「カテジナ、行くぞ」
頷いた。怖いが、頷いた。
自分の指で慰めている時は、痛みだけしか感じないので、内側に指を入れる事
は無かった。だが、クロノクルを受け入れる、体の中に。カテジナ自身が、望んだ
事だから。
近付く、クロノクルが。つながった、二人が。
痛い。とてつもなく痛い。体の内側から、自分の全てが引き裂かれる様な、鋭く
鈍い痛み。でも、これで傷が付く筈だ、心と体に。クロノクルという、消える事の無
い優しい傷が。
「大丈夫か、カテジナ?」
「っ、続けて……下さい、大尉」
「いいか、動くぞ」
痛い。痛いが、嬉しい。巣を作る為の、痛みだから。だから、耐える。体を内側
から引き裂く様な、痛みでも。
女になる為の鮮血の流れと共に、クロノクルという男が自分の巣になる筈だ。
そう思えた。
「やはり痛いか? 血は、出ていない様だが……」
両拳を握り必死に痛みを耐えるカテジナを、彼の声が裏切った。傷が付かない
のか、体に。
涙が出た。悲しいから。
「……何が、悲しい」
「血が、……流れないからです」
クロノクルが、動きを止めた。体の痛みが、僅かにやわらぐ。だが、心は痛いま
まだ。
彼の舌が、悲しみの涙を掬った。
「カテジナ。君は、陸上競技をしていたんだ。激しい運動の為に、自然に処女膜が
破れたのだろう、恐らく。
……悲しむ事は無い。私が君の始めての男だという事に、変わりは無いのだか
らな」
それでも悲しい。
寂しさを、悲しさを、父と母を忘れる為に走った。その事が、自分の体に傷を付
けた。クロノクルという男に付けて貰いたかった、傷を。涙が止まらない。
どうして、どうして。小さな頃から何度も流した悲しみの涙が、どうして今流れる
の。嫌、嫌。流したくない、こんな涙。泣きたくない、この人の目の前で――。
悲しみの涙を、何度も何度も舌で掬い取るクロノクル。彼女の涙を、止めたいか
ら。彼女の悲しみを、少しでも減らしたいから。
それでも悲しい、カテジナは。
「カテジナ。君が泣きやむまで、傍にいてやる。君の心から悲しみが消えるまで、
傍にいてやる。……だから、笑ってくれ」
クロノクルの声を聞いて、カテジナは必死に微笑もうとする。目に涙を浮かべた
ままで。痛みを感じたままで。悲しい心のままで。
悲しい笑顔が、カテジナの顔に咲いた。偽りの笑顔でも、クロノクルは満足した。
二人には、それしか出来ない。
「……そうだ、それでいい。どんなに悲しくても笑顔でいれば、いつか幸せになれ
る。私はそう教わった、大切な人から」
動いた、痛みが。その度に、体と心が引き裂かれる思いがした。悲しみの笑顔
が、痛みで歪む。それでも必死に、カテジナは自分の巣に向かって微笑もうとした。
両腕を、クロノクルの背中に回す。自分を引き裂く鋭く鈍い痛みが、彼と自分を
引き裂かない様に。カテジナは抱く、腕に力を入れる、必死に。
クロノクルが動く度に、痛みが増す。痛みが増す度に、心に傷が付く。心に傷が
付く度に、悲しみが消える。
嬉しかった、心が。
でも、体は痛い。彼の背中に、爪を立てた。体の痛みに、耐える為に。痛みの爪
痕が、血と腫れの赤い傷が、幾筋も描かれる。クロノクルの背中に。
それでも赤毛の青年は、動きを止めない。カテジナがそれを望んでいる事が、
分かるから。痛みが彼女の悲しみを塗り潰す事が、分かるから。だから止めない、
クロノクルは。
痛みが、傷痕が、カテジナの中に広がる。鋭い痛みが、自分を切り裂く。鈍い痛
みが、自分を打ち付ける。
痛い、耐えられない程痛い。苦しみで歪む声で、うめく。何度も、何度も、何度も、
何度も。
それでもいい。痛くてもいい。巣を作る為の、痛みだから。
あたしは作る、幸せの巣を。冷たい父さんと汚らわしい母さんのいる、あんな家
とは違う幸せの巣を。大きくなくていい、小さくていい。
あたしの中にはクロノクルの優しさしか、愛が、温もりが無いの。だから手伝って、
クロノクル。あたしを愛して、心も体も。
お願い、あなたの温もりを、あたしに分けて。少し、ほんの少しでいいの。私の小
さな巣の中を、満たすだけの量でいいから。だから、あたしに優しくして。あたしに
優しくしてくれた人は、あなたしかいないの。
父さんも母さんも、あたしに愛をくれなかったわ。自分の事ばかり、考えていた人
達だから。自分だけが、可愛い人達だから。
一人分しか愛を持たない人達だったから、子供のあたしに愛をくれなかったの。
お金と物しか、あたしにくれなかったの。そうじゃないの、親をやって欲しかっただ
けなのよ。父さんに、母さんに。
あの子も、あたしに愛をくれなかった。店番をしているあたしを、部屋の窓から外
を見ているあたしを、物陰から覗き見るだけだった。店に来た時に声を掛けても、
あたしを盗み撮りした時に怒っても、付きまとうだけだった。
何で、何であたしに愛して貰いたいのよ。愛されたいのよ、あたしは。他の人か
ら、温もりを分けて欲しいのよ。なのに、なのに……。
どうして奪おうとするの。あたしの心に残っている、微かな温もりを。あなたには、
あの子がいるでしょう。いつもあなたの傍にいる、あの可愛い女の子が。
なのにどうして、あたしに好きになってもらいたいのよ。やめて、奪わないで、あ
たしの温もりを。
あなたの事は、嫌いじゃないわ。可愛い男の子だと、思った事もあるわ。あなた
の澄んだ瞳を、綺麗だと思った事もあるわ。でも、駄目なの、嫌なの、あなたは。
あたしの温もりを、奪おうとするから。好きでいてくれる人が傍にいるのに、ほん
の少ししか無いあたしの温もりまで、奪おうとするから。贅沢よ、あなたは。何でそ
んなに、あたしの温もりを欲しがるのよ、あなたは。
守って、クロノクル。あたしの温もりを奪おうとする、あの子から。それが出来る
のは、あなたしかいないの。あたしに優しかったのは、あなたしかいないの。だか
ら、だから……。
どんなに痛くてもいいの。どんなに悲しくてもいいの。もっと優しくして。あたしの
