リモート

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1名無しさん@ピンキー
引きこもりの天才警視氷室光三郎に携帯電話でリモートされる
体力だけが取り得の婦警彩木くるみ。
10月12日から日テレ系でドラマが放送開始、
漫画も週間ヤングマガジンで連載中。
氷室×くるみで表題どおりリモートエロもよし
慎吾(婚約者)×くるみのバカップルもよし
犯人がくるみゴカーンで聞いてるだけしかない氷室もよし。
2名無しさん@ピンキー:02/10/29 01:43 ID:dLgfiZG3
2get!!
3名無しさん@ピンキー:02/10/29 10:51 ID:kHj2B2iK
深田恭子かわいいあげ。
地下室で氷室にいろいろされるが本番だけはされずに
うずいた体で外にだされるくるみキボンあげ。
色気五割増に婚約者めろめろ、
しかしやっぱりおあずけキボンあげ。
4名無しさん@ピンキー:02/10/29 16:11 ID:JZjOJ0s/
5名無しさん@ピンキー:02/10/29 22:39 ID:D8X0HaXs
伸吾の漢字まちがってるぞー。
自分も氷室×くるみが好き。伸吾との三角関係も燃えるかも。
6名無しさん@ピンキー:02/10/30 00:15 ID:CrgJjNXc
豚きょん
7名無しさん@ピンキー:02/10/30 20:38 ID:3FRP/qeN
深キョン深キョン深キョン
8名無しさん@ピンキー:02/11/08 01:31 ID:tGLrS5ji
9あぼーん:あぼーん
あぼーん
10名無しさん@ピンキー:02/11/11 15:49 ID:ayhMCPaa
age
11名無しさん@ピンキー:02/11/12 00:10 ID:Pf6r4qtf
「…失礼します」
吸いこんだ息をゆっくりと吐き出すと、くるみは重たいA別館のドアをゆっくりと押し開いた。
ギィと小さな音をたて、ドアが開くと、そこには以前来た時と同じように殺風景な風景が広がっている。
しかし、今日のA別館には当然そこにあるべきものがひとつ足りない。
それは他でもない、くるみをここへ呼んだ張本人であり、この部屋の主、氷室光三郎だった。
くるみは目の届く範囲で、彼を探してみたが、その姿はどこにも見当たらない。
「…氷室警視?」
控えめに声をかけてみたがやはり応答はなかった。
「もう、なんなのよ。特別な任務だ、なんて言うからちょっと緊張してたのに…」
ドアから身を乗り出したまま、くるみは小声で悪態をつく。
くるみが文句を言いたくなるのも無理はないことだった。
毎回、氷室からのよびだしで伸吾との時間をジャマされ、その上今日もデートをキャンセルして来て見れば本人の姿がないのだから。
もう帰ろう。そう思って踵を返そうとした、その時だ。
くるみは瞬時に、何か拭いがたい違和感を覚えた。
それが何か、確かめるべくもう一度室内を覗き込む。
「…あ」
正体は机の上のパソコンだった。
いつも氷室が使っているそれが無人の部屋の中煌々と明かりを放っている。
「氷室警視ってば結構だらしないんだ」
隙を見せたことがない上司の思わぬ失態を目の当たりにして、くるみは小さく笑いを洩らした。
消しておいてあげよう、というちょっとした親切心からくるみは部屋に足を踏み入れた。
それが氷室の罠とも知らずに。
12名無しさん@ピンキー:02/11/12 00:11 ID:Pf6r4qtf

「……」
部屋に入り、パソコンの近くまで来て、くるみは思わず絶句した。
その画面に映るものが、あまりに意外なものだったからだ。
いくつもの画像ファイル。その全てが盗撮されたくるみの画像だった。
伸吾の部屋にいる時のものまでまじっている。
「何…これ…どういう…」
「そこで何をしている」
「え?」
突然背後から掛かった声にくるみはあわてて振り向いた。
ついさっきまで自分がいた場所――ドアの前に腕組をした氷室が立っている。
「ひ、氷室警視…これ…」
「君は主のいない部屋に無断で入るのか。感心しないな」
困惑するくるみをよそに氷室は淡々と言葉を紡いでいく。
後ろ手にドアを閉めると、そのままくるみの方へ歩みを進めた。
「彩木くん」
「は、はい」
「これを見て何か気づくことはないか」
「気づくも何も…これ盗撮じゃないですか!」
感情的になるくるみを、氷室はあくまで冷静にねめつける。
「だからこの問いが答えになると言っているんだ。答えたまえ」
いつもよりももっと冷たい、射るようなその視線に怯みながら、くるみは口を開いた。
「…はい…えっと…あの…」
考えはじめて数秒、くるみの顔色が変わった。
「氷室警視…まさか…」
「そのまさかだ。これは君に渡した携帯から撮られたものだ」

書いてみますタ。続くっぽいです。
13名無しさん@ピンキー:02/11/18 18:13 ID:ETjUBmwP
期待アゲ
14あぼーん:あぼーん
あぼーん
15続きです:02/11/24 15:07 ID:lktWGaPl

うっすらと頭の中に浮かんでいた考えをいとも容易く肯定され、くるみはだまってその場にへたり込む。
言葉を失ってしまったくるみを尻目に、氷室は変わらぬ様子で続けた。
「ベッドの脇、机の上、…脱衣所のカゴの中、か。以外にも職務に熱心なようだな。私の言葉通り常にそばに置いていたということか」
恐怖心を煽るように氷室はくるみを囲むようにぐるぐると歩き回り、やがて目の前で足を止めた。
あまりの出来事に怯え、小刻みに震え始めたくるみの唇に、氷室はそっと指をあてがう。
そして耳元で小さく、「ごくろうだったな」そうつぶやいた。
「……警視……こんなことして…どうするつもりなんですか…」
言葉を詰まらせながらようやくそれだけ口にしたくるみを嘲笑するように氷室が即答する。
「相変わらずバカな質問をするんだな、君は。わからないか?」
16続きです:02/11/24 15:07 ID:lktWGaPl
言うが早いか、氷室はくるみの手首を取って冷たい床にねじ伏せた。
声を上げる暇もなく、くるみはあっさりと氷室に組み敷かれる形になる。
「なにするん…!」
最後まで言い終えることも許されず、くるみの唇は乱暴に塞がれた。
拘束する氷室の手から逃れようと、くるみは必死にもがいたが、それはまったく功を奏さない。
いかに華奢な氷室とはいえ、くるみ一人押さえこむくらい造作もないことなのだ。
片方の手でくるみの両手首をおさえ、ばんざいの姿勢をとらせる。
「やだ!警視やめてください!」
くるみはからだ全体を動かし抵抗するが、氷室のからだに邪魔をされて思うようにならなかった。
声を上げることはできたが、奥まったところにある氷室の屋敷、さらにその地下室とあっては助けを望むことなどできるはずもない。
やがて氷室は空いた片方の手でくるみのセーターを下着と一緒にたくし上げた。
「いやっ」
恋人の伸吾にさえみせたことのない姿を晒され、くるみは思わず顔を背ける。
しかし氷室は容赦なくくるみのからだを視姦しつづけた。
そしてあらわになったくるみの白い乳房を揉みしだく。
氷室の手に余るそれは豊かな弾力で次々と形を変えた。
やがてその頂に氷室の指が触れる。
「んっ…やぁっ…」
甘い声と共に、くるみの全身から力が抜けた。
それを見て取った氷室がゆっくりと手首の拘束を解く。
しかしすでにくるみには逃げ出すだけの気力が残っていなかった。
17名無しさん@ピンキー:02/11/24 21:28 ID:gXX+a2la
最高!!!!!!!!!!!!!!!
18milk:02/11/25 11:30 ID:tEUDMBM/
最高です いいです これからの続きにきたいです!!
19名無しさん@ピンキー:02/11/28 23:51 ID:huwOzgCv
警視、禿しくヤっちゃって下さい!
20名無しさん@ピンキー:02/11/28 23:58 ID:QzjU+mtN
警視!お疲れ様です!
手錠プレイもそのうちお願いします!
21名無しさん@ピンキー:02/11/29 00:26 ID:DjSxWxOj
手錠プレイ(;゚∀゚)=3ハァハァ
22あぼーん:あぼーん
あぼーん
23あぼーん:あぼーん
あぼーん
24名無しさん@ピンキー:02/11/29 17:21 ID:1NfEt6JT
警視のぶっとい警棒で責めまくってね。
25千曲川:02/11/29 18:17 ID:5Dj9yh5k
メイドさんコスプレも好きなんだがなぁ…
26名無しさん@ピンキー:02/11/29 21:15 ID:jWPygyu+
あげる
27名無しさん@ピンキー:02/11/30 01:06 ID:yab4Zs8r
チョーダイ!
28彩木巡査:02/11/30 23:54 ID:N0y4RWg8
山林の中でしてみたいけどぉ……出てこれないからダメ?
29名無しさん@ピンキー:02/12/01 00:14 ID:qtAKx3p6
>>28
枯れ葉とか虫が入っちゃうよ!

で、続きはまだ?
30名無しさん@ピンキー:02/12/03 11:19 ID:TX4VsUxt
続きщ(゚Д゚щ)カモーン
31 :02/12/03 12:50 ID:kpbU6S+C
>>29
砂浜でヤるのも悲惨なことになるよな。
ティムポもマムーコも砂粒で傷がついてしまって、正直かなり痛い。
32名無しさん@ピンキー:02/12/03 15:21 ID:x16uJ0gk
気 に な る
33名無しさん@ピンキー:02/12/03 16:17 ID:oJszUcJF
警視を拘束して羽根でこちょこちょした〜い
34名無しさん@ピンキー:02/12/04 06:13 ID:j/f57Rl6
朝から期待アゲ
35名無しさん@ピンキー:02/12/07 22:16 ID:qDSpBseQ
ポニーテール
36あぼーん:あぼーん
あぼーん
37名無しさん@ピンキー:02/12/08 04:47 ID:IY70GvYe
つ…続きを…(;´Д`)ハァハァ
38あぼーん:あぼーん
あぼーん
39名無しさん@ピンキー:02/12/22 06:38 ID:ioWAC+tU
あげ
40名無しさん@ピンキー:02/12/31 21:42 ID:PUy7uz33
       
41あぼーん:あぼーん
あぼーん
42あけおめ!:03/01/02 14:06 ID:hLqiW1qi
このスレがあることを知って、書きたい書きたいと思っていたんだが、
やっと暇ができたので書けた。ageててくれた人さんきゅ。
ちょっと前ふり長いかも。てか、まだ前ふりだけ…。
43あけおめ!:03/01/02 14:07 ID:hLqiW1qi
♯1
「彩木です‥」
「どうぞ」
A別館は相変わらず薄暗い。地下室の主の姿が青白いモニタの光に照らされている。
「あの‥今日は何でしょうか?」
「次の事件の資料が届いた。頭に入れておいて欲しい」
バサッと分厚い書類が置かれる。
「はい。‥‥あの、ちょっとソファお借りします‥」
書類を受け取ると、くるみはよくボブが座っている大型のソファに腰をおろした。
「?‥2、3日中に動きがあると思うが、それまでは待機していてくれ。
今日はもういいぞ、ご苦労様‥‥」
それだけ言うと、氷室はくるりと椅子を回転させ、再びコンピュータに向かう。
「‥‥」
地下室には、カタカタとキーボードをはじく音だけが響いていた。
44あけおめ!:03/01/02 14:08 ID:hLqiW1qi
♯2
氷室は調べ物を続けていた。
「う?hっ‥!」
ふいに、押し殺したような女のうめき声。
「!!彩木くん‥?なんだ、まだいたのか?」
くるみは、さっきと同じ場所に座ったまま、目を閉じていた。
背もたれによりかかった上体は少し斜めに傾いている。
氷室は椅子から立ち上がってソファにつかつかと歩み寄る。
「勤務中に居眠りとは‥大したものだな」
呆れたようにくるみを見下ろすが、ふと、その瞼に涙がにじんでいるのに気がついた。
「うっ‥‥いや‥助けて‥‥氷室警視‥‥!」
必死に手で何かを払いのけている。思わず氷室はかがんでくるみの手首を掴んだ。
「彩木くん、夢だ!目を覚ませ!」
びくんと体を震わせ、くるみが目を開ける。
氷室の姿を認めると、みるみる瞳から涙が溢れ出した。
「け‥警視‥!」子供のように氷室の首にすがりつく。
45あけおめ!:03/01/02 14:12 ID:hLqiW1qi
正月2日目の真昼間になんだかな、とふと我にかえる…。
様子見てから、また。
46あぼーん:あぼーん
あぼーん
47名無しさん@ピンキー:03/01/03 02:28 ID:lkZbOA+T
>45
ガンガレ!続き待ってるゾ
48名無しさん@ピンキー:03/01/03 02:46 ID:Z62oSsBZ
>45
アケオメ━━(゚∀゚)━━!!!!
お疲れ様です!
49名無しさん@ピンキー:03/01/03 12:44 ID:+tg2PEje
続きよろしこ( ;゚;∀;゚;)ハァハァ
50あけおめ!:03/01/03 16:32 ID:aK5suzdP
反響があって純粋に嬉しい。頑張ることにします。
ちょっとまっててね。
51あけおめ!:03/01/03 19:50 ID:Q0j7seB2
♯3
「夢を見ていたんだろう。大丈夫か?」氷室はくるみの隣に腰かけた。
氷室の肩に顔を押し当てたまま、くるみはしゃくりあげている。
「短期間にいろいろあったからな‥。よく見るのか、そういう夢は?」
「と、時々‥‥」たどたどしい答え。
「君ならできると信じてやらせている。実際君はよくやっていると思う。
が、ギリギリまで頑張らせてしまっているということもわかっている‥。
あまり辛いようなら、辞めるというのも一つの選択だ」
じわり、とまた涙が湧く。顔を伏せたまま、くるみは首を横に振る。
「そうか‥私にとってはありがたいが‥」
氷室が身じろぎをした。反射的にくるみは顔を上げる。
すると、唇に何かが押し当てられた。
52あけおめ!:03/01/03 19:52 ID:Q0j7seB2
♯4
あたたかい‥‥なに‥‥?
くるみは何が起きているのか分からず、閉じていた目を開ける。
氷室の端整な顔。
警視‥‥?
「ぅん‥‥んっ‥‥ん‥‥」
息ができない。それなのにこの甘美な感覚。
氷室のシャツを握りしめる手に力がこもる。
ようやく唇が解放された。
「は‥はあっ‥‥はあっ‥‥」
熱く、甘い喘ぎが氷室の首筋に、胸元にかかる。

氷室は訝し気な表情をしていた。
「こんな衝動が私の中に残っていたとは‥意外だ‥‥」
携帯から聞こえる声より、低く、湿っている‥。
胸郭を通して直に耳に響く声は、そのかすかな振動が心地よい。
ぼんやりとそんなことを感じていたくるみは、また別の事に気付いた。
パパとも伸吾ともちがう匂い‥‥。氷室警視の匂いだ‥‥。
頭の芯がくらくらする。
くるみは氷室の正面から首に両手を回し、氷室の唇を求めた。
体の奥で、小さく欲望の火が燃え始めていた。
53あけおめ!:03/01/03 20:14 ID:Q0j7seB2
今日はこれまで。ご意見・ご要望・お好みなどあればよろしく。参考にします。
54名無しさん@ピンキー:03/01/03 20:51 ID:dKQfzuoQ
>53
お疲れ様です!
映像がばっちり浮かんでしまうので
も〜萌えまくり(;´Д`*;)ハァハァ
55名無しさん@ピンキー:03/01/04 01:49 ID:n4+CUX4h
欲望の炎メラメラのくるみタソ萌え〜〜
氷室!満足させてヤレ!!!
56書いていい?:03/01/05 01:56 ID:YQ/KBQnQ
9話の添い寝シーン大人編wです。
あのシーンを汚すな!という方はスルーしてください。

**********************************

「違うよ!」

それはどうしようもなく、突然込み上げた衝動で。
気付けばくるみは氷室を抱きしめていた。

「あなたのせいじゃないよ・・・」

切々と訴えながら、知らず氷室の頭にまわした腕に力がこもる。
この暗い牢獄で、ひたすら自分を責め苛んできた氷室を思うと、どうしようもなく胸が痛んだ。
こんなことが救いになるのかはわからない。
でもこうして触れることで、少しでもいい、氷室の痛みを分かち合うることができるなら・・・
くるみの心の中にはただその思いで一杯だった。

突然の出来事に対する驚き。部下であるくるみに身を委ねるためらい。
当然のように邪魔をするプライドも理性も、くるみの指が、髪を優しく梳くたびに、氷室の中から消えていった。
強張っていた表情が次第に和らいでいく。やがて氷室はくるみの胸の中でゆっくりと目を閉じた。

「警視・・・」

くるみの吐息混じりの呼びかけが契機だった。
どちらからともなく、自然に、最初の口付けは交わされる。
ついばむような軽いキス。
出会ってからの時間はそれなりに長いのに、お互い始めて間近でみつめあうことになる。
氷室の端正な顔を目の前に、くるみは思わず息をのむ。
57書いていい?:03/01/05 01:57 ID:YQ/KBQnQ
「どうした?」

こんなに間近で声を聞くのも、おそらく初めてのことだ。
くるみはますます込み上げてくる羞恥心に絶えきれず、氷室から目を逸らした。
氷室はそんなくるみを訝しげにみつめる。

「・・・心配するな。嫌なら無理強いはしない」

「い、嫌なわけじゃ・・・」

自身の行動を間違った方向にとる氷室の言葉をくるみは即座に否定した。
そしてその直後に自分に対して驚いた。
要するに自分の言ったことは『合意』を示しているのだ。

――伸吾がいるのに?

心が早鐘を打っている。理性は必死で押しとどめようとするけれど、溢れる思いはそれを許さない。
気付けばくるみの心の中には氷室でいっぱいになっていた。

微動だにせずにいた氷室が、くるみの手をゆっくりと解き、やにわに立ちあがる。
呆然とみつめているくるみに背を向け、氷室が言った。
58書いていい?:03/01/05 01:59 ID:YQ/KBQnQ

「・・・君は馬鹿がつくほどお人よしだからな。・・・同情してるのか?」

――同情?

「だったらそんなものは必要ない。・・・迷惑なだけだ」

そう冷たく言い放ち、氷室はそのまま歩き出そうとする。

――違う

「違う!同情なんかじゃない!」

くるみの声が聞こえたのと同時に、氷室の背中に衝撃が伝わった。
ほとんどぶつかるようにして、くるみは氷室に後ろから抱きついていた。

心の中はぐちゃぐちゃの状態だった。
いろんな感情がないまぜになって、自分の取っている行動がわからない。
ただ、氷室をこのまま行かせたくなかった。
この気持ちが愛なのか、それはくるみにはわからなかったけれど、
どうしても氷室の寂しい背中を、放っておくことはできなかった。
59書いていい?:03/01/05 02:01 ID:YQ/KBQnQ
「・・・後悔しても知らんぞ」

相変わらずのそっけない物言いにほんの少し暖かい何かが混じったのをくるみは悟っただろうか。
やがて氷室がくるみに向き直る。

「・・・しません。後悔なんて。警視がしないなら」

その言葉を潮に、氷室はくるみにくちづけた。
徐々に深く激しさを増していく口づけに、くるみもまた応えるように自ら舌を絡めていく。

「んっ・・・」

くるみの口から声が漏れる。上下する胸がはずむ呼吸と連動していた。

*********************************

なんか中途半端な上前振り長くてゴメソ。
そのうち続きます。
60名無しさん@ピンキー:03/01/05 02:13 ID:15kRm9i/
あけおめ!タソも書いていい?タソも文章上手いね。
スゲー(・∀・)イイyo!
しかし叙情的な部分だけで止めないでクレ!
続きを!エロい部分を頼む!!!
61あけおめ!:03/01/05 07:29 ID:GeG+A526
昨日は鯖に拒否され書き込めなかった。

>54
どうもありがとう。映像は…ドラマですか?自分的には漫画がベースです。
絵のきれいなとこだけピックアップして動かして。

>55
処女が攻めでもなんなんで、警視には頑張らせたいです。
満足させられるかどうかは…(藁

>書いていい?さん
すごいね。自分も9話見て一発想像しようとしたんだが、ドラマキャラでは
どうも動かなかった。それだけに期待してます。

>60
ありがとう。挿入は♯8くらいです。その前にくるみがちょっとオナるけど。
何回くらいやらせるか考え中。あまり回数多くない方がいい?

さっさとコピペしとこ。
62あけおめ!:03/01/05 07:30 ID:GeG+A526
♯5
繰り返されるくちづけ、終わりのない愛撫。
全身が熱を持った感覚器官になったようだった。思考は停止している。
短いスカートはすっかりまくれ上がり、腰まで露わになっている。
太腿を滑る手がゆっくりと上がってこようとした時、ふとくるみは思い出した。
あっ‥‥ダメ‥待って‥‥!あたし、まだシャワーを浴びてない‥!
そんなのだめ、恥ずかしいよぉ‥!!

「あっ、あの‥!」声がうわずった。
氷室は動きを止める。
「シャ、シャワーを‥使わせて下さい‥」
「こっちだ」
氷室はソファから立ち上がり、くるみに手を差しのべる。
その手につかまろうとして、くるみは無防備に氷室の顔を見てしまった。
顔から火が噴き出す。
「!け‥警視!‥‥口紅が‥ついてます‥‥!ゴメンナサイ!」
氷室は少年のように、拳でぐいと口元を拭った。手の甲に、くるみの
ラズベリーピンクの口紅がついている。
「‥当然だな」
目の端で捉えたためか、気が動転しているせいか、その顔はにっと笑ったように見えた。
63あけおめ!:03/01/05 07:34 ID:GeG+A526
♯6
くるみはひとり浴室に入って、扉を閉める。
服を脱ぎ、畳んだ服を扉近くの棚に収めた。
中に進み、栓をひねると、上部固定式のシャワーヘッドから熱い湯がほとばしる。
白い湯気が立ちのぼり、いっぱいにこもった。
ベージュのタイル張りの浴室はやや照明が暗かったが、氷室の居室よりははるかに明るかった。

全身に湯を浴びながら、くるみは石鹸受けのバスソープを手にとって泡立てる。
立ち位置を横にずらし、姿見に全身を映した。曇りを腕で拭い、顔を覗き込む。
口紅はすっかりとれていたが、化粧崩れはしていなかった。
爽やかな香りの泡を首に、腕に、胸に、塗り付けていく。
胸に触れると、先程の記憶と氷室の手の感触が蘇り、独り赤面した。
胴回り、尻、太腿、そして、脚の間。
ぬるり、と指が沈む。そっと指を滑らせると小さな突起に触れた。
「あっ‥」鋭い快感が体を貫き、くるみは思わず身震いした。
と、突然、立ちこもる湯気がふわり、横に揺れる。
「‥‥え?」
湯気の向こうに氷室の姿が現れた。
64名無しさん@ピンキー:03/01/05 15:23 ID:7uVyHbSb
ウレスィーイ!ライターさんがイパーイ!
65名無しさん@ピンキー:03/01/05 17:32 ID:e76YC6o4
すげーなぁ。
続きを楽しみにしてるyo!>あけおめ!タン、書いてもいい?タン。
66名無しさん@ピンキー:03/01/05 17:51 ID:E/SHEdy1
イイぞーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
どっちも続きを頼むぞ!ハァハァ・・・
67書いていい?:03/01/05 19:14 ID:DHFyhk+6
おずおずと、ぎこちない舌使いで必死に応じながら、くるみはコートを脱ぎ捨てる。
その間も休むことなく続くくちづけの嵐に絶えきれなくなったくるみは、思わずその場にくず折れそうになった。
間一髪のところで抱きとめた氷室がくるみの体をベッドの上に横たえると、スプリングがわずかにひと鳴きした。
シーツに残った氷室の匂いがくるみの中の本能を刺激する。
くるみの上に覆い被さるようにして、氷室がジャケットを脱いだ。
骨ばった手が、セーターの中に侵入すると、くるみの唇から小さく声が漏れた。

「・・・あっ」

氷室の指が、頂に触れる。
一度も他人に触れられたことのない部分を刺激され、くるみの頬は羞恥に染まった。
懇願するように見上げるくるみをよそに、氷室はさっさとセーターと下着を取り去ってしまう。
68書いていい?:03/01/05 19:14 ID:DHFyhk+6

「えっ?やだぁっ」

直接見られる恥ずかしさに、くるみはあわてて隠そうとするが、簡単に頭の上で両手を押さえつけられてそれも適わなかった。
氷室の手の中で、くるみの胸は弄ばれ、自在に形を変えていく。
刺激が加えられるたび、思わずこぼれそうになる喘ぎ声をくるみは必死でかみ殺した。

「・・・ずいぶん頑張るな」

そんなくるみの様子が気に入らないのか、氷室が新たな攻撃に出る。
ゆっくりと乳房に舌を這わせ、頂を口に含み、同時に片方の手でスカートの中に手を入れ太腿をなぞり上げた。

「んっ・・・はぁっ・・・いやっ」

氷室の甘噛みが加わると、くるみの赤い蕾はさらに固さを増し、呼吸はますます荒くなっていく。
やがて太腿をまさぐる氷室の手がショーツへと辿りつき、その上からそっとなぞりあげた。
69書いていい?:03/01/05 19:18 ID:DHFyhk+6

「・・・やっ!・・んっ」

片手で器用にスカートを脱がせると、すでにしっとりと濡れたそこからは蜜がしとどに溢れていた。
恥ずかしさにまともに氷室を見れないくるみはただ目を閉じて氷室が加える愛撫に耐え続ける。
氷室の指が割れ目をなぞるたび、くるみの体は小さく震えた。
溢れ出す愛液で、下着の意味をほとんどなさなくなったそれに氷室はようやく手を掛けた。

「やだっ・・だめっ」

くるみは驚いて声をあげ、足を閉じて抵抗を試みる。
もともと薄暗いとはいえ、灯かりも落ちていない場所で、生まれたままの姿を見られることにはさすがに抵抗があった。

「まったく・・・こんなときにも聞き分けがないな」

溜息をひとつ、氷室はくるみの両足の間に膝を挟み、くるみの精一杯の抵抗をあっさり阻止した。
氷室の手がするりとショーツの中に忍びこむ。
敏感な部分に直接触れ、徐々に指を内壁へと滑りこませる。

「はぁっ――んっ・・・」

くちゅくちゅと粘膜の淫猥な音が静かな部屋に響く。
くるみは半ば朦朧としながらその音を聞いていた。

**********************************

とりあえず今日はここまでです。
あけおめさんは漫画版ですか。なんとなく警視の性格がそんなかんじですね。
続き楽しみにしてます。
ところで氷室って絶対Sだと思うんですがどうでしょうw
70書いていい?:03/01/05 19:19 ID:DHFyhk+6
あ、69ゲトしちまったよw
71名無しさん@ピンキー:03/01/05 21:38 ID:c5x8titg
>69
SMっぽいの(・∀・)イイ!!
72名無しさん@ピンキー:03/01/05 22:27 ID:0OgU0l+k
S氷室マンセー。
責められて泣きながら喜ぶくるみタソマンセー。
シクスナイーン(・∀・)SMイイヨ!
>>60
何回でも!
涼しげな王子面で絶倫の氷室に何度も絶頂に追いやられるくるみタン萌え〜
73名無しさん@ピンキー:03/01/05 23:05 ID:IUYSNoK9
>>63
湯気の向こうにスッポンポンで仁王立ちの氷室が見えますた。
74名無しさん@ピンキー:03/01/05 23:15 ID:AyXwNbAv
>>73
えぇ!?まっぱなの!?着衣エチーがいいな……。
75名無しさん@ピンキー:03/01/06 00:16 ID:pk67Ytfo
氷室は鼻が高いので巨根だと思う。
76名無しさん@ピンキー:03/01/07 00:41 ID:bIzt3oP4
>>75
あぁ、鼻が高い人はそうだって言うよね。
77あけおめ!:03/01/07 17:31 ID:2yrGvy9y
野暮用が続いて、なかなか来れなかった…。

>書いていい?さん
>骨ばった手が、
これを見て、なるほどドラマの氷室だと思いました。

皆さんは巨根・絶倫・S&ちょとヘンタイ氷室を期待しているのか…。
今回はどちらかというと純愛(藁 予定なんだけど。
ご期待にそえるかどうか。

間があいちゃったんで、きょうはちょっと多めに。
78あけおめ!:03/01/07 17:32 ID:2yrGvy9y
♯7
「きゃああ!」くるみは壁に張り付く。
「きゃあはないだろう。悪いが顔を洗いたい」
「‥‥」羞恥で胸がきゅっとする。その原因を作ったのは自分だ。
無断で入って来た氷室を咎める気持ちはあったが、言葉にはできなかった。
狼狽するくるみをよそに、氷室はさっさと服を脱いでシャワーに近づく。
流しっぱなしの湯から沸き立つ湯気で、浴室内は靄がかかったようになっている。
「すみっこに居れば余り見えないかも‥」くるみは後ずさって氷室と距離をとり、
湯気の中の姿を見ていた。

氷室は石鹸を泡立て、泡のついた両手で顔をがしがしと擦る。
湯滝の中にもぐり込み、頭から湯を浴びながら首を軽く左右に振る。
やがて濡れた長い髪を手櫛で後ろに流して顔の水を拭い、
ふう、と息を吐いてくるみの方を向いた。
「‥!」
氷室の顔を見て、くるみの目は丸くなる。
79あけおめ!:03/01/07 17:34 ID:2yrGvy9y
♯8
長い髪がぴたりと頭部になでつけられ、シャープな顔の輪郭がくっきりと浮かぶ。
涼やかな瞳は、力強く、射るような鋭さでくるみを見つめている。
頭がすっきりとした分、首の太さ、肩幅の広さ、胸の厚みが目立つ。
「なんだ?‥まだついているのか?」
「!‥いえっ、もう落ちてます!‥‥警視って‥そういう顔だったんですね‥」
「どういう意味だ。ずっとこの顔だが‥」
くるみは魅入られたようになって言葉が続かない。
氷室は泡まみれのくるみの腕を取って、ゆっくりと引き寄せた。
そんな状況を警戒していたはずが、くるみはいとも容易く抱きすくめられる。
陶然とする中で、突然腹部に固い物が当たっているのに気付く。
肩から背中、腰をなぞっていた氷室の手が脚の間に滑り込んだ。
‥‥今?ここで‥‥?!
「‥ま、待って!いや‥ここじゃ嫌」
くるみは氷室の腕を振りほどき逃れようとするが、逆に上腕を掴まれ鏡に押し付けられた。
80あけおめ!:03/01/07 17:35 ID:2yrGvy9y
♯9
自分と鏡との間で押しつぶされた胸が痛い。
くるみの脚の間には氷室の体が割り込んでいる。
入り口に押し当てられている物が自分の中に入り得るとは、到底思えない。
体は氷室を受け入れる準備が整っていたが、心が怖じ気付いていた。
くるみは半泣きになっていやいやをする。
許して欲しい、と懇願したつもりだったが、却ってそれは氷室を誘う結果となった。
「あ・あ‥っ!」
音を立てんばかりの痛みと共に、異物が割り込んでくる。
くるみの体の中に侵入を阻もうとしているものがあったが、
ぷつん、と衝撃があったきり抵抗が消える。
氷室の体はさらに奥深く入った。
くるみは声にならない悲鳴を上げる。
曇った鏡にはぼんやりと自分が映っていた。そして、その向こうに男の影。
背後から自分を犯しているのはまぎれもなく氷室のはずだったが、
全く別の誰かのようにも思えた。
81あけおめ!:03/01/07 17:44 ID:2yrGvy9y
本日は以上。
ご意見・ご感想・ご要望などがありましたらぜひ。

氷室・くるみ・伸吾の変則3P(下品)の話を思いついたので、
今のが終わったらそれ行きます。
我慢できなくなったら併行するかも。
82名無しさん@ピンキー:03/01/07 19:32 ID:TMf7G1mN
イイ!!
楽しみに待ってまする
83名無しさん@ピンキー:03/01/08 00:17 ID:Q3VNOA/v
(・∀・)イイ!
でも巨根・絶倫・SMでも純愛は成り立つぞ!プンプン!
>>80の氷室はやっぱ巨根っぽいぞ。
んでもってはぢめてでバックとは。
84あけおめ!:03/01/09 08:40 ID:+tet/nmM
>83
なるほどそう言われてみればそうかも。見識不足でした。
大きいのは…お約束って事で(w
前か後ろかは、結構迷いました。前は滑って転びそうな気がしたんで、
後ろを採用、立ちバックという結果に。

>書いていい?さん
69お願いします。
85あけおめ!:03/01/09 08:41 ID:+tet/nmM
♯10
しばらくして氷室が体を離した。
くるみはそのまま鏡に寄りかかっている。
とろりとした液体がくるみの中から流れ出し、内股を伝っていく。
そこに一筋の鮮血。
氷室はくるみの肩を抱いて、シャワーの水流の中へ入る。
くるみはうつむいたまま、排水溝に流れてゆくかすかな血の色を見ていた。

氷室が栓をひねり、流れ続けていた湯を止める。
棚の方へ歩むと、バスタオルを広げ、腰にまく。
もう一枚バスタオルを取り出し、くるみの頭からふわりとかぶせ、
体にくるくると巻き付けた。
繭のようになったくるみを両腕に抱き、浴室の灯りを落として出ていく。
86あけおめ!:03/01/09 08:43 ID:+tet/nmM
♯11
浴室に比べると、寝室は薄暗かった。
氷室はくるみをベッドの中央に横たえ、自分は端に腰をかける。
くるみは繭になったまま動かない。氷室も無言を続けていた。

やがてくるみが諦めたように口を開いた。
「あの‥!ベッドがあるのに、どうして‥お風呂場なんかで‥‥あの‥」
「‥いくつか理由はある‥」
「理由‥?」
「浴室は遮音性が高い。中の音は外に、外の音は中に聞こえにくい。‥余計な雑音に
邪魔されるのは迷惑だからな」
「‥‥。それから‥?」
「君に破瓜の訪れる可能性が低いながらもあった。‥‥水場は処置に便利だ」
「??それって‥どういう‥意味ですか?全然わからない‥もっと分かりやすく言って下さい」
氷室はこめかみを押さえ、即答はしない。
87あけおめ!:03/01/09 08:44 ID:+tet/nmM
♯12
「‥‥わかりやすく、か‥。君が処女かも知れないと懸念していた、ということだ!」
「あっ‥‥そう‥ですか‥‥」くるみの頬が赤く染まる。「ほ‥他には?」
「まだ聞くのか?‥‥私に時間的・精神的余裕がなかった‥」
「???なんか抽象的で、やっぱりよくわかりません‥‥簡単に言うと?」
氷室の眉間にしわが寄る。
「‥‥‥早い話が、我慢できなかったんだ!これ以上根掘り葉掘り聞くな!!」
「警視‥」くるみが氷室の顔を覗き込む。
「それって、もしかして‥‥照れてるんですか?」
「ばっ‥馬鹿を言うな!からかうつもりか‥‥まったく‥‥」
氷室は横を向く。
くすくすっとくるみは笑い声をたてる。
「あたしだってさっき恥ずかしかったんですから‥おあいこです!」
悪戯っぽい目をして、くるみは花のように笑った。
笑い方を忘れたという氷室のために、氷室の分まで自分が笑おうと思った。
88あけおめ!:03/01/09 08:49 ID:+tet/nmM
今日はここまで。ではまた。
89名無しさん@ピンキー:03/01/09 18:01 ID:jHvcT5sE
漫画氷室の照れ顔キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
二人ともらしくて(・∀・)イイ
書いていい?たんも待ってまつ!!
90名無しさん@ピンキー:03/01/09 23:32 ID:S4x1vlqm
処女にいきなり立ちバック・・・
やっぱ氷室はSだな。
しかしオパーイが鏡に押しつけられた姿勢とはかなりの鋭角でのソウニュウ。
足を踏ん張ってくるみタソ突き上げる氷室想像してワロタ。
続きを松!
91名無しさん@ピンキー:03/01/11 01:31 ID:6Gc/jmqx
つ、続きを・・・(;´Д`)ハァハァ
92あけおめ!:03/01/12 00:45 ID:mc5ml4Lz
風邪引いた…。辛い…。

>89
良かった。そう言って頂けてマジ嬉しいです。頑張ろ。

>90
うっ、鋭い突っ込み。
くるみは下つきでバック向きの体だったという設定にしときましょう。

>91
大丈夫ですか?お待たせしました。
93あけおめ!:03/01/12 00:49 ID:mc5ml4Lz
♯13
くるみは氷室の横顔を見つめていた。
陰影が深く宿り、表情も視線の先もわからない。
不安になってくるみは尋ねる。
「警視‥‥怒ったんですか‥‥?」
氷室はくるみを見た。
「いや?‥‥何故」
聞き返しておきながら答える間も与えず、くるみの唇に口づける。
片手はくるみの濡れ髪に潜らせて頭を押さえ、もう一方の手で
くるみの体に巻かれたバスタオルを開いていく。
繭から抜け出たくるみは氷室の首に腕を回す。
「ん‥‥んっ‥‥」
先程よりも激しく舌が絡まる。くるみはたまらず、入り交じった唾液を音を立てて飲み込む。
氷室は首筋、耳元へと口づけを移動させる。
「ああ‥ん‥‥」敏感なところへと熱い息がかかり、くるみは快感に声を上げる。
94あけおめ!:03/01/12 00:51 ID:mc5ml4Lz
♯14
氷室の唇が再び首筋を通って、鎖骨へと下りてくる。
そこで、氷室は一度くるみの腕からするりと頭を抜き、
体の位置をくるみの脇からくるみの脚の間へと替えた。
体重をかけ過ぎないよう気遣いながら、再び鎖骨へ、その下へと口づけ始める。
「は‥‥あ‥‥」
くるみはため息のような声をあげ、まだ水気の残る氷室の髪をなでた。
とうとう乳首が唇に捉えられる。
「あ‥あっ‥」くるみは必死でバスタオルを手繰り、握りしめて口に当てた。
上下の唇に挟まれて圧迫され、さらに舌で摩擦を受けた乳首はきゅっと固くなる。
「‥‥!‥‥っ!」
口からもれる声を殺していると、氷室の手がくるみの手を押さえた。
握った指を開かせ、タオルをそっと引き抜く。
「彩木の声が‥聞きたい」
頬を紅潮させたくるみは、潤んだ目で氷室を見つめ、こくんと頷いた。
95あけおめ!:03/01/12 00:53 ID:mc5ml4Lz
申し訳ない‥今日はここまでです。
96名無しさん@ピンキー:03/01/12 03:00 ID:af4bQ30m
あけおめ!さん乙です!
続きも期待してまつのでお大事に…。
97名無しさん@ピンキー:03/01/12 05:16 ID:Svmdxmvl
漏れも期待してまつ。
また読ませて下さいね。
98山崎渉:03/01/12 07:40 ID:03JDXYHX
(^^)
99名無しさん@ピンキー:03/01/13 12:55 ID:GrANM40o
   (  )   _、_
    ( ) ( ,_ノ` ) フッ続きを待ってるぜ・・・
    ┗―∩‐ \
      | / /./ ̄ ̄ ̄ ̄/
 ___ゝ_/./  FMV  /___
       \/____/
    .::;;;:..
   ┗━┛
100名無しさん@ピンキー:03/01/13 23:22 ID:vppyU3lv
100age
101名無しさん@ピンキー:03/01/14 02:14 ID:6BjTL2Ei
お楽しみはこれからでつね。
漏れ的には氷室Mのイメージなので
そのうちM編もよろしこ。
102あけおめ!:03/01/14 11:15 ID:PbPYNIFz
なんとか復活しました。でも今日もダラダラしてる…。

>96,97
ありがとうございます。励ましてもらって元気が出ました。

>99
……サリー?

>100
100ageどうも。

>101
…Mですか…。くるみ・氷室で?それとも由香・氷室?
何かヒントや設定があったらお願いします。
103あけおめ!:03/01/14 11:25 ID:PbPYNIFz
♯15
「あっ」
固くなった先端を指先で弄られ、くるみは早速声をあげる。
と思うと、氷室の手がくるみの乳房を鷲掴みにし、激しく揉みしだく。
片手に余る豊かな胸が、大きく揺らぎながら形を変える。
「ああっ‥‥あ‥‥あん‥」
荒々しい愛撫に、喘ぐ以外なすすべがない。
思わずくるみは膝を立て、脚で氷室の胴を挟んだ。
さらに氷室は唇をくるみの腹部へ這わせる。
肌の感触を楽しむかのように、半ば頬ずりをしながら、形の良い臍の周囲を舌でなぞる。
その刺激にくるみの腹筋がひくひくと動いた。
氷室はなおも下へと移動する。
その予感に、くるみは反射的に脚を閉じようとした。
が、氷室が一瞬早く、脚を折り曲げてがっちり抱え込んだ。
唇が、舌が、粘膜に触れる。
「あ‥あああ!!」
104あけおめ!:03/01/14 11:27 ID:PbPYNIFz
♯16
余りの大声に、くるみは慌てて両手で口を塞ぐ。
「‥どうしよう‥‥上まで聞こえちゃったかも‥‥」
「心配するな。この屋敷は広い」
氷室は低い声で短く答え、抱えた脚をぐいと広げた。
「あっ」くるみの両手指の間から声が漏れる。
氷室の舌が生き物のようにくるみの中を探り回る。
今起きている出来事に、くるみは気が遠くなりそうだった。
「いや‥だめ‥‥ああ‥」
くるみの反応から、舌は小さく尖った部分を探し出し、そこを執拗に攻める。
くるみはきつく目を閉じ、首を激しく横に振る。濡れ髪が頬にはりつく。
手は手がかりを求め、体の下のバスタオルをきつく握りしめる。
体が小刻みに震え始め、背を弓なりに反らす。
「あっ‥‥、あっ‥‥、ああっ‥‥‥!!!」
体の奥が爆発したように激しく痙攣し、くるみは目が眩んで何も分からなくなった。
105あけおめ!:03/01/14 11:29 ID:PbPYNIFz
♯17
頬を滑る心地良い感触に、くるみはゆっくりと目を開ける。
氷室がそこにいた。
くるみの横に頬杖をついて寝そべり、軽く曲げた指の背でくるみの上気した頬を撫でている。
「警視‥‥」無性に嬉しくてくるみは微笑む。
「‥あたし、寝てたんですか‥?」
「そのようだ。大して時間は経っていないが‥」
ふと見ると、体にはバスタオルがかかっていた。
くるみを気遣った氷室が、腰に巻いていた物をかけたのだろう。
「なんだか、体がふわふわして‥‥すみません‥」
「‥焦って起きる必要もない」
だが、氷室はくるみに触れるのをやめない。
今度は指先でくるみの唇をそっと撫でる。
くるみは目を閉じた。
こんなところにも、快感が潜んでいる‥‥。
106あけおめ!:03/01/14 11:31 ID:PbPYNIFz
♯18
くるみは氷室の指先の感触を、氷室はくるみの唇の感触を、それぞれ楽しんでいる。
うっとりと半開きになった唇の間に、するりと氷室の中指が入り込んできた。
なぜか自然なことのように、くるみの舌はそれを受け止める。
目を閉じたまま氷室の指を思い出しながら、滑らかな指先に、関節に舌を這わせてみる。
唾液が口中にあふれてくる。
「ん‥」舌と上顎で指を押さえ、くるみは唾液を飲み込んだ。
氷室がゆっくりと指を抜く。
濡れた指を、くるみの下唇に、顎に、首に、胸に滑らせる。
指がバスタオルの縁に掛かる。氷室は静かにそれを取り去った。

くるみは胸の鼓動が早まってきたのに気付いたが、もう恐いとは思わなかった。
軽く膝を立てて控えめに脚を拡げ、氷室の場所を作る。
氷室は体を起こしてそこに膝をつき、くるみの腰を引き寄せた。
くるみの尻が氷室の腿に乗り、二人の腰が密着する。
107あけおめ!:03/01/14 11:35 ID:PbPYNIFz
今日はここまでです。皆さんも風邪には気をつけて下さい。では。
108名無しさん@ピンキー:03/01/15 01:49 ID:SeRI2Cdj
つづきのうpまで風邪に気をつけて待ってます。
ゆっくり読めて萌えました。

氷室警視〜〜〜〜〜〜〜(当方女)
109名無しさん@ピンキー:03/01/15 18:02 ID:aXVTPyfl
期待アゲ!まってまーす
110名無しさん@ピンキー:03/01/16 13:03 ID:18HAAAr8
期待期待アゲアゲ
111あけおめ!:03/01/16 21:04 ID:DSG4qzgi
期待していただいてどうもです。
今日は短いですが、とりあえず。
112あけおめ!:03/01/16 21:04 ID:DSG4qzgi
♯19
先端がくるみの中に潜り込む。
「う‥‥ん‥」
さらに奥へ。
「うう‥っ‥‥」
くるみは眉根を寄せ、苦痛に小さくのけぞった。
氷室が動きを止める。
「‥辛そうだ」
「平気‥です‥‥。続けて‥」
くるみは息をつきながら微笑んだ。
再び氷室はゆっくりと腰を動かす。
揺れながら、くるみはかぼそく、切なげな声をあげる。

さっきのように目を閉じて、警視の事だけ感じよう‥。くるみは思った。
こうして触れ合っていられるなら、警視の心に寄り添っていられるなら、
もっと激しい苦痛でも‥きっと平気‥‥。
113あけおめ!:03/01/16 21:06 ID:DSG4qzgi
♯20
苦痛の色を帯びていたくるみの声に少しずつ艶が加わる。
氷室は声の変化に導かれるように体を動かす。
段々と速く、激しくなる動きにくるみの上体は大きく揺れ、
くるみは悲鳴のような喘ぎを漏らす。
どこかに押し流されてしまいそうな気がして、思わず氷室に手を伸ばした。
「‥警‥視‥‥‥!」
動きが止まる。
「お願い‥そばに来て‥‥」
氷室は抱えていたくるみの腰をそっと引き離し、下におろす。
「あ‥ぅ」
自分の中から氷室の体が抜け出る衝撃に、くるみは声を上げた。
114あけおめ!:03/01/16 21:13 ID:DSG4qzgi
今日はここまで。中途半端ですみません。

マンガスレが落ちたショックが大きくて…とか言ってみる。
漫画版に開眼させてもらった大恩あるスレだたのに。
漫画好きな方、良かったら漫画ネタで雑談を。

振っただけじゃなんなんで。
ドラマスレの過去レスに、「漫画、今週から氷室の顔がまんま光一になってる!」と
あったのだが、それが何巻のどこなのかいまだに分からない。
知ってる人教えて下さい。
ではまた。
115名無しさん@ピンキー:03/01/17 01:21 ID:/ohgAbIT
あけおめ!さん お疲れ様です!

こんなページを見つけました。
ttp://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/4774/remoteGH/C_Himuro.html
大元は別ジャンルのページのようですが
漫画とドラマの違いが簡単にわかってイイ。
116山崎渉:03/01/17 07:20 ID:C4ctH7ZP
(^^;
117名無しさん@ピンキー:03/01/17 10:16 ID:TKvnAWuk
>115
絵、うまいね、でもゴーストハントとは別に似てないと思うけど・・・。
氷室的なキャラもありがちと言えばありがちだしね。
118名無しさん@ピンキー:03/01/17 15:08 ID:LHvIN75M
ゴーストハントのスレでも
『リモートを氷室→ナル、ボブ→リンに脳内変換して見てる』
ってレスがあったよ。
氷室的なキャラがありがちという点は同意。

ここで雑誌の話していいかな。
マイコの「(ボブは)昔は格好よかったのよ」って台詞、
やっぱり漫画版での犯人はマイコなんだろうか。
思わせぶりなボディーガードも気になる。
119あけおめ!:03/01/17 16:35 ID:C5TrqlJr
賑やかになっていて嬉しい〜!

>115
面白い物をどうもです。
漫画氷室「白のダボシャツ」て…。
ダボダボシャツとダボシャツは違う物ではないかと…。

>117
あの絵は練習して描けるもんですかね。今度やってみよう。
設定としては萌えやすい物があるのかも。

>118
YMでは今ボブ編進行中なんですか。
マイケル富岡の役(名前忘れた…東郷?)が犯人ではない?

さて、やっと書き上がりました。本日でおしまいです。
120あけおめ!:03/01/17 16:37 ID:C5TrqlJr
♯21
氷室はゆっくりと体を伸ばし、くるみの上に重なる。
くるみは待ち切れず氷室に取りすがり、汗ばんだ背中に手を回す。
くるみの上気した乳房が氷室の胸に押し付けられる。
場所を確かめると、氷室は一息にくるみの中へ侵入した。
「あ‥あああ‥‥!」
体内に生じる強烈な摩擦と圧迫感。
激しい動きに、張り切った乳房が氷室の胸を擦る。
くるみは夢中で氷室の唇を求め、うわごとのように呟いた。
「警‥視‥‥。‥好き‥です‥」
くるみの脚が氷室の腰にからまり、腰を下へ押し付ける。
顔に汗を滲ませた氷室は苦しそうに目を閉じ、小さく唸った。
「‥‥う‥」
体の奥深くで氷室の体が大きく震えている。
くるみの横に頭を落とし動かなくなった氷室の背中を、くるみはいつまでも撫でた。
121あけおめ!:03/01/17 16:38 ID:C5TrqlJr
♯22
「‥あやき‥‥‥彩木‥‥」
氷室の声に、くるみは目を覚ます。
「ん‥‥警視‥」
抱き合って眠っていた裸の胸に頬ずりをする。
「また寝ちゃった‥‥」
まだ眠そうに、氷室の首に腕を回して目を閉じる。
「‥起きられるか?そろそろ帰った方がいいんじゃないのか」
「‥あっ、そうだ‥!終電に間に合わなくなっちゃう!」
「‥‥‥何を言っている。もう朝だ。電車はとっくに動いてるぞ」
くるみが顔を上げた。「う‥‥うそォ!!」
「嘘なものか。見ろ!‥私も寝過ごした‥‥」
氷室の示した小さな時計は、ラッシュアワーに入った頃を差していた。
122あけおめ!:03/01/17 16:39 ID:C5TrqlJr
♯23
「警視‥‥!服‥あたしの服がありません!」
くるみはバスタオルを引きずり出すと、体に巻き付けた。
氷室は呆れたように答える。「忘れたのか。‥浴室にある」
「あっ、そうだった!」
くるみはバタバタと寝室から出ていった。

大慌てでくるみは服を身に着ける。
「やだもう‥‥!真っ暗だから、まさか朝だなんて‥」
そこまで言って、自分の言葉に胸が潰れた。
氷室の部屋に、朝日は射さないのだ。
朝も夜もわからない暗い部屋、そんな所で氷室は独り過ごしているのだ。
一年以上も‥。
ぱたぱたと、くるみの目から涙がこぼれ落ちた。
しばらく声を押し殺して泣き、くるみは涙を拭って顔を洗った。
123あけおめ!:03/01/17 16:40 ID:C5TrqlJr
♯24
くるみが身支度を整えて戻ると、もう氷室は常のごとく机の前に座っていた。
涼しい顔でくるみを見る。
「‥‥目が赤いぞ。どうした?」
「え‥えと、ね、寝不足かな‥?」
泣いたのをごまかそうと不用意に出した自分の言葉に、くるみは赤面する。
「いえ‥な‥何でもありません!では、私、失礼します!」
部屋を出ようとして、くるみは足を止めた。
「そうだ‥‥お話しすることがあったんです‥」
くるみは戻って再び氷室の前に立つ。
「私事なんですが、‥‥結婚・退職の予定が‥なくなりました。なので、ここに、
A別館にずっと勤務させていただきたいと思いまして‥‥」
「‥‥そうなのか。‥無論、許可する。今後ともよろしく頼む」
「は‥はい!ありがとうございます、氷室警視!」
くるみは敬礼して帰ろうとする。が、また足が止まった。
124あけおめ!:03/01/17 16:43 ID:C5TrqlJr
♯25
「あの‥華江さんには‥何て言えば‥‥」
どう考えても朝帰り、という状況だった。
「‥黙っていればいい。華江さんも‥たとえ気づいていても、何も聞かないだろう。
話す時が来たら、私から話す。君は心配するな」
「はい‥わかりました。‥‥では失礼します、氷室警視!」
敬礼して、くるみは部屋を出る。

話す時が来たら‥‥。氷室は確かにそう言った。
そんな時は来るのだろうか。
いや、それよりも‥氷室がこの階段を昇る時は来るのだろうか。
一緒に‥いつか、きっと。
そう考えながら、くるみは地上へと歩んでいった。

=終=
125あけおめ!:03/01/17 16:53 ID:C5TrqlJr
拙い文章におつき合い下さり、感謝致します。
突っ込み・感想等々ありましたらよろしく。参考にします。
苦しい言い訳なんかもしたりして。

漫画の(漫画に限らず)雑談したいので、もうちょっと顔出させて下さい。
それでは。
126あけおめ!:03/01/17 16:56 ID:C5TrqlJr
全然関係ないですが、ダボシャツ売ってた。

ttp://www.nihon-no-saijiki.co.jp/haori_4.html

やっぱ違うよなあ。
127名無しさん@ピンキー:03/01/18 01:48 ID:uIGRKgfG
あけおめタン乙彼!
よかったらまた書いてくださいね。

ドラマが終わってもやっぱ氷室・くるみ萌え(*´д`*)
128名無しさん@ピンキー:03/01/19 02:00 ID:9hS4aptD
あけおめ様おつでーす!
華江さんが朝食持ってこなかったのはわかってたからかな。
くるみが少し慣れた頃の激しいのきぼーん。
129あけおめ!:03/01/19 15:36 ID:y+LLgjSR
読み返してみると、なんか少女漫画みたいだな。
エロが物足りなかった方、申し訳ない。修行します。(どうやって…)

>127
産休です!
そのカップリングしか思いつかないよね。
特に漫画は。伸吾と3高の氷室をくらべ、何故迷うのかがわからない。
太田黒・千曲川とかは需要があってもできません。

>128
山九です!
実は華江さん黒幕オチも考えてた。くるみの安全日を調査、二人に一服持った…てな感じ。
でもあんまりかと思ってやめました。
激しいの…。例えばどのくらいとかって聞いてもいい?参考までに。

くるみがどんどん主導権を握って、そのうちSとMが逆転しそうだ。
今は3Pのやつを書いてます。できたら読んでやって下さい。
それでは。
130名無しさん@ピンキー:03/01/19 19:29 ID:NbPL8xPj
あけおめ様、乙です!!
3P…ドキドキ
思いっきりSな警視が見たいです あぁ…くるみちゃんになりたいw
131名無しさん@ピンキー:03/01/20 01:14 ID:GySHt1v3
俺も思いっきりSの氷室が見たい。
泣かされながらよがるくるみタンも見たい。
132名無しさん@ピンキー:03/01/20 01:19 ID:1zwShDlF
あけおめ様、乙〜!
モレ的には♯17、18が特に萌えでした。
くるみ主導権、イイッスね。
133名無しさん@ピンキー:03/01/20 12:16 ID:RMpLTOR5
128です。
華江さん黒幕は自分も考えたことあります。
くるみだけ睡眠薬+薬しこみで(w
いかに氷室に据え膳を喰わせるかがポイントですた。
自分的にはどこまででもオッケーです。例えばお道具使用とか。
伸吾とデート中にお道具で苛めってネタも妄想したです。
Sとおりこしてブラック氷室(w

今週のヤングマガジン。
氷室警視オレとオマエ発言かましてくれてます。萌えです。
134名無しさん@ピンキー:03/01/20 18:11 ID:FZrqd1oI
まずは訂正…鬱。
>129
× 一服持った
○ 一服盛った      すみません。

>130
どうもです!
あのぉ、3P話は「変則」「お下品」であり、ドキドキして頂けるかというと禿しく疑問…。
「首締めたろか!!」と思う人もいるかも知れない代物とだけ言っておきます。

>131
S氷室。断片的には浮かぶのですが。気長にお待ちを。

>132
産休です!そのご感想は正直嬉しい…。
漫画版で考えていると、つい甘々ラブラブになっていけないなぁ。
くるみに押されるM氷室も考え中。

>133
据え膳。いい言葉。いろんなシチュエーションが楽しめそう。
お…お道具…ですか。ガクブル。良かったら書いて下さい。
YMではそんなことが!

