三橋「あ、あ、溶けちゃううう…じゅぷ」

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飲み屋のレジでバレンタインだからってチョコくれたよぉおお!!後、オカンから貰った。もう寝る。なに期待してたんだろう、俺……。
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「だって、魂、あるって」
「本と俺とどっちを信用するんだ?」
レンがこちらを見つめて、キュッと口角を上げる。
「すずき。すずき、だけ。オレには、すずきだけ。……だけど、じゃあオレ、どうなるの?」
目を瞬かせると、鼻の奥に熱いドロッとした物が流れた。
繋いだ手からレンの不安が伝わる。握り返す。
「魂なんてあったら、終わったら終わりっぱなしだろ。ないんだよ、魂なんて!
だからお前は新しく造られるたんびにまた何度でも俺に会うんだ!
いつだってお前はお前なんだ!別人なんかじゃない、絶対!!」
一気に言う。
か弱くなった力でレンの手が俺の手をキュッと握った。
俺は神経質なまでに瞬きを繰り返す。
「だけど、もう、オ、オレの、マスター、に、すずき、ならない、んでしょ」
「そんなの小さなことだ。お前はお前だ」
瞬きじゃ逃しきれない涙が俺の目玉から零れた。
袖口で涙を拭う。決心した。
「……なんか、して欲しいことあるか?」
レンの唇が小さく動く。
何を言おうとしてるのか聞き取ろうとして顔を近づける。
「セックス、したい、です」
ゴクリ、と俺は口の中に溜まった唾を飲み込んだ。
「すずき、と」
頷く。笑顔で、答えられたと思う。
「分かった」
やっぱり、レンはレンだ。ド淫乱の愛玩人。俺の、愛玩人。

死の床にある相手とセックス。
これが人間相手だったら、そんな体で何を言ってるんだと窘めただろう。
いつ死ぬか分からない相手だったら、少しでも生きて欲しいとか言って止めただろう。
レンはいつ終わるか分かってる。俺が、俺自身が設定したんだ。