傍にいて。あたしを守って。お願い、クロノクル。
あたしを助けて。悲しさから、寂しさから。もう、一人は嫌なの。人の温もりが欲
しいの。父さんと母さんの分の、人の温もりが欲しいの。あの子が少しづつ奪って
行ったあたし温もりを、元に戻したいの。
だから、お願い。あたしに優しくして。あたしだけに優しくして。あたしの巣になっ
て。クロノクル、クロノクル、クロノクル、クロノクル――。
「……カテジナ、もう……少しだ」
「ぃ、痛っ。……大尉、あたしの……中に」
そうすれば、巣が出来上がるから。
クロノクルの動きが、激しくなる。痛い、痛い。ひたすら、痛い。全てが引き裂か
れそうな程、痛い。巣を作るという行為が、とてつもなく痛い。
もうすぐ、もうすぐよ、あたしの巣が出来上がるまで――。
「ぅあっ、出すぞ、カテジナ!」
「ぃ、痛っ……。大尉、痛い、痛いっ……」
出来なかった、巣は。作れなかった、喜びは。望まない子供を呼ばない為の、
クロノクルの優しさに阻まれて。自分自身の、体の痛みに阻まれて。
カテジナの中に、痛みと悲しみだけが残った。涙が出た。
カテジナは右肩を下にし、ベッドにうずくまっている。胎児の様な格好で壁を見て
いる彼女の背中に、クロノクルは毛布を掛けた。そうしなければいけない気がした
から、クロノクルは。
「痛かっただろう。……済まなかった」
背を向けたままの彼女に声を掛けた後、ステンレス製の流し台と小さな冷蔵庫
のある壁の向こうへ、クロノクルは向かう。冷蔵庫を開けた。
「ミネラルウォーターだが、君も飲むか?」
「……いえ、結構です。……済みません」
その声を聞いたクロノクルは、コップ掛けのコップを、一つだけ上に向けた。冷蔵
庫から取り出した強化プラスチック製の瓶の中身を、コップに注ぐ。視線をカテジ
ナの方へ向けないまま、コップに入った宇宙製のミネラルウォーターを、半分だけ
飲んだ。
「カテジナ。……私の事が好きか、心の底から」
壁の向こうから聞こえて来る問い掛けが、心に突き刺さる。カテジナは、声の方
に顔を向けなければと思った。だがそれをすれば、自分が壊れてしまうと感じた。
背中の方から聞こえた問いに、カテジナは答えられない。肯定をしても否定をし
ても、彼と自分が壊れてしまう気がするから。話を逸らす。
「……何故、その様な事を聞かれるのですか、大尉は」
コップの残り半分を飲み干した後、クロノクルは答える。
「私を受け入れている時も、君は私の事を、『クロノクル』と呼んでくれなかったの
でな……」
目を見開く。だがカテジナの目の前には、部屋の壁があるだけだ。
視線を動かしたいか、それが出来ない。口を動かしたいが、それも出来ない。
クロノクルが掛けてくれた毛布に包まれた彼女は、胎児の格好をやめる事が出
来ない。声のした方に背を向けたままでいる事しか、今のカテジナには出来ない。
返事が返って来ないので、クロノクルは空にしたコップを流し台に置いた。ミネラ
ルウォーターの瓶に蓋をし、冷蔵庫の中へそれを戻す。
クロノクルが、カテジナに告げた。視線を合わせる努力を、しないまま。
「お互い、平和な時代に生まれて、出会いたかったな」
沈黙の時が過ぎた。シャワー室の方から、多量の水滴が落ちる音が聞こえる。
だがカテジナは、クロノクルが掛けてくれた毛布の中から、動こうとしない。背中
の向こうにあるシャワーの音を、聞きたくないから。
悲しくなった。涙が出た。クロノクルを受け入れた場所が、痛い。胎児の格好の
まま、カテジナはひたすら泣き続けた。
昨日の痛みが、未だに消えない。起きる度に、多少は弱くなっている様に感じは
するが、痛いままだ。
下着姿のカテジナは、股間の鈍い痛みに耐えながら、ベッドから降りる。トイレか
ら出た後、冷蔵庫から牛乳の瓶と板チョコの包みを取り出した。
強化プラスチック製の瓶に直接口を付け、牛乳を飲む。板チョコの包装を裂いた
後、割らずにそのまま食べる。地球にいた頃には決してしなかった食べ方で、彼
女は空腹を誤魔化した。
(遠い所まで、来てしまった……)
チョコレートを食べ終え、牛乳瓶を空にすると、不意にそんな言葉が思い浮かん
だ。明日からザンスカール帝国のパイロットになるというのに、何故自分がこんな
事を繰り返しているのか、分からなかった。
ベッドに戻った。昼と言うには遅い時間だという事を、ヘッドボードの目覚まし時
計が教えてくれる。だが、カテジナは再び布団の中へ入ると、右肩を下にしてうず
くまった。
目の前に、壁がある。部屋の間取りと家具の位置が、クロノクルのそれと同じだ
から。赤毛の青年がカテジナへ、特別に一人部屋を与えたから。
「頑張って、私の期待に応えてくれ」
この部屋を用意してくれた時、自分にそう告げたクロノクルの姿を思い出す。自
宅の部屋より狭いとは言え、一人部屋を与えられた事が、その時は嬉しかった。
クロノクルの気遣いが、嬉しかった。赤毛の青年が自分を特別扱いしてくれた事
が、嬉しかった。
でも、今は悲しい。クロノクルの優しさが。それを欲しがる自分が。
壁を見ていると、ウッソ・エヴィンの顔が、頭に浮かんだ。自分に付きまとう事を
煩わしく思っていたのに、何故あの少年の顔を思い出すのか。分からない、カテジ
ナには。
あの少年の澄んだ瞳を、自分に恋をしているというウッソの綺麗な瞳を思い出す
と、何故か無性に悲しくなった。
「カテジナさん」
ウッソの声が、聞こえた。
涙が出た。朝から、いや、昨夜クロノクルが部屋まで送ってくれてから、こんな
事を繰り返しているのが、悲しいから。折角の休暇を泣いて過ごすだけの自分が、
悲しいから。今の自分が何を悲しんでいるのが分からないのが、悲しいから。
ただひたすら、カテジナは泣き続けた。胎児の格好で、泣き続けた。
『カテジナ、いるか。時間だぞ。シャクティの所へ向かおう』
通信用スピーカーから聞こえる、クロノクルの声。カテジナは必死に涙を拭い、
