東北の俺らの無事を祈るよ! おやすみはし。
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1216729946/735 「うわあ、凄い席っすね」
売店で食糧を買い込み、連れて行かれたのは、バックネット裏最前席と言う特等席だった。
きゃーきゃー喜ぶレンと修悟君を座らせて、俺たちもようやく腰を押し付けた。
「いやあ、ハハハハ。それにしても、凄い人だな」
「そりゃあホームだしねえ」
今日のカードは群馬スリースターズとゴールデンイーグルスの対戦だ。
地元のスリースターズ、通称三星側は勿論、敵側にもそこそこ客が入っている。
試合開始を待って、レンはフランクフルトに齧り付く。
「ケチャップ垂らさないように気を付けろよー」
そういうこちらも売り子のお姉ちゃんからビールを買って喉を湿らせる。
試合は一点を追う白熱したゲームだった。
途中で三星のマスコットの三星三兄弟のパフォーマンスがあったりして、手を叩いて乗りまくる。
「頑張れー畠ー」
俺も叶さんも適当に選手に声援を送ったりするぐらいだが、レン達は周りの人から応援団長扱いされるほど、張り切って応援グッズを振り回して三星を応援する。
結局試合は、11回裏、織田のサヨナラで7対6で勝った。
万歳三唱するレン達を連れて、帰り掛ける。
途中のブースでレンにせがまれて、三星三兄弟の長男アスター君のぬいぐるみを買う。
これで1400円かあ。ボってんなあ。と、思いつつ、たまのことだからと、財布の紐を緩めた。
「これ、オレに似てるって、言われた」
確かに、ちょっととぼけた顔がレンに似てなくもない。
次男のセーマン君はキリッとした顔で、末妹のステラちゃんは可愛い系だ。
良かったなあと頭を撫でて、出口に向かう。
そこで、兼ねてより子供たちに内緒にしていた計画が発動される。
「じゃあ、夕飯食べてくか」
レンと修悟君がいい返事で答える。
俺達は球場からちょっと離れた裏道にある飲み屋の暖簾を潜った。
「おー叶ー。待っとったでー」
「織田さんだ!!」
そこには、織田、畠を始めとする三星の選手が既に待ち構えていた。