ではまた。なるべく早く次行こうと努力中。
135あけおめ!:03/01/20 18:15 ID:FZrqd1oI
>134
名前書き忘れ。失礼をば。
136名無しさん@ピンキー:03/01/21 01:44 ID:Vq+Jsds6
積極的なくるみに押され気味の氷室は面白そうだが
Mの氷室は俺的にはちょっとキモー。
137あけおめ!:03/01/21 17:28 ID:0jQdlmBn
ずっと買えなかったYMがあっさり買えた…。何かふっ切れたな。

>136
自分的に、Sは「イジワルする」Mは「イジワルされる」程度の意味で、abは守備範囲外。
痛いのとかも無理。「くるみさま…」とか言う氷室は確かにカンベンして欲しい。

さて…やっちゃおか。
前作を考えていた時に、お気楽極楽な世界に逃避したくて思いついた。
ドラマの愛らしく健気なそげななら、くるみをあげてもいいかなと。
というわけで、ドラマキャストの3人です。
138あけおめ!:03/01/21 17:34 ID:0jQdlmBn
”First Love feat. 氷室警視”


「氷室警視、彩木です…。準備が終わって、今待機中です」
「わかった。このままつないでおけ。動きがあったらすぐに言うんだ、いいな」
「わかりました。…警視…。私、緊張してます…」
「安心しろ。全力でサポートする」
「はい。お願いします!」

「警視!彼が出てきました。いよいよです…」
「よし。適宜指示を出す。くれぐれも携帯に気づかれるな」
「…はい!」
139あけおめ!:03/01/21 17:35 ID:0jQdlmBn
「くるみ〜、お待たせ…。ピンクのバスローブ、似合ってる。可愛いよ」
「伸吾もかっこいいよ。うふ、頭から湯気がたってる」
「…でも、よくとれたな、休暇なんて…。いままでろくに休み取ってなかっただろ?」
「うん。でも…氷室警視がお休みくれたの。ほら、この前、結婚式のとき、申し訳なかったって」
「ふーん…。そっか。人使いが荒くて鬼のような上司でも、いいとこあるんだな」
「…鬼…か」
「あ…あら、警視は人使いは荒いけど、べつに鬼ってわけじゃ…」
「ふん、余所でどう言おうと別に構わないぞ」
「やん、ご、誤解ですぅ」
「くるみ………」
「ん……んん……はあっ……。伸吾ったら…」
「ゴメン…。急に盛り上がっちゃった。でも本当にいいの?結婚前なのに…」
「…うん。今日が…いいの」
「そっか…!嬉しいよ。あ、飲み物用意しとこ。キッチン行ってくる」

「脱いでないだろうな」
「やだ!まだ、キスだけです…!でも、もうすぐ…」
「バスローブは着たままでいろ」
「えっ?」
「全裸になって、携帯をどこに隠す!絶対に脱ぐなよ」
「はあ……」
140あけおめ!:03/01/21 17:38 ID:0jQdlmBn

「お待たせ!スパークリングワイン。後で…喉乾いたら飲も」
「うん…ありがと」
「……くるみ…」
「まっ、待って!」
「あ…ごめん。電気消そうか…」
「いいの…伸吾の顔が…見えたほうが。でも、恥ずかしいから…バスローブは着たままでも
 いい…?」
「くるみがいいなら…俺はいいよ。着たままかあ…ちょっとドキドキするな…」
「フッ、上出来だ…彩木くん。うまく丸め込んだな」
「なっ…、なんですかその言い方!」
141あけおめ!:03/01/21 17:38 ID:0jQdlmBn

「お待たせ!スパークリングワイン。後で…喉乾いたら飲も」
「うん…ありがと」
「……くるみ…」
「まっ、待って!」
「あ…ごめん。電気消そうか…」
「いいの…伸吾の顔が…見えたほうが。でも、恥ずかしいから…バスローブは着たままでも
 いい…?」
「くるみがいいなら…俺はいいよ。着たままかあ…ちょっとドキドキするな…」
「フッ、上出来だ…彩木くん。うまく丸め込んだな」
「なっ…、なんですかその言い方!」
142あけおめ!:03/01/21 17:46 ID:0jQdlmBn
>141
エラーに巻き込まれて二重カキコしてしまった…。
幸先悪いってことかな。はあぁ。
今日はこのへんでやめときます。それでは。
143名無しさん@ピンキー:03/01/21 22:42 ID:+8K7t5XJ
氷室がまるでデバガメ!ワロタ。
続きたのんます。
144あけおめ!:03/01/22 16:41 ID:9iumGcGw
初めは漫画の無意味なパンチラが不愉快だったが、それだけでは物足りなくなってきた今日この頃。
警視のセミヌードくらい見たい。(傷跡なんかがあるとグッ!)

>143
リクエストがあって良かった。

続きです。
145あけおめ!:03/01/22 16:42 ID:9iumGcGw
「くるみ…好きだよ……」
「伸吾…あたしも…」
「くるみのおっぱいだぁ…可愛い…」
「やあん……ああん…伸吾ったら、赤ちゃんみたい…。あん、かんじゃダメぇ…」
「くるみのおへそだ…」
「きゃ…くすぐったいよお…!」
「くるみの…あっ、もうこんなに……」
「だめぇ、見ちゃだめ……お願い…」
「じゃ、後回しにするね…。くるみの太もも…むちむちだあ……」
「ああん、もまないでぇ…」
146あけおめ!:03/01/22 16:43 ID:9iumGcGw
「彩木くん」
「あ…はぁん…」
「悶えるな!」
「そんな…使い分けられないですぅ…」
「ここらで一本抜いておこう。前戲が長引くと厄介な結果になるかも知れん」
「どういう…事ですか?」
「彼は君に散々おあずけを食わされていたな」
「わ…私じゃないです!警視のせいですよ!」
「まあいい。彼は今、爆発寸前の状態だろう。前戯に時間をかけていると、
 いざ挿入してからあっけない可能性がある。悲しいが良くあるパターンだ」
「警視の経験ですか?」
「黙れ。一般論だ」
「…で、どうすれば?」
「そうだな…口でしろ」
「えっ…そんな…やり方がわかりません」
「大丈夫だ。指示する」
147あけおめ!:03/01/22 16:44 ID:9iumGcGw
「伸吾…あたしも伸吾にしてあげたいの………寝て…」
「えっ…な、何?…こう…?あっヤバイ、勃ってるの見えちゃうよ…下から見ないで」
「キス……するね……」
「く…くるみ…?!」
「待て。まず彼の陰茎の形状を説明しろ」
「イン…ケイ?インケイって?」
「……。…オチンチンのことだ!!」
「そう言って下さいよぉ。えーと、見た目、エラの張った子供のエイリアンって感じ。
 色は…真っ赤で、先端はつるつるしてます。…赤鼻のトナカイみたい…」
「非常に君らしい、分かりやすい表現だ…。良かったな彩木くん、君の彼氏は成人男性として
 正常な勃起状態にあるようだ」
「喜んでいいんですね?で…これからどうすれば…」
「君はソフトクリームというものは好きか」
「…え?はい、大好き!」
「溶け始めたソフトクリームを舐める要領だ。こぼれ落ちないようにするつもりで舐めろ。
 時々先端をくわえるといい。歯はたてるなよ」
「わかりました」
148あけおめ!:03/01/22 16:45 ID:9iumGcGw
「くるみ…どうしたの?無理しなくて……ああっ、く、くるみぃ……!」
「……んっ、……んっ、……んん……」
「あっ、すごい……すごいよ…!恥ずかしいけど、気持ち……いい……」
「……んん、……んん、………はむぅ………」
「ああーっ……くるみ………!」
「ついでに陰嚢も刺激しろ」
「イン…ノー…?」
「タマブクロだ、タマブクロ!!…何を連呼させる…」
「そんなとこ……あっ、あ、あーーーーっ…!」
「あふ」
「どうした?」
「へいひ……あんか、れまひた……」
「何か、出ました…?…精液だろうが!!こぼすと面倒だ、飲み込んでしまえ!」
「ふえぇ〜〜」
「ただの蛋白質だ!飲み下せ!」
「うぐ…ぐ……っ」
「はあ……はあ……くるみ……ごめんね…。え、飲んじゃったの?
 ありがとう、くるみ…俺、嬉しいよ………」
「ひんご……」
149あけおめ!:03/01/22 16:52 ID:9iumGcGw
今日はここまでです。それでは…。
150名無しさん@ピンキー:03/01/22 22:01 ID:G3WmDbxB
この時氷室はどういう状態なんだろうか?
151名無しさん@ピンキー:03/01/22 23:35 ID:YNp2sn+S
氷室おもしろすぎ(w
152名無しさん@ピンキー:03/01/23 00:24 ID:dePB/i/9
エロエロなんだけどおもしろい・・・新しいなw
153名無しさん@ピンキー:03/01/23 02:10 ID:PetQwC0R
タマブクロ連呼する氷室ワロタ
154あけおめ!:03/01/23 15:33 ID:o0o03dqd
>150-153
続けてよしですか?

やっちゃお。
155あけおめ!:03/01/23 15:35 ID:o0o03dqd
「ところで、彼の方は経験者なのか、それとも童貞か」
「し…知りません、そんなこと」
「ふん、まあすぐ分かることだ…彩木くん、彼の手を君の股間へ導き、指を使わせろ」
「そっ、そんなことできません!」
「やるんだ!」
「……伸吾…。…あの…」
「くるみ…?」
「どんな風に…するの…?指で…やってみて…」
「…うん…。じゃ…まず…」
「…そこ…おしっこするとこだよ…?」
「うん。でも、ほら……」
「は…あああぁぁん……!やん…どうして…?なんか、おもらししちゃいそう……」
「入れるのは、この下だよ…。ね、どんどん入ってく…くるみの中、熱い……」
「ああ…そんなに奥まで……?あぁん、ぐりぐりってしないで……!
 あ…でも、そこはもうちょっとして……あぁ…うぅぅん……あん…」
「…くるみ……俺、また勃ってきちゃった…。そろそろ準備して…いい?」
「う…ん」
「…彩木くん…ずいぶんと感じたようだな…」
「は、はい…。…聞かないで…恥ずかしい…」
「そうはいかん…これからが本番だ…」
156あけおめ!:03/01/23 15:37 ID:o0o03dqd

「…伸吾…何つけてるの?」
「あ…結婚前にできちゃうのは、やっぱカッコ悪いから。もちろん子供は欲しいけどさ、
 もう少し後で……いっぱい作ろ」
「うん!」
「あ…彩木くん、いよいよだな…」
「警視?なんかさっきから苦しそうですけど…」
「…私の事は構うな…」
「くるみ…いい…?」
「待て…!彩木くん…君が上になれ…」
「え…?!」
「その方が体をコントロールしやすい…痛みも…逃がせるだろう」
「わ…わかりました」
157あけおめ!:03/01/23 15:39 ID:o0o03dqd
「くるみ、どしたの?…まだ恐い…?」
「恐くないよ…。ね…伸吾の上になっていい…?」
「う…うん…いいよ、おいで。そう、お尻もうちょっと下げて…入れるよ…」
「あ…、あ…、ああぁぁん…!さっきと違う…お、大きいよぉ!!」
「当然だ…指とは違うぞ……耐えろ彩木くん…」
「痛い…?ごめんね、くるみ…ゆっくりするから我慢して…」
「ああ…ぁぁん……伸吾ぉ…!あ…うぅ……!!」
「彩木くん…しっかりしろ……腰を落とせ…一気に入れてしまうんだ」
「はぁ…い……あっ、あう…うっ!!…ああっ……どうにかなっちゃうぅ」
「くるみぃ…!頑張って……!」
「…はあぁっ……うぅん……あっ、あぁぁん………」
「いいぞ…こ…腰を使え…彩木……ううっ…!」
「あぁ……どうし…たんですか……警…視…」
「何…でもない…気に…するな…。電話を切る…健闘を…祈るぞ…」
「?…あっ…ああん………あん…」
158あけおめ!:03/01/23 15:41 ID:o0o03dqd

「く…くるみ……俺…もうダメかも……」
「はぁあ、…し、伸吾ぉ……」

 RRRRRR RRRRRR RRRRRR RRRRRRR

「あ…、彩木です…!」
「もう済んだか?悪いが事件だ。至急来てくれ」
「け…携帯?!なんで?!…ってもしかして」
「警視、なんかサッパリした声…」
「気のせいだろう」
「…そういうわけで、伸吾、ゴメン!事件なの!」
「……そっ、そっ、そ(以下略)」

END
159あけおめ!:03/01/23 15:52 ID:oJRtms9z
以上です。お目汚し失礼。
160名無しさん@ピンキー:03/01/24 02:05 ID:px2SO4sN
あけおめ!さん乙〜
おもしろすぎて何か感動しましたよ(w
161あけおめ!:03/01/24 16:36 ID:v0QIMj/9
>160
産休です!が、そこまでおっしゃられると、面はゆいものが…。

今回は、一度でも笑って頂けたら、これにまさる喜びはなし。
しかし…何か目指すところが違うような気がしないでも。
こういうエロもあり?

次ですが、2つほど思いついたものの、未だ形を成しておらず、
しばらくかかりそうです。
どうか、しばし皆様でご歓談を…。ではまた。
162名無しさん@ピンキー:03/01/25 01:43 ID:q4FSMb5C
あけおめさん乙カレ〜。

警視激ワロタ。
エロいのにエロく感じない(良い意味で)不思議な話でした。
腹いて〜。
163あけおめ!:03/01/25 18:00 ID:B8MTBiaa
>162
そこまで笑っていただいて、感激です。

次はギャグなしで頑張るぞ!…自信はないけど。
164名無しさん@ピンキー:03/01/26 22:08 ID:8JM5LzRm
あけおめさん、面白かったですー。
サッパリ顔?の警視見てみたい。。。
次回も期待してまっす!
165名無しさん@ピンキー:03/01/27 17:32 ID:qBIwlhmN
あけおめ!さん、乙〜。
どぞ。 つ旦~
次回作も楽しみにしてます。
166あけおめ!:03/01/27 18:39 ID:bUL1aGKc
YM。息の合う二人。この分じゃ誌上で二人が出来る日も近いな。楽しみ。
警視のアップも(;´Д`)ハァハァ

>164
どうもです。ぜひ光一君にやって欲しいものです。
DVDの特典映像に…って違うか。

>165
どうも。お茶ゴチです。

何となくまとまってきたので書き始めました。S、Sと呪文を唱えながら…。
167名無しさん@ピンキー:03/01/29 14:14 ID:3dasMqj5
>>166
S氷室待ってます!
168 :03/01/29 16:23 ID:rQ9EUe9b
期待アゲ!マッテマース
169名無しさん@ピンキー:03/01/29 21:27 ID:kJ2v26Dv
警視:助演男優賞、くるみタン:ベストドレッサー賞受賞おめ!
ついでにソリチュード:主題歌賞もおめ!
170名無しさん@ピンキー:03/01/30 11:21 ID:oSuqDCcb
責められて喜ぶくるみタソが見たいぞぉぉ
171あけおめ!:03/02/01 14:38 ID:z0xpTxCb
ありゃま、さすらっていたら2月になってしまった。申し訳ない。

なんとか書き上がりましたが、Sというよりは、S風味かな。
今はこれが精一杯…。ご期待にそえますかどうか。
172あけおめ!:03/02/01 14:39 ID:z0xpTxCb
♯1
「こちら、ことづかった書類です」
くるみは封筒を氷室に手渡す。
「‥本庁まで行かせて悪かったな」
「いいえ。私が持ってきた方が、早くて、安全、確実でしょう?」
苦にした様子もなく、軽口めかしてくるみは答える。
「ああ‥‥」
氷室は封筒の中を覗き込みながら、気のない返事をする。
「中身も間違いない。ご苦労だった、彩木巡査」
「はい!‥あの、あと何か‥‥」
「いや、今日はもういい。ここのところ大した事件もないしな。帰って休んでおけ」
「そうですか‥‥では、失礼します‥」

今日も、かぁ‥。
くるみは心の奥にちくりとした痛みを感じる。
いいもん‥‥期待してた訳じゃないんだから‥‥。
173あけおめ!:03/02/01 14:40 ID:z0xpTxCb
♯2
この1か月近く、氷室はくるみを抱かない。

はじめて関係を持ってから、時折2人は氷室の部屋で愛し合ってきた。
さして急を要さない用事でくるみがA別館に来ると、
氷室が求め、くるみが応じる、そんなならわしになっていた。
愛情表現こそ口にしなかったが、氷室はくるみを慈しむように抱いた。
体の都合でくるみが断らざるを得ない時も、気分を害する様子もなく、
淡々とした態度は全く変わらなかった。

なぜ‥‥。
くるみには理由が見つからない。
氷室に問うこともできない。
氷室の肌に触れたくて狂おしくなる時もあったが、上司と部下という関係でも
ある以上、自分から求める事はどうしてもくるみにはできなかった。
174あけおめ!:03/02/01 14:42 ID:z0xpTxCb
♯3
あたしって、古風すぎるのかなあ‥‥。でもダメ‥できないものは
できないんだから‥‥。
A別館に来る機会があるたびに、氷室の真意を推し量ろうとするが、
その表情からは何も読み取ることはできない。
そして今日も、仕事の終わったくるみを氷室はあっさり帰そうとする。

ほぅ、と小さなため息をついて、くるみは扉に向かう。
その寂しげな後ろ姿を、氷室は固い表情で見つめていた。

「‥‥彩木くん、立ってるついでだ‥このファイルをそこの本棚に
 放り込んでくれないか‥」
「え‥あ、はい‥‥!」
もう少しこの部屋に、氷室と共に居られる、そんな喜びが声音に表れた。
くるみは氷室から数冊のファイルを受け取り、本棚に歩み寄る。
175あけおめ!:03/02/01 14:43 ID:z0xpTxCb
♯4
「けっこう重い‥えと、何段目ですか?」
「一番上の段の空いてるところでいい」
くるみはつま先立ってファイルを棚に押し込む。
「よ‥いしょ。あ、倒れちゃう‥えい」
両腕で押さえ、ふう、と一息ついてくるみは振り返る。
「できまし‥わっ、びっくりした!」
氷室がすぐ後ろに立っていた。
「お‥脅かさないで下さい!」
「悪かったな」
氷室の顔がくるみに近づく。
ずっと恋い焦がれていた氷室の唇、氷室の体。
目を閉じて口づけを受けながら、くるみは氷室の背にそっと手を回した。

ふいに、肩をつかまれ引き離される。
「け‥警視‥?」
176あけおめ!:03/02/01 14:46 ID:z0xpTxCb
今日はこんなところで。
しまった、タイトル考えるのを忘れた…。
それではまた。
177過激じゃないかもスマソ:03/02/01 15:39 ID:bg33Xq8o
【天使の下僕】
「いやぁ、こんなに落ちてるぅ」
女子高生姿でくるみは延々と公園にてゴミやら犬の糞やらの処理に辟易していた
「別にあやしいとこなんてない只のボランティア団体ですよぅ、捜査を続けるだけ…」
「無駄かどうか決めるのは君ではない」
「はぁーい」

女子高生のボランティアグループ、『エンジェルホワイト』は巷でも最近珍しい真面目な若者の集まりとの評判だ
しかし…
178名無しさん@ピンキー:03/02/01 15:59 ID:DeMBAh9U
「援助交際なんてやってる感じはないですよ。昨日は施設の子供達に配るお菓子作りだったし」
「その昨日は楽しそうだったじゃないか。頼みもしないのにクッキーなんか持ってきて」
「だって…」
その時、くるみの肩をふいに誰かが叩いた
「彩木さん」
「シスター、なんですか」
相手はグループのメンバー達にシスターと呼ばれ、慕われる嶋田であった
「実は彩木さんに天使に御仕えする特別なお仕事を頼みたいんだけど、今日は遅くなっても大丈夫?」
もう三十代らしいが、真っ白で子供のような肌に化粧をしていない嶋田の、美しい黒目がちな瞳に、くるみは引き込まれそうな気がした
179名無しさん@ピンキー:03/02/01 16:11 ID:N/AzyhlV
「大丈夫だと返事しろ」落ち着いた声で氷室が言った
「大丈夫です」
「そう、よかったわ。じゃあここは他の子に任せるから来て」
「あ、あのぅ、手を洗ってきていいですか?」
くりみの作業に汚れた手を見て、嶋田は天使の笑顔で微笑みながら謝る
「ごめんなさい、気がつかなくて。私って駄目ねぇ」
その笑顔を見てくるみはこの人すきだなぁとしみじみ思った
手を洗いにかけてゆく、くるみ
後ろ姿を見送る嶋田の笑顔が妖艶に歪んだ
「可愛い…」
180あぼーん:あぼーん
あぼーん
181過激じゃなくてスマソ:03/02/01 16:37 ID:XvaCpblS
グループの本部、まだ足を踏み入れた事のない場所にくるみはいた
「彩木さん、処女だって入会の書類に書いていたけど本当?」
ハーブティーを差出ながら嶋田はくったくのなさそうに聞いた
「そんなこと、嘘は書きません」
真っ赤になって答えるくるみに、笑いながら嶋田は謝り、お茶をすすめた
警戒心の全くない彼女に呆れながら、氷室は指令をだす
「とにかく、援助交際をするように言われたら無理せずすぐに帰るんだ、いいな。」
「……」
「彩木くん、返事はどうした。彩木くん!」
その時、ドアが大きな音で開かれ、慌てながら見慣れない男と共にボブがはいってきた
「大変だょ!!」

182過激じゃなくてスマソ:03/02/01 16:54 ID:DeMBAh9U
「グループで援助交際していた子は洗脳されていたんだょ」
「なんだって、ボブ。」
驚き振り替える氷室の目に、見慣れない男の姿が飛び込んだ
不審げな氷室の目をすばやく察知したのか、
「今回の件で補導された少女たちを担当している精神科医ですよ」
と軽く自己紹介をすると男は、事件に関わった少女達が、ちょっとした催眠状態による暗示で指示を受けたと説明をした
彼女らから、麻薬成分は検出されていないが、おそらくは睡眠導入剤と性技により、性の奴隷とされたのであろうという事だった
しかし、その説明がどこまで氷室の耳に届いただろうか
悲痛な面持ちでボブに彼女の救出を依頼すると、虚空に向かうようにくるみへの呼び掛けを続けた
183過激じゃなくてスマソ:03/02/01 17:00 ID:oFUNQ7SV
ひぇーっ!
長文のくせにあげっぱなしでごめんなさい
顰蹙もんですかね、やっぱり

続きもありますのでまた明日あたり書いてもよろしいでしょうか?
184名無しさん@ピンキー:03/02/01 18:33 ID:tP99iEPk
過激じゃなくてスマソさん、おもしろいですぅ。
期待してまつ。明日までいい子にして待ってまつ。
185 :03/02/01 19:44 ID:RU9jzHJb
きたいあげーー
186名無しさん@ピンキー:03/02/01 22:51 ID:gJP1sKp1
明日…待ちきれないよぉ〜!!!
楽しみに待ってます♪
187過激じゃなくてスマソ:03/02/02 07:15 ID:WHiz7OmE
「彩木くん、彩木くん!」
氷室の悲痛な叫びに、くるみはうっすらと意識を取り戻した
すると…
胸元からなんとも言いがたい、くるみがまだ知らない感覚が、電気のように一瞬に、さざなみのよいによせかえすような感覚でやってきた
「あ、はあぁ…」
思わず声が漏れた
しかし、それが恥ずかしい事だとは、今のくるみに気付く事は出来なかった
「気持ちいい?彩木さん…」
耳に息を吹き掛け、嶋田がささやく。そのまま、軽く舌を入れ甘噛みすると、くるみは簡単に背中をのけ反らした
188過激じゃなくてスマソ:03/02/02 07:37 ID:4oWv0QQk
くったりとしている、くるみの体は制服の前をはだかれ、あられもない姿であったが、今その事を気にする余裕などなかった
くるみは初めての感覚に翻弄されるばかりだった
頭を優しく撫でながら、片方の手はくるみの大切な場所に延ばされていた
「気持ちいいでしょ、彩木さん。あなたは天使になるのよ。美しくて可愛らしい、優しい天使…」
くるみの唇と舌を優しく奪いながら、クリトリスをさぐりあてると、触るか触らないかの微妙な指使いで責める
もどかしい
くるみは自ら腰を浮かすようにもう少し強い刺激を求めた
その間も氷室はくるみへの呼び掛けを続けていた
「ひ、氷室警視…」
皮肉にもくるみは氷室と目の前の人物を重ね合わせていた
189過激じゃなくてスマソ:03/02/02 08:14 ID:Y6mq5t5L
嶋田は彼女の下半身へと体を移した
彼女の下着を下にずらすとそこはすっかりと濡れていた
「やっぱり綺麗ね、可愛いわ」
熟練した舌使いにくるみは翻弄され続ける
「ひ、氷室警視…、けいしぃ…」
「彩木くん、どうした、彩木くん、何が起こっているんだ…」
氷室の片目から水滴が落ちた
190過激じゃなくてスマソ:03/02/02 09:42 ID:ONRP+YUL
「貴方の声では駄目だ!」
ふいに精神科医の男が氷室をどかした

嶋田に翻弄され続けるくるみにふいに男の声が届いた
「彩木、くるみさんだね」
一瞬にして、くるみは知らない男の声で恐怖に突き落とされた

「だ、誰ですか、あなた。氷室警視は…?」
「安心してくれ。ただの精神科医だ。氷室くんは隣にいる。君の身を心配している。いいか、君の身を誰よりも心配している氷室警視がいるのがどこかわかるか」
「あ、あのいつもの地下室です」
「よし、大丈夫だな」
191過激じゃなくてスマソ:03/02/02 10:03 ID:WHiz7OmE
くるみの体はすっかり冷めきり、嶋田の行為には嫌悪感しか感じられなかった
しかし、いつしか嶋田自身も行為に没頭していたのだろう、気付く様子はない
「今、君の目の前にいる人物は誰だ?」
「嶋田さんです。みんなにはシスターと呼ばれている嶋田さんが…」
その行為に羞恥心を感じたくるみの体が急にカァっと熱くなった
再び、体の奥の感覚に飲み込まれそうになる
「いいか、どんな事をされているかは報告する必要はない。部屋の中を観察して詳しく教えるんだ」
「えっと、今は床のラグの上です。ふかふかしています。とても高そうです。天井には、天使の小さなモチーフがたくさんついたシャンデリア。すっごい可愛いです。あんなの欲しいなぁ…」
いきなり呑気になるくるみに氷室は頭を抱えたが男は笑顔でうなづいた
「その調子だ」
192過激じゃなくてスマソ:03/02/02 10:18 ID:Pzasayq+
「向こうにはテーブルセット。椅子が一つ、倒れています…あ、横にはスリムなスタンドライトがあります。」
くるみは必死に部屋を観察した。その結果、自分の体への刺激から気がそれていた
男の目論み通りである
「よし、今、嶋田という人物をはねのけて逃げる力はあるか?」
「はい、あれ、いつもより体に力が入りません…」
体力自慢のくるみにとって、自分の体が意外であった
「じゃあ、相手に隙を作るんだ…」
男は少し躊躇しながら指令を続けた
「彼女が君にやったような事をやってみるんだ」
「ようし、頑張ります」
くるみは何故か妙に張り切っていた
193過激じゃなくてスマソ:03/02/02 10:41 ID:cByMBd+p
くるみはゆっくりと身を起こすと嶋田に向き直った
嶋田はいぶかりながら秘所から唇をはなす
くるみは嶋田に倒れ込むように、体重をかけながら、嶋田の胸をまさぐった
「あらあら」
勘違いしている嶋田は自らブラウスをはだけ、ブラのホックをはずした
自分のものより小さめだが、形のよいその胸に、くるみは子供のような好奇心で触りながら顔を埋める。
もう、あんな恥ずかしい事してくれちゃって。ずぇったい、負けないんだからぁ。
乳首を口に含み、片手でもう片方の胸を揉みながらくるみは変な闘志を燃やしていた
嶋田は軽く喘ぎながら、さすがになれているのか、片方のくるみの手を自分の秘所に導いた
そこは暖かく湿っている
194過激じゃなくてスマソ:03/02/02 10:56 ID:3SOezqYR
豆のような大きさの部分をつまむように弄びながら、ここがおしっこするときの場所だよね、といちいち頭の中で確認しながら指を動かす
その度に嶋田が甘い声をあげて反応するのがだんだん楽しくなっていた
そして、その下の奥深い部分に指をのばす
ここが保険の授業で習った腟だよねぇ
にゅぷ
何も考えずに指を差し込んでいる
あったかぁい
「あ、あぁん。かき回して。そのままつよくかき回してぇん」
嶋田の声に答えながら、くるみは自分に力が戻っているのを感じた
195過激じゃなくてスマソ:03/02/02 11:18 ID:cByMBd+p
「私、力が戻ってきました」
「わかった。彼女を思い切り突き飛ばすんだ」
そう言うと男は主導権を氷室に戻した
「彩木くん、できるな」
「はい」
「えーいっ!!」
突き飛ばされた嶋田はさすがに正気に戻ったが、今度は彼女が力が入らないらしい
「逮捕します」
くるみに手錠を掛けられ嶋田はほうけたようにがっくりと崩れ落ちた
「くるみちゃん!」
ドアを破る勢いでボブが入って来た
「ボブさん」
前をはだけたままのくるみの姿にボブは心を痛めた。
「ちゃんと服を着ないと」
「きゃあ、本当だぁ」
慌てて後ろを向いてボタンを止める
御互い家族のような感情を持っているので、恥ずかしい訳ではないのだが
そして、くるみは嶋田の服もしっかり着せてやった
その間、嶋田はほうけたままで小声で何やら歌のようなものを呟いていた
196過激じゃなくてスマソ:03/02/02 11:34 ID:g47Aan/t
後日

くるみはボブと共に精神科医の診察室を訪れた
意外にもそこには嶋田がいた。しかし、くるみの事はわからないようだ
「彼女も操られていたんだ。もっとも、もともとある種の精神症もあったようだがね」
それを聞いて、天使のような嶋田の笑顔を思いだし、くるみは目を潤ませた
きっと、きっと、あれが本当の嶋田さんだったんだよね

くるみは男に感謝の意を伝えると彼に用事があるというボブを残し、新たな仕事に向かう
「あなたなら、彼の病気、なおせるんじゃないの?」
男はボブの問いに静かに微笑みながら答えた
「心の病を治せるのは、精神科医とは限らないよ」
彼の視線の先には窓の外、小走りでかけて行く、くるみの姿があった




【完】
197過激じゃなくてスマソ:03/02/02 11:38 ID:9Mf4c10K
やっとこ、終わりました
長々とすみませんでした
もし面白いと思ってくれた方がいたら幸いですが
肝心の濡れ場が中途半端でごめんなさい
それから、エンディングは何故か平井堅でお願いします(笑)
198名無しさん@ピンキー:03/02/02 13:41 ID:8GTzqrH0
>197
サイコドクターとのコラボっぽいですね。精神科医を
カイ先生設定にして読み直しました。くるみが
負けじとがんばるところがかわいい!終わり方も(・∀・)イイ!!

あけおめさんの続きも期待してます。楽しみです。
199名無しさん@ピンキー:03/02/03 00:33 ID:QfoXpEAV
>>197
ズーレシーンが(;´Д`)ハァハァ
氷室の声で逝っちゃうくるみタソかわいー。

あけおめタソの叙情的なエロもいい。
S氷室に期待。
続きたのんます。
200あけおめ!:03/02/03 16:38 ID:YBN3Jghl
スレのびてる〜&200get!

>197
変装(コスプレ?)して潜入捜査、ありそうでイイですね。
間接的に氷室×くるみなとこも、処女をキープしてるとこも。
最後は鼻歌でRingを流してみました。

>198,199
ご配慮痛み入ります。ではお言葉に甘えて。
201あけおめ!:03/02/03 16:40 ID:YBN3Jghl
♯5
突然氷室の手がスカートの中に潜り込み、下着を引きずり下ろそうとする。
「やっ‥‥駄目‥です‥!こんなところで‥‥」
くるみは慌ててその手を押さえる。
「何故だ?‥誘っただろう‥‥」
「そんな‥‥あたし、誘ってなんか‥」
氷室の手は激しい動きをやめ、ゆっくりと下着の縁をなぞり始める。
生じる微かな快感に抗うことができずに、くるみの手の力は抜け、
氷室が思うまま探るのを許してしまう。
「‥‥変わった作りだな」
氷室はくるみがどんな下着をつけているか、理解したようだった。
くるみの顔が朱に染まる。
愛する人に見られるかも知れないと、いつもより少しだけ派手な下着を選んだ、
その心を見透かされ揶揄されたようだった。
普通の男なら、きれいだよ、素敵だね、と賞賛の言葉をいうところだろうが、
氷室には望むべくもないことだった。
202あけおめ!:03/02/03 16:41 ID:YBN3Jghl
♯6
氷室の指がサイドリボンの端をゆっくりと引く。
結び目がほどけ、リボンがゆらりとくるみの腿をすべる。
もう一方の結び目も解かれる。
下着は頼り無い布と化して、床に落ちた。
くるみは為すすべもなく、立ち尽くす。

氷室はくるみの下着だった布を拾い上げて机の上に投げる。
「さあ‥‥どうしようか」
くるみのスカートの中に再び氷室の手が入る。
「あ‥‥っ!」
湿った脚の間をかすめるように撫でられ、くるみは身を捩って脚を閉じた。
「動くな」
氷室は片手でくるみの肩を本棚に押し付ける。
「け‥‥警視‥‥いや‥嫌です‥‥」
「嫌‥なのか‥‥?」
203あけおめ!:03/02/03 16:43 ID:YBN3Jghl
♯7
氷室の指がやんわりとくるみの中に潜り、ぬるぬると裂け目をなぞる。
「あ‥あぁ‥‥っ」
くるみはたまらず声をあげる。
「判断に迷うが‥‥。‥本当に嫌なのか‥?」
なぶるような問いかけ。
くるみはかろうじて返答する。
「は‥華江さんや‥ボブさんが‥来るかも‥‥」
「それは確率の問題だな。来るかも知れないし‥来ないかも知れない」
「そんな‥‥。‥どうして‥‥」
こんな風にするの、と問いたげな瞳を氷室は無視する。

熱く濡れた襞の奥まで氷室の指が押し入ってくる。
「‥あ‥ぁ‥‥‥」
指は、まるでくるみのすべての感覚を記憶しているかのように
快楽をもたらす。
204あけおめ!:03/02/03 16:44 ID:YBN3Jghl
♯8
くるみは背後の本棚の棚板を手がかりに体を支えていた。
脚の間が熱を発している。
潜った中指は肉の中の小さな点を探り当て、押し転がす。
小さく勃った外の先端を親指がぐいと捻り上げる。
「‥‥っ‥‥‥ぁっ‥‥」
内へ、外へ、じわじわと加えられる刺激にかすかな声を上げながら、
目をつむり切なげに身悶えする。
「あっ‥‥あぁ‥ん‥‥‥あぁぅ‥」
氷室の的確で緩慢な指使いに、くるみは螺旋を描くように高まっていく。
「‥‥っ‥‥‥‥は‥‥‥‥ぁ‥‥‥!」
もはや声にすらならない息をもらし、悲しげに天井を仰いでくるみは達した。
入ったままの氷室の指を、筋肉の小刻みな収縮が締め上げる。
収縮の波がおさまるまで待ってから、氷室は指を抜いた。
くるみの目にうっすらと涙が浮かんでいる。
205あけおめ!:03/02/03 16:46 ID:YBN3Jghl
今日はここまでにしておきます。

いつものブラウザじゃないんで使いにくいよう。
不備があったらすみません。では。
206名無しさん@ピンキー:03/02/03 17:41 ID:NUVyu4SI
>>205
いいよ!続き待ってるよ!
207 :03/02/03 21:50 ID:XUuiJpiy
また書いてね。まってまーす
208名無しさん@ピンキー:03/02/04 00:46 ID:zjnEj6+1
S氷室いい〜〜〜〜!!!
続きおねがいします!
209名無しさん@ピンキー:03/02/04 01:06 ID:hgx5C+df
氷室の指でイカされるくるみタソ
しかもヒモパン・・・(;´Д`)ハァハァ
氷室、もっとイヂメテ!!
210名無しさん@ピンキー:03/02/05 13:49 ID:EfKt+g1U
S氷室マンセー!
健気なくるみタンもかわいい!
あけおめさん読者の引き込み方上手くて脱帽でつ。続きもヨロシコ〜!
211名無しさん@ピンキー:03/02/05 13:50 ID:EfKt+g1U
まんせぇぇぇぇ!!!!!!
212あけおめ!:03/02/05 16:10 ID:ezaE/CBf
書き直し始めたら止まらなくなってしまった。優柔不断。

>206-211
どうもですー。
でも、これでちゃんとSになってるんでしょうか。
213あけおめ!:03/02/05 16:12 ID:ezaE/CBf
♯9
「‥‥そんなによかったか」
くるみの顔を見て氷室は冷たく言い放つ。
涙は大粒の玉になり、くるみの頬をつたって落ちた。
「あ‥あたし帰ります‥‥!」
放り投げられた下着を取り戻そうと、足早に氷室の机の間に入る。
「‥‥まだ終わってない」
氷室は簡単にくるみの手首を捉え、ぐいと引き寄せる。
「いや‥‥こんな‥‥‥っん‥」
涙声を遮って氷室が唇をふさぐ。
息をするのも許さないほどに深く。
「‥‥んっ‥ん‥‥‥ん‥ふ‥」
互いの舌が上に、下に、ねっとりと絡み合う。
頭の奥が痺れ、くるみは氷室から逃れようとしていたことを忘れかけていた。
氷室はくるみのうなじに手を回し、かつてないほど激しく口づける。
214あけおめ!:03/02/05 16:13 ID:ezaE/CBf
♯10
「んっ、‥‥ん‥ふっ、‥‥‥んっ‥」
獣が仲間同士噛み合うように、やがて獲物を貪るように、
荒々しい息の混じった音をたてる。
あふれかえった唾液が二人の口の端から滴る。
嵐のような勢いでくるみを翻弄しながら氷室がのしかかり、
くるみの尻が背後の机に乗る。
口づけながら後ろに手をつき、肘をつき、ゆっくりと押し倒される。
漸く氷室が唇を離し、大きく息をつきながらくるみを見下ろした。
「はあっ‥‥、はあっ‥‥、はぁ‥‥」
くるみは目を閉じ、濡れた唇を開いたまま、胸を上下させている。

衣擦れとかすかな金属の音。
くるみの痺れた頭が、やっと氷室の意図するところを悟った。
氷室の手がくるみの腿に触れる。
215あけおめ!:03/02/05 16:16 ID:ezaE/CBf
♯11
くるみは思わず肩を起こす。
「‥だ、だめ‥‥!本当に誰か‥来たら‥‥」
「‥その時の事だ‥‥」
膝の後ろに手が回り、くるみの脚が抱え上げられる。
短いスカートがめくれ、肉付きのよい下腹部があらわになった。
折り曲げられた下半身は、仄暗い中で淫らに白く浮かぶ。
「いやっ‥やめて下さい‥‥!」
何とか起き上がろうともがく。
「暴れるな!」
一喝されて、くるみはびくりと動きを止める。
「書類が崩れる。‥‥動くな」

くるみは黙って横を向いた。
涙が流れ、机の上に落ちる。
216あけおめ!:03/02/05 16:17 ID:ezaE/CBf
♯12
氷室は無言で自分の体をくるみの中に捩じ込む。
「‥う‥‥ぅ!」
くるみは苦しげに呻く。
充分すぎるほど潤っているはずのそこが、軋むように痛んだ。

これまでもくるみは挿入の瞬間になかなか慣れなかった。
まして、ひと月空白があって、そしてこのようなやり方。
初めてのときのように、腹部が苦痛に満ちる。
さんざん待ち焦がれた挙句、何故こんな風に抱かれるのか、
くるみには全く分からなかった。

「‥構わない。声を出せ‥‥」
氷室の動きに荒々しさが増す。
「うっ‥‥あぁ‥ぅ‥‥」
217あけおめ!:03/02/05 16:18 ID:ezaE/CBf
♯13
懸命に我慢するが、どうしようもなく声が漏れた。
「‥‥はぁ‥‥‥う‥‥!」
氷室が動くたび、膣が焼け、内臓が上下する。
「う‥‥ぁ‥あっ」
その時、電話が鳴った。

一瞬、二人の動きも、呼吸も止まる。
「声をたてるな」
氷室が低い声で呟き、腕を伸ばして電話を取る。
「‥氷室です」
自分と体が繋がっていながら、他人と話をしているその声を、
くるみは不思議な気持ちで聞くともなく聞く。
「‥そのことですか‥‥。‥‥彼女?‥ああ、彩木巡査‥‥」
突然自分の名前が出て、くるみはびく、と体を震わせた。
218あけおめ!:03/02/05 16:24 ID:ezaE/CBf
本日はここまで。

みなさん、いつもご感想ありがとうございます。本当に嬉しい。
頑張ります。ではまた。
219 :03/02/05 19:53 ID:RF7XUJm2
いつもアリガトン。
またきてね。
220名無しさん@ピンキー:03/02/05 21:15 ID:pBNcRtK3
なんて気になる所で終わるんだ・・・ジリジリ
いけずでSなあけおめタン萌え。
漏れが先走って昇天しないうちにあけおめタン、
カムバックプリーズ。
221名無しさん@ピンキー:03/02/07 12:27 ID:2RyUUEsb
あけおめタン、続きを〜〜〜〜〜〜
222名無しさん@ピンキー:03/02/07 15:32 ID:+GbKtslu
あけおめさん続きも期待してます!!
223あけおめ!:03/02/07 21:27 ID:PYtHmiu3
遅くなってすみません。平に御容赦。やっとパソコンの前に座れました。

>220
え、警視じゃなくって?
Sと言われたのは初めてですが、悪くないですな。なんちて。

事後がまた長いんで、全部やっちゃいます。
よろしくおつき合いのほどを。
224あけおめ!:03/02/07 21:29 ID:PYtHmiu3
♯14
思わず氷室の顔を見上げる。
氷室もくるみを見下ろしていたが、ふっと視線をそらした。
「いや‥そういう訳ではありません。私の都合です‥‥。
 ‥その件については、後ほどこちらから連絡致しますので‥」
静かに受話器が置かれた。

今の話題に、自分が何か関係している。一体何が‥。
「い、今の‥」
「黙っていろ。君には関係ない」
ぴしゃりと拒絶され、くるみは凍えるような寂しさを覚えた。
再び涙があふれ出し、とぎれとぎれに話す。
「‥‥お願い‥せめて、寝室に‥行かせて‥‥。お願いです‥‥」
氷室の表情が歪む。
「‥わかった‥‥来い」
225あけおめ!:03/02/07 21:30 ID:PYtHmiu3
♯15
くるみは氷室に腕を取られ、寝室へ歩いた。
腕を掴んだ手が、ベッドに昇るよう促す。
ゆっくりと、くるみは氷室に背を向けて横たわろうとする。
「‥うつ伏せになって膝を立てろ」
ベッドがぎしりとゆらぎ、氷室の気配がそばに来る。
一瞬動きを止め、くるみは言われた通りの姿勢をとった。
氷室の手が腰を更に引き上げると、スカートがぱさ、と裏返る。
くるみは氷室の枕を抱きしめ、顔を埋めた。

「‥あっ‥‥‥ぁあ‥‥ぁ」
肉を押し分けずぶずぶと入って来るものの衝撃に、
くるみはくぐもった悲鳴をあげる。
だが、深々と突き入れては出て行ってしまうかのように引く、
そんな繰り返しにくるみの体が少しずつ感応し始める。
226あけおめ!:03/02/07 21:36 ID:PYtHmiu3
♯16
「‥あぁ‥‥‥ぁ‥んっ‥‥」
ぐいと奥まで貫かれるたび、こらえきれない刺激がくるみを襲った。
長い間の熱い渇望が満たされつつある歓び。
氷室の冷たい態度も被虐的な体位も、もはや取るに足らない。
「は‥‥ぁ‥‥‥‥あ‥」
もっと、強く‥。もっと、奥まで‥‥。
その言葉が脳裏に浮かぶより早く、くるみは体をくねらせて氷室にねだる。
「‥‥うぅ‥ん‥‥ん‥‥‥」

一層激しくなる動きに、くるみの膝はシーツの上をずるずると滑った。
氷室はその脚を伸べてやり、腰を少しだけ上げさせて結合を保つ。
「あぁ‥‥っ‥」
仰け反るくるみの上に覆い被さるように両手をついて、脚を重ねる。
227あけおめ!:03/02/07 21:37 ID:PYtHmiu3
♯17
「あ‥‥ぁっ、あ‥‥っ、ぁ‥‥ん‥」
変化した角度により新たな摩擦が生じ、くるみはさらに喘ぐ。
シーツをかきむしり、左右に体を捩る。
くるみの両手を押さえ付け、氷室はとどめを差すように二度、三度、
奥深く突いた。
「ぁ‥っ、あ‥ぁ‥‥ん、‥はあぁ‥ぁ‥‥!」
くるみは鼻にかかった泣き声のような悲鳴をあげた。
全身を小さく震わせ、やがて静かになる。
自分の名を氷室が囁いたような気がしたが、夢とも現とも知れなかった。

くるみは手足を投げ出したまま動かない。
虚ろな目でシャツ一枚の氷室が部屋を出ていくのを見ていた。
何か気になることがあったはずだったが、体も、頭も、泥のように重い。
228あけおめ!:03/02/07 21:39 ID:PYtHmiu3
♯18
目を開けると、元のように服を身に着けた氷室が脇に腰掛けていた。

氷室はくるみを見ないで話す。
「浴室を使うといい。‥済んだら帰れ‥‥」
ああ‥そうだ‥‥。くるみは目を閉じる。
「そして、もうここへは来るな。君のA別館での勤務は今日で終わりだ‥」
耳を疑い、くるみは半身を起こした。
「え‥‥。今‥‥なんて‥」
氷室は答えようとしない。
「‥警視!それ‥どういうこと‥ですか?」
「‥‥後任を探してもらう‥‥。さっき持ってきてもらったのは‥
 そのための申請書類だ」
229あけおめ!:03/02/07 21:40 ID:PYtHmiu3
♯19
「あ‥あの、あたし、何か‥‥」
「‥‥君に落ち度はない。なるべく早く、元の‥交通課の仕事に
 復帰できるよう、手配する‥‥」
くるみは氷室ににじり寄る。
「どうしてそんな‥‥。‥‥あたし、今の仕事、好きです‥!
 危ないこともあるけど、でも‥警察官になって良かったって‥。
 もっと頑張りますから、辞めろなんて、言わないで‥‥。
 お願いです、警視!‥警視のお手伝いが‥‥」

「‥それが駄目だと言っている!!」
くるみの言葉を遮るように氷室は声を荒げた。
「‥警‥視‥‥?」
尋常でないその声にくるみは怯む。
230あけおめ!:03/02/07 21:42 ID:PYtHmiu3
♯20
「‥私の命令で、君はもっと危険な現場にも飛び込んでいくだろう‥。
 そうして君に万一の事があったら‥‥どうすればいい‥‥。
 お前まで失うようなことになったら‥‥‥今度こそ‥俺は狂う‥」
暗い目をして、独り言のように呟く。
「いや‥‥狂えればまだマシだな‥‥‥」

既に狂気に蝕まれたかのような氷室の背を、くるみは抱いた。
「‥警視‥‥。私の事、心配してくれてたんですね‥‥だから‥」
努めて明るい声で話す。
「嬉しい‥‥。でも‥‥私、そんな頼りないですか‥?」
氷室は何も言わない。
「‥‥自分では、随分タフになったつもりなんだけどなぁ。
 時々射撃の練習もしてます。あ、でも、いばれる成績じゃ‥」
231あけおめ!:03/02/07 21:44 ID:PYtHmiu3
♯21
「私‥‥どんな時でも警視が助けてくれるって信じてます。
 でも、自分でもできるだけのことをしなくちゃ、って‥‥。
 警視の足を引っぱってたらカッコ悪いですもん。‥そうでしょう?
 だから、私の事、もう少しだけ信じて下さい‥。そんな風に心配しないで‥」
くるみは氷室の背に頬を押し当てる。

氷室がぽつりと口を開く。
「‥‥酷いことをした‥」
くるみは首を横に振る。
「‥警視の方が苦しんでました‥‥‥たぶん‥‥‥。
 ‥‥あの書類、捨ててくれますよね‥‥?」
「ああ‥‥そうしよう‥‥」
氷室の声と鼓動を聞きながら、くるみはいつまでもその背中を抱いていた。
232あけおめ!:03/02/07 21:55 ID:PYtHmiu3
以上です。レスの半分が非Hですみません。
♯18-21は辻褄合わせなんで、お読み頂かなくても結構です。

とりあえず終わった……。それではまた。
233 :03/02/08 21:08 ID:tUv+sFh6
ううん、イイですねえ。
また新しいの期待してます!
よろしくですー
234名無しさん@ピンキー:03/02/15 22:36 ID:HzQ6RxgR
あけおめタン・・・
降臨キボンでつ。。。
235あぼーん:あぼーん
あぼーん
236名無しさん@ピンキー:03/02/18 00:42 ID:f09wWkGZ
あけおめタン・・・
待ってまつ・・・
237名無しさん@ピンキー:03/02/19 19:16 ID:ceYEjCb7
age
238名無しさん@ピンキー:03/02/23 13:18 ID:oN8/fCHg
>>234=236 ?
ご指名ありがとうです。
そのうちコソーリ書き込ませてもらいますので、良かったら読んでやって下さい。
只今ネタ仕込み中。2月中に始められるといいですが。
239あぼーん:あぼーん
あぼーん
240名無しさん@ピンキー:03/02/26 15:49 ID:bofbu0w3
ずっと待ってんのは私だけなのでつか。。。
241名無しさん@ピンキー:03/02/26 16:20 ID:lc4BOVLo
さびしいのは君だけじゃない。。。
242名無しさん@ピンキー:03/02/26 18:41 ID:MTVq7dA5
あけおめタソ・・・
243名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:00 ID:5X9N+PFK
あけおめです。

まだ途中ですが、出来たところまで…。
続きは気長にお待ち下さい。とろくてすみません。
244名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:01 ID:5X9N+PFK
♯1
「くるみ様、いらっしゃいませ…ご苦労さまです」
満面の笑みにくるみは一瞬たじろぐ。
「あ…お邪魔します…」
心の奥の小さな罪悪感。
「そうだわ、光三郎様も今日はさほど忙しくなさそうですし…たまにはお茶を
 お持ちしましょう。どうぞ、先にお通りになっていらして」
「え…、ど…どうも…。じゃあ行ってますね…」

華江さんが一番とばっちりを受けるのかも…。
ため息をつきつつ、くるみは足早に地下室への階段を下りた。
「彩木です」
「どうぞ」
いつものように平静な氷室の声。
くるみは神経が尖るのを押さえ切れない。
きつい表情で椅子にかけた氷室の顔を見つめる。
245名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:04 ID:5X9N+PFK
♯2
「……?…どうした。話とは何だ。重大な用件か?さっきの電話は途中で切れるし、心配したぞ…」
「もちろん、重大な用件です」
「何を勿体つけている。では早く言いたまえ」

くるみは身構えたが、人の気配を感じてドアの方を見る。
ドアをノックする音。
「失礼します。お茶を入れましたので、どうぞ…」
「華江さん…。彩木君は客ではない。余計な気は使わなくて…」
氷室の言葉を遮るように、華江はにっこりと微笑んだ。
「いつも御多忙なのですから、たまにはゆっくりお茶を召し上がれ。甘い物も
 気分転換になってよろしいですよ…。ではくるみ様、ごゆっくり…」
「は、はあ…」
貫禄に押されながら、くるみは引きつった笑顔でドアの向こうに華江を見送った。
246名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:05 ID:5X9N+PFK
♯3
そのままドアに耳を当て、足音が去るのを確かめる。
「彩木君、何をしている…。重大な用件とやらをさっさと話したまえ。
 ……華江さんも、気を回し過ぎだ…」
眉根を寄せて、氷室はティーカップを口に運ぶ。
ようやくくるみはドアから離れ、軽く息を吸い込んで氷室に近づいた。
「警視……。私、あの…、妊娠したみたいなんです」

「…」
氷室は不機嫌そうな顔のまま固まり、次の瞬間激しく咳き込んだ。
「げほげほげほげほ」
「ああ〜、もぉ、しっかりして下さい…」
「あ……げほげほ、な……げほげほげほ」
危うく取り落としそうになったカップを何とか置き、氷室は呼吸を整えた。
涙目でくるみを見る。
「彩木君…何だその冗談は…。いや、冗談にすらなっていないぞ…」
247名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:06 ID:5X9N+PFK
♯4
「ひどい!冗談なんかじゃありません!私、ずっと悩んで…眠れなかったのに…」
目を潤ませて抗議するくるみに、氷室は気押される。
「よ…よし、では君がそう判断した根拠を言いたまえ」
「…生理が来ないんです……1週間遅れてます…」
その言葉に、氷室は呆れたような、安堵したような表情になった。
「それだけか。1週間では誤差範囲だろう…。君の取り越し苦労だ」
「でも…妊娠の徴候とそっくりで……」
「正確を期すなら、受診した方がいい。医者に行くことだ」
「…警視……。そんな…ひとごとみたいに…」
口を手で覆い、立ち尽くすくるみの目が涙でいっぱいになる。
「最初の時から…な、生…で、中で…したのは警視じゃないですか…」
氷室の顔から視線をはずし、伏し目がちになじった。
「…わかった!わかったから、妙齢の女性が生だの中だの言うな!」
氷室は肘掛けに腕をついて額に手を当てる。
248名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:08 ID:5X9N+PFK
♯5
「言い方が悪かったな…。確かに避妊の手段を取らなかったのは私の責任だ。
 まあ、そんなヘマはしていないはずだが…。
 とにかく、憶測で悩んでいるよりは正確な診断を受けた方がいいだろう」
「…警…視……」
くるみの目からぽろりと涙がこぼれ落ちる。
「心配するな…私がついてる」
氷室が手を差し伸べる。
くるみは氷室の膝に乗り、襟元に顔を伏せた。

「お願い…。キス…して…」
くるみは氷室の頬に手を添え、弾力のある唇を自分の唇で挟んだ。
氷室も同じようにくるみの唇を挟み、軽く押し上げる。
小さな音を立てながら、二人は浅い口づけを繰り返す。
「は…ぁ」
くるみは目を閉じて小さなため息をつき、そっと氷室の上唇を舐める。
249名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:11 ID:5X9N+PFK
♯6
と、氷室の舌がくるみの口に侵入し、荒々しく動く。
「んっ……ん……ぅ」
熱く絡み合う舌、音をたてて混ざる唾液。
温かく濡れた氷室の舌の感触に、くるみは頭の中が溶けそうだった。

「ぅ……」
ふいに胸を押さえられ、くるみはくぐもった声を出してのけ反る。
しばらく胸をまさぐっていた手はするりと服の下に移動して、
あっという間に胸元まで服をたくし上げた。
「あ」
体にぴったりしたニットは張り付くように胸の上で止まる。
氷室の手がぐいとブラジャーをずり下げると、豊かな胸が少しひしゃげて
こぼれ出た。
つんと尖った桃色の先端が小さく上下している。
250名無しさん@ピンキー:03/02/28 17:19 ID:5X9N+PFK
毎度のことですが、Hじゃないところが長くてごめんなさい。

ではまた…。
251名無しさん@ピンキー:03/02/28 18:02 ID:DhONCngn
あけおめタン乙です!
ゆっくり読ませていただきます。
252名無しさん@ピンキー:03/02/28 18:36 ID:Vx3O1yha
あけおめタソキターーーーーーーーー!!