ベッドから這い出る。いつもの気丈な自分に戻らなければいけないと思うと、カテ
ジナは憂鬱になった。
「あの、お気に召しませんか? やはり、肉など用意させた方が……」
朝食を取る軍服姿のカテジナに、濃い藍色のワンピースを着たマリア・ピァ・アー
モニアが、声を掛けた。未だに残る女になった痛みの為に、顔を歪めた事が、女
王マリアの青い瞳に誤解されたらしい。
「君は明日、女王の朝食に付き合う事になった」
昨日の夕方、シャクティのいる屋敷から帰る途中、クロノクルからそう知らされた。
女王マリアが、近衛師団の兵士を朝食に呼ぶ事があるのは、知っている。だが、
まさか新兵の自分が、しかも一日だけ近衛師団の指揮下に入る自分が呼ばれる
とは、カテジナは思ってもいなかった。
だが昨日から、いや一昨日から、カテジナの心は晴れないままでいる。気は向
かないが、命令だ。今朝起きて身支度を整えた後、仕方無くマリアの控えの間へ
と向かった。
待っていた女王が椅子に座る時、背もたれに体を預けなかったので、カテジナも
マリアに倣った。だが、背筋に力を入れた為に、彼女の股間に残る鈍い痛みが強
まる。サラダを咀嚼している時に、痛みがさらに強まったので、思わず顔をしかめ
てしまったのだ。
「い、いえ、その様な……。サラダもお茶も、大変美味しいと感じました」
そう言った後カテジナは、先程も飲んだ紅茶のカップを、口へ運ぶ。濃さも温度
も、丁度良い紅茶だ。自分には真似の出来ない入れ方だと、思った。
「地球生まれの貴方に、スペースコロニーの食材を美味と感じて頂けるのは、大
変嬉しく思います。その紅茶、わたくしが入れたのですよ」
驚いた。女王が自ら紅茶を入れるなど、カテジナには信じられなかった。信じら
れないのは、それだけでは無い。朝食の献立が、想像よりも遥かに質素なのだ。
斜め切りにされたフランスパン。既製品のプロセスチーズとマーマレード。干し葡
萄の入った生野菜のサラダ。小さなボウルに盛られた、砂糖の入っていないヨー
グルト。そして、女王が自ら入れた紅茶。
それなりの大きさのテーブルの上に、それらが並んでいる。全て、それぞれ女性
一人分しか用意されていない。
カテジナが勝手に想像していた豪華な食事とは、程遠い物ばかりだ。美しいレー
スに縁取られている純白のテーブルクロスの上に、小さな食器達が並んでいる物
だから、ことさら朝食の質素さと少なさが目立つ。
「あ、ありがとうございます。何とお礼を申してよろしいのか……。しかし、マリア様
がこの様な質素な食事をしておいでとは、驚きました」
「出来る限り、普通の方と同じ生活をしたいと、思っている物ですから。それに、肉
や魚を口にすると、わたくしの力が衰える様な気がするので、普段は食卓にのぼ
る事は御座いませんのよ」
女王マリアは、不思議な力を持つという。その様な人が、今日からザンスカール
帝国のパイロットになる自分を、何故朝食に招いたのか。知りたい、カテジナは。
「一つ、お聞かせ下さい。
何故、あたしの様な者を朝食に招かれたのでしょうか。マリア様の朝食に招かれ
たがっている近衛兵は、沢山います。何故、一日だけ近衛師団の指揮下に入る、
あたしなのでしょうか。それも式典の日の朝という、大切な時に……」
「……貴方達は、席を外して下さい」
結われた栗色の髪を動かしたマリアが、声を放った。壁際に直立していた二人
の給仕は一礼した後、静かに退室する。それを確認したマリアは、カテジナの目
を見詰めて、話し始めた。
「『カテジナ』と御呼びして、宜しいでしょうか? ルースさん」
「は、はい」
「カテジナさん。貴方、女になりましたね、クロノクルの手で」
カテジナは驚いて、手にしていたスプーンを落としそうになった。スプーンをヨー
グルトのボウルに戻した後、頬を赤らめ、うつむく。
「御免なさい、いきなり不躾な事を申して……。でも、わたくしには分かるのです、
そういう事が」
カテジナの方から一瞬視線を逸らせた後、再び彼女を見て、マリアは続ける。
「カテジナさん、御礼を言わせて下さい。弟が、その様な事が出来るまで成長した
事が、わたくしには嬉しいのです」
「い、いえ。あたしの方こそ、クロノクル大尉に優しくしてもらって……」
確かに、クロノクルは優しかった。しかし、体を重ねていた時に感じた幸福感が、
何故か嘘だった様に思える。少女から女になった痛みは、残っているというのに。
「痛かったでしょう」
「……はい。今でも、……少し痛いです」
「数をこなす内に、慣れて来ます。不安にならなくても、宜しいですよ」
またカテジナは驚いた。女王から性的な事を、ましてや「数をこなす」などという
発言を聞こうとは、想像も出来なかったからだ。
複雑な顔をしたカテジナを見て、マリアも複雑な笑みを浮かべた。だが、マリア
の青い瞳は、笑ってはいない。口を開く。
「カテジナさん。貴方に、わたくしと弟と娘の事を、お話しましょう。少し長くなると、
思いますが」
白い肌と青い瞳を持つマリア・カリンは、宇宙世紀0118年、サイド1のコロニー・
アルバニアンで生まれた。父は、孤児院から巣立った人。だが母の記憶は、ほと
んど無い。母はマリアが四歳の時、夫と娘を捨てて、他の男の所へ走ったのだ。
宇宙世紀0133年。マリアが十五歳の時、コロニー公社に勤務している父の仕事
の関係で、父子共サイド2のコロニー・ヘラスへ移住。ヘラスに移住して一年後、
新しい母と弟が出来た。
父の再婚相手は、若い未亡人だった。新しい母の元夫は、木星戦役の時に戦
死した、地球連邦軍のモビルスーツパイロットだという。その新しい母の連れ子が、
一歳のクロノクル。
だが、クロノクルが三歳の時、父と母が離婚。父はまた、他の男に妻を寝取られ
たのだ。そして、父と新しい母の離婚が正式に決まった日の翌日、マリアの妊娠
が発覚した。二ヶ月前、ヘラスに駐留する連邦軍の兵士達に輪姦され処女を失っ
た時、妊娠したらしい。
