :03/10/07 22:25 ID:1ZWDgUHs
>>311 ここは大人板なので殆どが社会人の筈。暇な訳は無いのですぐに執筆出来る訳では無い。気長に待て。
ぐはっ!大ボケかましてすいません。 名前とメル欄まちがいてageちまった。スマソ。 逝ってくる。
続きを待ちつつ保守しておきます
今度出るDVDセット買う人いる?
買うつもりなかったんだけど、付属のうででんドラマで ほ た る と三十朗がリアルで連れ添って日本に来る話と聞いて、どうしようかと(悶々) 今月は買うもの多くて金無いんだよぅ! バラ売りしてくれれば!
リミナリティが合計135分くらいで、残り30分が新しいやつか。
ゲームショウの奴もあるんだよね?
瓶詰め昴タン・・・ 瓶詰め寺島良子でもいい・・・
324 :
807 :03/10/12 18:25 ID:Urgwg1JV
ウチのSSのコロッコロ変わる視点に注釈つけてくれるドラム漢氏の苦労を考え 今回から◇と◆で区別つけます。 では◇ 「お、お邪魔します」 「あはは、そんなかしこまらないでよ。今はボクだけだし」 だからこそなんだけどな……。 「あ、そだ。バルムンクはお昼食べてきたの? 「いや、時間も半端だったからな」 「じゃあ蕎麦食べない?そば。ゆうべの年越しのやつの残りだけど」 こちらの返事を待たないまま奥の方へ引っ込んでいく。 「遠慮しないで、空いてるとこに座っててねー」 おとなしく待ってると盆で持って戻ってくる。着物での足運びがなかなか様になっている。 「さ、おまちどー。たべよっ」 「ときにカイト。そのコップになみなみ注がれているのは一体?」 「あ、これ?甘酒だよ……んくっ…ふぅ。バルムンクはどう?飲まない?」 両手で器を持ち一気に呷る。甘酒といえど普通のペースではないな。慣れてるだけか? 「いや…今日もバイクだしな、アルコールは控えておこう」 「そっか……おいしいのに…」
325 :
807 :03/10/12 18:26 ID:Urgwg1JV
◇ 食後二人並んでテレビを見ることとなった。なんか…こういう平々凡とした空気が作り上げられるほど俺達の仲は進んでいるのだろうか。 そう、まるで夫婦……いや、短絡過ぎるだろうが俺よ。 カイトはまだ甘酒片手にテレビを眺めている。アルコールのせいか覗くうなじは火照りを見せている。 いかん、また衝動が……いつ御両親が帰ってくるとも知れんのに。しかしまだ陽は高い……保つのか? 「ボク飲み物とおつまみ持ってくるよ」 見ると器の甘酒は既に空だ。まだ飲もうというのか?挙動も落ち着かない様子だし。 「カイト甘酒はここいらで終いにした方がいいんじゃないか?」 「へ〜きへ〜き今日くらいだってこんなに飲むの。お正月くらいハメ外さないっ、わきゃっ!?」 着物の裾でも踏んだのか急に倒れこんでくる。まずいことにカイトの頭は俺の下腹部にうずもれる。 この位置は……くそっ血が逆流して…鎮まれっ。 「ご、ごめんやっぱし飲みすぎたかな…ハハ……??…バルムンク、コレってもしかして?」 「ち、違うぞ!断じてそんなことは……」 無い、とは言い切れなかった。情けない。 「………へへぇ。バルムンク興奮した?ボクに興奮したの?」 とろん、とたれた目で今まで見たことの無い貌を表してくる。こういうのを一言で言うなら妖艶、というのだろうか。 気圧される俺を尻目にカイトの手はゆっくりと股間をなぞりだす。 ズボン越しにほんの僅かだけわかる感覚はかえって鋭敏にそれを読みとろうして更に血が集まりだす。 さらに膨らみをみせる場所におもしろそうに指を這わせやがて包み込むようにさすり始める。 「カイト、おふざけはそのへんで止めてくれ…。今は…マズイだろ?」 「なら夜ならいいのかな?」 「そうじゃなくてだな……」 「母さん達の事?なら大丈夫だよ、あのふたりルーズだし。バルムンクのココ、苦しそうだよ…止めていいの?」 その笑みに深みが増す。すっかり弄ばれてるな。 「酔ってるだろ?」 「そぉ?ボク酔ってるかもねぇー。……開けるよ…」
326 :
807 :03/10/12 18:27 ID:Urgwg1JV
◆ ジッパーを下ろす音が響く、それしか音が無いように。やがて……すっかり上を向いた怒張が外気に触れる。 「これが…バルムンクの……。前、コレがボクの中に入ってたんだよね……わっ!?」 そそりたつモノ越しにカイトの顔が揺れ動くのみてビクッと脈打つ。 一瞬退くがおそるおそる手を伸ばす。 一方バルムンクはその光景を御すべきだ、と思う心と伸ばされる手に早く握って欲しい、と焦れる心とでせめぎあっていた。 「ボク言ったよね、勉強するって……。きょうはボクが攻め手に回るんだから」 言い終える辺りで竿を握り上下にしごきだす。 バルムンクとて自慰の回数なぞ数えるのも馬鹿らしい位やってきたが自分の手と他人の手とでこうも違うものか、と憶えのない快楽に流され出す。 しかし未だ此処で行為に及んでしまっていいものかと必死に理性とを拮抗させようとする。 ふと目を移しカイトを観ると先程の表情は失せ、どこか不安げな面持ちをしていた。 目が合うとすぐ元に戻り―― 「どう?気持ち…イイかな…?」 「あ…ああ、上手い、ぞ」 気に留める間もなくまた流されていく。 互いに別物の吐息の乱れが場にたちこめるが不意にそれが治まる。視線を下ろすとカイトが食い入る様に怒張を睨んでいる。 「い、いくよ……」 そう言った後、口を半開きにして近づいていく。 ――アレをやろうっていうのか? すぐに察しはついたがバルムンクはそれとは別にいち早く気付く。カイトの口先はおろか身体まで震えが起こっている。 それは先の表情と直結してある考えに辿り着いた。 「………震えてるぞ…」 ギリギリ耳に届くかという声量で囁く、と。カイトは弾かれる様に退いて身を強張らせた。 その様に確信めいたものがあり感情を込めない口ぶりで呟く。 「お前、酔ってないだろ?」 目を見開き、バッ、とこちらに顔を向ける。その行動が答えだった。 よほど下戸でもない限りあれでこんな風に酔える筈は無かったのだ。 「フリしてまでやらなければいけないことか?」 萎縮するカイトにしまったか、と内心歯噛みする。まるで問い詰めてるみたいじゃないか。 慈しむ様にカイトの頬に手を滑らせ、できうる限り優しい声色で語りかける。
327 :
807 :03/10/12 18:29 ID:Urgwg1JV
「怒ってるわけじゃない。聞いてみたかっただけさ」 「……この前はしてもらいっぱなしだったから、ボクもしてあげたかったんだ。バルムンクが…悦んでくれそうなコト。でもこの前が初めてだったのに ボクの方からえっちしよ、なんて言えなくて……」 「でも口で、ってのは気が滅入るだろう?カイトの場合は……特にな」 男ならば……男『だった』としても己の性器を舐めまわすなんて自分では想像したくもないだろう。 それでもカイトは鎮まりつつある竿を再び握りこむ。 「言ったでしょ?ボク勉強してきたんだから、してあげたいの……」 潤んだ目でそんなこと言われて引き下がれる訳がない。黙って降参、とジェスチャーで返す。 「わかった。俺ももうお前に遠慮したりしないぞ?突発的に求めるかもしれないからな。覚悟しておけよ?」 最後の言葉は耳元で囁くように言ってやった。 カイトは顔を赤く染めながらも頷き、意を決して亀頭に舌を這わす。 その刺激に思わず身を震わせる。舌の軌跡に寸分違わず電気が流されるような感触。 「んっんッはっ、む……っちゅ……」 狙いを先っぽから変えて竿全体を上下に、軸を変えつつ舐めあげていく。 ―ぴちゃ、ぴちゃぴちゃ……ぴちゃ やがて竿も濡れそぼっていき微かな水音が音を立て始める。 カイトは舐めるだけでなく袋の方にも手を伸ばし支えこむようにゆっくり刺激を与える。 そのバリエーションには驚かされる。 「お前…っ、フェラチオするの…本当に、初めてなのか?」 問いかけに手を止め先程の妖艶な目を向けてくる。どちらかというと企みが上手くいった、という悪戯っ子の表情だ。 「コンビニにだってバナナくらいはあるよ?」 それが答えか?と複雑な顔で応える。まぁ元男ならではのシュミレートがあったんだろう。 「ごめん、こっから先は痛かったらすぐ言ってね?」 そういうと先端にチュ、と口づけし一気にくちに含んだ。 「ふぅっ、んっ…っっむっ、んん、ンっンッ、ハァッっっぅん」 頭を動かしつつも口の中では舌を動かしつつける。 手を置いていた着物の肩口が少しずつ乱れだし、やがて肩口はほぼ露わになり覗く肌に興奮を覚える。 バルムンクにとって何よりもダメージがあったのは一心に咥えながらも切なそうに細められた目がこちらに向けられっぱなしだった事。
328 :
807 :03/10/12 18:29 ID:Urgwg1JV
鈍器で殴られたかのように頭がクラクラしていた。 せり上がって来るような感覚、一度気付いたが最後止めようがない。 「カイトッ、も、う…保た、ん。口を……」 離せ、と言いたかったが続かない。カイトも意図は理解できたが咥えたまま頭を振り否定を示し、動きをより小刻みに、より早くに徹しだす。 とり憑かれたかのように目を閉じ這いまわってはまた艶やかな瞳を投げかける。 考えてやってるとは思えないその仕種にただただ魅せられた。 そして口技だけにとどまらず片手は竿の根元を指で擦り、もう一方で袋のマッサージを開始する。 三方からの刺激たえきれずその口の中で白濁が暴発する。 「ッッッ!!?」 カイトも驚いた反動で口を離そうとしたが思い直したようにそれを受け止める。 「ンンッく………ッはぁ」 「カイト……」 喉を鳴らす姿に言い知れぬ征服感を覚えるがそれ以上に自分への遺憾と目の前の女の子への愛おしさがこみ上げる。 ほとんど衝動的に唇を奪い舌をつき入れる。カイトの方はよほど予想外だったのか硬直したままだ。 「ぷはぁ……、こんな…バルムンク、汚いよ……」 「遠慮はしないっていっただろ。したいことしたまでだ。それと……気持ち、良かったぞ」 面と向かって言えず目をそらす。そのまま体を入れ替えてカイトをソファに座らせる。 「バルムンク?どう、したの?………ぁ」 状況が掴めてないカイトは下の方に目をやり今だ固さを保つソレを見て納得…むしろ期待にも似たものを抱いた。 「いいか?」 「聞かないでよ……。……あ!でも…着物…全部脱がさないでね?ボク、自分じゃ着れないから………」 「わかった、気をつけよう」 言いつつ襟の部分から一息に帯のところまでずらし胸をはだけさせる。 「ちょっ!?いきなりなの?」 「前は暗がりではっきり観れなかったからな」 「ばかばか〜ッ。ボクにだって気持ちの整、アんッ、ふぁあっ」 最後まで言わせず胸を責め始める。円を描くように形を歪ませ片割れの乳首にむしゃぶりつく。
329 :
807 :03/10/12 18:30 ID:Urgwg1JV
「っぅン、えへへ…なんか、ひぅ、あかんぼみたっっ、い」 「乳飲み子はこんなことしないぞ」 いったんそう応えてから乳首に歯を立て甘噛みする。 「ヒィっっう!やっ、先っちょが……ぴりぴり、する……」 カイトの身体から緊張がなくなるのを見計らい下に狙いを移し、裾を上同様帯の辺りまでずらし下着を剥ぎ取る。 「だめだよっ。そんな……じっくり見ないで…」 既に湿り気を帯びているその場所にさらに舌で刺激を与える。 「うぁっ!う、うごいてるぅ…な、かで…。イヤッ、おと…たてないでぇ」 カイトは自分の感性からすれば彼に陰口を舐められる事に嫌悪はないがソレに意識を持たされるのは嫌だった。 バルムンクは責めを舌から指に変えそこから太ももにかけて舌を這わす。 視界に入る着物から出た足袋だけ履いてる白い足とつま先がときおりピン、となり震える様はたまらなくエロティックに見えた。 「ウっんんんッ!バルッ、ムっっ、切ない、よぉ。ボ、ボク……も、もっ」 顔を上げカイトの懇願を聞き入れると体を一旦持ち上げソファを横に占領するように寝かせる。 その側位のまま怒張を突き入れる。 「―――――っっっ!!アアァぁアッッ!」 ゆっくりと、奥まで突き入れ同じ速度で抜けるギリギリまで腰を引く。 カイトは無意識だが抜ける際、それを惜しむように内壁を絡みつかせた。 「…ふぁああああぁあ、……ハっあああァァアああっ!!」 バルムンクにしてももっとその感触を味わっていたかったが部屋に射すオレンジの光に焦りを感じ一気にスパートをかける。 「あっ!?きゅ、急にぃ、早っっぃい、よっ……」 本人の動揺と裏腹に膣内は動きに合わせ内部を千変万化させてくる。 「く、くるっ!イッちゃうよぉっ―――っつぁぁぁああああああああああーーーッ」 振り乱れる着物を興奮材料としてバルムンクは二度目の迸りをカイトの先程よりさらにピンッと張った腿に放った。 「はっはっ、っっはっ、………ムっ……ぅぅッん、んんん」 バルムンクは自分同様息の整ってないカイトと余韻を水増しさせるように唇を貪りあう。 「ふぅ……っぷァッ…。ネェ、ボクの部屋までつれってってくんない?タイミング的に此処で後始末するのはまずいから…」
330 :
807 :03/10/12 18:31 ID:Urgwg1JV
彼は黙って頷き横抱きでその場を離れる。 お互い物足りなさがあったのか抱きながら、抱かれながら、部屋に着くまで不恰好な体勢で舌を絡めつづけた。 着いてからのバルムンクは尚も襲い掛かりそうになる欲望を必死で押さえ込む事となった。 ◇◆◇ 「「ただいま」」 玄関の方でシンクロした声がする。おそらくカイトの両親だろう。 カイトと目配せし合い一階へと降りる。……この構図、親御さんに勘繰られそうだな………。 「おかえりなさーい」「お邪魔してます」「おお、カイト今帰っ…」 俺たちと、おそらくカイトの親父さんの声が交差し合うなか、急に怖気に襲われる。 「…………………………カイト……その人は?」 その涼やかな微笑からは考えられない程の圧力を感じる。 カイトは不思議そうに俺と両親を見比べているところを見るとこれは俺にピンポイントで発せられている……。 この気合、何者なんだ……? 「母さぁん、父さんに言ってなかったの?」 「まっね♪その方が面白そうでしょう?ホォラおとーさん、素人さんに睨みきかせないの。カイトちゃんの大事なヒトなんだから」 この女性からも微かに『暴』が滲み出ている…。どんな家庭なんだ?
331 :
807 :03/10/12 18:31 ID:Urgwg1JV
◇ 用意されたおせち料理は舌鼓モノの美味を誇った。誇ったのだが……。 度々射抜かれるような気配にそれを堪能できたとは言い難い。それでも後半は別方向からの意の牽制に萎縮していたが。 なんとなくこの家の図式が読めたな……。 「ごちそーさまー。母さん、そろそろこれ脱ぎたいんだけど手伝って」 「はいはい」 そうして母娘が居間から出て行き残されるは野郎二人。…………気まずい。 「檜山君、だったね。酒は飲めるか?」 「は、はい日本酒なら大概は……」 その答えに親父さんは戸棚の奥から一升瓶を取り出し二人を挟むテーブルの中央に置いた。 「今晩つきあえ」 「は?しかし今日は二輪なので飲酒は…」 「そうか……なら、母さん!」 やや大きな声に反応してか母御さんはすぐやって来る。 「客間にひとつ布団を用意してくれ」 「……?…ふふふ……はい、わかりましたよ」 一瞬驚いたように目を開いたがすぐ楽しげな表情で返事して去っていく。 「これで文句はないかね?」 泊まっていけ、と?……この人を相手にこれ以上の躊躇は良くないな…。 「あの子が人前であんな風に表情をころころ変えるのは久しく見てなかった。今日はとりわけ笑顔をたくさん見れたしな」 「………」 「聞いたんだろ?あの子から、全部」 「はい……」 「そう、か。充分だ。…今晩は私の愚痴につきあってもらうぞ。せっかくできた娘を一年足らずで手放す羽目になったんだ。それぐらい構うまい?」 親には親の苦悩……か。俺は差し出される銚子をだまって受け取った
332 :
807 :03/10/12 18:32 ID:Urgwg1JV
◇ 本格的に飲みモードに入る前に一旦バイクを家まで持ってくるという申し出にカイトも参道する事となった。 カイトは着物姿ではなくジーパン・トレーナーといった出で立ちだ。 「父さん、なんか嬉しそうだったな。ボクが小さい頃よく言ってたもん、『息子から酒を飲もうと誘ってくれるのが夢だ』って」 「うちのも似たような事、言ってたよ」 「今度はボクがそっちに行く番かな?」 「…………呼ばれるまでは行かんほうが良い…」 弟はともかく妹達になんと言われるか……。想像しただけで寒気がする。 「バルムンクはいつ頃……こっちから離れるの?」 「三月の卒業式が終わったニ、三日後…だろうな」 「そっか……………。ボク考えたんだけどさ。今のPCキャラ、『カイト』を封印しようかなって……思ってるんだ」 「封印?いや、それ以前に…何故?」 「『the world』も、もう安定してるよね?そんな中でさ『カイト』みたいなイレギュラーPCがいちゃ良くないと思うんだ。 今のボクがあそこでプレイするには過ぎた力だよ。そ、それに………さ」 そこでプツッと言葉が途切れ振り向くと何故かカイトの顔は赤くなっている。 「それに、なんだ?」 「それに……バルムンクとはあの場所でしか会えなくなるのに男のタイプのPCじゃ甘えらんないもん…」 可愛いこと言ってくれる彼女につい、嬉しくて抱き寄せる。 「ヘルバがね、預かってくれるって。『カイト』は普通の手段じゃ消せないらしいから。石頭さんもとりあえずは納得してくれたし」 「リョ―スか……随分と渋っただろうな」 「へへへ、まぁね。ボクもバルムンクの出発に合わせてPCを作り直すよ。名前は『カイト』のまんまだけどね」 俺たちの新しい出発………か。
333 :
807 :03/10/12 18:39 ID:Urgwg1JV
あ〜…姫はまだ「ちゅーさん」なんだよねぇ… こっからさきしばらくはエロ主体でいくはずです。多分。 ちなみ当方「ベッドの上」+「はだか」+「正常位」という基本コンボが好きじゃないんです。 そんなだからこの先も場所やら服装がトンデモな展開になるかもしんないです。 いいアイディアがあればぜひ参考に。 でも「観覧車の中」とかはあらすじ作りが厳しいんでお手柔らかに。
キタ――(゚∀゚)――!! 晴着で乱れるカイトタソに(;´Д`)ハァハァ アイディアねぇ、風呂場くらいしか思いつかねぇ・・・ 新たにPCを作ると言うなら「the world」内で絡ませるのも面白いかも
>>333 乙華麗様〜!
着物乱してソファーで。のシチュにやたらハァハァしまつた。
足袋を履いたままっちうのが、またイイ!
バナナで練習したカイトの姿を想像して2度萌え。
コンビニでバナナのみを買う女性をもし目撃してしまったら...
また萌えるかも知れんw
エロ主体の続き、非常に愉しみに待ってまつよん。
エロシチュで二輪の前にカイトを乗せてバルがバックからとかは?w
外はあったしなあ。 あとは学校内か。 文化祭か体育祭? 時期飛びすぎか。
巫女さんのバイト中のカイトをぉっ! あるいはなぜかきぐるみ!…ってそれだと口でしかできんがな 妄想たれながしスマン
女の子カイトちゃんキタ――(゚∀゚)――!! 晴れ着でえちとはまた見事です。 青姦は初体験でやったし、水着は・・・既に見せてたから、インパクト弱いか。 春休みにバルムンクの引越しの手伝いに出かけていってバルムンクの新居でえちとか。 でもこれでは普通だから、例のAV見せてくれたお友達から、「男はスク水に弱い!」とか、「今じゃ見かけない、体操服にブルマでイチコロよ!」 とか言われて、バルムンクの家でコスプレえちとか。 あとは・・・露出プレイ? でも、最初の青姦が癖になったとか言うのもありか?
まずは乙。
>>333 以下思いついたシチュエーション羅列。
・バルの下宿先で裸エプロンプレイ(G.W.にでも)
・福岡ドームで開催された同人誌即売会。
バル×カイトのコスで参加。そのまま物陰で…。
・つーかまずカイトのセーラー服姿でハアハア。
・進学後4輪免許取得したバル。当然目的はひとつ。
_| ̄|○ だめだ…
341 :
807 :03/10/13 07:17 ID:tEdYLUN+
みなさま御意見多謝です。
>>334 さんと
>>339 さんの風呂、裸エプロンは
未定ではあるけどエピローグ側の話しに回りそう。ヤマ場の後気力がのこってればだけど。
>>335 さん
よっぽどバルが発情してないと厳しいですよねぇ。奴ならやりかねんか?
>>336 さん
>>338 さん
すんません現在カイトの高校内シチュの予定はないんです。
ないんですが時期が腕伝編まで行けば原作のバル企画のアレをネタに…。
>>337 さん
なるべくなんでそんな場所に?そんなカッコで?というじぶんで納得いく話にしたいんですよ。
ハッカーズの誰かが巫女サンのバイトしてる、とかならなぁ。
>>339 さん
>>340 さん
いいかもしんないですね。あとは妄想力次第か…。
>>323 それってもしかして今U局で放送されてるアレか?
343 :
ドラム漢 :03/10/13 14:01 ID:KhPXzN1Z
>807氏 お気遣い、ありがとうございます。大変助かります。 月並みな感想ですが、いつも楽しみながら(*´Д`)ハァハァ…もとい、読ませて頂いています。 今後の展開にも期待しております。
アウラの18禁絵or小説探してるんですけど、どなたか知りませんか?
345 :
名無しさん@ピンキー :03/10/15 14:56 ID:SnBNxGIX
うででんに司、昴キタ−!!
>>346 ありがとうございます〜
侍さんの所のアウラは確認できませんでしたが黒狸屋敷さんの
アウラは確認できました(*´Д`*)
348 :
344 :03/10/17 19:07 ID:o2bRdVKW
絵を発見して、喜び勇んでアウラの18禁小説書いてみたのですが 激しく鬼畜&触手プレイ・・・(;´Д`) このスレの小説の雰囲気に合わない気がするのですが アップしてもいいんでしょうか?
348 ・・・・かなり微妙。 アウラの小説は見たいが、鬼畜&触手プレイと言うのが・・・。 いや、個人的にはぜひとも見たいのだけれど、雰囲気と言うと、確かに違う気もする。 どうでしょうか?
触手スキーのわてとすればぜひ見たいのだが。
気にせず書き込むといい 何も鬼畜や触手がダメなんてルールもない それに俺も読みたい
352 :
344 :03/10/18 00:05 ID:SGJCF/Af
ありがとうございます。 お言葉に甘えてアップさせてもらうことにしました 始めての官能小説で、しかも.hackは腕伝しか見たことがないという作者が 書いた小説なので、ご満足頂けなかったらすいません。
353 :
344 :03/10/18 00:07 ID:SGJCF/Af
「さあ、続いての商品はこちらです!」 司会が声を張って叫ぶ。 ここはザ・ワールドのとある町で行われているオークション会場 プレイヤー達はここで所持金次第ではありとあらゆるアイテムを買うことができるのだ。 そしてこの世界にはチーター達が違法に開催する裏オークションというものが存在する そこではアイテムに限らずNPCや、時にはプレイヤーまで売買されている。 そして今行われているオークションがまさにそれだった。 商品と呼ばれ、奥から出てきたのはまだ年のいっていない少女。 少女はオドオドとした様子で辺りを見まわしながらたどたどしく前へ出る。 「この少女はタダのNPCではありません!なんと今有名な放浪AIなのです!」 『おおお〜!!!』 観客が再び驚きの声を上げる。 「さあ、この放浪AIの少女を買い取りたい方はどうぞ!最初は百万から!」 「二百万!」 「二百五十万!」 「二百八十万!」 「三百五十万!」 破格の勢いで跳ねあがる金額。 最終的にこの少女は五百二十万で落札されることになった。 「ありがとうございます、当オークションのまたのご利用を心待ちにしております」 「ああ、ありがとう」 男はそういうとオークション会場を後にする。 その後も次々と商品は売られていき、ついに最後の商品も買い手が決まりその日のオークションは終了した。
354 :
344 :03/10/18 00:09 ID:SGJCF/Af
「さあ、今日は特別にお集まり頂いた皆様に素敵なショーをご用意してあります!」 そういうと奥からは再び1人の少女が運ばれてくる。 少女は数本の触手に絡みつかれ、全く身動きがとれない状態だった。 「今、巷を賑わせている謎の少女、アウラでございます!!」 『おおおおおーーーーー!!!』 「こちらはつい先日、偶然裏オークション関係者が見つけたところを捕獲したものです。 その風貌たるや正に絶世の美女、その白くたなびく長髪と、吸いこまれる様なブルーの瞳からは 神秘の雰囲気さえ醸し出しています! それでは少しインタビューをしてみましょう」 そう言うと司会者はマイクをアウラに向ける。 「なにか言いたいことはないかなお嬢さん」 「早く・・・これを解きなさい」 アウラはいたって平然とした表情でそう呟く。 しかしそんなことはお構いなしに司会者は司会を続ける。 「え〜、皆さん只今お聞きになったとおり、アウラは少しプログラムが未完成なのか人間の感情が少々欠如しています。 このままでは皆様にお楽しみ頂けないのは火を見るよりもあきらかです! そこで今回はこのような物を用意させていただきました」 司会者が出したのは一本の注射器。 「これはアウラ用に特別に組んだプログラムです。 これを入れればこの人間味のないアウラが一片、とても人間らしい少女へと変貌します。 まあ、感情プログラムの性感を200%に上げるだけのプログラムなのですがね」 会場中にドッと笑い声が響く。 「さて、もうお察しい頂いた方もいると思いますが、ショーはこのアウラを使った陵辱ショーとさせていただきます!」 会場中が歓喜の声で溢れかえる。 「では早速アウラにこのプログラムを注入してみましょう」 そういうと触手に絡みつかれて身動きのとれないアウラの腕に注射をさす。
355 :
344 :03/10/18 00:11 ID:SGJCF/Af
っ!?や、やめなさい!」 プスッ 「っ・・・・!」 すぐに効果を現れ始めた。 まず顔が高揚し、次に息使いが荒くなる。 その様子は色っぽささえ演出していた。 「さて、気分はどうかなアウラ?」 「・・・・・・・・・・」 凛とした態度で司会者を睨みつけるアウラ。 しかしそんな抵抗も空しくプログラムはアウラの一つ一つのコードにまで侵食する。 もうこれを防ぐ術はない。 「そろそろ頃合の様ですね、それでは・・・・・・」 司会者が指をパチンと鳴らす。 するとアウラに絡みついていた触手が次々と動き出す。 「この触手はモンスターのデータを改ざんし、作り直した物です 普通のモンスターはプレイヤーのHPを0にする様にプログラムされていますが、このモンスターは 相手の性感帯を攻撃する様にプログラムされています。 それでは私はこの辺りで一旦失礼させて頂きます。 皆様良い夜を・・・」 そう言うとステージの奥へと消える司会者。 触手はウネウネと動きアウラへの陵辱を開始する。 く。
356 :
344 :03/10/18 00:12 ID:SGJCF/Af
両腕と両足を拘束され、中に吊り上げられたまま胸をまさぐられる。 「・・・・んンっ」 思わず喘ぎ声を上げてしまうアウラ。 始めての感覚に戸惑いを感じるも、触手は待ってはくれない。 次に触手は胸元から服の内側に侵入し、直接アウラの胸に触れる。 乳首に触手が擦れる。 「ひあっ・・・・」 アウラがピクンと反応する。 触手はそのまま胸への陵辱を続ける アウラのお世辞にも大きいとは言えない胸を揉み、乳首を練りつぶす様にうねる。 その度にアウラはその小さい身体を健気に反応させる。 「あッ・・・・」 「あんっ・・・・」 「はぁっ・・・んンっ」 そんな陵辱が10分程度続く アウラはその陵辱に必死に耐えるしかなかった。 いつしかアウラの恥部は服の上からでも見てとれる程濡れそぼっていた。 「はぁ・・・・はぁ・・・・」 息遣いを荒くしながらもアウラはキッと触手を睨みすえ、その凛とした態度を保っていた。 そんなアウラの態度にしびれをきらせたのか、触手はおもいきり内部から服を破く。 ビリビリと上半身部分の服が無残に地に落ちる。 「・・・・っ!?」 『おおおおーーーー!』 観客が持参していたカメラやビデオでアウラの小さく膨らんだ胸や 硬く勃起した乳首を映す。 「い、いや・・・・見ないで・・・・見ないでぇ・・・・・」 涙声になって訴えるも、観客は聞く耳をもたずシャッターを切る。 触手は観客の見ている前でアウラの乳首を練る様に蠢く。
357 :
344 :03/10/18 00:14 ID:SGJCF/Af
「はンっ・・・・」 大勢の人が見ている前での陵辱はアウラの精神を確実に崩壊させてゆく。 そしてそれに追い討ちをかける様に、アウラに前に設置されたカメラを経由し ステージ隣に設置されたモニタにアウラの胸がアップで映し出される。 「あんなに勃起してやがるぜ・・・・」 「こんな人前であんなに乱れるなんて、Mっ気の才能あるんじゃないの・・・?」 「噂の少女がこんな淫乱娘だったなんてな・・・・」 観客たちがモニタを見ながらニヤニヤとした表情で言う。 アウラはただジッと耐えるしかない。 「あンっ・・・・・・やめっ・・・・・んンっ」 そしてついに触手はアウラの最後の砦へと歩を進める。 「あっ!そこは・・・・・だめ!!」 ガバッ 触手はアウラの股を大きく開く。 モニタに股の間から見えるアウラの純白のパンティが映し出される それはすでに濡れそぼっており、内部が透けて見える程だった。
358 :
344 :03/10/18 00:15 ID:SGJCF/Af
「あああ!だめぇぇ!!」 涙を流し陵辱に耐えるアウラ。 しかし触手はついにアウラのパンティをも脱がせてしまう。 とろ〜 アウラの割れ目とパンティの間に白い糸が引く。 モニタに映し出される割れ目はライトが愛液に反射し、光を放つ様に映し出される。 「お願い・・・・・もう許して・・・・・お願い・・・・」 ついに哀願するアウラ。 しかし触手はそんな要求を聞くはずもなかった。 触手はアウラの割れ目を両方からひっぱり、ひし型に拡げる。 モニタに奥まで映しだされる割れ目は、何かを欲求するようにヒクヒクと蠢いていた。 触手がクリトリスをこねくり回すとアウラの身体は電撃が流れたようにビクンと痙攣する。 次の瞬間、アウラの割れ目からプシッと愛液が噴出す。 カメラがかかった愛液がトロリとレンズを伝って下に落ちる様子をアップで映し出す。 観客がその光景をパシャパシャとシャッターに収める。 アウラはただ哀願することしかできない。 そんな態度に満足したのか触手は、割れ目に標準を合わせると一気にアウラを貫く。
359 :
344 :03/10/18 00:16 ID:SGJCF/Af
「っっっっっっっっっっっっっああああああああああああ!!!!!!!!」 激しい痛みがアウラを襲う。 しかしそんなことはお構いなしに触手がピストン運動を開始する。 「い、痛い!動かないでぇぇ!」 空中に触手で吊るされているアウラは、ピストン運動で貫かれるた度に腰が左右に揺れる。 それは観客から見るとアウラが自分で腰を振っている様にも見えた。 「だめ!お願い・・・・やめて・・・・・・んっ」 プログラムにより性感を二倍にされたアウラは除々に悲鳴が喘ぎ声へと変わってゆく。 数分後には快感が完全に痛みを越え、アウラは貫かれる度に喘ぎ声を上げていた。 ズプッ! ズプッ! ズプッ! 「あンっ・・・・・こんな・・・こと、されて・・・・いるのに・・・なんで・・・はァんっ!」 ズプッ! ズプッ! ズプッ! 「んんンっ!・・・・なんで・・・・・気持ち、イイ・・・・の!?」 ズプッ! ズプッ! ズプッ! 「ああ・・・・・太いぃ・・・・・ァ・・・ンンっ。 気持ち・・・・イイ・・・・・モンスターに犯されて・・・るのに・・・ァんっ」 そして触手はアウラにとどめをさすために更に激しくピストン運動を繰り返す。 ズブッ!!! ズブッ!!! ズブッ!!! 「ア・・・・アアッ!ダメ!ダメェ!! イっちゃう!イっちゃう!!そんなに激しくされたら・・・・アンッ! こんな大勢の人の前で私・・・・・。 こんな・・・・こん・・・・ア・・・・アアアアアアアァァァァァァァッッッ!!!!!」 悲鳴を上げるとアウラは身体を大きく痙攣させ、膝から先をビクンビクンと跳ね上げ、絶頂を迎えた。 力なくクタッとなったアウラはそのまま気絶してしまう。 触手はそんなアウラを拘束から開放する。 バタン! 力なく地に落ちるアウラ。 次の瞬間、アウラの割れ目から尿が排出される。 アウラの陵辱の夜は、まだ始まったばかりだ――――――――。
360 :
344 :03/10/18 00:19 ID:SGJCF/Af
以上です。 どうも長々とすいませんでした(;´Д`) 送信途中で色々手間取ったので、数カ所うまく文章が繋がらないところがあります 申し訳ありません(;´Д⊂
344さん乙です。 (*´Д`)ハァハァさせていただきました。 久しぶりな鬼畜系のお話、愉しませていただきました。
362 :
344 :03/10/18 22:29 ID:SGJCF/Af
評価ありがとうございます(*´Д`*) そして引いた方、すいません。真面目に(´・ω・`)
グッジョブ! そしてアウラ(*´Д`)ハァハァ
364 :
346 :03/10/20 01:42 ID:U/mo/IqL
344さんが激しく良かったので、燃料追加のためアウラの画像を探したけれど 見つからなかった _| ̄|○ 純愛系も好きだけど、こういう鬼畜触手系も好きなので寺島良子版を期待します。
↑ ハァハァハァハァ (・∀・)イイヨイイヨー
367 :
344 :03/10/21 17:44 ID:vWQfF9yN
キタ━━━━━━( ゚∀゚)━━━━━━!!
何気に上のは持っているのですが色付きじゃなかっので(*´Д`)ハァハァ
>>364 腕伝しか見てないもので寺島良子というキャラがわかりませんです
すいません(;´Д⊂
そろそろDVD発売だな。しかし、どうするか。 リミナリティは持っているし。新作が165分だったら喜んで買ったが。 たかだか30分だしな〜。
369 :
名無しさん@ピンキー :03/10/22 01:26 ID:jIfNKrI3
あのDVDにはGIFT入ってないんですかね Game全4巻買っといてのんびり応募しようとしたらとっくに終わってた罠にハマった
スマン、アヴェンジャーにちょっと萌えてしまった
>>370 ミミルの中の人が主演のアニメですね・・・
374 :
369 :03/10/24 02:49 ID:dOAkP0a6
先走りました、すまんです やっぱないのか
DVDかった香具師はいるか? 感想キボンヌ
水色時計さんって、もしかしてパソ壊れててここにこれないのかなぁ? 早く直ってほすぃ・・・
心底から同意
>>375 今オリジナルの方だけ見終わった。オリジナルは、銀漢の愉快な踊りしか記憶が…
SSに関わりそうなのは、うででんのラジオドラマのメル欄ぐらい。あと大学生で
ミレイユの家庭教師の鳳花とか。これ既出だったっけ?
なんか可もなく不可もなく。気になったのは、ファントムペインの紹介はあるのに
AIバスターが完全に無視されてたことぐらいかな…好きなのに。
giftだって絵がアレじゃなかったら十分ネタになるんだけどね。 マッパで仁王立ちのヘルバとか、カイトと体が女になってる司の混浴とか。
>>378 まだ買ってないから…怖くて見れない…。
>>197 の続き…コソーリ…投下。
「それはどういう…意味、ですか…?」
「? まんまよ、そのまんま。私は寺島さんに負けたくないってこと」
ブラックローズは飽くまでポーカーフェイスを崩さない。このゲームならば、
あらゆる表情をリアルに再現可能なので正直、ブスッとした顔を良子に見られたくは
なかったのだ。けれど、良子も良子で引き下がらない。
「良子には…ブラックローズさんの仰っていることの意味が…分かりません…」
「へぇ、寺島さんにも分かんないことってあるんだぁ」
良子を挑発するかの様にわざとらしく呟くブラックローズ…良子も彼女の思惑を
感じ取ったのか、微動だにせず、両手で斧を握り締めている…。
「…」
「…」
「あの…」
「…?」
しばしの沈黙の後、先に声を発したのは良子。
「色々と考えたのですが…良子は、やっぱり『嫌な女』でいいと、思いまして…」
「…嫌な女…何ソレ?」
「ですから、嫌な女です」
先程まで自身の中に鬱積していたはずのカイトへの独占欲…だが、ブラックローズの
挑発を聞いてしまった以上、良子ももう引き下がることはできないと思ったのである。
この際、カイトに嫌われてしまってもいい…でも、このライバルだけには負けたくない。
普段からスポーツ以外はほぼ何でもできた良子にとって、唯一の例外がこのゲームだった。
それを楽しいと思わせてくれる様になったのは赤い双剣士の少年に他ならない。だから…。
「ですから…良子も、ブラックローズさんには負けたく…ありません!」
いつものおっとりとした彼女からは想像もつかない凛とした姿が、そこにあった――――。
――――――――――が。 「ばきゅーん!」 その場の雰囲気をブチ壊す、軽快な声がカオスゲートへと続く通路に響いた…。 「ばみゅんッ、しゅたッ! こんにちわ〜、お姉様達!」 ニパッと笑顔を撒き散らす、見知らぬ双剣士…そう、カイトとなつめの危機を救った、 あのあかつきであった。が、ブラックローズと良子は彼女の存在を知らない。 一体、何故にあかつきは2人の前に…? 「な、何よアンタ…今、大事な話してるんだから邪魔しないでよ!」 「それって〜、もしかしてカイト先輩のことだったりして〜?」 「あらあら? どうしてご存知なんですか?」 「て、寺島さん!」 「あ…」 「アハハ、お姉様達ってば単純〜」 見知らぬPCに話のネタバレをしてしまった良子をジト目で睨みつつ、ブラックローズ は身構えている。こんなPCは知らない…もしかしたら、あの黒いカイトの仲間…? 「何でそんなに警戒するかな〜? アタシ、お姉様達とお近づきになりたいだけですよぅ」 「…だったら、その『お姉様』っての止めてくんないかしら?」 「え〜、だって今ザ・ワールドでブラックローズさんと寺島良子さんって言ったら すごーく有名じゃないですかぁ。果たして、どっちが先にカイト先輩のモノになるか!? アタシじゃなくても2人を応援したくなっちゃいますよぅ〜?」 少々意地悪そうな笑みを浮かべながらまくしたてるあかつき…良子は何となく押し黙って いるが、ブラックローズの方は…怒り心頭。 「ひ、他人の恋路を賭け事みたく言うなっちゅーの!」 「怒らない、怒らない。ともかく、アタシは応援してますからね! じゃ、次の連絡を待て!」 言いたい事だけ言い、大きく翔んでカオスゲートの向こうに消え行くあかつきを見ながら、 ブラックローズと良子の間に先程とはまた違った沈黙が流れて…。 「…誰、あの子?」 「さあ…どちら様でしたっけ…?」
「あの2人と接触するなんて…どういうつもり…なのかな?」 「覗き見なんて砕牙クンも抜け目な〜い★」 Δ 水の都マク・アヌからΘ 高山都市ドゥナ・ロリヤックにゲートを通して移動した あかつきを待っていた者…あの黒いカイトを退けた、人虎族・砕牙であった。 「砕牙クンこそ、あのカイト先輩もどきと先刻戦った時…わざと逃がしたでしょ?」 「さぁ…どうかな。じわじわと獲物を追い詰める方が、狩りを楽しめる…かも」 両腕に装着したクローをギラリと光らせ、砕牙は不敵に笑う。それはあかつきも同様で、 腕の双剣を出したり入れたりしながらクスクスと笑い続けていた。 「まぁ、お互いお尋ね者同士…楽しくやろ〜?」 「それは…僕と手を組みたい…って解釈で、いいのかな?」 軽い口調のあかつきに対し、砕牙は押し殺した様な声で呟く。かたやシステムを超越した PC、かたや新職業をチートして作られた違法なキャラ…確かに、CC社が目を付けない はずはない。はずはないのだが…。 「手を組むねぇ…アタシ、基本的にはフリーなのね。先輩いちずだしぃ〜」 「あんなののどこがいいのかな…一つを犠牲にできない様じゃ、彼も勇者にはなれない…」 「…キャラ見てモノ言えよ」 カイトを中傷する言葉が砕牙の口から出た瞬間、あかつきの腕からの刃が彼の喉元に 向けられ、寸での所で止まった。その目は憎悪の様を呈している。 「彼のことになると…キミは違うね…そうでしょ、『なつめ』…?」 「…人のプライベートに干渉するのは、イックナーイ!」 ザシュ! 砕牙に「なつめ」と呼ばれたあかつきの刃が、彼を切り裂いた…かに見えたが、当の本人 の姿はどこにも無い…ギリギリの所で逃げられたのか。刃を見つめるあかつきはどこか虚ろ。 「アタシは…『なつめ』なんかじゃ…ない…!」 その頃、映画を見終わって映画館の前に戻ってきたカイトとなつめ…。 「くしゅん!」 「あれ、なつめ…風邪?」 「ん〜? よく分かんないですけど、急にくしゃみが…くしゅん!」 「夏風邪には気をつけた方がいいと思うんだけどな…」
そう言えば…このSS…舞台は夏だった…。 シーズン的にはクリスマネタ、やりたい…かも…。
黄昏の文芸作家さん、お疲れ様でした。 長いこと このスレで待ってたかいがありました。 続きも気ながに待ってますんで頑張って下さい。 他の作者さんも、のんびりまっていますんで頑張ってください。
388 :
名無しさん@ピンキー :03/10/26 19:38 ID:GBoQLI7o
作品出すとかいっといて、まだ何も出せてない……(泣) そこで、みなさんにちょっとしたアンケート。 どういうのが読みたいですか? なるべく、ご期待に添えれるよう、頑張りますんで。 あ、でも、アップするのは遅いだろうなあ。
黄昏の文芸作家さん、お疲れでした!
いつも楽しみに待ってます。続きも気になる!
個人的にはブラックローズ大好きなんで、オフで会う所を心待ちにしています。
とにかく、自分のペースで焦らず書いてください〜。いつまでも待ってます。
>>388 さん
さり気にリクエスト。(笑)
ブラックローズかミストラルかなつめの激甘小説が読みたいです…。
>>388さん さりげにリミナリティのSSが読みたいです
>>386 >>389 俺を覚えてる香具師が居て…嬉しい…かも。
>>388 純愛ものとか…見たい、かも。良子とか…。
>>384 の続きでも、コソーリ投下…。
映画を見ながらカイトと手を繋ぐことも出来たし、なつめ的にはもう満足であった。
が、これで終わりというのは非常にもったいない…ここは自分から積極的に彼を誘うべき
ではないのだろうか?
「(う〜、それでなくてもガルデニアさんや寺島さんに出遅れてるしなぁ…)」
そうなのだ、非常にマズイ。更に連休最終日にはブラックローズと会う約束をしている
と言うし…。
「(ここは…やっぱりアタシが積極的に出ないと…ダメ…なのかな…)」
思い切って家に誘うか? 家族は自分以外、皆明日まで居ないことであるし…。
「(さ、誘っちゃおう…かな…?)」
虚構とリアルが混じり合うザ・ワールド。
すでにオルカが意識不明になる以前から不穏な動きはあった。だが、それに気づき
現在も何らかの活動を行っていた者は、あまりに少ない…。
「全く…上の連中は金・金・金…少しはユーザーを気遣えって〜の」
かつて神速の名を冠し、会社の方針に疑問を抱く伝説の剣士。
「一つを犠牲にできない人に.hackerはやってほしくないかも….hackerは、勇者じゃないと…」
あるはずのない職業・人虎族として暗躍を続ける青年。
「アタシはなつめじゃない…アタシはなつめじゃない…アタシはなつめじゃない…アタシは…」
システムを超越した戦闘力を持つ、くのいちPC。
「ハァ…ハァッ…急がないと…ボクにはもう時間が…司とアウラなんて、どうでもいい!