待 っ て て よ か っ た

またおながいします!
253あぼーん:あぼーん
あぼーん
254名無しさん@ピンキー:03/03/01 12:51 ID:Jlbbu4Ta
氷室のうろたえぶりが(・∀・)イイ!!
つづきキボーン
255名無しさん@ピンキー:03/03/05 01:31 ID:lg8HtQaj
>>250
Hじゃないトコロもかなりツボです。
警視のうろたえっぷりがたまらん・・・
256あぼーん:あぼーん
あぼーん
257名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:51 ID:g3NazyeN
あけおめです。

>251,252,254,255
ありがとうございます。
遅くなりましたが続きを。
258名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:52 ID:g3NazyeN
♯7
「あぅ…!」
既に鋭敏になっているそこは、軽くなでられただけで体に電流が走った。
更に指先で押し転がされ、また、きりきりとつまみ上げられる。
「…あっ、…ぁ…あ…」
痛みと快感がないまぜになったような感覚に、くるみは目を閉じて声をあげた。
熱っぽい手のひらは大きく広がって乳房を包み、やわやわと揉み立てる。
かと思うと、今度は握りつぶさんばかりにきつく指をめり込ませる。
「あ……ぁっ…ん……」
はだけた胸を思うままにされ、くるみは氷室の膝の上で詮無く体を捩った。

くるみは無意識のうちに自分の太腿に触れる。
汗ばんだその奥が、激しく脈打ってはじけそうだった。
それを読んだように、氷室が腿の内側に手を滑り込ませる。
259名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:54 ID:g3NazyeN
♯8
濡れた下着の脇からぬる、と指が奥へ入る。
「………!」
核心に触れられ、くるみはびくんと体を震わせた。
手を挟むように脚を閉じはしたが、手の動きを妨げる事はしない。
氷室の指はくるみの中のぬめりを確かめるようにゆっくりと前後し、回転する。
「ぁ……はぁ……」
震えた声をもらし、くるみは氷室の肩に顔を押し付けた。
そこが、もうすぐ爆発する。
氷室のシャツを握りしめた。

しかし指はあっけなく出ていく。
「…今は…ここまでだ……」
氷室が低い声で呟いた。
260名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:54 ID:g3NazyeN
♯9
くるみは混乱した。
「ん……ん、いや……」
熱にうかされたように氷室の耳元で囁く。
「警…視……」
熱い息が氷室の耳をくすぐった。
「…彩木……」
氷室の胸をさぐり、ぎこちない手つきでシャツのボタンをはずし始める。
やっと一つ、そして二つ。
シャツの合わせから腹部がのぞく。
「…駄目だ、ここでは……」
氷室は苦しそうに言うと、くるみの手を押さえた。

くるみはうつむく。
自分の腰の下で固く脹らんでいるもの。
261名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:55 ID:g3NazyeN
♯10
そこにつ、と指を這わせ、ボタンを外し、ファスナーを下げる。
「馬鹿っ、よせ……」
下着をずらすと、それは弾け出てそそり立った。
くるみは正面から氷室の腰を跨ぐ。
氷室はくるみの腰に手を当て、押さえようとする。
「だ…、駄目だ…、やめ…」
氷室の口を自分の唇でふさぎ、くるみはそれを脚の間にあてがった。
角度を合わせてゆっくりと腰を沈める。

「ああ、…ぁ…あ…!」
「…う……っ」
氷室の肩にしがみついて、くるみは小さく叫んだ。
氷室も呻き声をあげる。
262名無しさん@ピンキー:03/03/06 07:59 ID:g3NazyeN
♯11
そこは限界に近く張りつめていたが、痛みよりも高まりの方が強かった。
氷室の指がもたらした感覚を思い出して、くるみはそっと腰を動かしてみる。
「…は…ぁあ……、あっ…」
腰を上下させると、体の奥までぞくぞくするほどの激しい摩擦が襲う。
氷室の肌にむき出しの乳首が擦れる。

「…彩…木……」
氷室はスカートの中のくるみの尻を引き寄せ、下からぐいと押し上げた。
ぎしっ、ぎしっ、と椅子が軋む。
「あ……っ!あぁ……あ…っ!」
焼け付くような熱さで体が貫かれる。
張り裂けそうな、死んでしまいそうなほどの快感。
そこまで近づいた絶頂に早く辿り着きたくて、くるみはさらに体を揺らした。
「あや…き、早すぎる…待……」
263名無しさん@ピンキー:03/03/06 08:00 ID:g3NazyeN
♯12
「ああぁ…っ…!あぁ…、警…視……」
「………っ、…く………」
二人はほぼ同時に達し、ぐったりと動きを止めた。

「なんてことだ…」
しばらくして、宙を仰いだ氷室がため息をついた。
「……ごめん…なさい……」
くるみは汗を滲ませた額を氷室の肩に当て、首に手を回した。
「…警視が……焦らすんだもの……」
「焦らしたんじゃない、場所を…替えようとしただけだ。…こんな所で…、
 ……何かあったらどうする…」
「大丈夫だと、思いますけど…。だって、華江さんが、ごゆっくりって……」
「……あれは…、そういう意味なのか……?」
思わず氷室はくるみの方へ顔を向ける。
264名無しさん@ピンキー:03/03/06 08:08 ID:g3NazyeN
ここまでにしておきます。

それでは。
265名無しさん@ピンキー:03/03/06 20:35 ID:Ts2ela11
うわーい!待ってて良かった。
いつもながらイイ!!

また たのみまつ
266名無しさん@ピンキー:03/03/07 12:07 ID:e9OCfoft
くるみタン(´Д`*)ハァハァ
ありがとう
267名無しさん@ピンキー:03/03/08 00:32 ID:vNU8rTRq
あけおめさんってすごい……。今度のお話も面白いです。
くるみ攻め→氷室うろたえ、の所が特によかったッス。
くるみちゃんてHに慣れてきたら(?)氷室と立場逆転しそうな
印象あったもんで……。
続き、待ってま〜すv

268名無しさん@ピンキー:03/03/09 18:22 ID:8BXgp7Wd
まだかなまだかな。。。
269名無しさん@ピンキー:03/03/10 23:46 ID:+nArNC1l
むしろ警視との絡み以外が見たいぜ俺
270名無しさん@ピンキー:03/03/11 04:30 ID:kU4PY0Md
>>268
ウンウン、H以外のほうが意外で読んでて楽しい。
271名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:26 ID:lHNZnOwo
あけおめです。

>265-270
ありがとうございます。
この板的に考えると、エロ:パロ=0:10じゃなければ大丈夫かな?

遅くなりましたが続きです。
272名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:27 ID:lHNZnOwo
♯13
「……どこかに隠れたい気分だ」
「もう…、これ以上どこに引きこもるんですか」
赤面しているらしい氷室に、くるみは呆れたように言った。

「妙に辛辣だな、今日は…」
氷室はティーカップに手を伸ばし、冷めた紅茶を飲む。
「あ、私も…。喉、からから…」
その言葉を聞き、氷室はくるみの顎をくいと引いて口づける。
目を見開いたまま、くるみは口の中に流れ込んだ液体をこく、と飲み込んだ。
氷室の唇が離れると、上気した顔で息をつく。
「…びっくり…した……」
指で口の端にこぼれた雫を拭う。
氷室はすました顔でカップの紅茶を飲み干した。
273名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:28 ID:lHNZnOwo
♯14
「あ」
くるみが小さく腰を浮かせた。
「どうした?」
「あの…少し、お、大きくなり…ました」
「今度こそ移動する。また椅子の上で襲われるのはごめんだ」
「そんな言い方……、…あ…ん!」
氷室はくるみを抱きかかえて立ち上がった。
くるみは衝撃に耐えながら必死にしがみつく。
氷室が入ったままのそこが熱い。

くるみは静かにベッドに寝かされた。
胸ははだけ、スカートはめくれ、下着をずらして挿入されたあられもない姿。
氷室は両手をついてくるみを見下ろしている。
「はずかしい……。この…まま…?」
274名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:29 ID:lHNZnOwo
♯15
「このままだ……」
くるみの手首を捉え、氷室はゆっくり動き出す。
「ぁ…ん………」
あらわになったままのくるみの胸が揺れる。
「……ぁ、………あっ、ぁ…」
くるみはか細い声をもらし、恍惚の表情で氷室を見上げた。
見つめ返す氷室の瞳に犯されているような気がする。
体の中で羞恥と快感とが入り交じり、それだけで頂点まで上りつめてしまう。

「あ…っ、は……ぁ、……あぁ…ぁ!」
背を反らしひくひくと震え出したくるみを、氷室は容赦なく攻めたてる。
胸を大きく開けたシャツが肩から落ち、片肌が露出した。
絶え絶えな吐息に重なる荒々しい息遣い。
くるみを追うように、ほどなく氷室も果てる。
275名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:31 ID:lHNZnOwo
♯16
「…うっ…、くすん…、うぅ……」
しばらくして、放心していたくるみがふいに泣き出した。
傍らでくるみの髪を弄っていた氷室は手を止める。
「どうした…」
くるみは上を向いたまま涙を拭う。
「私…、寿退職どころか、出来ちゃった退職になるんですよね…。……くすん
 ……ひっく」
「……。さっきの続きか。だからあれは思い違いだと…」
「ひくっ…、警視の事だから、産休も取らせてくれないだろうし…」
「産…休…」
氷室は眉間にしわを寄せる。
「取った事も取らせた事もないが……、まさか、君が取るのか?」
「警視が取ってどうするんですか!……いいんです…。あたし………、
 もう決めてますから…。ママになるの、早過ぎたかなとは思うけど……」
276名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:33 ID:lHNZnOwo
♯17
「ちょっと待て……まだ仮定の話だろう。先走り過ぎているぞ」
「でも…、他の選択肢が思いつかないです…」
くるみはそっと自分の腹部を撫でた。

「それより」くるみは横目で氷室を見る。
「なんだ、その目は」
「警視…、養育費なら出すとか、華江さんに全部任せるとか、考えてません?
 そういうの、ダメですから!」
「ば…馬鹿な……」
「子供には、パパも、ママも、両方必要だと思うんですよね。
 でも…お休みがほとんどなくて、外で一緒に遊べないパパって……
 どうなのかなー……。ちょっと不安っていうか……」
「……今夜あたりうなされそうだ」
氷室はぼそりと呟く。
「もう少し真剣に考えて下さい…!あたしが言いたいのは……」
277名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:35 ID:lHNZnOwo
♯18
「わかってる。要するに、責任をとって君と結婚しろというんだろう」
「え……っ?」
くるみは頬を朱に染め、両手で押さえた。
「…やっ、やだ…、あたし、そんなこと言ってません……!」
「発言が激しく矛盾しているようだが…」
「いやっ、もう、知らない…!」

くるみはがば、と跳ね起きた。
氷室の言葉を反芻し、頭に血が上る。
「あたし、シャワーを……」
そう言いながら2、3歩進んで、へたりと座り込む。
「あ…、あれ……?」
氷室が起き上がって手をかける。
「急に起きるからだ。おおかた立ち眩みだろう…少し休んでいろ」
278名無しさん@ピンキー:03/03/11 12:41 ID:lHNZnOwo
本日はここまで。

花粉のせいで半分廃人です。
それでは。
279名無しさん@ピンキー:03/03/11 13:02 ID:kXdqfm8p
あけおめです。全部廃人でした。

>275
下から6行目「産休も」→「産休は」にしないと
意味が通じませんね。
失礼しました。
280451:03/03/11 13:36 ID:8hleh7zg
オラは1にも書いてあるように、犯人系との絡みも見たいわ

え?
自分で書けって・・・・・・・・・・・・?w
281名無しさん@ピンキー:03/03/11 16:51 ID:TKvziz+Z
>>280
書いて書いて!
事件がらみの話は思いつかないんで…。
書いて頂ければ読みたいです、ホント。

>>20 >>33
実はこんなのも気になってたり。
書いてるばかりではなく、他の人のも読みたい。
っていうか、自分が出しゃばり過ぎで他の人が来ないのかな。
ちょっと心配になった…。そうなら申し訳ないです。
282名無しさん@ピンキー:03/03/11 21:00 ID:lUpxaJJV
でしゃばりすぎとか、そんなことは無いです。
むしろいつも待ってます。
283名無しさん@ピンキー:03/03/12 16:41 ID:D26G8o2B
あけおめタン、でしゃばり過ぎなんてことナイ('A‘)ノぃょぅ
みんな楽しみにしてるよ。また書いてね。
284451:03/03/12 18:17 ID:3Mhk1/MK
いや・・俺には・・・・・・・・・・・・・無理だ
285名無しさん@ピンキー:03/03/12 22:29 ID:OSmqyAtj
あけおめタソも他の人のも楽しみにしとるでえ〜
286山崎渉:03/03/13 17:30 ID:30NJMGzf
(^^)
287名無しさん@ピンキー:03/03/15 18:45 ID:ivBerQBL
まだかな〜?
288名無しさん@ピンキー:03/03/17 21:35 ID:JBGA3EWT
まだかな〜〜??
289名無しさん@ピンキー:03/03/20 03:26 ID:o8YoZjFq
ま、まだ?(;´Д`)ハァハァ
290名無しさん@ピンキー:03/03/21 13:27 ID:zFaYCH09
age
291名無しさん@ピンキー:03/03/23 01:41 ID:7FnT9mW8
(´・ω・`)
292名無しさん@ピンキー:03/03/23 23:22 ID:TOQpUjU7
・゜・(ノД`)・゜・。あけおめタソーーー??
293あぼーん:あぼーん
あぼーん
294名無しさん@ピンキー:03/03/24 22:56 ID:cnA2kHHB
        ∧_∧
      〃,(;∩Д`)ヨヨヨ

      /(_ノ ィ \
    ⊂こ_)_)`ヽつ
295名無しさん@ピンキー:03/03/27 12:03 ID:SY9MzV/w
昨夜しんどいSPで、氷室×くるみ(もしくは光×深)再燃な姐さん!
あけおめタンも、他のお方でも!
待ってるよぉ〜!
296あぼーん:あぼーん
あぼーん
297あぼーん:あぼーん
あぼーん
298名無しさん@ピンキー:03/04/03 01:04 ID:crQsVOih
天樹先生でもいいよ〜!本編期待してますほしゅ
299名無しさん@ピンキー:03/04/03 18:47 ID:Xg/mUodR
age
300名無しさん@ピンキー:03/04/05 21:24 ID:VOmq5f9p
щ(゚Д゚щ)カモーン
301名無しさん@ピンキー:03/04/08 00:06 ID:eB1iOdoY
 いつまでも待ってるぜ・・・
           /⌒丶         /⌒\
           /´    ヽ       /、   ヽ
           | /    |     /  /    |
       .    |     .|_lヽlヽ, | ,/ .    |
           |      |  ´Д`ヽ/ ノ    ,|
       .    |     |     |      丿
           ノヽ`   ノヽ      `   /
          /   ,/ソ         \ /
         (       ,/    `´   |
          \   イ  ´         |
           \  ヽ \    八  ノ
             ヽ    ` ー ´人` /
              \     / ´,、ヽノ
             ノ⌒    /      |
            /            ノ_
            | ノ     ヽ    丿 \
         /⌒l |.          /     \
         /  l,丿 ,       っ     .  \           ,.  ∧ ∧
        |  /  ´      /⌒`l        \       __と(`   )
       丿 /   ,     ./   ヽ   ヽ    |.      \  /⌒  ⌒)
      /  |,   |    /      )\      ヽ       \/. イ. `:´イ
      ヽ ノ    ヽ__,/      . (  _\_     |       (__l⌒ヽ  、, ヽ
      (_)__)|___,/::::::::      ::::::(__)_)_)ヽ、__/::::::::     ::ヽ.ヽ,__y__)
                                         (_ノ (_)
302あぼーん:あぼーん
あぼーん
303山崎渉:03/04/17 12:36 ID:Ac1CXwMS
(^^)
304名無しさん@ピンキー:03/04/18 10:32 ID:NRmBykw/
【リモートSP番宣CM案・2】

  A別館内部。机のそばでのたうちまわる氷室。
氷「う…うわっ、うわあああぁ…!!」
く「警視ー!また発作?!…お、お薬…と、お水っ…!!」
  くるみ、机のひきだしを開けて薬を取り出し、氷室に渡す。
氷「はあ、はあ、はあ、はあ……」
  氷室、薬を口に含み、くるみからコップを受け取ってごくごくと水を飲む。
  しゃがんで心配そうに氷室を見るくるみ。
く「警視…大丈夫…?」
  氷室、くるみを見る。目が血走り、鼻息が荒い。
氷「ふーっ…、ふーっ…、ふーっ…、……あ、彩木クン…!!!」
  氷室、くるみを押し倒す。
く「あっ…、いやん、警視、何を……!そんな、アタシには婚約者が……!」
氷「はーっ、はーっ、はーっ、はーっ………」
  フェードアウト。
   (「小一時間」の文字)
  フェードイン。
  着衣が乱れたまま、床に折り重なっているくるみと氷室。
く「警視…どうしてこんな……。激しすぎです……」
氷「…彩木クン……薬を間違えたな…………」
く「へ…?」
  くるみ、そばに落ちている薬のカラを手にとって、つぶやく。
く「バイアグラ……」
305名無しさん@ピンキー:03/04/18 15:20 ID:9RJHB5v8
なんで持ってんだよ警視!!<バイアグラ
CM案の1もキボン。
306名無しさん@ピンキー:03/04/18 21:17 ID:ZMzVGwvK
本スレ(ドラマスレ)をご覧下さいませ。あちらは万人向けです。
307名無しさん@ピンキー:03/04/19 00:37 ID:aeUU73zf
(・∀・)イイ!
308名無しさん@ピンキー:03/04/19 10:05 ID:H2U+sSRt
禿ワロタ。 ネットでバイアグラを通販してる氷室を想像してもうた。
309山崎 渉:03/04/20 04:21 ID:sTzjkZgc
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
310名無しさん@ピンキー:03/05/02 21:38 ID:977t4COn
age
311名無しさん@ピンキー:03/05/03 01:39 ID:ikrh+579
>>277の続きはもう来ないの?
312【鬼警視・氷室光三郎】:03/05/07 17:47 ID:Kr2f3cu4
「はい、彩木です。あ、警視、おつ…」
「すぐ俺の部屋に来い。しよう」
「…いやん……今すぐ行きます……」

「はい、彩木です。いま移動中…」
「今日君は危険日だったな」
「へ…そうなんですか?」
「自分の排卵日くらい把握しろ。基礎体温を測っておけ!」
「……はあ…」
「ところで今君のいる辺りに、コンビニかドラッグストアがあるか」
「えーと…はい、あります」
「男性用避妊具が手元になかった。買ってきてくれ」
「…は?!」
「コンドームを買ってこいと言っている」
「やだあ!アタシ女の子ですよ!買えません!!!」
「君は立派な成人女性であり、社会人だろう。買えるはずだ」
「イヤ!恥ずかしいもん!」
「リスクを犯すつもりはない。今日はやめだ、帰っていいぞ」
「う…わかりました…買います……。もう、通販とかで買っておいて下さいよ!」
「バカ言うな。受け取るのは華江さんだ。そんなことさせられるか」
「で、アタシがパシリですか…。1箱でいいですよね?」
「1箱では何日ももたん。1ダースくらい買っとけ」
「げ、そんなに?……カゴ一杯……やだなぁ…」
「恥ずかしいなら、領収書でももらえばいい」
「領収書?じゃ、いつものように『A級未決事件特別捜査室 室長 氷室光三郎』
 でいいですね、『コンドーム代』で」
「……それじゃ流用できんだろうが…。『上様』『御品代』だ」
「裏金でも作るんですか?…うわ、レジ混んでる!」
「なんでもいいからさっさとしろ。領収書を忘れるなよ」
「え、もしもし、警視?!うっ、目立ってるう……もうイヤッ、警視のバカ!!」
313名無しさん@ピンキー:03/05/07 17:53 ID:Kr2f3cu4
YMがお休みで妄想がふくらんでしまったので、書き込んでしまいました。
ミもフタもない話で、お気に召さない方はスルーして下さい。
314名無しさん@ピンキー:03/05/08 18:47 ID:qXkabngn
いや、イイです 萌えます>>313
警視サイコー 次はエチシーンよろしくw
315名無しさん@ピンキー:03/05/18 15:32 ID:83Us2tSE
良いぞ!
面白いぞ!>>313
316sage:03/05/19 13:55 ID:JojXcY7q
久々に覗いたら新作が。
待っててヨカター!!
会話が面白くてすっごく楽しみ。
317名無しさん@ピンキー:03/05/20 17:36 ID:Uz96UGbB
レス頂いてたんですね。どうもありがとうございます!

すみません、312は読み切りです…。短篇専門だもんで。
珍しく筆が進んだので、うp致します。
318【氷室警視・危機一髪 1/5】:03/05/20 17:45 ID:Uz96UGbB
「コウ!開けて!」
氷室が地下室の扉を開けると、くるみを抱えたボブが飛び込んできた。
くるみは両手首、両足首を縛られ、気を失っている。
「彩木君は大丈夫なのか?」
「眠らされてるだけ。外傷はないね…」

くるみが誘拐され、犯人は氷室に身代金を要求してきた。
ボブが受け渡しに行き、くるみを無事連れ戻したのだった。
犯人はそのまま逃走した。

「彩木君……。大丈夫か、彩木君!」
氷室はくるみの頬をぺちぺちと叩いた。
「あ…氷室警視……?あたし…助かったんですね………」
ボブが拘束を解いて笑った。「くるみちゃん、良かった、もう大丈夫!」

安堵する3人の背後で電話が鳴った。
「…氷室だ」
「俺だよ。スライムだ。金は確かに受け取ったよ。だがな、これで助かったと
 思ったら大間違いだぜ……」
氷室の表情が堅くなる。
「どういうことだっ」
「女の体に超小型爆弾を仕掛けた。タイムリミットは45分。
 それまでに解除できなければ女は死ぬ。そばにいる奴も巻き添えだ…じゃあな」
「う…うそ……」くるみの顔から血の気が引いた。
「待て!大事な部下だ、死なすわけにはいかん。手がかりくらい教えてくれ」
「おや…氷室光三郎ともあろう男がヒントだと……?まあいいや、教えてやる。
 ヒントは『穴』だ……せいぜい頑張るんだな!ふははははは…」
男の高笑いで電話は切れた。

「彩木君、大丈夫だ。君は俺が助ける!」
泣き出しそうな顔のくるみに、氷室は力強く語りかけた。
「あと45分。まず服を脱げ!」
319【氷室警視・危機一髪 2/5】:03/05/20 17:48 ID:Uz96UGbB
「……へっ?!」
「洋服の『穴』に仕掛けられている可能性もある。何してるっ、急げ!!」
「でっ…でも……」
真っ青だったくるみの顔が、今度は赤くなり始める。
「くるみちゃん、コウのシャツを着ればイイよ!」
ボブが奥から持ってきた氷室のシャツを受け取り、くるみはシャワー室に
駆け込んだ。
「全部だぞ、彩木君!」
「は……はい!」

氷室のシャツに着替えたくるみが、脱いだ服を抱えて足早に出てきた。
「これで全部です」
「よし。ボブ、これを爆弾処理に出してくれ。こっちにも手配を頼む」
「Yes, Sir! くるみちゃん、コウがいれば絶対大丈夫ね。安心して」
ボブの励ましの言葉に、くるみは笑顔を浮かべてうなずく。
「彩木君、俺の寝室に行っていろ」
「はい!…あの、サンダルはどうしましょう…?」
「サンダル?…念のためだ、こっちによこせ」
裸足になったくるみは氷室の寝室に入り、ベッドの上に座った。
「…ほんとに助かるかなあ……」

「待たせたな、彩木君。横になれ」
氷室がサンダルを手に寝室に入ってくる。
「それはもういいんですか?」
「ああ…。問題なかった」
サンダルを床において、氷室はペンライトを点灯し、腕時計を見た。
「あと37分か。脳から近い場所、耳から見るぞ」
「…お、お願いします!」

「動くな!何をしている」
「だってぇ……。警視の息がかかって、くすぐったいんですう……あん」
「仕方ないだろう。顔を寄せなければ見えん…」
320【氷室警視・危機一髪 3/5】:03/05/20 17:52 ID:Uz96UGbB
「……あぁん……いや…ぁ…」
「どうやら耳ではないようだ。上を向け。今度は鼻だ」
「え…っ?!そんな、伸吾にだって見せたことないのに……」
「あと33分」
氷室はペンライトをくるみの鼻に当てて覗き込む。
「け…警視……くしゃみ、でそう…」
「止めろ。いや……、していいぞ」
「………っえっくしっ!!」
「何も出なかったな。次は口だ。大きく開けていろ」
くるみは目を閉じて、歯医者に来たつもりになった。
「詰め物にでも仕込んだかと思ったが、虫歯はないようだな。痛む歯はあるか?」
「あいあへん」
氷室は指を差し入れて歯茎、舌の裏、喉の奥を探った。
「おえ…っ!」
「…頭部にはない。あと27分、次だ。まさかとは思うが、臍を出せ」

「おへそですか……。何か恥ずかしいなあ……」
くるみはシャツのボタンを一つはずし、その部分を氷室に見せた。
氷室はくるみの臍に指を入れたり、広げたりする。
「あはっ……、やん……!くすぐったい……」
「問題ない。……さて……。次が難所だぞ……。彩木君、大きく脚を開きたまえ」

くるみはぽかんとした顔で氷室を見た。
「は……はあ??!!!け、警視…、まさか……あの……」
「穴といったらもうそこしかないだろう。女性は2箇所あるんだ、急げ」
「やーっ!!やだやだやだ、絶対にイヤーッ!!お嫁に行けなくなっちゃう!!」
「バカか!死んだら結婚も何もないだろうが!いいから脚を広げろ!!」
全身真っ赤になったくるみは、固く閉じていた腿を少しずつ開いた。
「まったく世話の焼ける……。こうだっ」
氷室はくるみの足首をつかみ、M字形に開脚させる。
「あ……!…い、いやぁ……ん。お願い…、見ないでぇ……っ!」
赤ん坊のような格好をさせられたくるみは、両腕で顔を隠し、喘ぐように叫んだ。
321【氷室警視・危機一髪 4/5】:03/05/20 17:54 ID:Uz96UGbB
「…ん!潤滑剤が要るかと思ったが、これなら必要ない。上出来だ、彩木君!」
氷室の声は、もはやくるみの耳には届いていない。
「あと21分。念の為、外尿道口も見ておくか」
氷室は指でその部分を広げる。
「ひっ…!あっ……、ぁあん…!」
異物がないかどうか、氷室の指がそこをつまむと、くるみはぴくぴくと動いた。
「よし。…いよいよだ、彩木君。楽にして力を抜け…」

氷室は人さし指を膣口にゆっくりと差し込んだ。
「あ、あああああ!!」
「中で動かせない、力を入れるな!……そうだ。息を吐いて緩めろ…」
視認ができないため、氷室は指先に神経を集中させて感触を確かめる。
膣壁を全方向になぞられ、くるみの呼吸はひどく乱れた。
「い…いやぁ、あああ…っ…!は……はぁ……っ」
あふれ続ける透明な蜜が、指の出し入れに絡まって、ぴちゃ、ちゃぷ、と
小さな音をたてる。

「子宮口まで届かない。中指も入れるぞ。少し痛むかもしれんが…」
氷室は2本の指を重ねて、さっきよりもゆっくり中に進ませた。
「ああ…っ!あ……あ……はあああ…ぁん……」
氷室は指をぐるぐると回転させて、奥の奥まで確認する。
「あっ!……はあっ!……くっ……!あぁ…はああ…っ!」
「彩木君、腰を動かしすぎだ……少し落ち着け。それにしても……。
 見当たらないということは、ここではないということか…」

指を抜かれたが、くるみは狂ったようにがくがく震えていた。
「あと5分を切ったか…。最後の穴だ。行くぞ、彩木君……」
氷室は濡れた中指をくるみの肛門にあてがった。
「きゃああああああ……!!!」

「ない……、どこにもない。万事休すか……」
45分が過ぎた。
322【氷室警視・危機一髪 5/5】:03/05/20 17:56 ID:Uz96UGbB
電話が鳴った。
氷室は寝室から歩み出て電話を取る。
「……氷室だ」
「スライムだ。どうだ、お前でも少しはびびったか……?」
「爆弾はなかった……なぜだ」
「お前に必死で爆弾を探してもらいたかったんだよ。おかげですごいものが
 録れたぜ……メディアにタレ込んだらどうなると思う?
 警察を揺るがす一大スキャンダルだ。『引きこもりの天才警視、自宅地下室で
 部下にセクハラ三昧!』ってな。お前は懲戒、警視総監の首も飛ぶな…ははは!」
「俺に何の恨みがある。大体お前は誰だ」
「…俺を憶えてないのか?畜生、ノンキャリだと思って馬鹿にしやがって……!」
「警察関係者か…?だが、お前なんか知らん。迷惑だ」
「糞!今からタレ込みに行ってやる…!泣きを見るのはお前……へぐっ!」

「コウ、遅くなってゴメン!犯人は確保したよ!」
「ご苦労だった、ボブ。応援を向かわせる。AV機材を押収して来てくれ。身代金もな」

氷室は寝室に戻って、くるみに声をかける。
「彩木君、犯人を逮捕できたぞ!君のサンダルに盗聴器が仕掛けられていたんだが、
 その電波をトレースして犯人の居場所を突き止めた。ちょっとかかったがね。
 ……彩木君?……なんだ、失神しているのか。涎までたらして、だらしがないな。
 脚くらい閉じたまえ……」
 
この事件は、その犯罪の性格から、公表されることはなかった。
闇に葬られた事件のファイルがまた1冊、A別館に増えた……。

                               〈完〉
323名無しさん@ピンキー:03/05/20 18:01 ID:Uz96UGbB
まあ、例によってヘタレな事件なわけですが。
犯罪捜査のためならなんでもやっちゃう氷室警視でした。
やっぱED?
324名無しさん@ピンキー:03/05/21 12:13 ID:Spy3kYdc
やーん、新作UPめでたぁい〜うれしぃ〜ん
325名無しさん@ピンキー:03/05/22 01:44 ID:SJWChE2M
新作キテルー*・゚゚・*:.。..。.:*・゚(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*
何も感じない警視萌え〜。
326山崎 渉:03/05/22 02:18 ID:kEHAV9zG
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
327名無しさん@ピンキー:03/05/22 09:58 ID:qVRCcc81
山崎キタ━━━━(゚Д゚)━━━━!!!!!!
保守上げ。
328あぼーん:あぼーん
あぼーん
329名無しさん@ピンキー:03/05/22 15:35 ID:wstllbL0
警視のテキパキとした動きに禿しく笑いました
エロなのに おもろすぎですw
またかいてくださいませw
330名無しさん@ピンキー:03/05/24 18:35 ID:G0u9PRJh
ワロタ。
でもリミットまで警視がくるみのそばにいたのは、これも一つの愛か?
331山崎 渉:03/05/28 13:32 ID:1p/RwMnS
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
332名無しさん@ピンキー:03/06/01 06:18 ID:2gmrYV+0
age
333あぼーん:あぼーん
あぼーん
334しょうきち:03/06/03 11:32 ID:6aAh1Z2F
誰か、リモートのエロ小説があるサイト教えて!
335名無しさん@ピンキー:03/06/05 18:13 ID:3RYkAyVX
こっちが教えてもらいたいもんだが。ぐぐれ!
336書き込んでも:03/06/11 10:37 ID:DrQXBN/A
|ノハハ
| ゚Д゚彡 
|⊂ ミ   イイ?
| ミ
|
337名無しさん@ピンキー:03/06/11 10:47 ID:DrQXBN/A
レス待たずに書き込んでしまいますがw
ED警視の話を読んで下さった方、ありがとうございました。

今度はEDじゃない警視の話ですが、やはり好みがあるかと思いますので、
お気に召さない場合はスルー願います。

連投規制があるようなので、5レスずつ…。
338【小さな窓の遠い虹・1/20】:03/06/11 10:49 ID:DrQXBN/A
「ごちそうさま、伸吾。美味しかった……!」
「ホント?良かったぁ。今コーヒー入れるから」
「ありがと…。じゃ、私、その間に洗い物しとく。エプロン貸してね」
「いいよ、くるみ。ゆっくりしてなよ」
「だって…ご飯、全部伸吾に作らせちゃったんだもん。悪くて…」

一緒に作るはずだったのに、また仕事が延びて。
2時間も遅刻したけど、伸吾は怒るどころか、一人で晩御飯を用意してくれてた。
…伸吾は優しい。
私は遅刻したり、ドタキャンしたり、そんなことばっかり…。

ドタキャンの最たる物が結婚式だった。
式が始まる直前、新婦は式場から消えた。
当然式は中止だったが、二人はほぼ100%のキャンセル料を支払うことになった。
また最初から、結婚資金を貯め直さなくてはならない。
同居の計画も消えた。
そのかわり、一緒にいる時間をなるべく作ろうと、予定が合う限り伸吾の部屋で
過ごすことにしていたのだった。

あのキャンセル料は痛かったなあ……。
――っていうか、あれって氷室警視が払うべきじゃないの?!お金持ちなんだし!
…あり得ないか…。飛んで行った私のせいだよね……。

「はぁあ…」
「どうしたの、ため息ついて。やっぱり疲れてる?」
「あ、ううん…。元気」
「元気っていう声じゃないぞ。忙しいの?心配だよ」
伸吾はくるみの後ろに寄り添って、体にそっと腕を回した。
くるみは食器を洗う手を止めて、頭を伸吾に持たせかける。
「ゴメンね、伸吾……。私のせいで結婚のびちゃって…」
「仕事だったんだもん、気にするなって。それよりさ、いいこと思いついたんだ」
「え…?」
339【小さな窓の遠い虹・2/20】:03/06/11 10:50 ID:DrQXBN/A
伸吾は手際よくペアのカップにコーヒーを注ぎ、テーブルに運んだ。
「座って座って。飲みながら話すよ」
くるみはエプロン姿のままテーブルの前に座り、コーヒーを一口飲む。

「おいし。なあに?いいことって…」
「うん。もうさ、ホテルでの挙式・披露宴はやめるの。ちょっと質素だけど、
 教会で、っていうのはどうかな?そうすれば費用もそんなにかからないから、
 資金が貯まるまでの期間も短いだろ?その分結婚が近づくってわけ」
「あ……。それ、いい考えだね」
「でしょ?今度二人で詳しい話を聞きに行こうよ」

優しい笑顔。いろいろ考えてくれたんだ。
ありがとう、伸吾…。

くるみは伸吾に顔を寄せて、頬にそっとキスをした。
「くるみ……」
伸吾は顔を動かし、くるみの唇を捕らえた。
唇と唇を、強く、弱く、押し付け合う。
ちゅっ、ちゅっと小さな音をたてて、二人は小さなキスを繰り返した。
伸吾は少しずつ口を開いて、くるみの唇を包み込んでいく。
「…ん……」
くるみの顎に手を添え、自分の唇でくるみの唇に隙間を作った。
唇が開いた分だけ、キスが深くなる。
顔を傾けて、もっと深く……。

いつの間にかくるみは伸吾の腕の中にいた。
伸吾の舌が、少しだけくるみの口に忍び込む。
「……!」
くるみはぴくりと震えたが、すぐに自分の舌で伸吾の舌を迎えた。
舌の先がやわらかく触れ合う。
「んん…」
えも言われぬ感じに、くるみは喉の奥でため息をついた。
340【小さな窓の遠い虹・3/20】:03/06/11 10:51 ID:DrQXBN/A
伸吾の力が強くなる。
くるみの胸元に手がのびて、やわらかな胸を手のひらで包んだ。

あ……。……気持ちいい…、伸吾の手……。
ちょっと恥ずかしいけど、もっと抱いて……。

伸吾はゆっくりとくるみの胸を揉む。
くるみは体を押し付けて、強くキスをした。
「う…っ!」
ふいに伸吾が体を遠ざけ、くるみに背を向けて苦しそうに話す。
「ちょ、ちょっと待って……悪い、これ以上は…、我慢できなく…なりそう…。
 ごめんね、くるみ…」
「そんな、謝らないで……。…やっぱり、したい…?」
「そりゃあね。でも、ちゃんと結婚するまでガマンするよ。平気、平気」
「…ありがと、伸吾…」
「そのかわりさ、結婚したら、『裸にエプロン』やってくれない?」
「やっ…やだあ、伸吾のエッチ!」
「違うよ、男のロマンなんだよ!」

いつもの二人の空気に戻って、くるみはほっとする。
「あの…さっきの教会の話だけど、いつ行く?」
「くるみ、2、3日中に休み取れない?なるべく昼間がいいんだけど」
「取れるかなあ。頼んでみる……、氷室…警視に…」
「…うん。取れたら連絡して」

ほんの少しだけ、また空気が変わる。
さよならを言って、くるみは伸吾の部屋を後にした。

伸吾、辛そうだった…。我慢させてゴメン…。
早く…したいよね、やっぱり……。
絶対、お休みもらうから!
341【小さな窓の遠い虹・4/20】:03/06/11 10:52 ID:DrQXBN/A
くるみはちらっと氷室の顔を盗み見る。
無表情にコンピューターの画面を見つめる横顔。
息巻いたものの、くるみは休暇の申請をなかなかきり出せずにいた。

うう…機嫌は悪くなさそうだけど、言いにくいなあ…。全休じゃなくて
半休なら許してくれるかな…。って、あたしが譲歩してどうするのよ!
結婚の相談があるので、休ませて下さい、って堂々と言わなきゃ!
…でも……。

くるみは氷室の様々な表情を思い出す。
とりすました、人を見下したような顔。自身に満ちた顔。
その一方で、打ちひしがれ、苦しむ顔。無力感に苛まれる顔。
無表情の下の激情。口には出さないくるみへの信頼。

あたしが結婚して辞めちゃったら、やっぱり、困るかな…。
後に来る人と気が合えば……ううん、他の人じゃきっと無理。
あたしは別に気が合うわけじゃないけど…警視のこと、ずいぶん理解できるように
なったし、警視だって、少しはあたしの――。

「彩木君」

くるみは胸を刺されたようにどきんとする。
「は…はい!」
「何かあるなら言ったらどうだ。私の顔に穴をあける気か」
「…え?あっ、いえ、そんなつもりじゃ……すみません…」
思わず目を伏せる。頬が少し熱い。

慌てるくるみを、氷室は横目で見る。
「…せっかく久々に冗談を言ったんだ。もう少し受けたまえ!」
ぷいと立ち上がり、書庫の中へ入って行った。
「ああん、どうしよう…怒らせちゃった……」
二人を見ていたボブが吹き出す。
342【小さな窓の遠い虹・5/20】:03/06/11 10:54 ID:DrQXBN/A
「コウ、照れてるだけよ。だけど、くるみちゃんも、コウも、分かりやすいねぇ…」
「な…何言ってるの、ボブさんたら……!」

――あたし、穴のあくほど警視を見てた?それを…警視に見られてた?
やだ…余計言い出せなくなっちゃう……。

「あの…警視……」
くるみは意を決して、書庫の中の氷室のそばに行く。
棚に寄りかかって本を読んでいた氷室が、顔を上げてくるみに目を向ける。
表情は意外なほどやわらかい。
「なんだ」
「えーと……近々、お休みを頂きたいんですけど…」
「期間は」
「1日…いえ、ダメなら半日でも…」
「2日やろう。あまり頻繁に休まれてもかなわんからな」
「え、そんなにいいんですか?」

氷室はおかしそうにくるみを見る。
「2日で『そんなに』とは、君も相当A別館勤務に慣れたんだな…」
「あ……、まあ。なにしろ、ずーっとこき使われてるですもん」
「それも結婚退職までだろう。文句を言わずに頑張りたまえ」

胸がきゅんと締めつけられる。
「は…い。お休みありがとうございます、警視…」
「事件が入ってきたら、休暇中だろうと呼び出すぞ。いいな」
「わかってます。携帯はいつも持ってますから…」
「よし。それでいい」

なに…調子狂っちゃう…。どうして今日はこんなに優しいんだろ?
休暇の理由も聞かなかった…。
結婚退職まで…って、あたしが結婚して、辞めちゃっても、いいの…?
警視は全然困ったりとか……しないの?
343名無しさん@ピンキー:03/06/11 10:58 ID:DrQXBN/A
あれ?特に規制はないのかな?まあいいや、数日後にまた投下します。

もうすぐ放映終了半年ですねえ…。
344名無しさん@ピンキー:03/06/13 11:17 ID:75SqMZRy
キタァ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
続き待ちアゲ
345sage:03/06/13 12:33 ID:G9FHv4iH
あんぎゃーーーっっ待ってますたーーーっっっ!!!!
照れて書庫に行っちゃう氷室萌え。
顔あげてやわらかい表情って、浮かぶわ〜
ちゃんと恋愛小説っぽいのがイイ!! でもエロエロも期待!!(w

続きどどーんと待ってましゅよ〜〜〜vvv
346名無しさん@ピンキー:03/06/13 12:34 ID:G9FHv4iH
あり、あがってしもた・・・
期待アゲってコトで(w
347名無しさん@ピンキー:03/06/13 16:21 ID:9Z1lmNe8
まってますハァハァハァハァ
348名無しさん@ピンキー:03/06/13 17:43 ID:sgNJvaV+
あっ、よかった、レス頂いてた。ありがとうございます。

「恋愛小説っぽい」って嬉しいです。
「ぬる燗コーラにガムシロ入れたようなモン書くなゴルァ(゚Д゚)!!」
だったらどうしようかと不安でしたがw
349【小さな窓の遠い虹・6/20】:03/06/13 17:44 ID:sgNJvaV+
ソファの上で、くるみと伸吾は重なりあっている。
「……んっ…ん」
くるみの上になった伸吾が、唇を離さずに体中をまさぐる。
手は少しずつ大胆になって、スカートの中にもぐった。
「し…んご……。ダメ……そんな方まで……」
くるみは慌ててその手を押さえ付ける。
「あ…ゴメン、夢中になっちゃった…。ね、くるみ、あれして」
「なに…?」
「この前みたく、口の中に、舌ペロンって……」
「ん……こう…?」
くるみが深くキスをして舌を入れると、伸吾は身震いして硬直した。
「ああっ……すごくいい……。ねえ、くるみ…、今日…最後までいっちゃだめ?」

「え……?!だ、ダメだよ…明日、教会に行くんじゃない……」
「そうなんだけど……結婚が近づいたって思うと、なおさら…」
伸吾はくるみの耳の下に唇を寄せて、熱い息で話しながら手を動かした。
くるみのしっとりした内腿の隙間をゆっくりとなで上げる。
「…あ…っ、…だ……めぇ…」
下着の上からじんわりと押してくる指に、くるみの口から声がもれる。
「はあぁ……っ…」
「ほら……、くるみだって、感じてるよ…。ね……?」
ほんのりと濡れた下着の上を指が動いて、くるみに答えをうながす。
「ああ……、しん…ご……おねがい、待って……。おねがい……!」

必死な声に驚いて、伸吾は体を離す。
くるみは目を潤ませ、はあはあと大きく息をついた。
「ごめん、なさい……。やっぱり、あたし、まだ…」
「くるみ…。悪かった、ごめん。おれ、我慢するって言ったのに…」
泣き出しそうなくるみの体を引き起こし、伸吾はそっと肩を抱いた。
「伸吾が、悪いんじゃないよ……あたしが悪いの………」
「…もういいよ……。しばらくこうしていよう…」
二人は肩を寄せあったまま、じっと座っていた。
350【小さな窓の遠い虹・7/20】:03/06/13 17:46 ID:sgNJvaV+
翌日、伸吾とくるみは最寄り駅で待ち合わせて、その教会を訪れた。
事務室の窓口で伸吾が用件を告げる。
短いやり取りのあいだ、くるみは廊下の向こうを眺めていた。
その視線の先を、黒い服の男性が通り過ぎる。

えっ………。いまの…、警視!!?
う、うそ…、警視がどうしてこんな所にいるの……?
ヒッキーやめたとか……。まさか…そんなはずない。やだ、視力落ちたかなあ…。

「お待たせ、これから話を聞かせてくれるって。あっちの部屋で待って……、
 くるみ?目こすって、どうしたの?」
「え…?ううん、なんでもない」
伸吾に伴われて、くるみは小さな応接室に入った。
「なんか緊張するね。いい子にしてなきゃって感じ。昨日我慢して正解だったよ」
「やっ、変なこと言わないで!」

ドアをノックして、男性が入ってくる。
「…お待たせしました。こんにちは」
その姿を見て、くるみは悲鳴に近い声をあげた。
「…ひむ……!」

――違う、氷室警視じゃない。さっきの人だ。すごく似てるけど、違う…。

瞬時に我に返り、冷汗が出る。
「すっ、すみません…、なんでもないです…!」
くるみの不躾な行動を気にするふうもなく、彼はにっこり微笑んだ。
「どうぞ、おかけ下さい」
腰を下ろしながら、伸吾がくるみをつつく。
「大丈夫?何か変だよ、くるみ……」
「ごめん。大丈夫」

男性もむかい合わせの椅子にかけ、話し始める。
351【小さな窓の遠い虹・8/20】:03/06/13 17:47 ID:sgNJvaV+
「春原(すのはら)と申します。春の原と書きます。
 今日は、結婚式についてお知りになりたいと云うことですね……」

警視に瓜二つでも、名前は正反対だあ…。この人の方が、優しい雰囲気。
やっぱり聖職者だからかな、穏やかな話し方。声は警視より少し高め…。
警視の声はドスがきき過ぎなのよ。嫌いじゃない…けど。
それにしても、どうしてこんなに似てるんだろ?まさか、親戚?

明らかに上の空のくるみの目と、春原の目が合う。
条件反射的に怒鳴られるような気がして、くるみはうろたえた。
「あ…あのっ…」
彼はくるみの目を見たまま、にこ、と口元をやわらげる。
「つまり、講座で少々キリスト教を学ぶことが条件です。
 また、聖書を読む宿題も…。こちらには何度も足を運んで頂くことになります」

「なるほどお…。結構大変なんですねえ……」
突然、伸吾の携帯が鳴った。
「わ、ちょっと失礼!…はい、上島です……」
伸吾は電話を受けながら廊下に出ていく。
取り残されたくるみは所在なく下を向いていた。

「申し訳ない、急用ですぐに行かないと…。くるみ、ごめん!代打で地方取材が
 入っちゃった…帰ったら連絡するから。あと頼んでいい?」
「うん、わかった……気をつけてね」
「じゃ、すみません、僕はこれで失礼します!」
慌ただしく伸吾が去る。

部屋がしんと静まりかえる。
くるみは会話の糸口をつかめずに、もじもじしていた。
「二人きりになったのでお聞きしますが…」
「え?」
彼は口元に笑みを浮かべたまま、しかし鋭い視線でくるみを見る。
352【小さな窓の遠い虹・9/20】:03/06/13 17:49 ID:sgNJvaV+
「この結婚、迷っているのでは」
「え……っ」
くるみの胸はどきりと高鳴った。
「ど…どうして、そう思うんですか……」
「ただ、そんな気が。不愉快だったら謝ります」
「いえ………。…もしかしたら、気掛かりがあるかも……。あの、結婚したら、
 仕事を辞める約束なんですけど…、辞めたあと、私の…上司が……」
くるみは息を継ぐ。
「部下は私一人で…、元々あまり部下が定着しない部署で、それで、辞めたあとが
 心配なんです。大丈夫なのかなあって。なんか、おかしいですよね……」
「おかしくないですよ。お気持ちはわかります…」

くるみは氷室に言えないことを、氷室に似た人物に話している。
奇妙な気分ではあったが、思いを言葉にすると楽になった。

「ありがとうございます。あ、お話ししたら、ちょっとすっきりした…」
「それは良かった」
「なんだか相談に乗ってもらったみたい。神父さま…だから?」
「私が?…そう見えますか」
彼がにやりと笑う。
氷室を思わせる不敵な笑みは、微笑よりはるかに魅力的だった。

「え、違うんですか…。だって、すごく落ち着いてるし……」
「大学院で神学を学ぶ、ただの学生ですよ。ここでは手伝いをしています」
「やだ、ごめんなさい…」
「謝ることはない。――そうだ、一つの解決法を教えましょう」
「え?」
「例えば明日、その人に会えなくなるとしたら…。今日あなたはどうしますか?
 考えてごらんなさい…それが答えにつながるかも知れない」
「…………」
くるみはその言葉を反芻しながら、彼の顔を見つめた。
「あなたは不思議な目で私を見る。……今日はお話しできて良かったです」
353【小さな窓の遠い虹・10/20】:03/06/13 17:51 ID:sgNJvaV+
外に出て教会を離れると、夢から覚めたような気がした。
「そっ…そうだ、警視に聞いてみなくちゃ!」
くるみは歩きながら携帯を取り出す。

「氷室だ」
いつもの低い声が返ってくる。
「お疲れ様です、彩木です。あの、突然なんですけど、警視に生き別れの兄弟とか、
 顔がそっくりの親戚とか、いませんか?」
「……何を言ってるんだ、君は?寝ぼけてるのか。休みを取ったならゆっくり休め!
 私は忙しいんだ、切るぞ」
「あ…!なによ、話くらい聞きなさいよ、警視のバカ!もお〜、伸吾はいないし、
 やることないよ〜!!…はあぁ……買い物でも行こっかな……」

翌日、小雨の降る中、くるみは再び教会を訪れた。

昨日はうっかりしてたけど、携帯で写真を撮って送ればいいのよ。
それを見たら、警視だってきっとびっくりするんだから。
それに、あの人ともう少し話をしてみたい…。

「あの…、昨日うかがった者ですが、春原さん、いらっしゃいますか…?」
事務室の女性は怪訝そうに答える。
「彼は昨晩ローマに発ちましたけど…何かお約束でも?」
「…………。いえ…」

うそ…もう日本にいないだって……。
なんだか昨日のこと全部、夢みたい…。あの人は、誰だったの……?

