みんなでフルーツバスケットのエロ小説を書こう!2

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535517
>>532
話抜けてました・・・。すいません!!ご指摘ありがとうございます。
一応夾と透の甘々な部分なので、一応追加しますね。

>>520の続き(追加)
外は真っ暗でものすごく冷え込んでいる。
「夜中だと冷え込み方が違いますね。夾君は大丈夫ですか?」
「暑いのも好きじゃないけど、寒すぎるのもあまり・・・お前は?寒くない?」
「だ、大丈夫です!・・・っくしゅ!」
「おーい、風邪ひくなよなー。カイロ持ってきた。透使えよ。」
「それでは夾君が・・・そうです!一緒に使いましょう!…ってどうやって・・?」
「アホ・・・じゃあ、俺のポケットにカイロ入れるからお前手ェ突っ込めよ。」
「ハ、ハイ・・・・」
二人ともカァーっとなりながらも夾のポケットの中で手をつないで歩いた。

これだけです。
それでは>530の続きいきます。
536517:04/01/19 13:23 ID:179h8vxx
―藉真宅
「こんばんは・・・由希です。本田さんを・・・」
藉真と夾が慌てて玄関に来る。
「透!何処行ってたんだよ!心配しただろ!由希、お前がどうして・・・?」
ビクッとする透。
「神社に行く途中であったんだ。夾・・・お前」
「・・・・・・」
由希と透が一緒だったことに、夾は言葉にならない。
「・・・悪かったね、由希。透さん、大丈夫でしたか?さあ、中に入って。」
「あの・・私・・」
「透・・俺のせいだな・・ごめん。俺・・・」
藉真は微妙な空気を察して、
「夾、お前はもう休みなさい。今は話辛いだろう?透さんもその方がいいでしょう?」
「あ、あの・・・・」
透は夾の目を見る事が出来ない。
夾は透をすごく傷つけた事を改めて思い知り、肩を落とし「ゴメンな」と言ってそっと部屋に戻っていった。
「由希、本当にありがとう。今日はこのままここに泊まるかい?」
「いえ、俺は帰ります。本家でいろいろありますから。
本田さん、それじゃあまた。おやすみ・・。それでは失礼します。」
「お休みなさい・・。」
537517:04/01/19 13:26 ID:179h8vxx
藉真と透が二人。
「透さん、夾から聞きました。私が二人で初詣に行かせてしまったから・・
嫌な思いをさせました。申し訳ありません。」
「そんなこと言わないで下さい。私が焦ってしまって・・夾君の事傷つけてしまいました。」
「・・あの子はまだ・・答えが出せないでいるのです。でも大切なモノを失って気付くこともある。
あの子の試練の時なんです。待ちましょう。夾の答えを。」
「はい・・でも私・・明日からどうやって夾君と顔を会わせたらよいのでしょうか・・」
「普通でいいんですよ。アレは素直じゃないところがあるから周りが普通にしてやらないと・・
困ったものですねえ。」
藉真は困ったもんだという風に笑った。
「分かりました。今日はこんな遅くまでご迷惑をかけて申し訳ありませんでした。
・・・それではお休みなさいです、師匠さん。」
「お休みなさい、透さん。」

―元旦昼近く
みんな遅くに寝たものだから透以外は今ごろやっと起きてきた。
透が用意したお雑煮や簡単なお節が並んでいる。
「おはようございます・・師匠さん、夾・・君」
夾は気まずかったが、透が普通にしてくれたから昨日のことを謝った。
「透、昨日はごめんな。俺が悪かった。」
透は普通にしているつもりなのに夾の目が見れない。
「いえ・・大丈夫です・・。お雑煮はお食べになられますか?」
「ああ・・。」
今までと違う微妙な空気。仲直りはしたのにいつもとは違っていた。

正月も三日が過ぎ、由希も紫呉も自宅へ戻り、夾や透も藉真宅から帰ってきた。
透と夾の微妙な雰囲気も相変わらずだった。

透は由希がいるからほっとした。夾といるのは何となく辛くて、ついつい由希の方へいってしまう。
夾はそれが面白くなかった。
538517:04/01/19 13:29 ID:179h8vxx
「本田さん、その・・その後夾とはどうなった?」
「え、えと・・・大丈夫ですよ・・は、はい・・。」
夾とは相変わらずなのは見てすぐ分かる。由希は自分が出来る事を考えた。