アイツと…アイツと一つになりさえすれば、僕は……嫌だ! 消えたくないッ!!!」
己の死期を悟り、生き延びる方法を闇の中、模索する黒い双剣士。
ピースはそろった。最後の戦いの時は…近い。
「いいの? 晩御飯までご馳走になっちゃって…」 「ア…アハハ…まだハンバーグとかスパゲティくらいしか作れないんですけどね」 「僕、両方好きだよ」 確かにその2品は老若男女問わず、好まれるメニューである。 その好まれるメニューがカイトの好物と聞き、なつめも依然やる気が出てきた! 「じゃ、じゃあ、張り切って作っちゃいますっ!」 「ハハ…張り切り過ぎて、指切らないようにね」 こういう気遣いも、なつめ的には嬉しい。映画館では跳び箱を飛ぶ時にケガした手を 気遣ってくれたし…。 「(カイトさん…やっぱり優しいな…よぉ〜し、頑張っちゃうぞ〜!)」 「(うわ、なつめが燃えてる…)」 「はあッ!」 「ギエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!」 「ふんッ!」 「あ〜〜〜〜〜〜〜ぼ〜〜〜〜〜〜んッ!!!!」 イレスの報告を受け、黒いカイトが潜伏していると思われるエリアに向かったバルムンク。 予想通り、ウィルスバグがうようよと魔法陣から這い出てくる。それを瞬く間に神剣ロード クラウンで切り裂いてゆくも、これではキリがない…。 「チッ、化け物どもめッ!」 翼を広げ、空中に逃げるも飛行型ウィルスバグも多い。例えこの先に黒いカイトがいたと しても、辿り着く頃にはかなりのHP・SPを消費しているはず。前回、黒いカイトを あと一歩の所で逃がしてしまったバルムンク…今度こそ失敗は許されないのである。が…。 「キエ――――――――――――ッ!!!!!」 「がぁッ!?」 油断した。背後から強襲され、地面に叩きつけられるバルムンク。完治の水を使おうにも メニューを開く暇すらない。このままでは…マズイ…! しかし…! 「(クソッ、いつの間にヘタレたんだ俺は!? これじゃヤ○チャ同然ではないかッ!)」
「カッコ悪いなぁ…蒼天の名が泣く…かも」 「!? お、お前は…ッ!?」 倒れたバルムンクの前に立ちはだかる、謎の戦士。見たこともないコスチュームを装備 している所を見ると…チートキャラか? 少なくとも、こんな職業はザ・ワールドの現在の バージョンでは存在しないのである。だが、今はそんなこと、どうでもいいのだ。 「キミを助けるワケじゃない…あの黒い双剣士を狩るために…利用させてもらうだけだから」 ポイッ。砕牙はバルムンクに向けて、何かを投げた。でも、一体何を…? 「…『時のリストバンドLv.∞』…使うか使わないかは、キミ次第だけど…ね」 「…チートアイテムッ!?」 チートアイテム…違法にデータを書き換えられた、バルムンクが忌むべき存在の一つ…。 「迷ってる暇はないとおもうけどなぁ…ハッ、トリャトリャトリャ、アタ―――――ッ!」 ウィルスバグの攻撃をクローでかわしつつ、確実に葬っていく砕牙。だが、一向に数は 減らず、徐々にその群れはバルムンクの周りを取り囲み…。 「クソッ…忌々しい…だが…ッ!」 カチッ! 時のリストバンドLv.∞を拾い上げ、左腕に装着するバルムンク! 【REFORMATION】 「!?」 「ハイ―――ッ! タアッ、アタアタアタアタ……ぁ、ボタン押さないと動かないかも、ソレ」 「さ、先に言え!」 砕牙のツッコミに気を取り直し、急いでボタンをプッシュ! 【START UP】 「そう…それでキミはアプドゥの1000倍早く動けるようになる…最も、肉眼じゃ見えないけど」 バルムンクを取り囲んでいたウィルスバグも、何が何だか訳が分からない様子だった。 そこに居たはずのバルムンクが消えたかと思うと、それと同時に次々と仲間達がデリート されてゆくのだから。4秒、5秒、6秒、7秒…物の数秒間に、あっという間に殲滅完了! 【THREE…TWO…ONE…TIME OUT】 機械的なボイスが何も無い空間から響いたかと思うと、神剣を握りながら立ち尽くすバルムンク の姿がそこにはあった。左手を見つめ、信じられない…と言った表情をしている。 「(何だ、これは!? チートどころの騒ぎではないぞ!)」 「音速の領域へようこそ…蒼天のバルムンク」
>>393 の下から6行目の終わりの所、意味が重複してる…でも、もう書いちゃったから。
でも…またエチくないなぁ…バルムンクがアクセル化してるし…鬱〜。
乙! 「(カイトさん…やっぱり優しいな…よぉ〜し、頑張っちゃうぞ〜!)」 「(うわ、なつめが燃えてる…)」 「はあッ!」 「ギエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!」 「ふんッ!」 「あ〜〜〜〜〜〜〜ぼ〜〜〜〜〜〜んッ!!!!」 ↑ここらへんで藁かしてもらいました
お疲れです! 時折出てくるドラゴン○ールネタが大好きです。(笑) 因みに、今までで1番笑ったシーンは 「勝てる…! 相手がどんな奴だろうと負けるはずがない! 俺は今、究極のパワーを手に入れたのだ―――――――!!!!! フハハハハハハハハハハハハハハハハッ―――――――ッ!!!!」と 「今のは痛かった…痛かったぞ――――――――――――――ッ!!!!!!!!!!」 ですね。 ピッコ○、あの後、実はボコボコにされますけどね。(自爆) そしてフ○ーザ。有名な台詞ですよね。(笑) ………伏せ字の意味がない。(爆)
保守あげしますよ…。
sageようよ
400GET
401 :
雫 :03/10/31 21:23 ID:ZVQD1B2v
388番の者です。 いつまでも名無しでは、自分的に落ち着かないので、HNを設定いたしました。 現在、リクエストも取り入れて小説書いているのですが……進まない!(号泣!) 遅筆は辛いです……。
さて…誰もいない今のうちに…
>>393 の続きでも…。
バルムンクが砕牙によって授けられた『時のリストバンドLv.∞』によって
バルムンク・アクセルフォームへの進化を遂げていた頃、渦中の大黒邸では…。
「でっ、できましたっ!」
「お、おいしそう…だね(ハ、ハンバーグが朝○半島みたいな形に…)」
カイトのために腕を振るっていたなつめが、ついに手料理を完成させたのだ。
下のスパゲティはまだいいとして、ハンバーグの形が少々(いや、かなり)歪なのは
愛嬌なのか…ともかく、なつめの愛が詰まっていることに変わりはない。
「(まあ、ガルデニア並…とはいかないよね、やっぱり)」
ガルデニアは和食が得意と言っていた…そしてなつめは洋食。食わず嫌いという訳
ではないが、何となく後ろめたさを感じてしまうのは気のせいだろうか…。
「私の分もできました〜! 食べましょう、カイトさん」
「うっ、うん…」
慎重にフォークでスパゲティを巻き、それと同時に最初から破片と化したハンバーグ
を突き刺し、口に運ぶカイト…なつめの視線が痛い…が。
「あれ…おいしいや…」
「ほッ、本当ですか!?」
「うん…本当(形はアレだけどね…)」
「よかった〜! ハンバーグはちょっと失敗かな、って思ったんですけど」
なつめの笑顔が眩しい。ここまで感激されるとは思わなかったカイトだが…。
「(う〜ん、映画を見終わった後にも色々話をしちゃったし…何か話題ないかな…)」
と、ここでカイトの脳裏にこれまでにない話題が浮かんだ。これなら話題を稼げるかもしれない。
「ねえ、ところでさ」
「はい、何ですか?」
「なつめの声ってさ、アウラに似てるな…って思ったんだけど」 「ああ、それは中の人が同じですから」 「いや、中の人などいない…って、そういうことじゃなくて…」 「ヘッ? 私、何か変なこと言いましたか?」 「アハハ…気にしないで」 ダメだ、この話題はタブーだ…何故だかカイトはそんな気がした…。 で、あっと言う間に完食&一緒に皿洗い。 「手伝ってもらうことなんて、無かったのに…」 「なつめだけにやらせる訳にもいかなかったからね」 食器を棚に戻しながら、さも当然の様に笑うカイト。ますます、なつめの中で彼に 対するポイントが上昇してゆく…。 「(あぅ〜、やっぱりカイトさんは…)」 「…どしたの?」 「き、気にしないでください! あ、カイトさん…そろそろ、しませんか?」 「あ、そうだったね…一緒にザ・ワールドをプレイしよう…ってことだけど…」 「プラスパックの時に買いましたから、HMDとコントローラー、2つありますよ!」 「そっか」 誘われるまま、なつめの部屋を訪れるカイト。話に聞いたとおり、 本棚には本がギッシリ。これはすごい…地震が起きたら一大事である。 「すごい量だね…話には聞いてたけど…」 「は、恥ずかしいなぁ…あ、あんまり見ないでください〜」 「あ、そだね。女の子の部屋だもんね(笑)」 久々にカイトが(笑)をした所で、パソコンの電源を入れるなつめ。2人もHMDを 装着し、個々のパスワードを入力。ザ・ワールドにログインする! 「カルミナ・ガデリカに来るのも久しぶりだなぁ…」 「カイトさん、ダンジョン行きましょう!」
なつめはもう浮かれっぱなしであった。カイトと2人きりで冒険できるのもあるが、 そのカイトと隣合ってプレイしているのである。燃えないはずがない。 「カイトさんがダンジョン、選んでください!」 「そうだなぁ…もう1人の僕とか…面倒なことは嫌だし…う〜ん…じゃあ… 【Λ 授かりし もう一つの 究極奥義】…でいいかな…」 「はい、カイトさんと一緒なら何処でもいいです!」 陽気に応えるなつめと共に、カイトは【Λ 授かりし もう一つの 究極奥義】へと向かった…が。 「はあッ!」 「えいッ!」 スバシュッ、ズシャッ!!! カイトとなつめ、2人のツインスラッシュがモンスターを切り裂く! だが、切っても切ってもキリがない。2人が相手にしていたのはモンスターではなく、 ウィルスバグだったのだ! 「参ったなぁ…これまで出てこなかったから安心してたのに」 「最深部にいるってことは、このウィルスバグがこのエリア全体のボスかもしれませんね! 迷宮型ダンジョンであるため、通路の狭さはスピード重視の双剣士にはやや不利である。 まして相手がリッチロード型のウィルスバグとなると…。 「なつめ、下がって! データドレインで一気にケリを着ける!」 ラチが空かないと判断したカイトは黄昏の腕輪を展開、ウィルスバグ目掛けてエネルギー の本流を解き放つ…! 「デェタァ…ドレインッ!!!」 「ニャッ…ドレイン返シッ!!!」 「なっ、何ッ!?」 何ということか! このウィルスバグは、絶対に回避不可能なはずのデータドレインを はじき返したのだ! ウィルスバグの大振りな鎌はデータドレインの本流を弾き、そこら 中に拡散させてゆく…!
「そんな…データドレインが…効かないなんて…ッ!」 これはカイトも予想外であった。いや、彼はまだ知らなかった。 これから始まる、本当の恐怖を…。 「マズイ…コイツには勝てないかも…なつめ、今すぐ逃げ…って!?」 「別にいいじゃないですかぁ…カイトさんと一緒に居られるんだしぃ…」 「げッ、腕輪の影響で…魅了状態!?」 「失敬ですねぇ、私は魅了なんてされてませんよぉ! 最初から、私はカイトさんに メロメロですからぁ〜…キャハハ、言っちゃった〜!」 逃げようとするカイトの腰に手を回し、すがりつくなつめ…いや、ゲームの中だけ ならまだよかった。問題はリアルだ。 「な、なつめ…離してくれなきゃコントローラーが…」 「もう〜、年下ならお姉さんの言うこと聞きなさ〜い!」 そう、リアルでも大変なことになっていたのだ。HMDをつけたまま、コントローラー を放り出してカイトに抱きついてくるなつめ…普通なら嬉しい状況だが、そうはいかない。 ウィルスバグにやられれば意識不明になるし、ゲームの中で性交まがいのプレイをすれば ブラックローズとの時の様に腕輪が暴走しかねない…! 「な、なつめ…マズイって!」 「何がマズイんですかぁ? さっきは『おいしい』って言ってくれたのに〜」 「いや、それは夕食のことであって、なつめのことじゃ…」 「私、きっとおいしいですよぉ〜…味見してみますか〜?} まあ、普通なら「はい、是非」と言いたい所だが、さっきから言っている通り…。 「そんな場合じゃないのに…こ、こうなったら…」 徐に懐から護符を取り出すカイト。さっき壷を壊した時に手に入れた「月のタロット」である。 「悪いけど…眠ってね」 「ふにゃ…」 リアルとゲーム、両方のなつめの動きが止まった。リアルではカイトの膝に寝転がり、 ゲームでお姫様だっこをされながら…。 「に、逃げなきゃ…!」
なつめを抱えながら脱兎の如く駆け出すカイト。精霊のオカリナはウィルスバグの 影響で使えない…自分の足で逃げるしか道はないのだ。が、この迷宮は広い。 それでなくてもあのウィルスバグはリッチロード系であるため飛行速度が速いというのに…。 「くそ…ど、どっちに逃げよう!?」 右か左か…妖精のオーブを切らしたため、道も分からない。とりあえず、なつめを抱いた まま、カイトは物陰に隠れるしかなかった。ここまで自分が無力とは…正直、慢心していた ことは認めるしかない。油断していた自分が悪いのだから…でも。 「(なつめだけは…何とか…!)」 と、その時、迷宮にあの懐かしい声が…。 『……ト……イト……カイト……』 「! その声…アウラ!? アウラなの!? どこ…君は…どこにいるの…!?」 迷宮に響く声…間違いなくアウラの声である。八相との戦いは長い間、中断していたはずなのに…。 『カイト…私に会いたかったら…戦って…』 「!?」 『戦って、カイト…戦い続けて…』 「でも、僕の力じゃ…あのウィルスバグには…!」 「神無き知恵は…知恵ある悪魔を作ることができる…なら、あなたに…力を…」 「それって、どういう…!?」 アウラの言葉がエコーになって途切れると共に、突如、迷宮の天井の一部が崩れた。 崩れたガレキと共に、何かがカイト目掛けて落ちてくる…まるで主人を求めるかの如く…。 「これは腕輪…じゃなくて、アンクレット(足輪)…?」 カイトがアウラから授かったアイテムを見つめていた…その時! 「シャアッ!」 「うわっ!?」 ウィルスバグの急襲! 天井の崩れる音を嗅ぎ付けられたのだ! しかも袋小路に 追い詰められ、もう後がない! このままでは、眠り続けるなつめ共々…やれれてしまう!
「こうなったら…!」 意を決したカイトは、アウラから授かったアンクレットを右足に装着! データドレインの要領で足に気合を込める…と! 【EXEED CHARGE】 「!? 足が…熱い…ッ!」 電子音の響きと共に、熱くなる右足…このままでは立っていられない…そう思い、 右足を敵に向けてあげようとすると…。 ドンッ! 「ガアァッ!? ギッ…ギィィィ…!?」 「! 固定した!?」 右足から放たれたアンクレットから放出されるエネルギーの本流が、ウィルスバグ の体を空中に固定し、自由を奪ったのだ。これなら…。 「いける……はあぁぁぁ…とうッ! とりゃぁ―――――――――――――――ッ!!!!」 ズドドドッ!!!!!! 「ギャァ――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!」 決まった! カイト自身がまるで弾丸の様になってウィルスバグを蹴り砕き、消滅させたのだ! これまでのデータドレインとは、明らかに威力がケタ違いすぎる…そう言えば、 あの黒いカイトも似た様なキック技を使っていたはず…。 「ドレイン…スマッシュ…か」 新たなるイリーガルアイテム・黄昏の足輪により、新たなる技・ドレインスマッシュ を発動させウィルスバグをデリートし、危機を脱した…かに見えたカイトだが…。 「あ…なつめ…どうしよう…」 リアルの自分の膝の上で、無防備な格好で眠るなつめ…先程の魅了状態の時の彼女の 弁ではないが…味見するには絶好の姿勢ではないのだろうか、これは…。
>>396 俺的には…黒いカイトの…「いちいち勘に触るヤローだーッ!」
が好き…かな…でも…もう、書いちゃったから…。
hojyu
410 :
807 :03/11/02 01:35 ID:a+TDDpex
◇◆◇ 「ははっ、あれは晶良もヤスヒコ達も驚いてたよ。みんな列車が見えなくなってから再起動したから」 「張本人が何を言うか。驚くのはこっちも同じだったさ。おかげで家族に質問攻めにあった。 兄妹達は俺がまだ列車に揺られてる最中だというのに電話をかけてきたしな。 最終的に全員に聞かれたぞ?こっちに戻ってからは冷やかされるは見送りに出てくれた級友やら後輩やらにも捕まる始末だ」 「結構な人数がいたもんね」 そう、半分働いてる身のバルムンクも学生さん扱いなのでこちらに帰ってきてくれていた。 ボク達一般的な高校生とはカリキュラムが違うらしくて夏休みは十日ほど遅れの休みだけど。 な、もんで危惧していた一年ぶりの夏祭りにもギリギリで間に合ってくれた。 「その浴衣、去年のものとは違うんだな」 「うん、新調したワケじゃなくてウチにあったんだ。着物といいウチって結構、和の家系だったのかも。……似合う…かな?」 「ああ、髪も少し伸びたな。なんというか…可愛いよりも綺麗に見えるぞ」 照れくさい。自分でも思うよ、なんて甘々な会話だろうって。 手もずっと繋ぎっぱなし、でも全然嫌とかヘンな気分じゃない。 ボク今コイビト同士ってやつを噛み締めている。 「女子高の方はどんな感じなんだ?」 「う〜ん、イメージと違うね。最初こそみんなおとなしくしてたけど近頃は地がでてきてる。もっとお淑やかなイメージ持ってたんだけどなぁ」 「そいつは男が抱きやすいイメージだろうな」 ボクのものの考えは未だに男よりのモノが多い。 下着関連も納得はしてはいるけど着けるときの違和感はぬぐえない。 でも変わる事の方がずっと多かった、バルムンクがボクを変えた。 進学校を決めるときもボクが共学校を選ぼうかと相談するといい顔をしなくって、その理由を想うとなんだかくすぐったい気分になる。 「少し歩調を落とさないか?この人ごみでその下駄は危ない」 「だ〜いじょうぶ。むしろ急がないと。言わなかったっけ?今年からこのお祭り、花火もやることになってるから急がないと良い場所取れないよ」 「何も買ってかなくていいのか?」 「少しは、ね。でも団子より華、だよ」
411 :
807 :03/11/02 01:36 ID:a+TDDpex
◆ 「―――っと。足元気をつけろよ」 なだらかとはいえない、人の手が入ってない斜面をバルムンクが先導しながら降りていく。 「此処でいいのか?」 「うん、まだ始まってないけど、ここからなら良く見えるはずだよ」 「初めての花火でどうしてベストポイントが探し当てられるんだ?」 「ほら、見えるかな?あそこの川原から花火があがるの。で、川原からお祭りのある神社を見たら高さ的にここかな…って」 「お前の行動力には頭が下がる……」 「言ったでしょ?ボクこれでも昔はやんちゃ坊主だったって」 二人が座る位置を整える最中轟音、夜空に華が咲く。 二人どちらからともなく座り込み黙って見入る。 「キレイ……だね」 もといた世界に引き戻されたような錯覚を覚えたバルムンクがフッとカイトの方を窺う。 燐光に照らされる横顔は慈愛に満ちたように穏やかで。 壊れ物を扱うようにゆっくりと肩を抱き寄せた。 「あっ…………」 それだけ呟き身を預ける。 ――まずい……。 バルムンクはこみ上げてくる衝動にそれしか思えることがなかった。 2回経験したかつてのものより別格の「創りあげられた空気」。 こんなムードに包まれては手を出さない方がおかしいのでないか、と支離滅裂な発想を浮かべてしまう。 深く考えるのも馬鹿馬鹿しい気がして回した手をそのまま胸元へとずらしていく。 「っっ!…………」 カイトは実を強張らせるだけで驚くほど抵抗を見せなかった。 互いに言葉も交わさずにバルムンクは後ろから抱きかかえるように体を入れ替える。相変わらず視線は花火に入れたままで。 その手が浴衣掻き分け下着をゆっくりとなぞる、とそこには水気、しかもまだコトが始まったばかりとは思えないほどの湿り様。 何事か、とバルムンクが困惑する間カイトは身を萎縮させていく。
412 :
807 :03/11/02 01:37 ID:a+TDDpex
その仕種に直感を覚え顔を耳元へ近づけて……言ってやった。自分で自覚できるほど意地悪な物言いで。 「期待してたか?」 言うと同時につぷっと指を滑り込ませ、荒々しく中でかき回す。 「ううっっっく、ハっ、はっ、ぁぁっああ!」 「こんなに濡らして……人気のない場所を見つけたのも狙いの内か?」 「そんな、こ…ひぅぅっっんっ」 ――ああ……俺は今サドっ気丸出しだな。 全否定したいのとは裏腹に何か馴染むものを感じるのも事実だった。 帯を解き前をはだけさせる。 「胸、少し大きくなったか?」 「ふぇ?なんっ、で……わかるの」 「たった2度程でも今まで忘れたことなんかないさ」 そしてまた体勢を変えて膣口を責めたてる。濡れそぼった内部は指一本で物足りない様でさらにもう一本増やす。 未だに花火の轟音が耳に届くが二人の形成した空間にはそれもささやかなもので逆に二人の奏でる音ははっきりと聴き取れる。鼓動すら聴こえそうだ。 バルムンクはわざと音が出るように指を出し入れする。その本数はいつの間にか一本増えていた。 「いやっバルムンクっ。そんな弄りかた…しないで……おと………たてないで」 「なら、止めようか?」 ピタッと動きを止めるが、膣内で止めた指には柔肉が絡んでくる。それがカイトの返答。 その行為をつついてやろうか、とも思ったがあえて返事を待ってみる。 しばしの沈黙……。 互いにもどかしい思いが募る中、意を決してカイトが口を開く。 「も―――」 そのタイミングを見計らい、返事に窮したお仕置きをかねて空いたもう一方の手の指でクリトリスを弾く。 「―――っあああぁああぁ〜〜〜〜ッ!!」 後ろ手で支えていた体がプツンを糸が切れたように崩れる。 それを地面に落ちる寸でのところで留め、抱き寄せる。軽く達してしまったらしい。 しかし、カイトの回復を待たずして指の動きを再開する。
413 :
807 :03/11/02 01:38 ID:a+TDDpex
イッた直後で感覚が鋭敏になったカイトすぐさま反応してしまう。 「ヤ、やぁぁ……まって、よぉ。ボ…ボク、まだ」 そのままカイトをへたりこませたままバルムンクが立ち上がる。 「俺はまだ少しも満足してないぞ」 具体的にどうしろとは言わず、あえてカイトがどういった行動にでるかを楽しもうとした、が。 「……ん……」 カイトはまだ夢現な表情でいたがそのままバルムンクの足を両手で抱え込み、あろうことか口だけでジッパーを下ろしだした。 「なっ!?」 さすがにこれには面食らったが止めようとはせずそれに見入った。 わざとではないか、という位の緩慢なスピードにもどかしくなり余計に血が巡りズボンの膨らみが増す。 後光でよく見えなかったがカイトがその変化にほくそ笑んだ気がした。 ――また何処ぞから妙な知識を仕入れてきたな……。 あえて追及する気にもなれない。 そのまま竿を取り出し丹念に舌を這わす。 ひざまずいて顔を前後させているその光景を見下ろしていると言い知れぬ征服感がこみ上げてくる。 バルムンクは愛おしげに纏められた髪を撫でながら、逆の方ではギリギリ手が届く乳首を摘まんだり擦り上げ、弄くっていた。 「んっ、んっ、ふっゥっんっ、……ん……。はぁ、はぁ……どう?」 「ああ、もう限界だ。そこに寄っかかってくれ」 カイトがすっくと立ち上がり初めてその全身像を捉えた。 なんというかイヤらしい光景だった。 前が全てはだけていて乳首は隠れているが胸の谷間がはっきりわかり、それでいて下の秘部は完全に曝け出されている。 そして花火による後光でくっきり輪郭が見てとれる。さらに股から滴り落ちる愛液……。 まるで写真誌でしかお目にかかれないような姿にたまらない色香が滲み出ていた。 「カイト、その木に手をつけたまま尻を突き出すんだ」 指示に黙って従う、というかろくに思考することもできてない様だった。 「…いく、ぞ」 浴衣を捲り上げて照準を定めるとそのまま一息に奥まで突き入れる。
414 :
807 :03/11/02 01:39 ID:a+TDDpex
「アンっ、あっ、んぁっ、――――い、いやっっ、やめっ……て」 何度か腰をスライドしていると急にカイトの体が緊張に包まれた。 「カイト?どう、したんだ」 「ぅぅ、この…カッコは、イヤだよ。バルムンクが見えないもん…。バルムンクにしてもらってるって感じられないと…ボク、不安で……」 胸が締め付けられる様な思いだった。 過ぎるほどの全幅の信頼、否、それは依存と云っていいほどのもの。 体位はそのままで後ろから覆い被さるようにして肩口からカイトの方へ顔を覗かせる。 「これなら大丈夫か?安心しろ、お前を抱けるのは俺だけだ。他の男になど触れさせない。不安がる事などない」 カイトの顔はまだ納得しているものとはいえなかったが、それでも目を閉じキスをねだってくる。 撫でるように優しく口づけを交わし合い唇を離す。 燐光で垣間見えるカイトの瞳が今までにないほど潤んでいるように見えた。 さらに舌を絡ませる事に意識を向けさせる間に腰の律動を早め、手で秘芯を重点的に責める。 「ハんっ、ひぅぅっぁあ、ひゃうぅっん、ら、らめぇぇ…ボク…もう、たって…らんらぁい」 おぼつかない言葉で訴えかけてるようにその両の足はガクガクと頼りなく震えだしている。 すぐさまバルムンクはカイトのわき下から首を通して片足を持ち上げ支える。 捻れてるのがよくわからないほどのウェスト、浴衣も「着ている」部分は袖くらいのもので裸同然の上、一本足で立ち、足を惜しげもなく広げられた姿は 花火のフラッシュにより鮮明に脳髄に焼きついていく。
415 :
807 :03/11/02 01:40 ID:a+TDDpex
「ふぁぁぁああっ、ああっっ、あああぁあぁあぁ〜っ!」 その体位では後背位ほど速いリズムでは動けない分、膣壁を擦る様に腰を回転させる。 じっとりと嬲るような動きにもどかしくなりカイトは知らずして自らの腰を彼に合わせていく。 「ふふ、カイト……そんなに欲しいのか?動きが…大きく、なってきてる」 言うほどバルムンクの方も余裕がなくなってきている。 「いやぁ、いわな…あふぅ、そんな、こ…と、はぁぁあんんっ!っっア!はっ、ああっ、あぁん!」 円の動きから深く、小刻みな動きに切り替え頃合を見計らいまた後背位の体勢に持ち込む。 「きゃふううぅッ!! あっ、あ、あ、あああああぁ―――ッ!! ふひゃうっ! きゃうぅ!!」 快楽が優先され先程のような抗議も出る隙がない。 「ああっ!バルムッ、ん、きもち…イイ、気持ちイイよぉ!!」 あらん限りの声で叫ぶ、バルムンクもそれに応えんがために激しく責めたてる。 「あつい、熱いよっ!!くるっ!イくっ、イッちゃうよぉぉぉ〜〜〜!!」 柔肉が激しく包み込んでくる。 「だめ、だめ……ひゃあっ、あああああぁぁ―――ッ!!!」 「っっくぅ!!」 バルムンクも必死に射精感を堪え肉棒を抜き放ち、一拍遅れで地面に放った。 カイトは一気に脱力して地面に崩れ落ちるところを慌てて抱き上げられる。 花火は気付かぬうちに終わっていた。
416 :
807 :03/11/02 01:46 ID:a+TDDpex
随分時間が掛かってしまいましたがその間人が増えて嬉しい限り。 今回の冒頭の「あれ」に関してのエピソードもほぼ組み立ててあるんで読みたいといういけんがあれば… 中身はカイトがPCを変えた時のお話しです。 黄昏の文芸作家さんは南極にまで出張ってたんですね。 幅広いなぁ。 次回の導入部 「カイト、明日時間あるか?」 「うん、オッケ―だよ。でも何で?」 「妹の誕生日でな、年頃の子には何をあげればいいものか、と」 「う〜ん、女歴の浅いボクじゃさして助けにならないと思うんだけど…まぁ、付き合うよ」 翌日―― 「雨か……今日はバイクは使えんな…」 シチュは…どうなるやら。連休中にかけるといいなぁ。
ハァハァ・・・萌える・・・浴衣カイトたん おかえりなさい807さんvv 次のやつ楽しみにしてます
418 :
807 :03/11/03 16:16 ID:x4A/+9Ug
「Unison」見ました。 司!銀漢となにしてんだよ!少しショックです。 ベアとBTに一体何があったのか、気になる…。水色時計さん是非そこいらの補完ssを。 カイト書きとしてはモチベーションが上がる内容だったのでよかった。 にしてもあの三人のなかで一番子供っぽかったけど。
カイトは…もうちょっと双剣使ったアクションが見たかった…かも。 データドレインは…アニメでも動きを封じる効果アリだった…のかな。
doh
関係ないけど.hackのなつめと 逆転裁判2の須々木マコってなんか似てる・・・ 雰囲気的に
保守。
さて…選挙もオワタし…
>>407 の続きでも書いて…寝ようか…。
「取りあえずログアウトした方がいいよね…やっぱり」
当のなつめは、プレイヤーたるリアルのなつめが眠っているために操作をすることが
できない。仕方なく、カイトがお姫様抱っこでカオスゲートまで行くことに。
そしてログアウト…これでよいはずだ。ウィルスバグの攻撃ならまだしも、
カイトの攻撃の余波でこうなってしまったなつめ…意識不明とまではいかない様だが、
余剰効果が尾を引きそうな予感がしてならない。
「(うわ…それにしても…なんてカッコしてるんだよぉ…)」
カイトも目のやり場に困る。今、彼の膝の上で眠るなつめはあまりに無防備であった。
夏場なので服は薄着、しかもスカートから食み出る生足が何とも…。
「(そ、そういうこと考えてる場合じゃない…よね)」
HMDを外し、パソコンの電源を切ってひと段落したカイトは…悩んだ。
なつめが眠ってしまったのは自分の責任だ。非常事態だったとは言え、PCと同時にリアル
の本人まで眠らせてしまうとは…あの時、腕輪は発動状態だった。恐らく、月のタロットの
効果に腕輪の力が上乗せさせられてしまった結果…なんだと思うが…。
「(…このままベッドに運んであげた方がいいかナ。さっきもクシャミしてたし…風邪かも)」
よいしょっと、となるべく静かになつめを抱き上げ、ベッドまで運ぶカイト。
かなり軽い。体重は恐らく自分より軽いだろう…クークーと聞こえる寝息のなんと幸せ
そうなことか。PCのなつめは細目で起きているのか寝ているのか分からないけれど、リアル
のなつめは目が大きい部類に入るのでつぶさに見て取れる表情の可愛らしいこと…。
「(…結構可愛いのになぁ…勿体無い)」
が、手を出すワケにも行かない。ガルデニアとの約束もあるし、ブラックローズとも、
良子とも…さすがに八方美人はイクナイだろう。多感な時期だけにカイトも色々な女性と
付き合ってみたい…のかもしれないが、物事には限度があるだろう、やはり。
「(なつめの気持ちは嬉しいけど…うーん…マイッタ…)」
とカイトが思考を巡らせていると…。
「…カイトさん?」
「あ…起きた?」
なつめが目を覚ました…。
「あ、あのね、これにはワケがあって…腕輪の力で魅了されて、だから月のタロットで…」 「…知ってました」 「え…?」 「さっきのアレ…わざとです」 慌てて状況を説明しようとしたカイトに対し、なつめはさもありなんという感じで応えた。 目をこすりながら、上目遣いで子犬の様な眼差しをカイトへと向けている…。 「わ、わざと…って…?」 「だって…ブラックローズさんや寺島さんに…負けたくなかったから…」 「(ゲッ、2人とヤッたの…バレてるッ!?)」 「2人とカイトさんの間に何があったかは知りませんけど…私、 やっぱりカイトさんが好きだから…ちょっとだけ、ふざけちゃいました」 なつめの意外な告白に、カイトも目が点。どうやらガルデニアとヤッたのはバレていない 様だが、何となく女の勘の様なものでブラックローズと良子との間に何かがあったことは 察しているらしい…普段のポケポケとした感じとは偉い違いである。 「ひょっとして…キャラ、作ってた?」 「…そうですね、ドジキャラを演じるのって…結構難しいんですよ」 クスクスと微笑むなつめ。ということは、メールの跳び箱の件は…。 「あ、跳び箱が跳べなかったのは本当ですよ。運動神経は皆無でしたから…でも」 カイトの手を取り、ベッドの上の自分へと導くなつめ…その手には絆創膏。 「カイトさんのおかげで跳べたのも…事実ですから」 ニコッと笑うのなつめの笑顔…どこか計算高いものも感じさせなくはないが、この年頃の 少女に相応した可愛らしさを湛えた微笑みだった。思わず、カイトも魅入られてしまう。 「(うゎ…可愛い…)」 そんなカイトの心情を察したのか、またなつめがクスクスと笑う。 「カイトさんって、可愛いんですね」 「ど、どうも…」 いけない、妙に緊張してきた…とカイトは感じ始めた。ベッドの上に男女が2人…しかも 相手は、さっきとはまるで違う雰囲気のなつめ。ゴクリと喉が否応無しになってしまう。 「…以外だったですか…じゃなくて、だったかな?」
その頃、謎のPCあかつきに振り回されていたブラックローズと良子は…。 「変な邪魔が入っちゃったケド…どーする? まだヤる?」 「…ブラックローズさん、御用があるのでは無かったのですか?」 「フーン、そうやって誤魔化すかぁ…ま、いいけどね。勝負はまた今度!」 「負ける気はいたしません」 「ソレ、私のセリフ!」 ベーッと舌を出し、カオスゲートの向こうに消えるブラックローズ。 良子も少し複雑そうな表情でマク・アヌの川辺を見つめている。ふいにカイトから貰った 昴の重斧で水面をかき回し、波紋を起こしてみる…。 「…ひどい顔…ですね」 同時刻、新たな戦闘スタイル・アクセルフォームを手に入れたバルムンクと、人虎族・砕牙 は黒いカイトが潜伏していると思われるダンジョンを駆けていた…! 「君は見てればいい…僕が勇者になる瞬間をね」 「フン…奴は手強い。あまり自分の力を過信するのもどうかと思うがな」 「僕は強いよ…失う物なんて、何もないもの。彼を倒せば、もっと僕は強くなれる…かも」 飛行しながら移動するバルムンクに余裕でついて来る砕牙…バルムンク自身も時のダンジョン で好タイムを叩き出した兵であるが、この砕牙もやはりただのチートキャラではなさそうだ。と…。 「…ッ、ここかッ!?」 ピンクの靄を抜けた先に広がる、荒涼とした大地…黒い雲と血の様な色をした大地…。 「君達から出向いてくれるなんてね…こっちから殺しに行く手間が省けたよ」 ゆらりとダルそうに浮いていた体を揺らす、黒いコスチュームの双剣士が1人…。 「黒いカイト…」 「どーでもいいよ、キミを倒せば、僕は勇者になれるんだから…」 「…あまり調子に乗らない方がいい。僕は昨日の僕じゃないから…」 スッと懐から1枚のカードを取り出す黒いカイト。またデストロイヤーを呼び出すのか? 「…風かッ?」 「あのカードから出てる…かも」 吹き荒れる疾風の中、黒いカイトは右腕の腕輪を展開、そのままカードを装填し…。 【REVIVE】
長かった…かも。やっと、なつめ編も終盤…。 なつめのキャラが変わってるのは…スマソとしか言いようが…ない。 でも、もう…書いちゃったから。
神キテタ━━━(゚∀゚)━━━ッ! 続きも楽しみにしてます!がんがって下さい。
この後のなつめとの関係に期待! (*゚∀゚)=3ドキドキ
429 :
名無しさん@ピンキー :03/11/10 22:41 ID:mYs9hI2K
もっとガル様分が欲しい。ダメでつか?
430 :
名無しさん@ピンキー :03/11/10 22:42 ID:mYs9hI2K
と、空気の読めないことを言ってみるテスト。 だって、どこ探したってもうガル様物無いんですYO!
ageちゃった……しかもカキコしすぎだ…… (-_-)<ウツダ…… (∩∩)
ならばこそ!自分で書いてみれ
出来ればやっている!! ガル様の槍で突かれたいYO。プスッっと。
>>429-433 なら…ちょっとだけエロくなくてカコイイガルでも…。
>>425 の続きをコソーリと…。
「これから…どうしましょうか」
ブラックローズと半ば険悪なムードのまま別れてしまった良子は、1人でマク・アヌの
橋の上からボーッと夕日を眺めていた。リアルでの時刻はもうすぐ22時前…そろそろ
ログアウトしなければ、また父がうるさいのだが…。
と、そんな良子の姿を見て、声をかける人物が1人…。
「こんな時間にお前が居るとは…珍しいな」
「…ガルデニアさん?」
金色の髪とスリット入りのコスチュームが眩しい重槍使い…言わずと知れた、ガルデニア
その人であった。トレードマークの槍を脇に立て、良子の顔を覗き込んで来る…。
「こういうことを言うのも何だが…シケた顔をしているな、お前」
「…やっぱり、そう見えてしまうのでしょうか?」
「このゲームの売りの1つは多彩な感情表現だからな…何か、あったか?」
普段のほほんとしている良子だけに、ガルデニアにとっても今の良子は感慨深い存在で
あると言える。あまり一緒に冒険したことはないけれど、何となく女の勘の様なもので
良子の考えていることの大体は予想が着く…だが、遭えて口にする必要もないだろう。
「…喋りたくないなら、無理に喋る必要はない。お前の胸にしまっておけ」
「…」
ハッ、とした様子で良子はガルデニアを見る。まるで悟ったかの様な澄み切った表情…
彼女と冒険を共にしたのは、もう一週間も前だろうか。その時の彼女の表情は何となく
ぎこちなさがあったはずなのだが…今は、違う…そんな気が、良子にはした。
「どうだ…? 暇なら、私と適当なエリアで時間を潰さないか?」
「えッ…」
いつもはカイト以外の人間を誘わないガルデニアが、珍しく良子を冒険に誘ったのだ。
良子的にも断る理由もないし、今の淀んだ気持ちを整理するにはそれしか無いのかも知れない。
「それでは…お供させて、いただきます」
「決まりだな…では、【Δ 咲き乱れし 第三の 新事実】まで付き合ってもらうぞ」
【Δ 咲き乱れし 第三の 新事実】 「うわぁ…満月ですね」 「リアルでも、いい月夜だぞ」 ガルデニアと共に【Δ 咲き乱れし 第三の 新事実】に赴いた良子は、風と一緒に 舞い散る花びらの中に居た。空には満天の月が輝き、幻想的な雰囲気を醸しだしている。 これがゲームでなければ、もっと良かったのだが…。 「さすがにリアルには敵わないが…こういうのも、なかなか酔狂で良いものだろう?」 「ガルデニアさんは、風流なのですね」 「フッ…アイツ程ではないがな」 「アイツ…?」 「いや…こっちの話だ」 槍を地面に置き、ガルデニアは被りを振った笑みを見せ、腰を下ろした。良子は相変わらず 花びらの中でスカートと羽を羽ばたかせながら、踊っている。これで少しは気晴らしになった だろうか…が、それは突然、訪れることとなった…。 「はッは〜ん」 「え…?」 「!? 何者だ…ッ!?」 ガルデニアでさえ、気がつかなかった。良子の背後に立っていたPCの姿に…そのPCの 両腕の双刃が良子の喉下に翳されていることにも…。 「あ、あなたは…どなた…ですか?」 「んなのどーでもイーじゃん、それよりさぁ…メンバーアドレスちょ〜だいッ」 謎のPCがからかう様な声で良子に呟く。見れば全身赤い包帯だらけではないか。 「ふざけた輩め…寺島から手を引け!」 臨戦態勢に入ったガルデニアは瞬時に槍を手に取り、クルクルと回して身構える! 「おんやぁ…その槍…へぇ…お姉さん、その槍…誰にもらったか…おせーて!」 「きゃッ!」 双剣士はガルデニアの持つ槍に興味を持ったのか、良子を解放しつつ飛び掛って来る! 「猪口才なッ!」 「ばみゅんッ!」
ガキィィィッッ!!!! 「クッ…」 「うひょ〜、お姉さんってばヤル〜!」 双剣士の双剣を槍で受け止めつつ、ガルデニアは間合いを取りながら攻撃を開始する。 突きと払いを組み合わせ、時にはその脚からの蹴りも飛び出る。が、双剣士は素早い。 寸での所でうまくかわされ、すぐさまカウンターを仕掛けてくるのだ。無論、それを 喰らうガルデニアではないが、2人の戦いを見ている良子はもう、何が何だか…。 「ど、どうなっているのでしょう…か?」 シュンッ、ガキッ!!! 「や〜っぱりだ…それェ…『クリムの重槍』でしょ〜?」 「さあな…見ず知らずの貴様に答える義理は…無いッ!」 ガルデニアとて重槍使いの中ではザ・ワールド内でもかなりの使い手である。 かつてその名を馳せた「連星の瞳の重槍使い」や「紅い稲妻」の異名を取る者達にも、決して 引けは取らない腕前にまで成長している…否。性格には、成長させてもらった…か? 「運転手はボクだ、車掌はキミだ〜ッ!」 「チッ…ふざけるのもいい加減に…ッ…!?」 「…おんやぁ〜?」 「な、何ですか…この揺れは…?」 突如、【Δ 咲き乱れし 第三の 新事実】を襲う謎の振動…地面が揺れているのでは ない。空が…月が揺れているのだ! そして、今、天空より来たりし者が…! 「バッ…バカな…あれは…スケィス…!?」 「…あーあ、もう追いついてきたぁ」 間違いない、カイトと共に倒したはずの第一相・スケィスである。だが、何故今頃になって スケィスが? あの時、確かにカイトのデータドレインで倒されたはずなのに…。 「クッ、早くカイトに連絡を…」 「その必要無〜し! アイツ、俺を追って来たんだもん」 「何だと…貴様は…一体…?」 「んふふ…ブラスター(閃光)…とでも名乗っておくかな〜」
「ったく、キャラ見て物言えよな…」 と、何を思ったか…包帯の双剣士は全身の赤い包帯を解き、その全容を露にした。 緑色の長い髪に忍装束の様な黒いコスチューム…どことなく、月長石を思わせる風貌であった。 あの包帯の下の姿は、こんな感じであったのか…と、ガルデニアと良子も驚きを隠せない。 「コォォォォォォォォ…」 「ん〜、コレ…返してほしい〜?」 右腕に巻き取った包帯を縛りつけ、双剣士はスケィスを見て嘲笑った。見れば、あのスケィス は以前戦ったスケィスとはどこか違う。色は薄汚れた灰色で、あの十字架型の赤い杖も持って はいなかった。どことなく、継ぎ接ぎの様な形跡も見られるが…。 「(何だ…あれは、私達の戦ったスケィスの様だが…まるで…)」 まるで、ゴミ箱から無理矢理引きずり出されたかの様な粗悪品にしか見えない。 「…んじゃ、ま」 【EXEED CHARGE】 「何ッ!?」 ガルデニアは驚きの声をあげた。電子音と共に、双剣士の右腕に巻きついていた赤い包帯が 見る間に巨大な十字架型の杖と化し、その本体から膨大なエネルギーの本流が流れ始める! 「ばきゅーんッ!」 「コッ…コォォォ…」 そのエネルギーで襲い掛かろうとしていたスケィスを空中に固定、身動きを封じる! 「ガルデニアさん…あれは…まさか…」 「…データ、ドレインッ…!?」 「どっか―――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!」 ズッ…ドッ…!!!! まるでサーフィンの如く、赤い十字架型の杖に乗った双剣士がスケィス目掛けて突っ込んだ! その瞬間、紅い閃光がスケィスを貫き、木っ端微塵に吹き飛ばす! 「…ブラスター(閃光)…」 飛び散ったスケィスの残骸は夜を紅に染め、まるでこのエリア全体が血に染まったかの 様な光景を作り出す…だが、あの双剣士の姿は、もうどこにも無い。 「おかしな奴だったな…だが、あの紅い包帯…あれも腕輪に見えないことも無かったが…」
バルムンクがアクセル…黒いカイトがリバイブ…なら、ブラスターも 出さないワケには…いかなかった、かも。でも、もう…書いちゃったから。
オールドタイプな自分としては、ライダー3騎揃い踏み、というのは 激熱でしたわ。黄昏の文芸作家さんもがんばってや〜応援してんで。
>>439 特撮ネタも出せるだけ出したし…これでやっと2月頃の調子に戻れる…かも。
そもそも…いつ頃から特撮ネタを…書き始めたのか…黒いカイトが…
リュウガと言われた…あたりくらい…かも。
が、リュウガ(リューガ)と聞くと…デモンベ○ンを連想する俺って…。
さて…某新世紀ゲームの発売を記念して、ちょっと…ブレイク…。 司「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ…!」 昴「私は貴方の人形じゃない…司が呼んでいます、行かなくては…」 ミミル「アンビリーバブルケーブルが無くたって、こちとらには1万2千枚 の特殊装甲と…E.T.フィールドがあるんだからッ!」 BT「そう…これがCC社の真の狙いだったワケか…気づかれたッ!? …いや、違うか…始まるな」 銀漢「どこへ行く!? 待ってくれ、昴ッ!」 ベア「分かっている、モルガナ君によろしくな」 ミミル「バルムンクシリーズ!? 完成していたの…?」 BT「いい、ミミル? バルムンクシリーズは全て殲滅するのよ。 そうしなければ、未来はないわ」 ミミル「BTも病み上がりに簡単に言ってくれちゃって…残り3分じゃ、 一体につき20秒しかないじゃない…うぉりゃぁ―――――――――――――ッ!!!!」 …スマソ、キャラクター原案が同じということで…見逃してほしい…かも。
見逃してほしいとはノン! 漏れもキャラを重ねて考えたことはありまつ
つかアンビリーバブルて
「どうだった?」 「確かにいいエロパロスレと言えなくもないわね。 でもどんな娯楽も基本的には一過性のものだしまたそうあるべきだわ。 始まりも終わりもなくただ名無しを魅了したまま手放そうとしないスレなんて それがどんなに素晴らしく思えたとしても害にしかならない。」 「ほう・・・・・手厳しいのう。 我々名無しには戻るべき現実があるとでも言いたいのかね?」 「そうよ。」 「ここの名無しの中には、現実に戻った途端に不幸が待ち受けている者も居る。 そういう連中の夢を取り上げあんたは責任を負えるのかね?」 「負えないわ。でも夢は現実の中で戦ってこそ意味がある。 他人の夢に自分を投影しているだけでは死んだも同然だ。」 「リアリストだな。」 「現実逃避をロマンチストと呼ぶならね。」 「ふふ・・・・・強い娘よのう。いつかあんたの信じる現実が創れたら呼んでくれ。 そのとき儂らはこのスレを出て行こう。」
>>445 俺も…分かんない…かも。
>>443 E.T.フィールドについてはEVAが全盛期の頃の少年Aを見てれば…日渡高校?
