http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1231372544/640 おやすみはし。
レンの匂いがする。女のことの甘い体臭とは違う、だけど嫌な匂いじゃない。
深呼吸してしまいそうになった自分に自己嫌悪する。
レンが身じろぎしたと思ったら、俺の頭をレンが撫でた。
「な、なんか、すずき、可愛いー」
「おい」
俺が凄むとレンがふひっと笑った。なんだ、その余裕は。
まあいい。面倒だ。いい加減眠いし。
なおも俺の頭を撫でるレンを無視して、俺は上を向いて目を閉じた。
「う、あ。すずき、子守唄、いる?」
耳元で言われると、小声でも五月蝿い。俺はレンの鼻を摘む。
「いらん。寝るから静かにしろ」
鼻声でレンがウン、と返事したが、フンとしか聞こえなかった。
5分もしないうちに枕がモゾモゾと動く。これじゃあ眠れない。
「おい」
「あ、あの、ご、ごめん」
レンが申し訳なさそうに身じろぎする。
「痺れたんだろ」
頭をどけようとしたら、レンの手が俺の肩を押さえる。
「いや、あの、だいじょぶ、だから」
声がでかくなるレンの唇に指を当てる。
「皆寝てるんだから静かにしろ」
「うん」
俺は余っていた枕を拾って頭の下に敷く。
「あの、ご、ごめんなさい」
「いいって」
涙目のレンに、ピラピラと手を振る。
「オレ、ま、まとも、に、腕枕、も、でき、なくって」
言い募ろうとしたレンの頭を枕に押し付ける。
「あーまあ、気持ち良かったって、お前の腕枕」
「え?」