リュウ「レンレン、エロ本Getしたんで後で見ます?」

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http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1223902608/700 おやすみはし
その手を取る。迷子の子犬のような八の字眉毛のレンはいつも通りと言えばそうなんだが。
「レン」
「はいっ!?」
「客が来るんだからいい顔しろよ」
「うんっ」
満面の笑みを浮かべるレンの頭を撫でていると、表で車の止まる音がした。
親方にしな垂れ掛かっていた愛玩人達がパッと立ち上がり、身だしなみを整える。
親方はソファに座ったまま、姿勢を正す。俺はレンの手を話、扉の方を向く。
俺達が待ち構えている中、扉が開き、上に取り付けたベルをカランコロンと鳴らす。
「いらっしゃいませ!」
阿部さんは待ち構えていた割には、息の合ってないてんでばらばらな言葉に出迎えられた。
「よう」
軽く手を挙げて入ってきた阿部さんは、この間と違ってラフな格好だった。
外気に触れるのは車から店までの間だけだからか、真冬なのにコートも着ていない。
と言っても、ネックレスや腕時計、指輪や靴などの小物は見るからに金が掛かっている。
だからラフな服装と思っていても、実際は俺の服が100着は買えてもおかしくないんだろう。流石はブルジョアジーだ。ちぇ。
レンが意気込んで踏み出そうとした矢先に、親方が声を掛ける。
「ようこそおいでくださいました」
「ああ、今日を楽しみにしていたよ。俺の愛玩人はちゃんと出来上がっているか」
「培養房から出してみない事には、ちゃんと出来上がってるかどうか」
そうだったな、と言いながら、阿部さんは近くにいたマリアに車のキーを渡す。
「言われてた物、トランクに入ってるから」
「愛玩人の名前は決まりましたか?」
「ああ、三橋にしようかと思う」
一瞬、親方が黙り込む。気持ちは分かる。
「えっと、ミハシ型男子タイプをご注文ですよ?」
「ああ、ミハシ型に三橋と名付けちゃいけないって法律でもあんのか?」
「ございません」
お客様の言葉ににっこりと親方は即答する。
「そうですね。うちのお客様の中にも道下や田辺と名付けられる方もいらっしゃいます」
「田辺ねえ。ないな」