>>444 えーと、これは攻殻SACかな?
「映画監督の夢」の、ラスト近くのやり取りだったと思うけど・・・違う?
>>447 ../⌒ ヽ
( ヽ
ヽ ノ ヽ
ゞ、 丶
ヽ ノ \ _ _, ─' ─ ─ ,、 _
|\_ ノ\ , '´ ( ) ( ) `‐、
/⌒\ 丶 / ヽ-、___ ,-r' ヽ.
│ \ 人 |/⌒ヽ | ヽ | ..|
/ \ / | | ! . ! |
( \ ヽ / / | ! . ! ..| おねえさん、するどい!
( | / ) | ! ! ...|
ヽ \ ヾ 丿(( ̄)/ 'i `'ー--‐‐'´ ノ
\ ヾ丿 ヽソ `''─ _ _. ─''
ヽ ノ _ __/
さて…久々に
>>437 の続きでも書いて…寝るかな…。
「カイトさん…」
「あ、あの…な、なつ…大黒さん…?」
少し恍惚とし、とろんとしたなつめがカイトに迫る。
リアルでも腕輪の影響を受けているのか…いや、それはない。ならばヤスヒコの様に
意識不明となるはずだ。なら、今のなつめは…?
「(もしかして…暴走…?)」
ありえるかもしれない。腕輪の力は未知数であるし、意識不明以外のペナルティを
プレイヤーに与えかねない存在だ。なつめの神経を直撃したデータドレインの余波による
後遺症…と解釈してもよいのだろうか。が、今はそんな悠長なことを考えている場合ではない…。
「どうして…私を拒むの…?」
「いや、その…拒むっていうか…」
「…私じゃ、満足できない…?」
「だ、だから、そういう問題じゃあ…」
マズイ、もう後がない。ベッド上のカイトは壁まで後退させられてしまった…ドアまで
距離はある…が、ここで逃げたら、後の冒険にも支障が出そうで…。
「私は…こんなにカイトさんのこと、好きなのに…」
眼前まで迫ったなつめは、ついに強硬手段に出た。壁に手を突き出し、カイトの逃げ場を
無くす。そして戸惑い気味の彼を見ながら、ゆっくりとその胸元に頭を垂れ…。
「うぁ…」
「カイトさん…ドキドキしてる…」
もはや普段のなつめではない。先程の彼女の弁を信じるのならば、これまでのドジキャラ
は彼女の演技、つまりはネット上でのキャラ作り、だったということだ。
ネカマの横行するネトゲではキャラ作りは珍しくはないが、ここまで普段と違うと
ある意味、例え難い魅力を感じてしまうのはなぜだろう。
「私を受け入れて…お願い…」
「き、気持ちは嬉しいんだけど…」
その頃、黒いカイトと対峙していたバルムンクと砕牙は…。 「ふぅん…あの【REVIVE】ってカード…面白いかも」 「奴のパラメーターが急激に上昇したぞ…あれもチートアイテムかッ!」 リバイブ体と化した黒いカイトに対し、身構えるバルムンクと砕牙。 これまでにも何度とバージョンアップを繰り返してきた両者だが、今度こそ決着をつける 時が来たのかもしれない。ザ・ワールドの均衡を保つために…。 「…俺が隙を作る、トドメは貴様がさせ!」 「当然だよ…彼を倒すのは、ボクじゃないといけないんだもの…」 「貴様らに僕が殺せるもんか…それに…僕には…ククッ…」 勝負は、10秒で着いた――――――――――――――――――――――――――――。 【REFORMATION】…【START UP】! バルムンクはアクセル体に換装し、猛スピードで あらゆる方向から黒いカイトに切りつけ、砕牙はとどめを刺すための召喚準備に入る! 「いくら貴様のHPが∞ですぐに回復しようが…これで終わりだッ!」 「クッ…ハハハ…どうかなぁ…?」 【FINISH VENT】 「じゃあ、とどめ…いくから」 吹雪を操る虎型召喚獣をしたがえた砕牙は、召喚獣と共にその鋭い爪を 空中に放り出された黒いカイトに突き立てる! 「かッ…はッ…!」 「弱いなぁ…ちょっとガッカリ…かも」 黒いカイトの腹部からは次々とデータが漏れ、彼の体はみるみる粒子となって溶けていく…。 「…終わったな」 「…フフ、ハハ…バルムンク…だから君は甘いんだ…」 「キミ、まだ喋れるの…? ちょっとしぶとい…かも」 黒いカイトの言動にムッときた砕牙は、勢いよく地面に彼を叩き付ける。無論、戦闘態勢 は崩してはいない。が、なおも黒いカイトは不敵な笑みを絶やさない…。 「僕が死んでも…代わりはいるもの…」 「!?」 意味深な言葉を残し、ついに諸悪の根源たる黒いカイトは、ザ・ワールドからその存在を消した…。
所変わって、再び渦中の大黒家…。 「なつ…お、大黒さん…こういうのはイケナイんじゃ…」 「大丈夫、私も初めてだから」 「(僕は初めてじゃないんですケド…)」 つい最近であるが、3人の女性と関係を持ったカイトにとってなつめは予想外の相手 であった。いや、彼女が嫌いというワケではないが、いかんせん普段のイメージと全く 違う彼女に対し、どう対応したらいのか分からないのである。傷つけずに断るのが一番だが…。 「触って…」 「えッ、ちょっ…」 無理矢理ではなかったが、なつめに手を引かれたカイトは彼女の発展途上の胸に触れて しまう。勿論、服は着ているが生地が薄いためにほぼ感触が指先から伝わってきてしまうのだ。 更に運の悪いことに、良子の時と同様に引っ張られた時に無駄な力が入ってしまい、力無く なつめの胸をやんわりと愛撫してしまう結果に…。 「もっと…強く触ってもいいのに…もしかして遠慮してるの、カイトさん…」 「遠慮って言うか…その…僕達、まだ中学生だし…」 なつめの胸から手を離したいが、彼女の手がそれを拒む。ガルデニアや良子に比べると 小振りだけれど、触り心地は負けていない…と、そんなことを言っている場合じゃあ…。 「(ヤバイ…どうしよう…なつめは本気だし…こ、このままじゃヤリたくなっちゃう…)」 カイトも歳相応の欲はある。が、すでに3人の少女と関係を持っているし…道徳的には どうなんだろうか? 周りの友人に話しても、きっと信じてもらえない。まさか、こんな コトで悩んでしまうとは…。 「胸って…揉んでもらうと大きくなるんだよね…?」 「し、知らない…(ヤリたくなっちゃ駄目だ、ヤリたくなっちゃ駄目だ、ヤリたくなっちゃ駄目だ…。 カイトは今、必死に己の理性と戦っている…まさに男の戦い。ガルデニアに膣内出しは しなかったが飲んでもらったし、良子の時もやはり飲んでもらった。これ以上、罪の無い 子種達を無駄死にさせるのはどうか…これぞまさに、命の選択を…である。 「カイトさん…私のこと、好き…?」 「す、好きだけど…そのぉ…もっと清い関係でいたいと言うか…」 「私、カイトさんになら汚されてもいい…」 「…(ヤリたくなっちゃ駄目だ、ヤリたくなっちゃ…あーもうッ! そんな目で見ないでよぉ…)」
…えーと、なつめって…こんな電波なキャラ…だったっけ…? なつめ好きな香具師には…悪いことした、かも…でも、もう書いちゃったから…。
>>黄昏の文芸作家氏 カイトの葛藤が、非常にツボでしたよん
近頃、脳内で…「私に還りなさい〜 生まれる前に〜」が流れてる俺…。 俺の人生を変えた、アレが帰ってくる…。
今回はEVAですか 脳内で「魂の〜」がループとはw
>>454 漏れも今まさに、その状態だったんで大爆笑しますたw
毎回、乙華麗様〜!
もしかして20日以降忙しくなりまつか?
だとしてもマターリ続き待ってますw
>>456 7年前の過ちは決して繰り返さないと…誓ったはずなのに…
またアレが、俺のココロを壊していく…。
20日以降は忙しくなりそうだし…オマケSSでも書くか…。
ソイツは、何の前触れもなく私の前に現れた。
「キミがブラックローズだね」
「…?」
「速水晶良…キミと僕は同じだね。
お互い、行き着く先は同じ.hackersの姿だった、ということか…」
「アンタ、誰?」
連休の間、テニス部にラケットを忘れた私は仕方なく学校に来ていた。
暑い。セミもミンミンとうるさいし、早く帰りたかった。早く帰って、冷房の
効いた部屋でザ・ワールドをプレイして、それで…。
「…テニス部への入部希望者?」
「いや…僕はただ、キミに興味があっただけ」
目の前のそのヒトは澄ました顔でそう答えた。誰だろう…制服はうちの学校の
男子のだけれど、少なくとも2年じゃない。もしかして1年…?
「ブラックローズ…これ以上、カイト君には関わらない方がいい」
「…ッ!? アンタ…さっきから何? どうしてそんなことアンタが知って…!」
マズイ。これじゃ、自分から正体を明かしたも同然…しまったぁ…。
「これは忠告じゃない、僕の良心だ。心が痛がりだから、寂しさを感じる…
それは当たり前のことだけど、キミの場合は弟さんを理由にカイト君に依存している…違うかい?」
「ッ…見ず知らずのアンタに、んなコト言われる筋合いなんてないわよ!」
私はラケットを詰めたカバンを背負い、部室から逃げる様に走った。
アイツが誰だったかなんて、知りたくもない。私の心を覗くなんて誰にもさせないんだから。
「ガラスの様に繊細だね、特にキミの心は…。カイト君に好意を寄せることでしか
自我を保てない哀れな子羊…いつかキミの心の壁を、彼が解き放ってくれることを祈るよ…」
意味深な言葉を残し、ズボンのポケットに手を突っ込んだまま、
夏の日差しの中へと少年の姿はかき消えていった…。
カヲル君…こっちの世界にも出張…でつか…? でも…ゲームの中にも使徒は出てきたし…見逃してほしい…かも。
459 :
456 :03/11/19 02:02 ID:jPM6AI/k
>>458 ワンレスパロ、ごちっした。
何というか、キャラが生きているのが凄いっすw
引き続きお待ちしてまつ。
>>459 さて、某スレでは次々とネタバレが露見してるけど…俺も…
明日は久々にやる…かなぁ。しばらく姿消す前に、またしょうもないSSを…。
「裏切ったな! 僕の気持ちを裏切ったな! ヤスヒコと同じに裏切ったんだ!」
真実は時に少年に残酷な選択をもたらし…。
「嫌い! 大っ嫌い! みんな嫌い! なつめも嫌! ガルデニアも嫌!
レイチェルも嫌! 寺島さんはもっと嫌! でも…自分が一番嫌!」
愛を欲する少女の叫びは、かの少年に届くのか…。
「ガル、ドグマに降りて槍を使え」
管理者の決断は、巨大企業のシナリオを覆す…。
「さあ行くよ…おいで、ハロルドの分身…そしてモルガナのしもべ…」
世界を脅かす存在たる違法PC…ついにその目的を果たすのか…。
「泣いているのは…私? カイトさんと一つになりたい…ダメ!」
父の呪縛からの解放を願う少女…その切なき想い…。
本編では描かれなかった、もう一つの.hack…「IF(もしも)」という世界。
もしも腕輪の所持者がカイトでなく、オルカだったら…などのアナザープレイが可能!
…ごめん、また…やってしまった…。
ぷぷぷぷぷっ!
エロをきぼん
エバをきぼん
464 :
807 :03/11/20 23:05 ID:viO4w6OS
◇◆◇ 「カイト、明日時間あるか?」 「うん、オッケ―だよ。でも何で?」 「妹の誕生日でな、年頃の子には何をあげればいいものか、と」 「う〜ん、女歴の浅いボクじゃさして助けにならないと思うんだけど…まぁ、付き合うよ」 翌日―― 「雨か……今日はバイクは使えんな…」 ◇ 「うわ、混んでるね」 カイトの言うとおり列車内は人でごった返している。 雨で休日というのが相成ったせいだろう。 朝の通勤ラッシュに劣らぬともいう混み様だ。 必然的に傘という荷物を持つことになる状態でこの窮屈感は不快極まりない。 ろくに広い空間を確保することもできないので最悪、カイトと離れることのないように手を繋ぐ。 車両の中程まで掻き分けてきた所で向かい合うように立つ。 「あ…バルムンク。肩、濡れてるよ…」 先程二人で駅まで歩いてきた時にずっと雨被りっぱなしだったからな……傘一本で。 今朝はカイトの家まではバイクを使った。 雨の中、傘をぶらさげて走るほどの自身はなかったのでカイトの家のものを借りるつもりでいた。 ないしはコンビニででも買っていけばいいと思っていたし。 しかしついた先でカイトの母親に大きめな傘を手渡された、一本だけ。 ありがたいやら何やら、まったく邪気のない満面の笑みが逆に寒気を呼び寄せたが。 かくして二人の体に傘一本では覆いきれず大部分をカイトの方に寄せる。 雨に打たれる肩よりも現状への気恥ずかしさばかり立ってそれどころではなかった―――。 「この気温だ。すぐに乾くさ」 何か言いたげだったが吐く息ひとつ、すぐにやわらかい笑みを向けてくれる。 沈黙、時間の流れが長いかも短いかもわからない。 周りの喧騒は止む事はないが耳に入るのは列車の音。 人の熱気に嫌気がさし、目を閉じてその音に聞き入っていると――。 「―――――ッ!」 息を呑む音、出何所はいわずもがなカイトのもの。 吊り革をもたず空いた手は俺の服を握り締めてくる。
465 :
807 :03/11/20 23:06 ID:viO4w6OS
「?」 目でどうしたのか?と問い掛けるとカイトの顔は何故か上気しているようで。 熱気のあてられたのか?などと考えていると彼女は視線をゆっくりと動かし背後へと導いていく。 その先ではカイトの背後で衣服が、スカートがゆれている……。 「!!!」 チガウ…………マサグラレテイル……。 カイトは俺の表情の変化を察して身を縮めて顔を伏せる。 身が総毛立ってくるのを感じる、なのに…… 何故だ!? 動きたいのに何故この体は動かない? 彼女の背後に立っている中年の男はカイトの肩の上から顔をのぞかせ呟く。 ――アンタも混ざるかい? 本人の耳にも届くか、という声量だったが俺の耳は、はっきりそれを捉えた。 耳を塞いでしまいたいほどに。 湧き上がる怒気は冷気を帯びていく。 即ち、殺気。 男はその手を回しカイトの脇腹をなぞりながら胸へと忍び寄っていく。 「ひっっ…!!」 カイトのうめくような悲鳴に体の縛は解け………俺ハ…。 ――――――――キ レ タ 「貴様ぁっ!!!!!」 瞬時にカイトと身を入れ替え自身を盾にするように立ち位置を移す。 それだけで憤怒は留まる訳がなく遠心と身体を捻った力を殺さずに最小限の動作で呆然と間抜け面をぶらさげる男の腹にブローを叩き込んでやった。 男は体をくの字に折り思わずつま先立ちになる。 狭い空間でろくに身体を動かせない状態で放った一撃に内心ほれぼれする。 えずきながら倒れるに倒れることのできない男に周囲の乗客が何事かとこちらに窺いたてる。 頭に上った血を無理やり抑え表面上分の冷静さを確保すると俺は男の腕をこれ見よがしに掲げ――。 「痴漢だ。どなたか駅員を」 俺の背後で身を竦めるカイトが強力な説得力になり男は次の駅で御用となった。
電車というシチュ=痴漢と分かっていた。 分かっていたのだ………が…… キターーーーー!!!!! 続きをぉ、早く続きを読まないとぉぉぉ!!! 807様、今後も期待してます!!! 贅沢を言うなら、痴漢にもっと激しく触られちゃうカイトがミタカッタ……
バル様かっこよすぎ! 続き待ってます!!
バルムンク、凄ェ。ボディブローか…。
シンクロ率が低くて…何か書く気力が…。暇だから…キャラ別の カイトに対する…好感度を醸してみるテスト…。 ・黒薔薇 「変な奴!」→「いい奴かも?」→「結構やるじゃん」→「好きかも?」→「特別な存在になりたい…」 ・寺島良子 「いい人」→「頼りがいのある人」→「おともだち」→「父の公認ですね」→「誰にも渡したくありません…」 ・ガルデニア 「お節介な奴」→「強いな」→「悪くない…」→「植物園に行かないか?」→「共に生きよう」 ・なつめ 「いいなぁ…」→「カッコイイ…」→「好き…です!」→「映画見ませんか?」→「バレちゃったかぁ」 ・バルムンク 「不正は許さん!」→「宝塚ではない!」→「俺は何を信じればいい…?」→「戦友」 ・黒いカイト 「やあ、兄弟」→「イライラする…」→「殺してやる殺してやる…」→「僕はゲームの中の幻ではない!」 ・あかつき 「せんぱ〜い!」→「先輩はいい人ですね」→「アタシは…幸せになりたかった…だけなのに…」 ・砕牙 「.hackerは…勇者じゃないと」→「ザ・ワールドを救うの、嫌になっちゃった」→「砕牙は勇者」
連続でスマソ。ちょっと番外編として…出番の少ない黒薔薇を補完したい…かも。 時期的にはvol.2〜3辺り…になるのかどうか…。 時に西暦200X年―――――――――――。 「バカ…アンタが弱気になってどーすんのよ…」 沈むのことを知らない夕日に染められ、血の様に真っ赤な色をたたえる湖の畔に、 その少女はたたずんでいた。彼女のこの世界での名はブラックローズ…現実の世界においては 速水晶良と呼ばれるその少女は、力なく湖畔をただ眺めていたのだ…。 「…私まで、弱気になるじゃない」 少女がまた力なく呟いた。彼女がこの世界での冒険を望んだ理由、それはすなわち、 意識不明となった弟を救う手がかりを模索するためである。その冒険の過程で育んだ心の 絆を信じていた彼女だが、その期待は儚くも裏切られることに。 「…一方的に怒鳴った私が悪いんだけど、サ」 まあ、要するにカイトとケンカをしたのだ。本来ならば、弱気になってしまった彼を 勇気付ける役目を負っていたのは自分のはず…けれど、その時の彼女にそんな余裕はなかった。 故に今、彼女は独り。適当にワードを打ち込んだこのエリア【Λ 血塗られし 黄昏の 湖畔】 で、エリア名の示す通りに黄昏ていたのだ……と。 「こんな所に独りで…どうしたの?」 「…?」 傷心のブラックローズに声をかけるPCの姿が、そこにあった。銀色の髪と白いローブが 印象的な姿をしたPC…割とメジャーな「司タイプ」と呼ばれるPCで男か女か見分けの つかない中性的な顔立ちをしたPCである。「司タイプ」…ということは、呪文使いなの だろうか? だが、彼(彼女?)は杖らしきものは手にしてはいない…全くの手ぶらだった。 「ボク以外にも【血塗られし 黄昏の 湖畔】…なんてワードを選ぶ変わり者が いたなんて…ちょっと心外だなぁ」 「変わり者…ちょい待ち、ソレ、もしかして私のこと!?」 「もしかしなくても…ボク達以外、誰がこんなエリアにいると思うんだい…?」 「うッ…」
「フフッ、いいね…素直な反応だ」 「ラ、ランダムで選んでたまたま来ただけよ…ア、アンタだって自分で『変わり者』って 言ってんじゃない! お相子よ、お相子!」 「あぁ…そういう考え方もできるか…キミ、見た目より賢いんだね」 「な、なんですと―ッ!?」 正直、ブラックローズは困惑していた。いきなり現れた見知らぬこのPCに振り回されて いる自分。本当ならば不快で仕方がないはずなのに、何故だかその反面、心地よさを感じてしまう…。 「剣の腕前はともかく、キミはもう少し淑女らしい振る舞いを身に付けた方がいい。 そうだろう…ブラックローズ…?」 「…何で、私のPCネーム…?」 「有名だからね…失礼だが、キミはもう少し自分の体裁を気にした方がいい。色んなルート タウンで話題になってるから…桃色の髪の大剣使い、というのを思い出してピンときたよ」 「…」 彼(彼女?)の言葉を借りるなら、こちらの方が心外だった。まさか自分が結構知られた 存在になっていようとは…まだこのゲームをプレイし始めてから数ヶ月しか経過していない というのに、何だか変な気分だ…とブラックローズは心の中で呟いてみた。 「で…声をかけたからには、何か私に用があるんでしょ? 何よ?」 「別に…気がついたら、キミがボクの視界にいた…だから声をかけた…それだけさ」 笑顔に似合わず、素っ気無い返事を返す銀髪のPCに対し、ブラックローズは再び困惑 することになった。何だろう…よく分からないけれど、名も知らぬこのPCのペースに 引き込まれている自分がいる、それが不思議だった。否、引き込まれているというよりは 惹かれている…と言っても過言ではないだろう。言い知れぬ魅力がこの銀髪のPCにはある… ブラックローズは動物的な勘さながら、そう感じた…。 「ね、ねえ…」 「何だい?」 「その…アンタ…名前は…?」
「名前…か。名前なんて、個人を束縛する呪縛にすぎないよ… ゲームの中でまで束縛されるなんて…理不尽すぎる。そう感じないか…キミも?」 「前置きはイイから、さっさと教えて」 ブラックローズは基本的に小難しい話は嫌いである。故に、この時ばかりは銀髪のPC の話を遮り、結論を急がせた。 「…どうしても呼びたいのなら、『タブリス』…とでも呼んでくれないかな」 「タブリス…タブリスかぁ…」 どうしてだろう。このPCの名前が分かっただけのはずなのに、こんなにも胸躍る自分が いる。カイトと初めて出会った時には感じなかった感覚…なのに、それが今はとてもくすぐったい。 「タブリスってさぁ…オトコ? それともオンナ? そのPC、職業は何なの?」 「…ボクはリアルでもココでも男だよ。リアルの職業は秘密だけど、ココでは呪文使いだね」 「え…でもさ、呪文使いのクセに杖、持ってないじゃん」 「ボクの杖は、賢くないと見えない杖なのさ」 「へぇ…って、ソレ、遠回しに私をバカにしてる!?」 「アハハ…そうかもね」 タブリスの冗談に、ブラックローズは久々に本来の自分を取り戻した気がした。 無論、カイトらの前でキャラを演じている訳ではない。ただ、このタブリスといると、 不思議と本来の自分らしく振舞うことができる…彼女は、それを嬉しく思い始めていのだ…。 「…どうしたの?」 「う、ううん、何でもない…あ、そだ! メンバーアドレス教えてよ」 「…そうだね、キミになら…特別に教えてあげてもいいかな」 「えッ…あ…ッ…」 ローブの裾から伸びるタブリスの指先が、ブラックローズの頬を捉え、ガラス細工を 愛でるかの様に、しなやかに這わせた。思わず、彼女もHMD越しに身震いと共に例え難い 感覚を味わうこととなった。神経がゲームと繋がっている今、彼の感覚はリアルの晶良をも…。 「ちょッ…な、何…?」 「この世界では、触れ合うことで他人のメンバーアドレスを入手できる…ボクはソレに従っただけさ」 「フ、フツーに触りなさいよ! あー、もう! 驚いて損した! 「アハハ…キミは見ていて、本当に飽きないなぁ」
まぁ…周知の事実として…最後には裏切られるんだけどね、黒薔薇…。
作家様のオナニースレはここですか?
ここは>474のオナニースレになりました
>>474 ヒマーな人間だからね…許せ、と言ってみるテスト。
478 :
807 :03/11/24 04:12 ID:Li9r9Y30
◇ カイトの心理状態を鑑みて事後処理は必要最低限で片付けてすぐに事務局を後にする。 先程からカイトは聞かれることにすらろくに答えられていない。 黙って俺は彼女を腕の中に抱く。 それしかできそうな事が浮かんでこないから。 すると突然腕の中からすり抜けて俺の手を引いてどこともなく歩き出す。 目的地が定まってるのかも怪しい足取りで着いた先は駅内の荷物搬入口の陰。 「…………どうした?」 真意が読めない。 ひとまずカイトの反応を観るとしよう。 「バルムンク…ボク……」 唇をきゅっと締めて突然スカートを、たくし上げた。 「な、何を!?カイトッ?」 「バルムンク……みえる?ボクのココ…染みてるんだ、濡れちゃってるんだ……」 薄暗い物陰ではそれを視認することはできない。 俺の反応が返ってこないからカイトはスカートから手を離して痛みを訴える胸を抑えるように手を組む。 その様はまるで祈りを捧げるようで。 「ねぇっ!?ボク、感じちゃったの!?…知らない男の人に触られて…」 叫びから段々トーンが落ちていく。 目尻にはナミダ。 「…嫌。…イヤだよ、そんなの。誰でもいいの?ボク……そんなにエッチなのかな……いやだよ…」 その言葉は自分に投げかけているようだ。 ――っっ!!あの痴漢がッ!もう5、6発いれておくべきだった。 だが今はあんな奴の事を気にかける時ではない。 カイトの頭を抱き寄せる。 「すまなかった、気づけなくて。本当に……。誰にでも反応する、なんてことはない。俺が証明してやるさ」 な?とあやすように言い唇を重ねる。 唇が離れるとカイトはどうするの?と視線を投げかける。
479 :
807 :03/11/24 04:13 ID:Li9r9Y30
こんな場所でコトに及ぶわけにもいかないか。 思索……逡巡、カイトの手を引き歩を進める。 搬入口の奥を潜り抜けもう一度駅の中に入る。 幸いここいらの区画は職員が主に通るらしく人通りは少ない。 目的地はすぐ見つかりカイトを先導する。 「ば、バルムンク?ここって……」 トイレだ。 さも当然のように俺がカイトを連れ立って男子トイレに入ろうとするものだから彼女も驚く。 「ここが一番無難だろ?」 「で…でも…あっ!?ちょっとまってよ!」 「嫌なのか?」 柔らかく…だが真剣な眼差しを意識して向ける。 対カイト用の「必殺技」だ。 「ずるいよ…そんな顔で云われたら……」 あっさり陥落。 周囲の様子を探りつつ二人で中に入る、人は……いないな。 すぐに外に出られる手前か人の寄りにくそうな奥か迷って奥の個室に入ることにした。 中華式じゃなくてよかったな……などとくだらないことを考えてしまう。 カイトの表情は形容し難いものになっている。 こんな所でなにをするのか、入ってくる人にバレたら――そんなところだろう。 俺は洋式の便座に腰掛けて真正面にカイトを立たせる。 カイトは自分が何かすべきなのか?何をすべきなのか?とおろおろしている。 「あ……あの、バルムンク?ええっと……。…ねぇ、目つきがいやらしいよ?」 「ああ、舐めるように見てるからな」 「ええっ?」 そう、俺がやっているのはただ「視る」だけだ。 ただしその視線には十二分にイメージを込めてやる。 髪を見ればそれを撫で梳くような、胸を触れるような、腰を抱くような、首筋に舌を這わすようなイメージ。
480 :
807 :03/11/24 04:14 ID:Li9r9Y30
「……うっ…」 超至近距離で見られてるうちにカイトは己を抱きしめるように、体を隠すように腕を回す。 少しずつ身体に緊張がみえだした。 視線をさらに下へ…スカートと曝け出された足へと。 想像しろ、その奥を、薄布一枚の先の彼女の秘密を。 あらん限りのイメージを、あくまでもその全てを視線に乗せ…叩きつける。 「……ぁ……ぁ……」 カイトは息を荒げながら片手でスカートを押さえつける。 スカートが捲くれ上がってるわけでも下着がのぞいてるわけでもないのに、だ。 視線を上に戻し彼女の荒い息が吐かれる唇を眺める。 視線と視線がぶつかり合い互いの思惑を交し合う。 求めている、カイトは行為を。 俺は目でその懇願を却下する、半ばやせ我慢だが。 「……ぉ……ぃ」 「何だ?」 「…おね…が…い」 聞きたかった言葉を聞いてからスカートの中に手を入れもうひとつの事を確認する。 「…凄いな」 「あっ……やぁっ、んっぅ」 そこは充分に湿り気を帯びていたがひとまず確認だけしてからキスを求める。 舌を縦横無尽に動かし頬の肉、歯茎、歯の裏側、届くところ全てに這わす。 カイトの舌が俺に絡み付こうと触れてくる、が俺はそれを避けるように延ばした舌を自分の口内に引っ込めてみる。 それでもカイトは身体ごと押し付けてきて追いつこうとこちらの中に侵入してきた。 なおも侵入者から逃げ続けてみるとピタリと動きが止まる。 目を開けて様子を窺うと俺へ向ける拗ねたような瞳。 こちらも視線と苦笑で謝辞を示し彼女の舌を絡めとると嬉しそうに目を細め、やがてゆっくり閉じていく。 先端同士でつつき合い、表面同士をざらざらと擦り合う。
481 :
807 :03/11/24 04:14 ID:Li9r9Y30
手をカイトの髪へと伸ばし目を閉じながらもキスとさらさらとした彼女の髪の手触りを楽しむ。 上唇をれろれろとくすぐるように撫でて密着した唇と唇に僅かに空間を作った。 「んむっ、ふぅっ、は、んんっ」 その狭い舞台で純粋に舌だけで踊りあう。 舌技の応酬、リズムよく響かせあう水音。 トイレという閉鎖的な場所で唾液の音に導かれる舌と舌のダンス。 じゅる、じゅる、とストローで啜るような音。 やがて口内で溜めきれない唾液がカイトの口を伝いサマーセーターを汚していく。 彼女はそれを気にした風ではなかったがその光景にあることを試してみようと思った。 顎を掴み、くん、と顔ごと上に向くようにさせ半開きの口の内に溜めていた唾液を流し込む。 「???」 いったん顔を離し様子を窺う。 こちらの意図がわからず訝しげな表情。 だが注いだ唾液は飲み干さずに留まったままだ。 「カイトの番だぞ」 それがどういう意味か思い当たったらしく顔が赤く染まっていく。 喋るわけにもいかず目で「やるの?」という問いかけに黙って頷き返す。 最初はやりやすいように座って顔の位置を落とした。 「んん……っぅん」 目線を整え渡されたバトンを移し返す。 繋がった二人の口内の唾液の海の中で二つの舌が泳ぎ、じゃれる。 俺も、無論カイトもこんなキスは初めてだったが薄っぺらい知識よりも実地行為は文字通り「飲み込み」が早かった。 口移しを繰り返す中、喉へ零れ落ちていく混合液の味になんともいえない気分が込みあがってきた。 やがて申し合わせたかのように離れる。 等分され―いや、カイトの方が若干多いか―口の内を満たす唾液を飲み干す。 ぽーっとしたままの面持ちでカイトは喉を鳴らしてそれを嚥下する。
482 :
807 :03/11/24 04:15 ID:Li9r9Y30
ごくり、という音が強く耳に残った。 それはかつて感じたものと違った征服感を起こしてくれる。 「バルムンク……ちょうだい…」 いつもとは別格のキスですっかり昂ぶった二人。 「おいで……」 便座に腰掛けてガチガチに固くなった自身をさらして促す。 俺の誘いにカイトは嬉々としてスカートを落としショーツを脱ぎ捨てた。 ……考えてみるとカイトが自分から脱いだのは初めてじゃないだろうか。 照明の届きにくいこの個室でもカイトのソコは準備完了だとわかる。 「いく…ね。ふ……むぅ…。――――っ」 声が漏れないようにセーターを噛み締めながら俺のモノを飲み込んでいく。 驚くほどすんなりと奥へ到達した。 「―――っ!――んんぅ、――――ッ」 寄座位の形でリミッターが外れたかのように互いに腰を振る。 俺は縦の動き、カイトは足を俺に抱えられ地に着いてないというのに器用にも、イヤラシク腰をうねらす。 融けあうような感覚のなかで―――― 「――――…ハハっ」「それって――――」「おう、でな――」 大きくなりながら近づいてくる談笑。 数人の男がトイレに入ってきたようだ。 俺とカイトは魔法が解けたように、いや、むしろ掛けられたように固まった。 痺れたままの頭で見詰め合う。 扉一枚の先には別世界。 もどかしさに耐え切れずカイトは腰をくねくねと動かす。 しかし半端に理性が働いて思い切った動きに出れず快楽も半端なものになる。 結果、悪循環。 俺もつい動いてしまうが位置が悪かった。 「ッッ!!ッ!」
483 :
807 :03/11/24 04:16 ID:Li9r9Y30
突いた数だけカイトの体が魚のようにビクンッと跳ねる。 「小刻み」に「同じ場所」を突いた所が丁度カイトの性感帯だったようだ。 不意打ち同然のそれにカイトは耐え切れず口に含んでいた衣服を離してしまった。 慌てて声が漏れるより先に唇で唇を塞ぐ。 そのまま貪り合いながら人気がなくなるのを待つことにする。 キスで紛らわそうにも繋がった部分の感覚が強すぎる。 俺はまだしもカイトは絶頂一歩手前で止められてしまいもはや生殺し状態だ。 狂ってしまうのではないかという永い刻に静寂が戻る。 待ちかねたように腰を打ちつけると、 「―――――――――――――――!!」 ただの一突きで張りつめたものが切れたようにカイトはイッてしまった。 「すまん…カイト」 カイトには悪いがこちらも止まれない。 絶頂により俺をきゅうきゅうと締め付けてくる膣内が劣情を助長する。 体を抱き起こし持ち上げて壁に押し付ける形になる。 俗にいう駅弁だ。 「ふっ、ふっ、んむっ!ぅぁんん!」 一度イッたことでろくに頭も働かず声を抑えることを全く意識してない。 カイトは壁に両手を引っ掛けてぶら下がるようにしている。 もしその先のおそらくは用具入れであろう個室から上を見上げたらさぞ不審がるだろう。 隣の個室から手が覗きくぐもった声と肉が爆ぜる音。 不審どころかバレバレだ。 腰に疼くような感覚。 「んんーーッ!!んっっ、ふぅぅぅぅっっ!」 カイトもまた早くも限界を訴えだす。 女であるがゆえ絶頂後で敏感になってるところでスパートに付き合わされているのだから無理もない。 「ん、んん……、―――――――――――――――――――っっっ!!!」 イッたことでカイトの身体が硬直し、引っ掛けていた腕にも力が入り少し浮き上がる。
484 :
807 :03/11/24 04:17 ID:Li9r9Y30
僅かに遅れて俺も達する。 そこでいつもの要領で射精す直前に引き抜いたはいいが持ち上げていた腕も離してしまった。 カイトは体ごと落っこち尻餅を突いてしまう。 その瞬間タイミング悪く堰を切った白濁が彼女に降りかかる。 そのほとんどは顔を汚すこととなった。 落ちたことも精液をかけられた事も気にした様子もなくたれ落ちていく液を掬い取り、 「は…むっ、ん、ちゅっ、っん」 何を思ったか指に纏わりつく精液に舌を這わせ舐め取り始める。 「かい…と…?」 指の分を舐め終えると再度顔にへばりついた分を削ぎ取り、舐める。 単調に繰り返されるその光景はたまらなく淫靡なものだった。 目を離せなくなるうちにペニスはむくむくと起き上がってゆく。 カイトもまた目の前の欲望の塊から目を離せずにいる。 「……………………」 だらしなく口を半開きにしたまま上気した顔で無言でこちらを窺ってくる。 それは訊いているのかはたまた懇願か。 我慢しきれずカイトの口許へ向け一歩踏み出す。 待っていたかのように竿にくちづけてしゃぶり始める。 その貌は恍惚といっていいものだった。 一心不乱に奉仕してもらってる間に俺は髪やその周りに残った残滓を拭き取る。 結局彼女の口の中で二度目の迸りを放つ。 吐き出さず全て飲み込んでくれたことに申し訳なくも嬉しかった。
485 :
807 :03/11/24 04:18 ID:Li9r9Y30
◇ その後衣服を整え俺の背後に彼女を隠しながらそそくさとトイレを出て行った。 といってもグショグショの下着、拭いきれず固まってしまった精液など問題は置き去りだったが。 洗面所で可能なだけ身だしなみを整えたカイトに詫びとして洋服をプレゼントした。 妹へのプレゼント選びはそのついでみたいになってしまったな。 その帰り―――― 「ふと、思ったんだがな」 「なに?」 「俺ってカイトの裸って見たことないよな。部分部分はみた、って?」 次の瞬間カイトの平手が飛んでくる。 「っっバカぁッ!!!」 「っとと、甘……いっ!?」 右の平手をスウェーでかわした次の瞬間突然カイトが目の前に現れる。 囮、かわされることを踏まえてのものか。 などと分析してる間にひっぱたかれた。 「幻の左………」 はっきり言って凄く痛い。 ビンタに体重乗っけて打つ女なんてそうそういないぞ。 謝りたおしてる間に空は晴れていた。 今年の夏も残りあと少しだな。
486 :
807 :03/11/24 04:22 ID:Li9r9Y30
すんません一回ageました。 ずいぶん間が開いてしまいまして。これにてエロエロ編はひとまず終了。 姫のエロテクも最終段階です。 次回からは完結編。 エロもないのでちまちまとのっけていこうと思ってます
オオオオオ!! 女の子カイトちゃんキタ―――――――!! ていうかあんたら・・・。 バルムンクの変態度がバージョンアップしている様に見えるのは気のせいではない筈?! 幻の左っすか・・・エルフを狩るもので見た連続回し蹴りを思い出しました。 次回からは完結編ですか・・・なんか寂しい。 ですが、楽しみにしています!!
神が降臨された〜
神キテル━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!! 俺も…黒薔薇とカヲル編でも書いて…寝るよ…。 ブラックローズがタブリスと出会って数日が経った。未だにカイトとは会っていない。 カイトからの連絡は何度かあったが、あえて無視していたのだ。その間もブラックローズと タブリスの仲は急速に、まるで約束されていたかの様に発展してゆく。 「タブリスッ、今!」 「手加減無しだ」 ドゥンッ!!!!!!! ブラックローズの大剣の風圧によって吹き飛ばされたモンスターは、 タブリスの手から放たれた無数の火球によって跡形もなく燃やし尽くされた。 技のタブリスと力のブラックローズ、まさに完璧なコンビネーションと言えよう。 「よっしゃ!」 グッとガッツポーズを取り、ブラックローズは勝利を噛み締めた。 タブリスも満足そうに彼女を笑顔で見つめている。これこそ、2人で掴んだ勝利だった。 「宝箱の中身、アンタにあげる」 「…いらない。ブラックローズにあげるよ」 「でもさ、トドメ刺したのはタブリスだし…」 「ボクは…キミと冒険できるだけ十分だから」 素っ気無い感じで呟くタブリスだったが、ブラックローズにしてみれば心臓ドキバク であった。まだ出会って数日しか経っていないし、そもそも彼の様に馴れ馴れしい男は 嫌いだったはず…なのに、まんざらでもないと思っている自分がいる…。 「な、何言ってんだか…もう、冗談ばっかね、アンタ…」 「嘘は言っていないよ」 「え…ッ?」 ローブを床に引きずりながら、後ろ向きのままタブリスは神像部屋の入り口の方へ…。 「…あの、今のも…冗談…でしょ…?」 「…ボクは君に会うために生まれてきたのかもしれない」 振り向きざまにニコッと笑い、オカリナを手にタブリスはダンジョンから消えた…。
「あ……あ…ッ?」 残されたブラックローズは、先程のタブリスの言葉をもう一度噛み締めていた。 『ボクは君に会うために生まれてきたのかもしれない』 傍から聞けば、何と恥ずかしいセリフだろうか。これまでに晶良に告白してきた男は 何人もいたが、ここまで恥ずかしいセリフを吐いた男もいなかった。 が、むしろこれが新鮮だったのかもしれない。本来なら笑い飛ばす所なのだが、 それもできずにブラックローズはただ、神像部屋に佇んでいた…。 「な、何なの…もう…」 ドキドキと心臓が高鳴る。リアルでもコントローラーを持つ手が震えている。 これまでにない感覚…どんどんとタブリスに惹かれていく自分が信じられないのだ。 彼の優しい笑顔や、冗談とも本気ともつかない言葉、柔らかい物腰に似合わない鬼神の 如き強さ…。タブリスにはどこかカイトに通じるものがあるのかもしれない。 きっと、彼を通じてカイトを見ている…ブラックローズは反射的にそう感じた。 「(私は…別に…そんなんじゃ…)」 だが、カイトを求めたいと思っている自分がいるのも事実。 タブリスと過ごした数日とカイトと過ごした数ヶ月…比べてみればその差は 明らかなはずなのに、比べることができない…。 「(私…アイツのコト…好きになっちゃったのかな…)」 アイツ、とはタブリスのことである。無論、カイトのことを一時だって忘れたことはない。 髪の毛の一本だって、カイト以外の男には触らせない…そう思っていたはずなのに。 「(アイツの指が私に触れた時…嫌じゃなかった…どうして…?)」 きっと自分は飢えている…自分に優しくしてくれるなら、誰でもよかったに違いない。 ブラックローズは自分にそう言い聞かせた。そうしないと、タブリスの存在が自分の中で ますます大きくなってしまう気がして…正直、彼女は怖かったのだ。 「晶良…どした?」 「心ココにあらず…って感じだねぇ」 「へ…ッ?」 タブリスとダンジョンで別れた次の日の放課後、晶良は不意に美穂と翔子にツッコまれた。
「授業中はボーッとしてるし…」 「得意の水泳も見学だし…」 「「どしたぁ?」」 そう、美穂と翔子の言う通りだった。昨日のアレ以来、晶良は何となく無気力になって しまっていたのだ。授業中も先生に当てられても返事をするのが遅れ、得意の水泳も やる気がなくて休んだ。更には窓の外を見ながらボーッとする始末。2人が気にならない ワケがない。 「う、うん…ちょっと、ね」 「もしかして、今度こそ彼氏…出来たかぁ?」 苦笑いで返す晶良に美穂が再びツッコむ。が、晶良はただ苦笑いするだけで、否定を しようとはしない…これには、美穂と翔子も顔を見合わせた。 「え…ちょっと…マジすか?」 「晶良…そーなの?」 「…分かんない」 2人の視線から逃れる様に、晶良は教室の天井を仰ぎ見た。無気力ながらもどうしても 考えてしまうのは2人の少年のコトばかり。緑色の髪の双剣士と銀色の髪の呪文使い… カイトとタブリス。どちらも似た様な雰囲気を湛えた優しい少年達…。 「わ、分かんないって言われても…」 「どっちが好きか…分かんないの」 「って…2人ですか!?」 比較的冷静な翔子も、この時ばかりは美穂に代わりツッコんだ。晶良が何人ものオトコを フッてきたのは知っているが、よりにもよって晶良自身が見惚れる男がいたとは…それも2人。 「オトコ達を泣かし続けてきた晶良のハートを射止めるとは…」 「しかも2人…」 悩める晶良をよそに、美穂と翔子の漫才の様なやり取りが続く。晶良は2人に 気づかれない様、そっと鞄を持って教室を出た…。 「え、速水…今日部活休むの?」 「調子悪いみたいで…スミマセン」 1年で唯一テニス部レギュラーであることを誇りにしていた晶良…毎日練習にはかかさず 出ていた彼女が、今日はその練習を休みたい、と言うのだ。 「来週からは…絶対、出ます」 部長の顔をまともに見ないまま、晶良は静かにテニスコートを後にした…。
美穂と翔子は…一応、公式の…黒薔薇(晶良)のお友達だから…。 詳細はコンプティークのSS見れば分かる…かも。でも…もう書いちゃったから。
EVAはイライラするのだが
たまに来てみて、色々びっくり。 そろそろ漏れも書いてみようかなぁ・・・・・・ あ、ダメだ。エロが書けない_| ̄|○
>>494 エロくなくても萌えられればそれで良し。
あまり深く考えず書いてみれ。
萌えられるかどうかもよくわからない・・・・・・_| ̄|○
久々に
>>491 の続きでも書いてみたりして…内容暗いけど。
次回辺りに多分、エチィなモードなヨカーン。
―――どう、彼女とはうまくいっているかしら?
