エリカ、100g500えんじゃないです!

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
右の紳士様も、左の淑女様も、まずはひとくち御試しあれ!!
多少アクあり、くせあり、血なま臭くはありますが、100g500えんのその妙味、
決して伊達では御座いません! 
まずはともあれ、御賞味のほどを! 


ここはサクラ大戦のキャラたちを素敵に調理しようというスレでありますが、
特にカニバリズムにこだわらず、エロあり、鬼畜あり、また〜りありの素敵趣味スレッドです。
書き手、語り手、感想、批評、賞賛、もろてを挙げて、熱烈歓迎中!

もちろんエリカに限らず、巴里組、帝都組、その他に出てくるサクラキャラなら、なんでもござれ!!


前スレ
エリカ、100g400えんじゃないです!
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1026311425/l50
2名無しさん@ピンキー:03/02/05 00:06 ID:7LoGfZuc
過去ログ
エリカ、100g100えんじゃないです!
http://yasai.2ch.net/gal/kako/991/991749181.html
エリカ、100g200えんじゃないです!
http://game.2ch.net/gal/kako/997/997128028.html
エリカ、100g300えんじゃないです!
http://game.2ch.net/gal/kako/1018/10183/1018322675.html

関連スレ
サクラ大戦3のグリシーヌを監禁陵辱
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/996/996161802.html
「二次元存在(ゲーム・アニメ)猟奇創作スレ」
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1018184431/l50

 
               処方上のご注意

このスレは基本的にエロ、鬼畜、残虐な行為のSSが主要な成分となっております。
体質的に合わない方、過度な使用法、限度を超えたダイブ、は使用をお控え下さい。
3食材の羊さん@100g ◆tw666tXXX2 :03/02/05 00:10 ID:ezX5VFmZ
>>1
乙に御座います。
重ねて、テンプレ採用、有難き幸せに御座い。
4 ◆IggKddwfIM :03/02/05 00:11 ID:rhtybGnI
100gに繁栄あらん事を…
5食材の羊さん@100g ◆tw666tXXX2 :03/02/05 00:41 ID:ezX5VFmZ
平成十五年二月五日の現在ではなんら問題ありませんが、
やがてdat落ちして前スレが見れなくなる方の為に……
これから書き連ねる物語は、拙の無計画の故に前スレで続けると容量オーバーになりそうなため、
仕方なく新スレを立てていただき、途中からのウプとなったえらく半端な代物です。
1殿に対する感謝は言葉で言い表せません。
その一方で自身に対する無計画ぶりもまた、これまた言葉で言い表せません。畜生。
皆々さまには謝意と感謝の念を送りたい気分でいっぱい、いっぱいで御座います。
かくなるうえはSSを持ちまして、贖罪致したいと思います。
36.フレンチ・カンカンを、私とあなたで飽きるほど。(2)

