子三橋探偵「あ、あの人たち 何か アヤシイ、ゾ!」

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735偽りの螺旋・三星の場合
田島編で田島を巨人にしたのは急に「小さな巨人です」って声が脳裏を過ぎったから。ちなみに俺は中日ファン。
それではおやすみはし。
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9月18日(木)曇り
今度の土曜にレンと野球を見に行く事になった。
水栽培していたアボカドの芽が出てきた。長かった。
今日は間違い電話が多かった。
夕飯は天津飯だった。うまい。

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早めの昼ごはんの後、待ち合わせの高速無人タクシー乗り場へ急ぐ。
「レーン、よう!」
「わーい、しゅーちゃーん!」
既に来ていた確か8,9歳の少年と同じテンションでレンは挨拶を交わす。
「こんにちは」
「今日は、ありがとうございます」
今日、チケットを分けてくれた叶診療所の先生と俺は和やかに世間話をする。
元々、うちの工房と叶さんとこは懇意だ。
移植用の内臓や手足、もしくは全身などのクローンを作るのにうちへ依頼がよく来るんだ。
どうせなら、介護用に愛玩人の注文が欲しいところだが、さすがにそこらへんは大量生産品の独占市場だ。
まあしゃあないよな。
そんなこんなで度々、叶さんの所へ行くのに、レンを連れて行ったり、レンだけで用事を済ませているうちに、そこの上の息子の修悟君とレンが仲良くなった。
それで今回、余った野球のチケットをこちらに回してくれる事になったのだ。
「無駄にならなくて良かったですよ。急な話ですみませんね」
「いえいえ、普段、テレビで見てるのを生で見れるからって、すごくワクワクしてるんですよ」
程無くやってきた高速無人タクシーに乗り込む。
4人には広い車内で、叶さん達が持ってきた応援グッズをプップカ鳴らすレンと修悟君に、叶さんと目を見交わして叱らない事にする。
お祭り騒ぎに水を差すのは、大人がすることじゃない。
公共の場ならともかく、大人が我慢すればいいだけだもんな。
ちょっとしたクイズや野球の小ネタを披露しているうちに、球場へ到着した。