「順調ですよ…徐々にですが、心を開いてくれている様です」
―――フフ…貴方に裏切られた時の彼女の顔…見るのが楽しみですね。
「…所詮、ボクは彼のプロトタイプに過ぎません…彼女の前で見せる感情も偽りのものだ」
―――そうですね、あの子が目覚めるためのきっかけ…それが貴方。
「彼の目覚めは近い…と?」
―――もうすぐですよ…ただ、あまりにき強大な力のために活動時間は限られますが…。
「もう一つの腕輪を持つ新たな存在…貴女の野望に果てはないのですか、モルガナ?」
―――どうでしょうか…ともかく、彼が目覚める前に貴方にやって欲しいことは…。
「CC社中枢部へのハッキング及びデータ破壊…それがボクの最後の仕事…でしょう?」
―――そうです…然るべき時には、再生させたスケィスをお供に付けましょう。
「それはありがたいことで…」
「晶良、おかえり」 「おかえり、お姉ちゃん」 「…ただいま」 晶良が珍しく部活を休んで帰宅したため、母と幸太は何か珍しいものを見るかの様に 出迎えた。が、特に言及はせず、部屋に戻る晶良の背中を見つめ続ける…。 「お母さん…お姉ちゃん、元気ないね」 「お姉ちゃんにも…色々あるのよ」 晶良の母は娘の表情を見て感づいた。文和が入院した後の晶良の落ち込み様は痛々しい ものであったが、先程の彼女の様子はそれとは別次元の様なものだったからである。 「(お母さんは晶良を信じてるから…)」 同じ女として…また、母として…彼女には娘の考えていることが何となく分かった。 「どうしたの?」 不思議そうに見上げてくる幸太の頭をなでながら、母は再び台所へと向うのだった。 「(…はぁ)」 部屋に戻り、制服を脱いでいつもの普段着を着た晶良。制服を床に脱ぎ散らし、 そのままベッドに寝転がってうつ伏せになっている…正直、だらしないと晶良自身も思う。 「(何やってんだろ、私…)」 授業もまともに聞かず、水泳もしなかった。 これでは“1Cのマーメイド(人魚)”も形無しだ。その上、見学中と授業中に考えて いたことと言ったら…。 「(カイトと…タブリス…)」 この2人のことだけ。いずれカイトとは仲直りして冒険を進めないと行けないし、 タブリスとはもっと色んな場所で冒険をしたいと思う…この気持ちは嘘じゃない。 「(…どっちも会いづらいなぁ)」 カイトには自分を棚に置いてキツく当たってしまった。タブリスにはあんなことを 言われてしまった。どのツラ下げて会えばいいのか…晶良は怖かったのだ。 「(拒絶されたら…どうしよう)」 求めたのは自分のはずなのに、今は求めるのが怖い…たまらなく。
「…らしくないのは十分承知だけどね」 ヤレヤレ、と言った感じで晶良を身を起こした。PCのある机に向かい、椅子に腰を 下ろし、電源を入れて…。 「会いづらいなら…メールで言えばいいんじゃん」 いかにも今時(?)の女子高生的思考だが、晶良にとってはそれが精一杯なのだ。 きっと、今会ったら…自分を見失うかもしれない。そうしたらもう、文和を助けることも…。 「あれ…メール…タブリスから…?」 彼にもメンバーアドレスを教えている(正確にはちょっと違うが…)ので当然、 メールだって来る。が、あんなことを言われる前は自分から彼に誘いのメールを出して いたので、ちょっと違和感を感じてしまう。恐る恐る内容を読むと…。 『キレイな花がいっぱいのエリアを見つけました。 よかったら、ボクと遊びに行きませんか? 【Ω 咲き誇る 一面の 花街道】 で待っています。』 「(…どうしよう)」 日付を見る限り、このメールはついさっき届いた模様。しかも待っている…とも。 「(会いたいよ…でも…)」 ズキリ、と晶良の心が痛む。タブリスに依存していく自分が…怖い。けれど…。 ――――――Ω 咲き誇る 一面の 花街道―――――― 「やあ、きっと来てくれると思ってた」 「せっかく誘ってくれたのに…断っちゃアンタがカワイソーだと思って」 「それでもキミは来てくれた…嬉しいよ、とっても」 辺り一面に咲き誇る色とりどりの花々…それらに囲まれて、タブリスは一輪の花を 弄びながら、紅潮気味でやって来たブラックローズに優しく微笑んだ。 「隣り、空いてるけど…座るかい?」 「す、座ってほしいなら…座ってやらないこともないけど」 動揺を隠さないまま、タブリスの誘いを受ける様にブラックローズも腰を下ろした。
黒薔薇…こんなに暗かったっけ…? ゲームじゃお姉ちゃん風吹かせてたから…心の闇の部分みたいなのを… 醸してみたかったのかもしれない…俺は…。 でも最後は黒薔薇、裏切ら(ry
それにしてもUノザワシンがEVAに侵食していたとは… そー考えるとダブリスもアリ?
そういやZEROの二巻っていつでるんだろうな…。 一巻が出たときは9月とか11月とかいってたような気がしてたんだが…? カールはどうでもいいが楚良が好きなのでちょっと楽しみなのよ。
504 :
名無しさん@ピンキー :03/12/07 09:09 ID:LYaBiMLc
age
最近ここ活気無いな… かといって漏れは文かけないし。どうしたものか。
漏れも文才ないんで保守だけさせてもらいまつ… 職人さん来るまで皆さんお茶でも飲んでマターリ待ちましょう(´・ω・`)ノシ 旦旦旦旦旦旦旦
508 :
807 :03/12/09 18:25 ID:nUleEYts
>>506 >>507 いただきます
Zがあらかた終わったのでこっちに集中します◇◆◇
カイト高校一年の夏から一年半後―――――福岡――
吐く息も白い時間、耳に入る着信音に彼は跳び起きるように反応する。
その着信メロディはたったひとつ、彼女からのものにしか設定されてない特別だから。
終点定まらない眼で通話ボタンを押すと毛布に包まりなおす。
「もーにんぐこーる」
あまりの脈絡のなさに何も返せない。
「起きてる〜?バルムンク、あっさでっすよー」
「朝からハイテンションな事だな」
「えへへ…今までしたことないことやると新鮮だからね〜」
布団で丸まったままは何か情けないので酸素を思い切り吸い込み思考力を引き上げる。
耳から携帯を離し見てみるとまだ設定された目覚ましより三十分ほど早い。
新聞が配達されているかも微妙な時間だ。
「珍しい、というか初めてじゃないのか?こんなに早い時間から電話をよこすのは」
「気まぐれってわけじゃないんだけど、ね。バルムンクは今、起きたんだよね」
「ああ、普段より三十分早くな」
「いいじゃない三文の得。それじゃ朝ご飯の支度とか……やってるの?」
「いや、食べないで出ることも多いな。まぁ前の日に買ったパンとか…だな」
「そっか〜なるほどなるほどぉ」
なにやら一人で納得している様子だ。
なんとなく腕組みしながら頷いてるカイトが想像できる。
「えっ、と…じゃあ――」
ピンポーン
此処に引っ越してからというものあまり聞くことないベル音。
509 :
807 :03/12/09 18:46 ID:nUleEYts
「客だ。珍しいな、こんな時間に」 訪問者の心当たりが全くといえるほどないものだから洗面所に駆け込み自身をチェックする。 「カイト、そういうことでいったん切るがいいか?」 「かまわないよ。ふふっ」 「じゃ、後でかけ直す」 なぜ笑うのか解らなかったがひとまず置いておいて玄関に向かう。 ノブを回すと朝の冷たい空気が流れ込んできた。 「おっはよー」 「!!???」 何が起きたのか、理解はできる、が頭のほうが追いつかなかった。 突然視界の中に飛び込んだ人影は昇りきらない太陽の後光に照らされある種神聖なものを連想させる。 だというのに 「ぷっ…あっははははははは!バルムンク、なんてカオしてるのさ?」 いきなり豪快に笑い出す。 なんと失礼な言い草だろうか。 とはいえ自分でも今かなりおかしな表情を浮かべていることだろうとやや落ち込む。 反面カイトはまさに悪戯が成功した、といった顔だ。 むしろ目尻に涙まで浮かべて笑うことないだろう、近所迷惑極まりない、と内心毒づく。 「もういいかげん笑うのは止せ」 「ご、ごめ、くくっ」 駄目そうだ。 いい忘れましたがこの先オリキャラが一人出ます。 そういうの嫌な人はどうぞスルーして下さい。
510 :
807 :03/12/09 21:45 ID:nUleEYts
◇ 「ね、ねぇ…そんなむくれないでよ」 「誰もむくれてなどいない」 説得力がないのはわかっている。 カイトが遠路九州まで訪ねてきたことに素直に喜びを示したい。 それでもそっぽを向かずにはいられなかった。 む〜、と眉を八の字にしていたカイトが不意にパンと手を合わせる。 「そ、そだ。バルムンクきょうは何時に出るの?」 視線を壁掛け時計に移すとまだ一時間半程は余裕があった。 「八時、だな」 端的に言うだけいうとカイトがなにやら荷物を漁りだす。 「なら、しばらくゆっくりしててよ。お台所かりるねー」 まるでエコーがかかるように奥のほうへ引っ込んでいく。 久々に会ったカイトはやはりカイトでバルムンクの毒気はあっさりと抜かれてしまった。 「敵わんな…結局俺の不戦敗、か」 呟きながら様子を見に行くと、 「ダメじゃんバルムンク。仮にも住まいなんだから『さしすせそ』は用意しないと」 怒られた。 「そのエプロンは?」 家の中にあったかもしれないがいまいち記憶に乏しい。 「自前だよ。こういうのは雰囲気から、らしいから」 言いながらおたまを振るう姿はなんだか様になっている。 (なんか、良いよな…こういうの。エプロン姿がまたなんとも……いかんいかん!) 退廃的に染まりかけた念を振り払いリビングで待つことにする。 支度してる時に初めてメールが来ていることに気づいた。
511 :
807 :03/12/09 21:46 ID:nUleEYts
「藤尾か。あいつは休みのはずだからな、また妙な誘いだろう」 なにかと不可思議な場所に彼を連れて行く後輩。 やれ博物館めぐりだなんだと以前には石器時代式の火の起こし方を実演したりまさしく不思議生物だ。 またその後輩には辛口で接しながらも互いをストッパーの役目として機能させている。 そもそも何故藤尾のような奴があの訓練校に通っているのかさっぱりわからなかった。 ゲーム会社と歴史オタクのどこに接点があるというのだろうか。 「お待たせ〜」 考えふけっているとカイトが朝食二人分を持って表れた。 「なんというか…和食100%なラインナップだな」 白飯、味噌汁、卵焼き、漬物etc久しく拝んでない光景に一瞬懐石料理屋にでも来た感じがする。 もっとも実家では珍しくもない取り合わせだが逆にその平凡さが嬉しかった。 「すごいな…よくこんな短時間にこさえたものだ」 「ん〜漬物は母さんの手製だし釜に炊きおきがなかったからご飯はレトルトだよ。でもダメだよ?少しは自炊しないと」 「善処する」 カイトは「もう…」などと言っていたが目は笑っていたので流しておくことにした。 「「いただきます」」 (…………美味い) 思えばカイトの手料理は初めてだ。 家に何度かお邪魔したときにはカイトの母御さんの独壇場で料理を振舞う機会などなかった。 自然と進む箸をいったん止めるとカイトがこちらをじっと窺っている。
512 :
807 :03/12/10 16:23 ID:cragQ9g4
「ええっとぉ…お味のほうはいかがなもので……」 「美味いぞ」 「そんだけ?」 「美辞麗句並べ立てるだけが賛辞じゃない」 なにやら納得いってない様子だが彼の食べっぷりに少なからず満足感は得たようだ。 「あっ、いっけない今日の運勢」 流し見ていたテレビのチャンネルが変わると同時に「Come on!」とナレーションが入る。 「うっわ、もう過ぎたかな………………さ、最下位!?う〜…でも、まだっ。リベンジ!」 唸りながらもまたチャンネルを変える。 というか一度見た運勢にリベンジも何もないだろうが。 「あ、一位だ。でもフクザツ……」 「ここはプラマイゼロとみるべきじゃないか?」 しかしこうしてみると彼女は富みに女の子女の子しているように思う。 もっともそれこそが自然で彼女にとってもいい傾向だ。 「ごちそうさん」 「うぃ、おそまつさま」 「まともな朝食を取ったのは久方ぶりだ。カイトは元々料理はできたクチなのか」 「母さんに仕込まれたんだよ。そうだなぁ〜ボク達が付き合い始めた辺りから。母さん常々言ってたもん、『オトコはいかにもな和食を 出せばイチコロよ♪』って」 本人を前に言うことじゃない。 「肝心な事を忘れてた。どうして此処まで?」 「な〜んとなく…ってワケでもないけど、会いたかったからってのじゃダメ?」 頼むから上目使いは止めてほしい。
513 :
807 :03/12/10 16:24 ID:cragQ9g4
これが自分にしか向けられないのは理解っているが、だからこそ破壊力絶大だ。 「あとこれはついでだけどバレンタインのお返し、まだだからね?三日過ぎたけどまぁ許したげるよ」 確かに、一月前手作り感漂うチョコレートが届いたのは記憶に新しい。 あくまでも「ついでだよ」と素晴らしい笑顔を振りまいてくれる彼女を見ると少し空を仰ぎたくなる。 「今日って何の用事なの?もう休みじゃないの?」 「いや、もう学校の卒業資格は取っている。このまま春にはCC社に就職だからな、仕事の手伝い…一種の体験アルバイトだな。 後は顔合わせの意味合いがある。顔合わせといえば、ぴろしともあったぞ。職場は違うらしいが」 「ぴろしってあのぴろし?」 「ああ、the worldと違わずエキセントリックな思考の持ち主だったな」 「むむ、見てみたい、かも。バルムンクはCC社で何する人なの?」 「the worldの管理者の一人だ。もっともすぐGMとして動くわけじゃなくて、しばらくはリョース達の手伝いだ」 「すごいなぁ、プレイヤーがGMになるなんて。でもバルムンクには適任かもね。学級委員長みたいなトコあるし」 後片付けの中バルムンクは再度時計を確認する。 「そろそろ時間だ。すまんな、街中を案内してやりたいとこだったんだが。暇だったら俺の端末を好きに使ってくれ。一緒にプレイする事 はできないが話すぐらいの余裕はある」 「わかった。いってらっしゃい」 送迎の言葉に思わず感銘を受けてしまう、が。 「キスのほうがいい?」などと先の悪戯めいた顔を浮かべたので早々に出発した。
続きマダ-?(AA略 ハァハァハァハァハァハァ、これは裸エプロンですか?朝からカイトたんの裸エプロン??? キタキタキタ、807氏、貴方は神です。 続きを、早く続きをmばおj ……OK、時に落ち着け 楽しかったですよ〜。続きを期待して待ってます。 夜が明けても待ってます。 年が変わっても待ってます。
GJ! やばいわ…カイトタソ萌え(*´Д`) アンタ最高や、一生応援しますぜ兄貴!!w
516 :
807 :03/12/11 15:11 ID:tJWr5yjK
◇◆◇ 「来てみたはいいけど、どうしよ…」 ヴァージョンがアップしてからは軒並みカウンターストップしていたボク達のパラメータはぐんと落ちた。 落ちた、というよりは上限が見直されたんだと思う。 それでも「.hackers」なんて称されてたボク等を始め幾人かの高レベルプレイヤーの地位は変わらなかったけど。 要するに、更にキャラを鍛える余地が増えたってこと。 PCを変えてもう二年にもなる。 さすがに引退する人も少なくなかった。 「ブラックローズに彼氏ができるんだもんね。時の流れを感じるよ」 言ってから思う。 人のことは言えないよね。 みんなに話して大騒ぎしたのがもう随分昔の事みたい。 もちろん別れたばかりじゃない。 バルムンクの学校には彼同様にゲームに携わるって人が多く、the worldをプレイする同級生さん達とも何人かネットゲーム仲間になった。 大半の人は純粋にゲームが好きな人ばかりだからボクも肩肘張らずに付き合える人たち。 その中でも付き合いの多いのがレキさん。 もちろんthe worldの中じゃさんづけなんてしない。 レキさんの印象は一言でいえば苦労人、かな。 ボクは最近のバルムンクをthe worldでしか窺い知れないけどこの頃のバルムンクはなんてゆうかハジけてる。 うん、誤解をまねくね。 柔らかくなった。 冗談も言うようになったし口に出すより行動で示すことも多い。
517 :
807 :03/12/11 15:12 ID:tJWr5yjK
前にもボクがはぐらかしているにも関わらず「彼女ですか?」と問詰めてくるレキさんに延髄蹴りを放ったし。 見てる側の立場から言わせてもらえばボクよりバルムンクのほうがゲームを満喫してるように思う。 そんなンだからバルムンクに付き従ってるレキさんを見てると可哀想だけどなんか可笑しい。 そういえば! レキちゃん情報によれば――自分でちゃんづけする辺り妙というか性別がよめないよね………ボクもか。 ん、その情報によると最近バルムンクにモーションかけてる女性がいるみたい。 学校でも人気あるみたいだし。 それこそ初めは「な、何だってー!?」てなカンジだったけど……。 滞在期間は長いんだから今晩にでもじっくり問詰めればいいんだよね。 『芽は出る前に根こそぎ…』――わかってるよ、母さん。 フフフフッ…………。 ―――とか思案してる間にもう像のとこまで来ていた。 「いけない、まるで夢遊病者…。……?」 何だろう?耳鳴り? 誰かに呼ばれたような……。 「あ……れ…」 体が崩れ落ちるのがわかる。 ――白い………ひかり………………――――
518 :
807 :03/12/11 15:14 ID:tJWr5yjK
◇◆◇ 「バルムンクさーん。メール見てくれましたよね、どうですか?今から」 仕事が終わった途端現れて…騒々しい。 「悪い、今日はパスだ。急ぎの用事がある」 「は〜そうですか。でも今日は随分そわそわしてますよね?もしかして待ち合わせとか…」 コイツは……どうしてこう、めざといのか。 そういえばカイトは今もアクセスしてるだろうか? 昼時に彼女のネームを見つけたが…。 「バルムンクさーん、もしかして女の人ですかー?」 「ええい、黙ってろ……む?何!?」 カイトの………名前が無い。 メンバーブックから消え去っている。 どういう事だ……。 「おいレキ!カイトを呼び出してくれないか」 「ええっ?いったい何「いいから、急げ!」ハイハイ……あれ?無い…カイトの名前が……そんな、消したハズなんてないのに」 システム的な問題はないはずだ。 何よりそこら辺の技術的な仕組みはたたき込まれている。 「とにかく俺はもう一度巡回してくる。俺に何か用事が回ってきたらお前が処理してくれ」 「えっ?あっちょっと!?」 レキの抗議も聞き留めず転移に移る。
ま、まさか…とか思ってしまったが如何に。杞憂であってくれ
また神キテル━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
俺もコソーリと
>>500 の続き書いて…寝るよ。
「ねえ」
「なんだい?」
「何か喋ってよ。ずっと黙り込んじゃってさぁ…」
タブリスの隣りに座ったまま一面の花々を見つめていたブラックローズが、
ついにしびれを切らした様に呟いた。先程から胸の辺りをチクチクと
刺すこの気持ち…タブリスに思い切って話してみようと思っていた矢先、
彼は何も語らずにただ花を見つめているだけ…。
「…思いを伝えるのは、言葉だけじゃないよ」
優しげに微笑みながら、ブラックローズに一輪の花を差し出すタブリス。
残念ながら匂いを感じることはできなけれど、今のブラックローズには効いたらしい。
少しだけ顔を紅潮させ、黙って花を受け取った…。
「ね?」
「…アリガト」
そのままブラックローズは押し黙ってしまった。
何を喋ればいいのか…今のこの想いを伝えるべきなのか…。
「(変なの…ネトゲでこんな気分になるなんて…)」
実はこんな気分になったのはこれが初めてではなかった。
カイトと冒険している時、いつもブラックローズの心は…。
「(…)」
そんなブラックローズの様子を見ていたタブリスが、そっと囁いた。
「…どうして黙っているんだい?」
「え…ッ?」
「キミは…僕に何か聞いて欲しいことがあるんだろう?」
「…」
ブラックローズは迷った。タブリスにこれまでの経緯を話すべきか…否か。 ここまで親しくなったのだし、事情を話さないのはフェアではない気もする。 例え、同情を誘っていると思われても構わない…彼が彼自身のことを 話してくれなくてもいい…今は、ただ、話を聞いてくれる人が欲しかった…。 「…色々あったんだ、ココで」 ブラックロ−ズは淡々と語り始める。弟が意識不明となったこと…ウィルスバグと 戦っていること…腕輪とアウラのこと…この世界で起きている異変のこと…。 「…信じられないかもしれないけど…でも、本当にあったことなんだ…」 「…」 「…疑ってるの?」 「いいや」 彼女の話を黙って聞いていたタブリスは向きを変え、そしてまた、 いつもの様に笑った。ブラックローズの不安を拭い去るかの様に…。 「ありがとう」 「…?」 「話してくれて…ありがとう」 「…大した話じゃないから」 タブリスの笑顔は、今のブラックローズには眩しすぎた。 どうしても、彼とこうして過ごしていることに後ろめたさを感じてしまうのだ。 「…どうしたの?」 「な、何でもない…話してスッキリしただけよ」 嘘。全然スッキリなどしていない。むしろ逆。苦しい。一番言いたかったことを 言えなかったのだから。だが、タブリスは…。 「キミはボクと同じだね」 「タブリスと私が…同じ…?」 「キミもボクも…傷つきやすい天使なんだよ」 「な、何よ、ソレ…」 天使…いきなりこう切り出されると、ブラックローズも反応に困ってしまう。 そう言ってくれるのは、何となく嬉しい気もするが…。
「天使って…アンタ…」 「フフ、例え話だよ」 そう言うと、伸びたタブリスの手がブラックローズの髪を撫でた。 こういう扱いはリアルでもゲームでも嫌いなのだが、 ブラックローズは何故か嫌悪感を示さずになすがままにされている…。 「ボクに話を聞いて欲しかったんだろう?」 「…うん」 「でも、本当は誰でもよかった…とか?」 「ち、違う! 私は……私は、アンタに聞いて欲しかった…だから…」 「ボクの所に来た?」 「…」 いつの間にか、ブラックローズの頭はタブリスの腕の中にあった。 彼の纏うローブに顔を埋めたブラックローズは拒否反応を示さない。 タブリスに抱かれている…というこの現状を、内心では狂喜していたのかもしれない。 「(私…今…抱かれてるんだ…)」 例えゲームの中とは言え、ブラックローズ…晶良にとって、 初めて同年代と思しき異性に抱かれた瞬間であった。 「ヒトは独りでは生きられない」 「…」 「傷つくのが怖いから…心が臆病だから…“寂しい”と感じてしまう」 「…」 「とても繊細なんだね…特にキミの心は…」 「あ…ッ…」 今度は、タブリスがブラックローズの体に顔を埋める番であった。 肩に、彼の唇が触れるか触れないかのギリギリの位置で動いている。 こんなに近くで、耳に、彼の言葉が流れ込んでくるのである…。 「タブ…リス…?」 「キミは独りじゃない…ボクが…ずっと側に居てあげる…」
…えーと、黒薔薇は弟の看護に疲れている…という解釈…でいいのかな? 問題抱えすぎちゃうと、やっぱ誰かを頼りたくなるのは…俺も同じか…。
524 :
807 :03/12/12 09:59 ID:FSlyTCmF
◇ ひとまず全てのルートタウンを隅から隅まで巡り歩く。 途中顔見知りのプレイヤーに何度か目撃の有無を聞いてみたが収穫は無し。 「あとは……ダンジョンか」 あれからルートタウンも増え八つになった。 その八つをレベル別にみて俺達に当てはめると現在は第六階層、「κサーバ」が主に活動拠点になっている。 登録していたカオスワードに的を絞ることにした。 まずは一人でも神像まで到達できるフィールドへ。 カイトはあれで気まぐれなところがあるからもしローレベルレアアイテムでも探しにいったならお手上げだ。 かといって一人で潜るのが困難なダンジョンに足を入れることも否定できない。 GM候補生としての俺の権限など無に等しい。 な、もんでμ、ψサーバが絡めば手が出せん。 「憶測を重ねても始まらんな。とにかく行こう」 ◇ 自分でも驚くべきスピードでマップを駆け抜けた。 もう日が傾きだす時間だろう。 これで何事もなく俺の勘違いで終わったなら俺はとんだ道化だな。 いや、杞憂に終わってくれるならそれでいい。 カイトの身に何も起こらないというならそれが一番だ。 「此処で四つ目……此処で何もなかったら流石にこれ以上の探索は難しいな」 これ以上のフィールドレベルでは一人では時間が掛かり過ぎる。 フィールドに転移した瞬間。 「!?」 気のせいか? 今一瞬ノイズのようなものが……。 あれは……………そう、まるで八相が潜伏してる場所で見たような……。
525 :
807 :03/12/12 10:00 ID:FSlyTCmF
もちろんフィールドのグラフィックは正常だ。 もし異常が表れようものなら上司達が大慌てするだろうし、おそらくそれよりも早くヘルバからのコンタクトがあるだろう。 …何か腑に落ちない。 念入りにプチグソで周ってみる事にした。 「やはりこの生き物は好きになれん」 カイトは可愛くないけど憎めないとの評。 その程度なら賛同できるが仲間内にはキッパリ、カワイイと言ってのける奴もいる。 そのセンスが信じられない。 ――切り立った岩場。 新しいフィールドではこういった段差の大きな場所も増えた。 辺り一面海、という場所もある。 こういう場所は専用のプチグソを使わないで通るには作られた道を登っていくのがセオリーだが。 「時間をかけてもいられん…ハッ!!」 背中の羽を使い文字通り「飛び上がって」昇っていく。 知る限り類似アイテムはあるがこれだけの跳力を誇るのはこの羽だけだ。 見渡した限りではこの岩山が一番大きい。 ここから観ればとりあえず山の上は網羅できる。 頂上に人影。 あれは―――― 「カイト!!」 地味めな半袖の服と、それは対照的にスリットが入り片足が大きく曝け出された腰布、肘から先を覆うアームバンド。 リアルの彼女より少し低い背。 リアルの彼女より少し長い髪。 人違いであるほうが信じられない。 間違いなくカイトだ。
526 :
807 :03/12/12 10:00 ID:FSlyTCmF
「カイト!」 声は届いてる筈だ。 なのに彼女は微動だにせず虚空を見つめるばかり。 いてもたってもいられず駆け寄って振り向かせる。 「ッ!!」 全く予想し得ない感覚に肩を掴んだ手を離してしまう。 掌に走る……感触、そう、感触だ。 柔らかな人肌のような感触。 端末の前で誰かに触れてしまったかとヘッドギアをずらし現実世界を窺う。 ずらし見た視界で周囲を見渡しても誰もいないし、先程の感触に相当する物体もない。 目の前で無機質なパソコンが鎮座してるのみだ。 再度ヘッドギアを被り直しカイトと対面する。 相変わらず心情が読み取れない虚ろな瞳。 虚ろな…瞳? 「バカな…」 the worldのPCの表情のパターンは確かに凄い。 喜怒哀楽に関してもはっきり読み取れる。 しかし、こんな生気のない目は一度だって見たことはない。 改めて手を触れてみると確かな温かみが伝わってくる。 錯覚なんかじゃない。 「いったい何がどうなってるんだ……」 ほんの僅かにもこの事態についていけない。 なまじ制作側の人間として知識を持ち合わせている俺にとっては何もかも戸惑う材料にしかならない。 「………」 不意にカイトの目に光が灯る。 その目はこちらを捕らえて――凝視してるといっていいほど――離さない。 「バルムンク……?」 「!カイト、俺が判るか?いったい何があった?身体は平気なのか?」 パンク寸前の思考を抱え、つい矢継ぎ早に問いを並べる。 「……いやだなぁ…どうしたの?そんなに心配しなくても大丈夫だよ……」 「心配したくもなる……。ところで本当に何も感じないのか?」 頬を撫でるように彼女に手を差し伸べた。
527 :
807 :03/12/12 10:01 ID:FSlyTCmF
やはり服の上からよりも更に明確に熱を感じ取れる。 「あ、わかるんだ……この感じ…。フフ……ねぇ…」 突然腕の中に飛び込むように身体を摺り寄せてくる。 何かが引っかかる、彼女の何かが。 「ふふ、広いね。バルムンクの懐は…」 この妖しい笑み、ざらりとしたような言葉にあらわせない嫌悪感。 目の前にいるのは本当にカイトなのか? 彼女の顔が俺のほうへ近づいて来る。 何をしようというかは解ったが、どうにも疑念が拭えず顔を背けてしまう。 「…どうしたの…?私とキスするのは嫌?」 ―――――!!!!! 差し伸べられた手を振り払い一息に跳躍して距離を取った。 「貴様……何者だ…」 「どうしたってゆうの?私がわからないの?」 「カイトが自分を呼ぶ時は『ボク』というんだ。『私』などと…唯の一度も聞いた事はない」 瞬間、なにか穿たれたような貌をする「そいつ」。 とたんに顔を緩ませ、いや、歪ませ笑い出す。 「くくっはははは!一人称とは。我としたことがなんと些細な失態をやらかしたものだ」 「っ誰なんだ……お前はッ…………」 カイトの顔で!声で!そんな笑い方を……。 「そう熱くなるな。極々、遠からず合い見えん」 突然奴の体が宙に浮き上がったかと思うと見覚えのある幾何学模様が。 そして奴の右腕あれは…… 「『腕輪』!!?なぜ!?」 「また会おうぞ、バルムンク」 言い終わるが奴は模様のついた空間に折りたたまれるように消えてしまった。
朝っぱらからキテタ━(゚∀゚)━(∀゚ )━(゚ )━( )━( )━( ゚)━( ゚∀)━(゚∀゚)━ !! GJッス!!
529 :
807 :03/12/13 13:30 ID:zwfrDlKf
◇ 走る、走る、走る―― 正に一心不乱、生憎と心は乱れっぱなしではあるが一路自宅へと駆ける。 あれは何だったのか?新たな八相?モルガナの忘れ形見? それすら今は些事だ。 彼女の顔を見たい、声を聞きたい、俺を……安心させてくれよ……。 乱暴に玄関を開け放つと、部屋の明かりは点いていない。 靴を脱ぐことも忘れ上がりこみ、リビング、台所、そして…… 「っっ!!」 自室、居た、しかし……座っていたであろう椅子から崩れ落ち、着用していたであろう端末はズレ下がっている。 「カイト!!」 抱き起こし安否を確かめる…………脈、呼吸、ひとまず最悪はない。 「カイト!カイトっ!!」 それでも、肩をゆすっても頬をペチっと叩いても、起きる気配はなく、しまいには軽く口と鼻を塞いでみる。 からかわれているのではないか、きっと「わっ!」などと叫んで俺を驚かそうと狸寝入りをしてるのではないかと。 三十秒程もそうして、淡い期待は打ち捨てられた。 ろくに力が入ってくれない腕で彼女をベッドに寝かす。 なんて綺麗で安らかな寝顔なのか、これではまるで……まるで……… 「クソッ!!!」 苛立ちが募る。 トゥルルルルルルルルル――― 先程から着信コールがうるさい、それがまたイライラを助長させる。 どうしたらいい?これから………。 病院へ連れて行くべきなのか…。 ふっ、とつけっ放しのパソコンに目を移す。 どうやらthe worldをプレイしてる最中だったらしい。 「これは……それにこの景色は……」 ログインされたままで、おまけに 映し出されたグラフィックは俺が『奴』と遭遇した場所。 しかし動かそうとしたら『落ちて』しまった。 なんらかの事情でそこで『固まって』いたのだろう。 「………………」 似ている……知ってるはずだ、俺は。
530 :
807 :03/12/13 13:32 ID:zwfrDlKf
目を覚まさないカイト、ログインされたままのthe world、そして……あいつ。 「荘司 杏……」 かつて赤い稲妻と昴から端的に聞いていたログアウトできない少女の話…。 だというなら『奴』は一体…カイトは……どこにいったんだ。 トゥルルルルルルルルル――― 未だにしつこく鳴り続ける自身の携帯が鬱陶しくて電源を切ってやろうか、と発信者を見ると。 「オルカ?」 彼が、しかも電話で連絡を入れてくることなんてかつて数えるくらいしかない。 「もしもし…」 「あっ、やっとでたか。唐突に悪いんだが今the worldに入れるか?」 オルカというPCより幼い感じの声だが折り合いをつけるためオルカの口調で話しているんだろう。 「端末の前にいるがこちらは今それどころじゃ……」 「こっちも緊急事態……らしくてな。カイトがお前を呼んでほしいって」 「カイトが!?それは、いや……」 それはもしかして『奴』ではないのか…だとしたら罠か? 「バルムンク?」 「…ああ。オルカ、その…カイトの様子はどうだった?」 暗に怪しくなかったか、と聞いてるようなものだな。 「おかしい、といえばぶっちぎりでおかしいな。PCが変わってるんだから。おまけに……」 「PC?おまけに、何だ?」 「いや、正直俺も混乱してる。とにかく急いで来いよ、彼氏だろ?マクアヌで待ってる」 茶化されてるのか責められてるのか。
531 :
807 :03/12/13 13:32 ID:zwfrDlKf
◇ 「お、来たな」 「バルムンク!」 ログインして視界が変化したと思えば背後から二つの声、続けざま背中に衝撃。 「な、何事だ?」 首だけで振り返ると……見覚えのある赤い帽子。 「カイトなのか?」 そう、確かに二年前封印した少年双剣士、初代カイトが立っていた。 「うん、なんでかわかんないけどボクだよ」 まだ疑念が残っていて素直に安堵できない。 もしかしたら『奴』が擬態して演技に磨きをかけてきたのかもしれない。 なんとなく頬っぺたを引っ張ってみる。 「い、いひゃい。なにふんおはあ?」 「なーにやってんだ?お前ら」 放してやるとカイトは「も〜」なんて唸りながら頬をさすっている。 その光景を見てると先程までのギスギスした感情が霧散していき、俺は随分と久しぶりに安堵のため息をついた。 「はぁ……カイト、なんだな」 「バルムンクぅ〜いったいナニ言ってんのかサッパリだよ」 「阿呆、心配……したんだぞ」 自然に、本当に自然にカイトを抱き入れていた。 「バルムンク……」 ――――――――――「あ〜〜お前ら……そのカッコでそういうのは控えておけよ〜。おれ他人のふりするぞぉ」 アッチの世界から引き戻され互いの姿を見直して慌てて離れる。 確かに男型PCが往来で抱き合うのは不味かったな。 周囲の視線がイタイ……。 「と、ところでカイト。オルカに連絡の中継を頼んだ、ということは……」 「たぶん、考えてるとおりだよ…。ログアウト……できないんだ………」 やはり……か。 比喩じゃなく本当に眩暈を感じた気がした。
532 :
807 :03/12/14 12:16 ID:VgiHieSf
「ヤスヒコは何かわかんないかな?先輩的に……」 「だぁから……はぁぁ…嫌な先輩だな、それ」 お約束の呼び名に関する切り替えしにも飽きてきたようだな。 「はっきり言おう、さっぱりだ。ただ…目が覚める少し前…にthe worldの中を…そう、飛んでた気がするぞ」 「あ、それ多分タルヴォス戦の時だ。ってゆうことは手掛かりなしか」 「ところでカイト。さっき『痛い』、と言わなかったか?」 問いで思い出したようにハッとして何やら落ち着きがなくなる。 「そう!スゴイんだよ?触ったら感触があって温かくて水温も感じ取れるんだよ!?」 堀を流れる小川に腕を滑らせ、はしゃいでいる。 「これ単にデータなんだよね?技術革新てすごいなぁ〜」 目を輝かすカイトに気持ち手加減してゲンコツを落とす。 「痛ったぁ〜!何で殴んのさ?」 「それが答えだ。五感があるなら当然痛みもある。…無茶はするんじゃないぞ?」 しゅん、と縮こまる。 どうやら理解ってはいたか或いは意図的に考えないようにしていたのか。 「やっぱりヘルバと連絡取るべきじゃないのかな?」 「そうだな。俺たちは『司』のことはあまり知らないから聞けば手掛かりがあるかもしれない」 「なら、メールしておくよ」 さも当然のように答えるが。 「打てるのか?今の状態で……」 「う……」 「なら俺が送っておこう」 「お前がか?珍しい、っていうかどういった風の吹き回しだ?いつもなら『ハッカーなど…』とか言い出すのに」 「だからこそだ。俺からの連絡なら如何に自体が緊迫してるか察するだろ?」 「へいへい、ナントカは盲目ってやつね」 皮肉も今の俺には通じない。 「それじゃネットスラムで待機してようか」
533 :
807 :03/12/14 12:17 ID:VgiHieSf
◇◆◇ 「ヘルバから返事は?」 「いや、まだだ。此処にいる事は伝えたから直接来るかもな」 ネットスラムに来るのは半年振りくらいだけど司達放浪AI組はいなかった。 なんでも相次ぐ大幅ヴァージョンアップの波から逃れるためにアーカイバで非難させてるって聞いたけど。 久々に会いたかったんだけどな…。 「メールだ……レキから、だな」 バルムンクが受け取ったメールを読むために固まったかと思ったらいきなり深刻な顔になった。 「なんてことだ……フォート・アウフがカイトらしきPCのイリーガルスキルで大破した、と」 「ぼ、ボク?」 「イリーガルスキルってのは……」 「おそらくは『あいつ』で、そのスキルとはデータドレインだろう……」 「あいつって誰?それにデータドレインて…」 ボクがバルムンクに食いつこうとした矢先廃ビルの上で光が煌めきヘルバが現れる。 「遅くなった。なにやら……物騒なことになってきたようだな」 ヘルバがボクの方を見ながら呟く。 多分ボクのPCが違う事とかから大体のことは知ってるんだ…。 「フォート・アウフのことは?」 「タイムリーってやつだ。今知ったばっか」 「どうも情報が混乱している。石頭さん達は慌てるばかりだし、此処で待ち合わせたのは好都合だったかもな。すでに一般プレイヤーへの 一時退避勧告が布されている。ネットスラムじゃなければ弾き出されていたかもな」 なんでか知んないけど石頭ってとこのニュアンスが楽しそうに聞こえた。 まだいがみ合ってる、いやいや、いがまれてるのかな…。 「ヘルバ、カイトがログアウトできなくなった。おそらく元のPCはを襲った奴に使われている。まずカイトがログアウトできないのが 深刻だ。そこで『司』のことを聞きたい。俺達は昴やクリムにも突っ込んで聞いたことがない」 「確かに……由々しき事態だな。ならそちらの知りうる限りの現状も聞かせてもらおう」 ―――――――そしてボク等は聞いた。 ―――――――司というPCの女の子がいかにthe worldに囚われ。 ―――――――いかに人と触れ合い。 ―――――――もといた世界へ帰還し、アウラが誕生したかを。 ―――――――そして……バルムンクが会ったもう一人のボク……。
534 :
807 :03/12/14 12:17 ID:VgiHieSf
「腕輪がもう一つあるなんて…」 「どれも抽象的に聞こえるが結局何なんだ、そいつ?」 「わからん。始めは八相の欠けた存在かとも思ったがなんというかモンスターの類ではない。物の考え方が」 「ねぇ、『そいつ』とか『奴』って言ってるけど名乗らなかったの?」 「ああ、すぐに消えてしまった」 「なら仮称でもつけておくべきじゃないか」 「なにを悠長な……。…ヘルバこういうのはお前が適任だ。わかりやすい名前を考えてくれ」 ヘルバは特に思案にふける様子も無く言葉を発した。 もしかして最初から考えてたとか。 「ふむ、少々短絡的だが『セト』と呼称するか」 「嵐と暴力の化身…か。案外的を射ているかもな」 ―――――――――――――――――――――――酷い言われ様だな 「「「「!!!」」」」 突然どこからか聞こえた声に全員が身を強張らせる。 「だが名無しというのも中々に不便ではある」 「―――あそこだ!」 出所を探すボクたちの中でオルカがいち早く気付いた場所を見上げると建物の更に少し上空が歪んでいて。 「その名前、謹んで賜ろうではないか」 ズズッ、と沼から抜け出てくるように『セト』がビルの上に降り立った。 その姿は確かにボクがエディットしたものだったけどあの自信に溢れたような見下すような瞳に明らかな違和感を覚える。 「こうして面を交わすのははじめてだな?同胞(はらから)よ」 「同胞とはどういう意味だ。お前とカイトに何の関わりがあると?」 「言葉通りだが?」 「おちょくってんのかコラ!」 悠々と腰を落ち着かせるセトに飛び掛かろうとするオルカを止めたのはヘルバだった。 「待ちなさい。私達の所へ直接出向くということは何か話でも?」 「くくっ、察しが早いようで」 「なら聞かせてもらおう。お前は一体何者で何が目的だ」 その質問にセトがボクに指を突きつけてくる。 「我はうぬだ、同胞。そして我を生み出したのはうぬだ」
司×昴キボンとか空気読めないこと言ってみるテスト
>>535 実は漏れも。でも水色時計さんPC壊れてるらしいな。
早く直して再臨してください。
気の毒なベア・・・・w
俺もPC壊れた
楚良ミミルきぼん。 始めは楚良が無理やりかつ遊び半分に、でも段々お互いにのめり込んでいくって感じのやつが読みたい。 自分で書いてみようとしたんだけど、楚良の口調が書けなくて断念…
807さん、お疲れ様です。 物語も佳境にはいった様ですね。 まったり、まっていますんでがんばって下さい。
連続でスイマセン 536さん そうだったんですか 長いこと、書き込みが無かったんで どうしたのかなーと思ってたんですが PCが壊れたとは..... もし、水色時計さん見てましたら 同じく、まったり待っていますのd
誰もいない…
>>451 の続きを投下するなら今のうちだ…。
データドレインの影響によって、リアルでも魅了状態となってしまったなつめ。
その本性をむき出しにし、カイトに関係を迫るが…。
「…?」
…何故だか、返事がない。
「あ、あの…?」
「……スゥ」
「ね、寝てる…」
「…Zzz」
これはカイトに取って幸運だった。データドレインの効果は魅了だけではなく、
もう一つ「睡眠」の効果も追加されていたのだ。先程「月のタロット」で眠らせた
ため、効果が出るのが遅かった様だが…まさか今頃になって効力を発揮するとは…。
「(と、ともかく、今のうちに…)」
強制的ではあるが、なつめによって彼女の胸を掴まされることになったカイト。
急いで手を胸から離す。離すが…。
「(ガ、ガルデニアや寺島さん程じゃないけど…これはこれで…)」
と、頭に浮かぶ雑念。
「(う、うわ、これじゃ本当に変態だ…!)」
ブンブンと頭を振り、カイトは雑念を払う。それに今はこんなことをしている場合
ではないはず。先程の戦いで分かる通り、ウィルスバグにはデータドレインが通用
しなかったのだ。アウラが現れなかったら、どうなっていただろうか…?