突然、昨日の彼の言葉が頭の中に響く。

(明日、その人に会えなくなるとしたら……)

くるみは唇を噛んで傘を広げ、白く煙る霧雨の中を走り出した。
354名無しさん@ピンキー:03/06/13 18:01 ID:sgNJvaV+
ニセ氷室ですみません。次回は警視出ますので…。
355名無しさん@ピンキー:03/06/14 14:33 ID:hic2B5Cz
ニセ氷室誰なんだろ?従兄弟とか? 不適笑みモエ!
伸吾じゃライバルに力不足じゃが(ゴメン伸吾・憐)、こいつは良さそう。

でも一番期待は、処女くるみと本モノ氷室の初エチー(ぽ
356名無しさん@ピンキー:03/06/14 15:00 ID:GFo335Xj
おもちろいっす。続きはいい子にして待ってます。
357名無しさん@ピンキー:03/06/14 18:27 ID:9aguNsnq
>>355
漏れもそれを期待ハァハァハァ
マッテマス、お座りしてw
358名無しさん@ピンキー:03/06/14 22:27 ID:snW/Rrbl
面白い!待ってる!
>>355俺もそれ期待(;´Д`)ハァハァ

しかし生き別れの兄弟と見て小室を思い出しちまったぜ…w
359名無しさん@ピンキー:03/06/15 14:16 ID:T8WQdgEP
レスありがとうございます。

ニセ氷室は「氷室のそっくりさんが真のスネイル云々」という話題をヒントに
しました。しばらくヴァチカンに行ってるのでもう出ません。
もちろん小室でもありません。小室もまさかここまでは来ない…でしょうw
360【小さな窓の遠い虹・11/20】:03/06/15 14:18 ID:T8WQdgEP
くるみは勢いよく地下室の扉を開けた。
だが、広々と見渡せる室内に、氷室の姿は見当たらない。

…警視……い、いない……?!!まさか、そんな……、うそ!!

「け、警視!氷室警視!!」
くるみは絶叫した。
「……彩木君か?どうした?」
氷室が本を片手に書庫から姿を表す。
「あ……」
泣きそうな顔をして脱力したくるみを、氷室はまじまじと見る。
「雨の中を走ってきたのか。一体何があった?」
「え…、どうして、わかるん、ですか…」
「髪も服も濡れてる。君は息を切らせてる。誰でも分かるだろう、そんな事は。
 ちょっと待っていろ」

奥からタオルを持って戻ってきた氷室は、くるみの肩にそれをかけた。
「拭きたまえ。風邪を引く……」
見上げた氷室の顔が、涙で滲む。
くるみはタオルで涙を拭いて、氷室の唇にキスをした。

数秒が経ち、十数秒が過ぎる。二人は唇を重ねたままでいた。
氷室は微動だにしない。
くるみは目をつぶったまま、氷室の険しい顔を想像した。

ああ……どうしよう…。警視、怒ってる、きっと……。

くるみがおずおずと唇を離そうとした瞬間、氷室の腕がくるみを抱きしめた。
離れかけた唇が強く吸われる。
二人の唇は、押し付けられては離れ、大きな音をたてた。
息が止まりそうで、くるみが思わず口を開くと、氷室の舌が滑り込んだ。
361【小さな窓の遠い虹・12/20】:03/06/15 14:19 ID:T8WQdgEP
くるみの舌を横から押し上げると、ぐるりと舌同士を絡め、奥へ。
「…ん、んっ……」
上顎をなぞられて、くるみは立っていられなくなった。
かく、とずり下がったところを、氷室に抱きとめられる。
目の端に涙の粒を残したまま、くるみはぼおっと氷室を見上げた。

氷室は無表情を装って、視線をそらす。
「そんな目で見るな。私だって、石で出来てる訳じゃない…」
くるみは氷室の腕につかまって、脚に力を入れる。
「…警視……。私………、…っくしゅん!はっくしゅ!」
「――言わない事か。君が引くなら夏風邪だな…。来い」
ため息をついた氷室は、くるみの手首をつかんで引っぱって行く。
「それ…どういう意味ですか!」

洗面所で氷室は指示を出す。
「濡れた服は乾燥機に入れろ。15分程度で乾く。シャワー温度は高めにした。
 熱い湯で充分温まってから出る事。以上だ」
「あ…、待って!き、着替えが……」
氷室はむすっとした顔でバスローブをよこす。
「これ…、警視の?」
「ボブのに見えるのか。早くしろ」

くるみはシャワー室で熱い湯を浴びた。
たちまち体中が火照り始める。

バスローブをまとったくるみがシャワー室から顔を出す。
洗面所にはだれもいない。
乾燥機を開けて服を入れたが、困った顔をした。
「警視……。あの…」
「なんだ」
ドアの外から声がする。
「乾燥機の使い方が分かりません……」
362名無しさん@ピンキー:03/06/15 14:27 ID:T8WQdgEP
時間帯が悪かったんでしょうか、エラー出まくりです。
またあとでうpします。
363名無しさん@ピンキー:03/06/15 15:33 ID:8v/5wz19
さ、シャワーも浴びたし準備タン!
浴室でも脱衣場でもベットでも、どこでもドゾー!!
364名無しさん@ピンキー:03/06/15 19:54 ID:uqyvrTTA
いつでもщ(゚Д゚щ)ガモーナ!
待ってるよ〜。
365名無しさん@ピンキー:03/06/16 09:17 ID:AOcKt51Z
寸止めしてすみませんでした。
レスが大向こうからの掛け声のようで嬉しいです。
366【小さな窓の遠い虹・13/20】:03/06/16 09:19 ID:AOcKt51Z
「そういう事は先に聞け!」
氷室がドアを開け、入ってくる。
無言で乾燥機に近づき、スイッチを入れた。
目を合わせにくくて、くるみは氷室に背を向ける。

「…彩木君」
背後から氷室の声が絡み付く。
「…もう一度聞く……何があったんだ」
くるみはうつむいて昨日からの事を思った。
「………。夢を……見たんです。警視がいなくなっちゃう夢……。
 それで、恐くなったの。……バカ…ですね」

氷室の近づく気配がした。
振り向くのと同時に、顎を引き寄せられ、肩ごしにキスを受ける。
「ん…っ…」
くるみは背後から抱かれたまま、氷室と唇を合わせていた。

小さな音をたてて、やわらかく唇が押し合う。
氷室の舌はくるみの上下の唇をゆっくりとなでる。
微かな接触は心地よかったが、それ以上進んで来ない舌がもどかしかった。
くるみは焦れて、自分からそっと舌を伸ばす。
氷室の唇を舐め、さらに奥に進んで舌を探した。
待ち構えていたかのように、突然その舌を吸われる。
「…ふ…、ぅう…ん……」
くるみは体をよじった。

罠にかかったくるみが氷室の舌に翻弄されている間に、バスローブの紐が解かれて
身頃の合わせが左右に広がった。
氷室の手がくるみの胸元に滑り込む。
「んっ……、ふ…ぁ」
くるみはぴくんと震え、胸を覆う氷室の手を上から押さえた。
くるみの手の下で、氷室の指が乳首をもてあそぶ。
367【小さな窓の遠い虹・14/20】:03/06/16 09:21 ID:AOcKt51Z
「ああ……、んっ……」
氷室の唇を離れたくるみの唇は小さな叫びを上げたが、ぐいと引き戻されて
再びキスを続けた。

顎を捉えていた氷室の手は、やがて下へ降りてゆく。
「ん……っ、あ……!」
下腹部を経て、密やかに湿った場所へと指がのびた。
浅いところでくるくると遊び、深いところに潜り込んでゆく指。
「あ…っ、待っ…、おねが……ぃ…」
くるみは必死に自分の手で氷室の手を押さえ、動きを止めた。
目を閉じて喘ぐ息が荒い。

そっと、氷室の手はくるみの手をすりぬけ、逆にその上に重なった。
マウスを操作するように、氷室はくるみに命令を出す。
氷室の中指がくるみの中指を押した。 
とぷん、と温かな泉の中に指が沈む。
「は……ぅ」
指を曲げたまま、上に移動する。
「…んっ……あぁ…っ!」
人さし指と中指で固くなった部分をぐるりと押し撫でる。
はじめはゆっくりと、徐々に激しく。
「はぁあ、は…あーっ……」

刺激を求めているのか、反対に逃れたいのか、くるみは自分でも分からずに
腰をよじった。その動きは背後の氷室を一層たかぶらせる。
ぬらぬらと濡れた何本もの指が入り乱れて、エロティックな水音をたてた。
「あっ、あー…っ!…くっ……うぅ!」
再びぐいと押し込まれた中指で、自分の体が動くのを感じる。
くるみは体を突っ張り、氷室に体を預け、深いため息をついた。

ぴたりとくっついたくるみの背中に、氷室の心臓の鼓動が響く。
絡み合った指に、同じリズムで脈が流れていた。
368【小さな窓の遠い虹・15/20】:03/06/16 09:23 ID:AOcKt51Z
氷室は絡んだ指を解いて、くるみから離れる。
「終了していたようだ…」
乾燥機に近づき、指が濡れていない方の手で蓋を開け、くるみの服を取り出した。

「…ゃ…っ」
くるみは真っ赤になって、バスローブの前を合わせ、氷室の手から服を取りあげると
逃げるように洗面所を走り出た。
その姿を氷室はぼんやりと見送る。

「彩木君……ここか……?」
くるみの姿を探して、氷室は自分の寝室に入る。
ベッドの上が丸くふくらみ、ヘッドボードにバスローブがかかっている。
部屋の隅のテーブルには、くるみの服が畳んで置いてあった。
氷室はベッドに近づき、静かに上掛けをめくる。
つややかな裸の背中がのぞいた。

氷室はまぶしそうに目をそらすと、言葉を絞り出す。
「……彩木君…、やはりやめておこう…。私の今の状況では、君に何もしてやれない。
 君が傷付くだけだ……。――今さら卑怯な言い訳だがな。それに君は…」
上掛けが動いて、くるみがむくりと体を起こした。
「私…、何も望んでない。ただ、警視が…好きなの。今の警視が、好きなの。
 それだけじゃダメなんですか……?」
「……彩木…君…」
くるみは手を伸ばして氷室の手を取り、自分の方へ引き寄せる。
「…何も心配しないで…。さっきみたいに、抱いて……」

氷室はゆっくりと服を脱いで、ベッドの中に滑り込み、くるみの上に重なった。
キスを受けながら、くるみは目を閉じる。

これが、答えだ……私の出した答え。
長い間…ずいぶん迷ったけど、あたし、やっぱり…警視のこと、ほうっておけないの。
今ごろになってやっと分かるなんて…。……許して……、伸吾………。
369【小さな窓の遠い虹・16/20】:03/06/16 09:25 ID:AOcKt51Z
「あ…ん…、は……ぁあ…」
くるみの小さな声が部屋に響き続ける。
氷室の手と唇に全身くまなく愛撫され、途切れる間もない。
「…ん……うぅん……」
肌の触れ合うすべての部分が心地良く感じられた。

くるみの胸にあった氷室の唇が、くるみの唇に戻って来る。
しばらく唇を触れ合わせたあと、氷室は腕をついてくるみを見下ろした。
くるみも氷室を見る。

少し上気した穏やかな顔。
滑らかな筋肉が浮かび上がる二の腕。
厚みのある逞しい胸。
骨太の力強い指。

私、ずっと、警視を知っているはずなのに…。
ここにいるのは、初めて出会った、知らない人みたい……。

「…どうした?…不思議な目をして……」
氷室が鼻にかかった低い声で問いかけた。
くるみはちょっと驚いた顔をしたが、何も答えずに、にこ、と微笑んだ。

氷室の体を確かめたくなって、くるみは両方の手のひらを氷室の胴に当てる。
引き締まった脇腹を下がり、細い腰の腰骨に手を添わせていく。
そこにもう一つ、くるみの知らない氷室の肉体があった。
信じられないほど硬く、大きく、熱い。
指を回して手のひらに包み込み、くるみは目を閉じて吐息をもらした。
氷室も、はあっ、と短く息を吐く。

「……ああ……」
くるみの手をはねのけるように、それは力強く脈打つ。驚きと怖れが湧いてきて、
くるみはそこから手を離し、迷った末に、氷室の腕にしがみついた。
370【小さな窓の遠い虹・17/20】:03/06/16 09:26 ID:AOcKt51Z
氷室がゆっくりと身を寄せる。
くるみを怯えさせたものは強い力で迫ってきたが、くるみの体に弾かれ、
ぬるりとその上を滑った。
「っ、はぁあ…!」
驚きと同時に、思いがけない快感にくるみは声をあげる。
氷室はくるみの膝を曲げ、左右に脚を広げた。
再び体を前に進める。

「…あっ、あーーっ…!!!」
くるみは顔をしかめてのけぞった。
氷室の腕に指をめり込ませたが、すぐに放して、頭の下の枕を握りしめた。
「んっ…、ん…、んー…っ!!」
歯を食いしばって、悲鳴を飲み込もうとする。手首がぶるぶると震える。
「…彩木…君!」
見かねてくるみの手をつかみ、氷室は自分の手のひらを当てた。
手のひら同士を合わせ、お互いの指を組む。
「け、けい…し……!んっ…、うぅ…っ!」

やがて、氷室の肉体がくるみの温かな体内にすっかり収まる。
氷室は動きを止め、ふうーっ、と長いため息をついた。
くるみは浅い呼吸をしながら薄く目を開ける。
「どう…したの……」
痺れるほど握りしめた指も、力が抜け、緩んでいた。
「少し、このままでいよう…」

氷室は、くるみの顔の両側に手を当て、耳を覆った。
目をつぶったくるみの唇にキスをする。
くるみの耳の中に血流の音と呼吸の音が、さらにキスの音が響く。

あっ……。キスって……こんな音がするの……。
なんだか、警視と二人だけで、水の中に…海の底に、いるみたい…。
………体が溶けそう……。
371【小さな窓の遠い虹・18/20】:03/06/16 09:29 ID:AOcKt51Z
「んっ……ふぅ…ん…」
くるみの体がやわらかく弛緩してくる。
体の奥からは、熱くねっとりした蜜が豊かにあふれ出す。
くるみの体内にあってそれを感じ取った氷室は、手を離し、腕を立てて腰を引いた。
「……は…ああぁ……」
くるみが切ない声をあげる。

氷室はゆっくりと、すくいあげるように腰を動かす。
「あ…、んんっ!!」
くるみの腕が、氷室の腕に絡み、すがりついた。
しばらく緩やかなリズムで抜き差しが繰り返される。
「うぅ…ん…、あぁ…っ、はぁ…あ、けい…し…ぃ…、んーっ…」
腰は次第に小さくグラインドし、奥までくるみを貫いた。
「あぅ…っ! はあ…ぁん! くぅ、うー…っ!!」
悩ましげに目を閉じたくるみは、うわごとを言いながら腰を浮かせた。
「んー…っ、け、警…視っ…!はぁ……っ、…けい……、け…ぃ……」
「………彩木っ…、あや…き……く、……っ…!!」
くるみの体内で激しく絞り上げられ、氷室は大きく震えて射精する。

耳が痛くなるほど静まり返った部屋の中、二人は寄り添って横たわっていた。

「警…視……」
長い沈黙を破って、くるみが遠慮がちに口を開く。
「あの…聞いていいですか…。警視はずっと、ここに…いるつもりなの?」
氷室は目を閉じ上を向いたまま答える。
「――先の事はわからない…が、今はまだ、な。A別館にはかなりの裁量権が
 与えられているし、何より人間関係が煩わしくないのがいい」
「……でも…。地下室にいるの、辛くないですか…」
「もう慣れた。慣れれば仕事に集中できて、それなりに快適だ。それに、ここには
 ……小さな窓があって、太陽の光も季節の風も、少しだが入ってくる」
「え、窓?窓なんて、ありましたっけ?」
くるみは不思議そうに氷室の横顔を見つめた。
372【小さな窓の遠い虹・19/20】:03/06/16 09:31 ID:AOcKt51Z
氷室は目を閉じたまま答えない。
「…いいもん。華江さんに教えてもらうから……」
くるみは口を尖らせた。

「……君のことだ」
「え…?」
「外に出ようと思えば出られるさ。だが…思い出したくない事が完全に消え去った
 訳じゃない。だから今の私には、君が時折運んでくる外の空気で充分だ。
 なにしろ君は、仕事以外の話が多いし…」
くるみはむっとして、また口を尖らす。
「最初は私も苛立ったが……無用の用、というやつかな。――今では悪くないと
 思えるようになった。いや、むしろ……」
「………?」
次の言葉を待ったが、それは語られない。
「少し喋り過ぎた、忘れろ」
「やだ、途中でやめないで!気になります!」

氷室が横を向いて、くるみを睨みつける。
「うるさい!まったく今日の君はまるで竜巻だ…訳の分からん内に巻き込まれる」
「……警視…。もしかして……後悔してるの?」
「君はどうなんだ」
「してません!見損なわないで…」
ふくれっつらをして言い返すくるみの目が潤んだ。

警視のイジワル…!あたし、後悔なんかしてない……!するわけない!!
知らない人に背中を押してもらったけど、答えを出したのは自分だもん。
たとえ、警視に抱かれるのが今日限りだって、あたし……。

「……いついかなる状況でも、ムキになるんだな、君は。ある意味、大したものだ」
「け、警視のばかっ!こんな時まで、口悪すぎ…!」
氷室は片頬で小さく笑ってくるみに覆い被さる。
くるみは歓びの波にのまれ、波間に溺れた。
373【小さな窓の遠い虹・20/20】:03/06/16 09:34 ID:AOcKt51Z
二人が何度も激しく愛し合った後、部屋は再び静かになった。

くるみが目を開ける。
そっと起き上がって、氷室のそばを離れた。
ベッドから降り、音を立てないよう気をつかいながら服を着る。
着終わると振り返って、氷室の様子をうかがった。
氷室は目を閉じ、規則正しい呼吸をしている。

警視の寝顔を見るの、2度目だ……。でも、あの時よりもっと好き。
もっと、警視のために、なんでもしたいの…。
それがはっきり分かったから…あたし、今日のこと、後悔しない。本当に。

雨はすでに止んでいた。
雲の切れ間から夕日が顔をのぞかせ、空を染めている。

くるみは天を仰ぐ。
「……あ……」
空高く、淡い色の虹がかかっていた。
「写るかなぁ…」
バッグから携帯を取り出し、腕をいっぱいに伸ばしてシャッターを切った。
そのまま何も書かずに氷室に送信する。

携帯を閉じてバッグにしまうと、くるみはまっすぐに歩き出した。


                               〈完〉
374名無しさん@ピンキー:03/06/16 09:39 ID:AOcKt51Z
連投無問題でした…。PINK鯖の気まぐれさん…。
ラスト、J-PHONEのCMとネタかぶってたッヽ(`Д´)ノ でも(゚ε゚)キニシナイ!

最後までお読み頂きどうもありがとうございました。
375名無しさん@ピンキー:03/06/16 12:49 ID:Jn7VPQs1
乙&ゴチでした!
エロさも切なさも満載で、ここ数日良い思いをさせて頂きました。
警視の絡め手、マウステク、ギアテク、グッジョブ!(w
くるみも可愛いv
また書いて下さいね。
376あぼーん:あぼーん
あぼーん
377名無しさん@ピンキー:03/06/16 16:10 ID:yMzCQdZJ
イイ━━━(゚∀゚)━━━!!
かなり萌えました。警視はオットコマエ!
待ってたかいがありました。
ちゃんとお話として成り立ってるのがステキすぎ!
378名無しさん@ピンキー:03/06/16 16:15 ID:rwwKOpgR
すわいこぉぉぉ〜〜ん、スキスキ〜ン
ありがとうでごちそうさま、ダス。
次も待ってます(はぁと)
379名無しさん@ピンキー:03/06/18 06:58 ID:CMhOMe7B
ご丁寧なレスをありがとうございました。今後の励みにします。
また機会がありましたら、うpさせて下さいませ。
380名無しさん@ピンキー:03/06/18 18:28 ID:sjTH83zT
本スレage
381名無しさん@ピンキー:03/06/18 21:57 ID:AVs2m1P6
☆ち〜ちゃん☆■池脇千鶴■★サイコー★☆高画質☆
http://pink.bbspink.com/test/read.cgi/pub/1048689378/486
382あぼーん:あぼーん
あぼーん
383名無しさん@ピンキー:03/06/23 02:28 ID:Uo1vst/V
すごーーい!
くるみタン可愛い〜〜!!警視カコイイ〜〜!!
本編の続きでこんな風になったらいいのにという
パロ萌えの王道って感じで最高でした(;´Д`)ハァハァ
384名無しさん@ピンキー:03/06/28 13:38 ID:inlr82Hc
あげ
385あぼーん:あぼーん
あぼーん
386名無しさん@ピンキー:03/07/02 10:24 ID:xCymAr4n
失礼致します。妄想が溜まってしまいましたので、またうpさせて下さい。

今回は多角関係を扱っております。
(*゚д゚) 、な場合は、どうぞスルーの方向で…。
387【刹那の永遠を・1/20】:03/07/02 10:25 ID:xCymAr4n
「くるみ先輩、何かイイコトありました?」

初夏の陽気の昼下がり、くるみは同僚たちとカフェで過ごしていた。
のんびり食事とおしゃべりを楽しんでいる。
テラスのテーブルに肘をつき、くるみは目を細めて空を見上げる。

お天気が良くて、気持ちいい日…。
………警視は…今頃どうしてるのかな……。

一瞬だけ遠くに思いをはせた時、突然問われたのだった。

「……え?どういうこと?そんなふうに見える?」
「見えますよぉ。先輩ってば、しっとりして、潤ってるぅ、って感じだもの。
 …あ!もしかして、駐禁くんとついに……エッチしちゃったとか?!!」

何も意識していなかったくるみは、その言葉にひどく慌てた。
「ど、どっ、どうしてそういう……!!そ、そんなわけ……!」
「ですよねぇ。先輩は結婚までエッチ禁止ですもんね。あたしはそんなこと
 言わないんだけどなあ。あーん、早く彼氏欲しーい…」
くるみはバツが悪そうに周囲を見回す。
「もう…薫ちゃんたら、こんなとこでエッチエッチ言わないでよ…!」

「だけどさあ、くるみ。あんたもだけど、それに付き合ってるカレも天然記念物
 もんだよ。いまだに式の予定、たってないんでしょ?」
「…うん…」
「いつになるかわからない結婚までおあずけって、それキビシクない?」
「そっ…そうかな……」
「そうよぉ。ま、ひきこもり警視と玉の輿決めちゃうって言うなら、話は別だけど」
くるみは心臓が止まりそうな気がしたが、平静を装って笑った。
「や、やだあ、なによ、それ…」
「え!乗り換えるんですか、くるみ先輩!そしたら、あたしに駐禁くん下さい!!」
「もう…カンベンしてよ、二人とも……。ほら、コーヒー来たよ!」
388【刹那の永遠を・2/20】:03/07/02 10:27 ID:xCymAr4n
顔には笑顔をはりつけていたが、胸にダーツの矢が何本も刺さったような気分だった。

やだ…やだ……あたし、そんなに顔に出てるのかな……。ヤバいなあ……。
…警視とは一度しか――でも、あのとき、何回も…した…けど……。
――じゃなくって!それって、そんなに、わかっちゃうもの……?!

しかし、それだけは誰にも気取られてはならなかった。
食後のコーヒーを飲みながらおしゃべりに花を咲かせ、会計を済ませて、
くるみは同僚たちと別れる。
「じゃ、またね、くるみ」
「うん。また一緒にランチしようね」
「くるみ先輩、お仕事頑張って下さーい!ウワキしちゃダメですよ!」
くるみは引きつりながら手を振った。
「はあ……」
気疲れした体を引きずってA別館に向かう。

「失礼しまぁす…」
くるみが扉をあけると、巨体が目の前にあった。
「ハーイ、ハニー!」
「ボブさん」
くるみは救われた気持ちになる。

あれ以来、氷室と二人きりになるのは、正直気詰まりだった。
氷室はポーカーフェイスを押し通していたが、くるみには真似できない。
身体にも心にも、強烈な記憶が深く刻み込まれていて、思い出さずには
いられなかった。熱くなる顔や汗ばむ身体にひたすら気づかぬふりをして、
氷室の指示を聞きもらすまいと努力するしかなかった。
もとより後悔はないが、予想もしなかった事態にくるみは途方にくれていた。
だが、他に誰かがいれば、空気の重さは全く違う。

「んー、くるみちゃん、今日もキュート、スウィート、パーフェクトね!
 なにかイイことあった?」
389【刹那の永遠を・3/20】:03/07/02 10:28 ID:xCymAr4n
「え?何にもないですよぉ。でも、今、すっごくいいお天気なの」
「あー、だから、そんなにキラキラしてるんだね!」
「……それくらいにしておけ、ボブ。彩木君が本気にするぞ」
モニターを見たまま、氷室がぼそっとつぶやく。

「あっ、ひどい。お世辞だってことくらい、わかってます!」
氷室と雑談をするのは久しぶりだった。
「ノーノー、お世辞じゃナイよ。本心よ!」
ボブが氷室の方に向く。
「女のコは、見られて、ほめられて、可愛がられて、キレイになるんだから。
 コウだって、経験あるでしょ?」
ボブの意味深で挑発的な言い方に、くるみは息が止まりそうな気がする。
「………」
だが、氷室はもうボブを相手にしなかった。

うわあ、横で見ててもヒヤヒヤするよぉ…。友達だからなんだろうけど、警視に
あんな言い方、よくできるなあ……。それにしても、ボブさん…何か気づいてる?
ボブさんも鋭いから、なんとなく、わかっちゃうのかな………。

「彩木君、来てくれ」
どきん、とくるみの胸が高鳴る。
「……はい!」

くるみ!いい?普通に…、平常心で…、なんでもないって顔して……!
特に今日は…ボブさんが見てるんだからっ!!

氷室はくるみの方を見ずに話をする。
「都下で、奇妙な誘拐未遂事件が頻発しているらしい。まだ正式にこちらに回って
 来たわけではないが…、可能性はある。承知しておいてもらいたい」
「わかりました。…誘拐、ですか……」
「今、資料をまとめているところだ。出来たら渡す」
話し続ける氷室の横顔が、気のせいか疲れているように見えた。
390【刹那の永遠を・4/20】:03/07/02 10:29 ID:xCymAr4n
「あの、警視…、ちょっと、顔色が悪いみたいですけど…?」
氷室は鬱陶しそうにくるみを見る。
「……そういうお節介は華江さんだけで充分だ。君までやめてくれ!」
「心配だから、そう言っただけでしょ!なによ、お節介って!」
「健康管理くらい自分でできる。他人に心配してもらわなくて結構だ」
「…そうですか!警視のへそまがり!つむじまがりっ!!」
声を荒げて言い合う二人を見て、ボブは肩をすくめ、首を振った。

「今日はもういい。帰りたまえ」
くるりと向きを変えた氷室は、自分の仕事に没入して、言い争いを一方的に終えた。
「失礼します!」
くるみも踵を返してさっさと帰り支度をする。
地下室を出て階段を上ると、ボブが追ってきてくるみを呼び止めた。
「くるみちゃん!」
「…なに?ボブさん…」
「コウ、たぶん、『誘拐』で、無意識にナーバスになってる…。許してあげて」
ボブの細かい心遣いに、くるみはにこっと笑ってうなずく。

だが、氷室邸を出たくるみは、もやもやとした思いを抱えていた。

誘拐…誘拐事件。直美さんと由香さんのあの事件では、警視も犯罪被害者……。
愛する人を亡くした傷は…癒えないだろうな…。きっと、一生忘れられないよね、
由香さん…のこと。……あたしは…、――そうよ…、他人よ……。

くるみは携帯を出し、電話をかける。
「あ……、伸吾…?今日…、会えるかな…?」
「今日?いいよ、8時には上がれるけど、うち来る?」
「うん。じゃ、適当に伸吾のとこ行く…。あのね、明日早い?」
「いや、普通。昼前に行けばいいの。…なんで?」
「今夜……ずっと、一緒にいて欲しいの……」
「……わかった!おれ、飛んで帰るから!」
「ふふっ…ちゃんと歩いて帰ってきて。じゃ…後で…」
391【刹那の永遠を・5/20】:03/07/02 10:31 ID:xCymAr4n
あたし……、バカみたい。警視と由香さんに、嫉妬してる…。
嫉妬したって、どうしようもないのに。そんなことわかりきってるのに。
それで、伸吾に助けてもらおうなんて、嫌な女。
だけど…こんな気持ちで、一人でいるのは辛いよ……。

時間を見計らって、くるみは伸吾の部屋を訪れた。
「……待ってたよ、入って」
「ごめん、突然。ご飯まだでしょ?…あたし用意するね」
玄関で、伸吾はくるみの肩に手を置き、正面から目を見た。
「くるみ。ほんとうに、いいの?」
くるみは伸吾の目を見たままうなずく。
「そうか!」伸吾はにっこり笑った。

いつもそうするように、二人は食事をした。
軽いアルコールを飲み、他愛の無い雑談をし、笑い合って食事が終わる。
「ごちそうさま。おれ、片付けておくから……くるみ、シャワー浴びておいで。
 出たら、何飲む?アイスコーヒー?烏龍茶?」
「んと…烏龍茶…。じゃあ、お先に……」

くるみは服を脱いで、バスルームに入った。
中の鏡に、物言いたげな女の顔が映っている。
シャワーを浴びはじめると、それは白く曇って消えた。

ピンクのバスローブを着て出てきたくるみを、伸吾は愛おしそうに見る。
「可愛いよ、くるみ…」
「伸吾……」
くるみはゆっくり伸吾に近づいて、その胸に顔を埋めた。
伸吾はくるみの体に腕を回し、髪をなでる。
「いい匂い。早く食べたいよ、くるみのこと」
「やあん、エッチ…。伸吾も、シャワー、浴びてきて……」
「もうちょっとこうして……、いっ、いて、いてて!!大きくなりすぎた…。
 だめだ、行ってくる…」
392名無しさん@ピンキー:03/07/02 10:35 ID:xCymAr4n
また長々20レスあります。
妄想の原因はDVDの見過ぎかも知れません。
393名無しさん@ピンキー:03/07/02 13:17 ID:cVnfp/VJ
いや、かなり楽しみにしてます!イイ!
続きキボンヌ!クルミタンかわええなぁ・・・
394名無しさん@ピンキー:03/07/02 15:23 ID:zc0gcfhN
ああっ!まめに覗いていて良かった!
職人さんが降臨してらっしゃる。
つ、続きお待ちしておりますーーー(;´Д`)ハァハァ
395名無しさん@ピンキー:03/07/03 09:30 ID:9HNeqUlE
早々にレス頂きありがとうございます。続きです。
396【刹那の永遠を・6/20】:03/07/03 09:32 ID:9HNeqUlE
バスルームに伸吾を見送り、くるみはソファにかけて烏龍茶を飲んだ。
からん、と、金色の液体の中で氷が音をたてる。
くるみはぼんやりとグラスの中を見つめていた。

ほどなく白のバスローブを着た伸吾が出てくる。
「お待たせ…。あー、あちー!喉かわいた…」
自分のグラスを出し、氷を入れて、烏龍茶を注ぐ。
グラスを持ってくるみの隣に座り、ごくごくと音をたてて飲み干した。
「あーっ、うま!……あ、悪い…。おやじっぽい?」
くるみはくすくすと笑う。
「ううん。伸吾だから、好き…」

伸吾はふっと真顔になって、くるみの肩を抱き、キスをした。
「んんっ……はあぁ…」
たちまち顔が汗ばんで、二人は喘いだ。
「ふう……、暑いね。……そうだ」
伸吾が空のグラスの氷を口に含む。
そのままくるみにキスをして、氷を口移しにする。
くるみの口の中の氷を、二人の舌が転がしては奪いあった。

「ふぅ…ん、…んっ、……んん」
氷の冷たさが心地良くて、くるみは夢中になって伸吾と舌を絡める。
「……ん、ぅ…ん……っ、……きゃ!」
氷がこぼれてくるみの胸のあたりに落ちた。
「やぁん…、冷たいよぉ!」
思わず襟元を広げて、中を覗く。
が、あらわになった胸に伸吾の視線を感じて、慌てて襟を合わせた。
「くるみ。恥ずかしがらないで」
伸吾はそっと、くるみの耳元に、襟から覗くむき出しの肩に、キスをする。
「あぁ…ん…、ここじゃ、ダメ…」
「わかった。あっちに行こうな……」
伸吾はひょいとくるみを抱きあげて、ベッドへ歩いた。
397【刹那の永遠を・7/20】:03/07/03 09:33 ID:9HNeqUlE
お互いの表情がやっと分かる暗さの中、ベッドの上に座らされたくるみは、
ためらいながらもローブを脱ぐ。
「くるみ……愛してるよ…」
立ったままバスローブを脱ぎ捨てた伸吾が、くるみをゆっくりと押し倒した。

伸吾の唇は、徐々にくるみの肩先から胸へと下りてきて、固くなった乳首を捉える。
「あ…っ、しん…ごぉ……」
ぺろ、と先端を舌で舐め、強く吸う。
「は……ぁん、ああぁ……」
伸吾は少しずつキスを下に移動させながら、くるみの両脚の小さな隙間に、
そっと指を差し込んだ。
「ぁん…っ!」
そこはすでに温かな潤いに満ちあふれている。
「…くるみ……」
「やっ、見ちゃイヤ!」
「大丈夫、見えないよ…」
伸吾はその部分に顔を寄せ、キスをした。
「…あ…っ!」
慌てて狭めた腿を優しく広げ、伸吾は舌を伸ばす。
「あ、あぁん…!だめぇ…、だめぇ……っ!!」
温かい舌は、体の奥まで入ってうごめいたかと思うと、外に出てくるみの鋭敏な
ところを舐め回し、こね上げた。さらにそこを、唇が吸い上げる。
「やぁ…っ、いやぁ…!あっ…、あたし、…おかしく、…なっちゃ…ぅ…!!」
くるみは悲鳴をあげて、伸吾の髪を握りしめ、ぶるぶると震えた。

目を閉じて喘ぐくるみの髪を、伸吾は優しく撫でる。
「きれいだよ、くるみ。もっと、いっぱい感じて……」
「あぁ……しん…ご…」
くるみは伸吾の首に腕を回す。伸吾もくるみの上になって、体勢を整えた。
「くるみ、いい……?おれ、もうこれ以上、我慢できない…」
「……ん…」
くるみは小さくうなずいた。
398【刹那の永遠を・8/20】:03/07/03 09:35 ID:9HNeqUlE
脚を広げられ、伸吾の身体が入ってくる一瞬、くるみの脳裏を氷室の顔がよぎる。
くるみはぎゅっと目を閉じて、首を振った。

「う…っ、んー…っ…!!」
「ああ…っ…、くるみ……好きだよ…!」
「んっ…、あー…っ…!!…し、しん…ご……!」
「痛いの…?ごめんね、そっとするから…」
「だ…いじょうぶ…。伸吾の、いいように、して…」
「…くるみ……!」

伸吾はくるみを気づかいつつ、控えめに腰を動かし始めた。
痛みに耐えながら、それでも口元に笑みを浮かべて、くるみは伸吾の背を抱く。
心は思い出すまいとするのに、氷室に抱かれた時の感覚が体中に蘇った。

だめ!警視のこと、思い出しちゃ…!警視の心は、由香さんのものなんだから…。
――そう…、警視だって由香さんと、こんなふうに愛し合った……はずだもの。
お願いよ、伸吾…、忘れさせて。もっと激しく…、何も考えられなくして…!

「あぁっ…、伸吾…!」
くるみは伸吾を抱く手に力をこめた。
伸吾は動きを速め、自分の身体をくるみの奥まで突き入れる。
「んー…っ、あん……、はぁ…っ、しんご……、しんご…ぉ…!!」
くるみは苦痛とも快感とも分からぬまま、伸吾の腰を脚ではさみ、引き寄せた。
「あ…っ、く、くるみ、くる…みぃ……!愛…してる……!」
くるみの体の動きに吸い込まれるように、伸吾は絶頂を迎える。
「しん…ご…。あたしも……」

しばらく二人はぐったりと動かなかったが、やがて伸吾が口を開く。
「…くるみ。おれたち……、ずっと一緒にいような…」
「……うん…」
「でもって…、もう1回しても…いい?」
「…ん…。…いいよ……」
399【刹那の永遠を・9/20】:03/07/03 09:37 ID:9HNeqUlE
くるみは差し込む朝日で目覚め、慌てて身支度をする。
「伸吾…、伸吾……!ゴメン、あたし、もう行かなきゃ…」
「ん……。もう朝…?くるみ、朝メシは?」
「食べたいけど…、遅れちゃうもん…!」
伸吾はのそのそと起きだし、冷蔵庫を開けた。
「身体に悪いよ。オレンジジュースくらい、飲んでいったら…?」
「ありがと…」
くるみはグラスにつがれたジュースを美味しそうに飲んだ。
「おれ、8時に帰るけど、今夜も…来れる?」
「うん。今日は駐禁取りだけだから」
「鍵持ってるよな。先帰ったら入ってて」
「わかった。じゃ伸吾、いってきまぁす!…ん!」
くるみは伸吾の頬にキスをすると、勢いよく出かけていった。

小走りに帰ってきた伸吾は、部屋の中に灯りを認めると、ドアまでダッシュした。
「た、ただいま、くるみ!」
ドアを開けると、エプロン姿のくるみが出迎える。
「お帰りなさい、伸吾。ご飯できてるよ」
「ああっ、くるみ……。おれ、なんだか幸せすぎる…」
「大げさね。さ、早く食べよ!」
キッチンで準備するくるみを、伸吾は後ろから抱きしめた。
「…このまま、くるみが欲しいよ…」
「あん、ダメだってばぁ……」

突然くるみの携帯が鳴る。

「…うっ、またいいところで…」
くるみはなにか嫌な予感がして、慌てて電話に出た。
「あ、彩木です…!」
「夜分に申し訳ありません、くるみ様…」
氷室の声ではなかった。
「え………?!!」
400【刹那の永遠を・10/20】:03/07/03 09:39 ID:9HNeqUlE
「私がこの電話を使っていることで、普通の事態でないことがお分かりかと
 思います…。今詳しいことは申せませんが、くるみ様、すぐにこちらに来ては
 頂けないでしょうか。このままでは…、もしかしたら光三郎様が……」
「…わっ、分かりました、今すぐ行きます!」

「ゴメン、伸吾。大変なことが起こったみたいなの。あたし、行かなきゃ!」
くるみの深刻な表情に伸吾は気押される。
「う…うん…、なんかすごい事件みたいだね。気をつけて、くるみ!」
くるみはエプロンを脱ぎ捨て、バッグを抱えて飛び出していった。
全速力で走りながら、タクシーを探す。

警視に…、警視に何かあったんだ!怪我…?病気…?
昨日顔色が悪かった…。やっぱりあの時具合が……だから、だから言ったのに…!

「華江さん、彩木です!!」
「くるみ様…!来て下さって、ありがとうございます……」
姿を現した華江も、心労からか、顔色が悪い。
「…警視は?警視に一体何が?!」
「こちらへ」
二人は地下へ下り、氷室の寝室に入る。
ベッドに氷室が寝ていた。

「け、警視……、警視……!」
氷室は目を閉じ、静かな呼吸をしているが、その顔は蒼白だった。
「眠っておられます。たぶん、昨夜から……」
「…え?!」
「昨日の夕食には少し手をつけられました。でも、その後、光三郎様が動かれた
 形跡がないのです…。正確に言うと、昨夜、ご入浴なさったあと、何かが原因で
 お倒れになったか、眠り込まれたのではないかと。…時間は分かりませんが」
「…普通に寝て、ずっと寝てるんじゃなくて?」
「几帳面なぼっちゃまが、バスローブのままお休みになるとは思えません」
「でも、お布団がかかってる……」
401名無しさん@ピンキー:03/07/03 09:40 ID:bo4KB3qy
きゃぁぁ〜新作がウプされてるわ〜
喜びageしたかったけど、sage進行なのん??
402名無しさん@ピンキー:03/07/03 09:49 ID:9HNeqUlE
広告がついてうざいので、sage進行でお願いします。
保守の時はageてもいいと思いますが…。意外と下がらないようです。

エラーが出てしまったので、続きは明日に。
403名無しさん@ピンキー:03/07/03 11:59 ID:bo4KB3qy
>>402
了解しました!!sage進行でまいります!
明日楽しみにしてますんの〜
404名無しさん@ピンキー:03/07/03 13:57 ID:ZbaNLLfI
倒れてる警視ハァハァハァ たまらんー!
405名無しさん@ピンキー:03/07/03 23:02 ID:7dR20Imf
くるみたんイジラシイ‥
伸吾ええ人で良心イタイ‥
倒れて弱ってる警視モエーーー!!(;´Д`)ハァハァ

結局キチクだな自分w
406名無しさん@ピンキー:03/07/04 07:17 ID:cOaelJyt
倒れている警視でもOKでしたか。安心しましたw

冷静な自己観察がナイスです。>405
407【刹那の永遠を・11/20】:03/07/04 07:18 ID:cOaelJyt
「それは私が掛けました。お体がとても冷えていらしたので…」
「じゃあとにかく、お医者か、救急車を呼んだ方が」
「――それが……」華江は言い淀んだ。

「光三郎様から仰せつかっているのです。もし何かあっても、どちらも無用だと」
「それって…、病気で死んじゃってもいいってこと…?」
「…敢えて延命はしたくないと云うことかと」
「そんな!華江さんはそれでいいの?!」
華江は涙ぐんで首を振る。
「決してそんなことは!でも…くるみ様、私はどうすれば良いのか…」
その疲れ切った表情を見て、くるみは華江の方も心配になった。
「華江さん、ずっと寝てないんでしょ…。あたし替わりますから、少し休んで…。
 もし警視の様子がおかしくなったら、独断で救急車呼んじゃうし。ずうっと
 そばで見てるから、絶対大丈夫。安心して…!」

くるみは華江について上に行き、仮眠を取らせる支度をした。
すぐに地下室に戻って、氷室のそばに行く。
「警視……」
くるみはそっと氷室の頬に触れてみた。
寝ているにしては、温もりが感じられない。
ずっと前、死体を触ったことを思い出し、くるみはぶるぶるっと頭を振った。

やだっ、あんなに冷たくない!…でも、こんなに体温が下がってるなんて……、
どうすればいいんだろう…。何か、体を温めるもの……。…お酒とか?

くるみは寝室を出て、氷室の部屋をぐるりと見回した。
「このへんかな…」
あたりをつけて扉を開けると、ワインのボトルが並んでいた。
少し迷ってから赤を選んで、一本取り出す。
近くにあった小ぶりのソムリエナイフを使って、苦労しながら栓を開け、
グラスに注いで味を見る。
「うん……、おいし…」
408【刹那の永遠を・12/20】:03/07/04 07:19 ID:cOaelJyt
「警視…、警視……。起きられますか……?」
耳元で小声で呼んでみるが、氷室は反応しない。
くるみはしばらく考え込んで、グラスのワインを口に含み、氷室の顎に手を添えて
少しずつ口移しにした。
小さく喉が動き、ゆっくりと氷室の口の中の液体が消えていく。
くるみは唇を離して様子を見た。
異常がないことを確認すると、そのまま同じことを数回繰り返す。

ふいに氷室が軽くせき込んだ。
「…いけない……!」
くるみは洗面所からタオルを持ってきて、その口元に当てる。
けほっ、と小さな咳をすると、氷室は目をしばたかせた。
「あ…、警視……」
重そうな瞼から、虚ろな目が覗く。
「誰だ……。……由…香…?……由香、なのか……?」
くるみの背筋が凍った。
氷室の瞳に、目の前のくるみの姿は映っていないらしい。

違うともそうだとも言えず、くるみは氷室の頬に手のひらを当てた。
氷室はのろのろと腕を動かして、くるみの手に自分の手を重ねる。
「ああ……、やはり君か、由香…。良かった、無事だったんだな……俺はてっきり…」
くるみは小さく震え、叫び出したい衝動を押さえた。
いつもの氷室ではない。

「…どうしたんだ、由香……?返事を、してくれ……」
ごくりと唾を飲み込んで、くるみは口を開く。
「……こっ、…光三郎……」
果たして声は似ていたのだろうか。氷室は目を閉じて小さく微笑んだ。
「安心したよ…。俺も大したことはない。すぐに元通りさ…」
「…う…っ…!」
くるみの目から涙があふれだし、唇からはこらえ切れずに嗚咽が漏れた。
「由香…、泣いているのか…?…馬鹿だな、泣くことはないだろう…」
409【刹那の永遠を・13/20】:03/07/04 07:20 ID:cOaelJyt
「だ、だって……」
あとの言葉が続かず、くるみは氷室の唇にそっとキスをした。
氷室は下から押し上げるようにキスに応える。
しばらく唇を重ね、二人ははあ、と吐息を漏らした。
微かにワインの香りが立ちのぼる。

枕元についたくるみの腕をつかんで、氷室が囁く。
「……由香…。君に触れたい…。抱かせて…くれないか…」
くるみは涙を拭って氷室の顔を見つめた。
「……うん。…いいよ……」

くるみは立ち上がって、少しベッドから離れ、服を脱ぐ。
着ているものすべてを床に落とすと、するりとベッドに潜り込み、氷室の横に
ぴったり体を寄り添わせた。
力を入れて、氷室が肩を起こそうとする。
それを押しとどめて、くるみは氷室の耳元に言った。
「あなたは、動いちゃだめ…」
氷室は素直に言うことを聞いて、上を向く。

くるみは氷室のバスローブの紐を解き、前を開けると、自分の上半身を重ねた。
氷室の体はほんのり温もってはいる。しかし、この前くるみが抱かれた時の、
熱のかたまりのような熱さではなかった。
「寒くない…?」
「…いや…」
少し安心して、くるみは氷室の頬にキスをする。
氷室もくるみの頬に唇を当て、徐々にずらして唇同士を重ねた。
「……ん…っ」
唇がわずかに離れ、二人は舌を伸ばして互いの舌を、唇を舐めあう。
唾液の絡む湿った小さな音が響く。
「あ……はぁ……」
体の芯が疼き始めて、くるみは熱い息を氷室の首筋にかけた。
そのまま首に唇を這わせる。
410【刹那の永遠を・14/20】:03/07/04 07:23 ID:cOaelJyt
首筋から、鎖骨、胸板へと、くるみはやわらかくキスをした。
自分がそうされたことを思い出し、氷室の乳首を唇で包み、吸ってみる。
「…う……」
氷室はぴく、と動いてうめき声を漏らす。
舌を尖らせて舐めると、氷室の体がまた動き、ため息が聞こえた。
くるみは引き締まった筋肉に唇を当てながら、ゆっくりと体をずらす。
上掛けの下に半ばもぐって、腹部に達したところで、熱いものが頬に触れた。

くるみは顔の向きを変え、そこに手を添えてキスをする。
「ふ…、うっ…」
押し殺し損ねた氷室の声。
今度は唇ではさみ、きゅ、と力を入れる。
「ぅ…っ…!」
ふいに愛しさがつのり、くるみはそれを口に含んだまま舌を這わせた。
「ん……、ん…っ」
くるみの髪が氷室の腰をくすぐる。
「ああ…っ、駄目だ、由香……」
氷室の指が伸びてくるみの髪にもぐり、頭を押さえる。
「ん…っ…、んん……、ふぅ…っ…、…う…んん……」
隅々まで舌で愛撫したあと、くるみはできる限り深くそれをくわえ、あふれかけた
自分の唾液をごくりと飲み込んだ。
「ゆ…由香…、駄目だ……。終わってしまう…」
苦しそうな声にくるみは慌てて口を離す。

「ごめんなさい…」
「いや…、いいんだ……。……来てくれ…」
腕を取られ引かれるままに、くるみは体を氷室の上に重ねた。
「…重いでしょ…?」
「重くないさ」
くるみは膝をついて、氷室の細身の腰をまたぐ。
いま口で愛したものが、くるみの下で固くぬめった。
「あ…、あぁん……」
411【刹那の永遠を・15/20】:03/07/04 07:24 ID:cOaelJyt
氷室の上で四つん這いになったくるみは、ゆっくりと腰を動かして、正しい角度を
探す。ぴちゃっ、くちゅっ、と濡れた音をたてて、くるみの体は何度目かでやっと
氷室を捉えた。
そのまま腰を落とし、熱い体内に氷室の体を沈み込ませる。
「はぁっ……ああ!」
「う、うっ……」
二人はうめき声をあげ、しばらく荒い息をしていた。

やがて呼吸が穏やかになる。
「ああ……。温かい……」
そういうと、氷室は目を閉じて幸福そうな表情をした。
それを見下ろすくるみは、胸を突かれる。

……警視……、こんな顔もできたのね、由香さんが生きている頃は…。

「あ…んっ!」
突然下から押し上げられ、くるみは悲鳴をあげた。
「…少しくらい、動いてもいいだろう?」
悪戯っぽい笑みを浮かべ、氷室が言う。
「……少しだけ、なら…」
答えが終わらぬ間に、強く、弱く、突き上げられて、くるみはまた声をあげた。
「…あ…、あー…っ!ん、……あぁ…ん!…ああっ…、はぁ…ぁっ!」
くるみの腰をつかんで押さえ付ける手のひらが熱い。
「だっ……、だめ…ぇ、少し、だけって……!」
喘ぎながらくるみが叫ぶと、動きが止まった。

「少し…だけって、言った、でしょう…」
奥まで貫かれて、くるみは腰が砕けそうだった。言葉がもつれる。
「……すまない。…怒ったのか……?」
くるみが聞いたこともない声音で氷室がたずねる。
氷室に頬ずりしてくるみは答えた。
「ううん…。体が溶けるかと思ったの……」
412名無しさん@ピンキー:03/07/04 07:37 ID:cOaelJyt
明日までよろしくおつき合い下さい。
413名無しさん@ピンキー:03/07/04 09:32 ID:6Hyl2OUB
出掛けにうっかり覗いてしまったら・・・なんと、連続うpキテルーー!!!
電車遅らせて朝ご飯食べながら読みはまりまちた。ごちです。
前作の続き設定、嬉すぃ!
ヤラレっぱなしじゃなくて最後には自分から攻めちゃう氷室に萌え。
「くるみが聞いたこともない声音」どんなの?聞いてみたい〜!(*´д`*)
とりあえず伸吾はむくわれた・・・のか?(w
414名無しさん@ピンキー:03/07/04 12:37 ID:Jpt4Axco
せつねぇ・・・なんだか妙にせつないねぇ・・・
続きを待ってる・・・。
415名無しさん@ピンキー:03/07/04 14:04 ID:5jCGGRw+
うん、せつないよなぁ(´Д`)
416名無しさん@ピンキー:03/07/05 10:31 ID:EjNPhe6z
レスありがとうございます。続きです。
417【刹那の永遠を・16/20】:03/07/05 10:32 ID:EjNPhe6z
くるみの背中を抱いて、氷室はそっと声をかける。
「後は……、君の言う通りにするよ…」

くるみはうなずくと、氷室の頬にキスをして体を起こした。
脚に力を入れ、体を浮かせてはぐいと落とす。
「あっ……!はあ……ぁ!あぁ、あ…んっ…!」
切ない声が部屋に響く。
「辛いんだろう。…無理するな…」
氷室はくるみの手を握って引き寄せる。
その手に体重をかけて前傾すると、体が少し楽になった。
「……は…ぁ……」
ため息をつくくるみを、氷室は愛しそうに見る。
「ゆっくりでいいんだ……。もう…少しだから…」

氷室の手に導かれながら、くるみは緩やかに腰を動かした。
「ああ……、由香………」
頂点へと上ってゆく心地良さと、ほんの少しの悲しさが入り混じった声。
二人の腰は一つのもののように寄り添って動いた。
「由香…、愛してる……。ずっと一緒に…、俺のそばに、いてくれ……」

「…うっ、う、うー…っ!!」
くるみは我慢ができなくなって、激しく嗚咽した。
涙があふれ、ぼたぼたと氷室の裸の胸に落ちる。
二人に嫉妬する気持ちは微塵もなかった。
氷室がいま口にしたささやかな望みは、もう永久に叶うことがない。
そう思うと、運命の残酷さが、その理不尽さが、ただただ、悲しかった。

「どうした…、なぜ泣くんだ、由香……」
訝しげに問う氷室に、くるみは焦った。

神様!神様…!!…今だけでいいから、あたしを、由香さんにして下さい!
どうか、最後まで、警視があたしだって気づかないようにして!!お願い!!!
418【刹那の永遠を・17/20】:03/07/05 10:35 ID:EjNPhe6z
「…由香……?」
「……ごめんね、嬉しくて…。あたしも愛してるよ…、光…三郎……」
くるみはそう言って、氷室の口に深くキスをした。
舌を絡めると、氷室の喉からくぐもった呻きがもれる。
次の瞬間、氷室の腰がぐいと持ち上がり、熱いものがくるみの中でほとばしった。
「んっ…、あぁー…っ!」
衝撃に悲鳴をあげて、くるみがのけぞる。
「…く、う…っ……!」
氷室も顔をしかめて衝動に身をまかせた。

くるみは腕をついて、氷室の上にまたがっている。
氷室は射精すると、目を閉じて、再び眠ったようだった。
だが、その体は前よりずっと温かく、顔にも血色が戻っている。
少し安心して、くるみは静かに体を離した。
「……ぅ!」
氷室の体がくるみの体内から抜け出る。
同時に二人の体液もあふれて、氷室の腹部を汚した。

くるみは手早く服を身に着け、枕元のタオルをつかんで洗面所へ行く。
温水でタオルを濡らして固く搾ると、氷室の顔と体を丁寧に拭き清めた。
バスローブの前を合わせ、紐を結び、上掛けをそっと上げる。
再び洗面所でタオルを洗い、バーにかけた。
寝室に戻り、床にぺたんと座って、ベッドに頬杖をつき氷室を見守る。

「…………」
氷室は目を開ける。
しばらくまばたきをして、だるそうに体を起こした。
自分の体を見て、バスローブで寝ていたことに気づく。
「…………。夢を、見たのか……由香の…」
片手で顔を覆い、微かな記憶を辿ろうとする。
「いや…、今さら、何だというんだ………」
思い出す努力を中断しようとし、ふと下腹部に疼きを認めた。
419【刹那の永遠を・18/20】:03/07/05 10:37 ID:EjNPhe6z
途端に、ぼんやりした夢の記憶が手繰り寄せられる。

やわらかな、温かな体。愛する人と触れ合う歓び。優しい言葉。鋭い快感。
女性器の生々しい感触。熱い喘ぎ。泣きたいほどの愛しさ。落ちてきた涙。

一時に迫ってきた記憶に目眩を覚え、氷室は頭を振った。

視線を遠ざけると、自分の足元に頭を乗せてくるみが眠っているのが目に入る。
「なんだ…、なぜ彩木君が、ここに……」
その顔に、涙の跡が幾筋もあるのを見て、呼吸が一瞬止まる。
「…まさ…か……」
小さな声を絞り出し、氷室はふううっ、と深く息をついた。