答えが得られなかったヨハンは、そんなことはどうでもよさげにノコギリをシーの両腕に当てた。
永きに渡って地下室で眠っていたそれは、赤く粉ふくその表、いまだ鉄の本懐を忘れていない鋼鉄の芯まで
全てがコキュートスの凍て付きに浸されていた。
一切の熱が通わぬ死神の牙は、彼女の腕にかかってぬくもりを奪っている。そのうえ腕そのものまで
奪い取ろうというのか?絶望的なことに、その問いにはイエスと答える他ない。
しかし答えがそこで留まっていれば、まだこの話しには救いがあったかもしれない。
ここで明言しておくべきであろう。この物語には呆れるほど救いがない。
全くもって救いがないのだ。
シーの白磁器のような腕を飾るが如く、赤い水玉が線状に着彩された。
軽く喰いこんだノコギリの歯が彼女の両腕を細かく穿ち、赤に彩られた無数の血玉を生んだのである。
その彩具を用いて彼女の両腕を橋渡しせんと、血を横にすべらせ1本の線が腕に描かれた。
『んぐっっ!!!! んんんんっんんんんんうっっっ!!!!!!!!!ぉおおおうんんんっ!!
んんんんッ!!! っんんんん!!ん、!んっ!!んんうぐっ!!んんんんんんんんんんんぐうっ!!!!!』
一文字を描く、その絵筆はノコギリであった。
一息と共に力強く引かれたそれはシーの繊細な肌をズタズタに切り裂き、
ぽつぽつと浮き出ていた小さな彩具すらもまき散らした。だが彼女の腕にはなんら問題なく線が描かれている。
なぜなら、肌を突き破った歯はその下から、あふれんばかりの顔料を掘り出していたのだから。
ノコギリは断続的にシーの血肉を貪っている。そのたびに湿っぽい切断音が地下室に響いた。
暴れる肉体につられて鎖が金属音を奏でる。だが何よりこの場を支配しているのは彼女自身の絶叫であろう。
くつわをされているためにその内容はほとんど人語を成していない。
いや、くつわがなくとも果たして理解できたかどうか。人が理解できるのは人の言葉のみである。
文字通り我が身を切りさく激痛に落とされ、自我と無関係な本能の命により、
あらんかぎりの空気を全てを費やすことによって響く絶叫。
それは人の言葉ではなく獣の、本能から湧き起こった魂の叫びであった。
7北大路花火:03/02/05 00:52 ID:IlY9N3fL
ああ・・・お願いですから、浣腸だけは許して・・・
37.フレンチ・カンカンを、私とあなたで飽きるほど。(3)

その叫びをまるで重奏な音楽として聞いているかのように、ヨハンはリズムを崩すことなく作業を進めていた。
歯が痛んでいたために引いている回数ほどは進んでいないが、
そのような進行状況など切られている本人にしてみれば些細な問題だろう。
なにしろそれどころではないのだ。彼女はノコギリの歯が鋭いかどうか、つまりこの拷問がすみやかに
終わるかどうかなど意に介していない。一瞬、一瞬の刺激がシーの脳細胞を焼いているのだから。
どれほど続くか、など先のことに思考をまわす余裕などない。
無限に続くような瞬間の繰り返しが彼女の世界なのである。
これを地獄と言わずしてなんと言おう?
ノコギリが押される。喉を潰さんばかりの悲鳴が轟く。
ノコギリが引かれる。圧倒的な空気の振動に世界が揺れる。
また、押される。そして引かれる。単調な繰り返しの中でシーの精神はすっかり磨耗していた。
痛みで気を失うものの、次の瞬間には新たな痛みで叩き起こされるのだ。
これでは正気など保っていられないだろう。
だが彼女は未だ狂気の相貌をうかがわせることなく、正しく責め苦に悶えていた。
それはヨハンが投与した強心剤も一翼を担っていたのであろう。
常人ならショック死してもおかしくない刺激の中で、彼女の心臓は実に勤勉な働きを見せている。
その確実な鼓動の力強さは彼女にいまだ死んでいないという現実を教え、生の苦しみをあますことなく受けきらせていた。
だが何より感嘆すべきはこのような拷問をうけてなお、底のほうでは絶望しきっていない彼女の魂であろう。
彼女には寄りかかれる柱があった。危うい均衡の中で深淵に誘われても、どうにか精神と命を保っていられるのは、
彼女に帰るべき場所と仲間という柱があるからである。
支えとなる柱があるからどうにか生きているのであり、柱にしがみ付いていたいが為に狂うわけにはいかないのである。
なぜなら、彼女が狂気の翻弄にまかせて死神にこうべを垂れるという事は、その柱から離れる事を意味するから。
だが、その柱が存在するゆえに彼女は地獄から抜け出せないとも言える。
38.白妙の君、あなたがいとおしい。それが止められない。(1)