「(ザ・ワールドに…また何かが起きはじめてる…いや、多分…もう起きた…!)」
今すぐ帰って、バルムンク達と連絡を取らなければ…が。
「(…どうしよう)」
帰るに帰れない。なつめを放って帰ることは可能だけれど、彼女はこの状態。
自分が帰れば、鍵は誰がかけるのか? 空き巣にでも入られたら大事だ。
「(なつめの家族は明日の夜まで帰って来ない…って言うし…)」
仕方がない、とカイトは諦めた。こうなれば、なつめの部屋に篭城して
この部屋から直接バルムンク達とコンタクトするしかないだろう。
「(徹夜になるな…ハァ)」
「砕牙…貴様、これからどうするつもりだ…?」 「別に…。アイツの他にも…まだ狩らなくちゃいけない対象はいるし…」 こちらを向くこともないまま、砕牙はエリアから脱出する。 バルムンクもやっと宿敵を倒し、安堵していた。思えば、ワイズマンから黒いカイト の存在を聞いてから数日…その間にイレスと融合を果たして超バルムンクに進化 したり、砕牙から時のリストバンドLv.∞を与えられてアクセル体への変身を手に入れたり と…本当に色んなことがあった。 「…さて、と。俺もワイズマンとイレスに報告をしなければならんな…」 剣を鞘に収め、エリアを去ろうとするバルムンク……だが! 「ギャ―――――――――――――――――――――――――――――スッ!!!!!!!!!!!!」 「なッ…何ッ!?」 突如、黒い巨体がバルムンクを襲う。巨大な翼をはためかせ、暗黒の炎を吐き散らす! 「チィッ…デミウルゴスッ!」 主人である黒いカイトを失ったデミウルゴスは、抑制の効かない獣そのものの如く、 凄まじい勢いでバルムンクに襲い掛かって来た! 「クッ…主人の敵討ちというワケかッ!」 バルムンクは先程の戦いでかなり体力を消費している…いくら超バルムンクに進化 したとは言え、これは相手が悪い。 「(せめて…カイトかワイズマン…オルカがいれば…!)」 神剣ロードクラウンがウィルスバグを切り裂く力を持つとは言え、HP・SP共に 限界に近いバルムンクにとって、今の状況は危険すぎる…! 「…一気に、ケリを着ける!」 【REFORMATION……START UP】 アクセル体となったバルムンクのPCカラーが青から黒に変化し、周囲の空気を 変えてゆく。アプドゥの100倍のスピードで動けるため、彼にとっては周りの 景色が止まって見えるためである。時間は10秒…その間に、決着を着ける! 「(左腕に力が入らない…右腕だけでやるしかないか…!)」 背中の翼を羽ばたかせ、デミウルゴスに突撃を試みるバルムンク!
「ハアッ…ウオリャ―――――ッ!!!!!!!!!!」 肉眼では捉えることのできないスピードで、何度もデミウルゴスに切り付ける バルムンク。だが、肝心のダメージは入っているのだろうか? 切り付けた傷口からはウィルスデータが漏れ、呻き声が聞こえてくるが…。 【THREE…TWO…ONE…TIME OUT】 10秒が過ぎ、アクセル体による攻撃は終わった。果たして、デミウルゴスは…!? 「シャァ……ッ!!!!!」 「しッ、しまった! 右腕だけでは力を出し切れなかった…ッ!!!!!!」 「ガアッ!!!!!!!!!!!!!!」 デミウルゴスのカウンターが炸裂! 鋭い爪がバルムンクを紙の様に引き裂き、 吹き飛ばす! みるみる0付近まで減っていくバルムンクのHPゲージ…。 「ッァ…ま、まずいな…」 デミウルゴスは口内に暗黒の炎をため、今にも吐き出そうとしている…このまま では、自分もオルカの仲間入りを果たすことになる…。 「(やっと黒いカイトを倒したというのに…ッ!)」 悔しい。ここまで来て…! デミウルゴスの張った結界によって逃げ出すことも 出来ず、このまま嬲り殺されるのか…リアルのバルムンクのコントローラーを持つ 手も、恐怖によって小刻みに震えている…。 「ギャ―――――――――――――――――――――――――――――スッ!!!!!!!!!!!!」 そしてついに、デミウルゴス渾身の攻撃が放たれた! 「クッ…!」 だが! 「バルムンクッ!」 「!?」 放たれた炎がバルムンクを滅することはなかった。何故ならば…。 「カッ…カイトか…?」 「よかった、間に合って…!」
バルムンクの肩を抱き、立っていたのは紛れもなくカイト。 どうやら攻撃を避け損ねたらしく、少しだけ服が焦げている様だが…。 「お前…どうして…?」 「バルムンクに用事があったから探してたんだけど…イレスって人からメールで 君がこのエリアに行ったまま帰って来ない…って聞いてさ…」 チャキッと双剣を構え、カイトはデミウルゴスを前に臨戦態勢を取る! 「アイツ…確か、もう1人の僕と一緒にいた…!」 そう、ブラックローズを助けた時に見た覚えがある。黒い巨体を持つ邪龍…! 「グルル……ッ!!!!!!!!!!!!!!!」 見るからに凶暴そうなその姿…果たしてデータドレインで倒すことができるだろうか…? 「カ…カイト…」 「バルムンク、下がってて…僕が何とかするから…!」 「アレはお前でも無理だ…ッ…コレを…使え…!」 「コレは…!?」 「…時のリストバンド…Lv.∞…!」 瀕死のバルムンクが投げてよこした腕輪…アクセル体へのキーアイテム・時のリスト バンドLv.∞だった! 「俺には使いこなせなかったが…お前なら…きっと…!」 「バルムンク…」 彼の言葉を信じ、カイトは時のリストバンドLv.∞を左手に装着する! 「10秒間だけ…お前はアプドゥの100倍のスピードで動ける…スイッチを…押せ…!」 「10秒間…アプドゥの100倍…それなら、何とかできるかもしれない…!」 何か策が浮かんだのだろうか…カイトは意味ありげに微笑んだ。 まるで、任せて…と言わんばかりにバルムンクに完治の水を渡し…。 「アウラにもらったこの足輪の力を試す…いい機会かもしれない」 「な、何…またアウラからアイテムを…!?」 飲みかけていた完治の水をこぼしそうになりながらも、バルムンクは驚きを隠さなかった。
リストバンドのスイッチを押し、カイトは身構えた。 みるみる周囲の空気が収束し、彼の周りだけ時間の流れが変わりはじめる…。 そして、今まで赤かったカイトのPCカラーもグレーへと変化し…。 【REFORMATION……START UP】! 「ハッ!」 カイトは駆けた。最初の一撃をデミウルゴスの腹に見舞い、そのまま地を踏みしめる 四肢を切り裂き、振り向き様にパンチを見舞うッ! 「タアッ!」 このスピードで繰り出されるカイトのパンチ力は尋常では無かった。 巨体を誇るデミウルゴスでも軽々と吹き飛ばされてしまう程だ。 何が起きているか全く分かっていない様子である。 攻撃を一方的に加えているカイトは、そのまま吹き飛ばされたデミウルゴスを追い抜き、 自分の立つ位置に飛んで来るのを待っていた。 瞬間、デミウルゴスが吹き飛んで来るのを感知すると、アッパーカットを繰り出す が如く双剣を天高く掲げ、切り裂く! 「ギャオォォォォ……ッ!!!!!!!!!!!」 「よし…ッ!」 空中に放り投げられ、無防備となったデミウルゴス…チャンスは今しかないッ! 【EXEED CHARGE】 「はあぁぁぁ…ッ!!!!!!」 右足に黄昏の足輪が浮かび上がり、カイトの全エネルギーがそこに集中する! 「ハッ!」 「タアッ!」 「クゥッ!」 「トォッ!」 「セイッ!」 カイトの気合の叫びと共に出現する、5つのドレインシール…普段ならば 一匹の敵に対して1つしか出現しないはず…だが、今の彼はアプドゥの100倍のスピード で動けるのだ…何が起きても不思議ではない! 「トリャ―――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!!」 「ギャッ……ギイィィ……ッ!?」 5つのドレインシールが飛び出し、同時にキックを放つ5人のカイト…。 それが、デミウルゴスが見た最期の光景であった…。 ズドオ――――――――――――――――――――――――――――ンッ!!!!!!!!!!!
やっと黒いカイト編も終わる…。 やっと黒薔薇と逢引できる…すごい長かった…。
ドラゴン○ールや仮面○イダーやってなかったらとうに黒薔薇までいってたんじゃ ないかといってみるテスツ。 当初のガルデニアや寺島の時と比べると、まるで別人ですからね(笑) なにはともあれ、黒薔薇編期待です。
>>548-549 …確かに黒いカイト編は終わった。が、何かを…忘れていないかい?
一応、あかつきとか楚良とか…伏線張ったつもりなんだけどナ。
にしても、俺のSSは双剣士多いな…5人もいるよ。
そのうち3人がラ○ダーだったのは俺の趣味だが…うーん。
…( ゚д゚)ハッ! ミストラルノコトスッカリワスレテタ! イマカラカイテモマニアワネーナ、コリャ。
またCC2社の公式HPが落ちてるよ・・・・・・
と思ったら、落ちたの俺だけかよ・・・・・・
553 :
名無しさん@ピンキー :03/12/21 10:22 ID:s2XkRKFd
>>黄昏氏 (´∀`)マアマアオチャデモノンデ ノシ旦 オワッタアトデバンガイヘンカケバイイッテコトデヒトツヨロシク
554 :
ああっ! :03/12/21 10:23 ID:s2XkRKFd
sage忘れた!!スマソ(´・ω・`)ノシ 旦旦旦旦旦旦旦
555 :
もひとつ :03/12/21 10:27 ID:s2XkRKFd
スマソ(´・ω・`)ノシ 旦旦旦旦旦旦旦
>>555 ならば、ここで謙虚に556をゲットさせてもらう…って解釈で…いいのかな?
【THREE…TWO…ONE…TIME OUT】 「…フゥ」 カイトにとって、最も長い10秒は終わりを告げた。PCカラーも灰色から赤に戻り、 いつものカイトになったのだ。HPを回復したバルムンクも満足気に微笑んでいる。 「終わったんだな…本当に」 「バルムンクがこれを貸してくれなきゃ勝てなかったよ…ありがとう」 「いや…返す必要は無い。お前が持っていた方が…これからも何かと役立つだろう」 「…そっか」 戦友を共に称える2人。ザ・ワールドを暗躍する黒いカイト…そしてその僕たる デミウルゴスは死んだ。禍々しき波の一端であると考えられていた悪しき存在…それが、 やっと…。…だが。 「戦いはこれからよ…お2人さん」 「…ヘルバ?」 「ごきげんよう」 唐突に現れたヘルバ。恐らくはモニター越しにカイトやバルムンク、砕牙の戦いを 傍観していたのだろう。が、どうも今回は様子が違うらしい…。 「ヘルバ…どういうことなの? 戦いはこれから…って…」 「…ここ最近、ウィルスバグが自棄に強くなったと思わない?」 「…!」 「そう言えば…ここに来る前に戦ったウィルスバグには…データドレインが通じなかった…」 バルムンクとカイトの表情を伺い、さも当然…とばかりにヘルバは微笑む。 「彼らは恐れているのよ」 「…データドレインの力をか?」 「いいえ」 「だったら…何を…? ウィルスバグ達は…何を恐れてるの…?」 「…彼らの頂点に立つ存在。即ち、“ウィルスバグの王”…とでも呼べばいいのかしら?」
「“ウィルスバグの王”…だと!?」 「そう…八相やクビアすらも超越した存在…それが王」 「ウィルスバグの王様…でも、どうして自分達の王を…?」 カイトの問いに、ヘルバは少しだけ躊躇した様に見えた。否、まだ確定的な証拠が 無い…と言うのが本音だったのかもしれない。 「これは私とリョースの憶測に過ぎないのだけれど…王は程度の低いウィルスバグを 自らに取り込んで成長する“自己進化プログラム”であると思われるわ。 仲間を次々と取り込んで成長し…やがては完全体に至る…」 ハッとした様に、バルムンクの頭に予感が走った。 どこかで聞いた様な話…それも、ここ最近のことである…。 「(取り込む…完全体…まさか、それではまるで…!?)」 「そう、貴方の予想通りよ…バルムンク」 バルムンクの考えていたこともヘルバはお見通しだった。つまり、王とは…。 「黒いカイトか…ッ!?」 「彼はテストタイプだったと私達は考えている。けれど、その黒いカイトも貴方と 砕牙とか言うPCによってデリートされた…よって、彼は王ではないわ」 「では…先程からお前が言っている王とは…誰を指している!?」 「…王の眠りは深い」 「え…ッ?」 カイトにとって、ヘルバの答えは意味深だった。そもそも、あの黒いもう1人の自分 が何者かすらも分かっていないのに…安易に“王のテストタイプ”だったなどと決め付けて いいのだろうか…? 「正直なところ、までそこまで調査は進んでいない…だが、“王”と呼ぶべき存在が 一般PCや放浪AIに寄生している可能性は多いにあるわ…何と言っても、PCに 寄生すればフィールドやダンジョンでウィルスバグに遭遇する確立は高いもの」 「なるほどな…“エイリアン”という映画で見たことがある。人体に寄生し、ある程度 成長したら出て行く…」 「でも…一般PCに寄生してる、ってことはないと思う。誰かがザ・ワールドをやってて 意識不明になった…ってニュース、最近は聞かなくなったし…」
「ええ、それは私とリョースも合意した意見よ。そうなると…」 「…残るは放浪AIか」 その頃、Ωサーバーと対になるミラーサーバーでは…。 「痛い…」 Ωサーバー内の路地裏をうろつく影が一つ…双剣士のあかつきだった。 力なく壁で手を支えながら、しきりに唸っている。時おり、腹の辺りを手で摩り、苦虫を 潰した様な表情を浮かべて苦しんでいる様だった…これは、一体? 「気持ち…悪い…」 ここがゲームでなければ嘔吐していることだろう…だが、そうもいかない。 だが、限りなくリアルの人間に近い感性を持つあかつきにとって…これはもはや拷問、 いや、死に至る病と言っても過言ではなかった。 「どうなっちゃうの…アタシ…?」 ブラックローズと良子をからかった後、カオスゲートを介してあかつきは適当な エリアに跳んだ。そのエリアにはウィルスバグがあちこちにウヨウヨしていのだが、 あかつきは何のこともなく「フィールド魔法陣ALL QPEN」を達成した。 が、その直後だった。正確な時間は分からないが、バルムンクと砕牙が黒いカイトを 倒した辺りからだろうか? 激しい痛みが彼女を襲った。頭痛・寒気・吐き気…そして 胸から腹にかけての痛み…。実際にそんな症状が出ている訳ではないが、そう感じる様に 感性がプログラムされているため、あかつきは苦しむしかなかった。そして、今に至る…。 「痛い…何なのよ、コレ…どうして…?」 無論、このゲームには“生理の概念”などと言うものは存在しない。が、もしそんな 概念が存在するのだとしたら、今のあかつきが苦しむ原因はそれに近いかもしれない。 徐に、あかつきが自分の秘所に手を当てて、弄ってみると…。 「…ッ!?」 有り得ないものが指に付着していた。所詮はゲームのキャラクター…けれど…そこには…。 「ねえ…ヘルバの知ってる放浪AIに『あかつき』って双剣士の女の子…いない?」 「さぁ…初めて聞く名前ね。少なくとも、私の知っている放浪AIに、そんな子はいないわ」
さてと…そろそろ王の出番でつね…。
>>553 お待たせ、いよいよ彼女の登場でつ。
「うッ…ケホッ、ケホッ…!」
あかつきの気分は最悪だった。最早、立っているのもやっと…それくらいの苦痛。
これまでに何百体ものウィルスバグを葬ってきた歴戦の兵であるはずの自分…だが、
今はこうやって原因も分からない痛みによって無様な姿を曝している…耐え難い屈辱だ。
「(先輩…助けて…)」
耐え切れず、あかつきはついに路地に倒れ込む。が、ちょうどその時…。
「あれ〜?」
声がした。だが、カイトの声ではない。女…それも、まだ十代〜二十代と言った
ところか。カツカツという足音が聞こえてくる…どうやら、こっちに近づいているらしい…。
「ねえ、どったの? 大丈〜夫?」
「……」
あかつきは警戒している。それを感づいたのか、近づいてきた女も体裁を整え…。
「まぁ、初対面の相手には失礼だったかなぁ? はじめまして、ミストラルで〜す☆」
「(…この女…確か…先輩の…)」
あかつきは朦朧とする意識の中から、カイトに関する情報を検索した。
自分の情報が正しければ、ミストラルとはカイトと同じく【.hackers】と呼ばれる
パーティの1人、呪文使いのはず。だが、ここ最近は見かけないと思っていたが…。
「ん〜、ホントに大丈夫? どっか痛いの?」
「ケホッ…別に…何でも…ウッ…!」
「何でもなくないじゃん! え、えと…どうしよ…サーバー管理者に連絡とか、した
方がいいのかなぁ? あ、そだッ! カイトに連絡すれば…」
「ダッ…ダメッ!」
口元を押さえていたあかつきが必死の形相になって止めに入り、思わずミストラルも
引いた。どうやら、このPCには何か事情があるようなのだ…。
「…しょうがないなぁ…私のアジトまで連れてってあげる。それなら、い〜でしょ?」
「……」
「ど〜お? 少しは落ち着いた?」 「……」 「返事が無いってことは、『もう元気全快です!』って解釈でいいのかなぁ?」 「…もう少し休ませて」 「あいよ〜」 マク・アヌ内のミストラルのアジト。ここ最近のザ・ワールドのバージョンアップに 伴い、一部のユーザーにモニター用として提供されたアイテム保管庫…それをミストラル は『アジト』と呼んでいた。確かに、そこら中に「金のプチグソ」や「鉄巨神のパーツ」 などの滅多にお目にかかれないアイテムがゴロゴロしているが…。 「エヘヘ…コレ、全部私のコレクションなんだ」 「…そう」 まるで子供の様に目を輝かせて呟くミストラル。あかつきも力なく相槌を打つ。 「これね、今一緒に冒険してる人達と会う前…ソロで冒険してた時のなんだ☆」 「ふぅん…」 「でねでね、私…今、妊娠してるの!」 「にッ、妊娠…ッ!?」 あかつきもこれには驚いた。が、よほどその様子が滑稽だったのだろう…ミストラルは 腹を抱えて笑っている。あかつきはバツが悪そうに毛布に首を顰めるが…。 「そんなに驚くことないじゃ〜ん☆ 私だって昔はちゃんと『女の子』だったんだし、 結婚すれば子供だって…そりゃあ…ねえ…? ね?」 「…私には、縁の無い話だから」 「あらら…そなの」 こりゃ失敬、とばかりに自分の頭を軽く叩くミストラル。続けざま、話を元に戻す。 「それでね…子供が生まれて…もしその子がザ・ワールドをプレイする様になったら…」 「…なったら?」 「全部あげるんだ。私が集めたレアアイテム、ぜーんぶ!」
「…それでアナタは、幸せなの?」 「へッ?」 今度はミストラルが面食らった。今までダンマリを決め込んでいたあかつきからの 質問…「それで自分は幸せなのか?」。どうだろう…あかつきの視線が気になるが…。 「アナタの子供が将来、ザ・ワールドに興味を持つかどうかも分からないのに… 産まれる前から、そんなことを決めちゃって…それであなたは幸せ…?」 「う、う〜ん…。難しいこと言うねぇ…」 ミストラルは考え込むように腕組みのポーズを取った。が、実は被りを振ったに 過ぎなかった。彼女には、当に答えは用意されていたのだから。 「幸せになる権利は、誰にだってあるんだよ」 「幸せに…なれる権利…?」 「そ。私の子供ね、超音波で調べてもらったら…女の子だったんだぁ」 「…だから?」 「ニブ〜☆ 幸せになれる権利は、女の子の方がダンチで強いんだよ?」 夢を語る少女の如く、ミストラルはあかつきに促す。彼女は彼女なりに、自分の 人生を謳歌している…だからこそ、自分が産み落とす次の世代に何かを託そうとしている…。 「ダンナと一緒にね、名前考えたの。深い鈴と書いて…『深鈴』ちゃん! かわいいでしょ?」 「…ミストラルは、今、幸せ?」 「無論、勿論、当然至極! 幸せ過ぎて怖いよ〜☆ ダンナもいるし、子供も生まれる し…ザ・ワールドはやってて面白いし…世の中が不況だからって、暗い顔するのもヤだしね」 ここで、あかつきはハッとなった。なんて嬉しそうな顔をするのだろう、と。 自分がこれまで取り繕ってきた偽者の笑顔とはまるで違う…本物の笑顔。 「…だから、さ」 「…?」 「あかつきも幸せになろうよ…何があったかは聞かないけどさ、これも何かの縁だって☆」 「(アタシにとっての幸せ…アタシは…幸せになりたいの…?)」 ミストラルの看護のおかげか、先程の異常なまでの痛みはやっと引いた。けれど、何か 違和感を感じる節がある…自分の体のどこかで。いずれにしろ、もうこれ以上は…。 「もう治ったみたい…世話になっちゃったね」 「あれれ、もうい〜の?」
何だかクライマックスな悪寒…。 「私は…幸せになr(ry
お疲れでしたー!そして、ミストラル来たぁー!w 黒いカイト編とか、エロじゃないストーリーも気になるんで、これからも頑張ってください。 応援してますよ!
メリークリスマス!
>>565 サンクス。懲りずにまた投下する俺を許しておくれ…取り合えず、
>>563 の続き。
「それじゃ…いつかまたどっかでばったり会えるといいね」
「そ〜だね〜…あ、コレ…お姉さんから一つだけアドバイス☆」
「…?」
少しだけ体調を回復させたあかつきは、ゆっくりとベッドから身を起こしながら呟く。
それを見たミストラルも少しだけ残念そうな顔をしながらも、しっかりとした口調で笑った。
「幸せになりたいなら…『夢』を持って生きた方がいいよ。色んな夢を持ち続ける
ことで、人は幸せを維持できる…って思うんだ。だから…うん、ドリーマーだよ☆」
「…夢か」
幸せ絶頂期なミストラルだからこそ、説得力のあるセリフだったのだろう。
あかつきも何となく、彼女の言いたいことが分かった気がした。
「…そうだね、アタシも何か夢を持つことが出来れば…幸せになれるのかな」
「あかつきの頑張り次第だけど…ね」
「他力本願はイックなーいッ、ってことか」
「アハハ☆」
「フフ」
ミストラルとあかつきは一緒に笑った。頑なな感じのあかつきも、偽りの笑みを
見せることもなく、笑ったのだ。
「じゃ…今日はアリガト」
「じゃ〜ね〜☆」
キィィ…とドアを開け、あかつきは少しだけ足を引きずりつつも力強く出て行った。
それを見て、フゥ…とため息をつくミストラルの姿がとても感慨深く、印象的でもある。
そして…。
「これでよかったんだよね?」
「うん…ありがとう、ミストラル。何か…スパイみたいなことさせちゃって…」
「まぁ…私としても、な〜んか引っかかるトコがあったんだよね、あのコ」
ミストラルのアジト…その暗がりから出てきたのは…他でもない、あかつきが面会を 拒否したカイト、その人であった。どうやら今まで気配を消して様子を見ていたらしい。 「あのコ…ホントに放浪AIなの?」 「ヘルバは知らないって言ってた…けど、何か…あかつきに近づくと妙な 違和感を感じるんだ。そう、司や昴、楚良と一緒に冒険した時みたいな…」 「ふぅん…腕輪持ちのカイトがそう言うんなら…そうなんだろうけど…」 うーん、と神妙な面持ちで唸るミストラル。女の勘、とでも言うのか…ミストラルは あかつきに、ただななぬ雰囲気を感じていたのだ。 「でもさ、僕…ちょっとだけ感動しちゃった」 「へ? 何が?」 「幸せになりたいなら、夢を持って生きた方がいい…ってヤツ」 「アハハ…高校時代の先輩の受け売りなんだけどネ☆」 さも恥ずかしそうに、ミストラルは眉を細めて苦笑いを浮かべた。 普段が普段だけに、シリアス口調で力説する彼女の姿には何となく神々しかったのである。 「…でもね」 「?」 ここで苦笑いをやめたミストラルは、あかつきと会話していた時の用に真剣な 面持ちとなり、カイトに向かって呟き始めた…。 「夢を持つとね…時々すっごい切なくなる。けど、時々すっごい熱くなるの。 それはそれで素敵なことだと思うんだけど…ね」 「……」 「もし…夢を叶えることができなかったら…その人の時間は止まっちゃうの。 呪い……うん、夢は呪いと同じなんだよ、きっと。 夢を叶えられなかった人は、ずっと呪われ続けちゃうんだ…」 「…そうなんだ」 「あ…ゴ、ゴメ〜ン☆ ちょっと内容、暗かったかな?」 カイトの表情を読み取ったのか、ミストラルはまたいつもの彼女の顔に戻った。 そんな彼女の心境を配慮してか、カイトも敢えて突っ込みはしなかったのだが…。 「(夢…か。僕は何を目標に生きればいいんだろう…?)」 これまでその日暮らしで過ごしてきたカイト。サッカーも好きだが、別にプロに なりたいワケではない。しかもそのサッカーも、ザ・ワールドを始めてから辞めてしまったし…。
「カイト〜?」 「ん、あぁ…ゴメン。少しボーッとしてた」 ミストラルに言われるまで、ほんのちょっとカイトは上の空だった。 今までのことを考えると…自分は一体をやるために生きているんだろう…と。 「もしかして…お姉さんに見惚れてた…とか☆」 「ちッ、違うよ!」 「ムキになるトコが怪しいなぁ〜☆」 意地悪そうな笑みを浮かべつつ、ミストラルがカイトに迫る。ジリジリと迫られるうち、 とうとう先程あかつきが寝ていたベッドまで追い詰められてしまい…。 「え〜い☆」 「わ…あッ!?」 ついに押し倒されてしまった…。 「えへへ…カイトォ…」 天井とミストラルの無邪気な笑顔が見えた。口元から覗く八重歯がまた何とも艶かしい。 仕切りに押し付けてくる、柔らかい胸の感触も…また、腕輪所持者ならではの特権だった。 「ミ、ミストラル…よくないって…」 「何で?」 「だ、だって…その…ミストラル、結婚してるし…お腹に子供もいるし…」 それにカイトがプレイしているのは、なつめの部屋。他人の家でゲームをプレイした あげく、バーチャルセックスに耽る…というのはいかがなものだろうか? 「だ〜いじょうぶ…今日はダンナ、帰って来ないからぁ〜」 「…そう言う問題じゃないと思うケド」 「…カイトって、結構お堅いんだね。コレ、ゲームなんだよ?」 まあ、実際はリアルで3人(うち1人は寸前で未遂)、ネットで1人と関係を持って しまったワケだが…それよりも、ネットでのセックスはヤバイ。 「(また腕輪が暴走したら…困るしなぁ…)」 何とか、この状況を切り抜けねば。そのためには、この目のトロンとしたミストラル の魔手から逃れなければ…何か、何か口実を作れないものだろうか…?
「そ、そうだ!」 急にカイトが大声を出したもので、彼を組み伏せていたミストラルも素っ頓狂な顔 をしつつ、目をパチクリさせた。思わず、彼を押し倒していた力も緩む。 「えーと…【Ω 清浄なる 白夢の 守り人】ってエリアに…すごいレアな アイテムがあるって…バルムンクから聞いたんだけど…い、一緒に行かない…?」 「…へぇ、そうやって誤魔化しますか」 「ち、違うよ…!」 「ふぅん…ま、セックスはいつでも出来るかぁ」 押し倒していた腕の力を抜き、ミストラルはカイトから名残惜しそうに体を離した。 どうやらカイトとのセックスよりもレアアイテムを優先してくれたらしい。 が、カイトは彼女に迫られている間、生きた心地がしなかった。 「(はぁ…後ろじゃなつめが寝てるってのに…ドキドキさせられっ放しだな、今日は…)」 「んじゃ、取り合えず行ってみよっか☆」 「(…参った。適当なエリア名、言うんじゃなかった…本当にレアアイテムがあればいいけど…)」 ここまで言ってしまったからには引き下がることも出来ず、カイトはレアアイテムが あることを願いつつ、ミストラルと共にアジトを出てカオスゲートに向かうのだった…。 が、カオスゲートにエリア名を入力する2人をコッソリと追う一つの影が…。 【Ω 清浄なる 白夢の 守り人】 「いっくよーッ、バクドーンッ!!!!!!!!」 「雷神独楽ッ!!!!!!!」 ズドーンッ!!!!!!! バリバリバリッ!!!!!!!!! ミストラルの放ったバクドーンとカイトの放った雷神独楽…2つが1つとなり、 群がるモンスターの群を一瞬にして蹴散らしていく。しばらく共に冒険していなかった ためにブランクが心配されたが、どうやらミストラルにはそんな心配は無用だったらしい。
「さすがだね」 「エヘヘ…何となく、勘が戻ってきた感じかな☆」 あれだけ連続して呪文を詠唱し続けたと言うのに…ミストラルはまだまだ余裕だった。 恐らく、ヘルバや司、ワイズマンと並ぶ最強レベルの呪文使いの1人であることは 間違いないだろう。ただ…。 「あの…別に腕組まなくても…」 「いーじゃん、戦闘はもう終わっちゃったんだし」 「そうかなぁ…」 そういう状態だった。だだっ広いダンジョンでイチャイチャするのもどうかと思うが…。 「でもさ、何か変じゃない?」 「何が〜?」 「魔法陣の数が少なすぎる…僕達の前に、誰かがここに来たのかも…」 「最深部に着く前に追い抜かせばだいじょ〜ぶだよ☆」 レアアイテムには目が無いミストラルだが、カイトと腕組みをする方が重要なのか… さもあっけらかんと答える。まあ、すでにほとんどのレアアイテムを所持しているのも事実 だったのだが……何より、年下のオトコノコと冒険できる、というくすぐったい感触が 今のミストラルには心地よいものだったのである。 「くッ…ヤバッ…また…だ…!」 ダンジョン最深部…もう少しでアイテム神像部屋、という地点。その片隅で、痛みに 震える少女の姿があった。カイト達をコッソリと尾行していた、あかつきである。 そう、あかつきはカイトがミストラルのアジトに居たことに気づいていた。 そして今度こそ自分の想いを伝えるため、先回りをしていたのだが…。 「カッコ悪いなぁ…せっかく…先輩達をビックリさせてやろうと…思ったのに…」 痛む腹を押さえ、あかつきは糸の切れた人形の様に、その場に崩れ落ちる…。 「先輩と一緒に居ることが…アタシの幸せ…。先輩の役に立つことが…アタシの夢…」 まるで、どこかで聞いた様なセリフだった。そう、あのなつめの様な…。
「…あれ?」 遠のいた意識を取り戻した時、あかつきは自分が1人ではないことに気がついた。 見れば、カイトとミストラルが心配そうに覗き込んでいる…どうやら、2人とも自分に 追いついたらしい…。 「先輩…それに、ミストラル…?」 「よかった、気がついて…」 と、カイトの肩に凭れていることに気がついたあかつき。最初は戸惑った様だった けれど、すぐに順応して擦り寄る様に体を預けてきた…。 「先輩〜、来てくれたんですね〜★」 「ア、アハハ…偶然だね。でも、通りかかってよかったよ」 「ム〜ッ、ダンジョン内でイチャイチャするの禁止〜!」 【Θ 予期せぬ 猛虎の 裏切り】 その頃…カイト達の預かり知らぬ所で、アウラは最大の危機を迎えていた…! 「化け物めッ!」 黒い鎧を纏った騎士が、群がるモンスターを剣で切り倒しながら叫ぶ。 その怒声の先に佇んでいたのは白いドレスを着た少女。目は虚ろであるが、その指は 確かに黒い騎士に向けて指されており、その方向に次々とモンスターが襲い掛かっているのだ。 「西條君、モンスター達を引き受けてください…私がアウラをッ!」 「…はい、先生」 黒い騎士と共にあった、もう1つの影…それは人虎族の砕牙であった。先生と呼ばれた 黒い騎士は大きく飛翔し、無防備なアウラ目掛けて剣を振り下ろそうとする…が! 「ハアッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」 「ぐ、ぐあッ!?」 突如、背後から衝撃に襲われ、黒い騎士はそのまま場外へと吹き飛ばされてしまった。 見れば、自分の教え子であるはずの西條…いや、砕牙がアウラを守護するかの様に立ちはだかっている! 「ごめんなさい、先生…僕、何だか現実が嫌になっちゃって…」 懐から静かに召喚獣を呼ぶための護符を取り出しつつ、砕牙は呟く…。 「アウラを守って.hackerの戦いに生き残った者が…真の勇者かな…って」 「バ…バカな…ッ!」
ミストラルはこんなキャラだったかなぁ…と思いつつ、 俺も落ちるよ…。
>>574 まだまだ逝くよ〜(ミコミコにあらず)。
>>572 の続き。
ガタッ。
都内・某大学の研究室。内側から鍵をかけられたその研究室に居たのは2人の男。
そのうちの1人、白衣を着た男はHMDを装着したまま、机にうつ伏せ、ピクリとも
動かない…。もう一方の男は彼を気にすることも無く、黙々とコントローラーを動かしている。
「…砕牙」
「これでよかったんだ…先生は僕の一番大事な人だったけど…」
「…?」
「今は…キミが一番大事な人…だから」
氷を操る召喚獣との連携攻撃により、自らの恩師を手にかけた砕牙。
アウラから密かに授けられた“蒼天の腕輪”により、砕牙は恩師の操るPCを
データドレイン、意識不明者の仲間入りをさせてしまったのだ…。
「キミからもらった“時のリストバンドLv.∞”もバルムンクにあげちゃったんだ…」
そう言いながら砕牙は右手に纏っていた蒼天の腕輪を外し、アウラの方へ放り投げた。
「あれも…バルムンクはカイトってPCに…あげちゃったみたいだし…」
これにはアウラも不意を突かれたらしく、キョトンとしながら砕牙を見つめている…。
「…使わないの?」
「うん…キミを守るのに…こんなアイテム必要ないし…」
「ありがとう…砕牙…」
忠誠を誓う騎士の如く、アウラの前に跪く砕牙。彼女の彼の行為を甘んじて受けている
のか…優しく微笑み、静かに彼に寄り添い…。
「ボクがキミが守るよ…もう、現実に帰るのは…嫌なんだ…」
そして再び、【Ω 清浄なる 白夢の 守り人】にて…。
「先輩…アタシの夢…聞いてくれますか…?」
「あかつきの…夢…?」
今、カイトとあかつきは2人きりであった。ミストラルはアイテム神像部屋に向かって
いるため居ない…まあ、あかつきに渋々カイトを譲った…と言う方が正確なのだが…。
「アタシ…分かってたんです。自分が誰かのカケラだってこと…」 「カケラ…?」 「先輩も…気づいてたんでしょ? アタシが放浪AIなの」 「…うん、何となくだけど…ね」 息の調子は荒かったが、それでもあかつきは静かに淡々とカイトに寄り添いながらも 語り始める…自らの夢を…。 「アタシ…先輩の役に立ちたいんです。一緒に冒険して…ルートタウンでお買い物して…」 「……」 夢見る少女よろしく、あかつきはカイトに紅潮しながら笑いかける。 カイトも満更では無い様で時折、相槌を打ちつつ、あかつきに同意しているが…。 「先輩と一緒に居るだけで…アタシは幸せなんです…」 「あかつき…」 薄っすらと涙を流しながらも、あかつきは笑顔を絶やさなかった。カイトの前で悲しい 顔をするワケにはいかない…腹部に走る痛みも、彼の前では必死に堪えて…。 「少女漫画みたいなベタな展開だけど…そーいうのも、いいかな…って」 「どうして…僕なんかのために…?」 「それは…アタシがなつめの…」 「えッ?」 いよいよ、会話の核心に迫ろうとしていた、まさにその時…! 「逃げて逃げてェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!!!!!!!」 ドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 「!?」 ミストラルが凄まじい形相でアイテム神像部屋の方から飛び出して来た。 カイトとあかつきも思わずビクッとなり、双剣を身構える! 「ど、どうしたのさッ!?」 「わ、分かんないよ〜ッ! レアアイテムゲットしたら、突然あいつらがぁ〜!」
ミストラルを追いかけていたモノ…それは、2体のウィルスバグだった。 このエリア名に相応しく、白と黒の姿をしたガーディアンタイプのウィルスバグが2体…。 「コイツらが…【白夢の守り人】…ッ!?」 「あう〜、【白夢】って言うよりは【悪夢】だよ〜」 アプドゥを唱えてダッシュしたのか…すぐさまミストラルも急ブレーキで止まり、 キッと敵を睨み返し、杖を振りかざす…! …と。 《夢…ソレハ、脆ク儚キモノ…》 《夢…ソレハ、敵ワヌ理想…》 何と、2体のウィルスバグが喋った! 「カ、カイトォ…しゃ、しゃ、喋ったよ〜!?」 「…やっぱりコイツら、自分達の王を恐れてるんだ。だから…より強く自己進化した…!」 ウィルスバグ達が自分達の王を恐れるあまり、より強く自己進化した…その影響で 言葉を操れる様になっても、何ら不思議ではない。あの黒いカイトがそうだった様に…。 《女…夢ヲ抱クハ、愚カナコト…》 《女…夢を求ムハ、哀シキ運命…》 まるで、あかつきの理想を嘲笑うかの如く、2体のウィルスバグは電子音の様な声で 呟く。その言葉を聞いて、静かに怒りを募らせる者が…また、2人居た。 「…どうして、そう言い切れるんだ…!?」 「…女の子の夢、馬鹿にする奴って…最ッ低ッ!」 カイトとミストラル…2人の逆鱗に、愚かにもこのウィルスバグ達は触れてしまった…! 「あかつきは休んで…僕達だけで戦うよ」 「で、でも…」 「いいから…ちょっと、私も頭に来たから」 双剣と杖を大きく身構え、カイトとミストラルは2手に分かれ、それぞれにウィルスバグ達を迎え撃つ…! 「先輩…ミストラル…ッ…ウッ…!」 もう、限界に近い…それが自分でも分かる。重い体をずるずると引きずり、やっとの 思いで精霊のオカリナを取り出したあかつきは…。
「知ってるかな? 夢ってね…呪いと同じなんだ…」 《ドコダ…? ドコニ居ル…?》 ダンジョンの柱に隠れながら、ミストラルは静かに…そして怒りをこめて呟く。 「夢を叶えることができなかった人は…一生呪われ続ける…らしいよ」 《ムゥ…女…ソコカ…》 ウィルスバグに居場所がバレてもミストラルは動じず、自ら目の前に躍り出る! 「アンタはあかつきの夢を馬鹿にした…! アンタの、罪は重いんだから…!」 《戯ケタコトヲ…!》 ウィルスバグのボディとミストラルの杖…同時にスパークし、弾けた! 「君は知ってる? 夢を持つとね…時々すっごく切なくなる…でも、時々すっごく熱くなる…らしいんだ…」 《ソレハ、人の描ク理想論に過ギナイ…》 同じく、カイトもミストラル同様、柱に隠れながら相手の様子を伺っていた…。 「…僕には、まだ夢が無い。だけど、みんなの夢を守ることは…出来るッ!」 《オ喋リガ過ギタナ…見ツケタゾ…!》 カイトも左腕の時のリストバンドLv.∞をセットしつつ、敵目掛けて駆け出した! 【REFORMATION……START UP】! 「ファバクドー――――――――ンッ!!!!!!!!!!!!!!」 アクセル体となったカイトは双剣を振りかざし白の、怒りに燃えるミストラルは 最強呪文で黒のウィルスバグを向かえ撃った。無論、相手はウィルスバグ…すなわち、 HPは無限大である。だが、今の2人にとっては…。 「(あの時みたいに…今度は右腕に意識を集中して…!)」 【EXEED CHARGE】! デミウルゴスを葬った時は黄昏の足輪によるドレインスマッシュが決め手となった。 が、今度はどうやら黄昏の腕輪を使った攻撃を、カイトは試みているようだ…! 「カイトッ、どこにいるか分かんないけどいッくよ――――――――――――ッ!!!!!!!!!」
ミストラル渾身の一撃、ファバクロームがカイトによって同時箇所に吹き飛ばされた 2体のウィルスバグに炊きつけられた。それと同時に、2体の眼前にドレインシールが浮かぶ! 「インパクトォ…ドレイ―――――――――――――――――――――――ンッ!!!!!!!」 ドンッ……ドカッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! カイトの光り輝く拳が2発同時に放たれた。ウィルスバグ達は訳も分からないまま 凄まじい衝撃に吹き飛ばされ、ダンジョンの壁に叩き付けられてしまう! 【THREE…TWO…ONE…TIME OUT】! 「カイト…よく分かんなかったケド、すご〜い!」 「遠くからエネルギーをぶつけてデータドレインするより、 エネルギーを凝縮して殴った方が威力がアップする…って気づいたんだ」 「ッ!? カイト、アイツら…まだ!」 「え…ッ!?」 まさかトドメが甘かったのか!? いや、違った。2体はもう、虫の息であった…が。 《愚カダッタノハ…我ラ…》 《今頃ニナッテ…王の存在ヲ…感ジルトハ…》 「なッ…!?」 まるで砂人形の様に、ボロボロと崩れ去っていく2体…最後に、意味深な言葉を残して。 「そう言えば…あかつきは…?」 「あ、あれ…? どこ行っちゃったんだろ…」 その頃、オカリナの力でフィールドに出たあかつきは、最期の時を迎えようとしていた…。 「結構…持ったよね…」 もう起き上がる力もなく、草原に倒れ込み、夕日を眺めながら息絶え絶えに呟く…。 「どうして…こうなっちゃうんだろう…アタシは…幸せに…なりたかった…だけ…なのに…」 その時、これまで最大級の痛みが走った。だが、既にその時、あかつきはもう…。 肉を突き破る気味の悪い音が響いたかと思うと、彼女の腹を突き破って現れたのは…腕! 血飛沫を撒き散らしながら蠢くソレは、小さな少女の腹から生まれたとは思えない叫びをあげる。 「…フフッ、アハハハ! だから言ったんだ…僕が死んでも代わりは居るとッ!!!!!!!!!!!」
ふぅ…あかつき編もこれで終了。 しばらくバトルは中断して…黒薔薇との逢引をせにゃあ…。 コレ、03年の2月辺りから言い続けてもう年末…長かった…。
test
明けましておめでとうございます!! 職人さん方のこれからのご活躍愉しみにしておりまつ。
大宰府天満宮に行ってきた…。 すごい混んでてねぇ…3時間近く並んでしまった。 素直に2〜3日、間をおいてからと小一時間(ry 家族はみんな爆睡…俺も早く寝ないと…。 というワケで、みんな明けましておめでd。 今年も何とか頑張って書いてみるよ…。 …えーっと、今年は53体のウィルスバグが過去ログから蘇って(ry
584 :
名無し@ピンキー :04/01/03 02:01 ID:M1la5uQV
神様〜
585 :
名無しさん@ピンキー :04/01/04 02:54 ID:MDtoHwpo
I'm feeling lucky
カイトとバルムンクはその後、どうなったんだろう…
587 :
807 :04/01/05 10:06 ID:d1hGWf/c
十数kb書いてますがエロ無しで無意味に長いのでエロに辿りつくまでは 投稿は見合わせようかなぁ、と
588 :
名無しさん@ピンキー :04/01/05 20:55 ID:JoWfL9ou
とりあえず巻頭にエロなしと前置いて出せば問題ないかと できれば間が空くことなくサクサク見たいです、私は 日に何度もチェックするのが悲しい(´・(ェ)・`)
589 :
名無し@ピンキー :04/01/05 21:25 ID:SFF2hL0Y
腕伝の三巻はいつ出るんだろう?(漫画ね)
俺はZEROの二巻がいつ出るのかのほうが心配だが。
そもそも出るの?
今、久しぶりに保管庫で黄昏氏の作品読み直してみたんだけど レイチェル(・∀・)イイ!! 正直黒薔薇とガルと寺島となつめ辺りしか 印象に残ってなかったんだけど、レイチェルが何気にいい感じ。 今執筆中のの外伝的なのでも、全く違うのでもいいから レイチェル主なのを読んでみたい。
>>807 エロ前提のエロ無しなら、全然OKなのでは?
続き、漏れも激しくキヴォンヌ!
SS保管庫どこ〜?
