三橋「お風呂にする?ご飯にする?それともオレ?」

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204碧い鎖 ◆r2YHExa9lY
ホラー注意 メルト
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1217003487/216

例の体育教師が担任の2年9組に籍を置き、浜田と話すため1年9組に来て田島や三橋に顔を見られていた生徒。
昨晩の話に出た、生徒会の一員で議長を務めるいうその男は、続けて聞けば阿部と同じ中学の出身者ということだった。
ここまで条件が揃っている。中学時代に呪術を成功させたその者が、同じことをやっている。
阿部は確信していた。
倒れていった者達が与えてくれた情報と残った部員や協力者の力で、この接点の少ない人物まで辿り着いた。
締め上げて何としてもこの呪いを止めさせ、絶対に部員10人でグラウンドに復帰してやる。

「議長ってどの人っすか」
「は?議長…アイツだけど」
開いていた入り口からずかずかと他クラスの生徒、しかも1年生が入室し、2年9組後列の視線は一様にその人物を追う。
阿部は示された窓際の席へ寄り、鞄から出した教科書を机に入れていた男子生徒に歩み寄った。
「あんた、議長の人?」
急に声をかけられた男は動物のような声をあげて驚き、教科書を落とした。長めの前髪、メガネ越しにも目の下のどす黒いクマが見てとれる。
「チッ、全然知らねー、マジで同中かよ。まァいいや、あんた俺らに怨みあんのか」
いきなりのケンカ腰に周りがざわつく。前列にいた梶山と梅原が騒ぎに気づき、駆け寄った。


一言阿部に声をかけようとした三橋と西広は、7組の前で鉢合わせた。阿部の姿はなく、篠岡も見ていないという。
西広は自教室ではなく、階段の方へ走った。
「オ、オレ、もっ!いく!」

ちらほら教師の姿も見える廊下を走り抜け、二人は注意を受けながら2年9組に入った。
「阿部君!」
今にも2年生の男に殴りかかりそうな阿部を、梶山と梅原が何とかなだめている。
「三橋、西広…」
ばつの悪そうな顔で阿部が呼ぶと、教室内はさらにざわついた。
「三橋?あっ、見事な投手尻のピッチャーだ!」
「へー、『西広辰太郎君』初めて見た」
面白半分に見られているようで戸惑う。二人が阿部を連れてとにかく戻ろうとした時、チャイムが鳴った。