二つの不幸が同時に訪れたマリアの父は、自ら死を望む。コロニー外壁の修理
作業中に、父は自ら空気を断って死んだ。マリアの中絶手術が成功した、三日後
の出来事だった。
その日から、血のつながらない姉弟の生活は一変する。自殺という事で、コロ
ニー公社は父の保険金を払おうとはしなかった。小綺麗な住宅街に住む程の経
済力を持たないマリアは、三歳のクロノクルを連れて、貧民窟のグレンツェへと逃
げた。
そこでマリアは、自らの体を金に換える生活を始める。血のつながらない弟を、
養う為に。
「何も持たぬ女が金を稼ぐ方法など、一つしか無いでしょう」
その言葉を聞いたカテジナは、何も言う事が出来ない。ただ、マリアの青い瞳を
見詰め、彼女の話を聞き続けるしか無かった。まさか、自分が生まれた宇宙世紀
0136年に、この様な事があったとは。
マリアは続ける。
十八歳のマリアと三歳のクロノクルが辿り着いたアパートの隣に、エントー・シス
メシアという、マリアと同い年の女性が住んでいた。星占い師だという。
彼女に姉弟の未来を占ってもらうと、
「大きな運命が、待ち受けている。お前は、未来の希望を生む事になるだろう」
と言われた。
(生む? 何を? 中絶してから、わたしは子供を生めない体になったのよ)
見知らぬ男の精を、白い体に幾度受け入れても妊娠しないマリアは、エントーの
言葉を信じる事が出来なかった。だが、未来を占って貰った事で、隣に住む星占
い師と懇意になる切っ掛けが出来た。
宇宙世紀0141年。二十三歳になったマリアの運命が、再び激変する。春から夏
へ移る時、妊娠した事が分かったのだ。
「その子こそ、未来の希望。生まなければならない」
エントー・シスメシアは、そう言った。しかし、誰の子とも知れない子供を生むとい
う事への不安が、マリアの心を押し潰そうという日々が続く。
だが、生みたかった。もう二度と、子を孕む事など無いだろうから。
慰みにと、エントーから占いを習い始めた。自分を買う男への、余興にもなるだ
ろうと思った。エントーも、快く教えてくれた。
それが、不思議な程当たる。特に怪我や病気についての占いは、ほぼ確実に
当たるのだ。自分の未来を占っても、毎回結果が変わって分からないというのに、
他人の事は何故か良く分かる。
夏のある日、金持ち達の買春パーティに呼ばれた。マリアはサイド1・アルバニア
ンの出身という事で、サイド1にある大手ビル会社を持つ男の相手を、する事になる。
余興に相手の男を占うと、
「頭部に異変がある」
という結果が出た。男は笑って相手をしなかったが、それが当たっていた。
半月後、相手をした男から連絡があった。精密検査をした所、ごく初期の脳腫
瘍が見付かったというのだ。
感謝で頭を下げ続ける男はマリアに、自分が持つサイド1のビルで、占い師を
やってみないかと勧めてくれた。移住資金と当面の生活費は、全て男が持つと
いう。マリアは誘いに乗り、弟とお腹の子供を連れて、再び故郷のアルバニアン
へと戻った。
戻った故郷のコロニーで、『マリアの相談所』と名付けた占いの館を、男の金を
使ってマリアは開く。繁盛した。病気や怪我についての占いが良く当たると、評判
になったからだ。
自分の健康を知りたいという客が、連日訪れる。弟の為、お腹の子供の為、マ
リアは必死に客の体について占った。あまりに当たるので、マリアを神聖視する
客も増る。しまいには、マリアを崇める宗教的なグループが出来る程だった。
宇宙世紀0142年。娘が生まれた。自分と違う褐色の肌を持つ、娘が。
不思議だった。嫌だった。自分の子とは思えなかった。だが、娘の瞳の輝きを
毎日見ている内に、いつしかそんな思いは消えた。
「医者は、隔世遺伝ではないかと申しておりました。わたくしの血筋の事は良く分
かりませんが、恐らくそうだろうと思います」
マリアの言葉を聞くと、カテジナはその子が誰か、すぐに分かった。
シャクティ・カリン。
マリアは続ける。
アリシアと名付けた娘と弟を連れて、マリアは教祖となる。翌年には、マリア主
義と名付けられた自分の教えを、広め始めた。母なるものを大切にするという、
教えを。それは、一時は自分の子だと認めたくなかったアリシアへの、贖罪のつ
もりだった。
宇宙世紀0144年。その年の春、マリア主義者達は、マリアの言葉をまとめた書
籍とビデオディスクを発行。それを、一般の書店やビデオショップに流通させた。
昔、自分が脳腫瘍を見付けた男を始め、スポンサーになってくれる金持ちが何人
もいたからこそ、それが可能だった。
『マリアが語る人生 光妙の道』と名付けられた本とビデオは、売れに売れた。
スペースノイドの自治権確立運動が再燃し、各コロニー間の経済格差や、貿易
不均衡を巡る対立が表面化した、荒んだ時代の空気に合ったのだ。コロニー中心
主義が台頭するその時代の空気を、マリアの本とビデオが、僅かだが癒してくれ
た。
それが、以外な効果を生む。彼女の本とビデオを見てマリア主義の集団に入っ
たスタッフが、経典という物を作ってくれたのだ。
その人は、神学校と新興宗教団体に加入していた過去を持っていた。その時
の知識を生かし、マリアの言葉とキリスト教的な教えを重ね合わせて、巧みに経
典を作ったのだ。マリア主義者達はその事によって、マリア・カリンを教祖とする
『マリアの光の教団』の発足をアルバニアン政庁に申請し、認めさせるまでになっ
た。
宇宙世紀0145年。マリアが二十七歳、娘アリシアが三歳、弟クロノクルが十二
歳の時、また運命の流転が始まる。サイド2・アメリアに本拠を置くガチ党が、マリ
アに接触。ガチ党の党首フォンセ・カガチは、教団ごとマリアを買うと言って来た
のだ。
「人類はまだ不幸の連続の中にいるからこそ、個々人の刹那の幸せを売って、人
をまやかす。そんな事をやっていては、人が腐ってしまう。貴方なら、分かるでしょ
う」