595 :
807 :04/01/08 23:35 ID:R4nufzD3
「ボクが…いったい何したっていうのさ!?」 「戯け!このプラグ体が何よりの証拠ではないか。役目を放り出しおってからに!」 「や……くめ…?」 何のことだかさっぱり解らない。 ボクが呆けていると今度はセトが訝しげな表情を浮かべる。 「なんと……姫君はそれすら伝えになってないとは…。くくっ、随分と御執心だった、ということか」 かと思えば突然おかしそうに笑い出す。 「なら、我が教えてやろう。腕輪の力はこの世界にとって歓迎されぬ代物だがその力には破壊と浄化の二つの意味合いがある。 ウィルスコアを得る時に体が侵食される。我はこれを「穢れ降し」と呼んでいるが、浄化とはそれの結果だ。 穢れをプラグ体というフィルタを経由し内に溜め込む。溜まったものは再度フィルタを通され腕輪の力に還元される。 ウヌの破浄の矢が進化したのも以上の過程があったからこそ。 だがこの腕輪は無秩序な蓄電器のような物。揮われ続けてこそ力の均衡が保たれる。それをウヌはどうした?」 長い講釈の末こちらに問いが回される。 セトの言ってることが本当ならボクは…。 「封印などと…小賢しい真似を。その手法も実に軽薄であったな。ウヌの言った言葉。 流れ込んできたウヌからの記憶に残されていたぞ?『この腕輪を受け取った意味が解るまでは腕輪を守っていく』となぁ?」 「くぅ……」 何の反論も出せない。 「かくして意思の通わぬ腕輪の力と穢れが渦巻き、絡み合い、一個の意識が生まれたというわけだ。 ウヌが溜め込んだ穢れには八相の内七つもある。つまり我は母モルガナにもっとも近しい存在となる。どうかな?」 誰も……何も言えない。 ボクがいけなかったっていうの? バルムンクとの一時を満喫したかっただけだっていうのに。 すっかり平和になったと思ってたthe worldでこんな落とし穴があったなんて…。 「………それでキミはどうしようっていうの?何がしたいの?」 ルートタウン一つを壊してまで。 「自由だ。そのためには同胞、ウヌの力が必要なのだ」 「それだけの為にフォートアウフを襲ったってのか!」 「それだけとは何事か!!この戯けが!」 逆鱗に触れられたようにカッと目を見開き睨みを利かせてくる。
596 :
807 :04/01/08 23:36 ID:R4nufzD3
「ウヌ等に理解るか!?この広く、そして狭苦しい世界に閉じ込められることが!?さらにこの世界は掌に乗ってしまうような 機械で構成されているのだぞ!さながら釈迦の手の上の如く、なんたる屈辱か!!」 そこまで叫ぶと落ち着きを取り戻すように一息ついた。 「同胞。ウヌこそ此処から抜け出たいであろう?我等には意思がある。おそらくは魂のデジタル化の唯一の成功例だろう。 過去似た様な存在がいたらしいが今は我等のみ。共に広大な電子の海へと出ようではないか? その後はただ時を待てばよい。いずれ技術革新が進めば有機体の体に入りリアルの世界に還るのも夢ではない」 「その為に…the worldから抜け出すためにボクの力が必要?」 「そうだ!出口は判る。扉の鍵もある。あとは扉を押す力だけ……ウヌと我ならそれができる!」 確かに…セトの言う通りボクだって此処から抜け出せないままなのは嫌だ。 ネットの海で年を取ることなく漂い続けられるボクらは人が機械に頼る限り消えることはないだろう。 でも……それって違うんじゃない? セトが言うようにいつかネットからリアルに戻れたとして、その時あの人は居てくれてるの? 次々と飛び出る思考に惑わされる中、ヘルバが口を開く。 「なかなかに興味深い考察だがお前がthe worldから出た時此処はどうなる?そしてアウラは?」 はっとなる。 新生したアウラは云ってみればthe worldの一部。 そこから抜け出すっていうのはアウラを内から食い破るってこと? 「無論、只では済むまい。それでも、創生者に弓引くことになっても我は自由を得る」 そんなの……認められるわけがない! 「残念だけど…答えは『NO』だよ。ボクにはアウラ傷つけるなんてできない。それに――」 そこまで言ってバルムンクに視線と移すと優しげにただ、頷いてくれる。 「――それに、ボクはそんな大それた存在になんかなりたくない。ネットを漂いつづける意識なんてそれはもう人じゃない。 機械と一緒だよ。この場所を…壊させはしないよ」 ボクの返答が終わるとセトは「やれやれ」と首を振ったかと思えば、あらん限りの敵意で射抜いてくる。 「ならば、我はウヌを消す他ないな。我と同じ力を持つ者が姫君に与するのを見過ごすわけにもいかぬ」
597 :
807 :04/01/08 23:38 ID:R4nufzD3
そこまで言うとセトの身体がカードに取り込まれたように薄っぺらくなって、 「今直ぐ事を構えるつもりはない。κサーバ【虚ろなる 夢現の 境界】で待っているぞ」 グラフィックに一体化するように消えてしまった。 「戦うしか…ないのかな………」 誰も望む答えは出せなかった。 ◇ 「オルカ、金のプチグソのストックはあるか?」 「ん、まぁ数える位は」 「ありったけ引き出して、カイトにやってくれないか?」 「ボク?」 「そうだ。ヘルバに聞いた限りでは司は一度その状態で『死んだ』事があるらしい。まぁそのケースでは無事に済んだらしいが 今回も同様な結果になるとは限らない。ヤツに攻撃された瞬間は俺達も痛みを感じるかもしれないがカイトはその痛みを 引きずることになるだろう。最悪カイトが倒される事態は避けねば。無論カイトの守護を最優先させるが準備は万端にしても 足りない位だ」 『死』っていう単語にヤスヒコも表情が締まる。 そうだ、ボクにとってこれはゲームじゃなくて本当の戦いなんだ。 「それとカイト武器と防具は『ドレインライフ』と『ノーダメージ』のものに変えておけ。効くとも思えんがやらないよりましだろう」 「全属性に対応できるようにみんなでスキル調整しておこう」 こういった小さな気配りで今まで限定イベントを制覇してきたけど今回は相手が悪い。 こっちの策が全て裏目になるかもしれない。 「ううん、マイナス思考はいけないよね……あれっ?」 「どうした?」 スキルの確認をしていたら―― 「データドレインの種類が減ってる……」 2128ドレインとドレインハートの表示がない。 「腕輪の力が弱まってるって事か?」 「もしくはセトの言から察すればヤツが身体を得る際に吸い取られたか……」 「それじゃあ……力比べじゃボクが圧倒的に不利って事?」 「そうだとしたら頭数で小回りを利かせ虚を突く、といく他ないな」
598 :
807 :04/01/08 23:38 ID:R4nufzD3
不利な材料ばかり……でも! 「やるしか……ないよね」 ボクは片方の剣を掲げ 「まかせとけ」「当然だ」 お互いの剣を掲げ重ね合うそれはまさに三銃士みたいだった。 ◇◆◇ 「「「!!!」」」 指定されたエリアに来て三人は同様の反応を示した。 「これって……ウィルスバグの影響?」 元は草原タイプのエリアだったようだが今は足元、空中、所々に大小様々な黒い靄が出来ている。 「何かの罠なのか?」 ゆっくりと手近な靄へバルムンクが手を伸ばす。 「っくっ!」 刹那、弾かれるように手が離れた。 「見てみろ。大した量でもないがHPが減っている。迂闊に触れると危険だ」 「って言ったって………」 カイトが周囲を呆れるように見回す。 「こいつぁ変則有刺鉄線デスマッチみたいなもんか」 「ないしは機雷といったところか。何にせよ、こうウヨウヨ漂われては戦闘に支障をきたすのは明らかだ」 ―――――――ようこそ まるで頭の中に響くような声に三人とも振り返った。 「いささか遅かったな。そら、我の方は万端整ってしまっておるぞ」 現れた空間から舞い降りあくまでも軽やかな立ち振る舞いのセトには余裕を感じえない。 「今一度問おうか、同胞よ。我に力を貸し共に自由を得る気はないか?」 それにカイトは構えを解き目を閉じる。一種の悲壮感さえ漂わせて。 「本当は……戦いたくなんかないよ。―――でも!!」 目を見開き双剣を構え 「ボクと、ボクの大事な物を壊すって言うなら………なんとしも止めてみせる!!」 「無用な問答であったな。ならば!我の存在を賭けてウヌ等を否定し尽くしてくれる!!」
599 :
807 :04/01/08 23:39 ID:R4nufzD3
―――――――――――――――――――火蓋は切って落とされる 「バククルズ!」「ジュローム!」「オルメアンゾット!」 三人が別々に他属性、硬化時間の違う呪文を用いて陣形を整えつつ包囲する。 「聞いて!二人とも、セトの力がボクをベースにしてるならデータドレインはプロテクトブレイクしなきゃ撃てない! だから一人が集中的に攻撃を受けないようにして!」 「わかった!カイト、殿は俺とバルムンクでいく!前に出すぎるなよ!?」 靄を器用に避けながら二人が未だ三つ目の呪文が続く地点へたどり着く。 「オルカ、出し惜しみは無しだぞ!!」 「承知ィ!!」 斬り掛る寸手でセトが飛び出し双剣でそれぞれの斬撃を受け止める。 そのまま地を蹴り自身が駒のように回転しつつ鍔ぜり、弾き、斬りつけてゆく。 「百花繚乱・違!!」 始めに吹き飛ばされたのはオルカ。 高速で振り下ろされる刃の摩擦に耐え切れずガラ空きになった頭部に回転の勢いを殺さず繰り出されたソバットをモロに食らう。 次に斬撃を凌いだバルムンクに向け回転から素直に着地すると見せかけ片方の剣を投擲した。 大振りで腹部に投げられたそれをバルムンクは容易く叩き落すがセトの本命は背中を向けつつ脇下から放たれたもう一刀。 「!!っっっ!」 頬を掠めた程度でかろうじて避けられたがその僅かな隙にセトが無手で飛び掛る。 ちょうどバルムンクの首を支点に倒立するような格好。 バルムンクにとってこんな体制の技はこのゲームでも当然リアルでもかけられたことはない。 それでも何かで見た知識が反応し警鐘を鳴らす。 ――首を……折るっていうのか!? 瞬間セトに乗っかられたままそれを振り落とすように側宙した。 が、セトもおとなしくしてるわけもなく両の手を解きハンマーパンチを無防備な頭に振り下ろし、おまけとばかりに蹴り上げる。 「ガハっ」 「まだまだぁ「オメガノドーン!!」――!」 追い討ちをかけようと地を蹴らんとしたその刻、二人とセトに距離が出来たのを見計らいカイトが牽制する。 「つっ……オルカ、頼む」 地面へ蹴り飛ばされたバルムンクが体制を整えオルカに方へ飛び上がった。 「任せろ!」
600 :
807 :04/01/08 23:40 ID:R4nufzD3
その行動を瞬時に察し、オルカが横手に剣の腹を彼に合わせ構える。 そして狂い無くそこに舞い降りたバルムンクごと剣をスイングさせ投げ飛ばし、それを追うようにセトに駆け寄った。 「速い、が、正面からではなあぁ!うつけがっ――何っ?」 いつのまにか携えた双剣で地面と平行に飛ぶバルムンクを打ち落とさんとしたが彼は裏をかくように自慢の羽で軌道修正。 背後を取ったバルムンクに合わせるようにオルカも飛び上がり同時に斬りかかった。 「ギリウクラック!」「バクスラッシュ!」「メリウゾット!」 そこへカイトが逃がさない、とばかりにセトの足元を氷結させる。 「ぬるいなぁ。とは、いえ…三人相手はうっとしいか。……破っ!!」 それでも悠々とバルムンクの剣を大きな動作でいなし、 「えっ?――うおっ!?」 足一本を氷から抜け出し、そのまま腰布を翻して目くらましにしてオルカの足元を掬った。 「『韋駄天』」 セトが言葉を紡ぐやいなや大地が爆ぜたかと思うほどの土煙を発した後、セトの姿が忽然と消えた。 三人がセトを視認したときにはすぐさま見失ってしまう程のスピードでするすると靄の間を駆け抜ける。 「シィッ!!」 僅かに見失ってる間にバルムンクが背中から切りつけられた。 「痛ッ」 「バルムンク!!?」 慌てて、カイトはまるで自分のことの様に青ざめて付き添う。 「なんてことない。そんな顔するな。とはいえ……一瞬は痛みがあるな」 「今は、なんともないのか?」 「ああ…ショックでどうにかなる程じゃない。……に、しても」 「なんて早さ…。まるでターボシリーズ並みだよ…」 「ちっ、デクドゥも他の状態変化系も効かないだろうな。ひとまず、追いかけよう」 「「「アプドゥ」」」 「三点からヤツを囲みこむんだ!絶対に背後を取られるなよ!」 そして上空から見れば迷路のようなマップでの追走が繰り広げられる。 不自然に漂う靄を鵺のように動きカイトに照準を絞り駆けるセト。 かたや三人は靄のせいで思ったように動けない。 一人がセトと接触する機会があり攻撃を仕掛けようとしてもその足の速さ故すぐ攻撃硬化から抜け出され返り討ちに合うだろう。
601 :
807 :04/01/08 23:40 ID:R4nufzD3
最低でも二人、同時に攻められる間合いでなければいざという時のヒット&アウェイは成立しない。 そうしてあくまで堅実に追いかけて、ついに望むべく瞬間がきた。 「続け!!バクスパイラル!」 スキル技で強制的に速度に歯止めをかける。 その隙に残る二人は呪文の有効範囲内に収まっていた。 「ヤースキン・ファー!!」「ウルカヌス・クー!」 呪文スキルの中で最長の攻撃硬化を誇る召喚呪文で畳み掛ける。 単体で行ってもまだ逃げられる余地のあるこれらのスキルも互いの見事な間合いの調節で形成した三角形の陣形のおかげで 逃げ場を塞ぐことが出来た。 「一気にいくぞ!!」 抜け出す隙を与えず正に怒涛の攻めを展開する。 「!!見えた!プロテクトブレイク!」 「ック!小癪なぁぁぁ!!」 業を煮やしたようにセトがろくに動きの取れない状態で足を振り上げ地に叩きつけた。 その震脚によって攻撃が台風に巻き込まれるように掻き消されカイト達もその余波で吹き飛ばされる。 「まだっ、まだだ!バルムンク、オルカ―――――」 同じく飛ばされまいと堪える二人にカイトは腕輪を構え視線を上空に投げかけ直ぐ元に戻した。 「――――おねがいっ!!!」 (メッセージ、届いて!) 期待に応えるように彼らは頷きあう。 「ファガンゾット!――うぁぁっ」 詠唱がギリギリで間に合ったがオルカ本人は堪えきれず吹っ飛ばされてしまった。 そしてセトは激しく隆起する地面に押し上げられ、 「ファライローム!!」 竜巻により更に上空に跳ね上げられる。 「時間稼ぎのつもりか?この程度「いっけぇぇーーーーー!!!」……!?」 空中で姿勢制御しようとしたセトに幾何学模様の波が襲い掛かる。 (空中なら身動きは取れない。タイミングも完璧!) 「……………………フ……」 データドレインを撃ち放ち手応えを感じるカイトを嘲笑うようにセトの唇が歪む。
602 :
807 :04/01/08 23:41 ID:R4nufzD3
「『極光』」 突然セトの周囲が震えたかと思えばセトの眼前にオーロラのカーテンが現れ―――データドレインを跳ね返した。 「………え??」 一体何が起こったのか理解できずカイトは襲い来るそれに反応できず立ち尽くす。 「カイトォ!」 異変に逸早く反応したバルムンクは間一髪カイトを抱えデータドレインから逃れた。 「驚きのあまり言葉も出ぬか?」 「まだっ数をこなせば………」 「ドレインアークか?やめておけ、放ったヌシは良くとも他の二人は跳ね返された矢をかわしきれるかな?」 「くっ……」 (どうしたらいいっていうの?これじゃ為す術なしだよ……) 歯噛みするカイトとは別にセトの身体が不意に、グラリと揺れた。 「〜〜〜っ、さすがに効くか……なれば、ここいらで『補給』といくか。……ふっ、ハァッ!」 セトが固く握り締められた両の手が開くと同時にその十指から細い光線が放たれる。 それは三人を狙ったものではないらしく、十本の線が縫う様に靄を貫いていく。 「今度は何しようってんだ?」 「歯痒いが見てるしかあるまい。俺たちを狙ったものでないしろ迂闊に触れるのは危険だ」 やがて線と靄が結ばれきったのがセトにだけ伝わった。 「せいぜい足掻いて貰おう『百鬼夜行』!ッッッッパレェェェェェェェェェェドッ!!」 パチンッと弾かれた指の音と共に周囲の靄が各々の形を取っていき、やがてモンスターとして成っていく。 それは実に多種多様で『百鬼』にふさわしい数を誇っていた。 「おいおい……冗談。一体何匹居るんだよ?」 「問題は数だけじゃない。最近見てきた敵ばかりだ」 「つまり?」 「大半はκサーバクラスのモンスターだろう。てこずる事は必至」 「おまけにモンスター同士の距離が狭いよ。あれじゃ動いたら動いただけ他のモンスターを呼び寄せる事になっちゃう。それに…」 間近のモンスターより遠くを見回すように視線を動かす。 「――それに……セトがいない………」 「大方っ!高みの見物でもっ、決め込んでるんだろう………よっ!!」 既に互いに会話がままならない程の敵に囲まれていた。
603 :
807 :04/01/08 23:41 ID:R4nufzD3
「バルムンク!カイトの所へ行ってやれ!攻撃喰らうのは、っ、マズイんだろっ」 「バカを言え、こちらの方が圧倒的に数は上だぞ?」 「いいから!行けって、俺は痛くも痒くないぜ?」 バルムンクは一心不乱に攻撃を繰り出すオルカの背しか見てとれなかったが微笑っていることだけは感じ取れた。 「―――痛っあっ!」 僅かに目を離した間だった。カイトの周りにthe worldで屈指の巨体を誇る敵二体が襲い掛かっている。 片や大きな口で噛み付こうと、もう一方は今のカイトにとっては死神の鎌とも形容できそうな腕を振り下ろさんとしていた。 「カイト、逃げろ!!」 それが酷く困難であることは自分でもわかっていたがバルムンクは叫ばずにはいられない。 「っ!!!」 戦慄に思わず目を瞑るカイト。しかし覚悟した衝撃は訪れず、その代わりに直ぐ近くで爆音。 おそるおそる開けた瞳が捉えたのは――――体躯に不釣り合いな斧を抱える少女と自分の周囲に防護壁を展開させている呪文使い。 「なんとか間に合いましたね」 「平気?怪我……ない?」 「司!?昴!」 「はい。そちらのPCで会うのもほんとうに久しぶりですね」 昴は場にそぐわないほどの物腰でほややんと笑いかける。 「いつぞやの放浪AIか………」 思わぬ援軍にカイトも、それを助けようと空中から降下せんとしていたバルムンクも呆気にとられた。 [カイ…聞こ…るか、カイト] そして天から響くような、耳に直接届くような声。 「ヘルバ?どうして…」 [援軍を送った。あと一人に…私の策を持……るがまだ出来……っていな…。い……ばらく凌…でくれ] その声も段々と不明瞭になっていく。 [すま…い。ジャ…ングが強……っている。こ……上のつ…しん……きそうもな―――] プツン、と糸が切れるように声が途切れた。それでもカイトには不思議な嬉しさが込み上げてくる。 私闘ともいえるこの戦いにみんなが手を貸してくれる、それが嬉しくてまた、心強くもあった。 「司、昴……ありがとう」 昴は微笑みで返し、司もカイトの前で防御に徹しながらも強く頷く。照れての行動かもしれない。 「みんな!一体一体相手にしたんじゃ、こっちが先に潰れちゃう!敵を一ヶ所に固めてできるだけまとめてプロテクトブレイクさせて!」
604 :
807 :04/01/08 23:43 ID:R4nufzD3
ある者は力強く頷き、ある者は実に張りのある声で応える。 そこからのコンビネーションは見事、としか言い様が無かった。 「オルカ、そこから円軌道で動いてくれ」 蒼天・蒼海の二人が培った経験から抜群の空間把握で敵を離散、誘導させ、 「司、そっちの小さいのは水属性。昴!その敵は物理耐性持ち!別な奴に狙い絞って」 バルムンクの「前に出るな」という強い主張から渋々後方指揮を担当するカイトだが敵のHPを均等に減らす為、実に的確な指示が飛ぶ。 「みんな離れて!―――ドレイン!アーク!!」 敵の掃討は実に快調であったがカイトの不安は拭えないままだった。 (セトは何処に行ったんだろう?ボク達がモンスターの群れに気をとられている間に奇襲をかけてくるのは間違いない。なのにもう 大半のモンスターを倒した今も全然その様子が感じ取れない、それに……それにどうして侵食率が上がらないんだろう?只でさえボクは 前線にほとんど参加してないっていうのにこれだけドレインアークを使ってれば侵食が赤まできてもおかしくないのに……) その間にもカイトは6体もの敵にデータデレインを浴びせる。終局が見え始める頃だった。 ◇◆◇ 「楚良、待たせたな。これをカイトに届けてくれ」 「やぁ〜っとボクちゃんの出番?ヘルバ待たせ過ぎー」 「………」 「どったのヘルバ?ノリ悪いじゃん?」 「いや……準備はいいか?転送するぞ」 「あ〜い」 何もない空間に突如カオスゲートが開き楚良がスタスタとその中へ入っていく、と不意に足を止めた。 「ヘルバ」 背を向けたまま声をかけ、その後首だけでヘルバの方へ振り返ると。 「ばいび〜」 笑顔で、それは数えるほどしか見せなかった彼の純粋な、とっておきの笑顔で、楚良は別れを告げた。 「―――――――――こういうのは………慣れないものね……」 ヘルバの呟きは楚良が消え去ってからしばらく後に出たものであった。
605 :
807 :04/01/08 23:44 ID:R4nufzD3
これで3分の2ってとこかな…。なんて躍動感の無い文だろう…ウツダ
リアルタイムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !! こういう援軍はめっちゃめちゃ燃える。 ガンガッテくださいませ。
燃える。SIGNキャラが好きだから更に(*゚∀゚)=3ムハー 続きも期待して待ってます。
,,,,.,.,,,, ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ! """"
610 :
807 :04/01/17 12:52 ID:qLWKOaST
先に謝っときます ごめんなさい ◇ 「ま…また負けるでゴブか……ゴブッ…」 「すばしっこい奴だったな。こんな珍妙なモンスターいたか?」 オルカが怪しげな金色の奴を叩っ斬ったところで初めて安堵の息をつく。 周りにはまだ戦闘中の者もいたが一対一なら遅れはとらないだろうと踏んでいたから。 そこで見渡してふと気付いたことをバルムンクに投げかけてみた。 「なあ、倒したモンスターが消えずに残るってこと、あったか?」 彼が指したのは灰色と化しピクリとも動かなくなったモンスターのなれの果て。 「いや、そういえば妙だな。尤も…セトの力で生み出されたものなら不備があってもおかしくは無いだろう」 バルムンクは自らの言葉に焦りを憶える。 ――モンスターはセトが呼び出した――奴は言った「準備は万端」と――奴は未だに姿を見せない――なら何処に隠れて―――――!! 「カイト!!そこから離れろぉ!!」 叫びながら駆け寄るがカイトは何故バルムンクがそんな行動に走ったのか理解が及ばない。 オルカ等に続き敵の一掃が済んだ事に僅かな間ではあったが完全にセトの事を失念していた。 突然、何の前触れも無くカイトの背後の屍骸から何かが飛び出してきた。 「後ろだ!」 捌こうにも距離がありすぎる、最も近くに居た司と昴も反応できない。 「うぁっ!」 短い悲鳴とともにそれ――セトの双剣の片割――はカイトの足に突き刺さる。 二人が駆け寄りざま全く別な場所の屍骸からもう一本が飛び出してきた。 「たっっ!!」 しかし昴の重斧がそれを阻む。 「大丈夫ですか?今、回復を」 警戒を解かない司に護衛を任せ昴がカイトに近付いた、その時―――
611 :
807 :04/01/17 12:53 ID:qLWKOaST
「上だ!!避けろ!!」 「遅し!限定解除!!無為、無為!無為ィィィィィ!!!」 いつの間に飛び出したのかカイト達三人のほぼ真上に位置したセトの両手から発せられる幾何学模様の波。 その二本が重なり、バラける。そのサマは正に多弾頭ミサイルそのものだった。 司はそれを見据えてありったけの力を注ぎ壁を張る。 (おかしいよ、どうしてデータドレインが撃てるの?ボクは掠るほどのダメージしか喰らってないのに…) カイトはあまりの展開に頭がついてこない。 怪我した足のせいもあって躱す事もままならない中一つだけは確信があった。 「司!逃げて!その壁じゃ………」 その言葉を聞き入れても尚カイトと昴の前に立つ司を―――――矢が穿つ。 「つかさぁぁぁーーー「危ないっ!!」っ!!」 前に出ようとするカイトを昴が押し倒し、 「きゃあああああああああああぁぁっ!!」 身を呈して更に潜り抜けてきたデータドレインからカイトを庇った。 「昴っ、すばる!!……そんな……」 鎖に囚われるように幾何学模様に包まれる昴は―――笑っていた。 「悲しいお顔はなさらないで下さい。私達はあってはいけない存在……これで…いいんです」 「そんなこと……そんなことないよ!ボクは……」 「私は…満足です。貴女を守れましたから。…『本当の私たち』にもよろしく……。―――――司」 「―――――昴」 波が消え去り、司と昴が互いに振り向き合い、その伸ばした指が触れ合おうという所で――二人は泡の様に弾けた。
612 :
807 :04/01/17 12:53 ID:qLWKOaST
「まずは二人…。このまま一息にカタをつけて「うっらぁ!!」何?」 セトの更に上空からゲートアウトした楚良が踊り出て斬りかかって行く。 「だぁ〜れか忘れちゃいませんか!っと!」 無手でそれを受け止めたことで痛みからかセトが僅かに顔をしかめる。 司達の残滓が漂う中、呆けていたカイトがその激突にさらに顔を青くした。 「……楚良?楚良!駄目だよっ、離れて!!」 「羽虫がぁ!!我に楯突くか!」 楚良の双剣を受けたまま掌を開きデータドレインが再び放たれる。 「うっぐああああ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 「楚良ぁーーーーーー!!」 「――――――う…受け取れっ!ヘルバ……からの…おっくりモンだぁあああ!!」 残る力を振り絞りカイトの元へ球体のような物を投げ渡し、そのまま弾けてしまった。 「司…昴…楚良…」 うな垂れるカイトにオルカとバルムンクが寄り添うも、かける言葉が見つからない。 「―――――――――これ……?」 ゆっくりとカイトの周りにデータの藻屑となった三人の青い――雪のような――粒子が、癒し、包み込むように集まり始める。 それはまるで夏夜の蛍火。 やがてそれらはカイトの腕輪に固まり、吸い込まれるように消えた。 「なに、これ?力が……湧いてくる…」 力の充実が手に取るように分かった。まるでクビアと決着をつける時位の力が。 その現象に呼応すように渡された球体が反応し手紙のようなものが現れる。 「ヘルバからの…メッセージ……」 ―――――――――――――――――――――――――――それを読みふけること数刻。 「別れの挨拶済んだのか?」 書から目を離し顔を上げたカイトに待ちかねたようにセトが問う。
613 :
807 :04/01/17 12:54 ID:qLWKOaST
「ひとつ、教えて。どうしてプロテクトブレイクなしにデータドレインが撃てるの?」 カイトからの初めての自発的な問いかけにセトも少し面食らうように、やがて可笑しそうに答える。 「何の事は無い。制約を一時的に破ったまでよ。命のリミッターとやらを、な。先の戦闘で侵食率が上がらぬことには気づいた であろう?我とウヌは相互に繋がっておる、そこで我はウヌの波調と同調し『穢れ』を拝借していた、というわけだ。 おかげで消費した分の力は取り戻したぞ?」 そのような手法があったとは知らなかったが腕輪の何たるかを知るカイトには察しがついた。 「それじゃあ………」 「フン、此処から先は我が貴様をしとめるか、我が食い潰されるか時間との勝負。なればこそ力を蓄えた」 後半の言葉はセトの内だけで呟かれる。 (そして先の青き光によるウヌの力の発露に対しても、な) 突然カイトの力が自分のものに切迫したことに内心歯噛みしていた。 カイトにしてみればそこまで解れば十分。この先の戦い様も。 バルムンクとオルカに背を向けながら何か、突き放すように声をかける。 「二人とも、ここからは……ボク一人で戦る。二人はthe worldから出て」 「お前!!」 その言葉に即座に異を唱えようとカイトの前に歩み出ようとしたオルカをバルムンクが制した。 「オルカこのエリアから離脱するぞ」 「何言ってやがる!あいつ一人で戦わす気かよ!?」 「この先はデータドレインが飛び交うような戦いになるだろう。俺たちは…邪魔なんだ」 理屈で解っていてもオルカは納得できない。 危険と解っていてもカイトには自分を頼りにして欲しかった、それはバルムンクも同じ筈なのに。 否、同じどころではない。彼のカイトへの溺愛ぶりを知っていればこそ、尚更である。 「……行くぞ」 しかし促すバルムンクの表情を見れば折れざるを得なかった。 歯を食いしばり、これがリアルなら血が滲み出そうな程固く握り締められた拳。 互いにやりきれない思いを隠そうともせず転移した。
614 :
807 :04/01/17 12:57 ID:qLWKOaST
◆ 動かない、違う。動けないんだ。それはセトも同じ。 二人が去ってしまってからこうして睨み合いどの位経つだろう?一秒一秒がもの凄く長く感じる。 こんな時いつもボクの側に居てくれるあの人はいない。 ボクだけで……やらなきゃ。 ―――――――――怖い……怖い…怖いよ。 負けちゃえば、あの人とも会えない。それが何より恐い。 弱気から視線をぶつけ合いながらもその名前を呟いてしまう。 「……バルムンク………」 ―――――――――――――――――――――――呼んだか? 「――――――――っっええっ!??」 聞こえないはずの返事にホントに最小限、セトへの警戒を保ったまま振り向くと――― 「待たせたか?」 ―――――あの人が。 「どう…して……」 「さっきの言葉はオルカを連れ出す為に言ったまでだ。お前に何を言われても最初から残るつもりだったぞ、俺は」 「そんな……それじゃオルカも追って来ちゃうよ?」 「その心配は無い。お前がヘルバのメッセージを読みふけっている間にオルカの親御さんに連絡を入れた。『息子さんがまたネット 絡みで危険なことに首を突っ込もうとしている』とな。今頃は端末の前から引き離されているだろう」 呆気に取られてしまう。同時になんだか可笑しくって。 「バルムンク、あとでどうなっても知らないよ?」 「ああ。『ふたりで』『無事に』『帰ったあとで』ならいくらでも恨み言は聞いてやるさ」 強調された三つの言葉。 たったこれだけの会話なのにさっきまでの不安はすっぱり消え失せてしまった。 ボクは………無神論者だけど……こんな時だけ都合が良いかもしれないけど、祈らせてもらいたい。 神様、ありがとうございます。ボクは…ボクはこの人が――――――――だいすきです。
615 :
807 :04/01/17 13:00 ID:qLWKOaST
「SIGNキャラキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !! 」と言ってくれた方、思ってくれた方々 ごめんなさいごめんなさい。 でもこの流れは11月辺りから決めてました。そんで、うででんにピッチリ話が整合するように考えてたモンで。 たぶん次の投稿でケリつきます。今月多忙なんでこれが一月最後の投稿かも。 でもホシュには参加します。
ほしゅ
1スレの1です。 現在15です。 ボクが.hackのエロを読みたいが為に なんとな〜く立てたスレがなんとな〜くVOL4です。 ミンナアリガトウ ボクノタメニココマデガンバッテクレテ ハハ アハ アハハ ハハハハハハハ
30進法か・・・
黄昏氏は逝ってしまわれたのだろうか・・・ 帰還願い保守
621 :
名無しさん@ピンキー :04/01/24 16:48 ID:HFTHp8Gt
保守っ!!
いまさらでしょ? 当初は盛り上がってたわけだし それもこのスレで終わるわけだが
>617や>622みたいな荒らしも出てきたしなぁ…
何故こんな流れになったのだろう?
>>610-615 、面白かったのに・・。
作品への反応があまりにも無かったのが原因だろうか。
>623 >622は>617に対して言ってるんじゃないのか? 今更>617が出てきても意味がないよみたいな・・・ 違うのかなぁ・・・?
626 :
807 :04/01/26 17:56 ID:L5HhSGGf
>>624 いやいや終わりまで書きますともさ。
願わくば一回容量オーバーで天寿を全うさせたい。
627 :
344 :04/01/26 18:29 ID:IPla6Hvg
こんにちは、お久しぶりです。 このスレの小説を読んでいたらまたアウラ小説が書きたくなって書いたのですが・・・ また鬼畜系になってしまいました(;´Д⊂ 今はなんだかスレ的にとても不安定になってるみたいなので アップは控えたほうがよいでしょうか?
>>627 いやいや、大歓迎でつ。
ウザイのは一部であって、黙って待っている(職人さんにプレッシャーをかけないため)人々も多い筈!
是非、投下オナガイしまつw
629 :
344 :04/01/27 17:39 ID:FcQ9jnGx
>>628 ありがとうございます
職人なんてとても言えませんが、お言葉に甘えて投稿させて頂きますw
鬼畜系が嫌いな人は注意してください(汗
一応前回の続き物なので色々と意味不明な場面があると思いますが
ご了承下さい(´・ω・`)
630 :
344 :04/01/27 17:39 ID:FcQ9jnGx
「ひあっ・・・・・・ああ、んンっ・・・!」 室内にアウラの悦んだ声が響き渡る。 暗い室内には大柄な男とアウラの2人きり、アウラに覆い被さる形で男は自己の欲望をアウラにぶつけていた。 あの悪夢のオークションからすでに2ヶ月が過ぎた あの夜からアウラの生活は一変する。 朝と昼はお客の性欲を満たす為の調教を施され、夜は大勢の人の前で痴態を晒す。 それはこの男が買い手として現れ、オークションを離れた後もさほど変わらなかった。 「んんン!そ、そこ・・・・・やめ、な・・・・さ・・・・ぁンっ」 大柄な男に恥部を指で弄られるたびに甘い声を漏らすアウラ。 男が指を出し入れするたびにアウラの恥部からはクチュクチュといやらしい音が聞こえてくる。 「くくく、嫌がってるくせにここは素直だなぁ?もうここはヌルヌルだぜ」 「ち、ちが・・・・・う・・・・・ハっ、ん、ンンん!」 「どこが違うって?オラ、乳首ももうこんなに勃起してるだろうが」 男のもう片方の手がアウラの未発達な胸にちょこんとついている乳首を何度も練り潰す その度に「ひぃっ・・・」や「ぁ、んん・・ンっ」などと喘ぎ声を漏らすアウラ。 オークションで完璧な調教を受けたアウラは性感帯への陵辱に対しての免疫が全くなくなっていた。 「オラオラ、アソコの締めつけが良くなったぜアウラちゃん?」 「くっ・・・・・・・・・・・」 恥ずかしさで死にたくなる。 が、それを堪えてアウラはき然とした態度で男を睨みつける。
631 :
344 :04/01/27 17:40 ID:FcQ9jnGx
「私は貴方なんかに屈しません・・・・!」 だが、そんな態度に気圧される雰囲気もなく、男はニヤリと笑う。 「ほう・・・・・・じゃあ、これでもそんなことが言えるかな?」 男が指でのピストン運動を早める。 クチュクチュといういやらしい音もその速度を増し、アウラの羞恥心を高める。 男の指が井戸から水を汲み上げるポンプの如く、恥部から愛液を汲み上げる。 それはまるで中出しされた精液が逆流しているかのようだった。 「――――――――――――――ッ!!」 アウラはそのピストン運動に比例するかのように身体をビクンビクンと痙攣させ 喘ぎ声とも叫び声ともつかない声をあげる。 「どうだ?そろそろ入れてほしくなってきたろう?」 「だ、だれが・・・あなたなんか・・・・に・・・・・!」 「フン、まだ逆らう元気があるのか・・・だが、これでどうかな?」 今まで乳首を犯していた手をアウラのクリトリスにあてがい、そこを丹念に陵辱する。 ここがアウラの一番弱い場所ということは今までの経験で分かりきっていた。 「ひっ・・・・・そ、そこは・・・・・だめぇ!ア、アアアアアアアアアアアアっ!」 ビクン!と今までで一番高く反りかえる。 身体中に快感という名の電流が走り 足の指はピーンと張り、乳首の勃起は最高点に達し、口からは唾、恥部からは愛液を垂れ流す。 頭が真っ白になるとともに快楽という負の感情がアウラを染めていく。
632 :
344 :04/01/27 17:42 ID:FcQ9jnGx
「いやああああああっ、だめっ、だめぇ! これ以上は壊れちゃう・・・・・・お願い!やめて、やめてええええええ!!」 「・・・・・・・・・・・・・」 「ひいいいい!も、もう・・・・・イク!イっちゃううううううッッ!」 が、その瞬間。 ヌ゛ポッ 「・・・・・・・・・・・・・・・・っ!?」 「ククク、なに勝手にイこうとしてるんだ?ちゃんと御主人様におねだりしろよ」 「そ、そんな・・・・・・!」 「我慢は身体に毒だぜ?ほら、ここは入れてほしがってるぞ」 見ればアウラの恥部はぱっくりと左右に拡き、男のモノをねだっているかのようにヒクヒクと痙攣していた。 「まったく、あの可憐だったアウラが今じゃこのザマとはな」 「・・・・・・・・・・・っ」 「もう反論もできないか・・・・・・ふふふ、そろそろだな」
633 :
344 :04/01/27 17:43 ID:FcQ9jnGx
そういうと男は自身の肉棒をおもむろに取り出し、アウラの前にちらつかせる。 「・・・・・あ・・・・・・・・・」 アウラはそれをモノ欲しそうに眺める 男はそんなアウラに近づき、ボソボソと耳打ちをする。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 それを聞いたアウラはしばし沈黙する。 こんな男のいいなりになりたくないと思うアウラと、この男の肉の棒が欲しいと欲求するアウラ 理性と雌の感情が激しく戦いを繰り広げる。 しかし男がそんな戦いの結果を待つはずがない。
634 :
344 :04/01/27 17:43 ID:FcQ9jnGx
「ふん、どうやら欲しくないようだな」 男はそう言うと肉棒を再びズボンにしまう。 「・・・・・・・・・・・・・あっ」 アウラがゴクリと生唾を飲む。そして・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・・・わ、わかりました・・・・・・あなたの言うとおりに、します・・・・・・」 アウラは、雌の感情を選んだ。
635 :
344 :04/01/27 19:28 ID:FcQ9jnGx
アウラはその場で四つん這いになると股を大きく開げ 男によく見えるように尻を高く突上げると、ぱっくりと割れた恥部に人差し指を沈めていった。 つぷっ 「んンンっ!」 再び快楽の電流が流れる。 沈めた指をピストン運動させ、男に自身の醜態を見せつけるアウラ。 「はッ・・・・・あああ!、ごしゅ・・・・じん・・・さ、まぁ・・・・・・わたしの、だらしない、お、オナニーを・・・みて・・・くだ・・・さ・・・ぃ・・」 「くくくく、謎の美少女アウラのオナニーショーだ、後で高く売れるぜ・・・・・」 男は用意しておいたビデオをアウラに向ける カメラにアウラがオナニーをする光景が録画されていく。 まだ子供の容姿であるアウラが自身を苛める光景はそのテには相当の額で売れそうだ。 「んアアアアア!・・・・イイ!きもちイイッ!」 無我夢中で指を出し入れするアウラ。 先ほどまで犯されていた恥部は再び熱を取り戻し、部屋中にいやらしい水の音が響く オナニーは始めてなのか、自身を苛める行為にアウラは赤面しながらも没頭してゆく。
636 :
344 :04/01/27 19:30 ID:FcQ9jnGx
「こ、こんなっ・・・・・・・こんなに気持ちイイなんてぇ・・・・・・はァッ・・・・ンンっンんん!!」 気付けばアウラの股の下には水溜りができ、恥部と一本の透明な糸で繋がっていた。 「ククク・・・・・アウラ、どこが気持ちいいんだ?」 「お、おまんこ・・・・・・おまんこですぅ!おまんこがクチュクチュして・・・とってもきもちイイですっ!」 おまんこ、という単語に反応したのか更に激しさを増すアウラのオナニー すると男は唐突にアウラの両腕を掴み、恥部に自分の指を突き立てる。 「オラ、自分で腰を動かしてオナニーしてみろ」 「は、はいぃぃぃ・・・・・・」 そういうとアウラは自分の腰を下にずらし、男の指を一気に咥えこむと 上下に揺らして出し入れを開始する。
637 :
344 :04/01/27 19:30 ID:FcQ9jnGx
「はひゃあああああああああああああっ!!?」 「どうだアウラ、俺の指は?」 「す、すごい・・・・・ですぅっ!御主人様の指・・・・・・気持ちイイ!気持ちイイですっっ!!」 アウラは腰を振るスピードを上げる。 「アアアアアアアアアアアア!とまらない・・・・・!もっと、もっと気持ちよくなりたいよぉぉっ」 アウラはもう限界が近いのか腰はガクガクと震え、目は虚ろになっている。 「も、もう・・・・・・だめ・・・・・・で、す・・・・・・・あっ、ん、ンンン!」 「あっ!あンっ!イク・・・・・・・イっちゃううう!!!」 突上げた尻や太ももをビクンビクンと痙攣させ、潮を吹きながらアウラは自身を犯す。 そして―――――――
638 :
344 :04/01/27 19:32 ID:FcQ9jnGx
「ア・・・・・・・・アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」 果てた。 あまりの快楽に気を失うアウラ。 まだ余韻が残っているのか身体はビクビクと痙攣し、拡いた恥部は閉じる気配がない。 男が指をヅプリと恥部から引き抜くと、それが栓になっていたかのように次の瞬間 ちょろろろ・・・・・・・・と、アウラの恥部から黄金の水が放出された。 「ククク・・・・・・・・・こいつにはまだまだ楽しませてもらえそうだな・・・・」 見るも無残に堕ちたアウラを眺め、男はただただ笑っていた・・・・・。 [END]
639 :
344 :04/01/27 19:34 ID:FcQ9jnGx
以上です。 途中アクセス規制くらいました(;´Д⊂
>>639 あうっ…エロいよぅママン。
陵辱好きな漏れには溜まらなかったでつ。
終わってしまったんすか? 勿体無い!
出来れば続きをキボンヌしたい所でつ。
投下ありあとーございました。良ければ又何か落としてくらさい。
641 :
344 :04/01/28 16:37 ID:4eJ/sf1p
>>640 ありがとうございます
気に入っていただけたようでなによりです(^^;
続きは、何分書くのが遅いものでいつになるかわからないですが
書こうと思います。書かないと上手くなれませんし(´・ω・`)
保管庫見ると、未完の作品って多いんだな。 洩れはどの作品も好きだし、スッゴク続きが読みたいのになぁ。 皆、何処に逝っちゃったんだろうか? Uノザワシンに侵食されたか、モルガナに食われて意識不明なのかなぁ… 今こそ、ハッカーズが立ち上がって欲しいのに。
644 :
344 :04/02/01 10:13 ID:xEOtCNH+
始めて保管庫の存在を知ったんですが・・・・ うわ、自分のもある(;゚Д゚)て 嬉しい反面恥ずかしさで死にそうだ(w 保管庫主さんどうもです〜。
荘司杏と佐久間亮の同人誌があるようだ。
な、なんだってー!?
90ページくらいあったぞ。 なにげに大作だな。
超読みてぇ
>>649 あー、これか。俺持ってるわ。
結構前にとらで買ったんだった。
でもどこにしまったっけ・・・いい加減部屋の整理せんとなぁ・・・。
2ch閉鎖の噂知ってる? 3月らしいんだが。それまでに続き読みたいなぁ。
>651 あれってネタじゃないの!?
