叶「レン、お熱計ろうな〜」

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54偽りの螺旋・三星の場合
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1217598989/537 俺もう色々疲れたよ、三橋。おやすみはし。
「ほんま。楽しみに待っといてや」
うん!レンは大きく頷いた。
準備も済ませた畠選手が恥ずかしげに話しに加わる。
「俺も……まあ、うん、一緒に何か送るよ」
そのまま、自然にレンの頭を撫でる。目を細めて頭を撫でられ、畠選手にお礼を言った。
そんな二人を織田選手は満足気に見る。
なんかすごく温かい眼差しですね。気持ちは大変よく分かりますが。
「にしても、ほんまええなー、レン君。これで女やったら、絶対買いやねんけど!
確か性別は替えられるんやよな、愛玩人は?」
開放されたレンを織田選手が引き寄せ、抱き締める。
「はい、いけまーす。それに、店にはレンの女子型の見本がいますよ」
「おお!ほなそのうち行くわ、店!あーでも、しばらく遠征やしちょい先になるやろうけど」
身振り手振りも大きく言う織田選手の陰から、畠選手も声を出す。
「あ、えっとさあ、俺も、一緒に行っていい、かな?」
一瞬、虚を突かれたがすぐに、織田選手が反応した。
「ええで、ええでぇ」
一拍遅れて俺も笑って了承する。レンも笑顔でお待ちしてます!と、答えた。

そのまま、二人の野球選手が先に便所から出る。
レンがじっとしているので、促すと、困った顔で手の中のマスコット人形を視線をやる。
「それもーベトベトだし、新しいのくれるって言うんだから、捨てたらどうだ?」
俺の言葉にレンは涙目になった。
「だ、だって、これ、すずきが、くれたっ!」
「あーもーめんどーだなー!」
頭を掻いて、すぐにレンの手からマスコットを奪い取ると、ああっと小さくレンは声を上げる。
それを相手にせず、蛇口を捻って激しい水の流れに手を突っ込んで、マスコットを握って洗う。
途中から、俺の行動の意味が判ったレンは大人しく待っている。
力一杯握って水分を絞り、乾燥器に入れると、すぐに手と袖口と手の中の物から水分が蒸発する。
「ほれ」
ちょっと中の綿が寄っちゃったのは無視だ、無視。
「あ、ありがとう、すずき。オレ、嬉しい、です」