左目の機械の義眼を光らせ、カガチはそうマリアに言った。また、こうも言った。
「母なるものを大切にするという貴方の教えを、利用させて頂きたい。この時代に
流れる血の量を少なくする事に、意味があると思いませんかな?」
マリアは了承した。了承するしか無かった。ガチ党と、カガチが将来作るであろう
国のシンボルになる事を。そうしなければ、娘を、弟を、自分を慕ってくれるマリア
主義者達を、目の前の男の手で殺されてしまうと思えたから。
「十二歳だったクロノクルは、わたくしがカガチの元へ行く事を、強く反対しまして
ね。僕を『マリアの子』にしないでと、わたくしに抱き付きながら泣いてくれました。
あなたも連れて行くからと何度も言った後、幸せで終わる『マリアの子』を読んで
聞かせてあげて、ようやく納得してくれましたのよ、あの子は」
「『マリアの子』?」
「はい。グリム童話の御話です。御存知ありませんか?」
あの本だ。あの日、クロノクルの部屋の机の上にあった、あの藍色の本だ。その
中にある、『マリアの子』は。カテジナは、そう直感した。
クロノクルの本の事を、マリアに話す。
「……まだ持っていたのですか、クロノクルは。
あの本はグレンツェへ辿り着いた日、ゴミ捨て場からわたくしが拾って来た物で
す。クロノクルが小さな頃、いつもあの子に、その本を読んで聞かせてあげました。
それを、あの子はまだ……」
マリアの目に、涙が浮かぶ。それが喜びの涙か、悲しみの涙か、カテジナには
分からない。そんな大切な物を気安く触ろうとした自分への罪悪感と、クロノクル
を傷付けなくて良かったという安心感しか心に無い、今のカテジナには。
マリアは白い頬に流れる涙の川を、ナプキンで拭う。少し、落ち着いた。
「御免なさい、この様な姿を御見せして……。思い出という物は遠くなってしまう物
だから、宝にもなるというのに……」
マリアはそう謝罪して、カテジナに向けて話を続けた。
サイド2・アメリアへの移住が決まると、マリアはすぐにエントー・シスメシアを呼
び出した。褐色の肌を持つアリシアを、彼女へ預ける為に。
フォンセ・カガチは、マリアに子供がいる事を、快く思ってはいない。売春婦だっ
たマリアの過去を隠す為、娘のアリシアを亡き者にしたいと望んでいる。カガチの
機械の左目にはそんな光があると、マリアには感じられたからだ。
マリアは、三歳の娘とありったけの金をエントーに預け、二人をどこかへ逃げさ
せた。どうせばれると思い、カガチには素直に話した。エントーの行方はマリア自
身も知らないから、話す事が出来た。
「我が子を捨てなされたか」
マリアの話を聞くと、カガチは不愉快そうに、機械の左目を光らせた。
そんなカガチを見て、マリアは自分の行為が正しかったと思った。カガチなら、
三歳の娘がどうなろうと気にしないだろうから。大の虫を生かす為には、小の虫を
殺す。フォンセ・カガチとは、そういう男だ。
アメリアへと渡ったマリアが最初にさせられたのは、姓をピァ・アーモニアへと変
える事だった。カリンというのは俗な姓だと言って、カガチが変えさせたのだ。
「本当は、わたくしが体を売っていた過去を、消したかったのでしょうね」
宇宙で見付かった娘にマリアが会う日の前日、エントー・シスメシアが彼女の元
へ訪れた。あれから地球に降り、東ヨーロッパへと逃げ、ニ年前にサイド2・ヘラス
のグレンツェへと戻って来たという。
「私は姓をカリン、あの子は名をシャクティと変え、地球へと逃げた。地球の自然
の中で育つ事が、お前の好きなひなげしの歌が似合う土地で育つ事が、あの子
の為だと思えたからだ。
あの子の傍には、大きな魂を持った少年がいる。だから私は、宇宙へ帰った。
何も心配する事は無い」
エントーは、女王の運命に翻弄されるマリアに、そう告げて去った。
「だから娘は、『シャクティ』と呼ばれていた時間の方が、遥かに長いのです。です
からわたくしは、娘を『アリシア』ではなく『シャクティ』と呼ぶ事にしました。エントー
への感謝の気持ちと、ニ度も否定した娘への謝罪の気持ちを込めて」
「その、『大きな魂を持った少年』というのは……」
「ええ。ウッソ・エヴィン、あの少年です」
カテジナは、魂に衝撃を受けた。マリアに何と答えて良いのか、分からなかった。
あの子が、まさか――。
「わたくしもあの少年と会って、エントーの言葉が理解出来ました。あの少年なら、
この時代が不幸になる事を止められる筈です。ウッソ少年なら、クロノクルには不
可能な事が出来る筈です」
マリアの言葉が、カテジナには承服出来ない。何故ウッソなのか。何故クロノク
ルでは無いのか。
「大尉では、クロノクル大尉では出来ないのですか! この時代の不幸を止める
事が!」
カテジナの視線が、マリアを刺す。マリアは目を閉じた。再び目を見開き、青い
瞳をカテジナに向けて、言う。
「クロノクルは、優しい男です。家庭という、人々の小さな希望を作るのであれば、
あれ程良い男は居りますまい。
しかし弟は、小さな魂しか持たぬ者。いくら頑張っても、いくら背伸びをしても、
ウッソ少年には及ばぬでしょう。未来という、人々の大きな希望を作る運命を背
負っているのですから、あの少年は」
カテジナは否定したい。自分に優しかった男が、小さな魂しか持たないと言わ
れる事が。それを言うのが、クロノクルの姉だという事が。
「大尉は……、大尉は毎日頑張っていらっしゃいます。モビルスーツの模擬戦も、
艦隊指揮のシミュレーションも、常に優秀な成績を収めています。
地球に降りました。シャクティを見付けました。盾にされたあなたを救いました。
それもこれも全て、姉であり女王であるマリア様の為にと、頑張っていらっしゃる
のです。そんな大尉の頑張りを、否定されるのですか、あなたは!」
クロノクルを、私の巣を否定する者は、誰であろうと許さない! 例え、女王マリ
アであろうとも、血のつながっていないクロノクルの姉であろうとも!