唐突に変化が起こった。
作業の進行が急におこたり始めたのだ。肉を切り裂く、と言うより引き千切るような音が絶え、
ノコギリの食い込みが無くなったのである。
だがそれは福音のしるしというわけではない。目では解かるまい、耳が全てを教えてくれる。
彼女の本能から絞りだされた声は収まっておらず、それどころか激しさを増していた。
どうすれば、くつわをされていてこれだけの悲鳴が出せるのか、不思議なぐらいである。
肉のノコ引く音がなぜ絶えて、また急に作業が進まなくなったのは、耳朶を切り落としたくなるような
不愉快な音色が原因であろう。キューコ、キューコと、妙に反響した、固いなにかを無理やり切り落とそうと
しているようなこの脳を掻き回す不快音。シーの傷口からは時おり白いモノが覗き見えていた。
そう、血肉散らしたるノコギリはついに、純白のいしずえたる骨をその歯牙にかけたのである。
39.白妙の君、あなたがいとおしい。それが止められない。(2)

肉が切られるのは苦痛である。ましてノコギリで削ぎ千切られるとなると、その痛みは比ではない。
1つの刃が肉も神経もなにもかも瞬断するのではなく、
数え切れない無数の歯が肉や神経を丹念に切り裂き、すり潰して、抉りとるのだ。
しかも地獄はここで終わらない。ノコギリ引きの恐ろしさはこの先にある。
人間の体は骨を基本に形成されている。肉も神経もそれにまとわり付いているに過ぎない。
ゆえに基幹たる骨の強度は肉などと較べると実に強い。固い。切り難い。
それを切断するには長時間の重労働が必要となる。だが問題は時間ではないのだ。
ノコギリの連続した小さな歯が骨を削りとろうとすると自然、振動が発生する。
振動はそのまま骨を伝わり体中を駆け巡って、直に神経や内臓に衝撃を与えるのだ。
こうなると痛みは腕ばかりの問題ではなくなる。
胸骨に護られた臓器に、脊髄に、なにより庇護されなくてはならない脳に鉄槌が振り落とされるのだ。
泣き叫ぶ以外に何が出来よう?
自らの精神を殺してしまうことをどうして咎められよう?
どのような徳深き者でも神からの試練を喜ぶより、死神への祈りに精をだすことだろう。
ああ! うすら青く痩せこけた君よ、早く私を摘み取り給え!!
だが、今のシーは死ぬことは出来ず、狂い落ちることも出来ない。
死ねば、彼女は永遠にシャノワールに帰れなくなるのだから。
ゆえに彼女はただ祈る。何にたいしてかは分からない。
しかし、どんな祈りも届きはしない。なぜなら届ける相手などいないのだから。
彼女は噛み千切らんばかりに縄を噛み、見開いた目で天を向いていた。
この薄汚れた地下室の、越えられぬ壁より奥に広がっている空をあがめるかのように。
そんなシーの姿を見てヨハンは思う。
(彼女はまだ知らないのだ。「神はすでに死んでいる」ことを。)
今この瞬間の中心は、ただのノコギリである。
ヨハンとシーはノコギリで繋がっており、両者の意思はノコギリによって支配されていた。
ああノコギリ様、ハレルヤ  ハレルヤ。凄惨な祈りの声が地下室に響く。
11北大路花火:03/02/05 01:00 ID:IlY9N3fL
や、やめて!
御主人様・・・
ヒィーーーーッ!!
40.縁の切れ目は実に赤かった。それが私のトラウマ。(1)

一方のシーはそれどころではなかった。何より今の痛みだけが真実なのであり、それが全てなのだ。
神在論が入る余地などあるはずがない。
『ぅぅぅんんんんんぅんっっっ!!!!んんんぅうんっっ!!んぅぅんっ!!んっ!!!!!!!!
ぅふうっあっ!!!はあぁッ!!ぁああっ!ふぅあっ!!ひゃあぁあぁっッ!!?
はあああああああぁあッ!!!!ぐうぅぅぅっっはぁッ!!』
あまりに頭を振り乱し、結わえられた縄を噛み締めていた為にくつわが緩くなっている。
舌を噛むことは無理だろうが、なんとか喋ることは出来るだろう。
彼女にそれだけの意志が残っていれば。
『やああああぁぁぁああぁぁッ!!!!!ぁあああぁ!あぅんっ!!はぁああああぁぁッッ!はぁっ!!
やっ!はぁっ、はァっ、ぁはあぁッ!!』
彼女は叫ぶ以外の主張を全て放棄している。もはや言葉など忘れているかもしれない。
そう思わせるほどに彼女はよく吠えた。
だが、それも今しばらくで終わるであろう。鉄の牙はようやくシーの骨をむしゃぶり尽くし、
肉を切る湿っぽい音を再び鳴らし始めたのだから。
骨といういしずえを無くし、切れ目の入った腕はやわい。
シーの自重を一身に受け止めていた儚い腕は、やがてブチブチという嫌な音をたて始めた。
肉の繊維がほどけるように千切れる。
神経は指先に指令を与えることを放棄し、彼女の細く長い指はけいれんして、やがて事切れた。
肉も骨も、彼女の腕のなにもかもが壊れ、離れていく。
やがて彼女は苦痛と引力から開放された。もっとも、どちらもほんのひと時のことであるが。
千切れた腕から血の線を引き、固く薄汚れた石床の包容を受けんとする彼女が何を思っているのか。
伝わるのは骨が砕けたかと思うほどの衝突音ばかりである。
41.高みにのぼっている方が、落ちて死ぬ。(1)