「……ん…」
くるみは目を覚まし、頭をあげる。
目の前の上掛けがめくれており、ベッドの上に氷室はいなかった。
「……警視!?」
慌てて立ち上がると、肩からふわりと毛布が落ちる。
痺れた足をさすりながら寝室を出たところで、机の前の氷室を見つけた。

「警視……!起きたりして、大丈夫なんですか…?」
「……ああ」
氷室は少しだけくるみの方へ顔を向け、短く答えた。
「ああ、って……、本当に?」
「体に不調はない。寝不足続きだったんで寝過ぎたんだろう。さっき、華江さんと
 内線で話した。二人には、ずいぶん心配をかけたようだな……悪かった」
くるみはきょとんとして氷室を見つめる。
「――それから…彩木君、ついていてくれて、ありがとう…」
くるみの瞳から、みるみる涙があふれた。
「……あ、あたし、心配しました。すごく、恐かった……。おっ…お願いですから、
 死んじゃってもいいとか、思わないで……!だって、警視が死んじゃったら……
 だれが由香さんのこと、思い出すんですか……?」
420【刹那の永遠を・19/20】:03/07/05 10:40 ID:EjNPhe6z
氷室はぴくりと身じろぎをし、手を止める。
「あ、愛する人がいなくなったら、生きてる方が辛いのかも知れないけど……、
 …でも生きて欲しいの。その人の分まで幸せになるために、生きて欲しいの。
 由香さんも、きっとそう思って、警視のこと、かばったんじゃないかなって、
 そんな気がするんです、あたし…。だ、だから……」
 
体を固くして押し黙っていた氷室が口を開く。
「…もういい、わかった……。心配するな、死のうとは思ってない」
「本…当…?でも、あたし、やっぱり警視のこと、心配です…。心配しちゃう…」
「……好きにしろ」
ぶっきらぼうな言い方とは裏腹のあたたかな声に、くるみの涙がやっと止まる。

氷室は立ち上がって、内線電話のスイッチを押した。
「……はい」
「華江さん…、彩木君が目を覚ましたんだが、空腹で気が立っているらしい。
 何か用意してやってもらえないだろうか」
電話の向こうで小さな笑い声が聞こえた。
「かしこまりました。…ぼっちゃまはいかがなさいます?」
「そうだな……。ついでだ、一緒に頼む」
「承知しました。では、すぐに…」

「なんか、ひっかかる言い方!」
「まあいい…。ところで、赤が一本開栓されているが、これは君か?」
昨夜開けたワインのことらしい。
「は、はい…。あの、気付け代わりに、警視に飲ませました…」
「気付けに……これを」
「いけなかったですか…」
「いや……。いい」

華江がサンドイッチと果物と紅茶を運んでくる。
「ご朝食です、どうぞ……」
ふと、氷室のそばのワインの瓶に目をとめた。
421【刹那の永遠を・20/20】:03/07/05 10:46 ID:EjNPhe6z
「ぼっちゃま、それは、ヴィンテージの…」
「ん……今朝、由香の夢を見てね……。懐かしかったよ」
華江は目を細め、何ともいえない表情をして氷室を見る。
「それは…良うございました……。さ、お二人とも、召し上がれ…」

華江が去ると、氷室はすっと立ち上がって、棚からワイングラスを2脚取り出す。
件のワインを静かに注いで、ひとつをくるみの前に置いた。
「せっかくだ。君も飲みたまえ」
「あ、ありがとうございます……いただきます」
氷室らしからぬ行動にとまどいながら、くるみはグラスを顔に近付ける。
まろやかな、あたたかな香りが、ふわりと漂う。

くるみは上目づかいで氷室を見て、何気なさそうにたずねた。
「…警視…。由香さんの…夢を、見た…んですか?」
「ああ……。君のおかげだ」
くるみはうろたえる。
「えっ!?…あ、あたしは、ただワインを飲ませただけで、べ、別に何も…」
その様子を横目で見ながら、氷室は言う。
「夢は良く憶えていないんだが…。そのワインは、由香の生まれ年のものだ。
 君がそれを選んだことと、夢を見たことと、…関係があるように思えてな」
「……!あたし、そんな大事なものを、開けちゃったの?!」
「構わんさ。たとえ一瞬でも、由香に会えたんだ……」

穏やかにくるみを見る氷室の顔。
くるみはまた涙が滲んでくるのをこらえながら、小さく微笑んだ。


                              〈完〉
422名無しさん@ピンキー:03/07/05 10:49 ID:EjNPhe6z
以上です。
最後までお読み頂きどうもありがとうございました。
423名無しさん@ピンキー:03/07/05 10:54 ID:jF0KnAyF
はぁ。。いいですねー。すばらしすぎです。
私も泣きそうでした。
またどんどんうpしてください。まってます。
424名無しさん@ピンキー:03/07/05 10:55 ID:E/pYRQt5
ウプ!!キーーターーーヨーーーー
職人ちゃま、乙です!
今作もよかったー!せつなくて、優しくて・・・ううっ
また書いてくださいね。のんびり待ってます。
425名無しさん@ピンキー:03/07/05 10:55 ID:jF0KnAyF
あ!感動のあまりあげちゃいました!
ごめんなさい。
426あぼーん:あぼーん
あぼーん
427名無しさん@ピンキー:03/07/05 14:12 ID:IwapTqwA
私もなけました。・゚・(ノД`)・゚・。ヨカッタヨー
428名無しさん@ピンキー:03/07/07 01:30 ID:ey803ozQ
ぐわぁぁ!
久し振りに来たら新作がすごいうpされてた!
切ない。切ないのにエロイ!エロイのに切ない。・゚・(ノД`)・゚・。
職人さんありがとう!!!
429名無しさん@ピンキー:03/07/14 22:43 ID:PsWZR/Ay
また来てねー
430山崎 渉:03/07/15 11:14 ID:vhmwz+RP

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
431名無しさん@ピンキー:03/07/20 12:45 ID:t3S6hpOw
よかっつたです〜。また読みたいのでお願いします☆
432あぼーん:あぼーん
あぼーん
433名無しさん@ピンキー:03/07/21 11:14 ID:PZ+DH2sR
あんなに下に沈んでたのに、どうして広告がつくんだ…。夏だから?
とりあえず保守上げ感謝sage
434名無しさん@ピンキー:03/07/25 10:56 ID:hfoCq/UY
ホッシュage
435あぼーん:あぼーん
あぼーん
436あぼーん:あぼーん
あぼーん
437あぼーん:あぼーん
あぼーん
438あぼーん:あぼーん
あぼーん
439【If…】:03/07/30 14:14 ID:0KFhRw4H
がしゃん、と重い音を立てて地下室の扉が閉まる。

「あ、ちょっと、なんで閉めちゃうんですかぁ!…開けて下さいよぉ!」
「辛うじて合格だな」
「……?!」
「ようこそ、A級未決事件捜査特別室へ」
「あのぉ……、あなた…は」
「氷室光三郎。君の上司になる」
「氷室…警視……」

リモートOPタイトルバック

「うっそ!ちょーイイ男!!あたし、もっとオジさんかとぉ…。あ、すみません。
 あたしぃ、いえ、私、環七署交通課から転属になりましたぁ、
 神 崎 薫 巡査でぇす!コレ履歴書ですぅ。よろしくお願いしまぁす!」
「…………」
「正直ぃ、月イチで人が辞めるっていうウワサのA別館だからぁ、どうなるかと
 思ったんですけどぉ、頑張って来てみて良かったですぅ!」
「…私との仕事が辛かったら、いつでも辞めてもらって構わない」
「どんなに辛くても絶対に辞めません!一生ここで働きますぅ!一生!」
「…いや……、そんなに居てもらわなくていい……」
「あたし何でもやります!署内外の情報収集には自信がありますぅ!
 警視の身の回りのお世話もするしぃ、お望みなら…添い寝だってしちゃいますぅ!
 ……あん、警視ぃ、どこ行くんですかぁ、待って下さいってばぁ……」



                              〈了〉
440名無しさん@ピンキー:03/07/30 14:25 ID:0KFhRw4H
単なる保守カキコです。薫ちゃんが頭から離れません。

スレ総数が501になったら圧縮とのことですが、今の所大丈夫そうですね。
数日に一度くらい保守すれば、落ちることはないようです。

ご丁寧な感想を下さった皆様、ありがとうございました。
いずれまたうpさせて頂きたいと思っています。
441名無しさん@ピンキー:03/07/31 01:38 ID:RpNmiw8J
漫画の薫ちゃんならいいけどドラマは・・・。警視つぶされちゃうYO。
442名無しさん@ピンキー:03/08/01 17:56 ID:SCLv5pzl
サンキューグッジョブ!!
次の作品、お待ちしてます!!!
443ぼるじょあ ◆yBEncckFOU :03/08/02 05:18 ID:e3EGd7L5
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ
444名無しさん@ピンキー:03/08/04 15:08 ID:SGnd/941
ちょっとあげとく。
445あぼーん:あぼーん
あぼーん
446名無しさん@ピンキー:03/08/11 00:53 ID:NCv1Bo4S
sageでも保守できるのかな?
447名無しさん@ピンキー:03/08/11 01:49 ID:my0VOr22
うん、ageでもsageでもできるよ。
6巻に(;´Д`)ハァハァしながら保守に努めよう。
448名無しさん@ピンキー:03/08/11 02:38 ID:riNRgtJ3
6巻を読んで、
警視がくるみタンにオ○ニー指導しているのを勝手に妄想して(*´д`*)ハァハァしてまつ。
指導は、直接でも遠隔でもアリ。

449名無しさん@ピンキー:03/08/11 06:46 ID:OUf7epI4
6巻はいろいろ萌えどころ満載だね〜。
くるみたんにメイクする警視(*´д`*)モエー
自慰行為とか言っちゃう警視(;´Д`)ハァハァ
くるみたんにオナニー大好きとか言わせちゃう警視(;´Д`)ハァハァ
そして美味しそうなくるみたんの肢体も満載(*´Д`*)ハァハァ
450名無しさん@ピンキー:03/08/11 16:52 ID:/3PCj3F3
やっぱ萌えるよね、風俗編。
警視の言葉責めに(;´Д`)ハァハァ
くるみタンの魔乳に(*´Д`*)ハァハァ(*´Д`*)ハァハァ
どうせなら警視のj(自粛 (*゚∀゚;)=3ハァハァハァハァハァハァ
451名無しさん@ピンキー:03/08/12 05:08 ID:/1bEwWP0
おまいらハァハァしすぎもちけつ(;゚∀゚)=3



∧_∧    
 (;´Д` )ハァハァ               
 (つ旦と)            
  と_)_)       ‥オレモナー(w       
452山崎 渉:03/08/15 17:19 ID:7WSqfyM8
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
453名無しさん@ピンキー:03/08/19 15:53 ID:p244anvt
結局くるみタンはGやHをどのくらい知ってるんだろうか・・。
454名無しさん@ピンキー:03/08/24 05:57 ID:zs6Zua68
保守age
455名無しさん@ピンキー:03/08/24 10:05 ID:ih/MH968
出会い系
http://www.h3.dion.ne.jp/~smz/i-deai.html

219.184.156.78 , YahooBB219184156078.bbtec.net ?
456あぼーん:あぼーん
あぼーん
457名無しさん@ピンキー:03/08/28 14:07 ID:OgLKZgp6
職人タン・・・待ってるからね・・・
458ただのエロ妄想ヲタなわけですが:03/08/29 17:42 ID:01by4tB8
只今妄想中につき、本日も保守カキコで失礼致します。

にしても、削除屋さんが広告あぼーんして下さってすっきりしましたね。
夏の荒波も乗り切れそうで、良かった。
459sage:03/08/29 20:20 ID:MI1IX2iF
待ってます…。もうすぐ7巻だ!
460名無しさん@ピンキー:03/08/29 20:21 ID:MI1IX2iF
ごめん、誤爆
461名無しさん@ピンキー:03/08/29 20:21 ID:RGaOZDyK
イモート
462名無しさん@ピンキー:03/08/29 21:34 ID:wn84f1++
動画系サンプル集、新たにアップ!
http://vs2.f-t-s.com/~moemoe/index.html
463エッチネタ:03/08/29 21:55 ID:5dO9M+m1
464名無しさん@ピンキー:03/09/01 21:42 ID:94ebR9we
ホシュ☆ホシュ☆
465名無しさん@ピンキー:03/09/02 17:52 ID:AUrG6h7h
わーい
待ってまるぜい!
466名無しさん@ピンキー:03/09/08 17:33 ID:/eOV28p9
7巻発売記念(?)保守
467名無しさん@ピンキー:03/09/15 17:44 ID:4sVMLjd/
祝阪神優勝保守age
468名無しさん@ピンキー:03/09/15 19:04 ID:09oL6L4d
大変お得な情報です!!
送料350円・全品900円・全て人気商品!
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是非、ご利用ください。
469名無しさん@ピンキー:03/09/15 19:38 ID:xKcAqsEq
待ってます!
470名無しさん@ピンキー:03/09/18 12:00 ID:fxii2Ec0
| | Λ   
|_|Д゚)<…レスから妄想しちゃって…ちょっとだけ書かせて下さい…。 
|文|⊂)  
| ̄|∧|    
471【Lesson G ・1/4】:03/09/18 12:04 ID:fxii2Ec0
「彩木くん。念のため聞いておくが…、自慰の経験はあるのか?」
「あ…、ありません!あるワケないでしょ!!」
露出の多い服を着たくるみは、真っ赤になって否定する。
「それはまずい。演技するにしても、まったくの未経験ではな。
 ――仕方ない…、私が指導しよう」
「………へ?」
「行くぞ」
氷室はくるみの腕を取ると、寝室へ引きずって行く。
「ちょ、ちょっと待って…。ボブさん、警視になんとか言ってえ!!」
ボブは首をすくめて、「くるみちゃん、Good luck…」と小声で言った。

「ベッドに仰向けになって寝たまえ」
腕を放されたくるみは、よろめいてベッドに倒れ込む。
「け、警視…、ホントのホントに……するんですか…?」
「くどいぞ」
くるみは言われた通りに横たわり、ワンピースの裾を握りしめる。
氷室は椅子をくるみの脚の方に置いて腰掛けた。
「まず下着をおろせ」
「え…っ、で、でも……」
「早くしろ!」
「はい……。…うえぇん…」

くるみは服の裾を臍の辺りまで上げると、ためらいながら下着の端に指をかけ、
腰を浮かせてゆっくりと下げた。
氷室の視線を受けながら、下腹部をあらわにする。
太腿まで来て、手が止まった。
さらに下ろすには体を折り曲げる必要があった。
「も…だめ……。丸見えになっちゃう…」
頬を染めて目を閉じ、首を横に振った。
「うむ、そこでもいいが…」
氷室は立ち上がって手をのばすと、下着を足首まで引き下ろした。
472【Lesson G ・2/4】:03/09/18 12:07 ID:fxii2Ec0
「キャアアアア!!!」
くるみは目を剥いて金切り声を上げる。
「演出効果を狙うなら足首に引っ掛けておけ」
「そんなの狙ってません!」 
くるみは慌てて太腿を重ね、大事な部分を隠した。
氷室は椅子に戻る。

「では、少々脚を広げたまえ。…女性器の構造及び名称は分かってるな」
「は…?!た、たぶん……」
「脚を広げろと言ったはずだが」
氷室は再び腰を上げ、くるみの足首をつかむと30センチほど間をあけた。
「きゃぁん…!…見ないでっ!」
「…何を言ってる。風俗嬢は見られるのが仕事だろう」
「へ、変装です!潜入です!」

氷室の眼前に白い下半身を晒し、くるみは目をつぶった。
「よし、始めよう。まずは胸に触れてみろ」
「えっ……。はい…」
手を開いて胸に当てる。
「…あ……」
薄い布地越しに触れる乳首は、既に固く立っていた。
「はぁ……、ん…」
手を当てた所から奇妙な感覚が蠢きだし、くるみは苦しそうな顔をする。
「あん…っ…、…なん…か……」
くるみは自分の胸を強く揉み始めた。
開かれていた脚はいつの間にか閉じられ、擦り合わされる。

くるみの様子を見ていた氷室は、立ち上がって部屋を出て行く。
「…警…視……?」くるみは手を止め、目を開けた。
氷室は薬品瓶と脱脂綿を手に、すぐに戻ってくる。
「両手を出したまえ」
473【Lesson G ・3/4】:03/09/18 12:11 ID:fxii2Ec0
くるみが手を差し出すと、ひやりとした感触が手の上を滑る。
「つめた…。何?」
「エタノールだ。消毒だよ」
そう言って、氷室は自分の両手も脱脂綿で拭いた。

「中断させて悪かった、続けてくれ」
「…警視…、あたし、やっぱり、無理です……」
「そんな事はない」
氷室はいきなりくるみの太腿をこじ開けた。
「やぁっ…!!なっ、なにするん…」

「見たまえ…と言っても見えないか。自分で確かめろ」
「…え…?」
くるみは氷室に手を取られ、熱く疼く部分に指を伸ばした。
奥から湧き出た粘液はぬめり、指を離すと糸を引いた。
「あぁ……」
「バルトリン氏腺液及び膣潤滑液だ。君が『感じて』いる証拠だな」
「やめ…て…、はずか…し……」

「さて、初心者が最も快感を得やすいのは、陰核=Clitorisへの刺激だろう。
 やってみたまえ」
「えっ?ど、どこ…ですか?」
「男性器同様、性的興奮により充血・勃起する。触れれば分かるさ」
くるみはおずおずと指を這わせる。
小さな点に触れたとき、痺れるような快感が走った。
「はぁっ…!」
「そうだ。そこを軽く、ゆっくりと刺激する」
「は……い」
子猫の頭を撫でるように、くるみは指先を動かした。
「……あ、あんっ!…はぁ…あ……、あ……っ」
抑え切れずに体が震える。
474【Lesson G ・4/4】:03/09/18 12:15 ID:fxii2Ec0
「…お…願い…、見ないで……」
腕組みをして凝視する氷室に、くるみは悲しげな声で言った。
「…続けるんだ」

膣からあふれた粘液を塗り付けるように、指を回す。
「んん…っ、…あ…あぁん…、は……ぁ…」
快感が増すにつれ、指の動きが速く、大きくなる。
「ああ…、あたし、もう……」
やるせなくつぶやいて、もう一方の手で胸を押し揉んだ。
「よし、そのまま最後まで行ってしまえ」
「…ど…、どう……すれば…」
「好きな男の事でも考えろ」
「え…っ…?」

くるみは一瞬氷室の顔を見つめ、瞼を閉じ、指を速めた。
「あっ…、あぁっ…、う…、んー…っ…!!」
広げた脚を突っ張って震え、やがてぐったりと力を抜く。
氷室が近づいてきてくるみの手を取った。
「けい…し……」
くるみはまぶしそうに目を開ける。
「発汗、脈拍上昇、呼吸亢進。本物だな。初めてにしては上出来だぞ、彩木くん!
 どんな店でも充分つとまるだろう。早速面接に行ってくれたまえ」
「あの…、本職にする気は、ないんですけど……」
荒い息をしながら、くるみは氷室の顔を睨んだ。
「あとは、恋人に協力してもらって練習することだ」
「冗談…、あたしたち、結婚まではキスだけって決めてるのっ!」

氷室は眉をひそめた。
「…君たち、病気じゃないのか……?」
「……け…警視に言われたくありませーんっ!!!」
                               〈完〉
475名無しさん@ピンキー:03/09/18 12:22 ID:fxii2Ec0
改行大杉!と怒られてしまった・゚・(ノД`)・゚・。

警視と出会ってもうすぐ1年、新たな萌えが欲しいと切に願う今日この頃です。
476名無しさん@ピンキー:03/09/18 18:22 ID:YGHJgNRy
新作キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
冷静に指導する警視にキュン!
いがったっす。またおながいします!!
477名無しさん@ピンキー:03/09/18 18:49 ID:LF8pHJHn
キター!!!!!!
ゴチになります!!!!

そろそろ、新たな萌えが欲しいでつなー。
478名無しさん@ピンキー:03/09/19 15:04 ID:ffEZEfmz
大変ゴチ!!です。エロ満載生唾ゴックン+最後にはオチまで。
完成度の高さに毎回ため息です。
今回は口頭指導と視姦?wに徹した氷室ですが、別Vir.で、
羞恥から要領得ないくるみに実技指導・・・なんてどうでしょう?w
479名無しさん@ピンキー:03/09/23 16:38 ID:ENHw+bn3
緊急保守
480名無しさん@ピンキー:03/09/25 11:35 ID:DHufXa14
レスありがとうございます!
同シチュ別バージョン、やってみました。
5レスは多すぎたかも知れませんが。
恐れていた圧縮がついに…((((゚Д゚;))))。生きてて良かった。
481【Lesson G with a Deepest Touch ・1/1】:03/09/25 11:39 ID:DHufXa14
「ベッドに上がったら、服を脱ぎたまえ」
寝室に入るなり、氷室はいきなり命令する。

「えっ、…そ、そんな……」
「ぐずぐずするな。件の風俗店に潜入できるかどうかが、この事件の捜査の要だ。
 君のルックスなら問題ないとは思うが…、技術面に不安があってはならん」
「…技術面って?」
「だから、自慰の技術だ。始めるぞ」
「…マジですか…?!」
くるみは呆然と氷室の顔を見た。

「ここを覗き部屋の室内と考え、自由にやってみたまえ。…若干殺風景だがな」
「や、やるって言っても……」
「さっさとしろ!とにかく脱げ!」
「は、はいぃっ…!」
怒鳴り声に後押しされ、くるみはベッドによじ登って、横座りになった。
首の後ろのホックをはずし、今さっき着たばかりの服を脱ぎ始める。
重たそうな胸を包む布が、少しずつ下がってゆく。
服は腰まで落ち、くるみは手で胸を隠して固まった。

「ためるのはいいが、長過ぎてもどうかと思うぞ」
「別に、ためてる訳じゃ…」
くるみは片手で胸を押さえ、もう一方の手で服を引っぱり下ろした。
苦労して片手だけで服から脚を抜き、とうとう下着一枚になる。
「脱ぎ…ました……」
氷室の顔をまともに見る事ができず、小さくつぶやいた。

「よし、次は性的興奮を得る。各感覚器官が受容した性的刺激が大脳に達し…」
「あのっ、理屈はいいから、早く指示して下さい!恥ずかしいのっ!」
「…それも刺激のひとつだな」
「警視のいじわる……」
くるみは唇を噛んで氷室を睨みつけた。
482【Lesson G with a Deepest Touch ・2/5】:03/09/25 11:42 ID:DHufXa14
氷室はすました顔で続ける。
「この状況下では、性的イメージと触覚ヘの刺激が有効だろう。彩木くん、恋人との
 デートでも思い出してみたまえ。なるべくエロティックな記憶をな」
「エ、エロティックって…そんなこと、してないもん…」
「君がそう感じた記憶でいい」
「はあ……」

くるみは目を閉じて、過去を思い返す。
「伸吾が…ホテルに泊まろうって…、あたしが先にシャワーを浴びて…、裸のまま
 ベッドの中で伸吾を待ってました……。すごくドキドキしてた……。そしたら…、
 携帯が鳴って、警視に呼び出されたんです!」
「………。他にはないのか」
「キツイ仕事でめげてた時、伸吾が一晩そばにいてくれるって…、シャワーを浴びて
 …伸吾を待ってたら……事件の手がかりを思い出して、A別館に急いだんだった!
 あーん、エロティックな記憶、作る暇もなかったっ!なんか腹立ってきました!」
氷室は額を押さえた。
「分かった、もういい…。とんだ藪蛇だ。イメージはやめにしよう」
「じゃあ、どうするんですか」

突然、氷室はくるみの手首を胸から引きはがした。
「きゃ…っ!なに…」
「触覚に訴えることにする。どこでもいい、快感の得られる場所に触れてみたまえ」
「そ、そんなとこわかりません!」
「皮膚は感覚点の集まりで、女性はほぼ全身が性感帯だ」
「理屈ではそうかも知れませんけど…」
くるみは手を引っ込めて、胸を隠すように前で腕を抱えた。
「ほら、腕に触っても、胸に触っても、全然気持ち良くないですっ」

「…そうか?それは君が…」
氷室がくるみの肩に手を当てた。
「……あ…っ…」
くるみはその手の感触にぞく、と震える。
483【Lesson G with a Deepest Touch ・3/5】:03/09/25 11:43 ID:DHufXa14
「どうした」
「あの…、そこは、ちょっと弱いかも……」
「なるほど」
氷室の手は肩を下り、肩甲骨の上を通って背骨に沿って滑っていく。
「あ…、あ、ああ…ぁん……っ」
自分でも理由の分からない快感に、くるみは声を上げ、背をのけぞらせた。
「体の後側が敏感なようだな、君は」
「し、知りませんっ…」
「表側は自分でやるんだ。さあ…」

くるみは顔を赤らめ、胸に置いた手を体に沿わせて下ろす。
「………」
下着に包まれた恥骨の上まで来て、手が止まる。
「止めるな。さらに下に移動しろ」
「え…、って……」
迷いながら、太腿の間に手を入れる。
「こう…ですか?」
「それでは触れんだろう…。脚を開け」
氷室はあきれ顔で、くるみの片方の膝を立てた。

「や…あん…!」
「いいから触れ。大陰唇でも小陰唇でも陰核でも」
「はあ…?!な…何を……?」
「ぐだぐだ言ってないで、指示に従え!」
「だってぇ…、よくわかんないんですもん……」
くるみは泣き出しそうな声を出し、湿った窪みに指を当てた。
「これで…いい…ですか……」
「いいも何も…快感は得られているのか?」
「そんなの…、…わかり…ませ…ん」

「仕方ないな…」
氷室はため息をついて、くるみの隣に腰を下ろした。
484【Lesson G with a Deepest Touch ・4/5】:03/09/25 11:45 ID:DHufXa14
「目を閉じていろ」
「え……、はい…」
くるみは目をつぶった。間近に氷室を感じ、鼓動が速く、大きくなる。

氷室の指が顎を下から持ち上げ、親指の腹がくるみの下唇に当たった。
小さく開いた唇の隙間に、人差し指と中指が順に入り込んで、舌の先を撫でていく。
「……ん」
その濡れた指が乳首の先に触れ、くるみはぴくん、と小さく動いた。
「あ」
冷たい、と思った次の瞬間、乳首が指に挟まれる。
指の間でこりこりと弄られ、くるみは眉を寄せて呻いた。
「…あ…ぅう!」
上体をのけぞらせて倒れそうになり、慌てて手をついて荒い息をする。

氷室の指が、今度は二本一緒に唇に触れた。
「ん……っ」
くるみはその指先を唇で包み、自分から舐める。
指は、しばらくの間舌が唾液を絡めるにまかせ、やがて出ていったかと思うと、
くるみの下着の中に滑り込んだ。

「…や…、そん…なぁっ!」
くるみはシャツの袖を押さえたが、氷室は意に介さない。
「憶えておけ。外側から、…大陰唇…」
二本の指が、下から上に向かって湿った部分をなぞった。
「い…や…ぁ」
「その内側が、小陰唇…」
同じようにぬるぬるとその部分をなぞられる。
「あ…っ…」
「中央が膣だ」
指がとろりと沈む。
「は…、ぁ…」
くるみの体がふらふらと揺れた。
485【Lesson G with a Deepest Touch ・5/5】:03/09/25 11:48 ID:DHufXa14
「そして……陰核」
二本の指はそこを軽く挟み、くっ、と引き上げる。
「あ、ぁん…っ…!」
鋭い快感に体の力が抜け、くるみは後ろに倒れ込んだ。
氷室は片腕でその肩を抱きとめ、唇を震わせて喘ぐくるみの耳に顔を寄せた。
「少しはわかったか。今度は自分でやってみたまえ」
そう言うと、くるみの下着を片手で取り去る。

「は…い」
くるみは膝を立て、ぎこちないながらも氷室のしたように指を使った。
「あ…っ…、んん……、あ…ん、…は、ぁあ…」
喘ぎ声が部屋にが響く。
「…警…視…、…苦しい……」
しばらく行為を続けていたが、助けを求めるように氷室を見た。
「…補助しよう。君は続けていろ」
氷室はくるみの手の前に自分の手を置き、中指を膣に差し込む。
「あ、ぅ…!」
小さな動きで膣前壁を擦りあげると、突然くるみが震え始めた。
「んっ…、…あ…っ、あ、ぁ、け…いし…ぃっ……!」
震えながら氷室の胸にすがりつき、半ば泣き叫ぶ。

くるみは氷室に背を抱かれたまま、しばらく荒い息をしていた。
「…彩木くん……、大丈夫か…」
「は…い…」
頬を染め、潤んだ瞳で氷室の顔を見上げる。

「…そうか。では復習だ。次は手を貸さんぞ」
「……へ…?」
「まだまだなってない。もう一度初めからだ、さっさと脚を開け!」
「……お…、鬼っ……」

                                〈完〉
486名無しさん@ピンキー:03/09/25 11:57 ID:DHufXa14
改行クリアしたのに、番号ふり間違えた…_| ̄|○

思わせぶりながら不感症っぽい警視と、そんな警視にドキ胸なくるみの
原作テイストも結構好きなもので、同じような内容になっています。
バリバリな警視だと、速攻処女喪失でしょうから…。
487名無しさん@ピンキー:03/09/25 18:06 ID:ZgX9nMb4
うぉおっっ、別Vir.キターー!! 
上でキボンした者ですが、図々しいお願いに応え下さって有難うございます。
さいっこーにエロくてコーフンしますた。シアワセ(*´Д`*)
くるみは色々凄いコトやってるのに(w清純さを失わず、健気で可愛いですね。
氷室はも〜う、アヤっシくってス・テ・キ!(w
ドラマとマンガ両方の氷室が思い浮かび、2重に萌えてます。
また書いて下さいね!
488名無しさん@ピンキー:03/09/26 20:50 ID:/P53GjIN
素晴らしい作品をありがとうございます(感涙)

淡々とした警視に萌え〜…ハァハァ!!
このスレの方と一度リモートなお話をしてみたいですよ〜
489名無しさん@ピンキー:03/09/27 20:19 ID:ySspAgYX
新作ウプ乙ですぅぅぅぅ〜〜

いがったっす。警視を思いながら昇天するくるみたん

・・・いがったっす。
490名無しさん@ピンキー:03/10/02 17:02 ID:9kF9h1L3
おおおおおお!!!
久々に来てみたら新作が2本もうpされてるじゃないかぁぁぁぁ!!!

うはぁぁ〜エロいし面白いし最高っす!!
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
491名無しさん@ピンキー:03/10/03 23:53 ID:Y+S+XZsf

(*´Д`)ハァハァ (*´  Д`)ハァハァ (*´   Д `)ハァハァハァハァ :.` *:.・∵ ゚ д:.`

492名無しさん@ピンキー:03/10/04 01:34 ID:jBz6SCuy
良かったです!
(でも警視はこんなくるみを見ても勃起すらしてないのかしら…)
493名無しさん@ピンキー:03/10/04 02:18 ID:+5FRoorW
エロおもで(・∀・)イイ!
しかしこれで立たない氷室は完璧EDだなあ。
でも眉一つ動かさず見てるだけなのに実は股間ビンビンだったら・・・
タイヘンなヘンタイだなw
494名無しさん@ピンキー:03/10/04 09:57 ID:tLoyHKc4
新作乙でしたー。 やはり原作も匂わせるストーリーの方が萌度も大きくて楽しめました。 それにしてもこれをドラマで妄想すると鼻血モンですなw
495名無しさん@ピンキー:03/10/04 17:26 ID:QQawZzA4
>493
ワロタ!>タイヘンなヘンタイ

「警視ビンビン物語」というのもいいかも…って、古杉な上に板違い?
496名無しさん@ピンキー:03/10/05 16:38 ID:FXgRfaFz
下がり過ぎてたのでageます。
497名無しさん@ピンキー:03/10/05 17:27 ID:wC4YcNo0
さげ
498名無しさん@ピンキー:03/10/08 10:48 ID:A2xK21El
レス頂きありがとうございます。
原作警視のED、もはや疑惑ではすまないような。・゚・(ノ∀`*)・゚・。
標準仕様になっちゃっていいんでしょうか。

お礼かたがた保守カキコ、失礼致しました。
また機会がありましたらうpさせて下さいませ。
499名無しさん@ピンキー:03/10/10 13:04 ID:ORAhyLP+
祝もうすぐ1周年さげ
500名無しさん@ピンキー:03/10/18 02:43 ID:bjiG7B9y
>>498
待ってるyo〜
保守sage
501名無しさん@ピンキー:03/10/21 08:29 ID:Mzdy7ttr
いやーん落ちそうなのでageるよ!
一周年たってもまだまだリモート萌えなので
職人さまのご降臨を待ってまつ
502名無しさん@ピンキー:03/10/21 16:33 ID:govjLR4p
密かに応援してまつ・・・。

まだ原作続いてるし、萌えまくりでつ!
503名無しさん@ピンキー:03/10/21 18:47 ID:nN9aWrB6
まだまだチェックしております。

職人さんたちーがんばってねー
自分には文才がなくてねぇ・・・ハハ
504【リモート名場面集・第1話】:03/10/25 14:09 ID:N/hibu2V
くるみ、部屋をぐるりと見渡す。
「ここが、A…級未決…事件、捜査…特別室……、ですか?」

「――通称A別館。驚いたか」
氷室、すたすたと壁際に歩き、自分にだけコーヒーをいれる。

「さすがに…、ちょっと。でも…お化け屋敷みたいだけど、普通の民家みたいだし…、
 けーひちょーの別館が、こんな所にあるなんて……」
「ここは俺の自宅だ」
「え…じゃあ、在宅勤務ってこと…ですか?」
「そうだ」

くるみ、ちらりと氷室を見て、顔を赤らめる。
「そ、それで……、どうして氷室警視は、そんな格好をしてるんですか?」
「ここは自宅だと言ったろう。どんな姿でいようと俺の自由だ」
氷室、全裸でくいっとコーヒーを飲む。お○ん○んが揺れる。

                             〈了〉
505名無しさん@ピンキー:03/10/25 14:18 ID:N/hibu2V
アクセス規制解除記念カキコ━━(゚∀゚)━━!!
10月に入って2度も巻き添えくらい、しかも2度目が一週間も解除されず、
ガラスの檻の中でジタバタしておりました。

名場面集、本スレで誰もやらないみたいなので、こっちでやってみました。
もちろん続きはありませんw
506名無しさん@ピンキー:03/10/25 15:40 ID:LpUIWbj5
ひっくり返ってワロタ!! ハライテ−!! 
そう来るとは・・・職人タンのセンスに脱帽でつ。
507名無しさん@ピンキー:03/10/25 16:58 ID:7eVqfbGG
ギャハハハハハ!! 
これはやっぱりドラマバーションで想像したほうがいいですね。
本人「家では裸族」っすから。
508名無しさん@ピンキー:03/10/25 19:10 ID:RUq0sVIk
サイコー!!!!!!

裸にインカムを想像して萌えてしまいますた
509名無しさん@ピンキー:03/10/30 00:02 ID:7mQuqjjW
保守sage
510名無しさん@ピンキー:03/11/01 16:21 ID:MDxvpFVO
本編リピートで(*´Д`*)ハァハァが止まらん……
(*´Д`*)ハァハァしてる場合じゃないんだけどな……
511名無しさん@ピンキー:03/11/01 21:15 ID:KycAC8Cp
今週のヤンマガ見て激しくワラタ!

警視がマッパでねてますた!!!
512名無しさん@ピンキー:03/11/03 00:32 ID:4YG2rL9F
>>511
くるみタソがノックもせずにバーン!!と入って来た時も
マッパか?!と思ったら違ってガカーリだったよ。
513名無しさん@ピンキー:03/11/03 01:15 ID:JqU+8qZX
もしマッパだったらどうなってた?



↓次の方どうぞ。
514名無しさん@ピンキー:03/11/04 10:23 ID:ZingAASk
一応「キャー!」とか言いながら、ジュンと薫に写メ。
・・・そりゃ自分か。

↓次の方どうぞ。
515名無しさん@ピンキー:03/11/12 17:29 ID:A03XUmsM
警視、地震ですう〜!!
516名無しさん@ピンキー:03/11/12 17:59 ID:A03XUmsM
ついでに今のうちに上げときます。
517名無しさん@ピンキー:03/11/13 16:21 ID:d+NJ0poJ
>>514
その場は「キャーーー!」と叫んで逃げる。
でも脳裏から警視の裸体が片時も離れず、
火照った身体で眠れぬ夜をすごすくるみタン・・・
そして全裸の警視に抱きすくめられる夢をみて・・・(*´Д`*)
518名無しさん@ピンキー:03/11/14 09:56 ID:T1t7U4Rs
うわ、なんか萌えるじゃないか…(;´Д`)
朝から何やってんだ漏れ(*´д`*)アハァ
でも続ききぼんぬ(;´Д`)ハァハァ
519名無しさん@ピンキー:03/11/18 23:10 ID:mqq5MLo4
保守
520名無しさん@ピンキー:03/11/22 13:10 ID:v19mZZIy
連休初日だしせっかくだからホシュ。

例のセリフ、ドラマ警視がどんな顔して言うのかと思うと、
それだけで丼飯2杯半くらい食っちまいそうな自分は
屈折してまつかね・・・。
521名無しさん@ピンキー:03/11/22 23:58 ID:+yd8zWZg
今週号の警視の台詞で妄想膨らんだ私は逝ってヨシでつか?

522名無しさん@ピンキー:03/11/23 03:04 ID:KSzgumF8
何だよ、警視。
仕事にかこつけて案全日確認かよ。
エロいな〜(*´Д`)ハァハァ
523名無しさん@ピンキー:03/11/23 16:52 ID:h7FlJdLf
いよいよ次週、「荻野式避妊法トリック」の全貌が明らかに?!
裏をかいて「多い日も安心、高分子吸収体トリック」かも・・・。

>>521
そういう妄想はみんなで共有しようね。
524名無しさん@ピンキー:03/11/24 16:38 ID:INss+WCl
我慢できずに立ち読みして来た。

「私の手元の資料によると、キミの平熱は36度」ってどういう資料なんだyo!
くるみタンの生理周期と排卵日もばっちり記載されたな。
エロ過ぎです、魂胆みえみえです、警視!
でもそんな警視が好き(*´Д`*)ハァハァ
525名無しさん@ピンキー:03/11/25 00:25 ID:XYgJDDZx
>>523
「荻野式避妊法トリック」「多い日も安心、高分子吸収体トリック」
禿ワロタ。
警視はオギノ式かぁ・・・
526名無しさん@ピンキー:03/12/02 16:57 ID:/NyKLv3z
警視、小ネタを下さい。盛り上がりません。
527名無しさん@ピンキー:03/12/05 00:47 ID:lbpqYwvn
警視、避妊だけでなく性病予防にコンドー夢使え。
くるみたんは処女だからビョーキは大丈夫か。
警視自身はどうなんだ?
528名無しさん@ピンキー:03/12/06 22:35 ID:7PrKZpD3
「失礼な、光三郎様は一穴主義です!」
と言いながら、コンドームに極小の穴をあけておく華江さん。
529名無しさん@ピンキー:03/12/06 23:23 ID:bCeHupGE
>>528

グッジョブ!(爆笑)

530名無しさん@ピンキー:03/12/11 03:52 ID:AgVocglz
ホシュ
531名無しさん@ピンキー:03/12/18 00:36 ID:+pb2eKCr
|  今年の妄想、今年のうちに!
\  年賀状はお早めに!
 V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|,,∧
|Д゚彡/"
| ミ づ
| ミ
| U     
532名無しさん@ピンキー:03/12/19 10:19 ID:vkS1KUPJ
……失礼致します。久々なのですが、うpさせて下さい。
531を書き込んだらPCが不調になり、まるで荒らし…。すみませんでした。
HDが無事で一安心、データ飛んじゃったらシャレになりません。

引き続き三角関係話です。また「こんな警視なんてヽ(`Д´)ノ」
な場合は、どうぞスルーして下さいますようお願いします。
533【佇む時の行方・1/21】:03/12/19 10:22 ID:vkS1KUPJ
「うーん…と、ここかな?…あ、待って、やっぱりここ!」
「あっ、くるみちゃん、そこは……」
「…えっ?――やだあ、どおして?!」

くるみとボブがゲームに興じる後ろで、氷室は憮然と仕事をしている。

「悔しーい!ね、もう一回……」

「……うるさい。君たちは何しにここに来てる!」
氷室はくるりと椅子を回転させ、腹にすえかねた様子で二人を睨み付ける。
「だぁって…、やることないんですもん……」
「じゃあ仕事をやろう。ファイルを取って来い」
「なっ……、犬みたいに言わないで下さい!」
「…警察犬の方が君より勤勉だろう。いいから早くしろ。過去の事件資料の棚から、
 ファイル5を持って来てくれ」
「はあい…」
くるみは立ち上がり、ファイルを探しに行く。

ファイルは棚に整然と並んでいた。
「ファイル、5……と」
背見出しには、くるみがA別館に来るずっと以前の日付けが記載されていた。

あ、ずいぶん前の事件なんだ……。
毎月のように部下が辞めてたっていう頃かも。
それにしても、几帳面に資料まとめてて……警視らしいなあ…。

くるみは何気なくページをめくって中を見る。
突然、陰惨な他殺体の写真が目に飛び込んで来た。
「う…えぇぇ……!!」

「何だ、その素頓狂な声は……」
氷室がうんざりした顔をする。
534【佇む時の行方・2/21】:03/12/19 10:25 ID:vkS1KUPJ
顔を歪めたくるみが戻ってくる。
「…あーん、もろスプラッタ……」
「中を見たのか。余計なことをしなくていい」
「…だって…、見ちゃいけないって言わなかったから……」
「別に、見たければ見て構わんが?」
「見たいわけないじゃないですかあ。うぅ…気持ち悪い…」

ファイルを受け取ると、氷室はそれを机に置き、キーボードを叩きはじめる。
くるみはボブのそばに腰掛けて、げんなりした様子で巨体に寄りかかった。
ボブは困った表情を浮かべ、そっとくるみの背をさする。

「警視…、まさか、今度はそういう事件なんですか……?」
くるみが苦しそうにたずねる。
「いや……。類似事件が発生して、犯人像に対する意見を求められただけだ。
 まあ、捜査が難航すれば、こっちに回ってくることもあり得るが」
「やーっ、断って下さい!でなきゃ、あたしが辞めます!…もう……、今日は…、
 晩ご飯が食べられそうにありません……」
背を向けたまま氷室がつぶやく。
「それが刑事の台詞か…」

「気持ちの問題です!警視だって、ああいうの見たら食欲が失せるでしょ?」
「…食欲など、もとからない。私にとって食事は義務にすぎん。食事が娯楽の
 君たちとは違うんでな」
くるみとボブは顔を見合わせた。

ボブがぽんぽんとくるみの肩を叩いて慰める。
「大丈夫、コウの考える犯人像が当たっていれば、事件は解決するんだから。
 ボストンでも、コウのプロファイリングはパーフェクトだったね。
 だから、安心していいよ、くるみちゃん」

「ホ、ホント…?じゃ、絶対に当てて下さいっ!お願い、お願い、警視!!」
535【佇む時の行方・3/21】:03/12/19 10:28 ID:vkS1KUPJ
「……うるさいと言うんだ。用があれば呼ぶから、それまで来なくていいぞ」
そう言い捨てて、黙り込む。
くるみ達を無視して仕事に集中することにしたようだった。

氷室を残し、ボブとくるみは一階に上がる。
「あんな殺人事件の捜査なんて…、あたしにだって限度が……うえぇん…」
華江のいれたお茶を飲みながら、くるみは泣き言を言う。
「大丈夫、被害者を発見なんて、よっぽど運が悪くなきゃあり得ないから」
「ピエロの時、いっぱい見たもん……!警視のことだから、また『良く見ろ』
 『触れ』って平然と言うに決まってるよお!」

「光三郎様も、必ずしも心中穏やかではないと…」
華江がたまりかねたように口をはさむ。
「ぼっちゃまは、感受性のたいへん豊かな方です。お顔に出されないだけで、
 心には動揺があるに違いありません。御両親も、恋人も……、みな事件で
 亡くされているのですから…」
過去の出来事を思い出しているのだろうか、華江は悲痛な表情を浮かべる。

「華江…さん……」

うん……そうだった…。
華江さんやボブさんがそばにいるけど、警視は天涯孤独なんだよね……。

地下室で独り仕事をする氷室の姿を想うと、くるみの胸がちくりと痛んだ。

華江は畳み掛けるように続ける。
「そんなぼっちゃまを支えているのは、理性と、正義感と、お仕事への誇りだと、
 私は信じています。…ですから、くるみ様…どうぞ光三郎様を、末永くお助け
 下さいまし。この通り、お願い致します…」
深々と頭を下げられ、くるみは慌てる。
「あ、やだ、華江さん…そんな……」
華江は顔を上げ、くるみの目を覗き込んで、にこりと微笑んだ。
536【佇む時の行方・4/21】:03/12/19 10:30 ID:vkS1KUPJ
伸吾はちらりとくるみの顔を見る。
夕食後、シャワーを浴びて、二人はソファでくつろいでいた。
ピンクのバスローブを着たくるみは、伸吾に寄りかかったままテレビを見つめる。
照明を暗くした部屋の中、画面には南国の青い海が映っていた。

「ね、くるみ。どっか調子悪かったりする?」
「…え?…どうして?」
伸吾の顔を見たくるみは、意外そうに聞き返す。
「いや、なんか…、ここんとこ、くるみにしては食が細いみたいだから、さ」
「あれ…そうだった…?――別にダイエットしてるわけじゃないよ」
小さく舌を出して、微笑んでみせる。

「……仕事、大変だったら辞めてもいいんだぞ。……ローンはあるけど……、
 おれ、頑張って働くから」
「伸吾……。大丈夫、全然大変じゃないから。でも、心配してくれてありがと」
くるみは伸吾の腕に手を回し、体を押し付ける。
「本当に大丈夫なの?…ならいいんだけど…」
伸吾は鼻の頭を掻く。

「ね、休み取ってどっか行こうか。…近場なら海外でも」
「ホント?でも、伸吾とこうしてるだけでも楽しいよ」
「くるみ…。もっとワガママ言って、贅沢していいんだよ」
くるみは左手を伸ばして、揃えた指を反らせる。
「もう充分贅沢してるもん。わがままはしょっちゅうだし。――あたし…、
 伸吾と一緒にいられるだけで、幸せだと思ってるの……」

「……おれだって…」
伸吾は覆い被さるようにくるみを抱きしめた。
「あ……ん」
くるみは伸吾の背中を抱いて、その胸に顔をうずめる。
「あったかい。なんか、ほっとする……」
そう言ってうっとりと瞼を閉じた。
537【佇む時の行方・5/21】:03/12/19 10:32 ID:vkS1KUPJ
伸吾はしばらくそのまま抱いているが、腕の中のくるみは動かない。
「……くるみ……寝ちゃったの……?」
おそるおそる尋ねると、くるみはくすくすと笑って顔を上げた。
「起きてるよ。でも、このまま眠っちゃってもいいなぁ…」
「そりゃないだろ…だめだよ、まだ寝ちゃ」

「ふふっ…ごめんね、……ん!」
笑顔の唇を少し乱暴にふさぐ。
肩を引き寄せて押さえ、もう一方の手でふっくらした胸を強く押し上げる。
ぴくんと震えながらもくるみはキスを続ける。
「ぅ……ん…んっ」
舌を深く絡ませて、伸吾の首に腕を回した。
伸吾は勢いを得てくるみにのしかかり、二人は座面に倒れ込む。
「あ…ぁん…」

「…くるみ…」
下になったくるみの、乱れたバスローブの裾に伸吾の手がのびる。
「…あ…っ」
布の下をくぐって、手はするすると腰まで達し、裸の尻や脚の付け根のあたりを
さまよい始めた。
「だめ……だめだよぉ…」
くるみは喘いで伸吾の胸にしがみつく。
思わず軽く膝を曲げると、バスローブがさらりと落ちて、腰骨まであらわになる。

むき出しの脚の内側に、手が滑ってゆく。
「は…ぁ、あぁ……ん」
柔らかく、湿った襞の中央に触れた指は、そこから熱い蜜をすくい取った。
「あぁ…っ!」
「く…るみ……」
荒い息をしながら、伸吾は同じことを繰り返す。
「…あっ…、あぁ……、…は…ぅう…!」
粘液に濡れた指は、だんだんと奥へ沈んでいった。
538名無しさん@ピンキー:03/12/19 10:38 ID:vkS1KUPJ
「よ〜く考えよ〜、避妊は大事だよ〜」なのですが、
コンドーム装着シーンはありません。
行間でこっそり着けている事にして下さい。
539名無しさん@ピンキー:03/12/19 10:41 ID:VnV3UnTZ
はっ、仕事に行く前にチェックしたら・・・!!