―夾の部屋
「夾、話があるんだ。いいだろ?」
「・・・・・。」
夾は返事はしないが、由希の話に耳を傾ける。

「・・・俺本田さんが好きだよ。彼女には・・・俺の気持・・伝えたよ。」
「・・・・・・え?」
衝撃を隠せない夾だったが・・
「・・そうか・・・いんじゃねえか?」
「・・・・・・お前も本田さんのこと好きだと思ってたけど・・」
「俺は誰も好きにならないよ。誰も。」
自分にいい聞かせるように夾は言った。
「・・・そう・・、なら彼女に思わせぶりな態度はやめた方がいいと思う。いつかお前が
・・いなくなったら、彼女はどう思うと思う?」
由希は少し強い口調で夾に詰寄る。
「思わせぶり??何なんだよ一体!俺がいつそんなっ・・・!」
「・・・・お前って・・ずっと変わらないんだな。・・・お前がそれでいいんなら俺は別に関係ないよ。
俺・・本田さんのこと本気だよ。お前に遠慮もしない。」
「・・・・・ああ。」
由希は夾の部屋を出ていった。
夾は悲しくなった。由希がうらやましかった。自分はもう全てを受け入れるつもりでいたのに。
ただ残された時間そばに居たいと思っていただけのはずなのに・・。
煮え切らない自分。
539517:04/01/19 13:31 ID:179h8vxx
透と由希は二人で買い物に行った。
透も夾といるよりも由希といる方が心が安らいだ。
「俺・・本田さんのことずっと透って呼びたかったんだ・・。あの時呼んでたのに・・
変だよね。また本田さんに戻ってるよ、俺。」
あのときの事を思い出して、カァーっとなる二人。
「い、いえ・・“透”って呼んでくださってもいいのですよ? 」
「う、うん・・。あのさあ、透・・。あの時も言ったけど・・・
俺のこといきなり考えなくていいんだ。。夾のこともあるし。
俺の勝手でこの気持大切にしたいって・・透は正直にいてくれればいいから・・」
透は思った。“由希君ははなんて優しいんだろう・・”と。
由希といるときの安心感のようなものがとても心地よかった。
「はい・・私・・・由希君のこと真剣に考えます・・。」
透はカァーっとなりながらも二人は微笑みながらお互いの顔を見合わせた。

新学期も始まって数日が過ぎ、由希と透は一緒に登校するが夾は一緒に登校しなくなっていた。
普通の必要な会話はするのにそれ以上の話が出来ない。透と夾は相変わらずだった。
540517:04/01/19 13:34 ID:179h8vxx
楽羅が紫呉の家へ来た。楽羅は夾とあれ以来特に顔を会わせる事もなかったのだが、
思い切って遊びにきたのだ。
「しーちゃんっ!、お正月はご苦労様でしたっ!夾君は?ゆんちゃんや透君は??」
「夾君は道場かなあ。由希君と透君はまだ帰ってきてないよ。
それより正月以来夾君と透君の様子がおかしいんだよ。
あの二人仲よかったのに今はほとんど喋ってないんだよね・・。」
「え・・どうして・・?何かあったの?」
「いや?分かんないけど・・どうして?」
「う、ううん。何でもない。」

―道場
「いたいた!きょうーくーん!久しぶり!しーちゃんに聞いてここに来たんだよ!」
「楽羅・・??あ、ああ・・。久しぶりだな。元気・・だったか?」
「私は元気だよォ!夾君・・・・?なんだか落ち着いちゃった感じだね・・。」
「はあ?なんだよそれ。」
夾は苦笑いをする。
「なんか元気ない感じ。透君と・・・なんかあった?」
「何で透が??何もねえよ。お前に関係ない。」
スパッと言う夾。楽羅は胸が苦しかった。
「そうだよね!関係ないか・・!でも・・夾君なんか淋しそうだよ?」
「・・・・・・」
二人に沈黙が続く。
楽羅は夾の顔をじっと見つめた。

すると―
541517:04/01/19 13:36 ID:179h8vxx
楽羅は思い切って夾の頬を両手で引き寄せてキスをした。
「楽羅!お前っ!」
突き放そうとする夾。
「突き放さないでっっ!!」
楽羅は夾の胸に飛び込んだ。
「俺はお前を好きじゃないんだ・・駄目だ・・こんな事。」
顔を背けたままの夾。
「分かってる。私馬鹿だよね。夾君に好かれてもないのにこんな・・。
だけど・・私の精一杯の勇気なの。だって夾君にもっと嫌われるかと思うとホントは怖いんだよ?
それに・・今の夾君・・見てられないの・・」
夾は楽羅を突き放す事が出来なかった。楽羅はガクガク震えていたから。
「夾君・・透君のこと好きなんでしょ?」
「俺は誰も“好き”にならない。楽羅も・・透も・・・。」
「嘘だよ!夾君嘘ついてる。目が違うって言ってる・・・・。」
楽羅は夾の手を掴みその手を自分の胸にやった。
「おいっ!」
夾はすごくドキドキした。女の子の胸を服の上からとはいえ初めて触れたから。
楽羅の胸のドッキン、ドッキンというものすごく力強い鼓動が夾の手に伝わる。
「私の胸・・ドキドキしてるでしょ?ホントはいっぱいいっぱいなんだよ。
夾君にもっと嫌がられるんじゃないかって・・怖くて怖くて・・。」
楽羅の目から潤んだものが見えた。
その目を見たら楽羅の精一杯の思いが伝わって・・・
“俺がハッキリしないから・・楽羅にまでこんな思いを・・こんなことまでさせてしまって・・・
ゴメン楽羅・・ゴメンな・・。“
542517:04/01/19 13:38 ID:179h8vxx
夾は楽羅を思いっきり抱きしめた。そして楽羅の肩に手をやり
夾は精一杯のキスを楽羅にした。
「夾・・・・くん?」
下を向いたままの夾。楽羅の目を見る事は出来なかったけど・・
「ありがとう・・・楽羅・・。俺・・みんなに心配してもらってるんだな。
俺・・・自分さえいなくなればそれでいいって思ってた。
楽羅の勇気・・伝わったよ。こんなことして・・軽薄かもしれないけど・・俺の精一杯の・・
ありがとう・・ありがとう、楽羅。」
「ふふ、夾くんが元気になってくれないと・・私心配でまたこんなことしちゃうよ!
夾君困るでしょ??」
いたずらっぽく笑う楽羅。夾は楽羅が無理してくれている事は充分に分かっていた。
「ちゃんと透君と仲直りしなくちゃ!ね?透君の所に行って。」
「・・あ、ああ。楽羅、俺・・」
「いいから!」
楽羅は夾の背中を押した。そして夾は道場を後にして走って去っていった。