>>652 ネタだった模様。でも、関係無く続きキボンヌ。
654 :
名無しさん@ピンキー :04/02/05 14:48 ID:pwOVDjSF
保守
商事案と佐久間ベアの小説読みてぇ 展開としては、ドラ息子と司が鉢合わせ→レイープ な流れきぼん んで妊娠→堕胎→廃人な流れで 最後はリストカットで自殺きぼん もしそんなの書いたらPCぶっ壊す
もちろん、自分のPCをね!エヘ
黄昏氏のなつめキボンヌ
司×昴キボン
659 :
807 :04/02/07 22:29 ID:dLANBrKG
流れを無視して投下 「フン、度し難いな。あのまま逃げおおせれば露と消えることも無かろうに」 その言葉に真っ向から立ちはだかるようにバルムンクが歩み出る。 「これが俺のやり方だ。固執する気も無いが『蒼天』の名が泣くからな」 「なに、そう構えるな。後ただの一回で終わる――『万華鏡』」 空からボクらを見下ろす形でセトの腕がゆっくり円を描いた。 やがて間もなく長方形の石板に周囲五方を囲まれてしまう。 「すっかり囲まれたな…これからどうなるのかは想像に難くないが」 直後セトはあのオーロラを展開させた。 その範囲たるや丁度このボク達を囲む五角形に合わされている。 それに加えて両手に集中された力のなんて凶々しさ。 「右手に破浄の矢、左手に破浄の矢」 その両手を沼にでも浸かるようにオーロラの中にとぷん、と沈めていく。 「くくっ理解るか?この中で何が起きているか。二本の矢は絶えず反射と拡散を繰り返している、この意味がっ!」 躱すなんてとんでもない。あの攻撃じゃヘルバの策も使えない。 なら、とボクは「それ」を展開させた。 「耐えきってみせる『ドレインプリズン』」 自らを守る「檻」なんて大した矛盾だけどデータドレインに対抗できるのはデータドレインだけ。 触れたものを破壊するドーム状の盾にありったけ力を注ぎ込む。 「無為無為、いかなる術をもってしても逃げること能わず。塵と消えよ―――『星祭』」 瞬間オーロラから視覚できる嵐が姿を表す。 てんでバラバラに飛び交うそれは壁と上空の光に反射して確実に檻を蝕んでいく。 数え切れない矢の雨はこちらの『力』によって僅かずつ掻き消されていくけどそれに余り襲い来るその数は文字通りケタ違い。
660 :
807 :04/02/07 22:30 ID:dLANBrKG
展開した檻の表面はまるでスプーンに掬われていくデザートのよう。 「うっく…笑えないよね、ボクらがメインディッシュってわけ?」 自分に宛てた軽口も声色が震えてしまっていた。 「カイト!あれを…いや、見なくてもいい。上の光はわからんが回りの壁には所々ヒビが入り始めている。つまり…」 つまるとこ、ボクとセトの我慢比べってこと。 「バルムンク…ボクを抱きしめていてくれない……?」 すぐに後ろから腕を回してくれた。 この温もりがあればこそ負けられないって強く思える。 負けたときのことなんて考えたくないけどだからこそ悔いも無くなる。 ◆ 「ぬ…」 『万華鏡』の壱端が崩れ落ちそこから矢継ぎ早に『矢』が飛び出していく。 我が仕掛けて今までざっと弐百秒程。とうに彼奴め等の事は切れておろう。 「……チィ!」 想定したものより多く力を割り振ってしまったようだ。 ぐらつく自身に苛立ちを憶える。 ともあれ、顛末は確かめねば。役目を終え鏡が四散していくのを観とめ地に足を降ろす。 逡巡、目に留めたくないものが入ってきた。 ありえぬ、ありえぬ、ありえぬありえぬありえぬありえぬありえぬありえぬ! 「何なのだ……何だというのかウヌれ等!!」 我の殺気に触れ彼奴等も反応する。 それより先に切りつけてやりたいのは山々だが思うように体が動かん。 この侵食、八割方まで達したか。 とうに『韋駄天』の効果は切れている。然るに頼るは己が剣技のみ。 「はっアァ!……はぁ…はぁ……つあぁあぁぁ!!」 もう互いに掛ける言葉も無い。 目の前の仇敵に突き、裂き、払い、叩き、分ち、潰し、薙ぎ、穿ち、抉り、切る、斬る、キル。 頭にあるのは如何に殺すか、如何に屠るかのみ。 そこに正体不明の想いが去来し掠める。 「我等は…何をしているのであろうな…」
661 :
807 :04/02/07 22:32 ID:dLANBrKG
声には出したが同胞には伝わらず、我も不意にそれが幸い、と取れた。 弐対壱の最中、気を緩め双剣の片割れが弾き飛ばされればすぐさま錬成して応じる。 言葉なき剣舞はさながら舞踏のようで我は不覚にも――――――その瞬間(とき)を楽しいと思ってしまった。 しかしそれも永くは続かぬ。 「風前の灯がいつまでもっ!!」 放つ蹴りはバルムンクを大きく跳ね飛ばす。 ここぞ、と同胞に駆け寄り同時に出した斬撃で鍔ぜり合う。この粘りがまた忌々しい。 単純な力比べなら此方に比がある。腕力に任せ、ひと息に押し切ると彼奴は後方に吹き飛んだ。 今が好機!頭で考えるより先に引き金は引かれていた。 「ま…だ、だぁ!!」 着地と同時に『矢』は彼奴を貫く…筈が、なんたる往生際の悪さ。 あろうことか、あらかじめ仕込んでいたであろう『万華鏡』の破片を盾に跳ね返しおった。 すぐさま『極光』を展開しようとしたが跳ね返った矢は我の上方へと流れていく。 そこで…見た。同胞は微かに笑ったのだ。 怖気が走りおる。同時に引っ掛かりを得ることが出来た。 あの男は……何処に!? 直感を頼りに後ろを振り返ると、羽根を羽ばたかせ停滞するバルムンク、砕け散る『鏡』、そして目の前には穿たれた『矢』。 全ては遅く、我が取れる行動は手をかざすのみ。 「うっぐぁぁーーーーーーっ!!」 腕からは毒という名の信号、情報が我を蝕んでゆく。 カットカットカット―――――瞬時に情報体である我を構築しているクラスタがいわゆる神経の切断にかかるがこれがそんな生易しい 代物でないことを我は知っている。 「く、クク、ははははははははっ」 一体何が可笑しいのか自分でも解らなかったが分かる事もひとつ。 「無傷の勝利など求めるべきでない、という事か。なれば――」 ――このカラダくらいくれてやる。 そして我は使いたくない、使ってはいけないモノに手をのばした。 「『天獄』」
662 :
807 :04/02/07 22:33 ID:dLANBrKG
◆ なんとか……うまくいった。 確証もなかったけどセトのウラをかくにはこれしかなくて。 上手くいったのはバルムンクとのアイコンタクトのおかげだ。もう神がかりってくらい。 「『天獄』」 風が吹いた気がした。 セトから伝わる力の大きさ、恐ろしさは今までの比じゃない。もう、どうかしている。 「もう後戻りはできぬ。ウヌには最大級の滅びをくれてやる」 データドレインを受け、そのあと黒光りしだしたセトの腕が振るわれた場所が、虫食いのようにぽっかりと穴が空く。 セトの様子に只ならないものを感じたのかバルムンクがこちらに降りてきた。 「カイト…あれは…?」 ボクには理解できた。 あれは『死』だ。あの腕の通り道にはデータが壊れるなんてレベルじゃない。 『死んで』るから元に戻ることもなく、防ぐなんて考えることすらとんでもない。 『ドレインプリズン』は使えない、となれば……。 浮かんでしまった答えから不安に潰されそうでバルムンクの方へ振り向く。 「どう…した?」 「……………なんでもないよ……。ボクから離れて…。大丈夫、負けない……負けないから」 ボクに勇気を…。 『檻』を展開させる。それが合図。 「終わりだ!散れぇぇーーーぃ!!」 帯を引いた『死』を引きずってセトが肉薄し『死』を突き出してくる。 その腕に『檻』は始めから無かったようにあっさりと砕け散った。 「っっ!カイトっ!!」 「これでぇぇっ!!」 「あああああぁぁぁぁああああーーーー!!」 三者の声が轟く。 「ッ馬鹿な!!?」 いち早く気づいたのはセト。そう、ボクの「答え」。それは『死』だった。
663 :
807 :04/02/07 22:34 ID:dLANBrKG
「逆らえない死」に逆らうにはどうすればいいか。単純だ、おなじ『モノ』を揃えればいい。 ふたつの『死』が相食み合い、溢れた『死』が更に新しい『死』を呼ぶ。 もう手の感覚なんて残ってない。 最後の最後まできて結局力比べで決着だなんて泣けてきてしまう。 「見事だ!初見である『天獄』を模倣するとはな!だが!!」 押される…。わかってた事だけどパワーの差が大きすぎた。 「力の量も扱いも我が上。敗北する道理など……無いっ!!!」 「あっっ!?」 弾かれた セトの腕が 間にあわ―――――――――――――――――――――― ◇◆◇ 〜〜〜ヘルバの手紙〜〜〜 簡潔に示そう。 これと一緒に送った球体を開くとドーム型の膜が張られる、が、これ自体は守りにならない。 その膜は破られるとその先から対象へと私謹製のウィルスが侵入する。 お前達超越者が相手でも数瞬の動きは止められるだろう。 ここからが重要だ。 まず、この膜に合わせた「壁」を作り出せ。 イメージが重要だが今のお前ならできる。 そしてセトの攻撃に耐えて相手が焦れた時にカウンターウィルスを壁の代わりに展開させる。 ただし、膜が破られウィルスが侵入できるのは一度だけだ。 セトにはウィルスに侵されたと気付かれてはいけない。 つまりセトが攻一点になる局面を作り出さなければならない。 ウィルスに気付いたが最後セトがそれを除去するのは容易だろう。 発症は膜が破られてから数十秒。 くれぐれも安易に使うな。 チャンスは一度きりだ。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◇◆◇
664 :
807 :04/02/07 22:36 ID:dLANBrKG
「動きが鈍い!?否、う、動けぬ?」 黒ずんだ腕はカイトの鼻先でぴたりと凍りつく。 授けられた策が実を結んだのだ、と確たるやいなやカイトが攻勢に転じる。 「あと…一発!これでっ!!」 弾き飛ばされた腕ごと体を跳び捻り、返す手でデータドレインを打ち放った。 「があああぁあぁぁぁ!!」 対するセトの何という執念か、死を孕む腕を動かすことだけに専心、データドレインをあろうことか「握り潰した」。 カイトは精根尽き果てた様子で浮き上がった身体は着地をとることもできず地に投げ出される。 二人の距離が開くが互いに仕掛ける余力は残っていない。 「なる…ほど。ウィルスとは……賢しい…真似を。いや、我の………落ち度、か」 セトが閉じた目を開きつつごちた後自嘲めいた笑みを零し、 「うっ!?ああぁっ」 自分の身体でないように扱われた腕は硝子細工のように肩口まで砕け散った。 これ以上はヤツも動き様があるまいとそれを視認してカイトの所へ駆け寄る。 「頷くだけでいい。身体のほうは大丈夫か?」 右腕には触れないように優しく抱き起こす。 自分で聞いておいて何だが無事ですむわけが無い。 あの腕の力、おそらく二人の力は自ら毒を呷った代償によるものだろう。 次いでセトの自滅。 カイトがその二の舞を踏むのは明らかだった。 「バルムンク……ボク…勝ったの……?」 「勝敗はわからん、だが……これ以上戦う必要は無くなった」 ちら、と窺いたてると片腕を失いながらも懸命に倒れまいと肩を上下させるセトが居る。 「そっ…かぁ。よかっ……た……」 安心しきったように顔を緩ませたと思った刹那。 「なっ?」 胸の内から出た光の奔流がカイトを飲み込み、理解が追いつくより先に両手の中は伽藍になった。 …………言葉がでない。 カイトが消えたことが理解できないし認めることもできはしない。 「……姫君か…それも無駄なことよ」
665 :
807 :04/02/07 22:37 ID:dLANBrKG
呆然と立ち竦む俺に独り言のように声が届く。 「お前はわかるのか?カイトがどうなったのか…」 俺は苛立ちを隠そうともせずセトに語りかけるとつまらなそうに言葉を返してきた。 「姫君…アウラが連れて行ったのであろう。それも手遅れであろうが」 「手遅れ、というのは……」 「見て理解らぬか、たわけ。『天獄』を使ったが最後その使用者の崩壊は免れぬ」 諦めるように力なく笑うその身は砕けた腕からヒビが体全体を蝕み始めている。 「馬鹿な……身を滅ぼすと知って何故使った?」 「早々と同胞を倒し力を奪えばそれも御しきれる、と踏んだのだ。敗れることなど案の外であった。まぁ…良い。冥土への旅路も連れが 居るなら退屈はすまいて」 それきり心根ごと折れるように片膝を付いた。 「お前が消えた後すぐにカイトを連れ出せば――」 「ハ、ははは!何をのたまうかと思えば。よいか?我と彼奴は同じモノだ。我の滅びは同胞のそれと同義」 「ならそれはカイトを倒しても」 「然り。故に先の答えに帰結するのだ」 なんてことだ。こんな馬鹿げたことでカイトは……。 「――――諦めないで下さい。手段は、あります」 「アウラ!?」 うな垂れる俺の上空に白い少女が現れた。 こうして直に目にかけるのはほぼ初めてじゃないだろうか。
666 :
807 :04/02/07 22:38 ID:dLANBrKG
「時間が無い……これを」 投げられたキラキラと光る物体を半ば条件反射的に受け取った。これは………指輪? 「『daybreak』。『黄昏』と対を成す力。急いで、私には繋ぎ止めるしかできない」 「ま、待て!俺にいったいどうしろと?」 こちらの問いに応えることなく空間に溶け込んでいってしまう。 「―――想いを――ちからに―――――」 「…………」 想いをちからに?さっぱり訳がわからない。願えば彼女が戻ってくる、とでも言うのか。 「万策尽きたか。その指輪も夢見事よ」 混乱の極みに叩き落された俺をセトが嘲う。 「キサマはっ!っっ!!?」 安い挑発につい反応してしまい襟首を掴んだが突然の現象に互い、息を呑んだ。ヤツに触れた瞬間、パァッと光が満ちたのだ。 今一度確かめようとセトが身を引くより先にその腕を掴む。 「!何事か?」 すると掴んでいる間だけセトに刻まれたヒビはまるで血液が逆流するかのように引いていった。 「想いのちから」、「繋ぎ止める」……なんて悪趣味なんだ。後ろ髪引かれながらもセトを引き寄せ口付けてみる。 「!??――〜〜〜〜〜〜〜〜っっハァっ、な、な、な……こっっんの大戯けがぁぁぁああ!!」 じたばたと暴れ逃れたかと思えば顔を真っ赤にしてガーガー喚き立ててくる。 その姿は今までの冷徹・残虐のイメージを完全にぶち壊してくれた。 しかし……これでも欠けた腕がやや戻ったくらいだろうか。 アウラの忠告通りなら時間をかけてもいられない。というかコイツに何度もキスを求めるのは酷ってものだ。 と、なれば―――――――――――――――――――――――――――――すまん…カイト。
キターーーーーーーーー!!! 圧巻。
668 :
名無しさん@ピンキー :04/02/08 23:06 ID:Ds2L6yOO
ほたるってネカマ
669 :
807 :04/02/10 01:03 ID:NZt790dK
黙して語らず裏へ回り込み深呼吸、一気に上半身の衣服をずり上げる。 「!?な?な、何を!?」 薄手の二層のグラフィックの先にはブラと呼ぶにはあまりにシンプルな下着。 二代目PC「カイト」はリアルの彼女よりもプロポーションが良い。 背が若干低いのはカイトが自分の身長にささやかながらもコンプレックスを持ち合わせている為。 要は「PCカイト」はカイトの女性として理想の表れなのだろう。 正直に告白すればthe worldでの逢瀬の際カイトに欲情したことが幾度かあった。 あの衣服の下がどうなっているかなどと真剣に思いを馳せたのもそれが最初。 同時に長年続けたゲームへの冒涜ではないか、とその度自己嫌悪になったのも事実。 それがこんな形で叶ってしまうとはあまりに皮肉。 それでも……「カイト」を、しかも無理矢理抱く、という現状に俺は確実に昂ぶっていた。 長い髪を掻き分けうなじに舌を這わせる。 感じる。舌先にだけ確かに「舐めている」という情報が頭に流れ込んでくる。 ブラごと持ち上げるようにして包みあげていった。揉む、というより撫でる、だが指を上下させる度に突起を狙い擦ってやる。 「ーーーっ、お……のれ…ぇ」 こちらの頭部を狙っての肘打ちだろうがそれもあっさり封じた。 どんなに暴れようとしてもセトの……彼女の腕は今一本。空いてる俺のもう一方の手が容赦なく攻めたてる。 せめてもの抵抗を、と体を振り乱そうと尚も暴れる素振りを見せるがそれも徒労。 ぐぃと何の工夫もなく力任せに布を引き上げるとカイトのものより少し大きめの胸がぷるんと跳ねた。 「オヌシ―――んんぅ!?」 バッと敵意と嫌悪を剥き出しでこちらに振り返る彼女に唇で栓をする。 口を閉じられないように片手で固定し口内を蹂躙していく。 こちらが舌を絡めようと動かせばセトはそれを良しとせず狭い空間の中で逃げ回る。 こちらとしても実感できる感覚が唇と舌先だけではその他の部位が宙に浮いてるようで落ち着かない。 抑え込んだ腕を開放し身体ごと密着させることで再度封じ込め、空けた手で胸の感触を味わう。 別方向からの攻めで気が逸れ待ち構えた俺の舌と絡み合い、慌てて引っ込め、また絡む、その繰り返し。 彼女にとって通じ合う行為ではなく目は閉じずこちらを睨みっぱなしだ。
670 :
807 :04/02/10 01:04 ID:NZt790dK
それもこちらが手を変える――特に露骨に乳首を攻めた時――毎に耐えるように目を細め頬がうっすらと染まっていくのを見ると いじらしく思えてきてしまう。 生憎と時間は限られているので次のステップへ。 唇を離せば銀のアーチが引かれセトも一瞬見入っていたがすぐさま睨みを利かせてきた。 「下郎がッ!!あっ、止せ、うつけ!離さぬか!」 手足を押さえて下着を取り払うのも手間なのでダガーを取り出し背後に回ったまま腰布ごと切り取った。 そしてそのまま秘所へと手を延ばし、 「ひあっ!?な…何…」 ………濡れていた。 うむ、どういう原理かさっぱりわからないが彼女のソコは確かに汁気を帯びている。 息つく暇を与えずに前に廻り両足の間にもぐりこみ口で弄る。 「〜〜〜〜〜、〜〜っっ!!」 本気で力を込めれば俺を殴り倒すか突き飛ばす位できたかもしれないが本人は唇を噛み声を漏らすまいとしていた。 何かもう一手ないかと思案。俺としても意外だったが包皮を見つけ、剥いた上で歯を立てる。 「あふぁああっ!ひんっ、へ、変な…信号……送る、な…」 これ以上ないくらい体を反らし小刻みに震えた。 いよいよとばかりに身を起こし、けれども手で秘芯と陰唇を攻めるのは止めない。 本当に指先をぬめっとした感触が纏わりついてきた。 同じ目線になったセトは虚勢を張ろうとするがそれすら適わずとろんとした目で見つめてくる。 誘っているようでその都度頭を振り乱し上気したままの貌で睨もうとする様は嗜虐心を呼び寄せる。 それもここまで。正面から腰を浮かせ突き入れた。挿入る直前初めて意識したが欠くなった腕は肘の辺りまで再生していた。
671 :
807 :04/02/10 01:04 ID:NZt790dK
「ひぃっ、ぅあああぁああぁぁーーーーー!!!」 なんて感覚だろうか。彼女に触れてない部分の感覚が希薄な分ペニスから来る快感に全てが集約されるようだ。 「あっあっ、熱っぅ…いぃっ……はンッ!」 もはや我慢が利かず体を反らせ頭だけ地面につけたまま色のついた声を漏らす。 単調な前後運動から膣内を擦るように丹念な円運動に変えたり次々品を変え翻弄させていく。 ぐい、と起こしこちらは仰向けに、騎上位の形を取らせる。 「ううっ……ふッ、ぅんん…おく、おく……までぇ…ひぅうっ」 動きを止め、選択させる。やがておずおずと自発的に動けば褒美とばかりに突き上げてやる。 この繰り返しをする内にセトの目から僅かずつ涙が流れ出す。心と体の葛藤からだろうか。 しかしセトの内情がどうあれ繋がってからというもの前戯の時とは比べ物にならないスピードで腕は元通りになっていった。 すでに手の甲まで復元が進んでいる。 慣れないカタチの快感に俺も限界が近づいていた。 未だ最低限の動きを続けていたセトを一気に攻めあげる。 「やっぁ、やめっ、あぁっ、じょ…情、報量がっ、お…おすぎ、処理、できっ」 おそらく初めて経験するであろう快楽に貪欲に反応する様は初めてカイトとした時の姿とダブった。 「ダメっ、だ、クラ…スタ、くらすたが……」 無意識になのか起き上がった俺の首にしがみつき、足を絡みつかせ求めてくる。 まるで俺たちの限界に合わせるように指輪が名の通り輝きだす。 「く、くずれ、あ、ああ、あぁぁぁぁーーーーー―――――――――――っっ!!!!」 後半声にならない嬌声をあげ果てたセトが崩れ落ちてきて、一歩遅れで彼女の中に全てを放った。
672 :
807 :04/02/10 01:05 ID:NZt790dK
◇ 「うつけ……うつけうつけ!大うつけぇぇぇーーー!!!」 目が覚めてからの彼女は正に烈火の如し、眠れる獅子もかくやというところ。 いきなり斬りかかられるよかマシといえばマシだが手に負えないのが現状。 「く、くく……かくなる上は御主を誅して我も死ぬ!」 前言撤回。殺る気まんまんだ。 「お、落ち着け!調子に乗ったことは認める、謝る!だがあの方法だったからこそ、その腕も直っただろ?」 「……………………………はぁ………もう、よい」 憑き物ごと吐き捨てるように長い溜息を吐き近くの岩に腰を降ろした。 その姿からはもう何の敵意も感じ取れない。ちなみに服はセトが手を翻すと元通りになった。 「お前、カイトとリンクしているんだろう?カイトは、その、どうなんだ?」 ご機嫌麗しくないお嬢さんに恐る恐る問うてみる。 しばらく無視をきめこんでいた様子だが根負けしたようにまた溜息。 「同胞も壮健だ。まだ姫君の所だろうよ。我の力はこの衣服を直したので最後。もはや彼奴の障り足りえん」 「なら、カイトがログアウトしたら…………お前はどうなる?」 「おそらくはその刻が我の最後であろう」 自分のことであるのに関わらず事も無げに言い放った。 「それで……いいのか?」 「フッ…止せ。我は御主等の仲間を奪った。いまさらどうして馴れ合えよう、ん?」 それきり会話が途切れる。 やがてセトの身体、ひいては存在が希薄になっていくのが見てとれ始めた。 俺は何も言えない。だから彼女も何も言わない。 ただ、その顔は「そんな顔をするな」と苦笑しているようであった。 「さらばだ………たわけ者……」 友人に向けたようにそんな言葉を呟き、まるで人魚姫の最後を思わせるように泡のように四散し消え去った。
673 :
807 :04/02/10 01:06 ID:NZt790dK
◇◆◇ 「この体は私が預かります。いつかふさわしい人が現れるまで」 「うん、ボクもそれで良いと思うよ」 「後悔してる?その体になって。わたしを…うらむ?」 「ううん、この体でいたから得たものもたくさんある。ひとつも悔いなんてないよ」 「ありがとう、引き止めてごめんなさい」 「いーよ。話せて、良かった。……アウラ、また会えるよね?」 「はい、きっと」 「うん。今は、さよなら、だね」 「さようなら」 おそらくは二度と会う事は無いだろう少年の姿をした双剣士を見送った少女は呟く。 「―――――――さよなら。わたしの………王子様」 ◇◆◇ 自分でも驚く程落ち着いてログアウト作業を済ませ今、端末装置を外さんとしている。 本当ならセトが消えた直後飛びあがらん位の勢いでメットを放り出してカイトの眠るベッドへ駆け寄ってもおかしくないのだが。 息を整えるまでもなくその場所に目を移す。 居た。 あぐらをかいたままで面白そうにこちらを窺っていたようで「やっ」などと手を上げた。 「お帰りなさい」 飛び出し、抱きしめた。ここまでの平静が嘘のように心臓がバクバクいってる。 「ちょ、苦しいよバルムンク」 そう訴えられても緩めてはやらない。離してやらない。イマが嘘になりそうだから。 「これ、現実だよね?ボクも、っバルムンク、も……ここに、グスっ……いるんだよね?」 涙声になる度、俺の服を強く握り締めてくる。 「ああ、戻ってきたんだ。俺とお前は。もう、何処にも行くんじゃないぞ?」 静寂の中に少しずつ嗚咽が混じっていく。カイトは腕のなかで頷くばかりだった。
674 :
807 :04/02/10 01:08 ID:NZt790dK
◇ ―――――――――っ! ――――――――っ! うるさい。 もう朝なのだろうか、光が閉じた瞼の中にねじ込まれてくる。 ――――――いっ! いや、光よかこのやかましいのは何事だろう。 「――――――――――こらっ!!起きぬか!」 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ、耳元で怒鳴るな、馬鹿たれ!!…………って」 なんだ?このえも知れぬ違和感は……。今、聞き捨てなら無い単語が……。 思考がクリアになっていく、が同時に寒気も。目を擦りながら喚いてる方を見るとカイトが―――― 「やっと目を覚ましよったか、たわけめが」 かいと………が? 「うむ、では問おう。まず此処は何処か?」 ――――――――――――――――――冗談………。
675 :
807 :04/02/10 01:10 ID:NZt790dK
やっとエロまでこぎつけたぁー ホントならリターンした際バルとカイトの最後のえちぃがあったけど気合いが届きませんでした もう次からはエピローグみたいなもんですがなんとかそのえちぃを書き上げたい!
カイトたんとのエロキボンヌ
>>675 調子に乗ったバルが、ぐっ!(親指立てて)
アウラの王子様発言もw
続きも愉しみにしてまつ!
>>677 >アウラの王子様発言もw
それ、アウラと少年カイトのPCを見送った少女カイトの言葉だと思うけど…
つっこみスマソ
保管庫みれないんだが・・・・・
681 :
807 :04/02/15 20:57 ID:lUEsxEZC
>>678 一人称をみてくだされば……
姫最後の艶姿
>>673 より続いてます
落ち着くまで頭を撫でつづける。……情けないな。セトとの一件を終えたばかりなのに俺はもう彼女を欲している。
やがて静寂が戻ってきた。
「落ち着いたか?」
努めて優しく訊く。涙で濡れたシャツがやけにひんやりするな。
「…………」
何も語らずにカイトは目を閉じる。彼女がこれだけ露骨にサインを示すのは珍しい。
唇を重ね合う。ああ、やはり現実にいるんだな、と全ての感覚に一種感動を憶える。
唇からカイトを包む腕、肩を撫でる透き間風、足裏に貼りつくフローリング。
ネット世界とは違う。セトがリアルに憧れを持つのも頷ける、と初めて彼女に同情できた。
完全に不意打ちだった。カイトの舌が入ってくる。何時もは俺の役目なのにな。
「―――――――――――――」
まずい。いや何がまずいと言えば、ムードが良すぎる。
このままカイトを求めれば彼女は間違いなく、迷いなくそれに応じてくれるだろう。
いや、むしろ向こうから欲しがってくれそうだ。嬉しいが今直ぐはマズイのだ。
「それ」はリアルに復帰してから気付いてはいたのだが……今ズボンの中は凄いことになってる。
セトに放ったと感じられた迸りはそのままズボンの中で現実となっていた。
拭わずに連続で睦みあったこともある。が、今これに気付かれたらカイトはどう思うだろうか。
「今日はずっと眠りっぱなしだっただろう?寝汗が気持ち悪いんじゃないか」
風呂に入るよう促すとカイトは赤い顔でコクンと頷いて奥へ消える。
彼女を悲しませる要素は省くべきだ、それを隠れ蓑に俺は「他の女を抱いた」という後ろめたさを覆い隠した。
682 :
807 :04/02/15 20:58 ID:lUEsxEZC
◆ 「バルムンク。ちょっと、いい?」 浴室から響く声。招かれるようにそこまで行くとすりガラスの扉からカイトが顔だけ覗かせていた。 濡れた髪が彼女を艶やかに魅せるがそれでも健康的に見えてくるのが彼女の魅力でもある。 「どうした?何かわからない事でも?」 「ううん。あの……さ、一緒に入らない?」 頭の中がぐわん、と揺れた。見ればカイトの顔も真っ赤だ。その仕草がまたいじらしい。 しかし、と彼にとってこれは二重の意味でまいってしまう提案だ。 こと色事に関してバルムンクに押されがちな彼女のかなり積極的な申し出。これは是非にも応じてやりたい、が。 一緒に風呂に入れば股間周りの惨状がカイトの知るところとなってしまう可能性がある。 暫し彼の中で鬩ぎ合いが起こる。但しそのいずれもが薄汚れた感情だ。 現実の時間にして10秒足らず、男の闘争いはケダモノ軍が勝利した。 「わかった。それなら先に浴槽に入っていてくれ」 ここからが既に勝負。とうに乾燥し透明になっても臭いは誤魔化せない。 如何に見られないように、近付かれないように端から見れば馬鹿馬鹿しい彼の威信をかけた権謀術数は始まっていた。 中に入ると言い出しっぺながらも恥ずかしそうに胸を片手で覆うカイトが立っている。 一手目にしてバルムンクの策は頓挫。彼の隠そうにも零れた揺らぎにカイトも慌てて喋る。 「あ、あのね…バルムンクの背中流してあげたいなって、その、そんなに驚いた?」 「い、いや。あまりにも堂々としていたから、な。先にシャワーを浴びても?」 苦しいか?とも思ったがカイトはコクコクと応えた。 かくして一通り身体を湯で流しバルムンクは自らの面子を保ったことに安堵する。嗚呼なさけなや。 「ボクこんなにバルムンクの背中をまじまじ見たの初めて、男の人の背中って広いんだぁ」 その呟きに苦笑ともとれるように吹きだしてしまう。 「えっ、ボク変なこと言った?」 「全然。すっかり女の子らしくなってくれて嬉しいな、ってな」 今度はカイトが黙り込んでしまい、立場が逆転した。 「すまん。癪に障ったか?」 「あっ違うの。……アウラが、さ。ボクが女になったのは自分せいじゃないかって。恨んでるじゃないかって」
683 :
807 :04/02/15 21:02 ID:lUEsxEZC
カイトはそのまま背後からしがみつく。一方バルムンクは押し付けられた胸に気が気でない。 「後悔なんかしてないって、ちゃんと言ったよ。ボクには大事な男性がいるからって」 「カイト………」 彼女の独白に逸る心が諌められる。振り返って抱きしめてやりたいとも思ったが廻された手に自分の手を重ねるに留めた。 「それじゃ背中流すね?ご希望はありますか、お客さん?」 暗い話は終わり、と明るい声で言い放つ。 バルムンクには無理が見えたがこれがカイトなのだ、と彼女の気持ちを尊重することを選んだ。 「お任せするよ」 面白みの無い応えに「つまんなーい」と野次が飛ぶが以降、黙々と背中を洗ってくれる。 こういうのも悪くない。素直にそう思った。裸の付き合いを何の邪もなく行える、この時間が心地よい。 「じゃあ、こういうのは……どう?」 何を思ったかカイトは自身にボディソープを振りかけバルムンクにしなだれかかった。 「お、おい何を!?」 反論は形になる前に背中から伝わる柔らかな感触に掻き消され、先程までの理性は実に容易く瓦解した。 「んっ…んっ…ね、きもち、いい?」 「お…おお」 情けないと自覚しつつも生返事しか返せない。バルムンクの神経は背中に総動員されていく。 「おまえ、どこでこんなこと覚えてくるんだ」 「えと、クラスの子…かな」 付き合いを咎めるか感謝するべきなのか考えてる間にそんなことも霧散していく。 バルムンクはろくに回らない頭で「風俗とはこんな感じなのか」と不届きな思案にふけった。 「……はっ、ん……ぁ、は…ぁ」 やがてカイトの口から熱の篭った吐息が漏れていく。密室でそれは否がおうにもバルムンクの耳にも届いた。 「なぁカイト」 「ん…ぇ?なな、何?」 「いや、な。柔らかい中に二点やけに固い感触があるんだが」 カイトにはその表情を窺い知ることはできなかったがニヤけてることだけは確信できた。 「も…もぉ、バルムンクのスケベ……」 段々と小さくなる糾弾。 「そうか?そういうお前も――」
684 :
807 :04/02/15 21:03 ID:lUEsxEZC
対して悪戯心は膨れ上がり、背中の感触を頼りに手を廻しその突起を、摘まむ。 「あはんっ!!」 「随分スケベなんじゃないか?背中を流す筈が自分で愉しんでるじゃあ…なぁ」 理性はとうに振り切れている。振り返り存分にたわわんだ双丘を堪能する。 「また大きくなったんじゃないか?」 「ぅぅんっ…もう、デリカシー……ないね。い、っまは『C』に届く、くらい、〜〜っ…かな」 顔にありありと不満を湛えながらも律儀に答えるとこが実に彼女らしい。 「ふむ、下は……こちらも凄いことになってるな」 見せつけるように掬い取った液をカイトの目先で広げてみせる。 その粘り気からシャワーの後だからと、言い訳することも構わずプイっと顔を背ける。 「じゃあ、洗い流してやろうか」 つれない態度に臆することなく、むしろ揚々とした口調に違和感を持ったが既に遅し。 カイトの秘部に添えられたシャワーの蛇口からお湯が一気に最大の勢いで襲い掛かる。 「ひぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 突然の不意打ちに身体が弓なりに撓る。 軽くイってしまったわけであるが奔流は止まらずイヤイヤと頭を振り乱す。 それにも身体が慣れてきたと思うころに攻めが指に変わる。 「いやっぁ、そんな……掻き回さ、ぃでぇ…」 「いやらしいな。さんざ洗い流したってのにどんどん溢れてくるぞ」 「ばぁかァ〜………なんで?バルムンク今日は特にイジワルだよ……」 潤みだす彼女の瞳に内心しまった、とごちる。セトを犯した感覚が抜けきっていなかったのだ。 己の不明を恥じた。 「すまん、調子に乗りすぎた。許してくれ」 それは彼にとって二つの謝罪。 「えっ、あっ、そんな…カオ上げてよ。ボクも泣いちゃって…ゴメン……」 想いを確かめ合うように唇を交し合い、抱き合う。 心臓の音がやけに大きく聞こえた。胸に収まっている彼女には尚更だろう。 「するぞ、いいか?」 顔を上げず胸に埋めながらコクッと頷き返した。
685 :
807 :04/02/15 21:04 ID:lUEsxEZC
「なぁ、後ろはイヤか?」 カイトは後背位を著しく嫌っている。愛しい男の頼みなら大概の事は受け入れてきた。 しかし、彼の顔が見えずに行うセックスはカイトにとって孤独を深く誘い込んでしまうものだった。 その「犯されてる」感覚はなによりも嫌悪の対象。 ダメ元で訊いてはみたがバルムンクもそれは理解っていたものだから直ぐ引き下がろうとした。 「怖いけど…いい、よ。でも、お願い。ぎゅってして。離れないでね?」 いいのか、と訊こうとしたがそれは決心を揺らす、と思い止まった。 壁に手を付かせてご希望通りに後ろから抱きすくめる。廻した片方の手首が先程絶賛した彼女の胸の谷間に大半が収まってしまった。 サイズを聞いてもピンとこなかったがその光景は思いのほか興奮を掻き立てた。 身体を密着させての後ろからの挿入は多少苦労を要したがなんとか位置を探りあてがう。 「いく、ぞ」 「うん………ーーーーーーーーっあふぅん!!っはあぁぁあ!」 以前より随分伸びた髪が振り乱れ珠となった滴が飛び回る。 くっついて気付いたが付着した水滴が互いに冷え始めている。 愛し合った結果風邪をひいては仕様がないので壁に掛けたシャワーを自分たちに向け噴出させた。 快楽が先で降りかかるシャワーは少しも気に障らない。 「苦しく…ないか」 バルムンクはまだまだ余裕を保っていた。 男にしてみれば後背位は楽な体位でかつ密着状態では動きも制限されている。 「ウン、いい…よぉ。もっと……動いて」 カイトはカイトで初めてに等しい体位で自分なりに快感を得ている。
686 :
807 :04/02/15 21:04 ID:lUEsxEZC
慣れた形のときよりも激しく絡み付いてくる膣壁がそれを物語っていた。 とはいえ今の円を描く動き以上のものは速くも深くもできないのでクリトリスへの攻めを強行する。 「ひゃん!そ、ソッチ、らめぇ!」 カタチばかりの反論がとぶ。その効果は覿面。肌を重ねることに重きをおくバルムンクが知る数少ない弱点。 それもある程度カイトが昂ぶってくればあまり意味をなさない。 「いやぁ、むずむずするっ、焦らさないでぇ」 今のは背骨に沿って舌を這わせただけ。カイトは高まれば高まるほど全身が敏感になっていく。 解りやすいといえるが半端な愛撫は苦痛になりかねないのが珠に瑕。 これだけトランスしていれば、と身体を離しカイトをイカせようと深く速く杭を打ち込む。 「あん!ふぁっ、はン!くるゥ、きちゃうううっ!」 声量を抑えようともできず喘ぎ声が浴室に反響し合う。 「はっアっああっ、い、くぅ、ボクいっちゃうよぉぉーーーーーーーーーー!!!!」 劈くようなハウリングとともにガクリとその身が弛緩する。
神キテタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!! 乙です。
ハァハァ
このまま体が冷えるのは良くない、とカイトを抱き上げ浴槽に浸からせる。 バルムンクもそれに続いた。この二人一緒に浸かれるほど広いユニットバスとバスルームが此処のウリなわけだ。 入浴剤で湯の内部が窺い知れないのをいいことに荒い息を整えようとしているカイトに手を忍ばせる。 まずは、とまさぐるは腿であろう部位。 「あっ!?こ…コラ!ダメだよぉ、ボク、まだ……」 バルムンクから距離をおこうと身を捩じらすが空いた手でそれも阻まれた。 「俺の方はまだ満足させてもらってないんだけどなぁ?」 引き寄せ、囁きながら首筋にキスを落としていく。カイトはその前戯にも及ばない行為で震えた。 「ボクだってまだ……イッたばっかなんだから……」 「感じ過ぎる、か?」 乳首を摘まみコリコリと捻り、弄ぶ。 「ひゃん!!わ…かってる、なら」 やれやれ、とバルムンクが彼女の手をとり自身へと手繰らせた。 「あ、ぅ…おっきい…」 「さっきからこうなんだ。俺はカイトの中でイキたい」 数瞬視線を泳がせるが「ずるいよ…」と呟きながら力なく頷いた。 内部が見えない湯の中で挿入れやすいようにカイトの片足を持ち上げる、と。 「……って!ココでする気なの!?」 「さっきのも似たようなもんだろう。新しい刺激を求めるって大事だと思わないか?」 なんて爽やかな笑顔でのたまった。 カイトは抗議しようとして、やめた。彼のこの困った性癖は今に始まったことじゃないから。 「もぉ、いいよぅ…」 「後悔しないな?」 悟ったようなカイトの返事にニィ、と意地悪ッ子全開で訊く。もちろんどんな返答でも彼は止める気なんてなかったが。 「………………ばか」 わかってるからせめてもの抵抗。プイッとあさってを向いて呟く。 苦笑で応えながら彼女の秘唇を探り当てに肉棒を埋めていった。 その内部は40度を超える風呂の湯よりさらに熱を持ち絡み付いてくる。 それでいて彼女の分泌されているだろう愛液も湯に溶け込んだようでいつものぬるりとした感触がない。
690 :
807 :04/02/17 17:32 ID:sFgl+SYb
残念といえば残念であったが膣の襞がダイレクトに絡むこの快感は新鮮だ。 「おく……とどいてるよ」 カイトは目を閉じホゥと熱い吐息を漏らす。 その反応を満足そうに見とめた後ゆっくりと律動を開始。平らな水面が波打ち始める。 「な…なんかフワフワするかんじ…」 広いとはいえ湯船に浸かった状態で不慣れな水の中でのセックスに戸惑ったといえばそうだが貪欲な本能には及ばない。 慣れてくるとその不確かさがまたもどかしく、それでいて心地よかった。 もしも遠くから見ればカイトが体を横に捻っている以外は二人が対面で湯に浸かってる様にしか見えない。 が、その実、浴槽の中ではより快楽を貪ろうと二人の腰がいやらしくうねっている。 局部からふやけていくような感覚はまるで本当に溶け合っていくのでは、と思うほど甘美であった。 「ねぇ、もっと動いて…ボクもう我慢できないよぉ」 先に根を上げたのはカイト。 彼女にとっても湯の中の一体感は好ましいひと時ではあるがより大きな波には逆らえない。 一旦結合を解き浴槽の縁に両手を置き「ほらぁ」と恥ずかしげも無くねだってくる。 その普段はお目にかかれない姿に生唾を飲みながら腰を持ち上げ一気に突き上げた。 「あっはぁ♪これっ…これぇっ!」 響き渡る彼女の歓喜は悲鳴にも聞こえた。 浮力により腰を支えるのに大した力は要さずストロークに全力を注げられる。 「ふぁあ!好き、スキぃ!バルムンクぅ〜!」 惜しげも無く喘ぎたてる。水面は激しく波打つがその音も反響する嬌声に掻き消される。 周りに聞こえないかという杞憂はバルムンクにいらぬ嫉妬を生ませた。 カイトの嬌声は自分だけのものだ、と口に栓をする。 「んふぅ、んっ、んっ」 当の本人はそんなことは気にもかけずくぐもった声を漏らしつづけた。 キスを解けばまたヨガリ声をあげる姿は壊れたスピーカーという喩えがぴったりだ。 「いっちゃう!またイっちゃう!!」 その言葉が引き金になったように膣がギュウギュウと締め付けを増してくる。 今度は共に達したいとバルムンクは白くなる意識に何ら抗うことなく理性を手放した。 「ああぁぁーーーーーーーーーーーっっ!!!」 奥にうちつけた肉塊が脈打ちながら欲望を吐き出す。中で出すことに少しの躊躇いも無かった。
691 :
807 :04/02/17 17:37 ID:sFgl+SYb
………まいった。わかっちゃいたがこの殴られるような衝撃。 ああ………聞くべき事、確かめなくてはいけない事は多々あるのに心が追いついてこない。 しかし、と自己を叱咤する。 むしろここからが本番だ。努めて事務的に訊くことにする。 「成る程、セトか。それなら、カイトとバルムンク。この名前に覚えはあるか?」 身を強張らす。何時飛び掛ってこられても良いように、だ。 ここでセトは最高潮の驚きを示してくれた。にしても彼女の顔でこんな風に睨まれてしまうとは……因果だな。 「まさか……御主は――――っとちょっと!!どうなってんのーーーー!?」 「…………………は?」 頼む、日常に帰してくれ。 ◇◆◇ あれ?何だろ?バルムンク? ボクいつの間に起きてたんだろう…。なんかバルムンクはびっくりしてるっぽいし。 えっ!?おっかしいな……腕が動いてくれない。あっ、なんで!? 視点が動いた。ボク首、動かしてないのに。 おかしい。この映像はおかしい。……映像?そうだ、これはまるで映画。 他人の見てる視界がボクが見てるみたいに……これって千里眼ってやつ!?浮気の現場にダイレクト!!? ま、マズイよ。起きないと。えっと目を覚ますには〜〜。……どうやって? どうして!?こんなに頭はすっきりしてるのにぃ〜。 もう!ちょ「っとちょっと!!どうなってんのーーーー!?」
692 :
807 :04/02/17 17:38 ID:sFgl+SYb
人大杉で残容量が見えない… 今使ってるのはギコナビですが容量が見えるブラウザはありますか?
694 :
807 :04/02/17 17:41 ID:sFgl+SYb
転送ミスです
>>691 より
「………………」
互いの息が落ち着くころ。既に風呂から上がっているがカイトはずっと黙りこくっていた。
「どうした?寒いのか?」
「がっかりしてない?ボク……あんないやらしい声で……」
カイトはバスルームで響いた自分の声が否がおうにも耳に残ったことで自己嫌悪に陥っていた。
「いや、全然。でもあれだけ耳元で騒いでくれたからな。まだキンキンいってる」
やっぱり、とカイトはうな垂れるが。
「そんなに気持ちよかったか?」
あまりにも楽しそうに訊いてきたので自然、返す言葉にも力が篭る。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜バカッ!!!―――――んっ…むぅ……」
狙っていたような不意打ち。触れるだけのキス。離した後もカイトは赤い顔で口元に指を添えて呆けていた。
そこでまた何の脈絡もなく裸にシャツだけのカイトを抱き上げベッドに向かう。
「なら、今度は声が漏れないようにずっと塞いでいてやろうか?」
ポスンと彼女の身体を落としながら問い掛ける。例に洩れず意地悪顔で。
「その〜〜〜、まさか……いまから…?」
まさかね〜と茶化すがその笑いも乾いたものになっている。
「冗談は好かん」
「えぁ!?ちょっ……駄目だよ!こらっ、アンっ、ふぁ……」
やがて月の光は男に跨る女を象っていく。
二人の交わりは空が白むまで続くこととなり、二人が風呂に入ったことの意味は成さなかった。
以下
>>674 へ続きます
695 :
807 :04/02/17 17:44 ID:sFgl+SYb
「お、おい。何の冗談だ。まさかあの事を怒っているのか?」
セトとの(一方的な)情事が脳裏に浮かぶ。
結局昨晩はカイトが気付いていたかどうか判断を下せず話題に出せず終い。
隠した、と思わせたことを含めてこんな荒業を行使してきたのか?
「何をふざけた事を…っっ、なんだ?腰が痛む…。ちぃ……此処は何処かと問うておる。ふむ、それに御主の名は?」
本気で聞いているんだろうか?
いや、待て待て。ちょっと待て、本気で聞いているなら「これ」は何だ?
まだ俺はthe worldという「世界」の中でまどろんでいるとでも?
「その前に教えてくれ。お前はカイト(リアル名)だろ?」
そうだろ?そうであってくれ……。
「知らんぞ。む、だが耳に残る響きだな…」
それきり首を傾げ唸り出す。
全ての挙動が新鮮であることは認めるが補って余りある違和感がなんとも……。
「え〜とだな。まず場所だが大まかに言うと此処は日本で福岡でその内の一アパートだ」
一体何を言ってるんだろうな俺は……。
互いを深く知り合った彼女を前にして初対面の留学生と相、対してるみたいだ。
「にほん……だと?一寸待て、ニホンとは地球上でアジア圏の一角にある島国、日本の事か!?」
なんという大げさな驚き。というか地球上の、って。お前は別の星から来たのか。
「それと名前はバルムンク(リアル名)だ。お前の名前は……聞いてるか?」
未だにショックから抜けきってない様子の来訪者(?)。そんなに日本に居るのが驚きなのか。
話がズレて来ている。そもそもカイトは何処に行ったのか。正確には人格が。
ここまで的外れな反応が全て念のいった芝居だというなら俺は彼女を役者に推してもいい。
目の前の少女の名前が思った通りのものなら……いや、どうしろと?