532さんお疲れ様です!
540名無しさん@ピンキー:03/12/19 10:48 ID:vkS1KUPJ
も、もうレスが…ありがとうございます。
でもお約束なんで、

「別に疲れてない!」

539さんお仕事頑張って下さい。
541名無しさん@ピンキー:03/12/19 11:12 ID:r6Las37q
>>532
久々の神降臨(・∀・)イイ!!
続きが楽しみです。
542名無しさん@ピンキー:03/12/21 07:41 ID:T/C1V4zh
レスありがとうございます。

規制かかってませんように…。
543【佇む時の行方・6/21】:03/12/21 07:45 ID:T/C1V4zh
「…んっ、……っ、…あ…ぁ……」
差し込まれた指が動くたび、目を閉じたくるみは震え声を漏らす。

こえ……声が、出ちゃう………。はずかしい…のに……。
や…だ……、どうすれば、いいの……。
ああ…、……伸吾…、あたしの体、…変……。

「んーっ…、…は、あぁっ……!」
くるみは腰を浮かせて小さく動かした。
筋肉が中にいる伸吾の指をきつく締め付ける。
「…うっ」
「……あ…っ…」
体の力を抜いてはあはあと息をつく。
「…くるみ……いったの…?」
「…え……。…そんな…、…わかん…ない……」
上気した頬をさらに赤く染めて、恥ずかしそうに答えるくるみの額を、
伸吾は優しく撫でた。
「ごめん、そうだよな。…いいんだ、くるみが気持ち良ければ…」
そう言って額に軽くキスをする。

「しん…ご…」
「おいで…」
伸吾はくるみの肩を抱いて一緒に体を起こす。
起き上がると、すっかりはだけたバスローブがくるみの肩から滑り落ちる。
「やぁん……!」
くるみは腕で胸をかくし、伸吾に張り付いた。
伸吾は最後に残った紐を引きながら、くるみに囁く。
「ベッドまで待てない……。ここでいいだろ…?」
「え…?!」
裸になったくるみを自分の膝の上に抱き上げ、向かい合わせに座らせる。
「あっ…、し、伸吾……」
伸吾のバスローブの前が割れ、逞しい太腿の奥がのぞいた。
544【佇む時の行方・7/21】:03/12/21 07:47 ID:T/C1V4zh
くるみは消え入りそうな声を出す。
「こんなカッコ…はずかしいよ……」
「恥ずかしくないよ…。すごくきれいだ……」
伸吾はくるみの尻を抱えて浮かせ、自分の体の上に導いた。
手を添えてくるみのそこにあてがうと、ゆっくりと腰を下ろさせる。
「あ、あっ…、あぁ……んっ…!!」
伸吾の肩に手をかけ、くるみは苦しそうに目を閉じてのけぞった。

「くるみ…、ごめん。まだ痛い…?」
くるみは首を振って喘ぎながら答える。
「だい…じょう、ぶ…。最初だけ、ちょっと……」
「慣れるまでゆっくりするから。無理しないで」
「ん……。あり、がと…」

伸吾は小さく腰を上下させ始める。
「…あ…、…あっ…、あぁ……」
体の奥まで伝わる振動にくるみは声をあげた。
口元に髪の束がかかり、豊かな乳房が小刻みに揺れる。
「はぁっ…、…はあぁ…、んんっ…」
伸吾の腰をはさむ白い太腿が、しっとりと汗ばんでくる。
「…可愛いよ…とっても…」
「あぁん…、しんごぉ……」
「動いてごらん…。自分で、気持ち良くなるように…」

「…えっ…。……こ…う?」
くるみは伸吾の腕を支えに腰を前後させる。
「う…!あぁっ、いいよ…、くるみ……」
「あんっ…、ん…っ…、しん…ご…」
伸吾の腕につかまったくるみは、背を反らせて腹部を押しつけ、大きくねじるように
腰を動かした。
「しんご……、はぁ…ん、し…んご…お」
「……っ…、うあ…っ、く…くるみ!」
545【佇む時の行方・8/21】:03/12/21 07:49 ID:T/C1V4zh
苦しそうに顔をしかめると、伸吾は広げた手のひらでくるみの尻をつかみ、
激しく腰を突き上げた。
「あー…っ!あぁぁん…!!」
余りの勢いに、くるみは悲鳴に近い声をあげる。
「ごめん…、くるみ、ごめんっ……!」
伸吾はくるみの体を抱きしめ、体を震わせた。

ゆっくりと、しかしまだ大きく胸を上下させて、二人は抱き合っている。
呆然と背もたれに首を乗せていた伸吾が顔を起こし、くるみの耳元に小声で言う。
「…くるみの声を聞いてるだけで、顔を見てるだけで、いっちゃうかと思った…。
 すごくエロくて、きれいだったよ……」
くるみは少し顔を上げる。
「…えっ…。…あたし、そんなエッチな顔、してた…?」
「うん…してた。顔も、体も…」
「…や…だぁ、伸吾のばかっ…」
顔を伏せて、蚊の泣くような声でつぶやく。
「くるみは?少しでも気持ち良くなれた?」
声は出さずに、小さくうなずく。
「そうか。ならいいんだ」
伸吾はくるみの髪にキスをして、背中を優しく撫でた。

翌日、くるみは署内の資料室に行った。
窓際に陣取ってめぼしい資料を読みあさる。

「…彩木くん、何してるの」
突然背後から、耳元に低い声で呼びかけられる。
「ひゃあ!」
総毛立って振り向くと、千曲川がいた。
「なんだよ、何してるのって聞いただけじゃない」
「あ、す、すみません。あの、ちょっと、資料を……」
「熱心だねえ。君は本当に仕事熱心なコだったんだな…」
「は?」
546【佇む時の行方・9/21】:03/12/21 07:52 ID:T/C1V4zh
千曲川はくるみの隣の椅子を引いて座り、猫撫で声で続ける。
「君なんかどうせすぐ辞めて、結婚しちまうと思ってたのに、どうよ…。いまだに
 A別館にいるじゃない。いやあ、よっぽど気に入られたんだねえ、氷室警視に…」
「さあ、どうでしょう。使いやすいだけじゃないですか」
くるみは気のないそぶりで答えた。

「『敵に塩を送る』…じゃ変か、『瓢箪から駒』だな、この場合、ははは。
 君もさ、彼氏とよろしくやって、氷室警視のもとで仕事に燃えて、なんかこう…
 前より大人っぽく、色っぽくなったんじゃない?」
昨晩の行為を見透かされたような気がして、くるみの頬が熱くなる。

それに気づかれないよう、わざとあっけらかんと切り返した。
「やぁだ!それって、セクハラですよぉ。年頃のお嬢さんがいるっていうのに!」
「ああっ、最近さあ…、いや、あいつの話はいいんだよ。――で、何してるの」
「え……、あの…」

「なるほど、猟奇殺人…。苦労するなあ、相変わらず」
くるみの話を聞くと、千曲川はつるりと頭を撫でた。
「まだ担当するかどうかは…。一応、心構えをと思っただけで」
「健気だね…。でもなあ、女の子が死体を見慣れるってのも何だかねえ」
「そういう感覚、氷室警視には通用しませんから」
「ああ、そうか…。ま、どんな事件でも、我々凡人は現場百遍だな。物証だの、
 人間関係だのを、地道に歩いて捜査するだけだよ…」
「…はあ…」
くるみは資料を見ながら生返事をして聞き流していた。

「だが、氷室警視は違う。彼は天才だ…。彼なら……異常な殺人を行う人間の、
 心の奥の闇に…入り込むことができるのかも知れない……」
「え…っ?…それ…どういう…」
言葉の真意をはかりかねて、くるみは思わず千曲川の顔を見る。
千曲川はにやりと笑って言った。
「で…、結局、君はどっちが本命なの?彼氏か?氷室警視か?ん?」
547【佇む時の行方・10/21】:03/12/21 07:54 ID:T/C1V4zh
ばん、と机に手をついてくるみが立ち上がる。
「もうっ!真面目に聞いて損しました!!」
資料を乱暴に棚に戻すと、椅子を直して扉に向かう。
「お先に、失礼しますっ!」

「悪い悪い、彩木巡査、冗談だよ、冗談……」
後ろ姿に声をかけるが、くるみは振り向きもせず出てゆく。
「おーい、彩木くん…。外出するんだったら、傘を持っていった方がいいぞお。
 …あやしい雲行きだ……」
千曲川は窓の外を見上げながら、最後は独り言のようにつぶやいた。

「……あの…、…彩木です…。…入ります……」

地下室の扉を開け、くるみは小さな声で呼びかける。
椅子にかけた氷室がくるりと振り返った。
「…何の用だ。呼んでないが」
気の立った獣のような顔をしてくるみを睨む。

うわぁ、機嫌悪っ……!やーん……また寝不足なのかなぁ?
そんなにおっかない顔しなくたっていいのに……。

くるみは氷室の神経を逆なでしない程度に、明るい声で話した。
「あ、あの…、そろそろ何か仕事があるかな、と思って…」
「悪いが何もない。今のところはな」
取りつく島もなく答えられ、くるみは困った。
「あっ…そうですか……。じゃあ、えーっと…」

「……邪魔だ、帰れ」
ふいと横を向いて言う。
くるみはむっとして声を荒げた。
「もう、どうしてそういう言い方!警視のこと、気になったから来たんじゃない…」
「私の何が気になる」
548名無しさん@ピンキー:03/12/21 07:59 ID:T/C1V4zh
朝っぱらから失礼しました。
とりあえず規制に引っかからなくて良かったです。
549名無しさん@ピンキー:03/12/21 12:55 ID:VvmVFD3k
532職人さま 乙っす!
もうじゅるじゅるきゅ〜んです。
続き待ってます!
550名無しさん@ピンキー:03/12/21 23:00 ID:Crl8Ht2b
職人さま、お疲れ様です!
続き楽しみにしてます。
ちなみに職人さまの脳内映像はドラマ版・漫画版どちらですか?
551名無しさん@ピンキー:03/12/22 00:54 ID:Ru5nJdYr
キター!お疲れ様です。続き期待してます!
前に小さな窓の遠い虹ってやつ書かれてた方ですよね?あれすごい好きですた。
原作でもこんな風にならないかなーと期待してるんだけどどうなんでしょうね。
マンガのほうは氷室とくるみがくっつくに違いないと思ってるんだけど。
552名無しさん@ピンキー:03/12/23 07:39 ID:aLd/pHog
レスありがとうございます。

脳内映像、基本的にはドラマ版で、ED警視は漫画版です。
原作警視の方が若干エキセントリックな印象がありますが、
今後どんなネタが飛び出すのか、とにかく目が離せません。
553【佇む時の行方・11/21】:03/12/23 07:41 ID:aLd/pHog
「……え?」
鋭い視線を受けて、どき、とくるみの胸が音を立てた。
「それは…あの…、ちゃんとごはん食べてるのかな、とか…」
「下らん」
「…でも、華江さんが……。光三郎様が余り食事を召し上がらなくて…、その上、
 きちんとお休みになられてもいないようですって、困ってましたよ」

氷室は頬杖をついて、大きく息を吐く。
気をそがれたのか、体を包む尖った空気がふっと緩んだ。
「まったく…華江さんの子供扱いには参る」
「違います、この前みたく倒れられるのが心配なの!」
「………。あれは居眠りだ」
「またそんなこと言って…!」

そこに内線が入る。
「先程から激しい雨が降り出しております。戸締まりを致しましたが……ボブ様は、
 今日、お帰りになりますでしょうか」
「予定は聞いてないな。だが、すべて締めてしまって構わんだろう」
「かしこまりました。あの、くるみ様は…」
氷室はくるみをちらりと見た。
「ちょうど今、帰るところだ」
「それはいけません。今は傘など役に立たない状態です。しばらくお待ちになるか、
 …お泊まり頂いた方が安全かと」
「うそ…そんなに降ってるの?!」
「はい。大変な荒れ模様です」

氷室は気象情報の画面を呼び出す。
「…なるほど、警報も出ているな。…やむを得ん、彩木君、ここで待機しろ。
 下手に帰らせて、怪我でもされては厄介だ」
「や…厄介ってなに…?!それを言うなら心配だ、でしょ?!!」
「用もないのに来るからだろうが。厄介としか言い様がない」
「んもお!」
554【佇む時の行方・12/21】:03/12/23 07:44 ID:aLd/pHog
軽く咳払いをして、華江がやんわりと割って入る。
「では、また後ほど様子をお知らせ致します…」

氷室は壁際に歩み、慣れた手つきでエスプレッソを入れると、無言でカップを
口に運び、じろりとくるみを見た。

「…そんな顔で怒らないで下さいよお……。あたしだって仕事するつもりで……
 あの…、この前の事件、もしやらなくちゃいけないなら、あたし…やります」
「あれはもう済んだ。…気にしていたのか」
「え…、解決したの……?」
「さあな、分からん。私は犯人を推定し、犯行の時期や場所を予測しただけだ。
 それをどう活かすか、後は向こう次第だろう」
くるみははあ、と感嘆の声を上げる。
「えっ…じゃ、仕事は終わってるってこと……?なのに、何してるんですか?」
「新しい論文がいくつか出ていたんで、そっちをな。面白いものもあった」
氷室が指で示した書類の束には、細かい英文がびっしりと並んでいた。

目眩がして、くるみはため息をつく。
「――警視は、仕事中毒なんですっ。たまには気分転換とかすればいいのに」
「例えば何を」
「え……、…庭の散歩、とか?ちょっと年寄りっぽい?」
氷室は視線を宙に漂わせる。
「…残念だが、そういう事に意味を見出せない」
「……仕事しか、する気にならない…?」
「そんなところだ。また、そうでなければ存在価値もなかろう」

カップに口をつけ、どこか遠くを眺めているような氷室を、くるみは見つめた。
「そんなことない……。警視が元気でいれば、それだけで充分って思ってますよ、
 華江さんは……。もちろんボブさんも、……あたしも……」
氷室は無表情に目を伏せる。
「でも、仕事以外の事をしたくないっていう気持ち、なんとなくわかる……。
 警視は、まだ……喪に服してるんですよね、由香さんの…」
555【佇む時の行方・13/21】:03/12/23 07:46 ID:aLd/pHog
「だから…何かを楽しむとか、心から笑うとか、したくないんでしょう……。
 ――笑わなくてもいいの。あたしには、今の警視が一番警視らしく思えるし、
 そういう警視が…好き…。…時々、なんだかやりすぎじゃないかなあって、
 心配なんですけど……」
氷室は唇を噛んで、ことん、とカップを机に置く。

あっ……いけない…。また怒らせちゃった……?

近づいてくる氷室の姿に、くるみはびくっと首をすくめた。
ふいに両腕をつかまれ、引き寄せざまにキスをされる。
「ぁ……」
くるみは身動きの取れないまま、目を閉じて体をゆだねた。
「ん……、ん、ん…っ…」
柔らかく、ゆっくりと唇が押し付けられる。
わずかに開かれた唇の隙間に舌をのばすと、エスプレッソの苦味に触れた。
氷室の舌が迎えに来て、くるみの舌をゆっくりとなぞる。
きゅうう、とみぞおちが痛むような快感。

……ああ…。…もっと強く…して…。もっと深く、キスして……。

.突然、今度は外線が鳴った。
動きを止めた氷室は、そっとくるみの体を離し、電話に出る。
くるみは机に寄りかかって痺れた体を支え、氷室の姿を目で追った。
「…私だ。……そうか、やはりな。……いや…、無理して帰る事はない、
 こっちは大丈夫だ。…ああ、わかった。君も気をつけろ…」

外線を切るとすぐに内線をかける。
「ボブから連絡があった。今日は帰らないそうだ」
「承知しました。…そろそろ、ご夕食のお時間ですが」
「いや……、私はまだいい。彩木君を上にやるから、二人で食べてくれ」
「…はい…。ではくるみ様をお待ちします…」
556【佇む時の行方・14/21】:03/12/23 07:47 ID:aLd/pHog
「そういうことだ。君はもう上に行きたまえ」
受話器を置いて、氷室は静かに言った。
「…え……」
急には意味が分からず、くるみは上気した顔で氷室を見る。
「一人に…してくれ」
「…あっ……はい…。失礼、します……」
そう言うと、うつむいたまま歩いて、扉の向こうに姿を消す。
氷室はそれを目の端で見送り、再びモニターの前に座った。

どのくらい経ったか、小さなノックの音がした。
「失礼致します。…ご夕食です」
華江が入ってきて、トレーを机の上に置く。
「もう遅いですので、軽いものをどうぞ」
「ありがとう。…まだ荒天はおさまらないようだな」
「はい。くるみ様はお食事もご入浴も済まされて、既にお部屋でお休みです」
「………。華江さんも休んでくれ。私もこれで終わりにしよう」
「では、お休みなさいませ…」

ほんの少しの食事を大儀そうに食べ終えると、背もたれに寄りかかりため息をつく。
静寂の中、新着メールを告げる音が鳴った。
椅子をモニターの前に移動させ、マウスをクリックしてメールを読む。
「ふん……なるほど。今回は全面的に信頼されたという訳だ」
挑戦的な目をしてにやりと笑う。
「これで、彩…」
ふとつぶやいて、口をつぐんだ。
「……寝るか」
そう言いながらも、片膝を立てて抱えると、視線を遠くに投げて物思いに耽る。

再び小さなノックの音がした。
氷室は扉の方を見る。
「失礼します…」
見慣れぬ人影が扉を開けて入って来た。
557【佇む時の行方・15/21】:03/12/23 07:48 ID:aLd/pHog
氷室は目を細めて凝視する。
「あの……携帯が…」
紺地に白で流水と菊をあしらった浴衣を着て、くるみが立っていた。
「携帯が、鳴ったような気がして…」
「……なに?」
「雨と風の音がひどくて、すぐには気付かなくて……、切れちゃったみたいで」
「…馬鹿か君は。電話などしていない。だいたい着信記録を見ればすむことだろう」
氷室は呆れたように言った。
「あ…そうか…。…でも……、警視に呼ばれたような気がしたんです……」

「だから、呼んでなどいな…」
苛立たしげに言うが、そこで言葉を飲み込む。
そんな氷室の顔を、くるみは申し訳なさそうに見た。
「…ごめんなさい…。――それにしても、ここは静かですね……嘘みたいに…」
「……世の中の雑音が入らないのが、数少ない利点だな。さ、戻りたまえ、彩木君。
 …私は休む」
何か言いたそうなくるみを置き去りにして、氷室は洗面所に消える。

しばらくしてバスローブ姿で出て来た氷室は、濡れた髪をタオルで拭きながら、
机回りの照明を切り始め、さっきと同じ所にくるみが立っているのに気付いた。
「何をしている。戻れと……」
「静かだから…静かすぎるから、余計に辛くない……?一人でいるの…」
薄暗がりに、かすかに震える声が響く。
「…慣れたと前に言ったはずだ」
「辛くて、切なくて、寂しい時は……どうするの……?」
くるみの顔が歪んだ。
「なぜ、君が泣く…」
くるみは濡れた瞳で氷室を見つめ、歩み寄って氷室の肩に額を押しつけた。

「…………。いいのか…抱いても」
ためらうように耳元に囁く低い声に、くるみは答えた。
「…いいんです、抱いて…。抱いて欲しいの……」
558名無しさん@ピンキー:03/12/23 07:53 ID:aLd/pHog
着想が少々前なので、季節感がずれているかも知れませんがご容赦下さい。
559名無しさん@ピンキー:03/12/23 08:08 ID:2vaXFXbh
お疲れさまです!

初めてリアルでうpを拝見しますた
(・∀・)イイ!!
続き期待してます(;´Д`)
560名無しさん@ピンキー:03/12/23 11:14 ID:mzarrbEU
原作のくるみたんのカワイイ裸見て
「深田恭子のオパーイ、深田恭子のおしり、深田恭子の太もも・・・ハァハァ」と
妄想オナニーしたことがあるのは漏れだけか?

漏れだけですかそうですか
561名無しさん@ピンキー:03/12/23 22:04 ID:sV9WyFXK
きゃーーーせつねぇーーー
つ・・・続きを・・・続きをぉぉぉぉ〜
562名無しさん@ピンキー:03/12/24 22:03 ID:cX+18pqn
フンガーフンガー。久々に来て新作一気読みしますた。
じわじわとムラムラしまっす!
続き・・・クリスマスプレゼントくだせぇー!
563名無しさん@ピンキー:03/12/25 04:41 ID:dqouaqBg
レスありがとうございます。続きです。
564【佇む時の行方・16/21】:03/12/25 04:42 ID:dqouaqBg
ベッドの脇で二人はもどかしげに唇を重ね、立ったまま長いキスを繰り返す。
「……ぅ…、…ん…っ、ん……ん…」
氷室の舌が荒々しく侵入してきて、くるみの舌に絡み付く。
「…は…ん…、ん……、っ……」
息苦しくて呼吸が速くなるが、それでも唇は離れない。
二人の舌はぬるぬるとした唾液の海の中で、重なりあい、押しあい、擦れあった。
「…うぅ…ん、ん……」
氷室はくるみの肩をつかんだまま、飽かずにくるみを味わい続ける。

固い筋肉の浮かぶ氷室の背中に手を回し、くるみは体を押し付けた。
息をするたび上下する胸の動きが、早まる心臓の鼓動が、布越しに伝わる。
「……んっ」
くるみはあふれかけた唾液を思わず飲み込む。
それをきっかけに唇が離れ、はあはあと大きく喘いだ。
氷室も小さく口を開け、肩を動かしている。

ややあって呼吸が落ち着くが、氷室は動きを止めたままでいた。
くるみは不思議そうに氷室の瞳を見る。
黙ってくるみを見返す、少し無防備な少年のような表情が、胸に迫った。

…さっき、あたしがここに来た時も…、膝を抱えて、同じ顔、してた……。

くるみは氷室の手を取って、ベッドに座らせる。
「あたし…、警視のために、何でもしたいの…。前に、言いましたよね……」
そう言って隣に座り、氷室をやわらかく抱きしめた。
「何か……話して…」
くるみの腕を拒否するでもなく、氷室は静かに抱かれている。

「……由香を死なせたと知った時…、世界はあっけなく色褪せた……」
「…………」
「そして何も感じなくなった…滑稽なほどに」
乾いた声を聞きながら、くるみは腕に力を入れた。
565【佇む時の行方・17/21】:03/12/25 04:43 ID:dqouaqBg
「他人のような自分を抱えて仕事に復帰したが…、難事件ほどむしろ楽だった。
 それに没頭して他の事を考えずに済む……」
「だから、今もあんなふうに仕事をするの……?…でも…、スネイルが死んで…、
 あの事件は…すべて終わりました…」
「ああ。…頭では分かっているのに、心が騒いで…納得しようとしない」
「……犯人に…復讐したかった……?」
「――復讐か。この手であの男を切り刻んだら、何か変わっていただろうか…。
 だが、今となっては…どうすることもできない……。変わらず残るのは…、
 由香が死んだ事実と、無力だった自分への悔恨だけだ……」

抑揚のない低い声に、苦悩が滲み出ていた。
くるみはたまらず氷室の耳元に唇を当てる。
「辛いって、苦しいって、誰にも言わないで、ずっと一人でそうしてきたんですね…。
 泣いたっていいのに…大声で叫んだっていいのに、…警視……」

氷室が顔を傾けて、くるみの唇に深くキスをした。
そのままくるみの体に手を回し、ゆっくりと押し倒す。
「……んん…」
喉の奥でうめいて、くるみはベッドに横たわった。
胸の前で結んだ帯がしゅる、と解かれ、浴衣の合わせがゆるむ。
布の重なりの間に氷室の手が入って、柔らかな肌に触れた。
「んっ…、ふ……」
ふっくらと盛り上がった胸を手のひらに包み込み、固くなった乳首を指で挟む。
「は…あっ、…ぁ……ん、ん……」
唇が離れるがすぐに塞がれ、くるみは背をそらす。

手は熱い肌の感触を確かめながら、脇腹、腰、太腿とおりてゆき、下着の縁を辿ると、
すっとその中に滑り込んだ。
「………っ!」
慌てて閉じられた腿を開くよう促し、できた隙間に指を当てる。
襞をなぞる指はあふれかえった蜜で濡れ、ぷくりとふくらんだ蕾に触れた。
「ん、ぅっ…!」
566【佇む時の行方・18/21】:03/12/25 04:45 ID:dqouaqBg
くるみはびくんと体を震わせ、小さな声を漏らした。
しばらくそこを弄んでから、指はぬるりと襞の奥深くに潜り込んだ。
「はぁ……あ…!あ……ふ、ぅっ…!」
氷室の指に犯されるそこが、熱く疼く。
くるみは浴衣の袖を握りしめ、裾のはだけた下半身をよじった。
「……んっ…、……ぁっ…、あ…ん…」

妖しく蠢く熱い穴から抜け出た指は、腰から下着をはがす。
こぼれた蜜で濡れた下着は、冷たい感触を引いて足首まで下げられ、床に落とされた。
氷室はくるみの膝を折り曲げ、脚を大きく広げる。
「――あぁ…」
固く尖った部分に、快感がとくん、とくん、と脈を打つ。
もうすぐやってくるものの気配を感じ、そこが勝手にひくりと動いた。

氷室はバスローブを脱ぎ捨て、荒く削いだような体をあらわにする。
次の瞬間、濡れた音を立て、くるみの中に一気に侵入した。
「っ……、あ…、うぅー…っ!!」
その圧倒的な大きさに、くるみは悲鳴をあげる。
無意識に逃げる腰を、氷室の手がぐいと引き寄せた。
「…あ、ああぁ……ん!」
くるみは氷室の手首を握りしめ、切なげに目を閉じる。
「はあっ、…うん…っ、あぁ…ん……」
氷室の腰が前後するたび、ぐちゅっ、ぐちゅっと、淫らな音がした。

「……ん…、あぁ……、…ぁ…うっ、はぁ…あ…」
体の奥が隙間なく充たされて、くるみの喘ぎは次第に甘くなる。
「…あ…ぁんっ、んん……、…ん…うぅん…」
うっとりと目を開くと、真上から見下ろす氷室の瞳があった。
「……ぁっ…」
くるみはとっさに腕で氷室の視線を遮る。
「――どうした…」
「あ、あたし…、…いやらしい…顔、してるかも……。見…ないで…」
567【佇む時の行方・19/21】:03/12/25 04:47 ID:dqouaqBg
「…おかしな事を。目を閉じていればいい」
「はずかし…いの…。見られたく、ないの…っ」
くるみはか細い声で言い張る。

「…は、ぁ…!」
氷室は体を離すと、片手でくるみの腕を取って体の向きを変えさせ、腕に絡まっている
浴衣の袖をつかんで、後ろから剥ぎ取る。
うつ伏せになり、目をつぶって息を弾ませるくるみの腰に、手がかかった。
「……ぇっ」
おもむろに腰を引き上げられ、脚を開かされる。

尻を抱える指に力が入ると同時に、後ろから氷室が押し入って来た。
「は…ぁ、あ、あぁぁー…っ!!」
肘をつき、うずくまっていた上体をのけぞらせてくるみは叫んだ。
会陰がいっぱいに広がって氷室の体を受け入れる。
「…あっ…、けぃ…し、そ…ん、なっ……」
氷室の動きは緩やかだったが、全く違う刺激にくるみの体の芯は痺れた。
動物が交わるような姿をしている恥ずかしさと相まって、気が遠くなる。

「あ…ぁっ、…はぅ…う、……はあぁっ…」
白く光る背中が、腰が、魚のようにうねる。
氷室の手はウエストのくびれを捉え、早まる体の動きに同調させる。
「…あ…っ! んー…っ! あ、うっ…!」
背後から激しく穿たれ、くるみは苦しげに喘いだ。
「ん…っ、…けい…し……、けぃ……」
後ろを振り向き、片手を伸ばす。

「…彩…木……」
氷室は伸ばされた腕をつかんで、くるみを起こした。
羽交い締めのようにくるみの体に腕を回して支えると、片手で顎を引き寄せ、
半ば強引にキスをする。
「ぁん……っ、んん…、ん……」
568【佇む時の行方・20/21】:03/12/25 04:49 ID:dqouaqBg
体の中に火の塊を収めたまま、くるみは貪るような氷室のキスに応えた。

ああっ…、あたし……壊れちゃう……。でも、壊れてもいい、このまま……。
……あたしの体と警視の体が…全部、溶け合ってしまえばいい……。

自分を抱く氷室の腕をぎゅっと握って、くるみは腰を押しつけ、よじった。
「…ぅ…、ぅう…っ!」
氷室が喉の奥で低くうなり、ひときわ大きな衝撃がくるみを突き上げる。
「ぁ、あぁー…っ!……ひ…、ひむ……、け…ぃ…しっ!!」
全身を震わせるくるみの耳元で、ぎりり、と歯の軋む音がした。

目を開けると、仄暗い天井が見える。
下腹部には氷室の体の記憶が灼け付き、鈍く疼いていた。
右隣に氷室が横たわっている。
整った横顔は上を向いて目を閉じ、動かなかった。
くるみは目の前の、丸い筋肉の盛り上がった肩に額を当てる。

ふと、薄く色付いた部分があるのに気付き、そっと左手を伸ばして軽く触れた。
その手に、氷室の右手が重なる。
「…ごめんなさい、起こしちゃった……?」
「……ずっと起きている」
「ここ…、まだ痛むんですか…」
「いや。…却って感覚がないんだ」
「そう…なの…」

氷室の指が指輪に掛かっているのを見て、くるみははっと手を握りしめる。
「警視……。……あたしのこと、軽蔑…する…?」
「…私に…そんな資格があると思うのか……」
「…………。いつか…、警視に、あたしが必要じゃなくなる時が、きっと来る……。
 でも、それまでは、あたし……、警視のそばにいます……ずっと…」
そう言って、くるみは色付いた部分に微かに唇を当てる。
氷室は何も答えなかったが、手を重ねたまま再び目を閉じた。
569【佇む時の行方・21/21】:03/12/25 04:50 ID:dqouaqBg
翌朝、大きな足音と共にボブが戻る。
「I'm home, Boss! I'm back!! ……Oh! くるみちゃん、早いね、来てたんだ!」
「う、うん…。お帰りなさい、ボブさん。昨日…、大変だったでしょ?」
「もう、すっごかったよ!こっちは大丈夫だった、コウ?」
「ああ……。君にはとんだ災難だったな。だが、無事で何よりだ」
氷室はボブの元気な様子に安堵し、エスプレッソを入れに立った。

「あ、そうそう!プロファイリング、どうなった?ホラ、くるみちゃんが心配してた」
「…終わったよ。予想通りだったと連絡があった」
氷室は背を向けたまま答える。
口笛を吹いて、ボブはくるみにウインクする。
「ね、言った通りでしょ、くるみちゃん!」

くるみは少し恥ずかしそうに、口を尖らせて答えた。
「別に、心配してなかったですよぉ……。回ってきたら、やるつもりだったし…」
「あれ、そうだっけ?――ところで、今日はどうしてこんなに早いの?」
「そ…それは、あの、昨日……」
「…君同様、彩木君も足止めだったんだ…ここに」
「おや…!くるみちゃんも大変だったねえ。仕事忙しかった?」
「…ううん、華江さんの作ったご飯、食べてただけ……。すっごくおいしくて、
 いっぱい食べちゃった!…お昼もどうぞって言われたの…ふふ、楽しみ!」

「食欲出たんだ、良かったじゃない!」
「……味をしめるのはいいが、ボブと同じ道を歩まないという保証はないぞ。
 彼も、ここに来てからこうなったんだからな」
くるみは耳まで真っ赤になった。
「え…。あたし…、太りました?!ね、正直に言って、警視!」
「――なんで私に聞く。…知らん!」
カップを持って書庫に向かう氷室を、くるみが追いかける。
二人を見ながら、ボブは眉を上げ、嬉しそうに笑っていた。

                               〈完〉
570名無しさん@ピンキー:03/12/25 04:54 ID:dqouaqBg
以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。
Merry Christmas!
571名無しさん@ピンキー:03/12/25 07:41 ID:SzVLCnGl
素敵な夢をありがとう…神よ…メリークリスマス☆
572名無しさん@ピンキー:03/12/25 11:30 ID:IKWfO0/Y
しゅてきーしゅてきー
素敵なクリスマスプレゼントをどうもありがとう。

次も・・・期待してますよぉ〜フフフ
573名無しさん@ピンキー:03/12/25 17:42 ID:sSZQ5o8V
またまたイイ!!!
羽交い締めにヤラレますた。
Xマスケーキより美味しかったでつ。ゴチ!(-人-)
574名無しさん@ピンキー:03/12/26 01:55 ID:/glhabiT
(*´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア
575名無しさん@ピンキー:03/12/29 21:57 ID:2XwwGZpX
本スレが漫画話するなとうるさいんでこっちでしたらどうかな。
自分最近読んでないけど。新章入ったんだっけ?
576名無しさん@ピンキー:03/12/30 02:02 ID:5ymN16Ml
>575
本スレ見てると住人にも漫画話ウザーな人は結構いるみたいだし
寂しい気もするけど今後の成り行きによってはそうした方がいいかもね。

漫画は新章やってるよ。伸吾との結婚話が少し進むんだけど
くるみタン「あたしがいなくなったら氷室警視は…」って結婚話よりも
警視の事ばかり心配してまつ。ここの住人的にはかなりハァハァな展開かとw
577名無しさん@ピンキー:03/12/30 15:51 ID:znmzS63/
>>576
(*´Д`*)ハァハァですだよ。期待してまつ。

でも本スレのあの状況は悲しい…。
こっちはマターリいきたいな。では、良いお年を!
578名無しさん@ピンキー:03/12/31 13:29 ID:3qEEm2/U
来年ものぞきに来ます!
職人さん方、そしてロム同士よ、よいお年を!また来年!
579名無しさん@ピンキー:04/01/04 05:30 ID:OdEOwPMe
あけましておめでとうございます。
保守!
580名無しさん@ピンキー:04/01/06 16:47 ID:QSbXEAvf
新年おめでとうございます。
昨年は暮れの忙しい中までおつき合い頂き、ありがとうございました。

そろそろ保守と思ったら、>>579さんがage保守して下さってましたね。
せっかくですので、コミックス8巻発売記念カキコということで。
581【氷室警視の逆襲】:04/01/06 16:52 ID:QSbXEAvf
くるみはバーンと地下室の扉を開ける。
「おはよぉございまーーす、氷室警視!エヘヘヘ♥」
コーヒーを飲みながら考え事をしていた氷室が振り返る。
「ノ…ノックくらいしろ!それに私は入っていいとは言ってないぞ…」
「あっ、すみませ〜〜ん!テヘ♥」

翌朝、くるみは再びバーンと地下室の扉を開ける。
「おはよぉございまーーす、氷室警視〜!」
シャツに袖を通しかけていた氷室が振り向く。
「ノックをしろと言っただろう…!まったく、落ち着かん…」
「あ…お着替え中でした?すみませ〜〜ん!テヘ♥」

その次の朝、くるみはまたもやバーンと地下室の扉を開ける。
「おはよおございまーーすっ、氷室警視〜〜!」
肩にかけたタオルで顔を拭いている、上半身裸の氷室が洗面所に引っ込む。
「ノックをしろと何度言えば分かる!ひとの話を聞いているのか、君は!」
「きゃっ、顔洗ってたんですか?すみませ〜〜ん!テヘ♥」
「……彩木……」

さらにその次の朝、くるみは同じようにバーンと地下室の扉を開ける。
「おっはよおございまーーすっ、ひむ…」
「OH!!」
パンツ一丁の巨大な肉塊がくるみの目の前で固まっている。
「う…ボブさん………ごめんなさい……」
一気にやる気をなくしたくるみは、よろよろと部屋を出て行く。
「ひどいよ、コウ……見られちゃった…」
寝室から全裸の氷室が顔を出す。
「悪く思うな、こっちも危なかったんだ。……だがまあ、明日からしばらくは
 ゆっくりできるだろう。協力感謝する♥」

――A別館内部の攻防は続く……。
                               〈了〉 
582名無しさん@ピンキー:04/01/06 16:56 ID:QSbXEAvf
時間帯によってはちゃんと表示しないかも知れません。
最後の方ですが、決して801ではないです。念のため……。

お礼兼保守カキコ、失礼致しました。
583名無しさん@ピンキー:04/01/06 21:12 ID:hLoEtpi1
職人さま、お疲れ様です!今年もよろしくお願いします。
「肩にかけたタオルで顔を拭いている、上半身裸の氷室」
これを脳内映像にするだけで白飯5杯いけまつハァハァ
新年早々に悔やんでも悔やみきれない予約録画シパーイをやらかし
鬱だったのが癒されますた…
584名無しさん@ピンキー:04/01/07 11:20 ID:TDUwoxRC
デバガメくるみにワロタ!
ちょっとずつ時間早めて警視の全裸寝起き時を探るあたり、なかなか地道なw
ボブとなんて思いつきもしなかったのに〜、もう、職人タン!w
今年も楽しみにしてますヨ。
585名無しさん@ピンキー:04/01/11 00:43 ID:57ZcbaA2
職人タソ乙!ことよろ〜
新年からワロタよ。
くるみタソは警視が全裸で寝てるのを知ってて狙ったのだろうか?
それともだんだん薄着になるのから推理したのか?
だとしたら成長したな、彩木クン!
586名無しさん@ピンキー:04/01/16 11:16 ID:8tf46xjv
保守&期待age
587名無しさん@ピンキー:04/01/18 02:11 ID:LKx/BC2d
懐ドラのリモスレ…なんかもう本スレも安置スレもどっちも
どうでもよくなってきた。今までフォローもそれなりにしてきたけどもう疲れた。
漫画最終章の前にこんなことになって残念だけどここがマターリと続いてくれたら
もうそれでいいや。職人様、こんな漏れを癒して下さい。・゚・(ノД`)・゚・。
588名無しさん@ピンキー:04/01/18 02:55 ID:i+F09Egz
>>587
え!?もう最終章なんですか!?
589名無しさん@ピンキー:04/01/18 21:16 ID:XiyaiN93
>>587さん、お疲れ様です。よちよちノ"(ノД`)

アンチスレはかなり自作自演ぽいですけどね…。
まあどっちもしばらくしたら落ち着くんではないかと。

お詫びなのですが、>>581で思いきり間違えてました。
「テヘ&hesrts;」ではなく、「デヘ&hesrts;」でした……。
「デヘ」って…嫁入り前の乙女が警視の前で「デヘ」って……_| ̄|○
いや、これが成長の証なのかも知れません。
……新作じゃなくてごめんなさい。
590名無しさん@ピンキー:04/01/18 23:55 ID:boIygNjE
>>589です。
heartsのタイプミスしてました…_| ̄| ○
「デヘ♥」と笑ってもごまかし切れないミスだ…。

恥の上塗り、失礼致しました。
しばらくA別館のトイレ掃除に逝って来ます。
591名無しさん@ピンキー:04/01/19 21:29 ID:SvNtDiZQ
587です。職人様、慰めてくれてありがとうございます。
漏れは原作も大好物なので原作のパロが読めて至福でした。
またいつか新作が降臨する日をマターリとお待ちしてます!
592名無しさん@ピンキー:04/01/20 07:07 ID:HNftHDz6
>>587
ほら、もう収束してきたよ(・∀・)
あとは削除問題だけっぽい。

そういえば、原作今週休載なのね(´・ω・`)ショボーン
593名無しさん@ピンキー:04/01/26 00:31 ID:NRLw5DHE
よし、あげておこう!
594名無しさん@ピンキー:04/01/27 20:49 ID:Hocvb3kM
>>593
保守サンキュ!!
595名無しさん@ピンキー:04/02/01 06:57 ID:gqxjPFWd
最近A別館の仕事が少ないんじゃないかと気になるけど、
先週は警視のセクスィーな鎖骨を拝めたからいいや。

また真顔でエロ台詞言って下さい、警視(*´Д`*)ハァハァ
596名無しさん@ピンキー:04/02/01 15:04 ID:kRlB6YTs
原作のことでつか?>警視のセクスィーな鎖骨
立ち読みしたのに覚えてない_| ̄|○
原作の警視とくるみは最終章でここの職人様作品のようになるかと期待してたけど
ヤンマガって青年誌にしては表現が控えめだからやっぱり添い寝が限界かな?
結構長く引っ張ったんだからチッスくらいは見せて( ゚д゚)ホスィ・・・
597名無しさん@ピンキー:04/02/02 10:27 ID:KZ5j62Vq
>>596
「成長したな・・彩木」のとこ。チラリズムだけどね。

漏れは最終章には「サバイバル・ゲーム」以上のセックス&バイオレンスを
期待しているよ。警視が壊れた原因はきっと壮絶なはず。
そうであってこそくるみの果たす役割も重要になるだろうし。
598名無しさん@ピンキー:04/02/03 23:42 ID:3+rUqXdc
フラッシュバックの苦痛に耐えながら捜査する警視ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
599名無しさん@ピンキー:04/02/09 17:44 ID:CP9F0sll
プチ発作キテタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
顔が恐かっタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
「裏の顔は分かったもんじゃないんだ」で突然出て来た
直美先生は、一体何をしたっていうのーー??
って今週号読んでない・・・
600名無しさん@ピンキー:04/02/13 10:37 ID:XWV+V9KU
2ちゃん・BBSPINK消滅の話は冗談だったのでしょうか。
しかし近々またもや圧縮が来そうな悪寒。
気をつけて保守するつもりですが、
もし落ちてしまったら、まずは本スレか下記にて。

エロパロ避難所
http://jbbs.shitaraba.com/movie/2964/

ただいま妄想中……
601名無しさん@ピンキー :04/02/15 16:51 ID:EQGZsdAD
本スレでの告知や誘導は避けたいな…。
今も微妙な雰囲気だし安置にここを知られたくないし。
保守ってスレを上のほうにあげておけばいいんだっけ?無知でスマソ
602名無しさん@ピンキー:04/02/15 21:28 ID:DZFvrasx
datファイルの最終更新が古い順から100以内に入ってるとヤバイ。
保守はageでもsageでも書き込みがあればよろし。

ただホシュするのもアレだ。
「お題:私のエロいと思った警視」
  くるみタンにだっこされて、思わずナマツバを飲む警視。
603名無しさん@ピンキー:04/02/18 01:35 ID:VEvBVmZx
ホシュ(*´Д`)ハァハァ
604名無しさん@ピンキー:04/02/21 00:14 ID:c0vkUcy9
最終章まであと2日ハァハァ
605名無しさん@ピンキー:04/02/21 01:37 ID:yf2mbhPk
>602
絵文字連発のイカしたメールを打った警視。
606名無しさん@ピンキー:04/02/21 03:52 ID:TLca0ewZ
G行為とかオナーニとかをデカイ声で連発する警視(*´Д`)ハァハァ
607名無しさん@ピンキー:04/02/21 11:36 ID:c0vkUcy9
マッパで内線電話に出る警視ハァハァハァハァ
608名無しさん@ピンキー:04/02/24 18:54 ID:/PkDQxhV
白シャツ警視ってなんだか(;´Д`)ハァハァ

最終章スタートにセンセンキョウキョウ
609名無しさん@ピンキー:04/02/26 22:18 ID:8zr2WVvp
汗だらだらしながら身悶える警視(;´Д`)ハァハァ
610名無しさん@ピンキー:04/02/27 16:08 ID:8Tx1qYt6
ドラマで漏れ的に最もハァハァだった警視が炎の中くるみタンを助けるシーン、原作でもありますように(;´Д`)ハァハァ
611SS保管人:04/02/28 23:18 ID:EpXCRfDG
職人様方、
当方の保管庫に、このスレに投下されたSSを収蔵しても宜しいでしょうか?

2chエロパロ板SS保管庫
http://adult.csx.jp/~database/index.html
612名無しさん@ピンキー:04/03/01 22:51 ID:PjtKZ/l1
SS保管人様
いつも保管作業お疲れ様です。
どうぞご無理のないように、宜しくお願い致します。
お願いしたいことなどありましたら、別途掲示板でご連絡させて頂きます。
613名無しさん@ピンキー:04/03/02 04:11 ID:iEHoQ6MS
コンビニにリモート読みに逝ったら財布スラレチャターヨヽ(`Д´)ノウワァァァァァン
614名無しさん@ピンキー:04/03/02 18:58 ID:ZPlhERuE
警視、窃盗事件です!さっそく捜査開始します
615名無しさん@ピンキー:04/03/04 02:24 ID:u1Z/e0AH
子供と動物には優しい警視(;´Д`)ハァハァ
616SS保管人:04/03/05 02:03 ID:qMQ0uRQn
収蔵作業が終了しました。
マガジン系コミックの部屋にあります。
617名無しさん@ピンキー:04/03/08 01:08 ID:14FBUx8N
>>616
いつも乙です。
618名無しさん@ピンキー:04/03/11 18:15 ID:69hH2M0H
休載で出し惜しみされる警視に(;´Д`)ハァハァ
キヨスクでヤンマガ買わなくて良かったよ。

613タンはちゃんと被害届出したの?
現金はもちろん悔しいけど、カード類とかが面倒だからな〜。
立ち直ってることを祈る。
619名無しさん@ピンキー:04/03/11 18:21 ID:69hH2M0H
ハッ…IDが「69エッチエッチにモーエッチ」
化学記号っぽくも見えるが。
620名無しさん@ピンキー:04/03/11 22:30 ID:SeiZTE6/
な、な、な・・なに言い出すんですか?
そんなこと・・もォー警視のエッチ!


このスレを読むためだけに専用ブラウザ導入しますた。
新作щ(゚Д゚щ)カモォォォォォォォーーーン!!!!


621名無しさん@ピンキー:04/03/15 18:04 ID:V3z5IqtE
(゚Д゚)ノハイ 漏れも専ブラ入れましたともさ。

警視にセク質されてうろたえるくるみタンが見たい(;´Д`)
9巻マダー(チンチン 
・・ところで今週も休載ですか?もォー警視のバカバカ!!
622名無しさん@ピンキー:04/03/17 02:25 ID:WuMMMspF
保守
623名無しさん@ピンキー:04/03/17 02:59 ID:jB/riH7D
生理はいつ来た?収録の9巻は5/6発売(;´Д`)ハァハァ
人大杉はやく治ってホスィ…
624名無しさん@ピンキー:04/03/22 07:39 ID:DMMTg+LB
エッチな警視を妄想中に、変な電波をキャッチしてしまいました。
保守代わりにうpさせて下さい。

体質によっては気持ちが悪くなる可能性もあります。
その際は速やかにスルーし、口直しに掲載誌を立ち読みに行くことをお勧め致します。
625【連作〜暴走する妄想・1/3】:04/03/22 07:41 ID:DMMTg+LB
=巡査 八戸一郎(28)の場合=

ああ、彩木巡査…。今日も可愛いかったなあ。なんであんなに可愛いのかなあ。
思えば君と自転車に乗っていたあの時が、生涯最高の至福の時間だ……。
未だに忘れられない…、僕の背中に当たっていた、君の…、オ、オ、…オッパイ!
ふわふわで、ぽよんぽよんで、あたたかかった、オッパイ…。
ああ……っ、できることなら、この手で、ナマで、ナマで揉んでみたいっ!!
その、白くて、丸い……、……オ ッ パ イ を……!!
………………あっ、…あうっ、…あう、…あ、う、うーーーー!!!

                             〈了〉
626【連作〜暴走する妄想・2/3】:04/03/22 07:43 ID:DMMTg+LB
=警部補 千曲川元彦(49)の場合=

何やってんだ、彩木?階段をバタバタと。お……パンチラだよ。久々に
見たね、パンチラ。まあ、大して嬉しくもないもんだがな。オレもオジサンだな。
彩木も、大人かと思うとガキくさいし、分からん奴だよ。結婚するとか言ってて、
しないしな。何考えてるんだかね、今の若いコは。

……白、か……。まあ、制服を着てることだし、清潔感第一で、妥当かな。
しかし…、婚約者がいて、あれでいいのかね。もう少し色気がなきゃダメだろ。
薄いピンクとか、な。レースは、ないよりあった方がいいな、オレは。
できれば面積は小さめかな。パーン!としたケツに、小さいのが貼り付いてる
ってのがいいねえ。彩木も結構、いいケツしてるからなあ…。
結婚したら、思いきりダンナを敷きそうなケツだけどな、はっはっはっ。

そういえばあいつら、もう…してるのか……?結婚するんだから、してるよな。
あ、いや、やめてぇ!と言うのも聞かず、小さいパンツを手荒に脱がす男。
バーン!とあらわになったケツを、じっくり観賞する……。
ケツを見られ、脱がされたパンツを見せられ、恥じらって目を閉じる彩木。
男はパーンとした白いケツを抱えて、ゆっくりと奥まで、ずぶっ……。
――かーっ、いいのかね、結婚前の男女が…。全く、最近の若い連中ってのは。

ん?……おいおい、たってるよ…。オレもまだまだ現役か。
んじゃ領収書まとめる前に、………おっ、…おおう…、……ぅっ…。
                              〈了〉
627【連作〜暴走する妄想・3/3】:04/03/22 07:45 ID:DMMTg+LB
=警部 太田黒祐介(38)の場合=

彩木のやつ、今日も署内で茶すすってたな。相変わらずチャラチャラと…。
駐禁取りの婦警のくせに、捜査一課の管轄に首を突っ込みやがって、こっちの身にも
なってみろ。何がA別館だ。

大体、なんであんな女が氷室に気に入られるんだよ。
――はーん…。氷室も、男だってことか……。恋人を殺されて、引きこもって、
ってとこに同情しちまったが、どっこい、立ち直ってきた訳だな。
警視庁の別館とは言え、自宅の地下室に若い女と一緒だ。ムラムラするだろうぜ。

普段から、捜査と称して彩木にコスプレさせてるしな。結構変態かもな。
また、彩木が似合うんだよな、コスプレ。まさか、A別館でもやってんのか?
やってそうだな…。セーラー服か…?いや、氷室はそんなにオヤジじゃねえ。
あの高飛車な性格だ、メイド服だな。自分は椅子にふんぞり返って、彩木に肩や腕を
揉ませ、ひざまずかせて脚を揉ませ…、そのまま…しゃぶらせたり…してな…。
彩木も、必死に氷室に奉仕して……。畜生、いやらしい奴らだぜ……。

しばらくやらせてから…、今度は、彩木を膝に乗せていたぶる……。白いブラウスを
引きむしってオッパイ責めだ…。氷室……どんな顔をしてる…。それからスカートを
まくり上げて、パンティーの上から急所攻めだろう。彩木をあんあん言わせる手つき、
目に浮かぶぜ……。散々焦らせて…、たまらなくなった彩木に、「何が欲しいんだ?
はっきり言ってみろ」と、今度は言葉責めする……。サディストめ…。

恥ずかしがる彩木を床に四つん這いにさせ…、パンティーを引き下ろして、いきなり
バックから挿れんのか……!容赦ない腰使いに、彩木が泣き声を上げて、よがる…。
許せねえ、氷室……!エリートだからって、そこまでするのかよ!!
はあ…、はあ…、くそお……、今に見てろよ……!庶民を…なめるんじゃねえ…!
氷室っ…、ひむ……、ああっ、はううぅ……っ……!!!

                             〈了〉
628名無しさん@ピンキー:04/03/22 07:52 ID:DMMTg+LB
失礼しました。
629名無しさん@ピンキー:04/03/22 14:42 ID:tM4CTECs
オツです
太田黒が氷室にハアハアしているようでワロタw
630名無しさん@ピンキー:04/03/22 16:13 ID:tAoeTH+d
錯乱してハッカー行為しようとする警視(;´Д`)ハァハァ
期待以上の壊れっぷりにコンビニで倒れそうになりますた。
631名無しさん@ピンキー:04/03/30 17:03 ID:dDBG0426
照れ屋さん警視キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
632名無しさん@ピンキー:04/04/02 22:27 ID:UcEeYFcb
先週パソコン殴って流血してたから今週の警視の左手には包帯があるはずと
ハァハァしながら楽しみにしてたのは漏れだけですか_| ̄|○
633名無しさん@ピンキー:04/04/03 21:22 ID:/5a+RsaG
うーん、警視は普通の人じゃないから。
つか、もう少し神経つかえや原作者&絵描き(*゚Д゚)ゴルァ!
634名無しさん@ピンキー:04/04/08 00:04 ID:8NfUBN9i
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   <    添い寝まだぁ〜?            >
   ☆      ドムドム |_ _  _ _ _ _ _ _ _ _ |
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
      ♪   / 〃(・∀・ #)    / シャンシャン
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ.  .||
         || ΣΣ   |:::|∪〓 .||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. ./|\

         ドチドチ!
635名無しさん@ピンキー:04/04/13 07:48 ID:Y8U+64Xx
新サーバ移転記念に一発脱いでみて下さい、警視。
636名無しさん@ピンキー:04/04/14 18:30 ID:3eHEliPv
今週脱いでタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
637名無しさん@ピンキー:04/04/16 01:10 ID:p143QRd5
「なんて綺麗な目なの・・吸い込まれそう・・」@6巻

来週、思う存分吸い込まれてくれ、くるみ!
月曜まで長いな〜待ちきれんジタバタ
なんとなく、途中でやめるとかは無いような予感。
きっちりやるか、何もしないかのどっちかかな。

638名無しさん@ピンキー:04/04/16 02:48 ID:mOR1w1iX
来週が楽しみでつ(;´Д`)ハァハァ

しかしこのスレってエロパロ板なのに圧倒的に女性率高そうだね
639名無しさん@ピンキー:04/04/16 03:42 ID:pPQP1CYX
警視ヲタが殆どか?(w
くるみタンヲタはいないのかー?
640名無しさん@ピンキー:04/04/19 10:16 ID:mjOxHI1B
機械いじりする警視に萌え!
キラキラくるみタンに土器胸な警視に萌え!
唐突に告白する警視に萌えーッ!!


……やっぱり勃たなかったのか、警視。
ついでに最下層なのでボッキ祈願アゲヽ(`Д´)ノ
641名無しさん@ピンキー:04/04/19 12:11 ID:EwnePZI/
大丈夫!! これからきっと愛の力でEDも治るさ!!
エロがなかったことにがっくりしつつ展開に萌々
642名無しさん@ピンキー:04/04/19 17:06 ID:g2jv7a0L
機械いじりする警視の白い靴下(;´Д`)ハァハァ!!
643名無しさん@ピンキー:04/04/19 19:18 ID:s/7DiCFH
あの告白は作戦だよな。一瞬喜んでしまった_| ̄|○
エロパロ板で言うのもなんだが、やらなくていいからちゅうくらいはしてくれよー。
644【氷室警視のお荷物】:04/04/20 07:42 ID:AsWjJNTV
氷室の寝室。
くるみ、裸の氷室の肩を後ろから抱いている。

「氷室警視の荷物なら、アタシ、持ちます、いくらでも……」
「…………。……そうか……では、手をもう少し下だ」
「え……、はい…」
「もう少し下」
「…はい…」
「もう少し下だ」
「――あ…っ…。警視、ぐにゃって、何かぐにゃって、してます…!!」
「実況はいい!そのまま持っていろ…」

5分経過。

「…警視……、少しあったかくなってきましたけど…、でもぐにゃって……」
「だから実況するな!」
「なにかの病気ですか?お薬買ってきましょうか?」
「…キミに伝染る病気ではない。薬もいらん」
「ホントに大丈夫なんですか?アタシ、心配です……」
「振って遊ぶんじゃない…。オレはもう寝る」
「え…、ちょっと、警視?コレ、いつまで持ってればいいんですかぁ……?!」


                           〈了〉
645名無しさん@ピンキー:04/04/20 07:47 ID:AsWjJNTV
悶々とさせられる展開ですが、それでも本編に期待…。
646名無しさん@ピンキー:04/04/21 02:32 ID:Zdc2qTKc
>644
け、警視・・・・・・・・・アチャー。・゚・(ノ∀`)・゚・。
647名無しさん@ピンキー:04/04/24 20:20 ID:EgZEO02v
原作、由香を撃ったのはスネイルでそのスネイルも既にあぼん

じゃあどうして警視はヒッキーになったんだろう・・・
教えて、エロいひと
648名無しさん@ピンキー:04/04/27 12:33 ID:B3YoyUZA
そのへん考えると長くなりそうな最終章。
ところで女心をもてあそぶ警視(・A・)イクナイ!!
天然で女心が分かってないっぽい。だから恨みを(ry
649名無しさん@ピンキー:04/04/27 20:03 ID:YVj7+qBQ
イクナイ!!よな。しかもその後バカとか言い放ってるし。
でも警視の場合は完全に天然のようだから憎めない(;´Д`)ハァハァ

由香はしっかり者で年上な彼女だったからそんな警視を楽しむ余裕も
あっただろうが、くるみはもし警視とくっついたら苦労しそうだw
650名無しさん@ピンキー:04/04/27 22:57 ID:cjiqIByP
今頃ですが>>627の太田黒の妄想は自分の妄想が文章化されたのかと思いますた。
GJ!
651名無しさん@ピンキー:04/05/01 01:58 ID:hJ05JltN
2回目の取引も失敗するなんて事は無いだろうから
くるみはマラソンガールの格好のままスネイルと対決かな?
652名無しさん@ピンキー:04/05/05 21:06 ID:nwDQEZVQ
セクハラ警視は明日発売だったよね。
653名無しさん@ピンキー:04/05/09 20:22 ID:YKGYPJJt
9巻ゲット。8巻までは9話収録なのに9巻は10話分収録されててビクーリ。
10巻も10話収録だったらfile.100までぴったり収まる計算になる。
あと4話じゃ足りない気もするが11巻まで引っ張りそうにもないし
file.100が最終回かも(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
原作は警視がヒッキーから立ち直って、くるみとくっついて、
最後に白シャツ以外の服で登場してホスィ。個人的にはスーツ姿キボン。


人大杉になってからレス激減ですな(´・ω・`)ショボーン
漏れもここが読めなくなるまでは専ブラ避けてたからなんとなくわかるけど。
654名無しさん@ピンキー:04/05/09 21:13 ID:koquJGJk
↑書き間違えた・・・_| ̄|○
8巻までは10話収録、9巻は11話収録。
で、10巻も11話収録であればfile.100まで収まる、が正解。

警視、こんな漏れを「君はバカか!」と見下してください(;´Д`)ハァハァ
655名無しさん@ピンキー:04/05/10 16:36 ID:8b+d3FBa
バカか君は!
私がPINKちゃんねるなど閲覧していると思っているのか!

