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http://set.bbspink.com/test/read.cgi/eromog2/1202680156/984 三橋が料理?
三橋が、りょう、りぃぃいいい?
この、見るからに不器用で、投球くらいしか器用に出来そうにない、三橋が?
あまりのことに固まってしまったオレにも気付かず、三橋はフムンフムンと鼻歌を歌いながら立ち上がる。そのまま浮かれた足取りで部屋を出て行った。
いや、出て行ったけど、顔だけもう一度ドアの影から覗かせる。部屋の中で座ったままのオレに、フヒッと笑いかけた。
「阿部君? い、いきま、しょー!」
ちょ、ちょっとかわいいな……じゃ、なくて!
三橋が料理だなんて、とんでもない!
なんだそれ! なんだそれ!! オレの三橋の右手の危機だろ普通に!!!
トントントントンと、三橋が階段を下りていく音がする。俺は勢いよく立ち上がった。やばい、止めないとまずい。三橋に料理なんてさせたら、絶対にあいつ怪我をするに決まってる。
切り傷、火傷、打ち身。あらん限りの怪我の名前が、グルグルとオレの頭の中を回る。
焦ったオレが台所に飛び込むと、三橋がいそいそエプロンを着けているところだった。
薄いピンク色で、胸のところにヒヨコのイラストが描いてあるエプロンは、三橋に着てもらうために存在していたのではないだろうか、というくらい似合っていた。
めちゃくちゃ似合ってた。
やばい。
なんだこれ。
オレはこう見えて、すっげー古風な男だ。
お母さんがうるさいから、小さいころから台所の手伝いとかさせられてた。それに、なまじっか自分が器用でなんでもできちまうせいで、簡単なものなら作れたりもする。見かけが最悪と家族中に評判だがな!
でも、心底では、エプロンの似合う料理上手な女の子を彼女にしたい、とか夢見ちゃってるタイプだ。
三橋は男だ。どこから見ても男だ。
なのに、なんでそんなに、カワイイエプロンが似合っちゃってるんだ。
しかも、やたら手馴れたようにきゅっとエプロンを結ぶ三橋。縦結びじゃなくて、ちゃんと綺麗にリボンが腰元に作られていた。くるんとオレに背中を向けると、余った紐の先が三橋の丸い尻の上でぴょこぴょこ揺れていた。