沈黙。マリアの声が、それを砕いた。
「……お気持ちは、良く分かります。
弟は軍の士官学校に入る時、姓をアシャーと変えました。スペースノイドの英雄、
シャア・アズナブルの様になる為に、彼の名を少し変えて姓にしたと、クロノクルは
申しておりました。あの子なりに、覚悟を決めたかったのでしょうね……。
しかし人には、出来る事と出来ない事が、あるのですよ」
「では、マリア様のお力で、何とかならないのですか! 大尉は!」
再びカテジナの視線が、マリアを刺した。再び沈黙の時が、流れる。再びマリア
が、それを砕いた。
「わたくしの力など、微々たる物です。実の娘を守る事さえ、出来なかったのです
から」
「嘘! では、午後の式典は何なのです! あなたの力は、嘘なのですか!」
先程と同じ沈黙が、流れた。先程と同じ様に、マリアが沈黙を砕いた。
「……はい。わたくしの力は、他の方の体と未来の事が、ほんの少し分かるだけ
です。その力も、もしかしたらアリシア、いえ、シャクティが授けてくれた物かも、
知れませんね……。
脚の萎えた者を立たせたり、目の見えぬ者に光を与えたりする事など、わたくし
には出来ないのです。儀式の時に病人が治るのは、全てカガチが仕組んだ芝居
なのですよ。多少は、わたくしも疲れはしますがね……」
そんな事って、そんな事って――。
「カテジナさん。……ザンスカールがどういう所か、分かったでしょう。今なら、まだ
間に合います。地球へ、ウッソ少年の所へ御戻りなさい」
「嫌、嫌よ……。あたしは、クロノクルの傍にいるのよ。だってクロノクルは、あたし
に優しかったんだもの。あたしの巣なんだもの……」
カテジナの視界が、涙で潤んだ。カテジナの声が、悲しみで染まった。カテジナ
の金髪が、テーブルに伏せた。カテジナの心が、引き裂かれて行く。
マリアはそれを、止める事が出来ない。しかし、声を掛けるしか無い。
「……分かりました。
カテジナさん。……クロノクルと、幸せになって下さい。わたくしは、祝福致しま
すわ。だって、どんなに悲しくても笑顔でいれば、いつか幸せになれますもの」
クロノクルの相手をした唯一人の売春婦マリア・カリンは、涙を流すカテジナに、
そう言って微笑むしか無かった。クロノクルの魂が、カテジナの目がどうなるのか
分かっていても、彼女にはそんな事しか出来なかった。
モビルスーツに乗ったカテジナは、唯一人、コロニー内での式典の警備を任さ
れた。他の近衛師団のパイロットは、連邦軍とリガ・ミリティアの襲撃に備え、コロ
ニーの外にモビルスーツを飛ばせている。
リグ・シャッコー。彼女が始めて出会ったモビルスーツ・シャッコーを元にしたマシ
ンが、今日のカテジナの乗機だ。シートに座っているカテジナは、開いたコクピット
ハッチから覗く人工の曇り空を見ていると、モビルスーツの操縦訓練をしていた日々
を、思い出した。
「綺麗ですね、マシン」
カテジナが地球で発したその言葉の後、クロノクルがモビルスーツの操縦法の
習得を、勧めてくれた。
「故郷を失った君の悲しみを、少しでも誤魔化す事が出来ればと、あの時は思った
んだ。今から考えれば、変な話だがな。君の故郷を焼き払ったのは、我が軍のモ
ビルスーツなのに」
二日前、ベッドの上に二人で座っている時、バスローブ姿のクロノクルはそう言っ
た。その言葉を聞いたカテジナは、嬉しかった。自分を気遣ってくれる、赤毛の青
年の優しさが。
パイロットスーツを着たカテジナの座るシートの脇に、本がある。あの後基地へ
向かう途中、書店で買ったグリム童話の本。その中にある『マリアの子』を、先程
読んだ。童話を読んでくれる人もいなかったカテジナは、『マリアの子』という話が
ある事を、知らなかったからだ。
嘘をつき続ける女が、その罰として、聖母マリアに子供を取り上げられる話だっ
た。女は嘘をつき続けた事を反省し、彼女を許した聖母マリアから子供を返されて、
物語は終わる。確かに幸せで終わるが、どこか悲しい話だった。
中央広場の方が、騒がしい。全天周囲モニターの一部を変え、式典のテレビ中
継を映した。展示してあったリガ・ミリティアの二機のモビルスーツが、その中で暴
れている。ウッソがやっているとしか、カテジナには思えなかった。
(あたしはクロノクルを、『マリアの子』になんかさせない。あたしとクロノクルの幸せ
を望んでくれるマリア女王を、不幸になんかさせない。
あたしの巣は、あたしが守る! ウッソ君、例え相手があなたでも!)