……だが君の観察力はなかなかのものだ。
その眼で最終話まで見届けてくれたまえ。
656名無しさん@ピンキー:04/05/14 16:23 ID:WlPme5xR
警視、PINKちゃんねる巡回お疲れさまです(・∀・)ニヤニヤ
9巻まだゲットしてないのろまなカメムシな私を罵って下さい!
657名無しさん@ピンキー:04/05/14 18:23 ID:OzRK/QqC
警視、濡れ場で筆が止まってしまいました。
これがEDというやつでしょうか。
もしや、警視をおちょくった呪いでしょうか。
漫画でエッチなシーンを見せてくれないと回復しそうにありません(つд`)
または警視の無修正ヌード写真しゅ…うわrbなんwpだgrこのdxmひvxきこもcw
658名無しさん@ピンキー:04/05/15 13:46 ID:lsrGJE1+
>>567
もちつけ!
そして立て!立つんだじょー!
659名無しさん@ピンキー:04/05/16 19:13 ID:JdA/uigQ
>657
職人様ですか?お疲れ様です!がんがってください。
差し入れにエスプレッソ入れたので良かったらドゾー

つc□~
660名無しさん@ピンキー:04/05/17 15:05 ID:5Q0sYZJC
原作立ち読みしてきた。ネタバレ注意。




アップの華江さん、死んでるのか、それともラスボスなのか!?
わざとだろうけど顔がはっきり描かれていないから判断できない。
華江さんが殺されてクライマックスが警視の家だったらボンコレのモロパクリになるから
それはないと信じたいけど、でももし華江さんが事件に巻き込まれてアボンなら
救いが無さ杉だからそうなったら警視とくるみは確実にくっついてくれそうな悪寒。
661名無しさん@ピンキー:04/05/17 19:03 ID:/EJM5/EZ
うーむ、華江さんが黒幕なのか、華江さんと直美タンが黒幕なのか。
キバタンの思わせブリブリには参るわ。
あと3回60頁で、本当にすべての謎が解けるのか?
炎の中の救出シーンはあるのか?そしてベッドシーンは?!
662名無しさん@ピンキー:04/05/17 21:15 ID:xbjVUnpO
華江さんが黒幕や直美の仲間だなんて嫌だよ〜
でも直美にボウガンで撃たれたとしたらそれも悲しすぎる・゚・(つД`)・゚・
ラストでいきなりストーリーテラーになりやがって。キバヤシタンめ。

やっぱりもう警視を救えるのはくるみタンしか居ない。
がんがって、くるみタン!!!!!
663名無しさん@ピンキー:04/05/18 12:45 ID:4fjqiLL1
最終章語り尽しってことで、薄ーい11巻を期待してみる。
ドラマで不評だった回想シーンだが
泣きぼくろが色っぺー由香姉さんとウブな高校生警視との初めてのチュウ
とかは見てみたい気が(*´Д`*)ハァハァ
初めてのエチなんかもあると(;゚∀゚)=3'`ァ'`ァ'`ァ'`ァ
664名無しさん@ピンキー:04/05/18 23:36 ID:GQXdd3t2
ウブな箱入り坊ちゃん高校生だった警視が由香と出会い
色々な意味で大人の男に成長していく番外編を収録した薄ーい11巻・・・
(;´Д`)ハァハァ (;´  Д`)ハァハァ (;´   Д `)ハァハァハァハァ :.` ;:.・∵ ゚ д:.`
665名無しさん@ピンキー:04/05/19 00:52 ID:iNyGK1U4
正直くるみ絡みでないエロなら(゚听)イラネと思う自分は少数派?
666名無しさん@ピンキー:04/05/19 16:14 ID:njJJ9QtN
自分はドラマも原作も警視・由香にかなり萌えだ。
スマン>>665
もちろん警視とくるみも(;゚∀゚)=3
667名無しさん@ピンキー:04/05/19 17:52 ID:SHa4joMN
漏れは何派だろう。とりあえず何でも食べてみる派?
一番好きなのは「みずみずしいくるみタンの体を、警視が
あんなことしたりこんなことしたり」だったりするが、
その一方で童貞警視にも(*´Д`*)ハァハァしてみたり。
ヤヴァイ体質だな(;´Д`)
668名無しさん@ピンキー:04/05/19 21:36 ID:ON7iVu/F
警視は由香の前は経験無しなのかな?
恋心は由香が初めてでも好奇心から経験は済ましてそう。
言い寄る女なんて山ほど居ただろうし。
669名無しさん@ピンキー:04/05/24 12:24 ID:ikIimNj5
氷室邸炎上で、炎の中の救出シーンはありそうな予感。
しかし全焼してしまうと、地下を出たらいきなり外!で、
警視がとけるか灰になるんじゃないかと心配だ。
10ページくらいでもいいから、寝室に引きこもってベッドシーンプリーズ。

ついでに最下層につきage
670名無しさん@ピンキー:04/05/27 07:15 ID:4uFOZIq7
| | Λ   
|_|Д゚) ダレモイナイノトウカスルナライマノウチノ 
|篭|⊂)  
| ̄|∧|    
671名無しさん@ピンキー:04/05/27 07:25 ID:4uFOZIq7
久々に失礼します。
お下劣なネタにレスつけて頂いたり、励まして頂いたり、
エスプレッソをいれて頂いたりと、ありがとうございました。
きちんとお礼も申し上げず、すみませんでした。

今回も、ハァ(゚Д゚)?な場合はどうぞスルーして下さいませ。
手動でローカルあぼーんなども有効な手段です。
672【A Mirror Maze・1/14】:04/05/27 07:27 ID:4uFOZIq7
そこだけピントが合っているような、でなければ光が当たっているような…、
そんなふうに、大勢の中で一人だけが目に飛び込んで来た。
夕闇の雑踏の中に、あの人がいた。

まだ半分信じられなくて、ゆっくりと近づく。
でも間違いない。警視と同じ顔、同じ姿。
たたずんで前を見てる厳しい横顔がそっくり。
声をかけたい…けど…、私のこと、忘れてるかも……。

その時、あの人がこっちを見た。
「――やあ…。…あなたは……」
少し驚いた顔の、目元と口元がほころぶ。

「おぼえてて…くれたんですか…」
「もちろん、憶えてますよ。…今日ここで再会するとは思わなかったけれど」
「私も。びっくりした…」
「……失礼ですが、これから何かご予定が?」
「え?…いえ、何も。仕事が終わって帰るところ、です…」
「もしお急ぎでなければ、コーヒーでも飲みませんか」
「え…っ、あの…、…はい……」

すぐにはい、って言ってしまった自分に、少し驚いた。
でも…このまま別れてしまうのは残念な気がしたんだもの。

うす暗くなった街角を、連れ立って歩く。
もしも警視が外に出たとしたら……こんな感じ?
やだ、私、変なの…。なんかちょっと、ドキドキしてる……。

初めてだけど、雰囲気の良さげなお店。
中は暗くて、テーブルの上にはキャンドルの光がゆらめいていた。
二人用のテーブルに案内されて、席につく。
向かい合わせに座って間近に顔を見ると、何を話していいのかわからない…。
673【A Mirror Maze・2/14】:04/05/27 07:29 ID:4uFOZIq7
「……うっかりしていた。もう夕食の時間でしたね」
彼がメニューを見て言った。
「いいですか、食事にしてしまって」
「ええ」
おなかがすいてきたところだったので、私はうなずく。
「食べられない物は?お酒は飲めますか?」
「何でも大丈夫です。…おまかせします」
彼は手際良く注文をする。料理の名前を言う抑えた声が、警視とそっくり……。

「どうも時間がずれて困る。なかなか直らないな」
「…それって…、時差ボケですか?日本に戻られたばかり…?」
「――なぜそれを?」
彼が驚いたように私を見た。少し鋭い視線。

「実は私、あのあと、もう一度教会に行ったんです。……だけど、イタリアに
 いらしたって……会えなくて」
「そうでしたか。ええ、時差には慣れたのですが、生活時間帯が少し違うので…。
 向こうだと夕食には少々早い時間なんです」
「そうなんだ…。…あの、あちらへは、留学で…?」
「…そんなところかな」

そこにワインが来て、二人のグラスに注がれる。
「では、再会を祝して」
小さく乾杯、と言って、私は不思議な気分でワインを飲んだ。
「おいしい…」
「良かった。……ええと…、何でしたか、お仕事は…」
「え……。えっと、あの…公務員です」
ウソをついたわけじゃない…。なんとなく、警察官って言いたくなかったの。
「上司の方とは、その後うまくいっていますか?」

胸がどくん、と音を立てた。
「よ、よくおぼえてます…ね」
674【A Mirror Maze・3/14】:04/05/27 07:30 ID:4uFOZIq7
少しあわてている私を、彼は笑顔で見ている。
「おかげさまで…。あの時、アドバイスしてもらったこと…、感謝してます。
 なんていうか、迷いが消えたっていうか…、自分の気持ちがはっきりして……」

そうして、私は、警視と……。…やっ、そこまで言うことないんだってば……!
暗いから目立たないだろうけど、顔、赤くなってるかも…。……お酒のせい?

「そうですか。少しはお役に立てたのかな」
「もちろんです、すっごく」
「…だが…、結婚は先に伸ばされたようですね」
また、どきん、と胸が鳴った。
「ど…、どうして、わかるんですか…?」
彼がにやっと笑う。
「――確か、『結婚したら仕事を辞める約束』とおっしゃっていたでしょう。
 指輪はしているけれど、まだお仕事を続けているようなので、そうかなと」

……すごい記憶力…。心を見透かすような瞳も、なんだか警視みたい。
あなたは、いったい誰?……そう尋ねればいいのに、それが言えない…。

料理が運ばれてくる。どれも目新しくて、おいしそう。
私たちは食べながら話を続けた。

「…結婚という結論を急ぐことはありません。特に教会で挙式したい場合はね。
 建前上、初婚のみというところもありますから」
「え、そうなんですか?」
「カトリックは離婚を認めていませんので、2度目の結婚はあり得ない訳です」
「あ…そっか。厳しいんだ……」
言葉の続かない私を、彼はいたずらっぽい目で見る。
「まあね。でも、例えばイタリア人が、生涯一人の伴侶しか持たないと思いますか?」
「え?…うーん…、イタリアの人って、恋愛体質っぽいイメージが……」
くすっと笑って、彼がうなずく。
675【A Mirror Maze・4/14】:04/05/27 07:32 ID:4uFOZIq7
「でしょう。西欧の中では離婚率が低いのですが、裏を返せば不倫率が高いらしい。
 ローマ・カトリックの中心地でありながらね。ま、本音と建前の使い分けですよ」
「え……?」
なんか、ちょっと、きわどい話題。思わず胸に手を当てた。

「愛し、歌い、食べる…という気質は享楽的とも取れますが、生きることに積極的
 なのだとも言えます。人生を楽しむその姿勢は、魅力的だと思う。文化・芸術に
 限らず、経済・産業においても、それはイタリアの強みです。なぜって、自分が
 楽しくなければ、価値のあるものや人の感動するものは作れないでしょう?」
穏やかに、にこやかに、だけど、熱っぽく語る顔。

(…いつだってリーダー格で、みんなを引っぱって、男らしくて。
 でも優しくて、感受性が豊かで……)

胸がきゅんとした。どうしてここで、直美さんの言葉が思い浮かぶの。
変だよ、くるみ…。この人は、警視じゃないのに。
…警視も、昔はこんなふうに、楽しそうに話をしてた……?

「……失礼。話し過ぎたかな」
「いえ、そんなこと」
エスプレッソが来て、それぞれの前に置かれる。
デミタスカップなんて持ってると、ホントに警視みたい。
私、今、誰と話してるんだろ?やだ、飲みすぎちゃったかなあ…。

「えーと、あ、あの…留学中は、どんなことを?」
「哲学、宗教美術史、社会心理学、醸造学…など」
「は、あ…。じゃ、今後は、教会でお仕事、ですか…?」
彼はカップを口に運んで、私を見た。
少しひんやりした、まっすぐな視線。
息が苦しくなるような気がしたけど、目をそらせない。
彼は私を見たままエスプレッソを飲み、にこ、と笑った。
「神のみぞ知る、です」
676【A Mirror Maze・5/14】:04/05/27 07:33 ID:4uFOZIq7
どちらのカップも空になる。
「……そろそろ、行きましょうか?」
「あっ、あの、すみません、私、化粧室に…」
「どうぞ、いってらっしゃい」

暗い店内を歩いて化粧室に入り、鏡を見る。
酔ってはいないはずだけど、頬が赤い…。

ええっと…軽いノリで「記念に写真撮りませんか?」なんて言ってみたりして。
「コーヒーもう一杯」…う、入んない。「カラオケ行きます?」…無理矢理だなぁ。
やっぱ不自然だよね、変にひきとめたりするのは……。

結局何も考えられずに、口紅だけ直して化粧室を出た。
「お、お待たせしました…」
「いいえ。では行きましょう」

彼はレジを素通りして外に出る。
「あ、あの、お支払いは?私、まだ…」
「済みました。こちらがお誘いしたのですから」
「え…っ、で、でも……」
「いいんですよ。それより、もう少しおつき合い頂けますか。…夜景が見たくて」
「え?」

私が答えを考えている間に、彼はタクシーを止めて乗り込んでしまった。
あわてて私も車に乗る。
車は、ますますにぎわう夜の街を縫って、高いビルに着く。
ここの展望室って、たしか有料…。っていうか、デートコース……なんだけど…。

高層階へと上ってゆくエレベーターの中は薄暗い。
どこを見てればいいか分からなくて、黙ってうつむいた。
なんだか、胸のどきどきが大きくなってきたみたい…。
…バカね、意識し過ぎ……。
677【A Mirror Maze・6/14】:04/05/27 07:34 ID:4uFOZIq7
展望フロアは、ほの暗い空間。そのかわり、窓の外は星空のよう。
ガラスに駆け寄って外を見る。
「わ……きれい………!」
「本当だ」
私達はしばらく言葉もかわさず、きらめく夜の街に見とれていた。

「こうして見る風景は悪くないな。いい思い出になる」
「え…?」
思わず、隣にいる彼の横顔を見た。
「明日ローマに戻ります。……不思議ですね。前にお会いしたのも、日本を離れる
 時だった」
「…………」

彼が私を見る。薄明かりに照らされた、私の良く知っている人と同じ顔。
目の前にすると、何も言えない。何も…きけない……。
彼は目を細めて首をかしげ、少し切なそうに微笑む。
「なぜ、そんな風に、私を…?」
そう言うと、顔が近づいてきて、唇と唇が触れた。

ほんの少しの間そのままいて、顔が離れる。
警視と同じ形の唇は、同じように柔らかだった。

「…どうして……名前しか、知らない人…なのに」
体が震えて…重い。
「私は、あなたの名前すら知らない…」
彼が間近で囁く。
「教えてくれますか…?」
「……くる…み。彩木、くるみ……」
「あやき…くるみ……。素敵な名前だ」
ワインが今ごろ効いてきたの…?こめかみが、どくんどくんと音を立ててる。
ふらりとよろけた私の背を、彼の腕がそっと支えた。
「いけない。――気をつけて…」
678【A Mirror Maze・7/14】:04/05/27 07:36 ID:4uFOZIq7
薄暗い部屋。広いベッド。なめらかなシーツ。――ここはどこ…?

「……あや…き……く………」
あ…。私、警視の寝室にいたんだ…。
体を起こして声の方を見た。
裸の警視が、ベッドに上ってくる。
横座りになった私の前に来ると、そっと私の前髪をかき上げ、額にキスをした。
「………」
唇が離れる。間近に、優しい瞳、やわらかな表情。
……警視、少し笑ってる…?
穏やかな顔をじっと見ていたら、唇が重なってきて、私は目を閉じた。
肩から背中にあたたかい手のひらが回って、抱き寄せられる。

「……ん…」
ぐい、と唇が押し付けられる。私もその唇を押し返す。
少し唇が開いて、私の唇を軽くはさむ。私もそっと、その唇をはさむ。
くり返し、くり返し、押してはかすかに離すキス。
ちゅ… ちゃぷ…
小さな音が耳にひびくたび、頭の芯がとろけてゆく。

「…ん…、ふ……」
警視の背中に手を回して、体を強く押し付けた。
たくましい胸板の上で私の胸がひしゃげ、かたくなった乳首がくるんと転がる。
「……ぁあ…」
切ないような気持ちよさに、ため息まじりの声がもれる。

少し離れた警視の唇が、今度はむさぼるように私の唇を吸う。
熱い舌をからめられ、気が遠くなる。
「…ん、……んっ…」
私も警視の口の中に舌をのばす。
とろりとあたたかな唾液が混ざりあう。
好き…。すごく……好き。
679名無しさん@ピンキー:04/05/27 07:47 ID:4uFOZIq7
>670化けてるし。まるでトッポリーノですわ。orz
680名無しさん@ピンキー:04/05/27 23:03 ID:8wjI2kI0
職人様だーお疲れ様です。
2ちゃん危機のようだけど原作最終回まではなんとかもってホスィ・・・
681名無しさん@ピンキー:04/05/28 11:33 ID:qw900wBb
職人さんキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
イイヨイイヨイイヨイイヨイイヨ!!!
昼間っから(;´Д`)ハァハァ
続きを松!
682名無しさん@ピンキー:04/05/28 18:29 ID:d2JYK39F
新作キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!
よろめくくるみタン・・・ハアハアハアハア

>>680
重かったり不安定な事はあるものの、あっさり解決した様子。
さすがJimタン(;´Д`)ハァハァ
683名無しさん@ピンキー:04/05/31 16:52 ID:CMx1b2u4
ああっ、レス頂いてた。どうもありがとうございます。
投下のタイミングが悪くて申し訳ありません。
684【A Mirror Maze・8/14】:04/05/31 16:53 ID:CMx1b2u4
ちゃぷっ… ぴちゃっ…
動物みたいに、舌を出しておたがいの舌をなめる。
「ん、…ふ…っ…」
警視の唇が横にずれて、私の頬、耳たぶに触れた。
耳の下から首筋へとキスが続く。
「あぁ…っ……」

胴を抱いている手が軽く私を持ち上げ、私はひざ立ちになった。
胸の谷間に唇を当てる警視の頭を見おろす。
「ぁ……、は…ぁあ…」
片方の胸にやわらかく手が添えられ、もう片方の胸を唇が吸う。
さっきのキスのように、熱い舌が乳首にまとわりつく。
「ぁん…っ、…ふ…ぅう…!」
私はのけぞって、警視の後頭部に手を回した。
唇を離し、鼻先でなぞってみたり、指の間にはさんで力を入れてみたり。
「…あぁ…んっ、…ん、ん……」
小さな二つの部分から体中に快感が走り、そのたびに私は震えた。

警視の手が、荒い息をする私の脇腹を抱き、腰をすべり、腿におりる。
脚の間に入ると、手の甲が腿の内側をなで上げる。
「――は……ぁ!」
私のそこに、片手がはり付く。
少し持ち上がった中指が、ぬぷり、とひだのまんなかに埋もれる。指の付け根は
ふくらんだ先端を押し、指先はお尻の穴に触れた。
手はぴったり吸い付いたまま、小さく前後する。
「は…、…うぅっ……、ん…ふぅ…!」
そこがかあっと熱くなって、体の奥から何かがあふれ出す。
手が動くと、ちゅくっ、ちゅくっ、と音が聞こえる。
「…あ…はぁ…ぁ、…んっ、んー…っ…」

いつの間にか、手の動きに合わせて腰を突き出していた。
そうして下さいと私から誘うように。
685【A Mirror Maze・9/14】:04/05/31 16:55 ID:CMx1b2u4
「ぁ…あっ!…は…ん、んっ…!」
つかまっている警視の肩に、爪を立ててしまう。
腿ががくがくして、倒れそう。だめっ…これ以上続けたら、私……。

その時、ぬちゅっ、と音を立てて警視が手を離した。
「ぁふ…ぅ!」
その手が透明な液体で濡れている。
私のそこからあふれたものが、軽く広げた指の間で、ねっとりと細く糸を引いていた。
「…ぃゃっ…」
恥ずかしい。思わず目を閉じて首を振る。

「…嫌?…何が…?」
ふふっと小さく笑いながら、警視が問いかけた。
答えようがなくて、私はただ首を振る。
手が私の腰をつかんで引き寄せ、上に乗るよううながす。
私は警視の腰にまたがると、硬いそれに手を添え、腰を下ろした。
「……んっ…、ぁ、あ……っ!!」
熱い塊が、ぬかるんだそこを押し広げて入ってくる。
頭をそらし、悲鳴を上げた私の喉を、熱い舌がなめた。

「……嫌、か…?」
低い声で問われ、私はまた首を振る。
「…うぅん…、す、好き…。すごく…好き……」
「――よし」
後ろに片手をついた警視が、く、と腰を上げる。
「…ひ……っ…!」
何度も何度も突き上げられるたびに、体の奥が燃えさかった。
「ん…んっ…!……ぁ、うっ……!…は、ぁあ…っ!」

ひきつけるように息をする私を見て、警視は動くのを止める。
「……いけなかったな。少し休もう…」
震えながら、私は小さくうなずいた。
686【A Mirror Maze・10/14】:04/05/31 16:56 ID:CMx1b2u4
ゆっくりと呼吸していると、体の中でとくん、とくん、と打っている脈を感じる。
これは…私の?それとも、…警視の……?
ぼんやりと考えながら警視の瞳を見つめる。
警視は口元に笑みを浮かべ、少し首をかしげて私を見ていた。

私が動こうとすると、警視は私の腰に手を当て、軽く引く。
「……さっきのようにすればいい」
「…え…っ……」
「ほら」
警視が私の乳首をつまむ。
「あ!」
私がぴくんと腰を動かすと、警視はくすくすと笑った。
「そう…上手だ」

いじわる。でも…好き。大好き……。
警視の目の前で、私はゆっくりと腰をくねらす。
私の動きに合わせて、警視も小さく腰をゆらし始める。
「……あ…っ。…あぁ…ん……」
警視は軽くあごを上げ、ふうっと息をつく。
「…ああ…。上手だ……」
嬉しい。私も…気持ちが、いいの…。
「…ん、…ぁあ…っ、…警視……、す、き…」
「――くるみ…。素敵だ、とても…。あやき…くるみ……」

「……え…?」
頭がくらっとした。警視は、そんなふうに話さない…。私を名前で呼ばない。
…まさか…、まさかこの人は……。
動かなくなった私を、目の前にいる警視は笑みを浮かべて見る。
「……どうした?」
警視の口がそう言っている。ただし、声はすぐ耳元で聞こえた。
同時に後ろから肩を抱かれる。
「………っ!」
687【A Mirror Maze・11/14】:04/05/31 16:58 ID:CMx1b2u4
警視がいた。
「――どうした?彩木…君」
「…警視…?!ど、どうして…。どっちが、警視……?」
私を隔てて鏡に映ったような二つの姿を、息をするのも忘れて見比べる。
耳の後ろに唇が触れ、手のひらが脇腹をなでる。
「どちらも私だろう。…君がそう思う限り」
低い声が耳にひびき、私は小さく首を振った。
「…私…、…そんな、こと…」

前にいる警視は私の頬をなで、私の腰を抱え上げてゆっくりと体を離した。
大きくて、熱いものが出てゆく。体の一部がなくなるような感覚。
「は、…ぁう…!」
ひざ立ちになった私の背中が、後ろにいる警視の胸に触れる。
力強い腕で私の腰を抱きしめ、首筋をなめながら、警視が問う。
「どう…して欲しい?」
片手が胸をまさぐり、あごをつかんで、人差し指を私の口に差し込む。
もう一方の手はおなかを下り、二本の指でぬるつく私のそこを広げた。
「…ん、ふ…っ!…ん…んっ……、……て…」
「何…?」
「して……。このまま、…後ろ、から……」

警視は無言で私の体を前へ倒す。
斜めになった私を前にいる警視が抱きとめ、私はその腕にすがる。
後ろから私のお尻を抱えた手が、お尻の肉を広げた。
さっきと同じ熱い塊がひだの間に当たり、重みをかけてめり込んでくる。
「く、ふぅ…っ…!ん…、はぁ…あっ…!」
締まった腹筋がお尻に触れ、警視の体が苦しいほどに深く入った。
「あ…っ…、ふ……、う…ぅっ…」
私の息が少し落ち着くと、警視は腰を引き、下からぐい、と突き上げる。
「ぁ、…あ…!…ん、ぅっ…!…ふ、ぁ…!」
胸が上下に揺れる。体が熱くしびれる。
体の中がどろどろにとけて、警視にかき回されているみたい…。
688【A Mirror Maze・12/14】:04/05/31 17:01 ID:CMx1b2u4
目の前にいる警視がそっと唇を重ねて、私のうめき声を吸う。
「……んっ、ん…ふ…、ぅう…っん…」

いじわるな警視が好き。優しい警視が好き。どんな警視でも好き。
いつもそばにいて。ずっとこのままいて。いつまでもこうしていて。

警視の声がささやく。
「……私と君は二人で一人だ…そうだろう、彩木……」
…嬉しい…。あたし…、警視のためなら、何でもする…。 
警視が大きく腰を引くたび、熱い塊が出ていってしまいそうで、私は体に力を入れる。
ひだの奥がきゅうっとして…、痛いくらいに、気持ち…いい…。
…あっ……、もう…、…だ、めっ……。

「…ぁ…、ああぁ…っ!!」

自分の声で目が覚めた。そこが、びくん、びくんと収縮している。
今のは…、ゆ…め…?…夢だ……。な…んて…、なんて夢なの…。 

あの時、肩を抱かれて、ぼおっとしていて…。
「送りましょうか?…それとも私の部屋に来ますか?」
「…え…?」
「明朝、チェックアウトまではゆっくり眠れますよ。もちろん…眠らなくてもいい」
「……い、いえっ!…全然大丈夫、帰れますっ、一人で」
彼は静かに笑って、私の頬に軽くキスをした。
「残念だな。でも、また会えるような気がします。…お元気で」
……要するに、からかわれたのね、あの人に。…あの後、どうやって部屋まで帰って
きたんだろ……。ああ、頭、痛い。

…警視と同じ顔の人が、楽しそうに何度も笑ってた……笑いかけてきた…。
それで、きっと……警視の笑顔を、見たくなったんだわ……。
今すぐじゃなくてもいい――いつか、警視にも…笑って欲しい。
無性に会いたくて、胸が苦しくなる。早く、朝になればいいのに。
689【A Mirror Maze・13/14】:04/05/31 17:03 ID:CMx1b2u4
「彩木です、失礼しまぁす」
扉を開けると、机に向かっている警視がこっちを見た。
「――ああ…」
そっけなく、もうモニタの方を向いてる。でもいいの。
ボブさんと同じように、私もここにいるのが自然っていう空気。それが嬉しい。

「もしかして、仕事ですか?」
警視の後ろから、モニタを見る。
「ただのニュースさ」
「ふうん…。『テロ対策 警備体勢強化』、『官庁内部に不正アクセス』…、
 『伊の盗難美術品、都内に流入か』…、伊って、何でしたっけ?」
「…イタリアだ」

胸がどきんと鳴って、体が少し熱くなる。
あの人…今頃はきっと飛行機の中ね。夢みたいだった夜と、変に生々しかった夢と…。
あん…どうしよう、思い出しちゃった…。

「……で?」
急に警視が振り向く。
「きゃ!…な、なんですか、急にっ」
「君こそ何だ。呼んだ覚えはないから、どうしたと聞いている」
「え……。あの、怒らないで下さいね…。警視、お休み取ったらどうかな、って」
ほんの一瞬だけ、きょとんとした顔。でもすぐに眉を寄せる。
「…四月一日はまだまだ先だぞ」
「冗談じゃないですってば。…今、素敵な季節ですよ。せっかく仕事が入ってない
 時くらい、外に出てみたらどうですか?……じゃなかったら、一日仕事を忘れて、
 好きなことをしてるとか…。私、電話番くらいならできますから」

警視は無表情に横を向いた。
「息抜きくらいしている。妙な気を遣うんじゃない」
「…ごめんなさい…」
「ところで、いつまでそんなものを抱えてる?」
690【A Mirror Maze・14/14】:04/05/31 17:04 ID:CMx1b2u4
「あ…お花屋さんの前を通ったら、きれいだったから。花瓶ありますよね?」
「…以前誰かが置いていったな。あの棚の中だ」

花瓶に水を入れて、色とりどりの花を活ける。
「よし、っと。…ん…いい香り…」
振り向くと、警視がちょっと目を細めて、花を見ていた。少し…切ない瞳。

私の視線に気づいて、目をそらす。
「――まったく…わざわざ自分の仕事を増やすこともなかろう」
「…え?」
「私は忙しいんだ。花瓶の水にまで手が回らんからな」

こっちを見ないで、少し怒ったような声。
でも…、ほんとは違う。私、わかるの。警視がなんて言っているか。
「私、やりますから。毎日お水を取り替えると、花が長持ちするんですよね」
「……任せる。好きにしたまえ」
「はい!」

その時、ピーッと音を立てて、ファックスが受信を始めた。
「…事件でしょうか?」
「かも知れんな」
「あ…、警視、なんだか楽しそう」
「何を言ってる…」
警視はあきれたように私を見た。その目が、口元が、軽く笑っている。
……そんな気がした。


                              〈完〉
691名無しさん@ピンキー:04/05/31 17:13 ID:CMx1b2u4
以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

原作の進行は、>653-654さんの読み通りだったようですね。
ネタバレ&ハァハァ&妄想、よろしくお願いします。
這ってでもヤンマガ買いに行けば良かった…
692名無しさん@ピンキー:04/05/31 22:58 ID:TNxGgeZg
>691
乙でした!とても楽しかったです。
くるみタンの夢で良かったとホッとしてしまいますた。
ラストの警視とくるみのやり取りいいですね。
是非また新作書いて下さい。

原作は次回が最終回か…。
寂しい(つД`)・゚・
693名無しさん@ピンキー:04/06/01 00:56 ID:8RxELr56
「動き出しちまいそうだ・・・・!!」
「夢見てやがる!」ワイルドな警視のセリフにハァハァ(;´Д`)ハァハァ
最終章にしては色々とはしょりすぎな感じではあるけど
くるみをお姫様抱きする警視とか、可愛らしい夢を見ているくるみとか、
職人様の書く警視とくるみのような雰囲気が絵で見れてウレスィ。・゚・(ノ∀`)・゚・。

長期連載の最終回だから30ページ前後は貰えるよね。
30ページあれば伏線解消して最後にキスシーンくらいは無理なく出せる。
キスシーンщ(゚Д゚щ)カモォォォ━━━━ン!!!!!!
694名無しさん@ピンキー:04/06/01 02:28 ID:Fdj5Hmqn
>>691さんお疲れ様でした!!
花と警視がTV版のようで素敵。

ヤンマガ、最後のページの虚脱したような警視の顔に萌えー
やっぱ結婚式に電話かかってきて…なのかな
それとも『卒業』みたいにさらっていくとか? いけ!! 警視!!
>>693 激しく同意
キスシーンщ(゚Д゚щ)カモン!!!!! щ(゚Д゚щ)カモォォォ━━━━ン!!!!!!
695名無しさん@ピンキー:04/06/01 04:09 ID:M8JSMeY4
くるみと警視の関係を不安がる描写が結構あったから
警視がさらう前に伸吾が身を引くかも。
696名無しさん@ピンキー:04/06/05 17:47 ID:K724HQy8
遅まきながら、レス頂きありがとうございました。
EDになったかと不安でしたが、皆様の萌え萌えなハアハアレスを読んでいたら
最後までいけました。あらためて多謝です。

おぼっちゃまのくせにクソを多用する、クソ格好いい漫画警視に萌え。
直美先生とのどろっとした経緯や、ヒキったあたりの説明をきれいに
やって欲しいのですが……どうなる大風呂敷、いや、最終回。
697名無しさん@ピンキー:04/06/07 23:34 ID:gPkvl3/b
キバヤシタンの巻末コメント、SPでも番外編でもなく「第二部」か。
実現するかどうかは置いといて本人にはマジでやる気はあると見た。
あんな最終回じゃ納得できないんで今までしたこと無いけど
携帯からアクセスできるしアンケート送ってみるか・・・。

「好き・・・・この仕事」で「(警視じゃなくて)“仕事”かよ!!」と
一人突っ込みしたのは自分だけじゃないはず_| ̄|○
ここで警視が、とくるみタンに言わせちゃったら
どんなに伏線解消してなくても物語は完結しちゃうもんね。
あえて仕事と言わせたのもキバヤシタンの第二部やりたいビームか?

作画は勿論こしばタンで、是非やってください第二部。
「テツダッタラドウナンダ?」の不敵に笑う警視に萌え(;´Д`)ハァハァ
698名無しさん@ピンキー:04/06/08 18:35 ID:QJrHxpm0
697タンのポジティブ思考に惚れた。漏れもアンケート送ってみよ。

完全燃焼して欲しかった気もするが、次があるならそれもよし。
作者がやり足りないということは、読者は読み足りないんだよ。
にしても、すべての矛盾をスッパリなかったことにしてしまうとは、
さすが元MMR隊長キバヤシ大先生。
しかも、せっかくこしば大先生を使いながら、エチシーンナッシング(ノД`)

第二部は思わせぶりなくるみタンに翻弄される氷室警視の大活躍で
よろしくおながいします。(「ドキッ」の続きが見たいんじゃ)
699名無しさん@ピンキー:04/06/09 23:22 ID:0SgeHBRp
やはり、欲求不満な部分はこのスレで補足
するしかないな…

職人タンщ(゚Д゚щ)カモン!!
700名無しさん@ピンキー:04/06/11 00:12 ID:cuNij0aZ
今日携帯からアンケート送信。
カイジ感想欄を少し借りてリモート第二部キボンも書いた。

今週のカイジ、あれが雑誌的にオゲならば第二部実現したら
リモートでもやってホスィ。A別館のある一日、みたいなヤツ。
警視とくるみとボブでトランプゲームしたりとか。
警視って最初は参加拒否するだろうけど一度参加したら
三人の中で一番ムキーッ!!となる悪寒。
701名無しさん@ピンキー:04/06/13 21:55 ID:0kqSlTgL
第二部開始祈願
702名無しさん@ピンキー:04/06/18 02:47 ID:tETjQ9so
短期集中連載とかでもいいから第二部キボン
703名無しさん@ピンキー:04/06/19 02:23 ID:ZLlr+8ZQ
好き・・・この仕事が・・・
だって警視と一緒にいられるから・・・

2行目は続きを妄想してみた。
でもマジ最終回の1回前に警視に抱かれたくるみたん
夢を見ながら告ってるよね?
あれってくるみたんの本心だと思う。
704名無しさん@ピンキー:04/06/19 17:49 ID:hWsy0/2z
A別館の仕事=氷室警視と一緒、だもんね。

くるみの「ずっと前から警視のこと…」な気持ちを知っている警視と、
「心が動き出しちまいそうだ」った警視を知らないらしいくるみ。
一緒に居続けたら、どうおなるんだろう。
705名無しさん@ピンキー:04/06/19 17:54 ID:hWsy0/2z
◯どうおなるんだろう
×どうなるんだろう

ゴメンナサイケイシ シャレニナリマセン 
706名無しさん@ピンキー:04/06/19 23:03 ID:IpQOpIjS
>705
(*´Д`)
707名無しさん@ピンキー:04/06/22 00:53 ID:0nmu4tMd
どうオryハァハァ
708名無しさん@ピンキー:04/06/22 10:59 ID:XErobA1C
>705-707の流れに受けてしまいました。

感動の最終回が終わったところで不謹慎かとは思うのですが……。
太田黒警部の妄想を再構成してみたところ、妙にハマって10レスに。
こっそりうpさせて下さい。
「警視、これでいいですか……」
カチューシャをいじりながらくるみが洗面所から出てくる。
白い七分袖のブラウス、膝上丈の胸当て付きスカート、小さめの白いエプロン、
そして黒のニーストッキング。
「なんか…恥ずかしいです…」

氷室はくるみの全身を一瞥する。
「普通に似合うと思うが」
「えへっ、そうですか?……でも、警視…」
「ご主人様と呼べ。それから、一切の口答えを禁ずる。いいな」
「え、え…っ?!そんなあ…」
「もう一度言う。口答えをするな」
「……はい…。分かりました……」
くるみはスカートの裾を握り、口を尖らせて答えた。

「け……ご主人様…、私、何をすれば…」
氷室はモニタに向かいキーボードを叩いている。
「…シカト…でございますか…。しょうがないなぁ、このへんの片付けを…」
「勝手に触るなよ。ちゃんと分類している。ダスターで机でも拭いてろ」
「はぁい……」
くるみは机の空きスペースを拭き始めた。
「…って、ホコリ一つないですけど…」
「当たり前だろう。掃除は埃が溜まる前にするものだ」
「はあ……。さすが警視…じゃない、ご主人様……」

くるみは広い机の周囲を回って、念を入れて拭いてゆく。
「……よし、終わったぁ…」
ダスターを片付け、洗面所で手を洗って出てくると、氷室がエスプレッソマシーンの
前に立っていた。
「あ、私がお入れします」
小走りに近づいたくるみだが、機械を前に戸惑った顔をする。
「あれ…?んっと……」
「いい。自分でやる」
氷室はデミタスカップをセットし、さっさとコーヒーを入れ始める。
「すみません…。2、3回やればできると思うんですけど……」
「そんな立て続けに飲めるか」
カップを持って席に戻る氷室の後ろで、くるみは機械をのぞき込む。
「えーっと…ここに入れて、ここから……あち!」
「馬鹿、何やってる!」

氷室はくるみの腕をつかんで洗面所へ引っぱってゆき、勢いよく水を出すと、
その下にくるみの両手を入れた。
ぽつりと赤い部分のできた手の甲に、冷たい水がかかる。
「だ…大丈夫です、もう……」
「子供か、君は…。世話を焼かせるな」
そう言ってくるみにタオルを手渡すと、氷室は洗面所から出ていく。

くるみが机のそばに行くと、氷室はコーヒーを飲みながらモニタを見ていた。
「あの、大したことありませんでした…」
氷室が大きなため息をつく。
「ごめん…なさい…。お疲れ様です……」
「別に…と言いたいところだが、気分的に疲れた」
「あ…じゃあ、肩でもお揉みいたします…」
「下手だったらやめてもらうぞ」
「私、運動部にいたんですよ。マッサージ、うまいもん」

くるみは氷室の後ろに回って、シャツの肩に触れる。
「……鍛えてますね…。ん、背もたれが邪魔で揉みにくいなぁ…」
「それなら腕にしてくれ」
「はい」
氷室の右側に移動したくるみは、手全体で氷室の肩をつかみ、ゆっくりと力を入れる。
「痛かったら言って下さいね、け……ご主人様」
「ああ」
目を閉じた氷室をちらっと見て、くるみは揉む位置をすこしずつずらしていった。
手首から手の甲を揉むと、次にくるみは氷室の手のひらに自分の左手を合わせた。
指をかたく組んで握りしめ、曲げた指で氷室の指を強く引く。
数回繰り返して、ふう、と息をついた。
「……どうですか?」
「ああ、悪くない」
「良かった。じゃ、左も行きます」
くるみは氷室の左側に回って、同じように揉み始めた。

「はい、お疲れ様でした」
氷室の左手を離し、くるみはやや上気した顔をしていた。
氷室が目を開ける。
「腕が軽いな。……疲れたか?」
「全然!脚も行きましょう。こっち向いて下さい」
椅子を回転させた氷室の、その足元にくるみはひざまずく。
空気をはらんでふわりと広がったスカートから、白い膝が覗いた。

靴を脱がせると、くるみは自分の腿の上に氷室の足を乗せ、靴下の足先、かかと、
くるぶしを指先で揉み始める。
さらに、ふくらはぎ、膝の裏、太腿へと手を移動させるが、腿の半ばあたりで
ぴたりと手が止まった。
「……どうした?」
「…い、いえ…、あの……ちょっと…」
無心にマッサージをしていたら、とんでもない所に触れそうになっていた。
そのことに気がついて、くるみは真っ赤になる。

突然、氷室の爪先が腿の間に割り込んできた。
「きゃあっ!いやん、何を……」
思わず顔を上げると、氷室が肘掛けに頬杖をついて面白そうにくるみを見ている。
「…続けたまえ」
「えっ……だって…」
「口答えをするなと言ったはずだが?」
腿の間の爪先が奥に進んで、くるみのやわらかな部分に触れた。
「あっ……!わ、分かりました、警視」
もう一度、爪先がそこをつつく。
「――じゃなくて、…ご主人様……」

くるみは氷室の腿に置いた手を、おずおずと動かす。しかしもうマッサージでは
なくなっていて、ただ服を撫でているようなものだった。
足の付け根まで上がってきたものの、服の皺に触れたところでくるみは下を向く。
顔の正面にある股間がまともに目に入り、そこにあるものを想像してしまった。
恥ずかしさに、今にも消え入りそうな声を出す。
「ごめんなさい……終わり、です…」

「続けろ」
「……許して…下さい…。お願い…」
「………いいだろう」
ほっとしたくるみの鼻先に氷室の中指が伸びた。少し武骨だが手入れの行き届いた指。
「何か考えていたようだな。…これをどうする。やってみろ」
くるみは息をのみ、頬を染めて、指先と氷室の顔とを交互に見つめた。

「はい…ご主人様」
そう言うと、目を伏せて氷室の指先に唇を当てる。
大切な物のように何度もキスをすると、小さく舌を出して愛しげに舐めた。
子猫がミルクを飲んでいるような音が立つ。
それから小さく息を吐き、濡れた指先を下唇で微かにこすった。
「……ん……」
今度は指の中ほどまでをくわえると、唇を軽くすぼめてしごくように顔を前後させる。
鼻から漏れる息が早くなる。
さらに深く指を口に含むと、舌を押し当てて強く吸い上げる。
指にからまった唾液の音が、じゅる、じゅるっと小さく聞こえた。

氷室の足先を挟んだままのくるみの太腿が、もじもじと動く。
そこに何かがあるというだけで、無意識の内に快感を覚えていた。
腿の内側が熱くなって、じっとりと汗ばむ。
「よし。もういい」
動きを止めたくるみの口から、氷室は指を抜いた。
唇を半開きに、胸を上下させながら、くるみは潤んだ目で氷室を見上げている。
「良く出来たな…彩木」
くるみは目を伏せ、恥ずかしそうに横を向いた。
「……あ、ありがとうございます……」

太腿の間の爪先が動いた。
「ひ…ゃあ!」
「………濡れてる」
「…そ、そ、そんなこと…!」
慌てるくるみをからかうように、爪先がそこをつ、となぞった。
「い…ゃっ!やめて…」
「靴を履かせてくれ」
くるみは再び腿の上に乗った氷室の足を見た。
靴下の先が濡れているような気がして、大急ぎで靴に足を押し込む。
「乱暴だぞ。…まあいい……立て」

「…はい…」
くるみは立ち上がったが、ずっとひざまずいていた脚はうまく動かない。
氷室にぐいと手を引かれ、よろけたくるみは氷室の上に腰を落とした。
「きゃ!け、警視…?!」

「ご主人様、だろう。で、何を考えていた?」
氷室は指の腹でくるみの胸をなぞる。
ブラウスと下着の上からでも、かたくなった乳首はすぐに見つかってしまう。
「あ…んっ、ご…主人様……!私、何も…」
ぴくんと体をのけぞらせて、くるみが震え声を出す。
「何も?……そうかな」
布越しの乳首を小刻みにこすると、くるみは上半身をよじって息を荒げた。
「はぁっ…、んっ…、あっ…!」
乳首はますますかたくなり、くるみの体温はさらに上昇する。
714名無しさん@ピンキー:04/06/22 11:11 ID:XErobA1C
「ふ、ふざけんなーーー!!」だったらすみません。
715名無しさん@ピンキー:04/06/22 11:21 ID:KsMQn+JE
リアルタイムでキタ-゜+.(・∀・)゜+.
そんなこと言わず続きを是非!IDにエロも出てることですし〜
716名無しさん@ピンキー:04/06/22 17:44 ID:el036214
メイドプレイいいいいいいいいいいいいいいいいです!!!(;´Д`) ハァハァ
つ、続きを・・・・・!!
717名無しさん@ピンキー:04/06/22 18:24 ID:XErobA1C
わ、もうレスが!ありがとうございます。
実は最後の数行に悩んでまして、続きは明朝うpさせて下さい。

こんなID初めてです。エロの神様どうもありがとう。
氷室はくるみの片脚を抱えて、肘掛けに乗せる。
「あ…ん!」
指が短いスカートの下に入り、広げられた腿の奥に触れた。
「やあっ…、…ご主人…さまぁっ…!」
そこはぐっしょりと濡れて、布の外側にまで蜜がしみ出している。
氷室の手が出ると、くるみは慌ててスカートの乱れを直した。
「指を舐めただけでこれか。一体何を考えていた?」
「な…何も…。警視の、ご主人様の…ことだけ…」
「ほう…どんなことだ」
顔を真っ赤にしたくるみは、首を横に振る。

「言えないようなこと…か」
「そん…な…、…きゃっ!」
氷室は片手でブラウスのボタンをはずしていく。
阻もうとするくるみの手を軽く払いのけ、前を大きくはだけさせた。
「なおさら聞きたいものだな。言え」
「…イヤッ、言えませ…ん」
スカートの胸当てを引き下ろし、ブラジャーの下に手を滑り込ませると、
くるみの白い乳房をぐいと握った。
「あぁん…っ!」
こぼれ出した胸を震わせて、くるみは身をよじる。

業を煮やした氷室は、再びスカートの中に手を潜らせた。
「…は…、あぁっ……」
「早く答えたまえ。それとも、ずっとこうしていたいのか?」
氷室の声の振動までもが、くるみの芯を疼かせる。
さらに、布の上の荒々しい指の動きが、敏感になった蕾を苛んだ。
「ん、んっ…!…だ、だめです……、言えない、の…っ!」
くるみは苦しそうに声を絞り出す。が、氷室の指が布ごと割れ目にめり込むと、
小さな叫び声を上げて震え、くたっと大人しくなった。
「まったく…強情な奴だ」
そうつぶやいて、氷室は口の端で小さく笑った。
ぼんやりとしているくるみの呼吸が落ち着くと、氷室はその耳に囁く。
「勝手にいったな。…まだ早いぞ」
「…え……?」
氷室の指で軽い絶頂に達してしまったことに、くるみは初めて気づいた。
しかも、氷室にはすっかり見抜かれている。
「やだ…っ……すみません…」

氷室はくるみを膝の上から下ろすと、机に手をつかせ前屈みにさせた。
ひらりと短いスカートをめくり、腰から下着をはがす。
「きゃ…あぁぁん…!エ…エッチ……!!」
「馬鹿。大声を出すな」
「何するんですかっ、いきなり…!」
「許可なくいった罰だ、脱ぎたまえ。第一、すでに本来の用をなしておらん」
「だ…、だって…あれは、警視…が……」
「――口答えの罰も考えるか」
「……ぬ、…脱ぎます……」
くるみは唇を噛んで、下ろした下着から脚を抜いた。

濡れて重みを増した下着を丸めると、エプロンのポケットにねじ込む。
氷室の視線を気にして、スカートの後ろを隠した。
「服装は直すな。そのままでいろ」
「えぇ…っ!?」
氷室は片手を上げ、すたすたと歩み去る。
「シャワーを浴びてくる。ベッドリネンを整えておくように」
「は…、はい……」
どきんと高鳴った胸を押さえ、くるみは寝室へ向かった。

ベッドの上は大して乱れていなかったが、それでもシーツの皺を伸ばしてみたり、
枕を叩いてふくらませてみたり、気がつく限りのことをした。
やり尽してしまってから、ふと、氷室の枕を抱いて顔を埋める。
「……ふ……」
微かに氷室の香りがして、くるみは深く息を吸い込む。
「どうした……大丈夫か?」
入口から氷室の声が聞こえて、くるみは慌てて枕を元に戻す。
「…は、はい…っ、何でもありません…!」
バスローブの氷室が、紙コップを手に入ってくる。
余り意味がなかったが、くるみは胸を隠し、スカートを下に引っぱった。

氷室はコップの水を半分ほど飲むと、テーブルにそれを置き、ベッドに寝転がる。
上体を起こして枕に寄りかかり、黙りこくったくるみの顔を見上げた。
「……来い」
有無を言わさぬ口調で命じられ、くるみは吸い寄せられるように氷室に近づく。
ベッドの端にゆっくりと膝を乗せると、背中を抱かれ氷室に重なった。

「…っ……ぅ…んん……」
舌を吸い、執拗に絡めてくる淫らなキスに、くるみの頭の中は真っ白になる。
熱にうかされたように、手が氷室の脇腹から腰骨の辺りをさまよった。
氷室の手がその手をバスローブの下へ導く。
「……っ…!」
熱く硬いものに触れ、くるみは短く息を吸い込む。
それに指を回し軽く握って、上下に動かす。摩擦を受けて一層硬さを増したそれの、
はっきりとした形を上へとなぞり、やわらかな先端を手のひらで押し包んだ。
そのまま小さく手を動かしながら震えたため息をつく。
「あぁ……ご主人…さま……」
乱れた服を直すことも忘れ、氷室の肩にもたれかかった。

「では…実践だ。練習通りにな」
命令というよりはむしろ許可を与えられた気がして、くるみはぴくんと身じろぐ。
「…はい……」
体を起こし、氷室の腰の横に正座すると、かがみ込んでその部分に顔を近付ける。
中程にそっと手を添え、先端に優しく唇を押し当てた。
赤い舌が唇の隙間からのぞいて、肉を舐め、唾液を塗り付ける。
「……はぁ……ん、ん……っ…」
先端の割れた中を、鋭く反った返りの部分を、濡れた舌がなぞってゆく。
氷室の喉から微かな吐息が漏れた。
硬く、血管の浮き出たそれに、くるみは舌を当て、唇を押しつけ、頬ずりをする。
「…あぁ………」
はずんだ息の合間からため息をついて、回した指でそれを少し起こした。
上から、ゆっくりと、口に含む。
「ん…っ…、ん……、く…」
唇で包んで頭を上下させる。ただし、練習の時よりも幾分苦しそうに。

氷室の指がカチューシャをなぞり、くるみの髪を梳いて、頭頂部を押さえた。
「……ん…ん…」
くるみは口一杯に入ったものに舌を這わせながら吸い始める。
たっぷりの唾液が音を立ててまとわりつき、それを刺激した。
氷室は眉を寄せて低く唸ると、くるみの頭に置いた手を背中に移し、背中から腰、
腰から尻を撫で、蜜のあふれた襞の間に指を差し入れる。
「…ん!…んっ…、うー…っ!」
くるみは腰を捩って、くぐもった呻き声を漏らす。
「ぅ…、んーっ!…む…ぐ…、ん…っ…」
径を増したそれを細い指先が締め付けて擦り、唇が先端を強く吸い上げた。

「…う、ぅ…っ…!」
二つの呻き声が重なった瞬間、くるみの口の中で氷室の体が大きく脈打ち、射精する。
口内に放出された温かい液体を、半ばむせながらくるみは飲み込んだ。
「んっ…、ぅ…んんっ…、…え…ふっ、えふん…っ、…けほ…」
唇を離し、目を潤ませた赤い顔で大きく息をする。
「…そこに水がある…。飲むといい」
くるみはうなずくと、ふらりと立ってコップを手に取り、喉を反らせて水を飲んだ。

飲み干してから、口の端の白い液体を指で拭い、とろんとした涙目で氷室を見る。
あらわになったままの胸や乱れたスカートも、もう気にならないようだった。
「――上達したな、彩木……。格段の進歩だ」
氷室の言葉に、くるみはぴくんと震えて答えた。
「……ありがと…ございます、…ご主人…様……」
氷室は身を起こし、ベッドに片膝を立てて座る。
「上がって…後ろを向け。分かるな」
「……は、は…い」
くるみはベッドに上って氷室の前に正座し、お辞儀をするように頭を下げた。
氷室がするりとスカートをめくると、丸く、白い尻が現れる。
微かに窺える花弁は濡れそぼり、腿の内側が溢れた蜜で光っていた。

くるみの尻を抱えた氷室が膝立ちになる。くるみも膝をつき腰を高く上げる。
潤んだ薄紅色の裂け目に、硬さを保つ氷室のそれがあてがわれた。
「あ…ぁ、…ご主人様…、……ご主人…さまぁ…」
くるみが切なげに呼ぶ。
求められているのを承知で、氷室は敢えてゆるやかに挿入する。
ひくひくとうごめく襞がまとわりつき、柔らかく熱い膣壁が絞まるのを味わう。
「はぁあ……、…んんっ…、あぁ…ん…」
やがて、氷室の体が根元までくるみの中に沈んだ。

口まで突き抜けそうなそれが、突然ずるりと後ろに下がり、再び奥まで貫いてくる。
膣壁に受ける摩擦に、子宮を突き上げる圧力に、くるみは悲鳴を上げた。
「は…ぁああああ!!…ご…主人様……、そっ、そんなにしたら、…私、また……」
「…何だ?」
「ああ…んっ……!へ、変に…、変になって、しまい…ますぅ……!」
氷室はにやりと笑って、さらに激しく腰を動かした。
「許可する。好きなだけいきたまえ」
「…ひ…っ、あ、あああぁー…っ…!!ご…ごしゅじん……さまぁ…っ…!!!」

*****************************************************

「――は…はい、もしもし、太田黒…。……何だ、母ちゃん……」
「何だじゃないよ、ユースケ!あんたは一体いつになったら嫁さんを…」
「あーーもーー!!…今忙しいんだよ、また今度、電話するから………」

                            〈完〉
723名無しさん@ピンキー:04/06/23 09:31 ID:1GiHBqUs
朝から大変失礼致しました。
太田黒警部の妄想ですので、借り物タイトルのOは太田黒のOです。

太田黒警部妄想シリーズ第二弾「セーラー服とマグナム銃」お楽しみに!(嘘)
724名無しさん@ピンキー:04/06/23 13:55 ID:CjGQu5fi
GJ!!!太田黒もGJ(w
メイド服のくるみタソ ハァハァ*´д`)
コスプレエロ イイ!セーラー服も見たいでつ
725名無しさん@ピンキー:04/06/26 20:59 ID:dkz/DEJ8
メイドさんと御主人様で違和感ない二人にワラタ!
暗示的な関係ですな。
しかしなぜこんなに太田黒が愛(ry
726名無しさん@ピンキー:04/07/02 16:09 ID:17fJMU9I
警視に会いたい・・・(つД`)
727名無しさん@ピンキー:04/07/02 19:43 ID:5SjYtHyp
メイドプレイGJ!!!
728名無しさん@ピンキー:04/07/05 05:08 ID:T/n2RxE9
顰蹙ものの話に、レスありがとうございました。

引きこもる前の警視の部屋ってどんなだったんだろうなどと考えながら
(氷室家、二間くらいしか映ってない)、現在妄想中です……。
いつになるかわかりませんが、完成したらうpさせて下さい。
729名無しさん@ピンキー:04/07/05 15:06 ID:DmcU1eHC
>>728
お待ちしてます!!
そして保守〜
730名無しさん@ピンキー:04/07/09 01:01 ID:EfNGQtvy
5巻の由香と思われる女性はミニスカートにピンヒールで足に血
10巻の由香はパンツスタイルにブーツで頭に血
・・・今日10巻買ってきたのでツッコンデみた。_| ̄|○

>728
お待ちしてます。
731名無しさん@ピンキー:04/07/16 13:27 ID:/SAmVX42
警視のダイ・ハードな足の裏はちゃんと治療したのか?とか
突っ込み出したら正直止まらなくなりそうで恐い。
何とかしちくり。
732名無しさん@ピンキー:04/07/22 09:10 ID:a0uK5oVk
お暑うございます。
原作終了後、なんだかやるせない気分ですが、
突っ込みどころが多い分、妄想する余地も多いような。

