阿部「三橋のスーパーキャンディタイム!!」

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111太陽の黄金の林檎
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1210260769/357,367,374,376,378,380,389,398

天を突き破るほどの興奮を抱えて帰宅したおれは、常用サプリメントのモカと硫黄の分量を二倍にし、
生ニンニクを刻んでレンジで解凍したウナギの蒲焼きの上にばらまき晩餐に一品を加えた。
食後すぐに便意を催すが尻穴をグッ閉じてやりすごす。
ちなみに晩飯はサーモングラタンと母の家庭菜園から収穫されたインゲン豆とミニトマト入りのポトフ、
固くなりかけのバゲットというかフランスパンの切れっ端にロースハムとタコ入りのグリーンサラダ、
厚揚げの焼き醤油がけにレンコンがやたらと固い筑前煮、弟の明日の弁当に入るらしき黒豆の煮物、
キュウリの京風漬、めざしの串焼きとミートボールのとろけるチーズのせ。
こうしてあらためて献立を上げてみると、母の食卓には節操というものがないと思う。
が食わせてもらっている身なので不満は漏らさない。

自室に戻ると机の一番下段、鍵付きの引き出しからグリセリン原液のボトルを取り出し、
スポイトで約20ccを洗浄済みの空の500mlペットボトルに入れ替えた。
一階に下り、洗面台で適当に水道水を流し込んでいると烏の行水を終えた弟が
「タオルタオル」と言いながら水浸しのフルチンでぺたぺた歩いてきた。
洗濯機の横の棚に重ねてあるタオルを引っ張り出すと、おれの肩越しに洗面台の中をのぞき込む。
「なにそれ」
「飲むもん作ってんだよ」
「台所で作ればいいのに」
キッチンには母親がいたのでなんとなく気まずかったのだ。
いらんことを言ってしまった、シュンなんか無視しておけばよかったと後悔していたら、
横から満タンになっていたペットボトルを奪い取られた。
「オリジナル割?」
そう言ってシュンはグリセリン20%のそれを一気に煽る。
「おっ、オイオイ、それマズイぞ」
焦ってペットボトルに手を掛けたら、案の定シュンがビュフッと口の中身を吹き出した。
「なんか薬っぽい……」
情けない顔で泣き言を言うが自業自得だ。
それでもシュンは歯を磨きながら、はちみつとか入れて思いっきり甘くした方が飲みやすいと思う、
と今更ながらのアドバイスをくれた。