A稚児屋「お代官様、黄金色の菓子でございます」

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177代理 偽りの螺旋・水谷の場合
そういや、話の展開的に水谷注文→<別のメンテ>→<博覧会>→水谷注文製作→受取と
水谷話の合間に2個、短いのが入るんだが、水谷編を一気にやるんで、次の話に入ると時間巻き戻るよ。
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1212853632/553
親方は「俺がいなくても大丈夫だよな」の一言でどこかへ出かけてしまった。
確かにメンテ自体は俺一人で十分だし、問題が見つかっても今日すぐに治さにゃならんもんじゃないから良いんだけどさあ。
俺だって休みが欲しいぜ、親方。
そんな風に内心ヤサグレながらも仕事はこなす。それが職人ってもんだろ、旦那?

水谷さんは二枚目……半?でちょっと軽い感じの人だ。
若いのに、金持ってるのは、元々親御さんが手広く事業をやってたかららしい。
やっぱりこの人もDB(デザインボーン。遺伝子操作を受けて生まれた人間の事を指す)なのかな。
応接用ソファに腰を下ろしながら、水谷さんは自分の傍に控える秘書に声を掛けた。
「ミルキィローズちゃぁん、書類渡して」
「うん!文貴君!」
この秘書は水谷さんのクローン愛玩人。
もっとも性遺伝子だけXY型からXX型に変更はしているんだけど。
これがまたコケティッシュでグラマラスでなかなかそそるのに、女給として店に出してないんだから、水谷さんも相当のナルシストだ。
俺は彼女から書類を受け取り、ざっと目を通す。
うん、予想の範囲内だ。
そこへ俺が命じた通り、ルリとレンがお茶とお茶菓子をそれぞれ運んできた。