今回はくるみと出会う前の警視の話ですので、くるみは登場しません。
重苦しい、鬱陶しい、とお感じでしたら、どうかスルーして下さい。
733【深く冥い空の底に・1/23】:04/07/22 09:13 ID:a0uK5oVk
「いかがですか、退院されてから」
「…それが……」
華江は一層顔を曇らせる。
「人が変わられたようにふさぎ込んで…、暗い地下室に閉じこもっておられます。
 お食事をお持ちしても、ほとんど……」
老医は視線を落として幼かった患者を思い出す。

「あのような事件の後では、致し方ありません…。彼にとって、身を切られるほどの
 辛い出来事でしょう」
「先生、そうは言いましても……。お顔が、日々おやつれになっていくのです。
 暗い目をなさって、何もおっしゃらず…。私はもう、心配で」
握りしめた手を震わせ、不安げな華江に、老医は穏やかに言葉をかける。
「本来こういうものは、時しか解決できないと私は思います。医者にできることは、
 その間の手助けに過ぎない。――本当は、彼自身が受診してくれると良いのだが」

華江はあり得ないという顔で、首を振る。
老医は事情を察し、頷いた。
「…では、鎮静剤と、睡眠薬を出しておきましょう。少しでも眠らなくては」
「無理をお聞き頂き、ありがとうございます…先生」
「いや。私も案じています。いつでも連絡を」


暖かな頃の、広い緑地。
「お座り。……伏せ。――よーし、偉いぞ!」
つぶらな目をした従順な犬の、大きな頭を撫でる。
「待て。…そう…そのまま……。いい子だ」
734【深く冥い空の底に・2/23】:04/07/22 09:15 ID:a0uK5oVk
傍らに腰掛けた由香が笑顔で見ている。
「……この子、本当にあなたが好き。散歩につきあってもらうのが嬉しいのよ。
 犬って、犬好きな人が良く分かるのよね、不思議と」
「俺もお前が好きさ。…な!……うわ!!」
近づけた鼻先を、犬がべろりと舐めた。

「あはは。お熱いこと」
楽しそうに笑って、由香はハンカチを差し出す。
俺は有り難く受け取ると、濡れた鼻を拭いた。
「嬉しいが、熱烈すぎだ…」
由香の隣に腰を下ろしてハンカチを返す。

寂しくなったのか、犬も隣に来て頭を押しつける。
「……どうした。別に怒ってないぞ」
子供のように甘える大きな身体を抱いて、撫でてやった。

犬と反対側にいる由香が、とん、と俺の肩に頭を乗せる。
「……ん?」
「あたしも…好きよ。あなたのこと」
そんなことを言われるのは初めてだったが、意外ではなかった。
なんとなくそんな気がしていたし、俺もずっと彼女が好きだったから。

「――いつ…気づいた?…俺の気持ちに……」
「いつだろう……。でもね、初めて会った時、漠然とだけど、この人好きだなあって、 
 この人も私のこと好きになってくれるかもって、思ったな…」
「…………」
「変ね。まるで犬と一緒」
「……いや。…君の言う通りだ。たぶん、初めて会った時から好きだった…」
「うん…」
俺は由香の肩を抱いた。犬と俺と由香と、寄り添っていつまでも座っていた。
735【深く冥い空の底に・3/23】:04/07/22 09:17 ID:a0uK5oVk
長いため息。
暗闇の中、氷室は椅子に身体を預けていた。
能面のような顔、瞬きもしない目。

どうして………由香がいない……。
どうして……俺だけが、ここにこうしている……。
何があったか全部分かっているのに、それでも理解できないのは何故だ。
奇妙だ……。極めて奇妙だよ、由香。
何度考えても理解できない。こんな事ってあるんだな…。

お前を助けに行ったのに。
無事に連れ帰る事だけを信じたのに。
何故、お前が死ななければならなかったんだ。
代わりに俺が死ねば良かったのに。

表情を変えぬまま肘掛けを握る手の、指先がぎぎ、と木地にくい込む。

被弾した瞬間、熱したナイフが肩を穿ったかと思った。
背に弾を受けたお前はもっと痛かったろう…、…苦しかったろう……。
廃虚の暗闇が、急速に近づいてくる死が、さぞ恐ろしかったろう…。

かすれ、乱れた呼吸が次第に激しくなる。

目の前にいる俺に、どんなに助けて欲しかっただろう。
妹を、自分を、理不尽な暴力でおびやかした得体の知れない男から。
冷たく、禍々しい、地獄のようなあの部屋から。
………無へと吸い込まれて行く恐怖から。

空を見つめる目は大きく見開かれ、全身が小刻みに震える。
736【深く冥い空の底に・4/23】:04/07/22 09:19 ID:a0uK5oVk
だ…が、夢にも思わなかったはずだ……。
お前の身体に銃弾を撃ち込んだのがこの俺だと。
救出に来たはずの俺が、お前を…殺したんだ。
何故……、何故こんなことに………。

額に浮いた汗の粒が、こめかみを伝い落ちる。
「う……ぐ…っ…、う、ううぅ……っ!!」
食いしばった歯の隙間から、押しつぶされた唸り声が漏れた。


暗い廊下。瓦礫の散らばる床。歩を進めるたび、靴音が響く。

この…次の扉だ……。その部屋に、由香が…。
待っていろ、すぐに助ける……。

扉に近づき、ゆっくりとノブを回す。
「…由香……!」
扉を開けて入ると、闇に包まれていた部屋が突然明るくなる。
がらんと広い、寒々しい部屋。
中央に寝台。
白いシーツに覆われた、細く冷たい身体。
二度と目を開けることのない、美しい顔。

霊安室だった。

「…う、うわ――っ…、あああ…ああ――っ!!!」

暗い地下から、狂ったような叫び声が上がる。
737【深く冥い空の底に・5/23】:04/07/22 09:21 ID:a0uK5oVk
「こ、光三郎様…?!」
華江が階段の上に辿り着いた時、ボブは転がるように階段を駆け下りていた。
扉を叩いて氷室を呼ぶ。

「Ko!! Hey, Ko…!! What happened?! Are you OK?」
「…N…Nothing happened……I'm…all right……」
「…ホントに、大丈夫?」
「……ああ…」

扉越しに氷室の様子をうかがうと、ボブはゆっくりと扉から離れ、階段を上る。
「かわいそうに……きっと、悪い夢、見たね…」
華江は夜着のまま、階段の上に立ち尽す。


老医は穏やかに話しかける。
「……少しは落ち着かれましたか、彼は…」
華江は苦しそうな顔をした。
「いえ、残念ながら…。お部屋で一日中何かを考え込んでおられるようです。
 時折、…悪夢でもご覧になったのか、悲鳴や叫び声が聞こえたり……。
 お食事は、召し上がってもごく少量だけ。私共と顔を合わせるのも避けたい、
 というご様子で」
「そうですか…」
机の上で指を組んで、老医は何事か考えている。

「――大きなショックの後に、抑鬱状態が続くのはままあることです。彼の場合、
 事件の結果を自分によるものだと考えているようですね。その自責の念が…、
 精神的な自傷行為となって、エスカレートしないといいのだが」
「とおっしゃると」
「…最悪の場合には、自殺も……」
華江は唇を噛んだ。今の氷室の様子では、あり得ないことではない。
738名無しさん@ピンキー:04/07/22 09:27 ID:a0uK5oVk
回想シーンのドラマ警視が結構好きなので……。
引きこもってから、ファッションセンスが微妙に変わったのが不思議です。
漫画の警視は余り違いがなかったみたいですが。
739名無しさん@ピンキー:04/07/22 14:52 ID:aCTdDRb/
お疲れ様です。切ない内容にホロリとなりつつ
苦しむ警視の姿にも(;´Д`)ハァハァさせていただきました。

漏れもドラマ警視の回想シーン、好きです。
今とはまた違う種類の自信満々な姿に萌え。
740名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:14 ID:vjvITqws
>>739
ご丁寧なレスありがとうございます。
誰も居なかったり、完スルーだったら…(((゚Д゚;)))と思っていました。
良かった。
741【深く冥い空の底に・6/23】:04/07/24 06:16 ID:vjvITqws
その不安を拭うように、老医は笑顔を浮かべた。
「大丈夫、彼は頭のいい子だ。短絡的な逃避は選ばないでしょう。今はつかず離れず、
 静かに見守ることです。…あなたが昔からしてきたようにね」
「はい」
「少し強めの薬も出しておきます。様子を見て替えて下さい」
「感謝致します、先生…」


犬の散歩の帰り道の、公園のベンチ。
座って手をつないだまま、言葉が途切れる。
薄暮の木立の中、俺達二人だけがいた。

「日が落ちたな。……そろそろ行こうか」
「…うん……」
そう言いながら、どちらも立とうとしない。

梢を眺めていたら、絡めた指を由香が強く握った。
その指を、俺も握り返す。

視線を戻して由香の顔を見る。
由香も俺を見ている。
間近にある形の良い唇に、そっと唇を重ねる。

「……………」

一瞬のような永遠のような、不思議な時間。
やがて唇を離し、互いの目を見る。
由香はやわらかく微笑む。
742【深く冥い空の底に・7/23】:04/07/24 06:17 ID:vjvITqws
「光…三郎…。誰か来たら、どうするの…?」
「……誰もいない。誰も見てないさ……」
もう一度、ゆっくりと顔を近付ける。

突然、大きな身体に似つかぬ甘え声で犬が吠えた。
構って欲しいと尻尾を振って、恨めしそうに見上げている。

「――そうだ、お前がいたよな。悪かった……」
俺達は弾けるように笑った。


「…光三郎様…。失礼致します……」
華江は静かに声をかけて、扉を開ける。
氷室は無言で椅子に座っている。

「ご夕食、お下げしてよろしいでしょうか」
トレーの上の手付かずの食事の中で、スープだけが無くなっていた。
華江はやや安堵した顔でうなずく。
「お口に合いました…?」
答えはなかった。

「お薬を。少しでもお休みになれると、先生が……」
錠剤を乗せた小皿と水の入ったコップを持って、氷室のそばに行く。
無表情にあさっての方向を見ていた氷室だが、華江がいつまでも動こうとしないので、
仕方なさそうに薬を飲んだ。

華江は小さく微笑んでトレーを片付ける。
「また明日の朝参ります。…お休みなさいませ、光三郎様……」
扉が閉まり、地下室に冷たい静寂が戻る。
743【深く冥い空の底に・8/23】:04/07/24 06:18 ID:vjvITqws
暑い季節。俺の部屋。それぞれ、画集でも見ていたのだったか。
白い指が優雅に動き、耳に髪をかける。
露になった横顔の、美しい顎の線。
視線に気づいてこちらを見る。
「……え?なぁに?」

答えなど知らない。ただ近づいて、唇を重ねる。
「こ……、…っ……ん…」
驚いて硬くなった身体がすぐにほぐれ、手のひらが俺の背中を強く抱く。
唇も、身体も、隙間なく密着する。
――ひとつになりたい。

「んっ……、ぅ…ん…」
弾力のある腰を引き寄せると、由香の手が頬を押さえる。
上下の歯の間を撫でながら、舌が入ってくる。
ねじれ合う舌が、甘く、温かい唾液を混ぜ返す。
粘膜の、滑らかで柔らかな感触。

身体中の血がたぎり、目が眩む。
由香を抱き締めたまま、畳の上に押し倒す。
何か言おうとする赤い唇を深く吸ってから、首筋、胸元へ強く唇を当てる。
淡い香水の匂いと由香自身のそれとが、心地よく香る。
……すべてが欲しい……お前のすべてが。

「光…三郎……」
猛った身体をなだめるような細い声。
組み敷いた華奢な身体を見下ろす。
優しい瞳が、責めるでもなく見つめ返してくる。
744【深く冥い空の底に・9/23】:04/07/24 06:19 ID:vjvITqws
上昇し続けていた心拍数が徐々に下がり始める。
「――すまない…。驚いただろう……」
先に身体を起こし、そっと手を取る。
起き上がった由香は、上品な仕草で髪をかき上げ微笑む。

「ううん、嬉しかった。それに…こんなあなた、初めて…」
「……からかうなよ。俺だって普通の…」
言葉を交わしながら、平常に戻っていない自分の身体に気づく。
下手に隠すこともできず、言葉に詰まる。

察した由香がさり気なく言う。
「それも普通の事よ。…あたしの身体だって、ちゃんと変化してるわ」
「…え…っ?」
「外から見えないだけ。……女は得ってことかな」
「………」
二つ年上の彼女がもっと大人びて見えるのはこういう時だ。

「あなたの気持ち、嬉しい……。でも…来週まで待ってくれる?――今日は、もう、
 直美も帰ってきてると思うし……」
「あ、ああ…。別に…急いでない」
「…ん。来週が待ち遠しいわ」
俺の口元に軽くキスをして、由香はにっこりと笑った。


胸が痛くなるほど懐かしい、柔らかな感触。
氷室は無意識に唇に指を当てる。
745【深く冥い空の底に・10/23】:04/07/24 06:21 ID:vjvITqws
俺は一体何をしているんだ…。
何故こうして生きながらえている?
大切な人を死に追いやった人間に、何をすることがある。
もう……すべて終わった。
俺も終わってしまえばいい。

背もたれを倒した椅子に身体をあずけて、黒い天井を見つめる。

暗い廃ビル…。あそこで、スネイルを仕留めていれば。
由香が、スネイルからの電話に出なければ。
俺が由香を好きにならなければ。
由香と俺が知り合わなければ。
そもそも、俺さえ…この俺さえいなければ…。

氷室は目を閉じ、深いため息をついた。

もう、何をする気もおきない。何も出来ない。
この地下室で、静かに朽ち果ててしまいたい。
いや、もしかしたら既に朽ちかけているのかも知れない。
丁度いい。俺に墓など要らない……。

両手で顔を覆い、髪をかきあげて、氷室は死の甘美な誘惑を間近に感じた。
静かに意識が薄れてゆく。
「お前も…そう思うだろう……、…由香……」
唇の先で小さく呟いて、地下室の住人は黒い眠りに落ちた。
746名無しさん@ピンキー:04/07/24 06:26 ID:vjvITqws
暗いですね。
747名無しさん@ピンキー:04/07/24 10:22 ID:ztpiecAb
氷室×由香萌えなので存分に(*´Д`)ハァハァさせていただきました。
切ないけど、朽ちかけちゃってる警視も素敵。
続き楽しみにしております!
748名無しさん@ピンキー:04/07/24 22:16 ID:JOQz55he
自分も警視×由香萌えなのでウレスィです(*゚∀゚)=3ハァハァ
「来週」の詳細を早く読みたいです(;゚∀゚)=3ハァハァ
749名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:28 ID:0+onrG8Q
>>747-748
レスありがとうございます。ハァハァして頂けて良かったです。
750【深く冥い空の底に・11/23】:04/07/26 05:29 ID:0+onrG8Q
階段を降りて来る重い足音。
扉の外に来たボブが、珍しく慌てた声で話す。
「Ko, Hanae-san is just taking a phone call. I'm afraid it might be from
 the Immigration Bureau or something…」
「……What? …Tell her to wait until I come up, Bob」
「Ok, I will…」

氷室は咄嗟に扉を開け、上に向かおうとした。
階段が、奇妙な質感でそびえている。
果てしなく続く段の上の方は、光に溶けて見えない。
頭の中がぐらりと揺れた。
「……う…っ…」
なんだこれは。
不可解な表情をして、氷室は階段の下に崩れ落ちた。

「――コウ?!」
「……ぼっちゃま…!」
異変に気づいた二人が、慌てて階段を下りてくる。
氷室は完全に気を失って、ぴくりとも動かない。

ボブは氷室を抱え上げると、扉の中に入り、ソファの上に寝かせた。
華江はタオルを濡らして硬く絞り、氷室の額に乗せる。
「光…三郎様……」
少し苦しそうな顔をしたまま、氷室は寝息を立てていた。

「呼吸は変じゃない。あまり眠れてないみたいだから、ちょうどいいね…」
「本当に、ボブ様がいて下さって心強いです。何とお礼を申し上げていいか」
「ん、ん。なに言ってるの。こんなこと、何でもない」
ボブは真面目な顔をして首を振る。
751【深く冥い空の底に・12/23】:04/07/26 05:31 ID:0+onrG8Q
「ぼく、日本で頼る人、誰もいなかった。コウしか思いつかなかった……。
 コウは黙って話を聞いて、ここにいろって言ってくれたね……嬉しかった。
 『まさかの友が、真の友』…だっけ…?コウが困ってる時、そばにいられて
 良かった…。今度は、ぼくの番。コウのためなら、何でもするよ」
「……ありがとうございます…」


「……もしもし。先生、お忙しいところ…」
「構いませんよ。――彼に何か?」
「地下のお部屋を出ようとなさったら、突然お倒れに。今は気がつかれたのですが、
 とても気分がお悪そうで……」
「……そうか…。とりあえず、安静にさせて下さい。…暴れたり、幻覚が見えると
 言うようなことは?」
「いいえ、それは。少し呼吸が乱れたりなさるようですが」
「どうも不安障害のようだ。原因となる行為は避けた方がいい。…今回で言えば、
 部屋を無理に出たりしないように」

では、あの部屋にいつまで…。
問いたい気持ちをこらえ、華江は医師の言葉を聞いていた。

「発作のきっかけはまだあるかも知れない。もっと激しい発作が起きる可能性もある。
 有効な薬は処方しましょう。――ただ長期的に見ると」
「はい…?」
「彼が地下室に隔絶されたままなのは、望ましいことではないね…」
「…………」
「最良なのは治療だが、そうでなくとも、他人や外界と少しずつでも接触しなければ、
 たった一人で、苦しみを加重し続けることになるだろうから」

老医は華江が言葉を失ったのに気づいた。
「心配させてしまったかな。…大丈夫ですよ。焦らず見守りましょう…」
752【深く冥い空の底に・13/23】:04/07/26 05:33 ID:0+onrG8Q
「光三郎様……。お電話です」
氷室は沈黙をもって拒否する。
「…警視総監秘書室からで……どうしても直接お話をと」

扉が開く。華江は子機を氷室に渡すと、階段を上って姿を消した。
氷室は億劫そうに受話器を近付ける。
「……氷室です」
「どうも。手短にお伝えします。まず…、あなたが提出した辞表は、受理されません」
電話の向こうの相手は、社交辞令もなく切り出した。

「………」
「あなたの上司に当たる数名が、警視総監に遺留すべしとの意見を述べたそうです。
 総監も同意され、あなたには引き続き警視庁にて勤務して頂くことになりました」
「……どういうことでしょうか」
「経験は浅いが、あなたには犯罪捜査に関する豊富な知識と手腕がある。最新技術の
 応用にも詳しい。それに米国留学・研修の経験…それらを活用せよとのご意向です。
 ……あなたが将来を嘱望された、貴重な人材ということですよ」

白々しい口調に氷室は再び沈黙する。説得がはかどらないと思ったのか、相手は
さらに言葉を列ねた。
「今回の事件は確かに失態でしたが…責任は不問です。経歴には傷もつかない。
 寛大な措置だ。それに応えるお気持ちはあるでしょう。それに、あなたにこれまで
 かけられたコストを、つまり税金ですね、還元しようとは思いませんか?」
…それが本音か。氷室は心の中で冷笑する。

「…氷室警部?」
「お話はごもっともですが、重大な障害があり、お断りせざるを得ません」
「障害…?障害とは?」
「私自身ですよ。自宅から外に出られません。無理に出ようとして倒れました」
753【深く冥い空の底に・14/23】:04/07/26 05:34 ID:0+onrG8Q
「――まさか……」
「信じるも信じないもご自由に。ただ、私はもはや、犯罪捜査も、組織への貢献も、
 出来るような人間ではない、とお伝えしておきます。…失礼」
氷室は電話を切った。電話の向こうで、相手が鼻白んでいるのが見える気がした。


太陽の照りつける日。
俺の部屋でふたり、向かい合って正座する。
「言っておきたいことがあるんだ。迷惑だったら忘れてくれ」
「…………」
由香は小首をかしげ、瞬きもしない。知性的な黒い瞳が俺の心を読む。
「将来を共にできる女性と、幸運にも巡りあえたと思ってる。――君とは、ずっと
 一緒にいたい……。…俺の正直な気持ちだ」

少し驚いたような表情が、切ない笑顔に変わる。
「嬉しい。ありがとう…光三郎。あたしも、運命の人に出会ったと思ってた…」
「…由香……」
膝を前に進める。潤んだ瞳が近づく。たまらなく愛しい。
「……家と同じで、古くさい奴だと思っただろ?」
由香はぷっと吹き出して、泣き笑いの顔をする。
「何言ってるの。あたし、この家好きよ。あなたの考え方も…、すごく好き」
すぐに浮かんだ屈託のない笑顔に心が安らぐ。

「愛してるわ……光三郎」
低めの、しっとりした声。肩を抱いて、唇を重ねる。
柔らかな唇を舌でなぞり、奥に滑り込ませると、由香の舌が絡みついて応える。
「――ん…んっ……」
心拍数が上がり始め、身体を巡る血流が勢いを増す。
全身が熱を帯び、一点が苦しいほどに硬く凝固する。
754【深く冥い空の底に・15/23】:04/07/26 05:36 ID:0+onrG8Q
いつの間にか、由香の舌が深く入ってきて、俺の舌をくすぐる。
「う…ぅ、…んん……」
動物のように呻いているのは誰だろう。
血が上った頭で考えながら、ゆっくりと折り重なって身体を倒す。

華奢な身体の、丸い膨らみが俺の胸の下で弾んでいる。
そっと手のひらで包み込み、押し揉む。
「……あ…」
由香の唇から、吐息のような甘い声が漏れる。
その声すらも自分の物にしたくて、唇を塞ぐ。
「…ん……、……」
悩ましげにもがきながら、由香は俺の手に自分の手を重ねる。
二人の脚が交差して、由香の服の裾がめくれ上がる。

目を射る白さの太腿と、ひきつれた布地。
「由香……、破けたらまずい…」
「…えっ?――妙なことを気にするのね。でも、確かに」
上になった身体をどかすと、由香は裾を直しながらくすっと笑う。
「破れた服で出て行ったら、あなたにあらぬ疑いが」
「…よせよ。冗談になってない」
「脱ぐわ」

短く宣言すると、横座りになってこちらに背を向ける。
「え…」
その意味に気づき、我知らず唾を飲み込んだ。
髪を横に寄せ、そっとファスナーを下ろす。
張りのある生地の、夏色のワンピースがぱくりと背中で割れ、中から美しい生き物が
羽化したようだった。
そのまま腕を抜き、身体を露にしてゆく。
755名無しさん@ピンキー:04/07/26 05:39 ID:0+onrG8Q
次回投下まで少し日があくかも知れませんが、お許し下さい。
756名無しさん@ピンキー:04/07/30 02:56 ID:S6+VRlEt
おおおっ、新作乙です〜〜!
明暗のコントラストが悲しいですなあ。
続き・・・お願いしますだ。
757名無しさん@ピンキー:04/07/30 17:28 ID:uQMGCfjz
おおおおおおおお新作が!!
自分も警視×由香激しく萌えっす!
続き4649!
しかし萌えつつも切ないですなあ・・・
758名無しさん@ピンキー:04/07/30 20:58 ID:6gJGCcT8
警視×由香(;´Д`)l \ァ l \ァ

続き楽しみにしておりますハァハァ
759名無しさん@ピンキー:04/08/01 18:04 ID:yIjrauP7
モコーリしちゃった警視たまらん!ハアハアハア
続きー!続きー!ワンワンワン 
つ (お手
760名無しさん@ピンキー:04/08/03 01:09 ID:zNx4HnrE
レス頂きありがとうございます。
遅くなりまして申し訳ありません。続きです。
761【深く冥い空の底に・16/23】:04/08/03 01:10 ID:zNx4HnrE
由香は後ろ手にホックをはずすと、胸を隠し下着を落とす。
布の中からすいと立ち上がり、ベッドに腰をかけた。
恥ずかしそうに微笑んで、黙ったままの俺を見る。

ほうけたように由香の裸身を眺めていた俺は、我に返って目を逸らした。
「…す、すまない。無礼だな」
ふふ、と小さな笑い声が聞こえた。
「…そんなことない…。――来て……」

音を立てて脈が早まる。
俺は自分の服をむしり取ると、ベッドに横たわった由香に重なった。
柔らかく、儚げな、美しい身体。
「由香……好きだ…」
何度となくキスをする。
「……ん……、…んっ……」
首筋に、顎に、喉に、鎖骨に、唇を当てていく。

由香の手が、俺の頭を抱く。
「…光…三郎………」
優しい声が俺の名を呼ぶ。苦しいほどに愛おしい。
胸骨を下に、唇でなぞる。
「あ……ぁ……」
小刻みに震えて反応する身体を押さえ、みぞおちまで下りてから、胸にキスをした。

「――んっ…!」
俺の身体の下で、華奢な身体が跳ねた。
一方の胸の先端を口に含み、もう一方の胸を手のひらで包む。
「あぁ…っ…、ぅ…う…ん……」
呼吸を乱しながら、由香は扇情的な声を上げる。
しなやかな脚が折り曲げられ、俺の胴を挟んだ。
「光三郎……、…光三郎……」
762名無しさん@ピンキー:04/08/03 01:13 ID:zNx4HnrE
すみません、1行抜けるというコピペミス…_| ̄|○
貼り直します。
763【深く冥い空の底に・16/23】:04/08/03 01:14 ID:zNx4HnrE
強い日射しを受け白く光る障子を背景に、細身のシルエットが浮かぶ。
由香は後ろ手にホックをはずすと、胸を隠し下着を落とす。
布の中からすいと立ち上がり、ベッドに腰をかけた。
恥ずかしそうに微笑んで、黙ったままの俺を見る。

ほうけたように由香の裸身を眺めていた俺は、我に返って目を逸らした。
「…す、すまない。無礼だな」
ふふ、と小さな笑い声が聞こえた。
「…そんなことない…。――来て……」

音を立てて脈が早まる。
俺は自分の服をむしり取ると、ベッドに横たわった由香に重なった。
柔らかく、儚げな、美しい身体。
「由香……好きだ…」
何度となくキスをする。
「……ん……、…んっ……」
首筋に、顎に、喉に、鎖骨に、唇を当てていく。

由香の手が、俺の頭を抱く。
「…光…三郎………」
優しい声が俺の名を呼ぶ。苦しいほどに愛おしい。
胸骨を下に、唇でなぞる。
「あ……ぁ……」
小刻みに震えて反応する身体を押さえ、みぞおちまで下りてから、胸にキスをした。

「――んっ…!」
俺の身体の下で、華奢な身体が跳ねた。
一方の胸の先端を口に含み、もう一方の胸を手のひらで包む。
「あぁ…っ…、ぅ…う…ん……」
呼吸を乱しながら、由香は扇情的な声を上げる。
しなやかな脚が折り曲げられ、俺の胴を挟んだ。
「光三郎……、…光三郎……」
764【深く冥い空の底に・17/23】:04/08/03 01:15 ID:zNx4HnrE
名前を呼ばれるたびに、弾けそうな衝動が俺を襲う。
「…由…香……」
お前のすべてに触れたい。滑らかな肌に手を這わせた。
柔らかな腹部、弾力のある太腿、引き締まったふくらはぎ。
脚を少し広げて、しっとりした腿の内側。
薄い布に包まれた部分。

「…光…三郎……」
囁き声に誘われて、布の下に指を滑り込ませる。
温かく、柔らかく、濡れた襞があった。
俺は上擦ったため息をつく。
「…あなたを、待ってた……。ずっと前から…」
「……俺もだ…」
繊細な布地を傷めないように、由香の肌からそっと下着を剥がす。

下着を取り去ると、俺は身体を起こした。
「少し…待ってくれ。その……」
由香が俺の腕を押さえる。
「…今日は要らないわ。このままでいい…」
「……えっ?」
「そういう日なの」
「そ…そうか…」
由香は頷くと、戸惑う俺の手を取って、頬に当てた。
「でも、ありがとう、光三郎。大好き…」

俺は由香の上に覆いかぶさって、身体を近づけた。
由香は軽く腰を浮かせ、俺の動きに合わせる。
温かく濡れた身体が、優しく俺を迎え入れ、包み込む。
「……は…ぁっ…」
「…ああ……。由香……」
名状し難い心地良さに、更に奥へ潜り込みたい衝動に駆られた。
腰を前に進め、深く入る。
765【深く冥い空の底に・18/23】:04/08/03 01:16 ID:zNx4HnrE
「……んっ…」
苦しそうな呻きを漏らし、由香がのけぞる。
「悪い。痛かったのか?」
「ううん……驚いただけ。なんだろう…すごく、幸せ」
俺を見上げて、由香は聖女のように微笑む。
「……由…香…」
愛しい。愛しすぎて狂おしい。身体の奥が猛り、俺は身震いした。

「――ぁ、あ…っ!」
腰を引き、低速の長いストロークで前後させる。
華奢な身体が連動して揺らぎ、目を閉じた由香は艶めいた表情を浮かべた。
「…あぁ……、は…ぁ…、…ぅ…ぅん……」
ますます熱く潤い、俺を捉えて放すまいと蠢く彼女の内側。

切ないほどの快感が身体の一点に集中し、抗い難い衝動へと高まってゆく。
壊してしまうのではないかと怖れながらも、深く、深く突き入れる。
「…ん…んっ!……ふ、…ぅ!……ぁ…、…光…三郎…っ…!」
俺の背中に爪を立て、由香が微かな悲鳴を上げる。
加速する摩擦。切迫する呼吸。接合した部分が立てる濡れた音。

「…ゆ…、由…香…、……由…香……っ!」
頭がスパークした瞬間、俺は自分を解放した。
「――う…ぅっ、…あ、ぁ…あ……っ……!!」
制御を失った身体が、由香の熱い体内で機械のように震え続ける。
俺の放ったものが濡れた襞の奥に流れ込んでいく。

大きく息をつく俺を、由香は澄んだ眼差しで見つめた。
「……愛してる。死ぬまで、あなたのそばにいるわ……」
766【深く冥い空の底に・19/23】:04/08/03 01:17 ID:zNx4HnrE
いつの間にか日が暮れ、すっかり暗くなっていた。
俺の腕の中にいた由香が、半身を起こす。
「もう、こんな時間……全然気づかなかった…」
まだ手放したくない。もっと抱きたい。腕を取って彼女を引き寄せる。
「気にするな。今夜は俺一人しかいないんだ」
「――いけない息子ね」
悪戯っぽく笑って由香はキスをする。

「…お互い様だろう。君だって……」
「ん…、直美は合宿中。…でも、家の方に電話してくると思うの。もう帰らないと」
「……そうか…」
だが帰ると言いながら、由香は何か考え込んでいる。
「どうした?」
「あの子、気づいてしまうかしら…」
「……何故だ?…別に…やましいことじゃない。榊も認めてくれるさ」
「うん……。そう、だよね」
由香は自分に言い聞かせるように呟く。
「起きよう。送っていくよ」
俺はまだ夢の中のような気分だった。


氷室は我に返る。
暗い地下に、独り座している自分がいた。
遥か遠い日の事のようでも、つい昨日の事のようでもある記憶。
夢を見ていたのか、ただ夢想していたのか、自分でも良く分からない。
しかし、どちらでも同じことだった。何一つ変わらない現実だけがあった。

由香……。あの部屋を見ることはもうないだろう…。
お前と共に過ごしたどこにも、もはや俺は行かない。
どうやら俺は、この地下室に、自分で自分を幽閉したらしい……。
我ながら上出来だよ。俺に相応しい人生だ。
――そんなものがこの俺に残っているとするならば、だがな…。
767【深く冥い空の底に・20/23】:04/08/03 01:18 ID:zNx4HnrE
頬が引きつり、顔が歪む。
己を嘲りたくても笑うことが出来ず、情けなさに泣きたくても涙が出なかった。
愛する人に許しを乞いたくても、その言葉は決して届かない。

……由香。俺は……、俺はどうすればいい…?
気が狂いそうだ。狂えたらどんなに楽だろう。
だが、それは安易な逃避だ。俺には…狂うことすら許されるべきじゃない…。


扉をノックする音。
華江が遠慮がちに声をかける。
「……光三郎様…。総監秘書室から、またお電話が。いかが致しましょう」
氷室は暗がりの中で舌打ちをする。
「…お切りしてしまってよろしいですか」
扉が開いた。
「…出る」

華江から受話器を受け取った氷室は、機械のように話す。
「……氷室です」
「秘書室の三井です。いかがですか、お身体の調子は」
この前とは違う人物だった。
「…先日お話した通りです。変わりありません」
「そうですか……。今日は、その特殊な事情を考慮した結果をお伝えしようと、
 お電話しました」
氷室は無表情に、流れてくる言葉を聞いている。

「このたび部署が新設され、あなたはそこに異動となります」
「……ですから私は外には…」
「設置されるのは、あなたが今いる場所です。……外に出る必要のないようにね」
「…は…?」
768【深く冥い空の底に・21/23】:04/08/03 01:19 ID:zNx4HnrE
意表を突かれ、氷室は眉根を寄せる。
「休職扱いにという意見もあったようですが、やはり何らかの形で勤務を、と。
 今は通信機器も発達している。在宅勤務も可能でしょう」
「そんな事、できる訳が……」
「できるかできないか、それはあなたが証明すればいい。違いますか」
厳しい口調が挑戦的に響いた。

「部署名は『A級未決事件捜査特別室』。あなたは室長にして唯一の職員です。
 捜査第一課の分課という位置付けだが、掌理するのは、一定期間後も未解決のもの、
 著しく解決が困難と思われるもの、そして、警視総監が特に必要と認めるものに
 限られます」
「私は…」
相手は氷室の言葉を遮って続ける。
「例えばあなたが最後に担当した事件も、未解決のものに含まれるでしょうね」

氷室は言葉を発しなかったが、空を睨んだ瞳の奥がぎらりと光を放った。
ざわ、と毛が逆立つような、凍っていた血が沸き立つような感覚。

「……再捜査の命令が出る可能性もある…。何にせよ、少しでも現場に関わっている
 ことは、あなたにとって損にならないはずだ」
「……私からもよろしいですか」
「どうぞ」
「捜査指揮権の全権委任、必要な捜査情報の全面開示、最低一名以上の人員配置。
 これを保証して頂けるなら」
「…保証しましょう」

深く息を吸い込み、ゆっくりと吐いて、氷室は静かに答えた。
「……では、謹んで拝命します」
電話の向こうの相手は、当然のように話を続けた。
「辞令は後日出ます。予算も承認済み、関係各課にも連絡済みです。装備課および
 施設課と相談して、新設部署に必要な備品を申請して下さい。承認が出次第、――
 常識の範囲内であれば全て承認されるはずです――そちらに設置されます」
769【深く冥い空の底に・22/23】:04/08/03 01:21 ID:zNx4HnrE
小気味いいほどの話の早さ、手回しの良さに、氷室は自嘲気味に呟く。
「…承諾以外の選択肢はなかった。そういうことですね」
「それが私の仕事でした。…が、個人的にも、あなたと話す機会が持てて良かったと
 思っていますよ、氷室警部。ご活躍を期待する。では」 
氷室が言葉を返す間もなく、電話は切れた。

音の消えた受話器を持って、氷室は扉の外に向かって呼ぶ。
「ボブ、話がある。…下りてきてくれ」

数日後、辞令が郵送された。

 『刑事部捜査第一課 警部 氷室光三郎

  下記のとおり発令する

  昇任 警視
     捜査第一課所属
     A級未決事件捜査特別室 室長』



内線電話の呼び出し音が鳴り、華江は受話器を取る。
「――何でございましょう、光三郎様」
「新しい部下の候補者が来る。また『試験』をしたい」
「…はい」
「開始時間を4時に指定した。よろしく頼む」
「承知しました。今度は、どんな方です…?」
不機嫌そうなため息の後に、短い沈黙。
770【深く冥い空の底に・23/23】:04/08/03 01:23 ID:zNx4HnrE
「環七署交通課交通執行係、巡査、彩木くるみ……だそうだ」
「…可愛らしいお名前。女性の方ですか」
「――理解しかねる人選だ」
「きっと、いい方ですわ」
「何でも構わんさ…使える人間ならばな」
「そうですね…。では後ほど」

内線電話を切ると、ファックスされた書類を机に投げ、氷室は椅子にもたれた。

…こんな俺に出来る事はあるのか、…そもそも俺に生きている意味があるのか。
発し続ける問いが、いつか答えに転じるかも知れない。
今はそう思ってる。
………由香。
その時は来るのかどうか。
だが…、それまで俺はここにとどまるつもりだ。

――お前から遠く離れた、この深く暗い、地面の下に。


                             〈完〉
771名無しさん@ピンキー:04/08/03 01:37 ID:zNx4HnrE
以上です。最後までお読み頂き、ありがとうございました。

絶対にやらないだろうけど、漫画やドラマでこういうシーンを見たかった、
というのが妄想の源です。多分に個人的な趣味嗜好ではありますが…。
また何か思いついたら、書かせて下さい。
772名無しさん@ピンキー:04/08/03 03:14 ID:ILw8O2SV
>771
乙彼様です!
面白かったです。
幸せな警視と由香タンが切ない(つД`)・゚・
この過去の警視でもドラマ漫画ラスト後の警視でもいいからまた見たいなあ。
SPや映画でやる事はもうないのかな。
773名無しさん@ピンキー:04/08/04 03:52 ID:3BSqZA5X
>>771
お疲れ様でした!!
いいもの読ませていただきました。セツナー
>>772
映画はむりでもSPはまだ期待をすててないよ
774名無しさん@ピンキー:04/08/07 17:02 ID:gIghU4dP
新作乙でした〜!
犬と遊ぶ無邪気な警視ハアハア、由香姉サンのさりげないリードハアハア、
苦悩しまくる警視もたまらんかったでつ・・・。
SP見たいね。要望要望〜!
775名無しさん@ピンキー:04/08/11 22:13 ID:FZSZC35u
新作お疲れ様です。
原作では残念ながら回想シーンが少なかったので
原作の警視と由香タンを脳内映像にしてハァハァさせていただきました。

新作ができたらまた投下して下さい。お待ちしてます。
776名無しさん@ピンキー:04/08/18 15:00 ID:X1oc7NRL
残暑お見舞い申し上げます。
感想を下さった皆様、ありがとうございました。
本編では極端に出番の少ない由香ですが、ハアハアして頂けて嬉しいです。
原作の隙間に見えない大きな世界が広がっている感じで、
それを妄想するのは楽しい作業ではあります。

で、ようやく手に入れた10巻を読むだに、フラストレーションが…。
これを、萌えや妄想に転化できればいいのですけれども、
今は頭が真っ白です。長文保守失礼しました。
777名無しさん@ピンキー:04/08/24 12:44 ID:/l5CpzFA
ハァハァしながら保守
778名無しさん@ピンキー:04/08/25 04:38 ID:uB1+B4lL
職人様に妄想の神様が降臨しますように・・・

自分には妄想力はあるけど文才が無い_| ̄|○
779名無しさん@ピンキー:04/08/29 02:47 ID:DwlSY992
くるみタン・・
780名無しさん@ピンキー:04/09/09 03:05 ID:5WMji+3W
保守!
781名無しさん@ピンキー:04/09/10 20:43:03 ID:K936NDID
やっとブクオフでリモート揃えたヨー(今まで立ち読み
6巻でくるみが三人の男に視姦されてるの見てハァハァしますた。
782名無しさん@ピンキー:04/09/14 07:09:48 ID:LxhGbbKH
前回の言霊様はいつでもパソコンの前で待っていてくれたのに、
今の言霊様は移り気でムラっ気で鬼ごっこが好き……。

778さんが妄想をご披露下さる事を期待したり。
783名無しさん@ピンキー:04/09/16 22:23:41 ID:9CcXt876
こしばタンの新連載立ち読みした。内容は興味ないけど主人公が一瞬、
「ホストクラブに潜入捜査する警視」に見えて萌え(*´Д`)
顔と雰囲気が警視に似てる。
784名無しさん@ピンキー:04/09/18 04:52:38 ID:8u5QTAIq
へー新連載なんて始まってたんだ。
じゃ、ちょっくらその警視@ホストクラブに見えるとかいうのを
立ち読みして覗いてみるかな。
ってことで保守age
785名無しさん@ピンキー:04/09/24 00:20:09 ID:4E7fXy4P
新連載ってヤンマガかな?
自分も立ち読みしてみよ〜。
786名無しさん@ピンキー:04/10/02 00:26:20 ID:aptqqkxL
新連載のホストは主人公じゃないんだね。
原作警視がコスプレしてるみたいで楽しいのに
今後は出番減りそうだなぁ。
787名無しさん@ピンキー:04/10/11 04:51:54 ID:q0tm1cXe
ホシュ。
788名無しさん@ピンキー:04/10/19 01:10:22 ID:qgRwx+kF
とりあえず、作家総合ってことで仕切りなおししますか?
789名無しさん@ピンキー:04/10/19 12:36:54 ID:UOanLsco
152 :名無しさん@ピンキー :04/10/19 00:22:50 ID:qgRwx+kF
>>151
いわゆる総合化というやつで。
間口を広げて少しでも賑わってくれとの切なる願いです…
ちなみにもう一つ、近日中に総合化しそうなスレがあります。
見抜けるかなw

>788
情報室に誤爆ってしまったが、マターリやってますんで
どうぞ永遠にお引き取りを。
790名無しさん@ピンキー:04/10/22 21:37:38 ID:EM3MWTIi
警視ー今でも愛してるよぉぉぉ
791名無しさん@ピンキー:04/10/29 10:13:40 ID:BnV8ufJI
警視に激似の高校生に浮気してました。
許して下さい、警視。
792名無しさん@ピンキー:04/11/14 01:24:06 ID:OXRtNbpa
保守
793名無しさん@ピンキー:04/11/14 02:39:17 ID:prPGL0Rl
>792
少なくとも二人はいるんだな、ここを覗いてる人間が。
警視、かむばっく。
794名無しさん@ピンキー:04/11/15 21:10:16 ID:7wHMuqux
ほしゅ
795名無しさん@ピンキー:04/11/15 23:50:40 ID:Ep0EpX55
あげてみる。
796名無しさん@ピンキー:04/11/29 20:39:44 ID:n9PaXOUg
age保守はたいして意味がない訳だが。
内容の無い書き込みが1か月以上続いた場合
削除対象とされかねないので、ちょっとキボンしてみる。

警視庁に配属されたばかりの絶好調の警視
高校時代のミステリ好きの警視
の話が読んでみたい・・・・なんて。
797名無しさん@ピンキー:04/11/30 02:01:37 ID:LCuOLWqu
>796
警視庁に配属された頃の警視(・∀・)イイ!!
恋も仕事も絶好調だった時期だね。
798名無しさん@ピンキー:04/12/05 02:16:33 ID:2C/ROsHW
もう「リモート」じゃないw
でも氷室ってそういう妄想をかきたてるキャラではあるね。
現在の暗があるからこそ、過去の明を見てみたいというか。
799名無しさん@ピンキー:04/12/23 02:04:51 ID:cT8rNI4Z
お疲れ様です、警視。
もうすぐクリスマスですね。


800名無しさん@ピンキー:05/01/01 21:44:14 ID:5kCATirO
あけましておめでとうございます、警視。


・・・とうとうここを見てるのは漏れ1人になっちゃったかな?
職人様もしばらく降臨されてないし。
今のうちにログ保存しておこう・・・
801名無しさん@ピンキー:05/01/04 02:05:30 ID:25AFjelu
hoshu
802名無しさん@ピンキー:05/01/05 00:34:07 ID:Md2zU3ET
「警視!あけましておめでとうございます!」
「別にめでたくない」
803名無しさん@ピンキー:05/01/07 00:30:41 ID:vUDOqWjA
すみません。スレは見守って居ります。
炎のような萌えが訪れず書けないでいます…OTL
ドラマSPか、漫画第2部、やらないでしょうか。
あのままじゃなんだか警視が可哀想で。
804名無しさん@ピンキー:05/01/22 15:44:44 ID:Lv7x2enE
保守
805名無しさん@ピンキー:05/01/27 01:17:03 ID:GkofN66m
保守
806名無しさん@ピンキー:05/02/05 16:34:41 ID:mvOvxySU
漏れの炎のような萌えを電波にして職人さまに送りたい・・・
807名無しさん@ピンキー:05/03/01 00:17:28 ID:xJAXC65J
保守ついでに独り言。

警視の中の人の今年のカレンダーの、純日本風家屋が背景の写真。
その中の青シャツ着てる写真が全部
「氷室邸内を散歩する警視」に見える。萌え。
808名無しさん@ピンキー:05/03/04 22:29:28 ID:83IbIdDm
>807
ナカーマ。
地下室からは出られるようになったけど
まだ氷室邸の敷地内からは出られないんだな、きっと。
809名無しさん@ピンキー:05/03/05 14:05:49 ID:P6QTzQKd
氷室邸敷地内からはまだ出られない警視(;´Д`)ハァハァ
青シャツ写真はリハビリ経過の記録として、
くるみか華絵さんかボブが撮った写真と妄想。
花火してる写真も青シャツだったら警視だったのにな。惜しい。
810名無しさん@ピンキー:05/03/15 12:41:47 ID:raKiTLgs
ヒロシです…

久しぶりに警視の夢を見ましたが、
なぜかメタルヒーローの格好をしておいででした…
それは配置換えと言うのでしょうか…

ヒロシです…
811名無しさん@ピンキー:2005/04/05(火) 00:32:38 ID:U2u8nFwo
保守
812名無しさん@ピンキー:2005/04/18(月) 00:59:52 ID:fIl1QY+f
hoshu
813名無しさん@ピンキー:2005/04/24(日) 21:05:08 ID:L0j4hy+p
保守
814名無しさん@ピンキー:2005/05/05(木) 12:18:10 ID:3I+0PvTu
久しぶりに来てみた。
まだこのスレがあったことに感動。
警視に会いたいよ。
青シャツ写真見て妄想に励みます・・・
815名無しさん@ピンキー:2005/05/26(木) 02:44:56 ID:h2sB6dQD
警視に会いたい…。
816名無しさん@ピンキー:2005/06/03(金) 15:42:57 ID:Fi7s/WE2
age
817名無しさん@ピンキー:2005/06/14(火) 16:49:48 ID:gRXeYsZ/
中の人の今の髪型萌え。
雰囲気がすごい警視っぽい。
818名無しさん@ピンキー:2005/06/14(火) 22:14:32 ID:9IIEn8tO
こんなスレあったのか。
原作版でいじめられっこ茜の流出写真で何度も抜いた。
819名無しさん@ピンキー:2005/06/29(水) 12:35:04 ID:bsd5O7G7
↑同定
820名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 02:09:29 ID:3V/iD9jS
キバヤシ大先生の第二部発言を信じてずっと待ってるんですけど…
821名無しさん@ピンキー:2005/07/31(日) 10:27:34 ID:F2KO9i5u
以下スレは重複です
強制女性化小説ない? Part20
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1122706289/

強制女性化小説ない? 論議スレ
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>【この板の趣旨】
>一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
>およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。
議論の為のスレは板違いです。

エロパロとしての議論スレッドだからこの板で良いということはありえません。
以下に誘導できるよう、エロパロ板の皆さんで協力してください
ぴんく難民(仮)@bbspink掲示板
http://sakura02.bbspink.com/pinknanmin/
PINKのなんでもあり@bbspink掲示板
http://pie.bbspink.com/eromog2/
822名無しさん@ピンキー:2005/09/12(月) 10:50:42 ID:pY8HqW6c
警視が出てるバラエティにくるみがレギュラー決定。嬉しい。
823名無しさん@ピンキー:2005/09/30(金) 22:10:28 ID:1/Vm4fmA
>>822
見たけど、むしろドラマ出演が遠い過去の事に思えた。
寂しかったな。
824名無しさん@ピンキー:2005/10/07(金) 00:48:02 ID:7ADfyGxw
その番組今日知り合いに借りて見た。
警視の中の人が大声出したところが
警視が逆ギレしてるみたいに見えてちょっと萌えた。
825名無しさん@ピンキー:2005/10/10(月) 23:18:35 ID:2nZHMhJw
警視好きになって中の人のファソになった
826名無しさん@ピンキー:2005/10/11(火) 17:08:06 ID:STcZWYw4
hoshilyu
827名無しさん@ピンキー:2005/10/12(水) 17:21:52 ID:Of7Sg4CG
くるみかわいいよくるみ
828名無しさん@ピンキー:2005/11/21(月) 21:27:14 ID:XJmYGrFa
揚げ
829新ドラマ決定?!:2005/11/30(水) 00:10:03 ID:JhXP0oQU
暗闇の路地を走るくるみ。
「はあっ、はあっ……け、警視!どうしよう、追いかけてくる…!」
「何とかまけ!今応援を…」
「お願い、は、早く…あっ、きゃあああ!!!た、助け…」
ぷつりと携帯が切れる。
「あ、彩木!…彩木ーーっ!!!」

「ん……」
「へっへっへ、やっと気がついたか」
くるみ、ベッドの上で手足を拘束されているのに気付く。
「…やあぁっ、な、何するのぉ!!」
「起きるまで本番は待ってたんだぜ……暴れるなよ、ぐへへへへ…」
くるみのブラウスが音を立てて破かれ、ブラが引き下ろされる。
「いや、いやあ!!やめてえっ!!!」
「うへへへ…。すげえ、たまんねえぜ、この乳……。んっ…何だ?乳が…3つ?」

「それは私のおいなりさんだ」

(以下自粛)


………ごめんなさいごめんなさい
830名無しさん@ピンキー:2005/12/12(月) 22:55:27 ID:6nJsyQbm
>>829
乙です。警視のおいなりさん(;´Д`)ハァハァ
831名無しさん@ピンキー:2005/12/25(日) 09:21:04 ID:/r/jPlM0
警視!! メリークリスマス
832名無しさん@ピンキー:2006/01/06(金) 09:38:31 ID:HmeFd+RL
謹賀新年 祝4年目 作品投下を松竹梅
833名無しさん@ピンキー:2006/01/24(火) 10:51:03 ID:CK8d9KSp
なんつーか、原作の第2部も絶望的ですな。
作者、電子書店で作品だして、ブログで必死こいて宣伝してるし…
講談社から切られた?金田一のリバイバルがこけたのか?
834名無しさん@ピンキー:2006/02/05(日) 23:56:57 ID:WqraxQaC
835名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 00:04:47 ID:1AhSkyDA
836名無しさん@ピンキー:2006/02/06(月) 15:01:24 ID:/LpSdCtN
阿部「おい、まりあおっぱい見せろ!」
モモカン「えっ?」
阿部「おっぱいだよ早く!」
モモカン「は はい…」
三橋「 かっ かっ 」
モモカン「あ…阿部君…やっぱりやめましょうこんな事ね」
阿部「ダメだ!だったら三橋がまた9分割できるようにしてくれよ!」
        lヽ ノ l        l l l ヽ   ヽ
  )'ーーノ(  | |  | 、      / l| l ハヽ  |ー‐''"l
 / 9  | | |/| ハ  / / ,/ /|ノ /l / l l l| l  9 ヽ
 l   ・  i´ | ヽ、| |r|| | //--‐'"   `'メ、_lノ| /  ・  /
 |  分  l  トー-トヽ| |ノ ''"´`   rー-/// |  分 |
 |  ・   |/     | l ||、 ''"""  j ""''/ | |ヽl  ・ |
 |  割   |       | l | ヽ,   ―   / | | l  割  |
 |   !!  |     / | | |   ` ー-‐ ' ´|| ,ノ| | |  !! |
ノー‐---、,|    / │l、l         |レ' ,ノノ ノハ、_ノヽ
 /        / ノ⌒ヾ、  ヽ    ノハ,      |
,/      ,イーf'´ /´  \ | ,/´ |ヽl      |
     /-ト、| ┼―- 、_ヽメr' , -=l''"ハ    |  l
   ,/   | ヽ  \  _,ノーf' ´  ノノ  ヽ   | |
、_    _ ‐''l  `ー‐―''" ⌒'ー--‐'´`ヽ、_   _,ノ ノ
   ̄ ̄   |           /       ̄
837名無しさん@ピンキー:2006/02/13(月) 09:56:06 ID:E2P4Z3p4

838名無しさん@ピンキー:2006/02/20(月) 10:40:13 ID:lI14/Kq2
839名無しさん@ピンキー:2006/02/21(火) 03:14:47 ID:XL1p7WRM
ほす
840名無しさん@ピンキー:2006/03/10(金) 01:57:16 ID:ooCNfGet
警視ぃ、ageちゃいまぁす。
841名無しさん@ピンキー:2006/04/04(火) 17:32:41 ID:o21NOL+K
懐ドラスレが落ちてたorz
で、エロパロスレがこんなに生き延びるって‥‥
842名無しさん@ピンキー:2006/04/18(火) 12:57:24 ID:PvUtz4gd
ω
 ω
  ω
843名無しさん@ピンキー:2006/04/21(金) 22:35:13 ID:U//WoDZv
あの〜、その〜、リモートのDVD-BOX特典って
何が収録されてるのですか?。婦警さん映像?。
844名無しさん@ピンキー:2006/05/31(水) 17:28:37 ID:Czkj8bf6
>>843
今手元にDVDがないから確認はできないが
主要キャストのインタビューだったはず
845名無しさん@ピンキー:2006/06/08(木) 02:40:15 ID:nh26F3J/
hoshu
846名無しさん@ピンキー:2006/06/26(月) 10:20:02 ID:zfc8pmyG
番組CMと番宣番組が入ってる
でもBOXはもう手に入らないでしょう
収録されてない「このあとすぐ」がようつべに上がらないか期待
847名無しさん@ピンキー:2006/07/06(木) 10:06:43 ID:pvAMiQiQ
携帯…何もかも皆懐かしい
848名無しさん@ピンキー:2006/07/17(月) 17:26:54 ID:c16n7Ebo
age
849名無しさん@ピンキー:2006/08/12(土) 03:20:30 ID:6lyhwdOH
あげるよー
850名無しさん@ピンキー:2006/09/11(月) 17:42:59 ID:2O8ey/66
うは、最下層
もっと読みたかったよリモート
851名無しさん@ピンキー
age