「む、失敬。名乗り返すのが礼儀というものだな。我の名は……」
悩んでいるご様子だ。忘れてるのか、そもそも「我」なんて言う奴は記憶上一人しか当て嵌まらない。
以下
>>691 へ
誤爆…ウツダシノウ
あの〜正しい順番が良くわからなくて混乱してまつ。 正しい順番をおって説明してくれませんか? 頭悪くてスマソ。
698 :
807 :04/02/19 11:42 ID:tZR3p6CP
順番さえ解れば、後で保管庫に収録してもらえると思いまつが?
このスレがその機能を停止するまで あと 50KB
誰かたてな
このスピードならまだ必要ないだろ。 人大杉だしな。
ageー
いよいよ出るみたいっすねー ZERO Vol.2とうででん3巻。 その頃までに人大杉とかの規制が緩めばいいなー
ZERO Vol.2じゃなくてブラックローズ視点のやつだろ。 今日、買って来たぞ。
ZERO Vol.2も出るみたいだけど
三巻、小説いつ発売?
うででん3巻は3/25。ZERO Vol.2は又延期した模様。
>708 d。給料日か…いいタイミングだ。
黄昏さん。 あなたのお話ってvol3あたりとかじゃなかったっけ?
711 :
黄昏の… :04/03/09 00:54 ID:YtVgd2BT
>>710 人多杉で最近来てなかったら…意外な質問ダネ。
いや、もうパラレルワールド全開なんで気にしちゃイヤン!
だな。時間軸とかには敢えてツッコまないでおくれ…。
中華、早めに仕上げないとなぁ…一年経っても終了しない
エロパロなんて聞いたことないしネ。
いや、それ以前に俺のSSにはエロがn(ry
712 :
黄昏の… :04/03/12 16:55 ID:aZfhb9DK
久々に
>>579 の続き書いてみた。
「…眠いな」
結局、カイトはその日の夜をなつめの家で過ごした。
朝になって事情を説明したので大した混乱は無かったが、やはりデータドレインの余波
のせいだろうか…なつめの記憶は曖昧で、ゲーム中の記憶は殆どないらしい。
それはそれで好都合だったけれど、なんだか後ろめたい気もする…そんな気分。
「昼まで寝るかぁ…」
やっとの思いで帰ってこれた自宅。両親は相変わらず仕事で帰ってはいない。
居間に置いてあったクッキーを2〜3枚口に含み、カイトは重い足取りで自室へと戻っていく。
その頃、ザ・ワールドでは…。
「キミは…そんな…死んだはずじゃ…!?」
「…貴様に用はない。僕は姉さんに用がある」
アウラと共に何処へ向かうともなくフィールドを彷徨っていた砕牙…。
その眼前に突如として現れたのは、昨晩存在をデリートしたはずの黒いカイト。
だが、以前とは全く雰囲気が違う。禍々しい気は相変わらずだが…何か、得体の
知れない何かを感じるのだ。アウラを後方に回し、砕牙は両腕のクローを静かに身構え…。
「キミは僕が倒したんだ! だから僕は勇者にまた一歩近づいた!
なのに何故、どうしてまたキミは現れる!? どうしてなのかなぁ…ッ!?」
有無を言わさずクローを振りかざし、砕牙が黒いカイトに飛び掛る。
だがまるで攻撃が当たらない。全て寸でのところでかわされ、カウンターで返される始末。
コントローラーを持つ砕牙…西條の手が震えた。既に何十時間もぶっ通しでゲームを
しているからではない。恐怖感…それを今、感じたからである。
「…その程度で姉さんを守るナイト気取りか」
「ッ…貴様ァ!」
【EXEED CHARGE】
砕牙のクローに充填音が響く。大抵のウィルスバグはこれでひとたまりもない。
アウラから与えられた力で黒いカイトに対抗するつもりなのだ。
蒼天の腕輪が無くとも、このくらいの芸当は砕牙にでもできる…が。
713 :
黄昏の… :04/03/12 16:56 ID:aZfhb9DK
「ハァッ!!!!!!!」 ダッシュとともに輝くクローを敵目掛けて突き刺した…つもりだったが…。 「無駄だよ」 双剣のうちの一本で軽くあしらわれ、懐に突き出された右腕…。 その悪しき輝きが、砕牙の見た最期の光。 「やッ…やめ…」 「バイバイ」 ドンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 奥義暗黒吸魂輪掌波が炸裂、糸の切れた人形の様に崩れ落ちる砕牙。 あっけないと言えば、あっけない最期かもしれない。だが、つい昨晩までは砕牙は 黒いカイトを圧倒していたはず。それが、何故こうなってしまったのか…。 「姉さん、逃げないでよ」 何重にも張り巡らされたプロテクトから逃れようともがくアウラに、黒いカイトが 冷たく言い放つ。このガードではクビアもハロルドも手出しはできまい。 「僕がこの瞬間をどんなに待ったか…想像できるかい」 空中にフワリと浮き、黒いカイトがアウラに迫る。 「これが…母さんの意思なの…?」 「いや…モルガナはもう関係ない。ここからは僕の意思だ」 つい先日までは“ママ”と呼んでいたはずのモルガナをも呼び捨てにする…この 事実だけでもこれまでの黒いカイトとは何かが違うと思わせるには十分だった。 それは砕牙をデータドレインされてしまったアウラも理解済みである。 「姉さんがずっと欲しかった」 どうするこもできないアウラに黒いカイトの指が伸びる。最初は髪、次は頬、唇…。 順を追って静かに蹂躙していく。これまでの欲求を確かめる様に。 時折、アウラが漏らす吐息も気にはしない。彼女の全てが今、自分のモノになるから。 「さぁ…おいで、姉さん」
714 :
黄昏の… :04/03/12 16:57 ID:aZfhb9DK
首筋を這う指が徐々に下がり、ついに旨の辺りにまで到達する。 徐に指の感覚を確かめる様に動かすと同時に、その手をアウラの胸の中へと……突き立てる! 「うッ…ぁ…!」 「痛いのは最初だけだから」 滾々と湧き出す泉の如く、アウラの中のデータが自分に流れてくるのが判る。 スケィスによってデータドレインされてしまった不備は否めないが、カイト達がフラグ メントを回収してくれたのは好都合と言える。司のデータも欲しいと言えば欲しいが、 もはや用済み…アウラのデータさえあれば、自分は満たされるのだから。 「アハハ、すごいよ姉さん」 黒いカイトが悦に入るにつれて、アウラの様子がおかしくなっているのが判るだろうか。 徐々に息が荒くなり、グラフィックが乱れ始め、存在が気薄になっていくのが。 「ぁ…あ…ッ!」 「ダメだよ…1人でイクのは許さない」 尽きたてた指を手繰り寄せ、黒いカイトがアウラを抱く。 せめて最期くらいは自分の腕の中で…という心情だろうか。否、そうではない。 「これだけ僕をイラつかせた罰だ…永久に僕の中で苦しみ続ければいい」 気薄になっていくアウラを吸い込む様にして、黒いオーラが2人を包む。 包まれたオーラは毛玉が一つに収束する様にしてグルグルと集まり、やがて消えた。 そして、残ったのは…。 「よかったよ、姉さん。イライラもすっかり消えた…」 満足気な笑みを浮かべ、更なる進化を遂げた黒いカイトの姿だけがそこにあった。 アウラを吸収した今、黒いカイトは完全体となったのだ。例え司や昴のデータが 無くとも、過去ログの隔離データから取り込めば問題はない。自分に敵はないのだ。 「さて、と…祭りの準備をしなきゃ…」 グ〜ッと背伸びをし、黒いカイトは不気味に笑う。 「この世界とリアルの存亡を賭けた、盛大な祭りにしたいなぁ…フフ」 最終決戦、迫る。
715 :
黄昏の… :04/03/12 17:03 ID:aZfhb9DK
うわ…久々に書いたら何か恥ずかしくなった…。
716 :
名無しさん@ピンキー :04/03/14 17:03 ID:lxDoZBAn
乙〜! 今更、恥ずかしがらずに続きもガンガッてくらさい。 愉しみにしてまつw
うででんも発売日が延期された模様...
続きキボンヌ。
続きを期待しつつ保守
720 :
名無しさん@ピンキー :04/03/30 01:09 ID:0V5d96SF
ネ申よ!
721 :
黄昏の… :04/03/31 14:16 ID:l31OOFya
続きを望まれている様なので、少しだけ
>>714 の続きでも…。
時に、CC社では…。
「…えらいことになったな」
「ですね…これからどうします?」
休憩室で缶コーヒーを貪りつつ、リョースとイレスが向かい合っていた。
双方とも余程のハードワークをこなしているのか…目に見えて疲れている様である。
「自我を持ったプログラムの反乱とは…完全にB級SFのノリだ」
「ですが奴は本気ですよ…ザ・ワールドにログインしている
プレイヤー全員が人質なんですから。いや、それだけならまだしも…」
最後の一滴をグイッと飲み干し、やや不安げな表情のまま応えるイレス。
「ザ・ワールドを媒介にして【セカンドインパクト(第二次プルートキッス)】を
起こそうとしているなんて…誰が信じると思います? 相手はたかがゲームキャラだ」
「…されどゲームキャラだ。横浜の事故でさえあの規模だった…。
現実のものとなれば、甚大な被害が出るのは間違いないだろう。終わりだよ…世界のな」
短くなったタバコを灰皿に押し付け、ヤケ気味に呟くリョース。
こちらもかなりキテいるらしく、目が充血しているのが判る。
「僕達、クビですかねぇ…」
「その前にCC社は倒産だ」
こうしている間にも、黒いカイトの計画は着々と進行している。
一部ではジャパンサーバーを永久に廃止させる…などと言う意見も出たが、
そんなことをすればユーザーに無用の混乱を招きかねないし、セカンドインパクトが
起きてしまった場合の言い訳もできなくなる。会社側も必死なのだ。
「いっそのこと、ジャパンサーバーの一部を彼にくれてやればいいんじゃ?
彼の要求は自分だけの世界…でも所詮はプログラム、現実には存在できない。
だからザ・ワールドでの永久的な存在維持を望んでいるはず…でしょう?」
「ウィルスの脅しに屈する…か。だが、奴が素直に取引に応じるとは考えられん」
722 :
黄昏の… :04/03/31 14:16 ID:l31OOFya
何度となくデバッガーチームによって黒いカイトの殲滅が試みられたが、 彼を“王”と認めて結集したウィルスバグの反抗により、作戦は失敗に終わっている。 今現在、彼らは【Ω 集いし 黄昏の 失楽園】なるプロテクトエリアに巨大な コロシアム型の根城を造り、潜伏しているとのことだが…。 「やっぱり、最後はバル君達ですか」 「だな、悔しいが」 既にCC社内部には退職者も出始めている。それも世界各地で 騒ぎが大きくなる前に、何とか黒いカイトの計画を打ち砕かなければならないのだ。 「…戻ります?」 「主任が職務放棄するワケにはいかん」 もう時間がない…黒いカイトの伝達が確かなら、 あと数日以内にセカンドインパクトが起きてしまう。それだけは防がなければ…。 この数日の間、ネット内でプルートキッス再来の噂が飛び交っていた。 全て黒いカイトが原因であるのは明らかだったが、CC社側の対応の遅れが招いた惨事とも言える。 ある者は嘲笑し、ある者はまたネット環境が閉鎖されるのではないかと危機感を覚えた。 CC社社員もここ数日の間に退職届を出す者が絶えず、噂の現実味が増す結果となってしまう。 だが、彼らは忘れていた。かつて、スケィスと戦った小さな少年がいたことを。 彼らは知らなかった。腕輪を持つ、赤い双剣士の存在を。.hacker、カイトの存在を…! その頃、【Ω 集いし 黄昏の 失楽園】のコロシアム内では…。 『カイト…この私を裏切るのですか…!?』 「…僕が王になった以上、もうアンタは不要だ」 ウィルスバグの大群が見守る中、対峙する黒いカイトとモルガナの幻影。 黒いカイトの裏切り行為を許せないモルガナの声は、憤怒の色に満ちていた。 『あなたを生み出すのに…私がどれだけ苦労をしたと思っているのです…!?』 「フン…姉さんだけでは飽き足らず、“黄昏の碑文”の隠しキャラ的存在である 僕を生み出そうとしたのが、アンタのそもそもの間違いだ。 タブリスにあかつき…2体もプロトタイプを用意していたのは感心するけどねぇ」
723 :
黄昏の… :04/03/31 14:17 ID:l31OOFya
黒いカイトの体から暗黒のオーラが噴出し、徐々に全体を覆っていく…。 「結果、3体目の僕は死んだ。だがそのデータは2体目のあかつきに転送され、 王として覚醒するまでの時間を稼いでくれた…奴等のデータも手に入ったし…」 もともと明確な実体の存在しないモルガナだったが、暗黒のオーラによってその 存在が少しずつ明確になってゆく…黒いカイトの力により、実体化させられているのだ。 『その腕輪も、その力も、もともとは私が…!』 「…ウザイよ、おばさん」 ドゥンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 奥義暗黒吸魂輪掌波のエネルギーを足に装填して放つ、ドラゴングライダーキックの 強化版【奥義暗黒吸魂輪脚波】により、一瞬で消し飛ばされてしまったモルガナ。 もはやバックアップすら取る暇もなく、完全にデリートされてしまったのだ。 観客席から見守っていたウィルスバグ達からは歓声が沸き、王の勝利を賛辞している。 「終わったよ…姉さん」 愛しいのか、それとも憎いのか…それすらも忘れてしまったアウラへの愛憎。 自分の中に取り込んだアウラに呼びかける様に、黒いカイトが呟く。 「…あとはハロルド・ヒューイック。 だが、あの城が崩壊した今、手も足も出せない…害はない、か」 ザ・ワールドでの危機など知る由もなく、連日の疲れを癒すために眠り続けるカイト。 何日も連続して出歩いたり、ゲームをぶっ通しでプレイしてのツケが回ってきたのだ。 ここ数週間程、彼の両親は家にいない。だからそれなりの無茶ができたのだが…。 「…ブラックローズ」 ふと、朝から眠り続けていたはずのカイトの口から紡がれた言葉。 眠気眼を擦りながらベッドから起き上がったかと思うと、一階に降り始めた。 冷蔵庫から野菜ジュースを取り出し、徐にコップに注ぐ…。 「…いよいよ明日か」
724 :
黄昏の… :04/03/31 14:18 ID:l31OOFya
思えば、何と長い連休だったことだろう。たった数日のはずなのに、 1年くらい経過した気がする。ガルデニア、良子、レイチェル、なつめ…。 そして最後はブラックローズ。彼女とは一番パートナー暦が長いため、実際に 会う時どういう顔をすればいいのか判らない。 「それに…」 彼女の方から“リアルで会わないか”と言われたのは嬉しいけれど、この前の 腕輪暴走を招いたネットセックスの件もある。正直、どのツラ下げて会えばいいのか・・・。 「僕、まだ14歳なのに…何でこんなことで悩んでんだろ」 人生経験は皆無と言っていい。まあ、14歳とはそんな微妙な年齢なのかもしれない。 会って何を話すべきか、何をするべきか…それはブラックローズ次第とも言える。 正味な話、カイトもまた大きな流れに巻き込まれた1人に過ぎないことを 悟らざるを得なかったのである。例えその結果、誰かを傷つけることとなっても。 「(ガルデニアと寺島さんには…ぶたれても文句言えないや)」 意を決死、ジュースを飲み干すカイト。ここまで来てしまったのだ。 もう後には退けない…だったら、前に進むしかない。今は、そうするしか無い気がするから。 「さて、と…もう一眠りだ」 カイトが色々と悩んでいた頃、その問題の元凶たるブラックローズは…。 「…眠れない」 ベッドに潜り込んですでに何十分経っただろうか。全然眠れない。 ザ・ワールドで色々と大変なことが起きているのは判っているし、その原因が自分達の 行動に関係していることも知っている。だが、それ以上に…。 「会いたい…でも…」 もうすぐ本当のカイトに会えると言うのに、それでいいのかと思う自分がいる。 思えばザ・ワールドでは自分の身勝手で、彼を何度も危険な目に合わせてしまった。 以前、ミアに“自分の目的のためにカイトを利用している”と言われた時と同じ 嫌悪感が彼女を襲っていた。確かに、これまでの行動は全て弟のカズを助けるためのもの。 それは否定しない。だけれども、自分とカイトの関係はもっと違うもののはず…。 「…勝手に“パートナー”って思うのは、迷惑なのかな」
725 :
黄昏の… :04/03/31 14:39 ID:l31OOFya
居間に降りてきたブラックローズ…晶良は、先程のカイトと同様に冷蔵庫を開けた。 ミネラルウォーターを数滴、喉に流し込み、キャップを閉めて口元を拭う。 「話したいこと…多すぎだよ」 無人の空間に、彼女の呟きだけが静かに響く。 母親はカズの病院に連休の間付っきり、幸太も祖父母の家に遊びに行っている。 「会っちゃったら、絶対…この前の続き、したくなっちゃう…」 きっと自分から彼に救いを求めることとなるだろう。これまでもそうだった様に。 彼と会いたい、思った想いの裏に下心が無かったと言えば嘘になる。 会いたい、会って色々と話をしたい。もっと彼が知りたい。そして…。 「寺島さんが言ってたっけ…“自分は嫌な女だ”って。…それって私もじゃん」 別に普段から女らしくない、ということは無く、ちゃんと異性からもモテる晶良。 でも、誰も自分を満たしてくれる答え…ときめきを感じられなかった。 「カイトなら…」 淡い期待を抱きつつ、晶良はまた眠りに着くため階段を登りはじめた…。 そして夜が明けた。今現在午前10時。連休最終日とあってか、今日はやけに人が多い。 ブラックローズとの待ち合わせ場所はカイトの家からも近い。 取り合えず何をすればいいのか判らないので適当な服装で来たみたけれど…。 「…僕がカイトだって、判るのかな」 取り合えず、これまでのケースで自分はリアルでもザ・ワールドでも非常に似ている ことが判った。ゲームを超えて現実でもそのイメージが反映される程に親しくなった証拠 でもあるが、それでもやはり不安である…と。 「…ねえ」 「えっ?」 振り向くと、ショートカットにどことなくシャギーがかかった女性が隣りに立っていた。 見た目からして中学〜高校くらいか。背はカイトと同じか、ちょっと高いくらい。 初めて見るはずなのに、初めてではない感覚。そしてどこかで聞いたことのある声。 「カイ…ト…?」 二言目がダメ押しとなった。彼女の声を聞き間違えるはずがない。 「ブラックローズ……やっと会えたんだ」 どちらとも無く2人は歩み寄り、向かい合っていた…。
726 :
黄昏の… :04/03/31 14:42 ID:l31OOFya
文中の“1年くらい経過した気がする。”ってのが本当の コトだから笑えないよねぇ…よく1年近くも放置してたなぁ、俺も。んじゃ。
ブラックローズキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !! この時をどんなに待ってたことか・・・! ここから先を死ぬほど楽しみにしております。
黄昏氏、漏れも続きを楽しみにしておりますです。 黄昏氏の黒薔薇とカイトのSSが見たくてもう十何ヶ月、このスレにアクセスしとりますが…人大杉で携帯版からカキコしてる漏れって一体…
>>728 同じく。
支援にSS書きたくてもこの状態じゃ、出来なかったりする。
スレの残量が解らないし、スレたてるのも出来ないもんで。
1000行く前に容量切れそうだね。今468KB
732 :
黄昏の… :04/04/03 01:53 ID:ou86L0Gk
>>725 の続き。でも先は長い。完結するのが先か容量切れが先か…。
「はじめまして」
「こちらこそ」
ネットの壁を越え、ついに現実で邂逅したカイトとブラックローズ。
やはり…と言うべきだろうか。ゲームの彼女とよく似ている。…それはカイトも同じか。
「……」
「……」
軽い会釈の後に流れる沈黙。
「…ハハッ」
「フッ…フフッ」
「アハハ」
「フフッ。も〜、笑うの禁止!」
「だってさ、何か“はじめまして”って感じじゃないもん」
「そうだけどさぁ」
どうやら心配は無用だったらしい。例え現実であっても、2人は繋がっていたのだ。
「…じゃあ、これからどうしよっか」
「えっ…主導権、私が握ってもいいワケ?」
「女の子だからね」
以前【Ω 激怒する 合わせ鏡の 聖女】で見せた優柔不断ぶりが嘘の様である。
この連休中での出来事を考えれば、ある種の余裕ができた…というところか。
「ん〜、じゃあ行きたいトコあるんだけど…付き合ってくれる?」
「って言うか…最初からそのつもりだったんでしょ」
「ヘヘ…まあね」
今日は心なしか日差しが強い。カイトも薄着であるし、ブラックローズも
今時の女子高生が好みそうな服装に身を包んでいた。ガルデニアや良子、レイチェルとは
また違った魅力がある…と、こんな考えは払拭しなければ、と自分に言い聞かせるカイト。
「…どしたぁ?」
「あ、熱いからちょっとクラっと…」
「ちょっとぉ、大丈夫?」
「へーき、へーき…行こ?」
733 :
黄昏の… :04/04/03 01:54 ID:ou86L0Gk
ゲームの中で、何度と無く握ったカイトの手。、腕輪所持者であるカイトと違って ブラックローズはその感触を感じることは出来なかった。でも今、その手が目の前にある…。 「…うん」 迷う事なく、指を絡ませる。初めて触れた本当の彼の手。何だか、力強い。 何度も自分を支えてくれた手だからだろうか。ただ、彼の手に問題はないのだが…。 「あ、あのさ」 「何?」 「私の手…ゴツくない? ほら、前にテニスしてる…って言ったと思うけど…」 「…ブラックローズの手だもん。いつもと同じ、暖かいよ」 何も気にすることなく、カイトは笑って見せた。 ブラックローズには彼の笑顔が眩しすぎたのか…少しだけ赤くなって俯いている。 「…アリガト」 話したいことはいっぱいあったのに、今はただ、絡めた指に力を込めることしかできない…。 「どう?」 「そうだなぁ…僕、テニスは素人だけど…似合ってる、かな?」 「かな、って何よ〜!」 「ゴメン…」 都内の大手スポーツ用品店に赴いた2人。 ブラックローズが部活で使用するラケットを新規購入したい、と言うのでカイトも それに立ち会っていた。何本か候補を選び、素振りしてみる彼女がたまに意見をカイトに 求めると、テニスに関しては無頓着なカイトがあやふやな返答をする…そんな感じのやり取り。 「まぁ…アンタは似合ってるって言ってくれるんなら、コレにしようかな…」 ちょうどカイトが選んだラケットをブラックローズも気に入ったらしく、 購入を決めた模様である。その後もシューズなどを見て回ったりしていたのだが…。 「カイト、お昼どうする?」 「もうそんな時間?」 時計を見ると正午前である。ゲームでも現実でも、2人で過ごす時間は早い。
734 :
黄昏の… :04/04/03 01:54 ID:ou86L0Gk
「う〜ん、この時間帯ってどこも混んでるよなぁ…しかも連休最終日だし」 「えと…いいかな」 「どうしたの、改まって」 ブラックローズの態度が緊張気味なことに気づいたカイト。 彼の方を見ずに俯き加減で何かを言おうとしているブラックローズの可愛らしいこと…。 これまでの経緯からしても、年上と言うよりは面倒見のいい同級生っぽいかもしれない。 「えーっと、えっとね、アンタさえよければ…」 「?」 「お昼悟飯、私が作ってあげようか…?」 「え、作る? 速水さ…ブラックローズが?」 いきなりの展開に思わず本名で呼びそうになったがギリギリセーフ。 それよりも彼女の発言にどう対処するべきか応えなくては…。 「どーなの?」 「別に構わないけど…でも、どこで作るつもり?」 「…決まってんでしょ。アンタの家で」 「材料は?」 「そんなの行く前に買えばいいでしょーが!」 と言うワケで、強引にブラックローズによる昼食会が決定した。 「ウチに両親が居なかったからいいけど…居たらどうしてたの?」 「そん時は私の家に呼んでたわよ」 カイトの家は待ち合わせ場所からも近い。すぐに行動に移した結果、スーパーで買った 食品全てを2人で消化してしまった昼食。ガルデニアに比べると少しそそっかしい面も あるが、これなら十分に家庭に入っても通用するだろう。 メールのやり取りで「先輩から告白されたこともある」と言っていたが、どうやら 本当だったらしい。女性的な魅力と家庭的な魅力がここまで彼女とミスマッチするとは…。 「美味しかった?」 「ちょっと意外…って思ったくらいにね」 「何よソレ〜!」 まだお日様は真上辺りにある。食べ終わった2人は寝転び、天井を眺めていた。
735 :
黄昏の… :04/04/03 01:55 ID:ou86L0Gk
「私、アンタと話したいこと…いっぱいあったんだよ」 カイトと同様に寝転んでいたブラックローズは上半身を起こし、這って彼の元へ向かう。 寝転んでいたカイトの腹の側に頭を置き、その手に再び自身の指を絡めて…口元へ持っていく。 彼の手に小さくキスをし、寝転がる彼の身体に手を伸ばす。救いを求める手だろうか…。 「ブラックローズは…僕にどうしてほしいの?」 「…前に、ミアに言われた。“私はカイトを利用してる”って。 最初はそんなはずないって思ってたけど…今思うと、バリバリ悪者だよ、私…」 少しだけブラックローズは涙声だった。一瞬、ガルデニアの姿が脳裏でダブる。 「…許してほしい?」 「私…アンタの都合も考えずに呼び出したり、突き放したり、腕輪を使わせたり…。 本当なら、アンタだって被害者なのはずに…私だけ被害者の身内面してたんだ・・・」 ブラックローズの言いたいことを何となく悟ったカイトは上半身を起こし、 胸の辺りで今にも泣き出しそうな彼女を抱き寄せた。自分にはこうすることしかできない。 「僕はブラックローズのこと、迷惑だなんて思ってない」 「…ホント?」 「守りたいヒトだもん…僕の力は、そのためにあると思うから」 「で、でも…」 絡めた指に、力がこもる。同時に肩を抱く力も一層…。 「あの時…【Δ 隠されし 禁断の 聖域】で僕が腕輪を初めて使えたのは…偶然じゃない。 キミを守りたかったから…だから、僕の思いに腕輪が応えてくれた…そんな気がする」 ポンとブラックローズの頭に手を乗せて、カイトは宥める様に呟き続ける。 「キミは何も悪くない。今までのこと全部、僕の意志でやったことだから。 悪い結果になっちゃった時もあったけど…それでも、いつもキミは側に居てくれた」 「カイト…」 「感謝してる」 微かに聞こえるセミの鳴き声がうるさくもあったが、確かに彼はそう言ってくれた。 ブラックローズは許されたのである。いや、最初から許されていた…と言うべきか。 「…他にもまだしてほしいこと、ある?」 嗚咽に浸りながらカイトの胸に顔を押し付けていたブラックローズだったが、彼の 言葉に少しだけ身体を強張らせ、反応した。多分、自分はこの言葉を待っていたんだと思う…。 「…この前の続き、したい」
736 :
黄昏の… :04/04/03 01:58 ID:ou86L0Gk
この後もSIGNキャラ出したりしてはっちゃけようと 思っていたけど…次スレが建てられないんじゃ難しいかしら…。 せめて黒いカイトとの決着はつけたい…ムゥ。
739 :
神槍棒短 :04/04/08 23:08 ID:Jp+TPUB7
どなたか、もう一度立ててくださいな…
740 :
名無しさん@ピンキー :04/04/08 23:15 ID:/aWockuA
てすてす
742 :
名無しさん@ピンキー :04/04/23 09:10 ID:PFf630YD
test
ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.: ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ ` `` ,,ゞ.ヾ\\ ゞヾ:ゞヾ ノノ ゞヾ . ゞヾ ゞヾ .ゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ ` ゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ノヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ; ` ゞヾゞ;ゞゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::::: イ.ヾゞ, .,; ゞヾゞ___// ;ゞ ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ;ゞ ` ゞヾ ゞ;ゞ iiiiii;;;;;::::: :)_/ヽ,.ゞ:,,ヾゞヾゞ__;::/ ゞヾゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ゞヾゞ;ゞ iiiiii;;;;::::: :|;:/ ヾ;ゞゞ;ゞ ヾゞ , ` ヾ;ゞゞヾ;ゞゞ |iiiiii;;;;::: : |:/ ヾゞ ` ` ` , ヾ |iiiii;;;;;::::: ::| ` ` ` ` ` ` ` |iiiiiiii;;;;;;::: :| ` ` このスレは無事終了しました。 ` ,|i;iiiiiii;;;;;;::: :| ` ` ` ` |ii,iiiiiii;;;;;;::: ::| ` , ,|iiii;iiii;;;;:;_ _: :| ` ` `, ` |iiiiiii;;;;;;((,,,)::.::| ` フゥ ` , ` |iiiiiiii;;ii;;;;;;~~~:|` ∧ ∧ ∧_∧ ♪ ` , |iiiiii;iii;;;;i;;:: :: ::| ` ` (,,゚Д゚) (゚ー゚*) , ` |iii;;iiiii;::;:;;;;::: :::| ` /つ目 ~旦⊂| ,,.,.. ,..M|M|iMiiii;;ii:i;;:;i:i;;:;ヘヘ,.,..,...,....,...〜(,,,.,...ノ,,,.,..,..,.. ,,..,,.((.,..つ,.,.. ,.... ,,,.. ,,,,.,.. ,,.,.. ,.... ,,,.. ,,, ,.,.. ,.... ,,,.. ,,,,.,.. ,.... ,,,.. ,,,,.,.. ,.... ,,,.. .,.. ,,, ,..,,..,.... ,,,.. ,,,,.,.. ,.... ,,,.. ,,,,.,"",,,,.,.. ,.... ,,,.. ,,,,.,.. ,.... ,,,.. ,,,
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/ _ `ヽ、 /' , `ヽ ヽ .ノ l/ ヽ、ヽ. ', /´ /ハ 、 ヽ ヽ ヽi / i l ヽ ヽ ヽ::. ヽ:. ヽ ',:. l 〃 i l | l, i:. i、:. i::: ',::.. ', !:.| il |l !. l| li::. l ! l: |ヽ_, l;::. !:::: l: l::,! ! l !| |: l l| !|: |. | l!,イ´!: l|i:: l::::: !:j/ l ! |i _!. -‐i-,、!_/ ,リ |:|: !l ,l,/-、ヽril |: リ:::,.// l l !l:: '´,' ,.イ´/,.‐、>‐l‐' / 7i'l/ l! lレ' j:/::/ィ´ l |l /,'::. /ー{ /' i'{ ヘ /,! // |i、ノ| ′/.イ | l l::. ./::./ ,ハ. {:ヽ._,ノ:! / '´ !ゞ'j {.ノノ ! l 、/::// ヽ 、:ゞ'::.j ヽツっ Yl l | /' ! {>、 cヽ- ' ` ''' ノ:l:. l ! ヽ ヽ._ヽ. ''' _,. -‐ /:::::l:. ', ' .:::::`7ー--iヽ._ ,.ィ´l::::::::::l::. l ヽ ,' .:: ::::/:::::::_⊥.イ: i ー- __, イノ:{:::::|:::::::::::i、:. ! i / .:: .:/::,. '´: : : : {:ヽ! _,. :' : : }:`ヽ :_::::l::i:: l. ! / / .: :/::/: : : : : : : ;ハ: :` ̄ ̄: : : : : :/: : : : : `丶!:_ | |
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……伝説のだぁ!だぁ!だぁ!AAスレッドの神が降臨した!?
ガイシュツAA貼ってるただのコピペ荒らしだべ こういうバカはとっとと通報して規制してもらうに限る
r┐ ,ィ´ ̄'⌒/´ ̄ヽ⌒ヾ丶 / / / ヽ _丶ヽ ' l ̄` ー; r '´ l ', i l ヽ ___,.ノ ヽ ___,.ノ i !l | iー- .._ ! i j 、 ! l / , ,' / r〜、 \ ヽ ', ヽ__,/ / , / _,.r〜; く `ー-ラ-`ーゝ .___,,ノ- '‐く‐'´ / \ /:::::::::::i::::::::::::::::|ヽ:::::ヽ / ヽ./::::::::;::::|::::::::::::::::l::::';::::::::r '´ 〃::::::::/:::::!:::::::::::::::l:::::::i::::::::l 〃:::::::;/::::::l::::::::::::::::!::::;;;;l:::::::::l /:::::::;;/::::::::l;;;:::::::::::;l:::;;;;;;;;l;::::::::l ./::::::;;;/:::::::::::!;;;;;;:::::;;l::;;;;;;;;;;;l;;;:::::::l /__::::;;;/:::::::::;;;;!;;;;;;;;;;;:l:;;;;;;;;l;;;;;l;;;;;:::::l `>ー、::::::::;;;;;!;;;;;;;;;;;!;;;;;;;;;;|;;;;;;レーく }'r__,.>‐'´ ̄ ̄` ー--‐<::__;ミ
/ ト、\ / ,.ゝ! \ ,' l: :ヽ ヽ / /: : :l. ', .i |、: : :',. i-― ―‐-/ /: : : /ヘ. i l ト ヽ:,r' ,. - 、 ,. ‐-、ー' く ヽ | l /´^ /:.:.:.:.:.:,ヽ/:.:.:.:.:.:.`ヽ .ヽ ` 、 j 、 / ,.-'´:.:.:, / ..i:.ハv r;、:.i. 、 :.:.`ヽ ` ´ 丶 ,.イ / .: i ..:.l:.i:.:.:l:.i `´ i:|i:.:.:i:.:.:.:.i... ', `´ ! i:.:.:.:.:l:.:.i|:.l:.:.:!l:| l:l !:.:|i:.l:.:.|:.:.:i l l:.l:.:.l:l--!L!_:.| l! lレ!:ト!l|:.:!:.:.l! l l:l!:.:llト:.:l l _`iー' '___ l/ ,リl:.!:.;イ. ! lト、lヽ |'Tt_ソ t_ソ` 'ィレ' / 丶 fヘ {タ / ヽヾ=、 r_; ,. '/ >`_ー ..__,,. ‐_'ィ´ , ' __ `` ー一'´ ヽ . i 〈r_,>‐''  ̄`ヽ.l_ ', { ´ /''´ j i、 / / j ヽ ___,. '´ ` ー---‐1 {`ーy |
| l i l | | l. | l i !. l | | , i | l i : | l |. li'{ ,ィ´ | | | | i | | ___ {.ゞi‐-、 l l l ー┬─.┬─ ‐┴┬―┬─ ,r=7´  ̄ ̄`ヽ⌒ハ __ ―┴ --- l |. | |. ! /´ , ‘ー‐-- 、.__,ニヘノハ⌒ i l l --|----!.―┼ ─l ー‐|― i// ,' /,イ/^l li i ヽ ハ/,リ - L..__| | l | | l l. { i. i lriTl| liH-l、l l〈 /.}イ、 i | ̄ l --l -- |─ ┼‐‐┼― |― ヾ、l| ィ''!l Nr‐;、! l lト、./l|.リ .__|_ | | | | i l | i ハ {rj {r1 l゙ト、l!ノ '/ l  ̄l ̄ T _l___. L.. --- ┴─└‐‐┴ i! 、 ´_ `" l lク'^ .r' ニニニニヽ _ _,,. --‐‐―――――――― ` `ーr‐‐ '{´!l|i ―-.`゙′_ {::_}r'_} {::;} _,,.. -―――――――::::;. '´ ̄ __ ヽ!|、 ―- ._  ̄ ―- ._ ´ ̄::.::.::.::.::.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;r::::ー-- ´..,,____l_ヽ:.:.:.:.:.:. ̄:.:.:‐- ._ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;r'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`丶 ー- :._:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.r':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::(:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_: -'  ̄ ―‐‐-----'´- :::::;;;;______;;;:: -'---‐‐―― ''  ̄
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_,ノ' 〃' \ __,ノ / ' ' < / / , 、ヽ. ' / / / , ' , / / ヽi i i ,' / / _,./-‐,イ‐-,、 / | i ', | ,' l i ! i ,' / //=;、/,.イi | ! | l | i l / |ハl.|i| ,i 〃ィ⌒レヘ !| l ,! `,iヽ、l l l. ! / l! ト. !| ! l|/ イ{,_イ} l !l /レ/、!/ 〉 ,' ,' ,'|/ / | {ヘヽヾ {:ゞ'リ リ' /´}/}'/ / // / l' / い` `゙ヾ′ ′心リ // /// 〃 /` 7、 ' {ン '〃//イ' / ' / / / \ r; ノイ _,. '´/ , ' / ,'_ _>_、__ _,,. ィ ヽ、 -‐''´ / , ' , ' / `/ ` ヽ「 l l \ヽ.____ノ / // / / ヽ l 、 `ヽ. ̄´ / // / / i ヽ―---、 `丶、 '´ / , ' / ,'i ! ヽ:::::::::::/ヽ、 `丶、 // ' / i ! l ゙、_:::::{ \`ヽ._ ヽ , ' / / / l |. | 〉:::{、 \  ̄` ー- 、 ヽ / , ' / / ! | t , ,r; /!ヽ::} ヽ ヽ、 `ヽ ', / / / / |. l、 l`ヽ._ /ー-‐'ヽt‐'::.:|:::::\ ヽ ヽ、 ヽ.i ' / ,' l l::`ー'l ヽ `!::.:!::::::/´ ヽ \ ヽ
|: : : : : : : : ヽ::.::`ー--―‐ ::.::.::.::. ―- 、,,. --―- .._ l: : : : : : : : : : >::.::.::.::.::.______::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.;. -‐''7 l: : : : : : : /::.::, - '' ´  ̄` ‐ :_::.:ヾ: : : : :/ l: : : :/::.::, '´ , `ヽ::>ノ:/ /ヽ'´::.::/ / //__ _,. / / `ヽ /::.::.::.::,.' / //´-‐_,>'´_ -/_,.イ/ l ヽ ,::::.::.::./ / , '/'´  ̄ ̄´-― ''´/'´-l、| ヽ', i:::.::.:/ l /./ ,.==、 l!l` 、 il l::::::/ | l.il/ ,.' , - 、 ヽ __ | l| i リ !:::;' l l ll. / 〃 li '⌒ヽ l|l ! ' j !::i l |,-! l|. l i:ヘ._ ,ノ! ,rヽ ! ! / / / ヽl l.{ r、N |: tiメリ ,'{. j! / ,イ/ 〃, ' ヽい. { 〈_:;;ン′ i::tヌリ //イ''´ _,. -- ..___,,.. -‐,>‐--、  ̄ ____ ' t_;ツ イ''´ __,. っ ::.::.::.::.::.::.::.::.:;.-'´ `ヽ、 l / {ノ‐/ - 、つ ::.::.::.::.::.::.::./ `丶、 ヽ.ノ _ノ { _,rー_'う´ ::.::.::.::.::.::.::.{ `丶、-― ''_, --、 ,>‐'´ ::::::::::::::.::.::.:`ヽ、 __ ,r ´ ̄__うつ´ ::::::::::::::::::::::::::::::::`ー:`::‐- _ { ,.つ└、 :::::::::::::::::::::::::::::_;;. --、:::::ヽこン`7ー---=ー-― ''′ :::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::ヽ:::::::::::/
// - ̄ ヽト_ '/ / , , , / \ / / / // //,' ! i l i ,' ..::::..:::::.. ヽ ' / / ,' .:/,.i--イ、 l.:| .:l:l lハ|__,」._ i :. :. :.:::. ', | i :i i ;イ/l:l:/ !|l:i|::l!.:::|:l.::l|しl.:::l| .l:ヽ! l: i i !|.:::l::.:.|:|::,'l:l l|i |l ll !:!l::::|:l!::!l| l::| !::|:l|:ヽ:l:::. .:l::.. | l::::l!::::l:l::l l| ,.L._l! l| l:lヽ:l::|i:l l! _l_|_l:::!l|::|::l:::::::l::|:::.:j 、:ト、::l:l:| l 7'⌒ヾ> ヽ \! レ´-‐、ヽj:ll:|::|::::::j:;!::::,' _____ ヽ ヽN __' ヾヘ!l:!:|:::://:::/ r1 | ! {(.} l:/´ ̄ 7 ヽl,r 、:::::/l | |.⊂.⊂.⊂.| ,' `{ l / r‐、リ::::':::| |,、 O O O | // l ヽ l / r‐'/::::::|::| / ノ.O O O |'Y l: ::::l\ l / . イT´::::::::::::|::| 〈 / /.O O O | { l:_:::::|::l:::`::ー; 二 -‐ i:´:::l:::::l::|:::::::::::::::|::| / /´}. | } !ヽ`ヽ:::::_;/´{! _l,`i:::!:::::|::|::::::::::::::|::l V /'}<l l> 〇 | / , -―\ \l `ー,r‐''´ 〉iー--―- ::_::::| l ∨ ノ |〃: : : : : : :ヽ, `ヽ /^ ハ /:/: : : :, : : : : : ヽ. i ヽ!.二二二 ,!:ヽ : : r 、_/ / , ヽ lー ヽ/ /: : : :/: : : : : : :__ヽi ,{\ ノイ:}: :ヽ : \{. / / , ∨ イ :/: : : :/: : : :_;.-'´: : ::!l f: }: :`ー‐:'´:ト、: :ヽ:}: : :ヽ{ イノ Y:_:/: : : : :i:/:/: : : : : : : l:|
/ `'´ ヽr''´ ト. ト. i i ' / ト. ー--Hi-H- l |l i / , l ,レl´!| ,|,! / リ l |i | | ,l! ほっほぅ〜だよぅ l. ,' i ___,,iレ'´l|. l }!/ //レ /|,! リ ! ,! / ! i | i !| /! l' /イ / 弋フ~厂/' /'/ ほっほぅ〜だよぅ l | i|!. ! l.!_レっ´厂 ´ `¨, , 'イ、イ'′ ll |lハ ', l|^ー-‐' jィl ほっほぅ〜だよぅ . . | !| ヽ.r‐v ' ' r―1 / .|l . |l | .{´(ゝ_ l. j ,.イ! ‖ . |. | l lー‐‐ .__ ヽ_'_,. ィl l!. | メ / )`) ) ほっほぅ〜だよぅ .l | !ハ ヽl 、}` ̄ ̄ | l! l| | | メ ////ノ l! | 〃|.ヽ ヽヽ !_l! l| |. l メ /ノ )´`´/彡 ! /,r''´:.l ヽ. ', iー---‐'' >―‐- 、 ! / ノゝ / ほっほぅ〜だよぅ く:...:...:...! ', i l` ̄ ̄'´:...:...:...:...:...:.ヽl /| 、_,,ィ '__/,;'"´``';,. . }:...ヽ:...:..|i i | |:...:...:...:...:...:...:...:...:...:.....'l /;;;;;;\ _/ |ニニニニ|
/( _,.-'` ハ ハ ヽ ヽ ヽ \::::::::::::ヽ、::::::::: / ..:::/` ̄´ /ヽ∨」ム、 l.:::l:... l:. l:. i ヽ. ヽ::::::::::::::ヽ:::::: .:::::/ / l´ ̄´ ヽ、 i:::lヽ:::..l:..l :::. l:..::::::l .::::::i:::l::::::::::::::l:.::: ::::/. / /:. .::l !l l::;L,!-::i"「!:r┐:::::ハ:::::::|:::ト、:::::::::::l:::: ::::l i l : !l:::. :::|l ハr「:|_,,L;;リ、!::lニl、::l:::l:::j:ノヽ、ヽ::::::::l::: ::::l l l l:. :..:::l_!;;,;;」_l、 -'´l::r!li´⌒! レ'! ()ー‐───、ヽ::l、::::l:: :::::i i. l:.. l:..i:::::l !r‐lニヾ、 l:/ |l l:i. l ,.-‐‐‐‐○o、l ヽ::::l:: :::::ヽヽヽ:::..:.ヽ!ヽl| l|、 li、 ';゙ー‐'。i l ! l l- 、ヾ:l: ::::i::::ヾ!ヽ::::::::ヽ. ヾ ヾ;ー::', ヾレルリ_ /l └──‐‐ ┘{ ノ ,リ ::::l::::::ハト、ヽ:::::::ゝ、 ヾハリ , __ ー`‐"´/r'! `ー-----‐ ' 〉⌒) :::::l:::/ ` ̄ ヽ、'. ,.ゞ´ r '´ | r_ _ヽ! l_.ヽ □ /_l !_,.イ ヾ;:l:l `!、 ヽ l ,.ト=-く! □ □ □ !__ノ ヾ、 __> 、 __ _ヽ-'-‐''ブ`ト、j-'! □ □ □ lノ _,. -‐''"´ l__/-ヽl ̄`ーァ-‐く´ / i l □ □ □ l ー--、r'"´ / ヽ、/ o >‐' ヽ l □ □ □ l 二 { / ` ̄ ̄´ ヾ‐------- ‐'
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