地下室を包みこんだ衝撃の後は実に静かなものであった。
ヨハンは労働を終えた開放感にひたって、心地良さそうに汗を拭いている。
タオル代わりに使っているのは、切り裂いてそこらへんに捨て置いていたシーのメイド服だ。
彼女の残り香がそよぐメイド服はヨハンの顔と首回りの汗を吸い取った後、
無雑作に床の水溜りへ投げ捨てられた。
一方のシーはまったく動きがない。くつわは落下の衝撃でとれており、喋ろうとおもえば喋れるが
そんな気配はまるでない。
肘からすこし上で切断された腕は動脈を止血しているものの、心臓の鼓動と共に少量の血を放出している。
動きらしいものといえばそれぐらいであった。
『うん?少しやり過ぎたのかな。それは少し困るなぁ。
まだ生きているかい、シー君? おぉい、生きてますか?』
血が噴出している以上、すくなくとも心臓は動いているはずである。
だがヨハンはおかまいなしにシーの頭を足で小突き、反応を求めた。名前を呼んだ後に蹴る。ゴッと
鈍い音が響く。なんの反応もない。さらに名前を呼ぶ。蹴る。ゴッ

シー君、ゴッ。 シー君、ゴッ。 シー君、ゴッ。 シー君、ゴッ。 シー君、ゴッ

呼びかけと蹴りはいつからか一定のリズムを持つようになっており、ついには一つのメロディーになっていた。
陽気な曲であるらしく、シーへの蹴りもより強くハイテンポになってきた。
その調子でいけば歌いかねない勢いである。
だが歪んだ演奏会は唐突に幕を降ろした。それが急に止まったのは彼女の後頭部から血が滲み出したからではなく、
かすかな、すき間風ですら消し飛んでしまうほどの小さな声が聞こえたからである。
14北大路花火:03/02/05 01:04 ID:IlY9N3fL
お、お尻の穴が裂けちゃいます!
抜いて下さい!!

・・・ぐあぁぁぁ!!
42.高みにのぼっている方が、落ちて死ぬ。(2)

『……ぃゃ………もぅ、……ぃゃ……ぃや……いや、……メルぅ……オーナーぁ………
…みんなぁ………やだよぉ…………助けてよぉ…。』
彼女は消え入りそうな声で助けを求めていた。そう、助けを求めたのである!!
衣服は剥がされ、腕はもぎ取られ、体中に打撲を負い、糞尿を啜らされてなお生きたいと願っているのだ。
彼女の精神は絶望の闇に落ちているのではなく、弱々しくも確実に生への希望を高まらせていた。
ヨハンはシーの言葉を聞き、あろうことか震え始めた。
ここまでしても絶望していない彼女に対して、業を煮やしたのか。いや、そうではない。
彼は歓喜していたのだ。
『ああっ!! 君はこのごに及んでも絶望していないのだね。なんて、なんて素晴らしいんだ!!
僕は君に様々な苦痛を与えた。肉体を切り刻んだ。恥辱の海に投げ入れもした。
しかし、それでもなお君は生きたいと願うのだね!?
仲間の名前を呼びながら!!帰るべき場所を心に描いて!!!』
真実そう思っているのだろう。体だけでなく、声まで震えていた。
43.高みにのぼっている方が、落ちて死ぬ。(3)

