俺ら「何このウンコー」

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扉は何の抵抗も無く開いた。暗い中は、すぐに豆電球が点く。
目に入る培養房の床にある肉の塊。
分かっているが、小さな灯りでは蹲った人体と瞬時に判別できない。
「あ……ウ……」
塊が解けて、それは手足となり、頭となる。レンより少しずつ長い手足。頭部には濡れた髪がべったり張り付いている。
もたげた頭がこちらに向く。
まず目玉に視線を奪われる。見開いた目。レンと同じ色、形だった。意思を確認できる目だ。
よし、成功だ。
「あ……あぅ……」
言葉に鳴らない音を搾り出す雛に擦り込みすべく阿部さんが手を伸ばす。
「三橋、お前の名前は三橋だ」
キョトンとした表情になって、今更ながらレンと同じ顔だと気付く。いや、三橋の方が少しだけ大人っぽい。
「み……は?」
「み、は、し。そして、俺がお前のマスターの阿部隆也だ。隆也。分かるか?」
「たぁきゃ」
「た、か、や」
「あ、きゃ、や」
座り込んだ姿勢のまま、伸ばした手を掴まない三橋にイラだったのか、阿部さんはこちらを向く。
何かを言う前に、ルリがバスタオルを手渡す。
「拭いてあげて下さい。マスターの最初のお仕事です」
親方が優しく言った。本当はそうじゃないけど、房出しに立ち会った注文主には言う事にしているからだ。
「ん、ああ」
気勢を削がれたのか、阿部さんは何も言わず、三橋の前でしゃがみ込む。
「拭くぞ」
宣言した途端、頭からタオルを被せてガッシガッシ力任せに擦る。
「んがっ、うへっ」
中から蛙が潰れるような変な声が上がるのは阿部さんとしては気にしないらしい。
いい加減、頭が乾くまで三橋の頭を揺らしまくり、そして、肩、手、足と拭いていく。
そのついでに阿部さんは三橋の筋肉を揉みまくる。
「んあっ」
三橋が変な声を出した。