カテジナ・ルースはそう決意し、ハッチを閉めたリグ・シャッコーを、待機場所か
ら中央広場へ向けて飛ばせる。人工の曇り空へと飛び立つ時の衝撃で、クロノク
ル・アシャーを受け入れたカテジナの女の証が、未だに残る鈍い痛みで疼いた。
−完−
「痛い奴」と言われる事は分かっていますが、自分のSSについて、色々と語ら
せて下さい。
自作SS十本目記念という事で、Vガンダムで一番好きなキャラであるカテジナを、
書いてみました。元ネタは、Vガンダム二十六話『マリアとウッソ』。自分のカテジ
ナ像――泣く事と怒る事でしか感情が表現出来ない女性――が、モロに出てい
ます。
カテジナのSSというと、女王様物と監禁調教物ばかりが目立ちます。そうじゃな
い話を書こうと思っていたら、こういう話になりました。しかし自分のSSのカテジナっ
て、泣いてばっかり。
分かっているとは思いますが、それぞれのキャラの過去は、かなり捏造してい
ます。アニメ本編に、小説版Vガンや他の話を混ぜた上、妄想でかき回しました。
嘘八百を並べているので、変な誤解をされない様に。
なお、本SS中に出てきた『マリアの子』については、ここを参照して下さい。
ttp://densyo.hp.infoseek.co.jp/maria.htm 読んで下さって、ありがとうございました。
>>783 乙です。南極のやつも読みました。火曜日のupが待ち遠しい!!
けど…ここって500kb越えても平気なのかな?
次スレ立てないと不味いような気も。誰か次スレ立てない?
お前、色々なところで指摘されていた意見
読んだ?ロクに読んでないだろ?
自作SS十本目記念?
そんなもん自分でスレでも起こして書け。
ここはお前が言い訳しながらダラダラ
長ったらしいだけの顕示欲丸出しの
くだらん文章を書く場所じゃない。
ここはガンダムキャラに萌えるスレだろ?
お前さ自分の設定や文章に酔っているだけで
キャラ萌えなんか考えてないだろ。
人を引き込めるような文章もテクニックも
持っていない。他板のネタをネタ元にして
全然違うものに捏造したりひとりよがりな
設定ばかり作り出して使って楽しいか?
「エロパロ板」の「ガンダムキャラに萌えるスレ」
なんだからそれらしく見せる努力だけでもしろ。
>>830 貴方のSSはスレ違いな気配が...
シャア板で自分でスレッド立てるか?
自分でサイトをこしらえるか?した方がいいと思います。
こうやって既存のスレに趣旨違いのSSを投稿しても、余程面白いモノでも無い限りは
みんなに受け入れてもらえないんじゃないでしょうか?
内容に関して少し触れると
自分が面白いと考えた事が他人も同じように面白いと受け取れる
という事は有り得ないので、もう少し他人に対してのサービス心を入れないと
幾ら書いてる本人が面白がっていても読む人。他人には苦痛なだけなんじゃないかな?
という部分を考えた方がいいとは思いますが。
自分のはけ口や欲求解消に他の人を巻き込むのは止めましょう。
他の人は面白い文章を読みたいからスレに来てるんです。
読む人を想定してない自分さえ良ければ良いといスタンスでは迷惑です。
いまのまま続けるのならば、わざわざ他人の目につくようなやり方
スレに張っていくのは止めて下さい。
公開したかったらどこがで自分のサイトを立ちあげてそこでやって下さい。
それなら人目に触れないから文句はありません。
>>830 作品の内容以前に、もっと他人に配慮したウプの仕方をしてもらえないだろうか。
他の職人さんは1度のウプを10レス以内位にまとめていて、一人でスレを占領
しないように気配りをしている。反してあなたは前回が36で今回が45レス。
今回の大量ウプのせいで、スレがいきなり容量オーバーに近づいてしまった。
これではコピペ荒らしと変わらないよ。
他の職人さんと同じように何回かに分けてウプするなどの気配りが欲しい。
>>832-833 気持ちは判らないでもないが、そういうレスをつけると他の職人さんまでウプ
しにくくなってしまわないかな?
気に入らない作品の内容への批判レスを書くより、気に入っている作品への
誉めレスを書くことに力を入れたほうが、生産的な気がするんだが。
とはいえ、自分がやってない事を書いても説得力ないな……自治厨でスマソ
>832,833,834
ごめんなさい。
>>834 悪いね。
だがもうひとつだけ最後に言わせてくれ。
>>830 アリシアなんて人間はVガンの中には存在しない。
思い込みで勘違いしたままだったんだか
こんな致命的なミスに気付かずアップするとは
呆れるより他にない。
>>838 お前のレスの方が気分悪いんだけど。
自分は圧倒的に正しいと錯覚した厨ほど手に負えないもんはねーな。
>838
アリシアって、シャクティの本名でしょ。
小説版Vガンの。
シャクティの本名はアシリア。
色々と叩いて下さって、ありがとうございました。一つだけ、教えて下さい。
「萌える」って、何ですか? どういう感覚なのですか?
言葉は知っていますけど、概念というか、意味する物が分からないのです。それ
が分からないので、以前から悩んでいます。変な時間に目が覚めても、すぐにそ
んな疑問が浮かんで来ました。
どうすれば「萌える」が理解出来るのか、冗談抜きで分かりません。どなたか教
えて下さい。本当にお願いします。
>>843 アニメキャラやリアルで誰かを好きになることってないの?