一方のシーは無関心そのものである。
『素晴らしきかな、生への渇望!! 君にとってシャノワールこそが魂の家、希望が昇華する天上の宮殿というわけか。
いいだろう、昇るといい!! 仲間の名を呼ぶといい! 再び会えることを求めて!
希望に胸を燃やし、その灰を天に送るといい。その希望をかついで、ヤコブの梯子を昇りつづけるがいい!
せいぜい高みを目指すといいさ! 蝋作りの翼で飛んだイカロスがどうなったか知っているかい?
まあ、いいさ。それなら君に希望をあげよう。そして知るといい、希望の限界を。
そして僕に捧げておくれ。世界を否定した絶望を、絶望の可能性を、彼女を癒すマテリア・メディカを。』
話しながらヨハンは部屋のすみの方へ歩む。そこにはいくつかの家具や大型道具らしきものが、
布におおわれてホコリを積もらせていた。だがそのうちの1つは布こそ他のものと同様に変色しているが、
奇妙なことにホコリはほとんど被っていない。まるで最近になって掛けられたようである。
ヨハンはその布を掴み、掛け声とともにめくり取った。風圧で他の布に積もっていたホコリが舞い散り、
地下室を灰色で塗り潰す。淀んだ空気で噎せ返る声が、2人分聞こえた。

(注;ヤコブの梯子 … ヤコブのはしご)

ヤコブは、旧約聖書、創世記の登場人物。彼は父を騙して兄の長子権を奪おうとした為、兄のエサウに
憎まれて伯父のもとへ放浪の旅に出る。その途中で彼は不思議な夢をみた。
それは天から梯子が伸びてきており、天使がそれを使って昇り降りしているというものであった。
その頂点には神様がいて、おまえを見守っているとかなんとか言ったという、そういうお話。

少し余談になるが、ヤコブは20数年後に兄のもとへ帰る決心をした。その帰路のある晩、彼は
何者かの夜襲を受けた。(創世記、32.22あたり)
それは他でもない、彼を見守ると公言した神様自身だった。
迫り来るゴット・パンチ、ゴット・キック。大地を唸らす神速の剛撃を紙一重でかわし、ヤコブは天才的な
体さばきで神に緊迫した。陰険な伯父との生活は伊達ではない。容赦の欠片もない無情のコブシが
神の顔面へと吸い込まれる。勝った!!しかし、ヤコブの確信は脆くも崩れ去る。
無様にも宙を切っていた神のコブシがすでに胸元に引き寄せられていたのだ!なんというスピード!!
それは常識を超えた、人外の動きであった。ゆうゆうとデフェンスィング・スタイルをとった神は
相手を舐め腐った態度でコブシを受け止める。驚嚇するヤコブ。おもわずもう片方のコブシを奮うが
しょせんは釈迦の掌上、当然のように神はもう1つの手で掴みとる。
両者は組み合った体勢のまま、均衡状態に陥った。精神的にも、肉体的にも神の方が圧倒しており、
そのままヤコブが敗れ去るのは自明の理であった。
しかしこの時、奇跡が起こった!!圧倒しているはずの神が、押され始めたのだ!!!