「頑張ったね、楽羅。」
紫呉だった。
楽羅が道場に行くだろうと思って様子を見に来ていたのだ。
「しーちゃん・・・いたんだ・・・。
これで・・これで良かったのかなあ?私・・私・・」
楽羅は目にいっぱいの涙を溜めた・
紫呉は楽羅を優しく抱き寄せた。
「偉かったね。楽羅。君はすごくかわいい女の子だよ。」
「しーちゃん!・・・・しーちゃん・・・っ!」
紫呉の胸でずっと・・・涙が止まらない楽羅だった。
543517:04/01/19 13:43 ID:179h8vxx
道場からそのまま走ってきた夾。
楽羅からの勇気を無駄にする訳にはいかなくて・・・
すぐに透を探す。台所に透と由希がいた。
「透!」
「きょ、夾君??」
「由希・・悪いけど、ちょっと透を借りる。」
「俺に聞かなくても・・行ってきなよ、透。」
「は、はい・・。」
「・・後でお前にも話がある。」
「・・・ああ。」
由希は夾の話が何であるか何となく分かった。

―近くの公園
「透・・ごめんな・・こんな俺で・・。心配ばっかりかけて・・。
俺は・・・ずっとずっと前から思ってた。好きだよ・・・俺・・お前が好きだよ。」
「夾君・・・。」
「由希もお前が好きだって聞いた。透を困らせたくはないけど・・
自分の為にも・・俺を心配してくれる人の為にも・・。草摩のこと、答えはどう出るのかまだ分からないけど・・」
透は夾が将来の答えを少し出してくれた事がうれしかった。
「私・・うれしいです。夾君が少しでも答えを出そうとしてくれてること。
夾君の私への気持・・嬉しいです・・私も・・考えます・・・お二人の事を。
由希君も夾君も私には充分すぎるほどの気持を下さって・・私は本当に幸せ者です・・。」
透の涙が止まらない。夾は服の袖で透の涙を拭いてやった。
「ホンッとに泣き虫だよなあ。透は。」
「あはは・・・」
「帰ろうか。」
「はい・・。」
二人は手を繋いで家へ帰った。
544517:04/01/19 13:46 ID:179h8vxx
―紫呉宅
夾は由希を庭へ呼び出した。
「俺・・透が好きだ。お前には遅れを取ったけど・・。
やっと・・目が冷めた気がする。俺もこれからの事逃げずに考えたい。
不覚にもお前のお陰だ。・・・・・借りができたな。」
「ああ。その借りはいつか返してもらう。俺も本田さんのこと・・透のこと諦めないから。
・・・・お前とはやっと同じところに立った気がする。
「・・・・・・だな」
二人はお互い目を合わせてニヤリと微笑んだ。

―翌日
「透、時間だよ。学校へ行こう。」
「はい!」
「・・・オレも一緒に行く。」
「夾君!は、はい!」
「・・一緒に行くんだ・・フーン・・」
「何だよ!駄目なのかよ!」
「別に〜。透、こんなのと一緒になったら大変だよ。気分屋で、気ィばっかりつかってなきゃいけないよ。」
「何だとォ、コラァ!!透っ!こいつこそ、いっつもしれーッとしてツマンねえヤツだぞ!!」
「何だと!」
「何だよ!」
久しぶりに二人の喧嘩。透は二人を優しい眼差しで見守りながら、
「由希君、夾君!学校遅れますよ!」
「うん。」「ああ。」
三人は仲良く学校へ向かった。

終わり。