Yahoo!検索で萌えとか概念という言葉ぶち込んで調べてみれば良いんじゃない?
調べたって理解できないかもしれないけど。
>844
こんな時間に付き合って下さって、済みません。
何度か調べましたし、今も調べましたが、何か違うとしか思えませんでした。好き
な人に対する感情を表現する言葉ではないとしか、思えませんでした。
シチュエーションがどうとか、コスチュームがどうとか、境遇がどうとか、体形が
どうとか、属性がどうとか……。そんな物は、単なる嗜好にしか思えません。心の
底から大好きなあの人に、そんな理由で恋をしている訳ではありませんから。
……ごめんなさい。「萌え」を理解している方に、失礼な事を言ってしまいました。
でもやはり、「萌え」という言葉を好きな人に対して使うのは、自分には不可能です。
>萌え
俺は「子猫を見て可愛いなあと感じる心」だと思っている。
エロマインドとは別だな。
>>845 なんでもいいけど次スレには来るなよ。
お前は荒しに等しいんだからさ
その辺、自嘲して欲しい。
お前独りが我慢して口を閉じていれば
それがみんなにとっての幸せになるんだよ。
頼むから分ってくれ。
>>843 >>845 突込みどころ満載のレスだな。
>「萌える」って、何ですか? どういう感覚なのですか?
それが判らない人間が「萌えるスレ」に作品をウプする時点で間違ってる。
もっと言うと、二次創作の世界に足を突っ込むのにも無理がある。
二次創作の世界は、多かれ少なかれ萌えを共有することで成り立って
いることが多いから。
>シチュエーションがどうとか、コスチュームがどうとか、境遇がどうとか、体形が
>どうとか、属性がどうとか……。
他人に萌えを説明する時に判りやすいからこういう分類をしているだけであって、
このシチュ・このコスならいつも萌えるということではない。
自分の萌えパターンの最大公約数を語っているだけ。
>「萌え」という言葉を好きな人に対して使うのは、自分には不可能です。
現実世界の恋愛と二次元キャラへの萌えをごちゃ混ぜにしてないか?
恋愛に萌えの要素が皆無ではないが、萌えはどちらかというと二次元世界や
二次創作世界で使われるものだろうに。
つかさ、もっと他の人の作品を読んでみ?
このスレだけでも評価の高い作品はいくつもあるだろ。
例えばS原氏、Fekia氏、610氏。
そういう作品とその作品についた読者の感想とをよく読んで、どういう
ものだと他人に受け入れられるのか、どういうところが好まれているのか、
他人を萌えさせているのか、研究してみればいい。
色々と済みません。お陰様で、これを書いたら自サイトを作ろうと思っていた大
掛かりな話に、取り掛かる踏ん切りが付きました。その話を書く練習にと、書けも
しないエロ話を書き散らして、ご迷惑をお掛けしました。大変申し訳ありません。
皆さん、ありがとうございました。
そろそろ容量いっぱいいっぱいかな?
あとちょっとだけある?
ここで書く話題でないかもしれんが「ガンダムで目指せ
自分至上最高SS」が落ちてしまったようだが誰も
立てないのかな。
>>849はコミュニケーションとろうという気はないんですかね。ひとつ上の
親切なレスすらもスルーなのかな?
◆HcwCZnpTzwは、人には問い掛けるくせに答えてやっても理解できないと
そのままにして突然自分語り始めるよね。そういうところ直せないかな?
>その話を書く練習にと、書けも しないエロ話を書き散らして、
「その話」が何をさすかわからないけ皆が作品を発表している場所で
練習作をアップしていちゃダメでしょう。つか練習だと自ら暴露する神経が
わからないね。
それから間違っても自分のサイト作った後あちこちにurl張らないでください。
自分語りレスもいらないし、次スレにも来ないでくださいね。
>>852 >それから間違っても自分のサイト作った後あちこちにurl張らないでください。
>自分語りレスもいらないし
何もそこまで排斥する理由も権利も無いよ。俺らには。
それ位のことを勝手気ままにやる分には個人の自由の範囲内だとは思うが
>次スレにも来ないでくださいね。
同意。この部分だけ守ってくれればこのスレ的には何も文句は無い。
次スレには◆HcwCZnpTzw出入り禁止。せっかくの場を荒らさない欲しい。
次スレに◆HcwCZnpTzwの居場所は無い。
その大層大事にしている大作を書くんなら他所でやってくれ。
>848
>もっと言うと、二次創作の世界に足を突っ込むのにも無理がある。
>二次創作の世界は、多かれ少なかれ萌えを共有することで成り立って
>いることが多いから。
萌えを共有する事は分かっていますが、書きたい事と、他人の視点を知りたい
事が、どうしても知りたかったので。済みません。実際叩かれたお陰で、色々と
分かった事も多かったですし。
>現実世界の恋愛と二次元キャラへの萌えをごちゃ混ぜにしてないか?
>恋愛に萌えの要素が皆無ではないが、萌えはどちらかというと二次元世界や
>二次創作世界で使われるものだろうに。
ごちゃ混ぜにしている気はありません。自分は、架空世界の人間に本気で恋を
しているだけです。「恋」と言うより「心の底から憧れている」と言った方が、正しい
のですが。
その人に、「萌え」という言葉を使えないと思えたのです。その人の為に死にた
いと思う位本気で好きな人に、「萌え」という言葉は使えませんよ、自分は。
>つかさ、もっと他の人の作品を読んでみ?
>このスレだけでも評価の高い作品はいくつもあるだろ。
他の方の作品や感想も、以前から色々読んでいます。エロシーンよりも、心理
描写を重視して読んでしまう自分は、他の方と嗜好が違うのでしょうね、色々と。
それでも諦めずに、色々と精進させて頂きます。こういう返事を期待されていない
事は分かっていますが、これしか出来ません。自分なりに、努力します。
あなたの書き込みを読んだ時、泣いていて上手く書けそうになかったので、感
謝の気持ちを述べる事が、遅れてしまいました。ごめんなさい。色々と気を遣って
下さって、本当に本当にありがとうございました。