子三橋「どうして亀さんを投げちゃいけないの?」

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759fusianasan
取り立ててエロ無しターン
サスペンスドラマもあんまり見てないので細かい捜査状況へのツッコミは無しでお願いします。
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1203123267/229

「はい、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
婦警の一人が青ざめた顔のこの家の奥さんと旦那さんにお茶を渡す。
彼らの一人息子が誘拐されて気が気じゃないだろう。
誘拐した犯人からは、時々連絡が入る。
連絡のほとんどをメールだ。
海外のフリーメールアドレスから早急に犯人を割り出すのは、厄介だ。
勿論、そちらからのアプローチもやるが、なかなか難しい。
それよりも、時々届く犯人からの映像に何か手がかりが無いかと、俺は別室に入り、また映像を再生する。
これまで届いたのは3本。
どれも真ん中に裸で椅子に縛られた被害者が要求を読み上げるか、合成音で読み上げるかだ。
1本目が廉君の乳首を捻りあげていた。
2本目は目隠しされたままおしっこを勢いよく漏らしていた。
3本目は黒くて太い物を口に突っ込まれていた。
その度に、奥さんは悲鳴をあげて、旦那と手を握り合っていた。
次の映像で息子がどんな目に遭うか判らないのに、気丈なことだ。
そんな事を漏らしたら、コンビを組んでる山さんから
「母親ってのはそんなもんだ」と、したり顔で言われた。
ま、確かに俺は一人身だから、そこんとこの機微は判らないかもしれない。
犯人探しだけじゃなく、被害者やその家族についても気を配れないままじゃあ立派な刑事になれないな。
「おう、中村。熱心だな」
いつの間にか部屋に入ってきた男が声を掛ける。
IT課から派遣された男は俺と同期なので、結構気安く話せる。