http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1222369344/509 ※とても適当注意 寒いのに申し訳ない
騎馬戦が始まるまでの間、俺はプールの周囲を少し歩いてみた。
この学校は敷地が広いのはいいが、予算が下りないのか放置されている部分が多い。
プールも突貫工事でつくられたらしく、造成途中で赤土が剥き出しになっているところもあち
こちにあった。
学校の周りにはまだ畑が残っているものの、近頃は再開発ブームで高層の新築マンションも近
所に何棟か建っている。
目にチカッと光るものを感じてその方向を見ると、ある一軒のマンションの屋上で何かが光を
反射していた。
(なんだ…?)
俺がそちらに注意を向けると背後に人の気配が近づいてきた。
振り向きざまにブンッと音がして棒のようなものが頭の横を掠める。
「…ッ!!」
あっぶねえ、もう少しずれていたら脳天直撃だ。
「チッ、失敗だ!退けっ!」
「待て!」
黒ずくめの男が2人、俺の制止を振り切ってすごいスピードで走り去った。
(なんで俺が…?)
俺は学校外でケンカをしたこともなければ、人の恨みを買った覚えもなかった。
俺を個人的に知っているのでなければ、西浦の生徒を無差別に狙っているのかもしれない。
これは呑気に水泳大会なんてしている場合じゃねえぞ。
俺はあわててプールに駆け戻った。