         続く。(え、注釈なのに?)
ヤコブは負けられなかった!放浪の旅ですでに彼は愛する家族を持っていたのだ。
守るべき妻と、(不本意な結婚であったが)愛らしい12人の息子と数人の娘がすでにいる。
ここで俺が負けたらあいつらはどうなる!!(どうなるんだろう……)
もう俺は負けられない、逃げられないんだ!!(父ちゃん…;脳内家族ヴォイス)見よ!息子たち!!
猛き父の偉大な姿を!!!(あなた…;脳、略)惚れ惚れよ!我が妻!!きのう夜は本当の私ではない!!
後には引けぬ男の意地が、人生を守りに入った中年の粘りが、神を!運命を!天の黄金律を!覆したのだ!!
一方の神は千日戦争状態という予想外の展開にあせりを感じ始める。すでに地平線は紫光を燈らせていた。
夜明けが近いのだ。神に残された時間はわずかである。いや、もう時間はないといってもよい。
このままでは!一日が始まってしまう!!神様が業務に遅刻したなど威厳に関わる事態である。
もはや勝負どころではない。急いで天に帰らなくては。
そのため、神は素敵でメルフェンなゴット★パワーを使わざるを得なくなった。
一瞬の隙を突き、片手をはずしてヤコブのももをさする。別に男色に目覚めたというわけではない。
次の瞬間にはヤコブは片ヒザをつき崩れかかった。なんと先程の接触だけで、ももの関節が外されたのだ!!
だがどたんばで踏ん張るヤコブ!なお衰えぬ闘志を漲らせ、再び前を見据える!!
しかしそこには神の姿はなく、白々とした太陽が昇り始めていた。そう、ヨハンは勝利したのだッ!!
どこからともなく声が聞こえてくる……
『ヤコブよ……おまえは人と神との戦いに、条件付き勝利というか、時間がおまえに味方したというか、
とにかく一般的な判断で言うと勝った……のだ。今後は、イスラエルと名乗るがよい。』
壮言な声があたりに響く。偉大な年代記の一枚であった。

そしてこれが次の日に出されたハレルヤ・スポーツの一面記事(近代に入ってから死海のほとりで発見)
『今回の判定には大変不満が残ります。あと1Rあれば私の勝利は間違いありませんでしたが、
いくら夏とはいえ、太陽の昇るタイミングが早すぎでした。こんなことを言うと負け惜しみに聞こえるかも
しれませんが、審判のホームびいきを感じずにはいられません。正直、今の協会には不満がありますね。』
いや、前スレにも書きましたが、鬼畜ものを書いていると、妙に馬鹿馬鹿しいものが書きたくなるのです。畜生。
むしろ、こっちの方が好きかもしれず、されど調子の乗り過ぎは否めず、エロスは粒ほどしか御座いません。

多少の誇張はありますが、聖書の方も、だいたいこんな流れで御座い。まだ、スポーツ新聞のない時代ではありますが。
しかし、ほんとエロスがないですね。畜生。
20名@1 ◆lqF54t4pQc :03/02/05 23:12 ID:mB7p5vAE
23
切れ長の瞳と締まりのある口元から察するに、
日頃のロベリアは鋭さと沈着を併せ持つ強い女性なのだろう。
しかし、そんな彼女もさすがに出産となっては勝手が違うらしく、ロベリアの体は紅潮し、
「ハァッ…ハァッ…」と呼吸も荒く、苦しげに肩で息をしている状態だった。

「みなさぁん! もうすぐですぅ、もうすぐですよぉ!
 ロベリアさんの赤ちゃんが今日生まれるんですぅ!」
シーが客席を煽る。客席が歓声で応える。
「それでは早速ロベリアさんの赤ちゃんを取り上げて頂く幸運な方の抽選を始めます!
皆様、お手元の番号札にご注目ください。」
メルはそう言った後、シーに目配せする。シーは黙ってそれにうなずき返し、
近くにあった穴の空いた白い箱に腕を突っ込み、中をかき混ぜ始めた。
少しの後シーは箱から腕を出した。その手には番号が書かれたボールが一つ、握られていた。

「13番、13番のお客様、おめでとうございます!
13番の番号札をお持ちのお客様が、ロベリアさんの出産立会人です!」
大神は自分の番号札を見た。大神の番号札は『50』なのでハズレだ。迫水も同じらしい。
店内は自分の番号札を確認する男達のざわめきに支配されていた。
「おお、神よ。ワタクシ、当たってしまいました。ハイ。」
そう言いながら立ち上がったのは眼鏡を掛けた一人の神父だった。
「ああ、レノ神父が当たりか。レノ神父に取り上げてもらえるなんて今日の赤ちゃんは幸運な子だね。」
それを見て迫水が一言つぶやいた。
21名無しさん@ピンキー
誤爆です。申し訳ございません…鬱。